気狂いの食人衝動 (火桜 葵)
しおりを挟む

プロローグ

書きたいから書いた、続くか分からんけどなぁ!!


男は願った、生まれ変わりたいと

彼は願った、人を殺したいと

貴方は願った、誰よりも強く、負けない心が欲しいと

君は願った、何としてでも自身の居場所を探すと

俺は願った、かの殺人鬼と、切り裂きジャックと一体になりたいと

 

そして…わたしたちは願う、かの場所へ回帰することを

 

 

神は聞いた、それでもいいのかと

神は承諾した、全てを叶えると

神は堕とした、願いを叶えられる世界へと

 

神は悔いた、願いを叶えるべきではなかったと

神は嘆いた、彼のような人が産まれてしまったことを

 

神は哀哭いた、一欠片の希望を掴めた彼の人生に

 

 

 

今こそ全てが乱される、それが正義か悪かそれは何者にも分からない

 

 

 

 

 

──────新たな物語が………始まる───────

 

 

 

2度目の人生は、平凡だった………父と母が居り、姉と弟が居た

このまま終われば何も問題はなかった、運命がそれは許さぬとばかりに2度目の平凡な人生に終止符を打った

 

わたしたちは分かっていた、こうなることを決まっていたことだったから

わたしたちは俺に選択を委ねた、どうするか?と

 

そんなことは勿論決まっている、喰らった自身の平凡な人生を終わらせた敵を……いや、食料を

俺は喰らった、自身の血縁をも

 

その味に、自身の味覚が壊れたかと思うほどの味、甘美だった

俺はまた食べたいと思った、それに、わたしたちは言った俺に付き従うと

 

 

1度目は人間として産まれ、わたしたちを知った

共感した。一目惚れだった。もし本当にわたしたちが存在しているならと何度も願った

 

2度目はナニカとして産まれ堕ちた、わたしたちと一体となった、人間の美味さを知った

力を持った、それはわたしたちの力、俺の力

 

 

俺は歓喜した、人を殺せると……

俺は忌避した、人を美味いと思ったことを……

 

結局俺は人間、それの成り損ないというだけだったのだ

 

俺は前を向かなかった、後ろを向いた

歩こうとしなかった、立ち止まった。座り込んだ

俺が進もうとはしないだけで、周りは進む

 

俺を置いて先に行くのだ

 

それならばと俺も進んだ、もう既に俺の道は塞がれていた

俺は俺自身の道を外れて泥沼のような道をひたすら進んだ

誰の道かも分からないような道を進んだ

 

楽ではなかった、だが全て吹っ切れた。慣れてしまった

そこからは楽しかった、唯一の楽しみは食と力のみ

 

戦えば戦うほど、喰らえば喰らうほど強く、強くなった

 

同種と競いあった、いつも引き分けだった。次会うときは更に強くなっていた

俺も負けじと強くなった

 

何れどちらか死ぬ、それは分かっていた

それが同種だっただけだったのだ、初めての感情だった。少しの喪失感と、哀の感情

 

 

そうして生きているときに気付いた、俺には友達が居ないと

1度目のときに居たわけでもなかったけれど

俺の周りに居るのはわたしたちだけだ

 

少し虚しい気持ちになった

 

だから今度は、友を作るために生きてみようと思った

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

俺の話

続きを書いてみた、案外楽しみながら書けた
時間は掛かったけど

説明会…かな?多分


「あはっ!!アハハハハハッ!!」

 

その悍ましい雰囲気から誰も立ち入らない廃工場に少女のような高い笑い声が響く

 

何が楽しいのか、笑顔で暗闇の中で颯爽と走り回る

 

「くそっ、クソクソクソ!!やってられないわよ!!こんなの!!」

 

その笑い声に追われる一人の女性らしき者は悪態をつく

この自分を追ってくる笑い声のことを知っていたからである

 

ここに来る前に、聞いていたにも関わらず油断し慢心していたのだ

私なら大丈夫だと。何をもって大丈夫だと思っていたのか、そう考えながらも必死に走りながら迎撃する

 

しかしその攻撃は、相手にいとも容易く全て避けられてしまう

 

軽い軽い身のこなしで、どうともないように避けていく

 

そして、唐突に気配が消え失せる

未だに笑い声が四方から聞こえるが、正体は見えない

 

「何よ、ふざけるなふざけるなよ!!」

 

その状況に冷静さを欠き、乱心した女性らしき者は滅茶苦茶な攻撃をする

とにかく周りを攻撃して壊すように

 

するとそのとき、ピタリと首筋と自身の腹に何かを当てられた

それと同時に攻撃は止めてしまい、体から冷や汗を出すだけになってしまっていた

 

体は震え、自身の確定とした死を待つだけだった

 

そして、聞こえ出す死神の呼び声

 

「ねぇ貴女は────」

 

その意味の分からない言葉を否定する女は次の瞬間に解体され、物言わぬ食料へと姿を変えた

 

「そう、残念……」

 

笑い声は本当に残念そうな声をだし、目を閉じる

 

「………ぐふっ」

 

そんな中でその場に似合わない、吐血するような音が聞こえる

実際は吐血はしておらず、精神的にダメージを受けていただけである

 

「……………うまっ」

 

ぐちゃりぐちゃりと、バラバラに解体された食料から心臓を、子宮を抉りとり口に運び喰らっている

 

全てを食い終わった後には、そこで戦闘があったと思えないほど綺麗に何もかもが消え去っていた

 

 

 

──────【笑い声】───────

 

 

ウィリアムです

外国人みたいな名前ですが、一応日本人です

髪の毛は白いですがね

 

何故、俺がこんな風に人を喰らっているのか。何故、白髪の幼女になっているのか

何故、俺がこの2度目の人生を歩んでいるのか

 

少し長くなりますが、話を1つ聞いていってください

 

1度目の人生では、人として生を受けた

俺の後産まれた妹を産んだ後、母は衰弱死

当時俺は4、姉は10のときだった

 

姉は泣き、俺は幼く何がなんだか分からなかった

 

その後産まれた弟は不可解な死を遂げた

母が死に、その後は弟まで死んだのだ

 

その事が明るみに出たのは俺が死ぬ直前だったが

 

弟が死ぬ少し前ほどに、父は変わっていた

何というか、よくある不幸話だろう

 

その父から姉は俺を守ってくれた

母に似て美人で、学校でモテモテな程美人だった姉だが、それがいけなかった

せめて少し酷いが、不細工であるならば救いはあったのかもしれない

 

姉が18になる頃、父は姉を強姦した

俺の前で泣き父に止めてくれと叫ぶ姉に、今まで頼りにしていた姉の像が全て壊れた

 

そんな姉を見て、俺は座り込んでしまったのだ、その行為は三日三晩続き、姉の意識も無くなっていた

 

俺はそんな姉を見ていられなかった、父が飽きたのか知らぬが家を出たときに、意識もなく酷い有り様の姉を一思いに殺した

 

そのときが俺の初めての殺人だった

 

父が帰ってくるとそれはそれは怒るだろうと思い

姉の遺体を袋に詰めて持って家から飛び出した

 

小学生が自身の姉を殺すなんてこと流石の警察でも暴くことは難しいだろう

そのまま父のせいになればいい、そんなことを思いながら真夜中の街を

 

小学生の体に人、一人分の重量を運ぶのは苦ではあったが、途中見つけた荷車に乗せて運んだので少しは楽だった

 

山奥に入ると、黄色い花が咲いている花畑があったので、姉をそこに埋めて俺は山を降りた

 

今世で知ったが、花の名前はフクジュソウと言うらしい

 

 

その後は、行くところもなくフラフラと街中を彷徨っていた

父は無事に捕まったが、警察は姉の死体を見つけられなかった

 

その後の話は少し省略するが、わたしたちを知ったときの話を少しだけ

 

最初にわたしたちを知ったのは、何となしに見た深夜のテレビアニメだった

 

その狂気、心情、目的、在りかた、容姿、体型、声、何もかもが全てに俺にドストライクだった

こういうのをロリコンオタクと言うそうだが俺は何も気にしない

 

そんなこんなでわたしたちを知り、そこからは熱心に情報を集めた

深夜のその時間になれば、テレビで毎週観ていた

 

わたしたちが死んでしまったときは何度も泣いた

 

 

え?死んだ理由?

どうってことない理由ですが、何の間違いか釈放された父が恨み嫉み妬みで俺を不意討ちでブスリ&ビリビリ&ドロドロでした

 

刺されて、電流で焼かれて、薬で溶かされる

そんなことをされたわけだ

 

そうして死んで、俺はわたしたちと一体になりこの世界にまた生を受けたということ

 

 

「そんな感じ」

 

「ふむ、本にしてもいい?」

 

「俺のことを書いても面白くないし、何せ高槻泉の作品には合わないんじゃないのかな」

 

「んー、まっ小説みたいな話をそのまま本にしても面白くないか。それで、君は自分の中にもう一人の自分が居ると、そう言ってるのかな?」

 

「それはどうだろう、一体になったとはいえ、この体はわたしたちのものであって………え?今はみんなの?」

 

「ふぅ~ん、まぁ考えても仕方ないか。ほれじゃ、またね」

 

「ん?バイバイ」

 

 

 

 

 

 




少しだけ主人公の願いを解説します

主人公が、ジャックと合体したい。(俺自身がジャックになりたい)

神OK

産まれる

髪の毛が白く染まって、途中で成長が止まる
そこで第2の人格という名の英霊の降霊が始まる

ジャック(アサシン)をその身に宿す

体の主導権は特になし、勝手に変わって勝手に変わる主人公自身も別にそれについて異議はない

スキルは使える
宝具は使えない為、自身の嚇子で代用



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

あんていく


今回はジャックちゃんと主人公交えつつの、日常かな多分
原作突入でさ~


少し年季が入り錆びた戸の金具をギシリと鳴らし、店内へと入る

独特な未だに嗅ぎ慣れないコーヒーの匂いに、自身はまだ子供なのだろうかと思いつつ苦笑しながら店員に声を掛ける

 

「一人です」

 

「知ってる、それで何でまた此処に帰ってきたわけ?」

 

怪しむように俺を睨んでくるトーカさん

これでも年上なんだけど、容赦ない

喰種ってのは皆こうなのだろうか、自分も喰種だけど

 

「リゼさんが死んだって聞いたから。もう大丈夫かなぁ~って。だから久しぶりに帰ってきた」

 

「あ~、あんたリゼに好かれてたしね、帰ってきたのはいいけど住むところあんの?」

 

ズバズバと切り込んで来るな、この人

 

「それを言われると心苦しいなぁ、前の家は引き払ったから今は家無し、ってことでバイトまた入れてくんない?」

 

「はぁ、言うと思った。そんなの私に言われてもどうしようもないし、後で自分で店長に聞きなよ」

 

「なんか、冷たい。まぁ良いや後で店長に聞いとく。とりあえず何か軽い物食べたい、サンドイッチとかでも良いよ」

 

「金は?」

 

「………ツケで?」

 

目をパチパチさせて、首をコテンと傾げて言う

効果は薄いようだ

 

「はぁ~~、何で金も持ってないのに来るんだよ。店長に何言われても知らないからな?」

 

「ツケは払う為の物だから、実際に前のツケは払い終わってるし~」

 

「ハイハイ、すぐ持ってくるからソコで待ってろ」

 

「あいよ~」

 

近くのカウンター席によじ登って座る

注文の品が来るまで本を読んで暇を潰す

 

突然、ふわっと匂う女性の匂い

この匂いは嗅いだことがある、そんなわけはないと警戒はしないが周りを見回す

 

周りには他の客が2、3人と前には見なかった男の店員のみ

 

気のせいだったかと頭をふり読書を続ける

それでも匂いが消えることはなく、嫌でも鼻の奥の奥まで入ってくる

 

時間は数分も経っていないのに頭の中が怒りと焦燥で一杯になる

 

こうずっとリゼの匂いを出されては堪らない

 

椅子から飛び降りて、店内に居る客一人一人を嗅いで回る、迷惑にならない程度で

 

「あの、どうかしたのかな?」

 

俺が歩き回っているから何か困り事でもあるのかと店員が声を掛けてきた

少し今は虫の居所が悪いので話し掛けないで欲しい

 

だけどそのイライラは店員が近付いてきて更に強まった

明らかに匂いが濃くなったから、試しにと店員をスンスンと嗅ぐ

 

「え、え?え?」

 

………何でコイツからリゼの匂いがする?

 

「お待たせ~、って待て!!」

 

「何?」

 

トーカさんに声を掛けて来なかったら、もう少しでこの店員をバラバラにしていたかも

 

「これは私の責任、伝えてなかったのが悪いな。ちょっと一回裏行くぞ」

 

「え?え?トーカちゃん?」

 

「うるさい、さっさと黙って付いてくる!!」

 

「はい!!」

 

 

二人のやり取りに毒気が抜かれてしまった

とりあえず、サンドウィッチと本を持って、二人に付いていく

 

 

 

裏に、というより2階へと上がると店長が居た

 

「久しぶりだね」

 

「店長、久しぶりです」

 

挨拶を交わしてソファに座りこむ

新しくなったのか、前の草臥れた感じはなくなっている

 

「来ていたなら先に話しておくべきだったね。君も気付いてると思うけど、そこの彼……金木君だけど」

 

「何ですかコイツ、正直一緒に居るだけでイライラします。何でコイツ、リゼの匂いがするんですか?」

 

トーカさんと横並びに立ってる店員をビシッと指差す

 

「リゼ君が死んだ理由を詳しく知ってるかい?」

 

「そこまで詳しくは知らないですけど、誰かに殺されたんですか?リゼを殺すとか誰が出来るか知りませんけど、それこそ隻眼の王でもなければあの生命力オバケは死なないと思うんですが」

 

そもそも、あそこまで生命力オバケになったの俺のせいって言うのもあるかもしれないけど

今までのことを思い出してたら少し頭が痛くなるので思い出すのを止める

 

あっ、ちょ、わたしたち興奮しないで

 

 

「何と言うか、言いにくいんだが鉄骨に潰されて死んでしまったんだ」

 

「…………ふぁ?え?マジ?」

 

横に立ってるトーカさんに動揺しながら確認すると

首を縦にふる、店長が言った通りなんだろう

 

「嘘だ!!あのゴキブリ以上の生命力オバケが鉄骨に潰されて死んだって!?クソ!!これなら帰ってくるんじゃなかった!!絶対にどっかで生きてるぞアイツ!!」

 

戦々恐々としながら喚き散らす

あっ、わたしたち興奮しないで、え?俺もしてるって?分かった分かった落ち着くからわたしたちも落ち着いて、後でハンバーグでも食べらせてあげるから

 

「一回落ち着きなさい」

 

「……はい」

 

わたしたちのお陰で落ち着いた精神を、また少し落ち着かせる

まだ少し動揺してる、落ち着いた精神を落ち着かせるってなんだ

 

店長は何故、リゼの匂いが店員からするのか詳しくとは言えないけれど話してくれた

何故、その男が此処で店員として働いているかのも

 

「喰種にされた人間か、ふぅん、中々面白いことになってますね」

 

しかし、臓器を移されただけで喰種になるものなのか?

もしかして移されたのは臓器じゃなくて、赫包?

 

まぁ確かに、喰種にとっては臓器と言える物だけど

 

「しかし、よりにもよってリゼの赫子か。少年よこの先辛いだろうが、上手く生きてくれ、大丈夫余程のことじゃなけりゃ死なない。流石に頭も潰されて、臓器取り除かれて焼かれてとかされない限りは生きていけるよ」

 

「それってほとんど死んでるんじゃ、というか僕も気になってることがあるんですが」

 

「どうした少年よ」

 

「あの、少年って言うのは。僕の方が年上だし」

 

「あ~、そっか。そっか、まぁそう見えるか」

 

「ウィルはお前よりも年上だぞ、下手したら店長と同じくらいかも。ていうか実際歳って幾つなんだ?」

 

カネキ君とやらが驚いた顔、これが鳩が豆鉄砲を喰らった顔と言うのか

 

「乙女に歳は聞いてはいけないのです、これは永久的に秘密です」

 

人差し指を自分の唇に当ててウィンク

これがわたしたちの姿じゃなかったら俺は耐えられなかったかも

 

「乙女って、今はウィルだろ?それともジャックか?」

 

「俺だよ、わたしたちは基本的に出ないし。あとでハンバーグ食べてくる、っととそうじゃなかった。少年よ何か聞きたいことがあったのでは?」

 

「あっ、はい。あのウィルさんも喰種、なんですよね?」

 

歳が上だと知ったからか少し敬語っぽくなっている

硬いなぁ

 

「まぁ確かに喰種だよ。少年が疑問に思ってることはわかるよ」

 

先程からハムハムと口のなかにたまに運んでいたサンドウィッチの1つを手で持って見せる

 

「何で喰種が普通の食べ物を食べていて平気なんだとか、あとは何でこんな姿…あぁっ!!ごめんごめん別に嫌って訳じゃないから~!!逆に俺は有り難いから、ね?機嫌直してよー」

 

「あの、何を?」

 

端から見れば、話の途中に急に大声で一人言を喋りだした幼女に見えるだろう

 

正直言って、頭が可笑しいんじゃないかと言われてもしかたないかもしれない

 

「ごめんごめん、食べ物については俺が特殊だからとしか言えないかな。まぁそれでも人を食べないと生きてけないけど

美味しいなぁとか思ったりするけど、栄養になったりするわけじゃないしね、まぁ味覚が他の喰種と違って変わってるんだよ」

 

「何それ、ズルい」

 

「あははは、それトーカさんにも言われたなぁ、色んな人に言われたよそれ

体についてはだけど、まぁ話せないかな

俺自身も、わたしたち自身もどう説明すれば良いのか分からないし、俺の扱いは二重人格の幼いときに成長が止まった男子高校生くらいに思ってた方がいいよ」

 

 

「んん~??」

 

「まぁ、よく分からないよな。そうそう、わたしたちが出てるときは話しかけないでね?最悪死んじゃうから」

 

「えっ怖っ」

 

「まぁ世界は理不尽なことだらけだから。今後はそんなことも沢山だよ、ねぇ?店長?トーカさん?」

 

「まぁ、そうだね」

「まぁね」

 

「ね?まぁ頑張れ~、てこと。俺はもう少し20区に留まるから、あっ!!店長店長、言うの忘れてた。またバイトさせてくれませんか?」

 

「ん?良いよ、住むところは大丈夫なのかい?」

 

「住むところは宛てがあるのでだいじょ~ぶです。それじゃあまた明日来ます、それじゃあまた今度いつか会う日まで」

 

手を振って、部屋から出て一目散に目的地に走る

ハンバーグ店である

 

─────────────────

 

 

「ただいま~、って何でこの短時間でここまでゴミ屋敷に………数時間前に片付けたばっかりなのに」

 

「あ、ウィル~お帰り~。ごめんね~」

 

「ごめんねー、じゃないよ。はぁ、え?どうしたの?替わる?珍しい……いいけど」

 

眼に瞼を下ろすと、中でグルリと変わる感覚を感じる

そこで俺の意識は眠る………

 

「ふぇ!?ちょ、待ってジャックは待って!?」

 

「ダメ、おかあさんを困らせたらダメッ!!」

 

「うにゃぁぁぁぁーー!?」

 

 

 




ジャックのセリフ少ないの許して~

因みにジャックの主人公の呼び方は勿論おかあさん呼びです
主人公はわたしたちですが、たまに名前で呼びます

さて、最後に出てきたのはどこの作家の半分喰種なんですかね


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

カボチャ頭

久しぶりに投稿

今回はエトさんと一緒にどんな感じで住んでるの?
の内容です

それでは本編どうぞ!!


俺の朝は早い、高槻 泉 こと 喰種のエトが帰ってくるのは夜遅くなので朝起きるのは少し遅め

その間に、エトの包帯や服の洗濯、血などで部屋が汚れているときは、部屋の掃除、臭いの換気をする

 

そのあとはわたしたちの食事を作り、エトが起きるとコーヒーを煎じて飲まして眼を覚ましてもらう

 

最近はあんていくで働いていなかったから腕は落ちてしまってるが、他の人よりは旨く出来ていると思う

 

「もうウィリーのコーヒーが朝無いと生きていけない体になったな~」

 

「残念だけどいまはわたしたちだよ」

 

「そんな!?」

 

 

なにか外で騒いでいるけど、俺には聞こえてこない

わたしたちの味覚、嗅覚だけを貸してもらっているので何を言ってるかは知らない

 

わたしたちの食事が終わると、少し臭うエトを風呂に入れる

一人にすると風呂のなかで寝ている可能性があるので、俺も一緒に入る

エトの裸体を見るのは目に毒だから極力見ないようにしているが……

 

何故か風呂でエトがふざけるとわたしたちが出てくるので酷い有り様になってることが多いけど

そのあとは服を着させたりする

 

自身も服を着終えると、机の上に置いておいた携帯に軽快な着信音が鳴る

 

「誰から~?」

画面を見ると非通知のようだ

「少しお仕事みたい」

 

「……そう」

 

「ん~、風呂に入ったばかりだけど。ま、これも人助けさね。行ってくる」

 

身体を金色に光る光が覆い、黒い外套に、大きめのカボチャのマスクが付け加えられる

 

そのまま、エトの家から窓に足を掛けて外へ出る

 

 

 

 

カボチャが家から出て一時間と少し経った頃に、カボチャが玄関から戻ってきた

俺だが

 

「ぐふぅ、やほほ。今回は難敵でした」

 

「おかえり~、ウィリーが手こずるなんて珍しい。相手は?」

 

「今回の相手は集団でした、同種喰らいも楽じゃないんですけどね~」

 

「おつかれー、それでどうするの?またお風呂入る?」

 

カボチャのマスクと、黒色の外套を脱ぎ捨てると、途端に2つとも現れたときと同じように金色の光になって消えていく

 

「ん~、シャワー浴びるだけ浴びとこうかな」

 

「一緒に入ってあげようか~?」

 

にやにやとした悪戯な笑顔で煽ってくる

勿論そんなのに乗る気はない

 

 

「1人で入るから良い、それより次の作品の執筆しなくて良いの?」

 

「ん~?大丈夫かな、今はあらかた終わってるし」

 

「そう、じゃあシャワー借りるね?」

 

「はいはーい」

 

 

風呂場に入ると、即座に服を霊体化させて消し肌寒さを感じるため即座にシャワーをだしてお湯を浴びる

 

「ふわぁ~~っ」

 

冷え込んだ身体に、暖かいお湯がかかり何とも言えないような声が出る

 

風呂場に取り付けられた鏡を別に気になったわけではないけど覗き見る

いつもと変わらない顔に、いつもと変わらない身長

え?あ、あぁうん。そうだね俺は女の子じゃなかったからわからないけど、というか最近そういうのも気になりだしたんだね

 

わたしたちによると胸も変わらないらしい、別に全く変化がないわけじゃない一応変化はある。髪の毛は伸びたりするし、現に少し伸びてきている。このまま長髪を目指してみようか?

変えようと思えば体型も変えれるけど一時的な物だし、何より精神に異常をきたす

 

今までの身体と違い、細かなところで齟齬が出やすい

しかも俺の場合身体の中に俺とジャック、最低でも2つの魂が押し込められているわけだ

普通ならこんなの耐えられる筈がない、まぁこれも一重に愛というものだろう

 

ずっと出しっぱなしにしていたシャワーを止めて、魔術で………使える訳もないので、タオルで身体を綺麗に拭き取っていく

 

用意していたフード付の少し可愛らしい服を着て、スカートを履く

首からいつも使っている懐中時計を提げて、完璧に外行き用の格好になる

 

このあと何をすると言うわけでもないけど、言うならバイトするだけだけど

 

「それじゃエト、言ってくるね~。部屋はなるべく汚さないでよ~」

「おかあさんを困らせたらダメだからね、今度は……解体、するよ?」

 

「わ、分かってるから。いってらっしゃ~い」

 

「うん、行ってきまーす」

 

それにしても、俺が出てるときでも勝手に喋れるんだなぁ

少し気を付けとこ

 

 

 

 

 

 




少しネタバレ




















因みにこのカボチャと主人公の名前を合わせると、ある1つの話が出てきます
勘が良い人なら分かってると思いますが、単にジャック繋がりです
問題児でも同じ存在みたいにされてましたしね

これからもよろしく~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

カボチャの秘密

久しぶりの投稿で、前までの文章の書き方が思い出せません……頑張って前より面白いクオリティーを書けるように頑張りますっ!!


 

不思議な、摩訶不思議な話。

この世の中には喰種という、人を喰らう生物が存在します。

その喰種は人間ならば誰だって食べます。勿論子供だって……ですが、そこでその悪行を許さぬと、一人の喰種が立ち上がりました。

そんな子供達を救うために、その喰種は同族を殺し

ときには人を虐殺しました。

 

しかし、その喰種の見た目は小さな子供──助けに来たと言っても子供達は安心はしないだろうと、考えました。

そこで、喰種は考えました。いっそのこと姿を隠してしまおう──と

 

しかしそれでも、体は小さい──子供達は安心してくれないのではなかろうか?それでも、大人の姿を取ればそれはそれで子供達は安心するとは限らない。

考えに、考えた結果…その喰種は人の姿を捨てました。

頭には大きなハロウィンにあるようなカボチャを模した仮面を被り、白い肌を黒い外套で覆い隠し、口調を陽気なものに──少し不気味ではあるものの、子供達はいつしかそのカボチャ頭に希望を見始めました。

 

助けられた子供達は、歳を重ねていつしか大きくなって大人になっていく。

そうして、助けられた子供達はネットや人伝いで、噂を広めはじめました。

子供を助けてくれるカボチャがいる。正義のヒーローがいる。それとは違い、カボチャの悪魔が居る等々

様々な噂が流れる。

カボチャ頭に憧れ、警官やCCGを目指す者も居ます。

 

△▼△▼

 

薄暗い部屋に、親子が二人。

 

「お母さん……お母さんはカボチャ頭さんにあったことあるの?」

「そうね、お母さんもカボチャさんに助けてもらったわ」

「へー、どんな人だったの?」

「そうねぇ、不思議な人だったかな。それで優しくて、ヒナミが助けてって困ってるときも、きっとカボチャさんが助けに来てくれるわよ?」

「え~?本当かなぁ~?」

「えぇ、本当よ。カボチャさんには沢山頼れるお友達が居るもの」

 

 

 

△▼△▼

 

「へくちっ」

「ど~したの~?風邪~?」

「んー、いや花粉症?」

 

チーンと、ティッシュに向けて鼻をかむ。

ぽいっと、ゴミ箱の方に投げ入れる……が、既にゴミ箱は沢山のゴミが入れられており溢れだしている状態だった。

部屋のなかを見渡したあと、床をみれば辺り一面、ゴミゴミゴミゴミ。ゴミだらけだった。

 

「はぁ~」

 

ため息も出てしまうのも仕方ないだろう。

 

「気を付けてね~」

「気を付けてね、じゃなくて。なんでこんなにすぐ部屋が散らかるの?」

「あ~、てへ?」

「てへ、じゃないよバカ。はぁ、人がせっかく片付けたのに……ほら、エト退いて部屋掃除するから」

「え~?めんどくさ~い」

 

ぐでぇと、机に顔を乗せて脱力しきってるエト。

家主がこのようでは家も可哀想で仕方ない。

赫子を使って、ぐでったエトを運ぶ。

この体はパワー型ではない、貧弱ボディなのだ。

 

「おわぁ~」

「はいはい、そこで大人しくしててね~」

「ウィリーの赫子ってやっぱりなんか黒いよね」

「あ~、確かにそうかもね。赤色とか多いみたいだけど、こういうのって希少なの?」

「んーどーだろー。私もそこまで詳しいわけじゃないしなぁ~」

「青色とかは見たことあるよ、あと白色。まぁでも希少ってわけでもないか。赫子の色は人それぞれだもんね~」

「んへへ~、そうだね~。私はウィリーの赫子好きかな~。ウィリーは私の赫子は好き?」

「んー、なんかキモい」

「ひ、酷いよ…っ!?」

「赫者だっけ?私もそれになったら、キモくなるのかなぁ。今の状態より更に強くなるんだっけ?」

「そうだね~、まぁ強くはなるかな~。私からしたらなんでウィリーが赫者になってないのか不思議なんだけど、ウィリーならなっててもおかしくないと思うんだけどなぁ」

「でも、赫者になったら赫子変わっちゃうんだろ?なら俺はこのままでいいかなぁ~。思い入れあるし」

「ん、そっか。ウィリーっていまいくつなの?」

「元々持ってたのが1つ~、リゼのが1つ~、霧のやつが1つ~、アイツのと、もう1つは使い勝手いいやつ捕ったので1つだから。5つかな?」

「思ってたより多いね……、私のも入れたいなぁ~」

「え~、要らないかなぁ~」

「本当に遠慮なくて酷いよ…」

「それが俺だから。別に俺はいいんだけど、わたしたちが嫌だって」

「ぬぁ!?ジャックかっ!!またお前なのかぁ!?」

「おかあさんはわたしたちのおかあさんだもん。お前のじゃないから…」

「ムカッ、自分がウィリーに好かれてるからって調子に乗らないでほしーなぁ?」

「むかっ、なに?わたしたちのおかあさんに、わたしたちが好かれてたらダメなの?」

 

ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー、なんか言ってるなぁ~

掃除したいのになぁ。

ジャック?替わってほしいなぁ~

 

「ダメ」

「ジャックはいいから、早くウィリーと替わってよ」

「わたしたちとおかあさんの体だから。べつにわたしたちが出ててもいいでしょ?」

「ウィリーはいま私の家を片付けてるんだから、替わってよ」

「そんなの、お前が部屋を汚くしなかったらいいだけ」

 

あー、今日も長引きそうだなぁ……寝よ。

おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。