ギャルゲー世界の主人公の妹になったので兄を全力でハーレムルートに導きます! (エスト瓶)
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何時もの朝

えー、懲りずに新しい作品を書いてました!良かったら読んでくださいな!


拝啓お母さん、お父さん、元気ですか?私は一応元気です

 

朝目が覚めると何故か私は女の子に生まれ変わり、それも何故か私が好きだったギャルゲー(元エロゲー)の世界に来ていました。最初は驚きましたが何よりも驚いたのは私が女の子に生まれ変わり、それも主人公の妹に生まれ変わってました

 

最初は驚くばかりでしたが私にはある野望が有ります。それは大好きな兄をこれから出会うヒロイン達を必ず惚れさせ、【お兄ちゃん好き好き大好きハーレムルート】をこの目で見たいからです。原作にはハーレムルートが無かったのが一番の心残りでしたが、私、お兄ちゃんの為に頑張ります!

 

それでお父さん、お母さん、馬鹿息子で色々と苦労を掛けましたが私は元気です!

 

 

「さて、お兄ちゃんはもう起きて朝食を作ってるだろうな」

 

机の中に先程まで書いていた手紙を入れ、鍵を閉めてから私は制服に着替える。その際に鏡の自分の姿が入る。白く綺麗な肌、少し周りよりも小柄だが胸はかなり大きく、髪の色は母親の遺伝なのか日本人に似つかわしく無い、銀髪だった

 

「……相変わらず何時見てもエロゲーの体だよね。私の体って」

 

一通り見た後に制服に着替えてから一階に降りると案の定愛しいのお兄ちゃんが朝の朝食の準備をしていてくれた

 

(よし、妹モードにチェンジ!)

 

一度深呼吸してからリビングに入る

 

「おはよう、お兄ちゃん」

 

「ああ、おはよう、愛梨(アイリ)朝食はもう出来るから座って待っててくれるか?」

 

「ん」

 

お兄ちゃんの声に私は素っ気ない(血涙を流しながら)態度を取りながら席に着き、チラリとお兄ちゃんの背中を見る

 

月島蓮(つきしま・れん)私がこの世界に来る前にやっていたギャルゲーの主人公で私の(ここ重要!)お兄ちゃん

 

5人のヒロイン達が居て、その中の一人と付き合い、色々とありながらハッピーエンドで終わる物だったが、私が引かれたのはシナリオの面白さとお兄ちゃんに好感を持てた事だった

 

そして今、ゲームが始まる冒頭の部分が此処なのだ。そして私がすることはお兄ちゃんにハーレムルートを突き進み、皆と仲良く過ごして欲しいのだ。絶対に

 

「ほら、出来たぞ。愛梨の好きな卵とベーコンの奴」

 

「流石お兄ちゃんだね。妹の私を餌付けして何をするつもり?妹に発情は止めてね?」

 

「生憎と俺には妹萌えは無いから安心しろ」

 

「そう、良かった。もし妹萌えがあったら、お兄ちゃんのそれをチョキチョキしてたよ?」

 

「怖いことを言うなよ!?」

 

と朝はこんな感じの会話をして私はお兄ちゃんが愛を込めて作ってくれた朝食を噛み締めながら食べていき、一息着いた所で時間を見る

 

「お兄ちゃん?そろそろ時間」

 

「ん?ああ、もう時間か。それじゃあ行こうか」

 

「ん、分かった」

 

私達は鞄を持ち、玄関の外に向かう。そしてお兄ちゃんが家の鍵を閉めてから学校に向けて歩き出す



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一人目のヒロイン

さて、家を出て学校に向かう途中だが、私とお兄ちゃんの間で何故か会話がない。本当ならお兄ちゃんの腕に抱き付いてイチャイチャからの抱き合うまで起こるのに何故起きないかと言うと、私がクールでお兄ちゃんに好意を見せない妹キャラ(ここ重要!)だからだ!

 

(ふふふ、お兄ちゃんの趣味は分かってるもんね。だから敢えてお兄ちゃんにはデレデレしないでこうしてツンツンデレをしているんだよね!)

 

と言っても全くの無言ではなく、幾つか言葉を交わしては話が変わったりとしている

 

そしてそんな私達の後ろから私達に向かって走ってくる音が聞こえてきた

 

「先輩!おはようございます!今日も良い天気ですね!」

 

「うお!?いきなり朝から背中にタックルするのは止めてくれ!」

 

「ニャハハ♪先輩の後ろ姿が見えたので、ついつい」

 

開幕そうそうお兄ちゃんにタックルしてきたのは私と同学年で親友の白雪飛鳥(しらゆき・あすか)

 

わんぱくで何時も元気一杯の可愛い親友、お兄ちゃんにはかなり心を許しており、子犬のようにすり寄ってくることも。そしてその性格とは裏腹にその私よりも胸が大きいのはきっと嫌がらせだろう

 

「飛鳥、おはよう。相変わらず元気だね」

 

「あ、愛梨!おはよう!今日も変わらず可愛いね」スリスリ

 

お兄ちゃんから私にターゲットを切り替え、私の頬に頬を擦り付ける様に頬擦りをする

 

(胸が当たってる!凄い嫌がらせだよ!)

 

「おはよう。今日も元気だね」

 

全く、本当に飛鳥はお兄ちゃん大好きなんだから、こんなにも好き好きオーラ全開でしてるのにお兄ちゃんは気付いてないのは流石だね

 

そんなこんなで学校まで着き、私達は下駄箱先で兄と別れてから自分達の教室に向かう

 

(はぁ、お兄ちゃんと離ればなれとか正直言って死にそう、お兄ちゃん成分が不足して死にそう、ああ、お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん)

 

「愛梨~?顔には出てないけど、不機嫌オーラ出てるよ~?」

 

「不機嫌オーラなんて出てないよ。飛鳥の気のせい」

 

流石は中学から常に一緒にいた親友だよ。私の雰囲気を一瞬で感じとるとは流石としか言えない

 

「そう言えば今日先輩のクラスに転校生が来るって聞いたの!後で見に行かない?」

 

「……気が向いたら」

 

転校生……恐らくはお兄ちゃんが小さい頃に将来を約束した金髪碧眼のお嬢様だった気がする。最初はお兄ちゃんが忘れて色々と揉めて大変だったのを覚えているが、実際はどうなんだろう

 

「全員席に着け、HRを始めるぞ」

 

入ってきた担任の声に飛鳥は席に戻り、私も視線を教師に向け、HRが始まる



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お嬢様ヒロインは私と死ぬほど相性が悪い

取り敢えずはヒロインを全員出したいですね


さて、昼休みなって私は現在お兄ちゃんが居ると思う教室の前に立っていた。勿論隣には飛鳥も居り、これは飛鳥がお兄ちゃんとお昼を食べたいとどうしても懇願してきたと言う体で私もついてきた感じにしたのだ

 

「あれ?何か教室の中から良い匂いが」

 

クンクンと飛鳥が匂いを嗅いでから教室の扉を開けるとそこには洋食のフルコースが並び、まるでホテルのバイキングみたいにズラリと並んでいた

 

「何これ?」

 

思わず出てしまった言葉に飛鳥も目を丸くしていた。

 

「あら?貴女達は?」

 

私達の存在に気がついたのか此方に近寄ってきたのはお兄ちゃんのヒロインの一人、天上院レイカだった。海外でも超有名の大富豪で日本では幾つものブランド商品をヒットさせた有名企業の一人娘が彼女だった

 

因みにお兄ちゃんとの接点は小さい頃に道に迷って泣いていたレイカを助けて、そのまま親元まで送り届けた事による一目惚れだったそうだ

 

「おに……月島先輩は居ますか?」

 

「あら?蓮に用事かしら?用事なら私が聞きますよ?蓮の【妻】である私が」

 

イラッ

 

「確か月島先輩には交際してる女性は居ないと認識してますが?」

 

「あら、その情報は古いですよ。今は私、天上院レイカが蓮の妻ですわ」

 

イライラッ

 

(この糞ビッチが!いくらヒロインだからって調子に乗ってんじゃないよ!この金持ちボケが!)

 

(何なんですか?この小娘は!私の蓮の事を知ってるなんて何者ですか!)

 

ゴゴゴゴゴゴゴッッッ

 

「ヒェ、愛梨から禍々しいオーラが出てます!」

 

隣の飛鳥が何か言っているがそんな事を気にしてられない。私は無表情で目の前の女を睨み付ける

 

「あれ?愛梨?どうしたんだ?こんな所で?」

 

「あ、お兄ちゃん」

 

険悪ムードを打ち破ったのは教室に戻ってきたお兄ちゃんだった。

 

お兄ちゃんの登場により、教室の冷えきっていた温度は元に戻り、クラスメイト達もギコチないながらも話し始める

 

「それで?何かあったのか?愛梨?」

 

「……飛鳥がお兄ちゃんとお昼を一緒にしたいからって私も着いてきたの」

 

「ああ、そうだったのか、ごめんな?」

 

「先輩!私の事も忘れないでくださいよ!」

 

後ろから飛び付く飛鳥にお兄ちゃんは慣れた手付きで背中から引き剥がし、前に優しく置いた

 

「えへへ、先輩!先輩!」グリグリ

 

前に置いたことにより、飛鳥がお兄ちゃんに抱き付いて乙女がしちゃいけない顔をして顔をすり付けていた

 

(う、羨ましい!私もお兄ちゃんに甘えたいのに!!)

 

「ちょ、ちょっと!蓮!この子達とはどんな関係なの!?妻である私にも説明しなさい!」

 

 



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年上のお姉さんにはご注意を

残るヒロインはあと一人!


お昼は色々とあったが放課後になり、私は兄を迎えに行こうと席を立つ

 

「あ、飛鳥、会長が放課後に来るように言ってたよぉ?」

 

「会長が?今日の予定は特になかった気がするけど」

 

「前から言っていた人手不足の件だってぇ。見付かったらしいよ?」

 

「生徒会も人手不足だしね」

 

私と飛鳥が入っている生徒会は今まで男子が居ないことで色々と面倒があったが、漸くメンバーが埋まるのだ。それに新しい人が入れば会長の目もそっちに移るだろう

 

「それじゃあお兄ちゃんに連絡してから向かおうかな」

 

スマホを取りだし、ラーインで今日は一緒に変えれないことを伝えてから荷物の準備をして生徒会室に向かう

 

「それにしてもお昼は驚いたねぇ?まさか先輩にあんな人が言い寄って来るとは予想外だよ」

 

「まあ、お兄ちゃんは昔から人が良かったからね。多分小さい頃に何処かで会ってるんだよ」

 

多分私も知らない時に会って将来を近いあってるんだろうなぁ 。まあ、お兄ちゃんのハーレムルートの為とはいえ、流石にリアルで言われたらイラッとしたけど、ガマンガマン

 

「会長、新しい人材が見付かったって本当ですか?」

 

「ええ、とっても素敵な人を見つけたのよ?飛鳥ちゃんも愛梨ちゃんもきっと喜ぶわ♪」

 

教室に入ると我が校の生徒会長である天野深雪(あまの・みゆき)生徒会長が嬉しそうに出迎えてくれた。会長は私達よりも2年上の先輩で、日本でも有名の名門のお嬢様である

 

誰に対してしも優しく接し、男女問わずかなりの人気がある。まさに完璧女子生徒である

 

「それでどんな人なんですか?深雪会長!?」

 

「えっとね?たまたま、お昼にね?散歩をしていたの。そしたらね?とっても素敵な人に出会えたの!」ポワポワ

 

「素敵な人ですか?」

 

「………あっ(察し)」

 

会長の表情を見て私はある1つの結果に到達した。そしてそれと同時に殆どのヒロインが揃ったことに私も本腰を入れる事になった

 

「も、もしかしてその生徒って2年の男子生徒ですか?先輩?」

 

「そうなの!よく分かったわね!愛梨ちゃん!」

 

会長はとても嬉しそうな表情を浮かべながら今日あったことを話してくれた。それと同時に誘った人物が私のお兄ちゃんだったのは言うまでもなかった

 

「会長の言いたいことは分かりましたが、副会長の同意は得られましたか?」

 

「そ、そこは大丈夫!凛ちゃんは私が説得するから安心よ♪」

 

「…………まあ、会長が?そこまで言うのなら安心?ですかね?」

 

絶対に一悶着あるのを私は知っている

 




投稿は休みの日に書いて投稿する感じなので気長にお待ちください


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これでヒロインは全員ですね!

「私は認めません!そんなこと!」

 

「り、凛ちゃん……」

 

副会長の枢木凛は生徒会長である深雪の提案を真っ向から否定し、敵意を剥き出しにしていた。普段の彼女からは信じられないほどの覇気に流石の会長も食い下がっていた

 

(まあ、普段なら少し考えてから否定しますもんね。副会長は)

 

「他にも有能な人は沢山居ます!なのに何故あの男子なのですか!」

 

これ程の怒りを露にする理由は既に愛梨は理解していた。 自分達が知らないところで彼女は兄である蓮とハプニングが起き、その怒りのままこの生徒会室に来てしまったのだ

 

(本当に会長も運が悪いですね)

 

「兎に角私は絶対に認めませんからね!」

 

「あ、なら期間を付けて生徒会で働いて貰うのはどう?その間に凛ちゃんの気持ちが変われば生徒会室に正式に入れるとか」

 

「わ、私もそれに賛成です!ねっ!愛梨!」

 

いや、何でそこで私に振るの?どうせ振った所でそこまで変わらないと思うよ?私はね

 

「まあ、会長の意見も正しいですしね。 ここは一度私情を置いておいて、有能かどうかを見るのはどうですか?」

 

「………むぅ」

 

「それに有能な人を放置するほど今の生徒会には余裕がないのも事実です。その事を踏まえてください」

 

「………分かった。ただし期限は二週間までだ。それまでに判断できなかったら彼は無能として生徒会室から出てってもらう」

 

「ありがとう!凛ちゃん!」

 

よし!これでお兄ちゃんと甘々な雰囲気になれます!生徒会でイチャつきながら仕事もできるとか神ですか!?天国ですか!?最高です!

 

そして誰も居ない生徒会室で私とお兄ちゃんがあんなことやこんなことを!

 

「………フフ」

 

「どうかしたの?愛梨ちゃん?」

 

「いえ、何でもありません。ただ会長のドジっ娘がその人にバレないと良いですね?」

 

「わ、私はドジっ娘じゃないわよ!」

 

私の言葉に慌てて否定するが残りの二人がウンウンと納得したように首を縦に振る

 

「会長、くれぐれも生徒会室では着替えないようにお願いしますよ?」

 

「深雪会長、絶対に紅茶とか溢さないで下さいよ?」

 

「凛ちゃんに飛鳥ちゃんまで!?」

 

今までの事を考えれば会長の行動を鑑みれば余裕で想像できる。そしてお兄ちゃんとの少しエッチなハプニングもこれから起こるのだろう

 

「もう!私はそんなドジっ娘ではありません!凛ちゃんも飛鳥ちゃんも愛梨ちゃんも酷いわよ!」

 

「だって昨日だって会長、間違えて下着と体操着を間違えて履いてましたよね?」

 

「うっ、そ、それを言われると……」

 

そして会長いじりをしている間にも私達は本日分の生徒会の仕事を終わらしていく



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我が家の妹は

流石に四日も放置は不味い!


「それで?お兄ちゃんは副会長に何をしたの?」

 

それ唐突の問いだった。俺は家に帰り、妹の作ってくれた晩御飯を食べているとそんな質問をされた

 

「ん?副会長?生徒会のか?」

 

「はい、生徒会副会長の枢木凛さんです」

 

「あっ……」

 

彼女の名前を聞いて俺は小さく声を漏らし、お昼の時にあったことを思い出す。簡単に説明するのなら不幸な事故に巻き込まれたさいに彼女を押し倒し、胸を触ってしまったのだ。そしてその後には右頬に鋭いビンタを貰ったのは言うまでもない

 

「それと随分と会長にも気に入られてましたね?何かあったんですか?」

 

「あ、いや、特に何もないような……」

 

流石に生徒会長とは何もなかった気がするが……

 

「本当に?」ジドー

 

「ほ、本当だから」

 

普段は比較的に明るい愛梨も流石にいきなり生徒会に入れられると聞かされて色々と考えているらしい

 

「まあ、お兄ちゃんの事は信用してるから特に私からは何も言わないよ」

 

普段は余り笑わない愛梨が笑い、俺は不謹慎ながら妹にドキッとさせられた。家族と言うことを配慮しても妹はかなりの美少女だ。それも将来は美人になるのは絶対だ

 

「それにしても意外だね?お兄ちゃんが生徒会室に入ろうとするなんて」

 

「まあ、ほぼ無理矢理だけどな。会長がいきなり入るように言ってきたんだよ」

 

「それで入ろうとするお兄ちゃんも相当だよね」

 

「うぐっ」

 

愛梨に正論を言われるとは……

 

「それじゃあ私は部屋に戻るね?何かあったら呼んでね?」

 

そう言い愛梨は食器を片付けてから2階の自分の部屋に戻っていく。うーん、去り際もクールで可愛いな

 

プルルル

 

丁度食事も終わり、自分も部屋に戻ろうとした所で家の電話機がなり、仕方なく出ることにした

 

「はい、もしもし?」

 

「あ、蓮?」

 

「母さん?」

 

電話を掛けてきたのはどうやら母さんだった。と言うことは近くに父さんも居るんだろうな

 

「それで?何かあったのか?」

 

「いえね、蓮に彼女は出来たのか気になってねぇ」

 

「出来てないよ。出きるわけ無いだろ?」

 

「あら、寂しい青春を送ってるのね。もっと青春を謳歌しなさいよ」

 

「これでも十分謳歌してるんだけど?」

 

まさか、本当にそんな事の為に電話してきたのか?この親は……

 

「それにアンタは実際にどうでも良いけど、愛梨の方がぶっちゃけ心配なのよね。何か聞いてない?」

 

「おい、それでも母親か」

 

「男なんて何だかんだで童貞捨てれれば良いんでしょ?女は違うのよ?分かる?その違い」

 

ああ……また始まった。母さんの無駄に長い説教が………



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今日の出来事

さて、お兄ちゃんとの楽しい食事を終えた私は部屋に戻り勉強をしながら今日の出来事を振り替える。流石にまさかヒロインが出てくるとは思わなかったな

 

「うーん、まさかヒロイン相手にイラっとするとは思わなかったなぁ。プレイしてる方からしたら何でイラっとするのか考えてたけど、理解できたなぁ」

 

今日の天上院レイカの登場により一番イラっと来るとは思わなかった。本当にプレイしてる方からしたら結構タイプだったのにこうまで変わるとは………いや!でも彼女もお兄ちゃんのヒロイン!ハーレムルートには必須のキャラ!だから今回限りでイラっとすることは捨てよう!お兄ちゃんの為に!

 

「それにしてもお兄ちゃんもお兄ちゃんで一気にヒロイン達と縁を結ぶなんて凄いよ。普通なら共通ルートからの各ヒロインルートに行く感じだけど……」

 

下手をしたら友情か平凡で終わってしまう。それだけは絶対に避けたいから何とかしてハーレムルートに向かわないと

 

「さて、明日からはお兄ちゃんには色々と頑張ってもらわないとね。何せハーレムルートになると毎日が大変だし!」フンス!

 

今後の予定を考えながらPCの電源を着けて小説サイトを開き、お気に入りの小説を読み始める

 

「……やっぱりハーレムルートの方が皆幸せになりますよね。ハーレムルートこそが至高だよね」

 

小説を読み終えた愛梨はライーンを開き、適当に飛鳥と会話をしながら兄の蓮の良さを段々と語り始める

 

「まあ、今の飛鳥があんなに大胆でお兄ちゃん大好きなのは私が刷り込ませた結果なんだけどねぇ。でも流石に一年も刷り込ませるのは大変だったなぁ」

 

ゲームの飛鳥はもう少し控えめで悪戯好きなんだけど、一年間お兄ちゃんの良さを刷り込ませたお陰だよね。刷り込み過ぎてお兄ちゃんLOVE勢になって少し性格が変わったけど、問題ないよね!

 

どう変わったかと言えば簡単に言うとお兄ちゃんの臭いの着いた下着や衣服をコッソリ盗んで臭いを嗅いでヒロインがしちゃいけない顔をするくらいには変わったよ

 

そして今日も飛鳥が盗撮したお兄ちゃんの写真が大量に送られてくる。その中にはトイレをしてるお兄ちゃんの姿まであった

 

「これは即座に保存!」

 

最近は会長も少し変わってきてるから後は副会長とあのお嬢様を落とせばハーレムルートになるから、気合いを入れて頑張らないと

 

「まあ、お兄ちゃんにも努力してもらうんだけどね」

 

流石にヘタレのままの状態だと色々とこっちも大変だから今後はそっちの方も変えてかなきゃ



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さあ!ハーレムルートに向かって頑張りますよ!

翌朝になり、私は早めに起きて身支度を済ませてからお兄ちゃんと私の分の朝食とお昼のお弁当を作ることにした。 私一人だけなら別にコッペパンだけでも良いけど、お兄ちゃんが居るのなら話は変わってくる。お兄ちゃんが私の手料理を食べて誉めてくれるだけでもう色々と理性が吹き飛び、ヒロインとして終わってしまう行動に移りそうになる

 

「朝食はこんな感じかな。後はお弁当だけだね」

 

速攻で朝食を作り終えてから本命のお弁当作り、作りは普通にしながらもお兄ちゃん愛に溢れた最高品質の出来を目指すのが妹としての役割!生来お兄ちゃんがニートで穀潰しになっても私達で養えるくらいには女子力は必要だ!だから、幼い頃からお兄ちゃんが見てない隙に練習してきたのだ

 

「あ、そろそろお兄ちゃんを起こさないと」

 

お弁当作りに精を出していた事で時間の感覚を忘れ、視線を上げるとお兄ちゃんが起きる15分前に気が付いた私は急いでお弁当を完成させてから、お兄ちゃんが居る部屋に入り込み、そっと顔を覗き込む

 

「ふふ、相変わらずお兄ちゃんの寝顔は世界一だよ♪」

 

眠ってるお兄ちゃんの顔を見ながら今日一日分のお兄ちゃん成分を補充をするべく、お兄ちゃんの布団の中に潜り込み、腕にしがみつく

 

「おお、相変わらずお兄ちゃんは細マッチョだから良い固さね」

 

お兄ちゃんの腕やお腹や胸を触りながら私は5分ほど堪能してから布団から出てお兄ちゃんの寝顔をスマホで激写してから何時ものように起こす

 

「お兄ちゃん、朝だよ。何時まで寝てるの?朝食が冷めちゃうよ」

 

「……ん?愛梨?」

 

耳元で優しく起こして上げると流石のお兄ちゃんも起きてくれた

 

「おはよう。朝食出来てるから早く下に降りてきてね?」

 

「んーー!ああ、ありがとう、愛梨」

 

「早く降りてきてね?それじゃあ」

 

何時もの様に私はクールに可憐に用件だけを伝えて部屋から出て速攻でスマホを取り出し、さっき撮ったお兄ちゃんの寝顔をすぐに厳選してから飛鳥に幾つか送り付けるとライーンの通知が止まらない程の感想が流れてくる

 

「うーん、飛鳥も相当に変わったわね。ハーレム要員の一人としては完璧ね」

 

次は前々から狙っていた会長を落として絶対にお兄ちゃんを生徒会室に入れて、色々とする算段である

 

「あの会長が堕ちれば色々とやり易いんだよねぇ。それに会長って甘え上手だし」

 

会長に甘えられたら、普通の男はイチコロだ。どんな男でもメロメロになって従順なペットになってしまう

 

「早めにハーレム要員にしないと」



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会長のターンだよ!

「おはよう、月島さん。今日は早いね?」

 

「はい、今日は日直だから少し早めに来たんです」

 

「ああ、そうなんだ。頑張ってね?」

 

クラスメイトに挨拶をしてから私は職員室から日誌を受け取り、準備していく

 

(はぁ、お兄ちゃんよりも早くに出るとか鬱になって死にそう……)

 

今頃お兄ちゃんは平気だろうか?一人で学校に来れるだろうか?変な人に捕まってないだろうか?ああ!本当に心配!ヒロインに会って誘惑されてXXXやXXXとかの展開ならバンバン来て良いんだけど!でも今はそれよりもお兄ちゃんが心配!異世界転生とかしてないよね!?

 

「あ、つ、月島さん!?今日はよろしく!」

 

「え?ああ、よろしくお願いします」

 

思考を10割妄想に割いていると突然話し掛けられたので振り替えるとクラスメイトの名前も知らない男子生徒だった。恐らくは私と同じ日直なのだろう

 

「やった!今日は月島さんと日直なんて最高だ!」

 

「お前!どんだけ運良いんだよ!」

 

「俺だって月島さんと日誌したいのに!」

 

何か男子が集まって色々と話してるけど、そんなことはどうでも良い!それよりもお兄ちゃんだ!お兄ちゃんを寄越せ!お兄ちゃん成分が足りてない!フーーー!!

 

「ああ、本当に月島さん綺麗だなぁ」

 

「流石ハーフって感じだな!」

 

「ああ!他の女子なんて目じゃないもんな!」

 

「男子サイテー」

 

「死ねば良いのに」

 

「だから童貞なのよ」

 

おお、遂に女子まで何か言い始めたよ。流石に怖いから外で待とうかな。どうせもう何もやることも無いし、いっか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廊下を歩いていると丁度廊下でお兄ちゃんと会長が会話しているのを目撃して急いで隠れる

 

「ーーーなのよ?フフ」

 

「ああーーーーですね」

 

何か楽しそうに会話をしてると言うことは中々に好意印象かな?

 

(流石に会話の内容までは聞こえないけど、良い感じってあれ?何か会長の手に何かある?)

 

会長の手をよく見ると何か手の中に収まる機械だった。ま、まさか録音する奴かな?

 

も、もう少し近くに良ければ会話も聞こえるかな?

 

そう思い二人に気づかれないように移動しながら二人の会話を盗み効く

 

「あ、そう言えば蓮くんの好きな食べ物とかあるのかしら?」

 

「え?好きな食べ物ですか?えっとチャーハンとか春巻きとかロールキャベツとかですかね?」

 

「あら、奇遇ね♪私も春巻きとロールキャベツが好きなのよ!今度お弁当で持ってくるから食べてくれないかしら?」

 

「え?い、良いんですか?でも流石にそんな悪いんじゃ」

 

「良いのよ!気にしないで!」

 

おう、あんな嬉しそうな会長の顔は見たことも無いよ。あれ?あんなに早く攻略されてたっけ?それにこんなイベントあったっけ?



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