同期がどいつもこいつもヤバすぎる件について(仮題) (恋愛大好きおじさん(なお本人))
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プロローグ:とある嵐の夜の記録
「現パロ
「ならワイがやっちゃろ」(無計画)
あぁやめてください、石投げないで!
あ、若人の青春云々はもうちょっとだけ待って下さいお願いします
『わわっ!?だ大丈夫!?すぐ手当するから待ってて!ってうわぁっ!?包帯が─────』
あぁ、懐かしいなぁ。
あわわ、と自らの手に絡みつく包帯と悪戦苦闘する
そう、これはあの日の夢。ただ苦しいだけの日々が色付き、君に救われた時の、大切な
この季節にしては珍しい、まるで砂が際限なく叩き付けられる様な音を窓から響かせる程の豪雨。
時間も時間の為に普段から外にいる
「・・・大丈夫かな、博士達」
だが、今の彼にとって一番の心配のタネは違う所にある。いや、彼らがどうでもいいとかそういう意味ではなく、それ以上の不安がのしかかっているという意味で、だ。
特にたった一人───それと一匹───で、ランプ一つ、いや二つ分くらいしかない灯りに図書館の様に広い空間、何より彼のすぐ
そもそも何故そんな子どもが暗くだだっ広い空間で遅い時間まで起きているかといえば、この施設の持ち主にある。
どうでもいい話だが、自分はベテラントレーナーの兄、そして何処からか連れてきた姉弟と四人暮らしをしており、その兄はと言えば依頼された仕事の都合により遠くの街に出張っている。
どうやらこの大雨、それに伴う停電は地方全体で起きているらしく、"なみのり"や"そらをとぶ"といったポケモンの技で戻るのも危険だろうし、そもそも明後日まで帰ってこない。
そこでこの大きな
そこまでは良かったのだが、この日になって予想外の出来事が起きた。
妊娠し入院していた彼の知り合いの娘が産気づいたのだ。
それを聞いた彼は大慌てで出掛ける最低限の準備をし、彼に留守番を任せ孫を率いて文字通り飛び出していった。自分の家族の事のようにはしゃいでいたので孫の
全国的な嵐の予報は前もって発表されており、普段忙しなく動き回っているほかの研究員達も博士の計らいで全員が自らの家へと帰っている。
そして雨風の音が少し怖いというのもあるが、博士がこの研究所を出る際に鍵を忘れていたために、帰ってきたらいつでも中に迎えられるようにと気だるい体に鞭打って何とか意識を保ち今に至る。
運動がてら停電で動かなくなった冷蔵庫の中の食材を守らねば、と腰を上げようとしたが「そう言えば朝見たら栄養ドリンクばっかだったな」とお片付けしたために空っぽな事を思い出し、再びため息をついた。
先程から流れてくるラジオ放送はどのチャンネルもこの悪天候の為に似た様なものばかりで飽きてしまったし、机の上に積んだ本も暇潰しに何周もしたので新鮮味があまりない。
「・・・こんな環境でよく寝れるなぁ、お前は」
完全に手持ち無沙汰になったのでお手上げの意味も込めて本を閉じ、隣で気持ち良さそうに眠りこける
周りのものが燃えない様にと、先端に炎を宿す尻尾を器用に抱えながら長椅子の上で丸くなっている。別にポケモンの言葉や感情が分かるとかいう特殊能力を持っている訳ではないが、少なくともいい夢を見ているというのは何となく伝わってくる。
そんな幸せそうな友の頭を起こさない程度に撫でながら、博士が今どうしているか想像する。
病院には非常電源があるからそこまで大事にはならないとは思うが、それでも彼からすれば知り合いの娘の出産の日に停電が起きているのだ。さぞかし不安な事だろう。
・・・或いは自分が緊張しすぎて
「・・・ふっ、く、んっふふ」
一度出来上がったイメージは易々とは拭えないもので、そのあまりの
と、その時、ポケットに入れていたポケギアがいきなり激しく揺れた。マナーモード推奨。
「ぬおっ、なになに何事・・・て、兄貴?仕事中に珍しい・・・はいもしもし」
『あ、やっぱ起きてたのね
「あ、
『あぁうん、こっちで凄い大きな雷が落ちて、それでね。シルバーもびっくりしてお兄さんにしがみついてる』
「・・・そんな凄かったの?」
『そりゃあもう!ホテル揺れたもの』
「そりゃ凄いね」
今ポケギア越しに会話している少女、名前は藍、あだ名をブルー。先程紹介した姉の方である。
なんでもたまたま仕事帰りに傘もささずに雪に晒されていた所を拾った、としか聞いていないが今頃兄にしがみついているであろう彼女の弟と共にかれこれ二年程共に暮らしている。
ただ、そう話した時に兄の表情には消しきれていない険しさがあった。恐らくは長年追い続けている犯罪者、とやらに少なからず関わっているのだろう、ということは薄々感じていた。仕事に関して必要以上に私情で動かないあの人があの二人を現場に連れ回しているという事がそれを証明している。
因みにその前日が掃除をしていた兄の部屋からオッサンが○リっ娘ショ○っ子の姉弟にアレやコレやをするR1○本を処理した後だったのは余談である。その姉弟と初めて会った時の心境たるや。その後どんな茶番があったかはご想像にお任せします。
『て、そんな事はどうでもいいのよ!いつまで起きてるつもりなのよ!』
「でも博士、研究所の鍵忘れてったし」
『え?じゃあナナミさんは?と言うか博士は?』
「えーと、博士のお弟子さん?のマサキって人のとこに。博士はグリーンと一緒に今出かけてる。つまり寝たくても寝れない」
『え、あ、その・・・ごめん』
「やめて、そんな気の毒そうな言い方やめて」
今、ヒトカゲと共にいるシオンと呼ばれた少年とてまだ十歳の子供。大人しくしながら夜更かしなど、負荷以外の何物でもない。
「て、言うかブルーこそ寝なくていいの?兄貴に怒られない?」
『あー、うん、寝たいんだけど雨音と雷が煩くて。兄さんに電話お願いされたし、ついでにね?』
「確かに凄いもんねぇ、外。明日の片付けを考えると憂鬱かなぁ」
『アッハハ、確かに』
「笑い事じゃないんだけど・・・」
『だって〜?私関係ないし〜?』
「こんちくしょう」
とばっちりなのに、と思わず呟けばころころと笑い声がポケギアから零れる。
『・・・そう言えば話戻すけどさ』
「あぁ、うん」
『博士、病院なんでしょ』
「さっき言ったじゃん」
『なら一泊くらいさせて貰えるんじゃない?』
「───あ」
尚、ちょうど寝ようとしたタイミングでドタバタと帰ってきたある老人に対してヤクザキックかました子供が居たらしい、という事をここに記す。
色んな作品のキャラの絡みを見守る砂粒になりたい(なおリアル)
ここ は
まさら は まっしろ はじまり の いろ。
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遥々 お客が やってきた
遅れてしまって申し訳ない(土下座)
「ゴースト、"シャドーパンチ"!」
「落ち着いて・・・そこッ」
紫の拳と炎の塊が交錯し───あっさりと炎がかき消される。
それを見た紫のポケモン、ガスじょうポケモン『ゴースト』を従えたトレーナーはニヤリとした笑みを浮かべる。
「へっ、かわいい火遊びだな!畳み掛けろ、"シャドーボール"連射だ!」
ゴーストは周囲に複数個浮かべた紫の球体を、目の前の
ときに身を捻り。
ときには飛び越え。
ときには下を潜り抜け。
ときには触れないギリギリの所を猛スピードで駆け抜ける。
「こ、こいつ・・・ッ!」
「────!」
まるで自分達の攻撃を嘲笑うかの様なヒトカゲの動きに一人と一匹に焦りが募っていく。
「チィっ、当たらねぇなら直接殴るだけだ!ゴースト、"シャドーパンチ"!」
「迎え撃て、"メタルクロー"」
先程放たれた拳と鋼の様に硬質化した小さな爪が高速で激突した。
一瞬だけ互いに拮抗していたが、徐々にその形が崩れていく。
「な、何だと!?」
直後にゴーストの"シャドーパンチ"を押し切り、その勢いのままに吹き飛ばしたヒトカゲはまだ止まらない。
「・・・まさか、さっきのは"ひのこ"じゃなくて"おにび"!?」
(まぁいくら
誰に対しての言い訳なのか自分でも分からないままひっそりと呟いていた事は誰も知らない。多分その方がハッピーエンドのその先へと到れるだろう。・・・
"メタルクロー"覚えさせておいて良かったよ。滅多に使わんけど。この辺に岩タイプとか生息してないし。ヒトカゲも絶対忘れかけてたし。見逃さなかったぞ一瞬『えっ、そんな技なんて覚えたっけ』って顔。ホントにごめん。
一方ゴーストとそのトレーナーは、明らかに格下であるはずの相手に押され始めたことに動揺が隠せず対応が追い付かない。恐らく彼らは徹底的に追い詰められた経験が少なかったのだろう。
「そのまま"メタルクロー"続行、張り付いて"りゅうのいぶき"」
「え、ちょ、ま、タン」
「タンマもタイガもタロウもモルモット君もないっての。叩き込め、"シャドークロー"」
「ウソぉ!?」
そして突如繰り出された影の鉤爪を真正面から喰らい、為す術なく吹き飛ばされていくゴースト。そこにトレーナーが降参を宣言しながら割り込む事で幕を下ろした。
「くっそぅ、子供に負けたぁ・・・」
「詰められた時の備えですよね、あの"シャドーパンチ"。距離を開けることに徹されてたら多分自分が負けてましたね」
「それってつまり『なにをわざわざ自分の弱い分野で挑んでんだ』って事だろ?でもコイツが
「えぇ・・・」
互いに何じゃそりゃ、という微妙な表情を浮かべつつもどちらからともなく握手を交わす。
「となると、中途半端に
「あー、なるほど。確かに万能型にしようとしてたとこはあるし」
あ゙ーちくしょー、と頭を掻きながら空を仰ぐトレーナー。その傍でケラケラと笑うゴースト。苦労なさってたんですね分かります。
このあとめちゃくちゃヒトカゲを撫で回した。ヨ-シヨシヨクヤッタガンバッテクレテアリガトウネェヨ-シヨシャヨシャ。
所で話は変わるが、ポケモンの戦い方には適正というものが存在する。
とは言っても、この場合はシュミレーターなどから機械的に導き出されるものではなく、
例えば、夜を好むはずの同種のポケモンの中で昼間が好きな個体がいたり。
例えば、本来は闘争を好むとされるポケモンが小型のポケモンや他の動物たちと穏やかに共生していたり。
そしてこの様な違いは当然、ポケモンバトルの中でも現れる。
今回の場合は、イタズラではなくバチバチの格闘戦を好むゴーストと言ったところだろうか。
そういったポケモン達にも一応は一定程度の技や戦術を教え込むのは可能だがその場合は彼らの気が乗らず不完全に終わったり、あるいは真面目にやっていても練度が下がったりする。
長々と話したが、簡単に言うと「ぶっちゃけ苦手な事より興味のある事の方が遥かに覚えやすいよね」というアレである。
とは言え、今回のケースは言う事を聞いてくれるだけまだマシな部類に入る。なんせ相手もまた賢い生き物ならばトレーナーを舐め切り制御が効かないなんて事もざらである。
「所でお兄さん、どうしてわざわざ
「いや片田舎って・・・。大木戸博士にポケモンと図鑑貰ったからさ、メンテナンスのついでに評価とかアドバイス貰おうかなーと。いらっしゃらなかったけど」
「なるほど」
まぁあんな嵐の夜に夜遅くまで起こさせた上に子供に冷蔵庫の整理をさせるダメ人間だが、実際あの人は"ポケモン研究の権威"などと呼ばれる位にはその界隈においての有力者なのだ。
しかしそれはそれ、これはこれ。後者は勝手にやったが睡眠時間の怨みは忘れないのだ。将来ちんちくりんになったらどうしてくれよう。
「うーん、これでも
「まぁベテラントレーナーやってる身内に相棒(未定)共々扱かれてますんで」
「それ抜きにしても中々に情けない気が・・・」
当然こうして当たり前のようにバトルが行われいる以上、大規模な大会があるのは言うまでもないだろう。
まず前提として"日本ポケモン協会"と呼ばれる組織が正式に認めたひとつの県につき8つ以上あるポケモンジムという施設で行われているいづれかの『認定試験』8種に勝利し、そこで進呈されるバッチを獲得しなければならない。
ただし公式バッチ8種を獲得すればいいために手持ちのポケモンに合わせて獲りやすいジムへわざわざ遠征するなんて事をするトレーナーも一定数はいるし戦術としてもあながち間違いではない。
・・・尤も手にしたバッヂの数だけ難易度は跳ね上がるし、試験内容にも関わるため徹底的に管理されてるため遠征したからと言って必ず勝てるとは限らないが。むしろそういう奴らの対策をこれでもかと行っているために場所によっては手も足も出ないなんて事もあるそう。
つまりこのお兄さんはそんじょそこらのトレーナーよりかなり凄いのだ。しかも自分とそんなに歳離れてなさそうだし将来有望ときた。羨ましい。グギギ
ではバッヂ8種類を獲得すれば終わりかといえば、決してそうではない。
そこから更に都道府県毎のチャンピオンを決めるべくリーグ戦を行ない、更に地方内での都道府県チャンピオンとその他推薦枠などとリーグ戦を行ない、地方チャンピオンを決める。
そしてそこを勝ち上がってようやく、各地方チャンピオンと大会出場者の中で総選挙によって選出された一名による全国大会が行われ、ようやく日本一が決まるのだ。
ちなみに「ベテラントレーナー」を名乗る条件は主に3つ。
・ポケモン協会公認のトレーナーを5年以上続ける
・ジムバッヂを6つ以上所持している
・ジムバッヂ6つ以上所持しているトレーナー相手に限定し半年間で勝率6割以上を維持する
ぶっちゃけバケモン連中である。同格あるいは格上相手に勝率6割、しかもポケモンバトルにおいて半年以上の空白があれば問答無用というのだから鬼畜仕様にも程がある。
因みに、ポケモン図鑑は
尤も、
ゴーストのお兄さんは自分と少し話した後にたまたま隣を歩いていた博士について行ったので別れを告げ、やる事も特に無くなったので行く宛てもなくほっつき歩いている。なに、"その歳で浮浪者とか苦労してるんだね"だぁ?ちがわい!・・・将来どうなってるか分からんけど(震え声)
ほら、最近世の中不安定じゃん?勉強も得意じゃないし極度の怠け屋だし。多分呑気さならヤドン、動きだすまでのトロさならナマケロともタメ張れる自信あるぞ。なんの自慢だこれ泣きそう。
などとくだらない事考えながら見
『さぁ、バトルだ!』
目の前にいるのは、帽子の似合うムラサキライオンのヨーロッパ系の多分
あ、ありのままに起こった事を話すぜッ
な、何を言ってるか分からねーと思うがおれもなにをされたのか分からなかった・・・
頭がどうにかなりそうだった・・・
"さいみんじゅつ"とか"こうそくいどう"とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ
もっと恐ろしいものの鱗片を味わったぜ・・・
いやマジでどうしてこうなった。いいよって言った覚えねぇぞ。コミュ障だからいきなり話しかけられても頭が真っ白になって困るんよ。
多分そんな「あっあっ」とか「その」とか「えっと」しか言えなくなってる内にあれよあれよと連れてかれたんだろうけど。
なぁんだミステリー解決じゃんやめてくれよなーもー!
えっ、ナニナニ?自分と同じヒトカゲを連れててしかも強そうだったからつい?
自分のポケモンじゃないんすよ、友達ではあるけど。
結局は同じだろって?
全然違うっての。おバカ!(ゲンコツヘイロー) いや殴ってないけど。
とりあえず一緒に来たっていうお友達と保護者さんに連絡させた。迎えに行くから大人しくしてろって電話越しで可哀想になるくらいこっぴどく叱られてたぞ。まぁ残当。
山吹から真白って結構距離あるけど、大変だなぁ。なに、他人事みたい?まぁ他人事だからね。チーズうま・・・うま・・・。
で、今に至ると
ワイもこんな友達が欲しかったなぁ!(遥か遠き幻想)
まぁそれはそれとしてFR・LGにおいてヒトカゲ使いにとってメタルクローは必修ってそれ一番言われてるから。(多分)
にどげりニドランやマンキーがいればなお最高。というかニドキングやらオコリザルやらが好きなだけダケド。いやどのポケモンも魅力的だけどね?
でも結局リザードンがスッキ。
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