巫女さんが幻想入り_神隠しに遭ったら何故か神になったのですが_ (水凪茘枝)
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_プロローグ_

初投稿です。
お試しで投稿したので続くかは分かりません。

グロ要素注意かも。でもかといって血溜まりくらい。



かつて、人間は妖怪や神と共に暮らしてきた。

 

しかし、時代が進むにつれ妖怪達は忘れ去られ、存在を否定されていった。

 

このままでは妖怪達が危ない。

 

そう考えた妖怪の賢者は、とある里と他の里を結界で隔離し、"幻想郷"という世界を創った。

 

これは、幻想入りした少女が神になるお話。

______________________

 

「けほっ、やっぱり埃っぽいなぁ…」

 

私の目の前には荷物の山。

数十年間放置されていたからか、すっかり埃を被り、何処に何があるか分からない状態だ。

 

「誰も掃除してくれないんだから、こんなに散らかって…蔵掃除なんか、お婆ちゃんに任せといたら…」

 

文句を言いながら掃除を始める。

その時だ、ある古めかしい本が私の目に入ったのは。

 

「…ん?何これ…幻想郷縁起?」

 

"幻想郷"と記された、日本の、昔に書かれたであろう本。

 

「ふぅん…異世界、ねぇ…」

 

内容は、妖怪図鑑やら、幻想郷の地形やら。

どう考えてもファンタジーの産物だが、お婆ちゃんが私の小さい頃に話してくれた気がする。

 

"私達一族は、龍神の血を引いている"と。

 

お婆ちゃんが龍神は幻想郷に住んでいるという話を聞いたという覚えがある。

 

「まさか…ね?」

 

そんな話を思い出しながら次のページを捲る。

と。

 

「え__」

 

何かに引っ張られる感覚と共に、私は意識を手放した。

 

………

 

妖怪の賢者は、とある神社に開いたスキマから蔵の中を覗いていた。

 

この日は、妖怪の賢者_紫にとって…いや、妖怪達にとってめでたい日になるのだ。

 

こんなに多くの霊力を持った人間_しかも龍神の血を引く人間。

連れて帰れば、大結界の維持も楽になるだろう。

 

早く連れて帰らないと。

 

その考えが紫を焦らてしまったのかもしれない。

間違えて、龍神の血を引く少女__鈴を神社とは別の場所に転移させてしまったのだから。

 

……

 

「う…ん?」

 

目を覚ますと、そこは森の中。

蔵掃除をしていた筈なのに、何かに引っ張られる感覚と共に意識が飛んで…目を覚ますと目の前は大自然。

意味が分からない。

 

「なんで!?ハッ、夢か…いや、現実か…痛い…」

 

つい反射的に自分の頬をつねるが、普通に痛い。

もしや、神隠しという類いのやつだろうか。

 

「まぁ、焦ったって__えっ?」

 

これからの予定を立てようと思った矢先、目の前の景色に縫い付けられたように身体が動かなくなる。

 

「は…?」

 

目の前には、ペンか何かで塗り潰されたような黒い、のっぺりとした球体が浮かんでいる。

球体、と言っても、写真にペンで落書きしたような。

球体には見えないけれども、とても紙などとはいえない、ちっとも光が反射しない円形の物体。

 

その物体の下には、赤黒い血溜まり。

 

__人食い妖怪だ。

 

妖怪がいるだなんて信じ難いが、お婆ちゃんや他の家族に聞いた見た目と一致している。

 

考えるよりも早く、私は駆け出していた。

 

妖怪なんている訳が無い。

そう考えた私だが、本を開いたら別の場所にいました、みたいなファンタジーな体験を十分に体験しているのだ。

 

まぁ、今更疑ったってどうにかなる訳ではない。

 

「はぁ、はぁ、ここまで来れば…わっ!?」

 

何者かに後ろから手を引かれ、振り返る。

私の背後には、金髪の少女がいた。

 

その少女は、口角を上げ、此方を見て、にこりと微笑み、言った。

 

___貴方は食べても良い人類?

 

「あが…っ!?」

 

返答をする前に、少女に殴られ、私は気を失ってしまった。

 

 

 

 

 




初めまして、水凪です。
初投稿ですが、誤字、おかしい部分があったらご指摘よろしくお願いします。

キャラ紹介

水野 鈴(ミズノ リン)
とある神社の巫女さん。
龍神の血を引いている、らしい。

ルーミアって、人間を捕まえる時に弾幕じゃなくて力技で絞めるらしいですね。
この小説、3回位保存するの忘れて書き直しました、もうミスりたくない…


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第1話

ようやっと(?)第1話だよ。
いつかロボトミーコーポレーション小説も書いてみたい。
(息抜きってか気分転換に書くかもしれない)


第1話です。てか第2話かな…

バレンタインが近いのでバレンタイン鈴ちゃん

 

【挿絵表示】

 

 

 

side アリス

 

「さて、こんな所かしら。」

 

満足そうに微笑む少女の目の前には、キノコやら鉱物やらが大量に積まれている籠。

彼女はアリス・マーガトロイド。

この魔法の森に住む、人形を操る魔法使いだ。

 

「そこまで珍しくも無いキノコは、魔理沙にあげましょ…あら?」

 

ふと、とある光景がアリスの目に入る。

 

それは、ルーミアが人を食おうとしている光景。

それはルーミアが人食い妖怪であるが故に普通の光景ではあるのだが、紫からの1日1回十分な量の人間の配給が

ある筈。

今朝、ルーミアが配給を嬉しそうな顔で受け取っているのを見たのだ。

 

矛盾した光景に、アリスは首を傾げる。

その理由がとても下らないことに後々呆れる事になるのだが。

 

「貴方、今襲っている人間を逃がしてあげなさい。」

「えー、折角の食料なのだー」

「配給があるでしょ?今日の分はどうしたの?貰ったでしょ?」

「貰ったのだー、でも」

 

ルーミアは、俯き暗い表情を見せる。

アリスは、人食い妖怪にも、色々事情があるのかしら、なんて考えながらルーミアを眺める。

だが、直ぐにルーミアは顔を上げ、にぱっと笑った。

 

「今日の分は食べちゃったのかー、でもお腹が空いたから、丁度いい外来人を見つけたのかー♪」

「はぁ、貴方ねぇ…取り敢えず、そこの人間を逃がしてあげなさい。自分で食べてしまったのは自業自得でしょう?」

「はぁ、仕方ないのかー、諦めるのかー。」

「はいはい、さて…」

 

気を取り直して倒れている巫女の方に目を向ける。

その巫女の髪は真っ白。大体、紫が連れてきたのだろう、だとしたら危険な魔法の森に落とすなど、紫は何を考えているのだろうか。

 

「はぁ…こんなだから厄介事には巻き込まれたくないのよね。」

 

そう言い、巫女を運びながらこれからの予定を考えるのだった。

………

 

side 鈴

 

「うーん…」

 

本日2度目の目覚め。

ここは何処だろう、あの世とかじゃ無かったら良いが。

 

すると、部屋のドアががちゃりと開く。

そして入ってきたのは、金髪のショートに青いワンピースの少女だった。

 

「あら、目が覚めた?怪我とかは…大丈夫?」

「い、いえ…助けてくれた?んですか、ありがとうございます…」

 

彼女が助けてくれたのだろうか、ご丁寧に紅茶まで用意されている。

 

「貴方は…外来人かしら?」

「外来人といいますと?」

 

取り敢えず椅子に座った後、持ちかけられたのはこの世界についてという、スケールの大きい話題だった。

だがそこまでこの世界(幻想郷というらしい)は大きくない為、そんなにスケールは大きく無いらしい。

 

「まぁ、この幻想郷の外から来た人間のことね。あと、幻想郷にはスポーツとしての戦いというものがあるんだけど…この後行く先々で色んな人と戦うと思うから、ルールを教えておくわね。」

「戦い…ですか…」

「ま、説明した所で試しに戦う、なんてことは出来ないけどね。こんな時に魔理沙が来てくれたら…」

「その魔理沙さんって___

 

どんな人なんですか、と聞こうとした所、玄関のドアが開き、なんとも魔女っぽい格好をした少女が入ってきた。

 

「ようアリス!遊びに来たぜ!」



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第2話

戦闘回。
戦闘シーン苦手なのは許してくだされ。
戦闘シーンすぐ終わる(´・ω・`)ショボーン


「ようアリス!遊びに来たぜ!」

 

「はぁ…噂をすればなんとやら、ってね。」

 

白黒の魔女っぽい格好をした少女を見るなり、アリスさんはため息をつく。

まぁ、インターフォンとかが無いようだから仕方がないかもしれないが、あの態度で人の家にお邪魔するのはどうかと思う。

 

「え、私が来るのがそんなに嫌か?っと、そこの奴は誰だ?」

「えぇ、嫌よ…あ、そこの子は鈴。まぁ、外来人ね。」

「鈴です、よろしくお願いします…?」

「おう、私は普通の魔法使いの魔理沙だぜ!よろしくな!」

 

やっぱり、魔女っぽい格好をした人は魔理沙さんっていうらしい。

アリスさんも魔法使いだし、魔理沙さんも魔法が使えるんだろう。魔法使いというか魔女っぽいが。

 

「ま、ちょうどいい所に来たわね、鈴に弾幕ごっこを教えようと___

「弾幕ごっこ!?弾幕ごっこが出来るのか、鈴!」

「全く、話の途中じゃない…今からお試しで勝負したらどう?」

 

私は勝負なんて出来ないのに。

でもアリスさん曰く、この森を抜けるには出来ないと運が悪ければ妖怪に喰われてしまうらしい。

 

「ああ!鈴、スペルカードは使えるか?」

「スペルカードって?」

 

この会話にちょくちょく出てくるスペルカードとは、なんの事なんだろう、私は魔法のようなものはよくわからないし、意味もよく分からない。

 

「スペルカードっていうのは、この力の込められていないカードに、力を込めれば出来るぜ!」

「えっと…こうですか?」

 

何の変哲もない、ただの白いカードに光が集まっていく。

 

「おぉお…」

「お、水流〖深海の海月〗か、いいんじゃないか?」

 

それからスペルカードを数枚作ったから、これで大丈夫かな…

 

「よし、鈴!早速勝負しようぜ!」

「は、はい!」

「いくぜ、恋符〖ミルキーウェイ〗!」

 

魔理沙さんの宣言と共に、星型弾幕が舞い散る。

早い弾幕だから、避けるのが難しい。

 

「鈴!スペルカードを使いなさい!」

「え、あっ、はい!海流〖アクア・フルムーン〗!」

 

私も慌てて宣言し、弾幕を展開。

その弾幕は、海流の様に流れ、月のように丸く、形を変えながらうねる。

 

「うぉっ!?中々に面白い弾幕じゃないか、こっちもいくぜ、恋符〖マスタースパーク〗!」

 

「わわっ!?」

 

〖マスタースパーク〗は確か、魔理沙さんの得意な火力多めの極太レーザー。レーザーなら、相殺するか、避ければ…

 

「絶対零度〖深海のアイスリリィ〗!」

 

鈴が放った絶対零度の弾幕は、魔理沙にクリーンヒット。

 

「うわぁ!?」

「あっ、やり過ぎた!?ごめんなさい!」

 

………

 

「あー、まあ鈴の勝ちね…」

「まさかマスタースパークから弾幕が飛んでくるとは…

あれは痛かったぜ…」

「あ、そうそう、鈴は外来人だったわね、博麗神社に行ってみたらどう?」

「博麗神社?」

「博麗神社っていうのは、大結界を管理してる神社だぜ。明日連れて行ってやろうか?」

「いいんですか?じゃあ、明日…」

「おう!また明日な!」

 

そう言って魔理沙さんはひょいっと箒に乗り、飛んでいってしまった。

 

博麗神社って、どんな所なんだろう…




タグが増えていく…
タイトル回収はもう少し先です。


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