大英雄の息子 転生する。 (静かなるモアイ)
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大英雄の息子でも神様転生して構わん?

muscleタグが有るので、モアイ作品あるあるで何時も通り…彼がプロテインの化身に成ります


古代…大体、一世紀が始まって少しした頃、古代アイルランドのアルスターサイクル。

 

伝承では主にケルト神話と伝えられる戦いだが、神話史上…最高峰の親子喧嘩が大絶賛行われていた。

 

「チッ!?おら、クソガキ…お前…本当に何者だ?その身のこなし、その剣技、魔法と見間違う程の魔術、只の石ころの投擲で小隊を一撃で壊滅させる程の腕前…いい加減名乗れや!」

 

大雨が降りしきる草原。そこでケルト神話最強の英雄であり、有史以来最強クラスと言える英雄 太陽神ルーの息子 クー・フーリンはたった1人の幼子相手に苦戦していた。

その少年はたった1人でアルスターに侵攻し、アルスターが誇る人外集団 赤枝騎士団を1人で…それも石の投擲だけで倒してきたのだ。

 

赤枝騎士団はアルスターの英雄達の集団であり、クー・フーリンを筆頭として他にも選りすぐりな英雄達が集う騎士の集まりだ。だが、その赤枝騎士団の英雄達でさえ…目の前の少年には敵わず、仕方なく赤枝騎士団最強の英雄 クー・フーリンが出陣したのだ。

 

「……」

 

少年は口を開かず、代わりに音速さえも凌駕する速度でクー・フーリンに接近し、片手剣を振り下ろす。

 

「ぐっ!?」

 

しかし、相手はケルト最強の大英雄クー・フーリン。クー・フーリンはゲイ・ボルクと呼ばれる槍でその斬撃を受け止めた。しかし、その一撃は重たい上に速い…本当に幼子なのか分からない程の一撃だった。

 

(コイツ…本当に何者だ!?もし…コイツが成長してたら)

 

――間違いなく、自分は倒され…殺されている。

 

そんな言葉がクー・フーリンの脳裏に浮かんだ。その上、目の前の幼子は成人である筈の大英雄 クー・フーリンと互角に渡り合っているのだ。もう、この時点で訳が分からない。たった1人で大国さえも落とせる大英雄が、僅か年端もいかない幼子と互角だったのだ。

 

―使うしかない。いや、コイツ程の戦士だからこそ、使う!!

 

クー・フーリンは決意し、幼子を蹴り飛ばす。常人ならば上半身と下半身が千切れる程の威力を誇る蹴りだが、幼子は20メートルほど吹き飛んだだけで…受け身を取る。

 

だが、幼子の眼には……持っていた槍――ゲイ・ボルクを全力で投擲する大英雄の姿が映った。槍が大英雄の手から離れた刹那、幼子の心臓が有った所は風穴が空いており…身体からは痛々しいトゲに貫かれ…誰の目から見ても瀕死だった。

 

「ごふぁ!?なっ何が!?」

 

なにが起きたのか、幼子は理解出来なかった。だが、心臓を貫通し…全身に致命傷を帯びたその身体で言葉を発し、その上で歩くのだからスペックは余りにも可笑しすぎる。

 

「マジかよ…ゲイ・ボルクに耐えやがっただと」

 

クー・フーリンの手元に投げられたゲイ・ボルクが戻り、クー・フーリンは再度ゲイ・ボルクを構える。

本来、ゲイ・ボルクで破壊された心臓は再生しない。その為に幼子の運命は決まったも同然だ。その運命は死、心臓を失って動くことが出来てもやがては死んでしまう。強くても、不死の怪物では無いのだから。

 

「諦めろ…もう、お前の傷は癒えない。俺にゲイ・ボルクを使わせるとは…もう少し速く生まれていたら、俺を越える戦士に成っていただろう。死ぬ前にお前の名前を教えろ…お前の名声を…このクー・フーリンを追い込んだ戦士の名前を伝えてやる」

 

だが、幼子は答えない。いや、答えることが出来ないのだ。何故なら、幼子はそう言う誓いを立てているのだ。その誓いは死ぬまで破る事を許されない。だから、誰にも呼ばれようと自分の名前を教える事が出来ないのだ。

 

それでも…もう死する運命だとしても、幼子は歩みを止めずクー・フーリンに近付いていく。だが、その手から剣がこぼれ落ち…既に戦う力は残されていない。

 

クー・フーリンまであと一歩の所までくると、幼子はようやく口を開いた。

 

「お父さん…」

 

最後に…最期にそう言って、幼子は力尽きた。

 

――お父さん

 

確かに幼子はそう言った。力尽き、命を枯らした幼子の遺体をクー・フーリンは見る。その指には金色の指輪が填められており、この指輪はクー・フーリンが影の国でスカサハの妹 オイフェに託した物だった。当事、オイフェはクー・フーリンの子供を妊娠しており、クー・フーリンはオイフェに指輪を渡す際にこう言い残していた。

 

――身籠っている子供が男子ならば、コンラと名付けてくれ。そして指輪が指に嵌まる頃…俺に会いに来るように伝えてれ。

 

指輪が填まっており、更に光を失った瞳は基本的に赤色だが、時折…七色に輝く。瞳の特徴はクー・フーリンと同じであり、髪の色も彼と同じく青色だ。

 

「そんな……お前…コンラだったのか?」

 

コンラ、それが幼子の名前でありクー・フーリンの息子だった存在だ。既にコンラは死んでおり、血を失いすぎた為か…既に身体は冷たい。

 

クー・フーリンは死んだ…殺してしまった我が子を優しく抱き抱える。何故、気付けなかったのか?幼子で有りながら、アルスターの戦士達を倒す実力。その上…名乗らず、道を変えず、挑まれた勝負は必ず受ける…この行動はクー・フーリンが産まれた我が子に誓わせるようにオイフェとスカサハに託したゲッシュである。

 

名乗らず、道を変えず、挑まれた勝負は必ず受ける…この3つはクー・フーリンが生まれる前に誓わせた誓いであり、この誓いの為にコンラは死んだのだ…アルスターと戦う事に成ったのだ。

 

「ぅぅ…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!!!」

 

空にクー・フーリンの慟哭が響き渡る。その嘆きは空を割り、雲の隙間から太陽が見える程の慟哭であった。

 

「お前は幸せに生きられる……その権利が有った筈なのに…俺は…俺は!!

もし…お前に次が有るなら…幸せに成ってくれ!!なんなら…俺の持っている武器もお前にやる!!」

 

死んだ人間は生き返らない。それが、神の孫だとしても甦る訳は無いのだ。

 

だが…

 

『OK!』

 

何やら太陽からそんな声が聞こえた気がした。

 

それから約2000年の時が流れ…

 

「母さん…今度こそは大丈夫だったな…」

「えぇ…三度目の正直って奴ね」

 

日本の関東 駒王と呼ばれる都市。その都市に有る病院からの帰り道を2人の夫妻と母親に抱かれた赤子が桜並木の道を進む。

 

そんな中、ふと…父親が物陰を見る。そこには誰かに捨てられたのか…青色の髪をした赤子がダンボール箱に入ってすやすやと寝ていたのだ。

 

「捨て子か…だが!安心しろよ!お父さんが君を拾ってやる!!」

 

『私の孫を頼むよ。名前はコンラだ』

 

太陽がギラギラ煌めき、そんな幻聴が夫妻に聞こえた気がしたのだ。

 

 

 

別に…大英雄の息子でも神様転生して構わんのだろ?

 

 




因みにこれ…リメイク作品なんですよ(笑)



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転生後の幼年期

コンラ…原作に10年前から介入する。


――クレーリア・ベリアルを殺せ。ヤツは王の駒の真実に辿り着いた。

 

コンラが新たな人生を歩みだして約7年後。駒王には大勢の悪魔の大隊がやって来ていた。

 

悪魔とは何か?それはキリスト教に伝わる人々を惑わし、契約の対価に魂を地獄に誘う…他神話の神々が堕天させられた存在である。と言われているが、厳密には異なる…と言うのも言い伝えと違い他神話の神々が悪魔に堕天した訳ではなく造られた時から悪魔である。

 

悪魔という存在を説明する為にも先ずは聖書の勢力を説明する必要が有る。

 

ケルト神話が嘗て実在したように、様々な神話も存在しており世界で最も有名な一神教のキリスト教の天使や悪魔も実在している。

聖書の勢力は世界から三大勢力と言われており、大変強い影響力を持つ。神話の力が信仰心からだとすると…三大勢力は日本神話というイレギュラーを除けばダントツで最も影響力を誇る勢力なのだ。

 

――幸いにも駒王のエクソシスト達は協力的だ。幸いにも向こうも悪魔を殺すんだ……毒をもって毒を制すと有るだろう?

 

三大勢力と言うからには三つ巴の関係に有るのだ。先ずは天界、これは主に天使や神そして下部組織である教会から織り成す一角だ。次に堕天使…堕天使は堕ちた天使こと堕天使の集まりであり、神器と呼ばれる人間が有史から宿す特別な力を研究しているそうだ。最後に悪魔、悪魔は悪魔の駒と呼ばれる物を用いて様々な人材を悪魔に迎え入れて勢力を拡大する所であり、三大勢力最強と称されるサーゼクス・ルシファーを筆頭とした新魔王を王とした貴族国家だ。

 

先程…三大勢力が強い影響力を持つと述べたが…無理も無い。多くの神話は廃れてしまった。北欧神話やギリシャ神話のようにサブカルチャーで話題に成るのは未だ良いだろう、信者が多いとは言えないが…それでも知名度は高い。

しかし…メソポタミア神話等を知ってるだろうか?知らない人の方が多いだろう。そんな神話は神々でさえも地上には中々降りてこれない。

 

話がそれた。それはまたの機会に説明しよう。現在、駒王はクリスマスを迎えており、雪が降り積もっている。

 

「ハァ…ハァ…」

 

そんな雪が振る駒王を1人の少女が命懸けで逃げるように走っていた。

彼女の名前はクレーリア・ベリアル。灰色の髪が特徴的な美少女で、歳は高校2年生程だろう。名前から分かる通り、彼女は悪魔の貴族 ベリアル家に名前を連ねる貴族悪魔だ。

 

クレーリアは自分の眷属と共に駒王に有る私立の学舎 駒王学園に通いながら、駒王滞在のエクソシストと共に駒王を管理していたのだ。

しかし…彼女は悪魔政権…それも事実上、魔王よりも権力を持つ大王派と呼ばれる年老いた悪魔が抱える王の駒と呼ばれる物の秘密に辿り着いてしまい…濡れ衣を着せられて殺されようとしていたのだ。

 

着ているガウンコートは血が染み付いており、これはクレーリアと戦った悪魔や眷属達の血である。彼女は眷属に逃がされるように逃げたが…相手はエクソシストと大王バアルが派遣した大隊。もう、逃げ切るのは不可能だろう。

 

「どうして…私がこんな事に…」

 

腹部を抑え、クレーリアは電柱にもたれ掛かる。もう気力も体力も限界だ。仲間は全員殺され、先日まで協力して駒王の治安維持を行っていたエクソシスト達は全員自分を殺しに来る。

王の駒の真実を知った。たったそれだけで、この有り様を受けたのだ。

 

もうすぐ追っても来る。このダメージでは遠くへも転移出来ないし、駒王全域にはクレーリアを逃がさない為に転移を阻む術式が展開されている。

 

もう終わりだ…彼女は絶対に助からない。クレーリアは諦めようと目を閉じようとしたが、何かの気配を感じて前を見る。そこには…青色の髪をしており、七色に変化する瞳を持った小学生低学年の子供が居たのだ。

クレーリアは裏側の人物であり、駒王に関わる裏側の人物は全員知っている。この子は間違いなく裏側の人材ではないのだ。

 

「居たぞ!こっちだ!!」

 

だが、大王派悪魔の追っ手がやって来た。

 

「おい…民間人の子供も居るぞ!」

「構わん!死んでも問題はない!たかが、人間だ!」

 

大王派はクレーリア共々子供を消そうと、魔力の砲撃を解き放つ。

 

「逃げて!!」

 

クレーリアは子供に向けて叫ぶが、子供は逃げずにクレーリアを庇うように前に出る。そして…迫り来る魔力の砲撃を………デコピンだけで消し飛ばした。

 

「「「はっ?」」」

「えっ?」

 

有り得ない。今の砲撃は疲弊しているとは言え、クレーリアを間違いなく消し飛ばす事が出来た。それをあろうことか、少年はデコピンだけで消し飛ばしてしまったのだ。

 

すると…少年はそこら辺に落ちている石を拾い、手首のスナップだけで大王派に向けて投げる。

石は見えない程の速度で飛び…一度の投擲で数人の悪魔を肉塊に変えてしまった。

 

「なっ!?お前は…お前は一体っぐんがだぁぁ!?」

 

更に少年は石を投げ、次々と悪魔を殺していく。そして…その場に居た悪魔はクレーリアと大王派の一人に成ってしまった。

 

「あり得ん…お前は…お前は一体…何者だ!?」

「太陽神の孫で、偉大なる大英雄の息子さ」

 

それがその大王派が最後に聞いた言葉だった。その悪魔は少年の蹴りで頭部を破壊され、生き絶える。

 

「君は…何者?」

「コンラだ」

 

コンラはそう言うと…その場から消えた。いや、厳密には違う。厳密には目に見えない程の速さで移動し、瞬間移動したように消えたのだ。

 

 

「こんな…事が有るのか!?いや…コンラ君、君は何者なんだ?」

 

駒王教会の牧師 紫藤トウジは理解出来なかった。クレーリア・ベリアル討伐の為に集った悪魔政府の悪魔達が、たった1人の少年の手で皆殺しにされたのだから。

 

「紫藤さん!彼は危険すぎますよ!子供で悪魔を殺せるなんて有り得ない!」

 

周囲には先程まで生きていた悪魔…中には大王派のトップ バアル家の悪魔達も居ており、特に貴族悪魔には権能レベルでの特殊能力を持つ悪魔が沢山居る。そんな悪魔をコンラは1人で皆殺しにしたのだ。

 

紫藤トウジにとって、コンラは娘の幼馴染みの一人だった。家にも良く遊びに来るし、コンラの血の繋がらない兄とも仲が良い。

 

「人モドキ?が夜な夜な煩いしさ。家族に危害を加える前に殺しただけだよ。

お互い、隠し事は有るでしょ?じゃあな、おじさん」

 

余りにも戦い慣れている…いや、慣れすぎてる。そんなコンラを見て、紫藤トウジと彼の部下達は震えが止まらない。自分達でさえ返討にする貴族悪魔をたった1人の小学生が皆殺しにしたのだから。

そのコンラは何処かに去っていった。

 

「君は…一体……気配からして悪魔じゃない、堕天使でも天使様でもない。まさか…他神話の神様じゃないよな?はっはは…そんな訳は無いか…日本神話にコンラって神様は居ないし」

 

この数日後…悪魔政府と天界にコンラの事を黙った紫藤トウジ達は海外に左遷されてしまい、家族共々日本を去る事に成ってしまった。

 

一方その頃、肝心のクレーリアはと言うと…

 

「ほう…貸した土地とは言え、大規模に色々とやっていたようですね。取り合えず、クレーリアさんは日本神話で保護しますね」

 

()()()()()()()()()、背中に鬼灯の絵柄がプリントされた衣類を纏った鬼に保護されていた。

 

 

 

 

兵藤と書かれた表札の一軒家。その家がコンラの家であり、コンラは誰にも悟られる事なく2階の窓から自室に忍び込む。

 

「取り合えず、自警団でも作るか。あと、家族に真実を打ち明けよう」

 

現代でも悪魔やエクソシストが日夜活躍する。そんな事を知れば、何時家族が人質にされるか分からない。コンラは決意するのだった。

 

 

その数年後。

 

「そんじゃ、今日もコンラ自警団の活動を開始するか!」

 

立派で逞しい中学生に成ったコンラはコンラ自警団というそのまんまなネーミングの自警団を設立していた。非政府組織であり、何故か魔物や変な怪物がやって来る駒王を自分達で守る自警団、それがコンラ自警団である。

参加資格は駒王在住である事。活動の参加も自由であり、少なければコンラとその兄だけで活動する時も有る。

コンラ自警団に参加すると、もれなくコンラ直々に鍛えられるスペシャル修行も受けられて強くなるのだ。

 

「おう!と言っても、参加するのは今日も俺とお前だけだけど」

 

そう言うのは今のコンラの義兄 兵藤 一誠である。一誠もまた、コンラのスペシャル修行を受けさせられたのだが…魔術に関する才能が皆無だった故に外見ならコンラ以上のmuscleと成っている。

最近、地元の高校生に「背中に鬼の顔が出てます?」と言われるのが密かな悩みだ。

 

「仕方無いだろ?阿部さんは仕事、ミルたんはミルキーのライブが有るんだからな」

 

現在、自警団の人数は僅か6人。その上、自警団として実戦に出るためには一定水準以上の実力が必要なのだ。

 

「白音は出さないの?」

「実力が一定水準以下だから未だ無理だな」

 

だが、コンラと一誠は知らない。このコンラ自警団が表も裏側も世界に影響を与えることを。




果たして…クレーリアを保護した日本のお方は誰なのやら(笑)

次回!中学生時代…

ドライグさん「あいぼぉぉぉー!!俺を使ってくれ!」
一誠「おい、コンラ…なんか左手から幻聴が聞こえたけど」
コンラ「多分、悪霊」
白音たん「私の実戦、未だですか!?」


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転生後の中学時代

どちらかと言うと、muscle一誠パート


世の中には神器と呼ばれる代物が存在する。神器とは神様が使う器材という意味ではなく、聖書の神が産み出した代物であり…人間及び人間の血を引き継ぐ存在全てに無差別ランダムに宿る(ここ重要)代物である。

 

神器には様々な種類が存在しており、その全てが大小様々だが宿した人物に不思議な力を与えるのだ。勿論…無差別に宿る為に宿る宿らないが有り、三大勢力曰く神器を宿した存在は多くの歴史の節目に影響を与えたり政治家やプロスポーツ選手も宿しているらしい(決してそんな事は無く、宿してなくても活躍できる)。

 

神器は大きく分けて3つの区分に分けられる。一つは防具や武具として具現化される武装型、これはアクセサリー等の形をした神器も含まれる。傷を癒したり、己の力をブーストさせたり、特殊な力を持つ武器だったり辺り外れがまちまちである。

次に創造型、これは武装型と最後の単独具現型と異なり…神器としての形は存在しないのだが、代わりに様々な物を産み出す力を持っているのだ。剣を産み出したり、或いは魔物を産み出したり様々で所有者のイメージ次第で様々に力を変える。

最後に単独具現型、これは武装型と同じく形を持っているのだが…その神器は動物等の形をしており自由に動くことが出来るのだ。その上、他の神器と違い所有者と離れて行動する事も出来るので自由な戦い方が出来るのだ。

 

それに神器はワンオフ仕様の1つしか存在しない物が有り、そのワンオフ仕様の中でも実に強力な物を神滅具と称して極めれば神さえも殺す事が出来るそうだ。

 

その神滅具であるが、実は一誠も宿しており…彼が宿した神器は赤龍帝の籠手。能力は自分の力を無際限に倍に引き上げ、力を譲渡したり、様々な力を持つ籠手だ。その上、その神器にはブリテンの守護神 ドライグが封じられており、元々…赤龍帝という称号はドライグの物だったのだ。

 

『あいぼぉぉぉー!!いい加減、俺に気付いてくれ!かれこれ、俺は数年以上お前に語りかけているんだぞ!マジで幻聴じゃないから耳を傾けてくれ!!』

 

その上…龍や強力な獣を封じた神器の中には封じられた存在と意志疎通も可能だ。それは赤龍帝の籠手もそうなのだが…

 

「また幻聴が聞こえるな。お祓いにも行った方が良いよな?」

 

肝心の一誠は数年以上…ドライグの声を幻聴と勘違いし、スルーしまくっている。

実は一誠、コンラから真実を話されてコンラ直伝 ケルトブートキャンプの影響でmuscleに進化した現在…やろうと思えば神器の進化形態 禁手は簡単に出来る。と言うのも、一誠は過去の英雄達がそうだったように…人間の壁を越えたのだ…それもmuscleの力だけで。

 

ゴクゴクとプロテイン ビーレジェンドの抹茶のちゃちゃちゃ味を飲み干し、一誠は考える。弟のコンラと両親にも相談したが…家族の考えは間違いなく幻聴、ドライグは泣いて良い。

 

「それにしても…白音の奴、大丈夫か?今日の実戦OKテストは」

 

現在…一誠とコンラは中学2年生、中2としてジュニアハイスクールライフを謳歌出来る楽しい時期だ。

しかし、そんな2人に妹が出来たのだ。妹の名前は白音、未だ自警団がコンラと一誠だけだった小学校中学年だった頃に保護した猫又の白い少女だ。

白音は元々姉と暮らしていたそうだが、はぐれてしまい…その勢いで兵藤家の一員に成ったのだ。

 

コンラ率いるコンラ自警団は幅広く駒王に住まう人々ならば、誰でも募集している。しかし、実戦として見回りが出来るように成るまでは実戦OKテストをクリアしないといけないのだ。

現在、白音はそれをコンラ監修の元で受けており…白音がそれに合格したら自警団は全員が実戦出来るのだ。

 

コンラ自警団は今の所、一誠、コンラ、白音を含めて6名の団員が居るのだ。

団長であり最強戦力のコンラ、副団長の一誠、団員の白音、平時は自動車整備工でどんなノンケもイカす良い男 阿部高和こと阿部さん、一誠以上のmuscleで魔法漢女(物理)のミルたん、そしてデュラハンの妖怪 ノーヘッド・本田こと本田君である。

 

種族さえも問わない自警団…それ故か、魔法漢女やデュラハンさえも迎え入れるのだ。

 

すると、玄関の扉が開く音が聞こえ…一誠は玄関の方を見る。そこでは嬉しそうに跳び跳ねる白髪の少女白音とコンラが帰ってきたのだ。

 

「やった!遂にやりましたよ!遂に実戦OKの許可が出ましたよ!」

 

リビングに入るなり、白音は嬉しそうに笑みを浮かべる。どうやら、彼女は無事に実戦OKの実力を見せ付ける事が出来たようだ。

 

「おっ!やったじゃないか!」

「まぁ…白音も強くなったし、並大抵の相手には倒される事は無いだろ」

 

白音の合格を喜ぶ一誠、そして成長した白音の実戦許可を認めたコンラ。なにはともあれ、これで白音も一緒に自警団としての仕事が出来るものだ。

 

「所でコンラ…合格基準って例えるなら、どれぐらいの実力なんだ?」

「あっ、それ…私も気になります」

 

自警団の実戦OKの基準を作ったのはコンラであり、一誠がその基準に到達するまではコンラ1人で見回りを行っていたのである。しかし、一誠達は見回りをしながら駒王に害を加える魔物等を今まで退治してきた。しかし、三大勢力等の強さの基準を一切知らないのである。彼等の基準は全て、裏側の先導者であるコンラことケルトなのだから。

 

「だいたい…スカサハ先生の元に居た下級戦士位だな」

 

ケルト版ケイローン先生こと、スカサハ師匠の所の下級選手の実力を現代で表すと…弱くても上級悪魔を圧倒する程である。

つまり、一誠達は知らずの内に三大勢力の中核とある程度(ある程度は白音限定)…いや、昔に実戦許可を貰い日頃からコンラの手で鍛えられた一誠達は最上級の実力を持っている事に成るのだ。

 

無理も無い。白音は自警団に入ってから、3年程の時間をかけて漸く実戦OKの強さを手に入れたのだ。3年もケルトブートキャンプを行えばどんなに才能が無くても、上級悪魔を圧倒する事が出来るだろう。

 

「下級か…俺達ってまだまだだな」

 

いえ、現代では充分です。

 

 

 

 

その日の夜。一誠は夢を見ていた。

 

一誠の眼前には…巨大な赤いドラゴンが映る。そのドラゴンこと、赤龍帝であるドライグだ。

 

「やっと会えたぞ!相棒!!」

「……あっ、その声…幻聴さんか」

 

夢とは言え、やっと出会えたのに幻聴と言われ…ドライグは泣きそうに成ってしまう。

 

「お前で二人目だぞ!!いくら呼んでも呼んでも呼んでも!幻聴って流した奴は!その一人目もmuscleだったし、どんだけ筋肉は幻聴って事で片付けるし…そのmuscle…ベルザードも『あっ…お化けじゃなかった』って軽く流すし…どんだけmuscleは俺の話を聞かないんだ!!」

 

遂に耐えきれず号泣してしまうドライグさん。彼の言葉から、一誠と同じくドライグの事を流し続けた猛者は過去に居たようである。そして、その人物も一誠と同じくmuscleなのだろう。

 

「いや…だって、目に見えないじゃん。所で…後ろの人達で腕試しして良いか?」

 

一誠が指差した所には…赤い龍を模した鎧を纏った男達が居たのだ。彼等は全員が一誠の前任者であり、嘗ての赤龍帝達である。

そして、その赤い龍を模した鎧は赤龍帝の鎧。赤龍帝の籠手が禁手を用いた強化形態である。

 

「良いぞ?だがな…ソイツ等は強いぞ!」

 

ドライグはそう言うと瞳を閉じる。自分を宿し、鎧を使えた歴代は皆が強かった。きっと、一誠も彼等と戦い…そして敗北して神器をこれから使って自分の事を頼りにしてくれるだろう。そして、それからは相棒と二人三脚の日和が始まるのだ。

 

「なんだ…コンラの一千分の一も無いな」

 

バキッ!ドカ!ズゴーン!!と打撃音が響き、ドライグは瞳を開けて音の方を見る。そこには無惨にもボコボコにされた歴代…そして彼等をmuscleパワーだけで倒した一誠の姿だった。

 

「ふぁぁぁぁ!?」

 

これにはドライグもびっくりである。しかし、まだまだやって来る歴代の赤龍帝の皆様。彼等は鎧を纏い…背部から翼を展開して一誠に挑みかかる。

 

「「「くたばれーー!!」」」

 

空から一斉に襲い掛かる歴代の皆様。しかし…

 

「パワーゲイザー!!」

 

一誠は右手にエネルギーを溜め、大地を殴る。すると、大地から衝撃波が柱のように上に向かって飛び…パワーゲイザーの衝撃波が直撃した歴代達は一撃でKOされてしまった。

 

「えっ?筋肉って怖い……」

 

筋肉…muscle…グラップラーの可能性を見せられ、ドライグは唖然としてしまった。

 

「ふふふ…やるじゃないか」

 

その声が聞こえ、一誠は声の方を見る。そこには赤い髪の男が立っていた。

 

「やはり…意識を保っていたか!相棒!その男はこれまでの歴代と違うぞ!」

 

ドライグが警告する。そう、その男は歴代でもトップクラスの実力を持つ歴代の赤龍帝なのだ。

 

「ふふふ…俺の名前は『神龍拳!!』ほんげぇぇぇぇ!!」

 

歴代トップクラスの男…だが、突如として現れた何かのmuscle技を受けて…遥か場外に吹き飛んでしまった。

 

そして…その歴代トップクラスを吹き飛ばした人物は直ぐに判明した。その男は………一誠と同じくmuscleな白髪の青年であった。

 

「アンタ…何者だ!?」

 

そのmuscleは今の一誠よりも遥かに強い男だ。

 

「俺はベルザード。muscleな狩人さ」

「アンタは他の歴代とは違うようだな」

「あの程度の怨念、俺には生温い」

 

そして…先代muscle ベルザードとmuscle 一誠はお互いに握手を行った。

 

「たまには神器を使ってやれよ?ドライグは寂しがりやだからな。俺は鎧を使う程の相手は月の魔物しか居なかったが」

「ああ!」

 

何はともあれ、一誠は自分に宿る神器を自覚した。

 




次回!原作開始…果たして、コンラに石ころ以外の武器を使わせる相手は何時出るのか!?一誠に禁手を使わせる相手は原作何巻で出てくるのか!?


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始まる原作

原作と比べてキャラの所属も変わってます。


コンラと一誠が高校2年生に進学した。

 

「今日も平和ね…」

 

駒王学園。それは嘗てクレーリア・ベリアルも通っていたお嬢様学校だ。

幼稚園から大学院までエスカレーターで上がる事もでき、他府県は勿論のこと海外からも多くの留学生が訪れる選りすぐりの学舎だ。実は一誠とコンラも通っており、2人は『近いから』という理由で駒王学園を受けて学生ライフを送っているのだが、この駒王学園は一誠とコンラが入学するタイミングで突如として高等部が共学に変わったのである。それまでは大学と大学院だけが共学であり、男子禁制と言っても過言ではない学舎だったのである。

 

「えぇ…そうですね部長。この駒王は私達が管理してますから」

 

それもその筈、この駒王学園処か駒王という町は悪魔が発展させて来た町であり…勿論…駒王学園全体も悪魔が自分達の活動の為に作ったのだ。

上級悪魔に町を管理させ、経験を積ませる。嘗てのクレーリアと同じく高校生の悪魔が駒王を管理しているのだ。

 

「えぇ…今月も裏側による行方不明者及び死者0。流石は私達、グレモリー眷属ね」

 

駒王を管理してるのは紅い髪に10人中9人は振り返る程の美貌とナイスバディが特徴の高校3年生の少女 リアス・グレモリーである。

リアスは三大勢力最強と呼ばれ、神すらも滅ぼせる魔王 サーゼクス・ルシファーの妹であり、将来も期待されている優秀な悪魔だ。

 

リアスの眷属も実に優秀な人材ばかりだ。

 

女王 姫島朱乃。リアスの切札であり、彼女の使う雷撃魔法(厳密には魔術)は上級悪魔さえも倒してしまう無敵の女王だ。リアス以上のナイスバディであり、黒い髪にポニーテールが特徴である。リアスと同じく高校3年生。

 

騎士 木場祐斗。リアスを守る騎士であり、無から様々な魔剣を産み出せる魔剣創造と呼ばれる神器を宿した少年。その手数から繰り出される強さは若手の悪魔の騎士では一番と呼ばれている。コンラや一誠と同じく高校2年生。

 

僧侶 塔城黒歌。変異の駒と呼ばれる特別な悪魔の駒で転生した、リアスのもう一人の切札。妹と生き別れてしまい、魔王ルシファーが保護してリアスの眷属に成った。魔術に仙術など、多岐に渡る術を操る。大学1年生。

 

以上の3人がリアスの眷属であり、リアスはあと戦車×2、騎士×1、僧侶×1、兵士×8の駒を残している。

 

リアスは朱乃、木場と共に紅茶を呑みながら黒歌がやって来るのを待つ。大学は早く終わるときも有れば、遅く終わるときも有るので…今日は遅く終わる日なのだろう。

 

「しかし…最近、妙だと思わない?私達、駒王にやって来てからマトモに戦った事は無いわよ?」

 

だが、リアス達は駒王にやって来てから一度もマトモに戦った事は無かったのだ。

魔物退治も、悪魔政権を裏切ったはぐれ悪魔と呼ばれる裏切り者の討伐も一度も行っていない。駒王にはリアスと同じく別の魔王の妹が居るが、彼女とその眷属達も戦闘行動を行った事が皆無なのである。

 

「確かにそうですね。はぐれ悪魔討伐の依頼が舞い込み、現場に着いた頃には既に死んでましたし」

 

だが、悪魔政権からはぐれ悪魔の討伐の依頼は来る。リアス達は依頼を受けて現場に向かった事は何度も有るのだが…彼女達が現場に着いた頃には既にはぐれ悪魔は死んでいるのだ。

 

「ですが、部長に朱乃さん。はぐれ悪魔を倒した人物は間違いなく、単独の人物ではなく複数人居ますよ。

有るはぐれは石の投擲で殺され、有るはぐれは剣で斬られ、ある悪魔は打撃で倒され、ある悪魔は魔法で焼死してました」

 

騎士の木場が言うとおり、リアス達が倒す筈だったはぐれ悪魔は様々な戦い方で死んでいた。その手口から、はぐれ悪魔を討伐する人物は確実に複数人居る。とは言え…どれもコンラ1人で余裕で出来る事なのだが。

 

すると、扉が開いて1人の超ナイスバディのお姉さんが入ってきた。彼女こそ、リアスのもう1人の切札 黒歌である。

 

「大変にゃ!!駒王に白音が居たにゃ!!……でも、新しい家族と幸せに過ごしていたにゃ」

「えっ!?」

 

なんと…黒歌は白音の実の姉だったのでした。

 

 

一方その頃…コンラ達は…

 

「討ち入りじゃぁぁあ!!」

「ヌォオオオオ!!」

「てりゃゃゃゃ!!」

 

教会勢力が去った後の駒王教会をアジトとして使っていた、堕天使とはぐれエクソシストの皆様を倒す為に自警団全員で討ち入りを行っていた。

 

素手のコンラ、muscleパワーの一誠、猫耳を生やして年相応に成長した白音は勿論のこと。

 

「やらないか?」

「ミルたんパワァァァア!!」

「キャオララララ!!」

 

青いツナギ姿の良い男、魔法漢女(物理)、大剣を振り回すデュラハンも突入し…

 

「せい!カッパ神拳!!」

 

新たに自警団に参戦したラッパーなカッパも戦い…はぐれエクソシストと堕天使達は吹き飛んでいく。

 

「このレイナーレ様が…ほんげぇぇぇぇ!!」

 

堕天使 レイナーレ…残念ながら散る。なお、レイナーレと愉快な仲間達の魂は日本神話に引き渡され、日本で楽しい地獄巡りが始まったとか。

そして…男のはぐれエクソシストと堕天使は阿部さんの手で新たな世界に目覚め、自動車修理工場に就職した。

 

 

「楽しそうって理由で参加するんじゃなかったかも」

 

そして…その蹂躙を安全な所から1人の新人が見ていた。彼女は正史ならシトリー眷属に入るのだが、此処では自警団に入った模様。但し、実戦OKの許可は勿論…貰っていない。




次回!コンラ達、リアス達と出会う

そして…日本神話が動き出す?

ギャー君は無事です。ですが、悪魔では有りません。


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悪魔との出会い

グレモリー眷属と出会う。


「なんで…今さらに成ってよ。駒王は悪魔の土地なのよ」

 

ある日。駒王の管理者であるリアス・グレモリーの所に一通の通知が来ていた。その通知は悪魔政府からの物ではない、悪魔処か三大勢力の何処でもない所からやって来た通知という手紙だったのだ。

 

「確かに此処は日本。ですが、駒王を含め多くの日本の都市は悪魔の土地……しかし日本神話の監査ですか」

 

リアスに同情するように、朱乃も大きく溜め息を吐き出しながらそう言った。

確かに日本の多くの都市は三大勢力の管理下に有る。本来は借りている土地なのだが、三大勢力が日本から借り受けたのは今から大昔…それも江戸時代に遡る。江戸時代等に起きた、踏み絵やキリスト教の迫害…それらの負い目から日本神話は三大勢力に土地を貸し与えたのだ。

 

だが、悪魔が土地を借りて暫くすると…現政権(ぶっちゃけ、魔王サタンと魔王ベルゼブブが死んだから大王バアルが起こしたクーデター)の革命で新魔王が就任すると、魔王よりも権力を持つ大王派は借りている事実を秘匿したり、日本神話が傍観主義(正しくは一般人になるべく関わらない放任主義)な事を良いことに元から悪魔の土地と偽ったのだ。

 

リアス達をフォローするなら、若い悪魔達は大王派が隠した事実のお陰で元から悪魔の土地と思っており…大半の悪魔が過去を知らない為にそう思っているのだ。

 

「しかし部長…日本神話って人間界には殆んど関わらないのですよね?」

「その筈よ。事実、私は会った事が無いわ。所で朱乃、祐斗と黒歌は兵藤君達を呼んでくるわよね?」

 

日本神話からの監査通知を机の上に置き、代わりに2枚の写真を手に取るリアス。そこにはリアス達がはぐれ悪魔退治の人物を探る為に、管理者としての権限をフルで使って撮影した写真だ。

そこには夜な夜なパトロールを行うコンラ、白音、一誠が写っており…もう1枚は怪しい漢女やカッパにデュラハンと行動するコンラと一誠の写真だった。

 

「明らかに黒歌の妹、白音と共に暮らしている義兄弟 兵藤兄弟は裏側の人物ね。

はぐれ悪魔や魔物を討伐してる人物かどうか分からないけど、間違いなく裏側の事を知ってるわ。駒王の領主として…是非とも話しておかないといけないのよ」

 

 

一方、その頃…コンラと一誠は…

 

「やあ、君達が兵藤一誠君と兵藤コンラ君だね?」

 

リアスの騎士である木場に声を掛けられていた。

 

「む?あぁ…そうだが?」

「実は僕達の部長が君達と話したくてさ…大学の先輩も妹さんを誘ってるから、来てくれるかい?」

 

木場が裏側の人物であり、人間と人間ではない何かを組み合わせた気配を持っている事はコンラ達も気付いている。

当たり前だが、木場はリアスの持つ悪魔の駒の恩恵を受けて人間から悪魔に転生したのだ。分かりやすく言えば、外科手術で悪魔としての側面を組み込んだと言えるだろう。

 

(おい…兄貴どんすんだ?)

(こんな時に限って兄貴呼びをしないでくれよ。お前がリーダーなんだからな?)

 

だが、一誠とコンラは三大勢力の知識に疎い。知っているのは天使、悪魔、堕天使が居て、聖書の神が神器という代物を無差別にばら蒔いた位だ。

 

その為か…木場が人成らざる何かである事には気付いているが、悪魔とは思っていないのだ。

 

(まさか…俺がほぼ神って事がバレたのか!?)

(いや…コンラ、指輪着けてるじゃん。神威抑えてるじゃん、瞳の色赤のままじゃん。それはない)

 

コンラの指には指輪が填められており、この指輪はコンラの神威を抑える物だ。神威を抑えてないと、瞳の色が七色に変化したりと人外だとバレる為である。

 

指輪を填めている為に、コンラが神だとはバレていない。いや…仮にバレると三大勢力処か人間界に降りられる神々が黙っていないだろう。

英雄達が廃れた現代、その現代に再誕した最強レベルの素質を持つ半神。五体に流れる血は太陽神ルーの息子 クー・フーリンと女神オイフェから受け継いだ者…神威を抑えなければ間違いなく今のコンラではバレてしまうのだ。

 

「いや…妹の事も有るし、バイト(自警団)も有るからさ」

「そうそう、僕の部長は顔が広くてね。君達がバイトしてない事は知ってるよ」

 

バイトという言い訳も出来ず、木場は止めの写真を見せてきた。それはデュラハンやカッパと写るコンラ達の写真である。

 

(あの時…誰かに見られていた気がしたが…)

(そういう事かよ)

 

「僕達も此方側さ。話でもしないかい?」

 

裏側の人材だとバレた。ならば、隠す必要はあんまり無いだろう。

 

「分かった良いだろう。一誠はどうする?」

「俺も行くさ。だけど、知り合いに連絡は良いだろ?」

 

知り合いとは勿論…自警団の仲間達である。新人の訓練や指導、それに意見交換や世間話などやることが色々と有るのだ。

 

「良いよ。それぐらい」

 

木場がそう言い、一誠はスマホの連絡アプリ ラインで自警団の全体ラインでメッセージを打ち込んだ。

 

「さてと、案内しろ」

 

こうして…木場の誘いにコンラと一誠は乗ることにしたのだった。

 

 

『なんか、駒王に居た人外?に呼ばれた。俺とコンラは夕方の訓練に遅れるか、欠席で。白音、先に帰っといてくれ』

 

「いや…私も呼ばれたんですけど?」

 

リアス・グレモリー率いるグレモリー眷属の事務所は駒王学園の旧校舎だ。その一室であるオカルト研究部の部室がリアス達の事務所であり、拠点だ。

彼女達はオカルト研究部という名前を借りて、ここを悪魔の隠れ蓑にしているのである。

 

そのオカルト研究部に白音は呼ばれており、彼女はグレモリー眷属の面々と向かい合うようにソファーに座っていた。

 

「おいおい、まさか白音まで呼んだのか」

 

その声が聞こえ、オカルト研究部の扉が開かれる。すると、オカルト研究部の部室にコンラと一誠、そして2人を呼びに行っていた木場が戻ってきた。

 

「祐斗、ご苦労様。兵藤君達は白音と同じ席に座ってね」

 

リアスに促され、コンラと一誠は白音を挟むようにソファーに座る。3人が揃い、木場が自分達の後ろに控えた事を確認するとリアスは笑みを浮かべて宣言した。

 

「改めてようこそ、オカルト研究部の部室に。早速だけどね…私達は三大勢力の一角である悪魔に属する悪魔なの」

 

バサッと音が響き、リアス達の背中からコウモリに良く似た翼が生えてきた。どうやら、本物の悪魔のようである。

 

「そして私はオカルト研究部の部長であり、悪魔政府の王の一人 魔王ルシファーの妹で次期グレモリー当主のリアス・グレモリー。この町の管理者をしてるわ」

「管理者?そんなの初めて聞いたぞ」

 

コンラが驚くのも無理は無い。リアス達悪魔が駒王の管理者である事は民衆には知られておらず、自警団として活動していたが三大勢力と深く関わる事がなかったコンラ達は駒王が悪魔の土地である(厳密には借りた土地)である事を知らないのだ。

 

「そう?裏側としては常識なのよ」

「いや…俺も初耳」

「私も」

 

一誠と白音も知らなかったようで、その事実を知ったリアスはずっこけた。

 

「ごほん!とは言え…貴殿方が裏側の人材だという事は既に知ってるわ。黒歌と同じく、猫又の白音は勿論…貴方2人もね。貴方達は何者かしら?」

「俺達は自警団だ。自分達の意思で、昔から変な魔物や気持ち悪い見た目に変質した怪物から駒王を守るためにパトロールをしてきた。

あんな魔物とかは警察に頼んでも無理だしな、俺達で倒すしかなかった」

 

コンラの言葉を聞いて、リアス達は確信する。コンラの言う自警団が今まではぐれ悪魔などの敵を人知れず倒してきた事を。

 

「その自警団に入団条件は有るのかしら?」

「自警団の入団資格は駒王在住だけ。性別、年齢、戸籍、種族は問わない。駒王の防衛やボランティア活動など、様々な事に取り組んでいる。

自警団としての参加も自由だ。仕事等でたまにしか手伝えない人も居るからな」

 

入団資格は駒王在住…それだけ。その事を聞いたリアスは笑みを浮かべた。それもその筈、自警団に加入出来ればコンラ達とも繋がりが作れるのだ。

 

「その自警団…私達も入って良いかしら?資格は満たしてるわよ!」

「俺は良いけど…実戦OKかどうかは別だぞ?実戦OKは下級戦士(スカサハ塾)程度だからな」

「なら大丈夫よ!私達、腕には自信が有るのよ!」

 

だが、リアスは知らない。下級とは言えそれは三大勢力の基準ではなくケルト神話としての基準である事を。

 

 

 

「駒王か…向かうのは10年振りね」

 

日本神話地獄部。そこの閻魔殿で、灰色の髪をした着物姿の美女が金棒を担ぎ…トトロのような大男を踏みつけていた。

 

「クレーリアちゃん!?なんで君は女版鬼灯君に成っちゃったの!?いででで!!踏まないで!」

 

クレーリア・ベリアル。年齢26歳。所属日本神話地獄部等活地獄の主任。就労最短記録で等活地獄の主任に昇格した女傑である。

 

「あと、大王。今度の監査ですが…新人に研修を積ませる為に、変装不要の新人を連れて行って良いですか?」

「篁君とこのギャスパー君とかで良いんじゃない?てか…真面目に仕事するから解放してください!!」




次回!日本神話…遂に駒王上陸!?果たして…悪魔上層部の運命は!?


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駒王は日本の土地ですよ

監査官…降臨!!


駒王学園 旧校舎の中庭。そこはリアス達が日頃から鍛練等を行う場所なのだが…そこで、条件は満たしていた為に自警団に入れたリアス達グレモリー眷属はグロッキーに成っていた。

 

「ここまで…実力が…有るなんて…」

 

力なく、そう言い…地面に倒れるリアス達。彼女達は自警団の戦闘OKの資格をコンラに証明する為に戦いを挑んだのだが…見事に返り討ちに逢ったのだ。

 

「武器を使うまでもなかったな」

 

どや顔でそう言うのは我らがコンラ自警団の団長であり、自警団最強戦力でもあるコンラ。戦闘OKの資格が有るかどうかはコンラが判断しており、下級戦士程度(スカサハ塾基準)の実力を見せればOKなのだが…その基準は三大勢力と比べると遥かに敷居が高かったのだ。

 

朱乃の雷撃の弾速よりも早く動き、リアス自慢の滅びの魔力さえもデコピンで弾き飛ばし、黒歌の仙術と魔術を合わせたミックス弾もデコピンで消し飛ばし、木場の神器で産み出した魔剣も人差し指と中指の力だけでへし折り、リアス達を全員含めて全員の実力を確かめながら倒したコンラ。

 

「実戦許可は出せないな…下級未満じゃ…防衛戦で死ぬかも知れないしな」

 

ケルト基準でしか実力を判断出来ないコンラ。しかし、リアス達は三大勢力の悪魔であり、その貴族として派遣されているので町の防衛程度(はぐれ悪魔や魔物)なら問題はない実力を持っているのだ。

 

「それでも私達は駒王の管理者なのよ!どんなにプライドを木っ端微塵にされても…住民を守る役目が有るのよ!」

 

管理者として譲れない物が有る。リアスはそう言い、立ち上がる。リアスに続くように朱乃、黒歌、木場の順番に彼等も立ち上がった。

 

「わかった…わかった。そんなに言うなら停めねーよ。但し、お前らが戦死したとしても俺は一切責任は取らないからな」

 

自己責任という形だが、リアス達は実戦に参加する許可を貰った。勿論…コンラも自ら自警団に参加してくれたリアス達が戦死させるほど情に薄くないので、これからも訓練は続いていくようだろう。

 

「コンラ君…強すぎ」

「何いってんだ?俺は未だ喋る剣もクルージンもドゥバッハ(槍)も使ってない。指輪も取ってないし、まだ奥の手(神威最大解放+ゲイ・ボルク)も有るしな」

 

そんなリアス達にコンラの強さを分かりやすく説明しよう。

 

コンラは七歳の頃、父親のクー・フーリンと互角に戦った。そのクー・フーリンであるが…

 

クー・フーリン伝説その1『1人の英雄だけだと思い、数千万の敵軍を差し向けられたが…単独でその数千万を倒し撤退させる』

 

クー・フーリン伝説その2『城をぶんまわす程の怪力』

 

クー・フーリン伝説その3『戦場で一番槍として突撃したら、敵軍がそのまま壊滅した』

 

クー・フーリン伝説その4『空飛ぶドラゴンの心臓もハートキャッチ(物理)。ドラゴンブレス?効かん』

 

と挙げたらキリがないほど沢山有る。その上、今のコンラはクー・フーリンの最盛期を越えており…その上今でも限界知らずに成長している。

 

そんな理不尽と手合わせし敗北したリアス達。負けても仕方がないだろう。

 

「えっ!?貴方…剣も使えるの?」

「剣から槍、弓に盾なんでもござれ。一番得意な物は投げ槍だな」

 

もし…この場に一誠と白音が居たら、こう叫ぶだろう。『それ…得意ってレベルじゃねぇぇええ!!』と。何故なら投擲の槍は標的に選ばれれば地球の裏側に居ようが、何処に居ようがマッハで追いかけてくるのだから。

 

「所で部長。そろそろ…監査官が来る頃では?」

「あっそうだったわ!!」

 

監査官…その言葉に首を傾げるコンラであったが、コンラには関係ない事だろう。

 

「む?まあ…それじゃあ、俺は帰るぞ」

 

コンラは地面を蹴り、何処かに消えた。

 

「どんな運動能力をしてるのよ…」

 

気配等は間違いなく人間(指輪で神威を抑えてるため)のコンラの強さに無限に疑問が沸いてくるリアス達であったが、彼女の疑問が晴れる日は来るのだろうか?

 

コンラが人外染みた身体能力で帰宅した後、リアス達オカルト研究部は部室で監査官が来るのを待つことにした。

 

この日の為にしっかりと掃除はしたし、客人をもてなす為にも朱乃が選り好みで選んだ高級な紅茶も、黒歌の選んだ和菓子も、木場が買ってきた洋菓子も用意した。

 

「さあ!!来るなら来なさいよ!監査官!!」

 

来るなら来てみろと、私達は何時でもOKだと言わんばかりにリアスは胸を張る。

 

トントントと三回扉が叩かれる音が響き、扉が開かれる。すると、スーツ姿で灰色の髪をした美女、金髪で何処から見ても女顔の少年、そして一匹の白いワンちゃんだった。

 

「初めまして。駒王のセカンドオーナーであるリアス・グレモリーの事務所は此方ですね?」

「えぇ…貴女が監査官かしら?」

 

リアスの問いに答えるように灰色の女性は頷いた。

 

「私は日本神話 地獄部 等活地獄の主任を務めますクレーリアです。

此方は新人研修で着いてきた小野ギャスパー、そして私の部下であり桃太郎の元お供のシロです」

 

監査にやって来たのは等活地獄の主任 クレーリア。そして彼女の部下である小野ギャスパーという男の娘、そして元桃太郎のお供のシロという白いワンちゃんである。

 

「あの…貴女悪魔よね?どうして日本神話に?」

「魔王サタンとその右腕ベルゼブブが崩御された際、大王派の革命が嘗て起きました。その際に先代ベルゼブブの妻だったリリスさんは息子や、一部の悪魔を引き連れ…過去にサタン王と交流の有った日本神話に亡命したのです。

その為、日本の地獄には悪魔が小規模ながら暮らしてます」

 

大王派の革命、それはリアスも知っている。魔王サタンとその後継者 魔王ベルゼブブが三大勢力の大戦で亡くなったあと、魔王レヴィアタンと魔王アスモデウスの血を受け継ぐ者達は戦争の続行を主張した。しかし、新たな魔王を立てるべきと主張した大王 ゼクラム・バアルの手動で革命が起き…その内乱で旧レヴィアタンと旧アスモデウスは冥界の隅に追いやられたと言われている。

 

「では…貴女はリリス様と共に亡命した悪魔の末裔という事ね。そちらの男の娘は西欧人に見えるけど?」

「今の日本は国際的ですからね。帰化した外国人の方も居る…そう言う事です」

 

監査官であるクレーリアの言葉を聞いて納得するリアス達。確かに今の日本では外国人だったが、日本に帰化する人達も人も少なからず居るのだ。

 

「なるほど…ではお掛けになって。話しはそれからよ」

 

リアスに促され、クレーリアとギャスパー、シロはソファーに座る。

 

「所で質問なんだけど…駒王は悪魔の土地では無いのかしら?」

「いえ、日本の土地です。10年前の管理者も同じことを日本神話の人物に質問していました。

若い悪魔の方々は御存知ないかも知れませんが、嘗て日本で起きたキリスト教の迫害に負い目を感じた日本神話が聖書の三大勢力に貸し出していました」

 

クレーリアから告げられた事実にリアス達は困惑する。

 

「えっ?借りた土地?」

「はい。此方が…コピーですが、その証明書に成ります。貸した当時は新しい魔王が着任しておらず、ゼクラム・バアルが摂政として政治を行っていた時代ですね」

 

クレーリアは鞄から一枚の資料を出して、それをリアスに見せる。そこに記された年代は古く…リアスの兄であるサーゼクスが未だ子供だった頃の年代だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?………教会が…ない!?」

 

その頃…1人の聖女様が更地と成った駒王教会に到着した。しかし、駒王教会は既に自警団の襲撃でレイナーレ一味は壊滅しており、聖女様は仕事をする事が出来ない。

 

「困ってるシスターちゃんが居るにょ!団長に報告にょ!」

 

そして…聖女様はコンラ自警団の1人である魔法漢女に保護され、その後にコンラに引き渡された。どうやら、彼女が追い出された訳としては教会が…いや、天界が抱える問題が有りそうだ。




次回!コンラ自警団の皆様。

コンラ自警団のメンバーが遂に明らかに!?…もう、大体明らかに成ってるけど(笑)


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コンラ自警団の皆様

自警団の皆様…


ある日の事だった。駒王にやって来たクレーリア率いる日本神話の監査官が無事に監査を終えて日本に帰ってから数日後。

 

リアス率いるグレモリー眷属の皆様はコンラ自警団の皆様と出会った。今まで、コンラや一誠、白音の三兄弟には関わる事が多かったが他の自警団の皆様と出会うのは今日が初めてである。

 

「彼等が…自警団のメンバーかしら?」

 

駒王学園旧校舎の中庭。普段は表側の人々が立ち入る事は出来ない空間に10名を越える男女が集まっていた。リアス達は初めて出会う自警団のメンバーを見て彼等を興味深く見回す。

青いツナギ姿で平時は自動車整備工として働く男。深夜アニメの魔法少女のフリフリなコスプレを纏い…一誠以上の筋肉ゴリゴリなmuscleの魔法漢女。何処から見てもカッパな妖怪のカッパ。自分の首を左手で抱えた漆黒の鎧に包まれたデュラハン。ツインテールの何処から見ても普通の少女。金髪のシスターで此方も他の濃すぎるメンバーと比べたら普通の少女だ。

 

なんか…2人だけ思ってたよりも普通過ぎるが、彼等が駒王の治安維持をしてきた自警団の皆様である。実戦OKの許可を貰ったメンバーは全員がスカサハ塾での下級戦士程の実力があり、三大勢力基準での上級相手を返り討ちにする程の実力を持っている。

 

「おう!それじゃあ紹介していくぞ。先ずは青いツナギがトレードマークで、平時は自動車整備工として働いている阿部高和。俺達は阿部さんって呼んでるぞ。

阿部さんは実戦OKの資格を持っていてな、中々な腕前を持ってる」

 

青いツナギの男は阿部高和。青いツナギを仕事着として着ており、実はツナギの下には何も着ていない。脱げば直ぐに全裸に成ることが出来るのだ。

 

「阿部高和だ。宜しくな…嬢ちゃん達」

 

しかし…突如、木場は悪寒を感じたのか尻をキュッと閉めてしまった。一体…どうしたのだろうか?

 

「どうした?」

「なっなんでもないさ!」

「それじゃ…次に行くぞ。次も実戦OKの資格を持っていてな、一誠を上回る腕力を匹敵する魔法少女を目指す頼れる漢、ミルたんだ」

 

魔法少女のようなフリフリの衣装をまとった漢女の名前はミルたん。muscleで衣装がはち切れんばかりに鍛え上げた肉体は強靭で、一誠と同じく肉弾戦で活躍するmuscleである。

 

「ミルたんだにょ。ミルたんは魔法少女を目指して日頃から頑張ってるにょ!宜しくにょ!」

「凄い…筋肉ね…衣装がバンバンよ…」

 

キラキラとポーズを決めるミルたん。

 

「次も実戦OKの人でな、俺達が中学生の頃から共に頑張ってる剣士だ。種族は見て分かる通り、デュラハンだ。

彼はノーヘッド・本田、本名は本田・ベルディア。俺達は本田君って呼んでるぞ」

「どーも、ノーヘッド・本田です。気軽に本田君って呼んでください」

 

彼の名前はノーヘッド・本田。種族はまさかのアンデッドのデュラハンであり、デュラハンなので首と体が離れ離れに成っているのが特徴だ。しかし、彼も実戦OKの資格を持っており…ケルトブートキャンプを耐え抜いた猛者なのだろう。

 

「次の人は実戦OKの人達では一番の新人でカッパ、それもカッパの中のカッパ…最上級河童に最近昇格したサラマンダー・富田さんだ」

「どうも、サラマンダー・富田です。普段はキュウリ農家をしたり、ラッパーとして音楽活動をしてます」

 

次は……誰が言おうがカッパ。カッパのサラマンダー・富田である。富田は平時をキュウリ栽培や音楽活動で生計を立てており、実戦では水を用いたトリッキーな戦い方を好む。

 

「実戦OKのメンバーは以上だけど、次は自警団で日頃から訓練を頑張っているメンバーを紹介するぞ。

ツインテールの少女が仁村 留流子。駒王学園の1年生だ。

そんで金髪シスターがアーシア・アルジェント。なんか、訳有りのシスターでな…ミルたんが保護して今は俺んちで面倒を見てる」

「仁村留流子です!宜しくお願いします!」

「アーシア・アルジェントです!」

 

これで自警団の紹介は終わりである。

 

だが、突如としてコンラは斜め後ろを振り向き…鬼の形相で視線の先を睨む。

 

「どうした?」

「いや…気のせいか。獲物を狙うかのような…下衆な視線を感じたが…」

 

 

 

 

 

 

「ぷは!?なんなんだ!?なんなんだ!?あの人間は…これじゃあ…アーシアに近付けない!!」

 

コンラの視線の先の方角にはシスターの事が大好きな悪魔が居たが、その悪魔君がコンラ達に関わるのはもう少し後のお話である。

 

 




サラマンダー・富田とノーヘッド・本田がレギュラー及びサブレギュラーなの…この作品位な気が(笑)

因みにヴァーリも原作と違って別の所に所属してます。理由は……原作通りだと、間違いなくmuscle一誠の手で殺される(笑)ですが、ヴァーリは獄卒ではなくアソコに所属してます(ヒント アベンジャーズ)


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婚約騒動!?

この作品のサーゼクスさんはベル誠さん仕様の、悪魔らしくない悪魔です。

サーゼクスさん「仲間と家族連れて亡命したい」


冥界 悪魔領土。そこは貴族社会としての風潮が支配する、悪魔の国だ。全ての領土を含めても日本列島よりも遥かに広く、主要な貴族は国に匹敵する程の土地を保有しており、正に優雅な暮らしをしている。

 

嘗てEU地獄と呼ばれていた国…サタン王と先代ベルゼブブが亡くなった後は大王派がクーデターを起こし、新たな魔王が決まるまでは大王バアルが摂政として政治を行っていた。

だが、今は新たな魔王が既に四人体制で政治を行っており…大王派の発言力はかなり強いが新たな魔王達が300年程の期間…政治を行っている。

 

その最強の魔王であり、リアスの兄 サーゼクス・ルシファーは執務室で考えていた。何故なら…たった1つの婚約、それが原因で悪魔は戦争の危機を招こうとしていたのだ。

 

「父上と母上は何をやっていた。このような女好きがリアスと結婚してみろ…間違いなくリアスの眷属にも手を出す」

 

サーゼクスは1枚の写真を眺めながらそう言った。写真には金髪の男が写っており、写真で見る限りでは男の年齢は20代前半だろう。

男の名前はライザー・フェニックス。フェニックス家の三男であり、リアスの婚約者だ。

 

「確かに…悪魔で私やグレイフィアが問題視する、眷属を使い潰す悪魔ではないが…」

 

サーゼクス等の一部の悪魔は大王派等の悪魔が率先して行う、悪魔の駒を用いた眷属作りの乱用に反対している。

 

「最悪のケースを想定しよう。ライザーはかなりの女好きだ」

 

ライザーは超が付く程の女好きであり、悪魔の駒を用いた眷属は全て女性だ。その上、僧侶である妹を除いた眷属全員と肉体関係(中には小学生も居る)を持っており…噂では隠し子も居るとか。

そんなライザーであるが、契約を大事とする悪魔の掟(ぶっちゃけると大半の悪魔は破って悪事を働いている…特に大王派など)を破ってリアスとの結婚を早めたいのだ。

 

「リアスが大学及び大学院を卒業してからだと、私は条件付けた筈だが。その上…リアスの眷属にも手を出さないという条件も破りそうだ」

 

ライザーがリアスの眷属である朱乃や黒歌に手を出す恐れが有る。そうだとしても、何故…それが戦争に発展するかと言うと。

 

「朱乃君が日本神話の天之尾羽張の鞘であり、創造到達者 幾瀬 鳶雄の再従兄弟で…堕天使最上級幹部のバラキエル殿の娘だからだよ!!」

 

サーゼクスは嘆いた。そう、朱乃は唯の人間ではない。日本神話の巫女と堕天使バラキエルとの間に生まれたハーフなのだ。

その上…母方の再従兄弟には天之尾羽張と呼ばれる神剣から造られた神器であり、神滅具 黒刃の狗神を宿した日本神話のエージェント 幾瀬鳶雄なのだ。

 

「もし…もし……ライザーが朱乃君に手を出したら…バラキエル殿と幾瀬鳶雄がぶちギレ…悪魔が終わる」

 

日本神話と堕天使と戦争が勃発し、悪魔終了のお知らせ。

 

それだけは絶対に避けなくては成らない。

 

だが、大王派等が流した風潮がそうさせてしまうかも知れないのだ。何故なら貴族悪魔の大半は人間を見下しており、転生悪魔の事を奴隷のように扱ってきたのだ。

 

奴隷のように使い潰し、不要になればはぐれの烙印を押して賞金首に仕立て、始末する。そして、始末すれば新しい駒を貰って新しい眷属を増やす算段なのだ。事実、悪魔社会では何度も行われており…多くの貴族達はそれで良しと思っている。

だが、サーゼクスは違う。彼は過去から何とかしようと思っているが…自分達は強いという理由で魔王に仕立てられた若造。総合的な権力では悪魔界を牛耳る大王派のトップ ゼクラム・バアルには勝てない。

 

確かにサーゼクスにも味方は居る。しかし、極僅かだ。クレーリアの従兄であるレーティングゲーム絶対王者 ディハウザー・ベリアル、バアル家でありながらサーゼクスの賛同者のサイラオーグ・バアル、後はグレモリー家位である。

 

大王派は王の駒と呼ばれる特別な駒で多くの貴族を配下に加えており、かなりの権力を誇るのだ。その上、王の駒は使用者の実力を数倍から数百倍に引き上げる恐ろしい代物だ…魔王級は愚か…超越者級まで産み出せる恐ろしいアイテムである。

 

サーゼクスが一対一なら間違いなく負ける訳は無い。だが、家族や愛する者も人質に取られ…数の暴力ならば話は別だ。魔王級から超越者級が何百と襲いかかる…単騎で勝てるのは伝説の英雄だけだろう。

 

「随分と悩んでいるようですね……サーゼクスさん」

 

その声が聞こえ、サーゼクスは壁の方を見る。そこには金髪碧眼で中性的な顔立ちをした15歳程の少年が壁に持たれていた。

少年の手には金色の長槍が握られており、腰には3本の刀が提げられていた。

 

「聞いてたのかね…レオン」

 

レオンと呼ばれた少年。彼はサーゼクスが保護した切札的な少年だ。

神滅具としてのロンギヌス…黄昏の聖槍ではなく、正真正銘のロンギヌスを使える存在なのだ。これには彼の曾祖父が関係しているが、これは後に語ろう。

 

「そりゃ聞いてましたよ。あんなに嘆いたら、誰だって耳に入る」

 

レオンの存在は家族にも知らしていない。何かの拍子で大王派に伝わるか分からないからだ。

 

サーゼクスは悪魔らしくない悪魔として有名だ。人間を眷属に加えずに部下に加えたり、眷属に加えたりしてもその願いを優先する事が有る。

彼の直属の部下はレオンの他に、妻であるグレイフィア・ルキフグス。騎士の沖田総司と櫻井鈴、戦車のスルト・セカンドだけである。他の魔王は悪魔の駒を沢山使ってるが、サーゼクスは必要最低限しか使ってないのだ。

 

沖田総司と櫻井鈴そしてスルト・セカンドは命を救うため。グレイフィアの場合は元が旧政府の悪魔だった彼女を正式に妻にする為だ。

願いを優先すると言ったが、その実例が沖田総司だろう。沖田総司は史実では男と伝わり…写真も有るが事実は女性だ。沖田総司は悪魔に成る際にサーゼクスに言った「新撰組の最後まで仲間と戦いたい」と。サーゼクスはそれを承諾し、沖田総司は最後まで戦いたい…偽名を用いて永倉新八が主導した名誉回復運動にも参加した。生き残り、新撰組の最後まで戦い抜いた沖田総司こと沖田さんは極秘で日本神話との外交官に成り…サーゼクスの妹のような存在として周囲からは認知されている。

 

「サーゼクスさーん!日本神話から書類と、近藤さんから美味しいお菓子が届きましたよ!」

 

噂をすれば、アルトリア顔と一般的に言われる沖田総司こと沖田さんが入ってきた。

 

「総司…そう言えば、リアスの居る駒王には自警団が有るんだったね?」

「はい!リアスさん達も入ったそうですけど、コンラって子が率いている自警団ですよ!それにコンラ君の兄はmuscleらしいですよ!muscle!サーゼクスさんの亡き友人のベルさんと同じくmuscleですよ!!」

 

サーゼクスは考える。

 

「良し…彼等の手を借りよう。報酬は僕のポケットマネーからだ」

「あの…サーゼクスさん…ライザーを倒すなら僕だって」

「ロンギヌスならライザーは確実に消滅する。いや、魂すら奴隷に成る。

自警団の力を借りるだけなら、ポケットマネーで済む可能性が高い。堕天使との戦争を回避するなら私は喜んでポケットマネーを差し出して自警団を雇おう」

 

コンラ達を巻き込む、新たな騒動が起きようとしていた。

 

 




次回!サーゼクス…コンラに出会う。

因みに今作のレオン君は獅子王の戦斧は宿してません。但し、リメイク前と違ってご先祖のアレ持ってます(笑)

サーゼクス「報酬挙げるから…婚約破棄手伝ってくんない?」
コンラ「報酬は幾ら?」


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魔王との出会い、そして依頼。

魔王サーゼクスの生まれ育った場所、グレモリー城。

 

そこはサーゼクスは勿論のこと、サーゼクスの妹であり駒王の管理者であるリアスも生まれ育った場所だ。サーゼクスやリアスは滅びの権能を保有しているが、これは元々母方のバアル一族の権能である。では…グレモリー家の権能は何か?一言で言えば無いが、権能が無い分対策もされづらく…強いて言うなら権能にも頼らず豊富な魔力が有る一族と言えるだろう。

 

グレモリー家はサーゼクスが生まれる遥か昔から、名門一族として活躍してきた。そんなグレモリーの屋敷に久しくサーゼクスは帰ってきた。勿論、帰ってきた訳はリアスの婚姻に関する事である。

 

「父上。1つ聞きたい…どうしてライザーの結婚を早めたいという申し出を受けたのか?」

 

ライザー・フェニックスは自分の願いの為に早くリアスと結婚したい。だから契約を破って早々にリアスと結婚するつもりなのだ。

そして、それが叶われ…両家の取り計らいでレーティングゲームと呼ばれる悪魔の娯楽による疑似戦争で決着をつける事に成ったのだ。レーティングゲームでリアス率いるグレモリー眷属がライザー率いるフェニックス眷属と戦い、リアスが勝てばリアスとライザーの婚約は白紙、だがライザーが勝てば即結婚という物だった。猶予は十日間、だが…既に魔王であり貴族間の関係に口を出すことが出来ないサーゼクスがこの事を知ったのは…猶予期間の1日目の事だった。

 

残りの猶予は今の時刻から考えて約8日。最後の1日をコンディションの調整と考えれば修行できる期間は僅か1週間だけである。

 

「サーゼクス…今の悪魔は純血が少なくなってきている。お前にも分かる筈だ…悪魔は長命だが、このままでは純血の悪魔は滅びてしまうと。

グレモリー家の為にもリアスには貴族としての務めを果たさなければ成らないのだ」

 

確かに貴族の次期当主として務めを果たし、その上…減りつつある純血の悪魔を次代に残すために血を残す必要も有るだろう。

 

――あー…ダイレクトに告げたいけどな…。

 

サーゼクスが心の中でボヤク。と言うのも…悪魔は寿命から考えると出生率は非常に高い。肉体の成長も人間等と変わらないし、何千歳でも子供をなす事が出来るのだから。

と言うのと…リアスがライザーと結婚する。そしてライザーがリアスの眷属に手を出す。朱乃に手を出した事がバラキエルと幾瀬鳶雄に知られる。そしてぶちギレた2人の手で悪魔が堕天使と(運が悪ければ日本神話とも)戦争開始…悪魔終了のお知らせなのだ。

 

「だとしても…リアスに勝つ算段は有るのですか?」

 

戦争を回避する為にも…サーゼクスはこの縁談を破談にしなければならないのだ。

 

「うむ。常識的に考えたらないな。だが、私はリアスにもチャンスを与えたさ」

 

確かにリアスが勝てば結婚破棄出来るだろう。だが、サーゼクスは知っている…ライザーはレーティングゲームのプロであり、公式戦無敗。今のリアス達では勝つのは勿論、接戦に持ち込むのも不可能だ。

 

「チャンスはレーティングゲームで勝つことですか?ハッキリと言えば勝敗は見えてますよ。それではチャンスではない」

「では…サーゼクス。助っ人を呼ぶのはどうだろうか?しかし、お前や私の眷属は勿論駄目だ。悪魔政府に属する者以外でな」

 

助っ人は呼んで良い。但し、悪魔政府以外からの人員だけだと。

 

 

 

翌日。駒王

 

コンラは一誠、白音と共に夜の見回りを行っていた。

 

「そこに居るのは誰だ?」

 

ふと、コンラが立ち止まり…突如として一本の剣を取り出した。その剣の柄は豪華にも象牙で作られており、刀身の長さは90センチ程は有るだろう。

その剣はクルージン。嘗て、大英雄クー・フーリンがスカサハより授けられた宝剣だ。

 

コンラはクルージンを右手に持ち、切先を物陰に向ける。

 

「おい…コンラどうした?武器を出すなんて…何事だ?」

「そうですよ!コンラ兄さんが武器を出すなんて…何事ですか?」

 

コンラが武器を取り出すのは滅多に無い。彼は武器を使わず、石の投石で大体の敵を倒せるためだ。

 

そんなコンラが武器を取り出した為か…一誠と白音は驚く。

 

「やれやれ…本当に気付くとはな。これは間違いなく、総司や鈴は兎も角…アジュカとその眷属を一人で倒せる実力者かもな」

 

その声が聞こえ、物陰から紅い髪の男が現れた。紅い髪からしてリアスの親戚のようだが、コンラは警戒は解かない。何故なら…この男は一誠や白音よりも遥かに強く…直感だが自分に武器を使わせる程の強さを持っているのだ。

 

「私からは攻撃を仕掛けない。自分に危険が及ばない限りは危害を加えない。それは約束しよう…だから、切先を下ろしてくれるかな?」

 

男に言われ、コンラはクルージンの切先を下ろす。しかし、それでも直ぐに動ける体勢だ。

 

「ふむ…流石だな。私はサーゼクス・ルシファー。リアスの兄でね、本名はサーゼクス・グレモリーだ。

今日は前金込みの依頼を持ってきたんだが…話だけでも聞いてくれるかな?」

 

魔王であるルシファーを告げられ、コンラ達はお互いに顔を見合わせる。

 

「どうする?」

「話でも聞いてみます?」

「そうだな…聞いてみよう」

 

ヒソヒソ話での会議を終えて、コンラはサーゼクスを見る。

 

「取り合えず…話だけでも」

「ありがとう。実は…悪魔の存亡が掛かった事なんだが…」

 

サーゼクスは語り出した。リアスとライザーが婚約しており、婚約破棄を掛けてレーティングゲームで争う事は知っている。しかし、まさか朱乃が堕天使と人間…それも日本神話に関する巫女との子供だとは思わなかったのだ。

 

「かくかくしかじかで、女好きのライザーというリアスの婚約者が朱乃君にも手を出そうとしているんだ。

助っ人を出して良い事は私の親から許可は貰っている。しかし、私の部下からは出せないんでね……代わりに出てくれるかな?」

 

すると…サーゼクスはドンッと音と共に札束を取り出した。

 

「これは前金だ。前金として受け取らず、私の申し出を断っても受け取って欲しい…その場合は今までこの町を守ってきた事に関しての謝礼金だ」

「申し出を受けると?」

「リアスの勝ちなら…私のプライベートマネーから報酬を渡そう。勿論、本来は関係ない君達がゲームに参加するから…負けても相応の報酬は渡そう。これは悪魔の王としてだ」

 

――まてよ?金が有ったら…アレが作れるな…そろそろ必要と思ってたし。

 

「魔王さんや…―――って作れる?」

「土地が有るなら…悪魔の力が有れば1日で作れる。だが、それで良いのかい?」

「金なら…この前金で充分だ。自警団としては―――が必要なんだよ、人も増えてきたしな」

「ふむ…良いだろう。レーティングゲーム本番は今から8日後…宜しく頼むよ」

 

ここに契約は交わされた。




次回!時は進んでレーティングゲーム!?

コンラ「悪魔弱くね?」
一誠「筋肉の敵ではない!!」

そして…白龍皇が遂に明らかに!?因みに…この世界のヴァーリチームは…ぶっちゃけマーベルです


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自警団とレーティングゲーム

此方では久し振りです。


「魔王ルシファー様。名も知れぬ人間をレーティングゲームに出場させても宜しいのですか?人間が悪魔に勝てないのは常識ですよ」

 

リアス・グレモリー率いる眷属対ライザー・フェニックス率いる眷属の結婚を掛けたレーティングゲーム。そのゲームの観客席には、魔王であるサーゼクスを含め、グレモリー家とフェニックス家に関わる悪魔の皆様が集っていた。

その中でも、とある悪魔がサーゼクスに声をかけた。その悪魔は古くから生きており…発言力も高い悪魔だ。そして、悪魔が人間よりも優れた種族だと思っている典型的な悪魔である。

 

「いや…そうとは限らないさ。それに……」

 

サーゼクスはそう言うと、同じく魔王としてこのレーティングゲームを見に来たアジュカ・ベルゼブブを見る。

アジュカ・ベルゼブブは悪魔の駒を開発した、悪魔の救世主であり…お陰で悪魔はアジュカの開発した悪魔の駒の恩恵で絶大な勢力に発展できたのだ。

 

「アジュカ。君も思ってるだろ?戦いを望まぬ人よりも、戦いを求める傭兵を出した方がゲームは盛り上がるとね」

 

悪魔のレーティングゲームは余程の事情が無い限りは、眷属は全員参加である。そうなると、必然的に戦いたくない子供の眷属もゲームに出場する羽目に成るのだ。

 

「確かにそれは思うが…だが、人間が悪魔に勝てるとでも?確かに神滅具が有れば別だが」

「おや?忘れたのか。ベルザードやラインハルト・ハイドリヒ等の強い人間も居るじゃないか」

 

ベルザード、ラインハルト・ハイドリヒ。その名前を告げた瞬間、観客席に居る大半の悪魔の体が震え上がる。

 

「サーゼクス!幾らお前でも……人類種の天敵と黄金の獣の名前を出すとは…私は全然構わんが…」

「おっと…失礼しました父上。何分、ベルザードとは個人的に友人でしてね」

 

ベルザードやラインハルト。彼等は悪魔に取っては憎悪するべき存在として語られており、ラインハルトの生きた第二次世界大戦当時…悪魔を含めた三大勢力はドイツやその周辺諸国には干渉出来なかった程なのだ。

 

「だが…サーゼクス…お前の友人とやらの手で、何れ程の悪魔が散った?禁手も使わず…可変式のノコギリや散弾銃で悪魔が殺された。忘れたとは言わせんぞ」

「勿論、忘れてないさ」

 

――ベルに殺された悪魔は自業自得だよアジュカ。それに…ベルは素手じゃなかったら、手加減してるんだけどな。

 

周囲の悪魔に悟られないように心でぼやくサーゼクスであった。

 

「それと…最後に1つ。リアスの助っ人として参加してる人間は私の個人的に付き合いの有る人物でね。彼等を眷属として勧誘する事は…魔王として禁ずる」

 

サーゼクスは周囲の悪魔に釘を指す。当然だ…リアスの助っ人として参加するコンラと一誠を転生悪魔にさせない為である。

 

 

 

そして……レーティングゲームは始まり、サーゼクス達の前に映像が映し出された。

 

 

レーティングゲームのバトルフィールドは悪魔のテクノロジーで構築された、特別な空間で行われる。

今回のレーティングゲームのフィールドは、リアス達のハンデと成るように駒王学園高等部を模したフィールドで行われた。

 

「地の理は私達に有るわね」

 

両チームは最初に決められた本陣に転移させられ、リアス率いるグレモリー眷属の本陣はオカルト研究部の部室。対し、ライザー率いるフェニックス眷属は生徒会室である。

 

レーティングゲームは正に模擬戦争と言えるだろう。規模で言えば、小隊同士の激突だが…それでも貴族間の争い等でも行われる代物なのだ。

それに…リアスは望まぬ結婚を回避する為に、何としてでも勝たねばならないのだ。

 

いざ…作戦会議を行おうとしたが…

 

「リアスちゃーん」

「黒歌?」

「兵藤兄弟が居なくなったにゃ」

 

そう…ゲームが始まって未だ数秒しか経ってないが、コンラと一誠が部室から居なくなっていたのだ。

 

『ライザー様の兵士…リタイア』

 

そして…そのアナウンスから、リアス達は知る。コンラと一誠が問答無用に突撃したことを。

 

 

 

「先ずは一人…」

 

コンラと一誠は陸上部の倉庫から取ってきた投擲の砲丸を投げて、それを弾丸のように飛ばして生徒会室を攻撃したのだ。

 

「まだまだ有るぜ?」

「さぁ…どうでるんだ?悪魔さんよ!」

 

一誠とコンラは次々と…砲丸や槍投げの槍を投げまくり、次々と生徒会の方から悲鳴が響く。

 

しかも…超人muscleな一誠の腕力と神話レベルのチート コンラの膂力から放たれる砲丸と槍は亜光速で進み、速度の運動エネルギーから産み出される絶大的な破壊力の手で…やがて、悲鳴が聞こえなくなる。

すると…完全に崩壊した生徒会室の中から、片腕を欠損した金髪ホストのような男が出てきた。

 

「貴様等…良くも俺の可愛い眷属を…」

 

男の体から炎が吹き出し、男は欠損した部位を修復させる。男の名前はライザー・フェニックス。リアスの婚約者であり、今回の対戦相手だ。

 

「えっ?可愛い眷属?だったら、戦いに出さなかったら良かったじゃないか。良いか…これは戦いだ。死ぬか生きるしか無いんだよ」

 

コンラが砲丸を投げて、ライザーの脇腹を抉る。だが、同時にライザーは部位を修復させるが…ダメージが大きすぎる為か膝を着いてしまう。

 

「お前達…本当に人間かよ…」

「うーん…まぁ、一誠は人間だよな。少なくとも、俺よりは」

「コンラも人間と言えば人間だしな…一応」

 

もう…戦う気力の無いライザー。だが、無情にもコンラと一誠は近付いていく。

 

「待ってくれ…何で…お前達はこのゲームに?」

「相手に語る理由なんてないさ。ましてや…お前程度の相手にな」

 

コンラはライザーの顔面を蹴り、ライザーは目にも見えない速度で吹き飛び…コンラの視界から消えた。

 

『ライザー・フェニックス様のリタイアを確認しました…』

 

結果…リアス達の勝利である。

 

 

 

その頃のアメリカ…

 

スタークタワーと呼ばれる所に、大富豪が有る少年を2人呼んでいた。

 

「頼んだよ。ヴァーリにピーター」

 

彼等が向かうのは…日本である。




ライザー…御愁傷様。眷属は生きてますので(笑)

次回!その後のお話


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