バトルスピリッツ烈火魂 グランウォーズ‼️ (キャプテンK)
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第一陣:漆黒赤の謎の戦士!

新人のキャプテンKです
初の小説投稿で緊張しますが、自分の作ってみたかった世界を小説に載せていこうと思います。
よろしくお願いします。


IBSA会長お市の直属の配下勝家とのバトルで勝利し、お市から炎龍刀を受け取った幸村

デッキを再構築しついに新たなソウルバーストデッキが完成した。次の日、兼続にリベンジをするために佐助と環奈達と共にバトスピドームに向かった。

幸村「兼続! もう一度勝負を…」

ドームの前で叫ぶと、入口から、何とボロボロの姿になった兼続の弟子が出てきた!

倒れそうになった弟子を幸村はすんでのところで抱えた。

幸村「おい!大丈夫か⁉️ 」

佐助「幸村! これは⁉️」

環奈「なんという傷じゃ⁉️」

兼続の弟子「うっ!」

すると弟子が気づき出した。

幸村「あっ! おい! 一体何があったんだ!?」

その途端、弟子は「うっ!うわー‼️ 助けてくれーーー‼️」と逃げたしてしまった。

幸村は兼続に何かあったのかと思い、急ぎドームの中に走り出した‼️

そしてドームの会場の中で、幸村は思いがけないものを見てしまった‼️

幸村「こっ! これは⁉️」

辺り一面、ボロボロで血を流している兼続の弟子達が倒れていた‼️

 

佐助「なっ⁉️ なんだよこれ⁉️」

佐助の仲間たち「ひっでー! こんなの見たことない」

環奈「幸村! あれを!」

 

幸村は環奈の指差したところを見た‼️

幸村「兼続‼️」

そこには残りライフ1でボロボロになっていた兼続とキリカゲ、フォンニード‼️

幸村「一体何が⁉️」

 

???「ぐおぉぉぉぉぉぉぉ‼️‼️‼️」

 

咆哮が聞こえた場所を見ると、そこにはジークヴルム・ノヴァがいた‼️

けれどそのノヴァは普通とは違っていた‼️

なぜならその体は漆黒けれどダークヴルム・ノヴァとは違う!

唾液を垂らし黒い瘴気のようなものを出す口、手には虫を斬り殺したかのような緑の血がついた爪

そして何より目が美しいとも言える緑の目が恐ろしいほどの漆黒の色をしていたのである‼️

しかも気のせいか普通のやつより大きく見えるのである‼️

このノヴァを使っているカードバトラーは瘴気のせいでよく見えない。

 

幸村は「兼続‼️ 」と叫んだ‼️

 

けれど瘴気のせいか聞こえていなかった。

 

すると兼続のアタックステップのようだった。

 

兼続「アッ… アタックステップ。 フォンニ…ードで アタッ…ク」

兼続はすでに虫の息であったのに関わらず、最後まで諦めずにバトルを続けていた。

そしてフォンニードでアタックしたが、そこでミストカーテンを発動されアタックは無効。

 

兼続は次のターンに備えるためにキリカゲを残しターンエンド

 

そして相手バトラーのターン

 

けれど瘴気のせいで何も見えない。

 

そして何と何もせずにアタックステップに入った‼️

 

幸村「このターンで決める気か⁉️」

 

佐助「けど、兼続にはキリカゲが‼️」

 

兼続「キリカゲで…ブロック」

 

キリカゲは主人を守ろうとするが如く果敢に立ち向かった‼️

 

すると環奈が「まさか⁉️ いかん‼️」

幸村「環奈?」

 

そこで相手からマジックカードが‼️ そのカードは

幸村「メテオストーム⁉️」

 

兼続「む、無念」

兼続は自らの敗北を察したようだ。

 

そして漆黒のノヴァはキリカゲを鷲掴みし、何とキリカゲを食いちぎってしまった‼️

その血は何と幸村達に少し被ってしまう。

幸村と環奈は唖然とした‼️

 

幸村「これは⁉️ 」環奈「本物の⁉️」

幸&環「血‼️」

 

佐助達「何で⁉️ 何でホログラムのはずが本物の血が出てくるんだよ⁉️

 

幸村達は何が何だか分からなかった。

けれどそれよりメテオストームの効果のことを思い出した幸村達は兼続に目を戻した。

 

ノヴァはゆっくり近づき、兼続の最後のライフを右拳で砕いた‼️

そして何と衝撃を吸収するはずのシールドが破壊され、そのまま兼続に直撃してしまった‼️

 

兼続はそのまま観客席に激突した‼️

幸村「兼続ーーー‼️」

幸村達はすぐ兼続のところへ向かい助け出した。

幸村「兼続! おい!おい!しっかりするんだ! おい‼️」

すると兼続が「んっ… んんん 幸…村?」

 

幸村「兼続! よかった!目を覚ましたか‼️大丈夫か⁉️」

兼続「幸村… すまんな。こんな無様な姿を見せてしまった」

 

兼続は弱々しく言うと、

 

幸村「何言ってんだ‼️ あんな凄いスピリットと戦ってボロボロでも戦い続けた男の姿が無様であるものか‼️」

そんな言葉を聞いて、気力が戻ったか何とか立ち上がることはできた。

 

環奈「幸村‼️ とにかく兼続を病院へ!」

幸村「あぁ」

その時、ふっと後ろを見たら、さっきまでいた漆黒のノヴァが姿を消し、瘴気も消えかけていた。

そして次第に、兼続を完膚なきまでに敗北させたカードバトラーが姿を見せ始めた。

その姿を見た兼続は「奴だ! 奴が俺の仲間達を」

 

赤くルビーのような真紅の色をした特徴的な髪型の髪、目までも真紅のようで炎のようであった。そして何より、体にはまるで戦士が着るようなドラゴンの顔を思わせるような金色の鎧を見に纏っていた‼️

 

幸村「お前は一体誰なんだ‼️」

 

幸村がそう叫ぶと、

 

???「お前、強いか?」

 

幸村「?」

 

???「強いなら、俺と戦え‼️」

 

幸村「⁉️⁉️⁉️」

 

To be continued.

 




第一話 ここまで

次はついに幸村とのバトルです‼️
功をご期待ください^_^


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第二陣:幸村VS絶炎の??(前編)

兼続を完膚なきまで、完敗させた矢先にいきなり挑戦を申し出てきた赤髪の男。

 

幸村は当然、困惑していた。 けれど兼続の姿を見て、断るわけにはいかないと、承諾しようとすると、

 

兼続「いかん‼️ 幸村、奴とは戦うな‼️」

兼続は肩を押さえながら叫んだ。

兼続「奴はどういうわけか、我々とは全く次元が異なった強さを持っていた! 我々のバトルを見て貴様も感じたはずだ‼️ だから…」

佐助達も「そうだよ幸村! あいつはヤバすぎだ!」

 

けれど幸村は「わかってる。けど俺は奴と戦ういや戦ってみたいんだ‼️」

兼続&佐助達「なっ⁉️ えっ⁉️」

 

幸村「兼続をこんなボロボロにしたことは許せないこともある。だが一番はあんな強そうな奴が俺に勝負を挑んできたんだ! この挑戦を受け取らなければならないとカードバトラーとして一生後悔してしまうからだ‼️」

 

佐助達はそんな幸村を見て、やっぱり幸村らしいと感じた。兼続もそう思ったのか「そうか。お前らしいな。確かにそうだな。仲間達を倒した奴に怒ってたこともあったが、俺もそう感じたからこそ奴にバトルを挑んだのかもしれん。ならば、行ってくるがいい幸村‼️」

 

佐助達「頑張れ幸村‼️」

そう兼続と佐助達から激励を受けて幸村は「あぁ‼️」と叫んだ!

それから兼続から「一つ伝えたいことがある。奴を絶対に"変わらせるな"!」と意味深な助言があった。幸村は意味がわからなかったがそのことも踏まえてフィールドに降りようとすると

環奈「幸村」

幸村「環奈。 心配するな。俺は必ず勝って戻る」

環奈「うぬ。」

 

そうして幸村はフィールドに降り立った。

幸村「待たせたな」

 

赤髪の男は無言だった。

 

幸村は思った。(あいつ、俺たちとほぼ同じぐらいの年齢そうだが、何故か雰囲気が違いすぎる)

 

だがそんなことを今考えても仕方ないと思い、

幸村「来い! 轟天龍‼️」

幸村は轟天龍を呼び飛び乗る!

 

けれど赤髪の男(ここからは青年と)はレプリカマシンに乗らなかった。

佐助「おい何であいつ乗らないんだ?」

すると、マシンを掴んだ青年がいきなり片手でマシンを放り投げて破壊してしまった‼️

 

一同(兼続以外)「なっ⁉️」

さらに何とどういう原理か宙に浮き始め、その空中にバトルボードまで出現した。

 

佐助「嘘だろ⁉️ 何にもせずに浮いてるぞ⁉️」

環奈「これは一体⁉️」

兼続「そうなんだ。どういうわけかやつはマシンなしであのバトルフフォームのみで戦うことができるらしいんだ。」

 

幸村は驚いたが、すぐそれよりも楽しみでしょうがなかった。

 

幸村「何だか知らないが、行くぜ! スタートステップ!」

 

幸村:第1ターン

幸村「ドロースタテップ。 メインステップ。イクサトカゲ、ジンライドラゴンをLv.1で召喚」

すると下からカードが出てその上からスピリットが咆哮をあげながら出た。

「ターンエンド」

 

??:第2ターン

??「スタートステップ。 コアステップ」

 

環奈「んっ⁉️」

環奈は少し不思議に思った。

佐助「どうした環奈?」

 

環奈「今あやつのコアが勝手に増えおったのじゃ。」

佐助達「えっ⁉️」

環奈「本来コアは自分で乗せるはずじゃが、あやつは何もせずにフィールドに乗っておった。」

佐助達「あっ! そういえば。」

 

そんな佐助達などお構いなしにバトル続ける二人。

??「ドローステップ。 メインステップ。全てを喰らい絶望に変えろ!デスゴラドンLv1、デスケラトプスLv.2を召喚!」

するとそこから黒い宝石の「オニキス」とよく似た形のシンボルが出てきた!

幸村「黒いシンボル⁉️」

 

環奈「黒いシンボルじゃと⁉️

んっ!? 何じゃ今のは?」

環奈はそのシンボルを見て驚愕した途端急に頭に頭痛のようなものがあったがすぐに治った。

 

するとそこから色や形状が少し違う死のような黒と赤で染まったゴラドンとロクケラトプスが「ドン‼️」と着地し、デスゴラドン「ンゴーー」デスケラトプス「んぉぉぉ」と咆哮をあげた!

 

佐助「あのゴラドンとロクケラトプス 俺たちのやつよりマジででかい⁉️」

そう、そのゴラドン達は佐助達のよりデカく、さらに鳴き声まで違っているのだ。

そして??は「アタックステップ。 デスゴラドン、アタック」

デスゴラドンはアタックした。Lv.1はBP5000 幸村のスピリットより確実に上であった。

幸村「ライフで受ける!」

そこでいきなり兼続が「ダメだ幸村‼️」と叫んだ!

 

けれど遅かった。

 

黒いゴラドンはシールドを破壊し、巨腕が幸村の腹に直撃した‼️

幸村「ごふっ‼️⁉️」

幸村は腹を抑えた!

 

幸村「かっ! かぁぁ⁉️ 」

佐助「幸村‼️」

環奈「これは兼続と同じ⁉️」

すると兼続が「そうだ! 奴と戦うと奴のスピリットの攻撃を直接その体に味わうこの人になってしまうんだ。 まるで本当の死闘のように。」

 

兼続は幸村に伝えられなかったことを後悔したが、当の幸村は何と笑っていた‼️

 

幸村「スゲー一撃だったぜ笑笑」

環奈「幸村!」

 

幸村「こんなバトルができるなんて凄すぎだぜ‼️」

 

その言葉を聞いて、赤髪の青年は少し「フッ」と嬉しそうな笑いを出した。

 

幸村「そう言えばまだ名前をお互い知らなかったな。ちょっと遅いが名乗っとくぜ。俺は烈火幸村‼️ この西ムサシで天下を取る男だ‼️」

 

環奈達はその言葉を聞いて少し安心した顔にできた。

 

すると赤髪の青年は「待っていたぜ! こんな男と俺は戦いたかった‼️

いいだろ! 名乗ってやるぜ。 ただ今の俺は今までのことがほとんど思い出すことができなくてな。」

 

幸村達は驚いた。いわゆる記憶喪失。

??「ただ名前の一握りだけ覚えてる。だから名乗ってやる。

俺の名はダン‼️ 絶炎のダン‼️」

 

To be continued.

 




長くなりそうでしたので、前編後編と分けることにしました。

次の投稿までお待ちください^_^


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第三陣:幸村VS絶炎のダン(後編)

前編でダンの名前が出たので??を変更しました。


ついに赤髪の青年の名前を聞くことができた幸村はさらに熱くなった。

 

幸村「ダンか。いい名前じゃないか^_^

それじゃダン‼️ 名前を聞かせてくれた礼として俺の全身全霊の力をぶつけてやる‼️」

 

ダン「あぁ‼️ 楽しみにしてるぜ! 幸村‼️

デスケラトプスを残してターンエンド!」

先ほどまで漆黒のように暗かった青年が嘘のように熱い男のようになりターンエンドした。

 

幸村:第3ターン

幸村「イクサトカゲとジンライドラゴンをLv.2にアップ!イクサトカゲにソウルコアを置く。よって効果でBP+6000」

「アタックステップ! イクサトカゲでアタック!」

ダン「ライフで受ける」

イクサトカゲがダンの右腕に噛み付く!

ダン「くっ!」

その反応にダンのスピリットが心配するようにダンを見た。

 

幸村「続け! ジンライドラゴン! 効果でBP+3000」

 

ダンがライブで受けようとすると!

 

デスケラトプス「んぉぉぉー‼️」

 

一同「なっ」

 

デスケラトプスがダンを守るかのように自らブロックした!

そして自分を倒したジンライドラゴンを恨むような顔を見せず、むしろ満足そうな顔をしていた。それからダンの方を見て、微笑むような顔をしながらトラッシュに行った。ジンライドラゴンもまるで良き戦士だったと思うような顔をしていた。

佐助「あいつブロック宣言してないのに勝手にブロックした‼️」

環奈「あやつらはそれ程、主人に大切にされてあるのじゃな。」

環奈は少し嬉しそうな顔をしていた。

 

ダン「すまないデスケラトプス。 敵は取る!」

 

幸村「ターンエンド」

 

ダン:第4ターン

 

一同が二人のバトルを見ていたら、

利家「兼続!」

西ムサシで兼続と一二を争う炎利家が兼続の仲間から知らせを聞いて飛んできたようだ。

兼続「トシ!」

利家「お前が完敗したと聞いてきたんだが、大丈夫なのか⁉️」

兼続「あぁ。俺は大丈夫だ。」

利家「そうか。それで今のこの状況は?」

 

兼続が無事だと知り安心し、現状のことを聞いた。

兼続から聞いて利家も幸村のことを納得したようだった。

それから、???「こっこれは⁉️」

今度は、ハマの鬼姫と言われる群青早雲も現れ、利家と同じように現状を聞いた。

 

そんなことも気づかない二人のバトルは続いていた。

ダン「リザドエッジ、ブレイドラを召喚。」

今度は普通の赤のシンボルが出てきて、中からバトスピ界でも有名なブレイドラとリザドエッジが出てきた。

ダン「アタックステップ! リザドエッジ! 頼んだぞ!」

リザドエッジ「ぐーーー」 それに応えるかのように鳴いて突進した。

幸村「ライフで受ける!」

リザドエッジの背中のカッターが幸村目掛けたが、当たる前に幸村の足元に着地し、足に噛み付いた。

幸村「あいでででで‼️」

 

ダン「イクサトカゲにやられた借りだ笑笑」

幸村「へへ笑 やってくれるぜ!」

ダンはターンエンドした。

 

幸村:第5ターン

幸村「ムシャトカゲを召喚し、バーストセット!」

 

兼続、利家、早雲は驚いた!

利家「幸村がバーストを⁉️」

 

佐助と環奈達はついに来たか!と思った。

 

幸村「そして、来い!熱き武将の龍よ! 剣武龍ムラマサ・ドラゴンLv.2‼️」

 

ダンはその姿を見て興奮していた‼️

幸村「行くぞ! まずはムシャトカゲでアタック!」

ダンはライフで受けた。

幸村「続けてムラマサ・ドラゴンでアタック! そしてムラマサの咆哮が熱き剣を呼び覚ます! うなれ!叫べ!炎の龍よ!全てを切り裂く刃(やいば)となれ!Sバースト発動! 来い炎龍刀オニマル‼️」

ムラマサの咆哮でバーストから一刀の剣が現れそのまま!

幸村「オニマルのソウルバーストによりムラマサをBP+10000‼️

さらにムラマサの効果でブレイドラに指定アタック‼️」

 

そこに ダン「フラッシュタイミング! リミテッドバリア‼️

不足コストはブレイドラより確保。」

 

アタックは不発に終わったが、十分相手にはプレッシャーを与えられた。

幸村「ターンエンド! やるな!」

ダン「あぁ! ここからだ‼️」

ダン:第6ターン

 

ダン「ダークディノニクソーと来てくれ友情のアンキラーザウルス‼️」

そこからダークディノニクソーと地面からアンキラーザウルスが出た途端咆哮をあげながらカッコよく登場した‼️

ダン「行くぜ幸村‼️ アタッ…」ドクン‼️

ダン「ぐっ‼️ こっこれは⁉️」

 

幸村「どうした、ダン⁉️」

 

利家「何だ⁉️」 早雲「様子が変だぞ?」 兼続「まっまさか⁉️」

兼続より先に環奈が「いかん‼️幸村‼️ 逃げろ逃げるんじゃ‼️」

幸村「えっ⁉️」 兼続「奴が‼️ 奴が‼️」

環奈「奴が復活してしまう‼️」

 

すると!

 

ダン「ぐうあああああああーーーーーーーー‼️」

ダンの周りから黒い瘴気が現れ出した‼️

幸村「こっこれは兼続の時と同じ⁉️」

 

そしてそこにいたのは⁉️

ダン?「………」 幸村「ダッ ダン?」

ダン?「…わせろ」 幸村「えっ?」

ダン?「もっともっと絶望を喰わせろーーーーーー‼️‼️‼️」

とんでもない衝撃派があたり一面ふりかかり、会場の上側半分が吹き飛んでしまった‼️

しかもよく見ると、瘴気で狂ったかのように凶暴になったダンのスピリット達‼️

その上何と、会場内の兼続達にまで襲おうとしていた‼️

佐助「うっ嘘だろ!」 デスゴラドンが佐助達に突進しようとした途端、ダンの人睨みで止まりフィールドに戻った。

佐助「たっ助かった。」

利家「兼続これは?」 兼続「これだ! この瘴気が出た途端奴のスピリット達が暴れ出し俺の仲間達を!」

早雲「あれは異常すぎる‼️」

そんな中、環奈は「何と言うことじゃ‼️ あやつがあやつが⁉️」

佐助「環奈おい大丈夫か⁉️ おい⁉️」

環奈は気絶してしまった。

 

そんな中、ダン?が「本当の絶望を見せてやる!」

幸村「絶望!」

 

ダンがフィールドに立ちそして、ダンの姿が‼️

ダン?「ぐっ! ぐっがっがぁぁぁぁぁぁーー!」

幸村「うっ嘘だろ」

 

何とダンが漆黒のジークヴルムになってしまった‼️

利家「なっ何だよあれ⁉️」

早雲「人がスピリットに⁉️」

兼続「絶望が始まる!」

 

???「俺の名は絶炎龍デス・ヴルム」

幸村「デス・ヴルム!」

デス・ヴルム「アタックステップ。俺が行くぜ‼️

アタック時効果! 【死激突】‼️」

幸村「【死激突】⁉️」

 

デス・ヴルム「相手の最もBPの高いスピリットに指定アタックできる。そしてソウルコアを乗せていたらどちらか破壊された時、そいつは除外される」

幸村「なっ⁉️」

 

ムラマサはオニマルと合体しているため現在、BP11000

デス・ヴルムはLv.2で10000 わずかにムラマサが有利けれど

デス・ヴルム「フラッシュタイミング! デス・オーラ アタックしてるスピリットをBP+3000 さらに【死激突】のスピリットがアタックしていればそのスピリットはBP+6000! 合計16000だ‼️」

 

そしてデス・ヴルムはムラマサを貫き、ムラマサは除外され、オニマルは残った。そして次にデスゴラドンがアタックしてきた。

幸村はライフで受けたが「ぐうあああああああ‼️」

デス・ヴルム「俺が出たことで痛みはさらに倍増してるんだぜ笑笑

へへへ 絶望を味わいな。 ターンエンド」

 

佐助「幸村‼️」

 

幸村「お前か。」 デス・ヴルム「ん?」 幸村「お前がダンをそんな風にし、兼続達を! 許さないぞ‼️ 絶望だろうと俺は最後の瞬間まで戦い続ける‼️」

 

叫んで喝を入れた幸村‼️

 

幸村:第8ターン

幸村「行くぞ‼️ これが俺の最後のカード‼️ 行くぜ! 召喚! 戦国龍ソウルドラゴンLv.3!」

 

ソウルドラゴン「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

 

幸村「頼む! ソウルドラゴン‼️ ダンを救ってくれ‼️」

???「承った! 我が若き主君よ‼️ 」

突然、何者かが幸村の頭の中に話しかけてきたようだった。

幸村「⁉️ まさか⁉️

だがその前に、オニマルをソウルドラゴンに合体(ブレイヴ)‼️」

 

ソウルドラゴンがオニマルを握った‼️そして‼️

 

幸村「アタックだ‼️ ソウルドラゴン‼️

アタック時効果‼️ 【連陣】‼️ 勝負だデスゴラドン、デス・ヴルム‼️」

 

連陣でまずデスゴラドンを破壊! ライフを1つ削った‼️

続いてデス・ヴルムを破壊すれば‼️

 

佐助「行け幸村‼️」 利家「勝てるぞ‼️」 兼続「奴はまだ出ていない今のうちに叩け‼️」

 

幸村「うおおおおおお‼️ 燃えろ俺の魂‼️ 吠えろソウルドラゴーーーー「惜しかったな」 なっ何⁉️」

その時幸村からとんでもない悪寒を感じた! その正体は‼️

 

デス・ヴルム「俺のソウルコアをトラッシュにそして手札の新たな俺を今の俺即ち絶炎龍デス・ヴルムに煌臨」

 

デス・ヴルムの体と重なるようにその影は一つとなった。

???「我、すべての世界、宇宙、星、生命、存在を絶望と化しそれを喰らうもの。 虚無龍ジークヴルム・ニフィリティ」

 

その姿は紛れもなく兼続が戦っていた漆黒のノヴァであった‼️

 

佐助「こっこいつがさっきの…」

利家「漆黒のノヴァ」

兼続「いやこいつは漆黒なと生温い。こいつは」

 

幸村「虚無‼️」

 

その圧倒的な姿は先ほどとは比べ物にならないほどデカく、恐ろしく、瘴気の量はとてつもなく大量に出ていた。

 

そしてソウルドラゴンの方を見た。ソウルドラゴンは怯えていたが、それでも果敢に立ち向かった。しかしニフィリティの今のBPは30000。

ニフィリティはソウルドラゴンをキリカゲのように握りしめた。

ソウルドラゴンは悲鳴を上げていた‼️

 

幸村「ソウルドラゴン‼️」

 

幸村はソウルドラゴンの悲鳴を聞いて我に戻った。

そしてそのままソウルドラゴンを喰わずに投げた。

ニフィリティ「俺を楽しませてくれた礼としてそいつの命は助けてやろう。 フィールドにはいるが破壊という扱いだ。」

 

そして幸村はソウルドラゴン召喚とLvアップのために他のスピリット達からコアを使ったためもうフィールドにはスピリットがいなかった。

 

幸村「ターン   エンド」

するしかなかった。

 

ニフィリティ:第9ターン

ニフィリティ「何もせずアタックステップ。 楽しかったぞお前とのバトル。その褒美に苦しむことなく、死を与えてやろう」

 

そう言ってニフィリティは幸村を掴み、食うつもりだった‼️

 

佐助「幸村‼️」 利家「そんなことさせるか‼️」 兼続「貴様に幸村は殺させん‼️」

ソウルドラゴン「んおおおおーーーー‼️」

佐助達そして殺されなかったソウルドラゴンは幸村を助けようとするが、ニフィリティに瘴気を当てられ、金縛りのようになってしまった。

 

利家「幸…村」

 

ニフィリティ「ふふふ さぁ我が一部になれ」

 

ニフィリティが再び幸村を喰らおうとしていたその時‼️

 

早雲「幸村ーーーー‼️」

 

早雲がまだ瘴気に当てられていなかった。

 

幸村「早…雲 逃げ…ろ」

早雲「お前を置いて逃げるなど出来るか‼️」

早雲に気づいたニフィリティは

ニフィリティ「何だ? まだ一人残って… 」

 

早雲の髪が風で揺らぐ

 

ニフィリティ「んっ⁉️」

 

ニフィリティの様子が突然変わり出した。

 

幸村「?」

早雲「何だ?」

明らかにニフィリティに動揺のようなものが感じられた。

そしてある一言が放たれた‼️

 

ニフィリティ「ま…魔…ゐ?」

 

To be continued

 

 

 




急展開なことが起きました‼️

次回をお楽しみに‼️

ちなみにソウルドラゴンらしき声はSDガンダム三国伝に登場した呂布トールギスです^_^

豆知識:ニフィリティとは「虚無」のこと


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第四陣:虚無の涙

烈火幸村だ。前回俺はダンが変身したニフィリティに負け、喰われそうになったが早雲の姿を見た途端、様子が突然変わってしまった。

 

 

ニフィリティ「あっ…あぁ…あぁぁぁぁ」

ニフィリティは突然固まり、早雲を見続けていた。

 

幸村「一体どうしたんだ?」

幸村はニフィリティに何があったのかわからなかった。

ニフィリティが早雲を見続けていると、

 

ピキーーー‼️

ニフィリティ「ぐっ⁉️ ぐううううう❗️」

ニフィリティはいきなり頭を押さえて苦しみ始めた‼️

その瞬間、幸村を離して落としてしまう。すんでのところで轟天龍が幸村を乗せることができた。

 

幸村「どうしたんだ! ダン!」

 

ニフィリティ「何だ!? 何なんだ⁉️ 魔ゐって誰だ⁉️ 誰なんだ⁉️」

その時、ニフィリティの頭では何かが霞んで見えていた。

ニフィリティ「⁉️」

???「楽しかったよ 君とのバトル」 ???「君は相変わらず暑苦しいね」 ???「我が友よ」 ???「勝つって楽しいね」 ???「さすが??君です」 ???「歳のこと言うな」 ???「出来ただよ カレーだぞ ??」

ニフィリティ「誰なんだこいつらは⁉️ 俺はなぜ⁉️ こんな奴は知らないはずなのに⁉️」

その時でも一番多かったのが

??「??^_^」 ??「??!」 ??「??」 ??「??‼️」

ニフィリティ「⁉️」

 

??「あなたのことが好きなの! 愛してる‼️」

ニフィリティ「⁉️⁉️⁉️」

 

その言葉を聞き、ニフィリティに衝撃が走った‼️

ニフィリティ「ぐうあああああああ‼️」

ニフィリティは暴れ出した‼️

 

幸村「ダン! ⁉️」

幸村は驚きを隠せなかった! 何故なら虚無龍の目から涙を流していたからだ‼️ ある人らしき名前を叫びながら‼️

ニフィリティ「魔ゐ! 魔ゐ! 魔ゐーーーー‼️」

 

まるで悲しみで苦しんでいる子供のようだった。

そして暴れ続けていると、再び早雲の方を見た。

早雲「⁉️」

 

早雲「うわ‼️」

幸村「早雲‼️」

ニフィリティは早雲のいたところに移動し「魔ゐ」と呟くと

何と早雲を掴んで街のほうに飛んでいってしまった‼️

 

幸村はニフィリティの後を追おうとしていた。

利家「幸村‼️」 幸村「トシ! みんなのことを頼む! 俺は早雲とダンを」 利家「わかった! 必ず早雲を助けろよ‼️」 幸村「あぁ‼️」

 

利家から激励をもらいニフィリティの後を追った。

 

その頃街では、

 

市民1「ん? 何だあれ?」市民2「あれって? スピリット⁉️」

 

ついにニフィリティが街に入ってしまった‼️

ニフィリティ「魔ゐ! 魔ゐーー‼️」

と叫び炎をビルや車目掛けて苦しみながら無差別に浴びせていた‼️

 

市民3「きゃぁぁぁ‼️」 市民4「何でスピリットが街を⁉️」

 

混乱する人々。 しかし不思議なことに死者が出なかったのだ。

混乱していても人を見分けるだけの理性は残っていたようだ。

 

ニフィリティは幸村と兼続が初めて戦った草原でようやく止まり早雲を下ろした。その後、早雲と同じくらいの大きさまで縮んだ。

 

早雲「ぬあ」

早雲は何とか立ち上がれた。

ニフィリティが早雲に近づくと「何なんだ貴様は⁉️」と叫んだ。

 

早雲「何故あんなことを⁉️ 何故幸村をあんな目に⁉️」

けれどニフィリティは「魔ゐ」としか言わなかった。

 

早雲「私は"まい"という名前ではない! 私は群青早雲! ハマの鬼姫と呼ばれたカードバトラーだ‼️」

 

それを聞いたニフィリティは「俺も魔ゐが誰なのかもわかない。」

早雲「何?」

ニフィリティ「俺はさっきのバトル以前のことが思い出せないんだ。最初に覚えてたのは俺の名前が"ダン"ということ。そしてカードバトラーだということだ。そこからあとはお前のことを見て一つの名前を頭の中に出てきたんだ。」

早雲「それが"魔ゐ"と呼ばれた者か。」

ニフィリティ「あぁ。どうやらそいつは俺にとって本当に大切に思ってた奴なのかもしれない。だがその後がどうしても思い出せないんだ。」

 

早雲はそれを聞いて、

早雲「すまなかった。お前がそれ程、苦しんでいたとは。」

早雲はニフィリティの苦しみを知り、謝罪した。

 

ニフィリティ「俺は一体どうすればいいんだ。」

早雲「お前、バトルスピリッツは好きか?」

ニフィリティ「えっ?」

突然の早雲の言葉に驚いたニフィリティだがすぐに「あぁ。好きだ。記憶がないはずなのに、バトルをしていると熱くなっていた。さっきの幸村と戦った時のように‼️ だからバトルスピリッツは好きいや大好きだ‼️」と答えた。

 

そして

早雲「ならば私と共に来るか?」

ニフィリティ「えっ?」

 

と衝撃的なことが早雲が言った。

 

早雲「お前のように熱いカードバトラー魂を持った男を見て、そのバトルスピリッツへの熱さと思いに惚れたのだ。」

 

ニフィリティ「面白い女だな」

早雲「お前ほどではない。それでどうする?」

 

ニフィリティは少し考え込みしばらくして。

ニフィリティ「早雲。俺は…」

ピキッ‼️

 

ニフィリティ「ぐっぐうあああああああ‼️」

早雲「⁉️ ニフィリティ⁉️」

 

ニフィリティが突然また苦しみ始めた!

これはもしや⁉️

 

ニフィリティ「ふぅ。やっと戻ったか。うん?」

ニフィリティがさっきの雰囲気に戻ってしまった。そして早雲の方を見た。

ニフィリティ「お前うまそうだな。何かしら絶望を感じたことがあるな。しかも飛びっきりうまそうな。」

 

早雲「くっ!」

早雲はニフィリティを止めようと、護身術の回し蹴りを繰り出したがニフィリティの前では無力だった。そのまま押し倒された。

 

そして再びニフィリティの方を見た早雲は改めてその恐ろしさを感じた。

早雲「あっ。あっああああ。」

早雲は恐怖のあまり腰が抜けて動けなかった。

ニフィリティ「いい絶望だな。決めた。すぐに食うのはやめだ。たっぷり切り刻んでさらに絶望を増やしてから喰らってやろう‼️」

 

ニフィリティの爪が早雲に襲い掛かろうとしていた。

早雲「いっいやーーーーー‼️」

 

幸村「早雲(そううーーーーん)‼️」

ずさっ‼️

幸村「がふっ‼️」

幸村がやっと追いつき、早雲を庇ってニフィリティの爪が胸を切り裂かれた‼️

 

早雲「ゆっ幸村⁉️」

ニフィリティ「ちっ! お前か。」

 

幸村「ダ…ダン」

ニフィリティ「俺はニフィリティだ‼️」

幸村の言葉にイラついたのか再び早雲に八つ当たりのように斬ろうとした。

幸村「早雲! くっ! ぐっ! ぐあ! がはっ!」

幸村は早雲を守るために盾になり背中を何度も斬られた。

ニフィリティ「おら! おら! おら!」

早雲「幸村もうよせ! どくんだ! このままではお前が‼️」

幸村「どかない! お前は俺の大切なこの西ムサシのライバルで俺の仲間だ‼️」

早雲「ゆっ幸村」

 

幸村の言葉に早雲は少し顔を赤めた。

そんな中でもニフィリティは攻撃を続けていた。

ニフィリティ「これでトドメだ‼️」

 

ニフィリティが斬るのをやめて二人まとめて貫こうとしたその時!

 

ニフィリティ「ぐっ⁉️ まっまたか⁉️」

再度、ニフィリティは苦しみだした。

しかも今度のはかなりの! 

 

早雲「幸村」 

幸村「んっ。 んん ん?」

 

その時幸村は気づいた。

幸村「ダンが…」

早雲「?」

幸村「ダンが戦ってる‼️」

早雲「⁉️」

 

*ニフィリティの頭の中

ニフィリティ「貴様!」

ダン「これ以上、俺の友になる男とその仲間たちを傷つけさせるか‼️」

ニフィリティ「ふん! 俺は絶望だ! この世を全て虚無に変えるまで絶対に消えない! 消えてたまるか!」

 

二人が戦っていた。 ニフィリティとダンが!

 

ダン「俺はお前を消すつもりなんかない。」

ニフィリティ「⁉️ なっなんだと⁉️」

 

ダン「今やっと思い出した。そしてわかったんだ。お前は俺だと!」

ニフィリティ「⁉️」

 

ダン「俺はずっとそれが認められなかった。だから俺もお前も苦しかったんだ。同じ俺だから。」

ニフィリティは動揺しながらもダンの話になんとなく納得し始めていた。

ダン「すまなかった。 俺のせいだ。」

ニフィリティ「…るか?」

ダン「?」

ニフィリティ「俺は…俺たちは償えるのか? 俺達の罪を⁉️」

ダン「あぁ出来る! お前は俺。俺はお前だ。そして俺たちは"コアの光主"だ‼️ 何だって出来るさ‼️」

 

ニフィリティはその言葉を聞いて涙を流し、ダンと一つになるように重ね合った。

 

ニフィリティは急に動かなくなった。

 

幸村「ダン?」

 

ニフィリティ「俺は…」

幸村「⁉️」

 

ニフィリティ「俺はデス・ヴルム・ニフィリティ」

 

幸村達は傷だらけの姿で身構える。

 

ニフィリティ&ダン「俺は…俺たちは‼️ 」

 

幸村&早雲「⁉️」

 

ダン「俺は馬神弾だーーーーーーーーーーーーー‼️」

ぼおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーー‼️

ニフィリティが闇のような炎を上空に向けて一直線に向けて吐いた途端、内側からその闇を焼き尽くすかのように赤く燃えて放たれた‼️

 

そして全てのエネルギーを使い果たしたか炎が消え、ニフィリティはダンの姿に戻って倒れた。

 

幸村「ダっダン!」

幸村と早雲はダンの元まで走った。

 

幸村「ダンしっかりしろ‼️」

するとダンの目が開き始めた。

 

ダン「幸村? 早雲?」

幸村「ダン! よかった。」

早雲「あぁ。それでニフィリティは?」

ダン「あいつなら大丈夫だ。」

その途端、ダンは気絶した。それに釣られて幸村も。

早雲「幸村! ダン!」

 

しかし、二人は優しい笑い顔になっていた。

早雲「全くこの二人よく似ているな。」

 

それからしばらくして佐助達がやってきて、二人を運んで街まで戻った。

 

 

しゅ しゅしゅしゅ しゅーん 

ニフィリティが放った炎のせいか空からゲートらしきものが突然現れた!

しかもそこから何か光るものがあたり一面に降り注がれた!

中には隕石のように遠いところへ飛ばされ、さらには自分の意思のように飛んで行ったりと。

 

その光をみんな不思議がっていたが、体に触れても特に害はなかったため気にせずにダン達を運んだ。

 

だがみんなはまだ気づいていなかった。この事件が新たなゲートを開こうとしていたことを‼️

 

??「ふふふ」??「かかか」 ??「へへへ」

 

 

To be continued.

 

 




ついに描けました^_^

次回もお楽しみに^_^

2/26 終盤のほうを少し変更しました。


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第五陣:真実

ダンと幸村はIBSA専属の病院で手当てを受けた。

それから一週間。


幸村「んっ。んん」

幸村が目を覚ました。

幸村「ここは?」

 

環奈「ここはIBSA専属の病院でごじゃる。」

幸村「環奈!」

環奈「幸村。目を覚めてよかったでおじゃる‼️」

環奈は泣きながら幸村に抱きついた。

 

幸村「あぁ。ありがとな。心配してくれて。」

環奈「うぬ。」

 

幸村が目を覚ました知らせを聞いて、

 

佐助達「幸村‼️」

利家「お前やっと目を覚ましたか。」

兼続「お前がくたばるとは思ってはいなかったがな。」

 

ライバルと仲間たちに無事を祝ってもらい嬉し泣きをする幸村。

それからベッドから立ち上がると、少し遅れて

 

早雲「幸村‼️ はぁはぁ!」

 

幸村「早雲! よかった。お前も無事で… ん⁉️ うわ⁉️」

 

早雲は顔を見るや否や環奈以上の勢いで幸村に抱きついてきた!

 

早雲「よかった! よかった!」

その目からは嬉しさのあまりに大粒の涙を流していた。

幸村「早雲。」

幸村はそう言いながら早雲の頭を撫でた。

 

利家「へっ! 見せつけてくれるじゃねぇか!」

 

と利家が揶揄うと、我に帰ったのか二人とも顔を真っ赤にして、離れた。

周りは笑いで覆われた。

 

すると

 

幸村「‼️ そうだ! ダンは? ダンはどうしたんだ⁉️」

 

幸村はダンのことを思い出して皆に聞いた。

 

兼続「大丈夫だ。 お前と同じようにここで治療を受けた。」

利家「しかもお前より3日も早く起きやがった。それよかデッキまで組めるぐらいだからよ。」

 

幸村「そうか。よかった。」

 

幸村は安心して気を落ち着かせた。

 

環奈「それでダンから伝言があるのじゃ。幸村が目覚めたら、みんなに大事な話があると。」

 

幸村「ダンが? そうか。わかった! それじゃみんな行こう。」

 

そう言って幸村が服を着替えたら即座にダンの部屋に向かった。

 

そしてダンの部屋に入ると、ダンもみんなが来るのがわかっていたかのように立っていた。

ダン「幸村」

幸村「ダン。お前。無事でよかった。」

ダン「あぁ。お前もな。」

 

二人は笑顔でお互いの無事を喜んだ。

 

ダン「みんな。すまなかった‼️ 俺のせいであんな…」

 

幸村「もういいぜ。 誰もお前のことを恨んでなんかいねえよ。」

兼続「あぁ。ダンよ。確かにお前は俺の仲間達を傷つけた。しかし!

バトルし、そして見てわかった。お前の計り知れないバトスピ愛を!それだけ知ればもう何も言うことはない‼️」

 

ダン「みんな。ありがとう‼️」

ダンは喜びのあまり涙した。

 

そして

 

ダン「これから俺の全て話す‼️」

そして幸村達は椅子にかけダンの話を聞く準備ができた。

 

ダン「まず一番言わなければならないのが、俺はこの世界の人間じゃない‼️」

 

一同「⁉️⁉️⁉️」

 

その一言で一気に場の空気が重くなった。

 

それからダンは順にこれまでのことを説明しはじめた。

グラン・ロロと呼ばれる異界から、グラン・ロロの全てを司るマザーコアを奪い全てを狂わせた「異界王」から取り戻す異界の戦士「コアの光主」として召喚されたのだ。

そこからズングリーや魔女マギサ、他の光主達やライバル達と共に長い旅路の果て、ついに人間界でダンは異界王を倒すことができ、二つの世界は再び平和になった。

 

しかし平和になった世界でダン達はフィクサー達によって表の世界であまり出られなくなり、仲間の一人を失った。

それから数年後、ダンの前に現れたのが「魔ゐ」だった‼️ ダンが心の底から大切に想っていた人。その魔ゐから熱いバトルができると聞かされ、魔ゐが出現させたゲートへ魔ゐと共に飛び入った!

そこにはかつての仲間とそして未来であった!

その未来はグラン・ロロにいた異界人の中でも凶暴な種族「魔族」によって支配されていた世界だった。異界王によって未来が変えられたからだ。そして魔族の女王によって生み出された大陸によって地殻がおかしくなり、このままでは地球が滅亡すると知った。それを聞いてダンは即答でこの頼みを承諾した。

そして久しぶりのバトルで勝利したダン。その月夜、ある一人の魔族が現れた。それが「月光のバローネ」‼️ 新たなライバルであった。

バローネと戦い負け、そして勝ち、さらに新たな魔族とも戦い続けた。そして、そんな中で地球を救う手立てが見たかった。それこそが「12宮Xレア」であった! この世界では普通にあるようだが、ダン達には救いの手であった。それでもダンは悩んだ。なぜならダンは魔族達も救いたかったからだ。

そんな苦悩も続いたが、幾度というバトル、出会い、別れを繰り返していくにつれ魔族との共存という道も少しづつだが築き出せそうになっていた。

 

そんな中で魔ゐは一度俺たちのそばを離れ、バローネ達の元で魔族達の助けになりたいと決めたのだ。それはかつてダンがグラン・ロロを救った時のように。しばらくして地球滅亡を止めるには12宮Xレアの力を神々の砲台で撃ち込むということがわかった。そして魔ゐはお互いに12宮Xレアが集まるとダンにバトルを申し込んだ。

なぜならそこである崩れた博物館で知ったのだ。ダンが元の時代では行方不明になっていたことを。それこそダンが神々の砲台で犠牲になるのではないかという。ダンはそれ聞いても決心は変えなかった。そしてダンは魔ゐのライフを削り切ろうとしていた。その時に魔ゐから告白を受けた。それでも決心は変えられなかった。それでもダンは魔ゐのおかげで生きる力を取り戻すことができたと感謝していた。ダンは魔ゐのライフを全て削った。魔ゐに「俺にはお前が必要だ」と伝え。

 

そしてついにバローネとの最終バトルが始まった!

どちらが神々の砲台を撃つか‼️ どちらも隙を見せない攻防が続いた‼️

そして僅かな差でダンが勝利した‼️

そしてダンが砲台を撃つことになる。そこでダンを回収するためにコアブリットを戻そうとしたが出来なかった! ジェミナイズとのバトルでコアブリットに異常が出てしまったのだ!

それを聞いたダンは理解した。自分が引き金だと。砲台は撃つとはあったが、引き金を引くとは書いてなかった。

 

そしてダンはバローネに「ありがとうございました。いいバトルでした。」と。

 

ダン「そして俺は引き金となり消えた。」

 

その話を聞いて、全員唖然としてた。当然であるあまりにも規格外すぎたのだから。

 

幸村「ダン。お前にそんなことが。」

 

利家「コアの光主。どうりであの強さってわけだ。」

 

兼続「………」

 

早雲「それ程までにお前は戦い続けできたのか。我らとは本当に規レベルが違いすぎる。」

 

佐助達「あぁ。俺たちもこんな話聞かされたら納得したぜ。」

 

全員、驚いていた中で最も落ち着いていた環奈はある質問をした。

環奈「しかし、消えたはずのお主がなぜこの世界に?」

 

ダン「分からない。俺もそれだけが分からないんだ。ただ、昨日目覚めて、デッキを見たらこのカードが入っていたんだ。」

 

そこには何と12宮Xレアがあった! しかも12種類全て‼️

 

佐助「嘘だろ⁉️ こんな12宮Xレア見たことないぞ‼️」

環奈「我もじゃ。姿はに同じじゃが効果が違う。」

 

ダン「あぁ。もしかしたら12宮Xレア達が俺を守ってくれたのかも知れない。」

 

ダンはそう答えるしかなかった。

 

環奈「なるほどの。お主のことを知ってそうしたのかも知れん。その心をいつまでも持つべきでおじゃる。」

ダン「ありがとう環奈」

 

そして今度は幸村が

幸村「それでダン。あのニフィリティは一体?」

 

ダン「そうだったな。あいつは俺だ。」

一同「⁉️」

 

全員驚くべきことなのは仕方ない。

 

ダン「あいつは俺が生み出した悲しみだ。俺はこの世界に来た時、記憶がなかった。それであてもなく彷徨ってその孤独感から抜け出したいと思っていくうちに全てを消せば楽になると思いはじめたと思う。その時の心の闇からあいつは生まれたんだ。言ってみればあいつは俺の悲しみだったんだ。」

 

全員今の説明で納得した。あいつは本当に苦しんでいたことに。

ダン「そしてようやくあいつと話をすることができて、俺たちはわかり合うことができた。今あいつは俺の心にある。俺の悲しみが。だが悲しみはやっぱりあるべきだな。悲しみもあるから人は人でいられるんだから。」

 

その言葉に幸村は泣いた。

幸村「ダン。おまえはすげぇよ! 俺が今まであったカードバトラーの中で最高だ! 俺はおまえと戦うことができて誇りに思う‼️」

 

ダン「幸村」

 

利家「あぁ! お前みたいな強いやつを見つけたら急に俺も戦いたくなってきたぜ‼️」

 

兼続「俺もリベンジを果たさねばなるまい。」

佐助「俺も」

佐助の仲間達「俺たちだって!」

早雲「もちろん私もだ。」

 

そんなみんなの激励を受けてダンは

ダン「ありがとう‼️ ありがとう‼️ みんな‼️」

 

ダンは本当に心の底から嬉しかったようだ!

 

幸村「そうと決まれば、体が完全に回復し、デッキを組めたらその時は必ず‼️」

 

ダン「あぁ! 約束する! その時は必ずお前達と戦おう‼️」

 

一同「おう‼️」

 

新たなライバルと仲間が生まれた瞬間であった‼️

 

一方その頃、ダンが壊したドームでは

???「親方様!」

親方様「ふふふ 面白いことが起きそうだ。」

 

破壊されたドームで不気味な笑いをする仮面の男。

そしてそれをどこからかその男に視線を向けけていた不思議な光。

 

???「ふはははは! 面白そうなやつを見つけた。」

 

この西ムサシで新たな修羅が動こうとしていた‼️

 

To be continued.




やっと書けました。

ダンの過去を書くのは大変でした。

次回もお楽しみに^_^

2/26 3日はやっぱり短すぎたので、1週間に変更しました。
あと終盤の方も


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第六陣:魔王と完全復活のダン

ついにあの男の登場です!

それではどうぞ!


病院で治療を受けててから今日で5日。ようやく幸村は退院することができ、佐助達の基地で祝杯を挙げた。

それからデッキを改良し終えたのが3日ほど。

その翌日、ダン達との約束の日が訪れた。

 

退院し、デッキを組み、最高の状態に戻せたら再びダンを踏まえた五つ巴の大戦を交えることを!

 

そして新しく建てられたドームに集まると約束してそのドームに行くと、(たった数日で建て直したのは奇妙だと思いますが、IBSAはそれだけの力があると思ってください。IBSA恐るべし!)

 

そこにはすでに4戦士全員が揃っていた!

 

幸村「悪い、遅れてしまった!」

ダン「幸村!」

兼続「遅いぞ幸村!」

利家「もう少し早く来いよな!」

早雲「ダンは私が起きる前に朝トレまでしていたぐらいだぞ」

 

幸村「すまない。ところでダン。お前早雲のところにいたのか?」

ダン「あぁ。彼女に誘われたことがあるから。」

 

それを聞いて早雲は少し顔が赤くなった。

利家「ははは! マジか⁉️ 早雲。お前もなかなかやるじゃないか笑笑」

早雲はさらに赤くなってしまった!

 

兼続「よさぬかトシ! ダン。今の説明だけでは誤解を招くぞ。」

ダン「?」

ダンは意味がわからなかった。この鈍感さは赤属性使い共通かも知れない。

 

早雲「そっそんなことより! みなデッキは完璧であろうな?」

 

すると5人はデッキを持ち、自分の顔の前まで突き出した‼️

兼続「たとえ誰が勝とうと!」

利家「たとえ誰が負けようと!」

早雲「結果が全て!」

幸村「このバトルで悔いを残すことなかれ!」

ダン「全身全霊を持って己のデッキを信じ!」

5戦士「最後まで戦おうぞ‼️」

 

5戦士は悔いのないバトルにすることを願い、誓いを立てた‼️

佐助や環奈もその誓いを見て、興奮気味であった。

そして5戦士はドームに向かった。しかし

 

そのドームの前には!

佐助「なっ何だあれ⁉️」

 

ドームの前には数え切れないほどの猿の仮面らしきものを被った男達がいた。

佐助の仲間達「何だよお前ら⁉️ どいてくれよ入れないじゃないか!」

猿の仮面「このドームは使えん。我らの主人が使うのだから」

佐助の仲間達「⁉️ ふざけるな! ここはそんなふざけたやつ一人の為なもんじゃないぞ!」

 

すると猿の仮面達は

猿の仮面「帰れと言っている‼️」

そう言って、サスケの仲間達に殴りかかろうとすると、

ドン!

猿の仮面「ん?」

 

ダンがその拳を睨みつけながら止めた。

ダン「やめろ」

猿の仮面「ひっ⁉️ひいいい‼️」

猿の仮面の男は怯えていた。 あまりのダンの怒りに。

しかも本能なのか、ほかの仮面達もダンの怖さを感じ怯えていた。

 

すると一人が誰かから連絡を受けたのか無線機で話すと、ダン達をドームに入っていいとのことであった。そして5戦士と佐助、環奈は入っていった。そこにいたのは。

 

???「よく来たな。弱気者どもよ。」

 

そこには猿の仮面を被った男達とよく似ていてそのリーダーと思われる青年、紫の陰陽師のような服を着た青年、そしてその二人を従えているかのような鬼のような仮面を被った将軍のような男がフィールドの中心にいた‼️

 

兼続「⁉️ 貴様は⁉️」

兼続が叫んだ!

 

陰陽師風の男「おやおや。お久しぶりでございます。兼続様」

幸村「知ってるのか?」

兼続「あぁ。奴の名は紫鬼神蘭丸。俺にクロハガネを渡した男。」

幸村「⁉️」

そう蘭丸は兼続とバトルして戦い負け、クロハガネを譲った男だった。

 

蘭丸「あの時はどうも。しかしあなたがどこぞの知らないカードバトラーに完敗するとは期待違いでした。」

蘭丸は兼続を侮辱した。

兼続は悔しいが言い返せなかった。

 

利家「テメェはこの前の!」

猿顔の青年「キッキ! この前はどうもキキッ」

やつは真白藤吉郎。真白軍団を束ねる白デッキの使い手。かつて利家と戦い負けた。

 

そして幸村は

幸村「どうしてお前らがここに⁉️」

 

蘭丸「ふふふ。それはですね。」

するとカメラを搭載したドローンが出てきて、街中に放送していた。

蘭丸「聞くがいい‼️ ムサシの弱気者どもよ‼️ ここにおられるのは今の弱り切った西ムサシに新たな秩序をもたらし支配する我らが主人がついに旗揚げをなされた‼️ そしてこのお方こそこの西ムサシの新たな支配者‼️ 大六天魔王様だーー‼️」

 

 

大六天魔王「聞け‼️ 愚かな弱者どもよ! かつて都最強の国と呼ばれたムサシ! だが今や弱者のみしか蔓延らなかなってしまった!

だからこそ我はその秩序を取り戻すために来た‼️ 『天下布武』‼️

強さのみこそこのムサシを再び強者の国に戻し、バトスピの天下統一を果たしてみせよう‼️」

 

衝撃の大胆な宣戦布告宣言であった‼️

 

それを見た人々は混乱していた!

 

けれど!

幸村「ふざけるな‼️」

 

ダン以外の仲間達&モニター越しの人々「⁉️」

幸村「強さのみの国だと⁉️ そんな横暴が許されるものか‼️」

幸村は大六天魔王のあまりの一方的なやり方に怒りをぶつけた‼️

 

大六天魔王「ふん。貴様が烈火幸村だな。小童だな。貴様もムサシで他の弱者を踏み倒し、天下を支配したいのであろうが。」

 

幸村「違う! 俺はたとえどんな相手だろうと敬意を払い、皆と分け隔てなく戦う。弱者を強さのみで支配していくようなお前と一緒にするな‼️」

 

大六天魔王「所詮は貴様は小童。その程度の信念しかないのだな。」

 

幸村の侮辱を聞いてダンは!

 

幸村「ダッダン⁉️」

 

ダンは無言で大六天魔王の方へ歩き出す!

それを止めようと真白軍団が止めに入ったが、

ギロっ‼️

真白軍団「ひっ‼️」

ダンの怖さを本能で察し道を開いてしまう。

 

そして蘭丸と藤吉郎までも怯えだした。果ては画面越しの人々まで。

なぜならば、幻かもしれぬがダンの怒りから溢れ出すその炎には、一体のドラゴンが怒り狂っていたからだ!

 

それを見た大六天魔王は

大六天魔王「ほう。貴様相当な強者だな。」

ダン「あんたもな。」

大六天「貴様の名は?」

ダン「ダン! 馬神弾だ‼️」

大六天魔王「そうか。お前が馬神ダンか。」

ダン「俺を知ってるのか?」

大六天魔王「お前のバトルは先日の戦いで蘭丸に調べさせたからな。」

大六天魔王「映像だけでも感じたぞ。貴様の体からとてつもなく想像絶する力を‼️ そして今はさらにな!」

 

ダンの力を一目で感じとった大六天魔王。

ダンも大六天魔王の力を認めたようだった。

 

ダン「俺はかつてあんたみたいに全てを支配しようとした男と戦ったことがある。アンタはそいつとよく似ている。そしてお前は俺の友でありライバルである男を侮辱した。それについては怒り狂いそうだ。

だが、幸村には悪いが今はそのことについてはどうでもいい。」

 

ダンはデッキを取り出した。

それに釣られ、

大六天魔王「ふふふ。よくわかっておるな。戦士と戦士の前で無駄な言葉遊びなど不要!」

大六天魔王もデッキを取り出した。

 

ダン「ここからは」

大六天魔王「これで決めよう」

 

ダン&大六天魔王「バトルスピリッツで‼️」

 

幸村「ダン‼️」

 

ダン「すまない幸村。俺は今戦いたくて体がうずいてしまって止められないんだ。」

 

幸村「わかった!」

 

するとそこで藤吉郎が

「親方様 お待ち下さい。」

藤吉郎の言葉に反応した大六天魔王は「何だ?」と

 

藤吉郎「ここは俺っちに戦わせて下さい。こちとら前に炎利家に負けてしまいましたし、利家のリベンジマッチ前の肩慣らしにさせて下さい。」

それで大六天魔王は「好きにしろ」と言われ、藤吉郎は汚名返上のチャンスをもらうと専用の白天号を呼び出し乗り込んだ。

そしてダンはマシンを呼ばなかった。

藤吉郎「ん? キキキっ。何だお前マシンないのか? さっきは面食らったがこけおどしだったみたいだな。キキッ!」

藤吉郎は笑いこげたが。

 

ダン「マシンはなくても俺にはこれがある」

するとダンの体から炎が突然出てきて、ダンを覆い隠してしまった!

一同「なっ⁉️ うそ⁉️ どういうこと⁉️」

画面の人々や藤吉郎達は訳がわからなかった。唯一沈黙してたのは幸村達と大六天魔王だった。

そして炎がはらわれるとそこには以前よりもさらに竜の顔っぽくなったバトルアーマーが装着されていた‼️

 

藤吉郎「キキッ!?なっ何だそりゃ!?」

ダン「これが俺のバトルフォームだ!!」

 

周りはあらゆる面で驚きながら騒ぎだした!

そんなことも気にしなかったのかダンはバトルを始めるための合言葉を心の底から叫んだ!

ダン「行くぞ!ゲートオープン界放‼️」

 

するといきなり世界が真っ白となり周りが見えなくなってしまった!

 

しばらくすると、目が見えるようになった。

 

幸村「ぐっ。うう。みっみんな大丈夫か?」

利家「ああなんとか。」

兼続「一体何が?」

佐助「ゆっ幸村!見てくれ!」

 

幸村「佐助?なっ!こっこれは⁉️」

幸村達は動揺を隠せなかった‼️

なぜならそこはさっきまでいたドームとはまったく違った別の世界のようなところであった!周りは岩で囲まれその中には砂の平野が広がっていてドームのバトルフィールドのように見えた。

そうここはダンの世界にあったバトルフィールドであった‼️

しかもそこには俺たちだけでなく、観客席にいた人々や大六天魔王達はもちろん、ダンもいた。

ダンも少しばかり驚いていた。自分の世界のバトルフィールドがなぜ現れたのか?と

それでもダンは懐かしい場所に再び来れて微笑みを出せた。

 

それとは逆に藤吉郎は混乱していた。理由はさっきまで白天号に乗っていたのにいつのまにかダンようなバトルフォームを着ていたからだ。

すると

ダン「落ち着け」

藤吉郎「キキッ?」

 

ダン「たとえ世界が変わろうと俺たちのやることは変わらないだろ」

藤吉郎「キッ!そっそうだな。こんな場所で戦えるなんてむしろラッキーと思うべきか。」

ダン「フッ。それじゃ始めようか!」

 

藤吉郎「ああ。それじゃ先行は俺からだ。スタートステップ!」

 

そしてついにバトルが始まった‼️

 

第1ターン:藤吉郎

藤吉郎「メインステップ。バーストセットだキキッ!機巧武者ザンテツを召喚!」

そしてするとフィールドに白のシンボルが現れた。するとそこからザンテツが現れた。

しかもそのザンテツが「ザンテツ! あ〜ここに見参!」と!

幸村「!?」

ダン「!?」

何とスピリットが喋ったのである‼️流石のダンも驚いてしまった。自分たちでもスピリットの声を聞くことはできたが、明確に喋ったことは初めてであった。

それから藤吉郎はターンエンドした。

 

第2ターン:ダン

ダンはさっきのザンテツを見て驚いたが、興奮もしていた。

そして

ダン「メインステップ。新たな力を宿して現れいでよ!

ブレイドラXを2体召喚!」

 

ブレイドラX「ピー!」

 

ダンの一番手はブレイドラであった。けれど、そのブレイドラは何だか少し違う感じがした。そして今度は

ダン「そして、創界神ネクサス 光導創神アポローンを配置!」

するとダンの後ろにまるで神のような神々しい姿をした弓の戦士が現れた!

 

藤吉郎「何だそのカードは⁉️ ネッ! ネクサスなのか?」

ダン「あぁ! これが俺の新しい力の一つ! 創界神ネクサスだ‼️

さらにアポローンは配置時、デッキより3枚破棄。その中に系統:界渡/化神/光導を持つスピリットがいた時、そのカード一枚につきボイドからコアをアポローンに追加する! モルゲザウルスXと雷星獣ドラグ・タウラスがいたのでコアを2個追加!」

さらに

ダン「続けていくぞ! モルゲザウルスXを召喚! さらにアポローンの『神託』を発動。界渡を持つスピリットを召喚した時、アポローンにコアを追加! さらにバーストをセット!」

 

ダンの連続コンボ炸裂‼️

 

幸村「ダン! あいつ完全に復活したな!」

佐助「俺にわかるぜ! あの顔を見れば。」

 

幸村達は嬉しかったのだ。ダンが完全復活したことを。そしてダンが楽しそうにしてたことを。

 

ダン「アタックステップ! ブレイドラXでアタック‼️」

 

ついにダンの復活の狼煙が上がった‼️

 

To be continued.

 




ついに完成しました。

ダンの熱い復活バトルは次に。

では次回も頑張ります^_^


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第七陣:機巧武者VS真の太陽龍&ブレイヴ

ダンと藤吉郎のバトルの続きです。

ではどうぞ。


ダン「アタックステップ。ブレイドラXでアタック!」

 

ダンが仕掛けた。ブレイドラは藤吉郎目掛けて強烈な頭突きをお見舞いした。

 

藤吉郎は様子見としてライフで受けた。

藤吉郎「キキッ⁉️ なっ何だ⁉️ 今の痛みは⁉️」

 

藤吉郎は今まで味わったことにない痛みを感じ驚愕した。それもそのはず。この世界のフィールドではライフは文字通りの命そのもの。シールドは幸村達のよりは丈夫であるものの、ライフで受ければその痛みは約10倍にはなる。ダンからそのことを聞いた藤吉郎は一応納得した。

 

ダン「ターンエンド。」

ダンはもう一体のブレイドラXとモルゲザウルスXを残してターンエンド。

 

第3ターン:藤吉郎

 

藤吉郎「メインステップ。銃機兵タネガシマをLv.2、アシガルスピアーを召喚キキッ‼️ さらに、ザンテツをLv.2にアップ‼️

キキキッ! これによりザンテツの効果で白のスピリット全てに【超装甲:赤】を与えるキッ! これでお前の赤は完全に封じたキキ」

 

藤吉郎はダンを嘲笑いながらアタックステップに入った。

藤吉郎「アタックステップ。さっきのお返しと行くぜ。タネガシマ!撃ち方用意! 放て‼️」

 

タネガシマは藤吉郎の合図とともに撃ち出し、そのアタックをダンはライフで受けた。

 

けれどダンは少し歯を食いしばった苦い表情をしたがすぐに、「フッ」

と笑い顔になった。そうなるのも当たり前。なぜなら久しぶりの感覚だったのだから。

ダン「懐かしいな、この感覚」

 

ダンの表情を見て、藤吉郎は不思議がっていたが、幸村達は納得した感じだった。そして藤吉郎は続けてザンテツでアタックし、ダンは再びライフで受けた。タネガシマ一体を残してターンエンド。

 

第4ターン:ダン

ダンはもう一体のモルゲザウルスXを召喚し、神託を発揮。さらにソウルコアでソウルドローを使用し三枚ドロー。アタックせずにターンエンド。

 

第5ターン:藤吉郎

藤吉郎はザンテツにソウルコアを置き、タネガシマとアシガルスピアーでアタック。これに対し、ダンはタネガシマをブレイドラX、アシガルスピアーをモルゲザウルスXでブロック、ダンのブロックした二体は破壊された。ザンテツを残しターンエンド。

 

第6ターン:ダン

 

ダンがドローステップに入った時だった。

ダン「ドローステッ… !? これは」

ダンの手札に何が来たのだろうか?

 

ダン「ならば、メインステップ!まずはブレイドラXを召喚 

さらに大地裂き、轟き出でよ! リザドエッジ‼️ そして、ズングリーお前との友情の象徴再び召喚するぜ!

友情のアンキラーザウルスを召喚‼️」

 

するとブレイドラX登場後、ダンの後ろからかつてダンが一番よく使っていたリザドエッジが登場した。おまけにそのまま肩に乗って、頬を擦り付けていた。

さらにグラン・ロロで初めて友となりその友情の証として譲り受けたアンキラーザウルスが幸村の時のように地面から咆哮をあげながらカッコよく登場した‼️

 

ダンはさらにブレイドラXの一体をLv.3にアップ。そして

ダン「アタックステップ! モルゲザウルスXでアタック!」

モルゲザウルスXのアタックに対し、藤吉郎は

 

藤吉郎「ザンテツでブロック!」

 

この時の藤吉郎は

藤吉郎「(馬鹿なやつだ。モルゲザウルスのレベルアップさせずにアタックなんて。アタック時効果でBP+2000してもBP4000でザンテツには届かないって〜のキキッ)」

と心の中で思っていた。しかし

 

ザンテツ「覚悟‼️」

バキン‼️

 

藤吉郎&ザンテツ「へっ?」

 

モルゲザウルスXの尻尾の鉄球一発でザンテツの刀が折れてしまい、そのままザンテツに鋼鉄頭をお見舞いし、壁に叩きつけた!

 

ザンテツ「むっ無念」

ザンテツはトラッシュに行った。

藤吉郎「なっ何でだ⁉️ BPでは俺の方が…」

 

ダン「こいつはモルゲザウルスではなくモルゲザウルスXだ。Lv.1の元々のBPは3000。アタック時効果でBP+5000される。よって合計8000になるんだ。」

 

藤吉郎「⁉️」

藤吉郎は完全に相手の効果を見誤ってしまった!おまけにザンテツが消えたことで、超装甲がなくなってしまったのである。さらにダンのアタックは続く。今度はブレイドラXでアタック。アタック時効果でアポローンにコアを一つ追加。藤吉郎はライフで受ける。さらに今度はリザドエッジでアタック。リザドエッジの回転カッターが見事に炸裂!

しかし、

 

藤吉郎「くそったれが! ライフ減少でバースト発動! アルティメットウォール‼️ 効果でアタックステップは終了させ、さらにコストを支払い、コスト3以下のスピリット三体を手札に戻す‼️」

 

藤吉郎はモルゲザウルスと回復状態のブレイドラXとリザドエッジを手札に戻された。

環奈「まずいでごじゃる。」

環奈は状況を把握していた。

 

佐助「えっ?」

兼続「あぁ。一気にダンの回復した状態のスピリットは1体しかいない。」

早雲「もし奴が大量または強い効果のスピリットを出されたらダンは。」

 

ダン「ターンエンド。」

 

そしてその予感は当たってしまう。

 

第7ターン:藤吉郎

 

藤吉郎「メインステップ。タネガシマ二体を召喚!」

やはり小型スピリットを出してきた。

藤吉郎「キキッ! ここまでよくやったな。だから特別にこいつを出してやるよ! 来い! 機巧武者シラヌイLv.2‼️」

 

すると空から巨大な機械の武者が降り立った‼️

藤吉郎「キキキッ! どうよ俺のキースピリットは!」

 

すると

シラヌイ「はぁ。まったく。このような小者を私の主人に選ぶとは情けない」

とシラヌイは藤吉郎の中身を感じたのか全くの忠誠心というのはなかった。それよか悪態まで突かれ、藤吉郎をイラつかせた。さらには

 

佐助「ぷふっ。アイツ、自分のスピリットにまで呆れられてやがる。」

佐助にまで笑われる始末。

 

藤吉郎「うっうるせぇ!!」

藤吉郎「頭に来た! このイライラをテメェで八つ当たりさせてもらうぜ。亀獣カブトガメをシラヌイに直接合体‼️」

今度は機械の亀が降ってきて、そのまま兜となりシラヌイの頭に被さった‼️

藤吉郎「キキッ! それじゃそろそろ終いと行くぜ! アタックステップ! タネガシマ二体でアタック‼️」

ダンは二体のアタックどちらもライフで受けた‼️

 

ダン「ぐっ‼️」

 

幸村「ダン‼️」

 

流石のダンも一気に2連続の攻撃には効いたようだった。

 

利家「おい⁉️ まずいぞ!」

 

環奈「藤吉郎はおそらくもし、手札にアタックステップを終了させるカードがダンの手札にあったとしても対策してあるはず。ソウルコアを乗せたシラヌイは疲労ブロッカーとしても使える上【超装甲:赤】そしてブレイヴによって合計BP18000にまでなっておる。」

 

佐助「このままじゃダンが‼️」

 

そして

藤吉郎「それじゃそろそろトドメと行くか! シラヌイやれ‼️」

 

シラヌイ「まぁ仕方あるまい。癪に触るが、バトルとなれば致し方あるまい。悪く思うなよ小僧。」

そう言ってシラヌイは刀を抜き、アタック。ダンに迫ってきた!

 

幸村「ダン‼️」

 

蘭丸「ふふふっ 終わりましたね」

蘭丸は勝利を確信していた。しかし

 

大六天魔王「いや、罠にハマったな。」

蘭丸「えっ⁉️」

 

その理由は

 

ダン「フラッシュタイミング‼️」

 

幸村「⁉️」

 

ダン「マジック! アドベントスター‼️」

 

この土壇場でまたもダンが新カードを‼️

 

ダン「手札にある系統:「神星」/「光導」を持つコスト7以下のスピリットカード1枚を、コストを支払わずに召喚する‼️」

 

藤吉郎「何⁉️」

 

そのスピリットは⁉️

 

ダン「太陽よ! 新たな炎を纏い、再び誇り高き龍となれ! 太陽龍ジーク・アポロドラゴンX‼️」

 

すると太陽の方角から、一体の赤き龍が咆哮をあげながら降り立った‼️

太陽龍「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

 

そしてそのままブロックした‼️

 

ダン「スゲェぜダン‼️ あんなスゲーカードまで持っていたなんて‼️」

 

二体は壮絶なバトルを繰り広げていた‼️ シラヌイもアポロ両者、その戦いを楽しんでいるようだった‼️ それは会場で見ていた観客達も‼️

 

観客(数:複数)「行け、アポロ‼️ シラヌイも負けるな‼️ 行け! そこだ‼️」

もはやどちらが敵かなんて関係のなかった。

 

環奈「しかしこのままではまずいでごじゃる。アポロのBPはLv.3でも13000。まだ足りぬでおじゃる。」

 

幸村「大丈夫だ環奈! ダンなら何とかする‼️」

そう! 幸村はダンを信じていた!

 

そして

ダン「フラッシュタイミング! マジック! バーニングサンを使用‼️」

 

利家「おい! あのカードは‼️」

そう手札にあるブレイヴをアポロと名のつくスピリットに合体させ、回復させるマジックカード!

 

ダン「(行くぜ! 相棒‼️)手札にある煌星銃ヴルムシューターを直接合体‼️」

するとダンのバトルフォームから炎が噴き出した‼️ そしてそこからダンの初めての相棒に似た銃がアポロの手に渡り、特大の咆哮をあげてシラヌイの隙を見て腹へ至近距離で撃ち貫いた‼️

 

シラヌイ「ぐっ‼️ みっ見事‼️」

とアポロとダンに賞賛を称えながら爆散した‼️

カブトガメはそのままフィールドに残った!

バーニングサンによって回復状態で残ったアポロがいたことでライフを削りきれなくなった上、キースピリットを倒された藤吉郎は唖然としながら

藤吉郎「なっ何なんだ、この惨状は? ターンエンド」した。

 

第8ターン:ダン

ダン「メインステップ! ブレイドラX、モルゲザウルスX、リザドエッジを召喚!」

 

ダンはさっき戻されたスピリット達を再召喚した。ブレイドラとモルゲザウルスが召喚されたのでアポローンの神託によりコア2個が追加。

そしてアンキラーザウルスをLv.3にし

ダン「アタックステップ! アンキラーザウルス行け‼️」

ようやくアタックできる喜びに咆哮をあげながらアタックするアンキラー。そして

ダン「さらに光導創神アポローンの神技(グランスキル)発動‼️」

幸村「グランスキル⁉️」

 

神技とは、創界神ネクサスのコアをボイドに送ることで発動できる効果。アポローンの場合、コア3個をボイドに置くことで、BP8000以下の相手のスピリットを破壊し、一枚ドローする。

ダンはアシガルスピアーを破壊し一枚ドローした。

さらにもう一度発揮し、タネガシマを破壊した!

 

これにより藤吉郎には回復状態のスピリットはいなくなった!

 

藤吉郎「ライフで受ける‼️」

そうせざるを得なかった。

 

ダン「行け! 太陽龍ジーク・アポロドラゴン! ブレイヴアタック‼️」

 

アポロは自分の炎とヴルムシューターの弾丸を一体化させた強烈なダブルシンボルを持ったアタックで藤吉郎のライフをゼロにした‼️

 

藤吉郎「俺が! 俺がこんなところでーーーー‼️」

 

その瞬間、世界が再び白くなり全員元の世界に戻った。

 

幸村「ダン! 凄かったぜ‼️ あれがお前の本当の強さだったんだな‼️」

 

ダン「ありがとな。」

 

幸村達はダンの活躍を見て、興奮していた。そきて観客達も。もちろんバトルしていたダンも。

 

一方、

 

藤吉郎「キキー! こんな奴に負けるなんてー‼️ チクショー‼️」

藤吉郎は悔しさのあまり泣き崩れてしまった。

 

蘭丸「何と無様な! 親方様。 次は私めに。」

 

すると大六天魔王は立ち上がった!

蘭丸はどうやら今度は主人が出ることを察したようだ。

 

大六天魔王「見事な勝利だった。我が臣下を簡単に倒すとは。それに敬意を称し、我が相手をしよう!」

 

ついに大六天魔王が出てきた。それを見てダンは戦おうとした時、

 

幸村「待ってくれダン!」

幸村はダンを止めた。

幸村「今度は俺にやらせてくれ! この西ムサシを戦いだけの国にするこいつだけは俺の手で倒したいんだ! 頼む!」

 

幸村の頼みにダンは

 

ダン「わかった。俺はもう戦ったからな。お前に譲るよ。お前の強さを見せつけてやれ、幸村‼️」

幸村「あぁ‼️」

幸村はダンに賞賛を贈られ、気合が十分に高まったようだ‼️

 

環奈「幸村! 気をつけるのじゃぞ!」

幸村「あぁ。 ありがとな環奈。」

 

幸村「勝負だ! 大六天魔王‼️」

大六天魔王「ふん! 小童が相手か。まぁ良い。貴様から潰すのもまた一興だな。では行くぞ!」

 

ついに大六天魔王と幸村の戦いの火蓋が開こうとしていた!

そんな時、

環奈&ダン「?」

 

ダンと環奈は感じていた。何者かがあの二人のことを見ていたことを。

 

???「へへへ 面白くなるバトルフィールドにしてやるよ」

 

幸村&大六天魔王「ゲートオープン‼️ 界放」

 

そんなことは気にもせず二人はゲートを界放し、バトルを開始した‼️

 

To be continued.




ついに描けました!

次回はさらにハードバトルになるのでお楽しみに^_^


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第八陣:幸村VS覇王龍

ゲート界放ととともにバトルフィールドに移動…

と思いきや

 

幸村「ここは? ドームの中?」

何と今度はダンが戦った時のフィールドではなく、バトスピドームのままであった。けれど幸村たちの体にはバトルフォームが装着されていた。幸村は武龍の顔を思わせる龍のアーマーを、大六天魔王は自身の仮面をさらに鬼のようにしたような感じのアーマーを。

 

利家「どういうことだ? さっきのフィールドにならないぞ?」

早雲「ダン。 これは一体?」

 

トシたちはどうなっているのかわからなかった。

ダンに聞いてみると

 

ダン「俺にもわからない。だがこれは俺の推測だが、フィールドはランダムで切り替わるのかもしれない。最も相応しいバトルフィールドで」

 

ダンの推測に全員、頷くしかなかった。

そんな中、大六天魔王は

 

大六天魔王「どうした小童。 たかが戦う場所が違うだけで動揺するとはな」

気にも止めず幸村に挑発してきた。

 

幸村「⁉️ そっそんなわけあるか‼️」

 

大六天魔王「それならば良いがな。1ターン目は貴様に譲ろう。さぁ始めるが良い!」

どこまでも大六天魔王は上から目線な口調で挑発してきた。

 

幸村「なら行くぞ! スタートステップ」

 

第1ターン:幸村

幸村「メインステップ。ジンライドラゴンを召喚!」

すると、先程のダンたちの時と同じようにシンボルが現れ、そこからジンライドラゴンが出現した。

 

ジンライドラゴン「幸村!」

幸村「ジンライドラゴン⁉️」

ジンライドラゴンが喋った⁉️ 先程のザンテツのように。

 

ジンライドラゴン「やっとお前と話すことができた。嬉しいぜ。」

 

ジンライドラゴンのそんな言葉を聞けて幸村は

幸村「… あぁ。俺もお前の声が聞けて嬉しいぜ! 一緒にこの西ムサシを守るぞ‼️」

ジンライドラゴン「おう‼️」

スピリットと話が出来て気合がさらに高まった幸村。幸村はそのままターンエンド。

 

第2ターン:大六天魔王

大六天魔王「メインステップ。バーストをセット。そして来たれ! 我が第一陣! イチバンスピアーをLV.2で召喚!」

 

すると白のシンボルから白銀の槍を持った機械の武士が現れた。

イチバンスピアー「御大将。 お側に。」

登場とともに臣下の如く主人に忠誠心を示すかのようにひれ伏した。

大六天魔王はイチバンスピアーの忠誠心を確認した後ターンエンドした。

 

第3ターン:幸村

幸村「イクサトカゲLv.1そして鬼武者ライザンをLv.2で召喚!」

イクサトカゲと鬼のような兜をかぶった武龍が現れた。幸村も新たな仲間を手に入れたようだ。

幸村「アタックステップ。ライザンでアタック! アタック時効果で一枚ドロー。さらに【真・激突】発揮! 勝負だイチバンスピアー!」

 

ライザン「覚悟!」

ライザンはイチバンスピアーに斬りかかろうとした。しかし

大六天魔王「笑止! イチバンスピアー【超装甲:赤】発揮! 貴様のトカゲの攻撃は我がライフで受けよう!」

大六天魔王はライフで受けた。

 

大六天魔王「ぐっ!」

大六天魔王はライザンの剣撃で少し苦しんだ。どうやらこのフィールドでも痛みは10倍のようだった。すると大六天魔王の顔に不気味な微笑みが

大六天魔王「ふふふふふ ふはははは! これよ。我はこのような命をかけ、生をたぎらせるバトルを待っていた! ふはははは!」

 

大六天魔王は興奮するかのような笑いをあげた。

幸村はそのままターンエンド。

 

第4ターン:大六天魔王

大六天魔王「ドローステップ。 ん?」

ドローすると大六天魔王は

 

大六天魔王「(何だこのカードは?)」

と見たことのないカードが出てきたのだ。しかもカードの絵と効果は光っていて何も見えなかった。

ダンと環奈も大六天魔王の表情に疑問を感じていた。

それでも大六天魔王は気にせず

大六天魔王「地獄から再び戦場に赴くが良い、さまよう甲冑をLv.2で召喚。」

 

何と今度は紫のスピリットを召喚してきた。さまよう甲冑は地面から這い出るように不気味に現れ、主人に蘇させてもらった恩義に報いるかのように効果で一枚ドローさせた。

 

大六天魔王「バーストセット。アタックステップ。さまよう甲冑やれ!」

 

さまよう甲冑の攻撃に対し、幸村はライフで受けた。大六天魔王はイチバンスピアーを残してターンエンド。

 

幸村:第5ターン

幸村はソウルドロー使用。三枚ドローしターンエンド。

 

第6ターン

大六天魔王は二体目のさまよう甲冑を召喚し一枚ドロー。そのままターンエンド。

 

第7ターン:幸村

幸村「来い!熱き武将の龍よ! 剣武龍ムラマサ・ドラゴンLv.2‼️」

ついに幸村がムラマサ・ドラゴンを引き当てた!

 

佐助「来たぜ! 幸村のムラマサドラゴンが‼️」

環奈「うぬ。このタイミングで出せたのは大きい!」

みんなは興奮気味だった。しかしダンには少し胸騒ぎがしていた。

 

ムラマサ「共に戦おう。我が主君よ!」

幸村「あぁ行くぞムラマサ‼️ アタックステップ! 行けムラマサ‼️

そしてムラマサの咆哮が熱き剣を呼び覚ます! うなれ!叫べ!炎の龍よ!全てを切り裂く刃(やいば)となれ!Sバースト発動! 来い炎龍刀オニマル‼️」

 

ムラマサの咆哮と共にオニマルが炎をあげながらムラマサドラゴンに直接合体した!

 

幸村「そして炎龍刀オニマルの効果! ジンライドラゴンにBP+10000‼️」

 

何と幸村はムラマサではなく、ジンライドラゴンにBP+10000した⁉️

 

佐助「何でムラマサにしないんだ⁉️」

兼続「これで良い。」

利家「もし大六天魔王がBP+するカードやBP破壊するカードが手札にあってもジンライドラゴンみたいな低BPスピリット一体でも残せればそれは大きい。」

幸村の戦略を説明した二人。

そして幸村はムラマサの効果でさまよう甲冑に指定アタックした。さまよう甲冑ならば効果は無効にされないと踏んだからだ。そのままさまよう甲冑を一刀両断し、破壊。

幸村「続いてライザン行け! アタック時効果で一枚ドロー!」

大六天魔王はライフで受けた。

 

幸村「よし! 続いて…「甘いな」⁉️」

大六天魔王「今のアタックですでに我のバーストは発動している!」

 

その言葉と同時にバーストがオープン。そのカードは⁉️

 

環奈「あっあれは⁉️」

環奈ですら見たことのないカードであった!

 

大六天魔王「名を名乗らせる前に、効果を発動する! BP15000以下のスピリット一体破壊する。即ち貴様のムラマサドラゴンを破壊する‼️」

 

その途端にムラマサドラゴンに炎が襲い掛かった‼️

ムラマサ「ぐあああああ‼️ 幸村。すまない」

ムラマサは最後の力を振り絞り、オニマルを投げ自身はトラッシュに行った。

幸村「ムラマサ‼️」

 

大六天魔王「そして見るが良い‼️ 我の新たな力を‼️ 統治を統べる覇龍、全てを破壊する破龍! 統治と破壊 相対する二つの力を宿いし龍‼️ 幻羅龍の覇王ガイ・ヤマト・アスラ‼️」

 

その瞬間大地が揺れた‼️

さらに地割れが起きそこから‼️

???「おおおおおおおおおおおおお‼️」

 

とてつもなく巨大なモンスターが大咆哮と共に出現した‼️

幸村「こっこいつは!?」

 

そこにいたのは上部にジーク・ヤマト・フリードらしき顔と上半身そして下部にガイアスラらしき巨大な口のある下半身を持ったとんでもない怪物であった‼️

 

ヤマト「戦わせろ‼️」 ガイ「食わせろ‼️」

どうやらこのスピリットはそれぞれに意思があるようだった。

大六天魔王「静まれ‼️」

ガイ&ヤマト「⁉️」

何と大六天魔王の気迫に飲まれたのか一発で怪物は黙り込んでひれ伏してしまった!

 

早雲「こんなガイアスラ見たことないぞ⁉️」

利家「しかも従来のガイアスラより馬鹿でかい上に姿までマジでヤバすぎるぞ‼️」

兼続「奴めこんな化け物まで持っていたとは⁉️ しかもあれほどの怪物を黙り込ませ、服従させるとは!!」

 

利家たちは動揺を隠せなかった。二人を除いて

 

環奈「ダン」

ダン「環奈お前も感じたか?」

環奈「うぬ。あのスピリット、確かにとてつもない力を感じたでごじゃる。けれど」

ダン「あぁそうだ。俺たちが感じた不安はあいつじゃない。」

 

ダンたちは先程から不気味な何かを感じていた。それの正体が未だに何かわからない。そんな中、幸村はターンエンドした。

 

第8ターン:大六天魔王

大六天魔王「メインステップ。バーストをセット。イチバンスピアー、ニジノコを召喚。さらにガイ・ヤマト・アスラをLv.3に!」

 

大六天魔王は二体を召喚した後に、ヤマトのレベルアップのためにさまよう甲冑から全てのコアを外した。

 

ガイ&ヤマト「おおおおおお‼️」

 

大六天魔王「今たんと戦わせ、食わしてやろう! 行くぞ!幻羅龍の覇王ガイ・ヤマト・アスラ! やれ‼️」

 

命令と同時に化け物は地響きを起こし咆哮をあげながら幸村に迫ってきた!

幸村「ライフで受ける‼️」

ヤマトの剣とガイの剣型のツノが同時に幸村を斬りかかった‼️

 

幸村「ぐああああああ‼️」

 

全員「幸村‼️」

 

その一撃はこれまで受けた中でも特大のものであった‼️

幸村は何とか持ち堪えバトルを続行した。

続いてLv.1のイチバンスピアーでアタックし、幸村はイクサトカゲでブロック。イクサトカゲはイチバンスピアーの槍に貫かれ破壊された。

大六天魔王はそのままターンエンド。

 

第9ターン:幸村

幸村「ドローステップ。‼️ 来てくれたか!」

幸村が何か引き当てたようだ!

 

幸村「行くぞ! イクサトカゲ、ハガネヴルムを召喚!そして

来い! 戦国龍ソウルドラゴンLv.3‼️」

 

二体のスピリットが出てきてから、少しして炎が竜巻となりそこから幸村のデッキ最強のキースピリットが現れた‼️

 

ソウルドラゴン「うおおおおおおお‼️」

幸村「ソウルドラゴン?」

 

ソウルドラゴン「幸村。我が盟友よ。共に奴を討とうぞ‼️」

幸村「あぁ‼️ オニマルをソウルドラゴンに合体‼️」

 

今、ソウルドラゴンの手に龍の刀が携わられた!

ソウルドラゴン「ははははは! 滾る!滾るぞー‼️」

 

ソウルドラゴンは魂が滾り尽くしていたようだった!

 

観客1&2&3〜「行けー幸村‼️ ぶっ倒せ‼️ がんばれー‼️」

観客たちも幸村一色になっていた!

 

そして

ダン「行け幸村‼️ お前の力を全力を見せてやれ‼️」

 

幸村「あぁ‼️ アタックステップ! 行け! 戦国龍ソウルドラゴン‼️」

 

幸村の叫びと共にソウルドラゴンは大六天魔王に攻撃を仕掛けた。

 

幸村「アタック時効果【連刃】‼️ さらにハガネヴルムの効果により俺が指定できる! 勝負だ! イチバンスピアー! ガイ・ヤマト・アスラ‼️」

 

幸村はハガネヴルムの効果をうまく使い、ヤマトと勝負することができた! そこに!

 

大六天魔王「回復はさせぬ! フラッシュタイミング! マジック、土遁之術‼️」

この効果によりオニマルの効果は使えなくなってしまった。しかし、アタックは継続。まずイチバンスピアーが斬られ、ライフを一つ奪われた。

そしてヤマトとの壮絶な斬り合いが繰り広げられていた。

その戦いにソウルドラゴンは

ソウルドラゴン「もっと! もっとだ‼️ もっと俺を滾らせよ‼️」

ガイ&ヤマト「俺たちももっと楽しませてもらうぜ‼️」

 

二体の戦いは壮絶だった! そしてついに!

 

幸村「うおおおおおおお‼️ 燃えろ俺の魂‼️ 吠えろソウルドラゴーーーーン‼️」

 

ソウルドラゴン「うおおおおおおお‼️ 魂ーーーーーー‼️」

ソウルドラゴンがガイ・ヤマト・アスラの頭上をとった‼️

 

ソウルドラゴン「武龍‼️ 炎皇斬‼️」

ソウルドラゴンの渾身の一撃がきまり、ヤマトは大爆発した‼️

 

佐助「やったぜ‼️」

 

これにより大六天魔王はさらにライフを削られた! 

そして幸村がハガネヴルムでアタックしようとすると!

 

大六天魔王「まだだー! ライフ減少によりバースト発動‼️ エクスティンクションウォール‼️」

 

効果により連刃によって破壊されたライフの数だけボイドからコアをライフに置き、フラッシュでアタックステップを終了させた。

 

幸村「くっ! もう少しだったのに! ターンエンド」

幸村は悔しかったであろう。本当にもう少しだったのだから。しかし今のでかなりのプレッシャーを与えた。次で確実に決めてみせるとかんごえていた。

 

第10ターン:大六天魔王

大六天魔王「烈火幸村。どうやら少しお前をみくびっていたようだ。その詫びとして我のキースピリットを見せてやろう! 

天より降臨せよ! 万能なる魔界の使者! 天魔王ゴッド・ゼクス‼️」

 

その直後、天が急に黒い雲に覆われたと思いきや光が差し込む。そして

そこから一体のスピリットが降り立った!

 

幸村「こっこいつは⁉️」

会場の全員が唖然としていた。先程のヤマトにも劣らないほどの恐怖を感じていたのだから。

 

大六天魔王「まさか貴様を出すことになろうとはな。」

ゴッド・ゼクス「我も思ってもいなかったぞ、我が盟友よ。」

 

ゴッド・ゼクスは完全に大六天魔王と同じ位置にいるかの如く対等に話をしていた。

 

大六天魔王「貴様を出したからには存分に戦わせてやろう」

ゴッド・ゼクス「あぁ。よかろう‼️」

 

幸村は戸惑いながらも体制を整え、臨戦態勢に入った!

 

そんな中、二人は未だに疑問を深め続けていた。

 

ダン「あのゴッド・ゼクスは確かに恐ろしい力を持っている。俺たちの胸騒ぎの一つは奴なのは確かだ。だが何か…」

 

環奈「何かを見落としてあるのじゃ。我らでも見落とす何かを。」

 

二人のもう一つの胸騒ぎとは?

 

一方、そのバトルを何者かが…

 

???「そろそろこのバトルも終幕かな? ふはははは」

 

再び、不気味に何者が嘲笑っていた。

 

To be continued.

 

 




ついにゴッド・ゼクス登場できました!

ガイ・ヤマト・アスラはヤマトの変更してみました^_^

次回もお楽しみに^_^


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第九陣:魔王と滅亡の邪神

幸村と大六天魔王のファーストバトルの決着です。

最後までお楽しみください。


幸村「天魔王ゴッド・ゼクス!?」

 

ついに大六天魔王がキースピリットを召喚した!そのままアタックステップに入るのかと思いきや…

 

大六天魔王「ターンエンド」

 

一同「なっ⁉️」

 

何とターンエンドした⁉️ こんなにも優勢のはずなのに…

幸村は不気味に思いながらもチャンスだった。次のターンにソウルドラゴンでアタックが決まって、スピリット達でフルアタックをすれば確実に勝てるからだ。

 

第11ターン:幸村

幸村「リフレッシュステッ…「無駄だ」 何⁉️」

 

大六天魔王とゴッド・ゼクスの一言で幸村は止まった。そして

 

大六天魔王&ゴッド・ゼクス「六天連鎖(ラッシュ)‼️」

その瞬間! ゴッド・ゼクスの背中の輪から光の鎖が飛び出しソウルドラゴンを拘束してしまった!

 

ソウルドラゴン「ぐっ‼️」

幸村「ソウルドラゴン‼️ これは⁉️」

 

ゴッド・ゼクス「我のフィールドにシンボルが3色以上ある間、貴様の下僕どもは回復できん!」

大六天魔王のフィールドにはゴッドゼクスとニジノコとイチバンスピアーがいる。その中で最初に召喚したイチバンスピアーはLv.2効果により

赤のスピリットとしても扱うため条件を満たしていた。

 

イチバンスピアー「御大将、陛下。お役に立てて光栄でございます」

ゴッド・ゼクス「その力存分に我達のために尽くすが良い。」

 

イチバンスピアーにとってゴッド・ゼクスは大六天魔王と同じぐらいの身分のようだった。

それから幸村の手札には今のところ逆転できそうなカードが出てこなかった。そのため、バーストをセットしスピリット全てをレベルアップさせてターンエンドした。

 

第12ターン:大六天魔王

 

大六天魔王「ドローステッ… んっ? (またか)」

またもや大六天魔王の見たことないカードをドローしてしまったようだ。

大六天魔王「相も変わらず。まぁ良い。メインステップ。バーストをセット。さらにソードールを召喚。アタックステップ! ゴッド・ゼクス進撃せよ‼️」

ゴッド・ゼクス「……… 参る‼️ そして我のもう一つの効果! 我にソウルコアが置かれている時、色を2色以上のスピリットがアタックした時、相手のスピリット/アルティメットのコア2個をトラッシュに置く! 貴様のトカゲから貰おう!」

ゴッド・ゼクスは背中の輪を二つに割って剣にし幸村に斬り迫りながら、ライザンの全てのコアを取り除いてしまった!ライザンは消滅し、幸村はライフで受けた。そしてバーストは絶甲氷盾でライフを回復し、フラッシュ効果でアタックを終了させた。

 

大六天魔王「最後の足掻きか。だがもはや貴様に勝利などあり得ん!」

ゴッド・ゼクス「もう少し遊びたかったが、次で終わりそうだな。拍子抜けだったわ」

 

大六天魔王とゴッド・ゼクスはそう言いながらターンエンドした。

 

第13ターン:幸村

 

幸村は手が震えていた。この圧倒的な差に心が壊れる寸前であったのだ。そんな幸村を

 

利家「この腰抜け野郎‼️」

幸村「⁉️」

 

利家が腑抜けになった幸村についに怒りが爆発した!

 

利家「お前がこんなぐらいで折れるようなやつだったとはな!失望したぞ‼️」

佐助「利家! お前何言って…」

利家「テメェは黙ってろ‼️」

佐助は利家の怒りに黙り込んだ。

 

利家「あの時の熱さはどこ行きやがった⁉️ 俺や早雲と戦った時のあの燃える魂は⁉️ それに見やがれ! お前のスピリットたちの目を‼️」

幸村「? ⁉️」

 

幸村はスピリット達の方を見て驚きを隠せなかった!なぜなら…

ソウルドラゴンだけでなく、他のスピリットたちの目には炎が立ち上っていたのであった!まだ諦めていなかったのだ!たとえ不利な状況であっても最後まで戦い抜くという幸村と同じ熱い心を燃やしながら!

それを見た幸村は吹っ切れたのか自らの顔を自分で殴った!

 

幸村「ふぅ。ありがとよトシ、みんな。おかげで吹っ切れたぜ。 それにさっきも誓ったばかりだったな。どんな結果になろうと悔いを残さないって。ならば俺も最後まで戦い抜いてみせてやるぜ‼️」

 

佐助「よっしゃー! 幸村が復活した!」

利家「たくっ。世話かけさせやがるぜ笑。」

兼続「(トシ。見事だ。)」

早雲「幸村。(頑張って)」

ダン「幸村。あいつはやっぱり熱いな笑」

環奈「うぬ。やはりあやつはあやつじゃな」

 

そして

 

幸村「ドローステップ。 ⁉️ こいつは!?」

幸村はドローしたカードに驚いた。そのカードとは⁉️

 

幸村「そうか。なら行くぞ!みんな!」

ジンライ「へっ。ようやく反撃開始だな。」

イクサ「待ちくたびれちゃった笑」

ハガネ「そうでなくっちゃな。」

ソウルドラゴン「見せてくれ幸村! 今一度お前の蘇った魂の叫びを!」

幸村「あぁ! 行くぞ! 混沌を鎮めし射手座の龍よ! 今こそ究極の力を解放し、邪なるものを撃ちぬけ‼️ 召喚!アルティメット・サジット・アポロドラゴン‼️」

 

その瞬間、上空より金色に輝く射手座のマークが書かれた魔法陣のようなものが現れ地上に降り注ぐと、そこから金色に輝く弓を持った真紅と金の龍が現れた‼️

 

早雲「幸村がアルティメットを⁉️」

環奈「あれは⁉️ 三龍神の一体! アルティメット・サジット・アポロドラゴン‼️」

それを見たダンはデッキを確認した。するとその中にサジットのカードがなかった!それでダンは確信した。サジットが幸村の熱き心を認めたからであると。ダンは嬉しそうに微笑んだ。

 

幸村「行くぞ大六天魔王‼️ アタックステップ! アルティメット・サジット・アポロドラゴンでアタック!」

サジット「出撃‼️」

幸村「WU(ダブルアルティメット)トリガーロックオン!」

そしてサジットのWUトリガーが発動し、大六天魔王はデッキから2枚オープンした。

大六天魔王「ソードール、コスト1。機巧武者ジャコ、コスト4。」

幸村「Wヒット‼️」

 

見事二枚ともヒットした!それにより15000以下のスピリット二体破壊する。

サジット「Wアルティメットアロー‼️」

ソードールとニジノコがサジットの矢に貫かれ破壊された。

 

幸村「さらにWヒットしたことにより、アルティメットシンボルを一つ追加。そして、天魔王ゴッド・ゼクスに指定アタック! 勝負だ天魔王ゴッド・ゼクス‼️」

 

これにより天魔王は剣を抜きサジットはクロスボウを構えた。そして再び壮絶なる魔王のスピリットと真紅のアルティメットのバトルが始まった‼️

 

サジットが矢を撃つとゴッド・ゼクスは剣で弾き倒し、ゴッド・ゼクスが斬りかかるとサジットはクロスボウで押し返す。信じられないほどの戦いを繰り広げていた‼️

そしてついに決着がついた! ゴッド・ゼクスが剣でサジットのクロスボウを破壊しサジットを押し倒した!

ゴッド・ゼクス「ふっ笑! 貰った! 覚悟‼️」

しかし… ドガッ‼️

ゴッド・ゼクス「ぐほっ‼️」

一瞬の隙をついてサジットの強烈なパンチがゴッド・ゼクスを吹っ飛ばし、そのまま壁に叩きつけられた‼️

サジット「見たか! これが俺の新必殺技! サジットパンチだ。」

ネーミングまぁまぁ。

 

大六天魔王「ゴッド・ゼクス‼️」

ゴッド・ゼクス「今日の我はここまでのようだ。すまぬな、友よ。」

そう言ってゴッド・ゼクスはトラッシュに行った。

幸村「さらにジンライドラゴンでアタック!」

サジットに続くかのようにジンライドラゴンもアタックした。大六天魔王はイチバンスピアーでブロックした。しかしBPは明らかにジンライドラゴンが上であった。結果、イチバンスピアーはジンライドラゴンの刀で腹を貫かれた。

ジンライ「イクサトカゲの仇だ!」

イチバンスピアー「御大将…」

そう言い残してイチバンスピアーは爆発した。

そしてそのままイクサトカゲでアタックした! 大六天魔王はライフで受けた。すると、

大六天魔王「絶甲氷盾!」

なんとここでまたもや絶甲氷盾に阻まれてしまった!

 

幸村「もう一押しだったか! ターンエンド!」

 

佐助「くううう 惜しかった!」

早雲「あぁ。だが今度こそ幸村は勝てる! 奴のキースピリットは倒したのだから」

兼続「うん。確かに今は完全に幸村が地の利を得た!」

利家「あぁ! 幸村! 次で決めて見せろよ!」

幸村「あぁ!」

幸村はもう大丈夫そうだと全員確信した。一方ダンと環奈も

ダン「(凄いぞ幸村。サジットの心を開かせたお前はやっぱりすげぇ男だ! だが問題は大六天魔王が次でどうするかだ。そうだな環奈?)」

環奈「(うぬ。我らの胸騒ぎ。これが空振りであることを祈るしかあるまい)」

 

環奈たちは少し胸騒ぎしてたのがようやく落ち着いてきたようだった。

そして

 

第14ターン:大六天魔王

ドローステップでまたしても何も映らないカードを引いてしまった大六天魔王。

大六天魔王「(何だというのだこのカードは!? 我のフィールドにはもはやスピリットは一体もいない。まさか!? 我が負けるというのか⁉️ 天下布武を目指しこの西ムサシを強者の国にするこの我が⁉️ )」

 

そんなことを考えていると…

 

???「へへへへへ」

大六天魔王「⁉️」

大六天魔王はとうとうあの不気味な笑い声に気づいたようだった。

大六天魔王「(何者だ!?)」

???「随分と手こずっているみたいじゃねえか笑?」

 

微かだがその姿が見えてきた。けれど見えてるのは大六天魔王だけであった。そこには不気味な赤い目をした謎の存在であった。

 

???「俺が誰なのかは今はどうでもいい。すぐに知ることだしな。そんなことよりお前はすでに勝利を収めるカードを持っているんだぜ笑」

大六天魔王「何?」

大六天魔王は変だと思った。なぜなら彼の手には何も映っていないカードしか… ⁉️

大六天魔王「こっこれは⁉️」

 

何とそこにはさっきまで映っていなかったカードに絵が映っていたのだ

‼️

 

???「その力はとてつもなくえげつないから気をつけなよ。まぁお前ならすぐ使いこなせるだろうがな。それじゃ後でな。へへへへへ」

そう言って大六天魔王の前から姿を消した。

 

大六天魔王「(ふっ笑 良かろう。ならば使わせてもらうぞ!)」

 

すると幸村は大六天魔王に再び何か異変があったことに気付いた。

それはダンたちも同じだった。

 

ダン&環奈「来る‼️」

 

大六天魔王「メインステップ。コクーンを召喚。」

しかしスピリットはフィールドには出てこなかった。

 

利家「どうした? 何でスピリットが出てこないんだ?」

兼続「わからん。システムの故障か?」

 

その時

ドドドドダダダッ‼️‼️

何と急に地響きのような揺れが起きた。

観客席にも。

 

観客1&2&3「何だ何だ⁉️ 地震か? 一体どうなってんだ?」

 

その時

ダン「⁉️ みんな逃げろ‼️ 早く‼️」

 

ダンがいきなり叫び出した‼️

観客たちはとりあえず大六天魔王の後ろから避難した。

すると

ドゴーーーーーン‼️

観客たち「うわーーーーー‼️ きゃぁぁぁぁーーー‼️」

 

大六天魔王の後ろの客席がいきなり崩壊してしまった!

 

幸村「なっ何だ一体⁉️」

 

すると煙が晴れてくるとそこには!

 

ダン「あれは⁉️」

 

何とそこにはスピリットやアルティメットを超えるほどの巨大な幼虫みたいな怪物がいたのだ‼️

 

利家「あっありゃ何だ⁉️」

兼続「わからん⁉️ まるで繭状態の幼虫のようだが⁉️」

早雲「ダンあれは⁉️」

ダン「俺にもわからない‼️ だが間違いない! 環奈‼️」

環奈「うぬ。あれこそ我らが感じていた胸騒ぎの正体じゃ‼️」

 

ダンたちの予感が当たってしまった。一方幸村は

 

幸村「なんてデカさなんだ!? だが俺はもう折れたりしない! どんな相手だろうとな‼️」

幸村は怯まなかった。

 

大六天魔王「さらに少々早いが、こやつのもう一つの姿を見せてやろう。さぁ繭より現れよ、ギガント‼️」

 

すると繭にヒビが入り、そこからさらに異形な姿をした怪物が現れた!

 

???「ピロロロロロロ キシャーーーーーーー‼️」

 

利家「おいおい‼️ あれって⁉️」

兼続「繭から成体になったのか⁉️」

佐助「しかもさっきよりデカくなってないか⁉️」

早雲「あぁ。 それよりさらに強力になって!」

ダン&環奈「幸村…」

 

ダンたちが心配してる中、ついに!

 

大六天魔王「いくぞ小僧‼️ ギガントよ! やれ‼️」

 

ギガント「ピロロロロロロ キシャーーー‼️」

 

ギガントはその巨大な巨体を少しずつだが幸村に迫っていった‼️

そのアタックに対して幸村は

 

幸村「(ここでブロックすればライフは3つ残る。ライフで受けても二つは残る上、スピリットの数も残せる。ここは…) ライフで受ける‼️」

 

ライフを選択した‼️ そしてギガントのカマが幸村を襲った‼️

幸村「ぐはっ‼️」

 

早雲「幸村‼️」

 

幸村は感じた。 先ほどの痛みとは比べ物にならないと。

 

幸村「だが耐え切ったぜ。今度は俺の「かかったな。」 ⁉️」

大六天魔王「今のアタックでブロックされていたら我は負けていた。」

幸村「⁉️」

 

幸村は読みを外してしまった‼️

 

大六天魔王「ギガントの効果! 相手ライフを削った時、このスピリットを破壊し、手札にあるこやつに進化させる‼️」

 

佐助「⁉️」

利家「あれが成体じゃなかったのか⁉️」

ダン「幸村‼️」

 

そしてギガントは爆発した‼️

しばらくして煙が晴れると、

 

幸村「くううう。 ん? ⁉️ あっあれは⁉️」

 

環奈「ダン! あれを⁉️」

ダン「? ⁉️」

 

そこには先ほどいたギガントとは全く違う二足歩行をした影があった。そして、

 

大六天魔王「ふふふふふ。 ふはははは‼️ 見るがいい‼️ こやつこそありとあらゆる星を滅ぼし、邪神と恐れられ、究極の力を持つアルティメットさえも凌駕するまさしく究極を超えた怪獣‼️ その名は‼️

“滅亡の邪神 ハイパーゼットン イマーゴ”だ‼️」

 

イマーゴ「ピロロロロロロ ゼットン‼️」

 

ダン「ハイパーゼットン」

幸村「イマーゴ!」

 

その姿を見て誰もが怯えていた! それも

環奈「あぁ、あぁぁぁ!」

環奈も腰を抜かしてしまう程に!

 

大六天魔王「イマーゴの召喚時効果! BP20000以下のスピリット/アルティメット三体を破壊する‼️ やれイマーゴ‼️ 」

イマーゴ「ピロロロロロロ ゼットン‼️」

 

イマーゴの手から黒と赤が合わさった三つの火球が放たれ、疲労状態のジンライドラゴン、イクサトカゲ、回復状態のムシャマルを燃やし尽くした‼️

 

幸村「⁉️ みんな‼️」

大六天魔王「そしてイマーゴでアタック‼️ アタック時効果! 相手のスピリット、アルティメット、合体中のブレイヴを一体ずつ破壊する‼️」

 

一同「⁉️」

何と今度はBPに関係なく一体ずつ破壊するという恐ろしい効果まで出してきた‼️

そしてイマーゴは体から黒い禍々しい炎のオーラを一気に解き放った‼️

それによりサジット、オニマルそして唯一の回復状態だったハガネヴルムまで倒されてしまった!おまけにそのオーラはスピリットたちだけでなく、観客たちにも降りかかった!

けれどダンがコアの光主としての力なのかシールドらしきもので観客たちを守った! しかし

 

大六天魔王「烈火幸村よ。ここまでよく耐えたな。だがここまでだ。イマーゴ トドメをさせ‼️」

 

利家「幸村‼️」

佐助「あんな奴の攻撃をくらったら兼続の時みたいに‼️」

兼続「いやあの時とは比べものにはならんぞ‼️ あいつの攻撃は‼️」

早雲「幸村‼️」

ダン&環奈「(幸村…)」

 

幸村「ライフで受ける」

幸村は覚悟を決めた。そしてイマーゴの突きが幸村を襲った‼️

 

ドスッ‼️

 

幸村が目を開けると

幸村「ん? なっ⁉️」

 

ソウルドラゴン「ぐっ! ぐうううう‼️」

 

幸村「ソウルドラゴン⁉️ 何で⁉️」

何とソウルドラゴンが幸村を庇うかのようにイマーゴの突きを受けたのであった! 幸村のライフはゼロであったが。痛みはソウルドラゴンが受けていた!

 

ソウルドラゴン「そなたは今ここで倒れるべき男ではない! そんなお前を死なせはせん‼️」

幸村「ソウルドラゴン…」

 

幸村は涙を流した。

イマーゴはソウルドラゴンから腕を抜いた。ソウルドラゴンの顔を見つめながら。

 

幸村「ソウルドラゴン‼️」

幸村はそのままソウルドラゴンに駆け寄った! 

ソウルドラゴン「心配するな。我もこんなところで死にはせん」

そうだった。ソウルドラゴンが突かれたのは腹であったがなんとか助かるような傷であった。まるでわざと外したかのように。そのままカードに戻った。

 

そして大六天魔王が近づいてきた。

幸村「大六天魔王」

 

幸村は大六天魔王を睨みつけ、大六天魔王は

大六天魔王「貴様のその龍、強いな」

幸村「⁉️」

大六天魔王の意外な言葉に驚いた。

 

蘭丸「お見事でした親方様! このような恐ろしくも強力なカードを持ちさらに勝利するとは! 」

藤吉郎「さすがです親方様キキッ!」

蘭丸「では今度は私めが!」

大六天魔王「退くぞ。」

両者「えっ?」

 

大六天魔王「今宵のバトルはいささか力を使いすぎた。これ以上は我らの指揮も下がる。だが小僧ども勘違いするでないぞ。このバトルはどちらの勝利でもない。いわばこれは前哨戦である。本当の戦はいつか必ずつけてみせる。それまでもっと強くなっておくのだな。そして馬神ダン。」

 

ダン「大六天魔王」

大六天魔王「貴様と戦える日を楽しみにしているぞ」

ダン「あぁ俺もな。」

大六天魔王「そして烈火幸村」

幸村「‼️」

大六天魔王「貴様のその甘い考えがどこまで続くか見せてもらう」

幸村「あぁ‼️ 必ずこの西ムサシをお前の好きにはさせてたまるか‼️」

 

両者とも大胆に宣戦布告した‼️

 

大六天魔王「ふっ。楽しみにしているぞ」

そう言って大六天魔王たちはその場を退いた。

 

しばらくして観客たちはドームから出始めた。

 

それから幸村たちもこの状態ではバトルはできそうになかった。

しかもソウルドラゴンは相当なダメージ。その影響かカード本体にまで傷跡がある。

そんな時、

 

一人の少女が現れた。

幸村「お前は⁉️」

環奈「お市殿‼️」

そう彼女こそ天魔コンツェルンのご令嬢、そしてバトルスピリッツの運営機関である「IBSA(International Battle Spirits Association)」にて最年少幹部を務めているという才女であった。

 

イチ「お久しぶりです。先ほどのバトル見事でした。こちらも見ていてこちらも興奮しました。そしてダン様あなたのバトルも。」

ダン「どうして俺の名を⁉️」

 

何とイチはダンのことを知っていた⁉️

 

イチ「それについてダン様。そして皆様にもお話ししたいことがあります。そして幸村。あなたのソウルドラゴンも我々が治療して差し上げます。」

幸村「本当か⁉️」

イチ「はい。ではついて来てください。」

 

 

 

 

一方その頃、大六天魔王の城では

 

蘭丸「こっこれは⁉️」

藤吉郎「俺っちの部下たちがなんてこったキキッ⁉️」

 

そこにはボロボロにされて横たわっていた藤吉郎の部下たちがいた。中には血を流していたが命に別状がない者もいた。そんな部下たちが言っていた「黒い悪魔に怪物ども」と同じことを言っていた。

 

三人は急ぎ大広間に向かった。

そしてそこには何者かが大六天魔王の座分担に座り込んでいた。

顔は暗かったのでよく見えなかった。

 

蘭丸「貴様‼️ どこに座っている‼️ そこは親方様が座る場所であるぞ‼️」

 

???「………」

無言であった。

 

蘭丸「貴様‼️」

すると大六天魔王が蘭丸を止め自らが近づきはじめた。

そして座り込み「貴様だな。あの時の声の主は」

???「へへへへへ。流石に鋭いな人間。」

大六天魔王「その口ぶり。貴様人間ではないのか?」

 

その言葉に蘭丸と藤吉郎は疑問に思った。人間ではないとはどういうことか?

 

???「答えはこれだ‼️」

その瞬間、ろうそくに火が灯ると

大六天魔王以外の二人「⁉️」

大六天魔王「………」

そこにいたのは鋭いかぎ爪があった手、赤と黒が禍々しく見える体、そして真紅に輝く不気味な微笑みを浮かべる顔をした恐ろしい人型をした異形の者であった。大六天魔王は少しも動じなかった。

 

大六天魔王「それがお前の姿か。それで名前はなんという?」

???「へへ。俺の姿を見て動じねえとはやはりお前は面白い。いいぜ教えてやるよ。俺の名はベリアル。ウルトラマンベリアルだ‼️」

大六天魔王「ベリアル」

 

ベリアル「そうだ。おっと忘れるところだったな。おいお前らも出てこい。」

そう言うと、襖から人とは思えない恐ろしい怪物やモンスターなど数えきれない肌の数が現れた。

 

その中でも数人は相当の手練れだと言うことをすぐ見抜いた。

大六天魔王「それでお前たちはなんのためにここへ?」

 

ベリアル「話が早くて助かるぜ。単刀直入に言えば俺たちと同盟を組み、この世界を支配してみねぇか?」

 

大六天魔王「⁉️」

 

 

To be continued.

 

 

 

 

 




ついに決着かけました。

ベリアルと悪党どももついに登場しました^_^

次回もお楽しみに^_^


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第十陣:再来と再会

幸村side
前回俺たちは西ムサシを大六天魔王の『天下布武』を阻止するためにダンたちと戦った。ダンは見事に勝利したが、俺は大六天魔王の未知のカードによって敗北した。結果は1勝1敗の痛み分けで大六天魔王たちは引き上げた。それからソウルドラゴンは未知の怪物の攻撃から俺を庇い重傷を負い、カード自体に影響が出てしまった。そんな時、IBSA最年少幹部の「天魔 市」が現れた。しかも市はダンのことを知っていた上、ソウルドラゴンのことも治療できること、そしてあることを伝えたいと自ら伝えにきたのだった。俺たちは今後のことを考え、市についていくことにした。


幸村side

俺たちはIBSAの専属ヘリに乗ってIBSAの本部に向かっていた。

 

お市「ダン様。あなたのバトルは素晴らしかったです!私も見ていて興奮いたしました! あの方の仰っていた通りのお方です‼️」

ダン「ありがと。(彼女はどうして俺のことを? それに俺のことを知っているあの方って?)」

 

お市はダンのことに興味津々で質問しまくりであった。そんな中でダンも自分のことを知っていた市とあの方の存在が気になっていた。

 

そんな中、佐助や仲間たちはIBSAのヘリに乗って興奮気味。利家は退屈そうに寝てしまい、兼続は目を瞑り精神統一していた。その中で幸村と早雲、環奈はデッキの組み直しながら、市のことを気にしていた。幸村と環奈は分かるが早雲が気にしていたのは幸村たちにも意外なことだった。その理由は早雲も一度、お市と面識があったからだ。

早雲が以前幸村たちとのムサシ頂上決戦で兼続に負けたあと、酷く自分の無力さを感じていた。そんな自分に迷いを感じていた時、お市が現れた。様々な話を打ち明けていくとお市の「海に行き止まりはない」という言葉で迷いが無くなり、そして「蓮華王センジュ」を譲られ、再び海の慈愛に感謝し再び前へ進むと決めたのだ。二人はそれを聞き、お市のことを改めて不思議な少女だと思った。

 

それから数時間が経過し、ある異変に気がついた。

佐助「なぁ。さっきから海の上しか見えないんだが、ここ日本じゃないような?」

幸村「えっ? そっそういえば…」

 

そう。そこは完全に日本ではなかった。いつのまにか北極にまで来てしまっていたのだ!

 

ダン「市。本部って一体?」

お市「大丈夫です。皆さま。もうじき本部に到着です。」

 

お市はそう言うが、そこには何も無かった。と思ったら!

 

うぃーーん‼️ ぷしゃーーーーー‼️ ガチーーーン‼️

 

サイレンがなると同時にさっきまでなかった氷の平原が割れて、中には明らかに人為的なトンネルが現れたのだ‼️ そしてそのまま降下を始めた。しばらく降りていくとそこには⁉️

 

佐助「なっ何だこりゃーーーーー⁉️⁉️⁉️」

そこには信じられないくらいの広さ、装備、設備そしてもちろんバトルスピリッツに関するものだらけだった‼️

 

利家「おいおいおい⁉️ 何だよこりゃ⁉️」

兼続「これがバトルスピリッツの運営機関だと言うのか⁉️ これではまるで…⁉️」

幸村「要塞‼️」

まさしくその通りだった! とてもバトルスピリッツの運営機関とは思えぬほどの規模だったからだ‼️ しかもそこには様々な武器や兵器まで置いてあったのだ!さらに‼️

 

早雲「⁉️ おいみんな! あれを見てみろ!」

早雲が指差す方を見ると、そこには巨大な怪物の頭が氷の壁から飛び出していたのだ!

 

佐助の仲間達「なっ何だよあの頭!? 怪物か!?」

お市「ご心配ありません。あの頭は化石なので動きはしません。」

佐助「こんなのマジでバトスピとは無関係な施設にしか見えねぇぞ‼️」

佐助がお市に問いかけると

 

ダン「そうでもなさそうだぞ。」

佐助「えっ?」

 

今度はダンの指差す方を見ると、

 

子供1「アタックステップ。ゴラドンでアタック。」

子供2「ライフで受ける」

 

そこには小さな子供や大人まで楽しくバトスピを楽しんでいる場所まであったからだ。それを見てヘリの中の全員も笑い顔になった。あながちバトスピに関係していないというわけではないようだ。すると、

 

幸村「ってあれ? あの子供には尻尾やツノがあるぞ?」

ダン「えっ?」

 

ダンが幸村の言葉に反応して見てみると

ダン「⁉️ あれは魔族⁉️」

幸村「⁉️ あっあれが魔族⁉️」

そうだった! そこにはダンがかつて戦い友になった異界魔族たちもそこにいたのだ!

ダン「なぜ魔族がここに⁉️ 市!」

お市「それについても後に全て話します。では皆さんそろそろ降りる準備を」

そしていつの間にかヘリポートに着陸していた。全員が降りようとすると、そこには付き人「白伊紫 勝家」とかつて幸村と戦った謎の黄色使いの忍者「百黄 半蔵」そして謎の緑髪の少女がいた。

 

勝家「お帰りなさいませ、お市様」

お市「ただいま勝家。皆さま紹介いたします。幸村さまはすでにお二人にはお会いしているかと思いますが、念のために。私の付き人をしています白伊紫勝家、我が天魔家に代々仕えている忍びの一族の百黄 半蔵、そしてその半蔵のお弟子の美鳥山 阿国ちゃんでございます。」

 

勝家「よろしく」

半蔵「よろ〜しく〜♪」

阿国「半蔵様! 挨拶くらい普通にして下さい。失礼しました。皆さま初めてまして美鳥山阿国と申します。よろしくお願いします。」

 

半蔵のみ琴を弾きながら挨拶した。

 

幸村「勝家は知っているがまさか半蔵、お前までIBSAのメンバーだったとはな」

半蔵「知らぬが仏〜♪」

阿国「半蔵様!」

と言っているうちにお市が全員を案内し出した。

 

よくよく見ると中は確かに凄まじい規模の設備がその多くにはバトスピに関係するものがほとんどであった。しかもその一部にはまるで保護施設のようで子供達や難民のような人々がいて、みんなバトスピを楽しんでいる姿もあった。

 

ダン「みんな楽しそうだな」

環奈「うぬ。嬉しさが心の底から出ているのを感じるでおじゃる」

幸村「あぁ。俺にも分かるぜ」

兼続「愛があるな」

 

そう話しているとある部屋に入った。

 

お市「それでは勝家、半蔵、阿国ちゃん あとはお任せを」

三人「はっ!」

すると

お市「佐助様、太一様、有弥様、拓馬様 申し訳ありません。あなた方達はこの部屋の退室をお願いします。」

佐助達「えーーー⁉️」

佐助「何で⁉️」

お市「申し訳ありません。ここから先はダン様と幸村殿達のみで話さなければならないのです。」

環奈「では妾も…」

お市「お待ちを! あなたは特別で来てもらいたいのです。」

 

どういうわけか環奈にはついて来てもらいたいようだった。

 

佐助「いくらなんでもそれは…」

幸村「佐助」

佐助「幸村」

幸村「頼む。ここはお市の通りにしてくれ」

佐助「けど…」

幸村「大丈夫。俺たちのことは心配するな。なっ。」

佐助「…… わかった!」

お市「ご理解ありがとうございます。そのお詫びとしてこの施設のバトスピカードを好きなだけお使いください。デッキ強化やバトルなどしてもらっても構いません。」

佐助達「本当か⁉️ やったぜ‼️」

 

それを聞いて佐助達はすかさずバトスピができる部屋にすっ飛んでいった!そして勝家の三人も外に出て待機。

 

ダン「それでお市ここは?」

見たところ何もない会議室のような部屋であった。

 

お市「ではこれより皆さまにお伝えいたします! 新たな事実、今何が起こっていること、我々が知っているすべてのことを‼️」

 

突然、お市の顔と口調が真面目になり手を突き出すと

お市「ゲートオープン界放‼️」

と叫び、ゲートが出現した‼️

 

ダン「このゲートは⁉️」

そうこのゲートは初めてダンがグラン・ロロにやってきた時に現れたゲートそのものだった!

他の全員もお市がそのゲートを出したことに驚愕していた‼️

 

お市「さぁこちらです。」

そう言ってお市はゲートの中に入っていった。

全員困惑していたが、

 

ダン「大丈夫だ。」

とダンが幸村の肩に乗せて言うとダンが初めに入っていった。

 

それを見て安心したのか今度は

幸村「よし! 今度は俺が」

早雲「幸村」

幸村「ダンが大丈夫って言うなら大丈夫だろ。」

環奈「うぬ。そうじゃな。」

利家「あいつが言うことだしな。」

兼続「それもそうだな。」

 

兼続たちもダンを信じ次々にゲートに入っていった。早雲は最後まで不安だったが意を決してゲートに入っていった。

 

そして入ってしばらくすると目が見えるようになってきた。そこは、

 

幸村「ん。んんん。やっと目が慣れてきた。ここは?」

幸村が見たのは岩の洞窟の中だった。

 

幸村「ここはどこだ? 俺はさっきまで部屋の中にいたはずなのに」

すると

ダン「幸村!」

幸村「ダン!よかった。みんなは? それとここは?」

ダン「分からない。だがどうも懐かしいような」

そうしていると、

利家「幸村ーー‼️ ダーーン‼️」

幸村「あの声はトシ! ダン行ってみよう!」

ダン「あぁ!」

 

それから声のする方向に進むと出口が見えてきた。そこで目にしたのが、

 

幸村「こっこれは⁉️」

ダン「‼️」

その光景を見て、2人ともいや兼続、利家、早雲、環奈たちを含めた六人は唖然とした!

何とそこは地球とはまるで違う信じられないくらい広大で周りには崖や巨大な岩山が連なっている荒野がそこに広がっていたのだ!

 

幸村「ここは一体⁉️ なぁダ… ⁉️」

幸村はダンの方を見て驚いた。なぜならダンの目から涙が溢れていたからだ。

幸村たちがそのわけを聞くと

ダン「ここはグラン・ロロ」

一同「⁉️」

ダン「間違いない‼️ ここは異界グラン・ロロだ‼️」

幸村「こっここが グラン・ロロ⁉️」

そうであった! そこは紛れもなくダンや光主たちが冒険した異界グラン・ロロだった。ダンはその嬉しさのあまりに泣いていたのだった。

 

早雲「(ダンがここまで嬉しい顔を見せるなんて。だが、ここでダンたちが色々な冒険をしてきたと言うのがダンの表情だけで分かる気がする。)」

幸村「(ダンがこんな広い世界で戦っていたなんて想像もつかなかった。ほんと凄いぜダン‼️)」

 

早雲と幸村はもちろん、兼続や利家も同じような考えであった。

幸村「そういえば環奈は?」

利家「あいつならあそこだぜ」

 

利家が指さす方向に環奈は1人ポツンと立っていた。

幸村「環奈。よかった、お前も無事に…!?」

幸村が環奈に近づくと環奈の目からダン以上の涙を流していた。

 

幸村「環奈どうしたんだ!?」

環奈「… 分からぬ。分からぬがなぜかこの風景を見たら急に涙が…」

幸村「まぁこんな想像を超える世界を見ちまったからな。感動するのも無理ないしな。俺も同じ気持ちだしな。」

環奈「うぬ。そう、そうじゃな。」

環奈は一応納得したが、心では

環奈「(それだけではないかもしれん。どういうわけか妾はこの場所を知っている。いやそれ以上にこの世界そのものが懐かしく感じるのじゃ。本当に長く忘れていた何かを。)」

と感じていたのだ。

 

そうしていると、

 

お市「皆さま無事にたどり着けたようで何よりです。ではこれよりあのお方の元へ案内いたします。」

お市が現れ、ついて行った。すると神殿のような場所にたどり着いて中に入った。そこにあったのは

 

ダン「⁉️ これはマザーコア⁉️」

そう! そこにあったのはこのグラン・ロロを支え見守るコア

「マザーコア」であった‼️

 

ダン「お市! お前が会わせたいお方ってまさか⁉️」

 

するとお市は座りお辞儀の態勢をとり、「皆様を連れてまいりました。マギサ様」と。

 

マザーコアが光出しそこに現れたのが!

 

全員「⁉️」

そこにはまるでピンクの髪をし女神のような風格と格好をした女性が出てきたのだ!

全員驚いていた! 

けれどダンはまるで予想していたかのように冷静であった。それもそのはず。なぜなら彼女こそダンと共に冒険し、助け合い、最後にはダンを守るために自らマザーコアと一つになった

 

ダン「久しぶりだな。  マギサ」

だったのだから。その言葉を聞き、

 

マギサ「ダン。大きくなったわね。」

優しい声でダンとの再会に喜び微笑みを浮かべるマギサであった。 

 

To be continued.




今日はIBSAの裏側を見せてみました^_^

次回はさらなる急展開と真実が明らかになります。

それでは乞うご期待‼️


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第十一陣:新たな誓い‼️

ついに書けました^_^

本当に今回は長くなりました。

それでもできは良かったと思うので。


ダン「………」

マギサ「………」

 

ダンとマギサはしばらく無言のまま再会を笑顔で喜んでいた。

 

ダン「マギサ…俺は」

マギサ「いいのよダン。私もこちらからあなた達のことをずっと見ていたから知ってるわ。あなたが引き金となったことも。」

ダン「そうか」

マギサ「それで世界は救われたけど、多くの人があなたの犠牲に悲しんでいたわ」

ダン「あぁ。それでも俺は…」

マギサ「わかってる。それがあなたのやりたかったことだったのなら、誰も責めなんてしないわ」

ダン「マギサ」

 

ダンとマギサは言いたいことを言えてスッキリした表情になった。

 

マギサ「それじゃそろそろあなたの新しい仲間達のこと紹介してくれるかしら」

ダン「そうだったな。みんな」

 

ダンの呼びかけで5人はマギサの前に立った。

 

幸村「俺は烈火幸村! バトルスピリッツで天下を取り、最強のカードバトラーを目指してる!」

マギサ「フフフ。ダンと似ていて熱い子ね。」

 

利家「炎利家。西ムサシを取り仕切ってる。よろしくな、おばさん」

利家の言葉を聞いたマギサは

利家「ん?」

マギサ「誰がおばさん?」

 

と怖い笑顔を見せ、

ローブの中から出てきた蛇のような竜が利家の頭に噛み付いた!

 

利家「い! いてててててててててて‼️

わりー、すまなかった! すまなかった! すんません‼️」

 

と言って竜は噛むのをやめた。

マギサは怒らせると怖い。 流石4029歳。 いやもう数年経っているのでそれ以上か笑笑

 

兼続「トシの無礼を許してほしいマギサ殿。俺は宝緑院兼続! 東ムサシを取り仕切り、「バトスピ愛」を広めるために戦っている!」

マギサ「あなたから強い信念を感じるわ。その信念を大切にしていきなさい」

兼続「感謝」

 

早雲「私は群青早雲。全てを海に沈める“浜の鬼姫”だ」

早雲が紹介を終わるとマギサは彼女に近づき、何か調べる様子だった。

マギサ「なるほど。あなたの中から何か力を感じたわ。そしてダンや幸村達にも負けない強い信念。その信念と力を大切に正しく使いなさい」

 

早雲と幸村達は不思議がっていた。信念のことはよくわかる。けれど早雲に中に眠る力というのが気になっていたからだ。

 

幸村「最後に、ここにいるのが… ? おい! 環奈!」

 

環奈は幸村の制止を聞かず、

 

環奈「お初にかかりますマザーコアを守護せし女神、異界魔女マギサ殿! 私(わたくし)めは幸村と旅をしている黒田環奈と申します。あなたに会えたことを光栄にございます!」

 

環奈はまるで神の御前であるかのように平伏し、敬語で自己紹介をした。そんな環奈の行動に全員驚いた。

 

マギサ「(この気配 まさか⁉️ いや、考えすぎかしら?)

環奈ちゃん そんな畏る必要ないわ。よろしくね」

 

と言うと環奈は礼をして下がった。

 

幸村「環奈、一体どうしたんだ?」

環奈「分からぬ。体が勝手にそうしたいと感じたのだ」

 

そんなこんなで幸村達は自己紹介が終わり

 

マギサ「それじゃそろそろこっちの方も。お市」

お市「はい マギサ様」

 

お市は再びあのゲートを開いた。そこから何か人影が見えて来た。

 

ダン「!?」

 

ダンは驚きを隠せなかった! その理由は

 

???「……」

 

ゲートから出て来たのは褐色の肌をし金髪、ガタイがしっかりとした軍服の青年だった。

 

ダン「クラ…ッキー?」

クラッキー「久しぶりだね、ダン」

 

この青年こそかつてダンと共にグラン・ロロで旅をし、そして未来でも共に戦ってきた仲間の1人、黄色のコアの光主またの名を

「光の貴公子 クラッキー・レイ」であったのだ!

 

ダン「背伸びたな」

クラッキー「君はあの時と変わってないね」

ダンは心の底からクラッキーとの再会を喜んでいた。すると

???(複数)「わぁぁぁぁぁ!!」

 

またゲートから誰か出てきた。今度は大所帯で

 

???「いてててて」

??「押さないでといったじゃないですか!」

???「メカっこ失敗」

??/??「うん/うん」

ダン「!!」

???「!? ダン!」

??「ダン君!」

???「ダン!」

??/??「ダン!/ダン!」

ダン「ユース! プリム! 剣蔵! アン! ファン!」

 

次に現れたのが、かつて緑の光主として共に戦った「兵堂剣蔵」、未来でダンと共にクラッキーの船「麗しのソフィア号」の操舵「ユース・グリンホルン」、同じくメカニックの「プリム・マキーナ」、旅の途中でダンが引き取った魔族の双子「アンとファン」であった。

 

ユース「本当に生きていたんですね。本当に嬉しいです! 僕は今、魔族と人間との和平のための統一政府の管理局事務次官補として艦長をサポートしています」

ダン「ユース、立派になったな」

 

ダンのそんな言葉を聞けて笑顔になるユース。

 

ダン「プリムも大人っぽくなったな」

プリム「へへっ。大人の女性にメイクアップ真っ只中だから。今の私は「メカっこ屋」って言う修理屋をやってるの。けど本当に生きてて嬉しいよダン!」

 

ダン「剣蔵」

剣蔵「ダン君。ぐすっ。よかったです。本当に。本当に生きててよかったです‼️」

 

剣蔵は嬉しさのあまり泣き崩れてしまった。それもそうであるはず。

 

アン/ファン「ダン!/ダン!」

ダン「おっ! アン、ファンお前達にも会えて嬉しいぜ」

アン/ファン「嬉しい/しい」

 

アンとファンはダンに抱っこをしてもらい嬉しそうに笑っていた。

そして

 

???「………」

 

今度は今まで見た事のないほど美しく異なった服装をした美男子が出てきた。しかも幸村達はあることに気づいた。その美男子には尻尾があったことだ。まさしく魔族の証だった!

 

ダン「やっぱりお前も来たか、バローネ」.

バローネ「会いたかったぞ、馬神 弾」

 

そう!彼こそダンが未来で出会った新たなライバルにして友となった“月光のバローネ”だった!

ダンの前まで無言で歩くと手を出し

 

バローネ「あの時触れることの出来なかった手だ」

 

それを聞きダンは笑い、握手した。

それを見た幸村達は呆然と立ち尽くしていた。反応が感じていたのだ。ここにいるダンの仲間達は自分たちの想像を遥かに超える強さを持った実力者だということを。

するとバローネが幸村達の前に

 

バローネ「お前達が馬神弾の新しい仲間達か」

幸村「あぁ。あんたが…」

バローネ「はじめましてだな。俺は月光のバローネ。よろしくな」

 

そう言って幸村と握手した。幸村たちもそれでわかった。彼らは全員いい奴らだということを。

それから

 

クラッキー「ダン。実はもう1人いるんだ」

ダン「えっもう1人?」

バローネ「あぁそうだ。お前にそしてお前が今最も会いたい者だ」

 

そしてまた1人ゲートから出てきた。それは…

 

??「………」

ダン「!!!???」

??「!!!???」

 

ダンとゲートから出てきた紫髪の女は呆然と立ち尽くした。

 

ダン「魔……ゐ?」

魔ゐ「ダン」

幸村達「!?」

そうだった! 彼女こそダンにとって最も大切で守りたい女性「紫ノ宮魔ゐ」であった!

しばらくして2人はゆっくり近づいていき、そして魔ゐは涙を流しながらダンに抱きついた!

 

魔ゐ「ダン! 会いたかった! 会いたかった!」

ダン「あぁ。ごめん、約束破って。」

魔ゐ「いいの。あなたが生きていたんだから。それだけで嬉しい。本当によかった。 よかった!」

 

魔ゐの涙を見てダンも涙を流しそして…

 

魔ゐ「? ん⁉️ ……んん」

 

ダンはそっと魔ゐとキスをした。

 

クラッキー「ははっ。見せつけてくれるね君は」

マギサ「そうね。相変わらずだわ。フフ」

幸村「俺もその気持ちわかる気がする」

 

それからしばらくして

 

マギサ「次は幸村。あなたのソウルドラゴンを」

幸村「あぁ! そうだ! お願いだ! ソウルドラゴンを!」

マギサ「大丈夫よ。 ………」

 

マギサがソウルドラゴンのカードの上に手を乗せると光りだした。少ししてマギサがソウルドラゴンを幸村に返すと

ボボボーー‼️

カードから炎が上がりそこから!

 

ソウルドラゴン「うおおおおお‼️」

幸村「ソウルドラゴン‼️」

ソウルドラゴン「幸村! 心配をかけたな!」

幸村「お前が蘇って嬉しいぜ! ありがとうマギサ!」

ソウルドラゴン「マザーコアの女神よ。 感謝する!」

マギサ「いいのよ。」

 

そしてソウルドラゴンはカードに戻っていった。

 

マギサ「それじゃ今度こそ何が起こっているか話していきましょう」

ダン「あぁ頼むマギサ」

マギサ「えぇ。まず初めに幸村。貴方達の世界に脅威が迫っているわ。」

一同「⁉️」

 

マギサの言葉に全員驚愕した!

一方その頃、

 

○大六天魔王の城

 

大六天魔王「お前達と組めだと?」

ベリアル「へへへ、そうだ」

大六天魔王「なぜ俺と組もうと考えたのだ? ここにいる奴ら、見ただけで分かる。バトルスピリッツを用いずともお前達の力ならば簡単に支配できるはずだと思うが?」

大六天魔王はこんなにも異形の者達を前にしても冷静に説明した。

 

ベリアル「ふっ。フハハハハハハ。 やっぱりお前は面白い! 俺たちを前にしても全く怯えずに。まぁいきなりこんな話をしてもピンと来ねえだろうしな。ひとまず俺たちがなぜこの世界へ来られたか説明するとしよう。俺たちはな本当はここにいるはずがなかった。俺たちはな、死んだんだからな!」

 

大六天魔王「?」

 

○グラン・ロロ

 

マギサ「世界には私達とは全く違う異世界が存在しているの。もちろんバトスピがある世界もあるけれど、私たちの世界とは全く次元が違うといったように。他には世界を支配しようとする者とそれに立ち向かうヒーローのような者達の世界もあるの。そのどちらにも数多くの“可能性”が存在していて、どの可能性になるかわからない。その可能性の一つがダン、あなたよ」

ダン「俺が?」

マギサ「そう。貴方は本来、消滅しこの世にはいないはずだった。けれど貴方はここにいる。新たな可能性が生まれた証拠なの」

 

それを聞いてダンは

 

ダン「まさかそれって十二宮Xレア達が?」

マギサ「いえ、おそらく彼らによるものではないわ。確かに彼らもあなたのことを救おうとしたけど彼らにはそれだけの力はなかったわ。本当にこれは稀に見る偶然としか言いようがないわ」

ダン「そうか」

幸村「しかし、それが今回のこととどういう関係が?」

するとお市が

お市「ダン様と戦った時を覚えていますか?」

幸村「えっ?」

幸村達はダンと戦ってた時のことを思い出そうとすると、

環奈「!? まさか!? ニフィリティが放ったあの炎と散らばった光!?」

一同「!?」

マギサ「そう。あの時の炎が次元の壁を越えてありとあらゆる世界に行き新たな“可能性”を生んでしまった」

幸村「そっそんな」

ダン「俺とニフィリティがその可能性を狂わせてこの世界を陥れる結果を招いたのか」

幸村「そんなことない‼️」

ダン「幸村?」

幸村「あんなのは間違いなく事故だ!そうでなかったらお前とバトルして苦しめていた俺たちにも責任はある!」

ダン「幸村」

早雲「そうだ。お前はこの世界へ来たならお前はこの世界の人間。ならばお前の責任は我々の責任でもある」

利家「そうだな」

兼続「あぁ。お前は十分1人で戦ったのだ。今度は1人で責任を負う必要はない」

 

その言葉を聞いてダンは心の底から嬉しい気持ちでいっぱいだった。

 

ダン「ありがとうみんな!」

魔ゐ「ダン。またこんなにいい仲間を見つけられたのね」

 

魔ゐたちもダンの嬉しそうな顔を見れて喜んでいた。

 

マギサ「それじゃ話に戻るわね。あの影響で様々な世界の可能性達がこの世界に散らばった。中にはもうすでに実態を持っているものもいるでしょうね。けれどそれはダンが来る前から起こっていたの」

一同「えっ!?」

 

なんとダンがこの世界に来る前から異変は起こっていたのだ。

 

マギサ「私はそのことをこの世界の人に伝えなければならなかった。そこで出会ったのが市よ」

お市「はい。あれは10年ほど前です。バトスピの新技術の開発に滞っていた時にマギサ様が突然光と共に現れたのです。私と兄上は今の話を聞き驚愕いたしました。けれど即座に理解してその為に準備をしてきたのです。バトスピの新技術をマギサ様のおかげで完成し、そして来るべき時のための基地を世界中に配備することができたのです!」

幸村「その基地の一つが北極に」

お市「はい。それで皆様にこれを見てもらいたいのです」

 

するとお市はタブレットをダン達に見せた。

幸村「何だ? この赤い点は?」

ダン「何かの位置を表しているのか?」

お市「それはこの世界にいる“怪獣”達の位置です」

一同「!?」

 

兼続「かっ怪獣だと!?」

利家「おっおい! 洒落になってねえぞ!?」

お市「事実です! 基地はその怪獣達を保護するという目的でも作ったのです」

そのタブレットにあった怪獣達の数は大量だった! 特に日本やアメリカといったところに!

早雲「なぜ野放しに?」

お市「彼らもこの世界に生きる一つの命なのです!そんな命を無駄に消し去ろうなどできません!それに中には我々とコミュニケーションできる種もいるのです!」

ダン「なるほど。確かに何もしていないなら戦う理由はないな」

幸村「ダン」

環奈「妾も同じ意見じゃ。異なる種は必ずしも戦う必要などないのじゃ」

 

環奈とダンは強く発言した。ダンはおそらく怪獣達をダンの世界で別種族として気味悪がられていた魔族達を重ねて見たのだと思われる。環奈も同じ考えであろう。

 

マギサ「そう。この世界に来た可能性がすべて脅威というわけじゃないの。中には我々とコミュニケーションを図ってくれる者たちもいるの。そんな彼らとの仲介者として魔ゐ達を呼んだの」

ダン「なるほど。けどいくらマギサでもそれだけの力が?」

 

そう。いくらマザーコアといえど力には限界がある。

 

マギサ「実は彼らのゲートを開けたのはギルちゃんのおかげでもあるの」

ダン「ギルちゃん? まさか!?」

マギサ「そうよ。魔族の女王ギルファムよ。彼女とは異界魔女の頃に会ったことがあるから」

ダン「それで女王は?」

バローネ「実は行方不明なんだ」

ダン「何!?」

バローネ「この世界へ来さしてくれたまではいいのだが、この世界へ来る途中に次元の壁に誤ってぶつかり飛び出してしまったんだ」

 

それを聞き心配するダンだったが

 

クラッキー「けれどこの世界に来ているということは間違いない。まぁあの方のことだから大丈夫だろう」

バローネ「あの方は腕は立つ上、バトスピの腕も相当なものだから」

 

それを聞きダンはホッとした。

その頃

 

○第六天魔王の城

 

大六天魔王「なるほど」

ベリアル「そういうこった。ここにいる俺たち以外にもこの世界へ来ている奴らは大勢いる。俺たちのことを倒し、邪魔してきた奴らもな!

そしてこの世界の秩序のためとしてバトルスピリッツのカードとなった奴らもいる。もちろん俺たちもそのカードとなれる。そちらの方が面白いと思ってな。 どうだ?」

 

大六天魔王はしばらく無言を続けると

 

??「ふん! くだらん!」

 

すると1人の紫のコートを着た偉そうな男が出てきた。

 

??「秩序などくだらん。こんな世界、こんな奴の力を借りずとも支配できよう!」

 

ベリアル「ふん! お前かスウォルツ。 お前は少し黙っていろ」

 

男の名前はスウォルツという者だった。

 

スウォルツ「黙るのは貴様だベリアル。我は王なのだぞ」

 

大六天魔王「!」

 

スウォルツの言葉に反応した仕草を見せる大六天魔王。

 

ベリアル「けっ! 堕落の王のくせに」

スウォルツ「黙れ! 妹さえ邪魔しなければ我は真の王として君臨していたのだ! あいつらさえ! あいつらさえいなければ!」

大六天魔王「見苦しい」

スウォルツ「何だと!?」

大六天魔王「見苦しいと言ったのだ。覇道を貫けなかった理由を他者のせいにするなど王の器でない証拠だ。貴様、話からして妹に王位を取られた口だな」

スウォルツ「!!」

 

図星だった。

 

大六天魔王「貴様の王達の選択は正しい。貴様如きが王になれないと見抜いていたのだからな」

 

その言葉を聞いて

 

スウォルツ「くうううう、貴様!!王であるこの俺にそこまでの侮辱を!! 」

 

するとスウォルツは時計のようなものを取り出した。

 

ベリアル「おいおい。やめとけよ。お前じゃ無理だ」

スウォルツ「黙っていろ、ベリアル! この力でお前達ではなく、俺がこの世界を支配してアイツらへの復讐を果たしてやる!!」

 

そう言って時計を回そうとすると

チッ チッ

 

スウォルツ「何? なぜだ!? なぜウォッチが!?」

 

すると

バチン!!

スウォルツ「ぐあ!! なっ何だと!?」

 

ウォッチが大六天魔王の手に渡った。

蘭丸「親方様それは?」

 

大六天魔王は無言だった。

 

ベリアル「使ってみろよ。へへへ」

スウォルツ「馬鹿な! この世界の人間如きが使えるはずが…」

 

キリリリ ガチ! 

スウォルツ「.なっ!?」

ポチ!

ADウォッチ「ディッケイド〜〜〜!」

大六天魔王「ぐっ!! ぐあああああ!!」

 

大六天魔王は苦しみだし黒いバーコードみたいなものに覆われた!

 

蘭丸&藤吉郎「親方様!!」

 

大六天魔王に向かおうとする2人をベリアルは止めた。

ベリアル「まぁ見ていろ」

 

するとバーコードの中から!

禍々しい姿をした怪人が出てきた!

 

??「はあああああああ。」

ベリアル「フハハハハハハ!! 成功したか!! 今からお前が仮面ライダーディケイドいや“アナザーディケイド”だ!!」

 

Aディケイド(大六天魔王)「なるほど。大体わかった」

スウォルツ「馬鹿な!? それは王のみに許された力のはずなのに!?」

Aディケイド(大六天魔王)「この程度の力で王か。やはり貴様は王の器ではないな」

 

その言葉に逆上したスウォルツは大六天魔王に向かったがAディケイドの力で空中に浮かばせ抵抗できなくした。

 

スウォルツ「おっおのれ!」

ベリアル「どうする気だ?」

Aディケイド(大六天魔王)「この場に弱者など要らぬ」

すると大六天魔王は銀色のカーテンのようなものを出した。

スウォルツ「貴様何をする!?」

Aディケイド(大六天魔王)「お前のような弱者は我の軍門には要らぬ。貴様は永遠の絶望を味わっていろ」

スウォルツ「よせやめろ!! ベリアル助けろ!!」

ベリアル「へっ! 全て終わったら俺も消すつもりだったんだろ?それにお前のことはあまり期待していなかったからな。助ける理由などない。あと俺はお前のことが嫌いだったからな!」

そして大六天魔王はスウォルツをカーテンへ投げ飛ばした!

スウォルツ「おのれ!! 覚えていろ! 必ず! 必ずお前達にも復讐してやるからなーーーーーーーー!!」

 

そう言いながらスウォルツは消えていった。

大六天魔王は元の姿に戻った。すると

 

大六天魔王「決めた。ベリアル。貴様らとの同盟を結ぼう」

ベリアル「へへへへへ! そうでなくっちゃな 」

 

大六天魔王は蘭丸に杯を持ってこさせ酒を注がせた。

 

大六天魔王&ベリアル「我らは共に世界を支配し、新たな秩序のもとで新たな支配者になるため今ここに杯を交わし同盟を結ぼうぞ!!」

 

2人は杯の酒を一気に飲み、今ここに闇の勢力との同盟が結ばれた!!

すると周りにいた怪人達や化け物達が騒ぎ出した!

同盟を結べて宴状態だったのだ。

 

???「ふふふふふ。新たな同盟を結べて上々ですな閣下」

大六天魔王「こいつは?」

???「はじめまして大六天魔王様。私の名前はエージェント・アブレラ」

ベリアル「こいつはありとあらゆる兵器や武器などを作って惑星間戦争を起こした死の商人だ」

A・アブレラ「ほほほほほ。お褒めに預かり光栄にございます閣下。何か必要とありましたら何なりとお申し付け下さい。」

 

コウモリの宇宙人は不気味に笑った。

 

ベリアル「そういえばお前、アイツを新しい顧客にしたんだったな?」

A・アブレラ「顧客ではありませんよ閣下。あの方は私の主人でございます」

 

その主人とは?

こつんこつんこつん

何やら足音のようなものが聞こえた。その足音を聞いて化け物達は騒ぐのをやめ静かになった。

そして障子が開くと人影が見えた。

 

A・アブレラ「おおお! 我が主人よ」

大六天魔王「⁉️ きっ貴様は‼️」

 

大六天魔王でさえ驚くその人物は⁉️

 

○グラン・ロロ

 

マギサ「おそらく今もどこかで闇の勢力が同盟を結んでいる可能性が高いわね」

クラッキー「だから僕たちはありとあらゆる国で味方になってくれる人たちを探していたんだ」

魔ゐ「硯んもね」

ダン「硯も来ているのか?」

硯とはダンと共に戦った青の光主である。

魔ゐ「えぇ。今も世界で探索中よ」

バローネ「ちなみに既に仲間となってくれてる者達もいるんだ」

幸村「本当か!?」

バローネ「あぁ。いずれお前達の前に現れるだろう」

 

それを聞いて幸村達は希望を見えてきた。

 

マギサ「そしてもう一つ最も重要なことを教えるわね」

マギサは改まって真剣な顔になって話しはじめた。

 

マギサ「この異界グラン・ロロの新たな真実よ。ダン達光主でも知らないこと。それはこのグラン・ロロにはもう一種の種族がいたの!」

ダン「もう一つの種族?」

魔ゐ「その種族って?」

 

するとマギサは急に怯えたような口調で話した。

 

マギサ「彼らはこのグラン・ロロの中でも最大にして最強!あの異界王ですら恐ろしさのあまり忘れようとしたのか異界見聞録にも記載していなかった。その種族の名は異界グラン・ロロで唯一のバトルスピリッツ戦闘種族“スピリット人”!!!!!」

 

一同「!!!???」

ダン「スピリット…人」

マギサ「そう。彼らの強さはあの魔族ですら足元にも及ばぬ力だった。その強さから多くの種族から恐れられていた。魔族にはない恐ろしい能力があったから」

幸村「恐ろしい能力?」

マギサ「えぇ。その能力についてはわからなかったけどその能力を使うスピリット人達に敵はなかったわ。けれど彼らは本当は凶暴な種族ではなかった。本来は大人しく他者族とも交流をしようとしていたの。その結果、スピリット人は怯えられることが少なくなった。けど、異界王はその力の恐ろしさのあまりスピリット人をマザーコアの力で地殻変動を利用し絶滅させてしまった」

早雲「何てことを!」

幸村「ただ恐ろしい力を持っていただけでそんなことを! そうだろ環… ? 環奈? !」

 

なんと環奈は再び大粒涙を流していた! まるで何かを悲しむかのように。

 

幸村「環奈?」

環奈「さぞ無念であったであろう。彼らは。家族が死ぬところを目の前で目撃し、挙げ句の果ては自分も死んでしまった。さぞ苦しかったであろう。それを考えると涙が止まらぬのだ!」

環奈がこれほど悲しむのは初めてのことだったと幸村は思った。

クラッキー「けど今の話だとスピリット人は絶滅したようだがなぜこの話を?」

 

マギサ「実は、スピリット人は絶滅していなかったの」

一同「!!!???」

バローネ「なっなんだと!? ばかな!? そんなバカな!?」

 

バローネは突然怯えた表情と口調になった!

 

マギサ「バローネ。あなたが怯えるのも無理はないわ。みんなにはさっきも話したように確かにスピリット人は大人しい種族ばかりだったわ。けど中には本当に凶暴で支配しようとした奴らもいたの。多くの種族が襲われてその恐怖はたとえその時に生まれていなかった者もその恐怖を親から受け継いでしまっているの」

兼続「なるほど」

ダン「それでマギサ! そのスピリット人は今どこに? どれくらいの数が?」

マギサ「分からない。私も生き残っていることしか。それもこの世界に」

幸村「この世界に!?」

 

その言葉で全員驚愕した! 闇の勢力が現れた上、さらにスピリット人という脅威まで増えて全員絶望感が溢れた。しかし

 

ダン「すげぇよ」

幸村「ダン?」

ダン「そんなすげえ強い奴らと戦えるなんて凄すぎるぜ!!」

 

その言葉を聞いて

 

魔ゐ「やっぱりダンはダンね」

クラッキー「暑苦しさは変わらないね」

バローネ「俺としたことが取り乱していた。そうだな馬神弾! 俺の中の恐怖を強者戦うときの戦士の熱さに変えるにはもってこいかもしれんな!」

 

他のダンの仲間達も賛同した。そして

 

幸村「俺としたことが情けなかったぜ! ダンの言う通りだ!そんな強い相手と戦えるなら本望だぜ!!」

利家「そうだな! こっちもアイツの言葉を聞いて目が覚めたぜ!」

兼続「あぁ! 我らの力をスピリット人と闇の勢力共に見せつけてやろうではないか!!」

環奈「うぬ! それでこそじゃ!!」

 

全員が決心を決めていた中、

 

早雲「(スゴイ! ダンの言葉でこれ程闘志が戻ってくるとは。私も確かに感じた。だが本当に勝てるのだろうか? そんな恐ろしい奴らに。特に私が)」

 

早雲は1人不安に考えてしまっていた。けれどそれでもやらなければならないと心に言い聞かせ迷いを見せないようにした。

 

マギサ「それじゃ話はまとまったわね。お市」

お市「はい。皆さまそれではここで重大な発表を致します!」

 

お市の真剣な顔を見て全員注目した!

 

お市「我がIBSAは近日より世界各国の強者達を集めた大会!

天下分け目の大戦!! “バトルスピリッツ グランウォーズ大会”を開催します!!」

 

お市の大会の開催を聞いて全員ワクワクしていた!!

そしてマギサは全員に杯を配り酒を注いで

 

ダン「幸村! みんな!!」

一同「おう!!」

一同「我らのこの誓い、決して揺るがぬ!! 必ずこの世界を守りぬき再び戦うことを誓おうぞ!!」

 

杯の酒を飲み干し、新たな仲間達と共にこの世界を守り戦うことを誓う戦士達が現れた瞬間であった!!

 

To be continued.




魔ゐとダンの再会 書けて大満足でした^_^

題名もグランウォーズ大会に因んで変更しました^_^

それではまた次回^_^


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第十二陣:月紅と月光と海の覇者

グラン・ロロでかつての仲間たちと再会できたダン。新たな脅威が迫っていることを知る。そしてお市から「バトルスピリッツ グランウォーズ大会」が開催されると宣告され、新たな誓いを立てた俺たち。
俺たちは一先ず、ダンの仲間たちと共に元の世界へ戻った。そして佐助たちにさっきまでのことを何から何まで話した。何とか理解はしてくれた。それから俺たちは日本へ戻ることにした。グランウォーズ大会は今はまだ世間には発表しないとお市は言った。相当の準備が必要だったからだ。そして俺たちはグラン・ロロでかなりの神経を使ってしまったため休息も必要とも言われそれぞれの陣地で休息を取ることにした。
そして2週間目も続いた
その日の朝


 

幸村「………」

幸村は佐助のアジトで起き朝飯を食って早々環奈と共にデッキ構築に励んでいた。また世界の強豪バトラーと闇の勢力たちとの戦いなど考えることは山ほどであった。そしてグランウォーズではなんとメンバーは1人でもチームを3人までなら組むことのできる特別なルールもあった。他にも新ルールがあるらしいのだったが、そこは公表する日に言うようだった。

佐助たちもそんな幸村を見て自分たちも負けずまいとカードショップに行きカードバトラー達と腕試しをして強くなろうとした。

 

環奈「幸村。そなたはチームを組もうと考えておるか?」

幸村「あぁ。だが誰と組めばいいか決められないんだ」

幸村の心の中「(トシや早雲、兼続とは組みたい。ダンやライバルのバローネと組めば相当なチームだ。けど彼らばかりに頼るのもよくない。それに他の世界の人たちのことも気になる)」

幸村「だあぁぁぁ! 決められねぇ」

環奈「まぁ今はじっくり考えながら休息をとることが最善でおじゃる」

 

環奈のアドバイスを聞いた幸村は深呼吸し、落ち着いて再び自分のデッキを改良な余地がないか考えながら頭の中でイメージトレーニングを始めた。

 

一方とある海の中

 

IBSAの潜水艦の船長「レーダーはどうだ? 見つかったか?」

船員「いえ今のところはまだ」

 

潜水艦は何かを探しているようだった。するとIBSA本部から通信が来た。

お市「船長、どうでしょうか?」

船長「お市様、申し訳ありません。今はまだ」

お市「分かりました。では引き続き捜索を」

船長「はっ!」

そう言って通信は切れた。

 

お市「はぁ〜。困りましたね」

お市が落ち込んでると、マギサが現れた。

マギサ「市ちゃん。彼ら、まだ見つからないのね」

お市「はい」

マギサ「まぁ仕方ないわね。彼らは気難しいから。けど必ず力を貸してくれるはずよ」

お市「はい! 必ず見つけてみせます!」

二人が言う彼らとは?

 

そしてこちらでは

 

カチャカチャカチャカチャ……………

 

大六天魔王の城で何やら小さなロボットがパソコンで何かの情報を盗んでいた。

大六天魔王「あいつは?」

ベリアル「あいつはフレンジー。ディセプティコンの諜報員だ」

蘭丸「ディセプティコン?」

ベリアルが言うようには、惑星サイバトロンで生まれたどんな乗り物でも変形即ち“トランスフォーム”できる金属生命体トランスフォーマーの軍隊の一つであり、オートボットというやつらとは敵対関係であった。かつて地球に飛来したオールスパークと呼ばれるキューブを巡って地球人と組んだオートボット達と戦ったが司令官を倒され、その後も何度も地球を狙ったが何度も返り討ちにあったそうだった。

藤吉郎「そんな雑魚みたいな機械ども使えるのか?」

フレンジー「‼️ クサレ(黙れ)‼️」

藤吉郎「ひっ⁉️」

フレンジーは藤吉郎の悪態に腹を立て手裏剣カッターをわざと当たらないように藤吉郎に放った!

フレンジー「コンヒトコラモホモノメフムヘコマ(今度バカにしたらマジで切り刻むぞ)‼️」

??「ふふ。あまりそいつを怒らせないほうがいいわ」

??「あぁ、そいつはマジで怒らせるとヤバイバ」

蘭丸「貴様らは? ⁉️ ツノ⁉️ まさか⁉️ 鬼⁉️」

そう横から急に声を出してきたのは何とまさに子供が節分などでよく見る鬼そのものだった!

 

??「確かに私達は鬼よ。けど普通の鬼とは違うわ。私達はオルグ!

その中でも大幹部ハイネスデュークに使えるデュークオルグ!

私の名前はデュークオルグ、ツエツエ」

??「同じくデュークオルグ、ヤバイバ」

 

すると今度はふすまの隙間から何かうめき声のようなものが聞こえた。藤吉郎が隙間を覗き込むと

???「ぎゃあああ」

藤吉郎「どっひゃーーー! なっなんだこいつら⁉️」

何とその隙間から数人ほどのキバの生えた大口を常に開いているかのような赤い不気味な武者たちが現れた! さらに今度はイカの触手のような髭を生やしたイカ顔の老人が現れた。

???「ひひひ。こんな如きで腰を抜かすとは随分肝が小さい小童だね」

蘭丸「何者だ⁉️」

???「おっと、そうだったね。まずあたしゃ“骨のシタリ”、

“外道衆”の総大将に仕えとるもんじゃ」

“外道衆”とは人の世とあの世の境目である三途の川に住み着き、隙間から人間世界に進出し、人々の絶望や悲しみをかき集め三途の水を溢れさせ領地を増やそうとした集団のことだった。その姿はまさに外道と言えるにふさわしい恐ろしい連中だった。

 

大六天魔王「オルグに外道衆、そしてディセプティコン。こんな奴らまでいるとは。それでそいつは今何を調べているのだ?」

ベリアル「あぁそうだったな。奴は今、IBSAに侵入して奴らが隠してるこいつらの仲間を探しているんだよ」

そうだった。IBSAも奴らと対抗するために脅威となる闇の勢力を監視・隔離していたのだ。

大六天魔王「なるほど。それで進展は?」

ベリアル「今のところは居場所は掴めていないがさっき面白い情報が入った。“グランウォーズ大会”だってよ」

大六天魔王はその言葉に反応した。それを聞き、不気味な微笑みをしながら

大六天魔王「面白くなりそうだ。貴様らの仲間と大会のことがわかったらすぐに伝えろ」

フレンジーは「はっ!」と上官の指示に従うかのような仕草をした。どうやら大六天魔王には忠義を感じているようだった。

 

そしてその夜

どこかの草原

幸村と佐助達、ユース、プリム、アン&ファンを除いた幸村の仲間達が集まった。

 

兼続「全員集まったな」

利家「あぁ、来ないわけには行かねえからな」

早雲「………」

ダン「………」

バローネ「………」

 

なぜ彼らが集まったのかというとグランウォーズのことについてと

幸村と組むのは誰にするのかということだった! ユースとプリムを除いた理由はこの戦いはあの二人にはあまりにも過酷すぎるからだった。

 

兼続「我らは大六天魔王と闇の勢力達と戦い、このムサシいや我らの世界を守り抜くと誓いを立てた。その誓いに嘘偽りはない。だが!」

早雲「あぁ。その前に我らはカードバトラー。いずれは戦う運命」

兼続「そう! そして我らは今、誰と幸村と組み、そして他のものは誰と組むかを決め戦わなければならない! この世界を守るために!」

 

兼続は自分の気持ちを真剣に全員に伝えた! その言葉は全員に届いた! 顔を見てそれがわかった。全員覚悟を決めたという顔に!

そして最初に口を開いたのは

 

利家「お前の熱さには相変わらず感服されるぜ兼続。俺もおかげで決められたぜ。俺は幸村とは組まない!」

一同「⁉️」

利家の言葉に全員驚愕した! 一番幸村と組もうとするはずと思っていたのだから!

利家「確かに奴とは組みたかったぜ。だがな、俺は奴に一回も勝ててない。そんな俺よりお前と組んだほうがいいと思っただけさ」

兼続「トシ」

利家「というわけで俺はこの戦いを降りる」

ダン「俺も同じだ」

何と今度はダンまでもこの戦いを降りた。

ダン「俺はすでに誰と組むかは決めていてな。その一人が“魔ゐ”だ」

ダンは魔ゐと組むと決めていたのだった。それと幸村と組まないのはお互いライバルならいくら友とはいえ組むことはできなかったからだ。あと、その方がバトルする時も面白そうだったからだ。

魔ゐ「ダン。そう言ったからには必ず勝つわよ!」

ダン「あぁ!」

その二人の絆と愛を見て全員納得した。

それからクラッキーも降りた。自分のチームは自分で見つけるべきと踏んだからだ。

そして

早雲「私は幸村と組む!」

早雲は幸村と組むそうだった。兼続と二人なので幸村と組むならちょうどだった。すると

バローネ「待て。幸村とは俺が組む」

一同「⁉️」

何と何と⁉️ 意外な人物が幸村とチーム候補として名乗り出た‼️

 

バローネ「馬神弾がライバルと組むわけにはいかないなら俺も同じだ。敵の敵は味方とも言うしな。それでどちらが戦う?」

兼続はそれを聞き自分が戦おうとしたが、

早雲「私が戦おう!」

バローネ「ほう。そなたが」

早雲は兼続が名乗り出る前に自分が前に出た。理由は自分の力が今どれだけ通用するか確かめたかったからだ。

早雲「不服か?」

バローネ「いや。これほど月の輝いている夜に“浜の鬼姫”と戦えるとは!むしろ喜んで戦いたい!」

バローネは早雲と戦いたくてうずうずしていた!

そして二人はデッキをかざし、

バローネ&早雲「ゲートオープン界放‼️」

その言葉と共にバトルフィールドが出現した。今回のバトルフィールドは、何と何処かの海の上であった! しかもそこは月夜の輝きが特によく輝き見えるところであった!

そんなバトルフィールドは両者とも興奮していた!そして二人はバトルアーマーを装着した!

バローネはダンと戦った頃のを少し新調した感じで、早雲のは海をイメージした柄の着物であった。

バローネ「ほう。良く似合っているではないか」

早雲「そうか、ありがとな」

そしてバトルは早雲から始まった!

 

早雲:第1ターン

早雲「メインステップ 千年観音堂を配置!」

早雲はまず十八番のネクサスを配置し、後ろから何千という観音像が連なった寺院が現れた。壮観な光景である。バーストをセットしてターンエンド

 

バローネ:第2ターン

バローネ「メインステップ 月夜に輝く女神よ そなたの輝きと弓で我に勝利をもたらせ! 創界神アルテミス‼️」

すると月から一人の弓を持った美しい女が降り立った!

 

ダン「バローネやっぱりあいつも創界神を」

バローネ「見るがいい馬神弾! これが我の創界神だ!」

ダンはそれを聞き笑い顔になった。そうしてると

アルテミス「あなたがダンさんね? 兄のアポローンがお世話になっております」

どうやらアルテミスは光導創神アポローンの実の妹だったようだ。何とも礼儀正しい妹なのだとクラッキーは思った。

そして効果により3枚オープン。その中にはガドファントとブリザードウォール、ダークバイソンがいた。アルテミスは機獣をサポートするカードなので【神託】によりコアを2個追加した。さらにノーザンベアード(REVIVAL)を召喚すると海に落ちてしまった! けれどすぐにアルテミスがベアを助けて彼のために氷の足場を作ってくれた。そのままターンエンド。

 

早雲:第3ターン

早雲「青海童子をLv.2で召喚!」

青のシンボルと共に早雲のデッキの先陣の青海童子が現れた。

青海「姫。あなたと話せる日が来るとは! 私は嬉しゅうございます」

青海童子は早雲を姫と呼び、話すことができたことに感激していた。

早雲も同じ気持ちだった。

早雲「私もだ。ではいくぞ! 千年観音堂をLv.2にし、青海童子でアタック! アタック時効果【粉砕】! 効果で貴様はデッキから二枚破棄! さらに千年観音堂の効果で5枚破棄!」

これにより合計7枚破棄することとなった!

さらに千年観音堂の効果でBP+2000されている。バローネはライフで受けた。早雲はターンエンドした。

 

バローネ:第4ターン

「メインステップ ガドファント、ダークドーベルX、サテラットをLv.1で召喚!」

2体の機獣を召喚したことでアルテミスにコアが3個追加された。

アルテミス「ありがとね」

そう言って3体の頭を撫で、3体は喜んでいた。アルテミスは狩猟の神とも言われているがその分、命の尊さを知っているので機獣であろうともコアをくれたお礼はしたいと思ったのだろう。

バローネ「これでお前のデッキ破壊は封じた」

早雲「くっ!」

そう! サテラットの効果でデッキ破壊ができなくなってしまったのだ!

 

バローネ「アタックステップ ダークドーベルX、ガドファントで

アタック!」

バローネはガドファントとダークドーベルXで連続アタックをした。早雲はそれを全てライフで受けた。ガドファントは鼻の機銃を、ダークドーベルXは機械の体ならではのパワーある後ろ蹴りをお見舞いした!

そしてターンエンド

 

早雲:第5ターン

早雲は2体目の青海童子とキースピリットの蒼海明王を召喚。アタックはせずにターンエンド

 

バローネ:第6ターン

バローネはガドファントとノーザンベアードをLv.2に上げ、初期の天王神獣スレイ・ウラノスを召喚し、【神託】でコアを増やしてターンエンド。

 

早雲:第7ターン

ドローステップの時だった。

早雲「(来たか!) メインステップ! ネクサス水没都市遺跡を配置!そして蒼き海原うなばらの底、深き眠りより、いざ解き放たれん! 来たれ! 蓮華王センジュ‼️」

すると海から何本もの蓮華が咲きながら飛び出してきた。その中でも特に高いのが咲くと中からセンジュは現れた!

 

センジュ「早雲。我が主よ。共に行こうぞ!」

早雲「あぁ! さらに青海童子のソウルコアをセンジュに乗せ、センジュと水没都市遺跡をLv.2にアップ! 

そしてアタックステップ! センジュでアタック!」

センジュがアタックすると

早雲「母なる海よ、大いなる海原よ、今こそ姿を現せ!Sバースト発動!」

早雲のセットしたSバーストが今、発動した!

発動したSバーストは“芙蓉の五重塔”だった!

効果でサテラットを破壊し、さらに【起導】で発動したことでボイドのコア2個をセンジュに乗せ、Lv.3にアップした! さらにセンジュの効果でコスト合計10まで破壊することもできた!

 

センジュ「観音千撃掌‼️」

センジュの後ろの手から数えきれない無数の拳がノーザンベアードとダーク・ドーベルXを吹き飛ばしてしまった! そんな中、ガドファントだけはその拳を紙一重で避け切った。何故ならガドファントには【装甲:青】があったからだ。しかしそれでもセンジュのLv.3の効果でシンボルが3つ増えてる上、デッキ破壊無効もなくなった!

 

早雲「さぁどうする?」

バローネ「さすがにやるな。だが! アルテミスの神技発動‼️ コア3個をボイドに送り、このバトルの間は我のライフは削られない‼️」

アルテミスはバローネの前に無数の弓を放ち、弓の盾を築いた!

その弓の盾の前では流石のセンジュも傷をつけられなかった!

 

センジュ「無念!」

早雲「くっ! だがサテラットを破壊できた! 感謝するぞセンジュ。続けていくぞ! 蒼海明王行け‼️」

蒼海明王「うおおおおおおお‼️」

早雲「蒼海明王のアタックでお前のデッキを7枚破棄する‼️」

蒼海明王「海仏七連斬‼️」

蒼海明王の七連続の剣撃のオーラがバローネのデッキを破棄し、半分以下にした!

そしてバローネはアルテミスの効果を使わずそのままライフで受けた。

早雲「ターンエンド。これでお前は腰までついた」

と言ってターンエンドすると水没都市遺跡の効果で“闘神”のスピリット

は全て回復した。

 

バローネ:第8ターン

バローネがドローすると

バローネ「ふっ来てくれたか」

と言ってバローネはザニーガンとイチバンスピアーを召喚した。そして

バローネ「見るがいい馬神弾! これが我が新しき友よ!

蒼白なる月は、赤き希望に染まる!わが友、月紅龍ストライク・ジークヴルム・サジッタの姿に酔いしれるがいい‼️」

するとバローネの後ろの月が紅く染まり、その方向から一体の紅き龍が舞い降りた‼️

サジッタ「キシャーーーーーーー」

そして氷の足場に足をつけた。

その姿を見て

ダン「赤いストライク⁉️」

クラッキー「友を思って生まれたスピリットだよ」

それを聞いてダンは納得した笑顔になった。

一方

 

早雲「何と美しい」

と早雲はすでにその姿に魅了されていた。

そしてLv.2に上げ

バローネ「アタックステップ 我が新たな友よ 月紅の輝きに舞い踊れ! アタック‼️」

サジッタ「あぁ! 行こうか我が友よ‼️」

バローネ「サジッタの【界放】を発動! アルテミスのコア1個を我が友に乗せ、BP12000以下の蒼海明王を破壊する!」

早雲「なっ⁉️」

サジッタ「サジッタ・ウイングカッター‼️」

サジッタの紅の翼が蒼海明王を切り裂いた!

蒼海明王「悔いなし!」

早雲「すまない蒼海明王」

さらにLv.3にアップしてアタックは継続中。

 

早雲「これ以上はやらせん! センジュでブロック‼️」

そしてついに月紅龍と蓮華王の一騎討ちが始まった‼️

サジッタが炎を繰り出すとセンジュは蓮華の花で防御し、センジュは杖でサジッタを叩き落とそうとするとサジッタは両手両足ではたき落としなど激しい攻防を繰り返した! けれどやはり…

早雲「BPでは私のセンジュの方が優っている‼️ センジュ!」

センジュ「うぬ!」

早雲の合図と共にセンジュは海で水しぶきをあげ目眩しをした! サジッタは見失うと

センジュ「とった‼️」

サジッタ「‼️」

センジュに背後を取られ押し倒されてしまった!

センジュ「覚悟‼️」

そして杖でサジッタを貫こうとした! その時!

 

ギラッ‼️

バローネの目が鋭くなり!

バローネ「フラッシュタイミング! アタックシフト(REVIVAL)を使用‼️」

早雲「⁉️」

この土壇場でバローネがマジックカードで反撃してきた! 効果でBP+10000されサジッタの今のBPは20000となった‼️

そしてサジッタの爪が紅いクリスタルとなってそのまま

グサッ‼️

センジュ「ぐはっ‼️ ガッガッがぁぁぁ…」

サジッタ「ルビークリスタル…クロー」

見事にセンジュの腹を貫いた! けれどしっかりと急所を外していた。

センジュ「すまぬ早雲」

そう言ってセンジュはトラッシュへ行った。

早雲「センジュありがとう」

バローネ「そなたのセンジュの強さ見させてもらった。良き友を持ったな」

バローネはセンジュを称賛しそしてそのままサジッタの効果で1枚ドローしさらに早雲のライフを1つ削った。

そして次にスレイ・ウラノスでアタック。効果で青海童子を手札に戻し、サジッタを回復させた。そのままライフを削ったがそこで

早雲「ライフ減少によりバースト発動! 絶甲氷盾‼️」

ここで早雲も負けじとバーストで凌ぎ切った!

早雲「まだまだこれからだ!」

バローネ「そうでなければな! ターンエンド!」

 

早雲:第9ターン

早雲がドローすると、「‼️‼️」

何やら驚いた表情だった!

さらに小さな声で

早雲「ありがとう、父上」

バローネは何か引き当てたと思い興奮して

バローネ「さぁ見せてみよ浜の鬼姫‼️ 貴様の本当のキースピリットを‼️」

早雲「あぁ! まずは緑鳥童子、黄蛇童子、青海童子を召喚!」

早雲は低コストの童子たちを揃えた。そして

早雲「そしてこれが我の新しき力! 潮は満ち、今こそ出でよ! 永きにわたり群青家、海を守護せし大海の守護神! 

天地万物・森羅万象‼️ 新たな持ち手、群青早雲が命ずる‼️ その拳と海の力を持ってすべてのものを飲み尽し覇道を貫け‼️

覇界明王ニルヴァーナーーーーー‼️‼️‼️」

 

すると海が急に渦を巻き始めさらに蒼く光り始めた。そこから

ドボーーーーーーーン‼️

巨大な腕が出てきて、そして蒼き体をした明王が咆哮と共に海より現れた‼️

ニルヴァーナ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼️」

 

全員その咆哮に立ち尽くすしかなかった!

兼続「このスピリットは⁉️」

早雲「このスピリットは我が群青家に代々伝わる伝説の宝だ」

 

そうだった。実はこの2週間の間に早雲は群青家の屋敷に戻っていたのだ。群青家は代々、海をこよなく愛する一族でそれに伴い海に関係する

漁業や海上警備などの企業を一手にこなし、あのIBSAにも引けを取らないまでに成長している。もちろん全員、バトスピの腕も相当の実力者だった。家に戻った早雲は父即ち群青家現当主“群青 盛定”と数年ぶりに再会しこれまでのことを説明した。その話を聞いてすぐ理解した父。実は盛定もお市から話を聞いていたからだ。そして早雲は父は家宝を譲り受けようと頼みにきたのだ。それに対して盛定は

 

盛定「よかろう」

早雲「父上!」

何とあっさり承諾してくれた…と思ったが

 

盛定「ただし‼️ 私とのバトルに勝利すればな‼️」

それを聞いた早雲は

早雲「受けて立とう! 父上‼️」

といつも以上の気迫を見せて実の父と対決したのだ‼️

結果、苦しかったがかつては一度も勝てなかった父についに勝つことができたのだ!

 

盛定「見事だ。娘よ」

早雲「父上」

盛定「今より我らの家宝ニルヴァーナと群青家の当主の座をお前に譲ろう!」

早雲「⁉️ 当主の座を⁉️」

何と盛定は群青家の当主の座もそっくり早雲に譲り受けたのだ!

盛定「私ももう年だ。さらにお前は私より強くなった。古き者は新しき者に譲るべきだったのだ。大変かもしれぬがお前ならやってくれると信じておる」

早雲「父上… わかりました! この家宝と群青家当主の座‼️ ありがたく譲り受けます‼️ そしてその名に恥じぬ戦いをし、この群青家、そしてこの世界を守って見せます‼️」

それを聞き涙した盛定! そしてその夜は新当主誕生として宴が始まった。そこには早雲の母“群青 海”もいた。さらには何と実の娘に甘える

盛定もあった! 実は早雲は帰りたくなかったのだ。父があまりの娘バカだったのだからだ。おまけに女癖も悪くよく母に天誅を食らわせられていたのだから。だから家を出ることにしたのだ。今回も海は盛定にコブラツイストをお見舞いしたから大変だった。それでも家族と数年ぶりに話が出来て心地よく温かったと思うのだった。

 

バローネ「そういうことか」

早雲「そうだ。私はこのカード共に群青家当主の名も譲り受けたのだ!このバトルで私はそれを証明してみせる‼️」

バローネ「ははははは! 素晴らしい信念だ群青早雲‼️ お前の魂の叫びと覚悟しかと見させてもらったぞ‼️」

バローネは認めた! 早雲の信念と覚悟を! まさにカードバトラーならではのことだった!

 

魔ゐ「彼女。いい家族を持ったわね」

ダン「あぁ」

ダンと魔ゐも寄り添って家族とはいいものだと考えていた。

 

早雲「それではそろそろ再開するぞ! 月光のバローネ‼️」

バローネ「あぁ来い! 浜の鬼姫‼️」

さぁついにバトルが再開した!

 

早雲「ニルヴァーナにすべてのコアを乗せLv.4に上げる‼️

すまぬお前たち」

早雲は他のスピリット達に謝罪するが童子達は「気にしないでくれ」と言って覚悟を見せた。それに応えるかのように早雲もニルヴァーナのレベルを最高レベルに上げた‼️

 

早雲「アタックステップ! 行くぞニルヴァーナ‼️」

ニルヴァーナ「うむ。共に行こう我が新しき当主よ‼️」

早雲「ニルヴァーナ アタック‼️」

早雲のアタック宣言と同時にニルヴァーナは剣を握りバローネに向かった!そして!

早雲「ニルヴァーナのアタック時効果! 相手の最もコストの高いスピリット一体を破壊し、そのコスト分貴様のデッキを破棄する‼️」

その瞬間、ニルヴァーナは何やら呪文を唱え、飛び上がる! そして!

ニルヴァーナ「厳陀羅海王斬‼️」

そのままサジッタの頭上から一刀両断してしまった!

サジッタ「バロー……ネ」

サジッタは爆発した。

バローネ「はっあああ‼️‼️ 我が…我が友よ。 やってくれたな群青早雲‼️」

バローネは友を倒されショックであった! けれど

バローネ「ははははは! 最高だ‼️ 我が新しき友をこうも簡単に倒してしまうとは! これほど興奮したのは馬神弾と戦って以来だ‼️」

早雲「光栄だ! では貴様のデッキを6枚いや千間観音堂の効果により

さらに5枚! 合計11枚破棄だ‼️」

ニルヴァーナ「厳陀羅爆砕掌‼️」

ニルヴァーナの無数の拳によりデッキを11枚破棄された!そしてメインのアタックはアルテミスの効果で防いだ。

兼続「防ぎ切ったか」

いや

早雲「貴様のデッキから破棄したノーザンベアードがいたな。ニルヴァーナの効果! このスピリットにソウルコアが置かれている間、「明王」と名のついたスピリットがデッキ破壊した時、コスト3のカードがあれば回復する‼️」

一同「‼️」

何という恐ろしい効果であった! そしてもちろん

早雲「行け! ニルヴァーナ!」

再アタックした! 今度の標的はスレイ・ウラノス。当然破壊され11枚破棄。中にはエゾノ・アウルがいた! よって回復! 今度のアタックはライフで受けた! それもダブルシンボル!

 

バローネ「ぐはっ‼️‼️ きっ効いたぞ……」

バローネはニルヴァーナの攻撃をもろに喰らってしまった!

さらにアタックが続く! 次はイチバンスピアーだった! 破壊され8枚破棄! 中にはピュアエリクサーが! よって回復。 今度はザニーガンでブロックしたが、見事に撃沈。 さらにアタック! 最後に残ったのはガドファント。装甲により効果は受けないが、バローネのライフは残り1。よってブロックしなくてはならなかった。 ガドファントは果敢にも立ち向かったが風圧で薙ぎ伏せられた。けれど何とかアタックは防ぎ切った。けれど残りのデッキは1枚。

早雲はターンエンドし、ネクサスの効果でニルヴァーナは回復していた。

 

兼続「バローネ殿。ここまでか」

ダン「いや」

兼続「?」

ダン「バローネの目はまだ諦めてない」

兼続は再びバローネの方を見るとまだ目に闘志が消えていなかった!

これ程不利な状況なのに! 兼続はここまで差があるとはと改めて実感した!

 

バローネ:第10ターン

バローネの最後のドロー。そのカードは

バローネ「⁉️ ふっ。ありがと友よ」

早雲「?」

バローネ「行くぞ群青早雲‼️」

早雲「‼️」

バローネ「蒼白なる月よ、新たな月の輝きと共に闇を照らす牙となれ!我が友、月光龍ストライク・ジークヴルムXの声を聞け‼️」

そして月の彼方から今度は月と同じ純白の白銀の龍が降り立った‼️

ストライク「キシャーーーーーーー‼️ 」

バローネ「おおお友よ‼️ そなたの姿を再び見られて嬉しいぞ! さぁ再び共に戦おうぞ‼️」

ストライク「あぁ! 我も同じ気持ちだ友よ‼️ キシャーーーーーーー‼️」

バローネとストライクは再会に喜び吠えた!

バローネ「さらに友の思いに応え今こそ封印を解き放つ! 三龍宝剣

アブソリュートキャリバー召喚‼️」

すると足場から魔法陣が現れそこから一本の剣が出てきた。

 

そして

バローネ「今宵の月、合体(ブレイヴ)するにはいい夜だ」

ストライク「キシャーーーーーーー‼️」

バローネ「始めよう。三龍宝剣アブソリュートキャリバーを月光龍ストライク・ジークヴルムXに合体(ブレイヴ)‼️ ブレイヴスピリットLv.3にアップ‼️」

ストライクの手に剣が握られた!

バローネ「アタックステップ! 勇猛なる友よ、月の新たな輝きに舞え! ブレイヴアタック‼️」

何とニルヴァーナがいるのに無謀にもアタックした!

 

早雲「何とうかつな⁉️ だがそれならニルヴァーナでブ「無駄だ‼️」⁉️」

バローネ「月光龍ストライク・ジークヴルムXの効果! 白の創界神ネクサスがいる間、このスピリットはブロックされない‼️」

早雲「⁉️」

アルテミスの加護の光にストライクは包まれた。そして早雲は覚悟を決め、

早雲「ライフで受ける! 来い月光龍よ‼️」

 

ストライク「アルナテック…………ソード………………インパル………スーーーーーー‼️」

その一撃で早雲のライフは0となった。

 

そして草原に戻った。

兼続「両者とも見事だった! 私でも鳥肌が立ってしまった。では月光のバローネ! 次は我とだ!」

バローネ「ふふっ。望むところだ」

両者が戦おうとすると

早雲「待て!」

早雲が止めに入った。

 

早雲「もはや戦う必要はない。すでに決着はついた。私はこの場を抜ける」

早雲はそう言ってその場を去ろうとした。今回の敗北で自分ではこの戦いにはついて来られないだろうと思いながら。 その時

 

ぱん!

早雲「?」

ダンが彼女の肩を掴んで引き留めた。

ダン「まだ俺のチームのことを言ってないぜ」

早雲「ダン。すでにお前は3チームのメンバー決めていたはずだ。ならば話は…」

ダン「確かに。俺のチームは決まってる。けど発表したのは魔ゐだけだ」

早雲「? それじゃあと一人は誰なんだ?」

その一人とは

ダン「早雲。 お前だ」

早雲「⁉️ なっ何だと⁉️ 私が⁉️」

意外なことに早雲は驚きを隠せなかった‼️

早雲「何故だ⁉️ なぜ私のような弱いやつを⁉️」

ダン「弱い? 何言ってんだ? お前は強いじゃないか! さっきのあのバトル。 見てたこっちも燃えたぜ!」

早雲「‼️」

バローネ「その通りだ。あれ程興奮するバトルは久しぶりだ。もしあの時、ストライクが来なければ私は負けていた」

兼続「早雲。貴様は弱者などではない!」

クラッキー「僕も同じ意見だよ。それに君のように美しいレディに薄暗い顔は似合わないよ」

魔ゐ「もうクラッキー。早雲、あなたは自分が弱いと思っているのは間違いよ。その証拠にスピリット達を見て」

早雲はそれを聞いてデッキを握るとまるでスピリット達が自分励ますようなイメージが頭の中で駆け巡っていた!

そして

 

早雲「本当に… 本当に私でいいのか?」

早雲は涙目で聞いて

ダン「あぁ。あいにくお前より強いやつを知らないからな」

それを聞き

早雲「うぅぅ…うわぁぁぁぁぁぁん‼️」

早雲は大粒の涙を流しながらダンに抱きつき泣き崩れた。これは流石の魔ゐも見逃すしかなかった。

 

翌朝

ダン達が幸村達の元を訪れ

 

兼続「というわけだ」

バローネ「これから頼むぞ烈火幸村」

幸村「あぁ! よろしく頼むぜ二人とも‼️」

 

幸村は興奮気味だったが当然だったと思う一同だった。そして

幸村「早雲!」

早雲「?」

幸村「いつかお前ともう一度戦ってみたいぜ! 強くなったお前とな‼️」

と手を握りながら熱心に宣言した。

早雲「⁉️ あっあぁ」

その瞬間、早雲の顔が赤く染まった。

魔ゐ「? ! ふふふ」

魔ゐは何かを察したかのように小さく笑った。

 

今まさにムサシを守るモノ達が少しだが希望を持ち始めた瞬間だった‼️

 

 

一方その頃

 

フレンジー「ヨツノソナヒコニテネヨノ(見つけました! 我が主よ)」

フレンジーがついに闇の勢力の仲間達を数人だが見つけたようだった!

 

ベリアル「へへへ。こいつらか。大六天魔王見つけたぞ!」

大六天魔王「そうか」

ベリアル「なぁそろそろお前の呼び方を変えていいか?」

大六天魔王「構わんが何と呼ぶ?」

ベリアル「ゼクってのはどうだ? 貴様のゼクスの名から取ったんだ」

大六天魔王「ゼク。よかろう」

ベリアル「それじゃ世界中の仲間達に伝えるとしようかゼク!」

大六天魔王「あぁ。始めよ!」

 

そして世界中にその情報が広がった!

 

○とある米空軍基地

 

??「ゾンメースタ。フハシリヌディセプティコンココ!(こちらスタースクリーム。ディセプティコン集結せよ!)」

 

○とある米の街

??「バリケード、シュヘノメ(バリケード急行中!)」

 

○とある米陸軍基地

??「ブロウルデ、テバステ(ブロウルも向かう!)」

 

○とある別の米空軍基地

??「ボーン、アバ(ボーンクラッシャー出動!)」

 

○とあるカタロンの砂漠

??「ブラックアウト、ニュウヘイ!(ブラックアウト参上!)

メガトロン、アッブニー(メガトロンに栄光を‼️)」

 

そして再び大六天魔王の城のとある部屋

???「??????」

A・アブレラ「はい! 我が主人よ。すでに宇宙にもこの情報を通達済みです。ほほほほほ」

それを聞いて謎の人物は不気味な微笑みをあげていた。そして立つとまるで尻尾のようなものが⁉️

 

To be continued.




早雲をめちゃくちゃ強くしたかったのですが、見事にできました^_^
そして早雲の家族関係も^_^

新たな希望と共に新たな脅威もさらに急展開になってきました^_^

次回もお楽しみに^_^


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第十三陣:闇の襲撃と光の戦士達‼️

幸村side
俺たちはお市の急な知らせでIBSAの日本支部にやってきた。
一体何があったのか?


全員集まると、お市は血相を変えたような表情をしていた。

 

ダン「市、一体何があったんだ?」

お市「3日前のことです。我々が監視していた闇の勢力の仲間達が解き放たれてしまったのです‼️」

一同「⁉️」

何という急な知らせに全員驚愕した!

 

幸村「本当なのか⁉️」

お市「はい‼️」

兼続「どれだけ逃げられたのだ⁉️」

お市「現在確認できたところ、3人です」

利家「なっ何だ。たったの3人かよ」

お市「侮ってはいけません! その3人は我々が監視してきた中でも相当の危険な者達です‼️」

お市のあまりの恐怖の混じった怒鳴り声に利家は沈黙した。

 

幸村「…… それでお市、その3人はどんな奴らなんだ?」

幸村が逃げ出した3人のことを質問すると

 

お市「まず一人目は、惑星サイバトロンという星で生まれた金属生命体トランスフォーマー、ディセプティコン総司令官“メガトロン”‼️

 

二人目は、人の悲鳴と恐怖で三途の河の水を溢れさせ、この世つまり現世まで三途の川で満たし、支配しようとした“外道衆”の総大将、

“血祭ドウコク”‼️

 

そして3人目は、“ゲゲル”と呼ばれるある特定の期間、特定の人間を殺害する殺人ゲームを繰り返し、ある者に挑戦しようとした戦闘種族“グロンギ”。そのグロンギたちが挑戦しようとした者こそ、逃げ出した者たちの中でも一番恐ろしい奴です! 

彼こそ“究極の闇をもたらす者 ン・ダグバ・ゼバ‼️‼️‼️」

 

お市の話を聞いて全員鳥肌が立ってしまった。それほど恐ろしい奴らが解き放たれてしまったのだから。

 

*3日前

○バミューマ海域

この海域はこの世界で最も深い海底がある。そこに見知らぬ船がその海域を走っていた。そこには工事現場で使う建設車がいくつかあった。しかも大六天魔王の姿もあった!

すると空から小さな隕石のようなものが落ちてきた。船にぶつかった途端、変形し一つ目のジャガーのような姿になった!

 

☆BGM:Diving for Megatron

 

大六天魔王「貴様がラヴィッジか。では行こうか」

と言うと建設車たちが変形し始めた! こいつらは建設車ばかりに変形するディセプティコンに属するコンストラクティコンズ。そのまま海に飛び込んだ。大六天魔王は光のシールドのようなものに覆われて海に入った。

 

潜水艦の船員「最重要監視目標N2の監視エリアに反応あり!」

船長「数は?」

船員「反応は6つ。約1500mで急速潜航中!」

船長「何と言うことだ! ただちにこちらも潜航! お市様にも連絡だ! 急げ‼️」

そうしている間に奴らは海底に到着し、何かを探し回っていた。すると

大六天魔王「!? こいつか」

そこにはロボットの遺体のようだった! まさしくこいつこそメガトロンだった!

 

○IBSA本部

IBSA局員「NBE1の監視エリアに反応が!」

お市「まさかあの水圧にまで耐えられるとは!?」

勝家「お市様! ただちに攻撃部隊を!」

お市「なりません! ただちにその周辺の部隊に退避を命じなさい!ただちに‼️」

 

○海底

全員がその遺体の周りを囲むと一体の小さなロボットのスカルペル通称“ドクター”が出てきた。そしてそのメガトロンの体を調べ

ドクター「パーツ足りない!」

それを聞いて大六天魔王のデッキからゴッド・ゼクスが出てきた。

大六天魔王「どうした?」

ゴッド・ゼクス「我のパーツを使え」

大六天魔王「何!?」

ゴッド・ゼクス「我のパーツを使えば少しは強くなるはずだ」

大六天魔王「しかしそれでは貴様が!」

ゴッド・ゼクス「忘れたか? アブレラは我々以上の科学力がある。我のパーツを再度組み上げることなど造作もない。それにこれしか今は方法があるまい」

大六天魔王はゴッド・ゼクスの覚悟を了解し、ゴッド・ゼクスは自ら右腕と左足を切り離し、そのままカードに戻った。腕と足はそのままメガトロンに組み付けた。ドクターは欠片のようなものを出し

ドクター「この欠片がエネルゴンを作る! うおおばーー‼️」

メガトロン「うおおおお!」

それと同時に強力なエネルギーがその場に駆け巡った!そして

 

メガトロン「うええあああ。うおああああ。 うお!」

メガトロン完全復活‼️

 

船員「こちらソナー。探知反応が7つ休息浮上中! それもこちらに向かっています!」

船長「衝突警報! 面舵いっぱい!」

船長は出来るだけ船員の被害を少なくしようとしたが、メガトロンの勢いは増す一方!

メガトロン「うううう、ううう、うううええ!」

船長「左岸から来るぞ! 全員衝撃に備えろ‼️」

ドン‼️

ブシャーーーー‼️

メガトロン「うええええああああ‼️」

 

メガトロンは潜水艦にぶつかっても物ともせずそのまま海上に現れ何処かへ飛び去った!

 

○IBSA本部

お市「はぁぁぁ。なんということでしょうか」

ぶーぶーぶー‼️

するとさらにアラームが鳴り始めた!

IBSA局員「お市様大変です‼️ 最重要監視目標D8とK1が脱走しました‼️」

お市「⁉️ 何ですって⁉️」

さらに聞くと向こうはとてつもない被害を出たらしかった。特にK1の方が。そしてお市はショックのあまり気絶してしまったそうだった。

 

*現在

幸村達は改めて実感した。奴らがどれだけ危険な存在だということが。

幸村「しかし、まさか大六天魔王まで絡んでいたとは」

大六天魔王が関わっていたことは全員驚いていた。

利家「あの野郎! 一体何考えたやがるんだ?」

ダン「分からない。だがあいつの目的は強者だけ生き残る“天下布武”の国を作ろうとしている。それに関係しているのかもしれない」

今の時点では憶測しかできなかった。それからお市は各自に充分に気をつけてほしいことを伝え、見送った。それから全員、急ぎ自ずと闇達と対抗しようとすぐ様デッキ構築を開始した。

 

○大六天魔王の城

ベリアル「そろそろだな」

ベリアルと大六天魔王は誰かを待っていたようだった。すると

蘭丸「親方様! 未確認の飛行物体が‼️」

大六天魔王「そうか、すぐ行く」

そう言って大六天魔王とベリアルは立ち上がり外に出た。

 

外には変形したメガトロンがちょうど二人が来たところで地面に降り立っていた。

メガトロン「グルルルルルル」

メガトロンは2人を睨んでいると

スタースクリーム「おおメガトロン様⁉️ 再び息を吹き返されたようで何よりです‼️」

メガトロン「スタースクリーム? 貴様も生き返ったようだな」

スタースクリーム「はい! それと申し訳ありません! 貴方様をお守りできず死なせてしまったことを…」

メガトロン「もう良い! こうして再び地を踏むことができたのだ。悔やむ暇があれば、もう一度俺の手足となれ!」

スタースクリーム「⁉️ ははー‼️ ありがたきお言葉! 貴方様に一生お使えいたします‼️」

メガトロンは顔に似合わず面倒見が良さそうだった。

 

メガトロン「それでメッセージを受け取ったが、お前が大六天魔王か?」

大六天魔王「そうだ」

メガトロンは再び睨みつけると

メガトロン「グルルルルルル。ふっ! 気に入ったぞ。いいだろう!貴様と同盟を結ぼうではないか」

メガトロンは自分の威嚇に全く怯まなかった大六天魔王のことが気に入ったのかあっさりと承諾した。

 

ドコ! どこどこどごどこ!

といきなり岩が集まりだし、一ヶ所に集まり出した。そして集まりきると、赤く光ったと思ったら爆発した! 

???「うぅぅぅぅぅ」

煙が晴れるとそこには、まるで血を浴びたように真っ赤な鎧武者の姿をした1人の異形の者が現れた。

それと同時に骨のシタリまで現れた。

シタリ「おおおお‼️ ドウコク‼️ 蘇ったんだね! あたしゃ嬉しいよ! あたしのこと覚えてるかい?」

ドウコク「あぁ覚えるぜ、シタリ。シンケンジャー 共に見事に倒されたこともな‼️ うおおおおおおおおおおおおおおおお‼️」

すると突然、思い出したくないことを思い出したのか怒りを感じさせる特大の咆哮をあげ、さらに隙間から数え切らないナナシ連中が溢れ出した!

シタリ「とっとっと! 相変わらずの苛つきは健在でよかったよ。けどこれじゃ話にならん。太夫、頼むよ」

 

☆薄皮太夫の三味線

 

すると、どこからか聞いたこともない恐ろしくも哀しみが込められた三味線の音が聞こえてきた。その音の聞こえた場に1人の異形の姿をした花魁がいた。

ドウコク「太夫」

彼女こそドウコクを酒以外で唯一宥めることのできるハグレ外道“薄皮太夫”だった。

太夫「ドウコク。もう2度と出せないと思ってた音がまた出せたよ」

ドウコク「久々に腹に染みたぜ、太夫」

その2人の間に

パンパンパンパン

大六天魔王「なんとも心地よい響きであった。素晴らしい演奏だったぞ」

ドウコク「ほう。太夫の三味線の良さがわかる人間がいたとはな。そうか。お前が大六天魔王か。メッセージは受け取ったぞ。いいぜ。貴様との同盟結ぼうじゃねえか。お前なかなか面白そうだしな」

これで3人中2人まで同盟が結ばれた。残りのダクバは? そこへアブレラが

A・アブレラ「ゼク様。ダクバはすでに我が主人と契約し、同盟を結び終えました」

大六天魔王「そうか」

ドウコク「それゃ残念だ。“究極の闇をもたらす者”がどんな奴か見てみたかったが」

A・アブレラ「心配するな、近いうちに会える。それよりゼク様。そろそろ前イベントとして奴らを暴れさせてみてはどうでしょうか?」

大六天魔王「何?」

A・アブレラ「すでに宇宙の者達にもこの情報は伝わっています。それにここにいる奴らも暴れたくてうずうずしています。そのストレス発散も踏まえさらに我らの力を教えてやるのです。貴方の掲げる“天下布武”を!」

大六天魔王は考えに考え、それに承諾した。けれど死人は出さないという条件で。それを承諾したアブレラは鉄の柱のようなものを5本用意した。

メガトロン「それはセンチネルの“柱”⁉️ なぜ貴様が⁉️」

A・アブレラ「奴から奪い取ったのだ」

メガトロンは驚いたが、疑問もがあった。この柱はセンチネルのDNAにしか反応しないからだ。それを聞くと

A・アブレラ「その点は心配ない。あいつは図々しくも我が主人に歯向かおうとしたが敵わず命乞いまでした。無様な最後だった。それから私は解析を進め、誰でも操作可能できるようにしたのだ。バージョンアップもしてな。あの様な小者の作った技術などたかが知れている」

それを聞いて納得したメガトロン

一体何が始まるというのだろうか?

 

○兼続の道場

 

幸村とバローネは兼続の道場で兼続と坐禅しながら精神統一兼イメージトレーニングをしていた。イメージトレーニングは実際のバトルと同じくらいの効果があるらしく兼続もよくこれを繰り返していた。環奈はバローネ達のデッキを拝借し、デッキの強化をしてくれていた。

環奈「バローネ、出来たぞ」

バローネ「感謝する環奈。ほう。見事なものだ。俺のデッキをここまでレベルアップさせるとは。そなたの知識は計り知れぬな。もし戦うとなれば俺も一筋縄ではいかぬな」

それを聞き環奈は嬉しかったのか小さく笑った。

兼続もそんな環奈に感謝していたが、幸村は未だに精神統一を続けていた。大六天魔王のことが気になっていたのだ。そうしてると

佐助「幸村! 大変だ!」

佐助と仲間達が何があったかの様に息を荒くして道場にやってきた!

佐助「ちゅ、中央広場の池に馬鹿でかいロボットと化け物達、それから大六天魔王が来てるんだ‼️」

幸村達「⁉️」

それを聞いて3人は急ぎ向かおうとすると外にはIBSAのヘリが来ており乗せてくれた。中にはダン達も!

 

○ムサシ:中央広場

中央広場にはすでに野次馬が数えきれないほど集まっていた!

男の子A「一体何だろ、あれ?」

男の子B「何かのイベントかな?」

青年1「それにしてもあのロボット顔怖くね?」

などなど

 

そんなことを大六天魔王は気にせず、作業を進めていた。

そんな姿を見ながらスタースクリームとメガトロンは中央広場の

椅子に座った石像の前に、ドウコクは木陰で酒を飲み、ベリアルは大六天魔王の側にいた。

スタースクリーム「メガトロン様。私は驚いております。まさか貴方様がこうもあっさりと大六天魔王と同盟を結ぶとは!」

メガトロン「奴からは俺と似た匂いがしてな。それにこの世界のバトルスピリッツというゲームそして奴の掲げる野望に興味が湧いて来たのも事実だ」

スタースクリーム「なるほど」

そう言ってから、メガトロンはショットガン型のフュージョンカノンで吹っ飛ばし自分が座り込んだ

 

シタリ「お前さんも随分と変わったねドウコク。昔なら人間なんかと組みやしなかったのに」

ドウコク「へへへ。太夫の人間の血が俺を変えたのかもしれねぇ。だが今は何だかそれがいい気分に感じる。それにあの男から感じた信念にはマジで気に入ったからな。あとは俺の気まぐれだ」

 

そう言っているうちに装置の準備は最終段階まで来ていた。

ベリアル「ゼク、わかってるな。これを起動させたらもはや後戻りはできない。覚悟はいいか?」

大六天魔王「ふっ。後戻りか。それなら貴様らと同盟を結んだ時点で既に後戻りなどできぬわ」

ベリアル「! ふっ。フハハハハハハ‼️ それもそうだな! 聞いた俺がバカだったな!」

 

そうしてると幸村達も中央広場に到着した。

幸村「みんな、どいて! どいてくれ!」

 

スタースクリーム「で、つまり」

シタリ「あいつはお前さんの仲間って認識でええんかい?」

メガトロン「仲間?」

ドウコク「違うな。奴は」

メガトロン&ドウコク「俺たちの新たな“友”だ!」

スタースクリーム「恐れ入ります」

シタリ「大した男だよお前さんは」

そして

大六天魔王「スペースブリッジ、起動!」

幸村「やめろ!」

ダン「大六天魔王! 何をする気だ!」

ベリアル「おっ。ゼク、豪華な客が来たぜ」

大六天魔王「貴様らか。ちょうど良い。見ておくがいい!今ここで“バトルスピリッツ グランウォーズ”の前イベントを開く時を‼️」

その瞬間! 柱から稲妻が走りゲートのようなものとその周辺からお市が出したようなゲートまで複数が現れた‼️

メガトロン「さぁ行くぞ。戦いの始まりだ」

 

○月

ところ変わって月に行くと、そこに柱から出たゲートと同じものが現れた。しかも月の地面からわらわらと戦闘機や戦艦、鉄のロボット達が現れた!よく見るとそれは全てディセプティコン達だったのだ!そのままディセプティコン達はどんどんゲートを通って、街に溢れ出て乗り物をスキャンしながらやりたい放題を始めた‼️

市民a「きゃぁぁぁぁ‼️」

市民b「何だあれ⁉️」

市民c「逃げろー‼️」

プロトフォーム1「いやっほぉぉぉぉ! やっと暴れらるぜ!」

プロトフォーム2「俺あれに決〜まり!」

メガトロン「たっぷり楽しめ! ただし殺しはなしだ!」

それを聞きそれに従うディセプティコン達!

ドウコク「それじゃこっちも始めるか。うおああああああああああ‼️‼️」

ドウコクの雄叫びと共に等身大と巨大ナナシ連中やアヤカシたちが隙間から現れ、暴れ始めた!

そこに

ツエツエ&ヤバイバ「ドウコク様」

ドウコク「お前らは確かオルグの」

ツエツエ「はい! 我ら貴方様の軍門に加わりたく参りました!」

ヤバイバ「我らの力、必ずお力になります! 何卒!」

その言葉に

ドウコク「好きにしな! 鬼と妖怪、よく考えれば面白え組み合わせだ」

ツエツエ&ヤバイバ「ありがたき幸せ!」

ツエツエ「ヤバイバそれじゃ!」

ヤバイバ「おうよ! ドウコク様に俺たちのヤバイバなところを見せてやろうぜ!」

そう言って連れてきたオルグとオルゲット達を街で暴れさせた!

 

幸村「なっなんてことを‼️ くっ‼️」

幸村は怒りから大六天魔王に向かおうとすると、

ダン「待て幸村‼️ 今はみんなを守るのが先だ‼️」

その言葉を聞いて幸村は周りを見て我に帰り

幸村「はっ⁉️ そうだったな。 行こうぜダン!」

そう言って幸村達は人々を避難させた!

 

○近くのビルの屋上

どこかのビルの屋上には黒いロープをかぶった謎の人物とメイド姿の女が複数いた。そこへ

A・アブレラ「我が主よ! 計画の第一段階は最高です! あとはあのゲートと宇宙です。ほほほほほ」

そうしていると

 

○宇宙

サウンドウェーブ「ディセプティコン、宇宙人軍団、宇宙怪獣達

集結せよ。時は来た」

そこにはディセプティコン軍門のサウンドウェーブが宇宙にメッセージを送り出した。そして流星群になったディセプティコンや宇宙船の宇宙人達はたまた怪獣達まで集結し始めた!

 

○東ムサシ

女の子「あぁ!」

母親「チサ!」

ナナシ連中「ぎゃあ、ぎゃあ、ぎゃあ。ぎゃあああ!」

ナナシが女の子に襲い掛かろうとすると

ドゴッ!

女の子「?」

利家がナナシの顔をぶん殴った!

利家「早く逃げろ!」

そう言って女の子は母親の元へ行きそのまま逃げ切ってくれた。

利家「けっ! 小さなガキしかテメェらは相手にしねえのか?」

今の言葉に怒ったのか利家に襲い掛かろうとしたが、

利家「ほいっと! オラ!」

躱して蹴りをお見舞いした! そして炎組も加勢に来た!

赤井「トシさん! 俺たち炎組も加勢しますぜ!」

と舎弟の赤井長瀬が叫びそのまま乱戦となった!

 

クラッキーやプリム達、IBSAの部隊はムサシの外に出ようとする怪物達をプリムの作ったポメ達や装備で食止めていた!

兼続とバローネは西ムサシ付近を。早雲は海の周辺を。

ダン達は一番被害の多い中央広場付近を!

ダン「ふっ! はぁぁ‼️」

魔ゐ「ふん! このぉぉ‼️」

流石にグラン・ロロや未来で肉弾戦でも戦いの経験がある光主達や魔族達は強かった!

幸村「ぐっ! こいつ!」

しかしやはり数が多かった! 

幸村「キリがない!」

そこへ

??「ぐがが!」

幸村「うわ! こいつは⁉️」

今度はクモの顔をした怪物が現れた。

??「ビガラ ヅジョギバ」

幸村「?」

聞いたことのない言葉を発しっていた。

ダン「この言葉。グロンギ!」

幸村「グロンギ⁉️ こいつが?」

そう! こいつが殺人ゲームを繰り返してきた戦闘種族グロンギ!

 

○IBSA本部

お市「ここまで数を増やされるとは!」

すると

IBSA局員「お市様! 新たな反応が! 今度は複数現れたゲートからです‼️」

お市「⁉️」

 

そのゲートに最初に出てきたのは!

白いスーツを着た優男だった。

??「貴方が私を連れてきてくれたのですね。感謝いたします。私は“財団X”の加藤と申します」

ご丁寧に挨拶してる間にIBSAの特殊部隊が包囲してきた。

IBSA特殊隊員「動くな!手を頭の上におけ!」

加藤「私の力をお見せするにはちょうどいいですね。では、……貴方様のことは何と呼べば?」

大六天魔王「大六天魔王だ」

加藤「かしこまりました大六天魔王様」

そういうとベルトのようなものを腰に巻き、ポケットから何かUと書かれたメモリのようなものを出し

Uメモリ「ユートピア」

メモリをベルトに差し込むと、杖を持った異形の怪人となった!

そして特殊部隊を浮かしたり、地面に叩きつけたり、さらには何かを吸い取るようなことも。しかも吸い取られた人間はのっぺらぼうになってしまった! 

これがユートピア・ドーパントの力だった!

 

それに続くかのように今度はミイラの姿をしたゾンビのような奴らと動物や虫のの特徴を持った怪人、動物と植物と無機物の特徴をそれぞれくっ付けた怪人、エイリアンのような怪人、光の玉と思ったら人に取り付くと砂が飛び出した途端に怪人が出てきたり、全く異なるタイプの戦闘員や怪人達までわらわらと出てきた!

さらにデカいゲートからは怪獣や化け物達まで現れる始末だった!

 

A・アブレラ「ははははは!これ程の可能性達を連れてこれるとは予想以上の成果ですぞ‼️」

アブレラは興奮していたが、ローブの人物は無口。

 

幸村「このままじゃ!」

ダン「! 幸村逃げろ‼️」

幸村「? ‼️」

 

幸村が振り向くと、宇宙怪獣ベムラーが幸村に襲い掛かろうとしていた!

ダン「幸村ーーーーー‼️」

その時‼️

ドゴッ‼️

ベムラー「グガアアア グオン!」

光がベムラーを吹っ飛ばした‼️

 

○IBSA本部

お市「ついに来てくれたのですね‼️」

 

ダン「あれは?」

そして光が薄れてきた。それは!

幸村「赤い巨人? ‼️ まさか⁉️」

そう! この赤い巨人は、幸村達の世界でもテレビで見たことがある子供達のヒーロー!

幸村「ウルトラ…マン」

ウルトラマン‼️ ウルトラマン……メビウスだ‼️

 

メビウス「せや‼️」

ベムラー「グガアアア グオン!」

メビウスはベムラーに向かって走り、格闘戦を繰り広げた‼️

ダン「幸村! 大丈夫か?」

幸村「あぁ! だが今見てるのが夢みたいだ」

ダン「そうだな」

ダンもウルトラマンが現れたことには驚きを隠せなかった。かつて自分たちもその後姿に憧れを持った存在だったのだから。

 

一方、炎組は

こちらも状況は悪化していた。アヤカシが出た上にオルグ魔人まで加わってしまった。

利家「くそっ! 数が多すぎるな」

ウシロブシ「そなた、生身の人間にしてはなかなかやるな」

タービンオルグ「でやーはっはっは! だが所詮は俺たちの敵じゃなかったな!」

そしてとどめを刺そうとしたその時、小さな獣達がアヤカシとオルグ魔人を攻撃してきた!

タービンオルグ「イテテ! いててて! なんだこいつら!?」

ウシロブシ「こいつら! まさか!?」

そして獣達が戻った先に、袴姿をした6人とその反対側には獣の顔があるジャージを着た6人が並び立っていた。

利家「誰だ?」

袴姿のリーダー格「よく耐えてくれた」

ジャージ服のリーダー格「あとは俺たちに任せろ!」

 

袴姿達「一筆奏上‼️」

ジャージ服達「ガオアクセス! はっ! サモン・スピリット・オブ・ジ・アース!」

その途端、全員パワースーツのようなものを身に纏った‼️

 

???「天下御免の侍戦隊!」

シンケンジャー「シンケンジャー、参る‼️」

???「命あるところ正義の雄叫びあり!百獣戦隊」

ガオレンジャー「ガオレンジャー‼️」

 

赤井「トシさん! あれってまさか⁉️」

利家「あぁ間違いない。 あいつらは!」

そう!彼らこそ世界の人々の平和を守り続けてきたヒーロー、スーパー戦隊だった!!

その姿を見て怪人達はさらにやる気を見せてきた! なぜなら双方とも彼らに倒されたのだから。そして怪人達とスーパー戦隊との乱戦がここで始まった!

 

○西ムサシ

兼続達はクラッキー達と合流していた。

兼続「くっ! まさかここまでの数とは!」

バローネ「はぁはぁ」

クラッキー「想定外だなこれは」

プリム「ポメ達も限界だよ」

ディセプティコン達とアリエナイザーの犯罪者達が追い討ちをかけようとした。

プロトフォーム「コメソテネコテソ?(こいつらも殺しちゃダメなのか?)

ドン・モヤイダ「そうだ。だが少しばかり痛めつけるなら問題はない」

バリケード「そうか。なら俺がとどめをさしてやる」

アメリカのパトカーをスキャンしたバリケードが畳み掛けようとすると

バン! バンバン! ドゴン!

バリケード「なんだ⁉️ ぬわ!」

急な攻撃に全員困惑した! 一体何が!? 

 

☆BGM:Autbots Return

すると打った方向から巨大な赤いロボットが

???「奴らを全て倒す‼️」

と今度は別の車が来てトランスフォームしディセプティコンと戦い始めた! しかも人命救助しながら。

バローネ「お前は?」

???「私はオプティマス・プライム。我々は惑星サイバトロンからやってきた金属生命体だ。オートボット所属の」

プリム「めっめっめっ! メッカこいいいいいい‼️」

プリムは興奮しまくりだった。

 

○とある街角

戦闘員達に路地に追い込まれた子供達。

子供A&B「うわーー! 誰か助けてーー‼️」

戦闘員が襲い掛かろうとすると、

??「大変身!」

??「変身!」

マイティジャンプ! マイティキック! マイティマイティアクションX!

開眼! オレ! レッツゴー覚悟! ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト! Go! Go! Go! Go!

 

今度のヒーローは仮面と鎧を身に纏い、人々と自分の未来、希望、夢、

笑顔を守るために戦うヒーロー、仮面ライダー達だった‼️

エグゼイド「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ‼️」

ゴースト「命、燃やすぜ‼️」

エグゼイド「協力プレイで行くぜ、ゴースト!」

ゴースト「はい、先生!」

 

そしてこちらも

青年達のピンチに

サイクロン! ジョーカー!

W(フィリップ&翔太郎)「さぁ! お前の罪を数えろ‼️

行くぜフィリップ/あぁ! 行こう翔太郎‼️

はぁぁぁ‼️」

 

ロックオン! そいや! オレンジアームズ花道! オンステージ!

ガブっ‼️

??「変身!」

??「変身」

 

鎧武「こっからは俺のステージだ‼️」

キバ「行くよキバット‼️」

キバット「あぁ!キバっていくぜ、渡‼️」

 

シャバドゥビタッチヘンシーン! フレイム、プリーズ! ヒ〜ヒ〜ヒ〜ヒ〜ヒ〜!

??「変身!」

??「変身!」

??「変身!」

 

龍騎「仮面ライダー同士、力を合わせよう!」

アギト「あぁ! みんなの居場所は俺たちが守る‼️」

ウィザード「さぁショータイムだ‼️」

 

ターンアップ!

コンプリート!

チリーン!

 

??「変身!」

??「変身!」

??「えぁぁぁぁぁぁぁ たぁ‼️」

 

響鬼「行くぜ!」

ファイズ 「おう!」

ブレイド「運命を切り開いて見せる‼️」

 

Change Beetle‼️

3・2・1!

カメンライド、ディケイド!

??「変身!」

??「変身‼️」

??「変身」

 

フォーゼ 「ここは俺たちに任せろ!」

カブト 「おばあちゃんが言っていた。守るべきものは最後まで守り抜けと」

特殊部隊「あなた達は?」

ディケイド「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」

フォーゼ 「宇宙キターーーーーーー‼️」

 

子供達を避難させる青年と警察官

青年「くっメダルがあれば!」

警察官「あの人がいれば!」

そう考えていると、

ドゴーン!

地面からベルトが出てきた!

警察官「へっ‼️ ベルトさん⁉️」

ベルト「久しぶりだな進ノ介‼️ どうやら新たな可能性が生まれて君と再会できたようだ!」

??「映司‼️」

映司「⁉️ あっアンク⁉️」

アンク「俺も新たな可能性ってやつで復活できたらしいぜ! それよりそれでとっとと片付けろ!」

映司「うん、わかった!」

映司「変身!」

進ノ介「変身!」

タカ・トラ・バッタ! タトバ・タトバ・タ・ト・バ‼️

オーズ「アンク、行くよ‼️」

ドライブ「行くぞベルトさん!」

ベルト「OK! Start Your Engine‼️」

ドライブ「ひとっ走りつきあえよ‼️」

 

??「さぁ実験を始めようか!」

??「戦兎! 行くよ!」

ラビット! タンク! ベストマッチ! 

ジオウ!

??「変身!」

??「変身!」

鋼のムーンサルト! ラビットタンク! Year‼️

ライダーターイム‼️ 仮面ライダーーージッオウ‼️

 

ビルド「勝利の法則は決まった‼️」

ジオウ「なんか行ける気がする‼️」

 

そのほかの地でもヒーロー達が怪人や怪獣達と戦い始めた!ところ変わってダン達のところへ戻る!

 

ダン達は避難誘導をしながら怪人達を足止めしていた。すると避難場所にまで怪人達が!

そこへ1人のライダーが!

人々特に子供達が怯えているのを見ると、サムズアップしながら

??「大丈夫」

と言うとみんな不思議に落ち着いた。間違いなかった!彼こそ最初の平成仮面ライダー「クウガ」だった‼️

そして幸村達の避難させてる人々の中を1人のライダーが歌いながら歩いてきた。

???「へへへへへ。い〜じゃん! い〜じゃん! スゲ〜じゃん!い〜じゃん! い〜じゃん! スゲ〜じゃん! へへ!」

その姿は紛れもなく平成ライダーの中でもほとんどの者が知っている仮面ライダー! 彼こそ仮面ライダー電王‼️

電王「俺、参上‼️」

電王「お前らなかなか熱い奴らだな! みんなのことは頼むぜ」

幸村「大丈夫なのか、一人で?」

電王「へへ! 言っとくが俺は最初から最後までクライマックスなんだぜ‼️ 行くぜ行くぜ行くぜ‼️」

と訳がわからなかったがなんとなく理解した二人だった。

 

それから戦況を見ても大六天魔王達の方が不利になってきた。

大六天魔王「そろそろ潮時だ」

ベリアル「そうだな。全員引き上げろ!」

とテレパシーで伝えるベリアル。それに釣られてどんどん引き上げていく怪人、怪獣達。

ようやく終わったようだ。幸村達が中央広場に行くと誰もいなかった。

ダン達は一先ず勝利だと言って場を収めた。おまけにウルトラマン達の力で街は元どおりにもしてくれた。バローネ達も合流してIBSAに向かおうとした。が、

幸村「早雲は?」

兼続「⁉️ まだ戻ってないのか?」

ダン「心配だ。すぐに向かおう!」

 

○早雲の縄張り付近の海岸

早雲と群青組は一先ず、怪人達を退けることができたようだった。

一先ず、休息を取ろうとすると

男の子「助けてーー‼️」

なんと男の子が沖の方に流されていた! おそらく逃げてる途中に海に落ちたようだ! 早雲は慌てて海に飛び込み助けに行った!

群青組「姫!」

 

早雲はどうにか子供を助け出せれた。

早雲「もう大丈夫だぞ」

それから仲間達も泳いで来た時だった! 早雲が海に引きずり込まれてしまった!

群青組「姫‼️」

男の子「お姉ちゃーーん‼️」

引きずり込んで来たのは、魔海獣ダガーラだった! 奴は海を汚染することが大好きで早雲のように海を愛してる奴が気に喰わないようだった。しかもこの個体には知性があらようだが、ベリアルの死人は出さないと言う命令など聞く気はなかったようだ。早雲は息が続かず気を失う寸前だった。そのまま早雲を食おうとした。するとタガーラの首を何かが噛み付いた! しかもダガーラよりも圧倒的にデカい。ダガーラは抵抗もできずにそのまま生き絶え沈んでいった。

早雲「んっんん。 お前は…」

??「もっと強くなれよ、バカ姫」

早雲は目を閉じた。

 

早雲が目を開けると、

早雲「んっんん。 ? ⁉️」

幸村が人工呼吸をしようとしていた。

早雲「いやぁぁぁぁ‼️」

バシン!

早雲「すまない幸村」

幸村「いや、気にするな」

あまりに気まずいムードになった。

 

幸村達は早雲に街のことを話し、IBSAに話を聞くことにした。

 

○IBSA本部

お市に彼らのことを聞くと、彼らこそお市の言っていた光の可能性達だった。

メビウスにガオレンジャー、オートボット、仮面ライダー達など、数多くの戦士達が揃った! 他のメンバーはすでにパートナーを見つけているか探している途中のようだった。それから彼らはどうやらこちらの世界に行くための力が足りなく苦悩していたが、今回のゲートが開いたことでようやく来ることができたようだ。

これだけのメンツでも十分希望が湧いてきた戦士達。そしていよいよグランウォーズが開幕発表を明日にすると決まった! ついに闇との戦いが本格的に始まった瞬間だった‼️

 

To be continued.




歴代で一番長い話になりました。

ついに闇の勢力幹部と光の戦士達の登場です^_^

次の回もお楽しみください^_^



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第十四陣:グランウォーズ開幕‼️ 利家とチビ女王

幸村side
前回の襲撃の際、俺たちの前に光の戦士達が現れた。ウルトラマン、スーパー戦隊、トランスフォーマー、仮面ライダー達だ!彼らは自分達の世界の闇の勢力のせいで俺たちの世界に悪影響を与えてしまったことをひどく責任を感じていた。その責任を取るため彼らはやってきた。だが俺たちはそんなことを気にせず彼らを受け入れた。おかげで彼らを安心させられた。そして闇の勢力と戦うため彼らも俺たちと戦うことを誓うのだった!


 

早朝

 

IBSAが世界中のモニターやテレビ、ネットなどあらゆる方法で緊急中継を開始した。

 

お市「皆さま。只今より私、IBSA最年少幹部いえIBSA現社長「天魔市」より全てを説明いたします!」

 

人々はその突然の放送とある事実に驚愕した。なぜなら幹部だった天魔市がなんと社長になったということだった。

それからお市はことの全て、昨日起きたこと、今何が起きているかを全て洗いざらい話した。その話を聞いて、もちろん困惑する者も多かった。けれど中には昨日のことを納得する者も少なからずいたのだ。先日の戦いとそして昨日の怪物達と戦っていた幸村達の活躍を目にしていたからだ。

 

お市「その闇の勢力と戦うことを私は決意しました。けれど私と光の戦士達だけの力だけでは敵いません。彼らと戦う為に彼らと戦う戦士を探しています。IBSA総裁天魔市が宣言します!闇の勢力と戦いこの世界を守るための天下分け目の大戦(おおいくさ)! 「バトルスピリッツ グランウォーズ大会」を開幕いたします!!」

 

その驚愕の宣言に

 

ムサシのカードバトラー達「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

ムサシのカードバトラー達は一斉に大歓声を上げたのだ!! 彼らも幸村達のあの姿を見て自分達もこの世界を守りたい、強くなりたい、一番になりたい、最強になりたいなどそれぞれの思いを込め、そしてカードバトラーとしての血が騒ぎ出したのだ!!

ちなみに日本だけでなく世界でもこの放送を見て騒いだり、楽しみにしていたかのようなカードバトラー達もいた。そこにはもちろん、光の戦士達に選ばれたバトラーや闇の戦士たちに選ばれた戦士達もいた。

 

???「やっと戦えるな相棒!」

??「おう!いっちょ暴れてやろうぜ!」

??「うおお! 上がってきた!」

??「……(必ずこの世界の光を絶やさせはしない!)」

 

??「これでやっと隠れずにすむか」

??「……(もう少しお待ちを。必ず貴方さまの器を見つけこの世を闇で覆い尽くして見せます)」

 

その後、お市からルール説明もあった。

ルール

①基本ルールは同じ。ライフまたはデッキが0になったら負け。

②チームは3人まで、2人やソロでも大丈夫。

③イカサマやルール違反が発覚したら即退場

④対戦方法は両チームで決めて大丈夫。タッグバトルも可。ただしどちらか一方が不利になるのは不可。

⑤禁止・制限カード全て使用可

⑥明日から1年間ぞれぞれ戦いは始まる。けれどこの1年は予選ではない。1年後に備える準備である。つまり1年後に戦う覚悟がある者のみこの戦いの場に行く資格があると見なす。

⑦デッキは何度でも別のデッキに交換可能。

 

お市「以上でルール説明を終了します。皆さま、この世界を守って欲しいことは私は願っています。けれどこれだけは約束してください。私達は人であると同時にカードバトラー。あなた方のカードバトラーとしての誇りを汚さず、正々堂々とした戦いをしてください! そしてこの世界を守ってください! お願いします‼️」

 

そして中継は終了した。その言葉を聞き、カードバトラー達は再び自分達の誇りを固めるためかのように胸を握りしめ誓うのだった!

もちろん幸村やダン、仲間達も同じだった!

 

それから数日後

至る所でバトルを繰り広げていた! 強そうなやつ、戦い甲斐があるやつなど。このスタジアムには幸村チームと佐助達がいた。

 

幸村「うおおおお! 燃えろ俺の魂! 吠えろソウルドラゴーーン!」

ソウルドラゴン「魂ーーーー!!」

相手カードバトラー「ぐわーーーー!」

 

幸村は見事勝利した。これで10連勝だった。

 

佐助「幸村! やったな」

環奈「うぬ。デッキに異常はなさそうじゃな」

幸村「あぁ…」

兼続「どうした幸村?」

幸村はなぜか浮かない顔をしていた。

バローネ「まだ新デッキを使えていないのだな」

 

そうだった。実はあの時、幸村を助けてくれたメビウスが自分のバトラーになって欲しいと頼まれたのだった。

 

幸村「あぁそうだ。確かにソウルドラゴン、ムラマサ、そしてこの間新しく仲間に入った天(アマツ)のおかげでこのデッキは強くなった。でも大六天魔王や闇の勢力達と戦うには彼らの力も必要なんだ。だが俺は今までこのデッキしか使ったことがなくてその自信がいまだに」

 

確かにいくら強くても今まで使ったことがないデッキを使うのはリスクが高かった。幸村が悩んでいると

 

??「そんなに硬くなることはありません」

 

とデッキから声が聞こえてきた。その途端デッキから光が出て人の形になった。彼の名はヒビノミライ。ウルトラマンメビウスの人としての姿。

 

ミライ「あなたの言ったとおり、初めて持つ未知の力は使う際は恐れを感じます。けど逆にその力を信じて見て下さい」

幸村「信じる?」

ミライ「はい! 恐れているとその力はあなたのことを信じられず知らぬ間にあなた自信本当に恐ろしい力として使ってしまうからです。正しいことに使えると信じられればその力は本当の力を発揮してくれるはずです」

 

その言葉を聞いて、幸村は自分の師「信兄」がソウルドラゴンを信じろという言葉と重なって思った。そのおかげで吹っ切ったのか

 

幸村「ありがとう、メビ…いやミライ。おかげで少しスッキリしたよ!改めてよろしく頼む」

ミライ「GIG!!」

 

その言葉と共にミライと幸村は握手をした。

 

一方、

利家の方は、山で武者修行している「紫堂信玄」とチームを組む為に訪ねた。今大会を「ただのままごと」と言って最初は断るの一点張りだったが、頑なに曲げない利家の信念と覚悟を気に入りチームに引き入れられた。その後、炎組のアジトに帰ると何人かの仲間が倒れていた!

 

利家「赤井! どうした!?」

赤井「トシ…さん。あのガキがいきなり、勝負を」

 

赤井が指差す方向には、生意気そうな紫髪の女の子が玉座のようなものに座っていた! その態度と服装はまるで自分は女王であるかのように思えた!

トシ「テメェか! 俺の子分達を可愛がってくれたのは!」

 

利家が少女に怒りながら近づこうとすると、

 

トシ「ん? !? (どうなってる? これ以上進めねえ!)」

 

利家はまるで金縛りにあったかのように動けなくなった!

 

信玄「トシ! どうした?」

 

赤井「あんた紫堂信玄だな? よく聞いてくれ。信じられないかもしれねえがあのガキがトシさんを止めてるんだ」

信玄「!?」

赤井「俺たちも何人かであのガキを追い出そうとしたんだが、まるで魔法のように浮かして投げ飛ばしたり、動けなくされちまったんだ」

 

赤井が話しているのを聞いた利家は

 

利家「ふっ…ざっ…けん…な!!」

 

ドン!

 

??「!」

 

なんと利家は金縛りを気合で弾き飛ばしてしまった!

 

赤井「すっスッゲーー!! さすがトシさんだぜ!」

 

利家は今度こそ少女の前まで行くことができた。

 

利家「このガキ! さっきはよくもやってくれたな!」

??「ふふふ」

利家「?」

??「ははははは! 妾の魔術を馬鹿力だけで打ち払うとは大したものだ」

利家「魔術? テメェ一体何もんなんだ?」

??「妾は魔族達を統括し導き、そして人間と共存する道を選んだ女王ギルファム。ギルファム・ドラグレスじゃ!!」

 

利家「!? ギルファム!? ギルファムってまさか!?」

ギルファム「ほう。妾を知っておるということはすでにマギサから話を聞いておったか」

 

なんとなんと! この小さな女の子があの魔族だけでなく人間からも美しいと言われた女王ギルファムだった!

 

赤井「これがトシさんが聞いた魔族の女王ですか!? どう見てもはた迷惑な力だけ持ったわがままなガキンチョのようにしか見え…ぐへっ!!」

 

ギルファムはその言葉にカチンと来て魔術で椅子を浮かせそのまま赤井の顔に命中させた。

 

ギルファム「ふん! この姿になったのはな。妾の世界とこちらの世を繋げるためにありったけのエネルギーが必要だったからだ!そのエネルギーを使いすぎて体がうまく動きにくくなり、仕方なくこの姿になっておるわけじゃ!」

利家「なるほどな。話を戻すが一体何の用だ?」

ギルファム「おっと!そうじゃったな。単刀直入に言おう。そなたのチームに加わらせてほしいのだ」

利家「なっ何!?」

 

ギルファムは利家にチームに入れてくれた頼んできたのだ。理由を聞くと、

 

ギルファム「理由は2つある。一つは妾達の本来の故郷“グラン・ロロを守ること。奴らの昨日の装置を見てこの世界を破壊尽くせばいずれグラン・ロロにも進軍し我が故郷と人々を襲うはずじゃ。そんなことは絶対させない!

そしてもう一つが馬神弾には返しきれない借りがあることじゃ。彼奴が生きていたことを聞いて嬉しかったのじゃ。彼奴に礼も言えずに消えてしまったのだから。彼奴のおかげで魔族と人の共存の道を作ってくれたことへの恩を返す機会を返したいのじゃ!」

利家「なるほどな。けど理由はそれだけじゃないだろ?」

ギルファム「?」

 

利家はギルファムの今言った理由が嘘ではないことはわかった。けど何か隠してるのを本能で感じた。

 

利家「何かもう一つあるだろ? 何か哀しさが感じたんだよお前から」

ギルファム「バレたか。もう一つの理由は“スピリット人”じゃ」

利家「?」

ギルファム「復讐じゃ!」

利家「復讐?」

ギルファム「奴らは妾の家族を殺した!」

利家「!!」

 

予想外の答えに利家達は驚いた!

 

話によれば、ギルファムは魔族の中では珍しい穏健派の魔族の領地で生まれ平和に暮らしていた。そこへ心無いスピリット人達の進軍により全滅させられたのだ。ギルファムは両親と兄妹達の魔術で気配と姿を消され守られた。しかし家族は目の前で1人のスピリット人に殺されてしまった! しかもギルファムがそこにいるのを知っていたかのように遺体を見せびらかすようにしながら“喰らった”!!幼かったギルファムから自分でも怖いくらいの憎悪が湧き上がったのだ。それからしばらくして滅ぼされた村にマギサがやってきてギルファムを育ててくれたのだ。母親のようにしてくれた彼女には感謝しきれなかった。やがて魔術も教わり復讐の機会を待った。しかしスピリット人は異界王によって滅ぼされたと聞いた。それを聞いた後、彼女に復讐は虚しくなるだけと言われ泣き崩れた。やがて独り立ちし旅をすることを決めた。それから数年後に異界王による転移で人間界に。それからは今までの通りだった。

 

利家「なるほどな。それでお前は」

ギルファム「そうじゃ。マギサには本当に感謝しきれない恩がある。けれどどうしても許せないんだ。妾の家族を慰み者にしたアイツだけは!あの目に龍の紋章を入れたアイツだけは! 奴が生きているかはわからぬ。だが今回の大会にスピリット人が出るのは確実だ! そやつらと戦い、家族の仇を取る! だが関係のない者たちなら何もする気はないがな」

 

利家はギルファムの理由を全て聞くと

 

利家「決めた。お前を入れてやっていいぜ」

赤井「えっ!? いいんですかトシさん?」

利家「おもしれぇ女じゃねえか。親の仇を取りたいっていうこいつの“覚悟”、しかもダンとマギサの恩を返したいって“義”そして何よりこいつから感じたカードバトラーとしての“誇り”が気に入った」

信玄「我もそれを感じた。こやつには覚悟と誇りがある」

ギルファム「感謝する」

利家「ただし、只では入れられない。こっからはわかってるだろ」

ギルファム「そうじゃな。カードバトラーならこれで決めよう」

 

2人は感じた。バトルスピリッツで決めようと

 

ギルファム&利家「ゲートオープン! 界放!!」

 

2人はバトルフィールドに他のメンツは観客席に。

今回のバトルフィールドはどこか西洋の墓地のある古城の跡地のような場所だった。

 

利家「なんか不気味なフィールドだな。それより、これが俺のバトルアーマーか! イカしてるじゃねーか!」

 

利家のバトルアーマーはセンゴクタイガーを意識したものだった。

対してギルファムは

 

利家「!?」

利家の前には口では言い表せられないほど絶世の美女が立っていた。しかもバトルアーマーは少し露出度が多い女王の服って感じだった。

 

??「妾を忘れたか? ギルファムじゃ」

一同「えええええええええ!?」

ギルファム「このバトルフィールドでは妾達の力は増大される。だからこの世界なら妾は元の姿に戻れるわけじゃ」

 

ボヨン! そう言いながらギルファムの巨乳が揺れると

 

赤井&炎組「ぶふーーーー!!」

 

炎組全員が鼻血がドバッと出た! それだけの美しさだったのだ。平常心を保っていたのは信玄と利家だけだった。

 

利家「へっ。確かに別嬪さんだな(何だよおい!? めちゃくちゃいい女じゃねぇか!! 一瞬マジでドキッと来たぜ!!)」

 

利家も心ではギルファムの美しさに魅了されかけていた。けれどすぐに持ち直しバトラーの顔に戻った。

 

利家「それじゃそろそろ始まるか!」

ギルファム「うむ。先行はそなたからで良いぞ」

利家「それじゃ遠慮なくいくぜ! スタートステップ!」

 

利家:第1ターン

利家「カキューソ、ヤイバード来い!」

カキューソ「親分!」

ヤイバード「ただいま参上致しやした!」

利家「親分か。悪くねぇな」

 

利家は彼らからの呼び名を気に入りターンエンド

 

ギルファム:第2ターン

ギルファム「メインステップ。来たれ魔界の狩人! 怠惰の名を与えられし魔将!魔界七将ベルドゴール!」

 

すると木の影から暗殺者のようなスピリットが飛び出した!

 

ベルドゴール「我が女王。俺が一番に出すとは」

ギルファム「久方ぶりのバトルであるからな。盛大に盛り上げようと思うての。存分に狩りをするが良い」

ベルドゴール「ありがたき幸せ。ではさっそく!」

 

そう言うとベルドゴールはカキューソに狙いを定めた。そして闇の中に消え、カキューソの後ろをかぎ爪で切り裂いた!

 

利家「なっ何が!?」

 

どうやらこのベルドゴールはREVAIVALにより効果がコスト4以下のスピリットのコアを1個リザーブに置くというものだった!

 

利家「(魔界七将! 厄介なスピリットだな)」

 

利家は紫はもちろん魔界七将に特に警戒し出した。

ギルファムはバーストをセットしてターンエンド

 

利家:第3ターン

利家はバーストをセットし、ホムライタチを二体召喚し、ヤイバードをLv.2にしてターンエンド。

 

ギルファム:第4ターン

ギルファムはアシュタルとシキツルを召喚。シキツルの効果で一枚ドロー。そのままターンエンド。

 

利家:第5ターン

利家はもう一体カキューソをLv.2で召喚してターンエンド。

 

ギルファム:第6ターン

ギルファムはスカル・デビル(REVAIVAL)を二体召喚し、シキツルとスカル・デビル一体のコアを使いゴシック・グラーヴを召喚。シキツルとスカル・デビルは消滅。グラーヴの効果で二枚ドローしてターンエンド。

 

利家:第7ターン

ドローステップで利家はセンゴクタイガーを引き当てた!しかし

 

利家「(相棒、もう少し辛抱してくれ。相手はダン達の世界のバトラーだ。どんな手を使うかもう少し確認してからだ)」

 

と相棒に心で伝えながら

 

利家「メインステップ! 獄炎の炎より生まれし皇獣! 業炎獣将グランベロス!!」

 

獄炎の渦から三つ首の番犬が現れた!Lv.3維持のためカキューソはLv.1にダウン。

 

カキューソ「親分。兄弟の仇お願いします」

利家「任せとけ。いくぞグレンベロス! お前の力を見せてみろ!!」

グレン「あぁ!我らの力を見せつけてやろう!」

 

と言ってアタックした!

 

利家「グレンベロスのアタック時効果! 合計BP5000分のスピリットを破壊! さらにソウルコアを乗せてることで上限を+10000、よって合計BP15000分破壊だ!」

グレンベロス「紅蓮滅憎炎!!」

 

紅蓮の炎がギルファム達のスピリットを1ターンで全滅させた!

 

赤井「スゲー!! さすがトシさん!!」

 

そしてメインのアタックをギルファムはライフで受けた。

 

利家「続けて、ヤイバード行け!」

ヤイバード「おっしゃーー! 行くぜ!」

 

がら空きとなったギルファムに目掛け、ヤイバードは高速の突進をお見舞いした! そこで、

 

ギルファム「バースト発動!」

利家「ここでバーストか! 何が来る?」

ギルファム「死者の国に散った哀れな魂達よ! 今こそ蘇らせてやろう! さぁ我が僕達を蘇らせよ! 我が下僕、暴食の名を与えられし魔将!魔界七将ベルゼビート!!」

ベルドゴール「我が女王。あなたの望み叶えましょうぞ。

“Return Born”!!」

 

何と今度はバースト効果を手に入れたベルゼビートだった!効果によりアシュタル以外のスピリットが復活した! さらに利家のスピリットから4コアをリザーブに置かれる。カキューソとヤイバードは消滅。ホムライタチは効果で0にはならない。よってグレンベロスから2コア取り除かれる。

 

利家「マジか。ターンエンド」

 

利家はターンエンドした。

 

ギルファム:第8ターン

ギルファム「メインステップ。ゴシック・グラーヴとスカル・デビル二体のコアを全て使う。そして来たれ、嫉妬と憤怒の名を与えられし魔将達! 魔界七将パンデミウム、デストロード!!」

 

何と魔界七将を二体も召喚してきた! どちらもREVAIVAL版のようだった!

 

デストロード「女王。お呼びいただき光栄でございます」

パンデミウム「我らの力、存分にお使いください」

 

パンデミウムの召喚時効果でパンデミウムの鎌がグレンベロスを切り裂いた!

 

グレンベロス「すまぬ利家」

利家「グレンベロス…… くっ!(ここまでの魔界七将を操れる奴は初めてだ!)」

 

赤井達は利家を心配していた。信玄はそれでも冷静さを失わなかった。利家も驚きはしたが怯まなかった。

 

ギルファム「我が下僕達を前に立っていられるとは。流石だな」

利家「へへっ!こんなスゲー奴と戦えて怯えるなんてそれこそ相手に失礼だしな!」

ギルファム「光栄だ。ではそろそろこちらも行くぞ!パンデミウムやれ!!」

 

パンデミウムの鎌が牙をむく!!

 

To be continued.




ミライの「GIG」は好きな台詞なので入れてみました^_^

そしてついにギルファム登場させました^_^

オリジナルとしてギルファムの過去とマギサとの関係もつけてみました^_^

次回はバトルの続きを書きますのでお楽しみに^_^


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第十五陣:獅子、吼える‼️

前回のギルファムと利家のバトルの続きです^_^

ではどうぞ^_^


ギルファム「パンデミウム、やれ!」

パンデミウムが鎌を手に取り

パンデミウム「冥府の鎌‼️」

利家「ぐはっ!」

利家はライフで受けた。続けてベルゼビートがアタックした。

ベルゼビート「Overeating Death Fly‼️」

無数のハエがベルゼビートに従うように利家に襲いかかり、ライフを奪った。そして利家は「絶甲氷盾」を発動させライフを回復しフラッシュ効果でアタックステップを終了させた。

 

利家:第9ターン

ドローステップの時だった。利家は何か引き当てたようだった。しかし

利家「(すまねぇな。今はお前達の力を使わずに戦ってみてぇんだ)」

と引き当てたカード達に何かを伝え終わると、バーストをセット、もう一体のヤイバードと角タヌ、ホムラチーターを召喚し、そして

利家「さぁ来やがれ! 俺のセンゴク・タイガー‼️」

タイガー「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

ドスン‼️

ついに利家のセンゴク・タイガーが参上した!

タイガー「やっと俺を出してくれたか、小僧」

利家「あぁ、すまねぇなって! こぞ… お前、俺のことをそんな呼び方してたのか!?」

タイガー「ふん。俺からしたらお前は小僧だよ」

利家「へっ! そうか」

タイガーは言葉は荒いが、それでもお互い信頼し合っているように利家は笑いながら流した。タイガーもその顔から笑い顔のようにも見えた。

利家「続けて行くぜ! 刀将鎧アシュ・ライオンをセンゴク・タイガーにダイレクトブレイヴ‼️」

利家はさらにライオンいやトカゲのような姿をしたブレイヴをタイガーと合体させLv.3に上げた! その姿はムサシード・アシュライガーと酷似していた。名付けるならセンゴク・アシュライガーであろう!

 

利家「アタックステップ! センゴク・タイガーでブレイヴアタック‼️」

利家のアタック宣言でタイガーはアタックした!

利家「センゴク・タイガー並びにアシュ・ライオンのブレイヴアタック時効果! センゴク・タイガーのBP以下のスピリット1体とソウルコアを乗せてないスピリット1体を破壊する! ベルゼビートとパンデミウムを破壊する! やれセンゴク・タイガー‼️」

タイガー「猛虎‼️ 炎刃乱舞‼️」

タイガーの炎の乱舞によりベルゼビートとパンデミウムは燃やし尽くされた! さらにベルゼビートを破壊したことにより、センゴク・タイガーの効果でソウルコアをトラッシュに置いて回復。タイガーには余分にコアを置いていたのでLv.3のまま。すると

ギルファム「熱いな! だがこちらもやられるだけではないぞ! 我がソウルコアをトラッシュに置き、いざ来たれ! 色欲の名を与えられし魔将! 魔界七将アスモディオスをデストロードに煌臨‼️

利家「煌臨⁉️ こいつはダンが使ってた!」

そう! 煌臨とはトラッシュにソウルコアを置くことで手札のスピリットをフィールドのスピリットの上に乗せることで強力な効果を持つ強力スピリットとなる! 

そしてデストロードがアスモディオスと一つになり、アスモディオスが降り立った!

ギルファム「陛下。私めが必ず貴方様に勝利をもたらして見せましょうぞ」

ギルファム「頼むぞ。アスモディオスの煌臨時効果。貴様のスピリット達からコアを2個ずつリザーブに置き、我は貴様の手札を見ずに二枚破棄する」

それにより、ヤイバードと角タヌは消滅。ホムラチーターとホムライタチ二体、センゴク・タイガーは残った。センゴク・タイガーはLv.3のまま。手札から捨てられたのはハムラグドールとダブルドロー。

 

ギルファム「アスモディオスでブロック」

アスモディオスとタイガー、女王を守る騎士と友のために戦う剣豪との一騎討ちが始まった! 双方一歩も引かない見事な戦いを繰り広げた。

そして一瞬の隙をつきタイガーがアスモディオスの胴に剣が入った! 

アスモディオス「見事」

タイガー「お前もな」

お互い賞賛し合いアスモディオスはトラッシュに向かった。

利家はタイガーで再びアタックした。それによりベルドゴールを破壊。これによりギルファムのフィールドはガラ空きとなった! しかし

ギルファム「フラッシュタイミング! ブリザード・ウォール‼️」

利家「なっ⁉️ 」

ここでブリザード・ウォールを使われてしまった! このターンは1つしかライフは減らせなくなった。

利家「ターンエンド。やっぱ手強いぜ」

 

ギルファム:第10ターン

ギルファムはアシュタルと傀儡兵二体を召喚するし、

ギルファム「行くぞ! 傲慢な名を与えられし魔将! 魔界七将ベリオット(REVIVAL)!」

闇のゲートのようなものが開きそこからチャリオットに乗った騎士が出てきた!

ベリオット「陛下。呼ばれて馳せ参じました! いきますぞ!

“Devil Seven Commanders Call”‼️」

デッキから6枚オープンし、魔界七将がいれば1コスト払って召喚可能という恐ろしい効果だった。その中に、デスペラードがいた! それを手札に加え残ったカードは下に。

ギルファム「よくやった、ベリオット。行くぞ利家!

かつてこの世に疫病をもたらし、世界を混沌の闇へと覆い尽くそうとし幽閉されし者よ。今こそその呪縛を解き放ちその力を我の勝利のために振るうがいい! 強欲、そして絶望の名を与えられし最強の魔将!

魔界七将…デスペラード」

その瞬間、地面から魔法陣のようなものが現れ、そこからこの世のものとは思えないドクロの頭をした魔物が出てきた。

デストロード「陛下。我を解き放ってくれたこと感謝いたします。我が命、貴方に捧げます」

ギルファム「うむ。貴様の力存分に振る舞うが良い」

デスペラード「御意。ソウルコアを使って我が出たことにより全スピリットからコア3個をリザーブに置き、消滅したスピリット1体につきボイドからコアを増やす。 “Pandora” 」

これにより利家のホムラチーター、ギルファムのアシュタル、傀儡兵、ベリオットが消滅。ギルファムは覚悟の上で自分のスピリット達のコアも外させた。

デスペラード「すまぬ」

ベリオット「気にするな」

魔界七将達もお互いに信頼しているようだった。

これによりコアが5個追加された。絶望の後に希望がある。まさにパンドラの箱そのものだった。そしてギルファムはヘルスコルピオとスカル・デーモンを召喚し

ギルファム「アタックステップ。デスペラード…やれ‼️」

デスペラードはギルファムの命令と同時にアタック! そしてLv.2効果によりタイガーからコアを1個外された!

タイガー「すまねぇな利家」

利家「センゴク・タイガー…(こっちこそすまねぇな)」

センゴク・タイガーはトラッシュに行き、アシュ・ライオンはフィールドに残った。

デスペラード「死の…鎮魂歌!」

デスペラードの剣が利家を襲った!

利家「ごはっ!」

ライフで受けた利家は絶甲氷盾でライフを回復させフラッシュ効果でアタックステップを終了させた。

 

利家:第11ターン

利家「(ここまでか)」

利家が諦めかけていると

??「(何やってるの!)」

利家「⁉️」

利家の頭の中で声が聞こえた。

利家「(まさか? テトム?)」

利家に話しかけている女性はガオレンジャーと共にオルグと戦った地球の精霊・パワーアニマル達の意思を伝えるガオの巫女テトムだった。利家の不甲斐なさに我慢できずに説教に来たようだ。

 

テトム「これしきのことで諦めてどうするの!あなたは私たちが認めたバトラーなのよ!」

利家「わかってる! だがセンゴク・タイガーがやられた今、俺にはもう手が…」

テトム「馬鹿‼️」

利家「‼️」

テトムは怒り叫んだ!

テトム「あなたはセンゴク・タイガーがくれたチャンスを無下にするつもりなの!!

利家「? チャンス?」

テトム「そうよ! 彼はね、貴方に新しい力を使って欲しかったのよ!」

利家「⁉️」

テトム「彼から頼まれたの。もし彼が倒されても彼らの力を使うのを躊躇したら、徹底的に説教してやれってね!」

利家「センゴク・タイガーが?」

テトム「えぇ! 新しい力を使うことに躊躇する臆病者は俺の相棒なんかじゃないって!」

利家「‼️」

その言葉で利家に衝撃が走った! そう! 利家は気がついたのだ。いつの間にかセンゴク・タイガーばかりに頼っていたことに。俺が買ってきたのはセンゴク・タイガーだけではない。俺のデッキにいるスピリット達のおかげでもあるということを。

 

利家「………」

赤井「トシさん?」

ドゴッ‼️

赤井「トシさん⁉️」

信玄「……」

利家は自分で自分の顔を殴った!

利家「ふううううう。スッキリしたぜ」

キリッ!

利家「待たせたなギルファム! ここから俺の本当の力を見せてやるぜ‼️」

ギルファム「ふふふふふ。はははははは! 待っていたぞ! 貴様の本気を見せるのを! さぁ! もっと楽しもうぞ‼️」

ギルファムも利家の本気が見られることを楽しみにしていたようだった!

 

利家「まずはネクサス“ガオズロック”、“Gフォン”‼️」

利家は見たこともないネクサスを二つ配置すると、暗雲の中から亀の姿をした巨大な岩山が降りてきた。

ギルファム「これは?」

すると、その岩山から5人の男女が出てきた。おまけに手には利家が配置したGフォンを。

???「決心できたんだな、利家」

利家「あぁ、俺はもう迷わねえ。だから力を貸してもらうぜ、走(かける)‼️」

走「あぁ! みんな…行くぞ‼️」

??「おお‼️」

走達「サモン・スピリット・オブ・ジ・アース‼️」

 

○ガオレンジャーのナレーション「風が大空に命の叫びを伝え、パワーアニマルの心を目覚めさせる時、自然の力と人の思いが一つになり、地球を守る5人の戦士達が生まれるのです」

 

岳「ガオイーグルに選ばれし戦士。孤高の荒鷲・ガオイエロー‼️」

海(かい)「ガオシャークに選ばれし戦士。怒涛の鮫・ガオブルー‼️」

草太郎「ガオバイソンに選ばれし戦士。鋼の猛牛・ガオブラック‼️」

冴「ガオタイガーに選ばれし戦士。麗しの白虎・ガオホワイト‼️」

走「ガオライオンに選ばれし戦士。灼熱の獅子・ガオレッド‼️」

彼らこそ百獣戦隊ガオレンジャー‼️

 

ギルファム「いきなり5体いや5人を召喚じゃと⁉️」

利家「へっ! ガオズロックの効果。配置時、デッキから“ガオ”と名の付いたスピリットカードが5枚出るまでオープンし、残りのカードはデッキの下に戻す! そしてGフォンはメインステップに手元に置くことで手札の“ガオ”と系統:戦隊の両方を持つスピリットを5体までノーコスト召喚する!」

恐るべしコンボ‼️ さらに、彼らの効果は、相手による効果破壊、コア除去、消滅の類の効果は効かず、さらに5人揃うことで、それぞれの今のBP分、5人にBP+できるというキズナブレードのスピリット版と言える強力効果を持っていた! 

 

走「みんなここは一気に決めるぞ!」

4人「おぉ! オッケー! おう! えぇ!」

走「トシ‼️」

利家「わかった! マジック! 破邪百獣剣‼️」

またも利家が新カードを使用した!

ガオレッド「ライオンファング!」

ガオイエロー「ファルコンソード!」

ガオブルー「シャークカッター!」

ガオブラック「バイソンアックス!」

ガオホワイト「タイガーバトン!」

 

○ガオレンジャーのナレーション「5人の気持ちが重なり合い、彼らの剣によこしまなる者を破る聖なる力が集まるのです・・・・」

 

走「破邪百獣剣‼️」

ギルファム&デスペラード「‼️」

利家「破邪百獣剣の効果! このカードを使用したターン、アタックはできなくなるが、BP15000以下の相手の紫のスピリット一体を破壊する! そして破壊できた時、ライフを一つもらう‼️」

ギルファム「‼️」

まさしくスーパー戦隊ならではの効果であった!

走「邪気、退散」

走「んんんんんん! でやぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

デスペラード「ぐぁぁぁぁぁぁぁ‼️ へ…陛下」

デスペラードが5人の聖なる剣で一刀両断された! 

ガオレッド&利家「よっしゃー!」

あの超強力Xレアを見事倒し、喜ぶ利家達。利家はこのターン、アタックできないためターンエンドした。

 

ギルファム:第12ターン

ギルファム「さすがだな、炎利家。妾もここまでやられるとは思いもよらなかった。だからこそ、其方に妾の真のキースピリットを召喚せざるを得ぬ!」

利家「‼️」

なんとデスペラードはギルファムのキースピリットではなかった! では一体⁉️

ギルファムはまず、バット・バットともう一体のヘルスコルピオを召喚。そして、

ギルファム「見るがいい! すべての魔界七将を従えし魔界の神よ!

その力を我の勝利のために今解放せよ‼️ 魔界神デスフェルミオンLv.3‼️」

 

バトルフィールドに元々あった古城の扉から魔王いや魔神が出てきた‼️

デスフェルミオン「はぁぁぁぁぁぁぁぁ。ギルファム、お前が俺を呼ぶとはな。とうとう敵討ちの相手を見つけたのか?」

ギルファム「いや、まだだ。だが今回はお前を出さなければ勝てぬ相手と戦っておってな」

デスフェルミオン「ほう」

デスフェルミオンは威圧をかけるかのように利家達を睨みつけた。

ホムライタチは怯え切っていたが、利家やガオレンジャーたちは全く怯まなかった。

デスフェルミオン「なるほど。お前が認めただけのことはありそうだ」

とデスフェルミオンは利家達を気に入ったようだった。

ギルファム「デスフェルミオンの召喚時効果! このターンの間、此奴を無色とし、相手のスピリット一体指定し、そのスピリットのLvコストを+3する! ホムライタチを指定!」

デスフェルミオン「Consideration for Death」

デスフェルミオンの手首に魔法陣が現れ、それをホムライタチの足元に置かれた瞬間、ホムライタチはまるで体が重くなったかのように倒れ、消滅した。自分を維持するコアが増えたため、自分を制御できなくなったのだ。まさに“死の対価”!

ギルファム「そしてアタックステップ! デスフェルミオンやれ‼️」

ギルファムの宣言でデスフェルミオンは進撃し始めた。

そして先程の召喚時効果はアタック時にも発揮できるようで、もう一体のホムライタチも消滅してしまった。さらにフラッシュタイミングでホワイトポーションを使われ回復。その上、デスフェルミオンはトリプルシンボル! 

ギルファム「さぁどうする! 炎利家!」

すると!

利家「フラッシュタイミング! マジック、リミテッドバリア!」

この土壇場で利家が白マジック、リミテッドバリアでデスフェルミオンの攻撃を封じた!

ギルファム「まさか絶甲氷盾以外に白を使うとは。だが次は確実に倒す。ターンエンド!」

 

利家:第13ターン

利家がドローし終えた時だった。

利家「女王、俺はこのターンで…決めさせてもらうぜ‼️」

ギルファム「⁉️」

利家がラストターンを宣言した!

利家「ネクサス!“天空島・アニマリアム”、さらに“ガオの宝珠”を配置‼️」

その瞬間、世界が真っ白に光り、目を開けるとそこは全く別のフィールドになっていた! そこはまるで緑溢れ、青く輝く空があった。

利家「アニマリアム配置時効果! デッキを5枚オープンし、

その中に名前の異なる、系統:パワーアニマルのスピリットがいれば全て手札に加え、残ったカードは破棄する」

デッキをオープンすると、そこには5体のパワーアニマルが揃って出てきた! それを手札に加え

利家「さらに“ガオの宝珠”の効果! フィールドに名前の異なるガオの名のついたスピリットが5体いた時、このカードをデッキの一番下に戻すことで、手札にある名前の異なる、系統:パワーアニマルを5体までノーコストで召喚する‼️」

その瞬間、ガオの宝珠がガオレンジャー達の手に渡り、獣皇剣にはめた。

ガオレンジャー「百獣召喚‼️」

ピーピロロローーー ピーピロロローーー

剣をさらに向けると美しい音色が鳴り出した。まるで何かを呼ぶかのように

 

??「がおおおおおおお‼️」

突然どこからか獣の咆哮らしきものが聞こえてきた! その方向に目を向けると、5体の獣達がこちらに向かってきたのだ‼️

 

ガオレンジャーのナレーション「獣の剣と魂の宝珠が合わさって、剣の音色が天空を越えて響く時、その音色に応え・・・・大自然の精霊達は光の未知を駆け、地上に降臨するのです」

そう彼らこそガオレンジャー達と共に地球を守るために戦った仲間たち!彼らこそパワーアニマル‼️ ガオライオン、ガオタイガー、ガオシャーク、ガオバイソン、ガオイーグルが5人と1人のために今降臨した‼️

 

利家「ついに揃ったな」

ガオレッド「あぁ! 利家、ガオライオン達パワーアニマルの力、思う存分使ってくれ!」

利家「お言葉に甘えさせてもらうぜ! まずはお前から行け!

ガオライオン‼️」

ガオレッド「行けーーー! ガオライオン‼️」

ガオライオン「がおおおおおおお‼️」

 

♪挿入歌:ガオレンジャー吼えろ!

 

ガオライオンはデスフェルミオンに飛びかかり、噛みつき、引っ掻くなど大ダメージを大ダメージ与えた!

デスフェルミオン「くっ! ごあ! おのれ!」

デスフェルミオンがガオライオンを弾き飛ばすと今度は

ガオシルバー「頼んだわよ、ガオタイガー!」

追い討ちをかけるかのようにガオタイガーが空中で大回転しながら、クローをお見舞いした!

デスフェルミオン「ぬわ!」

 

その次に、ガオシャークとガオバイソンが同時突進が炸裂した!

ガオブルー「突っ込め、ガオシャーク!」

ガオブラック「ぶちのめせ、ガオバイソン!」

デスフェルミオン「ぐはっ!」

 

ガオイエロー「いっけー、ガオイーグル!」

そしてガオイーグルも続くかのように、羽からエネルギー弾を羽ばたきでデスフェルミオンに降り注いだ!

 

デスフェルミオン「どわーーー!」

ギルファム「どういうことだ!? 何故5体の攻撃全てが奴に⁉️」

ギルファムだけでない、他の者たちもそのことに疑問に思った!

利家「ガオレッドの効果! 名前が異なるパワーアニマルが5体以上いた時、そのパワーアニマルたちは相手のスピリット1体を指定し、同時にアタックできる! そしてそのアタック全てで相手のスピリットを破壊した時、アタックしたパワーアニマル達の数だけ、お前のライフを破壊する‼️」

ギルファム「なんと‼️」

何という反則級の超強力であろうか! しかもBPはガオレンジャーと同じようにパワーアニマルのそれぞれの今のBP分、BP+できるものだった!そして

 

ガオレッド「よし! 俺たちもパワーを集中するぜ!」

レッドがそう言うと、全員崖の上に集まった!

 

ガオレッド「命あるところ!正義の雄叫びあり!」

パワーアニマル達「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

ガオレッド「百獣戦隊!」

ガオレンジャー「ガオレンジャー‼️」

パワーアニマル達「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

 

ギルファム&デスフェルミオン「‼️‼️‼️」

 

ガオレンジャー「ガオーーーーーーーー‼️」

 

デスフェルミオン「ぐあぁぁぉぁぁぁぁぁ‼️ 」

ギルファム「ぐっ! ぬああああああ‼️」

ガオレンジャーとパワーアニマル達のガオソウル一斉放射が炸裂しデスフェルミオンは吹っ飛び、そのままギルファムをも飲み込まれた‼️

 

見事勝利し、そして新たな力を使いこなした利家。

バトルが終わると、元のちびサイズに戻ったギルファムがいた。

ギルファム「完敗じゃ。まさか伝説のスーパー戦隊の力を受け継ぐとは」

利家「へっ。だがまだあれだけじゃあいつらの本当の強さじゃねぇぜ。俺はセンゴク・タイガーやこいつらと共にに大六天魔王の野郎とあの化け物どもをぶちのめし、そして幸村達も倒し、俺が最強であることをこのムサシに教えてやる‼️」

利家は心に打ち秘めていたことを叫び、それに釣られるかのように炎組も叫んだ!

ギルファム「そなたの覚悟しかと見させてもらったぞ」

利家「ありがとよ。ちなみに俺はガオレンジャー達だけじゃない。こいつらもいるんだぜ」

別のデッキを見るとその中にはシンケンジャー達もいた!利家は相当気に入られているみたいだった。そう話していると

テトム「それじゃバトルは終わったんだし、ご飯にしましょう」

テトムはそう言ってご馳走を用意してくれた! その匂いに釣られガオレンジャー達もカードから飛び出てきた。そして全員で

一同「いただきまーーーーす‼️」

テトムのご飯を食べられてみんな幸せそうな顔をしていた。ギルファムも利家もみんな、この日は最高の日だと思うのだった。

 

 

一方その頃

○大六天魔王の城

大六天真王「………」

大六天真王は何やら誰かを探していたようだった。そこへベリアルがきて何をしているかを聞くと、あのロープをかぶった男がどこへ行ったのか気になっていたのだ。

ベリアル「あぁ、奴か。奴なら出かけてるよ。へへっ。どうやら少し戦いたくなったみたいだぜ」

 

○西ムサシのどこかのバトルドーム

???「………」

A・アブレラ「我が主人よ。ついに貴方様がバトルをする日が来たのですね。しかしこのような辛気臭い場でよろしいのでしょうか?」

すると

???「構わねぇよ、どうせ余興だ」

と初めて口を開いた。

???「(待っているぜ………幸村)」

不気味な笑顔を放つ謎のローブをかぶった者。そしてそのローブの中から蠢くもの嫌、尻尾のようなもの

 

To be continued.




ついに決着つけられました。

ガオレンジャーを出すタイミングは難しかったです。
ガオレンジャー達の効果はそれぞれテレビで出てきた時のオマージュを。それに伴い、タイトルも^_^
利家にはうってつけの戦隊だと思いました^_^

そしてついにアブレラを従えている謎の人物の正体も明らかに

次回もお楽しみに^_^



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第十六陣:M

皆さん長らくお待たせいたしました^_^
今回はかなり長引きましたが、ようやく完成できました^_^
どうぞお楽しみください^_^


幸村達は今日もバトルをしようとスタジアムにやってきた。そこへダン達と鉢合わせになった。

 

ダン「幸村」

幸村「ダン!魔ゐさん!早雲!」

ダン「幸村。お前もここに来たのか」

幸村「あぁ。早雲、お前かなり強くなったみたいだな、ダン達も」

早雲「お前もな幸村」

幸村「へへっ! スッキリしたことがあってな」

 

幸村は以前、ミライことメビウスと話して彼らの力を積極的に使うと決めたことで気持ちも軽くなったようだった。

ダンだけでなく、魔ゐや早雲もかなり腕を上げた様子だった。

 

幸村「早雲。これから俺たちと戦わないか? お前と久しぶりにバトルしたくなってきた」

早雲「それもいいな。私も強くなったお前と戦いたくなった」

魔ゐ「あらあら。熱いわね」

 

魔ゐは二人の仲の良さを嬉しがっていた。けれど、環奈は少し不満そうな顔をしていた

 

佐助「どうした環奈?」

環奈「何でもないでおじゃる」

 

膨れっ面をしながらプイッとしてしまった。

魔ゐはそれも見て何かを感じたか小笑した。

 

バローネ「馬神弾。我も貴様と戦おうぞ」

ダン「いいな!」

兼続「待て! 我々のチームがそれぞれ戦えば、長期戦になってしまう。他のバトラーたちのことを考えるとそういうわけにはいかぬ!」

 

兼続の指摘に全員納得した。そこに

 

環奈「それじゃこういうのはどうじゃ? このスタジアムにおるカードバトラー達全員と戦い、一番多く倒したもの同士が戦うというのは?」

 

それを聞いて、盤上一致だった。そうと決まってスタジアムに入ろうとすると

 

ドゴーーーーン!!

 

一同「!?」

 

突然スタジアムから爆発音のようなものが聞こえた!!

幸村たちがスタジアムの中に向かうと、通路内で 何人ものカードバトラー達が傷だらけで横たわっていたのだ! それも殆どがS級とA級のバトラーばかりだった。

 

魔ゐ「しっかりして!」

 

魔ゐはすぐ様バトラー達の介抱を始めた。魔ゐは元の時代で難民援助活動を行なっていたため手慣れていて、的確な判断で佐助達にも手伝ってもらった。その中に軽傷だったバトラーから何かあったのか聞くと

 

S級バトラー「化け物だ…」

幸村「化け物?」

S級バトラー「化け物達を操ってる奴が俺たちを襲ってきたんだ! アイツは…アイツは… うっうわああああああああ!!」

 

S級バトラーは思い出そうしたらあまりに恐ろしかったのか叫び、錯乱してしまい、魔ゐは止むを得ず気絶させた。

それから幸村達は佐助の取り巻き達、魔ゐ、早雲、環奈を残して、奥のフィールドに向かう。そこには、漆黒のローブを着た謎の人物が中央にいた。しかも

 

A級バトラー「がっがぁぁ」

 

A級バトラーらしき男の首を片手で絞め上げていた!

 

幸村「!! おっおい! お前! 何やってんだ!?」

 

幸村の声に反応したかのように幸村たちの方向に振り向いた。

 

幸村「そいつを放せ!!」

 

そう幸村が言うとローブの人物は男を放した。それで男は這って逃げようとした。しかし、ローブの人物はすぐ様男の足を掴み、壁に投げ飛ばした!!

 

一同「!!」

 

当たりどころが悪かったか、男はそのまま息耐えた。

幸村達は唖然としていた。

 

兼続「貴様!! なんということを!!」

幸村「アイツが一体何をしたっていうんだ!?」

 

ローブの人物は無口のままだった。

幸村はそんな態度に頭に来て、奴の元は向かおうとした。それをダンが止めに入る!

 

ダン「幸村、待て!!」

 

けれど幸村は頭に血が昇りすぎてダンの声が聞こえていなかった。幸村が奴の胸ぐらを掴み

 

幸村「アイツが一体何をしたっていうんだ!!」

 

それでもなお、口を開かなかった。

殴りかかろうとすると

 

キキキキキキキッ!

幸村「ぬわ! なっ何だこのコウモリは!?」

 

いきなりコウモリが現れて、幸村を遠ざけた。

 

???「愚かな」

ダン「!! 誰だ!?」

 

♪:エージェント・アブレラ(デカレンジャー ep30 アブレラ初登場Ver)

 

コウモリ達は一ヶ所に集まると、一人のコウモリの怪人が現れた。いやこいつはかつて、惑星間戦争を起こした兵器を製造・販売し、地球を犯罪天国にしようとした極悪アリエナイザー、“レイン星人 エージェント・アブレラ”であった!」

 

幸村「誰だお前は!?」

佐助「まさか、お前があの化け物たちの親玉か!?」

A・アブレラ「私はただの審判さ。先ほどまでここで行われていたバトルスピリッツの審判をね」

バローネ「それでもお前からもとてつもない不気味な力を感じたがな」

A・アブレラ「おほほほほ。お褒めに預かり光栄ですぞ、月光のバローネ殿」

 

アブレラはバローネのことを調べていたようだ。

 

A・アブレラ「それに比べ、あんなクズを殺したぐらいで逆上した上、我が主人に殴り掛かろうとするとは品格のない小僧だ」

ダン「クズ? 我が主人? ! ってことは… そいつが!?」

 

ダンがアブレラの言葉に気づきそうになると

 

A・アブレラ「おっと! そこから先は後で説明しよう。まずは私から。はじめまして、ムサシを守りし戦士達。ここまでの活躍は見させてもらったよ。私の名前は“エージェント・アブレラ”」

兼続「エージェント・アブレラ?」

A・アブレラ「かつて宇宙を舞台にちょっとした商売をしていたしがない商人さ。今はこの方に仕えているがね」

 

お市「しがない商人ですか。よく言えたものですね」

 

そこへお市が勝家を連れてやってきた!

 

ダン「お市」

お市「皆さま! この男はしがないとは言いましたが、本当はありとあらゆる兵器、薬物などを製造、密売し、惑星間戦争を始めるきっかけをつくり、いくつもの星を消滅させ数多くの死者を出した死の商人です!」

一同「!!」

あまりの衝撃なことに全員鳥肌が立った。

 

A・アブレラ「IBSA現社長まで来るとは驚きだ。まぁ、これだけの騒ぎが起きれば仕方ないか。ではそろそろ話を戻そう。

控えるがいい!! ここにおわすお方こそ、我が主人にしてこの世界を支配するため大六天魔王様と同盟を結んだ偉大なお方! 

『M様』だ」

幸村「M」

 

ついにアブレラと怪物達を従えるリーダーらしき男の名を知ることができた!けれどこの名前は明らかに本名ではなく、略称のような感じだった。

 

A・アブレラ「先程ここで起きた不祥事については謝罪しておこう。だが奴はそれだけのことをしたのだ。奴はバトルスピリッツそのものを汚した汚物だったのだから」

兼続「どういうことだ?」

 

するとアブレラが先程のバトルをモニターで映した。見ていくうちにあることにダンは気づいた。あのA級バトラーがリストバンドにカードを隠し持ってドローする時にそのカードを使っていたという不正行為をしていたのだ!

 

A・アブレラ「これでわかったか? 奴はM様を不快にさせた挙句、バトルスピリッツの名誉まで汚したのだ! 当然の報いであろう」

 

それに対して

 

幸村「ふざけるな!確かにバトスピを汚したことは許されない。けどだからって殺してもいい理由になんてなるものか!!」

 

すると

 

M「甘い考えだな」

幸村「!?」

M「そんな甘ったるい考えでよく今まで戦って勝ち続けてこられたものだ。覚えておけ。恐怖を与えてやらねぇと分からないクズ共がなこの世だけじゃねぇ、幾つもの世界に巨万といやがるんだ! そんなクズどもを黙らせるためにはな、全てをねじ伏せる絶対的な秩序!そしてたとえどんなに手を汚そうと躊躇なく実行する決断力と信念が必要なんだ! 

そんなこともわからないとは拍子抜けだな、烈火幸村」

 

Mの言葉の重さを感じたのか全員沈黙してしまった。ただ一人を除いて

 

ダン「確かに。お前の言うことは分かる。俺たちも似たようなことで家族や仲間を失ったからな」

魔ゐ「ダン」

 

ダンはMの話をかつて自分たちもフィクサーによって仲間を殺されてしまったため少しばかり共感したのだろう。

 

ダン「だがな。たとえそれが甘い考えであったとしても、俺たちはそれを貫いていく責任がある!そうしなければ俺たちの残した傷跡は決して癒えない。何よりアイツらの思いが無駄になってしまうんだ! だから俺たちは戦い続けるんだ!!」

幸村「ダン」

 

ダンの熱い想いのこもった言葉に目が覚めたのか、全員の覇気が蘇ってきた!

 

幸村「ありがとなダン。おかげで目が覚めた。Mって言ったな?

確かに俺たちの考えは甘いかもしれねぇ。だがな、そんな信念や考えで俺たちは今まで勝ち続けてきた! そしてたとえ負けようともそれを曲げるようなことは絶対にしない! 曲げたその時こそが本当の己自身の敗北になるからだ! だから俺、いや俺たちは! その信念を曲げることは絶対にしない! そしてその信念でお前達からこの世界を守ってみせる!!」

 

幸村の言葉で完全に皆から闘志が復活した!それを見たMは

 

ギラっ!!

幸村「!!」

顔はよく見えなかったが、赤く光る目と薄らとだがギラギラした歯と不気味な微笑みが見えた。

 

M「それでこそだ」

幸村「えっ?」

M「それでこそだ、烈火幸村。その熱く燃えあがるお前が見たかったんだ!」

 

Mはまるで幸村が息が吹き返したのを喜んでいるようだった。そして

 

M「その新たな信念を語らせてもらった礼とこの場の非礼を詫びて今回は退いてやる。だが明日俺とバトルしようぜ」

幸村「!!」

 

Mが幸村達にバトルを申し込んできた! それに幸村は即答で受けてたった。

 

M「アブレラ!」

A・アブレラ「はっ!」

M「お前のポイントルーレットでポイントを決めろ。その場所を戦いの舞台とする」

A・アブレラ「かしこまりました、では」

 

アブレラがルーレットを回し、10秒ほどで戦うポイントが決まった。「ポイント:111」 そこはこのムサシの国の大都市のど真ん中であった!

 

M「そりゃいい場を出したな。大勢の見てる場でバトルする、最高のシチュエーションだぜ! バトル形式は明日教えてやるよ、楽しみに待ってな幸村」

幸村「こっちも絶対に負けないぞ!」

 

その言葉に再びMは不気味に笑った。そして

 

パチン!

 

指を鳴らすと、アイバーンが来た! アイバーンに跨り、そのままアブレラと共に飛び去って行った!

 

奴らが去るとお市達は急ぎ、重傷者の搬送を始めた。もちろん先ほどの男の遺体も。後からわかったことだが、あのA級バトラーは不正行為だけでなく、自分より弱いバトラーから強いカードを力ずくで奪い取っていたようだった。その後幸村達は早雲達にことの説明をし、自分たちの拠点に戻って、明日のMとの戦いに備えて、デッキを再構築し出した。そんな中、幸村は何か引っかかることがあったようだ。

 

幸村「(あいつ、まるで俺のことを知っているみたいだった。それになぜか俺もあいつのことが懐かしく感じた。どうして………

まさか!?) ………いや、まさかな」

 

○翌日 ポイント:111

そこにはすでに野次馬で覆い尽くされていた! 中には怪物や怪人達も。その怪物達の中にはメイドに囲まれたMがいた。それからしばらくして幸村達がやって来た(利家を除く)。

 

幸村「………」

 

幸村は無言だったが彼からとてつもない闘争心が放たれていた。ほとんどのカードバトラーは感じていた。もちろん

 

M「いいねぇ、感じるぜ烈火幸村。お前の闘争心、信念、そして強者と戦えるという欲望がな」

幸村「欲望か。確かにそうかもしれないな。だがな、この戦いは俺だけのためじゃない! 西ムサシの、世界のみんなを守るための戦い! だからこそ俺は、俺たちはここにいる!! 」

幸村の魂の叫びにダン達も心震わされ、覚悟を決めた顔となった!

M「この日を待っていた。アブレラ!! ルーレットを回せ!」

アブレラ「はっ!」

 

バトル形式はこのルーレットによって決まるようだった。

 

ルーレットが決めたルールは………「2vs1」すなわち幸村達は二人、Mは一人だけというものだった! ライフはお互いに8、リザーブのコアは6つ(ソウルコア:2、通常コア:4)、Mは一人のため二回メインステップを行えるというルール。

 

M「ますますおもしれぇ展開じゃねぇか。さぁ幸村、誰と戦う?誰を選ぶか楽しみだぜ」

 

幸村は誰と戦うか迷った。

 

ダン「俺が……」

早雲「待て! 私が行く!」

 

早雲が名乗り出てきた! それにダンは魔ゐからの説得と早雲から以前とは全く違うのを感じこのバトルを譲った。

 

幸村「早雲」

早雲「お前と共に戦わせてくれ、幸村」

幸村「…… あぁ、わかった。一緒にやろう、早雲!!」

早雲「あぁ!」

 

M「女を選ぶとは、これもまたおもしろ…… !?」

 

突然Mの表情が変わった。

 

M「(あの女、まさか!? へっ。これもまた運命か。だったらどこまで行くのか試してやるぜ!)」

 

Mは何か考えていたようだがすぐにデッキを取り出し臨戦態勢に入った

。そして

M「それじゃ、始めようか!」

幸村&早雲「あぁ!」

M&幸村&早雲「ゲートオープン………界放!!!!!!」

 

ついに戦いが始まった! 光が晴れるとバトルフィールドは先ほどの場所だった。今回はこの街そのものがバトルフィールドになるのだった。しかも現実世界のため、さらにはこれだけの騒ぎ、あちこちでカメラが回され、各地でテレビ放送されていた。利家達もこの戦いは見ていた。

 

そんな中、幸村達はそれぞれのバトルフォームを装着し、戦闘準備は万全だった。一方、Mのほうはローブをかぶったままでバトルフォームは見えない状態だった。

 

M「最初は幸村、お前に譲ってやるよ。さぁ早くやろうぜ」

幸村「あぁ、わかった。スタートステップ!」

 

幸村:第1ターン

幸村「メインステップ! 来いイクサトカゲ、ジンライドラゴン!」

 

幸村は初めにいつものメンバーを召喚し、バーストをセットしてターンエンドした。

 

M:第2ターン

M「それじゃこっちも行くぜ、スタートステップ! コアステップ、ドローステップ、メインステップ!」

 

Mは何やら三体のスピリットを召喚した。すると

 

???「くかかかぁぁぁぁ」

 

まるでアリのような姿をした化け物が地中から現れた! こいつらは平成ライダー初の戦闘員としてアギトに登場した「アンノウン」のアンドロード・フォルミカ・ペデスだった!その恐ろしい顔つきに小さな子供は怯えていた。

 

幸村「こんな奴らまで来ていたのか」

 

Mはターンエンドした。

 

早雲:第3ターン

早雲「ネクサス、千間観音堂を配置! そして青海童子を召喚!」

 

早雲も普段と同じ展開でバトルを始めた。

 

早雲「幸村、まずは私から行かしてもらう」

幸村「わかった、頼むぜ!」

早雲「うむ。アタックステップ! 青海童子でアタック!」

青海童子「御意!」

 

最初に仕掛けたのは早雲だった!千間観音堂と青海童子の効果でMのデッキは7枚破棄された。Mはそんな中、平然としていた。それもそのはず。Mのデッキはかなりの枚数であったからだ。Mはそのままライフで受けた。

 

M「まぁまぁの一撃だな」

早雲「やはりこの程度では折れないか、ターンエンド」

 

M:第4ターン

M「メインステップ。戦闘員ネクサス!」

幸村&早雲「戦闘員ネクサス?」

M「宇宙海賊バルバン賊兵ヤートット!」

 

Mは見たことのないネクサスを配置した。すると

 

「ヤトット〜! ヤトット〜! ヤ〜トット〜」

 

どこからか海賊のような格好をした怪人が現れた!

 

M「戦闘員ネクサスとはその名の通り、戦闘員を呼び出すネクサスだ。1ターンに一度、デッキ外にあるカードを3枚を使い、ボイドのコア1個乗せることでLv1、BP1000のスピリットとして最大100体まで召喚できる特殊ネクサスだ」

 

さらには全色持っているので軽減シンボル要員、ブロック要員としても活用できる恐るべしネクサスを出してきたM!おまけに破壊されたコアも勿論リザーブに行く。コアブーストという点でも大いに役に立つ。しかしこのネクサスで召喚されたスピリットは100体になってからでないとライフを減らすことはできない。それも100体で1つのライフしか減らせないというデメリットもある。

 

バローネ「馬神弾」

ダン「俺も初めてだ。あんなネクサスを持っていたとは」

 

ダン達も初めて見るネクサスに興味津々であった。Mのターンはまだ続いた。

 

M「そして続いてはこいつだ。来いコルシザー!!」

コルシザー「OK‼️ やっと出番ですか!」

 

今度はリーゼント頭をしたヤンキー風のサソリのような怪人が現れた!こいつはヤートットと同じバルバンの怪人のようだ。Mはそのままターンエンド。

 

幸村:第5ターン

幸村はイクサトカゲのレベルを2に上げ、

 

幸村「ソウルドラゴンに仕えし武龍よ!今こそその姿を見せよ!筆頭家臣アカツキドラゴンLv.2!」

 

今度は幸村が新スピリットを召喚した!

 

アカツキ「幸村殿。共に参ろうぞ!」

幸村「あぁ! アタックステップ! アカツキドラゴンでアタック!」

 

アカツキドラゴンのアタックにより真・激突が発揮し、これによりMはアントロードでブロックした。斬られた瞬間、頭の上に光の輪が現れ、それと同時に爆発した。さらに、BP5000以下のスピリットとバトルしたことでアカツキの効果によりMのライフを削った!そしてターンエンド。

 

M:第6ターン

MはコルシザーをLv.3に上げヤートットを増やし、さらに穴の開いたボール状のものをフィールドに投げるとそこからロボットが出てきた!新たな戦闘員ネクサス「アーナロイド」を出してきたのだ!

 

アーナロイド「バイイイイ!」

アブレラ「M様!我がアーナロイド、存分にお使い下さい!」

M「あぁ、そうさせてもらう。それから俺はリザドエッジを召喚!」

リザドエッジ「がぁぁぁぁ」

 

ここでMが初めてバトスピ本来のスピリットを召喚してきた。しかもMに微笑みを浮かべながら。

それに環奈は

 

環奈「あの者、スピリットに好かれておるようじゃ」

佐助「環奈?」

M「アタックステップ! かかれ!」

アントロード「かかかかか」

 

ついにMが仕掛けてきた! アントロードの一体がアンノウン特有の手に闇の力の文字を右手の甲に辿る儀式をし終えると、幸村の方に攻撃を仕掛けてきた! 幸村はライフで受けた。

 

幸村「ぐっ!」

早雲「幸村! 大丈夫か!?」

幸村「あぁ。やっぱりこいつらの攻撃は効くな」

M「続けていくぜ。コルシザーやれ!」

コルシザー「いいネクサスだなベイビー。だがそのネクサスにはご退場してもらうぜ」

早雲「何?」

コルシザー「ヤートット!」

ヤートット達「ヤトットー! ヤートット!」

 

ヤートット達はコルシザーの命令されると早雲の配置した千間観音堂を徹底的に破壊した。とどめはコルシザーの銃で木っ端微塵となった。

コルシザーはどうやらアタック時、相手のネクサス一つを破壊する効果を持っているようだ。早雲はライフで受けた。

 

M「ターンエンド。これでまたふりだしだな」

 

早雲:第7ターン

早雲は青海童子と智水明王を召喚し、もう一枚の千間観音堂を配置した。智水明王にソウルコアを置き、明王と童子のスピリットのBPを+4000し、相手の攻撃に備える作戦に出た。さらに

 

早雲「潮は満ちた。今こそ出でよ、大海の王! 聖なる蒼き御名の元に!天地万物・森羅万象、一切合切飲み尽くすがいい! 蒼海明王、降臨!」

蒼海明王「うおおおおお!!」

 

早雲が先にエーススピリットを召喚した!

早雲はすかさず蒼海明王でアタックした。ソウルコアは幸村のことを考え乗せずに。蒼海明王の海仏七連斬が炸裂し、Mのデッキは7枚破棄。

Mはライフで受けた。

 

M「ぐはっ!」

 

さすがのMも蒼海明王の一撃は効いたようだった。

 

M「へっ。今のは効いたぜ」

 

早雲はMの不気味な笑いに警戒しながらターンエンドした。

 

 

M:第8ターン

Mはアーナロイドとヤートットを増やし、ダークディノニクソーを召喚した。

 

M「次はこいつだ。漆黒の闇、黒炎を纏いし王者よ。今こそ限界を超え、進化せよ!そしてその咆哮で地上のものどもを震え上がらせよ!

ダーク・ティラノザウラー・オーバーレックスLv.3 !!」

 

その途端大地が震えだし、地割れが起きた! そこから

 

オーバーレックス「がおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

咆哮と共に一体の巨大恐竜が現れた。その姿はまさに王者にふさわしかった!さらに

M「さらにこいつだ。マッスルギア!!」

ダン「マッスルギア!?」

 

ここでまたも、しかも今度はブレイヴ!

オーバーレックスはリングのようなものを手にはめ込むと、全身金のアーマーのようなものに覆い尽くされ、全身筋骨隆々となったかのような体となった! このマッスルギアは元々アブレラが開発したアリエナイザー用の強化アーマーで、スピリット用に改造されたものだった!これによりBPが+5000され、効果破壊を受け付けなくなった!

 

M「アタックステップ! やれ!!」

オーバーレックス「がぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

Mの宣言と共にオーバーレックスは進撃した!効果により蒼海明王に指定アタック。

オーバーレックスの突撃に蒼海明王は即座に剣で防御の態勢をとった。しかしその剣も特注マッスルギアでパワーアップしたオーバーレックスの牙により砕かれてしまった!そのまま蒼海明王を押し倒し喰らおうとした。

 

幸村「そうはさせるか! フラッシュタイミング! マジック、“ソウルオーラ!」

 

ここで幸村がソウルオーラを使った!

 

早雲「すまぬ幸村」

幸村「気にするな」

 

まさにタッグバトルならではのコンビネーション!BP+3000され、合計BP19000!オーバーレックスを超えた!蒼海明王がオーバーレックスを押し戻した!蒼海明王は反撃としてオーバーレックスに向かっていき拳を浴びせようとすると、

 

M「フラッシュタイミング。バスターランス! 赤マジックには赤マジックだ」

 

ここでMもマジックカードでオーバーレックスのBPを上げてきた。オーバーレックスのBPが21000に上がった!そしてオーバーレックスはマッスルギアの光学迷彩を使用して蒼海明王の拳を回避した。蒼海明王は奴の姿を探していると

 

ガブっ!!

蒼海明王「がっ! ああああ」

 

光学迷彩が解けるとオーバーレックスの牙が蒼海明王の胴体に喰らい付いていた!

 

M「バーニングダッシュ!!」

 

Mの宣言でオーバーレックスの口から黒炎が立ち上げ、蒼海明王を咥えながら壁の方へ走り出し叩きつけた!

 

蒼海明王「むっ…無念」

 

ドゴーーーーーン!!

 

壮絶な爆発が起こった!

 

早雲「蒼海明王」

オーバーレックス「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

強敵を倒し勝利した嬉しさに大咆哮を上げた!その咆哮の衝撃で早雲達はライフを奪われた。

 

M「よくやった、“レイナ”」

幸村「? レイナ?」

 

なんとこのオーバーレックスには名前があったようだ!名前からしてメスのようだった。

 

レイナ「くるるるるる かる〜〜」

 

しかもMに褒められると顔をMに擦り付け甘える姿まであった。先ほどのバトルの時とは大違いの姿だった。

 

M「美人だろ。俺の仲間は」

 

その後もMの攻撃は続いた。今度はアントロードでアタックしてきた。早雲は智水明王でブロックした。智水明王の錫杖に貫かれ、アントロードは倒された。

 

観客A「やったぜ! あいつの化け物をこれで2体倒した」

 

ギラッ!!

 

観客A「ひっ!」

M「俺の同志を侮辱するな」

 

先ほどとはまるで違った雰囲気を上げながらとてつもない殺気を全員感じ黙り込んだ。MだけでなくMのスピリット達も睨んできたからだ。

Mはターンエンドした。

 

幸村:第9ターン

 

佐助「環奈。幸村たち大丈夫なのか?」

環奈「うむ。先ほどのオーバーレックスが出たとはいえ、あれはおそらくまだ様子見、戦況はどちらも五分と五分。未だこの勝負の勝敗は我にも想像つかぬ」

 

環奈ですら、このバトルの流れを読み切ることはできなかった。それほどのバトルだということを表していた。

 

兼続「どちらが先に本格的に敵本陣に攻めるか」

バローネ「ふふっ、これほどの緊張感を漂わすバトルを見られる機会はなかなか無い。どうなるか楽しみだ」

 

バローネはこんな状況なのに幸村たちの勝負を楽しそうに見ていた。それはダンも同じだった。

 

ダン「あぁ、バローネ。どちらもいい勝負をしている。こんな熱いバトルが見られるなんてな」

魔ゐ「ダン」

 

魔ゐもダンの気持ちを察し、納得したような呆れたような顔になった。

そして幸村も

 

幸村「(とんでもない奴だ。早雲の蒼海明王をあんなに簡単に倒すなんて。けどどういうわけか、俺は今、すげぇ………燃えてる!!)」

 

幸村はカードバトラーとしての本能からか目の前にいる強者との戦いに非常に燃えまくっていた。

 

早雲「(幸村。お前も同じ気持ちなのだな)」

幸村「(あぁ早雲。俺はあいつに勝ちたい。今は何も考えずあいつと戦いたい!)」

早雲「(私もだ。あいつともっと戦いたい!)」

幸村「(あぁ!)」

 

早雲も幸村と同じ気持ちのようだった。目線だけでお互いの気持ちを共有し合っていた。それから幸村はムシャトカゲとジンライドラゴン、ハガネヴルムを召喚しアカツキドラゴンからソウルコアを取り除いた。そして

 

幸村「行くぜ早雲!! 今度は俺のキースピリットを出す番だ!!

来い!戦国龍ソウルドラゴンLv.3!!」

ソウルドラゴン「うおおおおおおおおおお!!」

 

ついに幸村がソウルドラゴンを召喚した!!

 

M「来たか。ソウルドラゴン!!」

ソウルドラゴン「待ちくたびれたぞ幸村」

 

ふと見ると今日のソウルドラゴンは幸村たちと同じくらいの等身大の大きさだった。

 

幸村「ソウルドラゴン、お前その姿は?」

ソウルドラゴン「我らは戦うたびに進化する。それで我は自らの大きさを変えられる術を身につけたのだ。それで今日はこの姿での」

幸村「そういうことか。それじゃ思いっきり暴れさせてやるぜ! アタックステップ!! ソウルドラゴン、アタック!! アタック時効果【連刃】!! 勝負だ!ヤートット、コルシザー!!」

 

ハガネヴルムの効果でヤートットとコルシザーを狙ってきた! レイナはBP的に返り討ちに遭う可能性があると感じ、コルシザーのような異世界から来た敵たちは早めに倒そうと踏んだからだろう。

 

M「その誘いのってやるよ。コルシザー! ヤートット! ブロック!」

 

Mの命令で二体はソウルドラゴンに向かった! ヤートットはソウルドラゴンに飛び掛かったが、一撃で倒されてしまった。けれどコルシザーは一筋縄ではいかなかった! 怪人なだけにかなりの強さだった。しかもそのバトルは街中に及んでしまった!

 

コルシザー「うえあ! はっはははは」

ソウルドラゴン「いや!!」

観客達「うわ! マジか!? 逃げろ! そこだ!いけ! がんばれー」

 

二体の斬り合いとぶつかり合いは街中にまで及んでいた。

コルシザーのLv.3のBPは13000。ソウルドラゴンと同じ。このままでは相打ち…かと思われたがMは甘くなかった。すぐ様、手札のダイノリボーンを使用しBP+2000し反撃してきた。

 

コルシザー「くらえ!」

 

バキューン!!

 

ソウルドラゴン「ぬわ!」

 

コルシザーの銃がソウルドラゴンに直撃した! そこからも追い討ちをかけてきて、観客達にまで火花が! ダン達が何とか避難させたため何とかできたが。

 

幸村「あいつ、みんなまで巻き添いに! 許さない! フラッシュタイミング!! ソウルドロー!! さっきのお返しだ!」

 

ここで幸村がソウルドローを使用してBP+4000! これでさらに逆転した! 

 

ソウルドラゴン「ぶおおおお」

コルシザー「あぁぁぁぁぁ!!」

 

バチン!バチン!バチン!

 

ソウルドラゴンの強烈な炎を浴びせられ銃を落とし、体から怪人特有の火花が飛び散った!そしてソウルドラゴンが腰の刀を抜いた!

 

コルシザー「あ!!」

コルシザーが決死の突撃をかまそうとした!

幸村「うおおおおおおお!! 燃えろ俺の魂!! 燃えろ!! ソウルドラゴーーーーン!!」

ソウルドラゴン「魂ーーーーーーー!! 武龍炎皇斬!!」

コルシザー「オウザハーーーーーーーーー!!」

 

ドゴーーーーーーン!!

 

とてつもない火花がコルシザーの体から飛び上がり、そして大爆発した!!

 

あたり一面に砂煙が舞った!

 

幸村「くっうううう! やったぜ! ? ソウルドラゴン?」

 

勝ったのにソウルドラゴンが勝利の雄叫びをあげなかったことに疑問を感じた幸村。 一体?

 

ソウルドラゴン「いつまでそのふざけたフードを被っておるつもりだ?

他の者は騙せても我の目をごまかせると思ったか!」

 

ソウルドラゴンはMの正体を知っているようだったのだ!すると

 

M「へっ。へへへへ…… 。 ギーラギラギラギラギラギラギラ!! ギーラギラギラギラギラギラギラ!!」

何とも言えぬ特徴的な笑い方をしてきたM。

 

幸村「!!!??? そっ…その笑い方は……」

 

早雲「幸村?」

ダン「幸村?」

 

幸村はMの笑い方を聞いて唖然としていた!

 

M「やっぱり幸村は騙せてもお前には誤魔化せられないか。ソウルドラゴン」

 

そう言うと、Mがついに、ついにフードを脱ぎ捨てた!

 

幸村「!!!!!!」

ソウルドラゴン「……………」

 

そこにはまるでこの世のものとは思えない程の美しく蒼く輝く氷のような色をした髪、漆黒の色をし海賊のような服とブーツを着て、容姿はまさに美麗というにふさわしい美青年がそこにいた! その美青年の目は月のように黄色く輝いていた! この青年は一体!?

 

幸村「そんな………嘘だろ………まっ………マサ………ムネ?」

マサムネ「久しぶりだな。幸村。友よ」

 

一同「!!!???」

 

To be contined!!




ついにMの正体発覚です^_^!!
次回はこのバトルの決着を描きます^_^
お楽しみに^_^
追伸:グランウォーズの本戦までの期間は1年にします。1ヶ月は短すぎした。

レイナの鳴き声はジュラシックパークシリーズのティラノサウルスです。

コロナは大変ですが、それでもめげずに頑張っていきます^_^
皆さんよろしくお願いします^_^


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第十七陣:“神眼”の政宗

幸村
俺と早雲は闇の勢力たちのリーダーと思わしき男“M”とついに激突した。とてつもない力で押してきたが、俺たちは折れず立ち向かい、ソウルドラゴンで奴に相当のプレッシャーを与えた。そしてついに奴のフードが剥がされた。その人物は‼️


 

幸村「あっあぁぁぁぁぁ」

幸村はMの素顔を見て立ち尽くし唖然としていた!

佐助「あいつは一体誰なんだ?」

兼続「幸村とソウルドラゴンはあいつのことを知っているようだが?」

そこへ、遅れてクラッキー達もやってきた!

クラッキー「魔ゐ! これは一体?」

魔ゐはクラッキーにことの経緯を説明し、それを理解したクラッキー。

ダン「幸村。ん? ! バローネ?」

バローネはどういうわけか体が震えていた。

ダン「どうしたんだバローネ!?」

バローネ「わっわからぬ! どうしてか奴を見た途端、体が震えてしまって」

バローネは何かに怯えているかのようだった。

 

○利家のアジト

利家「一体どうしたっていうんだ、幸村のやつ? なぁギ⁉️」

ギルファムはなんとバローネと同じように震え、怯えた表情だった。

 

幸村「まさ……むね」

マサムネ「久しぶりだな……幸村」

幸村「本当に…お前なのか?」

マサムネ「あぁ、紛れもない俺だよ」

Mとはどうやらマサムネの頭文字からとった名であったようだ。しかし、幸村はどうやらマサムネのことを知っていたようだった。

早雲「? 幸村あいつは一体?」

早雲がマサムネのことを聞こうとすると突然、幸村とソウルドラゴンの表情が先ほどより険しくなった! 

幸村「早雲。悪いけどもう一度気を引き締めてくれ! ここからは少しでも気を許したら、確実に…負ける!」

早雲「⁉️」

早雲は感じた!幸村のその一言の重さを‼️ ダン達も同じだった。そうして早雲も気を引き締め直した。

マサムネ「これでやっとスッキリした状態でバトルができるぜ。ギラギラギラ。それじゃバトルを続けようか!」

バトルが再開した。連刃の効果で二体破壊したことで、ライフを二つマサムネから取ろうとした。

ソウルドラゴン「いやーーーーー‼️」

マサムネ「ぐはっ‼️ やっぱ効くぜ、お前の剣の一撃は」

マサムネはソウルドラゴンの攻撃を受けて満足そうな表情だった。

ソウルドラゴン「そうか。ならばもう一撃受けて……⁉️」

突然ソウルドラゴンが攻撃を中断し、幸村の下に戻った!

幸村「ソウルドラゴン!?」

アカツキ「ソウルドラゴン殿!? なぜもう一つのライフを奪わなかったのですか⁉️」

その理由とは!?

 

佐助「一体どうなってんだ!?」

佐助の仲間達「もしかしてアイツが何かシステムに細工を?」

レイナ「‼️ ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

すると突然レイナが佐助達に襲いかかってきた‼️ その咆哮からマサムネを疑ったことに怒っていたようだ!おまけにアブレラまで!

アブレラ「マサムネ様の侮辱は許さんぞ‼️」

そう言って手持ちのアリエナイザーの銃を佐助の仲間達に向けると、ダンが立ち塞がった!

ダン「今の発言はすまなかった。みんな、俺も見てたがアイツは不正なんてする奴じゃない」

それを聞いて佐助の仲間達は自分の非を認めた。それでも二人は怒りが治らなかったが、

マサムネ「レイナ、アブレラ。その辺にしとけ。俺は別に気にしちゃいない」

マサムネが許したことでなんとか事態は収まった。けれど何が起こっているのか疑問は残ったままだ。そこへ

お市「システムの支障などでもルール違反を犯してなどありません」

お市がようやく到着した。

ダン「市。それじゃ一体?」

すると

 

ソウルドラゴン「答えはあれのようだ」

ソウルドラゴンが指差す煙が晴れるところを見ると、

コルシザー「うっ うあ あぁぁぁ」

幸村「⁉️ 何!? コルシザー!?」

早雲「馬鹿な⁉️ 確かにソウルドラゴンが倒したはず‼️」

当然の反応だった! あのバトルでマサムネが他のカードを使った様子は無かった! だが現実に今、奴はそこにいた!

 

コルシザー「このまま〜 死んで〜たまるか〜! マサムネ様‼️」

マサムネ「あぁ。許可する‼️」

 

♪バルバン巨大化(ギンガマン第2話版)

コルシザー「ありがたき幸せ! バルバエキス‼️」

コルシザーが何か酒瓶を取り出すとそれを一気飲みし出した!

グビグビグビグビグビグビ!

コルシザー「ぷはぁぁぁぁぁ‼️ 効くぜーーー‼️ うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

 

○ギンガマンナレーション「バルバンの魔人は、バルバエキスを飲むことで巨大化する。だがそれは自らの命を縮める。まさに最後の手段なのだ‼️」

 

佐助「うそーーーーーーー⁉️」

なんとコルシザーがとてつもないデカさに巨大化してしまったのだ‼️

マサムネ「怪人スピリットの共通効果だよ! こいつらは破壊された時、ゲーム中一回だけ破壊を免れ、すべてのBPは2倍になる‼️」

なんという恐るべき効果‼️

幸村「なんてカードだ! ターンエンド!」

 

マサムネ:第10ターン

マサムネはヤートットとアーナロイドを増やし、次はアントロードを召喚した。

佐助「えっ!? 同じスピリットが4体!?」

そう。アントロードはデッキに何枚でも入れることができる「ミニーズ特攻隊」と同じ効果を持っていたのだ!今度は、黒服のタキシードを着た男が二人出てきた。ポケットからはガイアメモリを!

Mメモリ「マスカレイド」

Mメモリを注入するとタキシードの男達は不気味なムカデ模様の仮面を被ったマスカレイドドーパントとなった!しかもこのドーパントもデッキに何枚でも入れられるカードだった。次にバーストをセット。そして巨大化したコルシザーでアタックしてきた!

幸村はアカツキドラゴンでブロックした。

アカツキ「でやーーーーーー‼️」

けれど力の差は歴然で、軽く薙ぎ払われた!

コルシザー「馬鹿め‼️ この俺に勝てると思っているのか‼️」

ドキューーーーン‼️

アカツキ「ぐわーーーー‼️ 幸村殿、ソウルドラゴン殿あとは頼む」

アカツキは倒されて、さらに千間観音堂まで破壊されてしまった。けれど早雲がサイレントウォールを使ってアタックステップを終了させた。

 

早雲:第11ターン

早雲は三枚目の千間観音堂を配置し、コンストラクションを使用。千間観音堂がフィールドに3つ揃った。次にソウルコアを乗せた緑鳥童子と救世明王を召喚し、

早雲「いざ参れ! 乱世の悲劇と苦痛を終わらせるために、その花を咲かせよ! 蓮華王センジュ‼️」

ついにセンジュが登場した。だが

早雲「ターンエンド。センジュ、すまぬが今はこの場を耐え忍ぶ」

マサムネのフィールドには大量のスピリット達が展開している。その中をくぐり抜けてライフを奪うのは容易ではなかった。そのため早雲は慎重に

それにセンジュは理解して早雲の指示に従った。

 

マサムネ:第12ターン

マサムネ「へへへ」

環奈「………」

バローネ「? 環奈、どうしたんだ?」

環奈はさっきからマサムネの視線の先が気になっていたのだ。

環奈「あのマサムネという男、確かに幸村を意識しているのは間違いない。いや執着していると言った方が正しいかもしれぬ。じゃが」

兼続「だが?」

環奈「彼奴は先程から早雲の方を見ておる気が」

ダン「環奈、おまえも感じてたか」

ダンも薄々感じ取っていた。マサムネはバトルが始まってから幸村はもちろん早雲のことも気になっていた。

そう考えているうちにマサムネはヤートットとアーナロイドを増やし、全スピリットをレベルアップすると

マサムネ「おっと! そうだ。幸村」

幸村「?」

マサムネが幸村に話しかけてきた。

マサムネ「言うのを忘れてたがこのバトル、何かを賭けないか?」

早雲「何だと!?」

マサムネ「どうせやるなら何か賭けて戦った方が面白いと思ってな。おまえらとのバトルに興奮してすっかり忘れてた。どうだ?」

マサムネの申し出に幸村は

幸村「いいぜ。その誘い乗ってやる」

幸村は提案に承諾した。

幸村「早雲すまないが……」

早雲「わかっている。お前の好きにしてくれ」

幸村「ありがとう。マサムネ! もし俺たちが勝ったらどうしてお前はいなくなって、今までどうしていたかそれを教えてもらう!」

幸村はマサムネがいなくなった理由が知りたかったのだ。マサムネはそれを迷うことなく承諾した。

マサムネ「それじゃ今度は俺だな。俺が勝ったら……」

マサムネは早雲を指さした。

早雲「?」

マサムネ「その女を貰う」

一同「⁉️」

 

なんとマサムネは早雲を渡せと要求してきた!意外な要求に全員驚愕した!

兼続「貴様何故早雲を!?」

マサムネ「俺はな気に入った奴は仲間にしたくてな。さっきの蒼海明王の一撃は効いたし、それにいい女だと思ってな。ギラギラギラギラギラ」

マサムネは早雲のことが気に入ってしまったようだった。幸村はそんな要求は飲めないと考え拒もうとすると

早雲「よかろう」

幸村「!?」

早雲がマサムネの要求になってきた!

幸村「早雲! なんで!?」

早雲「幸村。簡単なことだ。こちらが勝てばいいんだ」

幸村「!」

早雲の言葉で幸村は気づいた。奴がマサムネだと知った途端、気を引き締めるはずが知らず知らずのうちに勝てるかどうか不安になっていたのだ。けれど早雲のおかげでわかった。自分が完全に逃げ腰になっていたことを。

幸村「わかった早雲。マサムネ! さっきの要求、俺も乗るぜ!」

マサムネ「成立だな」

マサムネはターンエンドした。

 

幸村:第13ターン

ドローステップで幸村の手札に何か来た!

幸村「今度はこっちがもう一度、攻めさせてもらうぜ!」

そう言って、セットしていた双翼乱舞を別のバーストに入れ替えて、ソウルドラゴンからソウルコアを取り除いた。

幸村「燃え上がれ、猛き龍よ!熱き武士の魂で天を切り裂く炎となれ!召喚、剣豪龍サムライ・ドラゴン・天 Lv.3‼️」

ここで幸村が2体目のキースピリットを登場させた!

アマツ「幸村。俺が来たからには安心しな。俺がお前の夢を叶えてやるぜ。この命と剣に賭けてな!」

幸村「あぁ! それからこいつも使ってくれ‼️ 」

今度は空から一本の刀が降ってきた。

アブレラ「⁉️ あの剣はまさか⁉️」

幸村「銀河一刀流秘剣ディーソード・ベガ‼️」

なんと幸村が出したのはデカレンジャーのボス“ドギー・クルーガー”の愛剣ディーソード・ベガであった!そしてアマツに合体させた!

アマツ「良き刀だ。ありがたく使わせてもらおう幸村」

合体したことでBP+4000され、さらに戦闘員以外の系統“怪人”を倒した時、相手のライフを自分のシンボルの数だけ奪うことができるという効果を手に入れた!

幸村「行くぞマサムネ! 剣豪龍サムライ・ドラゴン・天でブレイヴアタック‼️ そして【無限刃】発揮‼️」

【無限刃】とはソウルコアを乗せている間、疲労せずに相手のスピリットにしたいアタックできる超強力な効果であった!ゴッド・ゼクスの【六天連鎖】対策として選んだ新たな仲間だ‼️

 

アマツ「銀河の悪人どもを倒してきた銀河一刀流の男の刀、その切れ味を知るがいい‼️ 一斬! 二斬! 三斬!………」

と次々に怪人達を切り倒していった。ヤートット、マスカレイドドーパント、フォルミカ・ペデス、アーナロイド、ダークディノニクソーの順に。そして次にコルシザーに!

コルシザー「馬鹿が! 今の俺は無敵だ!」

コルシザーの巨大銃弾がアマツに向かって行った。コルシザーのBPは2倍となって26000、アマツはディーソードベガと合体してBP24000。まだ届かないと思ったその時、早雲がフラッシュタイミングにマントラドロー使用し、合計BP27000となった!

アマツのディーソードベガがコルシザーの巨大銃弾を一刀両断した!

コルシザー「⁉️」

アマツ「受けてみよ! 銀河一刀流奥義! 銀河天翔十文字斬り‼️」

アマツの自己流の銀河一刀流の技がコルシザーを十字に斬り裂いた‼️

コルシザー「ぬおおおおお‼️ うわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

ドゴーーーーーーン‼️

コルシザーは斬り伏せられ大爆発した。

幸村「やったぜ! ありがとう早雲」

早雲「先程のお返しだ」

見事なコンビネーションでコルシザーを打ちまかせた!さらにディーソードベガの効果によりアマツのシンボルの数つまり今はダブルシンボル!アマツの剣撃がマサムネに二回ヒットした!そこで絶甲氷盾が発動し、ライフが回復しアタックステップを終了させた。

 

マサムネ:第14ターン

マサムネのフィールドにはリザドエッジとレイナのみとなってしまった。ネクサスの効果で再びヤートットとアーナロイドを増やしたが、マサムネのライフは残り3、幸村達は残り6。おまけに向こうには強力スピリットが三体もいた。レイナとリザド・エッジがいるとはいえ戦況は明らかに不利だった。それなのに

 

マサムネ「いいねいいね、この緊張感。やっぱりバトルスピリッツはこうでなくっちゃな。特に幸村、お前と戦っている時が最高だぜ」

幸村「あぁ。俺もお前とまた戦えるなんて、嬉しい限りだ。こんな状況じゃなかったらもっとな」

マサムネ「ギラギラ、そうか。それじゃ楽しませてくれた礼に、俺もそろそろ出してやろうかな、特別にな」

その言葉を聞いて、幸村達はマサムネが勝負に出てくると感じ取った!

マサムネはまず、ロクケラトプスを二体とディノニクソーを一体を召喚。そしてもう一体のスピリットを召喚したがフィールドに現れなかった。全員不思議がっていると

 

男「はぁはぁはぁ! たっ助けてくれーーー‼️」

見物客を押しのけて、男が一人フィールドに入ってきた。

男「あっ! あんた! 頼む、助けてくれ! もう二度とあんなマネしねぇから!」

男は必死にマサムネに助けを求めていた。しかもその男、傷だらけで。

まるで何かに襲われて、逃げてきたかのように。

マサムネ「お前は我らの掟を破った上、バトルスピリッツの名を汚した。その罪は死を持って償いな」

その言葉を聞いて、ますます怯える男。そのまま公園の森に逃げ込もうとすると

 

ダン「……… ‼️ 待て!」

男「?」

幸村「ダン?」

ダンは気づいた! 森に何かがいたことに!

 

♪Indominus Rex Theme(捕獲チーム捕食シーンVer)

ポタ、ポタ

男性「ん?」

何か葉っぱから垂れてきた。それはまさに血だった!

男が上を向こうとすると

パキッ!

何もないはずなのに木がパキパキと音を鳴らしていた。そこに

???「グルララララララ」

まるでこの世のものとは思えない程の美しくも恐ろしく感じる白い皮膚をした恐竜が木の色と同化して出てきた!

男「あっ。あぁぁぁぁぁ‼️」

叫びながら引き返そうとしたが遅かった。

ガブッ‼️

男「あああああああああああああああああ‼️」

バリバリバリバリ‼️

兼続「なっ⁉️」

ダン「見るな‼️」

ダン達は佐助達が見えないように目を隠した。

環奈「くっ」

観客席でもみんなその残酷な惨状に度肝を抜かれていたり、叫んだり、吐く者までいた。それもそのはず。白い恐竜はまるで見せしめかのように男を喰いちぎりながら残酷に食い荒らしていたからだ。

 

幸村「こっこいつは」

早雲「なんと悍しいことを」

男を喰らった白い恐竜は歯に挟まった肉片を擦りながらマサムネの前まで歩いてきた。

マサムネ「おい!あまり下品なことはするなっていつも言ってるだろ!ったく、しょうがない奴だ。おっと自己紹介しとかないとな。こいつがこのデッキのキースピリット! 殺戮の白き悪魔‼️

“インドミナス・レックス”のアイルだ‼️」

アイル「グアァァァァァァァァ‼️‼️‼️」

 

幸村「インドミナス・レックス」

マサムネはとんでもない怪物まで手懐けていた!インドミナス・レックスは数ある恐竜の中で特に最強といわれる恐竜達のDNAと特殊能力を持った現代生物の遺伝子を組み込まれたティラノサウルスをベースとしたハイブリット恐竜だった!その凶暴性と残虐性はまさに「白い悪魔」と呼ばれるに相応しかった。そのこともあってかレイナ以外のマサムネのスピリット達はインドミナスに怯えていた。

 

○利家のアジト

利家「あんな奴まで! (幸村、だからって負けんじゃねえぞ!俺が倒すまではな!)」

 

○大六天魔王の城

ベリアル「へへへへへ。あのイカれ女を出すとは。こりゃさらに面白くなりそうだ」

大六天魔王「あの恐竜もメスなのか?」

ベリアル「あぁ」

名前からして確かに女のようには感じる。

大六天魔王「しかし、何故あの男を?」

ベリアルの話によれば、あの男は先日の襲撃を見て、仲間になりたいと申し出てきた人間の一人だった。しかし実際は他の奴らとは別で忠誠心は上辺だけで、バトスピにも興味もなく、誇りもなかった。そして仲間になったことを口実に他者から無理やり、時には脅しや暴行してカードを奪い取ってそれを高値で売っていた詐欺師であった。

大六天魔王「なるほどな。ならば仕方ないな。(それにしても……彼奴がこれ程強くなっていたとはな)」

 

ところ戻って

マサムネ「さっきの場をしらけさせる真似は謝罪しておこう。

アイル、確かに俺はアイツを殺せと言ったが、この場でやれとは言ってないぞ。どうせ遊びたくてわざと泳がせていたんだろ。おまけに別の場所でも食い荒らしてただろ。クズ共とはいえ少しやりすぎだ」

アイル「くぅ〜〜〜」

アイルはマサムネに怒られて拗ねる仕草を見せた。さっきのような悪魔とは思えないような子供のようだった。

そんな風に幸村達は思っていると、マサムネはバトルを続けた。

 

マサムネ「それじゃそろそろバトルを再開しようか! アタックステップ! アイル、やれ‼️」

アイル「グアァァァァァァァァ‼️」

咆哮と共にアイルが幸村達に攻撃を仕掛けた!

幸村「(こいつにはどんな効果が?)」

マサムネ「アイルの効果。アタック時、相手のスピリットに指定アタックできる! まずはジンライドラゴン!」

アイルがジンライドラゴンに狙いを定めてきた!

ジンライドラゴンは刀をとりインドミナスに果敢に立ち向かった。しかし

パキン!

ジンライ「なっ!?」

爪をたった一振りでジンライドラゴンの刀を折ってしまった。しかも

ガブッ!

ジンライ「ぐぁぁぁぁぁぁ‼️」

幸村「ジンライドラゴン‼️」

インドミナスはジンライドラゴンに食らいついた!少しずつ牙を押し込めて血が流れた!甚ぶってから殺すつもりなのだろう。しかしすぐさま

 

ぷっ!

 

っと吐き出してしまった。どうやらインドミナスはジンライドラゴンの味が気に入らなかったようだ。

ジンライ「ぐっ!ううう」

インドミナスはジンライドラゴンに見切りをつけて、爪でとどめを指そうとすると、マサムネが睨みつけられて渋々とやめた。

ジンライ「幸村。すまねぇ」

幸村「気にするな、あとは任せろ」

それを聞いて安心し、フィールドを離れた。

幸村「これでどうにか奴の攻撃は防いだか」

マサムネ「まだだ」

幸村「!?」

マサムネ「アイルはバトル時、BPを比べて相手のスピリットだけを破壊した時、回復する! さらに系統/名前に竜または龍と名のついたスピリットを破壊した時、ライフを一つもらう‼️」

幸村・早雲「⁉️」

インドミナスはとんでもない効果を持っていた!敵の血を飲み回復し、さらに敵の命を奪う! まさに白い悪魔だ!

インドミナスは幸村達に強烈な顎から出る噛みつきをお見舞いした!

幸村「ぐはっ!」

早雲「かはっ!」

このインドミナスの一撃もとんでもないものであった!さらに攻撃は続いた!イクサトカゲ、ハガネヴルム、救世明王、青海童子×2と智水明王の小型スピリットを尽く倒した!ハガネヴルムは系統:武龍のためライフを奪われた。次の狙いはセンジュだった!

 

早雲「センジュ、頼む!」

センジュ「任せよ!」

センジュはインドミナスの攻撃を迎え撃った!インドミナスはセンジュに喰らい付こうとしたが背中の義手で防御し押し返した。インドミナスはそれでも怯まず何度もセンジュに畳みかかった!センジュはその勢いを利用し、強烈なパンチをお見舞いした。その一撃にさすがのインドミナスもふらついた。インドミナスのLv.3のBPは15000、センジュは千間観音堂の効果でBP+6000されBP22000、今度はセンジュがインドミナスを押し始めた!

センジュ「我が同胞の仇は撃たせてもらう! 観音千撃掌‼️」

センジュの必殺技がインドミナスに‼️マサムネは手札からバスターファランクスでBP+4000したがまだ足りなかった。だが、

マサムネ「フラッシュタイミング! 闇のソードブレイヴ!黒蟲の妖刀ウスバカゲロウを神速召喚!そしてアイルにダイレクト合体!」

ウスバカゲロウが空から降ってくるのを見逃さなかったインドミナスは透かさず空に跳び咥えた。すると多色ブレイヴを合体させた時のダンのバトルアーマーのようにインドミナスの体が黒っぽい緑に不気味な黒模様をした姿となった! まさに闇のソードブレイヴスピリットにふさわしい恐ろしい姿となった!

しかも合体したことでさらにBP+されBP24000になってしまった!

センジュはそれでも怯まず観音千撃掌を放ったが、闇のソードブレイヴスピリットとなったインドミナスはウスバカゲロウを巧みに操ってセンジュの技を捌いた!そして一瞬の隙をつき、センジュを切り裂いた。

センジュ「かはっ! 早雲…すまぬ」

ドゴーーーーーーン‼️

早雲「センジュ‼️」

アイル「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

ウスバカゲロウの効果により、ライフを一つ奪われる。インドミナスの大咆哮によって。

環奈「マズイでごじゃる! ウスバカゲロウが出たことでライフ貫通が二つになった上、オーバーレックスの【連鎖】も加わってしまった!このままでは!」

環奈の指摘はもっともだった。その上、ウスバカゲロウはバーストを発動させない効果も持ち合わせていた。全くの隙のないコンボだった!

佐助「どうすればいいんだ!? ダン! 一体どうすれば!?」

ダンは無言を続けていた。ダンだけでなくバローネ達も。彼らもこのピンチをどうすればいいのか考えていたのだ。そして幸村達はマサムネの攻撃に備えていると

マサムネ「ターンエンド」

一同「⁉️」

何とこんなにも有利な状況のはずなのにマサムネはターンエンドした。

兼続「! そうか! 緑鳥童子に警戒しているからだ!」

環奈「なるほど」

そうだった。緑鳥童子は相手による破壊時、手札の「明王」を召喚でき、ソウルコアを乗せていれば、軽減をすべて満たしたものとするため、超強力スピリットを出されるのを警戒したためだった。実際に早雲の手札にはすでにニルヴァーナが来ていた。それを見越していたのだった。

マサムネ「ギラギラギラ。やっぱりこの緊張感と僅かな警戒に賭ける興奮、最高だぜ! さぁお前のターンだ幸村! 今の俺のフィールドは今回のデッキ最強の猛者が二体いる! この二体を倒せるかな?それとも今ここで負けを認めるか? さぁどうする!?」

幸村は

幸村「お前らしいなマサムネ」

早雲「幸村?」

幸村「お前はいつも勝ちそうなのにギリギリのところで勝負をつけたくて、わざと相手にターンを譲る。確かに勝ってた割合の方が多かったが、俺の時ではいつも負けてた」

マサムネ「ギラギラギラ。そうだったな。だからかな、今もこの戦い方をするのは。お前へのリベンジを果たしたいがためにな!」

幸村とマサムネはお互いの考えが完全にわかっていたようだった。

幸村「今度もこのバトル俺が勝ってやるぜ!」

マサムネ「やれるもんならやってみな!」

 

幸村:第15ターン

幸村「(‼️ 来た!) 早雲。俺はこのターンで決める」

早雲「! わかった。頼むぞ幸村!」

幸村は早雲に伝えるとまずムシャマル二体を召喚し、

幸村「そして、混沌を鎮めし射手座の神龍よ! 金色の鎧と炎の矢を持って、邪なるものを撃ち抜け‼️ 召喚!アルティメット・サジット・アポロドラゴンLv.5‼️」

 

幸村の頭上より金色の射手座のマークが現れ、そこから金色のアルティメットが降臨した‼️

マサムネ「アルティメット⁉️」

サジット「幸村」

幸村「また力を借りるぜ。さらにアマツのディーソードベガをソウルドラゴンに合体!」

幸村はディーソードベガをアマツからソウルドラゴンに移し替えた。

アルティメット・サジット・アポロドラゴンでアタック‼️」

サジット「出撃‼️」

幸村「Wアルティメットトリガー! Lock On!」

マサムネ「くっ! コスト6:フレイムテンペスト、コスト2:マスカレイド・ドーパント!」

幸村「Wヒット‼️」

サジット「Wアルティメットアロー!」

サジットの矢がヤートットとアーナロイドを貫いた。さらにWヒットしたことでWシンボルとなった。

幸村「さらにスピリット1体に指定アタックする! 勝負だインドミナス・レックス‼️」

幸村はインドミナスを狙ってきた!

マサムネ「受けて立ってやるぜ! アイル‼️」

アイル「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

ハイブリット恐竜とアルティメットの一騎討ちが今始まった‼️

 

インドミナスのウスバカゲロウがサジットに迫ったが透かさずクロスボウで切り払い、今度はサジットがサジットパンチをお見舞いしようとすると、インドミナスは合体したことでさらに強固となった背中でガードした。その激戦は見ていた全員が興奮度Max状態だった‼️

観客達「いけいけーー‼️ サジットがんばれ! 応援し辛かったけど、インドミナスもがんばれ‼️ どっちもがんばれ‼️」

とダンの復活戦の時のように、どちらが勝てばいいなどという偏見など無くなっていた。

そして

インドミナスが咥えていたウスバカゲロウを手に持ち替え、空に飛ぼうとするサジットの尻尾に喰らいついて捉えた! そしてそのままビルに投げ飛ばした!

その隙を見逃さず、インドミナスはビルから落ちてくるサジットに漆黒の刃を貫くこうとした!

幸村「サジットーーー‼️」

ギラッ‼️

幸村の呼び声にサジットが目を覚ました! そしてビルの破片を踏み台にしてインドミナスに突っ込んだ!するとサジットは金色と赤が合わさった弓矢ような姿となった!

サジット「ボルカニック・メテオアローーー‼️」

ドゴーーーーーン‼️

サジットの強烈な必殺技がインドミナスに直撃した‼️

マサムネ「アイル!」

砂煙の舞う中からウスバカゲロウがマサムネのフィールドに突き刺さった。さらに砂煙が晴れると、インドミナスはビルの下で気絶していた。

サジットが勝ったのだ!

サジット「お前は仲間達をいたぶったが殺しはしなかった。せめてもの情けだ。しばらく眠っていろ」

幸村「よっしゃーーーー‼️ やったなサジット!」

サジット「うむ」

ついにあの白い悪魔を倒した!あたりは興奮の叫びで溢れていた!

さらにサジットの効果によりライフを一つ破壊となった。

サジットの矢がマサムネに直撃した。

マサムネ「がはっ! さすがにアルティメットは効くな」

マサムネに攻撃を喰らって、スピリット達は心配な表情をマサムネに見せていた。だがマサムネはそれを楽しんでいるかのように笑っていて、スピリット達も士気を取り戻した。

幸村「待たせたな。行くぞ戦国龍ソウルドラゴンでブレイヴアタック‼️」

ソウルドラゴン「うおおおおおおおお‼️ 」

幸村「アタック時効果! 【連刃】‼️」

ソウルドラゴンの連刃が発揮された!マサムネが選んだのは、リザドエッジとオーバーレックスだった!

幸村「勝負だ! リザドエッジ! オーバーレックス!」

まずはリザドエッジから。リザドエッジは勝負は見えていたにもかかわらず、果敢にもソウルドラゴンに頭突きをかました。けれどやはりBPでは勝てない。それでも諦めずに攻撃を続けた。ソウルドラゴンは峰打ちでリザドエッジを気絶させた。

ソウルドラゴン「力強き攻撃であった。今は眠れ若き戦士よ」

リザドエッジを戦士として認めたソウルドラゴン。そこへ

レイナ「がぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

オーバーレックスがソウルドラゴンに喰らいついてきた!ソウルドラゴンは咄嗟にディーソード・ベガでオーバーレックスの牙をブロックした。二体とも押し返そうと前に進もうとしたがなかなかどうして。双方パワーは互角そのものだった。

ソウルドラゴン「ぐううううううう!」

レイナ「グルルルルルル!」

しかしやはりBPでは僅か1000オーバーレックスが優っていた。次第にオーバーレックスがソウルドラゴンを押し込み、壁に投げ飛ばした!

マサムネ「止めをさせ。マグマブラスター‼️」

オーバーレックスの体が真っ赤に燃え上がり、それが口に集中すると光線のようなマグマを放ち、ソウルドラゴンに直撃した!

マサムネ「やった…ついにソウルドラゴンを倒したぞ!」

レイナ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

幸村「まだだ‼️」

マサムネ&レイナ「?」

 

ぼわん!

 

挿入歌:デカレンジャーOP(Full ver)

マサムネ「!?」

砂煙からソウルドラゴンが飛び出してきた!実は攻撃が当たる瞬間、早雲がマントラドローでBP+3000させトラッシュにいる蒼海明王とセンジュが盾になってくれたからだ!

オーバーレックスは光学迷彩で一時逃げ態勢を立て直そうとしたが

ソウルドラゴン「遅い!」

 

ザキン!

 

ディーソード・ベガがマッスルギアの光学迷彩制御装置を破壊した!

ソウルドラゴン「えや! せいや!」

レイナ「! !!」

ソウルドラゴン「我を燃えさせるこの炎は!………強者と戦えと叫ぶ戦士として誇り!そして我が主君への勝利のための炎‼️

はぁ! この炎を消し去ることなど絶対に叶わぬ‼️

いやーーーーーー‼️」

レイナ「ギガーーーーーー‼️」

ソウルドラゴンの熱く燃える炎の連続斬りが炸裂し、オーバーレックスに膝をつかせた!

マサムネ「レイナーーー‼️」

幸村「これで終わりだマサムネ!」

マサムネ「! フッ。そうらしいな。今回はしてやられたぜ。だが最高だった。やはりお前とのバトルは燃え上がるぜ!」

 

ダン「アイツ、いい奴だな」

ダンはマサムネの潔さからマサムネという人物のことを感じ取ったようだ。周りのみんなも同じだった。

 

オーバーレックスが立ち上がり始めた。ソウルドラゴンは待っていた。

戦士としての礼儀であった。

そして立ち上がると彼女はマサムネの方を向き、お互いに覚悟を決めた。

マサムネ「来い! 幸村! ソウルドラゴン!」

レイナ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

幸村「うおおおおおお‼️燃えろ俺の魂‼️ 吠えろ!ソウルドラゴーーーーン‼️」

ソウルドラゴン「魂ーーーーーーーーーーーーー‼️

銀河一刀流秘儀! 銀河統一……大烈斬(ざーーーーーん)‼️」

ソウルドラゴンの渾身の剣がオーバーレックスを一刀両断し……

 

うわーーーーーーー‼️

 

幸村&ソウルドラゴン「!?」

突然の叫び声にソウルドラゴンは攻撃を止めた。

マサムネ「? 何だ?」

幸村「今の声って佐助? ? なっ!?」

 

アイル「グルルルルルル」

佐助「うっうううう」

幸村「佐助‼️」

何とインドミナスが佐助を掴んでいた!まるで人質かのように!

幸村「何で佐助を!?」

早雲「まさか!? マサムネ! 貴様が…」

マサムネ「アイル‼️ 一体何の真似だ‼️」

早雲「!」

早雲はマサムネが命じたと思っていたが、マサムネはインドミナスがやっていることに激怒していた!そこへダン達が

ダン「幸村!」

幸村「ダン! 一体どうして?」

兼続「すまぬ!油断してしまった!」

どうやら3人のバトルに興奮していた隙に不意をつかれたみたいだ。

インドミナスは佐助を掴みながらマサムネの前に来た。すると攻撃するなと言わんばかりに佐助を見せつけてきた。それを見たソウルドラゴンは

ソウルドラゴン「くっ!」

悔しかったが佐助の命には変えられないとして刀を納めた。

幸村「ソウルドラゴン。くっ!」

幸村も悔しかった。

佐助「幸村……」

マサムネ「アイル! どういうつもりだ!?」

マサムネは激怒していたがインドミナスは無視していた。そこは傷を負ったアブレラが

アブレラ「マサムネ様!申し訳ございません!アイル様はあなたを勝たせるためと申してあのような真似を!私でも止めることができませんでした!」

インドミナスのあの行為は全て忠誠心からのことだった。マサムネはそれを聞き

マサムネ「愚か者‼️」

アイル「‼️」

マサムネ「こんな勝利に何の価値があると思う⁉️ 俺はこんな手を使わずにバトルがしたいだけだった!それをこんな形で勝利するなど俺の戦いで最も恥ずべきものだ! お前の忠誠心は認めてやる。だがこんなことは俺は望まん!お前は俺の誇りに泥をなる気か⁉️」

アイル「⁉️」

それを聞いたインドミナスは動揺しながら佐助を離した。

幸村「マサムネ」

マサムネ「すまねぇな幸村。また場を白けさせちまった。それじゃ続きをしようぜ!」

幸村「あぁ!」

再び構えた二人。佐助もダン達の元へ戻った。二人のバトルが再開しようとするがインドミナスはまだフィールドに残っていた。

マサムネ「どうしたアイル? 早くフィールドから…」

アイル「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

一同「‼️」

ソウルドラゴン「なっ⁉️ ぐぁぁぁぁ‼️」

何とインドミナスがソウルドラゴンに襲いかかってきた‼️

マサムネ「あのバカ!」

インドミナスはもはや後には弾けぬと感じてしまったようだった!

マサムネ「よせアイル! やめるんだ!」

けれどインドミナスは止まらなかった!インドミナスの牙がソウルドラゴンの首を食いちぎろうとした!

幸村「ソウルドラゴン‼️」

すると!

 

♪Our Rex is Bigger Than Yours

ドゴーーーーーーン‼️

アイル「‼️」

レイナ「がぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

アイル「ぐぉぉぉぉぉ‼️」

何とオーバーレックスがインドミナスに突き飛ばした‼️これ以上主人の面目を潰すなと言わんばかりに。ソウルドラゴンはおかげで解放された。そしてインドミナスは立ち上がり出す。

アイル「グッ。ぐぁぁぁ!」

ソウルドラゴンは構えるがオーバーレックスは手を出すなと言わんばかりに尻尾でジェスチャーした。

マサムネ「幸村、手を出すなよ。バカの不祥事は俺たちがつける。レイナ。お灸を据えてやれ」

レイナ「グル。がぁぁぁぁ!」

アイル「ぐぉぉぉぉ!」

そう言って、オーバーレックスとインドミナスの一騎討ちが始まった!

レイナ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ‼️」

アイル「がぁぁぁぁぁぁぁ‼️」

最初に先手を打ったのはオーバーレックス!インドミナスの首に噛み付いた!だがすぐに離され、噛みつかれた!さらにまた噛み付いた!それが何度も続いた!しかしやはり大きさだけでなくパワーではインドミナスが上であった!おまけに爪で身体中切られたりもして次第にオーバーレックスが追い詰められてきた!とうとう倒れ、さらに噛みつかれビルに叩きつけられるなど追い込みをかけられた!

ダン達「‼️」

ダン「みんなここは危険だ! 早く逃げろ!」

ダン達は急いでみんなを避難させた。

幸村「このままじゃ! マサムネ!」

マサムネ「………」

マサムネは黙ったままだった。

幸村「マサムネ、一体どうして?」

そうしていくうちにインドミナスはオーバーレックスにとどめを刺そうとしていた!

レイナ「くろろろろ」

アイル「がぁぁぁぁ」

インドミナスの牙がオーバーレックスに……

 

???「がぁ! がぁ!」

幸村&ダン&マサムネ「!」

突如どこからか鳴き声が聞こえてきた。その方向は観客達の方から

市民達「ん? なっ何だ!? うわ!」

何と!美しい青銀色の模様をした小さな恐竜がこちらに向かってきた!

マサムネ「間に合ったか! ブルー‼️」

そうだった!かつてインドミナスを追い詰め、ある人間と信頼関係を築いたラプトル、ブルーだった!マサムネは呼んでいたのだ!インドミナスを止めるために!

 

ブルー「オウオウオウオウオウ! グガアアア! がぁぁぁぁ‼️」

ブルーはインドミナスの背中に飛び乗り、噛みつき、引っ掻くなどの攻撃を喰らわせ、ダメージを与えた!もがくインドミナスに息を吹き返したオーバーレックスが反撃を開始した‼️ブルーと見事なコンビネーションだった!

レイナ「がぁぁぁぁぁぁ‼️」

ブルー「きゃぁぁぁぁ‼️」

アイル「ぐらぁぁぁぁぁ‼️」

ドゴーーン! 

 

インドミナスは度重なる二体の攻撃で血塗れとなり虫の息だった。それでも立ち上がり、二体を睨みつけた!その時の視線に小さな子供を見つけた。不気味な微笑みをすると一瞬の隙をついてその子供に向かっていった!またも人質にするつもりだったのだ!

二体は止めようとするが、とても間に合わない!そこへ

ダン「いい加減にしろーーーー‼️」

ソウルドラゴン「馬神ダン‼️」

しゅ!

アイル「‼️」

ザクッ‼️

アイル「⁉️⁉️ ギヤァァァァァァァァァァァ‼️‼️」

ダンがソウルドラゴンから受け取った刀でインドミナスの右目を切り伏せた!その強烈な痛みにもがき苦しんだ‼️

ダン「お前はどのくらい自分の主人の顔に泥を塗るつもりだ!」

ダンは怒っていた!そのダンを狂気なまでに睨みつけるインドミナス!ダンを襲おうとすると

マサムネ「そこまでだ‼️」

アイル「‼️」

マサムネの声で止まった。インドミナスはマサムネに抗議しようとすると

ギラッ‼️

アイル「⁉️ 」

マサムネ「そこまでだアイル。これ以上はおいたがすぎるぞ」

アイル「くるるるるる」

あの凶暴なインドミナスをひと睨みで鎮めた。

 

マサムネ「幸村。すまねぇな。ここまで恥を晒しちまって。今回は俺たちの負けだ。賭けはお前らの勝利だ」

マサムネは潔く自分たちの比を認めて謝罪した。それから賭けの約束として理由を話そうとすると

幸村「待てマサムネ。この賭けは今回は無しにさせてくれ」

マサムネ「何?」

早雲「幸村?」

幸村「確かバトルに勝利したら賭けは成立するんだったよな? だったら今回のは正式なバトルで決着はついていない。賭けはなかったことにするのは当然だろ?それにこんな形で聞いても納得はいかない」

幸村はあくまでちゃんとバトルに勝利して聞きたかったのだ。

マサムネ「へへへ。ギーラギラギラギラギラギラギ‼️やっぱりそうでなくちゃな幸村。ちゃんとバトルで決めねぇとな!」

そう言って話はついた。

幸村達はバトルフォームを解除して地上に降りた。すると早雲は尻餅をついた。当然であった。とんでもないほどの激戦だったのだから、終わって気が緩んだのだ。

マサムネも地上に降りると、カードに戻っていないオーバーレックスとブルー、アブレラがマサムネが心配だったのか寄り添ってきた。一方インドミナスは恥をかかせてしまったことを悔やんでいるのか意気消沈だった。そんな自分に近づくマサムネに怯えるが、マサムネは元気つけるかのように撫でた。そうしてインドミナスは少し安心した表情になった。それからダン達も幸村達のことを心配して集まった。そして

マサムネ「幸村。今回は痛み分けってことでこの場は退こう。だがまた戦うことになったら今度こそちゃんとした勝負をしよう」

幸村「あぁ。望むところだマサムネ!」

マサムネ「それと群青早雲。待っていてくれよ。必ずお前を迎えに来るからな」

早雲「!? お前が勝てればの話だがな」

マサムネ「ギラギラギラ。それと……馬神弾殿」

ダン「!?」

兼続「ダン殿?」

マサムネ「あなたともいつか手合わせできる日も楽しみしております。もちろんコアの光主の方々も」

マサムネはどういうわけかダン達コアの光主には敬意を払ったような話し方だった。

マサムネ「ギラギラギラ。それじゃそろそろ。それと感謝するぜ幸村。お前らのおかげで俺はまた……強くなった」

幸村「!」

マサムネはそう言うと、オーバーレックスに跨り去って行った。その際インドミナスは一瞬だがダンのことを睨みつけていた。

 

それから全員休息のためIBSAの施設で体を休めた。

 

翌日……

全員、幸村の部屋に集まってきた。マサムネのことを聞くためだ。

兼続「幸村。話してもらおうか」

早雲「あの男のこと知りうることを教えてもらいたい」

ダン「俺も知りたいんだ。あいつのことを」

幸村「わかった。まず、あいつの名前は、

“蒼氷 政宗(そうひ まさむね)”。またの名を“神眼(しんがん)の政宗”。

俺の………兄弟だ」

一同「⁉️⁉️⁉️」

 

To be continued.




ついに書き終えられました。どうもっていくか悩みましたが、ようやく完成できました^_^

オーバーレックスとインドミナスのバトルは最高です^_^

次の話も頑張って書きます^_^

ではまた^_^


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第十八陣:幸村と政宗

2021年最初の投稿です。
幸村と政宗の過去どうぞお楽しみください^_^


佐助「あいつと兄弟⁉️」

佐助の仲間達「嘘だろ!? だってあいつと幸村って全然似てねぇじゃん! それに名前だって!」

幸村の一言に佐助達は質問の連続攻撃だった。

環奈「落ち着くでおじゃる!」

環奈が佐助達をなんとか鎮めた。

 

幸村「ありがと環奈」

ダン「それじゃ話を進めよう。幸村、お前が兄弟と言った政宗のこと。そのことを詳しく話してくれ」

幸村「あぁ。あいつは…」

 

それは幸村がまだS級になる前、S級バトラー1号の天魔信長こと『信兄』にバトスピのことを学んでいた頃。

 

幸村はいつものように信兄の修行に向かおうとしていた時だった。

 

♪〜 ♪〜 ♪〜

 

幸村(少年)「?」

どこからか綺麗な音色が聞こえてきた。音色が聞こえる場所を見るとそこには木の下で座り、目を瞑りながらハーモニカを吹く少年がいた。彼こそが“蒼氷 政宗”であった。幸村は興味が湧いて彼に近づいた。それに気づいた政宗。

 

政宗(少年)「? 誰だお前?」

幸村「あっ。ごめん邪魔しちゃって。綺麗な音色が聞こえたから」

政宗「! ありがとな」

幸村「君はこの辺りに住んでるの?」

政宗「いや、昨日来たばかりだ」

幸村「昨日?」

政宗「俺はこの近くの孤児院にいるんだ。だがあんまり退屈だったから抜け出してきたんだ」

なかなかに不良っぽい感じが出ていた。だがよく見ると腰にバトスピのデッキケースを掛けていた。幸村はそんな彼に興味津々だった。

幸村「なぁ君もバトスピやるの?」

政宗「えっ? あぁ、やってるぜ。お前もやってるのか?」

幸村「あぁ。ほら」

政宗「お前、バトスピ好きか?」

幸村「あぁ! スッゲー大好きだぜ!」

バトスピが大好きそうな顔を見て政宗も幸村に興味が出始めた。それでバトルを申し込んできて幸村は今、修行中で、それで今から信兄の元へ行くところだと伝えた。それを聞いて政宗も連れて行ってくれと頼んできた。もちろん幸村はOKした。それで二人で信兄の待つ公園に走った。

 

○とある公園

幸村「信兄! ごめん遅れちゃった」

信兄「来たか幸村。? 幸村、その子供は?」

幸村「彼はさっきそこで会った…そうだ! 名前聞いてなかった。名前は…」

政宗「俺は昔のことはよく覚えていないが、名前は覚えてる。俺の名前は政宗、“蒼氷 政宗”だ」

信兄「政宗か。それで俺に何の用だ?」

政宗「頼む。俺を弟子にしてくれ!」

幸村「!?」

幸村は驚いた!何と政宗は信兄に弟子入りを頼んできたのだ!信兄は初のS級バトラーだったので有名ではあった。それが理由なのかと聞くと

政宗「俺は強くなりたいんだ。俺の野望を叶えるために」

信兄「野望だと?」

政宗「あぁ。この腐り切った世界を変えるっていうな!」

信兄&幸村「!?」

政宗「今のこの世は腐りかけている。本来なら素晴らしく美しいはずなのにそれが分からず、知ろうともせず、さらにはそれを良しとする奴らばかりだ!そんな奴らの目を覚まさせてるんだ。そのために立ちはだかる奴らはなぎ払う。そのために俺はあんたに弟子入りしたいんだ」

幸村は政宗のとてつもない野望を聞いて呆然としていた。信兄はそんな政宗の描き出す理想とそれを必ず成し遂げようとする信念を気に入って弟子入りを承諾した。そして二人の厳しい修行が始まった。

 

ダン「それが政宗との出会いか」

幸村「あぁ。あいつはあの頃から凄いやつだったよ。信兄の修行をものともせずこなして、俺よりも飲み込みが早かった。バトスピの知識、戦術、デッキの構築度、どんな相手にも徹底的に油断せず相手をする氷と炎を合わせたのような闘志、どれをとっても完璧だった」

兼続「確かにな。彼奴のバトルを見てもその強さは計り知れないものだと感じた」

幸村「確かにバトスピの腕は俺よりも上だった。ただ…」

環奈「ただ?」

幸村「あいつは悪いくせがあってそれでよく信兄に注意されてたことがあったんだ」

早雲「悪い癖? ! まさか」

幸村「そうだ。戦ってた早雲ならわかると思ってた。あいつは勝てそうなところでターンエンドして、相手が逆転させそうな場面を作ってさらにそれさえも打ち破ってから勝利しようとするんだ。それをしてよく負けていてな。俺だけでなく、信兄や政宗のいた孤児院のみんなからも。実際、何度か勝ったことはあるけどな」

 

クラッキー「何ともインディビデュアルな癖を持っているね」

魔ゐ「そうね。ちょっと誰かさんに似てるわね」

ダンの方を見る魔ゐ。

ダン「?」

ダンはどうして自分を見るのか分からなかった。それを見てクスクス笑う周り。

幸村「それじゃ話の続きを。そんな悪い癖があったが、それを俺は面白いって思ってた。おまけに勝った後、負けた相手にアドバイスしたり、手を差し伸べたりして、周りから慕われてたんだ。けどもう一つ癖の強いところもあったんだ」

環奈「何でおじゃる?」

幸村「女たちにモテまくってハーレムみたいなのを作ってたんだ」

一同「!!!!????」

全員驚愕だった。特にクラッキーが。

クラッキー「ハッ! ハーレム!? そんな小さな頃から!? アンビリーバボーーーーーーーー‼️」

魔ゐ「本当なの?」

幸村「本当だ。あいつは昔から女との相手がすごく上手くてな」

クラッキー「なななななななっなんて羨ましいー…じゃない! 何という女たらしな奴なんだ! レディを言葉巧みに誑かすとは!」

一瞬クラッキーの本音が聞こえたような。

幸村「いや誑かすとは違うな」

クラッキー「えっ?」

幸村「政宗は女のことをそんな風しなかった。知り合った女だけじゃなくて、初めて会った見ず知らずの女まで何か危険が及ぶようなことがあったらすぐに助けていたんだ。おまけに自分以外に異性を持った女にアドバイスまでしてな」

それを聞いたクラッキーは誤解を解いてようやく落ち着いた。

幸村「それに女だけじゃないんだ。自分より小さい子供達にも好かれてたんだ。アイツは子供が大好きで、よくバトスピを教えたり、遊んだりして懐かれていたんだ」

聞けば聞くほど、政宗のことが悪人のようには思えなくなってくる兼続達。

 

幸村「けどアイツにはちょっと怖いと感じたところもあった」

ダン「えっ?」

幸村の話によると、ある日の幸村と政宗が信兄の特訓の帰りの時だった。路地裏でバトスピをしていたのが見えた。ガラの悪そうな少年達が複数と弱々しい少年だった。見ると柄の悪い少年達が優勢だった。だが政宗は

政宗「あいつ、不正行為してやがる」

幸村「えっ?」

幸村は政宗にドローするところ見ろと言われて見ると、何と服の袖からカードをバレないようにデッキの上に乗せ、それをドローしていたのだ!しかも弱々しい少年の後ろにいた仲間が鏡を使ってカードをカンニングしていた!許しがたい行為だった! それをして勝つと今度は負けたからと言って強そうなカードを奪い取った!

悪少年(リーダー格)「お前みたいな弱い奴には不似合いだ。こいつは貰っとくぜ」

少年「そんな!返して!」

だが返してもらえるはずもなく仲間達が殴り始めた!

幸村はもちろん止めに入ろうとしたが、政宗が止めて自分が行った。

 

トン、トン

悪少年(リーダー格)「ん? だれ…グボッ‼️ グボッ‼️ グボッ‼️」

幸村「⁉️」

いきなり政宗はリーダー格の顔面に3発お見舞いした! それを見た仲間達は一斉にかかったが、政宗はいとも簡単に返り討ちにした。だが、

仲間が少年を人質にしたため、政宗は攻撃をやめた。それをチャンスに仕返ししようとしたが、

幸村「やめろ!」

幸村が加勢に来てくれた!幸村が加わって形勢逆転して奴らを倒した。

幸村「やったな」

政宗「ありがとな幸村」

そう言って政宗と幸村は少年にカードを渡した。

少年は笑顔で家に帰って行った。

リーダー格の少年は仲間達を置いて逃げようとしたが政宗は

ドガっ!

悪少年(リーダー格)「いっ! ぐわぁぁぁぁぁ‼️」

幸村「‼️」

何と政宗は這って逃げようとするリーダー格の足を踏みつけた!

政宗「てめぇ。よくも神聖なバトルスピリッツで不正行為しやがったな」

悪少年(リーダー格)「えっ!? たかがそれだけじゃ…ぐっ! がぁぁぁぁ‼️」

政宗は今の言葉で怒りのあまり持ち上げて壁に投げ飛ばした!さらに起き上がらせて

政宗「いいか!弱い奴らだけを狙って無理やりカードを奪ったこと。それは許せねぇ。だが俺が一番気に入らねぇのがせっかく正々堂々と戦ってる奴らの心を踏みにじり、バトスピそのものを汚したこと!それが一番腹が立ってるんだよ‼️」

政宗の目がギラついてリーダー格は怯えまくっていた!それもそのはず。どういうわけか政宗の目が人の目ではなく、龍のような恐ろしい目をしていたからだ。それでもリーダー格は自分は悪くないと悪態をついた。それを見兼ねた政宗は確実に判らせようとしたのか、地面に落ちてた尖った鉄パイプを持ちそれを突き付けた。

悪少年(リーダー格)「おい。何する気だ? って待てよ。洒落になってないって! 待って! 待ってくれ! わかった! わかった! もう二度とこんなことしないから! 頼む!」

けれど政宗は怒りで我を忘れて、

 

ビュ!

ガチっ!

政宗「!?」

幸村が止めに入った!

幸村「政宗よせ! やりすぎだ! お前の気持ちはわかるがこんなのは間違ってる!こんなやり方したらお前もこいつと同じになってしまうぞ!」

政宗「!」

幸村の言葉に反応して政宗は怒りを抑えリーダー格を離した。幸村は二度としないことを約束させ、リーダー格は怯えながらそれを誓い、仲間を連れて逃げた。

政宗「幸村、すまねぇ」

幸村「気にするなよ。俺だってあいつのことは許せなかった。けどやりすぎだ」

政宗「あぁ」

 

 

兼続「そんなことが」

幸村「あぁ。政宗はバトスピのことが大好きだった。そのバトスピを汚すような奴を見かけたら、怒りで我を忘れて相手に大怪我をさしてしまうことも多かった。だがそれのおかげでその辺りの悪党たちは政宗の噂を聞いて少なくなってバトスピをしやすくなった。おまけにたとえ悪人であっても気に入った奴はすぐに自分の仲間にして今までいがみ合ってた連中との仲までよくしてたりもしてたんだ。そんな政宗の強さと優しさに触れてアイツについていく連中が増えていったんだ」

ダン「なるほど。やり方はともかく、アイツはバトスピを愛し、みんなのことを守ろうとしていたんだな」

幸村「あぁ」

ダンは政宗のことを称賛して、幸村も嬉しく感じた。もちろん兼続達もダンと同じ思いだった。

バローネ「それにしてもあの政宗という男。己の手を汚してでも他者を守り抜こうとする決意、悪人やかつての敵でも己の仲間にしようとする器の大きさ、そして自らの野望を叶えようとする強さと信念。アイツからは王の素質があるのかもしれん」

バローネの評価に幸村も納得した。なぜなら信兄も同じことを言っていたからだった。

 

それからしばらくしてついに信兄から修行の全てを教わった。その証として

幸村「信兄、これって!?」

信兄「戦国龍ソウルドラゴン。これは今からお前のカードだ。お前なら使いこなせる筈だ」

幸村「! ありがとう信兄!」

幸村は涙を流して喜んだ。

信兄「そして政宗。お前にはこれを」

政宗「こいつは?」

信兄「私がIBSAに頼んでお前用のために生み出したカードだ。お前にふさわしいはずだ」

幸村「すげー!」

政宗「感謝します、師匠!」

信兄のサプライズに二人は興奮気味だった!そして信兄が立ち去ろうとすると

政宗「お待ちを師匠! 一つ頼みたいことがあるんです。立ち合いをお願いしたいんです」

信兄「立ち合い?」

政宗はカバンの中から盃と日本酒を出した。盃の一つを幸村に渡した。

政宗「幸村。俺と……兄弟の契りを交わしてほしい」

幸村「⁉️⁉️」

幸村は驚愕した!なんと政宗は幸村と兄弟になろうとしていたのだ!これまで共に修行し共に卒業した相手。そして共に戦い、笑い合ううちに戦友であり家族でもあると思うようになった。政宗はそんな幸村と兄弟になりたかったのだ。それを聞いて幸村は

幸村「もちろんだ! お前と兄弟になれるなんて嬉しい限りだぜ‼️」

政宗はそれを聞いて涙を流し喜んだ。そんな二人を見て信兄も喜んで立ち会いを承諾した。二人の盃に酒が入り、二人は乾杯し飲み干した。

今ここで若き2人の戦士が兄弟となった瞬間だった‼️‼️

 

 

幸村「それが俺と政宗が兄弟となった経緯だ」

ダン「なるほど。聞けば聞くほど政宗は本当にいい奴だな。バトスピのことが大好きだということがよくわかる」

ダン達だけでなく早雲達も同じ捉え方だった。

佐助「それにしてもそんな強い仲間がいるんだったらどうして教えてくれなかったんだ、幸村?」

幸村「………………」

と佐助の質問に幸村の表情が暗くなってしまった。

早雲「? 幸村?」

幸村「それはな……アイツが死んだって聞かされたからだ」

一同「⁉️⁉️⁉️」

兼続「死んだだと!? どういうことだ⁉️」

 

幸村の話によると幸村達は、ある約束をしていた。修行を終えたら信兄に自分たちの晴れ舞台を見てもらうという。次の日に幸村達は信兄が来るのを待って大会に出場したが、信兄は現れなかった。それから何度も何度も大会に出場し信兄が来るのを待っていた。けれど現れなかった。それからしばらくしてS級昇級大会に出ることにした。そこで

政宗「なぁ幸村。どうせならそれぞれ別の地域で大会に出場しないか?」

幸村「えっ?」

政宗「師匠ももしかしたら別の場所でバトスピを極めようとしてるかもしれないじゃないか。だったら師匠の目が届きやすいようにすれば師匠も気付くかもしれないしさ…それに」

幸村「それに?」

政宗「同じ大会に出たらどちらかしかS級にはなれねぇ。同じタイミングで同じ日にS級となってその強者同士が戦う。どうだ?面白いと思わないか?」

幸村「そうか! そうだな! そうしよう!」

政宗「ギーラギラギラギラギラギラ! それじゃ決まりだな! お互いS級になったらバトスピ楽しもうぜ兄弟」

幸村「あぁ。約束だ……兄弟」

2人は拳を合わせ約束した。

 

次の日、S級昇級大会に出場し見事優勝した幸村。それを政宗に報告すると政宗も見事に優勝したそうだった。

政宗「まぁわかっていたがな笑笑」

幸村「俺も同じだ。それでそっちに信兄は?」

政宗「いや来なかった」

幸村「そうか」

悲しい顔になった幸村。けれど政宗が

政宗「そんなくらい声すんなよ。きっと師匠も何らかの理由があるに違いないって。それより約束を」

それを聞いて幸村の顔に闘志が蘇ってきた。

幸村「そうだ! そうだったな! S級になったお前とのバトル、楽しみにしてるぜ!」

政宗「俺もだよ兄弟。それとな幸村……」

幸村「?」

政宗「いや何でもない。バトル楽しみにしてるぜ」

幸村「あぁ!」

何か言いたそうな感じだったが今はバトルのことで頭がいっぱいだった。すぐ様、政宗と待ち合わせの場所に向かった。その途中、街のテレビニュースに目を取られた。

 

ニュースキャスター「臨時ニュースです。本日15時ごろ大手町線にて原因不明の爆発が起き、これにより列車一台が脱線する大事故が起きました。奇跡的に死者は出ませんでしたが、行方不明者が1人おりました。現場には手帳がありました。名前は“蒼氷 政宗”くん」

幸村「‼️⁉️」

ニュースキャスター「なお現場にはそれ以外にも大量の血が飛び立っていたことと爆発に一番近い場所からして生存は厳しいいう状況ということです。警察は…」

幸村「嘘だろ? 政宗。マサ……ムネ。 うっ、うわぁぁぁぁぁぁ‼️」

 

 

魔ゐ「そんな」

兼続「なるほど。お前があれほど動揺したのはそういうことか」

幸村「俺も再会した時には動揺を隠せなかった。警察にも何度も行って政宗のことを何度も聞いたが結局見つからなかった。それからしばらくして政宗のいた孤児院でみんなが政宗の葬式をあげた。みんなすごく悲しんでた。だがその中にも信兄はいなかった」

お市「おそらく悲しさのあまり、さらに今まで連絡もせず姿を消してしまって合わせる顔がなかったのかもしれません」

幸村「俺もそう思いたい。俺は超えるべき相手、ライバルであり兄弟だった男まで失ってしまった。それからは悲しさのあまり、バトスピから遠ざかってしまったたんだ」

早雲「幸村」

幸村の悲しさにすごく心を痛くする早雲。

環奈「それから妾達と出会ったのか」

そうだった。そこからは環奈と出会い、失いかけていたバトルスピリッツの戦士としての疼きとまるで政宗から背中を押してくれたように感じバトルスピリッツに戻ることができたのだった。

 

ダン「それにしてもアイツが大六天魔王と組んでいたとはな」

幸村「俺もそれには驚いたが、何よりあの闇の勢力達のリーダーだったことが一番だ」

クラッキー「確かにな。あれだけの怪物達を従えさせることができるなんて想像絶するね」

魔ゐ「えぇ。彼のスピリット達は彼のことを凄く慕っていたようにも思えたわ。あのエージェント・アブレラやオーバーレックスいえレイナの反応を見ればよくわかるわ」

佐助「! そういえば幸村。アイツのデッキは闇の勢力のカードが多かったけど、そのほかでは地竜のスピリットが多かった気がするけど、アイツのメインは地竜なのか?」

幸村「いやアイツには型はなかった。だが昔から恐竜やドラゴンとかが好きだったからな。おまけに効果だけじゃなくて気に入ったカードを重視して使っていたな」

兼続「なるほど。あれだけの多彩なスピリット達を操れるわけはそういうことか」

幸村「それからヒーローよりも怪物とか怪獣といった敵キャラを特に好んでた。もちろんヒーローも好きだった。その中でも最初平成仮面ライダー“クウガ”と“電王”が一番だったな」

佐助「すげーマニアックだな。確かに電王は俺も好きだったな。あとアバレンジャー も。ていうかこの間の戦いで電王は本物を見れたけど笑笑」

佐助の仲間達「俺はデカレンジャー! 俺はカブト! 俺、ドライブ!」

兼続「私はハリケンジャーが好きだったな」

魔ゐ「男ってホントそういうのが好きなのね。ねぇ早雲。ん?」

早雲は顔を少し赤くしていた。もしかして

早雲「私もそう言うのをよく見ていた。コスモス。ウルトラマンコスモスが特に好きだった」

幸村「! 意外だな。早雲も見ていたとは」

早雲「その頃から私は父達にはそういうのは見るなとは言われたことがなかった。むしろ勧めて見させてくれたから。次第に好きになっていったんだ」

お市「素晴らしいと思います。ちなみに私はクウガです。人々の笑顔を守ろうとするあの姿。まさにヒーローだと感じられましたから」

環奈「うむ。ヒーローに憧れるのは男女問わぬからの」

ダン「それにしても仮面ライダー、ウルトラマン、スーパー戦隊まで俺たちの世界と同じだったなんて驚いた」

幸村「ダン達の世界にもいたのか?」

ダン「あぁ。それもみんなが言ったヒーローたちと同じ名前で」

それには幸村達は驚いた。別世界でも同じヒーロー達がいたことには。

そうこう話していくと

 

環奈「それにしても彼奴の最後の言葉が気になる」

環奈は政宗の「お前らのおかげで俺はまた……強くなった」という言葉に。

幸村「それには理由がある。アイツは勝つ時はその次でも強くなる。けど、それ以上に負けると勝った時よりさらに強くなっていくんだ。

目で見た相手の強さ、デッキ、特徴などを分析して、次にどうやったら勝てるか先の先まで読み尽くし、そして次の日にはその相手に見事に完勝したんだ。まるで神のように二度と同じ手は通用しないかのように。だからアイツはこう呼ばれるようになった。

 

 

 

“ 神眼の政宗”

 

 

と」

 

ダン「それがアイツの強さか」

幸村「あぁ。あいつの怖いところはそこなんだ。勝っても負けてもあいつは強くなる」

 

ダン「それで幸村。お前はどうする?」

幸村「?」

ダン「お前は政宗をどうしたいんだ? 敵としてただ戦うのか?それとも昔の友だからと戦わないのか? それを聞かせてくれ」

ダンが幸村の真意を聞いてきた。

幸村「……… 戦うさ。ここで背を向けるなんてそれこそせっかく出てきたアイツの顔に泥を塗るようなもんだ! それにあんな終わり方じゃ俺も納得できない! そして勝ってアイツに何があったのか、何が目的なのか聞いてみせる! アイツは俺の兄弟だから‼️ 」

それを聞いてみんなの顔も笑顔になった。早雲はそんな幸村の姿を見て、顔が赤くなっていた。魔ゐはそんな早雲を見てクスッと笑った。

 

ダン「それを聞きたかった! 俺も手を貸すぜ幸村!」

2人はそうして腕を組み合った!それに釣られて兼続達も同じように組み合った!まさに戦士の誓い‼️

 

一方その頃

 

○大六天魔王の城

政宗「………」

自分の部屋でデッキを組み替えている政宗。それも笑顔で。

ベリアル「随分とご機嫌だな、大将」

政宗「ベリアルか。まぁな。古い顔に会えたもんだからな、それに別でいいことがあったからな」

ベリアル「そうか。へへへ。まぁお前が嬉しいんならそれで構わないぜ。俺たちはお前について行くって決めたからな」

政宗「感謝してるぜベリアル。友よ」

ベリアル「へっ」

友と呼ばれて照れ顔になるベリアル。

大六天魔王「お前でもそんな顔をするのだな」

そこへ大六天魔王が来た。

ベリアル「ゼクか。へっ、変なところ見せちまったぜ」

大六天魔王「政宗。貴様のバトル見させてもらった。なかなかだが、無駄が多すぎる」

そう言って大六天魔王が政宗のデッキの改造に手を貸してきた。

政宗「ありがとよ」

政宗はそれを咎めず喜んでそれを受け入れた。

政宗「ところでベリアル。奴は見たかったのか?」

ベリアル「いや今のところは見つかってない。相当厳重に隠しているみたいだからな」

政宗「そうか」

大六天魔王「奴?」

政宗「俺個人が仲間にしたい奴がいるだがな、未だに見つかっていないんだ。名前はまだ言えないが楽しみにしてな、ギラギラギラ」

大六天魔王は少し不思議がっていたがすぐに気にしなくなった。

 

政宗「(待っていてくれよ幸村。必ずお前と戦う時が来るからな。そして早雲、(ベロリ) お前は必ず俺の女にしてやるからな、ギラギラギラ)」

と何かを企んでいる政宗のズボンで動くもの。これは

 

パシン!

 

 

To be continued




やっと書けました^_^

次回もお楽しみください^_^


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第十九陣:明王&ダブルブレイヴ&ダブルノヴァ総進撃!!

政宗のバトルから数日後

 

幸村達はバトルに明け暮れていた。

 

幸村「うおおおおおお!! 燃えろ俺の魂!! 吠えろ! サムライドラゴン・天!!」

アマツ「無限斬!!」

 

兼続「トドメだ! フォンニード! クロハガネ!」

フォンニード「蜂王八連突き!!」

クロハガネ「黒鋼大手裏剣!!」

 

バローネ「勇猛なる友よ! 舞い踊れ! ブレイブアタック!!」

ストライク「アルナテック・ソード・インパルス!!」

 

アマツの連続斬り、フォンニードの乱れ突き、クロハガネの巨大手裏剣、月光龍の剣撃が相手チーム全てのライフを打ち砕いた!

 

佐助「やったな幸村!」

佐助の仲間達「これで30連勝目だな!」

環奈「デッキに問題は無さそうでおじゃるな」

幸村「あぁ。これも全部環奈のおかげだ」

バローネ「そなたの類い稀ないカードの知識見事なものだ」

兼続「うむ。感謝する」

 

3人に褒められて赤くなる環奈。それでも幸村はまだまだ足りないと感じていた。政宗との戦いの為にいつも以上に闘志が燃えていたからだ。そんな幸村を見て、焦りは禁物だと環奈から釘を打たれ鎮まり、休憩しようとすると

 

観客A「なぁ聞いたか? 隣町の方で馬神弾のチームがいるって」

観客B「あぁ聞いた聞いた。何人ものバトラーが挑戦してきてるみたいだけど、どれも完勝してるって」

 

それを聞いて幸村は隣町のドームに走り向かった!バローネ達もすぐ様幸村の跡を追った。実のところバローネ達もダンのバトルを見たかったというのがあるようだった。

 

○西ムサシ第5ドーム

一方のダン達も観客達が言ってたようにバトルを繰り広げていた。そしてまたダンの完勝だった。

 

魔ゐ「やったわねダン」

早雲「流石だな。こうもあっさりと勝ってしまうとは」

ダン「そうでもない。あいつはすごく強かったよ」

 

それからダンは負けて悔しがるバトラーの方に歩き

 

ダン「ありがとうございました、いいバトルでした」

 

とさっきまで悔しがってた少年バトラーは不思議に笑顔になってダンと握手した。また戦いたいと誓いながら。ダンはどんな相手にも全力で戦い、そして友になっていく。そんなダンを慕う者達がどんどん増えていた。

 

早雲「ダンは本当に不思議な男だ。自然と彼の周りには人が集まる」

 

魔ゐも早雲と同じ考えだった。そんなダンを見て安心するような表情で。そんな中、ダンは次の対戦相手を探し始めていた。そこへ

 

???「あんたが馬神弾だな?」

 

ダン達の前に3人の男達が部下を連れてやってきた。

 

早雲「お前達は!?」

 

早雲は知っていた。ムサシのカードバトラーなら彼らの名を知らぬ者はいなかった。

まず1人目は安房国から来た青属性カードバトラー三兄弟の長男“潮 義弘”、荒々しい攻撃をすることで評判だった。2人目は加賀最強と謳われる“本岩寺 雷盛”。そして3人目がリーダー格の「美濃のマムシ」の異名をとる“長良 道三”。3人ともムサシの間でも有名な強豪カードバトラーだった。その強豪達が手を組んだというのだから驚きだった。

 

長良「あんたのことは俺らの方でももっぱらの噂だったんだぜ。ガチで強えってこともな、キシシ」

本岩寺「そしてこの世界の為に戦うことを聞いて我々は決心したのだ!我らもこの世界を守ると!これぞ神が我らに与えられし使命!」

潮「だから俺たちは長良に誘われて同盟を結ぶことにしたんだ。それからというもの連戦連勝、だがそれじゃ足りなかった」

長良「そこであの夜の戦いで奮闘し、さらに大六天魔王に喧嘩を売ったあんたらと戦って強くなろうと考えたわけよ」

 

それを聞いてダンは即答で彼らの挑戦を受けてたった。もちろん魔ゐ達も同意した。今回はそれぞれで一対一のバトル形式にした。

 

本岩寺「では私は貴方とお願い申す」

魔ゐ「いいわ、望むところよ」

 

本岩寺は魔ゐを対戦相手に選んだ。

 

潮「浜の鬼姫。お前さんとは一度手合わせしたかったんだ」

早雲「同じ青の使い手。負けられぬな!」

 

青属性それもデッキ破壊同士の戦い。この勝負は見逃せない!

そして長良はダンと戦うこととなった。

 

長良「シャシャシャ。それじゃ馬神ダンさんよ。あんたの実力どれ程のもんか確かめさせてもらうぜ」

ダン「俺も敬意を払い、全力でいかせてもらう!」

 

ダンはすでにワクワクしていた。そこは幸村たちも到着して

 

6人「ゲートオープン! 界放!!」

 

宣言と共にバトルフィールドに移動した。今回はダン達の世界と同じフィールドであった。変わったところといえば、全員同じフィールドにいるということだった。これは過去にない事例であった。

 

潮「これが俺のバトルアーマーか。イカしてるぜ!」

本岩寺「まさに神が我らに与えられし鎧!」

 

潮は青と白がメインの水兵服、本岩寺は紫と白が入った弁慶のような僧兵服風のアーマーであった。自分達のアーマーに満足そうであった。

一方早雲の方は前回と同じアーマー、魔ゐはかつて未来で“ヴィオレ魔ゐ”として活躍していた頃のアーマーにグラン・ロロで活躍していた頃のよう翼と尻尾を大人の悪魔的な風にしたアーマーを見に纏っていた。

 

幸村「あれが魔ゐのバトルアーマーか」

佐助「超美人だぜ魔ゐ様!」

 

魔ゐのバトルアーマーに佐助と佐助の取り巻き達はすでにメロメロ状態だった。すると幸村はあることに気づいた。ダンと長良がいなかったのだ。環奈の推測では別のフィールドにいるのではないかとのこと。その可能性は十分であろう。

 

幸村「そういえば魔ゐのバトルするところは初めてだな」

兼続「確かに。ダンが愛した女の力がどれ程のものか」

バローネ「フフッ。彼女は強いぞ。お前達が思う以上に」

 

そんなこんなでバトルが始まった!

 

本岩寺&潮:第1ターン

本岩寺はシキツルを召喚し、効果で一枚ドローしてターンエンド。

潮は光の闘士ランダルを召喚。バーストをセットしてターンエンド。

 

早雲&魔ゐ:第2ターン

早雲はバーストをセットし、千間観音堂を配置。スピリットを召喚せずターンエンド。

魔ゐはクリスタルニードルとメタルボーンドラゴンを召喚してターンエンド。

 

幸村「? 魔ゐのスピリット、見たことないな」

バローネ「あれは…」

環奈「“死竜”と呼ばれる系統のスピリットじゃな。“妖蛇”と相性が良いカードが多かったはず」

バローネ「!?」

 

なんと環奈はバローネが言おうとする前に答えてバローネは驚いた。それもそのはず。“死竜”はまだこの時代では出てこなかったはずだからだ。バローネはなぜ知っているのか聞くと、環奈自身も分からなかった。頭の中にいきなり情報が入ってきたみたいだった。環奈は普段からバトスピに関しては想像できないほどの知識を話すが今回のは特に凄かった。佐助達は環奈ならこれぐらい調べるのは簡単だろうと言って収まったがバローネは気になる一方だった。

 

バローネ「(彼女は一体何者なのだ? いくら知識があったとしても未来のカードまで知っているなんて)」

 

それから数ターンが経過した。

 

本岩寺のフィールドにはLv1の闇修験クラマと骨孩児、式鬼神ガランが一体ずつ、Lv.1のスカルデビルが2体ずつ。ネクサスとバーストはなし。

ライフ:2

 

対する魔ゐのフィールドにはLv.1のソードールが2体、Lv.1のデスクロードラゴン、Lv.2のデモ・ボーンと死龍大帝バスカールが1体ずつ。魔星輝く古戦場をLv.1で配置。バーストをなし。

ライフ:4

 

潮にはLv.1の光の戦士ガイウスと光の闘士ランダルが1体ずつ、Lv.2の十剣聖ブルード・サイノスが1体、Lv1のヤナクラゲーが2体。永遠なる水道橋とサファイアの街道をそれぞれLv2で1枚ずつ配置。バーストはなし。

ライフ:4

早雲の方はLv.2の青海童子が2体、Lv.1の智水明王と赤剣明王が1体ずつ、Lv.2の蒼海明王が1体。Lv.2の千間観音堂が1枚配置。バーストセット中。

ライフ:4

 

本岩寺:第13ターン

本岩寺「ドローステップ。おぉぉ! これぞ神が我に与えられしカード! 現れよ、我が守護神!滅神星龍ダークヴルム・ノヴァLv.3!!」

ダークヴルム(本)「がぁぁぁぁ!!」

 

ここで本岩寺がキースピリットを出してきた!

 

本岩寺「アタックステップ、行きますぞ!滅神星龍ダークヴルム・ノヴァでアタック!!」

ダークヴルム・ノヴァ「がぁぁぁぁ!!」

 

本岩寺のダークヴルム・ノヴァが勝負に出た!魔ゐはまずネクサスの効果で1枚ドローしライフで受けようとしたが、本岩寺に隙はなかった!

 

本岩寺「フラッシュタイミング! アグレッシブレイジ! ネバーギブアップ!」

 

本岩寺は魔ゐの死竜スピリットを警戒したのか、ここで一気に全滅させ、そのままライフを全て削る作戦に出た。ダークヴルム・ノヴァの連続回復攻撃に次々と倒されていく魔ゐのスピリット達!そして最後のソウルホースまでやられてしまった! 魔ゐ絶対絶命のピンチ!!

 

 

一方早雲達は

 

潮:第17ターン

こちらでも潮は勝負に出ようとしていた。

 

潮「来い! 巨人大帝アレクサンダー!!」

アレクサンダー「うおおおおおお!!」

早雲「アレクサンダーか」

潮「行くぜ! アレクサンダー暴れまくれ!!」

アレクサンダー「突撃!!」

 

アレクサンダーが槍を振り回しながら早雲に向かっていった!そしてその風圧で早雲の青海童子を壁に吹き飛ばしてしまった!アレクサンダーは効果でコスト4以下のスピリットを破壊し、破壊したスピリットのコスト分だけ相手のデッキを破棄する!さらにランダル達の【強化】で5枚破棄された!さらに【強襲】により永遠なる水道橋を疲労させて回復。早雲はライフで受けた。アレクサンダーが再び進撃!効果で2体目の青海童子を破壊し、5枚破棄&回復。これもライフ。3度目のアタックは智水明王を破壊し6枚破棄。今度は蒼海明王でブロックした!蒼海明王の6本の剣と巨人大帝の槍が火花を放ちながら激しい戦いを繰り広げた!両者BPは同じBP10000だが千間観音堂の効果で蒼海明王はBP12000になっている。しかし潮は手札から“ネクサスアタック”を使用しBP14000にアップさせた。BPアップしたアレクサンダーの槍が蒼海明王を貫いた!これにより2枚のネクサスの効果で2コアブーストした。

 

潮「よっしゃーー! それじゃそろそろキメさせてもらうぜ!ランダルやれ!」

 

潮もこの勢いで早雲に畳みかけるつもりだ!早雲も絶体絶命に陥った!

本岩寺のガランの牙と骨孩児の双槍が魔ゐに襲いかかった!そしてランダルの拳とガイウスの槍が早雲のライフを砕いた! 

 

本岩寺「闇修験クラマでアタック!」

潮「ヤナクラゲーでアタック!」

 

闇修験クラマの効果でトラッシュからストロゥ・パペットを召喚しアタック要員を増やした!クラマの錫杖とヤナクラゲーの触手が早雲達に迫った!

 

幸村「早雲! 魔ゐ!」

魔ゐ&早雲「フラッシュタイミング!」

本岩寺&潮「!?!?」

早雲「マジック! 絶甲氷盾!」

魔ゐ「マジック! ミストカーテン! ダンスマカブル!」

 

ここで魔ゐと早雲のマジックラッシュが始まった!そうであった。ダークヴルム・ノヴァは連続回復アタックをした時だった。ネバーギブアップは強力だがBP勝負で勝つまでは疲労状態になる。魔ゐは魔星輝く古戦場によってすでに8枚ドローしていた!策士策に溺れるとはまさにこのこと。ミストカーテンの効果でノヴァはこのターンライフを減らさない。さらにダンスマカブルの効果で手札3枚を破棄し、残りの回復状態のスカルデビル2体とストロゥ・パペットを消滅させた!そして早雲はバーストが発動できないのであえて手札に絶甲氷盾を隠し持っていたのだ!

 

本岩寺「なんと!? あの状況で!?」

潮「くっそ! だが次で終わらせてやる」

本岩寺「うむ。我らの優勢なのは変わりない」

 

彼らの言うとおりだった。魔ゐの手札は数枚あるがフィールドはガラ空き、ライフも残り一つ。早雲には赤剣明王が1体しかいなかった。反対に本岩寺には回復状態のダークヴルム・ノヴァが1体残っていた。そして手札のカードにどんなカードがあるのかも気になる。潮の方はネクサスの効果でアレクサンダーとランダル、ガイウスが回復していた。おまけに十剣聖ブルーノ・サイノスとヤナクラゲーがいる限り、早雲はバーストを発揮できない。つまりセンジュの【起導】が使えないということだった!

 

兼続「確かに。この状況を変えるにはかなり厳しいぞ」

佐助「あぁ、どうすれば」

 

2人を心配する兼続と佐助達だったが

 

環奈「心配入らぬでおじゃる」

幸村「アイツらの顔を見てみろ、諦めた顔になんかなってねぇよ」

バローネ「フフッ。ここからは彼女達の時間だ」

 

そうだった。魔ゐ達は諦めていなかった。2人がドローすると

 

早雲「お前達に」

魔ゐ「次のターンは」

早雲&魔ゐ「ない!!」

本岩寺&潮「!?!?」

 

早雲:第18ターン

早雲はまず千間観音堂をLV.2に上げて

 

早雲「これが私の勝利への鍵だ!ネクサス! “No.34 ラージアイランド”をLv.2で配置!」

環奈「あれは! 手札のすべての明王のコストを6にするネクサス!」

兼続「明王…… ! そうか!」

幸村「?」

 

幸村以外気づいた!そう彼女の狙いは!

 

♪覇界明王ニルヴァーナ(今作オリジナルBGM)

早雲「時は来た。潮は満ち、今こそ出でよ!数多に広がる大海原を守護せし大海の守護神! 天地万物・森羅万象!!我は命ずる!! 巨拳と荒ぶる海の力を持ってすべてのものを飲み尽し覇道を貫け!!覇界明王ニルヴァーナ!!!!」

ニルヴァーナ「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

ここで早雲がニルヴァーナを召喚した!!これにはさすがの潮も慌てふためいた!

 

幸村「これが早雲のニルヴァーナ!?」

 

幸村は今回初めてニルヴァーナに出会った瞬間であった。その姿に幸村は完全に見惚れしていた。そして魔ゐは

 

魔ゐ:第14ターン

魔ゐはまずソウルホースを1体召喚し、ネクサス“星創られし場所”を配置。

 

魔ゐ「そしてマジック! ビックバンエナジーを発動!」

 

魔ゐが赤マジックを使用してきた。ビックバンエナジーは手札の星竜を待つスピリットのコストをライフと同じにする効果がある。すべての星竜はコスト1となる。バローネは知っていた。彼女が何をするのかを。

 

魔ゐ「雷よ、天を裂け!雷皇龍ジークヴルム召喚!」

 

♪ダブルノヴァの鼓動

魔ゐの後ろの岩から雷と共に龍が現れた!そして

 

魔ゐ「降臨せよ! 闇の王!滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ!!」

 

今度は上空から紫の雷を放つ闇の雲が出現しそこから一体の闇の龍が降り立った!魔ゐのダークヴルム・ノヴァだった!さらに

 

魔ゐ「そして雷皇龍ジークヴルムを転召!」

 

雷皇龍が紅蓮の炎に飲まれながら、その炎が魔ゐの周りに集まり、魔ゐはまるでその炎で儀式をしてるかのように体を回転させながら

 

魔ゐ「降臨せよ! 光の王!超神星龍ジークヴルム・ノヴァ!!」

 

今度は光が差し込み、そこから流星が流れ一箇所に集まると赤のシンボルが現れそこから紅蓮の龍が降臨した!!

 

ノヴァ達(魔ゐ)「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

2体のノヴァが今ここに揃った!だがまだ終わらなかった!

 

魔ゐ「ジークヴルム ・ノヴァの召喚時効果。ジークヴルムから転召した時、自分のライフが5になるように回復する」

 

ジークヴルム ・ノヴァが魔ゐに癒しを与えるかのような温かな炎を注いだ。

 

早雲「これが魔ゐさんの」

幸村「2体のノヴァ……」

環奈「何という…何という美しさでおじゃる」

 

全員唖然としていた。それは人間だけでなくスピリット達も。

その2体のノヴァが本岩寺の…いや! あのニルヴァーナより遥かに巨大で勇ましい姿をしていたからであった!!その姿にあのニルヴァーナでさえその姿を見て震えていたのだった。本岩寺のダークヴルムは完全に威圧されていた。そんな中、魔ゐは2体のノヴァをLv3にあげた!

 

魔ゐ「早雲!」

早雲「!? はっはい!」

魔ゐ「このターンで…決めるわよ!!」

早雲「! はい!!」

魔ゐ「アタックステップ! 滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ!」

早雲「覇界明王ニルヴァーナで!」

早雲&魔ゐ「アタック!!」

 

♪ダブルノヴァの鼓動(まだ続く)

闇の王と海の覇者が走り出した!!

ニルヴァーナの効果で一番コストの高いスピリットが破壊される!アレクサンダーがニルヴァーナの巨拳によって鎧が粉砕された!!そしてアレクサンダーのコスト6+千間観音堂の効果による5枚で合計11枚が破棄された!その中にコスト3のカードがあったため回復!その後もアタックが続き、潮はブロックをしたりしたがライフだけでなくデッキも破棄され続けた。

一方のダークヴルム(魔ゐ)はネクサスの効果で【激突】を与えられていた!そのアタックを本岩寺はダークヴルム・ノヴァでブロックした!いくらデカさが違っていても同じスピリット。ここは相打ちにさせてでもライフを守り切ろうとした!そうしてダークヴルム(本岩寺)はダークヴルム(魔ゐ)に向かっていった!ダークヴルム・ノヴァ同士の激突だった!ダークヴルム(本岩寺)も覚悟を決めて自身の力全てをぶつけ出した。その本気を見れてダークヴルム(魔ゐ)はかなり嬉しそうに戦っていた。そして玉砕覚悟の突撃をぶつけようとしたダークヴルム(本岩寺)!そこへ魔ゐの手札からライトニングオーラを使用した!これによりダークヴルム(魔ゐ)のBPが16000となった!そのままダークヴルム(本岩寺)の攻撃を見事受け止めて、強烈なパンチを浴びせた!そのまま本気を出せて戦えたことに満足したのか笑いながら気絶した。ダークヴルム(魔ゐ)も嬉しそうだった。そして

 

魔ゐ「これが最後。超神星龍ジークヴルム ・ノヴァでアタック!!」

ノヴァ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ジークヴルム ・ノヴァのアタック時効果でガランとクラマが破壊されてしまった!だが本岩寺は手札からスケープゴートを使いスカルデビルを召喚しブロックした!

 

本岩寺「我は負けぬぞ!」

 

本岩寺は最後の手札を使って最後の抵抗を見せた!しかし

 

魔ゐ「あなたの信念見させてもらったわ。だからこそ私も甘さは捨てる! フラッシュタイミング! メテオストーム!!」

本岩寺「!?」

 

メテオストームはヴルムの名を待つスピリットが相手のみを破壊した時

、シンボルの数だけ相手のライフを破壊するマジック。詰みだった。そして潮の方はすでにニルヴァーナの足を止める術はなかった。そして2人は覚悟を決めた。

 

潮「来いよ、浜の鬼姫!! 俺のライフ全部くれてやるぜ!!」

本岩寺「神よ、そして魔ゐ殿。これ程熱いバトルを感謝します。我の最後のライフ!其方に捧げます!!」

 

2人の覚悟を確認し、ノヴァの激突とニルヴァーナの巨拳が2人のライフを0にした。

 

ダブルノヴァ「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

ニルヴァーナ「うおおおおおおおおおおおお!!」

 

三体の咆哮でバトルは終了した。

その瞬間、目の前が光に覆われた!

幸村達は目を開けるとそこは、燃え盛る炎のフィールドであった!そこには

 

幸村「ダン!?」

ダン「? 幸村?」

 

そこにはダンと長良の姿があった!どうやら魔ゐ達の戦いが終わったことでダン達のフィールドに飛ばされたみたいだった。おまけに兼続達だけでなく早雲と魔ゐそして潮達もいた。

 

ダン「みんな」

魔ゐ「ダン、やったわよ」

ダン「流石だな、魔ゐ」

 

2人はそう言って満面の笑顔になった。

 

本岩寺「長良殿すまぬ」

潮「完敗しちまったぜ」

長良「そうか、安心しな。仇は取ってやるぜ!」

 

長良はそう言ってバトルを継続した。長良のバトルアーマーはどうやら蛇の模様をした暗殺者風の忍者服であった。ダンも再びバトルの顔に戻った。

ダンのフィールドにはLv.2のブレイドラXが2体と甲冑双魚ピスケ・オステウス、天星12宮 雷星獣ドラグ・タウラスが1体ずつ、Lv.1のリザドエッジ、アンキラーザウルス、転星12宮 樹星獣セフィロ・シープ が1体ずつ、そしてLv.3の太陽龍ジーク・アポロ・ドラゴンXが一体、すでに9コアを乗せた光導創神アポローンがいた。バーストはセット中。

ライフ:5

 

長良のフィールドにはLv.2のディオ・マンティスとダーク・ディオマンティスが1体、Lv.1のカッチュウムシが2体、シノビコガネと甲蛾忍クサリカマが1体。ネクサスは賢者の樹の実を1枚Lv.2で配置、バーストセット中。

ライフ:5

 

長良:第21ターン

長良「そろそろこっちも動くとするか。メインステップ、ヤン・オーガを3体召喚! さらにライフチャージを2枚、そしてライフチェインを発動!」

 

ここで長良がヤン・オーガを一気に3体召喚し、さらにかつてダンも苦しめられたヤン・オーガの破壊コアブーストコンボだった!しかも禁止カードのライフチェインも使えるようになったので、これだけで19個もブーストされてしまった!さらに増やしたコアで超強力スピリットを連続召喚してきた!

 

長良「巨蟹武神キャンサード! キャンサード・リバース!そして俺のキースピリット、その鎌で斬って斬って斬りまくれ黒蟲魔王ディアボリカ・マンティス!すべてLv.2で召喚だ!」

 

Xレア2体を一気に召喚してきた!おまけに一体はキースピリット!キャンサード・リバースの召喚時で1コアブースト。

 

ディアボリカ「キシャシャシャ! 頭! やっと俺の出番すね? 待ちくたびれましたぜ!」

長良「シャシャシャ!あぁ、だが少し待ってくれ。まだ準備が残ってる。表があるなら裏もある。その力は強大にして無敵。その力を見せてみよ! 裏12宮ブレイヴ巨蟹星鎧ブレイヴキャンサーをディアボリカにダイレクト合体!!」

ディアボリカ「キシャシャシャ!ありがとよ頭!最高にいい気分だぜ!!」

 

今度は裏12宮ブレイヴを召喚し、ディアボリカは甲冑武神の姿となり、その鎌はさらに鋭利にそして背中には豪腕ハサミを備えていた!

 

幸村「こんなに強力なスピリット達を一気に召喚できるなんて!」

環奈「長良は今大会のルールの一つ、禁止カードの使用制限解除を遺憾なく利用してきている。敵ながら見事なものじゃ」

 

ダンはこの布陣をどうやって切り抜ける?

 

長良「それじゃ行かせてもらうぜ馬神ダン」

ダン「来い」

 

その宣言と共に長良はアタックステップに入り、カッチュウムシ2体がアタックしてきた!ダンはそのアタックを二体ともアポローンの効果で破壊し2枚ドローした。尚も攻撃が怯むことはなかった。今度はダークと通常のディオマンティスとクサリカマがアタックしてきた!2体のディオマンティスはブレイドラXで、クサリカマはライフで受けた。ブレイドラXは破壊。次はキャンサード・リバースでアタックしダンはピスケ・オステウスでブロックしたが返り討ちにされた。そして

 

長良「次はこいつだ!巨蟹武神キャンサードでアタック!キャンサードの効果で2体でなければブロックできねぇぜ!」

ダン「水瓶竜アクエリジャードラゴンと太陽龍ジーク・アポロ・ドラゴンでブロック!!」

長良「キャンサード!アポロ・ドラゴンを狙え!」

キャンサード「承った、我が主人よ!!」

 

長良はもちろんアポロを狙ってきた!だがBPではアポロの方が上だった。長良は手札からハイスタンピードを発動してキャンサードのBPを15000にした!キャンサードが豪腕バサミでアポロの腕を挟み広げると壁に投げ飛ばした!そして

 

キャンサード「星喰いの十字豪腕(Star Eater of Cross Scissors)!!」

アポロ「がはっ!」

 

ドゴーーーーーン!!

キャンサードの十字斬りが見事に炸裂した!!そしてついにディアボリカがブレイヴアタックしてきた!ディアボリカ自身の効果でアンキラーザウルスが疲労、そしてブレイヴキャンサーの効果で2体ブロックしなければならなかった!ダンはリザドエッジとドラグ・タウロスでブロックし、ディアボリカはドラグ・タウラスを狙ってきた!

 

ディアボリカ「いただくぜ! 死星殺刃巨蟹乱れ斬り(しせいさつじんきょかいみだれぎり)!!」

 

ディアボリカの鎌と背中の豪腕バサミの乱れ斬りがドラグ・タウラスを切り裂いた!!そして長良のフィールドのスピリットは全てアタックし終わり、ターンエンドした。その時、長良の賢者の樹の実が光り出し、木の実が長良のスピリット達に飛んでいった。その木の実を食べると全員元気になった!賢者の樹の実の効果で回復したのだ!

 

ダン:第22ターン

かなり戦力を削られてしまったダン。おまけに長良はネクサスの効果で猛攻をかけてきた強力スピリットたちを回復させたのだから。ダンを心配する兼続達。けれど魔ゐ達は

 

魔ゐ「楽しんでるみたいね」

バローネ「あぁ、相変わらずだな」

幸村「あぁ、俺にもわかる」

 

心配などしていなかった。なぜならダンを見ると笑っていたからだ。このバトルを心の底から楽しんでいたのだ。もっともっと戦いたいという本能がそうさせていたのだ!

 

ダン「長良! こっちもそろそろ攻めさせてもらう!」

長良「しゃしゃしゃ! そいつは楽しみだぜ!」

 

それからダンはモルゲザウルスXを2体召喚、神託で2コアチャージ。

 

ダン「さらに十二宮Xレアの力をここに!」

幸村達「!!!!」

 

ここでダンが12宮Xレアを!!

 

♪12宮Xレア召喚

ダン「蟹座より来れ!! 星喰らう豪腕!! 巨蟹武神キャンサードX、Lv.2で降臨!!」

 

ダンの召喚とともに空から蟹座の魔法陣が出現しそれが地面に蟹座の形で降り落ちるとそこから長良のより確実にデカイキャンサードが現れた!!

 

キャンサードX「うおおおおおおおお!!!!!!」

幸村「これがダンの世界の12宮Xレア!?」

長良「これが本家12宮!? 嘘だろ!?」

 

幸村達が驚くのも無理はない。デカさだけでなく神々しい姿、そして感じられる強さを本能的に感じ取ったからだ!長良のキャンサードでさえその威圧に怯えていた。ディアボリカは何とか耐えていた。けれどこれで終わりではなかった!

 

ダン「次はこいつだ!双子座より導かれし12宮Xレアよ、来たれ!魔導双神ジェミナイズX!! そして効果により、牡牛座より来れ!! 金色の神よ!! 金牛龍神ドラゴニック・タウラスX Lv.3!!」

 

何と続けて2体しかも1体はジェミナイズの召喚時効果でノーコスト召喚までして見せた!!しかもX達の軽減シンボルは全色に変更可能でもあった!そして3体の光導が召喚されたことでさらに3コアチャージ。ここからがダンの反撃開始だった!

 

ダン「アタックステップ!巨蟹武神キャンサードXでアタック!キャンサードXの効果で「光導」/「化神」を持つスピリットがアタックした時、相手はスピリット2体でなければブロックできない!」

 

これに対して長良はキャンサードとキャンサード・リバースを選択し、ダンは巨蟹武神キャンサードを選択した。リバースはキャンサードXに軽く薙ぎ倒され、長良のキャンサードに向かっていった!別世界の12宮Xレア同士の戦いが始まった!!

キャンサードXとキャンサードは互角とも言える戦いを見せた!そしてお互いのハサミが重なり合うと長良のキャンサードが押され始めた。やはりBPだけでなく強さ自体も比べ物にならなかったのだ。決着の時だ。

 

キャンサードX「楽しかったぞ。邪星魔殺断(じゃせいまさつギロチン)」

 

ドゴーーーーーン!!!!

キャンサードXの豪腕バサミがキャンサードを真っ二つにした!次にモルゲザウルスXがアタック。長良は手札からフレイムディザスターを使用し、もう1体のモルゲザウルスXとセフィロ・シープを破壊、さらに連鎖でリザドエッジとアンキラーザウルスを疲労させた。モルゲザウルスXのアタックはクサリカマでブロックし、クサリカマはモルゲザウルスXに得意の鎖鎌攻撃を浴びせたが尻尾の鉄球で砕かれ、頭突きを浴びせられ破壊された。次にドラゴニックがアタック!ドラゴニックの効果で必ずブロックしなければならなかった。長良はディアボリカとダークディオマンティスでブロック。ディアボリカに狙いを定め、突進してきた!BPではドラゴニックの方が上だが、長良は手札からストームドローを使いBPを上げてきた。これによりディアボリカは突進を受け止めて、押し倒した。

 

ディアボリカ「キシャシャシャ! 12宮の首貰い受けるぜ!!」

 

ディアボリカがドラゴニックの首を刎ねようとした時だった。

 

ダン「金牛龍神ドラゴニック・タウラスXのアタック時効果!ブロックされたとき、ブロックした相手のスピリット/アルティメットとシンボルの数を比べ、多かった自分のシンボル1つにつき、相手のライフのコア1個を相手のリザーブに置く。そしてLv.3のアタック時効果!このスピリットはBP勝負で破壊されない。さらに【星界放】によりアポローンのコア2個を自分のスピリットに置くことで「光導」/「化神」を持つスピリット1体につき最大3個まで赤のシンボルを一つ追加する!」

 

長良&ディアボリカ「何!?」

 

その瞬間、ディアボリカの鎌はドラゴニックの黄金のツノで弾き返され、ディアボリカはひっくり返された。

 

ディアボリカ「どっしぇーーーー!!」

ドラゴニック「ふぅ、では行くぞ!! ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ドラゴニックの頭上に4つのシンボル、ディアボリカには2つのシンボルが。そのうちの二つシンボルは相殺し砕けた。その2つのシンボルを乗せたまま再び突進し長良に直撃した!

 

ドラゴニック「受けてみよ!! 金牛爆砕撃!!」

長良「ガハッ!!」

 

流石にダブルシンボルは効いたようだった。その時!

 

長良「ライフ減少によりバースト発動!! 始甲帝!! ジェミナイズを疲労させろ!!」

始甲帝「甲帝爆風波!!」

 

始甲帝の爆風がジェミナイズを披露させた!これによりダンはターンエンドした。

 

長良:第23ターン

長良は全スピリットのレベルを上げた後、

 

長良「馬神弾。こんなに熱いバトルは初めてだったぜ。だからこそお前には特別に隠していたとっておきを見せてやる!来い、究極の力を手に入れし俺の相棒の兄よ!アルティメット・マンティスLv.5!!」

マンティス「カカカカカ。ついに俺を出したか。久しぶりだな弟よ」

ディアボリカ「待ったやしたぜ、兄貴!! あんたさえ出てくれたらこっちのモンだぜ!!」

長良「あぁ、行くぞ!! アタックステップ! アルティメット・マンティスでアタック!! アルティメットトリガーロックオン!!」

 

ダンのオープンしたカードはアドベントスター:コスト4、つまりヒットだった!これにより緑のスピリットのアタックでライフが減ればさらに一つ削られてしまう!ダンは神技で2体のディオマンティスを破壊し2枚ドロー後、リブートコードを使用してスピリット全てを回復させた。さらにダンはドラゴニックでブロックした!マンティスの鎌とドラゴニックの金角が激突した。だがやはり相手はアルティメット、強さが半端ではなかった。

 

マンティス「さっきは弟が世話になったな。お返しさせてもらうぜ!!

黒蟲殺刃無限斬り!!!!」

 

マンティスの斬撃でドラゴニックは星屑となって破壊された!次はディアボリカのブレイヴアタック!効果でリザドエッジを疲労、ダンはキャンサードXとアンキラーザウルスでブロック。当然キャンサードXを狙ってきた。キャンサードXは善戦したがこの勝負、裏12宮の勝利だった。そして次は始甲帝のアタック。効果で手札から殻刃将レギオスをLV.2でノーコスト召喚した!これでさらにライフが危うくなった!それなのにダンの顔は笑っていた!そして

 

ダン「フラッシュタイミング!! マジック、ブリザードウォール!!」

長良「!?」

 

ここでダンがブリザードウォールを!これでライフは2つしか減らせなくなった!

 

長良「あと一息だったのに、次で決めてやる。ターンエンド」

 

ダン:第24ターン

ダン「長良、アンタはすげーカードバトラーだ。だからこそ俺はこのターンで決める!!」

 

ダンが勝負を決める気でいた!

 

♪宇宙を駆ける光龍騎神

ダン「龍神の弓、天馬の矢、破壊の嵐を鎮めよ!光龍騎神サジット・アポロドラゴンX Lv.3で召喚!!」

 

ダンのキースピリットがついに登場した!! さらに

 

ダン「煌星銃ヴルムシューターをサジット・アポロドラゴンXにダイレクト合体!!そしてアタックステップ!! 光龍騎神サジット・アポロドラゴンXでブレイヴアタック!!」

長良「フラッシュタイミング、ピュアエリクサー(REVIVAL)! そしてマンティス頼むぞ!」

マンティス「任せろ!!」

 

これにより疲労していたマンティスが回復した。ついにキーカード同士の勝負が始まった!両者とも見事なまでに激しい戦いを繰り広げていた!だがBPではマンティスの方が上だった!マンティスは隙をついてサジットXの背後をとった!

 

マンティス「とった!!」

長良「これで決めてやれ!!」

幸村「ダン!!」

ダン「フラッシュタイミング!! マジック、バーニングサン!!」

長良&マンティス兄弟「!?」

 

ここでダンがバーニングサンを使用してシャイン・ブレイザーを合体させた!!その瞬間サジットXは光り輝きマンティスは攻撃に失敗した!光が晴れるとそこには鎧を纏った龍神がいた!そしてダンのアーマーも黒に変わった!!今ここにダブルブレイヴスピリットが復活した!!

 

ダン「吠えろ!! ダブルブレイヴスピリット!!」

サジットX「うおおおおおおおお!! サジタリウス・シャイン・バレットーーーーーー!!」

マンティス「ぐはっ!! 長良…… 弟よ………」

 

ドゴーーーーーーーーン!!!!

龍神の弾丸がマンティスを貫いた。

 

ディアボリカ「アニキーーーーーーーーーーーーー!!!!」

長良「まさかオレのマンティスが!?」

 

長良はその瞬間感じ取った。詰みだと

 

長良「(これがコアの光主の力か。大したもんだぜ)

来いよ馬神弾!!」

ダン「あぁ。行くぞ!! 再び駆けろ、ダブルブレイヴスピリット!!

サジット・アポロドラゴンXの【星界放】発動!このスピリットのBP以下の相手のスピリット/アルティメット1体を破壊できる。この効果で破壊したとき、自分の6色の創界神ネクサスのコア2個を自分のスピリットに置くことで、このスピリットのシンボル1つにつき、最大2個まで相手のライフのコア1個を相手のリザーブに置く!そしてシャイン・ブレイザーの効果でさらに一つを破壊する!!」

 

対象に選んだのはディアボリカだった!

 

ディアボリカ「臨むところだ!! アニキ、見ててくれオレの戦いを!!」

 

ディアボリカはの鎌がサジットに襲いかかった。そしてサジットはその意思に応えるように全身全霊の攻撃で倒した。

 

ディアボリカ「ありがとよ」

 

そう言い残しトラッシュに行った。そしてサジットの弾丸が長良の最後のライフを打ち抜いた!

 

○会場

元の世界に戻った。

 

佐助「ダン! すごかったぜ!! あんなすげー12宮Xレア初めてだ!」

 

佐助や佐助の仲間達は興奮気味だった。

 

ダン「ありがとな。魔ゐ、早雲、お前たちも勝ったんだな」

魔ゐ「えぇ」

早雲「ギリギリだったが」

ダン「いつかは戦ってみたいな」

幸村「オレも同じ気持ちだぜ。それにしても魔ゐやダンもすごかったが早雲、お前すごすぎたぜ!あれがニルヴァーナなんだな!お前といつか本気で戦いたくてウズウズしたぜ!!」

 

幸村は早雲に興奮気味で熱心に答えた。それもかなり近くで。

 

早雲「! あ…あぁ。そうだな」

 

早雲は幸村が近づいてくるにつれて顔を赤くしていた。

 

そして長良達は。

 

本岩寺「此度のバトル感謝しております」

潮「おかげで俺たちも俄然やる気が出てきたぜ」

魔ゐ「よかったわ。またいつか戦いましょ」

早雲「今よりも強くなるのだぞ」

 

そう言って2人は4人は握手した。

 

長良「馬神弾。ありがとよ、おかげでオレはまだまだ強くなれるってわかった」

ダン「そうか、またいつかお前の相棒達と戦ってみたいぜ」

ディアボリカ「臨むところだよ」

マンティス「次は絶対に勝って見せよう!」

 

長良のデッキから出て話すマンティス兄弟。そうして2人は拳を合わせた。そしてそれを見て佐助は

 

佐助「(幸村達はスゲー。オレも今のままではダメだ。オレももっともっと強くならねぇと)」

 

そんな彼らを小さな虫が否虫の姿をしたディセプティコン配下のインセクティコンが彼らの様子を見ていた。

 

○大六天魔王の城

マサムネ「ギラギラギラ! さすが馬神弾殿にヴィオレ魔ゐ殿、そして早雲。幸村以上に強く素晴らしいお方達だ。彼らこそまさに真のカードバトラーだ!」

 

ダン達の戦いを嬉しそうに見ていたマサムネ。どういうわけかマサムネはコアの光主達特にダンには敬意を払っていたのだ。そんな中、1人の人物もそこにいた。

 

???「フフフッ。確かにお前が気になる気持ちもよくわかる。戦ってみたいものだ」

マサムネ「お前か。戦ってみたいのか、馬神弾殿と?オレは構わないぜ。むしろ見てみたい、あの方とお前とのバトルを」

???「あぁ。いつかは戦おうとは思っているがだが今はまだ。もう少しデッキの研究をしなければならないからな」

マサムネ「そうか。いつでも戦いたくなったら言ってくれよ」

???「あぁ、その時はな」

 

そう言って謎の男は部屋から退出した。フッと見ると背中に白い羽のようなものが!? いったいこの男は何者なのか?

 

マサムネ「ますます楽しみが増えてくる。楽しみに待ってろよ、ギラギラギラ」

 

To be contined.




ついに描き終えました^_^

長らくお待たせしましたが、ついに完成です。

次回は佐助の活躍回です。乞うご期待^_^


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第二十陣:昇級バトル開催 アバレまくれ!!

今日も修行に明け暮れている幸村達。ただし今日はバトスピではなく肉体の修行である。幸村達はあの襲撃の夜の時に気づいた。ダン達コアの光主達の強さがバトスピだけではないということに。バトスピだけやればいいというわけではない。これからは闇の勢力達とバトスピとは違う戦いをしていく可能性もある。そこで今回はIBSAの協力で修行にぴったりな鬼王山を見つけてもらい鍛えに来た。

 

幸村はバローネとミライから体術や剣術を教わっていた。兼続は半蔵と阿国から忍びとしての知識、能力、技などを教わっていた。兼続のデッキは忍風をメインとしているので忍術を知ることで忍風スピリット達とさらに理解できるからだ。そして幸村は武龍メインなので剣術は必須。さらにミライがかつてレオに負けて修行した時のことを教わり、体術の師にはもってこいだった。おまけにバローネも師として加わってくれたのでかなりハードではあったが幸村は着実に強くなっていた。特に剣術に関しては筋がよくその太刀筋は鋭かった。

 

バローネ「しかし幸村、良かったのか? 今日は佐助のA級昇級バトルの日だったはずだが? 今日ぐらいは修行を休んでいても…」

幸村「いや、アイツが強くなるなら俺もに もっと強くなっておかないと。それにアイツは必ず昇級できるって信じてるしな」

 

幸村の言葉を聞いて2人は納得した。そうして3人は修行を再開した。

 

○東ムサシ第27ドーム

ここ東ムサシ第27ドームA級昇級バトル会場にはすでに多くのカードバトラーが集まっていた。もちろん佐助達も。

 

佐助「いっけー! センゴク・グレンドラゴン!!」

グレン「紅蓮爆炎斬!!」

 

センゴク・グレンドラゴンの焔の一太刀が相手バトラーの最後のライフを砕いた。

 

佐助の仲間達「やったな佐助! こっちはスマねぇ。予選で敗退しちまった」

佐助「気にすんな。お前らの分まで俺が頑張る!」

???「いやー凄かったですね」

 

佐助達が盛り上がっていると1人の少年が話しかけてきた。少年の名は“柊 宗矩”で見る限り、温厚そうな少年で佐助達とすぐに打ち解けあった。そうしているうちにお互いのデッキのことについても話し始めた。柊は緑属性の使い手のようだった。佐助も自分のデッキのことを話した。それからすぐに佐助のバトルの順番が来たためすぐに向かった。すると柊は妙な笑い顔になった。そんな柊を遠くから睨みつけている黒いローブを被った人物がいた。一体?

 

○大六天魔王の城

 

政宗「ん〜」

 

政宗は誰かを探しているみたいだった。

 

アブレラ「政宗様、いかが致しました?」

政宗「いや、アイツはどこ行ったのかと思ってな」

アブレラ「ああ、奴ですら街へ向かいましたが。確か東ムサシ第27ドームに向かうと」

政宗「なに? 確かあそこは今日、A級昇級バトル会場になってるはずだが」

アブレラ「連れ戻しましょうか?」

政宗「いや構わない。むしろアイツ自身いい訓練になるだろうからな、ギラギラギラ」

 

政宗が言うアイツとは?

それからしばらくして準決勝戦になり佐助は見事勝ち抜くことができた。A級昇級まであと1戦!そして佐助は仲良くなった柊のことが気になって仲間達と共に柊のバトルを見に行くと衝撃の光景だった!

 

柊「ひっひ〜〜!」

 

なんと柊が怯えまくっていたのだ!ふと周りのバトラー達に何があったのかを聞くと柊がローブを被った謎のカードバトラーにボロ負けしたそうだった。しかも驚いたことに柊は緑属性ではなく黄属性のデッキ使いだった!

柊は嘘のデッキを言って相手を油断させ、相手にどんなデッキを使うのかを話させて有利にするという卑怯な手で今まで勝ち抜いてきた小心者だったのだ!佐助に近づいたのもそのためだった。

ただ柊自体もそれなりに強いのは確かだった。そんな柊をボロ負けさせた相手バトラーは相当の実力者みたいだ。

 

???「なぜそこまで怯えさせたかわかるか?」

柊「えっ?」

???「俺はお前が嘘のデッキを言って相手のデッキを喋らせて有利にしたことには別に構わない。それも一つの戦略だ。それを咎めはしない。お前自身の強さも認めている。だがな…勝った後に相手を見下し、そいつの強さと信念まで侮辱するお前の腐り切った性根が気に入らなかったんだよ!!」

柊「ヒィ〜〜〜〜〜〜!! 申し訳ありません!二度と人を見下したりしません〜〜〜!!」

 

柊はあまりの怖さに逃げ出してしまった。

佐助は感じた。アイツは本当に強敵になると。そうして決勝戦が始まろうとしていた。佐助がマシンに乗ろうとすると

 

???「ちょっと待て」

佐助「? どうした?」

???「さっきサスケって言ったが、お前もしかして烈火幸村と一緒にいた暁佐助か?」

佐助「あぁ、そうだが」

???「ふふふっ。はははははははっ!」

 

なんと突然笑い出した。

 

???「すまねぇ、やっと戦いたかった相手と会えたからつい」

佐助「戦いたいって、俺と?」

???「そうだ。政宗様のライバル烈火幸村の弟子、そしてアイル様に襲われてもカードバトラーとしてさらに高みを目指そうとしたあんたと戦いたいって思ってたんだ」

佐助「へぇ、そうだっ…ってちょっと待て!政宗様?アイル様?アイツらをそういう風に呼ぶってことは、お前は!?」

???「ふふふふふ、ではこちらも名乗るとしようか!!」

 

すると謎の人物がローブを脱いだ!まるで騎士のような甲冑を纒い、緑の髪をした佐助ぐらいの歳の少年だった!

 

???「政宗様の野望のため!政宗様の理想のために戦う陰の近衛兵!! “蟲賀 小十郎(しが こじゅうろう)”ったー俺様のことでい!!」

 

なんとも派手な名乗り方。おまけに歌まで歌い出した。

 

♪挿入歌:政宗一の部下 蟲賀小十郎(本編オリジナル曲)

小十郎「♪♪♪」

 

そして自分の小型スピリット達まで呼び出し、小十郎が政宗に出会ったまでのことを派手な歌、派手な踊りで語り出した。小十郎はかつてイジメられていたところを政宗に助け出され、政宗のバトルと理想に惚れ、共に戦うと決めたらしかった。そして歌い終わると派手なポーズで決まった!

その歌が終わり、しばらく静観が続いたが、1人が拍手をするとそれに釣られて拍手喝采だった!

 

佐助「随分派手だな」

小十郎「戦いはムードが大切だって政宗様が言ってたからな」

 

そう言って小十郎はデッキを出した。それから佐助も

 

佐助&小十郎「ゲートオープン界放!!」

 

2人の宣言によってゲートが開かれた。今回のフィールドは東ムサシどこか街のビルの上であった。佐助が目を開けると

 

佐助「こっこいつは!?」

 

佐助の体に龍のような兜と鎧を纏った足軽の姿をしていた。これが佐助のバトルアーマーのようだ。佐助は自分のバトルアーマーを見て興奮気味だった。一方、小十郎は見習い騎士を思わせる西洋の竜を思わせる甲冑姿をしていた。おまけに所々、DNAのような模様が刻み込まれていた。周りの観客達は、ドームから映像で見ていた。

 

小十郎「それじゃ始めようか」

佐助「あぁ!」

 

第1ターンは佐助からだった。

 

佐助:第1ターン

 

佐助「オードランとブレイドラを召喚!」

オードラン「佐助、俺たち頑張るぜ!」

ブレイドラ「必ずA級に昇げてやるぜ!」

 

スピリット達の声と気合を聞けて佐助も気合を上げ出した。続けてソウルドローで3枚ドローした。すると大六天魔王の時のように光り輝くカードが混じっていた。佐助は不思議がったが考えるのは後にしてターンエンドした。

 

小十郎:第2ターン

 

小十郎「それじゃ行くぜ。戦闘員ネクサス“バーミア兵”を配置!来いバーミア兵」

バーミア兵(チビ)「ジャメジャメジャメ」

 

小十郎は手から何かを振り撒くとそれは!?

 

バーミア兵「ジャメジャメジャメジャメジャメジャメ!」

 

なんと白と黒の不気味な姿をした兵士が人間大となって出てきた!こいつらはかつてアバレンジャーと戦った“邪命体エヴァリアン”が使役していたバーミア兵。白いのがゾルル、黒いのがゲルル。政宗と同じ戦闘員ネクサスだ。佐助は警戒する。政宗と同じなら協力怪人も使うと睨んで。さらにバーストをセットし小十郎はカッチュウムシを召喚。そのままターンエンド。

 

それから数ターンが経過した。

佐助のフィールドにはLv.2のブレイドラが2体とオードランが1体、Lv.1のムシャモサウルスが2体とアシガルラプターが1体でバーストはセット中。ライフは5つ。

 

小十郎のフィールドには12体のバーミア兵、Lv.2と3のヘラクレス・ジオ(初代)が1体ずつ、カッチュウムシとミサイルモービルが1体、ネクサスはLv.2の無限蟲の蟻塚(REVIVAL)が1枚、バーストはなし。ライフは5つ。

 

第10ターン:小十郎

小十郎はまずバーミア兵を3体増やした。これで合計15体。そして

 

小十郎「ネクサス、“生命の樹”を配置!」

佐助「? 生命の樹?」

 

小十郎が見たこともないネクサスを配置した。さらに手札からハンドリバースを使用し、佐助の手札分ドローした。佐助はドローマジックも使用していたので7枚ドローし手札を増強した。

 

小十郎「それじゃまず俺から見せてやるぜ。“生命の樹”のLv.1と2の効果!手札の“トリノイド”を召喚する時、そのスピリットの持つ系統と同じカードを手札/フィールド/トラッシュから除外することでノーコストで召喚する!俺は手札のダーク・スクアーロとトラッシュの食蟲花バグ・レシア、鎧戦車ヒッターカブトを除外する!ミケラ!!」

ミケラ「承知した!」

 

と観客席から声が聞こえてきた。そこには2人の怪人がいた!こいつらこそエヴォリアンの幹部、“無限の使徒ヴォッファ”と“創造の使徒ミケラ”であった!!

ミケラは小十郎からカードを渡されると、手に持っていた杖をカードに当てた。すると杖に絵の具のようなものがつき、それを空中に3つの絵を組み合わせながら描いた。

 

ミケラ「ダーク・スクアーロの鮫、マーガレットの代わりにバグ・レシアの花、車の代わりに鎧戦車ヒッターカブトのエンジンの能力。完璧なんだな!トリノイド第10号:シャークルマーガレット!!Lv.2なんだな!」

 

描き終わると生命の樹から生命の実を引き抜き、絵に貼り付けると怪人が誕生した!これこそミケラが生み出す怪人“トリノイド”!!しかもアバレンジャーをかなり苦戦させたシャークルマーガレット(セリフのみシャクマと略称)だった!

 

♪:エヴォリアン大逆襲

シャクマ「ブロロロロロロ!ただいま参上いたしました!」

小十郎「よく来たな。どうよ佐助、驚いてくれたかな?」

佐助「まさかトリノイドをこの目で見られるなんて、思いもよらなかった。めちゃくちゃ燃えてきたぜ!」

小十郎「そう言ってもらえて嬉しいぜ。それじゃそろそろ行かせてもらうぜ!アタックステップ、シャークルマーガレットでアタック!」

シャクマ「かしこまりました!ブロロロロロロ!喰らえ、排ガスキャノン!!」

 

ドドドドドドド!!

 

シャークルマーガレットの排ガスキャノンがムシャモサウルス2体に命中!するとムシャモサウルスの体から黒い斑点が現れると苦しみ出した。シャークルマーガレットはアタック時、BP5000以下の相手のスピリットを破壊し、別の相手のスピリットをBP−5000にし0になったら破壊する強力効果を持っていた。これによりムシャモサウルスは2体とも破壊された。佐助は無限蟲の蟻塚を発動させないためにライフで受けたが、ただではやられなかった。手札のヴィクトリーファイアを使ってミサイルモービルとカッチュウムシを破壊した。

 

ドドドドドドド!!

 

佐助「ぐっ!」

 

やはり怪人のアタックは強烈だった。続けてヘラクレス・ジオの攻撃が迫りこれもライフで受けた。小十郎はターンエンド。

 

第11ターン:佐助

佐助はまずエクストラドロー使用して2枚ドローした時、またも光り輝くカードが出てきた。それからオープンしたカードはキースピリットのセンゴク・グレンドラゴンだ!次にネクサス、“燃え盛る戦場”を配置。あたり一面が荒れ果てた戦場と化した。それからもう1体のアシガルラプターをLV.1、エリマキリザードとディノニクソーをそれぞれLv.2で2体ずつ召喚した。

 

佐助「今度はこっちの番だ!来い…赤刃龍ザ・ヒート!!」

ヒート「んんんんんん! I am the Heat(ヒ〜〜〜〜〜〜〜ト)!!」

 

佐助も負けじと新たな仲間を召喚した。それもかなり熱いヤツを!!

 

ヒート「Hey 佐助Boy ! 俺っちが来たからにはもう安心だぜ!」

佐助「頼むぜ!赤刃龍ザ・ヒートの召喚時効果…BP8000以下の相手のスピリット2体破壊する!!」

ヒート「Hey! Hey Hey! んんんんんん!ヒ〜〜〜〜〜ト……ストライカーーーーー!! Yeaaaar!!」」

 

ラップダンスを踊るヒートのツメとツノが真紅に燃え上がり、回転すると斬撃のダンスが小十郎のヘラクレス・ジオを2体倒した!!

 

佐助「アタックステップ!赤刃龍ザ・ヒートでアタック!!」

ヒート「OK!! Heat Dance Horn!!」

 

ヒートのダンスで勢いを乗せた真紅の角の一撃が決まった!続けてブレイドラでアタックしこれもライフ。その次にアシガルラプターでアタックすると、突然疲労状態のはずのシャークルマーガレットがアシガルラプターの前に立ちはだかった!どんな効果を見せるのかと思っていると身体に生えたマーガレットを引き抜いた。そして

 

シャクマ「見せてやる。好き、嫌い、好き、嫌い、好き…」

 

突如、花占いを始めた。

 

佐助&アシガルラプター「?」

佐助の仲間達「一体何してんだ? さぁ?」

シャクマ「好き、嫌い、好き、嫌い!」

小十郎「よし、やれ!」

シャクマ「嫌いビーーーム!!」

 

嫌いを当てたマーガレットから出た光線をアシガルラプターに浴びせるとアシガルラプターは急に何かに怯えて逃げ回り始めた。

 

小十郎「シャークルマーガレットは相手のコスト5以下のスピリット/コスト8以下のアルティメットがアタックした時、ターンに3回までそのアタックを無効にする!今そいつは自分の嫌いなものに襲われているわけだよ」

 

とんでもない効果を持ち合わせていた!ただでさえ数では不利というにも関わらず、アタックまで制限されるとなると。佐助のデッキはコストの低いスピリットで数で押すタイプだったので相性がかなり悪かった。佐助は仕方なくターンエンドした。

 

第12ターン:小十郎

小十郎はまずバーミア兵を増やしバーストをセット。次にネクサス“賢者の樹の実”をLv.2で配置し“生命の樹”をLv.2にシャークルマーガレットをLv.3にアップした。

 

小十郎「次に行くぜ!ヴォッファ、交響曲第73番を頼む!」

ヴォッファ「待っていたぞ!久しぶりの演奏だ、張り切っていかせてもらう!!」

 

♪: キガノイド交響曲「狩」

ヴォッファの前に突如不気味な形をしたピアノが現れ、不気味な演奏を始めた。しかもその曲は音調が不気味になっているがハイドン作曲の交響曲第73番「狩」だった。

 

小十郎「“生命の樹”Lv.2の効果。手札の【タイプ:歌】を破棄することで、“ギガノイド”をノーコスト召喚できる!!」

ヴォッファ「もう少しだ!もう少しで「狩」の完成だ!」

 

そう言っていく内に曲が終わると音符が空中に現れた!その中にヴォッファは生命の実を投げると

 

ヴォッファ「完成だ!」

小十郎「よし!俺は手札からハイファイブを捨てる!」

ヴォッファ「ギガノイド第5番:「狩」!素晴らしい、傑作だ!」

狩「ぐおおおおお!!」

 

またもとんでもない奴が現れた!ギガノイドは地球の音楽をモチーフにし元々巨大な姿をしており、計り知れない強さを持ったかなり厄介な巨大怪人だ!しかも「狩」はその中でもかなり苦戦させられたギガノイドだった!

 

小十郎「驚いてくれたかな?俺はありとあらゆるスピリットに関するDNAやデータを持っていてな。それらを組み合わせたり、さらに構造を知ることでパワーを上げることが可能なんだよ」

佐助「それじゃお前のデッキは……」

小十郎「そのとおり!!俺のデッキは様々なカード達のDNAやデータを使う“DNAデッキ”だ!!」

佐助「!!」

 

佐助は驚愕した。それと同時に納得もした。彼のバトルアーマーになぜDNAの模様が描かれていたかが。そんな様子を伺うインセクティコン。

 

○大六天魔王の城(政宗の部屋)

政宗「盛り上がっているな。(小十郎の奴、前よりいい感じに強くなっているじゃねぇか。ギラギラ、嬉しい限りだぜ。さて、このピンチをどう切り抜けるつもりだ?暁佐助よ?」

 

ところ戻って

 

小十郎「アタックステップ、ギガノイド「狩」でアタック!アタック時効果により相手のネクサス全てを破壊し、破壊したネクサス1枚につき1枚ドローする!」

 

“狩”のボウガンから放たれた必殺技“シャイニングアロー”で燃えさかる戦場

を塵にされてしまった。そして一枚ドロー。それでも佐助は負けまいとしてバスタースピアとリミテッドバリアを発動させた。これにより無限蟲の蟻塚を破壊して1枚ドローした。さらにコスト4以上のスピリット/アルティメットのアタックではライフは減らされなくなった。佐助はさらにあえてソウルコアを使用せず小十郎の様子を伺うことを図った。それに対して

 

小十郎「なかなか面白いコンボするじゃないか。けどお前の手札が増えるのが……俺のバーストの発動条件なんでな!こいつはバースト発動時、合計BP20000分の相手のスピリットを破壊する!さぁ出でよ、昆虫族最強と謳われし我が友よ!甲殻伯メタリフェル!!」

 

バースト設置場所から無数の風の刃がブレイドラ1体とザ・ヒート以外のスピリットが全滅した!そして風が一箇所に集まりその中から風を一刀両断にして現れた!!

 

小十郎「見たか佐助!こいつこそ俺のデッキの中で最も信頼している相棒だ!かっこいいだろ!」

佐助「めちゃくちゃかっこいいじゃねぇか!?こんなカード見たことねぇ!!」

小十郎「そうだろ?」

メタリフェル「待ち侘びたぞ小十郎。出番がないかと思ってた」

小十郎「悪いな。その分たっぷり戦わせてやるからな」

 

よく見るとメタリフェルはアルティメットだった!!こいつこそ小十郎のキーカードであることに間違いなかった!そして“狩”の攻撃はリミテッドバリアで防がれたが衝撃は免れなかった。小十郎はターンエンドするかと思いきや

 

小十郎「メタリフェルでアタック!!」

メタリフェル「待ってました!」

 

なんとアタックしてきた!狙いはどうやらライフではないようだ。確かにライフは減らされないが、効果は発動できる。その上先程のような衝撃を与えることで相手にプレッシャーを与えることができる。なかなかの策士。

 

小十郎「アルティメットトリガー Lock On!」

佐助「コスト5、サジッタフレイム」

小十郎「ヒット!」

メタリフェル「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

突如メタリフェルから黒いオーラのようなものが現れ、ヒート達を覆い出した。

 

ヒート「!? なっなんだ!?」

ブレイドラ「かっ体に力が!?」

小十郎「メタリフェルのアタック時効果、ヒットした時相手の2体のスピリット/アルティメットを疲労させる。そして次の相手のリフレッシュステップで回復できない!」

 

またまたとてつもない効果だった!

 

メタリフェル「邪皇甲虫大烈斬!!」

 

メタリフェルの二刀流の斬撃の衝撃は強烈だった!そしてターンエンド宣言後は賢者の樹の実の効果により“狩”のみ回復した。

 

第13ターン:佐助

 

リフレッシュステップに入ったが、メタリフェルの黒いオーラによって2体とも回復できなかった。

 

佐助の仲間達「まずいぜ、このままじゃ佐助が! 手札にセンゴク・グランドラゴンがいるとはいえあんな数や強力スピリットがいたんじゃ……」

 

佐助の仲間達は心配気味だった。佐助ももうほとんど手がつきかけていた。手札にはわけのわからないカードばかり。

 

佐助「(こんなところで負けるわけにはいかねぇ。幸村達だって頑張ってるんだ、俺だってこんなところで諦めるもんか!このカードのことを理解すればきっと勝てるはずだ!)」

 

と心の中で考えていると

 

???「(そうだ!諦めたらダメだ!)」

 

佐助「!?」

 

どこからか声が聞こえた気がした。けれど周りには聞こえていなかった。すると佐助の目の前が光出してサスケを覆った。目を開けると、そこには恐竜の服を着た3人の男女がいた。

 

佐助「あんた達は?」

凌駕「初めましてだね、俺は伯亜 凌駕」

幸人「俺は三条 幸人」

らんる「ウチは樹らんる」

佐助「さっきの声はあんた達が?」

凌駕「そうだよ。今まで君のことを見させてもらったけど、君から凄い力を感じたんだ」

幸人「最初はただの小僧だと思っていたが、あんな窮地に落ちても戦意を失うどころか、さらに闘志を燃やしていたところが気に入った」

らんる「それまであなたを試すようなことをして悪かったわ。けどあの諦めない気持ち、胸にグッときたね!」

凌駕「君の中のダイノガッツはとてつもないものだよ」

佐助「ダイノガッツ?」

凌駕「僕らの中にある心のエネルギーだ。そしてそのダイノガッツに惚れた僕達は君に力を貸すことに決めたんだ!」

佐助「俺に力を貸してくれるのか?」

3人「うん! あぁ。 えぇ!」

 

3人が手を伸ばすと佐助もゆっくりとだが彼らの手を繋ぐと元の場所に戻った。

 

佐助「こっここは!」

小十郎「どうした佐助?まさかここでギブアップするんじゃないだろうな?」

 

その言葉に反応した佐助は手札を見ると

 

佐助「! そうか……ありがとう」

小十郎「?」

 

佐助の様子が明らかに変わったことに警戒しだす小十郎。佐助の仲間達は何があったのか分からなかったみたいだが、インセクティコンから見ていた政宗は

 

政宗「ふふふふふ、面白い展開が起きそうだ」

 

佐助はまずオードランとライトブレイドラをそれぞれ1体を召喚し、ヒートをLv.2に上げた。次に

 

佐助「行くぜ!来たれ、戦乱を駆け巡りし戦龍!センゴク・グレンドラゴンLv.3!!」

センゴク「ぐおおおおお!!佐助よ、其方の決意しかと見届けさせてもらったぞ」

佐助「うん!そしてまだまだ行くぞ!ネクサス、“ダイノブレス”を配置する!」

小十郎「そっそいつは!?」

 

小十郎だけではなかった。シャークルマーガレットもそのネクサスの名前を聞いて驚いていた。

 

小十郎「ダイノブレスの効果!このカードを手元に置くことで、手札の“アバレ”と名のついた系統:戦隊を持つカードを5体までノーコスト召喚できる!!俺が選ぶのは彼らだ!!」

 

すると佐助の後ろの観客達の中を飛び越える3人の男女が現れた!!

 

佐助の仲間達「おい、まさかあれって!?」

シャクマ「おっ…お前らは!!」

 

凌駕「みんな……行くぞ!!」

幸人&らんる「おう! うん!」

 

♪: 莫大! 爆発! 驀進!!

3人「爆竜チェンジ!!」

 

がおおおおおお!!

くおおおおおお!!

ぴいいいいいい!!

 

掛け声と共に彼らの姿が恐竜を思わせる姿に変わっていく!!

 

アバレッド「元気莫大! (がおおお) アバレッド!!」

アバレブルー「本気爆発! (くおおお) アバレブルー!!」

アバレイエロー「勇気で驀進! (ぴいいい) アバレイエロー!!」

アバレッド「溢れるダイノガッツ!!」

 

アバレンジャー「爆竜戦隊!! (がおおおお! くおおおお! ぴいいい! アバレンジャーーーー!!」

 

そう!!彼らこそダイノアースから来た“邪命体エヴァリアン”からの侵略を阻止するためにダイノアースで進化した爆竜達に選ばれた戦士!!

爆竜戦隊アバレンジャーだった!!

 

佐助「みんな…反撃開始だ!!」

スピリット達「うおおおおおおおおお!!」

佐助「アバレンジャーの皆さんお願いします!アバレンジャーはバトル時、相手の戦闘員ネクサス1枚を破壊し、全ての戦闘員とバトルできる。そして全て倒したら回復する!」

アバレッド「よっしゃー!行くぞ!」

 

♪:ダイナガッツがとまらない

ついにアバレンジャーが動き出した!ちなみにアバレンジャーは3人以上いる時、同時アタックができる。

 

アバレンジャー「アバレイザー!」

小十郎「ぐっ!」

 

アバレイザーの銃撃でネクサス“バーミア兵”を破壊される。これでバーミア兵は増やせなくなった。

 

小十郎「やってくれるぜ、バーミア兵!!」

バーミア兵「ジャメジャメジャメジャメジャメジャメ!」

 

小十郎の命令でバーミア兵がロッドを持って迎え撃った。アバレンジャーはバーミア兵の攻撃をうまく交わすながら、アバレイザーでバーミア兵を倒していく。そして今度は専用の武器も使い出した。

 

アバレッド「ティラノロッド!」

アバレブルー「トリケラバンカー!」

アバレイエロー「プテラダガー!」

 

アバレッドのティラノの顔をしたロッドがバーミア兵を薙ぎ倒し、さらには食べてしまった。アバレブルーのトリケラの顔をしたシールドバンカーは敵の攻撃を弾き返し、角のバンカーで敵を貫く。アバレイエローのプテラの顔の短剣はイエローの運動神経を合わさって敵は翻弄され斬り倒されていった。それによりバーミア兵は見事に全滅した。

 

佐助「よし!それじゃもう一丁お願いします!」

アバレッド「任せてちょ!幸人さん、らんるちゃん、2人はトリノイドを。俺はアルティメットをなんとかする!」

アバレブルー「わかった」

アバレイエロー「凌駕さん、気をつけるんよ!」

 

と言って3人は別れた戦いを開始しようとした!これは!?

 

佐助「アバレンジャーは3人以上いる時、相手の戦闘員以外のスピリット/アルティメット1体に1体以上で指定アタックできる!そして1体以上破壊できたら、相手のライフ1つを破壊する!」

 

アバレンジャーも小十郎のトリノイド達に負けない強力な効果を持ち合わせていた!

 

小十郎「面白い!メタリフェル、シャークルマーガレット!」

 

小十郎の声に2体はバトル開始した!メタリフェルはアバレンジャーと同じ人間大になって戦い出した。アバレッドはメタリフェルの二刀流をアバレイザー:ソードモードで防御した。

 

アバレッド「ぐっ……ぐううううう!」

メタリフェル「なかなかいい太刀筋だな。だがな、動きに無駄が多すぎる!」

アバレッド「ぐっ!ぐあぁぁ!!」

 

流石はアルティメット。やはり一筋縄ではいかなかった。そしてこちらは

 

シャクマ「サメシャワー!」

ブルー&イエロー「ぐあああ!!」

シャクマ「ブロロロロロロ!お前らのコストは6だからな。嫌いビームは効かない上に前回、克服されているからな」

アバレブルー「ってことは…お前のあの時と同じ奴なのか?」

 

どうやらこのシャークルマーガレットはアバレンジャーと戦って負けた個体と同じようだった。

 

アバレイエロー「だったらもう一度倒してみせるね!」

シャクマ「それは勝ったから言うんだな!排ガスキャノン!」

 

こちらも一度は倒したとはいえ、やはり苦戦を強いられていた。

 

メタリフェル「邪皇風殺覇!!」

アバレンジャー「うわああああ!!」

 

メタリフェルの闇の風がアバレンジャー達を吹き飛ばし、火花を散らつかせた!絶体絶命のピンチ!!そこへ佐助はホワイトポーションでザ・ヒートを回復させたが、これだけでは!すると今度は

 

佐助「フラッシュタイミング…マジック“ダイノガッツ”を発動する!!このカードはフィールドにいるスピリット全てをBP+1000する。フィールドにアバレンジャーまたは爆竜がいる時、代わりにBP+5000にする!その後、手元に置かれる」

 

アバレンジャー達のレベルは全員Lv.3。よってアバレッドはBP10000なのでBP15000、アバレブルーとアバレイエローはBP9000なのでBP14000となった。けれどまだ足りなかった。メタリフェルはLv.5でBP20000、シャークルマーガレットはLv.3でBP15000だったから。自殺行為だと思ったが

 

佐助「それじゃそろそろこっちも本気で“アバレ”させてもらうぜ!!皆さん!!」

アバレッド「そうだ……俺たちは……絶対に負けない!!」

アバレブルー「負けてたまるか!!」

アバレイエロー「そうよ!何度だって立ってやるばい!だって私達は……」

アバレンジャー「アバレンジャーだから!!ぐおおおおおおおおおお!!」

 

アバレンジャー達が雄叫びが上がると体が金色に光だした!そして体の白模様が突起のように浮かび上がり、イエローには翼竜のような膜が現れた!!

 

挿入歌:爆竜戦隊アバレンジャー(OPバージョン)

アバレンジャー「ぐおおおおおおおお!!」

 

小十郎「なっなんだ!?」

 

突如、アバレンジャー達が本物の恐竜のような雰囲気に変わった!!

 

佐助「アバレンジャーはフィールドにあるダイノガッツ1枚を破棄することで【アバレモード】を発動させる!!」

小十郎「【アバレモード】だと!?」

 

アバレモードとは戦士としての感情が頂点に達したことによるダイノガッツの増幅でダイノガッツをスパークさせることによって最大限に爆竜の力が引き出される能力のことだ!【アバレモード】の効果はこのターンの間自身のBPを全て2倍にし、効果を一切受け付けないという超強力な効果であった!これでアバレッドはBP30000、アバレブルーとアバレイエローはBP28000となり、小十郎のアルティメット達を軽く上回った!!

 

アバレイエロー「テラーーーーーーー!!テラーーー!!」

シャクマ「ブロ?ブロロロロロロ!?ブローー!!」

 

アバレイエローに首を足で挟まれて障害物にぶつけられ、落とされる!

 

アバレブルー「ケラーーーーーーー!! ケラーーー!!」

シャクマ「シエエエエエ!! ブローーーーーー!!」

 

今度はアバレブルーの突進で引き摺られまくり、車に大激突させられた!

 

アバレッド「ぐおおおおおお!」

メタリフェル「はぁぁぁぁ!」

 

メタリフェルはアバレッドの突進を剣で迎え撃つが、アバレッドに剣を受け止められ捕まってしまった!

 

メタリフェル「ぐっ!ぐうううううう!」

アバレッド「ぐうううう!ティラーーーーー!!」

 

バキッ!!

 

メタリフェル「なっ!?馬鹿な!俺の剣が!? !?」

アバレッド「ティラーーーーーー!!」

メタリフェル「どわーーーーーーーー!!」

 

アバレッドの飛びダブルチョップが見事決まり、メタリフェルから火花が飛び出た!さらに攻撃は続く!

 

アバレッド「ふうう!うおおおおおおおお!!ティラーーー!!」

メタリフェル「!? のわあああああああああ!!ぐわーーーー!!はぁ、あぁ……」

 

アバレッドのジャイアントスイングが炸裂してシャークルマーガレットの方にまで投げ飛ばされた!

 

そして3人が集まるとアバレモードを解除すると、3人の専用武器を合体させ始めた。

 

アバレッド「よし…トドメだ!」

アバレンジャー「ダイナボンバー!!」

 

小十郎&メタリフェル&シャクマ「!?」

アバレッド「必殺!ダイノダイナマイト!!」

 

ダイノガッツを込めた必殺の光弾が2体を粉砕した!!

 

シャクマ「ブロロロロロロロロロロ!!」

メタリフェル「ぐっ!!こ…小十郎……ぐわああああああ……」

 

ドゴーーーーーーーーーン!!

 

ついに小十郎のキーアルティメットとトリノイドを倒した!その衝撃で小十郎はライフを削られる。

 

アバレッド「しゃーーー!!」

佐助「やったー!」

 

アバレッドが佐助と顔を合わせるとサムズアップし、佐助もそれに応えるようにサムズアップした。だが

 

小十郎「やってくれぜ!俺の相棒倒しちまうなんてな。だがな…まだ終わっちゃいねぇよ!!」

 

シャークルマーガレットの体内にあった生命の実が光出すと、雨雲が現れシャークルマーガレットの破片に雨が降り注いだ。すると破片達が集まり巨大な姿となったシャークルマーガレットが現れた!!

 

シャクマ「ブロロロロロロ!!」

佐助「はっ!そうだった、こいつも巨大化するんだった!」

 

その通り!トリノイドもスーパー戦隊の怪人の中では巨大化するタイプでバルバン魔人と同じように破壊されると復活し、BPが2倍となるのだった!

佐助は月のことを考えてターンエンドしようとすると

 

センゴク「佐助、ここは我らに任せてくれないか?」

佐助「え?」

ヒート「アバレンジャーのGuys達を見てたらこっちもアバレたくなってな。それにウチのFamily達を可愛がってくれた礼をしてやらねぇと気が済まない!」

 

佐助はそんな2体の覚悟を見て

 

佐助「わかった!センゴク・グレンドラゴン、赤刃龍ザ・ヒートでアタック!!」

 

佐助の2体の龍が攻撃を仕掛けた!!センゴク・グレンドラゴンは【真・激突】を持っているので必ずブロックにしなければならない。

 

小十郎「いいなその覚悟!その覚悟に敬意を評し、相手になってやるよ!センゴク・グレンドラゴンはシャークルマーガレットで、ザ・ヒートは“狩”でブロックだ!!」

 

♪:アバレ協奏曲 第2番 大巨獣

 

シャクマ「ブロロロロロロ。この姿の俺を甘く見るなよ。見るいい!俺の真の能力。サメツナミフカフカ!サメツナミフカフカ!サメツナミフカフカ……」

 

シャークルマーガレットの真の能力とは津波を起こすというのだった!!この近くに海はない。どうやら下水やプールなどの水を能力で集めそれを津波にしているようだった!

観客達はすぐ様、津波から逃げ出した!そしてセンゴク・グレンドラゴンはその波に飲み込まれてしまった!

 

センゴク「ぐぶ!!」

 

何とかアタック時効果でBPを20000に上げて耐えてはいるが長くは持ちそうになかった。一方、“狩”と戦っているヒートも防戦一方だった。BPは20000に上がって“狩”より上だったが、小十郎がバインディングスケイル

を使用してBP25000にアップしてしまったのだ!そして“狩”のボウガンから放たれる矢がついにヒートに命中し、地面に落ちてしまう!

 

ヒート「ぐっぐううう!」

 

佐助はすぐ様、手札からソウルオーラを使った!これによりヒート達のBPは+3000され、センゴク・グレンドラゴンはソウルコアを乗せているのでさらに+3000される。けれどまだ足りなかった。

 

小十郎「今度こそ終わりだ!」

佐助「まだだ!ダイノガッツを発動!!」

小十郎「!?」

 

ここで2枚目のダイノガッツが発動した!すると2体の体がアバレンジャーのように光出した!

 

♪: ダイノガッツ大爆発!!

 

センゴク&ヒート「ぐおおおおおおおおお!!」

 

そしてセンゴクの炎が津波の水を蒸発させ、ヒートの斬撃が“狩”のボウガンを矢ごと切り裂いた!

 

センゴク「力が漲ってくる!」

ヒート「あぁ!I'm feeling “the Dinoguts”!!」

 

そして反撃が始まった!

センゴクとヒートは目に止まらぬ速さと信じられないのパワーでシャークルマーガレットと狩を追い詰めて行った!そんな2体を見て周りは興奮気味!

 

シャクマ&狩「!!」

センゴク「とどめだ!!センゴク・ダイノ……龍神剣(けーーーーーん)!!」

ヒート「Volcanic DinoSoul……Slasher(ボルカニックディノソウル……スラッシャーーーーーーー)!!」

 

シャークルマーガレットはサメシャワーを放ち、“狩”は目から光線を放ったが、ダイノガッツの加護を受けてパワーアップした2体には通じず、シャークルマーガレットはセンゴクの一太刀を、“狩”は斬撃を受け丸裸にされて倒された!

 

シャクマ「まっ政宗様ばんざーーーーーい!!」

 

シャークルマーガレットは政宗への忠誠を見せながら爆発した。そしてセンゴク・グレンドラゴンの効果でライフをまた一つ削られる。

 

小十郎「ぐはっ!!効いたぜ!」

 

これで小十郎のフィールドにはスピリットがいなくなった!おまけにライフはあと一つ!佐助はライトブレイドラでアタックした。これで決まるか!だがまだ甘かった。小十郎は手札からヴィクトリーファイアを使ってライトブレイドラとオードランを破壊した。これで佐助のフィールドにアタックできるスピリットはいなくなった。佐助はターンエンドした。

 

政宗「ギリギリ耐え切ったか。しかしここまでやられるとなると厳しいな。おまけにメタリフェルまでやられたとなるとな。しかし小十郎、お前の強さしかと見させてもらった。嬉しいぜ。それじゃそろそろ迎えに行くか」

ベリアル「ちょっと待ってくれ」

政宗「ベリアル?」

 

政宗が小十郎を迎えに行こうとするとベリアルが止めに入った。

 

ベリアル「もう少し見ていてくれ。もっと面白いものが見られる」

政宗「面白いもの?」

ベリアル「あぁ。へへへへへっ」

 

ベリアルがいう面白いものとは?

そして小十郎のターンが回ってきた。

 

第14ターン:小十郎

 

小十郎「(どうすればいい?俺の最強の相棒までやられてしまった。流石にもうあとがない。何が出る?)」

 

ドローしたカードは

 

小十郎「(ん?こっこいつは!?)」

政宗&佐助「?」

 

小十郎「へへへっ。やったぜ!こいつを引き当てたぞ!!」

佐助「!?何を引き当てたんだ!?」

小十郎「佐助!見せてやるよ。俺の…いや政宗の友…ベリアル様から譲り受けた最強のDNAの力を!!」

 

小十郎はそういうと服の中から何やら妙な形をした握力測定器のようなものを出してきた。

 

政宗「あれは!ベリアル、お前」

ベリアル「へへへへへっ。言ったら、面白いものが見られるってな」

 

小十郎が出したものを見て驚く政宗。だがすぐに何かを期待するような笑顔になった。

小十郎はさらにカプセルを2つ出した。そこには怪獣の絵が。それもゴモラとレッドキングの。

 

小十郎「ゴモラ!レッドキング!」

ゴモラカプセル「がぁぁぁぁぁ!!」

レッドキングカプセル「ぎああぐああ!!」

小十郎「最強怪獣のDNAよ!我に力を!!」

 

二つのカプセルを別の機会にセットし、スキャンする。

 

ジードライザー「ヒュージョンライズ!」

小十郎「はっ!!」

ジードライザー「ゴモラ!レッドキング!ウルトラマンベリアル!スカルゴモラ!!」

小十郎「ぐおおおおおおおお!!」

 

機械を胸に翳すと小十郎の体がみるみる姿を変えていった!!

 

スカルゴモラ(小十郎)「ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

佐助「うっそーーーー!?」

 

小十郎がとうとう怪獣に変わってしまった!!

 

スカルゴモラ(小十郎)「ぐるるるる。(どうだ?驚いたか佐助!)」

佐助「この声、小十郎!?」

スカルゴモラ(小十郎)「(そうだ。これこそベリアル陛下より与えられし力だ。怪獣達のDNAを取り込んだ怪獣カプセルをこのジードライザーでスキャンしたことで2体の最強怪獣の力を1つにしたんだ!コイツ…いや今の俺の名は“ベリアル融合獣スカルゴモラだーーー!!)ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

佐助「ベリアル融合獣……スカルゴモラ…」

 

何とも恐ろしい姿に観客達は怯えていた。ゴモラのツノにレッドキングの体格が合わさってさらに強烈な顔つきになっていた。おまけに小十郎の声もかなり低い恐ろしい声になっていた。

 

政宗「まさかアレを小十郎に与えるとは」

ベリアル「マズかったか?」

政宗「まさか。コイツはまた嬉しい誤算だ!こういう展開は超好きだ!!」

 

政宗はめちゃくちゃ興奮しまくっていた!小十郎はさらに手札から初代の無限蟲の蟻塚をLv.2で配置し、2枚目のハンドリバースを使用した。佐助の手札は5枚だったので5枚ドローした。そして

 

スカルゴモラ(小十郎)「(アタックステップ!俺で…アタック!!)ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

 

スカルゴモラがアタックを開始した!!佐助はミストカーテンを使った。これでライフが減らされることは無くなった。ライフで受けようとしたが、スカルゴモラはセンゴク・グレンドラゴンに攻撃してきた!

 

スカルゴモラ(小十郎)「(俺はアタックする時、このバトルの間、俺は無色として扱い、相手のスピリットに指定アタックができる!そしてブロックされたバトル終了時、ライフを1つ頂く!そして今の俺はLv.3。もう一つのアタック時効果はトラッシュにある「ゴモラ」と「レッドキング」と名のついたカード1枚につきBP+3000され、シンボルを最大3つ増やすことができる!!)」

佐助「何!?」

 

ライフ貫通な上にシンボル&BP増強という激ヤバい効果を持っていた!ミストカーテンは効果ダメージは防ぐことができず不発になってしまった。トラッシュの「ゴモラ」と「レッドキング」は全部で3枚、これによりBP24000になった!

センゴク・グランドラゴンは何とか空へ逃げようとするが、

 

スカルゴモラ(小十郎)「(逃すか。ぐううううううう!喰らえ!スカル……振動波!!)」

センゴク「? !! ぐあああああああ!!」

 

スカルゴモラの超必殺光線が決まった!!

 

佐助「センゴク・グレンドラゴーーーーン!!」

センゴク「………ぼそっ」

佐助「!?」

 

センゴク・グレンドラゴンは佐助に何か伝えるかのようにボソッと話すとトラッシュに向かった。そしてスカルゴモラのパンチが佐助のライフを奪った!

 

佐助「がはっ!!」

 

無限蟲の蟻塚の効果で回復したスカルゴモラが2度目のアタックを!今度の標的はヒート!ヒートは果敢にも挑んだがやはりBPでは明らかに差があった。そしてスカルゴモラのパンチがヒートを捉えて佐助にぶつけさせた!

 

ヒート&佐助「ぐああ!!」

ヒート「佐助……Sorry……」

佐助「ありがとよヒート……ゆっくり休んでくれ。俺のライフが減ったことでバースト発動!!絶甲氷盾!!」

 

ここで佐助のバーストが発動した。ここまで隠していた絶甲氷盾が公を成した。スカルゴモラはターンエンドした。しかしピンチに変わりはなかった。

 

第15ターン:佐助

 

佐助「(このターンで決めないと確実に負ける!)」

 

佐助は今まで力を貸してくれたスピリット達とアバレンジャー達に報いてみせると決めてドローしようとすると

 

♪: ダイノハープ ~追憶の調べ~

 

佐助&小十郎「?」

 

どこからか綺麗なハーモニカの音色が聴こえてきた。

 

アバレッド「この音色は!」

 

音色が聴こえる方向には、剣と鎧のような服を着た1人の男がいた。

 

アバレッド「アスカさん!!」

アスカ「皆さん、お久しぶりです」

 

彼こそがアバレンジャー4人目の戦士アバレブラックことアスカだった!

 

アバレッド「どうやってこの世界に来られたんですか?」

アスカ「突然また次元の扉が開いて私たちはそこへ吸い込まれてしまったんです。それもついさっき。着いてすぐにあなた達のダイノガッツを感じここへ来たんです」

アバレッド「私たちも?ってことは!」

佐助「! ? !」

 

佐助は手札が光り出したのに気づいて見ると、残りのカードが映し出されていた!そしてドローすると

 

アスカ「あなたの手札に来たんですね?この状況を覆すカードが」

佐助「はい!凌駕さん!今からすごいの見せます!ネクサス、“爆竜ブラキオサウルス”を配置!!」

アスカ「ブラキオ!」

 

このネクサスは!

 

ドスン!ドスン!

 

どこからか地鳴りが聞こえると

 

観客「何だあれ!?」

 

その先には巨大な機械の体をした恐竜がやってきた!

 

♪:うなれ!爆竜電撃ドリルスピン!!

 

ブラキオ「友の叫びが聞こえたなら、どこへでも駆けつける。それが本当の友だから」

 

まるで詩人のような話し方をするこの恐竜こそアスカことアバレブラックの相棒“爆竜ブラキオサウルス”だ!そして

 

佐助「“爆竜ブラキオサウルス”の効果。配置時、手札にある爆竜と名のついたスピリットを3体まで1コスト払って召喚できる!俺が選ぶのはこの3体だ!」

???「ぐおおおおお!!」

???「ぴいいいいい!!」

???「くおおおおお!!」

 

ブラキオから3体の爆竜が飛び出てきた!

 

アバレッド「ティラノ!!」

アバレブルー「トリケラ!!」

アバレイエロー「プテラ!!」

ティラノ「凌駕!!また会えて嬉しいぜティラ!!」

凌駕「俺もだよ!!」

トリケラ「幸人さん!お元気でしたかケラ?」

アバレブルー「まぁな。お前も変わりなさそうだな」

プテラ「らんる!!ホントに感激プラ!!」

アバレイエロー「ウチもやで!プテラ!」

 

まさに感動の再会だった。そして

 

アバレッド「それじゃ行くかみんな!!」

アバレンジャー&爆竜達「おう!」

 

そうしてアバレンジャーが爆竜達に近づき爆竜達の頭にジャンプすると体内に取り込まれていった!これは!!

 

アバレッド「佐助くん!」

佐助「おう!【爆竜合体】発動!!」

スカルゴモラ(小十郎)「【爆竜合体】!?」

佐助「フィールドにアバレンジャー1体以上と爆竜ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドンがいる時、アバレンジャーを爆竜達の下に置き、ティラノを左にトリケラを右にプテラを上にする事でその中心に“アバレンオー”をノーコストで召喚する!!その際必ず、このスピリットにソウルコアを乗せなければならない!!」

 

特殊な召喚方法を持った全く新しいカードだった!!

 

アバレンジャー「爆竜合体!!」

 

そして爆竜達が合体を始めた!ティラノが胴体と顔と左腕にトリケラが右腕にそしてプテラが胸に取りついて、顔にアーマーを装着して完成した!!

 

アバレンジャー「完成!!アバレンオー!!」

 

ついにここに爆竜とアバレンジャー達の心を一つにした巨人アバレンオーが復活した!!

 

佐助「行くぜ小十郎!アバレンジャーと爆竜の皆さん!!アバレンオーでアタック!!」

アバレンジャー&爆竜達「おう!!」

スカルゴモラ(小十郎)「(来いやーーーー!!) ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

 

アバレンオーとベリアル融合獣が激突した!!両者とも一歩も譲らない攻防が続いた。2体のBPは同じ15000だった。このままでは相打ちになってしまう。だが小十郎はこのままでは終わらなかった!ブレイブチャージを使ってアタック時効果をブロック時に変更してきたからだ!これでライフ貫通効果は使えないがBPアップ効果が適用するのでBPが24000にアップしてしまった!!

 

スカルゴモラ(小十郎)「(ふん!オラ!オラ!オラ!どおおりゃーーーー!!) ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

アバレンジャー「どわああああああああ!!」

 

スカルゴモラの連続叩きにアバレンオーがビルに倒れてしまった!逃げ惑う人々。それでも死人は出さないように気をつけてはいた。

 

アバレッド「やっぱり手強いなコイツは!トリノイドやギガノイド以上だ」

ティラノ「だからって負けてたまるかティラ!!」

佐助「そうだ!!こっちも最後の手を使うとするぜ!!」

アバレッド「頼むよ!」

アバレブルー「見せてやれ!」

アバレイエロー「私達と爆竜達の力を!」

佐助「アバレンオーの効果!1ターンに1度このスピリットのソウルコアを外すことで3つの効果のうち1つを発動できる!俺が選ぶ効果はこれだ!!手札とトラッシュにある“ダイノガッツ”を手元に置く!そのカード1枚につきBP+5000する!!」

スカルゴモラ(小十郎)「何!?」

 

ダイノガッツの光がアバレンオーを包み込んだ。その光を浴びてアバレンオーのBPが30000となった!同時にアバレパワーもMAXだ!!!!

 

挿入歌:爆竜合体!アバレンオー(2話バージョン)

 

アバレッド「よっしゃーー!みんなアバレまくるぜ!!」

アバレンジャー&爆竜達&佐助「おう!!」

 

アバレンオーのドリルがスカルゴモラの体を叩きつけ、そしてトリケラの右腕が強烈パンチをお見舞いし、スカルゴモラに大ダメージを浴びせた!

 

スカルゴモラ(小十郎)「(おのれーーーー!スーーカーールーー……)」

佐助「そこだ!」

アバレンジャー「おう!プテラカッター!!」

スカルゴモラ(小十郎)「(振動……? ぎっ!?ぎやぁぁぁぁぁぁ!!) ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!?」

 

プテラカッターがスカルゴモラのツノを切り裂いた!!

 

佐助「お前のスカル振動波はチャージに時間がかかり、その際わずかに隙ができる!それをさっきセンゴク・グレンドラゴンが教えてくれたんだ!」

 

あの時のはそれを伝えていたのだった!!スカルゴモラはもはや虫の息だった。手札にももはや手は残されていなかった。覚悟を決めたのか最後の特攻を仕掛けてきた!!

 

スカルゴモラ(小十郎)「(たとえ負けるとしても最後まで足掻き続けてやる!来いやーー!!暁佐助!!アバレンジャー!!) ぎああぐああがぁぁぁぁぁ!!」

佐助「わかった。アバレンオーはアタック時、相手スピリットを破壊した時、ライフを1つ破壊する。お願いします!!」

アバレッド「わかった。みんな、彼の望み……応えてあげましょう!!」

 

全員同意して

 

アバレンジャー「爆竜…電撃ドリルスピン!!」

 

アバレンオーの必殺ドリルがスカルゴモラを貫いた!!

 

スカルゴモラ(小十郎)「ぐほおおおおお!!」

 

スカルゴモラから大量の火花飛び散りそして

 

スカルゴモラ(小十郎)「政宗さまーーーーーーーーーーーーー!!!!!!ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

 

壮絶な爆発をもって佐助が勝利した!!そしてフィールドが会場に戻った。

 

佐助「くううううううう……やったーーーーーー!!」

 

佐助の仲間達もすぐに駆けつけて、佐助を称賛した。他の観客達も。今まで幸村の腰巾着と侮っていたことの謝罪も含めて。佐助は気にしてないとすぐに許した。そしてそこにアバレンジャーの面々も

 

佐助「凌牙さん!皆さんも!」

凌駕「凄すぎだよ佐助くん!君を僕達のカードバトラーに選んだことは間違ってなかった」

幸人「まぁ及第点は行ってるな」

らんる「もう幸人さんたら、正直じゃないんだから」

アスカ「まぁまぁ、2人とも」

ティラノ「佐助って言ったな?これからよろしく頼むぜティラ!」

佐助「はい!」

 

見事、アバレンジャーに認められた佐助。それから佐助の前に小十郎が

 

佐助「小十郎!!大丈夫か?」

小十郎「あぁ、何とかな。ていうか俺は敵なのに心配してくれるのか?」

佐助「もうバトルは終わったんだし、今は敵味方とか関係ないだろ」

小十郎「へへへっ。面白いやつだぜ。しかし見事に光の戦士の力を受け継いだな。今回はホントに完敗だぜ。そしておめでとうな。これでお前も“S級”に昇級だな」

佐助「へへへっ、ありが…えっ?S級?」

小十郎「そうだ、なんせS級の俺を倒しちまったんだからな、飛び級で昇級は当たり前だろ」

佐助「えーーー!?お前S級だったの!?」

 

何とびっくり!?小十郎はS級カードバトラーだったのだ!慌てる佐助だったが、あの強さなら納得もした。そこへお市が

 

お市「佐助くん、今のバトル見させていただきました。素晴らしいバトルです。本来ならB級と偽って昇級バトルをした小十郎くんの行為は咎められますが、あれほど正々堂々としたバトルを見せられたらそうはできません。よって今回、IBSA社長の権限によりあなたをS級カードバトラーに昇級を認めます!」

 

周りで拍手喝采が響いた!!そこへアイバーンに乗った政宗がやって来た。

 

小十郎「政宗様!?」

政宗「小十郎、見事なバトルだった。お前のことを誇りに思うぞ」

小十郎「ありがとうございます!」

政宗「いい修行にもなった上、ライバルができたみたいだからな」

小十郎「はい!佐助!今回は負けたが、次はお前とアバレンジャー達を倒して勝ってみせる!!」

佐助「望むところだ!!」

 

ここに新たな戦士のライバルが生まれた!そう言って小十郎達は帰っていった。

 

○河原(夕暮れ)

修行から帰って来た幸村達。

 

バローネ「佐助達の昇級バトルは終わったであろうか?」

兼続「おそらくな、しかしよかったのか幸村?佐助の昇級バトルに立ち会わずに?」

幸村「あいつは絶対に勝つって信じてるからな。そう考えてるだけで十分さ」

 

幸村らしいと考える3人。そこへ

 

佐助「幸村ーー!」

幸村「佐助! ? 佐助この人達は?」

佐助「あぁ、その前に。俺…俺、S級に昇格できたんだ!!」

幸村達「!!??」

 

佐助はことの経緯を話した。

 

幸村「そうだったのか」

環奈「アバレンジャーの力を受け継ぐとは」

凌駕「そうなんです。彼のダイノガッツは想像以上でした。そんな彼を認め、力を貸そうと考えたんです」

 

佐助の成長に喜ぶ幸村。そして

 

佐助「それでな幸村、俺……もっともっと強くなるために独り立ちを決心したんだ!」

幸村「!」

 

佐助が衝撃的なことを発言した!

 

佐助「幸村達と一緒にいるのはすげー楽しかったし、強くもなれた。けどいつまでもそんなことじゃダメだって思ったんだ。幸村ばかりに頼るんじゃなく、自分の力だけで乗り越えなきゃいけない場面に遭遇した時どうなるんじゃないかって。それで今回の件で決心がついたんだ。このアバレンジャーの人達と強くなってみせるって」

 

佐助も悩んだ末の苦渋の決断であった。それを聞いて幸村は

 

幸村「………そうか。お前の決めたことだ。お前の信じた道を行くことを俺は止めたりなんかしない。むしろお前が自分の力で上を目指そうするお前のことを見てみたい」

佐助「幸村」

幸村「そしてその時、強くなったお前とバトルをしてみたい!!約束してくれるか?」

佐助「勿論だ!!必ず強くなって幸村、アンタに勝ってみせる!!」

幸村「楽しみにしてるぜ!」

佐助「おう!!」

 

2人は拳を合わせて約束した。

 

佐助「俺たちの秘密基地は好きにしてくれ。何かあった時でも連絡し合えるように」

幸村「そっちでも何かあったら教えてくれ」

凌駕「それじゃ佐助くんは俺たちが必ず強くしてみせます!」

幸村「凌駕さん、皆さん。佐助をよろしくお願いします!」

 

そうしてそれぞれの道を歩み出すのであった。

その夜

 

○どこかの太平洋

 

ビリ!ビリリ!ビリリリリリ!!

 

何か稲妻のようなものが走り出し始めた!

 

ティラノ「これは一体何事だティラ!?続きはEDの後だティラ!」

 

ED:We are the ONE -僕らは一つ-(ダンスシーン:スカルゴモラと小十郎、佐助のスピリットも参加)

 

そして翌日

佐助の基地で寝ている幸村達。そこへ環奈が

 

環奈「幸村、皆の衆!起きるのじゃ!!」

 

カンカンカンカンカンカン!!

 

フライパンを叩いて叩き起こす!何事か聞くと、すぐにニュースを見ろと言われる。

 

TVキャスター「番組の途中ですが、臨時ニュースをお送りいたします!!突如太平洋上にもう一つの地球の地形が現れました!!」

 

幸村達「!!!!????」

 

To be continued.




ついに描けました!
アバレンジャー、トリノイド、ギガノイド等の新効果を考えるのに苦労しました。ちなみに全員、当時と同じの声です。

♪:アバレンジャー次回予告BGM
次回予告
ティラノ「どうなってるティラ!?」
凌駕「いきなりもう一つの日本、アメリカ、アフリカとかが現れて世界は大混乱!」
ティラノ「この世界にやって来た途端にとんでもないことになったティラ!」
凌駕「なんだ、あの緑色の光?それにあの眉毛と顔が特徴な子供は?」
???「ぶりぶり〜!ケツだけ星人!」
ティラノ&凌駕「おしりーー!?」
ティラノ「次回!謎のロボットと新勢力!おバカ5歳児大アバレ!!」

???「見れば〜」


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第二十一陣: 謎のロボットと新勢力!おバカ5歳児大アバレ!!

幸村「俺たちは昨日の修行の帰り、佐助達に会った。A級と思っていたのが何とS級に昇格していた上にスーパー戦隊の力を受け継いだのだから驚いた。そして何より佐助が独り立ちすると宣言した事だった。あの佐助がそこまで成長していたなんてすごく嬉しかった。俺は快く佐助を見送った。
そんな次の日、起きてみるともう一つの地球の大陸と巨大宇宙船が俺たちの世界に現れたんだ!!一体どういうことなんだ!?」


朝からテレビはニュースでてんてこ舞いだった!それもそのはず。もう一つの地球の大陸と宇宙には見たことがない巨大宇宙船が突如現れたのだから!

 

ニュースキャスター1「えー皆さん!今回は全ての番組を中断して特別生放送をお送り致します!今日午前7時頃、太平洋側から突如謎の光が発生し、その瞬間突如として日本、アメリカなど私たちの世界と似た地形が出現しました!しかもアメリカとらしき国の赤道付近には巨大なタワーが宇宙にまで伸びています!それだけではありません!NASAの話によると宇宙に巨大な宇宙船らしき物体が現れたのです!詳しい事はまだわかっていませんが、現時点で言えば、これはあの闇の勢力襲撃事件を遥かに超える大事件であるという事です!!」

 

ニュースキャスターもこの状況を何とか飲み込もうとする事で必死みたいだった。世界中このニュースでもちきりだった。そしてしばらくして幸村は以前、お市から映像が出る最新式の通信機を使ってダン達に連絡を。

 

幸村「ダン、ニュース見たか?」

ダン「あぁ」

環奈「これはニュースのとおり前代未聞の大事件でおじゃる」

バローネ「まさか一夜にして別世界の大陸そのものや巨大宇宙船までもが転移するとは誰も想像できなかったはず」

クラッキー「世界中大混乱してるよ。情報では各国に非常警戒体制が敷かれているらしいよ。今日にでも各国の代表が集まって話し合いがあるだろうね」

幸村「そうか。そういえば市から連絡は?」

 

この緊急事態にIBSAも当然動いているはずだった。

 

魔ゐ「それが連絡したんだけど、不在中だって半蔵君が」

早雲「おそらくいち早くこの騒動に気づいたんだろう」

 

さすがにお市は仕事が早かった。すると佐助から連絡が入ってきた。

 

佐助「幸村、テレビを見てくれ!お市が出てるんだよ!」

 

突然の佐助の知らせで全員すぐにテレビをつけた。

 

○アメリカ:異世界対策会議場

 

ニュースキャスター2「えー私は現在、異世界対策会議場に来ています。今回の大事件をきっかけに各国の首脳が集まり今後の対応を決めることになることでしょう。おーっと各国の代表が到着したようです!」

 

各国首脳が来たことでマスコミ達はすぐに群がって、コメント依頼や写真撮影でてんてこ舞いであった。しかしやって来たのは首脳だけではなかった。この未曾有の大事件に対応するための対策チームや専門家、はたまた防衛軍や自衛隊のトップまでやって来たのだからそれだけことは重大だということがよくわかる。

そして最後の方で、IBSAのヘリも到着した。そこにはお市と勝家の姿もあった。マスコミ達は立ちどころにお市達の元へ向かったが、お市が何かリモコンらしき物を取り出して

 

ピッ!

 

カメラマン達「? あれ? どうなってんだ?」

 

突如テレビカメラ以外の機器が動かなくなってしまった。おそらく一部の機器を一時的に停止させる機械だと思われる。

 

お市「皆さん申し訳ありません。緊急事態のためコメントはご容赦下さい。ですが、これから話すことは全て中継や撮影して構いません。ですからお願いします」

 

市の言葉が全員に伝わったのか騒ぐのをやめた。流石と言うべきとニュースを見て思った幸村達だった。

 

○会議場内

会議場にはすでに多くの有力者達やマスコミで満杯だった。このニュースを見て、幸村達は緊張していた。だが幸村達だけではなかった。世界中がこれからどうしていくのかが気になっていてどうしようもなかった。そうした中、お市が会議場中央に現れた。

 

お市「皆さま、この度は私の招集に答えてくださりありがとうございます」

 

どうやらこの会談を開いたのは市だったようだった。早速始まるのかと思いきや

 

お市「早速始めたいところなのですが、もうしばらくお待ちいただきたいのです。あと一組、この会談に招集したので」

 

と言っているのだが、すでに全世界の有力者達が一人の欠席者なしできているはすだが。全員困惑していると

 

シューーーーーーン!!

 

お市以外の全員「!!!???」

 

突如ゲートが現れた!そこから

 

政宗&アブレラ&ベリアル&大六天魔王&蘭丸「………」

幸村「なっ、政宗!?」

兼続「大六天魔王まで!?」

 

全員、驚愕していたが当然だった。闇の勢力のトップが現れたのだから。おまけにベリアルとアブレラ、蘭丸まで側にいた。一体なぜ?

 

お市「落ち着いて下さい!彼らを呼んだのは私です。今回の異世界転移についての意見を聞くために。残念ながら我々IBSAよりも彼らの方が詳しいはずですから」

 

お市の意見はもっともだった。しかし納得できない者も当然いた。

 

アメリカ大統領「気に入らん!そんな薄汚い化け物どもを従えている奴を連れてくるなど」

 

ギラッ!!

 

幸村「まずい!!」

 

しゅーーー!!

 

アメリカ大統領「? がはっ!!」

 

アメリカ大統領の方に走り出した政宗は彼の首を締め始めた!アメリカ大統領の言葉が政宗の逆鱗に触れてしまった!

 

政宗「ぐるるるるるる!! I won't forgive anyone who insults my family!!(翻訳:俺の家族を侮辱する者は誰であろうと許さん!!)」

 

目は完全に血走り、わざわざ英語で話しながら。護衛も政宗のあまりの恐ろしさに動けなかった。お市がなんとか宥める事が出来、大事には至らなかった。命を繋ぎ止めたアメリカ大統領だが、政宗に睨みつけられ怯えきっていた。二度目はないぞと言うように。

そして政宗からの謝罪もあって会談への参加を認められた。ベリアルは机に足を乗せて座り、政宗と大六天魔王はお市を挟んだ所に座った。アブレラは政宗の、蘭丸は大六天魔王の側で護衛のように立った。

そして日本時間の午前10時、ついに

 

お市「それでは皆さん、少しハプニングが起きましたがこれより第一回異世界対策会談、通称“グランサミット”を開催いたします」

 

ついに始まった。今回このような事が起きたかや今後どうしていくかなど。全員様々な意見が飛び交ったが、なかなかまとまらなかった。これだけで3日も過ぎた。そこでお市は退屈そうにあくびをしていた政宗の意見を聞く事にした。

 

お市「政宗様、あなたの意見はどうでしょうか?今回の転移はあなた方も関わっているのでしょうか?」

政宗「まぁ全てが関わっていないとは言い切れないだろうな。俺達が使った“柱”であらゆる可能性達を呼んだ。それにより空間に捻れが起き、偶然別世界に影響を及ぼした可能性はある。けど信じられないかもしれないが、聞いて欲しい。

この転移については俺も正直驚いてる。まさか世界そのものがこの世界に来るとは。おまけに宇宙船までもな。だがな俺達はこの世界が好きだ。だからこそ俺達はこの一件には関与していない。もしこれが本当に俺達が大半の原因なら責任は必ず取る!だから…頼む。俺を信じてくれ」

 

そう言って政宗は頭を下げた。辺りは政宗の行動に驚いていたが、幸村は政宗が言ってる事は間違いないと解っていた。政宗のことはよく知っていたので。ダン達も同じだった。もちろん疑う者もいたがお市や会談の一部の有力者達は不思議なことに政宗の言葉を信じられると思った。言葉に重みを感じたからだ。

 

大六天魔王「ただ一つ言えることはある。この転移して来た奴らは危険な存在とは言い切れないということだ」

 

ここで大六天魔王が口を開いた。

 

フランス大統領「Pourquoi peux-tu dire ça ?(なぜそう言えるのですか?)」

 

ベリアル「考えてみろ。もし奴らが俺たちの様な危険な闇の存在で凶暴な化け物共だったら今頃お前らは寝てる間に総攻撃を受けてるだろうよ。それをしないって事は向こうも俺達同様に今後の方針を決めている最中だろうからな」

 

納得のいく説明だった。と考えると向こうとの交渉も可能性があると思われる。しかも連絡手段もこちら側と同じならこちらからでも連絡が取れるはずだった。そんな時だった。

 

勝家「お市様!!緊急の報告が!!」

お市「ふむふむ…… !! 本当ですか!?」

勝家「はい!間違いありません!」

 

勝家は何を伝えにきたのか?

 

お市「各国首脳、そしてこの放送を見ている皆様、先程確認が取れました。どうやら我々より先に彼ら、すなわち“転移者”の方々が私達にコンタクトを取ってきました」

全員「!!!!!!」

 

なんと向こう側からコンタクトを受けたということだった!この事に全員驚いていたが、政宗達は落ち着いていた。予想していたかのように。

 

お市「皆さま、ご静粛に!これはチャンスかもしれません!向こうの世界の方が私達のような存在ならば十分に話し合いは可能なはずです。すでに彼らとの話し合いの準備が完了しています。どうかご決断を!」

 

お市の提案に少しずつだが手を挙げる者が出てきた。政宗もその一人。そして最後にアメリカ大統領を最後に満場一致で決定した。

それを決め手にお市は回線をサミット会場に接続し、モニターに転移者の方に繋いだ。いよいよ対話の始まりだった!そしてモニターに1つ目の画像が映り出した。そこに現れたのは紛れもなく人間だった。そして続々とその世界の有力者と思われる人物が映し出された。

 

お市「初めまして、転移者の皆さま。私はこの世界代表IBSA社長天魔市でございます」

 

???「貴方がこの会談の代表ですか。私は地球連邦大統領です」

???「私はマクロス・フロンティア第4代大統領ハワード・グラス」

???「私はこの世界とは別世界のアメリカ合衆国大統領でごさいます」

???「そして最後となりましたが、別世界の日本内閣総理大臣であります」

 

と代表と思わしき4人が自己紹介を始めた。お市と政宗はまず何故こうなったかの原因、こちらの状況を彼らに隅から隅まで説明した。話を聞いて全員納得してくれた。話を理解してもらえてホッとするお市。そして今度は彼らの話を聞いた。どうやら話によると全ての国が同じ世界から来たわけではなかったようだ。それはすぐに納得した。なぜならアメリカ合衆国と思われる大陸がこの世界より面積が大きかった上、それぞれの世界の技術力や歴史まで相違点があったからだ。

 

まず地球連邦から。

 

西暦2308年に起きたCB(ソレスタルビーング)と言うテロ組織と国連軍の決戦の後に、ユニオン・AEU・人革連・その他の国連加盟国を統合して誕生した全地球規模の国家。三大勢力がそれぞれ所有していた3基の軌道エレベーターを管理していた。

ちなみに軌道エレベーターとは全高5万kmにも達する人類史上最大の構造物で、高度3万5千km付近に設置された太陽光発電衛星からの電力を地上に送る目的で建設されたもので、化石燃料に代わるエネルギー源となっていた。そして特に驚いたのが、戦艦や人型兵器モビルスーツと呼ばれるロボットが実用化されていたことだ。そして世界統一と平和維持を目的とした「地球連邦平和維持軍」と独立治安維持部隊「アロウズ」”と呼ばれる組織が存在していたことも。こちらとはかけ離れた技術力を要していた。

 

次にマクロス・フロンティア船団。

 

彼らも他の世界とは全く違っていた。

西暦1999年、突如宇宙より巨大物体が飛来し太平洋上の南アタリア島に落下。巨大物体は全長1,200m超に及ぶ宇宙戦艦で「マクロス」と命名。人類は外宇宙へと旅立つのだった。

そして2009年、50万周期にわたり大宇宙で抗争を続ける巨人族の二大勢力、男のゼントラーディと女のメルトランディが星間戦争をしていた。人類初の異種族接触だった。

また先史銀河文明プロトカルチャーの情報を得る事にも成功。太古の時代に単体生殖技術が進んだ結果、男と女のプロトカルチャーが争い始め、ふたつの巨人戦闘種族が生み出されたこと。争いを望まず戦火から逃れた男女のプロトカルチャーが地球に立ち寄り、地球人の祖先に遺伝子操作を施したあと、この移民船を遺してまた去っていったことが判明。そんなゼントラン達には文化というものが無かった。人々との交流や文化を経験し、そして一人の女性の「歌」によって彼らとの対話に成功し、人類は更なる外宇宙へと向かうため多くの宇宙船団を結成した。そのうちの一つが彼らの「マクロスフロンティア船団」だった。彼らの技術は他の世界とは比べ物にならないものだった。基本の戦闘機形態「ファイター」、そこから手足を展開した中間形態「ガウォーク」、人型ロボット形態「バトロイド」への3段変形機構を有する機動兵器“VF”通称“ヴァルキリー”と呼ばれる機体や超巨大戦艦、ゼントラン専用機体クァドラン、すざましい威力からどうしようもないことがない限り使用禁止になっている反応兵器があったのだ。だが何よりも凄かったのが、長距離移動を可能にしたフォールド航法すなわちワープが可能であったことだった。

また、フロンティア船団はある敵と戦っていたこともわかった。それが宇宙生命体“バジュラ”であった。外見は虫そのものであらゆるコンタクトも通じないまさに宇宙の脅威とも言えるもので今回はその戦っていた途中に転移してきたみたいだった。

 

最後に別世界のアメリカと日本。

 

どうやらこちらは幸村達の世界の技術力や歴史はほぼ同じであった。ただ違うのが聞いたことのない地域や街、ほんの少しの歴史のズレがあるくらいだった。アメリカの場合はセンターシティという街があり、かつては“スクラッグ”と呼ばれる昆虫型異星人に侵略されそうになったという。そこで何者かがこのスクラッグを壊滅させ平和を取り戻してくれたという。

そして日本では面積がかなり大きく、いくつか知らない街が存在していた。

 

他の国々も状況を伝え合った。そして全ての状況を把握した。それを踏まえてお市は提案した。

 

お市「皆様、貴方達のことはよく解りました。それで今後のことですが、元の世界に戻るまでの間、私達との和平交渉に応じてもらいたいのです。私たちの事を疑うのは当然かもしれません。ですがどうかお願い致します」

 

お市は必死に伝えた。それに応えるかのように転移者の代表は全員謹んで承諾した。その事に涙するお市。そして

 

お市「各国首脳の皆さま、そして全世界の皆さま!今まさに和平交渉は成功しました。IBSA社長天魔市が宣言します。今ここで、“異世界平和協定”を開く事を宣言します!!」

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ!!

 

その宣言に全員が拍手喝采のオンパレードだった。

 

幸村「まさか成功させるなんて、お市は本当に凄い」

ダン「あぁ、そうだな」

 

お市の交渉術には恐れ入るばかりだった。

そうしてグランサミットは終了した。それからはマスコミによる質問波で大変だった。何とかお市は逃げ出す事ができた。その先に

 

政宗「見事だったな、社長」

お市「政宗様、恐縮です」

政宗「今回の一件で世界はどうなるか。まぁ俺はやりたいようにやるだけだ。世界は必ず手に入れてやるよ」

お市「望むところです。貴方達の野望、必ず止めてみせます」

 

強気に宣戦布告するお市

 

政宗「ギラギラギラ、楽しみにしてるぜ。それから伝えておくよ。たしかに交渉は成功したが、気をつけた方がいいぜ。あの地球連邦には嫌な匂いがしやがったからな」

お市「貴方も感じていましたか。私もあの方からは覇気が感じられませんでした。まるで傀儡のような」

政宗「あぁ。これからさらに大きなことが起こるだろうな。それと、俺たちの世界のアメリカ大統領に伝えていてくれるか? いつか会いに行くってな」

 

そう言って政宗はゲートを開いて帰った。大六天魔王はお市の顔を一瞬見てからゲートを通って行った。

 

○IBSA日本本社

 

お市「まさか貴方達の世界の国までこの世界に来るとは思いませんでした」

???「あぁ、だが俺達にとっては幸運だったのかもしれない」

???「そうだな。これで再びアロウズと奴らの動向を調べることができる。それに今回は貴方という強い味方もいますから」

お市「それは嬉しいです。あなた方のことは私が責任を持って力になります」

???「ありがとう、市。(そして必ず世界の歪みを俺が破壊する!)」

 

お市が匿っている黒髪と紫髪の青年達は一体?

 

○???

 

???「ふふふふふっ。まさかこんな面白いことが起きるなんて」

???「いいのかい?こんな事になっても顔を出さなくて?」

???「構わないさ、世界の救世主となる者が表に出る必要はないさ。たとえ異世界だろうと同じだよ。それよりこの世界のバトルスピリッツというゲームの情報とIBSAの情報を集めて欲しい。面白い事になるよ、ふふふっ」

 

謎の場所で笑うこの男は一体?

 

○フロンティア船団のとある学校

 

???「この世界にも空はあるんだろうか?」

???「ふふふ、だったらあそこを辞めて船団を降りる?」

???「まさか」

 

2ヶ月後

 

異世界平和協定が発効してすでに2ヶ月が経っていた。その間に世界は大分変わった。モビルスーツの登場で世界でロボット技術が発展し、テーマパークのアトラクションやその他の作業、バトルスピリッツのスーツにも大いに貢献していた。また軌道エレベーターによってエネルギー問題だった地域も少しずつだが良くなっていた。宇宙技術も発展しマクロス・フロンティアとの行き来も可能となり、ゼントランとの交流も増え、地球にはすでにゼントランと幸村達の世界の人間との子供までできていた。

 

さらに観光する場所やこの世界にはないアニメや特撮番組も増え続け、移動手段もIBSAのゲート技術を使ってスムーズに行けるようになっていたので活気も高まっていた。その中でも「アクション仮面」や「カンタム」が注目されていた。さらに“銀河の妖精 シェリル・ノーム”と“超時空シンデレラ ランカ・リー”と呼ばれる歌姫の歌で世界中大騒ぎ。さらには天才美少女アイドルシンガー“マイサンシャイン”と別世界で宇宙規模で有名なアイドル“マジカルスター咲”まで現れ、世界中で彼女達のファンが増え続け、終いには彼女達の顔だらけという街も多くなっていた。

 

だがこれだけのことがたった2ヶ月で出来るとは信じられなかった。

後から分かったことだが、転移してきた人達は世界によって時間の進み方が違っていた。特に日本は遅く、何年も歳を取らないということだった。そんなこともあり、グランウォーズ大会は開催日を延長することになった。いつになるかは未定だった。

 

○幸村のアジト

幸村がバトルをしに行こうとしていた時、環奈は新聞を見ていた。アロウズの記事が気になっていたのだ。

 

幸村「環奈、またアロウズの記事を見ているのか?」

バローネ「“アロウズ、反乱勢力を鎮圧。双方とも無駄な犠牲者を出さずに”か」

環奈「うむ。その事が気になっての。まるで意図的に書かれているみたいに」

バローネ「確かにな。俺もこのアロウズをあまり好ましいとは思わない。治安維持部隊と言われているが、実際はどうなのかという気がして仕方がない」

 

環奈とバローネはどうやらアロウズに不信感を感じていた。

 

幸村「そうか。確かに気になるけど、今俺達がやるべき事は強くなって闇の勢力と戦う力をつける事だ。もし何かあったらその時に考えればいいさ」

 

環奈とバローネもその通りだと思い重い腰をあげて修行に向かった。

 

○大六天魔王の城

 

デッキを組んでいた政宗達。

 

政宗「それにしてもすでに2ヶ月か。今のところ何も起きないな」

大六天魔王「確かにな。少し拍子抜けではあるがな」

ベリアル「どうする政宗?こっちから少しカマかけてみるか?」

政宗「いや、その必要はないさ。そろそろ何か面白い事が起きそうな気がするしな」

 

○埼玉:春日部

 

ここは転移してきた日本の春日部。

 

*高層ビル付近

???(紫髪)「こちらPB4、特に変わったことは起きていない」

 

*公園

???(茶髪)「GS2。こっちでも特に変わんなねぇぜ」

PB4「GS2、そのやる気のない声はなんだ?もう少ししっかり確認するんだ!」

GS2「悪い悪い」

 

*幼稚園付近

???(濃緑髪)「こちらOS3ならびにWS3。こちらでも不審なところは感じられない」

???(白髪)「引き続き当たりを調査する」

OS3「ごめんねマリー。こんな調査を手伝ってもらって」

マリー「大丈夫よ。それにこんなにも平和と呼べそうな世界の国を見る事が出来て嬉しいから」

OS3「マリー」

 

○IBSA日本本社

 

お市「今のところは問題はなさそうですね。しかしスメラギさん。この度はお力を貸して頂いて本当にありがとうございます」

スメラギ「いいえ、市社長。お礼を言いたいのはこちらです。貴方は私達の素性を知りながら匿ってくれました。これぐらいのことはして当然です」

 

お市はこの2ヶ月、転移してきた国を調査していたみたいだ。協力してくれているのはどうやら異世界転移より前に来ていた転移者のようだった。リーダーはスメラギという女性で現在、最後の調査標的として春日部に来ていた。

 

スメラギ「それにしてもこれ程までに平和と言える国は初めて見ました。私達がいた世界とは本当にかけ離れています」

お市「スメラギさん……」

 

どうやら彼らは地球連邦の世界から来たみたいで、向こうにいた事の話も全て聞いていた。相当の経験があった事だろう。そうしているうちにもう一人の工作員からの連絡も来た。

 

 

○春日部*どこかの住宅街

 

???(黒髪)「こちらBS1。現在尚も調査中」

スメラギ(通信機)「了解、引き続き警戒は怠らず」

BS1「了解。………(本当に平和な世界だ。俺達の世界とは全く違う。クリス、リヒティ、ロックオン。お前達にもこの世界を見せてやりたかった。だが、俺は諦めないぞ。お前達の目指したものは俺達が必ず成し遂げる。世界の歪みを破壊し、この世界のように笑える世界にしてみせる)」

 

BS1という青年は何か心のうちで何かを思い込めていた。そして再び調査を開始しようとすると

 

BS1「… ?」

 

何か後ろに気配を感じ、振り向くと誰もいなかった。

 

BS1「気のせいか? …… !」

 

またも気配を感じ振り返ったがいなかった。だがまた何か感じ振り向き、またも感じ振り向いた。しかしいなかった。

 

BS1「(一体どうなってる?確かに気配を感じるのに。まさかアロウズの新手なのか?)」

 

そして後ろから!

 

???「ふ〜〜〜」

 

BS1「!!?? ぎああ!!」

スメラギ「!? BS1どうしたの?」

BS1「わからない!急に後ろから誰かが俺の耳に……」

???「ふ〜〜〜」

BS1「ぐああああ!!」

 

と通信が切れてしまった!

 

OS3「BS1 応答を!応答を!」

マリー「一体どうしたの?」

OS3「わからない、BS1との通信が急に切れて」

マリー「何ですって!?」

OS3「一度合流地点に…」

 

トントン

 

OS3&マリー「?」

 

二人の肩を誰がトントンと叩いた。振り向くと

 

???「あの〜〜……」

OS3&マリー「!!!??? うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

とてつもなく凶悪な顔の男が現れ、その拍子に通信が切れた!

 

GS2「どうなってんだスメラギさん!二人からの連絡が途絶えちまったぞ!一体何が…(トントン) ?」

 

誰かが足を叩いてきた。

 

???「お兄さん!」

???「助けて〜!」

???「ボーー!」

GS2「えっなんだ? どうしたんだ、ってうわ!」

 

とんがり頭と坊主頭、鼻水を垂らした3人の子供達がGS2の後ろに何かから逃げるように隠れた。するとそこに女の子が来た。

 

???「あっ見つけたわよ!今日は傑作のリアルおままごとが出来たのよ。絶対に逃さないわよ」

子供達「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

怯えきった子供達。すると女の子がGS2に気づく。

 

???「? あら〜、何て素敵なお兄さんなの。ねぇお兄さん、一緒にリアルおままごとしましょ」

GS2「えっ? いや俺は……」

 

女の子「お兄さんが不倫してしまって奥さんを誤魔化そうとするダメな夫で……」

 

と勝手に進める女の子。しかも役は何とも殺伐。とても幼稚園児とは思えなかった。

 

GS2「何だその役は? じゃなくて俺は遊んでる暇は…」

女の子「グダグダうるせぇんだよ!やるったらやるんだよ!」

GS2「!?」

 

突如雰囲気と口調が荒々しくなる女の子!しかも服からウサギのぬいぐるみを取り出すと(どうやって収納していたのか?)

 

女の子「ふん!(ぼこ!)フン!(ボコ!)フン!(ぼこ!)………」

 

と耳を掴みながら腹を殴り始めた!とてつもなく恐ろしい光景だった!

 

坊主頭「ひぃぃぃ、いつものネネちゃんじゃない!」

GS2「…………」

 

流石のGS2も怯える様子だった。そして一瞬の隙をついて逃げようとすると女の子も気づいて追いかけっこが始まってしまった!

 

ネネちゃん「待ちなさーい!逃さないわよー!」

子供達「ひぃぃぃぃぃ!!」

GS2「何で俺まで〜!?」

 

スメラギ「というのがGS2からの最後の通信だったわ」

PB4「そうですか。一体みんなに何が?」

スメラギ「とりあえずBS1の現在地だけは把握しているから、PB4は合流地点に」

PB4「了解」

 

通信終了する両者。

 

スメラギ「一体どうしたのかしらみんな。BS1はともかく他のメンバーの通信機は壊れていないはずだけど」

お市「待つしかありません。少なくともこの国には危険は無さそうですから」

スメラギ「えぇ。フェルト、ミレイナ、ラッセ、引き続きみんなの監視を」

フェルト「了解」

ミレイナ「任せて下さいです!」

ラッセ「任せときな」

スメラギ「それから市社長、イアンに連絡しといて欲しいんです。もしもの時のために、いつでもアレを出せるようにと」

お市「わかりました。我がスタッフも協力させますんで」

スメラギ「ありがとうございます」

 

彼女の言うアレとは?

 

それから数時間後、BS1がどこかの家にいる事が判明した。おまけにBS1からも連絡があって、スメラギとPB4、お市はすぐに向かった。

 

○春日部(夕暮れ)

 

お市「ここがBS1の言ってた場所のようですね」

スメラギ「えぇ、しかしここって……」

 

スメラギ達の目の前にあったのは、紛れもなく普通の家だった。赤い屋根をした2階建のまさに普通の家だった。表札には「野原」と書かれていた。PB4はとりあえずチャイムを鳴らそうとした瞬間

 

???「こらーーー!!」

???「うわぁぁぁ!!」

お市達「!?」

 

どこーん!どしーん!

 

ととても普通ではありえない怒号と揺れが起きた!誰かが誰かを追いかけているかのような。

 

スメラギ「一体何なの!?」

PB4「わからない、でも何かが起きてる。僕が様子を」

 

とPB4は銃を取り出しドアの近くに行き、ドアを開くと

 

PB4「えっ?」

 

グリグリグリグリグリグリッ……!

 

???「おおおおおおおおっ!」

???「おらおらあらおらおらあらおらおらおらおら!!」

 

何とそこで起きていたのは女性が太い眉毛とくりくり坊主頭の子供の頭に強烈なグリグリ攻撃をしていたのだった。しかもグリグリする音まではっきり聞こえて。

 

???「んっ? なっ何あなた達、んっ? あぁぁぁぁぁ!!」

PB4「!?」

???「何家に土足で上がってんのよ!」

PB4「あっ!」

???「さては新手の強盗団ね!」

スメラギ「いえ!私達は怪しい者では…」

???「だったら何で家を土足で… ? !!」

 

突然、女性がPB4の顔を見て顔を赤くした。

 

???「あっ…そうなんですか、失礼を、おっほほほほほ」

 

一体どうしたのか? それはさておきスメラギ達がBS1のことを聞こうとすると

 

BS1「どうしたんだみさえさん? ! PB4、Ms.スメラギ、お市!」

 

とBS1が赤ん坊を抱えて出てきた。

 

みさえ「えっ? もしかして刹那さんの仰ってた?」

PB4「!? BS1、まさか名前を教えたのか?」

 

BS1「あぁ。彼らは信用できると感じたからだ、ティエリア」

 

PB4ことティエリアとスメラギは驚いていた。BS1こと刹那が自らの名前を、それも一般人に教えるのだから。そこへ

 

GS2「はぁはぁはぁはぁ…ふぅ、やっと逃げ切ったな。ったく酷い目に…? スメラギさん?」

スメラギ「! GS2!」

 

ここでGS2が疲れ切ったところで偶然にも再会した。さらに

 

OS3「PB4!」

 

なんとOS3とマリーとも再会できた。ここまで偶然が重なるとは。全員とりあえず刹那が世話になっている“野原家”に上がった。

 

どこをどう見てもやはり普通の家であった。

 

みさえ「刹那さんがお友達がいずれ来るって仰ってたので待ってたんです」

スメラギ「そうでしたか。それで刹那、あの通信が切れた後に何があったの?」

刹那「そうだったな。実はこの“しんのすけ”に見事にしてやられたからだ」

しんのすけ「ほっほ〜い!オラ、野原しんのすけ 5さい。ふたば幼稚園に通うちょっとシャイな5さいじ。それとお嬢さん、納豆にはネギ入れるタイプ? えへ〜」

スメラギ「えっ?」

 

何とこのしんのすけいう子供、幼稚園児のくせにいきなりスメラギをナンパしてきた!

 

(げんこつ音) がん!!

 

しんのすけ「うううううう」

みさえ「このおバカ!話が進まないじゃないの!それにお客さんに何ナンパしてんの、このエロ5歳児!」

 

またもげんこつが炸裂して巨大なたんこぶが出た。それに驚くティエリア達。

 

みさえ「? どうしました?」

ティエリア「いえ、こんな巨大なたんこぶ、見たことがないと思って」

しんのすけ「そうなの、お姉さん」

ティエリア「お姉さ…!? 僕は男だ!」

しんのすけ「えぇ!?お兄さんまさか……“オカマ”!?」

ティエリア「なっ!!誰がオカマだ!!」

GS2「ぷっ!あははははは、初めてだなティエリア。お前がオカマって言われるなんて」

スメラギ「ぷっ、ふふふふふっ」

ティエリア「失礼な!スメラギさんまで!」

 

しんのすけの言葉に狂わされるティエリア。だが何となく落ち着く感じがした。それから再び、話を再開しようとすると

 

ガチャ

 

みさえ「あっウチの人が帰って来たみたい。アナタ〜今お客様が上がってるの」

???「はいよー」

刹那達「!!!!」

みさえ「どうしました?」

刹那「なぜ奴がここに!?」

 

刹那はしんのすけの父の声に反応すると銃を取り出した!そして他のみんなはみさえ達を守るようにバリケードを作り、

 

刹那「アリー・アル・サージェス!!」

GS2「兄さんの仇!!」

???「どわーーーーー!? なんだなんだなんだ!?」

刹那「!?」

GS2「あれ?」

 

そこにいたのは髭を生やし、しんのすけによく似た眉毛をしたサラリーマンだった。

 

???「お前ら!さては新手の強盗団だな! 喰らえ!営業マンの5日目靴下手裏剣!」

 

刹那&ロックオン「???」

 

靴下の匂い音:(ぷにゅにゅにゅにゅにゅ〜〜〜ん)

 

刹那&ロックオン「!!!??? ぐあぁぁぁぁぁぁ……!」

 

突如として2人は苦しみ出して倒れ気絶した。しんのすけ達はことの事情を全て話した。それから男は着替えて、話をする体勢になった。

 

???「はぁ〜、びびった」

刹那「申し訳ありません」

???「いやいや、もういいよ。こっちも勘違いしてとんでもないことしちゃったから。それにしても俺の声がそんなに似てたんじゃ仕方ないよ。」

みさえ「それじゃそろそろ話にしましょ」

スメラギ「まずは私達から…」

ティエリア「ちょっとお待ちを」

 

ここでティエリアが全員に小声で

 

ティエリア「本当に大丈夫だろうか?確かに刹那が世話になった事もあるがそれだけで我々のことを話すというのは」

 

ティエリアの言う事は最もだった。自分達の組織の存在を話す、それも一般市民に。何もかも異例の事だ。だが刹那は

 

刹那「ティエリア、お前の心配はわかる。だが俺は感じたんだ。この野原家の人達には何か不思議な感じが。そして信用出来ると」

 

刹那がここまで言う事がとても珍しいと感じたみんなも何とか納得して話す決意をした。

 

スメラギ「すみません。改めまして私達は2ヶ月ほど前に転移してきた地球連邦の世界で、戦争根絶を目的に活動していた“ソレスタルビーング”なんです」

 

なんと彼らはあの転移してきた世界でテロリストと呼ばれていたソレスタルビーングだったのだ!!

 

みさえ「アナタ達が?」

???「テロリストって世間では言われてたあの?」

スメラギ「そうです。私はその戦術予報士、スメラギ・李・ノリエガ」

ティエリア「僕はティエリア・アーデ」

アレルヤ(OS3)「僕の名前はアレルヤ・ハプティズム。彼女はマリー・パーファシー」

マリー「初めまして」

ロックオン(GS2)「俺はロックオン・ストラトス。さっきは本当にすまなかった」

刹那「改めて言います。俺の名は刹那・F・セイエイ」

 

彼らこそ紛れもなくソレスタルビーングであった!話によればソレスタルビーングはイオリア・シュヘンベルグという男が戦争根絶という目的のために結成した組織で地球連邦の世界の住人だった。どうやら彼らは何者かに嵌められ壊滅状態に追い込まれてしまい、計画が一時中断してしまった。それからしばらくしてアロウズと彼らを操る“イノベイター”と戦っていた。どうやらアロウズとイノベイター達は自分達に歯向かう反乱組織を治安維持と言いながら弾圧という虐殺を繰り返してきたらしい。おまけに情報操作までやっていたのだ。

そんな彼らと戦っている最中に転移してきてお市に保護されたようだ。しかもその転移が5年も前にから。それからはお市と協力関係になっていたということだった。

 

そんな彼らを野原家の大人二人は目をキョトンとし、口を大きく開けながら固まっていた。

 

お市「大丈夫ですか!? しっかり!」

???「! いや〜失敬失敬。あまりの事実に驚いたもので。もう大丈夫です、ははっ」

 

とあっさりと事実を受け入れるサラリーマン。その事に驚くティエリア達。

 

ティエリア「? 我々があのソレスタルビーングと知っても驚かないんですか?」

しんのすけ「だって刹那お兄さん達が悪い人って思わないもん」

刹那「しんのすけ」

みさえ「そうね。しんちゃんが悪い人を連れてくるはずないもの。私も貴方達を見て思ったわ。悪い人なら顔に出るもの」

???「うん、そうそう。それにあんた達は戦争をなくしたいからやってたんだろ。その気持ちは大事だし誇りに思った方がいいよ」

 

その言葉を聞いてさっきまで警戒していた不安感がすっかり消えてしまったティエリア達。刹那が心を開いた気持ちもよくわかる。

 

???「おっし!それじゃ今度は俺たちの紹介だな。まずは俺から。俺はこの野原家の大黒柱、野原ひろしです」

 

とわざわざ名刺まで渡してくれた。

 

お市「おや? 双葉商事の方だったんですか」

 

お市によると、双葉商事とはこの2ヶ月の間に契約していて、IBSAの下請け会社となっていたのだ。

 

みさえ「私は野原みさえ。世界一の美人主婦」

しんのすけ&ひろし「ふっ」

みさえ「(ムカッ!!)」

 

(げんこつ音)パカン! ゴン!! 

 

二人の馬鹿にした笑いにまたもげんこつが。そこへ

 

???「ふわぁ〜」

みさえ「あらひまちゃん、起っきしたの」

???「たや? !」

 

アレルヤ「?」

 

✨✨✨✨✨

 

???「ああああああああ!! たたたたたたたた! えへ〜〜 」

アレルヤ「何? うわあああ!」

 

と赤ちゃんがアレルヤの膝下に座り込んだ上に見つめてきた。

 

しんのすけ「オラの妹のひまわりだゾ。ひまわりは光り物やイケメンがめちゃくちゃ大好きなんだゾ。お兄さんめちゃくちゃイケメンだから」

 

ティエリア「赤ん坊なのにそれを理解できるなんて、とても信じられない」

 

たしかに赤ん坊とは思えない男好きな部分は驚きは隠せない。実際、刹那も初めて会った時は大変だった。それでもアレルヤは優しいので邪魔とは思わずにマリーと共にひまわりと遊びだした。そんなひまわりはマリーのことも気に入ったみたいだ。とこれで野原家は全員…

 

???「アン、アン!」

 

犬の鳴き声が聞こえてきた。するとベランダの外で白い犬が餌皿を咥えて座っていた。

 

みさえ「あっ!しんのすけ、あんたまたシロのエサ忘れてたでしょ!」

しんのすけ「おっと、こってり忘れてた。そうだ一緒にシロもご挨拶するゾ。シロー、おいで」

シロ「アン」

 

とシロという犬は自分で窓を開けて近くに置いてたタオルで足を拭くという賢さを見せた。

 

ロックオン「すげーな、そいつ。頭いいな」

しんのすけ「この子はシロ、野原シロだゾ」

シロ「アン」

ティエリア「見たこともない犬種だ」

しんのすけ「ではここで一つ。シロ、わたあめ」

 

と言うと何とシロが丸くなり紛れもないわたあめになってしまった!凄すぎる芸である!これにはみんな驚いた!さらにちんちんかいかい、二足歩行になってしんのすけとフラダンスを披露するという巧みな芸を連発した。

 

しんのすけ「これでオラ達、野原一家勢揃いだゾ。それにしても刹那お兄ちゃんの耳、風間くんと同じくらい美味しかったゾ 」

刹那「!」

 

咄嗟に耳を押さえる刹那。

 

ロックオン「どういうことだ?」

 

刹那はあの通信が途切れた理由を話した。どうやらしんのすけに耳を吹きかけられた上に耳をハミハミされて、感じてしまった拍子に通信機を落として壊れてしまったのが原因だったらしい。そこへみさえさんがやって来てお詫びとしてこの家に招待してもらったというわけだった。

 

スメラギ「そういうこと」

しんのすけ「う〜ん。もう一度やりた〜い 」

刹那「もうやらせない」

しんのすけ「もう恥ずかしがり屋なんだから〜〜 」

 

呆れる刹那。

それからアレルヤとマリーに関して。二人はある幼稚園で怖い思いと失礼なことをしてしまい、お詫びとして手伝いをしていたらしかった。双葉幼稚園というところでしんのすけの通っている幼稚園だった。

 

しんのすけ「もしかして組長に会った? 顔怖かったでしょ?」

アレルヤ「うっ!実はそんなんだ。あの人が園長先生だったとは知らず、つい条件反射で銃を構えてしまったんだ。おまけに普段は出さない悲鳴もあげて」

 

その組長こと園長先生の顔はそれほど怖かったのだろう。

 

マリー「本当に失礼なことをしてしまったわ。園長先生はそんな私達をすぐに許してくれました。とてもいい人でした。それでお詫びとして園長先生を手伝っていたんです」

 

ロックオン「なるほど。俺はもっとヤバかったぜ。いきなりしんのすけぐらいの男の子三人が怖い女の子に追いかけられて、幼稚園児とは思えねえ現実感漂わせるおままごとをしてこようとしてたんだ。おまけに俺まで勝手に参加させようとまでしてな。拒否しようとしたらいきなり逆ギレした挙句、口調が荒くなって、さらにウサギのぬいぐるみを殴りまくってやがった。それで隙をついて何とか逃げ切ってわけだ。あんな凶暴な5歳女子見たことねぇ」

しんのすけ「それはきっと、風間くんにネネちゃん、ボーちゃん、マサオくんだゾ」

 

なんとまたもしんのすけの関係者だった。彼らはしんのすけの一番の友達で、この春日部を日夜守っている“カスカベ防衛隊”のメンバーだったそうだ。どうやらいつもネネのリアルおままごとに苦労されているみたいだった。ロックオンはしんのすけの苦労に共感した。

 

みさえ「さてと、もっと話したいでしょうけど、そろそろ夕飯の用意しないと」

スメラギ「では我々もそろそろ…」

ひろし「もう遅いですから、泊まっていきなさいよ」

スメラギ「えっ?しかし…」

みさえ「遠慮なさらずにせっかく来たんですもの。それに…」

 

ドゴーーーーン!!

 

一同「!!??」

刹那「何だ今のは!?」

 

突如として爆音と地響きみたいなものが起こった!急いでテレビをつけてみると

 

団羅「皆さん!大変なことになりました!東京タワーの頭上の雲から繭のようなものが出て来たと思ったら、突如巨大な怪獣達が現れ街を破壊しています!!」

 

ニュースキャスターの団羅座也の後ろには確かに夥しい数の怪獣達が東京の街を破壊していた!するとお市も勝家から連絡を受けた。

 

勝家「お市様、ご無事ですか?」

お市「えぇ、私は大丈夫。それにしてもあの怪獣達は一体?あんな怪獣達は見たことがありません!」

 

どうやらこの怪獣達はお市が保護している怪獣達ではないようだ。

勝家の話によるとお市達のいる日本の東京で時空に乱れが何の予兆もなく現れてきたから予測できなかったらしい。

 

刹那「……。皆さん、俺達を信用してくれてありがとう。ミススメラギ」

スメラギ「えぇ。みんな出動の準備を」

ガンダムマイスター達「了解!」

 

と刹那達が外へ出て行った!しんのすけは追いかけたが

 

しんのすけ「刹那にぃちゃん!」

刹那「しんのすけ、大丈夫だ。お前の街を破壊させはしない。待っていてくれ」

 

と言って隠していた乗り物で去っていった。しんのすけはそのまま立ち尽くしていた。家に戻ってテレビを見ていると

 

しんのすけ「! 父ちゃん母ちゃん!この怪獣達よく見ると見覚えあるゾ!」

ひろし「! そういえば」

 

一体どういうことか?

 

○東京

 

クリラ「ぐぉぉぉぉぉ!!」

ラドンおんせん「キヤーーーーー!!」

ババンバ・バン「がぁぁぁぁぉ!!」

ファ・イヤーン「ヒ〜、ファイヤー!」

2960「ほーほーー!」

ピースくん「ぎぁぁぁぁグルルルル!」

ギュー・ドン「ぶもぉぉぉぉ!!」

カマデ「きいいいい!!」

ポチタマタロミケ「ニャーゴ!ワオーン!」

 

東京はすでにとんでもない被害を受けていた。そこへ刹那達が到着した。

 

ロックオン「ひでぇな」

刹那「ミススメラギ、トレミーは?」

スメラギ「もうすぐ到着するわ」

刹那「そうか、すまない。これで俺達の存在がアロウズに知られることになるだろうが」

スメラギ「気にしないで。確かに私達には戦争根絶という目的があることを忘れていない。それが別の世界に飛ばされようと変わらないわ。けど、この世界へ来て少し嬉しく思うの。野原家の人達に出会えたから。おかけで私達の目指しているものもあれなんだって。そんな彼らの世界を壊させはしないわ!」

お市「その通りです。何があっても私たちが貴方方をお守りします!だから貴方の信じることをやってください!」

刹那「ミススメラギ、ミスお市」

ロックオン「一人いいカッコすんなよ」

アレルヤ「僕達も同じ気持ちだから」

ティエリア「予定が少し狂うぐらい、どうって事はない」

 

刹那はみんなの答えを聞いて嬉しかった。そこへ刹那達に気づいたクリラ。炎を吐こうとすると青い戦艦のビーム攻撃を受けた!さらにコンテナらしきものが4つ射出され、スメラギとお市、マリーは戦艦へ、他のメンバーは投下位置に走った。コンテナを開けるとそこにはロボットが入っていて全員乗り込んだ。

 

刹那「行くぞ、ダブルオー!!」

 

4体のロボットは一斉に飛び出した。

 

ティエリア「セラヴィー、目標を攻撃する!」

 

アレルヤ「アリオス、迎撃行動に移る!」

 

ロックオン「ケルディム、目標を狙い撃つ!」

 

刹那「刹那・F・セイエイ、ダブルオー、目標を駆逐する!」

 

彼らの乗っているロボットこそまさしくガンダムだった!!刹那達は怪獣達に戦いを挑み出した!

 

団羅「!!? あれは! おいカメラ! 皆さん、見て下さい!破壊されている東京に突如4体のロボットが現れました!!しかもよく見ると、あれは異世界でテロリストと呼ばれたソレスタルビーングのガンダムように見えます!そんな彼らが今、怪獣達と戦っています!これはどいう事なのでしょうか!?」

 

この中継はあらゆる世界で放送されていた。

 

○カタロン秘密基地

 

シーリン「クラウス、これを見て!」

クラウス「これはガンダム! ソレスタルビーング、彼らもやはりこの世界に来ていたのか」

シーリン「おそらく。けどなぜ彼らが怪獣達と?」

 

マリナ「(刹那、あなたもこの世界で戦っているのね)」

 

 

○アロウズ基地

 

パトリック「大佐! ソレスタルビーングが!」

カティ「わかっている! (奴らもこの世界に来ていたか)」

セルゲイ「(中尉)」

???「ふふふふふっ。(少年、やはり我々の赤い糸は別世界でも切れぬようだな)」

 

○野原家

 

しんのすけ「刹那お兄ちゃん」

 

しんのすけの家でも刹那達が戦っているのを確認していた。そしてあまりの激しさに流石のレポーターも避難して映像が途切れてしまった。それを見てしんのすけは玄関に走った!

 

ひろし「しんのすけ?」

みさえ「しんちゃん!どこ行くの?」

しんのすけ「刹那お兄ちゃん達をお助けに行くんだゾ!」

ひろし「何言ってんだ!?」

しんのすけ「刹那お兄ちゃん達はオラ達の世界を救ってくれているんだゾ! 本当は関係ない世界なのに、それなのにお助けしてくれてるんだゾ!そんな人達が大変な時に、オラ達が何もしないなんてできないゾ!」

みさえ「しんちゃん」

 

とても5歳児が言っているとは思えない重みのある言葉であった。そんな言葉にひろし達は

 

ひろし「そうだな、しんのすけ。俺達の世界をお助けしてくれてる人達を見捨てたなんてことがあれば、世界中の恥だ」

みさえ「そうね」

ひまわり「たや!」

シロ「アン!」

 

ひろし「よーし!もう一度世界を救うぞ!野原一家ファイヤー!!」

野原一家「ファイヤーーーー!!(たやーー!! アンーー!!)」

 

なんと豪快な掛け声だった。すると彼らの前に光の玉が

 

???「やはりあなた達は素晴らしいご家族だ」

しんのすけ「おっ! お前は」

 

 

○東京

 

刹那「はあぁぁぁぁ!」

 

ジャキン!

 

ピースくん「ぐるるる」

刹那「ぐうううう!」

 

ばん!

 

ピースくん「ぎぁぁぁぁグルルル!」

刹那「なんという硬さだ。これが怪獣」

 

ピースくんと戦っている刹那。けれどピースくんの硬い甲冑にダブルオーのGNソードⅡも歯が立たなかった。

 

 

びしゅーん!びしゅーん!

 

ババンバ・バン「がぁぁぁぁ!」

 

ばしん!ばしん!

 

ケルディムのスナイパーライフルがババンバ・バンのエリマキ状の電磁フィールドに阻まれていた。

 

ロックオン「ハロ、解析できたか?」

ハロ「電磁フィールドの耐久度、想定の200%!200%!」

ロックオン「なんてやつだ!」

 

 

アリオスガンダムは別の怪獣の跡を追っていて見失っていた。

 

アレルヤ「どこへ行った?」

スメラギ(通信)「アレルヤ! 上よ!」

アレルヤ「!?」

2960「ほーほーー!」

アレルヤ「うわぁぁぁぁ! ぐっ! なんてスピードなんだ」

 

測定機によればマッハ6という驚異的なスピードで飛んでいた!

 

 

ギュ・ドーン「ぶもおおお!」

 

どごどごどごどご! ドーーン!

 

ティエリア「ぐっ! ぐうううう!」

 

ティエリアはギュ・ドーンの突進をセラヴィーでなんとか持ち堪えているが、こんな至近距離ではGNバズーカも使えなかった。何とか振り払ったがまったくダメージはなかった。

 

ティエリア「なんてパワーだ、おまけに全然ダメージが与えられないなんて。それにしてもこの怪獣達の能力の原理が全くわからない。デタラメすぎる!」

 

 

一方ソレスタルビーングの戦艦トレミーでも怪獣達と戦っていた。

 

ミレイナ「12時の方向に二体の怪獣確認したです!」

フェルト「射程内に入りました!」

アニュー「付近に民間人はいません!」

ラッセ「いつでもいいぜ、スメラギさん」

スメラギ「GNミサイル発射!」

 

ドドドドドド!

 

カマデ「キシィィィ!」

ファ・イヤーン「ヒ〜〜! ファイヤー!」

 

GNミサイルが地上にいたカマデとファ・イヤーンに降り注いだ。しかしカマデは腕のカマで切り裂いたビルを盾に、ファ・イヤーンは自身の炎を使ってミサイルを全て凌いで見せた!

 

ラッセ「ミサイルを全部塞ぎやがった!」

スメラギ「敵は怪獣なだけにやるわね」

 

ピピピピピ………

 

フェルト「! 本艦上空に降下してくる物体を確認! ものすごいスピードです!」

 

どーーーん!

 

スメラギ達「ぐううううう」

スメラギ「くうう…… ? !」

 

ラドンおんせんが見事にトレミーに張り付いてしまった!GNミサイルを当てられたが、全く効いていなかった。するとトレミーのハッチが開き出す。そこから戦闘機のような機体が2機出てきた。ダブルオーとアリオスのサポート機「オーライザー」と「GNアーチャー」だ。それを操縦しているのが、マリーとある出来事からソレスタルビーングの真意を確かめるために同行することになった沙慈・クロスロードであった。

 

沙慈「なんて分厚い肉なんだ!」

マリー「くっ!」

 

全く効いていなかった。それも2機の攻撃もまるで蚊に刺されたかのように掻く程度だった。

トレミーと沙慈達のピンチに刹那が気付き、助けに向かおうとすると

 

ぶおおおおお!

 

刹那「! しまっ… ぐわあぁぁぁ!!」

 

一瞬の隙をつかれ、クリラの火炎を浴びせられてしまった!

その上ビルにぶつかり、腕が引っかかってしまった!他のメンバーも苦戦させられ絶体絶命のピンチ!!

クリラがダブルオーにとどめを刺そうとしたその時!!

 

ピカーーーーーーーーーーン!!

 

怪獣達「!!!???」

刹那達「!!!???」

 

突如、空が光が当たりを覆い尽くした!そして刹那達はそこに何かいることに気がついた。

 

刹那「あれは……」

 

ぶりぶりぶりぶり………………

 

刹那「えっ……」

ロックオン「えっ」

アレルヤ「えっ」

ティエリア「えっ」

スメラギ達「えっ」

 

しんのすけ「ぶりぶり〜! ケツだけせいじ〜〜ん!」

刹那達「おしり〜〜〜!!!???」

 

何とそこには見事に丸く輝く一つのお尻があった!!その光り輝くお尻がビルの屋上に向かい、光が晴れるとそこには

 

しんのすけ「よっ!」

刹那「!? しっ…しんのすけ!!?」

 

紛れもなくしんのすけと野原家が揃っていた!一体どこから!?

 

しんのすけ「行くゾみんな!」

野原家「おう! たや! アン!」

しんのすけ「ミライマン!」

ミライマン「はい!皆さん共に戦いましょう!」

 

としんのすけのおもちゃのシリマルダシが突然喋り、しんのすけたちの上に浮いた。そして

 

野原家「変身!!(たや! アン!)」

 

またも突如光だし、目を開けるとそこには!!

 

プリティミサエス「邪悪なる者たちよ!ここはあなた達いるべき世界ではない!お悪戯する子はプリティミサエスがお仕置きするぞ! うふっ 」

 

野原ひろしマン「サラリーマンの結晶! 野原ひろしマン参上!!」

 

ひまわり「たやい!」

 

シロ「アン!」

 

しんのすけマン「世界の平和を守るため現れた正義の味方、しんのすけマン参上!!」

 

 

刹那達「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」

 

しんのすけ達が突如として姿が変わってしまった!みさえは魔法少女、ひろしはスーパーマン、ひまわりは帽子を被りアヒルに似たオマル型の乗り物、シロはスマートな大型犬、しんのすけはウルトラマンに似た姿に!!

 

ロックオン「どういうこった、これは!?」

ハロ「解析不能!! 解析不能!! 解析不能!!」

アレルヤ「現実なの? これって」

ティエリア「非科学的だ!非科学的だ!」

スメラギ「一体何が?」

 

刹那「しんのすけ…」

 

しんのすけマン「刹那お兄ちゃん! 今お助けするゾ! 行くゾ!」

野原家「おう!」

 

しんのすけ、ひろし、みさえのキック、ひまわりとシロの突進で怪獣達が吹っ飛ばされた!

 

しんのすけ「刹那お兄ちゃん、大丈夫?」

刹那「しんのすけ、お前…その姿は?」

しんのすけ「かっこいいでしょ? ミライマンが力を貸してくれたから」

刹那「ミライマン?」

ミライマン「はじめまして」

 

としんのすけの股間の黄色い玉が光りながら喋った!

 

しんのすけ「かくかくしかじかかくかくしかじか……」

刹那「なるほど… ? なぜ今ので理解できた?」

 

なんと今の言葉で理解してしまった刹那。他のメンバーも。どうやらこれはしんのすけの世界の常識らしく、それが影響したと見られる。

 

(今の内容→ミライマンはしんのすけの世界のはるか未来から来たヒーローで怪獣達を元の世界に送り返すためにやってきたのだ。ある日しんのすけの家にあったカップラーメンに惹かれてしんのすけのおもちゃのシリマルダシに乗り移ってしまった。それが縁でしんのすけ達に協力を頼んで怪獣達と戦ったということだった。この怪獣達はエネルギー体で倒した後は元のエネルギー体に戻り、吸収すると言う。しかもその怪獣達こそ今、刹那達が戦っていた怪獣そのものだったみたいだ)

 

 

刹那「まさか、この怪獣達と戦ったことがあるなんて」

しんのすけ「うん。ミライマンの話だと次元に異常が見られてまたここへ迷い込んでしまったんだゾ」

刹那「そうか。彼らも被害者だということか」

しんのすけ「うん。刹那お兄ちゃん達はオラ達の街を守るために戦ってくれたから助けたいって思ったし、ヒーローは弱い人をお助けするだけじゃなくて、敵さんも困っていたらお助けしないといけないゾ。だから刹那お兄ちゃん、手伝ってほしいゾ!」

刹那「勿論だ。ミススメラギ」

スメラギ「えぇ。これより我々は野原一家と協力し、怪獣達を止めます!」

ソレスタルビーングメンバー&野原一家「了解!!(たや! アン!)」

 

 

野原一家とソレスタルビーングの共同戦線が始まった!!

 

♪:プリティミサエスのテーマ

プリティミサエス「行くわよ怪獣さん!」

 

と魔法少女らしき仮面美女がステッキをハンマーに変化させ、クリラを攻撃し始めた。結構効いているみたいだ。けれどクリラも負けまいとして炎を吐いた。しかしプリティミサエスはシールドを使って押し返してしまい、クリラをダウンしてしまった!

 

プリティミサエス「トドメよ! シャーイニーング……ドリーーマーーー!!」

 

ステッキから放たれたハート型の光線がクリラを覆って、光の玉にしてしまった。その玉はステッキに吸収された。

 

刹那「すごい!あの怪獣を一瞬で!」

しんのすけ「さすが母ちゃんだゾ」

 

そうだった。美少女の姿をしているが、これはみさえのイメージでなった姿であった。それを聞いてラッセとロックオンは残念気味だった。

 

 

一方こちらは

 

♪:野原ひろしマンのテーマ

野原ひろしマン「うおぉぉぉぉぉ!」

ギュー・ドン「もおお! ぶもおおお!」

 

こちらは野原ひろしマンが善戦していた。あの怪力の牛怪獣をモノともしないのを見てティエリアは驚いていた。

 

ティエリア「変身するだけでこれ程の力を発揮するとは」

野原ひろしマン「日本のサラリーマンを舐めちゃあダメだぜ」

しんのすけマン「仕事でもこれだけできたら出世できるのに」

野原ひろしマン「それを言うなよ」

 

涙を流して現実に悲しむ。ちょっと哀れに見えてしまうティエリア。それと同時に侮れぬと。

ティエリアも負けまいとして、セラヴィーのフルパワーを乗せたパンチを浴びせた!流石のギュー・ドンも効いたのか、目を回した。そしてトドメにひろしのアッパーでKOとなった。野原ひろしマンは胸の「ひ」でギュー・ドンを吸収した。

 

 

一方、ひまわりは2960に捕まってしまった!

 

アレルヤ「ひまちゃん!」

野原ひろしマン「ちょっと待ったー! 今は近づかないほうがいい」

アレルヤ「でもひまちゃんが!」

野原ひろしマン「いや危ないのはあの怪獣の方だ」

アレルヤ「えっ?」

 

するとひまわりがぐずり始め

 

ひまわり「ひっく。うっうう うええ うえええええええん! うええええええええええん!!」

 

と豪快に大泣きを始めた!するとアヒルの口のスピーカーから音波のような電撃が2960に浴びせられた!

 

2960「ピーーーーーーーー!!」

 

2960はたまらずひまわりを離したが、時すでに遅く、気絶してしまった。そのまま吸収。

 

アレルヤ「あっ…ああ… 近づいていけない理由がよく解りました」

 

アレルヤはひまわりの恐ろしさを実感した。とアレルヤの方にファ・イヤーンが近づいてきた。アレルヤはビームを撃ちまくるが、ファ・イヤーンの炎によって全弾相殺され、なかなかダメージを与えられなかった。そこへマリーが援護に来た。

 

マリー「私も一緒に戦う」

アレルヤ「ありがとうマリー」

野原ひろしマン「アレルヤさん、マリーさん! そいつの体の炎を消し去るんだ!」

アレルヤ「そうか!マリー、アレを使うよ!」

マリー「了解!」

アレルヤ&マリー「トランザム!!」

 

アリオスとGNアーチャーが赤く光出した!

これは“トランザム”と言うソレスタルビーングのガンダムと一部の機体にのみ搭載されたシステム。機体内部のGN粒子を完全解放することで赤く発光し、一定時間そのスペックを3倍まで出力が上がり、スピードも速くすることができるのだ。ただし大量のGN粒子を使うため、再チャージまで性能が落ちると言う諸刃の剣でもある。

 

アリオスとGNアーチャーはそのスピードでファ・イヤーンを中心に竜巻状に回り始めた。それによって発生した高速の風でファ・イヤーンの体の炎がみるみる消えていった。そして

 

ファ・イヤーン「ファ、ファァァァァァァァァァァァ……!! ファ? あ………… ふぁ・いや〜〜ん」

 

2体のトランザム解除と同時に炎を全て消し去った。そこには何とも可愛らしい顔をし、裸を見られて恥ずかしがる怪獣がいた。どうやらこれこそがファ・イヤーンの正体のようだ。

 

ミレイナ「すっごい可愛いです!」

アニュー「たしかに、ちょっと愛嬌がある顔ね」

フェルト「(ハグしたい)」

 

トレミーの女性陣には大変人気が出た。そこはひろしが来て吸収した。

 

 

こちらではシロがポチタマタロミケと戦っていた。シロは何度も何度も噛みつき攻撃や吠え攻撃を繰り返していた。しかし猫の頭はともかく、犬の頭には怯んでいた。そこへオーライザーとトレミーが援護に来てくれた。初めにオーライザーが援護射撃でポチタマタロミケの気を引かせることに成功し、シロは体勢を立て直した。

 

沙慈「大丈夫、ワンちゃ…あっいやシロちゃん」

シロ「アン♪」

沙慈「こちらオーライザー、シロちゃんの救助完了」

スメラギ「了解。本艦はこれよりシロちゃんを援護します。GNキャノン、GNミサイル…一斉発射!!」

 

トレミーの一斉射がポチタマタロミケの背中に全段命中し、怯ませることができた。そのチャンスをシロは見逃さなかった。シロは沙慈に何かを伝えるかのようにジェスチャーした。どうやら自分を上に乗せたまま突っ込んで欲しいようだ。沙慈もそのわかりやすいジェスチャーにすぐ理解して突っ込んだ!そしてシロは特技の“わたあめ”の要領で体を丸めオーライザーのスピードと回転を加えた突撃をお見舞いし、見事倒した!そのまま首輪で吸収した。

 

こちらではロックオンがラドンおんせんと戦っていた。奴のスピードに翻弄されていたが、ハロの解析でパターンが読めてきた。

 

ロックオン「お前の動きはすでに見切ったぜ! ロックオン・ストラトス、狙い撃つぜ!」

 

ビシューーーーーーーン!! ドゴーーン!!

 

ラドンおんせん「キヤーーーーーーーー!!」

 

見事、翼に命中し行動不能にした。吸収はひまわりがしてくれた。

 

そしてティエリアとみさえはカマデとピースくんと戦っていた。みさえはカマデと戦うためにモードチェンジでメイド服姿の「ぷりてぃーみさえX」になった。その変身に困惑するティエリア。

 

ティエリア「(一体どういう原理であんな姿に?というより服はともかく体の体型や骨格まで変わっているような?非科学的にも程がある)」

 

そこは気にしたら終わり。それはさておき、プリティーみさえXはカマデを掃除機で吸い込み吸収。ティエリアは今度こそGNバズーカを使うことができたので、ピースくんを見事に黒焦げにした。そのままみさえに吸収。

 

 

残る怪獣はあと一体!

 

刹那「はぁーーーー!」

しんのすけマン「とりゃーーー!」

ババンバ・バン「がぁぁぁぁ!」

 

こちらでは刹那としんのすけマンが苦戦していた。エリマキ状の電磁フィールドのせいで攻撃が通らなかったからだ。刹那は一瞬の隙をついて電磁フィールドが開く前に尻尾を刺すことができたが、余計に怒らせてしまうだけだった。

 

刹那「一体どうすれば?」

しんのすけマン「んんんんん…… おっ そうだ!」

 

としんのすけマンは野原ひろしマンの靴下を息を止めながら、脱がし持っていってしまった。

 

刹那「しんのすけ? ! まさかっ!」

ババンバ・バン「がぁぁぁぁぁぁ!!」

しんのすけマン「そんな大声をあげるやつは父ちゃんの足の匂いをお見舞いするゾ!!」

 

靴下をババンバ・バンの鼻に投げ込み、匂いを嗅ぐババンバ・バン。すると

 

ババンバ・バン「*汗汗汗汗汗汗汗汗(汗出現音:びーにょん)!? ぐっぐぐぐぐぐぐ…… ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

突然汗をダラダラにしたと思ったら、特大の叫び声を上げ、鼻を摘んで苦しみだした! そうだった! 野原ひろしの靴下は長年の仕事でつもりに積もった臭いがこびりつき、今やその臭さは凄い…否!! 地球崩壊級に恐ろしい臭さだったのだ!刹那とロックオンは野原家でその臭さを体験していたのでとても恐れていた。だがそのおかげで電磁フィールドが消えて丸裸となった。しんのすけマンはその先に黄色い球玉から光線を放ち吸収した。

 

しんのすけマン「おっおぉぉぉぉ〜〜〜」

 

何とも気持ちよさそうな顔をしながら。何とか全ての怪獣達を元に戻すことができ、全員一安心したその時!また繭が光だし、何か出てきた!今度のはかなりデカかった!

 

ドロドロドロドロドロドロ!

 

この怪獣は桃色で不定形な形をし、その体からはところどころ触手や目などがある不気味な姿をしていた。コイツはしんのすけ達が戦った怪獣の中では最強の怪獣「ゴロドロ」だった!

 

ゴロドロ「ぎあぁぁぁぁぁぁ!」

ロックオン「まだいたのか! これでも喰らえ!」

 

ロックオンはライフルを撃ったが、ゴロドロは体の形を変えて躱してしまった!ゴロドロは名前の通り泥のドロドロでゴムのように柔らかかった。そのため打撃は威力を吸収され、いくら撃っても体の形状を変えて躱し、周辺に被害を与えてしまうという厄介な怪獣だったのだ。コイツには野原家もだいぶ苦戦させられた。

 

刹那「一体どうすれば?」

ミライマン「私に任せてください」

しんのすけマン「ミライマン?」

ミライマン「んん! おお! おおおおおおおお!!」

しんのすけマン「お? お? おおお!?」

 

♪:野原家巨大化

突如しんのすけマンの黄色い玉が光出し、野原家とソレスタルビーング全員を飲み込んでしまった。光が晴れると

 

どん! どん! どどどどーーーん!

 

なんと全員、ガンダムやトレミーまでもが巨大化してしまったのだ!その内、野原家のメンバーはしんのすけ以外、元の姿に。

 

しんのすけマン「おお! オラ達またおっきくなったゾ! 刹那お兄ちゃん達も」

ミライマン「また怪獣達が力を貸してくれました」

刹那「まさか俺達まで!?」

ティエリア「一体なんだというのだこのデタラメな出来事ばかりだ!全く持って説明ができない!」

しんのすけマン「ティラミスお姉さん!」

ティエリア「ティラミス? 僕はティエリア・アーデ! それとお姉さんと言うな!」

しんのすけマン「正義の力にそんな難しいことは必要ないゾ!大切なのはみんなお助けするっていう強い心を持つことが大事なんだゾ!」

 

ティエリアはしんのすけの言葉に不思議に大事な何かを気づかせてくれたと感じた。

 

ティエリア「ありがとうしんのすけ。おかげで少しスッキリしたよ」

アレルヤ「凄い。ティエリアをあんな簡単に落ち着かせるなんて」

マリー「しんちゃんって本当に不思議な子」

ロックオン「まったくだ。刹那が心を開いた理由がよくわかる」

ひろし「そりゃそうだ。なんせ俺達の息子だからな!」

 

野原一家は本当に素晴らしい家族だった。

ちなみにしんのすけ以外が元の格好なのは、単にエネルギーが足りなかったからだ。だが

 

ひろし「俺たちはむしろ十分なくらいだぜ!」

みさえ「そうね! この格好の方が私達らしいわ!」

ひまわり「たやや!」

シロ「アン!」

 

刹那「沙慈・クロスロード、ドッキングを!」

沙慈「わかった刹那!」

 

ダブルオーとオーライザーが今ひとつとなった。

 

刹那「ダブルオーライザー、未来を切り開く!!」

 

今ここにダブルオーの真の姿が現れた!

そしてついに最終決戦が始まる!!

 

しんのすけマン「行くゾーーー!!」

一同「おおおおおお!!!!」

 

♪:巨大野原一家&ソレスタルビーングVSゴロドロ(巨大野原一家戦闘シーンBGM)

 

しんのすけマン「えい、えい! えい!」

刹那「いやーーーー!!」

 

しんのすけマンはゴロドロの本体の顔をなんだも殴りつける。刹那はドッキングしてパワーアップしたことでスピードが上がりGNソードⅡで避ける前に切り裂くことができた。つかさず捕まえ空に投げ、それをロックオンがライフルで燃やした。時間はかかるが奴を倒すにはそれしかなかった。

野原家も負けていなかった。

 

ひまわり「たややい! たやややややや!!」

シロ「アン! アン! あんうぅぅぅぅ!!」

 

ひまわりは得意の引っ掻き攻撃、シロは噛みつき攻撃でゴロドロの体も怯んでいた。

 

アレルヤ「ひまちゃんって本当にすごい赤ちゃんだね。シロも」

マリー「本当。でもやっぱりしんちゃんの妹とワンちゃんね。みんなを助けたいっていう優しいところが」

アレルヤ「うん。僕らも負けてられない!」

 

アレルヤとマリーもひまわりとシロに刺激され二人を援護しながら戦った。

 

みさえ「うおおおおおおお!! ジャンピングボンバーーーーーヒーーーーップ!!」

 

ぶにゃーーーーーーーーーーん!!

 

みさえの強烈なヒップが炸裂! そこには巨大な尻の跡が……

 

ロックオン「でかい」

みさえ「(ムカッ!!) 何ですって!? こんの〜〜〜!!」

ロックオン「えっ? みさえさん、ちょっと待っ… うわぁぁぁぁぁ!!」

 

ロックオンの言葉にみさえの怒りに触れケルディムにグリグリ攻撃を喰らわした!

 

ラッセ「すげー。ガンダムにグリグリするなんて初めて見たぜ」

スメラギ「それもそうだけど、ガンダムの装甲の硬さをモノともせずにするところはもっと凄いわね」

しんのすけマン「母ちゃんのグリグリ攻撃は世界最強だゾ」

 

たしかに。ちなみにトレミーはこれ以上侵食されないようにトランザムを使ってGNキャノンで牽制していた。

 

ひろし「よーーし、俺だって…ぐえ!!」

 

大黒柱として意気込むひろしだが、ゴロドロの触手攻撃一発で吹っ飛ばされた。

 

ティエリア「ひろしさん! よくも!! !? しまった!」

 

ティエリアはひろしを攻撃され怒り、不用意にビームサーベルで斬ろうとしたが、触手に絡め取られてしまった。そして気絶していたヒロシが目を覚ます。

 

ひろし「痛ってて。! ティエリアさん! くそぉ! ? おっ!」

 

と自分の足を見て何かを閃くと、ジャンプした。

 

ひろし「どりゃぁぁぁぁぁ!! ひろしーーあーし(足)の匂いキーーーーーックーーーーー!!」

ティエリア「!! ひろしさん、ちょっと待って! マスクのレンズがまだ…」

 

だが遅かった。

 

ぶにゅーん!

 

見事にティエリアに絡み付いた触手に命中した。しかし犠牲者も

 

ティエリア「ぐわぁぁぁぁぁ!! 臭い!!」

 

これはたまらなかった!何とかマスクのレンズを付けて大事には至らなかった。それはさておき、明らかにゴロドロの様子がおかしかった。体が濃い緑となり体の形状もおかしく苦しんでいるみたいだった。

 

ひろし「おっ!たしかな手応え。いや足応え! そりゃ!どうだどうだ」

 

連続攻撃にたまらず逃げるゴロドロの体。

 

しんのすけマン「おおっ さすが父ちゃんの足!」

ミライマン「思い出しました!奴の弱点は“臭い匂い”でした!」

しんのすけマン「おおっ オラも思い出したゾ!」

ミライマン「私に考えがあります。刹那さん、ティエリアさん力を貸して下さい」

刹那&ティエリア「?」

 

ミライマンが作戦のイメージをテレパシーで伝え、全員持ち場についた。

 

刹那「トランザム!! ううおおおおおおお!! おおおおおおおお!!」

 

ダブルオーライザーのスピードでゴロドロの本体の歯を全て斬り抜いた!

 

ティエリア「トランザム!!」

 

セラヴィーはトランザムによってパワーを上げ、ゴロドロの口が閉じないように開かせた。

 

刹那「今だ、しんのすけ!!」

しんのすけマン「ほい! ううう(ボン!) とう!!」

 

しんのすけマンはありったけのエネルギーを尻のオナラブーストに使い、ゴロドロの真上に

 

しんのすけ「とおおおおおおおおおお!!」

 

ブーストのエネルギーを全て使い落下! そしてゴロドロの口がしんのすけマンを挟むのを見計らいセラヴィーが手を離し、ゴロドロの口がしんのすけを挟むと

 

 

ぷぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!

 

 

見事なオナラでゴロドロが光出した。

 

ミライマン「しんのすけ君、今です!吸収してください」

しんのすけマン「ほーーい!」

 

そしてついにゴロドロがしんのすけマンに吸収された!

 

しんのすけマン「おっおおおお〜〜〜 」

 

あいも変わらず気持ちよさそうな描写。ついにゴロドロを倒した野原一家達。それと同時に繭が姿を消し、しんのすけ達も元に戻った。

 

ひろし「やったなしんのすけ!」

みさえ「しんちゃん!」

ひまわり「たいやい!」

シロ「アンアン!」

しんのすけマン「いや〜それほどでも〜」

刹那「しんのすけ、ありがとう」

しんのすけ「うん」

 

その後スメラギから連絡が。どうやらアロウズがこちらに向かって来ているそうだ。

 

刹那「お別れだ」

しんのすけマン「刹那お兄ちゃん」

刹那「大丈夫。また会えるさ」

 

そう言ってGN粒子のステルス機能で姿を消した。突然の別れに悲しむしんのすけ。野原家も残念がっていた。それからミライマンの力で家に戻らせてくれた。ミライマンは残念に思う野原家を見て何か決心をしたみたいだ。一体?

 

 

それから数時間後

 

○IBSA日本本社(トレミー内部)

 

ソレスタルビーングがいたということがバレたことでアロウズはお市に連絡をかけてきた。相手はアロウズの指揮官、アーバ・リント少佐。見るからに悪そうな顔をしていた。その隣には地球連邦結成以前から「戦術予報の天才」と呼ばれるカティ・マネキン大佐がいた。

 

リント「ですのでお市社長。以前の会議で仰った通り、ソレスタルビーングは我らの世界では最重要危険指定テロリストなのです。彼らはとても危険です。ですので即刻、彼らの引き渡しをお願いします」

 

お市の答えは

 

お市「申し訳ありません。それは出来ません」

 

笑顔でキッパリ断った。

 

リント「!!!? 私の話を聞いていませんでしたか!? 彼らは我々の世界では……!」

お市「それはあなた方の世界の話です。今の彼らは私達が保護している大切なお客様です。例え危険でも保護した以上、最後まで彼らを護らなければなりません。それに私が見ていれば、あなた達の言う“虐・殺”!などということはしないでしょうから」

 

お市の言っていることは理にかなっていたことでリントは何も言い返せなかった。おまけにアロウズの内部事情に突き刺さる言葉も突き刺さりますます不利となった。

 

カティ「(初めてアーバ・リントに会うのに、彼女は全く彼に臆していない。というより反対にこちらを押し込んでいる。あの若さでここまでのことを読み尽くして相手をねじ伏せる度胸と戦術の高さ、やはり彼女は侮れない)」

お市「ですので、どうかここはお引き取りをお願いします」

リント「後悔致しますよ!」

お市「その言葉そっくりそのまま……お返しします!!」

リント「!!?」

 

突如怒り声になるお市。

 

お市「私はアロウズが大ッッッッキライです!あなた方が裏で何をしているのか承知です。ですが条約の中で証拠もなしに露見することはできません。ですがいつか、必ずあなた方の裏を掴み、あなた方を壊滅させてみせます!ですが私は戦争は致しません!この世界の最大にして最高の勝負! “バトルスピリッツ”によって!! あなた方ももし言いたいことがあるなら、バトルスピリッツで勝負をしてきなさい! 私達は逃げも隠れもしません!!」

 

お市の強烈な宣戦布告にたじろぐアーバ・リント。そこはカティ・マネキンが

 

カティ「お市社長、私はアロウズ所属カティ・マネキンと申します。先程は申し訳ございません。こちらがあまりにも無礼でした。ここは私に免じてお許し願いたい」

 

カティの潔い謝罪にお市は笑顔に戻り許した。

 

お市「アロウズの中にもあなたのような方がいて嬉しいです」

カティ「いえ」

お市「カティさんでしたね。あなたのことはよく聞きます。いつか貴方とお茶でもして話したいです」

カティ「勿体なきお言葉です。それと」

お市「?」

カティ「先程は貴方の仰ることはもっともな事です。ですので私達もあなた達の世界のルールに従います。あなた達の“バトルスピリッツ”で!」

お市「望むところです」

 

2人の女が火花を散らし合った。それから通信が切れた。お市は気が抜けたのか息を大きく吐いた。

 

スメラギ「本当によかったのでしょうか? あんなことを言って?」

お市「構いません。初めてあなた達と会った時、あなた方は正しいことをしてると感じました。それをあんな弾圧行為を平気でやる人達のところに引き渡すなんてとんでもありません!皆様は最後まで私達が守ってみせます」

刹那「お市……ありがとう」

お市「いいのですよ刹那さん。それよりしんのすけ君とあんな別れ方でよかったんでしょうか?」

刹那「いいんだ。彼らにこれ以上、俺たちの戦いに巻き込むわけには……」

 

と言いきる刹那に近づく黒い影が……

 

???「ふぅ〜〜 」

刹那「がひっ!?」

 

突如耳に息を吹きかけられる刹那!後ろを振り向くと

 

刹那「!?」

しんのすけ「よっ!」

ソレスタルビーング&「しんのすけ!? しんちゃん!? しんのすけくん!?」

 

何とそこにはしんのすけがいた!! おまけにその一家まで!

 

しんのすけ「んんん〜  やっぱり刹那お兄ちゃんの耳ってか・ん・み 」

ティエリア「どっどうやってここへ!?」

しんのすけ「あっち」

 

しんのすけが指差す方向はトレミーの空き部屋だ。その扉が光っていた。触ろうとすると腕は突き抜け、顔を入れてみると何かにぶつかった。正体は掛け軸。掛け軸をどかせると、そこは野原家の居間だった!

話によればミライマンが寂しそうにする野原一家のために自らの力とを使って掛け軸の裏とトレミーの次元を繋げてくれたらしかった。それを手伝ってくれたのがあの繭の正体でかつてしんのすけ達が最後に戦ったしんのすけマンに似たニセしんのすけマン。今回の事件のお詫びとして協力してくれたのだった。ミライマンはその後帰ったが、また何かあったら力を貸してくれると伝えていた。

 

お市「そういうことでしたか」

ティエリア「もう何でもありだな」

刹那「しんのすけ、すまない。あんな別れ方をして」

しんのすけ「平気だゾ。こうやってまた会えたんだから」

刹那「しんのすけ」

 

しんのすけ「やっぱりイオリアおじさんの言ってたとおり刹那お兄ちゃん達はいい人だったゾ」

刹那「ありが… えっ!?」

スメラギ「イオリアおじさん?」

ひろし「えへへ。実はあなた達が言ってたイオリアさん、俺達会ったことがあるんです」

 

とんでもないことを聞いて全員驚いた!!一体どういう?

 

話によれば数ヶ月前の日曜日に路頭に迷ってる片眼鏡をかけた男性すなわちイオリア・シュヘンベルグがいたのだ。そんな彼はしんのすけと会って話をしていくうちにその男性と意気投合して家にまで招待した。みさえ達もイオリアとすぐに仲良くなって、夜にはパーティーまで開いて楽しんだんだった。その内に不安も無くなったのかソレスタルビーングのことや自分が目指している戦争根絶について、そしてそれを行うべきなのかという悩みも話していたのだ。もちろん野原家は冗談だろうと思っていたみたいだが、しんのすけは話を聞いて大事と思うならやるべきだと答えてくれたのだ。

 

イオリア「野原家の皆さん、ありがとうございます。平和というものが何なのかがよくわかりました。おかげで私の悩みもあなた達と出会えて断ち切ることもできました。本当に感謝します。しんのすけ君、君の事は決して忘れない。いつかきっと私の同志達が君に出会う日が来るだろう。その時は是非とも助けになって欲しい」

しんのすけ「ブッラジャ〜!」

 

そうしてイオリアは帰っていったというわけだった。これを聞いて刹那達も驚くばかりだった。

 

スメラギ「まさかイオリア・シュヘンベルグが異世界に転移していたなんて」

ティエリア「僕も初耳だ。ヴェーダにもそんなデータはなかった」

刹那「あぁ。だがイオリア・シュヘンベルグが何故世界から争いを無くそうとしたのかが少し解った気がする。しんのすけという出会いがあったからだ」

 

刹那の言葉に納得するソレスタルビーング。

 

みさえ「それじゃせっかくこうしてまた会えたんだから、みんなご飯にしましょ」

お市「そうですね」

刹那「ならすぐに携帯食料を」

みさえ「そんなもの食べてたの? いいこと! こんな食事なんて普通にしちゃダメよ!私が全部作るから任せてて」

スメラギ「あっはい」

 

みさえの強引な言葉に逆らえなかった。

 

それで全員、野原家でご飯を食べることにした。準備ができ先に座ると、並べられていたのはごく一般にある食事だった。トレミーのメンバー全員にメカニックのイアンも呼ばれた。

 

みさえ「では……いただきます」

一同「いただきます!」

 

野原家とソレスタルビーングの楽しい食事が始まった。テレビを見ながら。

 

刹那「…… ! うまい!」

 

とせくせくご飯が進む刹那。ティエリア達も同じだった。刹那達は紛争地域や人体実験施設などでちゃんとした食事がほとんどなく、ゆっくりと箸を使って食べられなかったはず。だからよほど美味しかったのだろう。さらには涙まで流して。

 

 

刹那「みさえさん、ありがとうございます。こんな美味いご飯を食べさせてくれて本当に感謝します」

みさえ「そっそんな〜。ほほほほほっ。そんな泣くほどだなんて」

しんのすけ「そうそう。これ昨日の残りモンだし」

みさえ「  一言多い!!」

しんのすけ「おおお! 出たな、“ヨーカイケチケチケツデカおばば!!」

みさえ「何ぃぃぃぃぃ(ムカッ!!)」

 

2人の追いかけっこが始まった。一方ひろしはイアンと酔っ払って、意気投合していた。

 

ひろし「だはははは! いきますねイアンさん!」

イアン「ははははは! ひろしさんこそ!」

ひろし「それにしても驚きました。ミレイナちゃんがイアンさんの娘だったとは。全然似てなかったんで」

イアン「うちの娘は母親似でね。俺の妻は美人ですよ」

ひろし「でしょうね〜〜。そちらが天ならうちは地。これが本当の天と地の差! だはははは!」

 

その言葉に反応したみさえは捕まえたしんのすけを連れ、とてつもなく怖い顔になって

 

ひろし「だぁぁぁ! みさえ早まるな!」

ひろし&しんのすけ「ひぃぃぃぃぃぃ〜〜〜」

 

グリグリグリグリ!!

 

ロックオン「ははははは! こりゃまたすげぇな」

ティエリア「これ程派手な家族は他にいないな」

みさえ「あっそうだ! ロックオンさん。あなたさっき、あたしのお尻を「デカい」って言ってたわね?」

ロックオン「!!」

みさえ「ロボットにはやったけど、やっぱり本人にやらないとね」

ロックオン「いや、あれはその…… ハロ…ってあれ? ハロ! ハロ!」

 

とっくに逃げた後。書き置きを残して。内容は「ロックオン、自業自得!ロックオン、自業自得!」だそうだ。

今度はロックオンの追いかけっこだ! おまけにティエリアにぶつかり酒を頭に被らせられティエリアにまで追いかけられることになった!そして見事捕まり、みさえからグリグリ攻撃、酔ったティエリアからコブラツイストを喰らった。

 

しんのすけはその間にミレイナとフェルト、アニュー、お市をナンパ。

 

しんのすけ「お嬢さん達。オラと一緒に、楽しいところ行かない?」

ミレイナ「しんちゃん、大人っぽい」

お市「こんな小さな子にナンパされるなんて世界は広いです」

アニュー「ふふっ どこへ連れてってくれる?」

フェルト「しんちゃんって本当に女の人に優しいわね」

しんのすけ「オラはプライボーイだから」

沙慈「しんちゃん、それを言うなら“プレイボーイ”だと思う」

しんのすけ「いや〜それほどでも〜」

沙慈「いや、それ褒めてないから」

 

 

しんのすけのマイペースなところに笑顔を見せる沙慈。そんなしんのすけに笑う女性陣。一方スメラギとみさえは飲み過ぎで酔っていた。

 

みさえ「てやんでい! あらしのどこがおばさんらんらよぅ!!」

スメラギ「そうよ! あらしたちだってまらまら若いろよ〜!!」

 

と酔いながら変な踊りまで始めた。アレルヤとマリーはひまわりに振り回されていたが、2人は満足そうな顔だった。一方外ではシロがハロと遊んでいた。

 

ハロ「シロ! シロ!」

シロ「アン! アン!」

 

シロはわたあめになってハロと一緒に転がって遊んで、仲良しになった。それで家の中に入ることを許され、ハロの上にシロが後ろ片足で立つという芸でさらに笑いが増え、まさに笑いのオンパレードだった。刹那もそんな中で、ついに普段見ることのできない“笑う”ところを見せたのだ!

みんなそれを喜んでさらに楽しくなった。

 

それからしばらくして刹那はベランダの外で座って空を見上げていた。そこへしんのすけが

 

しんのすけ「刹那お兄ちゃん、楽しかった?」

刹那「勿論だ。こんなに楽しいって感じは今までなかった。俺には仲間はいたが本当の気持ちを伝えられる人はほとんどいない」

しんのすけ「ふーん」

 

刹那は過去にある人物によって家族を殺させるような緊張状態に陥ったこともあり、楽しいという感情や家族というのがどういうものか知らなかった。

 

刹那「だがお前達と出会えた事で素晴らしいものだってわかった。しんのすけ、ありがとう」

しんのすけ「いや〜それほどでも〜。おっそうだ!」

刹那「?」

しんのすけ「刹那お兄ちゃんとソリビーンズのみんなを春日部防衛隊特別隊員、野原一家の一員にしてあげるゾ! 刹那お兄ちゃんは1人じゃないゾ!困った時はお助けするゾ!お兄ちゃん達が出るって言うバトルスパッツ大会にオラも出て、“皿洗うズ”と戦ってやるゾ!」

刹那「…………!?」

 

しんのすけの言葉に刹那は涙した。

 

刹那「ありがとうしんのすけ。けどこの戦いは俺たちの問題なんだ。それをお前が」

しんのすけ「さっきも言ったゾ!もう刹那お兄ちゃん達はオラ達の大事な仲間で家族だゾ!だから何と言おうとオラは戦うゾ!!」

 

その言葉に刹那は嬉しかった。

 

お市「どうやら止めても無駄なようですね」

 

とお市と全員が出てきた。

 

ひろし「しんのすけの言う通りですよ刹那さん」

みさえ「こう決めたらしんのすけは止まらないから。無論、私たちも同じだけど」

ひまわり「たや」

シロ「アン!」

ロックオン「完敗だなこりゃ」

アレルヤ「らしいね」

ティエリア「あぁ」

スメラギ「それじゃ私達も頑張らないとね。確かに味方は揃ったけど逆に言えばライバルも増えたことだし」

刹那「そうだな。しんのすけ、本当にありがとう。けどバトルスピリッツはいつかは俺たちと戦うことになるだろう。その時は負けないぞ」

しんのすけ「ぶっらじゃー! それじゃ最後にみんなで!」

 

しんのすけ「野原一家&ソリビーンズ!! ファイヤーーーー!!」

野原一家「ファイヤーーーー(たやーー! あうーーー!)!!」

ソレスタルビーング&お市「ファイヤーーーー!!」

 

熱い叫び声がさらに響いた!

 

刹那「しんのすけ。一つ言い忘れたが、俺たちはソレスタルビーングで敵はアロウズだ」

しんのすけ「そうとも言う〜」

 

と笑いで終わった。それを覗くインセクティコン。

 

 

○大六天魔王の城

 

政宗「ソレスタルビーングに野原一家か。ギラギラギラ。こりゃまた面白い奴らが出てきたな。こりゃ激しさが増すな」

 

政宗はアブレラに連絡を送る。

 

政宗「どうだアブレラ? ドクターの研究は?」

アブレラ「はい。今のところは順調のようです」

政宗「そうか。つまりもう少しで何か起こるな」

アブレラ「えぇ、おそらくそろそろ」

政宗「まぁいいさ。それが楽しみだからな」

 

と言って通信を切る。

 

政宗「ギラギラギラ。幸村、次はこちらから刺客を送るから待ってな」

 

○大六天魔王の城内部の研究所

 

ばちっ! ばちばちばちばち!

 

???「来た!来た! 北は南の反対ゾ〜〜イ!!」

 

 

♪:クレヨンしんちゃんアイキャッチ(1996〜2002年)

しんのすけ「じゃあ。バイバイバ〜〜イ」

ひまわり「たいやいやいや〜〜い」

シロ「あんあんあ〜〜ん」




ついに書けました!! 長すぎる内容ですが、ずっと書きたかった内容です。それでつい一つにまとめてしまいました。

しんのすけ(CV. 矢島 晶子さん)
野原ひろし(CV. 藤原啓治さん)
園長先生(CV. 納谷六朗さん) です。今までの声も一番名残のある声優です。これからもやっていきます。あとBGMや挿入歌も見当たらないところは皆さんの想像でよろしくお願いします。

ムカッはアニメのムカムカのマークを表しています。マークを入れても本記事では出なかったので
汗も同じです

次回は政宗が自ら刺客を送る回です。皆さんよろしくお願いします。


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第二十二陣:俺の相棒は恐竜? 恐竜怪獣大乱闘!!

幸村「異世界転移によって一時期混乱してしまった俺たちの世界。だがお市達のおかげで平和協定を結ぶことができた。その後異世界転移してきた日本に怪獣が現れたと聞いたが、どうにか解決したらしい。噂ではテロリストと呼ばれていたソレスタルビーングが介入したとあったが実際のところは不明。それから復興も順調に進んでいたらしい
そんな中俺達はグランウォーズに向けてバトルに明け暮れていた。今日は一体何が起こるのか」


 

次の日の朝

 

幸村「・・・・・」

 

幸村はいつもより早く起きて外で今後どうやって強くなれば良いか考えながら空を見上げていると

 

幸村「? アレなんだ?」

 

太陽が出てきた方向から小さな光がゆらゆらと飛び回りそれから近くの山に落ちていった。幸村はバローネ達を叩き起こして山に向かった。

 

◯ムサシのとある山

 

兼続「本当なのか幸村? 光がこの辺りに落ちたというのは?」

幸村「あぁ。ソウルドラゴンと一緒にこの辺りに落ちるのを見たんだ」

ソウルドラゴン「我も目を疑ったが間違いなく光が落ちるのを見たんだ」

環奈「妾はそれを聞いて隕石かもしれんと思いネットで調べたが、それらしい報告はなかったが」

バローネ「まぁ良いではないか。こういう息抜きもたまには悪くは・・・? あれは?」

 

バローネが不自然な切れ方をする木をいくつか見つけた。さらにそれを追っていくと穴が開いた木があった。幸村は穴が空いた木、バローネ達は辺りを調べ出した。

 

幸村「これは・・・卵?」

バローネ「こちらにもある」

環奈「こっちにもじゃ」

 

幸村とバローネ、かんなの3人は卵みたいなカプセルを見つけた。兼続の方は何もなかった。幸村は何なのか調べるために弄るとカプセルが開いて中から何かが出てきた。

 

幸村「カード? それに石板?」

 

カプセルの中にはカードが4枚と石板が1つあった。そのカードは紛れもないバトルスピリッツのカードだった。だが何か違和感があった。

 

幸村「これってスピリットと言うより恐竜そのものに見える気が。それにこれは紋章? 石板と同じ紋章だ。“炎”みたいな」

兼続「何?」

 

そうだった。本来カードにはそのカードの種類のイニシャルまたはレアリティが刻まれている。しかしこのカードには紋章が刻まれている。またもう3枚のマジックカードらしきカードにも紋章があった。

 

幸村「この石板とカードには何か関係があるのか? ん? これは・・・」

 

幸村は石板にセンサーみたいな突起物があることに気がつく。そこにカードを翳して上方向に擦ると

 

 

ピカーーーーーーーーーーン!!

 

恐竜「があぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドスン!

 

幸村「え?」

 

♪:恐竜現る(恐竜キングDキッズアドベンチャー 第1話Ver)

 

いきなり光出したと思ったら、突如赤い恐竜が現れた!!

 

4人「うわあぁぁぁぁぁ!!」

 

4人は一目散に木の後ろに隠れた。

 

幸村「何で恐竜が!?」

バローネ「幸村、何とかしろ!」

幸村「俺が!?」

兼続「石板を弄っていただろ!もう一度動かせばいいんだ!」

 

幸村はいろんな方法で石板を弄ってみたが全く効果がなかった。そうしているうちに恐竜はどんどん近づいてきた。環奈達は逃げたが幸村は全く気づいていなかった

 

環奈「幸村後ろ!!」

幸村「え?  うわあああ!! うっ」

 

ピカーーーーーーーン

 

と恐竜が光出し、みるみる小さくなっていきカードとなって幸村の頭に乗った。

 

幸村「ん あれ?」

兼続「消えた?」

環奈「違うでおじゃる。カードに戻ったようじゃ」

幸村「そうみたいだ」

バローネ「カードに? 一体なぜ?」

兼続「わからぬ。ん? 待て幸村! また出すつもりか?」

 

幸村「大丈夫だ。今ので少しコツがわかったから」

 

と言って今度は下方向に擦ると

 

???「ぎゃう?」

 

なんと今度は小さな可愛い恐竜が現れた。しかもさっきの恐竜によく似た。

 

 

幸村「なんだコイツ?」

???「フンフン ガブッ」

 

びよ〜〜〜ん ぱっ ばしっ!

 

幸村「イテッ! うううっ おい!俺のハチマキを引っ張るな!」

???「ぎゃう♪」

幸村「うわっ」

 

ペロッペロッペロ・・・

 

幸村「お、おい! よせって。ううう」

 

チビ恐竜はいきなり幸村に飛びかかると、親に甘えるかのように舐め出した

 

兼続「ははははははっ 随分と懐かれたな」

バローネ「喰われるでないぞ」

幸村「脅かさないでくれよ」

 

びよ〜〜ん ばしっ!

 

幸村「ぬわっ だから引っ張るな!」

環奈「まぁまぁ幸村」

 

ガブっ

びよ〜〜〜ん ばしっ!

 

幸村「イッテ〜!」

3人「ははははははっ」

 

 

◯???

 

ティラノサウルス(茶)「ぐうううううう! ぐおおおおおおおお!!」

ダーク・ティラノザウラー(緑)「がぁぁぁぁぁぁ!」

 

ローマのコロセウムのようなところで夥しい数の色違いティラノサウルスとダーク・ティラノザウラーが大勢の観客の前で走り回っていた。特別席らしきところでは白い髭を生やした老人が豪快に笑っていた。

 

???「ふふっ ふはははははは!! これぞ泣く子も黙る我がアクト団の新最終目的!我が恐竜バトスピ王国のメインスタジアムじゃー!! エド、よくやったぞい」

エド「喜んでくれて嬉しいっす」

???「うむ。改良したなら今度こそ戦うところも加えたのであろう?」

エド「あっ 実を言うとそこはまだ・・・」

???「何ぃ!! そういえばよく見るとダーク・ティラノザウラーしか増えとらんぞい! 他の恐竜や地竜スピリットは増やしとらんのか!?」

エド「復元はできたんですがあまりにもデータが多すぎたので1種しか増やせませんでした」

???「ワシの夢をバカにしおって!ワシが“恐竜キング”そして“バトスピキング”になれんと思ってるからこんな未完成の映像を見せて愚弄しとるのだな!」

エド「とんでもないっす!ドクターは恐竜キングにもバトスピキングになれるって信じているっすよ」

 

さっきから興奮気味で騒いでいるこの男は

 

ソーノイダ「そうじゃ!そのとおり! ワシは泣く子も黙る秘密結社“アクト団”を率いる天才科学者“Dr.ソーノイダ”!!全ての恐竜!そして新たな野望!全てのバトルスピリッツを支配するキングオブキング!! “恐竜キング”そして“バトスピキング”になってみせるぞ〜い!!」

 

この男の正体はかつてある世界の未来から恐竜達を絶滅から救うためにやって来た科学者の1人で、恐竜をカード化していくうちに恐竜キングという野望を持ってしまったマッドサイエンティストだった。ただその割にドジばかりではあるが・・・

 

エド「恐竜キングとバトスピキングって、恐竜の中の恐竜、バトスピの中のバトスピの事を言うと思うんだけど」

 

全くもってその通り。

 

ソーノイダ「何か言ったか?」

エド「いえ何も」

 

ドゴン!!

 

突如部屋が揺れ出したと思ったらコンピュータと後ろの壁が崩れて2体の恐竜が顔を出した!紛れもない本物のティラノサウルス!そしてダーク・ティラノザウラーの上位種オーバーレックスのレイナだった!

 

ソーノイダ&エド「ぎょえええええ!!助けて〜〜〜!!」

 

2人とも逃げたが直様追いかけられる。それもソーノイダのみを。よく見るとここはどこかの島のようだった。逃げた先の砂浜では4人の子供を含んだ男女と蘭丸、藤吉郎、ベリアルが寛いでいた。蘭丸と藤吉郎は黒眼鏡を掛けた痩せ男と一緒に4人のメンバーでリーダーと思われる女の召使いのようにしている。

 

ソーノイダ「た〜すけてくれ〜〜!!」

一同「?」

ベリアル「なんだ? 騒々しいなぁ」

 

ソーノイダ「誰か〜!ティラノとレイナを何とかしてくれ〜〜!!」

??「あらら お爺様また追いかけられてる」

??「ティラノはともかくレイナにまで追いかけられるなんてお爺ちゃんもついてないね」

 

この子供達はソーノイダの孫で兄の「ロト」、妹の「ロア」

 

???「ドクターったら」

???「相変わらずざんす」

エド「はぁはぁはぁ 酷い目にあったっす」

???「ご苦労様」

 

語尾に“ざんす”をつけている痩せ男が「ノラッティ〜」、先程ソーノイダと話し語尾に“っす”をつけていた「エド」、そしてこの2人と藤吉郎と蘭丸までも従わせている女王みたいな寛ぎ方をしている女がエドとノラッティ〜のリーダー「ウサラパ」だった。この3人は揃ってアクト団トリオと言われている

 

ソーノイダ「はぁはぁ こらティラノやめるぞい!レイナちゃん、ワシなんか喰っても美味くないぞい! はぁはぁ エドか蘭丸にしろ!エドは脂身たっぷりだし、蘭丸は細身じゃが美味いもんばっか食っとるから栄養満点ぞい!!」

蘭丸「何を言いますかドクター!? 僕よりも藤吉郎の方が!」

藤吉郎「おい! さり気なく何言ってんだ!!」

 

何とも見苦しい争いだった

そこへ政宗が機械を持ってジャングルから出てきた

 

政宗「ギーラギラギラギラ!やっぱり面白いなこのアクトホルダーは」

ソーノイダ「ああああ!! 政宗、やっぱりお前か!早く何とかしろ!喰われる、喰われてしますぞい!!」

政宗「まぁそろそろ勘弁してやるか」

 

と機械を操作し出すと、ティラノサウルスとレイナの体が光だし、みるみる小さくなっていく。

 

ソーノイダ「だぁ!うわぁぁ! たちゅけて〜〜!喰われる〜〜!」

ティラノ「ぐわーーー!」

レイナ「がーーー!」

ソーノイダ「な、なぬ?」

ティラノ&レイナ「ぐあ! ぐあ! ぐあ! ぐあ!・・・・・」

 

小さくなった2体はソーノイダの背中に飛び乗り、髭に噛みつき引き千切ろうと引っ張り出す。

 

ソーノイダ「があ!イテテテテテテテ! やめんか〜お前達!」

 

一同「ふふふふふふっ・・・ キキキキキキッ・・・」

ソーノイダ「何が可笑しいぞい?」

蘭丸「と・・・とんでも御座いません!」

ウサラパ「別に笑ってなど・・・」

ノラッティ〜「ひひっ ひひひひひ・・・」

藤吉郎「キキキキキッ・・・」

 

ノラッティ〜と藤吉郎は笑いを堪えずにいた。

 

エド「2人とも」

ノラッティ〜&藤吉郎「だって〜」

ソーノイダ「だって何ぞい?」

政宗「ティラノとレイナにケツを破られたんだよ」

 

と後ろを見ると見事にケツが丸出しになっていた。

 

ソーノイダ「ありゃま。こりゃティラノ、レイナ! このいたずらっ子共め」

ティラノ「がう」

ソーノイダ「おっと。へへっ、そうそう噛まれてたまるか。ほれほれ、レイナもやれるならやってみろ。ほれほれ・・・」

 

ガブっ

 

ソーノイダ「のわっ! やめんかコラ! いていて、離さんかレイナ!」

ティラノ「がう!」

ソーノイダ「どわっ! こらティラノ! お前も釣られるでない!」

 

ベリアル「随分ジジイの髭が気に入ったみたいだな」

ロア「うん。2人ともお爺様の髭を引きちぎるのが大好きですから」

ロト「おまけにティラノは二度とお爺様の髭を噛めないと思っていたから」

 

 

ソーノイダ「よせ! やめろ! やめろと言っとるじゃろ!」

???「やめなさい!」

 

と怒鳴り声が聞こえた。声の主はエプロンを着た家政婦らしきおばさんだった。彼女はロトとロアの教育係をし、家事全般を任されているアクト団の母親的存在の「タルボーンヌ」であった。しかも彼女は家政婦でありながらアクト団の中でソーノイダよりも発言力が強く、

ソーノイダやアクト団全員さらにはティラノですら頭が上がらない程だった

 

タルボーンヌ「ティラノ、レイナさん。ドクターにおいたはやめなさいと何度言ったらわかるんです!」

 

2体はタルボーンヌにたじろぎ、髭を離すと後退りする

 

タルボーンヌ「ドクターもいつも言ってるでしょ。もっとしっかりしていないからティラノ達に舐められると。それとそのズボン、後で修繕しますので脱いどいてください。それからロト、ロア。バトスピの研究は結構ですが、お勉強もしっかりしなさい」

ロト&ロア「はーい」

タルボーンヌ「返事は“はい”です!」

ロト&ロア「はい!」

 

タルボーンヌ「皆さん。朝食は10分後です、遅れないように」

5人「は、はい! 了解しました!」

 

タルボーンヌの迫力にビビってしまう5人

 

タルボーンヌ「今日の献立はシャケの塩焼きです」

ベリアル「シャケ!? へへへっ 俺の大好物じゃねぇか!」

 

シャケと聞いて涎を垂らすベリアル

 

タルボーンヌ「ベリアルさんは昨日残したブロッコリー料理を食べてもらいます」

ベリアル「いいいっ!? おい待ってくれ!それだけは!!」

タルボーンヌ「んんん!!」

ベリアル「うううっ! は・・・はい」

 

政宗「ギラギラギラ・・・」

タルボーンヌ「最後に政宗様」

政宗「ん?」

タルボーンヌ「あなたもイタズラは程々に・・・」

政宗「!! は、はい!!」

 

あの政宗とベリアルを一睨みで黙らせてしまった。恐るべしタルボーンヌ。そのまま厨房へ戻って行った

 

ウサラパ「ふぅ〜」

藤吉郎「なんで俺達までこんな緊張しなきゃなんねぇんだ?」

蘭丸「僕に聞くな」

 

ソーノイダ「バカモーン! タルボーンヌはワシらのメシの要じゃぞ! 大体なんじゃお前らのその格好は!蘭丸やベリアルまで!ここはリゾート地ではなく、ワシらアクト団の本拠地“アジ島”なんじゃぞ!」

ベリアル「そう固いこと言うなよジジイ。俺は政宗のことをよく思わない連中の始末とかで疲れてんだ。少しぐらいお前らの島でゆっくりさせてくれもいいじゃねぇか」

 

そうだった。あのグランサミットが始まって数日後から政宗のことを殺しにくる輩が現れ始めていた。政宗は予知していたかのようにそいつらを返り討ちにしていた。ほとんどは殺しているがごく偶に生かして返しているようだが。ベリアルはそんな政宗の手を煩わせないために進んで彼の身を守らせる部隊を集めて対処をしていた。ベリアルの腕はなかなかであった。やりすぎなところはあるが

 

蘭丸「僕らはウサラパ様に無理矢理・・・」

ウサラパ「何だって?」

蘭丸「あっ いえいえ何でもありませんウサラパ様」

 

ソーノイダ「ったくお前達は・・・」

???「ドクター おはようございます」

ソーノイダ「? おぉノーピスではないか。もう体の方は良いのか?」

 

この青い髪の男はノーピス。アクト団のメンバーの一人で、かつては科学と進化のためと言って恐竜のDNAを身勝手に操作して最強の恐竜を作り出そうとしたソーノイダ以上の魔ッドサイエンティスト。そしてソーノイダを裏切り、計画が失敗すると別の組織に鞍替え、さらにその組織まで裏切るという事を繰り返していた。だがあるきっかけで自分のやった事が間違いだったと改心し、ソーノイダ達と協力して地球を救った。その後、意識不明となって治療を受けていたが政宗のお陰で意識を取り戻す事ができ、ソーノイダの計らいでアクト団に戻れ、他のメンバーとの仲も取り戻す事ができた

 

ノーピス「ドクターと政宗様のお陰ですっかり良くなりました。私はかつてあなた方に許されない事をしてしまいました。そんな私を再びお側に置いてくれたドクターには感謝しています。このノーピス 全身全霊をかけて償いをさせてもらう所存です」

ソーノイダ「うむ。まぁかつてはいろいろあったがお前は既に償いをしたしもう気にしてもいないぞい。またこうしてワシの手足になってくれるからの」

ノーピス「ありがとございます。それと先ほどレーダーの再調整が終了しました。あとは反応があればいいだけです」

 

ソーノイダ「おぉそうか!やはりお前は頼りになるぞい。ではこちらも・・・」

 

ソーノイダは政宗を睨む。

 

ソーノイダ「政宗! さっきはよくもワシをティラノ達に喰わせようとしたな!」

政宗「怒るのは構わないが、これは一応お仕置きでもあるんだぜ」

ソーノイダ「?」

政宗「この前のうちの研究所で起きた爆発、忘れたわけではあるまい」

ソーノイダ「ギクッ!」

政宗「設備の損害賠償だけじゃない。真白軍団の研究員、アブレラも全治1ヶ月の大怪我の治療費という大損害を出したんだからな」

ソーノイダ「ぞっぞい」

政宗「ましてやお前と俺が所持していた恐竜カードと技カードの大半を世界中に散らばせちまったんだぜ」

 

 

次々に痛い所をつかれてたじろぐソーノイダ。どうやらここ数日、政宗とソーノイダは恐竜カードをバトルスピリッツで使える研究をしていたらしい。ディセプティコンとアブレラの技術力も加わった事でスムーズに進み実験は見事に成功した。だが先日、ソーノイダが新たな研究と言ってアブレラを呼んだが見事に大失敗し大爆発。お陰でその場にいた全員、全身包帯まみれのミイラ状態で入院中だった

 

◯大六天魔王城(病室)

 

真白軍団「ちくしょう〜 何でこんな目に〜・・・・・・」

 

アブレラ「・・・・(覚えていろソーノイダ〜〜!)」

 

◯アジ島

 

ソーノイダ「ま、まぁしかし、こうして恐竜レーダーも復旧できた事だし恐竜を集めれば問題ないぞい」

政宗「はぁ〜 まぁいいけどよ。石板のコピーにレイナの力をセーブできるようにしてくれた貢献があるからな」

 

ピコーン! ピコーン! ピコーン!

 

突然アクトホルダーからサイレンが鳴り、画面から地図が現れて何かを表す赤い点が浮かび上がった

 

政宗「? ソーノイダ見ろ! アクトサーチに反応が!」

ソーノイダ「現れたぞい! 記念すべき1匹目が!」

 

 

☆アイキャッチ

 

 

◯IBSA日本支部

 

幸村達は山であった事をお市に伝え見てもらうことにした

それから数分後、お市が研究室から出てきた

 

幸村「お市、どうだった?」

お市「・・・・・・」

幸村「お市?」

お市「・・・・・・感激で〜〜〜〜〜す!!!!」

一同「!!?」

 

突然のお市の叫びに全員驚く!

 

お市「結論から言ってあの子は紛れもない恐竜です!健康状態も全く問題ありません!こんな元気なサウロファガナクスの子供に出会えるなんて感激で涙が止まりません!!」

 

お市は目を星のように輝かせながら完全に興奮状態だった

 

勝家「お嬢様は幼き頃から恐竜が大好きでな。今でも恐竜グッズを集めている程なんだ」

 

この光景を見ると納得がいく

 

幸村「さっきサウロファガナクスって言ってたが」

兼続「確か昔見た図鑑で“トカゲを喰らう王”という意味の」

環奈「恐竜が盛んだったジュラ紀ではアロサウルスと呼ばれる恐竜が最強だと言われておった。しかしその後サウロファガナクスが見つかり彼らに取って代わる王者となった恐竜じゃ。あのティラノサウルスとも互角に渡り合える最強の肉食恐竜の1体とも言われておる」

 

その後何とか落ち着いたお市は

 

お市「おほん。先程は失礼を。ですが驚きました。あの子がバトスピのカードだったなんて。それとこのもう一種のカード」

幸村「それなんだがマジックカードのように見えるんだが、分かるか?」

お市「全く不明です。先程から調べているんですが。それにしても恐竜をカードに出来るなんてとんでもない科学力です」

バローネ「お市、今“先程から”と言っていたが、もしかして既にお前も確認していたのか?」

 

お市「さすがバローネ殿。実は一昨日世界各地で幸村さん達の持ってきたカプセルと同じものが確認されていて、中には恐竜カードと謎のカードがありました。実を言うと2日前にはダン様からも連絡があったんです」

環奈「ダン殿から?」

 

お市「はい。確認されたのは3つで石板も1つ見つかりました。

ダン様はまるで虹色の光のような紋章をした“メガロサウルス”、魔ゐ様は草と思われる紋章の“マイアサウラ”、早雲さんは水と思われる紋章をした石板と“バリオニクス”でした。もちろん全員謎のカードも持ってました。早雲さんの持っていた石板は幸村さんが持っていた石板とは少し違っていました。機械的な箇所が多くおそらくコピーと思われます」

 

バローネ「なるほど。つまり俺たちの持つこのカプセルにも」

 

バローネと環奈は持っていたカプセルを開けてみた。バローネのカプセルには風と思われる紋章をした“シンラプトル”、環奈には土と思われる紋章の“エウロプロケファルス”だった。いずれも謎のカードもあった。

 

お市「バローネ様達まで。今のところはカードを恐竜に変化させたのは幸村さんだけのようですね」

兼続「ちなみに成体にもなったぞ」

お市「成体ですって!! 本当ですか!?」

幸村「あぁ。この石板を操作したら」

 

それを聞いてお市はまた興奮し出した。すぐに特別室に移動した。そしてあの子も部屋に連れてこられた。幸村を見た途端、幸村のそばに寄り添って甘えてきた。

 

お市「よほど懐かれてるんですね」

 

お市は石板を操作したが何も起こらなかった。幸村が代わりにやると

 

サウロファガナクス「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

見事に成体となった!幸村は急いでチビサイズに戻した。

それを目の当たりにしてお市はますます興奮し出した!

 

お市「凄すぎます!!成体の恐竜まで見られるなんて感謝感激です!

そして驚くべきはこの石板です。石板の構造を調べたんですが別世界の約6,500万年前に出来たものでした。推測ではありますが何らかの影響で恐竜達の生命パワーがこの石板に描かれている属性という形で具現化して恐竜達に力を与えたのです。

そして何者かが恐竜をカードにし力を十分に発揮できるようにし、今度はバトスピに進化させたのだと考えられます」

 

お市は夢中で自分の見解を説明した。幸村以外は大体理解したようだ。ハッキリしているのがバトスピのカードとして適用していることだった。

 

幸村「それでお市、コイツはどうするんだ?」

お市「もう少し調べてみたいと考えています。もちろん痛いことなどは絶対に致しません」

???「がうう?」

 

じっと幸村の顔を見つめるチビちゃん。すると幸村は

 

幸村「すまないんだが、俺に預けさせてくれないか?」

お市「えっ? よろしいのですか?」

幸村「コイツが一緒に居たいって言っているように感じたんだ。それに何だかコイツと出会ったことには意味があるんじゃないのかって。そして何よりコイツが居たいところに居させるのが一番だしな」

お市「そうですね。それが一番だと思います。では石板とバローネ様達のカード、謎のカードはこちらで調べておきます」

 

幸村「わかった。それじゃ・・・あっそうだ。お前に名前を付けないとな。

名前は・・・・ そうだ。お前の名前は・・・・・炎羅(しんら)だ。どんな修羅の道で立ち塞がる相手にも胸の熱い炎押し通る。それがお前の名前だ、炎羅」

炎羅「がっ がうううううう♪!!」

 

気に入ったみたいだ。こうして幸村に新しい仲間が加わった

 

 

◯アジ島(アクト団メインルーム)

 

ノーピス「出現地点はここから南へ1,800の地点です」

ソーノイダ「よし!では早速・・・」

政宗「ちょっと待て。ここは確か幸村が縄張りにしていた地域だ」

ソーノイダ「何ぃ? 幸村といえばお前のライバルと言ってたガキンチョか?」

政宗「あぁ。まさかとは思うが・・・・・よし!」

 

と何かを決めた政宗

 

政宗「ソーノイダ。お前は俺の同志となった。よってお前の部下達に俺が指揮を出しても構わないな?」

ソーノイダ「えっ?今更何を言うぞい。お前さんはワシらの頭目ぞい。此奴らはワシの部下。それはお前さんの部下でもあるぞい。好きに使って良いぞい。なぁお前ら」

3人「は、はい」

政宗「ありがとう。んじゃ・・・ウサラパ!ノラッティ〜!エド!」

3人「はっ!」

 

と整列する3人

 

政宗「俺からお前達にこの世界初の任務を与える!お前達の最強アクト恐竜ティラノ、スピノ、サイカを連れて恐竜を捕獲せよ!そこでもし邪魔する者が現れたら貴様らの手に入れたバトスピの力で殲滅せよ! もちろん烈火幸村も含めてな」

 

政宗は恐竜捕獲と同時に遠回しな言い方だが幸村を倒せという命令も出してきた。政宗が初の刺客を送り出す事になる。

 

ウサラパ「えぇ!?よろしいのですか?」

政宗「構わん。むしろ遅かったぐらいだ。アイツが今どれだけ強くなっているのかこちらから確認しないといけないしな(まぁ戦う相手が居なくてどう強くなれば良いか迷っている頃だしな。それじゃつまらん)」

 

と心で思っているのが政宗の真意らしい

 

政宗「それにもし幸村を倒せば特別ボーナスを弾んでやるよ」

 

それを聞いて俄然やる気を出す3人。そこへ

 

ベリアル「政宗、俺も行かせてもらうぜ」

政宗「ベリアル、お前が?」

 

ここでベリアルが自ら任務に志願してきた

 

ベリアル「バカンスにもそろそろ飽きてきたところでな。それに幸村の実力を確認したいんだろ?だったら幹部の俺が直接見てきた方がより実力を見極めやすいだろ」

政宗「なるほど、それもそうだな。よかろう。ではお前達、ベリアルの指揮のもとで任務を遂行せよ!」

3人「ヘイヘイホー!」

ベリアル「・・・・(へへへへへっ やっとお前と話ができそうだな幸村)

 

 

◯IBSA日本支部

 

その夜、IBSAではお市の立ち会いのもと、石板と恐竜カード、謎のカードの研究に何かの機械の製造に着手していた。一体これは? そんな中でお市に何者かが連絡してきた。電話してきた相手は・・・・・

 

 

翌朝

 

 

◯ムサシ近海

 

♪:アクト団接近中

 

ウサラパ達は海竜みたいな小型潜水艦でムサシに向かっていた

 

ベリアル「・・・・・・」

ウサラパ「ベリアル様一体どうしたんです?」

ベリアル「何でわざわざこんなもので行くんだ? 別に隠れなくても」

エド「仕方ないっすよ」

ノラッティ〜「ドクターと政宗様の命令ざんす」

エド「こう言うのはムードが大事だからって言うもんすから」

ウサラパ「それに楽ですから良いじゃないですか」

 

ベリアル「呑気な奴らだな。まぁ楽なのは認めるがな。しかしあのジジイが作った物はどうも不安が残る。おまけにこの潜水艦、センスが無さすぎる」

ウサラパ「そこは同感します」

 

と言ってウサラパは羨望鏡で確認すると

 

ウサラパ「目的地見えたわよ〜 浮上開始」

ノラッティ〜&エド「浮上ざんす〜/っす〜」

 

浮上すると間の悪いことに大型貨物船が・・・

 

どこーーーーーーん!!!!

 

見事に真っ二つに割れて撃沈

 

ウサラパ「うわーーーーー!!!」

エド「沈むっす!!」

ノラッティ〜「お助けざ〜〜〜〜〜すよ!!」

ベリアル「だからあのジジイの作ったもんは嫌だって言ったんだーーーーーーー!!」

 

そのまま沈没

 

◯東ムサシ海辺公園

 

先程までバトルしていた幸村達。その後、休憩として公園で幸村は炎羅とフリスビーで遊んでいた

 

幸村「そらっ」

炎羅「ガブっ」

幸村「いいぞ炎羅」

炎羅「がう!」

幸村「のわっ はははははっ」

 

炎羅に飛び乗られて倒れる幸村だが楽しそうな笑顔を見せていた

 

兼続「幸村の奴、楽しそうだな」

環奈「良きことじゃ。最近の幸村は闇の勢力と戦うためにどう強くなれば良いかで悩んでおったから」

ソウルドラゴン「うむ。だが炎羅のおかげで少し落ち着いたようだ。安心はしたが、少し妬けるな」

バローネ「はははっ ライバルの出現というわけだな」

兼続「それにしてもあのカードがバトスピで使用可能とはな」

 

朝にお市から連絡があった。あの2種類のカードはバトスピで使えることが分かった。追伸でもう少しである物が完成すると言って

 

バローネ「それにしても俺達の恐竜に早く会ってみたい。魔族の間でも恐竜はとても興味深い生物で、俺も以前から興味があった。これは勝手な想像だが、俺達はあの恐竜達に選ばれたような気がする」

環奈「同感でおじゃる。妾も恐竜は好きだから気持ちはわかるでおじゃる」

兼続「お前達が羨ましいな。しかし、早雲がどう思っているのかが気になる」

バローネ「何?」

 

兼続が早雲のことを心配しだした。一体どういうことか?兼続がその訳を話そうとすると

 

男性「おい、アレ何だ? ほら、何か動いてる」

 

♪:恐竜上陸

 

男性2「デカいな。しかも一つじゃないぞ」

 

兼続「何だ?」

バローネ「近づいてくる」

 

男性が指差す方向で海で何かが陸に近づいてくる。それも3つも

幸村達も気づいて行ってみると炎羅が何かに威嚇するかのように唸り声を。そして

 

 

どぼーーーーん!!

 

野次馬「うわあああああああ!!  きゃあああああああ!!」

 

 

ティラノサウルス「ぐおおおおおおおお!!」

 

 

環奈「ティ、ティラノサウルス!!?」

 

 

突如として海から赤いティラノサウルスが飛び出てきた!しかもそれだけではない!

 

 

スピノサウルス「ごおおぎうううう!!」

サイカニア「ぼおおおおおお!!」

 

環奈「スピノサウルス!! サイカニアまで!!」

 

3体の巨大恐竜がムサシに上陸した!

 

 

ウサラパ&ノラッティ〜「ぶええええ! うえ、うえ、あああ」

ノラッティ〜「死ぬかと思ったざんす」

ウサラパ「ティラノ達は?」

ノラッティ〜「あそこざんす」

 

何とか流木に流木にしがみついた二人。しかし

 

ノラッティ〜「あれ? エドとベリアル様はどこに?」

ウサラパ「そういえば・・・」

エド「助けてっす! 俺泳げないっす!」

ウサラパ「エド!乗るんじゃない、沈むから!うわ!」

ノラッティ〜「来るんじゃ・・・うわああ!」

 

とまた沈んでいった。そして陸上では大騒ぎだった。環奈とバローネは感心していたが、直様全員で逃げた。すると

 

 

ベリアル「ぶはああ! はぁはぁ あのジジイめ! あんな欠陥潜水艇を使わせやがって!帰ったら覚えてやがれ!」

 

ティラノサウルスの尻尾につかんで海から杖らしき物を持ったベリアルが這い出てきた。ティラノサウルスはベリアルを心配するかのように体の海水を舐めとる。

 

ベリアル「ぐうう・・・ よせって、平気だ。ん? 見つけた。お前ら、奴らを追え!」

 

アクト恐竜達「がぁぁぁぁぁ!」

 

 

ベリアルの指示に忠実に聞くティラノサウルス達。アクト団トリオやソーノイダの時とは大違い

 

幸村「こっちに来る!」

兼続「3方向に別れよう!」

 

 

3方向に分かれるとサイカニアは兼続を、スピノサウルスはバローネを、ティラノサウルスは幸村と環奈、炎羅を追いかけた。そこへIBSAのヘリが来てロープのような物を持ってカウボーイのような格好と帽子を被ったお市が飛び降りた!

 

 

幸村「お市、その格好は!?」

お市「ここは私にお任せを!」

勝家「お嬢様おやめください!」

 

♪:恐竜ロデオ(オリジナルBGM)

 

お市「ティラノサウルス通称T-REX殿!! 恐竜界の王者に出会えたこの瞬間に感謝いたします! 是非とも捕まえさせていただきます! はああああああ!!」

 

持っていたロープをティラノサウルスの口に巻き付かせる。ティラノサウルスは外そうと振り払ったがお市はその勢いで頭に乗った!

 

 

ティラノサウルス「!? グオオオオオオオオオ!!」

お市「はいよーー!」

 

なんとティラノサウルスでロデオを始めてしまった!無茶にも程があった!ティラノサウルスはそんなお市を尻尾で叩き潰そうとしていた。それに炎羅が気づき

 

幸村「炎羅!」

炎羅「があううう! がううううう!」

 

 

お市を助けようと尻尾に噛み付いた。しかし軽く払い除けられ木に叩きつけられた

 

幸村「炎羅!」

お市「炎羅ちゃん? うわああああ!! イタタタタっ」

勝家「お嬢様!」

 

 

ようやくお市を振り払ったティラノサウルスは炎羅に標的を変えた

 

 

幸村「はっ! 炎羅逃げろ!」

 

 

だが気絶していて聞こえなかった。バローネ達も気付き合流して助けようとしたがスピノサウルスとサイカニアが足止めしてきた。お市はヘリから何かを出そうとしていたが、ティラノサウルスは炎羅のもう目の前まで迫っていた。そしてティラノサウルスの牙が襲い掛かろうとしたその時!

 

メガロサウルス「ぐおおおおお!!」

ティラノサウルス「!?」

 

幸村「メガロサウルス!?」

 

突如メガロサウルスが炎羅を助けるかのようにティラノサウルスに立ち塞がった!そこにはダンの姿もあった。さらに魔ゐと早雲も駆けつけてきて、魔ゐが炎羅を抱き抱えて助けてくれた

 

早雲「幸村、大丈夫か?」

幸村「どうしてみんなが?」

魔ゐ「お市ちゃんから連絡があって」

 

お市は万が一を考えてダン達に連絡をしていたのだ

 

幸村「それじゃあのメガロサウルスは」

 

お市から聞いていたダンが手に入れたメガロサウルスだった

 

ティラノサウルス「グルルルルルル があぁぁぁぁぁぁ!!」

メガロサウルス「がおおおおおおお!!」

 

2体は咆哮でお互いを威嚇し合う!

 

早雲「ひっ!」

環奈「?」

 

環奈は早雲の表情に違和感を感じた。そんな中でティラノサウルスが攻撃を仕掛けるとダンが立ち塞がる!そして

 

 

ギラっ!

 

ティラノサウルス「!!? ぐっ ぐっ ぐるるるる・・・・はぁはぁはぁ・・・・」

 

 

ダンのひと睨みでティラノサウルスは怯え一歩ずつ後退りを始めた。スピノサウルス達も同じだった。

魔ゐはその間に炎羅の手当てを。傷もなく大丈夫のようだ。幸村はひとまず安心した。そしてダンは恐竜達の方へ歩き出した。恐竜達はひどく怯え震えていた。しかしダンは何もせずただ優しくティラノサウルスの鼻を撫でた

 

 

ダン「怖がらせてごめんな」

 

 

そんなダンに恐竜達も警戒を解いて舐めてきた

 

 

パチパチパチパチ

 

 

ベリアル「さすがだな。そいつらを容易く手懐けるとは」

ダン「!」

幸村「お前、確かあの襲撃事件とグランサミットで政宗と一緒にいた」

ベリアル「おっと こいつは失礼 自己紹介させて貰おう。俺は・・・」

ミライ「ベリアル!!」

 

 

幸村のデッキからミライの声がした

 

ベリアル「ん? お前あの時の若造か」

幸村「ミライ、コイツを知ってるのか?」

ミライ「奴はかつて僕と同じ“M78星雲”で大隊長と共に戦っていたウルトラマンです」

幸村「!?」

 

 

ベリアルはM78星雲の生命であるプラズマスパークの力を独り占めにしようとしたがあまりの力に制御出来ず宇宙警備法を破ったため追放された

 

ある小惑星で苦しんでいるとレイブラット星人という闇の宇宙人によって暗黒の巨人へと変えられてしまう。そして100体の怪獣や宇宙人を操れるギガバトルナイザーを使い光の国を襲撃した。しかしウルトラマンキングによって阻止され幽閉された。数万年後脱獄してプラズマスパークを強奪し光の国を死の星に変えてしまった。さらに全宇宙を支配しようとプラズマスパークの力で怪獣墓場の怪獣・宇宙人を蘇らせる。しかしメビウスと仲間達そして応援に駆けつけてくれたウルトラセブンの息子“ゼロ”と協力して倒した

 

だが数年後、奴が生きていたことがわかった。その上、別世界の宇宙でベリアル銀河帝国を作り上げ支配していたことも。そこでゼロが一人で調査に向かい、その世界で出会った新たな仲間達と協力して今度こそ引導を渡した

 

ところが今度はアーマードダークネスという鎧で魂だけ復活しゼロに再度リベンジを挑んだ。ゼロの体を乗っ取り仲間達を血祭りに上げた。そんな時、奇跡が起きた。仲間の一人の声で新しい力が目覚め呪縛を打ち払い仲間達を救うことができた。しかし反動でベリアルも肉体を取り戻して復活してしまったのだ。それ以降は行方をくらましていた

 

 

ミライ「まさかこの世界に来ていたなんて」

ベリアル「そんなことより、ゼロもこの世界に来ているのか?」

ミライ「いや・・・彼の所在はまだ掴めていない」

ベリアル「そうか、まぁいい。とりあえずこちらからも改めて自己紹介させてもらうぜ。俺は幹部にして政宗と大六天魔王ことゼクの友となったベリアル・・・ウルトラマンベリアルだ! フハハハハハハッ!」

 

 

その威圧感に誰も動けなかった。だが幸村は

 

 

幸村「・・・・・・(何だこの感覚?)」

 

そこへ

 

アクト団トリオ「ふぅ〜 やっと着いた」

 

3人組がようやく上陸してきた

 

ベリアル「あっ お前ら」

ウサラパ「ベリアル様!」

ノラッティ〜「酷いざんすよ、ミー達を置いてくなんて!」

エド「そうっすよ」

ベリアル「すまん。お前らのことすっかり忘れてた」

アクト団トリオ「ガーン!!」

 

ショックを受けるのも当然

 

ウサラパ「ん? あー恐竜!」

エド「サウロファガナクスっす」

ノラッティ〜「すると抱きかかえているガキンチョが?」

ベリアル「あぁ。アイツが烈火幸村だ」

ウサラパ「ガキンチョ 大人しくその恐竜を渡しな」

幸村「何!? そんなことできるか! 大体お前らは何者なんだ“おばさん”」

 

ウサラパ「!! ムッキーーーーー!!おばさんですってーーーーーー!!」

ノラッティ〜「ウサラパ様落ち着くざ〜んす!」

 

突如すごい形相で怒り狂うウサラパを止めに入る二人

 

魔ゐ「何なのあのおばさん?」

ウサラパ「おばさん言うなーーーー!!」

ノラッティ〜「しーっ!お嬢さん、それはウサラパ様の前では禁句ざんす!」

エド「ウサラパ様は“おばさん”ってことを気にしてるっすから」

ウサラパ「何だと〜〜〜」

ノラッティ〜&エド「うっ!」

 

バカっボコっ!

 

二人に八つ当たりしたことで何とか落ち着いたようだ

 

ウサラパ「自己紹介しておくよ。私たちは政宗様と同盟を結んだDr.ソーノイダ様率いる!」

ノラッティ〜「泣く子も黙〜る」

エド「秘密結社」

ウサラパ「アクト団さ!」

幸村「アクト団・・・」

ベリアル「こいつらはそのメンバーのウサラパ、ノラッティ〜、エドだ」

 

ウサラパ「その通り。そして私達の最大の目的はDr.ソーノイダ様を“恐竜キング”にすることさ!」

ダン「恐竜キング?」

ベリアル「コイツらの世界では恐竜を支配するものを恐竜キングって言うらしい。ちなみに恐竜をカードにしたのもジジイだ」

幸村「!」

ベリアル「もっともジジイは協力者ってのが正しいが今はどうでもいい。この世界に来てからはバトスピまで支配しようと“バトスピキング”ってのにもなろうとしているらしい」

 

バトスピキングの意味は大体想像できる

 

幸村「お前らのことは大体わかった。だったら尚更、炎羅を渡すわけにはいかない!コイツはもう俺の仲間だ! それでも引き下がらないって言うなら俺が相手になってやる!」

 

ベリアル「へへへっ そう来ると思っていたよ。礼がわりに俺達のもう一つの目的を教えてやるよ。お前をバトスピで叩き潰すことだよ」

 

その誘いに幸村は当然乗った。炎羅を環奈に預かってもらい誰が戦うのか聞く

 

ウサラパ「あんたの相手は・・・」

ベリアル「俺だ」

ウサラパ「そうそう・・・って」

アクト団トリオ「えぇぇぇ!?」

 

ベリアルが闘うと言い出し、ウサラパ達は驚く

 

ウサラパ「ベリアル様どうして?」

ベリアル「コイツを見てたら戦いたくなってな。心配するな。手柄はお前らにくれてやる」

 

それを聞いて喜ぶウサラパ達。そして不気味な微笑みを見せるベリアルに幸村は

 

幸村「(コイツ 初めて会うはずなのに何でこんなに懐かしく感じるんだ? このバトルで確かめてやる!)」

 

ベリアル「ゲートオープン!界放!!」

 

光が晴れるとそこは大都市のように見えるがどのビルもボロボロで人の気配はまるで無かった。今回のフィールドは別世界の無人都市のようだ。

 

二人は既にアーマーを装着していた。ベリアルのアーマーは禍々しい炎をイメージした黒と赤の凶戦士風だった。おまけに手の爪もさらに鋭くして。すると

 

アクト団トリオ「ああああああ!! どべっ! ハラホロヒレハレ〜」

 

上からウサラパ達が落ちてきた。アーマーを身につけた状態で。ウサラパはティラノ、ノラッティ〜はスピノ、エドはサイカをイメージした感じだった。

 

ウサラパ「あいててててっ あれ?何であたし達まで?」

ベリアル「おそらくお前らのデッキを加えた影響だろうな。よかったな。幸村と戦ったって事実が残せる」

 

ダンの世界でも確かに前例があった。

 

環奈「うーん これは想像絶する戦いになりそうでおじゃる」

ダン「あぁ あのベリアルは今までの相手とはレベルが桁違いだ」

早雲「幸村」

 

不安そうにする早雲を元気付ける魔ゐ。そしてついにバトルが始まった。先行は幸村から

 

 

幸村:第1ターン

 

幸村はまずバーストをセット、イクサトカゲとムシャトカゲを召喚。イクサトカゲにはソウルコアを乗せてBP7000にしムシャトカゲはLv.2

 

幸村「みんな気を引き締めてくれ」

 

幸村の表情を見てイクサトカゲ達は臨戦体制をとった。そしてターンエンド

 

ベリアル:第2ターン

 

ベリアル「バーストをセット。へへっ ターンエンド」

幸村「!?」

 

何とバーストをセットだけしてターンエンドした!ウサラパ達も驚くがベリアルは何も言わなかった

 

バローネ「バーストのみか」

兼続「誘っているな」

環奈「しかしどうにも腑に落ちぬ」

 

これは明らかにバーストを誘っている。だが環奈はあまりにも簡単すぎる感じがした。そんな中ベリアルは幸村が警戒を強めるのを見て不気味な笑顔を見せる

 

幸村:第3ターン

 

2体目のイクサトカゲとジンライドラゴンを召喚。アタックはせずにターンエンド。

 

ベリアル:第4ターン

 

ベリアル「メインステップ ネクサス“生命司る大樹”をLv.2で配置」

 

荒れたコンクリートから巨大な大樹が芽を出しどんどん育っていく。そしてまたもスピリットを召喚せずにターンエンド

 

幸村:第5ターン

 

幸村「(いったい奴は何を企んでる? いくらバーストを誘っているとはいえ、ネクサスしか出さないなんて)」

 

幸村は不気味に思いもう少し様子を見ようとスピリット達のレベルを上げてターンエンドしようとすると

 

ベリアル「(へへへっ そろそろか)どうした・・・腰抜け」

幸村「!」

ベリアル「こんなにガラガラにしてやってるのにアタックしてこないとはとんだ臆病者だな」

 

ベリアルが幸村を挑発してきた

 

兼続「奴め、幸村にアタックをさせるつもりか」

バローネ「おそらく だがあれぐらいの挑発では幸村は動じぬ」

環奈「うむ」

 

確かに幸村は全く動じてはいなかった。だが

 

ベリアル「へっ 乗ってこないとは驚いた。しかし拍子抜けなことに変わりはねぇ。こんな腰抜けを産むとはテメェの母親は・・・“アバズレ”なんだろうな」

幸村「!! 何だと・・・」

 

なんとベリアルは幸村の両親を侮辱した!

 

ベリアル「当然だろ。お前を臆病者に育てるレベルなんだぜ。相当の臆病者な上に平気で男に体を許してるってことの証明だろうが。ふっはははははは!!」

 

親を侮辱された幸村は拳を強く握り締め怒り狂っていた

 

幸村「俺のことは何を言ってもいい。だがな・・・母さんの侮辱だけは許さねぇ!! そっちがその気なら乗ってやる!!」

ダン「マズい!」

環奈「幸村! 落ち着くでおじゃる!」

 

だが幸村は止まらなかった。全スピリットをLv.1にダウンして

 

幸村「火龍の将よ! その炎を持って敵を焼き払い、仲間達の指揮を高めよ! 火将龍ゴウエン!」

ゴウエン「ごおおおおおお!!」

 

甲冑を身に纏った龍が炎の渦から咆哮と共に現れた。そしてその咆哮で幸村のスピリット達の士気が高まった。特にジンライドラゴンが。ゴウエンは自身にソウルコアを乗せている間、系統「武龍」のスピリット全てをBP+10,000する強力な効果を持っていたからだ。だがそれだけでは無かった。幸村だけでなく幸村の両親まで侮辱されたことでイクサトカゲ達も怒っていたからだ

 

幸村「アタックステップ! 行くぞみんな!」

イクサトカゲ達「おう!」

イクサトカゲA「あいつは絶対許せない!」

ジンライ「幸村だけでなく幸村の両親のことも侮辱した!」

ゴウエン「我らが彼奴に天誅を下してくれる!」

幸村「ありがとうみんな。イクサトカゲ行け!」

 

イクサトカゲAがベリアルに攻撃を仕掛ける

 

ベリアル「(ようやく来るか) ライフで受ける」

イクサトカゲA「喰らえ!」

 

イクサトカゲの怒りの一撃がベリアルのライフを奪う。ちなみにその痛みはウサラパ達にも共有される。そして幸村がジンライドラゴンでアタックしようとすると

 

チャリリーン ドゴーーーーーン!!

 

ビルから鎖の音がすると思ったら鉄球が飛び出てきた!そのままムシャトカゲや2体のイクサトカゲが鉄球やビルの瓦礫の餌食になってしまった! 何が起こったのか!? するとビルから巨大怪獣が現れた!

 

 

タイラント「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

ベリアル「ははははははっ!見事に掛かったな。俺のバーストは暴君怪獣タイラント[2]! コイツはライフ減少時ノーコストで召喚され、召喚時にBP10,000以下のスピリットを5体破壊し破壊した数だけドローできる」

 

3体破壊したので3枚ドロー、おまけにネクサスの効果でコア1個追加される。

 

お市「幸村さんの親御さんの侮辱を言ってアタックを誘うなんて」

魔ゐ「いけ好かない男ね」

バローネ「あぁ しかし奇妙だ。なぜ奴はそれを知っていたんだ?」

環奈「バローネ殿も気づいておったか。まるで奴はそれを知っていてタイミング良く幸村を誘ったように思える」

 

確かに奇妙なことだった。それは幸村も同じ気持ちだった

 

幸村「(すまないみんな、俺のせいで。仇は必ず取る。しかしどうして奴は俺が怒ることを知っていたんだ? いや、今考えても仕方ない。とにかくここは・・・)」

ベリアル「ターンエンドするんだろ」

幸村「!」

ベリアル「お前は自分には相手より強いスピリットが残っているのに大事なスピリット達が一気に倒されるとこれ以上犠牲を出すわけにはいかない、体勢を立て直してチャンスを測ろうとするつもりなんだろ?」

環奈「!? 彼奴、なぜ幸村の癖を知っておる!?」

 

ベリアルはどう言うワケか幸村の手を読んでいるだけでなく癖まで知っていた。ますますベリアルに対する謎が増える。幸村は悔しがりながらターンエンド

 

第6ターン:ベリアル

 

ベリアルはバーストをセットしタイラントをLv.3に上げて、ライト・ブレイドラを2体、召喚。ベリアルがこのバトルで初めて通常のスピリットを召喚してきた。そしてネクサス“天空貫くバリスタ”を配置。続けてアタックステップ

 

ベリアル「天空貫くバリスタの効果でタイラントのBPは17,000。アタックしろタイラント!」

タイラント「があああああ!」

幸村「ライフで受ける!」

 

タイラントは鎌と鉄球で幸村のライフを2個削った!

 

幸村「がはっ!」

 

タイラントはLv.2・Lv.3 でアタックするとダブルシンボルになるといいう厄介な効果を持っていた。幸村はバーストで絶甲氷盾を発動させライフ回復。ベリアルはターンエンドした

 

第7ターン:幸村

 

バーストをセットしムシャトカゲとイクサトカゲ、ハガネヴルムを召喚。そして

 

幸村「アタックステップ ゴウエン頼む」

ゴウエン「うむ」

 

今度はゴウエンで攻撃を仕掛ける

 

ゴウエン「爆炎槍弓撃!」

 

炎を纏った槍型の弓がベリアルに命中した。そしてターンエンド

 

第8ターン:ベリアル

 

ベリアル「マジック、ビックバンエナジー」

 

ビックバンエナジーは星竜スピリットのコストを自分ライフの数と同じにするマジック。ベリアルはギガバトルナイザーを前に出すと

 

ベリアル「出てこいエレキング、Xサバーガ!」

 

赤い光が2つ出てくると2体の怪獣となった!

 

エレキング「きいいいいいい!」

Xサバーガ「きああああああ!」

 

ダン「あれがギガバトルナイザーの力」

 

恐ろしい武器であった。あのタイラントもここから出したのだろう。エレキングの効果で3枚ドローして3枚破棄した。さらにXサバーガは【分身】で2体の分身を生み出す

 

お市「宇宙怪獣エレキングに宇宙忍獣Xサバーガ、どちらも恐ろしい怪獣達です」

 

お市の言う通り、2体ともウルトラマンを苦しめた強豪怪獣。特にXサバーガは1人の人間が助けてくれなければウルトラマンを倒していたほどだ。そしてターンエンド

 

第9ターン:幸村

 

幸村「(来てくれたか、ムラマサ)」

ムラマサ「(幸村、大丈夫なのか?)」

幸村「(すまない。俺のせいでみんなが)

ムラマサ「(馬鹿野郎!)」

幸村「!」

ムラマサ「(みんなそれくらい覚悟ができてたはずだ。その気持ちをお前は感じなかったのか?)」

 

幸村「(そうだ。みんな俺のことを信じているんだ。ありがとうムラマサ。少しアイツに翻弄されすぎてた)

 

幸村がムラマサのおかげで元の表情に戻った。みんなもそれを見て一安心した

 

幸村「待たせたなベリアル。行くぞ!剣武龍ムラマサ・ドラゴンをLv.2で召喚!」

ムラマサ「仲間達の仇、そして幸村と家族を侮辱した報いを受けてもらうぞ!」

幸村「アタックステップ!ムラマサでアタック! そしてムラマサの咆哮が俺たちの城を呼び覚ます! 唸れ!叫べ!炎の龍よ!全てを燃やし尽くす盾となれ!Sバースト発動! 大龍城・本丸!」

本丸「ぐおおおおおおおおお!!」

 

ここでSバーストを発動させる!しかもネクサス!これにはみんな驚く。もしものためと思って入れていたらしい

 

幸村「本丸のSバーストの効果、BP10,000以下のスピリット1体破壊してノーコストで配置する。撃て!」

本丸「爆砲竜砕弾!!」

 

ボーーーーーーン!!

ドゴーーーーーーン!!

 

エレキング「きいいいいいい!!」

本丸「」

 

 

本丸の砲弾がエレキングに直撃!そして赤い光になってギガバトルナイザーに戻った。そして効果でXサバーガの本体に指定アタック! ムラマサは自分よりもはるかにデカい怪獣相手に小さい体とビルに隠れた撹乱戦術でXサバーガを翻弄させる。そして一瞬の隙をついて

 

ムラマサ「ムラマサ流・頭刃竜巻斬!」

Xサバーガ「がああああ!!」

 

ムラマサの竜巻状の無数の斬撃が巨大怪獣を切り裂いた!

 

兼続「よし!」

 

ベリアル「やるじゃねぇか へへへっ だが惜しかったな」

幸村「何? ! ムラマサ見ろ!」

ムラマサ「? !」

 

後ろを振り向くと切り裂いたのは分身であった!それから本物がムラマサを踏み潰そうとしたが何とか避けた

 

魔ゐ「一体どうして?」

ベリアル「Xサバーガは分身がいる状態でブロックした時、コイツ自身も裏返す。そして相手はその中から1体を選んでアタックする。分身が当たればアタック時の効果は無効とされ分身スピリットは復活、本物が当たれば分身スピリットは全て破壊され本体はゲーム中1回だけフィールドに残るんだよ」

幸村「そういうことか、ターンエンド」

 

第10ターン:ベリアル

 

ベリアル「烈火幸村 お前に謝らなねぇといけねえな」

幸村「・・・」

ベリアル「お前をどうやら見くびりすぎたようだ。さっき言ったことは訂正して謝罪しよう」

 

ベリアルはさっきの幸村の怒涛の反撃に敬意を表したのか素直に謝罪した

 

幸村「そのことはもういいさ。俺も少し頭に血が上りすぎた。ここからは全身全霊の力で戦わせてもらうぞベリアル!」

ベリアル「ハハハハハハハッ! そうこなくっちゃな!」

 

ウサラパ「ねぇ なんかベリアル様 押されかけたのに楽しんでるように見えるけど」

ノラッティ〜「そうざんすね」

エド「どうしてっすかね?」

 

3人がひそひそ話している間にベリアルはリザドエッジを1体とXサバーガの緑のスピリットして扱う効果で漆黒鳥ヤタグロスを召喚、さらに再生怪獣サラマンドラをLv.2で召喚してターンエンド

 

第11ターン:幸村

 

幸村はまずバーストをセットしてドラマルを2体召喚。そしてドラマルの翼が天になると

 

幸村「燃え上がれ、猛き龍よ!熱き武士の魂で天を切り裂く炎となれ!剣豪龍サムライ・ドラゴン・天、ソウルコアを乗せてLv.3で召喚!」

 

ここでアマツを召喚させた幸村。そして

 

幸村「アタックステップ、天の【無限刃】発揮! もう一度勝負だXサバーガ!」

アマツ「まかせろ幸村。ムラマサが倒せなかった宇宙忍獣の力、試させてもらおう!」

 

 

アマツはそう言って全速力でXサバーガに向かっていった。だが

 

サラマンドラ「ぶおおおおお!」

アマツ「なに!?」

 

 

突如としてサラマンドラがアマツの前に立ち塞がった。どうやらサラマンドラの効果が発動したらしい。相手が指定アタック時効果を使用した時、先にサラマンドラにタックしなければならないという厄介な。

 

アマツ「面白い。その誘い乗ってくれる!」

 

アマツは狙いをサラマンドラに変えて走り出す。アマツは牽制として炎を吐いたがサラマンドラも鼻からサラマニックファイヤーを吐いて対抗。やはりサイズ差があってアマツの炎は簡単に押し返される。何とか避けて足に一太刀浴びせたが、サラマンドラの表皮は硬く傷を与えられなかった。だがアマツは見逃さなかった。サラマンドラがわずかにアマツの火の子が当たって掻いていたのを。つまりそこは他より脆いということ!アマツは一瞬の隙をついてサラマンドラの正面にジャンプした

 

アマツ「もらった、秘剣二天一龍!!」

サラマンドラ「ぶおおおおおおおお!!」

 

アマツの奥義がサラマンドラの胸に巨大なばつ印の傷を負わせた!サラマンドラは雄叫びをあげて倒れた

 

幸村「よし!もう一度頼むアマツ」

アマツ「まかせろ!」

 

再びアマツがXサバーガに攻撃を攻撃を仕掛ける。今度こそと思いきや、アマツの横から炎が襲った!何とか避けるアマツ。そしてアマツの見た先には

 

サラマンドラ「ぶおおおおおおお!!」

アマツ「!?」

 

なんと倒したはずのサラマンドラがいた!アマツは今度は確実に倒そうと心臓を貫く!今度こそ倒した・・・と思いきやまるで効いていないかのようにまた起き上がった!よく見るとアマツの与えた傷がみるみる治っていく

 

ベリアル「こいつはバトルで破壊された時、回復状態でフィールドに残るんだよ!」

 

これが再生怪獣と呼ばれる理由だった。幸村はターンエンド

 

 

第12ターン:ベリアル

 

兼続「奴のフィールドのあの2体を何とかしなければ」

バローネ「ああ 奴はあの2体で防衛線を張って次々と強力な怪獣達を出してくる」

ダン「・・・・・」

早雲「幸村」

 

ベリアルのドローステップ

 

ベリアル「おっ」

 

何かを引き当てたらしい。まずベリアルは全てのスピリットをLV.1にダウンさせヤタグロスにそのコアとリザーブ(4個残して)ネクサスのコア、合計で14個乗せる。それからライフチェインを発動ヤタグロスを破壊。だがヤタグロスは死に際に黒い羽根を14枚リザーブに飛ばすとコアに変えた!ヤタグロスは破壊された時、破壊時に乗せていたコアの数だけボイドからリザーブに置けるという強力なコアブースト効果を持っていた。しかもライフチェインでさらに6個追加。ベリアルのリザーブに大量のコアが置かれた。これがヤタグロスの“黒死鳥の祝福”。このためにネクサスの効果でコアを増やしていたのだろう。そして怪獣達のレベルを全て3にアップ

 

 

ベリアル「烈火幸村。楽しませてくれた礼にとっておきを見せてやるよ」

幸村「?」

ベリアル「出番だぜ!!」

 

ベリアルがギガバトルナイザーを空に向ける

 

炎羅「かう? ! ぐるるるるる!」

環奈「炎羅、目覚めた・・・? どうしたでおじゃる?」

 

炎羅は目を覚ますと何かに警戒しているみたいだ。環奈達が空を見ていると何か巨大なものが!

 

どすーーーーーーーーーーーーーん!!!!

 

ディノゾール「ぐおおおおおおきぃぃぃぃぃ!!」

 

それは今までの宇宙怪獣達よりもデカく姿もまさに異形と呼ぶにふさわしい大怪獣だった!

 

お市「まさか・・・あれはディノゾール!!」

ダン「お市、あの怪獣を知ってるのか?」

お市「正式名称:宇宙斬鉄怪獣ディノゾール。本来は群れで行動し、生きるためにエネルギー源となる水素を求めて宇宙を渡る習性があります。そして何よりも自分からは決して攻撃を仕掛けることはない大人しい怪獣です。それが何故?」

 

ギロッ

 

お市「?」

ディノゾール「ぐおおおおおおきいいいいい!!」

お市「うわあああ!」

勝家「お嬢様!」

お市「あいててててて」

 

お市に咆哮を浴びせるディノゾール。まるで気に入らないかのように

 

ベリアル「悪いな。コイツは他の個体と違って血の気が多い上に群れるのが嫌いな変わりもんでな。他の奴らと比較されることを嫌っているんだよ。それとな、コイツがとっておきな理由は政宗から借りてるからだよ」

幸村「それじゃコイツは」

ベリアル「そうだ!コイツは政宗のお気に入りさ。俺と政宗にしか懐かねえ厄介な奴だが、その強さは本物だぜ」

 

幸村はそれを聞いて気を引き締める。そしてベリアルのアタックステップ

 

ベリアル「やれ・・・バリー!!」

バリー「きいいいいい!」

 

ディノゾールことバリーがアタックしてきた!

 

お市「幸村さん、奴の舌に気をつけてください!」

幸村「舌?」

 

シュルン!シュルン!

 

ゴウエン「?」

 

しゅん! ブシューーー!

 

ゴウエン「ぐっ ぐわあああああああ!!」

本丸「がああああああ!!」

幸村「ゴウエン、本丸!!」

 

突如としてゴウエンと本丸が何かに斬られ血が飛び出した!

 

兼続「一体何が!?」

ダン「今一瞬だが、何かがゴウエン達を切り裂いたように見えた」

お市「そうです。ディノゾールの舌は透明で視認することがほぼ不可能と言われています。それをムチのように操り、気づかないうちに相手は切り裂かれます。その切れ味は尋常ではない程です」

ベリアル「ご名答。コイツはアタックする時、BP+に関係なくBP15,000以下の相手のスピリットとBP30,000以下のアルティメット1体ずつと自分か相手のネクサス/創界神ネクサスを破壊するんだよ」

 

創界神まで破壊するとは恐ろしい効果。おまけに超装甲:赤と白、さらには赤と白のダブルシンボルまで持っていてXレアに相応しかった。ゴウエンと本丸を狙ったのは高位のBPアップを恐れてのことであろう

 

ゴウエン「すまぬ・・・幸村」

本丸「あとは・・・頼む」

幸村「ありがとう。ゆっくり休んでくれ。ライフで受ける!」

 

バリーの舌が幸村に直撃。するとあまりの威力だったのか、舌がバリアを突き抜けて

 

ざくっ!

 

幸村「ぐっ!!!」

ムラマサ達「幸村!!」

 

バリーの舌が微かだが幸村の右肩を掠った!幸村の肩からは血が流れ膝をついた

 

早雲「幸村!(ギラっ) 貴様!」

ダン「早雲落ち着け!」

 

幸村に傷を負わしたことに怒る早雲をダンは何とか宥めたが

 

炎羅「がう!がう!がううう!!」

 

炎羅はそれ以上に怒り狂っていた。お市と環奈が何とか止めてはいたが力はとんでもない程だった

 

幸村「炎羅落ち着け。大丈夫、掠っただけだ」

 

それを聞いて炎羅は落ち着く

 

ベリアル「バリー、次にライフを削るときは少し威力を抑えろ。今日は殺しは無しだからな」

 

ベリアルはバリーに忠告。幸村がエクスティンクションウォールを発動させてライフを2つ回復するのを見てターンエンド

 

 

第13ターン:幸村

 

幸村「(もうゴウエンと本丸のBPアップは使えない。このターンであの再生怪獣達を倒さなと俺に勝機はない)」

 

運命のドローが今

 

幸村「!」

ベリアル「?」

 

ベリアルは幸村の表情が変わったのを感じた。幸村はまずバーストをセットしムラマサをLv.3にアップ

 

幸村「みんな、これから起こることに驚かないでくれよ」

環奈達「?」

 

そう言って幸村が左手を構えると何かが現れる

 

ベリアル「ん? そいつは・・・」

 

驚くベリアルを他所に幸村は中央の赤いクリスタルに右手を翳し回転させ

 

幸村「メビウース!メビウース!メビウーーース!」

 

叫びと共に左手を上げると幸村は光に包まれる。全員その光に目を瞑ってしまう。目を開けると幸村の姿がなかった。すると炎羅が何かに気づく。その方向には

 

ドスン!

 

一同「!!?」

 

????「・・・・・・」

お市「マジですか?」

 

♪:君はウルトラマン(1:21〜)

 

それは見間違うことなどあり得るはずのない姿。赤と銀、そして胸に青く光るカラータイマー。彼こそが・・・ウルトラマン・・・ウルトラマンメビウスだった!!

 

兼続「なんとなんとなんと!!?」

魔ゐ「ウルトラマン!?」

お市「もしかしてあれは・・・」

ダン「間違いない」

環奈「幸村」

 

幸村(テレパシー)「さすがだなダン、環奈」

 

全員にテレパシーで話しかける幸村

 

早雲「幸村、一体どういうことなんだ?」

メビウス「僕が説明します。実はここ最近になってわかったんですが、幸村さんと僕らウルトラマンとの適合率が予想以上に高かったんです。本来なら僕自身が変身して戦うはずでしたが幸村さんがスピリット達と同じフィールドで戦いたいと願い出たんです。彼の強い思いに負けて僕のメビウスブレスを貸してあげたんです」

 

幸村らしかった

 

ベリアル「はははははははっ!面白ぇことしてくれるじゃねぇか烈火幸村!だがなコイツらを倒せるかな?ハンデとして俺は今から手札のカードは一切使わねぇ」

 

ベリアルがハンデを言い出してきた!

 

幸村「その誘い・・・乗ってやるぜ!」

 

今度の幸村はベリアルの挑発を受けても冷静に受けた

 

メビウス「僕はソウルコアを使って召喚されたとき、ゲーム中1度だけ自分の赤のスピリット2体を指定。コンターンの間、そのスピリットのBPを10,000アップさせ僕と指定した2体のコア1個をソウルコアとして使用できる!」

ベリアル「!!?」

ウサラパ「うそーーーー!」

ノラッティ〜「そんなのありざんすか!」

 

今度は幸村がトンデモ効果を発動してきた。幸村が指定する2体はもちろんムラマサとアマツだった

 

メビウス「んんんん、はっ」

 

メビウスはカラータイマーから赤い光を二つ足下にいるムラマサ達に投げる。それを手に取ると

 

ムラマサ「これは・・・何という温かい光だ」

アマツ「力が漲ってくるぜ」

ムラマサ&アマツ「うおおおおおおおお!」

 

ムラマサ達の体がどんどんデカくなりメビウスと同じくらいのデカさとなった!

 

早雲「すごい!」

バローネ「これが光の戦士、ウルトラマンの力」

 

ムラマサ「感謝するぞ幸村、メビウス」

アマツ「これなら奴らにも引けをとらん」

メビウス「うん」

 

サラマンドラ「ぶおおおおお!」

Xサバーガ「きあああああ!」

タイラント「ぐおおおおおお!」

 

ベリアル「かかってこい!!」

 

幸村&メビウス「行くぞーー!!」

ムラマサ&アマツ「おおおおおおお!!」

 

♪:ウルトラマンメビウス

 

ついに怪獣達との3VS3の戦いが始まった!メビウスはサラマンドラ、ムラマサはタイラント、アマツはXサバーガと!

 

♪今すぐできることは なんだろう(なんだろう) 銀河の彼方 ココロの声が 聞こえてる

初めは誰もヒーローじゃない(ヒーローじゃない) 違う形のただちっぽけな星なんだ!

 

メビウス「シェアッ! たあ!」

サラマンドラ「ぶおおおお。ぷおおおおお!」

メビウス「ヘアッ うううううっ」

サラマンドラ「ぶおおお!」

メビウス「だああ!」

 

どすん!

 

ぶおおおおお

 

メビウス「ゼアアアアア!」

 

メビウスはサラマンドラにチョップやパンチキックを何度も与える。流石のサラマンドラもウルトラマンの攻撃にダメージは受けていた。それでもサラマンドラは怯まず突進を仕掛ける。メビウスは受け止めようとしたが逆にビルに弾き飛ばされてしまう。さらに火炎攻撃まで受けてしまう

 

幸村「なるほど。これがみんなが受けている痛みか」

メビウス「幸村さん」

幸村「大丈夫だ。ようやく体が暖まってきた」

メビウス「そうですか。では反撃しましょう!」

幸村「おう!」

 

ぶつかりあい 励ましあい 立ちはだかる闇を越えよう

悲しみなんかない世界 愛を諦めたくない どんな涙も かならず乾く

ボクらが変えてく未来 友情(きずな)はとぎれやしない

無限に続く 光のなかへ ウルトラマンメビウス ウルトラマンメビウス

 

 

今度はメビウスが攻勢に出た! 火炎攻撃を巧みにかわしメビュームスラッシュや先ほどよりも気合の入ったパンチやキックを喰らわしサラマンドラも怯み出した!

 

一方、ムラマサ達は

 

♪〜

 

ほんとに大事なものなんだろう(なんだろう) 銀色の目が 時の流れを 見つめてる

ファイトの意味は 憎しみじゃない(憎しみじゃない) 守りたいのは みんなで描く夢なんだ

 

ザキン!ギシン!

 

ムラマサ「ぐうううううう」

タイラント「ぐううううう」

 

アマツ「はあはあはあ」

Xサバーガ「きかかかか」

 

こちらはタイラントの怪力にあらゆる怪獣達を合成したことによる多彩な攻撃、Xサバーガの分身能力と忍術、ドリル攻撃に苦戦していた

 

ギリリリリリ ばっ ぼごっ

ひゅううううう

 

ムラマサ「ぶほっ のわっ!」

 

どしーーーーん!

 

頭の剣を払い除けられた隙にハンマーがムラマサの腹に一発、さらにタイラントの腹部の冷凍ガスに吹き飛ばされる

 

アマツ「ムラマサ!」

 

ムラマサに気を取られ隙ができたことを見逃さないXサバーガは右手から小Xサバーガをアマツに張り付かせる

 

アマツ「しまっ うわっ 何だこれは!?」

 

びりりりりりり ぼーーーーーーーん!

 

アマツ「ぐわあああああああ!!」

 

小Xサバーガはアマツに張り付くとエネルギーを吸収し爆発してアマツに大ダメージを食らわせる!アマツは膝をついてしまう

 

アマツ「ぐうう やるじゃないか。(くそっ いくらパワーアップしたとはいえ奴の本体を倒せなきゃ意味がない。一体どうすれば・・・ん?)」

 

とXサバーガの足元を見るアマツ

 

アマツ「(そうか そういうことか!)見切ったぜお前の動き!」

 

何かに気づいたアマツ。そしてムラマサの方では既に勝利を確信していたタイラントは勝利の咆哮を上げていた。しかし

 

ムラマサ「何を騒ぎ立てている」

 

ムラマサが立ち上がったことに驚くタイラント

 

ムラマサ「こんな緩い攻撃しかできんとはな。どうやらお前は不意打ちで、それも自分より弱い相手しか倒せないようだな。この・・・雑魚が」

タイラント「!! ぐああああああああああ!!!」

ベリアル「おい落ち着けタイラント」

 

ムラマサの挑発にブチ切れまくるタイラント。ベリアルの静止も聞かず両腕の武器をなりふり構わず振り回しながらムラマサに突撃を しかし

 

しゃきん! ざくっ

 

タイラント「!? ぎあああああああ!!」

 

♪傷ついても 倒れても 助け合える 道を探そう

 

タイラントのツノが宙を待って落ちる。よく見るとムラマサの手にはオニマルが!起導によって発動させ合体していたのだ。BPアップはメビウスに

 

ムラマサ「仲間達の仇、討たせてもらうぞ」

 

ムラマサの反撃が始まった!こちらではXサバーガがアマツを取り囲んで同時攻撃でトドメを刺そうとしたその時

 

ザキン!

 

Xサバーガ「!? ぎああああああ!!」

 

♪微笑みをつなぐ世界 夢をあきらめたくない どんな希望も 積み上げながら

ボクらが叶える未来 仲間を信じていたい 無限に続く 光の国へ

ウルトラマンメビウス ウルトラマンメビウス

 

アマツの一閃がXサバーガの本体を捉えた!それにより分身達が消えトラッシュに

 

アマツ「言ったはずだ見切ったと。お前の分身達には影がなかった。それさえわかればあとは影を見極めればいいだけのこと」

 

Xサバーガの分身破れたり。それに怯んだのか一旦空に退避しようとしたがそれを見逃すアマツではなかった。Xサバーガの正面に跳び、柄で脳天に一発お見舞いし地面に叩きつける

 

アマツ「さっきまでの礼をたっぷりお返しさせてもらおう! いやあ! おらおらおらおらおらおら!!」

 

アマツの連続斬りになすすべなく攻撃を受ける!そしてムラマサもタイラントにオニマルの太刀を何度も何度も浴びせていた。イクサトカゲ達の受けた痛みをしっかり返すためだった

 

そうして三体とももはやボロボロだった

 

♪〜

 

ベリアル「やってくれるじゃねぇか。だがな、たとえタイラント達を倒せてもサラマンドラがいる限りてめぇは俺には届かねぇぞ」

 

確かに奴とバトルして倒しても何度でも復活してしまう。

 

幸村「確かにな。だがな俺はもうそいつの攻略法を考えている」

ベリアル「なに?」

幸村&メビウス「フラッシュタイミング、天翔龍神覇(Revival)!!」

ムラマサ「はああああああああ! 天翔龍神覇!!」

 

ムラマサがオニマルに自身の炎を浴びせ、振りかざす。すると炎の光輪となってサラマンドラ目掛けて走り出す

 

ベリアル「まさか!?」

 

ざくっ! ぼおーーーーん!

 

サラマンドラ「ぴぎゃあああああああ!!!」

 

オニマルの一撃がサラマンドラの首に命中した!それにより先ほどまで強気だったサラマンドラの気迫が一気に無くなりだした

 

幸村「メビウスが教えてくれたんだ。そいつは首の再生器官を潰せば二度と再生できないと。それにさっきお前も言ってたよな。バトルで、つまりBP勝負で破壊された時再生するって。つまり効果で破壊すればそいつは再生できないってことだ!」

 

ベリアルは大きなミスを犯した。相手に効果をそのまま教えてしまったこと。バトルにおいて効果をあえて大袈裟に言って相手にプレッシャーを与えるという手があるが、それを奴は正直に答えてしまった。幸村のデッキはBP勝負に特化したデッキ。それ故にサラマンドラのような効果を持つカードは天敵のはず。だが効果破壊を持つカードを入れていたことは完全に想定外。ベリアルの油断は致命的だった

 

ベリアル「くそっ 俺としたことが。だがなコイツは効果で破壊されても一度だけ破壊を免れバトルを続けられる!」

幸村「だが、それによってもう再生する効果も使えなくなるんだろ」

ベリアル「ちっ!」

 

サラマンドラがこの効果を使うと二度と再生できない。

 

♪悲しみなんかない世界 愛をあきらめたくない どんな涙も かならず乾く

ボクらが変えてく未来 きずなは とぎれやしない 無限に続く 光のなかへ

ウルトラマンメビウス ウルトラマンメビウス

 

ベリアル「お前ら!ビビってんじゃねぇぞ!こうなりゃ総力戦だ。腕の一本でも切り落としてやれ!」

 

ベリアルの怒りに怯える怪獣達は覚悟を決めて最後の攻撃を仕掛ける。メビウス達はもちろん迎え撃つ。そして怪獣達の方が完全に押されていく。やはりBPでは差が開き過ぎていた。

そうしてビルや地面に叩き伏せられる。そして

 

幸村&ムラマサ&アマツ「トドメだ!」

 

♪微笑みをつなぐ世界 夢をあきらめたくない どんな希望も 積み上げながら 

ボクらが叶える未来 仲間を信じていたい 無限に続く 光の国へ

ウルトラマンメビウス ウルトラマンメビウス

 

ムラマサはタイラントの真上に跳び、アマツは剣をクロスさせ、メビウスはメビウスブレスに手を翳し∞型のエネルギーを蓄え

 

ムラマサ「鬼龍翔天・・・唐竹割りーーーーーーーー!!」

 

ジャキン

 

アマツ「うん!」

 

たたたたたたた

 

アマツは目にも留まらぬスピードで走り出し

 

アマツ「無限流・・・疾風・・・閃龍×の字斬り!!」

 

幸村&メビウス「はぁぁぁぁぁぁ セアァァァァァァァァァ!!」

 

タイラント「が!!」

Xサバーガ「き!!」

サラマンドラ「ぴぎゃああああ!!」

 

ムラマサの唐竹割りがタイラントを頭から真っ二つ、アマツの音速疾風の×の字斬りがXサバーガを切り裂き、メビウスのメビュームシュートがサラマンドラに命中し

 

タイラント「ががががががが・・・」

Xサバーガ「きかかかかかか・・・」

サラマンドラ「ぷろろろろろろ・・・」

 

ドドドドーン! ドドドドーン! ドドドドドドドドーーーン!!

 

三体とも爆散した。ついにあの強豪怪獣達を倒すことができた!!ネクサスの効果で3コア追加。さらにその爆風でベリアルのライフが砕かれる。メビウスの効果で破壊したからだ。

 

 

魔ゐ「やった!」

兼続「ついに奴らを倒せたか」

環奈「これで残るは疲労状態のディノゾールと小型スピリットのみでおじゃる」

 

ウサラパ「あわわわわっ ベリアル様どうするんですか!?」

ノラッティ〜「大ピンチざんす!」

エド「このままだと負けちまうっすよ!」

 

だがベリアルは何も言わなかった。幸村は気になったがチャンスを見逃すまいとアマツでアタックしようとすると白いオーラのようなものが幸村達の前に立ち塞がった

 

バローネ「これはサイレントウォール」

 

そうだった。サイレントウォールはバトルが終了した時、アタックステップを強制終了させる。ベリアルが手札から発動させたのだ。つまり自分で言ったハンデを破ったということになる

 

ベリアル「くそっ まさか俺自身が約束を破っちまうとは。屈辱だ!」

幸村「ベリアル」

 

ベリアルは闇のウルトラマンだが少なくとも戦士の誇りはわずかに残っているらしい。幸村はターンエンドした。それによりムラマサ達のBPと大きさが元に戻った

 

第14ターン:ベリアル

 

ベリアルの14ターン目。だがベリアルはドローしなかった

 

幸村「?」

兼続「どうしたのだ?」

ダン&バローネ「・・・・」

 

ダン&バローネは何か感じたみたいだが

 

ベリアル「お前ら」

ウサラパ「はい?」

ベリアル「変われ」

ウサラパ「えっ?」

ベリアル「ここからはお前らがバトルを続けろ」

アクト団トリオ「ええええええええ!?」

 

ベリアルが交代を命じた!一体なぜ!?

 

幸村「待てベリアル!一体どうしてだ!まだ勝負はついてないぞ!」

ベリアル「俺はさっきのバトルで手札は使わないと言った。だが俺をそれを破った」

幸村「だからって」

ベリアル「お前が良くても、俺のプライドが許せねぇんだ!そういうわけだ。いいなお前ら」

 

エド達は戸惑うが

 

ウサラパ「わかりました」

エド「ウサラパ様!?」

 

ウサラパ「いいかい。これはチャンスだよ。あいつはキースピリットを出し切って疲労してるはずだよ。今のあたし達でも十分勝てる」

ノラッティ〜「そりゃそうかもしれないざんすけど」

ウサラパ「ひそひそ(それにね。ベリアル様が倒せなかったあのガキンチョを倒せばベリアル様に恩を売れるし、政宗様からのボーナスもさらに増えるかもだよ)

 

それを聞いて俄然やる気を出したエド達。そうしてベリアルは後ろに下がりアクト団トリオが前に出る

 

ウサラパ「待たせたねガキンチョ。ベリアル様に代わって私たちがアンタを倒してやるよ」

幸村「のぞむところだぜ、オバさん」

ウサラパ「ふん!? 誰がオバさんだってーーー!!」

 

魔ゐ「なんか急にさっきまでの空気と変わったような」

 

微妙な笑いで魔ゐは答える

 

環奈「うむ。しかしあの者らはどんな戦法でくるか」

ダン「ああ。どう思うバローネ?」

バローネ「難しいな。兼続、お前は・・?」

兼続「・・・・・」

 

兼続はさっきからウサラパの方を見てぼーっとしていた

 

早雲「おい兼続」

兼続「あっ すまん」

早雲「?」

兼続「(ウサラパ殿か)」

 

どういうわけかウサラパの方を見続ける兼続。それからしてウサラパのターン

 

ウサラパは手札からハンドリバースを使用して、手札を全て破棄し幸村の手札の数、6枚ドロー、さらにダブルドローでさらに2枚ドロー。徹底して手札を増やし出す

 

ウサラパ「おっ 来たね」

 

どうやら狙っていたカードが来たらしい

 

ウサラパ「ネクサス、アクトホルダーを3枚配置!」

ダン「アクトホルダー?」

お市「・・・・」

早雲「お市?」

お市「どうやらここからが本番のようです」

 

それは一体? ウサラパ達は服から何か機械取り出す。どうやらこれがアクトホルダーらしい。そして3人は一枚ずつカードを分け合う

 

幸村「?」

ウサラパ「それじゃいくよ」

ノラッティ〜&エド「はい!」

アクト団トリオ「アクトスラッーーーシュ!」

 

♪:アクトスラッシュ(燃え上がれティラノサウルス!Full Ver)

 

小さい子供恐竜が炎と水と土に覆われていくのが見え出す。すると足から順にどんどん大きくなっていく!そして今、チビ恐竜達が成体の恐竜達に姿を変えた!!

 

ティラノ「ぐおおおおおおおおおお!!」

スピノ「ごおおぎうううう!!」

サイカ「ぼおおおおおお!!」

 

ドスン! ドスン! ドスン!

 

幸村「!!」

ダン「あれはさっきのティラノサウルス達!」

バローネ「あいつらもこのフィールドで戦えるのか!?」

兼続「だがどうやってあれだけの恐竜を召喚したのだ?いくらコアが大量とはいえレベルを上げるのにも相当必要なはずだ」

 

ウサラパ「教えてあげるよ」

エド「アクトホルダーは配置時、手札にある恐竜カードまたは系統:地竜を持つスピリットを1体ノーコストで召喚できるんす!」

ノラッティ〜「おまけに恐竜と地竜スピリットが破壊された時、手札に戻せるざんす!その場合、3ターン後に再召喚出来るざんす」

 

ノーコスト召喚の上、破壊後バウンスできるとは厄介な効果を持っている。ちなみに3体ともLv.3になっている

 

ティラノ「ぐおおおおおお!!」

 

早雲「!!」

ぶるぶるぶる・・・

 

魔ゐ「!」

早雲「・・・・・」

 

まただ。ティラノ達を見た途端早雲の表情が変わった。それも怯えたように腕を掴んで震えながら。魔ゐは早雲の手を掴んで落ち着かせ、環奈は気になっていた。

 

ウサラパ「さーてそろそろ行こうかしら。アタックステップ! やっちゃいなさいティラノちゃん!」

ティラノ「ぐおおおおおおお!!」

 

最初はティラノが

 

ウサラパ「ティラノちゃんの【真・激突】発動だよ」

幸村「ドラマルでブロック」

 

ドラマルは槍で攻撃しようとするが咆哮を浴びせられ気絶してしまった

 

ノラッティ〜「次はミ〜ざんす。スピノちゃん行くざ〜んす」

スピノ「ごおおぎううう!」

 

次はスピノが仕掛けてきた。しかもティラノの効果でスピノにも【真・激突】が与えられていた

 

幸村「アマツ頼む」

アマツ「任せろ」

 

スピノ「ごおおぎうう!」

アマツ「はああああ!」

 

アマツは二刀流でスピノの牙と爪をブロックする

 

アマツ「くうううっ なかなかやるな。だがパワーなら俺だって」

 

スピノのパワーに一瞬押されたがすぐに押し返す。アマツのBPは20,000、スピノは15,000。勝負は見えていた・・・かに見えた

 

スピノ「ぐうううううう」

アマツ「なに! ぐっ ぐううううう。コイツ急にパワーが」

 

なんとまたアマツが押され始めた。

 

幸村「どうして?」

ウサラパ「簡単だよ。スピノちゃんのBPがそいつと同じだからだよ」

 

よく見るとスピノのBPが20,000になっていた。15,000のはずだったのに。すると幸村はフィールドを見てあることに気づいた

 

幸村「これは!」

 

そうだった。フィールドに6つの模様が浮かび上がっていた。そしてよく見るとアマツには炎、スピノには水と思わしき紋章が浮かび上がってた。それも炎羅に付いていたものと全く同じの

 

ウサラパ「お〜ほっほっほっ 驚いたかい。これがバトルスピリッツに新しく追加された新ルール“属性バトル”だよ!」

幸村「“属性バトル”!?」

 

ノラッティ〜「カードに秘められた能力ざんす。属性は、炎、水、土、雷、風、草の6つに分けられているざ〜んす」

エド「しかも属性には相性があって、バトルする相手の属性が自分の得意属性ならBP+5,000されるっす!」

 

魔ゐ「そんなルール聞いたことないわ!」

早雲「ああ いくらなんでも許可されているかもわからないルールを使用するなど」

お市「お待ちを」

環奈「お市殿?」

お市「私が許可しました」

一同「!!」

 

なんとお市はこのルールを許可していた! 話によれば昨夜の電話の相手は政宗からだった。属性ともう一つの要素の実用化の提案だった。ぞれを聞いたお市は即座に採用したらしい。理由はさらなるバトスピへの面白さや楽しさを倍増させたいから。ちなみにこのルールは恐竜カードが一体でもフィールドに存在する場合に発揮されるらしい。全員それを聞いて落ち着く。幸村はむしろ感謝していた。こんな面白いルールを作ってくれたことに。ダンも同じだった。

 

フィールドに戻る。水は炎に強くスピノのBPはアマツと同じ20,000、このままでは相打ちに

 

幸村「だったらフラッシュタイミングでソウルドローを」

ウサラパ「そうはいかないよ!やっちまいなノラッティ〜!」

ノラッティ〜「ざ〜んす」

幸村「?」

 

ノラッティ〜「激流封印(ショックウェーブ)!」

スピノ「ごおおおぎううう!!」

 

ノラッティ〜がカードをスキャンするとスピノの周りに水が集まり咆哮と共にその水がアマツにぶつけられた!

 

アマツ「ぐわああああああ!!」

幸村「アマツ! なっこれは!?」

 

アマツだけでなく幸村の手札のマジックカードまで覆われた!

 

バローネ「バカな!?マジックの使用優先はブロック側のはず!」

ベリアル「残念だが今のはマジックカードじゃない。“技カード”だ」

兼続「技カード? まさか」

お市「そうです。皆様の恐竜カードと一緒に入っていたカードです。あれは専用属性のスピリットがいれば一部を除いてどのタイミングでも使用できる特殊カードだったんです」

 

これがさっきの追加されたもう一つの要素だった。なんという恐ろしいカードだ。ちなみに中には属性に関係なく使用できる技カードもあるらしい。そして先ほどのショックウェーブの効果は相手スピリットをBP−5,000し、相手の手札のマジックカードを使用できなくするらしい。これによりアマツは弱点の水を受けて大幅に弱体化してしまいBPは15,000になってしまった。またトラッシュにある間はマジックカードとしても扱える。おまけに技カードによって減らされたBPはターンごとに1,000ずつしか回復しないという厄介なところもあった

 

そしてアマツはスピノの尻尾の連続攻撃と突進攻撃にやられてしまった

 

アマツ「ぐっうううううう 幸村、すまぬ。俺はここまでだ」

幸村「ああ。ありがとうアマツ。ゆっくり休んでくれ」

 

アマツは笑ってトラッシュに行った。次にサイカがアタック。そして【真・激突】によりもう一体のドラマルでブロック。サイカの尻尾のハンマーで地面に叩きつけられた。そしてブロック要員としてバリーを残しターンエンド

 

第15ターン:幸村

 

幸村は2体目のジンライドラゴンとヒエンドラゴンを召喚。ヒエンドラゴンにはソウルコアを乗せて武龍達のBPをアップさせた。さらにバーストをセットし、ムラマサドラゴンでアタックする

 

ムラマサ「ティラノサウルス、覚悟!!」

ウサラパ「そうはさせないよ。エド」

エド「おまかせっす!」

 

今度はエドが技カードをスキャンすると

 

サイカ「ぼおおおおおお!」

 

サイカがムラマサの前に立ち塞がり、トゲトゲの岩のバリアを貼りオニマルの一撃を防ぎ、ムラマサを衝撃波で吹っ飛ばした

 

ムラマサ「くっ! これは」

ウサラパ「どうだい大地土盾(アースバリア)の威力は!」

エド「アースバリアは相手がアタックまたは効果を発動した時、そのアタックと効果を使用したスピリットを回復させることで無効にするっす!さらにアタックステップで発動した時、アタックステップを強制終了させるっす!」

 

効果無効とアタックステップの強制終了を同時にさせられ悔しがる幸村はターンエンドするしかなかった

 

第16ターン:アクト団トリオ

 

ウサラパ「さあてそろそろベリアル様の怪獣達を倒したあのウルトラマンをケチョンケチョンにしてやろうじゃない」

エド「了解っす」

ノラッティ〜「やっちゃうざんす」

 

どうやら今度は幸村ことメビウスを狙うつもりだ。そうしてエドがサイカでアタック

 

幸村「のぞむところだ。メビウスの属性は炎でサイカニアは土。お互いにBPの変化はない。行くぞメビウス!」

メビウス「はい!」

 

幸村とメビウスはサイカに向かって走り出す。メビウスは20,000、サイカ12,000。大きさでだけでなくBPもメビウスが上だった。だが

 

エド「これでも喰らうっす! 大地激怒(ヘルアースクエイク)!!」

サイカ「ぼおおおおおお!!」

 

ドシーーーーーーン!!

 

幸村&メビウス「!?」

 

サイカの強烈な一撃が地割れを起こすとメビウスを裂け目に落とした。しかもみるみる裂け目が閉じていき

 

ドーーーーーン!!

 

メビウス&幸村「せあああああああ!!(ぐああああああああ!!)」

 

裂け目がメビウス達を押し潰していく。それによりBPが−10,000され10,000まで減少。それによりメビウスのカラータイマーが点滅を始める。その間隔はどんどん早くなる。幸村は陀武竜ドローでBPアップし相打ちを狙う。だがウサラパ達は畳み掛けてくる!

 

ノラッティ〜「もう一つおまけざんす。テイルスマッシュ!」

 

ぱしん!ぱしん!ぱしん!!

 

スピノの尻尾三連続攻撃がクリティカルヒット。メビウスはなんとか逃げ出そうと腹まで出られたが

 

サイカ「ぼおおおおおお!」

 

しゅんしゅんしゅんしゅん・・・・・・どごーーーーーん!!

 

サイカは尻尾のコブをハンマー投げの要領でメビウスの腹に打ち付けた!

 

メビウス「せあっ あ、あ、ああああああ・・・・」

 

どすーーーーん!

 

ピコーン、ピコーン、ピコーン・・・・・

 

メビウス「幸村さんすみません。僕はもう・・・」

幸村「ありがとうミライ。あとは俺たちに任せてくれ」

 

そうしてカラータイマーが完全に消え二人は分離した。

 

ウサラパ「それじゃバリーちゃんお行き!」

バリー「・・・・・・」

ウサラパ「こらー!何無視してんだよこのバカデカトカゲ〜!!」

バリー「(ギロっ) キイイイイイイ!!」

 

ウサラパの罵声に咆哮を浴びせて転けさせる。どうやらベリアルにしか従う気がなかった。ウサラパ達はベリアルにお願いするが、ベリアルは好きにさせろと言うばかり。

仕方なく今度はティラノでアタック。幸村は今度こそムラマサでブロックする

 

ムラマサ「さっきは邪魔が入ったが今度はそうはいかないぞ。ティラノサウルス、二度目の覚悟をせよ!」

ティラノ「ぐおおおおおおお!」

 

ムラマサはティラノにオニマルの一撃を食らわせようとしたがティラノはそれを強烈な顎で白羽どりをしてみせた!両者、共に一歩も退かずにいた。しかしムラマサはヒエンドラゴンの効果でBPが17,000、だがティラノのBPは20,000。そこで幸村はソウルオーラを使用してムラマサのBPをティラノと同じ20,000にした

 

幸村「すまないムラマサ。今の俺にはこれしか」

ムラマサ「気にするな幸村!これほどの強敵と戦えたんだ。こいつと共に果てるなら本望だ!」

 

ムラマサはティラノと心中する覚悟であった!

 

ウサラパ「そうはさせないよ!爆炎壁攻(ボルケーノバースト)!」

 

ここでウサラパがまたも技カードを使用した!ティラノの口から灼熱の炎が放たれた!しかしその炎はムラマサを外した

 

ムラマサ「どこを狙っている?」

ヒエンドラゴン「ぐわあああああ!!」

幸村&ムラマサ「!?」

 

ウサラパの狙いはヒエンドラゴンだった!ボルケーノバーストはBP15,000以下のスピリットを破壊する。これによってムラマサは16,000に下がってしまった

 

ウサラパ「それじゃトドメといくよ!ネッククラッシャー!!」

 

ティラノはヒエンドラゴンに目を向けたムラマサの隙をついて空にすくい上げ、強烈な尻尾攻撃を首に叩きつけ、ビルに激突させた

 

ばしん!!

 

ムラマサ「がはっ!!」

 

どすーーーん!!

 

幸村「ムラマサ!!」

ティラノ「ぐおおおおおおお!!」

幸村「!」

 

ガブっ!!

 

ティラノはさらに幸村のライフも砕いた!!ティラノはBPを比べてBP10,000以上の相手のスピリット/BP20,000以上のアルティメットを破壊した時、自分のシンボルの数だけ破壊し、破壊した数だけボイドからコアを1個自分のライフに置ける

 

ムラマサ「すまぬ幸村」

 

そう言ってムラマサは気絶し、オニマルを残してトラッシュに行った

 

幸村「(ムラマサありがとう。お前の犠牲は無駄にしない)」

 

それから幸村は絶甲氷盾を発動させライフ回復し、アタックステップを終了させた

 

 

第17ターン:幸村

 

幸村はドローステップした時だった

 

幸村「これは・・・」

 

幸村に何か来たらしい。幸村はまずエクストラドローを使用まず二枚ドローする。その後一枚オープンするのだが、目を閉じて止まる

 

幸村「・・・・・・・・」

 

早雲&環奈「幸村」

 

幸村「(信じるんだ。俺のことを信じてくれたスピリット達のことを)」

 

オープンしたカードは

 

幸村「!!」

ダン達「!!」

ベリアル「あいつは!!」

ウサラパ「まさか!」

炎羅「がうがう♪がうーーーーーー!!」

 

幸村「やっぱりスピリット達は俺に応えてくれた!いくぞ!俺のソウルドラゴン!!」

ソウルドラゴン「うおおおおおおお!!」

 

ここでソウルドラゴンを召喚した!だがまだ終わっていなかった

 

幸村「さらにネクサス、ダイノバスターを配置!!」

 

カードから恐竜の顔の形をしたガントレットが幸村の左手に装着された。さっきお市から渡されたカードはこれだったのだ

 

幸村「このカードの配置時、手札にある系統:「恐竜」「地竜」を持つカード1体をノーコストで召喚できる! 炎羅!」

炎羅「がう!」

 

幸村はダイノバスターを操作すると炎羅の体が光り、幸村の一枚の手札に入った。そう、さっきオープンされたカードこそ

 

♪:ダイノシュート(燃え上がれ!サウロファガナクス!)*本作オリジナルBGM

 

幸村「ダイノシューーーーート!!燃え上がれ!炎羅ーーーーーーーーー!!」

 

ガントレットからカードが発射されると、炎の中で炎羅の体がどんどん大きくなっていき

 

 

炎羅「ぐおおおおおおおおお!!」

 

どすん!!

 

今まさに炎羅が成体のサウロファガナクスへと成長した!それと同時に周りの風景が廃墟のビル群からまるで中生代のような風景になった

 

♪:バトルフィールド!(アニメ恐竜キング第一話に流れたBGM)

 

幸村「こっこれは?」

兼続「恐竜の世界!?」

バローネ「お市、一体これは?」

魔ゐ「まさか私たちタイムスリップしちゃったの?」

お市「いえ、おそらく時空が歪んだのでしょう。本来恐竜達はこの時代にはいない存在です。そんな彼らがこうしてこの時代に相対したことが原因でしょう」

 

納得のいく説明だった。言うなればここはバトルフィールドといったところだった

 

幸村「炎羅、お前と戦えるなんてすごく嬉しいぜ。この戦い絶対に勝つぞ」

炎羅「ぐおおおおお!」

 

すっかりやる気十分の炎羅。そしてオニマルをソウルドラゴンに合体させ

 

幸村「アタックステップ! ソウルドラゴンと炎羅で・・・アタック!!」

 

幸村のキースピリット達がアタックを開始した

 

ウサラパ「フラッシュタイミング マジック、サプレッション! ティラノちゃん達を回復させて、ジンライドラゴン、ムシャトカゲ、イクサトカゲを手札に戻すよ!」

幸村「そいつを待ってたぜ! ソウルドラゴンの【連刃】発揮!さらにハガネヴルムの効果も追加。勝負だスピノサウルス、サイカニア!!」

ソウルドラゴン「いやああああ!」

 

がちん!

 

ソウルドラゴンがスピノとサイかにオニマルを振るった!スピノは噛みつき、サイカは尻尾で防御した。そして

 

ウサラパ「サウロファガナクスはティラノでブロック!」

ティラノ「ぐおおおおおお!!」

炎羅「ぐおおおおおお!!」

 

どすん!

 

ティラノと炎羅は頭突きで押し合いや噛み付き合いを始めた!

 

オニマルと合体してBP18,000になったソウルドラゴンだが、サイカはともかくスピノは先ほどと同じようにBPを上げていたため押され始める。先に指定したのがスピノだったためスピノを先に倒さなければならない

 

ノラッティ〜「いいざんすスピノちゃん!そのまま押しまくるざんす!」

エド「サイカちゃんも頑張るっす!ソウルドラゴンさえ倒してしまえばこっちのものっす!」

 

一方

 

ティラノ「ぐおおおお!」

 

がぶっ しゅんしゅんしゅんしゅん・・・しゅっ どすん!

 

炎羅「がああああ!」

 

ティラノは炎羅の尻尾を噛みつき、ぶんぶん振り回さし投げ飛ばした。炎羅のLv.3のBPは17,000のため、ティラノに徐々に追い詰められていた

 

環奈「まずいでおじゃる。BPはもちろんじゃが、圧倒的に戦いの経験ではティラノサウルスの方が上じゃ」

 

確かにそうだった。だが幸村はかなりまずい状況なのにその顔には先程までの暗いものではなく、楽しんでいる感じだった。そして

 

幸村「アクト団だったな。さっきは世話になった。だからこそ・・・お礼をさせてもらうぜ!」

アクト団トリオ「?」

 

♪:技カード炸裂(アニメ恐竜キング第2話に流れてたBGM)

 

幸村「行くぞソウルドラゴン!フレアソーーーード!!」

ソウルドラゴン「! うおおおおおおおお!!」

 

ソウルドラゴンに突如として燃え盛る炎が覆い尽くされスピノ達を吹き飛ばした!そしてオニマルを天に向けると、オニマルがどんどん形を変えていき、巨大な炎の剣となった!

 

エド「フレアソードっす!」

ノラッティ〜「あんな強力な技カードを持ってたなんて!」

 

ソウルドラゴン「フレアソードは私のBPを+5,000し、バトルしている相手のスピリット全てのBPを私の元々のBP分ダウンさせる。そして破壊したカード一枚につき、相手のスピリットを1体破壊する」

 

激ヤバい技カードだった。そしてこちらはティラノが炎羅にとどめを刺そうとするが

 

がしっ!

 

ティラノ「!?」

 

炎羅が足でティラノの顔を掴み、蹴り飛ばした!

 

幸村「いいぞ炎羅、反撃だ!猛炎奔流(マグマブラスターーーー)!!」

 

今度は炎羅に技カードを使った。しかもレイナが出した技を。マグマブラスターは相手スピリットのBPを−8,000させ、アタック中に使用すればライフを1つ奪う効果を持っていた。炎羅が体内のマグマを充填し始める

 

ウサラパ「ひいぃぃぃぃ! ノラッティ〜 エド お前らの技カードをよこしな! こっちはもうゼロなんだ!」

ノラッティ〜「それがウサラパ様・・・」

ウサラパ「なにモタモタしてんだい!早く・・・えっ?」

 

二人が両手を開いているのを見た。つまり・・・二人も手札がゼロということ

 

ウサパラ「あんた達まで手札を使い切るなんて、ドジ アホ マヌケ!!」

ノラッティ〜「でもせっかくの晴れ舞台だから・・・」

エド「ケチケチせずに使えって、ウサラパ様が・・・」

ウサラパ「それを止めるのがお前らの役目だろうが、このスカポンタン!!」

 

理不尽にも程がある。そうしているうちに

 

幸村「ソウルドラゴン!炎羅!アマツとムラマサ、メビウスの仇を取ってやれ!!」

ソウルドラゴン「うおおおおおおお!!魂ぃぃぃぃぃぃ!!」

炎羅「ぐおおおおおお!!」

 

ぼおおおおおおおおおお!!

 

ソウルドラゴン「豪炎大剣(フレア・・・ソーーーードーーーーーー)!!」

 

ティラノ&スピノ&サイカ「!!!」

 

どごおおおおおおん!!

 

スピノとサイカはフレアソードの一撃に、ティラノはマグマブラスターの直撃を受けて吹き飛ばされる。2体のライト・ブレイドラも巻き添いを受けて。さらには

 

アクト団トリオ「ありゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ・・・!!ズビズバ〜〜〜!!」

 

どごーーーーーーーーん!!

 

ウサラパ達の方にまで吹き飛ばされ、そのままライフを3点も削られた。それからバトルフィールドは解除されて元のフィールドに戻った

 

アクト団トリオ「クロコゲヒレハレ〜」

 

見事に髪はチリチリ、全身真っ黒焦げ。ベリアルだけシールドを張って難を逃れた。幸村はハガネヴルムで最後のライフを削ろうとするが、絶甲氷盾に阻まれターンエンド

 

第18ターン:アクト団トリオ

 

ウサラパは手が震えながらドローし、バリーに全てのコアを乗せてターンエンド

 

早雲「何もしないのか?」

環奈「詰んだでおじゃるな」

ダン「らしいな」

 

ウサラパ達は前の2ターンでかなりの手札を消費しすぎたため、もはや使える手札は何もなかった

 

 

第19ターン:幸村

 

幸村はこのターンで確実に決めるつもりだ

 

幸村「(もう一度ソウルドラゴンでアタックして確実に・・・)」

炎羅「があ」

幸村「?」

 

炎羅が何かを訴えかけるかのように唸り声を上げる

 

ソウルドラゴン「何? 幸村、俺に決めさせてほしいみたいだ。お前に傷をつけたアイツに」

 

炎羅は幸村を傷つけたバリーを倒したかったらしい

 

幸村「わかった。じゃあ決めてくれよ、炎羅!」

炎羅「ぐおおおおおおお!」

 

炎羅は既に準備万端だった。おまけにバリーを睨みつけて。それを

 

バリー「ぐおおおおおおきいいいいいい!!」

 

炎羅の目つきが気に入らなかったのか怒りの咆哮を上げる。そして幸村はディーソード・ベガを炎羅にダイレクト合体!さらにソウルコアを乗せて

 

幸村「アタックステップ!炎羅でブレイヴアタック!!」

炎羅「ぐおおおおおおお!」

 

炎羅がディーソード・ベガを咥えてアタックした!

しかもウサラパ達がブロック宣言をする前にバリーが炎羅に向かっていった!

 

♪:バリーVS炎羅(メビウス対テンペラー星人 00:00〜1:19ver)

 

バリーは炎羅を踏み潰そうとするが、巧みに狭い路地に入られて交わされ続ける。その上、その路地の狭さを利用され足に何度も剣撃を浴びせられる。イラつくバリーは辺り一面に融合ハイドロプロパルサーを放ち、舌で徹底的に破壊・切断しまくる

 

兼続「なんと無茶苦茶なやつだ!」

お市「完全にキレてます!」

 

ダン達にも攻撃が当たりそうなほどまで暴れ回る。もちろんウサラパ達も

 

ウサラパ「ひいい〜〜っ バリーちゃんおやめ!」

ノラッティ〜「ミー達にも当たるざんす!」

エド「ベリアル様やめさせてくださいっす!」

ベリアル「無理だ。こうなっちまったら奴は止められねぇ。だからバリーって言うんだよ」

 

その姿は怒り鳴り出したら落ちて周りのものを破壊する雷の如き。まさに「バリー」という名に相応しかった。そしてそんな無茶苦茶な攻撃に炎羅もとうとう避けきれなく、足を踏み外してしまった!それをバリーは見逃さず尻尾で炎羅を壁に叩きつけた!

これには流石の炎羅も大ダメージだった。現在、炎羅のBPはディー・ソードベガと合体して21,000、バリーは25,000。完全に追い込まれた炎羅

 

ウサラパ「いいよバリーちゃん!とどめさしちゃいなさーい!」

ノラッティ〜&エド「いけー!」

バリー「ぐおおおおおおおきいいいいいい!!!」

 

どごーーーーーーん!

 

トドメの噛みつきが炎羅に決まった!

 

アクト団トリオ「やったーー! これでボーナスはいただきだよ! ばんざーい!」

ベリアル「喜ぶのはまだ早いみたいだぞ」

アクト団トリオ「えっ?」

 

バリー「きいいいいいいい!!」

アクト団トリオ「!?」

 

突如叫び声を上げるバリー!よく見ると炎羅がバリーの舌に噛み付いていたからだ

 

幸村「炎羅を舐めるな!」

炎羅「ぐおおおおおお!!」

幸村「行くぞ!灼熱世界(バーニングワーーーールド)!」

炎羅「ぐおおおおおおおおおお!!!」

ソウルドラゴン&ジンライドラゴン&ハガネヴルム「うおおおおおおお!!」

 

炎羅の咆哮と共にソウルドラゴン達の体から炎が立ち上げ、その炎が炎羅に集まっていく

 

ベリアル「ありゃ何の技カードだ?」

ウサラパ「あんな技カード見たことありません」

ノラッティ〜「ミーもざんす」

エド「もしかしてドクターがこの世界に来て作った新技じゃないっすか?」

 

幸村「バーニングワールドの効果。俺のフィールドにいる合体しているブレイヴを含んだ炎属性カード一体につき、炎属性の恐竜1体のBPを+2,000する!」

 

ソウルドラゴンとジンライドラゴン、ハガネヴルム、オニマル、ディー・ソードベガそして炎羅を含めると

6体。すなわち

 

ベリアル「BP・・・33,000」

アクト団トリオ「ええええええええっ!!」

 

♪:小さな僕らの大きなハート(TV放送Ver)

 

♪〜

 

炎羅の体にみんなからもらった灼熱の炎でパワーアップした!!

 

幸村「さぁ炎羅・・・反撃だ!!」

炎羅「がああああああ!!」

 

(Hey! Hey! Hey!)

 

♪:行こう(Hey!) ハートに 夢だけつめこんで

君と冒険さ 時を超え

 

炎羅の突撃を舌焼夷弾で迎え撃つバリー。だが

 

♪:星空見てると僕らは小さい

恐竜だってさ 宇宙(そら)にはかなわない

だけどハートをつなげたなら

地球さえ きっと守れるさ 

 

炎の熱を纏った炎羅には全く効かなかった。そして炎の熱を帯びてパワーアップした脚力でバリーの腕に飛び乗りバリーの顔に走り出す。舌で振り落とそうとするが炎がそれすらも防いだ!

 

(Hey! Hey! Hey!)

ザキン!ザキン!ザキン!

 

♪:さあ今 果てなく 未知なる世界へと

君と手を繋ぎ 飛べ ファーラウェイ

 

バリー「きいいいいいいい!!」

 

炎羅がディー・ソードベガでバリーに剣撃や炎を纏った剣撃・尻尾攻撃・キックを何度も何度も浴びせた!それにはどんなに体の大きさで優っていても大ダメージだった!

 

ノラッティ〜「ウサラパ様まずいざんす!」

ウサラパ「(大丈夫だよ。ソウルドラゴンにソウルコアは乗っていないから連刃は使えないしバリーちゃんがやられてもまだブロッカーにリザドエッジちゃんがいるよ。それにあたしの手札にはサザンクロスフレイムがある。これで凌ぎ切るさ)」

 

ウサラパが何にか企んでいることに気づくダン。だが

 

幸村「このターンで決めるぞ炎羅!炎羅のアタック時効果!ゲーム中1回だけソウルコアをトラッシュに置くことで相手のスピリット/アルティメットを破壊した時、自分のフィールドの炎属性1体につき、相手のライフを破壊する!!」

アクト団トリオ「へっ?」

 

幸村のフィールドにはブレイヴを除いて3体の炎属性達が存在。すなわち合計3ダメージを与える!

 

♪:行こう ハートに 夢だけつめこんで

君と冒険さ 時を超え

 

幸村「うおおおおおお! 燃えろ俺の魂! 吼えろ炎羅ーーーーーー!!」

炎羅「ごおおおおおおおおお!!!」

 

炎羅がバリーから離れ、空中でディー・ソードベガにエネルギーを集中させ

 

幸村「銀河一刀流秘技・・・サウロシュナイダーーーーーーー!!」

 

ざくっ!!

 

バリー「がはっ!!!!!」

 

ディー・ソードベガの炎竜型の剣撃がバリーの胸を切り裂いた!!そのままウサラパ達の方へ

 

ベリアル「ちっ」

ウサラパ「あっちょっとベリアル様」

 

ゲートを開いて一人逃げるベリアル

 

アクト団トリオ「こっ来ないで〜〜〜!!!」

 

どこおおおん!!

 

アクト団トリオ「ハラホロヒレハレ〜〜〜〜!!」

 

炎羅「ぐおおおおおおおおおおお!!!」

 

炎羅の勝利の雄叫びが辺りに響き渡る!

 

 

◯東ムサシ海辺公園

 

元の世界に戻るとカードに戻った炎羅。すぐさまダイノバスターでチビ炎羅にしてみた

 

幸村「炎羅大丈夫か?」

炎羅「くう? かう」

 

びよ〜ん ばしん!

 

幸村「あいた!引っ張るなよ」

 

炎羅が大丈夫そうで安心した幸村。そこへ

 

ベリアル「見事だったぜ烈火幸村。この俺を追い詰めた上に途中変わったとはいえ、勝っちまうとは予想外だった。なかなか楽しめたぜ」

幸村「俺も楽しかったぜあんたとのバトル。あんたは今まで戦った中では最強だった」

ベリアル「それは光栄だ。とりあえず今回は俺たちの負けだから引き上げるとしよう。また遊ぼうぜ」

幸村「あぁ。今度は本気でな」

 

幸村は気づいていた。ベリアルが本気のデッキを使っていなかったことに。もちろんダンやバローネ、環奈もだった

 

ベリアル「ほら帰るぞお前ら」

 

ベリアルは気絶してる3人を担いで海に向かうと飛魚怪獣フライグラーが海から現れた。どうやら帰るために待機していたのだろ

 

幸村「ちょっと待ってくれ」

ベリアル「ああ、何だ?」

幸村「俺・・・あんたとどこかで会ったことないか?」

ベリアル「・・・」

幸村「どうしてかは解らないが、あんたから懐かしい感じがしたんだ。それが気になって」

ベリアル「さぁな。昔の記憶なんかアテになるはずもないからな。気のせいだろ」

幸村「・・・・」

ベリアル「おっとそうだ。忘れるところだった」

 

ベリアルはフライグラーの口から何かを袋を取り出すと投げ飛ばす

 

兼続「ん?(どすん!)ぬわっ!」 

幸村「兼続!」

ベリアル「そいつは楽しませてくれた礼がわりだ。それじゃ、あばよ」

 

そう言ってフライグラーの口に入って帰っていった

 

幸村「ベリアル・・・」

 

去っていくベリアルを見届けた後、兼続の方に向かう

 

幸村「兼続大丈夫か?」

兼続「なんとか。しかしこれは一体なんだ?」

 

幸村「(スンスン) !! この匂いは・・・」

ダン「幸村?」

 

幸村はいきなり真剣な顔で袋を持ち上げ少し離れた場所で開け始める。そんな幸村に全員たじろぐ。あまりにも突然なことだったため。そして袋の中身は

 

幸村「あ、ああああ・・・・やっぱり」

早雲「幸村、中身は一体・・・」

幸村「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

一同「!?」

 

幸村がなぜか叫び出した

 

幸村「見ろ!こいつは世界で最も美味と名高く、世界一級品と言われている世界最高いや究極を超えた究極の鮭! 紅鮭だーーーーーーーーー!!」

 

確かにそれは紅鮭だった。しかも普通の個体よりもかなりデカく色もすごく綺麗だった

幸村は目を輝かせはしゃぎまくりだった。そんな幸村に全員驚きすぎて言葉も出なかった

 

環奈「そういえば皆にはまだ言ってなかったのう。幸村は・・・超がつくほど鮭が大好物なんじゃ。しかも特に美味い鮭を見せたり食べたりするとと興奮のあまりあのようになってしまうのじゃ」

兼続「なるほど」

 

炎羅「がう♪ がうがうがう!!」

幸村「おっ 炎羅、お前も食べたいのか?」

炎羅「へっへっへっへっへっへ・・・・」

 

炎羅は口から涎をダラダラ垂らしていた。その顔は幸村と同じだった。どうやら炎羅も鮭が大好物らしい。幸村は料理して食べたくて仕方なかった。今いるメンバーを連れてアジトに戻った

 

 

◯アジ島

 

ソーノイダ「ばっかも〜ん!! 恐竜カードを回収できなかった上にボロ負けするとはなんというザマぞい!」

アクト団トリオ「すみませ〜ん」

 

ベリアル「まぁそれくらいで許してやれソーノイダ。今回は新技カードの力と新ルールの確認できただけでよしとしようじゃないか」

ウサラパ「ベリアル様〜」

政宗「どうしたベリアル?随分と優しくするじゃないか。何かいいことでもあったか?バリーもやられて胸にでっかい傷を残したというのにスッキリした顔になってよ」

ベリアル「へっ ちょっとな」

政宗「そうかよ」

 

ソーノイダ「それはそれ、失敗は失敗ぞい。お仕置きぞい!」

 

ビリビリビリ・・・・・

 

アクト団トリオ「ひぃ〜〜〜〜〜! ベリアル様〜!」

ベリアル「さてと俺は疲れたから先に帰るぜ」

ノラッティ〜「あっずるいざんす!」

アクト団「ビリビリビリビリビリ〜・・・・」

 

ベリアルはお仕置きから逃げ切ったと思っていると

 

がしっ

 

ベリアルの首に腕をかける政宗

 

政宗「待ちなベリアル。お前も負けたんだよな?」

ベリアル「えっ なっ何のことかな?」

政宗「お前、先にバトルしてウサラパ達に後を押し付けただろ。俺が知らないとでも思ったか?」

 

よく見ると政宗の方にインセクティコンが。それで慌てるベリアル

 

政宗「よって・・・・お前もビリビリなってこーーーい!!」

ベリアル「どわーーーー!! (どしっ!) ビリビリビリビリ・・・・・!!」

エド「俺たちを見捨てた罰っす!」

ノラッティ〜「自業自得ざんす!」

ウサラパ「これだけでは済みませんよ。タルボーンヌ!ベリアル様は今日の朝のブロッコリー料理をギガバトルナイザーに隠して食べたことにしてたんだよ!」

ベリアル「ばっバカテメーら!」

タルボーンヌ「やっぱりそうでしたか。ベリアル様、罰として今後しばらく私の監視つきのブロッコリー料理を食べていただきます!」

ベリアル「げえええ! クッソー、覚えていろお前ら!そして烈火幸村ーーーーーーー!!」

 

ベリアルの叫びがアジ島に響き渡る

 

 

◯幸村アジト

 

一方こちらでは

 

幸村「お待ちどー!!」

 

テーブルの上には、シャケの塩焼き、シャケの照り焼き、シャケチャーハン、シャケの南蛮漬け、シャケとキノコのクリームスパゲッティなどなど、シャケ尽くしだった

 

パクっ

 

一同「! 美味い!」

 

食べてみるとかなり美味かった。みんな急く急く食べていく

 

兼続「何という美味しさだ。幸村にこんな特技があったとは」

魔ゐ「ホントね。環奈ちゃん、どうして教えてくれなかったの?」

環奈「確かに美味しいということは黙っていたことはすまぬと思っておる。しかし、黙っておった最大の理由は幸村にシャケ料理を頼むと・・・・一週間長くても1ヶ月は続いてしまうからなんじゃ」

 

それを聞いて全員、手が止まり目を丸くし顔は青ざめて静かになってしまった。これが1ヶ月続くと。流石に美味しいと言っても1ヶ月続くとなると・・・・ 

なぜ環奈がシャケを口にしなかった理由がよくわかった

 

お市「そっそうですわ! 実はバローネ様と環奈さんのダイノバスターも持ってきてたんです」

 

そう言ってお市はケースからダイノバスターを取り出して渡した

 

お市「これはあの石板を検査して作ったものです。力をセーブしたチビモードと戦う時の成熟モードをこの装置でやりやすくできないかと思って。もし万が一、闇の勢力達と生身で戦うことも想定して」

バローネ「なるほど。これは便利そうだ。ところでお市、我々の恐竜達は?」

お市「それなんですが、もう少し必要な検査があるのでその時までもう少々お待ちください」

環奈「そうでおじゃるか。早く会いたいでおじゃる」

バローネ「そうだな」

 

ダン「それじゃ代わりに俺たちの恐竜達を紹介するよ」

 

そう言ってダンと魔ゐはダイノバスターにカードを裏向きで装填し、軽く引き金を引くと、小さな2体のチビ恐竜が現れた

 

ダン「まず俺から。こいつの名前は“ガッツ”。どんな相手にも気合いで押し退けていく頼りになる俺のパートナーだ」

幸村「さっき俺たちを助けてくれたメガロサウルスだな。ありがとな」

 

そう言って撫でると懐いたのか甘えてくる。随分と人懐っこい性格らしい

 

魔ゐ「次はあたしね。彼女の名前は“メーテル”」

バローネ「メーテル?」

魔ゐ「イギリス語で“母親”って意味よ。この子はとても優しいの。でもだからと言って甘くみちゃダメよ。彼女はとっても強いわよ」

メーテル「くううう」

 

兼続「新たなライバルの誕生だな」

幸村「あぁ。戦う時が楽しみだぜ。そういえば、早雲の恐竜は?」

早雲「えっ あっ そっその・・・」

幸村「?」

 

急に早雲は目を逸らして動揺した雰囲気を見せる

 

ダン「幸村、実は早雲は・・・」

???「ぐわ」

一同「?」

 

何かの鳴き声が聞こえた。ふと入口の方を見ると1匹のチビ恐竜が顔を出した

 

早雲「!」

幸村「もしかして、こいつが早雲のパートナー恐竜か?」

環奈「お市殿が言ってたバリオニクスでおじゃるな」

お市「えぇそうです。この子はよく研究所を抜け出してしまう程のワンパクで。さぁ帰りましょう」

 

そう言って抱き抱えて迎えを呼ぼうとするが早雲を見て振り解いてしまった。そして親に甘えたいかのように早雲に近づいていく

 

バリオニクス「くうううう」

早雲「あっああ ああ・・・・」

 

早雲の顔が真っ青になっていく。そして早雲の足に口が触れた瞬間

 

早雲「!! いやああああああああっ!!! 来ないで!!来ないでーー!!」

幸村達「!!?」

 

早雲が突如、錯乱したかのようにバリオニクスに怯えた!しかも

 

炎羅「がう?」

早雲「ひっ! うわああああああ!! いやっいやーーーーーー!!」

 

逃げた拍子にこけた目の前に炎羅がいることに気づくとますます怯え出す

 

兼続「早雲、落ち着け!」

 

しかし怯え切って兼続の声が届かない。すると魔ゐが早雲を抱き締める

 

魔ゐ「早雲! 大丈夫、大丈夫よ」

 

魔ゐの咄嗟の行動に早雲はようやく落ち着き始めた

 

早雲「はぁはぁはぁ すまないみんな。悪いが私は先に戻っておく」

 

そう言って悲しげな表情でアジトを後にする早雲。そんな早雲を見て心配する幸村

 

バリオニクス「くぅぅぅぅ」

 

そしてバリオニクスも落ち込む表情を見せる

 

バローネ「兼続、もしや・・・・」

環奈「さっきの心配事というのが」

兼続「うむ」

幸村「どういうことだ?」

 

幸村は兼続にどういうことか聞いた

 

兼続「お前達にはもっと早くに伝えるべきだった。実は早雲は恐竜が苦手いや・・・恐竜恐怖症なんだ」

 

幸村達「!!!」

 

 

to be continued

 




お市「恐竜・怪獣図鑑コーナー」

お市「今回メインとなる恐竜と怪獣を3体紹介します。まず1体目が恐竜界で知らぬものはいない恐竜の王者ティラノサウルス。全長15メートル、体重8トンもある暴君トカゲ」
環奈「鋭い鋸状の牙に噛みつかれたら一貫の終わりでおじゃるな。では次は妾から。2体目は宇宙斬鉄怪獣ディノゾール。身長77メートル、体重5万トンの大型怪獣。見えない舌であらゆるものを切り裂いてしまうのじゃ」
お市「幸村様に傷を負わせてしまうほどでしたからね。シールドの強度を見直す必要があります」

お市「3体目はサウロファガナクス。ジュラ紀最強の大型肉食恐竜」
環奈「はじめはアロサウルスが大型化したと言われておったが、その後の調査で骨に幾つかの違いがあったことがわかって、別種だということが判明したでおじゃる」
お市「どの恐竜や怪獣もかっこいいです!」
環奈「今度はどんな恐竜が出るのかの?」

次回予告

幸村「早雲がまさか恐竜を恐怖していたなんて。一体なぜそんなことに? ん? あれは! 早雲が恐竜に襲われている!? 絶体絶命の時に現れたあいつは・・・」
幸村「次回 バトルスピリッツ烈火魂 グランウォーズ 第二十三陣:早雲の過去 水竜対雷竜 恐竜調べて待っててくれよ」


みなさん、大変長らくお待たせして申し訳ございませんでした。引越しや転職などで時間食いましたが、ようやく投稿できました。今後とも宜しくお願いします



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第二十三陣:早雲の過去 水竜対雷竜

前回幸村達は恐竜カードを発見し、炎羅というパートナーと出会った。そこへ政宗の刺客のアクト団を炎羅と共に見事退けた。その宴としてシャケパーティーが開かれ盛り上がっていた。しかし早雲が突如、チビ恐竜達が近づいてくると怯え出し錯乱してしまった。兼続によると早雲は「恐竜恐怖症」だったらしい。なぜそんなことになったのか気になる幸村達。そこで兼続は3日後にある場所に連れてから話すと言った


 

3日後

 

早朝

 

◯IBSA日本支部ヘリポート

 

朝一、幸村達はIBSAのヘリポートにやってきた。先に着いたのは幸村達で次にダンも合流した。早雲と魔ゐはいなかった。早雲には今回の集まりのことは話していない。魔ゐは早雲のそばにいてあげることにしたらしい。丁度ヘリも到着した。お市は恐竜カードと技カードの研究が残っていたため見送りだけして残り、幸村達はヘリで出発した

 

30分後

 

今まだ空を飛んでいた。

 

炎羅「がうがう♪」

ガッツ「ぐううう」

 

炎羅とガッツは空から下の景色を見られて興奮し喜んでいた

 

幸村「炎羅あまりはしゃぎすぎるなよ」

ダン「空を飛べるなんて恐竜にとっては夢見たなことだからな。仕方ないさ」

 

幸村「そうだな。ところでダン」

ダン「なんだ?」

幸村「いつ早雲が恐竜恐怖症ってことに気づいたんだ?」

ダン「・・・・ ガッツ達を見つけた時だ」

 

#回想

 

話によるとダン達は数日前、山で体力作りのために修行していた。そこで何かの気配を察知して調べると、卵型カプセルが見つかった。そこに入っていたのがガッツ達だった。そしてそれが何なのかを調べるためにお市に調べてもらった。全く不明なことばかりだったが、早雲が石板とカードを翳すとあのバリオニクスがあくびをしながらチビサイズで出てきたのだ

 

バリオニクス「くわぁぁぁ」

お市「これは!! バっババ バリオニクスの子供です!!」

ダン「バリオニクス?」

お市「絶滅したはずの恐竜ですよ! まさか本物をこの目で見られるなんて! この石板にはこんな力があったとは」

 

魔ゐ「カードを恐竜にしてしまうなんて」

ダン「あぁ。すごいな。早雲よく気付いた・・・?」

早雲「あっああ  あああああ・・・・」

ダン「早雲?」

 

その時、早雲の異変に気付いた

 

バリオニクス「きゃう? きゃうううう♪」

 

バリオニクスの子供は幸村の時のように自分を出してくれた早雲を親と思っていた。それで甘えたくて近づいていくと

 

早雲「いや いや ああああああ・・・・」

バリオニクス「くううう? くうううう」

 

早雲「!! いやあああああああ!!」

ダン達「!!?」

 

早雲「来ないで!! 来ないで!!!」

 

 

早雲は叫び声を上げながら怯え切っていた。あの時の恐怖に満ちた顔は今も覚えていた

 

 

 

幸村「そうだったのか」

ダン「あそこまで怯えた顔、今まで見たことがない」

バローネ「そうだな。あの浜の鬼姫をあれほど怯えさせるほどだったからな」

環奈「うむ。しかしながら魔ゐ殿がそばについているのは心強いの。早雲もあの人を慕っておったから少しは落ち着くはずでおじゃる」

 

そうこう話しているうちに、兼続がみんなに到着したことを伝える。そこは

 

 

◯群青家屋敷

 

ここは早雲の実家であった

 

幸村「兼続、ここは?」

兼続「早雲の実家にして海を守護してきた群青一族達の屋敷だ」

幸村「ここが早雲の家か。しかし、家もとい屋敷というよりここは・・・・・」

環奈「城  でおじゃるな」

 

そうだった。屋敷と呼ばれているが、よく見ると信じられないくらいデカい門が建ち、中の敷地もだだっ広く、屋敷もかなりデカい上に広い。おまけにその後ろには、この世のものとは思えないほど美しい海が太陽によって光り輝き、屋敷を照らし守っているようだった。これを城と呼ばずになんと呼べば良いのか

 

そこへ屋敷の使用人達が出迎えて中を案内してくれた。廊下にも海に関わる掛け軸や美術品、海の生物の標本そしてバトスピに関係するものが飾られていた。そして奥の部屋について中に入ると

 

兼続「お久しぶりでございます。群青家第87代目当主群青盛定殿」

盛定「久しいな宝緑院の若頭よ」

 

早雲の父の盛定が座って待っていた。兼続のことは以前より面識があったらしい

それから全員お辞儀して、座布団に座り込む

 

兼続「この度は我らの面会を承諾してくれたことに感謝いたします、盛定当主」

盛定「構わんとも。お主には早雲が一時期世話になった恩義がある」

 

それからダンから順番に自己紹介を始める

 

盛定「うむ。君達の活躍は耳に入っておる。それと兼続よ、一つ言っておきたいことがある」

兼続「?」

盛定「もう私のことを当主と呼ぶ必要はない。すでにその座は我が娘に引き継がせたからな。だからそんなに畏まる必要はない。すでに私は隠居し新しい世代の者達に託した身だからな」

 

そうだった。早雲とバローネのバトルの時のことだった。早雲は盛定と戦い、ニルヴァーナと当主の座を譲り受けていた

 

幸村「なるほど。そんな経緯があったのか」

盛定「おお 君のことはまだ聞いていなかったの。すまぬな」

 

幸村「いえ構いません。俺はチーム烈火魂(バーニングソウル)のメンバーの烈火幸村と言います」

盛定「! そうか。君が烈火幸村くんか。そうかそうか」

 

盛定は幸村の名前を聞くと笑顔になって、立ち上がって後ろを向く

 

一同「?」

 

ジャキン!!

 

幸村「えっ?」

盛定「キサマっ!! よくも我が娘をおおおおおおっ!!!」

 

突如般若の仮面を被り、カジキの形をした薙刀を取り出した盛定はどういうワケか幸村にとてつもない怒りを剥き出しにした!

 

シュン! すぱっ! ザクっ!!

 

そのまま幸村に怒りのこもった薙刀の連続斬りを幸村に浴びせようとする。紙一重で避け続ける幸村

 

幸村「盛定殿! 一体どういう!?」

盛定「問答無用っ!! 我が娘を誑かした俗物は海の藻屑いやサメの生き餌にしてくれるわああああ!!」

幸村「はあ?」

 

そこへ屋敷の使用人達が止めに入った。しかし

 

盛定「邪魔だ!どけーーーーーっ!!」

 

びゅうううううううううっ

 

薙刀で竜巻を巻き起こして使用人達を一掃! さらに今度は薙刀からタコの形をした金砕棒を持ち出し幸村のドタマをかち割ろうとする

 

環奈「幸村逃げるでおじゃる!」

幸村「言われなくても逃げるぞ!」

盛定「逃がさんっ!!」

 

どこんっ ばこんっ ドスンっ

 

屋敷中を逃げ回り、屋敷中がめちゃくちゃ!バローネ達も止めに入るが全く歯が立たない!そして玄関前で転けてしまった幸村

 

盛定「覚悟っ!!!!」

 

盛定は飛び上がり幸村にトドメを刺そうとした!!その時

 

???「はあああああああ・・・・」

盛定&幸村「?」

???「チエス・・・・・トーーーーーーーーーーー!!」

盛定「ぶほおおおおおおお!!」

 

びゅーーーーーーーーーーん! どすん!!

 

幸村「あっ あっ あああああああああ・・・・・」

 

盛定「あがっ ああ おええええええ」

 

どごっ ぴくんっぴくんっぴくんっ

 

突如、盛定が何者かに飛び膝蹴りを受け先ほどの部屋の壁まで吹っ飛ばせれ、壁に叩きつけられてしまった。おまけに壁から離れて床に寝そべり痙攣しながら気絶を

 

???「まったくなんの騒ぎや?」

幸村「あの、ありが・・!!」

 

幸村はお礼を言おうとして驚く。その相手は女性だった。それもとびっきりの美女で光り輝くサファイアのような色をした髪をした。しかもその姿は早雲にそっくりだったのだ!

 

兼続「幸村、大丈っ おっ! あなた様は!」

???「あら兼続君久しぶりやないの。するとあなたが幸村君やね」

幸村「はっはい!」

 

美女が幸村のことを確認すると、幸村の頬に手を摩る。幸村は顔を赤くする

 

???「なるほど。強い子ね。早雲が気になるはずや」

 

この美女の正体は?

 

一方早雲達は

 

◯南ムサシの公園

 

魔ゐ「はい、飲めば少し落ち着くわ」

早雲「ありがとうございます魔ゐさん」

 

ベンチでジュースを飲む二人

 

早雲「昨日は情けないところ見せてしまいました」

魔ゐ「そんなこと気にしなくていいわよ。確かに最初は驚いたけど、人には必ず怖いものがあるわ」

 

メーテルを撫でながら早雲を励ます

 

早雲「そう言えば幸村達ですが」

魔ゐ「あっ 今日は環奈ちゃんが男子達をコーチするって言ってたみたいだけど」

早雲「隠さなくて平気ですよ魔ゐさん。みんなが私に気を遣って言わなかったんでしょうけど、私の実家に行っているんでしょ」

 

どうやらすでにに見破られていた

隠していたことを謝る魔ゐを「気にしていない」と許す

 

魔ゐ「ねぇ早雲。よかったら私にも話してみて。言ったら少しは楽になるかもしれないし」

早雲「ありがとう。そうですね。魔ゐさんにも話さないといけませんね。私の過去を」

 

◯群青家屋敷

 

使用人によって屋敷の応急処置が終わり、盛定が目を覚ましたところで一同はもう一度話に入ろうとした

 

盛定「皆、見苦しい真似をしてすまなかった。幸村君もな。君の名を聞いた途端に体の抑えが効かず」

幸村「俺は大丈夫です」

???「この人は娘のこととなると目に余るほどの娘への溺愛を見せてしまって。それなのに女を取っ替え引っ替え・・」

盛定「がああっ それは言わないでおくれよ海〜」

海「それはともかく。ウチも自己紹介させていただきます。ウチは群青早雲の母の群青海(あみ)と申します。皆さん、よろしゅうお頼み申します」

 

みんな彼女にお辞儀して挨拶する。彼女が早雲の母である。しかも京都弁でジークンドーを学んでいるらしい

 

兼続「では今度こそ話を。実は」

盛定「解っておる。なぜ早雲が恐竜を恐れているかであろう?」

 

どうやら今回の話のことを知っていたらしい

 

海「お市ちゃんから話を聞いていたんや。いずれはこうなると思ってたさかい」

盛定「うん。お前達には話しておく必要があるな。早雲の過去を」

 

ついに早雲の過去が話される

※ここらは早雲と同時並行で過去を話します

 

盛定「まず言わなければならないことがある。実は我らにはもう一人、子供が」

早雲「私の」

盛定/早雲「息子/兄がいたんだ」

 

幸村達「!!?」

 

衝撃の告白だった!群青家にもう一人子供がいたことだった!

 

話によれば群青家のもう一人の子供の名は、群青家長男にして早雲の兄“群青 龍牙”

 

環奈「聞いたことがあるでおじゃる!まだ若いにも関わらず、類稀な知識とカリスマ性、運動神経などを持ち、さまざまな事業やスポーツをこなし、バトスピにおいてもあの天魔信長も認めたという」

幸村「そう言えば信兄に聞いたことがる。信兄が自分にはまだ勝負がついていない相手がいるって。まさかそれが早雲の兄貴だったなんて」

 

魔ゐ「そんなに強いお兄さんだったのね。もしかしてそのお兄さんと・・・」

早雲「いえとんでもありません! 私は兄をとても尊敬していました。あらゆる分野でもちろんバトスピにおいてもあの頃からも常にトップでした。それでいて周りの者からも慕われており、そんな兄は私にとって目標でした」

 

※回想

早雲(6歳)「龍にぃ〜バトスピやろー」

龍牙「早雲か。いいぜ」

早雲「今日こそは負けないぞ」

龍牙「どうかな」

 

龍牙は忙しい日が多かったが、時間があるときは必ず早雲とバトスピをしたり、お馬ごっこやどこかへ一緒に遠出したりと早雲のことを大切にしていた

 

盛定「あの頃のことは今もよく覚えている。早雲はいつも龍牙のそばにくっつき、一緒に遊び、共にバトスピの鍛錬をするほど懐いておった。私達はそんな彼奴らを見ることが幸せだった」

海「私たちにとってあの子達は大切な宝だったんや」

 

全員、龍牙のことを聞いて

 

バローネ「カードバトラーがいたとは」

幸村「ああ。早雲が強くなりたいって思った気持ちがよくわかる」

環奈「うむ。それほど強い兄に尊敬していたからこそあれほどまでに強い信念で上りつめたのじゃな」

兼続「うむ」

ダン「俺も早雲の兄に会ってみたいな」

 

いつのまにかダンの闘志にも火がついていた。魔ゐも会ってみたいと

 

盛定「それは出来ぬ」

幸村達「?」

魔ゐ「どうして?」

 

早雲「・・・・・」

 

魔ゐ「? !」

 

早雲の目から涙が溢れた。一体どうした!? 

 

早雲「龍にぃは・・・群青龍牙は・・・死んだんです。私の・・・・・目の前で」

魔ゐ「!!」

幸村達「!!!」

 

 

一方

 

◯アジ島

 

ソーノイダ「ウサラパ〜!ノラッティ〜!エド〜!」

 

ソーノイダがウサラパ達を探していた

 

ソーノイダ「ったく、あいつらどこへ行ったぞい?」

 

そこへタルボーンヌを見かける

 

ソーノイダ「おっタルボーンヌ。ウサラパ達を見かけなかったか?」

タルボーンヌ「彼等でしたらアクトホルダーを持って飛行艇でどこかへ出かけましたが」

ソーノイダ「なんじゃと? あいつらどうするつもりぞい?」

 

 

◯南ムサシ路地裏

 

ウサラパ達は飛行艇を目立たない場所に隠して住宅街でカードバトラー達を倒しまくっていた

 

ウサラパ「キイ〜〜〜!コイツも恐竜カードを持っていないんかい!ティラノ!」

ティラノ「ぐおおおおおおおお」

中年カードバトラー「ひいいいい!お助けー!」

 

どうやら片っ端からカードバトラーを倒して、恐竜カードを持ってないか確認していたらしい。その相手がもしかすると恐竜カードを持っているかもしれないと。今のところハズレだらけだが。イライラが募るウサラパ

 

エド「しかしウサラパ様、大丈夫っすかね?こんな勝手なことをして」

ノラッティ〜「そうざんす。いくらこの前ボロ負けしたとは言え」

 

ウサラパ「このスカポンタン! だからこそこうやって汚名返上に来てんじゃないかい!いいかい、こうやってカードバトラーを倒していけば恐竜カードが無くても少なからず強くなる。政宗様も言ってたろ。やられたら強くなってリベンジしろって! だからこうしてあいつらにリベンジするためにやってんだろ。それにあたしとしてもあのガキンチョどもにギャフンって言わせないと腹の虫が治らないよ!」

 

エド「なるほど」

ノラッティ〜「ヒソヒソ(ウサラパ様にしてはよく考えてるざんす)」

 

エド「それじゃあこのまま烈火幸村を倒しちゃいましょうよ。結構強くなったっすから」

ノラッティ〜「そうざんす。ミー達もあれからデッキを改良したざんすし、今度は不覚を取らないざんす」

 

すっかり気合が入った二人

 

ウサラパ「あっ その・・・あのハチマキのガキンチョは別の機会に」

二人「ありゃりゃりゃりゃりゃ」

 

せっかく強気でいたのに。しかしあの幸村を倒すには並大抵の修行では勝てないのも事実だった。そこで別の相手を潰すことに専念するらしい

 

エド「それじゃあ馬神ダンっすか?」

ノラッティ〜「エドちゃん!バカ言わないざんす。政宗様でさえ認めるコアの光主ざんすよ。ミー達じゃ相手にならないざんす」

 

たしかに。おまけに月光のバローネや炎利家も除外。ウサラパも誰と戦うか迷っていた。すると

 

カチャっ

 

ウサラパ「ん?」

 

ウサラパが何か踏んだ。一体何を?

 

☆アイキャッチ

 

 

早雲達の話に戻ります

 

幸村「死んだだって!」

環奈「そんな話はどこの情報にも載っていなかったでおじゃる!」

兼続「私も初耳だ」

 

当然の反応だった。盛定は沈黙していた。その表情は哀しみで満ちて。それを見た幸村達はそれ以上追求しようとしなかったが

 

海「あなた」

盛定「ああ、わかってる。いつまでも隠し通す訳にもいかん」

 

盛定は覚悟を決めて全てを話した

 

そう。全てはあの日、早雲と龍牙の誕生日の日。二人は産まれた年は10も違っていたが誕生日は同じ7月7日。龍牙が18歳 早雲が8歳の頃だ。その頃の早雲は恐竜に興味を持ち出していた。そこで龍牙が早雲とアメリカに行って恐竜博物館に行くことにした

 

早雲「わああああ。すごいかっこいい!」

龍牙「そうだな。恐竜は素晴らしい。これだけ巨大な姿で地球を支配していたんだから」

早雲「うん。ねぇ龍にぃの一番好きな恐竜は?」

龍牙「そうだな。俺はカルカロドントサウルスとギガノトサウルスだな。カルカロは海の最強の捕食者ホホジロザメの歯を持っていて、ギガノトはあの恐竜達の王でもあるティラノよりも強かったとされる肉食恐竜だったからな」

 

早雲「そっか。私はね、うーんと・・・あっあれ!」

 

早雲が指差したのはバリオニクスだ

 

早雲「スピノサウルスもいいけど、顔がすごく気に入ったんだ」

龍牙「ほおう さすが俺の妹だ」

 

そうして話をしながら見ていくと、最先端の恐竜ロボットショーが行われるらしい

しかもそこは海を背にリアルな動きをするものだった。そのショーは素晴らしいものだった。そして最後のメインイベントの恐竜バトルが始まった

 

ティラノサウルスとスピノサウルス、ギガノトサウルス、カルかロドントサウルスの大激突。4体とも激しい攻撃を繰り返し、その戦いに観客は興奮していた。早雲達も楽しんでいた

 

 

しかし

 

 

ぴしっ がこーん

 

龍牙「?」

 

恐竜ロボットの動きが一瞬止まったと思ったら

 

恐竜ロボット「がおおおおおおおお!!!」

 

ごしーーーーん!! どごーーーーーん!!

 

恐竜ロボットがステージ外に出て、観客を襲い出した!!あまりに激しい動きを繰り返し続けたせいで制御コンピュータに異常が起きたらしい。会場は大混乱だった!

 

逃げる早雲達を恐竜ロボットが狙いを定めてしまった!龍牙達は崖の前まで追い込まれてしまった

 

恐竜ロボット「ぐおおおおおお!!」

早雲「ひっ! うわあああああん!」

 

恐竜ロボットの咆哮に泣き出す早雲。慰める龍牙

 

龍牙「大丈夫だ早雲!お前は絶対に俺が守る!」

早雲「龍にぃ・・・」

 

龍牙はそう励まして早雲を岩陰に隠れさせると、恐竜ロボットに向かって走り出す!

恐竜達は龍牙を襲いにかかる。龍牙はその攻撃を持ち前の運動神経で交わし続ける。そしてティラノサウルスの背中に飛び乗るとギガノトサウルスは噛みつく。すると4体は戦いそのまま倒れ込んで機能停止した

 

龍牙は予想していた。恐竜とは言えロボット。決められた動きを繰り返すだろうと。4体で戦うというプログラムを優先するのを狙っていたのだ

 

 

早雲「龍にぃー!」

 

早雲は戦いに勝った龍牙に向かって走り出す。龍牙も安余の表情を浮かべる

 

 

ギョロっ!

 

龍牙「!?」

 

ビューーーーン!!

 

早雲「?」

 

まだ完全に停止していなかったカルカロドントサウルスの尻尾が早雲に

 

どんっ

 

早雲「!?」

龍牙「(にこっ)」

 

ぱしん!!

 

早雲「いてててて あれっ? 龍にぃ? 龍にぃ 龍に・・・!!」

 

 

その光景に早雲は言葉を失う。龍牙が血を流しながら倒れていた。早雲の代わりに攻撃を受けたからだ

 

早雲「龍にぃ!! しっかりして!龍にぃ!!」

龍牙「ん・・んんん・・・早・・雲・・・よかっ た 無事だったか」

早雲「待ってて、すぐ助けを」

 

助けを呼ぼうとする早雲を龍牙は手を握って止める

 

龍牙「早雲、よく聞いてくれ」

早雲「何?」

龍牙「俺はお前のことをずっと守ってやりたかった。だがこれからはお前自身の力で強くなってくれ」

早雲「うん!強くなる!強くなって見せる!例えひとりぼっちになっても強くなって見せるから死なないで!!」

龍牙「早雲 ・・・・・・」

 

ドスン!ドスンドスン・・・

 

早雲&龍牙「!」

 

なんとまた動き出したギガノトサウルスとカルカロドントサウルス!そして早雲達に突撃した!

龍牙は咄嗟に早雲を突き飛ばす

 

早雲「いてっ !!」

 

ガブっ

 

早雲「!!!」

龍牙「(にこっ)」

 

どすん!! がららららららら!!!  ざぶーーーーーーん!!

 

龍牙に噛み付いた瞬間、地面が崩れ龍牙諸共、海に落ちた

 

早雲「龍にぃーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

 

 

現代に戻る

 

早雲「・・・・・・」

魔ゐ「そんな・・・」

 

 

幸村「早雲にそんな過去が・・・」

バローネ「それほどの傷を心に負っていたのか」

 

盛定「ああ。知らせを聞いて駆けつけた時、早雲は気絶していた」

海「すぐ病院に治療してもらって、3日後に目を覚ましたんや。それで事情を話そうとした時や。小さな子供が持ってた恐竜のおもちゃを見て」

 

 

早雲(8歳)「!!! いやあああああああ!!!来ないで!!来ないでーーー!!!」

盛定「早雲落ち着け!落ち着くんだ!」

早雲(8歳)「うわあああああああああ!!!」

 

 

ダン「そうか。自分の兄の命を奪った恐竜に恐怖するようになってしまったのか」

海「せや。あの日から早雲は恐竜を見るたびに怯えてしまってまともに口を開かんようになってしもた」

盛定「ああ。おまけにマスコミもやってきた始末。我らは群青一族の総力を持って奴等を叩き出し早雲に近づけさせなかった」

環奈「なるほど。それで龍牙殿の情報があまりなかった理由じゃな」

 

確かにマスコミにかかれば早雲の忌まわしい過去を様々な形でバッシンングなどを受けるのは目に見えていた。盛定の判断は正しい。盛定はその間にも龍牙の捜索は続けていたが、最後まで見つけることはできなかった

 

それから1ヶ月が過ぎた頃

 

早雲「父上と母上、周りの者達の励ましのおかげでどうにか立ち直った私は龍にぃとの約束を思い出した。最後に何を言っていたかは覚えていないが、強くなれということだけは覚えていた。そのために兼続の元で強くなろうとした。だがそこでは限界がある。ここでは自分の力だけで強くなれないと悟った」

 

 

兼続「そうか。早雲が何故私のバトスピ愛を理解せず、独立し群青組を立ち上げた理由が今わかった。死んだ兄との強い約束があったのだな」

バローネ「そしてあいつが強さに固執していたこともな」

 

盛定「ああ。それから早雲は見るぐらいやバトスピのスピリットなら克服はできたが近くに来られると以前の恐怖が蘇ってしまい、それが心配だったのだ」

海「あの子の目の前に恐竜が現れたと聞いた時はウチらもあの頃のことを思い出して怖かった」

 

幸村「・・・・・(早雲)」

 

 

幸村達は早雲の壮絶な過去を聞いて実感した。自分たちは早雲の近くにいたのに彼女のことをわかっていなかったことに

 

 

早雲「私は自分が情けない。龍にぃに強くなると約束していたのに、私はまだまだ弱い!今だに恐怖を克服できず強くもなれていない。どうして、どうしてなんだ!くうううううう・・・・」

魔ゐ「早雲・・・」

 

早雲に手を差し伸べようとすると払い除けられる

 

早雲「強者の同情などいらない!あなたやダン達異世界の強者に弱者の気持ちなどわかるか!どうせ私を選んだのも哀れみを感じてのことであろう!幸村達も私のことを弱者だと思っていよう!これなら、以前のように一人のままの方が」

 

パン!!(エコー:パーンパーンパーン・・・・)

 

早雲「!!?」

魔ゐ「いい加減にしなさい!!」

 

魔ゐの強烈な一発が入った!その光景に周りの人間達は静まり返る

 

魔ゐ「ダンが哀れみを感じて?一人で強くなった?思い上がるのもいい加減にしなさい!ダンはそんな思いであなたを仲間に選んだんじゃないわ。彼はあなたの強さを認めたからよ。確かに彼は鈍感で勘違いされることがあるわ。けどそれは口が下手なだけ。決して強者の哀れみなんかじゃないわ!!」

 

早雲「・・・・・」

 

魔ゐ「それにあなたは一人で強くなったつもり?それこそ強者の驕りよ。あなたが今こうして立ち直れたのは誰のおかげ?」

早雲「はっ!!」

 

それを聞いて何かを察した早雲

 

魔ゐ「それにあなたは群青組という仲間がいるでしょ。彼らもあなたの強さに慕ってあなたに付いてきてる。あなたもそんな彼らがいて、彼らも守りたいと思っていたからこそ強くなりたいって思ったはずよ」

 

早雲「魔ゐ・・・さん。うっ ううううう うわああああああああんっ」

 

 

魔ゐは早雲に最も大事なことを思い出させた。早雲もそれが身に染みて大泣きした。おまけに言いたかったことも伝えてスッキリ

 

幸村達も聞いて、早雲の力になろうと心に決めた。盛定達もそれを聞いて安心した。早雲にこんなに素晴らしい仲間に巡り会えたと

 

ピコーン ピコーン ピコーン

 

幸村「? これは」

 

すると幸村とダンのダイノバスターが何かに反応していた。画面に地図が浮かび上がり

 

 

魔ゐ「どう?少しスッキリした?」

早雲「魔ゐさん ありがとうございます。おかげでだいぶスッキリしました」

魔ゐ「ふふっ よかった (ピコーンピコーン) ん?」

 

魔ゐのダイノバスターにも反応が。場所は南ムサシの公園付近。それも早雲達のすぐ目の前

 

 

メーテル「くう? くううううううっ」

魔ゐ「メーテル?」

 

ドスンドスンドスンドスン・・・

 

魔ゐ「何か来る・・・」

 

と茂みから出てきたのが

 

パキリノサウルス「ぶおおおおおお!!」

 

恐竜が飛び出してきた!!

 

周りはパニックに陥っていた!

 

魔ゐ「なんで恐竜が? それよりこれって恐竜の位置まで教えてくれるなんて」

 

 

分析している魔ゐたちを他所にパキリノサウルスがあたりに突進しまくる!

 

魔ゐとメーテル、早雲はすぐにみんなを避難させる。するとパキリノサウルスが早雲に狙いを定めた

 

魔ゐ「早雲!」

早雲「えっ? !!」

 

ドスンドスン・・・・

 

魔ゐ「早雲逃げて!!」

早雲「あっ あぁぁぁぁぁぁ・・・・」

 

やはり恐怖で足が竦み動けなかった。魔ゐはメーテルを成体にしようとするが間に合わない!その時

 

がさっ

 

魔ゐ「!?」

 

バリオニクス「くわああああああ!!」

早雲「!??」

 

なんとあのバリオニクスの子供が早雲の危険を感じたのか、研究所から逃げ出し早雲を助けに来た!そしてパキリノサウルスのツノに噛み付いた。パキリノサウルスは振り払うが一向に離れない。すると体が光り出し、カードになったと思ったら

 

ウサラパ「お〜ほっほっほ!」

 

ウサラパ達がパキリノサウルスのカードを手にして出てきた

 

ウサラパ「お前はこの前の」

魔ゐ「おばさん!」

 

ウサラパ「誰がおばさんだってー!」

魔ゐ「おばさんはおばさんでしょ」

ウサラパ「ムキーーー!」

 

荒れるウサラパを鎮める二人

 

魔ゐ「それよりさっきの恐竜はあなた達の仕業ね」

ノラッティ〜「ご名答ざんす」

エド「お前達にやられた借りを返しに来たっす!」

ウサラパ「恐竜を出現させて誘き出そうとしたけど、小娘のガキンチョら二人か」

 

魔ゐ「誰がガキンチョですって!」

早雲「我々を甘く見るなおばさん!」

ウサラパ「だからおばさんって ん?」

 

と早雲の顔を見たウサラパはあることを思いつく

 

ウサラパ「ようし。そこまで言うならバトスピで勝負しようじゃない。もし私たちが負けたら退散するさ。でももしそっちが負けたら、お前らの恐竜カード全部とそこの青髪の小娘を貰うよ」

魔ゐ「えっ?」

早雲「私を?」

 

なんとウサラパは恐竜カードだけでなく早雲も指名してきた

 

 

ノラッティ〜「ウサラパ様どういうことざんす?」

エド「なんであの娘まで?」

ウサラパ「忘れたのかい?あのガキンチョは政宗様がご執心の小娘だよ。あいつを連れていけばさぞお喜びのはず。おまけに大幹部にも上がれるかもよ」

 

それを聞いてやる気を出す二人

 

ウサラパ「さぁどうするんだい?」

早雲「受けて立つさ!」

魔ゐ「もちろん!」

 

早雲達は子供扱いされた怒りで気合十分

 

ウサラパ「そうこなくっちゃ。お前達はあの紫髪の小娘を。私はあっちを」

エド&ノラッティ〜「ヘイヘイホ〜」

 

エド「よろしくっすお嬢さん」

ノラッティ〜「ミー達は二人ざんすが、二つのデッキを合わせた一つのデッキで戦わせてもらうざんす」

魔ゐ「わかったわ」

 

ウサラパ「よろしく頼むわねお嬢ちゃん」

早雲「私の名前は群青早雲だ!」

バリオニクス「ぐわう!」

 

早雲を舐めてることにバリオニクスも怒っていた

 

早雲「うっ」

バリオニクス「かっ くぅぅぅぅぅ」

早雲「あっ すまない」

 

そしてバトルが開始する直前、魔ゐからあるカードを託されそれをデッキに入れ

 

一同「ゲートオープン界放!!」

 

 

今回のフィールドは周りが海に囲まれたどこかの小さな孤島。すでに全員バトルフォームを装着し、バリオニクスはジャングルの前の小さな岩の上に座って観戦

 

早雲&魔ゐ:第1ターン

 

早雲は千間観音堂を配置、魔ゐはソウルホースを2体召喚し

 

魔ゐ「破壊後の世界を再構築せし破壊と創造の神!ボソボソ(そして・・・史上最低の女たらし)」

早雲「?」

魔ゐ「破壊の創界神シヴァ!」

 

魔ゐが創界神ネクサスを配置した!少し小声で何か言っていた気がしたが

 

早雲「これが魔ゐさんの創界神なんですね」

魔ゐ「ほんとは出したくなかったけど」

早雲「えっ?それってどう言う・・・」

シヴァ「お嬢さん」

早雲「えっ?」

シヴァ「君なかなかかわいいね。どうだいこのあとお茶でも?」

 

なんと早雲をナンパしてきた!

 

ウサラパ「こらっ!何ガキンチョどもがイチャついてんだよ!」

シヴァ「おお!」

 

っとウサラパの方へ行くと

 

シヴァ「あなたもなんとお美しい。どうでしょう?今夜一緒に食事でも」

ウサラパ「あらっ(好みの顔!) 別にいいわよ。おーほっほっほっほ〜」

 

ウサラパまでナンパしてきた!ウサラパはもうメロメロ

 

魔ゐ「シヴァ!!」

 

と魔ゐの怒号に急ぎ戻るシヴァ

 

魔ゐ「相変わらずね!」

シヴァ「そう怒らないでよ魔ゐ様。女の子には差別なく接するのが僕のモットーなのさ」

魔ゐ「要するに女の子なら誰とでも相手する。サイッテーね!」

シヴァ「魔ゐ様〜!」

 

魔ゐがシヴァを出したがらない理由がよくわかる

そうこうしているうちにシヴァの効果で3枚オープンして中に死竜が2枚あったので2コア乗る

そして双方ともバーストをセットしてターンエンド

 

 

アクト団トリオ:第2ターン

 

エド「アクトスラッシュ!揺るがせアンキラーザウルス!」

 

アンキラーザウルス登場!どうやらアクト団はアクトホルダーを経由してスピリットを召喚するらしい。さらにバーストをセット

 

エド「ターンエンドっす。頼むっすよアンキラちゃん」

アンキラーザウルス「かああああああ」

 

アンキラーザウルスとエドはとても仲が良さそうだ

 

ウサラパ「それじゃあたしはアクトホルダーを配置!」

早雲「いきなり来たか」

 

初っ端からウサラパが勢いを見せる

 

ノラッティ〜「ウサラパ様大丈夫ざんすか?そんないきなり使って?」

ウサラパ「心配ないよ。この前は使い過ぎや出すタイミングをミスっただけ。それさえ気をつけりゃ問題ないよ。アクトホルダーの配置時効果により・・・」

早雲「!」

 

早雲は胸を抑える。恐竜が来ると怯え

 

ウサラパ「手札の恐竜または系統:地竜を持つスピリットをノーコストで召喚する。いきなりだけど私のお気に入りの子を見せてあげるよ」

早雲「お気に入り?」

ウサラパ「アクトスラッシュ!!」

 

♪:アクトスラッシュ

 

ウサラパ「燃え上がれ!ギガノ・レックス!!」

 

ギガ「ぎがあああああああああ!!」

 

いきなりとんでもないやつがフィールドに降り立った!!

 

早雲「こいつは原始の王者ギガノ・レックス!!」

ウサラパ「驚いたかい?この子は私のお気に入りでね。ねぇギガちゃん」

ギガ「ぺろっぺろっ」

 

ほんとによく懐いている。ティラノとは大違い

 

ノラッティ〜「ウサラパ様すごいざんす」

エド「ほんとっす。1ターン目でアクトホルダーを出す訳っす」

 

そうだった。これほど強力なスピリットをそれも最初のターンで出すことで相手にとてつもないプレッシャーを与えることになる。実際に早めに強いカードを出されることが何度もあるあるプロのカードバトラーでもここまで強いカード出されると大抵は戦意喪失してしまう。早雲も少なからず効いていたがなんとか耐えていた

 

それから数ターン後

 

魔ゐ→Lv.1のソードールが1体、クリスタニードルが2体、Lv.2のダークネスワイバーンとメタルボーンドラゴンが1体ずつ

バーストなし 

シヴァ:6コア 

ライフ:3

 

エド&ノラッティ〜→Lv.2と3のリザド・エッジが1体ずつ、Lv.2のアンキラーザウルスと地爪竜エルリコショウが1体ずつ、Lv.3の海爪流ツバサノジョウが1体

バーストあり

Lv.1の恐竜同盟本拠地が1枚

ライフ:4

 

早雲→Lv.1の青海童子が2体と光の戦士ガイウスが1体、Lv.2の白空童子とソウルコアを乗せた智水明王が1体ずつ

バーストあり

Lv.1の千間観音堂が2枚

ライフ:5

 

ウサラパ→Lv.1のギガノ・レックスとモノニクス、サーベカウラスが1体ずつ、Lv.2のヴェロキ・ハルパーが2体

バーストあり

Lv.1のアクトホルダー1枚

ライフ:5

 

緊迫の状態は続いていた。エド達は恐竜系のスピリットに加え海首を加えた陸海のデッキで魔ゐを僅かながら押していた。中でも地爪竜と海爪竜のコンビネーションが厄介。それぞれのアタックステップ中のBPアップにコアブーストと連鎖、さらにはネクサスによる効果耐性付加によって隙がない

一方早雲はあのギガノ・レックスに警戒し守りを増やし、ウサラパもニルヴァーナに警戒していた

 

魔ゐ&早雲:第13ターン

 

魔ゐは千本槍の合戦場をLv.2で配置し、死神壬龍ジェット・ザ・リッパーをLv.3で召喚。シヴァにコア1個チャージ

 

リッパー「待ちくたびれたぜ姐御」

魔ゐ「その姐御ってあだ名はやめなさい。アタックステップ、リッパーお願い」

リッパー「OK姐御!俺の効果でコア2個以下のスピリットを破壊し姐御に1枚ドローさせる。死神の鎌を受けよ!」

 

リッパーの鎌がLv.2のリザド・エッジを切り裂きさらにエド達のライフを奪う。魔ゐはドローしてターンエンド

 

そして早雲も

 

早雲「潮は満ちた。今こそ出でよ、大海の王!聖なる蒼き御名の元に!天地万物・森羅万象、一切合切飲み尽くすがいい!蒼海明王、降臨!」

 

早雲の蒼海明王が登場し士気が高まる。さらにソウルコアを含めて4つ乗せてLv.2、さらにもう一枚の千間観音堂もLv.2にアップし

 

早雲「アタックステップ、蒼海明王行け!」

蒼海明王「うおおおおおおお!!」

早雲「蒼海明王のアタック時効果により7枚、さらに千間観音堂の効果とガイウスの【強化】でさらに11枚破棄。よって合計18枚デッキを破棄する!!」

蒼海明王「海仏十八連斬!!」

 

ウサラパのデッキがみるみる破棄されていく!そのまま早雲は蒼海明王のもう一つの効果を使おうとすると、突如バリアが出現しデッキ破壊が10枚破棄した時点で止まった。どうやら中にディスコンティニューがあったからだ。これはデッキから破棄されたらノーコストで発動し、ウサラパのデッキをこのターン破棄させないものだった。これでは蒼海明王だけでなく他のスピリット達によるデッキ破壊もできなくなった。ただ破棄した中にマジックカードがあったので智水明王の効果で自身にボイドのコア1個を追加してLv.3に

 

ウサラパ「お〜ほっほっほっほ!残念だったねお嬢ちゃん」

早雲「くっ!だがアタックは有効だ!」

ウサラパ「ライフで受けるよ」

 

蒼海明王がウサラパのライフを砕く

 

早雲「ターンエンド。少し想定外だったがお前が腰までついたことに変わりはない」

ウサラパ「強がり言っちゃって」

 

アクト団トリオ:第14ターン

 

エドがダブルドローを使用した時

 

エド「おっ!来たっすよノラちゃん」

ノラッティ〜「やったざんす」

ウサラパ「こっちもだよ」

 

アクト団トリオ「アクトホルダーを配置!」

 

早雲「2枚目の!?」

魔ゐ「こっちは2枚・・・ってことは!」

 

アクト団トリオ「アクトスラーーーッシュ!!」

 

♪:アクトスラッシュ(燃え上がれティラノサウルス!通常Ver)

 

ティラノ「ぐおおおおおおお!!」

スピノ「ごおおぎうううう!!」

サイカ「ぼおおおおおお!!」

 

またも現れたアクト恐竜達!!そして奴らが現れたことでここからは属性が付加される!

 

ティラノ「ぐおおおおおおお!」

スピノ「ごおおぎううう!」

早雲「ひっ!!」

 

早雲はティラノとスピノを見て龍牙の事故のことがフラッシュバックする

 

早雲「はぁはぁはぁ・・・・」

ウサラパ「ん?もしかしてお前、恐竜が苦手なのかい?」

早雲「!!」

魔ゐ「(まずい!)」

 

ウサラパが早雲の恐竜恐怖症であることに気づいてしまった!

 

ウサラパ「それじゃあ恐竜達を使ってビビらせればこっちが有利じゃないか」

エド「え〜?大丈夫っすかウサラパ様?」

ノラッティ〜「ちょっとかわいそうなんじゃ?」

ウサラパ「お黙り〜!勝てばいいんだよ勝てば!」

 

魔ゐ「ちょっと待って!彼女は過去に恐竜ロボットの誤作動による事故でお兄さんを失ってしまったの!だから・・・」

 

それを聞いてエドとノラッティ〜は動揺してさらにかわいそうに思えてきた。だが

 

ウサラパ「おーほっほっほっほ!だったら何?確かにこいつの過去には私も同情するよ。でもねこれは戦いなんだよ。あんたらとあたし達、光と闇の戦い。そんな戦いの場で敵に情けなんてかけたらキリがないよ!それに情けで負けても相手に失礼さ。どうせ戦うなら持てる全てをぶつけて戦うことこそ相手に礼儀というもんだろ」

 

ウサラパが真っ当なことを言ってエド達は驚愕していた。魔ゐもこれには何も言い返せなかった

 

早雲「彼女の言う通りです魔ゐさん」

魔ゐ「早雲?」

 

早雲「戦いにそんな言い訳は通用しません」

 

早雲の決意に魔ゐはそれ以上言わなかった

 

ウサラパ「そうこなっくちゃね。聞いたかいお前達」

エド「ばっちり聞いたっす」

ノラッティ〜「ミー達もこれで遠慮せず戦えるざんす」

 

ウサラパ「それじゃバトルを続けさせてもらうよ」

早雲「あぁ!(しかしティラノは炎属性。私のスピリット達は水だからこちらが有利のはず)」

 

確かにそうだった

 

ウサラパ「さらにこの子を出させてもらうよ。アクトスラッシュ!」

セントロサウルス「ぶおおおおおお!!」

 

今度はセントロサウルスだった!

さっきウサラパが踏んづけた恐竜カプセルの中に入っていたものだった。だから今日はかなり強気でいたらしい

 

ウサラパ「こいつを出せばこっちのものだよ。なんせこいつは水属性とは相性の悪い“雷”だからね」

早雲「何!?」

 

ウサラパはそう言ってダーク・ディノニクソーを1体Lv.2で召喚し、セントロサウルスとティラノ、ギガノ・レックス、アクトホルダーをLv.2に上げる。

そしてセントロサウルスがアタック。ティラノの効果で真・激突が発動。早雲は智水明王でブロック。ネクサスの効果で智水明王のBPを上げてはいるが、属性バトルによってセントロサウルスのBPはさらに上がり、ツノで上へ放り上げられ、尻尾攻撃を受け倒された!

 

さらにティラノのアタックを青海童子でブロックし破壊される。次にサーベカウラスとモノニクスがアタック。モノニクス(炎)は青海童子(水)、サーべカウラス(炎)はガイウス(土)でブロック。モノニクスは破壊されアクトホルダーの効果で手札に戻る。サーべカウラスは【覚醒】によってガイウスと相打ちになって手札に。続いてヴェロキ・ハルパー2体がアタック。1体は白空童子でブロックして、残りはライフで受けたことでウサラパは1枚ドロー。続いてダーク・ディノニクソーのアタックもライフで

 

ウサラパ「ギガちゃんでアタック!」

ギガ「ギガアアアアア!!」

 

いよいよギガノ・レックスが攻撃を仕掛けてきた!早雲はライフで受けようとすると

 

ウサラパ「ギガちゃんの連鎖(ラッシュ)[緑]! ターンに1回、私の系統:地竜のスピリットを全て回復させる! “王者の咆哮”!!」

ギガ「ギアアアアアアアアア・・・・・!!!!」

 

ギガノ・レックスの大地を揺るがせる咆哮が自身を含んだ3体を回復させる

 

早雲「(やはり連鎖を使ってきたか。だがそれで回復できるのは3体だけ。凌ぎ切れる!)」

 

そうだった。ティラノ達の系統は恐竜だけのため回復はしない・・・はずだった

 

ティラノ「ぐおおおおおおおお!!」

早雲「何!!」

 

なんとティラノとセントロサウルスも回復した!これは一体!?

 

ウサラパ「驚いたかい?アクトホルダーの効果はね、ノーコスト召喚と破壊後バウンスだけじゃないんだよ。系統:爬獣と恐竜達に系統:地竜を与えるんだよ!」

 

確かにこれならギガノ・レックスの効果で回復可能

 

ウサラパ「これによりアタック時効果でギガちゃんのBPは36,000だよ!やっちゃいなギガちゃん! “死滅炎回転撃(デスクロニクル)”!!」

 

ギガノ・レックスの突起が顔の周りに集結すると体ごと回転させ早雲に突撃しライフを砕いた!!これには早雲も衝撃波に吹っ飛ばされるが、絶甲氷盾を発動しライフを回復&アタックステップを終了させた

 

 

そしてこちらでは

ノラッティ〜達はスピノとサイカをLv.2に上げ

 

ノラッティ〜「アタックステップ、スピノちゃんのアタック時効果で疲労状態のスピリットに指定アタックさせてもらうざんす。よってジェット・ザ・リッパーに指定アタックざんす!」

 

スピノがリッパーに襲いかかる!リッパーは鎌で防御する。ネクサスの効果で魔ゐは1枚ドロー。リッパーの属性は土のため属性バトルは問題ないが元々のBPではスピノの方が優っていた。そこで魔ゐはディザイアレイを使用する。これによってスピノのコア1個をトラッシュに送って逆転するつもりだ

 

リッパー「これでも喰らえ!ディザイアレイ!!」

スピノ「ごおおぎうう!」

 

リッパーが口からディザイアレイを放ちスピノはLv.1(BP60,000)となり怯んで後ろに下がり出す。その隙をリッパーは見逃さなかった

 

リッパー「とった!!死神の音速鎌(ソニック・デスサイズ)!!」

 

リッパーが翼から放つオーラで加速した音速の鎌をスピノに!!

 

ガブっ

 

リッパー「!?」

 

なんとサイカが尻尾に噛み付いた!

 

エド「残念だったすね。もうすでにダイノスイングを使わせてもらったす」

 

ここでエドが技カードを使ってきた!ダイノスイングは相手1体のBPを−3,000させる。よってリッパーはBP4,000になり逆転された!そしてサイカに振り回され、スピノの方に放り投げられるとスピノの突進攻撃を喰らわされた!!

 

魔ゐ「リッパー!」

リッパー「悪りぃ姐御。油断・・・しちまった・・」

魔ゐ「いいえ。よく頑張ったわ。ゆっくり休んでて」

リッパー「ありがとよ。奴らをぶっ倒してくれ姐御」

 

そう言ってトラッシュに行ったリッパー。それから今度はサイカがアタックし、魔ゐはライフで受ける。さらに爪竜コンビのアタック連鎖によるコアブーストとバースト封じ。魔ゐは2枚ドローしソードールとメタルボーンドラゴンでブロックし破壊される。そしてターンエンド

 

 

魔ゐ&早雲:第15ターン

 

魔ゐはミストワイバーンとナヴァラサドラゴン、シキツル、冥龍ゾン・サーグを召喚し、シヴァにコア3個チャージ。さらにシキツルの召喚時効果で1枚ドロー、ナヴァラサドラゴンとゾン・サーグをLv.2に上げターンエンド

 

早雲は水没都市遺跡をLv.2で配置。さらに赤剣明王とトライデントのデータス、光の闘士ランダルそして

 

早雲「蒼き海原の底、深き眠りより、いざ解き放たれん!蓮華王センジュ!!」

 

ここでセンジュを引き当てた!!さらにバーストをセットし、蒼海明王のソウルコアをセンジュに乗せて早雲が反撃を仕掛ける!

 

早雲「ウサラパ!さっきの借りを返させてもらう!アタックステップ!センジュでアタック!」

 

センジュが攻撃を開始した。水没都市遺跡の効果でセンジュにコア1個追加しLv.2に

 

早雲「母なる海よ、大いなる海原よ、今こそ姿を現せ!Sバースト発動!」

 

発動したのは観音千撃掌。効果によってコスト6以下のスピリット1体、さらにコストを支払ってセンジュが回復し最高レベルに、そしてセンジュの効果でコスト合計10まで破壊する

 

早雲「セントロサウルス、ギガノ・レックス、ダーク・ディノニクソーを破壊する!!」

センジュ「観音千撃掌!!」

ウサラパ「ギガちゃん!」

 

センジュの数千の拳が強豪恐竜達を一掃した!!3体とも手札に戻る。残るはティラノとヴェロキ・ハルパーのみ。しかもセンジュのシンボルはクアトロ(4)シンボル!すると【神速】を持つマッハジーを召喚してブロックした。これは思わぬ伏兵。だが早雲は怯まず、蒼海明王と青海童子でアタックして8枚破棄してライフを削る。しかしサイレントウォールを使われアタックステップを終了される。そしてネクサスの効果でセンジュ達は回復

 

アクト団トリオ:第16ターン

 

ノラッティ〜「ギガちゃんがやられちゃうなんて」

エド「ウサラパ様大丈夫っすか?」

ウサラパ「問題ないよ。でも・・・ギガちゃんの仇は討たせてもらうよ!」

 

エド達はスピノとサイカをLv.3に、ウサラパはティラノをLv.3に上げボルカニックフレイムを発動。ティラノが炎を吐き早雲の3枚のネクサスを破壊し3枚ドローする。さらにロクケラトプスを2体召喚し

 

ウサラパ「アクトスラッシュ!」

パキリノサウルス「ぶおおおおおおお!!」

 

魔ゐ「あれはさっきの!」

 

ここでウサラパがさっき暴れさせたパキリノサウルスをLv.3で召喚

 

そしてエドがサイカでアタックし魔ゐがゾン・サーグでブロック

 

サイカは現在BP12,000、ゾン・サーグも8,000。これでは返り討ちになる。だが魔ゐの狙いはそこではない。ゾン・サーグは消滅/破壊時に相手のスピリットのコアを1個をボイドに置くことで、ボイドからコアを1個を自身に乗せる。そうした時回復状態でフィールドに残る。つまり相手に強力スピリットがいればいるほど相手は不利になる!おまけにネクサスは疲労状態にしか対象としないので一気に形成逆転が見込める

 

サイカの尻尾攻撃を喰らったサーグ。だが負けまいと力を振り絞り

 

ゾン・サーグ「くらえ地爪竜!“死に際の鎖”(デッドエンド・チェイン)!」

 

腕から紫のオーラを纏った鎖がエルリコショウに目掛けて飛ばされた!

 

ノラッティ〜「そうはさせないざんす!」

 

ノラッティ〜がカードをスラッシュすると

 

ばしっ!

 

魔ゐ&サーグ「!?」

 

パウパウサウルス「ぱうううううう!」

 

いきなり恐竜が現れてサーグの鎖を弾き飛ばした!この恐竜は鎧竜の一種のパウパウサウルス

 

魔ゐ「どうやってパウパウサウルスを召喚したの?」

エド「召喚とはちょっと違うっす」

ノラッティ〜「技カードの中にはサポート恐竜という恐竜を呼び出してフィールドにスピリットとして存在し効果をがあるざんす。そしてこいつもその1体でどんな効果も指定アタックも代わりに受けてくれる身代わり恐竜ざんす」

 

魔ゐ「サポート恐竜・・・身代わり恐竜(そんな技カードがあったなんて)」

 

おまけにサポート恐竜を倒すにはサポート恐竜自身またはその技カードを発動した相手スピリットまたは恐竜を破壊しなくてはならない。だがパウパウサウルスはいかなる効果を受けてもBP勝負で負けても破壊も手札&デッキバウンスを受け付けない厄介なカードだった

 

そしてパウパウサウルスに邪魔されたことでサーグの効果は不発に終わり、破壊された。サーグは相手のコアを取り除かなければ復活しないのだ。さらにまたも爪竜達のコンビネーション攻撃にシキツルを破壊され、さらにライフを砕かれる

 

早雲「魔ゐさん!」

ウサラパ「よそ見してる場合かい?」

早雲「!」

 

ウサラパ「アタックステップ パキリノサウルスの効果!こいつがフィールドにいる限り、相手の水属性を全てBP−5,000する」

 

パキリノサウルスの足元から電流が地面に流れるとそれが早雲のフィールドに広がり

 

蒼海明王達「ぐあああああああ!!」

 

白空童子と光の闘士ランダル以外のスピリット達が電流を受ける!

 

ウサラパ「パキリノちゃんやっちゃいな! さらにパキリノサウルスのアタック時効果で相手スピリット1体をBP−5,000し、0になったら破壊する!」

 

パキリノサウルスがランダルに狙いを定め突進をかます。ランダルの突撃も虚しく倒された。さらに真・激突により早雲はデータスでブロックし倒される。続いてロクケラトプスがアタックし、センジュと蒼海明王でブロック。さらにディノニクソーとヴェロキ・ハルパーは赤剣明王と白空童子がブロックし返り討ち。最後にティラノがアタックし、青海童子でブロックしようとすると

 

ウサラパ「そうはさせないよ!灼熱火砕(ヒートイラプション)!BP6,000以下のスピリットを全て破壊する!」

 

ティラノ「ぐおおおおおおおお!!」

 

ティラノの咆哮によって島の火山が大噴火し火山弾が辺りに降り注いだ!これによりティラノとパキリノサウルス以外全滅。

 

早雲「なんという無茶を!だが忘れたか?白空童子の効果でお前のデッキを3枚破棄することで明王/童子を復活させる!」

 

ウサラパのデッキを3枚破棄し青海童子とセンジュ、蒼海明王が疲労状態で復活。そして白空童子達も復活しようとすると、破棄した中にまたもディスコンティニューがあり効果を発動できず倒された

 

早雲「くっ またしても」

ウサラパ「この時を待っていたよ!」

早雲「!?」

 

ウサラパ「恐竜は時を超え進化する。アクトホルダーLv.2の効果!ソウルコアをこのネクサスに置くことでトラッシュに置いたものとして煌臨させる!」

魔ゐ&早雲「!!」

 

ウサラパ「いくよティラノちゃん!!」

ティラノ「ぐおおおおおおお!!」

ウサラパ「ティラノサウルスに恐龍覇者ダイノブライザーを煌臨!」

 

ティラノの体が炎に飲み込まれていく!!そして

 

ティラノ「ぐおおおおおおおお!!!」

 

鎧と兜、翼を纏い、両刀槍を咥えたティラノがいた!

 

魔ゐ「これがダイノブライザー?私が知ってるのと全然違う」

ウサラパ「驚くのも無理ないさ。アクトホルダーで恐竜に煌臨した時、カード名とBPはティラノちゃんとして扱い、効果だけを頂くのさ。もちろんティラノちゃんの効果も残るよ」

 

恐ろしい効果だった!これなら効果が強力でもBPが低いタイプの弱点を補え、さらにソウルコアをトラッシュに置く必要のない見事なコンボだった

 

ウサラパ「それじゃダイノブライザーの効果と行くよ!煌臨時BP10,000以下の相手のスピリットを全て破壊する!!やっちゃいなティラノちゃん 覇王の咆哮!!」

ティラノ「ぐおおおおおおおおおお!!!」

 

覇王ティラノの咆哮がセンジュ達を吹き飛ばし早雲のフィールドを一掃してしまった!白空童子が倒されたことで復活できない。ウサラパは狙っていた。白空童子がいなくなったこの時を!これには早雲も想定外だったがまだ諦めていなかった。これでライフで受けても二つ残る。まだ逆転するチャンスがあったからだ。早雲はライフで受けようとすると

 

ウサラパ「フラッシュタイミングでジュラシック・スピアを2枚使用!」

 

ここでマジックを使用するウサラパ。だがこれはシンボル二つ以上のスピリット/アルティメットを破壊するカード。早雲のフィールドはガラ空き、一体どういう?

 

ウサラパ「こいつにはもう一つ効果があってね。手札の地竜を2枚まで煌臨と系統:地竜を持つスピリット1体の下に煌臨元として追加させるんだよ」

早雲「なんだと!?」

 

2枚使用したことで4枚追加。モノニクスとサーべカウラス、ディノニクソー、ロクケラトプスが追加された

 

ウサラパ「さらにフラッシュタイミングで覇王ティラノのアタック時効果【連覇】!こいつは赤の煌臨元カード3枚破棄することで、このターンの終了後、私のターンをもう一度行う!」

早雲「!!! その効果のためにアクトホルダーで!」

ウサラパ「今更気づいてももう遅いよ! 暴君竜槍乱舞!!」

 

ティラノの両刀槍の連続斬が早雲のライフを砕く!そしてターンが終了し再びウサラパのターンが来る。まずダーク・ディノニクソーを召喚。さらにウサラパのターンで3ターン経ったため

 

ウサラパ「行くよ・・・アクトスラッシュ!!」

ギガ「ぎがあああああああ!!」

 

ギガノ・レックスが復活した!

 

ギガ「ぎがあああああ!!」

ティラノ「ぐおおおおおおおお!!」

早雲「!!」

 

再び早雲の記憶が呼び起こされる。今度はかなり酷く

 

早雲「いや・・・いや・・いやあああああ!!」

魔ゐ「早雲落ち着いて!」

早雲「やめて・・・来ないで・・・・来ないで・・・・」

 

ついに怯えて泣き出してしまう早雲

 

ウサラパ「ふん どうやらここまでのようだね。もう少しやると思ったけど買い被りだったかしら。まあせめてもの情けだよ。このターンで終わらせてあげる。ギガちゃん・・・やっちゃいな!!」

ギガ「ぎがあああああ!!」

 

ギガノ・レックスがアタックしてきた!

 

早雲「ひっ! いや!来ないで!!来ないでええええ!!」

 

もはや怯えきりまともな判断が取れていなかった。そして早雲の目の前まで近づきライフを砕こうとした

 

ギガ「ぐるるるるるる がああああああ!!」

早雲「いやああああああ!!」

 

だがその時!!

 

???「くわあああああ!」

 

早雲「?」

 

ライフが砕かれなかった。落ち着いた早雲はその光景に驚く

 

ギガ「ぎあ!ぎあ!」

バリオニクス「かうううううう」

早雲「お前!」

 

あのバリオニクスがギガノ・レックスの鼻に噛み付いて早雲を助けた!バリオニクスを振り払おうとするがなかなか離れない

 

ウサラパ「きいいい!邪魔しちゃって。ティラノやっちゃいな!」

 

ティラノが尻尾に噛み付いて木に投げ飛ばした!

 

バリオニクス「くわっ! くぅぅぅぅぅぅ」

早雲「あっ おい!」

魔ゐ「なんてひどいことを」

ウサラパ「バトルの邪魔するやつが悪いのさ」

 

そして鼻を噛まれたことに腹を立てバリオニクスを踏み潰そうとしていた

 

どすん!!

 

ギガノ・レックスが足を退けると誰もいなかった。辺りを見回すと

 

バリオニクス「くぅぅぅ くわっ? く・・・くわっ!?」

早雲「うっ ううううう」

魔ゐ「早雲!」

 

なんと早雲がバリオニクスを抱きしめていた!そう!あの時咄嗟に助けに飛び出して行ったのだ!しかし衝撃で岩に体をぶつけられ負傷していた。魔ゐは一時中断して彼女の治療に向かう

 

魔ゐ「なんて無茶を!」

バリオニクス「くわっ くわっ」

 

心配するバリオニクスに

 

早雲「よかった・・・無事で」

 

そう言って優しく撫でる早雲。魔ゐは驚いていた。あれほど恐竜に怯えていた早雲が。そんな魔ゐに気づいた早雲

 

早雲「そっくりだった」

魔ゐ&バリオニクス「?」

早雲「私を助けてくれた時のお前が・・・兄上に似ていたんだ。そんなお前を見た途端、体が勝手に動いてしまった」

 

龍牙の面影を重ねてしまったらしい。確かに似ていた

 

魔ゐ「なるほどね。でももう一つはあなた自身がこの子を助けたいって思いが強かったかもしれないわ。だからこの子もあなたに何度も拒絶されても見捨てようとはしなかったんだわ。だってこの子にとってあなたは・・・お姉ちゃんだから」

早雲「お姉ちゃん」

 

バリオニクス「くうううう (ペロッペロッ)」

 

あれほど自分を拒絶していたにも関わらず、心配するかのように顔を舐めてくれた。その時、早雲の記憶の中で

 

早雲(8歳)「一人ぼっちになってでも強くなって見せる!」

龍牙「早雲・・・ そうじゃない」

早雲「?」

龍牙「一人だけじゃ人は強くなれない。助け合い、協力しあってこそが本当の強さなんだ。だからお前自身が頼れる仲間を作れ。そうすればお前はもっと強くなる」

早雲「・・・・うん!約束する!」

龍牙「ああ。約束だ」

 

 

龍牙との約束を思い出した早雲。涙を流しバリオニクスを優しく抱きつく

それを見た魔ゐは安緒の表情を浮かべた。そして手当を受けた早雲達はフィールドに戻る

 

ウサラパ「大丈夫かい?そんな傷で」

早雲「心配するな。おかげで頭のモヤが吹っ飛んだ」

ウサラパ「そうかい。それじゃギガちゃん、つづきと行くよ!」

 

まだバトルは継続していた。だが今度の早雲は全く怯まなかった

 

早雲「フラッシュタイミング! マジック シンフォニックバースト!」

ウサラパ「何!?」

 

このバトルが終了した時、自分のライフが2以下なら、アタックステップを終了させるマジック。早雲もまだまだ諦めていなかった。そしてライフで受ける

 

ウサラパ「まさか凌ぎ切るとはね。でも連鎖でギガちゃんは回復済み。こっからどうやって逆転するんだい?」

早雲「宣言してやる。次で私の仲間がお前を討ち取ると」

 

そして魔ゐの方はライフで受けたことにより絶甲氷盾を発動しライフ回復&アタックステップを強制終了させた

 

第17ターン:魔ゐ&早雲

 

二人がドローすると顔を向け合い、お互いで頷く。このターンで決めるつもりだ

 

早雲はまずNo.34ラージアイランドをLv.2で配置しコンストラクションでネクサスを全て配置。魔ゐはティアスネークを2体召喚。そして

 

早雲「時は来た。潮は満ち、今こそ出でよ!大海の守護神 覇界明王ニルヴァーナ!!」

 

ここでニルヴァーナがLv.3で登場した!その姿にビビりまくるエド達。しかしウサラパはまだまだ余裕があった

 

ウサラパ「今更キースピリットが来たところであたしの勝利は揺るがないよ。パキリノサウルスはフィールドにいる間、相手の水属性を全てBP−5,000する。さらにLv.3の時、系統:「恐竜」/「地竜」を持つ自分のスピリットは相手の水属性スピリットの効果を受けない」

 

とんでもない効果耐性を持っていた!パキリノサウルスが雷撃をニルヴァーナに放つ。その雷撃を体で受け止めるも全く動じない。すると

 

ニルヴァーナ「勘違いするでない」

 

ニルヴァーナが口を開いた

 

ニルヴァーナ「今宵の主役は私ではない」

早雲「今見せてやる。私の新たな仲間を!魔ゐさん!」

魔ゐ「ええ!今こそ使う時よ!」

魔ゐ&早雲「ネクサス ダイノバスター!!」

 

アクト団トリオ「えっ? まさかっ!」

 

バリオニクスとメーテルの体が光り、カードに吸収される。

 

♪:ダイノシュート(逆巻け!バリオニクス!)*本作オリジナルBGM

 

早雲「ダイノシューーーート! 逆巻けバリオニクス!!」

 

あの子が水に覆われ、弾けると

 

バリオニクス「バアアアアアア!!」

 

成体となった!そしてこちらも

 

♪:ダイノシュート(芽生えよ!マイアサウラ!)*本作オリジナルBGM

 

魔ゐ「ダイノシューーート!芽生えよ!マイアサウラ!!」

 

メーテルが草に覆われ

 

メーテル「ぷおおおおおおっ」

 

今ここに二人の新たな仲間がフィールドに降り立った!!そして周りの時空が歪み、バトルフィールドとなった

 

早雲「すまなかったな。傷つけてしまった分、存分に戦わせてやるらな」

バリオニクス「バアアアアア!!」

 

魔ゐ「やっとあなたの本当の姿に会えたわねメーテル。さぁあなたの力を見せてもらうわよ」

メーテル「ぷおおおおっ」

 

 

ノラッティ〜「ひいいいっ あいつらも恐竜カードを持ってたざんすか?」

 

エド「大丈夫っすノラちゃん。こっちには恐竜同盟本拠地とパウパウサウルスがいるっす」

魔ゐ「それはどうかしら? 私はすでにその子の弱点を2つ見つけたわ」

 

エド「?」

 

魔ゐ「まず一つ目。エナジードレインとバスタースピアを使用。これにより相手のネクサスのコア1個をトラッシュに置き、ネクサスを破壊し、1枚ドローする。その子はスピリットを対象にした効果しか防げない」

エド&ノラッティ〜「ああっ うっそ〜!?」

 

炎のスピアが基地を爆破。これで魔ゐのスピリット達の本領を発揮できる

 

 

ウサラパ「向こうもなかなかやるじゃない。でもそっちは2体のみ。あたしのこの布陣は絶対破られないよ!」

 

早雲「言ったはずだ。私の仲間がこのターンでお前を討ち取ると。魔ゐさん!」

魔ゐ「えぇ」

 

2人はアタックステップに入り

 

早雲「バリオニクス・・・」

魔ゐ「メーテル・・・」

 

早雲&魔ゐ「アタック!!」

 

2体の恐竜が反撃を開始した!

 

ウサラパ「返り討ちにしてやるよ!パキリノサウルスでブロック!」

 

パキリノサウルス「ぶおおおおおおお!!」

バリオニクス「バアアアアアアアア!!」

 

ついに水竜と雷竜が激突した!! お互い一歩も譲ろうとしない押し合いだ。しかしやはり相性が悪かった

バリオニクスのLv.3BPは10,000、パキリノサウルスのLv.3BPは12,000。さらに属性バトルにより17,000にアップ

これにより押し返され、木に叩きつけられた

 

ウサラパ「おーほっほっほっ キー恐竜を出せたからって調子に乗るからだよ。とどめと行くよ!激力雷電(ギガライディーン)!!」

 

ここで技カードを使って勝負に出た!ツノから雷の光線が放たれる!!

 

ウサラパ「これで終わりだよ!!」

 

(早雲の目がギラつく効果音:キランっ)

 

早雲「避けろ!」

バリオニクス「!!」

 

♪:紫と青のマーメイド(本作オリジナル挿入歌※早雲&魔ゐコンビソング)

 

早雲の言葉に目を覚ましギガライディーンを間一髪躱した!

 

アクト団トリオ「ええええええええっ!?」

ウサラパ「そんなバカな!? なんで当たらないんだい?」

 

魔ゐ「知らなかったのかしらオバさん?」

ウサラパ「だからオバさん言うな〜!」

 

早雲「技カードは確かに強力だが、デメリットもある。それは・・・確率だ!」

ウサラパ「確率?」

早雲「技カードは本来、コイントスによって決めた向きを決め当たればばその効果を発動し、ハズレたら無効となる」

魔ゐ「けどお市ちゃんは言ってたわ。それだとあまり面白みがないとマサムネと議論して、あることを思いついたの。そのバトルの状況に応じて決めるのはどうかって」

 

早雲「すなわち私達とカード達の心を合わせれば、どんな技カードも恐れることはない!!」

 

バトルスピリッツ始まって以来の前代未聞のシステムだ!これは面白さがさらに増すことだろう!

 

ウサラパ「そんなバカな! お前達知ってたのかい?」

ノラッティ〜「そういえば・・・」

エド「マサムネ様そんなこと言ってた気が・・」

ウサラパ「なんでそんな大事なことを忘れてたんだいこのスカポンタン!!」

エド&ノラッティ〜「すいません」

 

早雲「仲間割れしてる場合か?」

ウサラパ「何だって?」

 

早雲「我が友の技を受けよ! 海竜大津波(リヴァイアウェーーーーーーーブ)!!」

バリオニクス「バアァァァァァァァっ!!」

 

咆哮と共に大津波が発生。さらにその波に飛び込み、ウサラパに向かっていった!

 

早雲「これは相手スピリット/アルティメットすべてのBPを−6,000し、0になった時破壊する。さらにこのバトルの間、相手のフィールドと手札、トラッシュのカードのカードの効果は発動できない!無論技カードもな!」

ウサラパ「なに〜〜〜!?」

 

海水がバリオニクス達に覆われていた電撃を全て洗い流した!これにより元のBPに戻った

 

ウサラパ「でも属性バトルは有効さ。まだこっちのBPの方が上だよ!」

 

早雲「それはどうかな? バリオニクスの効果!自分のアタックステップ 自分の水属性全てはお互いの水属性1体につきBPを1,000上げる!」

 

ウサラパ「ガーーーーーン!!」

 

すると波からバリオニクスを覆った水竜が何百体も現れBPを12,000に上げた!

 

早雲「いっけーーーーー!!」

バリオニクス「バアアアアアアアアっ!!!」

 

ばしゃーーーーーーーん!!

 

海竜波がウサラパのフィールドを覆い尽くし、ダークディノニクソーを破壊し、バリオニクスは波の勢いを利用し、パキリノサウルスに強烈な頭突きを腹にお見舞いし一発KOした!!だがまだこれだけではなかった

 

早雲「バリオニクスのアタック時効果」

ウサラパ「今度は何だい?」

早雲「BPを比べ相手スピリット/アルティメットだけを破壊した時、相手のデッキを破壊した相手のコストと同じ分破棄する。その中にコスト5のカードがあれば回復する!パキリノサウルスのコストは8。8枚破棄する!」

 

海竜波はそのままウサラパを飲み込みデッキを破棄していく。その中にはネッククラッシャーが入っていた。このカードのコストは5、よって回復!

 

 

ノラッティ〜「エドちゃん ウサラパ様大ピンチざんす」

エド「どうしやしょ?」

魔ゐ「よそ見をしていいのかしら?」

 

振り向くとメーテルは刻一刻と迫っていた。だがエド達にはまだ余裕があった。セットしていたバーストは絶甲氷盾。これさえ発動すればまだ勝機があると踏んでいたからだ。しかし

 

魔ゐ「メーテルの効果。バトル時、手札の技カードを1枚を破棄することでこのターンの間相手はバーストを発動できない」

エド達「ウッソ〜!?」

 

メーテルは咆哮を上げ、エド達のバースト配置場所に蔦を生やし封じた!

 

エド「ノラちゃんまずいっす!」

ノラッティ〜「こうなったら! テイ〜ルスマッシュ!」

 

ノラッティ〜が技カードを発動した。スピノがメーテルに迫りテイルスマッシュを喰らわせようとする!だがメーテルはジャンプして難なく躱し、逆にスピノの後頭部を蹴飛ばした

 

魔ゐ「残念ね。それじゃあその子のもう一つの弱点を見せてあげるわ」

 

ついにパウパウサウルスの最後の弱点を

 

魔ゐ「その子はスピリットに対してはあらゆる効果を防ぐことができる。ものすごい厄介な効果だわ。でもそれは1体を対象とした時のみ」

ノラッティ〜「1体のみ?」

エド「それって・・・はっ まさか!?」

 

魔ゐ「そのまさかよ!朋巨大圧(ビッグフットアサルト)!!」

メーテル「ぷおおおおおおお!!」

 

メーテルが何かを呼ぶかのように咆哮を上げると頭上から巨大な足が降りてきた!そして

 

ずしん!!ずしん!!ずしん!!・・・・・・ずしん!!

 

セイスモサウルス「ぐおおおおおおおおおお!!!!」

 

セイスモサウルスがエド達のスピリットと恐竜達を次々に踏み潰していく!!あのパウパウサウルスも含めて。これがパウパウサウルスのもう一つの弱点。フィールド全てのスピリットを対象とする効果は防げないことだ

 

魔ゐ「朋巨大圧はセイスモサウルスを召喚させる技カード。1ターンに一度、相手スピリット全てのBPを自分の草属性1体のBP分下げ、0になった時破壊する!そしてメーテルはフィールドにいる草属性スピリット全てのBPを2,000上げる」

 

マイアサウラLv.3のBPは10,000、よって現在BP12,000分減らされる。しかも全員10,000以下なため全滅。おまけにセイスモサウルス(Lv.1 BP10,000)も召喚されてしまう

 

エド「まだっすよ!ソウルコアを使用してフレイムテンペストを発動するっす! これによりBP7,000以下の相手のスピリット/アルティメットを全て破壊するっす!」

 

ここでフレイムテンペストを発動した。メーテルとセイスモサウルス以外全て炎の竜巻に飲み込まれた!

 

魔ゐ「やるじゃない。けどまだよ。メーテルの第3の効果、私のコスト1以下のスピリットが相手の効果で破壊された時、疲労状態で残す。母親はどんな時も子供を守るものなのよ」

 

ソードールとクリスタニードル、ティアスネーク達が植物達に守られる。まさに母親恐竜に相応しい効果だった。だが疲労状態ではライフを削れない。さらに最後の手段に神速でマッハジーを2体召喚した

 

エド「どうっすか?これだけの布陣を掻い潜れるわけないっす!」

魔ゐ「確かに見事なコンボだわ。だからこそ・・・私も本気を出せる!」

エド&ノラッティ〜「!!」

 

魔ゐの言葉に二人がビビる

 

魔ゐ「破壊の創界神シヴァの神域発動。ターンに1回、手札1枚を裏向きで手元に置くことで、コア3個以下の相手スピリット/アルティメットを破壊する! シヴァ!」

シヴァ「やっと僕の出番だね。魔ゐ様を痛ぶってくれたお礼を・・・たっぷりと返してやるぞ貴様ら!!」

エド&ノラッティ〜「ひぃぃぃぃぃぃ〜〜!」

 

シヴァは魔ゐを攻撃いていたエド達に怒り爆発

 

シヴァ「破壊の霧(カオス・ミスト)」

 

シヴァの手から霧状のものが噴き出てマッハジーを覆うと、塵一つ残らず消え去った。恐ろしい技だ。これが破壊の創造神の力。だがまだ1体残っている上にライフを削りきれない。そこで

 

魔ゐ「私の最後の手段を見せてあげる。ネイチャーズブレッシング!これはスピリット1体のBPを3,000アップ。元のBPまでまたはそれ以上になった時回復する。さらにシヴァのもう一つの効果【転神】!」

一同「転神!?」

 

ここで聞いたこともない効果を使った魔ゐ

 

魔ゐ「【転神】は創界神のコアをボイドに置くことで創界神以外では破壊されない1体のスピリットに変える効果よ!シヴァのコアを2個ボイドに置き、今こそ降り立ちなさいシヴァ!!」

 

魔ゐの後ろにいた巨大なシヴァがウサラパ達ぐらいの等身大の姿となってフィールドに今降り立った!恐るべし【転神】

それからエドはライフで受ける。続けて魔ゐはセイスモサウルスとシヴァがアタック。エドはマッハジーでセイスモサウルスをブロックする。だが鼻息だけで吹っ飛ばされた

 

そしてこちらでは早雲はニルヴァーナでアタックしていた

 

早雲「アタック時効果でギガノ・レックスを破壊する」

ニルヴァーナ「喰らえ!!」

 

どこーーーーん!!

 

ギガ「ギアアアアアアアア!!!」

 

ニルヴァーナの強烈パンチで一発KOした。さらに効果で18枚もデッキ破壊され0になった

 

ウサラパ「ティラノちゃんでブロック!!」

 

ティラノは果敢に立ち向かう。しかしさっきの効果で現在BP14,000、ニルヴァーナは属性バトルによってBP18,000

 

ニルヴァーナ「早雲を泣かさせた罪は重いぞ!!金剛怒海拳!!」

 

怒りが籠った海のコークスクリューパンチがティラノをぶっ飛ばす!!

 

さらに

 

シヴァ「これは散っていった死竜達の分だ!破壊の裁き(カオス・ジャッジメント)!!」

 

シヴァの特大の魔力波がエド達のライフを砕く

 

ウサラパ「あわわわわわっ」

エド「まずいっすまずいっす!」

ノラッティ〜「これっていつもの」

 

詰みだ

 

早雲「これで最後だ。バリオニクス!」

魔ゐ「メーテル!」

 

早雲&魔ゐ「いっけーーーーーーーー!!」

 

バリオニクス「バアアアアアア!!」

メーテル「ぷおおおおおお!!」

 

パリン!パリン!

 

アクト団トリオ「ハラホロヒレハレ〜〜〜〜!!」

 

早雲達の逆転勝利だ!!

 

そして元の公園に戻る

 

魔ゐ「やったわね早雲」

早雲「はい。ありがとうござい・・・?」

魔ゐ「お礼を相手はその子でしょ」

バリオニクス「く〜〜」

 

早雲「そうでした。ありがとう」

バリオニクス「くわーー」

 

それを見て魔ゐは笑顔を見せる

 

ウサラパ「お前ら!今日は負けちゃったけどね次に会った時は」

ノラッティ〜「ギッタギタのボッコボコにしてやるざんす!」

エド「覚えておくっすよ!」

アクト団トリオ「スタコラサッサ〜!」

 

一目散に逃げ出した。すると空から群青家のヘリが降りてきた。中から幸村達が

 

幸村「ここか ってあれ早雲に魔ゐ?」

早雲「幸村?」

 

早雲達は経緯を幸村達に全て話した

 

幸村「そうだったのか」

早雲「ああ」

 

そこへ盛定たちも遅れてやってきた

 

早雲「父上、母上!?」

盛定「大丈夫か早雲?」

海「恐竜が現れたと聞いて心配になってもうて」

 

早雲「そうでしたか。ですがその心配はもうありません」

盛定&海「?」

 

バリオニクス「くわっ」

 

とバリオニクスが早雲の肩にのっかかり彼女の顔に顔を擦り付けてくる。それを早雲は

 

早雲「ふふふっ」

 

彼女もバリオニクスの顔に顔を擦り付け頭を撫でる。これには二人とも驚いた

 

盛定「早雲・・・」

海「あなた・・・」

 

早雲「これがその理由です。こいつと魔ゐさんのおかげで忌まわしき過去を少しですが打ち払えました。今日からこいつが私の新しいパートナーであり仲間です」

バリオニクス「くわあああ」

 

それを聞いて涙を流し喜ぶ海と盛定

 

早雲「そうだ。お前にも名前をつけなければな。お前の名前は・・・!」

 

と何か思い浮かんだ

 

早雲「お前の名前は・・・・リュウ。お前の名前はリュウだ」

盛定「リュウ・・・早雲、その名前はもしや」

 

早雲の兄、龍牙と似ていた

 

早雲「そうです。こいつは私と兄上の約束を思い出させてくれた。だからこそ兄上の名の一部を受け継がせました」

盛定「そうか。良き名だ」

 

リュウ「くわああああああ 」

 

どうやら気に入ってくれたようだ

 

ポンっ

 

早雲「!」

幸村「よかったな早雲」

早雲「幸村 ・・・・」

 

早雲は幸村に励ましてもらうと頬を赤める。それを見た盛定は

 

盛定「ん? ぐうううううううう!」

 

血相を変えヘリから薙刀を持ち出し

 

盛定「きやああああああ! 早雲から離れろケダモノがああああ!!」

幸村「いっ!うわああああああ!!」

 

またも盛定に追いかけられる幸村。助けを求める幸村をみんな笑って見ていた

そこへIBSAのヘリも来て、社員の一人がバローネ達にダイノバスターと恐竜カードを渡した。ついにバローネ達の恐竜ともご対面できる

 

バローネ達は早速チビ恐竜達を出した

 

シンラプトル「ぎゅう」

エウロプロケファルス「ぶう」

 

バローネ「お前がシンラプトル」

環奈「ふむ。いい体つきでおじゃる」

 

2体は二人の匂いを嗅ぐと一瞬で懐く。やはり最初に手にしたバローネ達を親だと思っているのだろう

 

バローネ「よしよし。お前はメスのようだな。ならば相応しい名を与えてやろう。お前の名はセレーネだ。地球で月を守護する女神の名だ。気に入ったか?」

シンラプトル「ぎゅうううう 」

 

気に入ったらしい

 

環奈「其方の名前は、レイキじゃ」

兼続「レイキ?」

ダン「確か強大な霊力を持った幻獣の」

 

環奈「そうでおじゃる。この者からは並々ならぬ霊力を感じる。此奴にはその名がふさしいのじゃ」

レイキ「ぶうううう 」

 

こっちも気に入ってくれた

 

こうして新たな仲間が増え、新たな希望が見えてくるのであった

 

 

○アジ島

 

ソーノイダ「バッカモーーン!! 勝手なことをした挙句二度もあのガキンチョどもにヤられるなど情けないぞい!」

アクト団トリオ「すみませ〜〜ん」

 

ウサラパ「でも恐竜カードは回収できました」

 

ソーノイダ「おおっ なるほどお前達にしては上出来ぞい。おっ そうじゃ、忘れとった。政宗から伝言ぞい。"お前達のバトルは見させてもらった。見事な戦いだった。その礼としてお前達に特別ボーナスと新しいカードをくれてやる"とな」

 

それを聞いて大喜びの3人。しかしまだ続きが…

 

ソーノイダ「"だが勝手なことをしたことは許せない。その分のお仕置きは免れないぞ"ともな」

アクト団トリオ「えっ?」

 

ソーノイダ「よって…お仕置きぞーーーーーーい!!」

 

ビリビリビリビリビリ・・・・・!!

 

アクト団トリオ「ひえええ〜〜〜!!!」

 

逃げるが結局捕まり、ビリビリになるのだった

 

 

その夜

 

IBSA研究員「社長!時空観測装置に異常な反応が!」

お市「またしても時空が歪み出しましたか。しかしこの反応は?」

 

IBSAは以前の異世界人転移を教訓に世界中に時空観測組織G-Gurdianを結成していた。そして今また時空に大きな乱れが生じていた。反応があったのはマクロスフロンティア以外の全世界だった。しかも今回のは以前よりかなり大きかった。すると

 

マギサ「お市ちゃん」

お市「マ マギサ殿!?」

 

マギサが突如現れた!!

 

お市「一体どうしてここに?」

マギサ「彼らがやってくるわ」

お市「彼ら?」

マギサ「えぇ 私の遠い遠い・・・友人がね」

 

一体どういう?

 

そうしているうちに、反応があった場所で強烈な光が立ち込める!目を開けるとそこには!!

 

To be continued...

 

 




早雲&魔ゐ「恐竜図鑑コーナー」

早雲「今回は我々が紹介しよう。今日は新しい恐竜が4体登場した。まずはバリオニクス。全長約7.5mの大型魚食恐竜。名前の由来は重々しいツメ。名前の通りの鋭く大きなツメとワニ顔を使って水辺の魚を捕まえていたと考えられる。この鋭利なツメはいつ見ても美しい」

魔ゐ「次は同じ角竜の仲間であるセントロサウルスとパキリノサウルス。2体ともユニークな1本角で敵から身を守っていたと考えられているわ。特にパキリノサウルスは重量級だから突進されたら相手は一溜まりもないわ」
早雲「敵にすると恐ろしい相手だ」

魔ゐ「そして最後がマイアサウラ。母親恐竜と呼ばれ、育児は数ある恐竜達の中で最も上手だったとされているわ。それだけ子供を大切にしていたというのだから素晴らしい恐竜だわ」

早雲「次はどんな恐竜に出会えるのだろうか」


みなさん大変長らくお待たせいたしました。ようやく投稿することができました。どうぞ次の作品もお楽しみください。次回はあの少年たちが出てきます






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第二十四陣:魔法と魔界と入間くん

ダン「前回は早雲と魔ゐの活躍でアクト団を退けた。おまけに新たな仲間達も増えて俺達は確実に強くなっていた。だがそれも束の間、次の日起きてみるととんでもないことがまた世界で起きていた」


 

翌日

 

もう世界中大騒ぎであった。みんなテレビやスマホに夢中だった。もちろんダン達もそれぞれの場所で見ていた。それもそのはず

 

マクロス・フロンティア以外の世界中のあらゆる場所に2種類の巨大な扉・・・いや・・・門のようなものが出現していたからだ。一つは魔法陣のような模様が至る所にある白く美しい門。もう一つは全体に不気味な紫と黒を彩り、悪魔のような形状をした門。こちらの周りには蝙蝠が飛び回っている

 

 

◯グランサミット会場

 

すでに会場には各国首脳が勢揃いしていた。もちろん政宗達も。マクロスフロンティアのハワード大統領は状況が状況のためモニターで

 

ハワード「うーん 私達もこの扉のことを調べてみましたがやはり異世界に通じる扉だと結論するほかありません」

大統領(センターシティ→以降はHCと呼称)「やはりそうでしたか」

 

さすが技術力に関しては他より進んでいたフロンティア船団。すでにこの門のことを調べていた。だがどのような世界かはわからないらしい。何かに妨害されそれ以上調べられなかったらしい。謝罪するハワード大統領をお市は励ます。それを

 

ゲードウ「はーはっはっはっは! 調べられないとはマクロス船団やゼントラーディの技術もたかが知れてますな」

 

お市達の世界のアメリカ大統領ことゲードウ大統領はハワード大統領を侮辱してきた。それはゼントラーディまで。その発言は周りの首脳まで不快な気持ちにさせていた

 

どうにもこの男は異世界の者や異形なものに差別意識があるらしい。盟約が定まった今でも彼の国では彼の息がかかった人間達は異世界人をよそ者のように扱い不評だった。それ以前に自国の大半の市民だけでなく各国からの印象も悪く、不人気だった。それでも毎年出馬には勝ち尽くしていた。何か不正をしていたり、裏で何やら悪どいことまでしているという黒い噂までされている。いけすかないことこの上ない男だ

 

ゲードウ「まっ 調べる必要もないでしょう。こんな歪で不快なものは吹き飛ばしてしまった方が楽でしょう。とっととミサイルで破壊してしまいましょう。世界の安全のために笑笑」

 

とんでもないことを発言する!お市と政宗、幸村達はもちろんのこと、その中でもダンは特に怒っていた。すると

 

???「いい加減にしなさい!!」

お市「!」

 

どこからか奴に怒りの声が聞こえてきた。すると目の前に巨大なマギサの幻影が現れ会場は騒然とした

 

ダン「マギサ!?」

 

これにはダンも驚く

 

ゲードウ「なんだ貴様は!勝手に大事な会議にいきなり現れ! ん?」

 

ガブっ!!

 

ゲードウ「ぎあああああああ!!!」

マギサ「シャラ〜〜ップ!」

 

スカーフの中の蛇ブーツに噛み付かせる

 

マギサ「その大事な会議をめちゃくちゃにしようとしたのは誰かしら?周りをご覧なさい」

 

改めて見ると、自分に対しての冷たい視線にようやく気づいた。それで観念したかようやく口を閉じ、謝罪した(悔しがりながら笑笑)

 

マギサ「ごめんなさいねお市ちゃ・・あっ今は議長と言うべきね」

お市「いえ、こちらこそ・・・」

 

政宗「お見苦しいところを見せてしまい申し訳ございません」

お市「!」

 

ここで政宗が!しかもメイドだけでなく大六天魔王まで頭を垂れて!それには全員驚いた。ダンの時もそうだったがマギサにも敬意を払っているみたいだ。まるで環奈の時のように

 

政宗「あなた様がこちらにお見えになるとは露知らずお恥ずかしい限りです。グラン・ロロを見守りしマザーコアの光主マギサ殿」

 

マギサのことを説明してさらに会場はどよめく。お市も驚いていた。政宗がマギサのことを知っていたことに

 

マギサ「あなたが政宗ね。いい目をしているわ。あなたは敵だけど言わせてもらうわ。自分の信じた道は最後まで信じて進みなさい」

政宗「ははっ!もったいなきお言葉!」

 

マギサ「うふふ。さて、それじゃあそろそろ。みなさん」

一同「・・・・」

 

マギサの言葉に全員口を閉じる

 

マギサ「先ほどは脅かしてごめんなさい。心よりお詫びを申し上げます。改めて自己紹介させていただきます。私は異界グラン・ロロの守護者にしてマザーコアの光主マギサと言います」

 

マギサの姿が全世界で放映されている。その姿に魅了される者、敬意を払う者が多くいた。それだけの美しさだったのだ。もちろんサミットに来ている首脳達もだ

 

 

マギサ「今回私が皆様の前に現れた理由はただ一つ。あの二つの門の先の世界についてです。実は私・・・・あの門の先の世界に行ったことがあるからです」

一同「!?」

 

なんという衝撃事実!!

 

マギサ「かつて私が異界魔女だった頃、グラン・ロロも今のように次元が不安定だった時期がありました。私はその時に次元の歪みに巻き込まれ、異世界に飛ばされました。その世界こそ、あの白い門の世界。名をつけるとするなら、そう、あそこは“魔法の世界”です」

 

お市「魔法!?」

 

それを聞いて世界中驚愕していた。それもそのはず。これまで数多くの異世界人達が現れたが、魔法とはこれまで以上の事例だ。魔法とは魔法使いが使う力なのだから

 

マギサ「確かに魔法使いに近いけど、皆さんの思う杖を使うのとは少し違うわ。彼らは生まれながらに魔力と呼ばれる力を宿し、生きるために使っている。彼らにとって

多くの彼らは“魔導士”と呼ばれ、彼らはそれぞれ“ギルド”と言う場で依頼をこなしていく。それがあの“魔法の世界”よ」

 

会場は騒然だった。魔導士と呼ばれる魔法使いがあの世界にたくさんいるのだから。危険はないのかと聞く者もいた。マギサは答えた。中には闇ギルドと言う危険なギルドもあることも。不安が広がるがマギサは言った

 

マギサ「あそこには私の最も信頼しているギルドがあります。彼らがいる限り、心配はありません」

 

その言葉に少し安心する。ふとお市はマギサが胸に手を当ててる箇所に何かあるのが見えた。これは桃色の羽の紋章?

 

マギサ「それじゃもう一つの世界についても話します。あそこには…」

???「ここからは僕が話すよ」

 

とどこからか声がした!この声の主は? するとマギサの横の床から魔法陣が現れ、何かが出てきた

 

マギサ「!! あなたは…!」

 

口髭と丸メガネ、スキンヘッドをした長身痩躯の老人が出てきた。しかもその頭には角を生やしていた

 

サリバン「はじめまして人間のみなさん。私の名前はサリバン。魔界から来た……悪魔です」

一同「!!!!??」

 

なんとこの老人、自分が悪魔となんの躊躇もなく言った!

 

首脳達「悪魔!?魔界!? あの門の先は魔界なのか!? なんということだ!」

 

みんなすっかり混乱状態だった。仕方ないと言えば仕方ない。何せあの悪魔なのだから。平静を保っていたのは政宗達だけ。この時ゲードウは不気味な笑いを見せると、待機させてた部下達に武器を持たせ悪魔を取り囲ませる。異種を倒して自分が正しいことを証明しようとするつもりだ。お市は止めようとするが政宗と大六天魔王がお市を止める。一体なぜ? そして銃を構えて撃とうとすると

 

シュっ!

 

突如、風が吹いたと思って目を瞑り、開けると銃が真っ二つに切られていた!よく見ると、悪魔を守るかのように身構えた、犬や猫の耳のように見える角と耳を生やした美青年がいた

 

辺りは一気に静かになる。すぐにみんなわかった。この悪魔達はとてつもなくヤバいと。それはダン達も身を持って感じた。全員死を覚悟した。ところが

 

サリバン「いや〜〜〜驚かしちゃってごめんね〜、いきなり武器構えちゃうもんだからつい〜」

美悪魔「ご無礼をお許しください」

 

お市「えっ?」

 

とあんな恐ろしいオーラを出していた悪魔がおちゃらけな声で話し出した(おまけに体も二頭身の卵体形になって)

 

そこへマギサが

 

マギサ「お久しぶりです。サリバン様」

サリバン「ん〜? あれ〜! キミもしかして、マギサくん!?」

マギサ「えぇ 私です」

 

悪魔と堂々と話しをするマギサ。どうやら知り合いらしい。悪魔はマギサの顔を真剣に確認していた

 

 

サリバン「なるほど。確かにマギサくんだ。マザーコアと一緒に君の気配を感じたからもしかしたらとは思ったけど。君がマザーコアの光主になったんだね。立派になったね。それにあの頃より綺麗になったよ」

美悪魔「えぇ。本当にお美しくなられました、マギサ殿」

マギサ「勿体無いお言葉です。サリバン様、オペラくん」

 

この美悪魔はオペラと言うらしい

 

サリバン「そんな堅っ苦しくしなくていいよ。君とボクの仲なんだから」

オペラ「サリバン様、今この場は大事な会議場。マギサ殿も行儀良くなられるのは仕方ありません」

 

サリバン「それもそっか。それじゃボクも話をしていくとしようかな。おっとその前にもう1人紹介したいんだ。 ん?」

 

政宗「………」

サリバン「……」

 

一瞬政宗とサリバンが目が合って何かを語ったように見える

 

パチン

 

指パッチンすると、また魔法陣から誰か出てきた

 

???「あっ どっどうも〜」

 

なんと子供だった。この子も悪魔なんだと思われるが一体この子は?

 

サリバン「はーい、ちゅうも〜〜く! この子はボクの大事な大事な可愛い〜〜孫、いるまくんで〜〜す」

 

マギサ&政宗「えっ?」

 

イルマ「はっ初めましてみなさん。い イルマです。ははは」

 

マギサ&政宗「えええええええええええええ〜〜〜〜!!!」

お市「!?」

 

サリバンの孫と聞いて叫び声を上げる。どうやらマギサはサリバンに孫がいたことは知らなかったらしい。しかもどう言うわけか政宗も。狼狽えるマギサをオペラが、政宗を大六天魔王が落ち着かせる。

すると先ほどまでおちゃらけだったサリバンが真面目な顔と声になって話を始める。

 

サリバン「まず初めに、あなた方の世界に混乱を与えてしまったことを、13冠を代表として深く謝罪します」

 

各国首脳やテレビで見ている人間達に謝罪するサリバン。その紳士的な態度に全員(一部を除いて)に好印象を与える

 

サリバン「私達としてもこの度の異変に関しては大変困惑しています。まさか、かの昔より失われた異界と繋ぐ門が突如として蘇ったのですから。我々はどうしてこうなったのか調べていくうちに、マザーコアの気配を感じ、私が代表として伺うことになったのです。しかしまさかここが人間界だったとは、想定外としか言えません」

 

どうやら向こうもこちらと同じ状況のようだ。どうやら向こうでは一部の悪魔しか人間は存在していることを知らなかったらしい。なぜなのか?その理由を首脳の1人が聞くと

 

サリバン「我々悪魔にとって人間は………ご馳走なんです」

一同「!!」

 

人間は欲の塊。悪魔にとっては最高のご馳走なのは当然だろう。過去にも何度か人間と契約などもしたこともあるらしい。もし人間がいると知れば魔界の秩序が乱れるため一部の悪魔しか人間がいる事実は秘密にされてきた。それを聞いた時、数名が怯える。まあ仕方がない。人間はご馳走と言うのだから

 

ゲードウ「ふん!やはり悪魔だな。人間を喰らうことしかしない野蛮で薄汚い種族だ。こんな奴らと和平などあるはずがない。とっとと…!?」

 

オペラがとてつもなく恐ろしい顔で睨みつける

 

オペラ「お話は最後までお聞きを。あなたが喋ると空気が汚くなります。どうかしばらくお静かに」

 

ゲードウはビビりまくり黙り込む

 

サリバン「では話を戻します。確かに私たちにとって人間はご馳走です。しかしそんなことは絶対にさせません」

 

サリバンの言葉には重みや責任が感じられる。周りも少なからずそれを感じていた。しかしやはり悪魔となるとやはり恐れもあり信じられるか疑心暗鬼になる。すると

 

イルマ「みなさん、聞いてください!」

サリバン「イルマくん!?」

 

サリバンの孫の入間が割って入った

 

イルマ「さっき言ったことを疑うのは仕方ないかもしれません。実際人を食べてみたいと思う悪魔も中にはいます。ですが……ですが!! 魔界は決して怖い悪魔ばかりではありません!みんな優しいし、楽しいし、命を大切にする悪魔の方が多いんです! ボクみたいな子供がこんな大事な会議に割って入ったことはいけないかもしれません。けどそれでもみなさんに伝えたいんです! お願いします!どうか僕達と仲良くして下さい!!」

 

イルマは頭を下げながら世界中に想いを叫んだ。その光景は世界中に拡散される

 

サリバン「イルマくん……」

マギサ「………(なんて強い子)」

 

すると

 

パチっ

 

イルマ「?」

 

パチパチパチパチパチパチ………

 

会場中に拍手喝采だった。イルマの心からの叫びがみんなに届いた。それはこの会場だけでなく世界中も同じだった。あの大六天魔王まで

 

ダン「すごいな。アイツ」

幸村「響いたぜアイツの心の炎」

 

大六天魔王「(恐れ入ったぞ小僧)」

政宗「ギラギラギラ 気に入ったぜアイツ」

 

お市「イルマ様見事な演説でした」

イルマ「ありがとうございます」

サリバン「イルマく〜〜ん!!」

イルマ「あっおじい ぶほっ!?」

サリバン「うお〜〜〜ん!! ありがとうイルマくん!おじいちゃんのかわりにみんなに伝えてくれて〜〜〜!!」

 

孫の見事な演説にサリバンは抱きついて嬉し泣き号泣だった

 

この後サリバンはお市と各国首脳の協議により和平が結ばれた。それからしばらくして魔法の世界からは魔法評議会がやって来て、ことの説明をマギサが話したことで理解をしてくれた。どうにもこちらもマギサにかなり敬意を払っていた。それからしばらくして魔法の世界とも和平を結ぶことができた。

そしてグランサミットからある条件が出された。こちらから代表者を選出し、両世界に使者を送ると。やはり世界そのものが現れたとなると、いくらイルマからの言葉があったとは言え、実際に見ないと不安が残る。両世界はこれを承認した。選出を決めるのは二つの世界に詳しいマギサと彼女と最も親しいお市が満場一致で可決され、グランサミットは閉幕した

 

幸村「魔界に魔法の世界。一体誰が選ばれるんだろうな?」

環奈「うむ。どちらとも実に興味が深いでごじゃる」

 

 

ダン「悪魔……」

 

 

佐助「俺、魔法の世界に行ってみてー!」

佐助の仲間たち「そうだな。向こうに行ったら魔法が使えたりして笑」

 

 

しんのすけ「きれいなおねえさんいっぱいかな〜父ちゃん」

ひろし「お〜 悪魔って結構別嬪さんがいるかもな」

しんのすけ&ひろし「えへへへへへへ」

みさえ「男ども」

ひまわり「けっ!」

 

刹那「異種……異世界からの来訪者」

ロックオン「魔法とはまたぶっ飛んだことだぜ」

 

一般市民達「行ってみたいなぁ/恐ろしい/大丈夫なのかな?/戦うべきだろ」

 

○魔界

 

???「一体どうなってるんだ?」

???「俺たちこれからどうなるんだ?」

 

???「粛に」

 

それぞれの場所であらゆる思想が渦巻いていた

 

そして2日後

 

マギサはお市と話し合って誰にするのか決めた。マギサとコアの光主のメンバー(硯は別任務のため欠席)、バローネ、あともう1人来ることになっているが少し遅れるらしい

 

マギサ「幸村にみんな、あなた方を連れて行けないことを許してね」

お市「異界に転移したことのあるダン様コアの光主の方々や魔族のバローネ様はまだ大丈夫でしょうが、魔界にサリバン様がいるとはいえ、人間の私達が行けばどんなことが起こるか分かりません」

 

2人の言うとおりだった。何が起こるかわからない状態で普通の人間を魔界に連れ行けるはずがない。そのため後方には前回の襲撃の際にお市達と同盟を結んだオプティマス率いるオートボットも待機していた

 

幸村「仕方ないさ。ダン、頼んだぜ」

ダン「あぁ。魔族とも手を取り合えた。悪魔達とも必ず分かり待ってみせる」

バローネ「馬神ダンのことは任せろ。オプティマス、後は頼んだぞ」

オプティマス(cv.玄田哲章)「お前も気をつけてなバローネ」

 

兼続「剣蔵殿、ご武運を」

剣蔵「心配いりませんよ。ダンくん達もいることですし。それより、戻ったらまた修行の続きを」

兼続「はい」

 

ここ最近、兼続は剣蔵と修行をしていたらしい

 

アンジュ「クラッキー気をつけてね。子供達も心配してるから」

クラッキー「心配いらないよアンジュ。君や子供達を悲しませるようなことはしないよ」

 

彼女はアンジュ。かつてダン達と協力した女性で今ではクラッキーの奥さん、しかも子持ちの

 

早雲「魔ゐさん。できれば私もついて行きたいですが」

魔ゐ「ありがとう。その気持ちだけで十分よ」

 

環奈「マギサ殿、そしてみなにマザーコアの加護があらんことを」

 

そうしてマギサは異界魔女の頃の服装になってダン達と魔界の門に入って行った

 

○魔界

 

ダン「ここが…魔界…」

 

そこは夥しい亡者や死人が叫び声を上げ、血の池など阿鼻叫喚の地獄絵図……とは違っていた。空は紫で、でかい蝙蝠みたい怪鳥が飛んでいたり、不気味な草木が生えてはいた。しかしみんなが思っていた恐ろしい魔界とは明らかに違った

 

マギサ「懐かしいわ。みんな驚いた?」

 

クラッキー「そりゃあね。想像していたのと違いすぎる」

魔ゐ「どちらかというと、グラン・ロロの紫の世界に似てるような」

剣蔵「はい。しかも空気も向こうの世界より美味しいですし、過ごしやすいです」

バローネ「確かにな。しかもどういうわけか体がいつもより軽くなったような」

マギサ「おそらく魔族の血が活性化したんでしょうね」

バローネ「魔族の血が?」

 

たしこに魔族は悪魔に似てはいるが

 

マギサ「まぁ詳しくは後で話すわ。それじゃ行くわよ」

クラッキー「どこへ向かうんだいマギサ?」

マギサ「あそこよ」

魔ゐ「あれは…学校?」

 

マギサ「そう。あそここそ若き悪魔達を育てる学校。悪魔学校バビルスよ」

 

マギサはダン達に飛行魔法をかけバビルスに向かう。門前まで行くとサリバンが待っていてそのまま体育館の舞台裏まで案内される。剣蔵が幕から目だけを出して中を覗いてみると、そこには数え切れないほどの悪魔がいた!皆ほとんどがダン達ぐらいの歳の少年少女もいれば、子供とは思えぬような年齢層の悪魔まで、壇上には教師のような悪魔も。もちろんその中には入間くんもいた。今は友達と思われる悪魔と仲良く話をしていた

 

???「イルマ様今日はやけにご機嫌なような気が」

???「そうだよね。何かいいことがあったのイルマっち?」

イルマ「そうなんだよアズくん、クララ。すっごく良いことが」

 

先日の会議のことであろう

 

学生悪魔1「スンスン おい、なんかすげぇうまそうな匂いがしねぇか?」

学生悪魔2「あぁ。壇上の方から匂うぞ」

 

剣蔵はそれを聞いて、ビビって幕に隠れる

 

剣蔵「これは想像を超えてます」

サリバン「ふふふっ 大丈夫。それじゃマギサくん、そろそろ」

マギサ「えぇ、お願いします」

 

サリバンが壇上に姿を現すと、騒いでいた悪魔が一気に静かになる

 

サリバン「バビルスに通う若き雛達よ。先日の一件は君達も大いに混乱したことだろう。学年が上がり、新しい1年生が来てくれたというのに、申し訳ない。だからこそ今更隠すこともない、包み隠さず答えてあげる。我々は……異世界と…繋がってしまったのだ」

生徒&教師達「!!!!????」

 

悪魔達はそれを聞いて驚く…と思ったが逆になんだか楽しんでいる様子。マギサによれば悪魔は珍しいこと、面白いことに目がないらしく、今回の異世界と繋がることは彼らにとっては刺激的な出来事みたいだった

 

サリバン「それで今回、ボク自らが向こう側の世界に赴き、和平を持ちかけた。向こうもその気があったから思いのほかうまくいったよ。条件として使者を送られてくることになったけど、その過程でボクは遠い遠い古い友人に出会えたんだ」

 

そしてマギサが壇上に姿を見せる(帽子で顔を隠しながら)。それを見てみんながどよめく

 

マギサ「はじめまして、未来に輝かしい可能性を秘めた若き悪魔達よ。そして久しぶりね、私の可愛い後輩達」

一同「えっ?」

 

マギサ「私の名はマギサ。異界魔女マギサ」

 

学生悪魔達「異界魔女? どこかで聞いたような」

 

学生達は困惑していたが、教師と一部の学生達はは唖然としていた。特に目つきが悪い犬耳の髪型教師に怖いマスクをした教師、桃色髪の貴族風の美男子学生、高身長の筋骨隆々の学生、オレンジ髪の美女が

 

 

目つきの悪い教師「まっまさか!?」

怖マスク教師「あの方は・・・」

緑髪「誰なんですか? ねぇねぇ」

モモノキ「カルエゴ先生?」

 

 

クララ「どうしたのアズアズ?」

入間「アズくん?」

アリス「昔、母上から写真を見せていただいたことがあるんです」

筋骨学生「我もだ!」

 

悪魔学生「アメリ会長?」

アメリ「間違いない・・・・あのお方は!」

 

サリバン「もう何人かは知っているはずだけど、自己紹介しておくね。かつて魔界が異界グラン・ロロと交流していた時代。その頃のバビルスには生まれ持った強大な魔力で盛大に暴れ、数多の伝説を残した伝説のスケバン。異界魔女マギサ。そしてこの学園での呼び名は“魔女レディース総長マギサ”」

悪魔達「うおおおおおおおおお!!」

 

ハルノ「あの方が伝説のマギサ様!一気にランク9まで行った!」

アヅキ「すごーい!」

コナツ「私、大ファンなの!」

ドサンコ「あ〜 あの魔力と美しさ。なんて魅力的なの」

 

エイコ「すごいすごい!あの伝説のレディースの総長を見られるなんて!」

ガー子「眩しすぎてまともに見られない」

 

女悪魔達は興奮しまくりだった。それほど有名だったらしい。それよりもマギサがバビルスに通っていたとは。この先はこの世界のナレーションに解説してもらう

 

 

魔入りナレーション(MN)「解説せねばならぬ。異界魔女マギサ。またの名を“魔女レディース総長”。なぜ彼女が魔界でそう呼ばれていたか。ことの始まりは今から数千年前、この魔界と異界グラン・ロロは時空の歪みによって繋がっていた。最初は別世界同士ということもあって、争いが起こったが消失の魔王デルキラが和平を持ちかけ悪魔と異界人達は共に生きることになった。それから数百年も経たぬうちに両者はすっかり仲良くなっていた。その後デルキラは二つの世界と自由に行き来出来る平和の架け橋として、あの門を作った。

それ以来魔界とグラン・ロロは兄弟となったのだ

 

それから一部の異界人、特に魔族がバビルスに通うようになった。そのうちの1人がマギサだった」

 

サリバン「彼女はこのバビルス始まって以来のわんぱくお嬢ちゃんだったよね。そんな彼女がなぜ許されたのか。それは彼女が超優秀な魔女だったからさ」

 

MNナレーション「そう。彼女は問題児であった以上に、超一流の魔女でもあったのだ。当時の魔界は生徒会もなく、荒れ果てていた。それを統括していたのが、現バビルス筆頭教師ナベリウス・カルエゴ、空想生物学教師バラム・シチロウ、サリバンSD(セキュリティ・デビル)オペラ。そしてその上位に立っていた人物こそ」

 

カルエゴ「我らがマギサ殿であったのだ」

マギサ「カルっち! 久しぶりね!」

カルエゴ「! マギサ殿! ここでその呼び名は!」

マギサ「そんな畏まらなくしていいじゃないの。私はもうあなた達とは実力的にもかなり離されちゃったし」

 

カルエゴ「滅相もございません!私など、まだあなたの足元に及びません!」

 

教師陣や生徒達は驚いていた。カルエゴが頭を下げるほど敬意を払っていた姿を見て

 

シチロウ「カルエゴくん。昔からマギサ先輩のことを尊敬していたものね。仕方ありません」

マギサ「シチロウ!」

 

シチロウ「お久しぶりですマギサ先輩。あの時よりもさらに美しくなりましたね」

マギサ「あなたも大きくなって。しかも前より感じ変わったわね。スッキリしたような」

シチロウ「はははっ いい出会いがありましてね」

マギサ「なるほど。それとシチロウ」

シチロウ「?」

 

がしっ!

 

シチロウが頭を触ろうとするとマギサは透かさず腕をつかみ止める

 

マギサ「前にも言わなかったかしら?相手の頭をいたずらに触っちゃダメだって。子供ならまだしも、大人の女性には触り癖(スキンシップ)は御法度と言ったはずよ」

シチロウ「ひぃ〜〜! もっ申し訳ございません!!」

 

マギサの強烈に怖い笑顔にシチロウはビビりまくり、飛び跳ね土下座した

 

サリバン「ふふふっ 懐かしいね、このやりとり。昔もこんな感じでマギサくんには頭が上がらず、泣かされてたね」

マギサ「あはははははっ そうでしたね」

シチロウ「お恥ずかしい」

カルエゴ「しゅっ粛に!!」

 

サリバン「そんな彼女が今ではマザーコアの光主なんだから」

一同「えっ!?」

 

シチロウ「マギサ先輩がマザーコアの光主に!?」

カルエゴ「どうりで……あの頃よりさらに魔力が上がっているはずです」

 

そしてその場にいた全員、片膝を地面につけ

 

一同「ようこそお越しいただきました。異界グラン・ロロの守護者にしてマザーコアの光主マギサ殿!あなた様を歓迎いたします!!」

 

マギサ「ぐすっ ありがとう  みんな」

 

マギサは嬉しさのあまり一雫の涙を流す。ダン達はそれを見て嬉しそうだった。マギサの古い仲間に再会でき、母校の生徒達に歓迎されたことに

 

サリバン「それじゃ話を続けるね。実は今回、超豪華なゲストも招待しているんだ」

マギサ「そう。かつてこの世界はグラン・ロロと繋がっていた。しかし、それをある男によって引き離されてしまった。その男の名は異界王」

 

その話を真剣に聞く悪魔達

 

MNナレーション「魔界とグラン・ロロは繋がっていた。しかし異界王と呼ばれる人間がマザーコアの力によって門を破壊され引き離されてしまった。当時、デルキラは行方不明だったため悪魔達、あのサリバンや13冠でさえどうすることも出来ず、無念の念を抱いていた」

 

カルエゴ「あの時我々にもっと力があれば」

シチロウ「カルエゴくん。あの時は本当にどうしようもなかったんだ。自分を責めちゃいけないよ」

 

マギサ「そのとおりよカルっち。しかし安心して下さい。グラン・ロロを支配した異界王は倒されました。子供達に、そう……“コアの光主”達によって」

サリバン「コアの…光主」

 

カルエゴ「まさかこの魔界でも言い伝えられているあの!?」

マギサ「そう。バトルスピリッツのスピリット達を操る伝説の戦士。彼らのおかげで私達の世界は救われました。みんな、出てきて」

 

ダン達は壇上に姿を現した

 

悪魔「あれがコアの光主?」

悪魔「そうじゃないか? しかしどういうわけかすげーいい匂いが」

 

アリス「彼らからすごい力を感じます。コアの光主だというのは間違いないでしょうイルマさ…! イルマ様?」

 

入間「あ…ああ…ああああああ…」

クララ「イルマっち、お目目お星様!」

 

入間はどういうわけか目を星にしてダン達を見つめていた

 

クラッキー「僕はクラッキー・レイ。お見知りおきを可愛いベイビー達(チュッ:投げキス)」

 

女悪魔達はクラッキーの投げキスにメロメロだった。女教師も含めて

 

モノノキ「あの方。なんだが、いい声をしています」

 

モノノキはカルエゴの顔を見ながらそう言う

 

剣蔵「兵藤剣蔵です。お見知りおきを」

スージー「ふい なんて可愛らしい子でしょう」

 

魔ゐ「私の名前は紫ノ宮 魔ゐ。気軽に魔ゐって呼んでね(ウィンク)」

 

男悪魔達はメロメロ

 

バローネ「俺はバローネ、月光のバローネだ。魔族の1人だ」

 

ライム「あら〜ん いい男じゃない♡」

 

カルエゴ「あの男、魔族だったか」

シチロウ「うん。彼は相当強そうだ。一度鍛えてみたいよ」

カルエゴ「奇遇だなシチロウ。俺も同じことを考えていた」

 

そして

 

ダン「初めまして みなさん。俺はダン、馬神弾です」

マギサ「みんなよく聞いて。この子こそ、ダンが、彼こそが異界王倒してくれたコアの光主よ」

悪魔達「うおおおおおおおお!!!」

 

それを聞いた学生達は歓声を上げる。それだけこの世界でもコアの光主は大きな存在だということがよくわかる

 

ダン「ありがとう。それともう一つみんなに伝えたいことがある」

 

みんな何なのか楽しみで仕方なかった

 

ダン「俺達は………人間なんです」

悪魔達「えっ?」

 

突如として静まり返る。

 

悪魔学生5「今聞こえたか?」

悪魔学生7「人間って……」

 

すると

 

がちっ! じゃきん! ぽたっ どとん!

 

悪魔学生達「ぐおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

悪魔「人間だーーーーー!!」

一つ目悪魔「ご馳走だーーーー!!」

女悪魔「美味しそう!!」

獣悪魔「人間ーーーーーー!!」

 

 

学生達が目を赤くギラつかせ、爪と牙を尖らせ、涎をダラダラ垂らし、ダン達に襲いかかる!!まるで極上の獲物を見せられ理性を失った野獣!

 

その姿はまさに悪魔!!

 

サリバンとマギサ、カルエゴ達教師、アメリ生徒会長、一部の学生悪魔達が魔術の結界を張って止めようとするがやはり数が多すぎる

 

熊悪魔「人間喰わせろーーーーーーー!!!!」

 

悪魔の1人が結界を突破してダン達を喰らおうとした!そこを入間に助けられる

 

入間「大丈夫ですかダンさん!」

ダン「君は……」

 

アリス「入間様うしろ!!」

 

ほっとしたのも束の間、また悪魔が喰らおうとしてきた!すると突如悪魔達が金縛りにあったかのように動けなくなる

 

???「鎮まれ小童ども」

 

出てきたのはなんと、ギルファム女王だった!

 

ダン「ギルファム!?」

バローネ「陛下!」

 

この隙にサリバンはオーラみたいなものを周りに放つ。すると暴走した悪魔達が落ち着き始めた

学生達は我に帰ると

 

カルエゴ「粛に!まずは席に戻れ」

 

学生達は少し混乱していたところに

 

ギルファム「とっとと席に戻らぬかガキども!!」

 

ギルファムの怒声にビビりまくって席に戻る

 

MNナレーション「それから数分間、お説教をうける」

 

みんな大いに反省し、謝罪する

 

ダン「いや気にしないでください。いきなり人間って言ってしまった俺に非がある。混乱させてしまい申し訳ない」

 

なんて懐の大きい人間なんだと思う悪魔達。ダンだからこそだろう

 

バローネ「しかし陛下ご無事でよかったです」

ダン「俺達もずっと心配だったんだ」

 

ギルファム「心配をかけたのう。それと」

 

ギルファムはサリバンとマギサの前に行き、膝をつく

 

ギルファム「サリバン殿、マギサ またあなた方に会えたことを嬉しく思います」

サリバン「いや〜ギルファム君まで来てくれるなんて今日は本当にめでたい日だよ」

マギサ「ギルちゃん無事でよかったわ」

ギルファム「ありがとうサリバン殿、マギサ。ではみなにも挨拶しておこう。皆の者よく聞け。我は人間界に在住する魔族達を統括してきた女王。そしてこのバビルスで皆のように学び、全てを統治した!初代生徒会長ギルファム!ギルファム・ドラグレス、ランク9(テト)じゃ!!」

 

悪魔達「うおおおおおおおおお!!」

 

悪魔達(男女)「初代生徒会長!! 勇ましい!それなのにめちゃくちゃセクシー!! 女王様ーー! 愛してますわーーー!!」

 

MNナレーション「ギルファム・ドラグラス マギサに拾われた彼女は魔術に優れていたためこの学園に通うこととなる。その頃にはすでにカルエゴとバラムは教師となり、マギサは特別講師という役割だった。それでもまだ風紀が乱れていることに我慢ならなかった彼女は、その魔力と魔術を持って無法者達を一掃・統率し、学園の風紀を見事に正すことに成功した。彼女は周りから“魔界の女王”と呼ばれ恐れられていた。それから数百年後、異界王に引き離されて消えてしまった後も彼女の指導は規律を重んじるアザゼル家にしっかり伝わり、彼らの家系がバビルスを統率するようになった」

 

そこへ

 

アメリ「ギルファム女王陛下。私、現バビルス生徒会長を務めるアザゼル・アメリ。バビルス初代生徒会長のあなたにお会いできたこと、光栄にございます」

生徒会「光栄にございます」

 

ギルファム「ほう。アンリ殿の娘か。よく学園の風紀を守ってくれているようだな。さすがはアザゼル家。だがまだ甘いところはあるな」

 

アメリ「はっ!お恥ずかしい限りです。もし可能であるなら、初代生徒会長としての経験をもとにあなたに鍛えてもらえたらと思います!もちろんとびっきりキツいのを」

生徒会「!!?」

 

ギルファム「ほっほっほっ 良き心掛けだ。考えるまでもない。我が貴様らをみっちり鍛えてやるぞ」

アメリ「ありがとうございます!」

 

アメリは上機嫌だが、メンバーは汗ダラダラだった

 

それから話は戻る

 

ダン「では改めて。俺達がここへ来た目的はサリバンさんが言っていたとおり、あなた達と分かり合うために来た。サリバン様やマギサから聞いていたことだが、この世界にとって人間はご馳走。人間は欲の塊で悪魔の糧だと」

 

痛いところをつかれてたじろぐ。しかしダンは

 

ダン「だからすぐに分かり合えるとは思っていない。だが聞いて欲しい!俺達の世界の未来では人間の世界に残った魔族が人間と争い傷つくのを見た。俺は人間達を守るために戦った。だけどグラン・ロロを旅をして感じた。それだけじゃダメだと」

悪魔達「!」

 

ダン「魔族達も人間と同じだ。彼らも傷つき、苦しみ、戦いを望まない魔族達もいた。だから俺は決めたんだ。俺は……人間も魔族、両方を救いたいと」

 

バローネ「馬神弾の言ってることは本当だ。この男は我ら魔族のことも怪物としてでなく、人として見てくれた。それは決して綺麗事で言っているのではない!こいつの言っていることはすべて真実だ!」

 

バローネの言葉に悪魔達も何かを感じ始める

 

ダン「ありがとうバローネ。それともう一つ書いて欲しいことがあります。俺がここへ来る前、俺達の世界に1人の勇敢な悪魔が言ってくれた」

 

(回想)

入間「魔界は決して怖い悪魔ばかりではありません!みんな優しいし、楽しいし、命を大切にする悪魔の方が多いんです! お願いします!どうか僕達と仲良くして下さい!!」

 

 

ダン「その言葉のおかげで改めて実感できた。異種同士でも分かり合えるはずだと。彼は異種との対話を後押ししてくれた。立派だったぞイルマ」

 

入間はそれを聞いて顔を赤める

 

アリス「くぅ〜〜〜さすがイルマ様! 多種それも人間とも分かり合おうとする懐の大きさ!そして我々を危険視する人間達に理解してもらおうと意を決して我々を救おうとしてくれたその優しさ!このアスモデウス・アリス深く感激いたしました!」

クララ「イルマっち優しい! そういうところ大好き!」

???「いよっさすがイルマくん!」

???「素敵ですよー」

アメリ「イルマ」

???「イルマ先輩♡」

 

悪魔達「大した野郎だぜ やっぱりイルマって凄いやつなんだな」

 

エイコ「かっカッコいいーーーーー!!」

ガー子「エイコーーー!」

 

周りの悪魔達が入間を称賛しまくる。さらに入間は赤くなる。そんなイルマを嬉しく思い泣きまくるサリバン。まぁ気持ちはよく分かる

 

サリバン「とまぁこうして対話に来てくれた彼らコアの光主のみんなに僕から提案があるんだ」

マギサ「何でしょうか?」

サリバン「明日から3日間、このバビルスで一緒に勉強してみるというのはどうかな?」

一同「!!」

 

サリバン「だってせっかくの機会だよ。僕らのことをより理解してもらうということにも同じ環境で学ぶということは重要だからさ。それに今回の転移によって時間軸がかなり変化したんだ。ここで過ごす1日が向こうでは3時間で、こちらの歳をとるスピードもかなり遅くなってみるみたいなんだ。だから何十年経っても僕らは歳を取らなくなるわけなんだ」

 

それを聞いて周りの悪魔達は上機嫌。何せこの世界にいる限り歳を取らないのだから。

そしてサリバンの提案にダンはもちろん承諾した。もちろん他のみんなも

 

ダン「ありがとうございますサリバン理事長。あなた達とは必ず分かり合えると信じています」

サリバン「僕もだよ馬神ダンくん。どうかよろしくね」

ダン「こちらこそ。それと俺からも一つ提案があるんです。これです」

 

ダンはカードケースからデッキを見せる

 

サリバン「!!」

一同「!!?」

 

サリバン「それは……バトル……スピリッツ……!」

 

バトルスピリッツを見せた途端、サリバンだけでなく周りの悪魔も驚愕していた

 

ダン「俺達はこのバトルスピリッツで戦い、相手と心を通わせることができた。バトスピがあったからこそ今の俺たちに出会えたんだ。無論見たことがないなら無理にする必要はありません。ただ俺はあなた達ともっと深く知りたいのです。だからこのバトルスピリッツで」

 

サリバン「もちろんだよ〜!」

ダン達「!」

サリバン「まさかそちらからバトスピを申し出てくれるなんて思いもよらなかったよ!実は僕らの世界でもバトスピは有名なゲームでね。これができるなんて名誉だよ!是非受けさせてもらうよ!」

 

ダン「ありがとうございます!」

 

すっ

 

とダンは手を前に出す

 

悪魔達「あれ何の儀式だ?」

 

サリバン「これは?」

ダン「握手です。これは共に手を取り合おうという意味の……人間の約束です」

 

MNナレーション「この時サリバンの記憶が蘇る。デルキラが異界人達と和平を結んだ時にもしていた。この“握手”を」

 

ニコッ

 

がしっ

 

MNナレーション「サリバンは笑顔で握手をし…」

 

悪魔達「うおおおおおおおおおおおお…………っ!!!」

 

NNナレーション「大歓声が上がった。今ここに悪魔と人間との和平が結ばれた瞬間だった。後にこの日を“共存の握手日”と語り継がれるのだった」

 

 

その夜

 

無事に和平を結べたダン達は今晩、サリバンの家に泊めてもらうこととなった

しかしそこは家というよりも城だった

 

サリバン「は〜い、いらっしゃ〜い!」

オペラ「皆様ようこそおいで下さいました」

 

マギサ「理事長この度はご招待していただきありがとうございます」

サリバン「なんのなんの!マギサくんや恩人のコアの光主のみんなのためなら何だってしてあげるんだから」

オペラ「その通りですマギサ先輩。あなたのためならば我々は」

 

マギサ「ありがとうオペラ」

 

マギサの笑顔を見て顔を赤めるオペラ。そこへ

 

入間「おじいちゃんただい…!?」

サリバン「あっ入間くんおかえり〜 豪華なお客様でしょ〜」

 

ダン「また会えたなイルマ。昼間はあり…?」

 

がしっ!

 

ダン「!」

 

入間「初めまして馬神弾さん!!僕イルマと言います!!あなたやコアの光主の方達が家に来てくれるなんて光栄です!!しかもこんな握手までできるなんて感激です!感激です!!感激です!!!」

 

ダンの手を握りながら物凄いスピードで上下に振りながら握手するイルマにみんな何も言えずにいた

 

オペラ「イルマ様落ち着き下さい」

イルマ「はっ! すっすみません!つい興奮してしまって」

 

ダン「気にするな」

マギサ「しかし、あなた随分ダンのことが気になるのね。まるでダンのことを知っているみたい」

イルマ「あっ いや その……」

 

サリバン「そりゃ仕方ないよ。なんせイルマくんは馬神弾君の大ファンなんだから」

魔ゐ「ダンのファン?」

 

サリバン「実を言うとイルマくんは……人間なんだ」

 

ダン「えっ?」

 

イルマ「おじいちゃん! それを言ったら!」

サリバン「大丈夫。マギサくんが選んだ戦士達だよ。彼らなら信頼できる」

イルマ「あっ たしかに」

 

みんな衝撃のことに驚き言葉を失う

 

NNナレーション「そう。サリバンの孫イルマ。本名:鈴木入間14歳、彼は悪魔ではなく、正真正銘の人間である」

 

ダン「君が…人間」

 

入間「はい、鈴木入間といいます。実は僕、ダンさん達の世界の人間なんです」

ダン達「!!!??」

 

To be continued

 

 

クララ「ス〜キ〜魔」

 

カルエゴ「……………(マギサ先輩)」

 

シチロウ「カルエゴくん」

カルエゴ「なっ!? シっシチロウ! 私はマギサ先輩のことなど考えてないぞ!」

シチロウ「カルエゴくん、昔から隠し事しても自分から正直に喋るね」

カルエゴ「がっ! 違う!断じて違うぞ! 私はマギサ先輩を尊敬しているだけで…!」

シチロウ「はいはい(ニコッ)」

 

モモノキ「何、この危機感?」

 

〜〜〜




今回は入間を登場させてみました^_^
前々から「魔入りました入間くん」のファンで登場させてみたかったんです。来週もよろしくお願いします


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第二十五話:バビルス登校 問題児クラスと使い魔

IN「前回のあらすじ 突如として繋がてしまった人間界と魔界。両世界とも混乱したが、2人の少年の言葉によって和平が結ばれることとなり事
なきを得る。そしてサリバンから入間の衝撃の事実を知る」
入間「僕、ダンさんと同じ世界の人間なんです」


翌日

 

魔界の異世界転移1日目の朝がやってきた

 

ダン達はリビングに向かうとすでに入間とオペラ特製の豪華な朝食で迎えられていた

 

ダン「うまい!」

魔ゐ「ほんと!」

バローネ「いい味付けだ」

クラッキー「Very Taste!」

剣蔵「この魔茶というお茶もなかなか。見た目が怖いのはともかく」

マギサ「美味しいわ。またオペラの料理を食べられるなんて(ニコッ)」

 

入間「オペラさんの料理は上手ですから」

オペラ「お褒めにあずかり光栄です」

 

サリバンは彼らの喜ぶ顔を見て優しい笑顔を見せる。だが驚いたこともあった。入間の食べてる量が尋常ではなかったはずなのに全て平らげてしまうのだから

 

そして数分後、みんなバビルスの制服に着替える。なお服装は基本的に自由でバローネは普段着で。マギサはどうやら13冠に挨拶に行くためにサリバンと魔界塔(バベル)へ向かう。そこへアリスとクララが入間を迎えに来た

 

アリス「イルマ様おはようございま…あっ あなた方は!」

クララ「ああ ココアのキラリぬしさん」

アリス「コラー!コアの光主の方達の名を間違えるものがあるか!」

 

ダン「気にしなくていいよ。まだしっかり名前を伝えていないんだし」

魔ゐ「そうよ。これからよろしくね」

 

アリス「はい!」

クララ「はーい!」

 

そして用意された馬車でバビルスに向かう。馬車の中ではアリスとクララが楽しく話す。サリバンによれば彼らは入間が人間であることは知らないらしい。

 

昨夜

 

ダン「俺達の世界だって?」

 

入間「そうなんです。異界王を倒したあなたのことは僕にとって救世主でしたから。でも僕がいた所ではそんなあなた方が怪物と言ってた人達は許せないと思いました」

 

クラッキー「ちょっちょっと Stopping!」

 

剣蔵「頭がこんがらがりそうです」

 

魔ゐ「とりあえずあなたが人間だとするわよ。どうしてこんなところに?」

バローネ「あぁ。人間は悪魔にとっては極上の食べ物であるはずだ。そんなお前が転移でもあったというのか?」

 

マギサ「サリバン様。一体どういう事なのか包み隠さずに話していただきたい」

 

サリバン「そうだね。一から全部話さないといけないね」

 

MN「鈴木入間15歳 彼の人生はそれは想像絶するものだった。なぜかというと彼の両親が道場の余地が微塵もないクズ人間だったからだ。齢1歳の入間を社会に出し、金を稼がせていたのだ。マグロ釣りや害獣駆除、裏組織との抗争など悲惨そのものだった。そして興味本位で試した悪魔召喚でサリバンを召喚。“息子を寄越せば金をやる”と言われると何の躊躇もせずに入間を差し出した」

 

入間「それで僕はおじいちゃんの家で孫として過ごしているんです」

 

ダン達は入間の過去を聞いて怒りが込み上げていた

 

ダン「それが親のすることか!!」

 

入間「!」

 

魔ゐ「そうよ、酷すぎる!自分の子供をお金のためだけに売るなんて!」

クラッキー「まさに人間の恥晒しだよ」

剣蔵「人間のするようなことではありません!」

バローネ「俺だったら、その場で八つ裂きにしていただろう」

マギサ「えぇ 呪いでもかけてやりたいわ」

 

入間「みなさん」

 

ダン達の心からの想いを聞いて涙を流す入間

 

入間「ありがとうございますみなさん。ですが大丈夫です」

 

クラッキー「しかしよく受け入れられたね。こう言ってしまうのは失礼だが、悪魔の住む魔界に」

入間「えっ そっそれは……」

 

 

MN「その理由はただ一つ。入間は「お願い」と言われたり、頼み事をされるとイヤとは言えない、超お人好しだったのだ。そのせいでちゃらんぽらんな親達の言うことも素直に聞いてしまったということだった。そのためどんな環境にもすぐに適応できる体になってしまったのだ。それもあってのことか、食える時に食うの精神を持つようになり痩せの大食いという大食感になってしまったのだ」

 

入間「というわけなんです、ははっ」

 

剣蔵「なるほど」

魔ゐ「確かに見た目からしても、良い方面で優しそう、悪い方面で何でもしてくれそうって感じね」

 

入間「おかけでどんな状況でも絶望とかもしなくなりましたから」

 

ダン&バローネ「………」

 

ダンとバローネは少し入間の人間性に危うさを感じていた

 

入間「ははっ でも収穫祭というイベントで気づいたんです。絶望したっていいんだって」

ダン「?」

入間「僕は今まで逃げていたばかりでした。人間界にいた時、頼りになれるのは自分だけ、僕は常に1人なんだって。けどこの魔界で僕は友達や先生、真っ当に愛してくれる家族が出来ました。

逃げ惑うばかりが本当の強さではないと。そして決心しました。僕はこの魔界で生きてやると!」

 

サリバン「入間くん」

 

ダン「………」

 

ダン達はその言葉を聞いて心配が一瞬で消えた。入間は強い人間いや悪魔なんだと。それを聞いてサリバンは入間に抱きついて嬉し泣きしまくる。せずにはいられないだろう

 

入間「というわけで改めてよろしくお願いします。コアの光主のみなさん」

ダン「ああ こちらこそ」

 

2人は硬い友情の握手をする

 

 

 

再び現在

 

 

クララはダン達、特に魔ゐに興味津々だった

 

クララ「ねぇマイマイ」

魔ゐ「マイマイって私のこと?」

クララ「うん! マイマイってすっごい綺麗な紫髪してるよねぇ。それにすっごくいい匂い」

魔ゐ「あら、ありがとう。このリンスを髪にかけて香りを出してるの。使ってみる?」

クララ「くんくん ふわぁぁぁいい匂い」

 

アリス「確かにいい香りだ。魔界にもこれほどいい香りをするリンスはないですな」

クラッキー「リンスだけではないよ。向こうには美しいレディ達も大勢いるから」

アリス「はっはぁ〜」

 

クラッキーに少し緊張するアリス。そうこうしているうちにバビルスに到着する馬車。すでに多くの生徒が地上だけでなく空にまで登校していた。入間達が馬車を降りると

 

悪魔「おい見ろ」

一ツ目悪魔「ダンさんだ」

女悪魔「バローネ様よ」

 

早速注目されるダン達。そのダン達と一緒にいる入間も

 

 

ハルノ「コアの光主と仲良しって噂は本当だったんだ」

 

ドサンコ「あ〜ん♡ それもすごいけどあの魔族、月光のバローネ様ってホント  ス・テ・キ♡」

アズキ「ホントね〜♡」

コナツ「2人とも」

 

バローネ「!?」

剣蔵「どうしました?」

バローネ「いや 何か寒気が」

 

カシャカシャカシャ

 

入間とコアの光主と一緒のところをガー子に肩車してもらいながらカメラで連写するエイコ

 

アメリ&生徒会「おはよう」

生徒達「おはようございます」

 

と元気に挨拶する…

 

パンッパン……!

 

生徒会「ぎっ!!」

ギルファム「声が小さい! 魔界全土に響き渡る程まで叫ぶのだ!」

アメリ「はっ!」

生徒会「はい!」

アメリ&生徒会「おはよう!!」

ギルファム「まだまだ!もっと声を出せるであろう!」

 

生徒会は朝からギルファムにみっちり扱かれていた。哀れと思う入間達。そこへ

 

???「やあやあ諸君!!」

 

キラキラキラキラ………!

 

ダン達「?」

 

とかなり派手でキラキラな美青年が花びらを女学生にばら撒かせながら出てきた

 

入間「あああっ」

ダン「入間、彼は?」

入間「あの悪魔(ヒト)は」

 

ロノウェ「僕だよ ロノウェ・ロミエール!!(エコー:ロミエール ロミエール ロミエール…)」

 

ミギ&ダリ「ビバビバ ロノウェ様!」

 

ロノウェの登場にダン達は言葉を失う

 

魔ゐ「入間くん この騒がしい奴は?」

入間「僕の先輩でアメリさんと同じ生徒会のロノウェ先輩です」

 

MN「ロノウェ・ロミエール ランク5(へー) かつて風紀師団としてアザゼル・アメリと生徒会長の座を巡って争い、敗北する。その後アメリの計らいで生徒会に移転する」

 

ロノウェ「やあやあイルミナティ! 今日はコアの光主の方々が来たと聞いたのでご挨拶に来たのだよ!」

ダン「そうか。はじめましてロノウェ。俺は馬神弾、よろしくな」

 

ロノウェ「やあやあやあはじめまして!こちらも自己紹介といこうか(エコー:いこうか いこうか いこうか……)!!」

 

ロノウェと2人の側近がダンス&歌を歌い始める!

 

♪挿入歌:太陽のロロロロロノウェ

 

ロノウェ:オーレ! はじめ〜ましての子もいるね〜

両目開けてよく見てね〜

 

ブーゲンビリアの森(も〜り)深(ふ〜か)く

愉快の城からやって来た

 

ん僕はソーレ 太陽の王子

アーモレ!

 

どうやら 僕の 僕の僕の 高貴な佇まいに

 

目が奪われてしまったようだ

 

エノラ・ブエナ!

 

目立つために生まれて来〜た

輝くために生まれて来〜た

熱風のキス センセーショナル マタドール

 

ロノウェ&ミギ&ダリ:ティアーモ!

 

ロノウェ:そう僕の 僕の僕の 僕の名前は

 

ロノウェ ロノウェ そうロノウェ!

 

名前は名前は名前は ロノウェ

 

ロノ〜ウェ・ロミエールさーーーーー!

 

オーーーレ〜〜〜!

 

悪魔達「うおおおおおおおおっ!!」

ダン達「あっ ああっ あああああ……」

 

悪魔達は大盛り上がり

 

剣蔵「すっ すごい」

クラッキー「Jesus…」

 

魔ゐ「確かにすごいけどこの盛り上がりは一体?」

 

アメリ「これが奴の家系能力です」

ダン「アメリ会長 家系能力とは?」

 

MN「家系能力 それはその一族にしか持たない魔術のことである。家系によって千差万別だが、それぞれトリッキーかつ強力なものばかりである。この家系能力は修練することでレベルを上げたり進化させることも可能。なので家系能力を見ることで一族の特定も容易となる」

 

とロノウェが魔ゐに近づく

 

ロノウェ「おお! 何と美しいお方なんだロノウェ! どうでしょう? このロノウェとお茶でも」

バローネ「すまぬな。これから初の授業だからな」

 

キラキラっ

 

ロノウェ「ロロー!!(エコー:ロロー ロロー)」

 

ロノウェはバローネの美しさを見て気絶してしまう。そのままアメリに連行されて行った

 

そんなこんなで入間達はダン達に自分達の教室に案内する

 

ダン「ここが入間の教室か?」

入間「はい。僕達問題児(アブノーマル)クラスの王の教室(ロイヤル・ワン)です」

アリス「かつてデルキラ様ただ1人のために作られた教室で、それをイルマ様が勝ち取ったバビルス随一の名誉教室です!」

入間「アっアズくん恥ずかしいよ」

 

そうして入ると中はそれはもう豪勢としか言いようのないものだった

 

勉強部屋に入るとすでに全員出席していた

 

???「おっイルマくん、おっは、よー!? イルマくん、その人達ってコアの光主!?」

一同「おおおおおお!」

 

問題児クラスの生徒達がダン達に詰め寄る

 

入間「みんな落ち着いて。順番に自己紹介するから」

 

入間「ではみなさん。こちらが僕のクラスメートです」

 

まず男性陣

 

リード「僕はシャックス・リード、趣味はゲームよろしく。お嬢さん、今度一緒にゲームでもいかがですか?」

魔ゐ「いいわよ。ゲームだけでなくバトスピも受けて立つわ」

 

魔ゐをナンパしようとするも強気な言葉に苦笑いで後退りする

 

ゴエモン「ガープ・ゴエモンでござる。以後お見知り置きを。こちらで寝ているのはアガレス・ピケロ殿でござる」

アガレス「ふわあ〜」

 

剣蔵「こちらこそ。それと君! 人が挨拶してるのに何寝ているんですか! そのアイマスクを外しなさい!」

アガレス「ちょっ ああ」

 

ぱちっ キラーン!

 

アガレス「いきなり取るなよ」

ダン達「!!?」

 

何という美貌と驚くダン達。さすがは悪魔

 

しゅっ

 

バローネ「ん?」

 

ガシッ!

 

???「あいててててて!!」

バローネ「我が友に気安く触れてもらっては困る」

 

どん

 

ジャズ「わりいわりいつい癖で。俺はアンドロ・M・ジャズ。ジャズって呼んでくれ」

 

アロケル「アロケル・シュナイダー。 我、目の前 伝説の戦士あり。感無量」

 

何とも特徴的な喋り方をするライオン風の学生

 

カムイ「私めはカイム・カムイ……そこのお美しいお嬢様!!!友情の証に是非ともその美しいお胸に!!抱きつかせてくださいましーーー!!!」

 

魔ゐ「チェストーーー!!」

 

ばこっ!!

 

魔ゐに飛びつき抱っこをしようとするも強烈チャップを喰らわされ、地面にめり込んだ。カムイは紳士である。だが変態の紳士だった

 

 

サブロー「ようやく己(うぬ)の番か。己はサブノック・サブロ!伝説の光主の面々にお目にかかかれる光栄でございます。己のことはサブローと読んでくれて構いません」

 

見るからに筋肉質で荒々しいと思いきや意外に礼儀作法の整った男だった

 

アリス「では改めて私も。魔界13冠色頭(しきがしら)アスモデウス・アムリリスの息子アスモデウス・アリス。そして…イルマ様の矛にして…シンユーでございます!!」

 

ダン「親友」

 

アリス「はい! 死してなおそのお方に尽くす未来永劫の契りのことです!!」

 

入間「ヒソヒソ(この世界ではこの言葉は存在しないらしくて、意味が少し違うみたいですが)」

 

ダン「なるほど。その契り、いつまでも大切にしろよ」

アリス「はい!!」

 

リード「それじゃ次は女子から…」

魔ゐ「待って。まだ1人残っているじゃない」

 

よく見ると体は透けているが、確かにおかっぱ頭の少年がいた

 

ジャズ「すげーな プルソンの気配を感じ取れるなんて」

 

魔ゐ「私はずっと気になってはいたんだけどね」

 

プルソン「えっ? おかしいな。ずっと魔術で気配消してたのに」

魔ゐ「私ね、前にグラン・ロロの紫の世界で幽霊みたいなのに会ったことがあるし紫の無魔使いだったから、あなたみたいに気配を消した相手の気配を察知するのが得意なの」

 

問題児クラス「なるほど」

 

プルソン「それじゃ答えます。僕はプルソン・ソイ、家系能力は認識阻害です」

魔ゐ「だからね」

プルソン「僕の一族は“絶対目立たない”を家訓としており、大事にしてきました。でも音楽祭でランク上げないとここ追い出されるって言われてやったら見事に目立ってしまいました。けどおかげでみんなと仲良くできたし、嬉しいと思ってます。けど仲良くするって……(ペラペラ……)」

 

魔ゐ「あっあの〜」

 

入間「プルソンくんは口ベタで一度喋ると止まらなくなってしまうんです」

 

しかし噛まずにここまで話せてる方が驚く

 

女子陣の自己紹介が始まる

 

ケロリ「ク…クロケル・ケロリです。よっよろしくお願いします」

ダン「そんな緊張しなくていい。今日から俺たちは仲間になるんだ。よろしくな」

 

ケロリ「(ぼんっ!)はっはい! (ちょっちょっと!あたし何赤くなってんのよ! 落ち着きなさい!落ち着きなさい!)」

 

エリザ「イクス・エリザベッタと申します。うふっ」

 

剣蔵「((ドキン!) なんて美しいお方なんだ)」

クラッキー「(It's beautiful!)」

 

2人ともすっかりメロメロ

 

クララ「はいはーい!最後は私! 私、ウァラク・クララ!よろしくね、ダンダン、マイっち、クラリン、ケンケン、げっちー!」

 

バローネ「ちょっと待て! なぜ俺は名前の方を使わん!?」

クララ「だって月の光なんでしょ。だからげっちー」

魔ゐ「げっちー…ぷっ」

バローネ「笑うな!」

 

そうこうしているうちに入間が

 

入間「そして僕がイルマです。これが僕のクラスメート、問題児(アブノーマル)クラスの仲間です」

 

ダン「俺はダン、馬神弾だ」

バローネ「月光のバローネだ」

魔ゐ「紫ノ宮魔ゐよ、よろしくね」

剣蔵「兵藤剣蔵です」

クラッキー「クラッキー・レイだよ」

 

問題児クラス「!?」

 

クラッキーが声を出すとアリスの時のようにみんなビビる

 

ダン「これからよろしく頼む」

入間「はい!」

 

今ここに問題児クラスに新たな仲間が増えた

 

チャイム:グワーーーーー!!

 

授業のチャイムが鳴り

 

カルエゴ「粛に 皆(みな)すでに挨拶もしているだろうが改めて紹介しておこう。我らが兄弟世界グラン・ロロの救世主コアの光主達だ。そして救世主殿達に無礼だが言わせてもらう。たとえ救世主だろうと特別扱いはせぬ。そこは覚えておくように」

 

陰湿!

 

ダン「もちろんだ。むしろその方が助かる」

カルエゴ「?」

ダン「特別扱いされたら俺達としても迷惑だ。だって俺たちはみんなと分かりあうために来たんだからな。だからカルエゴ先生、編入生代表としてどうかよろしくお願いします」

 

律儀に頭を下げるダン

 

カルエゴ「……(さすがマギサ殿が選んだ戦士だけのことはあるな)」

 

カルエゴ「ならばこちらも容赦なくやらせてもらうぞ」

ダン「はい!」

 

カルエゴに全く動じないことにみんな驚く

 

早速授業が開始した。まずは移動教室、場所は使い魔召喚部屋

 

カルエゴ「まず貴様らにやってもらうのが我ら悪魔最初の位階(ランク)昇級試験、使い魔召喚をしてもらう」

 

ダン「ランク?」

 

MN「位階(ランク)とは悪魔の階級のことで1〜10まであり、数字が多い方が上位という具合に。しかしそのためには相当の研鑽が必要となるため過酷と言える。バビルスは誰の入学も拒まないため1年でも上級生より年上のものも少なくない。たとえ上級生でもランクが年下よりも低ければ軽んじられる。魔界ではこれがまさに日常茶飯事だった」

 

魔ゐ「なるほど」

剣蔵「階級があることで秩序を保ってるというわけですね」

 

カルエゴ「その通りだ。なかなか飲み込みがいいな。そしてこの使い魔召喚はお前達のランクを見定める。本来は飛行テストを行ってからランクを決めるのだが、貴様ら人間は我らと違い羽を持たない。そのためこの試験、心してかかるように」

 

そして使い魔召喚の概要がパネルによって説明される(何だか可愛い感じだが)

 

説明悪魔「かんたん 使い魔、召喚講座  ①羊皮紙に血で丸を描く ②羊皮紙を持って魔術人の中へ ③羊皮紙を中央のロウソクにかざす と  ④その煙が形をなし使い魔になるよ〜」

 

使い魔「ゆるま〜」

 

説明悪魔「さぁみんなもレッツ…」

 

ばこん!

 

カルエゴ「概要は以上」

 

剣蔵「はたき倒しました」

リード「先生、あの可愛い説明セットが嫌いなんだ」

 

バローネ「待てよ。サリバン殿が言っていたが使い魔を召喚できるのは悪魔のみで人間は悪魔を召喚してしまうと」

 

カルエゴ「確かにその通りだ。だから今回はサリバン様が特別な印を施した人間用の羊皮紙を使う。これなら悪魔を召喚することはない」

魔ゐ「ふ〜ん」

 

カルエゴ「? お前達、使い魔を召喚するというのに怖くないのか?」

 

ダン「怖がる? むしろ逆です。早く会いたいって気持ちの方が強い。新しいカードの仲間に会える時と同じですから」

バローネ「あぁ どう育てていくか楽しみだ」

 

みんな驚いていた。そんな考えは今までしたことがなかったから

 

クラッキー「先生」

カルエゴ「!」

クラッキー「どうしました?」

カルエゴ「いやっなんでも(どうにもこの男は苦手だ。なぜここまで私と声が似ている?) ごほんっ で何かな?」

 

 

クラッキーは召喚の前には入間達の使い魔を見せてもらうことを提案し、承諾された

 

ゴルゴンスネーク、ケルピー、ファルファルなどなかなかのものだった

カルエゴもこれなら少しはビビると思ったがダン達はすごく楽しんでいた。しかも

 

アリス「あっヴィーノ?」

サブロー「オウマどこに?」

 

ヴィーノ「しゅ〜〜♪」

オウマ「くるるる♪」

 

なんとダンに頬ずりをした。他の使い魔達も魔ゐ達にも懐き始めた

本来使い魔は滅多なことでは主人以外には懐かないが、初対面の相手にこれ程懐くのはまさに異例だった。おそらくダン達の使い魔だろうと大切な仲間と思う純粋な心を感じ取ったからだろう

 

ダン「ところで入間の使い魔は?」

入間&カルエゴ「ぎくっ!!」

 

入間「えっと僕のは…」

問題児クラス「これだよ」

 

入間「あっちょっ」

カルエゴ「よせやめろーー!!」

 

入間の手に魔法陣のシールを貼って万歳させると、カルエゴの体が

 

???「……………」

ダン「えっ? まさか」

 

そう。入間の使い魔はカルエゴだった。しかも入間の想像なので角の生えたモフモフのヒヨコの姿。通称モフエゴ又の名をエギーちゃん

 

 

魔ゐ「可愛い♡ モフモフ♡」

エギー「だあああああ!! やめろ!抱きつきくな!!」

 

これはお互い召喚したくない&させたくないはずだ

 

数分後元に戻って授業に戻る。ちなみに使い魔がもし主人に歯向かうと躾が下ることにダン達は少し不満があるようだった

 

そしていよいよ召喚の儀式が始まる。その様子を中継魔で学校だけでなく、魔界塔でも中継されていた

 

まずは剣蔵から   出てきたのは

 

フォレストファング「がおおおおお!!」

一同「おおおおおお!!」

 

美しい緑色の模様に、全身に植物を纏い、口には長い2本の鋭い牙をそろえた巨大な虎だった!

 

パイモン「んなアホな!あんでは魔界の森カオス・グリーンの主フォレストファングではねぇか! その凶暴さと強さは魔獣の中でもトップクラス! こげな奴が出てくるとは!」

 

カルエゴもそれを知っていたので警戒するが剣蔵は

 

剣蔵「君が僕の使い魔ですね」

フォレストファング「ぐるるるるるる」

剣蔵「よろしくお願いします」

フォレストファング「! くるるるるる」

剣蔵「よしよし」

フォレストファング「にゃ〜ごろろろろ」

 

なんと魔界の森の主とされるフォレストファングが剣蔵に腹を見せナデナデさせる。まるで猫のようだ

 

カルエゴ「(まさかあの森の主を!?)」

パイモン「あんでまぁ 森の主を懐かせてもうたべや」

 

 

次はクラッキー。出てきたのは魔界でもその美しさに見惚れてしまうという金の魔鳥ゴールドイーグル

 

ケロリ「綺麗」

エリザ「なんて美しい鳥なんでしょう」

 

お次は魔ゐ。魔ゐの使い魔は紫の甲冑を着、鋭い槍と盾を持った聖騎士デビルズパラディン。この聖騎士は本当の意味で清らかなそれも少しの邪心を持たない女性のみ召喚可能な使い魔。悪魔は優しい心はあるが少し邪心があるため召喚できない。魔ゐだからこそ召喚できる。味方にすればあらゆる敵の攻撃から主人を守ってくれる盾となる程頑丈でをしていると言われている。無口だが礼儀作法は心得ており魔ゐに忠誠を託すことを誓う証に甲冑の上から手の甲に口づけをする

 

カムイ「おおおおお!!なんと魔ゐ様に相応しい使い魔!!この偉大なあなたに私の熱い口づけをーーーー!!!」

 

ぼこっ!

 

カムイの変態キスをデビルズパラディンは盾で床に叩き潰す。なんとも心強い騎士だった

 

アマイモン「あのお嬢ちゃん大した使い魔を手に入れたな」

 

4番目はバローネ

 

バローネ「さぁ我が使い魔よ。その姿を見せよ」

 

魔法陣から何やら白い細長いものが出て、教室の周りを覆う。そしてついに顔が見えてきた。それは言葉では言い表せられないほど美しい純白の体にエメラルドとサファイアのように緑と青に輝くオッドアイをした純白の大蛇だった

 

アリス「あれはまさか!?」

 

ベルゼビュート「アムリリス、あれは!」

アムリリス「間違いありません。あれは我らアスモデウス家に古より言い伝えられてきた魔界の月にしか生息していない伝説の神蛇……」

 

アリス&アムリリス「サマエル!」

 

伝説の蛇まで出てきてしまった!!バビルスではすでに歓声が学校中に響き渡った。これ程刺激的なことはなかっただろうから

 

バローネ「サマエル、月の神蛇か。ふふふっ ははははははっ!! まさしく俺に相応しい使い魔だ! サマエルよ!」

サマエル「!」

 

バローネ「お前の美しく輝く月光の体、その美しい目、俺はお前が気に入った。俺と共に来い。俺はお前がほしい」

サマエル「………」

 

あの神蛇を前にして恐るどころか喜びを隠せないバローネ。サマエルはバローネの前に顔を近づけ頭を下げる。バローネはサマエルの頭をやさしく撫でる。サマエルがバローネを主人として認めたのだ

 

アリス「あの誇り高いサマエルが頭を垂れるなんて!」

アムリリス「あの子 やはり只者ではないわ」

 

色頭のアムリリスもこれには驚きを隠せなかった。カルエゴもここまで強力な魔物達を使い魔を立て続けに出せるとは思ってもいなかった

 

そしてついにダンの番が来た

 

入間「(ダンさん どんな使い魔が出るんだろう)」

 

ダンが羊皮紙をロウソクに近づける。その時!

 

ぞくっ!

 

ダン「! みんな退がれ!」

入間達「?」

 

ぼおおおおおおお!!

 

魔法陣から黒い炎が柱のように立ち上り、その中に不気味な青い模様をし真紅の宝玉が嵌め込まれた漆黒の剣が見えた

 

ダン「これは…」

 

バール「おい!あの剣は!!」

 

ベリアール「落ち着くのじゃバール」

レヴィ「サッちゃん あれって」

サリバン「うん。まさかあれを召喚してしまうなんて」

 

マギサ「……(ダン あなたとんでもない物を召喚してしまったわよ)」

 

教室は騒然だった。中には怯える者まで。どうやらとんでもなく魔力が膨大でその魔力に当てられていたみたいだ

 

カルエゴ「(このままでは生徒達にも被害が増す。これは粛清しなくては)」

 

ケルベロス「ガルルルルルル!!」

 

カルエゴがケルベロスを呼び出す。ダンにも退がれと言うがダンは前に進んだ

 

カルエゴ「おい待て!焼き殺されるぞ!」

魔ゐ「ダン止まって!」

入間「ダンさん!」

 

だがダンは少しずつ剣に近づいていく。カルエゴは止めようとすると黒炎が行手を阻む

 

入間「(アリさん どうにかならない?)」

アリ「無理だイル坊 この炎は特殊で俺でも消せねぇ」

 

入間は悪食の指輪の具現体アリクレッドに相談するがダメだった

 

そうしているうちにダンがもう目の前まで近づいた。そして黒炎の中に手を入れようとする

 

アマイモン「おいまずいんじゃねえか!?」

パイモン「あの炎に触れたらただではすまぬ!」

バール「あれはただの炎じゃねえからな!」

ベルゼビュート「うむ!直ちに…」

 

マギサ「お待ちを」

バール「何!? マギサの嬢ちゃん、いくらお前が目をかけてるとは言ってもな!あの炎をくらってタダで済むと…? なっ!?」

 

三傑とマギサ以外の13冠、そしてカルエゴ達はその光景に驚愕した。あの黒炎を浴びても全く燃えていなかった!!

 

ぎゅっ! じゃきん!!

 

そのまま剣を握り、黒炎から引き抜た

 

バール「ぬっ抜きやがった…!」

ベルゼビュート「あの剣をあんなにあっさりと」

 

13冠達は度肝を抜かれていた。平静を保っていたのは三傑とマギサだけ

 

ダン「…………」

 

魔ゐ「ダン!大丈夫?」

ダン「あぁ大丈夫だ」

クラッキー「びっくりしたよ。いきなりあの炎に手を入れたんだから」

バローネ「無茶にも程がある!」

剣蔵「心臓に悪いですよ」

ダン「ああすまない」

 

入間「けど無事で本当に良かったです。ところでその剣なんですが、それって使い魔なんですか?」

 

ダンが握った途端、漏れていた魔力が一気に消え去っていた。まるで機嫌を直したかのように

 

リード「先生、武器の使い魔って存在するの?」

カルエゴ「いや、こんなことは前例がない。(しかしあの剣)」

サブロー「(どこかで見たような)」

 

カルエゴ「馬神弾、その剣を少し見せてみろ?」

ダン「はい」

 

カルエゴに渡そうとすると

 

サリバン「スト〜ップ」

一同「!」

 

サリバンが突如現れた

 

入間「おじいちゃん!」

サリバン「ふぅギリギリセーフ。カルエゴくんその剣に触らないほうがいいよ」

ダン「サリバン様、この剣のことを知っているのか?」

サリバン「もちろん もう少しでカルエゴくんの頭を噛み取られていたからね」

 

一同「えっ?」

 

サリバン「その剣はね 魔界ではすでに失われていたはずの竜殺しの剣なんだ」

ダン「竜殺しの剣」

 

サブロー「思い出した! その剣はかつて我が先祖達がある男の血から生み出したもの!」

サリバン「その通り。君達の一族が作り上げた傑作中の傑作の剣」

 

サブロー「うむ。しかしその出来栄えゆえに問題もあった。そのあまりの威力と膨大な魔力により持てる者が現れず、そして恐ろしい事実もわかった」

 

ダン「恐ろしい事実?」

 

サブロー「もし適合しない者が触れればその剣に取り込まれ、死ぬまであらゆる命を切り殺すという。だからやむを得ず封印するしかなかった無念の傑作。我が家の歴史書にはそう記されていた。それがまさかこのような形でお目にかかることになろうとは」

 

サリバン「そのとおり。ちなみにその危険性を知って封印を施したのがデルキラ様だった。君が封印を解いてしまうとは想定外だったよ。しかも持っても暴走しないなんて、君の強さだからかな?」

 

ダン「いえそんなんじゃありません」

サリバン「?」

 

ダン「コイツからは悪意が感じられなかったから持てると思いました」

サリバン「なるほど(それを感じられる時点ですごいよ)」

 

入間「ところでサブノック君この剣の名前はなんていうの?」

サブロー「それなんだが、その男の名前から取っていたはずだが、あまりの恐ろしさ故に触れてはならなかったのか名前は記されていなかったのだ」

サリバン「確かこの剣の名は…」

 

ダン「アクノロギア」

 

入間達「?」

ダン「コイツの名前は“魔竜剣アクノロギア”だ」

サリバン「どうして君がその名を!?」

 

ダン「コイツが俺に語りかけてきたんです。俺を握れって。そして名前も教えてくれた」

サリバン「その剣に意思が?」

 

ダン「間違いありません。スピリット達の声を聞いた感じと同じでした。コイツにはハッキリと意思がある」

 

カルエゴ「しかし何故封印が解けたのだ?」

 

入間「もしかするとその剣さんは誰かに持って欲しかったんじゃないでしょうか?」

サリバン「入間くん?」

 

入間「今まで誰にも持ってもらえず、ずっと1人で寂しかった。だから待っていたのかもしれません。持てる相手が現れるまで。けどダンさんのことを感じて、ダンさんなら持ってもらえると思ったからかもしれないです」

 

ダン「俺もそう思う。コイツの気持ち、よく分かる。俺も一度似たことがあったからな」

魔ゐ「ダン…」

 

ニフィリティのことだろう

 

サリバン「うん それでダンくん 君はその剣を使い魔にする? それとも別の使い魔にしようか? 本来は1年契約なんだけど、君達のものは特別で一度だけ変えることができるんだ」

 

ダン「いいえ。コイツは俺のことを気に入ってくれてるみたいです。そして俺もコイツのことが気に入りました。だから俺はコイツを使い魔いや仲間にします。よろしくなアクノロギア」

 

学生達「うおおおおおおおおおおお!!!」

 

大歓声が響いた!

 

13冠達「はははははははははっ!」

ベルゼビュート「まさかあの魔剣を仲間とは」

アマイモン「大した小僧だぜ、気に入った!」

パイモン「なかなかの粒揃いで文句なしだがや」

アンリ「あんなものを見せられてはこちらとしても拒む理由はありません。彼らを認めざるを得ませんな」

 

バール「俺も大賛成だ。これから魔界が騒がしくなりそうだ(まさかマギサの嬢ちゃんだけじゃなくて、あの魔剣を抜いちまう奴まで現れるとはな。こりゃしばらくは大人しくしといたほうが良さそうだ)」

 

ベリアール「マギサちゃんも凄い子供達を選んだものじゃ」

レヴィ「ホントあなたが居るとこの魔界も楽しくてならないわ」

マギサ「ありがとうございます (良かったわねダン、みんな)」

 

 

再びバビルスに

 

問題児クラスのメンバー全員ダン達を称賛していた

 

カルエゴ「粛に! ではこれよりこの位階袋鳥の袋に手を入れろ。中にはランクが刻まれたバッジがあり、お前達のランクが分かる」

 

一番手は剣蔵から

 

剣蔵「6?」

 

キマリス「マジ!? いきなり6(ヴァウ)だ!」

ザガン「アメリ会長と同じランクだと!」

 

アメリ「彼はフォレストファングを召喚した上にいきなり手懐けた程の実力を秘めている」

 

カルエゴ「まぁ奴なら妥当な評価だろう」

 

その後もランクが決まっていく。クラッキーと魔ゐはランク5(ヘー)だった。2人とも強力な使い魔だがフォレストファングよりは下なので仕方なかった

 

剣蔵「つまり僕は2人より上ってこと? なんか凄く勝った気がします笑」

クラッキー&魔ゐ「むっ!」

 

ちょっとムカッとする2人。それはさておき次はバローネの番

 

リード「うっそ、7(ザイン)だ!」

カムイ「先生方と同じランク!」

アリス「まぁ当然であろう。伝説の神蛇を呼び出されたのだからな。これぐらいは当然だろう」

 

バローネ「7か もう少しでカルエゴ卿に追いつきそうだな」

カルエゴ「ふふっ 上がれるものなら上がってみるが良い。しかしすぐに苦境に悶えて蹴落とされるだろうな。へっ」

バローネ「ふんっ 陰湿教師め 望むところだ」

 

カルエゴとバローネの間に火花が飛び散る

 

リード「カルエゴ先生に喧嘩を売るなんて凄すぎる」

ガープ「2人の間に恐ろしげな魔のオーラを感じるでござる」

アロケル「激戦 周囲 血の雨 必須 要警戒」

 

クララ「あぁダンダンの番が来た」

 

ついにダンの順番が回ってきた

 

アリス「楽しみですねイルマ様」

入間「うん!あんな凄い剣を手に入れたんだからきっとランクも高いはずだよ」

 

カルエゴ「それだけではランクが上がるとは限らん。手に取る者自身の強さも比例しなければ高ランクは望めん。そう何度も以前のように位階袋鳥が動揺して鳴くことなど…」

 

位階袋鳥「ぎあああああああああ!!」

 

カルエゴ「また鳴いた!」

 

位階袋鳥は叫び声を上げて飛び去ってしまった。ダンの手にはランクバッジが。ランクは……

 

カルエゴ「馬神弾 どれくらいだ見せてみ…! バカな」

 

カルエゴが動揺する。なぜならダンのランクが9(テト)、つまりサリバンと同じランクだったからだ!またまたダンがとんでもない結果を出してしまい学校中歓声が止まなかった

 

この後もまだ多くの授業が待ち構えている。果たしてダン達はついていくことができるだろうか?

 

 

クララ「ス〜キ〜魔」

 

ベルゼビュート「初めましてだなマギサ殿」

アンリ「お会いできて光栄にございます」

アマイモン「しっかしこんな嬢ちゃんがねぇ。とても4…」

 

ガブっ!!

 

アマイモン「ぎっ!」

マギサ「しゃらっ〜ぷ! 歳のこと言うな」

 

アマイモン「ああああ わかった!すまんすまんすまん!!」

パイモン「レディに歳の話するなんざ最低だべや」

 

バール「おっさん気をつけろよ。マギサの嬢ちゃんにそれは禁句だからな」

 

ガブっ!

 

バール「のわっ!」

 

マギサ「マギサ先生でしょ、バール?」

 

怖い笑顔で凄む

 

バール「すいませんすいません! 許してくれマギサ先生!!」

 

MN「雷帝バールはマギサの教え子の1人でもあった」

 

アムリリス「マギサちゃんまた可愛くなっただけじゃなくて色気も上がったわね〜♡また一緒にお茶しましょう」

マギサ「もちろんです先生」

 

ベリアール「いや〜マギサちゃんにまた会えるとは」

レヴィ「ホントよね。元気でいて良かったよ」

マギサ「ありがとうございます、ベリアール様、レディ・レヴィ様」

 

サリバン「ちょっと人数が足りないけど、ご挨拶しておこうかマギサくん」

マギサ「はい。この度の歓迎、心よりお礼申し上げます。13冠の皆様」

 

 

 

To be continued.




時間軸としては心臓やぶり後です。ただ違う点としてアトリは暴走せず、別の過激派悪魔の襲撃という設定です。アトリはこの後、家の都合という名目で直様退職し、バールに合流。そのため、アムドゥスキアスはまだ再
登場してません

次回はあの先生が大暴走するのでお楽しみに

PS.前回の虚偽予告申し訳ございません。問題児クラスと使い魔召喚だけでいっぱいになってしまい


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第二十六陣:バラムの授業

MN「前回、馬神弾一行はバビルスに登校し、初の授業である使い魔召喚を受けた。その結果、カルエゴでさえ驚くほどの強力な魔物が使い魔となり、ハイランクが続出した。そしてその後の授業を受けた光主。意外にも人間界と似たような授業も数多く存在し1日目が終了した。そして2日目」


 

魔界2日目

 

1日目はロイヤル・ワンの寝室で一夜を過ごす。光主達に興味持ちすぎの生徒達が通せんぼし帰れなかったからだ。

 

ダン達は食堂で食事を済まし、入間達と合流。朝礼後、授業が始まる。

 

カルエゴ「昨日は魔歴や基本講座などの座学をメインにしたが、今回から本格的に魔術についての講義を受けてもらう。精々腰を抜かしたり、絶叫を上げるがいい」

 

なんとも笑いながら嫌味たらしく忠告するカルエゴ

 

魔ゐ「陰湿」

剣蔵「陰湿クラッキーさんです」

クラッキー「僕はあんな陰湿じゃない!」

 

ところ変わって移動授業初の講座は魔生物学。入間達はすでに受けたことがあるので別授業に

 

スージー「ふい よくいらっしゃいました。ここでは魔生物、私のは魔植物についてを学んでもらいます」

 

MN「ストラス・スージー バビルス魔生物学教師 魔植物の知識と使役に関してはバビルスでもトップクラスの『植物の母』である」

 

スージー「魔界の植物は人間界と違い、魔力を有し生き残る為に様々な進化を遂げています。悪魔を食べたり、傷を癒したり、騙したりなどその種類は数え切れません」

 

剣蔵と魔ゐは彼女の授業を熱心に聞いていた。剣蔵は緑属性使いとしての血が疼くのかもしれない。魔ゐは花の話に特に興味を持っていた

 

魔ゐ「本当にすごいです。それにこの花、とても綺麗です」

スージー「ふい 魔界の花を気に入ってもらえて嬉しいです」

剣蔵「こんなにもユニークな植物は見たことがありません。僕もガーデニングをしているのですごく興味が沸きます」

スージー「それはそれは。どんな植物を育てているのか見てみたいです、ふい」

 

それでは今度はあなた達が花を咲かせる番です」

 

魔ゐ「花を咲かせる?」

 

スージーは何やら芽が出た鉢を持ってくる。

 

スージー「魔界の植物には魔力があるとおっしゃいましたね? 私達悪魔はこの芽に魔力を送ることで自分の想像した花を咲かせることができるんです。こんな風に クワンクワン」

 

と芽に魔力を与えると、見事な花が咲いた!

 

ダン「すごい!」

クラッキー「なるほど。魔力を与えて成長を早めているのか」

バローネ「そして自分の頭の中で浮かんだものが形となる。興味深い」

 

剣蔵「でも僕らには魔力が」

スージー「心配いりません。あなた方はすでに魔力を宿しています」

ダン達「?」

 

MN「解説しよう。実は人間界と繋がったことにより、魔法の世界と魔界の魔力が人間界に流れ込んでしまった。それにより知らないうちに馬神弾の他にも魔力を手に入れた人間達が出てしまったのだ」

 

魔ゐ「なるほど。だからここに来てから体に変な違和感があったわけね」

剣蔵「だったらものは試しです。早速やってみます」

 

剣蔵が苗に手を当て

 

剣蔵「クワンクワン」

 

なんと剣王獣ビャクガロウの顔のような花が咲いた!

 

剣蔵「やった! 僕の想像してた通りにできた!」

スージー「すごいです! いきなりこんなにも上手くできるなんて!やっぱりあなたは見どころがあります、ふい」

剣蔵「いえ そんな はははっ」

 

スージーは剣蔵に抱きついて頭を撫でる。よほど剣蔵のことが気に入ったらしい。

魔ゐ達も負けじと苗に魔術をかける。

 

クラッキーの花は天使の羽のような花びらをつけた黄色いマーガレット、魔ゐは赤と紫の竜が向かい合い、ハートの形を思わせる美しい花、バローネは自身の友を思わせる白銀の花。

 

スージー「ふい どれもこれも素晴らしい花ですね」

 

褒められていた中でダンだけがまだ考え中だった。

 

ダン「(花か 俺は花とか考えたこともないからなぁ。一体何に…!)」

 

と何かを思いつくダン。

 

ダン「クワン…クワン!」

 

ダンが魔術をかけるとその苗は眩しい光をあげる。光が晴れると

 

魔ゐ「! それって」

 

ダンの手にはそれはもう美しい白と緑のバラが咲いていた。しかも鉢だけでなく、周りの植物にも咲き誇っていた。

 

ダン「花のことを考えてたらこれを思い出してな」

 

それを見たスージーは

 

スージー「ふい!? 何ですかこの花は!? こんなにも美しい花は見たことがありません!!」

 

ダン「これは俺達の世界に咲いている花です。普通に咲いてるものですが、俺たちにとっては大事な…とても大事な…花なんです」

 

魔ゐ「ダン…」

 

この花はダンにとってそれは大切な花だった。それはもう大切な……

 

その後も授業は続いた。

 

モモノキの魔術授業ではバローネが的確な指摘にモノノキは少し戸惑う。どちらが教えているのか。

 

クラッキー「こらこらバローネ。そんなに押し込んだら可哀想だよ。申し訳ありませんモノノキ先生」

 

モノノキ「(どきんっ!) めっ滅相もありません!」

 

クラッキーに声をかけられると顔を赤める。

 

次は使い魔学。担当教師は…

 

ロビン「いや〜 伝説の戦士に伝説の魔物が使い魔になるなんて凄すぎますよ〜! 僕も張り切っちゃうな〜!」

 

彼の名はバルサ・ロビン。バビルスではまだ新任教師だった。にも関わらず、緊張するどころかテンション上げまくりで逆にダン達が困り果てていた。

だが授業の方はしっかりしていて使い魔にそれぞれ名前をつけることとなる。

剣蔵は“シロ”。なんともシンプルすぎるがフォレストファング自身は非常に気に入っていた。クラッキーは“ソフィ”と、魔ゐは“セイバー” と、バローネは“アルテイシア”と名付けた。最後にダンはあえてアクノロギアの名前を変えずにいた。アクノロギアこそが本当の名という理由で

 

この次がマルバス・マーチ先生という教師の授業だった。しかしなんとその授業は拷問学。これには流石のダン達、特に剣蔵とクラッキーはビビっていた。

 

マーチ「はーい では拷問を始めま〜す」

ダン達「………」

 

その阿鼻叫喚な光景に言葉を失うが、おかげで拷問にはこんなものがあるんだと意外な興味も湧いた。

 

その後も授業は続いていよいよ今日最後の授業が始まる。

 

魔ゐ「最後の授業は、空想生物学? 担当教師はバラム・シチロウ」

剣蔵「バラムってもしかしてマギサにペコペコしてたあの怖そうな先生じゃないでしょうか?」

 

教室に入ると誰もいない。

 

クラッキー「あれ? 誰もいない」

剣蔵「休講でしょうか?」

魔ゐ「おかしいわね?」

ダン「俺バラム教諭の授業受けてみたかったのに」

バローネ「あぁ 科目はともかく奴自身には俺も興味がある」

 

残念がっているとダンとバローネが蔦に巻き取られ釣り上げられる!

 

ダン「!?」

バローネ「なんだこれは!?」

 

♪:バラム・シチロウ

 

よく見ると上には無数の蔦に巻き取られた生徒達がいた!

 

バラム「嬉しいなぁ 伝説の戦士が僕の授業を受けてみたいと言ってくれるなんて光栄だよ」

ダン「!?」

 

クラッキー「ダン! うわっ!」

剣蔵「ああああっ」

魔ゐ「ちょちょっと!」

 

クラッキー達も捕まった。

 

バラムは床に下り

 

バラム「はい、では…」

 

ダン達「!」

 

バラム「授業を始めます」

 

MN「体はデカく、足はワシ、植物を思わせる襟をした服、そしてめちゃくちゃ怖いマスクを被った男こそ、悪魔学校バビルス空想生物学教師“ 守護の白鴉(ガーゴイル)”バラム・シチロウ ランク8である」

 

蔦に巻き付かれたまま席に座るダン達と生徒達。

 

バラム「空想生物学は想像力を向上させる。なにせ空想上の生物を思い浮かべ研究するのだから」

 

ダン「わっ」

 

バラム「魔界においても未踏の地は数多く存在する。だから今もどこかに新種の生物がいる可能性もある」

ダン「うううう」

 

ダンの頭を撫でながら講義を続けるバラム教諭。クラッキーやバローネまで

 

バローネ「何なんだあの男は?」

剣蔵「僕達の頭をまるで猫を撫でるかのように」

 

悪魔学生「あれがバラム先生のスキンシップなんですよ」

ダン達「スキンシップ?」

 

MN「バラム教諭は生物が大好きで、触らずにはいられなくなる。それが彼の“触り癖(スキンシップ)”である」

 

魔ゐ「なるほど。マギサがキツめに説教するはずだわ。人間界で特に女性にやったら確実に変態だから」

 

悪魔学生「おまけに気に入った生徒を攫って、実験三昧してるとか」

 

それを聞いて剣蔵とクラッキーは震える。しかしダン達はそんな風には見えなかったらしい。

 

バラム「では、今日は人間界の空想生物について研究しよう。まず最初の生物は“犬”だ」

ダン「?」

 

バラム「この3種の犬の振り分けが分かるかい?」

 

どんな空想生物かと思ったら犬だった。ダン達は全然簡単だと思ったが周りの悪魔達は分からないのか悩んでいた。

 

剣蔵「あのー…それってもしかして、柴犬にシェパード、ドーベルマンではないでしょうか?」

 

バラム「正解! 流石に人間の皆さんには簡単すぎたね。なぜこんな問題を出したのかというと、君達の世界と僕達の世界の生物はいくつか違いがあるからそれを教えるためなんだ。魔界の環境は人間界よりも過酷で常に死と隣り合わせ。だから羽を生やし、大型化していたり、凶暴性を高めるという進化を果たしていったんだ」

クラッキー「なるほど。確かにこの環境ならどんな生物も強くなりそうだ」

 

バラム「うん。君達からしたら普通の生物だろうけど、僕達には本当に珍しい生物だからね。僕達の世界に比べて平和そうだからこちらより弱いかもしれないけど、彼らも必死に生きている。その命の連鎖からはとても美しさを感じる、だから興味が尽きないよ」

 

こうして聞いていると、バラムは本当に命を大切にしているんだなぁと思えてきた。

 

魔ゐ「それにしても生物もそうだけど、私達の知ってる悪魔や魔物とは伝承や姿が少し違うのね」

バラム「えっ? 僕達の名前が人間界に?」

 

クラッキー「まぁそうですね。例えばあなたはガーゴイルでしたね。僕達の世界ではこんな風になってるんです」

バラム「!!」

 

バラムはクラッキーのiPhoneの画像を見て驚く。ガーゴイルは怪物の形をした雨どい(排水口)や魔除けの石像として教会に建てられたり、彫刻として家に置かれたりしていた。映画などでは人を襲う怪物や砦を守る番人という形で。しかもその姿は地域によって変わっていたりなどもしていた。

 

バラム「すごい…僕らガーゴイルがこんな形で人間達に言い伝えられていたのか。うんうん すごいよ!」

 

クラッキー「まあね。こう言った悪魔達の多くは人を襲ったり、恐怖の象徴として恐れられてきましたから。けど中にはその姿に魅了される人間もいて、その悪魔達の姿を自分で想像し、芸術品にする。そしてそれを生み出すために何十年も懸け、中には人生の全てを捧げた偉人もいるんです」

 

バラム「すごい!やっぱり人間ってすごいね!様々な想像力を重ねてそんなに素晴らしい物を生み出すなんて!しかもそんな何十年も懸けるなんて僕ら悪魔では想像ができなかったよ。何せ多くの悪魔は集中力が無くてすぐ飽きてしまうから」

 

ダン「けど彼らも必死にやれば自然に集中できると思います。俺達は姿や寿命、力こそ違うけど、共通してることがあります」

バラム「それは何だい?」

ダン「心があることです。それがあればどんなことだって出来ると俺は信じているんです」

 

バラム「!! 拍手:パチパチパチパチパチパチ!!」

悪魔学生達「拍手:パチパチパチパチパチパチ!!」

 

バラム「素晴らしい!素晴らしい事を言ってくれたよ馬神ダンくん!そんな嬉しい事を言ってくれて僕は感動してるよ」

ダン「いえ、俺は俺としての答えを言ったまでです。さっき先生が俺たちの世界の生物も必死に生きているって言葉に俺も共感しました。古代の生物もそうやって生きてきたから」

 

バラム「古代の生物?」

ダン「恐竜です」

 

バラム「キョウリュウ? 聞いたこともない生物だな」

 

流石のバラムも恐竜のことは知らなかった。そこでダン達は教卓で恐竜について自分たちの知る限りのことを教えることにした。

 

数十分後

 

剣蔵「とまあ、6500万年前、私達の世界には世界最強の生物である恐竜が地上を支配していたというわけです」

 

悪魔学生達「すげー! カッコよすぎじゃない こんな生物が人間界にいたなんて 可愛い恐竜もいたわ ドラゴンに見えた!」

 

となかなかの人気を博した。いくらダン達(ほぼ剣蔵と魔ゐ、クラッキーによる説明だがw)に教えてもらったとはいえ。

 

MN「悪魔は珍しいものや刺激のあることには敏感なのだ」

 

バラム「こんな生物が人間界に生息していたなんて知らなかったよ!この子は鎧のような甲羅をつけてて、こっちの子は群れと見事な連携で足の鋭い鉤爪で狩りを、そしてあっちの子は恐ろしくも美しい鋭い牙を持っている!どの子もみんな素晴らしいよ!! 恐竜か〜!!」

 

バラムはもう興奮気味だった。そんなバラムにダン達は

 

ダン「先生 恐竜、見てみたいですか?」

バラム「えっ? そりゃもちろん! でもすでに滅びてしまったんでしょ? 残念だけど…」

 

ダン「見せてあげますよ」

バラム「えっ? それってどういう… 」

 

ガチっ

 

バラム「ん? 何してるの?」

 

ダンと魔ゐとバローネの3人はダイナバスターを装着し、恐竜カードを装填。そして

 

ガッツ「ぐわっ」

メーテル「くうう」

セレーネ「かああうう」

 

バラム「!!? こっこれは…まさか…!? きょ…きょう…りゅう」

 

ダン「はい。俺たちの相棒恐竜です。メガロサウルスのガッツ」

魔ゐ「マイアサウラのメーテル」

バローネ「シンラプトルのセレーナだ」

 

バラム「……………」

 

とこん

 

一同「!!」

 

あまりの衝撃なことに固まったまま気絶してしまった。でもすぐ目を覚まして

 

バラム「なんて素晴らしい日なんだ!! 滅んだとされた恐竜をこの目で見られるなんて!!」

 

バラムは興奮が止まらなかった。そして触り癖でメーテルやセレーネを触りまくった。もちろんメーテル達の機嫌を損ねないように。そんなバラムにメーテル達は嫌がることなく触らせてくれた。というよりもあまりの突然なことに固まっていた笑

 

バラム「なるほどなるほど!表皮はまるでトカゲの鱗のよう、だが羽毛を生やしているところから鳥から進化した感じだ。おまけに他の生物と共通はするけど微妙に違った骨格のおかげでより動きやすくするように進化してるんだね。実に興味深いよ」

 

そしてガッツにも目を光らせて触ろうとすると

 

ガッツ「ぐわっ!」

 

バラム「? こっこれは!」

 

何とバラムが浮いてしまった!

 

悪魔学生達「バラム先生が浮いちまった! どうなってるの?」

 

クラッキー「What's ?」

ダン「こらガッツ! すぐに先生の重力を元に戻すんだ」

 

バラム「えっ!? その子は重力を操れるのかい!?」

 

そう。これがガッツのメガロサウルの力である。ガッツはバラムの重力を解除する。

 

バラム「またも新たな発見ができた!!恐竜にはこんな力を持っているんだね!凄い!凄すぎる!!」

魔ゐ「いえ、その…この子達は私達の世界の恐竜とは違うんです」

バラム「?」

 

ダン達はガッツ達が別世界の地球から来て、その世界で石板の力によってそれぞれに合った属性を手に入れ進化したと説明した。

 

バラム「なるほど。君達はその石板の力を使ってこの子達をカードにしたり、実体化させているというわけか。それにしても別世界とはいえ、こんな進化をする生物が古代にいたなんて、やはり生物は面白い!そして美しい」

ダン「俺もそう思います。バトスピのスピリット達も生きていくために戦い、そして仲間を作り生きていく。命あるものはみんな素晴らしいです」

バラム「うん。それとガッツ君にみんな、驚かせてごめんね。君たちのような素晴らしい生物に出会えて興奮しちゃったんだ。許してくれるかい?」

ガッツ達「ぐわっ♪」

 

ガッツ達はバラムに抱きついて戯れてきた。それに大満足するバラム。

 

すっかり意気投合するダンとバラム。それから他の生徒達もガッツ達の観察をし、講義が終了した後、バラムからバラム専用部屋に招かられるダン達

 

 

バラム「みんな今日は僕の講義を受けてくれたことと新しい発見をさせてくれた事を深く感謝しているよ。本当にありがとう」

剣蔵「とんでもありません。こちらこそ感謝しています」

魔ゐ「魔界の生物についていろんなことを教えてくれましたから」

クラッキー「地球の生物とはまた違った美しさを感じられた」

バローネ「俺としてもこの世界の生物なかなか気に入ったぞ」

ダン「バラム先生、この度の講義本当にありがとうございました」

 

バラム「ありがとう」

 

二人は感謝を込めて握手した。そこへ

 

入間「失礼します」

 

入間がやってきた。バラムから呼び出しを受けたらしい

 

ダン「先生、どうして入間を?」

 

バラム「話しておかないと思って。彼は君達と同じ人間だから」

 

ダン達「!?」

 

今、バラムが入間を人間と! 魔ゐ達は驚愕して何とか誤魔化そうとするが

 

入間「ああ皆さん大丈夫です。バラム先生は僕が人間である事を知ってますから」

ダン「えっ?」

 

 

MN「解説しよう。入間がバラムの初授業を受けた時に彼の人間性から気を許して自ら人間である事を告白してしまった。それを聞いて驚きを隠せなかったが、事実を受け入れてくれた。だがあまりの気の緩さと生物としての甘さを厳しく追求され、入間はこっぴどく叱られた。その後バラムから数多くのフォローを受けて仲良くなったというわけだった。ちなみに入間が人間である事を知っているのは、バラムとサリバン、オペラ、そしてもう一人の5人だけ」

 

バラム「君達もすでにサリバン様から聞いてたと思ったけど、僕からも伝えておくべきだと思ってね」

ダン「そうだったんですか。心配いりません。入間が人間であることは誰にも言うつもりはありません。俺達はもう仲間だからな」

入間「ダンさん…」

 

もちろん魔ゐ達も同じだった。

 

バラム「うんうん。入間くんいい仲間に出会えてよかったね」

入間「はい! あっそうだ。みなさん、この後一緒に来て欲しいところがあるっておじいちゃんとマギサさんから連絡があったんです」

 

ダン「サリバンさんとマギサが?」

 

そして放課後、何やら校門前にSDらしき悪魔が馬車で入間を除いたダン達を迎えにやってきた。

着いた場所はなんと!

 

○魔界塔(バベル)

 

ダン達は息を呑む。ここは魔界の中でもかなりすごい場所だと肌で感じた。

塔に入り、665階に着くと扉の前にマギサが待機していた。

 

マギサ「みんなよく来たわね」

ダン「マギサ、今日は一体?」

マギサ「実は13冠の方々が昨日からのあなた達の活躍を見て、是非とも会いたいと申されてね。それでみんなを紹介しようと思って」

 

MN「13冠  それは魔界で代表する13人の高位悪魔の組織。魔王を含めた魔界最強の13人である。彼らの強さはそれぞれ魔王に勝るとも劣らない実力を誇り、人望と信頼も厚く多くの悪魔達から敬れていた」

 

扉が開かれると、とてつもない魔力がダン達を覆い、あのバローネでさえ震えさせた

 

13冠達「よくぞ来てくれた…コアの光主達よ」

 

魔ゐ「ランク5(ヘー) 紫ノ宮魔ゐ」

クラッキー「ランク5(へー) クラッキー・レイ」

剣蔵「ランク6(ヴァウ) 兵藤剣蔵」

バローネ「ランク7(ザイン) バローネ」

ダン「ランク9(テト) 馬神弾」

 

コアの光主&バローネ「13冠にご拝謁賜ること、深く光栄にございます!!」

 

全員、13冠の圧に圧倒されながらも、何とか気を保ち礼式に沿って左手を地面につき頭を垂れて挨拶をした。

 

ベルゼビュート「いやいやすまない。君たちのことを試させてしまって」

パイモン「いくらマギサ殿が認めた言うてたども、この目ではっきり見るまでは信じられんかったもんだべな」

アンリ「しかし よく我々の圧に耐えて挨拶ができたものだ。見事だったよ」

アスタロウ「魔界の兄弟世界グラン・ロロを救っただけのことはありますな」

アムリリス「可愛いわ〜♡」

バール「ふっ 今だに驚きを隠せないぜ。こんなガキ共がグラン・ロロを救っちまうとは (途轍もねぇ力じゃねぇか。本当にガキかよ?)」

アマイモン「おまけに伝説の魔物や魔剣に懐かれちまうなんてな」

 

ベヘモルト「いやはや、こんなめでたいことが起こるなんて長生きはするもんですな。あむっ」

 

マギサ「食王ベヘモルト様!? いらしていたのですか?」

バール「あぁ どうやら最近食うもんが減ってきたからダイエットしようとしてたら悪周期にかかりそうだったから、誰も寄りつかない場所で1人で抑えていたらしい。そこを偶然この方が見つけて連れてきてくれたんだ」

 

マギサ「この方? なっ!? あなたは…」

???「久しぶりねマギーちゃん♡」

マギサ「アムドゥスキアス・ポロ様!!」

 

剣蔵「アムドゥスキアスですって!?」

アム「?」

バローネ「知ってるのか?」

 

剣蔵「人間界ではトランペットなどの楽器を奏でることに優れ、人間達に楽器の使い方や楽しさを教えたと言い伝えられている悪魔ですよ」

 

ポロちゃん「あら〜♡私のことが人間達に知られていたなんて〜。だったら話は早いわね。そう!私は元13冠にしてデルキラ様と愛を誓い合った“アムドゥスキアス・ポロちゃん”! ポロちゃんって呼んでね♡」

 

なんとも癖が一口も二口もある悪魔だった。

 

MN「アムドゥスキアス・ポロ 元13冠 別称:音魔 かつて消失の魔王デルキラに敵対していた敵軍を演奏のみで666時間も食い止めたとされる伝説の音楽家。彼の演奏はたった一音だけでも、並の悪魔なら一撃で倒されてしまうほどの実力者だったそして人一倍デルキラを心から慕い、忠誠を誓っていた」

 

マギサ「まさかあなたまで来ていたとは。しかし何故?」

アム「こんな非常時だからね。おサリから頼まれて不在中のグラシアの代わりに私が代理として仮の13冠に戻ったの」

 

マギサ「そうでございましたか。あなたが戻っていただけるなんて心強い限りです」

アム「ありがとう。ところで…」

バローネ「?」

 

がしっ!

 

バローネ「!?」

 

ポロちゃんがバローネの胸に顔を当てて抱きしめる!

 

アム「いい男だわ〜♡」

 

マギサ「ポロちゃん様!彼を食べるのはお待ちを!!」

ポロちゃん「やぁね 食べないわよ。  まだ」

一同「まだ!!??」

 

彼はいい男が好みだった。バローネはとびっきりイケメンなので仕方なかった。

とまあそんなこんなで

 

サリバン「さて、今日君達を招待した理由は3つある。1つ目はこの魔界とグラン・ロロの関係についてとバトスピについての話をするためさ」

 

ダン「バトスピの?」

 

サリバン「うん。君達の世界では一般的かつ娯楽として広まってるみたいだね。しかし我々の世界では大きく違っているんだ」

魔ゐ「と言いますと?」

 

ベリアール「確かに我らの世界でも娯楽としても扱われてはおるが」

レヴィ「このバトスピは私達にとってはグラン・ロロと繋ぐために行われた神聖なゲームなの」

 

クラッキー「神聖なゲーム…」

 

ベルゼビュート「うむ。太古の昔、この世界とグラン・ロロが繋がった時、魔界とグラン・ロロは武力を持って争った。それはもう長かった」

 

ポロちゃん「あの頃のデルキラ様の悲しい顔は今でも思えているわ。あんな辛そうなデルちゃん見たことがなかった」

 

アムリリス「そんなある日グラン・ロロからデルキラ様に話を持ちかけてきた偉大な御方がいたの。白の王と緑の姫君よ」

ダン「白の王と緑の姫!」

 

その言葉にダンが反応する。そう。白の王と緑の姫とは彼らの…

 

アスタロウ「彼らはデルキラ様に平和を持ちかけてきた。これ以上の争いで血を流すのは辛いと。それはデルキラ様も同じだった」

 

アンリ「しかし和平交渉だけでは戦う者達に示しがつくはずがない。逆にさらなる争いが起こることが広まることも目に見えていた。そこで二人はこの争いを鎮めることのできる方法を教えてくれた。それが……“バトルスピリッツ”」

 

アスタロウ「デルキラ様は直様、ルールを覚え、デッキを組み王とバトルした」

 

アムリリス「両者の戦術が破られたら破り返し、やられたらやり返す。それはもう激しいバトルだったわ。そのバトルを見た者達はもはや敵味方関係なく興奮し大盛り上りだった」

 

アマイモン「あれほどの激戦は初めてだったぜ」

バール「あの戦いは伝説に残るに相応しい戦いだったらしいな。俺もこの目で見たかったぜ」

 

サリバン「そして最後は白の王がデルキラ様に勝利した。けどデルキラ様は悔しがるどころか大笑いしていたよ。全力を出し切ることができて大満足したから」

 

ポロちゃん「ホントあの時のデルちゃんの笑顔は今までで最高の笑顔だったわ。私といる時以上に。ちょっと悔しかったけど、あの方達だから仕方ないわ。しかしいい男だったわ」

 

ベリアール「その後、敵対していた者達もいつのまにか仲良くなり」

レヴィ「グラン・ロロと魔界の間に和平が成立したのよ」

サリバン「あの頃からデルキラ様は僕らの目を盗んでは仲良くなった王達の元によく訪れてはバトルスピリッツを楽しんでた」

 

 

ベルゼビュート「それからしばらくしてデルキラ様が突如行方をくらました後、あの男がやってきた」

ダン「異界王ですね」

 

ドン!

 

アマイモン「そうだ!!」

ダン達「!」

 

アマイモン「っすまねぇ。あの野郎の名前を聞くだけで胸に押さえつけてきた怒りが爆発しそうで悪周期になりそうだ」

ベルゼビュート「それは我らとて同じことだ。あの日のことは生涯忘れられないからな」

 

アスタロウ「奴が突如グラン・ロロに現れた時、我らの親族や仲間達は迷うことなく友となった異界人達を守るために戦いました」

ベルゼビュート「しかしグラン・ロロの命であるマザーコアを奪われ、その力の前になす術なく敗北した」

アンリ「そしてその戦いの中で白の王と緑の姫君は亡くなられた」

パイモン「あの男はその後、平和の象徴であった門を破壊して、隔絶されたんだわ」

ベリアール「悔しかった」

レヴィ「あの時ほど辛かったことはないわ」

サリバン「デルキラ様が愛した世界と仲間を救えなかったから」

 

ポロちゃん「もしもう一度奴に会ったら確実に弾き殺してやったわ」

 

全員無念の思いを吐き出し、魔力が怒りのオーラとして体から浮き上がっていた。

 

ダン「そうだったんですか」

 

グラン・ロロはそれだけ彼らにとって大切な存在だったのだ。

 

サリバン「だから本当にありがとう馬神ダンくん。そしてコアの光主のみんな。光主としての使命を全うし、デルキラ様が愛したグラン・ロロを救ってくれて」

13冠「魔界代表として我ら13冠! 心より感謝申し上げる!!」

 

13冠はダン達に深い感謝を伝えた。

 

ダン「皆さん顔を上げてください。それに俺達は別に使命として戦ったわけじゃない。力になりたかったからです」

サリバン「……」

ダン「グラン・ロロに来たばかりの俺はビビって帰ろうとしました。だが苦しんでる奴を見捨てるなんてことは俺にはできなかった。綺麗事だったかもしれない。けど、それでも俺は力になりたかった。グラン・ロロで初めて出来た仲間のために何かしたかった。それだけです。だからそんな英雄として見なくていいんです。今の俺はあなた達と手を取り合いたい一人の人間としています。どうかみなさん、よろしくお願いします!」

 

今度はダンが胸に秘めていた思いをぶつけた。

 

サリバン「ふふふっ…」

13冠「ははははははははははははっ!!」

 

ダン「!?」

 

ベルゼビュート「いやはやここまで純粋かつ欲のない人間は初めてだ」

アマイモン「まったくだ!まじで気に入ったぜ小僧」

アンリ「普通の人間なら威張って見返りを要求するのに君は何も求めず、逆に我々に敬意を払った。私としたことが君を過小評価してしまった」

 

アスタロウ「見事なものだったよ」

パイモン「んだ。わを惚れ込ませるとはとんだ食わせもんだべや」

ベヘモルト「何千年ぶりだろうか。言葉だけでこれだけお腹いっぱいになるのは」

バール「へっ 大したガキどもだ」

アムリリス「もう〜♡ 可愛すぎるわ〜〜〜♡!!」

 

ベリアール「サッちゃんが気に入った気持ちがよくわかる気がするのう」

レヴィ「ほんと」

サリバン「そうでしょ〜」

 

ダン「ありがとうございます」

 

ポロちゃん「いい男だわ」

 

剣蔵「ダン君が食べられる!!」

ポロちゃん「いやぁねぇ 食べないわよ。  まだ」

一同「まだ!?」

 

魔ゐ「ポロちゃん様 そろそろダンを離してくださる?」

ポロちゃん「んー?」

 

バチバチ!!

 

二人の間に火花が

 

ポロちゃん「ふふふっ なるほど。私に怯まずガン飛ばすなんてやるわね。気に入ったわ」

魔ゐ「いえいえ」

 

と仲良くなる二人。

 

サリバン「さてさてそろそろ話を戻そうか。二つ目のことがバトスピのルールについてなんだけど実は魔界では君達の世界にはないルールがいくつかあるんだ」

バローネ「魔界にのみに存在するルール?」

サリバン「そう。そして3つ目がそのことに関係してるんだ。明日の最終日に君たちと約束したバトスピを行いたいと思って」

 

ダン「バトスピを?」

サリバン「うん。僕たちがグラン・ロロのように人間とバトスピをして和平を結ぶことが最善だと思って。そこで明日の午後6時6分6秒、君達と僕達の代表者を選んで全世界にそのバトスピを流し和平を結びたいと思うんだ。魔界のルールをお披露目も兼ねて」

マギサ「私とサリバン様達は昨日からずっとそのことについて話し合った結果、それが一番だと判断したの。みんな受けてもらえるかしら」

 

ダン「もちろんだ!」

 

ダンは即答で了承した。もちろん魔ゐ達も。光主達の代表も無論ダンだった。サリバン達は大いに喜んだ。それから前祝いの宴として超豪華なご馳走をいただくことにした。その日は魔界塔始まって以来の大騒ぎの宴だった。

 

アマイモン「お嬢ちゃん、俺はオメェさんのこと結構気に入ったぜ。この前の使い魔召喚の時にデビルズパラディンを召喚しちまうんだからな」

魔ゐ「ありがとうございます」

アマイモン「個人的にも何か贈り物したいところなんだが何か欲しいものはないか?」

魔ゐ「でしたら…」

 

ムギュ

 

魔ゐ「モフモフさせて」

アマイモン「えっ?」

 

モフモフモフモフ……

 

アマイモン「っておい! よっ よせっ あっ ああ ああああ〜」

 

魔ゐにモフモフされて気持ちよくなってしまうアマイモン

 

 

ポロちゃん「クラッキーちゃぁぁぁぁぁん♡!!」

クラッキー「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ポロちゃん「やっぱりあなたっていい男のスメルがするわ〜♡ カルエゴちゃんみたいな♡」

クラッキー「お許しをポロちゃん殿! 僕には妻と子供が」

ポロちゃん「何ですってー!! 妻と子供が」

クラッキー「はい」

ポロちゃん「……… まぁいっか つまみ食いくらい。もう少しスメルを〜♡」

クラッキー「ひぃぃぃぃ〜〜!」

 

パイモン「しっかしおめぇみてぇな若造がフォレストファングを召喚してまうとは驚きだべや」

剣蔵「あなたの癖のあるズーズー弁も驚きですが」

パイモン「あああん!」

剣蔵「なああああ! 失礼しましたお姫様!」

 

 

乾杯音:からんっ

 

バローネ「お美しゅうございますアムリリス殿」

アムリリス「あら〜 女性を喜ばせるのがお上手なこと。ところでサマエルは如何だったかしら?」

 

バローネ「はい。とても美しかったです。月は闇を照らす光。我が友と似ていて素晴らしい奴でした」

アムリリス「そう、よかった。彼女を大切にね」

バローネ「はい」

 

二人は再び乾杯する。

 

マギサ「ちょっとバールく〜ん 私の酒が飲めんのかゴルァ〜〜!!」

バール「勘弁してくれ」

 

ダン「はははははっ」

サリバン「みんな楽しんでくれて何よりだよ。ところでダンくん、君に聞きたいことがあるんだ」

ダン「何でしょう?」

サリバン「実は明日君が代表で戦うじゃない。今戦ってみたい相手はあるかな?」

ダン「えっ?」

 

サリバン「実は僕らも昨日から誰にしようか考えてたんだけど、結局決められなくて。そこでマギサくんが、君達の代表者が選んだ方がより楽しめるんじゃないかって」

ダン「俺が決めていいんでしょうか?」

サリバン「もちろんだよ。さっき良いことを聞かせてくれたお礼と思って」

ダン「それでしたら、俺は…………」

 

 

 

クララ「ス〜キ〜魔!」

 

放課後、バラムの部屋

 

剣蔵から恐竜の図鑑とDVD、映画を借りていたバラムは

 

バラム「凄すぎる!! うんうん! なるほどなるほど! おおおお!! たった1年の間に新種の恐竜の化石が見つかるなんて、しかも新種には自分の名前がつけられるのはもっとすごい! 僕も見つけられたら…」

 

バラム(妄想)「ガーゴイルドン  バラムザウルス……」

 

バラム「ふふふっ 早く人間界に行って恐竜を見つけたーい!!」

 

 

To be continued.




次回は入間達がバトスピについて勉学します。皆さん楽しみに待っててください。


それと、感想はどんな方からでもお待ちしております。ではまた^_^


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第二十七陣:入間とバトルスピリッツ

 

3日目

 

〇王の教室(ロイヤル・ワン)

 

すでに教室には全員集まり、話をしていた。

 

ダン「そうか。アリスは発系の魔術が得意なのか」

アリス「はい。心臓硪りと収穫祭、そしてバラム教諭のおかげでより鮮烈

に炎を操れることができるようになりました」

 

その言葉のとおり彼の炎はとても美しかった。

 

サブロー「まぁ収穫祭では失格だったがな」

アリス「何をサブロー!」

クラッキー「まあまあ。君はどんな魔術が使えるんだい?」

サブロー「よくぞ聞いてくださった!我が家系能力を御覧頂こう!」

 

とサブローが首にかけてた鉄のプレートを加えると、鉄のトマホークが生成された!

 

MN「サブノック家家系能力 "武器創生” 噛んでいる物質と同質の武器(盾も含む)を作成することができる」

 

バローネ「ほう。見事な武器だ。材質と強度も申し分ないな」

サブロー「お褒めに預かり光栄です。我がサブノック家では代々魔王軍の武器を創生することを任されてきました。そして我が家系から魔王を輩出する事を悲願とした一族でもあります」

 

バローネ「そうか。ではお前も一族の悲願のために魔王に?」

サブロー「少し違いますな。確かに魔王になる野望は十分にあります。だが我が家は関係はない。魔王を目指すのは、ただ単に魔王を目指す己(うぬ)がカッコいいからです!」

 

バローネ「はははははっ 面白い男だ! なるほどカッコイイからか。確かにそれも良いかもしれんな」

サブロー「ありがとうございますバローネ殿。では私の知り得る魔王の歴史をご教授…」

リード「なあああっ そこまでそこまで!」

 

みんながサブローの話を中断させる

 

ジャズ「サブローは魔王の話となると長くなりますから。アイツ 生粋の“魔王オタク”ですから」

魔ゐ「この世界にもオタクっているのね」

 

クララ「うん。サブロー魔王大好きなんだ」

 

とクララがポケットからいろんなお菓子を出しまくる。

 

魔ゐ「すごいわねそのポケット。どれだけ入ってるの?」

クララ「いっぱいだよ」

魔ゐ「いっぱいって」

入間「これがクララの家系能力なんです」

 

MN「ウァラク家家系能力 “呼び出し(トイトイ)” 一度見たことのある物なら、魔力が続く限り無限に出すことができる」

 

剣蔵「すごい能力ですね! しかも凄く便利です!」

クララ「! ……」

 

と剣蔵の言葉に少し動揺するクララ

 

剣蔵「どうしました?」

入間「あのぉ 実は」

 

MN「彼女は元々奇矯な性格でかつては周囲からは変人扱いされていた。そんな彼女の能力を“便利”だから利用しようとする者ばかりだった。本人もそのことは自覚していて仕方なしと思っていたが、見返りもなく接してくれた入間に出会い仲良くなったというわけだった」

 

剣蔵「すみません!とんでもなく不謹慎な事を口走って!」

クララ「いいよ。もう気にしてないから笑」

 

クララは剣蔵のことをあっさり許した。とても心優しい女の子だ。

 

魔ゐ「クララは優しいのね」

クララ「ありがとうマイマイ。私この能力大好きだから」

魔ゐ「そうね。あなたの能力は本当にすごいわ。その能力があれば多くの命を救うことだってできるから」

クララ「?」

 

ケロリ「多くの命を?」

ゴエモン「本当でござるか?」

アリス「このあほクララが?」

 

魔ゐ「だって見たものなら魔力が続く限りどんな物でも出せるんでしょ?それってすごいことじゃない。怪我をしたり病気をした人が数百人いて医療措置が必要な時には医療器具や薬品を、飢餓で苦しむ人達には食料を出すことができる。そうすれば多くの尊い命を救うことだって可能なはずよ」

 

それを聞いてみんな唖然としていた。

 

サブロー「なっ…なるほど」

エリザベス「そんな考えは今までしたことがありませんでした」

アロケル「我ら 無知 過剰」

アリス「そう言われるとコイツの能力はすごいと感じられます」

入間「うん!クララの能力の凄さが改めてわかった気がするよ」

 

クララ「???」

 

クララ本人はあまりにもぶっ飛んだ話しすぎて付いて来れていなかった。

 

その後も話が続いているうちチャイムが始まり1限目が始まる。

 

カルエゴ「今日は授業を始める前にサリバン理事長より発表がある」

一同「?」

 

ギ〜ゴ〜ガ〜!

 

放送局のサイレンが鳴り出し、教卓それも全教室に映像が流れる。

 

サリバン「やぁバビルスに通う若き子羊達よ。君たちに重大発表をしなければならないことがあるんだ。今日より通常授業に加え、君たちに我ら魔界において神聖なゲーム“バトルスピリッツ”について学んでもらうことにする」

 

学生達「!!!!???   えええええええええ〜〜〜〜っ!!!!」

 

サリバン「実はマギサくんから人間界で面白そうな話を聞いたんだ。その名も天下分け目の大戦“バトルスピリッツ グランウォーズ”大会!!」

 

入間「グランウォーズ……!」

 

サリバン「人間界と交流する機会を得られたからね。こんなビッグイベントを逃す手はないよ。それにこの大会は君ら若き悪魔達の成長につながること間違いない。上手くいけばランク昇級だってあり得る。さぁどうする? みんなこの大会に参加する?」

 

学生達「うおおおおおおおおおおお!!!!」

 

学園中歓声が上がる!みんなやる気満々だった。

 

MN「悪魔は珍しい・面白そうなことが大好きなのだ」

 

サリバン「この歓声を聞くだけで凄く良い気持ちだよ。ちなみに学生のみんなだけで無く、教師陣や大人悪魔も来るから油断ならないよ。それともう一つ、それと人間界と交流する記念として今日の授業の後、光主の代表馬神ダン君と魔界の代表がバトスピで戦うことになってるから」

 

それを聞いてますますワクワクする。そして誰が代表か今発表される。

 

サリバン「魔界代表は……」

 

ドラム:どどどどどどどどどどどどっ ドン!

 

サリバン「入間くんで〜〜す!!」

 

学生達「!!」

 

入間「えへっ」

 

問題児クラス「えええええええええええええええっ!!!!」

 

入間が選抜された!

驚くのも無理はない。普通ならサリバンまたは13冠の誰かになるのが妥当だから。実は昨夜の食事会の時

 

(回想)

 

ダン「俺は……入間と…戦いたい」

い一同「!!」

サリバン「入間くんと?」

 

ダン「はい。初めて会った時からアイツからはすごい奴だと感じてた。だからこの世界に来て最初に戦うなら入間って決めていたんです。サリバン様どうか」

 

サリバン「もっちろんだよ〜」

ダン「えっ?」

サリバン「入間くんを選んでくれるなんて嬉しいよ〜! やっぱり僕の孫は強そうだったでしょ」

ベリアール「ちょっと悔しいが仕方ないのう」

レヴィ「ウチの孫とも戦わせてみたかったけど、あなたが選んだのなら文句はないわ」

 

13冠も謹んで承諾してくれた。

 

ダン「ありがとうございます!」

 

 

(現在)

 

アリス「さすがイルマ様!!コアの光主様から指名されるとは!」

サブロー「羨ましすぎるぞ!!」

 

周りからも褒め称えられたり、羨ましがられる。反感が来ると思いきや入間と聞くとみんな納得していた。どれだけ人気者なんだろうか

 

サリバン「というわけで今夜6時6分6秒にて開催するから楽しみにねぇ〜〜」

 

カルエゴ「というわけだ。なので今からグランウォーズで活躍できるように貴様らにみっちり扱き上げてやる。無様な真似はせぬようにな。まぁだが安心しろ」

一同「?」

カルエゴ「どんなに泣き言を言おうと私は貴様らを投げ出したりはせん。どんなに泣き叫ぼうとな。へっ」

 

陰湿!!

 

リード「ちょっと質問!! さっき教師陣も参加するって言ったけどもしかして…」

カルエゴ「無論だ。私も参加する」

問題児クラス「!!!!!!」

カルエゴ「バトルスピリッツで戦えるなど名誉だからな。それに最近調子に乗っている者達を叩き潰せるのだからな。こんなチャンスはそうそう来ない。精々慌てふためき、絶望するがいい。へっ」

 

 

陰湿!!!

 

 

バローネ「ふふふっ かえって好都合だ。こちらも貴様を倒す絶好の機会を得られたということだ。その首、俺が貰ってやろう」

カルエゴ「面白い。 その鼻っ柱食い違ってやろう」

バローネ「その言葉そっくりそのまま返してやる」

 

バチバチバチバチバチバチ……!!

 

ケルベロス「グルルルルルルルルル!!」

ストライク「ぐるるるるるるるるる!!」

 

2人と2体の火花が激しくぶつかり合う。

 

ジャズ「やっぱバローネって度胸あるなぁ」

ゴエモン「カルエゴ先生にあそこまで正面切って喧嘩を売るとは」

魔ゐ「男ってどうしていつもああなのかしら?」

 

ダンが宥めたおかげでなんとか鎮めることができ、授業が始まった。

 

 

カルエゴ「さてコアの光主にこの授業は不要だと思うが説明しておくとしよう。まずバトスピには6つの属性が存在し、それぞれ多種多様な力を持ち合わせている。共通していること それはその6つの属性全てに“スピリット”、“マジック”、“ネクサス”、“ブレイヴ”という重要なカード達が存在していることだ。スピリットは我々が使役する魔物・モンスターだ。そのスピリットをサポートするのがマジックとネクサス、そしてスピリットに合体し更なる力を与えるブレイヴ。これらをうまく使いこなすことで相手のライフまたはデッキを0にすることで勝利を得る。これがバトルスピリッツの基本ルールだ」

 

みんな真剣に授業に没頭する。普段だらけてるみんながこんなに真剣になるのに入間は驚く。それだけバトスピは魔界において重要だということだろう。

 

数分後

 

カルエゴ「以上が魔界とグラン・ロロと人間界において一般的な共通ルールだ。では続いてグラン・ロロと人間界にはない魔界のルールについてだ」

 

ついに魔界の追加ルールについての説明が始まる。

 

カルエゴ「それは魔術と家系能力だ」

クラッキー「魔術と家系能力?」

 

カルエゴ「そうだ。我ら悪魔は魔術と家系能力をバトスピの効果として、一度のみまたは一時的/永続的に発動することができる。それをうまく活用させることでより有利にすることが可能となるだろう」

 

たしかに魔術や家系能力は強力な力になるはずだった。

 

カルエゴ「だからと言ってそればかりに頼りすぎると足元を掬われる」

 

リード「えっ? なんで?」

ジャズ「家系能力が使えるんなら使いまくれば楽になるじゃね?」

 

ダン「いや 確かに強力かもしれないが、使い所によれば逆に自滅する」

リード達「?」

 

カルエゴ「よく分かっているな。これらの魔術や家系能力にはもちろん属性が存在する。この2つの力はマジック/ネクサスの効果として適用される。そしてコストも当然かかる。つまりそれらを防ぐことができるカードが相手側にあれば不発。何も考えず行使し続ければコストもかかり、手札に逆転のカードがあっても使用できない。これが理由だ! 分かったかごみ虫共! 力を過信しすぎた者に待っているのは無様な負け姿だ!! よく覚えておけ!!」

 

これにはリード達も応えて反省した。どんなに強力な力でも使い所を間違えば身を滅ぼす。

 

バローネ「しかし面白いな。魔術がマジックとして使えるとは。ちなみにそれはカードになるのか」

カルエゴ「いやルール上の効果のため、カードではない。なので常に手札にあると思えば良い」

 

なかなかに面白いルールだった。

 

カルエゴ「さて本来はもう一つルールがあるのだが、理事長とマギサ殿の話し合いで後日改めて紹介するらしい」

 

それは一体?

 

カルエゴ「さて、今までの説明で大体わかったはず。次はお前達自身のデッキを作る番だ」

サブロー「おお待っていたぞ!」

 

みんなこの時間が待ち遠しかった。すると魔法陣が教卓に現れて

 

マギサ「はーいみんな」

カルエゴ「マギサ殿!」

 

ダン「マギサ どうしてここに?」

マギサ「これを届けに来たの」

 

マギサが杖をかざすと、彼女の後ろから数えきれないカードが現れた!

 

マギサ「これは今現在人間界にあるカードよ。入間くん、今からあなたはこの中からカードを選んでダンと戦うの」

入間くん「この中から僕が。けどみんなは」

マギサ「心配しないで。もちろんみんなの分も用意してあるわ。けど今回は大事な勝負。みんなには後日デッキを作ってもらい、今日はあなたが選ぶの」

 

入間「……… わかりました。みんなごめんね。僕が先にやることになって」

リード「謝ることなんかないよ」

ジャズ「そうそう。イルマくんなら文句なし」

エリザベス「えぇ 胸を張って」

サブロー「悔しいが我がライバルならば仕方なし!此度の名誉は其方に譲る」

アリス「イルマ様あなたがこのクラスの最初にデッキを作るにふさわしいお方です!」

クララ「いるまっちのデッキ早く見たい!」

 

ダン「俺も楽しみだ。お前がどんなデッキにするのか」

 

みんなに励まされて清々しい笑顔を見せた入間はカード盤の前に立つ。

 

カルエゴ「(しかしこれだけのカードだ。かなりの高難易度なのは間違いない。一体どれくらいの時間がかかるのや…)」

一同「おおおっ」

カルエゴ「? なっ!?」

 

ぴしょん ぴしょん ぴしょん………

 

入間は何の躊躇もなく次々とカードを選んでいく。

 

カルエゴ「(バカな! あれだけのカードがありながら選び切ったと言うのか!? ……… なっ 何だこの構築度は!? 見事な選び方ではないか。一体どうやって?)」

 

カルエゴは入間の選び方に驚きまくる。選び方が完全にプロ級だったからだ。問題クラスのメンバーとダン達も唖然としていた。そして最後のカードを選び終わった。

 

入間「ふぅ〜〜〜 完成しました」

マギサ「お疲れ様。デッキを見させてもらったけどあなたすごいデッキを使うのね」

入間「えへへっ」

 

アリス「おめでとうございますイルマ様!」

クララ「いるまっちどんなデッキにしたの?」

リード「教えて教えて!」

 

みんな入間のデッキに興味津々。断れない入間をダン達がフォローしてくれてバトルになるまで秘密に出来た。

 

ダン「入間 今日の放課後を楽しみにしてるぜ」

入間「はい、ダンさん!!」

 

二人は熱い握手を交わす。

 

*放課後

 

舞台はかつてデルキラと白の王が和平のために戦った闘技場“殺っセオ”の跡地。ひび割れが目立つが、二人の王の激戦を語っているところがなかなかに味があった。

すでに闘技場観客席には大勢の悪魔達が集まっていた。中には支店や屋台を出している学生も。全員今か今かとワクワクしている。完全にお祭り騒ぎだ。

 

ハルノ「こんな舞台に来れるなんて夢みたい」

アズキ「ほんと」

コナツ「早く始まらないかな〜」

ドサンコ「焦らすなんてなんて恥ずかしがり屋なのかしら。そこもまた素敵だけど♡」

 

ガー子「待ち遠しいねエイ………」

エイコ「(鼻息):ふん!ふん! (入間くん)」

 

入間の手作り応援団扇を持ち出し準備万端のエイコ。そしてこちらも

 

アメリ「いいか! この戦いは我ら悪魔と人間との和平を築き上げる重大かつ伝説になる聖戦となるだろう! その全てをその目に焼き付けるのだ!!」

生徒会「はっ!!」

 

気合い十分の生徒会。

 

アメリ「(イルマ。気をつけてな)」

ギルファム「入間のことが気になるのか?」

アメリ「! ギルファム様! どうしてここに? 特等席に行かなくてよろしいのですか?」

ギルファム「其方らと一緒に見たくての。それにもうあそこは満席だしのう」

アメリ「ああ なるほど」

 

特等席には問題児クラスとバローネ達がすでに占拠していた。入間のトモダチ特権であろう。

 

リード「はああああ 緊張する」

ガープ「こんなすごい席で観戦できるとは信じられぬでござる」

サブロー「はっはっは〜! サリバン殿に感謝せねば」

アロケル「我 この刻 感無量!」

プルソン「しかも僕たち めちゃくちゃ目立ってる」

 

魔ゐ「みんなすっかり興奮しちゃって」

バローネ「まあ良いではないか。今は盛大に騒がせてやれ」

 

そうこうしているうちに時刻は午後6時6分6秒となり、カメラが現場を魔界に人間界、魔法の世界に映し出す。みんな釘付けになっていた。もちろん幸村達も。ちなみにサリバンを含む13冠達は魔界塔のビッグスクリーンで観戦。すると闘技場の中心にカルエゴが現れる。

 

カルエゴ「粛に! 今宵は魔界そして人間界においても歴史に残る偉大な日となるだろう。魔界とグラン・ロロに和平が結ばれたあの興奮が今甦ろうとしているのだから。よいか貴様ら!!その目に深く刻み込んでおけ!! 今この時より“第2回バトルスピリッツ 魔界大戦”の開催を宣言する!!」

 

全世界「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!」

 

世界中に大歓声が響き渡る!!

 

カルエゴ「まずは人類代表 我らの兄弟世界クラン・ロロを救いし救世主 赤の光主馬神ダン!!」

 

ダンは無言で競技場に顔を出し

 

世界中「うおおおおおおおおおお!!」

 

ダンが現れるとさらに大歓声が響き渡る!!

 

お市「ダン様です!」

兼続「待ち遠しかった」

早雲「感じる。彼の気迫を」

環奈「うむ。気合いは十分そうじゃ」

幸村「頑張れよダン」

 

そして次は

 

カルエゴ「では続いて、恐れ多くも我らが救世主より名指しされ、彼らと戦う名誉を与えられし若き悪魔。魔界代表 イルマ!!」

 

カルエゴが指差すが入間は現れなかった。会場はどよめく。だが

 

トッ トッ トッ………

 

足音が聞こえる。誰かぎ近づいてくる。そして闘技場に顔を出す。それは

 

一同「!?」

 

紫の貴族風の服装に漆黒のマントを羽織り、そして顔にはDevilの「V」と竜を合わせ、牙を噛み締めたようなシールドが目立つ真紅のフルフェイスヘルメットを被っていた。

 

一体何者?

 

クララ「イルマち?」

一同「えっ?」

 

アリス「間違いない。あれは………!!」

ダン「入間だ」

 

一同「!!!!??」

 

そう。彼は紛れもない入間だった!!! カッコよすぎだ!!

 

 

 

 

 

 

クララ「ス〜キ〜魔!」

 

○王の教室

 

剣蔵「エリザさんってやっぱり綺麗ですね」

クラッキー「Beautifulだよ Ms.エリザ」

 

エリザ「ありがとうございます。私の家系能力は意識に関係なく男性を魅了してしまいまして」

剣蔵「それを抜いても美しいです」

クラッキー「うんうん」

リード「でしょでしょ! 姉さんは世界一!」

エリザ「ふふふっ」

 

バローネ「ふっ まだガキだな」

 

ぴくっ

 

エリザ「! いっ…今何と?」

バローネ「ガキだと言ったのだ。色気をただ漂わせ、男をモノにしようとしているだけの子供のお遊戯」

 

エリザ「ぐっ」

バローネ「何もかもが……ガキだ」

エリザ「カチーーーンッ!! 私はガキじゃなーーーーーい!!」

リード「うわあああ! 姉さん落ち着いて!!」

ガープ「落ち着くでござる!!」

 

みんなはエリザを押さえるが意外にもパワーがある。

 

バローネ「そうやってムキになるところもガキだな」

エリザ「うがああ!!うがーーーー!! 私はガキと言われるのが我慢ならないのよーーーー!!」

 

なんとも騒がしいことで。

 

To be continued.




ついに入間とダンの戦いが始まります。入間の格好とヘルメットは少しコードギアスのゼロをイメージしています。ゼロとは少し違った感じですがカッコいいです。次回は今度こそバトル回なのでお楽しみに^_^


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第二十八陣:入間vsダン(前編) 星竜の雄叫び

 

入間「(呼吸音):ふうーーーしゅーーーー」

ダン「…………」

 

闘技場では静かさが漂っていた。それもそのはず。あの入間が予想だにしない姿で登場したのだから。

 

魔ゐ「すごい迫力ね」

クラッキー「Jesus これは驚かされたよ」

バローネ「ふふふっ なかなかセンスがいいではないか」

 

アリス「おおイルマ様! なんと勇ましい御姿! このアスモデウス・アリス感服いたしました!」

クララ「いるまち〜マスクカッコいい!!」

 

アメリ「ああ あああああ(イルマ………カッコいい!!)」

 

みんな入間の姿に大絶賛。確かにこれは思いがけないサプライズだったであろう。それで当の本人は

 

入間「………(わああああ〜 すごいみんな見てる。なんかすごく恥ずかしい〜っ)」

 

平静装っているが、仮面の中では顔を真っ赤にして緊張していた笑

 

アリ「(今更何言ってんだよイル坊。お前がそれを着たいって言ったんだろ。もう腹決めとけよ。俺もその姿カッコいいと思うしよ)」

入間「(アリさん………うん!)」

 

アリクレッドの自信を取り戻す入間。それから2人は中央に立つ。

 

ダン「カッコいいな入間。特にヘルメットが」

入間「ありがとうございますダンさん。実はおじいちゃんに頼んで作ってもらったんです」

 

MN「馬神弾達が魔界塔で宴を終えて特別室に寝泊まりした後、自宅に戻ったサリバンは入間に対戦相手に自分を指名したことを告げる。それを聞いて泣きながら喜んだ。その時、入間から衣装を頼まれた。サリバンは喜んで魔界のとびっきり優秀なデザイナー達に頼み、最高の衣装を作ってもらった。それが彼の着ていた衣装であった」

 

ダン「そうか。そのヘルメットもなのか?」

入間「えっ? あー はははっ そうですね。ははははは…」

 

と何か動揺する入間。

 

カルエゴ「粛に! では改めてこれよりバトルスピリッツ 魔界大会を開催する。両者とも正々堂々と戦うように。たとえ生徒といえど、不正などで神聖なるバトルスピリッツを汚すような輩には、死よりも重い凄惨たる……」

 

教師&13冠「“教育を!!”」

 

入間&ダン「はい!!」

 

2人はその誓いを宣言して握手をする。そして2人は下がり、

 

 

入間&ダン「ゲートオープン!!   界放!!!」

 

遂に戦いのゲートが開かれた!! フィールドは殺ッセオ。ダンと入間はバトルフォームを装着する。入間のアーマーは竜と悪魔が合わさったような顔と羽をイメージした貴族風だった。

 

入間「これが僕のバトルフォーム。すごい!」

 

入間は自分のアーマーに満足していた。

 

 

剣蔵「………」

魔ゐ「どうしたの?」

剣蔵「いえ。入間くんのあのヘルメット。どこかで見たような気がして」

バローネ達「?」

 

一体どいうことだ? そんなことを言っているうちにバトルが開始する。先行はダン。

 

ダン:第1ターン

 

ダン「メインステップ。ブレイドラXを召喚。さらに創界神ネクサス 光導創神アポローンを配置!」

 

効果で3枚オープン。中に2枚対象カードがあったため神託で2コア追加。

 

ダン「続いてモルゲザウルスXを召喚」

 

アポローンの効果で1コアチャージしてターンエンド

 

 

アリス「すごい!ただでさえ扱いが難しい創界神をうまく使いこなしコアを乗せてしまうとは」

 

驚くアリス達。さて次は入間のターン。

 

 

入間:第2ターン

 

入間「星の彼方より現れ出でよ!ブレイドラ、煌星竜コメットヴルム!」

 

ブレイドラ「ぴいいい!」

コメット「キシャーーー!!」

 

悪魔達「おおおおおお」

 

入間が最初に召喚したのはブレイドラ2体とコメットヴルムが1体。入間が選び抜いたデッキは何と星竜だったのだ。

 

アリス「あれがイルマ様が選び抜いたスピリット達」

リード「イルマくんはドラゴンを選んだんだ」

エリザ「ブレイドラちゃん可愛い〜♡ ダンさんの子も可愛いけどイルマくんのはちょっと小さいところがキュンと来ちゃう〜♡」

 

ジャズ「しかし意外だな。イルマくんがドラゴンデッキを選ぶなんて」

サブロー「うむ。我はてっきり悪魔らしく冥主か夜族かと思っていたが」

 

魔ゐ「もしかしてダンを意識して作ったのかも」

リード「ああそうか! イルマ君ってダンの話になるとかなり熱くなってた」

アガレス「もう何度も聞かされて眠れなかった」

ゴエモン「あれは憧れイヤ尊敬の念が強かったでござる」

アリス「それだけダン殿はイルマ様にとって特別なのだろう。わかりますぞイルマ様!」

 

 

入間「(遂に召喚できた。僕の…)」

ブレイドラ「また会えたね入間」

入間「!」

コメットヴルム「へへへっ 会いたかったぜご主人」

入間「やっぱり君達は…」

 

このスピリット達、入間のことを知っているみたいだ。一体何故?

 

入間「(僕もまた会えて嬉しいよ。けど今は知らないフリをして。僕はこの世界では悪魔で通ってるから)」

ブレイドラ「(なるほど。オッケー)」

コメットヴルム「(わかったぜ。他の連中にも念話で伝えておくぜ)」

 

念話でスピリットと話す入間達。バーストをセットしてターンエンド。

 

 

ダン:第3ターン

 

ダン「水瓶竜アクエリジャードラゴンをLv.2で召喚。ブレイドラXをLv.2にアップ、バーストをセットしてターンエンド」

 

 

入間:第4ターン

 

入間「ゴラドンとリザドエッジをLv.1で召喚。そしてオールトの竜巣を配置。ターンエンドです」

 

ダン:第5ターン

 

MN「ダンはブレイドXと天星12宮 雷星獣ドラグ・タウラスをLv.1で召喚してターンエンド」

 

入間:第6ターン

 

MN「入間はダブルドローで2枚ドローしてターンエンド」

 

ダン:第7ターン

 

MN「ダンも双翼乱舞で2枚ドローしてターンエンド」

 

 

全員緊張の表情を浮かべ言葉が出なかった。

 

 

カルエゴ「今だにどちらも動かずか」

 

兼続「両者とも様子を伺っている」

 

アメリ「なかなか動こうにも動けない」

バラム「うん。でも」

 

環奈「そろそろ動き出すじゃろな」

 

 

入間:第8ターン

 

入間「ドローステップ ! (いいぞ)」

 

ここで入間が何か引き当てた。

 

入間「いきます。オールトの竜巣をもう一枚配置」

 

二つの竜巣の雲が一つになってさらに巨大になる。

 

入間「そして……燃え上がれ!そして灼熱の炎と角を滾らせよ!ヒアデス・ドラゴン!!」

 

ヒアデス「ぶもごおおおおお!!」

 

灼熱の猛牛竜を呼び出した入間。

 

リード「あれ? でもコアが足りないような気が?」

ジャズ「だよな。8ー2=6だし。何体か消滅させねぇと…」

アロケル「否」

問題児「?」

アロケル「計算 間違い」

サブロー「アロケルの言うとおりだ」

アリス「イルマ様が配置したあのネクサスは星竜に軽減シンボルを1つ与える。それが2つだから支払うコストは4になる。だから十分足りている」

 

流石によく周りの状況を把握していた。バトスピではこういう状況判断も戦況に反映されていく。

会場は入間の猛牛竜に興奮する。しかしこれで終わりではなかった。

 

入間「そしてヒアデス・ドラゴンの召喚時効果! デッキから7枚オープンし、その中に系統“星将”を持つスピリットがいれば1体を選んでノーコストで召喚します」

 

ヒアデスの雄叫びによりデッキがオープンする。

 

入間「来た! ブレイドラ君の力を借りるよ!」

ブレイドラ「あいあいさー!」

入間「ブレイドラのコアを使用しこのカードを召喚します。金色(こんじき)の角と鎧を纏いし将軍よ!僕に勝利をもたらせ!! 金殻皇ローゼンベルグ!!」

 

ローゼルベルグ「おおおおおおおおお!!」

 

悪魔達「おおおおおおおおお!!!」

 

一気に2体の強豪スピリットの登場に悪魔達は大興奮した。

 

クララ「イルマちすご〜い!」

アリス「素晴らしいイルマ様。まさかこんなコンボを考えていたとは。他系統と多色のカードを使うとは想像がつきませんでした」

 

魔ゐ「そういえば、カルエゴ先生もそんなこと授業で言ってたわね」

リード「そうっすよ。だって同じ色だけで戦えば」

ゴエモン「スピリットを出しやすい上にマジックも使いやすいでござる。魔界では常套戦術でござる」

 

クラッキー「うん。僕はあれを聞いた時ちょっと勿体無いと思ったよ」

サブロー「どういうことであるか?」

 

剣蔵「僕達の世界では多色のカードをデッキに組むのが主流なんです」

問題児「!?」

 

アリス「本当ですか?」

 

バローネ「本当だ。バトスピはあらゆることを可能にしたゲームだ。その中には別色のカードをサポートするカードもある。今入間がやってみせたことが何よりの例だ」

 

アリス「あっ!」

 

魔ゐ「他にも赤は攻撃に優れている分、防御が弱くコストも高くなるから、白系の防御マジックや緑のコアブーストを加えたりとかもね」

 

サブロー「なるほど!」

ケロリ「うん。確かにその方が自分が有利になりやすい」

アロケル「記憶! 必須!! 新たな叡智 受託!」

 

アリス「そうか!イルマ様は我々にそれを伝えるために!」

魔ゐ「きっとね (まぁおそらくは偶然でしょうけど)」

バローネ「ふふふっ 剣蔵?」

 

剣蔵「(う〜ん ヒアデス・ドラゴンにローゼルベルグ……やっぱりこの戦い方にも見覚えが)」

 

 

入間「ローゼルベルグの召喚時効果によりコアを3個追加し、Lv.2にアップします」

 

ダン「面白いコンボだな入間」

入間「ありがとうございます!僕も彼らに会えて嬉しいです」

ヒアデス「ぼふ ぼふ」

ローゼルベルグ「我が主人の晴れ舞台に出られたこと。そしてそれに相応しい相手との戦い。感謝極まりない」

 

入間「みんな……ダンさん行きますよ!」

ダン「来い」

 

入間「アタックステップ!」

 

今大会、最初にアタックを決めたのは入間だった。

 

入間「金殻皇ローゼンベルグでアタック!」

ローゼルベルグ「参る!」

 

ローゼルベルグが剣を抜き、ダンに向って行った。

 

入間「ローゼルベルグのアタック時効果によりBP+10,000 合計BP19,000にアップ。さらに赤シンボルが2つあるため“連鎖(ラッシュ)”発揮! デッキから2枚ドローします」

 

アメリ「すごい!ローゼンベルグをデッキに入れたのはこのためか」

ギルファム「ふふふっ 連鎖とは味な真似を」

アメリ「はい! (そして何よりも……入間)」

 

エイコ&アメリ「(カッコいい〜♡)」

 

入間の勇姿にすっかりメロメロの2人。※ちなみに2人からまた入間はかなり輝いているように見えている。

 

ダン「ライフで受ける!」

ローゼルベルグ「受けよ! 剣技“金星昇天斬!!」

ダン「ぐっ!」

ローゼルベルグ「そして! 金将猛角撃!!」

ダン「ぐっ!!」

 

ローゼルベルグの剣技と突進の2連撃をモロに喰らう!! その後ターンエンド。

 

カルエゴ「追撃せずに次の攻撃に備えるか」

バラム「うん、いい判断だ。下手に攻めると墓穴を掘るかもしれないからね」

 

魔界塔でも

 

サリバン「入間くんファイト〜!」

 

ダン:第9ターン

 

ダン「さっきのダブルシンボルは効いたぜ」

入間「ありがとうございます」

 

ダン「だからお返ししないとな」

入間「?」

アリ「イル坊やばいのが来るぞ」

 

♪12宮Xレア召喚

 

ダンはまずアクエリジャーをLv.1にダウンし

 

ダン「さらに12宮Xレアの力をここに。蟹座より来たれ! 星喰らう剛腕! 巨蟹武神キャンサードX!!」

 

キャンサードXが降臨した!

 

入間「これは!?」

 

ダン「まだ終わりじゃないぞ。双子座より導かれし破壊と想像の神! 魔導双神ジェミナイズX!!」

 

ジェミナイズX「ははははははっ」

 

ダン「ジェミナイズの召喚時効果 系統:光導をもつスピリット/ブレイヴを1体ノーコストで召喚する。 水瓶座より来たれ! 恵の水を与えし神! 宝瓶神機アクア・エリシオンX Lv.2!」

 

3体の12宮Xレアがフィールドに揃う。その光景に全員唾を飲む。

 

入間「す…すごい」

 

ダン「今度はこっちから行くぞ入間! アタックステップ! 巨蟹武神キャンサードXでアタック!」

 

ダンがキャンサードで攻める。効果で12宮Xレアには2体ブロックが必要になる。

 

入間「ライフで受けます」

キャンサードX「邪星魔殺断(じゃせいまさつギロチン)!」

入間「うわっ!」

アリ「大丈夫かイル坊?」

入間「……大丈夫です。これがダンさん達が受けてきた痛み。身に染みました」

 

ダン達の痛みを実感して再度気を引き締める入間。

 

ダン「いい目だ。それじゃ続けていくぞ! モルゲザウルスXとブレイドラXでアタック!」

 

入間「ブレイドラXはコメットヴルムでブロックし、モルゲザウルスXはライフで受けます」

 

コメットヴルムはブーストで加速してブレイドラXに突っ込み倒す。そしてモルゲザウルスがライフを砕きターンエンドする。

 

入間:第10ターン

 

入間「リフレッシュステ…!」

ローゼルベルグ&コメットヴルム「ぐっ ぐうううううう」

 

いつの間にかローゼルベルグとコメットヴルムの足元に大量の水が侵り、まるで力を奪っているようだった。その水はアクア・エリシオンの腕にある水瓶から溢れ出ていた。

 

エリシオン(cv.神奈延年)「私は相手のリフレッシュステップに相手のスピリットを回復させない効果を持っているのだよ。ふふふふふっ いかがだったかな? 相手の気迫を奪う“宝瓶の湖”の味は」

 

しかも重装甲を持っているので厄介だった。入間は全てのスピリットにコアを乗せてレベルアップして防御に徹する作戦に出てターンエンド。

 

 

ダン:第11ターン

 

ダンも12宮達のレベルを上げてターンエンド。入間の手札に警戒してのことだろう。

 

 

入間:第12ターン

 

アリ「(アクア・エリシオンをなんとかしないと勝機はないぞイル坊)」

入間「わかってるよアリさん。ドローステップ…!」

 

ダン「?」

入間「ダンさん。僕言いたいことがあったんです」

ダン「?」

入間「僕・・・この戦い………絶対……絶対!!勝たせてもらうからな!!コアの光主馬神弾!!」

ダン「!」

 

一同「!!? うおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

なんとあの誰にでも敬語を使ってきた入間が想像もつかないタメ口を使って勝利を宣言した!! これはまさに入間の心の奥底に閉まっていた欲望を吐き出した瞬間だった。この衝撃に魔界では大歓声が止まなかった。

 

アリス「イルマ様ーーーーー!!」

クララ「イルマちかんばれーーーー!!」

問題児&アメリ&バラム「入間くーん/イルマーー!ファイトーー!!」

 

カルエゴ「(よく吠えた、少し褒めてやるぞ。イルマ)」

 

サリバン「ファイト入間くーーーーん!!」

マギサ「さすがはサリバン様の自慢のお孫さんです」

 

魔る「あははははっ 言ってくれるじゃない」

バローネ「ふふふっ いい悪魔ではないか」

 

ダン「そうか。そう来なくちゃな。 なら見せてみろ!お前の力を!スピリット達との絆を! それで俺を倒してみろ!」

 

入間「はい! メインステップ! 流星より生まれし誇り高き竜よ!今眠りから醒めよ!! 来たれ龍星皇メテオヴルムLv.3で召喚!!」

 

ダン達「!!」

 

♪:少年撃覇ダンメインテーマ(Full)

 

魔界の空から巨大な流星が降り立ち、龍の姿に変わる!

 

ドスン!

 

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいい!!」

 

入間「すごい!! はじ…いや……久しぶりだねメテオヴルム」

メテオヴルム「ぐおおおおおきいいいいい!!!」

 

メテオヴルムは入間に出会えて嬉しそうに咆哮を上げる。

 

マギサ&ダン「龍星皇メテオヴルム…」

 

メテオヴルムを見たマギサとダンはなんだか懐かしそうにしていた。

 

リード「すっげー! めっちゃくちゃカッコいい!!」

アロケル「豪華絢爛! 威風堂々! 覇者の咆哮!」

サブロー「ははははははっ! さすがイルマ! 我がライバルに相応しいスピリットだ」

アリス「今回は貴様と同意見だ。イルマ様ーー!」

クララ「イルマちかっこいいよ〜〜。イルマちのドラゴンも〜」

 

入間はみんなに褒められて顔を赤くする。

 

ダン「それがお前のキースピリットか」

入間「はい! 僕の大事な仲間です」

メテオヴルム「ぐおおおおきいいい!」

 

ダン「いい奴だな」

入間「ありがとうございます!」

 

クラッキー「指定アタックでアクア・エリシオンを倒すつもりだね」

魔ゐ「えぇ。けど重装甲がある限りは」

 

入間「さらにマジックカード スパイラルヴェインを発動! これによりコスト4以上の僕のスピリットは無色として扱います。 これで重装甲は効きません」

 

ダン「!」

クラッキー「なるほどその手があったか!」

剣蔵「(この何度も手を封じられてもチャンスをものとし、逆に相手の裏を返す戦術。やっぱり見覚えがあります)」

 

入間「アタックステッ…? えっ?」

 

メテオヴルムが入間を咥えて

 

ぶゆん!

 

入間「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

上へ放り投げ頭に乗せる。

 

入間「イテテっ メテオヴルム?」

 

入間はメテオヴルムの瞳を見て感じた。一緒に戦おうと。

 

入間「そうか、わかったよ。一緒に戦おう!」

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいいい!!」

 

入間「アタックステップ!! 龍星皇メテオヴルムで宝瓶神機アクア・エリシオンXに指定アタック!!」

 

メテオヴルムが炎を纏った激突モードになりアクア・エリシオンに突撃した!その炎の中で入間も燃え上がっていたがなんともなかった。サリバンがこんなこともあろうかと入間の衣装に炎耐性の術を埋め込ませていたのだ。

 

エリシオン「面白い。受けて立とう!」

 

メテオヴルムとエリシオンが激突した!

 

エリシオン「アクエリアス・D(ディメンション)・カッター!」

 

エリシオンの水刃をメテオヴルムは避けるが、代わりに空間が切り裂かれた!これは一発でも当たれば最後だろう。

 

両者とも壮絶なバトルだった。メテオヴルムが突撃をかけるとエリシオンは双剣で上手く流して避け、メテオヴルムもエリシオンの剣に負けず突撃を仕掛け、闘技場では歓声が止まなかった。

 

だがBPではメテオヴルムが勝っていた。メテオヴルムは一瞬の隙をついて背後をとった。そのまま突撃ようとすると

 

ダン「フラッシュタイミング! マジック ソウルオーラ! これでソウルコアを乗せているエリシオンのBPを+6000する!」

 

エリシオン「力がみなぎってくる! ふん!」

 

エリシオンが腕を合わせて水瓶にした。

 

エリシオン「受けてみよ! 我が究極の奥義! オーロラエクスキューション!!」

 

腕からオーロラを纏った冷気の拳がメテオヴルムに放たれた!メテオヴルムは迎え撃つが着実に体は凍りついていた。

 

アリス「イルマ様!」

クララ「イルマちがんばれーーーー!!」

 

入間の目に諦めなどなかった!

 

入間「フラッシュタイミング! リベイションオーラ!! これでメテオヴルムのBPは15,000だーーー!!」

メテオヴルム「ぐおおおおきいいいい!!」

 

エリシオン「!!」

入間「いっけーーー!! 流星大魔炎妖渦(ボルカニックメテオカリュブディース)!!」

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいいいい!!!」

エリシオン「ぐっ!! ぐわああああああああああっ!!」

 

メテオヴルムが入間の魔力を吸って紫と赤が混じった炎の渦を纏う!そしてその炎の渦の突撃でオーロラエクスキューションを破りエリシオンを倒した!!

 

入間「まだ終わりじゃないですよダンさん!」

ダン「!」

アリス「あれは!」

 

よく見ると入間が何やら悪魔とメテオヴルムが合わさったような弓を構えていた!

 

ギリリリッ

 

入間「ばち……こん!!!」

 

タウラス「!!」

アクエリジャー「ぐあっ!」

キャンサード「ぐっ!」

ジェミナイズ「がはっ!」

 

 

ドゴーーン!!

 

メテオヴルムの炎が加わった入間の放ったメテオヴルム型の弓矢にキャンサードとジェミナイズ、ドラグ・タウラス、アクエリジャー・どらごんが貫かれた!

 

ダン「これは…」

入間「これが僕の魔術です。自分のスピリットが相手スピリットを破壊した時、2コスト支払うことで破壊したスピリットのBP以下または4コスト支払うことで破壊したスピリットと同じ系統を持つスピリットを全て破壊! アクア・エリシオンXと同じ“光導”をキャンサードXとジェミナイズX、ドラグ・タウラス、アクエリジャー・ドラゴンを破壊させてもらいました」

 

ダン「やってくれるじゃないか!」

 

そうして自分側のフィールドに降り立った。

 

〜♪

 

幸村「すごい 悪魔達が使える魔術か」

環奈「なんと強力な。これは興味深いでおじゃる」

お市「これは絶対に採用しなければ!」

 

 

アリス「スゴイですよーイルマ様ーー!」

クララ「ファイトいるまち!ファイトいるまち!」

 

 

???「にっししし どうだいあッチの弟子は?」

魔ゐ「すごいわ。!? お嬢ちゃん誰?」

 

???「カチーーーン! 誰がお嬢ちゃんだゴラ〜! あッチはお前らより歳上なんだぞ〜 ああん!?」

 

ポッキーを咥えながらメンチ切ってくるこの少女は?

 

入間「あれ? 師匠!」

魔ゐ達「師匠!?」

???「よっ」

 

MN「バルバトス・バチコ 弓の長けていると有名なバルバトス本家の出身の悪魔。見た目は子供っぽいがれっきとした大人で、バビルス使い魔学担任バルス・ロビンの従姉にあたる。なによりも彼女は魔界で3人しかいない弓の名手の一人でその腕は百発百中の域を超えていた。それにちなんで「絶望の羽喰(アンデッド・アーチャー)」という異名で呼ばれ、13冠にも匹敵する実力を持っていた。入間とは収穫祭の際に出会い、彼の腕を認め一番弟子にした。それ以来2人は最高の師匠と最高の一番弟子という関係になったのだ」

 

バチコ「ともかく、さっきのはなかなかいい弓だったぞアホ弟子」

入間「ありがとうございます師匠!僕絶対にこの戦い勝ってみせます!」

バチコ「にしししっ! いい返事だぜ入間!」

 

 

剣蔵「先程の無礼、失礼しました」

クラッキー「あなたのような綺麗なお方の魅力に気づけないとは情けないです」

バチコ「わかりゃいいんだよガキ、女癖悪男」

剣蔵「ガキ……!」

クラッキー「女癖悪男……!」

 

ショボン

 

バローネ「おい、いくらなんでも…」

バチコ「ああん? なんだ〜やんのか〜?若造?」

バローネ「!」

 

なんとあのバローネまで気押されている。恐るべし入間の師匠。

 

魔ゐ「ちょっと言い過ぎじゃないかしら?」

バチコ「ああ〜ん? なんか文句あんのかお嬢ちゃん?」

魔ゐ「あら〜? それって貴方のことじゃないかしら? おチビさん」

 

バチコ「ああ〜ん?」

魔ゐ「ん〜〜〜?」

 

2人の女の間に火花が飛び男達は怯える。

 

入間「すみませんダンさん。師匠が…」

ダン「気にするな。それより続きといこう」

 

入間「はい! ヒアデス・ドラゴンでアタック!」

 

ヒアデスの突進にダンはライフで受けて、セットしていた絶甲氷盾を発動。ライフを回復し、アタックステップを終了させた。

 

 

ダン:第13ターン

 

ダン「すごかったぜ入間。お前のメテオヴルムと弓の力、しっかりその目に焼き付けたぜ。これで俺も心置きなく、力をフルに出せそうだ!」

 

そう言ってバーストをセットしリザドエッジを2体、アンキラーザウルスを1体それぞれLv.1で召喚。

 

ダン「ネクサス ダイノバスターを配置」

 

入間「? あのネクサスは一体?」

 

ダンがダイノバスターを配置した。もしや!

 

 

♪:輝け!メガロサウルス!

 

ダン「ダイノシューーーーート! 輝け!ガッツ!!」

 

ダンがダイノバスターを空に向けて射出。ガッツの体が虹の光に覆われてみるみる大きくなっていく。

 

ガッツ「ぐおおおおおおおおおっ!!」

 

ドスン!

 

ガッツ「ぐおおおおおっ!」

 

悪魔達「おいあれって! あぁバラム先生の時に見た! ええっとなんだったたけ? あれは……」

 

 

シチロウ「恐竜だ!! メガロサウルスだ! 見てよカルエゴくん! 恐竜だよ恐竜!! 大人まで見られるなんて凄すぎだよ!!」

カルエゴ「おおおお落ち着けシチロウ!」

 

ガッツの成体の姿を見れて大興奮のバラム教諭。

 

 

入間「あれがダンさんのパートナー恐竜」

ダン「俺の相棒のガッツだ」

ガッツ「ぐるるるるるるっ」

 

 

ダン「今日はお前の晴れ舞台だ。たっぷり暴れさせてやるからな」

ガッツ「ぐおおおおおおおっ」

 

ダン「入間 一つ言っておく。コイツは……“凶暴”だぜ」

入間「!!」

 

ダン「アタックステップ! ガッツでアタック!」

ガッツ「ぐおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

ついにガッツがアタックした!! 果たして入間の運命は!!

 

 

つづく!!




入間&ダン「恐竜&スピリット図鑑コーナー」

入間「今回紹介する恐竜はメガロサウルス」
ダン「体長約7〜10mで恐竜が最も栄えたジュラ紀に生息していた。そして人類が初めて名前をつけた有名な肉食恐竜。名前の由来は“大きなトカゲ”」

入間「最初の恐竜に相応しい名前ですね。それにしてもこの牙で噛みつかれたらひとたまりもありませんね」

ダン「続いて紹介するのは龍星皇メテオヴルム」
入間「ヴルム一族の一体で、その強さは一族の中でも一二を争うと言われています。その理由は激突を持つスピリットに指定アタック効果を与えるというものですから」
ダン「この効果で相手の強力カードを狙い撃つこともできる」
入間「本当に素晴らしいスピリットです!」


次回予告
♪:魔いりました入間くん次回予告(アニメ第2期ver.)
アリス「ダン殿の恐竜メガロサウルスがイルマ様を攻めまくる。イルマ様も負けじと強力スピリットを出して応戦するがダン殿はさらに強力スピリットで押し出し着実にイルマ様を追い詰める! するとその時…… 次回 バトルスピリッツ烈火魂 グランウォーズ 第二十九陣:入間vsダン(後編) 究極の禁忌   イルマ様 なぜ貴方がその力を!?」


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第二十九陣:入間vsダン(後編) 究極の禁忌

 

ダン:第13ターン

 

ダン「ガッツでアタック!」

ガッツ「ぐおおおおおお!」

 

ガッツが攻撃を仕掛けてきた!すると

 

ガッツ「ごおおおおおお!!」

 

ヒアデス「ご? ごっご…ぼおおお!?」

 

ヒアデスが宙に浮き出した!

 

入間「これは?」

 

ダン「これがガッツの“技”だ!」

入間「技?」

 

MN「解説しよう! 人間界では恐竜カードと技カードと呼ばれるカードが存在する。恐竜カードは通常のスピリットと同じだが、違うのは属性を持っていることだ。恐竜がフィールドに1体でも存在していると全カードに属性が付加され、“属性バトル”というルールが課せられる。この属性には相性があり、得意な属性と戦うとそのスピリットはBP+5,000されるというのが属性バトル。そして技カードはマジックカードという扱いになるが大きな違いがあった。それはどのタイミングでも関係なく発動できるというところだ。しかも効果を受けてBPを下げられると1ターンに1,000ずつしか回復されないという恐ろしいカードだ」

 

 

マギサ「おまけにシークレット恐竜は全色な上に全属性を持っているためどんなスピリットにもBPを上げられます」

サリバン「そんなルールが人間界に出来ていたんだ」

マギサ「はい。お気に召しましたか?」

サリバン「もっちろん♪ こんな面白いルールがあるなんてますますバトスピが楽しくなるよ!」

 

他の悪魔達もこのルールに興味を持っていた。もちろん入間も。

 

ダン「本来は手札のカードを使うんだが、このガッツは他の恐竜とはシークレット恐竜は技そのものが効果となっていて、ターンに1回それを発動できる! そのうちの一つがこれだ。重力支配(ゼロジースロー)!! 相手のBPを-6,000し、0になったら破壊する!」

 

そうしてヒアデスはガッツに空中で振り回されまくり、さらには空中で解除、そのまま地面に叩き落とされた。完全に重力に翻弄され目を回していた。そしてアタックはライフで受ける。その後、絶甲氷盾を発動させ回復&アタックを強制終了。

 

 

入間:第14ターン

 

入間「流石に一筋縄じゃ行きませんね」

アリ「大丈夫かイル坊? ありゃ他にもやばそうな効果がありそうだが」

入間「分かっています。けど僕だって負けていません!」

 

そう言ってバーストをセットし、レイニードルを召喚、コメットをLv.2にリザドエッジをLv.3にアップ。さらに

 

入間「今度はこのカードです! 十剣を束ねし最強の龍! 十剣聖スター・ブレード・ドラゴンLv.2! そして全ての剣士の頂点に君臨せし偉大な竜よ! 今こそその姿を見せよ!! 龍輝神シャイニング・ドラゴン・オーバーレイLv.3!!」

 

スター「おおおおおおおおっ!!」

オーバーレイ「うおおおおおおおっ!!」

 

たった2コストで2体の強豪Xレアを召喚した! しかもオーバーレイは赤のスピリットに【強化】を与えるのでさらにパワーアップする。

 

入間「2人ともよろしくお願いします!」

スター「任せておけ我が主人よ」

オーバーレイ「俺たちが来たからにはもう安心だ」

 

そしてアタックステップに入ったその時!

 

ダン「念力呪縛(サイキックバインド)!!」

 

ピロロロロロロロロロ………

 

ガッツの口からリング状の虹色光線が入間のスピリット達に放たれる。

 

スピリット達「!! !!?」

 

すると入間のXレア達が固まってしまった!

 

ダン「サイキックバインドは相手のアタックステップ開始時、相手のコスト7以上のスピリットの動きを封じアタックが出来なくなる」

 

今度はスピリットロック効果!

 

スター「(ぐうううっ! まさかこんな力が…)」

オーバーレイ「(振り解けねぇ…)」

メテオヴルム&ヒアデス「ぐうううううううっ」

ローゼンベルグ「(無念…)」

 

入間「みんな…」

 

アガレス「押されてんな」

サブロー「あぁ 何という恐ろしい効果だ。強豪スピリットを封じられるのは相手側からしたら相当の精神的ダメージだ」

アロケル「危機回避 超難題!」

 

ゴエモン「あの金縛りを通り越せるのは6以下のスピリットだけでござる」

カムイ「では入間殿が6以下のスピリットを出せれば…」

ケロリ「それは難しいと思うわ。確かにコスト6以下ならアタックは可能になる。けど6以下は明らかにBPも低く火力が少ないという欠点がある。おまけにダンさんはバーストもあるしまだキースピリットが出ていない」

 

エリザ「えっ?」

ジャズ「それどういうことだよ?」

リード「あれはどう見てもキースピリットでしょ!」

ソイ「僕もそう思う。確かにあの恐竜はダン君の主力なのは間違いないよ。けどまだ完全に手の内を見せてない気がする」

 

入間もプルソンと同じ考えだった。

 

シルビア「イルマ先輩大ピンチじゃない?」

チマ「……(イルマ先輩 頑張って!)」

 

クロケルの妹クロケル・チマも心配しながらも応援していた。

 

入間はまだ何かやってきそうな気がしてターンエンド。

 

 

ダン:第15ターン

 

ダンはブレイドラXとモルゲザウルスXを召喚し神託。ガッツとブレイドラXをレベル3に上げ、珊瑚蟹シオマネキッドをLv.2で召喚してターンエンド。

 

 

入間:第16ターン

 

あのガッツの効果に流石の入間も動揺を隠せなかった。ドローする時に躊躇していたのだから。みんなが心配していると

 

???「ちょっとーー! しっかりしなさーーーーい!!」

入間たち「?」

 

どこからか声が聞こえた。殺っセオの特別ステージの方から聞こえた。そこにいたのは何と!

 

悪魔達「くろむちゃんだ!!」

 

MN「彼女の名は魔界でも随一の人気を誇る屈指の有名アクドル“傲慢の歌姫 くろむ”である。 ちなみに“アクドル”とは人間界で言うアイドルのことだがその存在感には大きな差があった。悪魔はストレスが溜まると悪周期という悪魔特有のストレス周期になる。これが溜まりすぎると破壊衝動などが抑えられなくなり、先祖の悪魔の気質を色濃く現れ、欲剥き出しの魔“元祖返り”となってしまう。それを防ぐために“悪”を“取る”。すなわち悪周期を発散させる意味を兼ねて歌と踊りでストレスを発散させるアクドルが生み出されたというわけで、魔界において重宝される存在なのだ」

 

くろむが現れたことで会場中大騒ぎ。

 

魔ゐ「あれがアクドルくろむね。ってどうしたの2人とも?」

剣蔵「可愛い〜」

クラッキー「Oh〜 What a Cutey〜」

問題児男性陣&その他悪魔・人間達「くろむちゃーーーん!!」

 

アリスやサブローを含んだ一部の男女を除いた他の悪魔達はもう大興奮だった。人間界でもくろむの可愛さにメロメロだった。

 

魔ゐ「全く男どもは」

エリザ「仕方ありませんよ。くろむちゃん可愛いから」

バローネ「まぁ気持ちはわかるがな。あれ? クロケルは何処だ?」

 

ふと見るとケロリの姿がなかった。

 

くろむ「ありがとうみんなー! それとイルマ!こんなぐらいでヘコたれてんじゃないわよ!さっき勝利宣言したんでしょ!だったら最後まで意地見せてやりなさい!」

入間「はっはい!!」

 

くろむ「(まったく世話が焼けるわね)」

入間「(ありがとうクロケルさん)」

チマ「(お姉ちゃん)」

 

喝を入れてくれたおかげで再度気合いが入る入間。

入間はメテオヴルムとオーバーレイ、スター・ブレード、コメット以外のスピリットのレベルを1にダウンし、スター・ブレードドラゴンをLv.3に上げて侵されざる聖域を配置。これによりコスト8以上のスピリットに赤以外の装甲が付加される。

 

入間「ダンさん 確かにガッツくんの効果は脅威です。でも彼には決定的な弱点があります」

シチロウ「弱点?」

 

入間「それは全色揃っていることです!全色揃っていると色を指定した効果耐性を付けられたら一気に弱体化するからです!」

シチロウ「なるほど! 確かに多色揃えればスピリットを出しやすくなる。けどその内の一色でも効かなくなれば大きく弱体化する!」

 

ダン「よく見てるな。たしかにシークレット恐竜はその特性から全属性と全色を持っている。そのためシオマネキッドの効果で装甲を持てる。だがそれは逆に相手に利用されることもある」

 

入間「そうです。確かにガッツくんは倒せませんが、これで僕のコスト8以上のスピリットはガッツくんの効果を受けません。これであなたに攻められます!(もう一つはあの創界神ネクサスの効果を知ることも理由ですが…)」

 

アリス「いいですよイルマ様!反撃開始です!」

 

そう言ってアタックステップに入る。そして

 

くろむ「それじゃ景気付けにいくわよ!」

 

♪:恋する乙女は最強無敵

 

♪〜

 

くろむ:恋する乙女は〜 最強無敵 さぁ 覚悟はできた?

私の虜にしてあげる〜!

 

観客:Hyper Ultra Lovely Kuromu! Hyper Ultra Lovely Kuromu!

 

くろむのコンサートが始まり観客達は大興奮。その上入間とダンのスピリット達も上機嫌。炎羅は踊ってしまうほどに。

 

入間「スターブレード・ドラゴンでアタック!」

スター「いざ参る!」

 

くろむ:大きなキ〜バも〜鋭いツ〜メも〜

全然怖くないわ 舐めないで〜よ〜

 

入間「スターブレードのアタック時効果でモルゲザウルスXを破壊します」

 

スターの一太刀がモルゲザウルスを切り裂く。そしてダンのライフを砕く!

 

入間「続けてオーバーレイでアタック!」

オーバーレイ「行くぜ!!」

 

入間「オーバーレイの効果で僕の赤のスピリットに【強化】を与えています。よってアタック時BP11,000以下のスピリット1体とBP21,000以下のスピリット1体を破壊します! モルゲザウルスXとブレイドラXを破壊!」

 

くろむ:燃え上が〜る〜 この心(ここ〜ろ〜)

私は最強負け知ら〜ず〜

 

胸のトキメキ100%!

恋する乙女は〜 「最強無敵」! 恋する私は可愛いか・ら!

 

オーバーレイ「はっ!」

 

オーバーレイの剣撃が2体を破壊した。しかしダンは怯まず

 

くろむ:瞳ロックオン!もう離さない

噛みついても

私の虜にしてあげる〜

 

観客:Hyper Ultra Lovely Kuromu! Hyper Ultra Lovely Kuromu!

 

ダン「フラッシュタイミング! マジック アドベントスターを発動!手札の金牛龍神ドラゴニック・タウラスXをノーコストで召喚してブロック!さらに光導創神アポローンの神技発動! このネクサスのコア3個をボイドに送ることでBP8,000以下のスピリットを破壊。破壊した時1枚ドローする」

 

くろむ:笑顔のパンチ 涙でキック

どんな壁が来ても ぶち壊すわ!

 

効果でブレイドラ2体とゴラドンを1体破壊し3枚ドローした。さらにはサジッタフレイム(REVIVAL)を使用して合計BP7,000分のレイニードルとリザドエッジを破壊した!しかもドラゴニックのBPはオーバーレイを上回っていた。ドラゴニックの角に押し返されたオーバーレイは壁に叩きつけられる。そして突進でトドメを刺すつもりだ。

 

逃げたって 胸を張る

恋とは生き様 恥知らず

 

入間「そう来ましたか。ですが」

ダン「?」

 

くろむ:負ける理由は

 

くろむ:0%!!

入間「0%です!!」

 

くろむ:恋する乙女は 「鉄壁無欠」!

恋する私は 可愛いん・だ!

 

入間「コテツ・ティーガーを神速召喚。そしてオーバーレイさんにダイレクトブレイヴ!」

 

ここで入間がブレイヴを召喚して合体した!このためにリザーブにコアを補充したのだろう。コテツティーガーの体が腕のみの武者鎧と化して左腕に装備され背中の刀は手に渡った。

 

くろむ:恋のロックンロール! 数秒後には

抱き絞めるわ

私に虜よ そうでしょう?

 

入間「オーバーレイさん!」

オーバーレイ「おう! 最高の歌を聞かせてくれて最高の気分だぜ!! 受けよ!爽魂爆烈乱波(ハートロックイェーガー)ーーーーーー!!!」

 

観客:Hyper Ultra Lovely Kuromu! Hyper Ultra Lovely Kuromu!

 

オーバーレイのくろむの歌に感動した思いが斬撃にくろむの音符と炎が加わりドラゴニックタウラスの角を見事に切り裂いた!さらにコテツ・ティーガーの効果でライフを一つ砕く。そこでダンは絶甲氷盾を発動させて回復しターンを強制終了させた。

 

アリ「くぅぅぅぅっ 惜しかった!」

入間「大丈夫です。まだまだ勝負はこれからです」

くろむ「ふうううう〜 (あとは頼むわよイルマ)」

 

この中継で世界中にくろむの姿が映ったことで向こう側ではすでにファンが多く生まれていた。

 

○春日部

しんのすけ&ひろし「うひょ〜〜〜! 最高〜!最高〜!」

ロックオン「可愛いじゃねぇか。ストライクゾーンに入るぐらいだ」

 

みさえ「男どもが」

ひまわり「たや」

アニュー「最低」

 

 

○アジ島

エド「可愛い〜〜〜♡」

ノラッティ〜「リアスさんの次に可愛いざんす♡」

ソーノイダ「ぞいぞいぞ〜い! くろむ♡くろむ♡!」

ロト「くろむちゃ〜ん!」

 

○IBSA日本支部

お市「可愛いですね」

兼続「うむ。何という可憐さだ」

早雲「ちょっとだけね」

環奈「まぁ認めるがまだまだ…ん?」

幸村「確かに、可愛いな」

早雲&環奈「むっ!」

 

○フロンティア船団

 

ランカ「とっても素敵な歌ですねシェリルさん」

シェリル「えぇ。なかなかやるじゃない」

 

○どこかのライブ会場

 

マイサンシャイン「へぇ、なかなか……上手いじゃない」

 

 

ダン:第17ターン

 

ダン「効いたぜお前のブレイヴスピリットの一撃。これはこっちもお返ししないとな」

入間「?」

 

ダンがゴラドンとロクケラトプス、リザドエッジを召喚し

 

♪:バトルスピリッツブレイヴ メインテーマ

 

ダン「駆け上がれ!神の名を持つ赤き龍!太陽神龍ライジング・アポロドラゴンLv.3で召喚!」

 

ライジング「グオオオオオオオオ!!」

 

ダンの2体目のエーススピリットが降臨した。さらに

 

ダン「さらにアームストロンガーを召喚しライジング・アポロドラゴンに合体(ブレイヴ)!!」

 

アームストロンガーが龍の爪の形をしたパワーフィストと化しライジングの両手に装備された。

 

ダン「吼えろ!ブレイヴスピリット!!」

ライジング「ぐおおおおおおおおおおっ!!」

 

入間「すごい!!」

 

バローネ「ははははははっ! ついにブレイヴ使いとしての本領を発揮したか!」

ギルファム「皆(みな)よ その目に焼き付けておけ!!」

 

ダン「アタックステップ!! 行くぜブレイヴアタック!!」

ライジング「グオオオオオオオオッ!!!」

 

 

ダン「ライジング・アポロドラゴンのアタック時効果でローゼンベルグに指定アタック。さらにアームストロンガーのブレイヴアタック時効果でトラッシュのブレイドラXを手札に戻し、侵されざる聖域を破壊する!」

 

入間「何ですって!?」

 

装備されたアームストロンガーから炎の熱戦が放たれ侵されざる聖域を焼き尽くされてしまう。これにより再びオーバーレイ達はガッツの効果を受けることになる!犯されざる聖域の弱点。それは赤の耐性を持っていないことだった。だからダンは赤のブレイヴを合体させたのだろう。

 

ローゼルベルグ「金将猛角撃!!」

ライジング「来い!」

 

ドスン!

 

ローゼンベルグ「ぐうううううう」

ライジング「ぐううううううう」

 

ローゼンベルグは金将猛角撃をライジングにお見舞いし、ライジングは角を掴んで持ち堪える。両者とも一歩も譲らなかった。しかし

 

ライジング「んんんんんんんん おらーーーーーー!!」

ローゼルベルグ「!?」

 

ローゼルベルグの金角が折られた!!そして地面に叩きつけられ

 

ライジング「ライジング……パニッシャーーーーーーーーーー!!!」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーン!!!

 

ライジング「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

パワーフィストの炎を最大火力に上げたフィストによって大爆発を引き起こしヒアデスを倒し勝利の咆哮を上げた!さらにその炎によってオールドの竜巣を一つ破壊された!だがまだ終わりではなかった。

 

ダン「ガッツでアタック! そしてガッツの第3の技を使用する! 相手のスピリット全てのBPを-10,000する。さらに0になった時、相手のデッキの一番下に戻す!!」

入間「!!」

 

ダン「巨塊崩落(ギガンティックフォーーーーーーール)!!」

ガッツ「ぐおおおおおおおおおお!!!」

 

ガッツの重力操作によってスピリット達の何十倍もある岩と土の塊が入間のスピリット達の頭上に移動されそのまま落とそうとした。

 

入間「みんな逃げて!!!」

 

その直後巨岩が落とされた!! オーバーレイ達は逃げるが巨岩と一緒に小さめ(人間からしたら巨大だが)の岩がオーバーレイとスターに浴びせられBPを減らされていく。メテオヴルムとコメットヴルムは上手く躱していたが、ヒアデスはさっきのダメージによって動けず、他のスピリットは間に合わず巨岩の下敷きになってしまった。

 

残ったのはBPを-3,000までに免れたオーバーレイとスター、何とか現BPを保てたメテオヴルムとコメットヴルム、そしてリザドエッジだけだった。ちなみに入間はガッツのアタックをブロックすら前にホーリーエリクサーでライフを回復。その後リザドエッジでブロックしこのターンを凌いだ。

 

入間:第18ターン

 

アリ「やべぇぞやべぇぞイル坊! ? イル…!?」

 

アリは入間の顔を見ると、

 

入間「(鼻息:ふん!ふん!……)」

 

まるですごいものを見れて大喜びした小さな子供のように目を輝かせ鼻息を荒げて、すでに興奮状態Maxだった。

 

クララ「イルマち、すごい顔してる」

バチコ「完全に見惚れちまってる。まぁ気持ちはわかるけどな」

 

入間はバーストを入れ替えた。

 

サリバン「?」

マギサ「サリバン様」

 

バローネ「どういうことだ?」

魔ゐ「貴方も気づいた?」

 

入れ替えて破棄したのは絶甲氷盾だった。周りのみんなは不思議がる中、入間はスター・ブレードのレベルを4に上げてターンエンドした。

 

アメリ「どうしてだイルマ?」

バチコ「あのバカ弟子 何考えてやがる?」

 

 

ダン:第19ターン

 

ダン「(さっきの絶甲氷盾はわざと破棄したな)」

入間「………」

 

ダンは入間が絶甲氷盾をわざと破棄したと睨んだ。

 

入間「(ダンさんはこれが罠だってことはわかっているはず。けどダンさんの性格なら)」

 

バローネ「誘ってるな」

アリス「えっ?つまりイルマ様はわざと絶甲氷盾を入れ替えたと?」

魔ゐ「そうなるわね」

 

サリバン「入間くん。次はどうするんだろう?」

マギサ「ここからが正念場ですね」

 

 

マサムネ「ギラギラギラ さぁどうするどうする?」

 

 

ダン「入間………見せてやるぜ俺のキースピリットを!」

入間「!」

 

♪:宇宙を駆ける光龍騎神

 

ダン「龍神の弓!天馬の矢!破壊の嵐を鎮めよ!光龍騎神サジット・アポロ・ドラゴンX Lv.3で召喚!!」

 

ぱからぱからぱからぱから……ドスン!

 

サジットX「ぐおおおおおおおおっ」

 

射手座の彼方より光龍が駆け降りた!!

 

バチコ「おおおおおおおおおっ!!! 何だあいつの弓! めちゃくちゃかっこいいじゃねぇか!」

 

サジットの弓に興味津々のバチコ。

 

入間「これがダンさんのキースピリット」

 

ダン「その翼奇跡の光が纏う。輝竜シャイン・ブレイザーを召喚!そしてサジット・アポロ・ドラゴンXに合体」

 

アタックステップに入る。

 

ダン「行けサジット・アポロ・ドラゴンX!」

サジットX「ぐおおおおおっ」

 

ダン「サジット・アポロ・ドラゴンXのアタック時効果 サジット・アポロのBP以下のスピリット1体を破壊する!」

 

弓を構えるサジット。その姿に興奮しまくるバチコ。

 

サジットX「サジット……アローーーー!!」

 

スター「がはっ!」

入間「スターさん!」

スター「入間…殿…」

 

ドゴーーーーーーン!!

 

ダン「さらに輝竜シャインブレイザーの効果。BP6,000以上のスピリットを破壊した時、相手のライフを1つ破壊する!」

 

再びサジットが弓を構え入間に放った!

 

入間「ぐっ!!」

サリバン「入間くん!」

 

これには流石の入間も膝をついた。だがただではやられなかった。すかさず手札のインビジブルシールドをメテオヴルムに使用した。これでメテオヴルムは確実に守り通せることができる。そしてサジットのもう1つの効果でオーバーレイに指定アタックした。

 

入間「その勝負受けて立ちます。オーバーレイさん!」

オーバーレイ「任せろ!!」

 

がきん!

 

今、輝龍と光龍がぶつかった!

 

サジットX「ぐううううううっ ふふっ いい太刀筋だ」

オーバーレイ「ぐるるるるるっ へっ お前もな」

 

サジットX&オーバーレイ「ふん!」

 

2人は一度距離を取り、オーバーレイが体勢を立て直そうとするとサジットは攻撃の隙を与えまいとして、弓矢を連射しまくる。その熱いバトルに世界中大興奮!サリバン達はその光景に満足そうだった。

 

BPではサジットの方が上まっていた。しかしそれは入間もわかっていた。

 

入間「フラッシュタイミング! キズナブレードを発動!メテオヴルムの力をオーバーレイさんに加えます!」

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいいい!!」

オーバーレイ「おおおおおおお!力が漲ってくるぜ!!」

 

キズナブレードは自分のスピリットを好きなだけ疲労させる。そしてスピリット1体のBPに疲労させたスピリットの現在のBP分アップさせるという絆の強さが試される諸刃の剣。

この効果でメテオヴルムの流星の力が加算されオーバーレイはBP40,000となった!!これによりサジットの矢を薙ぎ払い地面に叩きつけた!

 

オーバーレイ「とった!! 流星の竜騎天昇斬(Hevens Draig Ritter of Meteo)!!」

 

流星となったオーバーレイが最後の突撃を!!

 

ダン「フラッシュタイミング! キズナブレード!」

 

ここでダンもキズナブレードを使ってきた!対象は

 

ダン「ガッツを疲労させガッツのBP12,000をサジット・アポロドラゴンに加算。合計BP35,000!」

 

ガッツは逆立ちと言わんばかりにゼロジースローでオーバーレイを止めようとする。しかしその勢いを止めることはできなかった。

 

入間「もう一息です!」

オーバーレイ「おおおおおおおお…!!」

ダン「フラッシュタイミング」

入間「!」

 

ダン「マジック バーニングサンを使用。この効果で手札のトレス・ベルーガをサジット・アポロドラゴンXに合体!」

 

一同「!!?」

 

ここでバーニングサンを使われた!青い光のロードを翔けるトレス・ベルーガがサジットに今、合体する! そして…

 

ギラッ!

 

サジットX「グオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

アリス「ブレイヴ2体と合体!!?」

サブロー「これが伝説と謳われた…!」

 

バローネ「ダブルブレイヴ!!」

 

入間「ああ…ああああああ」

 

入間と悪魔達はその神々しい姿に言葉を失うほど見惚れていた。ダンのバトルフォームも黒に変色し

 

ダン「行け!!ダブルブレイヴスピリット!!!」

サジットX「グオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

サジットがオーバーレイのいる天に向かって駆け上がる!!今のサジットのBPは合体したことでBP41,000!! 弓を剣に変え、剣に十二宮の力を蓄える!

 

サジットX「受けてみよ12宮の力を!! Zodiac Saber!!!」

 

じゃきーーーーん!!!

 

オーバーレイ「………………完……敗だぜ」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

オーバーレイが破られた!!コテツ・ティーガーはスピリット状態になった。それから再びシャイン・ブレイザーの効果でライフを奪われる。さらにバーニングサンの効果で回復していたためもう一度アタックを仕掛ける!

 

ダン「アタック時効果でコテツ・ティーガーを破壊」

入間「くっ!(ここはこのカードで)」

ダン「さらにサジット・アポロドラゴンXの星界放を発動」

入間「! 星界放?」

 

ダン「さっきのアタック時に加え、俺の6色の創界神ネクサスのコア2日をサジットに乗せることで最大2個まで相手のライフを奪う!」

入間「何ですって!?」

 

アポローンの力がサジットの剣が再び弓に変わる。

 

サジットX「さっきのお返しだ。ばち…………」

ダン&サジットX「こん!!」

 

ガキン!

 

入間「ぐっ!うわあああああああ!!!」

 

アリス&クララ「入間様!!/いるまち!!」

 

入間「まだです!フラッシュタイミング ハイエリクサーを発動! これで僕のライフは2つ回復します!!」

 

ここで最上級のライフ回復マジックを発動した。さっきの効果でライフを0にすることはできないため命拾いした。これでライフは3になる。

 

入間「(よし!僕の手札にはサザンクロスフレイムがある。しかもガッツ君は疲労状態。このアタックを凌げれば…)」

ダン「トレス・ベルーガの合体アタック時効果。自分のデッキを6枚破棄することでBP+6,000し、その中に系統“光導”を持つスピリットが1枚以上あれば回復する」

 

破棄した中には……

 

ダン「白羊樹神セフィロ・アリエスXを破棄したことでブレイヴスピリットは回復」

サジットX「グオオオオオオオオオオオオ!!」

 

入間「コメットヴルムでブロック」

コメット「最後の大勝負と行くか!」

 

コメットは激突モードになってサジットに突撃する。それをサジットは真正面から迎え撃ち返り討ちにした。しかしコメットは満足そうな表情をしていた。そしてその場にいた者全員が感じた。

 

バローネ「ここまでか」

エリザ「そんな…」

リード「イルマくん…」

クララ「いるまち……」

サブロー「仕方あるまい。だが見事な戦いだった」

魔ゐ「えぇ。よく戦ったわ」

 

アリス「イルマ様……あなたは魔界の長い歴史に残る伝説の戦いを見せてくれました。あなたに感謝いたします」

 

バチコ「(いい戦いだったぜ入間)」

アメリ「(イルマ……)」

 

サリバン「(入間くん…)」

 

皆、涙を流し入間を称賛した。

 

ダン「入間…これで最後だ!! 行けダブルブレイヴスピリット!!」

サジットX「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

サジットの最後の一撃が決まった!!

 

そして光が晴れ皆が目を開けると

 

ダン「えっ?」

 

そこはまだバトルフィールドのままだった。相手のライフを全て削れば元に戻るはずだが、まだスピリット達は健在だった。一体なぜ? 

 

サジットX「んんん?」

 

ふと見ると

 

サジットX「…………」

 

サジットの剣は入間を外れていた。それでもう一度入間に攻撃すると

 

サジットの剣を躱した。

 

サジットX「なにっ?」

 

今度は2連撃浴びせるがまたも躱した。

 

サジットX「このっこのっこのっ……」

 

三撃、四撃とその数は増えていくが、入間は難なく攻撃を躱し続ける。

 

サジットX「なぜだ? なぜ当たらん!? このこのこのこのこの……このこのこのこのこのこのこのこのこのこのこの……この野郎ーーーーー!!!!」

 

それが約10分は続いた。

 

 

サジットX「はぁーはぁーはぁーはぁー……!」

 

流石のサジットも息が切れ、地面に手をついてしまう。

 

サジットX「何故だ…何故攻撃当てられん?」

 

 

クラッキー「Unbelievable…一体これはどういうことだ?」

ジャズ「今の攻撃でイルマ君のライフは0になってるはずじゃ?」

魔ゐ「えぇ そのはずよ」

サブロー「では何故?」

ダン「簡単だ。見てみろ」

 

ダンが入間のライフを指差すとライフがまだ一つ残っていた!これには全員驚きを隠せなかった。入間のフィールドには疲労状態のメテオヴルムしかおらず、トリプルシンボルとなったサジットの攻撃を受ければ全て0になるはず。一体なぜ?

 

アリス「!!……ふふふっふふふふふふ……」

バローネ「どうしたアリス?」

アリス「あはははははははっ! あっははははははははは!!」

 

突如として大笑いをあげるアリス。

 

アリス「さすがイルマ様!ここであれをご披露されるとは!」

バローネ「?」

クララ「そっか!いるまち得意のあれか」

剣蔵「あれ? なんのことでしょうか?」

 

それを聞いて問題児クラスだけでなく他の悪魔達も納得した。一体何のことだろう?

 

アリス「本来イルマ様にはどんな攻撃をしても意味がないのです」

魔ゐ「えっ?」

アリス「なぜならイルマ様には……どんな攻撃も当たらないのだから」

光主達「へっ?」

ダン「攻撃が当たらない?」

 

 

MN「何故そんなことが可能なのか。それは彼が不幸だったからである。アホな両親にあらゆる修羅場を振り回された経験によって、「危ない、怖い、痛そう」ということから避けることが達人いや神技並みに上手くなったのだ。これを名付けるならそう“圧倒的危機回避能力”である!」

 

 

アリス「かつて私の攻撃も傷一つ付けられず私は敗北しました。それがこのタイミングで今、効果として発動したのでしょう!」

魔ゐ「なっ…なるほど」

バローネ「そういうことか」

剣蔵「見たところ効果は“ゲーム中一度だけこのターンの間、ライフは0にならない”ってところでしょうね。すごい効果です」

 

本当に恐るべき効果だった。

 

ダン「まさかこんな切り札を隠してたとは驚きだぜ入間」

入間「…………」

 

ダン「入間?」

入間「………か?」

ダン「?」

 

入間?「俺のとっておき、気に入ってくれたかダン?」

ダン達「!?」

 

急に黙り込んだと思ったら突然目つきが鋭くなり、口調まで変わっていた!

 

魔ゐ「何 アレ……?」

剣蔵「雰囲気が明らかに違います」

バローネ「あの目つき、悪魔そのものだ」

 

アリス「イルマ様が……悪周期になられた」

魔ゐ「悪周期!? アレが…」

 

MN「本来悪周期は悪魔しかならない。しかし悪食の指輪の化身アリクレッドによって性格改変魔法かけられた結果生まれた別人格が生まれてしまった。それが現在の入間“悪入間”である!」

 

話によれば以前にもなったことがあり、そのおかげでロイヤル・ワンを手に入れることができたらしい。今回はサジットの強烈な痛みの反動によって現れたのだろう。アリクレッドも想定外のことだった。世界中どよめいていると、悪入間は

 

悪入間「ふっ」

 

女性達「しょええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜♡♡♡!!!」

 

咄嗟に手を振りニコリと笑顔を見せ世界中の女達の目を釘付けにしメロメロにしてしまう。悪入間になったことでカッコ良さが増したみたいだ。あの魔ゐでさえちょっとドキっとしてしまうのだから。

 

 

ダン「入間。さっきのアタックで双魚賊神ビスケガレオンXを破棄してサジットを回復した。だがこのターン俺はお前のライフを砕くことはできない。だから…」

悪入間「待ちなよダン」

ダン「?」

 

悪入間「確かにこのターンは俺はライフを奪われない。だがなさっきお前は俺の残り3つのライフの内、2つを奪った。そして俺のフィールドには……」

 

ダン「!」

悪入間「気づいたようだな!俺のライフ減少がこのバーストを発動させる!!」

 

少し時を遡る。サジットXにライフを砕かれる直前、入間はどこか暗い場所にいた。そこはもう真っ暗なところで何も見当たらない。すると

 

???「入間……入間……入間……」

入間「えっ?誰ですか?」

 

???「俺たちだよ入間」

 

入間「! あなた達は…!」

 

声がしたと思って後ろを振り返ると、そこには巨大な影が黒炎を覆った竜が立っていた。しかも竜ではない巨大な影も。それも1体や2体ではない。

 

???(リーダー格)「入間よ なぜ我らの力を使わぬ」

入間「ごめんなさい。君達を除け者にしてしまったことは嫌だった。けど一度君たちの力に頼らず、ダンさんと同じ状況で自分自身の力を試してみたかったんだ。あとはその…この世界で君たちは…」

 

???(リーダー格)「なるほど」

???(黄色)「ふふふっ 素敵よ入間。あなたが私たちの力に頼らず戦おうとするなんて」

???(青)「あの時のハナタレ坊主が嘘みたいだ」

 

???(白)「あぁ。しかしだな入間。憧れの相手と戦うなら……もっと欲を出してみたらどうだ?」

 

入間「えっ?」

 

???(緑)「今のお前は悪魔なんだろ。だったら欲をもっと出してみろよ。さっきのお前の叫びは久々に俺の心に轟いた!」

???(紫)「まったくだ。久しぶりに奏でたくなって仕方ない」

???(黄色)「そう。私もあなたとまた戦いたいのよ」

 

入間「みんな」

 

???(リーダー格)「入間」

 

入間は涙を流し

 

入間「ありがとうみんな。僕はもう迷わない!皆さんの力、お借りします!!」

 

???(リーダー格)「グオオオオオオオオオオオオ!!」

 

そして現在

 

悪入間「それじゃ見せてやるよ!俺の最強のカードをな!!」

 

バーストが発動した!そのバーストとは?

 

ゾクッ!

悪魔達「!?」

 

その時13冠を含む悪魔達は何か悪寒のようなものを感じる。そして

 

悪入間「さぁ……いくぜ!!!」

 

 

♪:極覇龍アルティメット・ヤマト

 

入間の後ろから巨大な黒炎の太陽が現れた!

 

悪入間「黒太陽の力を授かりし究極の龍よ!獄炎の業火によって全てのものを焼き尽くし、この世を手に入れよ!! アルティメット召喚!!!」

 

アリス&サリバン&教師達&マギサ&バチコ「!!!???」

 

空に黒太陽が現れ、そこから炎の柱がフィールドの結界を突き抜け降り落ちる。そこから

 

悪入間「極覇龍アルティメット…………ヤマトーーーーーーー!!!!」

 

ギラッ!!

 

ヤマト「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

漆黒の武者鎧を着た黒龍が今……降臨した。

 

ふと見るとリード達はまるで蛇に睨まれた蛙のように動かなくなっていた。だがそれだけではなかった。その表情は完全に怯え震え切っていた。それは他の悪魔達も同じだった。

 

 

兼続「どういうことだ?」

早雲「みんな怯えている」

 

バベルでも混乱は起きていた。

 

マギサ「サリバン様」

サリバン「うん。(入間くん……まさか君が……アルティメット使いだったなんて)」

 

ヤマト「グオオオオオオオオ!!」

 

悪魔達「ひいいいいいい!!!」

カルエゴ「粛に! 全員落ち着け。フィールドには結界を張っている。だから心配はいらぬ!」

シチロウ「みんな大丈夫だから、落ち着いて」

 

アメリ「皆落ち着け!(あれがアルティメット……ハァハァハァハァ…落ち着け。怯えてない、怯えてない)」

 

ヤマト「ぐるるるるるるる (ギラッ)」

 

アメリ「ひっ!」

ギルファム「落ち着け!落ち着くのだアメリよ」

アメリ「はっ! あっありがとうございます」

 

教師達と生徒会が何とか落ち着かせるが

 

バラム「まさかアルティメットをこの目で見られるなんて」

カルエゴ「伝説のカード、アルティメット (あのバカ者。何というものをデッキに入れているのだ!)」

 

サブロー「見間違えるはずもない! まさしくアレは………アルティメット……」

リード「マジかよ…」

カムイ「何ということでしょう……!」

ソイ「……………」

 

アリス「イ……イルマ様……なぜ……あなたがその力を…?」

バチコ「おいおいおい……シャレになってねぇぞ」

 

彼らがここまで怯えるのには理由があった。それはバトスピの授業の時だった。

 

 

カルエゴ「以上が魔界とグラン・ロロと人間界において一般的な共通ルールだ。では続いて」

入間「先生 ちょっと待ってください」

カルエゴ「何だ?」

 

入間「その 今言った中で足りないものがあったと思うんですが」

カルエゴ「何?」

リード「今の中に足りないものってあったっけ?」

カムイ「なかったと思いますが」

アロケル「スピリット マジック ネクサス ブレイヴ ソウルコア 不足要素 皆無」

 

カルエゴ「その通りだ。一体何が足りないというのだ?」

 

入間「いや その あれが…」

一同「?」

入間「アルティメットが足りないと思うんですが…」

問題児クラス&カルエゴ「!!!???」

 

入間がアルティメットについて聞くと全員顔を真っ青にする。

 

アリス「イ…イルマ様……今何と…」

入間「いや だからアルティメットが無いって」

魔ゐ「そう言えば」

クラッキー「確かにアルティメットについては何も言ってないね」

 

カルエゴ「当たり前だ!!貴様はどれだけ馬鹿なんだ!!!」

入間「!?」

 

突然、怒鳴り声を上げる。入間達はどういうことなのか混乱していた。

 

リード「いや、カルエゴ先生が怒るのは当然だよイルマ君!」

アガレス「おかけで目が覚めちまったぞ」

ダン「どういうことだ?」

 

クララ「アズアズ アルテラってなに?」

アリス「馬鹿者!! 貴様までアルティメットを知らんというのか! 我ら魔族においての禁忌の力だぞ!!」

 

入間「禁忌の力?」

アリス「そうです! アルティメットはスピリットを超えた究極の存在。そのあまりの強さ故にデルキラ様にしか使いこなすことのできなかった存在です」

サブロー「しかしある日、突如としてアルティメット達が暴走して、魔界とグラン・ロロ、そして他世界に破壊の限りを尽くした。デルキラ様は奴らの頭目と配下のアルティメットを別世界に封印し、平和を取り戻した。それ以来、アルティメットは究極の禁忌として触れてはならないものとなったのだ」

 

入間「そうだったんだ」

カルエゴ「そのとおり そんなことも知らぬとは愚かしいにも程がある!基本中の基本だぞ!」

入間「すみません!」

 

入間は人間だから知らないのは当然。そのあたりはサリバンが怖がらせたくないという思いから話さなかったのだろうとダン達とアリスがフォローしてくれたおかげで事なきを得た。

 

ダン「しかし魔界でアルティメットはそれほど危険な存在なんだな」

カルエゴ「ん? それは一体どういう意味だ?」

 

魔ゐ「実を言うと私達の世界ではアルティメットはみんな持っているんです」

 

一同「!!??」

リード「みみみみみ! みんな持ってる!!? 本当ですか魔ゐ姉さん!!」

剣蔵「本当ですよ。数はそこそこですがアルティメット使いはいます」

ケロリ「ア…アルティメット使い……」

 

ジャズ「アンタらどんだけ驚かせんだよ!」

 

あの時はあまり気に留めていなかったが、この悪魔達の反応からして改めてアルティメットがいかに強大で恐ろしい存在なのだと認識したダン達。おそらく入間もこれを気にして出さなかったのだろう。

 

 

ダン「(なるほど。みんなが怖がる理由がよくわかる。確かにあのアルティメット・ヤマトは、恐ろしく強い!)」

 

ダンはヤマトに警戒していた。その強さを感じていたのは確かだが、それ以上に違う何かを感じていた。しかもこのヤマトは通常のアルティメット・ヤマトよりも遥かにデカかった。そしてターンエンド。

 

 

悪入間:第20ターン

 

悪入間「俺のターンだな、へへへっ。ダーク・ディノニクソーとソウルホースを2体ずつ、メタルバーンを1体召喚」

 

スピリットを4体召喚した。だが真の狙いは

 

悪入間「ダーク・ディノニクソーの効果でコイツらの色は緑となる。さらに漆黒鳥ヤタグロスを召喚。さらに全スピリットとアルティメットのコアを一つ、リザーブのコア2つ残してヤタグロスに全て乗せる。そしてライフチェインを発動!」

 

幸村「あのコンボは!」

 

そう、ベリアルも使っていた“黒死鳥の祝福”だった。これにより数十個のコアが追加された。

 

悪入間「すまねぇなヤタグロス。だがお前の犠牲は無駄にはしねぇ。さぁダン。ここからはずっと俺のターンだ!」

 

ダンは身構える!

 

悪入間「フィールドに緑のスピリットとなっているダーク・ディノニクソーがいることによりコイツを召喚する!!」

 

♪:禁忌の力、アルティメット

 

悪入間「樹林を守護せし皇帝よ!究極の力を手にし、緑を害す者どもを薙ぎ払え!!アルティメット・カイザーアトラス!!!」

 

フィールドに緑の暴風が竜巻となり、その中の甲虫の皇帝が竜巻を薙ぎ払い姿を現す!

 

アトラス(CV.玄田哲章)「おおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

またもアルティメットが現れて観客では大騒ぎ!だがまだ終わりではない。

 

悪入間「まだだ! フィールドにソウルホースがいるので、さらにコイツを出すぜ!魔界より生まれし魔将よ!! 究極の力を解き放ち、死の交響曲(レクイエム)を奏で、敵を冥府へ送れ!! アルティメット・デスペラード!!」

 

今度は不気味な音波が一つになって、不気味な魔物の姿に変わっていく。

 

デスペラード「キシャーーーーーーーーーーーー!!!」

 

 

今度は紫の!さらにさらに!!

 

悪入間「フィールドにコスト3のスピリットが2体いることによりコイツを召喚する! 金色(こんじき)の鎧を纏いし竜戦士(ドラグウォーリアー)よ!その光で奇跡を起こせ!!竜人最強のアルティメット! リューマン・ザ・フォーミュラーーーーー!!!」

 

リューマン「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

金色の竜騎士が光の魔法陣から召喚された。

 

アルティメットが4体………その光景に悪魔達は茫然としていた。

 

リード「俺達、夢でも見てる?」

サブロー「イヤ……これは現実だ」

アメリ「アルティメットを4体も召喚するなんて…!」

アロケル「言葉……言い表せられない」

エリザ「ああああああああ……」

くろむ「(ごくっ)」

アリス「イルマ様……」

 

バローネ「まさかアルティメットをこんなにも大量に入れていたとは」

クラッキー「彼のデッキは底が知れない」

魔ゐ「よく考え込まれたデッキだわ」

剣蔵「はい(あのマスクやさっきのローゼンベルグとヒアデス・ドラゴン、メテオヴルムの追撃。そしてヤマトとアルティメットを大量に出すこの戦術……! まさか…まさか入間くんの正体は!!)」

 

 

みんなが心配する中

 

 

悪入間「へへへへへっ。どうだい?俺のアルティメット軍団は」

ダン「もう言葉も見つからない。ただ言えることはある。コイツらと…早く戦いたい!」

悪入間「俺もだぜダン!コイツらもお前と戦いたくてウズウズしてるんだ!」

 

アトラス「早く戦わせてくれ!もう我慢ができん!」

デスペラード(CV.関智一)「早く奏でたい!戦いのメロディーを!」

リューマン(CV.小林裕介)「闘志が溢れ出て自分でも止めらない」

 

ヤマト「入間」

悪入間「あぁ!メテオヴルムをLv.3、全アルティメットをLv.5に上げて…アタックステップ!」

 

来る!ダンはガッツのゼロジースローを発動した。これでアルティメットは…

 

アルティメット達「ウオオオオオオッ!!」

ガッツ「!?」

 

なんと咆哮だけでガッツの技を弾き返した。ガッツの能力はスピリット限定でアルティメットには効かなかったのだ!

 

 

悪入間「アルティメット・カイザーアトラスでアタック!!」

アトラス「おおおおおおっ!」

 

一番手はアトラスで仕掛けてきた!

 

悪入間「アルティメット・トリガー、ロックオン」

アリス「アルティメット・トリガー?」

魔ゐ「相手のデッキトップから1枚めくってそれがそのアルティメットのコストより低かったら効果を発揮するアルティメットの効果よ」

 

アリス「! アルティメットにはそんな恐ろしい効果を持っているんですか!?」

 

それを聞いて驚きを隠せないアリス達。

 

ダン「コスト4 砲竜バルガンナー」

悪入間「ヒット!」

 

バルガンナーはトラッシュに向かう。

 

入間「カイザーアトラスはヒットした時、相手のスピリット3体を疲労させる!」

アトラス「皇帝暴風(エンペラータイフーーーーーーン)!!」

 

緑の暴風がゴラドンとリザドエッジ、ロクケラトプスを呑み込み、全身に暴風の猛攻を浴びせ疲労させた。

 

悪入間「おっと忘れるところだった。フラッシュでワイルドストロームを発動。これでアタックステップは終了できないぜ」

 

強制終了を封じられたダンはライジングでブロックした!その隙に入間はインビジブルシールドをメテオヴルムに使用してガッツの呪縛を解いた。

 

アトラス「はあああああ!!」

ライジング「ふん!」

 

アトラスの大剣をアームストロンガーでなんとか受け止めたが、やはりパワーも体格差は歴然だった。

 

ライジング「ぐうううううううう!」

アトラス「我が一撃によく耐えた。褒美に我が奥義を見せてやろう」

 

そうして大剣と盾を大地に刺し丸腰となる。素手による対決が望みのようだ。

 

ライジング「だったらこちらも答えなければな。うおおおお!」

 

ライジングはアームストロンガーに全パワーを一発の拳に宿し

 

 

♪:雷鳴八卦(915話ver)

 

アトラス「はあああああああああああ…………!」

 

アトラスは拳に緑色の雷を宿し

 

ライジング「喰らえーーー!!ラーーーイジング・マグナーーーーーーム!!」

 

どこん(大地踏みつけ音)

 

アトラス「蟲帝八卦(こうていはっけ)ーーーーー!!」

 

ライジング「うおおおおおおおおお!!」

アトラス「うおおおおおおおおおおおおお!!」

 

どごーーーーーーーーーーーー!! ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

 

アトラス「ぐう!」

ライジング「ぶほおおおお!!」

 

お互いの顔面に強烈な拳が決まった!しかし

 

ライジング「ぐう!があああああ…」

アトラス「うおおりゃーーーーーーー!!」

 

ズオーーーーーーーーーーーン!! シュルルルルルルルーー!! ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

アトラスの拳がライジングを殴り飛ばした!殺ッセオの壁と結界をいとも簡単に突き抜け外まで!

 

アトラス「うおおおおおおおおおおおおお!!」

 

ライジングを倒し勝利の雄叫びを上げるアトラス。

 

 

カルエゴ「なあ!……あああああ(結界がこうもあっさりと…)」

バラム「これ程の力を持っていたなんて!」

 

アームストロンガーはさっきのバトルでフィールドに戻っていた。さらにアトラスがライジングを破壊したことでダンのライフが1つボイドに置かれる。

 

アトラス「ふん!」

ダン「ぐっ!!」

 

アトラスの一撃にダンは膝を着く。去り際に

 

アトラス「ライジングに伝えてくれ。さっきの拳は効いたとな」

 

敵ながらあっぱれな男だった。そして

 

悪入間「それじゃ次だ。アルティメット・デスペラード、コンサートの始まりだ!」

デスペラード「待っていたぞ!」

 

次はデスペラードでアタックした。

 

悪入間「アルティメット・トリガー、ロックオン!」

ダン「コスト5 サジッタプライム」

 

悪入間「ヒット! ヒットしたコストと同じ分のコアをスピリットから取り除く!」

 

デスペラードが双剣を一つにして先が鳥骸骨の指揮棒に変えた。

 

デスペラード「いきましょうか。第一楽章 奪生の舞踏会」

 

♪〜

 

不気味だがなんとも惹かれる音楽が聞こえてくる。その音色に惑わされたかのようにロクケラトプスとゴラドン、アームストロンガーがふらつき、仲間同士で頭突き合いをして倒れる。ゴラドン達からコアを取り除いたのだ。しかも観客席の悪魔達までふらつく程の影響が。

 

ポロちゃん「なかなかいい音色させるじゃない」

 

デスペラード「ふふふふふっ お気に召していただけてるようですね。では第二楽章 亡者の恭順」

 

♪〜

 

今度はダンのリザーブとトラッシュのコアから魂のようなものが飛び出し、デスペラードに乗り移っていく。それによりデスペラードのBPが上がっていく。デスペラードは相手のリザーブ/トラッシュのコア1つにつきBPを1,000上げる事ができる。まさに亡者を束ね、恭順させる長けているデスペラードならでは技だ。ダンはモルゲザウルスXでブロック。これは明らかに勝負は見えていた。モルゲザウルスは完全に怯えきっていた。

 

デスペラード「終わりです。第三楽章 真・死の交響曲(レクイエム)」

 

指揮棒を双剣に戻して十字斬りを浴びせて倒す!

 

悪入間「さぁどんどん行くぜ!待たせたなファミュラー!リューマン・ザ・フォーミュラーでアタック!!」

 

リューマン「さぁ行くぞ!!」

悪入間「アルティメット・トリガー、ロックオン」

 

ダン「コスト2 アンキラーザウルス」

悪入間「ヒット…だが、コイツのアルティメット・トリガーはアルティメットにしか効果がない」

 

そうだった。フォーミュラーはヒットした時、BP15,000以下の相手のアルティメットを破壊する事でライフを一つ奪える効果がある。しかしダンのフィールドにはアルティメットがいなかった。効果は不発に終わったかに見えた。しかし

 

ダン「けどそいつには…」

悪入間「さすがダン、わかってるな。俺のライフが3以下の時、発動できる。XU(クロス・アルティメット)トリガー、ロックオン!」

 

サリバン「!?」

ベリアール「なんと!アルティメットトリガーにもう一つ種類があったというのか!」

レヴィ「お…恐ろしい」

 

三傑も流石に驚く。

 

ダン「コスト4 絶甲氷盾」

悪入間「XH(クロスヒット)!!」

 

効果は

 

悪入間「XUがヒットした時、BP15,000以下の相手のスピリット1体破壊することでリューマンを回復させる!」

 

リューマンはシオマネキッドを破壊して回復した!これは明らかにまずい!ダンのライフは残り2つ。回復状態なのはサジットだけ。しかもリューマンはダブルシンボルで、入間にはまだ大量のスピリットとヤマトが残っていた。

 

ダン「フラッシュタイミング ホーリーエリクサー! ライフを一つ回復。さらにサザンクロスフレイム! BP4,000以下のスピリットを全て破壊する!」

 

ライフは回復し、さらにダンを含む小型スピリットがサザンクロスに燃やし尽くされ全滅した!

 

悪入間「無茶しやがって! だがアタックは継続中だぜ!」

ダン「ライフで受ける!」

 

リューマン「アルティメットドラグセイバー!」

ダン「ぐううううう!!」

 

リューマンの一撃をもろに喰らった。しかしダンも負けていない。セットしていたエクスティンクションウォールを発動させライフを2つ回復した。

 

悪入間「もう一度行くぜ!リューマン・ザ・フォーミュラーで再びアタック!」

 

またリューマンでアタックを仕掛ける。

 

悪入間「アルティメット・トリガー並びにXUトリガー、ロックオン!」

 

最初のアルティメット・トリガーはエクストラドローが出たことでヒット。そしてXUトリガーは

 

ダン「コスト8 天秤造神リブラ・ゴレムX」

 

コスト8すなわちリューマン・ザ・フォーミュラーと同じコストのためガードされた。これで回復はできない。アルティメットといえど完璧ではないのだ。

 

悪入間「ちっ 回復を封じたか。だがこのアタックはどうする?」

ダン「フラッシュタイミング マジック、スクランブルブースター! スピリット1体を指定し、このターンそのスピリットは疲労ブロックができる!ガッツでブロック!」

 

ガッツ「ガアアアアアアアア!!」

 

 

♪:問題児(アブノーマル)たちの必死バトル

 

ここでガッツがアルティメットを迎え撃つ。だがBPでは明らかにガッツが不利。

 

ダン「こいつはどんな時でも諦めの悪い奴だな。無論俺もな!手札からテイルスマッシュとダイノスイング!」

 

ガッツ「!!」

悪入間「?」

 

パシンパシンパシン!!

 

リューマン「ぐっ!!」

 

テイルスマッシュ三連撃を拗ねに喰らってしまう。さらにその隙に

 

ガブっ!

 

リューマン「!? ぎやあああああああ!!」

 

尻尾を思いっきり噛みつかれ

 

ぶんぶんぶんぶん………

 

 

リューマン「ああああああああああ…………!!」

ガッツ「ぐわあああ!」

リューマン「ぬわーーーーーーー!!」

 

ドゴーーーン!!

 

リューマンを振り回し壁に叩きつけた!これにより合計BPー6,000され現在BP24,000となる。さらに属性バトルはアルティメットにも適用されるためガッツのBPが17,000にアップしていた。

 

リューマン「なかなか効いたぞ。こちらもようやく体が温まってきた。本気でいかせてもらおう!」

 

そう言ってリューマンは背中の青炎を剣に宿し、青炎の剣に変えた。そのままガッツに斬りかかる。ガッツはなんとか避けた。

 

ぼおおおおおおおお!!

 

なんと剣が掠めた地面が青い炎に焼き尽くされた!青い炎となって火力がさらに上がったのだ。リューマンは何度も斬りかかり、ガッツも死に物狂いで避け続ける。しかしついに壁に追い詰められた。

 

リューマン「ふふふっよく戦ったな。だがこれで終わりだ!アルティメット・ブルードラグセイバーーーーー!!」

 

リューマンの青炎の剣がガッツにトドメをさす!その時!

 

 

ダン「フラクタル!」

悪入間「なに!?」

 

♪:最強の矛

 

ここでダンが魔術を使用した!フラクタルの効果は1コスト支払うごとに相手のBPを−1,000する。この効果はたとえアルティメットと言えど例外ではない。コストを3支払いBP21,000になった。さらにバスターファランクスを使ってガッツをBP22,000に、ついにリューマンのBPを超えた!

 

悪入間「まさか!」

リューマン「ぐっ!」

 

ダンのフラクタルにリューマンは膝をついて隙ができた。

 

ダン「今だガッツ!」

ガッツ「ガアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

悪入間&リューマン「!!?」

 

どごん!!

 

ガッツの強烈な頭突きがリューマンの顔面にクリティカルヒットした!

 

どすん!!

 

リューマン「うううううううう………完敗だぜ」

 

ついに入間のアルティメットを1体倒した!さらにマジックの効果で2枚ドローした。

 

悪魔達「おおおおおおお!!」

 

ハルノ「すごい!」

アズキ「アルティメットを倒した!」

コナツ「信じられない!」

 

ダン「確かにアルティメットは強力だが絶対ではない。コンボを駆使すれば倒すことができる」

 

コナツ「なるほど」

ドサンコ「ス・テ・キ♡」

 

 

悪入間「はははははっ!さすがは馬神弾だぜ!メテオヴルム、サジットに指定アタックだ!!」

メテオヴルム「ぐおおおおおきいいいいい!!」

 

ここでメテオヴルムがサジットに激突を仕掛ける。しかしBPはサジットが優っている。

 

悪入間「本当は戦わせたかったが今日はおあずけだ。ウイングブーツを発動させる」

 

ウイングブーツを受けたメテオヴルムがサジットを飛び越えてダンのライフを奪った。

 

 

悪入間「いよいよだな」

ヤマト「そうだな。入間」

悪入間「あぁ。ふん!」

 

♪:勝負する2人

 

入間がヤマトの頭に乗った!

 

悪入間「アルティメット・ヤマトで………アタック!!」

ヤマト「行くぜ……グオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

ついにヤマトが仕掛けた!

 

悪入間「アルティメットトリガー、ロックオン!」

ダン「コスト6 太陽龍ジーク・アポロドラゴン」

悪入間「ヒット!」

 

リード「」

サブロー「ダン殿のライフはまだ2つある。これでは削りきれないはずだ」

アリス「それに、イルマ様、どうやってこのターンで決めるというのですか?」

 

悪入間「コイツはアルティメットトリガーがヒットした時、ヤマトを含めた俺のアルティメットをブロックすればライフを一つ奪うんだよ」

 

アリス「なんと全アルティメットに!?」

サブロー「何という恐ろしい効果だ!」

リード「でもそれでもまだライフは一つ残るよ?」

 

確かにライフは一つ奪えるがまだもう一足火力が足りない。

 

悪入間「フラッシュタイミング! マジック、リゲイン(Revival)を発動!この効果でヤマトを回復させる!」

一同「!!」

 

これならもう一度アタックすれば確実に入間が勝つ!だが

 

ダン「そう来ると思っていたぜ!フラッシュタイミング マジックバーストを使用! これによりブレイヴスピリットを回復させBP+2,000する!」

悪入間「!」

 

サジットは回復し、BPは31,000になった!ヤマトのBPを上回りブロックした!ヤマトとブレイヴスピリットの白熱のバトルが決壊を破り、殺ッセオの上空で繰り広げられる!

 

ガチン!ガチン!ドコン!

 

サジットX「やるな!」

ヤマト「貴様こそ!」

 

2体とも笑いながら爪と剣をぶつけ合っていた。さらには弓に変えて放つと甲冑で塞がれ、黒炎を放つと見事な機動力で避けられたりと白熱したバトルが続いて会場中めちゃくちゃだった。しかし

 

悪魔達「いけー!そこだ! ぶっ飛ばせ! ヤマトがんばれ!! サジットも負けるな!」

 

さっきまでの怯えとは思えないほどの歓声が魔界中で響いていた!

 

魔ゐ「ダン!」

剣蔵「すごいです!」

クラッキー「無茶しすぎ(笑)」

バローネ「俺にも戦わせろ!!」

 

ヤマト「はははははははっ!楽しい!楽しいな入間!!」

悪入間「あぁ!やっぱりバトスピはこうじゃねぇとな! そうだろ?ダン!」

ダン「お前の言うとおりだ!ここまで燃えたバトルは久しぶりだ!」

 

2人はとても楽しそうに笑っていた。さらに入間はリゲイン(Rivival)を使用して回復した。これでサジットを倒せれば確実に勝てる!

 

ダン「さすがだな、それでこそだ。だから俺も全パワーを持ってお前を倒す!これが俺の最後の手札!フラッシュタイミング マジック、デルタバリア(Revival)を発動!」

悪入間「!!」

 

これを通せば万が一ヤマトが再びアタック時効果を発動させてもライフを0に出来ない!万事休すか!? すると!

 

 

リード「イルマくん頑張れ!」

 

悪入間「?」

 

ゴエモン「負けるなでござる!」

ジャズ「ぶっ飛ばせイルマくん!」

エリザ「イルマくん負けないで!」

アロケル「勝利一直線! 止まらず進め!」

カムイ「そこです!右!左!上!」

アガレス「お前の力はそんなモンじゃねぇだろ!」

サブロー「勝利を掴み取れ!」

プルソン「パッパーー!!(ラッパ音)」

 

くろむ「ファイトーーー!!」

 

アメリ「イルマーーー!!」

 

エイコ「イルマくーーーーん!!」

チマ「イルマせんぱーーーい!!」

 

バチコ「お前の底力見せてみろバカ弟子!!」

 

バラム「頑張るんだイルマくん!」

カルエゴ「………(悪魔の底力を見せろ)」

 

アリス「イルマ様ーーー!!」

クララ「いるまちーーー!!」

 

サリバン「イルマくーーーーーーん!!」

 

悪魔達「ガンバレーーーーー!!」

メテオヴルム「ぐおおおおおきいいいいいい!!」

 

 

入間は仲間達の応援に嬉し涙を流す。そして

 

悪入間「ヤマト」

ヤマト「?」

悪入間「最後まで付き合ってくれよ!」

ヤマト「もちろんだ!!我が友よ!!」

 

♪:大人の瞬殺

 

悪入間「おう!! 相手がマジックを使ったことで俺はコイツを直ちに発動させる!」

ダン「?」

悪入間「アクセル、加速癸鳥エアイレイザー!」

ダン達「!!」

 

アクセルとはスピリットがマジックのように使用でき、使用後手元に置くことができる能力。このエアレイザーは相手がマジックを発動した時、その効果発揮前にコストを支払うことで効果を無効にするという恐るべき能力を持っていた!

 

エアレイザー「ピーーーーーーー!!」

 

ガキン!

 

エアレイザーの幻影が鉤爪でダンのデルタバリアを切り砕いた!これでライフは守れなくなった。だがまだBPが足りない!

 

悪入間「それじゃそろそろ決めさせてもらうぞ!これが俺の最後の手だ!インファナルウィンド!!」

 

このマジックは相手のスピリットを2体疲労させ、ボイドからコアを1個を自分のアルティメットに置ける。コアがヤマトに置かれ

 

ギラッ!!

 

ヤマト「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

ヤマトの体中の黒炎がさらに燃え上がった!コアが1つ乗ったことでレベルが上がったからだ。つまり……

 

悪入間「ヤマトを最高レベルに…Lv.6にアップしたことでBP40,000だ!!」

 

アリス「レベル…6!!?」

 

悪入間「やれーーーー!!ヤマトーーーーーーーー!!!」

ヤマト「グオオオオオオオオ!!」

 

ぼおおおおおおおおおおお!!!

 

サジットX「ぐぬああああああああああああ!!」

 

ドスン!

 

ヤマトが口から漆黒の業火をサジットに放ち地面に叩きつけた。その隙を逃さず、爪に黒炎を纏わせ

 

ヤマト「…奥義」

 

サジットX「……」

 

ザクっ!!

 

ヤマト&悪入間「覇龍一閃!!」

 

ヤマトの黒炎の一閃が

 

ヤマト「楽しかったぜ」

サジットX「俺もだ」

 

ドコーーーーーーーーーーーーーン!!

 

ヤマトがダンのキースピリットを打ち破った!!

 

ダン「………」

 

ダンはその時悟った。詰みだと。

 

悪入間「馬神弾」

ダン「入間。ありがとう。最高のバトルだったぜ。お前と戦えたことを誇りに思う」

悪入間「ありがとよダン。それじゃあ……いくぜ!」

ダン「来い!!」

 

悪入間「アルティメット・ヤマトで!アタック!!」

ヤマト「グオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

ザキン!!

 

パキン!!

 

ヤマトがダンの最後のライフを砕いた。

 

悪入間「うおおおおおおおおおおお!!」

ヤマト「グオオオオオオオオオオオオオオ!!」

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいいい!!」

 

サリバン「それまで!! 勝者……イルマくーーーん!!」

世界中「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

世界中に歓声が響き渡る。まさに歴史に残る熱いバトルになるだろう。そして2人はフィールドの中心に歩き出し、

 

ガシッ!

 

悪入間「へっ」

ダン「ふっ」

 

戦士の熱い握手を交わす。すると

 

どっ

 

突如2人は同時に仰向けで倒れた。みんな心配して駆け寄ると

 

(寝息)スゥースゥースゥー

 

2人ともあまりのバトルに疲れて眠ってしまったようだ。その表情は全能力を出し切ってスッキリしたかのように健やかなものだった。その表情を見てみんな安心した。

 

 

数分後

 

○魔病院

 

2人は目を覚ました。何があったのか頭を整理して思い出していた。ふと見ると入間は元の入間に戻っていた。

 

ふと見てみると魔ゐとケロリがダンの、クララとアリス、アメリ、チマ、バチコが入間のベッドのそばで寝ていた。おそらく2人を心配して待っていたのだろう。

 

サリバン「目覚めたようだね2人とも」

入間「おじいちゃん」

ダン「サリバンさん」

 

その声に魔ゐ達も目覚めた。

 

魔ゐ「ダン。よかった目覚め…」

ケロリ「ダンさん!大丈夫ですか?」

ダン「えっ?あぁ大丈夫だ」

 

ケロリ「よかったです。何か食べたいものはありますか?どこか痛いとか?痛いところがあったら私の氷を使って下さい」

ダン「ありがとう」

ケロリ「(ドキンっ!)(しゅ〜〜) ハイ」

魔ゐ「…………」

 

ダンのことを心配して世話をしようとするケロリに魔ゐは少しヤキモチを妬いていた。一方入間の方では

 

アリス「イルマ様!目を覚ましてくれてホッとしました」

バチコ「無茶しやがってアホ弟子が」

アメリ「まぁ無事で何よりだ」

チマ「先輩、本当に良かったです!」

入間「ありがとうございます。クララも、?」

 

クララ「ぐすっぐすっ」

入間「クララ?」

クララ「うわあああああああん!」

入間「うわっ!」

クララ「いるまぢ!いるまぢ〜!」

 

入間の目覚めに涙が止まらないクララ。嬉しさのあまりに入間に飛びつくほどに。入間も頭を撫でてクララに感謝する。チマとアメリは少し悔しそうにしていた。

 

その後からカルエゴとバラム、問題児クラスのメンバー達がこぞって入間達の見舞いに来た。みんなとても心配していたらしく、入間も嬉しさのあまり涙を流す。

 

パン!

 

サリバン「さ〜て みんなまだ話したいことはあるだろうけど、ちょっとコアの光主のみんなとマギサくん、ギルファムくん以外は外で待っててくれるかな。大事な話があるから」

 

みんな残念そうにしながら部屋を退出した。

 

サリバン「それじゃまずは目が覚めたことを心から嬉しく思うし、魔界の歴史に残る最高のバトルを見せてくれて心より感謝を申し上げる。ありがとう2人とも」

 

ダン達は恥ずかしそうに顔を赤める。

 

サリバン「それとここからはとても大事な話なんだ。特に入間くん」

入間「?」

サリバン「アルティメットのことだよ」

入間「………」

 

その途端、あたりに静かさが覆う。

 

マギサ「まさかあなたがアルティメット使いだったなんて」

ギルファム「今も驚きが隠せん」

サリバン「人間界ではアルティメットは普通にいることは事前にカルエゴくんから報告があったけど、まさかあれ程とは。あんな強力なアルティメットが他にもいたとは」

ダン「?」

 

サリバン「それはまた今度話すけど、どうやってあのアルティメットを手に入れたのか話してくれるかい?」

入間「それは…」

???「それは俺たちが説明しよう」

 

入間のデッキから強烈な光が出て周りが白い世界となった。ふと目を開けると彼らの前に、ヤマトを含めた先ほどのバトルに出てきたアルティメットだけでなく、その他のアルティメット達も現れた。

※今日バトルに参加していないアルティメットは影ではっきり見えない状態。

 

入間「ヤマトくん、みんなも」

ヤマト「こうした方が話しやすいだろうからな。さて馬神弾よ。先ほどのバトルは楽しませてもらったぞ」

ダン「こちらこそ。もっとデッキを強くしてお前と戦いたい」

ヤマト「ふふふふふっ ではサリバン殿、話を逸らしてすまぬ」

 

サリバン「………………」

ヤマト「サリバン殿?」

サリバン「! もっ申し訳ありません!」

 

すたっ!

 

一同「!?」

 

なんとあのサリバンがアルティメットに片膝をついて敬意を払うかのようにお辞儀をする。あのサリバンでさえこれ程の対応とは

 

サリバン「伝説のアルティメット様に名前を覚えていただけること心より感謝申し上げます」

ヤマト「サリバン殿よ、肩の力を抜いてくれ。どうにも神のように扱われるのは我々としても対応に困るのでな」

サリバン「かしこまりました」

 

ヤマト「ではまず、我々は魔界とグラン・ロロを襲ったアルティメットとは全く別のアルティメットの部類にいるんだ」

ダン「別の?」

 

アトラス「そうだ。確かに魔界を襲ったアルティメットの首領達は俺達の力を求めて仲間に誘ったが、俺達は破壊や滅びなどに興味がなかった」

デスペラード「ただただ自由に生きたかった。そんな集団でな」

リューマン「そんな俺達をあのクソ野郎は気に入らなかったのか、俺達を襲いやがった。だがヤマトの兄貴が全パワーを解放して俺たちと一緒に別世界に時間転移して難を逃れた」

 

ヤマト「俺達はカードとなってダン達の世界に流れ着いた。カードとなっても動き回ることは出来たから世界中を旅した。人間界とはこれ程の素晴らしいものを生み出してきたのかと感動したよ」

アトラス「俺のさっき出した技もアニメのキャラから思いついた技でな」

デスペラード「人間界の音楽は素晴らしいものだったよ」

???(青)「無論、戦争や醜いものもあった。だがそれを乗り越えようとするものもいた。コアの光主、其方らの存在だよ」

 

ダン「俺達が…」

ヤマト「そうだ。おかげで我らは人間を見限らずに済んだ。そしてある日運命の出会いがあった。入間だよ」

入間「僕が?」

 

ヤマト「そうだ。まだ当時はアルティメットが登場する前の時代だったものでな。我々は人前に出る機会が無くて困っていた。そんなある日、とある街の路地裏で入間がヤバそうな連中に追われているのを見てな」

リューマン「俺たちとしてはほっとけなくて助けちまったな。幻影を見せたら一目散に逃げちまった。そのまま俺たちも引き上げようとした時だ。入間が俺たちに気づいたのは」

???(白)「今でも驚きを隠せないよ。普通あんなのを見せたら怯えて逃げるはずなのに、なんの躊躇もなく我々を手にしてデッキに入れたのだから」

???(黄)「そうね。でも今でも覚えているわ。この子が私達を手にした時の、あのすごく嬉しそうな顔。そしてその手はとても温かった」

ヤマト「そうだな。そこで我々はしばらく彼の元に残ることにしてな。それから数日後に裏バトスピ大会が開催された」

 

クラッキー「裏バトスピ大会?」

剣蔵「どんな卑劣なインチキやイカサマも許される裏のバトスピですよ。禁止カードを入れようが相手を脅迫しようが」

 

ダン達の知らぬところではそんなことがたくさんあった。入間はアホ親にその大会に出ろと言われた。もちろん賞金が目当て。入間にとっては嬉しいことだった。なぜなら彼もバトスピが大好きだったからだ。当時の彼はダンに影響されてメテオヴルムをキースピリットにした星竜デッキを組んで出場していた。しかし相手は卑怯な手を使うので苦戦する。そんな時

 

入間「僕のデッキにヤマトくん達が入っていたんです。ヤマトくんを出すと相手選手は何かにすごく怯えていました。そのおかげで卑怯な手を使えずに僕は勝利を収めました。無論納得がいかない人たちもいましたが、どういうわけかみんな急に怯え出して何も言わなくなったんです」

 

リューマン「それは俺たちが幻影でヤツらをびびらしていたからな」

アトラス「その後も入間は数多くの裏大会に出場してはメテオヴルムと我らの力で卑怯な連中を叩きのめした」

デスペラード「それ以来入間に逆らう奴はいなくなり、裏大会も身を潜めるようになった」

ヤマト「それからしばらくして入間はマグロ漁に出て行ってから帰ってこなくなって心配になっていたんだが、数ヶ月後次元に穴が開いてそこから入間の気配を感じて通ったら案の定、我々は入間の元に戻れた。というわけだ」

 

サリバン「なるほど」

 

剣蔵「それにしてもすごいです。さすがは“カイザー”と呼ばれた程です」

入間「ドキッ!」

 

ダン「えっ?」

魔ゐ「カイザー?」

クラッキー「なんのことだい?」

 

バローネ「カイザーだと!? カイザーってあの?」

剣蔵「そうです。かつて裏社会の常識をひっくり返した絶大なカリスマとして君臨した仮面カードバトラーがいたんです。挑んでくる敵をアルティメットとメテオヴルムで一掃したと。時にはローゼンベルグとヒアデス・ドラゴンのみで勝ったとか噂も」

 

バローネ「そうか。さっきの戦術はどこかで見たことがあると思っていたがまさか」

 

剣蔵「そうです。どんなに反撃しても追撃を受け、どんな相手にも一切の容赦もせず王者として君臨するその姿はまさに皇帝“カイザー”です!

未来から帰ってきた後もその存在は大きかったんですが、大会以外はなかなか姿を見せずある日を境に消息不明になったと聞きます。今回のあのマスクと戦術を見て確信しました。まさか入間くんだったなんて」

 

ぷしゅ〜〜〜!

 

入間は恥ずかしすぎて顔を真っ赤にして顔を隠す。

 

ヤマト「はははっ そんなに恥ずかしがることないだろ?褒めてくれているんだから」

入間「恥ずかしいですよ。まさかそんな風に呼ばれてたなんて〜」

 

リューマン「ちなみにあのマスクはヤマトの兄貴と姐(あね)さんが使ったんだ」

ヤマト「そうだ。まぁ目立つように通り道に捨ててあるように置いて、直接渡せなかったのは残念だったが」

???(黄)「けど入間に気に入ってもらった時は本当に嬉しかったわ」

 

入間「あれは君たちが作ってくれたんだ。ありがとうみんな」

 

アルティメット達は入間に褒められて照れる。ちなみにあのマスクはアルティメット達が力を使って殺ッセオに行くまでの道に置いてくれたらしい。だからサリバンもあのマスクのことに関しては知らなかったらしい。

 

サリバン「そうだったんですか」

入間「おじいちゃん、ごめんなさい」

サリバン「入間くん?」

入間「僕、この世界では使っちゃいけないアルティメット達を使ってみんなを怖がらせちゃった。そのせいでみんなが…」

 

サリバン「それは心配いらないよ入間くん」

入間「えっ?」

サリバン「君がやったことは決して間違いじゃないよ。むしろ君のおかげでこの大会は大盛り上がりだったよ。その甲斐もあって魔界ではアルティメットに興味を持つ悪魔達で大賑わいだよ」

入間「ホント!?」

サリバン「うん」

 

それを聞いて嬉しそうに笑顔になる入間。アルティメット達が恐怖の存在でなくなった事に安心したのだろう。

 

サリバン「さてそろそろ起き上がれるだろうから、大宴会に向かおうか」

ダン「はい!」

入間「はい!」

 

2人はすぐさま着替えて会場に向かった。

 

 

クララ「スキ魔〜」

 

他のメンバーより先に入間達の病室に向かった魔ゐとアメリとクララ。

 

魔ゐ「心配したのに。こんなスッキリした顔になって ふふっ」

アメリ「まったくです。あれほどのバトルをした顔とは思えません」

クララ「いるまち いい寝顔」

 

魔ゐ「そうね。それにカッコよかったわよ、ダン」

 

チュッ

 

アメリ&クララ「!?」

 

魔ゐがダンの頬にキスをする。その大胆な行動にアメリとクララはドキッした。

 

アメリ「(すごい! あんな大胆なことを)」

クララ「………… よし!」

 

クララはそれを見て負けじと自分は寝ている入間に頬ずりをする。アメリも負けじと自分も頬ずりを。その光景を見て笑顔となる魔ゐであった。

 

To be continued.




次回は大宴会回です。よろしくお願いします^_^


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第三十陣:友情のカレー

 

サリバン「では……今宵は……みんな存分に大宴会を楽しんで〜〜〜♪」

 

悪魔達「おおおおおおおおおお!!」

 

殺ッセオで大規模な大パレードが始まった。みんな最高のバトルを見られて大興奮でテーブルのご馳走もどんどん食べられていき、大賑わいだった。おまけに世界中でもこのバトルを祝福するかのように大パレードが開かれていた。

 

ギルファム「ゴクッゴクッ… ふぅー やはり魔界の酒は美味だ」

マギサ「ホントね〜 ひくっ!」

 

シチロウ「先輩 飲み過ぎでは?」

マギサ「なによ〜シチロウ 今日は魔界の歴史的な日なのよ。飲まずにいられるわけないでしょ〜!」

カルエゴ「(相変わらずの大酒飲み。さすがですマギサ殿)」

 

魔ゐ「本当に楽しいわ」

バローネ「ここまで賑やかなのは初めてだ」

クララ「マイマイ〜 もっとあそぼ〜」

 

みんな大宴会を楽しんでいた。そこへ

 

サリバン「さてみんな〜 注目〜!」

 

サリバンが指差したのは………ダンと入間! 今回の主役の登場だ!その登場にみんな大歓声をあげる。

 

サリバン「入間くん ダンくん 今日は素晴らしいバトルを見せてくれて心より感謝する。これは間違いなくはるか先の世代にも語り継がれることだよ」

 

ダン&入間「我々も此度のバトルを楽しませていただき感謝申し上げます!」

 

そしてダンと入間は向かい合い再び握手をし

 

ダン&入間「ありがとうございました。いいバトルでした」

 

世界中「おおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

アリス「イルマ様〜 うううううっ なんと勇ましいお姿でしょう〜」

クララ「いるまち〜 かっこいい〜♪」

 

大歓声と共に

 

ぴゅ〜〜〜 ボン! ボンボン! ボン!

 

魔界の空に大量の花火が打ち出される!

 

リード「おい!あれって!」

アリス「イルマ様の…」

クララ「花火だ〜〜!!♪」

 

MN「解説しよう。かつて入間は師団披露(バトラパーティー)で花火を披露したことがある。あの時も大盛況だったが、今回のはそれ以上の規模の花火が打ち出されていた。しかも今まで見たことのない模様を形作って」

 

ジャズ「こいつぁたまげた」

サブロー「人間界にはこんなにも素晴らしいものを生み出せるというのか」

 

お市「皆様 お気に召していただけたでしょうか」

 

とお市が殺ッセオのメインモニターから話しかけてきた。どうやらこの花火はお市が用意したようだ。

 

お市「私はIBSA総帥天魔市と申します。此度の私達への世界への転移ようこそいらしてくれました。その余興の一つとして花火を贈呈させていただきました」

 

シチロウ「すごい!凄すぎだよ!人間の作るものは!」

アメリ「その気持ちよくわかります。こんなにも美しいものは見たことがありません」

 

お市「ふふふっ そこでみなさんにはもう一つ贈り物があります。もうそろそろ到着する頃です」

 

すると何処からか足音のような、しかも巨大な

 

ブラキオ「たとえ異世界だろうとも 届けてみせよう友の味を」

 

ブラキオが現れた!

 

シチロウ「あれも恐竜!? でもデカすぎる! しかも鉄の体を持って喋ってる!」

マギサ「落ち着きなさいシチロウ!」

 

興奮するバラムをよそにブラキオ内部からティラノ達も出てきた。何か鍋のようなものを担いで

 

プテラ「はーいみなさん」

トリケラ「初めましてケラ」

ティラノ「恐竜や“看板爆竜”の直送便だテラ」

 

あまりの衝撃に頭がパンクしそうなバラム。すると爆竜達の頭から凌駕たちも降りてきた。

 

凌駕「みなさーん! 人間界の料理宅配屋を代表として、今日はみんなに“恐竜や”特製の“恐竜カレー”を届けにきましたー!」

 

悪魔達「カレー?」

 

???「そうですみなさん!カレーです!」

 

とモニターに今度は爺さんが出てきた。

 

スケさん「申し遅れました。私(わたくし)、喫茶店「恐竜や」マスターの杉下竜之介、スケさんと呼ばれています」

お市「今日はみなさんに何を贈ろうかと迷っていたところ、スケさんが自ら皆さんに贈りたいと申し出てくれたのでこのカレーを贈らせていただきました」

 

それからみんな並んで順番に皿に盛られていく。ダン達もカレーを盛ってもらい自分たちの席に座る。

 

リード「こんな料理初めて見た」

 

そう言ってリードが一口

 

リード「!!」

 

突然リードが固まる!みんな心配していると

 

リード「うまーーーーーーーーーーい!! 美味すぎ!!」

 

そう叫ぶとバクバクカレーを食べていく。それに釣られてみんなも食べていくとみんなからも大盛況だった。

 

悪魔達「こんな美味いもの初めてだ! 辛いはずなのに病みつきになる! しかもコクがあって食べやすい!」

 

みんな美味しそうにカレーを食べていく。もちろん問題児クラスや魔ゐ達も。クラッキーは女性達と仲良く話したり、剣蔵はスージー先生と。

 

 

クララ「カレー美味しい!」

アリス「今回はお前の意見と同意だ。人間界には花火だけでなく、こんな美味しいものまで生み出せるとは」

サブロー「計り知れない!」

 

魔ゐ「喜んでくれて嬉しいわ。ちなみにねカレーはダンの大好物なの」

ゴエモン「ダン殿の大好物だったでござるか」

ケロリ「確かにわかる気がします。辛いものが苦手な私でもこうやって食べられるぐらい美味しいんだから」

 

そうだった。ダンもそのカレーを美味しそうに何杯も食べていた。もちろん入間も。

 

入間「美味しいですね。こんな美味しいカレーは初めてです」

ダン「あぁ。こんな美味しいカレーはズングリーが作ったカレー以来だ」

入間「ダンさんと一緒に冒険した異界人ですね。僕も食べてみたかったです」

ダン「俺もだよ。ズングリーのカレーは最高だからな」

 

ヤマト「我々も食べたい」

入間「ん?」

 

デッキからヤマト達の声が聞こえるとみんなデッキから出てきてしまった。どうやら恐竜カレーのにおいに我慢できなくなったらしい。アルティメット達が姿を現して、みんな怯えてしまうと思った入間だが、それとは逆にみんな喜んでいた。どうやらあのバトルのおかげでアルティメットに対しての印象が少し薄れたようで入間はホッとした。

おまけにダンのサジットや12宮、入間のメテオヴルムも出てきてさらに賑わう。ただ彼らの皿があるかどうか…

 

スケさん「ご心配にはございません。こんなこともあろうかとスピリットやアルティメットのみなさん用のカレー皿は用意できています」

 

なんと用意周到な。恐るべし杉下竜之助。彼らは巨大なためティラノ達がお皿に盛ってあげた。

 

ヤマト「美味い!」

サジットX「この辛さたまらん!」

 

メテオヴルム「グオオオオオオキイイイイイイ!!」

 

アトラス「ゴロロロロロロロロ♪ なかなか行ける味だな、そうだろ?ライジング」

ライジング「そうだな」

 

アトラスとライジングはそう言って豪快に酒樽でガラスの代わりに乾杯した。

他のスピリット・アルティメット達もカレーを食べることができて大満足だった。他の悪魔達とも仲良くしているみたいだから入間達も安心した。

 

ダン「みんな楽しそうでよかった」

入間「そうですねダンさん。こうしてみんなで笑えることはすごくいいことだと思います。人間界でもこんな風に笑えたらもっといいと思います!」

ダン「俺も同じだよ入間」

 

サリバンはそんな2人を見てニッコリ笑う。遠くからだがマギサも。

 

ダン「しかしな入間」

入間「なんです? あむっ」

 

ダン「その……すごい食欲だな」

 

入間の周りにはすでに数えきれない空皿が置かれていて、皿の壁が出来上がっていた。

 

入間「そうでしょうか? あむっ ヤマトくんやメテオヴルムも結構食べてるとは思いますけど あむっ」

ヤマト「いやいやいや お前には負けるぞ入間」

 

自覚がないところがまた恐ろしい。

 

バローネ「あの食欲は底なしか? 明らかに入間の体積より食べた量の方が多い。しかも…まったく太っていない!」

魔ゐ「そんな真剣に言われても…」

 

 

サリバン「みんな楽しそうで何よりだよ」

マギサ「本当ですね」

サリバン「マギサくん、実は折り合ってお願いがあるんだ」

マギサ「?」

 

サリバン「ゴニョゴニョ……」

マギサ「えっ!? よろしいんですか?」

サリバン「うん。頼まれてくれるかな?」

マギサ「……… ふぅ〜 あなたの頼みは断れませんからね。いいですよ、お受けしましょう」

 

サリバン「ありがとうマギサくん。それじゃ新たな魔界の伝説に乾杯」

マギサ「乾杯」

 

カラン

 

それから数時間後、大宴会も終わりを告げてダン達の送別会が始まった。

 

ドサンコ「うぅぅぅぅ〜 バローネ様〜」

アヅキ「もう帰ってしまうなんて〜」

ハルノ「2人とも落ち着いて」

コナツ「そうだよ。人間界に行けるようになったらまた会えるんだから」

 

泣く者も当然いた。

 

ダン「魔界のみんな。この3日間、君たちにとってあっという間だったかもしれないが、俺達にとっては貴重かつ大切な3日間だった。みんなと過ごせたおかけで確信したよ。悪魔達とも分かり合えることが! みんな!本当にありがとう!」

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ……!!

 

ダンの嬉しい言葉にみんな感謝のあまり拍手喝采だった。

 

入間「ダンさん 本当にありがとうございました。」

ダン「あぁ。向こうでまた会えたら、今度は俺が勝つからな」

入間「僕だって負けません!」

 

サリバン「ふふふっ お別れを言うにはまだ早いよ」

ダン&入間「えっ?」

 

サリバン「みんなよく聞いてほしい。実はさっき13冠で話し合った結果、僕達からも使者を送って僕たちのことを知ってもらおうという話になったんだ。つまり、人間達と一緒に魔法の世界に平和交渉兼悪魔留学を実施することに決まった。そしてその名誉を飾るのは他ならぬ…入間くんそして問題児(アブノーマル)クラスのメンバーだ!」

 

問題児「ええええええええええええええええっ!!!???」

 

なんと突然なことにみんな驚きを隠さなかった。さっきマギサと話していたのはこのことだったらしい。入間達は当然困惑するが、誰もそれを咎める者は…むしろ納得する者ばかりだった。

 

MN「他の悪魔達よりも別世界へ留学……それはまさにアブノーマルに相応しかった」

 

困惑していた問題児達もワクワクを隠し通さなくなって喜び合った。ちなみに監督としてカルエゴ、バラム、そして新任のシーダとオペラが付くこととなった。ちなみにオペラは前回の心臓やぶりの襲撃の一環と何らかの関わりがあるかもしれないシーダの監査役も踏まえて自ら志願して臨時教師となったらしい。

 

入間「ありがとうおじいちゃん」

サリバン「なんのなんの。君達にはもっと世界を見てもらいたいからね。いい経験をして来てね。僕達も近いうちに行くから」

入間「うん!」

 

ダン「よかったな入間」

 

何はともあれ魔界との交流会は大成功を果たした。

 

それぞれの親に話をして数分後、入間達は門の前まで来た。みんな緊張していた。ダン達が先に通った後、入間が一番に出た。それに釣られてアリス、クララと順番に通っていった。

 

門を通り過ぎると

 

きらっ!

 

問題児達「!!」

 

突然の光にみんな目を瞑る。それからしばらくして目が回復して開けてみるとその光景にみんな

 

問題児達「!!!???」

 

ジャズ「ここが人間界?」

エリザ「空が…青い」

ゴエモン「風が…なんとも気持ちいいでござる」

アガレス「この草、ふわふわして気持ちいい ふわ〜 ぐぅ〜ぐぅ〜」

 

サブロー「みな!あれを見ろ!」

 

サブローが指差す先は大都会

 

リード「あれが人間の街」

ジャズ「なんだあのでっけー塔は? バベルに匹敵するんじゃねぇか?」

ソイ「僕達 本当に人間の世界に来たんだ」

アロケル「驚愕」

 

 

それから街に降りて

 

リード「すっげーーー!!人間がこんなにたくさん!!」

カムイ「おおおおおお!!あそこにも美人!あちらにも!あちらにも!! ここは天国でしょうか〜!?」

エリザ「まぁ〜 なんて素敵な服なんでしょう」

 

 

サブロー「? なんだあの鉄の巨大な人は? あれも人間なのか?」

バローネ「いや。あれはモビルスーツ。いわゆるロボットだ」

サブロー「ロボットですと!? 昔読んだ人間に関する書物にありましたぞ。人が中に乗り込んで操る鉄のゴーレムとか」

クラッキー「まぁ 君達からしたらゴーレムかな。けどあれは魔力を必要とせず、電気や人間が作ったエネルギーで動いているんだ」

 

サブロー「なんと! 魔力を必要としないとは。それにしてもあのモビルスーツとやらなかなかカッコいい。魔王となるものに相応しいな」

バローネ「ふふふっ お前ならそう言うと思ったよ」

 

みんなすっかり興奮していた。だがそれは教師特にバラムも同じだった。夢にまで見た人間が数えきれない程いたのだからもう大興奮だった。

 

猫「にゃ〜」

 

シチロウ「!! 人間界の猫! 本当に羽が生えてない!しかしそれ以上に……なんで可愛いんだ。魔界の猫も可愛いけど人間界の猫はそれ以上に可愛いなんてすごい発見だ」

 

オペラ「その気持ちわかりますよ〜シチロウくん。本当に可愛いです」

猫「にゃ〜♪」

 

オペラもいつのまにか猫を抱えて頭を撫でていた。よほど気に入ったみたいだ。

 

シーダ「……………!!」

 

シーダ先生も人間界の文化特にアニメに興味津々だった。

 

カルエゴ「(呑気な奴らだ。我々がここへ来たのは遊びではない。グランウォーズに向けての修行をするためだ。今のうちにはしゃいでいるがいい。これからみっちり扱いていくからな。へっ)」

 

そんな悪魔達に人間達も当然気になっていた。記者やカメラマンもやってきてもはや有名人だった。リード達は緊張しながらも自己紹介し、自分達のことを伝えた。そこはカムイが1人の美人記者に抱きつこうとしたが、魔ゐがすかさず地面に叩きつける。そんな光景にみんな笑ってくれた。偶然とはいえ第一印象は大成功だった。それからダン達が記者達から解放してくれた。

 

リード「しっかしスッゲーよ人間界って!」

魔ゐ「気に入ってくれた?」

ケロリ「はい。魔界にはないものがいっぱいあってすごかったです。でも何より驚いたのが……アクドルがあんなに…大人数で歌って踊っていたことです!」

 

テレビ中継でアイドルグループが踊っていたことにクロケルは大興奮。悪魔は集中が苦手なためこういうのはなかなか見られないため仕方ない。

 

 

魔ゐ「ふふふっ けど驚くにはまだ早いわよ。この世界にはこれ以上に大きな街やたくさんの人がいるから。歌姫とかね」

 

ケロリ「! 歌姫」

 

その言葉に反応するクロケル。

 

アリス「すごい。母上から聞いていた人間界とは全く異なる。これ程文明が発展しているとは」

入間「僕も会議場しか見れなかったけど、こんなにいろんな世界の人がいるなんて知らなかったよ」

クララ「いるまち見て見て。大きな人もいる」

ダン「今この世界はあらゆる世界が繋がっていろんな人間が住んでいる。だがたとえ世界が違っても、こうして平和に暮らしている。俺が目指しているものはまさにこんな世界だ」

 

入間「ダンさん。僕もその気持ちわかります。やっぱりみんな仲良くなるっていうのは素晴らしいと思います」

ダン「ありがとう入間」

 

マギサ「ふふっ」

 

2人の笑顔にニッコリ笑うマギサ。それからしばらくして、みんなIBSAの日本支部に向かい、入間達はお市達と対面しその日の夜に歓迎のパーティーが開かれみんな大いに盛り上がった。

 

 

???

 

??「なぁじっちゃん 俺早くあっちの世界に行きてぇ」

???「オイラも行きたい。美味しい魚あるかもだし」

 

???「もうしばらく待っておれ。じきに向こうからやって…いや…戻ってくるからの」

??「ん?」

 

???「(早く会いたいのう マギサ)」

 

 

ED:鍋奉行→弾達も加わったver

 

 

クララ「ス〜キ〜マ!」

 

 

カンタム「カンタムパーーーンチ!!」

悪ロボ「ぐぎゃーーーーー!!」

 

 

シーダ「ふん!ふん!」

 

テレビでやってるカンタムロボのアニメにシーダは大興奮

 

入間「シーダ先生?」

シーダ「!? ごっごめん! 私としたことが」

 

入間「うわーー!すごいかっこいいロボットだ」

シーダ「君もそう思う?」

入間「はい!」

 

その笑顔にシーダもニッコリ笑い2人ともカンタムロボに夢中だった。

 

 

 

To be continued.




クララ「人間界すごい楽しい!」
アリス「魔界にはないものばかりなので興味が尽きませんね入間様!」

入間「うん!これだけのものがあるとすると魔法の世界にはどんなものがあるんだろう? すごく気になる」

??&???「次回! “妖精の尻尾”」

??「いよいよ次は俺たちが出てくるぞー!」
???「あいさー!」



ようやく書き終えました^_^ やっぱり友情の証としてはダンの好物の“カレー”が相応しいと思いまして。それで恐竜屋の恐竜カレーを出さしてもらいました。次回もよろしくお願いします^_^


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第三十一陣:妖精の尻尾

 

魔界から帰って2日目の朝

 

魔法の世界の門の前ではお市達が集まっていた。

 

お市「皆さん準備はよろしいですね」

幸村「ああ」

 

今回は幸村と環奈、兼続、早雲、利家、マギサそれから

 

入間「あのぉ 僕たちも行ってよろしいんでしょうか?」

 

入間と入間軍、リード、サブロー、ジャズ、プルソン、カルエゴとバラムもメンバーの中にいた

 

お市「もちろんです。サリバン様からも許可を得ております。色々なものを見てきて欲しいと」

 

それを聞いてワクワクする入間達。ちなみに

 

幸村「ところで入間さん」

入間「幸村さん。僕のことは入間で大丈夫ですよ。いくら僕が年上でも」

 

実は入間は幸村達より一つ二つ年上。

 

幸村「そうか。それじゃ改めて入間。他のメンバーはどうしたんだ?魔ゐさん達もいないが」

 

アリス「私がご説明しましょう」

 

アリスによると、他のメンバーはこの人間界を楽しむつもりだったらしい。ゴエモンはお市が呼んでくれた剣の強者達と腕比べ、アロケルはこの世界とダンの世界の歴史に興味がありユースとプリムの3人で図書館へ、アガレスは人間界の草原がよほど気に入り剣蔵と牧場の草原で昼寝三昧。

 

エリザ嬢はバローネを連れてショッピング

 

エリザ「まぁこの洋服素敵♡ あら、このネックレスもとっても綺麗♡ こっちも♡ あれも♡」

 

そんなエリザ嬢の姿に店の男達はメロメロ。1人を除いて。バローネはガキのお守りをしているかのようにうんざりしていた

 

バローネ「はぁぁぁ…(ガキが)」

 

ピクン!

 

エリザ「ギロッ! 誰がガキじゃああああああああ!!」

 

そして一番問題が起きそうなカムイはというと

 

女性1「いや〜ん可愛い♡」

女性2「この鳥ちゃんの羽毛もふもふしてて気持ちいい♡」

女性3「しかも超紳士だし〜 超好み〜♡」

 

カムイ「ははっ…ははっ…感…無量…」

 

クラッキーと共にキャバクラに来ていた。嫌がられると思いきや意外なことに人間の女達からかなり熱い歓迎を受けていた。いつもと違い、求められるカムイは動揺と感激のあまり目は充血し、顔は真っ赤、鼻血を大量に出して昇天しそうだった。しかしいくらクラッキーが鳥好きの女達を集めてきたとはいえここまで人気が出るとは。人間からしたらカムイは可愛い部類に入るのだろう

 

 

アリス「と皆(みな)、光主の方達とこの世界を堪能しているみたいです。浮かれすぎるにも程がある」

お市「仕方ありませんよ。みなさん人間界に行けるのを楽しみにしてたんですから」

入間「うん。ところでダンさんは?」

 

お市「未だ眠り続けています。相当のエネルギーを消耗しましたから」

 

実はあの後、ダンが突然の睡魔に襲われて倒れてしまったらしい。入間とのバトルで消耗してしまったのが原因だった。肉体的には問題はなくしばらく寝れば回復するらしい。魔ゐもそんなダンを看病している。ちなみにケロリも

 

入間「ケロリさんも?」

リード「意外だよね。ケロりんだったら人間界のアイドルに夢中で聞きに行くと思ったのに」

 

お市「もちろんアイドルについてもかなり熱を込められていますよ。たった1日で1/3を聴き続けるほどですから」

 

クロケルなら当然といえば当然だろう。

 

お市「ただ今はダン様にご執心のようで…」

 

そういえば魔界でもどうもダンのことを気にしてはいた。

 

○IBSA病室

 

ケロリ「ダンさんしっかりしてくださいね。私がついていますから」

 

寝ているダンの手を強く握る。

 

魔ゐ「ねぇぇぇ? ちょ〜っとベタベタしすぎじゃない?」

 

なんとも怖い形相の笑顔で話しかける魔ゐ

 

ケロリ「あら〜 そうでしょうか〜?」

 

魔ゐ&ケロリ「ギロッ!」

 

バチバチバチバチバチバチバチッ!!

 

女の睨み合いの火花が飛び散り、意識のないダンも感じたのか冷や汗をかく始末。女は恐ろしい。

 

入間「そうでしたか。でもみんな人間界を楽しんでいるみたいでよかったです。ところで先生達が来るとなると、ここにいるみんなは大丈夫でしょうか?」

 

オペラ「ご心配いりませんよ入間様。私とカルエゴ君がこの世界に残って彼らを守りますから」

 

バラム「うん。流石に残ったメンバーのことを守ってあげないといけないから全員行くわけにはいけないからね。君たちの付き添いには僕とシーダ先生が担当するよ」

シーダ「よろしくお願いします」

入間「シーダ先生」

 

シーダの名前を聞いて嬉しそうにする入間。

 

カルエゴ「(しかし大丈夫か? シーダを行かせて)」

バラム「(マギサ先輩のご希望だし仕方ないよ)」

オペラ「(それにバラムくんやマギサ先輩もいますし問題ありませんよ)」

 

カルエゴ「(うん) だが一つ言っておくが向こうで怠けるような真似は許さんぞ。これは向こうの世界との和平交渉と貴様ら未熟者どもを鍛える授業の一環という重要な課題だ!決して粗相のないように。他の未熟者の人間達も含めてな」

 

幸村達「……」

 

陰湿!

 

利家「おいおっさん!」

カルエゴ「おっさん!?」

 

利家「随分舐められたもんだな。俺達はコレでもあの闇の勢力の一部をぶちのめしたんだぜ」

カルエゴ「ふん。それはたったの一部にすぎん。それも下級のな。それでいい気になっているとは底が知れているな。チビ猫の小僧よ」

 

利家「!? チっチビ猫だとぉぉ!! ワンコロの分際で言ってくれるじゃねぇか!」

カルエゴ「ほう?やるというのかチビ猫?」

利家「やってやろうじゃねぇかワンコロ!!」

 

2人はガン飛ばし、喧嘩しそうなところをバラムと幸村が止めようとすると

 

ガブっ ガブっ

 

マギサ「シャラ〜ップ!」

 

利家「いででででででででっ!」

カルエゴ「おっお許し下さいマギサ先輩!!」

 

マギサの仲介でなんとか収まった。流石のカルエゴもマギサには弱かった。

 

アリス「恐るべしマギサ殿。しかし意外だな。サブローはともかくお前達が人間界にとどまらず志願するとは」

 

 

リード「へへっ 確かに人間界のゲームは面白かったし、もっとやりたかったけど、魔法界にももしかしたら面白そうなゲームがあるかなって思って」

ジャズ「俺は向こうの宝に興味があってね。魔法の世界だし、魔力多めの財宝とかあるかもって」

 

実際は2人とも成績不振をカルエゴに追及され強制参加するハメに

 

 

ソイ「………(向こうに行けば少しは強くなれるかな)」

 

プルソンは心臓やぶりでアトリにあっさり見つけられたことが悔しかったらしく、強くなりたかったみたいだ。

 

サブロー「魔法の世界。我らの魔術とはどれだけ違うのか、どれほどのものか興味が湧いて仕方ないわ! コレぞまさにワレが魔王になるために強くなれという魔王からの導きよな! ははははははははっ!」

 

クララ「どんなところかなイルマち?」

入間「僕も向こうにはどんな人達があるのかもすごく楽しみだよ」

アリス「ご安心下さいイルマ様。何があっても私がお守りしたします」

 

兼続「魔法か。未だに信じられんよ。御伽話と思っていたのが現実になろうとは」

早雲「しかも我々も使えるようになっているのだ。向こうで政宗達と対抗できる力をつける絶好の機会だ」

幸村「あぁ! ダン達に遅れは取れないからな」

 

マギサ「みんな気合い十分ね」

環奈「頼もしい限りでおじゃります」

お市「ではマギサ様 よろしくお願いします」

マギサ「えぇ」

 

そう言って魔法の世界の門を通って行った

 

光が晴れると、

 

幸村「ここが……」

入間「魔法の世界!」

 

なんとも壮大な光景だった。空は人間界と同じように青で空気も新鮮だったがそれ以上に、彼らの目の前には人間界にも負けない大きな街が広がり空には箒や絨毯に乗って飛んでいる人間もいた。

 

 

入間「すごい!本当に魔法の世界なんだ!」

クララ「うわーっ 広いひろーい!」

 

アリス「なんと広大な世界なんだ。魔界にも引けを取らない」

サブロー「それになんという魔力だ。我らの体にも少なからず影響している」

リード「確かに。いつもよりなんか体が軽い」

オペラ「うん。僕らの体とこの世界の魔力は適合率が非常に高いみたいだね。実に興味深いよ」

入間「すごいですねシーダ先生」

シーダ「うん (これ程とは予想外だったわ)」

 

マギサ「この街の名前はマグノリア。イシュガル大陸のフィオーレ王国の街の一つよ。彼らは生まれながらに魔力を宿しそれを利用して生活しているの。多少の強い弱いはあるけど、どれも全て素晴らしいものばかり。いくつかの世界に飛んだことはあるけど、ここはずば抜けて大好きな世界よ」

環奈「マギサ様がそこまでお好きになるとは。興味が尽きないでおじゃる」

 

マギサ「ふふふっ それじゃみんなそろそろ行くわよ」

幸村「これからどこへ向かうんだ?」

マギサ「私の古い古い友人のいるところよ」

 

街に入るとそこは人々が魔法を使って遊んだり商売をしたりして賑わっていた。バラムはもちろんだが幸村達もその光景に興味津々だった。その中でマギサは懐かしいのか満面の笑みになっていた。ちなみにみんな、目的の場所に着くまでは目立たないように認識阻害メガネをかけていた。これは本来、人間には効き目がないがマギサの魔力で人間にも効果をつけてくれていた。そしてしばらく歩くと大きな建物が目の前に

 

 

○???

 

幸村「ここが目的地か?」

マギサ「えぇ ここはマグノリアのギルドの一つよ」

環奈「ギルドと言えばこの世界で様々な依頼をこなす魔導士がいるというあの?」

マギサ「その通りよ。ふふふっ」

 

マギサはそのギルドの紋章を見て笑顔になって胸の上に手を添える

 

マギサ「じゃみんな入るわよ」

入間「はい!」

マギサ「それと…ちょっと気をつけてね」

一同「??」

 

それは一体どういう? 疑問に思いながら入ると

 

 

どしゃーーーーーん!!

 

 

一同「!!??」

 

??「やりやがたったな氷野郎!!」

???「かかってこいや馬鹿トカゲ!!」

 

どこーーーん!!ばこーーーん!!ぱりーーーん!!

 

2人の男が喧嘩大暴れしていた!

 

???「ハッピー。ナツとグレイ、またやってるの?」

ハッピー「みたいだよルーシィ。今日こそは決着つけるって」

???「グレイ様頑張って〜♡」

 

ギルド達「いいぞナツ〜 グレイも負けるな〜」

 

ルーシィと呼ばれる金髪の美女が心配する中、周りは止めるどころか焚き付けたり、笑ったり、逆に喧嘩したりなど大騒ぎ!ちなみに桃髪がナツ、黒髪がグレイ

 

アリス「何なのだこのギルドは?」

兼続「ギルドとは荒くれ者の溜まり場というのか?」

 

その光景に驚きと呆れが漂う。そうしていると椅子が入間に!

 

アリス「イルマ様!」

 

入間「ひっ!」

 

すかさず躱す。しかし避ける方向は喧嘩の真っ只中!

 

入間「うわっ! ほいっ! はいっ! あれっ! よっ!」

一同「!?」

 

見事に全ての攻撃を奥のバーテーブルまで躱し切った。恐るべし“圧倒的危機回避能力”!

 

 

ギルド達「うおおおお!すげーーー!! どうやってよけたんだ? 何かの魔法か? アイツらの攻撃避けるなんてヤバ過ぎだろ!」

 

みんな入間に大熱狂。戸惑う入間だが

 

???「やかましいぞ貴様ら!!」

 

突然の怒声にみんな静まり返る。その声の主はとても美しい緋色の髪をした鎧の女性だった。

 

???「ウチのアホどもが失礼をした」

入間「いえ そんな」

???「それで君は誰かね? もしかして我がギルドに入りに来たのか?」

入間「僕は…」

 

ナツ「どうだゴラーーー!!」

グレイ「舐めんなゴラーーー!!」

 

さっきの二人組はまだ喧嘩をしていた。

 

???「アイツらは」

 

2人を止めようとすると

 

マギサ「シャラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜………」

 

一同「!!??」

 

マギサ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ップ!!」

 

マギサの超長い一言に全員唖然とした。

 

マギサ「まったく。少し留守をしている間にここまで無法地帯になっているなんて呆れて仕方がないわ」

 

グレイ「なんだと?」

ナツ「邪魔すんじゃねえよババア!」

 

ギロッ!

 

ガブっ!

 

ナツ&グレイ「どは!!」

一同「!?」

マギサ「ババア言うな」

 

ナツ&グレイ「はっ…はい〜〜〜」

 

マギサのもの凄い形相に2人ともビビりまくる。

 

ルーシィ「嘘でしょ!? ナツとグレイがエルザ以外にあんなにビビるなんて!」

 

????「当然じゃろうな」

 

エルザ「マスター!」

 

マギサ「…………」

 

声の方を見ると杖を持ったオレンジピエロの服と帽子の格好をした小柄なお爺さんがいた。彼がここのマスターらしい。

 

????「まさかお前さんとこんな形でまた会えるとは思いもせんかったわい」

マギサ「それはお互い様よ」

 

????「ふぉっふぉっふぉっ……久しぶりじゃの マギサ」

マギサ「本当に久しぶりね マカロフ」

 

彼の名前はマカロフと言うらしい

 

ナツ「じっちゃん コイツ誰か知ってんのか?」

マカロフ「うむ。ワシの いや ワシらの家族じゃよ」

 

一同「えっ!?」

 

幸村「それってどういう事だ?」

 

マギサ「ふふふっ それじゃ改めて……」

 

マギサが幸村達の方を向き、胸を少しはだけた。そこには……このギルドに入る前にも見た、色は違うが全く同じ形の桃色の羽の紋章があった!

 

マカロフ「よく来たな異世界のガキども。ここはワシらの家」

マギサ「そして私にとっての家と家族。ようこそ“妖精の尻尾”…ようこそ“フェアリーテイル”へ!!」

 

幸村「フェアリー………テイル」

 

To be continued.




次回予告

ハッピー「ねぇナツ 前回活躍するって言ってたけど、出番少なかったよ?」
ナツ「してたじゃねえかよ。俺がグレイをボコボコにしてたところがよ」
ハッピー「そうだっけ?」
ナツ「そんなことより次回予告すんぞ」
ハッピー「あいさー!」

ナツ&ハッピー「次回 ギルドの家族」

ナツ「異世界の奴らって強いのかな?」
ハッピー「次回が気になるね」

ついに“フェアリーテイル”編が始まりました。次回もよろしくお願いします^_^


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第三十二陣:ギルドの家族

ナツ「フェアリーテイル…じゃなくてバトルスピリッツ烈火魂 グランウォーズ 前回までは」
ハッピー「ついに向こうの世界から来訪者がやってきたねナツ」
ナツ「あぁ それより驚いたのが」
ハッピー「うん、そうだね。その来訪者の1人が」
ナツ「俺たちギルドの仲間だったんだから」
ハッピー「一体どういうことなんだろう?」

OP:Snow fairy(幸村達も参加設定)



 

○ギルド:妖精の尻尾

 

幸村「マギサがこのギルドメンバー!?」

エルザ「本当なんですかマスター!?」

 

マギサ「えぇ」

マカロフ「本当じゃよ。もう60年以上前にな」

 

一同「60年!!?」

 

みんなが驚くのも無理もない。60年以上前はまだマカロフがギルドマスターになる前の話だったのだから。

 

緋髪「それは私達も初耳です」

マカロフ「そうじゃな。お前達にも話しておかなければならんな。此奴と出会ったのはワシが20代ぐらいの頃じゃ。異世界転移したはいいが、行く宛もなかったマギサをマスター・プレヒトが保護した」

マギサ「最初は戸惑ったけど、この世界の魔法はとても興味深くすぐに虜になったわ。そうして彼らと話をするうちに気に入ってこのギルドに正式に入ったの。本当にこの世界で過ごした日々は本当に楽しかったわ。いろんな魔法を覚えることが出来たし、みんなと一緒に冒険して、笑い、泣き、時には喧嘩もした。けどおかげで私はかけがえの無いものを手にしたわ。それは…“家族”。フェアリーテイルという家族を私は見つけることが出来たの」

 

幸村「そうだったのか」

バラム「まさか先輩にそんな過去があったなんて」

 

エルザ「我々も全然知りませんでした。まさかそれ程の魔導士だったのですね」

マカロフ「うむ。この世界に来て1ヶ月でS級魔導士になるし、おまけに評議員から聖十(せいてん)の推薦があった程じゃからのう」

幸村「せいてん?」

 

FN(フェアリーテイルナレーション)「聖十 正式名称:聖十大魔導 評議員によって選ばれた最も優れた魔導士10人の総称であり、1位から10位という位が定められている。その中の4人を四天王と呼ばれる。だがその下の者でさえも並の魔導士では太刀打ちできない強さを誇っている」

 

エルザ「それほどのお方だったとは!」

マギサ「そんな畏まらなくていいわよ。それに私は聖十にはならなかったわ。誇らしいことだったけど私は別世界の人間。いつかは元の世界に帰らないといけない。それから9年ぐらい経ってグラン・ロロに戻ったの。必ずまた戻ると言う約束をしてね」

ルーシィ「では今回の視察は、その約束を果たすために」

 

マギサ「まあね。それにしてもマカロフ。あなた、ずいぶん老けたわね」

マカロフ「ふん。お前さんはあの頃とちっとも変わっとらんのう。じゃが言っておくが、ワシはこれでも若返ったんじゃぞ」

マギサ「えっ?」

 

エルザ「本当です。そちらの世界と繋がって目を覚ました後、マスターは2年程若返っていたんです」

 

おそらく時空の歪みによって時間の軸が歪んでしまったからだと思われる。

 

マカロフ「何を言うか!これでも10年くらいは若返ったぞ!」

マギサ「ふふふっ 見栄っ張りなところは相変わらずみたいね」

マカロフ「フンだ!」

 

マギサ「それにしても60年か。長いような短いような」

マカロフ「お前さんの世界では時間軸が違うようじゃがそっちでは長かったのか?」

マギサ「そうね。私の世界では数千年くらいかしら」

マカロフ「数千年!? ぷっ がはははははっ それじゃワシよりババアになったわけか? こりゃ笑いが止まらんわい! ハハハハハっ」

 

マギサ「何ですって〜ジジイ」

マカロフ「やるかババア?」

 

2人とももの凄い形相で顔を押し付け合う。緊張が走り警戒態勢かと思いきや

 

マギサ&マカロフ「ぷっ あはははははははっ」

 

マギサ「懐かしいわね。あなたが無茶して建物を壊しまくった時、私が直しに行ってその都度、こんな風にあなたと喧嘩してたわね」

マカロフ「はははっ そんなこともあったのう」

 

マギサは本当に嬉しそうにマカロフと昔話をしていた。

 

ナツ「なぁじっちゃん。話長ぇよ。ばっちゃんとの昔話は後にしてくれよ」

マギサ「ばっ!」

ナツ「だってそんな歳ならばっちゃんだろう。それに俺たちギルドの仲間なんだしよ」

 

マギサ「あっ……そうね。あなたの言うとおりだわ。その呼び方は許してあげるわ」

ナツ「へへっ」

 

マカロフ「すまんなナツ。古い仲間との話に夢中になりすぎた」

マギサ「それじゃそろそろこっちも紹介しなくちゃね」

 

そうして幸村達は自己紹介をしていった。

 

マカロフ「ふむふむ。なかなか面構えのいいガキどもじゃないかマギサよ」

マギサ「そうでしょ。それでお願いがあるのよ。彼らをこのギルドに迎えてもらいたいのよ。彼らにこの世界のことを教えてあげたいから」

マカロフ「そうじゃのう」

 

入間「あの〜 実を言うと僕達は悪魔なんです」

 

グレイ「悪魔? お前らが?」

バラム「はい。僕らはあなた方と同じように向こうの世界と繋がった魔界に住む悪魔なんです」

ナツ「ヘ〜 どうりで匂いが少し違うはずだよ」

 

 

バラム「? あなた達は我々のことが怖くないんですか?」

ナツ「何言ってんだよ? お前らはばっちゃんが連れてきた奴らなんだろ。だったら悪いやつのはずねぇじゃんか」

エルザ「ここは種族とかそんなものは関係ない。入る者は何人も拒まん」

ナツ「入ったらそいつらはみんな、俺たちギルドの仲間で家族だよ」

 

それを聞いてみんな嬉しそうに笑顔になる。このギルドはいいところだと感じたからだ。

 

幸村「ありがとう」

ナツ「へへっ」

 

ナツと幸村は固い握手を交わした。

 

幸村「俺は幸村。烈火幸村」

ナツ「俺はナツ。ナツ・ドラグニルだ。よろしくな」

幸村「ああ!」

 

マカロフ「決まりじゃな。聞けーガキども! 今日は懐かしい家族が戻って来たのと新しいガキどものが入って来た記念じゃ! 宴といくぞ!」

ギルド達「うおおおおおおおおおおお!!!」

 

そう言って酒やら豪華な料理やらが並べられ

 

ギルド達「かんぱーーーーーい!」

 

乾杯と同時に宴が始まった!まだ昼間だと言うのにすごい賑わい。

 

幸村「美味い!」

環奈「これはなかなかの美味でおじゃる」

早雲「同感だ。今まで見たこともない食材や飲み物も。どれも全てが素晴らしいものだ」

 

??「ふふふっ 気に入ってくれて何よりだわ」

男達「!!」

 

幸村達の前に銀髪の美女が現れた。あのアリスでさえドキッと来てしまう程に

 

ミラ「私はミラジェーン・ストラウス。ミラって呼んでね♪」

アリス「ミラ殿ですか。あなたのようなお美しいお方に料理を運んでいただけるなんて光栄でございます」

リード「うんうん!ミラ姉さん超美人!」

ミラ「ありがとう。それでね君達に贈り物があるの」

 

ミラがギルドのマークを掘ったスタンプを持って来た。

 

ミラ「これはギルドのマークを埋め込む魔法のスタンプ。これを押せば貴方達もフェアリーテイルのメンバーよ」

 

それを聞いてみんな順番に並んで押してもらった。

 

ミラ「これでみんな妖精の尻尾の一員よ」

幸村「ありがとうございます」

 

ジャズ「ねぇミラさん 時間あるならこの後…」

???「おうおう! 姉ちゃんに用があるなら俺を通してもらおうか!」

 

今度は大男が

 

ミラ「彼はエルフマン。私の弟よ」

 

リード「弟!? こんなデカいのに?」

エルフマン「デカいからこそだ!“漢(おとこ)”たるもの強くなけりゃ家族は守れん!」

兼続「“漢”…素晴らしい考えです」

エルフマン「おお。分かるのか坊主」

兼続「はい。私は向こうでバトスピによる“愛”を伝えるために戦っているのです」

エルフマン「おお愛か!!お前もなかなかの“漢”じゃねぇか!仲良くなれそうだ!」

兼続「こちらこそエルフマン殿!」

 

意気投合する2人。

 

リード「あの2人すっかり気が合っちゃった」

幸村「まぁ兼続だからな」

ナツ「よう。楽しんでるか?」

幸村「あっナツさん」

ナツ「さんなんていらねぇよ。お前らはもう俺たちの仲間なんだし」

幸村「そうだなナツ。ここは本当に楽しいギルドだな」

ナツ「そうだろ」

ハッピー「オイラ達の家だからね」

幸村「!? 猫が飛んで喋った!」

 

ハッピー「今頃気づいたの? オイラはハッピーって言うんだ。よろしくね」

幸村「あっおう!すまない。変な驚き方をして」

ハッピー「全然大丈夫だよ。?」

バラム「すっ…すごい。猫が…喋って飛んでる。ああっ あああああ」

ハッピー「ふにゅ?」

バラム「ナデナデさせてーーーー!!」

ハッピー「ひええええ!! 怖いいいいい!!」

バラム「待って待ってーーー!!」

 

そう言って追いかけっこが始まる。生き物好きなバラムにとってハッピーはよほど観察したいのだろう。

 

FN「ハッピー 妖精の尻尾に所属する“エクシード”と呼ばれる種族で“翼(エーラ)”と言う魔法で羽を生やして飛ぶことができる」

 

グレイ「おいナツ。さっきの喧嘩の続きしようぜ」

 

FN「グレイ・フルバスター。氷の造形魔導士」

 

ナツ「おっとそうだったなグレイ」

幸村「またやるのか? それより…何で裸なんだ?」

グレイ「なあ!」

ハッピー「それがグレイです」

 

ナツ「それはさておき、さっきはばっちゃんの邪魔が入ったけど今度は………燃やすぞ変態野郎!!」

グレイ「凍りつかせてるトカゲ野郎!!」

 

またも喧嘩するナツ達。

 

ルーシィ「またやってるのね相も変わらず」

環奈「貴方は確かルーシィ殿じゃったの」

ルーシィ「そういえばまだちゃんと名乗ってなかったわね。私はルーシィ・ハートフィリア。よろしくね」

幸村「よろしくなルーシィ」

ルーシィ「こちらこそ へへっ♪」

幸村「……」

 

ルーシィの美しさに一瞬見惚れる。すると

 

びよーーん!

 

幸村「いっ! アイテテテテテテ!」

早雲&環奈「何を鼻の下を伸ばしている?」

 

ヤキモチを焼く二人。しかもルーシィの胸にも目が行く。よく見ると結構大きかった。そして二人は自分の胸を見て

 

早雲&環奈「ぐっ!」

 

悔しそうな表情になる

 

ジュビア「グレイ様〜♡頑張ってくださ〜い♡ジュビア応援してま〜す♡」

FN「ジュビア・ロクサー グレイ一筋の水の魔導士である」

 

早雲「すごい熱心に応援するなあの人」

ルーシィ「彼女はジュビアでグレイに惚れているの」

早雲「なるほど」

ルーシィ「ちなみに彼女は水を操る魔導士なの」

早雲「水を?」

 

早雲はそれを聞いて彼女に興味が湧き出した。すると入間達の方に緋髪の女性が

 

サブロー「あなたはさっきの」

エルザ「私はエルザ・スカーレット。以後お見知り置きを」

 

FN「エルザ・スカーレット 妖精の尻尾最強のS級魔導士の1人」

 

サブロー「こちらこそエルザ殿。それにしても貴方からとてつもない魔力を感じられます。一度あなたと手合わせしてみたいところです」

エルザ「貴殿はサブローと言ったな。私もお前の強さを見てみたい。イルマの実力もな…?」

クララ「ぐるるるるるるるるるっ」

 

クララは何やらエルザに威嚇している。

 

入間「この子はクララと言うんです。悪い子ではありませんから」

エルザ「わかっている。お前もなかなかの魔力を持ち合わせているな」

クララ「!」

エルザ「これから我々は仲間であり家族になるのだ。よろしく頼む」

 

クララの頭を撫でて笑顔を見せるとクララはニコッと笑いエルザに懐きだした。一方ソイは一人認識阻害の魔術でジュースを飲んでいた。そこへ額にピアスを埋め込んだ男が近づいて来た。

 

???1「おい。何一人で寂しく飲んでんだよ?坊主」

???2「一人で飲んでも美味くはないぞ」

ソイ「!? おじさんに猫くん僕の姿が見えるの?」

???1「誰がおじさんだゴラ!」

???2「落ち着けガジル。一瞬気づかなかったが内部の魔力を感知したら把握できた」

???1「その前にニオイでバレバレだったよ」

ソイ「ニオイで」

??「ガジル そんな怖い顔で詰め寄ったら怖がっちゃうでしょ」

ガジル「げっ 鬱陶しいやつが来やがった」

 

FN「彼らはガジル・レッドフォックスとレヴィ・マクガーデン、パンサー・リリー。リリーはハッピーと同じエクシード。ちなみにガジルとレヴィはこう見えて……」

 

ソイ「なるほどなるほど」

ガジル&レヴィ「…………」

 

顔を赤める二人。

 

ソイ「うちの家族みたい。うちはほぼ無口が多いですけど、夫婦仲は良好むしろ熱々。母さんについては熱心に僕に語るほどに。父上も口下手なところがあって、ボソボソボソボソボソボソ……」

 

またもソイの長い話が始まり、3人は戸惑いながら聞いていた。

 

 

??「ゴクッゴクッゴクッ ぷはーーーっ やっぱりエールの樽のみは最高だね」

 

FN「彼女はカナ・アルベローナ。妖精の尻尾最強の大酒飲みだ」

 

ジャズ「すげー飲みっぷりだねお姉さん」

カナ「あぁ〜? アンタは確か悪魔のお兄ちゃんだったね。あんたも飲むかい?」

ジャズ「いやいや 俺まだ未成年。人間で言えば16歳だし」

カナ「何言ってんだい。この世界では酒は16から飲めるんだよ」

幸村「えっ!?」

入間「本当ですか?」

ルーシィ「えぇまぁ カナの場合は13歳から飲んでたみたいだけど」

 

それにはみんな驚く。カナは幸村達にお酒を飲ませようと注いでくれた。幸村達は大人の仲間入りのチャンスと思い飲もうとすると、

 

シーダ&バラム「ダメ!」

 

教師陣からダメ出しを喰らった。

 

カナ「いいじゃねぇの。そんな硬いこと言わなくても」

シーダ「ダメです!!」

 

シーダの迫力なアップにカナもタジタジ。

 

リードはその間に逃げてケーキを取ろうとすると

 

ピタッ

 

誰かがリードと同じケーキを取ろうとして手が触れ合う

 

リード「ごめん。大丈…!!」

???「こちらこそすみません」

 

今度は蒼い髪でリードくらいの背丈の少女が。

 

リード「……………♡♡♡」

???「どうしました?」

リード「えっ? あいや! ごめんごめん。これ君にあげるよ」

???「いいんですか?」

リード「いいのいいの」

???「では半分こに。はい」

リード「あっ ありがとう。僕、ジャックス・リード。君は?」

ウェンディ「ウェンディ・マーベルです。よろしくねリードくん (ニコッ)」

 

ずきゅーーーーーん♡

 

リード「♡♡♡!!」

 

ウェンディの可愛さにメロメロになったリードであった。

 

???「ウェンディ 早くしなさいよ」

ウェンディ「ごめんねシャルル」

リード「この猫も君たちの仲間なの?」

シャルル「猫じゃなくてエクシード。名前はシャルルよ、チビのお兄さん」

リード「チ…チビ!?」

ウェンディ「ちょっとシャルル」

シャルル「ふん」

 

何とも強気なエクシードである。その間に利家が2階に向かうと右目に雷のような刺青がある金髪の男が3人の男女と飲んでいた。

 

利家「アンタもこのギルドのもんか?」

???「……」

利家「何だテメェ?聞いてんのか?」

 

聞き返しても無視して酒を飲む。それにムカついたのか近づくとバラムが

 

バラム「コラ利家くん 目上の人にそんな態度は失礼だよ」

利家「ちっ!」

バラム「失礼しました」

 

そう言って下に降りようとすると

 

???「待てよ」

バラム「?」

???「一緒に飲まねぇか?」

バラム「よろしいのですか?」

???「あぁ アンタはかなりの実力を持ってそうだ。俺はあんたみてぇな奴と飲みてぇんだ。あといい声だしな」

バラム「ありがとうございます。では利家くんも一緒に。もちろん彼にはジュースを」

???「あぁ構わないぜ。その小僧もなかなか良い面構えだしな」

利家「小僧?」

バラム「コラ! ではお言葉に甘えて。私はバラム・シチロウと申します。以後お見知り置きを」

ラクサス「ああ。俺はラクサス。ラクサス・ドレアーだ」

バラム「ドレアー? もしかして貴方は」

ラクサス「俺はマカロフ・ドレアーの孫だ」

バラム「!!」

 

FN「ラクサス・ドレアー S級魔導士の1人で、その強さは妖精の尻尾随一であのエルザでさえ勝てない程の強さを誇っていた。ちなみに彼と共に飲んでいた3人は雷神衆と呼ばれるラクサス親衛隊。緑髪の美形がリーダーのフリード、目隠れ男がビッグスロー、紅一点のエバーグリーン。3人とも実力揃いの魔導士である」

 

バラムはその後、ラクサスと気が合って楽しく酒を飲み交わした。

 

マギサ「ぐびっぐびっぐびっ ぷは〜っ 本当この世界のお酒はいつ味わっても格別だわ」

マカロフ「そうじゃろそうじゃろ。しかしお前さんとまたこうして酒が飲めるなんて夢にも思わんかったわ」

マギサ「私だって。それにしてもこのエールってお酒初めて飲むけどすっごく美味しいわね」

マカロフ「その酒はあるギルドから仕入れてあるんじゃが、そ奴らはこの世界とは別世界から来たらしい。だがどうにも奴らとは馬があっての。仲良くなった時に仕入れてくれるようになったんじゃ」

マギサ「そうなの。しかし60年か。このギルドも変わったわね。特にメンバーが」

 

マカロフからかつての仲間のボブとゴールドマインは別ギルドのマスター、ヤジマは評議員から「8アイランド」と言うレストランを経営、ポーリュシカは「妖精の尻尾」の顧問薬剤師として生きていると聞かされた。

 

マカロフ「みんなそれぞれの道を歩んでいったが、楽しんでおる。それでもワシらの家族の絆は変わっとらんよ」

マギサ「そうね。ふふふっ あっ そういえばロブはどこ?」

マカロフ&マギサ「!」

マギサ「レイスも居ないみたいだけど?」

 

ロブとレイスはマカロフとマギサと同期の魔導士のことで彼らともとても仲が良かった。特にレイスは弟のように可愛がっていた。その名前を聞いてマカロフと近くにいたマギサが暗い顔になる。

 

マギサ「? どうしたの? 何かあったの?」

マカロフ「死におった」

マギサ「!!」

 

その言葉にショックを受ける。

 

エルザ「本当です。ロブおじいちゃんは私を庇って」

 

マギサは二人の頭に杖を当てて記憶を読み取る。そこからロブ達の他に今までのことを全て確認した。楽園の塔や冥府の門、100年クエストなどについてのこともすべて。

 

マギサ「なるほど。そういうことだったの。ロブは貴方を庇い、レイスは依頼の帰りに魔獣の群れに襲われたのね」

 

エルザ「はい。私のせいで。すみま…!」

 

エルザは涙を流して謝罪をするとマギサは彼女を抱きしめる。

 

マギサ「ありがとう。ロブに生きる意味を与えてくれて。ロブの家族として感謝するわ。本当にありがとう」

 

エルザ「うっ ううっ うううううう」

 

エルザはマギサの腕の中で涙をこぼす。

 

マカロフ「レイスは最後までお前さんのことを慕っておったよ」

マギサ「そう。しかし彼が霊竜の滅竜魔導士になっていたなんて」

マカロフ「うむ。だが彼奴は成仏できた。そしてまた会えた。それだけでワシは嬉しかったよ」

マギサ「そうね。本当によかったわ。そしてもう一つわかったことがある。変わらないもの。それがこのギルドの絆よ」

 

ギルドの様子を見て微笑みを浮かべるマギサ。マカロフもそんなマギサを見て温かい笑顔を見せた。

 

マギサ「ところであの二人。そろそろ止めなくていいのかしら?」

 

ナツとグレイはまだ喧嘩の真っ最中。よく飽きないものだ。エルザが止めようとするとナツ達の攻撃がエルザに直撃。

 

ナツ&グレイ「!!」

エルザ「き〜さ〜ま〜ら〜!!」

ナツ&グレイ「ひぃぃぃぃぃ!!」

エルザ「許さんぞーーー!!」

 

エルザが2人に襲い掛かろうとすると植物が3人を取り押さえる。

 

バラム「はい、そこまで。喧嘩はおしまいだよ」

 

この植物はバラムのニギニギ草だった。3人は引き千切ろうとするがなかなか千切れない。何故なら彼の魔力が込められていたからだ。

 

マカオ「すげー」

ワカバ「あの3人を簡単に取り押さえるなんて」

 

それだけバラムの魔力が高いという証拠だろう。

 

ナツ「おっさんすげーね!♪ なぁ俺と喧嘩しようぜ!♪」

 

ナツが楽しそうに喧嘩をふっかけてきた。ナツは喧嘩好きで強い奴がいるとその相手と戦いたくてしょうがないのだ。

 

アリス「待て! その喧嘩私が買おう」

 

アリスが名乗り出た!

 

アリス「貴様はさっきイルマ様に無礼にも攻撃を放った。シンユーとしてイルマ様に無礼を図った貴殿に勝負を申し立てる!」

ナツ「構わねぇぜ。お前も強そうだしな にしっ♪」

 

ナツは嬉しそうにアリスの決闘を承諾した。すると

 

サブロー「これは良い機会だエルザ殿。我らも」

エルザ「面白い。その勝負受けてたとう!」

 

サブローとエルザも乗り気だ。さらには

 

利家「おい」

ラクサス「ん?」

 

利家「さっき俺のことを小僧って言いやがったな。その借りを返してやる。表へ出ろ!」

フリード「貴様!」

ラクサス「構わなねぇよ」

フリード「しかしラクサス」

ラクサス「この前からもう少しこの力に慣れとかねぇと思ってたところだ。それにたまにはガキと遊ぶのも面白ぇ」

利家「テメェ!」

 

ラクサスは勝負を仕掛けてきた利家を逆に挑発する。すると一瞬だがバラムの方をチラ見する。

 

 

マカロフ「はっはっはっ 面白いでは皆、新入りの歓迎会として妖精の尻尾ケンカ祭りを開催しようではないか!」

ギルド達「おおおおお!」

 

マカロフのケンカ祭り開催宣言に歓声が上がった。

 

幸村「とんでもないことになったな」

入間「そうですね」

マカロフ「他人事ではないぞ。お前さんらも出るんじゃからな」

幸村達「ええええええ!?」

 

本当にとんでもないことになってしまった。一体どうなるか!?

 

To be continued.





ナツ「うっほー!ケンカだケンカ!」
アリス「盛り上がってるところ悪いが勝たせてもらおう。イルマ様のために!」
ハッピー「相性悪いと思うけど」
アリス「なに?」
ナツ「へへっ」
アリス「なんと!? 貴様は!」

ナツ&ハッピー「次回 “魔導士vsカードバトラーvs悪魔” 」

入間「僕、ケンカなんかしたことないんですが……」



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第三十三陣:魔導士vsカードバトラーvs悪魔

前回、ギルドの宴会で大賑わいする中、ケンカ祭りが開催されることになってしまった。はたしてこの後どうなるか?

OP:Snow Fairy(幸村やダン達も参加)


  

○ギルド:妖精の尻尾・裏格闘技場

 

ナツの言葉に刺激されて始まったケンカ祭り。格闘技場の柵越しにはギルドのメンバーで一杯。

 

マカロフ「ではこれより妖精の尻尾異世界交流ケンカ祭りを開催する!」

ギルド達「おおおおおおおお!!!」

 

マカロフ「組み合わせを発表する。ナツ対アリス サブロー対エルザ ラクサス対利家 エルフマン対兼続 ルーシィ対クララ イルマ対ミラ。以上の6試合。なお準決勝の対戦相手はランダムで選ばれる。無論途中入退場も希望があれば構わんぞ」

 

リード「イルマくんがんばれー」

幸村「トシも負けるなー!」

 

入間「しかしまたどうして喧嘩なんか」

マギサ「相手を知るなら拳で分かり合え。それがこのギルドの流儀よ」

マカロフ「その通りじゃ。お互いを知るにはぶつかり合うのも一つじゃよ。お主らのバトスピと同じようにな」

幸村「! マスターもバトスピを知っていたのか?」

マカロフ「うむ。マギサが教えてくれたんじゃ。此奴に教えられた途端にハマってしまってのう。それからしばらくしてバトスピが瞬く間に広がり、爆発的にヒットしてのう。以来バトスピはこの世界最高のゲームの一つになったんじゃ」

幸村「そうだったのか」

環奈「それにしても良いのか幸村? お前は参加せんで」

幸村「確かに俺も参加してみたかったぜ。けど今回は見る方に集中してみたいんだ。みんながどんな風に戦うのか。この目でじっくり」

環奈「なるほど。見る修行でおじゃるか。それもまた必要でおじゃるな」

 

マカロフ「では第一試合 ラクサス対利家!」

 

ギルド達「いきなりラクサスの登場だぜ」

 

利家「へへへっ 引導を渡してやるぜ」

ラクサス「………」

 

ラクサスは無言で腕を組んで仁王立ち。利家のイライラはさらに募る。

 

幸村「あんなにトシをイラつかせて大丈夫なのか?」

兼続「確かに。アイツは怒らせると厄介だからな」

フリード「大丈夫だろう。むしろ心配なのはあの小僧だ」

幸村「えっ?」

環奈「妾もそう思うでおじゃる」

 

環奈もフリードと同意見。

 

マカロフ「第一ケンカ はじめ!!」

 

ついにケンカが始まった。

 

利家「(早速試してみるか)」

 

利家がセンゴクタイガーのカードを取り出す。すると

 

利家「来い!俺のセンゴクタイガー!!」

 

カードから炎の輪が現れそこから

 

タイガー「がおおおおおおお!!」

 

幸村「センゴクタイガー!?」

 

センゴクタイガーが現れたと思うと一瞬でまた炎の特攻服となって、利家はその特攻服を纏った!背中には“猛虎!喧嘩上等!!”の文字を刻んで。

 

利家「どうよ幸村!ギルと修行して手に入れた“ブレイヴ魔法”はよ!」

幸村「ブレイヴ魔法?」

 

利家はギルファムとチームを組んだ後、彼女から魔術を教わっていくうちにスピリットを自分の力にして戦えないのかと考えるようになって、センゴクタイガーと修行した事によってこの魔法が実現された。

 

利家「こいつはスピリットと余程の信頼関係がないと扱えねぇ魔法でな。扱えるようになるまでには苦労したぜ」

 

なるほど。利家とセンゴクタイガーだからこそできる魔法だろう。

 

利家「すげー スゲーよトシ!!」

 

幸村だけでなくその魔法を見たギルドのメンバーも大盛り上がり。

 

利家「へへっ さーて そろそろぶっ飛ばさせてもらうぜ!!」

 

利家は足に炎を集中させて、ブーストのように放出してラクサスに突っ込んだ!!そのまま拳に炎を集め

 

利家「俺を小僧って呼んだことを後悔させてやるぜ! 喰らいやがれ!! 炎(ほむら)・猛虎の型!!」

 

炎虎の拳がラクサスに直撃……と思いきや

 

バチバチバチバチバチバチバチ!!

 

利家「?」

 

ギュッ

 

ラクサス「えああああああああああああ!」

 

バリーーーーーーーン!!

 

利家「!!!!!!!!」

 

ばごーーーーーーーーん!!

 

雷を纏わせた両手を利家の顔面に叩きつけた!!煙が晴れると

 

利家「…………………」

 

黒焦げになった利家が白目を剥いて気絶していた。

 

幸村&兼続「トシ!!」

マカロフ「勝者ラクサス!」

ギルド達「うおおおおおお!!」

ナツ「やっぱラクサス強えー!」

幸村「信じられない。トシが一撃でやられるなんて」

兼続「これがこの世界の魔導士の力か」

 

ハッピー「いやいや。ラクサスが別次元すぎるんだよ」

グレイ「あいつの強さはバケモンだよ」

 

現状を見て納得する幸村達。その後バラムが利家を手当てをしに来た。ラクサスが闘技場が出る時、バラムが思念で

 

バラム「ありがとうラクサスくん」

 

実はケンカの数分前、バラムがラクサスにある事を頼んだ。“利家くんを一撃で倒して欲しい”と。バラムは新しい力を手に入れて少し天狗になりかけているとギルファムから聞かされ危惧していた。彼の成長を止めさせないために鼻をへし折ってほしかったらしい。ラクサスはそれを喜んで承諾した。彼もその気だったらしかったらしく。

 

マカロフ「今日はいつもよりキレが良かったじゃないかラクサス」

ラクサス「前の戦いでな。ようやくクソ親父の枷を外せたからな、じいじ。それと一応勝ったがこの先は棄権するぜ。あの小僧と戦えただけで満足したからな」

マカロフ「うむ」

 

そうして数分後、ラクサスの壊した地面を直しラクサス棄権を報告して喧嘩再開。次の対戦は

 

マカロフ「第2試合 ルーシィ対クララ!」

 

今度は女同士の喧嘩。

 

ナツ「頑張れよルーシィ」

レヴィ「ルーちゃんファイト!」

ルーシィ「うん。まさか私まで参加するなんて。けど」

 

クララ「……………」

 

ルーシィの目の前には怪獣の着ぐるみが。無論クララである。

 

 

ルーシィ「着ぐるみ越しでも感じるけどなんであの子あんなに怒ってるの?」

 

入間達もその事に気になっていた。環奈達は何か察していて、男陣に呆れていた。

 

クララ「(いるまちに色目使った…)」

 

実はあの時、入間もちゃっかりルーシィの爆乳に目が行ってしまった上、笑顔に見惚れていたからだ。クララはその事にカンカンで、ルーシィに喧嘩を仕掛けたのはこのためだった。

 

そして喧嘩開始。

 

ルーシィが構えると

 

ルーシィ「?」

 

ととととととととっ

 

ルーシィ「!?」

ガバっ

 

クララがルーシィを着ぐるみの中に取り込んだ!

 

目を開けると驚くべき光景が広がる!そこはなんとも摩訶不思議かつオチャラケな不思議な国のような場所だった。しかもよく見るとルーシィは子供になっていた!

 

クララ「なっはっは〜!驚いたか〜!」

ルーシィ「ここはどこ?なんで私子供になってるの!? これがあなたの魔法なの?」

 

ルーシィは構えると

 

クララ「うむ!さぁ遊ぶぞー!」

ルーシィ「えっ??」

 

FN「ここはウァラク・クララが家系能力の力によって生み出した世界“クララのおもちゃ箱”。この世界に入ったものは子供となり遊びながら魔力を奪われクララの魔力となるという恐ろしい世界だった」

 

5分経過

 

着ぐるみのチャックが開くと2人が出て来た。だがルーシィは目を回して伸びていた。

 

ナツ「ルーシィ!」

ハッピー「大丈夫?」

レヴィ「何があったの?」

 

ルーシィ「恐ろしい。恐ろしくて…楽しかった♪」

一同「???」

 

♪:おもちゃの国のビーナス

 

実はルーシィはクララの誘いに抗えずクララと楽しく遊んでいたのだ。子供の頃は友達もおらず遊ぶことができなかったのでよほど楽しかったのだろう。だが案の定クララにやって大量の魔力を奪われてしまった。その結果、クララには大量の魔力が蓄積されていた。

 

マカロフ「勝者クララ!」

 

クララ「やったよーいるまち!」

 

入間は笑顔で手を振って賞賛する。するとルーシィが

 

ルーシィ「ありがとうクララ。負けはしたけどあなたの魔術、とっても素敵だったわ」

クララ「えへっ♪」

 

ルーシィの純真な優しさに触れて仲良くなったクララ。それに満足してクララも棄権。さて次はサブロー対エルザ。

 

サブロー「ついに貴殿と戦えますのうエルザ殿!」

エルザ「全力で来るがいいサブノック・サブロ。私も全身全霊をもって貴殿を打ち倒そう!」

サブロー「おう!」

 

ケンカ開始!!

 

ガチっ

 

サブローは鉄のプレートを噛みトマホークを創成!

 

FN「サブノック家家系能力“武器創成” 噛んだ物と同じ物質の武器を創成できる。鉄ならば鉄の武器、銀ならば銀の武器を

 

サブロー「でやあああああ!!」

 

サブローは連続斬りを連発しエルザは双剣と身体能力で受け流し避け続けた。

 

サブロー「良い太刀筋ですな」

エルザ「お前もな。では今度はこちらの番だ! “換装”!!」

サブロー「!!」

 

♪:エルザ・スカーレット

 

エルザの体が光だし、光が晴れると美しい翼と白銀の鎧を着たエルザがいた!

 

リード「すっげー!」

ジャズ「あんなの見たことねぇ!」

早雲「なんという美しさだ」

 

ハッピー「エルザは魔法空間に100種以上の鎧や武器を収納していて、必要に応じて換装することが出来るんだよ」

幸村達「100種以上!?」

アリス「どれだけの魔力だと言うのだ!?」

エルザ「それが私の魔法 “騎士(ザ・ナイト)”! そしてこの鎧の名は“天輪の鎧”だ!」

 

サブロー「ハハハハハハハハハハっ! さすがはエルザ殿!会った時から凄まじい力を感じてはいたが、やはり私の目に狂いはなかった!では言葉通り本気でいかせてもらおう!」

エルザ「あぁ 行くぞ!!」

 

するとエルザの後ろから複数の剣が円を描いて現れ

 

エルザ「天輪・繚乱の剣(てんりん・ブルーメンブラット)!!」

サブロー「!!」

 

サブロー目掛けてあらゆる方向から飛んでいく!トマホークで迎え撃つが数が多すぎて捌ききれていなかった。そこでサブローは銀を咥え銀の盾を複数出して防御に徹した。

 

エルザ「やるな。換装!」

 

今度コウモリのような黒い翼を背中につけた漆黒の鎧と剣に換装した。そしてそのまま盾を切り裂きだす。サブローの盾はかなり硬くなかなか砕けない。と思いきや

 

ぱきっ!

 

サブロー「!?」

 

ぱきん! バキン! バキン!

 

いつの間にか盾にヒビが入って全て砕いてしまった!

 

幸村「全部砕いた!」

兼続「気のせいかもしれんが少しずつ攻撃力が上がったような」

ハッピー「気のせいじゃないよ。黒羽(くれは)の鎧。一撃ごとに攻撃力が底上げされるんだよ」

バラム「すごい。こんな魔術が存在していたなんて!」

ハッピー「あれは魔術じゃなくて魔法だよ」

バラム「あっそうか。失礼」

 

そうこうしているうちにサブローが追い詰められていた。サブローは奥の手として魔力を最大まで使ってトマホーク三刃創成した。両手と尻尾に持ち防御を捨ててエルザに最後の突撃を仕掛けた!そこをエルザはまたも換装。そこには巨大な盾で防御する金剛の鎧を着たエルザが。そして逆にサブローのトマホークが全て砕かれた!

 

エルザ「見事な一撃だ。貴様に敬意を払いこの鎧で終わりにしよう!! 換装!! 煉獄の鎧!!」

 

黒く禍々しい鎧と巨大な剣を身に纏った。この鎧はエルザの鎧の中でも最強クラスの鎧だった!

 

エルザ「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

どごおおおおおおおお!!

 

サブローのギリギリ横に大剣の一撃を与え、地面が割れてしまった!それを見たサブローは

 

サブロー「参りました」

 

素直に負けを認めて頭を下げた。よってこのケンカはエルザの勝利!そしてエルザは元々の鎧騎士に換装し、見事な戦いを見せたサブローを称賛し手を差し伸べる。サブローはそのエルザの姿に感激して手を取った。

 

アリス「すごい。荒々しいと思いきや優雅にそして可憐に舞い、そして敗者にも手を差し伸べるあの気品さと美しさ!まるで戦場を駆ける女王のようだ」

入間「うん!僕もすっごく綺麗でカッコいいって思った!」

ナツ「当然だよエルザだしな」

グレイ「アイツの強さは世界でもトップクラスだしな」

ルーシィ「そして彼女のことをみんなこう言うわ。“妖精女王”“ティターニア”」

 

入間「妖精女王」

幸村「ティターニア……」

 

まさにエルザに相応しい呼び名だった。

 

さて続いては

 

兼続「うおおおおおお!!」

エルフマン「おおおおおおお!!」

 

ばこんばこん!

 

エルフマン「漢ーーー!!」

兼続「愛ーーー!!」

 

エルフマンと兼続の暑苦しい殴り合いが続く。しかも魔力を使わずに自身の拳だけで。まさに漢と愛を貫く者同士の決闘。暑苦しい。しかし決着がつきそうにないためマカロフから引き分けを言い渡される。

 

次はついにナツとアリスの対決だ。

 

ルーシィ「ナツー頑張って!」

リサーナ「Fightだよナツー!」

 

FN「リサーナ・ストラウス ミラジェーンとエルフマンの妹でナツとは幼馴染の関係である」

 

入間「アズくーん頑張ってーーっ」

クララ「アズアズ〜♪」

アリス「お任せくださいイルマ様♪」

 

ナツ「お前あのイルマってやつのこと好きなのか?」

アリス「はっはっはーっ 当然だ!イルマ様と私はシンユーだからな!」

ナツ「そっか 親友か。けどなんで敬語使ってんだ?」

アリス「当然だろ。シンユーとは死してなおそのお方に尽くす未来永劫の契り! 無礼を働いた私はイルマ様に倒された。だがそんな私をイルマ様は許された。その時に私は誓ったのだ。イルマ様の矛となると!」

 

入間「アズくん……」

 

顔を赤めて恥ずかしがる入間。

 

ナツ「へぇアイツそんなに強いのか?」

アリス「愚問だな!貴様など足元にも及ばんさ!」

ナツ「!! そうか。ならお前をぶっ飛ばしたら、次はイルマをぶっ飛ばしてやるよ!」

アリス「!! 面白い。やれるものならやってみろ!」

 

2人の目に火が灯り、ケンカ開始した!

 

アリス「はああああああ!」

 

開始早々アリスはナツに炎で先制攻撃を仕掛けてきた。だがナツは動かず炎をまともに受けてしまった!幸村達は動揺したがフェアリーテイルのメンバーは驚きもしなかった。

 

アリス「ふん。勝てずと分かって逃げず受けたか。その潔さには敬意を払…」

ナツ「うめぇ」

アリス「?」

 

炎の中から声が聞こえてきた。よく見ると

 

アリス「!?」

ナツ「お前の炎…めちゃくちゃ美味えな!♪」

アリス「なに!?私の炎食べてるだと!?」

ナツ「めちゃくちゃ美味え。あ〜む♪」

 

なんとアリスの炎を食べていた!これがナツの魔法なのか!?

 

入間「炎を食べちゃうなんて」

クララ「美味しいのかな?」

早雲「いや!それ以前になぜあの炎の中で無事なのだ?」

幸村「あんな炎の中で平気で立ってるなんてありえない!」

 

グレイ「だから言ったろ。相性が悪いって」

ルーシィ「ちょっとかわいそうね」

 

それからアリスの炎を全て食べ尽くしたナツ。

 

ナツ「げふっ ふぅぅぅぅ 食ったら力が湧いてきた♪」

アリス「?」

 

ドン!ぼおおおおおおおおおおおお!!

 

♪:フェアリーテイルメインテーマ

 

アリス「!!??」

 

ナツの体から炎が放出した!するとあたりのものは燃えたり溶け出したりしていた。あのアリスでさえ身構えてしまう程の高熱の炎だったからだ!

 

アリス「高熱いやなんという凄まじい魔力だ」

ナツ「燃えてきたぁ!!」

 

ナツが攻撃を仕掛けた!

 

ナツ「うおおおおおおお!!」

 

どこん!!

 

アリスはどうにか避けてナツの拳は地面にめり込んだ。だがその地面もナツの一撃に砕ける。しかも避けたにも関わらず尋常じゃない程の熱風によってアリスの腕に火傷を負わせた。さらにその状態から炎を纏った蹴りを繰り出す!アリスはそれも避けて炎をくらわすが、それもナツに食べれた。それからはもうナツの連続攻撃に防戦一方!

 

リード「アズアズが押されてる!」

サブロー「いくら炎が効かないとはいえここまで差があるとは」

バラム「当然だよ。マギサ先輩によればこの世界では闇ギルドという魔法を悪用する者達がいてそういう輩と戦うこともあるんだ。彼らはそんな相手とほぼ毎日戦っているから実力や経験も明らかに何もかも上だよ」

 

バラムの言うとおりだ。ナツ達はこれまで多くの敵を倒してきて強くなっていったのだから。

 

幸村「それにしてもなんだか」

入間「幸村さんも気付きました?」

環奈「2人とも妾と同じじゃな。ナツ殿の姿がなんだか」

 

3人は何か違和感を感じていた。

 

アリス「くううっおのれ…?」

ナツ「うううううううううっ」

 

アリス「……… !」

 

アリスも違和感に気付き出した。そうナツの一部の皮膚が鱗のような形状に。さらに後ろには

 

ドラゴン「グルルルルルルルルッ」

 

アリス「!!」

 

ナツの後ろにナツと一緒にアリスを威嚇する巨大な赤いドラゴンがいた!

 

幸村「何なんだ?あれってドラゴンだよな?」

入間「ナツさんと一体化したような」

ハッピー「それはね…」

 

マギサ「竜の肺は焔を吹き、竜の鱗は焔を溶かし、竜の爪は焔を纏う…」

ハッピー「!」

バラム「待ってください先輩! それってまさか…伝説の!」

マギサ「えぇ。魔界では完全に消え去り伝説とも言われた古代の魔法<エンシェント・スペル> 自らの体を竜の体質へと変換させ、竜を滅する最強の魔法の一つ。“滅竜魔法”」

 

幸村「滅竜魔法…」

マギサ「そしてその魔法を使える者をこう呼ぶ“滅竜魔導士”“ドラゴンスレイヤー”!」

 

入間「ドラゴンスレイヤー……」

 

ハッピー「僕のセリフ…けどまぁいいや!そうだよ。ナツはフェアリーテイルの炎のドラゴンスレイヤー。“火竜(サラマンダー)のナツ”!」

 

アリス「サラマンダー……まさか…本当にドラゴンスレイヤーが…」

 

アリスはだんだん恐怖を感じ動けなかった。それをナツは見逃さなかった!

 

ナツ「燃えてきたぞぉぉぉ!!」

アリス「!!」

ナツ「くらええええ!! 火竜の鉄拳!!」

 

ぼごーーーーっ!

 

アリス「ぐうううううう!!!」

ナツ「うううううううっ!うおああああああああ!!!」

 

どーーーーーーーーーーーーん!!!!

 

アリス「ぐああああああああああああああ!!!」

 

どすーーーーーーーーーーん!!

 

ナツの炎の鉄拳がアリスの顔面に直撃し壁まで吹っ飛んだ!!煙が晴れるとアリスは壁にめり込んで白目を剥いて気絶していた。

 

入間「アズくん!!」

ナツ「やべっ やり過ぎた」

 

みんな急いでアリスを救助する。何とか無事だった。

 

入間「アズくん大丈夫?」

アリス「はぁはぁはぁ。えぇ…何とか」

 

ナツ「お前結構強かったぜ」

アリス「ありがとうございますナツ殿」

 

ナツ「呼び捨てでいいよ。家族なんだからよ」

アリス「そうか。感謝しようナツ。私は自分の炎に対しての驕りを見つかった気がした。お前のおかげだ」

ナツ「そっか。またやろうぜアリス」

アリス「ああ!」

 

2人の間に強い友情が生まれた。

 

ナツ「そうだ。お前に勝ったからイルマと戦えるな」

アリス「あっ そういえばそんな約束してしまったな。申し訳ありませんイルマ様」

入間「いやいや気にして無いよアズくん」

ナツ「おっし! じゃあ早速…」

マカロフ「待てナツ。イルマはミラと戦うことになっておる上に順番抜かしはできんぞ」

 

確かに。残念がるナツだったがそこに

 

シーダ「あの 私がイルマくんの代わりにミラさんと対戦してもよろしいでしょうか?」

 

なんとシーダが名乗り出た。

 

シーダ「生徒ばかりに戦わせていては教師としても理不尽ですし、私は新人の身ですから体験した方がよろしいと思いまして」

バラム「なるほど」

ミラ「私は構わないわ。実を言うとあなたと戦ってみたかったの。あなた見どころありそうだったから」

シーダ「ありがとうございます」

 

と言うわけで話がまとまった。なので次の対戦は

 

マカロフ「少し対戦カードは変わったが、ミラ対シーダ!」

 

これはなかなか注目度の高い対戦になりそうだ。

 

入間「シーダ先生!頑張ってくださーい!」

シーダ「……(ニコッ)」

 

入間の応援にニコッと微笑みを浮かべるシーダ。

 

リサーナ「あの先生のことが随分好きなのねイルマくん」

入間「はい!」

 

そして喧嘩開始!! 開始早々、シーダが高速で突っ込みミラジェーンに飛び蹴りを繰り出した!それをミラは紙一重で躱す。だがシーダは怯まず連続攻撃を続けた。ミラはそれを悉く避け続けた。

 

リード「すげー 心臓やぶりで悪周期悪魔達を一撃で倒したシーダ先生の攻撃を全部避け切ってる」

ジャズ「あぁ。シーダ先生もスゲェがそれを躱すミラねぇさんもスゲェ」

入間「頑張ってシーダ先生!!」

 

入間の応援にシーダはさらに加速して勢いある蹴りをミラにお見舞いした!今度は避けられず命中した!だが

 

シーダ「!?」

ミラ「ふふっ 良い蹴りを持ってるわねシーダ先生♪」

 

なんとシーダの渾身の蹴りを腕一本で防いでしまった!するとシーダは急に距離をとった。理由はミラからとてつもない禍々しい魔力を感じたからだ。

 

ミラ「ねぇあの子達、特にイルマくんの応援には過剰に反応していたみたいだけど、あなたはあの子の弟さん?」

シーダ「………いえ ですが彼の笑顔は守ってあげたいって思っています」

ミラ「そう♪ あなたとは仲良くなれそう。それじゃあなたも全力を出したから私も全力を出さないとね」

シーダ「えっ?」

 

どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!

 

ミラジェーンの足元から黒いオーラの柱が飛び出した!!中でミラジェーンの姿が変わっていく!しかもそこからとんでもない魔力を感じた!幸村達、特に悪魔陣は怯えていた。そしてオーラが晴れるとそこには

 

シーダ「!!」

ミラ「………」

 

髪が逆立ち、尻と背中には尻尾と翼、手には鋭く尖った金色のガントレット、顔は相手を見下すような冷たく恐ろしい顔つき(目には稲妻のような黒い刺青)、そして何故かセクシーな赤色のハイレグ姿をしたミラだった!しかもよくみるとその姿はまるで、まるで

 

幸村「悪魔…」

 

そう!まさに悪魔と言うに相応しい姿だった!

 

バラム「けどあれは僕らのみたいな悪魔とは違う。元祖返りいやそれ以上にとてつもなく強大な力を持った魔神と言っても良いぐらいの魔力だよ!」

リード「アレ本当にミラねぇさん!?」

ジャズ「めちゃくちゃ怖すぎなんだけど」

 

エルフマン「当然だろ。姉ちゃんはあれでもS級魔導士だからよ」

アリス「そんなんですか!?」

リサーナ「うん。ちょっと前に引退したけど、それからしばらくして復帰したの。ミラ姉はテイクオーバーの使い手だから」

兼続「テイクオーバー?」

 

FN「接収(テイクオーバー)はこの世界に存在する魔法の一つ。対象者の体を乗っとり、自分の肉体にその力を還元する魔法で、体の一部または全身を乗っ取った相手と同じまたは自分に合った姿に変え、能力を使うことができる」

 

エルフマン「ちなみに俺やリサーナも使えるんだぜ。俺は野獣メインのビーストソウル」

リサーナ「私は動物がメインのアニマルソウル」

 

バラム「ではミラジェーンくんは?」

リサーナ「悪魔です」

入間達「!!」

 

そう!ミラジェーンは悪魔を取り込むことができる魔導士!しかもこれができるのは彼女だけだった!

 

シーダ「はぁはぁはぁはぁはぁ……(悪魔を取り込むだと? こんな人間がいたなんて)」

ミラ「いくわよ」

シーダ「えっ?」

 

しゅっ

 

シーダ「?」

 

一瞬でミラが消えたかと思いきや

 

しゅっ

 

シーダ「!!??」

 

どーーーーーーーーーーん!! びゅーーーーーーーーーっ!!

 

シーダの顔面に特大の魔力を込めたパンチをほんの数ミリというところで寸止めした。しかしそれだけでもものすごい爆風だった上、シーダの後ろはほとんどのものが吹き飛ばされてしまった。

 

シーダ「あっああっあああああああ………」

 

どしんっ

 

シーダはあまりの突然なことに言葉を失い、怯えて足がすくみ、終いには腰を抜かして尻餅をついてしまう。

 

シーダ「まっ…参り…ました…」

 

シーダの完敗だった。ミラは魔法を解除して元の優しい顔に戻った。だが周りでは真っ青な顔が広まっていた。プルソンは完全に姿を消して隠れていた。

 

幸村「言葉が見つからなかった」

環奈「恐るべし力でおじゃった」

ジャズ「あれがミラねぇさんの力なのか…」

リード「カルエゴ先生よりヤバいかも」

バラム「いや。間違いなくカルエゴくんでも勝てないよ。絶対に」

 

エルフマン「姉ちゃんはあの力故に“魔人”って言われてますから」

バラム「魔神…」

 

悪魔陣は少し意味を履き違えているがあながち間違いではないだろう。

 

ミラは腰を抜かしたシーダに笑顔で手を伸ばした。シーダは怯えてはいたがミラの笑顔に少し元気になって手を伸ばして起き上がる。

 

シーダ「恐れ入りましたミラさん。私では到底あなたには敵いません」

ミラ「そんなことないわ。それよりもあなた守りたいって言ってたわね」

シーダ「えっ?」

ミラ「私も弟達がいるからその気持ちよくわかるわ。その気持ち、絶対に忘れないでね」

シーダ「! はい!」

 

ミラの言葉に何かを感じたシーダ。それから戻るとみんなシーダを心配して駆け寄り励ました。入間からも励ましを受けて元気を取り戻したシーダにみんな安心した。ちなみにミラも棄権した。よって

 

マカロフ「これより異世界交流ケンカ祭り準決勝…と言いたかったが2名しか残らんかったため決勝戦とする!」

 

ついに決勝戦が始まった。もちろんナツ対入間!

 

環奈「いよいよでおじゃるな」

幸村「ダンを倒した入間の力がようやく見れるな」

 

周りはではすでに大盛り上がり。みんなどっちが勝つか気になっていた。ナツもウキウキしながら開始を待っていた。そして

 

マカロフ「はじめ!!」

 

ナツ「うおおおおおおおおお!!!」

 

ナツが初っ端から火竜の鉄拳を繰り出す。

 

入間「ひぃぃぃ〜〜〜!!」

 

入間は圧倒的危機回避能力により避ける。尚も攻撃を続くが入間は悉く全て避け続ける。

 

数分後

 

ナツ&入間「はぁはぁはぁはぁ……」

 

攻撃し続け避け続けが何度も行われて流石の2人も息が切れてきた。

 

ナツ「どうなってんだ? なんで当たらねぇんだ?」

入間「すいません。すいません」

 

ナツ「お前も俺の頭の中が読めんのか?」

入間「いや。そういうわけでは…」

 

グレイ「あいつ大したもんだな。ナツの攻撃をここまで避けれたのは初めてだ」

ハッピー「うん。偶然に当たることはあったけどその偶然も今日は全然起こらないね」

ルーシィ「あれって魔法の一種なのかしら?」

エルザ「うーん。防御魔法の一種かもしれんな」

 

と思っているが実は魔法でも魔術でもなく、入間本来の能力である。ナツはなんとなく頭に来て

 

ナツ「だったらコイツならどうだ!」

 

ナツは空中に飛び上がり、両手の炎を合わせて巨大な火球を作った。

 

ナツ「避けちまうんならまとめて燃やしてやるぜ!」

 

どうやら全方位に向かって攻撃をするつもりだった。ナツは戦いの際の頭の回転は早く、入間が攻撃を避け続けられるなら全方位から攻撃すれば逃げ切られないも考えたのだろう。だがこれは周りもただでは済まない!みんなは止めるように叫んだがナツはすでにケンカに夢中でどうにもならなかった。

 

入間「(こうなったら…アリさん!あれを使うから準備して!)」

アリ「(あいよ!)」

 

ナツ「うおおおおお!燃えてきたぞーーーー! 喰らえーーーーーーー!!火竜の煌炎(こうえーーーーーーん)!!」

 

特大の魔力の火球が入間目掛けて落ちてくる!みんな逃げようとする中

 

入間「ううっ」

 

入間は悪食の指輪をナツに向けていた。迎え撃つつもりだ!

 

ルーシィ「ちょっとイルマくん!」

ハッピー「早く逃げて!」

グレイ「黒焦げにされるぞ!」

 

エルザはそんな入間を助けに向かおうとすると、何かを察知し動きが止まる。それは

 

入間「パンド……ルーラ!!」

 

どーーーーーーーーーーーーー!!!

 

メテオヴルム「ぐおおおおおおきいいいいい!!!」

 

一同「!!??」

 

悪食の指輪からメテオヴルム型のオーラが放たれナツの煌炎をいとも簡単に貫き、ナツ目掛けて

 

ナツ「!!」

 

どーーーーーーーーーーーーーん!!!

 

ナツ「ぐああああああああああああああああああ!!!!」

 

どかーーーーーーーーん!!!

 

ナツに直撃し大爆発した!!目を開けると地面に仰向けで黒焦げのナツがいた。みんな急いでナツの方に向かう。

 

入間「ナツさんしっかり!」

幸村「ナツ!」

 

ぱちっ

 

一同「!?」

 

くるん

 

ナツ「……… ぼっ」

 

目を覚まして起き上がったと思ったら黒い煙をゲップで出した。

 

ナツ「…………」

入間「ナツさん?」

 

ナツ「すぅーーーー お前すげぇな!!♪」

入間「!?」

幸村「ナツ 体は大丈夫なのか!?」

ナツ「おう!」

ルーシィ「ナツだから」

 

何故か納得する。

 

ナツ「それよりあんなすげー魔法見たことねぇよ!俺もマジでビビっちまった」

入間「あっあの…」

マカロフ「大した小僧じゃわい。他の者も魔力はなかなかじゃったが、お前さんからは特にどでかい魔力は感じておった。じゃがまさかあれ程とは」

ルーシィ「ナツを倒すなんて驚きだわ」

エルザ「すごいじゃないかイルマ!あれ程の力を持っていたのだな」

グレイ「弱ったいと思っていたが俺も目が節穴だった。見直したぜ」

ハッピー「うん!」

 

幸村「すごかったぞ入間」

環奈「ダン殿を倒しただけのことはあるでおじゃる」

アリス「さすがイルマ様です!」

クララ「いるまちカッコよかった♪」

 

他のみんなも入間のことを称賛してくれて照れる入間。

 

マカロフ「ケンカ祭り優勝者はイルマじゃ!」

 

入間の優勝にみんなから大歓声と拍手喝采。それから夜まで宴会は続いた。それからみんな寝泊まりをどうしようかと考えている時、マギサが昔住んでたアパートを使うことにした。ちなみに利家はギルドで休養中。その夜、ルーシィと一緒に向かうと

 

マギサ「ここよ」

ルーシィ「えっ?ここって…私の借りてるアパート?」

 

マギサ「あら ルーシィもここに住んでたの?」

ルーシィ「はい。マギサさんもここを使ってたなんて」

 

大家さん「おや こりゃ懐かしい顔じゃないか」

マギサ「大家さん。久しぶりね」

大家さん「あぁ。数十年ぶりだね。それじゃ数十年分の家賃払ってもらおうか?」

マギサ「げっ!歳とってがめつさが増したわね」

大家さん「こっちも商売だからね」

 

マギサは苦笑いする。なんとか次回ということで収まり部屋に向かうと

 

ルーシィ「えっ!? 私の部屋がマギサさんの部屋!?」

マギサ「あらら ふふふっ まさか同じ部屋だったなんて」

ルーシィ「本当に不思議です」

 

そうしてドアを開けると

 

ナツ「よっ」

ルーシィ「どべっ! アンタ達また勝手に!!」

 

ナツとハッピー、グレイとエルザまでいた。どうやらよく勝手に入ってくるらしい。

 

エルザ「なんとルーシィの部屋がかつてマギサ殿の部屋だったとは」

マギサ「これはもしかすると初代のお導きかもしれないわね」

エルザ「えぇ そうかもしれません」

 

ルーシィ「それは嬉しいわ。けど…」

 

ガヤガヤガヤ…

 

ルーシィ「人の部屋で騒ぎ過ぎーーー!」

 

ルーシィの部屋はもうすでに大所帯。

 

幸村「悪いルーシィ。珍しいものばかりだから」

兼続「これは?」

バラム「何か書いてある?」

ルーシィ「あー!! それ見ちゃダメ!! まだ書き終えてないから!」

兼続「書き終えてない?」

環奈「もしかしてルーシィ殿は作家でおじゃるのか?」

ハッピー「そうだよ。前にも賞をもらったことがあるんだ」

兼続「そうだったのか」

バラム「すみませんルーシィさん」

 

2人の謝罪を受け許してあげるルーシィ。だがまだ騒ぎは収まらない。

 

ハッピー「そうだ。ねぇみんなこれ見て」

入間「えっ? なんで…!?」

アリス「どうしましたイルマ様? なっ!?」

クララ「どうした…およよー!?」

幸村「? うお!?」

環奈「おおお!?」

 

タンスを開けると、中にはそれはもう言葉では言い表せないセクシーでかなりエッチな下着が収まっていた!本当にエロい♡そんな下着に男だけでなく女まで目が釘付け。

 

ルーシィ「いやーーーーー!!」

 

バラム「こらこらこら!」

シーダ「見てはダメ!」

 

幸村「あんな下着初めて見た。へへっ」

早雲「ギロッ!」

 

びよーーーーん!

 

幸村「あいててててててっ!」

 

早雲に耳を引っ張られる幸村。入間も少しニヤリと笑う。魔界からアメリは何かを察したようだった。そんなことが起こって数分後ようやく収まってきて

 

ルーシィ「でもどうしよう? みんなここに泊まるとなるとこんなに大勢だと…」

マギサ「心配しないで」

 

マギサは杖を翳すと杖についてる水晶が光り出す。すると部屋から多くの扉が出てきた。

 

マギサ「私が住んでた時にも大勢が来たことがあってね。そんな時のためにこの部屋に別空間の部屋を生み出す魔法をかけておいたの」

ルーシィ「この部屋にそんな秘密があったなんて」

 

マギサ「さてみんな、明日は忙しくなるわよ」

幸村「どういうことだ?」

 

マギサ「明日はみんなに依頼を 即ちクエストを受けてもらうから」

入間「クエストを!?」

 

ギルドは様々な依頼やクエストを受けている。幸村達にそれを明日受けさせようとしていた。

 

マギサ「せっかくこの世界に来たんだもの。カルっちが言ってた通り訓練もしていかないとね」

幸村「そうか。よーしやるぞ!」

一同「おう!!」

 

みんなやる気を出して一夜を過ごすことにした。

 

To be continued.




ナツ「かあああっ もっと戦いたかったぜ」
ハッピー「イルマくんもすごいけど、あの魔法に耐えたナツもすごいよね」
ナツ「受ける間際、咆哮で威力を抑えたからな」
ハッピー「流石ナツ!」
???「お前は不死身かよ」
?????「ナツだからな」
ナツ「あっお前らは…」
???&?????「次回 依頼(クエスト)」

?????「さてさてさーて。次回は俺も登場っすから」
???「楽しみにしてろよ豚野郎ども」


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第三十四陣:依頼(クエスト)

幸村「俺たちは昨日、宴会とケンカ祭りによってフェアリーテイルのみんなと友情を深めることができた。それで俺たちは新たな仲間ともっと強くなろうと決めた。そのために今日は!」


 

次の日

 

○妖精の尻尾

 

みんな既に集まっていた。みんなでクエストを決めるために。

 

入間「いろんな依頼があるんですね」

兼続「討伐クエストに」

早雲「採取」

ジャズ「探検」

バラム「調査…ふむふむ。本当にいっぱいあって迷ってしまうね」

 

ルーシィ「迷うのは仕方ないですよ。どんなか依頼も一筋縄ではいかないものが多いですから。みんなそれぞれ自分に合ったのを選んでいます」

 

幸村もなかなか決められず探していると

 

幸村「ん? んんん!!?」

環奈「どうしたでおじゃる幸村?」

 

びょーーーーん!!

 

目をキラめかして一番上の左側の依頼書まで飛び跳ねて剥がした。

 

幸村「はぁはぁはぁ…」

 

興奮した幸村が何を選んだのか環奈が確認すると

 

環奈「うっ なるほど」

 

ナツ「何を選んだんだ?」

ルーシィ「えーと ピラニアサーモンの討伐」

 

FN「ピラニアサーモン 山岳地帯の運河に生息しているシャケ。体は真紅のルビーのように美しいが、性格は凶暴で人の腕ならば一噛みで食いちぎってしまうという。別名:ブラッディサーモン。しかし彼らが産む卵曰くイクラはとろけるように甘く、身もしっかりしていて絶品とされている。そのため市販ではなかなか出ない高級魚ともされている」

 

幸村「オレ絶対にこれにする! シャケ!シャケ!シャケ!!」

環奈「はぁ〜 始まったでおじゃる」

 

幸村の鮭症候群。

 

ナツ「幸村。なら俺とハッピーとルーシィと行くか?」

ハッピー「あいさー!魚♡ ペロリ」

ルーシィ「そうね。ピラニアサーモンって美味しいって有名だし」

幸村「ありがとう」

 

これで幸村は決まった。

 

早雲「私はこれにしよう。ハルジオンのサンゴ調査」

幸村「なるほど。早雲にピッタリだな」

早雲「ジュビアさん」

ジュビア「はい?」

早雲「この調査、一緒に行って頂けないでしょうか?」

ジュビア「ジュビアと?」

早雲「はい。実は水の魔法を覚えたくて。ルーシィさんからあなたは水の魔導士と聞いた時、教わってみたいと思ったんです。どうか」

 

ジュビア「なるほど。ではグレイ様♡も一緒なら」

グレイ「俺は構わねぇぜ」

早雲「ありがとうございます。それでグレイ殿……何故脱いでいるんですか?」

グレイ「なああ!?」

 

また脱いでいた。

 

それからそれぞれみんなコンビを組んで依頼を決めた。兼続はエルフマンと昆虫調査、リードはウェンディ&シャルルとキノコ採取など

 

すると利家が医務室から出てきた。

 

幸村「トシ。起きて大丈夫なのか?」

利家「心配すんな」

ラクサス「ようやく起きたか」

利家「兄貴」

 

幸村「!?」

 

なんと利家がラクサスを兄貴と!実は幸村達がアパートに行った後、利家は目覚めていた。それで目が覚めてすぐにラクサスの元に走り、彼に頭を下げた。利家は自分が天狗になりかけていたところを救ってもらい、その強さに憧れ惚れてもっと強くなりたいと言ってきた。それでラクサスは利家の潔さと強くなりたいという思いを気に入り、舎弟にしてくれたというわけだ。そして利家もこれからラクサスとバラムと共にクエストに向かうらしい。

ちなみにマギサと環奈は別行動でフェアリーテイルの聖地であり、初代マスター“メイビス”の墓がある天狼島へ墓参りに行くみたいだ。

 

○とある山の森の中

 

幸村達はピラニアサーモンの生息する湖に向けて森の中を進んでいた。ただナツが少し気持ち悪そうにしていた。何故ならさっき列車に乗っていたからだ。

 

ナツ「うぅぅぅ」

幸村「大丈夫かナツ? しかし驚いたな。ドラゴンスレイヤーってみんな乗り物に弱いのか?」

ルーシィ「そうなのよ。どうも竜の視覚と人間の三半規管の認識のズレが原因みたいで」

幸村「そうか。この世界の竜って人間以上に感覚が優れているんだな」

ナツ「そういえばお前の世界にもドラゴンっているのか? 昨日は言えなかったがお前から少し竜の匂いがしたんだが」

ソウルドラゴン「それはおそらく我々の匂いだな」

 

とソウルドラゴンがナツに答えた。

 

ナツ「? お前のデッキから声が」

幸村「あぁ。俺の相棒のソウルドラゴンだ」

ナツ「お前カードの中にいんのか?」

ソウルドラゴン「そうだ。この世界と魔界が繋がったおかげでようやく好きな時に話せるようになったんだ。前までは途切れ途切れでしか話せなかったが」

ハッピー「ふーん、そうなんだ。けどバトスピのスピリットが話せるなんて信じられないよ。しかもドラゴンだし」

ソウルドラゴン「やはり怖いか。すまぬ」

ハッピー「あっごめん。そういうつもりで言ったんじゃ」

ソウルドラゴン「はははっ すまぬ意地悪してしまった」

ハッピー「おっ やりますね〜」

ソウルドラゴン「はははっ お主とは気が合いそうだなハッピーよ」

 

幸村「なぁソウルドラゴン。昨日トシが使ってた魔法なんだが、あれは俺にもできるんだろうか?」

ソウルドラゴン「心配するな。あれは確かに高度な技術は必要だが我らとお前の絆ならば簡単にできよう」

幸村「そっか。ありがとう」

 

そうして森を歩くがなかなか湖は見つからない。そこで

 

幸村「よし。アイツの出番だ」

 

そう言ってダイノバスターをセット。

 

♪:ダイノシュート(燃え上がれ!サウロファガナクス!)

 

幸村「ダイノシュート!燃え上がれ!炎羅!」

炎羅「ぐおおおおおお!!」

 

ナツ達「!?」

ナツ「なんだコイツ!?」

ルーシィ「もしかして恐竜!? すごい!」

ハッピー「かっこいい!」

 

幸村「俺のもう1人の相棒 サウロファガナクスの炎羅だ」

 

ペロっ

 

炎羅はルーシィの顔を舐めて挨拶する。ルーシィも少し怖がったがすぐに慣れて顔を撫でた。

 

幸村「よし炎羅。俺達は今、ある重要な依頼を受けているんだ。シャケを狩るというな」

炎羅「!! へっへっへっ♪」

 

炎羅はそれを聞いて涎を垂らす。直様匂いを嗅いで湖の場所を探る。そしたらほんの数秒で場所が分かり、向かうと依頼書にあった運河があった。

 

○ハルジオン西海岸

さてこちらは早雲がジュビアと一緒にサンゴの調査をしながら魔法の訓練をしていた。

 

早雲「(水の流れを。海の場合は海流を読み、その流れを自分の望んだ形に)」

 

すると海水が早雲の周りに集まり球体となり彼女の周りを覆った。

 

ジュビア「すごいです!こんなに早く上達できるなんて。あなたは魔法の才能がありますよ」

リュウ「くわ〜♪」

早雲「ありがとうございます先生」

ジュビア「そんな〜 ジュビアが先生だなんて〜」

 

他の場所でも

 

どどどどどどどどどっ!

ブーーーーーン!

 

エルフマン「漢たるもの!逃げる時も漢らしくー!」

兼続「はっはいーー!!」

 

 

ジャズ「こっちの方が高値で売れそうだな。そっちはどうすっかガジルさ、あぁーー!」

 

ガチっガチっガチっ

 

ジャズ「ガジルさん 鉄鉱石食っちゃダメっすよ!」

ガジル「仕方ねぇだろ腹減ったんだから」

 

 

リード「うーーーん 集中集中〜 はっ! 見つけた!」

ウェンディ「ホントだ」

シャルル「やるじゃない」

ウェンディ「すごいですねリードくんって」

リード「えへへへ♡」

 

 

エルザ「☆○%」

観客「ブーブー」

サブロー「おぉ友よ 我らは戦わねばならぬのか。これもまた運命だというのか」

観客「(歓声)」

 

 

プルソン「………」

 

プップー! パッパラパー プー!

 

子供達「(歓声)」

 

 

アリス「ギブアップ」

クララ「クララも」

シーダ「私も ぶっぷ〜」

入間「おかわり おかわり おかわり おかわり……」

店主「!?」

 

 

ラクサス「そっちいったぞ舎弟!」

利家「はい兄貴!」

バラム「みんな頑張って♪」

 

山賊「この悪魔やろう!」

しゅっ ぼこっ

山賊「へぼっ!」

 

 

兼続とエルフマンは間違ってジャイアントビーの巣を刺激して群れに追われていた。ジャズはガジルと鉄鉱石の採取に悪戦苦闘。リードはウェンディに良いところ見せようと躍起。プルソンは子供達に得意のラッパを演奏。エルザはサブローと演劇(エルザの演技にはブーイングだが、サブローは大盛況)。入間軍は大盛りラーメン100杯食いに入間は余裕の余裕。利家とラクサス、雷神衆、バラムは山賊退治など

 

 

幸村達も

 

ナツ「よーし。じゃ早速燃やして…」

幸村「待てナツ!」

 

そう言って幸村は鮭取りに使われる銛を用意する。しかも柄にはロープが

 

ルーシィ「もしかしてそれで取るの? ピラニアサーモンは凶暴だから危ないんじゃ」

ナツ「燃やしちまった方が早くねぇか?」

幸村「ダメだ。そんなことしたら味が落ちる。それにシャケである以上基本は同じはずだ。行くぜ炎羅」

ハッピー「大きいのお願いね」

幸村「まかせろ」

 

そうして運河に足を入れる幸村。炎羅は運河に入らず、運河を上から覗き込む。

 

幸村は真剣な顔で目を凝らして探す。そして数分後

 

幸村「(目の煌めき音):キラン!」

 

ざばーっ

 

幸村「はああああっ」

 

どすっ!

 

ナツ達「おおおおお!」

 

幸村に襲いかかってきたピラニアサーモンを銛の一突きで仕留めた!だが

 

さばーっ

 

ハッピー「危ない後ろ!」

幸村「! なんのー!」

 

どすっ!

 

なんと銛にロープを巻きつけていたため突いた銛をそのまま後ろ目掛けて投げてもう1匹仕留めた!おまけにこちらは

 

ガブっ!

 

ばたばたばたばたばたっ

 

一瞬の隙をついて水面に顔を突っ込んでシャケを一度に3匹仕留めた。

 

幸村「やるなぁ炎羅」

炎羅「がう♪」

ナツ「すげーな! 俺も燃えてきたぜ!」

 

そう言ってナツも参加する。シャケがナツに噛み付くがすぐに燃えてしまう。ルーシィも参加しようと、金色の鍵らしき物を取り出す。

 

ルーシィ「私だって負けないんだから。開け!処女宮の扉!バルゴ!」

 

カラーン

 

バルゴ「お呼びでしょうか?姫」

幸村「メイド?」

 

その鍵から手足枷をはめたピンク短髪の美女メイドが現れた!

 

バルゴ「初めまして。バルゴと申します」

ハッピー「ルーシィは星霊魔導士なんだよ」

幸村「せいれい魔導士?精霊ってあの妖精みたいなものか?」

バルゴ「少し違います。私達は88の星座の力を得た種族で、星霊と呼ばれています」

 

FN「星霊魔導士とは星霊の鍵と呼ばれるアイテムを使い、星霊を呼び出すことができる魔導士。鍵を手に入れた際、その星霊と契約を結んで初めて成り立つ。この契約は星霊にとってはとても重要なことなのである」

 

幸村「なるほど。星の霊か」

ルーシィ「そういうこと」

バルゴ「して姫。今日はどのような。お仕置きですか?」

ルーシィ「違う!ここからシャケがたくさんいる場所に穴を開けて」

バルゴ「承知しました姫」

 

バルゴはいとも簡単に地面に穴を開けてしまった。バルゴは地面に穴を掘る魔法が得意らしい。すると運河に穴を開けたことで穴を開けたところから水が噴き出て、さらに大量のシャケが飛び出た。そこで

 

ルーシィ「開け!獅子宮の扉!ロキ!」

ロキ「王子様参上」

 

今度は獅子座の星霊。ルーシィに襲いかかるシャケ達を光で覆ったパンチで悉く倒していく。

 

ロキ「ルーシィに危害を加える奴は許さない」

 

それから数分後、大漁のピラニアサーモンの討伐に成功。

 

ナツ「大漁だな」

ルーシィ「ちょっと取りすぎたかしら」

幸村「いやこれだけあれば。 じゅるり シャケ!シャケ!シャケ!シャケーー!!」

ハッピー「あいさー!」

炎羅「ぐおおおおおっ!」

 

幸村と炎羅、ハッピーは大興奮。それからさらに数分後、幸村特製のシャケ料理が出来上がった。

 

ナツ「うおおおっ 美味ぇ!」

ルーシィ「このイクラのお寿司甘くて最高♡」

ハッピー「身も甘いよ。焼き鮭もすっごく美味しい!」

炎羅「♪♪♪」

 

みんな幸村のシャケ料理に大満足。だが幸村の恐ろしさをみんなまだ知らなかった。

 

幸村「ロキって言ってたよな。普通ならレオって名前だと思うだが」

ルーシィ「あぁそのことね。それはね」

 

ルーシィはレオが本名であることを教える。彼がロキというフェアリーテイルの仲間として過ごしたこと、そして彼の過去のことを話した。

 

幸村「そういうことか」

ソウルドラゴン「ルーシィよ。そなたは星霊を仲間として見ているのだな」

ルーシィ「えぇ。星霊は私にとって大切な存在だから」

 

その言葉だけで星霊を愛していることがよく伝わった。そうして楽しく話していると、誰かが茂みで覗いている。

 

ナツ「!」

幸村「ナツ?」

 

シュッ!

 

ドン!

 

幸村達「!?」

 

ドドドドン! ドドドドドドドドっ!

 

目にも止まらない速さの連続パンチがナツに!ナツはそれらを避け受け切り、ナツも連続パンチを放つとその相手もすへて避け受け切る! 一体?

 

ドン!

 

そしてお互いの拳がぶつかると動きが止まる。

 

ナツ「おいおい 挨拶にしては緩いんじゃねえか?」

?????「にしししっ この世界に来て腕が落ちてねぇかと思ってな」

幸村「えっ? この声?」

 

幸村が反応したその声の主は年端もいかない金髪の少年だった。すると

 

???「トントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコ…」

 

どーーん!

 

ものすごいスピードで走るピンクの豚がものすごい勢いで少年を運河にぶっ飛ばした。

 

???「おいコラ、メリオダス!俺とエリザベスちゃんを置いて勝手に行きやがって!俺じゃなかったから迷ってたぞ!」

エリザベス「まぁまぁホークちゃん」

 

幸村「! 豚がしゃべった!?」

 

なんと豚がしゃべった! よく見ると背中にはそれはもう美しい銀色の髪の美女がいた。

 

エリザベス「大丈夫メリオダス?」

メリオダス「にしししっ 心配ありがとよ」

 

むにっ

 

手を伸ばした美女の胸を鷲掴みにする。

 

ホーク「おいっ!」

 

ルーシィ「はぁ〜 相変わらずね」

幸村「知り合いか?」

ナツ「ああ」

ハッピー「オイラ達とはまた別世界から来た人間なんだ」

幸村「彼らも?」

 

メリオダス「そっ お前さん妖精の尻尾の新人兼向こうの世界のカードバトラーの烈火幸村だろ?」

幸村「えっ?俺のことを知ってるのか?」

メリオダス「うちには情報収集に手慣れた奴がいるからな」

 

なんとも侮れない。

 

メリオダス「俺はメリオダス。〈豚の帽子亭〉の店長をやってるんだ」

幸村「豚の帽子亭。それってマスターが言ってた」

 

豚の帽子亭はマカロフがマギサと飲んでたエールを仕入れてくれてる店だった。

 

エリザベス「はい。あっ 申し遅れました。私、接客係のエリザベスと申します」

メリオダス「そしてウチの看板娘だぜっ」

 

すりすりっ

 

ニヤけながらエリザベスの尻をさする。

 

ルーシィ「相変わらずセクハラされてるのねエリザベス」

エリザベス「ふふふっ そっちも大変そうねルーシィ」

 

2人は苦笑いしながら会話を楽しむ。どうやら2人は親友のようだった。

 

炎羅「くう〜♪」

エリザベス「?」

 

ペロッペロッ

 

エリザベス「あはははっ くすぐったい♪」

 

炎羅はエリザベスに一目で懐いてしまった。

 

ホーク「おいおい。トカゲ野郎。エリザベスちゃんに用があるなら俺を通してもらおうか?」

 

炎羅「?」

 

ホーク「自己紹介しよう。豚の帽子亭残飯処理係であり最強の『残飯処理騎士団』団長ホーク様ったあ俺様のこ俺様のことよ!」

幸村「ポーク?」

ホーク「ポークじゃねえ!ホーク!ホーク様だ、豚野郎!」

ハッピー「久しぶりホーク」

ホーク「おうハッピー。我が残飯処理騎士団団員第1号よ」

ハッピー「やっぱりオイラ団員にされてたんだ」

 

ぽたっ

 

ホーク「ん?」

 

幸村「ぐるるるるるっ」

 

炎羅が涎をホークの頭の上にダラダラ垂らす。

 

ホーク「あの〜」

炎羅「があああああああっ」

ホーク「ほげーっ! トントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコ…」

 

幸村「炎羅よせっ!」

エリザベス「ホークちゃん!」

メリオダス「大丈夫大丈夫。あのホークが捕まるかよ」

 

メリオダスはニヤけて2人を止めた。

 

ナツ「それもそうだな」

ハッピー「ホーク速いもんね」

 

ナツ達も当たり前のように笑ってた。それでも一応ハッピーはホーク達の跡を追った。

 

幸村「しかしこんな子供が店のマスターなんて」

メリオダス「おいおい これでも俺はお前より年上だぜ」

幸村「えっ?」

エリザベス「そのことはまた話します」

ナツ「ところでお前らどうしてここに?」

メリオダス「実は俺たち討伐クエストを受けててよ。その真っ最中ってわけ」

エリザベス「その途中に美味しそうな匂いがするってホークちゃんが向かったらルーシィ達が」

ルーシィ「そうだったんだ。あれ? 今みんなって言ったけど、他のメンバーは?」

メリオダス「他の連中は別の場所で引き受けてるんだ。もしかすっとそっちの他のメンバーにも会えるかもな」

幸村「ちょっと待ってくれ。アンタ達が追ってる相手ってここだけじゃないのか?」

エリザベス「はい。何しろ数が多い上に凶暴な相手なんです」

ルーシィ「そうなの」

ナツ「一体どんな奴らなんだ?」

メリオダス「それがな…」

 

 

その頃ホークと炎羅はまだ追いかけっこを続けていた。だが

 

ホーク&炎羅「!」

 

ずずーーーっ!

 

突如2人は動きを止めた。

 

ハッピー「2人ともどうしたの?」

 

ホーク「くんかくんかっくんかくんかっ」

炎羅「スンスン スンスン」

 

何か匂いを感じたらしい。すると運河でピラニアサーモン達が何かに怯えて逃げていた。

 

炎羅「グルルルルルルルルルルッ!」

 

炎羅はさらに何かを感じ、警戒し出す。ホークはやばいと感じ逃げる。ハッピーも逃げようとするが、炎羅は戦うつもりだった。

 

ホーク「アホー!逃げるんだよ!メリオダス達に知らせねぇと!」

ハッピー「そうだよ炎羅。伝えないと幸村達にも危険が及ぶよ!」

炎羅「!」

 

炎羅はそれを聞いて我に返り逃げ出す。

 

 

ホーク「おーーい!メリオダスーー!」

ハッピー「ナツーーー!」

炎羅「ぐおおおおっ」

 

ハッピー達が戻ってきた。だがその背後には地面が盛り上がり、何かが3人を追いかけていた!

 

幸村「なんだ!?」

メリオダス「さてさてさーて みんな構えてた方がいいぞ。お目当ての奴が向こうから来たからな。エリザベスは下がってろ」

エリザベス「気をつけてメリオダス」

 

エリザベスが下がるとみんな構える。そして

 

ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

地面からとうとう姿を現したコイツは!!

 

 

To be continued.





ついにメリオダスを登場させることができました!
次回はメリオダスが狙ってる敵の正体がわかります。その相手は予想外の相手なので、みなさん次回もよろしくお願いします!


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第三十五陣:髑髏の亡者


ナツ「フェアリーテイル…あっいや!バトルスピリッツ烈火魂グランウォーズ 前回までは」
ハッピー「幸村ってすごいよね。あんな風にシャケを大量に獲れるなんて」
ナツ「これで腹一杯シャケが食えるぜ」
ハッピー「おまけにメリオダス達とも会えたしね」
ナツ「ああ。だがメリオダスが言ってるモンスターって一体?」





 

ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

メリオダス達が構える。煙が晴れるとそこにいたのは

 

???「くろろろろろろろろっ」

 

幸村「えっ?」

ルーシィ「ちょっと待って」

ナツ「何だコイツは?」

 

???「かかかかかかかかかっ」

 

そこにいたのは一対の腕と蛇のような長い尻尾、そして顔は髑髏のような模様に覆われた不気味かつ醜悪な蛇のような顔をした異形の姿をした黒い大トカゲだった!

 

 

メリオダス「最近、あちこちで頻繁に目撃されては人を襲いまくってるって話だ。気をつけろよみんな。コイツは見かけどおりに獰猛な上に狡猾だぜ」

炎羅「グルルルルルルルルルルッ!」

ナツ「お前も感じるか。コイツからはめちゃくちゃ嫌な匂いがしやがる」

 

ナツだけでなく炎羅もこの大トカゲに警戒していた。確かにこのモンスターは侮れない。

 

じゃっ

 

一同「!」

 

大トカゲ「ぎしゃああああああ!!」

 

メリオダス「避けろ!」

 

大トカゲの攻撃にメリオダスの掛け声で何とか避けれた。だがすぐまた攻撃を仕掛けてきた。

 

炎羅「ガアアアアアアアアっ!」

大トカゲ「ぎいああああっ!」

 

ガブっ!ぱしん!

 

炎羅「ぐあっ!」

 

ドスン!

 

幸村「炎羅!」

 

炎羅が大トカゲに攻撃を仕掛ける!だが紙一重で避けられ逆に尻尾攻撃を顔に受けてしまった。

 

ナツ「てめぇ!」

 

ナツは怒って大トカゲに向かった。

 

ナツ「よくも炎羅に! 火竜の翼撃!」

 

今度は見事に命中した!だが

 

ナツ「?」

大トカゲ「グルルルルルルルルルルッ」

ナツ「なにっ!?」

 

何とナツの攻撃に耐えた!そしてそのまま尻尾でジャンプしてナツに飛び掛かる!だがハッピーのおかげで間一髪助かった。

 

ハッピー「大丈夫ナツ?」

ナツ「サンキュー ハッピー」

 

そこへメリオダスが奴の顔面にパンチを喰らわす。流石に効いたのか少しフラつき出す。

 

幸村「パンチでダメージを与えるなんて。ナツの炎では少しだけだったのに」

ナツ「また強くなりやがったな」

メリオダス「にししっ。だが気をつけろ。見かけによらずコイツは素早い上にタフで体が硬いんだ。おまけに狡猾なだけにずる賢い」

幸村「そうだ。2人とも聞いてくれ。少しアイツの気を逸らしてくれ。その間にオレと炎羅で仕留める」

 

メリオダス「任せな」

ナツ「よーしやるか!」

 

そうして2人は大トカゲに突っ込み、ボコボコにする。その間に幸村が炎羅の元に向かい、作戦を伝える。作戦を聞いて起き上がる炎羅を見て、攻撃をやめ反対方向に走り出す。そんな2人をすかさず追いかける。だが走る先には

 

幸村「(まだだ まだ…)」

 

徐々に近づいてくる。そして

 

幸村「! 今だ!」

 

ナツ&メリオダス「おう!」

 

幸村の合図に2人は左右に避ける。

 

大トカゲ「があ? がっ!?」

 

幸村「炎に強いんなら炎より熱い溶岩ならどうだ! 喰らえ!猛炎奔流(マグマブラスター)ーー!!」

 

ぼう! ドスン! ぼおおおおおおおおぉ!!

 

大トカゲ「!?」

 

どどーーーーーーーーー!! ドスン! ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

ルーシィ「ううっ ん? はっ」

 

目を開けると

 

大トカゲ「がららららら…がっ」

 

炎羅のマグマブラスターをまともに受けて黒焦げとなって倒れた。

 

幸村「ふぅぅ」

 

ナツ「やったぜ!」

メリオダス「やるじゃねぇか坊主!」

幸村「ありがとう。上手くいってよかった」

 

 

終わったと思いエリザベスがみんなの元に走ってくる。

 

メリオダス「おっエリザベ… !」

炎羅「!」

 

ギロッ!

 

メリオダス「エリザベス!逃げろ!!」

エリザベス「えっ?」

 

大トカゲ「ぎしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

エリザベス「!?」

 

ドン! ガブっ!

 

炎羅「ぎあああああああ!」

 

幸村「炎羅!」

エリザベス「炎羅ちゃん!」

 

何ともう1匹の大トカゲが現れ、エリザベスを襲った!そしてエリザベスを庇って炎羅が奴に噛み付かれた!おまけにそれでもまだエリザベスを狙おうとする。それを炎羅は止める。怒った大トカゲはさらに噛みつき、尻尾で炎羅の首を絞める。

 

エリザベス「炎羅ちゃん!」

ホーク「トントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコトントコトコトコ……とーーーーん!」

 

ボコッ!

 

大トカゲ「ぐぼっ!」

 

ホークの回転突進に怯む大トカゲ。

 

ホーク「どうよ!俺様のローリング・ハム・アタックの味は。おいブタ野郎!よくも俺様のダチに傷をつけてくれたな。いくら寛大な俺様でもな、許しちゃおけねえな」

 

男を見せるホーク。そんなホークに炎羅は目を輝かせる。だが大トカゲは今度はホークを襲おうとする。それをメリオダス達は助けようとすると

 

しゅるるるるるっ! がしっ! がしっ!

 

メリオダス達の手足に何が巻きつく。それはさらに隠れていた大トカゲ達の舌だった。コイツらは群れだったみたいだ! 仲間が囮になっている間に隙をついて他の仲間が油断した獲物を捕らえる。その上、苦しんでいるのをまるで喜んでいるみたいだ。なんともずる賢く、性格の悪い奴らである。

 

 

一方こちらは

 

山賊退治を終えたラクサス達。ほっとしたのも束の間、生き残りの山賊がラクサス達に攻撃しようとすると

 

がしっ!

 

山賊「えっ? うわあああああああっ!」

 

ガブっ!ごっくん!

 

ラクサス「ああ?」

利家「なんだ?」

 

大トカゲ「グルルルルルルルルルルッ」

バラム「!」

利家「ありゃなんだ?」

 

何とここにも大トカゲが現れた。

 

大トカゲ「ぐる? ぐっ がぁっ ああっ」

 

するといきなり咽せたような仕草をする。

 

大トカゲ「がっ おええええええっ」

フリード「!?」

ビックスロー「何か吐いたぞ?」

エバ「なっ!?」

 

吐き出したのは人骨だった!さらに後ろから大量の群れが飛び出てきた!

 

しかもここだけではない。兼続や入間、早雲達全員の依頼先に群れで現れていた。無論みんな応戦した。

 

 

戻ってナツ達は3体の大トカゲに苦戦していた。

 

ナツ「離し…やがれ!」

 

ぼおおおおおっ!

 

ナツが体を炎で熱して、自身とメリオダス達に巻き付いた舌を燃やし尽くした。それからすぐに炎羅達を救う。だがその間に囲まれてしまう。どうするか迷う幸村だが、ナツ達の顔は余裕そうだった。そして1体が向かってくると

 

ナツ「へっ」

 

ボコッ!

 

何と今度は火竜の鉄拳で1発KOしてしまった!

 

ナツ「もう同じ手が通用するかよ」

メリオダス「ああ。お前らの動きはもう見切っているんだよ」

 

ナツ「火竜の鉄拳!」

 

メリオダス「付呪・獄炎(エンチャント・ヘルブレイズ)!」

『付呪・獄炎 (エンチャント・ヘルブレイズ)』

 

 

ナツの鉄拳で一撃、メリオダスの黒紫の炎によって真っ二つ&灰になってしまった。少しかわいそうな気も。

 

ハッピー「すごい顔」

ホーク「おい見ろよ。コイツのでかい黒目が目かと思ったけど、よく見ると凹んでるだけだ。その後ろ側にちっこい本当の目があるぜ」

ルーシィ「この目で見てたんだ。それにしても何なのこのトカゲみたいな生き物は?」

ナツ「こんなモンスター見たことねぇぞ」

メリオダス「オレにもさっぱりだ。まぁ帰ってうちの仲間に調べてもらうわ」

 

そうしようとすると地響きが。しかも今度はかなり大きめ。その後、運河にでかい穴が開いたと思ったら、また大トカゲ…いや今度はさっきとは比にならないぐらいの大きさで体長は約30m程はあった!

 

幸村「デカい!」

ルーシィ「ララバイぐらいはあるわよ!」

メリオダス「コイツが親玉みたいだな」

ナツ「へっ じゃあとっととぶっ倒すぞ! ハッピー!」

ハッピー「あいさー!」

 

ナツはハッピーに奴の顔の前まで届けてもらうと

 

ナツ「火竜の咆哮!!」

 

ナツのブレスがやつを覆った!倒したと思いきや

 

しゅるるるるるるるるるるっ

 

ナツ達「!?」

 

親玉「ゴクッゴクッゴクッ…(ゲップ音)げああああ」

 

なんとナツの炎を飲み込んでしまった!さらには

 

ぼおおおおおおおおおっ!

 

ナツ「!」

 

親玉がナツのブレスを吐き返した!ナツは咄嗟にハッピーを庇って落ちてしまう。

 

幸村&ルーシィ「ナツ!」

ハッピー「大丈夫ナツ!?」

ナツ「おう…心配すんな。ハッピーこそ大丈夫か?」

 

自分よりもハッピーを心配するナツ。その瞬間にも親玉はナツを喰らおうとするとメリオダスの連打を受けたが、少し怯むだけで致命傷にはならなかった。

 

一方

 

○山賊達の根城

 

数十匹はいたはずの大トカゲ達を

 

ラクサス「うおおおおおっ!」

 

ばりーーーーっ!

 

大トカゲ「ぎいやああああああっ!」

 

ラクサス1人で倒してしまった。

 

利家「すげー」

バラム「たった1人であの群れを」

フリード「流石ラクサスだ」

 

ラクサス「しかしよかったのかバラム?生け獲りにしなくて」

バラム「構わないよ。そうしないと君はやられていたかもしれない。それに」

ラクサス「どうした?」

バラム「どうにも僕には彼らが苦しんでいるようにも思えたし」

 

どういうことだろうか?すると

 

ラクサス「! エバ逃げろ!!」

エバ「えっ?」

 

大トカゲ「ぐわあああああっ!」

 

もう一体がいた!咄嗟に利家が庇って難を逃れた。

 

エバ「トシ大丈夫?」

バラム「トシくん!」

利家「ああ。うっ くそっ 掠ったか」

 

腕に少しとはいえ爪による切り傷を負わされた。それを見たバラムは

 

ピキッ!

 

ラクサス「やろう!よくも俺の舎弟を!」

バラム「ラクサスくん」

ラクサス「ああ? なっ!?」

 

もの凄い怖いオーラを出したバラム。それにはラクサスでも一瞬ビビる程に。

 

バラム「よくも僕の大事な生徒を傷つけてくれたな」

 

そう言言いながら口の鉄マスクを外して自分の恐ろしげな牙剥き出しの顔を晒す。その顔に大トカゲは怯える。

 

バラム「今更もう遅いよ。僕の枷を外したことを…後悔するといい!!」

 

すると懐に入れていたニギニギ草が入った瓶を取り出すとそこから信じられないほどに成長していき、

 

バラム「木樹竜(ニギウプニル)!」

 

竜の形になった!その姿に完全に後退りするが時既に遅し。木樹竜に捕まり首を噛みちぎられた。

 

ビッグ クスロー「マジかよ」

エバ「なんて言う魔力なの」

フリード「ラクサスとほぼ互角」

ラクサス「いや。ありゃ完全に俺より上だぞ(やっぱり思ったとおりだ。初めて会った時からアンタの強さは感じていたぜ。バラム・シチロウ)」

 

そして大トカゲを倒したはずのバラムだが、まだ木樹竜を引っ込めなかった。何かに警戒しているみたいだが、

 

どこーーーーん! どすん!

 

地響きがしたと思ったらなんとここにも親玉が現れた!

 

ラクサス「今度は大物だな。バラム、コイツは俺がいただく」

バラム「! 待つんだラクサスくん!」

 

ラクサス「雷竜方天戟(らいりゅうほうてんげき)!!」

 

ラクサスの方天戟が親玉に一直線!だが親玉はナツの炎を飲み込んだように、ラクサスの方天戟を噛み砕き吸収した!

 

ラクサス「なに!?」

 

そして

 

親玉2「ぎじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

バリーーーーーーーン!!

 

バラム「!!」

 

雷撃をバラムに向けて放つ! バラムはすんでのところで躱すが木樹竜は黒焦げになってしまい戦闘不能となった。

 

フリード「ラクサス、バラム殿無事か? よくも! 闇の文字(やみのエクリテュール)! 縛り!」

 

フリードの文字魔法が親玉を縛り付ける。

 

ビックスロー「行きなベイビー達!」

エバ「妖精機銃レブラホーン!」

利家「火炎之咆哮!」

 

雷神衆と利家の総攻撃が決まった。だが奴はピンピンしていた。その逆に、ビックスローとエバーグリーンの魔法を使ってきた!それも彼らより威力は上。さらには

 

フリード「ぐっ! これは闇の文字!? まさか奴は俺達の魔法を吸収して使えると言うのか?」

 

ラクサス達は破ろうとするが、フリードよりもかなりレベルが高く破れなかった。そんなラクサス達をまるでバカにするかのように大トカゲは嘲笑う顔をしていた。そしてそのまま彼らを喰らおうとする!

 

その時!

 

??「ほおおおあああ!!」

 

どごん!

 

親玉「!?」

 

ドシンドシンドシーーーーン!!

 

いきなり何者かによって顔面に両足キックを浴びせられ吹っ飛ばされてしまった。一体何が?

 

??「な〜にやってんだよラクサス〜♪ なっさけね〜ぞっと♪」

 

とラクサスにかけられた文字をいとも簡単に破壊してしまった。

 

ラクサス「すまねぇな。しかしお前が来てくれるなんてな」

??「へへっ♪ 団ちょと賭けをしていてな♪ どっちがデカい獲物を獲れるかでよ♪」

 

四節棍を持つ深紅の服を着たこの男は一体?

 

To be continued.

 





敵の正体は一部の人はわかってるかもしれませんが、詳しくはまた次回にわかります。そして次回はいよいよ彼らが登場します!
次回で妖精の尻尾編は区切りです。次回もよろしくお願いします^_^


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第三十六陣:妖精と残飯と七つの大罪

 時は少し遡る。

 

各地で大トカゲが現れた頃

 

舞台後ろから現れて観客を襲う大トカゲをエルザとサブローは応戦する。エルザは天輪の鎧で串刺しに。サブローも負けじとトマホークで首を真っ二つ。

 

サブロー「一体コイツらは?」

エルザ「最近噂に聞いていた大トカゲだろう。気を引き締めよ。まだまだ来るぞ」

 

 

シーダ「はっ!」

アリス「極上の業火(ラゾーロ・フレイム)」

入間「フラクタル!」

 

入間達はそれぞれの魔術を駆使して効率よく大トカゲ達を撃退し、クララがみんなを避難させていた。特にシーダの蹴りはかなり強烈だった。

 

 

○天狼島・メイビスの墓標

 

大トカゲ達「がららららっ」

 

メイビスの墓を守ろうとするマギサ達。すると環奈が前に立つ。

 

環奈「マギサ殿の家族の聖地を汚すものは許さぬ。レイキ」

レイキ「くわう」

 

レイキがカードとなり、環奈の手にダイノバスターが

 

♪:ダイノシュート(響け!エウロプロケファルス)*本作オリジナルBGM

 

環奈「ダイノシュート 響け!レイキよ!」

 

レイキ「ぶおおおおおおっ!」

 

ついにレイキも成体になる。

 

環奈「一撃で倒してみせよう。土竜聖剣!!」

レイキ「ぶおおおおっ!」

 

レイキの尻尾のコブから剣のようなオーラが現れ、それを大トカゲに振り下ろす。大トカゲは気づく余裕もなく縦に真っ二つにされてしまった。これが土属性の技、“クエイクセイバー”の威力だった!

 

 

とそれぞれで大トカゲ達と交戦していた。そしてこちらでは

 

 

グレイ「アイスメイク! ランス!」

大トカゲ「がっ!」

 

グレイの氷の槍を躱す大トカゲ。そこを

 

ジュビア「いきますわよ早雲!」

早雲「はい先生!」

 

ジュビア「ダブル!」

早雲「ウォーター!」

ジュビア&早雲「スライサー!!」

 

ザクっ!

 

大トカゲ「ぎいやああああ!」

 

水の二刃が尻尾を切り裂く!逃げようとすると、成体になったリュウが大トカゲに食らい付いて動きを止めた。

 

早雲「よくやったリュウ!トドメは私が! 喰らえ!海神蒼天撃!!」

 

ごーーーーん!!

 

海水で棘棍棒を作って大トカゲの脳天にお見舞いした!流石に効いて動かなくなった。

 

早雲「ふううう」

グレイ「キッツイのをお見舞いしたな」

ジュビア「すごいわ早雲。あなたやっぱり私より才能があるわ」

早雲「とんでもない。先生の教えがなかったらここまで上手くはなれませんでした」

 

それを聞いて照れるジュビア。だがそんな安息も束の間、ここにも親玉が現れた!3人は再び構える。するとその親玉は近くのゴミ箱を邪魔だったのか海にはたいてしまい、ゴミが散乱してしまった。しかも海が汚れるのをまるで喜ぶかのように他のゴミまで海に投げ込んだ。それを見た早雲はブチギレた。

 

早雲「貴様…海を汚すものは許さん!」

 

ジュビア達の静止を聞かず早雲が

 

早雲「潮は満ちた。今こそ出でよ、大海の王! 聖なる蒼き御名の元に!天地万物・森羅万象、海を汚す者を飲み尽くせ! 蒼海明王、降臨!」

 

早雲がバトルシステムを使用せずにスピリットを召喚した!これはいわゆる“召喚魔法”と言えるだろう。

 

早雲「蒼海明王よ。奴は我らが愛する海を汚した。天誅を与えよ!」

蒼海明王「任せよ。受けよ醜き者よ!」

 

そう言って親玉に斬りかかる! が…

 

ぱしん!!

 

蒼海明王「がはっ!」

 

なんと尻尾攻撃によって一撃で倒されてしまった!

 

早雲「蒼海明王! 大丈夫か?」

蒼海明王「あぁ…何とか…」

 

そう言うと蒼海明王はカードに戻ってしまった。その間に親玉が早雲に襲いかかろうとする。早雲は別のカードを呼び出そうとすると、急にふらつき出す。そんな早雲をグレイとジュビアは魔法で援護する。だが案の定その魔法も吸収されてしまった。リュウも尻尾に噛み付くが止まらず、逆に振り払われる。そして衝撃に備えると、親玉はキューブのようなものに閉じ込められる。

 

????「間一髪間に合ったな」

 

声のする方を見ると、全身黒の露出度の高い衣装を纏った美女が宙に浮いて崖から降りてきた。

 

ジュビア「あなたは」

グレイ「マーリン」

早雲「マーリン?」

 

マーリンと呼ぶ美女は早雲に興味津々のように体を調べ始める。

 

マーリン「ふーん」

早雲「あの、何か?」

 

マーリンは早雲の体を調べると、魔法をかける。すると早雲の体の疲れが無くなってしまった。

 

マーリン「先ほどの其方の魔法見させてもらった。なかなか見事だったよ。おまけにその若さでMレア級のスピリットを召喚するとは。だが魔力の使い方がまだまだ甘い。そのせいで魔力を使いすぎて体に負担がかかり過ぎたんだ」

 

早雲「!」

 

確かにあの時、早雲は大技の魔法ばかり使用していた。魔力切れが来てしまったらしい。

 

マーリン「ジュビアよ。お前の教え方はなかなか良かったが、魔力の使い方の指導はまだまだだな」

ジュビア「面目ありません」

グレイ「まぁそれは今は置いといて、マーリン、助けてくれてありがとよ。でも何でお前が?」

マーリン「うむ。この大トカゲを捕える依頼を受けていてな。どうだろう? 共に倒さぬか? そこの娘の修行がてら」

 

それを聞いてジュビア達は喜んで受けた。

 

 

そしてこちらは

 

ジャズ「うわああっ!」

ガジル「鉄竜棍!」

 

ぼごっ!

 

ガジル「大丈夫か?」

ジャズ「ありがとうガジルさん。何なんだあのトカゲは?」

ガジル「知るかよ。リリー」

リリー「あぁ」

 

リリーが筋肉ムキムキのデカ猫獣人になった。

 

ジャズ「いい!? これがリリー?」

リリー「これが私の本来の姿だ。それよりガジル油断するなよ」

ガジル「誰に言ってんだよ?」

 

意気込むガジル達だったが何分数が多い。ジャズもラファイアで対抗するが、全然効かなかった。そして一斉攻撃が始まると

 

???「うおおおおおおおおおおっ!!」

 

ガジル「?」

 

どーーーーーーーーん!!

 

突如岩山から巨大な何かが落ちてきた。その正体は少女いや巨大な大鎚を持った巨大な少女だった!

 

ジャズ「! デカい! その上可愛い」

???「! やっだ〜、恥ずかしい♡!」

 

ガジル「こんなデカ女のどこが可愛いんだよ」

???「むかっ」

 

ぼこん!

 

ガジル「どわっ!」

 

少女の怒りの鉄拳がガジルを地面にめり込ます。間一髪全身鉄に変えてたとはいえ大ダメージ。

 

リリー「自業自得だガジル。すまんなディアンヌ」

ディアンヌ「やぁリリー。久しぶり♪ けど出来たら小さい姿になってほしいな。ボクちっちゃい方が好きだから」

リリー「すまんな。そうも言ってられない」

 

さっきの一撃から目覚めた大トカゲ達。それを見てディアンヌと起き上がったガジル達は再び構える。

 

 

エルフマン「うおおおおおっ!」

大トカゲ「があああああっ!」

 

エルフマンが全身テイクオーバーでビーストソウルとなって大トカゲと真っ向勝負をしていた。兼続は彼をサポートしようと覚えたての操蟲魔法で攻撃する。

 

エルフマン「ぐううっ」

大トカゲ「ぎしゃあああ!」

 

どすん!

 

エルフマン「どわああああ!」

兼続「エルフマン殿!」

 

しかし大量の群れと長時間の戦闘でエルフマンの魔力と体力はもう限界だった。兼続の蟲達も数が少なくなってきた。そしてトドメを刺そうとすると

 

???「霊槍シャスティフォル 第二形態 守護神(ガーディアン)!」

 

ボヨン!

 

兼続達「!?」

 

『霊槍シャスティフォル 第二形態 守護神(ガーディアン)』

 

大トカゲの攻撃を緑の子熊のぬいぐるみが受け止めてくれた。さらには逆に大トカゲの顔面にパンチを喰らわして一発KOした。

 

兼続「何だこのぬいぐるみは?」

エルフマン「コイツは…」

 

???「間に合ってよかった」

 

すると今度は木々の上から少年が宙に浮きながら降りてくる。おまけにぬいぐるみを槍に変えてしまう。

 

エルフマン「やっぱりお前だったか、キング!」

キング「無事でよかったよエルフマン」

兼続「エルフマン殿 この少年は一体?」

キング「ちょっと待った。僕はこれでも君より年上の妖精だよ」

兼続「妖精?」

エルフマン「本当だぜ。キングは正真正銘の妖精だぜ。別世界のだがな」

 

何と彼が妖精とは

 

 

一方こちらでは、プルソンが自身の家系能力で子供達を逃がそうとしていた。だが奴はどういうわけか悉くプルソンの気配を察知する。そしてついに完全に姿が見えてしまった。それで1人離れた男の子が標的にされてしまう。男の子は恐怖のあまり動けなかった。

 

プルソン「!!」

男の子「! おにいちゃん!」

 

プルソンは男の子を庇おうと盾になる。大トカゲの爪がプルソンに!

 

すかっ

 

と全く別方向を切り裂く。その後もプルソンを狙うが、全然当たらない。まるでそこにプルソン達がいるかのように。

 

???「奴の神経を麻痺させた。3分は猶予ができるだろう」

 

とマーゼンタ色の髪をしたメガネをかけた

 

プルソン「あ…ありがとう。ところでお兄さんは?」

 

ゴウセル「おっ。俺を男と一目でわかるとはなかなかやるな」

プルソン「まぁ声が男ですし」

ゴウセル「なるほど。あった自己紹介しなくてはな。俺はゴウセル。よろしく。きゅぴーん⭐︎」

プルソン「………」

 

どう反応したらいいか困るプルソン。

 

ゴウセル「さて、そろそろ俺の傀儡縛り(ジャック)も切れる。今のうちにコイツを倒そう」

プルソン「倒すって…僕コイツを倒す魔術ないんだけど…」

ゴウセル「心配するな。俺と君が組めば余裕でコイツを倒すことができる」

 

するとゴウセルは指先から小さな光をプルソンの頭に打つと、プルソンは何か情報のようなものが入って自信がついたかのように構えた。

 

 

リード「ひいいいいい!! お助けーーーー!!」

親玉&大トカゲ達「ぎしゃーーーー!」

 

フラクタルをかけて軽くしたウェンディとシャルルを抱えて全力疾走で逃げるリード。だがやっぱり奴らは早かった。

 

ウェンディ「バーニア!」

リード「あれっ? なんかさっきより速くなった」

ウェンディ「あなたに足を速くする魔法を付加(エンチャント)しました」

リード「すごい!ウェンディちゃんってそんなすごい魔法も…」

シャルル「ちょっとアンタ前!」

リード「えっ? うわあああ!」

 

ぎいいいいいいっ!どすん!

 

リードが逃げた先は大岩で急ブレーキをかけたが間に合わず3人とも顔面にくらった。

 

リード「いててててっ 大丈夫ウェンディちゃん?」

ウェンディ「なんとか。リードくんこそ大丈夫? 私達より強く打ったみたいだけど」

リード「平気平気」

シャルル「そんな呑気な話してる場合じゃないわよ」

 

そうだった。親玉はもう目の前まで来ていた。

 

ウェンディ「こうなったら戦うしかありません。シャルル」

シャルル「えぇ」

 

シャルルは変身魔法によって猫耳と尻尾を残した女の子に変身した。リードも負けじと臨戦体制に入る。そしてウェンディにエンチャントしてもらい、戦闘開始。その時!

 

???「おやおや」

 

一同「?」

 

ふと見ると大岩の上に誰か寝ていたみたいだ。

 

???「私の睡眠の邪魔をしたのはどなたでしょうか?」

 

降りてきたのはかなり筋肉ムキムキで巨大な斧を持ったチョビ髭の大男だった。しかも紳士らしく見えそうだが、言動はかなり上から目線。

 

リード「ちょっとおっさん。いきなり現れてそんな態度は…」

ウェンディ「待ってリードくん」

シャルル「彼を怒らせない方がいいわ」

リード「えっ?」

 

ウェンディ「お久しぶりです、エスカノールさん」

エスカノール「んん? おおっ これはこれはウェンディくんではないか。いやはやこんな場所で会えるとは」

 

どうやら知り合いらしい。だがそんな再会など関係なく、1匹が襲いかかる。

 

 

ラクサス達

 

??「へへ〜っ♪ それじゃ始めるか!♪」

 

??「でやっ! おらっ! ほおおおああああっ!!♪」

 

ラクサス達を救った男は真っ向から向かっていく! パンチやキックの連打や四節棍でめった打ちなど激しい攻撃だった。

 

バン「獲物狩り(フォックスハント)!」

『獲物狩り(フォックスハント)』

 

そして四節棍を奴の心臓目掛けて伸ばすが、皮膚は硬くて通さなかった。

 

バン「ちっ!」

 

親玉2「ぐるっ!」

 

親玉がその隙を見逃さず男を捕まえて踏み潰した!

 

利家「!!」

 

どしんどしんどしどしんどしん!!

 

何度も何度も踏み続けた。肉片すら残さないぐらいに。そして再びラクサス達を見て進行した。

 

利家「やろう よくも!」

バラム「許せない!」

ラクサス「待て」

利家「なんで止めんだ兄貴!」

バラム「彼は僕達を助けるためにあんな無惨なことに! 彼の無念を晴らしてあげないと!」

 

ラクサス「まぁ見てろ。まだ俺達の出る番じゃねぇ」

利家&バラム「えっ?」

 

どういうわけだろうか? そしてだんだん近づいてくると

 

ガシッ!

 

と何か尻尾に掴んだ感触を感じた親玉。

 

親玉2「? !!?」

利家&バラム「? なっ!?」

 

これは!!

 

そして現在

 

幸村達は大型の親玉と交戦中。親玉はナツの魔法を喰らったことでパワーが上がり、全身を炎で覆っていたため手強かった。

 

ナツ「ちきしょ〜! 俺をパクりやがって!絶対黒焼きにしてやる!」

メリオダス「おいおい。黒焼きはイモリが美味いぞ」

幸村「そんな呑気なこと言ってる場合か!こんなに強いとなると他のみんなと当たっていたら大変だ。メリオダスの仲間だって心配だし」

 

メリオダス「心配すんなよ。コイツらにゃアイツらはやれねぇよ」

幸村「えっ?」

 

その理由はこれだ。

 

 

・ラクサス達

 

親玉2「ががががががが…」

 

??「へへっ♪ 地団駄は終わったのかトカゲちゃんよ〜♪」

 

利家「いっ!?」

バラム「なっ!?」

 

なんと踏み潰されて肉片までなくなったあの男が下半身がない状態で親玉の尻尾を掴んでいた!しかもよく見るとみるみる下半身も再生していく!

 

 

利家「どういうことだ!?」

バラム「確かに彼は死んだはずだよ!」

ラクサス「いや死んじゃいねぇよ。というか殺せねぇよアイツは」

利家「どういうことだ兄貴?」

ラクサス「奴は向こうの世界である泉の水を飲んだことで何者にも殺すことも死ぬこともできない体になってんだよ」

バラム「死ぬことができない? まさかそれって…不老不死!?」

 

ラクサス「その通り。ちなみにアイツの名前は“バン”、“不死身のバン(アンデッド・バン)”」

バラム「アンデッド…」

利家「バン…」

 

 

・ガジル達

 

ディアンヌ達は大トカゲ相手に善戦していた。1匹が仲間の死体を土台にディアンヌに飛びかかる。

 

ディアンヌ「重金属(ヘビメタ)!」

『重金属(ヘビメタ)』

 

ディアンヌが体を鋼鉄にして攻撃を防いだ。逆に相手の歯を折って、地面にたたき伏せた。

 

ジャズ「すげ〜 ガジルさんみたいだ」

ディアンヌ「ちなみにガジルより硬いよ」

ガジル「んだと!このデカ女!」

 

と呑気に話しているうちにまた襲いかかる。そこをディアンヌが大槌を高速回転させて

 

ディアンヌ「双拳(ダブル・ハンマー)!」

『双拳(ダブル・ハンマー)』

 

2本の拳の岩が3体を殴り挟み捕まえた。

 

ガジル「鉄竜剣!」

ディアンヌ&ガジル「合技!メタルロック・ソード!!」

『合技 メタルロック・ソード』

 

いがみ合いながらも見事なコンビネーションを披露する。するとガジルの後ろをとった1匹が切り裂いたが、全く効いてない。よく見るとそいつは爪と牙が全て抜き取られていた!そのままリリーに斬り伏せられた。

 

ジャズ「へへ〜っ♪」

ガジル「いつの間に?」

ジャズ「ガジルさん達と戦ってる時にちょいとね。俺、スリが癖でよ。カルエゴ先生にその腕をもっと利用出来るようにしろって言われてここに来たんだけど、この場でふと思ったんだ。金じゃなくて敵の武器や鎧とかを盗められねぇかって」

 

悪い顔でニヤケ顔を見せるジャズ。

 

ガジル「ギシシっ いい顔じゃねえか坊主。お前気に入ったぜ」

 

・兼続達

 

キング「霊槍シャスティフォル 第五形態「増殖(インクリース)」!」

『増殖(インクリース)』

 

槍が無数の苦無に変わって大トカゲ達目掛けて放たれる。その苦無はあの硬い体を切り裂き、貫いてしまった。その中の一体が攻撃を仲間を盾に襲いかかる。

 

キング「やるね。でも仲間を盾にするのは気に入らないな。霊槍シャスティフォル 第三形態「化石化(フォシライゼーション)」!」

『化石化(フォシライゼーション)』

 

今度は竜の頭のような二又の矛になって突き刺す。すると体がみるみる石となっていき最後には全身石像と化し叩いて砕いた。

 

 

・プルソン

 

ゴウセルは大トカゲの攻撃を悉く躱す。イライラが募る大トカゲ。と今度は飛びかかるとそれも避けるゴウセル。だが

 

どこん!

 

大トカゲ「!?」

 

なんと何もないはずなのに何かにぶつかった感触に襲われる大トカゲ。だがよく見るとそこにはプルソンがチェルーシルによって生み出した石壁だった。なぜこんなところに? 大トカゲはそんなことはお構いなしにまたゴウセルに襲いかかるが今度はゴウセルの前で何かにぶつかる。ぶつかったのはまたプルソンの石壁だ。

 

ゴウセル「流石だな」

プルソン「どうも。まさかこんな使い方をするとは」

 

そう。さっきゴウセルから教えてもらったのはプルソンの家系能力の使い道だった。心臓やぶりで他人の姿や気配を消せるようになったプルソン。だがアトリにいとも簡単に見つかり、対策を考えるためにこの世界に来た。そのことをゴウセルに読み取られ、アドバイスをもらった。その一つは“罠をかける”ことだ。敵が受けたくない罠を張るにはこれ以上のない魔術はない。そこでゴウセルから光矢伝達(ブロードキャスト)で教わり試してみた。結果は大成功だった。

 

 

・リード

 

ガシッ!

 

リード「!?」

 

なんと片手で首元を捕まえてしまう!暴れ回り尻尾で攻撃するが全く動じない。

 

エスカノール「うるさいですね。お黙りなさい!!」

 

ぼおおおおおおおっ!!

 

大トカゲ「ぎしゃああああ……あぁぁぁぁぁぁぁ…」

 

一瞬で大トカゲを灰すら残さずに燃やし尽くしてしまった。しかも自分は全くの無傷(服はズボンだけ)

その光景にリードは口をガバッと開けながら唖然としていた。まぁ当然といえば当然だろう。

 

ウェンディ「彼らの中でエスカノールさんは最強の団員なんです」

シャルル「けど昼過ぎで良かったわ。正午だったら私達でも無事かどうか」

リード「どういうこと?」

ウェンディ「彼は昼になればなるほど強くなるんです。今のでも力の1/3も出していないでしょう」

リード「!!!」

 

なんとあれだけの炎でも全力ではなかった! おまけに親玉も含んだ大トカゲ達はエスカノールの力を見ただけで怯え切っていた。そこからはもう蹂躙だった。斧の一振りで数体が真っ二つ…いや消滅!飛びかかられても顔面を鷲掴みにしそのまま握り潰してしまう。

 

 

・早雲

 

早雲達はというと

 

早雲達「はあああああああっ!」

 

なんとあの親玉を攻め続けていた。おまけにさっきよりもパワーがアップして

 

早雲「すごい。力が漲ってくる!」

リュウ「があ!」

グレイ「相変わらずの力だよマーリン」

ジュビア「ウェンディがあなたを尊敬するのも分かります」

マーリン「お褒めに預かり光栄だ。またウェンディに会ったら教えてやらねばな。さて私もそろそろ動こうか」

 

そしてマーリンは炎魔法を使用すると親玉は得意の魔法吸収を発動する。だが

 

カチコチッ

 

親玉3「!?」

 

なんと炎を出したのに凍ってしまった。そして今度は水の魔法を。それも吸収しようとしたが、今度は燃えた!

 

マーリン「偽玉(フェイクボール) 攻撃魔法と幻覚魔法の合体魔法。貴様のような珍しい化け物にも通じるか試してみたかったのでな」

『偽玉(フェイクボール)』

 

すると今度は炎と氷を同時に。親玉も負けじと二種属性の吸収を…

 

ばちっ! どこっ! 

 

今度は雷と岩!

 

マーリン「二種だけとは限らないぞ」

 

なんと複数属性の魔法を組み合わせていた。親玉もヤケクソとして全魔法を吸収するつもりだった。

 

早雲「マズイ!」

ジュビア「マーリンさん!」

 

マーリン「絶対強制解除(アブソリュートキャンセル)」

『絶対強制解除(アブソリュートキャンセル)』

 

なんと吸収魔法を一瞬のうちに解除して総攻撃を与えた!その攻撃に親玉はなす術がなかった。

 

早雲「すごい」

グレイ「反則すぎるぜ」

 

確かにこれは反則級・チートというレベルの桁違いの強さであった。

 

 

・幸村達

 

すでに長時間の戦闘でみんな特にメリオダスがボロボロだった。

 

ナツ「火竜の咆哮!」

 

ナツがブレスを吐くとメリオダスは剣をブレスの中に潜り込ませ、その勢いに乗せて

 

メリオダス「合技!サラマンダー・クラッシュ!」

『合技 サラマンダー・クラッシュ』

 

ナツ達の合技にようやく傷をつけられた。そしてその隙を見逃さず、幸村は炎羅のマグマブラスターを叩き込んだ!それには大ダメージ。どうやら吸収できるのは魔法か魔力を帯びたものだけのようだ。

 

すると親玉はエリザベスを再び見つけると彼女を襲い出す。どうにも彼女を執拗に狙っていた。

 

ルーシィ「エリザベスあぶない! 開け!獅子宮の扉ロキ!」

 

再び参上したロキ。すると今度はルーシィの服装が茶色のイブニングドレスに変わり、右乳房に獅子宮の紋章が浮かび上がる。これはルーシィが編み出した星霊衣(スタードレス)という星霊の能力を貸借することができる魔法で、星霊を盾としてではなく仲間としても守りたいと思うルーシィならではの魔法である。

 

ロキ&ルーシィ「ニ獅子王の輝き(ダブルレグルスインパクト)!」

 

咄嗟のことに吸収できずモロに受けたにも関わらず勢いは止まらなかった。そしてロキを先に倒し、次にルーシィを喰らおうとする。それをエリザベスが庇うと、親玉は喰らうのをやめて、尻尾で2人を近くの岩まではたき倒した!

 

どっ!!

 

エリザベス「ぐっ!」

ルーシィ「!」

 

メリオダス「エリザベス!!」

ナツ「ルーシィ!!」

ハッピー「ルーシィーー!!」

 

幸村「しっかりしろ!」

ホーク「エリザベスちゃん!ルーシィ! 死なないでくれ〜!」

 

ぶつかる直前ルーシィを庇ったエリザベスは背中をかなり強打した。

 

メリオダス「エリザベス大丈夫か!?」

エリザベス「えぇ それよりルーシィは?」

ルーシィ「ありがとう。それとバカ! 人より自分を心配しなさい! あなたはいつもいつも自分じゃなくて人の心配を!」

エリザベス「ふふっ 戦えない私にはこんなことしかできないから」

 

傷だらけになりながらも笑顔で返すエリザベスにルーシィは涙を流しながら彼女を抱きしめる。

 

メリオダス「………」

ナツ「………」

幸村「………」

ハッピー「? !!」

 

ごごごごごごごごっ!!

 

完全にブチ切れた3人。

 

ナツ「よくも俺たちの仲間を!!」

幸村「お前だけはやるさねぇ!!」

炎羅「ガアアアアアアアア!!」

メリオダス「(ギロッ!)」

 

びゅっ!

 

一同「!?」

 

どっ!ドゴーーン!!

 

メリオダスがさっきまでとは比にならない強烈な一撃を与えた!親玉はあまりの一撃に痙攣していた。

 

メリオダス「手加減して倒すつもりだったが、それももうダメみたいだ」

 

目を覚ました親玉はすぐさま斬撃の突風を浴びせたがメリオダスにはまるで聞いていなかった。すると右袖が破れると

 

幸村「あれは?」

 

メリオダスの二の腕に円状の龍のような模様が。するとメリオダスは思念のようなものをマーリン達に送った。全員、それを瞬時に聞き取る。出した指示とは

 

♪挿入歌:Perfect Time

 

メリオダス「みんなよく聞いてくれ。コイツらはエリザベスを傷つけた」

団員達「!」

 

メリオダス「だから一切容赦するな。徹底攻勢だ!」

団員「おう!!」

 

その言葉に全員、奮起した!しかもよく見ると、彼らの体にもメリオダスのような紋章が

 

 

バン「行くぜ!狩りの祭典(ハンターフェス)!」

『狩りの祭典(ハンターフェス)』

 

バンの筋肉が一気に増大した。

 

バン「ラクサス! お前らのありったけの魔法を奴にぶち込め!」

ラクサス「ようやく出番か。やるぞお前ら!」

一同「おう!」

 

利家はブレイブ魔法を発動する。

 

ラクサス「鳴御雷(ナルミカヅチ)!!」

フリード「闇の文字 暗黒の息吹!」

エバ「妖精機銃レブラホーン!」

ビックスロー「バリオンフォーメーション!」

利家「炎・爆炎衝!」

バラム「ニギウル・パンチ!」

 

6人の魔法が一つになって親玉に突撃する。親玉はそれすらも飲み込もうとする。だがその魔法の中にバンが! そうとも知らずにその魔法を全て飲み込んでしまった。勝ち誇ったと鷹を括っていたが、すぐに

 

親玉2「!? がっ! ぎがっ! ががっ! がああああ…」

 

苦しみ出す。中でバンが暴れ回っていたのだから。そして

 

ぶしゃーーーーーっ!!

 

胸に馬鹿でかい穴が開いてそこから大量の血が飛び出た!そのまま

 

どすーーん!!

 

出血多量で死んだ。さらにその穴から

 

バン「ふううう♪ いっちょ上がり〜♪」

 

親玉から抜き取った心臓を肩に乗せながら余裕で出てきたバン。

 

利家「なんて無茶すんだ!」

バラム「そうだよ!一歩間違えたら体そのものが消えてしまうのに!」

ラクサス「仕方ねぇよ2人とも。コイツは狙った獲物は絶対に手に入れねぇと気が済まないイカれ野郎だからな。なにせ“強欲”だからな」

 

バン「その通り♪」

 

彼の左腹に狐の紋章

 

 

・ディアンヌ

 

ディアンヌ「許さないよ!! エリザベスを傷つけたお前らをもう容赦しない!!」

 

ガジル「まさか!! リリー!」

リリー「ああ!」

 

ガシッ

 

リリーは2人を担いですぐさま飛び立つ。

 

ジャズ「ちょっガジルさん! ディアンヌ1人置いていくなんて…」

ガジル「バカやろ!ディアンヌよりオレらとアイツらがヤバいんだ!」

 

一体どういう?

 

ディアンヌ「うおおおおおおおおおっ!! 大地の怒号(マザーカタストロフ!!!)」

『大地の怒号(マザーカタストロフ)』

 

大鎚を地面に叩きつけると砕かれた地面が空中に巻き上げられる!

 

ジャズ「いいいいいいいっ!?」

ガジル「リリーもっと飛ばせ!」

リリー「おおおおおっ!!」

 

その瓦礫に数体が貫かれていく。何頭かは生き残っていたが、

 

ジャズ「やっと収ま…ん? えええええええええええっ!!!???」

 

空中に巻き上げれた地面が固まり、巨大な岩の塊となっていた!そしてそのまま大トカゲ達の頭上に

 

ドン ごごおおおおおおおおお!!

 

大トカゲ達「!!!!」

 

ドスーーーーーーーーーーン!!!

 

逃げる暇もなく、巨石の下敷きとなり跡形もなく埋もれてしまった。そして土煙から勇ましい姿で出てくるディアンヌにジャズは恐れと共に美しいと感じていた。

 

ガジル「“嫉妬”の名は伊達じゃないな」

ジャズ「嫉妬?」

 

刺青はヘビで、左太腿に

 

 

・キング

 

キング「2人とも離れてて」

エルフマン「特大のを出すつもりだな。逃げるぞ兼続」

兼続「あぁ わかった」

 

兼続は言われるままに逃げる。その後を追おうとする大トカゲ達だがキングが立ち阻む。

 

キング「これ以上、この豊かな森を傷つけさせるわけにはいかない。悪いけどここで全員倒させてもらうよ。霊槍シャスティフォル 第四形態! 光華(サンフラワー)!!」

『光華(サンフラワー)』

 

槍が巨大な花に変わった!そして

 

びしょーーーーーーーーん!!

 

華から強力な光線を発射して大トカゲ達の影すら消し去ってしまった。しかも森を傷つけないように、空中に浮かしたから。

 

兼続「すごい……一瞬であの群れを」

エルフマン「弱そうに見えるが、アイツの魔力は桁違いの強さを誇っている。普段はやる気を出さないのが問題だがな」

兼続「あぁ。あの感じはまるで“怠惰”のような」

 

キング「よくわかったね」

 

刺青は熊(グリズリー)で、左足に

 

 

・ゴウセル

 

ゴウセルがプルソンの肩に手を乗せながら光の矢を放つ。だが大トカゲはピンピンしていた。そして爪がプルソン達に!

 

スルっ

 

と当たらなかった。というよりも今度は透き抜けた。何度試してもまるで霞が斬っているような。しかもプルソン達は大トカゲの姿が見えていなかった。

 

プルソン「ゴウセルさん。一体何を?」

ゴウセル「君の魔力を奴に打ち込んだんだ」

プルソン「僕の魔力を?」

ゴウセル「そう。俺の魔力“侵食(インベイジョン)”は相手の精神や感覚を操ることが出来る。つまり君の認識阻害を奴に与えたんだ」

『侵食(インベイジョン)』

 

プルソン「! それってまさか…」

ゴウセル「そう。奴は今、世界の一部になっている。つまり奴はそこにいてそこにいない。まさに今の奴は無だ。誰にも触れず、誰からも気づかれない」

 

そんなことになれば余程の強い精神を持っていないと心が折れてしまう。案の定、既に錯乱状態だった。そして最後には精神が崩壊して気を失った。すると魔力が切れて姿が見えるようになった。

 

ゴウセル「ふむふむ。まだ息はあるようだ。このまま生きたまま連れ帰って調べるとしよう」

プルソン「あなたって綺麗な顔なのに凄くえげつないですね」

 

ゴウセル「それは仕方ない。俺は色欲だからな」

 

とまた意味不明なポーズを。

 

刺青は羊で、右胸に

 

 

・マーリン

 

マーリン「最後は貴殿達で決めるが良い」

 

グレイ「お任せよ!」

ジュビア「グレイ様♡! 最後にジュビアと熱い熱い愛の力で!!」

グレイ「愛はともかく…やるぞジュビア!」

ジュビア「はい!グレイ様♡」

 

早雲「我らも行くぞリュウ!!」

リュウ「バアアアアア!!」

 

マーリンによって極限まで魔力が高まった4人は大技で仕留めるつもりだ!

 

早雲「龍渦旋乱(アクアボルテーーーックス)!!」

リュウ「バアアアアア!!」

 

リュウの周りに海水が渦のように集まり、それを親玉にぶつけ渦の回転攻撃を与える!その隙に

 

ジュビア「水流昇霞(ウォーターネブラ)!!」

グレイ「氷欠泉(アイスゲイザー)!!」

 

2人の特大魔法をまともに受けて凍り付けになった。そしてマーリンが指先を当てて砕かれた。ようやく終わってみんな一息ついた。リュウもカードに戻ってチビサイズになる。

 

マーリン「なかなか上出来だった。特に娘、お前はなかなか筋が良かったぞ。その恐竜に自分の魔力を注いで威力を上げる。それも其奴に負荷を与えないようにした。及第点は出ていたぞ」

早雲「それはどうも。リュウもよくやったぞ」

リュウ「くうう〜」

ジュビア「良かったわね早雲」

早雲「ありがとうございます先生。ですが先生達の魔法はもっとすごかったです」

ジュビア「それはもう♡ 私とグレイ様の愛の力なのですから♡」

グレイ「そういうことにしとくよ」

 

するとマーリンは親玉の肉片を集め始める。

 

早雲「マーリン殿 一体何を?」

マーリン「ふふふっ なかなかに珍しい生き物だからな。新しい実験材料にはもってこいと思ってのう」

 

なんとあの死骸を使って何かの実験を行おうとはよく考えられるものだと思う早雲。

 

ジュビア「相変わらずですね」

グレイ「アイツの魔法への知識欲は底なし。まさに“暴食”だな」

マーリン「ふふふっ それが私だ」

 

刺青は雄豚で、右首に

 

 

・エスカノール

 

親玉以外全て無傷で倒してしまっていた。

 

エスカノール「ではそろそろ終わりにしましょうか」

 

ぼおおおおおおお

 

今度は斧から炎いや!紛れもない大岩ぐらいの太陽を生み出してしまった!!

 

リード「!!!??? なに!? 何なのあの魔力!!? 桁違いにも程があるよ!!」

 

エスカノール「無慈悲な太陽(クルーエル・サン)!」

『無慈悲な太陽(クルーエル・サン)』

 

そしてそのまま太陽を親玉目掛けて

 

ドン!

 

蹴飛ばした!

 

親玉は動けなかった。エスカノールの魔力と強さに恐怖してもはやどうすることもできず

 

ぼおおおおおおおおおお!!!

 

親玉4「が…………………」

 

ドゴーーーーーーーーーーーーン!!

 

あの小さな太陽で数十キロメートルが燃え尽きてしまった。恐るべしエスカノール!その光景にリードは言葉が出なかった。

 

ウェンディ「ちょっとやりすぎではエスカノールさん」

エスカノール「これでも手加減はしたんですがねぇ。全く弱いにも程がありますよ」

 

リード「こんなにしちゃったのにまだ上から目線。なんて…」

シャルル「“傲慢”な男でしょ」

リード「えっ?」

 

エスカノール「ふふふふふっ それが私です」

 

彼の紋章はオスライオン、背中にくっきりあった。

 

入間達の方も全て倒された。そしてこちらは

 

 

どっ! ぼこっ! ぼかっ!

 

メリオダスとナツの連打に流石の親玉も怯み出す。幸村と炎羅はエリザベス達を守る側にいた。だが幸村は手を貸せないことが悔しかった。すると

 

ソウル「戦いたいのだな幸村」

幸村「ソウルドラゴン…」

ソウル「ならば今こそ我の力を使う時だ」

幸村「えっ?いけるのか?」

ソウル「思い出せ。あの力は我らスピリットとカードバトラーとの絆によって決定する。今のお前なら出来るはずだ!」

 

それを聞いて勇気を出す幸村。そして

 

幸村「来い!俺のソウルドラゴン!!!」

ソウル「魂ーーーーー!!」

 

メリオダス達「?」

 

幸村が炎に包まれる。すると幸村にソウルドラゴンのような兜と鎧そして薙刀が装着された!

 

幸村「烈火幸村! 戦竜(いくさりゅう)の型!!」

ナツ「うおおおおっ! かっけーーー!!」

メリオダス「なかなかイカしてんじゃねえの」

 

そして幸村は親玉に薙刀を振う!

 

幸村「はあああああっ!!」

 

ザクッ!

 

親玉「ぎやああああああ!!」

 

たった一撃で背中を斬りさいてしまった!恐るべき一撃である。しかも飛行もできるようになった。

 

ナツ「すげーじゃねぇか幸村!エルザみてぇだったぞ!」

幸村「あぁ。バトルアーマーとエルザの換装を掛け合わせたイメージにしてみたんだ」

メリオダス「にししっ 気に入ったぜ坊主。それじゃそろそろ終わりにしようか」

 

そうして3人は構える。親玉ももはや堪忍袋の尾が切れた。確実に殺すつもりだ。

 

メリオダス「怒るのも無理ねぇだろうな。だがな…」

ナツ「お前は俺たちギルドの」

幸村「大切な仲間と家族を傷つけた!」

メリオダス「それがお前の…罪だぜ!!」

 

♪:フェアリーテイルメインテーマ(天狼島ver. Full)

 

親玉「ぎああああああああ!!」

 

親玉が3人に飛びかかる!それを3人は躱して散会する。すふとメリオダスが2人に思念を届ける。

 

メリオダス「ナツ、幸村! 奴にこれ以上魔力を蓄積させるとマズい。だから次の一撃で確実に倒す!」

幸村「でもどうやって?」

ナツ「奴を倒すにはもっと倍の力を…! もしかして…」

 

ナツは何かを察した。

 

ナツ「わかったぜメリオダス! 幸村、全パワーをメリオダスに向けて放つんだ!」

幸村「なんだって!? そんなことしたらメリオダスが!」

ナツ「心配すんな。メリオダスのことを信じろ!」

幸村「………」

 

幸村は躊躇するがメリオダスがいつもの笑顔を見せて

 

幸村「! わかった!!」

ナツ「よーし! まずは幸村!俺に炎を!」

幸村「あぁ! 炎羅!! マグマブラスター!!」

炎羅「ぼおおおおおお!!」

 

炎羅のマグマブラスターがナツに直撃!だがその炎をナツは喰らう!

 

ナツ「食ったら力が湧いてきた!! うおおおおおお!!」

 

なつのちからがMAXに!さらに体が炎だけでなく雷まで走り出す!

 

ナツの雷炎竜モードである!かつてナツはラクサスの雷を喰らったことで雷炎竜の力を手にしたのだ!そのパワーは想像絶するほどの!

 

そしてメリオダスは剣を構える!

 

ナツ「行くぜ!」

幸村「おう!」

メリオダス「来い!!」

 

ナツ「雷炎竜の…咆哮ーーーーーーーー!!!」

幸村&ソウル「うおおおおおおお!! 魂ーーーーーー!!!!」

幸村「龍魂界破斬(りゅうこんかいはざん)!!」

 

ナツのブレスと幸村の斬撃がメリオダスめがけて放たれる!それを見た親玉は持ち前の貪欲から喰らおうとした!そして目の前まで差し掛かって巨大な口を広げ喰らおうとした!!だが

 

メリオダス「その貪欲さと共に断罪しな」

親玉「!!??」

 

エリザベス「メリオダスの…“憤怒”が…今解き放たれる」

 

 

メリオダス「全……反撃(フル………カウンター)ーーーーーー!!!!」

 

『全反撃(フルカウンター)』

 

どごーーーーーーーーーーーー!!!!

 

親玉「ぎしゃああああああああああああああああああ!!!!!」

 

壮絶な光の中で親玉は消滅した。

 

光が晴れると、夕焼けの空だった。そさてメリオダスが地面に背中を向けて倒れていた。もちろん無事で。するとそらからナツ達が落ちてきた。

 

ドスン!ドスン!

 

2人とも魔力が尽きたらしい。メリオダスみたいに背中に地面を向けて円を描くように。

 

幸村「動けねぇ」

ナツ「俺も」

メリオダス「にししっ 俺も」

 

ぐるるるる〜〜

 

メリオダス「でも飯なら動けそう」

 

幸村「実は俺も」

ナツ「俺もだ」

3人「ぷっ…ハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

あんな激戦だったのに最後は特大の大笑いで締まった。その後ルーシィ達も無事に回復したことでエリザベスの魔法で応急処置が完了した。炎羅も幸村を心配そうにする。すると何か飛んできた。それは

 

ホーク「おおっ!おっ母!」

なんと巨大なホーク似の緑色の豚が店らしきものを担いでいた!どうやらメリオダスの仲間らしい。そのまま彼女の背中に乗せてもらい、妖精の尻尾に戻って行った。

 

妖精の尻尾に戻るとメリオダスの仲間と一緒だったメンバーが戻っていた。

 

メリオダス「よっ みんな戻ってたか」

ディアンヌ「団長〜! よかった無事で〜! エリザベスも〜!」

エリザベス「ありかとうディアンヌ」

キング「全くいつも無茶するんだから」

マーリン「あとで私が診てやろう」

エスカノール「でも本当に無事でよかったですよ」

 

幸村は驚く。メリオダスを団長と言って心配するメンバーに巨人や妖精など様々な種族がいたのだから。すると他のメンバーも戻ってきた。

 

エルザ「おお! メリオダス達ではないか」

メリオダス「ようエルザ。お前また強くなったか?」

エルザ「お前こそ」

メリオダス「にししっ ところでお前と一緒にいるのって」

入間「はじめまして。僕、魔界から来たイルマといいます」

メリオダス「お前らがそうか。よろしくな」

入間「はい」

 

入間とメリオダスは握手する。アリス達も挨拶して握手すると、何か違和感を感じるアリスいや悪魔達。

 

マギサ「あなたがメリオダスね。はじめまして、マギサよ」

メリオダス「よろしくな」

マギサ「それで相談なんだけど…エールの1割ほど送ってくれない?」

メリオダス「おう!任せときな♪」

 

すんなり許可をもらって上機嫌のマギサ。すると環奈が

 

環奈「貴殿、一体何歳でおじゃるか?」

 

それは一体?

 

バン「団ちょ〜♪ 見てくれよこの大物♪ これゃ確実に俺の勝ちだろお?♪」

メリオダス「何言ってんだよ?俺の獲物の方がでかいぜ」

バン「そいつはどこだ?♪」

メリオダス「あっ 消滅しちまった。だがデカさと強さなら俺の勝ちだったぞ」

バン「はっは〜♪ 負け惜しみはみっともねぇぜ団ちょ〜♪」

 

笑いながらも競い合う2人。

 

ホーク「おいおい。そこらへんでやめときな豚野郎ども」

バラム「!? 豚がしゃべった!?」

ホーク「おいおっさん。俺にはホークって立派な名前があんだぜ」

 

バン「なんだよ師匠〜♪」

ホーク「今日来たメンバーに俺たちのことを紹介しないといけねぇだろ」

 

メリオダス「おっとそうだったな」

 

するとメリオダス達は整列する。

 

バン「じゃあ俺から。フォックス・シンのバンだ♪ 豚の帽子亭でコックをやってる。よろしくな♪」

利家「不死身の体とは恐れ入ったぜ」

バラム「今でも信じられないよ」

 

キング「オイラはグリズリー・シンのキング。(ボン!) 仕入れをやっています。みなさんどうぞお見知り置きを」

 

とあの少年キングが太ったオヤジの姿になってしまった!正装らしいが、ちょっとそれにはみんなその姿に引いてしまった。

 

ディアンヌ「次はボクの番だね。ボクはサーペント・シンのディアンヌ。帽子亭の大看板娘だよ。ふふっ」

クララ「うわあ大きい。けどその髪型とっても可愛い」

ディアンヌ「ほんと?ありがとう♪」

 

クララと仲良くなるディアンヌ。

 

ゴウセル「俺はゴート・シンのゴウセル、看板息子だ。よろしくな。キュピーン⭐︎」

一同「………」

 

プルソンと同じで対応の仕方に困る。

 

マーリン「ボア・シンのマーリンだ。貴殿らのことは既に調べている。よろしくなムサシの戦士達よ」

幸村「あっ メリオダスが俺たちのことを知っていたのって」

メリオダス「そっ マーリンのおかげだ。コイツの力は底なしでな」

ウェンディ「さすがマーリンさんです」

マーリン「ウェンディ。少し留守をしている間にまた魔力の質が上がったな。また其方に色々と教えてやるからな」

ウェンディ「ありがとうございます」

 

 

エスカノール「私(わたくし)、エスカノールと申します。みなさんよろしくお願いいたします」

 

とこの弱々しいマスター風の気弱な男があのエスカノールであった!彼は夜になるとこんなにも弱々しくなるのだ。こっちが本来の姿らしいが。

 

リード「凄い変わり様」

エスカノール「リードくん 先程は失礼なことを言ってしまいすみません」

リード「いやいや別にもう気にしてませんよ」

 

メリオダス「んでこっちがうちの看板娘のエリザベスと残飯処理係のホークだ」

エリザベス「みなさん、改めましてよろしくお願いします」

 

エリザベスの笑顔に男達はもうメロメロ。あのバラムやアリスでさえも。女達はやきもちを焼くかと思ったが、エリザベスだと仕方なさそうな雰囲気だった。

 

ホーク「おいおいメリオダス。俺をただの残飯処理じゃねぇぜ。集まれやろうども」

炎羅「くわああ!」

ハッピー&シャルル&リリー「……」

ホーク「聞いて驚け!見て驚け!豚の帽子亭最強の男。残飯処理騎士団団長!ホーク様ったぁ俺様のことだ!!」

 

炎羅「くわああああ!!」

ハッピー達「おう〜…」

 

ハッピー達はどうにも気乗りしていなかったが、炎羅はやる気満々だった。

 

アリス「残飯処理騎士団…」

サブロー「聞いたこともないな」

バラム「うーん なんとも興味深い!」

 

早雲「なぁ幸村。炎羅の奴どうしたんだ? 随分あの豚に入れ込んでるみたいだが」

幸村「実はな…」

 

妖精の尻尾につく数分前、

 

ホーク「なに!? お前、我が残飯処理騎士団に入りたいだと!?」

幸村達「ええ!?」

炎羅「くう」

 

ホークによると炎羅は自分より弱いホークが命懸けで助けてくれた漢気に惚れてしまったらしく、彼を尊敬する様になってしまったらしい。それを聞いてホークは嬉しそうだった。

 

ホーク「そうかそうか!そこまで言ってくれるんなら仕方ねぇな〜。よーしでは炎羅よ!お前を正式に我が残飯処理騎士団団員に入れてやろう!」

炎羅「かあああああ♪」

 

 

という理由らしい。

 

 

環奈「なるほど」

 

 

そして

 

 

メリオダス「それじゃおれも。俺は豚の帽子亭マスターのメリオダスだ。そして」

 

メリオダスは自分の刺青を見せた。他のメンバーも

 

バン「“強欲の罪”“フォックス・シン” バン」

 

ディアンヌ「“嫉妬の罪”サーペント・シン” ディアンヌ」

 

キング「“怠惰の罪”グリズリー・シン” キング」

 

ゴウセル「“色欲の罪”“ゴート・シン” ゴウセル」

 

マーリン「“暴食の罪”“ボア・シン” マーリン」

 

エスカノール「“傲慢の罪”“ライオン・シン” エスカノール」

 

メリオダス「そして俺、“憤怒の罪”“ドラゴン・シン” メリオダス」

 

マーリン「人は皆、我らをこう言う」

 

七つの大罪「“七つの大罪”!!」

 

 

幸村「七つの…………大罪……!!」

 

その迫力にみんな言葉が出なかった。それからの話によると彼らは別世界で濡れ衣を着せられたが無事に晴らす。そしてその後、ある強大な敵と戦い無事平和を取り戻したらしい。それからしばらくすると時空が乱れてナツ達の世界に来てしまい、ナツ達と意気投合して同盟として“七つの大罪”と言うギルドを作った。

 

バラム「思い出した!人間には7つの欲を持っていてそれらを七つの大罪と呼ぶって。まさかとは思っていたけど」

 

幸村「なるほど。ナツ達以上にすごかったのはそんな事があったからか」

ナツ「おいちょっと待て幸村!俺以上だって!?」

幸村「だってあんなのを見たらな」

 

確かに。

 

環奈「それにしても貴殿らは別世界に来たのに平気なのでおじゃるか?元の世界に戻ろうとは考えておらんのか?」

 

メリオダス「そりゃ元の世界には戻りたいぜ。王国には大切な民がいるからな」

マギサ「民? 民って言い方…あなたもしかして」

メリオダス「あぁ。俺はリオネス王国国王なんだぜ♪」

 

一同「!? えええええええええええ!!??」

 

これはナツ達も初耳だった。

 

メリオダス「にししっ♪ ちなみにエリザベスは女王つまり俺の女房だ」

エリザベス「ぽっ」

 

乳を揉みながらあっさり話す。

 

一同「えええええええええええええ!!!???」

 

リード「こんなちんちくりんがこんな美女と結婚!?」

兼続「しかも国王!?」

バラム「歳の差以前にその年齢で国王だけでなく結婚だなんて!!」

 

メリオダス「幸村には話したが俺はお前達より歳上なんだぜ」

 

それについては幸村から話を聞かされた。冗談と思われていたがあの強さを見た幸村は納得していた。それを聞いてとりあえず落ち着けた。

 

メリオダス「まぁ元の世界に戻る方法も調査してるぜ。だがその前に俺たちはこの世界と向こうの世界が気に入っちまったんだ」

メリオダス「この世界の方々は私達の様な異世界人でもあっさり受け入れてくれました。そして向こうの世界から来たあなた達も私達を人として見てくれました。私たちは嬉しかったのです」

メリオダス「だから恩返しくらいはしねぇとな。にししっ」

 

他のメンバーも同じ意見だった。

 

ナツ「へっ 嬉しいこと言ってくれるぜ」

幸村「ナツ達が気にいる理由がよくわかったよ」

 

メリオダス「そんでよ。噂で聞いたんだが、グランウォーズ大会ってやつ、俺たちも出場しようと思ってよ」

幸村「えっ グランウォーズに?」

バン「あぁ♪面白そうだしよ♪」

ディアンヌ「カードゲームは初めてだけど、スピリットがすごく可愛くて」

キング「この世界でバトルスピリッツを聞いて始めてみたんだけど、結構気に入っちゃったんだ」

マーリン「なかなか奥が深く興味深いゲームなのでな」

エスカノール「私達も是非参加しようと」

 

メリオダス「こんな面白そうな祭りをほっとくなんて出来ねぇよ。にししっ♪」

 

幸村「みんな」

 

 

ナツ「もちろん俺達も出るんだぜ」

 

幸村「本当か!?」

 

ルーシィ「もちろん」

エルザ「こっちでは既に特訓しているからな」

グレイ「優勝は俺たちがいただくぜ」

 

 

マギサ「ふふふっ これは一層大会が盛り上がりそうね」

幸村「あぁ。それじゃ今日は新しいライバルと仲間の誕生を記念して宴にしようぜ!」

一同「賛成!!」

 

それから数分後

 

幸村「新たな仲間とライバル誕生に……かんぱーーーい!!」

一同「かんぱーーーーーい!!」

 

この世界最後の夜にみんな大賑わいだった。七つの大罪からもらったエールを皆グビグビ飲んでいく。もちろん幸村達はジュース

 

幸村&バン「お待ちどおー!♪」

 

幸村とバンの手料理が並べられ、みんなからも大絶賛。

 

ディアンヌ「楽しいねキング」

キング「うん」

バラム「君はキングくんだったね?」

キング「はい。あなたはバラム先生でしたね」

バラム「うん。君のその使っている槍にちょっと興味があってね。植物の反応がしたんだ。僕は植物の魔法が得意だから」

キング「そうか。だからシャスティフォルもあなたのことが気になっていたんだ。これは神樹から作られた槍であらゆる形態に変化させて戦うことができるんです」

バラム「凄い武器だ。しかもなんで美しいんだ」

 

シャスティフォルにすごい興味を持つキングもバラムがシャスティフォルを優しく撫でてくれて嬉しそうだった。

 

 

クララ「でぃあっち♪ 一緒に遊ぼ〜♪」

ディアンヌ「あっクララ♪ いいよ♪」

 

エルザ「貴様ら!私と飲むのが嫌なのか!」

アリス「いえそんなことは…」

サブロー「ううっ ん(エルザ殿がこんなに酒癖が悪いとは…)」

 

 

とこちらでは財布がないと。

 

ジャズ「悪りぃ悪りぃ。つい癖で」

バン「ほう? いい腕してんな♪」

ジャズ「えっ? ってあれ? 俺の財布と笛は?」

 

よく見るとバンが持っていた。彼は別称で「盗賊の(バンデッド)バン」とも呼ばれていた。

 

ジャズ「頼む!その腕、俺にも教えてくれ!!」

バン「ええ?」

ホーク「おいおいやめときな坊主。このバンに教わったらマジで腐っちまうぜ」

バン「それゃねえぜ師匠♪」

ジャズ「ちょっと豚くん。今俺はこの…」

 

ガブっ!!

 

ジャズ「ぎゃぁぁぁ!! イテテテテテテっ!!」

 

ホークを豚呼ばわりして怒りジャズの頭に噛み付く炎羅。

 

 

エスカノール「ささラクサスさんどうぞ」

ラクサス「ふうう やっぱりあんたの作ったカクテルは格別だぜ」

エスカノール「ほっほっほっ 喜んでくれて嬉しいですよ」

 

 

マーリン「このようにすれば付加の威力も以前よりも上がるはずだ」

ウェンディ「なるほど。ありがとうございます」

マーリン「やはりお前はなかなかいい腕をしている。さすが我が一番弟子だ」

早雲「マーリン殿。ここはこうしたら良いのか?」

マーリン「ふむふむ。なるほど面白い発想だ。これはいいかもしれんな」

ジュビア「さすが私の弟子です」

早雲「ありがとう先生」

 

 

ゴウセル「君は確か感覚を研ぎ澄ませる家系能力を持っていたな」

リード「えぇまあ」

ゴウセル「ならば俺が教えてやろう。うまくいけば、人や獣だけでなく物から見ることもお前の見えてるものを他者に見せることも可能なはずだ」

リード「ホント!? じゃあお願いします!」

 

 

メリオダス「うーん!なかなか美味いな」

ナツ「このシャケメチャクチャ美味ぇ!」

ルーシィ「ホント!」

エリザベス「こんなに美味しいシャケは初めてです」

入間「美味しい!」

 

 

幸村「はっはっはーーー♪ おかわりならまだまだあるぜ!なんせ3ヶ月分は作れるからな」

一同「!? 3ヶ月…」

環奈「幸村のシャケ症候群が始まったでおじゃる」

 

メリオダス「よーし。それじゃ記念に俺もご馳走を食わせてやろう」

妖精の尻尾&七つの大罪「!!」

 

それを聞いた途端、異世界組以外青ざめた。その間にメリオダスの調理が終わった。

 

メリオダス「お待ちどー!豚の帽子亭特製ミートパイだぜ♪」

 

ものすごいボリュームと美味そうな匂いと湯気が出て皆涎を垂らす。そして

 

異界組「いただきまーーす!!」

 

パクっ

 

異界組「!!!???」

 

一口食べた途端に全員かたまり

 

異界組「おええええええええええええ!!!!」

 

ものすごい嘔吐を見せた!!

 

サブロー「なんだこれは……」

アリス「あらゆる味が混ざり合い…」

利家「この世では味わったことのない…」

クララ「口の中に味が残って全然取れない…」

マギサ「この世のものとも思えない…」

幸村「信じられないほどの…」

一同「不味さだ!!」

 

ナツ「やっぱ引っかかったな」

バン「団ちょの料理は見た目や匂いはうまそうだが…」

ルーシィ「味は壊滅的に酷いの」

エルザ「私たちも初めて食べた時は地獄だった」

グレイ「思い出すのも恐ろしい」

 

マギサ「マカロフ あなた知ってて…」

マカロフ「さっ さあ何のことかのう?」

 

ホーク「ばくばくっ。んで残った残飯は俺が食ってるってわけ」

幸村「ホークのいる意味がよく分かった。うう! おえええええ!!」

 

また嘔吐が来た。

 

ホーク「さーて机の残りの残飯も…ってあれ!?」

ナツ「どうし…ってなあ!?」

ルーシィ「うそ!?」

 

入間「あむんんんっ あむんんんっ」

 

なんと入間だけがあの激まずミートパイを1人で平らげていた!しかも美味しそうに。

 

ディアンヌ「ちょっちょっとイルマ君大丈夫!?」

入間「えっ何がです?」

キング「団長の超激まず料理を食べても平気なの!?」

入間「えぇ。特に平気ですが」

 

みんな唖然とする。

 

FN「入間は幼少の頃からサバイバル人生だったため、食材は“全て煮て食え精神”。なので味については何の問題もないのである」

 

幼少入間「それっ今だ、食べ頃だ〜」

 

 

バン「これゃすげーダークホースだな」

マーリン「なかなか興味深い胃袋をしているな」

クララ「ん! いるまちを傷つけちゃダメ!」

ディアンヌ「クララ落ち着いて」

 

マーリン「ふむ。さて冗談はさておき、皆に聞いて欲しいことがあるんだ」

 

マーリンが大切な話があるらしく、いったん騒ぐのをやめる。

 

マーリン「今回の依頼で皆が遭遇したオオトカゲについてだ。単刀直入に言わせてもらう。あれはこちらでも我々の世界の生物ではなく、幸村達の世界の生物だ」

一同「!?」

 

何と奴らは幸村達の世界から来たということだった!

 

幸村「俺達の世界から!?」

ゴウセル「間違いない。まだ息のある個体の神経と記憶から読み取った。またこの生物は怪物やモンスターの類でもなかった。君たちの世界で言うなら“怪獣”と呼ばれる部類だ」

早雲「怪獣だと!?」

バラム「怪獣といえば確か、君達の世界に生息する超巨大生物のことだよね?」

環奈「うむ。そうでおじゃる」

ゴウセル「こいつの名前は“スカル・クローラー”、別名“髑髏の亡者”と呼ばれている。代謝が高いため常に獲物を捕える必要があるほど性格は獰猛な上に貪欲な生物だ。しかも成長し切るとスカルデビルと呼ばれ、最低で全長30m、最大でも60mはデカくなるだろう」

幸村「60m!? 俺たちが倒した奴は30mぐらいだった。あれでもまだ小さいのか」

マギサ「それはまぁ良いとして、なぜ彼らが魔力を吸収できたかってことよ。本来そんな能力はなさそうなんだけど」

マーリン「良い所に気づいたなマギサ殿。貴殿の言うとおり、本来の彼らにそんな能力はない。これが奴らの体内に残っていた」

 

ルーシィ「それって魔水晶(ラクリマ)の欠片?」

 

FN「魔水晶(ラクリマ)とは魔力を結晶化したもので、一般家庭でも日常茶飯事に売られている。この世界は魔法の世界ではあるが、魔導士の割合は1割でほぼ9割が魔法を使えないものである。そんな彼らにとってラクリマは欠かせないものである。ちなみにラクサスのように体内に埋め込むことができるラクリマも存在する」

 

マカロフ「何故これがそのトカゲ達に?」

マーリン「それなんだが、彼らは自然に発生したものとは違う。しかも自然界ではあり得ない成分も体内から検出された」

ナツ「どういうことだ?」

ゴウセル「つまり彼らは、人為的にしかも遺伝子操作をされて生まれたということだ」

入間「人為的に!?」

 

バン「なるほどな。通りで奴の体ん中に入った時に固いもんが入っているはずだよ」

 

そうだった。バンが出てきた時、明らかに機械的な部品があったのだ。

 

兼続「一体誰がそんなことを?」

ゴウセル「それも調べようと思って奴の記憶と視覚を共有しようとしたんだが、その前に死んでしまった。いや殺されたと言って良いだろう。おそらく秘密を知られそうになったら自分の意思とは無関係に死ぬように改造されていたんだろう。」

 

ディアンヌ「ひどい!」

キング「自分の都合だけで罪のない生き物を改造して、用済みとなったら殺すなんて!」

バラム「命を道具にするなんて……もしその元凶を見つけたら…僕がこの手で引導を渡す!!」

 

怒りまくるバラム。

 

ゴウセル「それと気になることがある。奴らは明らかに俺達のことを狙っていた傾向があった」

メリオダス「やっぱりな。俺たちが戦った親玉はともかく、他の連中もあれだけの賢さなら敵わず別の獲物を探すはずだ。だが奴らは迷わず俺たちを狙っていた」

早雲「そういえば」

 

確かにそういう風に見える。早雲に対しての挑発や仲間を犠牲にしてでもメリオダス達を殺そうとしていた。

 

マギサ「もしかすると、この世界との同盟関係を結ぶことを邪魔しようとしているのかも」

マカロフ「おそらくな。そうでなければワシらを集中狙いする理由もあるまい」

兼続「しかし一体誰が? もしや政宗が…」

幸村「いや。それはないと思う」

利家「本当か幸村?」

 

幸村「ああ。アイツは生き物をこんな無理矢理改造するようなバカな真似はしない」

環奈「妾もそう思うでおじゃる。バトルにおいてあそこまで正々堂々と戦った者がこんな卑劣な手を使うとはとても思えぬ」

 

それも一理ある。

 

メリオダス「まぁ狙いが何にせよもしまたやりやがったら俺達が軽く捻ってやるからよ♪」

幸村「ああ。しかしお前の声って結構頭に残りやすいよな」

メリオダス「そういえば初めて会った時、俺の声にやけに反応してたな。どうしてだ?」

幸村「メリオダスの声がアイツにそっくりだったからな」

 

 

政宗「はぁっ ははははっはーくっしゅん!!」

大六天魔王「どうした?」

政宗「いや。誰か俺の噂をしてやがる」

 

 

なるほど。こういう訳であった。一方ある場所で

 

○???

 

???「Fuck you! 使えんトカゲ共だ!! 醜い異世界人と他種族共め、覚えていろ。必ず皆殺しにしてやる」

 

スカル・クローラーを操っていた黒幕が悪態をついて悔しがっていた。

 

それから2日間は宴会が続いて3日目の朝、幸村達が元の世界に戻ろうとしていた。

 

幸村「世話になったなナツ、メリオダス」

ナツ「おう」

メリオダス「俺も楽しかったぜ」

 

マギサ「ありがとうマカロフ」

マカロフ「うむ。今度はこっちがそっち行くからのう」

マギサ「えぇ。歓迎するわ」

 

他のメンバーもそれぞれ挨拶した後、魔法の世界を後にした。

 

To be continued.





フェアリーテイル来迎編完結しました。『』はアニメ「七つの大罪」で画面に技名が出てくるのを意味しています。

次回もまたお送りしますので皆様よろしくお願いします^_^


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第三十七陣:銀河の妖精と超時空シンデレラ

 

魔法の世界から戻った次の日、お市が幸村達からの報告をまとめてグランサミットを開催し、双方の世界とは良好な関係を築けると説明した。各国の代表もお市の説得に心を開き、ほとんどの者が平和同盟を結ぶことを決定した。ゲードウの1人を除いて。

 

そして数日後、全生中継で異世界平和同盟式典が開かれた。魔界からはサリバンと13冠、魔法の世界からは評議員議長のグラン・ドマ(彼は元々亡くなっており、ハイベリオンが議長となっていた。しかし転移による時空の乱れで生き返りハイベリオンから議長の座を返上された。他の死んだ評議員や護衛のルーンナイトの一部も)が代表として選ばれ、お市と握手をして平和同盟が結ばれた。

 

お市「歓迎いたします異世界の皆様」

ドマ「ありがとうございますお市議長」

サリバン「両世界の平和のために一緒に力を合わせましょう」

お市「はい!」

 

式典は無事に…とサリバンが

 

サリバン「ではここでこちらからもお祝いとして歌を送りましょう♪ さぁ悪魔学校バビルスみんな〜 校歌斉唱〜♪」

 

サリバンが魔術で全世界にバビルス校歌を流す。

 

♪:悪魔学校バビルス校歌

 

学生達:人間 丸々 我らの食い物

 

魂・血と肉残さず啜れ

 

黒き翼のはばたく音に

 

慄け者ども!我らは悪魔!

 

赤き口からこぼれる歌に

 

叫べよ者ども 我らは悪魔!

 

悪を極めし我らの居城

 

その名はバビルス

 

孤高の学び舎!

 

魂・血と肉残さず捧げ

 

悪魔の頂き 目指せよ我ら!

 

 

サリバン「うんうん 良い声だったよみんな〜♪」

 

全世界「………………」

 

みんな目を丸くしていた。悪魔達にとっては友好の証として歌ってくれたのだろうとはみんな分かっていた。ただあの歌は…特に一番最初は。とみんなビビっていたが、なんとか苦笑いで済み、最後は拍手喝采で式典は無事(?)に終了した。

 

その次の日から二つの世界との交流が一斉に始まった。どうやらみんな異世界との交流を心待ちにしていたらしい。悪魔達は人間界にあるもの全てがどれも刺激があり過ぎて大興奮。魔法の世界の人間も魔力やラクリマを使わない科学の力に興味津々。

 

そして幸村達は今日もバトルに明け暮れていた。入間や妖精の尻尾・七つの大罪もバトルスピリッツの訓練を本腰を上げて始めていた。すると環奈が

 

環奈「やったでおじゃるよ幸村!」

幸村「どうしたんだ環奈?」

 

興奮しまくる環奈。

 

環奈「さっきくじ引きで当てたんでおじゃる。マクロス・フロンティア異世界共存記念シェリル・ノーム&ランカ・リーコンサートのチケットが!」

幸村「!」

 

シェリル・ノームは銀河の妖精、ランカ・リーは超時空シンデレラと呼ばれているマクロス世界では超有名なトップシンガー。両者とも名前の通り、銀河・時空にまで響くほどの歌声を持った歌姫で、その名は異世界にも響き渡り、特に悪魔達からは大絶賛。たった数秒聴いただけで、悪周期から解放された程。

 

兼続「まさかあの歌姫達のコンサートのチケットを手にできるとは」

バローネ「噂には聞いていたが」

 

環奈「良い機会でおじゃる。明日はマクロス・フロンティアに行って歌姫達の歌を聴こうではないか」

兼続「そうか。しかし私は明日、剣蔵殿と修行の約束をしていて行けそうにない」

環奈「そうであったか。ではダン達にも声をかけてみよう」

 

バローネ「ちょっと待て。俺は歌にそんなに興味はないぞ」

 

環奈「何を言うでおじゃるか!銀河に轟く歌声を聴かないなど無礼千万でおじゃる!!」

バローネ「しかし…」

幸村「いや行くぞ!」

バローネ「!?」

幸村「絶対に行くべきだ!!」

 

どういうわけか歌姫達の名を聞いて目を燃やす幸村に反論できなかった。

 

 

*翌日

 

空港でMF(マクロス・フロンティア)行きの宇宙船に乗ってMFに向かった。

 

数分後、大気圏を脱出し揺れも収まる。

 

幸村「…………」

バローネ「大丈夫か幸村?」

幸村「あ…あぁ。実を言うと宇宙に出たの初めてなんだ」

 

確かに宇宙にこんなにあっさりと行けるようになるとは思いもしなかったはず。

 

環奈「落ち着くでおじゃる。外を見てみよ」

幸村「外? !!」

 

幸村は度肝を抜かれる。たった数分でそこはまさに宇宙だったからだ。

 

幸村「すげー……っ」

 

宇宙の広大さに幸村は感動していた。これは想像できない経験であろう。

 

すると機内でアナウンスが。まもなくフロンティア船団に到着らしい。窓からでも見えていた。そして到着して降りるとそこも驚きの光景だった。そこはまさに地球の大都市そのままそこにあったからだ。

 

幸村「これが宇宙船!?」

バローネ「信じられんっ いくら異世界とはいえ、これほどの技術が存在しているなんて」

環奈「妾も初めて見たが驚きでおじゃる。人類の祖先と呼ばれるプロトカルチャーの技術を偶然手にし外宇宙へと出た。しはらくして男と女のゼントラーディとの戦争に巻き込まれ、その後彼らと共存することに成功。それから数十年の間に技術が進歩したと言うのだから」

 

それを聞くと転移してきた国の中ではずば抜けていた。長距離の宇宙にまで移動できるのだから。幸村達はまだ時間があったため、少しフロンティア船団の街を楽しむことにした。最初は日本の渋谷に似たエリアを見ているとすぐ隣にはアメリカのサンフランシスコのような街並みが広がり、レトロケーブルカーまで走っていた。しかも巨人族とも言えるゼントラーディもいるのだから興味は尽きない。

 

○アイランド1・サンフランシスコエリア(公園ベース)

 

幸村「すごい船だよ。いろんな国の街をバランスよく建てられてる」

バローネ「これを見ることができただけでも来た甲斐はあったな」

環奈「良かったでおじゃる」

幸村「ところで環奈、今日は誰を呼んだんだ?」

環奈「たしか、ダンのチームは早雲以外が来る」

幸村「早雲は来れないのか?」

環奈「どうやらジュビア殿から教わった魔法の修行をしておるみたいでのう。今回は欠席」

 

魔法に随分興味が出てきたらしい。

 

環奈「他は入間殿と入間軍、クラッキー殿、ナツとルーシィとハッピー、問題児クラス数名でおじゃる」

幸村「ナツも?」

環奈「うむ。どうやらルーシィとハッピーに誘われたらしい。ルーシィは魔法とは違う科学によるエンターテイメントに興味があるらしくてのう」

 

なるほど。ルーシィなら興味が出そうだった。すると

 

ディアンヌ「あれ? おーい幸村」

幸村「ディアンヌ?」

 

声がしたと思ったらディアンヌがいた。

 

幸村「お前も来てたのか」

ディアンヌ「うん。偶然だね♪」

バローネ「貴様が七つの大罪の1人、ディアンヌか」

ディアンヌ「この人、幸村の仲間?」

幸村「あぁ。俺のチーム“烈火魂”の1人、月光のバローネだ」

ディアンヌ「そうなんだ。よろしくね」

バローネ「こちらこそな」

 

バローネはディアンヌの小指と握手する。そこにキングもやって来る。話によるとディアンヌはこの船団に住むつもりで下調べに来たらしい。いくら平和協定があるとはいえ、まだ慣れていない異世界で住むのは大変。そこでディアンヌのような巨人のゼントラーディの住むMFなら問題なく住めると考えたようだ。

 

ディアンヌ「この街はすごく暮らしやすいよ。僕達用の服や家具、家まであるから」

キング「しかしこの国に来る前は大変だったよ。君達のアメリカに最初住もうとしたけど門前払いを喰らったから」

 

アメリカ…ゲードウ大統領のせいであろう。

 

キング「けど他の国は逆にオイラ達をすんなり受け入れてくれたよ。特にこの国は本物とも思える自然と、彼らが生み出す物がすごく気に入った。団長達もそれぞれ気に入った国を見つけて住むだろうからわかったら教えてあげるよ」

 

幸村「ありがとな」

キング「ところで君達はどうしてここに?」

環奈「シェリル・ノームとランカ・リーのコンサートを聴くためじゃ」

ディアンヌ「ほんと!? 実は僕達もコンサートを聴きに来たんだ」

 

なんという偶然。すると偶然にもダン達も到着してそのままディアンヌに道案内してもらいながらライブ会場に向かった。その間にダンにナツ達を紹介すると、すぐに仲良くなった。

 

数分後

 

幸村「しかしダンが歌に興味があったなんてな」

魔ゐ「実はね。ダンが目覚めたのはランカ・リーのおかげみたいなの」

バローネ「なに?」

ダン「本当だ。テレビで彼女が歌っているを聴いていたら自然と体の疲労が消えて起きることができたんだ」

ルーシィ「すごいロマンチック! もしかしたらランカちゃんの人を思いやる心と優しさがダンに癒しを与えたのかも」

エリザ「まぁ 素敵な考えですね」

 

バローネ「(ガキだな)」

エリザ「ムカッ! 私はガキじゃなああああい!!」

ルーシィ「落ち着いて!落ち着いて!」

リード「ねぇさん心を鎮めて!」

 

バローネ「しかしナツよ。貴様、いい女を持ったな」

ルーシィ「えっ?」

ナツ「そんなんじゃねぇよ。ルーシィは仲間で家族だから」

バローネ「ほう。なら…俺がもらってもいいのか?」

ルーシィ「!?」

クララ「げっちー大胆発言!」

ナツ「何言ってんだよ!」

バローネ「ふふっ 何を赤くなっている? 冗談だというのに」

ナツ「ぐううっ」

 

顔を真っ赤にするナツ。ルーシィも少し。

 

ハッピー「でぇきてぇる」

ナツ&ルーシィ「ハッピー!!」

 

ふと見るとケロリは1人ぶつぶつ言っていた。

 

クラッキー「ケロリ嬢、どうしたんだい?」

ケロリ「シェシェシェシェ、シェリル・ノームとララララ、ランカ・リーの生ライブ、生ライブ。へへへへへへ……っ」

 

歌姫達の生ライブを聴けることへの感激のあまり、もの凄い形相のニヤけ顔になっていた。余程嬉しいのだろう。

 

幸村「わかるぜその気持ち」

クララ「ゆっきーも歌が好きなの?」

幸村「あぁ。俺も結構、歌は好きな方なんだ。最近は特に“Fire Bomber”の歌がお気に入りでな」

 

意外な一面に少し驚く一同。すると

 

ディアンヌ「ごめん……迷っちゃった」

 

完全に道に迷ってしまったらしい。しかしこんなに広くては迷うのも無理はない。

 

ディアンヌ「うううっ」

キング「なああっ!気にしないでディアンヌ。君は悪くないから」

バローネ「仕方がない。人に聞くしかあるまい」

 

そこで近くにいた女性に聞いてみた。

 

アリス「失礼、お嬢さん。この辺りに…」

???「誰がお嬢さんだ! 俺は男だ!」

アリス「えっ!?」

 

話しかけてみた相手は髪は女性のよう煌びやかで顔は女性と思うほどに美しかったが、よく見ると確かに男だった。

 

アリス「失礼をいたしましたっ」

???「はあああ まぁいいけどよ。ところで何だ?」

 

幸村達は目的地の星道館が何処か聞くとどうやら彼もそこに行く予定だったらしく一緒に行くことになった。男の名前はアルトと言うらしい。すると環奈は

 

環奈「……(アルト…どこかで聞いたような…)」

 

そう考えているうちに目的地の星道館に到着できた。

 

 

ケロリ「ここが……歌姫達のコンサート会場……へへへへへへ……」

入間「ケロリさん落ち着いて落ち着いて」

ディアンヌ「ありがとうアルトさん」

アルト「気にすんな」

環奈「アルト…アルト? あああああああ!!」

幸村「どうした環奈?」

環奈「アルト殿! 貴殿はあの歌舞伎名門・早乙女一家の女形!早乙女アルト殿でござるな!」

アルト「!」

 

エリザ「歌舞伎って日本の伝統芸能ですよね? 白粉を塗って踊ったり劇をしたりする」

環奈「そうでおじゃる。えーとたしかー」

 

タブレットを操作して画像を出す。

 

エリザ「まぁ綺麗!」

アリス「何という美女なのだ」

リード「ねぇ誰なのこのお姉さんは?」

アルト「俺だよ」

一同「ええっ!?」

 

確かによく見ると目の辺りがよく似てた。悪魔達は驚きを隠せない。男が女の役をするなど魔界では考えたこともなかったからだ。

 

環奈「妾、一目見て大ファンになってしまったのでおじゃる」

アルト「昔の話だ。もう歌舞伎はやらない。今の俺は飛ぶって決めたんだ」

入間「飛ぶ?アルトさんは飛行機のパイロットなんでしょうか?」

アルト「似たようなもんだよ。それより早くしないといい席取れなくなるぞ」

 

それを聞いてみんな急いでコンサートホールに入る。するとそこには数え切れない観客で埋め尽くされていた。しかもよく見ると入間達以外の悪魔や魔導士、他世界の人間達が大半だった。

 

アリス「なんという人数なんだ」

ナツ「俺たちが座ったところ以外空いてる席が見つからねえぜ」

リード「そりゃそうでしょ〜。あのシェリル様やランカちゃんが共演するコンサートだよ。これぐらい当然だって」

ルーシィ「そうね。私も映像でしか見たことなかったから、本場で見られるのずっと待ってたもの」

 

みんな楽しみに待っている。特にケロリは興奮度MAXになりかけている。

 

バローネ「これほどの人気を出すとは。少し楽しみになってきたな」

幸村「そうだろう」

 

バローネとナツもようやく聴きたくなってきた。ふと見るとアルトの姿が見えない。一体どこへ? っと会場が少し暗くなる。するとステージ中央に誰かいる。歌姫達か?

 

咲「みんな〜☆こんにちは〜☆」

観客「あれは! マジカルスター咲だーーーー!!」

 

ステージ上にいたのは宇宙規模で大活躍中のアイドル“マジカルスター咲”だった。

 

咲「みんな友達??」

観客&リード&ハッピー&キング&ケロリ「YES!!マジカーーーーーーーール☆!!」

 

どうやら今回のライブのゲスト兼実況として招待されたらしい。なんというサプライズだろうか。観客達はすでに大興奮。リードやハッピー、ケロリ、あのキングでさえ。4人とも咲の大ファンのようだ。

 

咲「それじゃそろそろ異世界平和ライブコンサートはっじまるよ〜☆」

観客「おおおおおおっ!」

 

咲の後ろに文字が浮かび上がる。それを咲は英語で話す。

 

咲「In the beginning was the song.」

 

はじめに歌ありき

 

咲「The Stars singing, like playing the music of the heaven.」

 

星々は歌う、まるで天界の音楽を奏でるように

 

咲「2009 Lynn Minmay」

 

2009 Lynn Minmay

 

咲「2040 Shalon Apple」

 

2040 Shalon Apple

 

咲「2045 Fire Bomber」

 

2045 Fire Bomber

 

 

ケロリ「始まる…」

 

 

咲「Now」

 

 

ボン!

 

シェリル「あたしの歌を聴けーー!!」

 

♪:ユニバーサル・バニー

 

観客達「うおおおおおおおおおお!!!」

 

シェリル「Wooooo…… Wow!」

 

ステージから無数の大小の黄金の歯車が現れ、さらに簡易なロボを組み立てていく。そして完成すると音楽と共に動いて踊りだす!

そしてその中を“銀河の妖精”シェリル・ノームが踊りながら歌う!

 

シェリル:3,2,1……

 

わたしあなたのうさぎのWhite 

 

跳ねて飛び込む無邪気なグライド

 

宇宙にこぼしたミルキイウェイ 

 

ねえあのキャンディスター食べたいな♪

 

アタシあなたのうさぎのBlack

 

暴れん坊のsexy flag

 

ヒップなライン チラ見せデンジャー

 

ウィンク合図で胸の谷間にダイブ

 

絶対領域犯してく 純情

 

生まれ変われないくらい

 

きつく 奪い合えたら

 

泣いてた天使がホラ悪魔

 

テンシンすぎてランマン1000%!

テンネンなのよダイタン1000%!

 

無防備な内側

 

you light up my life and give me reason to live

 

カンジンなのはカイカン1000%!

アイマイなのはゲンカイ1000%!

 

private joyはリバーシブルで

 

それでも同じ 夢を見る

 

シェリルの歌に観客だけでなく悪魔や魔導士達も大興奮。魔法や魔術を使わずにこれほどの演出が出来ることに驚きを隠せなかった。

 

ケロリ「シェリル最高!!もっと歌ってーーー!!超最高!!」

ルーシィ「素敵よーシェリルーー!!」

ナツ「もっともっと燃えさせてくれーー!!」

 

 

Black or White? 混沌と恍惚

 

Dark or Light? せめぎ合い抱き合い

 

Truth or Doubt? あらぬ妄想

 

around you good そう もうそろそろ

 

ほだされ翻弄ホロホロ

 

Heaven or Hell? 空(から)回るカルマ

 

どのみち導いてみて 波乱のランデブー

 

 

My fairy tail will never end

 

still go on & go on go on go on…

 

コマドリが言いました

 

退屈すぎて、コマ送りストーリー、素通り、サヨナラ

 

キミ次第 キミとシタイ キミとシにしたい

 

キミとイキたい キミといたい いたい いたい…

 

イタイのがスキ

 

Perfect choiceをきかせてよーー!!

 

 

第一幕終了。最初だけでみんなものすごい熱狂ぶり。

 

シェリル「ありがとうみんなー! 愛してる!」

 

 

環奈「すごい歌でおじゃった!」

ディアンヌ「うん!魔法を使ってないのにこんなに興奮できるなんてすごいよ」

キング「オイラもこんなに胸が熱くなったのは初めてだよ。こんなすごい歌があったなんて」

アリス「アクドルの歌を聴いたことはありますが、あれとは全く異なります。もっと心の奥底から燃えさせてくれるような不思議な感じがした」

入間「うん!シェリルさんの歌すごく良かった!」

バローネ「我は無知だった。こんなにも素晴らしい歌があったのに知らなかったとは」

幸村「さすが銀河の妖精と言われるだけのことはあったぜ」

 

バローネもシェリルの歌を聴いてすっかりハマってしまった。一方ケロリは興奮しすぎて沸騰していた。するとホールの屋根が開くと空から戦闘機が。これはこの世界の戦闘ロボット“バルキリー”で新型のVF-25メサイアである。

 

♪:星間飛行

 

音楽が始まると、バルキリーのコックピットが開く。そこには

 

ランカ「みんな抱きしめて!銀河の果てまで!!」

 

ランカ・リーだった!

 

ランカ:水面が揺らぐ

 

風の輪が拡がる

 

触れ合った指先の

 

青い電流

 

見つめあうだけで

 

孤独な加速度が

 

一瞬に砕け散る

 

あなたが好きよ

 

透明な真珠のように

 

宙に浮く涙(涙)

 

悲劇だってかまわない

 

あなたと生きたい

 

キラッ!

 

流星にまたがって

 

あなたに急降下 ah ah

 

濃紺の星空に

 

私たち花火みたい

 

心が光の矢を放つ

 

 

メサイアはファイターからガウォークになって左右上下に踊るように降下しながらランカの歌のパフォーマンスをする。そのサプライズに歓声もまた響き渡る。そして地上に立つとランカも降りて再び歌い出す。

 

 

 

会話などなしに

 

内側に潜って

 

考えが読み取れる

 

不思議な夜

 

あなたの名 呪文みたいに

 

無限のリピート(リピート)

 

憎らしくて手の甲に

 

爪をたててみる

 

 

ゼントラーディ「ヤックデカルチャー…♡」

キング「可愛い♡」

リード「ランカちゃん♡」

ハッピー「♡」

 

キラッ!

 

身体ごと透き通り

 

絵のように漂う uh uh

 

けし粒の生命でも

 

私たち瞬いてる

 

魂に銀河 雪崩れてく

 

流星にまたがって

 

あなたは急上昇 oh oh

 

濃紺の星空に

 

私たち花火みたい

 

心が光の矢を放つーー!!

 

観客達「うおおおおおおおっ!!デカルチャー!!デカルチャー!!」

リード「ランカちゃーーーん!!」

ハッピー「超時空シンデレラーーー!!」

ケロリ「ランカ最高ーーーーーーー!!!」

 

 

けし粒の生命でも

 

私たち瞬いてる

 

魂に銀河 雪崩れてく 魂に銀河 雪崩れてく

 

 

ランカ「キラッ!」

 

ランカパートも終わり、ステージは再び拍手喝采。するとランカはメサイアのパイロットに手を振っている。しかもシェリルまで現れて彼女も手を振る。

 

 

ランカ「皆さん 今日は来てくれて本当にありがとうございます!」

シェリル「今、世界は混乱していて大変よね。不安になっているのを感じるわ。けどね!」

ランカ「だからこそ私達が皆さんの不安な感情を」

シェリル「私達の歌で吹き飛ばしてあげるわ!」

ランカ「だからみなさん」

シェリル&ランカ「今日は思いっきり私たちの歌を聞けーー!!」

 

観客「うおおおおおおおおおおおっ!!」

 

 

2人の歌姫の激励でアイランド1だけでなく、世界中のみんなが元気を取り戻す!!2人はまさに人々に希望をもたらす歌姫だった!!その後も2人のライブは続く。

 

一方

 

F船団からそんなに離れてない宙域では、護衛艦隊が何かと戦っていた。

 

軍「くそーー!」

 

ギロッ

 

軍「ひっ うわあああああ!!」

 

ドゴン!!

 

一瞬で第一部隊が全滅。その正体は……

 

バジュラ(赤)「!!」

 

マクロス世界の最大にして最悪の敵“バジュラ”であった!彼らが目指しているのは………アイランド1だった。

 

To be continued.




今年最初は歌姫達のライブ回から始めてみました^_^
歌姫達の歌声の歌声で年明けと考えたもので^_^

次回もよろしくお願いします^_^


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第三十八陣:バジュラ襲来!(前編) アイランド1攻防戦!

 

○星道館

 

すでにライブ開始から数十分も経過しているにも関わらず熱狂は収まらない。

 

♪:Welcome To My Fan Club's Night!

 

今度はシェリルの番。歌が始まると、EX-ギアという耐G飛行スーツを着た学生達がパフォーマンスを始める。すると高台で歌っていたシェリルが飛び降りる!それを1人の学生が受け止めてそのまま歌とパフォーマンスが続けられる。そのサプライズにみんな大盛り上がり。すると環奈はシェリルを抱える男が気になっていた。

 

環奈「アルト殿!?」

幸村「えっ?」

 

よく見ると確かにアルトだった!何故こんなところに!?

 

それから歌が終わると、休憩タイムに入った。その間に環奈達はこっそり舞台裏に忍び込んでいた。そこではアルトが歌姫達と話をしていた。すると

 

環奈「ぬわあああっ」

アルト「! お前ら…」

幸村「どっどうも」

 

あまりに大所帯で来てしまったため重みに耐えられず見つかってしまう。

 

ランカ「アルトくん この人達は?」

アルト「さっきここまで道案内してやった連中なんだが。なんでこんなところに」

入間「いやあのっ これはその…っ」

 

幸村「どうしてアルトが彼女達とそんなに親しそうにしてるのか気になって」

アルト「そんなことか。俺はただ…」

ランカ「アルトくんは私達の護衛をしてくれているんです」

シェリル「言ってみれば騎士いや下僕かしらねw」

アルト「おいシェリル!」

 

ランカとは以前からの知り合いで、シェリルに至っては初のF船団のコンサート中にさっきのパフォーマンスの時から関係を持つようになる。それから3人は親密な関係になり、以来行動することが多くなったらしい。無論、歌姫達はアルトを意識しているのをみんな薄々感じている。

 

エリザ「美青年に2人の美女」

魔ゐ「三拍子揃ってるわね」

リード「羨ましい」

ディアンヌ「確かこういうのを三角関係」

クララ「他には確か〜…二股」

 

アルト「誰が二股だ!!」

 

怒るアルトをランカが落ち着かせる。とシェリルのマネージャーのグレイスが入間に近づく。

 

グレイス「あら? あなたは確かイルマくんとダンさんでしたね」

シェリル「えっ? イルマとダンって確か」

ランカ「あの魔界で戦った」

入間「はい」

ダン「そうだ」

アルト「なるほど。どっかで見たことあると思ったがお前らが」

 

ランカ「はじめまして!お二人のバトル見ました。素晴らしいバトルでしたよ」

シェリル「バトスピをやったことがない私達でさえ熱くなったわ。なかなかやるじゃない」

入間「いや〜そんな〜」

ダン「俺たちはただ戦いたかったから戦っただけだからな」

 

 

すると

 

ケロリ「ああ ああああああ……」

シェリル「?」

 

ケロリ「シェリル・ノーム……ランカ・リー……」

 

すぐの目の前に歌姫達がいることに感動のあまり正気を失いかけていたケロリ。

 

ランカ「大丈夫ですか?」

ケロリ「はっ はい! 私。クロケル・……ケロリといいます。私あなた達の大ファンで…」

ランカ「初めましてケロリさん。ランカ・リーです、よろしくお願いします」

ケロリ「!!」

 

ランカが握手するとケロリは顔を真っ赤にする。さらには

 

シェリル「あなたなかなか大胆ね。プロの部屋に潜り込むなんて、気に入ったわ。私はシェリル・ノーム、こんなサプライズは滅多にないわよケロリ」

 

ケロリ「ぽおおおおおおお!!」

 

シェリルに名前を覚えてもらってさらに興奮するケロリ。するとシェリルが耳元で

 

シェリル「(やっと会えたわね…くろむ)」

ケロリ「!?」

 

入間&リード「ドキッ」

 

それを微かに聞こえた入間とリードは焦り出す。ケロリの正体はあの魔界でもトップの人気を誇るアクドルくろむであった。するとケロリ以外のメンバーを部屋の外で待ってもらうことになる。

 

ケロリ「あの〜。何か勘違いを…」

シェリル「隠す必要なんてないわ」

グレイス「そうですよ。あなたのことはマルさんから聞いてますから」

ケロリ「えっ?」

 

マルとはくろむのマネージャーで、あの拷問学担当のマルバス・マーチの姉でもある。同じアイドルのマネージャーなのでお付き合いしていたらしく、友人同士にもなっていた。

 

シェリル「ちなみに顔つきや体型からでも分かったわ」

ランカ「あとは私達への反応ですね。くろむちゃん、アイドルが好きだって言ってましたから」

 

ケロリ「ああああああああああ〜〜〜」

 

ケロリは恥ずかしさのあまり顔を手で隠して真っ赤になった。

 

ランカ「そんな恥ずかしがることありませんよ。私ずっとあなたにお会い出来るのを楽しみにしてたんです。あなたの歌に私ときめきました!」

シェリル「あの歌には熱い想いが込められていた。最高の歌だったわよ」

ケロリ「ほ 本当ですか?」

 

ランカ「はい! あんなに心の籠った歌は聞いたことがありません」

シェリル「ちょっと悔しいけど、私もあなたの歌には尊敬の意を唱えた程だったわ」

ケロリ「うっ うううっ ううううううう……ありがとうございます……」

 

ケロリは彼女達に自分の歌を褒められて嬉しさのあまり涙を流す。するとグレイス・オコナーがある提案を出す。

 

一方外では

 

リード「羨ましい。あの歌姫達がアルトさんと付き合ってるなんて」

アルト「いや。別にそんな関係じゃねぇよ」

ダン「けどあの2人はお前にとって大切な存在なんだろ」

アルト「んっ まぁな。それは認めるけどよ」

ダン「だったらいいさ。その気持ち、大切にしておけ」

アルト「もちろんだ。ありがとな」

ダン「ふっ」

 

ダン達と話して親交を深めるアルト。すると3人が部屋から出るとすっかり仲良くなっていた。入間とリードはそれを見て安心する。

 

そこへ

 

???「アルト、そろそろ次の…?」

 

メガネをかけた美青年と少し小柄な美少年がアルトを呼びに来た。メガネをかけた方がミハエル・ブラン、小柄の方がルカ・アンジェローニ。ちなみにミハエルはミシェルという愛称で呼ばれている。

 

ミシェル「これはこれはなんと美しいお嬢さん達でしょうか」

エリザ「まぁお口が達者ですね」

魔ゐ「……」

 

エリザは嬉しそうにするが、魔ゐは呆れる目線だった。

 

魔ゐ「(この人、シヴァみたいな感じ)」

 

確かに。ミシェルは女の子には優しいが、女たらしの節がある。

 

ルカ「あなた方はこの世界の方達ですね。それに妖精の尻尾と馬神弾さん」

ダン「俺たちを知ってるのか?」

ルカ「もちろんです。あなた達のことはネットで有名ですから」

 

ルカはネットの類にはとても詳しい天才美少年。何とも個性的な美青年達にエリザとディアンヌはメロメロ、リード達は嫉妬している。そんな風に楽しそうに話していると、非常警戒態勢のアラームが鳴った!

 

アナウンス「非常警戒宣言発令!非常警戒宣言発令! アイランド1にバジュラ接近中!バジュラ接近中! 住民は直ちに最寄りのシェルターに避難してください! 繰り返します!……」

 

アルト「バジュラが!?」

幸村「バジュラって確かアルト達を襲ったっていう宇宙生物だったよな」

アルト「あぁ。こっちに来てから数ヶ月現れていなかったから来てないと思っていたが」

 

 

ミシェル「はい、わかりました。アルト、ルカ 隊長がすぐに戻れと」

ルカ「了解」

アルト「わかった。シェリル、ランカ 行ってくる」

 

シェリル「アルト」

ランカ「アルトくん」

 

アルト「心配するな。幸村、すまないが2人を任せてもらえないか?」

幸村「あぁ。アルトは?」

アルト「奴らを倒してくる」

 

そう言ってミシェル達と走り出す。一体どこへ? シェリルとランカは見当がついているみたいだが。

 

グレイス「(まさかこんなタイミングで来るとはね。ちょっと想定外)」

環奈「………」

 

何か思い詰めるグレイスを不信がる環奈。

 

 

○アイランド1周辺

 

こちらではすでに乱戦状態だった! 夥しい数のバジュラの群れに大苦戦する新統合軍。そこへ

 

オズマ「新統合軍各機へ!こちらS.M.Sスカル小隊隊長オズマ・リー!この宙域は我々S.M.Sが受ける。直ちに最終防衛ラインまで撤退せよ」

新統合軍兵士「了解!」

 

“S.M.S”とはマクロス・クォーターを母艦にするフロンティア移民船団に駐留する民間軍事プロバイダーいわるゆ傭兵部隊である。しかしその分縛られることなくその腕は並のパイロットより高く頼りになる部隊である。

 

オズマ「スカルリーダーより各機へ。久しぶりの出番だ。心置きなく戦え。そして死ぬなよ!!」

アルト&ミシェル&ルカ「了解!!」

オズマ「行くぜ!フォーメーション“Planet Dance”!」

 

そこにはアルト達もいた!実はアルト達もS.M.Sに所属していたのだ。

 

クラン「先に行くぞミシェル」

ミシェル「おびき寄せ頼むぜクラン」

クラン「任せろ」

 

この機体はクァドラン・レアというゼントラーディとメルトランディ専用のクァドランシリーズの赤いタイプ。それを操縦している爆乳美女はミシェルの幼馴染でピクサー小隊の隊長を務めている“クラン・クラン”。

 

クランが囮になって誘い込むと

 

びしょーーーん! どーん!

 

ミシェル「ビンゴ!」

 

ミシェルの1発でバジュラ(大)を撃ち抜いた!ミシェルは超一流のスナイパーだったのだ!

 

クラン「おらおら!!」

 

クランも負けじと撃ちまくってバジュラを倒していく。

 

ルカ「行け! シモン、ヨハネ、ペテロ!」

 

ルカは3機のゴーストと呼ばれるAI機能付きのドローンバルキリーで情報を手に入れながらバジュラを撃破。

 

そしてこちらはサメ顔にシェリルとランカのペイントを施している重量級の機体がバジュラの銃撃をものともせず苦戦している戦艦の援護に回る。

 

カナリア「船体を借りるぞ!」

 

彼女の名はカナリア・ベルシュタイン。衛生兵の役目を持っているが、それだけではない。船体に近づくとガウォーク形態となり、

 

カナリア「くたばれバケモノども!!」

 

どーーん! どどーーーーーーーーん!!!

 

両腕のミサイルランチャーと背中の4つの砲台によって、一瞬で夥しい数のバジュラを吹き飛ばした!! これこそ重可変爆撃機VB-6ケーニッヒモンスターの力だ!

 

そしてオズマはアルトとタッグを組んで、

 

オズマ&アルト「くらえ!!」

 

どどどどどどどどどどとどっ

 

スーパーパックを装備したヴァルキリーのミサイルとライフルのオンパレードでバジュラ達を蹴散らす!

 

そしてこちらではバジュラがクォーターに集中攻撃。だが

 

キャシー「左舷被弾! 損傷軽微」

モニカ「前方、バジュラ多数! 戦艦タイプも!」

ラム「ブリッジを狙っています!」

ミーナ「艦長!」

ジェフリー「怯むなーー! 撃ち返せーーー!!」

ボビー「OK ボス♪」

 

なんと真っ向から突撃しながら砲を撃ちまくり、群れと戦艦タイプを返り討ちにしてしまった。これぞマクロス・クォーター艦長ジェフリー・ワイルダーの強さだ!

 

恐るべしS.M.S! みるみる倒していくがやはり数は多かった。そしてとうとう数体ほど最終防衛ラインを越えられ、アイランド1の目の前まで侵入を許してしまった!

 

アルト「しまった!」

オズマ「アルト! ここは俺たちだけで十分だ。お前は奴らを追え!」

アルト「了解!」

 

そうしてアルトはスーパーパックを外して急いでアイランド1に向かった。

 

 

○アイランド1・カリフォルニアエリア

 

幸村達はランカ達を避難させようとシェルターに向かっていた。だが

 

ぱりーーーん!!

 

ついにバジュラがアイランド1に入り込んでしまった!もう街中大パニック!

自衛隊が応戦するがまるで歯が立たなかった。

 

ダン「あれがバジュラ」

シェリル「えぇ」

幸村「スカルデビルぐらいあるぞ」

環奈「宇宙にはこんな生物もおるのじゃな。興味深いでおじゃる」

入間「バラム先生がいたら興奮してたでしょうね」

リード「感心してる場合じゃないよ」

キング「そうだよ。あのバケモノに見つからないうちに早く逃げよう」

ディアンヌ「そうそう! 早く行こう。虫は嫌いだよ〜」

 

ナツ「なんだよ戦わねぇのか? つまんねぇ」

シェリル「バカ言わないの!相手はバジュラなのよ。素手で叶うわけないでしょ」

ナツ「ちぇっ つまんねぇの」

 

路地をうまく使って逃げようとすると

 

入間「あれ、クララは?」

ランカ「そういえば」

ディアンヌ「どこ行ったんだろう?」

 

何だか嫌な予感を感じる一同。

 

そしてその予感は…………当たっていた。

 

クララ「ああああああああああ♪」

一同「何やってんじゃおまえーーー!!」

 

案の定バジュラの尻尾にぶら下がって遊んでいた。おまけに気づかれてしまう。

 

アリス「あのバカ!」

バローネ「一体何を考えているんだ!」

 

ディアンヌ「とにかく助けないと。キング」

キング「わかったよディアンヌ。ナツ、幸村 君達はここで待ってて。オイラ達がクララを救出してくるから」

幸村「わかった」

ナツ「俺にも戦わせろ〜!」

ルーシィ「我慢してナツ」

 

そうしてキングとディアンヌが神器を出してバジュラに向かう。さらにディアンヌはマーリンから貰ったミニマム・タブレットを食べて元の巨人サイズに戻った。ランカとシェリルはその光景に驚く。なんせ装置を使わずに大きさを変えることが出来たのだから。

 

ディアンヌ「うおおおおおおっ! クララを返せーー!!」

バジュラ「?」

 

ごーーーーーん!!

びりびりびりびりびりびり………

 

ディアンヌ「ひぃぃぃぃぃ」

クララ「およよよよよよよよっ」

 

ドスン!

 

バジュラにギデオンを打ち込んだが、跳ね返されて尻餅をついた。クララはギデオンの衝撃でびりびり震えていた。

 

キング「大丈夫ディアンヌ!?」

ディアンヌ「う、うん… か…硬かった… よくもやってくれたね!」

 

ディアンヌは大技を使おうとするが

 

キング「だあああっ、ディアンヌ待って!ここは宇宙船だよ。大技を使ったら穴が空いちゃう!」

ディアンヌ「あっ」

キング「ここはオイラに任せて。真・霊槍シャスティフォル 第二形態「守護獣(ガーディアン)」!」

 

『第二形態「守護獣(ガーディアン)」』

 

キングがシャフティフォルの形状を変える。これはキングが覚醒させたシャスティフォルの新たな姿。そのため可愛らしさが薄くなり、筋肉ムキムキの熊になる。そしてバジュラと力比べを始める。

その間に遊んでるクララを助けようとすると、バジュラ(小)と(大)の群れも合流して攻撃してきた!

 

バジュラ(小)「!」

ランカ「!」

 

バジュラの1体がランカを見ると、ランカを捕えようとしてきた!しかも他のバジュラも。

 

幸村「どうなってる? どうしていきなりランカさんを?」

バローネ「わからんが、もはや戦いは避けられないようだな」

ナツ「へへっ らしいな」

 

(首の鳴る音)ごきっごきっ

 

幸村「シェリルさん、ランカさん」

シェリル&ランカ「?」

幸村「あんた達は必ず俺たちが守ってやる。アルトとの約束だからな。環奈、2人を頼んだぜ」

環奈「心得たでおじゃる」

ダン「魔ゐ、クラッキー、みんなを任せたぞ」

入間「アズくん、ランカさん達みんなをお願いできるかな?」

アリス「お任せくださいイルマ様。姫達は私が必ずや」

リード「くらっちを頼むよイルマくん」

ケロリ「気をつけてね」

ルーシィ「ナツ、ハッピーぶっ飛ばしちゃって」

魔ゐ「こっちは大丈夫よ」

クラッキー「今回も君達に活躍をゆずるよ」

 

エリザ「頑張ってくださいバローネさん」

バローネ「心配するな」

 

シェリル&ランカ「………」

 

2人とも幸村達のあの自信がどこから来ているのか不思議だった。すると

 

幸村「行くぜ!ソウルドラゴン!」

バローネ「闇を照らす銀鱗!夜を統べる高貴なる龍!我が友、月光神龍ルナテック・ストライクヴルム!」

ダン「駆け上がれ!神の名を持つ赤き龍!太陽神龍ライジング・アポロドラゴン!」

入間「流星の彼方より今こそ生まれよ!龍星皇メテオヴルム!」

 

幸村達はブレイヴ魔法と召喚魔法を使って、キースピリットを呼び覚ました!

 

ルナテック「キシャーーーー!!」

ライジング「グオオオオオオオオ!!」

メテオヴルム「グオオオオオオオオキイイイイイイ!!」

幸村「烈火幸村 戦龍の型!!」

 

シェリル「あれはまさかスピリット!?」

環奈「あれが幸村達の魔法の力でおじゃる」

ランカ「あれが魔法!」

 

その光景に2人だけでなく、周りも驚きを隠せない。そして

 

ナツ「うおおおおお!いくぜーー!」

幸村達「おおおおっ!」

 

ダン達はそれぞれのキースピリットの頭と肩に乗ってバジュラに向かって行った!

 

幸村は空に上がってバジュラ(小)を何体かを引きつけると、薙刀から炎の輪を放ち拘束する。そして

 

幸村「炎陣封殺槍!!」

 

回転を加えた薙刀の高速斬りが炸裂し、バジュラを真っ二つにした!

 

こちらはダンとバローネ。すっかり取り囲まれてしまった。だが4人とも余裕の表情。バジュラが一斉に仕掛けてきた。だが

 

どどーーーーーー

 

バジュラ達「!?」

 

『金剛の盾(ダイアモンド・シールド)』

 

ディアンヌの魔力によって出現した壁によって左右と下を取り囲まれるバジュラ達は混乱する。その隙を見せず塞がっていない上空に急上昇するダン達。バジュラ達も当然追うがそこにはディアンヌが待っていた。そしてディアンヌが下に向かって飛び降りる!

 

ダン&バローネ「今だ!」

ライジング&ルナテック「!!」

 

2体の炎とレーザーがギデオンに集まる!

 

ディアンヌ「うおおおおおおお!!」

バジュラ達「!!」

 

ディアンヌ&ライジング&ルナテック「合技 月神・炎舞(ツクヨミ・ほむらのまい)!!」

 

『月神・炎舞』

 

ディアンヌが群れの中で踊るとギデオンに集まった炎とレーザーがバジュラ達を貫く!それはまるで天女が舞を踊るかのような

 

 

ナツはハッピーとコンビを組んで空中で大激闘。

 

ナツ「うおおおおおお!!」

 

ぼおおおおっ! どどどどどどどど!!

 

周りの建物などお構いなしにバジュラに炎を徹底的にぶつけまくっていた。

 

ナツ「火竜の翼撃!! 鉤爪!! 鉄拳!!」

バジュラ「!!」

 

バジュラのデカさや装甲もナツの炎の前では全くの無力だった。そこにアルトがようやく到着した。

 

アルト「これは!?」

 

バジュラに街を蹂躙されているかと思いきや逆にドラゴン達に倒されていたことに驚いていた。

 

アルト「なんでドラゴンが? ってかあそこにいるのはディアンヌとキングか? しかもあのドラゴンに乗っているのはダンとバローネと入間? おまけに幸村は鎧を着て、ナツは炎を纏いながら戦ってる。どうなってんだこりゃ!?」

 

アルトだけでなくシェリル達も驚きを隠せない。

 

 

そして入間とキングはクララの救出に専念中。

 

クララ「おーいイルマち〜♪」

入間「クララー! 絶対に動かないで!」

アルト「おいイルマ!」

入間「えっアルトさん!?」

キング「なんで君が!?」

アルト「その話は後だ!一体どうなってるんだ!?」

入間「かくかくしかじか…」

アルト「なるほどな」

キング「これ以上刺激したらどうなるかわからない」

アルト「俺に任せろ!」

 

メサイアをバトロイドに変えてナイフを取り出すと、取っ組み合いを始める!

 

アルト「ぐううっ! このぉ!」

バジュラ「!!」

 

アルトは尻尾に掴まっているクララを尻尾ごと切って救出しようとする。しかしバジュラはそうはさせまいとするかのように必死に抵抗する。するとそこに別のバジュラ達が!

 

入間「マズい!キングさん、あの群れを頼みます。アルトさんは僕らが」

キング「了解!」

入間「メテオヴルム!」

メテオヴルム「グオオオオキイイイ!」

 

キングは急いでアルト達の前に出て

 

キング「真・霊槍シャフティフォル! 第五形態 「増殖(インクリース)」!!」

 

『第五形態 「増殖(インクリース)」』

 

元々の苦無がさらにデカく鋭くなっていた。

 

キング「君達は硬いけどこれはどうかな? 飛び回る蜂(バンブルビー)!」

 

『飛び回る蜂(バンブルビー)』

 

 

苦無が敵を囲いそのまま縦横無尽に切り裂き貫いていく!覚醒したことによって威力が上がったみたいだ。

 

アルト「あのバジュラをあんな小さな武器で」

入間「アルトさーん!」

 

どーーーん!!

 

入間がメテオヴルムと共に突っ込んできた!

 

入間「アルトさん、こいつを抑えといて下さい。僕がクララを助けますから。メテオヴルムもお願い」

メテオヴルム「グオオオオキイイ!」

アルト「っておい待てイルマ!」

 

アルトの静止も聞こえず、クララを救出しにバジュラの背中を駆け出す。バジュラは止めようとするが、入間は持ち前の圧倒的危機回避能力によって難なく躱した。

 

入間「クララー!」

クララ「いるまっち♪」

入間「クララ、手を!」

クララ「はーい♪」

 

入間が手を伸ばして救出できそうと思った時、

 

ぱりーーーん!

 

一同「!」

アルト「ちっ! 新手か」

 

今度は大型・小型だけでなく、攻撃に特化したカマキリ型のバジュラも。実はオズマ達が戦ってる宙域に以前F船団を襲った重戦艦バジュラ(紫)と同型が現れた。しかも以前よりも強化されていたため苦戦していた。そのため防衛ラインを越えられてしまった。

 

ダン達は諦めずに応戦するが、数が多すぎた。入間もなかなかクララに手が届かない。

 

アルト「(マズイ。これ以上時間をかけるとクララ達の体力が) 一か八か」

 

アルトは賭けでバジュラの腹にナイフを突き刺す!

 

バジュラ「!! きゃあああああああああっ!!!!」

 

バジュラが悲鳴をあげる。すると

 

シェリル&ランカ&クララ「!!?」

 

シェリル「うっ!」

ランカ「くうっ!」

 

アリス「!? どうした2人とも?」

魔ゐ「シェリル大丈夫?」

ランカ「ランカちゃんどうしたの?」

 

2人とも急に頭と腹に痛みが走り出す。しかも

 

クララ「ううっ!!」

入間「クララ!? どうしたの!?」

クララ「おっ お腹が…急に…」

 

クララもランカ達と同様に腹に痛みが出だした。すると別の個体がぶつかって揺れてしまう。その拍子にクララの手が

 

クララ「あっ」

入間「!!」

クララ「あああああああっ!!」

入間「クララ! クララーーーーーー!!」

 

落ちていくクララを入間は迷わず飛び降りて助けに行く!メテオヴルムとアルトは助けに行こうとするがバジュラに捕まって動けずにいた。そのためキングはすぐに2人の跡を追う!みんなも向かうが遠すぎる!

 

クララ「ひっ!!」

 

さすがのクララも怖がる。

 

入間「クララーー!」

クララ「いるまちーーーー!」

 

 

ランカ「!! みんな見て、クララちゃんが!」

シェリル「!」

魔ゐ「入間もいるわ!」

クラッキー「Oh My God!」

ケロリ「このままじゃ地面に激突するわ!」

リード「大変だ大変だ!!」

アリス「イルマ様ーーーー!!」

 

どうすればいいか考えるみんなの前にバジュラが現れる!

 

バジュラ「!!」

リード「ひいいいい!!」

魔ゐ「くっ!」

クラッキー「みんな全速力で走れ!」

 

だが反対方向にもバジュラが! 完全に囲まれてしまった。ケロリは魔術で氷の壁を作り、アリスが炎を浴びせる。しかしバジュラはいとも簡単に氷を砕き炎をまともに受けても無傷。しかもダン達もXレアを召喚・合体したため魔力の減りも早く疲労が溜まり始めた。ナツもいかに強かろうがノーダメージではなかったため徐々に追い詰められていく。さらには宇宙でもバジュラの猛攻に防戦一方のオズマ達。そしてバジュラがランカ達に迫っていく。

 

ランカ「いやあああああああっ!!」

バジュラ「!」

 

絶体絶命!!一体どうなる!?

 

To be continued.




今回はバジュラが本格的に攻めてくる話にしてみました。次回は意外な人物達が登場しますので、よろしくお願いします^_^


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第三十九陣:バジュラ襲来!(後編)GとVと3人の歌姫

幸村「俺達は歌姫達のライブを聴きに行くためにフロンティア船団に向かった。そこで出会ったアルトと歌姫達と友人となることが出来た。だがそこへバジュラが襲来して俺達は歌姫達を守るために戦っていた。アルトも参戦してくれたが敵の数が多すぎる。一体どうすれば?」


 

○アイランド1・カリフォルニアエリア

 

ガン!

 

幸村「ぐうっ ぐうううううううっ」

 

バジュラの猛攻に押される幸村。いくら力を得たとはいえまだ慣れていないために苦戦は必然。ダン達も魔力の消耗が激しい。そして入間がクララを助けようと飛び降りたことと歌姫達が襲われていることに気づく。

 

ダン「入間!!」

メテオヴルム「!!」

アルト「シェリル!ランカ!」

 

アルト達は助けようとするがバジュラが行手を阻む。

 

このままでは!

 

ランカ「いやあああああ!!」

バジュラ「!!」

 

バジュラがランカを掴もうとしたその時!

 

ビショーーーーン!! どーーーん!!

 

一同「!!?」

 

どこからかビームが撃たれ、バジュラ2体を撃ち抜いた(1体は腹を、もう1体は頭を)!

 

エリザ「一体何が?」

環奈「長距離からのビーム攻撃でおじゃる!」

 

アルト「ミシェルか?(いや、腕は良かったがミシェルよりは。一体誰が?)

 

ルナテック「ん? あそこか」

バローネ「らしいな」

 

姿を隠していたが、ルナテックには見えていた。

 

ハロ「見つかった、見つかった!」

ロックオン「良い目してるな」

 

勘づかれたと分かり、光学迷彩を解くとその正体は…

 

アリス「あれは?」

環奈「ガンダム…」

 

そう!ガンダム!ケルディムガンダム!ソレスタルビーング(以降はCBと略称)であった!!

 

さらに!

 

入間「クララーーー!!」

 

ガシッ!

 

クララ「!!」

入間「!!」

 

ようやくクララに追いつくと彼女を強く抱きしめて自分が受け身になるつもりだ!そこを

 

とんっ

 

入間「? あれ?」

 

地面に落ちるかと思ったら急に止まった。理由は…

 

刹那「もう大丈夫だ」

入間「!!?」

クララ「!!」

 

刹那のダブルオーが入間達をキャッチしたおかげだ。

 

クララ「およよーー!ロボが喋った!」

入間「いやたぶん、操縦してる人が喋ってるんだと思うよ。あっ ありがとうございます」

 

入間は刹那にお礼を言う。刹那はコックピットの中で微笑みを浮かべ、2人を地面に降ろす。

 

キング「2人とも大丈夫?」

入間「はい」

メテオヴルム「!!!」

 

メテオヴルムは入間が無事なのが嬉しくて頬をこすりつけまくる。

 

入間「大丈夫だよメテオヴルム。この人が助けてくれたから」

クララ「ありがとうロボロボ」

刹那「……」

 

刹那は言葉を出さず、戦場に戻る。

 

キング「………(あの光、なんて綺麗なんだ)」

 

キングはダブルオーのGN粒子に見惚れる。

 

一方アルトは人質がいなくなったことで遠慮もなくなり、バジュラを撃退していく。

 

アルト「こんのーーーーっ!」

 

だが後ろをカマキリ型が

 

アルト「しまっ…」

刹那「はあああああっ!」

 

ガチン!

 

バジュラの鎌からアルトをダブルオーのGNソードで押し返した!

 

アルト「ああ…」

刹那「大丈夫か?」

アルト「あっ あぁ大丈夫だ。助かったぜ」

 

 

○F船団周辺宙域

 

バジュラ達の猛攻に苦戦する統合軍とS.M.S。そしてバジュラ(大)がクォーターのブリッジに砲撃を発射した。

 

オズマ「キャシーーー!!」

 

直撃…と思いきや!

 

ばしーーーーーーーん!!

 

クォータークルー達「うううううううっ!!」

ジェフリー「一体何が? ん!?」

 

クォーターの目の前にあったのは……驚くべきことにプトレマイオスⅡがGNフィールドを張ってクォーターを守っていた!

 

スメラギ「なんとか間に合ったわね。アニュー被害は状況は?」

アニュー「無傷とはいきませんでした」

ミレイナ「GNフィールドへのダメージ30%です」

ラッセ「やっぱ無傷とはいかなかったか」

フェルト「ですがマクロス・クォーターは無事です」

スメラギ「了解。フェルト、全部隊に回線を開いて」

 

スメラギはF船団宙域の全部隊に映像なしかつボイス変更してオープン回線を開いた。

 

スメラギ(男性の声)「マクロス・フロンティア船団統合軍並びにS.M.Sの皆さん。我々はソレスタルビーング」

 

全員、戦いながらも心して聞いていた。何しろあの戦争根絶を語るテロ集団CSが自ら姿を現したのだから。一体なぜ彼らが?

 

スメラギ「これより我々はF船団を援護します」

三島「何!?」

ハワード「援護だと?」

オズマ「なっ!?」

ジェフリー「!」

 

なんとそれはF船団への救援が目的だった!それを話してすぐに回線が切れる。そしてガンダムを出撃させバジュラに向けて攻撃が開始する。

 

スメラギ「全機、ミッションスタート!」

アレルヤ「アリオス、目標を攻撃する!」

ティエリア「セラヴィー、目標を殲滅する!」

 

スメラギの指示の元、ガンダムマイスター達が攻撃を仕掛ける。アレルヤはアリオスの高機動能力を巧みに利用してバジュラを翻弄し、ティエリアはセラヴィーのGNバズーカでフォールドバリアごと粉砕し、戦艦クラスを沈める。

 

ミレイナ「バジュラ数十体接近中です!」

フェルト「内2体は駆逐艦クラス」

スメラギ「狼狽えないで。GNミサイル、GNキャノン一斉発射!」

 

ずどどどどどどっ びしょーーーん!

 

バジュラの群れに怯むことなく真正面から攻撃を浴びせ、兵隊クラスは全滅し駆逐艦クラスは防戦一方という予想外の展開になっている。

 

ハワード「まさか本当に救援に」

三島「……」

 

その光景に統合軍と上層部は狼狽えていた。その反対に

 

ジェフリー「全機に次ぐ。これより我々はソレスタルビーングと共闘しバジュラを殲滅しアイランド1を守護する!!」

S.M.S「了解!!」

 

S.M.Sのメンバーは狼狽えることなく彼らの援護に回った。それに釣られて統合軍も動いた。

 

一方こちらも

 

刹那「はああああああっ!」

 

ガチン!

 

刹那とロックオンはアイランド1内に潜り込んだバジュラをアルト達と共闘、圧倒していた。

 

ナツ「うおおおおおおおっ!」

 

ナツは負けてはいられないとばかりに疲れを吹き飛ばし再び戦闘に戻った。ナツだけでなくダン達も。シェリル達も安心して避難しようとした。すると

 

ドスン!

 

クラッキー「What's !?」

 

なんとさっきロックオンが頭を撃ち抜いたバジュラが起き上がった!実はバジュラの頭部には脳が無く、頭を撃ち抜かれたぐらいでは死なないという脅威の生命力を持っていた!みんなその場をなんとか逃げようとすると

 

エリザ「きゃっ」

ランカ「! エリザさん!」

 

エリザベッタが足を挫いてしまった!ランカは彼女を助けようと駆け寄る。

 

アルト「!? ランカ!」

刹那「ここは任せろ!」

アルト「すまない!」

 

アルトはすぐにランカの元へ向かう。だがすぐ目の前までバジュラが迫る。これでは間に合わない!

 

ランカ「やめてええええええ!」

 

バジュラ「!」

刹那「!」

 

ピタッ

 

ランカの叫び声にバジュラが一瞬動きが止まる。その間にアルトが、いや

 

ざざっ!

 

アルト「?」

 

ザクッ!

 

突如の斬撃にバジュラが縦に真っ二つにされた。それはデス・ヘイズと合体したルナテックの鎌の斬撃だった。ルナテックが地面に降りるとバローネがエリザに駆け寄る。

 

バローネ「大丈夫か?」

エリザ「(どきんっ!)」

 

自分を助けてくれたバローネに胸が熱くなるエリザ。

 

バローネ「その様子なら大丈夫そうだな小娘」

エリザ「(むかっ!) 私は小娘じゃなーーい!」

 

怒るエリザを抑える魔ゐ達。そんなことは気にせずにルナテックに乗ると

 

バローネ「どうした?」

ルナテック「見ろ」

 

その理由はアイランド1内のバジュラが突然攻撃をやめたからだ。

 

幸村「どういうことだ?」

ディアンヌ「みんな急に止まっちゃった」

 

するとバジュラは再び動き出すとアイランド1から出て行ってしまった。

 

リード「逃げちゃった」

アリス「どうなっている?」

 

ダン「ナツ、キング 感じたか?」

ナツ「あぁ。敵意が急に消えちまった」

キング「うん。まるで敵がいないことに気づいて大人しくなったみたいな感じだよ」

 

ロックオン「了解。刹那、スメラギさんからだ。そこの兄さんとこっちに戻ってこいって」

刹那「………」

ロックオン「刹那?」

刹那「はっ わかった、すぐに行こう」

 

刹那はそう言うとふとあることを考えながらアルトと船団の機体専用のハッチに向かう。

 

刹那「(さっきのは何だったんだ? あれは……声?)」

 

その頃ダンたちは魔ゐ達と合流して一息つけた。

 

魔ゐ「お疲れ様」

ダン「ありがとう魔ゐ」

ケロリ「さささっダンさん、私の氷で疲れを癒してください」

 

早速ダンを取り合う2人。

 

環奈「流石に体に応えたようじゃのう」

幸村「ああ。魔力を少し使いすぎたみたいだ」

 

エリザ「バローネさん、先ほどはありがとうございました」

バローネ「気にするな。だがこれからは足元にも気をつけるんだな小娘」

エリザ「むっ! むむむむっ はい」

 

リード「くららっち大丈夫?」

クララ「うん♪いるまちが助けてくれたから♪」

入間「しかし危なかったよ」

アリス「まったくです。このアホクララ!イルマ様を危険な目に合わせおって!」

クララ「ごめんなさい」

入間「まぁまぁアズくん。それより早く避難所に…」

シェリル「ちょっと待って」

 

シェリルがみんなを引き留めるとグレイスに連絡を取る。

 

シェリル「グレイス、頼みたいことがあるの」

ランカ「バローネさん、あなた達にも」

バローネ「?」

 

○アイランド1周辺地域

 

CBの登場のおかげでだいぶ持ち直していた統合軍たち。だがやはりパワーアップしている重戦艦バジュラの戦術にはスメラギも苦戦していた。そこへようやく刹那達が合流。アルトは一度クォーターに戻ってスーパーパックを取り付けてから出撃した。

 

 

アルト「隊長、遅れてすみません」

オズマ「アルト、お前もCBと」

アルト「はい。アイツらだけではないんですが」

オズマ「? まぁいい。とにかくあのデカブツを叩き落とすぞ!」

アルト「了解!」

 

アルトとオズマは先行して重戦艦に向かう。

 

スメラギ「刹那、ティエリア、彼らと行って。ロックオンは長距離からF船団の援護に集中。アレルヤは引き続きトレミーを援護しつつ敵を殲滅」

マイスター達「了解!」

 

スメラギの的確な指示に素早く対応するマイスター達。

 

クラン「平気かミシェル?」

ミシェル「舐めんなよこんなの余…!! 避けろクラン!!」

クラン「? !!」

 

クランの目の前にバジュラが!ミシェルはスナイパーライフルを構えるが間に合わない!

 

ミシェル「クラーーーン!!」

 

ビシューーーーーーーン!! どん! どーーーーーん!

 

突如バジュラが爆発。

 

ミシェル「大丈夫かクラン!?」

クラン「ああ。しかし今のは」

 

ミシェルは目が良かった為かどの方向から来たのかすぐにわかった。その先にはケルディムがいた。

 

ミシェル「どうやらあちらのスナイパーに助けられたみたいだぜ」

クラン「なるほど」

ミシェル「借りができちまったな(それにしてもいい腕してるぜ)」

 

 

そしてこちらではアルト達を襲うバジュラを刹那とティエリアは援護して重戦艦内部から破壊しようとする。だが今度のフォールドバリアはバジュラ以外入れないようになっていて一旦距離を取る。

 

アルト「くそっ! 奴ら学習してやがる」

オズマ「やはりクォーターでなければダメか」

スメラギ「刹那、一度トレミーに戻って。現在、クォーターはバジュラに足止めを喰らい、沙慈の操縦テクニックでもこの中は厳しすぎる。トレミー内で合体してトランザムでバリアを一気に破るしかないわ」

刹那「了解。ティエリア、援護を」

ティエリア「了解」

 

ティエリアの援護のもとで刹那はバジュラを掻い潜りトレミーへと向かう。もう目の前というところで1匹のバジュラ(大)がダブルオーにしがみつく!

 

フェルト「刹那!」

 

刹那「くっ! 離せ!」

 

だがバジュラは離さない。刹那はGNブレードでバジュラを切り裂こうとすると

 

バジュラ「!!」

刹那「あぐっ!?」

 

ピタッ

 

突然刹那に頭痛が走り攻撃をやめてしまった。

 

ティエリア「どうした刹…ぐっ!!」

 

ティエリアまで!

 

スメラギ「刹那、ティエリアどうしたの? 2人とも応答して!」

 

刹那&ティエリア「ぐううううっ!」

 

だが2人とも応答なし。すると無数のバジュラ達がダブルオーに取り付いていく。

 

刹那「ぐうううっ!」

 

とそのまま重戦艦連れて行こうとする。

 

ティエリア「刹那! ぐうううっ!」

 

ティエリアは助けようとするが頭痛のせいでうまく操縦できない。

 

アルト「うおおおおおおおおっ!!」

 

そこにアルトが加勢に入る!アルトはスーパーパックのビームで刹那に取り付くバジュラを撃破し刹那を救出しようとする。だがバジュラは頑なに刹那を離そうとしない。このままでは戦艦内に連れ去られてしまう。

 

スメラギ「刹那!」

 

その時!

 

ビシューーーーーーーン!! 

ぼおおおおおおおおおっ! 

どーーーん!

 

一同「!?」

 

どこからかレーザーと炎が放たれて刹那に取り付いたバジュラを全滅させた。そのおかげで刹那もようやく頭痛が治る。そのまま戦艦から距離を取る。

 

スメラギ「大丈夫、刹那?」

刹那「あぁすまない。しかし今のは?」

ロックオン「俺はやってないぜ」

 

ルナテック「きしゃーーー!!」

メテオヴルム「ぐおおおおおきいいいいい!!」

刹那達「!」

 

後方から咆哮が聞こえる。その声の主はルナテックとメテオヴルムだった!しかもルナテックの手には光る球体らしきものを掴んで。その中には驚くことにシェリルとランカがいた!

 

アルト「シェリル、ランカ!?」

オズマ「何!?」

 

アルト「お前ら何で!? っていうかどうやって!?」

ルナテック「コイツらに頼まれちまってな」

 

実はあの時

 

ランカ「ルナテックさん、あなたは宇宙でも呼吸ができるバリアを作ることはできますか?」

ルナテック「えっ? そりゃ可能だが、精々1時間が限界だぞ」

シェリル「それだけあれば十分よ。そのバリアで私たちを宇宙に連れてって。アルト達に私たちの歌を届けたいの」

一同「えええっ!?」

 

キング「ちょっと待った!」

ディアンヌ「無茶すぎるよ!」

リード「そうだよ!いくらなんでも戦場で歌うなんて危なすぎるよ!」

シェリル「アルト達は今まさにその戦場にいるのよ」

ランカ「そうです。確かに私たちは戦うことは出来ません。でも私たちにも出来ることがあります。それはアルト君達に歌を届けることです!」

 

その意思の強い発言に誰も言葉が出なくなる。それを

 

ケロリ「その通りだと思います」

一同「!」

 

ケロリ「アクドルだって歌には命を賭ける。それは別世界だって同じこと。そして大切な人を守る為ならどんな場所だって歌える!私は2人の言うことに賛成するわ!」

ランカ「ケロリさん」

ナツ「俺は賛成するぜ。コイツらの歌聴いてると熱くなるしな♪」

ダン「言っても聞きそうにないしな。その辺は魔ゐにそっくりだ」

魔ゐ「ダン」

クラッキー「戦場で奏でる2人の歌姫。エレガントだよ♪」

幸村「あぁ。燃えたぜあんた達の歌に対する熱い魂が」

入間「僕も聴いてみたいです。それほどまでに命を賭けて歌うあなた達の歌を!」

 

それによって反対していたメンバーも納得してくれた。

 

環奈「決まりでおじゃるな」

バローネ「だな。ルナテック、もう一踏ん張りしてくれるか?」

ルナテック「もちろんだ。こんな美しい歌姫達の頼みを断る理由もあるまい」

シェリル「ありがとう。もうすぐグレイスが来るから後は大丈夫よ」

環奈「うむ。しかし誰も残らないのは少し危険でおじゃる」

幸村「俺が残るよ。アルトと約束を最後まで守りたいしな」

入間「僕も残るよ。アズくん、みんなを頼むよ」

アリス「かしこまりました。イルマ様、お気をつけを」

クララ「いるまち頑張って♪」

 

ダン「それじゃ俺も…」

クラッキー「いやダン。ここは僕に残らせてくれないかい?」

ダン「クラッキー?」

クラッキー「僕にもそろそろ目立たせてくれ。それに歌姫達を守ったとなればアンジュ達にいいお土産話が出来るしね」

ダン「わかった。頼んだぞクラッキー」

クラッキー「OK♪」

ナツ「んじゃ俺も」

ルーシィ「ナツ、相手は宇宙よ」

ハッピー「宇宙じゃオイラ達呼吸できないじゃん」

 

ナツはは不服そうだったが仕方なくルーシィ達に従った。

 

キング「オイラとディアンヌは逃げ遅れがいないか調べてから行くよ」

ディアンヌ「うん♪」

 

エリザ「バローネさん、お気をつけて」

バローネ「心配するな」

 

ケロリ「ねぇリードくん、ちょっと頼みたいことがあるの。ゴニョゴニョ……」

リード「えっ?」

ケロリ「頼むわよ」

リード「わかった、やってみる。ううううう 集中集中〜!」

 

リードは家系能力“感覚強盗(コントローラー)”で入間と歌姫達以外の感覚を操る。ゴウセルの指導のおかげで他者の視覚と聴覚を30分ほど支配できるようになったらしい。おかげでみんな、避難所にケロリも向かうと錯覚してくれた。

 

ケロリ「シェリル、ランカ。私も残らせて」

シェリル「当然♪」

ランカ「これにはケロリさんがいないとダメですから」

 

そうしてみんな避難所に向かうと、グレイスの用意したスタッフ達がやって来る。その後、衣装に着替えてルナテックのバリアに入り、現在に至る。

 

アルト「しかしお前らまで。と言うかその姿は」

 

よく見ると幸村とクラッキー、バローネはロックシンガーのような姿をしてギターやドラムを手にしていた。

 

幸村「決まってるだろ。これぞ歌魂(かこん)の型!!」

クラッキー「僕これでも楽器は得意でね。久しぶりにRockにいかせてもらうよBaby!!」

くろむ「すごい感激!あなた達と歌えるなんて!」

ランカ「私もです」

シェリル「あんたの歌への想い 見せてもらうわよ」

くろむ「もちろん!」

 

入間「僕もみんなを守って見せます!」

メテオヴルム「ぐおおおおきいいいい!!」

ルナテック「さぁ歌姫達よ!歌いまくるがいい!!」

バローネ「我が魂を震わせるその歌声を聴かせてくれ!!」

3人「ええ!!」

シェリル&ランカ「私たちの歌を」

くろむ「聴けーーー!!」

 

♪:ライオン(イツワリノウタヒメver)

 

♪〜

 

3人の掛け声と共に幸村達は熱く燃えるように演奏を始める!そのボリュームは周りにいる者全ての魂を奮い立たせる!そして歌姫達も歌い始める!

 

シェリル:星を廻せ 世界のまんなかで

くしゃみすればどこかの森で蝶が乱舞

 

ランカ:君が守るドアのかぎ デタラメ

恥ずかしい物語

 

くろむ:舐め合っても ライオンは強い

 

全部隊の士気が高まり、反撃を開始した!しかもバジュラの統率力にも乱れが生じる。そして

 

ジェフリー「野郎ども!!反撃だーー!!」

S.M.S「うおおおおおおっ!!」

 

3人:生き残りたい 生き残りたい

まだ生きていたくなる

星座の導きでいま、見つめ合った

 

ジェフリーの叫びと歌姫達の歌声に再び闘志を燃やすアルト達!

 

アルト「うおおおおおおおおおおっ!!」

刹那「はあああああああっ!!」

 

どういうわけか歌姫達の歌が始まった途端、刹那も闘志が戻ってトレミー内でドッキング後、ダブルオーライザーでアルトとコンビを組んで快進撃を繰り広げていた。その光景が銀河ネットワークを経由してF船団だけでなく世界中に中継されて絶望していた人々にも希望を取り戻させていた。

 

ジェフリー「野郎ども! CBにばかり負けてられんぞ。我らの本気も見せてやれ!!」

ボビー「OKボス♪ 行っくぜーーーーー!!」

 

生き残りたい 途方にくれて キラリ枯れてゆく 

本気の身体 見せつけるまで 

私 眠らない

 

クォーターが敵部隊に突っ込む!

 

ミレイナ「マクロス・クォーター、敵に突っ込んで行くです!」

ラッセ「おいおい無茶すぎるぞ!」

スメラギ「あのままでは敵の集中砲火を…」

 

♪〜

 

しかし彼らは知らない。彼らの底力を!

 

ジェフリー「全機に次ぐ!我らはこれより格闘戦に入る!」

ロックオン「格闘戦?」

 

キャシー「各部問題なし!」

ジェフリー「トランスフォーメーション!」

 

バジュラの群れの中でクォーターが!

 

CB「!!??」

 

刹那「戦艦が人型に!?」

 

 

くろむ:風はやがて東へ向かうだろう 高気圧 この星の氷河を襲う

 

シェリル:さそい水を飲んだ胸がつらい 

 

ランカ:遠まきな物語 

 

3人:かじり合う 骨の奥まで

 

これこそマクロス世界の最大戦力の一つ!!戦艦から人型へと変形する宇宙戦艦マクロスの真の姿である!!

 

ジェフリー「突っ込めボビー!!」

ボビー「どきやがれオラーーーーー!!」

 

人型となったことで腕部を使ってバジュラ達を薙ぎ払う!しかもバジュラの戦艦の砲撃を戦艦とは思えない高機動な動きをして躱す光景にCBと幸村達は度肝を抜く!

 

3人:生き残りたい

生き残りたい

まだ生きていたくなる

星座の導きでいま、見つめ合った

 

生き残りたい

途方にくれて

キラリ枯れてゆく

本気の身体 見せつけるまで

私 眠らない

 

ロックオン「やってくれるじゃねぇか。こっちも負けてられねぇな!トランザム!」

 

トランザムを発動し、バジュラを狙い撃ちまくる。ミシェルもスナイパーとしての血が騒ぎ

 

ミシェル「負けられねぇな。クラン、フォーメーションMMジーナスだ!」

クラン「任せろ!」

 

クランとのコンビネーションでバジュラを殲滅していく。

 

 

アレルヤ「この歌はすごい。聴いていると胸が熱くなる」

????「おいアレルヤ、俺にもやらせろよ」

アレルヤ「ハレルヤ…」

 

アレルヤに声をかけてきたのは、“ハレルヤ”。アレルヤはかつて超人機関によって違法実験を受けていた。その時に彼の中にもう一つの人格が生まれた。それがハレルヤである。彼はアレルヤとは正反対の好戦的な性格で、その強さはCBトップクラス。だがアレルヤとの仲は良好で彼らは兄弟のようなものである。

 

ハレルヤ「どうにもアイツらの歌を聴いていたら戦いたくなってな。だから替われよ」

アレルヤ「わかった。頼むよハレルヤ」

 

そうして人格を変えると

 

ハレルヤ「行くぜ!!トランザム!! くたばりやがれ蟲どもがーーーー!!」

 

ハレルヤが変わったことで牽制に専念していたアレルヤとは違い、GNミサイルを撃ちまくり、GNサーベルで複数体を一刀両断、さらに戦闘機形態に変形し、突撃して先端のGNシールドをハサミのように挟み切るなどバジュラを蹂躙していく!

 

ルカ「すごい……」

 

その圧倒的な強さにルカは度肝を抜かれる。

 

ティエリア「トランザム!」

 

ティエリアもトランザムを発動してバジュラを一掃しようとする。そこはカナリアのケーニッヒモンスターが

 

カナリア「CBの戦艦、船体を借りるぞ」

アニュー「了解」

カナリア「そこのガンダム、後ろは任せろ」

ティエリア「感謝する。ハイパーバーストモード! 圧縮粒子、完全解放!!」

カナリア「くらえええっ!!」

 

じゅどーーーーーー!! ずどどーーーーーん!! どーーーーーん!!

 

2機の高火力攻撃にバジュラ達は跡形もなく消え去った。

 

入間「すごい」

幸村「(とんでもない戦いだ!)」

クラッキー「(Jesus!)」

 

驚くのも無理はない。すると

 

くろむ:何しに生まれたの

何しにここにいる

 

???&???「俺も」

 

入間&幸村「?」

ヤマト&Uサジット「俺達にも戦わせろーー!!」

 

そう言うとカードから実体化するヤマトとサジット(U)!どうやら熱い戦いと歌に心震わされて我慢できなくなったらしい。するとヤマトが入間をシールドから出して頭に乗せる。無論入間の周りにはヤマトの結界が張られる。

 

♪〜

 

ヤマト「入間行くぞ!」

入間「えっ? うわああああ!!」

 

シェリル:生き残りたい

埋まらない傷

光 恐れてた

許されたい生命がいま、引かれ合った

 

ヤマトとUサジット!2体のアルティメットが颯爽と戦場を駆け走る。その衝撃にバジュラ達が吹き飛ばされていく!その光景に歌姫以外、言葉を失う。

 

ヤマト「燃える!燃えるぞ!!」

Uサジット「この歌は我らに力を与えてくれる!!」

 

ランカ:さまよい果てて

君のとなりで ほてり鎮めたい

本気の身体 見せつけるまで

私 眠らない

 

その先で重戦艦の主砲がクォーターに放たれる。だがそれをボビーの操縦でギリギリ躱す。だが進化したことで連射が可能になっていた。さらなる追撃がクォーターを襲う!そこへヤマト達が結界を張ってクォーターを守る!

 

入間「大丈夫ですか!?」

ジェフリー「感謝する! このチャンスを逃すな!」

ボビー「うおっしゃーーーー!!」

 

3人:生き残りたい

がけっぷちでいい

君を愛してる

目覚めたい生命がいま、惹かれ合った

 

アルト「うおおおおおおおおっ!!」

刹那「はあああああああっ

アルトと刹那はシェリル達を守りながら踊るかのように敵を撃破し、他のメンバーもバジュラを圧倒していく!

 

狂気に代えて

祈り捧ぐよ

君を愛してる

星座の導きで…

 

ヤマト「入間、サジット。我らで道を切り開く!」

Uサジット「おう!」

入間「はい! メテオヴルム!!」

メテオヴルム「!!」

 

入間はメテオヴルムを呼び出し、ヤマトとメテオヴルムで重戦艦に突っ込んだ!重戦艦は最大出力の砲撃で入間達を迎え討つ!

 

だがサジットの渾身のボウガンが砲撃を撃ち負かす!

 

 

3人:生き残りたい

まだ生きてたい

君を愛してる(くろむ:愛してる)

本気のココロ見せつけるまで

私 眠らない

 

ヤマト「…奥義!! 武炎黒龍覇!!」

メテオヴルム「グオオオオオオオオキイイイイイイ!!」

入間「いっけーーーーーーーーっ!!」

 

ヤマトとサジットの渾身の突撃が重戦艦の砲台を破壊した!その隙を見逃さない!!

 

ボビー「とったーーーーーーーっ!!」

キャシー「もう! ピンポイントバリア、左舷艦首に集中!!」

ボビー「往生しやがれーーーーー!!」

 

どごん!!

 

クォーターのマクロス・アタックによって左腕が重戦艦内部まで貫き、左腕から人型兵器が現れ、

 

ジェフリー「ぶちかませーーーー!!」

 

どどどどどどどどとどどどっ!!! ドゴーーーーン!!

 

内部からミサイル一斉に放って大ダメージを与える!!それにより強力バリアが剥がれる。

 

ハワード「やった!」

三島「今だ、マクロスキャノンを!」

 

三島の指示により人型となったバトル・フロンティアのマクロスキャノンが撃たれて重戦艦は大爆発した!!

 

スメラギ「すごい……」

 

その凄まじい威力にCBは唖然とする。残りのバジュラはデフォールドして逃げていく。アイランド1は無事守られた。

 

幸村「やったぜ!」

クラッキー「どうにかなったね」

 

ランカ「よかった」

シェリル「えぇ」

入間「すごく感動しましたよ。皆さんの歌」

ヤマト「心が震えた」

サジット「最高の歌であった」

 

くろむ「か…」

一同「?」

くろむ「感無量〜♪」

 

2人と歌えたことに感激と興奮のあまり、熱がこもりすぎて目を回し沸騰して倒れてしまうくろむ。だがその顔は大満足の顔でみんな笑顔となる。

 

アルト「シェリル、ランカ」

ランカ「アルトくん」

アルト「ありがとな」

シェリル「こんなサービス滅多にないんだから。うんと後でこき使ってやるわよ」

アルト「へっ 望むところだ」

オズマ「ランカ!」

ランカ「お義兄ちゃん」

 

ランカはオズマの義理の妹である。

 

オズマ「無茶しやがって。だがよくやった」

ランカ「ありがとう」

 

と今度はOOが近づいてくる。

 

アルト「ありがとな。助けてくれて」

刹那「………」

 

刹那は無言のままで、その後すぐにトレミーに戻って戦線を緊急離脱した。

 

幸村「行ってしまった」

クラッキー「仕方ないよ。いくら守ってくれたとはいえ、彼らは世間ではテロリスト。これ以上ここにいたら危険だからね」

入間「そうですが」

 

残念そうにする入間達。

 

 

 

○アイランド1より少し離れた宙域

 

スメラギ「みんなミッションコンプリート、お疲れ様」

ロックオン「ふうう 結構ハードだったぜ。調査だけかと思いきやこんなミッションが来るとはな」

 

ティエリア「だがおかけでF船団の戦力とバジュラについてのデータは予想以上に収穫できた」

アレルヤ「それにしてもあの魔界で有名なイルマって子が出てきたのは正直驚いたよ」

マリー「そうね」

刹那「それだけじゃない。素晴らしい歌も聴くことができた」

 

その事には全員納得する。みんな3人の歌姫達の歌声には大絶賛だった。するとモニターにしんのすけが

 

しんのすけ「おーい刹那お兄ちゃーん。お仕事終わったー?」

刹那「しんのすけ。今終わったところだ。すまないな、すぐに戻るからな」

しんのすけ「ほほーい」

 

実はこんなに早く駆けつけられたのは、しんのすけとアイランド1に遊びに来ていたからだ。元々アイランド1には調査が目的だがそれをしんのすけに聞かれてついて来てしまったのだ。だがそのおかげで潜入には成功し、しんのすけのおかげで調査と救援に駆けつけることが出来た。しんのすけの声かけのおかげで何か考えこんでいた刹那も元気を取り戻してしんのすけと観光を楽しんだ。

 

 

一方、アイランド1では大騒ぎ。それもそのはず。シェリルとランカは以前にもバジュラに襲われた時も歌ってアイランド1に勇気を取り戻してくれたことがあり、しかも今回はクロムも加わったことでさらに注目度を上げていたからだ。その上、入間もアイランド1を守ってくれたことでさらに注目度が上がり報道陣がわんさか。入間達は慌てふためくが、くろむは注目されてさらに熱がこもる。なんとかアルトとグレイス、マルが助けてくれたおかげで抜け出すことが出来た。

 

そしてようやくみんなと合流できた。その間にくろむはケロリに戻って、シェリル達を出迎えた。

 

ルーシィ「すごい歌だったわ!」

オイラ「オイラ感動したよ!」

ナツ「俺の中の炎がめちゃくちゃ燃えたぞ!」

 

アリス「アクドルとはまた違った心癒す素晴らしいものでした」

クララ「シェリシェリにランラン、くろむちゃんとっても歌上手だった」

リード「歌姫とアクドルの夢の共演! 泣くしかないよ〜〜〜!!」

ケロリ「……(むふっ)」

 

ケロリは心の中でドヤ顔だった。

 

アリス「さらにそれを助けたイルマ様もまたお見事でした!」

入間「そんなぁ はははっ」

 

キング「妖精達が奏でる歌以上に素晴らしい歌だった。エレインにも聴かせてあげたかったよ」

ディアンヌ「マトローナにも。きっとものすごい舞を踊っていただろうし」

 

環奈「まさに銀河を響かせるほどの歌声。そして幸村よ、其方の演奏もなかなかでおじゃった」

幸村「いや、それほどのこともないさ」

 

ダン「驚いたといえば」

魔ゐ「クラッキーとバローネがあんなにギターが上手かったなんて」

クラッキー「僕はこれでもロックは好きな方でね」

バローネ「以前一度弾いたことがあったのでな。それだけだ」

エリザ「ですがすごくかっこよかったです」

 

ランカ「皆さん、本当にありがとうございました」

シェリル「あなた達のおかげで最高のステージに出来たわ」

アルト「俺からも礼を言わせてくれ。2人を守ってくれてありがとう」

幸村「気にするな」

バローネ「お礼ならルナテックと入間に言えばよかろう」

 

入間「僕らはやりたいからやっただけです。むしろ素晴らしいステージを見せてくれてこちらこそ感謝します」

ルナテック「良き歌を感謝する」

 

こうして歌姫達と歌姫を守るナイトと友好を結ぶことのできたムサシの戦士達であった。

 

To be continued.




お久しぶりです。今回はマクロスとガンダムをどうもっていくか、歌姫達をどう活躍させるかに迷いに迷って完成しました。
次回もよろしくお願いします。


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第四十話:青の風来坊

 

○大六天魔王の城

 

城で悠々とデッキ構築に取り掛かる政宗。そこへ

 

アブレラ「政宗様」

政宗「アブレラか。どうした?」

アブレラ「奴らが動き出しました」

政宗「そうか。そろそろ我慢できなくなる頃だとは思っていたが」

アブレラ「連れ戻しましょうか?」

政宗「いや構わん。帰れと言ってすぐ帰るような奴らじゃないのは知っているだろ。それに好きにやらせた方がいい。奴らは“欲望”そのものなんだからな」

 

○西ムサシのどこかの路地裏

 

中年「チクショー! アイツらよくもちくりやがつて!」

 

どうやらこの男はどこかの会社の部長で部下にパワハラし、それが知られクビになったらしい。自業自得ではあるが。

 

中年「覚えてやがれ。俺をちくったアイツらとクビにした会社な奴ら全員ぶっ殺してやる!」

 

??「いいねぇ。その欲望」

中年「? なんだお前?」

 

緑服の茶髪青年がメダルのようなものを取り出す。

 

 

○ラスベガスのカジノ

 

悪魔青年「(マズイマズイマズイ!! これ以上負けたら大損だ! どうすれば!?)」

 

ギャンブルで負けが混む悪魔青年。それを不気味な微笑みをしながら見つめる黄服の白髪少年。するとまたメダルとスロットが。

 

 

○パリのパリコレ舞台裏

 

美女「(何でよ! 何で私じゃなくてあんなブスがあそこに! 私の方が美しいのに!)」

 

爪を齧りながらパリコレの出演者に怒り心頭の美女。どうやら選抜に落ちたらしい。顔は確かにいい方だった。そんな彼女を見つめるのは青服のロングヘアーをした少女。彼女もメダルを。

 

 

○フランスのケーキ工場

 

???「うわーっ 美味しそう」

 

ガラス越しからケーキを見つめる灰色服の青年。彼もメダルを。

 

一体彼らは?

 

 

 

2日後

 

○西ムサシカードショップ店外ブース

 

ゴウセルはメリオダスと別行動を取り、バトスピの研究に没頭しながら、ニュースを見ていた。2日前に立て続けに特定のビルや人が襲撃(犯人は捕まったが)。ある美女が一気にトップモデルに。いきなり月が出てきて億万長者になった。お菓子工場から襲われるなど不可解な事件が起きていた。それらを調べているとチンピラ達が近づいてくる。

 

リーダー「か〜のじょ、俺たちと遊ばねぇか?」

ゴウセル「……」

リーダー「! おい!無視してんじゃねえぞ女(あま)!」

 

どん!

 

無視するゴウセルに逆ギレして机を蹴飛ばす。

 

チンピラ2「こんな紙切れなんかにうつつ抜かしやがって」

リーダー「ムカつくなぁ。やぶいちまえ」

チンピラ3「はいよ兄貴」

 

カードを破ろうとしてゴウセルは応戦しようとする。

 

がしっ

 

チンピラ3「いっ! あいてててててっ!!」

???「……」

 

突然チンピラの腕を握りしてきたのは革ジャンにテンガロンハットの青い髪の青年だった。

 

リーダー「なっ!?何すんだテメェ!」

???「カードバトラーとしての誇りもないような奴が汚い手でカードに触れるな」

 

ギロッ!

 

チンピラ達「!!」

 

青年の睨みつけにチンピラ達はビビる。

 

リーダー「ににっ逃げろ! こいつはやばい!」

 

青年の恐ろしさにチンピラ達は退散する。その光景にみんな感謝の意を込めて拍手する。その後青年は散らばったゴウセルのカードを拾い集め返した。

 

???「君のカードなかなか綺麗だね。よっぽど大切にしている証拠だよ」

ゴウセル「彼らにも命があるからな。敬意を払うのは当然のこと」

???「!? 君、男だったの?」

ゴウセル「なにか問題が?」

???「あっごめん」

ゴウセル「謝ることはない。こちらの世界に来てから何度も経験しているから気にしていない」

 

???「はははっ そうなんだ。それじゃあね」

ゴウセル「待ってくれ、硯秀斗」

???「!?」

 

ゴウセルに呼ばれた瞬間立ち止まる。

 

???「今なんて?」

ゴウセル「隠す必要はない。さっき君の神経を調べさせてもらった。身長、体重、声色、そして君の中で輝くサファイア。それは紛れもないコアの光主の証であるコア。お前は元青のコアの光主“硯 秀斗”本人であろう」

 

そう。彼こそダン達の仲間の1人、青の光主“硯秀斗”だった。

 

硯「君は一体?」

ゴウセル「七つの大罪が一人、色欲の罪〈ゴート・シン〉ゴウセル」

硯「君があの七つの大罪」

 

ゴウセル「ほう。俺のことを知っていたとは。流石は諜報機関に配属されているだけのことがあって情報が早いな」

硯「それもお見通しだったか」

ゴウセル「実は以前よりコアの光主の中で一番興味のある人物だったのでな。一度君とゆっくり話をしたかったのだ」

硯「僕に?」

ゴウセル「ああ。君は世界中を巡り巡ったと聞いていた。俺はそう言った話を好んでいる。君のコアの光主としての、一人の人間としての冒険を聞かせてほしい」

硯「それは嬉しいな。僕も今は余裕があるから、少し語り合おうか」

 

2人は意気投合してお互いのことを語り合う。

 

 

○チンピラたちのアジト

 

リーダー「チクショー! あの野郎、俺たちに恥をかかせやがって!」

チンピラ2「兄貴、他の仲間を呼びましょう!」

チンピラ3「でアイツらを叩きのめしてカードを破りやしょうぜ!」

リーダー「当然だ!だがカードは破らず転売する。その方が金になる」

 

どこまでも性根の腐った連中であった。すると

 

??「なるほど。こいつはいい欲望だな」

 

リーダー「誰だ!」

 

出てきたのは以前の緑服の男だった。さらに

 

???「ただし、カードの転売は見過ごせないね」

????「政宗が聞いたらガチギレ確実ね」

???「転売ダメ〜」

 

各地に姿があった4人がそこにいた。

 

リーダー「何なんだお前ら?」

 

すると彼らの体がメダルに覆われていくと姿が変わっていく!

 

チンピラ達「!!? ひいいいいい! バッバケモノだ!!」

 

緑の男は昆虫、黄の男は猫科、青の女は魚類・海中哺乳類、灰の男は重量系動物の姿になった。彼らの正体は“グリード”だったのだ!

 

グリードとはある世界の800年前の王が錬金術師に欲望の渦から作らせたホムンクルスのこと。本来はコアと呼べるコアメダルが10種存在していたが、一つ抜いた状態で作ったで「足りないが故に満たされたい」という欲望が生まれ自立意識が生まれてしまった。それゆえに彼らは人間の欲望を糧とするセルメダルと強さを求める欲そのものになってしまった存在であった。その後生まれてすぐ大暴れした後に封印され、ある世界の800年後に復活してある人物に倒されてしまったが、政宗の手によって復活し彼の仲間になったというわけだ。

 

好戦的な昆虫型のグリードがウヴァ、余裕さを見せている黒い獅子のようなのがカザリ、セクシーな見栄えが目立つのがメズール、そしてそんなメズールに甘えているイカつそうな奴がガメル。

 

これまで大人しくしていたが流石の彼らも我慢の限界でとうとう外に出てきたらしい。そんな彼らに腰を抜かすリーダーを置いて他のメンバーは逃げ出す。

 

リーダー「あっおい待てっ!俺を置いてくな!」

ウヴァ「けっ 肝の小さい奴らだ。まぁ欲が一番ありそうなお前だけでもいいしな」

 

そう言ってウヴァはメダルを取り出そうとすると

 

カザリ「待ってウヴァ。この手の欲望は僕におあつらえ向きだ。僕も一緒にやらせてよ」

ウヴァ「ちっ しゃあねぇな」

カザリ「ありがと」

 

そうしてカザリは自身のコアメダル1枚をウヴァに与える。そしてウヴァが近づくとリーダーの額にスロットが

 

ウヴァ「その欲望、解放しろ」

 

メダルをスロットに入れる。

 

リーダー「!! ぎやああああああ!!」

 

男がセルメダルに覆われていく!これは一体!?

 

 

再び店外ブースに戻る。

 

ゴウセル「ふむふむ。アマゾンという国にはそんな民族がいるのか」

硯「そうなんだよ。彼らはなかなか面白い部族でバトスピを教えてあげたりしてすごく仲良くなってね」

ゴウセル「さすが元コアの光主。何年経とうとバトスピを続けるところはなかなかだ」

硯「まあね。けだ有り金全部盗まれたりして大変だったことはあるけどね」

ゴウセル「そこは仕方がない。しかし納得いかないことはある」

硯「?」

 

ゴウセル「君ら程の人間が迫害を受けていたということだ。俺達の世界ならば間違いなく英雄だというのに」

 

ゴウセルは硯達コアの光主がフィクサーによって迫害されていたことも当然聞いていた。ゴウセルとしては聞き逃さないところだった。

 

ゴウセル「俺達の場合は明らかな物証を相手に見せることで犯罪者に仕立て上げられた。俺たちの場合なら納得がいく。だが君たちの場合は世界を救ったにも関わらず、その世界のトップ達の言葉だけでその他の人間たちは疑いもせず信じ込んだ。俺にはどうにも納得できない」

 

ゴウセルの言うことは当然であろう。

 

硯「恐れていたんだと思う」

ゴウセル「?」

硯「人というのは自分達とは違う力や能力がある人間がいると別のものと考えることがある。そんな存在がもし上に立とうとしたら自分達の立場も危ぶまれる。だから情報操作を利用して僕らを悪人に仕立て上げたんだよ」

ゴウセル「なるほど。人間は思い込みが激しい。それ故に狭い考えをすることが多い種族。君の世界の人間は取り分け視野が狭かったのだろうな」

硯「まあね」

ゴウセル「それだけ辛い思いをしたはずなのに何故、君は一人旅を続けながら世界に貢献しようとした? 何故奴らを陥れようとしなかった?」

 

硯「やりたいからやった。じゃダメかな?」

ゴウセル「? どういうことだ?」

硯「確かに元の世界では嫌なことがほとんどだった。昔の僕だったら君の言ってたよう独裁者になっていたかもしれない。けどダン君と出会ったことで大きく変わった。いや変えさせてくれたんだ。だから今度は僕の番だって。ダン君が守った世界を僕らが守ろうってね」

ゴウセル「…………」

 

しばらく黙りを続けると

 

ゴウセル「やはり君は興味深い。不条理ながら納得のいく説明で相手を納得させる。これ程不条理を道理として通していこうとする人間は初めてだ」

硯「はははっ 褒め言葉として受け取っておくよ。僕もそこまで探究心を求める人間は初めてだよ」

ゴウセル「ならば俺もそれを、褒め言葉として受け取っておこう」

 

質問し合いのおかげで摩訶不思議な友情を得た2人。それから硯は時間になったため去ろうとする。

 

ぎろっ

 

ゴウセル「ん 危ない」

硯「うわっ」

 

どん!!

 

硯「!?」

 

突如誰かが硯を殴り倒そうとする!それをゴウセルが背中を押したことで難を逃れた。

 

硯「いててててっ」

ゴウセル「大丈夫か硯?」

硯「うん。おかげで助かったよ」

 

そして硯を襲ったのはさっきのチンピラリーダーだった。

 

硯「君はさっきの。一体何の真似だい?」

リーダー「………す」

硯「?」

リーダー「ピンク髪女……青髪野郎………ぶっ殺す!!」

 

しゅん!

 

リーダー「ぎしゃーーーーっ!!」

 

リーダーはとんでもないスピードで硯達に突っ込む!それも何とか躱すが、その威力の凄まじさときたら!ビルの壁に穴が開くほどのものだった!それを見て街中大騒ぎだった。しかもよく見るとリーダーの至る所に包帯のようなものが見える。

 

硯「あれってまさか…ゴウセル気をつけて!奴は普通じゃない」

ゴウセル「らしいな。出し惜しみしている場合ではないようだ」

 

ゴウセルはそう言うと、リーダーの方に走り出す。リーダーもゴウセルに向かって突っ込む!すんでのところでゴウセルは空中回転して回避して後ろを取る!そして奴の頭に指を当てる。

 

ゴウセル「ナイトメア・テラー」

リーダー「………!!」

 

『悪魔語り(ナイトメア・テラー)』

 

硯「一体何をしたの?」

ゴウセル「奴の精神を操作して悪夢を見せている」

硯「悪夢を? 君の能力は精神操作系か。けど大丈夫なの? このまま続けたら…」

ゴウセル「もちろん廃人にならないように手加減してある。だが仕置きはせねばなるまい。だから俺達が奴をボコボコにしている悪夢を見せている」

硯「えげつない」

 

カザリ「全くだね」

硯「!」

 

声がしたと思ったら、グリード達が2人の前に現れた!

 

ウヴァ「そいつを抑えることが出来るとは驚いたぞ」

硯「お前ら、グリードか」

 

メズール「あら。よく知ってたわね」

 

硯「ずっと前から君達のことは調べていたからね。2日前の事件も」

ゴウセル「なるほど。あれは君らの仕業だったわけか」

硯「そう。僕はマギサとお市社長の頼みでスピリット人について調べていたんだ。その時に前の事件を機に新しい雇い主から彼らの存在も調べることになってその報告に向かおうとしていたんだ」

ゴウセル「なるほど。その途中で俺と出会ったわけか」

硯「そう。となると奴の正体も…! マズい! ゴウセル、すぐに魔法を解いて!早く!」

ゴウセル「?」

 

リーダー「うう」

 

チャリンチャリン………

 

リーダー「うううううっ……あああああああっ!!」

 

2人「!」

 

リーダーはゴウセルの魔力を無理矢理振り払った!さらに体をメダルが覆っていき、怪人の姿に変わっていく!その姿は両腕がアリの筋肉に両手は虎の爪、足はアリ、顔は虎とアリが半分ずつの下に不気味な人間の顔であった。これこそグリードが人間の欲望を媒体にして彼らの糧となるセルメダルを生み出す怪人“ヤミー”である!

 

硯「これがヤミーか。しかし僕が聞いていたのとは少し違うな。確かヤミーは一種の生物をモチーフにしていたはず。しかも白ヤミーとして進化するはずだけど」

 

カザリ「それはね。ウヴァに僕のメダルを分けたことで生まれた個体だからだよ」

 

カザリのヤミーは寄生虫のように人間に取り憑きながら成長するタイプなのでカザリの能力が合わさって今の状態に至る。こいつの名前はトラアリヤミー!

 

ゴウセル「なるほど。こいつが媒体にしたのはあのチンピラの俺達に対しての逆恨み、いわゆる傲慢。そして破壊や支配を楽しみたい、強欲。今の悪夢でさらに欲望即ちセルメダルが増えてパワーが上がった。そして奴にとって俺達は最高の餌というわけだ」

 

ウヴァ「そういうわけだが安心しろ。ただでやらせたりはしねぇからよ」

硯「どういうわけだい?」

メズール「この子とバトスピで戦ってみない?」

 

硯「!?」

 

なんとバトスピの申し出をしてきた!

 

硯「どういうつもりだ? どうして僕を直接そいつで襲わせない?」

ウヴァ「それではつまらん」

カザリ「そこのピンク髪はともかく、君ではコイツと真正面に戦っても勝てないでしょ。一瞬で死んじゃってセルメダルも貯まらないからね」

メズール「あなた達コアの光主は絶対に殺すなって政宗に釘を刺されているからね」

ガメル「それに俺達、バトスピでも戦いたかったから」

 

ゴウセル「なるほど。郷にいれば郷に従えか」

カザリ「そういうこと。さて誰と戦う? 僕かい? それとも他の3人?」

硯「それじゃ…」

ゴウセル「タッグバトルだ」

硯「ゴウセル?」

 

ここでゴウセルが

 

ゴウセル「どうせやるならまとめて戦った方が効率がいい。君らは2人で1チームとすれば問題はない。それにそいつは俺も狙っている。ならば俺も戦うのが筋であろう」

メズール「なるほど」

カザリ「それもそうだね。構わないよ」

 

そう言ってカザリはウヴァと、メズールはガメルとチームを組む。

 

硯「ありがとうゴウセル」

ゴウセル「気にするな。アイツをヤミーにしてしまった原因は俺にもあるからな。それに俺のデッキの準備運動には最適かつコアの光主の実力を側で見せてもらえる絶好の機会だ。これを逃すわけにはいかん」

硯「それは期待に応えてあげないとね。君も負けないでよ」

ゴウセル「当然だ。キュピーン⭐︎」

 

そして

 

一同「ゲートオープン! 界放!!」

 

ゲートが開かれた!すると何か小さな影が光の中に入っていく。一体?

 

To be continued.




本日は硯を登場させてみました。ゴウセルと硯との絡みを書いてみたくて。次回は久しぶりのバトスピ回なのでみなさん乞うご期待!


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第四十一陣:ドールと巨兵とグリード

 

○バトルフィールド

 

今回のバトルフィールドはコロッセオの闘技場によく似たところ。グリード達は人間体となってそれぞれグリード体に似たアーマー。硯のアーマーは光主時代のとはかなり変わり、まるで冒険者のようなアーマーであった。そしてゴウセルのはマゼンタ色のヤギの顔のアーマーで、右目には星型のHMDをつけていた(おそらく、キュピーンをイメージしてのことであろう)。しかも容姿のこともあってかどこか色っぽい。

 

硯「(男とは分かっているけど、やっぱりどこか色っぽい)」

ゴウセル「そうか。俺の格好はそんなに色っぽいか」

硯「!! ゴゴゴ、ゴウセル!僕の心を勝手に読まないで!」

ゴウセル「すまん。つい癖でな」

 

顔を真っ赤にして怒る硯。

 

ウヴァ「おい。いつまでもイチャついてないでとっとと始めろ」

硯「わかってる!」

 

カザリ「それじゃ始めるよ。僕らの先行で」

 

ここでは通常のタッグバトルのルールと同じでライフはお互い8。本来は同じ色のカードは入れられないが、大会ルールでは無効とされ、リザーブのコアは4つから5つに増加(その内2つはソウルコア)。さらに魔法や魔術が使える者はバトスピの効果として使用可能(こちらは魔界と魔法の世界との同盟を結んだことにより採用された形)。

 

ウヴァ&カザリ:第1ターン

 

まずはウヴァ達の番。ウヴァはセルメダルを握って二つに割る。それをフィールドにばら撒くとミイラのような怪人が2体出てくる!

 

屑ヤミー「ううううっ ううううう」

 

コイツらは屑ヤミー(コスト0、系統:無魔。効果:このカードはデッキに何枚でも入れられる。召喚時デッキを2枚オープンし、その中に系統:冥主を持つスピリット1体または屑ヤミーを全て手札に加える。残ったカードはデッキの下に戻す)。セルメダルを二つに割ることで生み出せるヤミーのなり損ない。パワーは低いがタフなのが厄介。

 

ウヴァ「今こっちには腐るほどメダルがあるからな。コアが続く限りいくらでも出せるぜ」

 

そう言ってウヴァは効果でオープンして屑ヤミーを2体確保しスカルデビルを召喚してターンエンド。

 

ターンエンド。

 

硯:第2ターン

 

硯「ランマー・ゴレムを2体、ロック・ゴレムをLv.2で1体召喚」

ロック「ゴゴゴゴゴッ スズリよ、また戦えることができて嬉しいぞ」

硯「僕もだよ」

 

硯は3体の造兵を場に召喚する。ちなみにこのロック・ゴレムは光主時代からの硯の仲間で、嬉しさのあまりドラミングする。その後ターンエンド。

 

メズール&ガメル:第3ターン

 

メズール「私は屑ヤミー1体のコアを使って冥府の深淵を配置」

 

メズールは厄介なネクサスを配置。これは冥主と無魔に【呪撃】を与えるという効果を持っていた。屑ヤミーはLv.3まであるが、それでもBP:3,000で極端に少ない。このネクサスとは相性がいい。さらにガメルがバーストをセットしてターンエンド。

 

ゴウセル:第4ターン

 

いよいよゴウセルの番が来た。

 

ゴウセル「ソードールを2体召喚。さらに俺は彼女を呼び出す」

硯「彼女?」

ゴウセル「来たれ。全ての人形達の母にして神。創界神ヘラ」

 

ゴウセルが創界神を配置した!

 

硯「ゴウセル 君、創界神を持っていたんだ!」

ゴウセル「ああ。つい先日な」

 

数日前、ゴウセルはこちら側の世界に来てある物に目を光らせた。それはフィギュアである。精巧な技術力に興味が湧いたらしい。それで各地で探索していたんだが、ある古い屋敷から何かを感じたらしい。中に入ると中には人形がたくさん置かれていた。

 

ゴウセル「そこはどうやらかつて人形をこよなく愛した人間が作った人形屋敷だったらしい。それから主人の部屋らしきところに入ると一枚のカードが浮かんでいた。それが彼女だ」

 

その後自分の気配を感じ取り、屋敷にいた仲間達を引き取ってくれたゴウセルのことを気に入り彼と行動を共にしたらしい。

 

ヘラ「ふふふっ ゴウセル ようやく私達の出番なのね。なら存分に私たちの力を使いなさい」

ゴウセル「了解した。ヘラが配置されたことによりデッキから3枚オープン。呪鬼が2枚あった為、2コアブースト。さらにバーストをセットしてターンエンド」

 

それから数ターンが経過。両者共になかなか動き出せず牽制し合っていた。

 

ウヴァ達のフィールドにはLv.1の屑ヤミーが6体、Lv.2のスカルデビルとLv.1のスカルデーモンが1体ずつ、Lv.1の冥府の深淵とLv.2の賢者の樹の実が1枚ずつ、バースト1枚。

硯達のフィールドにはLv.1のロック・ゴレムとランマーゴレム、Lv.2のソードールが2体ずつ、崩壊する戦線とヘラが1枚ずつ、バーストは1枚。

 

ウヴァ達は同じ色を使っている為カードを出しやすいが、ゴウセル達は青と紫の混色な為、数では不利。

 

ウヴァ「それじゃそろそろ動くとするか」

 

ウヴァ:第11ターン

 

ウヴァは冥空士ブーネイをLv.2で召喚後、

 

ウヴァ「俺はセルメダルを使用。こいつは俺のフィールドにいる“冥主”から1個トラッシュに置く事で1枚ドローする」

 

彼らの食料とも言えるセルメダルを使用する。冥主デッキにしたのはこの為らしい。しかもこのカードは使用後、フィールドに置かれる。

 

ウヴァ「さらに屑ヤミーのコア2コアを取り除き、来い」

 

と後ろから怪人が現れる。カマキリのような姿にトラアリヤミーのような不気味な顔。まさにヤミー、カマキリヤミーであった。

 

ゴウセル「ついにヤミーが登場したか」

ウヴァ「アタックステップ やれ!」

カマキリヤミー「かああああっ」

 

ウヴァがついに攻撃を仕掛けてきた。それに対して硯達はライフで受けた。するとヤミーは砕いたライフのコアの欠片を飲み込んだ。それによりウヴァたちのリザーブにコアが1つ追加される。

 

ウヴァ「コイツは宝石を欲しがる奴から生み出したヤミー。だからライフを奪えば俺にコアが追加されたんだよ」

ゴウセル「なるほど。宿主の欲望によって効果も決まるわけか。見たところ相手ライフを減らした時、ボイドからコアを1つ追加と言ったところか」

ウヴァ「そうだ。さらにアタック時、デッキから1枚オープンしてその中にセルメダルがあれば手札に加え、残ったカードはデッキの下に戻る。セルメダル1枚確保」

 

まさにヤミーならではの効果である。さらにウヴァは屑ヤミー1体とブーネイがアタックしライフを砕いてターンエンド。

 

硯:第12ターン

 

硯はドローしようとした時、観客席にダン達が現れた。

 

ダン「硯!」

硯「ダンくん!」

 

ダンが現れた事に硯は泣き顔になって喜ぶ。ようやくダンに会えたのだから当然であろう。魔ゐ達、他の光主達とも再会できてさらに喜ぶ。みんな、お市から知らせを聞いて飛んで来たらしい。

 

硯「ダンくんが見に来たんだ。僕もやられっぱなしではいられないね」

ゴウセル「………」

 

ダンが来たことで闘志がさらに燃え上がる硯はガイウスとランダルを1体ずつ召喚。さらにバーストをセットしただけでターンエンドする。

 

メズール:第13ターン

 

メズール「啖呵を切った割には何もしないなんて、拍子抜けだわ。何もしないならこっちから行かせてもらうわよ。頼むわねガメル」

ガメル「うん。オレ、メズールのために頑張る」

 

ガメルは張り切って自分にメダルを入れる。そこから白ヤミーが現れ、リクガメヤミーに姿を変えた。

 

ガメル「Lv.2に上げてアタック」

リクガメヤミー「倒ス」

メズール「アタック時効果で手札のセルメダルを破棄して、2個以下のスピリットを破壊する」

 

効果でガイウスを破壊し、ブロックしたランマーゴレムを鉄球で押しつぶしてターンエンド。

 

ゴウセル:第14ターン

 

ゴウセル「さて、硯秀斗の前に俺が奴らに反撃を喰らわせるとするか」

 

ついにゴウセルが何かを出すつもりだ。ソードールをLv.1にダウンし

 

ゴウセル「人形界の悪戯ピエロ、道化ドール†ディキ・ディキ†召喚」

 

トントン

 

クラッキー「?」

 

ディキ「ばあっ!♪」

クラッキー「うわああっ」

ディキ「キキキキッ♪ 引っかかった引っかかった♪」

ヘラ「これ。イタズラもほどほどにしなさい」

ディキ「はーい姫」

 

クラッキーを驚かしたのはいたずら者のの少年いや人形少年だった。彼こそ道化ドール†ディキ・ディキ†である。

 

ゴウセル「驚かしてすまない。コイツはイタズラ好きで困った奴でな」

ディキ「ごめんごめん。その分ちゃんと戦うからよ」

ゴウセル「期待しているぞ。ディキが召喚された事でヘラにコア1個チャージする。さらにディキの召喚時効果。“ドール・パペットショー”」

 

ディキ「ドール・パペットショー!♪」

 

ディキの指から出てきた無数の糸がソードール達を操り、屑ヤミー達に向かっていく。屑ヤミーとスカルデーモンは3体を迎え撃つが、ディキのアクロバティックな動きと操糸術に翻弄されながら倒される。

 

ゴウセル「道化ドール†ディキ・ディキ†の召喚時効果。デッキから1枚ドロー、または自分のカード名に「ドール」を含む自分のスピリット1体につき、相手のスピリットのコア1個を相手のリザーブに置ける」

 

確かにこの場合、ディキはもちろんソードールも確かに「ドール」とある。これにより屑ヤミー達は消滅したというわけだ。

 

ゴウセル「続けてアタックステップ 道化ドール†ディキ・ディキ†でアタック」

メズール「ライフで受けるわ」

 

ディキのアクロバティックキックが奴らのライフを砕く。さらに硯のロック・ゴレムでアタックし【粉砕】によりウヴァ達のデッキを1枚破棄、さらにライフを砕いてネクサスの効果でコアブーストしてターンエンド。

 

硯「やるじゃないゴウセル」

ゴウセル「お褒めに預かり光栄だ」

 

キュピーンポーズで決めるゴウセル。

 

ウヴァ:第15ターン

 

ウヴァ「舐めやがって!」

 

怒り気味のウヴァはさらにバッタヤミーをLv.2で生み出す。

 

ウヴァ「アタックステップ、やれ! コイツはアタック時、相手のスピリットのコア1つをリザーブに置くことで1枚ドローする」

 

ウヴァはソードールのコアを1個取り除いて消滅させると1枚ドローする。だが

 

硯「手札が増えたね」

 

ウヴァ「なに?」

硯「ふっ」

 

硯が不気味なニヤケ顔を見せる!

 

ダン「出たな。あのニヤケ顔は」

魔ゐ「すずりんが何かやるわね」

 

硯「相手の手札が増えた事によりSバースト発動! 現世(うつしよ)にその身を現せ、蒼き魔導石の巨人!神造巨兵オリハルコン・ゴレム! Lv3でバースト召喚!」

オリハルコン「がおおおおおおおおっ!!」

 

バーストの正体はオリハルコン(Revival)だった!

 

ウヴァ「ちっ! 大物を出してきやがったか」

ゴウセル「狙い通りだな」

ウヴァ「なに?」

ゴウセル「お前達の性格をこのバトルで見てきたが、お前は特に血の気が多く短気になりやすい。だから俺が少しふざければお前は短気になって周りが見えなくなり単調な手段をすると思ってな。結果は大成功。見事に俺の狙い通りに硯のオリハルコンを召喚できた」

 

さすがはゴウセル。よく分析している。

 

ウヴァ「ふざけやがって!だが忘れ出るんじゃねぇか? 俺達のスピリット達は全員【呪撃】があるんだ。そんな強力な奴いても意味ねぇんだよ!」

カザリ「ちょちょっウヴァ!」

 

ゴウセルの挑発に乗るウヴァを止められない。

 

ゴウセル「フラッシュタイミング インビジブルシールドをオリハルコンに使用。これでオリハルコンは【装甲:赤/紫/緑/青】を与える」

ウヴァ「なに!?」

硯「オリハルコン・ゴレムでブロック」

 

これなら呪撃に恐れる事なくブロックができる。バッタヤミーは得意の蹴り攻撃を繰り出すが、オリハルコンの屈強なボディに傷一つつけられない。

 

オリハルコン「今度はこっちの番だ」

バッタヤミー「!!」

オリハルコン「青銅百獣爪!!」

オリハルコン(東部のライオン部)「がおおおおおおおっ!!」

 

オリハルコン・ゴレムの獅子のオーラを纏った6本の爪にバッタヤミーはなす術が無く倒され周囲にセルメダルを大量にばら撒きながら爆散した!

 

ウヴァ「くそっ! だがヤミー達は破壊時、デッキから3枚破棄。その後トラッシュのセルメダルを3枚まだ手札に戻す!」

 

破棄した中に入っていたセルメダルは1枚だけ。やはり出したばかりのヤミーは欲望が少なかったらしい。ウヴァのイライラはさらに募るばかり。カザリが何とか宥めてターンエンドする。

 

硯:第16ターン

 

硯はガイウスとメテオライト・ゴレムをLv.1、タワー・ゴレムをLv.2でそれぞれ召喚しバーストをセット。

 

硯「まだ続くよ。バーストセットした事によりこのスピリットをコスト7として扱う。神鳥の鎧を纏いし黄金の女神!虚造帝フェニックス・ゴレムLv.2!」

 

またも硯が大物を出してきた。このスピリットのコストは本来11だがバーストセットしていれば7になる。しかも軽減6なので実質コスト1として召喚できる。

 

硯「このスピリットがある限りこのスピリットと【強襲】を持つ自分のスピリット全てに【粉砕】を与える。ランマーゴレムのコアを使い士気高き大本営をLv.2で配置」

 

硯が攻めの態勢に入る。

 

硯「アタックステップ、ロック・ゴレム攻撃。【粉砕】を発動。ロック・ゴレムのレベル分デッキを破壊。続けて崩壊する戦線の効果とガイウスとランダルの【強化】でメズールのデッキを合計5枚破棄。さらに士気高き大本営の効果でコアを1つ追加」

 

ロック・ゴレムのアタックによってネクサスから巨人が現れメズール達のデッキを破棄する。だがまだ終わらない!

 

硯「破棄した中にスピリットがいたから虚造帝フェニックス・ゴレムLv.2の効果発動。【粉砕】で破棄した中にスピリットがいれば、そのカード1枚につきコスト6以下の相手スピリット1体破壊する」

グリード達「なに!?」

 

破棄した中にいたスピリットは2体

 

フェニックス「断罪の時だ。神鳥重圧殺(グラビティフェニキオス)!」

 

フェニックス・ゴレムの体から黄金の神鳥が現れ、リクガメヤミーとスカルデーモンを重力で押し潰して倒す!ウヴァはライフで受けてネクサスの効果でコアブースト。

 

硯「まだ終わらないよ。神造巨兵オリハルコン・ゴレムでアタック!」

オリハルコン「行くぞ!!」

硯「オリハルコンの【大強襲】発動!!ターンに2回までネクサス1つを疲労させる事でこのスピリットは回復。さらに回復するたびに相手のデッキを5枚破棄。そしてLv.2〜3では【大強襲】の効果でデッキ破壊する時、自分フィールドの青のシンボル1つにつき、デッキ破壊を+1する!」

 

クラッキー「ということは」

 

硯のフィールドの青のシンボルは11個、内2体は【強化】持ち。つまり!

 

硯「合計18枚を破棄する!」

オリハルコン(頭部のライオン)「がおおおおおおおおっ!!」

 

オリハルコンの咆哮がウヴァのデッキから18枚を吹き飛ばす!

 

カザリ「くそっ、屑ヤミーでブロック!」

オリハルコン「喰らえ!!」

 

オリハルコンの巨爪が屑ヤミーを切り裂く!だがまだ終わらない。さっきのアタックで崩壊する戦線を疲労させたことで回復。オリハルコンの2度目のアタック。士気高き大本営を疲労させてメズール達のデッキを18枚破棄。その時

 

メズール「調子に乗らないでよ。今のデッキ破壊でこの子の効果を使わせてもらうわ」

 

よく見ると中にはオカピエンが入っていた。このカードは相手のデッキ破壊によってトラッシュに行く時、相手ライフを1つボイドに置くという効果があった!オカピエンの亡霊が硯太刀を襲う…ところが

 

シュシュシュシュシュっ! スパっ!

 

突如として鋼の扇子が亡霊を切り裂いた!

 

メズール「なに!?」

ゴウセル「悪いな。お前がライフを奪う効果を発動した事で彼女をおこらせたらしい」

硯「彼女?」

???「妾じゃ。よくも妾の眠りを妨げたな」

 

バーストから声が。その正体は先ほどの鋼の扇子を持った派手な真紅髪と服装のドールの女王だった。昼寝の邪魔をされて怒っている

 

ゴウセル「彼女の名は“女王ドール†ブラッディ・メアリー†”。相手がオレ達のライフを奪う効果を発動した時、減らす代わりに自身のバーストを発動させる効果を持っているのでな」

 

ガメル「ウソ!? そんなのあり?」

 

ゴウセル「悪いがこれが彼女なのだ。俺はメアリーのバースト効果を発動する。彼女をノーコストで召喚し、2コスト支払う事で手札の「ドール」を1体召喚する。硯秀人、悪いがお前のフェニックスのコアを使わせてもらうぞ」

硯「OK」

ゴウセル「感謝する。俺はフェニックスから2コスト支払い、出でよ!母なるヘラを守りし最強の剣姫!剣帝ドール†アンシャンテ†Lv.2!」

 

ゴウセルの召喚宣言によりヘラの魔法陣から2人のドールが現れる。2体が現れたことでヘラに2コアチャージ。

 

アン「ヘラ様、ゴウセル殿 アンシャンテ只今馳せ参じました」

ヘラ「よく来たなアン」

アン「はっ 我が力、必ずやヘラ様とゴウセル殿の力になります」

 

膝をついてヘラとゴウセルへの忠誠を誓うアンシャンテ。

 

ゴウセル「頼むぞ。アンシャンテの召喚時効果、アタックステップ中に召喚された時、自分のデッキの上から1枚破棄できる。それが「ドール」であれば相手のライフを1つ破壊する」

 

破棄したのはダーク・ソードール。それによりダーク・ソードールの魂がアンシャンテのレイピアに宿る。

 

アン「ダーク・ソードールよ。お前の力しかと受け取った。はあああああああっ 受けよドール流剣術:憑霊の突き・ダーク・ソードール!!」

 

ダーク・ソードールのオーラを宿したレイピアの突きがメズール達を襲う!それをガメルはメズールを守るように受ける。

 

ガメル「メズール、大丈夫?」

メズール「ええ。助かったわガメル」

 

だがまだオリハルコンの攻撃は終わっていない。屑ヤミーでブロック。そして3度目のオリハルコンの攻撃が始まる。だがオリハルコンの【大強襲】はターンに2回までなのでデッキ破壊はここまで。ウヴァはスカルデビルでブロック。次はメテオライト・ゴレムでアタックし【粉砕】でウヴァのデッキを5枚破棄。フェニックスはLv.1にダウンしたのでスピリット破壊効果は無くなる。この攻撃はカマキリヤミーでブロック。だがフラッシュでセルメダルを使ってBPアップしたカマキリヤミーの鎌に倒される。次にタワー・ゴレムがアタックし6枚破棄、ライフを。続いてフェニックス・ゴレムがアタック。合計6枚破棄。

 

ウヴァ「これ以上やらせるか!フラッシュタイミング バインディングブランチ!コスト合計8まで疲労させる」

 

ウヴァのマジックによってランダルとガイウス、ロック・ゴレムを疲労させる。フェニックス・ゴレムのアタックは屑ヤミーでブロック。その後硯はターンエンド。アタックは防がれたが、デッキ破壊とコアブーストのおかげで十分痛手を与えた。

 

ダン「久しぶりに見たな。硯のデッキ破壊」

魔ゐ「えぇ。少しの衰えも無いみたい」

剣蔵「むしろえげつなさが上がったような気がします」

クラッキー「うん。それとそれを裏で支えるゴウセルの手並みもなかなかだよ」

マーリン「当然であろう」

 

ダン「マーリン。いつの間に」

マーリン「なに。近くを通りかかったら妙な気配を感じたものなのでな」

 

相変わらずの神出鬼没。

 

メズール:第17ターン

 

メズール「(このターンはアタックはやめた方が良さそうね。とりあえず使える手札を揃えて次に備えないと)」

 

そうしてメズールは屑ヤミーを召喚して、2枚オープン。2枚とも手札に加えられたので対象カードだったらしいが

 

メズール「(!) ふふふっ」

 

何やらニヤケ顔になる。さらにカオスドローをウヴァに使用する。よってウヴァは8枚ドロー。するとウヴァもカザリもニヤケ顔になる。メズールはバーストをセットし紫煙魚を2体とエレフォッグを1体召喚してターンエンド。

 

ゴウセル:第18ターン

 

ゴウセルは回復したスピリット達のレベルを上げ、バーストをセット。さらにデスウォーリアーを2体召喚してターンエンドする。

 

剣蔵「妙ですね。なぜアタックをしないんでしょうか? 明らかに流れは硯さん達のほうが」

ダン「いや違う」

マーリン「その通りだ。ここから流れが大きく変わるぞ」

 

ウヴァ:第19ターン

 

ウヴァのターンが来る。よく見るとさっきまでイラついてたウヴァが落ち着きを取り戻していた。一体?

 

ウヴァ「小僧ども。さっきはよくもやってくれたな。だが今度は俺達がテメェらを痛めつける番だぜ」

 

そう言って屑ヤミーを2体と大鎌のネックチョッパーを召喚する。ネックチョッパーはデッキ破壊を封じるだけでなく効果破壊も受け付けない。硯のデッキ破壊が封じられた。

 

カザリ「今度は僕達の根城をLv.2で配置させてもらうよ」

 

カザリが出したのは“欲望(グリード)の館”というグリード達の本拠地のネクサスだ。

 

ウヴァ「そしてこいつが本命だ!」

 

出したのはウヴァとカザリ自身のカードだ!!そして人間体から元の姿に戻り、バトルアーマーを砕いてフィールドに降り立つ!

 

クラッキー「Jesus! まさか奴らが自ら!?」

マーリン「ふふふっ 自らスピリットとして欲望を叶えようとする。強欲の名を持つだけのことはあるな」

 

首鳴り:ゴキッゴキッ

 

カザリ「ふうう やっとフィールドに出られたよ」

ウヴァ「これで心置きなく奴らをぶちのめしてセルメダルを稼げる」

 

ウヴァの召喚時効果で2枚ドロー。さらに

 

グサッ

 

カザリが屑ヤミー1体を切り裂いた!

 

カザリ「僕は召喚時に自分のスピリット1体を破壊する事で、相手は相手のスピリットを1体破壊しなければならない」

 

デッドリィバランスと同じ効果だ。

 

ゴウセル「硯秀斗、君のカード達は主戦力だ。少し温存した方がいい。俺のソードールを選ぼう」

硯「ごめん」

 

そうしてソードールを選んで破壊。

 

それから硯達は警戒を強める。さらにトラッシュのバッタヤミーはウヴァが召喚されると1コスト支払って召喚出来るため、トラッシュより復活する。

 

ウヴァ「俺とカザリをLv.2に上げてアタックステップ。行くぞ!」

 

ウヴァがアタックする!

 

ウヴァ「おらあああ!!」

 

ガイウス&ランダル「!」

 

ウヴァがガイウスとランダルに飛び乗りフルボッコにし、ガイウスを倒してしまった!

 

ウヴァ「俺はアタック時、相手のスピリットコアを1個リザーブに置く。さらにフィールドにあるセルメダル1つにつき+1するんだよ」

 

このためにセルメダルを。だが明らかにBPは低い。硯は【呪撃】狙いと感じライフで受けようとすると

 

ウヴァ「まだライフで受けるかは気が早いぜ」

硯「えっ?」

 

そう言って懐から3つのセル…いやコアメダルを取り出すと自らの体に埋め込む!

 

ウヴァ「うおおおおおおおっ!!」

 

ウヴァの剥き出しになっていた上半身と下半身にアーマーが装着される。これこそグリード達の完全体となった姿である。

 

ウヴァ「へへへっ 俺自身がアタックした時、手札に完全体のカードがあれば俺を手札に戻す事でノーコストで召喚できる。即ち俺が完全体になれるってわけだよ!!」

 

ダン「この為に手札を増やし続けたわけか」

魔ゐ「力を取り戻すために手札を増やし続けるなんて強欲すぎよ」

マーリン「まぁ彼らは欲を糧としているからな。それにしても欲を糧にする人造人間。興味が尽きない」

 

ウヴァ「それじゃもう一丁アタックさせてもらうぜ!」

 

Lv.3の完全体となったウヴァが再度アタックを仕掛ける!

 

ウヴァ「俺はアタック時、自分のフィールドにあるセルメダルの数以下のコアの相手スピリット1体を破壊する」

 

フィールドにあるセルメダルは3枚。コア3個以下のスピリットを破壊することになる。

 

ゴウセル「戦略ミスだな。それではランダル以外は倒せない」

ウヴァ「馬鹿が。俺がそんなことに気づいてないと思ったか?」

ゴウセル「なに?」

ウヴァ「俺はLv.2・3の時、フィールドにあるスピリット/ネクサス全てを俺のフィールドにある「セルメダル」として数えることができるんだよ!」

 

硯「なんだって!?」

 

つまり硯とゴウセル、さらにウヴァ達のフィールドにあるカードは全部で22枚、元々のセルメダル3枚を加えれば合計25枚となる。つまり

 

ウヴァ「コア25以下のスピリットを1体破壊する!!」

 

狙いを定めたのはフェニックス・ゴレム!フェニックスの巨体にバッタならではの脚力で飛び乗り、鎧の間から得意の電撃を浴びせる!それにたまらず倒れ込むとトドメに

 

ウヴァ「くたばれ!!」

 

右腕の鉤爪で切り裂いて倒す!さらに欲望の館の効果でメズールが1枚ドロー。そしてメインのアタックを硯はライフで受ける。

 

ウヴァ「これでも喰らえ!!」

 

ガキン!

 

硯「ぐっ!!」

 

グリード達の攻撃には応える硯。だがまだ終わらなかった。

 

カザリ「今度は僕の番だね。僕はLv.2でアタックした時、トラッシュにある系統「冥主」を持つスピリット1体を手札に戻す。冥怪傑ゾロを手札に戻させてもらうよ。君のデッキ破壊のおかげで回収しやすくなったよ」

 

硯のデッキ破壊を逆手に取られた。

 

カザリ「さらに僕がアタックした事で」

硯「まさかまた!」

 

カザリは懐のコアメダルを埋め込む。そして

 

カザリ「はあああああああああっ!!」

 

カザリも完全体となって剥き出しの足に鎧が装着され、オーラと共にドレッドヘアーが蠢く!

 

カザリ「ふふふっ それじゃあ僕の力を見せてあげるよ!!」

 

カザリがチーターの能力を手に入れてものすごいスピードで向かってくる!

 

カザリ「僕はアタック時、相手のスピリット全てのコアを1個になるようにリザーブに取り除く!!」

 

獅子のオーラ「がおおおおおおおっ!!」

 

カザリからライオンのオーラが現れ咆哮を上げると、それに威圧されるかのように硯とゴウセルのスピリット達が膝をつく。

 

カザリ「まだだよ!さらにLv.2・3でアタックした時、コア2個以下の相手のスピリットを破壊する。この効果で破壊した時、僕は回復する! まずはさっき僕らをコケにしてくれたピエロくんからだ」

 

そうして腕の爪でディキを切り裂き1枚ドロー。だが

 

ディキ「キキッ… タダではやられないぜ…デス・パペット・スレッド!」

 

ディキの召喚時効果は破壊時にも発揮するのだ。ドールは3体なのでカザリからコアを3個取り除きLv.1にダウンさせた。

 

ディキ「ヘラ様、ゴウセル。あとは頼むね…」

ゴウセル「任せろ」

硯「君の犠牲は無駄にしないよ。オリハルコン・ゴレムでブロック!」

オリハルコン「おおおおおおおおおおっ!!」

カザリ「ちっ!」

 

ガチン!!

 

オリハルコンの巨爪を爪で受け止めるカザリ。

 

剣蔵「すごいです!あんなに体格差があるというのにオリハルコンの攻撃を受け止めるなんて!」

マーリン「いくらBPが下がっても奴ら本来のパワーは失われていないというわけか。ますます興味が湧いた」

 

オリハルコンとカザリのBPはお互い5,000。それに相まって2人とも互角の戦いを見せる。

ウヴァはカザリに対して手札に残っていたセルメダルを使用。これによりカザリのBPが+2,000されBP7,000になる。だが硯も負けじとマジックドリルを使用して同じくBP7,000にアップ。

 

ダン「硯のやつ、相打ちを狙ってるな」

クラッキー「おそらくね。奴らを1体でも倒しておかないと勝つのは難しいだろうから」

 

硯にとっても苦渋の決断であるはず。オリハルコンはそんな硯の心情を察していたため、さらに力が入り徐々にカザリを追い詰める。だが

 

カザリ「良い攻撃だけどここまでだよ。フラッシュで欲望の館を疲労させることで手札/トラッシュにいるグリードを1体召喚する」

硯「!」

 

メズール「ふふふっ ようやく私の出番ね」

 

そして今度はメズールがフィールドに降り立つ!

 

メズール「私は召喚時、デッキから3枚オープンして中のセルメダル1枚と「冥主」を1枚を手札に加える。残ったカードは破棄するけどね」

 

オープンした中にはセルメダル1枚のみ。そのセルメダルを使用してカザリのBPがさらに上がった!

 

カザリ「念には念を入れておくよ。ネイチャーフォースを発動するね」

 

それによりトラッシュのコアが全てカザリに乗り再びLv.3になってしまった。

 

カザリ「なかなか楽しかったよ。それじゃバイバイ。はあああああああっ!!」

 

そうして特大の獅子のオーラを放った虎の爪がオリハルコンの装甲を貫いた!

 

硯「オリハルコン!」

オリハルコン「すまん。あとを頼む…」

 

硯のキースピリットがついに倒された。だが悲しむ暇はなかった。

 

メズール「それじゃ今度は私ね」

ガメル「メズールがんばれ」

 

次はメズールが攻撃を仕掛ける。そしてメズールもコアメダルを体に埋め込むと、上半身に装甲が加わった完全体となる!そして再び攻撃を仕掛ける!

ゴウセルはブロックして迎え撃とうとする。すると

 

メズール「ふふふふふっ」

 

ばしゃん

 

一同「!?」

 

なんとメズールの体が水になってしまった!そのままスピリット達の足元を通り抜けゴウセル達に

 

メズール「喰らいなさい!!」

 

水の波動で、ゴウセル達のライフを奪う。さらにはゴウセルの手札に電気ウナギ型の鞭を飛ばして、インフェクションシュートを破棄する。

 

メズール「驚いてくれた? 私はLv.2・3でアタックした時、コア3個以下のスピリット/アルティメットからブロックされず、さらにライフを減らした時、相手の手札を見ずに1枚破棄する」

 

恐るべし効果!今のアタックで硯がセットした絶甲氷盾が発動しライフを回復しターンを終了させる。

 

 

硯:第20ターン

 

硯「(今の僕の手札に逆転できるカードはない。ここは耐えるしかない)」

 

硯はバーストをセットし、ゴウセルを含めた全スピリットを最高レベルに上げ戦士グスタフをLv.2で2体召喚してターンエンド。

 

 

メズール:第21ターン

 

メズール「それじゃそろそろ。ガメル出番よ」

ガメル「やった♪」

 

そして最後の1人ガメルが召喚された。

 

ガメル「オレ、メズールノタメニ頑張ル!」

 

ガメルの気合い十分。ガメルは自分フィールドにメズールがいる時、BP+10,000される。つまり今のガメルはLv.3のためBP18,000!そのままアタックステップに入り、メズールがアタックしライフを砕く。続いて屑ヤミーでアタックし、これもライフ。そして

 

 

メズール「さぁガメル おやり!」

ガメル「うおおおおっ! アイツラ倒スゾー!」

 

するとガメルのシンボルが一つ追加される。ガメルは自身のBP10,000につきシンボルを一つ追加できるらしい。だがこれだけではないと全員わかっていた。

 

メズール「ガメル、あなたのコアメダルよ」

 

メズールがガメルの体にコアメダルを投げ込ませる。それにより

 

ガメル「うううううっ うおおおおおおおおおっ!!!」

 

ガメルが完全体となった!それもかなり強固かつ重量がある姿だった。

 

ガメル「オレ、アタックスル時、セルメダルノ数ダケ強クナル!!」

 

つまりセルメダル1枚につき、BP+3,000されるという事。セルメダルは本来5枚だが、ウヴァの効果で合計19枚!ガメルのLv.3のBPは15,000、そこにアタック時の効果を+すると

 

剣蔵「合計BP……!!」

マーリン「“72,000”」

一同「!!!」

 

脅威のBPである!!

 

メズール「さらにガメルがアタックして相手を破壊した時、トラッシュのセルメダルのメイン/フラッシュの効果を使用できる」

 

つまりゴウセル達のスピリットがガメルに倒されればさらにメダルを増やされるという事を意味させていた!だがゴウセルは

 

ゴウセル「アンシャンテでブロック」

硯「えっゴウセル?」

 

なんと無謀にもゴウセルはアンシャンテでブロックする。効果でBP+10,000されているがまだガメルには程遠い。

 

アン「行くぞ!」

 

しゅしゅしゅしゅしゅ……!!

 

ガメル「あれ? アレレレレレレ?」

 

アンシャンテは重量級のガメル相手にスピードで撹乱しようと彼の周りを走り残像を生み出す。見事に動揺するガメル。すかさず

 

アン「touche! touche! touche!」

 

ガチンガチンガチン

 

高速の連続突きを浴びせる。だが完全体となったガメルの装甲にレイピアの突きも全く効果がなかった。

 

ガメル「クスグッタイ。モウ、ヤメテ!!」

 

ドンドンドンドンドンドン!!

 

アン「!?」

 

ガメルの地団駄にアンシャンテも動きが止まってしまった。そこをガメルに捕まってしまう。そしてそのまま岩に叩きつけられた!

 

ガメル「ヤッタヤッタ! メズールオレ頑張ッタ」

メズール「ガメル、よく見なさい」

ガメル「エエ? アレッ!?」

 

アンシャンテを投げたと思ったら屑ヤミーだった!

 

硯「これって一体? ゴウセ…!」

 

よく見ると、ゴウセルの左腕に光の弓矢のような物が付けられていた。これこそ七つの大罪がリオネス国王バルトラより賜ったゴウセルの神器「双弓ハーネット」である。

 

ゴウセル「忘れたか?俺は相手の精神と神経を操ることができる。これが俺の魔力“侵入(インベイジョン)”」

 

『侵入(インベイジョン)』

 

ゴウセル「魔法が使えるルールに則り俺はそれを使用した。コスト4を支払って“傀儡縛り(ジャック)”を発動。これにより相手スピリットがバトルするスピリットの対象を変更可能。無論、相手のスピリット同士を戦わせることもな」

 

恐るべき能力。ガメルは相手スピリットを破壊した時に効果を発動できるため、自分のスピリットでは不発に終わる。しかもガメルはメズールを守ることにしか神経を使わないので操るのは容易である。

 

 

剣蔵「凄いです!そんな効果が使えるなんて」

クラッキー「Crazy」

マーリン「まぁこれでも力の一端でしかないがな」

 

硯「これが君のバトスピでの能力なんだ。すごい」

ゴウセル「お褒めに預かり光栄だがこの“傀儡縛り”には欠点もある。意志の強いスピリットやマシン系スピリット、アルティメット全てには効果がなく、相手フィールドにコスト5以下のスピリットがいなければ発動できない」

 

なるほど。確かにそれだけの制約があるのも当然である。

 

ガメル「ゴメン、メズール」

メズール「仕方がないわ(しかしアレは厄介ね。ここはターンエンドして様子を見るしかないわ)」

 

 

ゴウセル:第22ターン

 

ゴウセルはウェルシ・コブラをLv.2で召喚し、レベルダウンしたアンシャンテにコアを乗せて再びレベルアップしてターンエンド。

 

 

ウヴァ達:第23ターン

 

カザリ「ウヴァどうやら来たみたいだよ」

ウヴァ「そうか」

 

どうやらウヴァ達の望んだカードが来たらしい。メインステップに入るとグリードと賢者の樹の実以外のスピリットとネクサスのコアを全て取り除いてスピリット達を消滅させると

 

カザリ「さぁ出番だよ!」

 

トラアリヤミー「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ついに姿を現したトラアリヤミー!奴らのキースピリットだ。

 

トラアリヤミー「ブッコロス!ブッコロス! ピンク髪、アオ髪殺シテヤルーーー!!」

 

ゴウセルと硯への逆恨みを叫びながら荒れるトラアリヤミー。さらにLv.3に上げて

 

カザリ「アタックステップ やりな!」

トラアリヤミー「ぎしゃあああ! コロス!!!」

 

ついにトラアリヤミーが攻撃を仕掛ける!! ゴウセル達、一体どうする?!

 

To be continued.





本日はゴウセルと硯vsグリード達のバトル前編でした。ゴウセルには以前より「ドール」デッキを組ませたくて書きました。グリード達からはオリジナルヤミーを登場させて場を盛り上げようとしました。次回は硯達のバトル終盤です。ついに彼らが現れるので乞うご期待!!


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