カンスト系オリ主 (花蕾)
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SAO編

書きたいから書いた。それだけだ。


俺がゲームで何をするのが好きか、と聞かれるとこう答える。

 

「チュートリアルの後からレベリングして相手の絶望した顔を想像することが好きです」

 

そう、例えば、ドラク◯ではレベルをカンストさせ魔王をメラだけで倒したり、某配信者のようにポ◯モンを最初の草むらでレベル100にしてからジムリーダーやチャンピオンに挑むのが大好きだ。

 

なので、今回のSAOも同じようにプレイしていこうと思う。

 

◇◇◇

 

【悲報】SAO、デスゲームになるってよ

 

…まじかー。デスゲームになっちゃうのかー。

 

SAOにログインしてアバター作成を終わらせて、心置きなく草原でレベリングしてたらいきなり街中に戻されて…そこで、赤いやつが動いててデスゲーム宣言しやがった。でも、あいつが

 

「現時点での最高レベルは…21。21ィ!?ハアッ!!!?」

 

って驚いてたのは面白かったな、うん。

 

よし、レベリングするか!!!

 

◇◇◇

 

???視点

 

オレっちは今、息を潜め夜中のフィールドにいる。顧客からの要望でプレイヤーランキングを作ることになったんだが…

 

「強さなら、ヒースクリフじゃないか。血盟騎士団の」

 

「ああ〜、確かに。だけど、キリの字、知ってるか?」

 

「何をだ?」

 

「夜のフィールドに奇声をあげながら武器を振り回すっていうやつ」

 

「…アインクラッド七不思議のあれか。だけど、あれは嘘じゃなかったか。夜にフィールド出るなんて命知らずなんていないだろ」

 

「いや、それがな!見たっていうやつがいるんだよ、知り合いに!そいつはな、良い狩場を見つけたらしくてな、パーティを狩りしてたんだ。あまりに美味すぎて時間の流れを忘れて気づいたら周りは真っ暗!」

 

「大変じゃないか!で、大丈夫だったのか?」

 

「おいおい、焦るなよ。流石にそいつも真っ暗なフィールドで一夜を過ごすのは危険すぎるって言って安全圏まで帰ることにしたんだ」

 

「暗いのにか?」

 

「ああ。それでな、そろりそろりと抜き足差し足忍び足と、モンスター達に見つからないように用心に用心を重ねて進んだんだ。そして、ようやく安全圏が見えてきたときに」

 

「ときに?」

 

「なんと、モンスターが現れたんだ!そのフロアは当時最前線でな、暗い中で戦えば危険極まりない。しかーし、安全圏は目の前、パーティはモンスターと決死の戦いを行うことを決意した!」

 

「オオ!!」

 

「武器を構えて斬りかかろうとしたとき…いきなり、モンスターにダメージが入った」

 

「ん?そいつが攻撃したんじゃないか?」

 

「いや、違う。見てみれば、暗くて顔を見えないが、片手剣を構えているプレイヤーが。いきなり、奇声っていうかなんというか、ケイケンチオイテケオイテケ、と呪文を吐きながら連続で斬りかかりみるみるうちにモンスターのヒットポイントを0にしたんだ!」

 

「それは、凄いな。最前線だったんだろ。そんなことできるやつなんていないと思うんだが」

 

「モンスターを倒してもらい、礼を言おうとすると、「ハッ、経験値の匂いが!!」と言ってどこかに消えていったらしい」

 

「怖すぎるだろ」

 

「デ、それが何だったっていうんダ?まさかとは、思うガ、オレっちにそれを調べてほしいというんじゃないだろうナ」

 

「いやいや、そんなつもりはないぞ!!流石に夜のフィールドに出るなんていう命を捨てるような行為させるわけないだろ!ただなぁ、最前線のモンスターをバッサバッサと倒してるからなぁ。もしかしたら、ヒースクリフより強いんじゃないかと思って」

 

「なるほどナ。うーん、ありがとよ、二人とも。また今度な」

 

「おう」

 

「好奇心に駆られて夜のフィールドにでるんじゃないぞ」

 

「まっさかー」

 

そのまさかである。しかし、言い訳をさせてほしい。自分は情報屋である。誰も把握していない情報という儲け話を無視できるほど人間ができちゃいない。

 

アインクラッド七不思議が一つ、『夜のフィールドには死神がいる』

 

SAO内では、娯楽があまりに少ない。そもそもとして、娯楽であったはずのSAOがデスゲームという苦行に変わった。

他の娯楽といえば、食事が真っ先に思い浮かぶが、お生憎SAOの味覚エンジンには甘味、酸味、塩味、苦味、うま味・辛味と決まったものしか存在しない。絶品と言われるS級食材というのはあるが、ドロップしたプレイヤー自身が食すため市場にはあまり出回らない。

 

食事の次に思いつく娯楽といえば、おしゃべりや噂話である。

情報屋をやっているが、モンスターの種類やマップなど攻略の情報よりも、七不思議のような噂話や法螺話のほうがよっぽど売れる。

 

『死神』の情報はそういう意味では凄く高価である。

 

もちろん、当初は一人ではなく護衛をつける予定だったが、キー坊にああ言われた手前手伝ってもらうわけにもいかず、アーちゃんに頼めば絶対に止められる。

 

そんなこんなで一人で行くわけになったわけだが。

 

「ひゃうっ」

 

モンスターがでるのではないか、という恐怖と夜風の冷気で思わず変な声が出てしまう。

 

もうすでにフィールドにでて1時間。収穫はあまりない。

 

無駄足だったか、と諦めようと思った時だった。

 

シュンッ

 

自分の頭の少し上を何かがよぎる。いつも被っているフードが、発生した風で頭から外れる。

 

「あ、危ないじゃないカ!!?」

 

この目が効かない夜にフィールドにいるオレっちに責任があるが、あまりに命の危機を感じたせいかそんなことを考えず、思わず非難の声を上げてしまう。

 

それから、数秒たって

 

「え、人だったの!?」

 

◇◇◇

 

主人公サイド

 

まさかの人だったでござる。気配がしたから思わず斬りかかろってしまった。反省。

 

「デ、どうしてこんな時間までフィールドにいるんダ?」

 

「レベリングのためだぞ」

 

何を当たり前のことを聞いてるんだ?フィールドにいるなんてMOB狩って経験値集めてレベル上げするぐらいしかすることないやろ。

 

「デ、今、何レベルなんダ?」

 

「うーん」

 

言っていいのやらなんやら。

 

「言いたくないなら聞きたくないなら言わなくてもいいゾ」

 

「いや、言うぞ。114レベ」

 

「………」

 

沈黙が痛い。

 

「ハアッ!!?んなワケないダロ。最前線の攻略組の平均レベルが50後半。一番高いキー坊が62だゾ!!!」

 

「いや、嘘じゃないって。ほれ」

 

ステータス画面を見せる。そこにははっきりと、レベル:114と記載されている。

 

「マジかヨ…なんで、お前はボス攻略に参加してないんダ?」

 

「……そもそもいつボス攻略があってるんだ?」

 

「オイオイ、知らないのカ?街ではボス攻略の前、結構話題になると思うんだガ」

 

基本、フィールドでMOB狩りをしているため、街に帰るのは武器の耐久値が減ったときか、空腹でバッドステータスがつかないようにするために黒パンを買いにいくときぐらいでしかない。

なので、知らないと伝えると、

 

「…………………(絶句)」

 

おい、なんだ、その顔。まるで有り得ないみたいな

 

「有り得ないみたいな、じゃなくて実際有り得ないんだヨ!!なんだ、その武芸者みたいな生き方!!!」

 

俺がしてる時点で有り得るでしょ。というか、カンスト目指すならこれぐらいしないと。

 

「カンスト?目指してるのカ、SAOをクリアするんじゃなくて」

 

「クリアも目指してるけど、先にカンストを目指してるぞ。ポ◯モンみたいにレベル100がカンストだと思ったのに…違うなんて」

 

本当、レベル100がマックスだと思ったのに…おかげ様でまだレベリングを終わらせることができなくなった。

 

「それにしても嬉しそうだナ」

 

「いやー、まだレベリングができると思うとワクワクするな!!」

 

「戦闘狂かヨ…」

 

なんか引かれてたんだが。なんでや、レベル上げは基本だろ。

 

「それが異常すぎるって言う話ダ!!大体、デスゲームでカンスト目指すなんて聞いたことないゾ!!!デ、スキルの方はどうなんダ?」

 

スキル上げはレベル上げよりもめんどくさい。プレイヤーレベルが10上がるごとに1上がればいいほうだ。

 

「片手剣、刀、大剣、槍、両手斧、ダガーはカンスト済みだな。メイスだけ全然してないな」

 

「マジかヨ…おい、それも見せてくれるカ?まだ、攻略組の中でもスキルカンストはいないんダ」

 

「構わない」

 

「ほうほう、凄いナ。もう、お前が何しても驚かない自信があるゾ…」

 

そこまで言わなくても…あ、そうだ。

 

「帰りはどうするんだ?」

 

「……何も考えてなかったな」

 

「うるさいナ!!」

 

可愛い(直球)

 

「なっ!?」

 

「どうかしたか?」

 

「お前、何言ってるダ?」

 

「?何の話だ…?」

 

「こいつ、無意識かヨ…帰りをどうするかって話だったナ。決めてないゾ」

 

知ってた。

 

「送ろうか?ちょうど、武器の耐久値もやばいしな」

 

「じゃあ、エスコート、よろしくナ」

 

「もちろんですよ、お姫様」

 

冗談っぽく返事を返す。

このまま、護衛して街まで送り届けた。

 

「オイ、フレンド登録しないカ?」

 

「……何その機能?」

 

「それも知らないのカ…メインメニューにあるダロ」

 

「ああ、これか」

 

余りに使わなすぎて忘れてたゾ。

 

「ほれ、これでオネーサンとフレンドになったゾ。オネーサンとフレンドになるなんてレアリティ高いから喜んでくれヨ」

 

「お、それなら喜んでおこう。アルゴって言うのか、これ。よろしくな、アルゴ」

 

「ああ、ほしい情報あったら言ってくれ。金額次第では教えるゾ」

 

「情報屋というやつか?」

 

「そうだゾ。なんかほしい情報でもあるカ?」

 

「んー、なら、経験値が高いモンスターを教えてくれ。colならこれくらいあるから」

 

「多すぎダ!!桁が二つは違う!!」

 

金額を提示すると多すぎると怒られてしまった。おかしいな、この金額、大体数日稼げるのに

 

「それはお前がおかしいだけダ!ったく、そんなにくれなくても教えてやるヨ」

 

効率の良い狩り場やらなんやら色々教えてもらった。これでカンストに一歩前進だ。

 

「…そこまでレベル上げて何がしたいんダ…」

 

相手の絶望した顔を見たいだけです。

 

「もう今のレベルでも十分だと思うゾ…」

 

◇◇◇

 

あれから数ヶ月が過ぎた。今では75層まで解放された。あと、完全攻略まであと25層。この調子でいけば来年までに終わるんじゃないか、このゲーム。

 

「お、レベル上がった、これで…」

 

レベル:225

exp:0

 

「カンスト、達成…!!」

 

苦節二年、ようやくカンストいたしました。

 

喜びの余り、アルゴにメールを送ってしまう。タイトルは『カンストしたった』。

 

すぐに返信が返ってきた。

 

『馬鹿なんじゃねーノ』

 

ウルセェ。

 

あ、そういえば、今、75層のボス戦中だったっけ、途中参戦できないかな。

 

 

 

 

と、言うわけで来てみました、ボス部屋前。アルゴに聞いたら一発だった。お金は取られたけど。

 

じゃ、開けてみたいと思いまーす。

 

「ん?ああ。ボス戦が終わったから開くようになっていたか」

 

どういう状況、これ。なんか、真っ赤な鎧きたやつの周りで、全身黒野郎とかレイピア持った白い鎧をきた女とか野武士が転がってるんだが。

とりあえず、黒とレイピア使いはリア充ですね、メーターが振り切っていますね。

 

とりあえず、槍をスローイング

 

【Immortal object】 

 

システム的不死、何それ怖い。

 

「まさか、いきなり武器を投げてくるとは」

 

「いや、明らかにおかしいでしょ、この状況。周りは動いてなくてお前を睨みつけていて。誰でもわかるぞ、お前が悪役だって」

 

「いやはや、全く持ってその通りだ。しかし、それがわかるとしてもすぐさま攻撃に移れるのはなかなかできないことだ」

 

「褒められることじゃないと思うけどな」

 

「ふむ、そうだな。キリトくんにのみ、褒美を与えるつもりだったが、君にも与えよう。君が私を倒せばゲームクリア、単純だろう」

 

「んー、よくわかんないけど、お前がラスボスという考えでOK?」

 

「その認識で構わない」

 

「なら、大歓迎だ」

 

投げた槍を拾い、握りしめる。

 

「やろうか」

 

「ふむ、好戦的だな」

 

目の前の敵を倒す、それだけだ。他の情報はいらない。

 

「シャアッ!」

 

槍を連続で突き出す。

 

「速いな」

 

「なんなく、防御してるくせに減らず口を」

 

攻撃の手を緩めたら負ける。そんな直感があった。レベルがカンストした後の最初の相手がこんなのとは付いていない。

 

「しかし、完全に防御してるのに、ダメージが入るとは。君、今のレベルは?」

 

「225。ここまで上げたのに完璧に対処されるとは、嫌になる」

 

「カンスト…まさか、本当にするものがいるとは」

 

「そうか、い!」

 

槍を勢いよく突き出す。そして、手放した。

 

「何!?」

 

ヒースクリフが驚くのも束の間、盾に衝撃がくる。

 

「おおらっ!!」

 

「大剣!だが、大振りのあとには、隙が」

 

「んな、わけないだろ!」

 

「ッ、今度は片手剣か!」

 

大剣から素早く片手剣に持ち替え、間髪入れずに連撃。

 

「くっ、鬱陶しい!」

 

シールドバッシュにより、上へ打ち上げられるが、

 

「ほらよ!!」

 

「グオッ!ハルバード…!」

 

俺のハルバードを片手剣で受け止めるが、重さ×速さ×高さは破壊力である。

 

「舐めるな!」

 

横からのシールド殴り。吹き飛ばされる。砂煙が舞い、俺の辺りを包み込む。

 

「武器の入れ替えのスピードは見事なものだ。だが、これで終わりだ」

 

これで終わり?んなわけないでしょ

 

ザシュッ

 

斬られたのは俺ではなく、

 

「居合、だとぉ!!」

 

一刀両断。神速のスピード、さらにはカンストというステータスから放たれた居合に防御など無意味。鎧ごと断ち切った。

 

「お見事」

 

『アインクラッド標準時十一月七日十四時五十五分、ゲームはクリアされました。繰り返します、ゲームはクリアされました。現在をもちまして、全てのデータは固定されます。プレイヤーのログアウトを開始します』

 

これでゲームはお終いお終い。身体に浮遊感を感じる。まるで、この世界から飛び立とうとしてるような感じだ。

 

いや、まるで、ではなく実際にそうなのだろう。だから、これでアインクラッドともおさらば。

 

さて、次はどのゲームでカンストを目指そうか。




気がむいたらALOやGGOとかもやるかも

SAOのカンストのレベルにした225はゲームから持ってきています。


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ALO編①

主人公の名前が決まらない今日この頃。


目を覚ますと、そこは知らない天井だった……いや、この使い古されたネタはダメだな、うん。

 

二年間、ゲームの中に閉じ込められていたということもあり、身体は細くなり少しの身動きですら身体が悲鳴をあげる。

 

こりゃあ、しばらく動けそうにないか

 

◇◇◇

 

結局、あの後、俺が目を覚ましたことに看護師さんが気づき、現在はリハビリに励んでいる。とはいえ、リハビリにそこまで時間はかからないそうだ。

 

それよりも、今は

 

「おっはよー、お兄さん!元気してた?」

 

「ちょっとユウ、病院では静かに」

 

「ごっめーん、姉ちゃん」

 

「もう。あ、お兄さん、フルーツ切ってきますね」

 

お見舞いにきてくれた可愛いお客さん達の相手をしなきゃな。

 

「毎日、すまないね、二人とも」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ」

 

「お兄さんと喋るのは楽しいから大丈夫!あ、この漫画、借りていい?」

 

片方は漫画目的なような気もするが、まあ、いいだろう。

 

来てくれた二人は、紺野藍子、紺野木綿季。苗字から分かる通り、姉妹である。

数年前からの付き合いで今では、ラン、ユウキとあだ名で呼び会えるほどである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そういえば、お兄さんって、ボクかお姉ちゃんと結婚するんだっけ?」

 

「いつの話だ、それ。おじゃんになった話だろ」

 

「ぶーぶー、ボク達に魅力がないっていうのか!」

 

「そういうわけじゃないぞ。二人ともめっちゃ可愛いし。嫁さんに来てくれるなら大歓迎だし」

 

「じゃあ、なんでダメなんだよー!」

 

「ダメとは言ってないだろ…」

 

数年前まで、二人、ランとユウキはとある病に侵されていた。

そんな二人に目をつけた俺の親属が、二人の遺産目的で俺をランかユウキのどちらかと結婚させようとした。

 

流石にそれはお断りである。俺にだってそれくらいの良識はある。しかしながら、俺が断ったところで別の人物に据え変わるだけである。

 

二人の病、AIDSは治らない、いわゆる不治の病と言われていた。しかし、近年、研究が進み、アメリカなどでは完治のケースも見られていた。

日本ではあまりメジャーではなかったその治療法を、二人に一か八か受けさせてみた。あ、ちゃんと当人の許可はとってるよ。

 

結果は成功。それにこの二人の、日本での完治のケースを皮切りに治療法はものすごいスピードで使われるようになった。現在は、保険の適用範囲内にもなり多くの命を救っている。

 

「ユウ、困らせないの」

 

「えー、でも気になるじゃん」

 

「ダメでしょ」

 

「…姉ちゃんだってお兄さんがSAOにいるとき、どうしようどうしよう、って取り乱していた癖に」

 

「ユウ!?それは内緒って言ったでしょ!!?」

 

その話詳しく

 

「お兄さん!!?」

 

◇◇◇

 

「退院したら何するつもりなの、お兄さん?」

 

「ゲーム。なんかおススメのない?」

 

「あっ、それなら、ALOがいいと思うよ!ボクも姉ちゃんもしてるし」

 

「それならそれにしようかな。どんなゲームなの?」

 

「ALOはアルヴヘイムオンラインの略で、アルヴヘイムの名の通り、プレイヤーは妖精族になり、世界樹を目指すというゲームです。でも、お兄さん大丈夫なんですか、あんなことが起こったばかりなのに」

 

「平気平気。俺は()()()()()()()()()()()()()()()。他の人みたいに命の危機云々は感じてなかったしね。それよりも」

 

「それよりも?」

 

「楽しそうなことはするに決まってるでしょ」

 

当然のように言い切った。

 

「ふふっ、そうですね」

 

「だろ」

 

◇◇◇

 

退院したので、ALO買ってきました。

いや、どこも売れ切れで買うのに苦労した。え、ダウンロード版でいいだろって?ゲームはパッケージで買いたいから、すまんな。

 

さて、キャラメイクをしていくわけだが、種族多くね。

 

サラマンダー…攻撃系の能力に優れ、火魔法が得意

 

シルフ…スピードと聴覚に優れ、風魔法が得意

 

ウンディーネ…回復・補助系の魔法が得意。魔力が高く、水中活動もできる

 

ノーム…耐久力と採掘能力が高く、土魔法が得意

 

スプリガン…幻影系や探索の魔法が得意

 

インプ…暗中飛行と暗視が得意で魔法への耐性が高い

 

ケットシー…俊敏性と視力が高く、モンスターのテイムが可能

 

レプラコーン…生産得意

 

プーカ…歌唱や楽器演奏が得意

 

以上9種である。下二つが薄い?知らんな。

 

ケットシーはないな。誰が男の猫耳で喜ぶんだ???

プーカはやだな、歌そこまで上手くないし。あ、でも、某特撮ヒーローみたいに楽器使って戦えるんならしてみたいな…分かんないからやめとこ。

 

ケットシーとプーカは選択肢は速攻で消えたわけだが、どうしようかな。

自身のスタイルといえば、速度に任した連続攻撃なのだが、ALOには魔法がある。SAOにはなかった遠距離攻撃である。そうなると、魔法耐性が高いインプか。レベル上げしたらシルフだろうと素早さで勝てるやろ(適当)

 

よし、インプにしよ。

 

名前はSAOと同じでいいや。

アバターはランダムか。わざわざ、決めなくていいのは嬉しいな。

 

これでログインかぁ、初期地点ってどこやったけ…

 

◇◇◇

 

インプのホームタウンスタートか。ま、しょうがないか。種族間での対立はあるし、PVP推奨のゲームだしな。

 

確か、ユウキとランは央都『アルン』で待ってるんだったな。

 

………どこだ??

 

と、とりあえず、ステータスを見てみよう。

 

???why???

 

俺、このゲーム初よ初。

 

なのに、スキルのいくつかがカンストしてるんだけど。何故???

 

俺、これどこかで見たことあるぞー、剣がアートするオンラインだったような気がするなー

 

…気のせいじゃねぇな、これ。SAOと同じステータスだぞ。あっちになかった魔法スキルは流石にスキルレベル1やけど、周りとのレベル差で違和感しかねぇ…

アイテムボックスは、うげ、バグったものばっか入ってる。捨てよ、こういうの持ってるとBANされる危険性あるし(ポ○モンでミラクル交換できた改造をそのままにしてBANされた過去から学んだ)

 

〜考えること1時間〜

 

考えても分かんないな(諦め)

 

とりあえず、アルンに行くか。場所は飛べば分かるやろ(適当)

 

さあ、空の旅へ。

 

俺は、背中の翼を広げ空へ……

 

ズガガガガガッ!!

 

あ、頭が抉れる。地面に頭から突っ込んでしまった。

 

よし、もう一回

 

ズガガガガガッ!!

 

も、もう一回

 

ズガガガガガッ!!

 

ま、まだまだ!

 

ズガ(以下略)

 

飛ぼうとするだけでHPがなくなりそう…もう、1割削れたぞ、オイ。

 

「遠くから見てたけど、何やってるの、アンタ。自分から地面に突っ込むなんて正気の沙汰じゃないわよ」

 

自分の意思じゃねぇ!!ん?

 

「もしかして、新人さん?」

 

「そうですけど」

 

「あ、やっぱり。いやー、装備見たら初心者っぽかったし。で、どうしたの?」

 

「飛び方がわからなくて」

 

「え、ホームタウンのチュートリアルで教えてもらえるはずなんだけど。もしかして、チュートリアルしてない?」

 

してません。チュートリアルはスキップ、これテストに出ます(出ません)

 

「うーん、急いでるの?」

 

「リアルの知り合いとこちらで待ち合わせしてて」

 

「そっか、どこで?」

 

「アルンってところです」

 

「アルンかー」

 

いきなり話しかけてきた、紫髪のグラマスなお姉さまは少し考えてから

 

「そうだ、私もアルンに用事あるし、連れていってあげようか?なんなら、道中で飛ぶ方法教えてあげようか」

 

お願いします(即答)

 

「ハハ、OK!じゃあ、レクチャーをしながら、アルンを目指そうか」

 

こうして、俺はレクチャーしながら目的地に連れて行ってもらえるという二兎を追って二兎を得るという類稀なる功績を手に入れたのだった。

 

◇◇◇

 

「まずは補助スティックを使った方法からだね。左手をこう握ってみて」

 

真似してみると左の手の平にグリップがでてきた。

 

「それを手前に引いてみて」

 

う、浮いた!?

 

「よしよし、いい調子。じゃあ、スティックのボタンを押してみたり、前後に倒してみてよ」

 

押してみると加速、押し倒すと下降。左右に倒してみると旋回し、視界がグルングルンと入れ替わる。ヤベェ、ジェットコースターみたいで楽しい。

 

「それでどうしたら動くか分かったと思うから、少しそれで進んでみようか」

 

「了解」

 

先行する彼女を追いかける。やはり、慣れの差か、スピードが少し自分のほうが遅い。

 

「それにしても襲撃とかあったらまずいんじゃないですか?スティックで片手塞がってるし」

 

「んー、そんときはあたしが対応するからだいじょーぶ」

 

「…あれ、スティックなしで飛んでますけど、できるんですか?」

 

「お、良いところに気づいたね!これは《随意飛行》って言ってね、慣れたら楽だよー。それに飛行中もメニュー開けたりするしね。やってみる?」

 

「それじゃあ…」

 

感覚としては、仮想の筋肉を動かす感じらしい。

 

「難しい!!」

 

「うーん、でも最初、君、スティックなしで地面に突っ込んでたろう。センスはあるはずなんだけど」

 

あのときはがむしゃらにやっただけで…ん?今、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「うし」

 

両頬を叩き、一旦頭の中をリセットする。ごちゃごちゃしたことは考えない。とりあえず、思うことは自分が飛べるというイメージだけ!!

 

「……す、すごいよ!!君!!こんなすぐに随意飛行できるようになるなんて!」

 

「と、飛べた…」

 

「よし、飛行方法もこれでOK!じゃあ、アルンに向かおうか!」

 

「はい!」

 

◇◇◇

 

はい、着きました、アルン。え、カットしすぎ?いや、道中は確かにモンスターとか別種族いたけど、お姉さまが魔法で一瞬で片付けるんだもん。

 

……魔法の力ってスゲー

 

「お、きたきた!お兄さーん!」

 

「あ、ユウキじゃないか。ランは?」

 

「姉ちゃんなら、今、アイテム買いに行ってるよ!」

 

「なるほど」

 

「驚いた」

 

ユウキと話してると、飛び方とアルンへの道案内をしてくれたお姉さんが言葉を発した。

 

「まさか、待ち合わせ相手が『絶剣』とは」

 

「ってええええ!!なんで、お兄さんが、メイと一緒にいるの!!?」

 

…?お友達?

 

「いや、お兄さん、知らないの!?メイは、インプの領主様だよ!!」

 

「…………えっ」

 

まじで??

 

「そうだよ。やっぱり、知らなかったかー、うんうん、メイさんは悲しいよ」

 

「い、いや、すいません」

 

「だから、お姉さんのお願い聞いてほしいなー」

 

……なんか、アルゴに近い感じがするなー

 

「ちょーっと、お手紙届けるだけでいいんだよ」

 

「ダメだよ!お兄さんは今からボク達と一緒に冒険するんだよ!!」

 

「おー、ならユウキちゃんとランちゃんにも頼もうかな」

 

「……どうしたの、ユウ?そんな大声出して」

 

「あ、ランちゃん!いやー、そこのお兄さんに依頼をしようと思って」

 

「ダメですよ。今から、私達と遊ぶ予定があるんですから」

 

いつも、穏やかな感じのランの目がキリっとしてる。

 

「いやー、ランちゃん達も受けていいからさ、頼むよ」

 

「ダメよ。さっきも言ってたように予定が」

 

「クレープ」

 

「っ!?」

 

「ぜんざい、お汁粉、お団子、羊羹」

 

「っ!!!?」

 

「洋菓子も和菓子も食べ放題でいいよ」

 

「お兄さん、ユウキ、やりましょう!メイが可愛そうですし」

 

「姉ちゃん!!?」




紺野姉妹生存ルート!!そして、オリキャラ登場!!

次回からは原作介入します。


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