星の戦士は世界最強 (携帯から現れしアジ)
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星のあらわれ

勢いです。続きは考えてません。


『ぽよ?』

『ぽよっ!ぽーよっ!』

 

ここは平和な国。プププランド。今日もカービィは元気に外を走り回っています。

その後ろに走っているのはデデデ大王。その後ろにはみんな大好きワドルディも一緒です。おや?どうやらカービィを追いかけてるみたい!どうしたんだろう?

よくよく見ればカービィのお口に何かクリームのようなものがついてます。あはは。カービィったらまたおかしを勝手に食べちゃったみたい。ほんと食いしん坊だなぁ。

そんなときです。カービィが急に立ち止まり、後ろに走っていたデデデ大王が止まりきれずカービィにつっこんで盛大にこけ、カービィを下敷きにして目を回してしまいワドルディに介抱されているその時です。

カービィは遠くの方で何かの星が光るのを感じました。伝説の星の戦士でもあるカービィは星の輝きに敏感なのですがその時不自然に光ったような気がしました。

珍しく様子が違うカービィを起き上がったデデデ大王とワドルディが顔を見合わせ不思議に思っていると、カービィは何か考えたようなしぐさをしましたが静かになりました。

驚いたデデデ大王とワドルディは顔を見合わせ、カービィの方をすぐに振り向くと。そこには大きな鼻チョウチンを作りすやすやと寝ているカービィが・・・。

どうやら動きまわった後、考え事をしたせいか疲れて眠ってしまったみたいです。デデデ大王とワドルディは呆れたような顔をすると、何かを思いついたのかデデデ大王がワドルディをひっつかみどこかに走っていきました。

しかし事態はこれで終わりませんでした。眠っているカービィの地面に何か光輝く魔法陣のようなものが展開されはじめ、だんだん強く輝いていくと一際大きく雷のように光りました。

そして光が収まるともうそこには誰もいませんでした。

数分後。黒いペンを持ったデデデ大王がその場にやってきて辺りを見渡し、誰もいないことに首を捻ったとか捻ってないとか。

 

 

 

 

一方そのころ・・・ここはプププランドから銀河レベルで遠く離れた星。地球。そこのとある高校で何やら不思議なことが起こっていました。

なんとクラスのうち一つの中にいた生徒たちが急にいなくなっていたのです。その教室を見てもまるで食事中に人だけが突然消えたような感じでそのことはだれもが首を捻りました。

 

 

 

 

カービィが眼を覚ました時、目の前に飛び込んで来たのは自分より大きくサルのような2足歩行の生物でした。

その瞳はカービィを愛らしいが怖がっているような視線で見ています。

カービィはここはどこだろう?と首を捻り、辺りをよく見渡すと、次に目に入ったのは巨大な壁画でした。その壁画には目の前の生物に似た金色の毛を持った生物が光のようなものを背負ってポーズをとっています。後ろの背景には自然豊かな光景が描かれていて、どこか神秘的でした。

カービィが動きだしたことにびっくりしたのかサルのような2足歩行の生物は後ろへと後退ってしまいました。

そして周りの観察を続けるとカービィはどうやら大きな広間にいることがわかりました。

素材はよくわかりませんが石でできたこの部屋はツルツルと光っていてとても綺麗で、部屋を支える柱も凝った装飾がされており、荘厳な雰囲気を感じさせます。

 

しかしカービィは体が小さいので他のことはよくわかりませんでした。わかるといえば自分の周りに最初に目に飛び込んできたサルのような二足歩行の生物がたくさんいることくらいです。

 

カービィがキョロキョロと回りを見渡し続けていると、突然シャラシャラとした音が聞こえだし、そちらに耳を澄ませてみればどうやら声が聞こえてきました。

 

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」

 

渋みのある声で人の好さそうな暖かい声です。どうやらイシュタルさんというらしいです。

カービィはよろしくと思い軽く手を上げました。

 

『ハァァーイ‼』

 

 

「「「うわぁ!」」」

 

周りの生物たちに驚かれました。すると奥から豪華な白いローブを着ている人達がやってきました。

 

「魔物か!?なんでこんなところに!勇者様方!離れて!“聖絶”!」

 

そんな声が聞こえるとカービィの周りを透明な壁が囲みました。

触れてみましたが弾き返すような感じがして出ることできなさそうです。

 

突然出てきた透明な壁にカービィはびっくりしているとまたもや声が聞こえてきました。

 

「”不浄なる魔物よ。この聖域から立ち去り給え。神の名のもとに!葬退魔!”」

 

その瞬間カービィの姿はその広間から消え去りました。豪華な白いローブをきた人達は申し訳なさそうな顔で勇者達と呼ばれた人たちのところに振り向いてこういいました。

 

「すみません。勇者様方。召喚の影響か魔物らしきものが紛れ込んでいたようで。これからの説明は安全と休息を兼ねて奥の部屋で行います。どうぞ勇者様方ついてきてください。」

 

勇者様達は神妙でどこか不思議そうな表情とどこか期待に満ちている表情に別れていましたがどちらも首を縦に深くふりました。

 

 

 

 

 

 

一方そのころカービィは姿が消えてどこにいたかというと、空中に放り出され絶賛落下中でした。

 

『ぽえぇぇぇぇ!』

 

凄い速度で落ちています。いかに落下に慣れているといってもこれは少しまずいと思ったのかカービィは咄嗟に大きく空気を吸い込み、口を膨らませました。

するとカービィの落ちる速度はすぐに弱まり、風船のようにゆっくり落ちて行っています。

カービィはようやく安心したのかプカプカと口を膨らませてそのまま地面につくまで落ちていきました。

 

 

 

 

地面に着くとカービィは大きな森林の中にいました。そこは霧であたりの景色が見えづらくなっていて、とても迷いそうでした。

 

カービィはとりあえず行動をする事にしました。

 

カービィが何かないかと颯爽に走り回っていると、木の根につまずいたのか勢いよくこけて、地面に向かって顔を擦らせながら急ブレーキして止まりました。

 

『ぽぺぺ…』

 

森を移動するのには慣れていると思っていたカービィでしたが慣れない場所故かドジをしてしまったのでしょう。カービィはやれやれと思いながら顔を上にあげると、

 

『ぺぽ?』

 

そこには思わず声を出してしまうほどの神秘的で荘厳な大きな大樹のような枯れ木がありました。その樹はもうとっくに枯れきっていていつ倒れてもおかしくないのに何故か絶対に倒れないという安心感と強い意志を感じさせました。

カービィも思わず見惚れてしまっています。

 

おや?何やら周囲の森の様子がおかしいです。

風も吹いていないのに突然、カービィの近くの茂みや草木がザワザワとざわめき始めました。

茂みから何かが飛び出して来ます!

 

「グルルルルゥゥゥ!!」

 

現れたのは如何にも凶暴そうで強そうな狼のような魔物達の群れでした。見る限りでは…6匹程。茂みにもまだ隠れているような気もします。

 

彼らはとても空腹のようですね。完全にカービィを獲物として見ています。しかし獲物一匹に6体がかりとは随分慎重な魔物達と言えますね。

 

…カービィはまだ魔物に気づいていないみたいですね。あっ!魔物中の一匹がカービィに噛み付きました!

一番乗りの勲章は戴きだとばかりに、その大きな傷の入った背中を仲間に見せつけ、群れの後輩に勇姿を魅せつけます!

 

『ぽえぇ!?』

 

攻撃されてカービィもようやく気づいたようです。

ようやく戦闘態勢に入ったカービィは噛み付いてきた魔物を退けるために近くの木に魔物を自身の体ごとぶつけました!

その小さな身に似合わない強力なタックルはカービィに噛み付いてしまっていた魔物にクリーンヒット!この魔物は暫くは動けなさそうです。

 

しかし魔物側も負けていません。

その仲間の犠牲にカービィが思ったよりも強いと悟ったのか、三匹で3方向同時に、抜群のコンビネーションで迫ってきます!

一匹処理しても必ず2方から攻撃を喰らわせるという魔物達の必殺の戦法!このコンビネーション攻撃で数多の獲物達がその牙に敗れてきました。

 

しかしカービィは伝説の星の戦士。

しっかりと魔物の動きを観察し、研ぎ澄まされた勘を使って直前でその魔物達の第一の噛み付きをバックステップで回避するとその攻撃後の後隙を狙ってカービィの必殺技、すいこみ攻撃を発動させます!

 

そのカービィが開いた大きな口から生まれる圧倒的吸引力には流石の魔物達も体勢のバランスを崩し、あっという間に飲み込まれてしまいます。

幾ら魔物達のコンビネーションが優れているとはいえ、カービィの口の中から発生する無尽蔵な重力には敵うことが出来ないようですね。あえなく三匹はカービィの口の中に閉じ込められてしまっています。

 

しかし魔物達にはまだ残り2匹…いや、茂みから新たに増援が入ってきました!2匹増えたので4匹も残っています。

 

魔物達はカービィを警戒してなのか周囲をグルグルと回り、なかなか襲いかかりません。しかし魔物達はすぐに行動しなかった事を次のカービィの攻撃で後悔することになりました。

 

カービィのはきだし攻撃です!ほおばり中の魔物を星型エネルギーに変え、高速で魔物に向けて射出しました!その唐突な遠距離攻撃に警戒していた魔物達は動揺し、一匹は回避に成功しましたが残りは恐るべきその星型の弾丸に沈みます。

 

最初は有利だった筈の魔物達でしたが残るは一匹。初撃を喰らわせることは出来ましたがその後は為す術もありませんでした。これは魔物の絶対のピンチ…!

悪魔のピンク玉にはやはり勝てないのか…!?

 

いや…その魔物の魂が。生き方が。その本質が魔物に語りかけます。

諦めるなと。そいつは獲物だと。

絶対に勝つのは魔物であると…!

 

…!?魔物が一匹増えました!

いったい何処から現れて、ってあの大きな傷の入った背中は…。

最初に木にぶつけられてダメージを追っていた個体が今復活したのでしょうか。咆哮を飛ばし、カービィに威嚇しながらももう大丈夫だとばかりに一人ぼっちだった魔物の隣に並び立ちます。

 

一匹では少し立ち向かう勇気が出なくても、2匹入ればその発揮されるコンビネーションによって戦力は2倍!どんな強大な敵であっても、もはや今彼らには負ける気はしません…!

 

魔物達は突進を織り交ぜた変則的コンビネーション攻撃でカービィに襲いかかります。

この攻撃は避けられてもその摩訶不思議なコンビネーションスキルで後隙を生まずに攻撃の態勢を整える事が可能であり、ガードされれば敵の背後に移動している魔物が首を噛み切る事ができるという必中で必殺のワザです!

 

さぁこの最強の魔物達の攻撃に対して行ったカービィの対処とは!

 

すいこみ攻撃でした。

そのカービィが開いた大きな口から生まれる圧倒的吸引力には流石の魔物達も体勢のバランスを崩し、あっという間に飲み込まれてしまいます。

幾ら魔物達のコンビネーションが優れているとはいえ、カービィの口の中から発生する無尽蔵な重力には敵うことが出来ないようですね。

あえなく2匹はカービィの口の中に収まってしまいました。

 

『ごくん』

 

魔物達をのみこみしたカービィは何事も無かったかのようにまた霧深い森の中の探索を再開するようです。今度はどんなことが起きるんでしょう。

それにしてもカービィ、いつまでこの森にいるつもりなんでしょうか。

プププランドには帰らなくていいのかな。



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