VRゲームはこうしたら最強に成れると聞いたので〜世界を喰らい尽くす粘液〜 (毒肉)
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#1 最強に成れると聞いたので

文章書くのは苦手です。
作者は学生です。
設定矛盾や誤字脱字が多いと思われます。
許してください!何でもしますから!


俺、佐藤蓮。普通科の普通の男子高校生。

趣味は読書とネットサーフィン。

 

俺はついこの間発売されたVRMMORPG『ファンタジー・ライフ・オンライン』通称:FLOをプレイしようとしていた。

何故ゲームも普段やらない俺が新発売のこのゲームをやろうと思ったか、理由は単純だ。

 

触発された、だ。

普段ラノベやネット小説ばっかり読んでいるが、最近ハマった小説がゲーム無双ものだった事と、好きなネットの活動者グループがやっているゲーム実況動画を見た事により、俺の中のゲーム欲が高まってしまった。

そして、更新されたネット小説の新ページを読み終わり、「ゲームやりたいな、でもどのゲームやろうかな」と考えていたその時、丁度評価ボタンの下に新しいゲームの先行予約広告があるではないか!

この運命的な出会いを信じ、俺はハードとゲーム予約を早速ポチッた。

 

そして遂に、今日が正式サービスの開始日である。

 

 

◆◆◆

 

 

俺はダンボールからフルフェイスヘルメットの様な機械を取り出す。

これこそがVRゲームの今最も売れてるハード、『バチャルヘメル』だ。

横には外部操作用のタブレット端末が置いてある。

思わず「おぉ、」と声が漏れてしまう。

恥ずかしい事に、あらゆる事でVRが主流のこの時代に、VRゲームをした事が無かったのだ。少し気持ちが昂ってしまう。

早速、FLOのデータをダウンロードする。この時、携帯端末に送られてきたFLOのコード番号を打ち込んでおく。

 

『購入データを確認しています。』

『購入データが確認できました。』

『データダウンロードを開始します。』

『データダウンロードが完了しました。』

『ログインが可能です。』

 

画面に映し出された『ログインが可能です。』の文面を確認し、俺はゲーム機を被る。

 

視界は暗転し、やがて見知らぬ部屋に居る事に気が付く。

俺の目の前にはやはりコチラも見知らぬ女性が立っている。

 

「ようこそ、佐藤蓮様。私は管理AI5号“レオン”でございます。」

 

女性が喋り出す。

 

やっぱりAIって中に人が入ってるんじゃないかってくらい動作から声の発音まで人間ぽいよな。

随分昔の動画に機械的な動きをするAI搭載ロボで遊ぶ動画を見てから、今のAI見る度にを科学の力ってすげーって思うようになったな。

 

しかし、5号とはこのゲームを作った会社は相当マネーをかけてらっしゃる。

実況動画で見たAIは多くても三体位だったのに、これは本当にゲームの広告を見たのは運命の出会いだったのかもしれんな。

 

「……あの、聞いていらっしゃいますか?」

 

「へ?」

 

いけないいけない。ちょっと自分の世界に浸ってしまっていたようだ。

 

「すいません、ボーッとしてて。『レオンでございます』までは聞いてたんですけど……」

 

「では、もう一度説明させて頂きます。」

 

「よろしくお願いします。」

 

なんか申し訳ない。

 

「これから蓮様にはキャラメイクをして頂きます。キャラメイクについてはご存知ですか?」

 

「はい、勿論。」

 

「では、まずプレイヤーネームを決めて下さい。ゲーム世界での貴方の名前ですね。」

 

目の前に半透明の文字の書かれた板の様な物が現れる。

 

「えーと、それじゃあ…」

 

俺は文字を打ち込んで行く。

今回俺はこのゲームで無双して勇者とか魔王とか知る人ぞ知る達人的な、とにかく俺TUEEEE系主人公の行動を真似てトップ層に入り込む寸法である。

ネチケットは守るが。

 

「よし、出来た。」

 

「了解しました。ナターロ・モゥキィ・オリッシュ様、でよろしいですか?ゲーム開始後に名前の変更は出来ません。」

 

「その名前で大丈夫です。それと長いのでナターロで良いですよ。」

 

「了解しましたナターロ様。それでは次に種族の選択を選んで下さい。種族についての説明をさせていただきます。種族とはキャラクターの姿やスキルに影響する物です。種族は派生種や上級種に進化する事も出来ます。また、種族は条件を満たすと他系統の種族に転生したり、種族を二つ持ったりする事が可能です。」

 

再び半透明の板が現れる。そこには【人間(ヒューム)】【森耳人(エルフ)】【山小人(ドワーフ)】etc……沢山の種族名が書かれている。

事前情報では、FLOは種族や職業が兎に角多い。

魔物や動物等の人外にもなる事が出来るらしい。

何にするのか、実はもう決めてあるのだ。

スクロールして行き見つけたその種族を選ぶ。

 

小粘魔(リトル・スライム)

やっぱり無双すると言ったらスライムであろう。

 

「了解しました。【小粘魔】でよろしいですね?ゲーム開始後に種族の変更は進化等の手段以外では出来ません。また、人外プレイヤーは初期スポーン位置が始まりの町の外になります。更に、人間や森耳人等の幾つかの種族の町に入る事が困難となります。よろしいですか?」

 

「はい。大丈夫です。」

 

『種族スキルとして、《液状躰》《擬態》《物理耐性》《消化》《酸弾吐き》《スライム語》《状態異常耐性》《毒耐性》《酸無効》《悪食》《酸素不要》《火脆弱》《雷脆弱》を習得しました!』

 

初期プレイは中々にハードコアだが想像の範囲内だ。

その代わりにスキルなんかは大盤振る舞いだけど。

 

「では、次は職業をお決め下さい。職業についての説明をさせていただきます。職業とはスキルや行動に補正のかかる物になっています。職業は派生職業やより上級の職業への転職が可能です。また、条件を満たすと兼業として他の職業に就く事も出来ます。」

 

板の表示内容が切り替わり、【魔術師(ウィザード)】【剣士(ソードマン)】【盗賊(シーフ)】等の職業が表示される。

確か職業も馬鹿みたいに沢山あるはず。

職業はwikiなんかを見てもイマイチ決まらない。

ええい、めんどくさい。あんまり使いたくなかったけど、このゲームには種族や職業をランダムで決める機能がある。それにしよう。

スロットの様に文字がぐるぐると高速で入れ替わり、表示されたのは【戦士(ファイター)】。

【戦士】は前衛職で物理攻撃によっているが魔法も少し使えて、色々な武器を使ったり体術を使ったり出来る器用貧乏なバランスの取れた職業だったはずだ。

【剣士】や【拳士(ボクサー)】【槍士(ランサー)】等の特化した職業には劣るものの、色んな手段で戦えるのが魅力だ。

器用貧乏という如何にも無双出来そうなワードに惹かれてしまう。

良し、これにしよう。

 

「決まりました。」

 

「了解しました。【戦士】でよろしいですね?ゲーム開始後に転職等の手段以外では変更が出来ません。」

 

「大丈夫です。」

 

『職業スキルとして、《武器使用》《火事場》《物理攻撃強化》のスキルを習得しました!。』

 

こういう同じ台詞を何回も言う所とかは機械的なんだな。

 

「では、次にステータスの振り分けを行ってもらいます。ステータスの説明をさせていただきます。ステータスとはこのゲームの世界に置ける身体能力の様な物です。職業や種族のレベルが一つ上がる毎に10のステータスポイントを獲得出来ます。それを消費し、各ステータスに割り振って頂きます。今から50のステータスポイントを配布しますので、ステータスを割り振ってみて下さい。」

 

ステータスポイント:50

HP(体力):0

MP(魔力):0

SP(持久):0

STR(筋力):0

DEX(器用):0

AGI(俊敏):0

VIT(頑丈):0

MND(精神):0

INT(知力):0

LUK(運気):0

 

これがステータスの一覧か。ご丁寧に横にはそれぞれの意味が書かれている。

ステータスポイントは50、これをどうしようか。

無双小説のセオリーでは極振りか平均振りのどちらかだ。後はプレイスタイルに合わせて分野特化振りもあるな。

魔法使いならMPとINTとMNDに全部振るとか。

やるなら平均振りか極振りだけど、やっぱりここはロマン溢れる極振りにしておこう!

 

ステータスポイント:0

HP(体力):0

MP(魔力):0

SP(持久):0

STR(筋力):0

DEX(器用):0

AGI(俊敏):0

VIT(頑丈):0

MND(精神):0

INT(知力):0

LUK(運気):50

 

これでいい!運気極振りでドロップウハウハでぼろ儲けだ!

 

「問題が発生しています。ステータスが0の場合、ゲーム続行不可能なデメリットが発生します。」

 

「え?出来ないの?デメリットってどんな?」

 

「体力が0なので開始と同時にリスポーンを繰り返します。筋力が0なので体が動かせません。頑丈が0なので重量や空気抵抗に耐えきれず潰れます。俊敏が0なので体が動きません。器用が0なので武器等を握れません。その他にも……」

 

「その辺で大丈夫です。振り直します、はい。」

 

「尚、ステータスは1さえ振られれば、問題無く機能します。」

 

「分かりました。」

 

確かに、俺TUEEEE系の小説でよく出るステータスが0とかマイナスとかで生きてるのは有り得ないもんな。こんな事にも気が付か無いとか馬鹿馬鹿しい。

完全に盲点だったわ。

 

なんか、極振りの気持ちが薄れた。

平均振りしようかな。でも極振りしたいな。

 

そうか!なら運気以外を均等に割り振って余りを運気に多く降ればいいんだ!

 

ステータスポイント:0

HP(体力):3

MP(魔力):3

SP(持久):3

STR(筋力):3

DEX(器用):3

AGI(俊敏):3

VIT(頑丈):3

MND(精神):3

INT(知力):3

LUK(運気):23

 

これなら問題ないだろう。

 

「了解しました。ステータスの振り直しは特殊なアイテムを使う等の手段以外でする事が出来ません。よろしいですか?」

 

「はい。」

 

『プレイヤー用スキルとして《ステータス閲覧》を習得しました!』

 

「それでは、アバターを作ってください。尚、アバターは種族によって変更出来る要素に限度が有ります。」

 

レオンさんがそう言うと目の前に丸っこい液体が集まったかのようなテニスボールの二倍位の物体が目の前に現れる。

弄る所、無くね?色とか薄い水色の半透明から少し色の濃さとか透明度を変えれるだけだし。

出来るだけ透明にしとこ。見えにくいって強そうだし。

 

「では、次にスキルポイントの配布をさせていただきます。スキルポイントの説明をさせて頂きます。スキルポイントとはスキルを獲得、進化等をする際に消費するポイントの事です。種族や職業のレベルが一つ上がる毎に5ポイントを獲得出来ます。それを消費し、現在習得出来るスキルの一覧から選んでスキルを習得したり、スキルのレベルを上げたり、スキルを進化させたりする事が出来ます。また、他のイベントやクエストや条件のクリアによってスキルポイント消費無しで新しいスキルを習得出来たり、スキルポイントを獲得出来たりします。どんな条件かは、是非貴方の目で確かめてみて下さい。」

 

『スキルポイントを10獲得しました!』

 

「なるほど、消費をせずにスキルを取ることも出来るのか。進化にも使うとなると使い所に困るな。」

 

「では、次にポイント消費無しで10個のスキルの習得をして頂きます。」

 

板には《剣術》《火属性》《魔法適正》《工作》《毒耐性》等のスキルが表示される。

スクロールして有用そうなスキルを探していく。

おお、《運気上昇》ってのがあるな。これは取るしかないだろう。

《言語学》か、さっきもらったスキルに《スライム語》ってのがあったから、下手したら他種族のプレイヤーと意思疎通が出来ない、みたいな事があるかも知れないから取っておこう。

《水属性》や《魔法適正》《水魔法》ってのがあるな。スライムと親和性が高そうだし取っておくか。

《毒生成》とか《酸生成》もスライムと相性が良さそうだから取ろう。

あとは《隠密》とか《鑑定》みたいな無双出来そうなスキル達だ。

選んだのは

《運気上昇》《言語学》《水属性》《魔法適正》《水魔法》《隠密》《毒生成》《酸生成》《鑑定》

あと一つスキル枠が余ってるし、ここはギャンブルしてみよう。

無双ものではここでチートスキルが出る所だ。

スロットの様に文字が入れ替わり、出てきたその文字は

《早食い》。

 

なんだそれ!チートでも何でもないだろ!

そんなに上手くいかないか。

まあ、このスタミナシステムあるみたいだし、有用そうだから別にそれでいいか。

 

「出来ました。」

 

「了解しました。選ばれたのは《運気上昇》《言語学》《水属性》《魔法適正》《水魔法》《隠密》《毒生成》《酸生成》《鑑定》《早食い》で間違いありませんね?」

 

「はい、大丈夫です。」

 

『《運気上昇》《言語学》《水属性》《魔法適正》《水魔法》《隠密》《毒生成》《酸生成》《鑑定》《早食い》を習得しました!』

 

「では、次にインベントリについては説明します。インベントリとはプレイヤーだけが持つ異空間収納スキルの様な物とお考え下さい。インベントリの中のアイテムは時間経過がありません。しかし容量には限りが有ります。《窃盗》等のアイテムを奪うスキルの影響は受けません。」

 

無限に入る訳では無いんだな。だから沢山運ぶ為に鞄の様なアイテムに入れて運ぶけど、盗まれる可能性があるって感じか。

 

「最後に、初期装備をお渡しします。コチラは種族や職業によって異なります。」

 

『獅子の女神“レオン”から「初心者の鉄長剣」「革の上着」「革のズボン」「革の下着」「低級HPポーション」×10「低級MPポーション」×10を渡されました!』

 

獅子の女神?5号とか言ってたけど、もしかして管理AIって12体居たりする?……んな馬鹿な。

てか、革装備はどうやって使えってんだ……

 

「では、キャラメイクは終了となります。貴方のゲームライフが寄り良い物になる事を我々は心からお祈りします。」

 

「あれ?チュートリアルは無いんですか?」

 

「はい。手探りでゲームをお楽しみ頂きたいのが我々の趣向でございます。では、初期スポーン位置へ転送させて頂きます。行ってらっしゃいませ。」

 

再び視界が徐々に暗転して行く。

 

 

◆◆◆

 

 

目を覚ますとそこは森の中でした。

さあ、俺の無双覇道の幕開けだ!

 

 

 

▶to be continued




◆ステータス
名前:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ
種族:【小粘魔】Lv1
職業:【戦士】Lv1
ステータスポイント:0
HP(体力):3
MP(魔力):3
SP(持久):3
STR(筋力):3
DEX(器用):3
AGI(俊敏):3
VIT(頑丈):3
MND(精神):3
INT(知力):3
LUK(運気):23(+1)
スキルポイント:10
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv1》《物理耐性_Lv1》
《消化_Lv1》《酸弾吐き_Lv1》《スライム語_Lv1》
《状態異常耐性_Lv1》《毒耐性_Lv1》《酸無効_Lv-》
《悪食_Lv1》《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv10》
《雷脆弱_Lv10》
・職業スキル
《武器使用_Lv1》《火事場_Lv1》《物理攻撃強化_Lv1》
・一般スキル
《運気上昇_Lv1》《言語学_Lv1》《水属性_Lv1》
《魔法適正_Lv1》《水魔法_Lv1》《隠密_Lv1》
《毒生成_Lv1》《酸生成_Lv1》《鑑定_Lv1》
《早食い_Lv1》《ステータス閲覧_Lv-》

インベントリ
「初心者の鉄長剣」×1
「革の上着」×1
「革のズボン」×1
「革の下着」×1
「低級HPポーション」×10
「低級MPポーション」×10


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#2 よし、食おう!

無事に二話目を書けました。


いきなり森の中にほっぽり出された。

 

さて、スライムで無双するのに必要な要素はなんだと思う?食うんだよ!敵を。

 

という訳で、レベル上げの為に敵を食べましょうそうしましょう。

《早食い》や《消化》《悪食》とかのスキルも同時にレベルが上がって一石二鳥だ。

 

丁度茂みの奥からガサガサと音が聞こえて来る。

飛び出してきたのは一角の生えた兎。

 

まずは鑑定だ!《鑑定》!

 

名前:NONAME

種族:【一角兎(アルミラージ)】Lv2

職業:無し

HP(体力):10

MP(魔力):2

STR(筋力):4

DEX(器用):2

AGI(俊敏):6(+2)

VIT(頑丈):3

MND(精神):2

INT(知力):2

LUK(運気):1

・種族スキル

《突進_Lv2》《嗅覚強化_Lv1》《跳躍_1》

《俊敏上昇_Lv2》《聴覚強化_Lv3》

 

あれ?俺より強くね?筋力と俊敏で負けてるから勝てなくね?

 

「キュイッ!」

 

「やばい!気づかれた?!」

 

兎は勢い良くこちらに向かって突進して来る。

避け切れない!

 

「ッ!《毒生成》!《酸生成》!」

 

咄嗟に毒と酸を作る。

凄い速さで来る体当たりに直撃し、HPゲージが1でギリギリ耐えている。

同時に兎に【毒】の状態異常と少しのダメージが入る。

 

「痛っ!」

 

『体力が半分を切った為、《火事場》が発動します。体力が少ない程、全ステータスが微上昇します。』

 

いや、痛くないけど、痛覚制限で痛くないけどなんか出るよね、ゲームでダメージ受けた時って。

そんな事より今がチャンス!

 

「《悪食》!《早食い》!ついでに《消化》と《酸生成》!保険として《毒生成》!」

 

兎は悲鳴を上げようとするが、スライムと酸液で声が出せない。新たに【身体溶解】【窒息】の状態異常が発現し、兎の体力はジリジリと減って行く。

次第に兎の体積は小さくなって行き、動かなくなった。

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが2に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが2に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『《悪食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《消化》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《物理耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《鑑定のスキルレベルが2に上昇しました!》』

『《火事場》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『「一角兎の毛皮」×2を手に入れた!』

『「一角兎の生肉」×1を手に入れた!』

 

なんとか勝てた。

ゲーム開始早々死ぬのは流石にどうかと思う。

自分よりレベルの高い相手を倒したおかげでレベルが一発で上がったな。

レベルが上がった事によって体力が全快した。

よし!この調子でどんどんレベルを上げていこう!

 

お、あんな所に丁度良い一角兎が!

次は魔法を試してみよう。

レベル1で使える水魔法は《ウォーター・ボール》か。消化魔力は2…一発が限界か。よし!

 

「《ウォーター・ボール》!」

 

「ギュイッ!」

 

汚い声を上げて兎は横転する。

でも、一発では倒せないみたいだな。

 

「《酸弾吐き》!」

 

体から水が湧き出て来る様な感覚になり、酸性の《ウォーター・ボール》の様な物が勢い良く飛んで行く。

立ち上がろうとした兎が再び吹き飛ばされる。

酸弾は消費は無いしクールタイムが短い。コスパの良いスキルのようだ。

まだ生きていたのでもう一発入れて置いた。

 

『戦闘に勝利しました!』

『《水属性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《水魔法》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《酸弾吐き》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『「一角兎の毛皮」×3を手に入れた!』

『「一角兎の角」×1を手に入れた!』

 

そう言えば、スキルポイントとステータスポイントを使ってなかったな。

 

ステータスポイント:20

スキルポイント:20

 

溜まってる溜まってる。

 

ステータスポイント:20→0

HP(体力):3→4

MP(魔力):3→4

STR(筋力):3→4

DEX(器用):3→4

AGI(俊敏):3→4

VIT(頑丈):3→4

MND(精神):3→4

INT(知力):3→4

LUK(運気):23→35(+1)

 

これでいい。次にスキルポイントだけど、良いのを見つけた。

その名も《解体》と《気配察知》だ。

消費ポイントはどちらも2と安めなので、取って損は無いだろう。

 

スキルポイント:20→16

・一般スキル

《気配察知_Lv1》

《解体_Lv1》

 

さて、実はもう次やる事は決めてあるのだ。

《隠密》で忍び歩きしながら食事系スキルと酸液でかぶり付くのだ。

多分これが一番効率が良い。知らんけど。

これならさっき取った《気配察知》も活躍するだろう。

早速近くに反応があるので、《隠密》で近付いてみよう。

 

居た居た。気づいて居ないみたいだな、素晴らしい。

《液状躰》《擬態》で一角兎を覆うように体をガバァ!《悪食》《消化》《早食い》でガブゥ!《酸生成》ダバァ!ついでに《毒生成》もダバァ!

 

 

◆◆◆

 

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが3に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが3に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『《悪食》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《消化》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《隠密》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《擬態》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《運気上昇》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《鑑定》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《水属性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《水魔法》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《魔法適正》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《解体》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《酸弾吐き》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《物理耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《火事場》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《気配察知》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『条件を満たした為、《忍び足》のスキルを習得しました!』

『条件を満たした為、《捕食》のスキルを習得しました!』

『《捕食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『「一角兎の毛皮」×24を手に入れた!』

『「一角兎の生肉」×10を手に入れた!』

『「一角兎の角」×6を手に入れた!』

『「一角兎の大毛皮」×2を手に入れた!』

『「一角兎の耳」×2を手に入れた!』

『「一角兎の脚」×3を手に入れた!』

『「一角兎の尿路結石」×1を手に入れた!』

『「一角兎の小腸」×1を手に入れた!』

『称号【ラビットキラー】を獲得しました!!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

あれから10体の一角兎を倒し、無事レベルアップと新しいスキルの入手を果たした。

途中何匹かに気付かれたり食べてる時に暴れられたりしたが、《物理耐性》と《火事場》のスキルを上げれたので良しとしよう。

それと、高い運気と《解体》のお陰かドロップアイテムが大量に手に入った。

レアドロップっぽい物も混じってるし収穫は充分過ぎる位だな。

後はレベルアップや時間経過でや体力だけでなく魔力も回復する事が知れたのは良い収穫だな。

スタミナは逆に時間経過で少しづつ減って行くが、レベルアップや敵を食べる事で回復出来た。

称号の方は一定時間内に多くの兎系の魔物を倒す事が条件らしい。

効果は兎系魔物に対して与ダメージ10%上昇&被ダメージ10%減少らしい。ありがたい。

スキルポイントも貰っちゃったぜ。

これでスキルを取った分にお釣りが付いて帰ってきた。思わず口角が上がってしまう。

 

ステータスポイント:20→0

HP(体力):4→5

MP(魔力):4→5

STR(筋力):4→5

DEX(器用):4→5

AGI(俊敏):4→5

VIT(頑丈):4→5

MND(精神):4→5

INT(知力):4→5

LUK(運気):25→47(+2)

スキルポイント:16→21

 

さてと、随分スポーン位置から離れた所まで来てしまった。

森も木々の大きさが大きくなっているし、一角兎のPOP間隔も若干短い感じがしないでも無い。

敵も少し強くなっている様だし、森の深くにまで来てしまったみたいだ。

ゲーム開始から小一時間位だから、リアルではまだ20分位しか経っていないのか。

最近のゲームは凄いよな、仮想空間では現実の三倍の時間を過ごせるなんて。

 

そんな事を思っていた時だ。

ベニテングタケに良く似た赤い茸が木の根元辺りから生えているのを見つけた。

とりあえず《鑑定》しておこう。

 

名前:ベニベノダケ

分類:茸

説明:主に暗くてジメジメした樹木の根元に生えている赤い笠と白の斑点が特徴的な毒茸。白い斑点には毒が有り、誤って食べてしまうと【毒】【視界反色】【発熱】【食中毒】【麻痺】の状態異常になってしまうが、非常に美味である。

 

なるほど、食べるか。

《状態異常耐性》と《毒耐性》、それに食べた物に対して状態異常の威力を減衰させる効果を持つ《悪食》もある。

この三重耐性スキルがあるので、大丈夫だろう。

それに上手く行けば旨いものも食べれて状態異常への耐性をポイント消費無しで習得出来るかもしれない。

更に言えば普通の人が食べない様な物を食べて強くなるのは無双系主人公の御約束だ。

試さない手は無いだろう。

因みに味覚は意識すると味わう事が出来る。一角兎は生で血生臭かったが、鶏肉に似た味がして中々美味しかった。

 

てな訳で、頂きます!

 

もぐもぐ、うん美味しい。

そう言えば茸は嫌いな人が多いよな、こんなに美味しいのに。

なんか体が熱いぞ、それに周りの色がおかしい。何だかネガポジ反転画像みたいだ。

体がビリビリして上手く動かないし、ダメージが少しづつ入ってくる。

やっぱり食べるのは不味かったかな?思えば俺って体力4だし。

 

……あ、収まった。

 

『《状態異常耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《毒耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『条件を満たした為、《視界反色耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《発熱耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《食中毒耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《麻痺耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《毒茸耐性》を習得しました!』

『《悪食》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《消化》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

 

一度に大量の状態異常にかかったせいで《状態異常耐性》が一気に二つもレベルが上がったな。

やっぱり特定の行動を起こしたりするとスキルをポイント消費無しで習得出来るみたいだ。

後、何故か《捕食》が上がっている。

 

思ったんだが、これ薬草とか毒草とか見逃してるだけで採取出来るアイテムは通ってきた道に生えまくってたんじゃないかと思えてくる。

何気にアイテムに《鑑定》を使うのはさっきのが初めてだったしな。

これからは魔物だけでなくオブジェクトにも《鑑定》をしていこう。

あ、あんな所にベニベノダケが二本も生えてる。

美味しいからもう一個食べたいと思ってた所なんだよね。

 

『《視界反色耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《発熱耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《食中毒耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《麻痺耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《毒茸耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《状態異常耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《毒耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『称号【偏食家】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

体が動かなくなって視界の色が反転して体が暑苦しくなって少しダメージを受ける事に目を瞑れば素晴らしい食材だ。

いつか調理器具が手に入ったら《料理》や《調理》等のスキルを取ってみるのも良いかも知れない。

兎の生肉も有るし、今度この茸を見つけたらインベントリに残して置く事にしよう。

それと、何だその称号。

美味しいじゃないか!全然偏食じゃ無いだろう。

まあ、変な称号を手に入れてしまうのは無双系主人公の御約束だし、良いけどさ。

 

お、この茸はなんだ?それに横に生えている紫と黄色の斑点模様の草は如何にも毒草って感じがするな!

 

名前:シロピリリダケ

分類:茸

説明:主に暗くてジメジメした木の根元に生えている白くて小さなマッシュルームに似た薄黄色の罅の様な模様が特徴的な毒茸。雷属性の魔力を微量ながら纏っており、誤って食べてしまうと【感電】【麻痺】【痙攣】【食中毒】の状態異常になってしまう。狩人や暗殺者が良くターゲットの餌に仕込んでおく。

 

成程、暗殺や狩猟に使われるのか。

これは耐性スキルが期待出来そうだ。

 

食べるとベニベノダケとはまた別方向の美味しさがある。

【麻痺】や【痙攣】のせいで体が震えて動かなくなってしまった。

すると、体力が勢い良く減って行くでは無いか!

急いで初めに渡されたポーションを取り出して瓶ごと食べる。

体が動かないので自分の頭上にポーションを出現させてそのまま溶かすのだ。俺って頭良い!

 

そんなこんなで治まるまでに五本のポーションも消費してしまった。

あっという間に半分使ってしまったの痛い出費だ。

そう言えば【小粘魔】の種族スキルに《雷脆弱》があったような、失敗した……。

 

『《雷脆弱》のスキルレベルが9に減少しました!』

『《麻痺耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《食中毒耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『条件を満たした為、《感電耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《痙攣耐性》を習得しました!』

 

危ない危ない。

死んだらこのゲームはゲーム内時間で一時間の全ステータス半減とインベントリのアイテムをランダムに一つドロップするらしいので、せっかく取ったベニベノダケ達を無くしてしまう所だった。

 

さてと、次はこの毒草だ。

 

名前:ホドレク草

分類:植物

説明:何処でも良く生えている紫と黄色の水玉模様が特徴的な毒草。食べてしまうと【毒】【麻痺】【幻覚】の状態異常になってしまう。

 

では、頂きます。

うわ、不味!青臭い!雑草食べてるみたいだ!

雑草食べたことないけど。

それと視界に映る物が二重になったり三重になったりしている。気持ち悪い。

 

『《毒耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《麻痺耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『条件を満たした為、《幻覚耐性》を習得しました!』

『《状態異常耐性》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『条件を満たした為、《解毒》を習得しました!』

 

ふう、落ち着いた。

新しいスキル《解毒》は【毒】や【麻痺】等の毒物系状態異常の効果時間を短縮する物だった。

耐性系のスキルは威力を弱めるのだけだったので、このスキルは実に有難い。

 

スキルを沢山習得したし、今日はこの辺でログアウトしようかな。

 

 

 

▶to be continued




◆ステータス
名前:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ
種族:【小粘魔】Lv3
職業:【戦士】Lv3
ステータスポイント:0
HP(体力):5
MP(魔力):5
SP(持久):5
STR(筋力):5
DEX(器用):5
AGI(俊敏):5
VIT(頑丈):5
MND(精神):5
INT(知力):5
LUK(運気):47(+2)
スキルポイント:24
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv2》《物理耐性_Lv3》
《消化_Lv5》《酸弾吐き_Lv3》《スライム語_Lv1》
《状態異常耐性_Lv5》《毒耐性_Lv4》《酸無効_Lv-》
《悪食_Lv5》《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv10》
《雷脆弱_Lv9》
・職業スキル
《武器使用_Lv1》《火事場_Lv3》《物理攻撃強化_Lv1》
・一般スキル
《運気上昇_Lv2》《言語学_Lv1》《水属性_Lv3》
《魔法適正_Lv2》《水魔法_Lv3》《隠密_Lv3》
《毒生成_Lv4》《酸生成_Lv4》《鑑定_Lv3》
《早食い_Lv4》《ステータス閲覧_Lv-》《気配察知_Lv3》
《解体_Lv3》《忍び足_Lv1》《捕食_Lv2》
《視界反色耐性_Lv2》《食中毒耐性_Lv3》《発熱耐性_Lv2》
《麻痺耐性_Lv4》《毒茸耐性_Lv2》《感電耐性_Lv1》
《痙攣耐性_Lv1》《幻覚耐性_Lv1》《解毒_Lv1》
・称号
【ラビットキラー】【偏食家】

インベントリ
「初心者の鉄長剣」×1
「革の上着」×1
「革のズボン」×1
「革の下着」×1
「低級HPポーション」×5
「低級MPポーション」×10
「一角兎の毛皮」×24
「一角兎の生肉」×10
「一角兎の角」×6
「一角兎の大毛皮」×2
「一角兎の耳」×2
「一角兎の脚」×3
「一角兎の尿路結石」×1
「一角兎の小腸」×1
「ベニベノダケ」×3

主人公のステータスとステータスポイントが釣り合ってないのを指摘されて初めて気づきました(新高2)


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#3 同族が居ます。食べますか?▶[Yes]/[Yes]

三話です。


『《鑑定》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《幻覚耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《解毒》のスキルレベルが2に上昇しました!』

 

ログインしてから何個かホドレグ草を鑑定して食べてを繰り返してたらスキルレベルが上がった。

 

 

歩いていると、妙に親近感のある物体が目の前に現れる。

 

ぷるんっ!

 

これはもしや……

 

「スライムか?」

 

名前:NONAME

種族:【小粘魔(リトル・スライム)】Lv2

職業:無し

HP(体力):10

MP(魔力):5

STR(筋力):4

DEX(器用):2

AGI(俊敏):2

VIT(頑丈):3

MND(精神):1

INT(知力):1

LUK(運気):1

・種族スキル

《液状躰_Lv-》《擬態_Lv2》《物理耐性_Lv2》

《消化_Lv3》《酸弾吐き_Lv2》《スライム語_Lv1》

《状態異常耐性_Lv1》《毒耐性_Lv1》《酸無効_Lv-》

《悪食_Lv2》《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv10》

《雷脆弱_Lv10》

 

見た所、格下の同族って所だな。簡単にたおせそうだ。

では、頂きます。

 

『戦闘に勝利しました!』

『《悪食》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『称号【同族喰い】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『「スライムの粘液」×1を手に入れた!』

 

味は無味無臭で少し水っぽいわらび餅見たいな食感だな。おやつにいいかも知れない。

ドロップは瓶に入ったドロドロの液体。

どこから瓶が産み出されたのかは深く突っ込まない方がいいだろう。ゲームだし。

で、妙な称号をゲットした訳だが。

 

【同族喰い】

同族を食べた者に贈られる称号。

種族が自分と同系統の相手に対して与ダメージ5%上昇&被ダメージ5%減少。

自分と近距離の周囲の同系統の相手の気配を感じ取りやすくなる。

 

おお、《気配察知》と合わさると中々に有能そうだ。

この辺りにはスライム種がいっぱい居るみたいだな。

きっと【ラビットキラー】なんて称号が有るくらいだから【スライムキラー】も有るのだろう。

称号って集めたくなるよな。スキルポイントも貰えるし。

そうと決まれば狩りまくりだ!

 

 

◆◆◆

 

 

『戦闘に勝利しました!』

『《消化》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《忍び足》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『「スライムの粘液」×15を手に入れた!』

『称号【スライムキラー】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【同族殺し】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

十体ちょい狩ると目当ての称号と同時に【同族殺し】なる称号を手に入れた。

条件は自分と同系統の種族の【〇〇キラー】シリーズを取る事らしい。

人外プレイヤーなら皆持ってそうだよな。

スライムでやってるのが俺だけとは限らないしプレイヤーには気を付けないと。

……?!何が来る!《忍び足》《隠密》!

 

「■■■■■■■■■■!」

 

「■■■。■■■■■■」

 

「■■■■■、■■。」

 

「■■?…■■■。」

 

『《言語学》のスキルレベルが2に上昇しました!』

 

あれは人間か?

全身鎧の大盾を持った声的に男が一人、とんがり帽とローブを着込んだ女が一人、後は軽装備の槍を持った男が一人。

兎に角《鑑定》してみないと。

 

名前:ガッチガチ=ヤーデ

種族:【人間(ヒューム)】Lv2

職業:【盾士(シールダー)】Lv2

!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!

名前:カナデ

種族:【森耳人(エルフ)】Lv2

職業:【魔術師(ウィザード)】Lv2

!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!

名前:リョフンギヌス

種族:【人間(ヒューム)】Lv3

職業:【槍士(ランサー)】Lv3

!運営の意向によりステータスとスキルの開示は出来ません!

 

これ、完全にプレイヤーだわ。

名前見れば一発じゃん。

運営の意向によっめステータスとスキル見えないってのは多分PKの難易度を上げて簡単にPKをさせない為と、プレイヤーの個人情報を晒さない為だろう。

このゲームにも掲示板が立ってるみたいだし、上位プレイヤーの真似をする輩なんかが大量に湧いたらゲームバランスが悪くなってしまう。

 

しかし参ったな、レベル的には半分勝っているが、相手は3人居る。

しかも運気に多く振った俺とは違い、きっと真面目なビルドを組んでいるだろう。

 

「■い!■ラ■■■■る■!」

 

「レ■■た■■■?」

 

「か■て■■■■な■?!」

 

「ま■のの■■イ■ー■■ね?」

 

「じ■■いプ■■■ー■■だ■■、こ■■■し■■い■よ■!」

 

「■ま■■にバ■か■■■!」

 

『《言語学》のスキルレベルが3に上昇しました!』

 

不味い、気付かれた!

相手も俺がプレイヤーだって分かってると思うが、仲良くする気は微塵も感じられない。

魔術師は何やら叫ぶと盾士と槍士の体が光り出す。

あれはバフとかか?

《酸弾吐き》!

飛んで来た酸弾を槍士は素早く躱す。

チッ、躱された!あの槍野郎ちょこまか動きやがって!

《毒生成》《酸弾吐き》!クソ!魔術師を狙ったが盾が凄い速さで垂直に移動しやがった!

でも盾の装備を溶かしてついでに毒にする事が出来たな。

魔術師が盾士を回復している間に槍士が攻撃を繰り出して来る。

AGIの問題だろう。結構当たってしまった。

それでも生きているのは《物理耐性》と《液状躰》のお陰だろう。

あぁ、もう!槍って狡くないか?そんな遠くから攻撃しやがって!死ぬ所だったじゃないか!

やば!魔術師が火球飛ばして来るんだけど!あんなの当たったら流石に耐えられない!

ポーションを体内に出して回復する。

クソ!相手の攻撃手段が中距離遠距離タイプなのに遠距離攻撃の手段が俺に無い!

槍とかあったら良いのに!

そう思うと体の一部が変形して長い棒状の形になる。

三人組は(俺もだが)突然の出来事に少し固まってしまった。

そうか!《擬態》で俺は形を変えられるから自由に武器の形になれるのか!

そうだ!良い事思い付いた!俺はやっぱり天才なのかも知れない!

槍と魔法の雨をギリギリで躱し、俺は盾の男に走って行く。

体を伸ばし盾士に纏わり着き、鎧の中へと入って行く。

自慢の食事系スキル四銃士と酸で体を溶かしていき、毒で体力を奪って行く。

痛覚が無くても自分の体を溶かされる感覚は無くならない。

盾士は必死に引き剥がそうとするが液状の躰は上手く掴めず更に体力を奪うだけだ。

よしよし、下手に攻撃すると仲間に当たるし鎧が邪魔で中々攻撃しずらいだろう!

そして盾士の体力は限界に達し、粒子になって消えていった。

 

『戦闘に勝利しました!』

『《悪食》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《消化》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《酸弾吐き》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『条件を満たした為、《溶解》を習得しました!』

『《擬態》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《物理耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『称号【初めてのPK】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『「低級HPポーション」×1を手に入れた!』

 

って、鎧事消えるのかよ!ドロップのポーションは有難いけどさ!

魔術師と槍士の表情は蒼白している。

おいおい!どうしたどうした!さっきより動きが出鱈目だぞ!

もしかしてビビっちゃたかなぁ?!

やられたら殺り返す!倍返しだ!

俺は体を触手の様に伸ばして槍士の持つ槍を弾く。

オラ!槍が無かったらお前なんて怖くないぞ!

この槍は没収だ!インベントリでたっぷり可愛がってやるよ!

俺は槍士の体に纏わり着いて体や装備を溶かしていく。

熱ッ!あの魔術師仲間ごとやりやがったな!そう来なくっちゃな!だが、甘い!

俺は槍士の口から体内へと入って行く。これなら何も出来まい!

体内から溶かされていく槍士は気持ちの悪さに半狂乱になりながらバタバタと悶える。

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが4に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『種族スキル《分裂》が使えるようになりました!』

『《スライム語》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『職業レベルが4に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業スキル《ストレングス・ブースト》が使えるようになりました!』

『《物理攻撃強化》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《溶解》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《擬態》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《解体》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《火事場》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《火脆弱》のスキルレベルが9に減少しました!』

『条件を満たした為、《拷問》を習得しました!』

『条件を満たした為、《強盗》を習得しました!』

『称号【残虐非道】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『「一角兎の脚」×1を手に入れた!』

 

魔術師は更に青ざめた顔で俺を睨みつける。

一心不乱に火球を放つ。

 

「■ァ■ア・■ール!フ■■■・■ー■!ファ■■・■ール!」

 

しかし、焦っているのか狙いが定まらず明後日の方向に飛んでいく。

 

「■■イ■・ボー■!■ッ!エ■ピーぎ■!?」

 

?打ってこなくなったな。

……さてはMP切れか?

 

「■ッ!」

 

小さく悲鳴を上げるが、もう遅い。

食事系スキルの大幅なレベルアップと新しく覚えた《溶解》のお陰か、藻掻く暇すらなくものの数秒で魔術師は溶けて行った。

 

『戦闘に勝利しました!』

『《溶解》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《拷問》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『称号【酸使い】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『「魔法使いの三角帽」×1を手に入れた!』

『「低級MPポーション」×1を手に入れた!』

『《強盗》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《言語学》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『条件を満たした為、《人類語》を習得しました!』

 

 

 

▶to be continued




◆ステータス
名前:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ
種族:【小粘魔】Lv4
職業:【戦士】Lv4
ステータスポイント:20
HP(体力):5
MP(魔力):5
SP(持久):5
STR(筋力):5
DEX(器用):5
AGI(俊敏):5
VIT(頑丈):5
MND(精神):5
INT(知力):5
LUK(運気):47(+2)
スキルポイント:49
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv4》《物理耐性_Lv3》
《消化_Lv7》《酸弾吐き_Lv4》《スライム語_Lv2》
《状態異常耐性_Lv5》《毒耐性_Lv4》《酸無効_Lv-》
《悪食_Lv7》《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv9》
《雷脆弱_Lv9》《分裂_Lv1》
・職業スキル
《武器使用_Lv1》《火事場_Lv4》《物理攻撃強化_Lv2》
《ストレングス・ブースト_Lv1》
・一般スキル
《運気上昇_Lv2》《言語学_Lv4》《水属性_Lv3》
《魔法適正_Lv2》《水魔法_Lv3》《隠密_Lv3》
《毒生成_Lv6》《酸生成_Lv6》《鑑定_Lv4》
《早食い_Lv6》《ステータス閲覧_Lv-》《気配察知_Lv3》
《解体_Lv4》《忍び足_Lv2》《捕食_Lv6》
《視界反色耐性_Lv2》《食中毒耐性_Lv3》《発熱耐性_Lv2》
《麻痺耐性_Lv4》《毒茸耐性_Lv2》《感電耐性_Lv1》
《痙攣耐性_Lv1》《幻覚耐性_Lv2》《解毒_Lv2》
《溶解_Lv3》《拷問_Lv2》《強盗_Lv2》
《人類語_Lv1》
・称号
【ラビットキラー】【偏食家】【スライムキラー】
【同族殺し】【同族喰い】【初めてのPK】
【残虐非道】

インベントリ
「初心者の鉄長剣」×1
「革の上着」×1
「革のズボン」×1
「革の下着」×1
「低級HPポーション」×5
「低級MPポーション」×11
「一角兎の毛皮」×24
「一角兎の生肉」×10
「一角兎の角」×6
「一角兎の大毛皮」×2
「一角兎の耳」×2
「一角兎の脚」×4
「一角兎の尿路結石」×1
「一角兎の小腸」×1
「ベニベノダケ」×3
「スライムの粘液」×16
「魔法使いの三角帽」×1
「青銅の長槍」×1


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#4 掲示板ンゴ

VRものおなじみの掲示板回


【サービス】総合雑談スレ18【開始!】

1.名前:名無しの人類

ID:■■■■

ここはFLOの総合雑談スレです。

自由に書き込もう。

最低限のルールは守らないと運営に消されます。

荒らしは基本無視。

前スレ:http://■■■■

>>980 次のスレ立てお願いします。

 

 

147.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>139

で、結局魔物プレイヤーってどうなん?

 

148.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>147

スキルは馬味。でも、《〇〇脆弱》って言うスキルがセットでつい来る。

 

149.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>149

お得なセットみたいに言うなw

 

150.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>149

草に草を生やすなホモガキ!

 

151.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>150

148の続き

初めのスポーンがフィールドだから割とサクサクレベルが上がる。でも、人類プレイヤーとか特に人類NPCにめっちゃ狩られる。

 

152.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>151

そりゃこのゲームの住人からしたら知能の高いスキルも沢山持ってる何度倒しても蘇る害悪でしかないからな。

 

153.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>152

害悪てw

 

154.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>152

確かに普段襲ってくる魔物がいきなり友好的になったら怖ぇしな

 

155.名前:名無しの人類

ID:■■■■

人の言葉をしゃべる魔物とかホラーやしな

 

156.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>155

いや、話せないぞ。魔物のフレから聞いた話なら《ゴブリン語》みたいに独自の言語があって、人類の言葉は分からないらしい。

 

157.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>156

マ?

あっぶねーNPCなんて普通にお喋りで仲良くなればいいと思ってたわ。

 

158.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>156

確かに種族スキルに《人類語》ってあるな。

 

159.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

【速報】多分プレイヤーのスライムにPKされた

 

160.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>157

残念だったなw

 

161.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>159

!?

 

162.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>159

kwsk

 

163.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

>>162

おk

始まりの町の近くの森で一角兎とスライムを槍士の俺と盾士と魔術師のフレのパーティで狩ってレベリングしてた時だ。

そろそろレベル上がったし帰るかって思ってた時に《気配察知》に反応があったんだよ。

すぐ近くの茂みに鑑定したら変な名前のレベルが少し高いスライムが居たんだよ。

 

164.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>163

倒したんですか?

 

 

165.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>164

PKされたって言ってたじゃん

 

166.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

続けるぞ。

すぐに攻撃したんだけど、体の中にポーションを出して溶かして回復された。

酸を飛ばすやつに毒を混ぜて攻撃してきたから盾役がかなり苦労してた。

で、いきなり体の一部が棒みたいになって驚いている内に距離詰めて来たから攻撃しまくった。

そしたらギリギリで躱されまくって体が伸びたと思ったら盾役を飲み込んだ。

仲間に当たるから下手に攻撃出来ないし、何より仲間ごと攻撃しても全身鎧の中に入ってる当たらない。

で、そのまま凄い勢いで溶かされて殺された。

 

167.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>166

?!

 

168.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>166

プレイヤーやろ?そいつ。頭のネジ飛んでんじゃね

 

169.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>166

ヒエッ…

 

170.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

で、俺と魔術師が困惑してる内にこっちに来てたから攻撃したんだけどビビって当てられなくて、隙をつかれて槍を弾かれた挙句インベントリに仕舞われた。

 

171.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>170

あっ…(察し)

 

172.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>170

武器使う職業って武器取られたら終わりやからなぁ……

 

173.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

触手みたいなのが伸びてきたと思ったら俺も取り込まれてた。

痛みは感じないけど溶かされてく感触はあるからマジできつい。マジで。

あと、毒も使ってくるから体力が持たない。

魔術師が攻撃したら俺の口から体内に逃げられた。

そのまま溶かしつくされてその後魔術師もすぐ殺された。

 

174.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>173

おい、パーティメンバーに女いたか?

閃いた

 

175.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>173

体の中から溶かされるとかトラウマになりそう。

 

176.名前:溶かされた人類

ID:■■■■.net

>>174

魔術師がパーティで唯一女子

閃くな

>>175

ほんと、キツいっす。

 

177.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>174

通報した。

 

178.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>174

通報した

 

179.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>174

通報した

 

180.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>177〜179

団結するなw

 

181.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>176

魔女っ子ちゃんが溶かされた所は見たの?

 

182.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

>>181

見てないよ、残念ながら。

後で本人に聞いた。

 

183.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>182

残念ながら?

通報した

 

184.名前:名無しの動物

ID:■■■■

>>182

残念がるな

通報した

 

185.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>183

>>184

>>182

で、スライム兄貴はどんなスキルを持ってたんだ?

 

186.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

>>185

それが、鑑定しても運営の意向とかでスキルとかステータスとかは開示されなかった。

種族は【小粘液】Lv3、職業が【戦士】Lv3

使ってきた技(?)は

・酸飛ばす

・酸作る

・毒作る

・体の形かわる

・相手の体を溶かす

後、すぐ近くに来るまで気付けなかったから多分隠密系のスキルも持ってると思われ

 

187.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>186

どの位で全身溶かされた?

 

188.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

>>187

10秒かからん位

 

189.名前:名無しの動物

ID:■■■■

>>188

 

190.名前:名無しの人類

ID:■■■■

スライム兄貴強すぎやろ……

 

191.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>190

兄貴って決まったわけじゃないだろ!

ロリかもしれやんけ!

 

192.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>191

すらいむ(ょぅι゛ょ)

 

193.名前:名無しの動物

ID:■■■■

>>192

あたしのねんえきでとかしてあげる!

 

194.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>193

溶かされたい

 

195.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>194

ヒエッ…へ、変態だぁ……

 

196.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>194

通報した

 

197.名前:名無しの魔物

ID:■■■■

>>194

溶かすさん(勝手に命名)が男だった時、発狂死するんだろうな……

 

198.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>197

やっぱ辞めとくわ

 

199.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>198

 

200.名前:名無しの動物

ID:■■■■

>>198

テノヒラクルーするなw

 

201.名前:名無しの人類

ID:■■■■

皆触れないけど呼び方溶かすさんでおk?

 

202.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>201

いいんじゃね?呼びやすいし分かりやすい。

 

203.名前:名無しの人類

ID:■■■■

溶かされた人のパーティ、何レベだったの?

 

 

204.名前:溶かされた人類

ID:■■■■

俺3、盾2、魔2

 

205.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>204

もっと高いの想像してたからスライムも普通の敵より少し強いくらいかな?

 

206.名前:名無しの人類

ID:■■■■

>>205

コイツ溶かされたら笑う

 

……

………

…………

 

 

 

▶to be continued




感想来たりブクマされたりアクセス増えたりして嬉死にそう。
これからもよろしくお願いいたします!


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#5 魔王ナターロ降誕!

ログで半分が埋め尽くされた小説と呼びがたき物。
文字数が多い癖して内容は薄いです。


『《隠密》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《忍び足》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《捕食》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《解体》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《拷問》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《運気上昇》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《溶解》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《鑑定》のスキルレベルが5に上昇しました!』

 

俺は気づいてしまった、食事系スキルを簡単にレベルアップさせる方法が!

この森で俺より強いMOBはそうそう居ないだろう。

スライムや一角兎以外にも出現率は低いが【(ブラウン・ベア)】【小鬼(ゴブリン)】の様なモンスターも居るみたいだ。

しかしそいつ等も今の俺からしたら弱い敵という事に違いは無い。

 

数日の人類プレイヤーとレベリングで種族と職業のレベルが6になり、ステータスも運気以外は7均等、運気は71まで上がった。

スキルの効果と合わせると74だな。

それで、弱い敵ばっかりになってしまったので、特に使い道の無いインベントリのアイテム達を試しに何個か食べてみた。

すると僅かながら《消化》等のスキルに経験値が入ったのだ。

なので次に木や岩を食べてみた所、狙い通りスキルに経験値が入った。

そう、オブジェクトも食べれば勿論微々たるものだがスキルを成長させられるのだ。

ここから導き出される答え、それは……

 

 

 

 

 

_人人人人人人人人人人人人人_

> フィールドを食べよう! <

 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

 

 

 

そうと決まれば有り余るスキルポイントで役に立ちそうなスキルを取って行こう。

なにせ【ゴブリンキラー】と【ベアキラー】の称号ボーナスで55もポイントが有るのだ。

豪快に使わなければ宝の持ち腐れと言う奴だ。

 

 

◆◆◆

 

 

決まったぞ!

イカれたメンバー達を紹介するぜ!

先ずはスタミナが満タンの時、食べる事で余分にスタミナを貯蓄する《飽食》!

消費ポイントは3ポイント!

 

食べる事で魔力を超少しづつ回復する《魔食》!

消費ポイントは4ポイント!

 

一度に食べる量を増やしてくれる《大食い》!

消費ポイントは2ポイント!

 

食べた時に回復するスタミナを少しだけ増やす《乞食》!

消費ポイントは3ポイント!

 

口で発動させるスキルの効果を高める《大口》!

消費ポイントは3ポイント!

 

最後は食べる事で超少し体力を回復する《美食》!

消費ポイントは5ポイント!

 

合計20ポイントも豪快に消費してスキルを取ったが、決して無駄にはならない筈だ。

 

さて、手始めにここら辺をハゲ大地にしてやろう!

 

 

◆◆◆

 

 

俺の名前はリョフンギヌス。

人間の槍士をやっているプレイヤーだ。

普段はパーティメンバー達と一緒にゲームをしているが、今回は一人でこの森に来ている。

何故かと言えば、この前メンバーと狩りに来た時にパーティが全滅したのだ。

余りにあっさりとやられてしまったので、メンバーがログイン出来ない間に少しでもレベルを上げて次来た時に皆を楽させたり、驚かせたりしたいのだ。

 

リョフンギヌスは「はぁ、」と大きな溜息を吐く。

その理由は仲間のログイン出来ないについてだ。

この前全滅した原因……通称「溶かすさん」がどうやらメンバーのトラウマになっているらしいのだ。

魔術師のカナデは

「溶かされた時の感触が頭から抜けずにログインするのを躊躇していまい、今そちらに行ってもお役に立てる気がしません」

盾士のガッチガチ=ヤーデは

「数日間待ってくれ」

とメールが届いたのだ。

 

あぁ、考えれば考える程憂鬱になる。

それもこれも全部あのクソスライムのせいだ!折角買ったオニューの槍も盗られちまうしよ!

リョフンギヌスはおもむろに石を拾い、力一杯投げつける。

石は木にぶつかり少し傷を付けて地面に落ちる。

再び大きな溜息をつく。

 

「もうあのスライムには会いたくねぇな……」

 

今思えば、これは盛大なフラグだ。

こんな事を言ってしまった過去の自分を殴ってやりたい。

 

《気配察知》に異様な気配を感じ取り、咄嗟に後ろを振り返る。

後ろでは木々がゴポゴポと言う音とともにバッタバッタと倒れて行く。

ソレ(・・)は倒木を数本(・・)咥え込み、文字通り溶けるように食べて行く(・・・・・)

木が、岩が、動物が、魔物が、地面が、狩りをしていたプレイヤーが、、それらを破壊した事でドロップするアイテムが、素早く飲み込まれていく。

 

「あ、あぁ……っ!」

 

すまん、お前ら。

俺もしばらくイン出来そうにないわ。

 

俺の体は粘液の塊に触れた瞬間、当たった部分から蒸発する様に消えていった。

 

 

◆◆◆

 

 

『戦闘に勝利しました!』

『戦闘に勝利しました!』

『戦闘に勝利しました!』

……

………

…………

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが5に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが5に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『《捕食》のスキルレベルが8に上昇しました!』

『《隠密》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《忍び足》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《解体》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《拷問》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《溶解》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが8に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが8に上昇しました!』

『《悪食》のスキルレベルが8に上昇しました!』

『《飽食》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《魔食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《乞食》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《大食い》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《大口》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《美食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《運気上昇》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《強盗》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《雷脆弱》のスキルレベルが8に減少しました!』

『《視界反色耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《食中毒耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《発熱耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!

『《麻痺耐性》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《毒茸耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《感電耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!

『《痙攣耐性》のスキルレベルが2に上昇しました!

『《幻覚耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《毒耐性》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《状態異常耐性》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《解毒》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《気配察知》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『条件を満たした為、《毒草耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《掘削》を習得しました!』

『条件を満たした為、《樵》を習得しました!』

『条件を満たした為、《採掘》を習得しました!』

『条件を満たした為、《伐採》を習得しました!』

『条件を満たした為、《破壊補正》を習得しました!』

『条件を満たした為、《疾走》を習得しました!』

『条件を満たした為、《追い剥ぎ》を習得しました!』

『称号【環境破壊】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【もっと食べさせて!】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【ヒュームキラー】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【プレイヤーキラー】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

目まぐるしく流れるログに戸惑いながらも、俺は黙々とフィールドを飲み込んで行く。

どうやらプレイヤーや毒草や毒茸を飲み込んでいたらしい。スキルレベルが上がって嬉しい誤算だ。

どうやら《強盗》《追い剥ぎ》と高い運気のお陰でドロップするアイテムの量が膨れ上がり、またそれを食べてスキルが上がっていくようだ。

フィールドを飲み込むのに便利そうなスキルをゲット出来てラッキーだな!運気のお陰かも知れない。

このまま森を食べ尽くして、この土地を支配してしまおうかと言う黒い考えが浮かぶ。

正直、より強くより有名になる事が目標であり、ゲームの中で正義の味方をしようだなんて微塵も思わない。

このまま魔王ロールでもやってやろうかな?

それはそれで面白そうだ!よし、決めたぞ!

俺は今から魔王になる!その為に先ずは食べよう!

食って食って食いまくれば最強になれる!

 

「今の内に《人類語》の練習をしておこう。人類プレイヤーや人間と同じ位の知性を持つNPCに対して、宣戦布告を行うその日迄に!」

 

目標の決まったナターロはたどたどしい人類語を喋りながら森を更地に変えていく。

 

「そうだ!このスキルはまだ試して無かったな。《分裂》!」

 

魔力と体力、スタミナの上限が半分になり、自分そっくりのスライムが目の前に現れる。

 

「おぉ!分身出来るなんて強キャラのお約束じゃないか!どういう理屈かは知らないけど、二人同時に操作出来る!上手く行けば二倍の効率が出せるぞ!」

 

分裂は体力と魔力とスタミナの上限が半分になる代わりに、自分の分身を作る事の出来るスキルである。

この分身は経験値を共有し合っている為、二倍の効率でスキルを上げることが出来るのだ。

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが6に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが6に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『種族レベルが7に上昇しました!』

『種族スキル《吸収成長》が使えるようになりました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが7に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業スキル《体術》が使えるようになりました!』

『《捕食》のスキルレベルが9に上昇しました!』

『《隠密》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《忍び足》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《早食い》のスキルレベルが8に上昇しました!』

『《解体》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《拷問》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《溶解》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《毒生成》のスキルレベルが9に上昇しました!』

『《酸生成》のスキルレベルが9に上昇しました!』

『《悪食》のスキルレベルが9に上昇しました!』

『《飽食》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《魔食》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《乞食》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《大食い》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《大口》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《美食》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《強盗》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《気配察知》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《疾走》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《雷脆弱》のスキルレベルが7に減少しました!』

『《視界反色耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《食中毒耐性》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《発熱耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!

『《麻痺耐性》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《毒茸耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《感電耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!

『《痙攣耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!

『《幻覚耐性》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《毒耐性》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《状態異常耐性》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《解毒》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《分裂》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《毒草耐性》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《掘削》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《樵》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《採掘》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《伐採》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《破壊補正》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《追い剥ぎ》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《酸弾吐き》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《言語学》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《人類語》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『条件を満たした為、《毒弾吐き》を習得しました!』

『条件を満たした為、《毒魔法》を習得しました!』

『条件を満たした為、《暴食》を習得しました!』

『条件を満たした為、《毒の功名》を習得しました!』

『条件を満たした為、《敵意感知》を習得しました!』

『条件を満たした為、《暗殺術》を習得しました!』

『条件を満たした為、《体力自動回復》を習得しました!』

『条件を満たした為、《魔力自動回復》を習得しました!』

『条件を満たした為、《持久自動回復》を習得しました!』

『称号【大罪を知る者】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『《吸収成長》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《暴食》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『称号【土地潰し】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【耐性マニア】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【破壊者】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【酸使い】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

『称号【毒使い】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

森はもう林とも呼べない程に何も無く、ソコに有るのは乱雑に掘られた地面と大きな(・・・)スライムだけである。

 

いやぁ、新しいスキル《吸収成長》で食えば食う程体積がデカくなるだなんて、俺にピッタリだな!

一定時間経つか、死んだら元の大きさに戻ってしまうみたいだから気を付けないと。

流石に《分裂》を解除する時に体積は引き継がないらしい。

体積の小さいになってしまった。

《暴食》とかいう如何にもヤバそうな名前のスキルの効果は食い殺した相手のスキルを極々超低低確率で一つ貰えるらしい。

確率が物凄く低い上に貰ったスキルはもう一度同じスキルを食べないとレベルが上がらないらしい。

《毒の功名》は耐性のある毒系状態異常を《毒生成》で生成出来るスキルらしい。

これは前より積極的に毒のある食べ物を食べなければ。

称号の方は【耐性マニア】は耐性系スキルの習得率10%上昇&成長速度5%上昇。

【大罪を知る者】は特定のNPCに好感度上昇(小)。

【破壊者】は《破壊補正》の成長速度を3%上昇。

【土地潰し】はオブジェクトへの破壊行動に5%の上昇補正。

【毒使い】と【酸使い】はそれぞれへの与ダメが5%上昇&被ダメ5%減少らしい。

スキルポイントもウハウハだ。

 

しかし、やっぱり種族と職業のレベルが一気に上がらないのは面倒臭いな。

どうやらこのゲーム、種族と職業のレベルが上がった後、経験値の獲得出来る量が一定時間半分になるらしいのだ。

そのせいでこんなに魔物や動物やプレイヤーを倒したのに二つしか上がってない。

 

 

◆◆◆

 

 

……不味いな。

滝の様に流れるログを確認していると、何やら遠くの方に70人程の人影が見える事に気付いた。

《敵意感知》で敵意をビンビン感じる。

《鑑定》……うわぁ、プレイヤーと神官とか衛兵とかっぽいNPCがこっちに使って来てる。

 

『《鑑定》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『条件を満たした為、《遠視》を習得しました!』

 

最悪だ。プレイヤーは殆どが7レベル前後。俺よりレベルの高いプレイヤーもチラホラしている。

NPCなんかはもっと酷い。

その大半が10レベルを越えている。

不味い。非常に不味い。

プレイヤーだけでも勝てるかどうか危ういのにそこに絶対勝てない奴ら連れて来るとか頭おっかしいんじゃねぇの?

俺の能力は高範囲殲滅と人数削りに特化しているのは明らかだ。

しかし、NPCは一人一人を相手にしなければならない程強力だ。

プレイヤーは何とかなるだろうが、NPC……

あぁ、クソが!派手に動き過ぎたか?

概ねプレイヤーが掲示板で拡散、それをNPCと交流のあるプレイヤーが統治組織の様なものに報告した阿呆が居ると言った所か。

チッ、魔王ロールには丁度良いが、流石に多勢に無勢だ。初戦で負けた魔王とか面子が立たない!

どうする!

数はプレイヤー40くらい、NPC30くらい。

プレイヤーとレベルの低いNPCをある程度殲滅してそこからレベルの低い順に一人から三人づつ潰すしか無いな。

 

「おい!そこの魔物!私はファウストの町大神官、ケレイブ・クラーク!お前を討伐しに来た者だ!この森をこんなにしたのは貴様か?!」

 

ウゲェ、アイツ【大神官(アーク・クレリック)】が20レベル、セカンドジョブを解放して【司教(ビジョップ)】が4の化け物じゃねぇか!

なんだよ!セカンドレイスの【聖人(セイクリッド・ヒューム)】って!絶対強いじゃん!

 

いかんいかん。魔王然として振る舞わなくては。

 

「これはこれは、大神官殿。私はの名はナターロ・モゥキィ・オリッシュ。どうぞ御気軽にナターロとお呼びください。この森を食い尽くした者で御座います。そして、ゆくゆくはこの世界を喰らい尽くす者であります。其れで、此度はどの様な御要件で?」

 

うん、自分の中では上出来だ。分裂しながら練習した甲斐があったな。

 

「要件だと?貴様、我々を愚弄するか?貴様が森を食い尽くしたお陰で、町の資源の大半が採取不可能になり、何人もの住人が貴様に飲み込まれ現在行方不明となっている!悪しき魔物達を抹消するのが我々の仕事だ!」

 

「つまり、私を倒しに来た、と?」

 

「それ以外に何があると言うのだ!」

 

「ならば、そう簡単に負ける訳には行けませんね。」

 

俺を討伐しに来た者達が一斉に構えをとる。

何人かは詠唱や技のタメに入った様だ。

 

「ふん、魔物風情が何を抜かすか!貴様を《鑑定》したが、そのレベルでどうやって勝つと言うのだ?どんな小細工でスキルを見えなくしているかはしているかは知らんが、貴様は此処で為す術なく倒される!それが運命だ!」

 

「そうですか……ならば、運命に抗って差し上げましょう。」

 

「何を…」

 

「オイ!皆、下だ!」

 

何人かに気付かれたか!

だがもう遅い!あんたとの会話、良い時間稼ぎになったよ!

 

俺の体から《擬態》で根の様に地中に伸びた触手が毒と酸を撒き散らしながら土を《消化》しながら《疾走》する。

討伐隊は咄嗟に飛び上がるも何人かが脚を持っていかれ、また躱した者達も殆どが【麻痺】や【幻覚】【毒】等の状態異常や酸による防具の損傷に悩まされる。

地面はスライムで出来た針山の様になる。

 

「先ずは、何人かの脚を頂きました。時間稼ぎご苦労様です。」

 

「ッ!貴様ァ!貴方達!我々の力をあの憎きスライムに見せ付けるのです!」

 

『称号【人類の敵】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

怒号と同時に攻撃が飛び交う。

前衛は突っ込み、後衛は魔法や矢、銃弾等を一斉に発射する。

伸ばした腕で実態の有る攻撃は溶かし、魔法攻撃は躱す。

単純だが中々難しい。

 

「《一刀両断》!」

「《中段突き》!」

「《リジェネーション》!」

「《ファイア・エンチャント》!」

「《レーザー・セーバー》!」

「《ブリザード》!」

「《参ノ型:廻り駒》!」

「《デトックス》!」

「《ウォーター・ジャベリン》!」

「《ハイ・ヒール》!」

「《活力の源》!」

「《エンチャント・レジスト・パラライズ》!」

「《アース・レベリング》!」

「《エナジー・バリア》!」

「《ピアス・ショット》!」

「《陰の火:黑焔》!」

「《バイタリティ・ブースト》!」

「《矢降り五月雨》!」

「《エンチャント・ライトニング》!」

「《ダーク・ボール》!」

「《サモン・骸骨の小隊(スケルトン・アーミーズ)》!」

「《カースド・インパクト》!」

「《スパイラル・ショック》!」

「《プロテクト》!」

「《爆裂魔弾射》!」

「《ブレッシング》!」

「《鼓舞》!《統率》!」

「《胡桃割り》!」

「《ホーリー・ウェーブ》!」

「《フレア・ウィップス》!」

「《術式拡張》!」

「《誘う子守唄》!」

「《五連撃拳》!」

「《アサシネイト》!」

「《ウィップス・バインド》!」

「《カバー・ムーヴ》!」

「《ファイア・ウォール》!」

「《シールド・アタック》!」

「《下段蹴》!」

 

チッ!魔法は溶かせないに気づかれて魔法攻撃が増えやがった!

エンチャントで属性不要されてもダメージが通るのかよ!

相手の足場や装備を食べて妨害しつつ各種ポイントを回復しているが、このままだと決定打に欠けるし何時まで持つかも分からない。

偶に飛んで来る状態異常も厄介だ。

耐性が付くまでが俺の場合早いのに加え、全状態異常の威力が大幅に下がるのと終了時間までが短いのが不幸中の幸いか?

それでも一瞬動きが鈍ってしまうのが命取りだ。

 

『条件を満たした為、《魔法耐性》を習得しました!』

『《物理耐性》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《火脆弱》のスキルレベルが7に減少しました!』

『《雷脆弱》のスキルレベルが5に減少しました!』

『《体術》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《擬態》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《疾走》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《ストレングス・ブースト》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《破壊補正》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『条件を満たした為、《我慢》を習得しました!』

『条件を満たした為、《光耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《呪詛耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《水耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《打撃耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《土耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《浄化耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《風耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《刺突耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《闇耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《斬撃耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《捕縛耐性》を習得しました!』

『条件を満たした為、《鞭術》を習得しました!』

『条件を満たした為、《回避》を習得しました!』

『条件を満たした為、《攻撃逸し》を習得しました!』

『条件を満たした為、《体捌き》を習得しました!』

『条件を満たした為、《曲芸》を習得しました!』

『条件を満たした為、《集中》を習得しました!』

『条件を満たした為、《平衡感覚》を習得しました!』

『条件を満たした為、《身体操作》を習得しました!』

 

五月蝿いな!通知オフにしたいのに無理だ!手が離せない!

《集中》が取れたんだから集中させてくれよ!

それにしてもあの大神官、指揮系のスキルを持ってやがるな?

討伐隊全体に常に時間表示の無いバフがかかっている。

それに神官を名乗るだけあって、俺が攻撃した人達を即座に回復したり、かけられた状態異常を素早く解除していく。

暫くデバフはかけない方が良いな。

かけても直ぐ治されてしまうし、あんまりやり過ぎると相手に耐性を付けたり耐性を成長させたりしてしまう。

これだけ支援に特化しているのだ。本人の攻撃力はそう高くないはず。

アレをどうにかしない限りは攻撃しても直ぐに治されてジリ貧だ。

 

プレイヤーを蹴散らした後、先ずは大神官を狙おうか。

 

 

 

▶to be continued




◆ステータス
名前:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ
種族:【小粘魔】Lv6
職業:【戦士】Lv6
ステータスポイント:0
HP(体力):7
MP(魔力):7
SP(持久):7
STR(筋力):7
DEX(器用):7
AGI(俊敏):7
VIT(頑丈):7
MND(精神):7
INT(知力):7
LUK(運気):83(+3)
スキルポイント:85
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv6》
《物理耐性_Lv5》《消化_Lv7》
《酸弾吐き_Lv5》《スライム語_Lv2》
《状態異常耐性_Lv7》《毒耐性_Lv7》
《酸無効_Lv-》《悪食_Lv9》
《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv9》
《雷脆弱_Lv5》《分裂_Lv3》
《吸収成長_Lv1》
・職業スキル
《武器使用_Lv1》《火事場_Lv4》
《物理攻撃強化_Lv2》《ストレングス・ブースト_Lv3》
《体術_Lv3》
・一般スキル
《運気上昇_Lv3》《言語学_Lv4》
《水属性_Lv3》《魔法適正_Lv2》
《水魔法_Lv3》《隠密_Lv6》
《毒生成_Lv9》《酸生成_Lv9》
《鑑定_Lv6》《早食い_Lv6》
《ステータス閲覧_Lv-》《気配察知_Lv5》
《解体_Lv7》《忍び足_Lv5》
《捕食_Lv9》《視界反色耐性_Lv4》
《食中毒耐性_Lv5》《発熱耐性_Lv4》
《麻痺耐性_Lv6》《毒茸耐性_Lv4》
《感電耐性_Lv3》《痙攣耐性_Lv3》
《幻覚耐性_Lv4》《解毒_Lv4》
《溶解_Lv6》《拷問_Lv5》
《強盗_Lv5》《人類語_Lv3》
《飽食_Lv4》《魔食_Lv3》
《乞食_Lv4》《大食い_Lv4》
《大口_Lv5》《美食_Lv3》
《疾走_Lv5》《毒草耐性_Lv3》
《掘削_Lv5》《樵_Lv4》
《採掘_Lv5》《伐採_Lv4》
《破壊補正_Lv4》《追い剥ぎ_Lv3》
《毒弾吐き_Lv1》《毒魔法_Lv1》
《暴食_Lv1》《毒の功名_Lv1》
《敵意感知_Lv1》《暗殺術_Lv1》
《体力自動回復_Lv1》《魔力自動回復_Lv1》
《持久自動回復_Lv1》《遠視_Lv1》
《我慢_Lv1》《光耐性_Lv1》
《呪詛耐性_Lv1》《水耐性_Lv1》
《打撃耐性_Lv1》《土耐性_Lv1》
《浄化耐性_Lv1》《風耐性_Lv1》
《刺突耐性_Lv1》《闇耐性_Lv1》
《斬撃耐性_Lv1》《捕縛耐性_Lv1》
《鞭術_Lv1》《回避_Lv1》
《攻撃逸し_Lv1》《体捌き_Lv1》
《曲芸_Lv1》《集中_Lv1》
《平衡感覚_Lv1》《身体操作_Lv1》

・称号
【ラビットキラー】【偏食家】
【スライムキラー】【同族殺し】
【同族喰い】【初めてのPK】
【残虐非道】【ゴブリンキラー】
【ベアキラー】【環境破壊】
【もっと食べさせて!】【ヒュームキラー】
【プレイヤーキラー】【土地潰し】
【破壊者】【酸使い】
【毒使い】【耐性マニア】
【人類の敵】

インベントリ
「低級HPポーション」×31
「低級MPポーション」×28
「一角兎の生肉」×99
「ベニベノダケ」×42
「スライムの粘液」×51
「大木」×2


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#6 決着と接触

ログを大量にゴチャつかせるのを軽減しました


『《体力自動回復》《魔力自動回復》《持久自動回復》《我慢》《光耐性》《呪詛耐性》《水耐性》《打撃耐性》《土耐性》《浄化耐性》《風耐性》《刺突耐性》《闇耐性》《斬撃耐性》《捕縛耐性》《鞭術》《回避》《攻撃逸し》《体捌き》《曲芸》《集中》《平衡感覚》《身体操作》のスキルレベルが3に上昇しました!』

 

なんとか《集中》のスキルを使って思考操作でログの設定を変えれた……

ここからは本気で行くとしようか!

 

「なんだコイツ!動きが変わりやがった!」

 

「手ェ抜いてたのか?舐めやがって!」

 

「そちらこそ、そんなにお喋りをしてて良いのですか?」

 

何人かの首や頭や心臓。即ち急所(・・)を腕を伸ばして貫く。

こうすれば回復スキルの活躍は見込めない。

しかし、言葉にするのは簡単だが、攻撃をある程度躱しながら相手の急所を正確に完全に潰す必要があるので、これが結構難しい。

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが7に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが7に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『《物理耐性》《早食い》《溶解》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《吸収成長》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《飽食》《乞食》《大食い》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《大口》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『《美食》《魔食》《体力自動回復》《魔力自動回復》《持久自動回復》《我慢》《光耐性》《呪詛耐性》《水耐性》《打撃耐性》《土耐性》《浄化耐性》《風耐性》《刺突耐性》《闇耐性》《斬撃耐性》《捕縛耐性》《鞭術》《回避》《攻撃逸し》《体捌き》《曲芸》《集中》《平衡感覚》《身体操作》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《解体》《消化》のスキルレベルが8に上昇しました!』

 

「《ハード・エフェクト》!」

「《多重障壁》!」

「《エリア・ヒール》!」

「《プロテクト》!」

「《防護結界》!」

「《アーマード・リペア》!」

「《硬化》!」

「《アイアン・スキン》!」

「《アシッド・レジスト》!」

 

チッ、防御スキルを使う奴が多くなりやがったな。

攻撃を通すのに結界みたいなのを食ってから溶かす!ワンテンポこちらの攻撃が遅れる!

その癖してそっちは貫通攻撃とか使うのかよ!

チートやチーターや!

かと言ってヤケになっても何も生まない。

逃げるのは魔王ロールに反する。

どうすれば状況を打破出来る?

 

……そうか!簡単だ。勝た不して勝つ(・・・・・・・)!その手があった!

 

俺は地中を掘り進める。

 

「おい!逃げるのかよ!」

「クソ!逃がすかよ!」

 

「逃げはしないさ!」

 

そう、逃げはしない。

それよりもっと面白くなる。

ある人物の真下に移動。素早く気付かれない様に慎重に。

そして地面から体を出し相手体を縛り上げる。

スキルの呪文を唱えられても厄介なので口も抑えておく。

筋力は俺より上だろうが下手に動いたら溶かされるから動きたくても動けないだろう。

 

「大神官様!」

 

神官NPCの一人が声を荒げる。

 

「貴様、何を!大神官様から離れろ!」

 

「静まれ!経った今、この男を人質(・・)にとった。お前らは俺を攻撃すれば大事な大神官様を殺す事になる。そしたらどうだ?大神官殺害罪で指名手配だ!」

 

「おのれ、魔物風情がッ!」

 

「卑怯だぞ!」

 

「クソ!手が出せねぇ!」

 

「アハハハハハ!良いな、その顔!そんな口の利き方で良いのかぁ?イライラしてうっかりスキルが発動してこの男を溶かしてしまうかもしれないなぁ。ママにちゃんと目上の人への態度を躾られなかったのか?」

 

「貴様ッ!」

 

「おいおい、そんなにカッカするなよ。だってそうだろ?人質だからそう簡単に殺す訳無いじゃないか。」

 

『スキルポイントを3消費して《回復魔法》を習得しました!』

『条件を満たした為、《捕獲》を習得しました!』

『《人類語》のスキルレベルが4に上昇しました!』

 

「あ、間違えて溶かしちゃった。」

 

大神官の指先の内一つがジュッという音を立てる。

 

「ン"ン"ッ~!!!!」

 

「だ、大神官様!おのれ!」

 

痛みに悶える大神官に狼狽えるNPC達。

プレイヤー達の何人かは凄い引き攣った顔をしている。

あ、なんか操作してる。掲示板かな?おいおい薄情だな。それとも援軍か?それはやめて頂きたい。

 

「アハハハ!すまんすまん、ついうっかり。ほら、直ぐに回復してやるからさ?《ライト・ヒール》。で、ちょっとは気持ちを改める気になったか?」

 

「クッ……!」

 

「あれぇ?返事が無いなぁ?人質が居るのに無視かい?」

 

「わ、分かった!分かったからもう止めてくれ!」

 

「くれ?」

 

「ッ…………下さい……。」

 

「アハハッ!それで良い。でも、やめる事はできんな。」

 

「な、何が望みだ?金か?」

 

「んー?望みか……そうだな、それじゃあ、お前らの町民を全員を食わせろ。あ、経験値の入りが悪くなるから、レベルが上がった後は何時間か開けてまた食わせろ。そしたらコレ、解放してやる。」

 

「なっ?!」

 

全員が驚いた顔をした後、鋭い目付きで俺を睨む。

NPCの何人かは真っ青な顔で吐きそうな顔してるな。

 

「やめろ!やめてくれ!俺の娘は絶対やらんぞ!ついこの間誕生日だったんだ!見逃してくれ!」

 

「そ、そうだ!幾ら何でも全員は無いだろ!?」

 

「お前!人の心が無いのか?」

 

「NPCが居なくなっちまったら俺達プレイヤーが使う宿屋や商店やらはどうなっちまうんだ?!」

 

「おい、幾らNPCだからって何でもして良い訳じゃ無いんだぞ!モンスターや動物と違って人類NPCは一度死んだら生き返らないんだぞ!」

 

「そうよ!周りの迷惑を考えないの?!」

 

「お、おい!『異常は認められません。引き続きこのゲームをお楽しみ下さい。』だって?は?巫山戯てんのか糞運営が!」

 

「アハハ!運営に認められたんだから止める義理は無いな。で、どうするんだ?食わせるのか?食わせないのか?ほら、大神官様。10から0まで数えて下さいよ。数を数えれないなんて言いませんよね?」

 

口から体の一部を退けさせる。

 

「……皆よ!私は構わず殺せ!これは命r…」

 

「何を口走ってるのかな?」

 

「あがァァァァ!!!」

 

「《ライト・ヒール》。あぁ、最悪だ。酷い気分だ。」

 

「皆の者!大神官様を痛みからお救いするのだ!あの魔物は此処で討ち取るぞ!」

 

「「「「オォ!」」」」

 

「あぁ、本当にやってくれたね。ちょっと傲り過ぎたか。それでは、さようなら。」

 

大神官を溶かし尽くす。

 

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルが9に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『職業レベルが9に上昇しました!』

『スキルポイントを5獲得しました!』

『ステータスポイントを10獲得しました!』

『《消化》《溶解》《解体》のスキルレベルが9に上昇しました!』

『《吸収成長》のスキルレベルが3に上昇しました!』

『《大口》《拷問》のスキルレベルが7に上昇しました!』

『《美食》《魔食》《魔力自動回復》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《回復魔法》のスキルレベルが2に上昇しました!』

『《捕食》が成長限界に達しました!』

『称号【ジャイアント・キリング】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

お、一気に2レベ上がった。

 

「ほら、『私を構わず殺せ』でしたっけ?お望み通り殺してあげましたよ。」

 

「「「貴様ァァァァァ!!!!」」」

 

何人かのNPCが怒号を上げ、それと同時にまた攻撃の嵐が降り注ぐ。

 

「《ストレングス・ブースト》《疾走》」

 

俺はスタミナを土で補いながら筋力値と俊敏値を上昇させる。

 

「《ウィップ・パリィ》《薙ぎ払い》《攻撃逸し》!チィッ!ちょございな!《ワーム・スタンプ》《回し蹴り》!《使用武器効果向上》《消化》《酸生成》《大口》」

 

《使用武器効果向上》で武器判定の腕で《消化》と《酸生成》《大口》を発動させる。

 

触手形態の時は《体術》と《鞭術》と食事系スキル、更に《武器使用》が使えるという一種の裏技の様な技を繰り出す事が出来る。

スライムの体は何処が足で口なのか明確に定まっていない為、使いようによっては全身に《疾走》や《大口》を発動させる事が出来る。

 

目に見えて、敵が弱くなったな。

俺が強くなったのか、

大神官という超ヒーラー兼バッファーが死んだからか、

プレイヤーが減ったからか、

多分、全部だろう。

 

腕で物理的な攻撃を溶かしたり逸らしたりつつ、魔法攻撃を躱して行く。

 

『《鞭術》《回避》《攻撃逸し》《体捌き》《曲芸》《集中》《平衡感覚》《身体操作》のスキルレベルが5に上昇しました!』

『《体術》《ストレングス・ブースト》《運気上昇》《追い剥ぎ》のスキルレベルが4に上昇しました!』

『《強盗》のスキルレベルが6に上昇しました!』

『条件を満たした為、《急所突き》を習得しました!』

『称号【悪役がお似合い】を獲得しました!』

『称号ボーナスとしてスキルポイントを3獲得しました!』

 

「な、何なんだ!お前は!」

 

「彼奴本当にプレイヤーか?チートじゃないのか?」

 

「いや、チートは見られないって運営が言ってたの聞いただろ?」

 

「βテスターか何かか?ベーターは確かデータの一部を引き継げるんだろ?!」

 

「ほう、そうなんですか。教えて頂き有難う御座います。私はベーターでも何でもない、つい先日始めたばかりのプレイヤーですよ。私は偶々運が良かったのでしょう。ひょっとすると高い運気値のお陰かも知れませんね。中々楽しかったですよ?それでは、またの機会に。」

 

「二度と会いたくなんてねェよ……」

 

《急所突き》されたプレイヤーとNPC達は溶けてポリゴンを撒き散らし崩れ去って行く。

 

「はぁ、疲れた。」

 

楽しかったとか嘘だわ。そうでもないか。

 

「随分派手にやりましたね。」

 

「ッ?!誰だっ!」

 

いきなり声をかけられ驚いて振り返ると右手にやけに刃の部分が長いカッターナイフ、左手に掃除用の箒の様な魔杖、顔にモノクロの泣顔と笑顔が半々になっているピエロの様な仮面、高身長で栗色の髪。シルクハットにタキシードを着ている若い男の声で喋る人型だった。

 

「あははっ、魔王様も驚かれるんですね?隠れるのは僕の方が上手かったですね。」

 

「……何時から居た?」

 

「そんな警戒しないでくださいよぉ。何時からって言ったら、あの偉そうな神官が拷問されてる辺りかな?討伐隊のプレイヤー達に紛れてましたー。」

 

「木を隠すなら森の中か。それで、何か用か?」

 

「ロールが乱れてませんか?だからそんなに睨まないで下さいよぉ、スライムって以外に表情豊かなんですねぇ。」

 

「そういえばwikiの情報では魔物はレベルが10の倍数になると進化するんだったな。職業も同じ条件で上級職に転職だったか?討伐隊を倒してもうすぐレベル10だ。」

 

「あははっ!」

 

「何が可笑しい?」

 

「いえ失敬失敬。面白い御方だと思ってですね。僕に敵意は有りませんよ。貴方も僕も戦うメリットは無いでしょう?」

 

「俺は俺を笑った奴をぶっ飛ばして進化まで出来るという素晴らしいメリットが有るのだが?」

 

「あはは!そーでしたそーでした!僕は【重なる幻影(ドッペルゲンガー)】のヤマダジョン・シュミットイワノフと申します。」

 

「偽名か本名か分からん名前だな。巫山戯た名前だ。」

 

「そう言う貴方はなんと言う御名前で?」

 

「ナターロ・モゥキィ・オリッシュだ。」

 

「貴方だけには名前にケチを付けられたくないですね……」

 

「それで、俺を倒しに来たんじゃ無いなら何の用だ?」

 

「いやぁ、スレがお祭り騒ぎだったから野次馬しに来たんですよ…って、何ですか!その触手は!今すぐ仕舞って下さいよ!それとも何ですか?僕にナニカ凄い事を?!コウグチ同人みたいに!」

 

「そんな趣味は無いな。お前が美少女なら一瞬考えていたが。」

 

「ははっ!僕もですよ。でも、本当にただ見に来ただけなんですから勘違いしないでください。くくっ、本当に面白い人だ。良かったらフレンド登録しませんか?無理にとは言いませんけど。」

 

「断ったら殺すってか?」

 

「僕を何だと思っているんですか……」

 

「人に忍び寄って急に自己紹介と下ネタを言う変質者だが?」

 

「…ぐうの音も出ませんね。そんな攻撃的じゃないですよ僕は。ただ、仲良くなったら後々良い思いが出来るかもと思っただけですよ。」

 

「そっちこそ人を何だと思ってんだ。」

 

「こういう時は正直に答えた方が変に怪しまれずに済むでしょう?それで、して貰えるんですか?無いんですか?」

 

「俺にメリットは有るのか?」

 

「ほら、誰にも気付かれずに魔王様に近付けてでしょう?今9レベ何ですよね?実は僕も9なんですよね。ソロプレイには限界が有るとは良く言いますが、強い人が協力関係にあったら心強く無いですか?」

 

「はいはい。メリットなんて無くてもフレ登録くらいしてやるよ。」

 

「ははっ!お優しいんですねぇ魔王様は。」

 

「ほら、フレンド申請したぞ。後、魔王ってのもフレンドならやめろ。ナターロだ。お前はなんて呼べば良い?」

 

「じゃあナターロさんで。そうですねぇ、ジョンとでも呼んで下さい。」

 

『プレイヤー名【ヤマダジョン・シュミットイワノフ】とフレンドになりました。』

 

「それじゃあ、何か面白い事が起きたらチャットで連絡下さい。僕も何かあったらご連絡します。ではまたお会いしましょう。」

 

「せいぜいピンチの時にこき使ってやるよ。じゃあな。」

 

「それでは。《複垢》《陰キャラ化》《鍵垢》《垢削除》」

 

嵐の様な奴だった。

まあ、強くてユニークな仲間が出来るのは無双系のお約束だ。悪くは無いな。

 

討伐隊とジョンの相手で今日は疲れたし、この辺でログアウトしよう。

 

 

▶to be continued

 




◆ステータス
名前:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ
種族:【小粘魔】Lv9
職業:【戦士】Lv9
ステータスポイント:0
HP(体力):10
MP(魔力):10
SP(持久):10
STR(筋力):10
DEX(器用):10
AGI(俊敏):10
VIT(頑丈):10
MND(精神):10
INT(知力):10
LUK(運気):119(+4)
スキルポイント:119
・種族スキル
《液状躰_Lv-》《擬態_Lv6》
《物理耐性_Lv7》《消化_Lv9》
《酸弾吐き_Lv5》《スライム語_Lv2》
《状態異常耐性_Lv7》《毒耐性_Lv7》
《酸無効_Lv-》《悪食_Lv9》
《酸素不要_Lv-》《火脆弱_Lv9》
《雷脆弱_Lv5》《分裂_Lv3》
《吸収成長_Lv3》
・職業スキル
《武器使用_Lv1》《火事場_Lv4》
《物理攻撃強化_Lv2》《ストレングス・ブースト_Lv4》
《体術_Lv4》
・一般スキル
《運気上昇_Lv4》《言語学_Lv4》
《水属性_Lv3》《魔法適正_Lv2》
《水魔法_Lv3》《隠密_Lv6》
《毒生成_Lv9》《酸生成_Lv9》
《鑑定_Lv6》《早食い_Lv7》
《ステータス閲覧_Lv-》《気配察知_Lv5》
《解体_Lv9》《忍び足_Lv5》
《捕食_LvMAX》《視界反色耐性_Lv4》
《食中毒耐性_Lv5》《発熱耐性_Lv4》
《麻痺耐性_Lv6》《毒茸耐性_Lv4》
《感電耐性_Lv3》《痙攣耐性_Lv3》
《幻覚耐性_Lv4》《解毒_Lv4》
《溶解_Lv9》《拷問_Lv7》
《強盗_Lv6》《人類語_Lv4》
《飽食_Lv5》《魔食_Lv5》
《乞食_Lv5》《大食い_Lv5》
《大口_Lv7》《美食_Lv5》
《疾走_Lv5》《毒草耐性_Lv3》
《掘削_Lv5》《樵_Lv4》
《採掘_Lv5》《伐採_Lv4》
《破壊補正_Lv4》《追い剥ぎ_Lv4》
《毒弾吐き_Lv1》《毒魔法_Lv1》
《暴食_Lv1》《毒の功名_Lv1》
《敵意感知_Lv1》《暗殺術_Lv1》
《体力自動回復_Lv4》《魔力自動回復_Lv5》
《持久自動回復_Lv4》《遠視_Lv1》
《我慢_Lv4》《光耐性_Lv4》
《呪詛耐性_Lv4》《水耐性_Lv4》
《打撃耐性_Lv4》《土耐性_Lv4》
《浄化耐性_Lv4》《風耐性_Lv4》
《刺突耐性_Lv4》《闇耐性_Lv4》
《斬撃耐性_Lv4》《捕縛耐性_Lv4》
《鞭術_Lv5》《回避_Lv5》
《攻撃逸し_Lv5》《体捌き_Lv5》
《曲芸_Lv5》《集中_Lv5》
《平衡感覚_Lv5》《身体操作_Lv5》
《回復魔法_Lv2》《捕獲_Lv1》
《急所突き_Lv1》

・称号
【ラビットキラー】【偏食家】
【スライムキラー】【同族殺し】
【同族喰い】【初めてのPK】
【残虐非道】【ゴブリンキラー】
【ベアキラー】【環境破壊】
【もっと食べさせて!】【ヒュームキラー】
【プレイヤーキラー】【土地潰し】
【破壊者】【酸使い】
【毒使い】【耐性マニア】
【人類の敵】【ジャイアント・キリング】
【悪役がお似合い】

インベントリ
「低級HPポーション」×31
「低級MPポーション」×28
「一角兎の生肉」×99
「ベニベノダケ」×42
「スライムの粘液」×51
「大木」×2


◆◆◆


大神官くんカワイソス。成クレ


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#7 大会準備開始

見返したらホントに修正点だらけで。
でもしばらくこのまま書いてみます、亀更新になりますが。


「さてと、今日もやりますか。」

 

 俺は何時もの様にFLOにログインしようとしていた。

 そこで一通のメールが届いている事に気付く。

 

 

件名:第一回公式イベント開催のお知らせ

差出:運営

宛名:ナターロ・モゥキィ・オリッシュ

本文:

何時もファンタジーライフオンラインをプレイして頂き有難う御座います。

プレイヤーの皆様に第一回公式イベント開催のお知らせをさせて頂きます。

参加方法はゲーム内外からアクセス出来る特設サイトよりエントリーして頂く事が出来ます。

内容については特設サイトで御確認する事が出来ます。

 

 

◆◆◆

 

 

 なるほど、バトロワ形式か。

 どうやら今回のイベントは、俺の名前をプレイヤー全体に知らしめる事が出来るチャンスの様だ。

 形式はバトルロワイヤル。

 参加者は一つのフィールドに集められ他のプレイヤーと一定距離離れたランダムな位置からスタートする。

 マップは特設の円形マップ。

 中心に大きな湖があり、それを取り囲む様に南に森林、北に雪の山脈、東に高原、西に火山と、エリアが広がる。

 体力や魔力、スタミナを回復するアイテムはイベント用に支給される物以外は持ち込み不可らしい。

あんまり俺には関係無いけど。

 レベルや新たなスキルを獲た等はイベント後も引き継ぐが、アイテムの消費や取得は引き継がないらしい。

 他のプレイヤーやPOPしたモンスターを倒すと【イベント・メダル】なるものアイテムが入手出来るみたいで、それを消費してアイテムやスキルと交換出来るようだ。

 中にはメダルでしか交換出来無いスキルやアイテムもあるみたいなので、中々魅力的だ。

 それに加え、参加人数÷10から自分の順位を引いた枚数のメダルを貰えるらしい。

 俺こういう記念品とか上位しか貰えないとかに弱いんだよな。

 目指すならでっかく、最多キルと最終生存を目標としてやって行きますか。

 

 

◆◆◆

 

 

 さて、イベントに向けての準備と行こうか。

 先ずはこの中途半端なレベルをカンストさせて進化と転職をしてしまおう。

 とは言ってもフィールドモブは弱い。

 ならば、初めてのダンジョンとやらに挑んでみようと思う。

 

 

◆◆◆

 

 

 俺がそこら辺のモンスターを食べながらダンジョンを探していると、それっぽい洞窟を見つけた。

 山の斜面に空けられた洞穴。いかにもって感じだ。

 

 中に入ると空気?雰囲気?みたいなのが変わって壁の松明が独りでに燃え始めた。

 この微妙な違和感が、多分ダンジョンに入った感覚なんだろう。

 

「「「ギギギッ!!!」」」

 

御出迎えしてくれたのは【群れ洞窟小鬼(ケイヴ・ゴブリン・メンバー)】達。

 

 痩せ細った子供に筋肉が少し張り付いた様な体格。

 くすんだ深緑の肌に大きく尖った耳。

 不揃いでボロボロだが相手を傷付ける事は容易に出来そうな牙と爪。

 黄色の目に蛙の様に横に伸びた瞳孔。

 ボロボロの麻布の様な布切れを体に巻き、錆びた金属や粗削りの木材で出来た様々な種類の武器を手に握っている。

 VRとは言え完成度が高過ぎて耐性が無い人はその醜悪さに悪寒が走るだろう。

 

 が、平然と人や蟲に絡み付いて溶かす様な人間がゴブリン如きにビビる事は無かった。

 

「へー、剣持ちは《剣術》槍持ちは《槍術》斧持ちは《斧術》をちゃんと持っているんだな。」

 

 下級のモンスターと武器は容易く溶かされて行く。

 

「お、投槍に投石に弓に魔法……近距離は溶かされる事に気付いて距離を取ったか、少しは賢さが有るんだな。」

 

 でも、無意味だ。

 

「《ウォーター・アロー》!……なんだ、一発か。」

 

 水を集めて矢形にした魔法はゴブリン達の心臓や脳天に《急所突き》されて行く。

 

「グギギッ!グギャッ!ギャッ!」

 

「ギャァ!ギギャァァァ!」

 

「ギャ!グギャ!ギャッ!」

 

 なんだコイツら、いきなり騒ぎ出したぞ。

 おいおい、ビビって慌てふためいてるんじゃ無いよな?

 

「ゴギャァァァ!グアァァァ!」

 

「ちっ、増援か!?《鑑定》!」

 

群れ洞窟上級小鬼(ケイヴ・ホブゴブリン・メンバー)】……不味いな。

 コイツらは10レベ以上、つまり俺の格上。

 ゴブリンに人質作成が効く訳ないし、ダンジョンの壁や床は特別削られない様になっている。

 つまり、前から攻撃だと思った?ザンネーン!足元だよッ!が出来ないのである。

 

「チッ!仲間呼びやがったか。《呼応》ってスキルか?厄介だな。俺は格下の範囲殲滅と小細工が常套手段なのに、格上とのタイマンは苦手なんだよッ!」

 

グキャギャガォア(メイス・スタンプ)!」

 

「クッ!早い!近い!」

 

 咄嗟の事に戸惑っていている俺に、ホブは勢い良く棍棒を振り下ろし、俺は躱しきれず直撃では無いものの、被弾を許してしまう。

 

「躱しきれない!《ウィップ・パリィ》!《ワーム・スタンプ》!《回し蹴り》!」

 

 触手を伸ばしてスキルに内包されている技で攻撃を弾きながら少しづつホブの体を溶かしていく。

 

「ギャグッ!ギッ!……ガァァァァ!」

 

 攻撃が当たらない事に遂に痺れを切らしたホブが構えをとる。

 

「させるかよ!《酸だn「グァアァルァァア(バーサク)!」何っ?!グハッ!」

 

 あからさまに攻撃力が上がった薙ぎ払いをまともに食らってしまう。

 壁に直撃した俺は落下しながら体制を整える。

 

「グギャルオァァ!」

 

「チッ!職業は【狂戦士(バーサーカー)】か!めんどくさいな!」

 

「ガギィィア!」

 

「クソ!格上にバフ付けんなっての!」

 

 空振って床を叩き付けた隙に胸元に飛び込む!

 

「グギギャッ!」

 

 ホブはすかさずに棍棒とは逆の手でパンチをしようとする。

 

「素手とは悪手だな!」

 

「ギヤァァァァ!グギァ!ゴァァァア!」

 

 ホブは片腕を溶かされて痛みに耐えきれず泣き叫ぶ。

 おっと、棍棒で振り払われてしまった。

 

「ギィ!ギィ!ガャァァァ!」

 

 随分と御立腹の様だ。

 面倒だな。こうして格上の相手をこなしながら触手で少しづつ雑魚を減らして行くのは。

 

ギギッギヤァ(落石一撃)!」

 

「ほいっ、《酸弾吐き》!」

 

 俺に向かって地面ごとカチ割らんとばかりに棍棒を振り下ろす。

 紙一重で躱し、その隙に酸弾を御見舞する。

 

ギャルァゴァ(スクリュー・ピアシング)!」

 

「っぶねっ!《酸生成》《毒生成》《ウォーター・アロー》!」

 

 距離を取ろうとすると棍棒を勢い良く回転させながら突きをしてきた。

 横に飛んで躱す。

 毒と酸を混ぜてウォーターアローを撃ち込む。

 

「グガッ!ギシャァァァ!ギギギァラァァァ(スピン・バッティング)!」

 

「頭を下げればぶつかりませんっと、」

 

 棍棒を両手に持ちぐるぐると素早く回転しながらこちらに迫って来る攻撃をしゃがんで躱し、触手を伸ばしてホブの片足を食らう。

 

「ガァギャァァァ!」

 

 痛々しく叫びながら回転しながら片足を失った事でバランスを崩し勢い良く横転する。

 その隙に残っている腕と足の付け根を食いちぎっておく。

 

「ギャガラァァァァ!ガァッ!ガギグッ!ゴァァ!」

 

 四肢を無くしたホブを怒り狂い痛みに打ちひしがれ、俺を攻撃しようとするが、その手段はコイツには残っていない。

 

「ガァァッ!ガァァ!」

 

「はい、さようなら。」

 

 胸の辺りにまとわりついて心臓等を溶かしてホブの体力が完全に消滅する。

 

 

 

▶to be continued




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