シャンフロの掛け算 (ヴォル=フラン)
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出会いは突然に(京極×瑠美)

なんでこれを思い付いたのか、これが分からない


身だしなみを整えて、私は今日もバイトに向かう。

 

「行ってきまーす」

 

「またバイトか?よく飽きないなお前……」

 

「おしゃれの為なら、私は地獄巡りだってやり遂げてみせる!!」

 

「いや命はもっと大事にしろ」

 

 

___________________

 

というわけで、バイト先のファミレスにて接客中。

 

「いらっしゃいませ~!!」

 

今ちょうど来店したのはここでのバイトはそこそこ続けてるけど見たことがない人だった。

 体つきは女性っぽいけど凛々しい顔立ちをした、宝塚とかにいそうな感じの人だ。着ている服は地味めな感じだけど、それだけでは隠しきれないくらいには写真映えしそうで、どんな服が似合うかシミュレーションしてしまう、もはや職業病だね。

 

「注文がお決まりでしたら、お申し付けください!」

 

 ちょっと自分の目つきが妖しくなってた気がしたけど、さっさと切り上げて次の客の接客に向かう。

 次の客は見た目で判断するとDQNだった。いや、まだ分からない、もしかしたら普通の人という可能性も… 

 

「いらっしゃいませ~」

 

「あれ、もしかして陽務瑠美ちゃん!?」

 

「えぇ、そうですけど………」

 

「ちょっと写真撮っていい?」

 

「他のお客様の迷惑になるのでご遠慮ください」

 

 うわ来た。仮にも読モのため、たまに私のことが分かる人が来たりして写真をねだられるけど、そういうのは他のお客様に迷惑になるからとかわしてるんだけど…………

 

「えーいいじゃん別に、これくらいのファンサービスは渋っちゃ駄目でしょ」

 

(めんどくせえええええええええ!一回許可したら他の人も頼むようになって仕事に支障が出るのなんでわかんないかなぁ????)

という思考を押し留めて席に案内しようとするが、相当諦めが悪いようで私の肩を掴もうとしてきた。

 が、その手は横から伸びた手に阻まれていた。

 

「女性に乱暴するのは感心しないよ?」

 

止めてくれたのは、さっきの女性だった。

 

 

 

DQNはなおも言い返そうとしたが、

 

「これ以上他のお客様に迷惑かけるとほんとにつまみ出されるかもね?」

 

とカウンターの方を見ながら続けた言葉に口をつぐみ、席についてくれた。

 そこまで見届けてへたりこみそうになった私を、先ほどの女性が支えてくれた。

 

「大丈夫だった?」

 

「ひゃう!?」

 

かおがちかい。至近距離から顔を覗き込まれて、顔が熱くなってしまっているのを自覚する。

 

「駄目そうだなこれ………すいませーーん!!この子()()()()()()なんで送っても大丈夫ですか?」

 

 

 

頭が混乱してよく分からないけど、今なにかすごいこと言ってなかった?

 

_______________________

 

えー現在、謎の女性におんぶで運ばれています。

 (大丈夫?誘拐されないよね?)

 

「あの、先ほどはありがとうございました。あなたは……」

 

「自己紹介がまだだったね。僕は龍宮院京極、君の兄の楽郎くんのクラスメイトだよ。」

 

「そうだったんですか……あの、もう大丈夫なので降りますよ」

 

「まだ震えてるのに無理しちゃ駄目だよ」

 

「すいません、お言葉に甘えさせていただきます……………」

 

京極さんの温もりに身を委ねていると、どっと押し寄せてきた疲れを感じながら、私は眠りに落ちた……………

 

 

____________________

 

ピンポーン

 

「楽郎ーーー」

 

「うちの妹がすまん、京極」

 

「いやいや、この子は悪くないでしょ、それにどっかの誰かさんに似ないでいい子じゃんか」

 

「お前はそのどっかの誰かさんに謝れ」

 

「で、どこで寝かせればいいの?」

 

「おうスルーすんな…………案内するから瑠美の部屋まで運んでくれ」

 

「僕が入っても大丈夫なの?」

 

「俺だと後で殺されかねないけど、まあお前なら多分大丈夫だろ」

 

 

_______________

 

 

「……うぅん……………あれ」

 

なんで家のベッドに寝てるんだ…………?

 

「あ、起きた」

 

ベッド横に置かれた椅子に、京極さんが座っていた。

 

「きょうごくしゃん!?!!???!??!?」

 

やばい、思考がパニクってる。取り敢えず一旦深呼吸して落ち着こう。

 

「スーーーーーーハーーーーーースーーーーーーハーーーーーー」

 

 

よし。多分落ち着いた。

 

 

 

______________

 

 そんな感じのことがあって、気持ちを落ち着かせるためだろうか、京極さんと話していた。

 京極さんは気さくな方で、剣道をされていること、先月引っ越ししてきたこと、兄とはゲームで知り合って、たまたま同じクラスになったことなどを話してくれた。

 

「そろそろ暗くなってきたし、帰ろうかな」

 

「あの、」

 

「なんだい?」

 

「こ、今度、京極さんの家に伺ってもよろしいでしょうか?」

 

京極さんは僅かに考える素振りを見せた後、

 

「問題ないけど、その時は僕が迎えに来るね?」

 

「いえ、そういうわけには…………」

 

「瑠美ちゃんは可愛いんだから、今日みたいなことがあったらどうするのかな?」

 

「可わっ!?」

 

臆面もなく可愛いと言われたことはなく、気が動転してしまう。

 

「そそ、それではまた今度!」

 




おまけ(京極の事情説明)



「……とまあ、そんな感じのことがあったんだよ」

「それ、瑠美が動かなくなったの半分くらいお前のせいじゃねーか」

「なんで!?」


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タイトル未定(永遠×紅音)

紅音チャンカワイイヤッター!
紅音チャンカワイイヤッター!!
紅音チャンカワイイヤッター!!!
ハッピーバースデー紅音ちゃん!!!!




ということで紅音ちゃんです。0時に上げたかったけど時間が無かったんだユルシテ………ユルシテ……………


「……隠岐紅音ちゃん、か」

 

 パソコンには、シャングリラ・フロンティアで私が所属しているクラン「旅狼」のメンバーの一人、秋津茜と同じ顔の少女が映っている。

 

「全く……リアル割れ対策のお面をポンポン外しちゃうからこうなるんだよ?さて、次にこの辺りに行くのは………」

 

 さらにこの娘ったら走り方が陸上のソレだし、そこはまだ良いとしても、リアルの用事があるって言えば良いものを

 

「今日は陸上の大会があるのでイン出来ません!!」

 

って言われた時は咽ちゃったからね。少しは身バレ気にしよう!?まあその日に開催された陸上の大会を直ぐに検索した私もどうかと思うけど。

 

 

 

 

一週間後

 

 

 

 

 収録を終えて、タクシーを拾って紅音ちゃんの中学に向かいながら、プランを再確認していたのだが…………

 

 

 

嫌な予感がする。サンラク君が何かやらかしそうだな、と思うようなものではなくもっと別の、学生時代や駆け出しの頃に感じたような、人の悪意に対する直感とでも言うべきもの。

 

 

 

 

 

 

 

___________________________________

 

 

 

 結論から言えば、その予感は当たっていた。紅音ちゃんが女子だけ、それも殆どが上級生らしき集団に囲まれた状態で路地裏に入っていくところを目撃し、急いで割って入った。

 

「茜ちゃんヤッホー!」

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

こういう時は相手が状況を把握していないうちに畳み掛けるに限るね。

 

「もう、いつもより遅いから心配したんだよ?」

 

「あの…………」

 

「あなたも茜ちゃんを送ろうとしてくれてありがとう!」

 

同じく状況を把握していない紅音ちゃんの手をとって停まってもらっていたタクシーに向かう。

 

「あのっ!」

 

紅音ちゃんにとって、現状私は不審者でしかないわけで当然警戒されてるねぇ……

 

「最近ノワリンはどう?」

 

「ノワルリンドさんとスカルアヅチの皆さん、最近ではすっかり仲良くなりました!………あれ?なんでノワルリンドさんのことを…………」

 

「もしかしてペンシルゴンさん!?」

 

ゲーム内の話題を出してみたら普通に気付いてもらえた。

 

「正解!」

 

「助けてくれてありがとうございました!!」

 

普通にリア凸同然の行為をやろうとして感謝されると胸が痛むなぁ………

 

「どうしてあそこに来れたんですか?」

 

「いやー、仕事の帰りに通り掛かってね」

 

嘘は言ってない。

 

「取り敢えず、家まで送っていくね」

 

「良いんですか?」

 

「いーのいーの」

 

 この後普通に家まで送って出直そうかと思ってたんだけどね…

 

_______________________

 

 

「「「いただきまーす!」」」

 

「いただきます……」

 

私の目の前で、すき焼きが湯気を立てている。

 家に送ったまでは良かったのだけど、話を聞いた紅音ちゃんの両親がお礼をしたいと言い出し、本人の希望もあって夕食を一緒させてもらうことになった。

 変に遠慮しても失礼だろうし、よそった野菜を口に運び、

 

「すごいおいしいですね!」

 

 いや本当においしい。仮にもカリスマモデルとしてそれなりに舌が肥えてる自覚はあるが、その私をしてはっきりおいしく感じる。

 

「おばあちゃん家から定期的に送られてくるんですよ」

 

「なるほど、道理で」

 

それからしばらく、隠岐家の食卓で雑談を交えながら舌鼓を打つのだった…………

 

 

 

______________________________

 

 

「じゃあペンシル……いえ永遠さんってあの!?」

 

「知ってくれてたなら嬉しいな」

 

「知ってるもなにも超有名人じゃないですか!」

 

「今度コーディネートしてあげようか?」

 

「良いんですか!?」

 

 

 

 

 

「じゃあそろそろ…」

 

「そんなこと言わずにお風呂もどうですか?」

 

「いえさすがにこれ以上お世話になるのは……」

 

「娘を助けて貰ったのにこれくらいじゃ全然足りてないわよ。紅音、どうせなら背中流してきなさい」

 

「はい!さぁ永遠さんこっちですよー」

 

 

____________________________

 

 

 

そうして風呂場………?まあ風呂場に連れてこられたわけですが、

 

「風呂広いなぁ…………」

 

もはや浴場と言っても差し支えない湯船を前にしていた。

 

「どうですかうちのお風呂は!」

 

「紅音ちゃんはかわいいなぁーー!!」

 

胸を張ってる紅音ちゃんがかわいらしくて、現実逃避も兼ねてつい抱き締めてしまった。

 

「うわっ!?永遠さん、くすぐったいですよ~」

 

「紅音ちゃん陸上部だっけ?鍛えてるのに加えてスキンケアって大変そうだなぁ」

 

「慣れれば大丈夫ですよ…………えいっ」

 

「きゃっ!やったなー?」

 

………

 

………………

 

………………………………

 

 

 

 

「年甲斐もなくはじゃいてた自分が恥ずかしい…………………」

 

「あのっ…えっと…………元気出してください?」

 

「ありがとう紅音ちゃん…………」

 

 

さて、と。

 

「さすがに泊まるのはね、準備も無いし帰らないと」

 

「ごめんなさい、散々引き留めて」

 

「楽しかったから気にしないで」

 

好意に甘えて長居しすぎちゃったなぁ。

 

 

 

 

_____________________________

 

玄関から出て、見送りに来た紅音ちゃんに声をかける。

 

「あ、紅音ちゃんちょっとこっち来て」

 

「はい!」

 

無防備に歩いてきた紅音ちゃんを抱き寄せて、その頬に唇を落とす。

 

「ふぇ?」

 

「ふふ、じゃあね♪」

 

紅音ちゃんを離してそのまま呼んであったタクシーに乗る。

 

 

紅音ちゃん、これから全力でオトしてあげる




書くのに時間かけすぎると駄目だな……途中で書きたい方向性がぶれてる気がする。
 それはそうと紅音ちゃんのファンアート凄いですね。絵が描けるってだけで尊敬出来るのに、あんなに素晴らしい絵が……………


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旅狼ガールズトークが見たかっただけ

玲さんは泣いていいと思うの(笛の更新状況を見届けながら)
私?私は玲さんは楽玲以外想像したことないし楽玲にしても満足いくものが書ける気がしないのでいいんですよ


注※今回はチャットオンリーです


【旅狼女子会】

 

京極:何これ

 

サイガー0:えっと……ペンシルゴンさん?

 

ルスト:説明を要求する

 

秋津茜:こんにちは!

 

アーサー・ペンシルゴン:やあやあ、皆集まったね

 

京極:で、これは何?

 

アーサー・ペンシルゴン:ガールズトークしようぜ!

 

京極:は?

 

ルスト:で、真の目的は?

 

秋津茜:お話するんですか?

 

サイガー0:ガールズトーク………ですか

 

アーサー・ペンシルゴン:なんでこんな信頼されてないのー?

 

京極:一度自らの所業を顧みるべきじゃないかな

 

ルスト:日頃の行い

 

サイガー0:姉に見敵必殺と言われてるので

 

アーサー・ペンシルゴン:茜ちゃーーん皆が虐めるー!!

 

秋津茜:えっと……いじめは良くないと思います!

 

ルスト:茜、騙されたら駄目

 

京極:そうだよ茜ちゃん、こいつは報いを受けるべきなんだ

 

アーサー・ペンシルゴン:いやまあそんなことは良いんだよ

 

京極:良くないんだけどなぁ

 

アーサー・ペンシルゴン:まあ流石に最初だからね、私が出来る範囲で質問に答える感じで話題を提供してあげよう

 

京極:うさんくさいなぁ

 

ルスト:「出来る範囲」としっかり予防線張ってる時点で怪しい

 

秋津茜:はーーい!

 

アーサー・ペンシルゴン:はい茜ちゃん!!

 

京極:あ、スルーした

 

秋津茜:サンラクさんとオイカッツォさんとは、どうやって知り合ったんですか?

 

サイガー0:………!

 

サイガー0:私も、とても、興味があります

 

アーサー・ペンシルゴン:おっと、予想外の食いつきのよさ

 

アーサー・ペンシルゴン:と言っても、そんな大した出会いじゃなかったけどね

 

京極:どうせクソゲー

 

アーサー・ペンシルゴン:ユナイト・ラウンズっていうゲームがあるんだけど、そこでちょっとゲーム内の国家を乗っ取ったことがあったのよね

 

ルスト:何してるの?

 

京極:まさかエインブルスも……

 

アーサー・ペンシルゴン:で、そこにサンラクくんとカッツォくんが二人だけで殴り込みしてきて王城の地下にしこたま仕込んでおいた火薬で諸共に吹っ飛んだのがきっかけかな?

 

京極:えぇ………

 

ルスト:まさかの爆発オチ

 

秋津茜:楽しそうですね!

 

サイガー0:あぁ…あれですか

 

アーサー・ペンシルゴン:お?知ってるの?

 

サイガー0:一時期ワゴンゲーに挑戦してた時期がありまして…………

 

アーサー・ペンシルゴン:なんでまたそんなことを……

 

サイガー0:サンラク君のことをもっt…………

 

サイガー0:ハウアッ!?

 

アーサー・ペンシルゴン:うん?ちょっと面白そうな感じだねぇ、お姉さんにもっと聞かせて欲しいな

 

京極:そういえばサンラクと0はリアルでも交流があるんだっけ?

 

サイガー0:いえ、その、これは違うので

 

ルスト:綺麗な自爆を見た

 

秋津茜:どうしたんですか?

 

サイガー0:うぅ………

 

アーサー・ペンシルゴン:いやぁまさかあの家に恋する乙女がいたとは…………

 

京極:ほんとだよねぇ

 

ルスト:驚くところそこなの?

 

アーサー・ペンシルゴン:そこなんだよ

 

秋津茜:つまり0さんはサンラクさんのことが好きなんですか?

 

サイガー0:その……ええと…………………はい

 

アーサー・ペンシルゴン:あいつに恋しちゃうとか前途多難だねぇ………朴念仁の方がまだマシなまであるよ

 

サイガー0:それでも、です

 

アーサー・ペンシルゴン:青春だねぇ

 

京極:じゃあ皆で協力してあげないとねぇ

 

京極:こないだサンラクの妹さんと知り合ったんだよ……ってあれ?

 

ルスト:?

 

京極:その手に持った大量の衣類はどうしたの?ねぇちょっとまっt

 

秋津茜:どうしたんですか?

 

アーサー・ペンシルゴン:いやーどうしたんだろうね




玲さん出てるから実質誕生日記念では?(支離滅裂な言動)


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