まだ編成拡大できてないんですけど限界でした。
衝動です。石は投げないで……
ここに出てくるウェルロッドはウェルロッドっぽい人形です!ウェルロッド本人じゃないと思います!(予防線)
────22:12 司令部執務室にて
「ウェルロッド、ファイルKの4をとってくれない?」
「はい」
「ごめんね、次はTの21をお願い」
「はい」
資料を棚から取り出すウェルロッドと報告書を確認する指揮官。
しかし指揮官は、報告書を真面目に見ていなかった。人形たちを信頼しているから────そう言うなら聞こえはいいが、他のことに集中しているからだ。
顔だけを下に向けながら目で追っていたのは。
(いい揺れ具合よね……ほどよい筋肉と贅肉が微弱な振動で魅惑のダンスを踊っている……)
ミニスカートから覗くウェルロッドの臀部。
(誘っている? ええ、誘っているのよね、そうよね。この後きっとウェルロッドは腰をかがめて私にオネダリをしてくるんだわ……普段は無表情な顔を真っ赤にして躊躇うけど気持ちよさには勝てないのよ。でもちょっと意地悪してあげようかしら……お尻を撫でて欲しくて身悶えるウェルロッドも可愛いに違いないわ。そうして私とあの子はめくるめく────)
「……指揮官、どうかしましたか? もしかしてお疲れでしょうか」
「うぇっ!? だ、大丈夫。うん、大丈夫よ!」
「そうですか……そうだ、もう1杯紅茶を淹れてきますね。そろそろ喉が渇いてきたと思いますので」
「あ、うん。言われてみればそんな気がする……お願いね」
「お任せください」
隣の給湯室へ向かったウェルロッドを見送り、指揮官は胸をなでおろしていた。
危なかった。
それともウェルロッドのことだから、心配になって休養を進めてくるだろうか……ウェルロッドに看病される? ありかもしれない。よし、カリーナに偽装資料の作成を依頼して────
この女、ただの指揮官ではない。
ムッツリヘタレクソレズメンヘラ指揮官であった。
「あぁ~! つ"か"れ"た"よ"ぉ"~!」
「お疲れ様でした、指揮官。本日の業務は終了です」
「あ、うん。ありがとうねウェルロッド。おやすみ」
「はい、おやすみなさい」
無事
扉が閉まるのを見送り、彼女が淹れた紅茶の残りを嗜みながら、背伸びをした。ボキボキ、と子気味良い音を立てて骨が鳴る。
(今日も眼福だったわ……こんな世界だもの、潤いは必要よ)
姿勢を戻し、机の引き出しを開ける。鍵が取り付けられたそこに入っていたのは、おもちゃと1枚のカード。
「…………ごくり」
指揮官は唾を飲み込み、誰もいない廊下へ繋がる扉を見た。
「べ、別に疚しいことじゃないのよ。部下の様子を見るのは当然なんだから……」
言い訳のつもりなのか、ぶつぶつと呟く指揮官。
そして。
「…………よし」
☆ ☆ ☆
「予備倉庫で不審者?」
「うん」
執務室を出た後、伝えたいことがある、とウェルロッドは基地の人形に呼び出されていた。
「一昨日ね、FNCが夜食を食べようと食堂に向かってるとき通りがかったらしいんだけどさ、そこで聞いたんだって。変な音ってのを」
「夜間は鍵が閉まっているはずですよ」
「それが開いてたらしいのさ~。んで好奇心に負けたアイツが中を覗いたらびっくり」
人形は両の人差し指を頭部に置いて言った。
「『化け物』が居たんだって~」
「……寝ぼけて見間違えたのでは? それか整備の人かもしれません」
「ところがどっこい、まだ表面化してないだけで数体の人形が目撃して怖がってるんだよね~。まあFNCの言い分だと、5mはある黒い獣だって話だよ」
「FNCたちに怪我は?」
「ないね~。逃げ出しちゃったみたいだから」
「この話は」
「ウェルロッドが初めてだよ」
「……化け物かはともかくとして、不審者ですか」
「監視カメラも壊れて部品待ちの時にこれだもんねぇ。本当に不審者だったらまずいし、一応報告したってワケ」
「なるほど……ありがとうございます。わたしも調査してみます」
「ありゃ、指揮官には言わなくていいの?」
「……余計な心労をかけたくありません」
「相変わらずだねぇ~」
「闇に生きるものとして当然です」
よろしくね~、人形は手を振ってウェルロッドを見送った。
「ふふっ、さぁ~てどうなるかなぁ~、指揮官?」
────01:00 予備倉庫
「ふふっ……」
薄暗い予備倉庫。
指揮官にとって、ここは天国だった。人形も夜間は近づかないため、誰にも邪魔されることなく目的を果たすのにうってつけな場所。ダンボールの山などで入り口からも死角を作れるのがなおいい。
「もちもち、すべすべ……ダミーといっても、感触はメインフレームと変わらないのよね」
最初は工廠から持ち出すのに心臓が張り裂けんばかりに緊張したが、3度目ともなれば慣れたもの。
「あぁ……イケナイとはわかってるけど、人間は欲求に逆らえないのよ……」
寝台で寝そべる人形を前に、
「スゥーッ……んんっ……あぁ……」
人形の腹部に顔を押し付け、大きく息を吸う。
肺を満たす幸福な香りに体が打ち震え、何度も何度も吸い付いた。
「んんッ! あはぁ……」
吸引行為を繰り返すうち、指揮官はビクン、と大きく跳ねる。
「イっちゃたぁ……やっぱりこのお腹、魅惑的よ……」
恍惚の表情を浮かべながら、眠り姫のように動かない人形の腹部を指先で撫ぜる。
今日はどうしようか。
そんなことを考えていると、水を差すものが現れた。
「……悪行はそこまでです」
指揮官の背中に突き立てられた硬いモノ。
「……っ」
「動くと
冷え切った声が背後より耳に迫る。
「静かに両手を上げろ……」
その氷のような気配を指揮官は知っていた。
「その声……ウェルロッド?」
「……もしかして、指揮官?」
「ああ、やっぱりウェルロッドだ。びっくりさせないでよ……」
「すみません、指揮官とは知らず……」
「ああ、うん。暗いからね、しかたないわね」
ウェルロッドは銃をしまい、姿勢を正した。
一方、指揮官は焦っていた。実はこのダミー、ウェルロッドなのだ。整備中だったものを拝借していたのだが、まさかよりにもよって本人が現れるとは。
「ところで指揮官は何を……?」
「……ウェルロッドこそなんでこんなところに? 夜間の外出は禁止してないけど推奨もしてないよ?」
「すみません、指揮官。実は不審者の目撃情報がありまして、その調査を行っておりました…………もしや」
「ぎくっ……」
不審者とは誰だろうか。まさか私か? そんなはずはない、誰もこの場所は通らないはず……背筋に冷たいものが流れる。まずい、終わったか……?
心拍数が急上昇する指揮官。判決を待つ被告のようだ。
そしてウェルロッドはいつもの無表情で告げた。
「指揮官も不審者を探していたんですね。さすが指揮官、お耳が早いです。今回はわたしだけで解決させてようと思ったのですが……お手を煩わせてしまったようです」
「ぇ? あ、うん。そう、そうなんだよ! あはは、でも中々見つからないものだね~」
(や、やったわ! 助かった……生きてる……! でもこの子純情すぎない? ちょっと不安になってきたんだけど)
思わず浮かれる指揮官。だが、直後地に落ちる。
「ところで指揮官、その後ろにあるのは……?」
「えっ!?」
ウェルロッドが指を向けたのは、彼女のダミー。
(ま、まずいまずいまずい! あんなことしてたなんてバレたら……絶対軽蔑される! 今まで積み上げてきたものが崩れてしまう……! いや、ウェルロッドに蔑まれるのもアリか……いやそうじゃなくて!)
「良く見えませんが、なにか寝そべっているような……」
「えっ……と……」
(人形は一応会社の備品扱いだし……こ、これ下手したら窃盗なのかしら……そうしたら処分が下される? この基地から飛ばされるかも……ああああ! それは避けなきゃ! あの男だらけのむさ苦しい場所なんていやよ!)
今更考慮した事実に震える指揮官。
「どうかしたのですか?」
「その、あの、うん、ただのダンボールよ!」
出てきたのはあまりに苦しい弁明。
「ダンボール、ですか? ……なるほど、ダンボールの山に囲まれていながら未整理のダンボールが置かれている、妙ですね。不審者に繋がるヒントが隠されているかもしれません」
「ふぇ!? そ、そうね。妙よね。だからちょっと調べていたの」
「よろしければ協力させてくださいませんか」
「だ、大丈夫よウェルロッド。あなたの手を借りるまでも無いわ!」
ダミーの方へ向かおうとするウェルロッドを慌てて引き止める。
「しかし指揮官、こうも暗くては人間のあなたでは見辛いはずです。光源もなしに歩いては転倒の危険があります」
「心配いらないわ、夜目も慣れてきたところだし!」
(待って、ぐいぐい来るんだけどなんで!?)
「お言葉ですが、暗所での行動は視力低下にも繋がります。ここは人形のわたしにお任せください」
「心配ないわ、目が悪くなってもメガネをかければいいんだから」
「確かに代替品足りえますが、未然に防げたものを防げなかったのではわたしがわたしを許せません。指揮官、どうかご再考を」
「あー……うー……」
焦る指揮官。だが無常、打開策は思い浮かばない。
「……失礼します」
「あっ……!」
一瞬の隙をついて、ウェルロッドは指揮官の壁を乗り越えた。
内蔵されたライトで暗闇を照らすと、そこにあったのは……。
「わたしの、ダミー……?」
「あ、ああ……あああ……」
「修理に出していたはず……犯人の狙いはわたし? でもなぜダミーを」
「ふーっ、ふーっ……」
「指揮官……?」
「もう、終わりよ……ふふっ、見られちゃった……」
「……まさか」
「終わったなら……何やっても、いいわよね……」
肩で呼吸する指揮官。恐慌状態に陥り、何かが
ビリリリリ!
「あぐっ……!」
「はぁ、はぁ……」
護身用の電気警棒で感電させることだった。
崩れ落ちるウェルロッド。上手く受け止め、指揮官は床に寝かせる。
「しき……かん……?」
「ウェルロッドがいけないのよ。勘が良すぎるから……」
「どうして……」
「どうして? ふふ、あなたのそのお腹を触りたいからよ……」
「そんなことで……これが、どんなことかわかってるんですか……」
「そんなこと!? ねぇ、今そんなことっていったの!?」
指揮官はヒステリックに叫ぶ。
「……?」
「あなたにとってはどうでもいいことなのかもしれないけどね、困るのよ、そんな劣情を煽る服で毎日こられたら!」
「れつっ……!?」
「そうよ、エロいのよウェルロッド! あなたはその自覚が足りなすぎるわ……」
「ど、どこがですか……」
「いいでしょう! ひとつひとつ体に教えてあげる……まずはここよ」
指揮官はしゃがみ、ウェルロッドの腹部に指を立てた。より正確に言うならば。
「ひぅっ……!? そこは、おへそ……」
「ええ、ええ! 薄いコルセットのせいで隠せてないこの可愛らしいおへそ。こんなものがあったら指を挿れたくなるのは当然よ!」
「あぁっ……!」
人差し指をぐりぐりと小さなへこみに押し付ける指揮官。採掘作業のような行為がコルセットに皴をつくる。
すると先ほどの感電で感度調整がエラーを起こしたのか、ウェルロッドの腰が跳ねた。
「ふふっ、気持ちいいみたいね」
「ち、ちがっ」
「本当?」
ぐりぐり。
「ひぅっ!」
自分の口から出たとは思えない嬌声に、ウェルロッドは戸惑う。
「ほら」
「んっ……!」
「ほらほら」
「くっ……!」
「ほらほらほら!」
「ひんっ……!?」
口を閉じても漏れ出してしまう声。ならばと手で塞ごうとするが、痺れているからか身動きが取れない。
「は、ははっ、あははっ! やっぱり可愛い声よ、ウェルロッド。ずっとその声で啼いて欲しいくらい」
「はぁ、はぁ……しきか……いまなら、まだ……」
「今なら許してくれるって? ふふっ……駄目よ、駄目……私から逃げようったってもうそうはいかないの……あなたは私の愛玩人形になってもらうわ」
「そん、な……」
指揮官の目は明らかに正気を失っていた。ウェルロッドはなんとかこの短絡的な行動をやめるよう言いかけたが、その瞳を見てもう手遅れだと理解する。彼女は、もう止まってくれないのだと。同時に、彼女がこうなるまで気づけなかった自分を恨んだ。
「ああ、可愛い私のウェルロッド……ついに生ウェルロッドが吸えるのね……」
「ひぃっ」
指揮官が口をつけたのは、ウェルロッドの臍。
その後にすることといえば。
「スゥーーーーーーーーーーーッッッッッ」
「ああああっ!?」
吸った。勢い良く、長く、深く。鼻腔を満たす甘い香りが麻薬のように作用し、脳もクラクラする。
一方、ウェルロッドも皮膚に急な刺激が走ったせいで、誤認識による快楽信号が電脳を駆け巡った。
「ふふ……本物はすごいわね。1回じゃ……全然、足りないわ……」
「しき、か……ああああっっっ!!!」
☆ ☆ ☆
「ぅぁ……ぁぁ……」
「そんな顔もできるの、あなた。蕩けた顔も可愛いわね……」
指揮官が顔を上げるころには、何度も繰り返された吸引行為にウェルロッドの擬似筋肉はだらけ、口も半開きになっていた。そこに普段の凛々しいウェルロッドという人形の面影はない。
「まだまだ終わりじゃないのよ、ウェルロッド」
「ぁぁぅ……」
だらしなく伸びた舌を晒すウェルロッドの頬を撫で、次の標的を定める。
「腰骨が丸出しなんて、破廉恥にもほどがあるわ……ふーっ」
「ひゃぁぃっ!?」
ウェルロッドの服は奇妙なことに下腹部と腰の側面が丸出しになっている。
そこを唾の付いた指で撫ぜ、息を吹きかけてみれば、再起動したウェルロッドの腰がまた跳ねた。
「次はこの足よ……ベルトで太ももの肉が締め付けられて……んっ」
「ふぁっ……」
「今にも開放されがってるの……」
さわさわとふとももに指を這わせ、時折口付けも落とす指揮官。
視線を下に向けているせいで、ウェルロッドが震えるたびに捲れ上がったスカートから純白の布が見え隠れする。
「っ、あなたって娘は……!」
「あぁっ!?」
そのチラリズムに劣情をより刺激された指揮官は、ウェルロッドの尻肉を鷲掴んだ。
「細くて、小さい体からは検討も付かない肉厚よね……このお尻で何人の男を落としてきたの!? ええ!?」
「んっふ……ぅぁ……しき、かん……」
「そう、答えたくないのね……いいわ、体に聞いてあげるから」
「んあぁっ……!」
足を引き寄せ、密着させた後に両手でウェルロッドの臀部を掴み、揉む、揉む、揉む。
揉まれるたびに、ピリピリとした甘い刺激がウェルロッドの電脳を刺激し、思考が溶かされていく。
「あなたは全身凶器なのよ……それを理解してもらわなきゃ、んちゅ……」
「そこ、は……きたな……」
「いいえ、こんな瑞々しい太ももが汚れているなんてことはないのよ……れろ……」
「ああぅっ」
指揮官は尻揉みをやめて太ももに狙いを変えた。ウェルロッドの片足を持ち上げると、それを舐めだした。太ももから足先に向けて丹念に。
足を他人に舐められるなどという常人では経験しない未知の刺激に、ウェルロッドの視界もチカチカと明滅する。
「片方だけじゃ、可愛そうだものね……んっ」
「っっ!」
両足ともねっとり舐め上げられ、ウェルロッドのふとももは最早唾液塗れ。しかもそこに息を吹きかけられると、敏感になった肌が過剰な反応を示し、それが快楽となってウェルロッドの電脳を焼き始める。
「あ、が、がが……」
声にならない声をあげながら、抵抗もできず指揮官に蹂躙されていった。
☆ ☆ ☆
「はっ、はっ、はっ……」
「完全に出来上がったわね……可愛いわよ、ウェルロッド」
「こんな、ひぅっ……!」
「駄目よ、動いちゃ」
「うぅ……」
動こうとした途端、臍を嬲られる。それだけで体が震えてしまうほど、ウェルロッドの体は刺激に対して敏感になっていた。
「本当はこの辺で終わりにしたかったんだけど……私、どうせもうグリフィンに居られないんだしウェルロッドの体、全部味わってもいいわよね……♥」
「そ、んな……しきかん……」
滅茶苦茶な理論をかざす指揮官に、悲しみの表情を向けるウェルロッド。
「~~~っ、そんな顔、ズルイわよ……我慢なんて出来ないじゃない!」
「えぁっ!?」
指揮官はウェルロッドに覆いかぶさり、双房を揉みしだいた。
服の上からでも指を押し上げる反発感に、笑みを深める。
「へぇ……ウェルロッド、着やせするタイプだったのね」
「うぅ……」
「好きよ、ウェルロッド……大好きなの……んちゅ」
「ちゅぱ……れろ……ぷはっ……」
突然の告白に、ウェルロッドは反応しきれない。ただ、目元から雫を零した。
「ふ、ふふ、くふふふ! ああ、いいわね、ウェルロッド……あなたを好きにできるなんて、夢の様よ……」
「しき、か……んんっ……」
「ちゅぱ……それじゃあ、メインディッシュを頂くわよ……♥」
「あぁっ……」
いよいよ最後の守りを崩しに来た指揮官。
ウェルロッドが弱弱しい力で指揮官の服を掴むも、やがて指の先までバネのように伸びたせいで離してしまった。
最初は男指揮官のはずだったんですけど(すっとぼけ
次回、ウェルロッドの反撃!
ヘタレクソレズは闇に沈む・・・…(多分)
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