あんまり喋らない男子 (わたやん)
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入学式のエンカウントほど大切なことはない。

 久しぶりのリハビリ的な感覚です。
 2日に1つ投稿したい…。

 ストーリーはアプリをベースでします。


 

 

 

朝がくる

 

 

昼がくる

 

 

夜がくる

 

 

そして、星がでる

 

 

星は1人では輝かない

 

 

光を浴びて輝く

 

 

いつでも、星は空にある

 

 

昼でも明るいだけで星はある

 

 

星はいつでも見守ってくれる

 

 

そんな星たちと過ごした

 

 

とある男の子の物語

 

 

 

 

 

 

 

朝からとある男子は動画サイトを見ていた。

 

 

 

 なんだよ。この面白そうな感じのあらすじ。

 でも、こういうのってあれだよな?

 

 映画の予告で見たやつがめっちゃ面白そうで、実際見てみたら

 

「うん、なるほど。まあ、面白い。」

 

ってなっちゃうやつだよね?

 

 

 

「はぁー…。」

 

 急に話は変わるけど、今日から俺はピッカピッカの1年生だ…高校生だぞ?

 

 それにしても、いつも思う

 

 

 月曜日に行く学校ってだるくね?いや、まじで 。

 

 始業式とか金曜日にやれよ…。

 

 

『隼人!朝ごはん出来たから早く降りてきなさい!』

 

おっと、うちのmy motherがお怒りのようだ。

これ以上怒らせるまいにさっさと降りるとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっぱりmy motherのご飯はうまい。

 よし、準備もできたしそろそろ行きますか。

 

  え?朝飯シーンはどうしたのかって?

 男が1人で飯食ってるところ見てもなんもないだろ?

 

 

 

 

 

 

 

 

  俺が通うことになっている高校は花咲川学園というところだ。

 何年か前までは女学園だったが共学になったらしい。

  家から近いし、行くときも帰るときも楽だからここにした。

 不純な理由かもしれないがそれが俺にとって楽だからな。

 

 

  お、着いたな。

  さて、さっそくクラス確認をっと…

 

 あった。俺はどうやら1年A組のようだ。

 

 

  同じ高校から来た友達はいない。

 みんな、なめてかかってたようで落ちたようだ。

  だから知り合いとかもいなくて結構つらい。

 

 まあ、もともと中学校でもそんなに仲の良い友達はいなかったけど…。

 

 見た感じ周りは女子だらけだし…

 

 

 平凡な学校生活を送りたいな…。

 

 

 

 

 

 

 そんな彼の望んでいた平凡な学校生活はこれから、いとも簡単に潰れることになるのを彼はまだ知らない。

 

 

 この少女との出会いが彼の生活を変えた。

 

 

 

「新しい学校に新しい制服!何かキラキラすることが始まる気がする!今日からお世話になります!」

 

 

  そして、物語は動き出す。

 

 

☆☆☆

 

 

 

  教室に来て改めて思った。男子少なくね?と。

 俺が来たのはわりと早いほうだ。

 しかし、教室にはわりと女子がたくさんいた。

 はい、おわた。

 

 よくあるだろ?

 ちょっと早めに来たら何人か女子がいて、男子が1人もおらず、ちらちら見てきて、なんか変に恥ずかしくなるってやつ。

 

 しかし、席に関しては最高だった。1番後ろの窓際の席だ。

 ここはすばらしい。窓を開ければ春の暖かい風が吹き込んできて眠気を誘う。さらに、後ろは少しだけ自分の荷物スペースを広く使える。この席はいいこと三昧なのだ。

 

 

 おっと、すまない。長々と語ってしまったようだ。

 

 

 

 だが、問題はこれからなのだ。

 

 今から先生が来るまでどうやって時間を潰すか…。

 これが大きな鍵になるだろう。

 

 机に突っ伏して寝る?いや、それは俺の中での選択肢にはない。

 それをしてしまった時点で俺はいわゆる"陰キャ"という称号をもらうことになるだろう。

 

 本を読む?それもまたありだろう。しかし、俺の場合…。

 

「うわ、あいつ初日から本読んでる…。陰キャじゃん。」

 

「どうせオタクでしょ?ほっとこ。」

 

みたいな感じでこれからの学校生活が詰んでしまう可能性があるので、それもない。

 

 それとも、トイレで時間を潰す?

 

 これはとてもいい作戦だと思う。

 が、しかし早めにきてしまった俺はトイレに行っても戻ってきたらまた同じような状態になってしまう。

 

 それを避けて長いことトイレにいれば、

 

「うわ…あいつトイレでう○こしてたんだ…きたな。」

 

「近寄らないでおこっと。」

 

みたない可能性もあるので却下。

 

 

 じゃあどうすればいいのか?

 

 女子に話しかける?コミュ障の俺には無理だ。

 

 となれば選択肢は1つだ。そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校探検だ。

 

 なぜこの発想に至ったかって?

 気まずい教室にいることなく、あまり人との接触も図ることもない。さらに、初日からこの高校のことを知ろうとする優等生のような感じが出せて素晴らしいのではないか?さらに、この高校の構造も知れて迷う心配もなくなるだろう。勝った。

 

 

 よし、行こう。

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

  迷った。

 

 

 うん。盛大に迷った。ここどこ?つーか、もう時間やばいんだけど。自分の教室がどこにあるかも分からん。どうしよう…。

 

 

「貴方、ここで何をしているのですか?」

 

 うわ…終わった。元々女子高だったここをウロウロしている男がいる。これは逮捕案件ですね。と、とりあえず事情を…。

 

 

「え…………迷ってしまって………。」

 

よし、とりあえず事情は言えたぞ。

 

「あぁ…貴方が例の…。そうですか。1年生の教室はあちらの校舎の2階に全てあります。A組なら左から1つ目のところですよ。」

 

「あ、ありがとう…ございます…。」

 

 なんて親切なんだ…。この人は絶対にいい人だ。でもなんで俺がA組と分かったのだろう?最初の方は声が小さくて聞こえなかったし…。

 

 まあ、今はいいか。早く戻ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…彼がこの花咲に来た唯一の男子生徒の月並くんですか…。」




 よくある展開で申し訳ない。よければ感想意見ください。


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自己紹介ほど嫌な授業はない。

 2話目です。どうぞ。


 とても優しい先輩(?)のおかげでなんとか時間ギリギリに辿り着けました。

 教室に入った瞬間、女子の視線が一斉にこっちに集まった時は背筋が凍りました。

 

 

ちなみに、俺のクラスの担任は厳しそうな女の先生でした。

 

 でも、スタイル特に胸の方は大きな桃が…おっと、これ以上はやめておこう。あとはみんなの想像にお任せするぜ。

 

 

 ……俺は一体誰に言ってるんだろう。

 

 

☆☆☆

 

さて、入学式と始業式が始まったわけだが…毎回思うことがある。

 

 

 

どこの学校でも校長先生の話は長いと思う。

現に今喋っている校長先生の話も長い。かれこれ20分は経っている。なにをそんなに語ることがあるのだろうか…。

 

周りを見ると結構寝ている人がいる。まあ、当然だろう。俺も何度か意識を失いそうになった。

 

 

おっ、ようやく終わった…最後になりますが、からが長いんだよな…。

 

 

 

 

 

入学式、始業式と終わり教室に戻ってきた。

そして、始まるHR

 

最初のHRといえば自己紹介…これが勝負だろう。

 

 

この自己紹介の印象でこれからの学校生活がどうなるか決まるだろう。

では、どのような自己紹介がいいのか。

 

 例えば

 

「○○中学校から来ました月並隼人です。1年間よろしくお願いします。」

 

 これがいわゆるテンプレというやつだろう。

 しかし、この自己紹介なら

 

「あぁ、あいつ対して面白くなさそうだね。」

 

「根暗って感じだよね。」

 

「え、それだけ?まだ何かあるでしょ?」

 

みたいな空気になる可能性が高いのでそれはNGだ。

 

 

「では、牛込さん。」

 

 

「は、はい!牛込りみです。えと…うう…よろしくお願いします…。」

 

 

まさにこれが例だろう。女の子ではまだ可愛いで終わるが、男子ならすなわち死だろう。

 ではどのような自己紹介がこの今の高校生活に求められているか?

 

 

 まずはハキハキと喋る。これが何より大切だ。ボソボソ喋るのは感じが悪い。そして、「えーと」や「あの」とかで詰まるのもよくない。すらすら喋るのが理想だ。

 

 次にこの高校生活での抱負や目標を語るのがいいだろう。

 

 そして、趣味や特技について話すんだが…あいにく特技はない。趣味といえばアニメ鑑賞やラノベを読むくらいだろう。いきなり、オタクのような発言をしたら引かれる可能性があるから無理に話さなくてもいいだろう。無いのもあれだから無難に音楽鑑賞や読書といえばいいだろう。

 

 最後に自分はあまり喋るのが得意ではないから気軽に話しかけてください…みたいなことを言って終了するのがいいのではないか?

 

「では、月並くん」

 

 

俺の番がきたようだ。さあ、みせてやろ。これがお手本の自己紹介だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「月並隼人……です。えーと………みなさんと…仲良くなりたいです…。趣味は……えと、読書です…。えー……よろしくお願いします……。」

 

 

 はい、おわた。考えてることがまったく出てきません。おわった。俺の高校生活。

 

 

パチパチ

 

「ねえ、かっこよくない?」ヒソヒソ

 

 

「うん、なんかクールってかんじ」ヒソヒソ

 

 

「あとで話しかけてみようよ」ヒソヒソ

 

 

 はい、女子のヒソヒソタイムが始まりました。

 今頃、なに?あのくそ陰キャ、きもいんだけど?とか言われてるわ……。

 誰が助けてください…。

 

 

「では、戸山さん」

 

 

「はい!」

 

 俺の席の前の人が立つ。

 

 

「みなさん、こんにちは!戸山香澄15歳です!私がこの学校に来たのは楽しそうだったからです。中学は地元の学校だったんですけど、妹がここに通ってた、文化祭に来てみたらみんな楽しそうでキラキラしていて、ここにしかないって決めました!だから、今すごくドキドキしています!私小さいころ[星の鼓動]を聞いたことがあってキラキラドキドキってそういうのを見つけたいです…キラキラドキドキしたいです!」

 

 

「星の鼓動って?」

 

 

「えっと、星がキラキラって〜。」

 

 

「ふふ、かわいい。戸山さんっておもしろいね。」

 

  俺よりも完璧な自己紹介です。はい。

 しかし、星の鼓動とはなんなんだろう?

 キラキラドキドキとは…?

 

 この子にはなにか精霊でも見えてるのだろうか?

 どこかのラノベの銀髪ヒロインも精霊使いだったな…。

 

 それにしてもこの子も含めて、この学校の女子はみんなかわいい。みんなレベル高すぎでしょ?

 こういうところに普通の俺がいたら浮くなー…。

 そして、自己紹介も失敗して…はぁ…。

 

 

 そんなことを考えている間に自己紹介も淡々と続いていった。

 そして最初のHRが終わり、ボッチ確定だと思ってたが

 

 

「ねえねえ!月並くんって何が好きなの?」

 

「彼女とかいるの!?」

 

「私と夜を明かしてみなi『やめろ』

 

 

 なんか、めっちゃ話しかけられた。男子が極端に少ないからなー。

 最後の人は考え直してください。つーか、最後のやめろは息が合いすぎてびっくりです。

 

 

 なんとか質問の嵐を潜り抜けた俺は校長室に呼ばれてました。

 校長室といえば、ふかふかのイスが真っ先に出てくるのは俺だけだろうか?

 

 コンコン

 

「失礼します。1年の…月並です。」

 

「どうぞ。」

 

 

 ガチャ

 

 校長先生は入学式のときに嫌というほど見せられたのでよく覚えてる。

 

「えと……自分に何か…?」

 

「ふむ…。その調子なら大丈夫そうだね。」

 

え?何がですか?という顔をしていたら校長先生が

 

「ん?いやー、この学校で男子生徒は君だけだから。心境的にどうかなーっとね?」

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

 いないの?だんし?

 

 

「ん?聞いてなかったのかい?君以外の男子は試験のレベルに届いてなかったからね。まあ、試験のレベルを上げすぎた感はあったけどね。ハハハ。」

 

 

 ハハハ…。じゃないですよ!馬鹿野郎!

 何がしたいんですか?共学にしたいんでしょ?なんで俺だけなんだよ!?馬鹿なの?死ぬの?

 

 

「まあ、君のその調子なら大丈夫。これからも頑張ってくれ。」

 

いやいやいや、調子よく見えますか?大丈夫ですか?喋らなかったらオールオッケーみたいなのやめてくださいよ!

 

 

 

 

 

 これが不幸…というやつか…。どっかの不幸体質のツンツン頭の人も大変だなぁ…。

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 入学式や始業式は学校の終わる時間は早い。そして、明日から部活見学だ。何か入ろうと思っていたが男子1人なら話が違う。

 

 さて…どうしたものか…。




 

 次回予告


香澄「こ、この星は…。」


月並「そう…だな…。この星は…俺が探していた…。」


有咲「この星は私ものだー!出て行けー!!」


 次回  

  香澄 VS 月並 
   アリサァァ



有咲「なんだよコレー!!」








まだバンドリのメンバーとの絡みがないって?

 許してくれ…。次は香澄ちゃんと星を辿りますから。

ちなみに予告はどっかのポ○モンの映画の真似です。分かるかな?


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シールはどこもかしこに貼ってはいけません!

3話目です。ようやくバンドリのメンバーと絡めます…。

関係ないですけど、久しぶりに3DSつけてニンテンドーイーショップ見たら、僕が昔5000円くらいで買ったモンストのゲームが100円でセールしていて、びっくりしました。


 さて、今日が部活動見学というやつだ。

 ん?お前、ぼっちの高校生活はどうなったかって?

 

 なんか、意外と大丈夫でした。

 クラスのみんなが優しすぎて…たくさん話しかけてもらってます。

 

 特に最近よく話しているのは(一方的に話しかけられている)俺の前の席の戸山さんだ。

 

 そう、キラキラドキドキの人だ。本当にその言葉をそのまま彼女に当てはめればいいだろう。

 

 そして、今日の部活動見学は戸山さんと行くことになった。なぜかって?

 戸山さんは友達の山吹さんと一緒に部活動見学を回るつもりだったのだが、山吹さんは家の用事で忙しいらしい。

 

 なんて偉いんだ山吹さん…今度山吹ベーカーリーに行こう。

 

 その代わりでだが俺が戸山さんに誘われた。もちろん、了承しました。

 あぁ…放課後が待ち遠しいな…。

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

 

なんて思ってた時もありました。

 

 

 〜剣道部〜

 

 

「めーーーん!!」

 

戸山さん、貴方剣道部だったの?すごい勢いで竹刀が振り下ろされてるよ?

 先輩相手にいい勝負してるよ。本当に。

 

 俺も体験してるけど防具重すぎんか?まともに動けんのだが?

 

「はあっ!!」

 

先輩が強く打ち込んでくる。え?俺初心者なんですけど?手加減してくれないんですか?なんとか止めるので精一杯です。  

 

 

「あの男子くん…すごいね。」

 

「うん…。部長の猛攻を一歩も動かずに捌くなんて…。」

 

 てか、これ試合いつ終わるんですか?一本取らないと終わらないやつですか?

 

 だったら……どこかで隙をみて一本とられよう…。

 

「めーーーん!!」

 

先輩の竹刀が迫ってくる。

 

 いや、怖い!無理無理!

 そう思い、避ける。

 

 その時にバランスを崩し、竹刀を落としそうになる。

 落とすのはまずいと思い、片手でなんとか握りこけないように前に出る。

 

 ふぅ、危なかった。

 パンッ。 ん?パンッ?

 

 俺の竹刀は先輩の胴の部分に入ってました。

 

「ど、胴あり!」

 

周りからどよめきと拍手が起こる。

 

 ら、ラッキー…。

 はっ!今のうちに…と、戸山さん、次行こ!次!

 

 

 

 

 〜将棋部〜

 

「むむむ…。」

 

戸山さんがこういうところに来るのは意外だった。まあ、さっき運動したから丁度いいけど。

 

 しかし、俺は将棋はやったことがない。そう言ったら先輩が優しく教えてくれました。てか、近くないですか?女子はもうちょい距離とったほうが…。

 

 申し訳ないがルールを聞いてもピンとはこなかったので、なんとなく相手のを真似しながらやってました。

 

 てか、先輩結構考えますね?そろそろ時間が…。

 そう思い、立ち去ろうとしたが…。

 

「ま、待った!も、もう少しだけ…。」

 

「新入生くん、強いわね。初めてとは思えないわ。」

 

「そうですね。迷わない1手1手が彼女を苦しめてますね。」

 

ちょっと、そういう解説はいいから開放してください!

 戸山さん!次行くよ!って…寝てる…。あら、かわいい。

 あぁ…考えすぎて疲れちゃったのかな?

 

 

 

 じゃなくて!ほら、行くよ!起きて起きて!

 

 

 

 

 

 

 〜水泳部〜

 

戸山さん?まだ寝ぼけてるんですか?

 学校に男子は俺しかいないんですよ?てか、そもそも男子用の水着なんて置いてるわけが…

 

 

 

 

 え?ある?

 

 

 

 

 わかりました。やりましょう。ええ、やりましょう。

 

 

 

 

 てか、女子しかいない中で水着になるの恥ずかしいんだけど…。

 

「わぁっ……すごい腹筋…。」

 

「細マッチョってやつだね。…触りたい…。」

 

なんか、周りの目が血走ってるんですけど?

 やっぱり俺邪魔ですよね…。ちょっと泳いだら帰ろう…。

 

 

 それにしても、みさなんスタイル良すぎでは?

 戸山さん…着痩せするタイプなんですね。結構なものを…はっ!

 

 無心になれ、無心に。なにも考えるな。ただひたすらに泳げ。

 

「すごっ!早すぎない?」

 

「才能マンだよ、才能マン。」

 

「チラチラ見える肩甲骨がたまらない…。じゅるり。」

 

 

☆☆☆

 

 

 

 とりあえず1日目はこんなもんでした。疲れました非常に。

 でも、戸山さんが明日も一緒に行こっ!ってキラキラして顔で言われたら頷いてました。かわいいって…怖いな…。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

ほぼ全ての部活をさらいました。これが本当の部活体験か…。

 そして、最近はずっと戸山さんと一緒に帰っている。この時間が結構好きである。まさか、美少女と2人で帰るなんていう展開が俺にもあるとは…。

 

 

「うーん、今日もキラキラすること見つからなかったなー。」

 

いやいや、戸山さんめちゃめちゃキラキラしてましたよ?

 

「…ん?今、何か光って?…これって星のシール?なんで地面に落ちてるんだろ?」

 

よく見つけたな戸山さん。確かにこんな所に落ちてる、というか貼られているシールは珍しい。まあ、多分子どもがもらったシールを嬉しくていつも歩く道に貼ったのではないだろうか?まあ、ちょっとした子どもの悪ふざけというやつだろう。しかし、道にシールを貼るのはいかがなものか?

 

「えへへ、キラキラしててかわいいな。こんなところで星に会えるなんて、いいことありそう!」

 

 訂正しよう。よくやったぞ、これを貼った子どもよ!もっと貼れ!

 

「あ、こっちにも貼ってある!あっ、こっちにも!」

 

俺の願いが通じたのか知らないが星のシールがどこかに繋がるように貼られていた。

 

「……どこかに続いているのかな?何かキラキラすることが始まりそうな予感がする!」

 

 

これはもしや

 

「行ってみようよ!月並くん!」

 

いや、でももう夕方だよ?明日でも…。

 

「…………。」(*゚▽゚*)

 

 そ、そんなキラキラした顔で見ないで!

 …気づいたら俺は頷いていた…。

 

 

 まさか、これがあんなことになるなんて…。

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

 

「シール、シールは…あれ?お店がある…質屋『流星堂』…あ、壁にシールがたくさん…裏のほうに続いてる。」

 

 結構なところまで来ましたな。というか、戸山さん?どこまで行くんですか?がっつり入ってますけど大丈夫ですか?

 

「わあ!すごい、蔵がある!」

 

確かに蔵だ。今時珍しいな。

 

「すみませーん!…いないのかな?あの、すみませーん!」

 

戸山さん…すごいね。グイグイいくのね…。

 え?戸山さん?入っちゃうの?誰もいないのに?

 ……大丈夫なのか…?

 

 

 

 

「あ、なんだろ、あのケース?大きな星のシールが貼ってある…。」

 

戸山さん星見つけるのは早いね。

 

「両手を挙げろ!」

 

そんなことを考えていると後ろから大きな声がした。

 

「えっ?きゃー!はさみ!ひ、人に向けたら危ないよ〜!」

 

確かにその通りだ。人に向けるのは危ない。せめて、持ち手の方を向けなさい。

 

「逃走経路を確保しておかないなんてとんだ素人だね!犯人!?」

 

は?いやいや、俺たちが犯人なんて…

 

 

 ・他人の家に不法侵入

 

 

 あ、犯人ですわ。

 

 

 

「あ、あの、私たち星を見つけて…!」

 

「両手!」

 

「はい!」

 

「お前も!」

 

あ、はい。

 

「名前!」

 

「戸山香澄です!」

 

「お前は!」

 

「……月並隼人。」

 

「お前たちそれ本名?責任逃れで偽名使ってんなら…止めるよ。」

 

と、止めるって…い、息の根をですかね…。

 

「……お泊り?」

 

そ の 発 想 は な か っ た 。

 

「違う!あんたらを捕まえるって言ってんの!」

 

まあ、そうですよね。

 

「えっ、泥棒じゃないです!」

 

戸山さん…割と詰みな気がするんですが…?

 

「あっ!花女…!うちの生徒かー…。」

 

「同じ学校!?何年生?私、高1!」

 

この状況で仲良くなろうとしている戸山さん、まじリスペクト。

 

「違うから!もー出てって!質屋はあっち!こっちは全部ゴミ!」

 

「ゴミ?あれも?あの星の……。」

 

「質流れのギターかなんかでしょ!」

 

なんか、とりあえず警察に突き飛ばされることはなさそうだ。よかった…。よし、戸山さん!今日はもう帰ろう!

 

「見ていい?触っていい?」

 

 おぅふ。

 

「はあ?お前なぁ!」

 

いや、お気持ちは分かりますよ。俺も初対面ならはあ?って言ってる。

 

「ちょっとだけ!ちょっとだけ〜!」

 

「伸びる伸びる!服引っ張んな!」

 

 いやいや、戸山さん。さすがに戸山さんでもそれは無理でしょ?

 

「……ったく、触ったら出てってよ。」

 

ええんかい。最近の女子は優しすぎんか?

 

「うん、じゃあケース開けるね。…!星のギター……。すごい、このギター、星の形してる!」

 

おー…。本当に星だ。なんか戸山さんにぴったりって感じがする。

 

「…そういうギターもあるもんだろ。」

 

ジャーン、ジャーン、ジャーン…。

 

「鳴った!すごい!聴こえた!?」

 

戸山さん、そんなピョンピョンしないで…その、揺れてますよ?何がとわ言わんけども…。

 

「はい、終わりー。」

 

「待って!もうちょっと〜!」

 

「終わりっつたろ〜!そんな弾きたいなら楽器屋さんとかライブハウス行けよ。」

 

「!ライブハウス!?どこにあるの!?」

 

「知らねーよ!」

 

「わかった!探してくる!」

 

そう言って戸山さんはギターを持って走って行った。

 

「ふぅ…ようやく帰ったな…。で?お前は追わなくていいのか?」

 

確かに、その通りだ。戸山さん、足速いから早く行かないと見失いそうだ。

 そう思い、蔵を出ようとした時ふと思った。

 

 ん?なにか引っかかる。なぜだろう?なにかおかしなことが……そう思い記憶を辿る。

 

「おい、なにしてんだ?早く行かないと見失うぞ。」

 

そうだ。ライブハウスに行った戸山さんを…

 

 

 …ライブハウスに行った戸山さん…

 

 

 ライブハウスにギターを持って行った戸山さん

 

 

 

 

 

 

 『ギターを持って行った』

 

 

 

 

 

 

 

「あの……。」

 

「なんだよ。」

 

「えっと………ギター……。」

 

「え?ギター?………ない…。ど、泥棒ーーーー!!」

 

そう言って2人で戸山さんを追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜おまけ〜

 

 

 剣道部の部長

 

あいつはなかなかの太刀筋だった。打っても打っても止められ…そして最後は一瞬の隙をつかれてやられてしまった。ふふ…あいつのことを考えると心がドキドキするな…。あっ…今下の方がジュンって…。しばらく女というのを忘れていたが…ふふ、待っていろよ。

 

 

 

 

 将棋部の部長

 

 いや〜すごい新入生が来たもんだな〜。まさかこの私が待ったを言うなんて…。

 

「部長、あの子凄かったですね。」

 

「そうだね…。ぜひ、うちに来てもらいたいね…。」

 

「かっこいいし!」

 

「よし!彼をこの部に入れるために作戦を考えよう!」

 

『はい!』

 

「待ってなよ、新入生くん!」

 

 

 

 

 水泳部

 

「彼、かっこよかったですね!」

 

「うんうん、泳ぐのも速かったし!」

 

「そして、何よりあの体……。」

 

「あの細マッチョに抱かれて…夜には…。」

 

『キャー!!!』

 

「彼のことをもっと知りたいね。」

 

「そうだね…あ、いいこと思いついた。」

 

「なになに?」

 

「彼のファンクラブ作らない?」

 

「それ、いいかも。」

 

 

 

 

 

  

 

 

 

「くしゅん!」

 

なんか嫌な予感が…。




 次回予告


香澄「私、やっぱりギター弾きたい…。ギターが…弾きたい…。」

有咲「お前…。」

月並「諦めたらそこで終わりですよ?」


 次回 キラキラドキドキ!?ついに見つけました!『星の鼓動』

   ぜってぇ見てくれよな!




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ここから始めよう!1から?いいえ!0から!

 4話目です。どうぞ。


 なんとか戸山さんに俺たちは追いついた。

 

「ふんふんふーん♪ライブハウス、どこ?」

 

「うるさい、調べてるから〜。」

 

…この金髪美少女、ツンツンして怖い感じがあるがめちゃめちゃ優しくない?

 

「私がいなかったら、本当に泥棒だよ?わかってる?」

 

私がいたらいいの?

 

「うん!一緒に来てくれてありがとう!優しいね!なんだかあっちゃんみたい!」

 

「あっちゃん?誰だよ?」

 

「うちの妹のあっちゃん!口では素っ気なかったりするんだけど、なんだかんだすっごい優しいんだ〜!」

 

そう、このあっちゃんという人物。戸山さんからよく聞く名だ。聞くところいわゆるツンデレというやつだろう。戸山さんとはまったく逆のタイプだから、意外だなと思った。

 

「言っとくけど、これは優しさじゃねーからな?私は巻き込まれてるだけ……あ、あった。」

 

「ここ?ライブハウス『SPACE』……?」

 

ここがSPACEか…。あんまりライブハウスって感じがしないな…。ライブハウスってもっとこう…強烈というか…派手な感じを予想していたのだが、喫茶店的な感じだな。

 

 

「こんばんは!ギター弾きたいんですけど!」

 

 さすがの行動力だなー。俺なら入ってスタッフさんが何か話しかけてくるまで待っちゃうタイプです。

 

「えっ?ギターを弾きにきたの?え、えーと、ここはね……。」

 

スタッフさんが困っている。まさか、ここは…

 

 

 同名の喫茶店か何かだったのではないか!?

 

 

「ここは練習スタジオじゃないよ。」

 

 奥からいかにもオーナーという感じの人が出てくる。

 

「あっ、オーナー!」

 

「ステージに上がれるのはオーディションに合格した奴だけだ。」

 

 ここはライブハウスでした。変なこと言ってすんまそん。なるほど、スタッフさんが困惑したのはそういこうことだったのか。いきなり弾きたいと言って、弾けるところではなかったからか。

 

「そう……ですか……。」

 

「ほら、ダメだって。帰ろうよ。」

 

まあ、これは確かにどうしようよないね。他の場所でも探してみるかな…。

 

「観てくかい、ライブ。」

 

そう思っていたらオーナーさんから声がかかる。

 

「ヤバイって、なんか頭振ったりんだよ?」

 

「観てもいないうちから決めつけるんじゃないよ。」

 

すまん、オーナー。若干俺もそう思っていた。

 

「高校生かい?」

 

「違いますー。」

 

え?金髪ちゃん、君高校生じゃないの?戸山さん見たときに同じ花女って言ってたし。……まあ、一部は高校生を越えてるけど。

 

「1200円」

 

「あの、高校生……ダメですか?」

 

「600円」

 

「ええーーー!!」

 

どんまい、金髪ちゃん。素直に言っとけばよかったのに。

 

「で、あんたは?」

 

そう言い、俺の方を見る。え?ちょっと2人と違って眼光鋭すぎませんか?怖い怖い。なに?嘘ついたら殺すみたいな?いやいや、嘘なんかつきませんよ。

 

「高校生。」

 

「…そうかい。じゃあ、600円。」

ん?あ、俺も見ることになってるのね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

「ねぇねぇ、携帯で何見てるの?」

 

「この店の情報。…え、ガールズバンドの聖地?なんでこの店が?」

 

ん?ガールズバンド?

 た、確か周りをよく見ればほとんど女性ですね。男数える方がしんどそう…。

 

 だからか…。だからあのオーナーは男の俺をお前何する気じゃい。って感じで見てたってことか…。

 

 いやいや、なら止めてくださいよ。言っといてくださいよ。

 

「お客さん、すごいね!みんな、ライブ観にきた人かなー?」

 

「知らないバンドばっかなのに、なんでこんな人いんの?」

 

金髪ちゃん?そりゃ、俺ら初めてだからね?普通に有名なのかもよ?

 

「あ、始まるみたいだよ!」

 

「SPACE!遊ぶ準備はできていますか!?」

 

『きゃあああーー!!』

 

ちょ、耳元で叫ばないで!

 

「わ、あの人達、すごい人気だよ!」

 

「えーと、Glitter*Greenっていうバンドか。」

 

 Glitter*Green…きらきら輝く緑ってこと?うーむ、わからん。

 

「オッケー、いくよ!」

 

「……!!?(すごい!ペンライトの光がいっぱい…!まるで、あの時の星空みたい…!)」

 

「うへぇ……!なんだよ、この盛り上がり…!」

 

確かに、本当にすごい。ちょっと舐めてたわガールズバンド。これはこれでなかなかいいものだな…。

 

「すごい!すごいね!」

 

「はあ?何?聞こえない!」

 

「すごい!見つけた、キラキラドキドキできるもの……!!」

 

 

 〜ライブ終了後〜

 

 

「……バンド!すごいキラキラ!バンドバンド、バンドやろう!」

 

「はあ!?やらねーし!」

 

そう言い金髪ちゃんは立ち去ろうとする。

 

「あ、待って…。」

 

「きゃっ!」

 

すると、その金髪ちゃんは誰かとぶつかってしまったようだ。

 

「!すみません…!」

 

「市ヶ谷…さん?」

 

どうやら金髪ちゃんは市ヶ谷という名前らしい。結構珍しいね。え?自分の名字はって?……月並…確かに珍しい。…まあ、どうでもいいか。

 

「市ヶ谷…?」

 

「…!返して、ギター!」

 

「えっ、あっ、待ってよ〜!えっと、市ヶ谷さん!」

 

戸山さんが市ヶ谷さんを追いかけて行ってしまった。俺も行くか。しかし、このぶつかった少女は確か……俺のクラスだった気がするんだが…。まあ、いいか。さっさと行こう。

 

 

 

 

 

 

「あれー?どこだろう…。」

 

どうやら戸山さんは市ヶ谷さんを見失ってしまったらしい。そして、今は星のシールを探しているんだが、暗くて見えない。

 

「…んー……。暗くて見つからないや…。また明日にしよ!」

 

そう言い俺たちは帰ることにした。

 

 

 

 

「すごかったね!ライブ!すごくキラキラドキドキしたー…。」

 

帰ってる間の内容はライブの話でもちきりだ。

 

「ねえねえ!月並くんも、バンドやろうよ!」

 

バンドか…。残念ながら俺に音楽経験はない。

 それに、人前でなにかどうこうするのが苦手な俺にバンドはできないだろう。それになにより…

 

 

「戸山さん……ガールズバンドやるんでしょ?……俺、男。」

 

「あっ……そっか……。」

 

わかってくれたようだな。まあ、なんにせよ戸山さんがキラキラドキドキすることを見つけてくれてよかった。戸山さんなら可愛いからすぐに人気も出るだろ。

 

「…でも、やっぱり一緒にしたい!月並くんとも!」

 

ライブを観たときのようなキラキラの表情で俺の手を握り、俺をまっすぐ見て言う。

 

 夜なのに、月なんかよりも一層戸山さんの顔がキラキラ輝いて…とても

 

「…綺麗だ…。」

 

「えっ///」

 

そこまで言われたら俺にはやらないなんて選択肢はない。やらないなんていう選択をしたくない。

 

「俺も…戸山さんと…一緒にしたい…。」

 

戸山さんの手を握り返し、自分の想いを伝える。やばい、恥ずかしい…。変に顔がにやける。やばい、今絶対俺の顔キモい。

 

「うん!しよ!一緒に!」

 

みなさん、月並バンドやるってよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜おまけ〜

 

 

 戸山さんを家まで送り、家に帰っている途中

 

「へいへい、彼女たち。遊ばない?」

 

「そうそうー、音楽なんかよりもっと面白い遊び教えてやるからよー。」

 

 ナンパというやつが発生していた。ナンパされていた人は同じ歳くらいの高校生5人組だった。3人ほどギターかなんかのケースを持っている。

 

「私たち…帰るから。」

 

そう赤のメッシュを入れた女の子が言った。ぷっ、振られてやんの。

 

 そうして、立ち去ろうとしていた赤メッシュの子の腕をナンパしていた男は掴んだ。

 

「しつこい!」

 

そう言って女の子は腕を振り払おうとする。しかし、男の握力は強く振り払えない。

 

「悪いけど無理にでもついてきてもらうぜ?ちょうど5人組だしな。」

 

そう言いながら5人組の女性を囲む。

 

「俺あのピンクの子がいいー。」

 

「じゃあ、俺茶髪の子。清楚系ってやつがいいんだよなー。」

 

「いやいや、この赤メッシュの子みたいな強気な子を黙らせるのもたまんないでしょ?」

 

おっと、これはまずいのでは?ここはあんまり人来ないし…助ける?

 

 そんなことを考えていると、キラリと赤メッシュの子が泣いてるのが見えた。

 

 

 俺は昔から親に女の子に涙を流させていいのは感動するときと、葬式の時だけだと言われていた。

 

 

 

 

 

 

 すまん、嘘だ。しかし、泣かせるのは駄目だろう。

 

 よし!行こう!

 俺はそのナンパされていたところに行く。

 

「あん?なんだ、テメェ?」

 

「今、俺たち忙しいからどっか行けよ!」

 

うわ、怖っ。まあ、まずは話し合いでしょ。

 

「お兄さんたち……その辺に……したほうが……いいでしょ?嫌がってる……でしょ?」

 

「ぎゃははは!正義の味方気取りかよ!」

 

「1人しかいねぇのに何ができんだよ!ハハハ!」

 

うわ、うざ。まあ、でも事実なんだよな。殴りかかってこられたら終わりだし。

 

 どうしようか考えていたときにハエが俺の周りをウロチョロする。こんなときになんやねん!邪魔やな…。

 

 

「…失せろ……。」

 

 

「っ!お、おい……やばくね?」

 

「あの目は…やばいでしょ、」

 

「い、行くぞ!」

 

ナンパたちが俺に頭を下げながら走って逃げていく。

 なんだ?自分の過ちに気がついたのか?

 いやー、よかったよかった。犯罪になる前に終わってくれて…。

 やっぱり、話し合いって大切だよな!

 

 そう思い、帰ろうとしたら後ろから声がかけられた。

 

「あ、あの…。ありがとうございました。」

 

『ありがとうございました!』

 

5人組の女の子たちからお礼を言われる。

 

「ここらはあんまり人いないから……遠回りしてでも……大きな道から帰んな……。」

 

こんな時間にこんなところに美少女がいたらダメやで!

 そう思いながら家に帰る。

 

 

 




 次回予告

香澄「わ、わたし…月並くんが……。」

月並「こ、これはもしや!」


 次回 香澄キラキラドキドキ。これって、こ、鯉?








 次は話は進めずに、香澄の視点で書こうと思います。

 あ、ついでにこのおまけの続きのどこかのバンドのその後を書きます。


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出会い、そして鼓動

 香澄の視点でどうぞ。


 私戸山香澄、15歳!今日から花咲川学園の高校生になります!

 

 新しい学校に新しい制服…!何かキラキラすることが始まる気がする!

 

今日からお世話になります!

 

☆☆☆

 

「そうだ、クラス!何組かな〜。掲示板は…あ、あそこだ!」

 

「とやま、とやま…あ、あった!」

 

 掲示板を見ていたら誰かとぶつかった。

 

「わっ!」

 

「あ、ごめん…掲示板見てて、隣見てなかった。」

 

「ううん、こっちもぶつかってごめん…。あれ、いい匂い…?」

 

「えっ?」

 

「すっごい、いい匂いした!パンの!」

 

ぐ〜

 

「うう、朝ごはん食べてないの思い出しちゃった…。」

 

「うちパン屋だから。いる?パンじゃないけど。」

 

「飴だ!いいの?ありがとー!」

 

これが私の高校生活最初の友達の沙綾でした!

 

 

 

 

 

 

 教室に入って沙綾と話していた。

 

「ねえ、香澄知ってる?」

 

「え、なになに?」

 

「実はうちの学校共学化を始めて今年から、男子が来るんだよ。」

 

「ええーー!そうなの?知らなかった!?」

 

「私は中学の時に教えられたんだけどね。」

 

その時、ドアが開いた。

 なんとなくドアの方を見ると紺色のブレザーを着た男子がいた。

 

 その瞬間教室が静かになった。

 かくいう私も黙っちゃった。横を見ると沙綾も黙ってる。

 

 

 なぜなら、その男子がとてもかっこよかったからだ。

 

 よくテレビとかで観るモデルさんくらいにかっこよかった。

 しかも、その男子は私の席の後ろでちょっと、緊張しちゃった。

 

 

 その男子が席に着席するとまた賑やかになり始める。

 

「かっこいいね!あの男子!」

 

「本当に、モデルさんかと思っちゃった。」

 

 なんて言葉が周りから飛び交う。

 

「初っ端からすごいね…。まさかあんな男子が来るなんて…。ね、香澄?」

 

「うん、そうだね!びっくりしちゃった!」

 

私は中学は女子校だったから小学校以来、男子との付き合いはほとんどなかったから本当にびっくりしちゃった。

 

 

*香澄は中学女子校という設定でお願いします*

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

そして、自己紹介の時間。みんなの自己紹介を聞きながら自分はどんなことを話そうか考えてる。

 

 そうしていると、いつの間にか私の席の後ろの彼になっていた。

 多くの視線が彼に集まる。

 

 

「月並隼人……です。えーと………みなさんと…仲良くなりたいです…。趣味は……えと、読書です…。えー……よろしくお願いします……。」

 

 

月並隼人くん、それが彼の名前のようだ。

 後ろをチラッと見る。

 

 すると、彼と目があった。

 

 

 ドキッ!

 

 

 なんだろう?少し胸が高鳴って…

 

「では、戸山さん。」

 

あ、私の番だ!胸の鳴りを止めるように大きな声で返事した。

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

「変なこと言ったかな〜、自己紹介。」

 

「あー……。」

 

「あーって、やっぱり変だった?」

 

「私はいいと思ったよ。高校に入って新しい環境になったんだし、新しいことを始めてみるのもいいんじゃない?」

 

「ほんと!?じゃあ明日から部活見学一緒に行ってくる?」

 

「あー、ごめん。部活は……放課後はうちの手伝いがあるから。」

 

「そっかぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜次の日〜

 

 

 

 あれから、月並くんはあっという間にクラスに馴染んだ。

 私も後ろの席だから結構話してる!

 

「ねえねえ!月並くんはなんの部活に入るの?」

 

「……迷ってる。」

 

「じゃあさ、今日一緒に見学しに行かない?」

 

「!……行く。」

 

やった!今から放課後が待ち遠しいなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 〜剣道部〜

 

「めーーーん!」

 

剣道部はお面や防具を着けて動きにくかったけど、竹刀を使って活動するのはとても楽しかった!

 月並くんはどうだろう?と思って、横を見てみると一歩も動かずに先輩の竹刀を捌いていた。

 

 そして、最後は月並くんが勝っていた。

 

「すごい……。」

 

 

 

〜将棋部〜

 

「むむむ…。」

 

将棋はやったことなかったけど、先輩に教えてもらえながらやった!

 うーん、次はどうしたら……ふぁ〜…。眠いな〜…。……zzz

 

 

 

チョンチョン

 

 んー?なにー?……はっ!私寝ちゃって…。

 

 そう思い、顔を上げて目を開けると月並くんの顔が目の前にあった。

 

「ひゃっ!」

 

思わず声をあげてしまった。よく見ると凛々しいまつげと、きりりとした目。引き込まれそうになる黒い瞳。

 

 気がつくと私は胸の高鳴りがまた始まっていた。

 

 すると、月並くんは私の手を握って教室から急いで出て行った。

 月並くんの手は暖かかった。

 

 

 〜水泳部〜

 

 あっちゃんと同じ水泳部が気になって来ました!

 さて、泳ごうと思ったら向こうから歓声が上がった。

 

「わぁっ……すごい腹筋…。」

 

「細マッチョってやつだね。…触りたい…。」

 

わぁ…腹筋が2つにわれてる…。すごいなー!

 すると、月並くんはすぐにプールへ飛び込みすごい速度で泳ぎ始めた。

 

 これまた周りから歓声が上がる。

 

「すごっ!早すぎない?」

 

「才能マンだよ、才能マン。」

 

「チラチラ見える肩甲骨がたまらない…。じゅるり。」

 

すごい!月並くんなんでもできるんだ!

 

 よし!私も頑張ろう!

 そう思い、私もプールに飛び込んだ。

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 〜数日後〜

 

「お姉ちゃん、部活決まったの?」

 

「どうしよう、どれも楽しそうなんだよー。剣道部も楽しかったし、将棋部も!あと、あっちゃんの入ってる水泳部もすっごく楽しかった!」

 

「じゃあ、もうどれでもいいじゃん。」

 

「うーん、でも…あの時みたいにキラキラドキドキしないっていうか…。」

 

「キラキラドキドキ?」

 

「あっちゃん、子供の頃キャンプに行ったこと覚えてる?夜、2人でテントを抜け出して、森の中を探検したよね。」

 

「内緒で行って怒られたやつ?」

 

「あの時、茂みを抜けた先に広がってた星空、すごかったよね!宝石みたいにキラキラして、星がドキドキしてた!」

 

「それ、星じゃなくて自分の心臓の音でしょ?」

 

「そうかもだけど、キラキラドキドキしてたでしょ?」

 

「またそんなこと言って…お姉ちゃん、もう高校生だよ?」

 

「高校生だよ!」

 

「はあ…私もう寝るね。」

 

「あ、待ってあっちゃん!今日もね月並くんが…」

 

「また月並って人?それ何回も聞いたんだけど…。」

 

「今度はねバスケ部でね、ダンク決めてたりね、」

 

「あーもういいよ。てか、その人男…なんでしょ?大丈夫?お姉ちゃん。」

 

「え?何が大丈夫なの?」

 

「いや、それは、あれだよ、なんか男だし…。」

 

「月並くんはすごく優しいよ?今日も部活巡りに付き合ってくれたし!」

 

「…まあ、いいや。おやすみ。」

 

「え、うん。おやすみ、あっちゃん!」

 

あっちゃんが自分の部屋に戻る。

 

キラキラドキドキすること、見つかるといいな……。

 

 

 

☆☆☆

 

 

そして、私たちはすべての部活を体験し終えた。

 

 

「うーん、今日もキラキラすること見つからなかったなー。」

 

部活を全部体験したけどあの日のようなキラキラドキドキは見つからないなー。

 

 でも、月並くんと一緒に部活巡りは楽しかった!

 

 そう思っていると、

 

「…ん?今、何か光って?…これって星のシール?なんで地面に落ちてるんだろ?」

 

 ふと地面がキラキラしてるのを見てみると星のシールが貼られていた。

 

 

「えへへ、キラキラしててかわいいな。こんなところで星に会えるなんて、いいことありそう!」

 

 そう思い前を見ると、

 

「あ、こっちにも貼ってある!あっ、こっちにも!」

 

 星はどこかに続くように貼られていた。

 

 

「……どこかに続いているのかな?何かキラキラすることが始まりそうな予感がする!」

 

 そう思った私は月並くんに

 

「行ってみようよ!月並くん!」

 

 そう言い、私たちは星を追った。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

それから流星堂で同じ高校の女の子と出会い、ギターを少しだけ触らせてもらった。

 

 そのギターの音が鳴った瞬間、心がドキドキした!

 それから、ライブハウスに行ってライブを聞いた。

 

 

 そのライブはまるであの日のようなキラキラドキドキを彷彿とさせるようなものだった。

 

 ペンライトの光がキラキラしてまるであの日のような星空だった。

 

 その瞬間、私の心はライブ…バンドに惹かれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 ライブを一緒に見た市ヶ谷さん?も誘ったけど断られちゃった。

 すぐに追ったけど、外も暗くて見失ってしまった。

 

 だから、諦めて私たちは帰ることにした。

 

 

 

 

 その帰り道、さっきのバンドのことについて月並くんといっぱい話してた。

 そのとき、月並くんもまだ部活が決まってないことを思い出して

 

「ねえねえ!月並くんもバンドやろうよ!」

 

私は月並くんにバンドしようと誘った。

 しかし、月並くんは

 

「戸山さん……ガールズバンドやるんでしょ?……俺、男。」

 

「あっ……そっか……。」

 

言われてから気づいた。確かにその通りだった。

 

 

 

 

 

 でも!

 

 

 

 

 

「…でも、やっぱり一緒にしたい!月並くんとも!」

 

 

 私は彼の手をいつの間にか握って口に出していた。

 月並くんと一緒に部活巡りをしていて、とっても楽しかった!

部活で本当にキラキラドキドキするものはなかったけど、月並くんと一緒にしているときは、たくさんキラキラドキドキした!

 だから、もっと一緒にキラキラドキドキしたかった!

 

 そう私は思っていた。

 すると、彼は私の目を真っ直ぐ見て

 

「…綺麗だ。」

 

 少しの間その言葉を理解することはできなかった。

 しかし、言われている言葉に気付いて変な声が出た。

 

「えっ///」

 

 

私だって女の子だ。男の人…それも月並くんみたいなかっこいい人にに目を真っ直ぐ見られて綺麗って言われたら、自分のことじゃなくても照れてしまう。

 

 そう思っていると月並くんが私の手を握り

 

「俺も…戸山さんと…一緒にしたい…。」

 

そう言う月並くんの顔は月の光に照らされて、キラキラ輝いていた。

 

 ドキッ!!

 

 あ…またあの胸の高鳴りだ…。

 でも、この高鳴りは嫌いじゃ無い。

 むしろ、心地いい…。

 

 だから私はとびきりの笑顔で言った。

 

「うん!しよ!一緒に!」

 

 

 

 空の星も月もキラキラ輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜おまけ続き〜

 

 

 ナンパに捕まった私たちは無理やり連れて行かれそうになって、どうしようと思っていた。これから何をされるのか考えると怖かった。

 

そのとき男の人が出てきた。

 その男の人は私たちよりも大人びているような印象だった。

 

「あん?なんだ、テメェ?」

 

「今、俺たち忙しいからどっか行けよ!」

 

ナンパの人たちが声を荒げる。

 

「お兄さんたち……その辺に……したほうが……いいでしょ?嫌がってる……でしょ?」

 

 そう男の人が言った。すると、ナンパたちは

 

「ぎゃははは!正義の味方気取りかよ!」

 

「1人しかいねぇのに何ができんだよ!ハハハ!」

 

 そう言いながら笑っていた。正直うざって思った。

 

 さすがに男の人が1人では5人にはどうしようもないと思っていた。

 

 

 

 

 その時

 

 

 

「…失せろ……。」

 

そう彼が言った瞬間場が凍ったように寒くなった。

 そして彼の目を見たナンパたちは急いで逃げていった。

 

 

 すると、すぐに彼は立ち去ろうとした。

 お礼をしないといけないと思い、

 

「あ、あの…。ありがとうございました。」

 

『ありがとうございました!』

 

そう言うと彼は

 

「ここらはあんまり人いないから……遠回りしてでも……大きな道から帰んな……。」

 

 そう言って帰って行った。

 

 

「いや〜、危なかったですな〜。」

 

「ホントだよ!でも、良かったー…助けてもらえて。」

 

「そうだな!」

 

「はぁー…よかった…みんな無事で。」

 

「……。」

 

「ん〜?蘭どうしたの〜?もしかして…あの助けてくれた人に惚れちゃった〜?」

 

「はあ!?いや、そんなわけ、」

 

「でも、すっごくカッコよかったね!大学生とかかな?」

 

「本当にモデルさんみたいだったな!」

 

「カッコよかったね!」

 

「……まあ、確かにカッコよかったけど。」

 

「やっぱり〜。」

 

「ち、違うから!」

 

 

 

彼と彼女たちが出会うのは近い…?




 心象書くの難しいですね…。あんまり納得いってないですけど許してください…。


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