大荒魂になった………ハハッ、オワタorz (その辺のおっさん)
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転生しても人間とは限らない
──転生した
………って、待てぇ!どういうこと!?どうしてこうなった!?
いや、落ち着こう、一旦落ち着こう、どうしてこうなったかサッパリ分からないが、自分が人ではなくなっている。
フッ、慌てることはない……自分は元とはいえオタク、つまり、この状況は俗に言う『転生したら俺TUEEEEE!』ということだろう!いや、そうにちがいない!!
だが、今の自分は人ではない。具体的に言うと真っ黒いナニカになっている……あっれー?これ何かのアニメで見たことあるんだがなー?何だったかなー?
「大荒魂……ッ!」
そんな声が足元(?)から聞こえてきたので下を見てみるとそこにいたのは右目を前髪で隠した黒髪ロングの美少女………うん?あれ?なんだろう嫌な予感がする………
「紫様っ!」
はい、終わったー!嫌な予感が大当たりー!!『大荒魂』と『紫様』、そして日本刀持ってて体が薄く光っているJKとJC………間違いなく『刀使ノ巫女』の世界ですねぇ、ココは
えっ、待って、じゃあ何?今の俺、大荒魂になってんの………?
あれ?このままだと確か俺こと大荒魂って大和平野のお母様と剣道馬鹿のお母様に封印されません?って痛い!斬んなや!指先を印刷したての紙で切った時みたいな地味な痛みが全身をぉぉぉぉ!あ、そこはダメですよ、羽島学長。アッアッアッ………痛ってぇえええええ!!!!!(ビクンビクン)
あれ?大事なムスコを斬られたのが痛くてのたうち回ってたら討伐隊が全滅してねぇ?これ?いや、マズイですよ!
あ、ちょ待って、来ないで、大和平野のお母様こっち来ないで……あ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーーーーーーーッ!!
***
『お願いします!助けて下さい!この二人助けますからぁ!!』
そう今まで戦っていた大荒魂から直接半泣き声で話しかけられた私は絶句した
「……本当に美奈都と篝を………」
『助ける助ける!つか、早く決めて!早くしないと(俺が)死ぬ!』
「死…っ!わかった…私の体を差し出すから………2人を………」
2人を失いたくなかった私は大荒魂の提案を受け入れ自らの体を差し出して………………
「………どうしてこうなった……?」
『ウボァーーー100連目も爆死したぁ!やはり緑の事務員とギルド職員は悪魔!はっきりわかんだね!』
20年後、私の執務室であるにも関わらず、私の髪の中からから僅かに出て来て器用に携帯端末を動かし、ゲームのガチャを(人の金で)回す大荒魂がいる
『限定キャラは天井まで回さないと出ないってか!畜生めぇぇぇぇぇ!』
「ハァ………」
私には理解できない単語を叫ぶ大荒魂に私…折神 紫は何度目とも分からぬ大きな溜息をつくのだった
とじみこのギャグってあんまないよねって………
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挨拶は大事、日本書紀にも書いてある
これでエエんか…………
…………………ハッ!いかんいかん、どうやら折神紫に泣きついて2人一緒に助けてもらってから寝ていたらしい
………あれ?今度は随分視点が低くなって………あっ、どうやら折神紫とフュージョンしちゃったみたいですねぇ……おや、しかもカレンダーを見ると15年経ってるみたいですねぇ………
ってマジか!!このままだと5年後にはアニメ通りに幼い2羽の鳥もとい、剣術馬鹿と大和平野に隔世の向こうにFly awayされるやんけぇ!!
クッソ、どうしたら…………どうしたらエエんや………教えてくれ○飛、ゼロは何も教えてくれない………
いや、落ち着こう、そうだ、今自分がやらなきゃいけないことは先ず、折神紫と良好な関係を築き、自分が人畜無害な存在で有ることをアピールすべきだ!
………いや、大荒魂として(ムスコ切られた痛みで)暴れてるから、たぶんマイナスからのスタートだが俺ならやれる!きっとやれる!もっと熱くなれよおおおぉぉぉぉぉぉ!
あ、俺どうして女性と話していいのか分からねぇや………どーすっべぇ………
Side折神紫
美奈都と篝が助かり、それと同時に大荒魂も消滅し、私は相模湾岸大災厄を鎮めた最大の功労者として扱われている
………が、本当の功労者は美奈都と篝で、私は2人を失うのが怖くて大荒魂の甘言に乗ってしまった愚か者だ
「せめて朱音と結月、雪那には伝えなくては………」
相模湾岸大災厄から15年、私の体にいる大荒魂は私が抑えているが、いつ私を乗っ取るか分からない………せめて私が大荒魂を抑えている間に3人にはこのことを伝えなくては…………
そう思った私は、3人を大荒魂に気づかれないことを願いながら呼び出すことを決める
………どうか大荒魂に乗っ取られた時は私を………
Side out
フッフッフ……久しぶり、いや15年ぶりだな折神紫………いや、ダメだわ、こんなクッソ痛い中二病キャラ無理だわ、俺の精神が途中でぶっ壊れるわ、こんなん
えー、本日は天候もよく…………良かねーよ!本日曇天だわ!低い燕が8の字なぞってビルの谷をかけてるわ!もう直に夕立が来るわ!
クッソ、いざ女性に話しかけるとなるとどうやっていいのか分からんわ………ど、どど童貞ちゃうわ!
………おや?どうやら誰かが来た様子………あっ!あれは確か折神紫の妹である折神朱音と、アニメ本編だと影薄いけどゲームの方で活躍してた相楽結月、ヒスおばこと高津雪那さんじゃあないですか
よし!何はともあれこの3人にアイサツだ!第一印象は大切、ここで俺の運命が決まる(ウンメイノー)………おい!なんか死亡フラグ立ってないか!?まぁいい、いくぞぉ!
ドーモ、オリガミ・アカネ=サン、ソウラク・ユヅキ=サン、タカツ・ユキナ=サン、オオアラダマです
…………あ、これ間違えましたわ………………
***
「貴様!本当にノロを一定量集めたら紫様から出ていくんだろうなっ!」
『ホント、ホント(サクサク)出てく出てく(サクサク)、オオアラダマ、ウソツカナイヨ(サクサク)』←お土産の鳩サブレー食べながら
もはや私の執務室でお馴染みとなってしまった雪那と大荒魂のやり取りに最初の頃は慌てていた真希も寿々花もノーリアクションであり、夜見はどこか嫉妬を含んだ視線を大荒魂に向け、結芽は笑いながら眺めている
『うーん、でもー、今の俺この生活気に入ってるしぃー、隔世に戻らずに折神家に養って貰うのもいいよなぁーって』
「それは只のヒモだっ!」
『えー、俺人間じゃなくて大荒魂よ?働くのってムリじゃねぇ?』
「ーーーー!!」←言葉にならない怒り
………雪那、この馬鹿に常識を問うだけ無駄だと思うぞ私は…………
誰もが思いつく大荒魂の働き口→研究所
…………只のモルモットじゃないですかヤダー!!
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報告・連絡・相談か大切って言うけど実のところ違いが分からない
……正直、こんな駄作に高評価が来て戦々恐々ですよ
3人にアイサツしてから一年が経ちました………。
え?あの後とこの一年何があったかって?
……………………女性のヒステリック(×3)ってのはこの世で最も恐ろしいモンの一つなんですぜ旦那……(遠い目)
いやー、でも割といい関係は築けたと思うよ、俺は。
残念なことに朱音さんはどっか行っちゃったけど、相楽さんとはコミュニケーション取れてるし、ノロを医療分野にっていう考えは俺も大賛成だから色々協力して信頼関係築いてるからね!………築けてるよね?
問題のヒスおば……もとい高津さんは、うん、この人はアレだ…………
滅茶苦茶イジりがいのある人だわ!!
『うーん、いくら折神紫を尊敬してるからって下着まで同じ色ってのはねぇ……いくらなんでも深緑色はないわー』
『私や紫様がそんなのをつけるはずがないだろう!私も紫様も白の……』
『へーっ!高津さんと折神紫って白なんだー!初めて知ったわー!』
『………しまった!!』
『………お前ら』←文字通り怒髪天
みたいな感じでいっつも自爆してる、そんでもっていつも被害を受ける折神紫が大激怒……っていうのがお約束になってるね
いやー、面白い、何が面白いかって俺を未だに怪しんでる折神紫はいくら俺が話しかけても無視するか、俺に一方的に命令してるのに俺が高津さんからかって勝手に折神紫に被害が及ぶのが最高に面白い!
これは『からかわれ上手の高津さん』って題名で一本小説投稿できそうですよ(ニヤァ)
…………おっ、折神紫は今日は何やら何処かに行く様子………むむむっ(楽○カードマーン!)、相楽さんと合流した先にあるのは病院ですか…………
うーむ、これはアレですねぇ、あのキャラとのエンカウントイベントだ!よぉし、「お前出てくるな」って折神紫から言われたけど、そんな頼みはNoだ!
せっかくの原作キャラ、しかも人気キャラとの初エンカウント、これは行くしか無いっしよ!夜は焼き肉っしょ!!
お、病室の前についた、ならばやることはただ一つ!前は間違えたけど今回は上手くやるぞぉ!
やぁやぁ!俺は大荒魂、名前はまだない!!初めまして燕 結芽さん!…………最初、名字見て、『つばめ』って読んでごめんなさいね!!(でも、初見でこの名字読める人いないと思うんだわ……マジで)
────同じ頃、奈良県某所の民家で2人の女性が何かを話していた
「───そんな…………」
「………これは事実です。私の姉、折神紫の中に16年前、相模湾岸大災厄の大荒魂が潜んでいます……」
「ッツ!」
「駄目です!もう篝さんには刀使としての力はありません………それに娘さんだって、姫和さんもいるでしょう!」
折神朱音から止められた女性…柊 篝、今は十条 篝は力なく俯く
「それに、大荒魂は狡猾です。15年もの間、姉の中に潜み、あの頃の特務隊のメンバーが刀使の力を失ったと確信してから表に出てきました………」
「………紫様は……」
「今はまだ大荒魂を抑えています……ですがいつ大荒魂に乗っ取られるか………」
悲痛な面持ちの朱音だったが、顔を上げ、決意に満ちた表情で篝に宣言する
「だけど、きっと姉を救える方法が、姉の体から大荒魂を追い出す方法がきっと有るはずです。だから、どうか篝さん、貴方の力を貸してください」
そう言って頭を下げる朱音に「顔を上げてください!」と篝は慌て、自分も協力すると朱音の手を握る
この日、表向きには反折神家を掲げつつ、真の目的として、大荒魂を討伐しようとする秘密組織『舞草』が結成された
***
『行っけぇー!赤甲羅ぁー!!』
「あっ!大荒魂、酷い!私せっかく1位だったのにぃー!!」
『ふははははー!『赤甲羅 忘れた頃に やってくる』はマ○カーやってる時のじょうし「では、私も」………何ぃー!?』
「ナイスです!夜見さん!!」
折神紫の執務室に大画面のスクリーンを持ち込み(大荒魂が)、休憩中にマ○カーしている大荒魂(器用に折神紫の髪の毛でコントローラーを使っている)、結芽、夜見、寿々花(真希は任務で不在、折神紫は悟った表情をしている)を眺めながら相楽結月は思う
20年前の相模湾岸大災厄は一体何だったのか……………と
ちなみに、マ○カーの上手さは
夜見>大荒魂=結芽=紫(めったにしない)>寿々花(初心者)>真希(下手)
で、
夜見(動かない)
大荒魂(騒がしい)
結芽(騒がしいし、手が一緒に動く)
紫(手がハンドルと同じ動きになる)
寿々花(体全体が動く、よく曲がりきれずに落ちる)
真希(逆走とかする。滅茶苦茶テンパる)
みたいなイメージがありますね
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貴方はキノコ派?タケノコ派?俺はアル○ォート派
ズゾゾゾゾ…………
うーむ、転生した別世界とはいえ、やはりカップ焼きそばは同じなんやなぁ、本当に旨いわ、某無免許医が「どう作ってもボ○カレーは旨いのだ」って言ってたけど、それに通ずるものがあるね
しっかし、折神紫はU○O派か………うん、1種類だけだと飽きるだろうからAm○zonで一○ちゃんとかペヤ○グとか、買っといたろ(人の金でポチー)
あ、ちなみに今は、頑張って相楽さんと高津さんがノロを横流ししてくれた結果、ちっちゃい分身ができるようになったんで、本体、もとい折神紫とは分離してます
まぁ、見てくれは10センチくらいの某ぷち○すに出てきたスペパププなんですけどねぇ………
いや、本体死んだらどうすんねんって?いやいや、本体死んだら折神紫も死ぬからね、正直ヤバいレベルでフュージョンしてるんですよ
………だからこそ小さいとはいえ分身を出来たことがいいんだけどな!!
いや、だってさー、折神紫がいまいるところ何処だと思ってんの?国会よ、国会、あーんな盛り蕎麦だのかけ蕎麦だのと壊れたレコードみたいに同じ事やってる所に俺は行きたくなんかないね!(迫真)
にしても、腹一杯で日向にいると眠くなってくるなぁ………うーん、自堕落生活最高ー!
こうして今日も俺は惰眠という名の昼寝をするのだった。ってなわけでお休みなさーい………グゥ(10秒立たずして寝たアホ)
─────綾小路武芸学舎の学長室で相楽結月は折神紫に取り憑いた大荒魂について考えていた
あれは本当に16年前、私達が戦った大荒魂なのか──と
当時の大荒魂は唸り声しか上げていなかったのに今では人語をベラベラと話し、軽薄な性格なのかと思えば、分身を作り出して、『うーん、分身は作れるけど、ちょっとヤバいレベルでフュージョンしちゃってるから俺の本体死んだら折神紫も一緒に死ぬぜ?』と自分と雪那を脅してみせたり
才能があるが死の際にいた燕結芽にノロを取り入れて延命しようと試みた際には
『えー、そっちは体に合うかもしれないけど完全には治らんぜ?』
と、驚く燕結芽に声をかけたかとも思えば
『こっちの方が体にも合うし、長生き出来るで』
と言って研究してきた研究員よりも燕結芽に適合するノロを選び出し、ケタケタと笑っていたりするのだ
「………まさかだとは思うがアレが大荒魂の素なのか………?」
そんなことはないだろうと首を振った結月は、手元にあるとある組織から送られてきた味方になってほしいという旨が書かれた手紙を見る
それは、『折神朱音』、『十条篝』、『衛藤美奈都』と連名で書かれていた舞草からの密書だった
***
「ところで、大荒魂さんが『ノロの出し入れ自由やで』と言っていましたが、どうやって出し入れいたしますの?」
『ん?急にどしたの?』
「いえ、ノロを取り入れる際に貴方が仰っていた事をふと思い出したので」
そう寿々花が、珍しく分身(大荒魂はスペパププモードと呼んでいる)になっている大荒魂に尋ねると『ああ…』と大荒魂は反応し
『まあ、簡単に言うとバラムツ食ったときと同じやで』
「バラムツ………ですの?」
『そ、バラムツ』
そうのんびりと答える。
その後、体内からノロを取り除く際、ケツから無意識にノロが垂れ、いい歳してオムツを履く羽目になり、大荒魂から『え?その歳でオムツ履いてんの?プッ』と笑われた真希と寿々花、大荒魂にイタズラでノロを飲まされ、同じ目にあった十条姫和、無理やり冥加刀使にさせられ、大荒魂が『ノロを取り出す方法やでー』と言いながら擬似的なお漏らしプレイをさせられた刀使達に追いかけ回される大荒魂の姿があったとかなかったとか
国会から戻った後、折神紫が見たものは大量のカップ焼きそばと請求書でしたとさ………
あ、感想募集してます、頑張って返信するので送ってください
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なまはげでさえ後継者不足なのか………
マジですか‥‥‥登録ありがとうございます、いや、本当に
ウヌぁー、暇じゃぁー!!ヒモ生活は最高だが、悲しいことに分身に意識を送っても、所詮はスペパププぼでー、移動範囲は限られるし、何より折神家の敷地内を小さいとはいえ、荒魂がノッソノッソと歩いていたら大問題なので、この執務室に引きこもってるしかねぇー!!
うーむ、そろそろ、折神紫の親衛隊が結成される頃だと想うゆんだけどなぁー、情報が入ってこないのもなぁー。うーん、やはり情報戦を制した者が勝者なのか………っ!!
おや?何やら
ああっ!折神紫が高津さんと一緒に皐月夜見に会ってるぅー!!よぉし、俺も会いに行くぞ!
という訳で、スライムが入っているようなポリ容器を用意して…っと、ノロが執務室に飛び散らないように入って(つい先日、ノロを執務室にぶちまけて、雪那と紫が発狂した)
……と、これで良し!さぁ!夜見の所へ、いざゆかん!!
ハァイ!YUKARI&TAMAの黒くてヌルヌル動く方、大荒魂デース!……ってギャアァァ!!めっちゃ夜見がリスカしてドバドバ腕から荒魂出てるぅぅぅ!!(汚い低音)
あー、ビックリした、まったく……、初対面だというのに、思わずあまりの荒魂の気色悪さに叫んじまったよ………
つーか、そんなムカデみたいな荒魂使っちゃいけません!気色悪いわ!せめてアニメみたいに蝶とかにしろよ!荒魂を使役するんなら地面をガサゴソ某Gのように動かすより、空飛ばした方が良いって!
あー、ドタバタしたけど、これで親衛隊とも接触できたぞ、これなら大荒魂人畜無害説が出て、大和平野さんとも仲良くできるかもしれんなぁー(楽観論)
夜見Side
大荒魂に初めて会ったのはあの方から私の体にノロを投与され、力を得たことをあの方と共に紫様に報告に行ったときでした。実際にノロを使役しようとしたその時に、大荒魂は紫様の影から現れたのです
……正直、初めて見たとき、私は死を覚悟しました
いくら力を失っているとはいえ、大荒魂から発せられる気配や存在感は!今まで見てきた荒魂とは比べ物にならず、私は恐怖していたのですが
大荒魂は何と言うか………とても軽いのです
『えー、そんなムカデみたいな荒魂なんて俺は嫌だよ、蝶型にしよーぜー』
『あ、なんなら、戦車型ってのはどうよ?パンツァーフォーって言いながらさ!』
『うへぇ………またリスカしながら出すのぉ?俺が影から荒魂出す方法教えたろか?』
このような感じで、スペパププモードと呼んでいる分身を使って私が荒魂を使役できる訓練に付き合っていたり、
『米はいいね…米は心を潤してくれる、米は日本人の心の極未だよ』
『悪゛ぃごはい゛ねぇがぁー!悪゛いごはい゛ねぇがぁー!………って気絶してるうぅぅぅぅ!?』
といったふうに、普段の言動がかなり軽いのです………
20年前の真実を紫様から聞かされたときは驚きましたが、私は、あの方のために、この力を使います…………
***
『うーむ、炭水化物×炭水化物!………止めたほうがいいのは分かってるんだが止められませんなぁ!』
そう言いながらカップ焼きそばをオカズに折神家に献上された高級ブランド米をモッサモッサと大荒魂が執務室で食べていると
「………………」
『おっ、夜見、どう?折神家に献上されたブランド米、食べる?そこに炊飯器あるよ』
「……………」
『もしもーし、夜見さーん?』
反応の無い夜見に大荒魂が不審に思い、声をかけると
「………死になさい」
『何故っ!?』
夜見の足元の影から大量の蝶型の荒魂が現れ、大荒魂と夜見による追いかけっこが幕をあけるのであった
『……………痛い』
有名ななまはげですら後継者不足になるんだから、他の祭りとか伝統行事が後継者不足になるのも当然といえば当然になってしまうのか…………なんか悲しいなぁ………
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あの日、原作崩壊していたことを大荒魂は知らない
チーズ蒸しパンになりたい
新年度………それは第二の新年の幕開けである。小中高大学に進学した者は期待と不安に胸を膨らませ校門をくぐり
…………おい!誰だ今、『えっ!大和平野に膨らむ丘なんてあるんですか!?」って言った奴!先生怒らないから正直に名乗り出なさい
まあ、そんなこんなで新年度4月である。うーん、春眠暁を覚えず、まだ眠いな…‥…‥いや、決して夜遅くまでW〇Wsしていたわけではないぞ
くっそ、マジで空母どうにかしろよ………航空機乗りたいならエーコンやってろって………ゲフンゲフン!
そして今日は折神家に伍箇伝の学長が集まるらしい………これはチャンスだ!!
ここでオレに危険性がないってアピールしたら舞草は出来ない!!舞草が出来なかったら、アニメ通り大和平野さんから斬りかかられても、剣術馬鹿と一緒に逃げても、逃亡生活を助ける者がいなくて割かしあっさり捕まえられるかもしれない!そこで人畜無害をアピールすればワンチャンあるぞ………!
まあ、そうなった場合、ずっと糸見沙耶香が心のない奴になるんじゃね?とか思うが、思うが!!ここは自分の命が最!優!先!!
前世でよくあった原作補正とやらが働くことを期待しようじゃあないか!
お、どうやら全員来たらしい…‥……どれどれ、髪の中から覗いてっと………‥…おっ、相楽学長だ、結芽元気ー?うわー、高津学長めっちゃ睨んでる、これはいじりがいがありますねぇ(ニタァ)
……………………あれ?遠目で見てたらなんか平城と美濃関の学長が違うような?ン~?おかしいなぁ、平城の学長って髪下ろしてたっけ?美濃関の学長って髪型ボブだったような気がするんだが………?
ア、アイエエエエエエエ!?柊篝と藤原美奈都ォ!?ナンデ?ナンデェェェ!!?
Side十条篝
久しぶりに会った紫様は、あの頃と、相模湾大災厄の頃から一切変わっていなかった。それを周りの人達は『英雄だから』とか『流石は折神家』と褒め称えるが、それは違うと私は言いたいが、言えない
紫様があの頃と変わらない理由、それは紫様の中に相模湾大災厄の大荒魂が取りついているからだ
朱音様からそのことを聞いた私は朱音様と共に表向きには範折神家を掲げる組織『舞草』を立ち上げ、かつての特務隊のメンバーを舞草に誘い、ほとんどのメンバーが参加してくれたが
『いや……アレは……うん』と要領を得ない曖昧な答えしか返さない伏見先輩と相模さんは参加してくれなかったが、眼に見えないところでの協力は取り付けた
今、私たちの前で紫様の足元の影が、髪の一部がごく僅かに蠢いている………大荒魂が潜んでいる証拠だろう。藤原先輩も険しい顔で睨みつけている
………待っていて下さい紫様、きっと私たちが助けてみせますから………!
Side Out
………クッソ怖いんじゃが!?
何アレ!!人が原作崩壊していることに驚いてちょっと動いたらすっげえ殺気飛ばしてきたんですけどォ!!つーか、折神紫も高津学長も相楽学長も止めてよ!危うくちびるとこだったよ!?
………え?お前がちびっても問題ないだろって?ハーン(↑)?そんなこと言っていいのかなぁ?高津学長ォ、俺がちびったら何処から水が出ると思う………?そう、ばんじょ‥……じゃなくて紫様からぞ?ええんか?尊敬する紫様がちびってええんゲフゥ!!
おおう、フュージョンしてたことに気付いて、たった2年しかたっていないのにもう俺だけにダメージを与えられるようになるとは……………流石は折神紫………………
などと強キャラっぽいことを呟いてみる俺である………うーん、これはどうにかして大荒魂人畜無害説を広めなければ!!(使命感)
大抵「○○怒らないから正直に~」って言って正直に言いて怒られなかったって言うためしはない
大人ってのは汚いねぇ(たぶんいずれやる)
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原作崩壊してたらどうするって?………なるようになるさ!!(たぶん)
………………………えっ、マジ?こんなアホみたいなのが?
あ、ありがとうございます
───大問題だ。
………大問題だ………
…………大……問題だ………
ハッ!!いかんいかん、今、目の前の問題に呆然として、どこぞの大英雄の様に3回同じことを言ってしまっていた
うーん、まさか原作では死んでいるはずの柊篝と藤原美奈都が生きているとは………この大荒魂の眼をもってしても見抜けなんだ………
しかしどうして生きているのか……?少し思い出してみよう
~~~ホワンホワン荒魂ぁ~~~~
ぬおおおおおお!!封印なんてされてたまるかあああああああああ!!あっ、もうちょい頑張れば行ける!!
って……なんか白い奴が2つ、くっついてる!!重っ!!しかも引っ張ってやがる……ッ!
ウヌヌヌヌヌ……!ファイトォーーー!〇っ発---!
よっしゃあ!なんか白い奴の10分の1くらい隔世に行って、残りは俺にくっついてきたけど、まあいいや
あー、つっかれたーーー。ちょっと寝よう
回想fin
これだーーーーー!!
間違いないよ!これだよ!これが原因だわ!!
えっ?じゃあ何?原作では半分以下になった寿命が10分の1以下に!?
……………いや、待てよ?これは逆にチャンスではなかろうか?
大和平野さんは母親の遺書から大荒魂の存在………つまりは俺のことを知ったわけだ
ならば、十条篝は死んでいない=遺書はない………………勝った!!この戦い我々の勝利だ!!
そして問題の主人公、こいつはただ大和平野に巻き込みに行っただけ………おそらくあの母親の性格上、復讐の剣を愚とし、剣を楽しませるという教育を施すはず…………勝ったな、風呂入って来る
………………いや!ここで慢心はしない!!
確か大和平野さんは父親も荒魂に殺されたせいで巨乳憎けりゃ乳まで憎いとばかりに荒魂を嫌っていたから、大荒魂を恨んでいた筈‥‥‥‥‥!(よくよく考えたらおかしくね?『何が』とは言わん)
そうなれば俺が取りうる手段はただ一つ……‥…‥フッ、既に原作崩壊してるんなら手段は選ばん‥‥‥‥…‥!
なぁ…‥‥‥‥‥紫さんよォ……‥ちょっと配属替えさせてほしい奴がいるんだが……‥?いいのか?お前のカワイイ後輩の旦那………このままだと…………(ニタァ)
……………………えっ?もうその人、数年前に特別祭祀機動隊辞めてる?………………マジで?
ん?その資料何?
…………あ、親衛隊つくるの?んじゃあ、メンバーは………って俺の話聞いてる!?ねぇ!?ねぇったら!!?
Side舞草
「…………紫」
折神家での会談の後、折神紫の影が不自然に動き、そこから微かに荒魂の……大荒魂の気配があるのに、友人が取りつかれているのに何もできなかったことを思い出しながら、悔しそうに衛藤美奈都は呟く
もし、あの時大荒魂を倒せるぐらいの力があれば、もっと自分を鍛えていれば、大切な友人に大荒魂なぞ取りつかせずに済んでいたはずだと唇をかむ
だが、今の自分は刀使としての力をとうの昔に失くし、もはや刀使としては引退した身である。かつては最強といわれていても、今、大荒魂に挑めば返り討ちに会うのは当然である
「大丈夫ですよ美奈都さん……きっと、きっと助け出せます………!」
「朱音様の言う通りです…!紫様を大荒魂の魔の手から必ず救い出しましょう……!」
既に折神紫に大荒魂が取りついていることは伍家伝の学長だけでなく、かつての仲間や、フリードマン教授、一部の特別祭祀機動隊等々が『舞草』に参加した
一方の折神家は………否、大荒魂は『折神家親衛隊』というものを平城の獅童真希、綾小路の此花寿々花、鎌府の皐月夜見を引き抜き、結成するようである
皐月夜見という少女は知らないが、全国大会2連覇した獅童真希と同じく準優勝2回の此花寿々花を取られたのは痛手であるが、彼女たちならば、大荒魂が折神紫に取りついていると分かればきっとこちら側につくだろうと考えている
これからは大荒魂が舞草の活動を妨害してくることも確認した後、彼女たちはそれぞれ分かれる
全ては家族を、友人を大荒魂の魔の手から助け出すために────────────
***
~折神紫執務室~
『………カイニス星4ランサー、双子が☆5セイバーか……PU2もあるだろうしここは様子見かな?』
「………あら?アポクリファ復刻で『10連で天草でたから撤退』と言って回していなかったのに?」
人の部屋(と金)でガチャを回す
『けっ!殆ど宝具5にしてる廃課金にゃ言われたかねぇよ!!…………それにな、ちょっと先月緑のギルド職員が中々虹色の紙持ってこなかったせいで今月は色々自重してんだよ』
「それは…………ヤバいですね☆」
『唐突な中の人ネタは止めろぉ!!』
「…………寿々花も大荒魂も何を話しているんだ?」
「うーん、わっかんなーい」
「……………(コテリ)」(首を傾げた)
舞草の面々の最大の誤算は、大荒魂がアホだったということであり、そして親衛隊の誰もがそのノリに慣れてしまった………ということだろう
大荒魂『…………朱音さんと篝さんよォ、これ着てくれや(スッ………)』
朱音&篝「「こ、これは…………っ!?」」
大荒魂『ええやろ?ええやろ?』(水着獅子王とマシュ(1臨)のコスプレ)
……………この後、暫く大荒魂を見た者はいなかったという……………………
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気付けばあっという間に数ヶ月ですよ(by作者)
…………というわけで更新します
オッス、オラ、作者に忘れられてた大荒魂!皆、元気にしてたか?
…………うん、まあ、今はそれどころじゃあねぇんだなぁ、これが
「大荒魂は20年前に討伐されたのではッ!?」
「お答えください!紫様!!高津学長!相楽学長!!」
「…………」
うーん、カオス………てか、夜見さんや、目を逸らしてないでちょっとはフォローしなさいよ、貴方の敬愛している高津学長が今ピンチよ?
(ここで私が出ても場を混乱させるだけだと思いますが)
!?コイツ、直接脳内に………!
Side折神紫
………疲れた
肉体的ではなく精神的疲労が私の体を襲っている。しかし、だからといって体を横にするわけにはいかない
なぜなら、今、私の執務室にいるのは私だけでなく
「「……………」」
精神的に参ってしまった2人が何も言わず顔を伏せているからだ
2人にはいろいろと苦労を掛けているのでこんなことで折神家当主でもある私がよわn
『くぅあああ~。何?オワタ?』
「死ね」
『寝起き一発目にそれ!?』
私の中で能天気に欠伸をしながら、大荒魂が話しかけてきた
「貴様………!」
『何だよー、挨拶は大事だろぅ?日本書紀にも書いてある』
「書いていない!!そもそも貴様が突然話したせいで獅童真希や此花寿々花への説明が」
『いやー、2人ともいい子そうじゃないの。あの2人のために、寝ながら専用のノロ作っといたから好きに使ってどうぞ』
そういうなやいなや大荒魂は私の胸元から2つのノロを出す
『んじゃ、疲れたし寝るわ。あー、ニート生活最高ぉ』
「なっ!オイ!待て!!」
勝手に言うだけ言ってこちらの言うことを聞かず大荒魂は再び私の中へ消えていく
「これも未熟だった私への罰か………」
夕方の執務室で天井を見上げ私はそう呟いた
***
『スゥー(息を吸う音)………ハァー(息を吐く音)………あのさァ、お嬢さん方……ノロ溜まったから、オレの体作ってくれるって話だったよね?』
「そうだね」
「そうですわね」
「はい」
「うん!」
『…………まず突っ込んでいいかね?寿々花嬢、これは?』
「貴方が子供らしいので」
よくねぇんだよなあ!!これ完全にタギツヒメなんだよなぁ!?これに入ったら最後、CV日○里奈になってラスボス街道まっしぐらなんだよなあァ!!
『次に夜見嬢………この………なんというか根暗っぽい雰囲気の奴は?』
「こうすれば貴方も多少は喧しくなくなると思いましたので」
辛辣ゥ!あれ?結構付き合い長いよ!?なに?もしかしてオレ秋田出身JKから見たらウザかった!?だったらごめんなさいね!!(ヤケクソ)
『で………結芽嬢のは………何?』
「オッパイが大きいのがいいなって!」
うん!ワシ男ォ!!つか、何で3人とも女型!?オレたぶん、否!間違いなく♂ぞ!あの時チ○コあったし!
「「結芽の教育に悪いですわ(だ)!!」」
『スぺパブブぼでーに刀がァ!?』
思わぬ所でダメージを追ったところで改めて真希嬢の作った体を見上げる
『あのさァ………真希嬢や、せめて人型にしてくれませんかねぇ?』
「いや………だってカッコいいだろう!?」
…………男子中学生かな?
次回、Let's原作突入!!
親衛隊が作った大荒魂body
寿々花→タギツヒメ
夜見→イチキシマヒメ
結芽→タキリヒメ
真希→とじともで出てきた龍型の大荒魂(8分の1スケール)
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Let's原作スタート!!(なお)
さあ、原作だ!!放置しすぎて細かいところ忘れてるけどなぁ!←オイ
ついに…遂に……つ!い!に!この日が来てしまった…………
そう、今日折神家の敷地内で行われるのは御前試合……そう、刀使ノ巫女の原作開始の日である
『何故だ……何故……』
が、今の自分は憂鬱である………それは何故か、そう簡単だ
『どぉーして『舞草』が出来てんのかなぁッ!?』
それは、ほんの数日前、突然、そう、本当に突然、相楽学長が何の気なしに
「報告が遅れましたが、どうやら反折神家を掲げた『舞草』という組織があるそうです」
なーんて軽ーく言ったもんだから、自分も「ほーん、で?」としか思わなかったけど、後で気付いて忍殺語で叫んだからね!!
挙句、高津学長に「なんで教えてくれなかったんですかぁぁぁァあ!!?」とスぺパブブぼでーで泣きついたら
「ああ、忘れていた」
だからね!おたくら、報連相って知ってる?バターソテーに合うナンバーワン野菜じゃねえぞ!?オオン?
ん?どうしたの夜見さん、そんな御刀なんか抜いて………え、ヤダ…無表情で近づくの止めて………
あ…ああ…そ、そこはらめぇえええええ!!
『…………(ビクンビクン』←御刀が突き刺さった状態で蠢いてる音
………ハッ!思い出すだけでケツの穴に鋭い痛みが走るせいで放心していた!!
しっかし、どーしてこのスぺパブブぼでーのケツの穴に夜見は、的確に御刀を刺せるのか………そ、そうか!ああ見えて夜見はムッツリだったんだ!
フッ、全く、クールな夜見の新たな一面を見つけてしまったぜ………って、ん?
「ねー?」
なんだ同類か…………………ってオオイ!!?ねねって荒魂だろ!いくらこいつが人間を襲わない安全な奴たぁいえ、折神家の敷地内に荒魂おったらあかんやろォ!!
***
「ねー!」
『ハァ(´Д`)ー?お前、分かってねぇなぁ、全然分かってねぇ』
「ねー!?」
『いいか?確かに『大は小を兼ねる』という言葉はある、だがな、デカけりゃイイってもんじゃねぇだろ?』
「ねっ!?」
『フッ……理解したか、そう!大きさに貴賤はない!大きかろうと普通だろうと、大和平野の如く平面であろうと!……………ただ、そこには『男の浪漫』があるんだ………!』
「ねねーっ!!」
ったく!何が「胸は大きいものこそ至高」だよ!胸ってのは大きければ大きいほど浪漫が、小さいものには未来への希望が詰まっているというのに、この淫獣め!!
…………ん?あれ?なんだこれ?何か視え…………………あっ、大和平野さんは未来への希望は無いッスね…………合掌
***
〜舞草Side〜
「そう………ですか、わかりました、情報ありがとうございました、相楽学長」
「朱音様、伏見先輩は何と?」
「………大荒魂が力を取り戻してきている…と」
『ッ!』
連絡してきた相楽結月曰く、「大荒魂が怒りを見せた一瞬、20年前の気配と完全に同じだった」という報告に、その場にいる舞草の面々───20年前の特務隊の面々は顔を強張らせていたところに
「やー!ゴメンゴメン!御前試合に行く前に稽古をって可奈美が駄々こねてさー!ちょっと盛り上がっちゃって遅れちゃったー」
「先輩!可奈美さんとの稽古も大切なのかもしれませんが、時間はしっかりと守ってください!朱音様のお時間を……!」
「あはー」と呑気な笑顔で遅れてやってきた、美濃関学長の衛藤美奈都に、「似た者親子だ」と一人を除いて苦笑している
「えぇー?篝だって御前試合に選ばれた姫和ちゃんが不安で新幹線が見えなくなるまでずーっと見送ってたの知ってんだぞー?」
「そ、それは!姫和だけでなく、岩倉早苗まで大荒魂に襲われないかか問題であって……!」
アッという間に重い空気は霧散し、20年前と変わらないやり取りに、長船女学園学長の真庭沙南、美濃関学院副学長の羽島江麻、平城学館副学長の五條いろはは、何処か微笑ましげに、だが、今ここにいない者達に思いを馳せる
「大荒魂が力を取り戻してきているんですよ!」
「うん、わかっている、でも、私達、舞草も力をつけてきた、皆、そろそろ仕掛けるよ!」
十条篝の言葉に、真剣な顔になった衛藤美奈都は、反攻の時が来たと宣言し、十条篝を含め全員が頷く
…………が、彼女達は知らない。
十条篝が「もしも」のために書いていた遺書を娘である十条姫和が見つけて読んでしまっており、母を悩ませている大荒魂を一人で討伐しようと決意していることを
***
そして、その結果、御前試合決勝にて
『んぎゃあァァァァァァ!!原作通りぃーーー!?』
十条姫和に切りかかられた折紙紫の中で威厳もへったくれもなく泣き喚いている大荒魂(笑)がいることを
ねねとアホの会話は基本的には胸の話オンリーです
そして、話の内容がバレた場合、地獄の追いかけっこの始まりです(自業自得とも言う)
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原作通りに進んだとき、どんな顔したらいいか分からないの(ガチ)
思い出したので初投稿です
『ァ、アイエエエエエエ!!コガラスマル!?コガラスマルナンデェ!!??』
「クッ…………!」
「「「「チッ」」」」
御前試合決勝と同時に、切りかかってきた大和平野に、半泣きで、咄嗟に反応し、防ぐ
…………うん、オートガードって便利だね!!てか、俺の近くと後ろから小さく舌打ちが4つ聞こえたんだけど!?おかしいな?気の所為?
「(気の所為だ)」
『(コイツ………直接脳内に…………)』
同化しちゃってるから出来るんだけど、取り敢えず、お約束の反応返していたら、原作通り、剣道狂いが大和平野連れて逃げていく
……………って、嘘ぉ!!?大和平野さんのお父さん死んでないやん!何ならマミーめっちゃ元気やん!なんで!原作通りなんや!どういうこっちゃ工藤!!
などと現実逃避をしているばやいではない!、このままいけば
逃避行→舞草合流→大荒魂ブッコロ!
………………………ワシ死ぬぅ!!!!死んじゃう!原作通りにロリ、ツンデレ、無気力に別れちゃうのぉぉぉぉ!!
しかも、今の美濃関と平城の学長はアレよ!?剣道狂いと大和平野のお母様よ、高津のおばちゃん(失礼)が呼び出した瞬間にスッパリの可能性もあるやんけ!
え、詰んでないこれ?
────というわけで
『キ○グクリムゾン!!』
「どうした急に?」
はい、というわけで折神家の執務室で大和平野さんと剣術お馬鹿を逃がしたという報告を貰ってます
うん………まあ、知ってた(諦観)
こうなったら、親二人に自分が人畜無害だということを説明して…………
え?事情聴取には美濃関と平城の学長は諸事情で来てないから副学長が来るって?
…………アッレーーーー?おかしいなぁ!?原作だとヒステリックおばさんこと高津学長が学長相手にpuiui言ってたはずなんだけどなあーーーーー!?
え?何!?原作通りかと思たらここは中途半端な原作ってどういうことよ!?責任者出てこい!!
オウ!!大○府警じゃ!!さっさと出てこんかい!!オラァ!!
「五月蠅いっ!!」
『酷いっ!?』
Sideヒスおば&副学長×2
「嘘でしょう………」
「雪那、いくらなんでもそれは…」
美濃関学院副学長の羽島江麻、平城学館副学長の五條いろはの2名は、誰もいない部屋で向かい合って座っている鎌府学院学長高津雪那からの報告に困惑していた
「はい……信じられないでしょうけど、それが今の大荒魂……なんです」
「「えぇ………」」
思わず2人が何とも言えないような声を出してしまうのも無理はないだろう
別室に通され、険しい顔の高津雪那の口から出たのは、20年前、『相模湾大災厄』として自分達特務隊が相対した怪物とはかけ離れた姿
高津雪那曰く『アレは紫様の執務室で何処からか持って来たカップ焼きそばを頬張り、親衛隊(特に結芽)とゲームに興じ、折神家の資金で天井まで課金するわの自堕落生活をしている』とのことであり
20年前の事件についても『気付いたらそこにいた。チ○コ斬られて悶絶してあまりの痛みにのたうち回ってた』とケタケタ笑いながら言い
挙句の果てに『15年間表に出てこなかった理由?そんなの簡単よ・…………寝てた!!(ドンッ!)』などと抜かしたというのだ
「こんなの………こんなこと朱音様や藤原先輩、十条先輩に言えるわけないじゃない!」
「「‥…………」」
ワッ!と半分涙声で机に突っ伏して叫んだ高津雪那に優しく包容力の塊のような羽島江麻もはんなりとした五條いろはもかける言葉が見当たらず、何とも言えない空気が漂っていた
***
なお、その数日後の折神家執務室
「ひーまー!暇だよー。大荒魂ーー」
『そう言いながら我がスぺパブブぼでーを引っ張るのを止めなさいよツバクロ―』
「ぶー」
執務室のソファーに寝っ転がる結芽と、彼女になされるがままの大荒魂がダラダラと過ごしていた
「それにしてもさー、大荒魂何日か慌ててたのにもういいの?」
『んー?いや、もうなるようになるかなって諦めた』
「何それー?あーあ、真希お姉さん達、今頃何してるのかなー?」
『・………ドヤ顔しながら「山狩りだッ!!」って叫んでるよ』
「アハハッ!何それー?変なのー」
『(事実なんだよなあ)』
旧特務隊2人が鎌府と綾小路の学長と同じように折神朱音に何と伝えようかと悩んでいることなぞ知らずに、大荒魂は自由に今日もダラダラと平和に過ごしていた
「クシュン!………?風邪かな?」
いや、これの更新忘れてたわけじゃないっすよ………忙しかったんや・…………
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ガッ…………ガイアッ…………!(百合の中に入った罰)
『……………おん?』
山狩り失敗の報告を折紙紫の中で聞いた(………うん、まぁ、知ってた)後の夜中、どうにも近くでノロの気配を察したので、何事かと考える
『えっと…………確か原作だと今頃、任務に失敗した糸見沙耶香にヒスオバがノロを使おうとして………ツバクローが百合の間に挟まって……………ハッ!!』
(キュピーン!)そうだ!ここで柳瀬舞衣と糸見沙耶香と接触できれば
大荒魂は無害→討伐する必要なし→舞草解散→ニート生活続行!
……………最高じゃねぇか!!
よぉし!そうと決まればイクゾー!
…………お、高津学長がワイの提供したノロのサンプル持っとるやんけ、んじゃあ、つい最近できるようになったノロ同士での移動を出来るようにしてと………
あとついでにお腹すいたし、美少女の作った手作りクッキー食べたいよね!レッツゴー!
…………って、アッレェーー!?ツバクローが二人を原作以上にボコってるーーぅ!?
え?何?もしかしてツバクロー、原作より強い?
Side柳瀬舞衣
「な…………に……これ……?」
親衛隊の第4席燕結芽に敗れ、鎌府女子学園の学長、高津雪那が現れたその時、まるで自分の体を握りつぶされそうな感覚が突然襲った
「あ………」
「ッ!?」
そのプレッシャーに耐えきれなかったのだろう、高津学長が糸見沙耶香を連れ戻しに同行させた刀使たちが次々と気絶して倒れ
「舞衣……怖い………」
「うわぁ………凄っ」
「こ、これは正しく………!」
私だけでなく、その場の意識を保っている3人でさえ、冷や汗をかき、身構えていると
パキンと高津学長のポケットからガラスの割れる音がした瞬間
「…………ノロ?」
黒を通り越した漆黒のノロが気色の悪い音を立てながら一つに纏まっていき、やがて
「ヒュ…………」
思わず息を吸い込んでしまう程悍ましいノロが形を整えていき、やがて、目を爛々と光らせ、ニュッと手を生やしたスライムのような姿になり、私達に手を上げながら人の言葉を話しました
『やぁやぁやあ!俺の名前は大荒魂!以後ヨロシク!』
※※※
『何が悪かったんだ…………?』
え?柳瀬舞衣とのファーストコンタクトについて知りたいって?
見事に失敗しましたがなにか?
『やっぱ、挨拶が軽かったか?それともヒスオバを「プーッ!汎用のノロなんて出来る訳ないじゃん、彼女2人用のノロ作ったろか?ねぇねぇ、どんな気持ち?サンプルのノロもらっても汎用ノロ作れなくて俺に専用ノロ作ってもらうのどんな気持ち?科学技術総動員しても俺に勝てないのどんな気持ち?」って目の前で煽ったのが悪かったんかなぁ?』
何か、2人とも親の敵を見るような目で俺を睨むし、美少女の手作りクッキー食えないし、散々だったわぁ…………
ねーねー、どぉ思うツバクロー?
「っていうか、大荒魂のプレッシャーやばかったし、何ならあの登場、スッゴぉく気持ち悪かったよ?」
『……………え?』
まさかのアンサー、Why?ドウシテコワインデスカ?
「だって、私や高津のおばちゃんだってビックリするプレッシャー出てたし、しかもあのグチャッっていう登場の仕方気持ち悪いよ」
……………おぅ………正論
結論:人間、正論言われると固まる
そらぁ、いきなり自分を押しつぶさんばかりのプレッシャーを出しながら、気色悪い生理的にアウトな音を立てながら大荒魂(自称)が現れたらビビる、誰だってビビる
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