異常存在のヒーローアカデミア (叢雲草薙)
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転生、そして神との邂逅

久々に新作の投稿です。
4/1 細かいところを修正


とある日の事…

 

飲みすぎた。

先輩の送別会という名目でカラオケに行ったが下戸な自分からしたらノンアル以外はただの劇物だ、さすがに20%台2本はやばい…。車で来てなかったのがせめてもの救いか。

 

ふらつく足を可能な限り制御しながら終電の電車に間に合うように移動する。そのままじゃ倒れてしまいそうなので壁伝いに歩く。

 

「えっと、こっちを右で…あそこを左か」

 

もう二度と酒を飲まないと心に決め、角を曲がったその時、

 

「おい!そこのアンタ!危ないぞ!」

 

誰かの叫び声。はて?道路のど真ん中を歩いてるわけではないはずだが…

 

このとき素直にこの声に従っていればと後悔するのにそんなに時間はかからなかった。

 

「へ?」

 

目の前に現れたのは巨大なトラック。これだけならまだ大丈夫なのだが一つだけ致命的なことがある。

内輪差である。ここら一体の道路は狭く、大きなトラックだと極限まで内側に詰めないと壁に擦ってしまう。

だがその内側にはまともに歩けない自分が壁伝いに歩いている。あとは想像の通り

 

壁とトラックの間で潰して引きずられてジ・エンドだ。

 

 

 

 

 

 

 

「思い出したかね?」

 

「一応は」

 

自分が死んだ原因を思い出しつつ目の前にいる老人と向き合う。

 

「まぁ、そういうわけでおぬしは死んだというわけだ」

 

「そうみたいだな、小説の処分とかデータの削除とかする前に」

 

これ身内が掃除に来るの嫌だな…

 

「安心しろ、すでに後処理はしておいた」

 

「マジかよ」

 

流石SCP-343だな。ヒューム値84は伊達じゃないってか。

 

「で、結局何の用なんだ?死んだ人間を呼び出して」

 

「儂の暇つぶしに付き合ってもらう。異世界に行っておぬしには自由に生きて貰う」

 

「異世界についての詳細を求む」

 

暇つぶしということに関しては無視する。コイツの場合、余計な事は考えずにいうことに従う事が吉だ。下手に刺激すればどうなるかわからない。

 

「おぬしにもなじみ深い世界じゃよ、確か、僕のヒーローアカデミア、だったか?」

 

「テンプレっちゃ、テンプレだな」

 

ヒロアカへの転生かぁ…生前はSSぐらいしか読んでなかったから少し不安だ。それに…

 

「個性はどうなるんだ?」

 

「ああ、それは儂の作った個性を習得してもらう、これが詳細だ」

 

そう言って紙を渡してきた。

 

ほうほう、スキルツリーでSCPオブジェクトの能力を開放してその能力を使用すると…。

 

「チートだな」

 

「チートだろう?これなら不自由もしないはずだ」

 

「そうだな、これなら没個性とかで馬鹿にする人間も少なそうだ」

 

というかスタートが073(カイン)か…。時間制限があるとはいえ序盤からチートだなこれは。

 

「ところで、名前はどうする?」

 

「名前ねぇ…東弊 日創(とうへい にっそう)でどうかな?」

 

要注意団体合体してるがネーミングセンスのない自分が頑張ってひねり出した結果だ。

 

「いいだろう。では、いってらっしゃい。今後に幸あれ」

 

「ああ、いってくる」

 

そして二度と会いたくねぇよ




次回からスタート!


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入学

本編です
4/2 いろいろ訂正


どうも、日創です。

転生して7年。小学校入学式を迎えました

 

「親父、俺うまく行けると思うか?」

いろいろと突っ込みどころの多いしゃべり方だが父親が「堅苦しいのは嫌いだから親父でいい」と言っていたのでかなりフランクに話している

 

「冗談がうまいじゃないか日創。個性使わなければうちの社員とサシで勝てる人間がまだ生まれて間もないひよっこに負けるとでも?」

 

東弊 アレクセイ。株式会社 東弊重工の代表取締役でロシアと日本のハーフである。

因みにこの世界の東弊重工は異常な物体を生み出す本家とは違って[ヒーローコスチュームから装甲車まで]が売りの企業である。変わったところといえば社内にジムや鍛錬場があり、定時の後はそこでトレーニングする人が多い。自分も世話になっており会社の人とは顔なじみである。

 

「戦車相手なら無傷で勝てる親父に言われても嬉しくねぇよ」

 

マジである。因みに治安維持でヴィランの捕縛もしているみたいだ。ヒーロー免許は持っていないが。本人曰く「個性を使っていないから違法ではない」だそうだ。パネェ

 

そんな事を考えつつクラスに入ると。

 

「はっはっはー!ひれふせぼつこせいどもー!」

 

とても会いたくない人物がいた。教室の中はボロボロでソイツ以外は教室の隅っこでおびえているか床で気絶しているかだ。

 

「このばくごー様にてきなーし!」

 

爆豪 勝己。幼稚園の頃から乱暴なやべー奴。自分の最も嫌いな人間の一人だ。少し前に訳あって幼稚園が別々になったがまさか小学校が同じになるとは…。

とりあえずこの光景は見ていられないのでコイツの後ろに回って肩に手をのせる、そして軽く力を込めて。

 

「やぁ、久しぶりだねぇ、爆豪君?知らない間にずいぶんと元気になったみたいじゃないか?」

 

「うるさいぞ!おまえもおれのこせいでやっつけて…」

 

「ん?誰が?誰を?やっつけるって?」

 

「お、お、お、おまえはぁぁぁ」

 

おや、なんかかなり怯えてるみたいだが…

 

「どうしたのかなぁ?そんな幽霊でも出たみたいな反応して」

 

「く、くそったれぇー!」

 

おい、いきなり殴りかかって来たぞ、しかも個性使用のおまけつきで。

 

「おいおい、挨拶もなしにいきなり殴ってくるとは礼儀がなってないんじゃないのかな?」

 

そういってコイツの腕を掴み、そのまま肩に背負って床にたたきつける。

 

「っ~~~!」

 

「ほら、『こんにちは』は?」

 

格闘技を学んでいない人間なんか脅威になりえない自分からしたらこの程度おままごとみたいな物だ。だが今後突っかかられると困るのでここで念入りに脅しといたほうがいいだろう。

 

「あ、あのー。その辺にしといた方がいいんじゃないかな?」

 

「ん?あ、本当だ。気絶してる」

 

いつの間にか爆豪は気絶していた。あれーおかしいなー、正当防衛+会話で泡吹いて気絶するなんてー。

 

そんな事より自分に話しかけてきたこの少年だ。髪の色が緑色だからなんとなく分かるが一応質問しておこう。

 

「君、名前は?」

 

「緑谷 出久。君は?」

 

本人ktkr

 

「東弊 日創。よろしく」

 

「うん、よろしくね日創君」

 

こうして、小学校生活が始まった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

どうも、日創(14歳)です。今日から中学3年。本格的に将来を考えていく時期になりました。

 

「どうだ緑谷?新しくデビューしたmt.レディは」

 

「微妙、かな。今はまだ判断できないけど大きさの調整が自在であればかなり強いね。ヒーローとしてはこの上なく単純かつ強い個性だけど町への被害を考慮するとまだ良いとは言えないね」

 

「同感。まだシンリンカムイの方がましかな。それに巨大化は被弾範囲が増えるからデメリットが大きいな。ヴィランにとっては強力だろうな」

 

緑谷とは小学生の頃からの付き合いで今では一緒にジムで鍛えあっている仲だ。意外と鍛えがいがあって今では下手な個性持ちよりもよっぽど強い。

自分?最近鍛錬の一環で装甲車と戦っています。

 

~教室にて~

 

「さて、進路希望を書いてもらう!大体ヒーロー科だと思うが!」

 

速攻で職務放棄した担任の話を聞く。ヒーロー科ねぇ…。親父からは「一応、いけるなら行った方がいいぞ。それなら良い相手と戦えるだろう」と勧められている。とりあえずヒーロー科に行くことは決まっているが正直あまり気乗りしない。何故なら。

 

「俺はこんな``没個性``共と同じ底辺なんて行かねーよ」

 

コイツみたいなのがいるからだ。何かの呪いなのか中学まで同じ、オマケに同じクラスときたもんだ。俺に一体何の恨みがあるというのだ。そんなことを考えていると担任が。

 

「そういや緑谷と日創も雄英志望だったな」

 

爆弾発言しやがった。何故このタイミングで言う

 

「はぁ!?緑谷あ!無理っしょ、日創はともかく!!」

 

ほら、こうなった。個性を持つ俺とは違って無個性である緑谷に対しての風当たりはかなり強い。

 

「勉強できるだけじゃヒーロー科は入れねぇんだぞ!!」

 

正直このクラスで2番目ぐらいには強いと思うけどな

 

「で、それが?何か?それぐらい誰でも知ってるはずだけど」

 

緑谷も呆れてるよ…。え?みんなの知ってる緑谷と違う?そりゃあバイクと真っ向勝負したらこうなりますよ。基本的に強さの順は

 

バイク<東弊の社員<緑谷<車<装甲車<自分<戦車<親父 である。個性は使っていない

バイクが正面から迫ってくる恐怖と比べたらほとんどノイズのようなものだろう。

 

あ、なんか爆豪が緑谷の席に向かっている。

 

「こらデ「邪魔」グハッ」

 

うっわ痛そう。緑谷が蹴り上げた机が爆豪の顎にヒット

 

「近づくなら個性消してから来てくれない?それとも無個性相手ですら個性使わないと歯向かえない弱虫なのかな?」

 

「うっせぇ!てめぇに指図される筋合いはねぇ!」

 

なんか事態が悪化しそうだな…。すこし黙らせるか。

 

「その辺にしといたらどうだ?」

 

そう言って爆豪の肩に手を置く、ついでに127(生きている銃)を召喚してコイツのこめかみにあてる。

 

「てめぇは黙っ…て、ろ…」

 

おや?なんかすっごい怯えてるみたいだ

 

「どうした?そんな幽霊でも見たような顔して」

 

「い、いや、なんでもねぇよ」

 

気づいたらクラスの人間も教室の隅に対比してる、なんでや。

クラスの隅っこからは

 

「お、おい、爆豪がビビってるぞ」

 

「あの凶悪を型に流し込んだような爆豪が?」

 

「私、あの人のうわさ聞いたことあるんだけど」

 

「え、何々?」

 

「小学生の時暴れてた爆豪君ボッコボコにして病院送りにしたとか」

 

「他校の生徒に囲まれて返り討ちにしたって噂も聞いたことあるぜ」

 

なんか凄く嫌な話をされている。因みに全部事実ではある。

 

「日創君、その辺にしといたら?」

 

「うっせぇデク!てめぇに庇われる筋合いはねぇ!」

 

別に君の心配はしてないよ(・・・・・・・・・・・・)、弾の無駄だって事。爆豪君程度ならそんな武器要らないし」

 

おい、コイツを煽るな緑谷

 

「あぁん!舐めてんのかてめぇは?」

 

「いや、ただ事実を述べただけだけど。個性不使用で東弊の人に勝ってから出直したら」

 

だがしかし俺の心境なんて知らんと言わんばかりに火に油を注ぎ続ける。

 

「こうなったら…、勝負しろこのオカマ野郎!」

 

ほら、めんどくさいことになった。因みにオカマと呼ばれているのは定期的に113(ジェンダースイッチャー)を使って性転換している。今週は痛い日なので男の姿になっている。

 

「はぁ、メンドクセ…受けてやるよ」

 

どうせ断ってもしつこくしてくるだろうし。

 

かくして、俺と爆豪のタイマン勝負が始まるのであった




まだまだ雄英までの道のりは長そうです。
親父のモチーフはわかる人はわかる


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