サイコロの1は幸運か? (白熊隊員)
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プロローグ

俺はあっけなく死んだ…

 

普通に会社に行こうとした時に、信号無視の車との正面衝突であっけなく即死だった。

 

そんな事が分かったのは目の前にいる神と名乗る男だった。

何でここにいるのかを聞くと、「暇つぶしで君を別世界に転生させたくなったんだよね…」と笑みを浮かべながら冗談を言ったが、なんかそこらで小腹が減ったからお菓子買いに行くみたいなノリで俺は殺されたらしい。

 

その事に文句を言った時に、「世の中で突然死とか不幸な事故とかあるでしょ?あれってこうゆう事だよ」言われてそれでも理不尽と思う。

文句を散々言って疲れていた時にその神の言った言葉は誰よりも残酷な俺の生き方の感想だった

 

「でもさ…君は言っては悪いけど人生を楽しんでいいていたのかな?僕にとっては君達人間の人生なんてなんてつまらなく…下らなく…愚かで…楽しそうなんだと思う。

君の人生物語を出版しても廃棄物しかならないクッソつまんない漫画だからそれを面白くしてあげる僕のやさしさに気がついて欲しいよね」

 

この神は何を文句を言っても無駄だと判断して早い所、転生して自分なりに生きていこうかと思う。

 

「僕と話すのがめんどくなった顔してるね~じゃあさっさと終われせちゃおうか!!

二次創作でおなじみの転生者の特典の数はこれで決まるよ」

 

出されたのは…サイコロだった。

 

「分かっての通りサイコロの目で特典の数が決まるよ~

全ての美女や美少女あるいは美少年でもいいけど魅了しまくってハーレム作るとか、転生先の世界を気分次第で亡ぼしたり、どんな事を願っても受理される…只、僕を特典に選ぶのはやめておいた方がいいよ…それしたら君が発狂して僕が返り討ちにして殺しちゃうから」

 

俺も「アンタみたいな性格破綻者と一緒の転生なんて嫌だ」と吐き捨てる様に言った後、サイコロを振ったが…

 

「あらら…ついてないね~1が出たよ。因みに振り直しは可能だけどどうする?」

 

俺は考えるよりも先にやらないと言った。

 

「ふ~ん…大体の人間は6が出るまでバカみたいに繰り返すんだけどね」

 

悔しがるどころか俺の顔を見てなんかニヤニヤしてるのが気になるが、後でその理由は分かった。

 

「じゃあ、君の特典を聴こうかな…初めに言っておくけど容姿と性別は特典とは関係なしで選べるからね…只、僕が面白くない特典とかアドバイスしようか?」

 

そんなのいらないと言い俺は特典を言った。

 

「なるほど…『ハンターハンターの念能力の習得』を特典にするなんてね」

 

神は思いのほか納得してるようだったが、一応は理由も聞くと意外な事が分かった。

 

「もう、受理して変更出来ないからネタばらしするけど…もし『ハンターハンターのゴンの念能力』とか『とある魔術の禁書目録の一方通行の超能力』みたいに個人名を指定されていたらその能力しか特典が習得できないようになってるんだ。

 

分かりやすく言うとね。転生先がもし『ワンピース』で特典がオリジナルの悪魔の実を食べる事を希望した時に、覇王色の覇気の習得を含めた本来その世界で手に入れる事が出来る事が可能なスキルが全て習得出来ないんだ。

だって、特典で申請したその能力以外はいらないって言ってるようなものだから、習得出来ないには当たり前でしょ?

つまり君は、念能力がどの系統なのかは、分からないけど修行次第ではどんな能力でも発現が可能なんだ。

 

でも、君にはあえて言わなかったけど、振り直しをしなかった人に限定して出た目で強化される仕様になっているんだ…」

 

…この神は何言ってんだ?

よく分からないのでこの事に関してはよく聞いておこう。

 

「簡潔に言うと君の特典は出た目が低い程強化されるんだ。

君の念能力は発動させれば転生先の強者でも裸足で逃げ出すか、星一つ亡ぼす事も可能になる度の強い力を持つことが可能なんだ…まあ、そこまでになるには実戦や自己鍛錬しないと無理だからそのぐらいは自分で頑張ってね。

 

それと振り直ししなかったから、多分本当に運が良ければ転生先のスキル手に入れられる条件があるけど、それ教えるとつまんないと思うし、力を求めていないなら別にいいとおもうけど、もし興味が出たら頑張ってみてさがしてみてね」

 

運がいいのか悪いのかよく分からんけど、全く…俺は普通でいたいのにチートオリキャラ決定か…

ガックリと脱力していると追い打ち掛けるように神から衝撃の一言があった。

 

「それと君と同じ転生者が君を含めて7人いるから」

 

…おい!!それ重要だろ!!

 

「まあ、どんな性格でどんな特典かは言えないけど、僕の予想だと原作に介入したい派が二人と、トラブル巻き込まれ派が一人で、何もしないでスローライフするマイペースが一人…後は、自分の欲望で動く奴が二人って所かな?

まあ、他の転生者に殺されない為の特典だから頑張って鍛えてね~」

 

やっぱり一発殴っておかないと気が済まないが、それを実行しようとした時に神は察したように一言。

 

「じゃ、転生先で頑張ってね~バイビ~」

 

その一言が引き金になって床が抜け落下していく感覚を感じながら最期のツッコミを俺は大声で言った。

 

「何所の転生世界なのか聞いてねえ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

俺の魂の叫びだった…

 

本当に原作知識があったらどれだけいいかと思った事は無い…

 

転生先は…荒廃し紛争が続く最悪の世界だった。

 

 

 

「転生する世界は僕でも分からないんだ…だってその方が見てて楽しいんだもん…君はどんな物語を見せてくれるのかな?」

 

 

 

 

 

 

 



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本編前 1

「大佐…この世界は…いつこんな悪夢が終わるんですかね?」

 

俺は、そんな部下の一言に答えられなかった。

 

俺は科学技術が発展した大国の軍隊に所属し、特殊任務遂行部隊の隊長として戦っていた。

 

神の特典である〈ハンターハンターの念能力〉が運良く適応してくれたおかげでどうにか戦えたと思っている…

 

この世界に生まれた時には両親は死亡しており、小学生の年齢で強制的に軍隊に徴兵され非人道的な過酷な訓練をしていた。

しかも、娯楽は少なく、どこぞの刑務所みたいなネズミを使ったレース賭博と、捕虜を使った殺人試合などのバイオレンスなものしかなかった。

俺も人殺しは嫌で初めは泣きその後罪悪感と恐怖で嘔吐していたが、昔読んでいた漫画で「どんな人間であれ殺せば恐怖となるが、それが日常的になれば狂気と言う瘡蓋で何とも思わなくなる」というセリフがあったがその通りになった。

 

こんな荒んだ環境でどうにか生きてこられたのは、念能力の基本である四大行を鍛える修行を休憩時間や自由時間を使って訓練した事で、戦闘の時に身体能力を上げ戦うことが可能になったおかげで生き残れた。

 

そんな戦闘力を認められ最前線送りを十代後半までされていたが、この地獄が俺をさらに強くしたのは皮肉しかないと思った。

 

俺は念能力の個別能力の系統…つまり、強化系・放出系・変化系・操作系・具現化系・特質系のどの系統かを調べる為の見分け方法であるコップに水を汲み葉っぱを浮かべてそのコップを包み込むようにオーラを使う練うする水見式で調べた時に、コップから水が溢れた事で強化系だと思っていたが、本当は違った…

 

それが分かったのは部下の一言だった。

 

「大佐…この水凄く美味いです。配給されてる水が飲みたくないぐらいですよ」

 

実は俺の所属する国は最悪と言ってもいい程の土壌汚染や水質汚濁が進み、食事は錠剤で水は浄化装置を使ってはいるが一般市民に配給される事が無い程の高級なものに分類されている。

その為、俺は水見式で増やした水を部下や市民に無償で配っていたが、その言葉を聞いた後に水の味を確認した時に、転生前によく飲んでいたスポーツドリンクの味に似ていた事と、元々水が浄化されていても濁っていたので気が付かなかったが白濁が濃くなっていた事と、浮かべていた葉っぱ変化はないと思っていたのに自分が動かしたいと思う方向に動く事…そして。ごく稀に配った水の中に鉄の破片が混じっていたと報告もあった…

 

これが意味するのは、俺はすべての念能力の系統を使用出来る念能力者という事実…

 

マジか?と俺は思いながらも試行錯誤して〈発〉つまり必殺技を作っていったが…ぶっちゃけ言えば

 

俺が発動できる〈発〉は本当の意味で独特だ。

 

制約と誓約を厳しくしたおかげでトンデモ性能になっていたのは自分も頭が痛くなったほどだ。

 

俺はすべての念能力の系統を使用出来る念能力を、如何すれば有効に使えるかを考えた時にハンターハンターのキャラのクロロ…つまり幻影旅団の団長の念能力を思い出し採用しようとしたが…この世界念能力使える奴いねえじゃん!!

という事で、本を題材とした念能力にした結果はトンでもない物になってしまった

 

ジャンプヒーローズ(主人公の英知)

 

分かりやすく言えば、俺の知っている限りの少年ジャンプに出て来る主人公の特殊能力をそのまま自分に使えるようにする念能力だ。

 

でも、制約と誓約を厳しくしたせいで扱いずらい物になった…

 

その制約は…

 

少年ジャンプで連載された主人公に限定する

その主人公と同じ訓練をしなければならない

剣や刀などを使うキャラは愛用している武器と同じ設定で無ければ発現しない

念の使用時にそのキャラクターが禁忌としている行為をした場合二度と使用できない

自分の知らない作品主人公の能力は自分の知っている範囲で発動する。但し第三者に教えられた知識で、自分自身で真実と確認されたら上書きされ強化される。

強化系・放出系・変化系・操作系・具現化系・特質系で同じ部類に属するものは同時使用可能だが、属しない能力を使った時は使用後の24時間をペナルティーとして一切の念能力が使用できなくなる。

 

 

自分で言うのは難だけど結構厳しくし過ぎたね…

そのおかげで剣や刀を使ったキャラは発動しませんでした。

理由は、俺のいる世界は銃器を使った戦闘が主で剣や刀を使用する兵士が少ない事や、自己鍛錬してもやはり最低限の武術の師匠が必要で個人的には悟空やキン肉マンの能力が欲しかったが、この二人には師匠がいるので俺が今現在使用できないのはそれが理由だろう…

 

今使える主人公キャラはこれだけ…

 

冴羽 リョウ(シティハンター)

 

…いやね、本当に好きだった作品だったから嬉しかったけど、自分がこんな地獄を体験していてよく捻くれずにこの性格を保てたと思ったね…

 

俺が軍にされた事のダイジェストを簡単に説明すると…

 

幼少期に薬物のモルモットにされ一時期殺戮人形にされた後に、運良く治療が間に合って正気に戻る事が出来た事。

銃や爆薬などの訓練を毎日欠かさずやっていた事…

 

少年兵だった頃に多くの女性と肉体関係を強制的に持った事でそっちの方で有名になった事…

 

振り返って見ると本当に辛い人生だと思うわ…あの神に出会う事があったら絶対で文句言ってやる!!

 

それと軍隊にいて、任務で麻薬製造と販売を違法にしていた組織を壊滅させる事をしたせいか、マニアックな作品も発動した…

 

本城 ガイ(モートゥル・コマンドーGUY)

 

…殆どに似たような能力だけど、格闘戦の強化とトラップ感知能力の向上とサバイバル知識が格段に上がったのは運が良かったし冴羽 リョウ(シティハンター)との相性が抜群に良かった。

 

そんな戦場に出れば多くの戦果を上げる俺の部隊は大きく認められ、俺も大佐になった頃は優秀な部下を含めて最高の待遇をされていた。

他国からは最重要暗殺対象とされていた事は言うまでもないが、軍で最も発言力のある幹部として俺の名前があったのは意外だったのは憶えている。

 

何故、他の国からそう呼ばれている事を知ったかは、俺は部下とその家族と信用出来る者を含めた民間人を連れ、その国に亡命したからだ。

 

亡命した理由は…もうあの国には愛想が尽きたからだ…

 

俺の部下の1人が、ある部隊に故郷の親友が配属されていた事を知り、挨拶に行ったが何度も同じような理由で部隊長が面会を許してくれなかったらしく、俺の名前を出しても頑なに面会は拒否されていた事を知った。

 

実は俺は軍に多くの場所や機密事項を知る権利を持っており、知人の面会であれば俺の部下という特権であっさり許可は出るはずなのに、この時ばかりは不振に思った。

なぜなら、その友人は病弱で前線に出られるはずはないからと聞き、俺だけが扱えるパソコンで名簿しを部下に確認させると「嘘だろ?」とその場で震え出した。

 

俺はただ事ではないと思い理由を聞くと…

 

「なんで…ついこの前生まれたばかりの子供の名前があるんだ?それに近所のガキ共や世話になった爺さんまで」

 

その後、その部下がその親友がいるとされている施設に潜入しようとしていたのを見かけ俺がいれば弁護できる事と一部軍の思想に不審に思った事もあり、一緒に親友がいるとされている建物までいったが、その部屋には人は誰もいなかった。

 

ボーリングの玉に似たような球状の宝石が大量に置かれ、兵舎のはずなのになんでこんなものが置かれているのかと思っていた時にその玉の正体が分かった。

 

何故ならその玉を見ていく内に部下のよっぽど悔しかったのか悲しかったのか大きな嗚咽を出しながら泣き崩れていたが、俺は理由が分からず聞くと、親友が見つかったと聞き、嫌な予感をあえて答えにして聞いた。

 

「まさか…この球体がお前の親友なのか」

 

「…そうです。さっきまで俺の事呼んでる気がして、その球体に触れた時に、分かりました」

 

俺は球体に触れると、声が聞こえていた…

念話みたいに話をして、大体の事情が分かってきた。

 

この球体は人の魂を封じ込める事が出来る装置で、それを使った兵器の為にこのような姿になった事、その兵器は魂をエネルギーとして半永久的に戦う事が出来る様にし自分の意思は関係なしに敵を排除するようにしてあると話してくれた…

 

後で知ったが俺の部隊は生存率が高く気にしては居なかったが、前線に出て帰ってこなかった者も多くいる…

それの解消として、幼い子供や兵役に向かない物や老人を兵器として使う事を考えた結果だと、開発者から笑いながら話していた事で誰の命令かを聞いた時に…その研究者は疑問に思ったのか、俺と言った時に犯人が誰だかはすぐにわかった。

 

この国の最高責任者…つまりこの国の王だ。

 

この時に俺は亡命をする事を決意したのは言うまでもないだろう…

その後、彼の友人や知人には申し訳ないと思っていたが、そのままにして脱出し今後のことを次の日に部下全員に相談した…

新兵器の事実に絶句し中には怒りを壁にぶつける者もいた…俺は隣国の亡命計画を話し決行までにできる事はしようと思っているし、多少の損害を与えていこうかと思っている。

隣国の捕虜にした者で前線指揮官や拉致した政治家などのも使い俺は戦犯として裁かれてもいいとしても、部下や民間人の最低限の生活補助を約束させたが、意外にもあっさりと口約束ではあるが「最大限の擁護と君に処遇についても悪い結果にはしない」と言われ、俺の事を好意的に接してくれたのは意外だったが、その理由は後で分かった。

部下達も本当に優秀過ぎて計画していた期間よりも早く準備が出来て、多少の問題はあったが無事に全員亡命に成功した。

国を出る時にあの忌々しい施設を俺や部下達…そして軍部に不信を持った兵士たちによって跡形もなく壊した。

本当なら元の人間にも出そうとしたが、すでに手遅れ…魂を介抱するのには壊すしかないとの事で破壊していった。

 

その後、俺と部下達は拘束され処刑台も覚悟したが、あっさり司法取引が成立しほぼ制限なしでくれせる事になったのは運が良かった。

 

どうやら、俺が好意的にされたのは侵攻作戦時に兵士や抵抗した市民に対しては殺害をしていたが、占領し生き残った女性や子供や老人に対しての対応が良すぎた事で処刑されずに済んだのだ。

占領された都市や村の結末は本当に散々だ…

本当の意味で生き残った事を後悔するような地獄が待っているが、俺はそんな事は出来なかったし、部下達も納得してくれた。

今思えば、そのような事をしていたからこそあの国の王から嫌われていたと思う…

 

この先、この戦争が終われば、本当にのんびり暮らす事も出来るか…だが俺の人生は近い内に終わるだろう…

 

その理由は、俺の国がある大型決戦兵器の破壊任務を俺の部隊が実行し…

 

俺が被害を最小限にするために最後まで残り対応していたからだ。

 

部下達も最後まで残ると言ってはくれたが、幸せな家庭を築き残された家族の悲痛の顔を思い出すと俺は「俺は独り身だが、お前らは違う…今まで世話になった。新しい時代で家族と生き残ってくれ」と言い撤退させた。

機械のアラームが鳴りやまない部屋に一人っきりとは寂しいが。いい思い出もある…女性の隊員は子供に俺の名前を多くつけて俺を困らせたり、初めて錠剤ではない食べ物を如何食べていいか分からないのを教えたり…薬物や過酷な訓練などで生殖能力が無くなった俺に対して最後まで愛し、最後まで此処に残ると泣きながら訴えていた彼女を気絶させむりやり別れた事…

 

今思えば彼女は俺が他の女性に性的な接触をした時によく顔面殴られて邪魔されたけど、冴羽 リョウ(シティハンター)の香の役目もしていたのか…

そして、麻薬組織を壊滅させた時に助け出したのも彼女だ…

 

前世でも生まれて一度もやった事が無い事と言えば喫煙のみで、部下のやさしさか冥途の土産でライターと共にくれたのでタバコに火をつけ吸ってみるが、最悪の味でよくこんなものが吸えるものだと、文句言いながらも心を落ち着かせるのにはちょうど良かった。

 

辛かったが毎日退屈な日々が無い事はよかったのか…

 

幸いにも通信機は生きていたので最後に彼女から悲痛な声が聞こえ、俺は幸せを祈った後、部下全員と戦友に感謝した後…

 

「大佐!!お世話になりました!!!」

 

最後まで作戦に参加していた部下達に見送られ、この言葉のあと俺は光に包まれた…

 

やっとあの神を殴りに行けるな…

 

そう思いながら俺は意識を失った…

 

 

 

 

 

 

戦争によって二つの国家が争った結果、環境破壊が進みもう復興は出来ないと言われた惑星は、今では戦勝国の改革によって改善され永い年月をかけ元の生命体が住める世界になったと記録され、その中でも英雄と言われる人物がいた。

 

多くの国民を救い、次元崩壊を起こし得る程の最悪の兵器を命を懸け止めたその英雄は今でもある書庫に歴史書として埋蔵され語り継がれている。

 

 

 

 

 



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本編前 2

俺はどうやら運良く助かった…

 

目が覚めれば体中を包帯でグルグル巻きのミイラ状態だったが、体中の痛みは生きている証拠と分かっていたが…

 

此処はどこなのだろう?

俺の意識が戻った時に見たのは、死ぬ前によく見ていた漫画で出て来るメイド服を着ていた女性たちが俺が意識を取り戻した事で慌てて誰かに報告していた為に、どうやら俺のいた世界ではないと思っていた…

あと、その後、俺の様子を見に来た若くとも身分の高い事が分かる服装をした美少年と、両腕が剣道の籠手みたいな義手の美少女が何か話しかけているが…言語が違うのか全く分からない。

ローブで顔は分からないが恐らく同年代であろう人に、俺にどうやって言葉を伝えるかを相談しているみたいだ。

 

これはまいったなと思ったが痛みを堪え「言ってる事が分からない」と仕草で教えるとどうやら二人とも何か言っているが一言だけだ…何々?「クラウス」と「オリヴィエ」と言っているから…なる程自己紹介をしているらしいが、俺は前世の世界でもあの世界での名前を名乗る事は無く…ナナシと言いそれが俺の名となった。

 

因みに俺のあの世界の名は「マイケル=ホワッツ」だったりする…(踊る虎猫のアニメキャラってどうなのよ…)

 

その後はリハビリとこの世界の言語の習得や文字の読み書きで結構大変な日々だったが、クラウスとオリヴィエのおかげで楽しく暮れせていた。

体の方は念能力のおかげか半年で全快し、一年で日常会話は問題なしぐらいのは習得出来た事は運が良かった。

 

特にこの二人の屋敷のメイドさんには、かなりお世話になっていて時間が空いた時は力仕事も手伝い、俺の印象も良かったようでモテたらしいが…この世界で女性との肉体関係を結んだことは皆無だった。

あっちの世界に置いてきた彼女の事を思い出すと、色々なものを失くした喪失感でその気持ちの穴埋めに此処での女性と関係を持つのは、その女性に失礼と感じたからだ…

 

今、俺がいる国は聖王連合に属する国家でありクラウスは予想した通りこの国の王子でオリヴィエは別の国の王族であるらしいが、複雑な家柄と判断し何も聞かなかった。

エレミアも学問を各国に教えながら旅していて今は二人の臣下…というよりは良き友人と付き合っているらしく俺を見つけてくれたのは彼女で深く礼を言った。

 

俺も事情を話し、二人の護衛という事で働くようになり、それなりに楽しんだ。

 

リハビリでよくクラウスとは模擬戦をした事があったが、軍隊格闘術にはないものが多くあり学ぶものもあり本当に強い意志を持った格闘家だと思い時間がある時は相手してもらった。

それと以外にもオリヴィエはかなり強く、初対面の時に黒ローブの少女のエレミアの方はもっと強かったのは意外だった。

そう言えば、クラウスはどこぞの鈍感主人公みたくエレミアが女だという事に最後まで気が付く事無かったな。

 

俺は分かったけど…練習試合の後に風呂に入る際に断る事が多く、失礼なようだけど戦っている時に胸に当たった時に女性である証拠の独特の弾力があった為、何か理由があって言わないのか、それとも俺みたく体中に傷があって隠したいのかと思い、後々で真相聞いてみたらそんな事は無くだだ恥ずかしかっただけらしい。

 

この生活のおかげで念能力が発動して新たなキャラが…発動しなかった。

理由を考えればすぐにわかるな…

それは強くなるための修行した年齢だろうと思った。

例えば、ドラゴンボールの悟空は冒険しながらも幼少期に亀仙人に修行した経緯があり、仮に習得するなら幼少時に今の状態になっていれば発動できるようになったと思うけど…今の俺は二十代後半のおっさんである…

それに、この年で発現した能力は限られるだろう…

 

しかし、いざこざが多かったけど前の世界と比べれば大したことは無く、偶に馬鹿をする国にお仕置きしたぐらいでエレミアと共にクラウスとオリヴィエが笑顔で仲良く暮れせている所を見て、何時か冷戦状態みたいなこの状況が済み次第エレミアのお勧めの場所で農業でもやって余生を過ごすのも悪くない…なんて思っていたが。

 

それは…無かった。

 

それは各諸国の情勢の悪化による内乱の多発、禁忌兵器と呼ばれるものを使用し様々なものが死に絶えていく大地になっていく光景は…それは俺のかつて居た世界と同様の末路を意味していた事に俺は何も出来なかった事に罪悪感を感じていた…

 

更に最悪な事にオリヴィエは聖王家の血筋を引き当時は適応しないと動かせないとされていた「聖王のゆりかご」と呼ばれる決戦兵器に適合し聖王女となった彼女はそれで戦争を終わらせようとしていた。

どうやら、オリヴィエはこの事を少し前から予想していたみたいで、それを心配したエミリアに近くの森に住んでいる悪戯好きの魔女っ娘の所に遊びに行くとか一緒に剣をうさ晴らしで振っていたりと気遣いが多かった事があった事は憶えている。

 

俺は…聖王連合から護衛として戴冠の式典までの護衛を命じられそれを受諾した…

本来は俺は彼女の隣にいる資格はないのだろうが…エミリアにクラウスの今後の事を考え支えになってくれるように頼んであると聞き、せめて本音で話せる知人がいた方がいいと判断したからだ。

 

クラウスは彼女の身を案じこの事に関しての抗議で聖王連合がオリヴィエのシュトゥラへの帰国が一度だけ許されたが、彼女が聖王のゆりかごから降ろされる事は無かった。

エレミアも帰国の際にこの後に起こる事を察してオリヴィエの事を止めようと説得していたみたいだが、彼女を止める事は出来なかった…

 

その後に起こったのは…俺や恐らくエレミアも絶対にしてほしくはなかった…クラウスとオリヴィエの決闘だった…

 

クラウスがの拳はまだ彼女には届く事は無く、オリヴィエ自身も完全にクラウスの心を折る為に戦っている事が分かる為に俺はただ何もせずに見る事しか出来なかった。

止められればその時は俺がどうにかすればいいと考えた時期はあったが、その事を俺がオリヴィエに伝えた時に本当にどうしようもない時にその力を使ってほしいと、いつもの優しい笑顔で言われ何も出来ずにいた。

 

それにオリヴィエの眼を見た時には前の世界であの兵器を一人で残り阻止した自分の決意した時と同じ眼をしていた用か気がした為に何も出来なかったのは、クラウスにもエミリアにも合わせる顔はないと感じたぐらいだった。

 

クラウスを戦闘不能にしその場を立ち去るオリヴィエが…泣いていた事は俺しか知らない…

 

その後に…クラウスとの決闘で必要以上の話をせずに、立ち去った事を俺が思っていた以上にで落ち込んでいたオリヴィエに、俺にだけは弱音を言い今思っている事を本音で言ってくれと頼み、彼女は我慢の限界から…大声で泣き出していた。

俺はそんな彼女の聞き取れないような言葉を全て憶えていた…

やはり、二人の事を大好きであったらこそ、体に欠陥があり命も生み出せないのであればこの戦乱を終われせようとした決意と、クラウスとエミリアと穏やかに暮らしたシュトゥラでの日々をずっとしたかったと…

そんな話を聞いた後に、オリヴィエの本当の気持ちを知った事に、俺は不公平だと思いこの世界に来てしまった経緯を話す事にした。

 

此処よりも最悪の戦争を戦い抜いた事と、そんな中で自分を慕ってくれた多くの部下がいた事や、本来であれば結婚していたかもしれない人がいたが、世界を崩壊させる殺戮兵器を止める為に自分が最後まで残り彼女を幸せに出来なかった事を…時には部下の天然行動や俺の失敗談の笑い話を含めて話していた。

 

その話を聞く彼女も気が楽になっていたのか笑顔でいてくれたのは嬉しかった。

この時、俺は本当の名を彼女に言った…

 

「俺の名は本当はナナシでもマイケルでもないんだ…無空(そら)って言うんだ」

 

俺の本当の名前が何の由来なのかは、はどんな色にでも変わる空の様に感情豊かな子供になって欲しいと願った事と話しオリヴィエはその名前を呼んでくれた事は、嬉しきも思った。

 

クラウスの決闘の行為は聖王連合で問題視されたが、オリヴィエの懇願によりどうにかなったが、エミリアは監禁状態となったと後でメイドさんから聞いていた。

 

戴冠の式典は無事に終わり…俺は護衛の任を解かれ本当なら戻ってはいけないと思ったのだが…クラウスの所へ戻っていた。

それからは事務的な話くらいしかしなくなり、俺も下手に感情を刺激しないようにしていた事も悪かったのだが、二人は俺を責める事は無かったが…俺は最後の彼女の言葉を守ろうと思っていた。

 

身近な人たちを守って欲しい…特にクラウスはオリヴィエを守れなかった事で力に固執するようであれば止めて欲しいと…

 

本音を言えば前線で命を落としそうになった危うい所もあったが俺が守り通した結果、彼は生き残る事が出来た…

 

その代わりに俺が死ぬ事になるとは思わなかったが…

 

それは、クラウスが城を開けていた時に、その隙を狙って攻め込んで来た敵軍を俺一人で対応していたからだ。

 

無駄に命を散らす事は無いと思い俺は、守備兵に城にいる民間人を守るようにし、クラウスに早急に連絡するように指示した後に何があっても俺を救出する事はしないで此処の守りに徹底するように指示した後に、世話になっていたメイドを含めた使用人達と。後はエミリアにも最後の挨拶をしておいた…

 

数千の大軍を一人で相手するとはあの時を思い出すな…

 

亡命する時に、数千の兵が俺達を追撃しようとしていた時に、部下の持っていた武装を借りたった一人で戦いを挑んだ時と全く同じだ。

確かあの時はナイフとリボルバーとショットガン…様々な武器があったから生き残れたな。

今は銃器は無しで、騎士の詰め所に会った剣と盾…そして前の世界から愛用しているナイフと部下から貰った煙草とライターだけか…

俺は懐から前の世界で部下に貰っていた煙草を出しライターで火をつけ吸い…思いっきり咽せた。

 

「やっぱり煙草は無理だわ…でも気合は十分…オリヴィエ…君との約束は守れそうだ」

 

俺は、一人で敵陣に突撃していた。

 

戦ってから何時間経ったのかも忘れ体中を剣で切りつけられても、槍で刺されても死なない俺に恐怖した兵士たちの悲鳴を聞きながら俺は戦う事を辞めなかった。

これは、本当に俺の勝手な八つ当たりだが、こうなる事を覚悟しての進軍だとあの世で理解してもらう事で全力で戦った。

何で今更此処を攻め落とそうなんて考えた!!

何で戦争を止めず禁忌兵器を使って人々を虐げたんだ!!

お前らみたいな奴のせいであの三人は…幸せな時を過ごす事が出来なくなった!!!!

 

様々な怒りが込み上げる中で戦い抜き…気が付けば大の字で地面に寝てる事に気が付き、動こうとしても全く体が動かない事に気が付き俺はやり切った満足感で充実していた…

 

「ソラさんが私の事をこの先する事を阻止できなかった事を気にしないで、クラウスやエレミアと共に幸せに暮らしてください…それが私が望む事です」

 

すまないオリヴィエ…その約束は守れなかったが君の大事にしていた思い出は守れたから許してくれ…

 

 

やっと、あの神に文句が言えるかな…

 

 

そう思っていた時に俺を抱きかかえる感覚で眼を開けるとそこにはクラウスとエレミアがいた。

二人とも俺に必死に生きろと言ってはくれるが、体中の傷とよく見れば左腕が無くなっているのも見えたので助からないのは分かっているだろうに…

話せるうちに二人に今まで世話になった事と友人として接してくれた事の感謝と、オリヴィエを止められなかった事の謝罪をしておいた。

二人とも、泣きながらも俺のおかげでどれだけ救われたかと礼を言われ、どうやらエレミアは俺の本当の名をオリヴィエの手紙から知った様で、聖王のゆりかごに乗るまでにどんなに辛い事も悲しい事もあっても俺のおかげで助けられたと聞いた後にその手紙から俺の本当の名を呼んでくれた…

 

全く…俺は良い友人に恵まれたようで良かった…

 

「クラウス…お前は良い王なれる…俺の事は…気にすんな…死ぬのは歳の順だ…エレミア…放浪するのは勝手だが…クラウスとは連絡はしておけよ…そういった所は抜けてんだからよ…」

 

なるべく笑顔で言ったがもう限界だったみたいで俺は最後に一言だけ言った

 

「じゃあな…」

 

 

俺は二人に見送られながら目を瞑った。

 

 

後に古代ベルカのあらゆる歴史書から空想の人物ではないかと言われ続けた武人がいた。

 

聖王オリヴィエと覇王クラウスに助けられ恩返しの為に友人として親交を深め、あらゆる戦果を上げ平定間近で、シュトゥラ城防衛戦で数千の騎士団をたった一人で戦い戦死した記録されているその武人の名は…「ソラ」

しかし、ある遺跡にその武人の遺品が発見され、空想ではなく存在した事は大きくニュースとなった。

 

しかし、その後、保管庫が何者かの襲撃により遺品が全て盗難される事件があった。

その犯人は違法研究をしていた科学者で、優秀な人材のDNAを集め究極の人間を作る事を目的とされ、遺品を強奪しクローン人間を作っていた。

その後、その犯人は逃走もせずに施設ごと爆破し、死亡と判断されその研究結果で生み出されたは何もなかったと報告書には書かれていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(どんな状況だよ…コレ?)

 

だってさ…あの神の所に行けたかと思いきや…

 

どこぞの研究所のカプセルの中で製造された人間に転生していた!!

 

 

あのクソ神をいつ殴りに行けるんだろう…マジで勘弁してくれ…

 



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本編前 3

2020/5/30

必須タグに性転換を追加(厳密には性転換ではなく両性具有)




簡潔に言えば俺はその後どうなったかと言えば、培養液のカプセルから出され、どこぞの世界的な動物の王のアニメ映画かミュージカルの主人公の如く抱き上げれられ、しかも抱き上げているのが、いかにもマッドサイエンティストなジジイの高々と言った一言で俺は戦慄した!!

 

だってこのジジイ、本当に狂ってんだもん!!

過去の偉人達から細胞を組み合わせて作った最高傑作の体にある程度成長させて、最後に自分の意識を俺の体に移し史上最高の人類になれる夢が叶うと、高々に言ってやがったよ!!

 

こりゃまずいかと思いきや…俺の心配は無駄に終わった。

 

それはこんなマッドサイエンティストが正規の研究でこんな事して生計立てている訳じゃないのは分かるが、

俺の扱いがかなり雑な扱いとなっていた。

このジジイを捕まえに来ただろうと思われる警察関係者か軍人が攻め込んで来て、その助手なのか分からんけど、その人が俺をまた脱出装置に入れ「許される事は無いが…君に罪はない…運が良ければ生き残れるだろう」と言い俺を助けてくれたからだ。

俺は厄介事しか巻き込まれないのかと考えながら、宇宙なのかネコ型ロボットのタイムマシンの空間なのかよく分からんけど、脱出装置の窓から見る景色を見ながら漂流していた。

 

このまま、この中で死ぬのかな…と思っていた時に高い所から落下していく感覚があったので何処かの世界に運良く辿り着いたのはいいが…自分の体は生後間もない子供で歩く事もハイハイも出来ない程のスペックなので、今俺の状況は…明かに異世界と思われる森の中で放置プレイだ。

 

念能力を使う事も出来たが…やはりクローン培養された体のせいかこの前の体と比べオーラが少なくなっているのに気が付いた為に、どうする事も出来ない為、此処で死ぬのかと思っていた時に草むらが揺れそこを見て確認したら…でっかい虎がいた…

 

「あ…終わった」と思ったがその虎に付き添うように出て来たナイスミドルな爺さんが出てきてくれた…

でも、なんか中華系の道着を着てるけど…今更だがこの原作ってバトル系の漫画かアニメが原作だったのか?

 

その後の事あった事をありのままに話せば、俺はその爺さんに引き取られ、平凡に育てられた。

 

余りにも平和過ぎて前までの人生がハードモードだった事に気が付いたぐらいだ…

でも、クラウスとエミリアには本当にあの後平気だったのか気になるが、俺にはもう調べられないしもう会えないのでどうする事も出来ないが…出来ればあの時の様に楽しく暮らしていきたいね。

 

そして今の俺は、この爺ちゃんに弟子入りして武術を一から教わっている事だろう。

 

この爺ちゃんはこの世界の有名な武術の一派の総師範だった事は後で知ったが、そのおかげで念能力の強化と様々な知識と念の能力の新しいキャラクターの発現が出来たのは感謝したい…

問題があるとすれば、前の世界の容姿とはかけ離れたほどの美少年となっていた事ぐらいで実は女の子だったらどうしようかと悩んだ事は内緒だ。

 

爺ちゃんにも他の師範代とも関係は良好で、このままここで鍛えながら暮らしてもいいかなと思っていたが、俺は気になる事があった。

まずは、俺が違法な研究で生み出された人間であり、あのジジイが死んでいなければ俺が生存した事を知った時に此処を襲撃されるのではないかと思った事と、それを追っていた警察組織や軍組織の関係者に拘束され利用される可能性を危惧した事だ…

 

黙ってここから出て行こうと思った事も何回も考えたが、俺は逆に此処まで育ててもらってサヨナラは失礼だと思い、爺ちゃんには全てを話した…

 

自分がこの体になる前の人生の事や、違法研究で生み出された人間である事全てを話した後、近い内に此処を出てこうと考えている事も言ったが、爺ちゃんはどうやら日頃の俺の行動や表情で近い内にこうなる事を予測していたみたいで、この先の当てはあるのか心配され考えていなかった事に呆れられたぐらいだ。

 

その場で何をしたいかを爺ちゃんに優しく諭され少し考えた時に、まずは自分の出生について調べる事を考えた…

でも、これはある程度成長した時に本格的にした方がいいのではないかと思った事と、この世界を含めた世界を管理し統制している組織である次元管理局と呼ばれるものがあり、おそらく次元漂流する前にジジイを捕まえに来たのは管理局の特殊部隊だろうと考えれば、よほど俺の今の体はヤバい要素が多いのだろうと予想し、下手すると犯罪者のされる可能性もあると判断したけど…そういや此処で世界史を習っていた時に次元管理局の地上本部がミッドチルダという世界と聞いた時にどっかで聞いた事あるよな?と思った事もあったが、それは今は気にしない事にした。

 

そして、俺が考えぬいたこの先にする事の結果は…

 

そうだ…修行の旅に出よう!!

 

次元世界を旅して修行すれば、もし変なトラブルに巻き込まれた時に対応しやすいしジャンプヒーローズ(主人公の英知)のキャラの1人が強化出来る事と発動できるキャラの探すのも良いと思ったからだ。

 

因みにその一人が…孫 悟空(ドラゴンボール)

 

俺の予想は正しかったらしく、次元空間だけど漂流してこの世界に辿り着いた事と、爺ちゃんに拾われ育てられた事…まあ雑だけどね(大猿になって爺ちゃん殺した事…そもそも殺してねえし、龍の玉探しに行ってもいないけどね)

徒手空拳のスペシャリストが師匠だし、これが制約となったのだろうと予想すれば、念能力の他にも魔力も高いらしくそのおかげか、オーラと魔法という二つの力が使える事で発現したキャラがいた。

 

浦飯 幽助(幽☆遊☆白書)

 

まあ…一回死んで蘇ったもんだし、この体に魔力の高く身分の高い人の遺伝子でもあったのかそれで発動したのかな…確か幽助も後々で魔族のハーフ(っていうか先祖返りみたいなもんかな)だったし、本当に嬉しいね。

 

それとこれは問題だろと思ったキャラがコレ…

 

色丞 狂介(究極!!変態仮面)

 

…うん。封印決定!!

 

何で発動したかその経緯を知りたいって思った方は察してほしいけど、理由は二つの出来事でした。

 

「前の世界でSM調教されどっちもいける性癖持ち」「洗濯物を回収時に事故で…」以上です…

 

一桁の子供が「フオオオオオオオオッ!!」でお稲荷さんはまずいでしょ…それやっていた所を誰かに見られたらすぐに出て行っただろうね…マジで。

 

同じマスクマン主人公でも、俺が一押しキャラのキン肉マンの発動は絶望的かな…

でも、プロレス特訓すればそれに該当するキャラの発動はするかもしれない…

それ以外にもいろいろあったらいいキャラはいるしね。

 

爺ちゃんや他の師範代には、徒手空拳も含め刀剣や魔力変換による攻撃も鍛えられたので、後は武装を如何にかすれば発動するキャラも多く、と楽しみにしていた。

修行の旅に出たいと言い、我儘言って申し訳ないと謝ったけど、迷惑なんて思った事はなく、どう成長しているのかが楽しみで仕方なかったと爺ちゃんは優しく言って頭をなでてくれた時にはその場で泣いたほど嬉しかった。

 

こうなる事を予想して爺ちゃんが孤児として引き取り作成しただろう俺の身分証明書を見た時に俺はある事に気が付いた…

 

それは性別だ…

 

何も記入されていないのを見た時に嫌な予感を感じながら聞いた時に、俺はマジで勘弁してほしいと思ったからだ。

 

何で両性具有になってんの??!!

 

男のアレがあったから男だと思っていたけど、後々で股を広げて確認したら…ありました。女の子の穴が…

爺ちゃんはどうやら少し成長してから決めればいいと判断して言わなかったみたいだけど、本気でどうするかね…

 

ぶっちゃけ俺は女になってもいいと思ってるし、このままでもいいかなと思うところもある。

 

真面目な話、俺は前の体の時に色々ありまして…分かりやすく言うなら、こち亀の両さんが、本当はスケベっていう設定もあったけど美人が身近に多くいたせいで消滅したような事と同じ事が俺にも起こっていた。

 

察してくれ…前の世界での俺の部下や上官(女性全員)とはそういった関係でやりまくってもうお腹いっぱいなのだ。男にも掘って掘られた事もあったし…どんだけ闇が深かったんだよ俺の前の世界の軍隊って…

 

だからこそ、むしろここで性別変えて行動した方が楽しめるのでは?

 

でも、それをすると特典自体が使い物にならなくなるな…と心配した。

 

ジャンプヒーローズ(主人公の英知)の主人公が男が多い為、限定されるので困った。(少年漫画だし当たり前だよね)

 

俺の知ってる限り発動しそうな女性主人公って数人ぐらいしか知らん…

ギャグとバトル物と変態仮面ぐらいにヤバい奴と怪盗…最近まで見てたアレぐらいしか思い出せん…

 

一応はキャラの発動に必要な武器素材も探さないといけないが、それは色々調べた後でも問題はない。

今すぐに旅に出ようと思っていたけど、爺ちゃんにせめて一桁の子供にそんなことさせるのもどうかと思うからもう少し修行したら行くといいと言われ、俺は承諾して…

 

その事を知った師範代たちの地獄の修行という可愛がりをこなす事が待っていた…

 

とにかく、そのおかげで俺は強くもなれたし最低限のこの世界の知識はついた事は運が良いし爺ちゃんや他の師範代に此処まで育ててくれた恩は絶対に返す事を思い、今よりも立派に育った姿を見せる為に必ず戻ろうと俺は旅立った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、運良く特殊な武装を多く手に入れ順調にキャラを発動させていた。

 

この世界は本当に何の原作の世界なんだ?

 

数年旅して分かった事だけど、魔法と呼ばれる技術と次元世界の管理する世界観のアニメやマンガって何があったかな?

それに、管理世界とされてる所で古流剣術や独自の呼吸法で身体能力を高めて戦う世界…レアスキルを持った人たちが統治する世界、無機物生命体が統治する世界と、この体になる前の世界も見つけた。

 

あの時とは見違えるほどに蘇った世界を見て俺のした事は間違っていなかった事と、この世界での俺の扱いはどうなっているのかを確認するために資料館や図書館で俺に関する伝記があったが、全て本当の事しか書かれていない内容に自分の黒歴史を見ているようで恥ずかしかった。

その後の部下達の事も詳しく書いてあったが、この世界の改善に大きく貢献した事と、俺の愛した人は、一時期精神的ショックで衰弱死寸前までいったが、ある事で立ち直り最後まで人助けに生きたと知った…

 

そのある事とは、俺の子供が出来た事と戦地で助けた子供のおかげで、生殖機能が無いと言われたのによく出来たなと驚き、ある意味で彼女には幸せになってくれた事が嬉しく思った。

 

著者は俺に煙草をくれた部下の名前が書かれているから、全ての事をありのままに書けた理由があった。

 

俺はその後、部下たちが眠る墓に来たが、そこには俺の名前も刻まれていた。

観光地と有名らしく人も多く花も添えられており、こんなにぎやかで未だに忘れられずに人々に記憶に残っている事に嬉しく思いながら俺は…

 

「帰るのが遅くなった…でも俺はまだ死ねないらしい…俺がそっちに会いに行ける時まで待ってくれ。

面白い話が沢山あり過ぎて一言じゃ終わらないんだ」

 

部下の全員の顔と最後の時に話した事を思い出しながら、近くの花屋で買った花束を添えた時に、自分より年下の少し懐かしさを感じた女の子に「なんでないてるの?」話しかけられ俺は涙を流していた事に気が付きその少女に「気にしなくていい…少し懐かしくなっただけ」と応え俺はその場から立ち去っていた。

 

「…そう言えばガキの頃のアリアにそっくりだったな。もしかして子孫ってことないよな?」

 

と俺はかつての恋人の事を思い出し、あり得ない偶然を冗談にして言いながら別の管理世界に行った。

 

…ちなみに、この世界で俺の恩人であるドクターが残した遺産であるサポートメカのおかげでジャンプヒーローズ(主人公の英知)のが発動したけど、チート能力抜群で孫 悟空(ドラゴンボール)に使い方次第では勝てるのでは?と思うキャラだ…

 

因みに、薬物投与で廃人寸前の俺を元に戻した事と、過酷な環境に適応する為の人工救命装置の発明者でもあるこのドクターとは、本当に世話になった。

でもさ、いくら何でもサポートメカに自分の知識を全て入れて俺の体を進化させるのは勘弁してくれ…

 

 

 

 

その後、ある管理外世界の存在を知り、その世界でのんびり平和に暮らそうと思っていたけどトラブルに巻き込まれやすい体質は治らない…

 

それは、俺…いやこの世界では私は普通の学生(?)として二回目の学園生活を謳歌していた時に、その世界で友人となった美由希の妹のなのはを巻き込んだ事件に巻き込まれるとは思わなかった…

 

[PT事件]と[闇の書事件]…そして、なのはの同年代の子供として転生していた4人の転生者とのトラブル解決など…何でこんな事に巻き込まれるのかがよく分からない。

 

 

 



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本編前4

設定盛り過ぎた…


4/24シナリオに重大な矛盾があったので一部修正



私はある問題を抱えていた…

 

「なんでまた…こんな事になったのかな…」

 

目の前にある…生徒会の大量の書類との格闘で、休み時間と放課後の時間が、全く無い社畜状態になっているのはどうゆう事だろう?

 

まあ…理由は私が生徒会長として活動しちゃったのもいけない事だけど、ぶっちゃけせっかくの学園生活を大いに楽しくしたかったのも原因でこんな事になった…

 

一応、他の役員もいる事はいるけど…私の処理能力について行けない事で辞めてしまう生徒が多過ぎて困っている。

これ、前世での仕事で慣れた事だしね。

 

唯一私が就任してから傍で支えてくれる副会長のおかげでどうにかなっていいたが、彼が暫く病気で休むことになり仕事量が増えてしまったのだ…

 

「会長お疲れです…」と書記として採用した少女に出されたお茶を飲みながら、この状況早い所どうにかしないといけないと思っていた…

 

前会長の罠に嵌められたとはいえ、優雅にお菓子とお茶を楽しむ生徒会なんてものはリアルでは無かったと言いたいし、此処まで職務怠慢で何もしてなかったから押し付けて逃げた事は今でも恨んでいる。

(安請け合いした私もバカだったのだけど…)

 

この書記の子も有能だけど少しドジっ子な所もあり書類の記入ミスとかたまにあるので確認で時間が掛かってしまうのはご愛嬌としている…

少しの息抜きに雑談をしていた時に、私の暗黒史と言ってもいい話題を書記ちゃん…史ちゃんにある出来事の詳細について聴かれていた…

 

それは私の趣味の一つのサイクリング中に某走り屋の聖地である有名なカーブが多い観光地でも有名な山道で、コレ死んだ?みたいな大事故を起こしたからだ。

その内容は、普通に自作のロードバイクで紅葉が綺麗だな…みたいな感じで眺めていたら、正面から同じような人と正面衝突しそうになって避けたら、運悪く走り屋の兄ちゃんに轢かれそうになったのでそれも回避したまでは良かったのだけど、いいスピードでカーブに差し掛かった為にブレーキも効かずカーブを曲がり切れずに…そのまま崖下に転落したという事件だ。

 

この時、警察沙汰になり全身傷だらけの私とボロボロになったロードバイクと共に帰って来た事で、お世話になってる高町家の皆さんや生徒会の皆に心配させたのはものすごく悪かったと思っている。

 

「それにしても会長は何であれだけで済んだのですか?普通なら死んでるって言ってましたよ?」

 

…念能力のおかげです。と言いたい所だけど、落ち葉のおかげで助かるかなと思っていたので使わなかったんだけど、もし念能力を使用していたら逆に怪我が無くて不自然に思われたかもしれないから使わなかったのよね。

 

それに仕事で行くような事もありジャンプヒーローズ(主人公の英知)を利用して旅行気分で出掛けたかったのも理由の一つだ。

 

因みに発現させたキャラはちょっとバイオレンスなキャラの1人だ…

 

雪藤 洋士(ブラック・エンジェルズ)

 

私のロードバイクが自作したのは、これが理由で結構お金が掛かっているのよね。

 

ロードバイクのスポークやサドルや車輪に仕込んだ暗器を主な武器にして戦うからもあるけど、この時、ロードバイクで時速100㎞で走行した後にバック走行で正確に走行出来るか試したらそれ以上の事が出来ちゃった(並みの普通車では追いつけない程の速度が出せた)ので、一人ぶらり旅が大好きで仕事終わりに気分よく調子に乗ったらこの事故なので、この時に警察沙汰になった時にロードバイクを調べられたら結構問題になったかもしれないと反省した。

 

この事を史ちゃんには笑い話を含めて問題は無かったと言ったけど、これ以上の問題が発生しているので私は平穏には暮らせないと少しガッカリしている。

 

それは、私がお世話になっている高町家の問題にある…

 

私はこの管理外世界とされている地球で暗殺やボディーガードを主にした裏家業をしていた事が美由希のお父さんである士郎さんにばれた事だ。(因みに裏世界の通り名はスイーパー)

 

何故ばれたのかといえば、美由希の家に道場があり古流剣術を嗜んでいると聞いたので…

 

「私も武術を嗜んでいるので少し勝負しない?」

 

と軽い気持ちでやったけど、ほぼ実戦使用の剣術で人外じみた反応速度もあった為に念能力を使う程に本気になってしまった事で、それを見ていたお兄さんの恭也さんに疑われ、咄嗟の嘘で各地を巡って武術を習っていてる事と、特殊な流派の末裔だと言った(まあ…本当に武術は爺ちゃんと師範代方の鬼特訓と各管理世界で修行していたのは本当だし)

そこで、とどめになったのは私の銃撃された事件で裏家業をしていたのがばれたのだ…

 

その理由は、恭也さんの彼女でのある忍さんと繁華街で偶然に会った時に少し雑談をしていた時に、忍さんの後ろに立つ青年の動きが怪しくて観察した時に紙袋に拳銃を隠すようにして襲撃しようとしていたので、偶然を装って私が庇って撃たれて入院した事と、その後に犯人に落とし前を付けようと銃撃してきた奴を調査していた。

いつも頼りにしている情報屋から高町家や忍さんの家系の事を聞いた時に少し強めに警告されたけどね。

 

「悪い事は言わん…今すぐ町を出て他の場所で仕事をした方が身のためだ」

 

「平気だ…俺の正体は誰にも分らんさ。それに俺は無駄な殺しはしない主義…それに今世話になっている高町一家やその知人の詳しい事情が知りたかっただけで、あの襲撃者の目的を知りたかっただけだ。本当の外道にしか興味はない…秀幸さんも知ってるだろう?」

 

と言った後に、「お前なら心配ないが、用心した方がいいぞ」軽く注意されたことで、此処で私が動かなくてもこの人達で自然解決しそうだな~と気軽に思っていた。

 

だって、士郎さんが要人警護のスペシャリストで多くの要人の知り合いを持っていて、美由希の本当のお母さんもそっちの方の事を知ってるみたいだし…今回の件だって権力欲しさで起こしたような事件みたいだし…

忍さんも家庭の事情の事でどうやら深い事情があるみたいだし、詳しくは聴けなかったけど、相当に知ってはいけないやばい事だったのだろう…

 

それと言い訳になるけど…

 

本来は裏家業なんて全くやる気は無かったのだけど、地球に来てある町に暮らしていた頃にお世話になっていた武術の師範とそのお孫さんにすっごくお世話になっていて、住む場所が決まっていなければ此処に住めばいいと歓迎され楽しく平和に平和に暮らせそうだなと思っていた時に、その二人が不良警官に殺されたのだ…

理由も下らない事で、お孫さんの婚約者に性的な理由で手を出そうとした時に阻止され事と、その事を糾弾した事を根に持った逆恨みだ。

しかも、犯人を私に擦り付け主犯の警官は無罪放免で検事も弁護士…裁判官も全員グルの出来レースで裁判結果は有罪決定となった。

後で知った事だけどかなり裏でそういった悪事やっていた事と父親が政府の高官で自分の地位の維持の為にクズ息子の事件をもみ消していた事を警察も知っていたけど、権力が強く表立って動いた時に捜査官の不審な死が多く、余り関わりたくないと消極的な対応だったのもあった事だ。

この新しい人生でもう殺人は二度としないと思っていたけどこいつ等は許せない…しかも唯一私を信じてくれたお孫さんの婚約者も事件の真相を知った時に口封じで凌辱されそうになった時に脱獄した私がボコって助け出し、信用出来る人に預けた。

 

その後どうなったかは、私が今、女として暮らしている事で察してほしいけど、この事件に関わった人は主犯格以外は。全員地獄に落とした。(殺してないよ…只、死んだ方がマシと思えるほどの拷問はしたけど)

後々で聞いたけどその後、芋吊式でわんさか不正に関わった警察や検事と弁護士が捕まった事はご愛敬だ…

 

この時に出会った頼りにしている情報屋で本職は刑事の秀幸さんだ…

彼の協力で奴等を地獄に落とし事件の関係者は他の同業者によって海外に拉致されたと聞いたけど、どんな目に遭ってるかは聞かない方が身のためかな…

 

それと、秀幸さんもこういった身内の腐敗事件や法では裁けない悪人を影で地獄に落とす裏の仕事を自分一人でしていたけど、大変そうなので私も手伝ったのが理由だ。

秀幸さんも私に気を遣って余り依頼を出さない人で、情報屋として重宝しており依頼料もしっかり払っている。

あの事件から警察内部でも同業者はいるらしく私を頼る事は本当に稀な事だ。

それに、こういったトラブルは結構多くて呪われているんじゃないかとあの神に文句言おうか考えた事もあるぐらいだけど、自分で人生楽しもうと思った結果がコレなので筋違いかと反省した。

 

それに、今まで依頼で受けたか調べてもらった人は本当に救いようがない外道だったし、誰かが行動しなければ被害が大きくなるのは目に見えていたのでやっていたけど、こりゃ何時か自分が殺されても文句は言えないな…

 

因みに通り名をスイーパーにしたのは、察してください…

 

その後、その狙撃事件は解決して犯人も捕まり安心していたけど、美由希と鍛錬をした後に翠屋でおやつをご馳走にしていた時に、緊張感が伝わるような雰囲気で士郎さんに二人っきりで話がしたいと言われ…嫌な予感はしたけどどうやら本当のお話だけみたいなので夜に道場で裏家業の事などみっちり聞かれました…

 

何でばれたのかな…と理由を聞いてみれば忍さんを庇った時に不自然なほどに銃弾による怪我が軽かった事と、怪我をして入院中の時に私の手を見て武術だけではなく銃器の取り扱いも手慣れてる証拠である指に出来たタコと指に沁み込んでいる油が私の趣味の自転車以外でも使われている事と愛用のロードバイクが改造されていて車輪のスポークの細工に気付いた事…そんな感じで色々と詰めが甘いと思う所ばかりだ…さすが元要人警護のプロですね。

 

これについては私もうっかりしていた…だって念願のコルトパイソンが手に入って射撃練習やジャンプヒーローズ(主人公の英知)冴羽 リョウ(シティーハンター)の発動が可能になったかを検証していたのもあったけど、前の体で出来た早撃ちなどのスキルを高める事もしていたので自然に銃器のメンテも日課となっていてばれないだろうと余裕持った結果がこれです。

自転車の手入れでオイル使いましたって言っても、車輪に仕込んだ刃やハンドルに仕込んだ隠しナイフとかでバレバレなので言い訳しませんでした…

 

まあ、その結果だけど、士郎さんは特に気にしてはいなかった事で、美由希とは良き友人でいて欲しい事を言われたぐらいだった。

その後、私が一人暮らしをしていると話した時に桃子さんの提案で空き部屋を借りて居候している…(なんでだ?)

 

そして今は、ごく稀に裏家業が出来ない程の生徒会の仕事であたふたしている自分が此処に居るわけで…

そんな生徒会も忙しいけどやっぱり学園生活って楽しいよね。

苦労はあるけど、普通に話せるクラスメイトの友人とかくだらない雑談とかはこの地球に来てから初めてだよ…

爺ちゃんの所でも武術の鬼修行以外は門下生の皆と楽しくしていたし、管理世界の授業も面白かったしね。

あの世界だと…考えるのはやめよう(大体、書類仕事以外は…あれぐらいしか暇つぶし無かったしね。部下とは雑談はしていたけど、大体下ネタか仕事の不満だ…男女関係なく)

 

でも、その他にも困った事がある。

 

それは、この書類仕事が片づけたらある場所に、待ち合わせしている最近知り合った美由希の妹のなのはの友達とおまけの三人が関係している事…私と同じ転生者で明るく元気でのんびりマイペースな華純と大人しく少し気弱な印象な悠樹と今では悪友みたいなノリで話し合えるほどには仲良くはなったけど、初めて会った時は我儘なクソガキが今でも印象的な一途とちょっとしたトラブル対応と戦い方を教えているからだ。

 

華純と悠樹はごく普通に知り合っていて翠屋でのバイトで知り合ってなのはと一緒に少し話すぐらいだったんだけど…一途が二次創作小説でよくいる踏み台主人公みたいなノリで私を殺す気で挑んできたからだ。

 

その結果は…フルボッコにしました(やり過ぎたと思うけどね)

 

でも、一途はその敗北から折れることは無く何度もストーカーじみた執念で私に挑みまくった。

何度も敗北するのにも関わらず、結構努力はしていて多分特典で手に入れていたと思える魔術に適した二挺拳銃と幻影魔法を使った奇襲とか、切れ味が凄まじいブーメランにでっかい手裏剣になる双剣による時間差攻撃とか、自分の命が狙われているのにも忘れて戦っていたぐらいに楽しく戦っていた。

 

何回も戦って此処まで努力しても私と互角にもならない事と(まあ、小学生だししょうがないかな)後は戦略ミスで負けていて勿体無いと思うような強さで、闘いながらも私が鍛えてあげようかなんて戦闘が終わった時に冗談で言っていたら、ボロボロの状態で地面に擦り付ける程の土下座で「お願いします」と戦い終わった後に懇願され、今に至るわけで…

 

実は、華純と悠樹にもかなりの嫌がらせに近い接し方をしていたのだけど、ある日を境にしなくなった。

 

その理由を聞いたことがあったけど、何でも転生特典の『使用した相手の前世の記憶を見る事が出来る』を使用した時に、私の過去を知った時に罪悪感で今後この特典を使わないと心に誓ったらしいけど…

 

気になる事として何で私が転生者と分かったのか聞いた時に、管理世界では一般的な魔力による念話で華純と悠樹と私が転生者だと伝えられたと聞き、特に私は原作崩壊させてこの世界を好きにしようとしている最悪の犯罪者だと言っていたみたいで、一途はどうやら自分のセカンドライフを原作ヒロイン達とハーレム生活をしようと努力したらしいけど、私によってその努力が無駄になると危惧して殺そうとしていたと本当に申し訳ないと謝りながら話してくれた。

それと、私の過去を知ったせいかハーレム生活が本当に気苦労しかないと知った一途は今では、普通のセカンドライフを楽しもうと本気で感じたらしい(そんなに酷かったかな?私の過去)

そういうわけで本格的な危機感を感じて、華純と悠樹にも事情を話し最低限足止め程度は出来る様には戦えるぐらいにはしようと頑張ってもらっているけど…

 

一途はこの世界がどのアニメもしくは、漫画なのかを何となくは知ってみたけど、何故か思い出せないと言った事と、転生先のメインヒロイン達が美少女で好感度上げればハーレム狙えると思って楽しみにしていたのに、何でだろうと疑問に思っていた時に、その記憶を私が弄っていたとその念話で伝えた転生者に言われ、そんな特典持っていたら確かに危機感を持つし、もしかしたらその念話を使った転生者は特典で『自分以外の転生者が原作世界の知識を全て失う』みたいな事を特典として選んでこうなったんではないかと言ってみたらそうかもしれないと一途は答えてくれた。

 

三人の特典の事を聞いた時に一途のおかげで転生者によっての妨害がある事を確信したからだ。

 

それは一途の三つの特典の一つである『魔力ランクSSSにする』

 

これのおかげでオタクであれば何かしら影響を受けているのは確かで、さらに一途にはユニゾンデバイスのアル・アジフとインテリジェンスデバイスのデモンベインの制御の為に魔力ランクを上げた事は確かだけど、まさか、機神咆哮デモンベインを特典に選んでいたのが分からなかったのは私の落ち度よね…

 

デモンベインの原作は、はっきりとすべてのシナリオは思い出せないけど魔力ランクなんてものは無い…

 

そんな設定のある世界観は他の管理世界に同じような設定があるとしても、大体は地球とされている星で起こっている事なので、一途はそれが出来るのは他の転生者で警告した転生者も含めて出会ったら始末しようと考えていた為に華純と悠樹は弱そうだからいつでも殺せる為、不安要素の高い私を如何にかして排除して暮らしたかったけど、どう考えても利用されてる事に気付かなかった自分もバカだと反省していた。

 

あの神の言った警告に巻き込まれと原作介入する転生者の事も聞いていたけど、華純と悠樹はどっちかが巻き込まれ派かスローライフ派で…一途は自分の欲望で動くか、原作介入派ってとこかしらね…

 

でも、残り三人の転生者の動向が良くわかないけど、最低一人は敵意があると判断していいわね…

 

全く、気楽で平和な転生生活はどこいった?(私が言うのもなんだけど)

 

それで、敵対者の対応として各自の特典聴いたけど…

 

特典一つだけって私だけか…とほほ(涙)

 

一途の転生特典は…

 

1.神咆哮デモンベインのアルアジフとデモンベインをデバイスとして使用

 原作とゲームなどで使用された武装と術式も対象とする

 

2.魔力ランクをSSSにする。

 

3.転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る。

 

4.転生世界の主人公と必ず出会える。

 

一途になんでこんな特典選んだのか聞いてみたら…

 

前世での生活が本当に同じ日々でつまらなく只、生きているだけの人間になりたくないから、転生世界で主人公と同じような英雄又は同等の存在になりたいと…顔真っ赤にして答えてくれました…

その中でもデモンベインの主人公でもある大十字 九郎は大好きな主人公だったそうで特典と採用したみたいだ。

 

だったら、たしか…デモンベインのメインヒロインのアルルートのエンディングで九郎は旧神になったから、そこまでの力を取らない方向で申請しなかったのかを聞けば…

 

「そんな…力あっても使い方分からないし、アルがいたから特訓して鍛えればいいかなって思って…そこまでのチート能力使いこなせないし…」

 

その性格で踏台転生主人公になろうと思っていたわね。(そして、以外に真面目か!!)

 

でも、3と4の特典で二人にちょっかい出した理由もわかったし、この世界観の違和感の解消になったのは大手柄よね。

 

 

華純の転生特典は…

 

1.何があっても病気にならない健康な肉体

 

2.どんな土地でも農地に開拓できる農具がほしい

 

3.自分だけの農園が欲しい

 

4.自分オリジナルの果物・野菜を作る事が出来る魔法がほしい

 

5.美味しい料理を作れるようにしてほしい

 

……………………は????

 

初めて聞いた時にそのリアクションしかなったわね…特典がこんなに申請出来てるのに新天地で農業でもしてスローライフするお婆ちゃんですか?

 

でもね…問題はこの特典が見事全てヤバい方向に向かっていた事に私だけが気付いた。

 

華純は特典で得たこの農具を『万能農具』と名付けて使用してるけど性能が激ヤバで下手をすると全力の私でも負ける程の凶器だと分かった…

 

華純の担当の神は相当心配したのかド天然なのか、『異世界のんびり農家』の主人公の火楽の能力をそのまま採用したみたいだ。

 

この万能農具本当に危険なもので試しに鉄パイプを念能力の周で最大強化したのに、軽く万能農具の刃を鍬に変えてもらって当てたら鉄パイプの鍬の内側から土に還りました…

 

この瞬間に華純はこの転生者で最強となる武器を持っている事が確定した。

しかも、異空間に自分専用の農場があって様々な野菜や果物があってそれらを数分で調理して極上の味を出せる小学生ってとんでもないわね…

 

華純に何でこんな特典にしたのかを、聞いてみれば生前は家から一歩も出れずに育てられ最後はご両親と無理心中したような話を、のんびりした口調で言っていたけど、本人は恨んではなくむしろ何も出来なかった事が悲しかったらしい…(この子の前世の両親の方が闇が深いわね…)

 

その為か、テレビで某アイドルが農業しながら村作りするバラエティー番組みてやりたくなったのと、せっかくだからその食材をおいしく食べたいから料理スキルを選んだらしいけど、小学生では確実に出来ないようなやり方で料理していた…

 

野菜の皮むきとか魚の三枚おろしとかが数秒で終わるとかありえないから!!

 

それでどこぞの中華の達人の如く中華鍋を豪快に振って炒めるとか見てたら、華純の担当の神様何考えてるのとか本気で思ったわね。

よく特典の出来る範囲の事を聞いてみたら…

 

「よく分からないんですけど~料理の腕は最高クラスにしてくれるって言ってましたよ~ただの料理人だとつまらないから~漫画やアニメの最高最強の料理人のスキルを全て習得してくれたみたいですよ~」

 

前言撤回…華純の神様は後々で面倒事を避けるために此処まで過剰な特典を付けたな。

でも、その選択は正しかったかもね…

一途…アンタ命拾いしたわね。万能農具で攻撃されたら確実に死んでたわよ…

 

悠樹の特典も少し特殊だった…

 

1.幼い子供や女性に対して性的暴行をした時に即死亡するようにする。

 

2.世界トップクラスの医療技術の習得

 

3.転生した先の世界のレアスキルをランダムに付ける

 

4.転生者のスキルを指定した日数で使用不可にする

 

一応、一個目が不吉すぎるので理由を聞いてみれば、その内容が余りにも悲しくて辛い経験から自分を裁く為の特典だと言った。

 

その内容も二人っきりの時に聞いたけど、本当に聞かなきゃよかったと思えるような生き方をしていた事と、それを防ぐために性別を変えた事も話してくれた。

 

「僕は…罪人なんです。

担当してくれた女神様も気にしなくていいから、普通に暮らしてほしいと言われましたけど、僕は普通にしちゃいけないんです。

蕾はこんな僕を知っていて愛してくれた優しい人でしたけど…あんな酷い事して幸せだとは思えませんでした」

 

悲しげに言った悠樹の言葉は私にも痛い程分かったけど、幸せになる権利がないと言わないでほしいかな。

 

確かに…元男で、合意ではあったけど体中に痣や一生残る傷痕が残る凌辱プレイを奥さん(見た目小学生)にしていた事と、まだ当時小学生の実の娘を一緒にお風呂に入っていた時にレイプしそうになった事で、海外の仕事場へ転勤した事で家族を守ろうとしたけど、それでも幼い少女への凌辱願望は消えずに、何時かこの性癖が起こす犯罪で家族に迷惑が掛かると判断しナイフでアレを切り落として出血多量で自殺したような人だし…それが神によってそうなるように仕組まれていたなんて言われたら普通にブチ切れるわね…私だったらね。

 

そう思わなかったのは、悠樹の担当の女神が特典の事も説得して、落ち着いた事を一途から後で聞いた…

何やら、本当は一番初めの特典しか申請しないで転生しようとしていたから、自分が罪人だと思うなら沢山の命を救えるようにと戒めの為に医療スキルの特典を付け、万が一人の道を踏み外した行為をしている転生者に対する処置として特典の使用不可を与えた事と、余ったのは運任せにしたと聞いた…

ランダムで貰った特典は今でも分からないらしく、この世界のレアスキルだし損はないだろうと思う。

 

まあ、私の神はいい加減な対応だったけど、特典の説明は丁寧だったし役に立たない特典のアドバイスもしようとしてたからまともな方だったのかな?

でも、なんでだろ?

 

あの神に対して話をしていくだけで苛立ちが収まらなかった理由が分からないのよね…

 

…今、その事気にしても仕方ないか!!

 

それと、一途はまだ私の事について何か知っているみたいな事も言ったし…

 

「師匠って前の転生世界であんな酷い目に遭ったのによく転生しようと思いましたよね」

 

うん…あの世界は本当に酷い目には遭ったけどアリアや部下達のおかげで楽しめたし、その後でクラウスとオリヴィエとエレミアとの出会いも今ではいい思い出だ…大体死に別れたのは謝りたいけどね。

 

思い出話はここまで…現実逃避しないで書類早く片付けよう。

 

 

 

その後、やっとの思いで生徒会の仕事を終わらせ、史ちゃんに用があると言って後のかたずけをお願いして、訓練した後に喉も乾くので飲み物を買っていこうとコンビニに寄った時に副会長の誠一がいたので、少し話し込んでしまった。

なんて事ないお喋りぐらいで、家族を待たせてるので数分で終わり、生徒会の仕事も数日後には手伝えると言ってくれたけど家艇の事情だから無理しない程度でいいと言って立ち去ったけど…誠一は結構良い奴で仕事も性格も顔も良いなんてどこぞの主人公みたいだね…

 

そんな事よりも、一途達の特訓に行かないと…

 

待ち合わせした場所に行くと、一途は華純と話し込んでいて、悠樹は律儀に私が来たら二人に「無空さん来たよ」と伝えてくれたので、少し遅れた事を謝った後に何の話をしていたのかが気になって聞いてみると…

 

「華純がプライベートファーム(自分の秘密の農園)で作った疲労回復させる果物で作ったジュースの効き目が凄すぎてこれなら、家族に修行で疲れて心配かける事が無いようにできるからどんなにきつい修行も乗り越えられそうだなって…」

 

「私も初めての訓練のあとに~ご飯食べながら寝てて~お風呂で溺れかけて~パパとママに怒られたんで、どうすればいいかな~って思って前々から考えて作ってみたけどすぐに効果があってよかったです~」

 

「でも華純…訓練の後にプライベートファーム(自分の秘密の農園)での作業もしているから、僕は少し心配…手伝いたいけど、無空さんの訓練がきつくてすぐ寝ちゃうから無理だったけど、これで僕も訓練の後に手伝えるよ」

 

三人ともゴメン…そこまで疲労が激しいなら言ってくれればいいのにと思っていると、一途の一言にさらに罪悪感が出た。

 

「師匠に頼ってばっかりじゃいけねえから出来る限りの事はしようと言ったけど、最初の一日は一時間山の中をマラソンして休みなく組み手一時間でその後、師匠に一撃入れるまでの実戦訓練…本当に地獄だったよ…

師匠もあれはやり過ぎたって反省してくれたけど、いきなりすぎて体力追い付かなかったしな…その後も…うん、思い出したくは無い…って言うか普通の人が見たら虐待されてるって思うような内容だったりしないかな…」

 

本当にごめんなさい!!

 

今、思えば初日のこの地獄メニューをクリアできたのは華純だけだったわね。

 

でも、特典で体力が凄いのは知ってはいたけど此処までとは侮れないわね…さすが〈何があっても病気にならない健康な肉体〉それと華純は万能農具が切り札だし最悪の事態の時は、本人は不服でしょうけどそれで攻撃してもらえばいいかなと考えていて棒術を教えているけど結構筋が良く万能農具を使えば私だって倒せるわね…

原作では何重にもパブを掛けた防御術式を無効化させた最強の農具だったからね。

 

それとジャンプヒーローズ(主人公の英知)のあのキャラの発現の協力にも感謝したいけど、ワンピースの悪魔の実は作らないように厳重に注意してある。

少し前に訓練の前に何か禍々しい見た目の果物持ってきたのでまさかと思って華純聞いた時に…

 

「クーさんから聞いた果物作ってみました~ゴムゴムの実とメラメラの実ですよ~それと~海で泳げないとか~すっごく美味しくないとか~二つ食べると死ぬなんて事ないようにしてみましたけど~食べてみてください~」

 

…うん、華純は下手すると本当に恐ろしい事になりそうだけど、ゴムゴムの実とある食材の開発で貢献してるのは確かなのよね…

下手すると、ドラクエでステータス上げる種を作りそうなので、管理を徹底的にすることを言っておいた事は正解だと思うわ…(因みにメラメラの実は華純に実食してもらった…理由は戦闘力の強化と死亡フラグが経たなそうだから)

 

 

悠樹は、意外にも生前に武術を習っていて、しかも黒帯持ちの実力者だった…

理由を聞けば、仕事以外にやる事なかったかららしいけど、私や一途みたいにアニメや漫画を見なかったのかと聞いてみれば、女児向けアニメはみていたけど性欲抑制の為に観ていたと聞いて、今の性格になったのかと納得出来たわ…

本来は奥さんと娘さんを守りたかったのに出来なかったからね。

 

それでも、空手や合気道を自在に使える小学生って凄くないかな?

念能力や魔法能力無しで手合わせしたけど、成長したら管理世界での格闘技大会で上位狙える程の実力はあるんじゃないかしら?

腕を取られた瞬間には投げられそうになってるし、もしも木や壁があったらそれを利用した叩きつけで気絶で終わるわ…爺ちゃんの所で修行が本当に役にたったわね。

でも、実戦となると弱気な性格が仇になって隙を作られそうだけど、怒らせたらこの中では一番怖いと思う。

…よく聞かないかな?優しい人ほど怒るとめっちゃ怖いって…それが当てはまるような気がするのよね。

 

 

一途は思っていた以上の努力家で、デモンベインの武装とアルとのユニゾンでの魔力と身体能力の向上の成長が早く、問題があるとすれば二挺拳銃…リボルバーのイタクァの標的の弱点の自動追尾の精度がまだ甘い事とオートマチックのクトゥグアの爆発制御がいまいちな所と、神獣形態の制御が出来ないのが課題となっている。

でも、間違いなく一番戦闘が出来るのは彼だと思うし、私を超える事も可能な才能は絶対にあるから今後が楽しみな逸材よね…

でも、一途は私がいなくてもそこそこ強くなれたんじゃないかと思うけどね。

 

理由はアルと話す事があったけど、意外にもアルが出す訓練メニューを文句を言わずに毎日欠かさずやっていて今の実力になった事と、前の人生で何もせずに人を恨むのではなく、自分でがむしゃらに何か夢中になれる事をして満足して死にたいと言っていたと聞いた時に、私の存在って邪魔じゃないかと思ったわね。

 

あの襲撃の時にボコボコにした謝罪として独り立ちできるまでは面倒見てあげよう…

それまでは、一途と華純と悠樹を命を懸けて守ってあげなきゃね。

 

三人には嘘ついちゃっているけど、私の特典が一つだけなのは本当で、その特典内容を「ドラゴンボールの孫悟空と同じにする」と言ったからだ。

 

最悪…敵対心がある転生者が拷問や脅迫で三人に私の特典を吐かされた時に、ジャンプヒーローズ(主人公の英知)で対応できると判断したからだ。

悟空以外にも規格外のキャラがもう一人いるけど…本当の意味での奥の手だ。

 

たった一時間だけど、3対1の実戦式の訓練が終わった時には三人とも疲れているので、華純の作ってくれたジュースを三人に配った後に、私はコンビニで買ったスポーツドリンクを飲みながら、今でも嫌がらずについて来てくれるなと本気で感謝しているぐらいだ。

 

疲れが無くなって帰り支度をしている三人に何か学校で変化がないかを聞いてみても、特に何もないらしい。

普通に今日の訓練がきつかった事や、華純のプライベートファーム(自分の秘密の農園)で特殊な果物と野菜を作ろうという話題に…

 

「グラグラの実と~マグマグの実…ゴロゴロの実を使えたら面白そうだから作ってみますね~」

 

これに関しては私と一途で必死に説得して今後、悪魔の実を作るのを禁止にした。

マジで勘弁して…華純!貴方この世界を滅亡させるようなもの栽培しないで!!

地震雷火事親父じゃないんだから…

 

下手するとドラゴンボールのサイバイマンを作りそう。

一途に「ドラゴンボールの仙豆の事は良いけどサイバイマンの事は話してないよね?」と聞くと目をそらしたので多分コイツやりやがった…

どうやら、悠樹もドラゴンボールは知っていて一途と盛り上がったらしく口を滑らしたと反省していたけどね。

 

…数日後に皆で華純が変なものを作っていないかを確認しに行った時にプライベートファーム(自分の秘密の農園)にお手伝いさんと働いているサイバイマンがいた事は目を瞑ろうと思う…

 

 

 



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番外1 転生者 悠樹

遅くなった…

この後、華純と一途とその他転生者三人を書く予定です。

プロフィールを追加しときました…(忘れてました)

2020/10/26

少しプロフィール追加


「悠樹は…少し深刻に考えすぎだと思うけど…今は自分が何をしたいかを考えた方がいいかもしれないわね」

 

そう言って、穏やかに笑っている無空さんが命を狙われてるのにも関わらずに毎日を何もないようにのんびり楽しめている理由が分からなかった…

 

僕は前世では恐らくこう見た目と態度でこう思われていただろう…

 

優しくて頼りがいのある人だと…

 

それは大嘘で、本当は子供達を見守る立場になりたかったのに幼い子供達をこの手で調教し、最後はボロボロになるまで犯し尽くし殺したいと思うような最低な人格者だった…

 

それを隠すためにインターネットでそういった物を探し性欲を満たす事でどうにか正気を保っていた。

本当は愛する人と結ばれその人の子供と一緒に穏やかに暮らしたいという願いは一生叶うことは無いと思っていたけど、こんな僕を愛してくれた女性もいた…

 

それは、幼馴染でずっと傍に居てくれた蕾さんだった。

 

成人していても、小学生と間違われる事も多く本当の意味で僕にとっては自分の欲望をぶつけるのにちょうどいい人だったけど、僕はそうしなかった。

彼女は僕にとって大事な人で汚してはいけない人だったから、僕の性癖を全て話した。

僕の妻としての幸せな生活は保障しない…むしろ毎日のように使い捨ての日常品のような扱いで凌辱されて心も体も死んだような生活を送るようになる。

 

それでも彼女は…僕の事を好きでいてくれて結婚して初夜で…

 

僕は彼女を殺しかけた…

 

首を絞められお腹を殴られ胃の中の物を吐き出して、その後、失禁し僕の出したもので汚されていた蕾さんを僕は涙を流し許しを請う事しか出来なかった。

その後、何度も傷つけ殺されかけても傍に居てくれたけど、僕は蕾さんにこれ以上傍に居れば死ぬ事になるから早く離婚するようにお願いしたが頑なに拒否された。

 

「私は本気で悠樹の事が好き…私がいれば他の子供には絶対にそんな事はしない優しい人だって事は知ってるから…貴方がやりたいと思っている事を私にやっとほしいの…それが正しくないのは分かってるけど、私はそれを受け止める覚悟があるから…」

 

蕾さんは僕にとっての希望だった。

地獄ともいえるような性衝動を全て受けてもいつも明るい笑顔と優しさで僕と向き合ってくれた本当に心から愛した自慢の妻…

その希望から生まれた命である真白は僕にとっての宝物となった。

 

その時から、僕に蕾さんに猟奇的な性交をしなくなった事で、子供が出来た事であの呪いから解放されたと思っていたがそれは…間違いだった。

 

甘えん坊で僕に懐いてくれた真白とは理想的な親子でいたいと思っていたのに…

 

僕は…それを壊した。

 

呪いはまだあった…対象が蕾さんではなく真白となっただけ、そして僕は実の娘を犯そうとした恐怖で二人を捨てるように仕事に逃げた。

あの時の真白の怯えた顔に興奮し強姦の一歩手前で理性でしなかった事は本当に幸運だっただろう…

 

ただ生きているだけのつまらない毎日で、インターネットで少女の凌辱動画を観て欲を満たして仕事する。

 

蕾さんの送ってくれた真白の写真で年月を確認していく毎日だった…

その写真を何枚汚したかもわからず…いつしか興味を持たなくなったのは成人した真白の写真を送られた事で、今度は見知らぬ誰が標的になるのだろうと、それで僕は…生きる事を諦めてしまった。

 

蕾さんは手紙でも、早く帰ってきてほしい事と、真白も僕の事を許してくれたけど、いつか僕は最低の人間になる。

 

だって。呪いの対象が別の幼い子供になるだけだと…海外の出張先の少女を見るたびに未だにその欲望は収まることは無く僕はその絶望から自ら命を絶った。

 

風呂場で下半身の禍々しく人生を狂わせた物をナイフで切り落とし痛みを堪えて握りつぶし最後は首にナイフで切りつけ、すごく痛かったのは憶えてはいるけど、その前にもう子供達を傷つけることなく逝ける事に安堵していた。

蕾さんや真白は家族と認めてくれたのに…こんな最後でごめん。

 

今度、生まれるなら…女の子ならいいな。

男だったからあんな酷い事考えるような人間だったから…今度は間違えない。

 

その願いは叶えられた…神の贖罪という形で…

 

僕の事を担当してくれた女神様は今回の事を謝罪した後、こう言ったくれた。

 

「貴方の最大の罪は自殺ですが…これは私の同僚の下らない遊びでこうなってしまったので私からは謝罪する事しか出来ないわ…

 

でも、あの性衝動を耐えきったあなたの精神力は並の人よりも…いや、神にも負けない程の強さを持っていた事を誇りとしてください。

 

そんなあなたを担当できる事を私は誇らしく思います」

 

そう言ってくれた事は嬉しく思ったけど…僕は蕾さんや真白と幸せな生活が出来ればそれでよかった。

僕は、特典を自分を罰する為の枷にしようとしたが、女神様の説得で転生世界でもしも悪質な転生者がいた時の対応と世界貢献の為の特典と、本当に何でもいいと思い、今の特典が特典世界でランダムに決まるようにして、僕は新たな人生を送る事となった。

 

僕の両親はとても優しく次元管理世界の管理局に勤める研究所の職員である事件がきっかけで、退職し管理世界に関わりたくないという理由で魔法とも縁がない管理外世界に移り住んだ経緯を持っていたけど、思った以上に平和に暮れせていた。

 

その管理外世界…別名『地球』で暮らし始めた時に初めて友達として知り合った華純さんのおかげで僕は呪いなんてものは僕には無い事を始めて知って嬉しかった。

 

僕の両親からも内気な僕がどうして仲良く出来たのかは分からなかったみたいだけど…

 

その理由は僕もよく分かるけど、幼稚園でのグループ決めの時に、何故か僕と一緒にいたのがきっかけで此処まで仲良くなったのは華純さんがのんびりしてるようで何でも興味を持ってしまって、それに僕がブレーキ役として傍に居るのが普通になり今でも大切な友達だ。

 

そんな彼女が遊びに来る時に大量の果物をくれた事があって、趣味で作ったとしか言ってくれなかったけど…まさか僕と同じ転生者と知ったのはどうやって作ったのかを聞いた時だった。

 

「私の秘密の場所で~作っているんだ~ゆうちゃんにならいいかな?」

 

その時にニコニコしながら手を繋がれ瞬間移動でして連れて行かれた見渡す限りの広大な農地のプライベートファーム(自分の秘密の農園)や自由自在に出す事の出来る万能農具で僕は7人の内の転生者の1人であると確信した。

 

華純さんはこの時に自分が転生者で前世の両親にほぼ監禁状態で成人を迎え…両親に殺された事を聞いた。

 

僕は両親に殺された事を恨んでいないのかと聞いたけど、病気で家の中で外の事を何も知らずに生きていた事で、両親に役に立てなかった事と両親の悩みに気づけなくて最後はあんなことになってしまった事を謝りたいと嘘偽りなく言ってくれた。

病気が治って元気になったら両親に恩返ししたかったと言っていたけど…

 

まさかと思うけど、華純さんの医療費援助でお金稼ぎして治って一文無しになったから殺された…なんて事ないよね?

 

僕も人の事は言えないんだけど…

 

華純さんも僕が転生者とは思っていないらしく、色々な事を話してくれた。

 

担当の神様から特典を貰いこの力で楽しく暮らしていきたい事と、自分と同じ転生者がいるから仲良くしたい事を笑顔で話してくれた。

その会話の後で僕は転生者だと告白し、華純さんとは本当の友達になれたと思った。

 

…でも、僕は自分の前世での事を話してはいない。

 

僕にとっては禍々しい大罪でこの事を知った時に華純さんに見限られたらと思うと話す事は出来なかった…

 

後で教えてもらった事だけど、僕が隠し事をしているのは分かっていて…

 

「ゆうちゃんが話したい時に話してくれればいいよ~私は…それでも友達だって思っているから安心してね」

 

華純さんはのんびりマイペースなようで人の事を良く見ている…だからこそ、一途さんと無空さんとは無条件で仲良くなれたと思う…

 

一途さんとは、小学校に入って同じクラスメイトとして知り合ったけど、始めは普通に接してくれて仲良くはしていたけど、一時期は露骨に関係を避けるようになって、話しかけても無視されたり、なのはさん達に近づくと警戒されたりした。

後々で警戒心が最も高くて殺そうとしていた無空さんとの一対一の戦いからのお話で自分の勘違いだった事を一途さんに土下座で謝れた。

僕たちが転生者でこの世界の日常を壊そうとしていた事と、普通に日常を過ごしていた僕たちに不快な思いをさせてしまった事を話した後に、明らかに悪意があるもう一人の転生者がいる事を話してくれた。

 

「実はさ…俺ある人に弟子入りして戦い方を教えてもらってるんだけど、一緒にやらないか?」

 

翠屋でバイトしていて顔なじみだった無空さんが、転生者だとは知らなかった事だけど、驚くべきことは管理世界の事も知っていて武術だけでなく魔法も巧く使える事だった。

 

予め特典について聴かれた時に僕の特典は何を基準にして決めたのかを聞かれ、僕が犯罪者になる因子を持っていた事と、その因子が無くても僕は犯罪者になっていたのではないかと話した後に…

 

「僕は…罪人なんです。

 

担当してくれた女神様も気にしなくていいから、普通に暮らしてほしいと言われましたけど、僕は普通にしちゃいけないんです。

 

蕾さんはこんな僕を知っていて愛してくれた優しい人でしたけど…あんな酷い事して幸せだとは思えませんでした」

 

「だったら…私も同じね」

 

と、言った後に衝撃的な告白をした。

 

「私、こう見えてもこの体になる前は…軍人で人殺した事もあるんだから」

 

無空さんが悲しそうに語りだしたのは、幼少時代から薬物投与で絶対服従の誓いをされ暗殺任務を遂行し関係もない一般人をも皆殺しして心が壊れかけた事や、捕虜を生きたまま解体する拷問を強制的にされた事などを話した後…

 

「私は…生きる為に他人を犠牲にした。

その事で本当に自棄になって死のうかな?なんて思った事なんて数え切らない程あったけど…それを止めてくれた人たちがいた。

軍にいた時の部下や、恋人になってくれたアリアにいつも戦場で死なないでくれって泣きつかれたのよね…

 

でも、最後は最終決戦での影響でほぼ死んだと同じ様な状態で異世界に転移しちゃって、その先で出会った時の友達には本当に感謝しているのよ…

 

私は…生きていた価値があったんだ…そのために生きられたんだって」

 

苦笑しながらも僕を励ましてくれる無空さんは僕はとても寂しそうだったけど、憧れの感情に変わっていった。

 

「僕も…強くなれるのかな?今度こそ大切なものを守れる強さを持った人になれるのかな…」

 

「それは知らないわよ…」

 

無空さんは冷たく返事をした後に…

 

「でも転生するよりも前より悪くなるなんてこと無いわよ…一途もそうだけど前世で性格腐らないぐらいに生きた人を私は弱いとか最低だとは思いたくないわ。

悠樹はこの世界で何がしたいの?」

 

僕は…答える事は出来なかった…

 

後で一途さんや華純さんに聞いてみたけど…

 

「俺は…普通に生きたいかな?

 

前の人生は本当に運に見放されてたし…どうやら俺も『成功した結果を全て他人に盗み取られる』みたいな呪いがあったみたいで、何回も手柄を同僚に取られて最後は無能社員って事で会社クビになって、母ちゃんに泣きついて実家暮らし始めて数年後に、どうやら成功していたのが俺のおかげだったと分かって再雇用の話を会社にされたけど『誰が行くかバカ!!』の一言で断って畑仕事楽しんでたんだけど…母ちゃん事故で死んじまって…葬式終わった後で緊張の糸プッツンして脳血管もプッツンしたみたいで死んだ人生だったし。二度目の人生は漫画やアニメの主人公みたいにカッコよく生きたいと思ったけど…上手くいかねえもんだな。

 

それに今の父ちゃんや母ちゃんを大切にしたいし…可愛い妹だっているんだからそれが事件に巻き込まれるなら俺が守ってやりたい…勿論二人の事も必ず守るから安心して暮らしてくれ」

 

「私も同じかな~

 

クーさんやゆうちゃんやいっくんと一緒にいると~とっても楽しいから~今のままでも十分に幸せだよ~」

 

僕は…本当に大げさに考えすぎていたのかな?

 

蕾さん…真白…

 

僕はこの世界で幸せに生きたいけど良いのかな?

もし、僕が死んだ後に会えてこの世界で幸せに生きた事を二人に話して許してくれるのなら、僕は幸せに生きたい。

 

女神様…僕を友達と言ってくれる人に会わせてくれて本当に感謝してます。

 

 

_________________________________________________________________

 

プロフィール

 

名前: 柊 悠樹

 

前世での死因:自殺(陰部の切り取りと首の刺し傷の出血多量)

 

神の呪い:幼い子供に対する性衝動の増大

 

容姿:ウェーブの掛かった金髪のショートヘアで背は低め(この先身長が伸びにくくなる事を本人は知らない)

 

特技:合気道と空手(段位持ち)身体強化魔法(修行中に習得した)

 

神からの特典

 

1.幼い子供や女性に対して性的暴行をした時に即死亡するようにする。

 

2.世界トップクラスの医療技術の習得

 

3.転生した先の世界のレアスキルをランダムに付ける

 

4.転生者のスキルを指定した日数で使用不可にする

 

その他のスキル

 

魔力ランクAAA 天才 魔道工学知識

 

 

性格:大人しく優しい(怒らせると大人でも引くぐらい怖い)

 

両親からや担任教師などの用事を知らない内に人に頼られる事が多い

 

過去の負い目から普通の恋愛は出来ないと判断して異性からの告白を全て断っている。

 

本人は自覚していないが、天才と魔力ランクAAAしかも、武道の達人と特典の『転生した先の世界のレアスキルをランダムに付ける』で知らない内にその気になれば世界を亡ぼせる実力がある事実を知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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番外2 転生者 一途

実はかなり前に出来たけど、練り直しで公開してませんでした…




「やれやれ…ハズレ枠とは思っていたけど此処まで面白い人間だったとはな…玉石混交とは上手く言ったものだ」

 

神は先ほど前に対応していた転生者の一途に珍しく期待をしていた。

 

転生者の担当になってから、ろくでもない人間が多くつまらなくなってしまっていて、ごく稀に善行を多く積み評価された事もあったが、本当にごく稀だ。

転生者業務の激務の果てに壊れたあの神の変わりようも分かるが、自分はあくまで上級神になる為の道具としてしか見ていなかった為にあからさまな無粋な態度の物は特典の効果をわざと低くして送り死亡させた事も多かった。

人間なんぞそこら辺に多くいる生命体と同じだが、最高神からすれば自分を含めた神も同じだろう…悪質転生者の対応はしている為、罰則を与えられた事はないが、周りの神からは良くは思われていないだろう。

 

この一途という人間も恐らくつまらん人間なのだろうと思い込んでいた。

 

転生する前の人生は、あのろくでもない神に呪いで人生を台無しにされた人間の1人で、『成功した結果を全て他人に盗み取られる』で、どんなに努力して認められようとしても無かった事にされ、虚無感が続き人によってはその内生きる気力がなくなり死に至る呪いだ。

 

そんな呪いを掛けられた事を知った一途は罵倒した…

 

呪いをかけた神を殴らないと気が済まないと言いながらも、「アンタも災難だな…そのアホのせいでこんな事しないといけないなんてな…」と同情もされ転生すると決まった時には「二次小説みたいな展開最高だぜ!!」と喜んでいた事…

 

特典の申請時にはよく話を聞いていた事や、どんな世界に転生するかも分からないという事で、特典はあっさりと決まって申請していたが…神は疑問に思っていた事を聞いた。

 

「君は何故、神咆哮デモンベインの大十字九朗の能力を申請しなかったんだ?

リリカルなのはの基準の魔力ランクSSSでは後々で困るんじゃないのか?」

 

「うーん…俺って調子に乗って失敗するタイプなんだよな…

 

初めっから世界ぶっ壊せるような力なんて持ったら、転生先で自棄起こして自分がラスボスして殺されるなんて最後に平気になりそうだし…それにあんな呪いがあっても最後まで人生楽しめたのは、母ちゃんと兄貴のおかげだしな。

『どんな理不尽な目に遭ってもその人を恨まずに、私を頼って泣きついて来たのは本当に運が良い事さ…こき使ってやるから自分でやりたい事が見つかるまで此処いればいい』って母ちゃんに慰められてずっと野菜作りしていたけど、楽しかったしな…

 

ガキの頃は農作業の手伝いが高校卒業まで強制的にやらされて嫌になって『こんな所継ぐの嫌だから出て行く!!』って啖呵切って出て行く時に兄貴からは『畑の方は俺が継ぐから母ちゃんの事は気にしないで頑張ってこい』って励まされて出て行ったのに、いい会社に就職できたと思いきやあんな事でクビになって、その後は、実家に帰って畑の手伝いしてのんびりしてたけど…本当に自分のしたい事って何だったんだろうって考えてもその答えは出る前に…死んじまったよ」

 

「…そうだったな。母親を事故で失った後の葬儀の後に弔いの為に酒を飲みまくって酔いつぶれて寝ていたら脳血管が切れて死亡した…

 

なる程…歳だったのもあるが普段余りの飲まない酒を飲み過ぎて死んだ事よりも…答えを出せずに死んだ事が君の後悔か」

 

「うわ…今思うと死因が地味だわ。それよりも…実は死ななくても畑仕事しながら二次小説でも趣味に書きながらでも楽しく生きられたらそれでいいじゃないのかと思ったのも事実だし、それに…どんな世界に行くのかは知らないけどその作品の主人公と同等な生き方がしてみたいって思ったんだ。

 

調子に乗らない程度にバカやって生きたいのが俺の望み…

 

それって間違っているかな?」

 

「さてな…私の担当した人間の中では面白い部類に君は含まれている。

 

ついでに、言っておくが転生先で自分自身が神になろうなんて考えたら即死亡の存在消滅となるが、その心配はないだろう…」

 

「…何?その存在消滅って?それに転生先で神になろうなんて考えた馬鹿っていたの?その方がどうかしてるなんて思うけどな…」

 

「いい例を教えてやろう…

 

その転生者は転生先でハーレムを作ろうとしたが、サイコロの振り直しが多く特典に制限がかけられた…

その為か、ヒロイン達を魅了する特典を使おうとしたが、魅了に失敗して結局は名もないモブキャラを自分の性奴隷して自分勝手に暮らしていた…

 

その他にも二人の転生者がいた…

 

二人とも幼馴染として仲良くなり主人公とメインヒロインの親友として知らない間に原作に介入していた。

 

二人の内の男の方の特典は特殊で『自分の担当していた神と一緒に転生する』で男の担当の神ともう一人の転生者の女とは、恋愛関係でいつも仲が悪かったが…最後は神の方を選び結ばれ人生を終えると思っていた。

 

だが、神の特典を申請し直して自分以上に充実している男を気に入らないとして、魅了を掛けて洗脳しようとして失敗し退場になったかと思ったが…事態は最悪のシナリオとなった。

 

魅了した女どもをけしかけて攫い、関係のない人間を無差別に殺していった…『俺の女になれば、あの二人には手を出さないと』嘘をついてな。

その結果、神気取りになったその転生者は、その世界で殺戮と凌辱をやり過ぎた事と『本当の意味で最高神様を怒らせた事』で全特典の取り消しと魅了した女どもを正気に戻した事で、その転生者は結末は…死より恐ろしい目に遭ったと言えるだろう…」

 

「…本当のバカだな…ソイツ。

 

だけど、その転生者も特典申請しまくってチート能力手に入れていたんだろう?同罪じゃねえか?」

 

「…君のその考えは間違いではないが、答えはその転生者は転生後に何一つ特典を申請せずに暮らしていたからだ。

その転生先で主人公達と友人となり傍で一緒に活躍できたのは彼の努力と人柄のおかげさ…

特典一つで良く活躍できたと思うがな…

 

それに補足として、一緒に転生した神には何一つの特殊能力なんてない普通の少女として転生した。

しかし、洗脳されて敵対するのは嫌だからと洗脳対策だけはしていたみたいだ」

 

「うわ…チート無しで良くここまで出来たもんだ。でもその転生者は…最後は死んだのか?」

 

「…そうだ。

 

神を取り戻す為に主人公とヒロイン達と協力してその戦いには勝った。

 

最期の最期で神を身代わりに凶弾に倒れ、その神と一緒にその転生世界から去って…終わったよ

女の転生者は最後までこの世界に残るように説得はしたが、『彼の居ない世界なんて興味ない…やっぱり僕は一緒にいない方が良かったんだ…』と拒んだ後に戦友に礼を言った消滅後に『私は…何がしたかったの?」とその場で泣き崩れていたよ。片思いの転生者と恋路の事で口喧嘩はしていたいたが、それでも仲の良かった親友を失ったショックは大きくて一時期は自殺も考えていたみたいだが、周りの友人達に恵まれていたのだろう…彼らの為に一生懸命生きる事を誓って今でもその世界で懸命に生きている…

 

最高神様もあれほど不機嫌でその神の制裁も悲惨だったのを見た事は無かった」

 

「…重すぎバットエンド…女の転生者も二人を守ってやれなかった事や主人公達にも壮大なトラウマ残して逝くなんて報われないてもんじゃねえだろ…」

 

「だからこそだ…

 

君はそんな事は出来ない人間だと見込んだから話しただけだ…

転生先ではそれほどの悪意に満ちた転生者もいる事を警戒してほしい…その為の転生特典だ。

それと、そのサイコロは善行や悪行に反応して適正な特典を進呈する仕組みになっている。

 

君は四つで振り直しも無しだから、転生先で新たなスキルを手に入れられる可能性はある…

因みに、『転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る』と『転生世界の主人公と必ず出会える』は振り直しをしていた場合、数回使って無効かもう特典として機能しなくなる可能性もあった事を伝えておこう」

 

「マジかよ…俺って今回ついてるぜ。欲張ってもいい事ねぇって本当だな」

 

「しかし、他の転生者で君と同じような特典を持っている事を忘れるな…」

 

「分かってますよ…俺は殺し合いじゃなくて、第二の人生で満足いく生き方をするための転生だと思っているし…アンタの昇進の足かせになりたくねえしな」

 

「言ってくれる…弱体化の呪いを掛けようか人間?」

 

神は珍しく冗談を言ったつもりだったが一途は「調子の乗り過ぎたか…それは勘弁!!とっと行ってきます」と若干怯えてはいたが、冗談だとは分かっていたようで笑顔で「真面目な顔して冗談は怖いからやめた方がいいぜ」と言ってきたが、神は不快に思う事は無かった…

 

只、その後に落とし穴でボッシュートされた時の一言に神は久々に笑った…

 

「もっとマシな転生の仕方はねえのかよ!!!」

 

 

__________________________________________

 

俺は師匠からの修行で疲れながらも次第強くなって実感を感じていた。

 

いや~まさか死ぬ覚悟で毎回挑んでいた相手に修行させられているのはどうかとは思ったけど、師匠が想像以上に良い人だったのもあるよな…

 

師匠である無空さんとは最悪な事をしたが、事実確認をしないで襲撃した俺が100%悪いし、殺されてもおかしくないのに「何か必死そうに戦っているから、訳ありと判断して理由聴くまで殺さなかっただけだけど?」と後々で言われ自分がどれだけアホかと思った事は無かったぜ。

 

あの神様は本当に俺を信頼してくれたのは嬉しいのだが…家族はまともにしてくれよ…

 

俺は普通の家庭に生まれたのかと思いきや、デモンベインの独特なマッドなサイエンティストが俺の父で、本来であれば彼の最高傑作の戦闘ロボのエルザが母親って…カオスやろ?

 

二人で何の研究してんのかと思いきや…どうやら結構どころか合法の仕事をしていたのは意外だった…

 

両親はロストロギア…つまり古代遺産を現代で有効活動や、世界に害を値かねない危険な遺産の封印もしくは無力化の研究を得意としていて、実の所俺の家族はかなりカオスな家族関係だ…

 

まず俺の立場は残念ながら…その二人が実の両親だったのは始めはショックだったけど問題は兄貴である九朗と妹の瑠璃の関係で、名前の通りこの二人、デモンベインの主人公とヒロインですね…後、兄貴が探偵事務所を開業している第一管理世界ミッドチルダで貧困で食料を食いつないでいる管理世界の教会のシスターのライカさん(写真でしか見た事ないが)もいる…ある意味凄いねコレ…

 

兄貴は管理世界で探偵をしてるけど、結構管理世界の闇の事件を追っている事が多く、この前も犯罪者に殺されかけたと笑って話していて、本来の依頼は行方不明になった少女の捜索から何故か凶悪犯罪の解決になっていて死にそうな目に遭っても無事解決している所は素直にカッコいいと思える…

父ちゃんと母ちゃんの漫才かコントみたいな親子喧嘩(大体父ちゃんが悪い)や、自生活がだらしない事を瑠璃(幼稚園児)に長く説教されている所を無くせばね。

 

実はアルもデモンベインも兄貴から譲り受けたもので、不測の事態の時に家族を守れるように使い初めの頃は鍛えてくれた事は感謝してます…特にアルには地味だけど高すぎる魔力制度のやり方はマジで感謝…クトゥグァ制御無しでぶっ放してエライ事になったのは今でもガクブルものだ。

 

兄貴は今の所、アイオーンっていうインテリジェンスデバイス使っているけど、あれって原作では結構ヤバいと思っていたんだが、意外にも問題はないらしいけど、今現在は師匠が鍛えてくれているのでアルが兄貴の事心配していたので、次に家に帰ってきた時に返そうかなと思っていてアルにもそう話していて納得してくれた。

兄貴は俺の事を癒し枠として見てくれているので訓練でも怪我は絶対にしないとびっきり甘いもので制御は出来たけど実戦が出来ず…うん俺も甘えていたのが悪いし、師匠が桁外れに強かったのも理由だけど武装の特性を生かし切れていないのも悪かったしね…

 

瑠璃も俺には懐いてくれていて、世話している所をなのは達に見られた時に少し意外そうに観られたけど、何でかね?

瑠璃も結構出生がヤバい…

兄貴は過去に管理世界のエリート捜査官だったけど、ある事件で上司の大失態に巻き込まれ部隊の仲間と犯人と人質もろとも攻撃され死にかけた過去があり瑠璃はその時の人質の一人だったらしい…

生き残ったのが兄貴一人だけで真実を知っていた口封じに処刑されそうだったのを次元世界のお偉いさんに助けられ潔白を証明した後に辞めて探偵になった…その前に赤ん坊だった瑠璃を引き取り両親に預け今でも仕事しながらその事件の真相を自分で探しているみたいだ…

 

瑠璃も意外にリンカーコアがあり魔法が使えるみたいなので、万が一俺や兄貴のような魔法使いになりたいならデモンベインを譲るのもありだと思う。

新しいデバイスについては両親にはあまり相談したくない…変な機能つけられたら大変だしな。

 

そんなわけで俺の家族は結構ヤバいという事を再確認し、師匠の扱きが終わったあと修行仲間までもある華純と悠樹と雑談しながら家に帰っていた…

 

今思えばこの二人を窺った事も黒歴史になりそうでガキくさい嫌がれせをしたのは反省だ。

 

ふと思えばこの二人も美少女で、学校で話している時は男子共の嫉妬の目線が怖えのは確かだけど、人当たりは良いのでいじめにはあっていないし、気にしていない。

 

でも、悠樹はどんな悩み抱え込んでいるのかね?

 

この前、この二度目の人生で何をしたいのかと聞かれた時に俺と華純は正直に答えたが、何故か少し悲しそうだった。

悠樹は確か呪い持ちだった気がしたけど、何の呪いかを普通に聞いた時に顔面蒼白でその場から走り去ったのを見ると最悪の人生をおくった証拠だと思い自己嫌悪に陥り土下座で謝った。(悠樹は気にしなてもいいとは言ってくれたけど俺なりのけじめだ)

 

華純は…ド天然の悪く言えばおバカと言ってもいいような話し方はするけど悠樹の過去の事は何となく分かっているみたいで自分から話してくれることを待っていると聞き、俺以上に信頼されてるんだな…と少し複雑な気持ちになるが…

 

「いっくんの事ゆうちゃんはとっても信頼してるから大丈夫だよ~私や家族の人以外に普通に話せるのいっくんだけだよ~」

 

…本当かね?

 

真面目な話…悠樹は最悪の人生を歩んだのは分かるし、俺以上の過酷な死に方をしていると確信している。

それでも華純の前では本当の笑顔でいてくれれば俺はそれでいいと思うし、知りたくもない事を知っての後の罪悪感で今の時間が壊されるのも嫌だし、俺は…皆が笑顔でいてくれたらそれでいいかな…

 

まあ悠樹の過去の事なんて気にしてもいけないし話してくれるのを待つかね…

でもあの特典で師匠の前世や色んな過去観ちまったいいんだけど…自己嫌悪に陥るからいらんかった…

 

あんな死に方して神様にあんな事言われて、また転生したなんて後々で本当の事知ったら俺なら闇落ちしそうだけどね。言ったら師匠ぶち切れるから言わんけど…

 

そんな事よりもこの先、きっかけは最悪でも仲良くなれた師匠や華純と悠樹との出会いには感謝だな。

 

そんな二人と休日にはプライベートファーム(自分の秘密の農園)の手伝いの後、どっか町で適当に遊ぶ約束もしてあり転生生活をある意味充実して過ごしているのは良い事だと思ってる。

その為か、なのはとは話すぐらいで一緒に遊ぶことは無くなったけど未だに仲良くしてくれるのは嬉しい事だ。

師匠も何故か下宿してるみたいだし二人を誘ってなのはの家に遊びに行くのもいいかな。

 

しかし…俺はこの先この『転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る』を事故で華純と悠樹に使用した事を後悔はしたが持っていて正解だったと気が付く事と、この先俺を含めた転生者との事件…

 

そして、それ以上の修羅場が待っている事を知らずに生きていた…

その時の選択で師匠に大変な迷惑を掛けた後に複雑そうな表情で…

 

「オリ主昇格おめでとう…頑張んなさい」

 

「いやいや!!それは師匠の方でしょ!!」

 

とお互い突っ込んだ後に「お互い…頑張ろうか」「そうっすね…師匠」と翠屋でやけ食いして慰めあったのは二人の秘密だ…

 

プロフィール

 

 

 

名前:東 一途 

 

 

 

前世での死因:突然死(疲労とアルコール摂取による脳内出血)

 

 

 

神の呪い:成功した結果を全て他人に盗み取られる 

 

 

容姿:黒髪短髪

 

 

 

特技:パソコンのプログラム構築 

 

 

神からの特典 

 

1.神咆哮デモンベインのアルアジフとデモンベインをデバイスとして使用

 

 原作とゲームなどで使用された武装と術式も対象とする

 

2.魔力ランクをSSSにする。

 

3.転生者だった場合の前世の過去の出来事を知る事が出来る。

 

4.転生世界の主人公と必ず出会える。

 

その他のスキル

 

苦痛耐性 洗脳耐性(強)

 

性格:ノリの良いお調子者だが、根は真面目な努力家

 

前世での経験から詰めが甘い所を直そうとしているが、恋愛面ではそれが裏目に出て後に修羅場となる

 

遥かに自分より格上にも心を折らずに戦う根性はあるが、無空との戦いは二度とやりたくないと笑いながらいったが、無空と出会えたことは運が良すぎたと神に感謝している。

 

学校でも男子にも女子にも良好な関係を築いてる為に悠樹と華純と特に仲がいい事で男子たちが文句言えない事実を知らない程の鈍感でもある。

 

実は、なのはとは幼馴染であり友人でもあり幼少期に一人ぼっちだった頃に遊んだり家族ぐるみで食事したりとかなり親密になっているが、あくまで友人と思っていて、なのはも仲の良い友人としか思われていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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閑話 1

高々に声を上げて笑う神は、予想以上に面白くなった無空の行動を他の神よりも楽しくテレビを見るように視聴していた。

 

「あの特典だけでよく此処まで生きて来れたよね…それにあんな拷問みたいな日々を何十年もしたら、大抵性根が僕みたいに歪むだろうけど、よく耐えたよ!!流石僕が選んだ転生者だ」

 

自画自賛しながら送られてくる映像を見ていた時に、荒々しい声と共に御顔見知りの神たちが自室に入ってきた時に、「なんの用?僕は忙しんだけど」とこれから言われる事を予想していたのか不機嫌そうに応対した時に、その中でも真面目そうな青年が怒鳴り声を上げて言った。

 

「貴様!!何のつもりだ!!今回の魂の救済の儀式の転生者を殺して置いて、なぜ別の転生者をあの世界に送った!!」

 

「知らないよ…君たちが僕が『やっぱもう一回やるね』って言った時に構わないって言ったの忘れたの?」

 

「俺は言ったはずだ!!貴様みたいな奴は神の資格などないと、前回の時貴様のせいで数多くの犠牲が出たのを忘れたか!!」

 

「何言ってんの?あんなゴミの更生でマジキレしてるなんてウケるんですけど。頭おかしいの君じゃないの?」

 

「俺が担当していた転生者の平穏を奪っておいてそのセリフか!!」

 

言い争いが大きくなった事で「頭冷やせ…こいつには何言っても無駄だよ」と言って羽交い締めに引きずられながら連行されながらも「絶対にお前を神の座から引きずり降ろしてやる!!」と捨て台詞を言いながら去っていった。

 

「それを壊したのは君の担当の転生者じゃないか…あんなの2クールでやるアニメが前半が傑作だったのに、後半で駄作になったから僕が面白くしたのに、君だけが得するような事で文句言われる筋合いはないね」

 

「全く…お前はそうは言うけど、俺達にも被害出すのは勘弁してくれ…」

 

「そうね…気持ちは分かるけど、自分の担当の転生者をラスボスするのは少し感心しないわね」

 

その場に残っていた知り合いの神と女神に言われ悪気もない声でこう答えた。

 

「犯罪者になるような因子を組まれた人間の救済なんて言ったけど、あのバカが育成シュミレーションゲームみたいに遊んでいたのが原因じゃん…そんな事してしておいて僕達に責任押し付けて逃げた奴の担当していた人間の面倒なんて嫌に決まってるし、今回の僕の担当する奴は更生なんて無駄だって思えるほどのカスだったから、特典なしで送り込んで無様に殺して影響ないようにしただけでも感謝してほしいね」

 

「…そういやお前『今回は飽きたから特典なしで送って早めにあのバカ殺しとくから好きにやれば?』って言っていたが、何で急に又参加したのか理由を知りたい」

 

その言葉に女神も「そうね…今後の事を考えればあなたを粛清しなければいけない事になる」と冷たく威圧を与えるような視線で見た時に、「面倒くさいなあ…」と言いながらも理由を言った。

 

「さっきも言ったけど犯罪者になるような因子を組まされたって言ったけど今回の7人の内5人は史上最悪の快楽犯罪者になる可能性があったのは知ってるよね?」

 

「ええ…私の担当の転生者は性犯罪で幼い子供に欲情するようにしてあって、そちらの方で大事件になる前に仲の良かった幼馴染の奥さんと娘や家族に迷惑かける前に自殺した不幸な男性だったわ。

 

転生する前もその因子が無くなった事に泣きながら感謝して転生した人だったから応援してあげたいから、前回は仕方ないと判断したけど今回はあんなことになったら…」

 

「そんなおっかない顔しないで、まあ…落ち着けよ。

 

俺はその5人に含まれていない女の子だったけど、割と危うい子だったかな…

良家のお嬢様だったけど、両親のせいで自分の運命を狂わせちゃって殺されちゃった不運の令嬢…

でも、話した感想はのんびり大らかな優しい女の子…悪く言えばポンコツってとこかな。

 

俺も今回は楽出来たって緊急事態以外は放置の予定だけど、お前の参加で仕事が増えそうで困るんだ。

 

あいつ含めて他のやつも同じ事思ってはいるだろうが…お前はやらないと決めたら何を言ってもやらないのは知っているからな…」

 

「実は僕も楽がしたいから今回の担当転生者が性犯罪とリョナ好きのクズ野郎って知っていたから、早めに終わらせて退場したんだけど…気になる事があってね」

 

「気になる事?」

 

「…あのバカがあの世界に干渉してゲームみたいに楽しもうとしていた事を聞いたから、本当なのか分からないから最高神様に報告したんだけどね…

 

『それが本当なら問題だな。お前は前の担当した転生者で甚大な被害を出した事を帳消しにする代わりに、新たな転生者を送る事を許可する…断ればどうなるか分かるな』って言われてしょうがなく彼を送る事にしたけど…妨害はあったみたいだ」

 

「どうゆう事よ?」

 

「それは、原作の数百年前の世界に何故か転生していた事だよね…これだと本編に干渉しないでそのまま終わる事もあったから僕は楽出来るからいいか…なんて普通は他の神々は思うけど、僕だってそこまで気にしないなんて思ったら大間違いだよ。この事とはすでに最高神様に報告済みだし、あの自惚れバカの転生者だってかなりの問題児だと思うんだよね」

 

「問題児?確かあいつの担当は、正義感の強い自衛官で多くの実績を持った人格者だって聞いたが?」

 

「…配属先の経歴とその後が問題なんだ。あのテロ国家の鎮圧で自ら前線で指揮して多くの民間人を助けた…でもその時襲撃したテロリストたちをどう対応したかは、知ってるはずだよ」

 

「…なるほどね。だから後に自衛官を退職して外人部隊に入隊したのね」

 

「??どうゆう事だ…俺にはさっぱりわからん」

 

「君はお気楽だね…まあそこが僕がこの事を気軽に言えるんだけどね。

 

僕の転生者は特典は一つだけど、応用によっては無限大の特典を所有できるほどの可能性があるから、念の為に邪魔されないように原作とは程遠い時代に転生させた。ある計画の為に」

 

「…おいおいまさかとは思うが!!!」

 

「君の思っている事は当たっていると思うよ」

 

「自分の都合のいい世界にする事…あの転生者にとって都合のいい世界は」

 

「好きなように虐殺と凌辱できるような世界をあの転生者にプレゼント!!永遠に続く悪夢を視聴しよう…なんて誰得なの?そんなの見ても面白いのあのバカしかいないじゃん…まあ、担当していた人間にやれせようとしてあの世界がぶっ壊れていくのを楽しみにしてたなんて大声で言った後に、「お前もいつもやっているから楽しくてやっているんだろ?俺と組まないか?」なんて言って、僕に協力しろなんて言ったけど、思いっきりぶん殴って最高神様に報告して謹慎処分なんていい気味だよ…今は消滅処分にした方がよかったんじゃないかと思うけどね」

 

「でも…今でも拘束さえて干渉は出来ないはずだけど?」

 

「協力者がいるね…確実にね~自惚れバカはあの性格だし、君達二人も違うと思ってる。

最高神様は絶対に干渉しないし、するとしても勘違いバカの粛清ぐらいかな、他の神も今回は無関心というか関わりたくないって思っているみたいだし…僕のせいかもしれないけどね。

 

消去法で言えば、残り物に目を付けるのが普通だけど…無自覚で利用されてる可能性もあるから今は確信はないけどね」

 

「転生者が何かしらの影響を受けている可能性が高いか…」

 

「マジかよ…今回は楽出来ると思ってたんだよね…全く一つのバグで大惨事なんて今回は運が悪いわ~

やけ酒でも今の内にしておくかな…この後にボロを出さない内に」

 

「私も警戒しておくわ…でも、貴方の事を信用してるわけではないけど、あの人間は信じていいの?」

 

「それは平気だと思うよ…だって君達だって知っているはずだよ…あのサイコロの目の意味をね」

 

「…1つでいいなんて本当に物好きよね。本当にあなたと話すのが嫌だったんじゃない?」

 

「全くだ…それにあの転生者って何所で見つけて来たんだ?最高神様が連れて来たのか?」

 

「いや違うよ。君達も知ってる転生者だよ」

 

「あなた…まさかあの転生者を使ったの?」

 

「まあ…僕もあれは酷いから、再利用させてもらったけど、前の転生した世界の記憶はすべて消して初対面を装ってみたけど、僕の憎しみMaxだったね…だってしょうがないじゃん、あの時の特典で僕と一緒に行くなんて選んだもんだから、あんなことになったけどちょっかい出されるまでは楽しかったし、対応が早かったのは僕の面白くない事が起こった事が原因だしね」

 

「まあ…あの事は理不尽だしな。

お前が見た目は地味で小汚い子供だけどちゃんとすれば美少女だって知ったあの自称オリ主転生者がお前に魅了の特典を使った事に、彼が腹を立ててボコボコにした事を妬んで殺してお前をモノにしようみたいに考えたけど、一番その恩恵を受けていた自分は我儘放題にハーレム作っておいてお前が神だって知って魅了で洗脳して特典を無尽蔵に増やして神になろうなんて考えたのが退場の原因だったな…」

 

「そうね…その後、最高神様の逆鱗に触れたせいで全特典のロックして即座に退場させて、貴方はその転生者と戦いで殺された彼と共にあの世界から消滅して戻って来た。

 

初めてだったわ…貴方が泣いて怒っているのを見たのはね…

あの頃の事を思い出したらなんていうかしらね」

 

「ねえ…話は終わった?僕は忙しんだけど…早く対策考えたら?」

 

あからさまに不機嫌になった言葉を女神が察して「何か不信な事があったら連絡しなさい」と言い立ち去り「俺も頼ってくれてもいいんだけど、今回はお前の好きにしてもいいと思うぜ」と言った後のある一言で無空の担当の神は激怒して追い払った…

 

 

その一言は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前…あの人間の傍に居る為なら神の座を捨てて一緒にいようなんて思っていたのは意外だったぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もいなくなった部屋で神は感情的になった事を反省しながらも唯一片付けをしている鍵を掛けた引き出しからあるものを取り出した後に呟いた…

 

「当たり前だろ…あんなに楽しかったのはあの時だけだよ…僕が願うのは彼の幸せ…

 

それを壊す奴は誰であろうと許さない…僕は…一緒にいたらいけないんだから…」

 

 

 

 

 

 

 

「貴方も余計な事言い過ぎよ…」

 

「すまない…あんなに怒るとは予想外だった…」

 

「まあ…気持ちは分かるけどね…特典として一緒に転生して普通に恋して結ばれたのに、わがまま放題の転生者に幸せを壊されてあの行動じゃ納得よ」

 

「そうだよな…最高神様も『やっと元の性格に戻った様で良かった…あの人間に何か礼を考えればいかんな』って笑顔だったのがあのバカのせいで台無しになったんだよな。

 

また、少し前みたいに荒んじまって最高神様もその事を理由に消滅させたほうが世界の為だと思うような人間を担当し始めたのは最高神様が気を遣って楽させる為だと知ったのはついさっきだしね」

 

「あの子も昔は真面目で私より仕事熱心で優しいかったけど、転生者の我が儘対策や他の神の嫌がれせ…それで転生先でのトラブルを一人で対応しすぎた結果が今の性格になったのは納得よ…私はその時は別の所で仕事していたから何も出来なったのは悪かったと思ってるわ」

 

「俺もだ…何か大変そうだなって思って手伝ったら、その後に別の部署に異動になって休む暇なく仕事になったけど、最高神様に会う機会があって何でこの部署にいるのかと聞かれたから、ありのままを話したら超おっかない顔してあいつの所に行ったな。あのバカが勝手に異動を命じた事がバレてその後、存在消滅処分になったと聞いたが何やったんだろうな」

 

「話のよれば、転生者に呪いをかけて殺し合いか、原作のヒロイン達の凌辱を楽しんでみて自慰行為していたとか聞いたわ。

それをあの子に命じて主犯にしようとしたみたいだけど、貴方の異動の件で最高神様が直々に調べて性格が破綻していたあの子を見て激怒して…が理由よ」

 

「…おっかねえ~でも、あの人間もなんで特典を一緒に転生世界に行く事を選んだんだ?」

 

「それは…分かったんじゃない?」

 

「何をだ?」

 

「死んだような目をしてすべての事に諦めて笑顔無くつまんなそうにしていたあの子を見た時に…ね」

 

「そうゆう事か…後で謝っておくか…」

 

「そうしておきなさい…今回の事だってわざと憎まれるように仕組んでこうなったけど、本当は一緒に行きたかったけど、また自分の事で犠牲になる可能性がある事が耐えきれなかった…変な所で不器用よね

 

今、落ち込んでないといいのだけど」

 

「神の座を下りてまでついて行きたかった…って事は相当ショックが大きかったって事か」

 

「無駄に考えて自滅しないといいんだけどね…」

 

「まあな…自分で無自覚で利用されてるなんて事が無いように祈りたいな…」

 

「それに関しては同じ意見ね…」

 

「最高神様に相談はしておこう…俺はまた彼女が泣くのを見たくはない」

 

 

 

 

 

 

 

 



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