宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち(妄想) (国連宇宙軍)
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設定集
設定集1


この作品の設定集です。


 

 地球連邦第一艦隊 

 

 旗艦 改アンドロメダ級一番艦春蘭

 

 主力戦艦ドレッドノート級……

 二十隻 

 

 護衛艦……四隻

 

 新型駆逐艦……二隻 

 

 

 

 

 

 第二艦隊

 

 旗艦 アンドロメダ級二番艦アルデバラン

 

 主力戦艦ドレッドノート級……十八隻

 

 護衛艦……二隻

 

 新型駆逐艦……四隻

 

 

 

 

 

 第三艦隊

 

 旗艦 アンドロメダ級四番艦アキレス

 

 主力戦艦ドレッドノート級……十五隻

 

 護衛艦……一隻

 

 新型駆逐艦……二隻

 

 

 

 

 

 

 第四艦隊(航宙機動第一艦隊)

 

 旗艦 アンドロメダ級五番艦アンタレス

 

 主力戦艦ドレッドノート級改空母……三隻

 

 主力戦艦ドレッドノート級……四隻

 

 パトロール艦……二隻

 

 新型空母……四隻

 

 

 

 

 

 第五艦隊(航宙機動第二艦隊)

 

 旗艦 ヤマト級三番艦銀河

 

 主力戦艦ドレッドノート級改空母……四隻

 

 主力戦艦ドレッドノート級……二隻

 

 パトロール艦……一隻

 

 

 

 

 

 十一番惑星守備隊

 

 主力戦艦ドレッドノート級……五隻

 

 護衛艦……十隻

 

 新型駆逐艦……一隻

 

 

 

 

 

 太陽系外縁パトロール艦隊

 

 護衛艦……三十隻

 

 パトロール艦……二十隻

 

 

 

 

 

 地球上空守備艦隊

 

 〇主力戦艦ドレッドノート級……二隻

 

 〇金剛改型宇宙戦艦……二十隻

 

 〇村雨改型宇宙巡洋艦……十五隻

 

 〇磯風改型突撃駆逐艦……十二隻

 

 

 

 

 

 

 独立部隊

 

 〇宇宙戦艦ヤマト

 

 ──────────────────────────────

 

 

 新規設定

 

 〇改アンドロメダ級一番艦春蘭

 

 撃沈したアンドロメダ改を設計からやり直し完成した艦艇。新型エンジンを二基搭載している。この艦艇は、2203年の波動砲非搭載艦建造計画発令以前に就役した艦艇なので波動砲が搭載されている。

 

 〇武装

 

 三連装次元波動爆縮放射機(波動砲)

 40.6センチ四連装収束圧縮型衝撃波砲搭……四基

 22.4センチ四連装収束圧縮型衝撃波砲搭……四基

 速射魚雷発射菅……四門

 重力子スプレッド発射機……四基

 小型魚雷発射菅……八門

 短魚雷発射菅……八門

 五連装対艦グレネード投射機……二基

 亜空間魚雷発射菅……四基       など

 

 

 

 

 

 〇ヤマト級三番艦銀河

 

 機能を失ったコスモリバースシステムを外し新型エンジンを搭載した。これにより武装が使えるようになり大幅な改修が行われた。なお。波動砲は搭載していない。

 

 〇武装

 艦首・艦尾魚雷発射菅……十二門

 48サンチ三連装陽電子衝撃砲搭……三基

 短魚雷発射菅……十六門

 格納型対空パルスレーザー砲搭……多数

 ミサイル発射菅……四門

 

 

 

 

 

 〇新型駆逐艦

 波動砲非搭載艦建造計画によって設計された艦艇。全長は百二十メートル弱である。艦隊構造は、地球軍艦艇の特徴の司令塔がなく、完全な紡錐形を成している。地球艦艇最速の機動性を生かし敵艦隊にに肉薄し魚雷で打撃を与える。また偵察任務などでも活躍する。

 

 〇武装

 四連装宇宙魚雷発射菅……四門

 二連装収束圧縮型衝撃砲搭……三基

 二連装陽電子衝撃砲搭……四基

 小型速射魚雷……四門

 二連装パルスレーザー砲……四基

 

 

 

 

 

 〇新型空母

 

 波動砲非搭載艦建造計画によって設計された空母。ガミラスのゲルバデス級航宙戦闘母艦を参考にして作られた。普段は甲板は飛行用だが艦載機を全機発艦させた後は艦前方の甲板が回転し、主砲が二基現れる。艦橋後方構造物はアンドロメダ級空母と酷似している。また奇襲作戦など機動力が必要とされる任務のために高機動スラスターが多数装備されている。搭載できる航空機は百二十三機である。また艦下方に主砲が一基付けられている。

 

 〇武装

 格納型三連装収束圧縮型衝撃砲搭……二基

 三連装収束圧縮型衝撃砲搭……一基

 亜空間魚雷発射菅……二門

 二連装パルスレーザー砲搭……二基

 短魚雷発射菅……十六門

 

 

 



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設定集2

設定集 ガミラス編です。


 ガミラス本星

 

ディッツ提督直轄艦隊

 

〇ガイデロール級航宙戦艦・・・・三十隻隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・百五十隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・百二十隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・百三十隻

 

〇メルトリア級航宙巡洋戦艦・・・・百隻

 

〇ゲルバデス級航宙戦闘母艦・・・・十隻

 

〇ガイペロン級多層式航宙母艦・・・・二十隻

 

 

新天地探索部隊

 

〇ガイデロール級航宙戦艦 ディッツ搭乗艦「デバリエル」他・・・・十五隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・六十隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・四十隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・二十隻

 

 

デスラー総督府直衛艦隊

 

〇ガイデロール級航宙戦艦・・・・百五十隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・二百隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・二百十隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・百九十隻

 

〇メルトリア級航宙巡洋戦艦・・・・百隻

 

 

バーガー機動空母艦隊

 

〇航宙戦闘母艦CCC  〔ノイ・バルグレイ〕 〔ノイ・ランベア〕 〔ノイ・ダロルド〕 他・・・・五隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・三十隻

 

 

フラーケン次元潜航部隊

 

〇次元潜航艦〔UX -01〕〔UX -02〕〔UX - 03〕〔UX -03〕〔UX - 04〕〔UX - 05〕〔UX - 06〕〔UX - 07〕〔UX - 08〕

 

〇新型次元潜航艦

 

 

 

各方面軍所属部隊

 

超弩級一等航宙戦闘艦・・・・十隻

 

〇ガイデロール級航宙戦艦・・・・二百隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・八百隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・五百隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・六百隻

 

〇メルトリア級航宙巡洋戦艦・・・・三百隻 

 

〇ゲルバデス級航宙戦闘母艦・・・・三百隻

 

〇ガイペロン級多層式航宙母艦・・・・四百隻

 

〇ポルメリア級強襲航宙母艦・・・・四百隻

 

 

月面駐留軍

 

〇超弩級一等航宙戦闘艦・・・・二隻

 

〇ガイデロール級航宙戦艦・・・・十隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・百隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・六十隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・八十隻

 

 

バラン守備艦隊

 

〇ガイデロール級航宙戦艦・・・・三隻

 

〇デストリア級航宙重巡洋艦・・・・三十隻

 

〇ケルカピア級高速巡洋艦・・・・五十隻

 

〇クリピテラ級航宙駆逐艦・・・・五十隻

 

 

 

 

 

 

 

ガミラス政権

 

総統  デスラー

 

副総統 ヒス

 

参謀長 ガデル・タラン

 

航宙艦隊司令官 ガル・ディッツ

 

月面大使 ローレン・バレル

 

地球政府派遣員 カイデル・シュケカル

 

 

 

〇新型次元潜航艦

 

元の次元潜航艦の欠点を改良し新型エンジンを搭載した。そのお陰で航行能力が上がった。また新潜航魚雷を装備している。

 

 

 



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本編
第一話


 初めての投稿ですが、話がまとまっていなかったり誤字や脱字があったら教えてください。出来るだけ修正します。


それでは本文です。


 あのガトランティスとの戦いから三年。地球はさらなる発展をとげていた。滅びの方舟によって半壊した月もほぼ修復が完了し、もとの姿に戻っていた。地球連邦政府は、壊滅した艦隊を再編し軍を増強していた。しかし、次元断層を失った影響は大きくこの三年間で就役した艦艇は、たったの十三隻だった。それでも軍の艦艇保有数は百五十隻を越えていた。               

 

 

 

 

 

 ……2203年地球連邦政府会議室……   

 

「芹沢君いい加減にしたまえ!」      

 

 藤堂長官の声が会議室内に響き渡った。

 

「しかし長官、またガトランティスのような物量で攻めてくる国家が現れたらどうするのです? 今の我が軍の艦艇保持数は先の戦争の五分の一にも満たないのですぞ!」

 

「君はまたあの戦争の時のような愚行を繰り返すつもりかね?」

 

「しかし……」

 

「とにかくこの波動砲艦隊再建計画を許可することは出来ない。我々はあのときのような事を繰り返してはならんのだ。 〔波動砲に頼らない艦艇を作る〕 これは決定事項だ。今日の会議は以上だ!」

 

 

 

 あの会議から三年が経った。軍は波動砲を持たない駆逐艦や空母の建造を行ってきた。それでも、いまだに波動砲搭載艦は九十隻以上にのぼる。中でも、アンドロメダ級の波動砲はとても強力だ。だからこそ軍は波動砲の発射をどうしても使うざるを得ない時だけに限定した。そうしなければあのときの二の舞になってしまうから……

 

 

 

 ガトランティスとの戦いを終息に導いたヤマトは東京湾の新海底ドックで真田志郎の指揮のもと、大幅な改修を受けていた。一方、元ヤマトの乗組員たちはヤマトの改修が終わるまで地球発展のために自分達の配置場所で弛まぬ努力を続けていた。

 

 ────────────────────────────

 

 ガミラス本星では、デスラー元総統が艦隊を連れて帰還し国民からの要望によって総統の地位に戻った。そして国民にガミラス本星の寿命がもう短いことを伝え、新しい星を探しだし移住すると宣言した。まずディッツ提督が艦隊を率いて新天地になりそうな場所を見つけ、見つかり次第船団を何回かに分けて移住させるという。半年以内に星を探し出せなければ、ガミラス本星は地殻変動などの異常気象が始まり一年以内に崩壊してしまうだろう。

 

イスカンダルでは、すでに地殻変動が始まりつつあった。スターシャは心配そうな顔で外を眺めていた。

 

「姉様、私たちも脱出の準備をしたほうが良いと思います。」

 

「しかし、私がこの星を離れる訳にはいかないのです。」

 

「でも・・・・」

 

「脱出するならユリーシャだけにしなさい。」




いかがだったでしょうか。すごく字数が少ないと思います。しかし、初めてなのでしばらくはこのくらいの字数でやっていきたいと思います。ですがだんだんと字数を増やしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。


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第二話

投稿二日でUA 80ありがとうございます。すごく励みになっております。まだ字数は少ないですがお楽しみください。




それでは本編です


「こちら、アンドロメダ級アルデバラン。これより第二艦隊は、新型エンジンの調整のために大マゼラン銀河外縁部までの長期航海に出る! 全艦、発進! 」 

 

 第二艦隊旗艦のアルデバランは、艦に装備された新型エンジン調整のためにドレッドノート級六隻と護衛艦二隻で旅だっていった。

 

 そして、ヤマトも大幅な改修を終えて訓練航海に出ることになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「偉大なるヤマト艦長沖田十三の霊に敬礼!」

 

 イスカンダルへの航海から六年が経過した。今日は、六度目の沖田艦長の命日だ。しかし、集まれたのは佐渡、古代、森の三名だけだった。

 

「皆地球のためにがんばっております。そして、もうすぐヤマトは宇宙訓練学校の卒業生を乗せ訓練航海に出撃します。地球から若いやつらを見守ってください」

 

 そんな三人を後ろから眺めている青年がいた。彼は、声をかけるか迷っているようだった。

 

「あの……」

 

「君は誰だい?」

 

「はっ! 申し遅れました。僕は徳川彦左衛門の息子、太助であります。この度訓練学校を卒業しヤマト配属を命じられました」

 

「そうか、徳川さんの!」

 

「しかし君はガミラス戦のときはまだ一般人だったはず……」

 

「僕は、父さんがイスカンダルから帰ってきたときに思ったんです。僕も地球を守りたいと。それで必死に勉強し訓練学校に入ったんです」     

 

「そうか、お父さんに笑われないように頑張るんだぞ!」

 

「はい! 頑張ります。それでは失礼します」

 

 太助は明日の乗艦の準備があると言い、去っていった。

 

「いよいよ明日から訓練航海か……」

 

「頑張ってね古代君、いや艦長代理!」

 

「やめろよ雪! 恥ずかしいだろ!」 

 

「おい! お前ら今日は艦長の命日だぞ」

 

「すみません佐渡先生」

 

「やっと成長したと思ったら……はぁ」

 

 

 次の日、ヤマトは卒業生百九十人を加え発進の時を待っていた。

 

「こちら宇宙訓練学校卒業生、全員搭乗完了しました」

 

「了解した。君は?」

 

「艦橋配属を命じられました清水翔太です」

 

 

「これよりヤマトは、発進する。清水、お前が操艦するんだ!」

 

「りょ、了解しました! 波動エンジン始動。動力接続!」

 

「フライホイール始動。おい!徳川、 どうした? 出力上がらないぞ」

 

「それが、レバーを間違えてしまい……」

 

「ばかもん!!それでは親父さんが泣くぞ」 

 

「すみません‼ (たくっ!いちいち親父、親父って)」

 

「何か言ったか?」

 

「いえ何でもありません。フライホイール始動!

 」

 

「エネルギー百二十パーセント。ガントリーロック解除」

 

「微速前進0.5」

 

「ドックから海中に侵入」

 

 ヤマトは危ないところを見せながらもなんとか進み始めた。

 

「海面到達まで残り三十秒」

 

「清水わかっているよな?海面到達と同時にエンジンに点火だぞ!」

 

「はい」

 

「海面到達まで残り二十秒!」

 

「メインエンジン点火準備」

 

「海面到達まで十秒 九、八、七、六、五、四、三、二、一……」

 

「………………」

 

「清水!!」

 

「えっ、エンジン点火!」

 

 その時、ヤマトのエンジンが止まりヤマトは停止した。

 

「おい、それは停止ボタンだ!」

 

「すみません!」

 

「エンジン点火」

 

「ヤマト発進!!」

 

「安定翼展開」

 

「宇宙空間に到達。」

 

 

 

 ヤマトはなんとか大気圏を脱出し、月軌道に達していた。

 



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第三話

UA200越えました。ありがとうございます。これからも頑張って行きたいと思います。とりあえず投稿の頻度は二日に一回のペースでいきたいと思います。よろしくお願いします。



それでは本編です。


 話は少し戻る……

 

 地球連邦政府司令長官室

 

「山南君、もう体調は大丈夫かね」

 

「はい、もう万全ですよ。藤堂司令長官」

 

「そうか。」

 

「長官、本日の用件とは一体何でしょうか?」

 

「ヤマトが宇宙訓練学校卒業生を連れて訓練航海に行くことは知っているだろう?」

 

「はい、知っています」

 

「なら話は早い。ヤマトが訓練航海から帰ってきたらヤマト新艦長に就任して欲しい」

 

「はっ? 私がヤマトの艦長に?」

 

「ヤマトは、ガミラスとの戦いやガトランティス戦の功績から、独立部隊としての行動が許されている。自分たちの判断で行動する事も可能だ。しかし、乗組員はまだ若い。特に艦長代理の古代は悩みも色々と抱えているだろう。そこで、君にヤマトクルーを引っ張っていって欲しい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 藤堂長官から言われた言葉に思わず はっ? と返してしまう。

 

「君にヤマトクルーを引っ張っていって欲しい」と言われ正直頭が混乱していた。

 

(私が沖田さんや土方さんのあとを継いでもいいのだろうか? 確かに、艦長代理の古代はまだ若く皆を引っ張っていくには幼い。しかし、だからといって艦長は私でいいのだろうか?)

 

「少し考えさせてください」

 

 

 

 

 

 英雄の丘

 

(沖田さん、あなたが命を吹き込んだ舟を私は継いでもいいのでしょうか? 

 土方さん、あなたが命をかけた舟を継いでもいいのでしょうか?)

 その時、「山南、あいつらを頼む。古代の面倒を見てくれ」そんな声が聞こえた気がして山南はフッと笑った。

 

 次の日、山南の姿は再び司令長官室にあった。

 

「長官、昨日の件ですが引き受けたいと思います」

 

「そうか、ありがとう」

 

「見たくなってしまったのです。私も、あの二人が命をかけた舟の生き様を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話は少し進み、地球上空・第二艦隊

 

「宇宙空間に到着」

 

「これより連続ワープを行う。全艦ワープ準備」

 

 大気圏を離脱した第二艦隊は新型エンジンの特徴である連続ワープを試すところだった。

 

「全艦ワープ準備完了しました」

 

「ワープ五秒前、四、三、二、一、ワープ!」

 

 

 

 火星後方の何もない空間からいきなり艦艇が現れる。

 

「ワープ終了。現在地火星後方、二十万宇宙キロ。続いて後続艦のワープアウト反応観測。全艦、艦に異常なし」

 

「了解した。続いて二回目のワープに入る。全艦ワープ」

 

 

 

 

 再び、何もない空間からいきなり艦艇が現れる。

 

「ワープ終了。現在地、木星後方二十五万宇宙キロ。続いて後続艦のワープアウト反応を観測。全艦に異常なし」

 

 

「ふぅ、とりあえず初めての連続ワープは成功か。各艦、エンジンに異常がないかよく確認しておけ!」

 

「了解」

 

「二十四時間後に再度連続ワープを行う」

 

 

 

 

 

 

 さらに時は進み 月軌道・ヤマト

 

「こちら月面基地航空隊所属山本。これよりヤマトに

 着艦し、アステロイドベルト宙域での訓練に参加する」

 

「了解着艦を許可する」 

 

 

 ヤマト内第二格納庫 

 

 

「山本、元気だったか?」

 

「おかげさまで。古代さんこそお元気そうで良かった」

 

「またよろしく頼むぞ」

 

「ご期待に添えるように頑張ります!」

 

 

 第一艦橋内

 

 

「ヤマトはこれよりアステロイドベルトでの訓練に向かう。ヤマト発進!」

 

「了解。ヤマト発進します」

 

 ヤマトは新人教育のためにアステロイドベルト周辺での訓練を予定していた。

 

 

 

 

 

 

 地球

 

「翼、とうちゃんの墓参りにいこうか」

 

「うん」

 

 元ヤマト乗組員、加藤三郎の息子翼は加藤の裏切りの対価としてもたらされた薬によって完全に回復していた。そして加藤の妻である真琴には、ガトランティスとの戦時中に加藤が裏切ったことは知らされていた。しかし最後はヤマトのために死んでいった加藤に涙が溢れていたという。

 

「翼、父ちゃんは偉くてすごいんだぞ。最後までヤマトを思って戦っていたんだから」

 

 

 

 ガトランティス戦のあと、爆発に巻き込まれていたとされていた加藤三郎の機体は密かに回収されていた。コックピット内には笑ったまま息絶えていた加藤の死体があった。

 加藤は今も、英雄の丘で安らかに眠っている。

 

 

 

 

ガミラス本星

 

「ディッツ君、君には、射手座矮小ダエン銀河にあるガルマン星に向かって欲しい。」

 

射手座矮小ダエン銀河とは天の川銀河から7光年離れている銀河である。その射手座矮小ダエン銀河の惑星ガルマンは今のガミラス本星と酷似している環境を持っているそのため、デスラーは、艦隊を派遣し調査して安全性が認められれば、すぐにでも移住を開始しようと考えていた。

 

「わかりました。すぐに艦隊に発進準備をさせます。」

 

ディッツは艦隊派遣準備のために去っていった。

 

デスラーは空に浮かぶ惑星に目を向けた。

 

「ヒス君、イスカンダルのスターシャ王女に繋いでくれ。」

 

「承知いたしました。」 

 

 

パネルにスターシャが表示される。

 

「アベルト、貴方から通信なんていつ以来?」

 

「私も忙しい身なのでね。単刀直入に言う。今すぐイスカンダルを脱出しガミラスに来るんだ。もうすぐ惑星調査のための艦隊が出撃する。次期に、調査結果が届く。すぐにでも移住を開始するだろう。君たちにも同行して欲しい。」

 

「それは出来ないわ。アベルト。私はここに残らなくてはならないの。イスカンダル最後の民として惑星の最後を見届けるわ。」

 

「しかし、」

 

「でも、ユリーシャは脱出させるつもりよ。面倒を見てくれる?」

 

「もちろんだとも。」

 

「ありがとう。」

 

ピコンという音と共に通信が終了する

 

「どこまでも強い女だ。フハハハハハハハ。」




誤字や脱字等があったら感想欄にて教えて下さい。


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第四話

評価・感想等ございましたらよろしくお願いします。






それでは本編です。


 三ヶ月前・・・・・

 

太陽系から五十万光年先の二重銀河

 暗黒銀河と白色銀河のうち、白色銀河内第四惑星デザリウム。デザリウムでの生命体は頭以外はサイボーグであった。しかしデザリウム人は、すぐに故障するこの体ではなく未知の謎がたくさんつまっている人間の体を求めていた。

 そのため、色々な銀河に勢力を伸ばし各地で戦争を起こしていた。

 

 

 

「グレートエンペラー様。各地で戦争に使用する資源が足らなくなってきています。このままでは半年もたたずに戦争できなくなってしまいます」

 

「なに! すぐに資源を採掘できる惑星を探すのだ」

 

「もう検討はついています。白色銀河から、六十六万八千光年先のマゼラン銀河内にあるイスカンダルという星のイスカンダリウムが資源として役に立ちます」

 

「わかった。すぐに採掘艦隊を向かわせろ」

 

「はっ」

 

 ピューンという音と共に通信が終了した。

 

「メルダース司令の艦隊を護衛として同行させるんだ!! 補給のために、今サファイア銀河に配備してある移動型補給基地をイスカンダルとの中間の距離に配備しろ」

 

「了解いたしました。」

 

 

 

 暗黒星団帝国第二征服艦隊

 

「これよりマゼラン銀河に向かう。全艦発進!」

 

 逆円錐形の塊が艦隊と共にデザリウムから旅立っていった。

 

 

 また時を同じくして、移動型補給基地がワープして向かっていった。

 

 

 

 

現在

 

 太陽系アステロイドベルト周辺宙域・ヤマト

 

「レーダーに感。前方、二十万宇宙キロに敵影確認。

 

「全艦第一種戦闘配備! 各員持ち場に付け。非戦闘員は居住区域に待避!」

 

「主砲発射用意! 射程に入ると同時に斉射する」

 

「主砲にエネルギー接続」

 

「全砲搭発射準備完了」

 

「敵艦射程に入りました」

 

「撃ちーかたー、始め!!」

 

 九門ある砲搭のすべてから青い筋が発射された。その筋は的確に敵艦の中心を射ぬいた。

 

「敵艦ビーコン、反応消失」

 

 

 

 

 

「上出来だ。清水」

 

「ありがとうございます」

 

「続いて、艦載機発艦」

 

 

 ヤマト下部艦載機発進口からコスモタイガーが発進した。

 

「全機。これより訓練を行う。私に続け!」

 

「了解」

 

 アステロイドベルトの中を三十機の筋が飛んでいく。

 

「坂本、こんな岩にぶつかるなよ」

 

「僕をなめないでくださいよ! こんなのぜんぜんへっちゃらですよ」

 

 

「次に射撃訓練を行う。私が指定した岩を壊すんだ!」

 

 近くにある岩を山本は指定していった。続いて山本が指定した岩が爆発する。

 

「坂本、破壊するのは私が指定したものだけだ。余計なことをするな!」 

 

「へいへい、わかってますよ」

 

 坂本は次々に岩を破壊して進んでいった。

 

 

 第一艦橋内

 

「清水、次の課題だ。コスモタイガー隊と連携して敵を叩け!」

 

「了解しました」

 

「コスモタイガー隊全機に通信。航空隊は敵艦を引き付けながらヤマト後方に移動せよ」

 

「了解」

 

「敵艦射程圏内に入った」

 

「主砲自動追尾開始」

 

「目標ロックした」

 

「主砲一番、二番てぇー」

 

「続いて艦首魚雷、水平射」

 

 黒い宇宙に六つの爆発の花がさいた。

 

「全ビーコン消失確認」

 

「これにて訓練の全工程を終了する。皆お疲れ様」

 

「ふぅ、清水ナイスだ!」

 

「ありがとうございます」 

 

「これよりヤマトは地球に帰還す……「ちょっと待ってください」

 

「どうした、相原?」

 

「アルデバランからの超長距離緊急通信です。繋ぎます」

 

「こちら……アルデ…………敵艦隊の奇襲………………救援頼む‼」

 

「電波状態が悪くこれが限界ですが、敵艦隊に奇襲を受けている模様です。」

 

 

「敵の奇襲? 第二艦隊は長期航海に出ていたはず、場所は?」

 

「ここから二十万光年先のマゼラン銀河外縁部です」

 

「分かった、これよりヤマトは第二艦隊救援に向かう。エンジン始動。相原、司令部に通信しといてくれ」

 

「ヤマト発進」

 

 ヤマトは第二艦隊救援のために動き出した。

 

 

 

 

 

地球・地球防衛軍司令部

 

長官、緊急事態です。アルデバランから救助要請を確認しました。」

 

「何?第二艦隊から救助要請だと?」

 

「はい、確かに通信を傍受しました。通信を聞いたヤマトが救援に向かうと報告がありました。」

 

 

「敵の情報については、何か入ってきているかね?」

 

「敵の所属、数については何一つ情報は入ってきていません。しかし、アルデバランの通信を聞く限り奇襲されたもようです。」 

 

「そうか。」

 

「長官、ガミラスの月面大使館から連絡が入りました。ガミラスのディッツ提督の艦隊が支援に向かうそうです。」

 

「そうか、我々からも太陽系外縁パトロール艦隊ならびに、第十一番惑星守備隊の艦艇三隻を向かわせる。ガミラスには感謝を伝えといてくれ。それとヤマトに通信。〔ヤマトハ太陽系外縁パトロール艦隊ナラビニ第十一番惑星カラ派遣サレル三隻ト合流シ現場二急行セヨ。〕」

 

 

 

ヤマト・第一艦橋

 

「司令部より返信〔ヤマトハ太陽系外縁パトロール艦隊ナラビニ第十一番惑星カラ派遣サレル三隻と合流シ現場二急行セヨ〕です。」

 

「了解した。」

 

「合流地点座標転送されてきました。」

 

「ヤマトはこれよりワープで合流地点に向かう。全艦ワープ準備。」

 

「ワープ準備完了。ワープ。」

 

ヤマトは真っ暗闇に消えていった。

 



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第五話

UA がどんどん増えていく。嬉しい限りです。できれば評価・感想もしてくださると嬉しいです。





それでは本編です。


 一ヶ月前 暗黒星団帝国・補給基地

 

「メルダース司令、補給基地に到着しました」

 

「分かった。補給が終了次第、イスカンダルに向かう。ただゴルバはここで待機する。デーダーを呼べ!」

 

「メルダース司令お呼びでしょうか?」

 

「ゴルバは万が一のためここで待機する。ここからは頼んだぞ」

 

「了解しました。必ずや達成いたします」

 

 

 デーダーは、採掘艦隊を率いてワープしていった。

 

 

 

 

 三日前……

 

「デーダー司令、五時間前に付近でワープアウト反応があります」

 

「何だと? う~む、(このままだと採掘に支障が出てくるかも知れん)分かった。これよりわが艦隊は敵の進路予想の先で待機し奇襲をかける。三百隻で採掘艦隊の護衛、五十隻で敵を奇襲する」

 

「了解しました」

 

 デーダーは艦隊の五十隻を率いてワープしていった。

 

 

 現在

 

 マゼラン銀河外縁部 地球第二艦隊

 

 

「ワープ終了。ただいまアルデバランは通常空間を航行中。新型エンジンに異常なし。続いて後続艦ワープ終了。共に異常なしです」

 

「分かった。第二艦隊はこれよ……

 

 

 その時、艦隊の一番後方を航行していた護衛艦から炎が上がった。

 

 

 

「艦長、大変です。護衛艦〔妙高〕が艦側面に被弾しました! 現宙域に敵影多数確認。待ち伏せだと思われます」

 

「何? 全艦、直ちに戦闘配置。波動防壁展開。敵を迎え撃つ。レーダー手、敵の数は?」

 

「五十隻です」

 

「我々の倍以上だと? くそっ、通信士、ガミラスと訓練航海中のヤマトに連絡しろ。  敵に反撃する。全艦撃ち~方始め!」

 

「了解」

 

 地球艦隊は反撃を始めた。しかしこの時点で、地球艦隊は波動防壁展開が遅れた二隻に被弾していた。

 

 

 

 

「デーダー艦長、敵が反撃を始めました」

 

「数ではこちらが上だ。すぐに叩いてしまえ」

 

 漆黒の宇宙に橙と青の筋がたくさん交錯し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ガミラス

 

 ガミラスでは、新惑星探索任務のためにディッツ提督の艦隊が発進しようとしていた。

 

「全艦発進準備完了」

 

「了解した。これより発進する」

 

「ちょっと待ってください。デスラー総統より通信です。パネルに投影します」

 

「ディッツ君、新惑星探索は一時中止だ。今マゼラン銀河外縁部で地球の第二艦隊が敵の攻撃を受けている。今すぐに発進し救援に向かって欲しい」

 

「何ですと! 了解しました。これより出撃し、第二艦隊の救援に向かいます」

 

 ディッツの艦隊は発進準備が完了していたためすぐに発進できた。

 

 

 

 

 太陽系外縁・合流地点

 

「合流地点に到着しました」

 

「レーダーに反応あり。味方艦艇八隻です」

 

 ヤマトに、ドレッドノート級二隻、護衛艦四隻。パトロール艦隊二隻が合流した。

 

「これよりワープし、第二艦隊救出に向かう。全艦ワープ」

 

 

 

 

 

 

「ドレッドノート級〔ネヴァタ〕〔ロイヤルオーク〕波動防壁貫通されました。被弾しています」

 

「ワープ終了直後のため我々はワープできない。援軍は必ず来てくれるはずだ。なんとしても耐えるぞ」

 

「敵ミサイル来ます。数八!」

 

「迎撃する。艦首速射魚雷てぇー!」

 

 アルデバランから魚雷が発射される。ミサイルは、中間地点で交差し爆発する。

 

「〔妙高〕に攻撃が集中しています」

 

 

「護衛艦〔妙高〕ダメージ限界、爆発します」

 

 アルデバランの後方を航行していた艦が爆発した。

 

「各艦ダメージ量三十パーセントを突破!」

 

 アルデバランにも、波動防壁が減退した場所に敵の攻撃が命中し始めた。アルデバランの艦橋を、衝撃が揺らす。

 

「ミサイル直撃しました。第四ブロックに被弾。隔壁閉鎖します」

 

「敵巡洋艦五隻撃沈、四隻大破させました。しかし、ドレッドノート級〔榛名〕大破。戦列を離れていきます」

 

「敵未だに四十隻健在」

 

「援軍はまだ来ないのか?」

 

「ワープアウト反応確認できません」

 

「ドレッドノート級〔ネヴァタ〕より通信。〔我エンジン二損傷、戦闘継続不能〕」

 

「味方残存艦艇数は?」

 

「ドレッドノート級四隻、護衛艦一隻です」

 

「波動防壁完全に消滅。艦側面に被弾、右舷短魚雷発射艦六門破損」

 

「敵三隻急速に近づく」

 

「主砲一番、二番てぇー」

 

「敵艦二隻撃沈! 残り一隻更に近づく!」

 

「左舷短魚雷発射菅開け! 全魚雷一斉射」

 

「敵艦撃沈」 

 

 その時艦全体を大きい衝撃が襲った。

 

「艦首右舷、ならびに左舷補助エンジンに被弾。エンジン出力低下!」

 

「護衛艦〔コンコード〕艦橋付近に直撃弾。応答なし」

 

「味方艦艇ダメージ量六十パーセントを越えました」

 

「第一砲搭大破! ダメージコントロール」

 

「敵艦、砲撃激しくなった」

 

 

「味方のワープ反応未だ確認出来ず」

 

「艦長、ガミラスより通信です。〔今ディッツ提督の艦隊が支援に向かっている。もう少しだけ、耐えて欲しい。〕です」

 

「そうか。全艦に優先通信。〔ガミラスの艦隊が、援軍として向かってきてくれている。もう少しの辛抱だ。全艦、なんとしても耐え抜け。〕」

 

「ロイヤルオーク、敵艦二隻撃沈。しかし武装の大半が損傷により使用不可。攻撃能力が低下しています」

 

「味方ダメージ量七十三パーセントを越えました。各艦、ダメージが上昇しています」

 

「敵艦も減りつつある。なんとしても、持ちこたえろ‼」

 



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第六話

お気に入りがつきました。お気に入りがつくとは思っていなかったのですごく嬉しいです。これからも頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。




それでは本編です。


「暗黒星団帝国・第二征服艦隊

 

 

「あんな雑魚どもを倒すのに、いつまで掛かっているんだ。さっさと突撃して叩きのめせ」

 

「はっ」

 

 

 

 

 

 

 

 地球・第二艦隊

 

 

「敵艦突撃してきます」

 

「味方の被害は?」

 

「ドレッドノート級〔薩摩〕〔蝦夷〕は損傷軽微ですが、〔ロイヤルオーク〕〔ピッツバーグ〕〔榛名〕は被害甚大です。これ以上の戦闘は無理かと」

 

 

「敵艦更に突撃してきます。距離六十五宇宙キロ」

 

「くっ、ここまでか」

 

 その時、突撃してきていた戦艦が爆発し、宇宙に華を咲かせた。

 

「これは、味方識別信号グリーン、ガミラスの援軍です!」

 

「ガミラス、間に合ったか」

 

「こちら、ガミラスのディッツだ。ここは引き受ける。貴艦らは戦闘宙域から離れてくれ」

 

「了解した。全艦、現宙域より離脱!」

 

「了解」

 

 

「よし、これより敵艦隊を殲滅する。一隻も残すなよ」

 

 ガミラスが到着したことにより、一気に形勢が逆転した。

 

 

 

 

「デーダー司令、敵の援軍です。数は……えっ、百三十五隻? 我々の四倍以上です!」

 

「何? 仕方ない、我々の本当の任務はイスカンダリウムの採掘だ。全艦離脱する。反転百八十度、全艦ワープ」

 

「はっ」

 

 

 

 

「敵艦ワープしていきます」

 

「逃げられたか。全艦、戦闘体制解除」

 

「後方にワープアウト確認! ヤマトです」

 

「通信を繋げ!」

 

 ピコンという音と共に古代が現れる。

 

「ディッツ提督お久しぶりです」

 

「うむ、貴殿らも元気そうでなによりだ」

 

「それで敵の勢力は?」

 

「我々も見たこともない勢力の艦隊だ。ガミラスのデータベースにも残っていない」

 

「そうですか。支援いただきありがとうございます。ここからは我々が引き受けますので元の任務に戻って下さい」

 

「了解した。ではこのまま調査任務に着く。全艦発進」

 

「ご武運を」

 

「ありがとう」

 

 

 ガミラスの艦隊は、惑星調査任務に旅立っていった。

 

 

 

 

 

 ヤマト・第一艦橋

 

 

「相原、アルデバランの谷艦長に通信を」

 

「了解です」

 

「谷艦長、そちらの被害は?」

 

「ドレッドノート級、護衛艦共に一隻が撃沈。ドレッドノート級、護衛艦共に一隻戦闘不能。ドレッドノート級二隻が大破。残り二隻は損傷軽微。大分やられてしまった。申し訳ない」

 

「気にしないで下さい。奇襲を受けたのだから。生存者救助に向かう。救命艇を出してくれ」

 

「谷艦長、大破した三隻は、こちらで曳航します」

 

「感謝する」

 

 その後、救助作業により百五十名が救助された。

 

「谷艦長、ヤマトは付近の敵艦捜索に当たります。貴艦らは地球に帰還してください」

 

「了解した。こちらからも損傷軽微なドレッドノート級二隻を派遣する。くれぐれも気を付けてくれ」

 

 

 第二艦隊は曳航され、地球に帰還していった。

 

 

 

 

 

 地球防衛軍司令部

 

「ヤマトより超長距離通信。「第二艦隊ハ太陽系外縁パトロール艦隊ナラビニ第十一番惑星ノ三隻二曳航サレ帰還スル。ヤマトハ付近ノ敵艦ノ捜索任務二ツク〕です」

 

「了解した。至急、新海底ドックを開けろ」

 

「海底ドックの艦艇は直ちに移動してください」

 

 

「海底ドック受け入れ準備完了」

 

 

「了解した」

 

 

 

 

 

 

 

 ガミラス本星

 

 

「ディッツ提督より入電。〔地球の第二艦隊救援に成功。これより調査任務に移行する。〕です」

 

「そうか」

 

「総統のお耳に入れておきたいことがございます。地球艦隊を襲った敵艦隊ですがガミラスのデータベースにもない勢力です。マゼラン銀河にいるということは、侵略するための偵察かもしれません」

 

「了解した。引き続き調査をしろ!」

 

「承知いたしました」

 

「総統!」

 

「どうした?」

 

「イスカンダルに何者かの艦隊が降下しつつあるそうです。先ほどの艦隊と同一かと思われます」

 

「何? 今はタランチュラ星雲宙域全土の反乱で、その対処のためにほぼすべての艦が出払っているんだぞ。どうするんだ」

 

「とりあえず、補給のため帰還していた、バーガー大佐の空母艦隊と残っている艦艇三十隻を出撃させます」

 

「スターシャにけがをさせるな! 急げ! あとヤマトに連絡しろ。古代なら必ず来てくれるはずだ」

 

「はっ」

 

 

 

 

 

 イスカンダル

 

 

「お姉さま、空から何かが下りてきます」

 

「本当ね」

 

「通信がきました」

 

 

「私は、暗黒星団帝国の第二征服艦隊、デーダー司令である。星間戦争の資源を採掘するためにイスカンダルに来た。直ちに資源を明け渡せ! 抵抗すれば街ごと消し飛ばす」

 

「資源とは何ですか」

 

「とぼけるな! イスカンダリウムのことだ。この惑星に埋まっているはずだ」

 

「イスカンダリウムを渡すことはできません。ましてや、戦争に使うなんて絶対に許せません」

 

「なら、死ね」

 

「全艦降下し、街ごと吹き飛ばせ」

 

「巡洋艦、爆発」

 

「何? どうしたのだ」

 

「艦載機による攻撃と思われます」

 

「こしゃくな、全機叩きのめすんだ」

 

「敵艦を捕捉 、数六十五」

 

「そんな数で我々に対抗できると思っているのか? 全艦戦闘配置、採掘艦隊には一隻も近づけるな!」

 

「了解しました。全艦、攻撃開始」

 

 

「バーガー大佐、敵艦発砲してきました。敵艦隊の数三百三十八隻、他にもイスカンダル上空に五十隻確認!」

 

「上も無茶を言いなさる。こんな少ない艦隊であいつらをどうにかできるわけないのによ。はぁ、航空機隊はうまくやっているか?」

 

「はい、敵艦の数すこしづつですが減ってきています」

 

「わかった。俺らも仕掛けるぞ。クリピテラ級は左舷から、デストリア級は右舷から回り込め!」

 

「了解」

 

「全艦、主砲発射!」

 

「敵艦四隻撃沈、二隻大破させました」

 

「デストリア級四隻大破! クリピテラ級三隻撃沈されました」

 

「王宮に傷を付けたら総統に殺されるぞ。全艦気合いを入れて挑むんだ」

 

 

 

 第二征服艦隊

 

「おい、万が一のこともある。メルダース司令に連絡して来てもらうんだ」

 

「了解しました」

 

 イスカンダル上空で艦と航空機が入り乱れ、所々爆発の華が咲いていた。



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第七話

 マゼラン銀河外縁部・ヤマト

 

「半径、二百宇宙キロに敵影なし」

 

「なあ古代、もうこの辺に敵はいないんじゃないか」

 

「そうだな。ヤマトは敵捜索任務を終了し、帰投する」

 

「古代さん、ガミラスから通信です。〔イスカンダル上空二謎ノ敵影多数。バーガー大佐ノ艦隊ガイスカンダルヲ守ルタメ交戦中。支援二来テ欲シイ。〕だそうです」

 

「わかった。作戦を決めよう。全員中央作戦室に集まってくれ」

 

 

 

 中央作戦室

 

「敵はイスカンダル付近に三百三十二隻、上空に五十隻です」

 

「わかった。作戦はこうだ。まず敵艦隊から五千宇宙キロの地点で航空隊を下ろし、航空隊は上空の敵を殲滅。その間にヤマトは小ワープで敵艦隊の後方から接近、ガミラス艦隊と挟み撃ちで敵を叩く。以上だ」

 

「了解しました」

 

「航空隊の指揮は山本一尉に一任する」

 

「任せて下さい」

 

「作戦会議は以上だ。全艦、ワープ準備」

 

「はい」

 

 

 

 

 第一艦橋

 

「全艦、ワープ準備完了」

 

「全艦ワープ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イスカンダルから五千宇宙キロ

 

「ワープ終了」

 

「コスモタイガー隊全機発艦!」

 

 第二格納庫からコスモタイガーが発艦する。

 

「全機急ぐぞ‼」

 

「了解!」

 

「航空隊全機発艦完了」

 

「よし、我々は小ワープで敵艦隊の後方にワープする」

 

「ワープ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 イスカンダル付近、バーガー艦隊

 

「デストリア級五隻轟沈。クリピテラ級六隻被弾! 損害増えています」

 

「〔ノイ・バルグレイ〕波動防壁貫通。被弾しました」

 

「おい、これは不味いぞ」

 

「敵艦隊後方にワープアウト確認。ヤマトです」

 

「古代来てくれたか!」

 

 

 

 

 

 

「ワープアウト終了。全艦第一戦闘配置。全砲門開け!」

 

「全武装発射準備完了」

 

 

「撃ち~方、始め‼」

 

 ヤマトの主砲が敵を捉え、次々に撃沈していく。またドレッドノート級二隻も攻撃を開始する。

 

「艦首魚雷てぇ」

 

 ヤマトの艦首から六発の魚雷が発射され、宇宙に華を咲かせる。

 

 

 

 

 

 その頃、イスカンダル上空では

 

「全機、敵を撃破せよ」

 

「了解」

 

 コスモタイガー隊が到着し、採掘艦隊に対艦ミサイルを撃ち始めた。

 

「イーヤッホー、一隻撃沈」

 

「坂本、ふざけるな!」

 

「わかってますって」

 

 採掘艦隊は一つ、また一つと数を減らしていく。

 

 

 

 

 

「おい、こっちも負けてられないぞ。全艦攻撃を続行」

 

 ガミラスも隊列を立て直し、反撃を与えていく。一方、敵艦はみるみるうちに数を減らしていく。

 

 

 

「デーダー司令、味方艦、被害拡大。百三十五隻まで減りました」

 

「こしゃくな、全艦何としても叩きのめせ!」

 

「デーダー司令」

 

「どうした!」

 

「採掘艦隊が攻撃を受け、ほぼ壊滅しました」

 

「何だと! くっ、全艦イスカンダルに降下し、あのいまいましい都市ごと吹き飛ばしてしまえ!」

 

「はっ」

 

 第二征服艦隊は降下を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

「敵艦隊降下を始めました。敵の目標はマザータウンです」

 

「全艦何としても食い止めるんだ!」

 

 

 地球艦隊・ガミラス艦隊も降下を始めた。その間にも各艦から放たれるビームが敵艦を貫き爆発させていく。しかしガミラス艦隊の被害は甚大で、残り二十隻まで減っていた」

 

「第一・第二主砲てぇー」

 

 二つの主砲から放たれる六門の筋が敵艦を貫通する。

 

 

「敵艦残り、三十隻です」

 

「艦首魚雷てぇー」

 

 

 六つの魚雷がすべて命中し敵艦が爆発する。また、爆発までいかなくても煙を上げ、水面に落下していく。

 

 

「火力を前方の旗艦に集中!」

 

「撃ち~方始め‼」

 

 九門の青い筋が旗艦に向けて向かっていく。しかし、ギリギリの所で避けられる。

 

 

「敵艦残り一隻です」

 

 ドレッドノート級やガミラス艦隊の頑張りにより残りは敵旗艦一隻となった。

 

「主砲てぇー」

 

「たいらげろ!」

 

 ヤマトから放たれた九門の青い筋とノイ・ランベアから放たれた六門の赤い筋が交わりながら飛んでいく。

 

 

 

 

 

「デーダー司令避けきれません!」

 

「馬鹿な、この私がやられるはずが……うわ────」

 

 

 

 

 

「敵艦全て撃破しました」

 

「勝った!」

 

「よっしゃー」

 

 艦橋で各々が声をあげて喜ぶ。

 

 

 

 

「よし、航空隊全機帰還する」

 

「山本、よくやってくれた」

 

「ありがとうございます。古代さん」

 

 

 

「ノイ・ランベアより通信です」

 

「よお、古代久しぶりだな!」

 

「バーガー、元気だったか?! 

 

「ああ、さっきは危なかったけどな。よく来てくれた。助かったぜ」

 

「こちらこそ間に合ってよかった。イスカンダルも被害はないみたいだし」

 

「イスカンダルは絶対に守らなければならない存在だからな。被害を出させないのは当たり前だ。ところで古代、戦いが終わったら今度近いうちに酒でも飲もうぜ」

 

 

「わかった。考えとくよ」

 

「古代さん、スターシャさんからです」

 

「ヤマトのみなさん、そしてガミラスのみなさん。イスカンダルを守って頂きありがとうございました。お陰で助かりました」

 

「私たちには、イスカンダルに恩があるのでこのくらい当然の事です」

 

「でも助けていただいたことに変わりはありません。本当にありがとうございました」

 

「では、私たちは地球に帰還します」

 

「そうですか。お気をつけて」

 

「はい。全艦発進準備」

 

 

「古代くん、待って」

 

「どうした雪?」

 

「レーダーに感。超大型の物体が接近してきます。パネルに出します」

 

 パネルに映し出されたのは全長八百メートルを超える壺のような逆円錐形のような真っ黒な物体だった。物体の中央辺りには丸く膨らんだ物が八個確認できる。

 

 

「何だこれは、とりあえず全艦第一戦闘配置で待機」

 

 

 

 

「私は、暗黒星団帝国第二征服艦隊司令メルダースである。先ほどの戦い、見事であった。しかしこの自動惑星ゴルバには勝てまい。降伏するがいい。さもなければ、お前たちは宇宙の塵となるだろう。一分だけ時間をやろう。じっくり考えるがいい」

 

「私たちは降伏などしない。戦い抜く」

 

「そうか。貴様らたちの意見はよくわかった。存分に相手をしてやろう」




これを含めてあと三話です


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第八話

 ゴルバ

 

 

「主砲をイスカンダル地表に向けて発射せよ」

 

「はっ。主砲発射」

 

 艦体中央の膨らみが開いていく。そして開ききると同時に太いビームが発射された。

 

 

 

 

 

 

 ヤマト・第一艦橋

 

「敵艦より高エネルギー反応を感知。イスカンダル表面に向かっています」

 

「何?」

 

 

 ゴルバから発射されたビームは、スターシャのいる街から百キロ離れた場所に着弾した。そして着弾した場所からキノコ雲が上がり、衝撃波がスターシャのいる王宮を揺らす。

 

「何て威力だ!」

 

 

 

 

 

 

 バーガー艦隊

 

「おい、動ける艦はいくつだ」

 

「十隻です」

 

「そんだけあれば充分だ。全艦、あれに突撃する。エンジン全開!」

 

 

 

 

 

 

「ガミラス艦隊が敵艦に突撃していきます」

 

「相原、バーガーに通信を繋いでくれ」

 

「了解しました」

 

 ノイ・ランベアに通信が繋げられる。

 

「バーガー、何をしているんだ。むやみに突っ込んでも何も変わらないぞ」

 

「いや、イスカンダルを攻撃されたんだ! 黙っていられるかよ。俺たちは何としてもあれを倒す」

 

「通信終了しました」

 

「バーガー……」

 

 

 

 

 

 

 

「全艦、主砲発射!」

 

 

 

 ガミラス艦隊から赤色のビームが発射される。しかし、ゴルバの表面装甲に弾かれてしまう。

 

「ビーム弾かれました。効果がありません」

 

「くっ!」

 

 

 

 ゴルバ・艦橋

 

「目障りなハエだ。やってしまえ」

 

 ゴルバの上部が回転しながら上昇していく。回転が終わると同時にビームとミサイルが同時に発射される。

 

 

 

 

 

「ビームならびにミサイル接近。迎撃不能です」

 

「全艦、回避だ!」

 

「間に合いません」

 

 ガミラス艦隊は回避が間に合わず、次々に命中していく。

 

「デストリア、クリピテラ全艦轟沈。〔ノイ・バルグレイ〕〔ノイ・シュデルグ〕被害甚大」

 

「第二波。来ます」

 

「右舷艦首、左舷補助エンジンに直撃弾。エンジン出力三十パーセント低下。右舷速射魚雷損傷」

 

「ちっ、これ以上被弾したら持たないぞ」

 

「ミサイル第三波、来ます」

 

「直撃まで五、四、三、ん? ミサイル全弾反応消失」

 

「これは、コスモタイガーです」

 

「古代!」

 

「バーガー、後は任せろ」

 

「主砲、エネルギー装填」

 

「エネルギー装填完了」

 

「撃て──ー」

 

 ヤマトから九発のビームが発射される。しかし、装甲に弾かれてしまう。

 

「ヤマトの主砲でもダメなのか?」

 

「古代、あの戦艦は偏向バリアーみたいなものを搭載しているんだ。だから実弾なら効果があるはずだ」

 

「主砲、三式弾装填!」

 

「主砲、三式弾装填完了」

 

「撃ち~方始め‼」

 

 ヤマトから発射された三式弾が、ゴルバの下方部分に当たり装甲が変色する。

 

「三式弾なら少しなりとも効果がありそうですね!」

 

「艦首魚雷発射管開け。撃て──」

 

 ゴルバの装甲が少しずつ剥離されていく。

 

 

「ゴルバから戦艦サイズの大きさの艦艇が十隻発進されました」

 

 

「何だと! ゴルバは中に戦艦をしまえるのか?」

 

「敵艦、来ます」

 

 

「しょうがない。主砲をショックカノンに切り替えろ」

 

「切り替え完了しました」

 

「撃てー‼」

 

「敵艦発砲してきました」

 

「敵ビーム来ます」

 

「ビーム直撃、しかし損傷なしです」

 

「第二波、来ます」

 

「全弾直撃。波動経始圧低下」

 

 

「これ以上被弾すると波動防壁が持ちません」

 

「何としても、敵艦を落とすんだ。主砲撃てー‼」

 

「敵艦三隻撃沈」

 

「第三波来ます」

 

「波動防壁完全に消滅。衝撃来ます!」

 

 ヤマトを強い衝撃が襲う。

 

「右舷第四デッキに被弾、隔壁閉鎖します」

 

「ダメージコントロール始め‼」

 

「怯むな、弾幕張り続けろ!」

 

 主砲からビームが発射され敵艦に向かっていく。そして敵艦を貫通し敵艦が爆発する。

 

「敵艦残り六隻です」

 

「上方よりミサイル接近迎撃不能域まで残り十秒」

 

「パルスレーザー砲撃てー」

 

「ミサイル二本直撃します」

 

 強い衝撃が再び襲う。

 

「被害状況知らせ!」

 

「煙突ミサイル発射口大破」

 

「第三主砲応答なし」

 

「消火作業追い付きません」

 

「波動エンジン出力低下。航行能力下がりました」

 

 六隻の敵艦から、ビームが放たれこちらに飛んで来る。

 

「ビーム直撃。左舷魚雷発射管大破。第二甲板剥離。第二主砲使用不可。コスモレーダー破損。索敵能力低下しました」

 

 

「残りの火力で敵艦を殲滅する。弾幕張り続けろ」

 

 ヤマトからありったけの弾幕が形成される。

 

「敵艦、数減ってきています」

 

「よしこのまま押しきるぞ」

 

「敵艦殲滅完了」

 

「艦の被害拡大。ダメージ量五十パーセントを越えました」

 

「南部、各武装の被害は?」

 

「第二・第三砲搭沈黙。SAM ミサイル、艦首魚雷発射不可能。第二副砲砲身融解。結構な被害を受けています」

 

「雪、ゴルバの動きは?」

 

「古代君、大変。ゴルバから高エネルギー反応をキャッチ。主砲を発射するのだと思われます」

 

「何だと!」

 

 

 

 ゴルバから再び太いビームが発射される。そしてビームが向かう先はイスカンダルだった。

 

 

「イスカンダルにビームが!」

 

「イスカンダル地表に着弾を確認しました。イスカンダルはあと一回の砲撃で崩壊してしまいます」

 

「何だと! 絶対に撃たせてはならない。残った火力で撃沈させる。撃ち~方始め‼」

 

 ヤマトから次々と実弾が発射される。

 

 

 

 

 

 ゴルバ

 

「あと一回の砲撃でイスカンダルは崩壊します」

 

「よし次弾発射急げ」

 

「発射準備完了しました」

 

「発射せよ」

 

 

 

 ゴルバの膨らみが回転し開く。そしてビームが発射される。

 

 

 

 

「やらせるかよ!」

 

 

 発射される寸前にノイ・ランベアが砲搭に突っ込む。

 

 

「バーガー!」

 

「古代、俺ごと撃破しろ。今ならこの砲搭から誘爆して倒せるはずだ」

 

「しかし」

 

「早くするんだ」

 

 古代はバーガーの気持ちを汲み取り、主砲をゴルバに向けた。




あと一話で完結です。感想等ありましたらお気軽にどうぞ。


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第九話

今回で、最終回です。設定集に書いてある艦隊など出てきていないものもありますが次の作品で出す予定です。





それでは本編です。


 古代は、残った火力をゴルバと半壊しているノイ・ランベアに向けた。

 

「全艦、撃……「やめてー!」

 

 突如、通信にスターシャが割り込んできた

 

「イスカンダリウムが欲しいならあげます。これ以上の戦闘はやめてください」

 

「しかし」

 

「古代、スターシャの言うことを聞くんだ」

 

「デスラー」

 

 タランチュラ星雲から帰還したハイゼラード級に乗り、デスラーが来ていた。

 

「また会うことができて、光栄の至り。スターシャの言うとうりにするんだ」

 

「しかしだな」

 

 その時、ゴルバから不敵の笑みが聞こえてきた。

 

 

「ものわかりのいい女王だ。よし、砲門のガミラス艦を切り離しイスカンダルに降下する」

 

「はっ」

 

 

 

 砲門からノイ・ランベアが切り離された。そしてイスカンダルに降下を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉さま、脱出しましょう」

 

「私はここに残ります」

 

「でも」

 

「さようなら、ユリーシャ。サーシャを頼みます」

 

「お姉さま──ー」

 

「アベルト、さようなら」

 

 王宮の脱出ロケットが発進する。そしてスターシャはテーブルのボタンを押した。

 

 それと同時にイスカンダルは爆発しゴルバと共に消えていった。

 

 

 

 

 ハイゼラード級の艦橋でデスラーは呟いた。

 

「スターシャ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「古代君、イスカンダルからの脱出ロケットを確認したわよ」

 

 

「そうか、救命艇を発進させろ」

 

 

 

 

 ロケットに救命艇が向かっていき、帰還する。古代たちは格納庫に急いだ。

 

 

 救命艇の扉が開き、ユリーシャが少女を連れて出てくる。

 

「ユリーシャ、スターシャさんは?」

 

 ユリーシャは黙ってうつむいた。

 

「そうか、その子は?」

 

「この子は、スターシャ姉さまと守さんの子供よ」

 

「そうか、兄さんの」

 

「こだぁいー!」

 

 ユリーシャは感情が溢れだし古代に抱きついた。

 

「ユリーシャ」

 

 古代は優しく頭を撫でた。そして、雪に頼んでベッドにつれていった。ユリーシャは泣き疲れて寝てしまった。

 一方、サーシャは雪につれられヤマト艦内を見学していた。

 

 

「これより、ヤマトは地球に帰還する。両舷全速、ヤマト発進」

 

 

 ヤマトは地球に向かって発進していった。

 

 

 

 一方ガミラスでは、兄妹星のイスカンダルがなくなったことにより、気候が変動し寿命がさらに縮まっていた。

 

 

「ディッツ君なるベく早くしてくれたまえ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日

 

 

 

 ユリーシャは、古代と雪の家に潜り込んでいた。また、雪になついているサーシャも雪の家にいた。これは、また、暗殺されないようにする政府の判断でもある。

 

 

「ユリーシャ、いつまで家にいるつもりなんだ」

 

「いいじゃない。いても」

 

「しかし」

 

「わたしのこと、嫌いなの? どっちなの?」

 

「いや、そういうことじゃなくてだな」

 

 

 

 古代家の平和はまだ始まらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暗黒星団帝国

 

 

 

「何、メルダースがやられただと」

 

「はい、太陽系の地球とマゼラン銀河のガミラスにです」

 

「では、戦争の資源が手に入らないのか?」

 

「しかし、地球は資源も豊富でいい星です。このうえは、全艦隊を派遣し地球を占領すべきかと」

 

「そうだな、全艦隊を各戦線から撤退させ、地球進行の準備を整えるのだ。あと最新の重核子爆弾を準備しろ」

 

「はっ、承知しました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 また新たな戦いが始まろうとしていた。……

 

 




駄文でしたがいままでご愛読ありがとうございました。また、次回作でお会いしましょう。できれば感想もよろしくお願いいたします。


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