どんな卍解でも藍染様なら使いこなせると思うの (ブライゼナーガ)
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卍解 黒縄天譴明王

織姫を誘拐し、これを餌に何人かの主戦力を虚圏に誘い込み、十刃を引き連れ空座町に進軍した藍染。

 

しかし、それを読んでいた護廷十三隊や仮面の軍勢が待ち受け、破面と死神の戦闘となる。

 

そして、十刃の1番2番と次々やられていくうちに藍染の彼らへの期待は失望へと変わっていた。

 

「もういい」

 

藍染は戦闘中のハリベルを斬り捨てた。

 

「十刃全ての実力を足しても私一人に届かない時点で、彼らの弱さに気づくべきだった。やはり彼らを頼ったのは間違いだったようだ」

 

そう言うと藍染は自ら前線に立った。

 

「卍解 黒縄天譴明王」

 

藍染の解号とともに藍染の後ろに人間の何倍もの大きさの巨人が出現した。

 

「なん……だと……」

 

「君たちには初めて見せることになる。これが私の卍解だ」

 

死神たちは藍染の回りを油断なく囲みながら、藍染の言葉を聞く。

 

「この卍解は私の動きをもとに動く生きた鎧、ただそれだけの卍解だ」

 

「しかし、この大きさこそ力、これ以上に分かりやすく、凶悪な卍解はない」

 

藍染が言葉を発した直後のことだった。

 

「なん……だと……」

 

なんの前触れもなく雛森は血を流し倒れたのは

 

彼女の幼馴染である日番谷冬獅郎は叫んだ。

 

「雛森ィィィィ!!」

 

(馬鹿な、どうしていつの間にか雛森が斬られてんだ!!)

 

「この巨体から放たれる攻撃は防御不可能の攻撃力を持ち、触れるもの全てを破壊する」

 

「尤も、元となるのは私の動きだ。常人ではそもそも防御すら間に合いはしない」

 

(こんな馬鹿な話があるか……俺はあの巨体から一瞬も目を離さなかった。……あれだけの巨体を持ちながら、俺達にすら見えない速度で攻撃したとでも言うのか!)

 

「さあ、終わりだ死神諸君」

 

藍染の言葉と共に巨体の鎧は姿を消した。

 

否、普通の死神には消えたようにしか見えなかったが、実際には高速で周りの死神を攻撃したのだ。

 

その証拠に隊長格や仮面の軍勢を含むほとんどの死神が血を流し倒れていた。

 

隊長達の中でも京楽、浮竹、平子といった実力者のなかには黒縄天譴明王がぎりぎりで見えていた者も居たが、防御を行うだけで精一杯だった。そして藍染の言った通り、黒縄天譴明王の攻撃は相手を防御ごと粉砕する。

 

今、立っているのは完全に黒縄天譴明王の攻撃を見切り、攻撃の軌道をギリギリで変え、避けることに成功した山本元柳斎重國ただ一人……

 

「流石は護廷十三隊総隊長だ、と言っておこう。私の黒縄天譴明王の攻撃を受け立っていられたのは君が初めてだ」

 

「彼を作ってきた甲斐があった」

 

山本元柳斎重國対策で作られた破面ワンダーワイス。彼は既に山本元柳斎重國の隣に立っていた。

 

 

 

「後は浦原喜助や黒崎一護などもいるが所詮私の敵ではない。空座町に侵攻し崩玉を完成させ……」

 

「私が天に立つ」




黒縄天譴明王

ネットだと弱いと言う意見も多く見ますがどちらかと言うと雑に強いを体現しすぎて、実力の差=勝敗に成りやすく、BLEACHでは噛ませ犬ポジションになりやすいだけだと思います。


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卍解 金沙羅舞踏団

「卍解 金沙羅舞踏団」

 

藍染の周りに踊り回る不気味な人形が現れた

 

流刃若火以上の炎、氷輪丸以上の氷、厳霊丸以上の雷、断風以上の風、これら全てを藍染は完璧に操っていた。

 

(馬鹿な!これだけの能力を持つ卍解など存在しないはずだ)

 

日番谷はそう考えるのも当然である。そしてそれは真実である。

 

「幻影じゃな」

 

山本総隊長は一目でそう断じた。

 

「その通りだ。私の卍解は音を通じて幻覚を操る卍解。しかしただの幻影ではない」

 

そういうと藍染は日番谷に向けて炎を放った。そうすると日番谷の卍解である大紅蓮氷輪丸はみるみるうちに溶けていった。

 

「なん……だと……」

 

「私の幻影は幻影でも受ける者にとっては本物と同じ性質を持つ。意思を持つ斬魄刀も同様だ」

 

(なら、耳を塞げば)

 

そう考えた日番谷は自分の耳を氷で塞いだ、しかし……

 

「無駄だ」

 

しかし日番谷の前から幻影は消えることは無かった。

 

「どれだけ上手く耳を塞いでも音は障害物を貫通する。その程度では、私の金沙羅舞踏団から逃れる事はできない。」

 

炎が日番谷を襲う。それだけでなく、雷が、氷が、風が周りにいる全ての死神を襲った。

 

しかし藍染の説明からその卍解の弱点を見抜いていた京楽のみにはこの攻撃が効かなかった。

 

「なるほどねぇ、耳栓つけるのが駄目なら耳を完全に潰してしまえば良いって訳だ。」

 

そう言う京楽の耳から血が流れていた。それは自らの手で鼓膜を潰した跡だった。

 

「なるほど。皆、覚悟は良いか?」

 

山本総隊長はそう尋ねると、全員が驚きの行動に出た。なんとその場にいた死神は全員一斉に鼓膜を潰したのだ。誰一人迷いなく、だ。

 

これはこの場に来た全ての死神の総意。例えどんな犠牲を払ってもこの場で藍染を倒すという決意の表れであった。

 

「鼓膜を潰せば使えなくなる。そのような決定的な弱点をわざわざ皆に伝えるとは、ここにいる者たちの覚悟を甘く見たな、藍染」

 

そう言う総隊長を見ながら藍染は不気味に笑った。

 

「フ、フハハハハハハ!!」

 

耳は聞こえなくてもその余裕の態度が気に食わなかった猿柿ひよ里は藍染に尋ねる。

 

「な、何が可笑しいんや!」

 

相手が返答してきたとしても聞こえない。そう分かっていながらも藍染の不気味な態度に尋ねずには居られなかった。

 

しかし、予想外のことが起こる。

 

『一体何時から、その程度で、私の金沙羅舞踏団を防げると錯覚していた?』

 

この藍染の発した言葉が全員に聞こえたのだ。鼓膜を破ったはずなのに、である。

 

この原理がわかったのは松本乱菊であった。

 

「縛道七十七…………天挺空羅!!」

 

松本はこれと同じ縛道を使うため即座に答えを出せたのだった。

 

『その通りだ、松本副隊長。霊圧を網状に張り巡らせ複数人の対象の位置を捜索・捕捉し伝信する。ただそれだけの戦闘能力を持たない縛道だ。しかし私が使えばこの鬼道は圧倒的攻撃力を持つ』

 

そう言うと、天挺空羅から金沙羅舞踏団の音楽が流れ出す。藍染の周りに炎が、氷が、雷が、風が、再び現れる

 

『天挺空羅は霊圧知覚に働きかける。今度は霊圧知覚を閉じてみるかい?最も死神にとって霊圧知覚を完全に閉じるというのは目を瞑るのとほぼ同義だ。目も耳も無い状態で、この藍染惣右介に勝てると思うのなら試して見るのも一興だろう』

 

そう言うと藍染は日番谷を火で攻撃した。

 

日番谷は火を氷輪丸で消そうと刀を振るう。しかしその中から現れたのは……

 

「雛森ィィィィィ!!!」

 

『当然だが私は天挺空羅で伝える相手を選べる。そして伝えない相手には幻影は意味を成さない。幻影であるため、炎の中に誰かを隠す事も可能だ』

 

失意の中にいる日番谷を幻影が襲う。日番谷だけでなく他の者も、助けに来た味方を攻撃の幻影で覆い隠す、味方を藍染の幻影で覆い隠すなどを行い、仲間との同士討ちを余儀なくされた。

 

 

藍染はそんな死神達を見ながら笑いながらこう言った。

 

『さあ、踊り狂い絶望したまえ死神諸君』




金沙羅舞踏団

耳が聞こえない相手には効かないという弱点があるが、鏡花水月に匹敵する幻影を無条件で見せる事が可能。何も解説しなければ強い卍解。

でもBLEACHでそれは許されないので、相手は鼓膜を潰せばいいだけであり、このままではもはや相手の鼓膜を潰すだけの卍解(あれ?これはこれで強いかも?)。

なので、何とかして鼓膜を破れた相手に音聞かせる方法を考えました。最初は王道で糸から骨伝導で伝えるとか考えたのですが、作中でもっと便利な技があったのでそちらにしました。

書いてて思ったのですが、相手の鼓膜が潰れ、かつ天挺空羅が無くても、斬魄刀の鼓膜潰すとか多分できないので、意思を持っている斬魄刀には幻影が効きそうですし、死神相手を考えるなら鼓膜潰されても斬魄刀無効化の卍解としてそれなりに使えるかもしれませんね。


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卍解 雀蜂雷公鞭

誤字報告、感想、ありがとうございます!!


「雛森ィィィィィ!!」

 

日番谷の叫びも虚しく、藍染の攻撃を受けた雛森の体は空気に混じり消えていった。藍染は冷徹にその様を眺めながら自らの始解についてこう語った。

 

「最初の一撃で標的の身体に刻まれる死の刻印「蜂紋華」にもう一度攻撃を加えることで必ず相手を死に至らしめる「弐撃決殺」。それこそ私の始解、雀蜂の能力だ」

 

「尤も私は、初撃と二撃目はほぼ同時に打ち込むことが可能なわけだが」

 

その言葉を聞き死神達に戦慄が走る。藍染に対して近接戦闘は危険、そう判断した総隊長は全ての死神に命令を下す。

 

「!! 全員藍染から距離を取れ! 遠距離攻撃で奴を仕留めよ!!」

 

死神達は能力で遠距離攻撃できる者は斬魄刀で、そうでない者は鬼道、仮面の軍勢達は虚閃で一斉に攻撃しようとした。

 

「お前の始解なんぞ距離さえ取っちまえば、何も怖くないわ!」

 

そう言った猿柿ひよ里に対し、不敵に笑いながら藍染はこう答えた。

 

「ふ、愚かな者たちだ。この状況こそ私の望んだ展開だとなぜ気付かない?」

 

「なん……だと……」

 

 その発言を聞きながら狛村は以前藍染と戦った時のことを思い出していた。

 

(確かに藍染は九十番代の鬼道を詠唱破棄で唱えることができる……そうか!! 始解を見せることで相手が離れたところを鬼道で攻撃してくるのがやつの策か!!)

 

「狛村隊長、君はこう考えているのかな?『始解を使い、遠距離戦闘に持ち込み、遠距離から鬼道で攻撃してくるつもりか?』とね」

 

「!!」

 

自分の思考を読まれた狛村に動揺が走る。藍染は気にせずに話続ける。

 

「その推察は半分正解で半分外れだ。確かに始解を使い遠距離戦に持ち込みたかったのは事実だ。だが、私の遠距離での攻撃手段は鬼道ではない。

 

もっと恐ろしいものだよ」

 

そう言うと右手に持った雀蜂を前に掲げながら解号を唱えた。

 

「卍解 雀蜂雷公鞭」

 

藍染の右腕に巨大ミサイルが装着された。

 

「この卍解は重くて少し動きづらくてね。君たちが私の周りから離れたことでようやく使えるようになった」

 

それを見た死神達は藍染に一斉に先制攻撃を仕掛ける。

 

藍染は雀蜂雷公鞭から閃光を放つ。

 

「馬鹿な……」

 

雀蜂雷公鞭から放たれた攻撃は死神達の出したあらゆる攻撃を呑み込みながら前へと進んでいった。

 

そんな中一人雀蜂雷公鞭の攻撃の前に出たものがいた。

 

「双魚理!!」

 

(駄目だ規模が大きすぎて、はね返、せない……)

 

そして浮竹は雀蜂雷公鞭の波動の中に消えていった。

 

「浮竹……」

 

しかし浮竹の死に意味はあった。双魚理は跳ね返すことはできなかったが何とか浮竹の命と引き換えに受け止めることに成功したのだ。

 

「流石は浮竹隊長と言っておこう。相性差はあったとはいえ、私の雀蜂雷公鞭を受け止めるとはな。さて、

 

二撃目はどう受け止めるのかな?」

 

そう言うと藍染は再び雀蜂雷公鞭の砲撃を放った。

 

「なん……だと……」

 

雀蜂雷公鞭の砲撃が浮竹の死に動揺した死神達を襲う。雀蜂雷公鞭の砲撃は二撃で終わらず、何発も何発も打ち込まれていった。

 

雀蜂雷公鞭の攻撃が来る度に一人、また一人と消えていく死神達。

 

徐々に絶望にのまれていく皆の士気を高めるため、総隊長は大声を張り上げた。

 

「臆するな!! あれだけの破壊力だ。恐らく霊力の消耗も相当のはずじゃ!! いずれ奴にも限界が来る! !」

 

余裕からかそれをあっさりと肯定する藍染。

 

「その通りだ。私の雀蜂雷公鞭は霊力の消耗が激しくて無限に撃つことはできない。そう……精々後300発が限度と言った所かな?」

 

「なん……だと……」

 

その言葉は死神達を完全な絶望に呑み込むには十分であった。

 

しかし絶望に呑み込まれかけていく者達の中にもまだ希望を持っている者達がいた。

 

「そんなら、てめえがもう一発打つ前にぶっ飛ばせばええ言うことやな!!」

 

猿柿ひよ里はその向こう見ずな性格が功を奏し、臆せず藍染に突っ込んでいたのだ。だが……

 

「フ」

 

藍染はひよ里に視線すら向けず雀蜂雷公鞭の砲撃を放つ。そしてその反動を利用して後ろに飛んだのだった。

 

「猿柿君、君の思考は概ね正しい。君達はその思考にもっと早く、私の砲撃が始まる前に気付けば……まあ、万にひとつだが勝てる可能性もあった」

 

藍染はこう言っているが、それをさせなかったのもまた藍染である。雀蜂という脅威をちらつかせることで相手から接近戦の選択肢を奪っていた。

 

「そして気づいているかい?君は今、私の射線上にいることに」

 

ひよ里は雀蜂雷公鞭の攻撃に呑み込まれていった。

 

そこからは戦争ではなく殲滅と言う言葉が正しかった。雀蜂雷公鞭を打つ度に一人、また一人ときえ、そうして生き残った最後の死神である総隊長も、雀蜂雷公鞭を5発程打ち込み塵となっていた。

 

藍染の周りはすでに焼け野原となっていた。

 

「少し……やり過ぎたか。まあいい、空座町に進軍しよう」




雀蜂雷公鞭

使い勝手の悪い卍解として有名ですが、相手の見えない所で卍解して、見えない所から射撃する暗殺者方式とか、大前田が相手の動きを封じた後大前田ごと射殺するマユリ方式を取るなら間違いなく強い卍解。

ただブリーチではできないので、やはり使い勝手が悪いです。
しかしそれは卍解単体で見たらの話で、単純な1vs1で考えても、雀蜂の弐撃決殺を恐れ遠くに離れた相手を一方的に射殺することのみ考えれば、これ以上に理想の卍解は有りません。

また雀蜂の弱点である
・霊圧が高くて雀蜂の能力が効かない(藍染)
・相手にそもそも触れることができない(バラガン)
これらの相手に攻撃が通じる可能性のある卍解ということを考えると、始解との相性はかなり良いです。

連射についてですが、原作でも(無理していたとはいえ)一日2発打ってた辺り、本人の力量によっては連射も可能だと考えました。


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卍解 龍紋鬼灯丸

実質最終回です


現世、尸魂界、虚圏を一つにするため、霊王を吸収し、絶対強者といえるほどのちからを有したユーハバッハとの最終決戦。ユーハバッハに藍染の刃が迫る。

 

「流石だと言っておこう。まさか私の鬼灯丸を折るとはね」

 

槍でありながら使用者の意思により三節棍へと変わる変幻自在の恐ろしい斬魄刀であり、かつて護廷十三隊を絶望の淵に叩き落とした鬼灯丸。ユーハバッハはそれをあっさりと叩き折った。

 

「そのようなもの、私からすればただの木の棒にすぎん。」

 

「なるほど言うだけの実力はあるようだ。しかしユーハバッハ。これを見てもまだ同じ事が言えるかな」

 

藍染は折れた鬼灯丸を持ちながら解号を唱えた。

 

「卍解 龍紋鬼灯丸」

 

鬼灯丸は三つの特殊な形状をした巨大な刃物を鎖で一連に繋がったものへと変化した。藍染はそれを神速に近い速さでユーハバッハに振るう。

 

「無駄なことを」

 

しかしこれから起こるすべてを見通し知ることができる能力、全知全能(ジ・オールマイティ)によりユーハバッハは悠々とその攻撃を避ける。

 

そして、地面へと向かったその攻撃は霊王宮を粉々に打ち砕いた。砕け落ちた霊王宮が尸魂界に降り注ぐ。

 

「なん……だと……」

 

驚愕する一護を余所に、霊王宮が落ちたため瀞霊廷に降り立つ藍染とユーハバッハ。

 

藍染と共に戦う一護はその攻撃力に希望を見出だすが、藍染の卍解に変化が生じていた。攻撃を行った龍紋鬼灯丸の刃が砕けたのだ。

 

「な、何で攻撃した刃が砕けたんだ!」

 

ユーハバッハが何かしたのかと一護は疑ったが、それは間違いである。

 

「この卍解は破壊にのみ特化した卍解だ。故に防御力など欠片もなくこの卍解は脆い。私の一撃から来る反動にすら耐えられないほどにね」

 

「な、どういうことだよ!! 卍解は直らねえんじゃねえのか!!」

 

卍解は一度壊れると直らない。故に脆いというのは致命的な欠陥であった。

 

「その通りだ黒崎一護。故にこの卍解は生まれ出でた時より三度しか振るうことを許されない卍解だ」

 

「なん……だと……」

 

そして龍紋鬼灯丸の真ん中の刃の側面には龍の紋が彫られており、それが半分ほど赤く染まっていた。

 

「そしてこの卍解にはもう一つ能力がある。破壊し、破壊されるごとにその力を増していく」

 

「なん……だと……」

 

その言葉に一護は戦慄する。つまり、たった今霊王宮を破壊した一撃ですら龍紋鬼灯丸にとっては準備運動にすぎないということだったからだ。

 

藍染は持ち手を砕けた刃から背中の刃へと移す。

 

「さあ、終わりだ。ユーハバッハ」

 

「来るがいい、藍染惣右介。そして絶望を知るがいい」

 

片方の刃物をユーハバッハに向けて投げる。ユーハバッハは避ける。瀞霊廷はその余波により半径100キロに亘って破壊された。

これにより鎖でユーハバッハの退路を絶つと同時に龍紋鬼灯丸の攻撃力を最大限にまで高める。

そしてその退路に藍染の限界まで赤く染まった龍紋鬼灯丸の刃が迫った。

 

しかし、ユーハバッハに驚きも焦りも無かった。なぜならこの未来はすでに全知全能により見ていた未来だったからだ。

 

藍染が最後の攻撃をしようとした瞬間、全知全能の改変により龍紋鬼灯丸は破壊される。

 

はずであった。

 

「なん……だと……」

 

そう言ったのはユーハバッハだった。

 

(まさか卍解の力の上昇が全知全能を上回った……いや……まさか……!?)

 

「まさかその卍解は未来をも破壊したというのか!!」

 

ユーハバッハが見ていた未来は、これから藍染により破壊される未来だったのだ。

 

「終わりだユーハバッハ」

 

そう言うと藍染は刃を振り下ろしユーハバッハは斬られた。卍解と共に破壊されたユーハバッハを見下ろしながら藍染は呟く。

 

「最後に感謝するよ、ユーハバッハ。私はこの卍解を手にしたとき、私の前にこの卍解を振るうに足る相手が現れるかどうかを懸念していた。

 

ありがとう、ユーハバッハ。君は私が卍解を振るうに足る相手だった。」




龍紋鬼灯丸
好きな人には申し訳ないですが、擁護不能のクソ雑魚卍解です。
いや、ここまでとは言いませんが、(ハゲがあれなのを踏まえても)もうちょっと破壊力ないとデメリットに欠片も釣り合いません。
アニオリか小説で蛇尾丸みたいに新名称ください。

未来を破壊した云々はまあぶっちゃけライブ感ですが、藍染様の霊圧を破壊にのみ費やしたら出来そうだと思いました。


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