とある科学の一時停止 (ガイドライン)
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Episode00
ここから物語が始まる。


「………でさ、昨日彼氏がツッ!!

えっ!?なに!!?なにか当たった??」

 

「どうしたの??」

 

 

「さっき何かに当たったような……」

 

「何かって…この道私達以外いないわよ」

 

 

 

学園都市

あらゆる教育機関・研究組織の集合体であり、

学生が人口の8割を占める学生の街にして、

外部より数十年進んだ最先端科学技術が

研究・運用されている科学の街。

また、人為的な超能力開発が実用化され

学生全員に実施されており、

超能力開発機関の側面が強い。

 

 

そんな学園都市の第7学区は

中学・高校といった中等教育機関を主としており、

同校に通う学生や勤務教師たちの生活圏となっており、

それに付随する形で生活商店などが立ち並んでいる。

 

 

その中でもけして人通りが少ない訳ではないこの道

偶々、女子高生二人しかいなかった

だが女の子一人に何かがぶつかったようだ

周りを見渡すとペットボトルが転がっており

飲みかけで容器がへこんでいる

どうやらこのペットボトルが当たったみたいだが

周りを見渡しても誰もいない。

 

 

 

「気のせいじゃない、私達以外いなかったよ」

 

「で、でも確かに……」

 

 

 

「誰かのイタズラじゃない?

ほら隣のクラスの」

 

「あぁ、あの念動能力者!!

あの野郎~今度という今度は一発喰らわしてやるわ!!!」

 

 

 

 

一般人なら奇妙な現象も

ここ学園都市ならその現象も当たり前

基本的に一定のカリキュラムを受ければ

誰でも能力を開発することが可能だが、

能力の系統・種別は各個人の先天的資質に

大きく左右される

 

 

さらに能力は全て

6段階の強度(レベル)に分類される。

 

 

その中でも頂点に立つlevel 5

能力のランク分けにおける最高位。

 

学園都市の全学生約180万人の内7人しかいない

極めて稀少な存在。

能力そのものの威力もしくは

効果の応用範囲が非常に高く、

戦闘面においては単独で軍隊と対等に渡り合える程で、

他を圧倒する超絶な能力

名実ともに能力開発競争の頂点に君臨する

エリート中のエリートであり、

全ての能力者から羨望の的となっている。

当然ながら、努力だけで到達の出来る領域ではなく、

レベル5にまでなった者は、

いずれも天性的な才能があったからこそ、

その不動に等しい絶対的地位を得ている。

 

 

第1位から第7位までの序列が存在する。

この序列は個々の能力研究における

工業分野や学術分野などの応用価値から

生まれる利益が基準であり、

必ずしも強さを表すものではない。

 

 

 

(……………気を付けないと………)

 

 

 

しかし、どんなに超絶な能力を持っていようとも

その事に誰も気づかなければlevelは意味を持たない

登録されているはずの記録でさえ

目に入らなければ消去されているのと同じ

誰も気づかず、誰も知らず、誰も記憶にない。

そんな人物がいるとするなら……

 

 

 

 

(……………会いに行こう……)

 

 

 

 

世界はどうしてそんな能力を与えたのか??

その者に一体何を見せたいのか??

何を経験させたいのか??

 

 

 

 

(………あの人だけは、ちゃんと見てくれる……)

 

 

 

 

学園都市

能力者が生活するその街に

新たに一人の能力者が現れた

いや現れたことすら知らないだろう

 

そしてその者が物語を大きく変えていくことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………一方通行………」

 

 

 



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Episode01 level5とlevel0
一方通行と一時停止


「ありがとうございました~!!!」

 

 

 

コンビニ定員の特徴ある言葉を聞くことなく

片手にはビニール袋を持ち

その中には大量のコーヒーが入っている

早速その中の一つを手に取り蓋をあけ口をつける

独特の苦味が口のなかで広がり喉を通る

はぁ、とため息のように息をだし周りを見渡すと

 

 

そして足元には半殺しになっている不良達

コンビニのガラスも無惨に割れ商品も散乱している

こんな状況にも関わらず

コンビニの店員はコーヒーを買ってくれた

髪の白いその少年に感謝していた

 

強盗に現れた不良達はレジからお金を奪い

その場から立ち去ろうとしたとき

コンビニに入ってきた少年に激突

不良達はその少年からも金目の物を奪おうとしたが

 

 

 

 

「………ま、まさかテメェ…第一位なのか……」

 

「ハァッ、そンなことも知らずに向かって来たのかァ」

 

 

 

相手が悪すぎた。

その少年こそ学園都市level5、

第一位、一方通行

 

その能力は運動量・熱量・光量・電気量など、

体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)

任意に操作(変換)する能力。

デフォルトでは重力や酸素などの生活に

必要最低限の無害な力を除いた全てのベクトルを

「反射(ベクトルの反転)」するよう、

無意識下 で設定している。

放射線や低周波音など通常の人間では

気付かない物も感知・観測できる。

核兵器を打ち込まれても無傷のままでいられる

 

 

そんな相手に不良達は勝てるはずもなく

殺されはしないにしろ半殺しにされたのだ

 

 

 

 

「面倒くせェが来る前にさっさと帰るか」

 

 

 

すでに一般人からコンビニの前でケンカをしていると

風紀委員と警備員に通報されている

あと五分もすればここに着くだ…

 

 

 

「えぃ。」

 

「ッ!!

何しやがるテメェ!!!!」

 

 

 

その場から立ち去ろうとする一方通行に

まさかの膝カックンを噛ましてきた

普段というより通常でも体表面に触れただけで

ベクトルを反射されて触ることも出来ないのに

それを膝カックンをしてきたものがいる

 

振り向きながらも相手との距離を取り

そのイラつきを全てぶつけるように

 

 

 

「イイ加減に背後から来るンじゃねェ!!!」

 

「正面だと逃げられるので。」

 

 

 

「当たり前だァ!!

毎日毎日俺の所に来やがってうぜェンだよ!!!!!」

 

「カルシウムが足りてませんよあーくん」

 

「本当にぶっ殺すぞ!!!!!」

 

 

 

足元にあった小石をベクトル操作で蹴る

すると弾丸のようなスピードで

それも至近距離でその者の額に激突

 

だがその者は何もなかったように立っている

それだけではない、小石が額の所で「止まっている」

 

 

 

 

「いつもいってますが危ないことはしないでください」

 

「ウルセェ、テメェには効かねェだろウが」

 

 

「それだと僕は化物みたいに聞こえます。」

 

「そういってるンだよォ!!!!」

 

 

 

額で停止している小石を手に取り

それを掌の上において

近くに落ちている空き缶に狙いを定める

そして止まっていた小石の時間を「再生」した

すると一方通行が放ったときと同じスピードで

狙った空き缶に小石がぶつかり穴を開けた

 

それを見た不良達はヒィと声をだし

フラフラしている足で必死にその場から逃げていった

 

 

 

 

「…………怖がられてますよあーくん」

 

「明らかにお前だろうがァ!!!

………もうイイ、俺は帰る。」

 

 

 

いつまで立ってもイライラすると判断した一方通行は

その少年に背を向けて歩き始めた

だが少年は先回りして一方通行の前に立つ

 

 

 

「邪魔だ、どけ。」

 

「嫌です。」

 

 

「もう一度いう、どけ。」

 

「嫌です。退きません。」

 

 

 

睨み合う二人

一人は学園都市最強の第一位

そしてその第一位から膝カックンと攻撃を防いだ少年

いったい何が始まるのかと周りの人間たちは逃げ出し

いつのまにかその一帯は二人だけになった

ジリジリと近づく二人、そして、

 

 

 

 

「ご飯を食べさせてください。」

 

「…………………チィ、来い。」

 

 

 

 

なんともあっけなく険悪な空気は晴れた

その場に誰かいたら間違いなくコケていただろう

そこまでヤバイ雰囲気を出していたのだが

少年のその一言で雰囲気は元に戻った

 

 

 

 

「明らかに忘れてましたよね。」

 

「ウルセェ、黙って着いてこい」

 

 

「普通の勝負じゃ決着つかないから

じゃんけんをして今回は僕が勝ちました

だから今日はご飯をご馳走になると約束しました」

 

「それでも59戦30勝29敗でまだ俺のほうが勝ってるぜ」

 

 

 

「……あっちむいてほいは、全勝ですが……」

 

「よし、死にたいンだなテメェは!!!!」

 

 

「……いい加減に名前で呼んでください。

僕の名前は時崎 一(トキサキ ハジメ)です。

昔のように「ハジメちゃん」とか「トッキー」でもい」

 

「絶対に呼ぶかアアァ!!!!

ならテメェもあんな呼び方をするな!!!」

 

 

 

「ならあっちむいてほいに勝ってください。

それが条件だとちゃんと約束しましたよね」

 

「クソが……」

 

 

 

時崎 一

公式にはlevel0の能力者だが

それはあくまでも機械が出した結果である

 

人から見ればその能力はlevel5

そしてこの学園都市最強の一方通行でさえ勝てない

いや勝つことも負けることも出来ない相手がこの少年

 

 

 

その能力は一時停止(サスペンド)、そして原石

能力解明をしようにも機械が停止してしまい

level0として登録されている

ある程度の操作は可能だが

原石を完全に制御出来ずあることに困っている

それが能力の余波によるステルス機能

 

「時崎 一」という人物に対して存在が薄くなっている

目で見ることも出来ず、カメラにも映らない

さらには学生登録に名前があろうとも

「時崎 一」の名前をスルーしてしまう

 

しかし戦闘では負けることを知らない

あらゆる物を体表面で停止させることができ

自分自身から二メートルなら遠隔停止もできる

さらに停止させたものを再生させ攻撃も可能

再生だけならどの場所からも使うことができ

時限再生と可能とする

 

 

一方通行と一時停止

同じように完全防御力を持ち

これまで戦闘(ケンカ)による勝敗は全て引き分け

なのでいまはこうして「運」任せの勝負

 

 

 

 

「とりあえずファミレスにいきましょう」

 

「とりあえずってなンだァ、とりあえずって」

 

 

「コイントスの勝負、ショートケーキ」

 

「ファミレスにもあるだろうがァ!!!!」

 

 

 

 

 

ようは二人は仲良し。



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一方通行と一時停止と未元物質

「いらっしゃいませ~♪

お客様は「お一人様」でしょうか?」

 

「ッ!!

………アァ、一人だァ一人。」

 

 

 

「それではこちらにどうぞ♪」

 

 

 

ウェイトレスに案内されお店の奥の席に座る

一方通行からコーヒーを注文されたウェイトレスは

一礼をいたあとカウンターへと戻っていった

その姿を見たあと一方通行は必死に笑いを堪えながら

 

 

 

 

「わりィわりィ、お前の分を頼むの忘れてたぜ」

 

「………………。」

 

 

 

「そンに睨むな、好きなもん食べてイイからよ」

 

「元より食べるつもりでした。」

 

「オイ、遠慮という言葉を知らないのか??」

 

 

 

とにかくもう一度注文をしようとブザーを押し

さっきと同じウェイトレスが向かって来た

 

 

 

「ご注文はなんでしょうか??」

 

「ツインハンバーグ、カットステーキ、フライドポテト、ミックスピザ、シーザーサラダ、ピラフ、ラザニア、スパゲッティ、カレーライス、食後に二色アイス、ショートケーキを二つずつお願いします。」

 

 

「ヒイッ!!……し、失礼しました…

……ご注文を繰り返します…ツインハンバーグ、カットス………」

 

 

 

「本当に遠慮もなにもねェな…

しかしよくもまぁこンだけ食えるな」

 

「一人で全部食べるわけないですよ」

 

 

「アァ??

じゃこれどうすンよ??」

 

「そうですね…あと10分ぐらいで分かると思いますよ」

 

 

 

その意味不明な言葉に追求をしようとした一方通行

だが、時崎が意味もなくこんなことをいうわけがない

まぁ………よくいうことはあるが、

今回はそれとは違うじゃないかとなんとなく分かる

 

 

 

こいつとはもうどれくらいの付き合いだろうか…

初めはこいつの能力がスゲェおもしろく

よくこいつと勝負をしていた

しかし勝負が決まることはなく引き分け

いつのまにかこうして連むようになったが

未だにこいつの思考は分からない

 

 

 

「しかしよくそんなにコーヒーを飲めますね。」

 

「お前もよくもまァ毎回毎回言ってくるな」

 

 

「失礼かも知れませんが」

「思っているなら言うな」

 

 

「人が喋っているときに被せるなんて

マナーがなってませんよあーくん」

 

「そうかいそうかい」

 

 

「………もしかしてあーくんの血はコーヒーですか??」

 

「テメェ本当に失礼だなアアァ!!!!」

 

 

 

こうして結局時崎に遊ばれながら

テーブル一杯に料理が来るまで雑談していた

そこで一方通行は思い出したように

 

 

 

 

「オイ、すでに10分以上経ってるぞ」

 

「そうですね、これで今回も僕の勝ちと……」

 

 

「ハァ!?

お前と勝負なンしてねェぞ」

 

「はい、あーくんとはしてませんよ。」

 

 

 

とは、とはなんだ??

時崎に聞こうとしたときだった

なにやら外が騒がしくなってきた

それもなぜだがこちらに向かってくるようだが

 

 

 

「どうやら来たみたいですね。」

 

「……オイオイ、なにしたンだテメェ」

 

 

 

するとファミレスの前でなんか物凄い音がしたあと

勢いよくファミレスの扉が開いたあと

ずかずかと何者かが時崎の元へ近づいて

 

 

 

 

「見つけたぞ時崎いいいぃぃぃぃいいぃぃ!!!!!!!」

 

「遅かったですねてーとん。」

 

 

「ざけんなテメェ!!!!!

そんなチート能力で隠れられて見つけられるか!!!!」

 

「ですからちゃんとヒントを出したじゃないですか

それにですねこうして隠れんぼ出来るのはてーとんだけ

あーくんは簡単に見つけますし」

 

 

 

「ふざけるな!!!

こんな地図で見つけられるか!!!!!」

 

 

 

 

料理が乗っているテーブルに無理矢理叩きつけた地図

それは学園都市を書いているようだが

ただ各学区を分けてかいたあと

「ここにいます」と居場所を教える気ゼロの地図だった

 

 

 

 

「そうですか。

あーくんのときは一時間で見つけられましたが

やっぱり第二位と第一位じゃちが」

「あぁ!!!!

誰がこんなモヤシに負けるかあぁ!!!!!」

 

 

 

その言葉にさすがにムカついた一方通行は

自分の目の前にあったピザに大量のタバスコをかけ

そのピザの一枚を手に取りベクトル操作で

学園都市第二位、垣根 帝督の口に入れた

あまりにも早く口に入れたため後ろにのけぞった

そして口に入ったピザをきちんと食べた垣根は

 

 

 

「はっ、そんな常識俺には通用…」

「はい、未元物質を一時停止」

 

「ぎゃあああぁぁカレエエエエェェェ!!!!!!!」

 

「…………アホらしい……」

 

 

 

 

垣根の能力「未元物質(ダークマター)」。

この世に存在しない新しい物質

(素粒子)を作り出す能力で、

それを活用することで既存の物理法則を

塗り替えることも可能。

能力を発 生させると天使のような

6枚の発光する翼が形成され、

それにより飛行、防御、打撃、烈風を

生み出すことができる。

またその翼を通過した太陽光を

殺傷力をもった光線に変えるなど、

かなりの自在性を持つ。

 

 

そんな未元物質だが

時崎の一時停止の前では意味を持たない

確かに物理法則を塗り替えることは出来るが

一時停止は原石でありまだ解析出来ない能力

つまりは「物理法則」という概念がある時点で

未元物質は一時停止により停止されられる

 

 

もちろんこれは一方通行のベクトルも同じ

解析しようとも相手は原石であり

そんな解析の出来ない能力のベクトルを操作は出来ない

 

 

こうして時崎の前では能力者もただの人だが……

 

 

 

 

「こ、このやろう…テメェ潰すぞ!!!」

 

「それはいいので早く席についてください

料理を残すなんてマナーがなってませんよ」

 

 

「なんで俺がお前らと一緒に」

「さっさと食え」

 

「あちいいぃぃぃ!!!!!!!

テメェ、ラザニアを放り込んでくんな!!!!!!」

 

 

 

 

友達を傷つけることはしない。たぶん。



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一時停止と「アイテム」

「二人とも困ったものです。

完全に僕のことを忘れるなんて……」

 

 

 

あの後、垣根は素直に席につき食事を始めたが

やはり個性が強いlevel5の二人

一分も経たずに言い合いが始まってしまった

初めは時崎が止めに入ってはいたのだが

それはあくまでも「認識」されていたからだ

 

しかしいまの二人は喧嘩に夢中になっている

そのため時崎の存在は忘れられた

こうなったら二人がその喧嘩を終えるまで続く

そしてこの二人の喧嘩が終わるのはしばらくかかる

ので、とりあえず料理を二人分残して

後はすべて残さずに食べてお店から出た

 

 

そしてとりあえずブラブラと街を歩いているのだが

さすが一時停止、誰一人「視線」が向かってこない

誰も街中を歩く人を全員見ているわけではない

向かって歩いてくる人を避けるために

その人の行動を見て予測してどう動くか決める

だけどその視線さえもなければどうなるかというと

透明人間に知らずにぶつかってしまうと同じになる

 

 

だが時崎はそこら辺はお手のもの

より正確に人の行動・思考を読み取り

誰一人当たらずに人混みの中をすり抜けていく

なのでぶつかれば存在が分かると知っていても

自分からその存在を消していることになる

それでも人に迷惑をかけないようにと

そんな行動をしてしまっているのだから

一つに能力のせいだとはいえなくなっている

 

 

 

さて、缶ジュースを片手に街中を歩く時崎は

どこに行こうかと考えていると

いきなり頭部にとてつもない衝撃が走った

持っていた缶ジュースを落としたが気にしないほど

頭に激痛が走りその場に踞り痛みを堪える

すると目の前をコロコロと何かが転がっていく

なんだろうとそれを手に取り見てみると、

 

 

 

「サバ…缶……??」

 

 

 

なんでこんなところに??とは思ったが

まぁ、学園都市でもサバ缶ぐらいはある

だけど問題はこのサバ缶のへこみ部分

それもどうやらそのへこみは

自分の当たった頭部のように見える

 

 

 

 

「本当にあり得ないって訳よ!!

人のご飯を投げるなんてなに考えているのか…」

 

 

 

 

行き交う人達の中から

金髪の女の子がこっちに向かってくる

まさかと思いサバ缶を手に取り渡そうとするが

時崎に気づかない女の子は通りすぎる

 

 

 

「確かこっち飛んで結局何かに

ぶつかった音がしたんだけどな……」

 

 

 

地面に落ちていないかと探しているが

見つからないようである

本当にこのサバ缶なのかと

その手に持っていたサバ缶を離した

カンッと鉄の音で気づいた女の子は振り返り

 

 

 

「あった!!!

これでひもじい思いしなくてすむって訳よ」

 

「貴女はサバしか食べられないんですか??」

 

 

 

「そういうわけではない……って!!?

誰な訳よ!!私に話しかけてきたのは!!!!」

 

 

 

どうやら声は聞こえたようだが

姿は認識していないようだ

周りをキョロキョロと誰かいないかと探している

しかし誰もいないとちょっと慌てている

このままだと時崎は幽霊という

ステルスの最上級になってしまう

あまり気が進まないが脅かせないように

金髪の女の子の肩に触れようとしたが

 

 

 

「超なにをしているんですか??」

 

「絹旗!聞いてください!!!

幽霊です、幽霊が私に話しかけてきたんです!!!!!」

 

 

 

「………弄られすぎて頭が超おかしくなりましたか…」

 

「信じてください!!!

結局これはサバ缶のお化けって訳なのよ!!!!」

 

「………超イタ過ぎですフレンダ……」

 

 

 

 

頭を抱える絹旗という女の子

パーカーのフードをかぶり呆れた目で

金髪の女の子、フレンダを見ている

この絹旗という女の子なら怖がらずに話を…

 

 

 

「大体そんな展開は超認めません

サバのお化けなら喋れる訳がありませんから

それに頭がサバで下が人間だと超みました」

 

 

「な、なるほどって訳よ…

結局はB級映画マニアって訳よ……」

 

 

 

 

なんだか幽霊から化け物へと昇格…いやひどくなった

このままだと不味いと思った時崎は

絹旗の肩に触れて……と思ったが、

肩に触れる前に何かを一時停止させたようで

不意に熱いものを触りすぐに離れたような

反射神経で一瞬のうちに時崎から離れた

 

 

 

 

「な、なんですか超今のは!!!??

私の窒素装甲(オフェンスアーマー)が機能しなくなった??」

 

 

「やっぱりサバのお化けって訳よ!!!!

それも能力者を恨んでいるサバな訳よ!!」

 

 

 

「……これは超マジですか…」

 

 

 

 

さらにひどくなった……

能力者を恨んでいるサバのお化けってなんですか??

それにまさか能力を使用していたなんて…

悪いことしたわけではないのに

どんどん状況が悪化していく……

 

これは驚かれても存在を教えないとまず…

 

 

 

 

「なにしてんのよ二人して」

 

「む、麦野!!!

結局いたのよ!!この世に幽霊は存在した訳よ!!!!」

 

 

「………とうとうイカれたか……」

 

「絹旗と同じ反応しないで欲しいわけよ!!!!」

 

 

 

「………幽霊いたの??

……会ってみたい…」

 

「滝壺は超信じる方ですか。

私は信じたくないのですが

いやそうとしか超説明がつかないんですよ」

 

 

 

 

「なにお前まで変なこといってるんだ??

そんなもんいたとしてもぶち殺せばい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お久しぶりですシズ姉。」

「うおわあぁぁぁぁ!!!!!!!」ビッーーーー!!!!!

「「出た幽霊いいいぃぃぃぃいいぃぃ!!!!!!!!!!」」

「こんにちわ幽霊さん」

「こんにちわ。」

 

 

 

 

学園都市暗部組織「アイテム」構成員

絹旗 最愛、フレンダ・セルヴィルン、滝壺 理后

そしてリーダーであるながら第四位、麦野 沈利

 

お知り合いの方もいたということで話しかけたのに

どういうわけだか攻撃された

まぁ、いつものことだろうと深く考えないよう



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一時停止と「アイテム」と闇

「そうですか、麦野の超知り合いですか…」

 

「はい、友達の時崎 一といいます。」

 

 

 

「おい、何かってにランクをあげてるんだよ」

 

「そういいましてもシズ姉はとも」

「まず呼び方を止めろ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

とりあえず落ち着いて話そうということで

またファミレスに(さっきとは違うお店)に入ることに

初めは幽霊だのサバのお化けだのと騒がれたが

時崎の能力を説明し納得はしてもらえた

 

 

 

 

「あのお二人は随分と親しいようですが

どうやって超知り合ったのですか??」

 

 

「テメェの眼は節穴か??

どこがこいつと親し」

「簡潔にいえば暴れていたシズ姉を「人の話をきけええええぇぇぇ~!!!!!」僕が止めたんですけど、どうも血の気が強いためか攻撃されました

ですがある日、小さな子供が迷子になってところを助けていることを見て胸打たれました。

それから僕は尊敬の込めてシズ姉と呼ぶこ「黙ってろオオオォォォォォォォォ!!!」

 

 

 

 

麦野から放たれたビームは時崎の顔面を捕らえた

能力はレベル5の「原子崩し(メルトダウナー)」

電子を波と粒子のどちらでもない状態に固定し

自在に操る能力、主にこのように

ビームのようなものを使うことが多い

 

当たれば分厚い鉄板でも溶けるアイスのように

簡単に貫くことができる

 

 

しかしそれは「当たれば」の話である

時崎の一時停止は体の表面に当たった瞬間に停止

電子や粒子だろうが停止すれば問題ない

まぁ、第一位と引き分けるのだから

第四位に負けるわけがない

 

 

と、それはともかく

 

 

 

「ほほぉ~、麦野が人助けなんて」

 

「確かにイメージが超崩れますね」

 

「……そんな麦野を応援してる」

 

 

 

「くそ…だから時崎と

こうやって会いたくなかったんだ……」

 

 

 

 

ニヤニヤしているアイテムのメンバー

そんな中で頭を抱えている麦野

アイテムの中では頼れて強く

お姉さん的なイメージを作っていたのだろう

こんな人助けをするイメージだと

威厳を保てなくなると考えているか…

 

 

 

 

「別にいいじゃないですか

そんなシズ姉を僕は好きですけどね」

 

「な、な、何言ってやがる!!!!

テメェにどう思われても私に関係ねえ!!!!!!!!」

 

 

 

 

時崎の何気ない発言に麦野の頬が一気に赤くなった

言われ慣れていない為かかなり慌てている

しかしそんな様子を見ても時崎は平然としながら

 

 

 

「そうですか。

えぇーと、すみません注文いいで」

「あっさりと引いてるんじゃねえ!!!!!!!!」

 

 

 

「いやさっき関係ねえって…」

「そこはだな……って、なんだテメェら

なにニヤニヤしてやがる……ぶっ殺すぞおぉ!!!!」

 

 

「はい、暴れない。」

 

 

 

 

何を怒っているのか分からなかったが

とりあえず暴れないように

麦野の肩を触り能力を一時停止

 

 

 

「シズ姉はもっとおしとやかではないと

せっかくの美人が台無しになりますよ」

 

「な、んで、て、テメェはそんなことを…」

 

 

 

またしても時崎の口説き文句

やはり麦野は反応して顔を赤くなり

指を交差させながらもじもじしているのだが

これもやはりというか、当然というか、

手を上げて近くを歩いていた店員を呼び止め

 

 

 

「店員さん、とりあえずアップルパイとチョコレートパフェと」

「だからなんでテメェは!!!!!」

 

 

 

「慌てている麦野なんて超貴重ですね」

 

「結局麦野も乙女だって訳よ。」

 

「……頑張れ。」

 

 

 

「よし、テメェら…ぶっ殺す!!!!!!!」

 

「だから暴れたらダメですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、それじゃさっきまで第一位と第二位と

超ファミレスにいたんですか……

このファミレスじゃなくて超よかったです…」

 

「別にとって食べませんよ。」

 

 

 

「結局そういう訳じゃないの!!」

 

「二人とも人懐っこいですけど」

 

 

 

「やっぱりあんたの感覚はおかしいわ」

 

「そうですか、なんなら呼びましょうか??」

 

 

「「「止めろおおおぉぉ!!!!!!」」」

 

 

 

 

 

テーブル一杯にデザートが並べられ

その半分近くは時崎が食べ終えていた

だがすでにアイテムのメンバーではこれは

非常識だという認識ではなかった

初めのインパクトがデカすぎたからだろう

 

 

こんなバカな会話をしていると

麦野の携帯が鳴り出した

するとさっきまでにこやかとは言わないが

温かさがあった表情が一気に冷えた

 

 

 

「なんだ??」

 

『あら、なんだか今日は不機嫌ね』

 

 

「そうだったとしてもテメェには関係ねえ

さっさと用件をいえ」

 

『貴方がそういうならいいけど…仕事よ。』

 

 

 

 

すると麦野は席を立ちその場から離れる

その麦野の行動に絹旗達も気まずそうな表情

そしてしばらくする麦野が戻ってきた

 

 

 

「仕事よ。時崎悪いけど残りのデザートは任せたわ」

 

「それはいいですが…」

 

 

「いくわよあんた達。」

 

 

 

麦野の掛け声に全員が席を立ちテーブルから離れた

さっきのように気まずそうな表情にはなってないが

なんだかスイッチが入れ替わったように

雰囲気が変わっているのだけは分かった

 

 

 

 

「シズ姉。」

「なによ。」

 

「どんな仕事なんですか??」

「……あんたには関係ないわ。」

 

「そうですか。」

「そうよ。」

 

 

 

短いやり取りを終えたあと麦野達は

ファミレスから出ようと方向転換し

時崎に背を向けて歩き出した

 

 

 

 

(何を考えていたのかしら…

こいつといれば日常に戻れると思うなんて……

本当に……こういうときに会いたくなかったわ……)

 

 

 

 

対等に話し合える相手

この能力は強いだろうが、その分孤立になる

いくらアイテムのメンバーがいようが

暗部組織としているなら結局は闇の中

 

だから時崎は安らぎとはいかないが

少しだけでも日常へと戻してくれる相手

 

 

たけど暗部組織は関係ない

どんな時でもこうして電話一本で連絡する

そしてその仕事は………

 

 

 

 

「もしもし、アイテムの上司の方ですか??」

 

「と、時崎いいぃ!!!何してやがる!!!!!!!」

 

 

 

声がする方へ振り向くといつの間に

時崎が麦野の携帯を奪い、上司へと電話していた

油断した、いや、油断しなくても時崎なら出来る

一時停止によるステルス状態なら

携帯ぐらい簡単に取れる

 

すぐに奪い返そうと近寄るが

一瞬のうちに霧のように時崎が消え

麦野達にはかすれた声だけが聞こえる

 

 

 

 

『貴方は誰かしら??』

 

「あまりそちらには情報を渡したくなかったのですが

まぁ、上層部のごく一部なら知ってる人も

いるのかも知れませんがすぐ忘れるでしょうから

こうして電話することにしました」

 

 

 

『何を言っているのか分からないのだけど』

 

「簡単にいうと『一時停止(サスペンド)』と

上層部の人に伝えてください。

それだけで分かりますから」

 

 

 

『だから何を言って』

「それではお願いしますね。」

 

 

 

 

そういって時崎は電話を切り

探し回っている麦野に携帯を投げ渡した

それにより時崎は姿を現して、

 

 

 

「何を言いやがった時崎!!!!!」

 

「なんでそんなに怒ってるんですかシズ姉??」

 

 

 

麦野は時崎の胸元を掴み壁に押し合った

いつもメンバーに対する怒りとは違い

その怒りは心配のようなものを感じる

 

 

 

 

「分かってるのかテメェ!!!

さっきの電話はしたことによりどんな目に合うのか!!

お前は「闇」の恐ろしさを知らねえのか!!!!!!」

 

 

「そ、そうですよ!!!

超危険なんですよ!!分かってるんですか!!!??」

 

 

「これで結局時崎はアウトって訳よ……」

 

 

「……残念……」

 

 

 

 

「このバカ野郎があああぁぁ!!!!!

これでお前は………くそがあああああぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

胸元を掴んだまま時崎を床に叩きつけた

危険だと察したのかオートで能力が発動し

床に叩きつけられる前に停止した

 

そして時崎はゆっくりと立ち上がり

 

 

 

 

 

「そんなに怒らなくてもいいじゃないですか」

 

「なに…寝ぼけたこといってるんだ!!!!!

本当に分かってないのか!!!!!」

 

 

 

「そうじゃなくてですね、えーとその……」

 

 

 

するとまた麦野の携帯が鳴り出し

チィッと舌打ちをしたあと電話にでる

 

 

 

「なんだあぁ!!!!」

 

『さらに不機嫌になってるわね。

ちょっと変更があったから電話したのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっきの仕事キャンセルだから。』

 

 

 

 

 

「…………はっ??」

 

 

 

 

『だからキャンセルよ。

それと嬉しいお知らせよ、

もう「殺し」はしなくていいわよ』

 

 

「……………………は、はっ??」

 

 

『詳しい話ならそこにいる

「一時停止」に聞くことね。

全くあんた達ときたら…どうやってそんなコネを…

いや、会うことさえ出来ない人物となんで知り合いの……』

 

 

 

 

最後は愚直を言っていたようだが

すでに麦野の耳には入っていなかった

暗部組織、学園都市の闇

一度その闇に染められたものは抜け出すのは不可能

たった一歩踏み出したら日常には戻れない

そんな闇から「殺し」をしなくていいと…

 

 

状況が飲み込めずに放心状態の麦野に

心配になった絹旗がその体を揺らしながら

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと麦野、超どうしたんですか??」

 

 

「……あんたら……日常に戻れるって……

………いったら…………どうする………」

 

 

 

「「はい??」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもし、

アレイスター=クロウリーのお電話でしょうか??」

 

『……何を考えている一時停止』

 

 

 

 

「前にも言いましたが僕の友達は僕が守ります。

それはその人の人生もです。

アレイスター、極力君の邪魔はしませんが

僕の友達に手を出したら……止めます、その命を。」

 

 

『やれるものなら…と言いたいが貴様ならあり得るな

……分かった、こちらも極力努力しよう』

 

 

 

 

「はい、お願いします。

それと「滞空回線」のいくつか無駄になってますけど

そちらでどうにか出来るなら

僕の周りに飛ばさない方がいいですよ

僕の意思じゃ完全にコントロールできませんし

出来たとしても止めますけど」

 

 

 

『機械の停止、五感・六感の非認識、存在の消失、

攻撃における完全防御、そして相手の能力停止

一時停止……全く興味がつきないよ

 

いいだろう、ただし定期的に電話することを忘れるな

それといくら脅迫しようが私はやるときはやる。

これはあくまでも取引だ、忘れるな。』

 

 

 

 

ファミレスを出て人混みの多い交差点を歩きながら

携帯を切り時崎はまたその姿を消した



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超電磁砲と心理掌握

「知ってましたか!!

この学園都市にあの幽霊が存在するらしいんですよ!!!」

 

「また…ですの……」

 

「それも学園都市に一番関係ない噂よね…」

 

「佐天さん、幽霊は存在しませんよ。」

 

 

 

 

「どうしてそんなに夢のないことをいうんですか!!!!??」

 

「夢というより幽霊ですから……」

 

 

 

 

 

これもまたとあるファミレスの一角の女子達の会話

興奮しながら噂を語っている女の子と

その隣は花冠を着けている女の子

向かいにはツインテールの女の子と

その隣は短髪の女の子が座っている

 

 

さっきから噂を語っている佐天 涙子の言葉を

ぶち壊している初春 飾利は呆れ顔でケーキを食べる

お嬢様口調の白井 黒子は上品に紅茶を飲み

アハハと苦笑いしている御坂 美琴は、

 

 

 

 

「でも佐天さん、さすがに幽霊はないんじゃないかな」

 

「そうですか!?

目撃証言によるとついさっきまでいた人が

いつの間にか消えるんですよ。」

 

 

 

「それこそ、わたくしのような

空間移動(テレポート)で説明できますわ」

 

 

 

 

「違うんですよ!!!

白井さんの空間移動みたいに一瞬に消えるんじゃなくて

目の前にいた人がフッと消えるんですよ!!!!」

 

「それじゃ「視覚阻害(ダミーチェック)」とか…」

 

「違います!!!

それじゃこれはどうですか!!

その目撃証言ですが誰も

その人の特徴を覚えてないんですよ!!!!

普通身長とか性別とか分かるところもあるのに

それさえも思い出せないんですよ!!!!

さらにさらにその幽霊と一緒にいた人までも

その場から消えるなんて幽霊っぽくないですか!!!」

 

 

 

 

「もう幽霊と断言しないんですね……」

 

 

 

 

佐天のいうことに呆れながらも

初春はパソコンを取り出して

学園都市のデータベースにアクセスした

さっき出てきた「視覚阻害(ダミーチェック)

それと似た能力がないか検索し

さらに佐天が言っていた能力の特徴を調べる

 

 

 

 

「他人と一緒に姿を消すことの出来る能力は複数ですが

それと一緒に能力使用者の

認識を消すことの出来るのは……ありませんね。」

 

 

「だから幽霊なのよ!!!

ですから今日は皆で幽霊探しを!!!!」

 

 

 

 

「すみません佐天さん。

私と白井さんは風紀委員(ジャッジメント)の仕事が…」

 

「そ、そんな……

で、でも御坂さんなら」

 

「ほら私の能力的にそういうのはね…」

 

 

「そんな……」

 

 

 

 

ガクッと肩を落とす佐天

学園都市、level5、第三位 超電磁砲

 

能力名や異名の由来でもある、

物体に電磁加速を加えて放つ技。

主にゲームセンターのコインを弾丸として用い、

指で弾く形で撃ち出し音速の3倍以上で放つ。

攻撃力及び貫通力は高く

弾道上にある物を全て薙ぎ払い、

ビルに直径2mの風穴を開け衝撃波を撒き散らすほど。

 

 

しかしこうして周りから見れば普通の女の子

第一位や第二位や第四位のような

攻撃的な思考はなくこうして楽しいお喋りをしている

 

 

 

 

「しかし佐天さんが言っていた事が本当なら

とんでもない能力ですわ。」

 

「いやですから幽霊って……」

 

 

 

 

「姿を消すことができ尚且つ見つかっても認識されない

これならお姉さまのシャワータイムに乗り込んで

あんなことやこんなことしてもバレな…」

 

「全部駄々漏れよ!!!!!!!」

 

「アババビバババッ!!!!」

 

 

 

ハァハァと息を切らしながら喋っている白井を

容赦もなく電撃を喰らわした

ビリビリと痺れている白井だが

なんだか幸せそうな表情をしている

 

やっぱりlevel5は攻撃的なのかもしれない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり探しましょうよ御坂さん~!!」

 

「そんなこといっても何処を探すつもりなの??」

 

 

 

「そ、それは……

探してみないと分かりません!!」

 

「そうなんだけど、見えない相手をどうやって??」

 

 

 

「…………み、御坂さん~!!!!!」

 

「私にいっても困るわよ……

それに幽霊なら昼間は出ないじゃないの??」

 

「そうかも知れませんけど…」

 

 

 

 

周りからの意見に諦めぎみなってきた佐天

これまでもいろんな噂をいってきたが

それが本当だったことはほとんどない

自分でも分かっているだろうが

それでもやめられないのだ

 

 

トボトボと歩いている佐天の速度に合わせながら

ふとっ視界の端になにか人が集まっているのが

それもざわざわと何か普通ではないようだ

 

 

 

「何かしら…あれ……」

 

「も、もしかして幽霊が!!!」

 

 

「いや流石にないと…って、佐天さん!!!!」

 

 

 

御坂の話も聞かずに佐天は現場に走る

それも普段では見られないようなスピードで…

すぐに佐天を追いかけたが結局追い付いたときは

野次馬の一部に混じっていたのだった

 

その現場はお洒落なカフェのお店だったはずだが

いまは何故か昼間に関わらずシャッターが降りて

その周りを野次馬達が埋め尽くしている状態だった

 

 

 

「御坂さ~ん!!!こっちですよ!!!!!」

 

「どうしたかしらこの人混みは…」

 

 

 

「ちょっと話を聞いたんですけど

どうやら立て籠りが発生しているみたいです

それも数十人の人質がいるようです」

 

「た、立て籠りって、風紀委員は!!!?警備員は!!!?」

 

 

 

「どうやら通報したら人質に危害が……」

 

「手も足も出ないってことね…」

 

 

 

 

さて、どうしたものかと考えていると

店内から大きな声が聞こえてきた

 

 

 

 

「早く連れてこい!!!!!

そうしないとここにいる奴等全部殺すぞ!!!!!」

 

「だからもっと詳しい特徴を」

 

 

「だからいってるだろうが!!!!

俺の女神を連れてこい!!!!!!!」

 

「それが分からないだけどな…」

 

 

 

どうやらさっきからこの調子で

女神=女性を連れてこいというが

特徴も言わなければどう探さば…

 

 

 

 

バチッ!!!

 

 

 

 

「イタッ!!!!これって…」

 

 

 

すると御坂以外の野次馬達や佐天が

無言でその場を去っていく

その目に力はなく、動きも不自然

この症状には覚えがある、そうこれは……

 

 

 

 

「あら、こんなところで会うなんて思わなかったぞ☆」

 

「それはこっちの台詞よ食蜂

あんたが動かした人のなかに私の友達もいたんだけど

なにかしたらあんたを、」

 

 

「そんな物騒力を言わなくてもなにもしないわよ

まぁ、そのお友達を探して御坂さんのことを

いろいろと調べてみたいけど

今回は別の用事があってここに来たのよ☆」

 

「その用事ってのがここってわけ……

……って、まさか犯人がいう女神って」

 

 

「私だぞぉ☆」

 

「うわぁ……」

 

 

 

 

学園都市、level5、第五位 食蜂 操祈

能力はレベル5の精神系能力

心理掌握(メンタルアウト)

 

学園都市最強の精神系能力であり、

記憶の読心・人格の洗脳・離れた相手と念話・

想いの消去・意思の増幅・

思考の再現・感情の移植など、

多種の能力を一手に引き受けて使いこなす。

能力を使用する際はリモコンのような物を用いる。

また、能力下にある人物の瞳には

食蜂のものと同じ星が浮かぶ。

多数の人間を一度に操作することも可能だが、

能力が通じるのは人間のみであり、

加えて美琴には電磁バリアにより能力が通用しない。

 

 

なので御坂には効かなかったが

一般人や佐天は操られ現場を去るように命じた

そして食蜂がここに来た目的とは

犯人がいっている女神が、

 

 

 

 

「その反応力は失礼じゃなくて。

それに私には心に決めた騎士(ナイト)がいるから☆」

 

「……どうでもいいけど、それならそのナイ」

 

 

「どんな人か聞きたい??聞きたいわよね!!

その人はね眩しくてクールで

どんな時でも私のことを助けてくれるのよ☆」

 

「聞いてないわよ!!!!」



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超電磁砲と心理掌握と……

「でもどうしましょうか…帰っていいかしら??」

 

「何言ってるのよ!!

このままだと人質が危険な目に合うのよ!!!」

 

 

 

「そうかもしれないけどぶっちゃけやる気がないわ」

 

「あんたね……やる気がなくてもやってもらうわよ」

 

 

 

はぁ~いと本当にやる気のない声を出す食蜂

正直御坂も食蜂が関わるこの事件には無関係でいたいが

佐天はいまだ操られているなら

この事件を解決させないといけない

それに食蜂が関わる事件でも

人質はそれこそ無関係なのだから

 

 

 

 

「さてどうやって犯人を捕まえようかしら」

 

「あら、てっきり御坂さんはこの事件は

関係力がないから一人でやりなさいとかいうかと」

 

 

「それはあんた一人だけならね

でも人質はそれこそ無関係なんだから

いやな奴でも力を貸すわよ」

 

「ふぅーん……私はどちらでもいいけど☆」

 

 

 

力を貸すにしてもどうしようかと考えていると

食蜂はカバンからリモコンを取り出して

シャッターで閉められている

お店に向けてボタンを押した

 

 

 

「やっぱり目隠しに手足は縛られているわね

それに何かしら、人質の胴体に

なにか圧迫力があるのだけど」

 

「圧迫??……ちょっとまって、

監視カメラが生きてないか調べてみるわ」

 

 

 

 

御坂は小型の端末を取りだし

外に設置してある監視カメラに接続した

そして能力を使いハッキングを開始

すぐに店内の監視カメラに繋がり映像が出た

どうやら壊されてはいないようだが

 

 

 

 

「ちょっと洒落にならないわよこれ……」

 

 

 

さっき食蜂が言っていた圧迫とは

人質全員に爆弾が取り付けてあるのだ

そして犯人にも爆弾が取り付けてあり

さらに頭にはヘルメットのような機械を着けていた

 

 

 

「何なのあれは??」

 

「やっぱり着けていたわけね。」

 

 

 

「なにあんた知ってるの??」

 

「あれは脳波を感知する装置よ

少しでも脳波に異常力が出たら

爆発する仕組みじゃないかしら。

つまり、私の能力を犯人に使ったらドカンってね☆」

 

 

 

「能力対策ってわけね

あんた犯人の知り合いなんでしょう、説得しないさいよ」

 

「無理よ、だってあの人ストーカーなんだから☆」

 

 

 

ピースサインを横にしそれを目元に当て軽くウインク

それを見た御坂はとうとう頭を抱えてしまった

もういやだ、関わりたくないと……

 

 

 

 

「何してるのよあんたは!!!!

あんたの力なら犯人の記憶を改竄して

ストーカー自体をやめさせられたでしょうが!!!!」

 

「だって「学舎の園」から出たときしか出てこないし

それについ最近になって私も知ったのだから

私は悪くないんだぞお☆」

 

 

 

 

「だとしても犯人はあんたを指命してるんだから

ちょっとお店に入って説得してきなさいよ」

 

「それは私の魅了力で簡単にできるのだけど

ストーカーって話して解決できるものかしら??

これはもう実力行使じゃないかしら☆」

 

「はぁ…それしかないわね」

 

 

 

 

作戦も決まり御坂はお店に向かおうとしたが

突然に何かに拘束された、いや、捕らえられた

振り向くとそこにいたのは

 

 

 

 

「さ、佐天さん!!!

食蜂あんた何してんのよ!!!??」

 

 

 

 

佐天を見た瞬間に何をしているのかと過ったが

いまこんなことをするのは食蜂しかいない

さらに佐天以外にも操られている者達が

ゾンビのように周りに集まり御坂を拘束する

 

 

 

「油断したわね御坂さん☆

あれは私の獲物よ、誰にも渡さないわ」

 

「そんなこといってる場合じゃないでしょう!!!!!」

 

 

 

「それじゃお友達と楽しんでねえ☆」

 

「ちょっと待ちなさい!!!食蜂!!!!!」

 

 

 

食蜂を止めようにも佐天を無理矢理振りほどくことも

ましてや電気ショックによる気絶なんてできない

このままだと食蜂が……

 

 

 

「分かってるのあんた!!!

能力を使ったら爆弾が!!!!!!」

 

「はい、黙っててね御坂さん☆」

 

 

 

すると佐天が御坂の口を塞いできた

叫びたいのに声も上げられず

食蜂は店のなかに入っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は~~い、来たわよ☆」

 

「ああぁ~僕の女神!!!!

待ってたよ、さぁこっちに来て」

 

 

 

お店の中に入ると犯人である男と

体に爆弾を着けた人質達がいる

そのなかには小さな子供もいて

泣きつかれたのだろう、涙あとを付けたまま

母親の膝元で寝ている

 

そんな姿を表情を変えずに

犯人に笑顔を見せながら

 

 

 

 

「私に会うためにこんなことしなくても

良かったんじゃないの??」

 

「君の能力は知り尽くしてるからね

僕みたいな凡人には簡単に能力で

洗脳・記憶操作されて相手されない

 

だからこの脳波観測気で異常が出たらドカン

ついでに周りの人間も一緒ドカンだよ

アハハ♪これならこれなら

これなら女神も僕を見てくれる」

 

 

 

 

「だからなんで他の人を巻き込んだのかしら」

 

「何言ってるんだよ…

女神が他の奴を気にするなんておかしいよ!!!!!

女神は人の上に立つ存在なんだ!!!!

こんな虫けらを気にする必要はないよ!!!!!!

別にこいつらを巻き込む必要はなかったけど

僕も……女神のように人の上に立ちたいんだあぁ!!!!!」

 

 

 

完全にイカれている……

だけどその状況でも食蜂は笑顔を見せている

ここに二人以外の人が見ていたらどう思うか…

 

 

 

 

「で、どうかしら人の上に立った感想は??」

 

「最高だよ……

だから今度は君の上に立ちたいんだ……

ほら、女神…こっち来ないと人質が死んじゃうよ」

 

 

「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……お祭りでもしてるのでしょうか……」

 

 

 

とあるお店の前に集まっている人混み

その離れた場所から幽霊のように突然に街に現れた

いや、存在するのだが誰も気づくこともない

その存在を知るものは……ごく一部のみ

 

さぁ、また一人の男が何かを起こす。



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…level5とlevel0

「立て籠りに爆弾ですか…

それも人質全員に爆弾をつけているなんて

正気の沙汰ではありませんわね」

 

 

 

 

『気をつけて下さいね、白井さん

犯人は能力開発の仕事をしている人で

特に能力における脳波の研究をしていたようです

 

同僚から話を聞いたところによると

最近「女神」と呼ぶ人に夢中で

「女神の全ては俺のものだ」と……』

 

 

 

「それは確かに危険すぎて

近づきたくもありませんわ…」

 

 

 

 

ビルの屋上から屋上へと瞬間移動する白井

事件発生から30分以上が経つ

犯人の要求で風紀委員に連絡が遅れ

いまこうして白井一人で現場に向かっている

本来なら警備員の出番だが現場到着まで時間がかかり

白井に現場状況を確認してもらうために向かわせている

 

 

 

『そうですよ

ですからくれぐれも勝手に行動するのは』

 

「分かってますわよ

お姉様ではあるまいしそんな軽率なことはしませんわ」

 

 

 

 

『……前科はありますよね』

 

「ケンカを売ってますの初春??」

 

 

 

 

 

20階のビルから飛び降りた白井は

そのビルの中間辺りで瞬間移動を使い

二位階建てのビルの屋上に移動した

そのまま走り端にたどり着く辺りで瞬間移動

そんな風に移動を続けながら現場に向かっている

 

しかしそんな白井の横を何かが

超特急で通りすぎていったのだが

 

 

 

 

「な、なんですのさっきのは!!!?」

 

『どうしたんですか白井さん??』

 

 

 

 

 

相当驚いているのかなかなか返事が返ってこない

どうしたものかと電話の向こうにいる白井に

声をかけようとしたのだが、

 

 

 

 

 

「…………鳥人間ですわ」

 

『はい??』

 

 

 

 

とんでもない言葉が返ってきたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(こんなこと…してる場合じゃないのに!!)

 

 

 

 

未だに操られている佐天により拘束されている御坂

なんとか力付くで抜け出そうとするが

食蜂が操る際に脳のリミッターを外したのか

信じられないほどの力で押さえられているのだ

「力業」ならすぐにでも抜け出せるが

そんなことを友達にできるわけがない!!!

 

…………まぁ、一部を除くが……

 

 

しかしこのままだとお店に入った食蜂が、

別にどうなろうが知ったことではないのだが

万が一、いや、食蜂だからありえそうなのだが

人質が危険な目に合うことだけは止めないと

 

 

 

 

(……ごめん佐天さん!!!

あとでちゃんと償いするから!!!!)

 

 

 

 

これ以上ここに留まると助ける可能性が減ってしまう

御坂の頭上からバチバチと電撃が流れ

軽い電気ショックで気絶させるしか……

 

 

 

 

 

「大丈夫ですよ

あなたのお友達を傷つけなくても」

 

 

 

 

その言葉が聞こえたとき

御坂の口元を押さえていた手が緩んだ

とっさに振り向いた御坂は地面に倒れ行く佐天を

しっかりと両手でその体を支えた

どうやら気絶しているようで、夢見ているようで

なんだか幸せそうな表情をしている

 

佐天のあとに続くように残り操られた人達も

バタバタと操り人形の糸が切られたように倒れていく

 

 

 

 

「これは催眠系能力…

でもこれって……」

 

 

 

催眠系能力にしては手際が良すぎる

大人数を眠らせたとするならそれはもう

level5相当の能力者じゃないと出来ない

 

しかし周りを見渡しても誰もいない

ただ御坂達の近くにはタオルと飲料水が置いてある

不自然に置いてある物に気をとられて

気づかなかったがお店の扉の向こうに

うっすらと人影が、それも白い頭部が見えたような…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~~ん」

 

「あ、あ~~ん……」

 

 

 

ここは立て籠りが起きている現場なのか??

現在大勢の人質がいるなかで

丸いテーブルで向かい合ってケーキを

まるでバカップルのように食べている

それは犯人と、犯人が指名した食蜂だった

 

食蜂がフォークで切り取ったケーキを

頬をピクピクとさせながらも笑顔で

犯人の口へとケーキを運んでいる

 

 

 

(どうして私がこんなことをしないといけないのよ!!!)

 

 

 

 

人質を取られているとはいえ

なぜこんなことをしないといけないのか

本来ならちょちょいと能力を使って

自分に関する記憶を全て消したあとに

トラウマになりそうなものを複数植え付けるのだが

犯人の頭にあるあの脳波を観測する機械があるため

少しでも脳波に異常があると犯人も人質も自分も

このお店ごと吹っ飛んでしまう

 

 

チャンスを伺ってこうして言う通りにしているが

そろそろ限界が近くなってきた

いっそうケーキを刺しているフォークで

思いっきり喉を突いてしまいたいと思うが

自分の手でそんなことをしたくない

するにしても自分が操っている人ならいいが

 

 

 

(あぁ~もう~!!!

こんなにイライラしたのはいつ以来かしら!!!!!)

 

 

 

これが終わったら外に御坂を一通りいじって

そのあとに派閥の子達で楽しまないと

いやもっともっと色々やらないと…

 

 

 

 

「何を考えているの女神??

僕以外のことを考えているなんて酷いな」

 

「そんなこといっても私だってずっと

ひとつのことだけを考えるなんて無理よ」

 

 

 

「何言ってるの女神?

さっきもいったけど今の僕は君の上に立っている

僕の言うことは絶対なんだよ

 

どうやらまだ立場が分かってないようだね

仕方ないな、ちょっとお仕置きしようかな」

 

 

 

 

すると犯人は立ち上がり人質のほうへ向かう

そして人質達の中から髪の長い女性を選んだ

その女性を無理矢理立ち上げると

食蜂に向けてポケットにいれていたボタンを見せながら

 

 

 

 

「今すぐに僕に服従しないと

この女に着いている爆弾を爆発させるよ」

 

「そんな強迫力に私が従うと思うのかしら??」

 

 

 

「ごめんごめん、間違えたよ

………君の前でこの女を爆死させて

嫌ってほど死の恐怖を刻んであげるよ

それでも足りないなら今度は一気に殺さずに

手・足・肩・頭とゆっくりと見せつけるのもいいね

そしたら君はきっと進んで喜んで

僕のために、僕の女神に、僕の土台になってくれるよね」

 

 

 

 

正直恐怖した

少しだけだがこの犯人のことは調べた

それでもこんなに異常なことをいう人物ではない

何のにこの犯人はただちょっと逆らっただけで

人質をこうも簡単に殺すというなんて

 

こうなったら一刻の猶予もない

食蜂はとっさにバックからリモコンを取り出して

 

 

 

 

「逆らうの??

分かってないな、女神、分かってないよ」

 

「分かってないのはどちらかしら??」

 

 

 

 

そう犯人は勘違いしている

このリモコンを向けているのは犯人ではなく…

 

 

 

 

「私はそちらに用事力があるのよ☆」

 

 

 

食蜂が向けているのは犯人の隣にいる人質

いくら手足が縛られても目隠しされても

体当たりぐらいは出来る

バランスを崩したその瞬間に残りの人質を使い

ミルフィーユのように犯人の上に重ね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチッ!!

 

 

 

 

「えっ!!?」

 

「まさか僕が自分だけ能力対策していると思ってたの??

人質の体に取り付けられている爆弾にはね

君が使う能力の電磁波を遮る電磁波を飛ばしてるんだよ

もちろん完璧じゃないけど至近距離ではないかぎり

50%の確率で洗脳を防ぐことは可能なんだ

 

研究者はね50%の可能があれば

使ってみたいものなんだよ

いや成功して良かった、本当に良かったよ

君を手に入れるためにこの賭けに出て

………………本当に、良かったよおおおぉぉ!!!!!!!!」

 

 

 

 

まさかそんな能力を防ぐものがあるなんて

いやよく考えれば分かっていたはずだった

呼び出した時点で能力を防ぐものがあってもいいと

どうして、どうして、どうして分からなかったのか

 

……簡単だ、自分の能力に酔っていたのだ

いくら犯人に使えなくても人質に使えたから

どうにか出来ると考えていた

だからこんな場面で50%の確率を引けなかった

 

 

 

 

犯人がスローモーションで

手元のボタンを押すのが見える

どう走っても間に合わない

 

いや、やめて…だめ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、すみません。

爆弾ですけど止めさせてもらいました。」

 

「うわっ!!!!!!

だ、誰だてめぇ!!!!!!!!」

 

 

 

気づいたときにはそこには人質の女はおらず

代わりに幸の薄そうな男が立っていた

いや、そんなことはまだどうでもいい

どうして爆弾が爆発しない!!!!

確かにボタンを押したのに、何度も押してるのに!!!

 

 

するとその幸の薄そうな男の後ろから、

 

 

 

 

「うるせェんだよ。

……ッたく、いきなり呼び出しやがって

なンでこンな茶番劇に付き合わないといけないンだ??」

 

「それはこっちの台詞よ

なんで私が人質役をしないといけないのよ」

 

 

「もし犯人に狙われたとき女性を選ぶかと

それにシズ姉は綺麗ですから

きっと選んでくれると思いまして」

 

 

 

「な、な、な、なに言って………」

 

 

 

「でも見事に役に立ちませんでしたねてーとん」

 

「ふざけんなてめぇ!!!

呼び出しておいてなんだそれは!!!!

それならそこの第一位も同じだろうがああぁ!!!」

 

「無視してん」

 

「アァ!!?

気づいてねェのかお前はよ

すでに人質の爆弾全部取ってるだよ

どこかの能無しと一緒にするンじゃねェ」

 

 

 

「喧嘩なら買うぞ第一位」

 

「買ってみろよ第二位」

 

「ブ・チ・コ・ロ・シ・決・定・ね」

 

 

 

 

な、なんの冗談だ……

第一位、第二位、それにあれは第四位……

どんな悪夢なんだ…これは………

人格破綻者達がが集まるなんて…あり得ない…

 

 

 

 

「もう、皆さん喧嘩しないでくださ」

「時崎さ~ん!!!!!!私のナイト様ああぁ!!!!!

やっぱり素敵です~~!!!!!!!!」

 

 

「操祈さん、大丈夫でしたか??」

 

「はい!!もう時崎さんが来てくれただけで

私はもう大丈夫ですよ!!!!」

 

 

 

 

僕の女神が幸の薄そうな男に飛び付き

その幸の薄そうな男の胸元でスリスリと

まるでマーキングをしているように………

 

………ふ、ふ、ふ、ふざけ

 

 

 

 

「ふざけんぎゃぁふんぎっがぁ!!!!!!」

 

「爆弾がないならこっちのものよ…って、

な、なんなのよこれは!!!!!」

 

 

 

キレていた犯人を容赦なく電撃が走る

爆弾に電流が流れなければと思いっきりやったようだ

 

 

 

「あらお外で待ってて良かったのよ☆」

 

「食蜂あんたよくも………っておい、

なんであんたがここにいるのよ時崎!!!!!!」

 

 

「さっき声かけましたけど聞こえませんでしたか??」

 

「やっぱりあんたかぁ!!!

さんざんバカにした借りを…ここで返してやる!!!」

 

 

 

 

その言葉にケンカを始めそうな3人が

その幸の薄そうな男の方を見る

 

 

 

 

「そゥだな、俺も借りを返しておくかァ」

 

「いいな、俺もやらせろよ」

 

「たまにはお灸をすえないとね」

 

「私の獲物に手を出すんじゃないわよ」

 

「大丈夫ですよ時崎さん

私は絶対力的に味方ですから☆」

 

 

 

 

「皆さん、仲がいいのは認めますが

お店のなかで暴れたらいけませんよ」

 

 

 

「「「誰のせいだと思っている!!!!!」」」

「時崎さん、かっこいいです!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

信じられないことが起きている。

誰も考えもしなかったことがいま起きている。

学園都市level5 その選ばれた七人の内五人が

一人のlevel0の周りに集まっている

 

 

一時停止 時崎 一

 

この男が学園都市にもたらすのは

幸福か不幸か、希望か絶望か、光か闇か

そのたどり着く運命はまだ誰も知らない……



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Episode02 level5との出会い
一時停止と一方通行と妹達


「バーベキューをしましょう」

 

「唐突だなオイ」

 

 

 

 

またいつも通りにファミレスに居座っている二人

特にやることもなく一方通行はコーヒーを飲み

時崎はがつがつと料理を食べている

 

そんな中、突然に唐突に時崎が発言した

もちろん人の話を聞くこともなく話を進める時崎は、

 

 

 

 

「メンバーはてーとん、シズ姉、操祈さん、みーちゃん」

 

「ふざけンな!!

なンであいつらとそンことしないといけねェんだ!!!」

 

 

 

「みんな友達ですけどもっと交流を

深めた方がいいと思うんですよ」

 

「オイ、いっておくが友達なんかになったつも…」

 

 

 

「それでは18:00に来てくださいね

あっ、あーくんはお肉係なのでよろしくお願いします」

 

「ざけンな!!!何勝手に…オイコラ!!!!!」

 

 

 

 

 

まるで霧が晴れたようにフワッと時崎の姿が消えた

いたことを認識しているが一方通行達なら

このようなステルス効果も発生する

もちろん一度消えた時崎を追うことは難しい

一番交流時間が長い一方通行でも

探そうとすると時間がかかり大変である

 

ハァ~とため息をつきながら

残っているコーヒーを飲みつくし

携帯を取り出してある人に電話をかける

 

 

 

 

「………アッ、俺だ

いま時間があるならちョッと付き合ッてくれねェか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました、とミサカはちょっと小走りで

あなたと少しでも早く会いたかったとアピールします」

 

「悪かッたな、本当に良かッたか??」

 

 

 

「調整が終わったあとでしたので問題ありません、

とミサカは問題なのはそちらの耳ではないかと

少し毒を吐いてみました」

 

「嫌なら断ッて良かッたンだぞ」

 

 

 

「……ここまでくると呆れます、

とミサカは深く深くため息をつきます」

 

 

 

 

 

公園で待ち合わせしたのは妹達(シスターズ)

みーちゃんと同じ常盤の制服を着ているが

姉とは違いおとなしい印象があるためか

何故か制服がみーちゃんより似合っているように見える

 

 

元々筋ジストロフィーの治療という題目で

美琴が提供したDNAマップが発端。

それが天井によってレベル5の

「超電磁砲」の量産を目指す

「量産能力者(レディオノイズ)計画」に

転用されたがレベル3程度の

「欠陥電気」しか作れず計画は破綻した

 

 

 

 

 

「それで今日はどんな用事でしようか、

とミサカはデートだと意気込んで

軽くメイクをしてきたことをアピールします」

 

「あのバカがバーベキューをしたいと言いやがッてな

悪いが一緒に買い物に付き合ッてくれねェか」

 

 

 

 

「まぁそんなところですよね、

はい、分かりました、

とミサカはさっきからアピールを無視してますが

一体どんなつもりなんですかと

ちょっとムカつきながら一方通行を睨みます」

 

「うるせェな、今度どっか連れてってやるから

今日はその面倒くせェ口調は抑えておけ」

 

 

 

 

「それなら今日は我慢しましょう、

とミサカはガッツポーズを決めて

早速10032号と一緒にデート服を買うために

予定をたてなければとすぐさまメールをします」

 

 

 

一方通行がいることも忘れる位の勢いで

メール打っている妹達、個体1号

 

1号は、いや妹達はある実験のために生まれてきた

言わばモルモットとしてこの世に生まれた

しかしその実験は行われることもなく

計画そのものが凍結し、

いまこうして彼女達は生きている

 

未だに忘れられない、いや、忘れることの出来ない

それだけの出来事が、ターニングポイントがあった

 

それは誰も予想できなかったこと

あの学園都市、第一位である男が

最強を越えた絶対を求める男が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『絶対能力進化実験(レベル6シフト)だァ??

ハッ、全くもッて興味もわかねぇな」

 

 

 

と、想像もできなかった回答をいってきたのだ

この実験をすれば欲しがっていた力が手にはいるのに

目の前に、手の届くところにあるのに

一方通行はその実験を断ったのだ

 

 

 

絶対能力進化実験

 

樹形図の設計者の算出したプランに従い、

最強の超能力者一方通行を

絶対能力者(レベル6)へ進化させる実験。

実験内容は「20000通りの戦闘環境で

量産能力者(レディオノイズ)を20000回殺害する」

というとても正気の沙汰とは思えない内容

しかし研究者達は一方通行はやると思っていた

誰よりも求めていた力がそこにあるなら

どんなことをしても手にすると

 

 

しかし、どういう訳か一方通行はその実験をけった

その後、レベル6になりゆる存在である第二位

未元物質にも声をかけたのだが

 

 

 

 

 

『うるせぇ!!!!いまはそれどころじゃねえ!!!!!!!!』

 

 

 

 

と、またしても理解しがたい理由で実験はできなかった

そしてこれもまた何故か実験そのものが凍結し

完全に絶対能力進化実験はなくなった

 

こうして妹達20000人は体の調節のために

世界中にバラバラに別れて

この学園都市には数名しかいない

 

 

 

 

「お待たせしました、さぁ行きましょう、

とミサカは言ってみたものの

何を買うのか聞いてませんでしたが」

 

「肉を買ッてこイとよ

ただどンな肉がイイかわかンねェんだよ

とりあえず高い肉でも買えばイイのか」

 

 

 

 

「うわぁ……料理の出来ない人のいう言葉ですね

ここは女子力の塊である私が面倒を見ましょう、

とミサカはここで他のミサカとの差を広げるために

張り切って買い物タイムに移行します」

 

 

「オイ、引ッ張ンな!!!」

 

 

 

 

ぐいぐいと一方通行の腕を引っ張る1号

向かうは高級食材が集まるデパートではなく

格安が売りであるスーパーに向かうことに

 

こんな日々を送れるようになったのも

一方通行が絶対能力進化実験を断ったおかげである

しかし、その理由を知るものはごくわずか

一方通行は別に絶対能力進化実験を断ったのではなく

「やる必要性がない」と分かっていたのだ

 

 

 

あの日、一時停止が学園都市に現れた時から

この実験はことごとく崩れ落ち始めた



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一方通行と妹達と超電磁砲

一方通行とミサカ1号が着いたのは

科学的に改良された商品が置かれたスーパー

運が悪くなければ大抵の物は品は良く

言わば消費者が実験台という

言葉は悪いが用はそのお陰で

どんなスーパーよりも安く美味しい

 

 

と、まぁこういうことが疎いであろう一方通行を連れ

スーパーにたどり着いたのだが、

 

 

 

 

 

「こ、これは……お姉様が言っていた

ゲコ太食玩シリーズ、ピクニック編激シークレット!!!

まさかこんなスーパーでお目にかかるなんてと、

ミサカは一方通行におねだりをするために

キラキラ光線を放ちながら訴えます」

 

 

「………オイ、目的忘れてねェかァ……」

 

 

 

 

「食玩シリーズ制覇です」

 

「何勝手にかごの中に入れてやがるウゥゥ!!!!!」

 

 

 

 

 

店内に入りさて肉が置いてある場所にと移動しようと

一歩を踏み出す前に突然にミサカ1号が

目を光らせて一人お菓子コーナーへ向かった

後を追いかけた一方通行はそこで

その食玩を手にして物欲しそうに見つめているのを目撃

まさかと声をかけてみればまさか

かご一杯に食玩を入れるなんて……

 

 

 

 

「いいではないですか

このお買い物のお礼として買ってくださいと、

ミサカは早く食玩を開けたいとせがみます」

 

「それなら今度の約束は無しで…」

 

 

 

「あの方に貴方が私にセクハラしたと

具体的にはどんな下着なのかと聞いてきたと

あることないこと言いふらしますと、

ミサカは一方通行が一番苦手なあの方を武器に

絶対にこの食玩を買ってもらおうと奮闘します」

 

「テメェ……勝手にしろォ……」

 

 

 

 

別に食玩を何個買おうが対して問題はないが

時崎に変なことを吹き込んだ際には

今度はそれをネタにどんな無茶を言ってくるか

それこそ今言っているよりも大変な……

………まぁ、いつも通りかもしれないが

厄介事が増えるよりかはいい

 

とりあえず食玩が一杯に入っているかごを持ち

肉が置いてある場所へと向かお

 

 

 

 

「……何してるのアンタ達…」

「……チィ…それはコッチのセリフだァ……」

 

「お姉様、こんにちはと、

簡潔に挨拶を済ましてどの食玩に

シークレットが入っているか見極めます」

 

 

 

 

目の前に現れたのは第三位の御坂美琴

そしてミサカ1号達クローンのオリジナル

あまり表情を出さないミサカ1号に比べて

明らかに嫌そうな表情をしながら

 

 

 

 

「……まさかアンタも」

「ッて事は」

 

「私も時崎に強制的に頼まれたのよ

なんで私がお菓子を買わないといけないのよ…」

 

 

 

「ならまだイイじゃねェかァ

コッチはどんな肉を買えばイイかわかんねェんだよ」

 

「なるほどだからこの子を……って!!!!

それゲコ太食玩シリーズ、

ピクニック編激シークレット!!!!!

なんでこんなところに……ってあんたまさか

それを全部買うつもりじゃないでしょうね!!!!??」

 

 

 

「こンなもン誰がいるかァ

こいつがどォしても欲しいッていうからよォ」

 

「そ、そうよね……

それよりそれ、少し私にも分けてくれない??」

 

 

 

 

やはり似た者同士なのか……そうなんだが、

やっぱり御坂もこの食玩が欲しいようで

一方通行が持っているかごに向けて手を伸ばすが

それを拒否するかのように細い手がそれを叩く

 

 

 

 

「………なによ、一つぐらいイイじゃない」

 

「ダメですこれはミサカのですと、

ミサカはいくらお姉様でもハッキリと

自分の意見を言い拒否をします」

 

 

 

 

「そんなにいらないでしょう!!!

私あと激シークレットだけなのよ!!!!!」

 

「知ったことではありませんと、

ミサカは何気に自慢してくるお姉様に対して

さらに拒否をすることを宣言します」

 

 

 

 

 

「もうこのシリーズはどこも売ってないのよ!!!

今までダブったゲコ太をあげるから

私にも少しぐらい分けなさい!!!!」

 

 

「それこそいりません

これは自分の手で手に入れることに

喜びという意味が生まれるのですと、

伸ばしてくるお姉様の手を必死で払い落とします」

 

 

 

 

まるで子供の喧嘩のように

伸ばしてくる御坂の手をミサカが払い落とす

これを何回も何回も繰り返せば

本当の姉妹、息のあった双子の姉妹なんだなと見える

 

 

 

 

 

「……なンでもイイからさッさとしろォ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばアンタ、

こんなに出歩いても大丈夫なの??」

 

「今日は調子がいいので問題ありませんと、

ミサカはそれよりじゃんけんで負けた悔しさから

ハァ~とわざとらしくため息をつきます」

 

 

 

「な、なによ……そんなに一杯あって

私はたったの二つなのよ!!!

そっちにシークレット入っている可能性が!!!!」

 

「お姉様自身で選んだ二つですから

もう替えは効きませんと、

ミサカは僅かな抵抗をしてみます」

 

 

 

 

結局勝負が決まらなかったため

じゃんけんで勝負を決めることにした

で、こうして見事に御坂は食玩を手にしたが

まだこうしてお店の前で言い合っているのだった

ちなみにお肉はきちんと買っています

 

 

 

 

 

「そういえばアンタ達、集合場所って知ってる??」

 

「私は知りませんと、

ミサカはさっそく開けた食玩の中から

カワイイこのゲコ太に対して感動してます」

 

 

「そォイエば言ッてなかッたなアイツ…」

 

 

 

 

そういって時崎に電話をかけるために

御坂達から少し離れて電話をし始めた

それは狙ってか御坂はミサカ1号に小声で

 

 

 

 

「それでやっぱりこれってデートなわけ??」

 

「そう思うならさっさと消えてくれませんかと、

もうお姉様だとしてもこの状況を作られたので

胸のモヤモヤを吐き出すために遠慮なく言います」

 

 

 

「悪かったわよ

でもアイツどこがイイのか私には分からないわ…

アンタ達全員そうなわけ??」

 

「そうなわけ??と言われますと違います

派閥的にはあの人とあの方と…

……………ごく一部のあの人です…………」

 

 

 

 

「えっ、最後の方は聞こえなかったんだけど」

 

「気にしないでくださいと、

ミサカはポーカーフェイスで対応します」

 

 

 

 

普段から変わらないじゃないと御坂は思いながらも

絶対に口にしないと心に決めている

あの頃と比べて雰囲気が明るくなってきた

 

初めて妹達と出会ったときは無表情で

本当にこれが私のクローンなのかとも思った

いや、正直なところ気持ち悪いとも思った

 

 

だけど次に会ったときにはもうそんなことはなく

今よりも暗いが生き生きとした印象があった

何かに縛られたものから解放されたような……

 

 

 

 

「………ねぇ、今まで聞いたことなかったけどさ」

 

「はい、なんでしょうか??と、

ミサカは首を傾げて可愛さをアピールします」

 

 

 

「それはアイツにやってやりなさい

私が聞きたいのは…あの日私とアンタが出会ったあと

一体何があったのか詳しく聞きたいのだけど…」

 

「……そうですね、お姉様には聞く権利があります

ですがまずは第五位に話を聞いた方がいいかと、

ミサカはいつもより真剣に答えます」

 

 

 

「………なんで食蜂が出てくるのよ……」

 

「ミサカは事の全体を知っていますが

それを話すとなると複雑で難しいので

あの方と関わりのある人から聞いた方がいいかと、

ミサカはさらに真剣に答えます」

 

 

 

 

「やっぱり時崎が絡んでいたのね…

いつも誤魔化してバカにされてイライラしてたのよ

いいわ!!!これでアイツの弱味を見つけてやるわ!!!!」

 

「意気込みはいいですがそれはないかと、

ミサカは聞いていないお姉様にため息をつきます」

 

 

 

 

そんな会話を遠くから聞いていた一方通行は

さらに面倒くさいことに巻き込まれたなと

深く深くため息をついて二人の方へ向かった

 

 

 

 

「アイツ電話に出ねぇからよ

第五位のところにいくならさッさといくぞ

もしかしたら集合場所知ッてるかもしれねェらな」

 

「そんなことしなくても電話すればいいじゃない」

 

 

 

「知らねェよ、知ッてても詳しい話を聞くなら

電話より直接の方がイイだろうが」

 

「それはそうだけど……はぁ、それしかないわけね」

 

 

 

 




話的に一時停止はちょっと出番はないかも…
それでも面白い内容になってると思うけど、どうですか??


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一方通行と妹達と超電磁砲と心理掌握

「はぁ~い御坂さん☆

この前はごめんなさいね、

やっぱり御坂さんを危険力な目に

あわせるなんてどうしても出来なかったのよ」

 

「……よくもまぁ心にもないことを

そんなにもべらべらと喋れるわね……」

 

 

 

 

「本当よ、それに御坂さんの電撃が誤って

爆弾に流れて爆発したら大変じゃない☆」

 

「くっ…」

 

 

 

 

学舎の園に入るゲート前に

一方通行、御坂、ミサカ1号が食蜂を待っていた

さすがに男子禁制である中に一方通行は入れず

御坂とミサカ1号が一緒に入り

姉妹だの双子だのと噂されるのも嫌であり

さらに御坂一人で食蜂に会いに行くのはもっと嫌である

 

 

ということで食蜂に出てもらうために待っていたが

出会い頭に自分のお陰的な自慢話をされて

もうすでに御坂の怒りボルテージは満タン寸前である

 

 

 

 

「それで聞きたいって話は

そちらにいるミサカさんとの出会い力を

話せばイイのかしら??」

 

「そうよ、あんでアンタがこの子と出会ったか、

何を仕出かしたのか、そして時崎が何をしたのか

全部話してもらうわよ」

 

 

 

 

「それは構わないけど…その荷物はなんなの??」

 

 

 

 

食蜂が目にしたのは御坂が持つビニール袋

さらには一方通行も持っており

一体何をしているのかと気になった様子

 

ここで気づくべきだった

食蜂がこのビニール袋を見て

あることを知らないことに……

 

 

 

 

「えっ、アンタにも時崎から連絡あったんじゃ…」

 

 

 

 

その瞬間しまった!!!と御坂は直感した

まだ時崎が食蜂にバーベキューを話してないことを

そしてそれが自分より先に自分達に話していることを

 

 

 

どうしてか知らないが何故か食蜂は

あの時崎に恋をしているようである

 

あの人を人だと思わない食蜂が

簡単に人の心を狂わす食蜂が

記憶を都合良く書き換える悪魔的な食蜂が……

 

 

と、ちょっと言い過ぎかもしれないが

ともかくあの食蜂が他人に夢中になっている

それも異性を、恋を、時崎に夢中になっている

そんな食蜂にいま、とんでもないことを

 

 

 

 

 

「………ど、ど、ど、どうして…私には……」

 

「ちょっ、ちょっと!!!

これはあれよ!!!アンタのところには

最後にいくつもりなのよ!!!!!!」

 

 

 

 

「忘れてンじェねえのか」

 

「それが一番可能性がありますと、

ミサカはこれは面白くなってきたと

遠くからお姉様を声援します」

 

 

 

 

「余計なことをいうなぁぁ!!!!」

 

「…わす、わすれ……忘れられ……」

 

「しっかりしなさいよ食蜂!!!!!

いつも強気なくせになんでコッチ方面は

めちゃくちゃメンタルが弱いのよ!!!!!」

 

 

 

 

 

顔面蒼白なり、言葉もまともに喋れない

こんな食蜂も見たことがない

 

なんだろう、時崎が現れてから一番変わったのは

一方通行かと思ったがどうやら食蜂らしい……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、紅茶でよかった??」

 

「…ありがとう、御坂さん…」

 

 

「オイ、俺にはねェのか??」

 

「ヤシの実サイダーを要求しますと、

ミサカは気の利かない姉を持つと苦労しますと言い

お姉様からジュース代を求めます」

 

 

 

「あげるからちょっと席はずしてなさい!!」

 

 

 

あのままにするわけにもいかず

近くの公園に食蜂を連れてきた

落ち着かせるために紅茶を買ってきたのだが

この二人は相変わらずの運転なようで

この場にいさせるとまた面倒くさいことになる

御坂は直ぐ様財布から1000円を

取り出しミサカに渡した

 

 

これで騒がしい二人はいなくなったが

これはこれでどう食蜂と話せばいいのか

突然分からなくなり何を言ったらいいのか……

 

 

 

 

 

「ごめんなさいね御坂さん…変なことを見せて……」

 

「それはいいんだけどまさか心理掌握のアンタが

こっちのメンタルが弱いなんてね」

 

 

 

「それは私もビックリだわあ☆

…………私自身、恋なんてすると思わなかったし

それよりもっとも「感情力」を感じたいなんて

本当にどうしちゃったのかしらね……」

 

 

 

 

アハハ……と笑う食蜂だが

やっぱりまだ落ち込んでいるようだ

ここでなにか言えればいいのだが

あいにくアドバイス出来るほど

慰めるほど言葉はうまくない

 

だから……

 

 

 

 

 

「……別にいいんじゃないの

アンタだって…女の子なんだから……」

 

「………慰めにしてもそれはないと思うんだぞお☆」

 

 

「う、うっさい!!!!」

 

 

 

改めて言われると恥ずかしくなったのか

赤くなった顔を見せないように俯いた

その様子をみてクスクスと笑った食蜂は

 

 

 

 

「……そうよね、女の子なんだから…いいわよね」

 

「……知らないわよ…」

 

 

「そんなこと言ったらダメなんだぞお☆

いつも追いかけ回している

あのツンツン頭の彼とはそういう間柄力なんでしょう」

 

「な、な、なにいってるのよアンタは!!!!」

 

 

 

まさかの切り返しに図星をつかれたためか

御坂は顔を真っ赤にしながら否定する

なんかいつも通りのやり取りが戻ってきたところで

タイミングをよく一方通行とミサカ1号が帰ってきた

 

 

 

 

 

「話は終わッたかァ」

 

「まだよ…ってジュース以外に

なにか持ってるのが見えるんだけど……」

 

 

「折角お姉様からお小遣いを貰いましたので

お菓子をと買ってきましたと、

ミサカはこれで話が盛り上がります」

 

「あっ、私ポッキーがいいわあ☆」

 

「俺は入らねェ」

 

「私はキャラメルがいいですと、

ミサカは懐かしいお菓子がどういうものかと

ワクワクドキドキしています」

 

 

 

「どんだけ自由なのよアンタらは!!!!!!」

 

 

 

 

御坂を取り残すように三人は

ベンチにお菓子を広げてお茶会を始めた

ピクピクと頬が動いている御坂をよそに

 

 

 

 

「だって余所余所しくしているよりも

楽しく話したほうがいいと思うわ

それに簡単力に話せる内容じゃないわけだし」

 

「そうですよお姉様

ここはワイワイと明るくいきましょうと、

ミサカは自分のことですが過ぎたことですので

他人事のようにキャラメルを試食します」

 

「うるせェな、面倒くさイ事考えエすぎるだよ

辛気臭い顔をしてるとなアイツが

さらに面倒くさいことを仕出かすぞ」

 

 

 

「……な、なんなのよもう~!!!!

どいつもこいつもアイツみたいにいうのよ!!!!

くそ、これだと私がおかしいみたいじゃない…

……さっさと話しなさい食蜂!!!!!!」

 

 

 

 

やけっぱちになった御坂は3人の輪の中に入った

すると暗黙の了解で3人は

置いていたジュースを手に持ち

まるで飲み会のようなテンションで

 

 

 

 

「それではいまから私、食蜂 操祈と

時崎 一さんとのラブストーリーを

おまけで妹ちゃんの話を語りたいと思います

では、かんぱ~~い!!!!!!」

 

「かんぱいですと、

ミサカはクール装いながらも

もうこのキャラメルに夢中で

歯にくっ付くことも気にせずに二個三個投入します」

 

「くそが、三本じゃコーヒー足りねェなァ!

近くに自動販売機あったか?」

 

 

 

「………もう…いや……

私一人じゃツッコミが追い付かない……」

 

 

 

 

御坂のなかではシリアスな話になると覚悟していたのに

どうしてこんな軽い世間話のようになっているのか

しかしここで下がってしまったら聞きたい話が

妹達の出来事を聞けなくなる

ここはグッと我慢してお菓子を摘まみながら

食蜂の話に耳を傾けることにした



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心理掌握と不良と一時停止

「こんなところかしらぁ」

 

 

 

 

食蜂の周りには男女様々な人達が立ち並んでいる

この人達は食蜂が使っている情報収集

能力で全員分読み取ればいいが

それだと疲れてしょうがないのだ

 

だからこうして直接聞くことにしているが

 

 

 

「これはこれで面倒くさいのよね

もういいわよ、解散」

 

 

 

 

リモコンを操作し集まっている人達をバラけさせる

学園都市なら最先端の技術などで

それではなくともネットなどで情報を集めれるが

だからこそこの学園都市ではアナログの方がいい

データはすぐに改竄出来るし消去も出来る

それならまだ人伝の情報がいいこともある

 

とは言ってもただ美味しいスイーツを探すために

ここまでしているなんて

派閥の女の子には言えるはずもない

いったところで直ぐに記憶を書き換えるが、

まぁ面倒くさいことは回避したほうがいい

 

 

さてこれからどうしようかと

裏路地から本道路へと出てみると

まるで狙っていたように柄の悪いやつが

 

 

 

 

 

 

「どうして裏路地から出てきたのかな??」

 

「なにやってるの彼女~!!

暇なら遊ばない??」

 

 

 

 

 

五人で食蜂を囲み逃げ道を塞いだ

裏路地を引き返せば逃げれるだろうが

なにせ食蜂は運動は苦手

あっという間に捕まるだろう

 

それより何故逃げる必要性があるのか??

こんな奴等に負けるはずがない

簡単に能力で洗脳や記憶改竄など、どうにでも出来る

 

 

 

 

 

「どう楽しませてくれるのかしら??」

 

 

 

 

怖がる素振りを見せずむしろ受け入れる

そんな食蜂の姿をみた不良達は

 

 

 

 

「おぉ、ノリがいいねぇ♪」

 

「俺達に任せなよ」

 

「きっとやめられないよ」

 

「あぁ、その体に教えてやるぜ」

 

「忘れられないくらいにね」

 

 

 

エヘヘと気持ち悪い笑いをする不良

 

それを見ただけで正直吐き気がしたが

そこはグッと我慢しオシオキをしてやるぞお☆と

食蜂はバッグからリモコンを取り出

 

 

 

 

 

 

「ダメですよ、女の子がそんなことをいったら」

 

「きゃっ!!!!」

 

 

「「「「「うおっ!!!!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

突然に、気づく気づかないというレベルではなく

まるでパラパラ漫画のある1ページに

全く関係のない絵が差し込まれたように

前触れもなくそこに現れたのだ

 

 

 

 

 

「な、なんだテメェ!!!!」

 

「時崎 一です」

 

「名前を聞いてるんじゃねぇ!!!!!!」

 

 

 

 

余りにもスムーズに名前を言われ

バカにされていると感じた不良はイラつきをみせる

だがそんなことは見ていません聞いてませんと

マイペースに、この状況合わないことをいいだした

 

 

 

 

「僕は一方通行、あー君を探しているんですが

ここには昨日来たばかりで

どこにいけば会えますか??」

 

「知るかっ!!!!!

テメェの目的を聞いてるんじゃねぇだよ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

完全噛み合わない

今度ワケわからないことをいったら…

と構えていた不良だが、

 

 

 

 

 

「いっておきますけど五人で女の子を

それもそんな風にチャラチャラした容姿で

ナンパをしても成功する可能性は低いですよ」

 

 

「お前はさっきからなんだこの野郎!!!!!

ぶっ殺すぞ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

まさかここで正論いわれ、図星を言われて

完全に切れてしまったのか

不良達の一人がピストルを取り出し

時崎の額に銃口を押し当てた

 

 

しかし時崎はピクリとも動かない

信じられない、びびって表情さえも変えられないと

そう思い込んでいた不良達に時崎は

なにも感じていないのか誰もが驚くことを

引き金を引けば確実に死んでしまう拳銃に対して

全くの恐れもなく食蜂の方を振り向き

 

 

 

 

「ここは危険ですので早く離れたほうがいいですよ」

 

「……わ、私は問題ないのだけど、それよりあな…」

 

 

「あぁ、もう、うぜっ、死ねよ」

 

 

 

 

冷静を装っているのだろうが

内心はかなりぶちギレているのだろう

矯めないもなく不良はその引き金を、引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「問題あります

こんな風に囲まれたときは誰かに助けを呼ばないと

偶々僕がいたからいいですけど気を付けないと」

 

 

「……い、いや、それより……」

 

 

 

 

 

確かに引き金は引かれた

なのに、銃弾は時崎の頭を貫通せず

いやまるで銃弾が当たっていないように

平然として時崎はしゃべっている

 

 

 

 

「な、何をしやがったテメェ!!」

 

 

 

 

硝煙は出ている、銃弾も出ている

なのにどうして生きている!!!?

いやそれよりもどうして銃弾が…

 

と、頭を必死に回転させ考えていると

時崎はゆっくりと不良達の方を向いた

その異常な現象に一歩二歩と下がった不良達に

 

 

 

 

 

「僕は普段は大人しいほうですが

貴方のように人の命を「命」だと思わない人は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌いです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「!!!!??」」」」」

 

 

 

 

その時、何が起きたのか分からなかった

突然姿を表したように突然にその場から消えた

いや、消えたというよりいなくなったのだ

瞬間移動(テレポート)のように消えたのではなく

最初からそこにいなかったように消えたのだ

 

そして瞬間、いや刹那、いや同時刻に

不良達の背後に時崎は現れた

 

 

 

 

「て、テメェ!!瞬間移動か!!!!??」

 

「そんな能力だったら良かったんですが

そういう「簡単な」ものではないんです」

 

 

 

「お、おい!!!さっきの女がいねぇぞ!!!!!!」

 

 

 

 

不良の一人が食蜂がいないことに気づいた

目を離したのは五秒もなかったはず

走って逃げても五秒足らずでは姿を隠せない

だが不良がいったように瞬間移動ならあり得るが

 

 

 

 

「おい女をどこにやった!!?」

 

「気にしなくていいですよ」

 

 

「はぁ!!?何言ってやがる!!!!!!」

 

「だって今度僕を見失ったら……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………何してるんだ俺…」

 

「知るかよ…俺も…覚えてない……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫でしたか??」

 

「……………………」

 

 

 

少し離れた所にあるカフェテラス

そこで時崎と食蜂がお茶をしている

正確には時崎だけがショートケーキやモンブラン

フルーツタルトなどスイーツを楽しんでいる

食蜂はというと無言でジィ~と時崎を見ている

 

 

 

 

「……さっきのはなんだったの??」

 

「昔から存在感が薄いんです

その存在感を利用してここまで連れてきました

 

 

 

「でも存在感だけじゃ、

不良全員が「放心状態」にはならないはずよ」

 

「特別なことはしてません

予想外なことが起きれば放心状態にもなります」

 

 

 

「そう、なら教えてくれないかしらぁ☆

どうしてさっきから私の洗脳力が効かないのかしら??」

 

 

 

 

そういって食蜂はテーブル下から

リモコンを取り出し時崎に向けてボタンを押した

しかしなにも起きない時崎

そこで食蜂は隣テーブルの女性に

リモコンを向けボタンを押すと

まるで飢えていたように目の前のケーキを

ガツガツとまるで獣のように食べ始めた

 

 

 

 

「私は食蜂 操祈

能力はレベル5の精神系能力

「心理掌握(メンタルアウト)」

 

自慢になるけど学園都市最強の精神系能力なの

そんな私の洗脳を防げる人は一人二人だけ

防いだのは電気によるものじゃないみたいだけど

一体どんな能力なのかしら??」

 

 

 

 

号令がかけられたようにカフェテラスにいた

お客・定員・周りの通行人全員が時崎の方を向いた

まるで軍隊のように直ぐ様食蜂の後ろに並び

 

 

 

 

「教えてくれないとオシオキしちゃうぞお☆」



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心理掌握と一時停止のオシオキ

「オシオキですか、それは困ります。」

 

「それじゃ教えてくれてくれないかしら」

 

 

 

「…………………」

 

「だんまりってわけね

なら……オシオキよお☆」

 

 

 

 

 

食蜂の背後にいた数人から何が放たれた

それは炎だったり電撃だったりテーブルだったり

様々な能力が一斉に時崎に向けられた

 

物凄い音と振動が辺りに広がり

土煙で時崎がどうなったのか見えない状況

だが食蜂には分かっていた

 

あれぐらいでは、

 

 

 

 

「危ないですよ」

 

「そういうことをしているのよ」

 

 

 

 

時崎はいつのまにか食蜂達の背後にいた

確かにさっきまでは目の前にいたのに

これを瞬間移動ではないとするなら

それに近い能力なのかと頭に過る

 

だがそれだと説明が付かない

実際に経験したからだ

あの場から逃げるとき不良達は

放心状態で突っ立ていたことを

 

 

つまりは視覚や聴覚などの五感から

催眠的な能力により意識を無くし

ふたたび意識を戻せば瞬間移動の出来上がり

 

 

正直精神的能力においてトップクラスであり

level5の心理掌握と言われている私に

催眠能力を仕掛けるなんて…

どうやらそれだけは格上だと思うしかない

 

 

 

 

「まさか催眠能力で負けちゃうなんて

その能力、level4くらいかしら」

 

「……すみません

さっきからlevelとか言われても

あまりピンとこないんですが……」

 

 

 

「あくまでもシラを切るつもりね」

 

「いえ、そういうわけではなく…」

 

「なら、こっちだって対策力はあるんだぞお☆」

 

 

 

 

そういってリモコンをピッと押すと

操られているもの全員が目をつぶり

一斉に四方八方へと能力を放出し始めた

無差別攻撃により周りにあるお店や自動販売機

街灯や車や道路や看板など次々破壊されていく

 

目を閉じることにより視覚の遮断

攻撃による大きな音により聴覚の遮断

もちろんテレパスのように催眠能力をかけられたら

こんな攻撃は無意味かも知れないが

攻撃がなりやまないところを見ると違うようだ

 

 

それにこれだけの無差別攻撃

すでに一発や二発ぐらい当たって…

 

 

 

 

ギィッギィ!!!!

 

 

 

 

なにか鉄の、それも擦れて

それも何か崩れていくような……

食蜂はフッと音のなる方へ向くと

街灯がこちらに音をたてながら傾いている

どうやら無差別攻撃により当たったようだ

だがこれくらいのことでは動揺しない

 

 

これだけ人がいるのだ

一人二人盾にすればこれくらい問題ない

食蜂は直ぐ様リモコンで近くにいた男性を

 

と、リモコンを男性に向けようとしたとき

流れ弾が、水の塊が、そのリモコンを弾いた

 

 

 

 

 

「えっ!!!!」

 

 

 

 

まさか自分の仕掛けた攻撃が

またしても自分の身に降りかかるなんて

弾かれたリモコンは最悪にも

破壊された車の中へ

 

取りに行こうにも食蜂が操っている者達が邪魔をし

それを操ろうにもリモコンもない

リモコン無しでもできないことはないが

その前に……最悪がもうひとつ、落ちてくる

 

 

ギィィィッと高い音の後に

ボキッと折れた音が鳴り響いた

思い出したようにその音の方へ向くと

折れた街灯が食蜂に向かって倒れてくる

 

逃げようにも逃げられず

もう座り込み他者との高さを利用して

最小限にこの身を守るしか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無茶をするからですよ」

 

 

 

 

その声に恐る恐る顔をあげると

そこにはさっきまで無差別攻撃を

喰らっていたはずの男がそこに

片手で倒れてきた街灯を支えている

 

どう考えて細い体であんな街灯を支えているなんて…

 

 

 

 

「僕はこの学園都市に来たばかりなので

そのlevelとかよく分かりませんが

貴女がいっている能力なら説明しますよ」

 

「えっ……えっ??」

 

 

 

 

 

「僕はあまりこの能力は好きではないです

でもそれが原因で誰かが傷つくなら

教えるぐらい簡単なことです

 

それとその…あの人達は止められないんですか??」

 

「…リモコンもないし…それにこれじゃ…」

 

 

 

 

予想外の出来事やリモコンや

さらに街灯が倒れてきたりなど

すでに食蜂は演算で来ないほど困惑している

 

コントロールを失った人達は

もう身栄えなく周りを破壊している

このままだと、いや、もう警備員が向かってるはず

それにいつまでもここにいたら

いつ攻撃の巻き添えを喰らうか分からない

早く状況を収拾しないといけない

 

 

 

 

 

「分かりました

それならちょっとすみません」

 

「えっ、ちょっ、ちょっと!!!!」

 

 

 

 

突然に食蜂は強制的に顔の方向を変えられ

その目の先には時崎の顔がある

距離にして30㎝、近いってものじゃない

それもその強制は時崎の両手が

食蜂の頬を挟んで離さない

 

もう完全に予定外、想像外

目の前にじっと見つめてくる男性

それもそこそこ顔が整っており

別に嫌な気持ちにはならなかった

いやむしろ顔が熱くなってくるのが分かる

これは恥ずかしくてたまらない

ここから逃げ出そうとするのだが

ガッチリと頬を押さえられて逃げ出せない

 

 

 

 

 

「動かないでください、目をつぶらないでください」

 

「ちょっ、そんなのムリよお!!!!」

 

 

 

 

自分が激しく動揺しているのが分かる

こんな風に男性と見つめあうなんて

それもこんな至近距離で

じたばたしようとするが

今度はどういうわけだか体の自由が

頭から爪先まで動かなくなったのだ

まるで洗脳され自由が効かない

 

 

そしてその間にも時崎が

食蜂の瞳を、☆が見えるその瞳を

ジィ~と表情を変えずに見つめてくる

 

 

 

(こ、こんなの卑怯よ!!!!

体も動かないし目を閉じれないし

このまま見つめられると……)

 

 

 

もうどうにでもなれと気持ちを固めたとき

フッと頬から手が離れたのを感じた

すると体も自由に動くのが分かった

それだけではなく周りも静かになっている

見渡すとさっきまで操っていた人達が

全員正気に、もとに戻っているのだ

食蜂はまだ解除してないのに

全員が元通りになっている

 

 

 

 

「な、何を…」

 

「貴女の能力を止めさせてもらいました」

 

 

「止めたって…どういう……」

 

「それは僕が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時停止だからです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえどう御坂さん!!!!

時崎さんってカッコi」

「本当にあんたと時崎の話だけかい!!!

妹達の話はどこにいったのよ!!!!

真面目に話なさい!!!!!」

 

 

 

「せっかちね、短気は損気よお☆」



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心理掌握と一時停止、トモダチ

「………一時停止ね……」

 

「はい、基本的といいますか主に

僕の存在感を消して、あと僕という記憶を消すんです

正確には消すというか「止める」なんですが」

 

 

 

 

「そうよね、消すというなら死んじゃうものね」

 

「いえ、死にはしません

ただ一生一人ぼっちになるだけです」

 

 

 

 

 

警備員が来る前に廃墟と化したカフェテラスを離れ

ファミレスで再びお茶を始めた

そこで食蜂が知りたがっていた

時崎の能力を話したのだが

 

 

 

 

「だけど反則的な能力よね

姿を消す、攻撃を止める、能力を止める

完全に暗殺向けの能力よそれはあ☆」

 

「そんなことには使いません」

 

 

 

「まぁいいわ

で、一方通行を探しているのよね

どうして探しているのかしら??

学園都市第一位、level5の一方通行に」

 

「友達なので会いに来ました」

 

 

 

 

すると流石というか女の子だからというか

とにかくあの食蜂が飲んでいた紅茶を吹き出した

間一髪正面にいた時崎にはかからなかったが

まさかあの第一位に会いに来た理由が

 

 

 

 

「それって貴方の勘違いとかじゃないわよね」

 

「失礼です、ちゃんとした友達です」

 

 

「それならそれで…面白いわあ☆」

 

「??」

 

 

 

どこに笑う要素があったのかと

キョトンした表情をしている時崎と

頬を少し膨らませながら笑いを堪えている食蜂

 

学園都市第一位

誰とも群れず一人のイメージが強い

それが「友達」なんて…

 

 

 

 

「これをネタに…ってことは出来ないわね

まぁ面白いことを聞けたし満足かしら」

 

「すみませんが僕からも

教えてほしいことがあるんですが」

 

 

 

「いいわよ、なにかしら??」

 

「いまあーくん、いえ一方通行はどこにいるんですか??」

 

 

 

「私の能力を使えば簡単だけど

まだ使えそうにないしね」

 

「そうですか」

 

 

 

 

すると時崎は徐に立ち上がり

食蜂に一礼をして離れようとした

 

 

 

 

「どこにいくつもりなの??」

 

「分かりません。

でも立ち止まっていたらなにも始まりませんから」

 

 

「そう、なら止めないけど」

 

 

 

 

 

食蜂もまたあっさりと引いた

時崎に興味があったのは能力だけであり

本人にはさして興味はない

ちょっと不意打ちを喰らったが問題ない

これ以上付き合う必要性もない

 

立ち去っていく時崎を見送ることもなく

飲みかけの紅茶を飲みながら一息をつく

 

 

 

 

 

「すみません」

 

「ひゃっ!!!!な、な、なによ!!!

どっかにいったんじゃないの!!!!!」

 

 

 

 

一息をついたと思いきや

幽霊が現れたように突然に姿を表せ声をかけてくる

これほど驚いたこともなかなかないだろう

……そういえばついさっきもあったが、

 

 

 

 

 

「行こうと思ったんですが

やり残したことがありまして」

 

「で、そのやり残したことって……」

 

 

 

 

またしても不意打ちを喰らった

だってさっきの行動も能力を止めるためだったから

それは仕方ないと自分に言い聞かせた

なのに、なのに、なのに、なのに!!!!

 

 

 

「!!!!!!!??」

 

 

 

どうしていきなり手を握ってくるのよ!!!

それも私の両手を優しく両手で包んでくる

もうはっきりと分かる

絶対にいま顔が真っ赤になっていると

 

そんなことを分かっているのかいないのか

表情を変えずに時崎はジッと見ながら

 

 

 

 

 

「お友達になりませんか??」

 

「ひゃっ、ひゃい!!!?」

 

 

 

「学園都市にはあー君に会いに来ましたが

それとは別にお友達を作れたらと思ってました

僕は食蜂さんならこれから先もずっと

いいお友達でいられると思いました」

 

 

(これから先も…ずっとって!!!!

えっ!ちょっと!待って!!それって!!!)

 

 

 

 

普段の食蜂ならきちんと会話を聞いていただろう

ちゃんと頭で理解して冷静に答えを出せただろう

だけど至近距離で暫くの間見つめられ

さらに優しく両手で手を握られて

またジッと自分を見られたまま

「これから先もずっと」と都合のいい部分だけが

もうはっきりと耳に入り心に揺さぶられたら

 

 

 

 

「食蜂 操祈さん、僕とお友達に」

「なります!!よろしくお願いします!!!!!!」

 

 

 

 

 

もう、断るなんてあり得ない!!!

 

 

 

 

 

「良かったです

これでお友達が二人になりました」

 

「それって女の子は私が初めて…」

 

 

 

「そうですねガールフレンドです」

 

「ガ、ガ、ガ、ガールフレンド!!!!!!」

 

 

 

 

これはもう完全に勘違いしている

時崎がいうガールフレンドは「女友達」

そして食蜂のいうガールフレンドは「彼女」

 

もう真っ赤を通り越して

嬉しさのあまり顔がゆるゆるになっている

 

 

 

 

「そうです、連絡を交換しませんか??」

 

「そ、そうね

ガールフレンドなら当然よねえ☆」

 

 

 

なるべく平然を装うとするが

きっと表情は他の人には見せられないだろう

それだけもうこの人に夢中なんだろう

携帯を取りだしお互いの連絡を交換

 

 

 

 

「すみませんが今日はここで失礼します

一日でも早くあーくんに会いたいですから」

 

「わ、わかったわ…

……連絡してもいい??」

 

 

 

「いいですよ

僕からも食蜂さんに……」

「操祈!!!!」

 

 

 

 

その声にビックリしている時崎

食蜂自身も驚いているようだ

女の子がこんな風に大声を出すのは恥ずかしいが

でも、全然恥ずかしくない、むしろ…

 

 

 

「操祈、と呼んでください」

 

「分かりました

それでは操祈さん、また」

 

「はい、また時崎さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから妹達の話はどこにいったのよ!!!!!!」

 

「もう、うるさいんだぞお☆

そのあと帰り際に時崎さんにメールで

第一位が実験をしている場所を教えたのよ」

 

 

 

 

「だから妹達は」

「……………てへぇ☆」

 

 

 

 

「よ~し、その脳みそに電撃をぶっ放してやる!!!!」

 

「うるせェな

ならその後話は俺がしてやるよ

だから黙りやがれェ」

 

「そうですよお姉様

いま一方通行とポッキーゲームを

しようと構えていたんですから

と、ミサカは早く早くとポッキーを

ぷるぷると動かしながら可愛さをアピールします」

 

 

 

「よし、テメェも黙れ」

 

 

「本当に賑やかねえ☆」

 

 

 

 

こんな風に心から楽しいと思うなんて

昔じゃあり得なかった

それが時崎さんと出会って変わった

 

 

ううん、まだこれからも分かるかもねえ☆



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一方通行と絶対能力進化とアイツ

「少しいいかな?」

 

 

 

 

黒いサングラス

その男が声をかけてきたことから「ソレ」は始まった

いやすでに始まっていたが

一方通行にとっては「ソレ」が始まりだった

 

 

 

 

 

「どこの研究所の使いだ?」

 

「……なぜそう思う?」

 

 

「俺に近づいてくるヤツなンざ

俺を研究して甘い汁吸おうって輩か」

 

 

 

 

一方通行の足元回りには

スキルアウトなのか、不良なのか、

ただ一方通行に勝負挑みやられたのは分かる

 

 

 

 

「学園都市トップの座を狙って突っかかってくる

バカと決まってるからな」

 

「なるほど」

 

 

 

「ま、どっちもくだらねェて意味じゃ

大差ねェけどよ」

 

 

 

 

 

すると倒れていた一人が気がついたようで

破壊された道路の欠片を手に取り

 

 

 

 

「チョーシのって余裕かましてんじゃねぇぞ

テメ―――――――――ッ!!」

 

 

 

 

思いっきり一方通行に投げたのだが

何故かその欠片がその男の顔面に直撃

悲鳴を出すこともなくその場に崩れた

 

 

 

 

「ワリィワリィ

言ってなかったっけなァ

デフォじゃ゙反射゙に設定してあンだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『絶対能力進化(レベル6シフト)?』

 

 

「ああ、ここでは詳しいことは話せないが

『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』

お墨付きの実験だ」

 

 

 

ビニール袋に大量のコーヒー缶

それを持ち歩きながらその後ろを

先程のサングラスの男が追いかけてくる

 

 

 

 

「はン、興味ねェな

俺は学園都市の第一位

ようは世界の頂点って事だ

 

誰であろうと何をしようと俺に勝てる奴はいねェ

今より強くなったからってそれが何だってンだ」

 

 

 

 

「そうだな

確かに君は『最強』の能力者だ」

 

 

 

 

 

サングラスの男は立ち止まり

そのサングラスに手をかけこう言った

 

 

 

 

 

「だが『最強』どまりでは

君の取り巻く環境はずっとそのままなのだろうね」

 

 

 

 

 

睨み付けるように一方通行はサングラスの男をみる

しかしなにもなかったように男は話を続ける

 

 

 

 

「『最強』の先

『絶対能力(レベル6)』は

君の生活に変化を齎すかも……」

 

 

「何がいいてェ」

 

 

 

「いやいや深い意味はないさ

今日の所はこのくらいで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が更なる高みを目指す気になったらまた……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ククッ

国際法で禁止されてる

人間のクローンを大量生産たァ

ハナからまともな実験じゃねェンだろうとは

思っていたが

 

オマエラ

イイ感じに頭のネジ飛ンじゃねェか」

 

 

 

 

 

ある研究所

一方通行と複数の研究者

そしてその一方通行の背後には培養液に浸かった

大量のクローンがそこに……

 

 

 

 

 

「元は別の計画で使われる予定だったモノだかね

色々あってこっちに流用することになった

 

これを見て、それでもなお

『無敵(レベル6)』を望むかね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アァ、分かッた今行く」

 

 

 

 

ダルそうな声で会話を終え携帯を閉じ

飲み終えたコーヒー缶を投げ飛ばす

普通の投げるならまだいいが

一方通行の投げるはベクトルを操作し

倍以上のスピードでコーヒー缶が飛ぶ

 

そして、それは今日も今日で

一方通行に戦いを挑み負け逃げていく男に向けられ

コーヒー缶はその男の背中に激突

嗚咽を吐きながら無様に道路の上を転がる

 

 

 

 

「良かッたな、テメェらついてるぜェ」

 

 

 

 

いつもなら2度と向かってこないように

徹底的に痛め付けるのだが

先程の電話は「絶対能力進化」の実験について

それもいまからその実験を始めるようだ

 

絶対能力進化実験

 

樹形図の設計者の算出したプランに従い、

最強の超能力者一方通行を

絶対能力者(レベル6)へ進化させる実験。

実験内容は「20000通りの戦闘環境で

量産能力者(レディオノイズ)を20000回殺害する」

というとても正気の沙汰とは思えない内容

 

そしてその実験の相手は

あの第三位、超電磁砲のクローン

同じレベル5と戦うなんて

いま転がっている奴等と比べればゴミ当然

 

 

 

初めから興味もなかったのだろう

なにかを言ってるようだったが無視をし

実験所に向けて歩き始めた

しかしその足を止めてしまった

聞こえたのだ、ある声が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと見つけました」

 

 

 

 

 

 

聞き覚えがあった

振り替えるとそこには「アイツ」の面影を感じさせる

覇気もなくただそこにいるだけの存在がそこにいた

 

 

 

 

 

 

 

「……誰だァテメェ……」

 

 

 

「忘れましたか、僕です」

 

「だから知らねェんだよ」

 

 

 

 

 

その言葉に傷ついたのか俯き黙りこんだ

だがそれでいい、俺には関係ねぇ

俺は「無敵(レベル6)」になるんだから

しかしすぐにその顔を上げて

 

 

 

 

「僕は覚えてます

あの日、貴方だけが僕を見つけてくれた

世界中の誰一人見つけられることのない僕を」

 

 

「そうか、それは良かッたな

で、その探していたのが俺だとしてだ

もう見つかッただ、さッさと失せろ」

 

 

 

 

しかし全然その場から動く気配がない

仕方なく一方通行は近くの車に近付き

手が車に一センチ近くで触れるところで止めた

 

 

 

 

 

「イイからさッさと失せろ

じェねエとテメェ死ぬぞ」

 

「嫌です」

 

 

 

 

 

その言葉に一方通行はなにも言わず

手をゆっくりと車に触れる

すると車は男に向かって走り出した

いや走り出したというより吹っ飛んだ

為す術もなくその男は車に激突

車は大破し、ガソリンが漏れている

そして大破した車からバッテリーのコードが

ブラブラと揺れており、そこにガソリンが……

 

 

 

 

 

「…………バカがァ……」

 

 

 

 

 

 

振り返ることもなく一方通行はその場を離れた

その瞬間、コードがガソリンに当たり車は大爆発

辺り一面に衝撃と爆音が響き渡り

そこにはいまさっきまでいた男の姿は…ない。





少しの間はこんな話が続くかも
過去話はまぁ、こんなものですよね
でも過去→未来に続く話
ようはいまの一方通行達の変わりようが
どんな風になっていくのか
特に妹達が変わっていくところがたのしみ♪


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一方通行とアイツと妹達と研究者

小さい頃の話だ。

 

 

まだ俺が俺の名前を覚えていた頃

この能力はいろんなものを傷つけた

人や物、その人の心さえも傷つけた

そしていつの日かこの能力は

世界そのものを敵に回し

本当にすべてを滅ぼしてしまうかもしれなかった

 

 

だがある日、あの時、

俺と同じ目をしたヤツを見つけた

自分の能力で孤立し誰も助けてくれない

その能力が自分の人生を変えてしまっていると

だからだろうか、その時俺は…

 

 

 

 

 

「……なにしてるんだ、てめぇ……」

 

「……僕が、見えるんですか??」

 

 

 

 

話によるとコイツは能力のせいで

誰にもその記憶に「自分」という存在を留められない

そしてその能力は「自分」の姿までも消してしまう

言ってしまえば「存在しない」のと同じ

だからそいつは人通りの多い場所で

それも道のど真ん中で体育座りをしていた

誰かに気づいてもらうために…

 

しかし誰もがコイツの周りを避けて

それも誰もが無意識に避けている

誰も気づかない、誰も知らない

コイツは俺よりも、誰よりも、孤独だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……生きてやがッたか…」

 

 

 

 

研究所の前

そこにはついさっき車の爆発で死んだはずの

いや、本当は死んでいるとは思っていなかった

だがあれだけやれば近づかないと

もう2度と俺の目の前に現れないと思ったが

そういえばあの時もしつこく付いてきたな

 

 

 

 

「死ぬわけにはいきませんから」

 

「テメェの用事は終わッたンろうが

だッたら……」

 

 

 

「あーくん

あの時、あーくん言ってくれました

「だったらその能力を制御できるようにすればいい

例えできなくても俺が見つけてやる」って」

 

「ンなこといッてねェ」

 

 

 

 

しかしその目は真剣にこっちを見ている

そんなこと覚えてねえのに…

 

 

 

 

「だから僕は世界を見てきました

この世界全体を見れば何が分かるかと思って

僕が知らなければそれは「ないもの」と同じ

だからいろんなことを知ろうとしました

僕を知ってもらうんじゃなくて

僕が周りを知れば僕を見てもらえると

そして僕はこの能力をある程度使えるようになった

僕が知れば知るほど、僕の存在が、能力が見えてきた

 

 

見てくださいあーくん

僕はいまここにいます

 

だけどあーくんはあの日から何も変わってない

強すぎたその能力は全てを傷つける

だから……」

 

 

 

「うるせェんだよオオオォォォォ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

そんなこと分かってるんだよ

だからこそ俺はここにいるだろうが!!

だいたい世界を見てきたから能力を制御できただぁ

そんな単純な力じゃねぇんだよ!!!!

 

 

 

 

 

「……もう、分かってるんだろが、

これから始まる実験もことも……

そこをどけ、俺はいまから「無敵(レベル6)」になる」

 

「必要ありません」

 

 

 

「なンだと…」

 

「いまの僕ならあーくんの「友達」になれます

だからそんなものいりません」

 

 

 

 

 

友達…だと……

それが、そんなものが、

 

 

 

 

「俺を止める理由になるッてのかアアアァァ!!!!!!」

 

 

 

 

強く地面を踏みしめると

そこからアイツに向かい亀裂が入る

そしてアイツ足元に亀裂がきた瞬間に

地下にあった配管が破裂したように爆発した

 

さっきはどうやって避けたのか知らないが

今度こそは確実に……

 

 

だが、アイツはソコに立っていた

足元の周りはアイツを守ったように無傷であり

その足元から一定距離以降は地面が抉れている

まるで自動的にその身を守ったような…

 

 

 

 

(何をしやがッた……

あの跡は「俺には似た能力」なのか……

それなら………)

 

 

 

 

今度はその防御をはっきりと見るために

足元にあった石ころを蹴りベクトル操作を行い

銃弾を放たれたようなスピードで

アイツの額にぶちこんでやった

 

だがその石ころはアイツの額で止まり

石ころはその場に落ちた

 

 

 

 

(………なるほどなァ…それなら)

 

 

 

 

これではっきりした

アイツは俺と同じように

自動的に防御する能力を持っている

しかしそれの能力はいったいなんなのか

俺と同じベクトルなのか、

何かを身に纏っているのか、

いずれにしても俺に勝てる能力なんぞ

 

 

 

 

「これならどゥだアアアァァ!!!!!!!」

 

 

 

 

一方通行は一気にアイツに近付き

直接アイツに攻撃することに

体の一部にでも触れれば

あの華奢な腕も細い体も吹き飛ばせる

それにどんな能力が防御してようが

俺と同じ防御なら簡単に突破できる

 

 

三メートル、一メートル、二十センチ、三センチ

そして一瞬で殺せる範囲に入った

手がアイツに触れる寸前まできた…が、

 

 

 

その手は届かなかった。

別に逃げられたわけではない

別に避けられたわけではない

なのに、その手は届かなかった。

 

 

僅か一ミリ、たったその距離が

アイツの体に触れれる距離が届かない

そこで止められたのだ

その何かに止められたのだが

その何かに触れているはずなのに

その何かが分からないのだ

 

こうして届かない間にも

学園都市一の頭脳で解析しているが

どうしてもこの能力が分からない

そして何かに触れているといったが

触れているというより、その場で止まっている

 

 

 

 

「………何を…しやがった……」

 

「教えますよ、僕の能力を、

あーくんが実験をしなくていいことを

そしてあーくんが、僕の友達であること」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対能力進化実験(レベル6シフト)だァ??

ハッ、全くもッて興味もわかねぇな」

 

 

「………………はっ??」

 

 

 

 

どういうことなのかさっぱり分からないという表情

そこにいた研究者も

実験のためにそこにいた妹達も

もう何が起きているのか状況が掴めない

 

 

 

 

「な、なにをいっている…

レベル5を越えたレベル6だぞ、無敵だぞ!!!

貴様を変えるかもしれないこの実験を」

 

「うるせェンだよ

こッちはヤル気なんてねェ

……オイ、そこのお前」

 

 

 

 

「わ、私ですかと、

ミサカは動揺を隠しきれずに返事をしてしまいました」

 

「この実験は凍結だ

後は勝手に生きろ」

 

「ちょっ、ちょっと待ってください!!

そんなことをいってもミサカ達はこの実験のために」

 

 

 

 

 

「うッせェな

その実験が終わッたンだ

生き方が分からねェならとにかく生きろ

そうすれば……チィッ、いいことをあるだろうよ…」

 

 

「…………………」

 

 

 

 

 

まさかあの一方通行が慰めてくれた…

本人はそんな気はなくとも

あの言葉が出る時点で何もかもおかしい

誰もが何が起きているのか分からない中、

 

 

 

 

 

 

「信じられません

もっと気の効いた言葉を言えないんですか??」

 

「よし、やっぱりテメェは潰したほうがいいな」

 

 

 

 

「そういうのは一回でも攻撃を

当てたときにいうものですよ」

 

「そうかそうか、ならここで潰してやる!!!!」

 

 

 

 

「はいはい、そういうのは外でやりましょう」

 

「子供扱いするんじャねェ!!!!!!」

 

 

 

 

突然に現れた男に驚く研究者だが

それより、もっと驚いたのは

あの一方通行があんな風に遊ばれているなんて

何が起きたのか分からないが

それでも分かったことはあるそう原因はきっと、

そしてマイクをオンにして妹達に向けて

 

 

 

 

 

 

『………何をしている??

まだ一次実験は終わってない

実験体なら実験体らしく実験を続けろ

そして絶対能力進化の邪魔をするあの男を、殺せ』



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一方通行と一時停止で妹達を、

「了解しました、

とミサカは拳銃をその人に……あれ??」

 

 

 

 

 

素直に個体1号は拳銃を時崎に向けようとしたが

そこには時崎はいなかった

研究者達も同様に時崎の行方を見失ったようだ

だが一方通行は分かっているのか

動揺せずに個体1号をじっと見つめていた

それに気づいた個体1号はそれに戸惑う

 

 

 

 

 

「な、な、なんでしょうか!

とミサカはこんな時どのようにしたらいいのか

分からずにただただ目線を反らします!!」

 

「アァ??

なにしてンだテメェ、そこにいるだろうが」

 

 

 

 

「はい、何をいっているんでしょうか、

とミサカは意味の分からないことに…」

 

「ダメですよ、女の子がこんなもの持ったら」

 

「きゃぁ!!!!」

 

 

 

 

実験のためにクローンとして産まれ

刷り込み記憶でこうして一方通行に戦いを挑む

そんなただの個体とは思えない

なんとも可愛らしい声

 

 

 

 

「か、返してください!!!

とミサカはこの異常な状況を打開するためにも

拳銃を奪い返し実験を続行させます」

 

 

 

 

時崎は個体1号から拳銃を取り上げ

その拳銃を取り戻そうと個体は手を伸ばすが

そこにあるはずの拳銃が時崎が

煙のように雲のようにふわふわと逃げていく

 

 

 

 

「返すわけにはいかないです」

 

 

 

 

厳密にいえば逃げているわけではなく

時崎の移動したあとに残る残像を追っているのだ

物凄く早く移動している訳ではない

ただ存在を消すことが出来る一時停止なら

その逆である「存在を止める」ことも出来るはず

まぁ、これこそ一時的なものなので

残像のように見せることが出来る

 

 

 

 

 

「なんですかこれは!?

とミサカはちょっと病み付きになる現象に

心を奪われかけていることを隠しながら

拳銃を取りかえそうと奮闘します」

 

 

 

 

 

まるでもぐらたたきをしているかのように

拳銃を奪い返そうとする個体1号と

そのもぐらである時崎はそれを避ける

 

 

 

 

「やっぱりあーくんは僕が見えてるんですね」

 

「そうだな、どういうわけだかなァ…」

 

 

 

「友情パワーですね」

 

「……いらねェなァ…」

 

 

 

 

 

で、そんなやり取りのなかで

まるで昔からの友達のように

楽しそうに会話をする時崎と一方通行

一方通行の場合はそうではないかもしれないが

少なくとも時崎は楽しんでいるようだ

 

思わず頬が緩んでいるように見えるが

周りからしたら表情を中々変えない男だと見える

ここで痺れを切らしたのか研究者の一人が

 

 

 

 

 

「何なんだ貴様は!!!

どうやってここに入ってきた!?

いや、一方通行に何を吹き込んだ!!!!??」

 

「それは、こちらの台詞です

あーくんに何を吹き込んだんですか」

 

 

 

 

「質問を質問で返すな!!!」

 

「別に特別なことを言ったわけではないですが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『二万回戦えばいいなら僕が代わりにやります

あーくんも体験したから分かると思いますが

僕に攻撃は当たりません、届くことはありません

だからあーくんが僕に勝てるまで

勝負を仕掛けてください

そしたらあーくんの望む

「無敵(レベル6)」に手が届くはずです

 

でも、そんなことせずに本当に欲しかった

「無敵(傷つけない強さ)」を望むなら

僕は喜んで協力させてもらいます

それに僕ならあーくんが変わらなくても

ずっと「友達」として側にいられます』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、お願いしただけですが」

 

「……なっ!!?」

 

 

 

 

それは一方通行をこの実験に引き込むための策

どうしたらこの絶対能力進化に参加するか

どのようにしたらこれに興味を持つのか

あの「木原」ぐらいしか知り得ない情報を

一方通行の持っている「闇」をどうして

どうしてこの男は知っている!!!!!

 

 

 

 

「ッて訳だ

これからは俺の不満等は全てこのバカにぶつける」

 

「バカじゃありません」

 

 

 

「十分バカだよテメェは

……ッたく、こんな形で叶うなんてな…」

 

「なにか言いましたか??」

 

「いッてねェよ

さて、こんな下らねェ実験なんざ……」

 

 

 

 

一方通行は思いっきり地面を踏みつけた

すると一方通行を中心にクレーターができ

そしてヒビが四方八方へと走り

地面から壁へ、壁へから天井へと

まるで怒りを姿へと現しているように…

 

 

 

 

「ここで終わらせてやるよ」

 

「はい、ここで停止(とめて)みせます」

 

 

 

 

 

なんだ……これは………

どうして一方通行が「あっち側」に立っている

貴様はそこにいる妹達を、モルモットを、

単価にして18万円の消耗品を、

助けるなんてそんなこと…

 

 

 

 

 

「そんな消耗品を助けるというのか!!

それにそんな言葉だけで実験をやめるなど

何を考えているのだアアアァァ!!!!!!」

 

 

「消耗品なんかじゃありません

彼女達はちゃんと生きてます

それに怒っているのは貴方達だけでありません」

 

 

 

 

そういって拳銃を取り合いしていた妹達の

肩を軽く叩くとまるで生気を抜き取られたように

力が入らずにその場に座り込んだ

 

 

 

「な、何をしたんですか、

とミサカこの状況を把握しきれずにいます」

 

「ちょっと手足の筋肉を一時停止させました

あーくん、この子をお願いします」

 

 

 

「……アァ……」

 

「何をするつもりですか…

まさか…戦うのならやめてください!!!」

 

 

 

 

時崎を止めようとしたがそれより先に

一方通行が個体1号を抱きかかえ

詳しくいえば肩に担ぐ形で

足が進行方向へ向くように持ち上げ

そして研究所の出口に向かって歩き出す

 

 

 

 

 

「下ろしてください!!いえ彼を止めてください!!!!!!

ここには暴走した能力者を止めるための機械が

どんな能力かは知りませんがこのままだと…」

 

「問題ねェな

それよりテメェの身を心配してろ」

 

 

 

 

その言葉に一方通行の行く先を見てみると

そこには警備ロボットが大量に出口に配置されている

時崎も心配だがこの状況は自分達も危険である

しかしこんなもの一方通行には関係ない

と、いうより暴れられると思っていたのが

それか出来なかったためか

その警備ロボットを見てニヤッと笑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「肩慣らしにもならねェ」

 

「や、やりすぎなのでは…

とミサカは後方に見える警備ロボットの残骸を見て

改めて第一位のスゴさを実感しました」

 

 

 

 

 

研究所から出るのに時間はかからなかった

警備ロボットも全然問題ない

一方通行の後ろには空き缶を潰して

平たくしたような状態の警備ロボット積み重なってる

まるで子供のおもちゃのように蹴散らし

積み木のようにタワーが完成している

 

 

 

 

 

「あとはここで待ってるかァ」

 

「いいのですか助けなくても、

とミサカは未だに動かない体を

どうにかしてほしいとお願いします」

 

 

 

「あんな解析できねェ能力どうにもできねェよ」

 

「スーパーコンピューター並の頭脳の持ち主でも

あの方の能力は解析できないなんて…

一体何者なんですか、

とミサカはとりあえず降ろしてほしいとお願いします」

 

 

「うるせェな…テメェ……」

 

 

 

 

ホラよと手荒く個体1号を地面に落とした

おしりを強く打った個体1号はギロッと睨む

 

 

 

 

「貴方も何なんですか??

どうしてミサカを助けたのか理解しがたいです、

とミサカは無駄な抵抗だと分かりながらも

近くにあった石を一方通行に投げます」

 

 

 

 

投げられた石は一方通行にぶつかった瞬間に

ベクトル操作をされ個体1号の横を通りすぎた

その現象に驚いている個体1号に

 

 

 

 

「分かッたか

お前じャ、お前らじャ俺には勝てねェ

そして……」

 

 

 

 

すると警備ロボットの残像の向こうから

仕留め損なったロボットが誤作動を起こし

一方通行ではなく個体1号へ対象が変わった

警備ロボットは壊された残像を蹴散らし

一気に個体1号に近づいていく

 

逃げようとするがまだ体は動かない

思わず目をつぶろうかとしたが

それより早く一方通行が前に出て

ただその場に立ち警備ロボットが激突した

 

しかし被害にあったのは警備ロボットだけであり

一方通行は全くの無傷、動いてもいない

 

 

 

もう一度にたくさんの出来事がありすぎて

訳の分からない現象が起こりすぎて

混乱しているのだが一つだけ分かった

 

 

 

 

「テメェは黙ッて守られてればいいンだよ」

 

「!!!!??」

 

 

 

本気でこの人は助けようとしている

そしてミサカはいま何故だか

頬が熱くなっているのを感じ

さらに心臓がバクバクしているのが分かります

 

これは体調に異常が発生したようです

しかしどうしてだか、悪い感じがしません…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだその能力は…

そんな能力…私は知らないぞ……」

 

「そうでしょうね

そしてまた忘れるんですから問題ありません」

 

 

 

 

 

それを最後に研究者は全員その場に倒れた

部屋はごちゃごちゃになってしまったが

一時停止は無傷である

個体1号が言っていた能力者を無力化させる

その機械さえも時崎には届かなかった

 

 

時崎はまだ生きていたパソコンに近づき

カタカタとキーボードをうち始めた

しばらく何かを検索していたようだが

どうやら一つの言葉に手が止まったようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

『御坂 美琴の体細胞から

産まれたクローンである妹達は

薬品投与することで急速に成長させたため

ただでさえ寿命の短い体細胞クローンが

さらに短命になっている………

 

 

…………

………

……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その画面をジィと見ている時崎

普段変わることのない表情が

どことなく辛さを、悔しさを現しているようだ



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一時停止と学園都市の交渉

「あっ、戻ってきました!!

とミサカはコーヒーばかり飲んで

この人の血の半分はコーヒーではないかと

疑いながら呼び掛けます」

 

「……遅かッたな……」

 

 

 

 

「すみません、遅れました」

 

「………………」

 

 

 

 

一方通行と個体1号が研究所から脱出してから一時間

時崎の様子を見る限り怪我はないようだ

ただ一方通行はジィと時崎の方を見ている

 

 

 

 

「どうしましたかあーくん??」

 

「………なンもねえェ」

 

 

 

 

「そうですか」

 

「怪我はないのですか??

とミサカは心配の言葉をかけつつも

本心はさっさとこの呪縛を解けよコラ!!と

思いっきり恩人を睨み付けます」

 

 

 

 

すみませんと、一言謝りながら

もう一度個体1号の肩を触れた

すると力が戻ってきたのか

勢いよく立ち上がった

 

 

 

「解除にはもう一度触れないといけないのですか、

とミサカは出来るだけ触れられる行為を

されたくないと思いながら

一方通行聞方をチラッと見ながら聞いてみます」

 

 

「触れなくても解除は可能ですが

完全に解除出来ないときもありますので

あまりオススメしたくありません」

 

 

 

 

「いいえ、助けられておいて失礼なことをいいました、

とミサカはこんなときでもコーヒーを飲む

この全身コーヒーに対してイラつきを覚えながら

貴方に対しては深々と頭を下げてお礼をいいます」

 

 

「テメェはそンなに素敵な

オブジェになりたいのかァ??」

 

 

 

 

しかしプイッと個体1号は無視をして

一方通行はその態度にイライラして

時崎が一方通行を宥める

 

周りから見たらこの三人は

今日会ったばかりの三人ではなく

昔からの仲の良い友達に見えるのだろうか…

 

 

 

 

「で、奴等はどうしたンだ??」

 

 

「あーくんが考えているような

卑劣で野蛮なことはしてません

 

ただ簡単にこの建物から出てもらうと厄介なので

電子ロックなどの扉全てOFFにしてきました

ここから出るために通気孔や下水道など

あまり人が通りたくないところはなにもしてません」

 

 

 

 

「大丈夫なのですか、

とミサカはそれなら意味がないのではないか

不安を隠しきれずに素直にいってみます」

 

 

「研究者が態々汚れる道を行くとは思えません

ましてや命に関わることもないのですから

プライドが邪魔をしてなかなか通れないと思います

 

それに通信手段は全て使えないようにしてますので

その間に「妹達」の安全を確保しないといけません」

 

 

 

 

 

すると個体1号は驚いた表情をし

一方通行ははぁ~とため息をついた

 

 

 

 

「もうこれ以上首を突っ込まないでください!!

分かっているのですか、

すでに「闇」に片足を突っ込んでいる状態なのですよ、

とミサカは感謝しきれないほど恩義はありますが

もう貴方達にこれ以上迷惑はかけられません」

 

 

 

「問題ありません

あーくん、芳川 桔梗さんを知ってますか??」

 

「なるほどな…アイツかァ…

それならついてこィ」

 

 

 

 

「何を勝手に話を進めてるんですか!!?

これはミサカ達、妹達の問」

 

「それではレッツゴー」

「ほら、行くぞォ」

 

 

 

「ですから何を勝手に…って、

二人で引きずらないでください!!!!

とミサカはこんなことされるなら

お姫様抱っこを所望します!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「色々やってくれたわね

おかげで後始末が大変よ」

 

「すみません、ですが…」

 

 

 

「言わなくても分かるわよ

その子がここにいるということは

その子と妹達をどうにかしてほしい、でしょう??」

 

 

 

 

ここは個体1号がいた研究所とは違う研究所

しかしここにも個体1号と同じ妹達がいて

その管理を、いや絶対能力進化の

研究員と実験管理の中枢として仕事していた

 

だがいまは時崎が起こした事件により

実験そのものが混乱してしまった

だからこの研究所も簡単に潜入し

芳川以外の研究者は全員気絶させた

 

 

 

 

「でも私が助けたとしてもメリットがないわ」

 

「それは…僕がなんとかします」

 

 

 

「口先だけじゃ信用出来ないわよ」

 

「……分かりました

すみませんがパソコンを貸してくれませんか」

 

 

 

 

芳川から許可をもらい何かを調べ始めた

その間、一方通行は相変わらずコーヒーを飲み

ため息をついた芳川は個体1号に近づき

 

 

 

「体の調子はどうかしら??」

 

「問題ありません、

とミサカは簡潔に答えます」

 

 

 

「緊張しなくてもいいのよ

確かに絶対能力進化に加担してたけど

私としても気持ちのいいものではなかったわけだし

こうして生きてくれるならそっちがいいでしょう」

 

 

「ですが先ほどは…」

 

「貴女だってあの子を

全て信じているわけじゃないでしょう」

 

 

 

 

そういって個体1号に計測器具をつけて

パソコンのキーボードをうち始めた

すると一方通行が興味を示したのか

 

 

 

 

「なるほどなァ…」

 

「これを見てわかるなんて、流石第一位ね

いまは体調は大丈夫だけど実験がこのまま中止なら

この子達の体調を維持するための機械も薬品も

全てストップしてしまうわ」

 

 

 

「あと、どれくらい持つ??」

 

「本当に助けるつもりなのね

貴方が変わったのはそこにいる

クールガイのお陰かしら」

 

 

 

「……知るかァ……」

 

「ふふ、そうね…

機械は早く停止するだろうけど薬品はなんとか

それでも三日が限度ね、人数が多いわ

薬品がきれたら早ければ一週間もないわね」

 

 

「…………チィッ……」

 

 

 

 

絶対能力進化を止めたというのに

未だに妹達は救われていない

止めなければ救えた命

だがそのままだと消えゆく命

 

一体どうしたら…いいのか……

 

 

 

 

「終わりました

ヨッシー、これならやってくれますか??」

 

「よ、ヨッシー…って貴方ね……

…って………な、なによこれ……」

 

 

 

 

時崎のなんともセンスの悪いあだ名だが

そんなこともよりも時崎が

さっきまで扱っていたパソコンにとんでもないことが

 

 

 

 

『絶対能力進化の凍結、及び新たな実験について

 

 

絶対能力進化は上層部の判断により凍結

そのため実験対象だった妹達には新たに

「一時停止における延命人体実験」に移行

妹達のクローンによる短命を

時崎 一の能力 一時停止により

どれだけ人体に影響を与えて寿命を伸ばせるか

樹形図の設計者の計算によると

その対象として2万人の被験者が必要

そのため妹達に実験対象として行うものとする

 

 

学園都市統括理事長 アレイスター=クロウリー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なによこの馬鹿げた実験は!!?

こんなものが上層部で了解をもらえるはずが」

 

「でも下のところを見てください」

 

 

 

 

「が、学園都市統括理事長

アレイスター=クロウリーですって!!!!??」

 

 

 

そこには確かにごく一般人では知り得ない名と

その文字の上から統括理事長の判子が押されてある

そうこの実験はちゃんとした学園都市からの要望

 

 

 

 

「あ、貴方って何者なの……」

 

「時崎 一です

能力診断ではlevel0の普通の人であり

能力は一時停止をもった能力者です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかそちらから接触するとはな

それもこの結果は私にとってもプラスばかり

これくらいのことしてもお釣りがくる

 

 

これでプラン進行が数段と進むことが出来る」

 

 

 

 

 

窓もドアもないビルの中、

緑色の手術衣を着て、

赤い液体に満たされた巨大な円筒器に

逆さまで浸 かっている人間。

 

彼こそが学園都市統括理事長

アレイスター=クロウリー

 

 

 

二人がどのような関係かは分からないが

この学園都市に大きな影響を与える

ただそのことを誰も認識できなかった



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一時停止とlevel5とBBQ

「と、言うわけだァ」

 

「その時からミサカは

恋するウサギちゃんになりました、

とミサカはここにお姉様が入る余地はないですと

宣戦布告を申し上げます」

 

 

 

「全く興味ないから

………なるほどね、時崎があんた達を助けたわけね

それも実験だけじゃなくて延命まで……」

 

 

 

 

 

御坂からの時崎のイメージはとにかくムカつく奴

いつもすました顔をしてイラつくことをいい

極めつけが「みーちゃん」などと

完全にバカにしていると感じている

 

ので、不満と怒りをぶつけるために

会うたびに攻撃を仕掛けるが

これもまた興味を持たない態度で

電撃を防いで「やめた方がいいですよ」と

いっさい表情を変えずに言われた日には

怒りのゲージはマックスを越えてはみ出す

 

 

 

 

「はい、時崎さんの能力のお陰で

薬品の更なる調整と悪化した細胞の一時停止

他にも使いようがある一時停止は

ミサカ達の命を延命へと導いてくれます、

とミサカは話を反らして

なぜこの男はこんなにアピールしてるのに

どうしてこうも反応がないのでしょうか??」

 

 

「……こッち見ンな……」

 

 

 

 

「まぁ、感謝してるけど……ね

あんたと出会ったときから

絶対能力進化は凍結したって

聞いたから安心してたけど

私が知りたいのはその後よ

 

どういうわけか実験は復活するは

第一位から第二位へ対象が代わるは

「打ち止め」って子が現れるは

詳しい話を一切知らないの」

 

 

 

「そこですか、確かにあと時は大変でした、

とミサカはここで残りのゲコ太食玩シリーズ、

ピクニック編激シークレットを開け

まさかのシークレット「ゲコ子リュックサック」が出て

もう感激でお姉様の話なんか無視します」

 

 

 

 

 

「ああああぁ!!!!!!

十万分の一の確率しか出ない

「ゲコ太リュックサック」のバージョンアップ

「ゲコ子リュックサック」を引き当てるなんて…

 

お願い!!!今まで持ってるゲコ太をあげるから

シークレットを私に頂戴!!!!!!!!」

 

 

「あげるわけがありません、

とミサカはどうしても欲しいならお姉様が持ってる

「海水浴ゲコ子浮き輪バージョン」と交換です」

 

 

 

 

「な、な、なんでそれを知ってるのよ!!!!!」

 

 

 

 

 

またしても始まった姉妹喧嘩

それもこの食玩のオマケで喧嘩など

本当に小学生の喧嘩を目の当たりしているようだ

 

 

 

「子供よね☆」

 

「子供だなァ」

 

 

 

 

「なら「文具シリーズ」の「コンパス」で」

 

「ふざけないでください、それはただのシークレット

激シークレットの「分度器」と交換です、

とミサカはそれもお姉様が持っていることは

調べがついてますとニヤリと笑いながらいいます」

 

 

 

 

 

なんで知ってるのよとさらに激化する喧嘩

それをのんびりと傍観している二人

この絵だとあーくんがお父さん、

食蜂がお母さんで二人が娘になるだろう

 

しかし、やはり、ここは、

あーくんがお父さんではなく

 

 

 

 

 

「なにサボっているんですか??」

 

「うおッ!!!

テメェは脅かさないと出てこれねェのか!!!!!!!」

 

「時崎さーーーん!!!会いたかったですーーー!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

「操祈さん、抱きつかないでください

あーくん、さっきからここにいましたよ

いつまで経ってもバーベキューの準備をしないので

少し僕は怒ってますよ

 

こういうのはキチンと計画的にですね……」

 

 

「一番「計画的」という単語が似合わねェ奴がいうな」

 

 

「そんな時崎もステキです~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここでバーベキューを

BBQをしたいと思います」

 

「お前にしたらえらく普通な場所だな」

 

 

 

 

「失礼ですね

火を侮ったら痛い目にあいますよ

それにここに集まる人達はすぐに暴れますから

こうやって広いところでやらないとです」

 

「その原因はテメェだと自覚しろ」

 

 

 

 

 

時崎達が訪れたのは河川敷

よくここでは電撃を放つ女の子と

その女の子に追いかけられる男の子が

よく、いや、頻繁に目撃されている

 

だからだろうか

御坂がなんだか遠い目をしているような気がする

恐らく「暴れる」という単語に覚えがあるのだろう

 

 

 

 

 

 

「あの時崎さん

どうして私には注文力をしなかったんですかあ☆」

 

「操祈さんにはみーちゃんと同じように

「みーちゃんいうな!!!!!」お菓子とジュースを

お願いしようと思ったんですが

途中でてーとんに会いまして

面倒くさいことにずっと「戦え!!!」といってましたので

適当にあしらっていたら時間が経ちすぎました」

 

 

 

 

「第二位を適当にあしらうって…

どれだけ規格外なのよあんたは……」

 

「それじゃ御坂さんがお菓子を

買ってきてるわけだから私はジュースですね」

 

 

 

 

そういうと食蜂はリモコンを取り出して

近くにいた一般人に向けてボタンを押した

すると一度ピタッと動きが止まったあと

一般人はまた歩き出した

 

 

 

 

「自分で買いに行きなさいよ」

 

「そんな力仕事、私には無理なんだぞお☆」

 

 

 

 

ピースした手を横に向けてそのまま目元にもっていく

それを見た御坂は明らかに嫌な表情をしている

 

 

 

 

「しかしどうやってバーベキューをするのですか??

とミサカはこれから始まるイベントに

ワクワクを隠しきれずにいます」

 

 

 

 

「てーとんに、

 

『クーラーボックス車輪付き

木炭 6キロくらい、鉄板、網、コンロ

着火剤、チャッカマン、うちわ、軍手

トング 3つの内2つが料理用で1つが木炭用

ボールとザルを大きめものを2つずつ

包丁、まな板、紙コップ、割りばし

紙皿、アルイホイル、キッチンペーパー

ゴミ袋、調理用のビニール袋、ウエットテッシュ

キッチンタオル、菜ばし、竹串、油さし、ピーラー

レジャーシート、新聞紙、蚊取り線香

虫よけスプレー、日焼け止め』

 

を持ってきてもらってます

あと、野菜はシズ姉に頼んでますので

もう少ししたら来ると思いますが」

 

 

 

「「「「………………」」」」

 

 

 

「どうかしましたか皆さん??」

 

 

 

 

全員が時崎の方を見てただただ驚いていた

それはてーとんに対してかなりの仕打ちをしている

と、いうことは全く頭によぎらず

時崎が、あの、必要最低限しか話さないような人が

バーベキューの必要品を噛まずに

一気に言えたことに対して驚いているのだ

 

 

 

 

「あんたってそんなに喋れたのね」

 

 

「失礼ですよみーちゃん

一時停止のお陰で早口言葉も

『寿限無 寿限無 五劫の摺り切れ 海砂利水魚の 水行末 雲来末 風来末 食う寝る所に住む所 やぶらこ うじのぶらこうじ パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの 長久命の長』

と、いう感じで一切噛みません」

 

 

 

 

 

「…なんでもアリかあんたの能力は……」

 

 

 

 

 

時崎の意外な特技を見たところで

遠くから女の子四人組がこちらに向かって

それもビニール袋を持ちながら歩いてきている

 

 

 

 

「けっこう集まっているわね

ほら持ってきたわよ!!!」

 

「自分が持ってきたように言ってますが

私が超荷物を持っていますよね」

 

 

 

「結局level5の巣窟にいくことは

避けられなかった訳ね……」

 

「北北西からなにか来てる」

 

 

 

 

一人だけ沈んでいるようだが

麦野達、アイテムが野菜を持ってやってきた

それも10人でも食べきれないほどの量を持って

すると今度はやたらと五月蝿いのが

 

 

 

 

 

「と、き、さ、きいいいぃぃぃ!!!!!!

持ってきたぞこの野郎がああああぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

空からは帝督が未元物質で作った大きな風呂敷に

大量のバーベキューの必要品を入れて

バサバサと翼を羽ばたかせながら降りてきた

 

 

 

 

「シズ姉、皆さんもありがとうございます

てーとん、遅いですよ」

 

「一番働いている奴にいう言葉かそれは!!!!」

 

 

 

 

 

「そういうなら早く僕に勝てないといけませんね」

 

「絶対にテメェはこ」

 

「さぁバーベキューを始めましょう」

 

「話をきけやコラアアアアァァァァ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てーとん、一番の働き者にはお肉ですよ」

 

「……わ゙るかっだがら…もぅ…やめで…」

 

 

「情けないですね

たったの三キロしか食べてませんよ」

 

「テメェが化物なンだよ……」

 

 

 

 

 

こうして始まったlevel5バーベキュー

さすがにやり過ぎたと思った時崎は

一番の働き者の帝督にお肉ドンドンやり

時崎の食べる量で渡すものだから

帝督は時崎の優しさでノックアウトされた

 

 

 

「失礼ですよあーくん

まだ五割しか食べてません」

 

「五割で肉を5キロ、野菜を2キロ

お菓子を0.5キロ、ジュース3キロ

合計10.5キロ食べたことになります、

とミサカは一体それだけの量を

その細い体に入っていくのか謎ですと

見てて気持ち悪くなり箸を置きます……」

 

 

 

 

特別に早く食べている訳でもないのに

体の中にブラックホールがあるんじゃないかと

錯覚させるほどドンドン食べ進めていた

 

 

 

 

「どっかのシスターを見ているようね…」

 

「そうだなァ、あれも化物だッたな…」

 

「シスターといいますとあの銀髪シスターですか、

とミサカはその隣にいるあのツンツン頭の少年を

頭に思い浮かびお姉様をチラリと見て

ニヤニヤと笑ってみます」

 

 

 

 

「なんであのバカが出てくるのよ!!!!!

それよりも早く話の続きをしなさいよ!!!!!!」

 

「話をごまかそうとしたらダメなんだぞお☆」

 

「はい、ごまかしはダメです

それにその二人もてーとん達の話に

関わっていますので話してください」

 

 

 

「ちょっ、ちょっとそれ本当に!!!?

あのバカ…まだ隠してたのね……」

 

 

 

 

そう、一方通行と妹達の話には続きがある

そしてそれは帝督だけではなく

ツンツン頭の少年と銀髪シスターをも巻き込む

大きな事件になっていたのだが

 

 

 

 

「それじゃ二人も呼びましょうか

追加した食材もまだまだありますから」

 

 

 

 

この男、時崎 一が関わったためか

それとも学園都市が関わっていたためか

この出来事は関係者さえも忘れ去られた

 

 

……ただ、ここにいるlevel5と

幻想を打ち破る少年と「ただのlevel0」だけを除いて




次のページから『Episode03 level5』の戦いに入りますが、「過去なんて関係なくねぇ??」と思いの方は目次から『一時停止と「ヒーロー」の三日目⑤《チュウダン》』の話の後半からお読みになれば何となく続きが分かるかと思います。


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Episode03 level5の戦い
一時停止とlevel5と幻想殺し


「なんですか、この異常なる光景は……

上条さんはただバーベキューに誘わ」

 

「とうま!!!

これ全部タダなんだよね!!!!

いっただきまーーす!!!!!!」

 

 

 

 

「おい、インデックス!!!!!!

お前には分からないのかあの

level5のバーゲンセールの異常さを

って、人の話を聞きなさいいいいぃぃぃ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

銀髪シスターとツンツン頭の少年

一人はインデックスといい

現在この少年の居候の身として生活している

 

そしてその少年は上条 当麻

ごく普通の学生でありlevel0であり

「幻想殺し(イマジンブレイカー)」という

変わった右手を持っているだけの少年

 

 

上条の言葉も聞かずに一目散に

網の上で焼かれているお肉を箸で一気に掬いあげ

それをタレもなにもつけずに一気に口に運んだ

 

 

 

 

「久々のお肉なんだよ!!!!

今日は思う存分食べないと

今度はいつ食べれるか分からないんだよ!!!」

 

「ちょっ、ちょっと待て!!

上条さんの分も残せって!!おい、まだ焼けてねぇぞ!!!!」

 

 

 

「私はミディアムが好きだから問題ないかも」

 

「おバカ!!いくらインデックスさんとはいえ

食中毒を甘く見たらダメですよ!!!!

って、おい、その肉は俺が狙ってたやつだ返せぇ!!!!」

 

 

 

「とうまが遅いのが悪いんだよ」

 

「いったな、いってはならないことをいったな

見せてやろう…上条さんの本気の姿を!!!!!!!」

 

 

 

 

と完全にハイエナのごとく次から次へと

網に肉を乗せては口に入れまた肉を乗せ

近くにある野菜などただの飾りではないかと

思わせるぐらいの勢いで食べ進めている二人

 

 

 

 

「どれだけ飢えてるンだコイツら……」

 

「ここまでくると清々しいものがあります、

とミサカはそれでも若干引きぎみですと

心の声を素直に吐き出してみます」

 

 

 

 

「この前差し入れしたのに…もうなくなったわけね…」

 

「あら~御坂さん

まるで通い妻みたいな発言力をしてるわよ☆」

 

「ち、違うわよ!!!!!

ただ出会うたびにお腹減ったっていうから

一週間分の食料を買っただけよ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

「第三位は随分と乙女なことをしてるな」

 

「シズ姉もこの前、子猫にミルクを」

「いうな!!!!!!」

 

 

 

「最近麦野の様子がおかしいと思ったら

そんなことを超してたんですね」

 

「結局麦野が一番乙女なわけよ」

 

「そんな麦野を応援してる」

 

 

 

 

「あんた達も黙ってなさいいいいぃぃぃ!!!!!!」

 

 

 

 

すでに周りのギャラリーは食事を終えて

のんびりとお茶をしていたところだった

そこにこうして飢えた二人が現れ

次々に無くなっていく肉、肉、肉。

もし一緒に食べていたら誰一人

この網から肉を取るのは難しかっただろう

それだけこの肉に執着し必死に食べている

 

 

 

 

 

「だけどいつ見てもよく食べるわねアンタは…」

 

「アンタじゃないかも、私にはちゃんと

インデックスという名前があるんだよ短髪」

 

 

 

「だったら「ア・ン・タ」も短髪っていうじゃないわよ」

 

「でも短髪の名前知らないし…」

 

「会うたびに御坂 美琴って名乗っているでしょうが!!」

 

 

 

「なんでそんなに怒ってるの??

クールビューティーを見習った方がいいかも」

 

「ふふふ、よく分かってますね

お姉様とミサカでは全然違います、

とミサカはどや顔でお姉様を見下ろします」

 

 

 

「私から見たらどっちもどっちだけどねえ☆」

 

「確かにどッちもガキだッたな」

 

「そういえば御坂も御坂妹も

どちらもゲコ太が好きだったな…

確かにあれは小学生とかが集めるやつだし

それにインデックスもよくテレビにかじりついて

あのちっちゃい子供が見ような必死に見てたしな

 

それを考えたらインデックスも御坂達も

子供って言われたら子供かもしれ」

 

 

 

 

その瞬間に上条に電撃が飛んでき

それを直ぐ様右手を前に出して防いだ

なにするんだ!!!と叫ぼうと思ったが

そんなことを言えないほどの迫力のある表情が

怒りに満ちたオーラが三人の背後に現れる

 

 

 

 

「ど、どうしたんですかお三方…

なにかわたくし機嫌に

触るようなことを言いましたか??」

 

「へぇ、あれだけ人を子供扱いして

全く分からないって」

 

「はい、この男には制裁が必要です、

とミサカはお姉様に賛同します」

 

「ということで、とうま

………覚悟はいいよね??」

 

 

 

 

御坂と御坂妹は手から電撃を出し

インデックスは歯をガチガチと鳴らしている

もうだらだらと冷や汗をかいてしまっている

これは命の危機だと思った上条さんは

周りにいる人達に視線で助けを求めるが

 

 

 

 

 

「めんどくせェ…」

 

「私としてもちゃんと女心を知るために

一度制裁力を喰らった方がいいと思うんだぞお☆」

 

 

 

 

「こっちとしても暇だったし、いいじゃない」

 

「そうですね、超余興にもならないでしょうが

暇潰しにはなるでしょう」

 

「結局、楽しんだもの勝ちな訳よ」

 

「………すぴー……」

 

 

 

 

誰も助けてはくれないし、一人は寝てるし

このままだと死を覚悟しないといけない

だがまだ希望を捨てる必要はない

そうここにはまだ、ここにはあの人がいる!!

ここにいる誰もが助けてもらったはずだ

本当のヒーローと呼ぶにふさわしい男が

 

 

 

 

 

「時崎!!!助けてくれ!!!!!!」

 

「そんな幻想は見ない方がいいと思います」

 

 

 

「………ふ、ふ、不幸だアアアァァァ!!!!!!」

 

 

 

 

その直後、眩い光と噛み砕かれる音が

この河川敷に響いたとか響いていないとか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……な゙るぼど…な……

…じゃどごがら゙…はなぞうが……」

 

「気持ち悪いです、超離れてください」

 

 

 

 

御坂達からの制裁を喰らったあとに

こうして精神的にもダメージを喰らい

等々河川敷の深々とした茂みの近くで

体育座りをしていじけてしまった上条

 

 

 

 

「それじゃ僕から話しましょうか」

 

「そうよ全部に関わっている

時崎が話せばいいじゃない

というか、なんでいままで話さなかったのよ??」

 

 

 

「こうして皆さんがいるときに話さないと

違った真実があるかもしれません

なにより「タイミング」としては

今日が一番いいと思っていましたから」

 

 

 

 

 

時崎の含みのある言葉に誰もが気づいたが

誰もそれを言葉にしなかった

そう誰も知っているからだ

この男は、いい加減ではあるが

きちんと芯を持っていることを

だがこの言葉にも意味がある

だから今は聞くときである

 

 

 

 

「それではお話しします

そうですね…まずはどこから話しましょうか…」



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一時停止と幻想殺しと超電磁砲

あの妹達の、絶対能力進化の事件から

もう半年以上が経った

 

 

妹達の大半が2万人の内19950人が

この日本を離れて海外の研究所にいる

もちろん時崎が立ち上げた延命人体実験により

二万人の妹達の体調は良くなり

「体に複数回負担をかけなければ

一般的な寿命まで生きる」と

樹形図の設計者の計算により導き出された

 

そしてより一般的な体調に戻すために

いろんな環境を体験しデータを集めて

少しでも早く普通の生活を送れるようにと。

 

 

 

一方通行はというと

いままで求めていたものが手に入ったことにより

なにをしたらいいのか分からなくなったようで

絡んでくる不良達を半殺しせず

気絶・恐怖を味わせるぐらいまでになり

以前より倍近くコーヒーを飲むようになった

 

一番変わったといえば

毎日のようにフワッと現れる時崎に頭を悩ませてる

時崎のお陰でいまのような日常を送れるが

こうもめんどくさいのが毎日毎日毎日毎日

遊びに来ましたと来られたらぶちギレる

ということでこれもほぼ毎日のように

普通なら一撃で死ぬような攻撃を喰らわせてる

まぁ、全然効いてはいないのだが

時崎からしたらジャレている程度と感じてるようだ

 

 

 

で、今日は七月十九日

今日もまた一方通行と遊んでいたのだが

今日は思っていたよりも時間が経ってしまった

公園でかくれんぼをしていただけなのに

「この一帯を吹ッ飛ばす前に出てきやがれエエェ!!!!」

と、何故か物騒な事を言いながら怒っていた

 

 

どうしてだろうと考えながら歩いていると

気づかない内にまだ来たこともなかった場所にいた

都市部を離れて大きな川に出たようで

その川に大きな鉄橋がかかり

夜の海のような不気味な暗闇に塗りつぶされている

 

 

そんな暗闇だからこそ時崎の力は発揮される

よりよく存在感がなくなり

いまなら一方通行といえども

見つれるのは本当に不可能だろう

 

と、いってもいまここには時崎だけしかいない

なので堂々と鉄橋の真ん中を

明日は何をしようかと考えながら歩いていた

 

 

 

 

しかしどうだろうか。

この鉄橋には自分一人かと思っていたのに

まさか先約がいるなんて、それも二人もいて

更にどうやら口論しているようだ

聞こえてくる声からして男子・女子であるようだが

何か聞こえてくるかぎり普通の喧嘩でないようで

 

 

 

 

「うっさい

血管に直接クスリ打って耳の穴から

脳直で電極ぶっ刺して、

そんな変人じみたことしてスプーンの

一つも曲げられないんじゃ、

ソイツは才能不足って呼ぶしかないじゃない」

 

「………、」

「………、」

 

 

 

 

普通の女の子からではまず聞けない言葉を

こうもサクサク聞けるなんて思っていなかった

だがこの学園都市なら話は別だろう

超能力開発を目的とした学園都市

しかし全体の六割弱は

そのスプーンを曲げられないlevel0ばかり

姿は見えないがその子はその六割は違う能力者

選ばれた人間なのだろう

 

 

そしてその言葉に反論している男の子は

その六割に含まれるlevel0なのだろう

ドンドンエスカレートする口論に

等々男の子の方が大声で

 

 

 

「おいおいおいおい!

年に一度の身体検査見てみろよ?

俺はレベルはゼロでお前は最高位(レベル5)だぜ!

その辺を歩いているヤツに聞いてみろよ、

どっちが上かなんて一発で分かんだろ!」

 

 

 

 

その言葉に時崎は驚いた

この暗闇の中で、存在感が無い僕を

そうも簡単に見つけたというのか……

しかしあの男の子は「その辺を歩いているヤツ」と

自分を指しているわけではない

確かに周りには誰もいないが

あの言葉はいわば比喩的なものだろう

 

 

しかしなんともタイミングの悪いことか…

さっきの言葉を言いながら周りを見渡していた

そうその時、その男の子はこちら側も見ていたのだ

気づかれたのかと思ったがすぐに口論に戻ったので

やっぱり気づいてない、見えてない

 

なんかこの場にいるのも気まずい感じがしたので

来た道を戻ろうとしたのだが

 

 

 

 

「ねえ、超電磁砲(レールガン)って言葉、知ってる?」

 

 

 

今度は女の子の言葉に驚いた

その超電磁砲、その言葉は知ってる

いや知ってるもなにも、いま最も関わりのある名前

学園都市第三位、超電磁砲、御坂 美琴

そのクローン、妹達の延命のため

自分の能力を使い「実験」をしているのだから

 

 

 

 

「理屈はリニアモーターと一緒でね、

超強力な電磁石を使って金属の砲弾を打ち出す

艦載兵器らしんだけど」

 

 

 

ピン、と少女は親指で

メダルコインを真上へ弾き飛ばし

ヒュンヒュンと回転するコインは

再び少女の親指に載って

 

 

 

「―――――こういうのを言うらしいのよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少年の横を何かが通りすぎた

電撃により音速の三倍で弾かれたコインは

鉄橋のアスファルトを抉り

鉄橋はその衝撃により大きく揺らいだ

30㍍先までその爪痕が残り

その傷は熱により赤く燃え上がっている

 

 

 

 

「―――――て、メェ

まさか連中追い払うのにソイツを

使ったんじゃねーだろうな………ッ!!」

 

「ばっかねぇ

使う相手ぐらい選ぶわよ

私だって無闇に殺人犯になりたくないもん

………って、話聞きなさいよ!!!!」

 

 

 

 

なんだからキョロキョロと周りを見渡している少年

初めはいつものようにふざけているのかと思ったが

なんだか真剣な表情で何かを探している

そしてまたこちらを見たとき

信じられないという表情でこう聞いてきた

 

 

 

 

「お、おまえ、まさか……

そこにいた「ヤツ」吹き飛ばしたのか!!!!??」

 

 

「な、なにいってるのよ!!!

誰もいなかったわよ、冗談も大概に…」

 

 

 

 

 

「こんな冗談いうか!!!!

おいおいおいおい、マジかよ!!!!!

あんなもん当たったら……くそがッ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

あまりにもリアルに地団駄を踏む少年に

未だに実感の湧かない少女

だって確かにそこには誰もいなかった

いなかったからこそ脅しで放っただけなのに…

冗談でいったことがまさか現実になるなんて

恐怖と罪悪感が一気に身体中を巡り

もう、立っていることさえも難しくなっている

 

 

 

 

「うそ、よ…だって…誰も……いな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いますよ」

 

 

「「うわあああぁぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

突然に現れた少年に二人とも驚き

御坂にいたっては腰が抜けてしまい

その場に座り込んでしまった

確かに誰もいなかったのだ、この鉄橋には

暗闇で視界が悪いので

見つけるのは難しいかもしれないが

それもさっきから電撃を使っていたので

誰かが近くにいればレーダーのように

すぐに見つかるはずなのに、全く気づかなかった

 

 

 

 

「な、何なのよあんたは!!!!」

 

「時崎 一です」

 

 

 

「いや、いま自己紹介の話じゃなくてな…

ってか、さっき上条さんの後ろにいた人だろう??

よかった…当たってなかったんだな……」

 

「いえ、当たりましたが」

 

 

 

 

そういって時崎が掌の中から出てきたのは

一枚のメダルコインだった

だがしかしそのコインは半分近く溶けていた

音速の三倍で打ち出されたため

空気抵抗の摩擦により鉄であるコインさえも溶かした

 

 

 

 

「当たったて…ならなんで無傷なのよ……

でもそのコイン、超電磁砲を打ったコイン……」

 

「……マジかよ…俺でも「あれだけ」は無理だぜ…」

 

 

 

 

「…へぇ、聞き捨てなら無いわね

他なら私の攻撃は効かないってわけ…ね!!!」

 

「アブねッ!!!!

そうは言ってないだろうが!!

人の話を聞けよビリビリ!!!!!」

 

「私は…御坂 美琴って

名前があるっていってるでしょうが!!!!!!」

 

 

 

 

そこに時崎がいなかったように

また喧嘩を始めた二人

だが時崎は驚いていた、この上条という少年に

 

 

 

 

 

(無意識に能力を使っていた僕を見つけた…

こんなのあー君以外にもいたなんて……

でもこの人は……あまり近づきたくない……)

 

 

 

 

なんの根拠もない

だが、直感がいっているのだ

この少年に近づけば、「災難」が訪れると…



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一時停止と「ヒーロー」の一日目①《ココロ》

始めにいっておきます
今回、ちょっと暴走ぎみで書きました(笑)
もちろん暴走とは
時崎じゃなくて、私(作者)なのですが(笑)





この際だからいっておこう

時崎 一は正義の味方ではない

 

正義の味方といえばヒーロー

そのヒーローは助けてと呼べば助けにきてくれる

ピンチとあれば現れ、それを救い出す

 

 

だが時崎 一は違う

助けてと呼ばれても助けるとは限らない

ピンチだとしてもそんな奇跡的に現れない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから時崎 一はヒーローではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかあー君以外にも僕を見つけるなんて

………うん、あー君友達になれますよ」

 

「そうか、テメェは勝手に仲良くしてろ」

 

 

 

 

「ちゃんと聞いてましたか??

あー君とその人が友達になるんですよ」

 

「テメェもちゃんと人の話を聞けェ」

 

 

 

 

 

一晩明け

朝も早くから時崎に捕まった一方通行

いつもならキレて攻撃してくるのだが

朝が弱いのか、もうめんどくさくなったので

こういう時は時崎を黙らせるために

飯を食わせとけばいいだろうと

ファミレスに来たのだが

結局はこうして訳のわからないことを言い出した

 

 

 

 

 

「聞いてますよ

なので友達になるために

まず僕が友達になってきます」

 

「ならテメェのところで止めとけェ」

 

 

 

 

「それはダメです

僕の友達はあー君の友達であり

あー君の友達は僕の友達です」

 

「それだとかなり安い友達に聞こえンな…」

 

 

 

 

「安い友達じゃないです

友達の輪が広がる素晴らしい友達です」

 

「分かッたからその単語を連呼するな……」

 

 

 

 

もう本当にめんどくさい…

だがこれが俺が求めていたもの

だから簡単に手放すつもりもないが……

 

と、心に片隅の片隅にあるが

そこは絶対にこいつだけには知られたくない

ので、反応してしまいそうなその単語を

出来るだけ聞きたくないのだが

それさえもこのバカは言ってくるのだ

 

 

 

 

 

「ッたく、俺はもういくからな」

 

「なにか用事でも??」

 

 

 

「アイツらのところにな」

 

「なるほど、デートですね」

 

 

 

「ちげェよ

誰がちンちくりンと」

 

「そんなこといったらダメです

あー君はもう少し女の子の気持ちを

考えた方がいいですよ」

 

 

 

「お前はその身勝手さをどうにかしろ、じャな」

 

「はい、また今晩に」

 

「また来る気かァ!!!!!」

 

 

 

 

 

なんだこの漫才コンビは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はあー君と遊ぶだけの予定ではなかった

もちろんさっき言っていた少年、

上条と友達になることも含まれている

ただあの時に感じた感覚

近づかない方がいいと本能的に感じ取った

だけど友達になれるとも思った

それも本能的に感じ取ったのだ

だから友達になれる

 

だけどまず自分がやるべきことがある

それは、御坂 美琴に妹達を知らせること

さすがにいきなり妹がいます、クローンです

それも二万人の大所帯で、

実験により死にかける寸前でした

と、そんなことを言えるはずがない

 

 

しかしこの先ずっと黙ったままに出来ない

この学園都市には何十人か残っており

残りは日本の各地に、

その他大勢は世界に散らばっている

街で出会うことも、ネットで見つけることも

噂でも流れる可能性もある

そうなればいつかは見つかるだろう、知られるだろう

なら少しずつ真実を知らせていき

出来るだけ精神的なダメージを負わないように

計画的にいっていかないといけない

 

 

ので、まずは御坂 美琴に会わないといけないのだが

しかし場所が厄介な所にいる

 

 

 

 

学舎の園(まなびやのその)

 

第7学区にある洋風の小さな街。

隣接する5つのお嬢様学校がそれぞれの敷地を

共用し合う形になっており、

基本的に女性しかいない。

居住区(学生寮)、商店街、

研究・実験施設などが存在する。

街の境界線は大きな柵が設けられ、

常時2000台を越える

監視カメラが配備されているなど、

強固なセキュリティで守られている。

さらに商品や能力開発機材も独自生産されるという

自己完結した都市の一画であり、

世間知らずの箱入りお嬢様を生み出すともされる。

 

 

 

そんな男性にとっては天国でありそうな場所

だからこそか、そのような場所男性がいようものなら

袋叩きの世間からの死を受けてもなお

その身に一生残る傷跡が刻まれる

 

そんなことが分かって侵入するバカは…

 

 

 

 

 

「遅いですね……」

 

 

 

 

はい、ここにいました。

学舎の園の外に出てくるのを待つという

そんな一般的に考えることをしない

しないというか思い付かないというから

言ってしまえば、これが一方通行がよくいう

身勝手であり、本能的に動いている

 

 

だから誰もがこの男に振り回される

そしてその男が現在いるのは

 

 

常盤台中学(ときわだいちゅうがく)

 

 

第7学区にある世界有数、

学園都市でも5本の指に入る私立の名門女子中学校。

学舎の園を形成する学校の1つでもある。

学生寮は学舎の園の内と外にある。

「義務教育終了時までに

世界で通用する人材を育てること」を

目標とした英才教育が施されている。

能力開発では汎用性が高い能力の育成に特化し、

生徒数は200人前後ながら、

2人の超能力者 (レベル5)と

47人の大能力者(レベル4)を擁する。

さらにそれ以外の生徒は

すべて強能力者(レベル3)と、

名門校の名に恥じない生徒構成となっている。

レベル3未満の能力者は

王侯貴族であっても籍を置けないという。

また休日でも制服で外出するという校則がある。

寮内での能力使用は禁止とされている。

 

 

 

と、そんな能力しかいない

男を見るようなら一斉に攻撃を仕掛けてくるような

そんな危険地帯の堂々と門の真ん前で

目的の人を待っているようだが

やはりというか、誰も時崎に気づくものはいない

そこに見えない壁がありそこにぶつからないように

無意識にその場所から離れている

しかしここで声をかけようならどうなるか

さすがの時崎でも理解はしているようで

常盤台の生徒に話しかけることはしないようだ

 

 

かといって時崎がじっとこの場で待つとも思えない

なので話しかけても「平然といられる生徒」を

「御坂 美琴を知ってる」生徒を探している

しかし見ただけでは見つかるはずもなく

どうしようかと思っていたとき

 

 

 

 

「女王、また勝手に外出されると困ります」

 

「そんな固いこと言わないで欲しいんだけどな…」

 

 

 

 

「しかしですね女王、ついこの前も…」

 

「だから「黙って」欲しいんだぞお☆」

 

 

 

 

するとリモコンを取り出した食蜂 操祈は

縦ロールの髪をした女子生徒を

いや「目に見える全ての人」を操り黙らせた

さすがlevel5、第五位、心理掌握

フフフと笑いながら何処かへ向かおうしている食蜂に

 

 

 

 

「操祈さん、お久しぶりです」

 

「と、と、時崎さん!!!?

どうしてここにいるのかしら??

というか沢山力のメールしてるのに

なかなか届かないってどういうことなの??」

 

 

 

「すみません。

無意識的に携帯に一時停止が

かかってることが多いので

電話やメールが受信しにくいのです」

 

「本当にチートな能力ね……」

 

 

 

 

 

食蜂がほぼ毎日のようにメールをしても

時崎に届くのは一週間に一度ぐらい

一度届けばしばらくは続くが

少しでも休んでる時間が長ければ

あっという間に一時停止が働いてしまう

 

 

 

 

「こっちは時崎さんとお出掛けしたかったのに

全然連絡とれないから悲しかったんだぞお☆」

 

「すみません

ところで御坂 美琴、みーちゃんはいますか??」

 

 

 

「そうやって話をなかったことにするんですね…

御坂さんならもう帰ってますけど

なにか用事…って、妹達のこと話すんですか??」

 

「はい、いつまでも隠すなんていけませんから」

 

 

 

 

 

するといままだでに見たことない

冷静な冷めたというべきか

フフフと笑うような食蜂のイメージでは

思い浮かばない表情で時崎を向けて

 

 

 

 

 

 

「時崎さんのことだから

ちゃんと考えているのかもしれませんが

妹達のことを実験のことを話して

御坂さんを地獄の底へ突き落とすつもりですか??

分かりますか、自分のクローンがいる事実を

二万人の自分と同じ顔がいることを

そして殺されるために生まれた事実を話すのですか??」

 

 

 

 

 

いくら学園都市のlevel5である御坂とはいえど

まだまだ中学生、一般からみたら子供なのだ

そんな御坂に「貴女にはクローンがいます」や

「二万人もいて実験が行われてます」など

普通に聞いたら理解の範疇を越えている

 

だけどここは学園都市であり、

世界の何年も先の科学が進んでいる所である

だからあるかもしれないと思うかもしれない

それどころか、信じてしまうかもしれない

そんなことになればどんなことになるか…

食蜂がいうように地獄を見せるのことに……

 

 

 

 

 

 

 

「違います

クローンだとしてもあの子達は「妹」です

同じ顔でも考え方も違いますし

いまは殺されるために生まれたことを捨てて

生きる意味を探しているんです

 

 

それに妹達からとってもみーちゃんは「姉」なんです

 

 

それに地獄でもありません

地獄は自分の罪を罰を受けること

恐怖や痛みや悲しみを体に刻むこと

クローンとして生まれることは罪ではないですし

「DNAマップ」を提供することは罪ではないです」

 

 

 

 

 

 

「…………だとしても簡単に受け入れることなんて

そんな誰も時崎さんのように心は強くないですよ」

 

 

「僕も強くないですよ

だから強くなろうとするんです

簡単だとも思ってません、でも進まないといけない

少しずつでも進めばその分だけ強くなれます

そして支えてくれる人がいればきっと……」

 

 

「……………」

 

 

 

 

 

 

それが、その考え方をするだけで

この人はきっと強いのだ

簡単に聞こえるけどその少しずつが、その一歩が

誰も踏み出せずにいて、そして挫いてしまう

諦めずに進めることがどれだけ大変か……

 

そしてその支えはあの……

 

 

 

 

 

「……分かったわぁ

つまり私が御坂さんの支えになればいい訳ね」

 

「なってくれるんですか??」

 

 

 

 

 

「そんな風にしか聞こえませんでしたあ☆

その代わりというわけではないですが……」

 

「今度買い物しませんか??

お詫びというわけではありませんが

操祈さんがよけれ」

 

「是非お願いします~!!!!!!」

 

 

 

 

 

さっきまでの冷たい感じの食蜂が

一気に満面な笑顔で時崎に飛び付いた

分かっている思いますが

ここは男性禁制ですよ~~!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改めて言うが時崎 一はヒーローではない

 

 

いくら友達を闇から助けようとも

その闇に巻き込まれた妹達を救いだしても

その妹達の姉を救いだそうとしても

結局は時崎 一はヒーローには「なれない」

 

 

それは自分の意思を貫き通そうとしているため

誰かのためではなく自分の為だからだ

それでも人助けすればヒーローだと思われるが

結局ヒーローは「誰かが認めなければ」ヒーローではない

自分からヒーローといってもヒーローにはなれない

誰かが「認識」しなければ意味がないのだ

 

 

つまりはそう

誰にも認識されない時崎 一が

ヒーローになることはない

たとえ一方通行達がヒーローだといっても

きっとヒーローにはなれない

 

 

 

 

そういえば誰かが言っていた

ヒーローとは三種類あると、

 

 

 

 

 

 

 

「誰に教えられなくても、

自身の内から湧く感情に従って

真っ直ぐに進もうとする者」

 

「誰にも選ばれず、

資質らしいものを何一つ持っていなくても、

たった一人の大切な者のためにヒーローになれる者」

 

「過去に大きな過ちを犯し、

その罪に苦悩しながらも正しい道を歩もうとする者」

 

 

 

 

 

 

もしかしたら始めの言葉に近いかもしれないが

それでも、きっと、ヒーローにはなれない

だってヒーローは見返りを求めない

そして時崎 一は「友達」を求めているからだ

 

 

 

 

 

 

だからこそ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………爆発…ですか……」

 

 

 

 

 

 

一方通行に再び会いに行こうと

「とある学生寮」の近くを歩いていると

その建物の七階から大爆発するところを目撃した

 

それは時崎が求めていた

「友達」になる人物の学生寮

立ち上る炎と煙の中

この爆発で誰かが巻き込まれたかもしれない

それがあの鉄橋で出会った少年など

それこそ奇跡としかいえない

そう、運命としかいえないほどに……

 

 

 

 

「……いってみましょうか……」

 

 

 

 

 

常に困っている人を助けるなんて思ってない

そんな偽善者ではないのだ

それに爆発現場に向かい、再度爆発したなら

それこそ巻き込まれ損になってしまう

だけど、知ってしまったことをなかったことに

知らなかったことになどできるはずがない

たとえ巻き込まれることになっても

きっとそれを後悔などと思わない

 

 

もしかしたら、これがヒーローと呼ばれる

ひとつの要素かもしれないが、

いや……これ以上いう必要はないだろう

散々語ったが結局は、時崎は、こうなのだから…

 

 

 

 

結論。

時崎 一はヒーローにはなれない

ただ時崎 の「友達」は全てその手で守る

それがこれからなる「友達」であろうとも

そこに「友達」がいるのなら……

 

そしてこの物語は

とある、「四人」の正義(こころ)の物語




今回長々しい文章を、
やたら精神論をぐだぐだと書いてしまいすみません(笑)
なんか書き始めたら止まらなくなり
ついつい自分の思い描く「ヒーロー像」を書きました

そんなヒーローは違う!!!という人はいるでしょう
あくまでも自分の「ヒーロー」ですので
どうかお気にせずに次の話まで待っててください


四人ですよ、四人!!!
アイツも参戦予定です!!!!!


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一時停止と「ヒーロー」の一日目②《ゴウカ》

炎と煙が晴れてみれば、辺り一面は地獄だった。

金属の手すりは飴細工のようにひしゃげ、

床のタイルさえも接着剤のように溶け出している

壁の塗装は剥がれてコンクリートが

剥き出しになっている

 

少年の姿はどこにもなかった

だが、階下の通路を走り抜ける足音が1つ

ステイルの耳に届いた

 

 

 

ステイル=マグヌス

イギリス清教第零聖堂区

「必要悪の教会(ネセサリウス)」所属の魔術師。

専門分野はルーン魔術(炎属性特化)で、

「魔女狩りの王」、「炎剣」などの 術式を使う。

魔法名は「Fortis931

(我が名が最強で ある理由をここに証明する)」。

 

 

身長2mという非常な長身痩躯に、

肩まで届く長髪は真っ赤に染めている。

背の割に顔立ちは幼さが残っており、

上条や小萌からは年齢相応に見られる。

耳には大量のピアス

十指全てに大きな指輪をゴテゴテと嵌め、

右目の下にはバーコードの形の刺青が彫られ、

常に香水臭いという特徴だらけの容姿。

服装は常に漆黒の神父服を着込んでいるが、

このような派手な外見ゆえに

よく「不良神父」と形容される。

 

 

 

 

 

「………、『魔女狩りの王(イノケンティウス)』」

 

 

 

 

 

ささやくと、辺り一面の炎は人のカタチを取り戻し

手すりを越えて足音を追う

 

その先には上条 当麻がいる

幻想殺しを右手に宿すlevel0がいる

そしてステイルの後ろには

怪我をしている女の子がいる

 

 

 

インデックス

イギリス清教第零聖堂区

「必要悪の教会(ネセサリウス)」に

所属するシスターにして魔術師の少女。

10万3000冊の魔道書を記憶する

「禁書目録」という 過酷な役割を担っている。

魔法名は 「Dedicatus545

(献身的な子羊は強者の知識を守る)」

 

完全記憶能力によって10万3000冊の魔道書を

記憶している「魔道書図書館」を担っている。

それ故にその身を魔術師に狙われる ことも多い。

 

 

 

そしたインデックスとステイルは同じ

必要悪の教会に所属しており、

インデックスはステイルから追われ

いまこうしてインデックスは怪我をしている

 

ステイルは言っていた

インデックスを保護すると、

しかしその保護対象をどうして怪我させる必要がある

守る人をなんで怪我させてまで保護を

いや捕まえる必要性があるのか??

 

インデックスの10万3000冊の魔道書の価値が

どれ程のものか未だにピンときてない

だけど怪我させてまで守るものなのか??

こいつらは「インデックス」を見てないのか??

 

 

 

だからだ、上条がその右手を振るったのは

科学では説明できない力を前に

驚き恐怖し、どうすればいいのか分からなくても

上条は決意したのだ、小さな女の子を

追われているのにも関わらず

巻き込まないようにと戻ってきてくれた女の子のために

この右手で守ろうと決意したのだ

 

 

 

しかしその右手でも打ち消せなかった

ステイルの使う魔女狩りの王(イノケンティウス)を

 

教皇クラスの高度な炎魔術で、

ステイルの得意術式にして切り札。

その名の意味は「必ず殺す」

摂氏3000度の炎で形作られた

巨人を生み出し自在に操る術式。

外観は、重油のような黒く

ドロドロとした人型の芯を軸に、

深紅に輝く紅蓮の炎が燃え盛っている。

その超高温から、どんな物でも触れるだけで

焼き尽くす或いは溶かし落とす事ができ、

さらに巨人自体の拳や同種の炎で出来た

十字 架を武器として振りかざし、

爆発させて爆風や衝撃波を起こす事も可能

圧倒的な攻撃力を誇る。

一度発動すると核であるルーンを

全て破壊しない限りは無限に再生を繰り返す

 

 

そうその右手でも消すことの出来なかった

まず対策を打つために、ここで倒れないように

この場から離脱した上条なのだが

 

 

 

「君には出来ないよ

この建物に刻んだルーンを完全に

消滅させるなんて君には絶対に無理だ」

 

 

「ルーンってこれですか??」

 

 

 

 

「うおっ!!!

なんだ君は!!!??」

 

 

 

 

突然、目の前に少年が現れた

なにも前触れもなく突然にだ

それも手にはルーンを持っている

 

学生寮にはほとんど人がいないとしても

こんな危険かもしれない場所に来るものか…

 

ならどうしてこんなとろに来たのだ……

いやそんなことはどうでもいい

 

 

 

 

 

「………あぁ…君はどうしてここに??」

 

「友達がいると思いまして」

 

 

 

「なら早くその友達の所にいくんだね

ここに長くいると痛い目をみるよ」

 

「その子、怪我してますね

止血してほうがいいですね」

 

 

 

 

 

時崎が近づこうとするとステイルが

タバコを持った右手でそれを遮る

その目は殺意に満ちている

 

 

 

 

「あの子に…近づくんじゃない」

 

「このままだと出血死してしまいます」

 

 

「この子は僕が守る

君が出る幕ではない」

 

「そうでしょうか

僕からしたら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴方が邪魔にしか見えません」

 

 

「なっ!!?」

 

 

 

今まで目の前にいた少年が

どういうわけか目の前から消えていた

そして気づいたときにはあの子の側にいる

 

なにをしたんだ…こいつは……

魔術を使用した気配はなかった

ということはこの学園都市の力なのか

 

 

 

 

 

「理由は知りませんが怪我している人を

ましてや女の子をそのままにしておくなんて

理由というものがあっても助けます」

 

「ふざけるな!!!

なにも知らない素人があぁ!!!!」

 

 

 

 

 

ステイルはその手から炎剣を生成し

その炎剣を時崎に向けて降り下ろした

別に当たらなくとも炎剣を爆発させたり

爆風で吹き飛ばせることができる

 

 

 

要はインデックスからこの時崎を

引き剥がせばいい

どんな理由で歩く教会が破壊されたのか知らないが

今ならインデックスを保護できるのだ

 

歩く教会は物理・魔術を問わず

どんな攻撃も無効化する法王級の結界を持つ霊装

身を守ると同時にその存在を

探知させないという効果もある。

 

 

この時を逃せない

もうインデックスには時間がないのだ

だから邪魔するやつは消す!!!

 

 

すでに降り下ろした炎剣は

避けられない距離まで近づいた

もうなにも悩まず考えずただ降り下ろす

それでインデックスを助けることが

 

 

 

 

「どうやら貴方にはこの子を任せられません」

 

 

 

 

その言葉を言い終わった時に

やっと自分の置かれている状況が理解出来る

降り下ろしたはずの炎剣は

その男に確かに当たった

 

当たったがそこで止まっているのだ

切ることも出来ず、溶かすことも出来ず

爆発させることも出来ずにいる

どうして、いったい、なにが…

 

 

 

 

そんな思考を巡らせていると

突然に雨が降ってきた

いや雨ではない

スプリンクラーが台風のような雨を撒き散らした

消防隊を呼ばないように『魔女狩りの王』には

警報装置に触れないようにしていたのだが

もしやこれは、上条 当麻が

『魔女狩りの王』という炎の塊を

消すためにしたというのか??

 

 

しかしコレ程度の水で消せるほど

『魔女狩りの王』はやわではない

このままにしておいてもやがて

自動追尾の『魔女狩りの王』に捕まり

真っ黒の炭か真っ白な灰に変わるだろう

 

 

だからいまは目の前の男を消すことを優先させる

数秒間だけ思考に向けていたものを

意識をインデックスに再び向けると

またしても目を疑う光景を目にした

 

 

この男は言っていた

「その子、怪我してますね

止血してほうがいいですね」と

 

どうして病院ではなく止血といったのか??

普通なら病院だと連想するはずだ

止血も大切だがそんなことを思い付くのは

医者か「そういう現場に立つもの」ぐらいだ

 

 

この男はどうみてもそんな風に見えない

例え止血を知っていても道具もない

なのに、どうして、僅か数秒で止血したのだ!!

 

 

インデックスから流れていた血は止まり

苦しんでいた表情も和らいでいるように見える

なにを…した……こいつは…なにを……

 

 

すると今度はエレベータの音がした

それがとても不吉な音に聞こえた

理由はない、ただ直感がそう告げている

ゆっくりとエレベータの方を見てみると

 

 

 

 

 

 

上条 当麻が、そこにいた。

 

 

 

 

 

(………何だ?

自動追尾の『魔女狩りの王』は一体どうしたんだ?)

 

 

もうステイルの頭の中はぐるぐると思考が空回りする

一度ロックしたら最後、普通に建物を走り回ったり

鋼鉄のなどの障害物があろうとも

その3000度の炎の塊を止められるはずがない

 

 

 

なのに、上条 当麻はそこにいた。

不敵に。無敵に素敵に宿敵に、

そしてなによりも天敵として―――立っていた

 

 

 

 

「うん??

確かあんたは…昨日の」

 

「やっぱり覚えてましたか

と、なるとあの時いたみーちゃんも…」

 

 

「みーちゃん??

と、いうかなんでここにいるんだよ、って

おいインデックス大丈夫なのか!!!!!」

 

「大丈夫ではないですが、止血はしました

傷口を「塞いだ」わけではないので早く病院に」

 

 

 

 

 

「僕を無視するんじゃない!!

『魔女狩りの王』!!!!」

 

 

 

 

叫んだ瞬間に、上条の背後から―――

エレベータの扉を飴細工のように溶かしながら

炎の巨神が通路に這い出てきた

 

しゅうしゅう、と。

炎の体に雨粒がぶつかるたびに

獣の吐息のような蒸発音が響く

 

 

 

 

「は、はは、あははははははは!

すごいよ、君達ってすごいよ!!

インデックスの傷を僅か数秒で塞ぐは

どうやったか知らないが『魔女狩りの王』から

こうして逃げ切れるは、本当にすごいよ!!

 

だが後者は残念だったね

この程度の水じゃ消すことは出来ない

そしてたかが水に濡れた程度で、

ルーンが完全に溶けてしまうほど弱くないのさ!!!」

 

 

 

ステイルは上条の行動の意味が分かっていた

そう紙は水に弱い。

スプリンクラーを使って建物中を

水浸しにしてしまえば全ての紙切れを殺せると

 

ギチギチと。

両手を広げて爆発するように笑いながら

魔術師は『殺せ』と叫んだ

『魔女狩りの王』は、その腕を

ハンマーのように振り回して、

 

 

 

 

「邪魔だ」

 

 

 

 

一言。

上条 当麻は、振り返りすらしなかった

すぼん、と。

裏拳気味の上条の右手に触れた炎の巨神は、

正直笑ってしまうほど間抜けな音を立てて爆発、

四方八方へ吹き飛ばされた

 

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

 

その瞬間、ステイルの心臓は

確かに一瞬にだけ驚きで停止した

 

吹き飛ばされた『魔女狩りの王』が復活しない

重油のように黒い肉片は辺り一面に飛び散ったまま

もぞもぞとうごめくのが精一杯のようだった

 

 

 

「ば、か――――な。何故!

僕のルーンはまだ死んでいないのに…………ッ!」

 

「インクは?

コピー用紙は破れなくても

水に濡れりゃインクは落ちちまうんじゃねーか?

………ま、それでも1つ残らず潰すことは

出来なかったみてえだが」

 

 

 

 

黒い肉片はが1つ、また1つと

空気に溶けるように消えていく

ルーンがコピー用紙のインクが1つ1つ

雨に溶けていき、どんどん力が失っていくように。

 

 

 

 

「い、のけんてぃうす…『魔女狩りの王』!」

 

「さて、と」

 

 

 

たった一言。

上条の言葉に、魔術師は体全体をビクンと震わせた

 

 

 

 

「どうやら僕が貴方を

「一時停止(とめる)」必要はなかったですね」

 

 

 

 

もう一度、体全体がビクンと反応した

その言葉に恐怖に似たものを感じた

上条以上の異常なる存在

なにかをするわけではないようだが

そこにいるだけで……

 

コツンと上条の足が一歩、

ステイルの元へ踏み出される

思考を切り替えると天敵が近づいてくる

近づくたびにステイルは『魔女狩りの王』を名乗る

そして上条の足がついに、

ステイルの元へ弾丸のように駆け抜ける

 

 

 

 

「ァ――――灰は灰に、塵は塵に。

吸血殺しの紅十字!」

 

 

 

 

魔術師はついに吠えた。

けれど、炎の巨神はおろか、

炎の剣さえ生まれなかった。

 

上条 当麻の足はそしてステイルの懐まで飛び込み

さらに奥へと突き進み拳を、握る

 

 

 

時崎は分かっていたのだろう

いつのまにか、ステイルの背後から

上条の背後に移動していた

 

それを目撃してもステイルは驚けなかった

いや、驚くことは出来なかった

 

 

 

上条の拳が魔術師の顔面に突き刺さる

魔術師の体は、それこそ竹とんぼのように回転し

後頭部から金属の手すりへ激突した。



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一時停止と「ヒーロー」の一日目③《カットウ》

「くそっ!

これからどうする…」

 

 

 

 

火災報知器を鳴らしてスプリンクラーを動かしため

学生寮の周りには野次馬が集まっていた

こんな集まった場所で再び襲撃されたら

他の人たちを巻き込む

さらにインデックスを

そのままにするわけにはいかない

人が集まった場所に留まるわけにもいかず

路地裏に逃げ込んだのだが

こんな汚い場所に、地面に触れさせるわけにも

 

 

 

 

「だい、じょうぶ。だよ?

止血してもらったし、いた、みも、そんなにないから」

 

「なにが大丈夫だ!!

顔色が明らかに悪いだろうが!!!」

 

 

 

「落ち着いてください

僕の能力で止血はしましたが

傷口を塞いだわけではないです

痛みは、脳に伝える電気信号を止めました

これで痛みからは逃れますが血液が足りずにいます

 

でも、どうにかして傷口を塞がないといけません」

 

 

 

 

 

時崎は傷口から溢れてくる血液を停止させ止血した

だがそれは傷口を塞いだのではないため

解除すればまた出血する

そして血液の凝固によるものも

外気と触れるわけではないため固まることもない

そう一時停止はその場しのぎの止血なのだ

 

 

さらに痛み止めに関しては

刺された部分の細胞は壊れると、

その細胞から「発痛物質」 が出てきて

この物質が知覚神経の末端

(自由神経終末)に 達すると、

その刺激は今度は電気信号という形に変化し て、

「脊髄」と「視床」という部分を経て、

大脳皮質の 「体性感覚野」に届く

 

こうして人は「痛み」を感じることが出来るのだが

その電気信号を止めると、人は「痛み」を感じない

 

痛みを感じなければ良いことに聞こえるが

痛みがなければ怪我も病気も感じることは出来ない

その痛みがあるからこそ体を守っているのだ

 

それでもこうして麻酔程度の停止なら

ショック死を避けることができる

 

 

 

 

でも、それでも、インデックスを助けられない

リミットを伸ばすことは出来ても

迫り来る死を止めることは出来ない

 

 

 

 

 

「くそ、インデックスを病院に

連れていくわけにもいかねぇし」

 

「そうですね、IDを持ってないと

入院したとたんに情報が漏れるはずです」

 

 

 

 

正直、そんな情報なら時崎にかかれば

一切外部に漏れない自信はある

病院関係者、入院患者、その他関係全てに

「この三人の記憶を留められない」ようにし

ネットや防犯カメラは全て停止させれば

手術させることは簡単だろう

 

しかしこれだけの範囲を停止させるなら

能力のコントロールは難しく

その手術に関する機械さえも止める恐れがある

そうしたら手術も難しくなるだろう

 

 

病院についてからインデックスにかけた能力を解除し

時崎だけ病院外にいたとしても

内部と違い範囲が広くなるため全て停止が難しい

 

 

この「難しい」がある時点で

インデックスを治療させるのは適切ではない

 

 

 

 

 

 

「おい、インデックス!!

魔術ならその怪我を塞ぐようなものはないのか!!!」

 

「……ある、けど

君には……無理

たとえ、私が術式を教えて……、

君が完全にそれを真似した所で……痛っ

君の、「君達の」能力がきっと邪魔をする」

 

 

 

 

上条はその右手を見た

こうして魔術師から右手で、幻想殺しで助けたのに

肝心な所で足を引っ張るなんて…

 

 

そして時崎もそれを理解していた

ざっとしか魔術に関することは教えてもらえなかったが

それでもこの一時停止がどんな風に作用するかを…

あの魔術で作った炎剣を「止めた」ということは

魔術にある「工程」「結果」「効果」「副作用」などを

この原石である一時停止は

止めてしまうのではないかと…

 

ならば治療に使う魔術さえも

止めてしまうのではないか?

もちろん故意にすることはないが

上条と同様、一時停止は周りにも影響を及ぼす

だから存在感がなくなったり、見つけられなかったり

これらは無意識に作動している一時停止が原因

だからその魔術さえも止めてしまうなら

それが善意であろうとも…止めてしまうなら……

 

 

分かっていたがやはり

この「一時停止」は「万能」ではない

どんな攻撃も、どんな一撃必殺だとしても、

どんなものでも止めてしまう一時停止は

こういうとき「無力」になってしまう

必要としないときに無条件で発動してしいる能力は

本人の意思に関わることなく「作用」するからだ

 

 

 

 

「く、そ!

またかよ……またこの右手が悪いのかよ……ッ!!」

 

 

 

 

どうしようもない

いまここにいる二人では助けられない

ならば他の誰かを呼べばいいのではないか??

ここにはあー君が、操祈さんもいる

自分以外なら助けれることが……

 

 

 

 

 

「君の右手でも、君の能力でもなくて

『超能力』っていうのが、もうダメなの

 

魔術っていうのは……、

君達みたいな『才能ある人間』が

使うためのモノじゃないんだよ…。

『才能ない人間』が……、

それでも『才能ある人間』と同じ事がしたいかって…、

生み出された術式と儀式の名前が、……魔術

 

『才能ある人間』と『才能ない人間』は…

……回路が違うの……。

『才能ある人間』では……『才能ない人間』のために

作られた魔術を使うことは…できない……」

 

 

 

「なっ……」

 

 

 

 

『超能力者』は薬品や電極を使い

普通の人間とは違う脳の回路を無理矢理に拡張している

だから違うのだ、だから助けられない

学園都市にいる学生たちは全員

能力開発の『時間割り(カリキュラム)』を受けている

いくらlevel0とはいえ一般人とは作りが違う

 

 

 

「ち、くしょう……

そんなのって、あるか。

そんなのってあるかよ!

ちくしょう、何なんだよ!何で、こんな……ッ!!」

 

 

 

 

いくらlevel0「無能力者」でも

それはすでに一般人とは違っている

無力であるから、魔術が使えるわけではなく

無力であっても、化学に染められた時点で

「無力(一般人)」と「無力(無能力者)」は異なっている

 

 

 

 

「……僕はまだ「時間割り(カリキュラム)」を

受けてませんが、やっぱりこの原石(能力)があるから」

 

 

「……うん、その原石はよく…分からないけど

……『才能ない人間』が『才能ある人間』に

憧れを…抱いたのが、その原石なんだよ…

科学とは違う、能力かもしれないけど…

それでも、それは……私たち『才能ない人間』からは

『才能ある人間』と同じ、だから、ごめん、なさい」

 

 

 

「……いえ」

 

 

 

 

そう言葉を出せることしか出来なかった

肝心なことがなにも出来ない

止血しても傷口を塞げない

病院にいっても状況が、この原石が邪魔をして

魔術を使おうにも、能力を持っているため使えない

 

と、下を向いていた上条が不意に顔を上げ

 

 

 

「おい、確か魔術ってのは『才能ない』

一般人なら誰でも使えるんだったな?」

 

「……え?うん」

 

 

 

 

「さらに『魔術の才能がないとダメ』

なんてオチはつかねーだろうな?」

 

 

「大丈夫、だけど……方法と準備さえできれば…

あの程度、中学生だってできると思う

……確かに手順を踏み間違えれば

脳内回路と神経回線の全てが

焼き切れることになるけど……

 

私の名は『インデックス』だから、へいき。問題ない」

 

 

 

 

上条の言葉の真意が分かり時崎はほっとした

どうやらこの人はこの子を救えるだろうと

根拠なんてものはないが、はっきりと分かる

いまの上条の目は、あの時妹達を救おうとした

あー君の目とよく似ているから

 

 

 

 

「………あの先生、

この時間でもう眠ってるなんて言わねーだろうな」

 

「寝てても起きてもらうしかありません

その時は僕がキチンと警察に連行しましから

思う存分やってください、ツン条」

 

 

 

「おい、こら

なんで起こすのに警察沙汰になってるだよ!!

それに誰がツン条だぁ!!!!

まるでツンデレみたいに聞こえるだろうが!!!!!」

 

「さすがあー君と並ぶ逸材ですね

それでは「とんま」でいきましょう」

 

 

「さっきよりひどくなってませんか!!?

「とんま」って「間抜け」って意味だよな!!!」

 

「さぁ、本屋ちゃんは僕が運びますから

とんまは道案内をお願いします」

 

「ちくしょう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました~!!!」

 

 

 

コンビニ定員の特徴ある言葉を聞くことなく

片手にはビニール袋を持っており

その中には大量のコーヒーが入っている

早速その中の一つを手に取り蓋をあけ口をつける

独特の苦味が口のなかで広がり喉を通る

はぁ、とため息のように息をだし周りを見渡すと

足元には半殺しになっている不良達

コンビニのガラスも無惨に割れ商品も散乱している

こんな状況にも関わらず

コンビニの店員はコーヒーを買ってくれた

髪の白いその少年に感謝していた

 

強盗に現れた不良達はレジからお金を奪い

その場から立ち去ろうとしたとき

コンビニに入ってきた少年に激突

不良達はその少年からも金目の物を奪おうとしたが

 

 

 

 

「………ま、まさかテメェ…第一位なのか……」

 

「ハァッ、そンなことも知らずに向かって来たのかァ

……ッて、こんなこと前にもした気がするなァ…」

 

 

 

 

また溜め息をつき、もう一度コーヒーを飲む

今朝に現れた、いや、毎回来ていた時崎が

どういうわけだがもう日を跨ぐ時間になっても

いっこうに現れない、見えないではなく

一方通行の前に姿を現さないのだ

 

まぁ、いなくても全然いいのだが

時崎が来るといえば必ず来ていた奴が

連絡もなく来ないなんてあり得るだろうか…

……まぁ、どうでもいいのだが……

 

 

 

と、気づけば3本目コーヒーを

飲んでいることに気づいた

これは、本当に、面白くない

 

いままで熱中するほどとは言わないが

自分が気づかない行動をするなんてなかった

これも時崎が現れてからだ

良くも悪くもアイツが現れてから……

 

 

 

 

 

 

「おうおう、本当に牙を抜かれてやがるな」

 

「アァ??」

 

 

 

 

 

闇の向こう、こっちに向かってくる者がいる

初めはまた不良かと思ったが

直感が、経験が、ただ者ではないと感じた

その歩き方に特徴があるわけではない

感じたままでいうなら、オーラが違うのだ

それを見たことがある

深く関わらなかったがそれを、「闇」を見たのだ

 

 

 

 

「確かにいまの第一位様なら

その座を引きずり落とそるかもな」

 

「なんだァ、テメェは??」

 

 

 

「はっ、雑魚には興味ないってか

なら教えてやるよ…これでな!!」

 

 

 

 

すると何かが、その男の背中から現れ

それが一方通行に向かって伸びてくる

だが、そんな一直線の攻撃なんてなんの脅威にも…

 

 

 

「ッ!!?」

 

 

 

 

しかし一方通行は回避へ体が動いていた

自分でもビックリするほどに瞬間的に

落ちてくるそれは一方通行の肩を掠めた

そう、掠めたのだ。

反射出来るはずなのにそれが肩を掠めた

 

すぐに体勢を立て直し

それが伸びてくる人物を見た

 

暗闇の中、月明かりがその人物を照らし出した

そこにはホストのような容姿をした人物

 

 

 

 

「さぁ、自己紹介しておこうか

level5 第二位 未元物質(ダークマター)

垣根 帝督(かきね ていとく)だ、よろしくな最強」

 

「……なるほどなァ……」

 

 

 

そう、この男が第二位

一方通行の後ろにいる二番目の男

別に順位は強さではないと知っているが

それでも第一位と第二位とでは差がある

つまりは第二位は、垣根 帝督は

その差を埋めるために、ここに来た



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一時停止と「ヒーロー」の一日目④《カッテ》

一方通行に攻撃してきたものは

垣根の背中から生えている「発光している翼」だった

ただの小手調べだったのか

片翼しか出現させておらず、また攻撃してこない

いったい何を考えているか分からないが

 

 

 

 

 

「未元物質(ダークマター)」は

この世に存在しない

新しい物質(素粒子)を作り出す能力で

それを活用することで既存の物理法則を

塗り替えることも可能…だッたかァ……

 

……アイツの話もバカにはできねェなァ……」

 

 

 

 

 

何時のことだったか

時崎が学園都市のlevel5に興味を持ったことがある

その時は一方通行から第三位の超電磁砲までの

一般人なら知ることの出来ないことを

まるで世間話をするような感じで話していた

 

一方通行自身の話もまるで

自慢するかのように話していたため

右から左へ話が流れていくように聞いていたが

まさかこんな時に役立てるなんて思わなかった

 

 

 

 

(物理法則の変換かァ…

なら俺が設定している無害のベクトルを

利用しているッてわけかァ…

……クソが、メンドクセェ相手だなァ……)

 

 

 

 

一方通行のベクトル操作は

運動量・熱量・光量・電気量など、

体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)を

任意に操作(変 換)する能力。

デフォルトでは重力や酸素などの生活に

必要最低限の無害な力を除いた

全てのベクトル を「反射(ベクトルの反転)」

するよう無意識下 で設定している。

 

つまりはあの翼が一方通行が設定している

無害のベクトルを利用して攻撃をしいる

ならそのベクトルを有害にすればいいが

 

 

 

 

(どうせ、そのベクトルは複数あるだろうな

それを分析する必要があるが……

つまりそれはアイツの攻撃を受ける必要がある…)

 

 

 

そこが問題である

分析すればあとは反射して勝てるだろうが

そんな簡単な話ではないだろう

ましてや「分析」したくると向こうも分かっている

どうやって攻撃から分析するか……

 

 

 

 

「そう身構えるなよ第一位

今回は挨拶に来ただけだ」

 

「アァ??」

 

 

 

 

「まさかこんな所でやると思うか??

やるにしても順番ってものがあるだろうが」

 

「攻撃しておいて何を言ッてやがる

……だッたらさッさと消えろ」

 

「そう焦るな

まだいうことがあるんだよ」

 

 

 

 

 

そういって垣根は片翼を引き戻しそれを消した

あくまでも話だけだと主張するためだろう

それでも一方通行は警戒は解かずにいる

 

 

 

 

「絶対能力進化(レベル6)実験をやめたんだってな」

 

「テメェには関係ねェ…」

 

 

 

 

「まぁ、聞けよ

闇から第一位がやめた穴を

実験の穴を埋めろって依頼がきていてな

こっちとしては願ってもない依頼なんでね

どんな「実験」かは知らねぇが張り切ってぶち…」

 

 

 

 

すると有無も言わさずに一方通行は足元を踏みつけ

そのベクトルを操作し衝撃を倍増させた

まるで地下の配管が破裂し爆発したような衝撃が

一方通行の足元から垣根に向かって

蛇が移動するように亀裂と爆発が重なりぶつかった

 

粉塵が立ち込めているが結果は分かっている

あれくらいで倒れるわけがないと

 

 

 

 

 

「なんだ、なんだ、やっぱり実験台(モルモット)を

助けたってのは本当だったか」

 

「……テメェ……」

 

 

 

 

 

垣根はその片翼をで自分を守るように

爆発と自分との間に割り込ませた

それにより無傷ではあるが

更なる一言が一方通行の怒りに触れた

明らかに目付きが変わっており

いつでも攻撃出来る体勢にいる

 

 

 

 

 

「落ち着けよ第一位

いったはずだ「挨拶」だってな

こっちはまだやることがあるんだよ

それが終わり次第来てやるよ」

 

「……何がしてェンテメェ…」

 

 

 

「教えるかよ、悩んでやがれ

気づいたときに何かを「失って」いなかったらいいな」

 

 

 

 

破壊された道路、そのコンクリートの破片が

足元に散乱しておりそれを一方通行は蹴った

もちろんただの蹴りではなくベクトル操作したもの

まるで散弾銃のように飛び垣根の方へと

 

しかしそれが届く前に垣根は

片翼から六本の翼を出現させ

悠々と空へと飛び去った

 

 

それを一方通行は追いかけない

たかが空を「飛んだ」程度では逃がさない

しかし一方通行は追いかけない

実験が、妹達が再び危険にさらされたのに

どうして動こうとしない??

 

 

 

 

(実験を再稼働するだァ…

あり得ねェ、それはあのバカが「完全凍結」させた

となるとだ、アイツのハッタリか

もしくはそれに似たことをやるかだァ…

 

………ハッ、ならアイツ、詰んだな

俺が勝てないバカを、どうしてテメェが勝てる??)

 

 

 

 

 

 

まだ空の向こう側へ消えず目視できる垣根に

最後の一口を飲み干したコーヒー缶を

ベクトル操作により確実に致命傷を受けるだろう

高速による擬似弾丸を放った

数秒後、羽ばたいていた「天使」は墜落した

 

 

 

 

(とりあえず連絡はしておくか………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみませんがいまここから

離れるわけにはいかないんです」

 

「……何があッた…」

 

 

 

「友達が、ある子を守ろうとしてるんです

そしてその子の脅威は「組織ぐるみ」です

僕はそれと戦おうと思ってます」

 

「ならその組織、潰れたな」

 

 

 

 

あまりにも生活感のないリビングで

ソファの上で寝そべった状態で電話している

もちろん片手にはコーヒーを持っている

 

第二位、垣根の出現と実験の再稼働

それを時崎に話しておかなければいけなかった

いまは妹達に関してほぼ一任している

時崎の始めた実験により妹達は確実に良くなっている

さらに一方通行に負けない人物

誰もが妹達を任せてもいいと思うだろう

 

 

 

 

 

「………ずいぶんと信頼してくれるんですね」

 

「テメェじャねェ、「一時停止」にだ」

 

 

 

「それ、僕の能力ですけど」

 

「ウルセェよ

なら、アイツらはしばらく外出禁止だな」

 

 

 

 

「いえ、いままで通りに過ごさせてあげてください

実験が再稼働するかもしれないと分かったら

あの子達はまた自分を犠牲にするかもしれません」

 

 

 

 

実験が終わり、いまやっと思い思いの人生を

一歩一歩と踏み始めた妹達

一人は可愛いものを集め

一人はゆっくりとした散歩することが楽しみで

一人は雑誌を見ながら女子力を磨いている

 

同じ顔でも考え方も過ごし方も違う

記憶を共有出来ても個人として生きている

 

そんな妹達に再びあの実験に戻すなんて……

 

 

 

 

「だがどうするンだ??

学園都市には五人もいるンだぞ

バレずにするならあと四人どうするつもりだ??」

 

「五人まとめてお願いします」

 

 

 

 

「ふざけンな!!!!

アイツらを五人も見てられるか!!!!!」

 

「明日からお願いします

最高でも一週間後には帰ってきますので

あっ、明後日はこちらから

「友達」を呼んでおきますのでよろしくお願いします」

 

 

「なに勝手に決めて…オイコラッアァ!!!!!!」

 

 

 

 

叫ぶがもう電話は切れていた

こうなったら再び電話を繋ぐのは難しいだろう

こうして強制的な時のあとは

しばらくは電話は繋がらないのだ

これも時崎の能力のせいだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということで明後日、お願いします」

 

「いやいやいやいや、ハジメ、いきなり過ぎですよ

こっちは仕事があるって知ってますよね

それに僕が人前に出たらどんなことになるかも」

 

 

 

 

 

ある個室

そこには大きな鑑があり、その前には化粧品

そして向かい側には衣装がたくさんあり

その間に囲まれて電話しているのは

誰もが「美男子」と呼ぶだろう人物

 

 

 

 

 

「人を隠すには人です」

 

「理屈は分かるんですけどね、どうして僕なんですか??

こういうのは「不二(フジ)」に任せるべきでしょう」

 

 

 

 

「三日後に頼んでます

ですので明後日はお願いしますね」

 

「勝手に決めないで…って、ハジメ!!!!!

………もう、いつも勝手なんですから……」

 

 

 

 

 

 

 

その男の前のテーブルに置いてあったのは

いま出演しているドラマの台本

仕事とはアイドル兼俳優をしているのだが

そんなこと時崎にはもちろん関係ない

 

だから頼まれたこの件に関して無視してもいいのだが

その男は目の前の、開かれている台本を閉じた

するとタイミングよくマネージャーが現れ

 

 

 

 

「甲斐さん、これから打ち合わせを」

 

「マネージャー、ちょっとお願いがあるんですけど

明後日の仕事、丸々休んだらダメですか??」

 

 

 

 

その台本の主役の名前にこう書かれてある

「主役 甲斐 幹也(カイ ミキヤ)」と、




すみません、しばらく更新が遅れるかも
7月上旬まで忙しくて
もしかしたら一週間以上も更新出来ないときも…
出来るだけ頑張りますのでよろしくどうぞ♪


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一時停止と「ヒーロー」の二日目①《シコウ》

いま学園都市には妹達はこの五人がいるのだが

元は約20000人の妹達が学園都市にいた

理由あっていまはこの五人だけ

 

この妹達は姿、形が同じであるクローン

しかしそれは思考や想いも違う

そう、もちろんこの五人も同じである

 

 

 

 

 

 

「あの…どうしたのですか??

今日は時崎さんが来られると聞いてましたが

とミサカは雑誌を読みながら

19090号にこのネックレスはどうですかと聞きます」

 

 

「確かに可愛らしいデザインですが

私はこちらがいいと思います

とミサカはそれより占いコーナーを見たいと

お菓子へと13577号が伸ばす手を払いのけて

自分の思いをダブル主張します」

 

 

「ミサカの最後のお菓子を奪われました!!

とミサカはがっくりと肩から力が抜け

コップに入っていたジュースが溢してしまいました」

 

 

「私のスカートがジュースでびしょ濡れに!!

何してくれるんですか!ミサカの一張羅を!!!!!

とミサカはこれでは1:5デートが1:4デートに

なってしまう危機に激怒します」

 

 

「10039号うるさいですよ

とミサカは私単体を選ばない時点で激怒しますと

頬を膨らませて貴方に駆け寄ります」

 

 

 

 

 

 

「…………ウルセェ……」

 

 

 

研究所の休憩所にはすでに五人の妹達が待っていた

見る限りこの五人は全く同じ顔なのだが

中身を見てしまえばこの通りである

自己主張が強すぎるのか

会話を聞いているだけで疲れてしまうほどある

 

現に一方通行が現れただけで

話が曲がり膨らみ脱線する

昨日も一方通行は研究所に訪れたが

芳川が気をきかせて個体1号だけ会わせていた

もし二人になるとどうなるか知っていたのだろう

そう、実際いま、めんどくさいことになっている

 

それを見かねたのか芳川が一方通行に

コーヒーを渡し心配そうな表情で

 

 

 

 

 

「本当に一人で大丈夫なの??」

 

「そう思うならテメェがやれ」

 

 

 

「あいにく教育ぐらいはするけど

面倒を見てるわけじゃないのよ私は」

 

「その割りには教育した成果が見えねェな」

 

 

 

「私が教えたのは一般的教育であり

性格までは私は責任持たないわ

それに一人一人個性があって可愛いじゃない」

 

「……どこがだァ……」

 

 

 

 

芳川から視線を妹達に移すが

ガチャガチャと自分の主張を譲らず行動し

一体いまは何をしているのかさえ分からない

服に付いたジュース隣の妹達の服に擦り付けたり

読んでいた雑誌がビリビリ破けて紙飛行機になり

お菓子箱がいつの間にか子供が作るロボットに、

 

確かに生まれて日が浅いかもしれないが

中学生の姿で、幼稚園児並のことをすると

こちらがどう反応したらいいのか分からなくなる

 

学習装置を用いて適宜人格を書き込むことで、

通常の人間同様に活動できるようだが

段階を飛び越えて成長したためか

こういう行動はたまにあるらしい

 

 

 

 

「それで主任さんは今日はどうして来てないの??」

 

「友達を助けるだとよ、いつものことだ」

 

 

 

「それだと研究が進まないのよね…

……仕方ない、私もついていくわ

正直貴方一人に任せると何を吹き込むか

要らないことさえも教えそうで怖いしね」

 

「だったらテメェがつれて行けェ!!!」

 

 

 

「私は研究者であり、保護者じゃないの」

 

「……クソがァ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「禁書目録(インデックス)に同伴していた

少年の身元を探りました。

……………禁書目録(かのじょ)は?」

 

 

 

 

小萌のアパートから離れたビル

その屋上にはステイルと仲間であろう女がいる

ステイルはすぐ後ろまで歩いてきた

女の方も振り返らずに答える。

 

 

 

 

「生きてるよ。

……………だが生きているとなると

向こうにも魔術の使い手がいるはずだ」

 

 

 

 

女の無言だったが、新たな敵よりむしろ

誰も死ななかった事に安堵してるように見える

 

 

主にTシャツとジーンズを着用し、

長身でス タイルが良い美女。

年齢より大人びて見られ ることを気にしている。

術式のためジーン ズの片方は

太腿の際どい所まで切断して露出し、

Tシャツの片方の裾も根元まで切断しているなど、

左右非対称の容姿となっている。

 

 

 

 

「それで、神裂

アレは一体何なんだ?」

 

「それですが、少年の情報は特に集まってません

少なくとも魔術師や異能者といって類ではない

という事になるのでしょうか」

 

 

 

 

 

「何だ、もしかしてアレが

ただの高校生とでも言うつもりかい?

………やめてくれよ

僕はこれでも現存するルーン二四字を完全に解析し

新たに力ある六文字を開発した魔術師だ

何の力も持たない素人が、

イノケンティウスを退けられるほど

世界は優しく作られちゃいない」

 

 

「そうですね

…むしろ問題なのは、アレだけの戦闘能力が

『ただのケンカっ早いダメ学生』

という分類となっていることです」

 

 

 

 

ステイルは咥えていたタバコを放し

ハァ~と口から煙を吐いた

 

 

 

 

「そのケンカっ早いダメ学生だけなら

まだ対策もあるからいいとしよう

…問題なのは、あっちのほうだ」

 

「あの少年も同じように分からないことだらけです

……いえ、正確には全く分かりません」

 

 

 

 

「…どうゆうことだ?」

 

「名前は時崎 一、それだけなのです

その名前を探すだけでもかなり深くまで潜って

やっと得られた情報なのです」

 

 

 

 

「ちょっと待て…

そんな意図的に隠された情報を持つ二人を

増援を期待できない状況でやらないといけないのか」

 

「そういうことになりますね

ステイル、あなたのルーンは防水性において

致命的な欠点を指摘された、と聞いてますが」

 

 

 

「その点は補強済みだ

刻印はラミネート加工した」同じ手は使わせない

今度は建物のみならず、

周囲二キロに渡って結界を刻む……

使用枚数160000枚、

時間にして60時間ほどで準備を終えるよ」

 

 

 

 

どんな状況だろうともやらないといけない

一度負けたとしてもそこで諦められない

いや、諦められるはずがないのだ

 

 

そこにいる、あの子の為に……

 

 

 

 

「…………、楽しそうだよね

楽しそう、本当に本当に楽しそうだ。

あの子はいつでも楽しそうに生きている

………僕達は、

一体いつまでアレを引き裂き続ければ良いのかな」

 

 

 

 

 

ここから見える景色では

何かに激怒しながら

少年の頭をかじりついている少女と

両手を振り回して暴れている少年と

表情変えずにいながらも楽しそうに見ている少年の

三人楽しそうな姿が窓に映っている

 

 

 

 

 

 

「複雑な気持ちですか?

かつて、あの場所にいたあなとしては」

 

 

「…………、いつもの事だよ」

 

 

 

 

 

…そう、禁書目録(彼女)の為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なるほど…アレが魔術師の仲間ですか……)

 

 

 

 

ステイル達から見える景色には

三人が楽しそうにしている姿がある

しかし、そこに三人はいない「二人」だけだ

 

 

 

 

(……『引き裂き続ければ良いのかな』…ですか…

命令だからやっている訳ではないようですから

何かの事情でやらないといけない

そうしないといけない理由があるということですか…)

 

 

 

 

二人の魔術師

その後ろ、二人の会話が聞こえる距離に

戦いに身を置くものなら察知出来る距離に

二人が監視している少年が、時崎が立っている

 

 

小萌の部屋にいる時崎は残像

そう普通の場合は今のように誰にも気づかれない

一方通行や上条のようなイレギュラーなら

もしくは時崎と久しくなれば

ある程度時崎を認識できるだろう

 

しかし1、2度時崎を見た程度では

背後に立たれても、ぴったり側にいても気づかない

……闇討ちをしようとすれば簡単なのだが、

 

 

 

 

(もう少し様子を見てみますか

……もしかしたら、この二人も……)

 

 

 

 

 

傷つけても連れ戻す者たちが

そのターゲットを監視しながら

こんなに優しい表情、寂しい表情をするだろうか…

だからもう少しだけ、この二人を見極めたい

そして時崎は二人に気づかれないまま

その場を静かに去っていった



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一時停止と「ヒーロー」の二日目②《デート》

『目印ですか??

とミサカは可愛く首をかしげて確認します』

 

『テメェら判別するためだ

なンでもいいから一人一人なにかつけとけ』

 

 

 

 

『分かりました、それでしたら今日一日

その目印をミサカの名前として

呼んでもらうことを提案します

とミサカは更なる判別方法を提示します』

 

 

『……勝手にしろ……』

 

 

 

 

 

 

 

と、これは一時間前の

研究所からお出掛けする前のお話

 

御坂 美琴のクローンである妹達は

双子以上に外見が一緒であり

施設内ならともかく、外に出るとなると

パッと見ただけでは一人一人判断することは難しい

そこで見た目で判断できる物を身に付けてもらい

判断できるようにと提案

 

 

そして現在、一方通行・芳川・妹達は

セブンスミストにいるのだが、

 

 

 

 

 

 

 

「ということで今日のミサカは

赤いリボンをしてますので「リボン」と呼んでください

とミサカは可愛いですか?可愛いですか??と

頭に付けているリボンを主張させます」

 

「ミサカはひまわりのブローチを付けてますので

「ひまわり」でお願いします

とミサカはさっそくクレープを見つけたので

心奪われながら目標に向かって移動します」

 

「四つ葉の「クローバー」のイヤリングはどうですか??

とミサカはクレープは苺たっぷり入っているのを

お願いしますと図々しく言います」

 

「それでしたらポイント稼ぎの為に

一方通行にコーヒーを買いに向かいます

とミサカは「雫のヘヤピン」を付けてますので

ミサカは「雫」とお呼びください」

 

「ちょっと抜け駆けは許しません!!

とミサカは「雪だるまの缶バッチ」を胸につけ

ダッシュで駆け抜けながら

ミサカは「スノー」なのでお知らせします」

 

 

 

 

 

「………………」

 

 

 

 

 

確かにこれで一人一人判別出来るが

こう自由に動き回れると

判断材料であるワンポイントが意味をなさない

 

 

 

 

 

「うろうろするんじゃねェよ、くそがァ…

一列に並べ赤・黄色・緑・青・白共」

 

「「「「「色で呼ばないで下さい!!!

とミサカは安易なネーミングに文句を言います!!」」」」」

 

 

 

 

勝手に行動していた妹達だが

一方通行のセンスのない呼び名に腹をたて

一斉に一方通行の方向を向いて叫んだ

 

 

 

 

「流石ミサカネットワークね

こんなにもぴったりに言えるなんて」

 

「ただうるせェだけだ……」

 

 

 

 

 

やはりこういう人混みにくるのは間違った

いや、出掛けること自体間違っていたのだろう

と考えてみてはしたがそういうわけにもいかない

時崎がいうようにずっと施設に監禁すれば

何かがあったと分かってしまうだろう

うまく実験ためだと誤魔化せたとしても

時崎がいない今、何かしらあったと感づくはずだ

それなら普段通りに外出させた上で

妹達を守ればいいと判断したのだが

 

 

 

 

 

(バレずにそれも五人も見張れッてか……クソがァ…)

 

 

 

 

 

幸先こんな風に勝手に行動されれば

「何かが」起こったときとっさに対応が出来ない

だからこそ多少不安感を与えてでも

施設内に閉じ込めておくべきだったと…

 

 

今からでも引き返そうと考えてはみたものの

すでに「クローバー」「ひまわり」が

芳川の手を引っ張り先へ進んでいる

 

 

 

 

 

「どうされたのですか深刻そうな表情をしてますが

とミサカ改めリボンは一方通行の腕をとり

先に向かった二人を追いかけるために引っ張ります」

 

「引ッ張るンじゃねェ!!」

 

 

 

「コーヒーを持っていては腕を取ることができません

とミサカ改め雫は目先のことばかりに気を取られ

こんな分かりやすいアピールがあったことに

なぜ気づかなかったのかと落胆します」

 

「こちらはまだ注文がきてません

とミサカ改めスノーは置いてかれていく状況に

不安を覚えて店員にスピードアップを要求します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昨日はあんな見栄力を張ったけど

御坂さん私を毛嫌いしてるし

そんな御坂さんに「クローンが20000人います」

なんていったら激怒するだろうし……」

 

 

 

 

時崎との約束

頼りにされることはとても嬉しいことだが

勢い言ってしまったため何をするのか

どうやって傷つけずに話すか考えてなかった

 

それどころかちょっかいを出しすぎたり

いいイメージはないので話を聞いてくれるか……

 

 

 

「………あれ??

あれって御坂さん…じゃないわね…

ということは妹達かしら??

それに第一位がいるようだけど…

…………いいこと思い付いたんだぞお☆」

 

 

 

 

そう言って食蜂はリモコンを取り出して

ニヤッと何か悪いことを考えているような表情で

いたずらにリモコンのボタンを押し始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これなんてどうかしら??」

 

「これは可愛すぎます

とミサカ改めひまわりは

お姉さまの子供思考とは違いますといって

こちらの赤のワンピースはどうかと訪ねます」

 

 

 

「悪くないけど背伸びしすぎじゃないかしら

まぁ、私もセンスがある方じゃないけど」

 

「いえ、ミサカ達だけではあまり参考にならないので

こうして見てくださるだけでも嬉しいです

とミサカ改めひまわりは

この帽子はなんですかと聞きます」

 

 

 

 

「麦わら帽子ね

それこそさっきの赤のワンピースより

白いワンピースの方が似合うわよ」

 

 

 

 

まるで先輩と後輩の買い物をしているような

そんな楽し雰囲気で洋服を選んでいた

すでに洋服を選んだリボン、雫、スノーは

一方通行に見てもらうために試着室で着替えている

 

で、一方通行はというと

 

 

 

 

「……おい、まだかァ……」

 

「女の子の買い物は時間がかかるものです

とミサカ改めひまわりはもう少しだけ待ってくださいと

あなたに上目遣いでお願いしてみます」

 

 

 

 

 

ハァーとため息をつき

店の外にあるベンチに腰掛けた

手にはすでに買い込んだ買い物袋があり

それをベンチにおろし、重みがなくなったためか

またしてもハァーとため息をつく

 

しかしこうして団体で行動しているだけいい

目の届く範囲なら対処できるからだ

少なくともこんな場所で何かを仕掛けてくるバカは

 

 

 

 

「はぁーい、初めまして第一位」

 

「………なんだテメェ……」

 

 

 

 

何人もの人が一方通行の目の前を

なにも気にかけず自分の目的のために移動している

もちろんこんな一般人全員まで警戒するわけもなく

ただ妹達を待っているだけでよかったのたが

突然に一人の足が一方通行の前で止まり

その足の向かう先が一方通行へと方が変わった

足元しか見えなかった一方通行は何かと思い

その人物を見てみたのだが全く知らない女の子

 

しかしその言葉、声が、

目の前にいる本人とあっていない

まるで何者かに乗っ取られているようだ

 

 

 

 

 

「そう怒らないで欲しいんだぞお☆

私は第五位の心理掌握よ、よろしくね」

 

「で、その第五位が何しに来た??

まさか俺に勝負しようなン言わねえだろうな」

 

 

 

「いうわけないじゃない

ちょっとあなたと「お話し」したいだけよお☆」

 

「………話だと……」

 

 

 

 

そういって第五位と名乗る女の子は

ゆっくりとある方向へ指を指して

 

 

 

 

「お話ししたいことは…「妹達」についてなんだぞお☆」




お久しぶりです!!!
やっと終わりました♪いやー長かったーー♪♪
これで更新スピードアップ出来ます
待っててくれた皆様、お楽しみに♪


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一時停止と「ヒーロー」の二日目③《スナオ》

「……どういうことだ…」

 

 

 

 

その一言ではっきりと雰囲気が変わった

さっきまではやる気のない感じではあるが

どことなく隙がない雰囲気を出していたのだが

今では殺気が見えるんじゃないかと思うぐらい

鋭い目付きで女の子に睨み付ける

 

しかし特に気にもせずに、

 

 

 

 

「ちょっと落ち着いてくれないかしら??

私はお話をしたいだけなのよお☆」

 

「下らねェことだッたらブッ飛ばすぞ」

 

 

 

 

「私は構わないけど「この子」と私は別だから

あまり無関係力な人は

巻き込まない方がいいじゃないかしら??」

 

「すでに巻き込んでるテメェがいう言葉じャねえな」

 

 

 

「そうかもね

ここで話すのも悪いから移動しましょうか

それと安心してくれていいわよ

妹達がいるこのお店周辺には「見張り」を付けてるから」

 

「……見張りねェ……」

 

 

 

 

 

食蜂がいった通り操られた男女が

お店周辺に集まり始めた

それも妹達にバレないように行動している

それを見て安心したのか一方通行は

ベンチから立ち上がり移動し始めた

 

といっても会話が聞こえなくて

なおかつすぐに駆けつけられる場所

近くにあったゲームセンターに寄った

 

ここならゲームセンター独自の騒音で

周りには声が聞こえることもない

そして店内も広く視界も良好

一方通行達が立ち止まった場所からは

妹達達の買い物姿がはっきりと見える

 

 

 

 

 

「場所も移動したンだ、さッさと話せ」

 

 

「せっかちね

まぁ、こっちとしても早くこの用件を

済ませておきたいからいいのだけど…

 

御坂さんに、

御坂 美琴に妹達の存在力を話そうと思っているの

だけど私はどちらかというと嫌われてるから

あなたに協力して欲しいんだぞお☆」

 

 

 

 

 

「ハッ、なンかと思えば…

直接話さなくてもアイツ等の存在を

教えることなンて簡単だろうが」

 

「それだと御坂さんが壊れてしまうわ

いきなりクローンだの2万人いるだの言われたら

まぁ、初めは信じないだろうけど

いつか妹達を目撃する日はくるわ

だから少しでもショックを和ら」

 

「下らねェな」

 

 

 

 

その言葉に食蜂の言葉が止まった

こうして妹達の面倒を見ている一方通行なら

少しは理解してくれるだろうと思ったが

 

 

 

 

「……やっぱり貴方じゃ御坂さんは

妹達は任せられないわね」

 

「そうか、なら引き取ッてくれても構わねェぞ」

 

 

 

「…なら……なんでこんなことをするのよ…

いくら時崎さんがお願いしてもやることないでしょう」

 

「思ッた通り、アイツの差し金かァ……」

 

 

 

 

「違うわ、妹達と御坂さんは頼まれたけど

第一位貴方にお願いしたのは私の意思よ

でもこれで分かったわ、どうして時崎さんが

「貴方」に御坂さんを任せなかったのか」

 

「アァ??」

 

 

 

 

さっきまでの余裕がなくなったような

その言葉がどれほどイラつかせたのか分からないが

明らかに一方通行の雰囲気が変わった

それでも食蜂はいま思っていることを

口に出すしか、止めることなんて出来なかった

 

 

 

 

「人を「他人」のようにしか見れないからよ

自分以外は全部オプションとしか扱ってないから

他の人の心が分からないのよ」

 

「それをテメェがいうか心理掌握さン

一番理解出来て、オプションとしか見てねェのはよ」

 

 

 

 

 

「そんなこと私だって分かっているわ

だからこそ私が出来ること、

私にしか出来ないことをするのよ

 

それなのに一番近くにいて理解している貴方が

どうして助けようとしないのか…分からないわ」

 

 

「…理解だと??

どうしてアイツ等を理解する必要がある??

どうしてアイツ等を助ける必要がある??

アイツ等は「あのバカに」助けられたンだ

俺は俺が気に食わねェモノを処理するだけだァ」

 

 

 

 

そう言い切り一方通行は食蜂から離れ

妹達がいるお店に向かい歩き出した

と、思いきや数歩でその動きを止め

 

 

 

 

「これだけはいっておくぞ第五位

アイツ等に「負い目」を感じることがあっても

第三位にそんな感情を持つことはねェ

被害者じゃねェ、加害者なンだよアイツは

やるなら勝手にしろ、俺には関係ねェ」

 

 

 

 

どれくらいその場に立ち尽くしたのか…

気づいたときにはもうそこには一方通行はいなかった

初めて交わした会話だったのだが

あそこまでとは思わなかった

そして、自分でも信じられない言葉を想いを

あんな風に言えたことに素直に驚いてる

 

そして何より驚いたことが

『アイツ等に「負い目」を感じることがあっても』

と、一方通行がいったその言葉に。

 

 

 

 

 

「素直じゃないということにしておくわよお☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、服を選んでいたンじゃねェのか??」

 

 

 

 

妹達の元へ戻ってきてみると

何故か誰も洋服を買っておらず

全員がそっぽを向いているように見える

 

 

 

 

「洋服を選びきれなかったのよ」

 

「アァ?どういうことだ??」

 

 

 

「貴方に喜んでもらいたくて、選んでもらいたくて

洋服を探していたのは良かったのだけど

どうもミサカネットワークがパンクみたいなの」

 

「いや、意味がわからねェ…」

 

 

 

「他の妹達がネットワークを通して

どの服がいい、この服がいいって介入してきて

何を選んだらいいか分からなくなったそうなの

そしてネットワークを遮断したら今度は

さっき言っていた妹達のパクリじゃないかって…

もう後は疑心暗鬼、洋服なんて選べなかったわけよ」

 

 

「なにしてンだテメェら……」

 

 

 

 

 

こっちはめんどくさい事を終えてきたというのに

こっちはこっちでめんどくさい事をしている

ハァーとため息をついたあと

 

 

 

 

 

「……ッたく……」

 

 

 

 

 

ゆっくりと妹達に近づき

視線を合わせようとした瞬間に

 

 

 

 

「バカかァ」

 

「いたっ」

 

 

 

まるでドアを軽くノックするかのように

妹達の頭を軽く小突いた

それも一人一人の頭を軽く叩いて回る

 

 

 

 

 

「なに悩む必要があるンだよ」

 

「し、しかし、ミサカ達は同じ顔ですので

個性を出さないといけません

とミサカ改めリボンは困惑を隠せません」

 

 

 

 

「どいつもこいつもめんどくさェンだよ

……おい、第五位出てきやがれ」

 

「……何かしら第一位??」

 

 

 

 

 

 

さっきまで一方通行と会っていた女の子が

現れるかと思いきや、本人がそこにいた

警戒心を解いたのか知らないが

いつの間にか食蜂が操っていた人達を解放していた

 

 

 

 

 

「さっきの話、受けてやるよ」

 

「どういう風の吹き回しなのかしら??」

 

 

 

「いっておくが俺のやり方でやらせてもらうぞ」

 

「………ちょっとまって、それって……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「洋服がわかんねェなら「姉」に聞けばいいだろうがァ」

 

 

「「「「「「「はぁぁぁあ!!!??」」」」」」」



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一時停止と「ヒーロー」の二日目④《ヤツアタリ》

「それではお姉様、失礼します」

 

「頑張ってね黒子」

 

 

 

 

 

買い物途中で風紀委員から呼び出しがあり

黒子は支部へ向かうことになった

御坂は黒子が購入した買い物袋を手に持ち

寮に帰ろうと歩き始めた

 

 

今日に限って初春・佐天も用事があるようで

なにもすることもなく帰宅することにした

途中でコンビニに寄って立ち読みもいいが

買い物袋を持ったまま読むのも何か恥ずかしい

このままぶらりとお店を回るのもいいのだが

一人で見て回るのもなんだか寂しい気がする

 

 

 

 

 

(でもどうしようかな…

このまま帰ってもやることないし…)

 

 

 

 

 

一瞬、とある男の子の表情が浮かんだのだが

頭を大きく振り浮かんだ表情を消し去った

どうしてアイツの、と分からないまま

イライラを募らせながら赤信号に引っ掛かり

その場に停止しフゥーと息をはく

ここで気持ちを落ち着かせようと

ハァーと深呼吸をした直後、携帯が鳴り出した

ポケットから携帯を取り出して

着信の名前を見てみると「非通知」と出ていた

 

 

嫌な予感はしたがとりあえず出てみることに、

 

 

 

 

 

 

「………もしもし」

 

「はぁい、御坂さん☆」

 

 

 

 

「……………………」

 

「お願いだから電話は切らないで欲しいんだぞお☆」

 

 

 

 

 

一言も発せずにこのまま電話を切ろうとしたが

どうやら食蜂はそれを見抜いたようだ

ここで問答無用で電話を切ってもいいなと思ったが

こいつがワザワザ電話する理由が分からず

 

 

 

 

 

「……なに、下らないことならすぐ切るわよ」

 

「まだなにも言ってないのに切るなんて酷いじゃない」

 

 

 

「だったら日頃の行いをどうにかすることね」

 

「それは無理力かもねぇ☆

って、今日は御坂さんにお願いというか

忠告というか、聞いてほしいことがあるのよ」

 

 

 

 

お願い

この食蜂操祈がお願いなんて

絶対に何かがある!!と思いこのまま電話を切ろう

ボタンに指を伸ばそうとする前に会話は続いて

 

 

 

 

 

 

「御坂さん、

いまから「白もやし」が来るはずだから

とにかく捕まらないでね」

 

「……なに言っているのアンタ……」

 

 

 

「とにかく逃げ切ってほしいのよ

多分寮までたどり着ければ大丈夫なんだけど」

 

「ちょっと待ちなさい!

なに勝手に話を進めてるのよ!!

だいたい「白もやし」ってなんのよ!!それに逃げろって」

 

 

 

「捕まると私も御坂さんもとても嫌な事が起こるの

だからこうしてアドバイスを」

 

「私が逃げる理由が分からないってのよ!!

それに逃げないといけなって私を誰だと」

 

 

 

 

 

と、突然に御坂の前方が爆発した

正確には空から何かが落ちてきて道路に直撃

その衝撃に御坂の体は浮いて二メートル後方へ飛んだ

 

 

 

 

「!!!??」

 

 

 

 

幸い大した衝撃も体が飛ばされる程度であり、

吹き飛ばされた場所にはなにもなく

一回転したあと足でブレーキをかけ体勢を立て直す

 

 

何が起きたのかと粉塵が上がる

その場所を見つめていると

人影らしきものが見えてきてこちらに近づいてくる

 

 

 

 

 

「探したぞ第三位」

 

 

 

 

 

その言葉に緊張が走る

さっき食蜂が言っていた私を捕まえるもの

それが空から落ちてきてそれも

平然とした口調で呼ばれたのだから

 

何者かは知らないが御坂は攻撃体勢に入る

食蜂が言っていた通りに逃げることも出来るが

どうして逃げる必要性もないのに

逃げないといけないのか??

 

 

姿の見えない奴がいった通り私は第三位

学園都市level5 第三位の超電磁砲

並の能力者なら問題はない

まぁ、ここ最近level0に逃げられているが負けてもない

といくとで、ここ最近のストレスを

私を捕まえに来た奴に

八つ当たりするのが妥当だと思います!!

 

と言い聞かせながら

粉塵から見えるシルエットを見ていると

その者が粉塵から抜け出してきて姿を現した

 

 

灰色や白に近い配色の短髪と

赤い瞳に中性的な体格な少年

服装は黒地に白のラインが入った半袖Tシャツ

それを見た御坂が一言

 

 

 

 

「…アンタが…白もやし……」

 

「アアッ!!!?」

 

 

 

その瞬間、少年の足元にあるコンクリートの欠片を

軽く御坂に向けて蹴った途端

銃弾並のスピードで飛んで来た

御坂の周りに放出される電磁波により

弾道が御坂の額に向けられたことを反射的に読み取り

地面に落ちている僅かな砂鉄をかき集めて

ピンポイントに分厚い砂鉄の壁を作った

コンクリートの欠片はその壁を貫き進み

御坂の額にギリギリでコンクリートの欠片は停止した

 

 

 

 

 

「な、何するのよアンタ!!!!

もう少しで死んでたわよ!!!!!!!!」

 

「アァそうか、そいつは悪かッたな

だが、テメェさッきに俺になッて言いやがッた??」

 

 

 

 

確かに出会った直後に「白もやし」なんて言えば

それは怒るに決まっている

案の定、少年の目付きはかなりヤバイ…

 

 

 

 

「そ、それは…悪かったと思うけど…

だからって攻撃することはないでしょうが!!」

 

「いや…テメェになくても俺にはあるンだよ

散々ワガママや文句を言いやがッて……

……もう我慢の限界にきてるンだァ…」

 

 

 

 

「ワガママって、いや私アンタと初めてなんだけど…」

 

「こッちはな…仕方なくやッてるンだ」

それを好意だと思ッたのか、ふざけやがッて

これもそれも全部、テメェせいだアァァァ!!!」

 

 

 

 

「身に覚えのない八つ当たり!!?

ならこっちだって八つ当たりしてやるわよ!!!!!!」

 

 

 

 

どんな能力かは知らないが

さっきのコンクリートを弾丸のように飛ばしてきた

なら「触れた物のスピードをコントロールする」

という能力かもしれない

なら先手必勝、能力を使わせないように

触れても返せないものを使うしかない

御坂は右手を頭にかざして電気を集めて

目の前にいる少年に「電撃の槍」を放った

 

 

もちろん死傷するほどの威力は出さず

感電して動けなくなるぐらいの威力を。

放った瞬間に勝負が決まると思っていた御坂は

心のどこかで余裕を持っていたのだろう

次に状況を理解したときには電撃は

御坂の足元に落ちていたのだから

 

 

 

 

「なっ!!?」

 

「わりィな、自己紹介がまだだッたな」

 

 

 

 

余裕というより弄んでいるかのように笑いながら

 

 

 

 

 

「学園都市level5 第一位、一方通行だァ」




最近時崎さんが出てこない!!
タイトルとサブタイトルが「一時停止」なのに(笑)
でもいまのストーリーを語らないと
いろいろ辻褄が合わなくなるんだよな~

時崎さんをお待ちの皆様。
もう少し待っててください
そろそろビーム嬢も一緒に参戦予定??ですので♪


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一時停止と「ヒーロー」の二日目⑤《オニゴッコ》

「ほら、さっさと帰るじゃんよ」

 

 

 

ゲーセンにいた子供達を寮に帰させようと

警備員(アンチスキル)の女性が声をかける

渋々とゲーセンから出ていく姿を確認した

黄泉川 愛穂(よみかわ あいほ)はフゥーと息をはく

 

上条の高校の体育教師。

第73活動支部所属 の「警備員」の一員。

尻まで届く長さのロングヘアを後ろに縛り、

抜群のプロポーションが映える大人の美女であるが、

普段の服装はいつも冴えない緑のジャージ姿

だが、いまは堅苦しい警備員の服を着ており

粗方巡回が終えたことによる開放感を感じ

両手を頭より高く上げ背伸びをする

 

 

 

 

「早くお風呂に入りたいじゃんよ

そして風呂上がりにビールで……クウゥゥ~!!!!!」

 

 

 

 

自分がビールを飲んでいる所を想像して

快感に、開放感に浸っている黄泉川

今日も平和に終わったと職場に戻ろうとしたとき

遠くから何か音が聞こえてきた

初めはどこかの工事からの音だと思ったのだが

どういうわけだか、その音が近づいている

金属同士がぶつかり響く音

何かが崩れ倒れるような音

衝撃波が届きそうな爆発音

 

普通ならいったい何が起きているのかと思うだろう

しかしここは学園都市では、

警備員である黄泉川はこの「音」を知っている

 

 

 

 

 

「……全く、残業代ちゃんと払ってもらうじゃんよ」

 

 

 

 

そう呟いた黄泉川は無線機を使い

近くにいる警備員の仲間に要請を求めた

警備員とはいっても能力者に

真っ向から挑んでも勝つことは難しい

しかし警備員として、大人として、

子供にキチンと躾をしないといけない

 

とはいえ子供でも能力者であり

こちらは装備品として必要最小限の物

ゴム弾や信号弾しかないのだが、

 

 

 

 

「そう、そっちから回り込んで…

…何言ってる!!あくまでも発砲は最終手段じゃんよ!!」

 

 

 

 

 

黄泉川は会話による解決を目指している

どんな理由があろうがそこにいるのは子供達(守るべきもの)

傷つけること前提で動くことなんてありえない

 

 

 

 

 

「さて、どこの悪ガキが暴れてるのか…」

 

 

 

 

どんどん近づいてくる音

すでに近くにいた警備員は配置につき

どんな状況でも対応できるようにしてある

さらに近づく音に黄泉川は銃を握る

もちろん、万が一なのだが何かが起きるか分からない

 

そう、いまその「何かが」その目にとらえた

ビルからビルを見えないロープで

ターザンのように空中飛んで渡ったり

ビルの側面を「走って」いる少女と

その少女の後ろを追いかけているのは

背中に竜巻のようなもので「飛んでいる」少年

 

 

少女は周りから金属類を集めてそれを飛ばしたり

黒い粉状なものを刃のようにしてぶつけたり

身体中から発せられる電撃を少年に放っている

少年は受ける攻撃を

特に防御をするような姿勢を見せずにいるが

その身に受けたものをまるで受け流したり

さらにその攻撃を少女に返したりしている

 

 

そんな攻防はあっという間に

黄泉川のいるところを通過して

まるで竜巻が過ぎ去ったような爪痕を残した

 

 

 

 

 

 

 

「……一体なんだったんじゃん…」

 

 

 

 

 

呆然とするしかなかった

いままで能力者同士の喧嘩を見てきたが

こんな「災害」のような喧嘩は初めてみた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何なのよアイツは!!!

あんな反則な能力があっていいわけ!!?」

 

 

 

 

いま御坂はビルの側面を地面に向かって走っている

後ろからは空を飛んでいる一方通行が

攻撃もせずにただ追いかけている

食蜂がいった通り目的は捕まえることだけのようで

こちらから攻撃したものを防いだり跳ね返すぐらい

初めいきなり攻撃してきたことを除けば

一度も自分から攻撃はしてきていない

 

しかし攻撃はしないとしても

御坂の進路方向を塞ごうとして

車を爆発させたり廃墟ビルを倒壊させた

やっていることがめちゃくちゃな上

これで捕まるなら一体何をされるやら…

想像しただけでも悪寒が走った御坂は

食蜂がいっていた通り寮まで全速で逃げている

 

 

いまこうしてビルを走って落ちているのも

地面ギリギリで磁力の力で浮遊したあと

細く入り組んだ裏路地を走るため

そこを抜けたら人混みの多い大通りに出る

さすがの第一位の一方通行とはいえ

関係ない一般人を巻き込んでまで追いかけないだろう

そしてこの大通りの大半は常磐中学生が歩いている

そう、そこに逃げ込めば同じ制服を着ているため

逃げ切るだろうという算段なのだ

 

すでにここは学舎の園の近く

例え引き離せなくても

あそこまで逃げ切れば……

 

 

 

目の前に近づく地面に緊張が走る

地面に激突する恐怖はあるが

なにか大切なことを見落としているような…

 

しかしここまで来たら止められない

ここで止まったら一方通行に捕まる

 

 

 

意を決し地面ギリギリで空中に浮遊し

その磁力で加速をつけ、裏路地を走る

後ろでは何か物凄い音が聞こえてきた

地面に激突した音なのか、それとも…

考えてる暇はない、もう少しで裏路地を抜ける

 

 

 

 

 

「…ハァ、もう鬼ごっこは終わりだァ…」

 

 

 

 

 

何か聞こえたような気がした

その瞬間に両側にビルに亀裂が入る

 

 

 

 

「ちょっと待って…まさか……」

 

 

 

 

まさかこんな人混みが近くにある所で

大胆なことをするとは思っていなかった

しかしよくよく考えたらこの一方通行は

そんな常識、通じるはずもない

やることがめちゃくちゃな奴が

見られて騒がれるぐらい気にもしないということを

 

 

 

 

 

「ふざけるんじゃないわよ!!!!」

 

 

 

 

 

亀裂から一気に壁が崩壊していく

崩れ落ちる破片などは簡単に御坂を生き埋めにする

鉄筋コンクリートを磁力で浮かせることが出来るが

全て鉄筋が入っているわけではない

電撃を発して破壊すればいいだろうが

恐らくそれさえも間に合わないだろう

だとするなら、もうこれしかない

 

 

瓦礫と距離を取るため素早く仰向けになった御坂は

ポケットからコインを取りだし

中指・薬指と親指を折り曲げ、その上にコインを乗せ

 

 

 

 

 

「これで…どうよぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

コインを弾き超電磁砲(レールガン)を放つ

電撃を纏い放たれたコインは音速を超え

一瞬のうちに瓦礫は吹き飛び消え去った

危機を脱した御坂は

はぁはぁと息を切らし呼吸を整える

 

 

しかしそれが策だった。

 

 

頭上から鉄筋が降り注ぎ

両手・両足・胴体・首にまるで拘束器具のように

地面に突き刺さり各部分を押さえつけた

だが鉄筋なら簡単に抜けると踏んでいた御坂は

すぐに磁力で拘束を解こうとするが

頭元に足音が聞こえてきた

 

 

 

 

 

「動かない方がいいぞ、テメェより早くヤれるからな」

 

 

 

「…私を超電磁砲と分かっていってるの??」

 

「テメェも俺が第一位だと分かってるのか??」

 

 

 

 

お互い睨み合う

こんな状況でさえも、いやだからこそ、

隙を見せるわけにはいかない

なにも会話せず睨み合う中、沈黙を破ったのは

 

 

 

 

「私を捕まえてどうするつもりよ??

いっておくけどアンタに恨まれることを」

 

「オイ、俺の話を聞けば開放してやる

だから黙ッて聞きやがれ」

 

 

 

「一体何を」

「筋ジストロフィー」

 

 

 

 

それを聞いた御坂は一気に血の気が引いた

どうしてその単語をここで出してきたのか??

偶然??いや、そんな偶然があるはずがない

だったらどうしてこいつが…

 

 

 

 

「DNAマップ」

 

「ど…どうして…知ってるのよアンタ!!!!」

 

 

 

「覚えていたかァ、なら話が早いな

俺としては強引でも連れていこうと思ったが

後でアイツがウルセェだろうし

アイツらも文句ばっかりいうだろうからな

テメェに選択をくれてやる

 

なにも知りたくないならこのとこは忘れろ

知りたいならさっきの単語を調べ直せ

ただしその先はテメェにとって………

…………チッ、邪魔したな……」

 

 

 

 

最後に何を言おうとしたのか分からないが

イライラした表情をしながら

裏路地の暗闇へ消えてゆく一方通行

 

 

 

 

「な、何なのよ…本当に……」

 

 

 

 

 

残された御坂は鉄筋を取り外し

去っていた一方通行の方を見つめていた

一体自分の周りで何が起きているのか…

その疑問は意外と早く、望まない形で

真実は心に強く突き刺さることになる



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一時停止と「ヒーロー」の二日目⑥《テイコウ》

二人のlevel5の戦い(鬼ごっこ)開始から

少し時間が経過した時間帯

いまはまだ倒壊していないビルの近くで

もう一人のlevel5がそこにいた

 

 

 

 

 

 

「で、あんたは金目的に私を襲ったってわけね」

 

「……す、すみません…でした……」

 

 

 

 

「運が良かったわね

あんた、シャケ弁を持ってなかったら

そのケツにもう一つ穴が開くところだったわよ」

 

(余った弁当買ってよかったぁ~~!!!)

 

 

 

 

 

この男、浜面 仕上はスキルアウトに所属し

資金集めの強盗や不良行為で馬鹿騒ぎしたり

黄泉川から逃走しては補導されるなどの生活を

それなりに楽しんでいた。

 

今回は近くのコンビニで焼肉弁当を買おうとしたが

何故か焼肉弁当だけが裏切れており

さらに近くのコンビニ、コンビニ、コンビニも

全て焼肉、というより肉が入っている弁当が

どういうわけか全て売れきれていた

しょうがなく売れきれていたシャケ弁を買い

来た道を帰ろうとコンビニ袋を持ち

ボケェ~と歩いていると

目の前から歩いてきたとびっきりの美女

それも高級そうなハンドバッグを持っている

 

 

そう、そこが間違いだった

ついつい間が指したというか、

金が欲しかったというか、

このスリルを味わいたいと思ってしまった

だからすれ違う瞬間にハンドバッグを奪い取り

ダッシュで逃げてしまうと思ったが

当然に目の前に緑の閃光が走った

思わず急ブレーキをかけてしまい

後ろから美女が急所を、男の「急所」を蹴り上げた

 

思わず踞る浜面に美女は容赦なく

先程の緑の閃光を放とうとしたのだが

浜面が持っていたコンビニ袋を見た瞬間

浜面の襟元を掴み裏路地に無理矢理引っ張り

 

 

 

…………いまに至る。

 

 

 

 

 

 

「それじゃ遠慮なくシャケ弁はもらっていくわね」

 

「…まぁ、それで許してくれるなら安いもんだしな」

 

 

 

 

 

「はぁ??

誰が許すっていったのよ

30万するこのバックを盗もうとしたんだから

きっちり金額分働いてもらうわよ」

 

「ちょっ、ふざけ!グフッ!!!」

 

 

 

 

 

文句を言い終わる前に腹に一発もらう浜面

さっきのように急所やビームではないが

これはこれでキツい……

 

 

 

 

「…ず、ずみません言い過ぎましだ……

だから……許してください……

……その手を…おさめて…ください……」

 

 

 

 

必死のお願いにイラついたら表情は変えず

ゆっくりと握られた手をおろした麦野

ホッとした浜面は改めて話を聞くことに

 

 

 

 

 

「…そ、それで、は、働くって…具体的には……」

 

 

 

「そうね、とりあえず軽い仕事でいいわよ

特別にシャケ弁の分を差し引いてあげる」

 

「…そ、それなら……」

 

 

 

 

 

と、何処かで逃げてしまうと考えている浜面だが

さっきのように緑の閃光、というかビームが

襲いかかってくるなら簡単に風穴が空くだろう

というより無能力者(level0)である自分が

どうみても高能力者から

策もなしに逃げられるわけがない

 

 

 

 

 

「それじゃいきましょうか

楽しい楽しいクソ組織を解体するためにね」

 

 

「えっ!?ちょっと待って!!!?

なに組織ってなに!!?解体ってどういうわけ…

って、引っ張るな!!髪を引っ張るな!!!!

この年で薄毛になるなんてイヤだああぁぁ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ??

私一人で仕事しろっていうの??』

 

『仕方ないじゃない

同時に依頼がきて両方とも断れない仕事なんだから

他の四人はすでに仕事に向かってもらってるわ

貴女には至急潰してもらいたい組織があるのよ』

 

 

 

 

『私じゃなくても絹旗でもよかっただろうが』

 

『イラつかないの

能力的に貴女が適任なのよ

それにこれは「グループ」というより

「麦野 沈利」に対しての依頼だから報酬も弾むわよ』

 

 

 

『グループの報酬ももちろん貰うわ』

 

『分かったわよ、詳細はメールで』

 

 

 

 

 

 

ということで、

一人で片付ける作業は二人になったのだが

明らかに一人より順調に進んでいた

当初は特攻をかけて組織を

跡形もなく消し飛ばそうと思っていたのだが

 

 

 

 

「なんで自分から奇襲をかけてますよって

子供でも分かるような手段で

扉を開けようとしてんだアンタは!!!!!!!!」

 

「別に問題ないだろうが、全部消し飛ばす」

 

 

 

 

「そりゃ能力者様ならそうだろうけど

こっちは無能力者なんだよ!!!

こういうのは忍び込んで奇襲をかけるんだよ」

 

「めんどくせぇな……」

 

 

 

 

 

そうはいっているが浜面はいま

旧型の電子ロックを解除している姿を見て

level5 原子崩し(メルトダウナー)は正直驚いていた

いくら旧型とはいえ、そう簡単に解除できない

しかしここまで来るのに三つぐらい解除してきた

それも警報を鳴らさずにここまで来れた

 

どうやら手先は起用のようだ

さすがというかスキルアウトだけのことは

あるというべきか…まぁ、どうでもいいのだが、

 

 

 

 

 

「早くしてくれないかしら

暇すぎて浜面ごと扉に穴を開けたくなるぐらい暇」

 

「暇という理由だけで人に風穴を開けたらダメです!!!

もうちょっとだから……待ってろってな!!!

よし、開いたぜ!!!って、うわっ!!!!!!??」

 

 

 

 

扉が開いたとたん我慢していた分を吐き出すように

浜面がいることなんてお構いなしにビームを放つ

とっさに飛び退いたので喰らうのとはなかったが

 

 

 

 

 

「チッ、おいテメェら抵抗はするな

こっちはさっさと終わらせてスパに行きたいんだよ」

 

「ちょっと麦野さん!!?

さっき当たらなかったから舌打ちしたの、そうなの!!?」

 

 

 

「細かいこと気にしやがって…だから童貞は」

 

「関係ないよね!!!?童貞は関係よね!!!??

というか女の子がそんな言葉を使ったらいけま

って、だからコッチに攻撃するんじゃねぇ!!!!!!!!」

 

 

 

 

扉の向こうにいたのは研究者のようで

小さな機械から人が乗るような機械まで置いてある

そして麦野の放ったビームはその中の一つ

駆動鎧(パワードスーツ)を貫き風穴を開けた

それを見た研究者の一人が麦野に

 

 

 

 

 

「いきなり入ってきてなんだお前らは…

失礼な上になんか言ったよな、オイ

よく聞こえなかったが、「抵抗」って言ったか??

オイオイ意味が分からないな、私達が何をした??」

 

「知るか、興味ないねえんだよ、私はここを潰す

そしてそれを「抵抗」するならそれすら潰す」

 

 

 

 

「話にならないな

いいぜ分かったよ、それなら望み通り…

………「抵抗」してやるよ!!!!!!」

 

 

 

 

 

すると警備ロボ一体が動き始めた

それに連動するようにその他の警備ロボも動き出す

浜面はヒッと声を出したが、麦野はニヤっと笑い

 

 

 

 

 

「やれるものなら、やってみなああぁぁぁぁぁ!!!!!」



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一時停止と「ヒーロー」の二日目⑦《ハカイ》

「クソッ!やっぱり買い置きしておけばよかったか…」

 

 

 

 

赤髪で右目のしたにバーコードの刺青をしている

こんな目立つ姿をしている魔術師、ステイル

予定外の長期滞在に

持ち合わせのタバコが切れそうなり買い出しに

しかし見た目では20歳以上なのだが

まだまだ10代なステイルは未成年なので買えない

誤魔化そうとしても身分証明書が必要であり

そんなの見せたら未成年がバレる

というより、不法侵入している時点でアウト

 

 

なので、どうにかしてタバコを探しているが

正規でタバコを売っているなんてない

 

 

 

 

 

「本数を減らすか…だがストレスが…

……クソッ!!!あれもこれもあのガキ共が……」

 

 

 

 

 

と、イライラが募りタバコを咥え火をつける

はぁ~と煙を吐き心を落ち着かせる

こんなことを繰り返しどんどん本数が減っていく

そしてまたタバコを探すため歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう…これで10本目です、よく吸いますね…」

 

 

 

 

そして背後には見えざるものが

大量のお弁当を持ったものが付きまとう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんなもんなのか!!?

抵抗するならもっとしてみろよ!!!!!!!!」

 

 

 

 

向かってくる警備ロボを次々に風穴を空ける

警備ロボというが改造してあるようで

内部からガトリングを出てきて麦野の銃弾を打ち込む

すぐさま近くの柱の影に隠れて

警備ロボがいるおおよその位置に

粒機波形(りゅうきはけい)高速砲を放つ

簡単にいうなら電子線

さらに簡単にいうなら光線(ビーム)である

それを放つことにより警備ロボだろうが

盾に使っていた柱だろうが、分厚い壁だろうが

問答無用で吹き飛ばし、熔解させ、破壊する

 

 

 

 

 

「な、なんだあの女は!!!?

悉く(ことごとく)破壊されているぞ!!もっと増え…

ぎゃああああぁぁぁ!!!!!」

 

「あっ、悪かったわね

腕一本無くなったら痛いわよね、苦しいわよね

だからおとなしくしてな、楽にイカせてやるよ!!!!!!」

 

 

 

 

 

止めろ!!と言おうとして壁にしていた警備ロボから

手を上げながら飛び出してきた研究者を

まるで射的をしているように光線を放った

光線に包まれた研究者は一瞬のうちに

悲鳴も出すこともなく霧のように消えた

それを見た研究者達は思い知らされた

勝てないと、このlevel5(バケモノ)に勝てないと

 

 

逃げ出そう、どんなに惨めな姿を見せても

この命を失いたくないと…

一人、また一人とこの部屋にある2つの内1つ扉

その1つは麦野が立ちはだかり通り向けることは無理

なので必然的にもう一つの扉に向かうことになる

 

しかし次の瞬間には防火シャッターが下ろされた

火災放置も作動していない状態でどうして…

 

 

 

 

するとさっきまで女と一緒にいた男がいないのに気づく

まさかも思い周りを見渡してみると

まだ壊されていなかったパソコンでその男が

カタカタとキーボードになにかを打ち込んでいる

 

 

そうこのビルの警備態勢の主な管理は

唯一この十階建てのビルの内

この七階にしか置いていないパソコンで制御していた

七階に拠点をしたのは周りのビルが6階だったからだ

逃走するさい壁を突き破り隣の屋上から逃げれる

と、浅はかな考えだったのだが

そんなものは付け焼き刃にしかならないと知っていた

それでも「万が一」この警備ロボが倒されることが

それこそ化け物じみた能力者が来ない限り

逃走なんて考える必要はないと思っていた、が、

 

 

 

……それがいま目の前に、いるのだ。

 

 

 

どうしてここに目をつけた??

表向きは全うな警備ロボをメンテナンスする会社だ

それなりに評判もよくこうしていままでバレなかった

裏にしても実行する段階には至らず

メンテナンスに出された警備ロボに

攻撃用のパーツを詰め込みバレないように細工する

そして「いざ」というときに作動させる予定だったが

その警備ロボも半数以上が破壊され

研究者達もそれと同じだけ倒れている

 

 

…あり得ない、あり得ない、あり得ない!!

ここの警備システムは万全なのだ

まず一階の入口でビルに入ってきた人物をスキャナー

その際体内部まで武器類を持っていないか調べる

そして2階から6階までは能力者にとっては不利となる

各階ごとに「能力を使用したくなる細工」がある

 

 

例えば2階は部屋全体が「壁」で仕切られている

コンクリートの分厚い壁ではないが

一メートルごとに壁を仕切り、苛立ちを募らせる

そして3階へ向かう階段の前にコンクリートの分厚い壁

こうして置けば攻撃系に特化した能力者は

その壁を突き破ろうとして能力を使用する

もちろんその前の壁を突き破ろうとして能力を

使用してくれればこっちのものだ

 

 

 

AIM拡散力場

能力者が無意識に周囲へ発している

微弱な力のフィールド。

AIMは "An Involuntary Movement"

(「無自覚」という意味)の 略。

「発電能力」の微弱な電磁波、

「発火能力」の微弱な熱量、

「念動能力」の微弱な圧力などが該当し、

能力の種類によって様々に異なる。

あまりに微弱なため、

精密機器を使用しないと測定できない。

 

 

そのAIM拡散力場を計測する機器を

このビル全体に仕掛けてあるのだ

ただしその僅かな力を計測するには

このビル全体に対して費用がかかりすぎる

だから能力者が少しでも能力を使えば

AIM拡散力場の数値が上がりそれを計測し

すぐさまここ七階に情報が入り

各階に置いてある警備ロボが動き出す

 

 

 

だが、それが、なかったというのか…

機器が、プログラムがおかしくなったというのか…

それがないなら考えられるのは1つ

 

 

 

 

 

「………テメェか、この糞ガキが……」

 

 

 

 

 

 

あんな間抜け面をしておいて

まさか天才的なハッカーだったとはな…

情報が漏れないように外部とは遮断してある

警備システムを弄ることが出来るのはここ七階か

各階にある制御システムぐらいしかない

主な管理は七階だが、

制御システムは各階に置いておくのが安全なのだ

万が一、誤作動を起こしたらその場で対応が必要

それがまさか仇となるとは…

いや、ハッカーがワザワザくるなんて思わなかった

かじっても並みでも、少しぐらい知識があっても

簡単に突破できるものではないと自信がある

 

 

 

だから最後まで信じたくなかった

そんな天才的なハッカーが

ワザワザこんなところに来てまで……

 

 

 

 

 

 

「邪魔するんじゃねぇよこの糞ガキがああぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

完全に頭に血が登った研究者は

無謀にも策も無しに浜面に向かって走った

その雄叫びに近い声に振り向いた浜面は

ヤバッという表情で逃げようとするが

引いたイスの足に自分の足を引っかけ転倒

自分の状況を把握するため

研究者のほうを向いた浜面の表情は強ばっており

逃げようとすら足も手もまともに動いてない

 

 

 

殺す、殺す、殺す、コロス、コロス、コロス!!!!!!

それだけしか頭にない研究者は

近くにあったハサミを手に取り

浜面のその手に、その胸に、その首に

何度も何度も突き刺して殺すことしか頭になかった

 

 

 

だから、

 

 

 

 

「なに勝手に盛り上がってるんだぁ??

私がいることを忘れてんじゃねぇ!!!!」

 

 

 

 

 

その言葉が最後に聞こえた

次には眩い光が体を包んだあと……

 

 

と、また一人研究者が光線によって殺された

圧倒的すぎる、何をしても勝てる気がしない…

はぁ、とため息をついた麦野は

無様に転んでいる浜面に対して期待のなにもなく

ただ流れ作業のように

 

 

 

 

 

 

 

「なにしてんだよ浜面、もう終わったのか??」

 

「電波妨害していた機械は止められなかった

やっぱりここからじゃ無」

 

 

 

「使えないわね、アホなの、使えないアホなの??

これぐらいしか才能がないなら

もっと使えるようしないさいよね

って、アホだから出来ないか」

 

「そこまで言わなくてもいいだろう!!!!

こっちは屋上にその機械があるのをはっけ、

ってうわっ!!!!!!!!」

 

 

 

 

最後まで言葉を聞かずに麦野は

天井に照準を合わせて複数の光線を放った

これは天井を壊すためではない

そう、屋上には電波妨害する機器がある

それにより電話等を使えなくしているのだが

まさか…それを壊すためだけに

ここ七階から屋上まで吹き飛ばすなんて

 

 

 

 

「ふざけんじゃねえええぇぇ!!!!!」

 

 

 

 

 

そこ言葉は無情に落ちてくる瓦礫にかき消された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、絹旗

そっちの仕事は終わったのかしら??」

 

『えぇ、面倒事でしたが超楽勝な仕事でしたよ

それでどうしたんですか??』

 

 

 

 

 

「ちょっと面白い雑用係(おもちゃ)を見つけてね

運ぶの大変だから来てほしいのよ」

 

『珍しいですね、麦野が興味を示すなんて

なんですか超イケメンだったりするんですか??』

 

 

 

 

 

「はっ、思いっきりアホ面よ

いいからさっさと来て警備員(アンチスキル)が来る前に」

 

『超了解です』

 

 

 

 

 

電話を切ると麦野は足元で気絶している浜面を見る

本当にアホ面で横たわっている姿を見て

どうしてこんな男をと思ったが

そんなことよりも気になることがあった

 

このアホ面は私の近くにいたから

天井の破片が頭に直撃する程度ですんだが

研究者達は瓦礫に埋もれたはずだ

なのにどういうわけか、誰も埋もれていなかった

そう「死人」さえも埋もれずに

瓦礫がまるで意思があるように避けたとしか…

 

 

 

 

 

「………なんだ…一体……」

 

「いけないと思います、むやみに人を殺すのは」

 

 

 

 

 

その言葉に振り向いた先には

大量のお弁当が入ったコンビニ袋を持ち

それを足元に置いたあと近くの死体に近づき

しゃがみこんだあと手を合わせて頭を下げた

 

 

 

 

「なんだテメェは、善人気取りなのか??」

 

「人は誰も善人ですよ

ただ道を踏むはずしてしまう人はいますが

それと僕は時崎 一といいます」

 

 

 

 

「その時崎がなんの用だ

どこの組織のものだ、それとも此所のものか??」

 

「どちらも違います

用件というなら貴女を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

停止(止め)にきました」

 

 

 

 




始めに皆さんこの度は
本当にどうもありがとう!!!!

お気に入り1500人突破♪
そして久しぶりに日間ランキング30位に入れました♪
長かったな~~調子が良かったときは
20位内に入ったときもありましたが
いまはコツコツ頑張ってました
それがやっとこうして結果になりました



………ちなみにアホ面のお蔭じゃないよね??
あの子が出てきたから
観覧数も大幅アップじゃないよねええぇぇぇぇ!!!!!!!??




……すみません、取り乱しました……
ともかく本当にありがとうございます。
自分でもストーリーの進みが遅い気がしますが
やっぱりここはキチンと書いておかないと
後先、矛盾だらけになりそうなので
まぁ、すでに矛盾点はあるかも知りませんが
そこは気にしない方向でよろしくお願いします♪


最後に超予告です。
この過去編が終わり次第
時崎ワールド全開ストーリーでいきます
こちらも書きたいことが沢山あるので
時崎に振り回される皆さま方に注目です♪


……アホ面のお蔭じゃないよね??


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一時停止と「ヒーロー」の二日目⑧《ヤミ》

「それで何処にも属さない一般人が

どうして私を止める必要があるわけ??

というか首突っ込んでんじゃないわよ」

 

 

「一般人といっても人が人を殺しているのに

止めてはいけない理由もありませんよね」

 

 

 

 

 

「なんだテメェは、正義のヒーロー気取りかぁ

やめとけ、寿命を短くするだけだぞ」

 

 

「ヒーローですか…

もし僕がヒーローなら貴女がここの人を

殺す前に止めているでしょうね…

僕はそんな器ではありませんが

これからの貴女を止めることは出来ます」

 

 

 

 

 

なんだこいつは…

突然現れて殺しをやめろって、

どうして赤の他人にそんなことを言ってくる

分かっていないのか、「闇」に深く関われば

どんな地獄を目にして、その身に刻まれるか…

 

……そんなことどうでもいいか…

私もこいつとはなんの関わりもない、関わらない

だが、私に説教したことは後悔させてやらないとな

「闇」が、どれだけ恐ろしいものかを

 

 

 

 

「だったらよ…止めてみろよおぉ!!!」

 

 

 

 

奴の右手に照準を合わせて電子線(ビーム)を放つ

これで腕一本なくなるだろうが

そんなのこと私には関係ない

よくある話だ、関わりのないことに突っ込んでくる

自分の正義を、ただの自己満足のための正義を、

その場の勢いで自分の実力を知らずに、

突っ込んでくるバカの結末は、後悔しかない

 

バカはやられてみないと分からない

だからよ、特別サービスだぁ、教えてやるよ

その身に深く刻んでやるよ!

 

 

 

と、電子線を放とうとしたのだが

目の前にいたはずの時崎がいなくなっていた

まるで映像をから突然一部のモノが消えたような

 

 

 

 

「ど、どこに行きやがった!!!??」

 

「後ろにいますが、どうかしましたか??」

 

 

 

 

その声に驚いた麦野は一気に後方へ飛び退いた

全く気づかなかった、そして見えなかった

いつどうやって背後に移動したのか

私に気づかれずに近づいてきたのか

「闇」に生きているからこそ

背後という死角は常に注意を払っている

そこを簡単に取られた、意図も簡単に…

 

 

 

 

 

「て、てめぇ…

ぶっ殺してやるよおおおぉぉ!!!!!」

 

「女の子がそんなことを言ったらダメですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……な、何が…起きているのだ…

天井が崩落して気絶していたようだが

目が覚めそして目の前にある光景に

どう言ったらいいか言葉がみつからなかった

 

 

 

一人はここに襲撃をかけてきた女が

四方八方に電子線を放っていた

それもデタラメに攻撃しているわけではなく

「何かを」狙って攻撃しているようだ

しかしそれを見ることはできない

 

 

確かにそこに何があるようだが

(もや)というかうっすらと何があると認識できる程度

そしてその靄に何度か当たっているようだが

見た限り一切のダメージを

負っているようにみえない

 

 

 

しかしこれはチャンスだ

あの女は靄に気をとられている間に

警備ロボに仕込んでいた、「アレ」を起動させる

何体も壊れ横たわっている警備ロボの

使える部品を分解し組み合わせ

たった一度きりしか使えないが「アレ」を

1回でも使えれば確実にあの女を殺ることできる

 

 

AIM追跡弾、エクスプローダー

銃用雷管や火薬を埋め込み命中すると炸裂する

殺傷能力の向上を目的とした銃弾

そして先程戦った際に女のAIM拡散力場を解析し

1キロ以内なら追跡可能な弾丸を作り出した

 

 

だから後は引き金を引けばいい

幸い天井が崩落したお陰で壁という遮るものはなく

空に向かって打てばあの女に向かっていく

そして銃弾が当たれば破裂し

その肉体は飛び散り確実に致命傷を死を与えられる

 

 

 

 

 

「これで…死ねえええぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

凶弾が空に向かって放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだテメェはぁ!!!!」

 

「さっきも言いましたが時崎 一ですよ」

 

 

 

 

 

確かに電子線はあの男に当たっている

なのにまるで吸いこまれるように消える

実際は電子を波と粒子のどちらでもない状態を固定

その固定という働きを停止させている

すると必ず波か粒子に変わることになり

それを更に停止させることにより

時崎にぶつかった電子線が

吸いこまれるように消えてみえるのだ

 

 

 

 

「名前なんか興味ねぇだよ!!!

テメェがどうしてそいつらを助ける必要がある!?

少なくともそいつらは学園都市の「闇」

それを潰してやってんのに邪魔するな!!!」

 

 

「闇だろうとも貴女が殺していい理由にはなりません」

 

 

 

 

「テメェが止める理由もないだろうが!!!

分かってんのか、こうして私に関わった時点で

テメェはもう「闇」から抜け出せねぇんだ!!

私を止めるだと…そんな理由でテメェ死ぬんだよ!!!!」

 

 

「理由ですか……」

 

 

 

 

うろちょろと動いていた時崎だが

突然にボケェーと空を見上げた

いきなり何だと思ったが向こうの事情なんて知るか!!

どんな原理で電子線を止めているか知らないが

今度こそテメェの体に風穴をあけ、

 

 

しかしまた時崎が姿が消えた

目の前にいたはずなのに…と思ったいたが

見つかった…いや、そこに、目の前にいた

そう、文字通り目の前(至近距離)

 

 

 

 

「なっ!!!!!??」

 

 

 

 

顔と顔が僅か数センチの距離

普段ならどんな男だろうと気持ち悪くなり

反射的に一撃を喰らわせるのに

どういうことか頭が真っ白になり

体を動かそうとしてもいうことをきいてくれない

 

 

唯一動かせることが出来たのは瞼だけ

だから思いっきり目をつぶり現実から目を背けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超なにしてるんですか麦野??」

 

「………はっ??」

 

 

 

 

瞼を開けるとそこには顔見知りである

絹旗・フレンダ・滝壺が麦野の顔を覗き込んでいる

 

 

 

 

 

「はっ??じゃありませんよ

来てみればビルの屋上は超吹っ飛んでますし

麦野とあそこに倒れている超アホ面しかしませんし

何故か麦野は顔が真っ赤で目を瞑ってますし」

 

「結局ここで何があった訳よ??」

 

 

 

「……何が…って……」

 

 

 

 

何かを思いだしたのだろうが

たましても麦野の顔が真っ赤に染め上がり

プルプルと体が震え始めた麦野は

まるで八つ当たりをするかのように

 

 

 

 

「うわああああああおおおおぉぉぉ!!!!!!!」

 

 

 

「ちょっ、ちょっと超落ち着いて下さい!!!!!」

 

「なんでそんなに怒っている訳よ!!!!!」

 

「……そんな麦野を応援してる……」

 

 

 

 

 

これからしばらく麦野による電子線(ビーム)

四方八方に放たれたが、何故かすでに

周りのビルは半倒壊しており

ほとんどといっていいほど被害はなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと待ってくれ!!

助けてくれたんだろ、なんでこんな!!!」

 

「すみません、勘違いしてますよ

僕はあの人が人殺しをして欲しくなかったから

あの人から貴方達を遠ざけたかったです」

 

 

 

何処だか分からないが地下駐車で

複数の研究者と時崎と

黒いスーツを着た男達と数台のワゴン車

 

 

 

 

「僕はヒーローじゃありません

僕は守りたいものを守るだけ

貴方達は罪を償うべきです」

 

 

「なら…ならあいつも同じだろうがああぁ!!!!」

 

 

 

 

 

「さっきも言いましたが

僕は守りたいものを守るだけ

僕は大切なもの(友達)を守れればそれでいいんです」

 

 

 

 

そして時崎は手に持っていた

麦野を狙っていたAIM追跡弾、エクスプローダーを

研究者の足元に投げてみせた

すると暴発しないと分かっていたはずの研究者は

そこにあるはずのない銃弾に恐怖を感じていた

 

 

 

 

「ひぃっ!!!!」

 

「そして許せないのはこんなものを使うことが

人を人だと思っていない貴方達が許せません

……それではお願いします」

 

 

 

「や、やめてくれ…お願いだからやめてくれ!!!!!

なんでもす、や、や、めろ、やめろおおおぉぉ!!!!!!」

 

 

 

 

 

スーツを着た男達は研究者達を

無理矢理ワゴン車に押し込め

そして出口へ、光の方へ、深い「闇」へ走り出した

 

残された時崎は携帯を取りだし

ある人物へ電話をかけた

 

 

 

 

 

 

「……これも貴方の指示ですか??」

 

『こんな小さなこと、私は指示などしない』

 

 

 

 

「゙こんな゙ということは知っていたんですね

どういう理由で人殺しをさせているか知りませんが」

 

『君もいま、その゙人殺じに関与したことは

もちろん自覚しているのだろうが、

それでも何かいうことがあるのかな??』

 

 

 

 

「僕は、僕は守りたいものを守るだけ

貴方がどんな目的があるかは知りませんが

僕の大切なものを傷つけるなら…停止()しますよ」

 

 

 

 

一方的に電話を切った時崎はた

友達のためにその足を動かし歩き始めた



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一時停止と「ヒーロー」の三日目①《ソレゾレ》

「で、準備の方は出来てるのか??」

 

「えぇ、でもそんなことして意味があるのかしら??」

 

 

 

 

「問題ねぇ、思っていたよりいい方向に進んでる

あとは「アレ」を投入すれば面白くなる」

 

「悪趣味ね、私がいうんだから

あなた相当ひどいわよ」

 

「それこそ問題ねぇな、自覚してる」

 

 

 

 

 

 

とあるビルの一室

そこにはlevel5 第二位 垣根 帝督と

外見は14歳ほどで小柄で華奢な体つきにも拘らず、

まるでホステスのような背中の開いた

丈の短いドレスを着込んでいる。

名は分からないが能力は心理定規(メジャーハート)という

 

 

対象が「他人に対して

置いている心理的な距離」を識別し、

それを参考にして相手の自分に対する

心理的距離を自在に調整できる。

本人曰く「人の心の距離を自在に調節できる」

「本物の感情を偽りで塗りつぶす」という、

哀しく、そして 恐ろしい能力である。

 

 

 

 

 

「それでいつ投入するの??」

 

「仕掛けが動いたらだ

まぁ今日中には投入できるだろうな」

 

 

 

「それなら゙お仕事゙は今日から始めても」

 

「あぁ、始めてくれ」

 

 

 

 

 

 

ドレスの女は立ち上がり

手をブンブンと振りながら部屋から出ていった

そして立ち代わりで入ってきたのは

砂皿緻密(すなざらちみつ)、『外』のプロのスナイパー

 

 

 

 

「準備出来たぞ」

 

「そうか」

 

 

 

 

 

一度依頼として成立してしまえば、

人質を取った強盗の頭だろうが

平和主義を訴える為政者の心臓だろうが、

善悪問わず確実に打ち抜く人間。

『人材派遣』の商品リストには

紹介料だけで七〇万と登録されその実力が窺える

 

 

 

 

「最後の確認だ

これがターゲットでいいのだな??」

 

「あぁ、タイミングはこちらが指示する」

 

 

 

 

砂皿が確認のために胸ポケットから

抜き出した写真には

とある少女が写し出されていた

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

「本気で貴方には失望しました

まさかお姉様に余計なことを吹き込むなど

貴方は一体何を考えているのですか??

と、ミサカは激怒してます!!」

 

「アァ??」

 

 

 

 

 

「とぼける気ですか??

貴方の昨日の行動が気になって

監視カメラを徹底的に調べました

なぜ、お姉様に実験のことをはなしたのですか!!?」

 

「話してねェ、それに調べるのはあいつだァ」

 

 

 

 

 

 

「調べることを知ってて話したはずです!!

……本当に信じられません……

今日は貴方も一緒にとお願いしようとしましたが

もう必要ありません、どっかにいってください

とミサカは始めて感じた怒りをぶつけます」

 

 

「………勝手にしろ……」

 

 

 

 

 

 

 

研究所の休憩所に集まっていた妹達と一方通行

しかし昨日の出来事を隠していた一方通行に対して

妹達は普段では考えられないほど怒っていた

 

御坂 美琴が発端で起きた絶対能力進化

ここで防いでいたらこんなことは起きなかったはず

妹達も一方通行も、もちろん御坂 美琴本人も

だとしても御坂は妹達にとっては姉である

一度も会ったこともないが、クローンだろうが

いまこの思いは、間違いなく姉に対するものだ

 

 

 

 

そして一方通行は舌打ちをして

黙ったままこの研究所から出ていってしまった

静まりかえった休憩所には妹達と芳川と

 

 

 

 

 

「うわぁ~アレが第一位ですか…」

 

 

 

 

 

甲斐 幹也(カイ ミキヤ)という人物がいる

時崎 一の友達でありアイドル兼俳優

深々と被ったギャップに

トップアイドルが着ているような服装の着こなし

 

 

 

 

「関係ない僕がいうのもなんですが

僕より第一位の人がいいんじゃ…」

 

「必要ありません

゙たかがショッピング゙で゙

゙洋服゙を選んでもらうだけですので

あの人が゙いる゙必要ありませんので

貴方が気にする必要は…」

 

 

 

 

 

「わ、分かりましたから!!

第一位の人ば必要ない゙ということですね!!」

 

「そうです

とミサカは話が分かる人でよかったと安堵します」

 

 

 

 

 

 

い、言えない…

このショッピングはあくまでも護衛のため

人混みに隠れれば大丈夫だろうという

時崎の簡易な考えが不安与え、

どうしようかと悩んでいたが

まさか第一位がいるとは思わなかった

第一位の人がいるなら百人力

安心してショッピングも楽しめるかもと思ったが

よくわからないケンカで無くなるなんて……

 

 

時崎からは妹達のこと、狙われる理由だけで

全体図なんてもは教えてもらわなかった

というよりか一方的に話してきただけ

 

 

というか護衛をしないといけないのに

のんきにショッピングしていいのか……

狙われていることを知られないためとはいえ

これは間違っていないのか……

 

 

 

と、いろいろ思いはするのだが

それを口にするほど軽くはない

 

 

 

 

 

「それでは行きましょうか

ショッピングなら何処がいいですかね…

最近じゃそういうことも出来ずに

人気のあるお店も知りませんし……」

 

「大丈夫です、すでにリサーチ済みです」

 

 

 

 

「すみません、こういうのは

男である僕が先導しないといけないですが…

それで何処にいくんですか??」

 

「お任せください

とミサカは胸を張っていいます」

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

「はぁ!?

「スクール」が妙な動きをしている??」

 

『そうなのよ

ここ最近は大人しくしていたけど

どうやら先日のことにも一枚噛んでるみたいなの』

 

 

 

 

 

ファミレスでシャケ弁をつついていたところで

仕事の電話がかかってきた

昨日の出来事でイライラしているというのに

まさかここでその話が出るなんて思っていなかった

 

 

 

 

 

「何をやらかすつもりだったんだ??」

 

『警備ロボの搬入先は小中高の学校や研究所

後は最近出来たテーマパークかしら』

 

 

 

 

「テーマパーク??」

 

『あら、知らないの??

どっかの金持ちが趣味で作ったテーマパーク

所詮は金持ちの道楽かと思っていたのだけど

これが大ヒット、大盛況なのよ

で、警備強化のために警備ロボの搬入ってわけ』

 

 

 

 

大ヒットというならそれなりの警備が必要

そのために警備ロボを増加する予定だったらしい

しかしどうしてそんな所に…

 

 

 

 

 

 

『それで気になって調べたんだけど

どうやらその入荷予定日に

とある「学校」の社会見学があるみたいなのよね』

 

「で、それが関係するとでも」

 

 

 

『ありえる話なのよ、だってその学校が…』

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

「本当にやってられないわ」

 

「もう、お姉様

これが無事に終わったらフリーパスが貰えると

あんなに張り切っていたじゃありませんか」

 

 

 

「そうなんだけど……

……どうしてスカートがこんなに短いのよ!!!!!」

 

「短パン履いているお姉様がいう台詞ですか…」

 

 

 

 

 

ここは最近大盛況と噂のテーマパーク

そのグレープ屋で普段は制服姿の多い

美琴と黒子がメイド服を着ていた

 

そう今日は社会見学として

このテーマパークに来ている

どうしてこんな所で社会見学を

というか社会見学する意図がわからないと

生徒の大半が反発していたのだが

見学終了後、フリーパスを皆さんにと聞いたところで

掌を返したようにやる気になったという

 

 

で、実際来てみるとこうしてメイド服を着せられ

接客担当を頼まれたのだが

 

 

 

 

「よくよく考えたら知り合いに会うかもしれないのよ」

 

「そうかも知れませんが、そんなピンポイントで

それも知り合いに会うなんてありませんわ」

 

 

 

「…まぁ、初春さんや佐天さんには事前に話してるし

………まさか、あのバカが来るとは思えないし…」

 

(またですの!!!!

よくは知りませんが絶対に殿方ですわ!!!!

……もし、お姉様の態度が変わる殿方が現れたら

………………………killですわね…フフフ……)

 

 

 

 

 

それぞれの表情が怖かったのか

グレープ屋に近づいていた親子連れは逃げていった

しかしそれを優しい目で見ていたのは

 

 

 

 

「またですかね…」

 

「またじゃないの、白井さんの表情ヤバイよアレ」

 

 

 

 

遠くから友達の初春と佐天がいるのだが

二人でも何となくアレに近づきたくなかった

 

 

 

 

「そういえばヤバイで思い出したんだけど

ここに来る途中で見た

大食いの女の子は凄かったよね!!!!」

 

「はい、恐らく能力かと思いましたが

そんな能力はありませんし……

それもあの感じだと

体型とか体重が変わらない体質ですよ

あぁ~~!!!羨ましいです!!!!!!!!」

 

 

 

 

「大丈夫だって初春、

今日も太ももは変わってなかったよ」

 

「今日も……太もも…って!!!

やっぱりスカート捲ったの佐天さんだったんですね!!」

 

 

 

 

 

こっちはこっちでポカポカとじゃれ合っている

なんかほのぼの系だな~と

お客さん達が見ているなかで一人、いや二人

 

 

 

 

「どういうことだい??

あの子はまだ全快じゃなかったはずだ

どうしてこんな所に来れるんだい??」

 

「知りませんが、遠くから見た限りでは

もう問題なさそうでした」

 

 

 

「クソッ!!!

どういうわけかルーンの大半が剥がされているし

あの子はピンピンとしてるし…一体、

一体どうなってるんだ!!!!」

 

(……何かを忘れてる…

いや、本当に()()()()()のかさえ分かりませんが

なんか記憶に欠如した感覚があるようです…

……私は一体何を、忘れているのか……)

 

 

 

 

 

そしてその二人を見ているもの

すぐ近くにいて、しかし、見つからずに

こうしてずっと二人を監視続けていた

 

 

 

 

(……………………………)

 

 

 

 

 

しかし、その者、表情が変わらず

しかし、その者、何かを感じとり

そして、運命が、ここに集結する。



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一時停止と「ヒーロー」の三日目②《ヘンソウ》

「……あの、ショッピングはどうしたんでしょうか??」

 

「ミサカは気づきました

ミサカには普通では物足りないと」

 

 

 

 

 

ここは最近大盛況と噂のテーマパーク

ジェットコースターや観覧車はもちろん

ここ学園都市の科学で産み出された遊具は

世界探してもここだけだと言えるほど凄いもの

なので開演前からチケットが売れに売れて

一年以上の大反響を生んだのである

 

 

しかしここは学園都市

一般人が学園都市に入るのは抵抗があるようで

チケットを買っても遊びに行けない状態になる

さらに学園都市側も警備をしっかりしているので

ビデオカメラや携帯の写真なども消去され

思い出に残るのは科学進歩していない

ぬいぐるみや試作品で販売されているお土産ぐらい

科学の進歩を簡単に「外」へ流さないためだろう

 

 

 

ということでこのテーマパークは

学園都市にいる学生が主に来ている状態であり

さらに夏休みに前だからということで

チケットも簡単に手に入る

あと一週間したらチケットも取れないだろうが

それもすぐに止んでこのテーマパークも閉店

なんて、夢にもないことを考えていたのは

最近雑誌を見て「面白いんですかね…」と言った甲斐

 

 

まさかこんな形でくるとは…

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからと言ってこれは飛びすぎだと思うんですけど…」

 

「そんなことありせん、大変お似合いですよ

とミサカはさっさとミサカの服装について

誉めてほしいとせがみます」

 

 

 

 

「可愛いですよ、他の子と比べても断然に

でもさっきから「どうですか??」と何度も言われると

こっちもそんなに言葉の引き出しがないので

どうしても同じ言葉になるんですよ」

 

「構いません、あのモヤシが言わない台詞を

今のうちにたくさん聞いておこうと

こうしてお願いしているだけてすので

と、ミサカはもう一度と上目遣いで迫ります」

 

 

 

 

 

そこにいたのは浴衣を着た個体一号

そして頭には昨日妹達と

判別出来るよう付けていた真っ赤なリボン

どうやらこのリボンが気に入ったようで

名前も゙リボン゙と呼ぶように言われたそうだ

 

 

 

 

 

 

「淡いピンクの浴衣がリボンさんにぴったりで

幽霊に見立てている三角巾も

リボンさんの可愛らしさをグーンと上げてます

絶対にオバケ美少女コンテストでは優勝ですね」

 

「そこまで言われると照れてしまいます…」

 

 

 

 

 

少し頬を赤くしながら照れているリボン(個体一号)

いや、さっきのは明らかにダメだろうと

罵声ぐらい言われると軽く覚悟していたのだが

本人は気にしていないようなのでそのままにする

 

 

 

今このテーマパークは

「妖怪大戦争!!!5Dをも越えた臨場感に貴方は凍りつく!?」

と、なんともまあ、大胆な告知を掲げている

実際このテーマパークではあちらこちらで

立体映像機器が妖怪を出現させ

そこに雪女がいたら寒気がするように吹雪が舞い

ドラゴンのようにもう妖怪関係ないものまで出て

火炎を放ったり、電撃が飛んだりなど

やりたい放題にテーマパークの

あっちこっちでこの5Dを行っている

 

 

ちなみにもうひとつの゙D゙ば時間゙と意味で

時間を忘れるぐらい楽しめるということらしく

なら4Dでもいいんではないかと

入場口で甲斐はリボンに聞こえないほど小さく呟いた

 

 

 

 

 

「しかし良かったんですか??

皆と一緒でも俺は問題なかったんですよ

 

「私がいるのに他の女の子の話をしないで欲しいです

とミサカはその無神経さに腹が立ちます」

 

 

 

「いや、同じ゙妹達(シスターズ)゙ですよね

それも記憶も共有出来るなら同じことじゃ…」

 

「女の子慣れしているように見えましたが

どうやらそうではないようですね

とミサカはテレビと現実のギャップに驚きます」

 

 

 

 

アハハ…と苦笑いする甲斐

よく勘違いされることがある

それはドラマの世界観をそのまま持ってくる時が

あれ役であり、本人そのものではない

なので実際の甲斐はいまミサカが見ているのが

紛れもない甲斐ということである

 

 

 

 

「あんなキザな台詞は言いませんよ

それにこうしでドラキュラ゙の格好してるですから

僕が゙甲斐 幹也(カイ ミキヤ)゙ってバレないように

一般人を装う必要があるんですよ」

 

「そうだったとしても女の子に対する対応は

キチンとしていただかないといけません

とミサカは仮にもデートなのですから

女の子に気遣い、先導するぐらいないといけません」

 

 

 

「了解です、そこまで言われたなら

完璧なエスコートを披露いたします、お嬢様」

 

 

 

 

肩からかけていたマントをヒラリと動かし

リボンに忠誠を誓うように頭を下げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二人とも来てくれてありがとう」

 

「いえいえ、こちらこそありがとうございます♪」

 

 

「というか貴女方、なんですかその格好は…」

 

 

 

 

佐天は黒と黄色のトラ模様の

まるで水着かと思うぐらいの露出した服と

頭にトラ模様の猫耳と尻尾

ようは獣人の格好をしている

 

初春は佐天よりは控えめではあるが

体のラインが分かるような黒い服と

頭には鍔が広く上につれて細くなっていく帽子

そして片手には竹箒をもっている

こちらは魔女の格好をしている

 

 

 

 

「どうですか~似合いますか♪」

 

「似合うけど…よく着れたわね…ソレ…」

 

 

 

 

「そうですか、白井さんの下着に比べたら全然…」

 

「喧嘩ですの、喧嘩を売ってますの??」

 

 

 

 

「まぁまぁ、でも佐天さん

白井さんの場合は見せる相手がいないからいいもの

佐天さんは周りから…って痛いですよ!!白井さん!!!!」

 

 

 

 

黒子は瞬間移動(テレポート)で初春の背後に周り

両手で頬を掴み両側に思いっきり引っ張る

 

 

 

 

「まさか貴女が喧嘩を売るなんて

いい度胸してますわね…う・い・は・る」

 

「どうして私だけなんですか!!!?

助けてください御坂さん~!!!!!!!!!」

 

 

 

「う~ん…こればかりは……」

 

「そんな~!!!!」

 

 

 

 

涙目になっている初春には悪いが

今回ばかりはフォローすることは出来ない

出来ることがあるとすれば

これ以上被害が拡大しないようにするぐらい

 

と、初春を暖かい目で見ていると

突然足元に衝撃が走った

激痛というわけではなくむしろ柔らかく

小さい何かが突撃してきたような感覚

 

 

その衝撃を確認するために

御坂は視線を下へと移すとそこには、

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい!!

って、ミサカはミサカは頭を押さえながら言ってみる!!」

 

「別に大丈夫よ……って、アレ??」

 

 

 

 

どういうことわけか、初めて会った気がしない

それどころかなんか…見たことがあるというか、

なんというか他人事ではないようで

それでいて懐かしい感じする……

 

 

 

………って、いうかいま゙ミサガって言ったわよね??



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一時停止と「ヒーロー」の三日目③《ジョウケン》

「あ、あんたっ……」

 

 

 

 

何者よぉ!!!!と言いたかった

だけどそれが言葉として出てこない

しかし、答えだと言っていい単語が

目の前の少女の口から出てきた

 

 

 

 

「あっ、もしかしでお姉様゙!!!

こんなところで会えるなんて!!!!!!

ってミサカはミサカはぴょんぴょんはしゃいでみたり!!」

 

 

「ッッッ!!?」

 

 

 

 

跳び跳ねている少女から゙お姉様゙と言われた

黒子からもお姉様と呼ばれているが

こんな゙ミサガと自分の名と似ている少女から

゙お姉様゙と呼ばれるなんて、まるで……

 

ぼろ切れの布を全身に纏って顔だけが見え

それが黒子達にも見えたようで、

 

 

 

 

 

 

「な、な、な、なんですの、

そのちっちゃい゙お姉様゙は!!!!!??」

 

「本当に似てますね…

まるで御坂さんを小さくした感じ…」

 

「そうそう!!そんな感じ!!!!」

 

 

 

 

そう、分かっていた、目の前の少女が、

私に似ていることに……

黒子達は御坂に似た少女に興味を持ち

あれこれ聞こうと近づいていた

 

 

…もし、「アレ」について話されたら……

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっとアンタ、

こっちでお話しましょうか??」

 

「えっ、ミサカは別に……」

 

 

 

「いいから来なさい!」

 

 

 

 

 

どういう状況なのか分かっていないのか

この場に留まろうとした少女の手を引っ張り

 

 

 

 

 

「ゴメン黒子!!お店任したわ!!!!

佐天さん、初春さんも楽しんでいってね!!!」

 

「お姉様どちらに!?

それにその子は……

 

 

「詳しいことは後で話すから!!」

 

 

 

 

 

こんなあやしい格好でさらに私に似た少女

いきなり核心をつくことはないだろうが

まだ自分でも信じられない状況で

この子が何か余計なことを言われたら…

 

とにかく今はここから離れることが大事だと

急ぎ足でその場から逃げるように離れた

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

「お姉様、似合う??

って、ミサカはミサカは首を傾げて聞いてみたり」

 

「はいはい、似合ってるわよ」

 

 

 

「じゃ次はコレを着てみる♪」

 

「ちょっ、ちょっと!!

………まったく……」

 

 

 

 

 

話を聞くにしろまずはこの少女の格好を

まさかぼろ切れの布の下は

なにも身に付けていないなんて…思いもしなかった

幸いこのテーマパークでは衣装を貸しているので

とりあえずを着てもらうことにした

下着等も濡れていいようにレンタルしている

なので、着るもの一式問題ないのだが

まるで妹が姉に服を選んでもらっているような

そんな姉妹のような感じでこの少女は、

 

 

 

 

 

「これなら絶対に可愛いっていうはず!!

って、ミサカはミサカは自信満々に宣言してみる」

 

「あのね…こんなことしてる場合なわけ??

あんた私に言いたいことがあったんじゃないの??」

 

 

 

「……うん、そうなんだけど……

お姉様は妹達(私達)をどこまで……」

 

絶対能力進化(レベル6)実験」

 

 

 

 

カーテンの向こうはどんな風なのか分からないが

きっと少女は暗い表情をしているのだろう

さっきまで聞こえていた服が擦れる音

着替え終わったもしれないがきっと……

 

 

そう考えているとカーテンが開き

そこにはまるでお姫様のような、

ドレス姿の少女が立っていた

 

 

 

 

「お姉様には…知られたくなかったのに……

ってミサカはミサカは苦笑いしてみたり…」

 

 

 

 

アハハ…と無理矢理笑っている少女

その姿に胸の奥がきゅーんと締め付けてくる

だけど聞かないといけない

これは私が、私達が、関係することだから……

 

 

 

 

「教えて欲しいの、貴女達のことを…

私が犯した(こと)だから…私は知らないといけないから」

 

「……うん、私も知って欲しいかも…

私は、打ち止め(ラストオーダー)って言います

ってミサカはミサカは改めて自己紹介をしてみる」

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

「筋ジストロフィー治療の研究として

御坂 美琴はDNAマップを提供……かぁ……

やっぱりこれ以上のことは書いてないわね…」

 

 

 

 

一方通行に言われたのが気になった御坂は

小型の端末を取りだして

今は珍しい公衆電話から接続し

そして能力を使いハッキングを行ったが

やはり御坂が知っている情報以上のものはなかった

 

ハァーとため息をつき、小型の端末を閉じる

学園都市 level5 第一位 一方通行から

あんな風に追いかけ回されて伝えられた言葉

きっと何か意味があるはずだと思った

そして何より、訳の分からない怒りをぶつかられた

まるで"自分に"言われているような……

 

 

 

さて、どうしようかと考えると

これ以上手がかりがないわけではないと

頭に思い浮かぶがすぐに消してしまう

それは"アレ"に借りを作ってしまうだろう

 

しかし、自分が知りたい情報は

恐らく危険が伴うかもしれないと感じた

あの第一位と第四位が絡んでいる事だ

散々学園都市の"闇"を見てきたからこそ

経験が、直感が、そう告げている

そこへ足を突っ込むとしても

無理して痛い目にあう必要はない

 

 

まぁ、"アレ"に聞く時点で

痛い目にあうだろうがリスクは少ない…はず……

またため息を、深い深いため息をつき

動かしたくない指を無理矢理に動かして

聞きたくない声を聞くために携帯を耳に当て

3コールしたところで、聞こえてきた甘えた声

 

 

 

 

「ハーイ御坂さん、どうしたのかしら??」

 

「………今からでも遅くないはず、切ったほうが…」

 

 

 

「そんなこと言ったらダメなんだぞお☆」

 

「あぁーもう、分かったわよ!!

その代わり私が知りたいこと話なさい!!」

 

 

 

 

自分が無茶苦茶なことを

いっていることは分かってる

だけどここで聞かないと、

食蜂 操祈に聞かないといけない

 

例え無茶苦茶なことを言われても………

 

 

 

 

 

「そうね、どこから話しましょうか??」

 

「いいから話しなさい‼って…………いいの??」

 

 

 

「御坂さんが電話かけてきたら

話そうと思っていたのよ

………でも、条件はあるわよお☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、こんな所に呼びつけて何をするのよ??」

 

「警戒力は必要かもしれないけど

今回は私の言うことをきいてくれないかしら」

 

 

 

 

ここは真夜中の常盤台中学校、図書室

普段どころか門限をオーバーしてまで

さらに不法侵入をかましてまでここを指定した

警戒を解いてと言われてもできる話ではない

食蜂の能力だからもしかして周りに誰かが、

と考えるところなのだが……

 

 

 

 

「周りには誰もいないわ、私達だけよ

これなら圧倒力的に御坂さんが有利でしょう」

 

「確かに…大人数で来られるのは大変だし

人がいなければ洗脳もできないでしょうから

私としては好条件だけど、

あんたがここまでするメリットってなに??」

 

 

 

「それは簡単よ

それに見合うだけのことを御坂さんにお願いするから」

 

「お願いって…何よ??」

 

 

 

予測していなかったといえば嘘になるだろう

だけどまさか悪魔と取引するようなことになるとは

正直思いもしなかった、この瞬間までは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が知っている情報を、御坂さんは

『抵抗することなく私の能力で

脳に書き込まれてくれたら』いいのよお☆」

 

 

 

 

 

それがどういう事なのか、

何が起き、どんな作用があり、結果何が残るか??

 

今までは御坂が無意識に発している電磁波により

食蜂の脳へのリンクを拒絶しているため

しかし食蜂はその拒絶をやめて受け入れろという

つまりそれは記憶の読心・人格の洗脳・

離れた相手と念話・

想いの消去・意思の増幅・

思考の再現・感情の移植など

学園都市最強の精神系能力にかかれば

ありとあらゆる「改竄」が

行われてしまうことを意味する

 

 

 

 

「私の…私の知りたいことだけを書き込むのよね」

 

「どうかしら??

御坂の脳にリンク出来る機会なんて

滅多にないわけだから色々やらたいし……

100%保証は出来ないわね」

 

 

 

「………いいわ、やって」

 

「いいの??

勝手に頭の中を覗いたり

思い出も捏造するかもしれないわよ」

 

 

 

 

食蜂にかかればあらゆる思い出も感情も

思い通りに書き換えることが出来る

最悪、食蜂の人形にされることも……

それを分かっているのか御坂は椅子に座り

 

 

 

 

「正直アンタは信用できない

でも、知っておかないといけない気がするから…

だから……お願い、私に教えて」

 

 

 

 

強気を装っているが手は震えている

信用の出来ない相手に背を向けているのだ

一度能力を使われたら最後

自分でも気づかない内に

何が変わっているかもしれない

 

 

 

 

「いいのね??」

 

「いいわ」

 

 

 

「それじゃ…遠慮なく……」

 

 

 

 

 

椅子に座っている御坂の頭に向けて

食蜂はリモコンを操作した



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一時停止と「ヒーロー」の三日目④《ハジマリ》

「…で、絶対能力進化(level6)実験が凍結されて

私は要らなくなったのかな…

容器の中から出てこれたんだけど、

どうしたらいいのか分からずここまで来たの

って、ミサカはミサカはこれまでの経緯を話してみる」

 

 

「………概ね"記憶"と一致しているわね」

 

 

 

 

 

 

「どういうこと??

つって、ミサカはミサカは問いかけてみる」

 

「なんでもないわよ、こっちの話だから」

 

 

 

 

 

 

 

この少女、打ち止め(ラストオーダー)から

絶対能力進化(level6)実験・妹達(シスターズ)

そして一方通行について話を聞いた

何もかも衝撃的なことだったが

すでに"知っていた"お陰か、衝撃は少なかった

 

 

"知っていた"というよりも"教えてもらった"

この言葉の方が正しいのだろう

昨日、食蜂から脳へ直接情報を入れてもらい

打ち止めに聞かずとも詳細は大体知っていた

 

 

それでも聞いておきたかったのは

食蜂の情報と打ち止めの情報が一致するかだった

あの食蜂が親切に教えるはずがないと

きっと何かが欠けていたり、変わっていたりなど

普通に教えるはずがないと思っていたのだ

 

 

現に『ただ教えるのも味気ないのでサプライズを

仕込んで置いたから楽しみにしてほしんだぞお☆』

と笑顔で言ってきたものだから

何かされたとてっきり……

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの、お姉様??

なんか深刻そうな表情をしてるけど…」

 

「なんでもないわよ、なんでも

それで、どうして打ち止めだけ幼いわけ??」

 

 

 

 

「私は研究者サイドで扱いやすいように、

他の個体よりも幼い状態にされたの」

 

「それってどういう…」

 

 

 

「「妹達」が反乱や暴走を起こした際に

備えて製造された上位個体、

他の個体に対する制御や命令権を持つ

ミサカネットワークの管理者

それが私「最終信号(打ち止め(ラストオーダー))」」

 

 

 

 

 

その言葉に御坂はただ聞き入るしかなかった

絶対能力進化実験という事実に

未だに心が追い付いていないのに

なんとなくこの子とあった時から分かっていたが

この子も、打ち止めも関係者なんて……

 

 

 

 

 

「といっても、さっき言ったように

実験も凍結してから私の役割も意味を無くして

だから研究所も潰れてしまって

私も研究途中で置き去りにされちゃって…」

 

 

「け、研究途中で…って、あんた…それ大丈夫なの‼」

 

 

 

 

 

「アハハ…私は、私達(クローン)

クローン体特有のテロメアの短さによって短命なの

だからこのままだとダメだと思う…

 

で、でも、大丈夫だよお姉様!!!

その為にここに来たの、妹達に会いに来たの!!

つって、ミサカはミサカは

本当の目的を話してみる!!!!!」

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと待って!!!

もう…何がなんだか……

………つまりここに妹達も来てるの??」

 

 

 

 

そう、と頷く打ち止めに頭を抱える御坂

打ち止めにあった時でも衝撃的なのに

私に似た妹達がこの場所にいるなんて……

 

 

 

 

「で、それで妹達に会えば

その短命は解決されるのね」

 

 

「まぁ、はっきり大丈夫だとは言えないけど

少なくとも今までの研究成果より断然に

いい結果が出てるみたいだよ

って、ミサカはミサカは安心していいよと

お姉様に断言してみる」

 

 

 

「初め言っていたことと、

最後は違って…あぁーもういいわ……

そんな目で私を見ないでよ……」

 

 

 

 

違いを指摘されて落ち込み悲しい目で見つめてくる

同じような顔で、幼い女の子が、

こっちをじっと見つけてこられると

嫌でも私が悪いと感じてしまう……

 

 

 

 

「じゃ、その妹達を探しましょうか」

 

「一緒に探してくれるの??」

 

 

 

 

 

「一緒探した方が早いでしょう

それに私も…ちゃんと妹達と向き合いたいから…」

 

「うん、一緒に探して下さい!

ってミサカはミサカはお姉様に感謝してみる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたんですかね御坂さん…」

 

「なんかワケアリって感じでしたね…」

 

 

「まぁ、お姉様が後でお話してくださると

言ってくれましたので気にしてませんわ」

 

 

 

 

 

 

御坂がお店から離れたあと

クレープ屋の店員さんの一人と黒子が交代し

今は白井がクレープを作る係をしている

 

 

これで接客する人がいなくなったのだが

意外というか、当たり前というか、

このクレープ屋前にいる佐天と初春を目的に

正確にはそのコスプレを見に輩が集まっている

 

初めは嫌がっていた二人だが(特に初春が)

クレープ屋の貢献ということで

詳しくは報酬として

クレープの食べ放題に目がくらみ

……まぁ、マスコット的な感じでここにいる

 

 

 

で、今は黒子がクレープを作っているのだが、

 

 

 

 

 

「……といいつつ、動揺してますよ白井さん

さっきからクリーム乗せすぎです」

 

 

「わ、私としたことが‼」

 

 

 

 

 

 

一番動揺しているのはやはり黒子である

お客様に出さないといけないクレープに

大量のクリームを無意識に乗せていたようだ

 

 

 

 

 

「ご、ごめんなさいですわ!!

い、今すぐに新しいものを…」

 

「いえ、良かったらこのまま作ってください」

 

 

 

 

「よ、よろしいのですか…

作ってしまった私がいうのもなんですが

この量のクリームは危ないかと…」

 

「問題ないです」

 

 

 

 

あまりにも淡々と言ってくるお客に黒子は

言われた通りにそのまま調理を続ける

出来上がったのはクレープ生地に包まれた

大量のクリームが見えており

一緒に入れたはずのフルーツは全然見えない

 

 

 

 

「こちらの手違いですのでお金は入りませんわ」

 

「そういう訳にはいきません

むしろ感謝しているのにここで無料なんて

そんなことは許されません」

 

 

 

「そ、そうですか…それでは……」

 

 

 

 

 

お客は黒子に代金を支払いクレープを手渡す

改めてそのクレープを見たのだが

やはりあり得ないくらいクリームが入っている

本当に渡して良かったのかと不安があるなか

手渡された瞬間にお客はそのクレープに食らいつく

 

あまりにも多すぎるクリームが

そのお客の口の周りにベットリと付いてしまった

だが、そんなこと気にしていないのか

アレだけクリームが入っているクレープを

平然とモグモグと食べている

 

 

 

 

 

「む、胸焼けが…」

 

「さ、流石に…アレは……」

 

「あぁ~あ、口回りが…これでお拭きに」

 

 

 

 

そのお客の姿に佐天も初春も黒子も

もちろん周りにいる人達もその光景に引いたいた

別にゲテモノを食べているわけではないのに

遠くからでも大量のクリームを食べていると

ハッキリ見えてしまうためである

 

 

そんなことなんてお構い無しにお客は食べ続け

子供のように口元周りに

クリームが付いているのを見た黒子が

何枚か取ったナプキンをお客に渡したそうと

手を伸ばしたのだが、その前にペロリと

その舌で口周りをキレイに取った

 

 

 

 

「美味しかったです」

 

「そ、それは良かったですわ…」

 

 

 

まるで子供のような行動と大人のような対応と

人を引き付けない無愛想な表情と

逆に引き付けるような言葉

 

 

 

 

(なんか…掴みようのない方ですわね…… )

 

 

 

 

初対面なのにこんなことを思うのは失礼だろう

しかしそう感じてしまうほどこのお客は、

 

 

 

と、その時このテーマパークに警報が鳴り響いた

 

 

 

 

それと同時に警備ロボが大量に現れ

お客を避難させるかと思いきや

普通は装備しているはずのない銃器を取りだし

その銃口をお客に向けて警告を発した

 

 

 

 

 

『只今カラアナタ方ハ人質デス

抵抗セズニ大人シク指示ニ従ッテ下サイ』

 

 

 

 

 

一人の悲鳴と共にこのテーマパークは

恐怖と混乱へと陥った

警備ロボはお客を静めるために銃口を空に向け

何発も銃弾を放ちお客がその場に留まるように

逃げようとすることを止めるまで打ち続けた

 

 

その場には佐天、初春、黒子もいて

突然の出来事に驚きはしたが

逃げ出すことはしなかった

正確にはどうやってこの混乱を静めるか考えてるが

 

 

 

 

(厄介なことになりましたわ…

この場だけなら制圧できますが

恐らく施設全体で騒動が起きているはず

下手に動けば被害が酷くなるかもしれませんわ…)

 

 

 

 

そういう風に考えたのは

警備ロボが空に向けて銃弾を放ったとき

同時に他の所からも同じ音が聞こえてきたからだ

つまりこの警備ロボは他の警備ロボと

連絡、もしくはリンクしており

情報を共有できているはずだ

なら、ここで作戦もなしに行動すれば

取り返しのつかないことが起きる可能性がある

 

 

 

 

(……ここはお姉様と連絡を取らないといけませんわ

相手が警備ロボだけとは限りませんが

少なくとも「機械」ならお姉様がいれば……)

 

 

 

 

そうかんそう考えを纏めていたときである

その考えを吹き飛ばすような出来事が目の前で

それも見たことのある、時間して「ついさっき」の

クレープを食べていたお客が

今度はホットドッグを食べながら警備ロボに近づき

 

 

 

 

『今スグ離レテ両手ヲ頭ノ後ロデ組ミ

膝ヲ地面ニ付ケナサイ』

 

 

「…近々何かをするとは思ってましたが……」

 

 

 

 

 

 

警備ロボの警告を無視するお客に

装備しているその銃口をお客の額に向けた

 

 

 

 

『警告シマス

アト五秒数エタ後、行動シナケレバ

……反逆者トシテ発砲シマス』

 

 

 

 

 

普通なら恐怖し表情が変わり

警備ロボの指示に従っても仕方ないのだが

そのお客は、いや、時崎 一は無表情のまま

 

 

 

 

「……まさかこんな手に出るなんて…

これは少し…お灸を据えた方が良さそうですね」

 

 

 

 

ここにはいない相手に対して呟き

その瞳は目の前の警備ロボではなく

その向こうの首謀者に向けて見ている

 

ここから始まる長くて短い戦いに向けて…



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一時停止と「ヒーロー」の三日目⑤《チュウダン》

「しかしどうしましょうか…

流石に僕一人じゃ時間がかかりますし…

よし、こうしましょう」

 

 

 

なにか一人で悩み一人で解決した時崎は

ポケットから携帯を取り出して

誰かに電話をかけ始めた

すると数秒後、聞きなれた声が返事をする

 

 

 

 

「……機嫌が悪りィだ、下らねェことなら……」

 

「『動き出しました』」

 

 

 

 

「…おい、いまどこにいる」

 

「後でメールします

どうやら妹達の一人はこちらに

四人は研究所にいるみたいですから

研究所の方は「友達」に頼みますので

僕の所に来てくれませんか??」

 

 

 

アァ、と短く返事した相手は

直ぐ様電話を切ったようだ

そしてすぐに別の相手に電話をするようで

また携帯を弄っていると

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっとアナタ!!!

今すぐ携帯を仕舞いなさい!!!!」

 

「どうしてですか??」

 

 

 

 

全く分かっていない表情をする時崎に対し

黒子は苛立ちを表しながら

 

 

 

 

「状況が分かりませんの!!?

目の前の警備ロボはもう発砲してもおかしくあ…」

 

 

 

 

その瞬間に爆発音が鳴り響いた

警備ロボは警告を無視した時崎に向けて発砲したのだ

その発砲音がした瞬間に黒子はいや、

そこにいた人達はみんな目をつぶるか視線を反らした

銃口は時崎の頭を狙っていたのだ

その結末がどんなことに………

 

 

 

 

 

「もしもし、いま電話大丈夫ですか??」

 

「もちろんですう☆

時崎さんからの電話ならどんなことでも

第一力に優先して電話に出ますう☆」

 

 

 

 

声が聞こえてきた……

確かに打たれたはずの人から声が…

ゆっくりと目を開けた黒子の目に写ったのは

額に銃弾が「停止して(止まって)」いるのだ

 

 

 

 

『未ダニ目標ガ動イテイルタメ

攻撃ヲ更ニ追加シマス』

 

 

 

 

迷いもなく警備ロボは攻撃を再開

放たれた銃弾がまた時崎の体に着弾する

しかし皮膚に触れた瞬間に銃弾は停止している

そんな状況のなか、平然に電話をする時崎

 

 

 

 

「いまテーマパークにいるんですが

もしかしたら操祈さんもいますか??」

 

「えっ、時崎さん同じ場所にいるんですか!!?

デート!!デートしてください時崎さん!!!!」

 

 

 

 

「いま、ここで悪さをしている人がいます

他の人を巻き込まないために

避難させて欲しいんですが、どうですか??」

 

「もう、そうやって誤魔化さなくても

時崎さんの頼みなら私は頑張るんだぞお☆」

 

 

 

「それではお願いします

くれぐれも無茶はしないで下さいね」

 

「は~い!!」

 

 

 

 

 

電話を切るのと同時に警備ロボが

放っていた銃弾が底をついたのか発砲が止まった

そしてそれまで撃っていた銃弾は

時崎に当たると同時に停止して地面に落ちていた

その数300発近く、足元が弾で埋め尽くされている

 

 

 

 

『高能力者ト判断シマス

現在持ッテイル装備デハ太刀打チ出来マセン』

 

 

「いやlevel0なんですけど、僕は」

 

 

 

 

 

そんな会話?をしていると

突如目の前に黒子が現れて

 

 

 

 

「何してますの??

いくら防御に長けていても貴方は一般人

ここは風紀委員(ジャッチメント)にお任せください」

 

「問題ありせん」

 

 

 

「問題あるなしではありません‼

仕方ありません…強制的にご退場願いますわ‼」

 

 

 

 

黒子が時崎の腕を握り瞬間移動(テレポート)を行おうとするが

どういうわけか、能力は発動しているのに

この場から移動することが出来ない

 

 

 

 

 

 

(な、なんですのこれは!!?

能力が使えない!!いや、こうして演算は出来てます…

ということは、それ以外の「何か」が作用して……)

 

 

 

 

そんなことを考えていると

いつの間にか銃口が黒子の方を向いていた

すぐに瞬間移動を使おうとするが

さっきの不発と突然のことで演算がうまく出来ない

その間にも銃弾が放たれようとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

(お、お姉様……!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、それよりも早くそれは阻止された

何がその銃器を切り裂き発砲を止めたのだ

切り裂いたもの、その軌跡を辿るとそこには、

 

 

 

 

 

「ナ、ナプキン……」

 

 

 

 

目に写ったのはさっき時崎に渡したナプキン

それは食事の時に口をぬぐったりするものであり

けして物を、ましてや金属を切るものではない

しかし黒子は目撃していたのだ、その軌跡を……

 

 

 

 

 

「僕は攻撃タイプではありせんが」

 

 

 

 

 

そういいながら時崎は振り抜いたナプキンを

また警備ロボに向けて振り抜いた

重力に負けて握っていた部分以外は倒れていたが

警備ロボが切られる刹那、

ナプキンは綺麗な長方形を保っていた

そして切り終えたナプキンはまた倒れこんだ

 

 

 

 

 

「仕方ありません」

 

 

 

 

 

切られた、真っ二つに切られた警備ロボは

両サイドに倒れ、そのあと動くことはなかった

時崎は手に持っていたナプキンをキレイに畳み

ポケットにねじ込んだあと黒子の方を向いて

 

 

 

 

 

「すみませんが皆さんを避難させてください

僕の友達にも避難を手伝ってもらってますので」

 

「あ、おなたは一体…何者ですの……」

 

 

 

 

 

「僕のことより避難を優先させてください」

 

「貴方も逃げてください‼

どういう理屈か分かりませんが

貴方を瞬間移動できません

すぐにでも逃げないと何があるか分かりませんわ!!」

 

 

 

 

「僕は友達を探さないといけません

それに大丈夫です、

僕を停止する(止める)人はいませんから」

 

「…………はぁ、言っても聞きませんわねこれは…

でも、危険だと思ったらすぐに逃げてくださいな

そのお友達も貴方に何かあったら悲しみますわ…」

 

 

 

 

そういいのそう言いお辞儀をした黒子は

瞬間移動でその場を離脱した

時崎は未だに銃声などが鳴り止まない方向を見て

 

 

 

 

「さて、どうしましょうか…」

 

 

 

 

と小さく呟き、足元にある銃弾を数個取り

それをナプキンの入っているポケットへ入れたあと

遠くから聞こえる銃声のなる方へと歩いていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっがああああぁぁぁぁぁぁぁいいぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

「五月蝿いですね、なんですか??」

 

 

 

 

絶叫のなか、御坂が周りに大量の電撃を放つ

あるものはベクトルを変え

あるものはこの世に無いもので防ぎ

あるものは電子の壁でそれを凌ぎ

あるものは電撃そのものを打ち消す

そして時崎は電撃を一時停止させた

 

 

 

周りには影響はなかったが

電撃を放った本人はまだ納得いかないようで

 

 

 

 

 

 

 

「あんたどれだけ話してるのよ!!!!??

周りを見てみなさいよ、夜よ!夜!!!」

 

「……………あっ」

 

 

 

 

「あっ、じゃないわよ!!!!

もう門限過ぎてるのよ‼

あぁ……絶対に寮監に怒られるわ…」

 

 

 

 

すっかりと夜になった河川敷は

いまやBBQの残り火と御坂の電撃の光だけが

この一帯を照らし出していた

 

 

 

 

「しかしどうしましょうか…

あと1/3話が残っていますけど」

 

「もういいだろうがァ…おい、第三位

結果は今てめェが見ている通りだァ」

 

 

 

「それはまぁ…第二絶対能力進化実験の主犯が

今となったらあんなに情けないわけだし」

 

「あぁ、なんだてめえ

喧嘩でも売っているのか!!?」

 

 

 

 

「てーとんは黙ってください」

 

 

 

 

時崎は容赦なく帝督の口に

どこから取り出したタバスコをねじ込んだ

辛さのあまりゴロゴロと地面を動き回る

そんな帝督を完全無視して

 

 

 

 

「仕方ありません、今日はお開きしましょう」

 

「やっと終わりましたか

とミサカはアクビをしながら

一方通行におんぶを要求します」

 

 

 

 

 

「ほら、インデックス帰るぞ」

 

「……眠いんだよ、とうま……」

 

 

 

 

 

「はっ??

いいからさっさと迎えに来なさい

このバカ面!あんたに拒否権はない!!!」

 

「全く超使えませんね浜面は」

 

「それでも頑張ってるよ、浜面は」

 

「滝壺には都合のいいことしか見えない訳ね」

 

 

 

 

「時崎さんはどうするんですかあ☆」

 

 

 

 

 

 

 

皆が片付け始めているなか

時崎はどういうわけだかボゥーとしている

そして何が閃いたように一方通行の方を見て

 

 

 

 

「いいことをおも」

「口を動かすなァ、てか喋るんじゃェ」

 

 

「なんですか、まだ喋ってもいませんよ」

 

「絶対に酷なことじゃねェ

いいか、いま言葉にしようとすることを出すな

それをいうと……」

 

 

 

 

しかし一方通行の話なんて

そんなことを聞く時崎ではない

 

 

 

 

 

 

「お泊まり会を開催します

そこで楽しくパジャマパーティーです

あっ、ちゃんと男女別々ですから問題ありません」

 

「喋るんじゃねェッて言ッただろうがあああぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

お泊まり会、パジャマパーティー、

ここに決定いたしました。










なーーーーーがく、なりましたが
中途半端で一区切りさせてもらいます
てか、いつまでも笑いなしは
自分としてもキツイものがありました

なので今まで書きたかった
「level5がお泊まり会で親睦を深めたら」を書きます
そこでちょくちょく過去話は入りますが
基本は現代を書いていきます


これで、これで、時崎を
暴走させられるぜええええぇぇぇ!!!!!!
やっふううううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!


すみません、やり過ぎました……
とにかくほのぼの系ギャグ、頑張ります。


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episode04 友達とお泊まり会
一時停止と自宅と右手


「……ありえねェ……」

 

「そうですか??」

 

 

 

 

 

いま、一方通行と時崎がいるのは

とあるマンションの一室

いや、正確にはマンションの最上階1フロア

そして学校の玄関と同じぐらいの広さの玄関に

一方通行と時崎は靴も脱がずにいるのだが

 

 

 

 

「友達と遊ぶならこれぐらいないといけませんよ」

 

「常々思っていたが、てめェの「友達」の概念

絶対にズレてやがる……」

 

 

 

「そうですか??」

 

「……まァ、どうでもいいんだがな……」

 

 

 

 

ここは時崎の自宅だというのだ

その玄関から広々い廊下がずっと伸びて

突き当たりの扉を開けたら巨大なリビングあり

そしてリビングの左右にある扉、そして正面の扉

そこから別々の生活するための住居スペースがある

 

元々この階の下には研究所があり

そして最上階が研究者の自宅になる予定だった

しかし、「どこかの誰かが」その研究をぶち壊し

買い取りてのなかったこの場所を

時崎が2フロア買い取ったのだった

で、最上階はルームシェアのように改造して

その下の階は時崎が「必要なもの」がある

 

 

 

ちなみに時崎の住居スペースは

正面の扉の向こうである

 

 

 

 

 

「そういえばあーくん、パジャマパーティーなのに

パジャマを持ってきていないなんて

一体どういう神経をしているんですか??」

 

 

「その言葉をそのままお前に返す

バカァなのか、てめェはバカァなのか!!?

ふざけるのも大概にしやがれえェェェ!!!!!!」

 

 

 

「ふざけてませんよ??」

 

「よし、てめェのネジの外れた頭を

俺のベクトルで外れないようにしてやるよ‼!!!」

 

 

 

 

玄関で言い合いをしているところに

突然、玄関の扉が開き一方通行に激突

もちろんベクトル操作をしていた為に

その扉は開いた時の速度の倍の速度で

再びその扉は閉じてしまい

そのあと激痛に叫ぶ聞こえてきた

 

 

 

「何してるのとうま??」

 

「なんで…扉が閉じるんだよ…不幸だぁ……」

 

 

 

 

 

そこにいたのは痛みで踞る上条と

何が起きたのか分からずに首を傾げるインデックス

相変わらずに不幸に苛まれるなと思いながら

 

 

 

 

「なんだてめェらか、

不注意で玄関を勢いよく開けたてめェが悪い」

 

「そうかもしれないけど

なんでここは扉が内側に開くんですか??

普通は外側に開くもんじゃないんですかね??」

 

 

 

「そんなの知りません」

 

「…………不幸だぁ……」

 

 

 

 

はっきりと言われたことにより

文句も言えないと分かった上条は改めて凹んだ

まぁそんなこと日常茶飯事なのか

インデックスはお構い無しに玄関に入り

 

 

 

 

「ねぇねぇはじめ!!

本当に今日は食べ放題でいいの!!?」

 

「いいですよ

本屋ちゃんがお腹一杯になるまで食べていいので

くれぐれも他の人に迷惑をかけないことです

それさえ守ってくれるなら…」

 

 

 

「絶対に守るんだよ!!!!

シスターは約束を破らないんだよ‼!!!」

 

「はい、それならいくらでもどうぞ

ですが皆が集まってからですよ」

 

「分かったなんだよ!!!!」

 

 

 

つい数時間前に大量の肉や野菜

お菓子やジュースなど食べ尽くしたのに

まだ食べれるなど化け物が

 

 

 

 

「すっかり忘れてたけど時崎も」

 

「アァ、そこのシスターど同類だァ

だから大量の食い物があってもおかしくねえな」

 

 

 

 

 

そうこの部屋の主様、時崎も大食いなのだ

だからインデックスがいくら食べようと

言ってしまえば通常食べているのと変わらず

大して困ることもないのだが

今日は色んな人が集まる(ほぼさっきと同じメンバー)

なので、最低限のことをしてもらわないといけない

まぁ、それが家主が出来るとは限らないが

 

 

 

 

 

「しかしめちゃくちゃ広いな…

これマジで時崎の家なのか??」

 

「はい、研究報酬金の使い道もありませんでしたので」

 

 

 

「だとしても家賃と高いんじゃ…」

 

「買いましたので家賃とかありませんよ」

 

 

 

「…あぁ…もういいや……

……とにかくお邪魔し」

 

 

 

これ以上聞くと凹みそうになったので会話を中断し

玄関に入ろうとした上条だが

どういう訳か玄関に入らせないように

目の前に崎が立ちはだかった

 

 

 

 

 

「な、なんでせうか?」

 

「まずこれを右手で握ってください」

 

 

 

 

渡されたのは長径五センチの赤い球体

どういうことか分からなかったが

時崎からその球体を右手に渡された、瞬間

この右手の幻想殺し(イマジンブレイカー)が何かを壊した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァッン!!!!!!!

突然破裂して赤い液体が噴き出した

 

 

 

 

 

「………………………………」

 

 

 

 

 

もちろん噴き出した赤い液体は上条の服にベッタリ

時崎は一時停止のお陰で汚れることもなく

 

 

 

 

「それでは次に」

「ちょっと待てえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

 

「どうしましたか??」

 

「いや、おかしいだろ!!?

なんだよいきなり爆発したぞコレ!!!

それになにしシラッと同じことをするような感じで

勝手に話を進めるんだよ!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

突然のことで、理不尽なことで怒っている上条だが

相も変わらずに無表情で答えた

 

 

 

 

 

「この玄関先は全て「一時停止」が掛かってます

とんまの右手で触れて解除されても困るので

一体どれだけの範囲で効果があるか調べるために

こうして実験をしてますが、なにか??」

 

 

 

「いや、だからといってよ…

はぁ…これはないだろう……くそぉ…服が………」

 

 

 

 

ベッタリ付いた赤い液体は服に染み込み

これではクリーニングに出してもシミは

 

 

 

 

 

 

「一時停止でシミも残らず落とせます」

 

「本当に便利な能力だな、オイ!!!」

 

 

 

 

 

 

ちなみに頑固な油汚れやカビなども落とせるそうです

 

 

 

 

 

「とにかくとんまには3つの選択があります

① 回れ右して帰る

② 右手の効果範囲を調べて右手を封印する

③ 切り落とす

 

さぁ、どれがいいですか??」

 

 

 

「ふざけんな!!②しか選択がないだろうが!!!!」

 

 

 

 

「はい、それでは次はコレを」

 

「おい、さっきよりでかくねぇか!!?

それになんかな中では蠢いて…ぎゃあああぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、そんな骨折したんじゃないかってぐらいに

包帯をぐるぐる巻きにされたわけね」

 

「加えて鉄の手袋を着けてるから動かないし

包帯で巻かれてるから熱くなってるし…不幸だぁ…」

 

 

 

「五月蝿いですね

それでもまだ効果があるんですよ

その右手で一時停止を解いたら、切り落とします」

 

「なんでそんなに物騒なんだよちくしょう!!!!」

 

 

 

 

 

理不尽だと分かっていても

時崎には大きな「借り」がある

それは簡単には返せるものではない

だから多少の理不尽にも耐えるつもりだが

今回ばかりは爆発しそうである

 

で、現在は一方通行、上条、インデックス

そして御坂 美琴とルームメイトの白井 黒子がいる

 

 

 

 

 

「しかしビックリしましたわ…

まさかあの時の方がお姉様の知り合いなんて…

それに寮監に許可を取ってくださったとか」

 

「そうよ‼一体何をしたのよアンタ!!!

門限に遅れても怒られなかったし

それどころか外出、外泊の許可もおりた上に

「時崎さんに迷惑かけないように」って

手土産にクッキーを渡されたのよ‼あの寮監に!!!!」

 

 

 

 

 

ひどい言い様だが、確かにあり得ないかもしれない

門限を過ぎたらゴキッ、

無断外出、外泊ならゴキッ、バキッ、ゴフッ

そんな寮監がお仕置きなし

さらに手土産を渡すなど……考えられない

 

 

 

 

「心込めて、そしてそれを言葉にして伝える

ただ普通のことをしただけですけど」

 

「あ、あんたからそんな言葉を聞くなんて…」

 

 

 

「お姉様、そんなことを言っては…

時崎さん、この度は…いや

あの時は本当にありがとうございました」

 

「いえ、今日はお越し頂いてありがとうございます」

 

 

 

「いえいえ、このように外泊できるのも

時崎さんのお陰ですわ

本当にありがとうございます」

 

「いえいえいえ、こんなみーちゃんと

仲良くしていただいてありがとうございます」

 

 

 

「いえいえいえいえ、

お姉様との素晴らしい日々を過ごせるのも

時崎さんのお陰かと…」

 

「いえいえいえいえいえいえ、

あんなけ喧嘩したがりの我が儘娘と

こうして仲良くしてくれるだけでもありがたいです」

 

 

 

 

 

 

「なに勝手に私の話を…

ってか、誰が我が儘娘よおおおおおぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

解き放たれた電撃は時崎と黒子を襲う

アバババと感電する黒子はその場に倒れ

一時停止で無傷な時崎は

 

 

 

 

「こうして能力者による攻撃で

部屋をメチャクチャにされたくないので

とんまには右手を封印させてもらいました」

 

「「「……あぁ、なるほど」」」

 

 

 

「なにが、なるほどよ!!!!!」



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一時停止とアイテムとゴミ片付け

「確かにココなんだよな……

間違っていたりは………」

 

「うっさいわね、さっさと入りなさいよ」

 

 

 

「まぁまぁ仕方ありませんよ、超浜面ですから」

 

「おい、前から思っていたがその「超浜面」って

どうい……いや、やっぱりいうな!!

ろくな返答がないだろう!!!!」

 

 

 

 

 

現在「アイテム」と雑用要員の浜面は

教えられた住所を頼りに来てみたのだが

明らかに高級マンションであるこの場所が

本当に指定場所とは到底思えない

 

とにかく今ならまだ間に合う

チャイムを押して扉の向こうから現れたのが

人格破綻者とか人身売買の怖い人とかが……

 

 

ピンポーーン!!

 

 

と、迷いなく滝壺がチャイムを押した

 

 

 

 

 

 

「ちょっと滝壺さーーーーん!!!

まだ心の準備が!!!」

 

「大丈夫、()()()()()()()()()()()

だからココはゆうれいさんの家だよ」

 

 

 

「そういえば時崎だけは滝壺の能力追跡(AIMストーカー)

いや時崎のAIM拡散力場を

読み取れなかったんですよね」

 

 

「うん、それにゆうれいさんが

能力者の近くにいるとそのAIM拡散力場が

まるで霧に隠されているように分かりづらいの

こんなこと出来るのゆうれいさんしか知らない」

 

 

 

 

 

一度記憶したAIM拡散力場の持ち主を捕捉、

たとえ太陽系の外まで逃れても

居場所を探知できる能力なのだが

どうやら滝壺の能力でも時崎のAIM拡散力場を

捕捉することはできないようだ

加えて時崎の近く能力のAIM拡散場も消してしまう

 

 

 

 

「そ、それじゃ問題はないん………」

 

 

 

と、ほっと安心した浜面だが

不意に扉が開きその向こうから現れたのが

ゾンビのように扉を開けた上条だった

 

 

 

「いっ、いらっ……しゃ…い………」

 

「た、大将!!!!??

なんだよその右手は!!?

というか全体的にボロボロじゃねえか!!!」

 

 

 

 

浜面達が見たのは右手が包帯でぐるぐる巻きになり

さらに服は赤く染まりあちらこちら破け

そして今にも死にそうな表情で

 

 

 

 

 

「ここは…物が壊れない…から……

……すべてが…凶器と……………がぶっ」

 

「お、おい大将!!!!

ちょっ、ちょっとメチャクチャ怖いんだけどココ!!!」

 

 

 

 

 

 

上条のいうことはイマイチ分からないが

こんなにボロボロにされた上条を見て

とにかくココが危険な場所だということは分かった

絶対にろくなことがないと判断した浜面は

すぐに帰ろうと麦野達に提案をしようとするが

 

 

 

 

 

「おーーーい時崎!!

ちゃんとシャケ弁用意してるだろうな!!!」

 

「私はB級映画を超見たいんで

スクリーンとプロジェクターを用意してください!!!」

 

 

 

「とにかくサバ缶のフルコースが食べたいって訳よ!!」

 

「お前ら自由すぎだろう!!!!??

って、滝壺さんも入っていくんですか!!?」

 

 

 

 

 

倒れている上条を無視して麦野達は家に入っていく

入れ違いに廊下の奥から時崎が向かってくる

そして有無も言わさずに上条の腹を踏みつける

 

 

 

 

「グフッ!!!」

 

「大将!!!??」

 

 

 

「言ったはずですが「右手」で触るなって

一体いくつの電化製品を壊してくれたんですか??

とんまは払えるんですか、全額()()()()()()()??」

 

 

「……む…無理です……

でも、あれは御坂や白井が…」

 

 

 

「女の子に責任を押し付けている時点でアウトです

小さなことをイジイジと考えるようでは

ましてや女の子が気にしてないことを

神経質にオーバーリアクションを取るような人は

もう全く女心を分かっていません

 

最後に言っておきますがこれ以上壊すなら

一時停止による右腕切断をして

機械仕掛けに改良してお返ししましょうか??

お主にお笑い目的とした仕様になります」

 

 

 

 

 

グサッと心に言葉の槍が刺さったようで

上条はその場に座り込んでしまった

で、どうやら心覚えがあったのか

浜面も頭を地面に接触させて凹んでいた

 

 

 

 

「時崎さ~~~ん!!!!

……え~と…なんですか、この人達は??」

 

とんま(ゴミ)ハーマー(ゴミ)にこれ以上ゴミというのは

ゴミに対してあまりにも可哀想です」

 

 

 

 

さらに凹みを増す二人

その姿をまるでゴミを見るように見てる食蜂操祈

体力のない食蜂にしては

少し大きめのバックを持っていた

 

 

 

 

 

「こんな人達は無視して中へどうぞ」

 

「時崎さん~私、今日は頑張りますから

ちゃんと見ていてほしいんだぞお☆」

 

 

 

「はい、皆さんと仲良くなれたらいいですね」

 

「そういう意味ではないんですけど…

まぁゆっくり攻略すればいいですねえ☆」

 

 

 

 

お邪魔しま~~す☆と

本当に上条と浜面を無視して部屋の中に

残された三人は、時崎は携帯を取り出して

 

 

 

 

「………もしもし、てーとんですか??

あと5分で来ないと部屋に入れませんので

早く片付けを終わらせて来てくださいね

……はい、無理ですか……なら来なくていいですよ」

 

 

 

 

と、人の話を聞かず、容赦なく電話を切る

時崎は地面に転がっている二人(ゴミ)

邪魔にならないように廊下の端に寄せて

まるでゴミを一ヶ所に集めてゴミを回収してもらう

そんな日常的な感じで対処して部屋に戻った

 

 

 

 

 

 

「………時崎って、容赦ねぇよな……」

 

「………怖えぇ……時崎、恐ろしい………」

 

 

 

 

改めて時崎の恐ろしさを知り

そして結局指定時間に間に合わなかった

垣根と一緒に一時間以上外で待機させられた

ちなみに妹達や佐天・初春や打ち止めが来たが

どういうことか上条達がいるのに

気づいている様子もなく部屋に入った

 

まさかの時崎の一時停止(ゆうれい)のスキルが

乗り移ったのかと思うぐらいに………

 

 

 

 

 

 







新訳11刊、良かった~~‼!!!
とんまとみーちゃんにそんな過去があったとは
まあ、ここでネタばらしみたいなことはしません
といってもみんな読んだでしょうけど(笑)

ようはこの過去話をこの小説に反映しません
というかまた新たにストーリーを考えるなんて
というより操祈は時崎Loveなので‼!!!


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一時停止と提案と割り箸

「王様ゲームをします」

 

「……………おい、その頭は飾りかァ??

どうしたらその単語が

この状況から出てくるんだァ、アァ??」

 

 

 

 

「王様ゲームを行いたいと思います」

 

「よし、一時停止を解除しろ

てめェの脳みそぶっ飛ばしてやるゥ!!!!!!」

 

 

 

 

全員がリビングな集まって

さて何をしようかと思っていたところ

この男、時崎 一がとんでもないことを言いだし

いつもの感じで一方通行が叫ぶ

 

 

 

 

「とりあえず落ち着いてくださいな

時崎さんにも考えがあってのことだと思います」

 

「おい、ツインテール

それ本気で言っているのか、アァ??

例えあったとしてもろくでもないに決まってる」

 

 

 

 

「そんなことをどうして言えるのですか??

ご本人に聞いてもいないのに

決めつけるのは如何と思いますが??」

 

 

 

 

黒子の言っているのは正しい

時崎はただ「王様ゲーム」と言っているだけ

内容はどんなものか知らないのに

否定するは酷いと思われても仕方ない

 

………仕方ないのだが、これはあくまでも「一般論」

そして時崎にこの「一般論(常識)」は当てはまらない

それを知っているからだろう

頭を抱えた御坂が黒子に歩み寄り

 

 

 

 

「……黒子、そいつのいう通り絶対に

マトモじゃないわよ……絶対に……」

 

「お姉様まで……

し、しかしご本人聞いてみなければ

それが真実だということは分かりませんわ!

時崎さん一体どのような考えで王様ゲームを??」

 

 

 

 

どういうことだろうか??

御坂の言葉さえも納得行かずに

時崎のフォローに回るなんて……

その珍しく黒子が男性の味方をする姿を見て

へぇーと驚いていると時崎の言葉に

目が覚めて現実に引き戻された

 

 

 

 

 

 

 

「男女が集まってやることはコレだと

そこにいるとんまとハーマーとてーとんから

話を聞いたのですが、違いましたか??」

 

 

 

 

 

 

その瞬間、上条の正面から電撃が

その瞬間、浜面の横から電子線(ビーム)

その瞬間、垣根の正面から冷蔵庫が

一斉に解き放たれた

 

 

上条はとっさに右手を突き出して電撃を無効化して

浜面は条件反射で逃げようとしたが

反応が遅れてしまい無様に尻餅をついてそれを回避

垣根は自分の前に未元物質を展開して防御

しかし今度は後ろからテレビが飛んで来て

気付いたときにはテレビと一緒に壁に激突

 

 

二人はダメージを負うことはなかったが

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと待てって!!!!!

上条さんはそんなこと言ってねえよ!!!!!」

 

「本当でしょうね…

…いや…やっぱアンタなら言いかねないわ…」

 

 

 

「いうわけないだろうが!!

ただでさえこんな美人ばっかりの所にいるだけで

こんなにも舞い上がっている上条さんが

そんなこと思い付かわけがないですよ‼」

 

「び、び、び、び、美人って、アンタ何を!!」

 

 

 

 

御坂一人に向けて言ったわけではないが

それでも自分が含まれているという事実に

頬が赤く染まり慌てて手をブンブン振りながら

ブツブツと呪文のように何かを言っている

その姿にどうしたんだろうと考えている上条

やはりこの男、無意識にやってのけるところが

どこにいってもフラグを立てている証拠である

 

 

 

 

 

「あれが噂に聞く人ですか…

御坂さん見事にハマってますね」

 

「み、み、御坂さん…カワイイ~~‼」

 

「ち、違うわよ‼二人とも何言ってるのよ‼!!」

 

 

 

 

 

 

否定をしているが顔が真っ赤になっており

全然説得力がない、むしろ分かりやすい

だからここで黒子が悔しそうな表情をして

勢い余って上条に攻撃するかと思ったのだが

 

 

 

 

 

「はぁ…あの類人猿の何処がいいのでしょうか……」

 

「「「…………へぇ??」」」

 

 

 

 

 

 

その黒子の言葉を聞いた三人は

御坂・佐天・初春の三人は呆然としていた

何かさっきから可笑しいことを言っている

黒子の性格上いうはずのない言葉を…

 

どうしたのかと聞こうとするが

その前にでかい声でそれを遮られた

 

 

 

 

「なに調子に乗ってるんだあぁ??バカ面があぁ!!」

 

「た、ただ聞かれたから答えただけだ!!!」

 

 

 

「つまり浜面が王様になって女の子に

バニーガール姿にしようとは

全然全く超考えていないわけですね」

 

「…………うん……」

 

 

 

「ダメですね、完全想像しましたよこの獣は

特に滝壺の方を見て想像していた訳よ!!!」

 

「ち、違う‼!!!」

 

 

 

 

「はまづら、鼻血出てるよ」

 

「………あっ」

 

 

 

「吹っ飛べバカ面アアアアアアァァァァァァ!!!!!!」

 

「ち、ち、ち、違うんだアアアアアアァァァァァァ!!!」

 

 

 

 

部屋の中で電子線(ビーム)をぶっ放しているが

まあ部屋全体に一時停止をかけているため

壊れることはないが先に浜面が終わりそうだ

 

そしてテレビの下敷きになっていた垣根は

 

 

 

 

 

「喧嘩売ってるのか第一位イイイィィィィ!!!!!」

 

「てめェがくだらねェことを言ってるからだァ」

 

 

 

 

「アァ??

普通だろうがこんな事ぐらい

合コンじゃならねえところも多いが

鉄板ネタだろうが王様ゲームはよ」

 

「どうやら時崎より先にてめェの脳みそを

吹っ飛ばしたほうがいいようだな」

 

 

 

 

睨み合う二人

しかし喧嘩が始まる前に間に時崎が入り込み

 

 

 

 

「今回はてーとんの案を採用しようと思います

ただパジャマパーティーでは盛り上がりに

上乗せ出来ませんから「すんな!」ゲームを取り入れ

ワイワイウキウキワクワクのパーティーを

ここに始めることをあーくんに誓います「誓うな‼!!!」」

 

 

 

 

 

こうなったら時崎を止めることは出来ない

王様ゲームを始めるために

割り箸を用意し始めた姿を見た一方通行は

はぁ~とため息をついた

 

 

 

 

「この部屋に入った時点でこうなることは

分かっていたはずなのでは??

とミサカは貴方を励まそうと言葉をかけ

うまくいけば私の胸で泣いてくれるはずだと

甘い考えを持ちながら話しかけます」

 

 

「うっせェ」

 

 

 

 

「時崎さ~ん

もっと面白くなる方法力ありますよお☆

私に割り箸を渡してくれたらきっといいことが」

 

「てめェも黙ってろ」

 

 

 

 

頭が痛いというのに更に頭が痛くなる

個体1号が無表情でくっついてきて

時崎の近くでは食蜂が自分の思い通りにするために

甘い言葉をかけたが止まる気配もなく

出来上がった割り箸を時崎から取り上げ

 

 

 

 

「ふふふ、さあ始めましょう

楽しい楽しい王様ゲームを☆」

 

「そんなの面白くもありませんわよ」

 

 

 

黒子が右手で割り箸に触れて瞬間移動(テレポート)させ

自分の左手に割り箸を移動させた

割り箸を奪われた食蜂は黒子を睨み付け

 

 

 

 

「白井さん、ですよね??

その割り箸を返して欲しいんだぞお☆」

 

「それは出来ませんわ

貴女に任せると時崎さんのパーティーが

台無しになりかねませんので」

 

 

 

「そんなこと貴女に分かるのかしら??

大体「私と時崎さん」の間に

入ってこないで欲しいのですけど??」

 

「そんなこと致しませんわ

ただ、「私の大切な(友達)」の邪魔をしている所を

黙って見ているほど大人ではないので」

 

 

 

 

まさかの二人が時崎を取り合っている

正確には割り箸を取り合っているのだが…

能力の応酬が始まると思いきや

食蜂が割り箸を取り上げると今度は黒子が取り

黒子が取った割り箸をまた食蜂が取り返す

そんなごく普通の、女の戦いのようなことが始まり

 

 

 

 

「え、えっ、ええぇ!!!??

ちょっ、ちょっと待て!!ええぇ!!!!!

もしかしてく黒子って時崎のことが!!!」

 

「絶対そうですよ!!!

私達の中でも最後だと思っていたんだけどな…

でもあんなムキになる白井さん…かわいいのぅ…」

 

「でも本人は気づいていない見たいですね

友達って言ってましたし恋愛としては

まだまだ先じゃないんですか……」

 

 

 

 

結局、最後には体力のない食蜂が力尽き

割り箸は能力が通用しない

時崎が持つことになったが

まぁマトモな王様ゲームではないな、うん。



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王様ゲームと命令と一番目

「それでは王様ゲームをしようと思いますが

ただやるだけよりルールを決めたいと思います」

 

「変なルールならやらないわよ」

 

 

 

 

 

「大丈夫ですよみーちゃん

王様ゲームにおいて無理難題な命令をしないこと

実行出来る内容で命令を実行できないときは

強制的に次のゲームの「被害者」になってもらいます」

 

「…………マトモな提案ね……」

 

 

 

 

 

 

「そうですか??

どうしようかと悩んでいたんですが

命令を実行できないときは僕が考案した

飲んだら元気になるドリンク

「赤マムシ・ウコン・大葉・ハワイアンブルー(原液)・紫いも・ビターチョコのミックスジュース」

をイッキ飲みという提案が…」

 

 

「一生濃い霧の中で悩んで迷ってなさいよ‼!

ってか、よくそんな恐ろしいもの思い付いたわね‼!!!」

 

 

 

 

 

 

 

そうですかね??と不思議そうな表情をする

頭を抱えた御坂だが周りの皆も同じように

ため息や苦笑いなどをしている

 

 

 

 

「それではこれはてーとんに飲んでもらうことにして「ふざけんな!!なんで俺がそんなもんを…」黙って下さい「ゴフッ!!?」それでは早速割り箸を引いてください」

 

 

 

話に割り込んできた垣根の口に

特製ミックスジュースを流し込む時崎

垣根に対する容赦のない行動に

誰も口を開くことなくただ床で苦しんでいる

鍵の姿を見ても全員知らん顔で割り箸を引く

 

そう全員が悟っているのだ

「ここで助けようとするなら自分に被害が」と

幸い死ぬほどのものではない事と

「今までの行い」を考えれば助ける義理はない

 

 

ここにいる全員が何かしら垣根の被害にあっている

そうして確実に罰を与えられる時崎に任せる

これが暗黙の了解で決めたのだった

 

 

 

 

「では王様は誰ですか??」

 

 

 

「私ではありませんわ」

「初春はどう??」

「私でもないです」

「お姉様はどうですか??

とミサカはチッと舌打ちをしながら問いかけます」

「私も違うわ」

 

 

「私も違うわね

浜面あんた王様だったらその割り箸渡しなさい」

「何でだよ‼

俺だって命令したい事があってだな…」

「浜面が王様だと超不安です」

「浜面が王様の時は皆でもう一度割り箸を引いて

やり直すのが一番な訳よ」

「………よろしくね」

「唯一の癒しの滝壺まで!!?」

 

 

「私も違うんだよ‼」

「上条さんに王様が回ってくる事はありませんからね

………はぁ、不幸だぁ………」

 

「誰も名乗りをあげないなんて…」

「おい、まさか赤印の割り箸入れ忘れたのかァ??」

「あっ、僕ですね」

 

 

 

 

「「「「お前かよ!!!!!?」」」」

「さすが時崎さんです~☆」

 

 

 

 

 

時崎に飛び付こうとした食蜂を

黒子が食蜂に触れた瞬間に瞬間移動(テレポート)させ

倒れている冷蔵庫に抱きつくような形で激突した

勢いはそれほどなかったとはいえ

鼻を強くぶつけた食蜂の鼻は赤くなっており

笑顔であるがピクピクと頬を揺らしながら

バックからリモコンを取り出して

 

 

 

 

 

「白井さん、いい加減にしてもらわないと

貴女の頭の中をぐちゃぐちゃにかきみだして

一生トラウマを抱えた人生力を

プレゼントすることになるけどいいかしら☆」

 

 

「貴女が無闇に時崎さんに抱きつこうとするです

私は害虫(貴女)から時崎さんを守るためにやったこと

あまりしつこいようですとその体を

コンクリートに植え付けて差し上げますわ」

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴ!!という効果音が似合いそうな睨み合い

お互いにとんでもないことを言ってはいるが

そんなこと出来ないこともお互いに分かっている

そこに彼がいるからだろう、嫌われたくない

だとしても引けないものがある

……………ようは女の意地というものだろう

 

 

 

 

 

「………麦野、超参戦しなくていいんですか??」

 

「はぁ??

なに言ってるんだてめェは??」

 

 

「だって愛しのと」ビィーー

「い、い、いきなり攻撃とか死んじゃうって訳よ!!!!」

 

「あぁ、死ねやコラ

なに狂ったことを言いやがるんだ」

 

 

「麦野があんな顔するなんてな……」

「麦野の恋、応援する」

 

「よしてめェら……

ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」

 

 

 

 

あちらこちらで騒ぎだしたリビングで

はぁ~とため息をついた時崎は

床に手を付いて無表情であるその目に光を宿す

その瞬間に動き回っていた麦野達や

睨みあっていた黒子達や

それを見ていた一方通行達全員が止まった(停止)

 

 

 

「か、体が……」

 

「な、なんですかこれ!!!!??」

 

 

 

誰もが戸惑う中、一人だけ冷静に時崎に

鋭い目線で問いかける一方通行

 

 

 

「おい、何をしやがったてめェ??」

 

「そういえば皆さんが経験するのは初めてですか

僕の力は皆さんが知っているように一時停止(サスペンド)

こうして動きを止めることが本来の力ですが…」

 

 

 

 

すると背筋が寒くなった

いや違う、本当に寒さを感じているのだ

クーラーの効きすぎというわけではなく

まるで「冷凍庫」に入れられたような

急激な寒さで誰もが凍えている

 

 

そんな中、誰もが動けない状態なのに

たった一人だけ、異能を殺すことが出来る

その右手の持ち主である少年は

問答無用で、その右手で時崎の頭を叩いた

 

 

 

 

 

「なにやってるんだお前は‼」

 

「……やっぱりとんまには効きませんか……」

 

 

 

「俺は何をしているんだって聞いてるんだ時崎!!!」

 

「……特に何もしてませんよ……

それに()()は副作用なものなので

すぐに落ち着きますから問題ありません」

 

 

 

 

そう言って指をパッチンと鳴らすと

止まっていた時間は再び動きだし拘束が解けた

それと同時に冷えきっていた室内も元の温度に

誰もがホッとしているなか、一人まだ震えている

 

 

 

 

「なにしてンだてめェは??」

 

「……ウルセェ…トラウマなんだよ……くそが……」

 

 

「はぁ、なに言ってるンだ」

 

「とにかく俺に構うな!!!

……しばらくしたら元に戻る」

 

 

 

 

別に一方通行にとって

垣根がどうなろうとどうでもいい

ただコイツがらしくないことをしていたからだ

そして恐らくコイツにトラウマを与えたのは

 

 

 

 

(……コイツにトラウマを……

こんな奴でも第二位なんだぞ……

………一体何を植え付けやがったんだ…てめェは…)

 

 

 

 

 

その視線の先には御坂や上条達が

「いつもいつも度か過ぎるのよ‼」

「もっとやり方があるだろうが!!!」と

ガミガミと言われながらも平然と聞いている時崎

 

 

すると一方通行の視線に気づいたのか

話を終えて一方通行の元へ時崎は

 

 

 

 

 

「どうしたんですかあーくん??

僕が皆に取られて嫉妬しましたか??」

 

「相変わらず何をいってるだてめェ…

それよりゲームはどうするだァ??」

 

 

 

 

「………あーくんも興味あったんですね、意外です」

 

「命令出来るからな

確認するが無理難題じゃないなら何でもいいだよな」

 

 

 

 

「はい、そうですね」

 

「なら、「てめェの隠していること」について

洗いざらい話せと命令しても問題ないよな」

 

 

 

 

 

真剣な言葉、眼差しで時崎に問いかける

相変わらず無表情の時崎だが

 

 

 

 

「そうですね、問題ありませんね」

 

「そうか、なら……」

 

 

「でも、それはあーくんが」

 

 

 

 

真剣な言葉に、真剣な眼差しに

時崎もこたえるように一方通行に向かって

 

 

 

 

 

 

「赤印の割り箸を引いて、尚且つ

僕の番号を「見つけることが出来た」場合です」

 

 

 

 

それと同時に時崎は一方通行の目の前から消えた

何度も体験してあるがそれでも驚いてしまう

周りを見渡すとすでに時崎は

御坂達も元へ戻って普通に話していた

 

 

 

 

 

(……くそが……)

 

 

 

 

 

時崎の言葉になんの根拠もない

王様ゲームといえば運勝負である

だから絶対ということはないのだが

時崎がそれをいうと

どうしてか無理だと感じてしまう

 

 

かといって諦める一方通行ではないが

 

 

 

 

 

 

「それでは王様からの命令です

いま赤印を持った人はこれからの命令は

無理難題だろうが実力行使を許可します

そして、これと似た命令は以降は認められません

命令を実行出来ますか、はい、出来ます」

 

 

「「「「「ふざけるなアアアアアアァァァァァァ!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

王様ゲーム、一番目が意外にお得。







ちょっと考えていました前回のお話
というか、てーとんが誰がヤられたか?という
スピンオフ的なものを書こうと思いましたが
スピンオフというより簡潔なものを書きます
では、どうぞ。




……………………………





「さっきのテレビ、第二位に当たってたけど…」

「そんなこと超どうでもいいですよ」



「どうでもいいって……
怖いもの知らずって訳よ」

「一方通行に向いているのをわざわざ私に
向ける必要なんてないことですし
テレビも壊れてませんので超心配なしです」





………………………



以上です!!!!!

……えっ、短すぎ?
アハハハ、気にしない!気にしない‼


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王様ゲームと否定と喧嘩

「「「「「王様だれ~だ!!?」」」」」

 

「はいはい!!!私です~‼」

 

 

 

2回目の王様ゲーム

時崎が持った割り箸を全員が一斉に引いて次に赤印の割り箸を引いたのは佐天

元気よく引き当てた割り箸を天井にかざし、隣にいる初春に「ねぇねぇ‼どんなお願いにしようかな??」とうウキウキしながら話しかけ、初春は「変なことだけは止めてくださいよ……」と本音を溢した

 

 

 

「何にしようかな~♪何にしようかな~♪♪」

 

「お願いしますからマトモな命令でお願いしますわ……」

 

 

「えぇ~~!!!?それじゃ面白く…って顔が怖いですよ白井さん……

それじゃ軽いジャブにしましょうか」

 

 

 

そう言って佐天が言った命令は

 

 

 

「じゃ5番が3番をハグしてください‼」

 

「それ軽くありませんよね!!?ボディに決めてますよね‼?」

 

 

 

初春のツッコミに聞く耳持たず「さぁさぁさぁ!!誰と誰がハグしてくれるんですか!!!?」とめちゃくちゃ笑顔で一人づつ話しかけている

するとそんな佐天の問いかけにそっぽを向いた人物が現れた

 

 

 

「もしかして…何番なんですか!!?

ハグするほうですか??ハグされるほうですか??」

 

「ち、違うわよ…私じゃないわ!!」

 

 

「お、お姉様が……そんな……

誰かアタリ番号をくださいな‼!!!

私に、私に、私に至福をあたえてくださいませ‼!!!!!」

 

 

 

御坂がアタリ番号を引いたことに黒子が発狂

手当たり次第に瞬間移動(テレポート)を使うため、ふわぁっと現れた時崎に一時停止を使われ瞬間移動を封じられた

さらに初春と佐天から両手を塞がれた黒子はそれでも「お姉様を!!お姉様を抱くのは私ですわ!!!!!!」と危険なことをいい始めた為

 

 

 

「く・ろ・こ!!いい加減に……しなさい!!!!!!」

 

「あばぢかいがばちがぁがは!!!!!!」

 

 

 

容赦のない電撃に黒子は焦げ付きながらその場に倒れ、黒子を抑えていた二人は電撃が飛んで来る前に時崎の一時停止によりダメージ無し

はぁはぁ…と息切れしている御坂の元へ時崎が歩み寄り

 

 

 

「なるほど、ハグされるほうですか 」

 

「なっ!!?

何覗きこんでるのよアンタは!!!」

 

 

「バレているのに隠す必要性があるんですか??

それに命令を聞かないと次は強制的にやられ役になりますけどそれでもいいんですか??」

 

「くっ、分かったわよ!!やってやろうじゃない!!!!」

 

 

 

覚悟を決めた御坂だがハグする相手が悪すぎた

その者は嫌いというわけではないが好印象はなく、友達とは違うが話しはする程度、無神経なことを平気でいうと思いきや深く考えていることもあり、自分の知らないところで何度も「助けてくれた」ようなのだ

 

だから嫌いというわけではない

というわわけではない…のだが「相手」が悪すぎただけなのだ

 

 

 

 

「それで御坂さんをハグ出来るラッキーな方、手をあげてください‼」

 

「…………チッ……」

 

 

「おぉ!!!まさかの男性がきたああああぁぁぁ!!!!!」

 

「ちょっ、ちょっとなんでコイツなのよ!!!?」

 

 

 

 

明らかに嫌な顔をして舌打ちをする一方通行と更に嫌な顔をして拒否をする御坂

まぁ親しき人とのハグならともかく好印象もなく、どちらかというと「なんでコイツと」という不快なイメージを持っているほうだ

その理由として「妹」があげられる

 

 

 

「すみませんが王様ゲームの引き直しを要求します

とミサカは同じ顔のお姉様が選ばれてハグされる姿なんて、そんな拷問のようなことミサカには耐えられません」

 

「そうよ‼やり直しよ、やり直し!!!!

というか、この子と私は同じ顔なんだから私の変わりにこの子がハグされればいいじゃない‼!!!

私は嫌だけどこの子はOKなら問題ないでしょう??」

 

 

「ダメに決まってます

無理難題ではありませんし、もし命令を実行できないなら二人とも次のゲームの被害者になってもらいますがいいですか??」

 

「ぐっ!!」

「くそがッ……」

 

 

 

確かにハグという命令は無理難題ではない

しかし問題はハグをする者とされる者が共にお互いを嫌がっているということ

 

 

 

「………あぁもう!!!!!パスよ!!!パス!!!!!」

 

「………俺もだァ……」

 

 

「えぇ~~面白くない‼!!

これじゃ私が王様の意味がないじゃないですか!!!」

 

「そうですね

なら命令を実行出来なかったお二人が出来るまでティアが王様ということで」

 

 

 

ここではあ~~‼とか文句を言われるかと思いきや、そんな言葉よりも早く反応したのが佐天だった

 

 

 

「テ、テ、テ、ティア!!!?

それって私のことなんですか!!!!」

 

「佐天さんの名前「涙子」でしたよね、「涙」を英語で「tear」といいますから」

 

 

「なんだか妬けちゃいます……

私は名前をそのままだけど、可愛らしいアダ名もいいですねえ☆」

 

 

 

そういえば時崎が女の子にアダ名を付けるときはそれなりに可愛らしいのが多い気がする

御坂はみーちゃん、インデックスは本屋ちゃん、麦野はシズ姉

どういう訳か食蜂は「操祈さん」と呼ばれているが時崎がどう考えているのかは分からない……

 

 

 

「それじゃどんな命令にしましょうか~‼」

 

「さ、佐天さん……お願いだから簡単なやつで……」

 

 

「御坂さんが一方通行さんにチョコを食べさせる‼それも「あ~~ん♪」付きで!!!!!」

 

「だから何で難易度の高いことをいうの!!!!??」

 

 

 

そこでまた黒子が「でしたら私が!!!」と御坂に飛び付こうとしたので直ぐ様時崎が一時停止で阻止

すると()()流れを理解したように妹達、個体1号が「それでしたらミサカが変わりに一方通行にチョコを、いやミサカを「あ~~ん♪」させてみせます、とミサカは大胆発言で顔が火照っています」などと言い出したが、一方通行に「誰がするかァ」と一蹴され落ち込む妹達

 

 

 

「佐天さん……お願いだから……」

 

「でもこれって私の自由なんですよね」

 

 

「はい、王様ですから」

 

「ならどんどんいきましょう‼

大丈夫ですよ御坂さん、きっと御坂さんでも出来る命令が出てくるはずですから!!!!!」

 

「はず…って、最初から出来ることを言って……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それじゃ、握手ならどうですか??」

 

「そ、それなら……」

 

「………アァ……」

 

 

 

あれから本当に恥ずかしいものや生理的に受け付けないもの、いろんな命令が飛び交い否定されてやっと命令が実行出来るものが見つかった(どんな命令だったかは想像にお任せします♪)

御坂と一方通行はお互い視線を出来るだけ反らしながら、嫌な表情を全く隠さずにじわりじわりと嫌々手を伸ばしてやっとお互いの掌が重なった

だがそれも一瞬、刹那でその繋がりは切られて一気に二人の距離は開いた

 

 

 

「そ、そこまで嫌がるんですか……」

 

「あのね佐天さん……コイツは妹を毒牙にかけているやつなのよ!!」

 

「……ウルセェ…こっちは迷惑なんだよクソが……」

 

「はぁ‼!??

妹の好意が迷惑ってどういうことよ!!!!!

どれだけアンタのことを思っているのか分かってるの!!!!」

 

 

「それこそ知ったことかァ

大体な、妹というからには(てめェ)がちゃんと管理しやがれってんだ」

 

「管理って、妹は物じゃないのよ!!!

前から思っていたんだけどアンタは……」

 

 

 

と、個体1号の話題にして口論が始まった

で、その話題の中心である妹達はというと、一方通行の悪口さえも「ミサカのことをあんなに考えてくれていたんですね、とミサカは嬉しさ一杯で体をクネクネしてしまいます」とプラス思考で喜んであるのでとりあえず無視をして

 

 

 

「こんな犬も喰わない夫婦喧嘩は無視して「「誰が夫婦だああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」」意外に時間も経ったのでお風呂にしませんか??」




どうだったでしょうか?
今回は書き方を変えてみましたが、
改めて読み直すとかなり違和感があるな……

まぁ、これで読者の皆さんが読みやすいなら
これからこの書き方をしてみます。
ちなみに以前の話しは書き換える予定無し

理由・めんどくさいので(笑)


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露天風呂と女性と悪



すみません‼更新遅くなりました‼
今回は書きたい事の内容を文章にするのに苦戦しました。

しかし、何度読んでも「あれ?表現おかしくねえ?」と思いながら何度も書き直しましたが、恐らく皆さんから見ておかしいと思うところは多々あると思います

そこは多めに見てくれたら嬉しいです♪
それでは、どうぞ。




「すっごく広いんだよ~~‼!!!」

 

 

 

そこは先程までいたリビングの「階」より更に上の「階」にある大浴場は、学園都市の光により星の光が消された空が見え、変わりにその学園都市の光が星空のように目の前に広がるように景色を楽しむことが出来る

その大浴場は常盤台中学のプールの3倍の広さを持ち、その内2/3が露天風呂であり1/3がジャングルのような木々が生えている

 

そして一番最初に大浴場に入ったのはインデックス、更に続けて白井、御坂、初春、佐天が入ってきた

 

 

 

「……馬鹿げてるわ……」

 

「そうでしょうか??

むしろと時崎さんらしいのではないかと」

 

「でも……これ本当に「見えてない」のですよね…」

 

「というかこの高さなら誰も見ないってば~‼

それではさっそく…ヤッホー!!!!!!」

 

 

 

助走をつけて露天風呂にダイブする佐天は、バッシャーンと水飛沫を巻き上げて水中に潜った。そして高く舞い上がった水飛沫はどういう訳か「壁」にぶつかったように当たり、その「壁」に滴が重力に負けて露天風呂へと落ちた

 

 

 

「これって…一時停止よね……

一体どういう原理で存在しているのコレ…」

 

「お姉様……気にしたら負けですわよ…」

 

「その通りかも、はじめは常識はずれだから」

 

「私として今佐天さんに向けていってほしいです…」

 

 

 

露天風呂から御坂達に向けて手をブンブンと振っている佐天に頭を抱える初春。御坂は御坂で時崎のやってのけたコレについて頭を抱える。

コレは窓ガラスでいうなら内側からは外の様子は見えるが外側からは内側は見えない。その外側は周りの背景を複写してそこに「何もない」と見せることが出来る迷彩・カモフラージュのような機能を持った物

それを「一時停止」という能力一つでそれをやってのけているのだから、この能力は、いや時崎は()()()()()()()()()()

 

いつまでも留まっていると体が冷えてしまうため御坂達は露天風呂へ歩き、近くにあった風呂桶で湯を汲み肩からゆっくりと体へ流す

その体にはタオルは無く、変わりに生地の薄く透明性は無くまた体に張り付きにくい湯着と呼ばれるものを着ている

だから素肌は露出はそれほど見せてはいないがそれでもスラッとした足が、細いその腕が、首筋から胸元近くまで見える素肌。ここに野郎共がいたら発狂しそうな状況の中、そんな野郎共と同じように………

 

 

 

「御坂さん、御坂さん」

 

「なに佐天さん??

何か周りに聞かれないよう小声みたいだけど…」

 

「いや、なんか白井さん……様子がおかしくないですか??」

 

「そう??

別に普通みたいだけど…」

 

「だからですよ‼

あの白井さんがこんな姿の御坂さんを見て襲い掛からないなんて…ありえません!!!!!!」

 

「………私としてはそっちの方がいいんだけど……」

 

 

 

 

まぁ確かに普段は襲いかかってきそうなのにゆったりと湯に入り気持ち良さそうにしている。肩から湯をかけてはぁ~と無意識に声が出しながら

 

 

 

「見てください!!!

乙女ですよ、超乙女ですよ、あれ!!!!」

 

「………佐天さん、いい加減にしないと怒りますわよ??」

 

 

 

ギロっと睨んでくる黒子に苦笑いする佐天。はぁ~とため息をつきながらゆっくりと御坂に近づく黒子に対して、条件反射というべきなのか日常的なものなのかいつの間にか御坂は襲われないように身構えていた

 

 

 

「お姉様まで…ちょっと傷付きますわ……」

 

「ゴ、ゴメン……でも、アンタも普段からそんな風に大人しくしてればこんなことにはならないのよ」

 

「それについては置いといて」

 

「置くなコラ」

 

 

「私は目覚めたのですわ

時崎さんというとても素晴らしい方に出会えて私は自分の心を抑えることを学んだのですわ」

 

「いや、さっきは全然抑えてませんでしたよね………って痛いです!!白井さん!!!!!」

 

「五月蝿いですわよ初春

そう簡単に人が変われるなら時崎さんは必要ありませんわ」

 

「どれだけリスペクトしてるのよ……あんた……」

 

 

 

それでも黒子の暴走が少しでも治まるなら嬉しいのだけど、佐天がいう通りなんか違和感があるのは確かのようで、ずっと身構えている御坂だが一向に向かってこない黒子に何故だか物足りないものを感じているのだがけしてそれを言葉に出さないように堪えている

 

 

 

(まぁ少しでも黒子の症状が改善されるなら…)

 

「ですからこうやってお姉様に近づくと、しょ衝動が、抑えられ…ませんわああああぁぁぁ!!!お姉様あああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

「抱きつくなあぁ!!!!!」

 

 

流石に電撃を放つわけにもいかずに黒子の頭上に拳を振り落とした。痛さで御坂から離れた黒子だが目はまだ諦めたわけではないようで、じわりじわりと御坂に近づいてくる。そしてこの「結末」を感じ取ったインデックス・佐天・初春達はゆっくりと露天風呂から出ており、それを確認した御坂は容赦なく電撃を放ち黒子は感電して気絶、湯にプカプカと浮かんでる

 

 

 

「危険人物は排除されたようですね

と、ミサカはホッとして大浴場に入ることにします」

 

「アンタね…私と似てるんだから負担も一緒に味わいなさいよ」

 

「私がいなかったときから行われている行為を邪魔するなどミサカにはできません

と、ミサカはお姉様かといって姉という力を振りかざすのは人が見られますと白い目で見ます」

 

「う、うっさいわね!!

いいからアンタも入りなさい、しばらくコレは起きないから問題ないわよ」

 

 

 

すると個体1号の後ろから金髪の女の子とショートカットの女の子とボーとしてある女の子が大浴場に入ってきた

 

 

「こんな大きいお風呂初めてな訳よ!!!」

 

「あっ、あそこに泳いでいる人がいるよ絹旗」

 

「いえあれは滝壺と同じように超泳いでいるわけではないですよ…」

 

 

 

それでも滝壺は気絶している黒子の元へ向かい一緒に露天風呂でプカーと泳ぐ(浮かぶ)ことにした。それを見ていると何だか不気味さを感じなるべく見ないことにした。しかしそれでも御坂や初春など特定の人物が「特定」のものを見ている。それは御坂達には足りなくここにいる滝壺や佐天にはあるもの、それは……

 

 

「……いいな………」

「………………」ペタペタ

「……私も…あと少ししたら………」

 

 

それは女性特有の胸。男性も女性も気にしてしまうものであり、それはサイズが大きいほど注目される。かといって小さいのはダメだというわけでもない。最近は小さいのがいいと言う人もいる。しかしそれでも人は大きいものを求めてしまう。それが人というものである。

 

 

 

「無いものを求めても超無駄ですよ

私はまだまだ成長期ですからこれからでも問題ありませんが」

 

「そんな根拠はないって訳よ

それなら私だってこれから!!!!」

 

「それなら私のママはスゴいんだからその娘の私だって全然問題ないわよ!!!」

 

「そうですね、私もそのDNAが刻まれていますから問題ありません

と、ミサカは胸を張って断言します」

 

「………スゴい自信ですね……」

 

 

 

何の根拠もなくそれぞれが高い目標を持っているが、それは幻想だとすぐに思い知らされることになる

 

 

 

「あんたってお子様のわりにソレなりのもの持っているのね」

 

「おばさんこそ、その大きさでよく垂れませんね」

 

「小娘に大人の魅力が分かるとは思えないけど」

 

「そうですね歳をとった()()の、加齢臭が魅力なんて分かりたくもありません」

 

 

 

と、言葉の応手の中最後の二人が大浴場に入ってきた。湯着を着ていてもハッキリと分かる大きな胸は既に湯着を着ていても素肌を隠せることが出来ず脇の下から胸の膨らみ具合が見え隠れしている

そしてなによりも長い髪を一纏めして頭に押さえてあり、それにより髪で見えなかった首筋が二人の魅力を上げている。男性ならイチコロの状況だがここには女性しかおらず視線など気にする必要はないのだが、魅力的なものには男女の差はないようで

 

 

 

「……くっ、本当にあんた中学生なの??」

 

「ふふふ、さぁどうかしらね???

でも大丈夫よ御坂さん、きっと大きくなれるわよお☆」

 

「……萎んで溶け落ちればいいのよ……」

 

「ちょっと御坂さん!!?なんか御坂さんからとんでもない言葉が聞こえてきたんですけど!!!!??」

 

 

 

初春のツッコミにも気にとめずに食蜂の胸をじっーと見たあとに自分の胸を比べるように触ってガックリと凹んでしまう御坂。するとそんな姿を見て背後からじわりじわりと近づいてくる者が

 

 

「それっ!!!」

 

「ひゃぁ!!!?さ、佐天さん!!ちょっちょっと何するの!!!!??」

 

「おぉ!大丈夫ですよ御坂さん!!!

御坂さんの肌私よりずっとスベスベですよ!!!!!!」

 

「だ、だからって、そこはだ、ダメッ!!」

 

「……いや、本当にスベスベですよコレ……

なんでこんなに違いが出るものなんですか??」

 

 

 

それを聞き付けてきた初春や個体1号もゆっくりと近づき

 

 

「な、なんですか??これ!!

御坂さんこの前は薬用品は使ってないって言ってましたけど、これは明らかに使っているじゃないですか!!!??」

 

「こ、これは…同じ遺伝を持っているのにここまでの差が!!!

と、ミサカは何をしたのかお姉様に白状してもらうためにペタペタと触り続けます」

 

「だ、ダメだッ、アッ、もう、ヤメッ、ウッ、ちょっ!!!」

 

 

 

三人係で御坂の体をペタペタと触り撫でる。それを遠くから眺めている麦野達は

 

 

「超行かないんですか??」

 

「興味ないわよあんなの。何が悲しくて同姓の肌を触らないといけないのよ??」

 

「でも前にボディーソープをじっーと眺めていたよね

アレってもしかして時崎のためだったりして!!!!」

 

 

「……なるほどな…フレンダ…その体に風穴開けてあげようか!!!」

 

「ちょっ、アブッ!!!

タンマ、タンマだって訳よ麦野!!!!!

だから超電磁砲に綺麗な肌の秘訣を聞いたらどうかと言って、うわぁっ!!!!!」

 

「それが大きなお世話だって言ってるのよ!!!!!」

 

「………超何してるんですか……」

 

 

向こうは向こうでついに食蜂まで参戦して「あら本当に御坂さんの肌ってスベスベなのね」「あんた!!そこはダメッ!!」と電撃を放ちたくても露天風呂の中では出来ずに、その体一つで必死に抵抗している御坂達と、アイテムのメンバーは「本当にちょっと待ってて!!!」「うるせぇ!!大人しく殺られろおおおおぉぉぉ!!!!」とグルグルと動き回っており、未だに露天風呂にプカーと浮いている二人

 

この三組の何処にも入りたくない絹旗は息を潜め存在を消して、まるで時崎のように誰も見えないような雰囲気を出しながらゆっくりとこの露天風呂を楽しむことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい度胸ですね、あれほど言ってもやるなんて…」

 

「ま、まて!!話せば分かる!!!」

 

「そうだぜ師匠!!!これは男のロマンが!!!!」

 

 

 

大浴場から少し離れた場所では無表情ではあるが鬼のような迫力で一時停止により硬直している垣根と浜面を睨み付けている。大浴場の周りには一時停止により侵入不可能となっており、例え外部から覗きをしようにも見えないようにしている

だがそれでもこのバカ二人は呆れたことに覗きをしようと企んでいた。もちろん侵入不可能なのだから入れることはできなかったのだが、その行為を時崎が許すわけがなく

 

 

「そんなもの、瞬間凍結したあとに粉々に砕いて圧縮した空間の中で押し潰されたままビッグバン並の爆発で消し飛んでしまえばいいんです」

 

 

「た、頼むからま、待て!!!

テメェらも見てないで助けろおおおおぉぉぉ!!!」

 

 

とりあえず口だけは止めていなかったので時崎の隣にいる上条と一方通行に助けを求めるが

 

 

「自分から不幸に向かいたくないからパス」

 

「………知るかァ………」

 

「薄情共があぁ!!!!!」

 

「分からねぇのかこの男のロマンがあぁ!!!!

見れないと分かっていてもそれでも男はその境地に向かわないと行けねぇんだよ!!!

例えこの身が滅んだとしても、男は……そこに秘境があるなら向かわないと行けねぇんだよ!!!!!!!」

 

 

熱弁をする浜面にうんうんと頷く垣根。どうやらこの二人の思考は似ているようだがそんなもの時崎には関係もなく

 

 

「なら滅んだほうがいいみたいですね

それでは………始めましょうか。」

 

「「や、やめ、ぎ、ぎゃあああああああぁぁぁぁぁ」」

 

 

時崎により、今夜悪は滅んだ。



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露天風呂とコイバナと素晴らしさを



前回に書いておきたかった内容を書きました
更新に急いで間に合いませんでしたが
分かれていても面白いと思います。





「うぅ……ひどい目にあいましたの……」

 

「あんたが悪い」

 

「ですがお姉様が近くにいると、ど、ど、どうしても衝動が……」

 

「出さなくていい」

 

 

軽く頭を叩くと「お姉様のいけずー」と、もういつもの黒子に戻っている。それぞれが一通りの事を終えて露天風呂の中心に輪になって湯に浸かっている。初めは麦野が嫌がっていたが熱心に説得し

 

 

 

「何が楽しくて集まらないといけないのよ」

 

「まぁまぁこんな風に集まるなんて超機会がないんですから」

 

 

こうして文句を言いながらもその場に留まってくれている。麦野はどちらかというと群れるタイプではなく「アイテム」だから一緒にいるだけと割りきっている感じがある。だからこうして集まるなど嫌なのだがしぶしぶこうしているのだから、なにか心の変化があったのかもしれない

 

するとさっきからウズウズと何かをいいたそうな佐天が我慢できずに

 

 

「そうですよ‼こうして女の子が集まったんですからやはりここは定番の……」

 

 

溜めて溜めて一度深呼吸したあと

 

 

「コイバナをしましょーう!!!!」

 

 

その言葉に数名の者がビクッと体が震えた。そう女の子が集まり話すとなるとコイバナが大半を占めており、その女の子の好きな男の子の品定めが目的となる。男の子も集まればそういう話題になるが品がなく聞きたい話ではない。

そしてもちろんこの提案に反対を言い出したのは

 

 

「ちょっ、なんでそんな事を!!!??」

 

「そうですよね、御坂さんはすでに意中の人がいますから話さなくても分かりますもんね」

 

「そそそそそそそそそ、そんな人はいな」

 

「そんなに否定してると逆に怪しんだぞお☆」

 

 

それを言われると言葉が出なくなったのか御坂は悔しそうな表情で食蜂を睨む。そして何を思い出したのか図星をつかれたよりも真っ赤に顔が染まり、それを隠そうと湯にその身を更に沈めた

 

 

「本当に御坂さんって分かりやすいですねー」

 

「もう佐天さん!そのぐらいにしたほうがいいですよ」

 

「じゃじゃ初春は好きな人いないの??」

 

「えぇ!!私ですか!!?」

 

 

急に話を振られた初春だがそこは真面目な性格なのか、うーんと少し考えたあと

 

 

「…………いませんね、いたら佐天さんに話してますし……」

 

「おぉ、ここで私との友情を深める言葉を出すなんて…この初春めぇ!!!!」

 

「ちょっ、ちょっと!!抱きつかないでください!!!!」

 

 

突然のことでびっくりしたのか普段は攻撃的ではない初春が、佐天の脳天に目掛けてチョップを喰らわせた。あまり痛くはないようだがその行動自体が佐天もびっくりしたようで素直に「ゴメン、ゴメン」と謝ってきた。いくら抱きつかれたとはいえ攻撃した初春もまた罪悪感があったのだが、ここで謝るとこうして言ってくれたので、ここは自分に聞かれた質問を佐天にぶつけることでチャラにしようと思った

 

 

「そういう佐天さんはどうなんですか??」

 

「うーーん…………時崎さんはいいなーと思うけどLOVEという感情にはならないかなー」

 

 

ここでまさか時崎の名前が出てくると思わなかったのだろう、約3名の方が若干何かしらの反応を示した。だけどそれに気づいても気づかなくても中断されない限り話を続けるのがコイバナというもの

 

 

「いい人だとは思うよ、だけど私達と決定的に何か()()()()ような気がして………やっぱりいないかなー」

 

「あぁー分かる気がします。近くにいてもどことなく遠くにいるような感じです」

 

「それそれ!!

だから白井さんが時崎さんを好きだと言っときはびっくりしたー。もうあの白井さんがまさか男の人を好きになるなんて………」

 

「いい加減にやめないと怒りますわよ!?」

 

 

そう言われて「アハハ…スミマセンー」と軽く謝った佐天に、はぁーとため息をつき

 

 

「だいたい私は時崎さんのことを好きなどと言ってませんわ。ただ時崎さんは素晴らしい方だといっているだけですの」

 

「でも王様ゲームの時の白井さんはどこか乙女チックな感じがしま「元々乙女ですの」」

 

 

それを聞いていた御坂が首を傾げて悩んだ表情で

 

 

「ってか、本当にあの時崎のどこがいいのか未だに分からないのよね………」

 

「「ハアアアアアアアァァァァァ!!!!!!!!」」

 

 

同時に叫び声が御坂の皆の耳に響いた。もちろんこの声を出したは黒子と食蜂。二人は思いっきり御坂を睨みつけ

 

 

「今日あれだけ時崎の素晴らしさを話したのに、一体何を聞いたらそんな事を言えるのよ‼!!??」

 

「そうですわお姉様!!!

あれほど時崎の力を目の当たりにして、それも何度も助けられてもまだ分からないのですか!!!!??」

 

「分かった分かったから落ち着いて……」

 

 

しかし全然収まる様子もなくガミガミと二人係で時崎の素晴らしさを言い聞かせている。耳を押さえて声を遮断したいところだがそんな事をしたら最後、ずっと言い続けると思い我慢している。もちろんそれは御坂だけではなく周りの人達も

 

 

「本当に余計なことをしてくれたわね……」

 

「私達だけでも超先に出ますか??」

 

「ちょっ、ちょっと見捨てないでよ!!!」

 

「明らかにお姉様のミスです

と、ミサカはそんなミスの尻拭いなどしたくありませんと気づかれないように離脱します」

 

 

御坂を置いてそぅーと逃げようとするが突然目の前に滝のようにお湯が落ちてきた。それに巻き込まれずには済んだが

 

 

「どこへ行くつもりですか??」

 

 

と、黒子が湯に手を入れて逃亡を図ろうとしたもの達に対して不気味に笑う。どうやらお湯を瞬間移動させて頭上から出現させたようだ

 

 

「今から時崎さんの素晴らしさをお話しするのですから、()()()()聞いてくださいますわよね??」

 

「し、白井さん……お、お、落ち着いて……」

 

「聞いてくださいますわよね!!?」

 

『………はい……』

 

 

普段では見られない黒子のどす黒いオーラがそこにいて、誰もそれに逆らうことは出来ないと悟り大人しく湯に浸かりこれからしばらく時崎の素晴らしさについて聞くことになった






前回に力を入れすぎて、今回は短めになってしまいましてスミマセン……
次回は……うん、頑張ります‼


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パジャマと女の子の憧れを

「の、のぼせたんだよ……」

 

「なにしてんだインデックス…」

 

 

露天風呂から上がりリビングに戻ったインデックスは白くヒラヒラとしたパジャマを着ており、ふらふらとのぼせてしまった体をソファーへ。上条はまるで親のようにインデックスに濡れたタオルを額に置いて看病を始めた

そして次に現れたのはアイテムの女性陣。絹旗は長袖で赤のパーカー&スリム リブ パンツのパジャマ、滝壺はいつも着ているピンクのジャージとほぼ変わらないピンクのウエストに着替えている。そしてフレンダと麦野はネグリジェであり、ただフレンダはオレンジで可愛らしいものだが麦野は紫色の腕や足が透けて見える物を着ている。というより視線を角度を変えれば

見えない所も見えてしまうそんなものを着ているため

 

 

「な、な、な、何てもの着てるんだよお前は!!?」

 

「あぁ??私が何着ようとも浜面には関係ないだろうが。それとも何か??この姿をして襲いたくなったのかこの童貞が」

 

「うるせぇ!!そうだったとしてもそんな姿をしているお前が…って、イテテテッ!!!!!ちょっと滝壺さん!!?なんで足を踏んでるんですか!!!!??」

 

「……デレデレしない」

 

「いや男なら仕方ない……って、脇腹をつねらないで!!!痛い!!痛いから!!!!!」

 

 

浜面の無神経な言葉に腹をたてた滝壺は足を踏んだまま脇腹を思いっきりつねった。自分でもどうしてこんな行動しているのか分からないがとにかく()()()()やらないと気が収まらなかった。それを見てニヤニヤしている仲間達に気づいてないまま

 

 

「……またそんな表情したら、削るから」

 

「何をだよ!!ちょっ、ちょっとなんでそんなに怒るんだよ!!!!!」

 

「………別に、怒ってない…」

 

「いやいや、明らかに…………分かった!!分かったから!!!拳を握らないで!!!!!!」

 

 

そんなやり取りがあっている中、今度は御坂・黒子・佐天・初春・個体1号・食蜂がリビングに入ってきて、それぞれが着ているパジャマはそれぞれ違うことが分かる。御坂はカラフルな水玉模様のパジャマを、佐天と初春はまるで双子のようなお揃いの花柄のパジャマを着ている。

個体1号は青と白のストライプのパジャマを着ており、そして黒子と食蜂はフレンダや麦野と同じようにネグリジェである。ただしフレンダのような可愛らしいものではなく麦野のような派手なもの。黒子は下着が見えるか見えないかギリギリのネグリジェで、食蜂にいってはもう下着が見えているがそんなの気にしていない。なのでさっきから御坂達が必死にその姿を隠そうとバスタオルを使い、リビングにいる男共に見えないようにしているのだ

 

 

 

「食蜂!!あんたいい加減にしなさいよ!!!!!」

 

「時崎さんに私の姿を見てもらうまでは!!!!」

 

「み、御坂さん!!!この人全然体力尽きないんですけど!!!」

 

「ええぇえいいいい!!!黒子!!!!!

食蜂をもう一回露天風呂にぶちこみなさい!!!!!」

 

 

体力のないあの食蜂が時崎に自分の姿を見てもらう、ただそれだけのために今まで見たことのない力を発揮している。すぐに力尽きると思っていたが一向に収まらずむしろ強くなっている気がするのだ。このままだと男共が見たら鼻血を出すか卒倒するその体をさらけ出すことになる

そんなやり取りがあっていることも知らず、どこに行っていたのか玄関側の扉から現れ、それを目視した食蜂は最後の力を振り絞り

 

 

「時崎さあああああぁぁぁぁーーーーん!!!!!

見てください、この魅力のパジャ」

 

「ふぅー危なかったですわ………」

 

 

その露な姿が皆に見える瞬間に黒子が瞬間移動させてその場から消えた。そしてそれを凝視して見ようとしていた浜面はアイテムメンバーからボコボコにされたのは言うまでもない。一方時崎はというと何もなかったように横になっているインデックスの元へ向かった

 

 

「……言っておくけどあんたもアウトなんだから、さっさと着替えてきなさい」

 

「そ、そんな……私のは問題ないかと……」

 

「ありまくりに決まっているでしょうが!!!!」

 

 

御坂の否定にううぅ…と唸りながらチラチラと時崎の方を見ている黒子。そしてそれは明らかに黒子は意識して行っておらず、それが逆に可愛く見えてさっきから佐天の頬がユルユルになっている。するとそこで何か閃いたのかユルユルな表情からまるでイジメっ子のような表情をして黒子に話しかける

 

 

「でも着替えというか替えのパジャマはないですよね」

 

「えっ、えぇ……」

 

「しかし御坂さんはいま着ているパジャマはダメと言っている」

 

「そりゃまぁ…ねぇ……」

 

「というとこで私にいいアイデアがあります」

 

 

ユルユルからニヤニヤに表情に変わり、それが悪魔の囁きが始まると誰もが分かっている。だがそれを誰も止めようとしない。いや止めるなど出来やしない。何故なら止めようとする前に喋ったからだ

 

 

「時崎さんからパジャマを借りればいいと思います!!!」

 

「なっ!!!!??」

 

「ちょっと佐天さん!!!何を考えて!!!!!!!!」

 

 

するとドタバタと足音が近づいてきて扉が開きその先いたのは

 

 

「私にも時崎さんのパジャマが着たいですうーー☆」

 

「黒子、クーリングオフ」

 

「了解です、お姉様」

 

 

時崎と上条が食蜂の方に向く前に(浜面はボコボコにされて気絶中)すぐさま食蜂を露天風呂へお返しした。ひとまず危険物を処理した二人は冷静になって佐天とかいわしてみることに

 

 

「佐天さん…何を考えたらそういうことになるのかしら??」

 

「だって夢じゃないですか!!

好きな男の子の衣服を着て「これブカブカなんだけどー」って文句を言いながら染み込んでいる匂いが全身を包んで、そう、まるで抱き締められているようでもうードッキドキするんですよーーキャアアアァァァーーー!!!!!!!」

 

 

「素敵です!!!もうドキドキしちゃいます!!!!!!」

 

 

女の子なら誰もが夢に、憧れを描くだろう。漫画やドラマを見てこんなシーンを一度でもいいから経験したいと考えるだろう。そしてそれがいま目の前で起きようとするならそれもう興奮してしまうだろう

 

 

「あ、あのね……」

 

「そんなこと…出来ませんわ。第一時崎さんがパジャマを貸して下さるなんて…」

 

「いいですよ」

 

 

「「「「ひゃっあ!!!!」」」」

 

 

ひ、久しぶりに出てきた。そこに四人しかいなかったはずなのにいつの間にか五人目がいる。幽霊のごとくスゥーと現れ出た時崎は何事もなかったように会話に入ってきた

 

 

「スエットしかありませんし、サイズも大きくてブカブカですがいいですか??」

 

「それがいいんですよー!!!!」

 

「佐天さんはちょっと黙ってましょうか。

……あんたも何当たり前のように女の子の話に混ざってるのよ」

 

「??」

 

「何いってるの??みたいな表情しない!!!!」

 

 

するとモジモジとしている黒子が勇気を振り絞って、一歩前に出て顔を赤くしながら

 

 

「……か、貸して…いただけませんか……」

 

「いいんですよ。」

 

「はーーーい!!!私も借りたいですうーーー☆」

 

 

「黒子、再リターン」

 

「はいですの」



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パジャマと悩みと誘惑を

「この中からどうぞ」

 

 

片手片手に重さ五キロ位あるだろう洋服が詰まった収納boxをバランスよく乗せて持ってきた。その中には様々な大きさの洋服、スエット、パジャマが入っておりどう考えても時崎には入らないサイズのものがある。

 

 

「あの……どうしてこんな子供サイズまであるのですか??」

 

「簡単です。友達のためです」

 

「……えっ、いやこれは……」

 

「友達に年齢は関係ありませんから」

 

 

こうなってしまった時崎を説得するのは難しいだろう。そう思った黒子は収納boxから服を取り出して自分に合うサイズを探し始めた。その隣では食蜂や麦野も探しており

 

 

「どうして私まで……」

 

「どう考えても超アウトですよ。」

 

「そういいながら表情がユルユルな訳よ」

 

「なっ!!?何言ってるのよあんたは!!!!!」

 

「時崎さーん、このスエット欲しいですう☆」

 

「あげま」

「ダメに決まってますの!!!!貴女は一体何を考えてますの!!!!」

 

「白井さんには聞いてませんー」

 

 

拗ねたようにそっぽ向いたらあとニコニコ笑顔で洋服を手にとっては自分に合わせてほわぁーと柔らかい表情になって、また手にとって洋服を自分に合わせてにやぁーと笑って……とこんな感じでさっきから何やら幸せトリップしているようだ

 

 

「人というものはあそこまで幸せな表情になれるものなのですね……」

 

「第三位の下着姿を見てたときのあなたの表情も対して超変わりませんでしたが」

 

「当たり前なことを言わないでください!!!!!

お姉様の神々しいそのお姿は邪悪なるものを浄化する、それそれは素晴らしいものなのです!!!!!」

 

「だったらあんたは……浄化されなさい!!!!!」

 

「あだだだだだぶだぶぶぶだ!!!!」

 

 

なんだか面白い叫びが聞こえたが気にせずに洋服選びを続ける皆様。黒焦げ手前で失神している黒子の変わりに佐天と初春が洋服を選ぶことになった

 

 

「お互いに超苦労しますね」

 

「は、はい??」

 

 

突然に話しかけられた佐天はびっくりした。話しかけてきた女の子はフードをかぶりあまり表情が見えにくい。だけどなんだか怖いというイメージがあり話しかけてきた女の子に少し怖がっていた

 

 

「あなたの所の第三位もああやって能力を使って周りを超振り回しているんじゃないですか」

 

「いや…使うとしても白井さんだけですね…」

 

「あぁ浜面的な超残念な人ですか、いやそれはその方に失礼ですね、浜面はどこまでも超浜面ですから」

 

「はぁ……」

 

 

よく分からないがとにかく悪い意味であることは理解した

 

 

「そういえばちゃんと超自己紹介してませんでしたね

私は絹旗 最愛といいます」

 

「わ、私は佐天 涙子です、こっちは初春です」

 

「どうも初春 飾利です」

 

「どうもです、こっちは滝壺です」

 

「………滝壺 理后」

 

 

お互いの挨拶が終わった所で気づいたのだがいつの間にか食蜂や麦野がこの場にいなかったことに気づいた。どうやら試着しにいったようで時崎はじぃーと黒焦げになっている黒子を見ている。

 

 

「どうしてシロクロちゃんは黒焦げになりながらも幸せな表情をしてるんでしょうか??」

 

「シロクロちゃんって……あんたのネーミングセンスと同じで変なのよこの子は」

 

「なるほど、素晴らしい思考の持ち主ということですか」

 

「私にストーキングみたいなことをしているこの子の何処が素晴らしい思考の持ち主よおおぉぉぉ!!!!」

 

 

思わず電撃を放つがそこは時崎の一時停止により塞がれる。飛び火で上条の元へ飛んでいったがそれはいつもの事なので割愛である。

 

 

「どうやら超違うみたいですね」

 

「まぁ、時崎さんは問題ないですから…」

 

「そうですよね、麦野の能力も簡単に防ぎますから。というか第一位を赤ちゃんを手なずけるようにしている時点で超次元を越えた存在ですよアレは」

 

「アハハ……」

 

 

御坂と出会って色んな経験をしてきたつもりだったが、あんな経験をすると他のものが可愛く見えてくる。ありとあらゆる物を停止させて誰も見つからず認識されず忘れられて幽霊のようにフラッとそこに現れる。それもままだその力はまだ一部しかないと教えてもらった時は本当にびっくりした。

 

 

(私も……少しぐらいは……)

 

 

もう諦めていたことだが、こうして見せられるとどうして思ってしまう…願ってしまう。どうしてこの人にはこんなに力があるのにそれをほんの少しだけでも私に分けてくれなかったのかと……そんなこと思っても言葉にしてもどうしようもないことは分かっている。分かっているがどうしようもなく、自分の意思とは別に「(ここ)」が求めてしまっている

だからこうして目線は否応にもなく御坂や時崎の方へ向いてしまう。

こんなに近くにいるのに物凄く遠い、手を伸ばせば届きそうだと錯覚してしまうほどに近くにいる。だけどきっとそれは物理的なもので自分が求めているものは目には見えなくて遠くて………

 

 

「どうしたの佐天さん??」

 

「えっ、いや、なんでもありません!!!」

 

「いやいや、明らかに様子がおかしいわよ。」

 

「どうしましたかティア??」

 

「本当になんでもないんですよ!!!

そんなことより白井さんの服を選びましょう!!!あっ、これなんてどうでしょう!!!!」

 

 

無理矢理笑顔を作っているように見えたがそれが何なのか分からない御坂は気づかないフリをした。それはきっと言いたくなった時に言ってくれると信じているから、だからここは………

 

 

「ティア、いま思っていることが必ずしも心に留めておく必要はありませんから」

 

「……時…崎…さん……」

 

「手に入らないものも、叶わないものも、飽きられてしまうことは簡単です。でも、もしも、ほんの少しだけでもそれを求めようと思うのならまずはそれを言葉にしてみませんか??形としてそこになくても誰かがそれを聞いたら、もうそれは僅かな希望になる。そして積み重なることで手を伸ばせば届くところまで行けるはずですよ」

 

「……本当…ですか…」

 

「皆に聞かれたくないなら、特定の人だけに聞いてもらいたいなら用意しますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「時崎さーーーーーーん!!!!このパジャマ姿どうですかあ☆」

 

「……それはパジャマなんですか??」

 

 

食蜂が着てきたのはYシャツ。ただそれのみ。そう、そのふくよかな胸がはち切れんばかりに伸びきり、足元はもう太ももが僅かに動けば秘境が見えてしまいそうな……さっきのネグリジェよりも露出が多くなっている

 

 

「そうですよー似合ってますかあ☆」

 

「似合っていると思いますが、寒くありませんか??」

 

「そうです、そうですー寒いので時崎さん暖めてくださいー!!!!」

 

 

時崎に抱きつこうとしたが食蜂の首根っこを掴みそれを阻止したのは麦野。食蜂とは違い赤いスエットを着ておりこれはこれで食蜂と同じぐらいのその胸が平凡なスエットだからこそ更なる強調が、というか二人とも「ヤバい」と「エロい」という言葉がよくに合う

 

 

「ったく、しつこくし過ぎると嫌われるわよあんた」

 

「時崎さんはそんなの気にしませんー」

 

「噂に聞いていたイメージとはかけ離れているのよね。どうしたらそんながっつけるわけ??」

 

「恋を知らないオバサンには分からないと思うけど、自分のことが分からなくなるぐらい夢中力になるのよお☆」

 

「ケンカ売ってるなら買うわよオイ!!!」

 

「ケンカはいけません。操祈さんはもうちょっと着た方がいいですよ。風邪を引いたらいけませんから」

 

「はーーーい☆」

 

「そういえば第三位はどこいった??」

 

「ちょっとお話し中です。やっぱり友達はいいですよね」

 

「なんの話をしてるのよ……」

 

 

リビングの角、そこに見えない壁を作りそのなかに御坂達が話し合いをしている。学園都市にいる能力者なら、いや無能力者なら誰もが考える道。そしてそれを真の解決することは出来ないかもしれないが、それでも友達と言葉を交わし合うだけでどれだけ救われるか……







あっ、佐天さんの、ティアのお話どうしようかなー
本編知っている人がいるならなんとなく分かると思うから………うん、希望がなければ話を進めますね。


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パーティーに雑談の驚愕あり

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

頑張って更新していきますので、よろしくどうぞ。
それでは新年一発目どうぞ!!!!!


「それではかんぱーい!!!」

 

『かんぱーい!!!!!!』

 

 

大きく広いテーブルを用意し、そこに大量の料理が乗っている。焼きそば・ハンバーグ・スパゲッティー・ステーキ・肉じゃが・お寿司・もつ鍋・ぶり大根などなどこの人数で食べきれるのか??と絶望感溢れる状況がひろがっているのだが、まぁそんなのは一般的な見方であってここには常識が通用しない者が二人いる

 

 

「ガブッ、グフッ、モグッ、ガツガツ、ゴクッ、ボクッ、ガツッ!!!!!!」

 

「そんなに慌てなくてもまだまだありますよ。」

 

「でもお昼のバーベキューだけじゃ足りなかったんだよ!!」

 

「心配ありません。約1ヶ月の食糧を用意してます。皆で食べても無くなりませんよ」

 

「それを聞いて安心したんだよ」

 

 

やっと食べる速度を落としてくれたインデックス。しかしテーブルにあった料理の半分近くまで食べ尽くしていた。その半分は時崎が食べてしまったのだが………

 

 

「いや安心じゃないわよ、これはもう一種のホラーよ……」

 

「なに言っているの短髪??」

 

「そうですよなに言ってるんですか??」

 

「私か…私が間違ってるの……」

 

「食事については言わない方がいいぞ御坂。正直時崎と友達になったお陰でどれだけ食費が浮いたか……」

 

「なに言ってるんですか??本屋ちゃんには奢りましたがとんまの分を奢るなんて言ってませんよ」

 

「はあぁぁぁ!!!??」

 

「支払いはいつでもいいのでキチンと返してくださいね。もし文句があるなら本屋ちゃんの分も請「返すよ!!!返せばいいんだろう!!!!!」はい、おねがいしますね」

 

「………不幸だぁ……」

 

 

同居人が沈んでいることなんて関係ないようにインデックスは気持ちいいぐらいに食べ進めている。皆が2食ぐらい手をつけた辺りでテーブルにあった料理は食べ尽くされた。僅か5分で………

 

 

「おかわりなんだよ!!!」

 

「オイオイ……あの小さい体の何処にアレだけの量の料理が入っていくんだよ……」

 

「……浜面、ファイト」

 

「ちょっとなに言ってるのかな滝壺さんは??」

 

「超一杯御飯を食べる人はモテるといいますよね」

 

「滝壺の為に食べるぜ!!」

 

「だとよフレンダ、タバスコとワサビたっぷりのサンドイッチを食わせてやれ」

 

「了解な訳よ麦野」

 

「そんなもん誰がたべ……ぐわあああぁぁぁ!!!」

 

 

いつの間にか用意されていた特製サンドイッチを無理矢理浜面の口のなかに押し込む。何とも言えない激痛が口の中を駆け回り全身から大量の汗が吹き出る。一刻も早くどうにかしたい浜面は近くにあったジュースを手に取り一気に飲み干す。

 

 

「バカなの!!?お前らバカなのか!!!?」

 

「超バカ面なバカに言われてくないですね」

 

「だいたいテメェさっきから滝壺に近すぎるんだよ。変な病気が移ったらどう責任取るつもりだぁ!?」

 

「すでに菌が付いてるかもしれない訳よ!!あとで露天風呂に入り直さないと……」

 

「……私も入る」

 

「ちょっと!!?それだと俺が汚いみたいに聞こえるんですが!!!!」

 

「「「そうだけど??」」」

 

「さも当たり前のようにいうな!!!!!」

 

 

こんなやり取りをしていても周りからしたらフレンダ・滝壺・浜面・絹旗・麦野と女の子に挟まれている状態なのだから少しぐらい痛い目にあってもきっとバチは当たらない。だから遠くから見ていた帝督は羨ましそうに睨み付けるように視線で人を殺してしまうかのように見ている

 

 

「どんだけ世の中は不公平なんだクソが……」

 

「安心しろ、テメェのような人格破綻者じゃ一生かかってもムリだからな」

 

「ケンカ売ってるのか第一位」

 

「だったらなんだ第二位よ」

 

「二人ともいい加減にケンカを止めないと一生能力を使えないようにしますよ」

 

「「………チィッ……」」

 

 

そんなのこと出来ない。なんてことはこの時崎には無意味であり本当にやってしまいかねない能力を持っている。それにやるといったらやるお男のためここは素直に従うしかない。

 

 

「……あのー時崎さん…」

 

「どうしましたかティア??」

 

「あの……ありがとうございました‼」

 

「?? 僕は何もしてませんよ」

 

「ほら佐天さん言ったでしょう。時崎はそういう男なんだから気にしなくても良いのよ。」

 

「そういう訳にはいきません!!!

キチンとお礼をしないと!!!!」

 

「と言われましても……」

 

 

うぅーんと悩む時崎は本気で悩んでいるようでさっきまで話をしていたときでも平然と食事したのに、手を止めて両手を組んで悩んでいる。それを見た誰もが驚愕の表情で持っていた箸やホークなどを落としてしまい音が響きわたる

 

 

「あ、あの時崎が……食べるのを…やめただと……」

 

「超ヤバいですよ!!!!終わりです世界の終わりです!!!!!!」

 

「きゃぁー怖いですー

とミサカは怖くて堪らないので一方通行に抱きつきます」

 

「……ありえねェ…ありえねェ……」

 

「あら、抵抗しないんですね。それほどショックなんですね……

…………とりあえず正気に戻るまではこの状況を堪能することにしましょう」




今回は文字数少ないですよねー
言い訳ですが年末忙しかったので、はい。
余談ですが大晦日ジャニーズカウントダウン
元旦KinKi Kidsコンサート、ヤッフゥゥゥゥーーー!!!!!!!

………男でファンって可笑しいかな??


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驚愕からメインの枕投げに

「えっ!?そんなことでいいんですか??」

 

「はい、お願いします。」

 

「わっかりました!!!ちょっと待っててくださいね‼」

 

「はい、楽しみに待ってます。」

 

 

そういって佐天は時崎から離れていき、時が動き出したように時崎はまた料理を物凄い勢いで食べ始めた。しかし未だにさっきまでの時崎の行動に対して驚きが冷めない周りは

 

 

「ちょっ、ちょっとさっきなんなのよ??」

 

「なんですかみーちゃん、何かしましたか??」

 

「しなかったからビックリしているのよこっちは!!」

 

「??」

 

「だからその「なに言っているのか分からない」みたいな表情をするな!!!こっちは初めからあんたの行動が分かんないのよ!!!!!」

 

「はいはい、とんま、みーちゃんにミルクを」

 

「カルシウム足りてるわよこのバカ!!!」

 

「うおっ!!上条さんに電撃とか関係ないだろうが!!!!!」

 

 

八つ当たり当然のように上条に電撃を放つ御坂。上条はぐるぐるに巻かれた右手でどうにか防いだが包帯は焼き付き右手が出てきた。

 

 

「とんま、そこから一歩でも動いたらその右手で何かに触れたら冷凍保存して家に送りますから」

 

「お、俺は悪くないだろうが!!!だいたい時崎が」

 

「56800円」

 

「悪くないです」

 

「簡単に寝返るんじゃないわよ!!!!」

 

「うるせぇ!!!!上条さん家の家計を知らないからそんなこと言えるんだ!!!!!」

 

「あぁ~もう~分かったわよ!!!今度何か作ってやるから黙ってなさい!!!!!」

 

 

ありがとうございます‼ありがとうございます‼とペコペコと頭を下げている上条に対し、自分が言ったことの意味をやっと飲み込んできた御坂は少しずつ顔が赤くなり

 

 

「御坂さん、GJです!!!」

 

「ち、違うのよ!!!!これはあのバカを黙らせるために」

 

「いいですよね~まさに恋する女の子ですよね~!!!」

 

「ちょっ、ちょっと初春さん!!?」

 

「お姉さま、もう少しぐらい素直になられてもいいかと」

 

「く、黒子まで!!!?」

 

 

まさかの黒子の後押しに戸惑う御坂だが、まぁ満更でもない表情で「少し…なら…」とつぶやき黒子は奇声を上げて撃沈。結局は変わらないんだなーと思いながら御坂は元の話をするために時崎へ

 

 

「で??」

 

「で、といいますと??」

 

「だから佐天さんに何をやらせるつもりなのよ!!!!」

 

「………そんな話でしたか??」

 

「あんたのことなんてどうでもよくなったの!!!それより佐天さんにひどいことさせるなら……分かってるでしょうね」

 

「ヒドイいいようですね。デザートを作ってもらおうとお願いしただけですよ」

 

「…………あんた、本当に時崎…よね??」

 

「僕の認識はどこで判断しているのかは疑問ですが、僕デザート関係になるとどうも作れなくてですね……甘さの加減が難しくて極端に甘いか極端に味がないです」

 

「………ちょっと待ちなさい。その話だとあんた料理、出来るの??」

 

「あのですね、沢山食べる=デリバリーや外食なんて決めつけはよくないですよ。自分で作ったほうが安くて沢山食べれていいじゃないですか」

 

「じゃこれの料理も全部あんたが!!!嘘でしょう!!!!!??」

 

「本当に失礼ですよ、そこで固まっている皆さんも。」

 

 

 

恐らく生きていた中で一番と思うほど驚いている皆様。時崎と同じぐらい無表情な滝壺さえも開いた口が塞がらないようであり、そんな状況を見渡した時崎はハァ~とため息をつけられているついて

 

 

「まぁ、別にいいんですが。友達の意外な一面を見るのもこういうパーティーがあったからこそでしょうから。それではメインイベントに入りましょうか」

 

「メインイベントだと、また王様ゲームするつもりか」

 

「やってもいいですが、それは後でお願いします。本屋ちゃんがおねむになる前に「失礼なんだよ!!!!」やっておいたほうがいいと思うので」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「枕投げです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうぞ、メインイベント会場になります」

 

「………うわぁ…どんだけやりたかったのよあんたは……」

 

「シズ姉が前にアイテムの皆さんと枕投げをしたと聞いたときからスタンバイしてました」

 

 

 

その話をしたのは約二週間前、ということはその時から布団六人分と枕が用意したことになる。どんだけ楽しみにしていたのか……

 

 

「別に枕投げじゃねえよ、浜面に対して一方的な鈍器投げよ。そこに偶々枕が混ざっただけよ」

 

「なんか平然にいってますがアレ危ないんだからな!!!ステレオやら電気スタンドや包丁まで飛んできたんだからな」

 

「どうせハーマーが悪いんでしょうから問題ありません」

 

 

まぁ言い訳もなく浜面が悪いということでこの話は終わったのだが、

 

 

「で、お前のことだからマトモなルールじゃねェんだろう」

 

「マトモかは分かりませんがルールはありますよあーくん」

 

 

そういって時崎は1つの枕を手に取り思いっきり上条に投げつけた。その後続けてもう1つ枕を手に取り次は浜面へ投げつけて、最後に垣根に枕を投げつけた。突然の攻撃に上条と浜面は顔面ヒットし垣根は冷静に手で枕を叩いて防いだ

 

 

「と、このように顔面に当てようが問題はありません。」

 

「「テメェが問題だあああああぁぁぁぁ!!!!」」

 

「てーとんのように手で叩くのは構いませんが必ず攻撃には枕を使用して枕が直接あたるように。それ以外は「何を使っても構いません」」

 

「何を使っても……ねぇ……」

 

 

それを聞いた能力者共はニヤリと笑みを浮かべる。しかしここには能力者もいるが一般人(??)や一般人並みの能力者もいる。そうなるとかて勝てる見込みがないと思われるが、時崎には何かあるようで視線を佐天と初春に向けた

 

 

「お二人はどうしますか??参加されるなら一時停止で防御膜をつけますが」

 

「それって……ダメージゼロってことですか!!?」

 

「そうですね、流石にこのメンバーでお二人は分が悪すぎですからこれぐらいはと思いました。これなら参加しても問題ないと思いますがやられますか??」

 

「やります、やります!!」

 

「で、でも、参加しても意味があるんでしょうか…」

 

「ありますよ。ちゃんとご褒美と罰ゲームがありますから」

 

「いや、ご褒美だけでいいんですけど……」

 

 

と、初春の意見なんて聞かずに時崎は全員が見渡せる場所に立ち、こう言った

 

 

「優秀なマクラーマンには『ダサッ!!!!』五月蝿いですよ。マクラーマンには、僕が出来る事を何でも1つ叶えます。どうでしょうか??」

 

「な、なんでもか……」

 

「はい、何でも。僕の一時停止をどのように使ってもらってもいいですし、それが善悪だろうが関係なくやらせてもらいます。それが僕「自身」でも出来るならやらせてもらいますよ」

 

 

その時、目の色が変わった。それはそうだろう。「一時停止」の可能性、あれはただ物を止めるだけではない。それはここにいる誰もが知っている。そして時崎自身、あの超ワガママの時崎を自由に出来るなんて……

 

 

「………勝つ……」

「………フフフ、時崎さんを……」

「………やり返してやるぜ……」

 

「スゴいですね、皆さん殺気に似た迫力を感じますよ。それではどうします、やりますかやり」

「「「「「「やる!!!!!!!」」」」」」

 

「僕、今日ほど「恐怖」というのを感じたことはないかもしれませんよ……」



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枕投げという名の欲望が

「さぁー!!始まりました!!!!第一回枕投げ選手権!!!!進行役を勤めさせてもらうのはティアこと佐天 涙子です!!!!!解説者と審判をして頂くのは時崎 一さんです!!!よろしくお願いします!!!!!!」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「さて今回の枕投げ選手権ですが、優秀なマクラーマンには時崎さんが願いを1つ叶えてくれるとか」

 

「出来るものなら何でも」

 

「これはスゴいですよー!!!時崎さんの能力は使いようでは万能といっていいほどと聞きます‼世界征服とか言ったら叶えられそうですね!!!!!!」

 

「ティアの望みならやります」

 

「…え、えぇーと………と、時崎さんのジョークを聞けたところで選手の紹介をお願いします!!!!現場の初春ー!!!!!」

 

 

マジで世界征服をしそうな雰囲気を感じ取った佐天は直ぐ様に話題を変えた。あれ??違ったんですか??という表情をしている時崎に対して冷や汗をかく佐天は「ジョークは言わない方がいいかも……」と真剣に思った

 

 

「現場って…目の前にいるじゃないですか……」

 

「愚痴らないの!!こういうのは盛り上げた方が良いんだから!!!!」

 

「二人ともお願いします。」

 

「時崎さんがいうなら……はい、頑張ります!!」

 

 

普通にやっても良かったが勝負の解説やら選手の心境とかを聞けた方がきっと面白いと時崎が二人に頼んだ。時崎の一時停止によって防御は完璧になった二人にとってはこれぐらいしないとと思っていたのだった

 

 

「そういえば枕投げ選手権ですが2チームに別れるんですよね」

 

「はい、勝ち上がりではないですが人数も多いですし二つに別れてやったほうがいいかと」

 

「ちなみに私と初春と時崎は後半戦で、その時の進行役がミサカ妹さんで解説が一方通行さん。リポーターがインデックスちゃんとなってます

それでは前半戦の選手に意気込みを聞いてもらいましょう!!!!!」

 

「了解です、それでは始めに……」

 

 

初春が周りを見渡すとそこには佐天が先ほど言っていた個体1号・一方通行・インデックスの他に御坂・食蜂・上条・フレンダ・絹旗がそれぞれウォーミングアップをしていたり作戦会議をしている

まずは友達である御坂と好意を持っているだろう相手上条とその二人を弄ってる食蜂の元へ

 

 

「御坂さん、意気込みの方は??」

 

「モチロン勝つわよ!!!時崎にはやってもらいたいことが色々あるんだから!!!!」

 

「へぇ~私はてっきり何処かのツンツン頭の人にあんなことやこんなことをさせなくていいのかしら??」

 

「な、な、な、な、な、なに言ってるのよあんたは!!!!??」

 

 

こ興奮しながら否定する御坂だがチラチラと上条の方を見ているのに対して上条はどの時からいたのかインデックスと喋っていて視線に気づいていない。

 

 

「別に御坂さんが気にして視線を向けている方なんて私は言っていないんだぞお☆」

 

「見てないわよ!!!ただ花瓶を見てただけよ!!!!!」

 

「花瓶、ないわよ??」

 

「うっさい!!!!」

 

 

無意識に上条を見ていたことを指摘され頬を赤くしている。それでも気づかない上条だが話していたインデックスは

 

 

 

「もう~短髪うるさいんだよ!!」

 

「私のせいじゃないっての!!!!」

 

「なに興奮してるんだ??」

 

「だ、だ、だ…………誰のせいで興奮してると思っているのよ!!!!!!」

 

「どわっ!!!!なんで攻撃されてるんですか上条さんは!!!!!??」

 

 

ここまできても気づかない上条。それを離れた場所から見ていた初春は、

 

 

「………さて、次ですが、」

 

「うわっ、キツいことするね初春~」

 

「私が参加しても何もありませんから」

 

「ウイウイってバッサリしているんですね」

 

「いきなりアダ名で呼んでくる時崎さんには言われたくないんですけど……」

 

 

次に向かったのはフレンダと絹旗。フレンダは何やら床や壁に落書きをしたり大量の枕に何を積めていたりしている。絹旗は特にすることもなく携帯を弄っている。作業しているフレンダには話しかけにくいと判断した初春は絹旗の所へ

 

 

「絹旗さんですよね、意気込みはどうでしょうか??」

 

「そうですね……超欲しいB級映画DVDを大量に買ってもらう野望がありますから超負けるつもりはありません」

 

「なるほど、ちなみにあのフレンダさんは何をしているんでしょうか??」

 

「アレですか、爆弾を仕込んでるんでいるんでしょう」

 

「えええぇっ!!!!!??」

 

 

平然と「爆弾」と言っているが初春のような一般人にはそんな単語はまず聞かない。いや風紀委員で聞くかもしれないが枕投げで爆弾など考えることがまずありえない

 

 

「時崎さん!!!止めなくていいんですか!!!??」

 

「直接攻撃はダメですよ」

 

「もちろんって訳よ!」

 

「だそうですので」

 

「あれで信じられるんですか!!!??」

 

「初春、初春~インタビューインタビュー♪」

 

 

私がおかしいのか…と聞いても無駄だと思い言われるままにインタビューをすることに

 

 

「え~と…フレンダさんは」

 

「もちろんサバ缶に決まっている訳よ!!!」

 

「さ、サバ缶…ですか……」

 

「保存食としては最高なんだけど、それでも賞味期限がある訳よ。だから一生賞味期限を気にしなくてもいいように大量のサバ缶に一時停止をかけてもらう訳よ!!!!!」

 

「……………叶うと、いいですね……」

 

 

デカイ野望なのか、小さい野望なのか……これも言葉に出すことはしないほうがいいのだろうと言葉に出さず心で決めた初春は苦笑いをしながらその場から離れた

次に向かったのは一方通行と御坂 美琴にそっくりな個体1号のことをだったのだが、

 

 

「 あちらに布団がありますから一緒どうですかと、ミサカは時崎さんからではなくて貴方からご褒美が欲しいですとおねだりします」

 

「一人で寝てろ。こっちはあの馬鹿から聞きたいことが山ほどあるンだからな」

 

「なら私が一番になって権利を貴方にあげますのでご褒美プリーズ」

 

「やってみろ、出来るものならな」

 

「いいましたね、やってあげますよと、ミサカはこれで私の抱き枕ゲットとガッツポーズを決めます」

 

「内容変わってるだろうが、オイ」

 

 

なんだか甘い空気の中に身を投じるのは嫌だと本能で感じた初春は、

 

 

「以上です。佐天さんお返しします」

 

「あら、初春が拗ねちゃいましたね」

 

「あーくんですからね」

 

「なるほど」

 

 

なんのことか分からずとりあえず納得の言葉を発する佐天に、時崎は特に発言することもなく枕投げ開始の時間が近づいてきたので

 

 

「それでは始めましょう。制限時間は10分、直接攻撃以外と枕を武器にすれば何でもありの枕投げ!!!!!レディーファイ!!!!」



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episode?? あるだろう世界(ストーリー)
バレンタインのチョコをアナタヘ


2月14日です‼バレンタインデーです‼!!!
なので自分も書いてみましたバレンタイン編を!!!!
ただ1話では終わらないので3話ぐらいかかるかも、二月末までかかるかも。
良かったから読んでください。


今日はバレンタインデー

もちろん学園都市も例外ではない。

ないのだが、そんなことを知らないのか気にしていないのか相も変わらず普通にしているものはいる

 

 

「あーくん、バレンタインチョコいりますか?」

 

「頭のネジが外れているとは思ッていたが、てめェ脳ミソ入ッているのか?」

 

 

いつものファミレスで朝食を食べていた時崎と一方通行の二人だったが突然時崎がそんなことを言い出した。テーブルはすでに大量の皿が山積みなり店員がそのお皿を片付けているが注文と食べるスピードが速くて追い付いてない。これもいつもの光景なのだが、いまはそれどころではない

 

 

「お世話になっている人に感謝の気持ちを込めてチョコを送る。別に男女の中でするのは時代遅れと聞きましたが違いますか」

 

「だとしても俺はてめェからチョコなンぞ貰いたくねェッて言ってるンだよ!!」

 

「イライラしてるンですか?カルシウムが足りないンですかね?ならチョコはホワイトチョコにしますね。」

 

「人の話を聞きやがれェ!!!!!!」

 

 

そんなことを聞くわけもなくイライラした一方通行は直ぐ様ファミレスから出ていった。時崎はそんなこと気にせずにデザートまでしっかり食べた、朝食なのに。それから時崎もファミレスから出て早速ホワイトチョコを買えにいこうとセブンミストを目指すことに

 

 

………………………………………………………………………

 

 

 

セブンミストではバレンタインデー企画を1フロワー丸々使っており、そこには様々チョコがあるが半分近くが実験によるチョコもあり、そちらの方が格安だがなかなか手が伸ばせないでいるのが現状である。だがそんなこと知りませんと気にする様子もなくチョコを選んでいる猛者がいる

 

 

「お姉様の心を奪うのは私ですわ。あんな原始人にチョコなど……こっそり中身を入れ替えて…ぐふふ」

 

「浜面には超これでいいですね。もちろんお返しは1000倍返ししてもらいます」

 

「お二人とも目が怖いですよ」

 

 

あまりにも雰囲気が怖すぎて周りのお客さんが離れて行くので仕方なく時崎が声をかけることにした。二人は特に驚きもせずに此方に振り向き

 

 

「あら時崎さん、こんにちはですわ」

 

「超どうもです」

 

「やること自体は止めませんが程々にしてくださいね」

 

「いやですわ時崎さん、ただ一週間食べ物が喉を通らないだけですわ」

 

「一週間超トイレから出れなくなるだけです」

 

「…………問題ないですね」

 

「あるに決まってるでしょうがこのバカアアアァ!!!!!!」

 

 

後ろから思いっきりバックを頭にぶつけられたが一時停止で問題なし。だがこんな風に暴力で止めようとする人間は限られてくる

 

 

「みーちゃん、女の子がそんなことをしたらダメですよ」

 

「だったらまず目の前の二人を止めなさいよ!!!」

 

「……………死にませんよ?」

 

「だから問題ないみたいな目をするなぁ!!!!あんたはもう少し常識を考えなさい!!!!!!」

 

 

よく考えなのになーと言おうと思ったがこれ以上は周りに迷惑がかかると思い止めた。御坂の後ろからは佐天と初春が近づいており

 

 

「あら時崎さん、こんなところでなにしてるんですか?」

 

「あーくんに感謝のチョコを渡そうかと」

 

「本当に仲がいいんですねー」

 

「いや、本人が聞いたら暴れるわよアイツは……」

 

「現にキレてましたが問題ないです」

 

 

それはおかしいだろうと誰もが思ったが時崎に言っても意味がないと思い諦めた。そんなことよりいま言うことがある

 

 

「ところで黒子、あんたちょっとお手洗いっていいながらこんなところでなにしてるのかしら?」

 

「そ、そ、それは…あっ、クラスメイトに渡すチョコを……」

 

「へぇークラスメイトに渡すチョコが一週間も食べ物が喉を通らないチョコなんだー」

 

「……………どこからお話を………」

 

「最初からよ♪く・ろ・こ♪」

 

 

 

…………………………………………………………………………………

 

 

 

「まったく、あんたもそんなもん渡さないの!!」

 

「別にいいじゃないですか、あのバカ面はそれでもチョコを超欲しがるんですから」

 

「ならチロミチョコでもいいでしょうが!!!」

 

「超盲点でした‼」

 

 

なんとか絹旗による、チョコによる被害は(渡す側の黒子は被害に、詳しくは黒焦げになった)なかったが、どうしてこんなチョコがよく商品として売られているのか……改めてこの学園都市はなんでもアリだなと思った御坂だった

 

 

「それじゃこのチョコは超どうしましょうか?」

 

「いや捨てなさいよアンタ……」

 

「ということで時崎にあげます」

 

「どうも」

 

「「あげるな!!!!」」

 

「「もらうな!!!!」」

 

 

あまりにも自然な流れでチョコを受け取った時崎。直ぐ様取り上げようとするが既に遅し。

 

 

「いただきます」

 

「「「「食べるなー!!!!!」」」」

 

「まじですか」

 

 

もくもくと板チョコを食べる時崎。食べたら一週間はトイレから出れなくなるチョコだが

 

 

「美味しかったです」

 

「な、なんともないわけ……」

 

「オートで有害物質は一時停止で除外してますから」

 

「本当に何でもありね……」

 

 

御坂が呆れ返っていると佐天と初春がラッピングされた箱を手に持って時崎の前に

 

 

「はい、私からのチョコです♪」

 

「と、時崎さんにはお世話になってますので…」

 

「ありがとうございます」

 

 

佐天は平然を装うっているが照れ隠しのように笑っている。初春はおどおどしているが頬を赤くしながらチョコを渡した。それを期に御坂も一歩前に出て

 

 

「そうね、じゃ私もあげるわよ」

 

「みーちゃんからはないと思ってましたが」

 

「妹達のお礼よ、お礼。」

 

 

素っ気ない感じで御坂は時崎に渡したが、何となく不思議に感じたことを言ってみた

 

 

「とんまにはあげないんですか?」

 

「な、な、な、な、なに言ってるのよアンタは!!!!!!」

 

「もうーダメですよ時崎さん。せっかく買ってあまり意識せずにチョコが渡せる算段だったんですよ」

 

「ち、違うって言ったじゃない佐天さん!!!!これは後輩に!!!!!」

 

「後輩に渡すチョコが手作りチョコなんですかー♪」

 

「う、う、ううううぅぅぅぅ……どうでもいいでしょうが!!!!!」

 

 

真っ赤になりながらその場に踞る御坂。それを見て佐天はニヤニヤと初春は可愛いですとほわーと頬が緩んでいる。

 

 

 

「と、時崎、さん……私のも……」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「こんな空気なのによく超ぶれませんね」

 

「何がですか??」

 

「いいえ、超気にしないでください」

 

 

焦げ焦げな黒子からチョコを貰い黒子はまた気絶した。なんかこのカオスの中で平然としている時崎を見た絹旗は遠い目で何処かを見ていた



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アナタヘのチョコは幸か不幸か

もう2月が終わる!!!
ということでバレンタインデーの話をどうぞ。


「あのですねインデックスさん……バレンタインデーの意味知ってますか??」

 

「とうまはたまに私をバカにするのかな??元は古代ローマの異教の祭で、キリスト教では異教徒信仰や異教文化を禁じていたために、ウァレンティヌスという存在を作り、2月14日は彼を悼み祈りを捧げる日をバレンタインデーになったんだよ

ちなみに日本では、1958年ころから流行したんだけど、その内容は日本独自の発展を遂げたもの。戦前に来日した外国人の一部で行われ、第二次世界大戦後まもなく、流通業界や製菓業界によって販売促進のために女性が男性に対して、親愛の情を込めてチョコレートを贈与するという「日本型バレンタインデー」の様式の普及が試みられけど、様式が日本社会に定着したのは、1970年代後半だったんだよ 」

 

「いやそこまで言わなくても……ならいまこの状況がおかしいのは分かるんだよな??」

 

「??」

 

「なんで上条さんがインデックスにチョコを買っているかだよおおおおぉ!!!!!」

 

 

インデックスの手にはチョコがあり、そしてそよチョコはインデックスの口に入る。その行為はけして間違ってはいないのだがそれは今日に関しては違う。今日はバレンタインデーであり女の子が男の子にチョコを上げる日なのだ。しかしその女の子が持っているチョコはそのまま女の子の口に入っているのだ

それもそのチョコは男の子が女の子に渡したものである。

 

 

「うるさいんだよとうま。ちゃんとこもえの家で作るんだから文句言わないで欲しいんだよ」

 

「俺か?俺が悪いのか!!?」

 

 

上条の不満など聞き入れずインデックスはそのまま「楽しみにして欲しいんだよ」とチョコを食べながら上条の元を去った。

 

 

「アイツ……俺に渡すチョコまでを食うじゃないだろつな……」

 

 

食い意地の張ったインデックスならやりかねない。とう言うか作っている最中につまみ食いでなくなってるじゃないか……

はぁーとため息をつき今日の晩御飯の買い出しをしようとスーパーへと向かおうと足を向ける。

 

 

「よっ大将」

 

「………………はぁー………」

 

「人を見るなりため息とかなんだよ!!!!!!」

 

 

背後から声をかけてきたのは浜面、その隣には滝壺が一緒にいる。それを見た上条は心の底からため息を付いてそこに浜面はいなかったと自然に前を向いて歩き始めた

 

 

「うるせぇー!!バレンタインデーに女の子と一緒なんて勝ち組の奴に俺の気持ちが分かるかあああぁぁぁ!!!!!」

 

「いやいや、さっきまでインデックスちゃんと一緒にいただろう」

 

「アイツは家族みたいもんだからな。」

 

「………それ絶対に本人の前で言わない方がいいぞ……」

 

「??なんでだよ…」

 

「…………ダメだよ浜面、上条は上条だからしょうがないの」

 

「一体上条さんのなにを諦められたんですか!!?」

 

 

まさかの言葉に驚きを隠せない上条。しかし滝壺は平然としており、それがさらにリアルだと思わさせられる。

 

 

「とにかく大将だってチョコは貰えるんだろ。ならいいじゃねえか」

 

「……まぁ、義理さえ貰えないよりはマシか……」

 

「……ってか、大将の場合はほとんどが本命だと思うけどな……」

 

「何か言ったか??」

 

「いや、貰えたらいいなーってな」

 

 

どうせその事実を話したとしても上条はそれを信じないだろう。自分は不幸な人間だ、だから本命なんてとネガティブに考えている。なのにそれでも本命が欲しいとポジティブな考えもある。こんな男に説明するのは凄くめんどくさい、なので話さずにしておくことが優しさである。

そんなことを話していると今度は前から一方通行が現れて

 

 

「なにやってるんだてめェら??」

 

「「てめぇこそなにやってるだあああぁぁぁ!!!!」」

 

「知るかよ……コイツらに聞きやがれェ………」

 

 

一方通行の周りには妹達がべったりとくっついていて完全にハーレム状態である。歩きにくいようだがそれはそれで何故かイライラを誘う

 

 

「今日は一方通行に研究所に来てもらいチョコパティーをするのです

とミサカはどうしても来たいなら仕方なく誘いますと同情します」

 

「なんで俺の周りはこんな………不幸だぁ……」

 

「……うぜぇ……」

 

 

自分が世界一不幸だと思わせるような不幸なオーラを出している上条に対して、すでにめんどくさいとため息をつきながら携帯を弄っている

 

 

「………おい、打ち止めがさッさと帰ッて来いと言ッてるぞ」

 

「ネットワークを遮断したのにまさか携帯を使うとは!!

とミサカはあのチビッ子の頭の回転の速さに衝撃を受けます」

 

「というか私達がミサカネットワークに依存しすぎたからだと判断します」

 

「確実に子供だと理解してその権力を使い一方通行を操っています!!!」

 

「おのれクソガキが!」

 

「あなたは少し自重したほうがいいです

とミサカは上位個体に渡すお菓子にカラシをつけようと企んでみます」

 

 

そんな聞き逃したら危ないんじゃないかと思う言動をスルーして一方通行は妹達をおいて先に研究所に向かいだした。それに気づいた妹達も続々と後を追いかけ始める。すると一人のミサカが上条の前に立ち止まり

 

 

「そうです、これをどうぞ」

 

「えっ、これって……」

 

「どうせお姉様はモジモジして渡せないはずですのでここはミサカが代わりにチョコをあげます

とミサカは義理と本命のどちらかと言われると感謝のチョコなので期待しないでくださいと先に先制を打ちます」

 

「いやいやそんなことねえって!!!サンキューな!!!!!」

 

「喜んでくれたなら幸いです。それでは」

 

 

そういって一方通行達に追い付くために小走りで追いかける妹達。その姿を見送り見えなくなってから

 

 

「ヨッシャー!!!チョコゲットだぜええええぇ!!!!!」

 

「………良かったね上条」

 

「あまり油断してるといつもの不幸でチョコ無くすぞ」

 

「そこまで上条さんもバカじゃないですよ!!

いまからこのチョコを食べれば問題なし!!!

例えこのチョコが辛くても苦くても不味くても完食する意気込みなのです!!!!」

 

 

ラッピングを剥がして露になったチョコを見せつけるように口に運ぶ上条。しかしそれが仇となった。

その瞬間にチョコは謎の光に包まれて消えてなくなり、さらにその光は近くにいた浜面の顔の横を掠めていった。

 

 

「ち、チョコがあああああぁぁぁ!!!!」

 

「は・ま・づ・ら!!!」

 

「む、麦野!!!?」

 

「なに逃げてんだよてめぇ、こんな美人からチョコを貰ってるのによ」

 

 

そこにはぶちギレ寸前の麦野と気持ち悪そうな表情をしているフレンダがいて、麦野の手に持っている袋の中にはたくさんのチョコが入っていて

 

 

「ふ、ふざけんな!!!なんで俺が時崎に上げるチョコのために犠牲にならな……ってアブねぇ!!!!」

 

「違うっていってんだろうが!!!!

あの乳臭い第五位に勝負を持ち出されたから買っただけだ!!」

 

「結局は時崎にチョコをやるなら同じじゃ…アブねぇって言ってるだろうが!!!!否定の度に能力使ってるんじゃねえ!!!!!!」

 

「うるせぇ!!!!私としてはどうでもいいがなあの第五位に負けるのは嫌なのよ。それにあのガキ自分の体にチョコを塗って「私がプレゼントです」ってやるつもりだからよ、こっちもインパクトのあるチョコを渡さないと負けるだろうが!!!!!」

 

「いま渡すって言ったよね!!!?」

 

 

だから黙れ!!!と理不尽に攻撃をされて逃げる浜面。フレンダはその場に座り込み滝壺が買ってきてくれた水を飲んだ。どうやら浜面の代わりにチョコを食べていたようだが限界がきたのだろう、未だに顔色が悪い

 

 

「……あんなチョコを食べさせたら負けるって訳よ……」

 

「……そんなに不味いの??」

 

「不味いっていう概念は捨てた方がいいですよ。体が拒否するチョコなんて……考えただけで気持ち悪いです………」

 

 

「……お、俺の……チョコが………不幸だぁ………」

 

 

その後、浜面とフレンダが一週間寝込んだのは言うまでもない。




えぇーと………バレンタインデー完結でいいのかなーと思います。頑張ればもう一話ぐらいかけますが……まぁ希望次第ですね。その時はホワイトデーまでには書ければいいかなー

ちなみに枕投げの話は続いてますからー‼


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episode04 友達とお泊まり会②
欲望から始まる第一試合①


まず仕掛けたのは絹旗、枕をインデックスに向けて降り投げた。レベル4の「窒素装甲(オフェンスアーマー)」。窒素を自在に操ることができる能力は、自動車を軽々と持ち上げることが出来るため、この枕を投げた瞬間にその枕はまるで銃弾のように飛び、インデックスを庇った上条に激突。衝撃で後方に飛んだ上条の体は大量の枕により壁にぶつかることはなかったがそれでもかなりの衝撃で軽く目眩を起こしている

 

 

「うおおおっ!!いきなり絹旗選手が先制攻撃!!!!」

 

窒素装甲(オフェンスアーマー)は使い勝手がいいですからね。攻撃に防御も強いほうです」

 

「なんか含みのある言い方ですね」

 

窒素装甲(オフェンスアーマー)は自働で防御出来ますが、あーくんの一方通行(アクセラレータ)は自働で防御+反射出来ますから性能としてはあーくんが上ですね」

 

「あっ、絹旗さんが睨み付けてますよ」

 

「性能が良くても使用者次第ですから逆転可能です」

 

 

その言葉を現実にしようと絹旗は早速一方通行に仕掛け……ることはしなかった。流石に学園都市第一位には攻撃はしないようだ。それはそうだろう絹旗の自動防御は一方通行の演算パターンを参考に「自分だけの現実」の最適化を目的とした「暗闇の五月計画」の副産物である。そのオリジナルに勝てると考えるのは余程の自信家か楽天的かオリジナルに勝てるだけの力があるかだ。

そのどちらでもない選択を選んだ絹旗は上条に助けられて生き残ったインデックスに向けてもう一度枕を投げつけた。とっさに頭を抱えて座り込んだインデックスは目を閉じて現実から逃げたのだが、いつまでたっても枕が衝撃が来なかった。ゆっくりと目を開けてみると、

 

 

「アンタも時崎から守ってもらったら??」

 

「た、短髪……」

 

「ちょっ、ちょっとなんで涙目に…って、アンタもちょっと加減しなさいよ‼」

 

 

こうしている間に絹旗の猛攻撃が来ているのだが全てそれを防いでいる。枕に付いているファスナーを磁力で攻撃を防いでいる。

 

 

「お、お願いなんだよ…短髪……」

 

「………はぁー……分かったわよ………でもあそこで伸びているアイツまで助けないわよ」

 

「いいんだよ!!!!とうまの近くにいると不幸で枕が飛んでくるから短髪の傍がいいんだよ!!!!!!!!」

 

「アンタ……仮にも助けてもらってそれは酷くない……」

 

 

まぁ、普段の上条を思えばこれぐらい問題ないと直ぐに思考を切り換えて枕を磁力で浮かしてそれを絹旗へ飛ばす。それは絹旗の投げたスピードよりも早く、それも自由自在に攻撃パターンを変えることが出来る

 

 

「超卑怯ですよそれ!!!」

 

「いやアンタには言われたくないわよ…」

 

 

すると何処から現れたのか、ふっと振り向くとそこにはちゃっかりと食蜂がそこにいて、まるで御坂をバリケードのようにその身を小さくしていた。

 

 

「何してるのよ食蜂 操祈……」

 

「いやぁん!!」

 

「いやぁん、じゃないわよ!!!!!」

 

「いいじゃない、一人から二人守るだけなんだぞ☆」

 

「ふざけんなあ!!!」

 

 

直ぐ様この女を防御範囲(テリトリー)から追い出そうと思ったが、その前に飛んできた枕が爆発して羽毛が飛び散り視界が悪くなった。

 

 

「直撃したら大怪我してたじゃないの!!!」

 

「ちゃんと枕が破裂するだけの爆薬にしてる訳よ

しかしそんな余裕あるのかしら」

 

 

するとその煙幕から枕が飛んできて御坂の顔ギリギリで止めることが出来た。他の場所からも枕が飛んできてインデックスや食蜂に徐々に当たってきた。なんとか磁力の効果でダメージはそれほどないが……

 

 

「えぇーと、視界が悪くて状況が分からないのですが……」

 

「煙幕によって視界が遮られてもなんとかみーちゃんは枕に当たってませんが、本屋ちゃんと操祈さんには

枕が当たり始めましたね。」

 

「……ちなみにどうして状況が見えるんですか??」

 

「見えるといいますか見たものを静止画のように記憶に留めておけるので、複数の画像を見て状況を確認してました。」

 

「なんかデジタルカメラ見たいですね」

 

「なるほど分かりやすいですね」

 

「でも時崎さんしか見れないですよね」

 

「見れないですね」

 

 

「ほのぼのとテレビ観戦している夫婦ですか…」

 

 

思わずツッコミを入れてしまった初春。するとそんな初春の隣を「そのもの」が通りすぎ枕投げの戦場へと向かっていく

 

 

「えっ、ちょっちょっと!!!!!」

 

 

初春の制止も聞かずに「そのもの」は進んでいく。

 

 

 

 

…………………………………………………………………………………

 

 

 

 

「もう!!!アンタらいい加減に反撃しなさいよ!!!!!!」

 

「私じゃ逆に足手まといになるんだよ!!!!!」

 

「だったら最初から参加するな!!!!!」

 

 

フレンダの羽毛による煙幕と絹旗のパワー枕投げにより徐々に追い込まれている。御坂本人には枕は当たっていないが食蜂とインデックスには五回に一回当たっている。それでも御坂が守っていなかったらその五回とも当たっているのだから、すこしでも協力してもらいたいと思うのだが……やはりインデックスには難しいようなので後は、

 

 

「食蜂!!!アンタは何とか出来るでしょう!!!!」

 

「もうー人使いが荒いんだぞお☆」

 

「…………………」

 

「痛い!痛い!!ちゃんと参加するから防御して!!!!!」

 

「だったらさっさとしなさい!!!」

 

「もう『()()()()()()()()』」

 

 

いきなり食蜂ともう1つの言葉が重なった。しかしその声は女性のようなキレイな声ではなく、声が低く食蜂のような言葉が似合わない男性の声が

 

 

「超なにしてるんですか浜面!!!」

 

『もちろんお姫様を守る盾なんだぞお☆』

 

「なに超気持ち悪いことを言ってるですか!!!!!!」

 

『そんなこと言わないで欲しいんだぞ☆』

 

「ピ、ピースサインとか超ふざけんなです!!!!!!!」

 

 

ピースをそのまま目元に持っていきポーズを決める浜面。それを見てもう生理的に限界だった絹旗は思いきっり枕を投げつけると浜面はその攻撃を顔面で受け止め倒れ込んだ。

 

 

「貴女の仕業ですか!!!第五位!!!!!」

 

「だってちゃんと参加力しないといけないなら私の専売特許を使うしかないじゃない」

 

「参加者以外を使うなんて超ルール違反じゃないんですか!!!!」

 

「ちゃんと時崎さんに確かめたから大丈夫よお☆」

 

「参加者への能力使用だと操祈さんは強すぎますから、それ以外の能力使用は認めました。」

 

『だから私が参加したんだぞお☆』

 

 

気絶し能力が切れたかと思ったがまだ足りなかったようだ。浜面は起き上がり絹旗とフレンダに向かって歩きだす。

 

 

「う、うわぁ……気持ち悪いって訳よ……」

 

「もう超めんどくさい上に超気持ち悪いです!!!!」

 

 

さっきまで御坂達に当てていた枕を主に浜面へ投げることにした二人。しかし当てても当ててもいっこうに気絶しない浜面。こんなとき頑丈なやつは本当に厄介である。これにより余裕が出来た御坂は防御に回していた力を攻撃へと変え反撃を始めた。

 

しかし、まだ動いていないものがいる。

そしてその者が動いたならこの枕投げはきっと一方的のなるだろう。

 

そうここからは「一方通行」と………




2015年3月10日3時、
この時間更新したのですがすみませんでした!!
まだ書いている途中のものを更新してしまいました!!!
以後このようなことがないように気を付けますのでよろしくお願いします。


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欲望から始まる第一試合②

(さて、こッちも始めるとするか……)

 

 

首をゴキゴキと鳴らし枕を手にとって投げる相手(ターゲット)をロックする。相手としては何も面白味はないがこれは戦いであり卑怯などと言われる筋合いもないだろう。なので遠慮得なく

 

 

 

「オフッ!! な、何するんだよ!!!!??」

 

「オイオイ、枕投げで枕を投げつけて「何するんだよ」っておかしくねェか??」

 

「そうかもしれ…ゴボッ!!って話している最中に投げるなんて非常識かも!!!!!」

 

 

そんな言葉なんて聞く耳もたない一方通行は気にせずに枕を投げる。もちろん能力(一方通行)は使っているが気絶しない程度の威力に留めている。そうした方が相手は今はこうして怒っているが敵わないと感じればそこで戦意喪失となる。まぁ、そんなことしなくても目の前の奴は反撃出来ずに縮こまっているのだが

 

 

「ちょっ、ちょっと一方通行!!!あんたやり過ぎでしょうが!!!」

 

「ただの枕投げになにムキになッてるだ第三位

それにコイツだッてこうなることは分かって参加してるンだぜ」

 

「そ、それはそうだけど…一方的でしょうが!!!」

 

「いいじゃねェか!!!!こっからは「一方通行(いっぽうつうこう)」だアアアアアアァァァァァ!!!!!!!!!」

 

 

なんかテンションが上がり次々に枕を投げまくる一方通行。それを離れた場所から観賞している時崎は一言

 

 

「アレですね、嫌い嫌いも好きのうち」

 

「あぁ、なるほど。ロリコンですね」

 

「テメェらは後でぶっ飛ばすウウウウゥゥゥゥ!!!!!!!」

 

 

と言いながらも最高速度で枕を時崎へ投げつける一方通行だが、そんなもの時崎には意味もなく簡単に塞がれてしまう。怒りが治まらないのかさっきまでの威力が上がり何度も何度もインデックスに枕が当たり続ける

 

 

「た、助けて…なんだよ……」

 

 

そんな小さく掠れた言葉は周りの音で聞こえないはずなのに、まるでその言葉が届いたようにインデックスに向かっていっていた枕がある人物の手によって止められた

 

 

 

「……な……………る……だテ……ェは……」

 

「オイオイ、邪魔するなよ三下がァ。さっきまでのように伸びてればいいものを…」

 

「何してるんだテメェは!って聞いてるんだこの野郎!!!!!」

 

「………………アァ??」

 

 

ハッキリと聞こえた。相手の実力を知ってもなおバカみたいに挑んでくる奴の言葉を。どうやら真っ先にヤられたいようだと一方通行は上条に向かって最高速度のスピードで枕を投げた。この最高速度は枕が相手に当たるまでの間に耐えられるスピードのことであり飛んで行く距離が伸びれば枕のカバーは割けて飛び散るだろう。そんなギリギリのスピードで投げた枕を

 

 

「うおおおおおおおおぉぉぉ!!!!」

 

 

能力も何もない上条の右手一本で枕を叩き落とした。いくら枕とはいえ素手で殴るなんて確実にダメージを負う。実際に上条は激痛を我慢して一方通行と対峙する

 

 

 

「………少しは、やるみたいだな……」

 

「インデックスには悪いと思ったが少し観戦させてもらったからな、スピードに目が慣れたんだよ」

 

「ちょっ、ちょっととうま!!!私を囮にするなんて卑怯かも!!!!!!」

 

「インデックスさんだって簡単に俺を見捨てて御坂に助けてもらってたよな!!!体が動かなかったけど意識はあったんだぞ!!!!!」

 

「……………なんのことなんだよ………」

 

「……悪かったな一方通行、あとは存分にやっ」

「私が悪かったんだよ!!!だから見捨てないでとうま!!!!!」

 

 

そんな夫婦漫才的なことをしているものだから一方通行からと「もう一方から」枕が飛んできて上条にダブルヒットした。どこから飛んできたのかは分からなかったが何か怒りがこもっているようには感じた。

 

 

「そこをどけ上条」

 

「退くわけないだろう」

 

「こッちは確実に勝ちにいきたいからな、テメェとやるよりもそこの弱い奴を狙った方がいい。それとも何か上条は俺と一戦交わりたいのか、アァ??」

 

「お前がインデックスを狙うならそうなるな」

 

 

睨み合う二人、すでにどちらが引くことが出来ないような雰囲気を出している。しかしそれは現場の空気がそういう風に感じ取れるだけで、

 

 

「ただの枕投げですよね?」

 

「枕投げですね」

 

 

と、ガヤからしたら何してるんだアレは?と疑問を持ちたくなるのだが、面白くなりそうなので見守ることにした。

 

 

「分かってるのか上条。テメェじゃ俺には勝てねェ」

 

「能力者と無能力者だからか?

勝敗の確率は変わるかもしれないけど0じゃないはずだ」

 

「なんですか、なんですか、例え0.001%でも可能性があるならそれに賭けるってか!!」

 

「あぁ、だから俺はお前を倒す」

 

「面白れェ!!!かかってきやがれエエエエェェェ!!!」

 

 

 

もう一度言っておきます。枕投げです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直上条には勝つ自信はない、そう完全に見栄を張り一方通行に勝負を挑むのだ。左手に枕を持ち一方通行に向かって走り出すがすでに目の前から三個の枕が飛んできている。

第一波は真っ正面から来ており、これはスピードを殺さずに頭を下げて避けることが出来た。

それを見通したように第二波が第一波より低い所を飛んでいた。これ以上低い体勢も取れずジャンプして避ける暇もない。そのため手に持っていた枕を横からぶつけて叩き落とした。

そしてここで第三波がまるでこの状況が分かっているように左側から飛んできていた。いま左手で第二波を叩き落としたばかりで、いまから第三波を叩き落とす時間はない。なので上条は叩き落とすことを()()()

 

 

 

(ここで当たったら()()を仕掛けるのが難しくなる!!!だからここは強引でも!!!!!!!)

 

 

第二波で降った左手を、枕を叩き落とした左手を、第三波に間に合わせようと左回転に力をいれていたところを、力に逆らわずに右回転の力に上乗せさせるように力を入れる。さらに腰や足、身体全体を使い回転を加えた。そうすることにより第三波の枕が上条の脇腹ギリギリを掠めていった

 

 

(勝負は、ここからだぁ!!!)

 

 

一回転した上条はそのまま一方通行に向かって更に速度をあげる。しかしここで上条はミスを犯した。そう一方通行の行動を読みきれなかったのだ。

まず一方通行は右足を上げて地面を踏みしめた。するとその振動と衝撃を一方通行により上乗せされた力は床にあった枕に伝わる。つまりその力は上向きの力であり上条と一方通行の間にあった枕が一斉に跳び跳ねたのだ

両者は視界が悪くなり不利になったと思われるが一方通行は違う。目の前の枕を軽く触れただけで跳び跳ねた力と触れた力をベクトルを上条の方に向けたのだ。突然の出来事に対処出来なかった上条は顔面に枕が直撃してよろけてしまう。そこを畳み掛けるように両手で宙に浮いている枕に触れて上条の顔両サイドから枕をぶつけた。

それにより前へ倒れる上条へ一方通行は一番近くの枕を掴んで、

 

 

 

(これで…終わりだァァァ!!!!!!)

 

 

 

 

真上から上条の頭に向けて枕を、

 

 

 

 

振り落と()()()()()

 

 

 

「なッ!!?」

 

 

忘れていたわけではない、もちろん気を付けて対応していたあの「右手(幻想殺し)」を。時崎と同じように能力そのものを無効化させるチートな力を一方通行が無視するわけがない。だからその右手を使わせないように上条自体を倒せばいいと考えていた。

 

しかし一方通行はミスを犯した。

 

上条のミスは「右手に意識を向かせないように左手に枕を持つ」という方法を取った為。そのために利き手ではない左手はとっさの反応が出来ないため枕が顔面に直撃した。

一方通行は逆に「厄介な右手を対処するため上条自身を倒す」というミスを取った。これは一方通行に対して有効な攻撃に対処するために行ったのだが、こうして反撃がくるとは「考えていなかった」。時崎に何回も無効化されたが、対処したことがなかったために起きたこと。時崎は全身に対して上条は右手一本。だから右手以外の所を叩けば倒せると思っていた。

 

 

(……なんだコイツは……)

 

 

そう、一方通行のミス

上条の「しぶとさ」を計算にいれてなかったこと、今こうして右手で攻撃を塞がれてたこと、その右手が幻想殺し(イマジンブレーカー)であること。

そしてその右手が一方通行の能力を無効化している。

 

目の前のlevel0(上条 当麻)はlevel5である俺にこうして真っ正面に立っている。もう一人のlevel0(時崎 一)とはまた違う力を持っている。

どうしてこんなにlevelが違うのに俺に向かってくる…

どうして俺の目の前に立っていられる……

どうして俺に勝てると考えられる………

 

上条の左手には枕が握られており、小さな声で、一方通行にしか聞こえない声で、

 

 

「悪いがお前の一方通行、通らせてもらうぞ」

 

 

それと同時に上条は枕を上から下へ一方通行に振り下ろ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カッコいい決め台詞のところ悪いですが時間切れです」

 

 

その時崎の言葉に自分が言ったことに対して恥ずかしさが込み上げてきた上条は、枕を振り落とすために前に出した足を謝って枕の上に。それにより足元が不安定になりバランスを崩して後ろへ倒れる形になった。その際辛うじて枕が一方通行の肩に当たったが掠めた程度であり、その枕さえ自分の顔面に落ちてきたのだからツイてない

 

 

「………ふ、不幸だぁ………」

 

「とんまはこれが通常ですから問題ありませんよ?」

 

 

トドメを刺された上条はガクッと力が抜け動かなくなった。まぁそんなこと気にすることもなく時崎は一方通行の元へ行き、

 

 

 

「どうでしたか、()()()()と勝負してみて??」

 

「………どこぞのチンピラよりかはマシなだけだ」

 

「………でも、()()()()()()()()()()??」

 

()()()()()()()()()()……」

 

 

 

舌打ちをして時崎から離れていく一方通行。その姿を見ながらあの()()が口元の両端を上げて

 

 

「楽しんでいるようで良かったです」

 

 

すれ違いの時に見えた気がした…

一方通行が楽しそうにしている表情をしていたのを……



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欲望から始まる第一試合③

一ヶ月近くもかかってしまいすみません。今度の展開を考えたいたらどうしても手が進まずこんなに時間が掛かりました。正直まだ探り探り状態なので更新も遅くなると思いますがゴールデンウィーク中に1回は更新したいと思ってますのでよろしくお願いいたします。

それでは張り切ってどうぞ!!!


「結果発表ー!!!!」

 

「と言っても、結果は皆さん知っていると思いますが」

 

 

相変わらず盛り下がるようなことを平然と言ってくる時崎に苦笑いで答える佐天。

 

 

 

「まぁ、ともかく最下位からジャンジャンと発表しましょう!!!!!」

 

「はい、それでは音楽をどうぞハーマー」

 

「いや音楽ってなんだよ」

 

「楽器はありませんので口で鳴らしてください」

 

「んなもん、出来るかああああぁぁぁぁ!!!!!」

 

「ならとんま、どうぞ」

 

「出来るわけねぇだろうがああああぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

その言葉にハァーとため息をつき、いつもの無表情の顔が何故か冷たい視線を送っているように見えて

 

 

「グチグチと五月蝿いですね。ちょっとしたお願い事でここまで否定されるなんて僕は悲しいですよ。分かりますか?いまから発表される本屋ちゃんの成績はアタック(当てた数)0のヒット(当てられた数)54というダントツの最下位なんですよ。それを普通に発表するなんて残酷なこと出来ません。それとも何ですか?ハーマーととんまは本屋ちゃんが辱しめを受けてもいいというんですか?僕はそんなこと出来ません。いくら最弱でも僕の防御膜を張ってもらおうという考えに至らなくても一生懸命している本屋ちゃんにそんな最低なこ」

「貴方が一番酷いんだよおおおおおぉぉぉ!!!!!!!」

 

 

 

小さな身体のどこから出すことが出来たのかその大声は部屋全体に響いた。はぁはぁと息を切らすインデックスを見た時崎は

 

 

「というで最下位は本屋ちゃんでした」

「ちょっと扱いが酷いんだよ!!!!!」

 

「続きまして……」

 

 

完全に無視されるインデックスは当麻に駆け寄り「何なんだよ‼あの人は何なんだよ‼」と訴えているが上条は「時崎だからな、諦めろ」とインデックスを宥めていた。そんなことは全く気にしてない時崎はランキングを発表していく

 

 

「7位は操祈さんです。アタック8のヒット92と枕を当てられなかったらダントツの最下位でした」

 

「あれー?私にその事同じぐらいしか枕当てられてなかったと思うんだけど、どうしてなんですかあ☆」

 

「ハーマーに当たった分です。能力使用は構いませんがハーマーを操るということはいわば「もう一人の操祈さん」ですからヒットも上乗せさせてもらいました」

 

「………まぁ、結果的に最下位ではないからいいけど…時崎さんとイチャイチャしたかったわぁーー‼」

 

 

そんな願いを言っても時崎が食蜂の考えているイチャイチャが出来たのかというと、きっと無理だったと思うのだが誰もがそれを口にすることはなかった

 

 

 

「はい、続きまして6位5位4位はラブリーとレンちゃんととん…」

「超待ってください‼誰がラブリーですかぁ!!!!!」

「レンちゃんって私な訳!!?」

 

「絹旗 最愛なのでラブリー、フレンダ・フレメア姉妹の呼び方が分かるようにレンちゃんとレメちゃんです」

 

 

「あ、安直な……」

「絹旗はまだマシな訳よ…こっちは名前の形が無くなりかけてるんだから……」

 

 

佐天のように、涙子だからティア。このように最愛だからラブリーなのはまだ分からなくはないが、姉妹の呼び方を分けるためにフレンダのフ/レン/ダの真ん中だけを呼ばれるなんて……

 

 

 

「それでラブリーとレンちゃんはアタックもヒットも半々ぐらいでした。それでとん…それでは3位の発表です」

「ちょっと待て!!俺の解説はないのかよ!!!!」

 

「………………あーくんに当てたので、まぁ、4位でいいかと……」

 

「ざっくりしすぎだろう!!!!!!」

 

 

 

文句を言おうがそんなもの関係ないように上条をガン無視し順位を続ける

 

 

「それでは3位の発表です」

 

「………………………………………」

 

「ですから音楽はまだですかハーマーにとんま」

 

「「だから出来ねえっていってんだろう!!!!!!」」

 

「はい、3位はみーちゃんです」

 

「「さっきの音楽の代わりかぁ!!!?」」

 

 

というか、携帯から音楽を探して流せばいいのにと携帯を持っている誰もが思ったことだが、こちらに飛び火がこないようにだっていることにしていた。

 

 

「やっぱりlevel5は違いますね。攻撃も防御も素晴らしかったです。ただ残念なことに背後から2発枕が当たっていたことが3位の結果となりました」

 

「そうなのよ、一体誰が………」

 

「操祈さんです」

 

「やっぱりお前か!!!守ってやったのに恩を仇で返したなコノヤロー!!!!!!」

 

「枕投げなんだからそんなに怒ったらイヤなんだぞお☆」

 

 

まぁ端から信用はしていなかったがこうして裏切られているとムカつくものはムカつく。御坂が助けてなかったら体力のない食蜂はきっとただやられていただけだろう。それを最下位から助けてやったのに………

 

 

「アンタなんか助けなければ良かったわ……」

 

「でも御坂さんのお願いなら簡単に達成出来るじゃないの。ショッピングしてお食事して夜景の綺麗な所でこ」

「いうなああああぁぁぁぁ!!!!!ってかなんで知ってるのよ!!!!!!!」

 

「そんなの私だからに決まってるじゃないの。あまり私の力をなめたら困るんだぞお☆って言いたいことろなんだけど山勘力で言ってみるものねー普通の女の子がデートしたいプランを言っただけなのに」

 

「まぁ、お姉様は分かりやすいですから」

「「うんうん」」

 

「もう私のことはいいから次にいきなさい!!!!!」

 

 

と言いながら件の相手に電撃を放っている御坂は何と分かりやすいことか……まぁ、その相手が超鈍感だからこうして苦労しているのだろうが……

 

 

「それではお待たせしました。第2位の発表です」

 

「「だから出来ねえっていってんだろう!!!!!!」」

 

「………………えっ、何を言ってるんですか二人とも」

 

「「ふざけんなよテメェ!!!!!!!!」」

 

「第2位はあーくんです」

 

 

「……くそがぁ……」

 

「……不幸だぁ……」

 

「お前ら…時崎に遊ばれ過ぎだろう」

 

 

麦野に指摘されて項垂れる二人。正直あのタイミングで「だから出来ねえっていってんだろう!!!!!!」と言わなくても「音楽はまだですか?」と言われるのは目に見えていたが自分から進んでやるとこんなに惨めになるなんて考えてもいなかったようだ

 

 

 

「あーくんはヒット1という好成績を残して第2位です。とんまがいなかったら1位だったかもしれませんが、残念なことに1度もヒットを貰わずにアタックのみを続けていた強者が…………こちらです」

 

 

と掌をある人へ向ける。そこにいたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………おや、終わったのですか?とミサカはあまりにも心地よい枕に囲まれてつい寝てしまっていたことを告げます」

 

 

そこにいたのは準備されていた大漁の枕の中から、ひょっこりと顔を出した個体1号だった。その姿に誰もが唖然として、黒子はパシャパシャと写真を撮るぐらい可愛らしい絵となっていた

 

 

「しかし困ったことにここから抜け出せなくなりました。とミサカは一方通行にここから出してくれませんかと更に可愛くウィンクしながらお願いします」

 

「そこで永眠してやがれ」

 

「照れ隠しですか。とミサカはマクラーマン改めマクラーウーマンになった暁には一方通行とお泊まりデートを要望します」

 

「テメェ!!!ざけんなァ!!!」

「はい、分かりました」

 

「勝手決めるんじゃねェ!!!!!!」

 

 

とは言うもののこれは完全作戦勝ちである個体1号に文句をいう人はいない。だれも隠れてはダメとは言ってはいないのだから。

それでもまだマクラーマンが決まった訳ではない

そう、これはまだ一回戦。これからがある意味本番である。

 

 

 

「それでは選手交代です」

 

 

 

第一回戦の勝者である個体1号、そして第2回戦の勝者が恐らく戦い勝ったものがマクラーマンになるはず。つまり一方通行のようなチートな能力者ではない個体1号に勝てる確率は十分にある。ならここは是が非でも

 

 

(((((((絶対に勝つ!!!!!!!!)))))))



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欲望から始まる第二試合①

「それでは後半戦です。進行役はミサカ、解説が愛しの一方通行です。とミサカは一方通行の腕に抱きつきます」

 

「ウゼェ、離れろ」

 

「嫌です」

 

 

 

冷たい一方通行の言葉に耳を傾けるわけもなく個体1号は自分のやりたいようにさらに腕に抱きつく。一方通行もこれ以上無理だろうとため息をつき、諦めたなと確認した個体1号は第2回戦の進行を進める

 

 

 

「それでは選手の心意気を聞いてみましょう。チビッ子よろしく」

 

「……なんか皆して私の扱いが酷いんじゃないかな……」

 

 

 

気のせいではないがワザワザそれを口にする必要性はないのであえてスルーしよう、と誰もが思い口を開かなかった。まずインデックスが向かったのは仲良し女子三人組の所へ

 

 

「くろこ、意気込みはどうなんだよ」

 

「まぁ、私が負けるわけはありません。目指すは1位のみです。この枕投げは私だからこそあるようなものですわ」

 

「白井さんの空間移動(テレポート)はかなり有利ですよね」

 

「……よく分からないんだよ……」

 

「えぇ!!!空間移動っていったら結構有名ですよ!!!!!」

 

 

まぁ、白井達、いや上条と時崎以外は『魔術』というものを知らない。名前は知っているかも知れないがそれは「空想」のものであり信じれるものではない。インデックスはその『魔術』側なのだがそれを知らせる必要性もない

 

 

「佐天…さん、だったよな。インデックスはその「科学」ってのがどうも疎いというか苦手でな」

 

「よくそれで学園都市に来ようなどと思いましたわね」

 

「それは魔じゅ、うごっ!!!!??」

 

 

余計なことを言おうとしたインデックスの口を無理矢理手で押さえつける上条。アハハ…と苦笑いをするその姿にあまり聞かない方がいいと空気を読んだ黒子はふぅーと息を吐き

 

 

「簡単に言いますと空間移動は触れた対象物を約80㍍以内に自由に瞬間的に移動させることが出来るのですわ」

 

「……………へぇー」

 

「これは駄目です、全く理解してませんよインデックスちゃんは」

 

「子供には難しい話なんですよ二人とも。インデックスちゃん!!!例えばねケーキを食べ終わってまだ食べたくなったなーと思ったときに店員さんが離れた場所から一緒でインデックスちゃんのお皿にケーキを置いてくれる、みたいな能力なんだよ」

 

「いや…佐天さん、それでは私の能力が……」

「スゴいんだよ!!!ケーキ食べ放題能力なんだよ!!!!」

 

「ご覧なさい!!変な能力になってしまったではないですか!!!!!!」

 

 

 

目をキラキラさせながら黒子に詰め寄るインデックス。とっさに自分をインデックスから離れた場所へ空間移動させた。しかし食べ物に関するためなのか一瞬にして黒子の場所へ振り向き

 

 

 

「…ケーキ…ケーキ……ケーキ……」

 

「ひぃ!!ちょっと類人猿もとい保護者!!!どうにかしてください!!!!!」

 

「あぁーもうー時崎!!食べ物勝手に貰うぞ!!!」

 

「はい、追加料金です」

 

「ぐっ!!くそ不幸だぁ!!!!」

 

 

そう言いながらも冷蔵庫からリンゴやバナナを手に取りインデックスに向けて投げる。するとまるで餌を与えられた動物()が飛び付くみたいな感じで普段では見られない俊敏な動きでその二つをキャッチしてリンゴにかぶりついた

 

 

 

「………ん、それでるいことかざりの意気込みはどうなんだよ??」

 

「あっ、何もなかったように会話を続けるんですね……そうですね……私は特に欲しいものありませんし白井さんと佐天さんのフォローに回ろうと思います」

 

「欲がないね初春は♪私はスイーツ有名店巡りとか!!時崎さんの奢りって可能ですか??」

 

「大丈夫ですよ」

 

「ええぇ!!!?そんなこともいいなら私も佐天さんと同じで!!!!」

 

「アハハ……ということで私と初春は同じものです」

 

 

やっぱり女の子はそういうのには目がないのだろう…初春の瞳にはやる気に満ちている。

 

 

「確かにそういうのもいいですわね。ですが私には大きな野望があるのですわ」

 

「インデックスちゃん、他の人に話を聞きに行きましょう」

 

「えっ、でも聞かないと……」

 

「あのお姉さんは普通と違うから聞かなくていいから」

 

「お待ちなさい二人とも!!!!!!」

 

 

まさかの友達の対応に思わず大声を出す黒子。しかしこれに関しては間違いなく二人が正しい。

 

 

 

「私は何も言ってないのにどうして無視をなさるのですか!!!!」

 

「いや……どうせ御坂さん関係ですし……」

 

「それにインデックスちゃんに対して悪い影響が……」

 

「何を言ってますの!!!私はただただ純粋にお姉様を愛でたいだけですわ!!!!詳しくいえば時崎さんにお姉様の能力を止めてもらいまして、ついでに動きも止めたもらいまして…そしたら……お姉様のその柔らかい手を水も弾くようなその頬を魅惑の香りを放つうなじをそして未発達なその胸を◯◯◯して◯◯してあんなことやこん」

「喋んなこのド変態がああああぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

瞬間的に電撃により焼かれた黒子(変態)は倒れた。それを見た、いや、すでに見ていないことにしたインデックスは別のグループに向かった

 

 

 

「りこうの意気込みを聞きたいんだよ」

 

「はまづらを応援する」

 

「えっ、応援だけ??」

 

「別に欲しいもの、ないから」

 

「とりあえず滝壺が俺に枕を当てれば最下位は無くなるからな、あとは俺が頑張って滝壺にプレゼントする!!!!」

 

「出来ねぇことを吠えてるじゃねぇよ」

 

 

 

と流れるように浜面に電子線(ビーム)を放つ。普通の人なら胴体に風穴を開けるだろうが、そのビーム(ツッコミ)になれているからだろう条件反射のようにギリギリでそれを避けた

 

 

 

「アブねぇだろうが麦野!!!!!それに出来ないかどうかなんて分からねぇだろう!!!!!!」

 

「根性だけでどうにかなるなんて、どっかの第7位(バカ)ぐらいなのよ。それに本当に出来ると思うなら」

 

 

そんなこといいな言いながら麦野は視線をある方向へ向けた。その視線の先をおった浜面が見たものは

 

 

 

「あの二人(バカ共)に勝ってみなさいよ」

 

 

その睨みだけで人を殺してしまいそうなほど殺気を放つ垣根と、そんな殺気さえもなにもないように無表情の時崎が向かい合っていた

 

 

 

「悪いが勝たせてもらうぞ。流石に分かってきたからな…一対一だと勝てないってな……だが、これなら話は別だ。時崎、てめえは枕投げに参加しても順位には入らないんだろう??」

 

「はい、僕が皆さんの願いを叶えますから」

 

「だったら決まりだ、言っておくぜ時崎。俺はい」

 

「本屋ちゃん、こっちも見たら駄目ですよ。ああいう人はですね宣言しておいて結局実行することは出来ずに、そのあとに「今日は運が悪かった」とか「今日は調子が悪かった」とか言い訳してきますから。そういう大人にならないように本屋ちゃんは………お手本になる人はいませんねここには」

 

 

「テメェが一番だよくそがああああぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

未元物質(ダークマター)を球体にしてそれを時崎に向かって放つ。しかし時崎はそれを片手で止めたあと

 

 

「キャッチボールですか、いいですよ」

 

 

と時崎もダークマターを垣根に向けて投げた。ただ普通に投げるだけならいいが時崎が投げた後に、さっき停止したベクトル(方向・力・スピード)を解除した。そのためベクトル×2とパワーアップしたダークマターは瞬間にか垣根の腹に直撃

 

 

「ごふっ!!!」

 

「あっ、…………大丈夫そうですので第2回戦始めていいですよ」

 

「そうですか、それでは始めます。第2回戦、開始」

 

 

「………絶対に泣かす……」

 

 

涙目になっている垣根をよそに第2回戦が始まった



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欲望から始まる第二試合②



超久しぶりに2日連続ですね。
自分的には3日連続出来れば良かったのですが
文字数的にもダウンして無視でした。
まぁ、楽しめる内容かと思いますのでどうぞ。





それは一瞬の出来事。

黒子は足元にある枕に触れて空間移動(テレポート)をして、麦野は目の前に枕を投げそこな電子線(ビーム)を放ち、垣根は枕を未元物質(ダークマター)で枕を吸収してこの世界とは異なる法則をもつ新たなる枕を生み出して放った。

そしてその枕は全員が時崎に向けて放つが、時崎に当たった瞬間に停止して足元に落下。ちなみに床に散らばっている枕の半分は麦野の提案で一時停止により破れないようにしてある。なので電子線を打っても破けない

 

 

 

「皆さん酷いです。僕感謝はされるものこんな風に一斉攻撃されるほど憎まれることなんてした覚えありませんが」

 

「いえ、私は純粋に時崎さんに勝負してみたかっただけですので……」

 

「あんたが一番厄介だからよ」

 

「ぶっ倒す」

 

 

「なら仕方ないですね」

 

 

(((……いいんだ……)))

 

 

 

 

攻撃をしておいて言うのもなんだがどうしてこう割りきれるのかと思う。しかし勝負は勝負、そしてこの目の前にいる無表情の時崎は「怪物」だといってもいい。あの一方通行が勝てない人物。ありとあらゆる攻撃を封じる一時停止。

多少の誤算(ケガ)が起きても問題ないと考えてやらないと、いやぶっ倒すと意気込まないとこの枕を当てるのとなんて出来ない。

 

 

 

「なら遠慮なくやってやるわよ!!!!」

 

 

一時停止の効いた枕を足で蹴り上げながら次々に電子線を放っていく。普通なら枕を貫き電子線が時崎へ当たるが一時停止により枕は無傷であり、電子線のスピード(重さ)がダイレクトに伝わる。普通ならたった一発で気絶ものなんだが、やはり時崎には効かないようであり

 

 

 

「なんか的当てみたいになってますね」

 

「本当にムカつくわねその能力!!!!」

 

 

頭・腕・足・胸などにめちゃくちゃ当たっているのだが、まぁ一時停止にいくら当たろうが「直接本人」に当たらなければ意味がない。

 

 

 

「そっちばっかり集中してんじゃねぇ!!!!!」

 

 

 

すると今度は背後から枕が飛んで来る。垣根は枕の性質を変えて次々に時崎に当てている。未元物質この世に存在しない新しい物質(素粒子)を作り出す能力でそれを活用することで既存の物理法則を塗り替えることも可能とするもの。だからこうして元からあったものを変えることは初と言っていいだろう。正確には未元物質で作った羽根を通過した太陽光を殺傷力をもった光線に変えるなどすでに「変換」に関しては行ったことはある。

と、聞いているだけでは流石学園都市第二位と思うだろうがそれでも第一位が手も足も出なかった相手に攻撃が通じるわけもなく……と、これを垣根にいうとすぐに怒りだすので言葉にはしない。

 

ともかくいくら物理法則を変えて枕を投げても、それでさえ一時停止により止められているのだ……一体「一時停止」とは………

……と、考えている暇もなく垣根も麦野も枕を打ち込んでいく。

 

 

 

「もうー!!!本当になんなのよこの能力は!!!!!」

 

「ウゼェんだよ糞が!!!!!」

 

「なんか自棄になってますね」

 

 

 

始めは同時に攻撃を仕掛けた黒子だがもう完全出遅れた。かといって今からこの中に入っていくのは自殺行為に思える。少しでも邪魔だと思われたらイライラの矛先が黒子へと向けられる可能性がある

ということで巻き込まれないように黒子は佐天達の所まで避難した。

 

 

 

「………改めて思いましたが時崎さんってlevel0なんですよね、アレで」

 

「そうですね、測定といっても機械ですから時崎さんの能力だとそれさえも「一時停止」してしまいますし」

 

「それに能力の応用力がスゴいですよね、もしかして時崎level6なんじゃ…」

 

 

「「「「ない!!!!!」」」」

 

 

 

食蜂以外のlevel5が一斉に否定した。まぁこんな訳もわからない能力が自分達より上なんて認めたくないのだろう。……実際はいま起きていることが真実なのだがそれでもlevel5までだと思っているはずだ

 

 

 

「……しかしよ、どんな理屈なんだ一時停止ってやつはよ。知っているだけでもその…なんだ……法則が見えてこないんだが……」

 

「ときさきだから、仕方ないよ」

 

「そうなんだが……こう見せつけられるとよ………」

 

 

 

うーんと唸っている浜面とぼぅーと試合観戦している滝壺。いやもうすでに時崎・垣根・麦野以外は枕投げをする気にもなれないようですでに場外に出ている。正直この三人以外に立ち向かう、通用する人物はおらず、この常識外れた枕投げを見て戦意喪失してしまった

 

 

 

 

「なんでもいいよ」

 

「気にならないのか滝壺は…能力追跡(AIMストーカー)でも記憶出来ないなんて……それこそ未知の力なんだぞ……」

 

 

 

滝壺の能力「能力追跡(AIMストーカー)」。一度記憶したAIM拡散力場の持ち主を捕捉し、たとえ太陽系の外まで逃れても居場所を探知できる能力。しかしそのAIM拡散力場さえも感じ取れない。『An_Involuntary_Movement』は『無自覚』ということであり、能力者が無自覚に発してしまう微弱な力のフィールド全般を指す言葉。その無自覚の力さえ「一時停止」により止まっているのか……

 

 

 

「だってときさきだから」

 

「……………まぁ、考えても無駄か……」

 

 

 

実際に時崎と会ってから「一時停止」について考えてはみたが、ただ方向(ベクトル)を止めるだけでは()()()()()()()()()。しかしそれ以上はなにも分からない、ここにいる学園都市第一位の頭脳さえも分からないものをlevel0の浜面が分かるはずがない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァハァハァ…くそ………」

 

「…ざけんな……」

 

 

「情けないですね」

 

 

 

言わなくても分かるだろうがあえて言おう。

時崎に一度もヒットすることなく終わった。

時崎の足元には垣根と麦野が倒れている、というか普段からは見られないだろうlevel5の敗北姿がそこにあった。

 

 

 

「あーくん、成績結果はどうなりましたか??」

 

「全員アタックもヒットも0だァ、ったく解説する必用なかったじゃねェか」

 

「ということはミサカの優勝ですか!!」

 

「そうですね。確かあーくんとのお泊まりデートでしたよね」

 

「いえ私が一番になった時はおねだりの権利を一方通行にあげると決めてましたので。とミサカはこれで一方通行からご褒美ゲットです」

 

 

策士と呼べるほど完璧な作戦である。個体1号が一方通行に権利をあげれば好感度アップで、さらに一方通行からご褒美が貰えるというお得感

 

 

「…………いいのか??」

 

「構いませんので私を構ってください」

 

「………チィ、分かったよ……」

 

「……本当ですか? 正直適当にあしらうかと思いましたが……」

 

「嫌ならいいんだが……」

 

「嫌ではないです!!!!」

 

 

 

その時、皆が思った。

 

 

 

「「「「「「「「「ツンデレ」」」」」」」」」

 

「テメェぶっ殺すウウウウウゥゥゥ!!!!!!!!!」



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願いは想うもの、叶えるもの、掴むもの

「今日は楽しかったな」

 

 

 

マンションの最上階

露天風呂には誰もおらず周りに生えてある大きな木の上に座ってる。座ってると表現したが正確には一時停止により木の最先端に座布団ぐらいの板状の物を作りそこに座っているのだ。

ここから見渡す景色は綺麗であるが、その光は科学の光であり自然ではない。だからたまにこのマンションの範囲だけを、マンションから空までの範囲の光を遮ることによって一部だけでも夜空を見ている

 

 

 

「そこで何してやがる」

 

「街を見てます、皆さんはどうしましたか??」

 

「雑魚寝で寝てやがる。野郎共は一ヶ所に集めて物置部屋に閉じ込めておいた」

 

「あとで一時停止で補強しておきましょう」

 

 

 

サラッと酷いことを言っているがそれをツッコミをいれる人がいないためこのまま話が進む。

 

 

 

「………大体なんだそれは……ったく一体どんなバランス感覚持っているやがる……」

 

「それはですね…」

 

「いや、説明しなくても分かる。ハッ、俺を誰だと思ってやがる」

 

「あーくんですもんね」

 

 

 

何気ないやり取り、これもまたこの二人だから成立しているが普通ならマトモな会話ではない。会話のない時間が、少し間が空いたあと時崎から一方通行へ話しかけた

 

 

 

「……聞かないんですか??」

 

「……聞いたら答えるのかァ??」

 

「そう約束しましたから」

 

 

 

 

お互い何のことかと言わなくても分かる。いま一方通行が求めているのは枕投げで手に入れた時崎への質問する権利。いや権利とは少し違うかもしれないがそれだけ今まで質問ということが出来なかったのだ。

いつも誤魔化されてきたことがあった。何時いても話題を変えられたり強制的に終わらせたり逃げられたりして聞くことが出来なかったこと。大したことではないかもしれない、周りからしたらきっとそういう類いの事だろう。しかし一方通行にはその事が重要でありそれによっては()()()()()()からである

 

 

 

「なら遠慮はしねえぞ」

 

「遠慮なんかしてましたか??」

 

「減らず口を……ったく、なら答えて見せろ。いつもこの言葉を聞いたら逃げやがる時崎がどんな答えをいうのかを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テメェ……()()()()()()()()??」

 

 

「…………………………」

 

 

 

極々普通の質問、しかしその質問はこの場の空気を重く辛い場所へと変えた。一方通行からは時崎の顔は見えないがきっと今でも無表情な顔だと思いながら時崎の言葉を待つ

 

 

 

「……意地悪かもしれませんがどうしてそんな事が知りたいんですか??別に何歳でも構いませんよね??少なくとも年齢が下でも上でも僕とあーくんの関係は変わりませんよ」

 

「だったら誤魔化さずに言え。大体素直に答えずに適当に言えばいいだろうが。そうすれば終わる話だ。」

 

「………嘘を言ったら信じてくれるんですか??」

 

「それを聞いてどうする??結局は俺がどう判断するかだろうが」

 

 

 

またここで沈黙が走る。時崎の答えに何があるのかは分からないが簡単に口にすることが出来ないものだと理解は出来る。だからこそここからは

 

 

 

「そうですか、あーくんの期待は裏切れませんね」

 

「テメェが勝手にハードルを上げてるだけだろうがァ」

 

「そんなことありませんよ、友達ですから」

 

「…………なら、その()()()教えやがれ」

 

 

 

まさか一方通行からとも友達なんて言葉を聞けるなんて思っていなかったのか思わず一方通行の方を見てしまった時崎。あまり表情を変えない時崎の目が開き驚いているように見えたがすぐに元の表情に戻っていた

 

 

 

「そうですね、友達ですよね

……………僕の年齢は16歳です」

 

「そうだろうな」

 

「嘘は言ってませんよ」

 

「あぁ、()()()()()()()

 

 

その含みのある言葉が気になったのか時崎は木の上から飛び降りた。もちろん地面に接触はしたが一時停止によりダメージはない。そこへ一方通行は時崎の前まで歩いていき

 

 

「言っていることに嘘はねェだろうが、まだ俺に言ってないことがあるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時崎、お前は

 

 

 

 

 

 

 

 

どうして俺と出会ったころと変わらねェだ??」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうあの日、一方通行と出会ったあの日。

誰にも見つけてくれなかった時崎は道路の真ん中で体育座りをして見つけてもらおうとしていたが、見えてはいないのにそこに何かがあると分かっているように避けて周りの人達は歩いていた。そこへ一方通行が、同じ目をした、世界に希望を持たず生きる意味を失い欠けていた者が現れた。

再びこの学園都市で出会ったときはハッキリと思い出せなかったが時間が経つにつれて思い出してきたのだ。あの日そこにいた時崎の姿は()()()()()()()

身長も顔付きも髪型も雰囲気も何もかも変わっていない。少なくても8年以上の月日は経っており子供の成長なら明らかな変化があって当然なのだが時崎にはそれがない

 

 

 

「もう分かっているかも知れませんが一時停止の副作用です」

 

「副作用って……なら使わないようにすればいいのか??」

 

「いえ、無意識による能力が働いていますからどうしようもありません」

 

「……AIM拡散力かァ……」

 

「どうでしょうか……正直その微弱な力さえ一時停止によって体の外へ出ているとは思えません。ですが分かるんです、攻撃された際に自動的に使用する力とは別に()()()()()()()()()()()

 

 

 

だから滝壺の能力追跡(AIMストーカー)でも捕らえることが出来ず、無意識に使用している力のせいで時崎の体は、年齢は、ずっと止まったまま

 

 

 

「………いつ頃からだァ??」

 

「あーくんと出会う4年前ぐらいですかね。ですから実際年齢は25歳ぐらいです」

 

「ハッ、思っていたより歳は離れてねェのか。てっきり50歳ぐらいかと思ってたぜ」

 

「もしそうだったらよくこのテンションを続けられる僕が僕を心配しますね」

 

 

 

冷静に解説しているが自分のことを分かった上でやっているなんて達が悪いとしかいえない。

 

 

 

「……あいつらには言わねェのか??」

 

「いつかは言いますよ。いまは……ちょっと勇気がないですね」

 

「テメェにも「勇気」って言葉があったのか」

 

「失礼ですね。皆さんと話すときはドキドキしてますよ」

 

「それこそありえねェ」

 

 

 

すると一方通行は時崎に背を向けて歩き出した。

一歩二歩と歩いたところで

 

 

 

「もういいんですか??」

 

「一番聞きたいことは聞いたからな」

 

「そうですか、ならちゃんとあの子との約束守ってあげてくださいね。それが交換条件ですから」

 

「チィ、分かってるよ……」

 

 

 

本当にめんどくさそうな声色で振り向かずに屋上から出ていった一方通行。その背中が消えるまで見続けた時崎は、そのあとゆっくりと上を見上げて星空を眺める

 

 

 

「やっぱりあーくんはいい人です。それに皆も……」

 

 

 

瞳を閉じて今日の長い一日を思い出す。

皆との出逢いを話したり、こうしてパジャマパーティや枕投げなど昔の自分では考えられないことが出来た。これも全部はあの日あーくんと出会ったから

再び瞳を明けるとそこには変わらない星空があり、変わらない()()()()()()()に改めて思いしされる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………だから…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………願うのだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………それが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………間違いでも…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………この(セカイ)が止まればいいのに………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………と…………

 

 

 

 

 

 






すみませんが一方通行と個体1号のお泊まりデートを書こうと思いましたが、新章に向けて書く余裕がなくなりましたのでここに簡潔に書いてみます。
言葉のやり取りのみのですので、お好みで観覧してください。
ちなみに言葉の前に「あ」があーくんで、「み」が個体1号が喋ってます

それではどうぞ♪



み「ほ、本当に叶うなんてこれは夢なんでしょうか!!?とミサカは興奮して心臓が止まりそうです」

あ「玄関前で騒ぐなァ」

み「おぉ!!これが一方通行の部屋!!!!
想像通りに必要なもの以外ないもないです」

あ「テメェはあれか、興奮するか嫌みをいうしかねェのか」

み「そうでした、ただいま帰りましたア・ナ・タ♪」

あ「よし、いますぐ帰れェ」

み「冗談ですから玄関を閉めないで下さい!!!」

あ「ったく、とりあえず飯にするか」

み「料理作れるんですか??とミサカは驚きを隠せません」

あ「時崎がうるせえからな、簡単なものなら作れる」

み「一方通行のて、手料理……ゴクッ」

あ「ほらチャーハンと玉子スープ」

み「スゴく一般的!!」

あ「いいからさっさと食え」

み「……あっ、美味しい」

あ「そうかよ」

み「ごちそうさまです」

あ「ならとっと寝ろ」

み「なんてことを言うんですか!!乙女が覚悟を決めて凶暴な男の部屋来てるんですよ!!!!!やるべき事があるはずです!!!!!!」

あ「………風呂か」

み「間違ってませんがそれでは色気がありません!!とミサカはプンスカします」

あ「知るかァ、俺は寝るから勝手にしろ」

み「ちょっ、ちょっと本当に言ってるんですか!!?
これではお泊まりデートの意味が!!!」

あ「アァ??間違いなくテメェが俺の家で泊まるだろうが」

み「ここは男と女が更なる高みへ登るために」

あ「一人で登ってろ」

み「開けて下さい‼ミサカと熱い夜を!!!!」


結局、登ることなく朝を向かえて一方通行の朝ごはんを食べて平和的にデート終了した


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Episode05 新学期と転入生と
科学と魔術と転入生


九月一日

それは学生にとって夏休みが終わり新学期が始まる日である。

そんな中スパイである土御門(つちみかど)元春(もとはる)がドアも窓も廊下も階段もない、建物として機能しないビルの中にいる。その土御門はある者と対面している。

それは学園都市統括理事長アレイスター

 

 

 

「どういうつもりだ」

 

「なんのことだね」

 

「惚けるな、シェリー=クロムウェル。こいつは流れの魔術師ではなく、イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』の人間だと分かって学園都市に入れたと言っている」

 

「進んで入れたと言うのか。少し警備が()()()()だけで」

 

「ふざけるな!お前が起こしたことを分かっているのか!!これからどうなるのか分かってないとは言わせないぞ!!」

 

 

 

たった一人の魔術師の人間が入っただけだとは思うが、インデックスやステイルとは違い『イギリス清教独自の術式』を抱えた魔術師であり、例えば彼女が他勢力の手に落ちれば、いやシェリーを倒してしまえばイギリス清教と学園都市の間に亀裂が走る

 

────最悪、科学世界と教会世界の戦争となるかもしれない。

 

 

 

「くそが……ともかくオレはシェリーを討つぞ。魔術師の手で魔術師を討てば、少しは波も小さくなる。それからスパイはこれで廃業だ。ここまで派手に動けば必ず目をつけられるからな。まったく、心理的な死角に潜ってこそのスパイだというのに、四六時中監視されて仕事が────」

 

「君は手を出さなくて良い」

 

 

 

遮るようなアレイスターの一言に、土御門は一瞬凍りついた。

何を言っているのか、理解できなかった。

 

 

「君は手を出さなくとも良いと告げた」

「……本気で言っているのか??」

 

 

土御門は、相手の正気を疑うように言った

 

 

「可能性は、決してゼロではないんだぞ。水面下での工作戦なんてビルからビルへ綱渡りするようなものだ、手を間違えれば戦争が起きるかもしれないというのに!」

 

 

 

それだけのことをしているというのにアレイスターは動揺もすることもなく土御門を見ている

 

 

 

「アレイスター、お前は何を考えている?

上条当麻に魔術師をぶつけるのがそんなに魅力的か。あの右手は確かに魔術に対するジョーカーだが、それでもアレだけで教会全体の破壊などできるはずもないだろう!」

 

「プラン2082から2377まで短縮できる」

 

 

 

プラン。『計画』というよりは『手順』といった所か。アレイスターがこの単語を口にする場合、該当するものは一つしかない。

 

 

虚勢学区・五行機関の制御法

 

学園都市ができた当初の『始まりの研究所』と呼ばれているが、今ではどこあるのか、本当にあるのかも分からないと言われる幻のような存在

アレイスターはあらゆるものを利用してでも五行機関の(ぎょ)し方を掴まなければならない。いやすでに掴んでいる。ただしそれを実効するための材料が、キーが足りないのだ。

『手順』とは一方通行が行った絶対能力進化(レベル6シフト)実験のような一定の順序で事件・問題を起こしてキーを作り上げていく。

その『手順』の中心に一人の少年、上条当麻がいる。

イレギュラーが起きる度に『計画』を組み替え、誤差を修正するどころか逆に利用して膨大な『手順』を少しでも短縮しようとしている

 

 

 

 

「それにだ、誰が幻想殺し(イマジンブレイカー)だけと言った??」

 

「……お前、まさか……」

 

「無論、一時停止(サスペンド)も送り込む」

 

 

 

その言葉に対して土御門は目を見開き心が感じていることをそのまま言葉にして発した

 

 

 

「お、お前は…お前は本当に分かっているのか!!!上条当麻とは比較にならないほど世界に影響を与えるかもしれない男をぶつけるというのか!!」

 

「だからこそだ。まぁ学園都市に入った時点で一時停止は()()関わると君も分かっているはずだがね」

 

「……お前なら回避もできるはずだ……」

 

「悪いがするつもりはない。例えしようとしてもアレは「友達」が関わってしまえば止まることはない。アレは私でさえ制御出来るか怪しい存在だ

それでも幻想殺しよりもより多くのプランが短縮できる」

 

 

 

狂っている。

土御門はより一層アレイスターを睨み付けていた。上条当麻という存在は確かに科学と魔術に影響を及ぼす存在だと理解している。それでも時崎一はそれ以上の影響を及ぼすと()()()()()

 

 

 

「それに君にも悪いことではないはずだ」

 

「………何を言っている??」

 

「すぐに分かる。「案内人」を呼ぼう」

 

「ここから出してもいいのか俺を。シェリーを討つかもしれないぞ」

 

「手を出さなくてもいいと言ったがやってみるがいい。だが断言しよう、君は手を出せない状況に陥る」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいはーい。それじゃさっさとホームルーム始めますよー。始業式まで時間が押しちゃってるのでテキパキ進めちゃいますからねー」

 

 

 

小萌先生が教室に入ってきた頃には、生徒のほとんどは着席していた。窓のないビルから抜け出した土御門は未だに不機嫌な顔をしていた。学園都市にシェリーを招き入れたこと、上条当麻をシェリーをぶつけること、それだけではなく時崎一も加えること、手を出すなと言っておいて出してみろという。一体アレイスターは何を考えているのか……

 

 

 

「えー、出席を取る前にクラスのみんなにビックニュースですー。なんと今日から転入生追加ですー」

 

 

おや? とクラスの面々の注目が小萌先生に向く。もちろん土御門も気付きスパイの悩む表情からクラスメイトの表情へと変える

 

 

「それもなんと二人も転校してきた上に男と女ですー

野郎どもー子猫ちゃん達ーおめでとう‼」

 

 

 

おおおお‼ とクラスの面々がいろめき立つ。

そんな中、上条は一人、いや土御門も何か言い知らぬ嫌な予感に襲われていた。

 

 

 

「とりあえず顔見せだけですー。詳しい自己紹介とかは始業式が終わった後にしますからねー。さあ転入生ちゃん、どーぞー」

 

 

 

小萌先生がそんな事を言うと、教室の入り口の引き戸がガラガラと音を立てて開かれた。

一体どんなヤツがやってくるんだ、と上条と土御門が視線を向けると、

 

 

 

そこに、三毛猫を抱えた白いシスターが突っ立っていた。

 

 

 

「なぼあっ…………!!」

 

 

予想外と言えばあまりにも予想外な展開に、上条の思考が真っ白になる。

クラスの面々も困惑しているがインデックスだけはまったくいつも通りに、

 

 

 

「あ、とうまだ。うん、ということはやっぱりここがとうまの通うガッコーなんだね。ここまで案内してくれたまいかには後でお礼を言っておいた方がいいかも」

 

 

 

これには土御門も頭が痛くなった。まさかこの禁書目録(インデックス)が義妹である舞夏から案内されて学校にくるなんて……こっちは説教しないといけなくなりそうだった

 

 

 

「……………………………………………………あ、あれ? なのですよー」

 

 

 

どうやら転入生を紹介するはずの小萌先生も困惑してあるようだ。だが流石先生というべきかすぐに我に返り強制的にインデックスを教室の外へ追いやった

そして戻ってきた小萌は改めて転入生の紹介を始める

 

 

 

「霧ヶ丘女学園から来た姫神秋沙さんでーす!

仲良くしてあげてくださいねー」

 

 

 

「霧ヶ丘ってあの……」

 

「能力開発部門トップクラスの名門校じゃん」

 

「なんでウチなんかに?」

 

「ほうほうほう!

ええなーせ正統派黒髪ロングときましたか!!」

 

 

 

クラス中がざわめく中上条は「ふ…フツーの転入生で良かった………」と息を吐いていた。しかしどうもさっきから落ち着かない土御門は教室の入り口をじっと見ていた。普通なら一緒に入ってくるはずのもう一人の転入生だが未だに入ってくる気配がない。いや教室の外にいる気配さえないのだ

 

 

 

(どうやってやがる……もう一人の転入生は勘違いだというのか??)

 

 

 

そんな事を考えているとどうやら小萌ももう一人の転入生がいないことに気づいたらしく

 

 

 

「あ、あれ……どうして今日はこんなに自由な人ばかりなのですか!!!どこにいったんですかー!!!」

 

 

 

と小萌は教室の入り口から廊下へと出て転入生を探しに向かう。ちょっとした自由時間が出来たと錯覚した生徒達は転入生である姫神の周りに集まり始め質問責めが始まった

そこに向かわなかったのは上条と土御門の二人

 

 

 

「珍しいなー土御門が行かないってよ」

 

「今日は朝から疲れたんだにゃー」

 

「いつもはそんなことなのにな」

 

「俺のことはいいんだにゃー。それより転入生はどうしたんだろうな」

 

「確かに、確か男だって言ってたなー」

 

「そうですね」

 

「どんな奴なんだろうな」

 

「とにかくカミやんみたいなフラグメイカーじゃないと願うだけだな」

 

「なにいってるんだ土御門。そんなの一本も立ったことがないぞ」

 

「本当にカミやんにはお仕置きが必要だな」

 

「ですね」

 

「なんでだよ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「って、なにクラスメイトのように馴染んでいるんだ時崎イイイイイイィィィィィ!!!!!!」」

 

「転入生の時崎一です、よろしくお願いします」

 

 

 




今回は小説と漫画とオリジナルがごっちゃ混ぜ♪♪
そしてこの先はストーリーに流されることなく
時崎の暴走により本編にちょっと戻るくらいです
着地地点も目的地から外れて緊急着陸したのち
怪我人がチラホラと発覚する
…………そんな感じで小説進めますのでよろしく!!!


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転入生と想定外にそよ風が

始業式も終わり教室に帰りホームルームでもう一度転入生の自己紹介が始まった。

 

 

 

「始めまして時崎一です。

ここにとんまがいると聞いて転入してきました。始めはあーくんの通う学校に行こうとしましたが、あっ、あーくんとは一方通行のことです。で、あーくんに聞いたら学校には行ってないと言いまして無理矢理でも引っ張って行くつもりでしたがツンツンなあーくんはすねてビル一つ倒壊させてしまいましたので諦めました。次にてーとんに話に言ったんですけど、あっ、てーとんは垣根 帝督のことでもうちょっと話をしただけで道路に穴を開ける攻撃をしてきたので調教してきました。シズ姉のことろに行った時は流石にビックリしましたね。で、ここは麦野沈利でいきなりビームを撃ってきたんですよ。それも四方八方から。後で他の人に聞いたらどうやらシズ姉の制服姿を見たいと言ったからと言われました。一体何がいけなかったのか未だに分かりません。なので最後にみーちゃんと操祈さんの所にと思いましたがやっぱり常盤中学には入れませんからね。で、最後に残ったとんまの所に来ました。よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

(((((……どれからツッコミをいればいいんだ………)))))

 

 

 

 

クラス全員がそう言葉を発したかった。だけど少しでも気を許したら、集中してなければ時崎は()()()()()()()()()()()()()()()

始めは上条と土御門の所に現れた時崎は全員に認識されてはいたのだが、次の瞬間には完全に見失っていた。時崎の一時停止は「時崎を認識する人数」が少ないほど時崎を認識できるのだが、クラスのような大人数ならそこにいる筈なのに分からなくなってしまうのだ。それも始めて会う相手なら尚更であり上条以外は何処にいるか分からない状態に陥った。

「あれ?さっき誰かいたよな!!!」「いたよ!!!なんかフワッて現れたよな!!!」とザワザワと騒ぎ始め、この状況を理解している土御門だけは何とか冷静にいるが時崎が何処にいるのかは全く分からない。

 

………ずっと上条と土御門の間に、一歩も一ミリも動いていないのだが………

 

とにかく時崎を認識させようと上条の右手で時崎に触り突然現れた時崎に対してクラスの皆様は一言か「うわっ!!?いた!!!!!」と息ピッタリのビックリ騒動となってしまった。

姫神の自己紹介もいつの間にか終わり、姫神の周りにはいろんな人が集まるがやはり時崎に対しては力のせいか誰も寄り付かない。だけど例外があるとするならそれは時崎と同じように異質な力を持つ上条ぐらいだろう。その近くに土御門がいたためか時崎がそこにいると分かっているようで二人で近づいてくる

 

 

 

 

「……まさか転入してくるなんてな……」

 

「迷惑でしたか??」

 

「迷惑じゃねえよ、ただお前のことだから一方通行を無理矢理でも連れてきそうだからよ」

 

「そうですか、連れてきましょうか??」

 

「「やめろ!!!」」

 

 

上条と土御門の息ピッタリのツッコミ。おぉ、と二度に続く連携にパチパチと手を叩く時崎

 

 

「その前にあーくんは妹達(シスターズ)打ち止め(ラストオーダー)の面倒を見ているので無理だと断れました。」

 

「あの一方通行がね……」

 

「あーくんは優しいですから」

 

 

 

いやいやそれはない、と否定する上条。

隣にいる土御門は未だにこの状況が、これからの事態がどのように動くか分からずに悩んでいる

 

 

 

(ここに時崎が転入してきたのは想定外だがうまく「友達」を利用して誘導すれば時崎を魔術師にぶつけることは避けられるかもしれない。だがカミやんを魔術師とぶつかったら間違いなく時崎も……くそっ、結局俺がシェリーを討つしかないのか……)

 

 

 

時崎の「友達」に対するものはかなり大きい。「友達」のためならきっとどんなことでもすると時崎の資料を読んで土御門も理解している。さらにさっきの自己紹介でさらに理解出来た。善くも悪くも「友達」次第で時崎は動くことが……

 

 

 

(ならやることはカミやんと時崎を一緒にいること、そしてシェリーを討つまで遠ざけること)

 

 

 

と、考えてはいるがそう簡単に物事が動かないのが人生である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とうま、私に友達が出来たんだよ!!」

 

「は、初めまして……風斬 氷華(かざきり ひょうか)です……」

 

「………………」

 

 

 

言葉が出ないとはこう言うことなのだろう。確かにアレイスターが関わっていると理解していたがこうも早く訪れずものかと絶句していた。それはそうだろう、学園都市の何処に出現するか分からないAIM拡散力場の集合体がこんなにも早く学校で出会うなんて……

 

 

 

「初めまして、時崎 一です」

 

「は、初めまして……」

 

「俺は上条当麻、よろしくな……」

 

「よ、よろしく……」

 

 

 

そして挨拶をしてきた二人に対して風斬は本能的に一歩二歩と作り笑顔で後退していた。どうしてこんな行動したのか風斬氷華本人気づいていないのだろう、その幻想を打ち消してしまう力から逃げてしまったことに。そして時崎の未知数な力により自分自信がどうなってしまうか分からないと恐怖し逃げてしまったことに。

 

 

 

 

「もうー二人ともひょうかが怖がってるんだよ!!!」

 

「いやいや!!なにもしてないだろうが!!!!」

 

「すみません、とんまが生理的に無理だったんですよね」

 

「人のせいにする気か!!ってか言い方酷くねぇか!!!」

 

「べ、別にお二人が怖いという訳じゃなくて……なんか……こう……苦手で………」

 

「なるほど、つまりとんまの人間性が苦手というわけですね」

 

「喧嘩売ってるよな?絶対に喧嘩売ってるよな!!!!」

 

「もうーとうまうるさい!!!!!!」

 

 

 

こんな漫才があっている中でも土御門はパニクっていた。AIM拡散力場はあくまでも上条と時崎をシェリーぶつけてプランを短縮して、その先にある目標と言われるAIM拡散力場の制御を目指していたはず。それがまさかこんなにも早く、それも上条達の前に現れるなんて………

すると上条がさっきから喋らない土御門を見て

 

 

 

「どうしたんだよ土御門?さっから喋らないけどよ。まさか風斬の前で緊張してるのか??」

 

「………どうして男の子はそういう発想しか出来ないんですかね??」

 

「本当なんだよ、とうまは女心が全然分かってないんだよ」

 

「とんまですからね」

「とうまだからなんだよ」

 

 

「緊張をほぐそうとしただけでそこまで言われるのか!?」

 

「……アハハ……」

 

 

 

完全馴染んでいる姿を見てため息をつく土御門。

 

 

 

(これがアレイスターの言っていたやつか……

確かにこんな危険な状況でコイツらを置いてシェリーを打てるわけがない。下手したらシェリー以上の影響が出るかもしれない……くそっ、結局はアイツの思う壺か………)

 

 

 

駒のように動く自分に腹がたち思わず舌打ちをする。それが聞こえたのか風斬はヒィッと声を出して怯える。

 

 

 

「トモルン、そよそよが怯えてます」

 

「ト、トモルン……」

 

「そよそよって……私ですか?」

 

「なんでひょうかがそよそよなの??」

 

「そよ風のように穏やかや人だと思い、()()()()()を掛けてみました」

 

 

「…えっ、全然掛けてませんよね」

 

「気のせいですよそよそよ。」

 

「………分かりました」

 

「ひょうか!!?騙されたらダメなんだよ!!!ここで反論しないとずっとその呼び名なんだよ!!!!!」

 

「大丈夫だよ。この人、悪い人じゃないって分かるから」

 

「そ、そうかも知れないけど……でもとうまだけは信じちゃダメだからね!!!!」

 

「なんでここで飛び火がくるんだよ!!!!」

 

 

 

 

理由は簡単、上条当麻だから。




はぁー今月は書いたなー!!
大体一ヶ月の内、2話から3話ぐらいでしたが今回は5話!!!!!
新しい章に入ったこともあり、書ける書ける!!!
しかしこれが6月も続くかは分かりませんが
書けるだけ書いていきますのでよろしくどうぞ♪


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侵入者と『腕』と少女達

「学園都市に侵入者ですか……まったく迷惑なことを……」

 

 

 

新学期早々学園都市に侵入者が現れたと連絡を受けて現場に向かう白井 黒子。その侵入者はすでに数名の人に対して被害を出している。警備員(アンチスキル)に任せていただけではすぐに解決するか分からない。ならばlevel4である自分がとこうして出向いたのだが……

 

 

 

「どうして貴女達がいるのですか??」

 

 

 

黒子の隣には最近知り合った絹旗 最愛とフレンダが立っていた。すでにこの周囲は黒子によって避難が完了していたのだがどういう訳がこの二人は避難せずここにいる

 

 

 

「好きでここな超いるわけではないんですよ。こちらとしても()()をこなさないといけないんです」

 

「結局面倒な訳よ」

 

「………くれぐれも邪魔をしないでくださいませ」

 

 

 

絹旗がいう()()とは何かと気になったが風紀委員(ジャッチメント)のようなものだと考え詮索することをやめた。正確にはその余裕がなくなったからだ。

 

そこにはゴシックロリータとでも呼ぶべきか、黒を基調とした長いドレスの端々に白いレースやリボンがあしらわれた格好をしている。金髪に青い目の少女が着ていれば、似合わないこともないだろう。

確かにその女は金髪を長く伸ばしていたが、肌はガサガサだった。

歳は20代も後半で、髪も手入れを怠っているのか、所々が獣のように跳ねている。褐色の肌をしているが、あまり陽の光が似合いそうな感じはしない。ドレスも着古したのか擦れ切れたのか、服の生地は傷んで白いレースもくすんだ色合いを見せていた。美人と言えば美人だが、どこかすさんだ感じがする。なんというか、ゴシックロリータの持つ小綺麗な幻想を片っ端からぶち壊して幻滅させるような女だ。

 

 

 

「動かないでいただきたいですわね。わたくし、この街の治安維持を勤めております白井黒子と申します。自身が拘束される理由は、わざわざ述べるまでもないでしょう?」

 

「あっ、私達はこの子とは超別件なので」

 

「大人しく捕まれって訳よ」

 

 

「もう一度言いますが、くれぐれも邪魔だけはしないように」

 

 

 

どうやら目的は同じようで、一人は自分と同じlevel4でありもう一人は爆弾を扱う。戦力としては申し分もないのだが、

 

 

 

(……なんでしょうか、この不安感は……)

 

 

 

そんな心配をしてある中、金髪の女は周りを見るためにわずかに首を振って、たっぷり5秒かけて状況を確認した

 

 

 

「探索中止。……手間かけさせやがって」

 

 

 

明らかに侮蔑を含めた声で、なおかつ相手の返事を待つものでもない。その擦り切れたら黒いドレスの破けた袖へ手を入れ、何かを取り出そうとして____

 

 

 

 

_____瞬間、すでに白井黒子は女の鼻先に立っていた。

 

 

 

黒子は手を伸ばしてほつれたレースに覆われた女の手首を掴む。直後、気がつけば褐色の女の体は地面に倒されていた。一体何が起きたのか、痛みもなく、衝撃もなく、いつの間にか倒されたのか、その覚えがない。そんなことがあったのに女は面倒臭そうに回避行動として、地を転がって起き上がろうとするが、

 

 

 

「ですから___」

 

 

ドカドカドカッ!!と、電動ミシンのような音が炸裂した。ドレスの袖やスカートの布地の余剰部分に12本もの金属矢が貫き、アスファルトの地面に女が縫い付けられていた。

 

 

「____動くな、と申し上げております。日本語、正しく伝わっていませんの?」

 

 

 

黒子は空間移動(テレポート)を応用し、スカートの中に隠した矢を、狙った座標へ瞬間移動させたのである。

しかしそれを目の当たりにしてなお、女の褐色の顔に変化はない。ただし、その口元だけが、能面のような顔の中、ただその唇だけが、まるで口裂け女のように真横へ細く長く音もなく、笑っている。

 

 

 

「な…………」

 

 

 

その時、あの時感じた不安感が一気に戻ってきた。すると黒子のすぐ後ろで、地面が勢いよく爆発した。

 

 

 

「…………ん、 です……………ッ!?」

 

 

 

振り返るだけの余裕もなかった。アスファルトの隆起に巻き上げられ、その体が宙に浮く。硬い地面に背中をぶつけるように倒れた。ようやく背後に目をやると……

 

巨大な腕。

 

まるで水面から顔を出した首長竜のように、アスファルトの地面から二メートル以上の長さの『腕』が生えていた。その『腕』は形こそ人のものに似ているが、材質はアスファルトや自転車やガードレールなど、辺り一面にあるものを寄せ集めて粘土のようにこね回して形を整えた感じのもので、建物を解体するときに重機に取り付ける、鋼鉄のアームのようにも見える。

すぐさまその場から離れようとしたが、地面から生える『腕』の付け根からにある地の盛り上がった部分に、黒子の足首は挟まれていた。その突起部分は何だか、丸く見える。人の顔のように見える。

彼女の足は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

(ま、ず………)

 

 

すぐにでも逃げ出したいのだが足からの激痛により空間移動に必要な計算能力がうまく出来ずに能力を使うことが出来ないのだ。

これだけではない、黒子の周りでさらに爆発した音がなりそちらへ振り向くとあの二人にも『腕』が襲いかかろうとしていた。だが黒子と違い余裕のある表情をしている二人は、

 

 

 

「なんの能力かは超知りませんが」

「あまり舐めないで欲しい訳よ」

 

 

 

絹旗は窒素装甲(オフェンスアーマー)で『腕』を粉砕して、フレンダはポケットからボールペン型爆弾を取り出して2・3本投げつけ、『腕』に接触直後に爆発し粉々にぶっ飛んだ

宣言通りあっという間に『腕』を破壊してしまった二人は褐色の女に向けて

 

 

 

「大人しく捕まって欲しい訳よ、じゃないと麦野に怒られるから」

 

「そうですね、待たせると後がうるさいのでさっさと…」

 

 

と言いかけた所でさっき破壊した『腕』が再生し、さらに1つ2つと『腕』が増えてきた。舌打ちをした絹旗はすぐさま『腕』の1つを破壊し続けて隣の『腕』を破壊したが、始めに破壊した『腕』が再生していた

 

 

 

「な、何ですかこの『腕』は!!」

 

「超面倒くさい!!!」

 

 

 

いくら破壊してもその瓦礫を利用したり、周りから吸収するなどして再生してくる『腕』

その間にも黒子はどうにか逃げようと能力を使用とするが、激痛と死の緊張により計算能力を乱された黒子は、空間移動という逃げ道を使うことが出来ない。

地を伏す女は手首のスナップだけで白いチョークを使い『腕』の5本の指を動かし強く握られた。同時に足首を噛む『歯』がさらに食い込んでくる。あまりの痛さに目を閉じてしまう。

 

すると急激に足首に、いや足全体に急激な熱を感じた。それは激痛よりも酷く確実に火傷するレベルのもの。ただし瞬間的に訪れた別の激痛により枷は外されて黒子は思わず後ろへと転がり、状況を確認しようとしたがその前に彼女達を襲っていた『腕』に真っ白い光の筋がそれを貫いた

 

 






久しぶりの更新です❗
今週は三回ぐらい更新していのですが、正直その三回目の話が出来上がってない……もしかしたら2つだけかも知れませんが、よろしくお願いします。


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少女達と勝負と『勝手』なこと

「なに待たせてるのよあんたら」

 

 

 

その声と共に続けて『腕』に四方八方から光線が放たれる。絹旗やフレンダのように破壊するだけではなく消滅させるその光線はあっという間に『腕』を消し去った。その光線が放たれた先には

 

 

 

「む、麦野~‼」

 

「ただ女を捕まえるだけでしょうが。ったく、お陰で逃したみたいね」

 

「す、すみません麦野……」

 

「まぁ、いいわ」

 

 

 

そこに現れたのは麦野と滝壺。そして麦野の放った光線により破壊された『腕』から粉塵が舞い、晴れたときにはすでに褐色の女はこの場からいなくなっていた。ハァーとため息をつきながら状況を確認しようと麦野は絹旗達の元へ向かい滝壺は黒子の元へ向かった。

 

 

 

「足、大丈夫??」

 

「大丈夫……ではないですわね。捻挫に加えて火傷ですから」

 

 

ポケットからハンカチを取り出し、壊された自動販売機から出てきたミネラルウォーターでハンカチを濡らしてそっと火傷した足にハンカチを当てる。激痛は走るが応急措置はできた

 

 

 

「助けられてこういうのは失礼だと思いますが、もっと他に助ける方法はありませんでしたの??」

 

「あぁ??ならその足ごと消した方が良かったかしら」

 

「………いえ、ありがとうございました」

 

「最初から素直に言えばいいのよ」

 

 

 

確かに最初から文句を言っても勝てるとは思っていなかった。しかし足に光線が当たらなくて良かったと本気で感じている。するとむこ向こう二人も無事だったようでこちらに近づいてくる

 

 

 

「何だったんでしょうかあれは??」

 

「こんな能力、始めてみた訳よ」

 

「そんなに驚くことじゃないわよ、規格外なんて時崎がいるでしょうが」

 

「……確かに時崎さんの能力はスゴいですが、あの力は()()()()違うと思われますわ」

 

 

 

どんな能力ならあんな風に『腕』や『歯』を作り出せるのか、さらにあのチョークによるオカルトじみた魔法のような文字はなんだったのか……

 

 

 

「なんだっていいわ。とにかくあの女をぶっ潰せばいいのよ」

 

「そういうわけにはいきませんわ。身柄は風紀委員や警備員が確保することになってますので」

 

「アァ??知らないわよ、こっちは仕事してんのよ」

 

「それこそ知りませんわ。わたくし達は学園都市の治安のためにやっておりますの。こちらが優先されることについてお分かりにならないのですか??」

 

 

 

一歩も引かない両者。一方は学園都市の治安維持活動。一方は学園都市の闇からの()()。両方共学園都市のためにやってはいるのだが、だからといって協力するとは限らない。睨み合う二人はいつ戦いが始まってもおかしくない状況。しかしそこに滝壺はフッと割り込んできて

 

 

 

「麦野、あの人、追えない」

 

「…どういうことだぁ??」

 

 

 

只でさえ不機嫌な所に滝壺からの言葉。麦野はあの褐色の女のAIM拡散力を滝壺に記憶させて追跡しようと考えていたのだが、

 

 

 

「よく分からないけど、掴めなかった」

 

「時崎じゃあるまいし、あれが普通の女だというのか!?」

 

「違うと思う」

 

「あれが超普通なら私達がとっくに捕まえてますよ」

 

「とにかく容疑者の逃亡を許してしまいました。警備員に連絡を取り巡回の強化をしませんと……貴女方にも事情を話して頂かないといけま……って、あれ??」

 

 

 

気がつくと麦野達はこの場から去ろうとしていた。あまりにも自然に、まるで最初からいなかったように、それは時崎の時と同じ現象にビックリする。すぐさま空間移動で麦野達の前に現れる

 

 

 

「お待ちください‼どこに行かれるのですか!!」

 

「あの女を捕まえに行くんだよ」

 

「申し上げたはずです。風紀委員の邪魔をしないで下さいと」

 

「五月蝿いわね、潰すわよ」

 

 

 

明らかな殺気に思わず表情が歪む。いままで色んな人を見てきたが目の前にいるこの女は()() 。一体いままでどんな経験をしてきたらこんな殺気を持つことが出来るのか……

それでも黒子は一歩も引くことはなかった。

 

 

「潰されるわけにはいきません。しかし私も風紀委員の端くれ、貴女達がどうしても引かないなら私が貴女達に着いていきますわ」

 

「……何を勝手に決めてるんだテメェは……」

 

「捕まえるだけなら私達と目的は同じはず。それとも何か捕まえる以外にあるんでしょうか??」

 

 

 

こうしてアイテムがシェリーを捕まえに来たのは闇からの依頼。時崎が進言してくれたお陰で大分キレイな仕事だけが回ってくるようになった。確保したあとはどうするなどは特になかったが、黒子の思う通りにいくのは面白くないと考えた麦野は

 

 

 

「なら、勝負といきましょう」

 

「はい??何を考えているのですか??」

 

「あんたの所の第三位にも協力してもらってもいいわよ。じゃないとフェアじゃないしね」

 

「勝手に話を進めないでください‼」

 

「もちろん勝負は先にあの女を捕まえた方が勝ち。勝った方は……そうね……時崎に何でも要求できるってのはどうかしら??」

 

「なっ!!!?」

 

 

何とも魅了的な賞品だと黒子は思ったが直ぐ様頭を切り替えて

 

 

「それこそ何を勝手に決めてますの??時崎さんがそのようなことを言ったというのですか??」

 

「言ってはいないわね」

 

「でしたらこの話は」

「でも、今から言うわ」

 

 

はっ、と思わず声に出したときには麦野は時崎に電話をしていたところだった。ワンコールで電話が繋がり

 

 

 

『はい、シズ姉どうしましたか??』

 

「第三位のところのツインテールと勝負をすることになったのよ。それで賞品は時崎に何でも要求できる権利ってことになったのだけどいいわよね??」

 

『いいですよ、僕に出来ることなら』

 

「流石ね、今日中に決めるからよろしくね」

 

 

簡単に承諾した時崎にご満悦な麦野に、頭が痛くなってきた黒子。確かにその景品はとても魅了ではあるが、これはちゃんとした風紀委員の仕事であり、それも相手はすでに被害を出している。そんな浮かれ気分で出来る相手ではないと分かっている

 

 

 

「もう勝手に何処へにでもいってください。私は風紀委員として仕事をしなければいけませんので」

 

「へぇー勝負に負けるのが怖いのかしら??」

 

「そんな安い挑発に乗るとでも??」

 

「まぁ、いいわ。時崎にはOKもらってるんだから好き勝手に要求させてもらうわ。例えば時崎とデートとか」

 

「!!!??」

 

 

デート。

その単語を聞いた瞬間、沸々と胸の奥から何かが沸き上がってくるのを感じた。そのデートというものが、時崎が、自分以外の誰かとしているという想像をしただけで心が落ち着かなくなる。それもこんな強情でおばさんに時崎を……と、頭の中を駆け巡ったときには無意識に口が動いていた

 

 

「………上等ですの……その安い挑発、乗ってやりますわ!!!!」

 

「決まりね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません、お待たせしました」

 

「誰だったんだ??」

 

「シズ姉からです。どうやら友達と遊ぶために勝ったら言うこと聞いて欲しいということでした」

 

「あのお姉さんがね……そんなイメージなかったけどな……」

 

 

 

学校から少し離れた場所を歩いている時崎。途中で電話が掛かってきたということでコンビニで待機していたことろだった

 

 

 

「とうま!!これ買って!!!」

 

「いまから昼飯食いにいくのに必要ありません」

 

「問題ないんだよ!!!ちゃんとお昼ご飯も食べるから」

 

「上条さんの財布が問題あるの!!」

 

「カミやんー、これ買っておいたぜ」

 

「サンキューな土御門……って、おいその手にしているものはなんだ??」

 

「あぁこれかにゃー、ゴチになります」

 

「なに勝手にアイス買ってるんだよ!!!」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

「い、いや、風斬はいいんだけど……」

 

「あぁ!!差別なんだよ!!!私にも買って欲しいんだよ!!!!」

 

「もうー!!分かったからアイス一本だけだけらな」

 

「やったー!!!おじさんーアイスとこれもお願い!!」

 

「だから肉まん、餡まん、カレーマンはいらないだろうが!!!!」

 

 

 

なんだか普通の学校生活を送っているように見える。しかし彼らの見えない所で何かが動き始めている。いやすでに巻き込まれている。その元凶一人である土御門さえも知らずに()()()巻き込まれようとしている。

 

 

 

……自分の力を恐れ、しかし、その力を使い、目的を成し遂げようとする者によって……



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馬鹿げた注文と嫌味

「とりあえず豚カツ定食、ハンバーグ定食、メンチカツ定食、唐揚げ定食、とり天定食、チキン南蛮定食、ロースカツ定食、カツとじ定食、ネギトロ丼定食、豚のしょうが焼き定食、カキフライ定食、さばの味噌煮定食、ミックスフライ定食、焼肉定食、コロッケ定食、豚汁定食、レバニラ定食、エビフライ定食、刺身定食、ラーメン定食、すき焼き定食、豚キムチ定食、モヤシ炒め定食、餃子定食、マーボ定食、焼き鳥定食、うなぎ定食、カレー定食、お好み焼き定食、焼そば定食、おでん定食を二人分」

 

 

 

 

「………………………はっ??」

 

 

 

 

馬鹿げた注文に店員は間抜けな顔で立ち尽くしている。という後半は本当に定食として存在するのか怪しいものばかり

 

 

 

「えぇーと、とりあえずここ書いたあるメニュー全部持ってきてください」

 

「勝手に決めないでください。注文した通りに食べたいんですよ」

 

「んな無茶注文したら迷惑だろうが!!!」

 

「す、すぐにお持ちします!!!!!!!」

 

 

 

ここは地下街の食堂。お昼になり時崎とインデックスの『お腹減った』が五月蝿くて一番安いであろうこの食堂を選んだのだが、時崎の鬼のような注文に店員は目が点になっている

 

 

 

「………お前、いつもこうなのか……」

 

「いつもの意味が注文でしたらそうですね」

 

「……本当に、バケモノみたいなやつだな……」

 

「失礼ですよ、ごく普通です」

 

「お前みたいな普通がいてたまるか!!!」

 

 

 

時崎の扱いには本当に困る。よく一方通行が時崎と一緒にいれるなーと感心していると、どうも落ち着きのない風斬が恐る恐る話しかける

 

 

 

「あ、あの……時崎さんって能力者なんですか??」

 

「あぁー能力者って枠を越えてるような……」

 

「でも間違いなく『魔術』にこんな力はないんだよ。いくら10万3000冊を読み返し構築しても『現実的に不可能』なことをやっているんだよ」

 

「だからこその『原石』っていったところだにゃー」

 

「はぁー……スゴいんですね……」

 

 

 

そんなこと言っているが上条だが本人も能力者の枠を、いや『原石』というカテゴリーとは違うと思われる。「幻想殺し(イマジンブレイカー)」は「科学」だろうが「魔術」だろうが『異能』の力を打ち消す力を秘めている。それが『原石』というだけで収まるとは思えない。そして「一時停止(サスペンド)」も同じように()()()()()()()停止させてしまうため、これも『原石』に当てはまるとは思えない

 

だからこそ「幻想殺し」と「一時停止」を「風斬 氷華」へと引き合わせることによるプランの進行とは別の「何かを企んでいる」というのが土御門の考えである。それはまだ分からないがいま侵攻してきているシェリーに会わせて討たせた場合による被害よりも大きいと思われるためここから離れられない

 

 

なので、この二人をコントロール出来る人物に電話しているが出る気配がない

 

 

 

「…………くそが……」

 

「ひっ!!?」

 

「ちょっとともはる!!ひょうかが怖がってるんだよ!!!!!」

 

「そ、それは悪かったにゃー。ちょっと知り合いが電話出なくてな……」

 

「あぁ、それ分かるわ……インデックスに携帯を持たせてるんだけどよ、どうも機械音痴でなかなか出てくれないだよな」

 

「い、いまは早く出れてるんだよ!!!」

 

 

10万3000冊の魔導書を記憶しているのにどうして機械になるとこうも駄目なのか……やはり魔術サイドだから科学を苦手としている…のか……

 

 

 

「ならいま試してやろうか??えぇーと……」

 

「ひ、卑怯なんだよとうま!!!ヒッィ!!!!」

 

 

 

文句をいうインデックスを無視して上条は携帯をかけるとインデックスのポケットから着信音がなり、恐怖した表情でビックリしている

 

 

 

「おいおい……すでに不安なんだが………」

 

「ちょっとビックリしただけなんだよ!!ちゃんと電話出れるんだよ」

 

 

 

そういって2つ折りの携帯を取り出してまずは携帯を開いた。ここまでは問題ないのだがこれからが分からない。普通なら受話器が上がっているマークを押すのだがそれさえも覚えられない。

 

 

 

(……インデックスちゃん……数字の1の上のボタン……)

 

「えっえぇーと……い、1の上……………もしもし??」

 

「風斬に教えてもらってるじゃねぇか……まぁ、怖がらずに出れただけマシか」

 

「スゴいですよ本屋ちゃん。デザートをつけましょう」

 

「ありがとうなんだよ!!」

 

 

 

というとで直ぐ様店員を呼び追加のデザートを頼むインデックス。それを見ながら微笑ましくなっていたところに土御門の携帯が鳴る

 

 

「…………悪いがちょっと席を外す。先に食べててくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

返事も聞かずに店から出た土御門は時崎達から見えない場所でもう一度電話をかける

 

 

 

「………なんのようだ??」

 

「貴方と一緒にいる人について教えて欲しいの」

 

「唐突だな。あそこで話を聞いていたから分かるはずだが」

 

「アレイスターの話なんて興味ないわ。私が知りたいのは時崎 一についてよ」

 

 

 

興味がない。アレイスターがやっていることは今の日常を劇的変えるかもしれないのに興味がないという。それだけこの電話の相手は時崎 一について知りたいようだが

 

 

 

「それこそ知るか。あの男を理解しているやつがいるとするなら第一位に聞けばいい」

 

「それが出来たら苦労しないわ。だったら1つだけ答えて」

 

「………なんだ??」

 

 

答える義理はない。しかし答えないという選択をとる必要もない。まぁどちらでもいいと思い質問を聞くことにした。

 

 

 

「時崎 一は絶対能力進化(レベル6)実験に対して()()()()()()()()()()()?」

 

「……資料に書いてある通りだ」

 

「つまりそれ以上関わっているわけね」

 

「なにを探っているかは知らないがそれ以上はよせ」

 

「それは貴方が決めることではないわ」

 

 

 

すでに情報は手にしていたのだろう。あとはその確証の為に、土御門の反応を確かめるために電話をしてきたようだ。こうもアレイスターやこの電話の相手に利用されると分かると苛立ちを隠せない

 

 

 

「第一位が勝てない相手に()()()level()4()が勝てるとでも思っているのか??」

 

「勝たなくていいのよ、負けなければね。」

 

「勝手にしろ」

 

 

 

痺れを切らした土御門は直ぐ様電話を切った。大きく舌打ちをしてお店に戻ろ

 

 

 

「誰からですか??」

 

「うおっ!!!!!」

 

 

 

……うとしたのだが、振り向いたらそこには店にいるはずの時崎が立っていた。いくら土御門が闇の人間だろうが全く気配がなく油断しているときに話しかけられたらビックリして声も出してしまう

 

 

 

「青ピーからのつまらない電話で、女の子には聞かせられない内容だったから席を外していただけだ」

 

「そうなんですか」

 

 

 

誤魔化すために余計な事を言ったかと思ったが直ぐに納得してくれたようで、土御門は「お店に戻るぜよ」と言いその場こら離れようとしたが

 

 

 

「トモルン、僕達()()なんですから何か言ってくれたら出来ることは手伝います。道を外しそうになったら元に戻します。辛いことがあるなら一緒に悩みます。愚痴でも嫌みでもなんでもいいです。言いたいことがあった時はいつでも話してください。」

 

 

 

一体この男はどこまで知っているのか……もしかしたら全てを知っていて演じているのか??これが時崎の性格であり本当に自分を友達だと思って話しかけているのか??どちらにせよ土御門がいま答える言葉は

 

 

 

「だったら大人しく家に引きこもってくれにゃー」

 

 

 

 

明るい声でしかし嫌味に聞こえるように話した土御門は、時崎をおいてさっさとお店へと戻っていった



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苛立ちと『友達』と願い

「な、なんだこれは……」

 

 

 

土御門がお店に帰ってくるとテーブルの上に2メートルぐらい積み重なったお皿が引き詰められていた。そのお皿とお皿の僅かな間に未だに食べ続けたいるインデックス。そしてソファーではぐったりしている上条と風斬。

 

 

 

「つ、土御門……」

 

「何があったんだにゃー………」

 

「見ての通りその底無しなんだよインデックスの胃袋は……その前に時崎が多量に食っていったからなんか対抗心が生まれたみたいでな……」

 

「み、見てるだけで…気持ち悪いです……」

 

「わ、悪いが土御門……俺達少し席を外すぞ……外の空気を吸いたい………」

 

 

 

あ、あぁ……としかい言いようがなかった。いま来た土御門でさえもこの量を()()と食べ続けているインデックスを見て満腹感を感じる。次の料理を持ってきた店員さえも顔色が悪く今にでも倒れそうである。

 

 

 

「お、お待たせ…しました……グラタンです……」

 

「ありがとうなんだよ!!!あとスパゲッティーとハンバーグとオムライスを頼むんだよ!!!!!」

 

「う、うぅ……畏まりました………」

 

 

 

お客様であるインデックスに対してもう食べないで下さいとは言えずフラフラと厨房へと戻っていった。これには流石に可哀想だと思った土御門はインデックスの隣に座り

 

 

 

「ちょっといいかインデックス」

 

「少し待って欲しいんだよともはる、いま食べてる所で……」

 

「それをやめて欲しいって言ってるんだけどにゃー」

 

 

 

一切手を緩めることもなく次々へと口の中へと料理を運んでいくインデックス。それは掃除機がゴミを吸いとるかのようである

 

 

「えぇー!!!」

 

「もう十分に食べたろう、ってか食べすぎだにゃー」

 

 

「それじゃはじめが食べた量に負けちゃうんだよ!!!!」

 

「あんなやつと勝負するじゃねぇ!!!!!!」

 

 

 

テーブルを強く殴り付け積み重なったお皿がバランスを崩し崩壊、次々に床に叩きつけられて音をたてて割れていく。突然激怒した土御門に対してインデックスは涙目になり持っていたナイフとフォークをお皿に置いた。その僅かな音に現実へと戻ってきた土御門は自分が行ったことにやっと気づいた

 

 

 

「わ、悪かったにゃー……ちょっと機嫌が悪かっただけでインデックスが悪いわけじゃ……」

 

「………ごめんなんだよ……」

 

 

 

そう言い残してインデックスは立ち上がり逃げるようにお店を出ていった。再び訪れた沈黙に嫌気をさした土御門はもう一度テーブルに手を叩き付けた。厨房の向こうではブルブルと震えて警備員と風紀委員に連絡を入れて助けを待っている

 

 

 

(何をやっているんだ俺は!!!時崎はともかくインデックスに当たるなんて………糞がぁぁぁ!!!!)

 

 

 

後悔したところでどうにもならない。だからこそいま出来る事を。頭を入れ換えてインデックスを追いかけようとクレジットカードで会計をすませてお店を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………くそっ………どこにいった………」

 

 

 

店を出たのはいいが人混みが多くインデックスの姿が見えない。こういうときの保護者ある上条へ連絡をしているのだがどういうわけか電話に出てくれない。

それに徐々に人混みが出口へと向かっている。すると土御門の頭の中に

 

 

 

『現在、この地下街にテロリストが紛れ込んでいるんです。特別警戒宣言(コードレッド)も発令されてます。今から……えっと、2650秒後に捕獲作戦を始めるために、隔壁を下ろして地下街は閉鎖(へいさ)します。これから銃撃戦(じゆうげきせん)になりますので直ちに避難をお願いします。繰り返します現在………』

 

 

 

それが繰り返し頭の中で言っているとき土御門は怒りまかせにその拳を壁にぶつけた。壁は陥没しその拳から血が流れ床へと落ちる。激痛はあるものの今はそれを怪我としてみている暇はなかった

 

 

 

 

(こうなったらカミやんには悪いがシェリーと一戦やってもらうしかない。カミやんより時崎をシェリーと当たらせる方が数倍いい!!その間にインデックスを……)

 

 

 

と不意に何がおかしいと気づいた土御門。いやすでに分かっていたはずなのに今まで気づかなかったのだ。それは考えたくなかった為か、()()()()()()の為か……

 

 

 

(時崎のやつは……どこにいった!!?インデックスと一緒なのか??カミやんと一緒なのか??もしくはすでにシェリーと一戦を!!!)

 

 

 

次から次へと不測の事態が襲う。何から手をつけたらいいのか分からずただその場に立っている自分が物凄く腹が立つ。しかしいまこの時も思考を止めずに考えれたのは幸いしたというべきだろう。ポケットに入れていた携帯の着信音が土御門の意識を早く現実へと引き戻してくれた

 

 

 

「………誰だ……」

 

「ずいぶんと大変そうね土御門」

 

 

 

その声はついさっき電話した相手。しかしさっきの声色とは違いどこか嬉しそうな声に聞こえる

 

 

 

「なんのようだ。こっちはお前の相手をしている暇は……」

 

「………安全ピンで服を繋いでいる女の子……知ってる??」

 

「!!!!??

…………何をしやがった結標 淡希(むすじめ あわき)!!!!」

 

 

 

土御門の怒りにクスクスと笑う結標。その声に一層の怒りが沸くがいま激情してインデックスの安否を確かめるチャンスを逃すわけにはいかない。それになぜ「インデックス」でだったのかを……

 

 

 

「貴方が悪いのよ。私が知りたかった情報を貴方は話してくれなかった。目星がついただけで根拠はなかったから確信が欲しかったのよ。そしてそれを貴方は隠した」

 

「……ならその隠したり理由も知っているはずだ。例えそれが外部へ漏れたとしてとなんも問題もない。あるとすればそれは……」

 

()()()()()()()

ハッキリとした基準は分からないけど、それでも私には可能性があったのよね。そして私にはその情報が一番必要としているから」

 

「だからだ。お前が目指す()()()学園都市そのものを否定するようなもの。広まったら最後………絶望が感染するぞ」

 

「それでも希望を掴めるものもいる」

 

 

 

結標は知っている。知っているからこそインデックスを人質にとりある情報を手に入れようとしている。いや正確にはその情報を手に入れる手段をいま掴もうとしている

 

 

 

「まさか時崎 一が、ただのlevel0が、あの樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)()()()()()を持っているなんてね」

 

 

大きく舌打ちをする土御門

樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)

世界一の演算能力を持つ超高度並列演算処理器(アブソリュートシミュレーター)。例えば空気中の分子1つ1つも完全にトレースすることで、1ヵ月先の完全な天気予報を可能にする(予報ではなく「予言」とまで称される)。それすらも他の演算の空き時間を利用して1ヵ月分まとめてやっているに過ぎない。実際に実験を行う前のシミュレーターとして用いられており、使用には統括理事会の許可が必要とされていた。

 

しかしいまはその権限を時崎が握っている。

 

 

 

 

「だから簡単に絶対能力進化(level6)実験が終わった。何をしたか知らないけど科学者欲しがる頭脳を時崎は持っている。そして時崎を探し出すのは難しい存在。いやその存在さえも忘れてしまう存在。

だけど唯一その時崎(存在)を覚えていて接触出来る人間がいるとするなら……」

 

 

 

そうこれは可能性しかない。だがゼロではない。

すでに時崎の周りには次々に現れているのだから

 

 

 

「『友達』

時崎 一に選ばれるだろうその『友達』は、少なくても時崎の存在を忘れることもなく、その姿を見ることも出来る。そして時崎を掌握することが出来れば……」

 

 

 

たった、一人の存在

認識されず、存在を忘れられ、それでも足掻く者

その一人がいま学園都市に侵入していたシェリーと同等の、いやそれ以上の災いを招こうとしている

 

 

 

「叶うのよ、私の願いは」



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待つ者、探す者、現れる者

「だから貴方には時崎を連れてきてほしいの

場所はメールで送るわ。くれぐれも変な真似はしないでね。

何も関係ない子を殺るのはしたくないから」

 

 

 

長い赤髪を2つに分けており、上半身は胸を隠す程度の桃色の布にブレザーを羽織り、下半身はミニスカートのみと露出度の高い結標はそう言って電話を切る。

これで土御門は確実に時崎を連れてくる。なんだかんだで土御門は人を見捨てるやつではないと分かっているからだ。そしてましてや顔見知りなら尚更見捨てることはしない。

 

 

 

(うっぷ…………ッ!!)

 

 

 

安心した途端、それまで忘れていた猛烈な吐き気が襲いかかってきた。インデックスを人質にするために二度三度と能力を、座標移動(ムーブポイント)を使いビルの屋上へと移動していた。

結標の喉が焼き付く胃酸の痛みを発する。それでもかろうじて喉元で腹の中身を押さえつけ、表面上は事なきを得る。軍用ライトを握る手の中に、嫌な汗が溜まった。

結標 淡希は過去に自分の能力の制御を誤って事故に巻き込まれている。そのせいで彼女は自分の体を自らの能力で転移させると、体調を狂わせるほどの壮絶な緊張と恐怖に襲われるのだ。

 

 

 

「た、体調が悪いの……」

 

「貴女には関係わ、それより自分の心配をしてなさい」

 

「それは大丈夫なんだよ‼とうまやはじめが来てくれるから!!!!」

 

「……そう、なら()()心配しなくていいわね」

 

 

 

息を整えフェンスに寄りかかる結標。この人質は騒ぎ立てることもしないので正直気は楽だった。初めは土御門の妹である舞夏を人質にしたほうが効果的だと思ったのだがどういうわけか本人を探し出すことが出来ず、こうして現場にいたインデックスを人質にすることにした。

 

 

 

「でもなんでこんなことするの??はじめならちゃんと話を聞いてくれるんだよ」

 

「それは貴女だから、貴女達だからでしょう。私はなんの接点もなく、私の願いはきっと理解してくれない。だからこうするしかないのよ」

 

「そんなこと話してみないと……」

 

 

 

インデックスの言葉が途切れた。正確にはその場にいたインデックスが姿を消したのだ。すると次の瞬間には空から悲鳴が聞こえてくる。そう結標はインデックスを上空へと転移させたのだ。重力落下をするインデックスは悲鳴を上げながら迫り来る地面を見ると恐怖のあまり目を瞑った。それを確認した結標はまたインデックスを転移して元の地面に下ろした。

 

 

 

「あまり口答えしないでね。その気になればコンクリートの中にでも転移出来るから」

 

「………………」

 

 

あまりのことに言葉が出てこないインデックスを確認し、もう余計なことは言わないだろうと少しその場から離れた。結標は金網のフェンスから地上を歩いている人達を見下ろす。

 

 

 

(私の気持ちは私と同じ力を持つ人だけよ。そうよね……白井さん…………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたのよ黒子??」

 

「いえ…誰かに呼ばれたような……」

 

「そう、私には聞こえなかったけど……それよりなんで私があんたの賭け事に付き合わないといけないのよ」

 

「いいじゃありませんかお姉様」

 

 

 

はぁ~とため息をつく御坂。午前中で授業を終えてブラブラと帰ろうとしたところで黒子から電話が掛かってきた。聞いてみると第四位である麦野達アイテムと時崎を賭けた勝負することになったようだ。で、さすがに人数負けしている黒子は御坂に協力を頼んだのだが

 

 

 

「それに風紀委員の仕事はいいわけ??」

 

「問題ありませんわ。その犯人を捕まえることが風紀委員としての仕事ですわ」

 

「だから公私混同していいのかって言ってるのよ」

 

「それでしたら先日、お姉様がハイキックで自動販売機を蹴って飲みものをお金を払わずにお飲みになられましたわよね。その時のことを固法先輩に……」

 

「張り切って犯人を探しましょう!!!!」

 

 

 

無理矢理会話を終了させた御坂。まぁ黒子にとっても終わらせたかったので良かったのだが、これはこれでいいのかと良心が痛む。しかし時崎を巡る戦い、これに負けるわけには、特にあのオバサンに負けるのだけはしたくない。

 

 

 

「といいましても、もうこの地下街には私達と第4位の人達と警備員と犯人ぐらいしかいませんからすぐに見つかりますわ」

 

 

 

 

すでに現在特別警戒宣言(コードレッド)が発令されており地下街にいた人達は避難している。なのでここには決まった人達しかいないので簡単に犯人を見つけられるだろう

 

 

 

「そうね、さっさと見つけて………」

「ぎゃあああああぁぁぁぁ!!!!」

 

「悲鳴ですわ!!!」

「うわぁ~なんか…すごく聞き覚えがあるんだけど……」

 

 

 

嫌な予感がしているが、とにかく現場を見てみないことには判断できない。

と、現場を見ていると結局は御坂の予想通りだった。目の前には壁にめり込まれている上条とハァハァと息を切らしている絹旗と平然と現場を見ていると仲間

 

 

 

「……あぁ、なんとなく分かる気がする……」

 

「そんな憶測で超納得しないでください!!!」

 

「どうせこの類人猿が貴女にセクハラして能力で殴ったという所でしょう」

 

「おぉー名推理って訳よ!!」

 

 

 

パチパチと拍手が出る中ふざけるなと睨み付ける絹旗。黒子の推理通りシェリーを探していたアイテムの前に上条と風斬が現れて、超久しぶりですと挨拶したところ向かってきた上条が落ちていた空き缶を踏んでしまい、前へと倒れこんだ上条の右手が絹旗を守っていた窒素装甲(オフェンスアーマー)を突き破り、その膨らんだ胸へとタッチダウンした。ワナワナと震え顔が真っ赤になる絹旗は一度上条を突き放し、復活した窒素装甲(オフェンスアーマー)で上条の腹に一撃を喰らわせた。

流石に可哀想だと思った風斬は怖がりながらも上条に近づいて「大丈夫ですか??」と声をかける。しかしそれがいけなかった。ただでさえラッキースケベが発動しているのにここでフラグまで立てたものなら……

 

 

 

 

「っで、なんでまた別の女の子を連れているでしょうかねこのバカは!!!!」

 

 

 

と、風斬の方に指を指し顔は上条に向かって睨み付ける。突然指を指されたことにビックリしている風斬だが自分に対するものではないと知り少し落ち着いた。だが上条はその理不尽な申し立てに

 

 

 

「な、なんで怒ってるんだよ!!」

 

「うっさい!!とっかえひっかえと見ない間に次々と……私に対する当て付けか!!!!」

 

「だから意味が分からなッ!!!? ってマジで攻撃するなよ!!!!」

 

 

 

もう完全に犯人探しを忘れて目の前にいる排除すべき相手に電撃を喰らわせる御坂。勿論上条はその右手で電撃を打ち消している

そこに今まで傍観していた黒子が、

 

 

 

「そこまでですわお姉様。例え醜い類人猿でも一応は一般人ですので避難をさせないといけませんわ」

 

「そ、それは…そうだけど……」

 

「た、助かった~ありがとうな白井、なんか物凄く嫌われているようだけど」

 

「当たり前ですわ。いくらお二人の仲を認めていても「なに言ってるのよ黒子!!!」目の前でイチャイチャされては「い、い、イチャイチャなんかしてないわよ!!!」イライラぐらい沸き上がりますわ」

 

 

 

あんなに必死になって否定しなくても冗談を言っているだけなのにな~と鈍感な上条を尻目に黒子に抗議する御坂。するとそこへ、

 

 

 

『───見ぃつっけた』

 

 

それは女の声だった。

ただし、何もないはずの壁から聞こえた。

その場にいた全員がその声を聞き、それ声の主はすぐに見つかった。壁の、ちょうど上条の目線の高さの辺りに、掌サイズの茶色い泥がへばりついていた。

ただし、その泥の中央に、人間の眼球が沈んでいた。

ギロギロと、ギョロギョロと、眼球はカメラのレンズのようにせわしく動く。

 

 

 

『うふ。うふふ。うふうふうふふ。幻想殺し(イマジンブレイカー)に、虚数学区の鍵。それに学園都市が誇る最大勢力が二人。禁書目録はいないようだけどまぁいいわ。どれがいいかしら。どれでもいいのかしら。くふふ、迷っちゃう。よりどりみどりで困っちゃうわぁ』

 

 

 

あまりの出来事に誰もが思考を鈍らせ言葉を出せずにいる。上条当麻を覗いて。そして誰も聞こえないほど小さな声で呟いた

 

 

 

「禁書目録だと……お前は魔術師なのか??

お前はテロリストさんって訳か」

 

 

 

『うふ』と、泥は笑う。『テロリスト?テロリスト!うふふ。テロリストっていうのは、こういう真似をする人を指すのかしら?』

ばしゃっ、と音を立てて泥と眼球は弾け、壁のなかに溶けて消えた。

 

 

瞬間。

 

その瞬間、地下街全体大きくが揺れた。

 

 

蛍光灯が二度三度ちらついたと思った途端、いきなり全ての照明が同時に消えた。数秒遅れて、非常灯の赤い光が薄暗く周囲を照らし始める。

すると今度は、低く、重たい音が響き始めた。

すでに地下街には上条以外は避難している。だからだろうか隔壁が下ろし始めたのだ。洪水の際に地下の浸水を防ぐためか、あるいはシェルターとして使うつもりだったのか、やたら分厚い鋼鉄の城門が出口を遮るように天井から落ちてくる。これで完全に閉じ込められた。ここには上条達と警備員と敵しかいない。

 

ぐちゃりと潰れた泥から、女の声が聞こえた。すでに壊れた『眼球』の最後の断末魔、ひび割れたスピーカーを動かすように

 

 

 

 

 

「さあ、パーティを始めましょう────

────土の被った泥臭え墓穴の中で、存分に鳴きやがれ」



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混乱と人探しと迷子??

「どんな能力かは知りませんがどうやらテロリストは私達がここにいることを知ってしまったようですわ。こうなった以上勝負よりも人命の方が優先ですわね。幸いここにいる皆さんをだけですので早く避難を……」

 

「私はいかないわよ。勝負を降りようが私はテロリストを捕まえてるわ」

 

 

 

麦野のその言葉に一瞬思考が止まった黒子だが直ぐ様に非常識な言葉に対して反論を告げる

 

 

 

「何を言ってますの!!あの時とは状況が違いますの!!!逃げ場のないところで、それも地下街で貴女のような能力を使えば簡単にここは崩落します!!!!」

 

「知ったことではないわね。逃げるならご自由に」

 

 

 

そう言って掌をプラプラと降りながらこの場から去っていく。麦野の能力である原子崩し(メルトダウナー)ならこの地下街の天井も床も柱も貫き簡単に崩落をしてしまうだろう。勿論周りを見て安全性を確認して、能力を出力を押さえれば、被害は最小限に抑えられるだろう。

しかし黒子は知っている。あの麦野がそんな周りを気にして能力を抑えることをすることはないと。殺しはしないだろうがそれ以外は脅しだろうが出力は気にせずに能力を使うだろう。だから麦野を無理矢理でも転移させれば良かったがそのあと逆に被害は更に酷くなりそうだと思い考えるだけでもう頭が痛い……

 

 

 

「というわけですので私達は超気にしないでください」

 

「手柄は貰うって訳よ!!」

 

「………バイバイ」

 

 

アイテム全員が麦野の後を追いこの場から去った後、はぁ~とため息をつきながら残った人間を確認する。

 

 

 

「それでは私達だけでも避難をすることにしましょう。

あの人達は時崎さんにでも連絡をとってどうにかしてもらうしかありませんわね」

 

「……あぁ~白井には悪いけど俺もここに残るしかないみたいだ。この右手があるから白井の能力は使えないしな」

 

「………次から次へと……仕方ありませんわ。不本意ですがお姉様もここに残ってこの類人猿と一緒にどうにかして逃げ出してください。私はこの方を外へと運びますわ」

 

 

 

その言葉にええぇ!!!と顔を赤くしてビックリしている。いや一番ビックリしているのは風斬なのだが

 

 

 

「だ、大丈夫なんですか…テロリストがいるんですよね……」

 

「心配ですが、お姉様は学園都市第三位ですわ。それにその類人猿も能力なら効きません。自分からテロリスト

に向かって行かないなら問題ありませんわ」

 

(向かわなくても向こうから来そうなのよね……このバカに向かって不幸が……)

 

 

 

そんなことを言おうとしたがせっかく上条と一緒になれるチャンスを逃すわけもなく黙っておくことにした。

 

 

 

「それじゃ白井よろしくな。たぶんインデックスも外で風斬を探しているから見つけてやってくれ」

 

「迷子係りじゃありませんのよ。まぁ目立つ姿ですし探しておきますわ」

 

「サンキューな。風斬悪かったなこんなことに巻き込んで」

 

「い、いえ。気を付けてくださいね……」

 

 

 

黒子は風斬の肩を触り能力を発動して地下街から外へと転移し、の残された上条と御坂はこの地下街から自力で抜け出すために歩き始めた。

 

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

「やはり混乱しているようですわね……」

 

「インデックスちゃん、大丈夫かな……」

 

 

 

地下街から外へ転移した二人の周りは同じように地下街にいた人達で溢れていた。幸い早めの避難と警備員や風紀委員の活躍により被害が出るほどの混乱はないようだ。しかしこの中から見つけやすいインデックスを探すのは難しそうだ。

 

 

 

「ダメですわね、時崎さんにも連絡が着きませんわ」

 

「ど、どうしよう……寂しくて泣いてたりしてないかな……」

 

「付き合いの短い私ですがどうしてもそのイメージは思い浮かびませんわね」

 

 

 

むしろお腹をすかして倒れているか、知らない人に「ご飯を食べさせて欲しいんだよ」と失礼なことを言っている気がする。

 

 

 

「……はぁ~仕方ありませんわね。………もしもし、初春?いま貴女はどこにいますの??」

 

『今ですか?地下街にテロリストが潜伏していると連絡がありましたので、避難誘導のために今向かっているところですが……』

 

「では支部に向かって下さい。ちょっと調べてほしいことがありますの」

 

 

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

 

第177支部

そこは黒子や初春が在籍している支部

先に支部に着いていた黒子と風斬は紅茶を飲みながら初春を待っていると

 

 

「お待たせしました白井さん……って、なんで呑気に紅茶を飲んでるんですか!!それもそのお菓子私が楽しみに取っておいたやつじゃないですか!!?」

 

「五月蝿いですわよ初春。お客さんがいるのに大声を出さないでください。風紀委員の品位が下がってしまいますわ」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

 

 

風斬が悪い訳でもないのに謝ったことに対して初春も「こちらこそすみません」と謝り、一番の元凶である黒子は呑気に紅茶を飲んでいる。大変な状況で呑気に紅茶を飲んでいるなんて時崎の影響があるのだろう

 

 

 

「それで何を調べるんですか??」

 

「ちょっと人探しを」

 

「人探しって……そんなためって言ったらダメですが私を呼ぶ必要ありますか??現場にいる警備員や風紀委員の人に協力してもらえば良かったじゃないですか」

 

「そんな効率の悪いことはいたしませんの。一刻でも早くお姉様の元に戻らないといけませんの」

 

「……その割りには焦っている様子はありませんね……」

 

 

 

一刻でもと言いながら紅茶を飲まれたら説得力がない。しかし急がないといけないということが分かった初春はパソコンを起動させた。そしてカタカタとキーボードを叩いて映し出されたのはさっきまで黒子がいた地下街だ。複数に映し出される映像の中には風斬が知っているお店があった

 

 

 

「あっ、これです」

 

「これですね、一時間前に巻き戻してみますね」

 

 

 

あっという間に映像は一時間に戻りそこから早送りでインデックスがお店を出た場面まで飛ばす。するとインデックスがお店から飛び出してきたところが映し出された。

 

 

 

「後を追います」

 

「飛び出すなんて…店内にはお二人しかいないようですし、何かあったのでしょうか?」

 

「わ、分かりません…私と上条さんは先にお店から出ましたので……」

 

「でしょうね、映像にもあることですし。しかし……」

 

 

 

この映像は一時間前から再生したものである。つまり上条達がこのお店に入っていく姿が映し出されているのだが

 

 

 

「まさか防犯カメラでさえも映し出されないなんて……本当に時崎さんは凄い御方ですわ」

 

「イヤイヤイヤイヤ!!ありえませんよ!!!この映像加工修正されてないんですよ。それなのに時崎さんがいるだろう場所には()()()()()()()()()()()()()()()()()なんてッ!!」

 

「ですから、時崎さんなのですわ」

 

「…………………………」

 

 

 

言葉を無くしていたのは初春だけではなかった。その光景を見ていた風斬も時崎の存在に対して言葉を無くしていた。いや、恐怖さえも覚えていた。カメラに移らないようにすることなんて能力を使えばどうにか出来るだろう。しかし風斬はそれだけで恐怖しているとは感じていない。もっと深く、見えない、確かめることも、認識さえも、存在も、本当にいたのかさえも分からない。

しかし、いたのだ。そこに。あの瞬間に。

だからこそ、この映像が加工修正しているとは()()()()()()

 

 

 

(……貴方は、一体………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてさて、どうしましょうか??」

 

 

 

返事を返してくれる者はおらず、その声はただ誰かの耳に入ることもなく消えていく。だけど周りにはいるのだ、人が。様々な人が行き交う道路の真ん中に()()のにも関わらず、誰もがそこだけを避けて通っている。

 

存在を知られることもない者。

 

しかし、それそれでも友達のために

迷わずに駆けつけてくれる者。