全牝鯖NTRた雑魚チンマスターくんの寝取られビデオレター鑑賞室 (さすらいのヒモ)
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セックスクソ雑魚大剣豪からの全牝鯖NTRたクソ雑魚チンポへ煽りまくりプロローグビデオ

 

 良くあることではあるが。

 物事の前提というものを破壊する、どうしようもない暴力というものは存在する。

 争っていた二つの勢力が、突如現れた、より強大な力を持つ第三の勢力によって両者ともに組み込まれることなど、歴史を振り替えれば散見されるように。

 ただの奇妙な『癖』が百年の恋を冷ますことも、よくあるように。

 今、起こっていることもまさしくそうであった。

 

「やっほー、御主人様に全メスサーヴァントを寝取られた雑魚チン君。元気にしていましたか?」

 

『人類最後のマスター』と称され、正しく世界を救った少年、藤丸立香。

 彼は現在、与えられた自室の電気もつけず、その自身のスペックとスキルに比べてあまりにも高性能なパソコンの前で、ひとつの映像を食い入るように見つめていた。

 映像の中には一人の女性がいた。

 日焼けをしたきれいな小麦色の肌と、片側をサイドだけまとめられたピンクブロンドの髪が美しい対象を描く、とびっきりの美女である。

 

「って、元気なわけないかぁ。

 だって君が憧れていた私……宮本伊織、改め、新免武蔵守藤原玄信こと宮本武蔵ちゃんが唯一無二の雄であらせられる御主人様に抱かれちゃうのを見ちゃうところですものね。

 ふふっ、君がチラチラといやらしく、浅ましく、弱さの象徴と言ってもいい惨めな視線を向けていた私のおっぱいも、もう御主人様だけのモノ。

 今までもこれからも、貴方が触れることはありません♥️」

 

 たぷんたぷん、と。

 星条旗を模したビキニ水着に包んだおっぱいの下部へと自ら手を添えて、まるで水風船で遊ぶかのように上下左右に揺らしながら淫陶に笑う武蔵。

 そこには二天一流の開祖であり、日本史上に残る大剣豪であり、快活にして爽やかなる、元の宮本武蔵の姿は一切なかった。

 変えられてしまった。

 その事実を噛み締めながら、血走った目をさらに見開き、画面へと食い入るように視線を向ける。

 

「もちろん、触れられないのはおっぱいだけじゃない。

 このぷりっとしたお尻もそう」

 

 そう言って武蔵はくるりと背を向け、そのままそのデカケツに手を添えて揉みしだく。

 まるでパンをこねられているように、その肉が淫靡に蠢く。

 はぁはぁ、と。

 立香の口から激しい息が漏れた。

 

「触れられないのは、私の体だけではありません。

 君が行った最初の召喚に応えてくれた、一番信頼していた聖槍を持っているアーサー王はご主人様の性奴隷秘書バニーに。

 君が初めて特異点を修復した時に最大の助けになった、姉のように慕っていたジャンヌさんは御主人様の性欲処理お姉ちゃんに。

 君は思い出せないけどそれでも心の中に残っていた、不思議な恋人のようなラムダリリスちゃんは御主人様専用のペンギンペットに。

 そして、君に明確な好意を抱いていた刑部姫や清姫、友人のように親しかった沖田くん、そして謎めいた女怪盗(笑)……その他諸々。

 君と出会って絆を育んだメスサーヴァント、ぜーんぶ寝取られちゃったからね。

 すべて、すべて。

 御主人様専用のメスサーヴァントですから、君が触ることは金輪際ありえませんッ!

 ……いやぁ、私、あまり人の心がないと言われちゃいがちですが、少し、言葉が強すぎたかな。

 どうか許してください」

 

 今度はくるりと前を向き、長い脚を強調するようにM字に開脚する形で座り込んだ。

 当然、女性として秘するべき性器が強調され、水着越しではあるが、くぱり、とさらに強調するように二本の指で開いた。

 思わず前のめりになる立香。

 まばたきのひとつもなく、この瞬間瞬間を目に焼き付けようと必死に生きている。

 なんとも哀れな雑魚オスの姿であった。

 

「でも私たちは感謝しているんですよ?」

 

 くぱ、くぱ、と。

 まるで陸で必死に呼吸をする魚のように開いては閉じ、開いては閉じと繰り返す武蔵。

 その卑猥な動きにだけ目をやっているため立香は気づいていないが、恐らく、その立香の哀れで惨めな姿を理解しているのだろう。

 言葉とは裏腹に、武蔵の瞳には隠しきれない侮蔑と嘲笑が現れていた。

 

「貴方がどうしようもない雑魚オスで、唯一にして無二の最強オスである御主人様に一晩で負けちゃったおかげで、私たちは人理を守護する英霊ではなく、御主人様に賎しく侍るメスサーヴァントとして現界できているんだから」

 

 そう。

 藤丸立香は敗北したのだ。

 敗北し、自身が契約していた多くのサーヴァントとの『権利』を奪われた。

 人理修復後、男性サーヴァントの全てと多くの女性サーヴァントが『座』と呼ばれる場所へと帰り、立香と深い信頼関係にあった女性サーヴァントのみが契約をそのままに現代へと残っていた。

 その全てが、奪われたのだ。

 

「あっ、と……♥️」

 

 その時だった。

 武蔵の性器から、ドロリとした精液が漏れ出る。

 星条旗ビキニで封をされていたが、武蔵の指の動きで漏れ出てしまったのだ。

 その精液を指で救い取り、武蔵は嬉しそうに舐めとる。

 

「ふふっ、すっごい濃厚……♥️

 君のうっすいザーメンとは全然違うんじゃないかなぁ♥

 やっ、見たこともないし興味もないけどね♥️」

 

 ケタケタと笑いながら立香を罵倒する武蔵。

 ああ、しかし。

 その全てが、今の立香には興奮を煽る材料でしかなかった。

 

「じゃあエロ動画の扱いだけは大剣豪並みの、実際のセックスは未経験の雑魚オスくん?

 いつも通り、チャプターから見たいところを見ていってね」

 

 まあ、もっとも。

 そう続けた武蔵の顔は、やはり、邪悪で、なによりも。

 

「全部見ちゃうからどんな順番からでも一緒だろうけど♥️」

 

 ――――淫猥極まりない笑顔だった。

 



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激チョロマンコなアルトリア・ルーラーとモードレッドの完全敗北ナンパビーチ

 

 どこかの美しい砂浜での出来事。

 澄んだ海水が静かに波打ち、燦々と輝く太陽が白い砂浜を華麗に照らし出す。

 だが、その美しい光景にすら勝る、麗しき美女が二人。

 一人は男性に負けないほどの長身と同性が嫉妬してしまうほどにほっそりとした体つきをしつつ、しかし、胸部や臀部、太ももなどにはたっぷりと肉のついた、美しく手入れされた金髪を後頭部でシニョンにまとめた妙齢の美女。

 一人は少々小柄で痩せているが、つくべき場所は女性らしい肉がついた、美しいが少々傷んだ金髪を乱雑にまとめた、しかし、ひと目で可憐とわかる美少女。

 カジノ・キャメロットの支配人であり絢爛豪華たるラスベガスの顔役、アルトリア・ルーラー。

 カジノ・キャメロットのフロアスタッフであり同カジノ幹部である円卓の騎士、モードレッド。

 アルトリアはハイレグの切れ込みが激しい、ヘソや脇腹などを大きく露出した白いワンピース状の水着を。

 モードレッドはその快活さと似合った、いや、あるいは似つかわしくない、布面積の小さな真っ赤なビキニ水着を。

 その美しさを暴力的に周囲へと見せつけるように海岸線を歩いている。

 

「ッ……」

「うっ、ああ……」

 

 周囲の男は、老いも若きも問わず、軟派も硬派も問わず。

 その勃起を誘発するボディを見せつけ、射精を強制する美貌を誇る二人の姿を目の当たりにしてしまえば、声をかけることも出来ない。

 ただ、前屈みなって恥ずかしそうに、コソコソと海岸から離れていく。

 射精したのだ。

 その芸術のような美貌と卑猥な肉体を見てしまっただけで、射精をしてしまったのだ。

 チンポに触れることもせずにした空打ち射精は、有象無象の女性とのセックスを忘れさせるほどの快感。

 男たちはそそくさとホテルへと戻り、焼き付けた二人の美女の姿でセックスよりも心地よいオナニーをするのだ。

 

「情けない奴らだ、オレたちを見ただけだったのによぉ」

「仕方のないことです、モードレッド卿。

 我々に声をかける気概もなければ、レイプをする実力もない、『どこかの誰か』と同じ雑魚オス。

 せめて、我々の姿をズリネタにすることだけは許してやらなくては」

「はっ!

 さすがは父上、お優しいことだッ!

 チンポが一生忘れることの出来ない、二度と普通のセックスじゃ満足できない敗北射精をプレゼントするなんてなッ!

 もう二度と父上とオレの姿でしか射精できなくなっちまってるぜ、あの雑魚オスども!」

 

 普通の男性は最高に気持ち良い敗北オナニーのために。

 普通の女性は並ぶことで思い知らせる明確な美貌の差のために。

 この美しいビーチにはアルトリアとモードレッド以外の姿がなくなった。

 

「あっ……♥」

「んっ……♥」

 

 いや、新たに一人現れた。

 この魔術と科学のハイブリットであるカメラドローンのうちの一台が、一人の男を映し出す。

 少々浅黒く日焼けした肉体と、引き締まった手足。

 若干くせ毛気味の黒い髪と幼めの顔立ちからアジア系、恐らくは日本人と思わしき青年。

 淡い青色のアロハシャツと短パンを身にまとう、特に目を引くところもない平凡な男だった。

 

「……♥」

「お、おお……♥」

 

 だが、アルトリアとモードレッドの二人には明確な違いがあるのだろう。

 氷のようだったアルトリアの美貌はトロトロに崩れ。

 炎のようだったモードレッドの美貌はデレデレに蕩けている。

 男が声をかける。

 それを待っていましたと言わんばかりに、アルトリアとモードレッドは青年へと近寄った。

 

「なんですか、ナンパですか♥」

「は、はっ……いい度胸じゃねえか、オレ達相手にナンパだなんてよ♥」

 

 表向きは冷淡に振る舞おうとしているが、その声と顔はもはやデレデレの完落ち状態。

 視線はズボン越しでもわかるほどバキバキに勃起して、テントを作っている股間に固定。

 アルトリアはその豊満な胸を強調するように胸の下で腕を組み。

 モードレッドは腰に手をやってるつもりがいつの間にか尻を強調するように持ち上げ。

 ともに腰をくねらせている。

 誰がどう見ても、青年に媚びを売る、娼婦以下の色ボケ女だ。

 

「なっ、ま、マンコを使ってやるですか……♥」

「ッ、最低の口説き文句だな、おい……♥」

 

 口ではそう言いながらも胸を高鳴らせているのは明白だ。

 誰もがその姿だけで気圧されて、オスの人生を終了させる敗北射精を巻き散らかす最強美女母娘。

 だが、突如現れた青年の前では、そんな二人もオナホ以下の抜き放題チョロチョロ便器に過ぎないのだ。

 

「そ、そのような未熟なナンパでは成功などするはずもないでしょうが……♥

 わ、我々が付き合って差し上げましょう♥」

「か、可哀想だから、ナンパの練習に付き合ってやるだけだぞ♥

 自分に魅力があるとか、お前を見れば女じゃなくてメスだと自覚してしまう圧倒的オスオーラをもってるとか、勘違いすんじゃねえぞ♥」

 

 どう見ても自分たちがすり寄っているというのに、口では仕方なく付き合うと言うメス母娘。

 その言葉に満足したのか、青年は乱暴に二人の腰へと腕を回す。

 乱暴なその動作に、しかし、メス母娘は眼をハートマークに蕩けさせながら青年の胸元に収まる。

 その確かな乳房の膨らみを青年に押し付けることも忘れない。

 そのままビーチパラソルを刺した下に敷いた、二つのビーチマットの元へとたどり着いた。

 青年は乱雑な言葉でメス母娘にそこに寝るように指示を出し、メス母娘は一切の文句も言わずに従った。

 

「へぇ、サンオイルを塗ってくれるってか♥」

「ふふ、紳士的ですね♥ これは高ポイントな行動ですよ♥」

 

 乱暴な言葉遣いで行われる、下心ありありのオイルマッサージの提案。

 そのまま、まるで陳列される商品のように、うつ伏せで並ぶ二人へとその手を伸ばす。

 

「んっ……♥️」

「おほっ……♥️」

 

 まずは背中を撫でるようにサンオイルを塗りたくる。

 指がひめやかに蠢く嫌らしい動きだが、二人は顔を紅潮させてその動きに身を任せる。

 絹のように滑らかな肌を存分に堪能した青年が次に目指した場所は、肉厚な二つの尻たぶであった。

 

「んひぃん……♥️」

 

 尻肉の感度がいいのだろう、モードレッドは平時からでは考えられないような甲高い声を漏らす。

 少なくとも、苦楽をともにし、死線をともにした藤丸立香は聞いたことのない声である。

 アルトリアの方もまた指を唇で噛みながら、今にも漏れ出る喘ぎ声を必死に隠している。

 それが青年には生意気に見えて、面白くなかったのだろう。

 

「んひぃぃぃっ♥️」

「なっ♥️ おまっ♥️ ケツ穴突っ込むなぁ♥️」

 

 二人の水着を乱暴にずらし、そのアナルへと指をなんと二本も挿入してみせた。

 十分な愛撫を行っていないはずのその動きだが、しかし、二人のアナルはなんとも簡単に青年の指を迎え入れるではないか。

 乱暴にピストンされる二本の指、その指に操られるように体を震わせる二匹の牝。

 

「おひぃぃぃぃんっ♥️」

「あひゃぁんっ♥️」

 

 やがて二人はうつ伏せの体勢から徐々に腰を浮かせていき、そのぷりぷりとした尻肉を捧げるように突きだしていく。

 股間のマンコからは脱水症状を起こしてしまうのではと心配してしまうほどに愛液が吹き出ていき、メス母娘の表情は崩れきっていた。

 

「よしっ……」

「あへぇ……♥️」

「はぁ……♥️はぁ……♥️」

 

 二人が互いに十回はアクメをキメた頃であろうか。

 青年は満足したのか、指を二人のアナルから引き抜いた。

 倒れこむかと思われたメス母娘だが、そのまま魅力的な尻を天高くつきつけた体勢を維持していた。

 最強のオス様への奉仕心と媚びに満ちた、いじらしいメス奴隷根性がゆえである。

 それでも放心状態、そのまま放置していれば、たっぷり丸一日はアナルアクメの余韻に浸っているだろう。

 しかし、青年が口にした、『次はチンポを使ってマンコにオイルを塗り込んでやる』、という言葉に母娘の意識は覚醒。

 がばりと顔をあげ、四つん這いとなって、二人して尻を並べて振り始める。

 

「さ、さぁ……♥」

「そのチンポを……♥」

 

 アルトリアの大きなお尻とモードレッドの小振りなお尻がぴったりとくっつき、まるでメトロノームのように息ぴったしに左右へと振り子状に動いていく。

 アルトリアの肉付きの良い巨尻が右に動けば、磁石に引っ付いたようにモードレッドの引き締まった美尻が一ミリの隙間も開けずに右に動く。

 モードレッドの小ぶりだが形の良い美尻が左に動けば、波がざわめくようにアルトリアのもっちりとした柔らかい巨尻も左へと動く。

 どんな言葉を口にしようと、その行動が意味をすることは一つだけだ。

 

「「私(オレ)のオマンコに入れてください♥」」

 

 それを見て、嬉しそうに青年は笑った。

 

「んほぉおおおっ♥️」

 

 アルトリアのマンコに、青年のチンポが突っ込まれる。

 途端にアルトリアは快感の絶叫を漏らした。

 モードレッドはその姿を嬉しそうに見つめた後、アルトリアの体の下へと潜り込んだ。

 ちょうど、青年とアルトリアの結合部の真下に顔がくる、アルトリアに対して頭と足が正反対の体勢となっているのだ。

 ズボズボ、と。

 アルトリアの形の整った少女のようなオマンコが、青年の逞しくも恐ろしいチンポによってえぐり取られている様がちょうど真正面にある状態だ。

 

「ごくっ……♥️ す、すげえ迫力……♥️」

「あんっ♥️ あっ♥️ こ、これが♥️ 真のおちんぽ♥️ 最高ぅっ♥️」

「あ、ああ、そうだよな父上……♥️ 俺たちみたいな、勘違いして男の振りをしていたメスとは到底違う……♥ これが、真の男性様なんだよな……♥️」

 

 そう言って、モードレッドは本能で理解した。

 自身はメスであり、メスである限り真のオスであるこの青年には勝てない。

 なぜなら、自分自身が敗北を望んでいるのだから。

 勝てるわけがないのだ。

 それは、アルトリアも同様の想いだろう。

 モードレッドはその本能に従い、二人の結合部へと舌を這わせる。

 

「べろっ♥️おぉ……はぁっ……♥️

 父上のメス汁と、最強オス様の先走り汁のカクテル、最高にうめえ……♥️」

「んほんっ♥️ ピ、ピストン♥️ 速くなった♥️

 も、モードレッドよ♥️ もっと♥️ もっと舐めるのです♥️ この方が感じてくれています♥️」

 

 その言葉にモードレッドはさらに舌を這わせる。

 ざらざらとした舌つきが気持ちいいのか、腰の動きが早まっていく。

 

「すげえ……♥ かっこいい……♥」

 

 思わず、と言った様子でモードレッドの口から言葉から漏れる。

 それを一度を口にしてしまえば、決壊したダムのように止まることはなく。

 

「かっこいい……♥ パン、パン……って♥ 自分勝手に腰打ってる……♥

 自分勝手に気持ちよくなるための腰振りなのに♥ メスをイキ狂わせるおチンポかっこよすぎる……♥」

「ふっ♥ あっ♥ そこっ♥ 弱いから♥」

「いや……父上……このチンポ相手に弱いところも強いところもないだろ……♥」

「そうですがっ♥ あんっ♥ しょ、しょこっ♥ とくに弱いんですぅ♥」

 

 成すすべもなくただ喘ぎ続けるアルトリアの美しくも卑しい極上の肉体という最上級の素材。

 チロチロとミルクをなめる子犬のように接合部に舌を這わすモードレッドの全肯定囁きという最上級のスパイス。

 この二つで仕上げられた母娘騎士丼を味わった青年は。

 

 

 ────どびゅるるるるるるっるうぅっ♥

 

 

「んひぃいぃぃぃぃぃぃぃんっ♥️♥♥」

「うおっ……♥ しゃ、射精してる……♥」

 

 ただ自分の欲望の赴くままに、なんの予兆もなくアルトリアの子宮へと精液を放り込んだ。

 ただでさえ最強であるチンポの予告一つない射精、アルトリアはドギースタイルのまま、上半身をモードレッドの下半身へと向かって倒れ込み、それでいて白い喉を晒すように顔を天へと上げた。

 青年はそのままシニョンにまとめられた乱暴に掴み、無理やりにその顔を覗き込む。

 当然、だらしのないアクメ顔を晒していた。

 

「う、うわぁ……♥️ すげえ……♥️ ドクドクって脈打って……♥

 な、なんだよ、これ……♥ メスに耐えられんのか……♥

 ん……ちろ……ちろ……れろぉ♥」

 

 一方でモードレッドはアルトリアのマンコが青年の射精を抑えきれなかったために溢れ出る精液に舌を這わせ、唇をつける。

 ごくごく、と。

 モードレッドはその白い喉を鳴らしていく。

 濃厚なミルクが喉に粘りつくように喉に引っかかり、青臭い臭いが鼻筋に通っていく。

 ああ、なんて────

 

「このチンポとザー汁ですごすぎだろ……♥ メスが勝てるわけねえじゃん……♥

 その上で、不意打ち射精とか……♥ 卑怯すぎて、逆に紳士的すぎる……♥」

 

 ───なんて、美味。

 

「あんっ……♥」

「えっ……♥ あっ、ちんぽビンタ……♥

 おう……♥ 尻を向けるっての……♥ だから、そんなにチンポで命令すんなよ……♥ ちゅっ♥」

 

 顔が蕩ける姿を隠そうともしないモードレッドに欲情を覚えたのか、青年は強引にアルトリアを跳ね除け、仰向きになっているモードレッドへと、ヌメヌメとテカリを見せるチンポをペチペチと叩きつける。

 それに唇を、常の勇ましさが簡単に消えてしまった様子で、愛らしく唇を突き出してキスをする。

 そして、無言のチンポビンタで全てを察したのか、あるいはそれがオスに媚びるメスの甲斐性だと言わんばかりに、青年の望む体勢、すなわちアルトリアとのセックスと同じ体勢、ドギースタイルへと変えた。

 

「ほらぁ……♥ もうトロットロだぞぉ……♥

 おチンポが欲しくてたまらないって、えんえん泣いてるメス騎士マンコ……♥

 その最強チンポに一目惚れして仕えたいって跪いてるメス騎士マンコに……♥ 忠誠の儀式をお願いしてるオマンコにぃ……♥ ひんんっ♥」

 

 モードレッドがふりふりと尻を振る様を見て、青年は笑みを深めてその尻たぶに触れる。

 さわさわ、と。

 先程までの強引だが男らしいレイプ手付きとは異なる、撫でるとすらも言えないような触れるか触れないか、そんな絶妙な距離での愛撫だった。

 そんな愛情すら感じる愛撫だが、すでに発情しきったオマンコトロトロ乳首ビンビンのメス騎士モードレッドにはどんな拷問よりも耐えられない刺激であった。

 

「ああ……♥ 頼む、頼むよぉ……♥

 男だなんてイキッてた、オレの嘘つきマンコに……♥ 本物のオスを教えてくれよぉ……♥

 お仕置き愛撫、耐えられねえんだよぉ……♥」

 

 どんな剣を斬りつけられても、弓矢が胴を貫いても、どんな空腹に襲われても。

 決して歪まなかった瞳が、たった数瞬の刺激で涙で潤んでいる。

 裏切りの騎士とは言え、円卓の騎士モードレッドが倒れ込んでしまっている主君の騎士王アルトリアを無視して潤んだ瞳で自身に寵愛を求める。

 その優越感はどんな美女の愛撫や言葉を艷やかなものであった。

 

「んほぉおおおっ♥️」

 

 堪えきれなくなったのであろう青年は、モードレッドへとチンポを挿入した。

 奇しくも、父であり王と崇めるアルトリアと同じ嬌声であった。

 だが、アルトリアの包み込みながらもさらに奥へ奥へせがんで来るようなマンコとは対象的に、モードレッドのオマンコはぎゅうっと強く、しかし、柔らかな肉で締め付けてくる。

 このまま締め付けなければ逃げてしまうと勘違いしているような、常の荒っぽい性格とは正反対の愛らしさ全開のオマンコだ。

 

「おっ♥ ほっ♥ ちんぽ、すげっ♥」

「んんっ……♥」

 

 その嬌声に眠っていた意識を覚ましたのか、アルトリアが鈍重に体を起こしてくる。

 周囲の状況を把握できてないのか、二度、三度と左右へと首を振る。

 そして、犯されている自身の騎士であるモードレッドと、自身を蹂躙した青年を見て瞬時に状況を理解した。

 ぺろり、と。

 指でマンコから溢れるザーメンをすくい取って口元へと運んだ。

 

「これは……♥ これほどに雄々しいオス様の大砲射精にしては、まるで雑魚オスの水鉄砲射精のように少なすぎます♥

 さては……モードレッド卿♥ 貴公……私が賜ったザー汁を奪いましたね……♥

 やはり、簒奪者の性根ですか♥」

「んひぃん♥

 だって、父上ぇ……♥ だってよぉ……♥ お、おチンポ……♥ かっこよすぎるからぁ♥

 イケメンチンポの男前射精見せられたらぁ♥ 我慢なんて出来ねえよ♥」

「その天上の美酒の如き誘惑を堪えてこそのメス騎士♥

 その誘惑に堪えきれなかったことこそ、貴公の卑しい魂のあり方でしょうっ♥」

 

 アルトリアはモードレッドにマゾヒスティックな快感を覚える癖があると見抜いたのだろう。

 あるいは、自身と同じ遺伝子を用いているからこその推理かもしれないが。

 いずれにせよ、アルトリアはモードレッドは言葉で嬲っていく。

 尊敬する父から罵倒のような言葉を投げかける度に、マンコがしまっていく。

 それに気を良くした青年はピストンの動きを速めていった。

 

「ぉぉおんっ♥」

「これは、なんと見事な腰使い……♥ ああ、私もこのおチンポで成すすべもなく蹂躙されたのですね……♥ ふぅぅん……なんてエッチなんでしょうか……♥」

 

 そして、アルトリアは背後から抱きつき、青年の胸板へと手を這わせる。

 白魚のような細い指が青年の胸板を這いずっていく。

 ただ、それだけの行動なのに、青年ではなくアルトリアが艷やかな息を吐いていく。

 

「すごい……♥ 胸板あっつい……♥

 オス様の胸板……♥ 筋肉かっこいい……♥

 メスを犯すことに特化した肉体、かっこよすぎます……♥

 好きぃ……♥ 好きっ♥ 好きっ♥ 好き好き好き好きっ♥」

 

 艷やかで、男を讃える言葉が耳元に吹きかけられる。

 精神的な優越感と肉体的な快感が襲いかかり、青年はたまらないと言った様子でモードレッドの腰を強く掴んだ。

 そして、腕力だけで四つん這いの体勢のモードレッドを抱え込み、胡座をかいて座った後にその膝下にモードレッドを納めた。

 背面座位の体勢である。

 

「んほっ♥ これっ♥ これ、さっきより深いところまで刺さってんじゃねえかぁ♥」

「ふふっ……雄々しい動作ですね♥

 メスはオス様に気持ちよくさせられながら、同時にオス様に乱暴に扱われるのが好きだと……♥

 それを『経験』から知っている最強オスにしか出来ない動きでしょう♥

 かっこいいっ♥ かっこいいです……♥ 私の女の部分でうずいてしまう……♥

 貴方の『男』に、心が惹かれています……♥ ああん、好きぃ……大好きぃ♥」

 

 胸にはモードレッド、背中にはアルトリア。

 極上母娘に挟まれながら、腰を動かしていく。

 それだけでモードレッドは淫らに喘ぎ、アルトリアは青年に媚を売るために褒め称える。

 小さなビーチマットの上で、その快感を甘んじる。

 世界で最も小さな天国がそこにあった。

 

「おっ……♥ おチンポ、少し、脈打ってる……♥ 出す……のかぁ……♥」

「ふふ、私に見せてください……♥

 たった一本の槍で騎士王と反逆の騎士の心を落とした、かっこいいお射精、見たいですっ……♥」

 

 そこまで言われて、こらえる理由もない。

 アルトリアのときと同じく、青年はなんの予告もなくモードレッドのマンコへと射精をした。

 

 

 ────どびゅるるるるるるっるうぅっ♥

 

 

「んひぃいぃぃぃぃぃぃぃんっ♥️♥♥」

「ふふふ……モードレッド卿のメス声全開ですね♥」

 

 二度目の射精だと言うのに一向に衰えない射精量。

 舌をだらしなく垂らしながら絶頂を迎えたモードレッド。

 そして、射精の快感を味わっている青年に向かって、アルトリアはキスをした。

 肉厚なドエロい唇とベロが青年の口内に満ちる。

 射精後の倦怠感を忘れさせるその情熱的なキスをお気に召したのか、青年はアルトリアの頭を無造作に撫でる。

 女性に対してというよりも、愛玩用のペットにするようなその乱暴な手付きは、しかし、アルトリアをそれだけで絶頂へと導いた。

 

「おっほぉ……♥」

 

 モードレッドのマンコからチンポを引き抜く。

 当然、まだまだ勃起は収まっていない。

 ゴクリ、と二人の騎士失格メスは喉を鳴らした。

 まだ、セックスは終わらない。

 

 

 ────時間が経ち、太陽はすでに沈みかかっている。

 

 

 アルトリアに十発、モードレッドに十発注ぎ込んだ後のこと。

 二人のメスは三人の体液でドロドロに汚れたビーチマットの上でならんで土下座をしていた。

 

「ヤリモク即ハメのナンパしてください、まことにありがとうございました♥️」

「これは俺たちの連絡先だ♥️

 なんならカジノキャメロットにも来てくれよ、あんたになら喜んでたっぷりサービスするぜ♥️」

「もちろん、接待テーブルをご用意いたします……♥️

 配られるカードはすべてロイヤルストレートフラッシュ♥️

 我ら二匹のメスを両側に侍らしながら♥

 勃起しながら眺めることしかできない雑魚オスを尻目に、カジノから存分に金を絞りとってください♥️」

 



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『寝取られごっこ』を依頼されたと思っている刑部姫と清姫の二人が、寝取り役男優と出会った瞬間にガチ恋堕ち

 

 一目見ただけで高級であることがわかるような、そんな上等な家具で整えられたホテルの一室。

 その一室の、やはり高級感を覚えさせる大きなベッドの端に、二人の見目麗しいアジア系の少女が腰掛けていた。

 一人は艶やかで真っ直ぐな黒髪をした、多くの男が好むであろう抱き心地の良さそうな、少しぽっちゃりとした肉付きのハイティーンほどの少女。

 もう一人はあどけない顔立ちと蒼銀色の長い髪をした、幼い体つきながらもその乳房と臀部はたっぷりと実った、トランジスタグラマーと呼ばれるに相応しい体型のローティーンの少女。

 ともに衣装はビキニ水着で、刑部姫は黒と紫、清姫は黄色のものである。

 刑部姫はマフラーを外し、清姫もまたアウターとソックスを纏わず、愛らしい顔立ちとは不釣り合いな女の体を強調していた。

 

「ええっと……姫の名前は刑部姫です……え、えへへ……よろしく……」

「私は清姫と申します。本日はよろしくお願いします」

 

 刑部姫は少し強ばった表情で笑みを作りながら、清姫は不機嫌さを隠そうともしないまま、カメラドローンの前で自分の名前を告げる。

 カメラドローン以外に気配はなく、刑部姫は固い表情のまま状況を説明していく。

 

「えっと、実は姫たちの彼氏が寝取られマゾで……興奮するからAVに出て欲しいと言われて……

 まだ、男優さんは……まだ来てないんですが、彼の知り合いらしいです。

 あっ、その人とは一応、初対面です」

「私としては大変不本意ではありますが、これも夫である安珍様の望まれたこと。

 ……ええ、ええ。とても、とても不本意ですが、夫に頭を下げられて断ることは妻の名折れ。

 今日は初めて出会うことになる殿方に抱かれる、最高の寝取られビデオレターを作ります」

 

 恥ずかしがって俯きながらぽつりぽつりと言葉を漏らす刑部姫と、『心では納得していない』と言わんばかりにツンとして早口でまくし立てる清姫。

 外見年齢でも実際の年齢でも年長である刑部姫のほうが心持ち不安なのか、年少であるはずの清姫へと寄り添うようにくっついている。

 仕方ないのないことだろう。

 なにせ、これより撮影されるはアダルトビデオであり、つまりはカメラの前で恋人以外に抱かれることとなるのだ。

 『なぜだか』『不思議なことに』『理由はわからないが』『それに対して不服を覚えないが』、しかし、不満はあるのだろう。

 そんな二人の前に、今回のビデオにおける男優が現れる。

 ガチャリ、と扉が開き、その男優の姿を二人は目視で認識した。

 

「「あっ……♥」」

 

 その青年の姿を認識した瞬間だった。

 二人の表情が、まさしく劇的に変わった。

 特段、変わった青年ではない。

 筋肉質ではあるが肉体は巨大ではなく均整の取れたもので、癖のある黒髪もきちんと整えられているし、少し幼気な顔立ちも威圧感を与えるものではない。

 そんな相手に圧を感じさせるような要素はないが、しかし、特別好意を促すほど整ったルックスではなかった。

 しかし、二人は視覚情報からでは感じ取れない『なにか』を感じ取ったのか、頬を紅潮させる。

 

 青年は大股で刑部姫と清姫に近寄ってくる。

 二人は瞳をわずかに潤ませたまま、腰掛けたソファーで肩がつくほどに身を寄せ合っていたが、ジリジリと動いて、その隙間を空けた。

 

「きゃっ……♥」

 

 その隙間に尻を押し込むように、乱雑に青年は座り込んだ。

 あまりの強引さにお嬢様育ちである清姫が小さく声をあげるが、その声に非難の色はなく、むしろ喜色ばんだものであった。

 そして、青年は無言のままカメラに見せつけるように二人の肩へと手を回す。

 まるでカメラに見せつけるように、男好きのする肉付きの良い黒髪ロングのオタク美少女と、まだ幼いと言ってもいいほどの顔立ちながら男の性欲をくすぐる体つきの美少女お嬢様をその胸板へと抱き寄せてみせる。

 『自分が女に嫌われるはずがない』、と。

 己の『雄』に絶対の自信を持った、この世でも数少ない選ばれた男だと自負していなければ出来ない行動だった。

 

「ちょ、ちょっと強引じゃないかな~って、姫、思っちゃうんだけど……♥」

「と、殿方ですから、少しぐらい強引なのは仕方ありません……♥」

 

 いくらアダルトビデオの撮影とは言え、明らかに女性に不快感を与えるであろう礼儀もなにもあったものではないその行為。

 刑部姫と清姫の二人は、しかし、口では咎めながらも決してその腕を振りほどこうとせず、むしろ肩に回された手をやわやわと握り、もう片方の手はその逞しい胸板を確かめるように触れていた。

 表情からでも胸をキュンキュンと高鳴らせているのがわかるほどだ。

 

「え、えっ、か、かわいい? 姫のこと……かわいいって?」

 

 

 

 青年は刑部姫の肩に回した手を離して、その美しい黒髪を梳くように指を通していく。

 青年の腕力で強引に身を寄せられることがなくなった刑部姫だが、青年の胸元から離れようとはしなかった。

 そのまま、青年は刑部姫を褒め称える。

 

 たれがちな目が優しげで癒やされるだの、黒髪がしっとりしていてここまで手入れを出来るのは凄いだの、水着もエッチなだけでなく柄などにも拘っていることがわかって可愛いだの。

 聞けば歯の浮くような、言ってしまえば『軽い』褒め言葉ではあったが、刑部姫は顔を真赤にして歓びを顕にする。

 思えば、マスターである藤丸立香は『かわいい』と言うことはあっても、照れるばかりで具体的な言葉は口にしなかった。

 刑部姫という全体のおおまかな雰囲気を見て、『可愛い』と口にしているだけだったような気がする。

 だが、青年は自身が普段から気にかけて力を入れて頑張っている点を目ざとく見つけて褒めてくれる。

 服装も、髪の手入れも、全て男に喜んで欲しくて頑張っていた部分で、それを見逃さなくこともなく、照れることもなく褒め称えてくれたのだ。

 

 とろり、と。

 ただそれだけのことなのに、刑部姫の瞳がまるで涙を流すように潤みを増した。

 あるいは、潤んでいるのはその瞳だけではなく、股の奥もそうであったが。

 

「私のことが綺麗……ですか?」

 

 デレデレとした刑部姫の髪を優しく梳きながら、次に青年は清姫へと向かい合って語りかける。

 清姫はその幼さから『可愛い』『愛らしい』と称されることが多かったが、青年が口にした褒め言葉は『美しい』であった。

 いまだに幼さの残る顔立ちに飾られた、大きな黄色の瞳が吸い込まれるように色っぽくて美しいと呼び、白い肌に健康的な黄色の水着が妖艶でセクシーだと言う。

 まだ幼さの残る清姫は、まるで自身のことを大人の女性として扱ってもらえたかと勘違いし、頬を緩ませる。

 

 刑部姫と清姫、ともに恋愛経験の少なさからくるチョロさを見せていた。

 もちろん、二人ともに純粋であることは事実だが、誰から言われても心が揺れ動くというわけではない。

 心のどこかで、すでにこの青年の外見と言うか、雰囲気というか、何かしらの要素に惹かれているのだ。

 

 少し自惚れのように聞こえるが、一般的に美少女とされる自分たちに臆することなく堂々と立ち振舞い、その容姿をなんでもないことのように褒める。

 それは女に媚びを売っているというよりも、男のためによく頑張ったなと労うような色のある言葉。

 二人の間で女に媚びを売る前者はマスターで、よくやったと褒めねぎらう後者は青年であると認識されたその瞬間だった。

 

「うわっ、すっごい硬い……♥」

「鍛えていらっしゃるんですね……かっこいい……♥」

「自然と、ついた……? へ、へぇ……ハードな仕事してるんだね……♥」

「まあ……♥ 多くの人のために危険なお仕事をされていらっしゃるんですか♥ 男らしくて素敵です♥」

 

 先程までの怯えと不機嫌はどこへやら。

 カメラに映っていることも忘れているように、青年の胸元へと身を寄せて上目遣いで会話をし始める二人。

 そして、胸を押し付けるように寄り添ってくる二人の姿に、青年はニヤリと笑みを深めて髪を撫でていた手を下へと向かって動かし始めた。

 

「んっ……♥」

「あっ……♥」

 

 さわさわ、と。

 形の美しい二人の乳房、その下弦をこわばった指で撫でていく。

 二人の口から吐息が漏れ始める。

 大きな快感はなく、ただ、小さな波のような快感が背中をブルブルと震わせる。

 小さく、小さく……しかし、確かにその吐息は漏れていく。

 

「ひゃんっ♥」

「あの……切ない……です……♥」

 

 ぺろり、と。

 青年は刑部姫の首筋に舌を這わせると、先程までの優しい愛撫に震えていた刑部姫は快感というよりも驚きによって声を上げた。

 ザラザラとした舌先は敏感になった体にとって毒で、ふわふわと体が浮かぶような快感に襲われる。

 

 その姿を見て清姫も潤んだ瞳で青年を見上げながら、性的接触をねだる。

 良家で育てられた淑女である清姫としては、まさに清水の舞台から飛び降りるような気持ちであったであろう。

 青年は何も言わず、ビキニの下に指を這わせる。

 乳輪をなぞりながら少し焦らした後に、ピン、と可愛らしく勃起した乳首を掴んだ。

 

「ふぃぃん♥」

「あ、姫もぉ……♥ ふぅ……んっ……♥」

 

 今までの焦らすような快感とは違うはっきりとした快感に清姫は歯を食いしばり、鼻の下を伸ばした無様な顔で嬌声を上げた。

 刑部姫もその乳首への愛撫をねだり、それが来ることをわかっていたために、清姫とは対象的に穏やかに受け止めた。

 青年は刑部姫の首筋から顔を離し、胸元から見上げてくる愛らしい二人へと向かって囁いた。

 その手でチンポをシゴいてくれ、と。

 

「あっ……うん……♥」

「わかりました……ズボンを失礼しますね……♥」

「ほ、ほら、腰を浮かして……♥

 姫たちに、イケメンな雄様のかっこいいに決まっているおちんぽ様を見せて……♥」

「ふふ……もう、下着越しでも凄い雄の臭い……♥ かっこいい……♥」

 

 二人は一切の嫌悪感を見せず、青年がわずかに腰を浮かしてスルスルとズボンをその下のパンツと共に脱がしていく。

 言葉で書き抜くとまるで母に甘える赤ん坊のようだが、しかし、青年の堂々とした態度からすると、むしろ身の回りの世話を下僕に任せる『王』のような振る舞いであった。

 

「「あっ……♥」」

 

 ボロン、と。

 そんな擬音が零れ落ちそうなほど、チンポが勢いよく二人の前へと現れた。

 二人はコリコリと乳首を優しく愛撫されながら、そのチンポに感嘆の息を漏らす。

 その姿に青年は気を良くしたのか、腰を小さく振ってチンポを揺らしてみせる。

 まさしく、催促であった。

 この偉大なチンポに奉仕をせよ、と。

 存在としての『女』、『雌』を明確に見下した傲慢な振る舞いである。

 しかし、刑部姫も清姫も一切の文句を口にしない。

 むしろ、感謝を示すような恭しい手付きでチンポを握ってみせるではないか。

 チンポ越しに刑部姫の右手と清姫の左手が触れ、互いの指と指を絡ませる。

 

「す、すごい……ビクビクって……♥ み、見てるだけでかっこいいって思っちゃう……♥」

「脈を打っています……♥ なんて、雄々しいんでしょうか……♥

 胸が、ドキドキと高鳴って……♥ ああ、こんなの、初めて……♥」

「う、うん……あんまり慣れてないけど、姫、頑張る……♥」

「では……イケメンおちんぽ様……御奉仕、失礼しますね……♥

 ……え? カメラに向かって挨拶……? 誰、に……? あっ、そ、そうでしたね♥」

 

 清姫が手コキをしようとした瞬間、青年が待ったをかける。

 カメラへと向けて挨拶をしろと口にしたのだ。

 しかし、清姫は一瞬なんのことだかわからないと言わんばかりに、ぽかんと間抜けな顔を作った。

 幼い顔立ちによく似合う愛らしい表情だった。

 

 そして、すぐに思い出す。

 これは理想の男性との本気エッチなどではなく、あくまで寝取られ性癖という気味の悪い性癖を持った召喚主へと向けた、惨めな一人遊び用の撮影も兼ねているということを。

 

「えっと……今からこの人の立派なイケメンおちんぽ様をシコシコ気持ちよくさせていただきます。では失礼しますね」

「ちょ♥ きよひー、さらっとしすぎ♥

 ごめんねー、マーちゃん♥

 この人の指、めちゃめちゃ上手いから姫もきよひーももう我慢できないんでーす♥

 愛では……マーちゃんのほうが上、かな……♥ まだ、って意味だけど♥」

 

 清姫はおざなりに口にした後、もう良いでしょうと言わんばかりに、『シコシコ♥ シコシコ♥』と手を動かし始めた。

 刑部姫は思わず吹き出し、言い訳のような言葉を口にしながら、しかし、一切カメラに目線を向けず熱い視線を青年に向けたまま、手コキへと移った。

 

「はぁ……はぁ……♥ すっごぉ……♥

 手コキしてるだけのはずの姫たちが、めちゃめちゃ興奮しちゃってる……♥」

「愛撫が上手だからです……♥ 私、乳首をコリコリさせながら乳輪もなぞってくれる貴方の愛撫、大好きです……♥ あっ……そこ……好きぃ……♥」

「えっ……き、キス……♥」

 

 刑部姫の瞳を見つめて、青年はキスを提案した。

 もうすでに蕩けきっている刑部姫が相手ならば、有無を言わさずに唇を奪うことは可能だ。

 だが、青年はそれを良しとしなかった。

 青年は動かずに刑部姫から唇を近づけてキスをさせる。

 それこそが青年の考える、『恋人が居る女の唇を奪う』という行為だからだ。

 

「え、えー……マーちゃんとしかやったことないんだけどなぁ……♥

 で、でも……寝取られごっこだから……仕方ないかぁ♥」

 

 刑部姫は短く言い訳を口にし、すぐに仕方ないと言いながら唇を寄せる。 

 逡巡ということも出来ないような短い間だった。

 マスターであり恋人であった藤丸立花にしか触れたことのない唇が、青年の唇と重なり合う。

 

「んんっっっぅっ♥」

 

 刑部姫のイメージするキスとは、あくまで唇と唇が触れ合うだけのおままごとのようなキスだった。

 しかし、青年がそんなキス未満のものを求めているわけがない。

 無理矢理に舌をねじ込み、秘せられていた刑部姫の舌をレイプしだす。

 それを、清姫はうっとりと眺めていた。

 

「なんて情熱的な接吻でしょうか……ああ、おっきーを貪る雄の姿……なんと苛烈で、かっこいい……♥

 え? いいえ、いいえ♥

 貴方様がお決めになられたのなら不満も嫉妬もありません……♥

 私は、この蛇のように長い舌でその見事な胸板の乳首へとナメナメご奉仕をさせてもらいます♥」

 

 そう言うが早いか、清姫は激しい手コキを行ったまま、青年の乳首へとしゃぶりついた。

 自己申告の通り、コンプレックスでもあった長い舌で青年の乳首を這いずり回らせる。

 まだ十代の折返しも迎えていないであろう美少女に手コキ奉仕させながらの乳首舐めは、青年にたまらない優越感を与えていた。

 そして、清姫の手が動けば指を絡ませている刑部姫の手も動く。

 極上の美少女の口内を蹂躙しながら、極上の美少女に舌奉仕をさせ、二人の美少女の乳房を味わいながら、二人の美少女にチンポをしごかせる。

 まさに極楽浄土であった。

 

 シコシコ♥

「はぁ……んっ……じゅるぅ……♥」

「あっ……乳首コリコリしてきました……感じていただいているんですね……♥」

 

 シコシコ♥

「んん、じゅるっ、れろぉ♥」

「おチンポ、まだ大きくなっていますぅ……♥ 素敵……♥」

 

 シコシコ♥

「はぁ……はぁ……ちょ、ちょっと休けぃぃぃ♥ じゅるるぅぅぅ♥」

「んん、れろぉ、ちゅぱぁ……ま、まだ……射精には遠いでしょうか……♥

 が、がんばります……♥ がんばりますから、かっこいいお射精を見せてください……♥」

 

 シコシコ♥

「じゅっ♥ じゅぅ♥ ちゅぱぁ……♥ んれぉぉぉ♥」

「も、申し訳ありません……♥ いつまで経っても射精まで導けない愚図な女で、申し訳ありません♥

 シ、シコシコォ♥ シコシコォ♥ 男前おちんぽ様ぁん♥

 ぐ、愚図なきよひーに、お情け射精をくださいませぇ♥ イケメンお射精見せてぇ♥」

 

 顔が火照りきり酸欠気味になるほどに刑部姫を蹂躙する青年。

 青年は愛らしい刑部姫を蹂躙することに夢中になり、射精を未だ行っていない。

 清姫の心に明確な焦りが生まれ始める。

 もしも藤丸立花が相手ならばとうの昔に射精しているはずの時間だが、青年はその予兆すら見せない。

 これほどの時間をかけてもまだ射精へと導けないなど妻の名折れ。

 もちろん、清姫も刑部姫も性的な技術の積み重ねが一切ないのだから、仕方のないことだが、妻としての自負心の強い清姫には言い訳にもならないことであった。

 

 その甲斐甲斐しい清姫の姿と、呼吸がまままならないあまりついに失神を目前とした刑部姫の姿を見て、そろそろ頃合いかと判断し、丹田と肛門に強く力を込めた。

 すると。

 

 

 ────どびゅるるるるるるっるうぅっ♥

 

 

 その猛々しいチンポから多量の精液が飛び出した。

 

「きゃっ♥」

「んんんんっぅぅぅぅぅ♥」

 

 射精は胸元に舌を舐めていた清姫の顔まで届くほどの激しさで、また、青年は射精とともに刑部姫の口内をさらに強く吸い付いた。

 その射精の激しさに清姫は嬉しそうに悲鳴を上げ、刑部姫は吸い付かれた刺激によってついにぐるりと目を回して気をやってしまった。

 ドタン、と音を立てて刑部姫はベッドの上へと倒れ込んでしまった。

 その柔らかな脚は、ビクビク、と震え、時折腰が、ドンッ、と激しく上へと浮き上がってしまっている。

 完全なるアクメをキメた女特有の、惨めな姿であった。

 

「フフ、汚れてしまいましたね……♥ はい、清姫がペロペロお掃除をさせていただきます……♥」

 

 清姫は友人である刑部姫を気遣うこともなく、男の腹部にべとりと張り付いてしまった精液へと舌を伸ばして舐め取っていく。

 

「んんんっぅぅぅ♥ す、すごい……♥ ザーメンを飲んだだけで、軽くイッてしまいました……♥

 男前なおちんぽ様は精液まで濃厚で……♥ ま、まだ喉に残ってる……♥」

 

 事実、嚥下したはずの精液がまだ喉に張り付いているようなほどに雄臭さが鼻と口内を支配していた。

 清姫はそのままペロペロと舌を伸ばして精液を丁寧に、丁寧に舐め取っていく。

 その際に何度も腰をぷるぷると震わせ、青年にその薄水色の髪を撫でられれば尻をキュと締め付けてアクメを覚えていることを知らせてくる。

 ローティーン少女の健気な舌舐め奉仕をされても、『射精をしたばかりだから……』と再勃起をしないようなクソ雑魚オス(笑)とは違う青年はそのチンポを再びビキビキに勃起させていた。

 

「あら……♥ なんて、ご立派なおちんぽ様……♥

 一度出したら回復に数時間も必要とするらしい、どこかのクソ雑魚オスとは違いますね……♥」

 

 清姫は嬉しそうに笑いながら、男の目を見ながらどこかの誰かを貶める。

 それは寝取られごっこが故の芝居か、それとも男に媚びる心からの本心を口にしたのか。

 もちろん、後者だ。

 清姫はこの僅かな間で、股を開くこともなく、すでに青年に心を奪われている。

 寝取られごっことしてはあまりにもチョロすぎて出来が悪いとさえ言える即堕ちっぷりだが、しかし、寝取られごっこビデオに対してすでに興味の欠片も抱いていない清姫には何も思うことはない。

 そんな子供らしい残酷さがひどく愛らしく、青年は笑いながら清姫を押し倒した。

 

「きゃっ……♥」

「ん……んんっ……♥ あっ……姫、落ちちゃってたんだ……♥」

 

 清姫が押し倒されると同時に刑部姫もまた目を覚ました。

 そして、二人の体がベッドで並ぶ。

 細身で小柄な少女らしい、しかし、男を迎え入れるには十分な肉のついた、すでに女である肉体だ。

 その二人の絶世の美少女が、青年を熱のこもった潤んだ瞳で眺める。

 世に存在する多くの男が夢見る理想郷と言っても過言ではない状況である。

 青年はニヤリと笑って、なにか言葉を呟いた。

 

「……うんっ、いいよ♥」

「わかりましたっ♥」

 

 刑部姫と清姫はその言葉に笑顔で応え、すでに見向きもしなくなっていたカメラドローンへと視線を向ける。

 そして、見たこともないような淫蕩な笑みを浮かべる。

 マスターである藤丸立香では引き出すことが出来ず、出会って一時間も経たない青年が容易く生んだ女の顔であった。

 

「えっと、マーちゃん♥ 姫たち、今からこの人に抱かれます……♥

 あくまで寝取られごっこだから心までは奪われないから安心してねっ♥

 初めてなのに身体はドン引きするぐらい感じまくって、もうこれからマーちゃんとやっとセックス出来る関係になっても絶対に感じないだろうけど、心だけはマーちゃんのものだからっ♥

 きっと、身体が耐えられなくなってこの人に連絡されたらマーちゃんとのデートもほっぽりだして抱かれに行くぐらい染められちゃうだろうけど……♥

 それでも、心はマーちゃんのものだからっ♥」

「ええ、安心……安心……申し訳ございません♥

 私、やはり嘘はつくことが出来ませんの……♥

 もう、私は安珍様とは夫婦ではありません♥

 おちんぽも入れられることもなく、この方の男としての強さに魅了されてしまいました……♥

 大変、申し訳有りませんが……離縁をさせていただきますねっ♥

 

 カメラに向けて、いや、マスターである立香に向けて語りかける刑部姫と清姫。

 刑部姫は真意ではないとひと目でわかるヘラヘラとした笑みを浮かべながら自分は立香の恋人だとうそぶくが、清姫は嘘を嫌うからこそ芝居も出来ず、別れを告げる。

 そんな清姫の姿に、刑部姫は思わず吹き出してしまう。

 

「ぷっ……♥ だ、大丈夫だよ、マーちゃん♥

 マーちゃんには私もいるし、アルトリアさんとか、モーちゃんとか、ジャンヌさんとか……まあ、とにかくいっぱい女の人がいるもんねっ♥

 きよひーが寝取られても代わりがいるんだから安心してよっ♥」

「もっとも、この映像を見ているときに側に誰かがいるとは限りませんが……♥」

「あははっ、きよひーひどすぎっ♥

 安心してね、姫は絶対に、こんなつよつよイケメンおちんぽになんか負けないからっ♥」

 

 きりっとした表情を作ったつもりなのだろうが、すでに顔は蕩けきっているのでどう見ても淫売の顔でしかなくなっている。

 清姫に至ってはついに我慢が出来なくなってカメラから視線を外して青年へと向けていた。

 

「さぁ、新しい旦那様♥ 清姫に、どうか御慈悲を……♥

 幼妻のぷりぷり新鮮処女マンコ、どうか乱暴に荒らし踏みしめてくださいませっ♥」

「あっ、ずるいずるいっ♥ 姫のほうが先でもいいよっ♥

 肉厚マンコっ♥ お腹についたお肉がマンコまでいったデブ処女マンコをたっぷり味わってっ♥」

 

 くぱぁ、と。

 刑部姫と清姫の二人はその秘されるべき女性器を自身の指を使って広げてみせる。

 使われたこともない新品マンコは肉が持つ鮮やかなピンク色をしており、チンポを迎え入れようとヒクヒクとうごめいていた。

 まだ幼さも残る二人の美少女の痴態に、青年はニヤリと笑って二人を抱き寄せた。

 

「あっ……♥ 胸板、厚い……素敵ぃ……♥」

「腕、太っ……♥ かっこいいっ……♥ な、なにをするんですか……♥」

 

 青年は身体を寄せ合う二人の中心に入り込むように倒れ込み、二人の顔を両肩に乗せるように抱き寄せた。

 青年の強靭な腕力によって、二人の体はギュッと引き寄せられ、媚肉と媚肉がぴたりっと張り付いてしまう。

 その二人の美少女の腹部に挟み込むように、ちんぽを突き入れた。

 

「すっ、すごっ……♥

 こ、これ、きよひーの小さな身体に……ううんっ♥ 姫の身体でも入れたら子宮潰れちゃうんじゃないの……♥」

「おっきーのぷにぷにしたお腹を抉りこむような硬さ……♥ わ、私たちのオマンコ、血だらけになっちゃうんじゃないでしょうか……♥」

 

 腹部に押し付けられたからこそ、その感触でわかる。

 青年のチンポは自身たちの子宮に軽々と到達する、それを青年は言外にわからせてくる。

 お前たちの成熟しきっていないガキマンコに突っ込んだら子宮なんか一発だぞ、と。

 一撃で全てを終わらせるチンポだと脅しをかけてくるのだ。

 

「は、はやく……♥ 入れて、って♥ きゃっ♥」

「貴方のオチンポで私のマンコを……きゃぁ♥」

 

 再び挿入のおねだりをしようとした二人だが、突如として青年は腰を動かした。

 刑部姫と清姫の本気汁と、青年の我慢汁と、三人の汗。

 この三種類の液体が混じり合った天然ローションによって、二人の腹部へと青年が腰を叩きつけるピストンはなんとも円滑に行われていた。

 

「えっ……このまま、嘘セックスをする……?」

「そ、そんなっ! こんなおままごとセックスでは我慢などできませんっ!

 どうか、この他人の女に自由気ままな射精を行ってくださいませっ!」

 

 二人は興奮で蕩けていた顔を、瞬時に本物の哀しみに溢れた表情へと変える。

 潤んでいた瞳も興奮ではなく涙によってその色を変える。

 そんな二人を見て、青年は嬉しそうに呟いた。

 

「えっ……このまま射精欲だけを高める……?」

「私たちは、耳元でこう囁いて欲しい……ですか?」

 

 青年のその言葉を聞いて、刑部姫と清姫が、カメラドローンへと向かって笑みを浮かべた。

 それは立香がいつも見ていた少女の愛らしい笑みではなく、男に媚びを売る女が浮かべる淫猥な笑みだった。

 もちろん、その笑みはカメラに向かっているが媚びは青年へと向けられている。

 男は耳元でささやき、まるで合図のように腰を動かし始めた。

 

 青年に向ける感情は媚びで、立香に向ける感情は悪意。

 ならば、青年が求めた二人の口から飛び出す言葉は一つだ。

 すなわち。

 

 

 ────立香を侮蔑する言葉だ。

 

 

 パンパンッ♥

「姫のおっぱいばかり見てるのが嫌い……♥️」

「偶然を装ってせこいパイタッチしてきたのが嫌い……♥️」

 

 パンパンッ♥

「姫の趣味を理解してる風なキモオタ顔が嫌い♥️」

「女に媚びてレディーファーストとか言ってるのが嫌い♥️」

 

 パンパンッ♥

「女が自分のことを好きなことに気づいてるのに鈍感な振りをしてごまかしてるビビリなところが嫌いっ♥」

「歩き方が嫌いっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「しゃべり方が嫌いっ♥️」

「嫌いなところしかないところが嫌いっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「キモいのが嫌いっ♥」

「息してるのが嫌いっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「生まれてきたことが嫌いっ♥️」

「生きてることが嫌いっ♥」

 

 

 パンパンッ♥

「「藤丸立香が、大っ嫌い♥♥♥♥」」

 

 

 その言葉と同時だった。

 

 ずぶぅぅぅぅぅぅぅぅっ♥

 

 青年は、清姫のマンコへとチンポを突き入れる。

 

「お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛っ゛っ゛っ゛♥」

「あっ、きよひー、ずるい……っ♥」

 

 清姫はぐるりと眼球を動かして、喉をさらけ出し、長い舌を伸ばし、知性ある人間とは程遠い表情へと変貌する。

 どんな演技でも作り出すことの出来ない表情だ。

 そう、選ばれた男だけが見ることの出来る、『女』が崩壊して『雌』へと堕ちた瞬間に見せる表情。

 クソ雑魚オスであるところの立香ならば本来は見れないはずの崩壊した表情を、『寝取られごっこビデオ』という恥ずべき卑怯な行いによって、立香は盗み見ているのだ。

 まさしく、底辺オスに相応しい姿であった。

 

「ふふっ……マーちゃん、すっごく惨めだね……♥

 恋する乙女だったきよひーが簡単に寝取られて、見たこともない表情をしてて、それを盗み見る……♥

 うわっ♥ サイテ―のクズじゃん……♥」

「おっほっぉぉぉぉ……♥」

「え、あっ……♥ う、うんっ♥ わかったっ♥」

「わ、私も……♥」

 

 事実、刑部姫もカメラドローンへと向かって立香を魅力の欠片もない、惨めな男だと嘲りの笑みを向ける。

 その際に、青年が処女を貫いた証である破瓜の血に染まったちんぽを引き抜き、再び刑部姫と清姫の腹部で挟み込む。

 その意図を読み取った刑部姫は、再び自分の腹部へと腰を打ち付ける青年の耳元で媚び媚びの囁きを呟きはじめ、息も絶え絶えの清姫も甲斐甲斐しくそれに続く。

 

 先程は、立香を侮蔑する言葉であった。

 では、次はなにか。

 決まっている。

 

 

 ────青年を讃える言葉だ。

 

 

 パンパンッ♥

「姫のおっぱいを男らしさ全開で見てきてくれるのがかっこよくて好き……♥」

「どこでも……発情してる私のために……♥ パイ揉みしてくれるのが♥ かっこよくて好き……♥」

 

 パンパンッ♥

「姫の趣味を尊重してコスプレエッチに使ってくれる頼りがいのあるところがかっこよくて好き♥」

「メスを支配してぇ……♥ 良いように、使ってくれるかっこいいところが……♥ 好きっ♥」

 

 パンパンッ♥

「渋ってる生意気な女を押し倒してメスにしてくれるかっこいいところが好きっ♥」

「歩き方が、かっこよくて……♥ 好きっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「好きなところしかないところが好きっ♥️」

「しゃべり方が♥ 好きっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「かっこいところが好きっ♥️」

「息してるのが好きっ♥️」

 

 パンパンッ♥

「生まれてきてくれたことが好きっ♥️」

「生きていてくれてるのが好きっ♥」

 

 

 パンパンッ♥

「「貴方が、大好き♥♥♥♥」」

 

 

 その言葉と同時だった。

 

 ずぶぅぅぅぅぅぅぅぅっ♥

 

 青年は、刑部姫のマンコへとチンポを突き入れる。

 

「お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛っ゛っ゛っ゛♥」

「ああ……かっこいい♥ いけめん♥ 男前♥ この世でたった一人の御主人様っ♥

 他人の恋人を奪って♥ 無責任種付け……♥ してくださいっ♥」

 

 入れた瞬間に絶頂へと至る刑部姫と、青年の自尊心のために耳元で褒め称える。

 それはまさしく男にとってベストタイミングで、ムズムズと腰を動かして。

 

 びゅるるるるるるっるうっぅっ♥ どびゅっ♥ ドびゅぅぅぅ♥ どびゅっるるっ♥

 

 刑部姫の子宮へと向けて激しい射精を行った。

 

「ん゛ほ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ん゛っ゛♥♥♥♥♥♥♥」

「射精、かっこい……えっ、あっ、きゃぁ♥」

 

 刑部姫は少女がするとは思えないほどに表情を無様に崩し、その雄々しい射精をうっとりと清姫が眺めていたが、まだ射精が収まっていないだろうに青年は刑部姫のマンコからチンポを引き抜く。

 そして、油断をしていた清姫のマンコへと狙いを定め。

 

「あっ♥、おっ♥ ぶぉっ♥ お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛ぉ゛ぉ゛っ゛っ゛っ゛っ゛ぉ゛っ゛♥♥♥♥♥」

 

 勢いよく突き込んだ。

 

 どびゅっ♥ どびゅっるるっ♥ びゅるるるるるるっるうっぅっ♥ ドびゅぅぅぅ♥

 

 清姫の子宮口へ目掛けて精液が飛び出ていく。

 清姫もまた絶頂に達し、刑部姫と同じく表情を崩す。

 

「おほぉっ……♥ おっ、おっ、お、おぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥♥♥」

「あっ……♥ あへ、あぁっ、あぁぁぁぁぁっっっ♥♥♥♥♥♥」

 

 ビクンビクン、と。

 刑部姫と清姫を抱きしめながら、青年は長い長い射精を行っていく。

 清姫へ射精を行っていたのに引き抜いて刑部姫へ。

 刑部姫へ射精を行っていたのに引き抜いて清姫へ。

 

 本来ならば出来るはずもないそんな曲芸じみた長い射精を行っていく。

 おそらく、単純な快楽だけならばどちらか片方へと射精を行う方が快感は強いはずだ。

 なのに、青年は二人へと交互に精液を注いでいく。

 それは征服だからだ。

 

「あっ……♥ あへぇ……♥」

「おっ……♥ おほぉ……♥」

 

 アヘ顔とオホ顔を浮かべた、淑やかな女性の顔とは程遠い浅ましい雌の顔を浮かべる二人。

 つい先程までは別の男のモノだった女を奪う征服欲を満たすには、この交互に射精を行う動作が最も興奮を煽るのだ。

 喘いでいる二人を見下ろし、青年は笑う。

 ぷるるっと腰を振って、最後に残った精液を二人の腹部の間へと垂れ流す。

 そして、ゆっくりとちんぽを引き抜く。

 

「しゅ、しゅごぉ……♥ どろっどろ……♥ んひぃっ♥」

「べっ、べっとり……♥ 濃厚っ……♥ ぐぅっ♥」

 

 二人は腹部にかかった精液を確認し、そのドロドロとした濃厚な精液がマンコの奥に注がれていることを意識して、再び軽イキをした。

 男はその体を動かして、二人の股間の間から、二人の顔の間へと移動した。

 射精を終えたばかりのヌルヌルテカテカに光ったチンポを、二人の顔の間に差し込む。

 そうするだけで刑部姫と清姫は何を求められたのかを瞬時に理解し、そのチンポへと顔を寄せ、舌を伸ばす。

 そして、両手をピースサインに変えて、崩れきった顔の側へと持っていく。

 アヘ顔ダブルピースである。

 そのまま、カメラドローンへと視線を向け。

 

 

「「じゃあね、全雌サーヴァント寝取られる雑魚チンマスターくん♥」」

 

 

 侮蔑と興奮で塗りたくられた別れの言葉を口にした。



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ジャンヌお姉ちゃんによるイルカのラムダちゃん無様ショー&敗北確定の尊厳を賭けたセックスバトル

 

 カメラドローンによって撮影されているその建物は、一言で伝えよるならば『水族館』であった。

 その水族館に設置されたショー用の屋外ホールに、一人の少年が一人の美少女とともに観客席に現れた。

 黒い癖毛をしたあどけない顔立ちの少年は、黒のビキニ水着の上から水色のパーカーを羽織った、金色の長い髪を三編みに纏めた美少女に先導されて歩んでいく。

 

 その美少女は、藤丸立香にはよく見覚えのある人物であった。

 ジャンヌ・ダルク。

 英仏百年戦争において活躍し、非業の最期を遂げた聖女ジャンヌ・ダルクである。

 戦場に立てばまるで人型の要塞かと思うような勇ましさを誇るジャンヌだが、戦場ではないこの水族館に追いてはただの村娘と言った様相である。

 いや、ただの村娘と呼ぶにはジャンヌは美しすぎるが、しかし、精神面はまさしくそんなどこにでもいるような優しい少女である。

 藤丸立香にとってもまた姉のような包容力を持った戦場でも日常でも頼れる存在である。

 

 そんなジャンヌに導かれている少年は幼さに溢れたあどけない顔立ちとは裏腹に、実に邪なニヤついた笑みを浮かべており、見れば、その右手はジャンヌのたっぷりと肉の付いた尻を掴むように添えられていた。

 それに対してジャンヌは諌めようとはせず、むしろ、どこか嬉しそうに頬を染めている。

 立香には決して見せなかった表情である。

 すなわち、『姉』の表情ではなく『女』の表情だ。

 

「ほら、弟くん♥ 今日はイルカショーがありますからね♥

 弟くんだけに見せる、弟くんのためだけのショーですよ♥」

 

 カジノ、改め、ウォーターパーク『シルク・ドゥ・ルカン』。

 急増で造られたこの屋外ステージは、少年のための貸し切りショーが行われようとしていた。

 ジャンヌは少年のことを『弟』と呼びながらも、女としての媚びた色が強く混じった声で尻を振りながら誘惑する。

 

 弟と呼ばれていたのは、自分だったはずなのに。

 立香は、実際にジャンヌから本物の弟のように扱われれば困惑をしていたくせに、その立ち位置が他人に移ってしまったと知れば、歯噛みするほどの悔しさを覚えていた。

 なんとも自己中心的な、傲慢な思考であった。

 

「さぁ、行きますよ♥ 性女より海の恵みをお届けです♥」

 

 多くの人から信仰を得ている『聖女』ではなく、少年のためだけに淫猥な真似を平気で行う『性女』を名乗ったのだろうと確信できるほどの媚び顔を浮かべるジャンヌ。

 特別にあしらえたと思われる豪奢な椅子へと少年を優しく座らせる。

 それはちょうど水族館にいる魚たちが芸を見せるためのプールの眼前となる場所であった。

 

 少年が椅子に座り込み、その時に椅子の高さが合っていないのか脚が地面についていない姿をジャンヌは微笑ましく見つめている。

 だが、姉らしいその姿の奥にあるのは女だ。

 今、あの黒ビキニを脱がせて裸にひん剥けば、乳首を固く勃起させてマンコからは愛液を垂れ流している姿が確認できるはずなのだから。

 

「ショーターイムっ♥ 青い空、エメラルドの海♥ そして……♥」

 

 くるり、と。

 ジャンヌはサーヴァント特有の常軌を逸した身体能力を活かし、手すりを支えにジャンプし、プールを飛び越えていく。

 そして、さながらキッズアニメの変身ヒロインのように、空中で霊基が変質していった。

 先程までの黒ビキニは白の競泳水着へと姿を変えてその豊満な巨乳を抑えつけながらも腹部にピッタリと張り付いて先程のむき出しの状態よりも倒錯的なセクシーさを感じさせるものとなった。

 また、羽織っていた薄水色をした薄手のパーカーも薄手の白いスポーツパーカーへと姿を変えている。

 先程は前方のジッパーを腹部まで締めていたが、今は羽織っているだけのためにその股間の水着部分と生足の境目が艷やかに露出されていた。

 髪型もまた三編みが解かれてポニーテールへと変わり、知的さと優しさを覚えさせるメガネもかけられていた。

 

 ジャンヌは姿を変えて、屋外ステージの中心に降り立つ。

 その際に背中から降り立ったことで、ぷりぷりっ♥、としたお尻が競泳水着に、くいっ♥、と引き締められた姿で少年へと晒される。

 映像には映っていないが、少年は恐らく歳に似つかわしくない性欲に塗れた笑みを浮かべているだろう。

 この映像を見ている立香もそうなのだから、間違いないはずだ。

 

「本日はイルカショーですよ、弟くん♥」

 

 ジャンヌは手に持ったフラフープを大きく晴天の空へと向かって放り投げた。

 すると、それが合図であったかのようにプールの水面が僅かに揺らぐ。

 はるか下、プールの床からなにかが上がってきているのだ。

 それがジャンヌの言う『イルカ』なのだろう。

 そのゆらぎが大きくなり、次第にその水面越しにも水中を泳いでいる『イルカ』の存在の姿が視認できるようになっていく。

 そして、それを視認した瞬間、驚くべき早さで水面からイルカが飛び出してきたっ!

 

「きゅぅぅぅぅぅっ♥」

 

 イルカの鳴き声とともに─────違う、イルカの『鳴き真似』とともに、ジャンヌの言う『イルカ』が飛び出てくる。

 その姿は、決して一般的に言われるイルカの姿ではなかった。

 

 最初に目に入ったのは淡い紫の長い『髪』……そう、それは確かな『髪』だった。

 すなわち、ジャンヌの言う『イルカ』とは、イルカの振りをした『人間』なのだ。

 強い日差しの下で水面下から、淡い紫の髪と真っ白な肌をした、実に色彩の薄い幻想的な少女が飛び出してきたのだ。

 少女はその息を呑むような美しさを誇るスレンダーな肢体を、強烈な、えげつないとさえ言えるほどの角度をしたハイレグ水着で包んでいた。

 鼠径部などは丸見えで、その淫猥なくぼみを露骨に見せつけている。

 腹部はたっぷりとした厚さの白レースを二つも重ね合わせた華美なもので、腋下越しにそのレースと繋がった袖はだぼだぼと大きく、手を見せることもなく強引に紐で結ばれている。

 その隠された手も、白いソックスで隠されている脚もまた美しいのだろう。

 少女には、そう確信させるような圧倒的な美のオーラが溢れていた。

 

 そう、少女が身につけているものといえば、それだけであった。

 股間と腹部と胸と肘から下と膝から下を隠しているだけ。

 肩は大きく露出し、丸見えの鎖骨はフェチズムをくすぐらせるものだった。

 

「お見事っ♥ イルカのラムダちゃんは、きれいに輪をくぐりましたねー♥」

 

 イルカと呼ばれた少女、『ラムダリリス』は再び水中へと姿を潜めていった。

 ラムダリリス。

 傲慢で不遜なる、誰よりも美しい快楽のアルターエゴ。

 溢れ出る加虐性癖を抑えることの出来ない、周囲を傷つけることでしか自身を認識できなかった加害者。

 不必要であると切り捨てられた少女の一部が、似通った神性と融合果たして生まれ出た怪物。

 藤丸立香にとってはどこか懐かしいような、出会ったことのないはずの少女である。

 

 そのラムダが、誰よりもプライドが高いラムダが、イルカの真似事をしている。

 一瞬しか認識できなかったが、水中から現れたラムダは確かに無垢な『笑顔』を浮かべていた。

 プライドが高く、笑みと言えば嘲笑に限ると言わんばかりにひねくれたラムダでは、天地がひっくり返っても起こり得ないと思えるようなことが、この映像の中では起こっていた。

 

「ではでは、次は二つですよー♥」

「きゅっ♥ きゅぅぅうっ♥ きぅっ♥」

 

 まるでジャグリングのように、どこからか新しく取り出したフラフープを投げる。

 ラムダリリスはそのフラフープの高さがちょうど重なった瞬間に合わせて水面下から飛び出してくぐり抜けてみせる。

 思わず柏手を打ってしまうような見事な芸であった、ラムダリリスのプライドは決してイルカの真似事を許すようなものではないはずだという前提以外では。

 

「はーい♥ ラムダ、次はボールですよー♥」

「きゅきゅぅぅんっ♥」

 

 そう言うと、ジャンヌはビーチボールをプールへと向かって放り投げてみせる。

 ゆっくりと宙を舞うビーチボールは一度水面へと着地し、そのボールの下からラムダが現れる。

 鼻先にボールを乗せてバランスを取るラムダ、これもまたイルカショーでよく見る芸である。

 

「はいはーい、どんどん行きますねー♥」

 

 そのボールへと目掛けて、ボールを続けて二つ投げていく。

 ボールの上にさらにボールを乗せて、それをこぼさずに維持するという芸のようだ。

 乗るわけがない。

 乗るわけがないが、その芸をするのは他ならぬ英霊という、例外なる概念が形になったような存在だ。

 見事にボールを3つ、鼻先に乗せて遊んで見せる。

 それをたっぷり数十秒見せつけた後に、ラムダは水中へと戻っていった。

 ポンポン、と水面へと落ちて行くボール。

 

「はい、拍手ー♥」

 

 パチパチ、と手を叩くジャンヌにつられて少年もまた手を叩くとその音に惹かれたようにラムダもまた水中から少年の方向へと泳いでやってくる。

 ぴょん、と椅子から降り立って、プールと観客席を遮る壁の前に立ち、左手は手すりを握って右手をプールの上方へと伸ばしていく。その右手に惹かれるように、水面から顔を出しているラムダがこすり付けるように鼻先を寄せてくる。

 こちょこちょ、とくすぐってやれば嬉しそうに目を細めるラムダの姿は、やはり本来のラムダリリスを知っているもの……つまり、藤丸立香からすれば目を疑うような光景であった。

 むぎゅり、とジャンヌが隣にやってきて競泳水着に押し詰められたおっぱいで少年の頭を包んで、その白い指で少年の癖毛を撫でながら、空いた手でバッグから鮮やかなピンク色の光を放つ『メダル』を取り出した。

 

「弟くんもイルカさんにご褒美をあげちゃってくださーい♥」

 

 そう言って手渡されたそのメダルを、ラムダの頭へと押し付ける。

 すると。

 

「きゅうぅぅぅうん……♥」

 

 そのメダルはラムダの頭に溶けるように入り込んでいった。

 ラムダは目を細め、頬を紅潮させながらそれを受け入れる。

 

「きゅぅぅぅ……うう……うん……?」

 

 歓喜に満ちた表情が、段々と疑問の形に代わっていく。

 そして、きょろきょろ、と周囲を見渡し、少年とジャンヌの顔を見つけ、興奮と快感と染まっていた頬が全く別の感情で染まっていく。

 

「こっ……! このっ……!」

 

 パクパク、と口を開閉させながら、明確な怒りと屈辱が瞳に宿っていく。

 ケラケラ、とラムダのそんな様子を見てジャンヌは面白そうに笑い、少年の頭をその両腕で抱き寄せながら胸をこすり付ける。

 つるつるとした白い競泳水着の感触の奥にある、ふわふわとした柔らかなおっぱいの感触がお気に召したのか、チンポが勃起されて半ズボンが大きなテントを作っていた。

 

 立香もひと目で分かった、そのチンポが自分よりも大きいと。

 立香は下手をすれば自分より歳が半分も下である可能性がある少年が、自分よりも男として優れた性器を所有しているという事実に────激しく性的な興奮を覚えていた。

 

「ふざけるなっ!」

「きゃあ、怖いイルカさんですねぇ♥」

 

 ラムダが水面から飛び上がり、水滴を落としながら少年の前に立つ。

 鋭い瞳で、それこそその視線だけで殺せそうなほどに恐ろしい威圧感を放ちながら少年を睨みつけるラムダ。

 だが、二人はニヤニヤと笑うばかりで、ラムダのその威圧にたじろぐ気配すら見せない。

 ジャンヌにいたってはあからさまな挑発の言葉を口にする始末である。

 

「覚悟は出来ているんでしょうね……!

 この私にあんな、イルカの真似事なん────」

「はい、見せ槍ですよ~♥」

 

 ぼろん、と。

 ただズボンを脱がしただけなのに擬音が出てきそうなほどに勢いよく、勃起チンポがラムダの前へと繰り出された。

 立香が想像したとおり、やはりそのチンポは彼の何倍も大きいものであった。

 いや、あるいは立香が小さすぎるのかもしれないが。

 

「あっ……うっ……♥」

 

 ラムダはただそれだけの行動で再び口をパクパクと開閉しはじめ、まさしく二の句を告げないという状態に陥っていた。

 怒りで染まっていたはずの瞳も、明らかにうるうると怒り以外の感情が支配をし始めている。

 挙句の果てには背筋をピンと伸ばして少年を見下ろしていたのに、がくり、と膝をついて見上げる始末であった。

 しかも、膝をつくとちょうどその眼前に勃起チンポが来る位置になり、はぁはぁ、と熱い吐息を漏らし始めたではないか。

 

「ふふ、さすが弟くんですね♥

 こわ~いイルカさんも、弟くんの立派なおちんぽを見せただけで、ぶるぶる~って怯え始めちゃいましたよ~♥

 女の子はこのオチンポでいじめられたらえんえん泣くことしか出来なくなりますもんね~♥

 こんなこと、普通の男の子は出来ることじゃないんですよ♥

 まさしく、弟くんは選ばれた勇者さんなんです♥」

 

 甘ったるい声で少年を褒め称えるジャンヌ。

 そして、れろぉっと自身の右手へとたっぷりの唾を垂らし、手を洗うように両手をこすり合わせてその唾を広げていく。

 ぬめぬめとたっぷりの美少女唾液に染まった、男ならばその淫猥な手をむしゃぶりつくために大金を支払うことも躊躇わないであろうその両手で、ラムダに見せつけるようにチンポをしごき始めた。

 

 シコシコ♥

 シコシコ♥

 

 愛情たっぷりの手コキは熟練のもの。

 竿を強く扱いていると思えば雁首をいやらしく指で絡め取ったり、時折金玉をぷにぷにと揉み込んだり、根本をキュッと締め付けた後に和らげたり、まさしく変幻自在にチンポをジャンヌの両手が動き回る。

 『オナニーだけは超一流』と揶揄された立香の自慰すらも上回る、そんな男のツボを抑えたテクニシャンな手コキであった。

 ただ赴くままに自分の性欲を満たすためのオナニーでは決して得られない、より強い快感を与えるために『我慢』をさせる、大きな奉仕欲を持った献身的な女性でしか出来ない手コキに羨みながら、立香はその右手の動きを早くした。

 

「はぁ……ああっ……ああっ……♥」

「『なんでもするからオチンポください~♥』って言った牝のくせに生意気な態度を取っちゃうイルカさんには……弟くんのお仕置き棒でこてんぱんにイジメちゃいましょうね♥」

 

 シゴかれるチンポを見てうっとりと瞳を染めていくラムダと、そんなラムダをバカにするような口調のまま耳元で弟くん甘やかしボイスを呟くジャンヌ。

 少年も気分を良くしたのか、ラムダの頬にチンポを添えるように腰を突き出す。

 何をやるのかジャンヌは理解したのか、その見るだけで射精をしてしまいそうな手コキを中断する。

 そして。

 

 ぺしんっ!

 

「んきゅぅぅぅぅぅぅん♥♥♥♥」

 

 チンポビンタを叩き込んだ。

 ラムダはそれに対して屈辱の怒りを見せるどころか、先程までのイルカショーでの鳴き真似のように甲高くもピンク色に染まった嬌声をあげる。

 それが面白かったのか、少年は子供らしい意地の悪い笑みを浮かべて。

 

 ぺしんっ! ぺしんっ! ぺしんっ! ぺしんっ!

 

 往復チンポビンタをラムダの頬へと叩きつけた。

 

「きゃうんっ♥ きゃうんっ♥ きゅぅうぅぅぅぅぅぅぅぅ♥」

 

 ぷしゃっ、と。

 ラムダのハイレグ水着でも抑えきれなかった潮が吹き出した。

 少年の脚を穢すその愛液は勝利の証、チンポを叩きつけられるという屈辱的な行為に対して快感を覚えるという、あまりにも男に対して都合の良すぎる被虐性癖に、少年もジャンヌもその無様を声にして笑った。

 ラムダはその屈辱にやはり怒りで頬を染め、しかし、その怒りも一瞬だけですぐに快感にかき消されてしまう。

 

「ほらぁ、イルカさん♥ 今回もまた『勝負』を挑んだらどうですか♥

 ウォーターパーク、『シルク・ド・ルカン』はカジノの機能は未だに残っています♥

 貴女が弟くんとのセックスバトルで賭金にしたカジノ『水天宮』の機能もちゃーんと接収してますので♥

 もはや何も持っていない貴女ですけど……『先程、弟くんのお情けで返してもらったもの』がありますよね♥」

「くっ……ぅぅ……ぅぅぅぅぅぅっ!!!」

 

 煽りに煽るジャンヌと、屈辱のうめき声を上げながらもチンポから視線を一瞬として逸らさないラムダ。

 たっぷりと呻き、呻き、呻き、苦渋の決断をしているような『振り』をする。

 その姿があまりにもしつこいと感じたのか、少年よりも早くジャンヌがしびれを切らした。

 

「……あの、そういう『言い訳』は、弟くんを怒らせちゃいますよ?」

「あっ……」

「はっきり言いますけど、弟くんは別に貴女を抱く必要なんてないんですよ?

 まるで、弟くんが貴女を抱きたくて抱きたくて仕方ない、みたいな空気を演出するの、やめてもらえないですか?

 このまま貴女を放っておいて私とVIPルームでイチャイチャラブラブ種付けセックスをしてもいいんですからねっ」

 

 それは事実であった。

 少年がラムダをここで抱く必要なんて、一つも存在しない。

 女なんて星の数ほど存在し、少年はその星も容易く掴める選ばれた存在なのだ。

 画面の前でシコシコと虚しくオナニーをしている立香のような雑魚オスとは格が違うのだから。

 

 そのことをラムダは理解していない、と苛立ちを顕にしながらジャンヌは呟く。

 ある程度の『焦らし』は少年の興奮を掻き立てるスパイスとなるが、ジャンヌにとって今のラムダのそれは長すぎた。

 少年の興奮を冷ましてしまうものだと判断して、ラムダにいいかげんにしろ、とお説教をしだしたのだ。

 

「えっ、あっ……」

 

 その子宮に脳みそがるようなイカれたガチ説教に思わずラムダは動揺してしまう。

 少年は弟チンポ第一主義な姉気取りのジャンヌの無様な姿に興奮をして、さらにビクビクとチンポを強く脈打たせた。

 ジャンヌはそんなチンポを掴み、激しく扱き上げる。

 

「ほーら、シコシコ♥ シコシコ♥」

 

 シコシコ♥

 シコシコ♥

 

 ジャンヌの手コキは激しいものだが、同時に優しいものであった。

 チンポが気持ちよくなれることを優先した慈愛に満ちた聖女手コキ。

 しかも、その聖女は手指の感触だけで絶頂に達するような、哀れなオナニーの延長に過ぎない手コキだけでは終わらせない。

 

「はーい、お姉ちゃんとチュッチュしましょうね~♥

 弟くんの女殺しキスでお姉ちゃんをメロメロにしてっ♥」

 

 ちゅっ♥ じゅるぅ、じゅるるっ♥ れろぉぉぉ……れろっ……ちゅばっ♥

 

 ジャンヌ柔らかな唇が少年の少し硬さのある唇に合わせられる。

 すぐさまに舌が合わさり、一瞬ではあるがジャンヌの手コキの動きが鈍る。

 性的な興奮で硬直してしまったのだと傍目からでもわかる、少年とのキスだけで強い性的な興奮を覚えているのは明白だ。

 事実、ジャンヌはその長くも肉付きの良い男の理想のような脚をもじもじと内股でこすり合わせて、その大きなデカケツを震わせている。

 

 その姿を見た少年は、ガシィッ、とジャンヌの尻を強く握った。

 

「んんっんんっぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥♥」

「ああっ……♥」

 

 それだけでガクガクと膝を震わし、手コキの動きも単調なものに変わり、まるで舌を千切らんと言わんばかりに強く唇に吸い付く。

 ジャンヌの女の幸せを見たラムダも恍惚の言葉をポツリと見せた。

 その二人の美少女の愛らしい姿を前に、我慢など出来るはずもないし、する理由もない。

 

 どびゅるるるるるっ!

 

「んひぃぃぃぃっんっ♥」

 

 露払いを言わんばかりに射精をする少年。

 その熱い精液は膝をついていたラムダの顔に直撃し、白い肌は黄ばんだ精液で化粧を強制的に施されてしまう。

 だが、ラムダはその様に不満の声は漏らさずにむしろ歓喜のアクメ声で答えた。

 

「はぁ……はぁ……かっこいいキスと男らしい尻揉みでしたよっ♥

 デカケツをふりふりしてセクハラ待ちの女の子に自分勝手な尻揉み、それだけで女の子は弟くんに堕ちちゃいますからお姉ちゃんでたっぷり練習しましょうねっ♥

 それに、オチンポぴゅっぴゅっもとってもイケメンさんで……イルカさんもメロメロですね♥」

 

 ラムダがアクメに襲われている中で、ジャンヌは少年から唇を離すとすぐに少年を褒め称える。

 ジャンヌはアクメのあまりに射精の瞬間をおぼろげにしか見えていなかったが、ラムダの様子からその射精もいつものように立派なものだったねと頭を撫でる。

 そして、優しくチンポをシゴキながらまだ尿道に残っている精液のためにお掃除フェラを行おうと跪くジャンヌ。

 

「じゃあ、かっこいいイケメンチンポに残ったザーメンもお姉ちゃんが……」

「っ! は、はむぅッ!」

「えっ、きゃ、きゃぁ!」

 

 だが、それをラムダが激しい動きで邪魔をした。

 ジャンヌの身体に体当たりをして、チンポの前を維持して勢いよくしゃぶりつく。

 そして、じゅるじゅるっ、と下品な音を立てながら頬を引っ込ませた完璧な美貌からは程遠い無様なブス顔で残った精液を吸い取った。

 

「はぁ……はぁ……ごくっ♥ んんっ♥」

「こらっ!!!!」

 

 だが、それにジャンヌが激しい怒りを示し、パシンッ、と勢いよくラムダの頬を叩く。

 喉に手をあたって濃厚な精液の味を楽しんでいたラムダは虚をつかれて思い切り倒れ込んだ。

 怒りの形相でラムダを睨みつけるジャンヌだが、それは決してチンポを横取りされた怒りからではない。

 もちろん、自分が味わうはずだった絶品ザーメンを奪われたことに対する怒りがないわけではないが、ジャンヌにとってそれよりも度し難い行為をラムダは取ったことの怒りだった。

 

「弟くんのチンポに許可を得ずにしゃぶりつくなんて、何をしているんですかっ!

 おまけにそんなブスフェラ顔で終始して……!

 いいですかっ、そのブスフェラ顔は、まず可愛らしい媚び媚び顔で咥えこんでいたのに段々と抑えが効かなくなって牝の卑しい根性丸出しのそれに移行して弟くんの優越感をくすぐるためのものなんですっ!

 なのに、最初からそんなブス顔を晒して……!

 貴方の浅ましさのせいで弟くんがトラウマになって、勃起不全になったらどうするんですかっ!」

「えっ……あっ、ご、ごめんなさい……」

 

 ジャンヌの激しい怒りに、ラムダは思わずと言った様子で謝罪の言葉を口にする。

 だが、そんなおざなりな返事ではジャンヌの怒りに油を注ぐだけであった。

 

「貴女、何をしたかわかって……! いえ、もう、いいです……!

 大丈夫ですか、弟くん?

 怖かったですよね……早くこんなところから離れて、ふわふわのベッドでお姉ちゃんがたっぷり癒やしてあげますからね……」

「えっ……?」

 

 今度はラムダに対する煽りや焦らしではない。

 本気で、ジャンヌは少年を連れてここから立ち去るつもりなのだ。

 それを理解してからのラムダの動きは早かった。

 

「ま、待って!」

「待ちません、貴方はイルカらしくそこで泳いでいたらどうですか?」

 

 だが、ジャンヌは聞く耳を持たない。

 少年の腰に手を回して、ここから立ち去るように促す。

 

「えっ、どうしました……弟く、んぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♥」

 

 少年はそんなジャンヌのと尻と乳首を、ぎゅぅっ、と強く摘んだ。

 ジャンヌは腰砕けになり、いや、そのまま立っていられないと膝をついて倒れ込んだ。

 そのまま、ジャンヌは潤んだ瞳で少年を見上げる。

 

「が、頑張るんですか……? こんな不細工顔を晒した女に、セックスをしてあげるんですか?」

 

 ジャンヌの問いかけに、こくり、と少年は頷くと、ジャンヌとラムダの瞳が輝いた。

 

「弟くん……貴方はなんて優しく、勇ましいんでしょうか!

 お姉ちゃんも誇らしいですよ……♥」

「あ、ああっ……♥」

「……さあ、イルカさん? 何をすべきか……わかりますね?」

 

 ジャンヌは未だにうめき声しか出せないラムダへと視線を動かす。

 ラムダは、顔面ぶっかけを食らって頬を伝っていた少年の精液を、ぺろり、と舌で舐め取る。

 それだけで、軽くイッてしまった。

 そして、思うのだ。

 

 ────ああ、『また』敗けた、と。

 

「え、ええ……ええ……貴方に、『勝負』を申し込むわ……♥」

「素直になりましたね……♥ はい、『シルク・ド・ルカン』の支配人代理のジャンヌ・ダルクが見届人を承ります♥」

 

 ラムダのその様子にジャンヌは笑みを深めるて、その震える脚を必死に動かして、立ち上がった。

 向かい合う少年とラムダの間に立ち、お互いを見つめる。

 少年は腕組をして雄々しく仁王立ちをし、ラムダは跪きながらとろりとした瞳で少年を見上げる。

 その位置関係を見て満足そうに、ジャンヌは頷いた。

 

「では、『シルク・ド・ルカン』のオーナー。貴方は何を賭けますか♥」

 

 かつてジャンヌが治めていた『シルク・ド・ルカン』の全権利を所有している少年は呟く。

 『ラムダのレベルを賭ける』、と。

 

「では、ラムダリリス。貴女は何を賭けますか?」

 

 かつて『水天宮』を治めていた、今は少年の愛玩用イルカに過ぎない、なぜか再臨だけは行われていてもLV1のラムダリリスは呟く。

 『私の知性を賭ける』、と。

 

「はい、ルーラーとしての一面も持つ私が確かに承りました♥

 さあ、現れ給え、BETされたメダルよ♥」

 

 ジャンヌが両腕を広げると、突如としてその手にメダルが現れる。

 ラムダに向かった右手は一枚の、先程ラムダに埋め込まれたはずのピンクに光るメダルが。

 少年に向かった左手には一枚の皿に載った、四十枚の金色のメダルが。

 すなわち、ラムダリリスが所持していたスキルによって生成されたラムダリリスの知性と、ラムダリリスのレベルが具現化したメダルだ。

 これから行われる勝負に勝利することで、相手がBETしたメダルを手に入れることが出来るのだ。

 

「レベル40で釣り合いましたね♥

 それでは、これよりドスケベ剣豪のセックスバトルを始めます♥

 ラムダ、ドスケベ剣豪として、スタートのタイミングは貴女に委ねられます……わかりますね♥」

 

 ジャンヌの言葉に、ラムダリリスは一瞬だけ理性を取り戻す。

 だが、それも一瞬である。

 少年のチンポが揺れるだけで、その理性は簡単に消し飛んだ。

 

「じゃ、じゃあ……♥」

 

 ラムダリリスは、腰を上げて足を伸ばす。

 しかし、決して少年よりも高い位置に目を置かず、すなわち四つん這いになって腰だけを上げた状態になる。

 まるで前屈をしたような、まっすぐに伸びた脚と腰より上が折り重なるような体勢。

 開いた足の間から少年を除く、無様な姿だ。

 しかし、その細くスラリとした脚は多くの牝を犯してきた少年をしても類を見ないと言ってもいいほどに美しいものである。

 小ぶりな尻まで伸びるその脚が際立ったその姿は、確かに少年の情欲を煽るには十分すぎるものであった。

 

 そして、ラムダはそのままハイレグ水着越しに尻を少年のチンポにこすり付ける。

 肉薄な尻の、しかし、確かに存在する谷間にそのチンポが沿うようにそそり立つ。

 まるで、チンポを尻で掲げているかのような体勢だった。

 

「勝負よ……セックス一本勝負……♥

 アナタの貧弱なチンポで、この快楽のアルターエゴを落とせるかしら……♥

 ふふっ、到底無理でしょうね……そのまま私に全てを貪られ、ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ♥♥♥♥♥」

 

 ふりふり、と。

 チンポをシゴくように尻を上下に振って見せるラムダが、あからさまな挑発の言葉を口にする。

 その無様な雑魚牝のくせにクソ生意気な言葉に少年はマジでイラついたのだろう。

 乱暴にハイレグ水着を掴んでずらし、ぐじゅぐじゅに濡れそぼった泣き虫マンコを露出させてオラついたガチ勃起チンポを容赦なくマンコに突き込んだ。

 

「お゛っ゛……♥ お゛ぉ゛っ゛……♥ お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛っ゛ん゛♥♥♥♥♥♥」

「あらら……これは勝負が決まっちゃいましたね♥」

 

 流麗なる美貌を持ったラムダの顔が容易く削り、言葉も知らぬ獣さながらに不細工な喘ぎ声をあげる。

 パンパンッ、とそんな完全敗北丸わかり雑魚マンコに容赦なくチンポを突き立てる少年の姿は、まさしく獅子搏兎といった様子で王者に相応しい貫禄であった。

 そんなイケメン少年のかっこよすぎるセックスに、立会人であるはずのジャンヌは我慢もできずに、手に持ったメダルを地面においてオナニーをし始める。

 

「はぁん……かっこいい……♥ 弟くんかっこよすぎて、お姉ちゃんオナニーしたくなっちゃうよ……♥

 いいよね……♥ うん、ありがとう……♥ 優しい弟くん、世界一のイケメンさんですね……♥」

 

 オナニーの許可を求めるジャンヌに対して横柄に頷く少年。

 そんな遥かに年下の少年の偉そうな態度を咎めることもなく、むしろ褒めちぎってオナニーを始める性女ジャンヌ・ダルク。

 

「おっ♥ ほぉぉぉっ♥ 深いっ♥ こつん、こつんって♥ おほっ♥ 奥にあたってりゅっ♥」

「はぁ、そうだよ、弟くん♥

 女の子はイケメン雄様に赤ちゃんルームの扉を、ゴンゴンっ、って借金取りみたいに叩かれたら、泣きながら扉を開けて土下座をする雑魚なんですよ♥

 もちろん、雑魚オスにそんなことされても無視しますけどね……あっ、雑魚オスじゃそもそも赤ちゃんルームまでオチンポ届きませんね(笑)」

 

 あからさまにこの映像を見ている立香をバカにする言葉がジャンヌの口から放たれる。

 少年に感情移入をしていた立香は突如として現実に戻された気持ちになってただでさえ小さいチンポが思わずしぼんでしまったが、しかし、少年は自分がこの二人の美少女がかつて慕っていた人物よりも『上』なのだと認識して気を良くしたようだった。

 そのまま勢いよく、ラムダの膣を蹂躙する。

 

「んほぉんっ♥ こ、これ、ぜったいあいつじゃむりぃ♥

 あいつの、オチンポじゃないから♥ ふひっ、そこ効くぅ♥

 あいつ、あいつ……♥ おちんちんだからっ♥ あぁぁんっ、くるぅ♥

 イケメンショタのデカチンのあしもとにも、おほっ♥ およばない……クソ雑魚おちんちんだからぁ♥」

「ええ、私も見たことありますけど……んっ♥

 えっ、違いますよっ♥ たまたま着替えの最中を見て知っ待っただけですっ♥

 お姉ちゃんのファーストキスも♥ お姉ちゃんの処女も♥ お姉ちゃんのアナルも♥

 ぜーんぶ♥ 弟くんが初めですよっ♥」

 

 バカにされる自分が、なぜこうも気持ちいい。

 敗北寝取られマゾ性癖をこじらせてしまった立香は、ジャンヌとラムダが自身をバカにすればするほどちんぽが固くなることを自覚した。

 もちろん、固くなると言っても少年のそれと比べることもおこがましいクソ雑魚勃起ではあるが。

 

「あっ♥ あっ♥ んっ……♥ くぅぅん♥」

「ふふ、ラムダはガチイキをしそうですよっ♥ 軽イキは大目に見てあげるハンデルールなのに圧勝間近っ♥

 かっこよくて最強な弟くんの姿にお姉ちゃんも嬉しアクメを迎えちゃいますねっ♥」

「あぅ、んっ、きゅ、おっ、おほっ♥」

 

 ラムダの顔がひどく崩れており、ジャンヌがその姿を揶揄しながら少年を褒める。

 わかりきった結末だ。

 少年もそれを理解しているのだろう、鼻歌を歌いだしそうな余裕さで腰のふりを強めた。

 そして、腰を大きく引き、ラムダの身体の震えに合わせて。

 

 バチンッ!

 

「お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛ぉ゛っ゛ぅ゛っ゛ん゛っ゛♥♥♥♥♥♥♥♥」

「はい、勝ちー♥ 弟くんの圧勝でーす♥」

 

 強く叩き込むと、ラムダは容易くガチアクメを晒した。

 そして、立会人のジャンヌは弟くんの勝利を宣言し、地面に置かれたラムダの『理性』を表すメダルがひとりでに動き出し、ラムダのレベルであったメダルの中に混じっていく。

 それでも、脚をプルプルと震わしながら、尻を高く掲げた姿勢を崩さない、健気なラムダはその体勢こそが少年の性欲を煽ることを理解しているからだ。

 その勝利が目前で広げられたことに満足した少年はより強く、ぐりぐり、と膣奥にチンポをねじ込み。

 

 どびゅるるるっるうううっ! びゅるっ! びゅぅぅ……びゅるるるるるっるぅ!

 

「んほぉぉ、おおぉ、んひぃぃぃぃぃんっ♥」

「うん、お見事な射精です♥」

 

 激しい射精をラムダのマンコに出し、チンポを引き抜くと、ラムダも限界を迎えたのだろう、バタリと倒れ込んだ。

 そして、少年はうつ伏せに倒れたラムダの身体を仰向けに動かし、その頭上をまたぐ。

 何をするのかと見ていると、ドスン、と勢いよくラムダの顔に座り込んだ。

 

「おぅ……♥」

 

 そのことにラムダは一切の不満も漏らさず、言葉にならない嬌声をあげる。

 

「おうっ♥ おっ♥ おっ♥ おうおうおうっ♥」

 

 いや、違う。

 言葉を出せないのだ。

 知性を賭金としてBETし、見事にセックスバトルに完敗したラムダは知性を失ってしまったのだ。

 

「おうっ♥おうっ♥」

「うふふ、今度はイルカさんからオットセイさんになりましたね♥

 弟くん、次のショーはオットセイさんのショーですよ♥」

 

 オットセイの鳴き真似ではなく。

 オットセイのような鳴き声しか出せなくなっているのだ。

 先程まではイルカであった。

 イルカの前はペンギンだった。

 その前はアシカだった。

 ラムダリリスは、敗北のたびにその知性を奪われ、『自身は動物である』と認識させられて、その動物のように振る舞うのだ。

 

 パンパン♥ パンパン♥

 

 ラムダは目を虚ろにしながら、『おうっ♥ おうっ♥』と、その自由の効かない両腕でパンパンと太ももを叩きながら腰を上下に動かし続ける。

 その姿は人間とは程遠い、まさしくオットセイの姿そのものである。

 

 ちゅっ♥ ぺろっ♥ れろぉ……ぶちゅう♥

 

 そして、顔面に座られて自身の唇につけられたアナルへと舌を伸ばし、本能に刻まれたアナル舐め奉仕が行われた。

 プライドなど欠片も存在しないオットセイのラムダちゃんは一心不乱にアナルに吸い付いている。

 

「敗者の顔に座り込んだ弟くん、王様みたいでかっこいいですよ♥」

 

 女性の顔に座り込むというあまりにも人をバカにした行為を咎めるどころか、やはり当たり前のように褒める弟くんにとって都合のいい甘々お姉ちゃんのジャンヌ。

 四つん這いで、ふりふり、と尻を振りながら少年に近づいていって、そのチンポにしゃぶりつく。

 今度こそ、と言わんばかりの気合いの入ったお掃除フェラであった。

 

「おうぅ、おぅ、おぅぅん♥」

「れろぉ……ぺろっ♥ クソ雑魚マンコに大勝利した最強チンポのお世話を出来るの幸せぇ……♥」

 

 かつて、恋人のような距離感を抱いていた不思議な相手であった誇り高いラムダが、知性の存在しない動物そのものの姿となって少年のアナルを舐める姿に。

 かつて、姉のように自分のことを可愛がってくれた優しくも強いジャンヌが、正しさなんて放り投げて少年のすること全てを無条件全肯定する媚び売り女となった姿に。

 

 ド変態マゾ男の立香は、どうしようもなく興奮をしていた。

 

 



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沖田総司とカーミラによる絶対オスご主人様へ絶対服従のわんわんプレイ

 

 

『怪盗現る』

 

 そんな紙面が画面に踊る。

 早くサーヴァント達の痴態を見たい、そんな気持ちで急かされている藤丸立香を嘲笑うようにその紙面はたっぷりとした時間、画面を占領する。

 その紙面をななめ読みしていくと、要約するに『謎に包まれた怪盗、ミストレス・Cがこの街の警邏である水着新撰組の警備を掻い潜り、時価数千万ドルにも及ぶ多量の宝石による装飾を施された杖を盗み去った』というものだった。

 その文面に立香は胸と股間を熱くする。

 

 謎に包まれた怪盗ミストレス・C。

 その正体を立香は知っている。

 贅を尽くし、男女を問わない無数の相手との睦事に溺れ、多くの生き血を啜った悪辣なる血の伯爵夫人。

 アイルランド文学に存在する記された美しき吸血鬼、カーミラの名を冠する麗人である。

 

 この街の警邏である水着新撰組。

 そのトップは、動乱に揺れる幕末の京都にて街を守護した新撰組一番隊組長、沖田総司に他ならない。

 当時の京都にて人斬り集団において、なお最強と称された天才剣士だ。

 

 ドキドキ、と胸を高鳴らせていると、動画がようやく紙面という画像データではなくどこかの光景を映し出した。

 夜の公園、だろうか。

 星空とポールライト、天然光と人工光に照らされた芝生やベンチなどが目立つ空間が映し出された。

 何の変哲もないというには手入れが十分に施された公園だが、特徴と言えば『きれいな』『清潔ん』という言葉を出せるような、そんな公園だった。

 

「あぉぉぉんっ♥」

「わふっ♥ はっ♥ はっ♥ くぅぅぅ……♥」

 

 そんな中で犬の鳴き声が動画に現れた。

 立香は期待するように前のめりになった、目を皿にして動画の変化を待つ。

 

「おんっ♥ おんっ♥」

「はっ♥ はっ♥ はっ♥ わんわんっ♥」

 

 犬の鳴き声とは裏腹に、現れたのは犬ではなかった。

 現れたのは、三人の人間だったのだ。

 いや、その中の二人を『人間』と呼んでいいのか、判断に迷うところではある。

 まずは現れた三人について一人ずつ説明しておこう。

 

 一人は男性だ。

 くるっとした癖毛と柔らかい顔立ちが特徴的な、若い頃はわからないが今ではすっかりお腹が出たいわゆる『中年太り』をした男性だった。

 服装はラフなシャツと半ズボンを身にまとっているが、首に巻いた落ち着いたデザインのネックレスや腕時計は上等なものだとわかる輝きがあった。

 社会的にも成功した富豪、といったところか。

 顔立ちは悪くない上に経済的にも優れているのならば、女性は放っておかないだろう。

 

 さて、この男に問題はない。

 問題があるのは、続く二人であった。

 

「おんっ♥ おんっ♥ わおおおぉんっ♥」

 

 まず、一人。

 それは『犬の鳴き真似』をしている少女だ。

 血色を失って中の血管が見えてしまう、そんな、今にも儚くなってしまいそうな印象を与えるような病的に白い肌をした美少女だった。

 ピンク色、というよりも桜色をした薄い色素の髪を、まるで犬の尻尾を連想させるように後頭部の高い位置で一本にくくっている。

 病弱さを連想させる白い肌とは裏腹に肉付きはよく、胸や尻は同年代の少女と比べても女性的な魅力に溢れている。

 その年令よりも早く訪れている女としての『実り』や『熟れ』といったものが、病的な白い肌と相まって淫猥さを醸し出していた。

 その顔は嬉しそうに満面の笑みを浮かべており、舌を垂らして『はっ♥ はっ♥』と犬のマネをしている。

 立香はこの美少女を知っている。

 何を隠そう、先程の紙面に書かれていた水着新撰組のトップ、沖田総司その人である。

 

「きゅぅぅん……♥ あんっ♥ あんっ♥」

 

 最後の一人。

 こちらも『犬の鳴き真似』をしている女性だった。

 やはり病的な白い肌をしており、しかし、こちらは儚さと言うよりも幻想的な印象を与える美女であった。

 一般的な女性の身長であった沖田よりも十センチは高いであろう、女性としては長身な肉体はスラリと細身でありながらも付くべきところには豊満な媚肉が備えられており、男からは一夜を望まれ女からは嫉妬に羨まれる、そんな妖艶な肉体を強調していた。

 色を失ってしまったような白髪は、ふわふわと柔らかな質感を視覚だけで感じ取れるほどのもので、その髪に触れるために忠誠を誓いかねないほどの妖しげな美しさがあった。

 しかし、そんな全ての男と女を手玉に取るような美しい外見とは裏腹に、その美貌は媚びに満ちていた。

 立香はこの美女を知っている。

 何を隠そう、先程の紙面に書かれていた謎の怪盗ミストレス・C、カーミラその人である。

 

「はっ♥ はっ♥」

「くぅん♥」

 

 そんな美少女と美女が犬真似をしている。

 なによりも、身にまとっている服装は、普通の服装とは言えないかった。

 それは、屈辱的な『体勢』を強要させる服であった。

 

 まず、一番に目をやるのはその『腕』と『脚』だ。

 それは拘束具であった。

 真っ黒なレザー状の腕全体を覆うほどのロンググローブへと手を入れる、そして、肘を限界まで内側に折りたたむことで前腕と上腕をまるでひとつの塊にするように、ロンググローブに備えられたベルトで強く結ぶ。

 脚も同様だ。

 腕と同色の黒いレザー状の股間の付け根まで届くようなロングブーツに脚を入れる、そして、正座をするように膝を折りたたんで太ももとふくらはぎをくっつけ、こちらもロングブーツに備えられたベルトで強く結ぶ。

 そんな、腕と脚を拘束された動けないはずの姿で、沖田とカーミラはどのようにして現れたのか。

 簡単だ。

 彼女たちは、四つん這いになり、肘と膝を地面につけて歩いているのだ。

 地面につく膝と肘には犬の脚と肉球を模した形をしており、そこにはたっぷりのクッションが敷き詰めて、間違っても体に外傷をつけないような作りとなっている。

 そして、大型犬用の黒い首輪にリードを携え、アナルに尻尾を模したアクセサリーなそなわったバイブが挿入されていた。

 最後に犬耳のカチューシャをつけ、肝心の胴と尻は真っ裸である。

 

 辱められるために纏わされた、そうとしか表現できない犬の姿を強要させる衣服だが、沖田はその少女性が色濃く残っているために犬耳だけが愛らしさを際立たせた無惨な姿で。

 カーミラは視線だけで人を踏みつけにするような加虐性質の溢れた上位者の美貌を、ただそれだけで下位の存在へと堕ちたと確信させる愛らしさを増させる犬耳をつけた無様な姿で。

 二人は、目を爛々と喜びに染めた顔でリードを持つ先程の中年男性にすり寄っている。

 

「くぅぅん……♥」

「きゅぅぅぅ……♥」

 

 二人はリードを握る男に敬服するように顔を低く伏せ、しかし、目線は媚びる色で大きく染めあげて男の顔を見つめている。

 

 かつて、京の街を肩で風を切り浅葱の羽織を棚引かせ、無言のままそれだけで人を殺せそうな鋭い瞳を油断なく光らせて市井の人々にまで恐れさせた、もはや使役される『番犬』ではなく狩人が頼る相棒、あるいは師と称される『狼』だった沖田。

 だが、今では『きゃん♥ きゃん♥』と甲高い声をあげ、目をうるうると潤ませ、体を大きく屈めて男にすり寄ってくる姿はまさしく犬、それも番犬のような逞しさなど一切ない『愛玩犬』の姿であった。

 

 かつて、多くの地位の低い民衆を人として扱わず、ただただ己の欲望のために虐げてきた、その立ち振る舞いに支配者としての仕草が自然と身についた、なにも言わずとも視線の一つだけで他者を犬のように這いつくばらせるカーミラ。

 だが、今では『くぅん♥ くぅん♥』と喉を鳴らして、手足を地面につけて男を見上げながら、ペロペロと足をなめる姿はまさしく犬、カーミラが今まで飼って嘲笑っていた『飼い犬』の姿であった。

 

「あっ……わ、わんっ♥ わんっ♥」

「んっ……くぅん♥」

 

 男が二人の喉元に、まさしく犬を相手にするような気軽さで手を伸ばし、指でくすぐってみせる。

 愛玩動物のように扱われた二人は怒ることもなく、むしろ口から艷やかな吐息を漏らしてしまう。

 そんな女としての姿を見せた直後に、すぐに犬の真似を続けるその姿に男は満足したのか、満面の笑みで頷いている。

 そして、どこからか一本の骨型のなにかを取り出した。

 沖田の小さな顔よりも短く、カーミラの華奢な腕よりも細い、大量の宝石が備えられた杖だった。

 すぐに当たりがつく。

 最初の画面に映っていた紙面に記されていた怪盗ミストレス・Cにより盗まれた宝物であった。

 

「きゃんっ♥ きゃんっ♥」

 

 つまりは、そういうことだ。

 怪盗であるカーミラと警備の担当者である沖田は最初からグルで、盗まれ宝物はこの男の関心を買うために献上したのだ。

 茶番としか言いようがない。

 だが、そんな必死に自身へと媚びを売る二人が愛らしくて仕方ないと言わんばかりに男は笑い、わざとらしくその数千万ドルとも称される宝物を振りかぶる。

 大きく、前方へと向かって投げ捨てた。

 

「きゃんきゃんっ♥」

「はっ♥ はっ♥」

 

 その杖へと向かって二人は走っていく。

 縮地と呼ばれる特殊な歩法によって、空間を圧縮したとしか表現できない不自然な速さを手に入れた沖田は、しかし、手と足が拘束されている今ではまだ十にも届かないような少年よりも遅い速度で、舌を出した犬を真似た姿で走り出す。

 カーミラもそれを追いかけるように、その大きな尻をふりふりと振って、アナルに突き刺さった尻尾を縦横無尽に振りながら走っていく。

 

 この場は、会員専用の自然公園だ。

 資格を持たない者は入場することすら出来ないその公園は、男のように女性を動物のように扱うことに興奮を得たり、野外露出に目覚めた女を支配する男が御用達の巨大な屋外プレイルームなのである。

 今回、この男はこの自然公園で沖田とカーミラという二匹の牝犬と遊ぼうという魂胆なのだ。

 

 さて、互いに拘束をされた姿であった二人だが、そこはやはり体力的に優れている沖田が素早かった。

 地面に落ちた杖を必死に口で咥え込み、『きゃん♥ きゃん♥』と鳴きながら男の元へと戻ろうとするが、それを邪魔するようにカーミラが立ちはだかる。

 

「ぐるるるぅ……!」

 

 喉を鳴らして威圧するカーミラに対し、しかし、沖田はあからさまにバカにしたような笑みを浮かべた。

 その笑みが癪に障ったのだろう、カーミラは沖田へと襲いかかる。

 

「きゃっ……!?」

「わんっ♥」

 

 だが、そもそもとして貴族という肉体労働を民衆へと委託しているカーミラと、京の街で人を切り続けた戦士である沖田では経験値が違う。

 ただノロノロと体当たりをしてくるカーミラに対して、沖田はタイミングを合わせてカウンターになるように低く身を沈めて首元へと頭突きを繰り出す。

 カーミラは一瞬、犬の真似も忘れて悲鳴を上げながらゴロンと仰向けになってしまい、それを見た沖田は勝どきをあげるように可愛らしい鳴き声とともに男へと視線を向ける。

 男はそのドッグファイトをニヤニヤと見ており、少なくとも二人の無様なメス犬姿は満足してもらえたようであった。

 

「くぅん、くぅん♥ んっ……♥ はっ、はっ♥」

「ううぅ……」

 

 沖田は男の足元に駆け寄り、口に咥えていた杖を地面へと置き、満面の笑みで舌を垂らしながら主人のお褒めの言葉を待つ。

 一方で、なんとか仰向けになった身体を起こしたカーミラは恨めしそうに沖田を見ながら、それでもトボトボと男の元へと戻っていった。

 男はその無様な二匹の牝犬姿にご満悦のようすで、沖田のきれいな桜色の髪を乱雑に撫で回す。

 手入れされた髪が痛みかねないほどの乱暴さだが、沖田はこの世の至福のすべてを味わっているようなとろんとした目をしており、カーミラはなんとも羨ましそうに沖田を眺めていた。

 

「……! わ、わんっ♥」

「ああ……! あ、え、わ、わふぅ♥」

 

 そして、男は二人へと『伏せ』の命令を出した。

 沖田とカーミラは嬉しそうに男の前でごろりと仰向けに寝そべる。

 手足が拘束されているために隠すことも出来ず、二人の乳房と秘部が大きく露出される。

 ソレに対して二人は一切の羞恥心など抱いておらず、むしろ乳首を痛々しいほどに勃起をさせ、マンコからはじゅるじゅるに愛液を垂れ流している始末だ。

 

「んひぃぃぃぃぃぃ♥ わ、わおぉぉぉぉんっ♥」

「おほぉぉぉぉっ♥ きゃ、きゃうぅぅぅぅんっ♥」

 

 よしよし、と二人のなだらかな腹を男は撫で回す。

 おっぱいを揉まれたわけでも、乳首を抓まれたわけでも、マンコをイジられたわけでも、ましてやキスをされたわけでもなく、ただ、腹を撫でられただけだ。

 それだけで二人は目を大きく見開き、鼻の下を伸ばし、口を大きく開け、舌を垂らしながら嬌声をあげる。

 男はアクメ顔を晒した二人の忠誠心を褒め称える。

 

「わ、わおぉんっ♥」

「わふ、わふぅぅんっ♥」

 

 主人の言葉を満面のアクメ顔で答える二人にさらに満足し、男は左手を沖田のきつく温かなマンコへと、右手をカーミラの大きく豊満な乳房に伸ばす。

 

「あっ♥ おっ、おぉぉ……♥ んくぅぅ♥」

「おほっ♥ おぅ♥ おっ♥ あへぇぇぇぇぇぇぇ♥」

 

 男が激しくマンコに突き入れた指を動かすだけで沖田は顔を快感で崩壊させ、強く握ったおっぱいを犬ではなく牛にするように揉まれるだけでカーミラは喉元をさらけ出して嬌声をあげる。

 二人はともに快感に身を揺らし続けており、『ぶるん♥ ぶるん♥』と乳を尻を震わせて、耳だけでなく目でも男を楽しませていた。

 たかだか指の一つで、見ただけで一生の自慢にしてしまうような絶世の美少女と美女が自由を奪われている優越感もまた男の興奮を高めていた。

 まるで男が指揮をしているように、二人は男の指に合わせてその白い喉から主を讃えるための快感に満ちたを奏で続ける。

 

「あんっ♥ あっ♥ そこ♥ ひっ♥ はげ、あひぃ♥ はげしっ♥ むり、むりぃぃぃぃぃぃぃ♥」

「おほっ♥ ほっ♥ ほっ♥ おほぉぉぉぉん♥ いきゅ♥ いきゅうぅぅぅぅぅ♥」

 

 二人は次第に犬の真似をする余裕もなくなり、もう許してくれと、これ以上快感を与えて脳みそを壊さないでくれと男に慈悲を求める。

 その姿を見て、立香は常の二人を思い出す。

 

 

『沖田さん大勝利ー! 沖田さんの晴れ舞台を見てくださいましたか、マスター!』

 

 

 天真爛漫でまさしく破顔一笑の言葉の通りにっこりと微笑んで立香へと駆け寄ってくるような、笑顔の破壊力と生前が男所帯の道場で育ったためか距離感が近い、天性の男殺しである美少女。

 その剣才と美貌から高嶺の花であるはずなのに、『自分に気があるのではないか?』と思わせることはもちろん『こいつとならセックスできるかも』と噴飯ものの妄想を抱かせる。

 だが、実際に言い寄ってみれば。

 

『えっ……沖田さんとしてはそういうつもりはなかったんですが……ええっと……貴方を『そういう相手』として見たことは一度もなかったので……その……なんか、困りますね……どうしよう……』

 

 そんな風に、困ったものを見るような目を向けてくるのだ。

 そんな、『普通の男』とは縁遠い本物の美少女にして剣の天才、それが沖田総司だ。

 

 

『なぁに……? ふふ、そんなに見つめても何も出ないわよ? 坊や?』

 

 

 ミステリアスな笑みを浮かべて、こちらの言葉はおろか視線一つをからかう余裕を持った、その完成された美貌と熟れきった男好みの肉体の魅力を誰よりも自分が知り尽くしている、男を狂わせる魔性の美女。

 その生前の地位からくる圧倒的な支配者としての立ちふるまいから、『この方に全てを支配されたい』という想いが行き過ぎて、『この人に全てを奪われたい』と破滅願望が生まれてしまう。

 だが、実際に言い寄れば。

 

『あら、健気な願いね。でも、ダメよ。私が吸い尽くしてあげるのは美しい乙女だけ……ふふ、ただ手の届く位置のあるはずの私に触れもしない、貴方の惨めな自慰なら見てあげてもいいわよ?』

 

 そんな風に、自分の美貌を維持させる乙女の血以外には必要がないと言い放つのだ。

 そんな、『普通の男』では虐められることも許されない本物の美女にして支配者、それがカーミラだ。

 

 

「お゛っ゛♥ やば、いっ、ですっ……♥ でかいの、くる……♥ お腹ぶんなぐ、ふっ♥ なぐられたみたいな、おほぉ♥ すごいのが、ひぎぃぃ♥」

「ゆるしてぇ……♥ だめ、こんなのしらないぃ♥ だれも、おほぉん♥ だんなも、おしえてくれなきゃったのぉぉ♥ んひぃぃぃんぅっ♥」

 

 

 だが、そんな二人が、立香では引き出せない、想像もできないほどに男に支配されていた。

 天真爛漫とした愛らしさも、余裕に溢れた美しさも、全てを投げ売って男の指だけで喘ぎ狂っている。

 

「あっ、いくっ、いくぅ♥」

「すご♥ くるぅ、くるぅ♥」

 

 男の指の動きが早くなる。

 それに合わせて二人の白い身体が赤く染まり、限界を迎えようとしていた。

 立香ではわからないその『限界点』を見切っている男は、二人の姿を見てニヤリと笑みを深めて。

 沖田のマンコへ指を深く突き入れ。

 カーミラの乳首を強くつまみ。

 二人の耳に届くような強い声で、短く。

 『イケ、メス犬』とつぶやいた。

 

 

「「あへえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♥♥♥♥♥♥♥♥♥」」

 

 

 たったそれだけで沖田とカーミラは嬌声を上げて、ぜぇぜぇ、と体に残る全ての力を使って必死に呼吸をする。

 ぴくぴくとまるで陸に打ち捨てられた魚のように体を震わせて、とろんとした目で虚空を見つめて、ぽつりと呟いた。

 

「お、沖田さん完全敗北ぅ……♥」

「い、いいわぁ……とても、いいわ……♥」

 

 アクメの許可を得るということは、犬真似の終了を意味するのだろう。

 二人は息を整え終わると、妖艶な、しかし、完全に服従したモノだけが宿す媚びを含んだ目で男を見つめる。

 そして、男はベンチにどさりと座り込んだ。

 

「どうでしたか、沖田さんとカーミラさんのメス犬姿は……♥」

「ふふ……それは服従をした美女を従えるキング……己だけを優先して女を虐げる悪辣なるリーダー……貴方を超える雄は存在しないわ……♥」

 

 二人はベンチに座る男にしなだれかかり、必死に舌を伸ばす。

 沖田はズボンの縁を唇と歯で器用にくわえこみ、カーミラは男の唇へと己の真っ赤な唇を寄せていく。

 

「んっ……♥ ちゅっ……♥ じゅるぅぅ♥ れろ、れろぉ……♥ はぁ……♥ んちゅぅっ♥」

 

 カーミラは激しく男と唇を合わせ、分厚い舌にむしゃぶりつく。

 その口内は鼻につく雄臭で溢れており、かつて愛を交わした夫とは段違いの魅力を覚え、その大きな尻をふりふりと震わせながら唇を貪り続けた。

 かつて世界最強と呼んでも過言ではなかったオスマン帝国と対等に渡り合ってハンガリー王国を守り続ける将軍であった夫、そんな歴史に名を残すような男よりも優れていると、牝の本能に教え込ませるようなオーラ。

 支配される喜びに襲われながら、カーミラは必死にキス奉仕を続ける。

 

「ふふ……♥ 誰も首輪をつけることが出来なかった壬生狼も、いまでは貴方の忠犬……♥

 狂犬の牙を見事に抜いて飼い犬にした最強の雄様……♥ 下の方も、失礼しますね……♥」

 

 一方で沖田は口だけで男のズボンを脱がしていく。

 何度も行われている行為なのだろう、スムーズな動きでズボンが膝まで降ろされる。

 その際にわずかに腰を浮かした動きだけで、沖田は『手伝ってくれるなんて、優しい……♥』とチョロ牝丸出しの都合の良い胸の高鳴りを覚えて頬をさらに赤らめている始末である。

 そして、むき出しになったパンツは大きく膨らんでおり、沖田はごくりと息を呑む。

 布越しにも伝わってくる、絶対的な匂い。

 この匂いを嗅いだだけで自分の中の牝が白旗を振って『早く支配してください♥』と完全屈服をしているのがわかる。

 その本能に従い、口を使って脱がせようとした、その時だった。

 

「ふんぐぉぉぉっぅ♥♥♥♥」

 

 男は緩慢な動きであった沖田の頭を乱暴につかみ、強引に自分の股間へと沖田の顔を押し付けた。

 鼻先から伝わってくる濃厚なチンポ臭に沖田は絶頂。

 むき出しのぐじゅぐじゅに濡れそぼったマンコから、ぶじゅう♥、と潮を吹いた。

 

「んぎゅ♥ ぐぅっ♥ んっ♥ ハァハァ……はぁんっ♥」

 

 なんとか必死に呼吸をしようとするが、その度に女性特攻持ちである最強チンポの匂いが沖田の鼻をレイプする。

 そんなイキまくりの沖田のことなど一切興味を抱いていないように、男は沖田の頭を強く握ってパンツ越しにチンポをシゴきあげる。

 目もくらむような美しさを誇る、しかも、刀を持てば常の男ならば手も足も出ないほどの圧倒的な強さを持つ美少女剣士・沖田総司を使ったあまりにも贅沢なオナニーだった。

 

「おぅぅ♥ ふきゅぅ♥ はぁ、はぁ♥ ん、ぐふぅ♥」

「んんぅっ……♥ ちゅるっ♥ れろっ……♥ んー、あぁんっ……じゅるるるぅ♥」

 

 しかも、その沖田の息苦しさとチンポ臭が与える快楽によって崩れた美貌には目もくれず、沖田とは全く別の美しさを持ったカーミラと濃厚なキスをしているのだ。

 立香が人生を何千何万とやり直せば、あるいは可能なのかも知れないといった奇跡のような行為は、この男はなんでもないことのように味わっている。

 

「んむぅ♥ ふるえ、んんんんっ♥ むぎゅぅ♥」

「はぁ……ちゅっ♥ ふふ……イキそうなのね♥ ええ、イッて……♥ 貴方の好きな時に射精をして……♥ 私達はただ、貴方に奉仕するだけだわ……♥ ちゅぅぅ、れろぉ♥」

 

 その言葉が契機だった。

 男はわずかに尻に力をいれて。

 

 どびゅるるるるるるっ!

 

 勢いよく、パンツの中で射精をした。

 

「んんんんっっっっっ♥ んっ、んんっ、じゅるるるっ♥ じゅ……ん、んんっ! ぶほぉっ!」

 

 パンツ越しの射精を受けた沖田は二度目のアクメを迎え、ぴくぴくと体を震わせながら、鼻に入ってしまった精液を反射的にすすってしまう。

 当然ながら吹き出してしまい、鼻から精液をだらりと垂れ流す無様な牝顔を晒してしまう。

 

「ふふ、鼻に入ってしまったようね……♥ ひどい人、あんな可愛らしい剣士さんから剣を取り上げて、こんなチンポでボコボコにしてしまうんだもの……♥

 えっ? まさか、非難なんてしていないわ♥ 女にとって、貴方のチンポに犯されて『ああ、私は女ではなく牝だったんだ……♥』とわからせられるのはなによりも幸福なことなのだもの……♥

 ……まあ、強いて文句があるとするなら、私の生前にそれを『教えて』くれやかったことだけかしら♥

 そうすれば、あんなバカなことをやらず、間抜けな最後を迎えなかったというのに……♥」

 

 

 そんな沖田を揶揄しながら、カーミラはキス奉仕をやめて男にしなだれかかる。

 そして、耳元で男を持ち上げる甘い言葉を口にしていく。

 ただ、甘言と呼ぶにはあまりにも純粋な、カーミラはその馬鹿げている男に都合の良い言葉を本気で信じ込んでいるようだった。

 

「ええ……ええ……♥ 周りの男たちは、誰も教えてくれなかったわ……♥ 私のしていることは悪いことだって……♥

 それどころか、少女の私に媚びを売るように、それは正しいことだ、なんて言って……♥ ふふ、私の関心を買いたかったのね♥

 それは、夫も同じだったわ……♥ まるで、凄惨な拷問を受けて私に許しを乞う豚たちが羨ましいと言わんばかりの目……♥」

 

 それを思い出し、遠い目をして星空を眺めるカーミラ。

 そして、男へと挑発的な笑みを向けた。

 

「ふふ……♥ きっと、貴方も一緒なのでしょうね……♥

 貴族であり、美しい女である私に媚びを……きゃあっ!?」

 

 その生意気な言葉を言い切ることすら、男は許さなかった。

 勢いよくカーミラを地面に押し倒すと、手足を拘束されたままのカーミラはたやすく倒れ込んでしまう。

 しかし、主人である男の意思を読み取ったように、四つん這いになってそのアナルに差し込まれた尻尾を振り乱した。

 その挑発に応えるように、男は股間に張り付いた沖田を引き剥がし、パンツを脱ぎ捨てる。

 

「あっ、えっ、は、はいっ♥ パンツ、とってきます♥ あぉぉぉぉんっ♥」

 

 遠くまで投げ捨てられたパンツを追って、緩慢な動きで走り出す沖田。

 それを尻目に、すでに濡れ濡れのマンコへとチンポの狙いをつける。

 

「ああ……♥ きてっ、私に……♥ バカな女に、真実をわからせて♥

 さぁ、さぁ……んひいぃぃぃぃんっ♥♥♥♥」

 

 カーミラが唯一自由になる腰をふりふりと振ってチンポをねだり、そのはしたないおねだりに答えてチンポを突き刺す。

 男のために完全フィットするように霊基調教された、生前に経験したチンポの形など欠片も残さずに忘れ去ったマンコがチンポを包み込む。

 柔らかで、温かな、熟れきったマンコであった。

 男は乱暴にカーミラへとピストン運動を行い、そのたびにカーミラはか細い喉を震わせて犬の遠吠えのような嬌声を上げていく。

 

「おぉほっ♥ おぉ……ぉぉぉおおおっ♥♥♥ これ、すごっ♥ んひぃ♥ ごめ、ごめんなさいっ♥

 あなたが、あのときにいたら♥ おしえて、あひぃ♥ くれたのねっ♥

 おんなは……メス、だって♥ あなたにだかれる、おほっ♥ ための、べんりなあななんだってぇ♥♥♥」

「わんっ、わんっ♥ 御主人様っ♥ パンツをとってきました、わふぅっ♥」

 

 パンパン、とカーミラの尻へと腰を打ち付けていると沖田が男のパンツを咥えて戻ってきた。

 べとべとに精液が染み込んでしまっているそのパンツをベンチの上へと置き、沖田は次の命令を待つ。

 そう、命令だ。

 この圧倒的な雄に服従して、命令を受ける。

 それが沖田にとって何よりも幸福な瞬間であった。

 

 もとより、沖田総司という少女の精神性は、その天才としか称すことの出来ない稀有な剣才と比べれば、『人斬り』という暗殺業務を行うにはあまりにも『普通』すぎた。

 その責任を背負い切れる強度を持っておらず、当然、その重みから逃れるために一つの仮想的な人格を造り上げる。

 それは二重人格などという大げさなものではなく、むしろ、演劇などの『ロールプレイ』に近い。

 冷酷な振る舞いを取ることで、そう言った人斬りの鬼になり切るのだ。

 

 故に、その決定権をなによりも慕うものへと委ねることが心地よいのだ。

 責任からは離れ、ただ、人斬りである一番隊組長ではなく、一人の沖田総司のまま甘く優しい無知に浸ることが出来るのだから。

 

 新撰組時代、局長である近藤勇が人として、侍として許さなかった姿。

 副長である土方歳三がそうあったほうが組織にとっては良いと想いながらも、そうならない方が良いと信じていた姿。

 無知で無垢な加害者、首輪の自慢をする剣闘奴隷。

 この邪悪で欲深い中年男性に望まれた姿は、まさしくそれであった。

 

「はいっ、では、アナル様を失礼しますねっ♥ 沖田さんの舌奉仕におまかせですっ♥」

 

 だからこそ、沖田はアナル舐めを命じられても唯々諾々と従う。

 必死に身体を動かし、男の背後に回ってその分厚い尻肉へと頭を突っ込んで舌を伸ばす。

 中年特有のすさまじい臭いが、さらに何倍も強まった形で沖田の鼻を襲うが、沖田はそれをお気に入りの香水を嗅ぐようにうっとりと吸い込んだ。

 

「んっ……ちゅっ♥ 水着新撰組局長、沖田総司……アナル様、ご奉仕をさせていただきます……♥

 ちゅる……れろっ、じゅるるるっ、んあぁ……じゅるっ」

 

 そして、アナルにキスをしながら挨拶をして、その短い舌を尻穴の中へと潜り込ませていく。

 男の背中に、ゾクゾクと今までとは異なる快感が走る。

 チンポとアナル、美女と美少女が与えてくる異なった快楽が頭を揺らすように男を攻め立てていく。

 ぎりっ、と。

 歯を食いしばってカーミラへのピストンをさらに強めた。

 

「あへぇぇぇえんっ♥」

「んっ、は、はげしいですっ♥ 舌が、飛び出て、んちゅううぅうっ♥」

「おしえてっ♥ わたしに……ばかなおんなに♥ ほんとのことをおしえてっ♥

 だれも、おほぉっ♥ おしえてくれなかった……♥ わたしなんかにこびて、りよう、んひぃ♥ するために、おしえなかった♥

 あぁぁんっ……♥ あなた、だけよ……♥ わたしを、りようするでも……ひぃぃっ♥ こびる、でもなくっ……♥ めすとして、かわいがって、お、おほぉぉぉぉっ♥」

 

 パンパン♥ 

 パンパン♥

 腰の動きがさらに強まり、その激しい動きについていくように必死に首と舌を伸ばす沖田。

 カーミラはただ与えられる快楽を受け止めることで必死で、過去の行い……いや、過去の男たちを否定するような言葉を口にしていく。

 己のあるべき姿を正しく教え込み、この世の理を正しく教え込み、カーミラを利用しようとすらせず支配するたった一つの最強オス御主人様。

 いい年をして、何人も子供を生んでいる未亡人が、まるで十代の少女がアイドルを崇拝するように、対して外見的に秀でているわけでもない中年男性に溺れていた。

 

 パンパン♥

 パンパン♥

 その姿に男は満足したのか、ピストン運動を続けながらカーミラの手を包んだ手袋と足を包むソックに手をかけていく。

 カーミラの両手足拘束具に包まれているが、その拘束具には手首にジッパーがついており、拘束を維持したまま手と足だけをむき出しにしていく。

 

「えっ、ひゃ、そ、それは、んひぃぃぃぃぃぃんっ♥

 おほぉっ♥ いく、いく、いくいくいくいくぅぅぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥♥♥♥」

「ちゅっ、じゅるっ……ちゅぱっ♥ うわぁ、手の平と足の裏も責めちゃうんですか♥

 ひどいですねぇ、カーミラさん、私たちの御主人様は♥」

 

 男は右手でカーミラの手を握り、さらに左手でカーミラの足を撫で回していく。

 ただそれだけで、カーミラは激しい嬌声を上げながらアクメを迎えた。

 チンポを突きこまれながら激しいアクメをキメるカーミラに対して、沖田はにやにやと笑いながら話しかける。

 

「鬼畜ですよ、御主人様は♥

 私たちの手と足をクリトリス並の感度に変えて、もう二本足で立てず、物を握ることも出来なくしたんですから♥

 人間と動物の違いって、まさしく後ろ足で立って前足で物を使う、それに尽きるじゃないですか♥

 私は健脚で走り回って刀を振るう剣士だったのに……カーミラさんはその長身で多くの人を見下し鞭を振るって平民を従えるお貴族様だったのに……♥

 もう、私たちは剣士でも貴族でもなくなっちゃいましたよ♥

 御主人様の許可があって、令呪で命じられて初めて、私たちは手足の感度を通常に戻して人間のフリが出来るメス犬に変わっちゃいました……♥」

 

 ちろちろ、と。

 アナルを舐めながら、沖田は自身らの現状を説明するように語り始める。

 その言葉の通り、沖田とカーミラは手のひらと足の裏をクリトリス並の感度に霊基を改造されており、もはや満足に二足歩行も出来ない有様なのだ。

 ただ男が持つ特殊な紋章、ひとまず『令呪』と称されているものの力を持って人間のように振る舞えるだけだ。

 もっとも、その人間として振る舞える時間でも、男に貢ぐ高価な品を奪っていくだけの奴隷の時間なのだが。

 

「ほひっ、ひぃ、んほぉおっっ、あぁぁぁぁんっ♥」

「ふふ、そろそろチンポ、射精しそうですね……♥

 あぁん……じゅるるるるっ♥ れろれろぉ♥ ちゅぱっ、ちゅぅ、じゅるっ♥」

 

 沖田の言葉の通り、男は限界を迎えていた。

 尻がぶるぶると震えだし、今にも射精をしようとしていた。

 その射精をより気持ちよく出来るように、と沖田はアナル舐めを再開して舌をねじ込む。

 その快感がきっかけとなった。

 

 どびゅるるるるっ、びゅるるるるるっ、びゅうぅっぅぅ、どびゅるっ!!!!

 

 激しい射精が、なんの予告もなくカーミラのマンコへと注がれた。

 

「お゛ぉ゛お゛ぉ゛ぉ゛ほ゛ぉ゛お゛ぉ゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ほ゛お゛お゛ぉ゛ん゛っ゛♥♥♥♥♥」

「じゅるっるるぅるるるるぅっ♥♥♥♥」

 

 射精を受けてその美貌を不細工な顔に崩して獣の咆哮をあげるカーミラ。

 射精をしている間、激しくアナルを吸い立てる沖田。

 二人の無様な姿をスパイスに、男は普通の人間では到底得られないような快感を味わっていく。

 

 それは、長い長い射精だった。

 たっぷりと精液をカーミラの中へと注ぎ込む、

 射精が終わっても、コンコン、とさらに奥まで突き入れると、ぎゅぅ、とマンコを締め上げて尿道に残った精液も搾り取る。

 男の射精が終わったのを見計らって、沖田もまたアナルから舌を抜き去る。

 そして、男の背後から眼前に回り込み、先程のように服従を示すように仰向けに寝転がって腹部を見せつける。

 

「御主人様……次は沖田さんのマンコも可愛がってくださいっ♥」

 

 その言葉にチンポは再び硬さを取り戻し、男は沖田へと襲いかかった。

 

 

 ────そして、一時間後。

 

 

「あ、あへぇぇぇぇ……♥」

「お、おほぉぉぉぉ……♥」

 

 二人のメス犬が舌を垂れ流して、地面に寝そべっていた。

 完全なるアクメ疲れで、もはや指一つピクリとも動かせないほどであった。

 男はその姿にニヤニヤと笑みを浮かべて、ちらりとカメラドローンへと視線を向ける。

 そして、その奥にいる立香をバカにしたように笑みを深めて、沖田やカーミラへと向けて口を開いた。

 それは、屈辱的な言葉であった。

 だが、二人はその言葉に答えて、身体を起こし、四つん這いの姿勢に戻る。

 そして、今まで一切視線を向けなかったカメラドローンへと向き直る。

 

「ふふっ……元・マスター……元気にしていますか♥」

「坊やのことだからオナニー三昧の日々を送っているのでしょうね……♥ ダメよ、オナニーなんかよりもセックスをしなきゃ♥」

「あはは、ダメですよ、マスターはセックスをする相手が居ないんですからそんな事を言っちゃ♥」

「ああ、そうだったわね……♥

 ごめんなさい、坊や♥ 私、どうしても男性というと御主人様のことしか考えられなくて……♥

 坊やや、生前の旦那みたいな雑魚の基準がわからなくなってしまうの♥」

 

 にっこりと、二人は微笑んでみせた。

 その笑みはなによりも無様で。

 

『新撰組一番隊組長、沖田総司推参! あなたが私のマスターですか?

 ……え? 羽織? それが、どこかに行ってしまいまして』

『あら、これも運命というものかしら。

 サーヴァント、アサシン。カーミラと呼びなさい』

 

 

 ────何故か、出会いの日のことを思い出させた。

 

 

「まあ、元・マスターは元気にやってくださいね……まあ、もう沖田さんには関係ないことなので、興味ないですけど♥

 沖田さんはこれからは裸で、なんの肩書もない、一匹のメス犬としての幸せな日々が待っているので♥」

「永遠のフェアウェル……取り戻せないイエスタディ……♥

 どうあがいても、私と坊やの運命が交わる日は来ないわ♥」

 

 だが、それも一瞬で。

 すぐに目の前の淫らなメス犬の姿に上書きをされる。

 二人は立香の知らなかった顔を浮かべている。

 

「「じゃあね、メス犬以下の雑魚負け犬くん♥♥♥♥♥」」

 

 二匹の牝犬が、笑っていた。



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国辱!武蔵ちゃんとお栄ちゃんの黒人旦那様への完全屈服エッチ&黒人様への服従ファッションチェック

 

 日本国旗『日の丸』とは、日本が近代国家へと生まれ変わるために生み出されたものだ。

 それは多くの海外国家が持つ国教を定めるため、仏教を廃止して神道を崇めた廃仏毀釈運動と同じように、『日本』という国家を一つのものと認識するために、あるいは他国へと知らしめるために生まれたこの国旗。

 昇る太陽という概念の象徴としては古くから使用されていたが、これが旗として使用されたのは黒船来航移行の海外船、すなわち幕末の時代。

 そこから世界大戦での敗戦による全体主義的な価値観の喪失を経て、それは『偉大な象徴』から『単なる記号』へと貶められた。

 故に、藤丸立香にその日の丸という国旗への思い入れというものは薄い。

 薄い、が。

 それでも、目の前の出来事を見るに形容し難い敗北感と屈辱を覚える程度には、やはり国旗とは特別なものであった。

 

「んっ……ちゅぅ……れろぉ……♥」

「んんっ……♥ 伊織の姐御があんなにも夢中でむしゃぶりついてる……♥

 すげえもんだねぇ、異人チンポってのは……♥」

 

 そこは、簡素な和室であった。

 最低限の装飾が施されただけで、その中央にドンと布団が敷かれているだけの和室だ。

 そこに男女三人がまぐわっていた。

 

 一人は、未だ十代ほどの少女である。

 少女の名を葛飾北斎、改め、葛飾お栄。

 かの偉大なる画人・葛飾北斎の愛娘であり、自身も卓越した画力を持つ画人だ。

 濡れ羽色の髪はひどく長いが頭部の両端でお団子を作るように編み込まれており、真っ白な項を見せている。

 細身の身体ではあるが女性だとアピールする肉付きはしっかりとついており、手のひらに収まるほどのおっぱいとぷりんと震える尻はその白さから白桃を連想させる甘美なものだった。

 幼さを残した猫のような気まぐれさを感じさせる可憐な顔立ちをしており、何よりも小顔である。

 八頭身とはまさしくこのことだと言いたくなるほどに小さな顔と、長い脚をしていた。

 そう、お栄の肉体で何よりも特徴的な部位はその長い脚で、身体の三分の二が脚で構成されているのではないかと思うように、長く細い脚が伸びている。

 寝そべってゆったりと差し出されれば思わず跪いて舐めたくなるような、魔性の脚であった。

 

 もう一人の女は、女の魅力の峠を今まさに迎えたばかりだという二十代の女であった。

 鍛えられているのか少々肩幅がガッチリとしているが、くびれた腰と引き締まった脚から肥満という印象は一切与えない。

 そして、特徴的なのはその胸部と臀部である。

 赤い肉を織り込んで作った女戦士には不必要となった白い肉、その脂肪の全てがおっぱいと尻に向かったのではと思うほどに豊満なバカ乳とデカ尻であった。

 ピンクブロンドに輝く髪にすっと筋の通った鼻梁、大きな目は時折鋭さを感じさせる鋭く伸びている。

 女の名を、宮本伊織、改め宮本武蔵。正しくは新免武蔵守藤原玄信。

 日本武術史に、いや、世界史に堂々たる名を残す大剣豪である。

 

 そして、最後の一人は筋骨隆々の肉体をした黒人の男性であった。

 癖の強い黒髪をしており、少し幼さの残る顔立ちだが、その下の筋肉が彼から頼りないという印象の全てを消し去ってしまう。

 立香が殴り合いの喧嘩をしてしまえば必ず負けるだろうとわかってしまうような、いや、たとえ拳銃を持っても勝てないのではと怯えてしまうような、生来の強さを明確に感じさせる強靭な肉体であった。

 

「じゅるるるぅ、ちゅぅぅぅ、れろれろろぉ……ちゅぅう、んっ♥」

「なぁ、旦那ぁ……♥ 私にも口吸いしてくれよぉ……♥ 旦那との唾液が癖になっちまったんだ……♥」

 

 再度言うが、三人はまぐわっていた。

 一人の男に二人の女が身体を擦り寄せて、その精を求めていた。

 一人でも人生の全てを投げ売って求めるであろう美女、まさしく大和撫子と称したくなるような日本美人を、黒人の男が両手を広げて独占しているのだ。

 自分の国のモノが他国の者に奪われているようで、立香の胸に激しい劣等感と敗北感が襲いかかる。

 

「あぁんっ……♥ ちゅぅ……♥ れろぉ……♥ ちゅっ、んちゅ……♥ ぷはぁ……♥

 すっげえ……♥ 唇を合わせて舌を絡ませるだけで、まるで極楽浄土に昇ったみたいだ……♥」

「じゅぶぅ♥ ちゅぅ♥ れろれろぉ……♥ んじゅるるるっ♥ ちゅぅぅぅぅ、ぶちゅっ♥

 口だけじゃないわよぉ、お栄ちゃん♥ こっちの刀なんかすっごい濃厚っ♥」

 

 口々に男を褒め称える二人の姿が映し出される。

 また、二人が着ている衣服もまた立香の敗北感を加速させるものであった。

 二人は同一の服装をしている、いや、それを服装と呼んで良いのかはわからないが。

 

 まず、上半身には真っ白で丈の短い法被『だけ』を羽織っている。

 肩幅も袖の広さもぴったりと合っているのに、裾だけが足りずにへそのちょうど真上に届くほどの短さだ。

 その法被は真っ白な清潔なもので、背中に大きな赤い丸が描かれている。

 誰でもそれが日の丸をもした法被だということはわかる。

 下半身はもっとひどい。

 前方の股間部分を布で覆い隠し、さらにその残った布をきつく捻って紐状にしたものを腰にまわして尻まで届け、股間を通してきつく縛る。

 真っ白なふんどしである。

 そして、何の意味があるのか足には白い足袋を履いている。

 お栄と武蔵は、日の丸の法被と、真っ白なふんどしと、白い足袋だけを纏って黒人男性と性交を行っているのだ。

 その淫蕩ではあるがお祭りの当日のような姿格好は江戸っ子を名乗るお栄にどこか似合っており、またさっぱりとした性格である武蔵も同様だった。

 ただ、そこが寝室でなく、向かい合っている男が黒人男性でなければ、だが。

 

「きゃっ……♥」

「な、なんでぃ、旦那ぁ♥ こちとら江戸っ子、片手間に相手をするなんて甘いこと許すような、んひぃっ♥」

 

 男は法被の下で揺れている武蔵のバカ丸出しのデカ乳とお栄の生意気な弾力のある小ぶりな乳へと手を伸ばして、違いを楽しむように揉み続ける。

 武蔵は従順とも言えるほどにその愛撫と呼べない乱暴な手付きを受け入れ、お栄は口で非難をしながら男の腕を押し返して抗うように見せながらもそこに力は入っていない。

 太い腕の先にあるやはり太い指が、二人の柔らかな乳を揉みしだいていく様子を男はニヤニヤと眺めていた。

 

「んんっ……それ……好き……♥」

「せ、背中がぞくぞくって……♥ あっ、ふわぁ……♥ か、かわいいって、バカにすんなよっ♥」

 

 力強さを感じるその肉体とは裏腹に繊細な指付きで下乳をなぞるように撫で付けていく。

 ふわふわと足が浮き立つような静かな快感が襲いかかり、お栄はそのなんとも言えない優しげな感覚に思わず気の抜けた声を漏らしてしまう。

 それを見た男はからかうような言葉を口にし、お栄はそれに対して愛らしい怒りをぶつける。

 武蔵がそのまだ未熟な少女の反応に微笑みを漏らした、その時だった。

 

「んひぃぃぃっぃぃぃいっ♥♥♥」

「な、お、おおおぉぉぉぉぅぅぅっぅっ♥♥♥♥」

 

 二人の張り詰めていた、言うなれば快感というパンチのために上げていたガードがこの軽口によって僅かに下がった。

 その瞬間を逃さずに、男は二人の柔らかく勃起していた乳首を強くひねり上げる。

 乳首の感度は人によって差があるが、武蔵とお栄は両者ともに敏感な性感帯であった。

 巨乳は感度が悪いという風説がただの戯言に過ぎないと言わんばかりに武蔵が大きく背をのぞけって乳首アクメをキメ、拙いオナニーしか経験のなかったお栄も少しまでの性経験では得られなかった深いアクメに達する。

 

「お、おほぉ……あ、相変わらず、すっごく意地の悪い戦い方ね……♥」

「す、すっげえ……♥ 旦那、下の刀だけじゃなくて手付きもすげえんだな……♥」

 

 二人は肩で息をしながら快感で蕩けた瞳で男を見上げ、その張り詰めたタイヤのような分厚い胸板へと身体を預ける。

 布団の上で男は自身の胸板に収まる美少女と美女の乳房を優しい愛撫を行う。

 そして、徐々にその腰を、へそを撫でながら手を下へ、下へと進めていく。

 ふんどしに締められた股間へと指を伸ばし、その太い指を秘められた姫所、マンコへと沈めていく。

 

「あぁん……♥」

「んっ……♥ だ、旦那……口……頼むよぉ……♥」

「あらあら、お栄ちゃんってばすっかり旦那様の唇に夢中ね♥」

「か、からかうでねえよ、伊織の姐御……♥ んぅぅ……♥」

「ふふ、じゃあ私はこの乳首を……れろぉ……♥」

 

 男にマンコを弄られながらも唇をねだる、男に籠絡された女が見せる特有の仕草を見せるお栄に武蔵はやはりからかうように笑う。

 快感からか恥辱からか顔を真っ赤に染めたお栄の唇を貪る男、それを眺めていた武蔵は男の乳首へと吸い付く。

 美しい少女のマンコを弄りながら唇を貪り、同じぐらいに美しい女に乳首を奉仕させる、そんな、二人の美しい大和撫子を貪る快感を、日本の男性ではない異国の男が味わっている。

 それがどうしようもない敗北感を教えてきて、それが歪んだ快楽として立香へと襲いかかってきた。

 

「んじゅるぅぅ……ちゅぅ……れぉ……ああっ……♥ ごくぅ、ごくぅ……♥ つば、うっまい……♥」

「ちゅぅ♥ れろっ♥ んちゅっ♥ れろれろれろぉ……ちゅぅ♥」

 

 男はお栄の唇を味わい尽くし、己の証を刻めと言わんばかりに唾を流し込む。

 お栄はその臭い唾を嫌がる素振りすら見せず、天上の美酒だと言わんばかり喉を鳴らして男の唾を飲み込んでいった。

 一方で武蔵は舌をチロチロと動かして乳首を転がし、時には激しく吸い付くなどをして男へと献身的に奉仕を重ねていく。

 柔らかな女の体を押し付けながら必死に口で奉仕を行う二人の女に満足をしたように、男は指の動きを激しく強めた。

 

「あっ、あぁぁっ♥ だ、だめだ、だんなぁ♥ そんな、んひぃ♥ はげしかったら、くちづけぇ……できねえよぉ♥」

「んんっ♥ あっ、む、むりぃ♥ こんな、おほぉっ♥ した、ほうし、できないぃ♥」

 

 二人の哀願を尻目に、男の指は激しく動いていく。

 まるで立香に見せつけるように、二人の足が開いていき、腰を震わせる。

 言葉の通り、二人はすでに口が動いておらず男の与えてくる快感にただ翻弄されているだけであった。

 それが美しい女を支配しているよう何よりの証拠のようで、立香の歪んだ快楽は強まっていき、それは男も同じなようで、より無様に快楽に溺れる姿が見たいと言わんばかりに、すでに見知った二人のそれぞれの弱点を器用にも同時に強く責め立てた。

 

「あひぃぃぃいぃぃぃぃっ♥♥♥♥」

「おほおぉおぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥」

 

 ぷしゃぁぁ、と。

 同時に二人のマンコから潮が吹き出し、ご丁寧にもカメラドローンはアクメをキメた二人の顔を映し出してくれた。

 目を大きく見開き、鼻の穴を大きく開き、口を大きく開けて、舌を垂れ流した美貌が台無しとなった無様アクメ顔である。

 見たこともない二人の顔をあの黒人の男が導いたのだと思うと、どうしようもない嫉妬に襲われてしまう。

 

「ああ……うん、次は……わかってる……♥」

「だ、旦那ぁ……頼む、アタシから抱いてくれよぉ……♥ 仙女だの剣豪だの浮世絵師だのどうでもいいからよぉ……アンタの妾にしてくれよ……♥」

 

 アクメから戻ってきた二人が媚びるように布団の上へ、向かい合うように横向けに寝転がる。

 そして、その黒人男性にとって都合のいい愛妾であることを自ら望む美少女と美女は貞淑さを讃えられる大和撫子の在り方を投げ捨てた、淫猥な動きで右に寝転がった武蔵は左足を、左に寝転がったお栄は右足を大きく天へと向けて上げてみせた。

 法被の背中に染め抜かれた日の丸が布団の上に広がる。

 

 ────その肌や顔立ちからだけでも日本人だとわかる美しい大和撫子が、日本の証でもある日の丸を背負った状態で、大和男子ではない黒人男性に股を広げている。

 

 背徳的な二人の姿に立香が激しい興奮を抱いたように、黒人男性もチンポをいきり立たせた。

 そして、その興奮のまま、ふんどしを外さずに股間部分をスライドさせて黒く太く長いチンポを武蔵のマンコへと突き入れる。

 

「ん、ほぉ、おぉぉっぉぉっ♥♥♥♥♥」

「ああ、なんでだよぉ……♥」

 

 可憐な一輪の花のような美貌からは想像できない野太い声が白い喉から飛び出た。

 その姿をお栄は羨ましそうに、妬ましそうに眺めている。

 ただ、古い日本の理想であった、一家の主である夫に従順に仕える妻のように無理矢理にそのチンポを奪おうとすることはせずに、それでもいつでもこちらの穴も利用できますよと誘うように大きく脚を広げたままであった。

 

「すっご、ふっと♥ だめ、これだめ♥ ぜったいかてないぃ♥ おほぉっ♥」

「うう……すげえ……♥ ああ、アタシも抱かれたい……♥ 伊織の姐御ですら手も足も出ない最強異国チンポぉ……♥ あのチンポでこてんぱんに負けてえんだよぉ……♥」

 

 敗北主義。

 そう呼ぶに相応しい誘惑に、武蔵もお栄もすでに侵されていた。

 強い雄に蹂躙されたいという理解不能な欲望、しかし、一度経験すれば麻薬のように中毒性を発揮するそれは、ある種の本能のようだった。

 すなわち、より強い種を加えて己の遺伝子をより遠い未来に運ぶという本能。

 もちろん、その『強さ』というものは簡単には言語化できないものであり、必ずしも腕っぷしや頭脳や、それこそ生殖能力でもあらわすことが出来ないものだ。

 

「あっ、ああっ♥ もっと、もっとついてぇ♥ この、この刀でぇ……♥ 二天一流のほこりも、ぜんぶぶちこわしてぇ♥」

 

 だが、武蔵とお栄の本能と呼ぶべきものがこの男を『強い雄』であると認めているのは揺るがすことの出来ないれっきとした事実であった。

 そして、藤丸立香は求められていない『弱い雄』であることも、事実である。

 

「いく、いくいく、いくぅ♥ すっごいの、くるぅぅぅぅぅ♥♥♥♥」

 

 まるで初めから『そう』作られたように、男のチンポと武蔵のマンコは『ピッタリ』と合う。

 刀を鞘に納めるような自然さで、二人の性器は納まるのだ。

 それが一番ピタリと合う深さ、すなわち武蔵の子宮口と男の亀頭がキスをする瞬間に。

 

 どびゅるるるるるるぅぅぅうるぅぅっっっ!!!

 

「お゛っ゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛♥♥♥♥♥♥♥♥」

 

 男の射精と、女のアクメ。

 中に注ぎ込まれた精液は激しい勢いで武蔵の胎内を満たし、武蔵はその注がれる熱さすらも快楽に転じて女が、いや、人が出すとは思えない野太い雄叫びを上げて、二人は同時に絶頂を迎えた。

 

 二人の腰が長く長く震え、たっぷり数分は続いたそれが引き抜かれる。

 男の太く長いちんぽがだらりとぶら下がり、武蔵のマンコから黄ばんだ精液がどろりと流れる、お栄はその濃厚なセックスの証を見てごくりと息を呑んだ。

 当然、その後の流れはわかっている。

 たった二発の射精で衰えるほどやわな性欲と性器をしていない。

 

 男は短く呼吸をしながら、未だ強い性的興奮を抱えたまま、お栄のマンコを隠すふんどしへと指を伸ばし、自身の黒人チンポが入り込めるほどにずらす。

 そして、いきり立った肉棒は、健気に脚を開いて待っているお栄のマンコへと挿入された。

 

「んひぃぃぃぃぃぃぃぃんっ♥♥♥♥♥」

 

 開いた長い右足が、天井へと向かってピンと伸びる。

 細い肉体を震わしながら、太い肉棒を受け入れていくお栄。

 先程の武蔵がまるであてがったように造られた刀と鞘の関係ならば、お栄のそれは固く閉じた肉を解す関係である。

 柔らかな肉をこじ開けていく、土地を開発していくような征服欲を満たされる快感があるマンコであった。

 それは拒むように締め付けるというよりも、狭いながらも柔らかい肉で包み込むような締め付けだ。

 

「おっ、おおぉ、おひぃっ♥ あっ、あへぇ♥」

「んっ……ああ……ううん……すご……意識飛んでた……♥

 って、あら、お栄ちゃんの番が始まったばっかりってところかな♥」

 

 黒人男性に蹂躙されるお栄の喘ぎ声に反応したのか、武蔵が目を覚ます。

 快楽に満たされて蕩けきった表情を見せる武蔵は、お栄が犯されている姿を見て淫猥に笑みを浮かべた。

 そんな武蔵の様子に気づくこともなく、お栄は喘ぎ声を漏らしていく。

 

「おほぉ、すご、これ、やばっ♥

 こ、こんかいこそ、だんな、をぉッ♥ まんぞく、んひぃ♥ させて、やらぁ……♥」

「ふふ、無理無理っ♥ お栄ちゃんにこの妖刀を扱おうってのは、無理な話です♥

 もちろん、それは剣豪と称された私でも同じこと♥

 誰もがこの妖刀を扱おうと目論んで、見事に返り討ち♥

 牝の浅ましさを思い知らせる、世にも恐ろしい魔剣だもの♥」

 

 片足を高く掲げて、その掲げられた脚を持ちながらお栄のマンコを蹂躙していく男の黒人チンポ。

 松葉くずしの態勢で浅い位置を擦るように責めていくが、お栄の性感帯はもっと深い位置にある。

 もちろん立香ではあるまいし、そんな抱いた女の性感帯のことなど男はよく知っているが、そこを責め立てれればお栄はこの生意気でありつつも愛らしい強がりを聞けなくなってしまう。

 どうせ強く突きこめば、この硬い肉穴も簡単に貫くことができるのだから、存分に楽しむことを男はキメたのだ。

 

「おっ、ほぉおぉぉぉ♥♥♥♥ す、すっご♥ これ、イッちまう♥ ごくらくに、イッちまうぅぅ♥♥」

「お栄ちゃんったら、まだ我慢なんてしてるのかしら?

 ふふ、快感はこらえるものじゃなくて受け入れるものですよ?

 では、この素直じゃない奥方様に手を焼く旦那様のため、私も微力ながらお手伝いをさせてもらおうかしら……♥」

 

 もとより顔立ちの整った未成熟な少年少女を好む武蔵は、多少育ちすぎた嫌いはあるが、お栄に対して明確な性欲も抱いていた。

 その小ぶりだが形の良い胸を舐めながら、可愛らしいきゅっと締まったへそへと指を伸ばす。

 

「ひゃぁぁんっ♥ あ、姐御ぉ♥♥♥」

「可愛らしい声っ♥ あっ、旦那様も今の声、気に入ったみたいですね♥

 一瞬、この黒黒と輝いた筋肉を纏った腰が震えたものっ♥」

「ひぃぃんっ♥ んんぅっ♥ だ、だめぇ♥ うえから、したからぁ♥ うえからしたから、なんかくるぅ♥♥♥♥♥」

 

 パンパン、と。

 黒人は膣内の浅い位置をチンポでほじり返しながら、武蔵は乳首を舌で舐め遊びながらお栄を責め立てる。

 異なる快感が同時に襲いかかる感覚にお栄は顔を蕩けさせて喘ぎ、その秀麗な顔を無様に不細工な形へと崩していった。

 ここまで行けば、もはや焦らす必要もないと考えたのだろう。

 男はその太く長いチンポを思い切り億へと突き入れた。

 

「おっ、おぉぉ、おっほぉぉおぉぉぉおっぉぉぉっっっ♥♥♥♥♥♥」

 

 ドン、と。

 強く突けば顔を大きく反らして白い喉をさらけ出し、先程の愛らしい喘ぎ声がどこに行ったのかと聞きたくなるような獣のような濁った嬌声を響かせる。

 この男はそんな女が牝になる、無様な姿にこそ快感を覚えるのだ。

 それが、立香にはわかる。

 

「んほおおっ、いぐっ♥ いぐいぐいぐ、いぐぅぅぅぅぅぅぅう♥♥♥♥♥♥」

「ふふ、まるでお猿さん……いいえ、鼻の穴を膨らませた姿は豚かな?

 えっ、お前も似たようなもの、って……もう♥

 旦那様のおちんぽ剣で叩きのめされたら、どんな女も牝になってしまうんだから仕方ないんです♥」

 

 武蔵が、お栄の無様な姿をあざ笑いながら、しかし、男からあざ笑われる。

 なのに、怒りを示すこともなく媚びるように笑っている。

 ぶるぶる、と腰が震える。

 射精が控えているのだ、それほどまでに男は快感を止めることが出来ないのだ。

 この男にとって、無様な牝を支配しているこの瞬間こそが最高に興奮を覚える瞬間なのだ。

 男の感じている快感が、立香にはわかる。

 

 どびゅるるるるるるるるるっ!! びゅるぅ! どびゅぅぅぅ! びゅるっびゅる!

 

「ん゛ほ゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛っ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛っ゛ぅ゛♥♥♥♥♥」

 

 

 ────なぜならば、立香も同じだからだ。

 

 

 男と同じように武蔵の、あの窮極にたどり着いた剣士の男に媚びへつらっている姿に。

 男と同じようにお栄の、あの爛漫に笑って目に映る夢の全てを手にとって見せると言う少女の男に蹂躙される姿に。

 立香もまた、強い興奮を覚えているから、男のことがよく分かるのだ。

 違いがあるとすれば、黒人の男は実際に武蔵とお栄を自分の手で蹂躙することが出来、立香は二人が他者に蹂躙される姿を見ることしか出来ないという違いだけだ。

 

「お、おほぉぉぉっ……♥ やっ、べぇ……♥ 妖刀ちんぽ、ぜんぜん使えなかったぁ……♥」

「どんな水着剣豪にも扱えず、むしろ愛玩具として扱われてしまう旦那様の最強無敵の魔剣ちんぽ、お栄ちゃんにはまだ早かった……きゃっ♥」

 

 アヘ顔を晒しているお栄に向かって武蔵は男の黒人チンポが如何に優れたものかを語ろうとするが、二人の股の間に居た男がゆっくりと動いて、今度は寝転がっている二人の頭上へと位置を変える。

 そして、無言でまだ硬さの残る太く長い黒人チンポを突き出した。

 武蔵は心得たと言わんばかりに淫蕩に微笑み、お栄はぼんやりとした頭のまま、しかし、牝の本能に従い舌を伸ばした。

 

「んんちゅぅ……れろぉ……ちゅぅぅう……♥」

「あらあら、お栄ちゃんったら意識も薄いのにがっついちゃって……♥

 じゃあ、私は根本をペロペロさせてもらおうかなぁ♥

 れろぉ……じゅぅう……んれぇろぉぉ……♥」

 

 男は自身の黒人チンポへと舌を伸ばした二人の、整えられていた髪に触れて顔をチンポへと引き寄せる。

 チロチロと、レロレロと、ちゅぅちゅぅと。

 健気に奉仕を行う二人に目を向けずに、黒人男性はカメラに視線を向けて無言でこちらを睨みつけてくる。

 その視線の鋭さに、立香は思わず後ずさり、同時に、深い屈辱と強い快感を覚えてしまった。

 

 和の寝室で、力を使い切った様子で倒れ込んだ大和撫子が黒人男性の股間に舌を伸ばしている。

 わざわざ日の丸という日本を象徴する紋章を背負って、黒人男性に蹂躙されている。

 その蹂躙に抗うこともなく、むしろ白旗をあげるような無抵抗さで黒人男性に身体を貪られている。

 

 

 ────それが、どうしようもなく興奮したのだ。

 

 

 ◆

 

 その絵の凄まじさに圧倒されていると、突然、画面が切り替わった。

 部屋は、同じだ。

 やはり和室の寝室で、布団が部屋の中心に敷かれている。

 だが、立香は一瞬その空間が『同じ部屋』だと認識できなかった。

 それは、先程まで白い法被に日の丸を背負っていた二人の大和撫子が大きな変化を見せていたからだ。

 

 

「オーゥ♥ イェース、イェース♥ マイネームイズ、ムサシミヤモトォ♥ イエース♥」

「ぷ、ぷりーず♥ ふぁっくみーぷりーず♥ でぃっくぷりーず♥ こっく、かまーん♥」

 

 

 下手くそな発音の、まさしくカタカナ英語と呼べるような英語を口にしながら、武蔵とお栄が腰を振っていた。

 深く腰を落とし、両手を後頭部で組んで腋を見せつけ、背中を向けて尻を大きくダイナミックに振っている。

 ああ、だが、そのただの淫猥な腰振りダンスは、実のところただの腰振りダンスではなかった。

 どこがどう『ただの腰振りダンス』とは異なるのか、それを説明しようとしても、あまりにも先程とは異なる部分が多すぎて上手く説明ができないほどだ。

 まず、一つずつ二人の特徴を上げていくことにせよ。

 

 最初に目につくのは、その肌の色である。

 イエローカラー、黄色人種と呼ばれながらも『美白』と呼べるようなきれいな肌をしていた二人だが、今の彼女たちは日焼けによって全身が真っ黒に染まっていた。

 もちろん、黒人になってしまったようなというほど大げさな日焼けではない。

 日焼け対策をせずに夏の太陽の下で遊び続ければそうなるであろうと言えるような、そんな健康的に日に焼けた肌だった。

 

 次に目についたのは、身にまとう水着であった。

 先程までは日の丸が染め抜かれた白い法被と白いふんどし、そして白い足袋という、言ってしまえばどこか日本と日本人女性を馬鹿にするような服装であったが、今回はビキニ水着であった。

 しかし、単なるビキニ水着ではない。

 マイクロビキニと呼ばれる極小の布と細い紐で構成されたビキニ水着であり、尻を向けている二人の尻たぶが丸見えになるTバック型の水着である。

 また、それは赤と青と星で構成された、俗に『星条旗ビキニ』と呼ばれるアメリカ合衆国国旗を模した水着であった。

 

 立香は知っている。

 ビキニ水着の由来は、そのセクシーさとは裏腹に現代の価値観ではあまり冗談にはしづらいものである。

 ビキニ水着とは、ビキニ環礁でアメリカ合衆国によって行われた原爆実験、その実験において原爆の『破壊力』を例えて名付けられた名前なのだ。

 日本という国において、原子爆弾という大量破壊兵器の存在はひどく重要な歴史的位置に存在している。

 立香もまた幼い頃からそのおぞましさを教えるビデオを授業で視聴したし、修学旅行で原爆が投下された都市へと足を運んだ経験もある。

 そのおぞましい原爆に由来を持つ水着を、二人は身にまとっていた。

 

 そして、日焼けした肌と星条旗ビキニに目を取られるが、その日焼けした肌自体も先程までの映像の肌とは異なっていた。

 変化は肌の色だけではないのだ。

 二人の大和撫子の肌には、タトゥーが彫られていた。

 それも、目を覆いたくなるような模様であった。

 

 まず、武蔵の大きな尻の右尻たぶには黒い文字で『N』が描かれ、その隣の左尻たぶには日の丸と思える赤く塗りつぶされた丸印が描かれている。

 『NO』を意味する言葉であり、Oの文字を日の丸にすることで日本人が尻に触れることを性交を否定している。

 そして、その背中には『護国』『愛国』と刀身に刻んだ二本の日本刀がバッテンを描くように重なり合い、しかし、その重なり合った中心を黒いチンポが貫いていた。

 肩から腕にかけて黒い花が刻まれている。

 天元の花と讃えられた武蔵が黒人男性に支配されたことを雄弁に示していた。

 

 お栄もまた似たようなタトゥーである。

 その右の尻たぶにはただ黒く『NO』の文字が彫られ、今度は○の中心に日本列島が描かれて、それを否定するように斜めに線を引かれており、やはり、これも日本人男性との性交を拒絶する意味合いのタトゥーであった。

 背中には仙女というよりは女神アマテラスと連想させる日本古来の衣服を纏った黒髪の美女が、黒い蛇に絡め取られて衣服を乱して大きく股を開いているタトゥーが刻まれている。

 そして、右肩にはチンポによって折られた筆が、左肩には同じくチンポによって折られた刀が描かれていた。

 仙女であり、剣豪であり、画人である全てを求めたお栄が全てをこの黒人男性によって奪われたことをただ見るだけでわかってしまうような、無残な姿であった。

 

「へーい、ぷり~ず、ぷり~ず、だーりぃ~ん♥」

「カモーン♥ へいへーい♥ ビッチトゥーペニスゥ♥」

 

 この世界で唯一原子爆弾が投下された国であり、それを投下した国はアメリカ合衆国だ。

 それを、その破壊力をエロティックさと露出さにたとえて名付けられたビキニ水着を、大和撫子の二人がアメリカ合衆国の在り方を讃える星条旗を模した柄にして纏っているのだ。

 しかも、その肌に日本を否定するような言葉を刻みながら、黒人男性へと向かって顔を紅潮させて尻を振っている。

 

 倒錯的な快感が、立香へと襲いかかる。

 アメリカという戦勝国に全てを奪われていく感覚、自分が抱くべき同じ国の女性を戦勝国の男性に抱かれ、その女性は戦勝国を讃え敗戦国を侮蔑するような衣装を身にまとい、つがいであるはずの女性をまるでキャンバスのように侮辱的なタトゥーを彫られている。

 ありもしないと言ってもいいほどに薄い愛国心が都合よく湧き出し、その愛国心すらも自分の歪んだ被虐欲を満たすための道具へと変えていく。

 

「え、あ、イ、イエース♥ イエスイエス♥ プリーズ、チンポミー、プリーズ♥」

「お、おーけーおーけー♥ でぃっくぷりぃーず♥」

 

 黒人男性が何かを言うと、二人はくるりと身体を回転させて腹を見せる。

 やはり、というべきだろうか。

 その腹部と太ももにもタトゥーが彫られていた。

 

 武蔵の下腹部には子宮を催した図形の中にスペードのクイーンが刻まれている。

 これも、知っている。

 Queen Of Spades、クイーン・オブ・スペード。

 クイーンを魅力のある女性と現して、スペードを黒人男性を意味する。

 スペードのスートに染められたクイーン、すなわち、黒人に魅了された女性を意味するマークだ。

 そのマークを、他ならぬ子宮の位置に刻まれているのは黒人の支配に置かれたことを意味している。

 右太ももの内側には右上を青く塗りつぶされてその中に無数の星を刻み、残りを赤と白のストライプで描かれたハートマーク、つまり星条旗をハートマークにデフォルメされたタトゥーが刻まれていた。

 

 お栄の下腹部には子宮に囚われた日の丸が描かれており、そして、そのマンコから続くように無毛の股間を支配するように黒いチンポのタトゥーが彫られている。

 それは『私の日本オマンコはこの黒人チンポに精液を植え付けられます♥』を意味するタトゥーであった。

 また、右の内腿には日の丸が描かれている。

 だが、日の丸だけではない、日の丸の周りを囲むように丸く円を作るように縛られたロープが彫られている。

 一瞬わからなかったが、遅れて理解した。

 日の丸を人の顔にもして、その周囲を覆う紐、すなわち首吊り自殺を連想させる絵柄であった。

 

 吐き気が、襲う。

 しかし、同時にチンポは痛いほどに勃起していた。

 

「えっ、お、おーけー♥ ますたー、ふぁーっくっ! え、えっと、あっ、きるゆー!」

「オー、イエー♥ マスター、ノー……ジャップ、ファァック♥ リトルペニース、キッズペニース♥」

 

 腰を振りながら、彼女たちは立香を拙い英語で貶していく。

 その言葉は、身体に刻まれた堕落の象徴はポーズでもなんでもなく、真に彼女たちが別の存在になってしまったことを明確に現していた。

 それがたまらなく悔しいのに、どうしようもなく興奮を覚えていたのも事実であった。

 藤丸立香は、性的倒錯者であった。

 そして、エアセックスで興奮を覚えているか、彼女たちの肌は赤みが増していき、息も荒くなってきている。

 

「はぁ……はぁ……♥」

「おー、おーいえー……んんっ……あっ、だめ……やばっ……♥」

 

 黒人男性は絶対に手を出せない。

 武蔵はそのバカでかい低能な乳をぶるんぶるんと揺らし、お栄は小ぶりな乳が大きく見えるほどに身体を素早く震わせていく。

 ああ、わかる。わかってしまう。

 この二人は、絶頂を迎えようとしているのだ。

 

「お、おーいえー……♥ あっ、あっあっああ……ああんっ♥♥♥♥♥」

「イエース、イエスイエスイエス……♥ ああ、むり、これだめっっぅぅ♥♥♥♥♥♥♥♥」

 

 二人の腰の動きが早まる。

 白濁した愛液が股間から吹き出て、ぷるぷると足が震え始めた。

 そして。

 

「いくぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥」

「エアセックスで無様アクメきめりゅぅぅぅぅぅぅ♥♥♥♥」

 

 彼女たちは、何の刺激もなく、黒人に見つめられてそのちんぽを求める無様ダンスだけでアクメをキメてしまった。

 ぷしゅ、ぷしゅ、と。

 白く濁った愛液と潮が畳を汚していく。

 なんて無様な姿。

 自分と人種を同じくする女性が、自分とは異なる人種の男性に媚びて無様な姿を見せて服従する。

 本来興奮を覚えるはずのないその姿に、立香は強い興奮を覚えていたのだ。

 

「あ、あへぇ……♥」

「こ、黒人ちんぽ、さいこぉ……♥」

 

 二人の無様ではあるが幸せそうなアクメ顔を見て、立香は射精をしてしまった。

 それは映像の中にいる黒人男性の勢いのいい射精とは程遠い、クソザコ射精であった。

 



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