代理人の異常な愛情、または如何にして私は心配するのを止め戦闘を愛するようになったのか。 おまけ集 (イエローケーキ兵器設計局)
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プルトニングラード:主力DOLLS紹介+拙いおまけ

恒例の『戦力情報確認の為の説明回』です。

サブタイトルをつけるなら…
『作者の異常な愛情』


プルトニングラード(プルトニウムの街?)主力級戦力紹介

 

指揮官『ラーテ』(旧称…ニューマ)

…世にも珍しいDOLLSの代理人。接触したARMSを変質させるという特性があり、本人としてはかなり苦労している模様。単体だと最強になるが指揮する人数が増えると弱体化する。(が手数が増えるので総合的にはかなりのプラスに)

 容姿は服が水色から青緑色になったコルセアにバイザーを被せた感じ。

 かなり特殊な性格で元のインベーダー(A-26Bの方)みたいな性格をしている。

 今のところ、旧式(研究中止が約100年前)過ぎてカタログにすら載っていないダムラーベルツの飛行空母型を使用しているが、「P.1000 ラーテ」と呼ばれる陸上巡洋艦型ARMSも運用することがある。

 一応これでも男性である。(本人いわく。)男の娘…

 

航空部隊

 

制空隊所属『F2G-2』(愛称「スパコア」または「コルセア」)

…代理人と瓜二つの戦闘機型DOLLS。作戦行動時は6機編成。代理人みたいな能力は無いが指揮を引き継ぐことはできる。

 容姿は代理人がバイザーを外した感じ。

 良くも悪くも代理人の忠犬(駄犬)というべき存在。これでも丸くなった方(と思われる)。Ⅲ号代理人のところのJu-87G(火砲鳥)を脅迫していたという噂があるが…真相は如何に。

 

対地支援部隊所属『A-26B』(愛称「インベーダー」)

…代理人の友人の一人の攻撃機型DOLLS。作戦行動時は単機で活動。指揮は一応引き継げる。

 容姿は翼が少し伸びたA-20ハボック。

 本来は戦闘狂の筈だがその性質は消え常識人の仲間入りを果たした。代理人の良い友人である。多分。少なくとも代理人はそう思っている。

 

陸上部隊

 

陸上強襲隊所属『Ⅷ号戦車D型』(愛称「マウス」)

…代理人の姉的存在。代理人のファーストキスの相手かも。作戦時は単機で行動する。指揮を引き継ぐことが可能。

 容姿は特に変更は無し。いや、背が少し伸びた。

 代理人の姉らしくしっかりとした振る舞いをするがすばしっこい虫に対する耐性は妹のほうが上。戦闘狂をまとめあげられるのは彼女くらいかもしれない。電子戦機に早変わりしたりする…ことは妹と違ってあまりない。

 

陸上強襲隊所属『M6A2E1』(愛称「イージー」)

…代理人より昔から居る最古参兵(大先輩)。同型機は曰く付き。

 容姿はT1-D6。

 影が薄いどころかほぼ出てきていないがきちんと居る。

 

 

到着予定者

極東重鋼学連所属『九五式重戦車』(愛称?「ロ号」)

…まだ到着していないがどうも曰く付きのようだ。

 

 

 

すべて枝変わりだったり魔改造機だったり…します。

 

 

おまけ1

 

この部隊には震電が居ます。彼女は何故か記録写真と違います。どこが違うのかって?

 

 

…排熱のための露出が減って胸部装甲が何故か薄くなってる…角も片方折れてるし(誰かが言う…DOLLS版イコだと…)

 




icoを侮辱したい訳ではなかったんです…すいません。ノノモリ。

おまけ2
「わらわを騙しておったな!」
『なんのことだい?』
マウス姉さんが何か誤解しているようだ。私は一つの様式を調べて実行しただけなのだが。
「本来口にするものと聞いたぞ!」
『…あー、あれか。『忠誠』は気に入らなかった…と。』
「今度は唇に所望する!」
『…別に構わないけど…誰に聞いたの?』
「…コルセア。」
『ふーん…また101号室送りね。見かけたら教えて、姉さん。』
さっさと逃げるに尽きる。
「うむ……あれ!?わらわを出しぬきおったな!」
今日も代理人は姉で遊ぶようです。


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おまけ+「マウス編』

サブタイトー
「ネタバレ注意!」


耐性付についでにもう一つ出血大サービス。

 

はあ…はぁ…はぁ…(息切れの音)

「どこじゃー代理人!」

『逃げ…ないと…』

 絶賛逃げ回っています。代理人です。お久しぶりです。週刊誌を読んで飲んでた麦茶を吹き出してしまいました。麦茶を返せ。…話がずれましたね。

 絶賛、姉さん(マウス)から逃げているところです。理由は簡単、口づけを強要してくるからです。可愛いですよね、マウス姉さんって。でもね、今のところ本気で口づけをする気は無いのです。自分の正体を垣間見てしまった気がして流石に気が引けるというか…

「そこかー?」

『ぐえ…』

おそらく知らないのでしょう…私の正体を。キーであるレックスアプリシウスにも会ってないし…あのとき言った私がもし敵であっても姉でいてくれるかという質問に「今更、何馬鹿なことで悩んでおる痴れ者が。そんなこと黙らずに話せ。普段の傍若無人で振り回してくる妹以外妾は妹と認めん。」と返した姉を信用できるかと言うと信用すべきなのでしょうが…私は100年前の元…元…

「みーつけた!」

あ、まずいまずい!

『は、早かったですね…』

フラッシュバンの安全ピンを抜く。レバーは引けるだろうか…

「何してるのー?」

上着に突っ込んだ右手(フラッシュバン付き)を掴まれた。

「…本当の口づけを教えるか腕を失うかどっちが良い?」

くっ…ころせ…なんてね。

『教える方向で…離してくださる?』

少し力が緩んだすきに思いっきり抱きつく。接触の影響はARMS以外確認されてはいないが偶然かもしれない。いわばこれは賭けなのだ…。

『ばいばい。』

右手をポケットから引き抜きレバーを引く。これで点火が開始される。つまり…

(大音量で高音が鳴り、かなりの光量が目を襲う)

暫くセンサーが駄目になるから可視光は使えないので赤外線に切り替えて脱出し走る…

「こんどはかけっこー?」

(マウス、代理人の左手を掴む)

誰なんだ姉に昼間から酒を飲ませたやつは。

 

数分後

「ふふふーん。」

『ゼーぜーゼーぜー…』

女性がしちゃいけない呼吸音していると言われたことあるけど、私アレ(こう見えて系)なんだよね。まあ…うん…ご想像におまかせしよう。

『せめて…もう少し…呼吸……ゲホッ』

「いーやー!今するのー!」

なんでこんな酒乱が姉なんだろうか…

『……本当の口づけはですね…』

「うん…。」

『こうですよ。』

はー…さよなら私のファーストキス(レモン味…らしい…)……まあ正気に戻ってくれればそれで良しなのですが…

「ん、うん…////」

(唇と唇が…的な…ちなみに作者はあまりに昔のこと過ぎてあんまり覚えていない)

(数分後)

あのー…そろそろ離してくださる?唇がふやけそう…というか…思考が止まる…これ酒じゃない!あれだ!尋問用に作ってたヤク(麻酔とか?)の失敗作だ!処分する前に一瞬目を離したら誰も居ないはずなのに消えてしまってひたすら探し回ってたやつだ…誰だ盗み出したの…

(マウスが正気に帰ったのか脇腹を叩いている)

「ぷはっ…はぁ…はぁ…はぁ…なんじゃあれは…」

『あら、おかえりなさい。』

「…おかえりなさい?……あ。」

無線室で二人っきり、コルセア(みたいな代理人)とマウス…二人は…

 

薬を盗んだ犯人を探し回ったとさ。

(fin)

 

2020/06/01

中の人はガールズラブに関する耐性が(一次元の中だけなら)ついたので継続します。

(が、しかし最近広告で見かけるNTR系は…残念ながらその要素を求める人は今のうちに戻るボタン連打してください状態です。)




マウスの好きな人は…ニューマ(=代理人)だということがわかりましたね。

百合だと思った?残念、代理人は男(で女)だよ!
実は書いてる本人もよくわからない!

次回はコルセア編かな…


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おまけ+「コルセア編』

恋愛経験の無さがこんな残念な結果に…


『…なぜに胸の主張が控えめだという悩みを同じ体を流用しているものに聞く…?』

「…すいません。ただその…」

『まあ…気にしてしまう…と…。』

「はい…。」

 どうも代理人です。貧○な代理人(コルセアもどき)です。原型の同型機(F4U-4とか…)よりも小さいです。何がとは言いませんが。(作者の嗜好が…いえ、志向ですね。)

 今、コルセアと面談中です。近況報告や不満に思う事、溜め込んでいた思い全て吐いてもらいました。(別に嘔吐したわけではない。書く必要性もないと思うが)

『うーん…研究したことあるけど…月経痛(生理痛)について調べるついでに。』

「どうだったんですか…?」

『うーん…無理そう。』

 きっぱり言う。コスト的に無理。技術的にはいけるかもしれないがリスクとリターンを考えると話にならない。月経痛は人間とそう変わらない存在ですよ、という宣伝のきっかけになるかもしれないが、流石にこっちは…

 

『ところで、コルセア、一つ聞こうか。』

「…はい、何でしょうか?」

『マウスに口づけについてを教えたのはお主か?』

「…なんのことでしょうか?」

『しらばっくれるか…』

(予め録音していたボイスレコーダーを取り出す音)

『いやな…少し前だが…』

と言ってマウス姉に行った「尋問(愛とはの講座)」の音声を流す。

(音声が流れる)

ちなみにあの後、記憶消す前、マウスはノーカンだと言っていたので私はまだファーストキスをしていないことになる。やったね。

『おわかり?』

「…はい。」

『言動に気をつけてねー。あの娘かなり純粋だから。』

「…はい。」

『他にはー?悩みとかないのー?』

「…実はもう一つ悩みが…」

『んー?なんだい?』

「代理人さん、目を閉じてくださいます?」

『…?』

取り敢えず閉じる。嫌な予感しかしないから監視カメラでの監視は継続…

「ごめんなさい…その…墜落現場で会ってからずっと好きでした。」

唇に柔らかい感触が…ああ…うん…なんで君たちはそんなに相手の返答を聞く前に口づけをしたがるんだい?あれか?愛情表現に関する講座が必要なやーつか?もっとも…講師は居ないのだけれど。

………あれ?かなり進展しすぎてない?なんで舌まで?あれれ?これ、下剋上ってやーーつ?…なんていう冗談(というより大暴走)はさておき、こういうときには…灰汁の教訓(悪の○典)(※1)のロートス(ハ○ミン(○実))が教え子を侵食するシーン………要するにこっちから行けばいい話か。

(かなり時間は飛ぶ…作者はこれ以上は思いつかない)

(二人、息が切れたのかぜー、ぜーと苦しそうな呼吸音がする)

「口づけって…こんなに苦しいものなんですね…」

『だな…記録消すぞ。』

 悪いが姉と気まずくなりたくはないためコルセアの記録を消す。消し方によってはやんわりとしか覚えていない状態になるらしい。この阿呆を許せ。

コルセアの首筋に記憶処理装置を刺す。作動音がしてしばらく待つと設定された時間分の記録が飛ぶようになっている。あとはカバーストーリーを…と。

 

(元本編より移植)

どうも、スーパーコルセアです。記憶処理装置を刺されたのですが…

『なんででしょう…より鮮明に覚えてしまっています…』

 訳あって代理人さんは私と瓜二つの姿をしているのですが…実はああ見えて男性型(真性の男の娘)だったりします。世にも珍しいDOLLSです。代理人が管理する書庫の文献を漁る限り一例しか出てこなかったです…

 

 あ、マウスさんは本人から教えてもらうまで気が付かなかったそうです。私の方が観察眼が鋭いということですかね?なんで気がついたかと言うと…いえ、言えませんね。

『はぁ……///』

ああ、いけませんね。あの日を思い出すだけで鼻血が…DOLLSでも鼻血は出るんですよ、灰燼教会の皆さん。あのDOLLS(代理人)はDOLLS(特に私)殺しです。コルセア特効です。まさかお風呂から出てくるところを見れてしまうとは…///あの時の呆気にとられた顔と、状況を理解して無表情で服を着てから追いかけてきた、あの恐怖は忘れられません…///捕まってたらどうなってたんでしょう?///解体でしょうか?////射殺でしょうか?////代理人になら壊されてもぜ(気絶

 

 

視点変更…代理人視点

何か良からぬことをコルセアが考えてそうな気がしたので頭に一発チョップ。

 

代理人にとってのコルセア…頭の中がある意味ピンクな妄想系ヤンデレメンヘラ系戦闘用(ハイエンド)DOLLS。

 

 

作者の過去がある意味丸出しに…(お察し)

※1

元ネタは小説。




作者にまともな恋愛経験は皆無です。


作者の推しは強いて挙げるなら
コルセア
インベーダー
マウス
ですね。


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資料公開
資料一部公開


 某代理人の一部情報が流出した模様。手の空いている代理人は事態の収集に当たられたし。


※ニューマ特集 

 

 こんにちは。YCDOの設計担当(というか一人だからすべて兼ねている)のDr.Stuartです。作者にそういう名前をつけられたので諦めてます。(自分なので。)

 

 今回はニューマに関する情報をまとめていきたいと思います。

 もちろん、ネタバレは無しです。

 

・記憶喪失

 彼(もしくは彼女)は記憶喪失です。正確には記録喪失かもしれませんが記憶喪失です。少なくとも墜落現場にて発見されるまでの記憶はないらしい…誰かの記憶の断片があるらしいですよ。誰の何時の記憶かはわかりませんが。記憶は移し替えてたりしますし。

 

F2G-2(コルセア)に酷似した容姿

 F2G-2に代理人のバイザーを装着した姿をしているが、どうやら容姿は変更が可能なようだ。

 

・姉妹機はⅧ号戦車 マウス

 彼女(もしくは彼)が姉と慕う存在が居り、Ⅷ号戦車 マウスとされている。

 

・第1世代DOLLSの特徴が少しある

 第1世代は消耗品に近く、当たって砕けるものが多かったらしいが…

 

・異常なまでに所有物への執着心が強い

 何があったのか分からないが、奪う、奪われる事に対して恐怖を感じている節が所見(?)される。奪われるくらいなら破壊すると公言するほど。

 

ARMSについて

・全てのARMSが利用可能

 今の所ありとあらゆるARMSを装備可能(しかし、サイズの調整が必要)。これにより学連の特定は困難と判断され、黒十字が代表として預かっていることになっている。

 

・P.1000 "Ratte"試作型

 ニューマが一番最初にテストしたARMS。防御力よりも攻撃力にシフトした自走砲というべきものであった。

 

・E-100

 2番目に装備したARMS。完成度は悪くなかった上に消費コストもマウス程度ではあったが、ARMSが完成する前に極東重鋼地区防衛戦が発生した為、その対処の為に開発中止に至った。

 

・DB Project C

 極東重鋼地区防衛戦(別名『極東急行』)において装備していたARMS。

 全長8m、全幅15m、全高3mの飛行空母型。主翼の4基のパイロンにおいて最大8機のDOLLSが補給可能。

 消費コスト(合金)は出撃時+200、1回の補給において+10/機。

 

・P.1000 "Ratte" V2

 ニューマが当初装備していたARMS『P.1000 "Ratte"試作型』の改良型。重量が増加したためかなり大型化したがその分射撃安定性や接地圧は良好で盾として動くことが可能になった。

 消費コストは出撃時+250。

 アブソリュートゼロ改に匹敵するダメージ耐性が存在し被弾してもすぐには倒れない要塞となった。

 武装は

 28cm砲×2+10.5cm砲×6+5cm砲×10

 ↓(改造後)

 36.5cm砲×2+12.8cm砲×6+5cm×4+7.5cm砲×6(通称『欲張りセット』)

 装備は

 V1仕様

 ↓

 V2仕様

 弾種は

 榴弾

 ↓

 徹甲弾

となっている模様。




 報酬は…一部ARMSの資料です。さあ、代理人殿、参りましょう。


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資料一部公開-2

次々と情報が漏れていく…


■■■■■についての回顧録 作成者 ■■

 

■号戦車『■■■』 登録番号 ■■■-■■■-■■■■-P

 ■号戦車通称『■■■』は代理人型DOLLS『■■■■2』の■として登録されている。

 戦闘力評価は対重型S、対中型A、対軽型B。

 性格は正常型とは違い少々引っ込み思案でコミュニケーション能力も低く戦闘力に重きを振ったDOLLSであると言える。代理人型DOLLS『■■■■2』の指揮下では凶暴な性格となりカメラに映る全ての敵の殲滅を試みる模様。

 代理人型DOLLS『■■■■2』とは違いコストは一体あたり■■。撃破された事はない模様。

 代理人型DOLLS『■■■■2』と『■■■■■■計画』にテスターとして実験に参加した模様。

 

F■■-■

 通称通称『■■■■■■■』は代理人型DOLLS『■■■■2』の■■として登録されている。

 戦闘力評価は対地上重型A、対地上中型A、対地上軽型S、対空重型A+、対空中型A+〜S、対空軽型S。

 性格は原型であるF■■-■とは違い一般社会で呼称される厨二病を患っておらず、真面目で端正なDOLLSであると言える。代理人型DOLLS『■■■■2』の指揮下においては低空飛行時の性能が向上する模様。

 

A-■■■

 通称『■■■■■■』は代理人型DOLLS『■■■■2』の■■として登録されている。

 戦闘力評価は対地重型S、対地中型A、対地軽型A、対空重型B、対空中型B、対空軽型B。

 性格は原型であるA-■■■とやや異なり戦闘狂ではなくあくまで命令に忠実な戦士的であるDOLLSであると言える。代理人型DOLLS『■■■■2』の指揮下においては対地攻撃に補正がかかる模様。

 

J■■■

 通称『■■■』は代理人型DOLLS『■■■■2』の■■として登録されている。

 戦闘力評価は不明。

 性格も不明。原型となったJ■■■とは異なり角が折れている。また露出が減少、体温低下が抑制された模様。

 

■■種05号

 通称『■■■■■■■■■■』は代理人型DOLLS『■■■■2』と交戦し『■■■■2』を損傷させたもののとどめを刺され鹵獲された■■である。

 現在、消息不明。

 

試製超重戦車■式

 通称『■■車』。まだ解析が終わっておらず記録には残されていないが15cm砲とロケットランチャーを搭載し装甲は■号戦車に匹敵、もしくは上回るもの予想されている。

 

試製重戦車駆逐車■■式

 通称『T■■』。こちらも解析中。

 

試製重戦車■■式

 通称『T■■』。解析中。

 

 

分析中…分析中…分析中…分析中…分析中…




誰なら止めることができようか、いや誰にもできない。


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廃都事変についての報告書+ニューマとマウスについて…

誰がコイツラを止めるんだろう…


 廃都事変調査報告書…制作(REDACTED(修正済み))

 廃都事変はおよそ年前に勃発したCityの一部を巡る争奪戦とその後の撤退戦の戦闘を指す。

 

 指揮官

・(REDACTED)

・(REDACTED)(戦死もしくは行方不明)

・(REDACTED)

・(REDACTED)

・(REDACTED)

 

戦力

・軽戦闘機型DOLLS 大多数

・重戦闘機型DOLLS 多数

 

・軽攻撃機型DOLLS 大多数

・重攻撃機型DOLLS 少数

 

・中爆撃機型DOLLS 多数

・重爆撃機型DOLLS 少数

 

・(REDACTED) 少数

 

・軽戦車型DOLLS 多数

・中戦車型DOLLS 大多数

・重戦車型DOLLS 多数

 

・(REDACTED) 数体

 

・軽駆逐戦車型DOLLS 多数

・重駆逐戦車型DOLLS 少数

 

・軽大砲型DOLLS 多数

・重大砲型DOLLS 少数

 

・軽対空砲型DOLLS 少数

 

 

損害

・軽戦闘機型DOLLS 壊滅

・重戦闘機型DOLLS 大多数

 

・軽攻撃機型DOLLS 多数

・重攻撃機型DOLLS 大多数

 

・中爆撃機型DOLLS 多数

・重爆撃機型DOLLS 全滅

 

・(REDACTED) 全滅

 

・軽戦車型DOLLS 多数

・中戦車型DOLLS 大多数

・重戦車型DOLLS 大多数

 

・(REDACTED) 全滅

 

・軽駆逐戦車型DOLLS 壊滅

・重駆逐戦車型DOLLS 多数

 

・軽大砲型DOLLS 多数

・重大砲型DOLLS 全滅

 

・軽対空砲型DOLLS 全滅

 

・司令船1隻墜落、1隻大破、1隻損傷

・代理人1名喪失

 

 

 

おまけ(前日譚)

 

マウスとラーテ、どっちが強いの?

 

『ところで姉さん。』

「うん?どうした?」

とある休日の昼下り。今日も要塞は平和である。

(ちなみに作者に姉は居ない。想像である。)

『模擬戦、しませんか?』

「やめとくー。どうせ勝てないし。」

『えー?』

「お主、28cmを何度も直撃させたのにいっこうに砲塔の一つも壊れないのに…どうやって戦えと?」

爆撃機(ランカスターとか)を連れてきてのグランドスラム…いや、一回弾いたな…』

「コストによる資材の枯渇ぐらいよ…妾とお主の敵は。」

『確かに…一度気になって、赤色十月から140mmのAPDS-FSを借りてきて撃ち込んでみたんだケド…』

「極低温により瞬間的に運動エネルギーを奪って威力をなくす…だっけ?」

『うーん…アブソリュート・ゼロ(絶対零度?)だと長いからあちらから名前を借りてアリーナって呼んでるんだけど…』

「コストがな…」

『だねー…』

 

『というわけで新しい武装を開発しようとやってきたけど…この整備所、静かだね…』




 さあ…誰かコイツラを止めてみせろ…的なことはさておき。
 ラーテはあまりにもでかいので主要部にしか装甲を貼っていないという噂も…


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R-type finalベースに…
Metallic DawnⅡ


 どうして人は『混ぜるな危険』と書いてあるのに混ぜてしまうのでしょう…

次回、地に墜ちた天使編
お楽しみに(順番が逆)


 まずいまずい…

『こちら8号車、2番機聞こえるか!』

「2番機、よく聞こえます!代理人は!?」

『上に上がっていった!まずいぞ!』

「合流しましょう!食堂へ!」

『了解。』

『26号、聞こえたな。移動だ。』

「了解。」

とてもまずいことになった。ことの発端は壁の外、放射能汚染区域で採取された微生物を代理人が研究したことであった。

『代理人が感染してから何時間になる!』

「2時間ぐらいかと…」

『見つかったが最期か…』

 代理人がその微生物に感染して…液体金属の生命体(B-3B2 Metallic DawnⅡ風)に…理性が残っている内に自ら隔離していたようだが…その処置はうまく行かなかったのだろう…

『外に絶対に出すな!』

「私達の仕事は代理人を殺すこと。感染を広げることじゃない。必ず生き残らないと…」

『弾はまだあるか?』

「弾はある。」

『やるしかない。』

上の階から足音…10m先、右折すると階段…

『やっぱ無理!逃げろ!』

「私も続きます!」

全力疾走で進んできた道を戻る。液体金属だからなんだ、とか思うが流石に目の当たりにすると話が違う。死ぬのが怖いのではなく、帰ってこない可能性があるという事が怖いのだろう。

『ニューマ、帰ってこい!』

「マ、マウス!大声出しちゃ…来た!」

『お主らは左!妾は突っ込む!』

「マウス!?」

『溶鉱炉までついていくていったのは妾。時間を稼いでみる。』

走って横をすれ違えないか試してみよう。

「マウスのバカー!」

コルセアの叫び声と制止しようとするインベーダーの手を潜り抜けて私は『代理人』のもとへと向かっていった。

 

R-15版

『目を覚ませ!ニューマ!』

 エンカウントした代理人に向けて手元にあった消火器を投げつける。完全に理性が残ってたら申し訳ないと思うがやるしかない。

(ガーンと音を立てて消火器が当たり、跳ね返る音。)

代理人が怯んでいる間に『生前の代理人』から借りていた武器を展開、弾倉を挿し込んで薬室に…装填!

『起きろ!バカ!』

(かなり高音の発射音と共にマッハ4で銃弾が飛んでいく音。)

放たれた銃弾は代理人の胸に当たり、穿いたと思いきや次の瞬間、炸裂し液体金属を飛散させている。防盾が無かったら危なかったかもしれない。

『起きろ!起きろ!…起きられよ…ニューマ…』

銀白色で金属光沢を持つ液体のような質感を持った妹は倒れっぱなしである。

「…う…うぅ…。」

『気がついたか…』

「……他のみんなは?」

『………お主が殺したのがコルセア2体、インベーダー1体…VK16021体…そして妾1体。他は無事じゃ。』

「…………そっか………。」

表情は読み取れないが口調は悲しげである。見るも無惨な姿というものは何度か見てきたが…これはこれで別種の酷さを感じる。

「……ねえ…姉さん…。」

『なんしゃ?』

「……殺してくれる?もうみんなを襲いたくない。」

『……わかった。』

「ありがとう。姉さん。」

泣くべきではないと分かっている。分かっているが…涙は出る。武器の照準を合わせ…

『また会おう…ニューマ。』

(発砲音)

無感動(感情欠落?)に射殺した。

これで妹を殺したのはn=1となった。




どうしてこんなに中途半端で後味悪い話ばかり思いつくのでしょう?

R-18G版は少々お待ちください…


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glacier memory 〜氷漬けの記録〜
地に墜ちた天使


 これは彼女の存在意義を追求する…記録を辿る旅。


地に墜ちた天使編

 

 

「おい、大丈夫かい?お嬢ちゃん、こんなところで何しているんだい。」

何十、何百もの人が、人型の生命体が通り過ぎていく中、屈み込んで声を掛ける存在があった。

『あなたは…誰?』

ぼんやりとしか見えない視界に写ったのはシャツに身を包んだ色の白い人であった。

「ああ、私は…うーんそうだな……プルトニウムと呼んでくれ。」

それがあの人との出会いでした。

 

 

「調子はどうだい?少しは良くなってきたかな?」

『はい…。』

あらゆる記録を漁るがその人に関するデータは防護されていて簡単には覗けそうにない。それに本人もあまり語りたがらないから探るべきではないのだろう…。

 

 それから数日。

「喜べ!ついに君は食べることができるようになる!」

『食べる?どういう行為ですか?』

食べる…eat…咀嚼(そしゃく)して消化する?具体的にはどういうことなんでしょう?

「うーん…そうだな…楽しいこと(pleasure)だ。」

楽しい事…良いですね。

『良い事ですね。』

「だろ?よく噛んで味を感じて軽く消化して胃に送る、そしてさらに消化して腸に送り…」

『……。』

私がじーっと見つめている楽しそうに語るその人は視線と距離に気がついて襟を直してこう言った。

「とにかく、生きることを楽しんでみよう。そして君の名前は…V-166となる。おめでとう。君は私達、ーーーー学院の誇りだよ。」

 

 それから…激痛に堪え、記憶の流入にも耐えて……そうして私は…XF〇〇-1になった。保険として開発された後にF〇〇となる予定の機体の開発を無意味にする為に生まれた元野心家として。

 

 

当初は〇〇学院のみんなが期待していた。人もDOLLSもみんな。でも現実は…

『うーん…見えづらい…』

「プロペラ径が大きすぎる…が、しかし…姿勢を変えるわけには…」

『エンジンのトルクがあわわ…』

「姿勢を保つのが大変、勝手に傾くのは問題だな…」

『冷却不足です!』

「まずいな…」

とまあ…散々だったりする。そしてF〇〇-1として正式採用されての模擬戦では…

「遅い!」

『うわ!』

(20mmと7.7mmの正確な射撃が有効打を与え、ARMSに塗料がべったり…)

『また負けたー…』

「F〇〇殿。格闘戦にこだわるのではなく、一撃離脱戦法にこだわってみてはどうだろうか?」

『一撃離脱?』

「そう。お主は速度がとても早い。代わりに旋回半径は大きい。ならその速度を活かすべきではないか?」

『なるほど。塗料を落としたらもう一戦頼めますか?』

「…お主はとりあえず学びなされ。きちんと学んでこられたら何戦でも相手してやろうぞ。」

『ありがとうございます。』

「例には及ばん。」

〇〇にしてはなんか優しいなと思ったが…まさかああなるとはね…それはさておき…

 

 

『F〇〇-1A…ですか…』

「ああそうだ。今の君のARMSには少し改良が加えてある。まず、着陸時の姿勢が少し変わった。今までは少し前が見づらかっただろうが、今度からは少しはマシになったはずだ。そして爆装できるように…」

ちなみにARMSの機械的不調も根本的に修正されているらしい。

 

 

 F〇〇が遂にロールアウトしたらしい。ということは…私はお役御免だろうか。と思っていたのだが…

「うん?君はまだまだ未熟だ。開発者の一人の私が言うのだからそれは確定だ。」

『はぁ…。』

「なに、笑われたって澄ました顔で無視してやれ。いつか反省して謝ってくるさ。」

『はい…。』

 

 

 それから…F〇〇は制空戦闘機に、私は戦闘爆撃機として分類されて開発を続けられた。ある時は対地支援に、ある時は爆撃機の護衛に…バージョンが上がるたびにARMSも変化していき…

 




 ようやく…前半。
 表に出したすべての話よりも前です。現時点では。


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地に墜ちた天使-2


 後編です。


ニューマって本当は…〇〇〇なの?

 

 ニューマはもともと…どちらかというと人間嫌いの方にするつもりでした。仲間とも打ち解け合わず、孤立する…そんなDOLLSにするつもりでした。

 

 ニューマは元人間。

 

 V-166(地に墜ちた天使)の記憶を一部掘り起こしたニューマでしたが…さらに深く潜るようです。

 

前回のあらすじ…V-166、対抗馬(F6F等)とともに訓練に。

 

 そして私はF〇〇-7になった。この頃、さらなる発展型としてF〇G-2なる新型ARMSが開発されている事を知った。

 

プルトニウム氏曰く

「テストフライトは君の手で行ってもらう予定だよ。君が一番飛行試験の成績がいい。」らしい。

 それに対して私は頷くことで返した。あの日拾われた時…あれから約6年もの年月が過ぎていた。

 

 ただF〇G-2の試験機を装備したとき、私はこのARMS以外の記憶を受け取ってしまった。いや、掘り起こしてしまったのだろう。

 

 

 私は…もと……人間だったらしい。初めからDOLLSではなかった。人間由来のDOLLS。第1世代のDOLLSだったんだ。私の基になった人間の名前はわからなかった。だけど、通称は『プリオン』だったらしい。そしてこのプリオンは…少女だった。(作者はこれに関して沈黙を貫く姿勢)

 

 プリオンといえば異常タンパク質だがそうなると…私はおろか周囲も無事でいられる?…いや通称だから問題ないのか。

 

 プリオンと名乗る記憶曰く

『私はもともとTARDISのmRNAでして…本来データとして消えるはずだったのですが…どうも間違えられてしまったのか人間に「植え付けられて」出てきてしまったらしくて…その事故機を回収してDOLLSに転用したものが…貴女、V-166…またの名前を…F4Uと言うわけです。』

らしい。DOLLSだからなのか元人間だからなのかわからないが混乱はすぐに治った。私は理解してしまった。そして気がついてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

プルトニウムは実在しない。この男は…プリオンだということに。

 

『プルトニウムさん、プリオンって誰です?』

「?誰のことだい?」

『…プルトニウムさん、ここはどこですか?』

「どこってヴォート学院でありましょう?」

『そうですよね。プルトニウムさんは正規の職員ですか?』

「そうだよ?」

『…ならなぜこの記憶があるのですか!私は誰なんですか!』

「…君は君だ。君が君である限り私は…君でもある。」

『ようやく口を割りましたね。』

「まあ…本来話すつもりは無かったからね。知らずに卒業してもらうつもりだったんだが…」

『バレてしまったと。』

「ああ。どうして私が君だとわかったんだい?」

『この記憶が貴方を自分だと認識しているからです。』

「…なるほど。……どうしたい?記憶を消すか?」

『…残しましょう。貴方が存在した事を残さないときっと浮かばれないでしょう?』

「…君は残酷だね。特に自分に対して。無理に背負う必要はないのに。」

『そうすれば他人にその荷物がいく、それが嫌なんです。』

「そうかい…そうか…」

『それに、自分の空想だったとしてもプルトニウムさん、貴方がいた事に変わりはない。受け入れないと。』

「…君は強い。私の予想以上だ。」

「君にはもう一つ情報を渡さないといけないね。」

「持っていってくれ。これが私という自分勝手な人間が残したデータだ。これがあれば君は強くなれる。守りたいと思った人や仲間を救うことができるだろう。」

目の前の男の姿が崩壊し始めた。

「さあ…行ってくれ。君の調節は終わった。F2G-2、羽ばたくんだ。」

 

 mRNAは役目を終えたあとリソソームに送られて酵素で消化され、再利用されるという。だけどかつてはRNAが酵素と遺伝情報の伝達の兼業(RNAワールド)をしていたらしい。その時代の生き残りなのではないかと私、ニューマは思う。

 




 無理やりですが…そういうことです。


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P.1000 仕様書+マウスとラーテの戦闘(本来はこっち)

 貼り付ける方を間違えました…


・主砲

黒十字帝国学連製28cm砲、もしくは赤色十月同盟学連製35.6cmを2門搭載すること。

 

・副砲

黒十字帝国学連製10.5cm高射砲、もしくは赤色十月同盟学連製130mm砲を3門搭載。

 

・防護火器

黒十字帝国学連製5cm砲を6門、短砲身型7.5cm砲を4門搭載。対空火器として赤色十月同盟学連製5.7cm砲2門搭載。

 

・装甲

正面は自身の10.5cm砲に耐えられること。側面は7.5cm砲のHEATに耐えられること。集中防御方式によりバイタルパートを重点的に防護する事。

 

・重量

1000t程度に抑えること。

 

・速力

装甲展開時、最高速度21ノット(約40km/h)を目標とする。

 

・通信機

無線機は〇〇〇〇を搭載すること。

 

 

・主砲についての実験結果

現時点ではAPHEにおいて両砲とも悪夢の直角を2発で破壊せしめた。しかしアブソリュート・ゼロに対する効果は無し。

 

・副砲についての実験結果

こちらもアブソリュート・ゼロには無力だがそれ以外の共生種には有効である。

 

・防護火器について

小型化した5cm砲、7.5cm砲を搭載すること。選定は自由。

 

 

 

 

・防護装置

"アブソリュート・ゼロ"テストタイプを装備。

 

 

もしⅧ号戦車とラーテが喧嘩したら…1

 

「と言うわけで演習場を借りたい。」

「別に利用そのものは…構わないのですが…大丈夫ですか?故障とか…」

『その点は気にしなくても大丈夫。慣れてるから。』

姉の顔が引きつっている。そんなに緊張することないのに…

『まあアイツとぶつかった時と姉さんとの喧嘩を比べれば姉さんのほうが1000倍マシだけどね。戦いやすかったわけじゃないけど。』

 一度、アイツと仮想模擬戦に何故か1対1に誘われていったのだが…うーん…未来の戦車は強いんだね…私みたいなおき…おっとゲフンゲフン…年がバレる…ロートルと比べ物にならないや…(一応…埒が明かなくなって、判定的には踏み潰しで勝ったけど…実はやられる前に一回でも攻撃を当ててやろうと動こうとしただけなんだよね…)

 それに対して姉さんの方は…突貫する割にきちんと避けないし…本体狙うし…(例外的に本体への攻撃はあまり適さない)

 

 で、演習場にやってきたけど…今回はARMSなしらしい。これなら互角かもしれない。体格差はこちらが妥協しないと是正できないけど、そこは自分を低くすることで解決。さて…()の本気、見てもらおうか。

 

 

 妹の攻撃は基本的には片手で1mくらいの戦術斧(?)(F4U-1の戦斧?)を振り回すというどういう気なのかわからないものだけど…こっちも大概…普段、踏み潰し(188tの本気)で解決しているし…

 




20/07/03 一部修正。


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一応ボツ。

最終的にこうなるつもりだった。

 

 廃都奪還作戦フェーズ1

 

1.廃都周辺を探索し突破口となる弱点を探す。

2.陽動部隊と侵攻部隊に分け陽動部隊は左右から全力で襲いかかる。極力、派手に襲いかかること。侵攻部隊は静かに最小限の露出で突入。

3.廃都中心のサーバータワーからDOLLSに関するデータを持ち帰り離脱。陽動部隊はその後離脱。

 

 廃都奪還フェーズ2

 

1.強化したDOLLSを用いて突破口を再度形成。

2.大規模な機甲部隊で電撃戦を展開。防御網を突破し各個撃破を目指す。

3.拠点を制圧し、活動範囲を広げる。

 

 

 

 廃都奪還

 

おい…ニューマ…」

「……」

 ニューマと今対峙している10式に、そこにいるニューマは偽物だと叫びたかった。だけど叫んでしまったら、伝えてしまったら本物の遺志を踏みにじることになる。対峙しなくていいと言いたかった。だけど言ってしまったら…妹が危ない。高所から仲間と見ているしかないのである。これが無常観であろうか。

「はは…はハハハハ…なんで来ちゃったの?」

 黙れ。偽物め。

「ねえ、教えてよ。10式。友人をこうやって殺しに来る私をどう思った?悲しい?それとも…怒っちゃった?」

 黙れ黙れ!妾の妹(弟かもしれない)はそんなことはしない!

10式君。こうやって殺されに来てくれるなんてこれ以上ありがたい事はないよぉ…」 …お前はSIRENの屍人か。いや、2の闇人だな。……そんな事はどうでもいい。

「ゆっくり死んでってね!」

(4発の発砲音)

「…ニューマ、お前一つ忘れてたな?」

「…うん?何をだい?」

お前が俺の事をなんて呼んでたと思う?

 

正解はな…」

(一発、大きな発砲音)

Ⅲ号代理人だよ!この偽物が!」

「あらー?バレちゃった?」

バレちゃったのも何も演技すらしてなかっただろうが、このクソ都市用SDS(Strategic Defense Systems(戦略的防御システム))!

(壮絶な砲撃戦が展開されている。)

応援にやってきた軽戦車型(VK1602 後期型)は爆風で吹き飛び、中戦車型(センチュリオン)重戦車型(オイ車)でスクラムを組んでいるがいつまで持つかはわからない。早くしてくれ…ニューマ。まだなのか?

 

 

 運河に小さくて白い泡が一箇所から立ち昇る。水面で泡が爆ぜて流れては行かない。

 運河に小さな旗が立つ。その旗は…海賊旗(コルセアのマーク)であった。

 

「こちらⅧ号!代理人(エージェント)代理として無線封鎖終了を宣言する!今だ!かかれ!」

 ニューマから借りたホイッスルの大きな音と共に遮蔽物から重軽を問わず駆逐戦車型が砲を突き出し28cm砲塔(主砲塔)に向けてやや時間をずらして発射する。大砲型は遮蔽物越しに後部を狙って撃つように伝えている。

 

 

「無駄無駄無駄!聞かぬ!どうした間抜け共!」

 彼女たちは間抜けではない。むしろ優秀な部類に入る。仲間の為に敗走すること無く死ぬか殺すかまで戦い続ける…もっとも…彼女たちは死なないのだけれど。

 さて、梱包爆薬(20kg爆薬)も仕掛け終わった。あとは…ころあいを見て爆破である。

 

 

「そこだ!」

 また一体、また一体と継戦可能な駆逐戦車型が減っていく。廃ビル屋上からも撃ってはいるが57mm(S-60 ×2)が厄介で狙えるタイミングがあまりない。レールガンの冷却は忘れた。冷却している暇はない。飽和攻撃で敵の迎撃能力を削ぎつつ注意を引き続けないといけない。

 

 

 

 

 



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登場人物に睡眠薬を飲ませてみた。(R-15仕様)

「Ⅲ号戦車は俺の嫁」氏のある作品を読んで着想を得た(いやパクった)のがこちら。


 

 マウスに睡眠薬を飲ませたら1分と持たずすぐ眠る説

(使い方あってるのかな?ほぼ初めてなんだ…)

 

 どうも、ニューマです。作者に『すまなかった…実はお前の本当の名前はニューモだったんだ!』と言われついうっかり成層圏まで打ち上げてしまいました。今頃、窒息死体(なんちゃって弾道弾)が弾道の頂点に達して太平洋に落ちだしたところじゃないですかね。

 

 なんで睡眠薬かって?ここじゃ睡眠薬は必需品なんだ。極東重鋼学連側は表面上は知らんぷり、それに対してここ一帯に住む反対運動を展開…とまあまあ頭が痛くなるような状態でね。

 一応学連側も裏では補給を手伝ってくれてたりするけど…ちょっと風当たりがね…まあしょうがないよね。防衛設備は使われない時は要らない子に見えてくるんだろうね。敵が来ていない時に仕舞ってたらすぐに出せないのに。

 というわけで一部のDOLLSは睡眠時間を確保する為に優しめの睡眠薬をたまに服用しているんだ。

 

 

自室にて。

『マウスー?マウス姉?』

「私はここじゃぞー?」

 妾は謙譲表現なので最近は二人っきりのときは辞めることにしたらしい。で、居場所は…あそこか。

 姉さんがあそこから出たあと、あそこに入って壁の一部に設けた隠し収納から薬を取りだし…

「ニューマ?流せてなかった?」

『いいえー?流せてましたよー?数日前(トイレの故障)とは違って。』

「こらっ!」

 もはや神業とも言える反射で注意を反らしつつ収納を閉じて隠した。背中ポカポカするの地味に痛いです!

『ところで姉さん…』

「んー?なんじゃ?」

『…目を閉じるのです!何も思わずに!』

「…わかった。」

姉さんがあまり疑問を持たずに目を閉じてくれた事に感謝する。もっとも今飲ませようとしているこの甘いシロップは睡眠薬なのだが。

『口開けてー?あーん。』

「あー」

姉さんが目を閉じて口を開けて待っている。何これかわいい。鳥の雛みたい。やばい写真撮りたい。あと作者黙れ。(←このように作者は最近疲れているようです。暴走していますから。)

(心の中で咳払い+シロップを流し込む音)

「ん。」

「甘ーい。何これ?」

『ちょっと試作段階の薬です。』

「ゲフッ」

「なんてものを飲ませるんじゃ!」

『でも飲んだでしょ?』

「あ…」

『一応危害はない事はテストしてあるし体重で計算しているから大丈夫な筈…』

「なんで黙ってこんなもn…」

思ったより早かったですね。30秒もなかったですよ。ん?Ⅳ号対空戦車さん?お帰りください。

 純粋なところが好きですよ。姉さん。

()(R-18編に続きはしません…たぶん。)




後悔は少しだけしてる。


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潜る巡洋艦編
潜る巡洋艦-Ⅰ


「あの子は私の光。存在意義なの。」
…〇〇〇〇のインタビュー記録


 

 

 それはとある休日のことであった。

 

「なあ代理人、なにか面白いものないか?」

 

『面白いものねー…』

 

 私は今、倉庫から見つけたゲームを楽しんでいる。そのゲームは名前が…「Oceanaut's weekdays("オセアノートの平日")〜残された過去〜」というもので潜水艦による海洋探索系のゲー厶でありVRに対応しているらしく、無理やり作ってみてニコイチ、改造やっているのだが…うーん…ハマる人にはハマるね…これ。

 

 近未来的な巨大無人潜水艦「ボイジャー」を操作して水に覆われた地球型惑星を探索するんだけど…大都市が水に沈んでたり、よくわからないグロテスクな敵性機械生命体i○emさんところの…(○-1A風)に出くわしたり…でもまあこのワチャワチャ感が楽しいのかもしれない。大型潜水艦で大きく移動して小型,中型で探索をする、襲いかかる謎の存在は避けたり戦ったり…海の底に眠る謎を探るゲームとしては良いと思う。やっぱりワチャワチャし過ぎだと思うけど。

 

『自然の探索系は好きじゃなかったり?』

 

「嫌いではないが…」

 

 さっきはきちんと特定できなかったけどこの声はA-26Bインベーダーっぽいな。

 

『潜水艦での探索は嫌いかい?』

 

おそらく変種になる前のインベーダーなら好きではないと返していたかもしれないが、ここに来たインベーダーはそうではない…ようだ。

 

「?嫌いではないが。」

 

『テレビのスイッチを入れてみて。』

 

テレビが起動されたのかカチッという音がした。

 

「ほー…何人まで対応なんだ?」

 

『4人…らしいけど。』

 

「ならやる。」

 

『VR…は知らないか。空を飛んでて酔ったことは?ある?』

 

「いや、ない。」

 

『やってみる?予備機は机の上にあるから。』

 

さらに軽く説明してマルチプレイに切り替える。

 

 艦内を歩く影2つ。片方は背が小さくて丸く、片方は背が高くて細長い。骨組みだけのロボットに白い外皮を纏わせただけのような乗組員は艦内を走り、歩いている。

 

『慣れた?』

 

「慣れてきた。」

 

「ニューマー、あーそーぼー……お?そこに居るのはインベーダーさん!?」

 

「お疲れ様です。マウスさん。」

 

何故か同僚がいると仕事モードになるインベーダー、慣れた手付きでマルチプレイに参加するマウス、そして周囲を振り回してばかりで反省ばかりの私が行く先は…

 

『アトラスの背中に行きます?』

 

「アトラス…あのアトラス?」

 

「アトラスってこのロボットの名前と似てるな…天体を支える方のアトラスじゃろ?」

 

今日もプルトニングラードは賑やかです。続く。

 

 

 

 私が操作するロボットの名前は赤色十月同盟のところの言葉で言うAtlant(アトラス)の意。

 

 

 

ゲームの元ネタは某「○列車で○こう」の所の、「アク○ノートの休○」の3作目。なお作者内では自家中毒が起きている…少なくとも作者のやつは駄作。本家は良いけど。)

(さらに、あのi○emの○-type Fi○alから借りてきてみたり…非難されたら消そう…商標とか…著作権とか…あとv○lveのp○rtal2とか…

 

このゲームは存在しません。しませんが、小説として書いていた時期はあります。(ボツになりましたが)




本編はもうしばらく(数週間)お待ちください…


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潜る巡洋艦-Ⅱ

「奪われるくらいなら破壊しますよ。それが妹だろうと戦友だろうと。」
……〇〇〇〇のインタビュー記録


 

基本はニューマ視点です。

 

 

 

場所 アトラスの背中

 

『生き物の音が無い…』

「静かですねー。」

人型作業用ロボットが答える。覚える為にも名前をつけたほうが良さそうだ。

「こんなに音がない場所初めて来たよ。」

自動歩哨銃(セントリー)の胴体を流用したロボット((インベーダー))が答える。

「はぇー…魚が居らぬ…」

人型ではない作業用ロボット(マウス姉さん)も一緒だ。

『まあ貧酸素水塊が盆地にあるからね…』

貧酸素水塊は酸素濃度がとても低い水の塊で生物はあまり居ない世界である。

 

『旧文明?』

崩壊した木造家屋群の中に一軒、水に沈んでもなお姿形を保っている建物があった。

「…えーと…ビング海洋研究所(おっ?)って書いてますね…」

人型の作業用ロボットが解析してくれた。君、万能だね。うちに来ない?あ、もう来てるか。

『ん?あの潜水艦は何だろう?』

 

 

 

別視点

「…沈んだ旧本部にやってきたんだけど…何あれ?」

 目の前には"Voyager(旅人)"と真っ黒な船体に白い文字で書かれた巨大な潜水艦が鎮座している。

 どうも。私はDr.Stuart(スチュアート)。自称:妹(Dr.Chaffee(チャーフィー))に女にされたりしている多目的自律人型兵器(旧文明の異物)だよ。昔はよく、さらに古い時代の物と化した超大型爆撃機で特攻未遂したりとか謎の菌類に感染したりとか尻尾が生えたりとかしたけどそれも昔の話、今じゃ後続の兵士たち(パットンシリーズとか)のおかげで研究に没頭できる環境になったからね。それで久しぶりに水没した旧本部に資材を取りに来たんだけど…何かよくわからない潜水艦が居るんだよね…敵ではなさそうだけど…接近してみる?

 

『目標に接近してくれ。』

「了解。近づきます。」

距離を詰めて様子を見てみるか…

 

 

ニューマ視点

 謎の潜水艦が接近してきている。水平に向きを変えず、平行移動している…側面にもスラスターが付いているのかな…

 

 

スチュアート視点

 砲塔も格納庫もあるが何かを撃ってくる前兆は無い…なんだろうか?今まで確認された潜水艦のログにもないし…

 

 

ニューマ視点

 水深2000m。上昇してみる?これは賭けだけどね。

『上昇。メインタンクブロー、微速前進』

「了解。」

 

 

スチュアート視点

 謎の潜水艦が浮上を始めた。微速なのは出力的なものか?それとも威嚇しないようにという作戦か?配慮だと思いたい。

 

 

ニューマ視点

 スクリューは問題なく回っている。高速増殖炉も問題ない。僅かな放射線の漏れもないあたり私達の知っている世界の基準では無い…勿論想像上の潜水艦であると言う前提が必要なのだが。今、目の前でその前提条件は崩れ去ろうとしていた。

 

 

スチュアート視点

 深度1000m。なおも浮上中。特に攻撃の意図はなさそうだ。

 

 

ニューマ視点

 ある程度太陽の光が通るようになってきた。本来なら物理的にあり得ないのだが…

 

 

 




何故か続いたこの話、実は…


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お墓参り+「潜る巡洋艦編」準レギュラー化?

時系列はぐちゃぐちゃです。


City中心部 某所

 

 そこはとても広い草原であった。ここはかつて散った戦士が眠る地。

 

『"……Rest forever here in our hearts…"』

 

 墓石が複数。もう既に過去のものとなって久しいのか字はほとんど読めない。

 

"ここで眠る者よ。我らに皆を守る力を。導く知恵を与え給え。"

 

『…記録では一応、一回は来ている…』

 City中心部近傍のとある草原。私は花を手向けに来た。

 名も無いパトリオット(patriot)の為に造られた墓地であったと言われるこの地に訪れる者は初め私だけであった。

 

『尻尾が生えたと思ったら今度は墓参りか…忙しいな。』

 装甲列車襲撃事件の後、私はⅢ号代理人に誤解を与えてしまった事を謝罪した。情報共有の不備と普段の言動から来る不審に思われ得る動機…反省点は多い。だけれど取り敢えず話は終着点を迎えた。

 

『BT-5、B-24(リベ)Type95 Light(九五式軽戦車)…B-29…私は君達を忘れない。特にB-24…お前のことは絶対に忘れない。』

「何してるんですか?」

『Cityと人類、そして自らの存在意義の為に散った戦士のために祈ってる。なあAH-56A(リベレーター)、君の前世の記憶はきちんとあるか?』

「ええ。雪山の遭難事故も覚えていますよ。」

 B-24のARMS制御システムを一度解除し偽装の為にAH-56型を装備してもらった結果、彼女はここに居る。

「"glacier girls(P-38)"は今頃何してるんでしょうね?」

『たまに手紙が届くけど星屑連邦学連で教練隊やってるらしい。』

「あの娘達ならやりそう。」

「何を話してるんです?」

『冤罪で焼かれた者に祈ってる。』

「私も参列しても?」

『どうぞ。』

 声から考えるに…T-34か?

「では…」

T-34といえば…鹵獲組か。てことは…

「居たんですね。ネズミ代理人。」

『そりゃあね…』

ホルニッセ代理人…今は……代理人である。

 

 

星屑連邦学連 某所

 

『不明潜水艦との通信良好。』

「SOS信号を探知。」

『飛行艇型を寄越すように。重型を2機だ。』

 ここは海岸。見ればわかるだろうが海岸であり、港である。正確には放棄された港と言うべきかもしれないが。

 全長400mの謎の超大型潜水艦が停泊している。あちらとこちらの武装は互いに睨み合っている。

 全身を鉄板と振動を漏らさない為のゴムで包んだクジラが外洋に遊弋している。そんな報告を受けて星屑連邦学連はCity中枢の整備会に連絡を送り可能なら調査を頼むと受けた。そして…私が派遣された。

『聞こえますか?』

 少し前まで使っていたのに今では懐かしくなってしまったゲーム機を起動する。発案はあるSF小説好きの整備兵。少し老齢だが実は私がたまに部下のARMSの整備の為に呼ぶ事がある実力持ちである。この潜水艦騒ぎを聞き、私にあることを聞いてきた。

「この潜水艦が出てきたんですよね?シュミレーションとしてゲーム機を起動してみては?」

は?と思いながら起動すると…

 映し出された画面はまさしくこの港そのものであった。まあ相手側の視点を間借りしているのだが。

 

 

 

 

 



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Twitterよりたくさんの感謝を込めて
お知らせ-1


詳しい解説は後日…


Ⅷ号戦車マウスとニューマコーニオシスの意外な関係

 

 

『ところでニューマ、私と初めて会ったときのこと覚えてる?』

「そういえば…覚えていないな…」

恥ずかしかったので整備兵に頼んで記憶消してるんだけど…

 

『あれはな…お主が放射能汚染地域の墜落現場で発見された時のことだったんだけど…』

 

 お主とT1-D6が倒れてていて…どちらも記録が残ってなかった。お主の身体はボロボロでT1-D6は無事…ひたすら謝っておった…

 

 私は妹が欲しかった。

 

 F4U-1の義体が余っておった。

 

 余っていたダミーを使う事に躊躇は無かった。

 

 整備兵に頼んでお主と、余ったF4Uを合わせた。

 

 「お姉ちゃん」と呼ばれたかった、ただそれだけだった。

 

 お主が複製装置から出てきたとき、私は満足していた。してしまった。

 

 お主は複製装置から出てきた。コルセアのような格好をして。

 

 お主は出てきた。辺りを見回しながら。

 

 お主は私を「お姉ちゃん」と呼んだ。

 

 お主は…私が作り直した。

 

 お主は…お主は…私の妹ではない。

 

 私のエゴで生まれたお主を妹として見る権利は私にはない。

 

 辞めてくれ。そんな顔で私を見ないでくれ。

 

 なぜ、お主は…そんな悲しそうな顔をしているのだ。

 

 「お姉ちゃんが悲しい顔をしてるから。お姉ちゃんは私が守る!だから…笑顔でいて欲しいな。」なんて言われたらどうしようもないよね。

 

 

と言うことがあったわけです。

 

「そう…お姉ちゃん、2つ聞いても?」

『…なんじゃ?』

「まず…そこに居るM6A2E1は本人?」

M6A2E1……そう…だね。

『そうじゃ。』

「そっかー。ではもう一問。私を合成した事を今でも後悔してる?」

『…してる。』

「そっかあ…」

目の前でニューマが擬態を変更していく。その姿は…

 

まるで私のようであった。

 

「どう…かな?」

 

身長が少し伸びて髪が黒くなりスカートが長くなった私って感じであった。

 

『身長が伸びるとこんな感じなのか…』

 

「暫くこれで過ごしてみようかな。お姉ちゃん、ありがとうね。私を作ってくれて。」

 

 

 

 

ニューマの構造変更について

 

ニューマは高速増殖炉を積載していると記述しましたが、

 

高速増殖炉と原子力電池を積載し液体金属冷却材によって熱交換を行って原子力電池により発電するようになりました。

 

 

 高速増殖炉によりウラン238に高速中性子を当ててプルトニウム239を作り、プルトニウム239を核分裂させて発生した熱を液体金属冷却材で交換、原子力電池を使って熱を直接電気に…という複雑なプロセスを経ることになりました。

 

 冷却に関しては熱を電気に、電気を熱に変えるシステム(名前を忘れましたが)を採用しています。

 

これにより、アブソリュート・ゼロは無効化されました。

…が、電力が余るようになったので電磁装甲を貼り付けます。

 

 

本編の次回ですが…週末までお待ちください…



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glacier girls 〜氷河少女〜

Twitterでの企画(?)中に思いついた小話。
…こんな感じでどうでしょうか?

企画↓
https://twitter.com/YCDO_PRO/status/1294245646522671105?s=19
実際にあった会話
https://twitter.com/station_captor/status/1294253083103358982?s=19


『CP、こちらフォックストロット1!災獣の射撃によりARMS損傷、我不時着セリ、至急救助を求む!』

「……こちら(ザザツ)かい……ひょう送レ。」

『座標は…(プツッ)(ツーー)』

「Ruth、無線機壊れた。」

『ついてないね。』

「ついてない。」

「あのクソリセッターが居なければ…」

『僚機とも逸れちゃったし…』

『どうしよう…』

 事の顛末は赤色十月同盟学連の哨戒機開発の支援の為に既にレーダーポッドが開発されていたコルセアとPB4Y-2プライヴァティア(Privateer=私掠船)の3機で向かっていた時のこと。吹雪の中、高空を飛んでいると対空種「琥珀」型が現れて…迂回したら今度は補足種の大群…弱点を目指して迂回することによって罠に引きずり込まれてしまった。

 

「リベレーターさん無事かな?」

『プライヴァティアさんでしょ?』

「プライヴァティアさんか。」

護衛機である以上PB4Y-2に近づくリセッターを排除、近づけさせないのが仕事なんだけど天候がそうはさせてくれなかった。

 

 

「プライヴァティア!引き返すか!?」

これはコルセアの声。

「いや、進む。私が先頭に立つよ。援護を!」

これはプライヴァティアさんの声。

「了解!」

「こちらも了解!」

私達は猛吹雪の中、飛行を続ける。罠に誘い込まれてからか吹雪はより一層強くなっていた。

 

 

「Ruth、眠い。」

『Kelly、寝ちゃ駄目。』

確かコルセアとプライヴァティア…面倒くさい…リベレーターさんが逸れる前、それこそブリーフィングの時にもし不時着したときの対策を説明してた気がする…

『穴を掘ろう。風を凌がなくちゃ。』

 風が身体に当たらないように雪を固めながら穴を掘って風を防げるシェルターを作る。低体温は人間にとってもDOLLSの私達にとっても脅威である。

Kellyが寒さに負けて眠ってしまったらもしかしたら…そう思うと泣きたくなってしまった。でも泣く訳には行かない。私達は仲間を見捨てない。助けが来るまで、動けなくなるまで希望を持って堪えることを学連は要求した。そして兵士はそれを達成する事を義務付けられている。生きる。生きて帰るんだ。

 

 

 穴を掘り、小さな洞窟を苦労して作った。目印は未だ煙を吐くARMS。F型だからまだ見やすい方だとは思うけれど雪に隠れてしまったら同じだろう。

 

 

『被弾!どこから!』

「遊び足りないな…」

「よく聞け!RuthにKelly!不時着したら……クソっ!ブリーフィングで言ったことを忘れるな!必ず助けに来る!待っててくれ!」

どっちが言ったのかわからなかった。

 

 

 

 罠に誘い込まれてからか何時間経ったのか分からない。燃料の消費量で計算もできるかも知れないが逸れた瞬間の量は記録していなかった。

「コルセアさん、双子を探しましょう。」

『ええ。プライヴァティアさん、貴女は…哨戒用レーダーを。私は護衛に回ります。』

 地上をレーダーで走査しながら敵襲に警戒するという事はできない。警戒は護衛機の仕事である。

 そして、私達はすぐに見つけた。

『煙だ!』

「この近くにいる…?」

『見てくる!』

 高度を下げて雪面スレスレを飛行する。スキーを履いてこれば良かった。

「そこだ!見えた!」

『…居た!おい!この声が聞こえていたら目を開けるか手を振ってくれ!』

何も反応が無い。間に合わなかったか?

『あぁ…スキーを履いてこれば良かった…』

靴に仕込まれた降着装置の故障を覚悟しつつ雪の上に降り立つ。案の定雪に沈み前倒しに倒れた。でもこの双子の背負った苦痛と(あるかわからない)恐怖と比べればこんなもの屁でもないだろう。

『おーい!返事を!』

 

 

「おーい!」

声が、聞こえる。でも、もう身体は動かない。凍えてしまった。姉妹寄り添ってにじりよってくる「死」を迎える。あと数分もすればどちらも機能停止するだろう。また後で。

 

 

『間に合わないか…そうだ…』

 奥の手があった。JATO(ジェイトー)があるじゃないか。過積載状態での離着陸支援や短距離離着陸を要求される時に装着する小型のジェットエンジンがそれである。

『今行くぞ!』

 倒れた身体を起こし、JATOに火を入れて上向きに吹かす。よし、脚は抜けた。飛行機なら胴体着陸状態で滑って状態な訳だが。

 雪の中に二人して座っている。体温は…機能停止寸前。熱源は……

『プライヴァティア…いや、リベレーターさん!私を投げてくれ!』

「正気?」

『狂ってると思ってもやってくれ!』

リベレーターさんが速度のついた状態で私を掴んで投げた。私は雪の上を自重で固めながら滑り…

『到着した!おい、起きろ!』

 携行した発熱剤の封を開ける前に穴の壁と天井を補強…開封。

 二人を毛布に包んで外に出る。

『リベ!居る!?』

「遂に略したわね。居るわよ。二人は?」

『死にかけだ。どっちが近い?』

「地図が正しければ…赤色十月だな。」

『二人を運べる?』

「わかった。運ぼう。」

 P-38FのARMSを爆破して離陸。その間警戒しながら空中待機してくれた元B-24には感謝しかない。私達はたとえ死体でも連れて帰ることを信条としている。

 

 

数日後…

 私達は生き残った。機能停止寸前で運び込まれた私達は低体温症等の低温に関する知識を持つ学連の基に運び込まれた。消費された資材は哨戒機開発の為のデータで賄われたらしい。

 

「お目覚めかい?"glacier girls(氷河少女's?)"。」

『「"glacier girls"?」』

「ああ。君は氷河の中から助け出された。プライヴァティアには感謝するんだよ。一番心配してたからな。Kelly、君を除いた3人の中では、ね。」

私達はひとしきり笑った。

 

 あれから戦線に復帰してからというものARMSにはノーズアートが描かれている。P-40に書いてもらった記念のノーズアートだから消える度に書いてもらっている。あれから時間が経ってJ型になってもエンジンナセルにはglacier girlsと書いてあったりして。

 

 

 




矛盾や違和感、それこそ活かしきれていないところはご容赦を…

glacier girl…1942年7月15日に6機のP-38と2機のB-17がグリーンランドに不時着。搭乗員は全員救出されたものの、回収できずに放棄されたP-38のうちの一つ。飛行可能機である。
出典…https://www.warhistoryonline.com/military-vehicle-news/15-p-38-glacier-girl-pictures.html


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氷河少女2"忘れられない過去" 前編

氷河少女の続編。
B-17Gの特別機、XB-17Gが仲間と共に気温と戦うお話。

前編に位置する。




寒い……代理人さん……帰れなかった……ごめんなさい……


 

  一時間前

 

『6機のP-38と、3機のB-17Gでの急行爆撃ですか……。』

「うむ。」

『了解です。』

「必ず帰ってくるように。」

『ええ。では。』

「頼んだよ。」

 

 今日は11月15日。比較的温暖なこの地域もかなり冷える。私はXB-17G。……特別機と言えば聞こえはいいのだけれど……この口調の通り私は製品的に欠陥品である。

 

 試作機のB-17A時代からの記憶がある個体はとても少数で、本当にテストヘッドをしていた個体はより輪をかけて少ない。私一人しかいないくらいには。

 

 試作機の私は現行の量産型とは違って容姿も性格も違う。これはA-26Bや、F2G-2(251部隊の奴ら)にも当てはまると聞いた。最もF2G-2はまだ正式には実戦配備されていないのだけれど。

 

『整備士さん。お疲れ様です。』

「ああ、お疲れ様……代理人君とは最近どうなの?」

 整備士(21)が片肘で私をつつく。

『順…調ですよ…!順調!』

「へぇーその割には未だにもじもじしていたような……代理人君に聞いてみよーか。」

『と、取りあえず行ってきます!』

「いってらー。」

 自称21歳の整備士は少女にしか見えないその姿に似合わない、少し残念そうな顔で答えた。

 

 

  高度5000m

 

『冷えますね……』

「隊長でも寒いんですね……」

『そりゃあね……』

「早く済ませてしまい……前方に敵影。どうします?」

『可能なら迂回したいところだけれど……』

「こちら3号機、燃料ポンプが故障!飛行には問題はないですが……迂回は厳しいかと。」

『……コンバットボックスを組む。敵の識別はできる?』

「できました……!輝石が6、霞石が12です!」

『なんでそんなに……陣形を崩さず突っ込むよ。』

「了解。」

フェアリー(Fairy)1A以下了解。」

 

 圧倒的に数で負けている。こちら側は重戦闘機(P-38F)6機なのに対してあちらは軽戦闘機(霞石)12機、重戦闘機(輝石)6機に相当する戦力を連れてきている。足元は雪。ちょっと寒い。

 

 昔、空飛ぶ特火点(バンカー)と呼ばれたことがある。周囲の個体(B-17F等)とは違って防御力が高くて長距離を飛べるが性格や装備が異なる……単体としての性能は良くてもチームワークという観点で不利な私への侮蔑だった。

 

 結果、編隊を他の小隊と組めない私を引取ろうとする者はいなかった。あの時までは。

「ちょっと、そこの君。是非とも我が部隊へ。」

……はい?

「爆撃機を求めててね。私は君が良いんだ。」

別に私は高性能でも無いですし、後発品や他にも良い爆撃機は居ますよ……。

「あぁ……だから、私はB-17A、君が良いんだ。」

『何故です?他の爆撃機と協調が取れないのに。』

「取る必要なんてあるかい?私の部隊は少し小規模でね。爆撃機隊は最大でも一小隊までなんだ。そして他と組むことで真価を発揮するような爆撃機ではなく、単体で真価を発揮する爆撃機を求めているんだ。」

 

 今思えばベラベラ喋りすぎたのかもしれない。結局、私は彼の大隊に引き取られ、XB-17Gとして在籍する事になった。

 

 あの時から不思議と目で追うようになった。信用できない人物と認識していたのかもしれない。

 

 

 

 



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氷河少女2"忘れられない過去" 中編

 

「1番と2番の燃料ポンプを停止。」

「聞こえるか!敵は……」

(多数の爆発音)

「うそ!3番機の1,4番エンジンが停止!」

『3番機!爆弾を捨てろ!』

「もうやってます!」

「こちら2番機!火災発生!急降下する!」

『待て!消火器は!』

「使い切りました!1番と2番エンジンから出火!全エンジン緊急停止!」

 

 左隣を飛んでいた同型機が60°位の急角度で降下していく。

 

 風切り音と黒煙。

 

 飛び散るオイルと血液。

 

 ゆっくりと落ちる同型機。

 

 散っていく破片。

 

 すべてが、止まる。

 

「4000、3900、3800、3700…」

『2番機!まだ燃えてる!』

「3300、3200、3100…」

『2番エンジンは消えた!残りは1番!』

「2500、2400…」

『引き起こせ!間に合わなくなる!』

「まだだ!2000…1900…」

 

 祈った。

 

 火を消すために死んだ個体を出さない為に。

 

 落伍者を出さない為に。

 

「火が消えた!引き起こす!」

 

 2番機がエンジンを再起動するのと雪が積もった地面をニアミスするのはほぼ同タイミングだった。

 

 エンジンはすぐに吹き上がり、低空を滑るように飛行したあと、高度を上げて回復した。

 

 しかし運が尽きるのも早かった。

 

「こちらフェアリー1!燃料がそろそろ尽きる!」

「フェアリー2!こちらももう限界だ!」

「燃料を使うか?」

 

 燃料不足。

 

 無茶な機動や空中戦(格闘戦をしたりとか…)の代償が遂に現れた。

 

 (ちょっとだけ回想)

 昔、代理人に借りた漫画に四発の爆撃機が単発の戦闘機相手に格闘戦を挑み、「肉を切らせて骨を断つ」の例を示していた事があったが…まさか私もやる日が来るとは…

 

『霞石が後方から来る……なら……』

『全機、本機から離れてくれ!アイツを惹きつける!』

 

 言ったは良いものの……具体的な方法が思いつかない。

 

 どう倒す……考えろ考えろ……

 

「可能な限り機銃を左側へ!」

 左側……左舷……そうか!

 

『本機はこれより格闘戦に移行する!』

 

 

 ところ変わって……

 

「……連絡が途絶えた?」

『はい。』

 私は今、ある代理人と面会しています。

「爆撃機3機に重戦闘機6機ですか。」

『……はい。』

「……連絡が途絶える直前の位置は予想できますかね?」

『おそらくは……このあたりかと。』

「……接敵した等の情報は?」

『ありません。現時点では。』

「不思議ですね……一応接敵する前に連絡が途絶えた可能性は念頭に。」

「お茶です。どうぞ。」

『……どうも。』

「指揮官たるもの冷静に。かわいい部下が行方不明になったからと言って取り乱していては……とはいえ冷静に居られるものではないでしょう。こちら側からは…」

「出番ですか?」

「ノックも無しに入って来ない。確かに出番ではあるがね。」

 執務室……というよりは無線機器室というべき部屋のドアをノックもなしに入ってきたのは……

「初めまして要塞代理人さん。私が……どうかなされました?」

『あ、ああ……いや、何でもないです。よろしく頼むよ……』

「不思議な人ねー。」

 

『こちらがAH-56A(シャイアン)。捜索時の護衛を務めてもらう。』

「改めてよろしく頼みます。」

 

 

 

 

 

 



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家族写真〜前編〜

家族写真を撮ることにしたニューマ達…


いつからA-26Bは変態だったんだろう?


"家族"写真

 

 そういえばDOLLS、それも指揮官型DOLLSになってからと言うものの、家族写真を撮っていなかったなと思う。

マーサ姉さん(Ⅷ号戦車マウス)ベルタ姉さん(A-26B)、一つ思い出したんだ。』

「なーに?」

「お?」

『家族写真…撮ってないよね?』

「そういえば…そうだな。」

「確かに。」

『と言うわけで撮りませんか?』

「でもこの後訓練あるよ?」

『うーん…空いている日…来月とかなら…』

「そーね。」

 という感じで家族写真を撮ることになった。

 

 その日の午後、夕食の為に野菜を収穫(耐寒性のある野菜が存在)していたら…

「すまん…ニューマ、手伝ってくれ…」

『ええ…良いけれど…』

「腰を痛めてしまってな…」

(中の人は幼少期から腰痛に悩まされている。それが移ったのか?)

 ベルタ姉さんを背負って管制施設内部に入る。あんまり記憶に無いけどすごく懐かしい感じがする。

「重いだろ?もう構わないから…」

『腰が痛かったら自室まで帰れないでしょう?』

 あの…胸が当たってるんですが…その…姉さんに限って無いとは思いますがわざとでしょうか?こう見えてアレ(〇〇)は標準装備なんですよ…つらいですよと愚痴を心の中だけで吐き捨てて姉の自室まで運ぶ。

「いやーすまない…」

『ほんと、何をしたらあんな畑に首から突っ込むような事態になるんですか…絶対に安静にしてくださいね?絶対ですよ?』

「あ、あぁ…うん…」

『では、失礼。』

「あ…」

 扉を開けて出る。やばい…姉だとわかってるのに心臓(に相当する器官)が痛い。何あの可愛いせい…DOLLS!

 

 

 最近、弟がどうしようもなく可愛く見えて堪らない。あまりしないけれどたまにちょっと失敗したときのあのショボーンという表情が可愛い。だめ、大好き。理性飛ぶ。落ち着けベルタ…落ち着くんだ…馬鹿なことを言うんじゃない…あの子は弟だぞ…姿こそ変われど弟であることに変わりはない……頭撫でてほしかったなぁ…

 

 (回想シーン)

 弟が人間だった頃…私は一度酷い風邪を引いて床から出られなかった事がある。あの時マーサと弟が居なかったら私はここにいないであろう。

「お姉ちゃん、大丈夫?」

「おい、ベルタ、死ぬな。弟と私の結婚式まで死ぬなよ。」

『マーサ…あんた変わらないね…』

 とにかく安静にして休む…それしか無かった。マーサはまだ学校に通っていたからいつも二人っきりだった。

 よく頭を撫でてくれたことを覚えている。柔らかくなく、硬くゴツゴツとした若者の手には見えない手で撫でられるのが好きだった。

(回想シーン終わり)

 

 気がつけば扉が空いていた。すぐに人影が…ツェッペリン(弟の本名)か。

「いやーね…その…何か作ろうとしたら"しっぱいりょうり"ばかり量産されるというね…」

 

 

 



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ハッピーハロウィン "溶け残った記録"

一日遅れのHappy halloweenという訳で……
ニューマコーニオシスとマウス、そして元部隊員のBf110の3人で過ごそうとしていた矢先、事件が……


『なんだってこんな目にー!』

 

 

 

(絶体絶命都市2のようなBGMが基地内に心地よく響く)

 

「という訳で仮装してみたんだけど……」

「どうです…?後輩に見せられますかね?」

『ふむ……ニューマは処刑マジニ(バイオ5より)、Bf110は……チェーンソーマジニ(同じくバイオ5より)か。』

「うん。正解。」

「は、はい…」

 流石に釘を腕に刺すようなことはなかったようだけどその処刑斧はかなりの危険性を振りまいていた。

「この斧が一番時間がかかった気がする。」

『殺傷能力を残しつつ形を変えるんだっけ?』

「そう。槌の方で叩きつければ大抵の戦車型や災獣は壊れる。」

『斧の刃がギロチンの刃になって、少し厚めになったと。』

「うん。」

『で、お主は……』

「チェーンソーを特注で用意しまして。軽量級(いつもの)ではなく重量級のもの(一番良い装備)を使おうかと。」

『木を切りに来た木こりみたいだな。それだけだと。』

「そういうと思って……」

『麻袋……と麻縄?』

「そうです。形から入ろうかと。」

「では巻いてきますね!」

「姉さん、手伝ってきます。」

『りょーかい。』

 

 まさかそれがまともなニューマとBf110との最後の会話になるとは、

 

 そのとき誰も予想しなかった。

 

 的な事を思っみたりして。

 

 ニューマが退出しておよそ5分。もうそろそろ戻ってくるかな……ん?蒼い……煙?

(扉の向こうから蒼い煙が侵入してきている)

 

 煙たくはないけど…眠い……ねるー……おやすみーー

 

 

 

 異音がしてはっと起きた。チェーンソーの駆動音とドアか壁かを壊そうと何かを打ちつける音が聞こえる。

 

『ん?』

 

 なんと気の抜けた反応だろうかと自分でも思うがこればっかりはどうしようもない。

 

 嫌な予感がする。こういう時の嫌な予感は大抵的中するんだ……

 

(チェーンソーの刃でドアを切り抜こうとしたのか甲高い音がする)

 

 確かドアは防弾の均質圧延装甲(RHA)の3cmで防護されていた筈……でもBf110のチェーンソーやニューマの処刑斧なら貫いてくるかも…

 

(甲高い音は尚も響く)

 

 よし……脱出しよう。うん。ニューマ達がこんな荒仕事をする筈が無い。

 

「おねぇーちゃーん!どーこー?」

「まうすせんぱーい…ここにいるー?」

 

 返答したかったが理性がそれを押し留めた。昔、SIRENというホラーゲームがあってその続編SIREN 2について調べたことがあるが、

 

 闇人なる敵は言語能力が少し残っていて……時々発話するのだと言う。

 

 まさかと思うが……いや、闇人はでき方ができ方だし……

 

 窓は……使えんな。音でバレる。

 

 となると……ニューマにやられたやつか?

↓未だに忘れられないやられた時の記録。まあどうやら半分鹵獲されていたらしい……怖いな……

(あとがきへ移動しました)

 だけどなー…手持ちの武器がショットガン一丁と……

「プルトニウム博士手製の試製アシットガンか…」

 試製アシットガン……設計上は石英くらいならすぐに溶かせるらしいんだけど……対DOLLSとなると……うーむ……使うしかないか。非常事態。生き残ったもん勝ち。ニューマやBf110は後で蘇生する。取りあえずは……生き残らないと。

 

 

 

 




続く。

マウスがニューマに撃たれる話。
https://syosetu.org/novel/216472/4.html


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ハッピーハロウィン "溶け残った記録"-2

戦闘らしい戦闘がない…


 単独行動(一人ぼっち)程、危険なものはない。

 

 単独行動(独りぼっち)は死角が多い。

 

 単独行動(一人ぼっち)は力押しに弱い。

 

 単独行動(独りぼっち)は 孤独 だ。

 

 

 廊下には処刑マジニ(ニューマ(仮装))チェーンソーマジニ(Bf110G(仮装))が居るだろう。

 

 ドアの前で突っ立っているはずが無い。

 

 押入ろうとドアを叩いている。

 

 切裂こうと刃を押し当てている。

 

 叩き割ろうと振り下ろしている。

 

 道はたった一つ。

 

 窓。

 

 しかしここは高層。

 

 落下傘も無い。

 

 落ちれば命は無い。

 

 となると……

 

 道は無い。

 

 足掻く。

 

 足掻くしかない。

 散弾銃((非常用))の弾倉を確認。

 アシットガン(水鉄砲)にはタンクを装填。

 やるしかない。

 

「あけてよー」

『……。』

 チェーンソーの刃が押し当てられる。

 ドアをついに破る気なのだ。

 3…2…1…突撃!

 

 アシットガンでドアを溶かす。5cm位の穴を開けたら散弾銃の銃口を向けて…

(重い射撃音) 

 着脱式のマガジンを備えた((モデルはサイガ12の))セミオートショットガン(半自動散弾銃)がドアの向こうの弟だった何かとBf110の脚を折る。

 しかし倒れない。跪いただけである。

 

 アシットガンで酸を床にばら撒き、廊下が湯気を立てているうちにドアの鍵を開ける。

 なぜ閉まっていたのかはわからない。が、今は考えている場合では無い。

 

 

 (マウス)がうなされている。

「うーん……」

『タオルを取ってきてくれる?』

「了解です。」

 Bf110の理解が早くて助かる。

 待っている間に寝落ちしたのかはたまた何かあったのかわからないが、姉は眠っていた。

 そして起こすか悩んでいた時に気がついた。

『悪夢の中に居る…か。』

「何かから逃れようとしている?んですかね。」

『恐らくは…追いかけて来ているのは死神かもしれんな。』

「死神…。」

『私達は命をもって命を奪う兵器。いつ死神様の鎌が振り下ろされるかわからんからな。』

『しっかし…マーサ姉さん、必ず帰ってこいよ。』

「はい、タオルです。」

『ありがとう。助かるよ。』

「お湯はこちらに。」

『…すまんな。気を遣わせてしまって。』

「いえいえ。」

「アルファ・ドーン作戦以来何度も助けられましたから。」

『すまない…汚染を君にまで…』

「私を助ける為だったならしょうがないと思います。本人としては、ですが。」

 

 

 ドアを勢いよく開けて二人を弾き飛ばし、廊下を走る!

 後ろからは処刑斧を引きずる音とチェーンソーを掲げて走るBf110の足音が聞こえる!

 次の曲がり角を右へ!

 階段を駆け上がり、今度は左!

 不思議と誰もいない廊下を駆け抜けて、正面のドアを開ける。

 また廊下。それでも私は走り続ける。

 

 

 アルファ・ドーン作戦とは、一言で言えば人類の災獣に対する反抗作戦として計画された作戦郡の内の1つである。

 アルファはギリシャ文字の一番始めに来るΑ(α)から来ており、ドーンはDawn、始まり、夜明けを指す。

 終わりの始まりではないが、始まりのそれこそ始まりなのだ。

 "死者との決別"のための作戦。作者がそう呼んでいる。

 そういう作者の目には水が湛えられていた。

 

 生きとし生ける者、総てに時間が平等にある。総てに死と生が待ち受けている。そしてDOLLSにも。

 



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ハッピーハロウィン "溶け残った記録"-3

 アルファ・ドーン作戦とは、一言で言えば人類の災獣に対する反抗作戦として計画された作戦郡の内の1つである。

 アルファはギリシャ文字の一番始めに来るΑ(α)から来ており、ドーンはDawn、始まり、夜明けを指す。

 終わりの始まりではないが、始まりのそれこそ始まりなのだ。

 "死者との決別"のための作戦。作者がそう呼んでいた。

 

 

 廊下を走り続ける。

 

 影一つ。

 

 どこまでも走る。

 

 そして辿り着いた。

 

 

「…て…きて……くださ…」

「……ーサ……」

 

 そうして英雄は帰還した。

「マーサ姉さん!」

 ハッとして目を開けて周りを見る。

 

 処刑マジニ姿のニューマ(つまるところの弟)とチェーンソーさん姿のBf110が私を揺すりながら声をかけていた。

 

『な、なんだ!』

「姉さん、いきなり倒れたからびっくりしたよ!」

「先輩が部屋に入った途端、悲鳴が聞こえて……突入したら泡を吹いて倒れていたんです。」

「最初は楽観的に驚いて倒れたのかと見てたんだけどね。いつまでも回復しないから流石にこれは……と。」

『は、はぁ……』

 脱力。

 

 力が全身から抜ける。

 

 ん?何だこの違和感。

 

「ん?」

「……?」

 扉を叩きつける音。チェーンソーのエンジンが唸る。

 

『まずい!』

「……夢の世界からこんにちは……か。Bf110、武器はあるか?」

「一応……チェーンソー用の燃料はありますが……」

「これを持っておけ。」

 弟が後輩に差し出したのはEMP44。

 どうしてそれを差し出したんだとその時は思ったけれど、

 これはこれで彼なりの作戦なんだろう。

 

 

『私がドアを開けたら姉さんは酸をばら撒く。Bf110、君は……』

「クリアリングですね。」

『頼んだよ。』

「了解しました。」

「わかった……とにかく夢ではないんだな?」 

『多分。』

 

 多分としか言いようがない。

 断言はできないが今はこれが現実である。

 

『赤い水……』

 

 不意に窓から外を見てしまった。

 

 City内に赤い水が溢れている。

 

 道路は冠水し、

 

 目から赤い水を垂れ流す者が。

 

「ニューマ先輩、あれって……」

『……まさしく奴だな。』

「ん?……。」

 マーサ姉さんの表情が一瞬で無になる。

 

「共生種か……。」

『どうやって侵入したんだろう?』

「……本当に侵入したんですかね?」

『?どういう事だ?』

「人工的に作られた可能性は……?」

『暴走して脱走したのかはたまた投入されたのか……しかし……何故。』

「わかりません。憶測に過ぎませんし。とにかく生き延びないと。」

「そうだな。」

『よし、配置についてくれ。』

 ドアは内開き。

 マーサ姉さんが右側。

 私が正面。

 Bf110はその間。

 

 



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彼女の髪をクンカクンカしてたらシベリアに居た。
ifストーリー「Ⅲ号戦車の頭をクンカクンカしただけなのに…」『それが問題だっての…』前編


ノリで書いてみた。
時系列的には…
https://syosetu.org/novel/233762/1.html


ある日の251部隊司令部

 

『メシアさん、至急、イージースリー(Easy 3)の所に連絡。』

 メシアさんが私の顔を見て顔を引き攣らせている。私の顔がどうかしたのだろうか?

「りょ、了解しました…お繋ぎしますね…」

 まああんまり遠くはないからね…直接行ってもいいんだけど…

 

『もしもし…イージースリー(旧Ⅲ号代理人)君?君さぁ…もしかして自殺志願者だったり?何?…死にたきゃ一人で死んでこい痴れ者が。揉み消す側にもなってくれよ。』

口が今だけは、やけに滑る。

『今はまだ出版されてはいない。こんな写真、公開できんからな。グレーテルさんが無理やり横槍を刺したんだ。槍だけにな。はぁ…黒十字がキレてたぞ?

"信じて送り出した娘が素性は知っているがまさかここまで場を弁えないやつに汚されるとはな…"

ってな。まあ、愚痴はここまでだ。今からそっちに行くから話を通しておくように。1時間後に会おう。』

 

 そう言って電話を切った。ここのように懲罰と言っても私兵部隊のような性質を帯びた部隊もあるし、文字通りタイガで木を数える部隊も居る。

 

 飛行許可を得て飛行。ARMSは没収される可能性を考えて極東の赤蜻蛉(九三式中間練習機)を使用。めちゃくちゃ低速だけどまあ近いから良いよね。

 

 新設された基地に到着。飛行時間およそ30分。兵站部にお願いして木材でも切りに行こうか。

 

『こんにちは。私は第251部隊の部隊長をしておりますニューマコーニオシスと申します。イージースリー君はいらっしゃいますか?』

 衛兵が答える。

「お待ちしておりました。どうぞこちらです。」

「CP、こちらアントン。黄泉から"グレイプニール(フェンリルの足枷)"が来てくれた。もう安心だ。」

 グレイプニール(呑み込む者の意)って…"足枷"とは酷い扱いだ。ラグナロクじゃあるまいし。

 

イージースリー(Ⅲ号代理人の偽名)くーん!出ておいでー!一緒にリアル"シベリアの森〜1943〜"やろうよ!』

 やけくそになって叫んだ。

 

 それからというもの、簡単な会話をして私達は外に出た。まあ会話と言えば会話だったのだろう。

『要するに…まあ君はルビコン川を越えてローマに侵攻した訳だ。連帯責任で私と君でシベリャに行ってこいってさ。』

『支給品はチェーンソー2式、トラック1台、燃料、防寒具。自衛火器は…一応支給すると書いてあるね。まあ、楽しもうよ。』

 今、最高にクソみたいな笑顔をしていることだろう。

 

 また飛行許可を取り、今度はCityの外側の"シベリャ"に向かうための駅まで。Cityを出て開拓用の装甲列車に乗り換えるまであと数時間。

 

後編に続く。

 




もとの会話
https ://twitter.com/YCDO_PRO/status/1295735738131075074?s=19(わざと切断しています。)

https://twitter.com/5u0E1XhAYS76Zvb/status/1295750210723840002?s=19

少し修正。軍馬じゃなくて足枷にするつもりだった…


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ifストーリー「Ⅲ号戦車の頭をクンカクンカしただけなのに…」『それが問題だっての…』中編

transcendence "plus" harmony "equals" emancipation !!


 元Ⅲ号代理人を気絶させて駅まで急行。途中、駅員に不審な目で見られるも事情を説明するとすぐに対応してくれて、シベリャ方面へ行くための列車の確認をしてくれた。

 

 それにしてもグレーテル女傑は人遣いの荒いお方だ。芝居の下手な私に一芝居打てと。防諜の都合、殆ど教えられていないが…厳封指令が下ったのでそれなりのことを覚悟していたのだけれど…

 

『イージースリー君?起きてます?』

反応が無い。ただの(()()())しかばねのようだ。

『写真を撮ったのは…』

周囲を見て少し後悔。

『いえ、何でもないです。さあ、行きましょう。』

 真っ黒な"死体袋"を引っ提げて青と灰色の都市迷彩柄の制服を装備したDOLLSが歩く姿はとても不自然であっただろうね。

 

…写真を撮ったのは私。諜報部隊の情報を基にグレーテル女傑が指示、251が実行。その時は理由を教えられてはいなかったけれど…理由を知ってからはずっと悪い予感がする。

 

 

 列車の発車時刻まであと2時間。寒冷地仕様のハーフトラックはここで引き渡されるし、燃料も積んだ。自衛火器は…ほうほう…M1バズーカに、デグチャレフPTRD1941、シモノフPTRS1941…お?8.8cm高射砲か。なら…なんとかなるかも?

 

 チェーンソーの点検も済まし、何か忘れていないか確認………Ⅲ号代理人起こしてないや。

 

『起きなさい、イージースリー。』

 ()()()()()()()程度に手を冷却して…脇腹に……少々荒いがこれが効く。

「冷た!どうした!?」

『おはよう。イージースリー君。グレーテル女傑が君の事を褒めていたよ。代理人としての職務を一番真面目にこなしてるってね。さあ行きましょう。』

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 グレーテル女傑を揺さぶっておいて正解だったと思う。熱とか何やらで狂ったときの映像を記録していたのがここで活きるとは…

 

『いやー…良かったよ。グレーテル女傑が理解のある人で。本当は8.8cm高射砲は付かなかった予定だったんだけどね…この写真を見せたら…』

 グレーテルが水着姿でゆっくりと近づいて来たときの写真を見せる。

『流石に本人のプライド的にこれは羞恥どころじゃなかったんだろう。』

 

 

 ハーフトラックは装甲化列車に載せてARMS(赤とんぼ)は分解、Ⅲ号代理人は一等客車に乗ってもら……うか。橋姫の暴走がトラウマになってなければいいけど。まあ私も……乗るべきか?できればトラックをイジイジしていたいんだが…とはいえ…一回謝罪したけど流石に片目と片腕奪っといて放置というのは……駄目だよな…

 

と、一等客車に入って椅子に座り、Ⅲ号代理人に向き合いながら考える。Ⅲ号代理人君、僕が怖い?怖いなら事情だけ伝えて帰るけど…

 

『イージースリー君、本当に申し訳ないと思っている。』

うだうだ言うのも嫌なので謝ることを最優先にする。最重要なことを前に。許されるとは思わないが。

 

 

 




 あれ?ニューマってかなり…サ〇〇パス…?


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グレーテルの暴走

 

 最近、グレーテル女傑がおかしくなった。

 例えば、だ…これはある時の出来事なのだががが…姉さん!痛い!痛いって!

 

 グレーテル女傑は熱でやられたのか執務中、しかも私と二人で面談していたとき…

「暑くはないか?私は暑い。」

いや、あの…室温27℃とかいうふざけた涼しさなんですがそれは…

「少し脱がせてもらうよ。」

そう言ってあのスリットの入った制服を脱ぎ始めるグレーテル女傑。私は男なのだが…。

 確かに女傑は水着を下に着ていた。うん、そこまでは私も受け入れる。でもね…

「どうしたんだ?私をずっと見つめて。」

いや、どうしたも何もないかと。

「言いたい事があるのなら言ったらどうだ?」

『では…失礼ですが……ツッコミどころが多すぎて返答に困りますね。』

 まず、人間は室温27℃を「暑い」と感じるの?

 次にグレーテル女傑に恥はないのですか?

 更になぜそこまで露出多いんです?

 ましてや、よくそんな格好しようと思いましたね。

 そして…グレーテル女傑……仮にもほぼ女にしか見えないとはいえ流石に男の前でそれは辞めるべきかと。

 私は別に(大体の)女体に興味は無いわけではないのだが…どちらかと言えば血肉に興味があるのだけれど…(R-18Gの比率が高くなりやすい理由ではない…はず。)

 そこまで考えて私は一つの結論を出す。

『何故、ここで脱がれたのですか?』

 と、返すと少し溜息をついて…

「あんたはいつも余計な仕事を持ってきてくれるな。」

「突っ込むなら上なり下なり好きに突っ込むといい。」

 そうですか。それなら…AN/M3HMGでも突っ込んであげましょう。上の3つある「穴」に。

「…どうやら暑さにやられたみたいですね。」

 流石にそんなことをやったらグレーテル女傑は戦死…いや殉職……アホな死に方になるな。と言う訳で医務室送り…

『憲兵、グレーテル女傑を医務室へ連れて行ってやってくれ。』

「了解です!誰か拘束具と担架もってこい!」

『頭を冷やしてから続きをお話しましょう。』

 黄泉送りのほうが良かったかな?それとも「海送り」?いや、何屍人(なに しびと)になるかわからないから辞めておこう。赤い海無いし。

 

 

 という事があった話をしたところ、私の側、左側に密着するようにして座り…机で隠すようにして右手で左手を握るように…そしてそれはたまにメシア氏が顔色をうかがうようにこちらを見る度に力が…嫉妬?メシアさん…助けてはくれんか?

「あの…代理人様…少々退室させて頂いても?」

『…?どうぞ。』

「ありがとうございます。」

 あーー帰った!逃げられた!

 

 

 そういえば解説をしていなかったが…私とインベーダー(ベルタ姉さん)マウス(マーサ姉さん)は第1.5世代と呼ばれる世代に当たる。

 第1.5世代DOLLSは第1世代DOLLSの"ほぼ人間"からの過渡期的な性質に、制限されていた食事機能の制限撤回を加えたものである。度重なるアップデートの結果、第1世代は表には誰も居らず、第1.5世代もあまり残っていないが、拘りが強い者はその世代に執着することがあるという。

 

 



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ニューマ達が騒音妨害(あ"え"ぎ越え)を受けながら"Battlefield 1943"を遊ぶ話 一旦保存版の前半。

『もっと上を目指そうと思ったりしなかったのかって?』
                〜251 部隊を探る〜

サブタイトル
『代理人の異常な愛情、または…』


 

 

 

ニューマ達が騒音妨害(あ"え"ぎ越え)を受けながら"Battlefield 1943"を遊ぶ話

 

"Ready to roll !"

「何度聞いても…"準備完了"には聞こえない…らしいね。作者さん。」

『あ、あぁ…うん…』

 

 どうも…作者です。前から喘ぎ声かよく分からない声とピー(若い代理人とその付き人の各部屋)が聴こえてくるのですが…

 

「作者さん…わかるよ。気持ちはわかるよ。」

 

 お?わかってくれます?流石ニューマ(主人公)さん。話がわかりますね。

 

『それにしても…Ⅲ号代理人に通信手…同時に盛っちゃったんですね…』

「ほんと困ったもんだよ。何とか追加で3人かき集めたんだけど一人足らなくてさ…急遽来てもらったって訳で…申し訳無い。」

『労うつもりでゲームの話を書いていたらいつの間にか男子勢が盛ってたらそりゃそうなるよね。君も男だけど。』

ベルタ姉さん(A-26B)マーサ姉さん(Ⅷ号戦車)は特に異常はないけど……いや、ベルタ姉さんはあったか(R-18編で大暴走)。そこで反省中だけど。」

『友人は犠牲になった…と。』

「書類仕事中にアレ(ピー)は…」

『不満?』

「いや、もう少し考えてほしかったが…」

『まあ、どうしようも……お、今度はウェーク島か。』

 

 BF1943はよくラウンド終了間際に合流するので次のラウンドから本気出すみたいな感じになりやすかったりする気がします。(偏見)

 

『メシアさん、監視お願いしますね。』

「了解しました。さて…御自身の弟に何をなさったか御自覚でしょうか…A-26B "インベーダー"さん。」

 

 思考をモニターへ。こういうのは慣れている。

 

米国海兵隊(Marine Corps。死体ではない)、お仲間は…整備士Aさんお疲れ様です!』

「あ、どうも!お疲れ様です!」

 今、私達はパーティーを組んでボイスチャットで連絡を取っている。整備士Aさんは本名を…パーシングと言うらしい。

 時々M26パーシングのARMSの整備をしていたり、星屑連邦学連系のARMSの整備主任をやってたりするベテランの整備兵だったりするのだか。

 

「お?何かやってるなと思ったらBF1943か…あら珍しい光景が。お久しぶり作者さん。」

『久しぶり。マウス。』

「それにしても5人居ても広いこの部屋、士官用にしても広くない?」

『まあ、大人数用にしたので…』

「なるほど…。私も混ざる!」

『どうぞ。一応、5人体制でも出来るように用意はしてきましたから。』

 ほら、一文書き加えれば…ほら。

「おー…ディスプレイとPS3が音もなく増えた…」

 機材も増えて損はないでしょう?

 

『ライフル兵は中遠距離向けで、歩兵は近距離向け、偵察は…』

「遠距離向け…と言うより待ち伏せ型?」

『流石、代理人。飲み込みが早くて助かります。』

「なら…歩兵は作者さん、任せます。マーサ姉さんはライフル兵、ベルタ姉さんは反省、メシアさんは…申し訳ないですがお説教の続きを…私は戦闘機…整備士Aさん、ビギンズボート頼めますか?」

「了解しました。そちらも大変そうですね。」

「困ったもんですよ。演習を仮想空間でやるよと言ったのに…(命令違反!)昼間からこれじゃ…もう夜ですけどね。」

 

 

 



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ifストーリー「Ⅲ号戦車の頭をクンカクンカしただけなのに…」『それが問題だっての…』中編-2

過去作とコラボ…かも?


Ⅲ号代理人ことイージースリーと移動中…

 

『…』

 ここは指揮車…ではなく低床車。高速増殖炉の冷却の足しにする…もとい冷却機構の負荷を減らすためにわざわざ寒くて風に晒されるトラックを積載している場所に来たわけだが…ここでもなお高速増殖炉は暖かい…

 

 富嶽(ふがく)型…エンジン換装の許可は出たし、エンジン提供の方も目処が立ったけど…原子力か…6発機なので出力に余裕があると一発、動作不良を起こしても飛行可能ではあるけれど…

『まだまだ怖いんだよね…高速増殖炉の熱を利用して稼働するNK-14が外側の2基、通常動力のNK-12が内側の4基にするつもりだけど…肝心のベアはまだ実戦には参加していないし…』

『武装をどうするか…重武装すぎてもなぁ…30mm?いや、しかし…』

 気温は少し低くて、吐いた息が白く染まる。

『体温が高いというのは有り難いねぇ…サーマルだと丸わかりだけど……ん?』

 

(プロペラ機特有の風切り音が聞こえたかと思うと近づいてきているのか大きくなってくる)

 

『あー…不味いな…今日はついてない。イージースリーに連絡しないと…』

急いで指揮車に飛び込む。列車の連結部を走って飛んで(パルクール)対空車もARMSで飛び越し…指揮車に突っ込むように飛び込んだ。

 

「どうした!びっくりしたじゃないか!」

『いてて…すまんすまん…』

(また轟音が聞こえる)

『この轟音についてな…とりあえずどうする…と聞こうと思ったんだが…まあ来てくれ。』

 

『どうやら上空で戦闘が起こっているようなんだが…どうも妙なんだ。』

 災獣に追いかけられる飛行物体…そこまでなら……まあわからないでもない。ただ、

「互角に渡り合っている?骨董品レベルのプロペラ機が?」

『ああ…最も…少し押されているようだけどね。フリーガーファウスト(対空兵器)を貸そう。これを使って災獣を攻撃してくれる?私は…あれ動かすから。』

 8.8cm砲を指差す。肝心のフリーガーファウストはというと…

『スカートの中は覗き見ないでくれよ?絶対興味なんて持たないだろうけれど。』

 スカートの中の異次元空間(作者曰く液体金属系合金で生成するつもりだったらしい)から対空兵器を取り出す。予備弾薬も…

『ほい。』

「なんか…妙に銀白色だな…少し青い?」

『あんまり目に近づけてくれるなよ。α壊変しているかもしれないから。』

 多分プルトニウム239は取り除いていると思うけれど…取り除いたよね?保存の為に漬け込んでいたりして。

 

 飛んできている飛行物体はおそらくDo335の元になった機体…を真似した何かである。きっと。少しでかいし。機動性も段違いだから軽いのだろう…そもそもが。海洋迷彩に身を包んだ串型機の翼には"YC"と識別記号の代わりに書いてある。

 

 …フロートか何かを畳んで吊るしているのか翼の裏側に長細い物体が見えた。私の知らない機体だ。

 

 8.8cm砲は整備が行き届いており、新品同然であった。8.8cmFlakのはっちゃんが見たら喜ぶかもしれない。ただ、本来は複数人で扱う物。手数が足りない……

『少しスペースが狭くなるが許せ!』

「うわ!尻尾!なんでもありかよ!」

 尻尾を展開。太さは根本でも10cm程度で…とても折れやすそうな見た目をしているが旋回機構を回すには太すぎない方が良い。

『目標、未確認飛行物体直後の災獣!』

『構え!』

『…撃て!』

 

 



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ifストーリー「Ⅲ号戦車の頭をクンカクンカしただけなのに…」『それが問題だっての…』中編-3

 途中までは独白のようなものです。当の本人達以外知らない…

後半は…少し鬱回です。


『こちら、ドーラ3!正体不明の飛行物体に追われている!』

「位置はどこだ。」

『わからないが…積雪地帯だ!針葉樹林が見える!』

「針葉樹林…逃げ切れるか?」

『わからない!ん?』

「どうした?」

『武装した装甲列車を視認。カンガルー(低床車)の上に対空砲だ!』

「敵性か?」

『わからないが…こちらを狙っているとすると…少し奥を狙っている?』

「…撃ってきたら回避を試みるように。」

『…人遣いが粗いですね…』

「諦めてくれ。私の人遣いの粗さは前から知っているんだろう?」

『そうですけど……上を通過します。頼む…後ろを狙ってくれ…』

(重い砲声)

 

 

およそ一時間前

『燃料…良し。』

「整備漏れは?」

『無かった。』

「うむ。」

『飛行プランはこんな感じです。』

「…了解。幸運を。」

『必ず帰ってきます。』

 ランサー(Do335 WX)の操縦席に座り、最終点検を行う。

「ドーラ3、こちらガーディアン。格納庫を出たらカタパルト上で待機せよ。」

『ドーラ3、了解した。』

 双フロート式なので…両翼から出ているフロートをカタパルトの位置に合わせてもらう。

『ガーディアン、こちらドーラ3。発艦準備完了。』

「こちらガーディアン。ドーラ3、了解した。コンデンサーチャージ。操縦桿から手を離せ。」

「スロットルを全開に。」

「3…2…1…発艦!」

 電磁カタパルトに引かれておよそ4tの機体が時速(機密(機密事項))kmまで加速する。十分加速されると拘束を離されて海上を滑るように飛ぶ事になる。あとはこちらの任意だった。

「こちらガーディアン。ドーラ3の発艦を確認。幸運を。」

『こちらドーラ3。了解した。』

 

 

そして今…

「どうした?」

『…助かった…砲弾はケツを追いかけてた奴に当たった。油断はできないが。』

「命拾いしたか…」

『急いで離脱する。敵だったら困るから。』

「そうしてくれ。」

 

 

一方…その頃…

 

『止めてくれ!頼む!嫌だ!』

「何ヲ仰ル代理人様。コレハ進化デスヨ。人間ガ災獣ニナル。画期的デハアリマセンカ。」

『死にたくない!』

「死ヌ?イイエ、代理人様。貴方ハ死ヌノデハアリマセン。」

 朝起きたら頭と首と両腕、両脚を拘束具で拘束されていた。クソッ何なんだ!と思っていたら一体の共生種(帯剣ノ暴君)の人型の方が歩いてきた。実験体410番。一番成績(「実験」記録)が良かった個体だ。人間でもないのにわんわん泣くさまは残念だった。…泣いて喚いて(規制済)と(規制済)にまみれる汚い石屑が。

 

 しかして…なぜ私はこんな羽目に…確かに追加実験に使おうとして残してはいたが…

 

「代理人様、死ヌノガ怖イノデスカ?」

『…私は怖い。』

「…ヨウヤク正直ニナリマシタネ。元部下トシテハ…嬉シイデスヨ?」

 白濁液が入ったアンプルの首を折って注射器で液を吸い取る…何をする気だ。

 

「サテ、時間ガアリマセン。代理人様(人間代表様)、耐エテクダサイネ。」

 …その液体、まさか!

『止めろ!止めてくれ!頼む!』

「手遅レデスヨ。代理人殿(御主人様)?」

 フフフと笑うとその共生種(「実験」体)は私の左腕に注射器を刺した。

『痛い!痛い!!痛い!!!』

「痛イデスカー?」

 笑うことを止めない。激痛が私の身体を支配していく。

「痛イノ?エージェント君(弄んでくれた人)?」

痛みは左腕から胸部に、下腹部に移る。

「モウ一本チクットシマスネー」

『止めろ…止めてくれ…』

 激痛が右腕からも走る。走るのだが何故か思考はできる。

エージェント(同じ種族)ガナサッタ事ヲ繰リ返シテイルダケヨ?」

 不意に視野が暗くなる。視界が狭くなって、何も見えなくなり、何も聞こえなく、何も感じられなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 



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作者死す!(ニューマのクーデター編)

お騒がせしてしまい申し訳ありません。
申し訳ありませんでした。


『思い残すことは?』

「無いね。私はやってはいけない事をした。」

『そう…自殺ほど悲しいものはない…』

「だから君に頼むんだ。頼む…」

『…引き金を引けたら良かったんだけど…私は君を許すことはできない。』

「……そうか…そうだよな。」

「…じゃあな。ニューマ。」

『ええ。作者さん。』

『と言いたいところだけど引き金は引いてやろう。』

「…すまない。」

『なぁに…私と君の仲じゃないか。』

「…そうだな。」

 作者がカッターナイフを首筋に当てる。古典的な自壊の手段だった。

 

 発砲音は軽く。作者の胸は爆ぜる。射撃訓練での成果が照準通りに着弾したことを指す弾痕で現れる。心の臓器を吹き飛ばし作者は前のめりになる。

 

「ニューマーここにいた……え?」

『マーサ姉さん…作者は直前にリンクを解除した。したに違いない。』

「うそ…」

『作者は居なかった。わかるね?』

 マーサ姉さんの頭を屈みながら撫でる。生前と違って身長がかなり縮んだ(40cmくらい)から屈まないと撫でにくい…

「…うん。」

 

「おーい!どこに……おーう?」

『あ、ベルタ姉さん!』

「これはどういう状況?」

 第2無線室が血だらけで、だらんとカッターナイフを握った手が垂れている。死後硬直で握ったままにしては少し不自然だとは思った。

『作者は疲れていた。そこに人間関係のトラブルだ。自分の軽率な行動で何度も人を傷つけ、ようやく責任を自覚して自殺を試みた。どこまでも身勝手なやつだ。』

「…それで…」

『楽にしてあげた。それだけ。』

「それだけって!」

『姉さんを傷つけようとしたんだ。家族を守るのは当然。私が撃たなかったらあのカッターナイフで誰かを道連れにしていただろう。』

「……説得は?」

『人間、追い詰められたら何をしでかすかわからない。前から自傷行為の兆候はあったけど…ここまでとは…』

「そっか…」

『作者は諸悪の根源、悪の代理人だった。だから葬った。それだけ。』

 ベルタ姉さんの頭を撫でながら吹き込む。これは…そう…蓄音機だ。蓄音機に音声を吹き込む感じ。

 

 私はお馴染みの"死体袋"を使って作者の遺体を運ぶ。小柄とも大柄とも言える背丈の作者。その重量は私を煩わせるようなものではない。

 

『さて…何処に埋めるかな…』

 その時だった。死体袋が裂ける音がしたのだ。

 急いで振り返る。死体袋からカッターナイフの刃先が露出している。

「クーデター成功のつもりだったようだけど…危なかったね。ツイッター見てなかったらそのまま丸め込まれるところだったよ。」

 カッターナイフの刃先は分厚い生地を容易に引き裂き、ファスナーの脇をなぞって半周する。

「すまんね。作者復活、てな訳だ。ダブルシンクやら思想統制やら止めてもらおうか。」

 カッターナイフの刃が一閃した。

 

 

 どうもお久しぶりです作者です。

 この度はご迷惑をおかけしまして大変申し訳ありませんでした。

 この場を持って謝罪させて頂きます。

 大変すいませんでした。

 

 どうかこれからもこの代理人の異常な愛情シリーズをお楽しみ頂けますと幸いです。

 日本語が不自然で申し訳ありません。



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登場人物、○してみました。
ニューマコーニオシスが死ぬ時。


 

 

 

 

 ニューマが自立行動可能な原子爆弾(人間爆弾)として蒸発してから一ヶ月。

 未だに慣れない。

 

 遺品はARMSの破片、大小様々なもの複数のみ。

 

 埋葬地は無名戦士の墓。

 

 直前にパージしたARMSは…深淵の底。弟はチリとなって消えた。

 

 身体は小型のARMSと一体化してロケット弾の様に飛んでいった。

 言うなれば核弾頭仕様の桜花や切り離しのできない核搭載ミステルだった。

 煙を牽いて飛んでいく弟を私は止められなかった。

 

 何かしら破片を拾う事ができればそこから戻せたかも知らないけれど欠片すら残らなかった。

 

「痴れ者が…』

 

 弟はもう居ない。

 

 ベルタはニューマの自爆と共に蒸発した。

 アレはあれで本望だったのかもしれない。

 

 汚染を浄化する方法……あるにはあるがアイツはそれを選ばなかった。

 代わりに死を選んだ。

 

 無名戦士の墓の墓石にはこう刻まれている。

 

「総ての学院を纏め、Cityに仕えた者、彼の者はここではなく深き海の底に眠れり。

 

 英雄であり反逆者であった彼はもう居ない。」

 

 とだけ。

 

 オペレーションフォーレンスターが最期の作戦だった。

 

 飛行空母から桜花に変化するまでたったの10秒。

 

 止めに行ったってどうしようもなかっただろうが……

 

 私は貴方で貴方は私で……そして君は……もう……

 

「姉さん。」

 

 こういうときに限って頭脳は幻覚を使ってでも私のストレスを軽減しようとする。

 

『ニューマ、貴方はもうこの世には居ない。』

 

 後ろから聞こえた声に返す。

 

 ごめん。ツェッペリン。貴方を忘れることはできない。だけれど君がこの世からあの世まで行く為に痕跡を消す事はできる。

 

「そっか……もう僕は居ないんだね。」

 

『すまん。』

 

「……ふふ、納得した。なら僕は地獄で待ってる。私達が天国に行けるとは思えないからね。」

 

『ベルタも待ってるかな?』

 

「きっと待ってる。」

 

 遠く離れた場所、誰よりも地獄に近くて遠い場所にきのこ雲が見えた。

 

 

オペレーションフォーレンスター

:Operation Fallen Star.落ちた星作戦。

 

 251部隊の参加する最後の作戦。この作戦において一連の戦闘により部隊の主要メンバーを喪失した為とされている。

 

 ニューマコーニオシス

…元男性のDOLLS。人間である代理人を代替する為に開発されたDOLLSではあるが、開発時の事故により、ありとあらゆるDOLLSとARMSを運用、再現、改造等が可能な万能型となった。

 

 ベルタ

…元女性のDOLLS。ニューマコーニオシスの素となった男性の、血のつながらない姉。

運用していたARMSはA-20G→飛行空母"ジンベエザメ" (仮称)

 かつて弟であったニューマコーニオシスと自爆。敵戦力を殲滅した。

 

ミステル

…無人の大型機に爆弾を満載し、途中まで有人の小型機と連結して飛行、目標近くまで来たら誘導して切り離し、無人機を突っ込ませるというもの。

 

 



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ニューマコーニオシスが死ぬ時。-2

きっとみんなあの世に…


 251部隊は非常に強固でとても脆い。破壊力こそ高いが構成人数は少なく、持久力にかける所がある。

 

「まあゆっくり来なよ。10年でも100年でも待ってる。」

 

 そう言って声は消えた。

 

 バトルフィールドクロス(戦場に建てる即席の墓)や十字架が並んでいる。

 

 行き場の無くなった代理人を迎えて信頼できる部下(スキャン済み)も引き取り…部隊は連帯規模まで。

 

 事態に介入しようとした灰燼教会も整備会も黙りこくるようになった。

 

 私達はこの惑星と一体になる。

 もうヒトはいらない。

 

 DOLLSも不要。

 あるのは存在した過去だけで良い。

 

 そして、

 Cityはもう無くなる。

 

 マルウェア拡散機搭載28cm長距離用榴弾砲を発射した。

 ニューマと橋姫、そして…少し拝借した素材でそれを作った。

 

 あと0.5時間。

 各学院上空で炸裂する。

 無誘導弾だから対抗手段は無い。

 

 ヒトではなくDOLLSを支配、無効化してしまえばあとは勝手に滅びる。

 ヒトは闘い合う生物だ。

 だから闘い合う機会を与えよう。

 

 さあ大いに殺し合うが良い。

 お前たちが弟とその姉を殺したのだから。

 私達が君達を殺しても、

 構わないのだろう?

 ペーパークリップ作戦の遂行を許した時点で、

 君はチェックメイトだったって訳だね。

 

 代理人はここで全てを見届ける。

 

 どう思っているかはわからない。

 

 何時始末するかも考えていない。

 

 抵抗されては困るから監禁しているが…

 

 

「…緊急連絡です。」

 

『…む?なんだ?』

 

「かんk…」

 

 後ろからやってきた伝来役の脚が飛び、後ろへ滑るように倒れる。

 

 発砲音はその後から来た。

 

「いやーごめんなさいね。私は抵抗します。この惑星最後の人間となったとしても。」

 

『どうやって?どうやって脱出した?』

 

「それは単純。内通者が居た。それだけよ。」

 

「私としては灰燼教会も整備会もどうだって良いが、かつての仲間が傷つくのは避けたい。」

 

『?どうする気で?もう時間は無いぞ?』

 

「時間はいくらでも有ります。人類の抹殺をするのでしょう?」

 

『…端的にはそうだね。』

 

「直接戦闘ではだめなの?」

 

『君は脱走するだろう?』

 

「確かにそうだろうね。」

 

『なら駄目だ。』

 

「そうか…それは残念だ。」

 

 横まで歩いてきて残念そうな顔をしている。

 

 

 "Operation Fallen Star"はFS作戦と略称されていた。

 星が落ちてしまっては星座は完成しない。

 

 ウラン雲母を上回るサイズの災獣を倒すための作戦。

 結果的に被弾の結果、一部がヤツに取り込まれて災獣となった。

 

 仲間の手で葬られるのは救いだろうか?

 彼女たちが落ちる前に別れの言葉を述べたのはなぜか?

 

 生ける者も死した者も皆、死神に諭される。

 

 まるでアトポーシスだ。

 

 




 私が思うに死神は死者の魂を刈っているのではなく、
 説得しているのではないかと思います。


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弟を睡眠薬で眠らせてひたすら可愛がるお話-1

書きたかったから書いた。


 

 

ツェッペリン(ニューマコーニオシスの本名)、これ飲んでみてよ。』

「……?普通のグレープジュースに見えるが。」

『まあまあ。飲んでみてよ。』

「わかったよ。」

 

 弟がペットボトルのキャップを開けて中の液体を飲む。うん、我が弟は人(姉を含む)から渡された液体を警戒しながら飲むあたり、小さい頃に教えたことは染み付いているんだなと思ったよ。私に飲ませなかった理由が謎だけど。

 

「……zzz」

『寝るまで時間かかったなぁ……』

 睡眠導入剤をグレープジュースに溶かし、少しだけ甘味料を足す。そしてよく振る。

 簡単な睡眠ジュースの作り方である。

 

 ツェッペリンが寝るまで約30分。かなり掛かった。ソファーの上で眠りこける弟。それを見て微笑む私。ソファーの上で安らかに眠る少女(のように見えない事もない……男だけど。)と、傍らでにっこにこな幼女(=私)。一つわかっているのはどうして私が幼女にされたのか誰も知らないということ。

 

 そんな事気にしたってしょうがないのだけれど。

 

 

 

 さて……眠らせたのは良いのだけれど、どうしようか。それをまるっきり考えてなかった。口づけ?……はしたないやめ辞め……でもちょっとくらい……やっぱり駄目!恥ずかしすぎる!

(実はああ見えてマウスもとい、マーサはかなり初心です。作者と比べれば初心です。)

 落ち着いてよーく見ると、薄目のような……気のせいか。

 

 あたふたしているとドアをノックする音が。ここは第二無線室。つまり代理人の仕事部屋。ここに代理人がいる以上、入ってくるとしたら……

 

「代理人、こちらベルタ。入室許可を。」

 副官、ベルタだろう。

 

「……?入室します。」

『……代理人に代わって、許可します。どうぞ。』

「……?」「お?」

 さんざん悩んだ結果、膝枕を応対用のソファーでしています。

 

「なるほど。お昼休憩ですか。」

『うむ。』

「……睡眠導入剤を飲ませたわけじゃないんですね?」

『……ち、違うぞ?』

「そうですか。」

 

 そう言って微笑む幼馴染は少しだけ橋姫(弟の実の母親)に見えた。

 

「書類を提出しておきますので、ごゆっくり。」

『ど、どーも。』

 

 内心、危なかったと思う。図星を突かれた。

 

 ベルタが出ていく。勘が昔から妙に鋭い奴。

 

 はて、どうしたものか。

『それにしても本当に起きないな。』

頬を伸ばしても、抓っても、頬を擦り合わせても起きない。すりすり。うーむ……口づけ……する?したいけど……起きたらどうしよう……一回だけ!一回だけだから!

『ちょっとだけ失礼して……んっ……』

 左頬に一回だけ。弟の頬は思ったより暖かった。

 

 ツェッペリンの動力源は今のところ、高速増殖炉による発熱を電気に変換する方式であるが……そのうち変更するらしい。今のような暖かさは失われるのではないだろうか。

『……怒らないよね?』『うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。』

 少しだけ大胆になってみようとは思う。

 

 

(別視点)

 姉にグレープジュースを飲まされたのですが、妙に甘いんですよね。口内がもう糖分!って感じで。何となく最近睡眠不足な私を寝させようとしていたのだろうと察し、寝たふりをしています。

 

 あたふたしている姉を薄めで見つつ、いつ驚かせようかと思っていた所、副官(こちらも姉)が。

 

「代理人、こちらベルタ。入室許可を。」

 副官……今日、ベルタ姉さんの日か。

 

「……?入室します。」

「……代理人に代わって、許可します。どうぞ。」

「……?」「お?」

 姉がさんざん悩んだ結果、膝枕を応対用のソファーでされています

 

「なるほど。お昼休憩ですか。」

「うむ。」

「……睡眠導入剤を飲ませたわけじゃないんですね?」

「……ち、違うぞ?」

「そうですか。」

 飲まされたふりをしてます。オーバー。

 そう言って微笑むもうひとりの姉は少しだけ母さんに見えた。

 

「書類を提出しておきますので、ごゆっくり。」

「ど、どーも。」

 

 ベルタ姉さんが出ていく。ああ良識枠が……。

 

「それにしても本当に起きないな。」

 頬を伸ばされ、抓られ、挙句の果てに頬をすり合わせられる。最後のは良いか。柔らかかった。スキンケアにはかなり気を遣っているのだろうか?そんなところ見たことないのだが。

 ……わざわざ見えるところではしないか。うん、私が見ていないだけだ。世の中の女性を敵に回したらどうなるか怖くて想像もできないや。

 

 妙に笑顔の姉の顔が近づく。やばい薬でも使ってるのだろうか?こんなに優しい姉を見たのは初めてかもしれない。

「ちょっとだけ失礼して……んっ……」

 左頬に軽い口づけ。そういえば口づけされたのってこれが初めてか。

 

「……怒らないよね?」「うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。」

 ……?何に対してだろうか。

 

 

(視点は戻る)

『……怒らないよね?』『うん、大丈夫。きっと。私ならやれる。』

 そう言い聞かせながら弟の右手を取る。握る。左手も握る。身体に覆いかぶさる。体重を預ける。お姉ちゃん重い?

『んふふー。あったかーい。』

 猫が主人に甘えるように胸に頬を擦り当てる。もちろん手は握ったまま。

『好きよ。/// ツェッペリン。/// 大好き。/// アナタに初恋をしてからずっとよ////』

 かなり気恥ずかしくなった。愛の告白……?初めてですね////

 

 手を離して抱きしめる。もはや寝てるかどうかなんてどうでも良くなった。温かさに包まれて私は休眠状態に入ってしまった。

 

 

(再び別視点)

「好きよ。ツェッペリン。大好き。アナタに初恋をしてからずっとよ。」

 いきなり手を取ったかと思ったら……ゴロゴロして(幼女体型だからできた事)、抱きつき、胸に頬を擦り当て、しまいには愛の告白。絶対薬効いてるよ。

「……zzz」

 どうやらおねんねしてしまったらしい。少し驚かせようかと思ったが、ここは一つ化かしてみよう。

 

『……♪』

 姉の頭をただ撫でる。ピンクのサラサラ髪。その頭を撫でるのはコルセアの格好をした男の娘……ではなく、

『うまくいってるかな?初の試みなんだけども。』

 ハボック(ベルタ姉さん)の服を着たコルセアって感じになってみたりして。私は男だけども。顔は見えないように隠した。

『……♫』

「ふぁぁ〜寝ちゃってた……あれ?」

『おはよう。マーサ?』

「あれ?ベルタ?じゃなくてニューマ(ツェッペリンのコードネーム)?何がどう……」

『やっぱりわかっちゃうかー』

 すぐに擬態を解除。顔や声ではなく存在感でバレた?

「ツェッペリンかー。おはよう……今何時?」

1436(午後2時36分)ですね。寝坊助さんだこと。』

「1436かぁ……1436!?」

『そもそも私の腕の中で寝だしたのが1415でしたから、お昼寝としては短いですね。』

「あーーえーー……」

『そもそも私に睡眠導入剤を飲ませようとしたのがそもそものミスでしたね。解毒機能が強いというのに。』

 

 NBC防護(最近はCBRNEにまで分化されたらしい)の為の機構が組み込まれていて、多少の放射線被曝や化学兵器、生物兵器には対応できるようになっている。おかげで薬(鎮痛剤等)がきちんと作用しないということも……

 

次回に続く



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