コードギアス 反逆のルルーシュ Request C.C. (グリムゼン)
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第ゼロ話  His whole life is before him

プロローグ的なものです。あっ、ゼロ話ってなんかいいですねww


皇暦2010年。いや、今では旧皇暦というんだったかな。忘れてしまったよ

 

もう何年も、何十年も、何百年も前に数えることをしなくなってしまったからな

 

今は、そうだな・・・旧皇歴3900年辺りか

 

誰も知っている人間などいない

 

ギアスという言葉すら霞んできたな

 

 

 

 

ルルーシュは、私と出会い、契約をむすんだ

 

ゼロとなってからは、充実していたんだろうな

 

そういや、あいつの家で食べるピザはうまかったな

 

あの坊やには「ピザ女」とか言われたが、ピザのなにが悪い

 

 

んんっ   「ギアス」

 

 

 

王の力は人を孤独にする。

 

コードも同様だ、孤独にする

 

かつての私も愛されたかったために、これを得たんだったな

 

利用されたとはいえ、今では満足しているよ

 

まぁ、家の近くには誰もよってこないがな さみしくないぞ

 

私はつらいとは思っていないぞ 本当に!

 

 

 

 

 

ただ、時々おもうんだよ

 

あいつが犠牲になる過去を変えたいと思う時が

 

あいつが犠牲になる必要があるのかと思う時が

 

あいつが・・・

 

 

 

あいつが死んで、たった一つだけギアスを渡したことがある

 

名は・・・誰だったかな 最初の一日だけだ あいつとかかわったのは

 

発現したギアスは「過去を知るギアス」だった

 

私以外の人間の過去を知ることができるものだった。

 

私は、あいつと知り合って、あいつが死ぬまでの全てを教えてもらった

 

時には、首絞めながら無理矢理にな あっ、そのせいか あいつがいなくなったのは

 

 

 

 

 

 

 

今、また思った あいつのことを

 

 

「過去を変えてしまいたい」

 

 

最近はそう思う 思うんだよ 

 

 

 

 

気が付いた時には、近くの村に足を運んでいた

名前は知らない 今日が初めてだからな

ただ、窓の外から見える教会だけは覚えていた

村とは不釣り合いの大きいな

その教会に入ってみると、子供が一人よってきた。

 

「おねえさん。あなたは、だれ?」

 

近づいてきたのはこの男の子だけだ。

周りの子供やシスターたちは寄ってこようともしない

私は目線を下げてこう言った

 

「君の名前は?」

 

「・・・リート、リート・ルルース」

 

 

少し驚いた まだ言葉が話せてないからかも知れないが

一瞬「ルルーシュ」に聞こえた

 

「リート、君、家族は?」

 

「いないよ、おねえさんとおなじで」

 

「・・・なんで、私がひとりだって思うのかい」

 

「そのおでこは、人をひとりにするんでしょ?」

 

もっと驚いた、コードのことを知っている!?

 

「ひとりなんて、さびしいよ?ぼくもひとりだからさみしいけど」

 

「君も何か持ってるのかい?」

 

「ううん、だけど、みんなぼくがきらいなんだ。おしゃべりできないんだ」

 

「どうして」

 

「このまえ、えほんをよんでもらってね、ぼくとにた、なまえのひとがわるいひとだったんだ。だから、ぼくもわるいひとなんだって、シスターもかばってくれないんだ」

 

 

この子の境遇を今悟った この子は苗字がルルーシュと似ているだけで一人になっている

 

すこし、興味がわいた そして、共犯者いや・・・「壊変者」になれる気がした。

 

シスターにかけあってみた

 

「すまないが、あの子を引き取ってもいいかな」

 

「ええ?・・・ええ!どうぞ!この子たちもあの子がいると元気に遊べないらしくって」

 

 

シスターらしからぬシスターだ・・・ひどいもんだな

 

 

「では、連れて行くぞ。 リート、一緒にくるか?」

 

「・・・うん。・・・シスター、お世話になりました」

 

「さぁ、みんな。向こうへいって遊びましょう!」

 

「・・・・・」

 

「リート?どうした」

 

「まえまではよかったのに」

 

 

私はこの子の根底にあるのがわかった気がした

 

その絵本を読むまでの間子供たちと一緒に遊べていたんだ

 

だから、「戻りたい」と思ってるんだろう

 

 

「リート、私に力を貸してくれないか?」

 

「ちから?ぼく、なにももってないよ?」

 

「いや、お前は持っているさ。心という力をな」

 

「??? あっ、まだ名前聞いてないよ?」

 

「そうだったか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――私は、C.C. きっと共犯者になる女だ




ご感想など頂けたら幸いです。


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第0話 Not long after? Yes a bit more

プロローグはまだ続きます。


「リートを引き取ってからもうどれくらいだ?」

「もう、10年だよC.C. 毎年聞いてない?その言葉」

「数えるのが面倒臭い・・・」

「全く・・・ふふっ」

 

 

リートが言ったようにもう10年の時が過ぎた。

光陰矢のごとしとはよく言ったものだ。

いい言葉を作ったな、昔の人間は。

 

 

「あの時は、突然連れて行かれたけど、今ではとてもうれしいよ」

「私と長く過ごした人間なんて、数えるくらいだぞ」

「どんな人がいたの?」

「そうだな、少し昔話でもするか」

 

 

――――ルルーシュと出会ったのは、本当に偶然だった。

その時には、クロヴィスとかいう阿呆に捕まっていたからな

さまざまな実験もさせられたものだ。あの禿げ頭にそれをテロリストが毒ガスと勘違いして奪ってな。ルルーシュがそこに偶然居合わせた。そこで、ギアスをわたしたんだ。――――

 

「ルルーシュにはその時が初めて会ったの?」

「いいや、ルルーシュとはあいつがまだ幼い時にあっている。マリアンヌによくアリエスの離宮に呼ばれていたからな」

「そこは、どういうところだったのさ」

「言葉にするのは、難しいな。なにせマリアンヌの愚痴ばかり聞いていたから大体しか覚えてないぞ」

「それでも、いいや。今度教えてよ」

「わかったよ・・・続きだな、どこまで話したか?」

「ギアスを渡したっていうところまで」

 

 

――――時がたって、その力を使い、黒の騎士団を立ち上げた。

扇というのが仮のリーダーだった。仮にもレジスタンスのリーダーだったのに威厳がまったくなかったな。

玉城とかいう口だけのバカも、まぁいていいのか微妙なところだ。貴重なナイトメアをガンガン使いつぶしていったからな。ゼロとして、頭角を現してきたとき、姉のコーネリアと戦った。勝ったが、その代償が大きかったとやつは言っていたか。

山の中では、私の・・・・ええい、そんなことはいい!その後は、私も黒の騎士団に入った。カレンをからかうのは面白かったな。――――

 

「カレンって?」

「黒の騎士団のナイトメア乗りだ、ある時まではゼロを尊敬していたな」

「気づいてなかったってことでしょ?」

「まぁ、そういうことだ。見ていて滑稽ではあったがな」

「ナイトメアかぁ・・・僕にも乗れるかな」

「ん?リート、ナイトメアに興味があるのか?」

「うん、一番古い記憶なんだ。父さんが、ナイトメアのフィギュアをくれたんだ。ナイトメアに関してなら知ってるつもりだよ?」

「ほう、なら紅蓮弐式というのを知っているか?教えた覚えはないはずだ」

「確かに教えてもらってないよ?でも、知ってる」

 

そこからのリートは少し、おかしかった。

なにがおかしかったって。こんな感じだ。

 

「黒の騎士団最強だったナイトメア。特徴なのは指の一本一本が鋭利な爪状になっている巨大な右手、長い間合いにできる右腕。それとランドスピナーは、ブリタニアのナイトメアとは違うけど、ゆがんでても安定して速い。

主な武装は右腕の幅射波動機構。構造とか原理とかはわからないけどね。あと、ガードする障壁としての使い方もあるんだよ。その他にも、背中にある特殊鍛造合金製小型ナイフ・呂号乙型特斬刀、左腕のグレネードランチャー、レーダーを妨害するチャフと視界効果用のスモークを同時にばら撒ける撹乱装備・・・」

「わかった!わかったから!!お前が、そこまでナイトメアを知ってるとは思わなかった。だけど、なんでそんなことを知ってるんだ?あれは、もう博物館行の骨董品のはずだぞ?」

「たぶん父さんは、ナイトメアの研究家だったんじゃないかな。字は読めなかったけど形は覚えてたから、ナイトメアがどういうので、こういう兵器ってことは、知ってたよ」

「・・・ん?ちょっと待てリート。お前は小さいころに見たものを覚えているとでもいうのか?」

「うん、ナイトメアの資料なら全部覚えてるよ?ほかのことはからっきしだけどね」

「つくづく、お前には驚かされる。感心したよ。っと話の続きだった・・・」

「ねぇ、C.C. ちょっと思ったんだけど、なんで僕を教会から連れ出したの?」

「ん?」

「あの時言ったよね?私に力を貸してくれないかって」

「ああ、言ったな」

「なら、なんであの時からそういう話をしないの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(私もリートも、覚悟は出来たということか)

 

 

 

 

 

 

 

 

「分かった、話そう。これからやろうとする事についてな」

「うん」

「まず、お前に聞いておきたい。この先、何があっても私についてきてくれるか?」

「・・・え?」

「これからやろうとすることは、お前の助けなしではできない。お前が断れば何もせず、ただここでずっと暮らせる」

「・・・」

「どうするかは、全部リート。お前次第だ」

 

 

 

 

 

 

少しの間、お互い黙っていた。

リートは、迷っていたと思う。

私が、こんなことを言ったから。

だが、すがれるのはお前しかいないんだ。

頼む!

私は、祈るような気持ちでリートを見ていた。

 

すると・・・

 

「僕は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

答えを聞くのをこれほど怖いと思ったことはなかったと思う。

答えを聞くのをこれほど嫌だったことはなかったと思う。

答えを聞くのをこれほど拒んだことはなかったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

リートは口を開いた。

 

 

 

 

 

「C.C.についていくよ。だって僕を助けてくれたのはC.C.じゃないか。ここで断ったら、僕は自分を嫌になる。ずっと一緒にいるんだよ?水臭いよそんなの。C.C.らしくない。よく言ってるじゃない。私は魔女だって」

 

 

 

 

 

 

少し、いや、かなりの間口を開けっ放しだったと思う。

ルルーシュとは正反対の共犯者だと思えた。

 

 

ただ「嬉しかった」

 

 

 

 

 

 

 

「そうだったな。わかった。リート。お前にそう言ってもらえたら

私もしっかりとお前に答えを送ろう」

 

 

そう、これからやることは、ルルーシュが全世界を敵に回したこと以上に罪深いことだ。

 

 

 

 

 

 

 

「これは、契約。力をあげる代わりに私の願いをひとつだけかなえてもらう。

契約すれば、お前は人の世に生きながら人とは違う(ことわり)で生きることになる。異なる摂理、異なる時間、異なる命。王の力はお前を孤独にする。その覚悟があるのなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「契約を結ぼう。願いは叶える。だけど孤独にはならない。君がそばにいてくれるんだろ?C.C.」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ああ、これで、お前と私は共犯者だ。では、私の願いを伝えてやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時の感覚は間違いではなかった。 やはり、リートと私は共犯者になりえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――リート 私と、一緒に・・・過去を変えて(壊して)くれ それが私の願い(呪い)

 

 

 

 

 

 

 

 




あともう少しだけプロローグです。
ご感想など頂けたら幸いです。


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第零話  Break the past Change the memories

つたない文章ではありますが、ご覧になってくれるとうれしいです。


「結構長い時間歩いてるけど、どこに行こうとしてるのC.C.」

「ついたら、説明するさ」

「過去を壊すのだって、どうやるのさ?過去を変えるって言ったって、別にこの世界の歴史を消すわけじゃないんでしょ?」

「まぁな。なぁ、リート。私が何をしようとしてるかわかるか?」

「少しだけなら、ね。ギアスをあの時僕にくれたって事は、そういうことなんでしょ?」

「ほう、察しがいいじゃないか。頭のまわる子は好きだぞ」

「ルルーシュの方が頭はいいんじゃないの?」

「知らん。あんなの裏から見ていればすぐに気づく」

 

 

僕たちは、ずっと歩いていた。

C.C.は目的地をまだ、教えてくれてないんだ。

ギアスがどういうのかも。

力とは言ってくれた。

契約とも言ってくれた。

孤独になるとも言った。

だけど、私が共犯者だと言ってくれた。

それは、きっと嘘じゃないと僕は思う。

 

 

「なるほどね。逆に言えばそれは真正面から見れば、分かり辛いって事ね」

「なっ、それはあいつがひねくれ者だからな・・・」

「はいはい、それだけルルーシュを信頼してるのはよく分かったよ」

「お前!言うに事欠いてそんなことを言うか!」

 

 

C.C.と長い間過ごしてきて、いわゆるツンデレって言う事がわかってきた。

話しててルルーシュには結構ツンケンしてくるんだ。

まぁ、それだけルルーシュと長い時間いたんだろうけどね。

でも、僕にはそう言う事はしてこないんだ。

親・・・がわりなのかな?

 

 

「まぁいい。このまま言っても水掛け論だ、やめにするぞ」

「分かったよ」

「でもまぁそうだな、歩きながらその事について話そうか」

 

 

 

 

「お前にギアスを与えたのは、前に言った通り過去を変え壊すためだ。

ギアスはその人間の心からの願いによって発現するものだ。ルルーシュには、絶対遵守の力。だがそれは思い通りにならない世界を思い通りにしたいという願いから来たものだ。マオは、人の心が知りたいから人の思考を読み取る力になった」

「それが、僕のギアスと何の関係があるのさ」

「一番初めに会ったとき、お前は言ったな。【前まではよかったのに】と。

この言葉を聞いたときに、お前の根底が分かったんだ。

おそらく、お前の発現するギアスは、

 

            【時空を移動するギアス】

                              

                                 だとな」

「へっ!?ちょっと待って、それじゃ何。今ここで僕がギアスを使ったら、

過去にタイムスリップしちゃうってこと!?」

「まぁ、おおむねそう言う事だ。どうした?カラスがフレイヤを落とされたような顔をして」

「・・・だって、小説とか物語とかの話でしょ!?」

「お前も、やはり驚くんだな。ギアスの話をかなり聞いてきているはずなのに、実感は湧かんか。まぁ、無理はない」

「じゃあ、このギアスを使って過去を変えるってことなんだよね?」

「順応が速いな、まぁそう言う事だ。だがまだ足りない。お前だけでは、まだな」

 

 

この時、僕は違和感を感じた。

 

 

「ねぇ、C.C.今僕だけが過去に行くって言う風に聞こえたんだけど」

「ん?ああ、そう聞こえたか。その通りだ。私は過去には行けない」

「どうして!」

「私にはコードがある事は前に話したな?ギアスは私にはきかないと。それ故に、私はお前のギアスで過去には行けないんだ。」

「そんな・・・」

「大丈夫だ。お前はこっちに帰ってこれるんだ。そうだろ?リート」

「・・・うん」

 

 

 

その後の話は、少し聞いてなかった。

てっきり、C.C.も一緒に行くものだと思ってた。

私と一緒に過去を変えるのってギアスを与えるだけだったの?

急に不安になった。なんでだろうと思うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・僕はC.C.に依存してただけだったんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・ト」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・リート」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!リート!!」

「!?」

「どうした?さっきからボーっとして」

「えっ・・・ううん、何でもない」

「それは、そうと着いたぞ」

「え?」

 

 

「ここが、目的地。ギアス嚮団跡地だ」

 

 

 

 

 

さっきから、ボーっとしてどうしたんだリート。

そんな様子じゃ、送り出せてやれないじゃないか。

リートに責任を押し付ける形にはなるが、仕方ない・・・

私は、ギアスで過去には行けないんだ・・・

いや・・・

 

 

 

 

 

 

「懐かしいな・・・チッ、皆殺しの跡がまだ残っているか」

「じゃあ、このあたりの血って・・・」

「そうだ、ここにいた・・・かつての同胞だ」

「・・・うん・・・・そういえばC.C.さっき僕だけだと足りないって言ってたけど、

あれってなんだったの。ここに来た理由はそれなんでしょ?」

「そうだな。もう引き返せないからな、話そう。このギアス嚮団に入っていたのは覚えてるな?」

「自分でお飾りの嚮主になったっていうあの話でしょ?」

「そうだ。だがな、私もお飾りでいるのにも限界が来た時期があってな。身の世話をさせていた。奴に、一世一代の大博打をしたんだ。そいつにギアスを託したんだよ。願いは、暇つぶしに付き合ってくれだったかな」

「それも、結構いい加減な理由だよね」

「だが、そいつのおかげで今ここに来る理由ができた。そいつは兵器のことを語りたがる兵器オタクでな。まぁ、その話は置いておこう。発現したギアスは【動き続けるギアス】だった」

「ん・・・いまいちどういう能力か読めないんだけど」

「命じたことを、その寿命が尽きるまでさせ続けると言った方が早いか?」

「ええっ!?でも、それってルルーシュのギアスより強いんじゃないの?」

「違うな。やつのギアスの対象は無機物限定だ。それで私自ら許可を出して常に進化する兵器を作ってくれと言ったんだ。だが、その場所は私とそいつしか入れない場所でな。黒の騎士団も嚮団も見つけることはできなかったようだがな」

 

 

 

ジークフリードを作っている最中に、それ以上のナイトメアがあったらV.V.も

そっちに飛びついただろうがな もっともゼロレクイエムをする時、

私はルルーシュが勝手に用意した、ランスロット・フロンティアを

使わざるを得なかったのは感謝しておいてやろう。

おかげで、そのナイトメアの存在を世に出さなくて済んだ。

 

 

「ここだ」

「えっ・・・ここ、牢屋だよ?!」

「かつては、コーネリアが囚われていた場所と聞いた。まさか、牢屋の中に最新鋭の格納庫があるとは誰も思うまい。行くぞ」

(C.C.のからかい好きってここから始まったのかな・・・)

 

 

昔と変わらずここは暗いな

フレイヤがここに落ちない限り、おそらく壊れん場所だからな

 

 

 

 

 

着いたか・・・

そこには、灰色の異形が存在していた

見ていて一発で覚えられそうな外見でないなこれは

 

「こ、これって・・・ナイトメア?」

「おそらくそうだろうな、だが、まだアームが動いているか・・・あいつの執念はギアス以上か。いい置き土産を残してくれた」

「コンソールにスペックデータが載ってるけど、これ異常だよ?」

「どれどれ・・・」

 

 

 

 

形式番号    分類

no code    第十五世代ナイトメアフレーム

 

所属      生産者

no       非表示

 

生産形態    全高

専用機     7.51m

 

全備重量

20.6t

 

推進機関

ランドスピナー 二連

エナジーウイング 二対 (紅蓮聖天八極式仕様 ランスロット・アルビオン仕様)

 

武装

3900年3月18日現在全ナイトメアフレーム兵装

スラッシュハーケン ×16

 

特殊装備

ブレイズルミナス改良型

ステルスシステム

流体肩 ネビロス

 

 

乗員人数

2人

 

 

 

「既存のナイトメアフレームって、今までの全部!?しかも第十五世代って聞いたことないよ!?」

「あくまで、相当といったところだろう。あの時代は第9世代が最高ランクだったから、おそらく向かうところ敵なしか」

 

実際に見てみると、あいつがどれだけがんばったのかがよく分かる

私のためにとは言うが、あいつの趣味も多分に入っているだろう

だが、それでいい いや、そうでなければ

私達(罪人)が使う機体はこうでなければな(これがふさわしい)

つぎはぎのナイトメアフレーム

 

「ねぇC.C.突然なんだけど、ちょっと考えたんだけどさ」

「なんだ?」

「このナイトメア、複座型だよね」

「そうだな、それがどうかしたか?」

「僕のギアスって、どういう感じなのかな」

「ギアスのスペックか?まぁ、教えてやってもいいが聞きたいか?」

「うん、これからの事が決まるからね」

「いいだろう。本当は教えないんだからな、特別だぞ。お前のギアスは、回数制限がある。ただ、時間移動の時何百年戻ろうが、回数は一回だ。回数はお前の生きた日数になる。今15歳だから、5500回って所か」

「そんなに!?」

「まぁ、使いすぎると痛い目を見ることになる。その代償はわからんがな。それと、触れているもの全てを移動させる。服も持っていけないんじゃ、それは変態だ。こんなところだが?」

「・・・ねぇ、C.C.」

「なんだ、さっきから」

「もし、あのナイトメアに乗ってさ、僕とC.C.が時間移動した場合どうなるの?それが知りたいんだ」

「その場合は、ナイトメアに乗っている全員が・・・」

 

 

 

 

しまった この事は隠しておくつもりだったのに

 

 

 

 

「ナイトメアごと時間移動する」

「・・・」

「違う?」

「・・・違わない」

「・・・一緒に行きたくない理由でもあるの?」

「それは・・・同じ世界に私が二人いることに」

「タイムパラドックスって言うんだよねそれ。でもさ、過去にいって僕が未来を変えたら、『君』がいなくなるんだよ」

「それが、どうした。それだけの代償を支払うのも覚悟の上だ」

「なら、その代償を僕も背負う」

「なに!?」

「・・・共犯者なんでしょ?僕たちは」

「・・・」

「どんな代償も、どんな罪も、どんな裁きも、全部全部僕も受ける。それが、共犯者じゃないの?」

 

 

 

 

 

確かに、そのとおりだ

だが、私の記憶に、『私』にあったという記憶はない

だから、『私』は・・・・

 

 

 

 

 

「君は、言ったよ?過去を壊し変えるって。だから一緒に行こうよ」

 

 

 

 

 

そうか・・・

『私』は、私に会うのが怖いのか

だから、嘘をついてまで・・・

 

 

 

 

「もし、一緒に行かないって言うなら、拘束服もってきて、

縛ってでも連れて行くよ?そうじゃないと来ないでしょ?」

 

 

 

 

 

ふっ・・・

リートの違う一面も見られたな。

私が断っていたらそんなことをするつもりだったのか

案外・・・

 

 

 

「Sなんだな、リートは」

「・・・ぇっ、・・・・・・いや、今のは言葉の綾ででも、それくらいの覚悟があるってだけで、そんなつもりは・・・まぁやってみたいけど・・・ち、ちが、今のはぜったい嘘だっ・・・」

「はいはい、わかったわかったよ。お前のそういう一面がある事をいまはっきりと分かった」

 

 

 

 

多分、ここ数百年でイイ笑顔だろうな 今の私は

 

 

「だからそんなんじゃ!!」

 

 

 

「だが、お前の覚悟は伝わった」

「!!」

「決めたよ。一緒に行く」

「C.C.!!」

「私は、未来から過去へ行って壊し変えるのが怖かったのかもしれない。だが、今ので決心がついた。これで、心置きなく過去を壊せる」

「僕も、精一杯手伝うよC.C.」

 

 

 

 

『私』の共犯者だ

やはり、こうでなくてはな

 

 

 

「お前に、名前をあげたい。リート」

「名前?」

「人であることを捨てるための名前だ。せっかくお前の名前もそうなっているしな」

 

 

 

 

 

 

 

「お前の『私達』の名前は【L.L.(エルツ―)】だ」

「・・・うん」

 

 

 

 

私たちは、操縦席に乗り込んだ

互いの手をつないだままな

ひさびさの晴れ晴れとした気分だ

さて、一言かけてやるか

これからが本番だ

 

 

 

 

「さぁ、行くぞ、L.L.(共犯者)

 

「うん、一緒に、C.C.(共犯者)

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――『ギアス!跳べ!!ルルーシュ達のいる過去へ!!!』

 

 

 

 

 

 




これで、プロローグは終わりになります。次回からは原作介入です。
ご感想など頂けたら幸いです。


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第一話 The Future Rebellion

正直言って頭がパンクしそうですww
本編をどうぞ<m(__)m>


 

 

 

 

 

 

 

「んっ・・・気持ち悪い」

「じ、時間酔いってやつだろう・・・少し経てばおさまる」

「でも・・・これ、尋常じゃないよ・・・」

「はぁはぁ、そ、そうだな。確かにきつい」

「・・・現在状況の・・・確認・・・GPS修正開始」

 

 

猛烈な吐き気と強烈なめまい

1000年以上跳んだんだ・・・

無理はないだろうさ・・・

しかし、ここはどこだ?

 

 

「復旧終了・・・ようやく気分がよくなってきた。

ファクトスフィア起動。辺りの様子を調べる」

「ああ、任せた。まだ、気分が悪い」

「日頃動いてないからじゃないの?」

「バカを言うな。数千年間体型に変化などないわ」

「そりゃそうだ」

「全く」

「時間軸固定終了。2017a.t.b・・・」

「初ギアスにしては大手柄だな!一年もずれてない」

「えっ?」

「この年は覚えている。過去の私があいつと契約を交わした日だ」

 

 

ギアスがよく機能してくれた。

前後数年ずれると思っていたんだが、なかなかどうして、

いい意味で期待を裏切ってくれる。

 

 

「でも、何にも見れないよ?」

「おそらくどこかの地下だろう。偶然とは思うがな」

「ギアス嚮団の地下でもないみたいだね・・・」

「そうだな、GPSの結果はどこだ?」

「あ、まって結果が出てる」

 

 

 

 

『シンジュクゲットー近郊』

 

 

 

 

 

「これって・・・」

「運命と言うものもなかなかしゃれたことをする。場所すら同じにするか」

「じゃあ、この近くにルルーシュがくる?」

「ああ、その可能性は高いだろう」

「やった!やったよC.C.!!本当にやれたんだ!!」

「ああ、分かった、だからそんなに手を振るな」

「あ、ごめん。でも、興奮しちゃって」

「分かっているさ。私も同じ気分だ」

 

 

 

 

「何ゆえお前たちだけに教えたと思っている!」

「・・・た、探索を続行します!」

 

 

 

「ん?この声は」

「いつのまにか通信傍受も始めてたみたいだね」

「覚えているぞ、あの禿げ頭だ!」

「えっ?禿げ頭?」

「バトレーとかいったか、私をさんざんに弄んだ輩だ」

「・・・実験で?」

「そうだ。だが、印象に残っているのはあの頭だけだ」

「今の状況ってどういう事かわかるC.C.?」

 

 

 

 

「シンジュクゲットーを壊滅せよ!!!」

 

 

 

「クロヴィスだな、私を捕まえるために日本人を虐殺させた」

「なるほどね、でもこれで、はっきりしたね」

「ああ、ルルーシュはまだギアスを持っていない」

「記憶が確かなら・・・待てよ、たしかここは・・・」

 

 

 

ピリリリリリリリ

 

 

 

「「!?」」

 

 

「ルルーシュ!!」

「えっ!?じゃあ、彼が!?」

 

 

 

 

 

運命の神とやらも、ここまでやってくれるか

偶然にもほどがあるだろう

だが、ありがたい限りだ

しかし、いわゆるピンチだな

ブリタニア軍人にあのヒョロ男が勝てるはずもない

・・・引きずりだされたか

 

 

 

 

 

「ああ、あいつがルルーシュだ」

「ってことは・・・あれが、過去のC.C.・・・」

「・・・そうだな。『私だった』私だ」

 

 

 

私の姿は、あの時から変わっていないな

だが、精神状態が違う

今の私の方が、格段に上だ

それに、リートがいる分私の方がさらに上だ

だが、確かこの後・・・

 

 

 

「殺すな!!!」

 

 

 

「!!」

「・・・」

「C.C.が・・・撃たれた・・・」

「あの程度では死なん。気を動転させるなリート」

「・・・うん。あれ、今リートって・・・」

「ああ、二人の時ではそれでいい。だが人前の時がL.L.というだけだ」

「でも、C.C.の名前まだ教えてもらってなかったような」

「こんな時に、のんきだな。だが、それでこそ共犯者だ」

「私の名前はな・・・・・・・・・・だ」

 

 

 

 

途中で、「死ね!」とか「イエスユアハイネス!!」とか

銃声による雑音が聞こえた気がしたが、リートはしっかり聞こえたようだ

あの時もそんな感じだったかな・・・

 

 

 

 

「・・・分かった。本当に二人きりになった呼ぶよ」

「ふふふ、楽しみにしている。さて、これで、ルルーシュはギアスを得たわけだ」

「さて、これから過去をぶっ壊して行こう!」

「手始めに、どうする?」

「こうするさ・・・」

 

 

 

 

「だからっ・・・!!」

「どうするの?」

「!!!」

 

 

「誰だっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

しばらくリートは、黙っていた

ふっ、私のからかい癖が移ったか?

 

 

 

 

 

 

 

 

「気のせいか・・・」

「気のせいじゃないよ?」

「誰だっ!どこにいる!!」

「答える義理はないよ?ルルーシュ君」

「っ?!」

「ふふふっ、まぁ、ヒントだけはあげるよ?」

「ヒントだと?」

「そうだよ?信じてくれたなら僕のことが分かるんじゃないかな?」

「・・・信じる信じないは別にして話は聞いてやる」

「おおー、計算だかい。じゃあ、私からのヒントだよ?」

「(こいつ、性別をわからせないようにわざと一人称を変えている。

それに、どこからかわからないが間違いなく俺のことを知っている・・・)」

「今からここに、ナイトメアが一機やってくる」

「なに!?」

「それをどう使うのかは、君の自由だ。ただ、これだけは言うね?Mの死を知りたいならKに聞かなきゃね」

「Mの死を知りたいならKに・・・・お前!どこでそれを!!」

「じゃ、また会おう!ルルーシュ君!」

 

 

 

 

 

 

 

そういうとリートはナイトメアのスピーカーをオフにした

ルルーシュはいきなり考え始めたな

それにしても・・・

 

 

 

 

 

 

「リート」

「ん?」

「ずいぶん趣味のいいことをするな」

「当たり前でしょ?あんなに、遊びがいのある人だったら、遊ばないと」

「おまえ、大分私がうつってきたな」

「それはうれしいね!」

「言っておけ。さて、これからどうする?」

「過去ではクロヴィスはルルーシュに殺されたんだよね」

「そうだな、どうする気だ?」

「過去を壊すなら、クロヴィスにも生きていてもらわないとね」

「ふむ、だがあいつが生きているの後々厄介になるかもしれない」

「だから・・・」

 

 

 

 

 

――――――――――クロヴィスには精神的に死んでいてもらおう C.C.の力で

 

 

 

――――――――――お前はなかなか趣味のいい だがそれでこそだ リート

 

 

 

 

 

 

 

 

 




原作介入がこれだけ難しいとは・・・
ご感想など頂けたら幸いです。


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第二話 Tres Mental Death

これを書いていて、戦闘描写が壊滅的にダメだと気づきましたww
本編をどうぞ<m(__)m>


「しかし、私の力を使うとして、その後はどうする?」

「それは、その時に考えれるさ。行き当たりばったりもなかなかいいもんだよ」

「年より臭くないか?」

「千年以上生きてるおばあちゃんに言われたく・・・」

「リート・・・一度Cの世界に旅立ってみるか?」

「・・・ごめんなさい」

「・・・そこまで私に似るな。全く」

 

 

 

これから、歳でからかわないようにしよう・・・

ルルーシュは、まだ悩んでるね

いったいどんなこと考えてるんだろう

 

 

「ん?ナイトメア反応一機・・・C.C.の記憶の通りだね」

「お前、さっきルルーシュに言った言葉は私の記憶頼りだったのか」

「まぁね。嘘つくとも思えなかったし」

「しかし・・・ルルーシュの機転ぶりには毎回笑えてくるな」

「さらりと嘘ついてるもんね・・・アラン・スペイサーって・・・」

「しかも、公爵じゃないだろ・・・皇帝だろお前の父は・・・」

 

 

お腹かかえて笑ってる・・・

なにこれすっごいかわいい

 

でも、疑えないとはいえ、ナイトメアに乗ってる人も気の毒だよね

 

 

「寄越せ、お前のナイトメアを」

 

 

ルルーシュがギアスを使ったね

さてと、これから先は・・・

 

 

「ねぇ、C.C.これからどうなるんだっけ?」

「くくく・・・ん?ルルーシュは?」

「ナイトメアに乗って出て行ったよ」

「そうか、ん?あの女は」

「誰?」

「未来を変えなければ、扇と結婚する女だ」

「・・・扇要か」

「どうした?リート」

「僕、あいつ嫌いだ」

「意外だな、私はお前は扇に共感できるやつだと思ったんだが」

「責任も全部ゼロ・・・ルルーシュに丸投げしてさ。都合のいい時だけ

ルルーシュに肩入れして、裏切る。人間として間違ってはいないと思うんだ。

だけど、それを平気でやるあいつは嫌いだ」

「なら、その未来も変えるか?リート」

「・・・考えておくよ」

 

 

 

「お前がリーダーか」

「あ、ああ」

「そこに止まっている列車の積み荷をプレゼントしよう。勝つための道具だ。

これを使って勝ちたくば、私の指揮下に入れ」

 

 

 

「これって、確か・・・」

「扇のグループがサザーランドを鹵獲したな」

「なるほどね、ならもう一度ルルーシュにコンタクトしてみようか」

「このナイトメアもなかなかに優秀だな。指揮官機と大差ないほど、

情報戦の装備も整っている。敵に回せばこれほどやっかいな機体はないな」

「そうでなくっちゃ、罪人に卑怯も外道も通用しないって。C.C.回線お願い」

「ふっ、私も少しは働くか・・・よし、繋いだぞ」

 

 

「ふぅ、意外と疲れる」

「お疲れ様~」

「なっ・・・またお前か!!」

「レジスタンスを組織して、ブリタニアと戦う?さすがだね」

「おい、お前は誰だ!なんの目的で・・・」

「あせらないあせらない、一通信につき一回だけだ」

「なんだと!そんなこと!!」

「主導権を握ってるのはこっちだよ?自覚しないと」

「くっ・・・・・じゃあ、質問だ。お前は何者だ」

「ふーん。一番無難なところで来たね。なんでその質問を?」

「質問を質問で返すな!・・・雲霞のようなお前を知るためだ」

「情報の根底は、相手に聞けか・・・なるほどね」

「それで、お前は何者だ。答えろ!!」

「今は、まだ協力者じゃない。とだけ言っておこうかな」

「何?それでは、これから先味方になる可能性があるという事か」

「それは、自分で考えてね?質問は一回だけー」

「・・・ちっ」

「でも、行く先々で君に会う機会はあると思うよ?」

「?それはどういう」

「それには、特別に答えてあげよう。僕は、君のやろうとしている事を知っている」

「な・・・に・・・・」

「じゃあ、またね」

 

 

 

 

そこで、僕は通信を切った

後ろで、C.C.がニヤニヤしてるのは気配でなんとなくわかった

 

 

 

 

「リート、お前どこまで私に似てくるつもりだ?」

「違うよ、さっき言ったでしょ?遊びがいのある人だったら、遊ばないと」

「ふっ、違いない。で、この後はどうする。戦闘に介入するか?」

「確か、枢木スザクのランスロットがお目見えなんだよね」

「そうだな、初の出陣になるな」

「じゃあ、一度試してみたい。この機体を」

「いいだろう、サポートはしてやるぞ。そういえばこの機体名前がないぞ」

「あ、そういえば・・・」

「どこぞの人が言っていたな。名前がなければ、締りがないと」

「じゃあ、この機体に名前を付けようか」

「私は、お前に任せるぞ」

「・・・んー・・・・・」

「どうせなら、悪魔の名前にでもしたらどうだ?」

「そっか・・・じゃあ『グラシャ=ラボラス』って言うのはどうかな?」

「ソロモン72柱の悪魔か、なかなかいいじゃないか」

「よし、これで、名前は決まった」

 

 

 

 

「ランスロット・・・発進!!」

 

 

 

「さて、ランスロットが出たぞ」

「一撃あてて、G-1に乗り込もう」

「大丈夫か?初めてとはいえ、相手は枢木だぞ?」

「心配はしないでよ。あくまで試し打ちだから」

 

 

 

 

 

―――SYSTEM CHECK START

 

・ 

 

―――SYSTEM CHECK ALL CLEAR

 

 

 

 

 

 

 

「システムチェック終了」

「ナイトメア『グラシャ=ラボラス』出る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、やれる!このランスロットなら!!」

 

 

 

 

 

調子に乗っているな

いや、違うな あれは責任感からくる言葉か・・・

おおよその見当は付く

私とルルーシュを助けようとしているんだろう

敵ナイトメアを全滅させれば、助けに行ける。そう思っているんだろうな

 

 

 

 

ナイトメアステルス解除・・・・

 

 

グラシャ=ラボラス 初陣だ

 

 

 

「えっ?なんだこの・・・ナイトメア?」

「どうしたのスザク君!」

「セシルさん!このナイトメアはなんですか?」

「えっ?どうしたのスザク君。君の近くにナイトメアはサザーランドが一機よ?」

「えっ?見えてないんですか?このナイトメアらしき機体を」

「そこに、ジャミング等はないわ。私たちからは、何も見えないけど」

「どうかしたかい?スザク君」

「ロイドさん!このナイトメアらしき機体はなんですか?」

「セシルくんの言った通りだ。僕たちには見えてない。幻でも見てるんじゃないかな♪」

 

 

「初めまして、枢木スザク」

「!?敵ナイトメアパイロットに告ぐ。ただちに武装を解除しろ」

「おかしなことを聞くね。テロリストはみんな倒したじゃないか」

「そんなことは、どうでもいい!降りなければ、実力で排除する」

 

 

 

 

 

「思い上がるなよ・・・ガキが」

 

 

 

 

 

そこで、スラッシュハーケンを全斉射した。

 

 

「なっ!?」

 

そのハイマニューバは確かに驚異的だよ。

だけど、スラッシュハーケンが16基ある機体は

後にも先にもこのグラシャ=ラボラスだけなんだよ

 

 

 

ランスロットが被弾した!?

全ユニット再確認を・・・

両腕部 スラッシュハーケン 大破だって!?

そんな、たった・・・こんな一瞬で

ブレイズルミナスの発動まで、間に合わなかったなんて・・・

 

 

 

「お前の責任なんて、こっちとしては全く関係がない。

戦いの最中に余計なことを考えるから、そうなる」

「僕は・・・俺は、急がないといけないんだ!!」

「じゃあ、これを無視して速くいけよ。お前の任務はそれじゃないだろ」

「くっ・・・(ちくしょう・・・)」

 

 

枢木スザク・・・

過去から、この甘い考えは変わっていなかったのか

リートも、それが分かって辛口を・・・

 

 

 

ナイトメアステルス 再起動

 

 

 

「くそっあいつ、短い間に無駄に被害を増やして」

(だけど、さっきのナイトメアはいったい・・・)

 

 

ファクトスフィアに反応・・・人か

ほう、ランスロットが人助けか・・・

ルルーシュが乱射した結果助かったわけだが、まぁいい

 

 

「リート、少しはこいつの性能が分かったか」

「ランスロットが反応できないスラッシュハーケンの射出速度

ナイトメアに乗っている人間にしか判別できないステルス

通信傍受機能に、まだ使っていないナイトメアの武装

つぎはぎだらけのナイトメアフレーム

だけど、やっぱりこれはいいね。C.C.」

「私たちの機体に改めてふさわしいと思える・・・G-1に行くぞ」

「うん」

 

 

 

 

 

速度も、確かに速い。おそらくルルーシュがたどりつくまでの間に、

事を済ませられる。過去を変えるのは、暴挙にすぎない

だが、私たちがすることはそう言う事だ。

 

 

 

 

「だれ・・・ぐあっ・・・」

「どこかの知らない誰かさん。ごめんなさい」

「よりによってナイトメアで握りつぶすか」

「手っ取り早いでしょ?」

「まぁ、死んでいないだけマシとするか」

 

 

 

 

時間短縮とはいえ、リートもSっ気が増してきたな・・・

また、拘束服のことでからかってみるか

 

 

 

 

 

「動くな」

「んっ!?」

「今からシンジュクゲットーの部隊に停戦命令を出してもらいたい」

「しなかった場合は、聞くまでもないか」

 

 

 

 

 

 

 

「全軍に告ぐ、ただちに停戦せよ!エリア11総督にして第三皇子

クロヴィス・ラ・ブリタニアの名のもとに命じる!

全軍、ただちに停戦せよ!建造物に対する破壊活動もやめよ!

負傷者は、ブリタニア人、イレブンにかかわらず救助せよ!

クロヴィス・ラ・ブリタニアの名のもとに命じる!

これ以上の戦闘は許可しない!ただちに停戦せよ!!」

 

 

 

 

 

 

G-1ベースの明かりを落として、外部からの視覚情報を止めた

これで、中で何があっても、外からはわからない

 

 

 

「もう、いいのか?」

「はい、とても良い演説でした」

「その事については慣れていてね。次はなんだ?歌でも歌うか?

それとも、チェスのお相手でも?」

「いえ、どちらも結構です」

「ほう、では私を人質に何かを要求するか。何がほしい」

「では、一つ頼みごとを」

「なに?」

「とある人に会っていただきたいのです」

「誰だ」

 

 

 

 

ふふ・・・これが私の過去を壊す第一歩だ

括目しろよ クロヴィス

 

 

 

 

「お久しぶり。クロヴィス皇子」

「!?」

「私の名は、C.C.」

「CODE-Rの実験体・・・では、貴様は誰だ!」

「僕は、共犯者  L.L.・・・C.C.」

「ああ」

 

 

 

 

―――――――――――――さぁ、お望みどおり戻ってきたぞ、殿下 全てを壊すために

 

 

 

 

 

 

 




少しずつ精進していきます。
感想など頂けたら嬉しいです。


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第三話 Truth of lies

少しずつ、書くのが難しくなってきました。
それでも、やりがいがありますね^^
では、本編です。


 

 

 

「ま、まさか・・・そちらの方から来てくれるとは・・・」

「感動したか?モルモットが戻ってきたことに」

「し、しかし、こんな御大層なことをしなくても、ご同行頂いたものを・・・」

「シンジュクゲットーを壊滅させておいてよく言うよね。その為だけにイレブンを殺したのに」

「あれは、やむを得ない犠牲だ。見ず知らずのイレブンにかける情けなどそれほど持っておらんよ」

「確かにな。だが、私はモルモットではない。気づかないわけでもあるまい?クロヴィス」

「現れた時から、ずっと気になってはいた。輸送していた時は、ブリタニアの拘束服だったはず。

しかし、今来ている服はあきらかにそれとは別のものだ。この混乱に紛れて奪ったか?」

「はっ、皇族にしては貧相な考え方だ。イレブンから奪ったのなら、やつれがあるはずなのに、

それは一片たりともない。むしろ、ドレスで来ればよかったか?」

「・・・ふっ、それは、ぜひとも見てみたかったものだ」

「さっきから、気になっていたんだけどさ」

「・・・なんだね」

「なんで、そんなに落ち着いていられるの?今大ピンチのはずだよね」

「かつて、言われたことを思い出してね。例え窮地に追い込まれて声高に叫ぼうが、事態は

少しも好転しない。なら、いっそ堂々としていた方がいいですよとね」

「ふん、正論だな。なら、手短に済ませるとするか」

「私を殺すかい?そんなことをしても、無駄だと思うがね」

「ううん。僕たちがするのは、殺しじゃない。質問さ」

「質問?」

 

 

 

 

そうだ、クロヴィス

本来であるならルルーシュがギアスを使って聞き出す事

だが、そのことはすべて知っているから興味がない

壊すものとして、聞きたいことがあるだけだ

 

 

 

 

「ああ、じゃあ、最初の質問だ。ナナリーという名前に心当たりはあるか?」

「?!」

 

 

 

 

目の色が変わった

恐怖?憤怒?そうじゃない 悲しみ?

混じってるのかな?

 

 

 

「なぜ、その名前を」

「質問に答えろ!」

「・・・ああ、知っている。私の・・・弟の妹だ」

「では、質問その二だ」

「まて、なぜ・・・」

「ルルーシュという名前に心当たりは?」

「ああ。あるとも!私の弟だ!そしてナナリーの兄だ!」

「おやおや、質問その三の答えが言われてしまった。おめでとうクロヴィス殿下」

「なぜ!その名前を知っている!!答えろ!!」

「知っているもなにも、僕たちルルーシュの知り合いだよ?」

「・・・なに?」

「そして、その二人は今もなお生きている」

「・・・」

 

 

 

 

 

 

さぁ、これだけは聞かせてくれ クロヴィス

私たちが、過去の世界で知りえなかった事実を

 

 

 

 

 

 

「質問その四だ。これは本心から答えろよ。今どんな気持ちだ。クロヴィス殿下」

「・・・」

「・・・おい、聞こえているか?」

「・・・・・い」

「ん?もう少し大きく」

「・・・・しい」

「もう少し!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嬉しいに決まっているじゃないか!!!そうか!!!!ルルーシュ、ナナリー

生きていたのか・・・良かった。本当に良かった・・・・ああああっ」

 

 

 

 

 

 

 

天を仰いで、クロヴィスが恥も外聞も関係なしに泣き出した。

おいおい、こんな展開は予想外だぞ

リートも、私を見て困り顔だ どうすると

しかたない、ゆっくりしているとルルーシュがこっちにくる

 

 

 

 

「クロヴィス」

「・・・なんだ、実験体」

「お前は、ルルーシュ達がいなくなって良かったと思っていたんじゃないのか?」

 

 

 

 

 

「・・・そんなわけないだろう。日本占領の時に、死んだと聞いていた弟たちが

生きている。例え、腹違いの兄弟でも、その育んだ時間は本物だ。

・・・懐かしい、先ほど言った言われた言葉、あれは8歳のルルーシュの言葉だった。

チェスで負けて、悔しがっている私を慰めるために、言ったんだろうが、

当時の私は皮肉としかとらえられなかったよ・・・後悔しかなかった。

懺悔と思って聞いてくれて構わない。どうせ最後の言葉だ。

 

 

 

マリアンヌ様が、亡くなられる前日。私は、帝王学や軍略を学ぶため、ヨーロッパにいた。

第三皇子として、指揮も執ったが結果は前線の指揮官にもてはやされるだけの日々だった。

だが、戦場に赴く朝に、プライベート通信で、言われたんだ。

マリアンヌ様が凶弾にかかられ、ご逝去 ナナリーが重体 とね。

自分の運命を呪ったよ、これほどまでに、残酷なことが世にあるかとね

皇族だから、そのあたりの謀略も知っていてはいたんだ。

だが、殺されたことには後悔ができない。本国へ帰るほか私の選択肢はなかった。

だが、ヨーロッパ連合がその時に限って空戦を仕掛けてきた。

帰りが遅くなるのを恨んだよ。指揮官に当たり散らしたのも覚えている。

本国に帰った時に、二人はもうブリタニアの土を踏んではいなかった。

父上にお話しした時には、外交取引の材料として日本に渡したと言われたよ。

僕は、初めて父上に怒りを覚えた。だが、それはさえぎられた。

ビスマルクがその部屋から僕をつまみだしたんだ。

自分の部屋で、私はただ自分の部屋で泣くしかなかったんだ・・・」

 

 

 

 

 

そこまで言って、クロヴィスはまた泣き始めた。

過去のことを知っているとはいえ、クロヴィスの抱え込んだ闇は

思っていた以上に深く色濃かった

当初の思っていたことと違う

シンジュクゲットーを半虐殺した人間だ

情状酌量の余地なく精神接続をして狂わせる予定だった

だが、リートも私もそれが出来ないと思っている

手段を間違えたとはいえこいつは、ルルーシュと似た咎を持っていたから

 

 

 

 

「日本侵攻が始まって、日本がエリア11になった時に、父上に、

あの二人は死んだ。明日以降ルルーシュ並びに、ナナリーの話を禁ずると

言われた・・・その時エリア11の総督に立候補したんだ。

そんな地を諸外国から攻め取らせたりはしないと心に刻んで・・・

刻んできて、自分を戒めてきたんだ・・・だが・・・悔いはない」

「お前は、私たちが嘘をついているとは考えないのか?」

「・・・報復でやってきたのであれば、間違いなく信じていなかった。

だが、お前たちは、殺しではなく質問を選んだ。私を暗愚だと思ったか?

戦略の腕こそないが、人を見る目は養ってきたつもりだ。バトレー以外は、

間違いなく私の地位にしか興味のない塵芥だ。だがお前たちはそれじゃない」

「なるほどね・・・で、どうするの?これから」

「私にもう未練はない・・・さぁ、殺せ。私の罪を清算させてくれ」

 

 

 

 

Cの世界には、まだ行かせんよ

 

 

 

 

「殺さん」

「・・・え」

「殺さんと言っている」

「な・・・なんだと!」

「かつての私をモルモットにしてくれたことは、特別に例外的に特例として

許してやってやらんこともない。だが、その罪の清算は私達ではしない」

「なら、どうすればいい!皇位継承権など、あれは私にとって飾りでしかない。

シュナイゼル兄様か、もしくはルルーシュがふさわしい!!」

「テロリストに、精神を壊されたとでも言って本国に戻す」

「そうだね、すこし長い夢を見ていてくれたらいいよ?」

「夢・・・だと」

「なぁに、心配するな。世の中が良くなった頃には、起こしに行ってやるさ」

「催眠術かなにかか・・・」

「まぁ、そう思っておけ」

「・・・・・期待しているぞ C.C. L.L.」

「? ふっ、私たちは罪人だぞ?」

「でも、期待されるのも悪くないよね」

「まぁな」

 

 

 

 

 

私はクロヴィスに触れた、以前ナリタで枢木にやった間接接触の比ではない

だが、あの時とは違う 私も未熟だった 私は もう開かれている

お前は少しの間、閉じていろ クロヴィス・ラ・ブリタニア

 

 

 

次に起きているときには、世界はどうなっているだろうか

実験体として飼っていた女がまさかとは思ったがな

・・・こいつは違う あれじゃない あの女じゃない

あの女はこんな温かみは持っていない

マリアンヌ様・・・ルルーシュとナナリーは生きているみたいです

・・・この罪人二人にこの先を託してみるのも一興

器不足の私が、ここまでやれたんだルルーシュなら、もっときっとやれる

・・・ルルーシュ、すまんな 私が勝手に決めて始めた課題 できなかった

まだ、私はお前に勝てないよ  ふっ、ははは

 

 

 

C.C.の直接接触で、クロヴィスの目が閉じていく

でも、苦しみとか痛みとか、そういうのはなさそうだ

だってほら、笑顔だよ? いいじゃん いいじゃん

さて、ここからが大変だよ? これで、ルルーシュが過去にクロヴィスを

殺した原因がきれいさっぱり消えた。クロヴィスは意識不明のまま、本国に帰る

 

 

 

 

「さて、アラームを鳴らしてクロヴィスを運び出してもらおうか?」

「そうだな、私もいささか疲れたよ」

「そんなおば・・・・」

「なんか言ったか?リィィト?」

「ナンデモアリマセン」

 

 

 

 

G-1ベースに隠れるところはないからね

ひとまず、グラシャ=ラボラスに戻って様子を見ることにした。

ちなみに、コンタクトフロア、クロヴィスがいたところね

そこに、トランシーバーを一つ 隠しておいた。

そして、少ししたら、バトレーとか純血派が来てクロヴィスを連れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――さーて、なんにも知らないルルーシュはどうするのかな?

 

 

 

 

 

 




これで、原作の一部が崩れました。
精進、精進~
ご感想などお願いします<m(__)m>


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第四話 Fake of lies

むずい・・・
全く持ってむずい! 大変・・・にょ!
失礼、取り乱しました・・・
では、本編です。


 

 

「さて、クロヴィスは運び出されて、その騒ぎのためにG-1はそのまま。当然」

「ルルーシュは、クロヴィスがコンタクトフロアにいると思ってきているだろう」

「一部兵士に悟られてないのが好都合だね。ルルーシュは疑いなくG-1に乗り込む」

「だが、この後どうする気だ?リート」

「どうって?」

「ルルーシュにある程度のことを言うとはいえ、その後どう動く?」

「ルルーシュは、スザクの持っているコイルガンを持ってる。いないと分かれば、

G-1においていくはずだよ?だから、枢木スザクが連行されるのは避けられないと思う」

「そこをどうにかするのは、ルルーシュの腕か」

「すべてを壊したら、僕たちが知らない未来になる。それは避けないと。

結果的に、いい世界になれば過程は同じでいいでしょ?」

「まぁな、分岐点はおそらくあの事か・・・」

 

 

 

そうこう話しているうちにルルーシュが兵士の服を着て来た

なんのためらいもなくギアスを使って検問をくぐっていったぞ

さて、リートのお手並み拝見だな

ルルーシュの声も聞かせてもらうとするか

 

 

 

 

(停戦命令を出したのはクロヴィスとは思えない。必ず何か理由があるはずだ。

それに、立て続けに聞こえてきた謎の声・・・おそらくやつだろう。

だが、そのおかげでテロリストは負けたが俺は助かったから良しとしてやる。

さて、Mの事はKに聞け・・・考えていたことと一致する。

クロヴィスにこの力で、犯人を見つけ出す!)

「・・・しかし、誰もいない・・・光はないから好都合だが、クロヴィスがいないだと」

(ばかな・・・G-1が動いていないということは、クロヴィスはここにいるはず・・・

何か手がかりを・・・他の人間がやってくる前に・・・ん?トランシーバー?)

 

 

「見つけたんだね、ルルーシュ君」

「なっ、お前。ここに俺が来ることを」

「うん、知ってたよ。クロヴィス殿下を殺しにくるだろうとね。

まぁ誘導しなくても君は来ただろうけどね」

「クロヴィスはどこにいる」

「意外と冷静だね。ま、いっか。殿下は意識不明の状態。僕がそうした」

「なに!?」

「Mの事はKに聞け・・・あの時には気づいていたみたいだけど。

その答え合わせしてもらえないかな?」

「・・・何もかもお見通しというわけか?」

「まぁね」

「・・・・・・Mの事は、俺の母マリアンヌ Kとはクロヴィスの事だろう」

「正解だよ。ま、これくらいは分かってもらわないと」

「だが、そのクロヴィスもお前によって害された」

「違うね、間違ってるよ。クロヴィスは死んでいるわけじゃない。」

「なに・・・」

「だけど、テロリストがやったっていう可能性がブリタニア内部で上がっている。

しかし、その反面名誉ブリタニア人がやった可能性もしっかりあるんだよね」

「お前がやったんだろう、名をあげてブリタニアに反旗を翻したらどうだ」

「僕は、クロヴィスをその状態に追い込んだことを今後誇るつもりはない。

君の今後のために役立ててくれていいよ」

「なに?それはどういう」

 

 

 

 

「自分で気が付いているだろう?」

「!?」

「ちょっと!?」

 

 

 

 

 

(C.C.何やってるの!?)

(私にもからかわさせろ。暇だ)

(・・・むー)

(それくらいいいだろう。また会う機会に向こうの私が混乱するだろうからな)

(・・・・・・面白そうだね)

(だろう?)

 

 

 

 

「おい、お前たちは複数いるのか?明らかに声が違う」

「愚問だな。声の変化と口調の違いで複数いるなど考えるだけだとな」

「では、一人なのか」

「いや、二人だ」

「!!!!」

 

 

 

 

 

C.C.の本来の姿が見えた気がする

ルルーシュが弄ばれるわけだ、これはルルーシュには対処しきれない

 

 

 

 

「まぁ、そのあたりにしておこう。クロヴィスの話を聞かせてあげる」

「お前ら・・・・」

「・・・・聞きたくないの?」

「・・・」

 

 

 

 

 

 

「第二皇子シュナイゼルと第二皇女コーネリア、彼らが知っている」

「なに、やつらが首謀者か」

「質問はこれで終了~」

「ちっ・・・」

「だけど、今後連絡する可能性がある。言った通り協力者に近づいてるよ」

「・・・」

「言いたいことはわかるよ。姿は、いずれ見せる」

「だが、その前にお前は逃げた方がいいぞ」

「なに?」

「多数のブリタニア軍人が周囲を徘徊している。コンタクトフロアにいる兵士など

射殺対象だ。死にたくなければ、さっさと逃げろ」

「!?そういうことは、さっさと言え!!!」

 

 

 

 

 

 

ルルーシュは、トランシーバーを投げ捨てたんだろう

それと同時に金属音もした つまりは、過去と大して変わらない方向に進んでいる

都合がいい、これでルルーシュはゼロに道に一歩踏み出した

 

 

 

 

 

 

「さて、これからどうするリート」

「・・・C.C.に会いに行こう」

「!?」

「少しの間、ルルーシュは行動を起こさない。なら、今のうちに」

「待て・・・私と、会うのか・・・『かつての私』に」

「もし嫌だったら、僕だけでもいい。それでもかまわないよ」

 

 

 

 

 

 

覚悟は、してきた ギアスで時間移動をするまえに

希望は、それだが どうしても、恐怖で足がすくむ

向こうからしてみれば、私はドッペルゲンガ―なんだろう

会うことのない、自分自身との対面

恐怖を感じないわけがない だが、リートは考えて会った方がいいと言ってくれている

壊すのは、私も壊さなければ、変えられない

 

 

 

 

・・・・・・・・いくか

 

 

 

 

 

「いや、それはいい。私も私に会いに行く」

「良かった。断られたらと思ったら不安だったんだよ」

「拘束服を着た私を見るのがそんなに楽しみだったか」

「!?もう!どうしてそういう風にとるかな!」

「あははは、まぁSなリートがリードしてくれるから、任してやろう!」

「うまいこと言ったつもり!?」

 

 

 

 

幾分か、気が晴れた やはりこいつは、私には必要だ

 

 

 

 

「で、場所は分かってるの?」

「アッシュフォード学園のペントハウスに向かうために、地下道を使った」

「よし、じゃあそこに先回りしよう」

「だが、グラシャ=ラボラスでは、その地下道には入れないぞ」

「・・・おっきいのもデメリットはやっぱりあるもんだね」

「そうだな、だが方針は決まった。行くぞ、リート」

「了解、・・・・!グラシャ=ラボラス!トウキョウ租界へ」

 

 

 

 

 

いま、私の名前を呼んでくれたか・・・

G-1がちょうど動き出してくれたおかげで、聞こえづらかったわ!

くそ・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・助けたとはいえ、面白いことをしてくれる。お前の言った通りだ。

・・・分かっている、あれはまだ始まったばかりだぞ・・・契約不履行のくせに。

うるさい、コードがあるとはいえ痛いんだぞ・・・契約のためだ」

 

 

 

全く・・・あの軍人め、額に銃弾を・・・治るからかまわないが、

しかし、テロリストを動かして、ブリタニアを壊すか・・・

共犯者としては、ある意味あいつよりは果たしてくれそうだ

 

 

 

 

 

足音が聞こえた

私を追ってきた人間ではないな

あの時、あいつのギアスの力で全員死んだからな

では誰だ、こっちに近づいてくる

 

 

「初めまして、C.C.」

「!誰だ!!」

 

 

地下道に声が響いて、耳にいたい

だが、そんなことはどうでもいい

なぜ、見ず知らずの人に私の名前が分かる

どうして、私がここにいることを知っている

 

 

 

「あらら、そこまでびっくりするとは思ってなかったよ」

「お前は誰だ!V.V.の刺客か!答えろ!!」

「いやいや、ギアスの事もコードの事も知ってるけど、刺客じゃないよ」

「では、何者だ。あそこの構成員の誰かか・・・それともシャルルが」

 

 

 

 

「やれやれ、私ながらあきれてくる。こんなにあたふたしてみっともない」

「!?」

 

 

 

私と同じ声、そして私と同じしゃべり方 バカな クローンでもいるというのか

 

 

 

「Cの世界で、マリアンヌと話していたんだな。よく覚えているさ。

この時のマリアンヌには、少々腹を立てたからな」

「ねぇ、こんな暗い所にいないで早くいこう」

「そうだな、もう顔を隠すまでもあるまい」

 

 

 

私が呆然としている中、二人は話していた

まるで、何もかも知っているみたいに

二つの足音が聞こえてくる

だいぶ近づいてきたな・・・

一人の姿ははっきりした

銀髪の長い・・・男?

もう一人には、警鐘をならしている

見るな、目を背けろと さっさと逃げろと

だが、好奇心には勝てなかった

そこにいたのは、

 

 

 

 

 

 

 

自分と全く瓜二つの自分の姿だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ、初めまして、『私』。私はお前だ」

「・・・」

「C.C.向こうの君は上の空だよ?」

「そうか、ならL.L.。あいつを拘束して連れて行こう」

「・・・やっぱりSなのはC.C.だよね」

「少しは手伝ってやるから、ほらやるぞ」

「はいはい、了解でーす」

 

 

 

 

 

ボーっとしているうちにかちゃかちゃ鳴っているのは分かっていたんだが、

私が気づいた時には着ていた拘束服に再度囚われていた

おまけに、銀髪の男?にかつがれ運ばれていた

 

 

 

 

 

「おい!離せ!!私をどこに連れて行くつもりだ」

「ん?ようやく気が付いたか。なぁに、ただ話を聞くだけだ。C.C.」

「話だと?」

「私とお前の、話し合いをな」

「拒否権は・・・」

「あると思っているのか?『私』よ」

「・・・」

 

 

 

正直に言うね・・・

分かるんだ わかるんだけどさ

気を抜くとどっちがこっちのC.C.か分からなくなる

 

 

 

 

 

Cの世界から来た自分か?

それにしては、落ち着いているな

シャルルからの刺客とも考えたがなさそうだ

攻撃してきたわけでもない

なぜだ・・・

 

 

 

 

「理由を聞かせてもらってもいいか?」

「なんのだ?」

「私を連れて行く理由だ」

「・・・一つはL.L.にお前のその姿を見せること」

「ちょっと!!C.C.!!!」

「私の?」

「ああ、見たかったんだとさ。私の拘束服姿がな」

「わーわーわーわー!!!!」

「否定しているようだが?」

「それをからかうのが私だろう?」

「・・・違いないか」

「否定してよ!!?」

「それで、もう一つは?」

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――お前に聞かせたい話がある 私はCの世界に繋がっていない

そういえば分かるか?『私』たる者よ

 

 

 

 

 




また一つ・・・・

ご感想などお願いします<m(__)m>


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第五話 Is different, but the same myself

今日のところは前書きはなしでwww
では、本編です。


 

 

「ははは、そうか!そういう事だったのか!」

「さすが、私だ!理解がはやいな」

「当然だろう?私はC.C.だからな」

「違いない」

 

 

 

 

 

どうしてこうなったんだろう

それは、ちょっと前の事なんだ

C.C.と僕はC.C.を連れて、ほとぼりの冷めたシンジュクゲットーの倉庫に来たんだ

イレブンは、別のところにちりぢりになったし、家はたくさんあったしね

ただ・・・死んだ人とかいるところはさすがにまずいと思ったから、

レジスタンスが使っていたらしき倉庫に来たんだ

 

 

 

 

「離せ!!少なくとも逃げはしないから、拘束だけでも外してくれ」

「だめだ、私の性格上お前のそれを解くと、逃げるか何かするからな」

「自分の事をわかっているとはいえ、あそこまでするのは悪いんじゃないの?」

「悪いとは思っているがな」

「毛ほども思っていないだろう!お前」

「当然だ」

「・・・うわ、これはひどい」

 

 

 

 

拘束したC.C.をさらに縛って滑車に引っ掛けてるんだ・・・

おまけに、足がついてない状態だからきつそうなんだけど・・・

こっちのC.C.いわく

 

「死なないから心配するな」

 

と言われた でも、拷問の一歩手前だよね C.C.じゃなければ死んでるよ きっと

自分にここまでのSっ気を出せるのってすごいよね・・・

 

 

 

「さて、さっきも言ったようにお前に話しておきたいことがある」

「そんなことよりおろせ!」

「聞いたらおろしてやる」

「・・・」

「質問はその都度受け付けてやる。さて、さっき言った意味理解したか?」

「・・・Cの世界に繋がっていないという意味だろう」

「その通りだ」

「理解はした。だが、コードを持っているのにそんなことが可能なのか」

「可能だ、現に私がそうしている」

「信じられない」

「私と、ここにいるL.L.は世界が終った未来から来た」

「本当なら、そんな馬鹿げた話信じないんだが、な」

「許容は出来るが、本質的に理解したくないのか」

「・・・」

「図星か、まぁ気持ちは分かるがな」

「お前は、私だから分かる。だが、あいつは誰だ。コードは持っているのか」

「持っていない、私が、ギアスを与えた。発現したギアスは時空跳躍だ」

「!?シャルルでさえ、そのギアスを発現していないのに」

「あいつとは願いの本質が違う」

「だが、そいつはなぜL.Lと名乗っている。

人であることを捨てるのはコードの所有者だろう。」

「お前には・・・教えておいてやろう。ごにょごにょ」

「ふんふん・・・!!?」

「理解したか?」

「ははは、そうか!そういう事だったのか!」

「さすが、私だ!理解がはやいな」

「当然だろう?私はC.C.だからな」

「違いない」

 

 

 

 

 

突然意気投合し始めちゃったんだ

自分だから話題は合うとは思うんだけど、ここまで打ち解けるものかな?

だって、C.C. C.C.に会うまで少し嫌がってたんだよ?

二人とも笑ってるんだもん なんかうれしいよ

だけど、何話したんだろ?

 

 

 

 

「今後の未来の事は、私たちが少しずつ壊していく。だから、お前に頼みがある」

「頼み?」

「マリアンヌには、私とL.L.の事は黙っておいてくれないか?」

「ふん・・・確かにマリアンヌに教えるといろいろ不都合がありそうだな。

分かった、それについては黙っておく。だが一つ条件がある」

「なんだ?」

「せめて、つるすのだけはやめてくれ・・・」

「・・・分かったよ。L.L.降ろしてやってくれ」

「分かった。よっと」

 

 

 

 

C.C.を降ろすとき、C.C.がちょっと目を細めてたんだけど気のせいかな?

C.C.は辛そうな顔をようやくやめて、座ったんだけど・・・

 

 

 

 

「なぁ、お前はこれからどうするんだ?」

「ひとまずは、ルルーシュのところに行くさ。共犯者だからな」 

「そっか、じゃあこれを預けとくね」

「通信機?」

「ルルーシュとは連絡を取り合ったりしてるんだけど、C.C.には別に

渡しておこうと思って」

「どういう意味だ?」

「私たちの未来を、お前を通してなら、ルルーシュに教えてやってもいいと思っている」

「なに!?」

「だけど、それを話すのはC.C.次第ってことで」

「趣味が悪いな、私とも思えないが」

「お前とは違う契約をL.L.とはしている。私は殺されたくないんでな」

「・・・」

「C.C.それ、言って大丈夫だったの?」

「かまわない・・・決意の表れだ」

 

 

 

 

 

 

「クロヴィス殿下は、意識不明の重体である」

 

 

 

 

「?」「あっ」「ほう」

 

 

機能が生きていたテレビをつけていたら、ジェレミアか

少し、聞いてみるか・・・

 

 

 

「リー・・・L.L.音量あげてくれ」

「了解ー」

 

 

 

 

一瞬、リートと呼びそうになってしまった・・・

私も、存外警戒心が薄いな・・・

 

 

 

 

 

「イレブンとの戦いの中で、平和と正義のために立ち向かわれたのだ。

我々は、悲しみをおしてその意思を継がなければならない。

なお、クロヴィス殿下は、祖国ブリタニアの病院に入院されることとなった。

ブリタニアの民の方々よ、クロヴィス殿下のご無事を祈ってほしい」

 

 

 

 

 

「クロヴィスが重体?ルルーシュがやったのか?」

「いいや、私がやった」

「なんだと!?」

「話しておくけど、僕たちの過去だと、クロヴィスはルルーシュに殺されてるんだ」

「直接接触で眠ってもらっている。ショックイメージを見せているわけではないから、

安らかそうな寝顔だったがな」

「そうなのか・・・」

 

 

 

 

 

 

「たった今新しい情報が入りました。実行犯とみられる男が拘束されました。

発表によりますと、逮捕されたのは、名誉ブリタニア人です。

枢木スザク一等兵、容疑者は、元イレブン。名誉ブリタニア人の枢木スザクです」

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりね・・・」

「枢木のコイルガンがやはり証拠となって上がってきたか」

「おい、お前たちは知っているのか?」

「お前が撃たれた時には、ルルーシュが枢木のコイルガンを持っていた」

「なんだと!?」

「背中を撃たれたときに、運悪くルルーシュの足元に飛んだんだ」

「だが、あいつは、携帯が鳴った時に、それを使わなかったぞ」

「当たり前でしょ?もしそんなところでコイルガンを出してみなよ?

C.C.が盾になっても防ぎきれないくらいの弾幕が来てたんだよ」

「・・・私一人では、無理だったか・・・」

「ルルーシュも分かってたんでしょ、きっと」

「だが、お前はルルーシュがやったということにしておいてくれ」

「なぜだ?世界を壊すのなら、お前たちの方が都合が・・・」

「悪いんだよね、残念だけどさ。だから、ルルーシュにも有効活用してくれって言ってある」

「・・・」

「先を見ていろ、直にわかるさ」

 

 

 

 

ゼロとなるきっかけは、枢木が殺されるのを助けるため

そして、クロヴィスを殺したといったのもその為だろう

本当に、身内や友達には甘い男だと思う

だが、それでいいと私は思う

近い未来そうなることで、和解する権利を得るのだから

 

 

 

 

「ところで私はいつまでこの状態なんだ?」

「ん?L.L.が満足するまで」

「どういう意味!?」

「なんだ?気づいていなかったのか?じっくり見ていればいいものを」

「なんで!?というかC.C.そのネタどこまで引っ張るつもり!?」

「私は、からかったつもりはないんだが」

「君じゃないの!!こっちのC.C.!!」

「L.L.お前の趣味はなんとなく分かった。今度私も着てやるよ」

「そういう意味じゃない!!」

「L.L.お前の趣味はそれとなく分かった。このままでいてやろう」

「君まで同調しないで!?なに、僕今ここにいると自爆するの?」

「三人トリオでコントでもするか?」

「私たちは双子という設定か?」

「ふむ、それも悪くないな」

「十分悪い!!ツッコミつかれるのは僕の方だよ?」

「なに。お前は、拘束服を隣に見れるんだからいいじゃないか」

「コントする時でもこの格好!?」

「入場するときにはお姫様抱っことやらで頼むぞ、動けないからな」

「おい待て、それはさせんぞC.C.」

 

 

 

 

よ、ようやく解放された・・・

うん、分かってはいたんだ 二人が意気投合したらこうなるだろうって

楽しそうなのはいいんだけどさ・・・感情的に言ったとはいえ

あのネタまだ引っ張る? 勘弁してよ・・・

 

 

 

 

「まぁ、そろそろ解いてやるか」

「ん?どうしたいきなり」

「ここからルルーシュ達のところに行くのは結構時間がかかるだろう」

「地下道からだから行く道が分からん」

「行き当たりばったりでも着く。心配するな。L.L.拘束服をほどくぞ」

「わ、わかった~」

「どうした、そんなに疲れて」

「二人のせいだって気づいてるよね!?」

「まぁ、久しぶりに楽になれた。礼を言うぞL.L.」

「あ、うん・・・よし、解けたよ」

 

 

 

私は、本当に久しぶりに楽しめた

クロヴィスとバトレ―とか言ったか

あの二人にモルモットにされていたからな 娯楽などなかったんだ

私自身がいるなんて思いもしなかった それに未来から来たといった

あながち、嘘ではないんだろう 乗せられたナイトメア あれは

 

 

 

 

 

 

            異形すぎる

 

 

 

 

 

 

複座型は初めてみた それによく分からないが肩の部分が流体になっている

普通のナイトメアよりははるかに大きいものだろう

・・・世界を壊す力はもしかしたら持っているのかもしれんな

 

 

 

 

 

「なぁ、C.C.」

「なんだ?C.C.」

「あのL.L.の事なんだが・・・」

「やらん」

「・・・」

「お前の考えなど分かる。共犯者に決めたルルーシュに願いは叶えてもらえ」

「・・・バレていたか」

「当たり前だろう。お前は私の過去で私はお前の未来だ。気づくぞ」

「もう一つくらいギアスを・・・」

「認めん」

「・・・」

「あいつは時間跳躍のギアスを持っている。過去に試したことはないが

ギアスを二つ所有している人間など聞いたこともない。

したくもないな。それに、お前のギアスを受け取ったらどうなると思う」

「・・・」

「分からんお前でもない。あいつは契約二つに縛られ動きづらくなる。

それに、契約したとして発現するのは時間跳躍のギアスだ。無意味だ」

「しかたないか・・・」

「お前は、ルルーシュの方がいいぞ」

「しかし・・・」

「くどいぞ・・・何、また会える。その時にでもまたからかってやればいいさ」

「そうさせてもらうか」

「ん~二人とも、何の話?」

「いや、気にするほどの事でもない」

「そうだな。では、またいずれな。C.C. L.L.」

「ああ、また会おうC.C.」

「またねC.C.」

 

 

 

 

また地下道に降りて行った私

短い時間だったが、私と過ごした時間は楽しかった

アッシュフォード学園のイベント的に言えば

『L.L.をからかいましょう祭り』か?

三人とはいえ、やはり楽しかったな

 

 

 

 

「これから、どうするのC.C.」

「そうだな、ルルーシュがゼロになるのを高みの見物としゃれこもうじゃないか」

「え?ジェレミア卿は助けないの?」

「あのオレンジ君は、将来ギアスキャンセラーという強力な武器を持つ。

ここで助けたら、ただのナイトメア乗りだ。それは無理だな」

「そっか」

「それより、こんな殺風景な場所に泊まるのは私は嫌だぞ」

「うん、僕も」

「なら、どこか泊まれるところを探そう」

「でも、どこに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――ふふ、ルルーシュの口座番号は知っている 少し遊ぼうじゃないか リート

 

 

 

 




どうやら、完全オリジナル話が苦手なようですww

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第六話 Rest a while

お気に入り登録50件突破!!
こんな小説に本当にありがとうございます!!
では、本編です^^


 

「ねえ、C.C.・・・ここって」

「ブリタニア貴族御用達のホテル『グランド・デューク・ホテル』だが?どうかしたかリート」

「ここってさ・・・すんごいお金とられるんじゃなかったっけ?」

「どうせ、ルルーシュの金だ。あいつはどうせ黒の騎士団から捻出するだろうから、気にするな」

「・・・すぐ、気づかれて捕まらない?」

「大丈夫だ」

「その自信はどこから来るの?」

「あいつの口座番号の変更パターンは知っている。最低でも30回は変えられても問題ない」

「でも・・・・」

「気にするな、さぁ行くぞ」

「・・・あっ!ちょっと待ってよ!!」

 

 

 

 

 

全く、リートも心配性だな

だが、私たちはそこらの木端貴族とは気品が違うんだぞ?

マリアンヌに付き合っていた以上、作法などは覚えなくてはいけなかったし

お前と過ごしてきた10年 それはしっかり教えてきた

こういってはなんだが、ブリタニアの女どもはお前を見て振り返っているんだぞ?

まぁ、お前は気づいていないだろうが・・・

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ、お客様」

「しばらくこのホテルで厄介になりたいんだが」

「真にありがとうございます。当ホテルのどのコースをご所望でございましょうか」

「最上階のスイートだ」

「えっ?」

「聞こえなかったか?最上階のスイートだ」

「お客様、失礼ですがお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」

「ここには忍びで来ている。ここのサービスはそこまで無粋か?」

「いえ、そのようなことは・・・ですが、仮でもお名前をお聞きいたしませんと」

「そうだな・・・用紙とペンをくれ」

「かしこまりました」

 

 

 

 

ここのホテルは、ブリタニアの中ではセキュリティーは確かにある

だが、お忍びで皇族が来ることがある 世間一般で公表されていない皇族がな

だから、そのような態度を取ってもらうと居心地が悪い

当然、そういう対応を望まない

なら、疑わせなければいい 初めから偽りを与えてやればな

 

 

 

 

「ほら、これが名だ」

「・・・・・!?か、かしこまりました。さっそくお部屋の方をご用意させて頂きます!」

 

 

 

 

そうして、フロントの男は大慌てでバックルームに引っ込んでいった

リートが不安そうな顔をしているな どうかしたのか?

 

 

 

「ねえ・・・どんな魔法使ったの?」

「なぁに、かつてブリタニア皇族のマリアンヌの近くにいた人間と言えば通れる」

「どうして?」

「ここは、クロヴィスが貴族らの陳情で作ったホテルでな。マリアンヌの話を知る者は、

大幅にその金額を免除される。だが、そのクロヴィスはいないから実質免除だけだがな」

「どうやってそんなことを知っているの」

「過去の記憶だ・・・ふっ」

「聞かない方がよさそうだね・・・」

「まぁ、使うのはルルーシュの金だからな。だが、減る金はゆっくりだ」

「ははは、まぁこの時代に来なきゃこんなこともできないだろうし、楽しむよ」

「そうしろ」

 

 

 

 

少しすると、ベルボーイが来た

結構青ざめてるな、まぁ我慢しておいてやるか

 

 

 

 

「た、大変お、おまたせいたしました。お荷物を・・・」

「聞いていなかったか?お忍びだ。荷物などない」

「た、大変申し訳ありません」

「かまわないから、早く案内しろ」

「は、はい。ではこちらにどうぞ」

 

 

 

 

 

スイートってどんなんだろって思ってたら、最上階についたとたんにベルボーイが

言ったんだ 最上階フロアすべてがスイートになっておりますって

そんなに、豪華なところに泊まっちゃったの?

C.C.・・・大丈夫?本当に?

 

 

 

 

「大丈夫だ。心配するな」

「えっ?声に出てた?」

「いや、だがお前の顔を見ていたらなんとなく分かった」

「うーん」

「なんだ?さっきは私の心配をしてくれたのに今度は私がリートの心配か?」

「楽しむとは言ったけど、こういうところ初めてで・・・」

「そうだったな、お前と過ごした10年、こんなところに来たことはなかったか」

「うん・・・」

「こんなところでは寝られないか?」

「ううん、せっかくC.C.がとってくれた部屋だもん。ありがたく使うよ」

「まぁ、いつかルルーシュに感謝すればそれでいい」

「笑い話になりそうだね」

「ふっ、違いない」

 

 

 

C.C.はおもむろに立ちあがって、ルームサービスを頼み始めた

パラペーニョとチョリソーのメキシカンピザだって

初めて聞いたよ・・・10年間ずっと食べたかったのかな・・・

僕は、ミックスとかしか作れなかったからな~

うまいって褒めてくれたけど、やっぱりそういうのも勉強した方が・・・

 

 

 

 

ここのルームサービスは行き届いている

食べ物も飲み物も比較的早く届けてくれる

だが・・・やはり、リートのピザがいいな・・・

チーズ君の抱き枕をくれたピザの店もなかなか良かった

味は、安定しているんだ 確かにうまかった

だが、リートのもいいな

あいつの作るピザは一言でいえば危なっかしかった

5歳にやらせるべきじゃなかったかも知れないが・・・

だが、食べたときは美味しかった

味がじゃない 気持ちがな

そして、少しずつ味もおいしくなっていった

以来、あいつのピザが待ち遠しくなる

ミックスピザの具を時々変えてな

元は変わらなかったが、やはり美味しかった

 

 

ピザは好きだ

だが、リートの作るピザはもっと好きだと言える

そういえば、こっちの時代に来てリートの作るピザをまだ食べてないな

今日みたいな日がもう一度来れば、頼んでみるか

 

 

 

「なぁ、リート」

「・・・えっ?あ、なに?」

「グラシャ=ラボラスは、どこに置いてあるんだ」

「覚えてないの?ここから、見えると思うけど・・・」

「どのあたりだ?」

「・・・あ、あった。あのあたりだよ」

「ゲットーの近くか・・・確かにブリタニア人なら近づきにくいな」

「それに少しなら自立起動できるし、場合によっては外に出て乗ることもできるよ?」

「しばらくは、ここを拠点にできそうだな」

「ルルーシュの貯金がもつ限りはね」

「まぁな」

 

 

 

 

「お待たせいたしました。パラペーニョとチョリソーのメキシカンピザです」

「ああ、そこにおいておいてくれ」

「かしこまりました。それとお客様、お知らせが」

「なんだ」

「当ホテルは、大浴場の方が・・・」

「我々は使わん。スイートにはあるだろう」

「・・・おっしゃるとおりでございます」

「なら、下がっていい」

「夕食は、いつごろお持ちいたせばよろしいでしょうか」

「そちらの都合のいいように取り計らってくれ」

「かしこまりました。では、失礼いたします」

 

 

 

 

「慣れてるね、C.C.」

「まぁな。それより風呂に入るか?」

「そうだね、この数日入ってなかったし」

「それに、グラシャ=ラボラスのシートで寝たからな」

「座り心地はいいんだけど、寝心地はね」

「ナイトメアにそこまで期待はできないがな」

「うん」

「久しぶりに一緒に入るか?」

「・・・またからかうネタ作り?」

「そこまでする気はないさ。純粋な善意だ」

「それなら、いいよ。背中ながせばいいんだよね」

「頼むぞ」

「りょーかい」

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ~っ、さっぱりした~」

「やはり、気持ちいいものだな。スイートを選んだだけあった」

「別にこれにするつもりはなかったの?」

「その場のい・き・お・い・だ」

「すっごい理由・・・」

「さて、そろそろルルーシュのショーが始まる頃か」

「テレビ見るでしょ?」

「当然」

 

 

 

 

テレビをつけると、枢木スザクの護送車が止まるところだった

ちょうど良かったのかな? あっ、御料車っぽいのが来た ルルーシュだな

ありゃ、ちょうど食事が運ばれてきちゃったよ・・・

 

 

 

 

「私は・・・ゼロ」

 

 

 

 

 

「ふっ、ちょうどよかったな。公の場でギアスを使うのもこれが初めてか。

私達が介入していればオレンジ君も助かったが、

ルルーシュの邪魔をする気はさらさらないんでな」

「でも、介入するとしたら何をやるつもりだったのさ?」

「オレンジ君に匿名でゼロはルルーシュと伝えていたさ」

「確かに、それだとブリタニアを裏切ってでもゼロについたかもね・・・」

 

 

 

その時、御料車もどきの荷台が開いた

こっちはメインディッシュの蓋をあけた

美味しそう・・・ おっとテレビテレビ

 

 

 

 

「あれって・・・」

「私を閉じ込めていたカプセルだ。だが、周りは毒ガスのカプセルと言っていたな」

「何でもないものを使ってはったりをして、人質を取るのか」

「ルルーシュらしいな、あのはったりはこのタイミングでないと使えないからな」

 

 

 

 

「違うな、間違っているぞジェレミア。犯人はそいつじゃあない」

 

 

 

 

 

「あ、これってもしかして」

「私たちの誘いに乗ったか」

 

 

 

 

 

 

「クロヴィスを意識不明にしたのは、この私だ!!」

 

 

 

 

「どれも、絶好のタイミングだね」

「やつが、乗ってくるとは思ったよ。そうでなければゼロを名乗れないだろうからな」

「だけど、よくそこまで行けるよね・・・・」

「実際かなりの綱渡りだったんだろう。オレンジ君がバイザーをかけていたら、

ギアスも無意味だったんだからな」

「なるほどね」

 

 

 

 

「良いのか?公表するぞ?オレンジを・・・私が死ねば公開されることになっている」

 

 

 

 

 

「出たな、ルルーシュの最大のはったり」

「これって、何でもなかったんでしょ?」

「ああ、ただのでまかせだそうだ。だが、疑惑を植え付けるための楔なんだとさ」

「普通の人なら、嘘でもやらないよね。この暴挙にも近い言葉」

「ルルーシュは、普通じゃないという事さ」

「そういうことだね」

 

 

 

 

 

「私たちを全力で見逃せ、そっちの男もだ」

 

 

 

 

 

「ギアス・・・」

「決まったな・・・」

 

 

 

 

 

私はテレビを消した もうこの先の顛末は分かっている

興味もない オレンジ君がオレンジ君になっただけの話だ

さっさとここの食事を食べてしまおう ショーもお開きだ

 

 

「なぁ、リート」

「ん?なに?」

「数日の間ルルーシュは動かん」

「次はいつだったっけ?」

「次は、サイタマゲットーだな、コーネリアの軍と戦うはずだ」

「・・・特にすることないのかな?」

「いや、いろいろすることはあるんだが、今はこうして休んでいよう」

「分かったよC.C.」

「やさしい夢でも見られるさ」

「ひさしぶりに抱き枕扱い?」

「いいや、お前は抱き枕にするには大きくなりすぎた」

「そっか」

「・・・私を抱き枕にして寝ればいい」

「・・・ふへぇ!?」

「どうした、気持ちの悪い声を出して」

「え、いや、その・・・・ええ!?」

「なんだ、恥ずかしがっているのか?」

「いや、そんな逆転の発想考えてなかったから」

「なら、いいだろう。ほら寝るぞ」

「・・・べ、ベッドも広いんだし離れて・・・」

「だめだ、許さん、論外だ、拒否権はない」

「あはは・・・」

「さぁ、早く寝るぞ」

「は~い」

 

 

 

 

 

私たちは、比較的早い時間に眠りについた

この時代に来て初めてゆっくり休めるところだった

まぁ、ホテル自体は信用していないんだがな

それにしても、抱き枕発言は私のからかい要素を作ってしまったか?

リートは、私の言うとおり私を抱き枕にしたんだが・・・

広いな・・・少し前までは、される側だったのにな

無意識なんだろうな、だがやさしく髪を梳いてくれている

やさしい腕だ だが、こいつは時々消えてしまうんじゃないかと思う

そういうはかなさを感じる時がある

冗談じゃない Cの世界だろうと シャルルだろうと V.V.だろうと

・・・もう一人の私だろうと 誰にもリートは渡さん

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

今、私の名前を呼んだ気がした ふふっ

子供・・・いや子供と言える感覚ではないんだろうな

私も、やはり度し難い だがそれでいい そうでなければ・・・

禁忌にふれるのは犯罪者だけ 世間一般のことなど知ったことか

 

 

 

 

 

――――――――――――だが、今はお休み リート お前の夢を・・・・・

 

 

 

 

 




近々アンケートを取ると思います。
その結果次第でこの先の未来が分岐します。
乞うご期待!!!(初めてなんでいろいろ怖いんですけどねww)

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第七話 Helpless single force Is it ephemeral 's dream? 

まだまだ、精進が必要ですね~
では、本編です。


 

 

 

 

 

ここは・・・どこ?

 

真っ白な空間 周りに何もない

 

ただ、足元に赤いカーペットが正面に続いている

 

何だろう、何なんだろうか  夢? でも違う 現実? それも違う

 

・・・夢現(ゆめうつつ)? なんとなくそれがしっくりくる

 

歩いてみよう どうせここにいても始まらない

 

相変わらず景色は変わらない 歩いてるのに歩いてる気がしない

 

ううん、歩いてるんだ 今気が付けた

 

何にもないけど、少し歩けた 隣にだれかいる気がした

 

その人は前にいた気がする 今では隣にいる気がする

 

そっちを向けない 向くなって言ってるわけじゃない

 

向いちゃいけない気がする 向いたら消えてしまいそうな、そんな感じ

 

でもほっとする 喜んでる気がした 笑顔? ううん 笑顔じゃないんだ

 

でも、笑顔なんだよ なに言ってるか分からない? 僕も分かってない

 

でも、それでいい きっと言ってくれるはずだから

 

なら・・・「・・・」 誰だろう? 隣の?

 

いや・・・「・・・」 君なの? 隣の?

 

うん・・・「・・・」 君か? 隣の?

 

そう・・・「・・・」 君だ ・・・

 

ああ・・・「・・ト」 起こしてくれるの?

 

あ~あ・・・「リ・・・ト」 もうおしまいかぁ

 

ふふっ・・・「リート」 またね、リート

 

 

 

 

 

 

 

「リート!!!」

「?・・・うわぁ!!!C.C.!?」

「うわぁ、じゃない!!お前いつまで寝ているきだ?」

「えっ・・・僕、どのくらい寝てたの?」

「丸二日だ。そんなに疲れていたか?ギアスを行使したわけでもないのに・・・」

「そんなに?・・・でも、なんか長い夢を見てた気がするんだけど」

「夢?珍しいな、どういう夢か覚えているか?」

「真っ白」

「まぁ、夢なんてそんなものさ。そんなことより、早く食事をして準備しろ」

「今日ってなんかあったっけ?」

「お前が寝ている間にコーネリアが来た」

「えっ!?」

「ほんの後数時間でサイタマゲットーが攻撃される」

「うん了解。それで僕たちのやることは?」

「グラシャ=ラボラスで、サイタマゲットーに行ってコーネリアの戦力を減らすぞ」

「それにもいろいろ訳がありそうだね」

「そうだな。まず第一にナリタ侵攻戦の戦力が減るな」

「黒の騎士団とか日本解放戦線には少し有利になりそうだね」

「まぁ、無駄だろうがな」

「どうして?」

「コーネリアの部隊は、補填部隊が多い。サザーランドなら即座に回復させてくるだろうな」

「なら、グロースターをたたく?」

「親衛隊だぞ?大丈夫か?」

「頑張ってみるよ。グラシャ=ラボラスと僕とC.C.で・・・」

「その事なんだが、今回私は手伝わないぞ?」

「えぇっ!?なんで?」

「万が一の事を考えてだ。今回私はグラシャ=ラボラスに乗らない。あいつが作ったナイトメア、

何か私に関係することがあるはずなんだ。それを今回で確かめたい」

「不安だな・・・」

「なに、心配するな。お前のギアスを使えば出発前まで戻ってこれる。大丈夫だ」

「でも・・・」

「通信は出来るし行動は常にモニタリングしてある、心配無用だ」

「・・・分かった。頑張るね」

 

 

 

 

僕は、グラシャ=ラボラスを呼んだ

自立起動でここまで飛んでこれるんだからやっぱり作った人はすごいと思う

でも、C.C.のために作ったって言ったけどなんか引っかかるんだよな

 

 

 

 

しばらくして、サイタマゲットーについた

しばらく? やっぱり変だ 違和感があるんだ

でも、それが何かわからない おっとと、通信傍受っと

 

 

 

「全軍に告げる。これよりサイタマゲットー壊滅作戦を開始する」

 

 

 

 

始まった これから少しずつコーネリア軍のナイトメアを減らしていこう

まずは・・・・・ん?通信?

 

 

 

 

「おい、L.L.聞こえているか?」

「うん、聞こえてるよ?どうしたのC.C.」

 

 

 

 

ちなみに、通信してきたのはこっちのC.C.じゃない方のC.C.

どうしたんだろう? 何か用かな?

 

 

 

「実は、ルルーシュがサイタマゲットーにゼロとして行った。

私も行くが、援護を頼みたいんだ」

「ふんふん、それくらいならいいよ。所で、僕たちの名前は」

「大丈夫だ。ルルーシュには伝えていない。じゃ、頼んだぞ」

 

 

切れちゃった やっぱり違うね あっちのC.C.はちょっとだけ子供っぽい

気がする・・・本人に行ったら絶対に怒られるね

私の方がお前の何倍も生きているとかなんとか 言われそうだ・・・

さて、ルルーシュ君に通信開きますか

 

 

 

 

 

「初めまして、ゼロ」

「お前は?」

「しらを切るなら無駄だよ。ルルーシュ君」

「やはり、お前か」

「今、サイタマゲットーにいるんでしょ?」

「ゼロなら来ると思ったか?」

「ううん、挑発に乗ったんだと思った」

「・・・」

「まぁ、それはいいや」

「それで、今回も質問はしてもいいのか?」

「今回はお預け、その代わりナイトメアをある程度、消してあげるよ?」

「なんだと?」

「コーネリア軍のナイトメアの場所は把握してる。倒してほしいところのナイトメアの

座標を言って、10機くらいまで倒してあげるよ」

「断る!」

「ふ~ん、なんで?」

「俺は、戦略が戦術につぶされるのが一番嫌いだ。あの白兜のようなな」

「なるほどね、ならいわゆるピンチの時に手伝ってあげよう」

「・・・断る」

「ま、いいや。でも、これで協力者のランクが下がったかもね」

「なっ・・・」

「君の強情さに関しては感心するよ。だけど、それで世界を変えられる?」

「黙れ・・・」

「でも、まだ君を見放したわけじゃないからね。それじゃあね」

「おい、ま・・・」

 

 

 

 

ルルーシュの戦術兵器嫌いはC.C.から聞かされていたんだ

ランスロットも、蜃気楼が出来るまで大嫌いだったって言ってたし

ちょっとの間、サザーランドを叩きますか

 

 

 

 

「リート、そっちは大丈夫か?」

「うん、問題ないよ。ちょっと機体に違和感があるけど」

「そうか、そのくらいなら問題ないだろう。気を抜くなよ」

「了解~」

 

 

 

サザーランドの戦闘パターンは、近接戦闘と中距離射撃

しかも、親衛隊近辺じゃない限り銃撃に頼りがちな衛士が多い

なら!

 

 

 

 

「ステルスモードでハーケンブースターを使えば!」

 

 

 

サザーランドも落ちる!

まず、一つ ・・・・・なんだけど

やっぱり、違和感があるんだ 

もう一つ!唐突に現れたハーケンに反応できずに、コクピットが離脱する

だけど・・・

 

 

 

 

 

「全部隊に告げる。ゲットー外苑まで至急後退せよ。

配置は問わない、ゲットー外苑まで至急動け」

 

 

 

 

なるほどね・・・ゼロに負けたと見せて制圧する算段か・・・

よし・・・なら、親衛隊の人に稽古つけてもらおうかな!

 

 

 

 

 

「グロースターを増援して包囲しろ」

 

 

 

 

地点は、あそこだね・・・

サザーランドの待ち伏せ・・・ルルーシュか

とっさの機転はやっぱり光るものがあるよね

 

 

 

ナイトメアステルス解除 対象は色が紫のグロースターだ

 

 

 

 

 

「グロースター、指定地域に到着。敵影ありません」

「おい、報告の訂正をしろ。黒いナイトメアらしき機体がいるじゃないか」

「は?ギルフォード卿、それらしい敵影はありませんが・・・」

「なんだと!?コーネリア様!」

「どうした、ギルフォード」

「未確認のナイトメアフレームが居るのですが確認できませんか?」

「こちらでは、信号は受信していない。そこにいるのか」

「はい・・・それが、周りにいる搭乗者は確認できないと・・・破壊しますか」

「特殊な機体とはいえ、テロリストが作ったものだろう。破壊せよギルフォード」

「イエス、ユアハイネス!全機本営に戻れ!」

「イエス、マイロード」

 

 

一番初めに、グロースターの小型マシンガンで攻撃

こっちはブレイズルミナス改で対処できる

 

「弾がはじかれる?!」

 

「今度はこっちから行くよ!!」

 

ランスロットですらかわしきれなかったスラッシュハーケン16期全斉射だ!!

射出・・・終わったと思ったけど対ナイトメア戦闘用大型ランスを犠牲にして立っていた

 

 

「なんで・・・それが親衛隊の実力!?」

 

 

「くっ、まさか・・・スラッシュハーケンが8基同時に飛んでくるとは・・・」

 

 

 

 

 

えっ・・・今、なんて言った?

スラッシュハーケンが8基? なんで同時斉射したはずだよ?

データリンクを・・・・嘘、本当に8基しか射出されてない

どういうこと・・・

 

 

 

「だが、こちらも負けんぞ」

 

 

「!?ちぃっ!」

 

 

いったん後方に下がった グロースターも追ってくる

さっきのデータリンクで確認できたけど、ランドスピナーも1連しか動いてない

って、余計なこと考えてる時間がなさそうだ!

 

 

 

「テロリストが!!」

 

「・・・ネビロス起動!!武器名 ケイオス爆雷」

 

 

流体の方が変形を始めて、手元にケイオス爆雷を置いてくれた

これはかろうじて使えるみたいだ 喰らえ!

 

 

 

「なにっ!ケイオス爆雷だと!」

 

 

辺り一面に弾丸を放つ兵器

下手をすれば自爆もありえる危険なものだけど

今はこいつで逃げる!!

 

 

 

四方八方に弾丸をまき散らしてグロースターの装甲を削っていく

腕でコクピットブロックを守っているけど脚部はもってない

少し経つと、ギルフォードさんは離脱していった・・・

間一髪だった・・・ネビロスがなかったらギアスを使って逃げてた・・・

 

 

 

「リート、どうだ、そっちのほう・・・おい!どうしたかなりやつれてるぞ」

「あ、C.C.・・・違和感の正体が分かったよ・・・帰ってから説明する」

「あ、ああ。だが急いで戻ってこい。今、自分の顔を見れるのなら見ろ。真っ青だぞ」

「後で見るよ・・・とりあえず今は戻るね・・・」

 

 

 

そこからは、グラシャ=ラボラスの自立起動半分、自分の操縦半分でホテルに戻った。

帰ったとき、C.C.の不安そうな表情ったらなかったよ・・・

で、でも、説明しなきゃ・・・あの、ナイトメアの弱点を・・・

 

 

 

 

 

「説明するね・・・C.C.」

「そんなことより早く休め。何か飲みたいものは、食べたいものは?」

「・・・お水」

「ああ、すぐ持ってくる、待ってろ」

 

そういうと、走ってすぐに持ってきてくれた

そこまで急がなくてもいいのに・・・

 

 

「ごくごくごく・・・ふぅ」

「大丈夫か?」

「うん、なんとか」

「良かった・・・じゃあゆっくりでいいから説明してくれ」

「うん。まず、C.C.のグラシャ=ラボラス。なんで複座型か分かる?」

「ん?そういえばそうだな、なんでだ?」

「多分、最強の機体が複座型だからだよ」

「ガウェインの事か?だがあれは第六世代相当と言われていたぞ?」

「ううん、少なくともその後複座型のナイトメアが開発されてないんだよ」

「言われてみれば確かに・・・だがそれがどうつながる」

「複座型の理由は、C.C.が乗ること前提で作られたから。あくまで推測だけど、

C.C.の操縦技術とは関係なく使える機体にしたかったから」

「つまり、私以外にもう一人必ず乗せなければならないと?」

「そう言う事、そしてC.C.を乗せなかった場合、もしくはC.C.しか乗らなかった場合、

機体性能が半減する可能性がある。少なくとも僕一人だと機体性能は半減した。

スラッシュハーケンもランドスピナーも半分しか機能しなかったからね」

「だが、それでは理由にならんぞ」

「もう一つあるんだ。それは、二人乗りが大前提って言う事。それが複座型の理由」

「複座型の理由?」

「複座型はそれこそ人間二人乗ることが前提で作られてる。だから一人だと動かすことは、

出来ても十全に操ることはできない。二人乗って初めてこの機体は第十五世代になるんだと思う」

「・・・なるほどな・・・万が一の事を考えたとはいえ一人で行かせるべきではなかったか」

「たぶん・・・ね」

「すまなかった、リート」

「いいんだよ、気にしないで」

「いいや、それでは私の気が済まない・・・一つだけお前に何でも叶える権利を与える。

私にさせたいことがあったら何でも言え。何でもやってやる」

「・・・と、とりあえず保留にしておくよ」

「そ、そうか・・・わかった」

 

 

 

C.C.気づいてないだろうけど、今顔真っ赤なんだよね 何でかな・・・

 

 

 

勢いに任せて言ってしまったが、大丈夫だっただろうか・・・

 

 

 

 

 

「と、とりあえずお前は今日は休め・・・」

「う、うん・・・そうするよ・・・」

 

 

 

 

まだ夕方だというのに、そして何の脈絡も無いおかしな会話

この時、私達はそんな事にすら気付けなかった

2人だけの時の距離が以前よりも少し近くなっていたのは、多分気のせいじゃないと思う

そう思いたい 吊り橋効果というやつか? 違うか・・・

私の無茶振りでこうなってしまったんだ、そうもなるさ

 

 

 

 

―――――――――――――――もう少しで黒の騎士団立ち上げだ・・・警戒はしておくか・・・

 

 

 

 

 




そろそろ、タグ変えようかな・・・

ご感想などお願いします<m(__)m>


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第八話 Time of awakening Breath of accomplice

次の話の前にアンケートを取ります。
ご興味のあります方は宜しくお願いします。
では、本文です。


 

 

 

 

 

朝が来た いつもと変わらない朝だ

だが、今日にいたってはそうもいかない

過去の歴史通りに進ませるわけにはいかない

だが・・・ここで黒の騎士団の発足を邪魔したら・・・

いつ、ルルーシュ達が立ち上げるのか分からない

 

 

 

歴史の修正力と言う事を聞いたことがある

本来あるべき歴史から外れると、それをもとに戻そうとする力が働く

私たちが、ルルーシュとあったことがない過去で私たちに会ったら

修正力が私たちを消そうとするか、ルルーシュの記憶から消えるかされる

立ち向かうのは世界ではなく修正力なのかもしれない

世界は、ルルーシュにやさしくないのかもしれない

どこかしらのアニメの主人公なら悪逆の限りを尽くして正義の味方のゼロに

刺し貫かれ殺される スザクとそれに味方していた者たちだけが真実を・・・

そんなことは、初めからさせる気はない・・・

私は、いや、私たちはその為にやってきたのだから その根底からぶちこわしてやらなければ

 

 

 

「おはよう、リート」

「おはよー・・・ねぅい」

「すまんな、起こしてしまって。少し頼みがあるんだ」

「あさはやく、なに?」

「ルルーシュに連絡を取ってほしい」

「・・・わけあぃだね・・・・ちょっとかおを洗ってくるよ」

「行ってこい」

 

 

あいつは、よたよたと歩いて行った

と、同時にモーニングコールが届いた

 

 

 

「おはようございます、モーニングコールでございます」

「ああ、今さっき起きたところだ」

「左様でございましたか、朝食の方はいかがいたしますか?」

「持ってきてもらってかまわない」

「かしこまりました、セレス・エイレイン様」

 

 

 

 

セレス・エイレインというのは当然偽名だ

だが、正直この方が都合がいい マリアンヌの時は侍女あたりにそう呼ばせていたからな

本当の名など、誰が教えるか ルルーシュにすら教える気はなかったのに あいつめ・・・

しばらくするとリートが戻ってきた。髪も束ねしっかり顔を洗ってきたようだ

 

 

 

 

「ごめん、ちょっと時間かかっちゃった」

「かまわないさ、お前は普段もう少し寝ているからな」

「それで、ルルーシュに連絡だったよね」

「ああ、河口湖に行くアッシュフォードの学生どもを止めておく」

「それって、黒の騎士団が始まる・・・」

「そうだ、だがその場にはユーフェミアはいるんだ。ゼロが動く理由にはなる」

「なるほど。じゃあ、連絡するね」

 

 

 

 

少しコール音がして1回するかしないかで繋がった

 

 

 

「やあ、ルルーシュ君。この前は散々だったね」

「いきなり皮肉か?いい加減慣れたぞ。それで今回は何の用だ」

「冷たいな~朝早くに連絡するのがそんなに悪い?」

「要件を言え!」

「おっと、そうだった・・・お友達ってどうしてる?」

「お友達?」

「生徒会の女性陣って言った方がいいかな?」

「なに?お前がなぜ会長たちを知っている」

「それは、会ったときにね?で、どうしてる?」

「・・・ついさっき、「河口湖コンベンションセンターホテルに行ってくるわね!!』

とか言っていて、みんなを引き連れて出て行ったばかりだぞ?」

「!? 急いで引き留めて!!」

「? ほう、お前が会長たちにご執心か、趣味はいいな」

 

 

隣からC.C.の怒りのオーラが感じ取れるけど気にしない

 

 

「そんなこと言っている場合じゃない。この後そのホテルが占拠されるよ!」

「なに!?おい、それはどういうことだ!」

「時間はないから簡潔に話す。そのホテルは日本解放戦線のなんとかっていうのが

占拠の準備を進めてる。下手をしたら人質として利用されることになるよ!?」

「・・・疑っている余地はなさそうだな。10分後にまた連絡をする、通信領域を教えろ!」

「ZR-1151、周波数は76.1。今回だけだよ!」

「そう言う事にしておく!」

 

 

そういうとルルーシュは電話を切った

 

 

「あの坊や・・・言うに事欠いてリートがあの娘たちが執心だと?」

「あの~C.C.?」

「おい!」

「は、はい!」

 

 

 

目が据わってる・・・今までの経験上嫌な傾向だ・・・

すると、突然C.C.が手を引っ張り出して歩き出した

どこに行くのかと思ったら、ダイニングフロアだった

そこには、もう朝食が用意されていたんだけど・・・

 

 

「座れ・・・」

 

 

普段僕が座っている席に目が据わっているC.C.が座れと言ってきた

言うとおりに座ったんだけど、その膝の上にC.C.が座ってきた

 

 

 

「え、ちょ、ねぇ、ど、どういうこと?」

「罰だ、食べさせろ」

「へ?」

「罰だ、食べさせろ」

 

 

 

ニュアンスが全く変わらず、罰という名の命令をしてきた

ちょっと待って、僕、特に悪い事してないよね!?

ルルーシュが、執心的なことを言ってきただけだよね!?

すんごい理不尽だよ! これ! も~!

 

 

 

「手が止まってるぞ、早く食べさせろ」

「・・・はい」

 

 

この状態のC.C.には逆らわない方がいい事はもう分かってる

6、7歳くらいの頃、一度だけおおだだをこねた事があったんだけど、

その日から数日の間、言葉どころか目すら合わせてくれなかった

それ以来、この状態のC.C.は僕にとってある種のトラウマなんだ

ただ・・・その時とは少し感じが違うんだけど・・・

 

 

 

「・・・はい、あーん」

「・・・」

 

 

C.C.も口を開けてるだけなんだけど、僕もだいたい口の位置は覚えた

体型の変化がないっていうのも意外と便利だね

そして、食事も比較的すんなり食べ終わったころ・・・

 

 

 

「リート・・・」

「・・・はい」

「お前、私の事をどう思ってる」

「・・・え?」

「だから・・・私の事をどう思ってると聞いてるんだ」

「・・・」

 

 

 

ちょっとだけ、質問の意図が分からなかった

C.C.の事をどう思ってるか?

家族じゃないの、と思ったけどきっと違う でもそうなのかな

こういう質問って・・・漫画とかで見たことある

私が『好き』なのか?っていう意味だったと思う

それなら、簡単だ

 

 

 

「もちろん「ピリリリリリ」・・・・・ルルーシュだ」

「・・・」

「はい、ルルーシュ君?」

「ああ、初めに言っておく。お前に借りが出来たな」

「あっ、って言う事は間に合った?」

「説得には時間がかかったがな。あと一歩で列車に乗られる所だった」

「そっか、それはよかった」

「ところで、なんでお前はその事を知っている。お前は俺がやることを・・・」

「それ以上の詮索は無しでお願いするよ」

「・・・わかった」

「ああ、詮索ついでに二ついい事を教えてあげよう」

「いい事?」

「僕たちは二人だって言ったよね?」

「ああ、あの時割り込んできた奴か」

「多分だけど、今君に対してご立腹中」

「な・・・それのどこがいい話だ!」

「もう一つは」

「おい!無視をするな!」

「ユーフェミア・リ・ブリタニア皇女殿下が、河口湖コンベンションセンターホテル内にいる」

「な・・・」

「使うも使わないも、君の自由だ。今度会った時が楽しみだよ。仮面が埋没しなければいいね」

「お、おい!せっと・・・」

 

 

これ以上続けると・・・

本当にC.C.に口聞いてもらえなくなるから無理!

そして、肝心のC.C.は・・・・

 

 

 

「アノボウヤオボエテイロヨ・・・セッカクリートガイヲケッシテハナソウトシテクレタモノヲ、イトモカンタンニジャマシオッテ、ナニカデホウフクシテヤル・・・ブツブツ」

 

 

調度品のツボに八つ当たりしてる・・・

そうとうルルーシュに怒りっぽいゲージがたまってそうだよ

会ったときのルルーシュがどんな目に合うか楽しみではあるんだけど

今は、こっちの身の方が危ないから早く話しかけよう

 

 

「C.C.」

「ん・・・リート」

「さっきの続きだけど」

「あ、ああ」

 

 

 

 

 

 

「好きだよ」

「!?」

「もちろんC.C.の事は好きだよ」(家族として)

「そ、そうか。リートは私の事が好きか」(恋人?に近いものとして)

「当たり前だよ、家族なんだから」

「・・・そ、そうだな。だが・・・」

「だが?」

「い、いや・・・何でもない」

 

 

 

 

 

正直に言わせてもらう

リートは、鈍感だと思う 家族として過ごしてきているというハンデもあると思うが

当然ながらリートと、私は血は繋がっていない 好意の対象にはなるはずだ・・・

だが、家族として好きといった・・・母親と思っているのかもしれない

私は、思う そうでなければいいと 育ててきたとはいえ趣味はおもしろいくらいに合う

ルルーシュのような薄ら笑いを浮かべはしないし、ユーザーだったときの有象無象とは違う

V.V.の様なガキでもないし、マオのような究極依存でもない

こういってはなんだが、共犯者としても・・・こ、こ、こ・・・としても相応しいと思う

まだ、決心がつかん この打ちあけはもう少し先延ばしにしよう・・・うん・・・

 

 

 

「それで、C.C、ルルーシュには河口湖での事を匂わしておいたけどどう動く?」

「・・・ん・・・ん?あ、ああそうだな。どうしようか」

「河口湖に行ってもそれほどやれることってないでしょ?」

「そうだな。向こうに行ったところで救出作戦をやる意味なんてない」

「ホテルから落とされる人質は?」

「有象無象のことなど知ったことか」

「まぁ、そうだよね」

「なら、ディートハルトって言う人に情報をリークする?」

「どうするつもりだ?」

「あの人は、ルルーシュがゼロじゃなくなったから裏切った。ならそれまでの間は信用できる。

報道をさらに強化させようよ。黒の騎士団の戦力増加にもつながると思う」

「なるほど、なら変声器を使って私がやろう」

「お願い」

「う、うむ。任された」

 

 

 

 

 

私は変声器付の電話をリートから受け取った

だが、完全に声が変に聞こえるものじゃない 違和感のないようにな

そうだな、少しくらい遊んでやるか・・・

 

 

 

 

「はい、Hi-TVエリア11トウキョウ租界支局報道局、ディートハルトです」

「ディートハルトさんですか?ギブソンさんに紹介されて電話しました、アリー・クレイオです」

「ギブソンからですか。それでご用件はなんでしょうか?」

「ゼロの事なんですけど」

「ああ、クレームですか?その件については支局に・・・」

「いえ、ゼロのこの先について知ってることがありまして・・・」

「なに!?それは本当ですか?」

「はい♪」

「それで、ゼロはどこに何をしにいくんですか!!」

「場所は言えませんが、河口湖を目指すとかなんとか」

「河口湖!?今日本解放戦線が占拠している・・・ここが?」

「今、そちらにいらっしゃるんですか?」

「ええ、すいません。確かな情報なんでしょうか」

「信じていただなかなくてもかまいませんけど」

「いえ!ゼロの事を教えてくださってありがとうございます。では準備がありますのでこれで」

 

 

 

ディートハルトは、電話を切り際にさて、これから各方面にとかなんとか言っていた

これで、リートの思惑通りだ そのリートだが、なぜかポカンとしているな どうした?

 

 

「どうした、リート」

「いや・・・C.C.変声器いらないなと思ってさ。少女って感じの声だったよ?」

「そうか?放送方面には手を打ったが」

「なら、もう一つくらい手を打っておく?」

「ほう、どんな手だ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――ナリタ連山攻防戦 フェネット って言ったら 分かる?C.C.

 

 

 

 

 

 




アンケートは、お手数ですが作者のページをご覧ください。
それから、アンケート結果のため一日お休みします。ご了承ください。

ご感想などお願いします<m(__)m>



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第九話 Heartless solicitation? Do not think so?

こんばんは、グリムゼンです。

アンケートに答えてくださってありがとうございます。
こんな小説にご意見くださるのはほんと恐縮です。


では、結果を発表させていただきます。



まず、最多得票数の ⑤皇神楽耶
          ⑥ジェレミア・ゴットバルト

二番目に多かった ①シャーリー・フェネット

そして、これは超個人的な理由なのですが、
h995さんの意見を受けて、そうだなと思い、そういうマオも書いてみたいと思ったので ⑨マオ




結果として、①シャーリー・フェネット

      ⑤皇神楽耶

      ⑥ジェレミア・ゴットバルト

      ⑨マオ

の四名に独断と偏見で決定しました!!!(笑)


アンケートにご協力いただいた Silviaさん 垣根帝督さん パソナさん 卓袱台さん
h995さん ムッくんさん この場でお礼をさせていただきます。


本当にありがとうございます!!!!





では、本編です=W=


 

 

 

 

 

「どういう意味だ?ナリタ連山攻防戦とフェネット?そんなこと話したか?」

「覚えてないの?シャーリー・フェネット、ルルーシュの事が好きな学園の生徒さんだよ」

「・・・マオの時のオレンジ髪の女生徒か!」

「正解~」

「と言う事はルルーシュの心的外傷に近いものを取り除くというわけか・・・」

「そう言う事」

「だが、どうするつもりだ?あれに介入するのは・・・」

「僕たちは、そのシャーリーのお父さんが死んだことしか知らない。どういう風にどこで死んだのか」

「娘が父親の行先を知っているか?」

「聞くしかないよ。全寮制の学園とはいえ、連絡くらいはつくでしょ?」

「私達部外者が学園に入ったら問答無用で補導されるぞ?」

「手段は考えてあるよ?」

「ふむ、ならお前に任せてもいいか?」

「ある程度は協力してよ?」

「もちろんだとも」

 

 

 

しかし、嫌な名前を思い出してしまった・・・

マオ、私の手で殺した、かつての私の願いの被害者

Cの世界に行っていない以上未来のマオを見ることはできていない

アーカーシャの剣もCの世界も、かつてのルルーシュが壊した

あの二人も、ルルーシュの事を愛していたんだな すさまじく歪んで曲がっていた愛だったが・・・

しかし、この先問題が出てくるのは否めない マオはルルーシュの障害になる

リートが居れば、マオなどいらない・・・だが、かつての私の二の舞だけは勘弁だ・・・

相談してみるか・・・

 

 

 

 

 

「なぁ、リート」

「?なに、C.C.」

「マオの事なんだが・・・」

「うん、聞いてるよ」

「いや、そうじゃないんだ」

「じゃあ、何?」

「マオは、どうする?」

 

 

 

 

こういう直接的な問いかけは久しぶりだ

かつてのC.C.はルルーシュと自分の障害になることを思って殺したって言ってた

あの子供っぽさなら、容赦なく殺すのは目に見えてるね

そして、C.C.自身もマオの事に苦手意識を持ってる

捨てたんだったよね 自分の世界以外を見なくなったマオを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

分かる気はするんだ・・・マオの気持ちがね

かつての僕も人の心が知りたいと思った それ以上に戻りたいと思った

だから、僕はこのギアスが発現したんだ マオは知りたいと思ったのが強かっただけ

僕とマオは似たもの同士なのかも知れない

この質問には、たぶんいろいろ籠ってるんだろうな

生かすのか、拒絶するか・・・受け入れるか・・・・コロスノカ

 

 

 

 

 

 

 

「C.C.はどうする気なの?」

「以前の私は、マオを殺した。罪悪感がなかったわけじゃない。

だが、あいつは私のかつての願いをかなえてくれるものじゃなかった。だから・・・」

「捨てた?」

「・・・ああ」

「なら、答えは出てるんじゃないの?」

「えっ?」

「マオは、・・・・・・」

「・・・・・」

「どう?」

「ふっ、そうするか・・・だが」

「そうでないとでしょ?」

「お前は私か?」

「違うね、共犯・・・でしょ?」

「そうだな」

「じゃあ、テレビでも見る?きっとゼロが見れるよ」

「まぁ、見てやってもいいか」

 

 

 

 

 

「力あるものよ、我を恐れよ!力なきものよ、我を求めよ!

世界は、我々、黒の騎士団が、裁く!!」

 

 

 

 

「あ」

「ちょうど、あの長ったらしい演説が終わったか」

「あれ?C.C.この演説聞いてないんじゃなかったっけ?」

「毛ほども興味を持っていなかったからな、内容などはなから覚えていない」

「結構、いい事言ってなかった?」

「しょせんガキの戯言だ」

「C.C.からすれば、誰でもガキでしょ」

「ん~?それは、遠回しに私の事を年増と言っているのか?」

「まさか、本当にそうだろうなって思ってただけだよ。誤解させたんならごめん」

「え、あ、いいや、そうならいいんだ。さ、さてそろそろ寝るか」

「そうだね、明日はもっと忙しくなる」

「おやすみ、リート」

「うん、おやすみ」

 

 

 

 

C.C.はどうやら本当に寝たみたいだ

さっきので勘違いさせちゃったかな・・・ もしそうなら、なにか埋め合わせしないと

さて、夜のうちにやっておかないといけないことがあるね

しっかりしないと、そうでないと世界は壊せない

黒の騎士団の立ち上げはお見事だよ ゼロ

なら、援護というわけじゃないけど、手助けしておくよ?

再度、グラシャ=ラボラスの通信端末を経由してルルーシュに連絡した

 

 

 

 

 

「こんばんは、ゼロ。黒の騎士団発足おめでとう~」

「また、お前か」

「不機嫌かい?それとも発足出来た喜び疲れ?」

「どちらでもない、それよりそろそろ質問させろ、お前は・・・」

「はいはい、それは後々ね~」

「ちっ」

「それよりも、こっちからちょっと頼みごとがあるんだ」

「・・・ほう、初めてか?頼みとは」

「まぁね。意外と僕に気を許してるみたいだけど、お前は敵じゃないのか?とか聞かないの?」

「お前が敵だったら、ホテルの事を教えたりはしなかっただろう。

今までの事も何らかの形でこちらに益になっている事が多いからな。少なくとも敵とは判断していない」

「助かるよ。じゃあ、シャーリーさんに会わせてもらえる?」

「・・・・・どういう意図でそんな頼みごとをしてくる」

「君でも読めない?」

「益になる行動をとるということは分かる。だが学園の生徒を巻き込むつもりはない」

「シャーリーさんは、好きかい?」

「・・・・」

「友達以上恋人未満が妥当かな。だけど、一ついい事を教えてあげる」

「?」

「もし、これを断れば、僕たちは君との縁を切る」

「なっ!?」

「それくらい重要なことだってことを理解してほしいね。最大限の妥協はしてくれていいけど?」

「・・・・・アッシュフォードの場所は分かるか?」

「うん、そりゃあね」

「明日の放課後、校内に迷い込んだふりをして敷地内に入れ」

「ギアスは使うつもり?」

「いいや、協力者にギアスは使わない」

「信用してるよ。それじゃまた明日学園でね」

 

 

 

 

 

通信を切った 逆探知されてるみたいだけど、完全にできない

いちいち会話の引き延ばしにかかったのも逆探知させるためだってことは分かってたんだ

それも、見事に自然な流れの中に隠して気づかれないギリギリの線でね

でも、初めからそれは無意味 グラシャ=ラボラスの情報戦装備はそんなに甘くない

ふわぁ~あ・・・そろそろ僕も眠くなってきた

明日の朝にでもC.C.に事情を話そう  お休み・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、比較的・・・嫌、かなり不機嫌だった

なぜなら・・・

 

 

 

「お前は、無茶をする気か!?リート!!!」

「だって、ほかに方法ないでしょ!?ルルーシュを仲介にして電話は無理だって!」

「だが、なぜその方法で行く!?警戒されるのは当然だぞ!」

「何とかしてくるから、今回はこれで行かせて!」

 

 

 

 

私が寝ている間にルルーシュに通信をしてシャーリーという娘と会う約束を取り付けたというのだ

やる事はやってくれるんだが、あまりにも唐突でそれにリートが危険な目にあう可能性があるんだ

冗談じゃない ルルーシュにリートを取られてたまるか!

 

 

 

 

 

「だめだ、今回も何もお前が行くこと自体に反対だ!」

「なら・・・・・必ず帰ってくる!かえってピザ作ってあげるから!!それじゃだめ!?」

「な・・・に・・・・・」

 

 

 

 

 

ピザ・・・・・だと・・・・・・

リートの久しぶりのピザ・・・・

どうする・・・・・

もし、私が止めたら・・・・

止めなかったら・・・・

やむをえん・・・・

だが、決してピザにつられたわけではない、リートが必ず帰ってくると言ってくれたからだ

それ以外にたいした理由はない、ピザはあくまでついでだ、ついで

それに大局を見れば仕方のない事、ピザのためだ・・・いやいや・・・リートのためだ・・・

 

 

 

 

 

「・・・・ピザの事は、気にするな。お前の覚悟は分かった、行ってこい」

「うん!」

 

 

 

 

 

嬉しそうな声を出した後に、私は抱きつかれた・・・

・・・気づいたらリートはいなくなっていた

顔を見られていたら、どうなっていただろうか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アッシュフォード学園までは、それほど遠くない

グラシャ=ラボラスは使わなくていいと判断した

さて、C.C.には大見得はっちゃったけど、頑張っていかないと・・・

学園敷地内には校門からどうどうと・・・

こういうの、僕の記憶の中にはないんだよね 友達も今はいないしさ

がんばってバカやって、笑いあえる友達って言うのかな

そういえば、マオってC.C.と一緒になって依存症になったって言ってたけど

僕がなってないのは何が原因なんだろう・・・

 

 

 

「そこの民間人、止まりなさい!」

 

 

 

 

やっぱり、見つかるよね・・・

というか、そこまで警備は甘くないか

さてさて、これからどうすればいいだろう

 

 

 

「ん?お前!」

「あ、君は!」

 

 

 

偶然じゃないんだろうね、放課後に外に出たがる人はいるだろうけど、

校門の前あたりで待っている生徒なんて

 

 

 

 

 

「ランペルージ、お前の知り合いか?」

「ええ、本国からの友人で今日だけ来れるらしくって呼んだんです」

「ちゃんと申請したか?」

「すいません、昨日分かったものですから」

「次回からは気を付けろよ」

 

 

 

 

見とがめた先生らしい人は去って行った

今回はルルーシュに頼んだとはいえどうしたものか分からなかったんだ

 

 

 

 

「良くあんなにすらすらと嘘がつけるよね、ルルーシュ君」

「やはり、お前か・・・」

「うん、初めて顔を合わせる事になったね。ルルーシュ・ランペルージ」

「お前の名前を聞いていない」

「もう一人に名乗るのを止められていてね・・・そうだな、エイス・トゥバリエでいいや」

「でいいや、か。今はそうしておこう。これで貸し借りなしだ」

「また、貸し作るから構わないよ」

「ふっ。不思議だな・・・お前には、初めて会った気がしないんだ」

「C.C.とはまた違う人間に見えるかい?」

「あんな女とお前を一緒にしたくはないな。だがギアスの事はお前も知っているんだろう」

「彼女から教えてもらったからかな」

「なるほどな。さて、さっさと要件を済ませよう。その後できっちり話を聞かせてもらう」

「はーい」

 

 

 

 

 

学校っていうのは、こんなに賑やかで楽しそうな所なんだね

教会も似てるけどやっぱり、大人の人が少ないっていうのはいいな

歩けば歩くほど、振り向く人が大勢いるけどなんでだろう?

ルルーシュはそれほど人気者なのかな・・・

 

 

 

 

「ついたぞ、ここだ」

「うん、ありがとう」

「ま、この後が大変だけどな」

「えっ?」

「すぐに分かる」

 

 

 

ルルーシュは、そのままドアを開けて入っていった

僕もその後に続いたけど・・・なにこれ・・・

 

 

 

「おはようにゃん♪」

「会長・・・その恰好はなんですか?」

「アーサーの歓迎会、忘れたの?ルル」

「ルルーシュは意外と忘れっぽいとこもあったりする?」

「リヴァル、お前本気で言ってるのか?」

「まさか、チェスの手を全部覚えるお前が忘れるとは思ってないぜ」

「ルルーシュは、抜けてるところの方が多いよ」

「スザク君、ルルーシュを取り押さえてくれる?」

「会長!」

「イエス・ユア・会長!」

「おい、スザク!」

 

 

そこには、コスプレっていうのかな、猫っぽい恰好をした人たちがたくさんいた

見ていて、すんごい不思議な光景だった・・・

 

 

 

 

「ところでルルーシュ、彼は誰かな~?」

「ほぇ?」

「それを、椅子に縛り付けた後に言うセリフですか・・・」

「だって、そうでもしないとルルーシュが逃げるんだもん」

「・・・彼は、エイス・トゥバリエ。ブリタニア本国から来た友人です」

「ふぅ~ん。私、ミレイ・アッシュフォード。ここで生徒会長をしてるわ。よろしくにゃん」

「あ、は、はい・・・」

「私は、シャーリー・フェネット。気軽にシャーリーって呼んでいいよ」

「うん、シャーリー。僕もエイスで良いよ」

「俺はリヴァル、よろしくなエイス」

「よ、よろしく。リヴァル」

「枢木スザクです、よろしく」

「よろしく、スザク」

「ニーナ、自己紹介~」

「に、ニーナ・アインシュタインです・・・よろしく」

「こちらこそ」

 

 

 

 

こういうのが、友達っていうのかな? すんごく新鮮で気分がいいね

こういうのも、悪くないのかな・・・

 

 

 

 

「ところで、ルル。エイス君はなんでここに来たの?」

「あ、ああ。それがシャーリー。君と話したいんだってさ」

「私と?なんで?」

「実は・・・」

「ルルーシュ、そこからは僕が話すよ」

「分かった。話し終わったら待っていてくれよ」

「分かってるって」

「さぁーてルルーシュ~メイクするわよ~!!」

「ちょ、ちょっと会長やめてください!!」

 

 

 

 

 

「話って、何かな。エイス君。今日初めて会ったわけだけど何か話したいことってあるの?」

「ルルーシュから、水泳部とかすごいって聞いてるよ?」

「え、水泳部に所属はしてるけど、それと何か関係が?」

「ううん、こういう時は当たり障りのないことからって教えてくれた人がいてね」

「ふふっ、唐突でびっくりしちゃった」

「ごめんね、話をするのそれほどしたことないんだ」

「そうなんだ、でも直になれてくるよ。ここに転校してきたんでしょ?」

「ううん、今日は君に用があってきただけなんだ」

 

 

 

 

単刀直入に言うのは、正直怖いんだ でもぶち壊すのは僕とC.C.の仕事なんでね

この先、君を守るためにも言わせてもらうよ?

 

 

 

 

「私に?」

「正確には、君のお父さんになんだけどね」

「お父さん?」

「僕ちょっとした占い師でね?よく当たる占いだよ。ルルーシュに聞いて当てはまる人がいたからね。

無理やり本国から飛んできたんだ。突然に君に言うのも怖い話なんだけど単刀直入に言うね」

「占い?もしかして、恋愛とかも?」

「あ、やっぱりそっちの方が気になる?」

「気になるよ!!女の子って、意外とそう言う事好きなんだよ!」

「じゃあ、それは後で占うとして・・・」

「うん。怖い話かぁ、どんなのなんだろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――このままだと、君のお父さんは殺されちゃう 信じてくれる?

 

 

――――――――――――――えっ・・・それってどういうこと?

 

 

 

 




ちょっと、無茶だったかな・・・・
一日開けると腕が落ちるんじゃないかと不安になる今日この頃です


感想などありましたら、宜しくお願いします<m(__)m>


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第十話 Future to suspect Death will not come?

いやぁ、一話で終わらせるつもりが二話構成に
まぁ、こういうモラトリアムもありかなぁって(ミレイ談)www

では、本編です<m(__)m>


 

 

 

 

俺の思考は、今乱れていた

 

唐突に昨日の夜に来た連絡

今まで、姿を見せず声だけでこちらを牽制してきた二人の内の男の方

アッシュフォードに来いと言ったのは、俺だ

当然俺のホームグラウンド 向こうからしてみればアウェーに近い

だが、それでもかまわないからシャーリーに会わせてくれと言った

生徒会のみんなを巻き込むつもりはなかったが、今回ばかりはしかたない

でなければ、裏の俺が協力者を失うことになるのだから

当の本人を呼んだのは放課後 校門で待っていた

案の定、先生の声がしてその方向に行ってみれば

見たことのない風貌だった、銀か金のよく分からない髪に黒が混じっていて

顔は比較的整っている がっしりとした感じではないが体格もいいはずだ

ただ、目に光が灯っていなかった 普通の人間にあれは無理だ

助けてみたら予想通りそいつだった 

エイス・トゥバリエと名乗ったのは間違いなく偽名

そして生徒会室に連れて行ってシャーリーと会ったことがないこともはっきりした

ついでに言えば生徒会全員奴を知らない なら、なぜ・・・

引き離された後、少し会話を聞いていた 占いだとか よく当たるとか言っていたな

あいつもギアスを・・・可能性はある C.C.の事を知っているなら

 

 

そこで、俺はあいつの言葉を聞いてしまった あまりにも驚いた

シャーリーの父親が殺される? 聞いた話では兵士ではない 普通の役人だ

だが、あいつの予測はずばぬけている

それこそ、未来が見えているんじゃないかと思えるほどに

シンジュクゲットーのクロヴィス、河口湖のホテル この二つは誘導と推測で分かる

だが、これから先起こることは予測で立てられるものではない

そのうえ、シャーリーの父親が殺されることをピンポイントで指摘してきた

得になることをするつもりなら必ずその裏がある・・・

それを知らなければ・・・それに会長たちも黙っている

 

 

 

 

 

「ねえ、エイス。今不吉な言葉が聞こえたんだけど」

「そ、そうそう、シャーリーのお父さんが殺されるとか冗談だよな」

「・・・冗談でそんなこと言ったらって思うんだ僕は」

「おい、エイス。それは占いで出たのか」

「うん、そうだよルルーシュ」

「エイス君・・・本当なの?」

「シャーリー、エイスの言ってることはおそらく本当だ」

「ルル・・・」

「俺も以前、ちょっと興味があって占ってもらったことがある」

「それで、どうしたのルルーシュ」

「結果から言えば大当たりだ。リヴァル、最後のチェスの勝負の時間覚えてるか?」

「ん、ああ、あの時のか。8分32秒だろ?」

「それをこいつは、一秒もずらさず当てて見せた」

「嘘!?」

「結果的にそうなったとはいえ、事実だ」

「なら、シャーリーのお父さんが殺される可能性も・・・・」

「ちょっと待って!!!それじゃあ、お父さん殺されちゃうの!!」

「シャーリー!ちょっと落ち着きなさい!!」

「これが、落ち着いていられます!?」

「エイスは、無理やりここに来たって言ったでしょ。何か考えがあってきたのよ」

「え・・・」

「うん、そうじゃないと僕は今ここにいないよ」

「エイス・・・君」

「じゃあ、占いの結果を聞こう。それからでも遅くないはずだよ」

「ああ、そうだな。エイス頼めるか」

「もちろん、そのために来たんだからね」

 

 

 

 

ルルーシュが話をあわせてくれて助かった・・・

でも、やっぱり心苦しいね シャーリーのお父さんを助けるとはいえ

今のシャーリーを苦しませちゃってるんだから・・・

 

 

 

 

「シャーリー、君のお父さんの名前はジョセフさんであってるよね」

「う、うん」

「違ってたら良かったんだけどね・・・もしこの占いが当たるんだったら、来週の週末

黒の騎士団に殺される そう占いに出てるよ」

「なっ!?」

「黒の騎士団!?」

「おい、ちょっと待てよ。黒の騎士団って武器を持たない人の味方だろ?なんで殺すんだよ」

「理由は・・・土って出てるんだ」

「土?」

「それ以上は何かわからないの?」

「ごめん、それ以上はちょっと・・・」

「黒の騎士団に・・・」

「おい、エイス。対処法とかなんかないのかよ!」

「その前に、シャーリー。すぐにお父さんに連絡できる?」

「え・・・なんで?」

「お父さんの仕事場の問題なんだ多分。そこにさえ行かなければ、殺されない」

「お父さんの・・・」

「ナリタって出たんだ。みんな心当たりある?」

「ナリタ?」

「ひょっとして、ナリタ連山の事か?」

「それかもしれない、そこに行かないように連絡してほしいんだ」

「う、うん。ごめんちょっと離れるね」

 

 

 

 

シャーリーは、携帯を持ってみんなの輪から少し離れた

みんなの目は僕に向いてる

少なくとも、歓迎される目じゃないね

 

 

 

 

「エイス、なんで今日ここに来たのかな?」

「ルルーシュに相談したんだ。占いに苗字にフェネットって言う人が出てさ、周りで

そういう人がいないかって。そしたら、居るって言うから居ても立ってもいられなくって」

「それ、ほんと?ルルーシュ」

「ええ会長。比較的寝てないのもエイスと会話してる所為なんです。時差の問題もありますし」

「ブリタニアでは有名な占い師だったりするのかな?」

「違うぞリヴァル。エイスはなぜか知り合いの占いしか当たらないんだ」

「違うよ、ルルーシュ。重要なことだけだって」

「そうだったか?」

「そうだよ」

「みんな・・・」

 

 

 

シャーリーが、暗い顔して戻ってきた

これは・・・無理だったんだ

 

 

 

 

「お父さん、その日絶対外せないんだって、心配するなって言われたけど・・・わたし・・・」

「場所は!?ナリタでお仕事だったの?」

「そう・・・だって・・・」

「・・・」

 

 

 

僕は、力いっぱいは壁を殴りつけた

みんながびっくりしているのも関係ない

 

 

 

 

 

今は、ただ・・・自分の無力さが悔しい

せっかく壊す力を持ってるのに、直す力が・・・・ない

 

 

 

 

 

「エイス、ちょっとごめん」

「スザク!離して!せっかく助けられると思ったのに・・・自己満足だけど!くそっ!!」

「エイス君、大丈夫だよ」

「シ、シャーリー・・・・」

「お父さんは心配するなって言ってくれたよ、だからエイス君も信じようよ。

お父さんが帰ってくるのを、みんなで一緒に、ね?」

「よく言った、シャーリー!私たちも精一杯信じましょう。それにエイスの占いが外れる

な~んて事もあるわけだしね」

「そうだよ、チェスのだって偶然だって!!俺はエイスを信じないぞ!!」

「うん!!僕もエイスを信じない」

「わ、私も信じないよ」

「俺もだ」

「みんな・・・」

 

 

 

 

生まれて初めてだよ こんなやさしい「信じない」って言葉

ここに来てよかったって思えてくる

 

 

 

 

だけど、それはだめだ

君たちと僕たちは違う あっちはこっちと違うんだ

ルルーシュは、かろうじてあっち側にいる それがどうなるか分からない彼じゃない

 

 

 

 

 

「会長、ちょっとエイスと話してもいいですか?二人で」

「ん~?あ、そうだったわね。久しぶりの友達に会えたんだもん。行ってきなさい」

「ありがとうございます。それと、もう飛行機の時間も近いみたいなので校門まで送ってきます」

「その恰好で行くの?ルルーシュ」

「やむをえん・・・」

「みんな、ごめん。ひっかきまわすような事言っちゃって・・・」

「気にしないで、エイス君。心配してくれてとってもうれしかった」

「ねぇねぇ、またここに来なさいよ。私たちは大歓迎するわよん?」

「機会があったらまた来ますよ」

「その時は、恋愛の占いしてね?」

「ふふ、もちろん」

 

 

 

 

 

そういって、生徒会室を出た

ルルーシュの恰好は、まぁしかたないからってあきらめた

まあ、生徒さんたちも見かけないしいいよね

 

 

 

「エイス」

「何?」

「お前の知ってることすべて話せ」

「いやだって言ったらどうする?」

「なっ!?」

「ま、予想はしてたよ、今ギアスつかったでしょ」

「なぜ効いていない!」

「君のギアスは光情報。だからなんにも通さないカラーコンタクトをつけてきたんだ」

「だから、お前の眼は」

「死んでるように、見えた?ううん、僕の目はもう少しきれいだと思うよ?」

「まぁいいか、それでさっきの話は本当か?」

「うん、残念ながらね」

「黒の騎士団が、殺すのか」

「それも、残念ながら」

「どうやって殺すんだ」」

「・・・土石流」

「なに?」

「正確に言えば、水蒸気爆発による土石流だね」

「・・・・・」

「心当たりはありそうだね」

「紅蓮弐式の輻射波動なら、データ上ならあり得る話だ」

「まだ、キョウトから届いてないの?」

「データだけは届けられた」

「そっか」

「ナリタでいったい何があるんだ」

「日本解放戦線と、コーネリア率いるブリタニア軍の攻防戦」

「・・・そこに黒の騎士団が介入すると」

「そう言う事だね」

「・・・・・」

「どうする?」

「戦略上、あそこでコーネリア軍を叩いておかないと後が厳しい。

行かざるを得ない、そうでなければ黒の騎士団の戦力が増えない」

「シャーリーの父親を殺してでもそれは欲しいの?」

「そんなわけ・・・」

 

 

 

 

迷いはあるみたいだね

君も、身内には弱いんだね

分かる気はするよ そうじゃないと君は君としていられない

迷ってくれたんなら僕もここに来たかいがあった

戦いは、そんな君だと難しくなるよ 精一杯鬼にならないと

でも、そんな君だからこそ、僕たちは君を助けるんだよ?

 

 

 

 

 

 

 

「一つだけ、方法がないこともない」

「なに?!」

「以前、サイタマゲットーで君が拒んだ手だ。それを今度は握ることだよ」

「・・・・・」

「ナイトメアを使って、シャーリーのお父さんを助ける」

「だが」

「その先は、どうなるかは分からない。シャーリーは黒の騎士団は嫌いなままかもしれない。

気まぐれで、僕シャーリーに黒の騎士団の仲間って言うかもしれない。

それは全部推測にすぎないよ?戦術で助け出すしかないんだよ?」

「両立の道は・・・それしかないのか」

「そうだろうね」

「頼んでもいいのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌だ」

「!?」

「今の君の頼み方じゃいやだ」

「・・・頼む」

「・・・うん、任されたよ。貸し10個ね」

「おい!それは多すぎだろう」

「だって、こっちも命と体張るんだよ?ナイトメア1機で助けられたら奇跡だよ?」

「ぐっ・・・」

「だけど、精一杯がんばるよ?そっちも頑張ってね」

「ああ、攻防戦が終わり次第、連絡をくれ」

「もう1個貸しつくる?」

「断る!」

「じゃあ、プラス一個貸しを作らない代わりに、一つ言っておくね?」

「なんだ?」

「C.C.から口座を教えてもらったから、勝手に使わせてもらってるよ?」

「なんだと!」

「その恰好で言っても凄みはないよ~!」

 

 

 

 

 

そう言って、僕は校門を出た

アッシュフォード学園かぁ・・・

やっぱり、学校っていうのはいいもんだね

そういうのって、学校に行ってる人は思わないのかな?

 

 

 

 

 

―――――――――あ、帰りにピザの材料買っていかないと!!

 

 

 

 

 




花粉がしどい・・・
皆さんも花粉お気をつけください~


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第十一話 Combat after a long time Failure to comply 

UA 10000ごえ!! お気に入りも 100件越え!!!
本当にありがとうございます!!!
もっともっとがんばっていきますのでよろしくお願いします!

では、本編です。



 

 

 

 

ここ数日の私の機嫌はとてもよかったと言っていい

なに、リートがピザを作ってくれたんだ 否が応でも上がると言うものさ

この前のアッシュフォード学園に行ったときは心配だった

行かれる寸前に抱きつかれてしまって・・・1、2時間放心状態だったのはリートには秘密だ

帰ってきてからと言うもの、ピザを私が満足するまで作ってくれた

そのうえ、ホテルの料理長から厨房を無理やり借りてまで・・・

つい、この間まではホテルに入る事すらおどおどしていたのにな

 

 

 

そして今日は、ナリタ連山攻防戦の日

分かる部分はある リートが作ってくれたピザには裏の理由があったんだ

不安なんだろう 知り合ったとはいえあの娘の父親を本当に助け出せるのかと

ナイトメアとて万能ではない 自然の力には対応しきれない場合がある

また、それをするためにはステルスをすべて解除しなければならない

私たちのナイトメア グラシャ=ラボラス

過去と未来のことをよく知り、人を透明にする力も持っている

実際に消えるだけでなく、気配を消したりすることのできる悪魔らしい

まさに・・・私たちの機体の名前にふさわしいと思った 外に出たくない悪魔

今になって思っただけだ 他意は無い 悪魔も面白いな

 

 

 

 

 

さて、私も準備を・・・ ナイトメアのスーツに着替えるのはまだリートには見せられん

だが・・・風呂の方が・・・見せているのか・・・・

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

はい、シンキングタイム終了 男子諸君、妄想は終わったか?

終わったなら、イエス・マイ・ロードだぞ?

 

 

 

 

 

 

「さて、リート準備はいいか?」

「おおむね問題ないよ。グラシャ=ラボラスも正常だし」

「そうか、それでは行くとするか」

「うん、それじ「ピリリリリリ」ゃ・・・・この連絡先・・・ルルーシュだ」

「なに、ルルーシュが?」

「こっちの通信チャンネルは知られてるからね。仕方なかったけど」

「まぁ、いい。出てやれリート」

「了解~」

 

 

 

 

「はいはい、どうしたのルルーシュ君」

「エイスか?今どこにいる」

「これから、ナリタに向かうところだよ」

「なに?こちらは、ナリタの第五区画の監視網は落とした」

「直に黒の騎士団が到着するってこと?」

「ナリタにはすでに警戒網が敷かれつつある。どうする気だ?」

「心配ご無用、言ったでしょ?貸し作った分はしっかりやるよ?」

「・・・頼んだぞ、エイス」

「そっちもね、ちゃんと目的を達成してよ?もしくは手伝おうか?」

「お前に、余裕があるのならな」

「言ったな?よし、それじゃさっさと終わらせて行ってやるからな」

「待ってるぞ、エイス」

 

 

 

 

 

そう言って、ルルーシュは通信を切った

話の引き延ばしがなかったから、今回は逆探知をしてなかった

つまりは、そういうこと ルルーシュは疑わなくなってきた

都合がいいよ こっちにとってはね

 

 

 

「お待たせC.C.」

「対して待っていないさ。行くか」

「うん!」

 

 

 

 

 

 

最上階だからグラシャ=ラボラスは問題なく呼べる

ただ、唯一の問題は発信してくるとき猛烈な突風があるらしいんだ

おかげで、そのあたりの突風現象がニュースになっちゃった

ま、グラシャ=ラボラスは見つからないからいいけどね

C.C.を後部座席に乗せた後、僕も前に乗った

 

 

 

 

 

「すこし、乗っていなかっただけで、感覚が違うな」

「今回は一緒だ、機体性能が下がることはないよ」

「あの時は、すまなかったな」

「気にしないでって言ったのに」

「ふふっ、だが今回はそうはいかない」

「うん、グラシャ=ラボラス!エナジーウイング展開!」

「アルビオンおよび八極式、正常に起動」

「「グラシャ=ラボラス、発進!!!」」

 

 

 

 

緑の六枚羽エナジーウイングをアルビオン

赤の八枚羽エナジーウイングを八極式って呼んでる

それぞれ、運用方法が違うけど、速力強化だけなら両方使った方が早い!

悪魔じみてるね 元々ランスロット・アルビオンも紅蓮聖天八極式も速度は随一

その二つを両方つけるって発想自体がぶっ飛んでる

だけど、僕たちにはそれがちょうどいいんだ

罪人(つみびと)でいい 罪人(ざいにん)でいい 悪魔でちょうどいい

 

 

 

 

「リート、ブリタニアの通信を傍受できたぞ」

「さすが、仕事が早いねC.C.」

「こいつのお蔭でもある、本当に優秀だよ、こいつは」

「違うよC.C.」

「何?」

「優秀じゃ困るんだよ。悪辣じゃないとさ」

「ふっ、ははは。そうだな!繋ぐぞ」

 

 

 

 

「総督、時間です」

「よし、作戦開始!!」

 

 

 

 

「はじまったな」

「・・・」

「どうした?緊張しているのかリート?」

「そりゃあね、人助けなんて」

「ナイトメアで人助けは確かに異常だな」

「でしょ、でも言っちゃった以上やるしかないよ」

「そうだな・・・あいつはこっち側の方角を崩す」

「正確な位置は分かる?」

「だいたいだな・・・赤外線探知開始させる」

「お願い、見つからなかったら助けようがないからね・・・」

「・・・ちっ、ブリタニアの兵士が多くて判別し辛い」

「ソナー起動・・・急がないとルルーシュが・・・?」

「どうした、リート」

「C.C.・・・あそこのビルにいる人影って・・・」

「倒れて・・・!?」

「土石流の範囲だ、そうか、逃げれなかったんだ」

「それなら、納得がいく。ビルを壊すぞ」

「待って、下手に壊したら巻き込んじゃうよ。中に入って助けよう!」

「それしか、方法はないか・・・リート、ルルーシュに連絡を取りながら頼む」

「うん、C.C.頼んだよ」

「任された」

 

 

 

僕は、コクピットから降りて、急いでダッシュした

その時にはルルーシュに連絡をつないでいた きっと無頼に入っているはずだから

連絡は・・・つくはず・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

繋がった!

 

 

 

 

 

「エイスか、そっちの状況はどうだ?」

「今、見つけた。紅蓮の輻射波動はまだ押さえておいて!」

「ナイトメアで助けるんじゃなかったのか?」

「ビルにいるから下手に壊すと巻き込まれて怪我を」

「なるほど。しかし、そろそろ時間になる。急いでくれ」

「分かってるよ!」

 

 

 

 

 

二階にたどりついたとき、ジョセフさんは、寝ていた・・・

外せない仕事とか言っていたから、多分疲れて眠ってたんだと思う

他の人がいないことを見ると、今日出勤してきたのは彼一人だ

そうでなかった、ジョセフさんは絶対に起こされてるはずだからね

 

 

 

「ジョセフさん!ジョセフさん!起きてください!!」

 

 

 

こういうところは、ブリタニアは杜撰だ

屋内までしっかり確認しろよ! イレブン殺すときはしっかり屋内もやるくせに

 

 

 

 

 

 

「ん、ん?君は・・・」

「起きましたか!僕はエイスと言います。急いで離れましょう」

「何が、何やら・・・」

「寝ぼけている場合!?もうすぐここに土石流が来るんですよ!!」

「な、何だって!」

「早く!!」

「待ってくれないか、資料を入れないといけない・・・」

「もう・・・お願い!!!」

「ビルを壊すなと言ったのはお前だろう、エイス君」

「おわぁぁぁぁ」

 

 

 

しびれを切らした僕は、C.C.にビルを壊させた

そうでもしないとジョセフさん動きそうにないんだもん

 

 

 

「早く乗れ、エイス君」

「笑ってない?」

「いいや?大笑いだ」

「なお、悪い!!」

「な、ナイトメア!?」

 

 

 

僕は、グラシャ=ラボラスに入った

案の定、C.C.は笑い顔を思いっきりこらえていたけど

 

 

 

「ジョセフさん、シャーリーに頼まれたんです!!」

「シャーリー、君はシャーリーの事を」

「知ってます。だから助けに来たんです」

「おいおい、そんなこと言っていいのか?」

「はやく、手に乗ってください。安全なところまで連れて行きますから!」

「あ、ああ。すまない」

「あと、シャーリー以外に、このことは他言無用でお願いします」

「な、なぜかね・・・」

「こういうことです!」

 

 

 

エナジーウイングを使っての飛行は尋常じゃなく早い

だから、ブレイズルミナス改を使ってジョセフさんを守りながら飛ばなきゃならない

そして、速度を落とせば、何とかなると思う

 

 

 

「ナイトメアが、空を?!」

「ですから、他言無用でお願いします!」

「わ、分かった・・・エイス君と言ったかね」

「ええ、どうかしましたか」

「あれは・・・」

 

 

 

 

指を差された方向を見て確信した

土石流は、あと少しでジョセフさんのいたビルを飲み込んでた

 

 

 

「・・・私は、もう少しで」

「助かったんだから、いいんです」

「本当にすまない、君たちが助けてくれなければ、私は・・・」

「なに、気にしなくていい」

「もう、シャーリーを心配させないでくださいね」

「ああ、約束しよう・・・」

「もう少しで、ブリタニアレールポイントに着きます。その少し前で降ろします」

「何から何まですまない。しかし、君たちも」

「私たちは、別の用がある。すまないがそこから先はお一人で行ってくれ」

「わかった、シャーリーには、こっぴどく叱られそうだな」

「帰ったら電話してお詫びでもしてあげてください」

「そうさせてもらおう」

 

 

 

 

レールポイント近くでジョセフさんを降ろした

でも、この人すごいと思ったよ・・・

しっかりアタッシュケース抱えながら掌に乗ってた

プロだね、さすがだよ でも、これでシャーリーの涙を見なくて済む ルルーシュもね

その後風圧でジョセフさんが飛ばされない距離まで、ランドスピナーで移動して飛んだ

 

 

 

 

 

 

「これで、第一条件はクリアだな」

「うん、助けられて良かった」

「だが、私は嫌な予感がするな」

「え、どうして?」

「いや、こっちの話だ・・・」

 

 

 

 

 

ジョセフとか言う男 そのシャーリーの父親だろう?

命の恩人に何もせずって言うのはああいう人種では考えられない

ルルーシュからきっとリートと私に会わせてくれとお願いしてくることが容易に予想できる

会ったらあったで・・・・・うん、予想できてしまった・・・・・

つまりはあれだ、うちの娘を嫁にもらってくれないか論だ

リートはできた奴だ 容姿もかなりいいと思う そんな奴に対して言う言葉は一つだ

シャーリーという娘の性格は知らんが、どうなるかは・・・分からん

ルルーシュを好きなままでいるのか、それともそれで気持ちに気づくのか・・・

いずれにしてもリートからは目を離さないようにしないとな・・・

 

 

 

 

 

「わかった。じゃあ、C.C.」

「ん?なんだ?」

「これから、戦線に戻るけどどうする?」

「どういう意味だ?」

「ルルーシュの目標はコーネリアの確保、コーネリアの目標は日本解放戦線の壊滅

日本解放戦線は一点突破による脱出 どれに味方する?」

「まず、コーネリアのは論外だ。ルルーシュが危機に陥る。日本解放戦線は、援護してもいい

一か所壊滅させてやればいいんだからな、なら私たちは」

「私たちは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――コーネリアに味方せず戦場をルルーシュと日本解放戦線が有利になるよう荒らすぞ

 

 

 

 

―――――――了解!グラシャ=ラボラス 戦線に復帰するよ!!!




今日も今日とて、構成ガムズイ・・・

感想などありましたら、宜しくお願いします~


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第十二話 Extermination Glasya-Labolas

原作を壊していくと、その辻褄合わせが難しいwww
頭の中にもう少し浮かんでくるといいなぁ


では、本編です。


 

 

 

 

「さて、まずはルルーシュに連絡だね」

「あいつも、なかなか肝が小さいからな。戦略に差し障っているかもな」

「それはそれで、面白そうなんだけどね。負けたら困るけど」

「コーネリアの軍だ、普通に戦っていたら負けていただろうさ」

「同感」

「よし、通信開くぞ、エイス君」

「今度はそれをネタにするつもり?!」

 

 

 

 

「ゼロ?聞こえてる?」

「ああ、聞こえている。首尾は?」

「ミッションコンプリート!」

「おまえ、やけにうれしそうだな」

「うれしくないの?」

「まさか、シャーリーも喜んでいるだろうさ」

「この先、話し合わしてよね。そうでないといろいろ面倒だからさ」

「なるほど、このために貸しを10個作らせたわけか」

「ま、それとはまた違うんだけどね。そっちの状況は」

「紅蓮がオレンジ君の乗ったサザーランドを撃破したところだ。これから本陣に

奇襲をかける。援護を頼めるか?」

「敵機の数、場所、リンクでまわして。すぐ行く」

「分かった、今転送する」

 

 

 

通信が切られてルルーシュからデータが転送されてきた

敵機は2機 サザーランドの純血派仕様機

釘づけにされてるのは・・・無頼だね 3機か・・・

確かにこれだと分が悪いね

正規の軍人と、素人の使うナイトメア 言うまでもない

勝つのは軍人の方だ なら、悪魔が乱入しても関係ないよね

 

 

 

 

「C.C. 指定座標まで行こう。まずは、思いっきり叩く」

「ふ、もちろんだ。行くぞ!」

 

 

 

私に、染まってきたとでも言うのか? それはそれでうれしいんだが・・・

なかなかどうして、頼もしい顔になってきたじゃないか

リート・ルルース・・・いやL.L. お前はもう罪を恐れていないのか?

そうあろうと、そうでなかろうと、お前は敵を倒すことに向かって行っている

ただひたすらに前へ、それが私たちの・・・

 

 

 

 

 

 

「指定座標に到達、リートやるぞ!」

「了解!ナイトメアステルス解除、周囲10mのナイトメア全機にその姿を見せる」

「高周波ジャミング展開、領域内の情報をブリタニアには渡さん」

 

 

 

 

「よし、このままゼロを釘付けにしろ!」

「ヴィレッタ様、辺り一帯にジャミングが・・・」

「何!?」

 

 

 

 

――――悪魔の囁きは、大方破滅を意味するんだよ?

 

 

 

「ブリタニア軍さん、こんにちは~」

「なっ、いつの間に?!」

「そして、まずひとぉつ!!」

 

 

近接戦闘を主眼に置いてるサザーランドの弱点は二つ

一つは、銃火器を破壊されると攻撃手段が一つしかなくなること

二つ目は、その近接戦闘のスタントンファのリーチがあまりにも短いこと

つまり・・・

 

 

 

 

「スラッシュハーケン・・・射出!」

「な、なんだこのナイトメアは・・・」

「ぐあぁぁぁっ!!」

「そして・・・」

「やらせるかっ!」

 

 

 

スタントンファを展開して、ガードしようとする敵機

だけど、それは悪手だ 後方に回り込んで 戻ってくるハーケンを足に引っ掛ける

当然、引っかかった所から半回転すればバランスが崩れて倒れる

 

 

 

「なにっ・・・ああああ」

「名前も知らない誰かさん?さようならだ」

「ネビロスを起動だよ、武器名 天愕覇王荷電粒子重砲!」

 

 

 

この先の数年後、神虎(シェンフー)が使用するビーム兵器

その威力は推して知るべし 紅蓮可翔式の輻射波動砲弾にも拮抗する

それをサザーランドが喰らったらどうなるか・・・

 

 

 

 

「充填完了!発射ぁ!」

「っ、ちっ!!」

 

 

 

辺りに轟音がなり、地面が陥没した やっぱり、ちょっとやりすぎちゃったかな・・・

でも、ネビロスも正常に稼働してる それを確かめるためだよ うん

パイロットさんは、無事脱出したみたいだね・・・

 

 

 

「ゼロ!?無事!?」

「来てくれたか・・・2機はここで待機だ・・・」

「お初にお目にかかります。ゼロ」

「それが・・・お前のナイトメア・・・か?」

「そう、機体名に関しては後でね。自分で言うのもなんだけどかなり強いよ?」

「白兜にも、太刀打ちできそうだな」

「かもね。それで、援護に来たけどどうする?」

「少し待て」

 

 

通信を切ると、後方のナイトメア2機を別方向に援護として向かわせたみたい

10m以内に入ってなかったからグラシャ=ラボラスは見えてなかったみたいだね

 

 

 

「すまん、今コーネリアを紅蓮が釘付けにしている。それの援護を頼みたい」

「それ以外は?」

「今のところ特にはない」

「一旦了解~また貸し一つだよ」

「お前は、どれだけ貸しを作るつもりだ!!」

「君の協力者であり続ける限りかな?」

「その都度削って行ってやる・・・」

「ふっ、お前にできるか?ゼロ」

「!?もう一人の方か」

「ああ、久しぶりだな」

「お前も貸しを作るつもりか?」

「はぁ?何を言ってる」

「?」

「こいつに貸しを作った分、私にも貸しを作っていることになっている」

「・・・いつ、そんなことを決めた!!!」

「今だ」

「・・・おい、もう一人の方何とかしろ」

「僕は、初めから受け入れてるし」

「・・・」

「だそうだぞ?残念だったな」

「この戦いが終わったら覚えていろよ・・・」

「楽しみにしているさ、行くぞ」

「うん!」

 

 

 

 

 

久しぶりにルルーシュをからかえた 楽しい、やはり楽しいな

それにCの世界との接続も切っているからマリアンヌのお小言もない

それがなにより、気分がいい あいつはルルーシュの事になると変になるからな

 

 

 

 

「さて、こういうのは破滅の序曲・・・とでも言うか?」

「いいね、それ」

「ではいくぞ、ナイトメアステルス展開」

「対象は、コーネリアのグロースターだね」

「そうだ。リート」

「ん?」

「コーネリアと遊ぶか?」

「ううん、ランスロットと遊ぶよ」

「はは、お前も物好きだな」

「個人的に、ルルーシュにC.C.の名前を呼んでほしくないだけ」

「なるほどな、それは確かにいいな」

 

 

 

 

あの時の事を覚えていたのか 不本意とはいえルルーシュに名前を聞かれたのは

少し嫌だったからな、発音も気持ちもこもっていないエセ詐欺師が・・・

しかし、リートがその事を覚えていたということは独占欲が強くなってきたのか?

ん?これ、私喜んでいいのか? それとも怒るべきなのか?

 

 

 

「グラシャ=ラボラス、コーネリアの座標に向かうよ!」

「?あ、ああ」

 

 

 

いかんいかん、ここは戦場だぞ 集中しなければ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「聞こえているか?コーネリアよ。すでにチェックメイトだ」

「ゼロか!?」

「ああ、再開を祝うべきかな?しかし、その前に我々に投降していただきたい。

貴女には聞きたいこともあるしな。ちなみに援軍は間に合わない、私の勝ちなんだよコーネリア」

「愚かなりゼロ!こいつさえ、こいつさえ倒せば活路は開く!」

 

 

 

 

 

「ナイトメアステルス解除だ」

「ギルフォード君の恨み、こっちは忘れたわけじゃないんだよ、コーネリア殿下」

「なに?!」

「えっ!?」

 

 

 

 

 

 

いきなり後ろに現れるのはびっくりすることは間違いない

それに、ゼロの援軍としたらここで投入されるのは痛いはずだからね

 

 

 

 

 

「な、また新型機か!?」

「ゼロ、こいつは!?」

「心配するな、今は味方だ」

「そういうことだ、さて、2対1の変則戦はやったことはあるかな?」

「ちっ、卑怯者め!」

「ほう、ならお前たちががやった作戦は卑怯ではないと?」

「くっ・・・」

 

 

 

 

 

「高周波ジャミング再展開」

「ネビロスは、この場で見せない方がいいかな」

「切り札は最後にとっておく感じか?」

「そう言う事」

「メインパイロットはお前だ、好きにやるといいさ」

「そうするっ!」

 

 

スラッシュハーケンを四方の岩壁に向けて斉射

ブースターもつけて速力と破壊力を高めた

16基のそれが放つ衝撃は岩壁を壊し、グロースターの活動領域を狭めた

 

 

 

「なにっ!?」

「こいつ?」

「はやいっ!」

 

 

グラシャ=ラボラスの一番の強みはその流体肩 ネビロス

その真骨頂は形状を常に作り変えて武装にできる事

敵からしてみれば、何が武装としてくるか分からない

 

 

「武装 輻射推進型自在可動有線式右腕部・・・第三の腕」

 

 

 

ネビロスが動き始め右腕の少し隣に新しい腕を作り上げた

紅蓮聖天八極式の輻射波動腕・・・この時点での技術では作り上げられない物

 

 

 

 

「紅蓮の腕が!」

「なんだと・・・」

「こいつ、なんて機体を」

「腕と足だけもらえればいいさ!」

 

 

即座に、腕をつかんでトリガー これで、爆散 その後に足を持ってトリガー

少し、後退したけどこいつにその程度の距離は無駄 つかんで爆散させた

これで両腕と、片足はもらったよ コーネリア

 

 

 

「くっ・・・」

「コーネリアを確保しろ!」

「は、はい」

 

 

 

突然、辺りの地面がが振動した

岩壁をぶち破って出てきたのは・・・・

 

 

 

「総督、ご無事ですか?救援に参りました」

「特派だと?誰の許しで・・・」

 

 

 

 

「またか、またあいつが・・・」

「ゼロ?」

「紅蓮弐式は白兜を破壊しろ、こいつの突破力は邪魔だ!」

「はい!」

 

 

 

紅蓮がランスロットに突っ込んでいったな

これはもしや、私達にも命令がくるか?

 

 

「黒いのは、コーネリアを確保してくれ」

「できれば、断りたいね」

「なに!?」

「君が言う白兜になら打って出るよ?」

「・・・わかった、紅蓮、命令変更だ、至急後退してコーネリアを確保しろ」

「えっ?」

「敵もお前が向かってくると信じ込んでいる。引いてかく乱する」

「は、はい。分かりました」

「おい、その機体の名前は・・・」

「セブンティツー・ピラーズ」

「ながい!」

「言ってる場合!?まぁ、偽名だけどね」

「じゃあ、セブンで良い。白兜を頼む」

「了解~ よし、行くぞ!」

 

 

 

「ひさしぶりだね、ランスロット」

「シンジュクゲットーの!?」

「そうだね、あの時以来だ」

「ロイドさん、視認できますか?」

「無駄だよ、このあたりにはジャミングがかかってる。通信は無理だよ」

「あの時もか!」

「あの時は違う、おしえる義理はないよね」

「なら、倒して吐かせるまでだ!」

「別にいいけど、以前何もできずに負けたの覚えてないの?」

「あの時とは違う、君を拘束させてもらう!」

 

 

向こうは、オープンチャンネルを切った

それにしても、後ろのC.C.が大笑いしてる

・・・なんで?

 

 

「あはははは、拘束するか!面白いな!拘束されているのは過去の私だ。

お前ごときでは捕らえる事すらできないだろう。行くぞリート!」

「イ、イエス・ユア・ハイネス!!」

 

 

 

なんか、こう言わなきゃいけない気がした?

コーネリアの皇族癖がうつったかな?

ランスロットは急激に後ろに下がってヴァリスを放ってきた

こっちは、ブレイズルミナス改で防御した

 

 

 

「ブレイズルミナス!?なんで、その機体が」

「それに関しても、話すつもりはない!」

 

 

スラッシュハーケンを一斉斉射 16基がランスロットを襲う

そのうちの4基は同じくハーケンで、残り12基は跳躍で躱した

 

 

「でたらめすぎる!!」

「そっちに言われたくないね!!」

 

 

第三の腕を展開、そのまま射出した

四方八方にかく乱した後、胴体を狙ったけど蹴りで狙いをそらされた

その代わり、足をつかませてもらった

 

 

「しまった!」

「はじけろブリタニア!!」

 

 

輻射波動を起動したけど、足だけ破壊できた

その急速パージが功を奏したね

 

 

「これで、君は動けない。残念ながらこれで」

「撤退する!」

「ん?ゼロの奴、撤退とか言い出したぞ」

「えっ!?」

 

 

 

こんなのは、予定にない・・・

本来ならランスロットと紅蓮が戦って、紅蓮が小破

ランスロットがゼロの無頼を追撃して終わるはず

それが、なんで・・・

 

 

 

「ゼロ!?どうして、撤退なんか」

「日本解放戦線の前線の一部がブリタニア軍を突破した、このままでは

黒の騎士団が標的にされかねない、撤退だ!」

「黒の騎士団、ナイトメア全機了解!」

「白兜を放置していてもいいの?」

「今回に限っては、放置しておくしかない。それにセブンが中破させてくれただけでもいい」

「・・・了解」

 

 

 

「くそっ!」

「命拾いしたね?スザク君」

「お前も、ゼロの仲間なのか?」

「そうとも言えるしそうとも言えない。そして君に答える意味もない」

「敗者に何も得る権利はないさ。それが例え己の命であってもな」

「な・・・二人!?」

「それじゃあな、枢木スザク。また近いうちにお目にかかれるだろうさ」

「じゃあね」

 

 

僕は、ナイトメアステルスを起動しながら、ランドスピナーでその場を去った

ランスロットは、こっちに手を伸ばしてみたけどコクピットごと崩れ落ちた

かわいそうとは思わない それが戦場ならなおさらだ

 

 

 

「それよりもC.C.」

「なんだ?リート」

「なんで、スザクに自分の声を聞かせたの?」

「あの時点で、私はルルーシュを助けなくていい事になった。向こうからしてみれば、

私は味方か敵か、はたまた生きているか死んでいるか分からない状態だった」

「うん」

「だから特別に教えてやったんだ。声では分からないだろうが、女がゼロに味方している事をな」

「無効を混乱させる種をまいたってことだね?」

「そう言う事だ。さ、これ以上ナリタにいる必要は無くなった。帰ろう、リート」

「そうだね、シャーリーのお父さんも助けたし、悲しむ人はいないよね」

「いや、ブリタニアのコーネリア軍は悲しんでいるだろうさ。敗北をな」

「僕たちとしては、ゼロに勝ってもらわないと困るからなー」

「そう言う事だ」

「そして、C.C.の記憶が確かなら・・・・・

 

 

 

 

―――――――――あいつが、そろそろトウキョウ租界にくるはずだ・・・

 

 

 

 

 




戦闘描写をもう少しだけでもいいからうまくなりたいwww
次回は、半オリジナル話になりそうです


ご感想などありましたら、宜しくお願いします^^


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第十三話 Future distorted Shine each other

一日一日考えるのが楽しいんです^^
ただ、その分身の回りの事がおろそかになりますww


では、本編です。


 

 

 

 

 

 

「さて、今回は無事にシャーリーのお父さんを助けられた訳だけどこれからどうなるだろう?」

「どうした?そんな心配をして」

「実際大きく歴史を変えたでしょ?シャーリーのお父さんが死んだのがきっかけで、

ゼロの正体がばれたんだから。少なくとも近くの人でルルーシュの正体を知ることはないよ」

「確かにそうだ。そして、マオが彼女の弱みに付け込んでルルーシュを追い詰めた・・・

それ自体を咎めることはできない、あいつが自分でしたことだ。決意がなかろうとな」

「そうだね」

「それよりも・・・」

 

 

 

 

いきなりC.C.がこっちに近づいてきた えっ?僕何かしたっけ?

 

 

 

 

「マオの事だ」

「ああ、そっか。そうだったね」

「あいつは、ゼロがギアスを使うことを気づいてここに来た。

頭がいいとは言えないが、悪いとも言いがたい。そしてあいつのギアスはルルーシュには、

天敵だ。あの時は打破したが、彼女が関与しない以上、ルルーシュは初見でマオと相対する」

「そっか・・・向こうのC.C.の援護がないとルルーシュは殺される可能性が高いのか・・・」

「その前に、あいつに会う。お前との関係もしっかり話すつもりだ」

「大丈夫?ノンストップで僕殺されない?」

「何をどうしようとお前は守るさ」

「でも、結構子どもなんでしょ?」

「私に依存するあまり、精神が幼いだけだ。ルルーシュと歳は変わらん。逆を言うなら吸収が

異様に早いという事だ、特に気にするところでもないさ」

「そっか、それならいいんだけど」

「心配するな、私はどんな事があってもお前の味方だぞ、リー(ピリリリリリり)・・・・」

 

 

 

 

 

僕の顔に手を当てて、すんごいいい事言ってくれてたんだけど、突然、ルルーシュから通信が入ってきた

ん?いったいなんだろう?シャーリーの事かな?それとも別の話?

ああ・・・C.C.のご機嫌がまた下がった・・・

恨むぞ~?ルルーシュ~

 

 

 

 

 

 

「はいはい、何?ルルーシュ」

「エイスか?少し頼みごとがあるんだが・・・」

「ん?何かな?」

「今日、実はな・・・シャーリーと・・・」

「デートか何か?それ、嫌味?」

「違う!・・・いや、それがだな、一緒にコンサートに行く予定なんだが、

キョウトとの会談とブッキングしてしまって、可能性として考えたのがお前たちというわけだ」

「つまりは、何をしてほしいのかな?君が言うセブンでも使ってほしいの?」

「大まかに言えばそうだ。あの機体で、コンサート会場まで運んでほしい」

「ゼロの専属専用高速タクシーナイトメア?そんなことに、エナジーを使う気にはなれないな」

「貸しなら、・・・と言いたいところなんだが、今日お前に連絡したのはそれじゃない」

「へ?ふ~ん、なら今話したのは自慢?嫌味?勝者の余裕?それとも見下してる?」

「い、いや・・・C.C.が今目の前に居て、少し妨害してきたからなすまん」

「言い訳に全然聞こえないんだけどね?しかも、断らなかったらそのままやらせたでしょ」

「その目算があったことは否定しない、それについては謝る」

「清々しいくらいの、変わり身の早さだな。お前はそういう男か?」

「もう一人の・・・エイス、単刀直入に言う」

「初めからそうしてほしかったよ」

「シャーリーの父親と、シャーリーに会ってほしい」

 

 

 

 

予想が当たったな・・・

おそらくかなりめかしこませてくるだろう

自分を助けてくれたから、娘をやろうとかなんとか そうであるなら即座に追い払う!

リートをほかの女に渡してたまるか!ルルーシュにも当然渡さん!

 

 

 

 

「お前たちに助けられたと言ってシャーリーから伝言を頼まれてな。お父さんが二人に

会いたがってるって、あの時はお礼を言えなかったから言わせてほしいって。

エイス、お前姿さらしたのか?」

「しかたないでしょ?ビル内にいるのは助けるの大変なんだから」

「ゼロは仮面をかぶっているから正体は分からないしな」

「それで、どうする。会えないなら仕方ないとも言っていたが」

「いいや、会おう。ただし、条件を二つ。うち一つを君に飲んでもらう」

「俺に?」

 

 

 

 

いったい何を考えているリート?

シャーリー親子に会うのは、比較的リスクを伴う それに下手をしたらこちらの正体が

どうするつもりだ・・・リート

 

 

 

 

「一つ、君の口座からお金をもらっているって言ったよね」

「ああ、確かにあの去り際そう言っていたな」

「こっちもお金には困ってるから、それを自由にさせてもらいたいんだ」

「なんだと!」

「もちろん、法外な額のお金を使うつもりはないよ?残高はかなりあるんでしょ?」

「た、確かに・・・あるが、しかし」

「唯一困るのはC.C.のピザ代だけでしょ?彼女も苦しくなるほど食べはしないよ」

「・・・・・分かった、前回の礼も兼ねさせてもらうからな」

「小さい男だな、それくらい大目に見ろ」

「二つ目の条件は?」

「グランド・デューク・ホテルの14階にあるレストラン「シャイン・ブレイセア」に

二人で来ること。代金は、君のからもらうということで」

「実質、俺の承諾二つじゃないか!」

「固い事言わないの?で、どうする?」

「・・・分かった、両方飲む。今日の何時にそちらに行かせればいい?」

「時間はこっちに合わせてくれるんだ。なら・・・13時で」

「・・・朝早くに連絡して良かった、すぐ伝える」

「はいは~い、余裕があったら、タクシーナイトメアの件もやってあげるから

機嫌直してよ、ルルーシュ。こっちだって二人の仲、壊したくないんだからさ」

「ああ、恩に着るぞ。エイス」

 

 

 

 

 

これで、シャーリー親子と会うことが確定した

いったいリートは何を考えているんだ・・・

少し、聞いてみるか

 

 

 

 

 

 

「なぁ、リート」

「聞きたいんでしょ?今回こんなことをしようとした理由をさ」

「あ、ああ。今回なぜこんなことをしたのか気になってな」

「メリットならあるよ?まず、フェネットさん家族には安全になってもらえる」

「ん?どういう事だ?」

「僕たちが、バックに付く。そして、黒の騎士団側についてもらうかと思ってる」

「えっ?」

「C.C.でも驚くかぁ。でもこれは必要なんだよ。シャーリーはどちらにしても、

安全でいられない状態にある。ルルーシュのギアスもマオのギアスも圏内。

そして、マオは人の思考を読めるから今シャーリーを狙ってるはず。

なら、僕たちの会った後、シャーリーの思考を読むはずだ。

そして、その思考のなかにC.C.と僕が見えると思う」

「つまり、マオにルルーシュの矛先をこっちに向けさせて、

ルルーシュの矛先を、マオからなくさせるということか?」

「そう言う事、そうなれば、ナリタでの騒動は起こらないしルルーシュも殺されない」

「こちらから会いに行けば、マオは・・・来るな、間違いなく」

「まかせたよ?C.C.」

「ふっ、了解した。さて、フロントに電話を掛けるとするか」

 

 

 

 

「はい、フロントです」

「最上階のスイートのエイレインだ」

「おお、いつもご贔屓にして頂いて誠に有難うございます。本日はどの様なご用件でしょうか」

「このホテルにあるシャイン・ブレイセアに、予約を頼みたい」

「ありがとうございます。何時に予約いたしましょうか?」

「今日の13時。私と付添い、そして友人が来る。すまんが時間の時に案内を頼みたい」

「かしこまりました。お席はどのようにいたしましょうか?」

「四人の個室は?」

「ございます」

「なら、そこを予約だ」

「かしこまりました」

「それから、いいドレスを見繕ってくれないか?」

「エイレイン様。当ホテル、最上階のスイートには、そのドレスコードに見合うドレス、

スーツを備え付けてございます、どうかその中からお選びくださいませ」

「そうか。ああ、友人の親子はフェネットだ。もしかすればドレスコードではないかもしれない。

その時は、そっちに任せてもいいか?」

「左様でございますか。畏まりました。では、従業員一同、心からお待ちしております。失礼致します」

 

 

 

 

 

「ひゅ~、さっすが~C.C.」

「よせ、からかうな。ああいうのは、マリアンヌに覚えておいた方がいいと言われただけだ」

「でも、電話の掛け方も優雅だよ?やっぱりきれいだね」

「そ、そうか?そういってもらえるのも悪くないな」

「じゃあ、どのドレスにするか、C.C.の、僕が選んでもいい?」

「へ?あ、ああ。じゃ、じゃあお前のセンスを見させてもらうか」

 

 

 

 

その後、特に着せ替え人形にされていたわけではない

あれでもない、これでもないと、リートは一生懸命考えてくれていた

私も、リートに着せてみようと思えるスーツを一つ選んだ

全体的に黒く光沢もあって、映えそうだと思ったな、決めるのは私だけの特権だぞ

リートが持ってきたのは真っ白なロングドレスだった

それにいくつかアクセサリーなんかも持ってきて、きらきらした目で言うんだ

これをきたC.C.は絶対きれいだよっ!!って・・・

そんなこと言われて、そんな目で見られたら断れるわけないじゃないか

ちなみに、示し合わせていたというわけではない黒も白も、私たちが勝手に決めたものだ

それなのにもかかわらず、二人で着て鏡に立ってみるとお、お、お似合いと言えるんじゃないか?

黒と白のコントラストがかなり良かった そんな感じがした、いや感覚じゃない、無性にだ!

 

 

 

 

 

「うん、やっぱりきれいだよC.C.」

「そうか?そういうお前も似合っているぞリート」

「えへへ・・・」

「だらしない顔をするなよ?一応だが人前に出るんだからな」

「分かってるよ。言葉遣いにも気を付けないとね」

「よく分かっているな。よし・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・ど、どうしたのC.C.」

「・・・・・こ、こういう時は男がエスコートするものだろう」

「・・・・・う、うん・・・」

 

 

 

そこから、少し待ってみたがリートは考え込んだまま動かなかった

リートにこういう作法は教えていなかったか?

どうしたのだろうと思って声をかけようとしたときに

突然、リートが・・・

 

 

 

「こういうのは、初めてだから間違ってたらごめんね」

 

 

 

と言って、私の前に跪いた

 

 

 

 

「僕と、いえ、私とご一緒していただけますか、・・・・・・?」

 

 

 

 

 

一瞬呆然とするのは、仕方ない

リートが自分の事を私と言ったのは、この時が初めてだ

私の名前も、こんな形で言ってもらえたのも初めてだった

ギアスユーザーの時の有象無象よりもはるかにこっちが良かった

何もかもが真っ白だった、たとえ間違っていたとしてもこれが正解と思えてくる

そういうものがこれにはあった 私も返さねばな 

 

 

 

 

 

 

「ふっ、こちらこそ謹んでお受けしましょう、リート・ルルース」

 

 

 

そこで、リートは私と腕を組んでエレベーターまで、向かっていった

スイートだから誰もいないが、傍から見れば、どんなふうに思われただろうな・・・

だがまぁ、レストランに入ればその反応も見れるから、また楽しみだ

 

 

 

 

 

 

――――――――――さぁ、シャーリー親子よ お前たちは何を見せてくれる?

 

 

 

 




次回も続きます!
ご期待のほどを


感想などありましたら、宜しくおねがいします^^


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閑話 C.C.の独り言

続くと言っておきながら、こんなのを投稿してしまう自分に反省ww
すいません、ちょっと疲れてるんですww



 

 

 

私は、・・・・・・・ 

 

まぁ、君たちに名前は残念ながら教えられないな

 

私はC.C.だ

 

この世界は、Cの世界だ 

 

だから、君たちにも、私も君たちの存在を知ることができる

 

特別な空間とでも言った方がいいかな

 

 

これから私はこの空間に来れるか分からないしな

 

退屈してるんだ、少し付き合ってくれ

 

 

 

かつての私は、それこそ、人の事を見ようとしなかったな

 

マリアンヌは同じ理想を持ったと言ってもいいな

 

シャルルもそれに引かれてマリアンヌと結婚した

 

当時は、それはもう大騒ぎさ

 

上から下の夫人があらゆる方法でマリアンヌをつぶそうとしたな

 

だが、シャルルはそれを一蹴した

 

君たちの世界では、「若本声」というらしいな

 

「なぁぁんたる、愚かしさぁぁぁ!!!」とか言っていたな

 

物まねが似てないのはしかたないだろう やったことがないんだから

 

 

少したってルルーシュが生まれ、ナナリーが生まれた

 

マリアンヌはそれは喜んださ ただお産の痛みは味わいたくないとぼやいていたが

 

その時神を呪った、と言ってもいいんじゃないかな

 

聖書とかなんとかそういう風なことをしたのは過去の人間なのにな

 

まぁ、その前からやさしい世界は望んでいたがな

 

自分たちだけにやさしい世界をな

 

面白いものさ 過去に立ち返ってみればそれに加担しているのが私だ

 

ルルーシュが死んでから何年たっているか覚えはないな

 

君たちで言うなら、そうだな それこそ二次創作というやつか?

 

 

 

 

 

今、どこかの箱のなんとか院さんを思い浮かべた人はこっち来い

 

 

 

 

 

なに、冗談だ

 

 

 

 

どうせ夢だ、何もかも許されるさ

 

 

 

 

世界とはままならない物だ

 

とても面白くて、とてもつまらない 

 

Cの世界にもたくさんある

 

他世界解釈というやつか?

 

他の世界ではナナリーはマークネモとかいうナイトメアに乗っているというし

 

その世界では、私はルルーシュでありC.C.であった

 

おまけにルルーシュの発現したギアスも違う

 

それこそ一騎当千だったな マオも女の子だったんだろう?

 

死んだ人間こそ、そこにいるべきだと思うんだ

 

マオとマオがあっていたらどこまでそれを知ることができただろうな

 

 

 

 

とある事を言わせてもらえるなら、リートのギアスはおかしい

 

あいつのギアスは正直言って異常以外の何物でもない

 

ギアスは本来、複数の能力を並行して持つことはない

 

ルルーシュ、マオ、シャルル、マリアンヌ、ビスマルク、ロロ

 

どれも、発動条件とリスク、そう言うものが複数あったが

 

能力自体は複数ではなかった

 

 

思い当るところがあるかい?

 

リートは、時間移動、空間移動の二つを持ってると言っていい

 

それは君たちからすればチートとも言えるだろうな

 

だが、間違っているぞ

 

 

はっきり言ってやろう、リートのギアスはロロ以上の欠陥がめじろ押しだ

 

ロロ自体は、ギアス使用中心臓が止まるデメリットがあった

 

確かに人間からしてみれば、大きなデメリット、リスクだろう

 

ルルーシュは、一人に付き一回しか使えない またサングラスをかけていれば効かない

 

その情報をあいつは自分で見つけ出したからな なかなか優秀だったよ

 

 

まぁ、それはともかくだ

 

リートの弱点は、これからおいおい明らかにされていくだろうが・・・

 

一つだけなら、教えておこう おそらく作者がこれから書きにくくなるだろう事をな

 

 

 

 

 

 

リートは、ギアスが・・・・・・体質を持っている

 

・・・・おい、特定の部分だけ隠すなよ 君たちも知りたいだろうに

 

じゃあ、もう一つ

 

 

 

 

ギアスとは別に・・・・・で・・の・・に・・できない

 

む、作者め嫌なことする

 

これで見てくれる人が減ったら完全にお前の責任だぞ?

 

遠回しに言えば、これで見てくれなければモチベーションが下がるんだろうが・・・

 

 

 

私としては、半分それでもかまわないと思っている節がある

 

リートと平和な時を過ごせるのなら、それはそれで構わない

 

無限永久に同じ空間にいることなど慣れっこだ

 

辺りの草木が枯れ、周りの人間も死に、町や村も滅んでも

 

私は、変わらない

 

私は・・・C.C. 人であることをやめた身だ

 

 

 

おお、そうだ 君たちに聞いてみたいことが一つあったんだった

 

 

「雪がどうして、白いか知っているか?」

 

 

かつて、ナリタでルルーシュにかけた言葉だ すこし違うかもしれんが

 

 

君たちなら、これになんと答え返す?

 

 

 

あの時の私の答えは「自分がどんな色だったか忘れてしまったから」だった

 

 

 

ルルーシュは「その答えは知らないが白い雪はきれいだとおもう」と言った

 

 

その時の私は、その答えで満足していたんだろうな

 

 

だが、時がたってその事に疑問を持った

 

 

 

 

 

あいつは、思考をやめたんだ

 

 

 

 

あの日、あの時、あいつはその思考を止めた

 

もしかしたら、ゼロを止めることが出来たのはあの日だったのかもしれない

 

私は、それを拒んだんだ

 

私の願いを叶えるためだけにな

 

我ながら度し難い リートなら言うだろうな それがいいと

 

ルルーシュなら、わがままな女だと言いそうだな

 

私がC.C.ならそれでいい

 

だが、私がC.C.でないならその答えはナンセンスだ

 

人を見下している それ以前に人でないからいいのかもしれんが

 

 

 

 

 

 

過去も未来も人はみんながみんな度し難い

 

君たちが所謂モブという存在にもしっかり家族はいるし人生もある

 

君たちが人生のモブになることはおそらくない

 

なぜなら、君たちが主人公足りえるからさ

 

そして、行く道すれ違う人間こそモブに見える

 

そうであってはならないと私は思う

 

だが、私はそういう考えではない

 

ギアスを使っていた時の有象無象は間違いなく私からすればモブだ

 

 

ひどいとあざけるか?

 

ばかめとののしるか?

 

くそがとみくだすか?

 

みじめとけなすのか?

 

ぼけがとつばはくか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人でないなら、それはすべて受け入れるさ

 

君たちは人だ 受け入れがたいだろう?今の全てを

 

なら、人をやめて餓鬼畜生になってしまえ

 

そうすれば、私たちに来れる

 

だが、そうはならないだろうな

 

君たちは、アニメと現実の境界線がしっかりと線引きできている

 

なら、それを問題とするか?

 

しないだろう?

 

なら、それでいいさ

 

 

何を言っているのかわからないのならそれもまたいい

 

歳を取っていくうちにこの言葉の意味が分かってくるようになるさ

 

 

さて、そろそろこの世界も飽きてきた

 

君たちが、どんな未来を見るのかは

 

自分しか知らないんだ

 

 

君たちが、どんな運命を見るのかな

 

 

私は楽しみに待っているよ

 

さぁ、話を聞かせるだけで疲れただろう?

 

 

 

 

ゆっくり帰って寝るといい

 

じゃあな、また会える日が来ることを祈っているよ

 

 

 

 

 

神はいないがな・・・・

 

 

 

 

 

 

 



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第十四話 Exposure Worth to believe it?

少しの間を空けましてすいません・・・

少し、更新スピードを遅くしようかと思います
序盤飛ばしすぎたランナーじゃないんだからwww


では、数日振りの本編です


 

 

 

(シャーリー)は、ルルにエイス君に会わせてほしいと無茶を言ったの

お父さんがね、ナリタで死ぬかもしれないって聞いたときは本当に怖かった

何て言うのかな、どうしようもないくらいの怖い感覚・・・って言うのを感じたの

エイス君が来てくれてなかったら、きっと・・・

でも、お父さんは生きていてくれた、ナリタには居たらしいんだけど

お父さんが生きてると分かった時、放課後に急いで会いに行った

怪我とかしてないか、もしかして病気とか!

そう思うと居ても立っても居られなかった

家について、最初に目に入ってきたのはお父さんとお母さんが抱き合っていたところ

私は、お父さんが気が付く前に抱きついた その後びっくりしてたけど

家族三人で喜んだ 久しぶりにご飯でもとか、映画とかコンサートとかの話になった

寮に帰るのは遅くなるけど、届けは出してきたから心配なかったし

久しぶりに、お父さんとお母さんと話したかった

 

レストランに入って、食事が少し進んだ時に、お父さんは突然こう言ってきたの

「エイスという少年を知っているかい?」って びっくりというよりは呆然とした 

エイス君はつい最近あったばかりでお父さんと会ったこともないはず

ジョセフって聞いてくるあたり、きっと名前も確実じゃなかったはずなのに

どうしてお父さんがその事を知ってるんだろう

そう思ってなんでエイス君の事を知っているか聞いてみた

 

 

 

「彼は、私を救ってくれたんだ」

「えっ?」

「詳しくは言えない、彼に口止めされているからね。ただ、私はあのままなら

間違いなく、土石流に巻き込まれて死んでいたよ」

「え、エイス君の言ってた占いも、土で殺されるって言ってた」

「殺される?」

「う、うん。黒の騎士団にって」

「でも、私は殺されなかったし、死ななかった。今は、それでいい」

 

 

 

黒の騎士団に罪はない そう言ってるように聞こえた私はおかしいのかな

エイス君の占いを信じすぎるのもいけないとも言ってた

でも、悔しがってる姿を見てたら、その占いが絶対当たるんだろうなとも思えた

事実、間違いなく死んでいたなんて、お父さんが言うんだ きっとそうなんだと思う

 

 

「ところで、シャーリー」

「なに、お父さん?」

「彼がシャーリーにお詫びをしてあげてと言われてな、これを渡しておくよ」

「これは?」

 

 

渡されたのはきれいな封筒だった

 

 

「ブリタニア帝国シンフォニーオーケストラ、エリア11のチケットだよ」

「えっ!こ、これって・・・ええっ!?」

「せめてものお詫びだ、こういう事しかできなくてごめん。好きな人とでも行くといい」

 

 

くれたチケットはかなり高いはず ご機嫌取りとはいえかなりプラスされてる気がする

でも、そのくらい心配させたことを思ってくれてるんだ

 

 

「ありがとう!お父さん!!」

「ところで、シャーリー。一つだけ頼みがあるんだ」

「なに?今、すっごいうれしいから何でも聞いちゃうよ」

 

 

 

 

 

「彼に、エイス君に会わせてもらえないだろうか」

 

 

 

 

それが、お父さんに頼まれたこと ルルにもそう伝えた

無茶だと思った、彼はブリタニアに帰っているはず

ルルでも、それがどうかわからないとは言われたけど

お父さんは、どうしても会いたいらしかった

私も、お礼を言いたい お父さんを助けてくれたから

 

 

 

 

学校が休みの今日、ルルが電話をかけてきた

 

 

 

「お、おはよう、ルル~」

「あっ、すまない。まだ寝ていたかい?」

「うん、ちょっとだけ」

「後でかけなおそうか?」

「ううん、なに?」

「エイスが会えるそうだ」

「・・・えっ?ごめんもう一度言って」

「エイス・トゥバリエが会えるって言ってきてるんだ」

「う、嘘!」

「嘘じゃない、しっかり確認を取った」

「え、どこで!?いつ!?」

「落ち着いてくれシャーリー。メモは取れるか?」

「ちょ、ちょっとま・・うわあっ!」

 

 

あわてたせいで、シーツに足を取られて転んじゃった

お尻が痛いけど、今はそれどころじゃない

 

 

 

「だ、大丈夫か?」

「う・・うん。め、メモ準備できたよ」

「グランド・デューク・ホテルの14階のレストランシャイン・ブレイセアに

今日の13時に来てほしいらしい」

「えっ!?そ、そんな豪華なところに!?」

「こっちもよく分からない、少なくとも今はトウキョウ租界には居るらしいが」

「でも、その時間しか空いてないってことだよね」

「おそらくな、もう一回言った方が?」

「ううん、大丈夫。急いでお父さんに連絡しないと。じゃあね!ルル!」

「あ、ああ」

 

 

 

その後、大急ぎでお父さんに連絡をした

お父さんもお仕事はお休みになっていた

なんでも、休暇をすこしもらえたから家でゆっくりしているんだって

そのおかげで、今日エイス君に会うことができる

それには、感謝しないとね

 

 

二人でブリタニアレールに乗ってグランド・デューク・ホテルまで来れた

ここって、一般市民だと手が届かないくらい値段が高いんだ

そんなところのレストランで会うなんて、エイス君って実はすごい人なのかな

エントランスで右往左往してると、ボーイさんらしき人が来た

 

 

「何か、お困りでしょうか?」

「え、あ、あの、その」

「シャイン・ブレイセアで、待ち合わせをしているのですが・・・」

「大変失礼でございますが、フェネット様でよろしいでしょうか?」

「は、はい。そうですが・・・」

「大変失礼をいたしました・・・エイレイン様からご案内するよう仰せつかっております」

 

 

エイレイン? エイス君の姓名ってトゥバリエだったよね

 

「あの、すいません」

「はい、なんでございましょうか?」

「エイレインっていう人は、どういう方なんですか?」

「当ホテルの最上階のスイートに長期滞在なされているお客様です」

 

 

 

最上階!? えっ!?ちょっと待って、それじゃあエイス君っていったい何者!?

なんだろう、頭が混乱してきた・・・

 

 

 

「当ホテルのレストランのシャイン・ブレイセアでは、ドレスコードがございます。

ご主人様は問題ございませんが、ご息女様も大変おきれいなのですが・・・」

「ど、ドレスコードの服のレンタルなどは・・・」

「ございます。また、エイレイン様からドレスコードについては任せると仰せつかりましたので、

ご息女様は、地下にございます、ゲストドレスレンタルフロアへお願いいたします」

「私もついて行っても?何分私もこういうところは初めてでして」

「左様でございましたか。承知いたしました。どうぞこちらへ」

 

 

何が何だか、分からない 頭から煙が出てきそうな感じだった

お父さんが、何もかも手配してくれてたのかな?

ところどころ、エイレイン様って出てくるけど、エイレインって誰!?

 

 

 

気が付いたら、薄緑色のロングドレスに着替えさせられていた

いつの間に!?って思ったのだけど、その後にすぐに気づいた

髪もしっかり手が入ってて 鏡を見たら、自分じゃないみたいだった

どこかのお姫様って言ってもいいのかな・・・ 言いすぎかな・・・でもなぁ

お父さんが見たときは、数秒呆然としてたのは内緒

 

エレベーターで14階まで上がるとそのフロア自体がレストランだった

シャンデリアもテーブルも、何もかもがすごいとしか思えなかった

その感動している間にウエイターさんが来た

 

 

「フェネット様でございますね」

「は、はい」

「エイレイン様方がお待ちです。こちらへどうぞ」

 

方?って事はエイス君とは別にもう一人くらいいるって事かぁ

よかった、エイス君が偽名とかじゃなくて

少し歩いて、個室のフロアに案内された

二人のウエイターさんが、左右の扉を開けると・・・

とても豪華な個室に二人の人がいた

 

 

 

 

 

「いらっしゃい、シャーリー」

 

 

 

 

 

エイス君が、黒いスーツを着て立っていた

か、かっこいい・・・ルルもこういうのを着たらどうなるだろう

 

 

 

「ジョセフさん、先日はどうも。積もる話もあるでしょうから、どうぞ中へ」

「あ、ああ」

 

 

中に入ると、緑色の髪の白いロングドレスを着たきれいな人が立っていた

 

 

 

「お初にお目にかかります。セレス・エイレインです」

 

 

 

優雅に一礼した 気品があった 雅さがあった

 

なにか、負けた気がする・・・いや、もともと負けてたのかも・・・

 

 

 

「立ち話も何でしょう?どうぞお座りください」

「さぁ、お二人とも」

「は、はい」

「う、うん」

 

 

私たちは、ただどもるしかなかったと思う

運ばれてくる食事も、美味しかったんだろうけど味はもう覚えてない

デザートでようやく味を知ることが出来たと思う

食事の最中はとても、静かだった

エイレインさんは、一言も話さなかったし、エイス君も同じく

私たちは、行儀こそ良かったけどカチャカチャ鳴らしていたと思う

食事が終わってようやく、話せる時間を持てた

 

 

 

「ご馳走様でした」

「空いたお皿をお下げします」

「しばらくは、席を外していただけますか?」

「承知いたしました」

 

 

 

ウエイターさんは、外に出て行った

とても丁寧に扉を閉めて

 

 

 

「・・・エイスさん」

「?どうしました?さん付けなんて」

「・・・私を助けてくださって本当にありがとうございました」

「わ、私も、お父さんを助けてくれてありがとう」

「別に気にしなくてもいいのに、ただ助けたいから助けただけですよ」

「それに、エイスがやろうとしたことです。お気になさらず」

「その上、食事もごちそうになりまして」

「気にしないでください」

「そうだ、エイス君。ずっと気になってたんだけど」

「しゃ、シャーリー」

「かまいませんよ、ジョセフさん。なんだいシャーリー」

「エイレインさんってエイス君とどういう関係なの?」

 

 

 

二人は顔を見合わせた すると二人とも笑顔になった ちょっと顔が赤い気もするけど

 

 

 

「彼は、私の付き人です。先日エリア11に来た時についでにここに泊まることしたんです」

「セレス、それはあくまで建前でしょ?本当はここに来たかったからなんじゃないの?」

「ふっ、バレたか」

「え」

「堅苦しいのはここまでにしよう。そちらも肩身が狭い思いで話したくないだろう」

「いきなり過ぎない?」

「それもまた、私たちらしくていいじゃないか」

「・・・」

「でも、二人はついて来れてないよ?」

「慣れろという方が無理か・・・」

 

 

 

少しの間、呆然としていたことは特に咎められなかった

むしろ、すごい気さくな人だなって思った 話しやすそうだ

 

 

 

「ところで、ルルーシュからお礼をしたいと聞いていたんだが、お礼がしたいとか」

「は、はい。その通りです」

 

 

ほら来たぞ、自分の娘を嫁にもらってくれませんかの常套句がな

断固として阻止しないとな

 

 

「くどい事を言うつもりはないが、どのようなお礼をするつもりだ?」

「それは、今後なんらかの形で返します」

 

 

ん?あれ?私の予想と違うな

こういう輩は自分の娘を差し出すものと思ってたが・・・

 

 

「少し聞いてもいいか?」

「なんでしょうか?」

「こういう時、自分の娘を嫁に出すとかそういうものだと思っていたが」

「・・・確かに、そのような考えも頭によぎりはしましたが即切り捨てました」

「なぜか、聞いていいかな?」

「私は、娘に自分の責任を負わせたくないのです。

シャーリーが本当に好きな人が、シャーリーの事を真剣に愛してくれる人に、

私は結婚させたいと思うのです。シャーリーがエイスさんの事を本当に愛しているなら

それもと思ったのですが、父親から見てシャーリーはそういう気持ちになっていないと思いました」

「お、お父さん・・・」

「エイスがふさわしい男ではないと、そう言いたいのか?」

「言葉を選ばずに言うのであれば、そういうことになります」

「そうか、ありがとう。参考になった」

 

 

 

 

娘の事をとてもよく考えている

確かにむりやり設定された結婚など喜びはしないだろう

政略結婚と言う訳ではないがそれも同様だ

この父親は、シャーリーの事をとてもよく考えているな

まぁ、リートに結婚させないと言っているわけではないのが癪だ

なぜなら、遠回しにシャーリーが、リートの事を好きになって

リートがシャーリーの事を好きになれば、結婚していいと言っているからだ

娘の幸せのためなら・・・か そんな感情、私には思いつかんよ

だが、まだリートの嫁候補として外されたわけじゃない

警戒はしておかないとな・・・

 

 

 

「こちらも、よろしいでしょうか?」

「ああ、かまわないぞ」

「失礼なことを承知でお聞きしますが、なぜ私を助けてくださったのですか?」

「ほう、単刀直入の質問か。ブリタニアの一般人にしてはかなり気骨があるな」

「恐れ入ります」

「ジョセフさん、セレスには普段通りでいいんですよ?僕にだって」

「いえ、シャーリーはともかく、私は助けていただいた身。当然の事です」

「お父さん」

「その当然をやめてほしいのが、私達なんだがな。まぁいいさ。

助けた理由は、本当に単純だ。エイスがルルーシュを知っていたからさ」

「えっ?」

「その、ルルーシュというのは」

「アッシュフォード学園で、シャーリーたちといつも一緒にいる少年ですよ」

「うん、そうだよ。お父さん」

「ルルーシュを占ったのは、シャーリーから聞きましたか?」

「え、ええ。その占いがあったから、あの時電話をかけてきたと」

 

 

 

確かにな、リートの占いっていうのは実質違う事だ

未来を知っているのと占いは形態が全く違う

だが、それを話してやる義理はないか・・・

 

 

 

「はい、まぁそれは置いておきますけど、ルルーシュが何より悲しむだろうなと」

「そういえば、エイス君はルルと知り合いだったんだよね」

「うん、実際助けたのはそれが大きな理由の一つ」

「一つ?」

「そうだな、今回の事を一切他言無用にするなら、話してもいいと私は考えているが」

「結構大きいことも話すことになるとは思いますけどね。どうします?別に

聞かなくてもいいとは思いますよ?もしかしたら価値観も変わるかと思いますし」

「価値観が変わる?そんなに大きい事なの?」

「まぁ、ね。ルルーシュに関係ある事だからね」

「ルルに!?」

「エイス、別に言わなくてもいいんじゃないのか?危険な目に会わせるかも知れないんだぞ?」

「それでも、シャーリーにはルルーシュの味方でいてほしいんだ」

「そうか・・・さて、シャーリー」

「は、はい!!」

「それから、ジョセフ」

「はい・・・」

「はっきり言ってやろう。これからお前たちに言う事は、お前たちの常識を根底から覆す。

それを受け止める覚悟があるなら、聞いてくれ」

 

 

 

セレスさんの、顔がとても真剣になっていた

ジョセフってお父さんの事も呼び捨てにしてるあたり、本気の具合が分かる

きっと、何かすごいことを言うつもりなんだと思う

そのすごい事自体は何かわからない けど怖い

何だろ、お父さんの事を聞かされた時と同じくらい怖いよ・・・

 

 

 

 

 

 

でも、聞かないといけない気がする

ここに来させてもらったからって言う訳じゃない

この時間を割いてくれたからって言う訳じゃない

私は、これからの話を聞いてそれを受け止めなきゃって思う

そう思う

 

 

 

 

 

「・・・エイス君」

「ん?」

「・・・セレスさん」

「なんだ?」

 

 

 

 

決心はついた

覚悟もできた

 

 

 

行こう

 

 

 

 

「話してくれますか?その・・・」

「これから話すことをか?」

「・・・はい」

「・・・シャーリー」

「お父さん、この話、私聞きたい。聞かなきゃいけないと思う」

「分かった、お前の好きにしなさい」

「うん」

「覚悟は決まったみたいだな。では、話すとしよう」

「はい・・・っ」

「では、結論から言ってやる。まだるっこしいのは嫌いなんでな」

 

 

 

 

 

 

 

――――――――お前の友達、ルルーシュ・ランペルージは、黒の騎士団のリーダー『ゼロ』だ

 

 

――――――――・・・・・はっ? えっ?

 

 

 

 




文字数過去最高でしたwww


ご感想などありましたら、宜しくお願いします<m(__)m>


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第十五話 A sign of determination Past Creeping 

うーん、改、改、いや・・・強化フラグwww
理由は本編にて<m(__)m>

では、本編です


 

 

「シャーリー、もう一回言った方がいいかい?」

「う、う、うん。も、もう一回言ってもらっていいですか?」

「なら、もう一度言う。ルルーシュ・ランペルージは、黒の騎士団のリーダー『ゼロ』だ」

「・・・」

「エイレインさん、それはどういう事でしょうか・・・?ま、まさか学生がテロリストと・・・」

「残念ながら本当の話だ。シンジュクのも、ナリタのも、全部ルルーシュがやったことだ」

「ル、ルル・・・どうして・・・」

「私は、ルルーシュという子の性格などは知りません。シャーリーから時々聞かされる以外は。

しかし、聞いている限りそこまで過激な子とは思えません。なぜそのようなことに・・・」

「理由は特に言うつもりはない、だが、お前たちに隠し事をしているのは事実だ」

「シャーリー、ここ最近ルルーシュが寝不足なの。理由知ってるでしょ?」

「エイス君と話してるんだったよね」

「あれは、ルルーシュがついた嘘。本当は黒の騎士団として行動を・・・」

「嘘!!!」

「・・・シャーリー」

「なんで・・・なんで、そんな事するの。ルル・・・」

 

 

 

 

少し、落ち着かせた方がいいだろうな 目の前の現実が壊れることは恐怖だ

自分が積み重ねてきた常識という足場が、突然非現実という爆弾で壊される

足場がなくなれば、落ちていくのは必然だ 

どれだけ落ちたのか・・・ルルーシュがそんなことをする奴じゃないなんて幻想を抱きながらな

リートは椅子から立って、離れたところに置いてあるサーバーに水を取りに行った

落ち着かせた方がいいと思っているんだろう

ドレスを握りしめて必死に戦っている シャーリーよ、それが普通の反応だ 安心していい

 

 

 

 

どうしようもないくらいの絶望感と、虚脱感・・・・

ルルが、黒の騎士団の、ゼロ? 何の冗談って思ったけど

エイス君もセレスさんも、瞳を私から外そうとはしなかった

嘘を・・・ついていてほしかった、こんなに嘘を言ってほしい事はなかった

ルルが・・・ゼロ 下手をしてたらお父さんを殺してた ルルが・・・ゼロ

エイス君の占いの理由が分かった、気がする 黒の騎士団が殺してたのはお父さんで

ルルがゼロで、エイス君達が助けてなかったら間違いなく死んでたんだ・・・お父さん

安堵の気持ちはない それ以上にルルに疑いの気持ちがついてきてる

聞かなきゃよかったと後悔してる

聞いて良かったと思ってるかもしれない

なら・・・私は、何を聞けばいいの? この二人は、何を知ってるの?

 

 

 

 

「シャーリー!!」

「動くんじゃない!ジョセフ!!」

「!!」

「娘が心配な気持ちは分かる、抱いて安心させたい気持ちも分かるさ。

だがな、今お前がここで抱きしめたらシャーリーは、考えるのをやめてしまう!

それだけはするんじゃない!シャーリーの事を思うのならそれだけはするんじゃない!!」

「・・・」

「ジョセフさん・・・」

「すまない、エイス君。私にも水を頂いていいかな」

「ええ、二人分持ってきてますから」

「・・・ありがとう」

 

 

 

C.C.が止めてなければ、おそらくジョセフさんはすぐにシャーリーを抱きしめただろう

それをさせなかった理由は、ほかにあると思う C.C.なりの愛なんだと思う

シャーリーの事を心配しているようで見えて、実はジョセフさんの事を気にかけていると思う

娘も成長しているんだ お前が見ていない間でな だからそれを見てやれ なんて思ってそうだ

でも、ようやくジョセフさんの殻が外れた さっきまでさん付だったのか君に戻ってる

ジョセフさんの本音はずっと隠されてた お礼を言った事は本当の事だと思う

だけど、その中に何かある気がするんだよ 黒い感情じゃない 何かが

 

 

 

「シャーリー?」

「・・・ごめん、エイス君。お水もらうね」

「うん、どうぞ」

「ゴクゴクゴク・・・」

「少しは、落ち着いたか?フェネット親子」

「は、はい、なんとかですが」

「はい!」

「ほう、声に力が戻ったな?心境に何の変化があった」

「私は、エイス君とセレスさんが何を知っているのかが気になります」

「・・・」

「何でそんなことを話したのか、本来なら話さずに終わったはずです。

その理由と、その先の何かを教えてほしいです」

「・・・ふっ」

「・・・はははっ」

「ジョセフ!」

「は、はい!」

「お前の娘は聡明だな。余裕のない状況でよくここまで持ち直した。

しかも、ルルーシュがゼロである事を半分受け止めている。

なかなかやれるものじゃない。いいだろうシャーリー、こちらもお前の知りたいことを教える」

「はい!」

「なら、何を知りたい。シャーリー」

「私が、知りたくないことを」

「・・・じゃあ、僕から話すよ」

 

 

 

 

シャーリーが、ここまで大人になっていたのを私は知らなかった

先日のレストランの時は、無邪気な娘だった

数年前までは、私と結婚すると、かわいい事を言ってくれた

それが今では、エイレインさんに聡明と言わせるとほど成長していた

親としては喜ぶべきだな 父親としてはさびしい面もあるが

それでも、シャーリーの幸せなら私も手伝ってやりたい

 

 

 

 

「僕たちは、あなた方二人には安全な所に居てほしいと思う反面、

危険なことに足を突っ込んでほしいという両面があります。

だけど、シャーリーの覚悟を知っておきたいんだ。僕も、セレスも」

「私の・・・覚悟?」

「今でも、ルルーシュは好きかい?」

「・・・どうなんだろう、ちょっと分からないかもしれない。

生徒会室にいたとき黒の騎士団が殺すってエイス君が言ったとき

少なからずルルが動揺したのは知ってる。あれでいて、ルルもやさしいところがあるから。

ただ、ルルはそれを止めなかった。理由は知らないけど・・・

でも、ルルの手助けはしたいと思ってる、それは本当の気持ちだと思う」

「黒の騎士団に入ってもらおうかとも思ってたんだけど・・・」

「それは絶対に嫌。それに私はブリタニア人。皇帝陛下に反逆をしたいとも思わない。

そこまでブリタニアの治安とかは悪くないと思うよ。だから黒の騎士団には入らない」

「うん、分かった。なら、僕たちに協力してもらうのはどう?」

「エイス君とセレスさんに協力?」

「まぁ、安全な所に居てほしいかなって・・・」

「それも嫌!」

「えっ!?」

「ルルが安全な所にいないのにそれは嫌!」

「う、ううん・・・どうする?セレス」

「まぁ、シャーリーの覚悟を汲むには一つ絶対にクリアしないといけないことがある」

「えっ?なんですか」

「アッシュフォード学園だ」

「・・・」

「当然ながら、お前はまだ学生だ。お前はやめることはおそらくできないとは思うがな。

だから、やめるなとは言わん、むしろ言うつもりもない」

「じ、じゃあどうすれば」

「週に一度、このホテルの最上階に来い。もちろん一度ではなくてもいいが、

今後お前が踏み込む世界にはナイトメアが不可欠だ。だから、練習をしに来い」

「ちょっと、待ってください!娘に、シャーリーにそんな危険なことをさせるつもりは」

「お父さん!」

「!」

「今回は私の我が儘になっちゃうけど、本当にやってみたいんだ。

危険なことはするつもりもないし、エイス君達も手助けしてくれる。そうだよね?」

「う、うん」

「だから、お願い!お父さん!」

「・・・」

 

 

 

静寂はかなり長かったと思う ジョセフさんは立ち上がって自分で水を汲みに行った

シャーリーは、ずっとジョセフさんの事を見ていた

ちょっと前までは比較的明るい雰囲気だったのが見事に崩れてる

でも、それじゃないとダメなんだよシャーリー・・・

僕たちは、そう言う事をやるためにこっちに来てるんだ

C.C.もナイトメアの練習をさせる理由も頷ける

ずっと前に聞いた話だけど、ロロに殺されたんだったね

僕もそれは嫌だった その時のルルーシュの心の拠り所の一つだったんだろう

だけど、今回はそんなことさせない 絶対にだ!

そんなことを考えていると、ジョセフさんが戻ってきた

 

 

 

「・・・エイスさん」

「ん?」

「・・・セレスさん」

「なんだ?」

 

 

 

 

考えてはいなかったですが、さっきのシャーリーと同じ問いかけの仕方

やはり、親子なのでしょうね あいつは反対するだろうけど

私は何より娘の幸せを願い、娘がやりたいようにさせてあげたい

悪の道というのは、当初は望んでいなかった

だが、この二人はその道を歩んではいない気がする

長年の経験と、勘だ かつては、私もそう言う事をしてみたかった

ブリタニア軍の将官として、敵をバッタバッタ倒してみたい時期もあった

あいつと出会ってから、死にたくなくなった

結婚して、あいつとの間に生まれた子がシャーリーだった

どこか、そういう血も混じっていたのかなぁ・・・

ルルーシュ君の事が好きならそれはそれでいい

ただ、私の願望で言わせてもらえるならエイスさんの事を好きになってほしい

見ない人と見える人、字の違いは二文字でも、本質の違いは無限大だ

エイスさんの方が、信頼できると私は思う

どうするのかは、シャーリーの思い次第だが・・・

 

 

 

 

「・・・・・娘を、シャーリーを、頼めますか?」

「・・・!お父さん!」

「ああ、分かった。約束は守る」

「シャーリーは、しっかり守りますよ」

「・・・よろしくお願いします。私も精一杯はお手伝いしますので」

「自分の生活に支障の出ることをするなよ?シャーリーが心配して行きそうになるからな」

「セレスさん!」

「おっと、これは失敬」

「分かりました。シャーリー、セレスさんに失礼の無いようにな」

「あ・・・さっそく失礼なことを」

「気にするな、これから長いんだ。ゆっくり慣れていけばいいさ」

「あ、ありがとうございます・・・」

「さて、食事の時間もそろそろ終わりだ。部屋の貸切時間ももう少しで切れる」

「すいません、セレスさん。ちょっとお耳を貸してもらっていいですか?」

「ん?なんだ?女同士の会話か?」

「まぁ、そんな感じです・・・ごしょごしょ」

「・・・・・ふむ・・・!?な、なんだと!!!」

「えへへ、まだですよ?」

「面白い・・・今後に期待しているぞ、シャーリー!」

「はい、こちらこそ宜しくお願いします!」

 

 

 

 

「二人で、何の話をしてるんでしょうね?」

「女の人がやる事は、いつになっても分かりずらいですよね」

 

 

 

 

 

「お時間になりました。ご満足いただけましたでしょうか?」

「ああ、ここの料理は気に入った。シェフに馳走になったと言っておいてくれ」

「かしこまりました。フェネット様方はお帰りになられますか?」

「はい、お手数ですが帰りの方を案内していただけますか?」

「承知いたしました。では、またのご来店を心よりお待ちしております」

 

 

 

 

私たちは、エレベーターホールで別れた

ジョセフもブリタニア人にしては気骨のあるいい男だった・・・・

リートには及ばんがな、当然だ

だが・・・シャーリーめ

最後にフレイヤを私めがけて投げつけてきた

 

 

 

『私、エイス君、好きになっちゃったかもしれません』

 

 

 

ランクアップだ、要注意じゃない!警戒だ!

仲間としてなら受け入れるが、リートは絶対にやらん!断じてやらん! 

お前に、リートは渡さんからな・・・シャーリー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

エレベーターから降りた私たちは、エントランスホールから降りてドレスを返した

もっと着ていたかったな ここに来れる機会も増えるしまた着れるといいな

セレスさんには、思いっきり爆弾を投げちゃった

何であんなこと言ったんだろう? 私って悪い女かな?

ルルの事も・・・エイス君の事も・・・

どっちつかずって言うか、エリア11って確か一目惚れって言葉があったっけ

そんな感じがするなぁ、ルルとは違った感じ

お父さんも心配そうな顔はもうしてない 良かった、こっちも心配してたんだよ?

会長には何て言おう 水泳部もかけ持ちだし生徒会もあるし・・・

週一回は・・・ナイトメアの練習?なのかな

うーん、体力もつかなぁ・・・・

そう考えながら、私たちはホテルを後にした・・・・

 

 

 

 

 

 

―――――――――アハハハハ・・・・やっと、やっと見つけたよC.C. 今、会いに行くよ!

 

 

 

 

 




一番最後の方は予想できると思いますwww



ご感想などありましたら、宜しくお願いします<m(__)m>


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第十六話 Dead of Liar

いよいよ・・・・

考えるのがしんどくなってきた今日この頃www
でも楽しいんですよ(笑)


では、本編です。


 

 

 

 

「さて、服も返したし、これからどうするリート」

「ルルーシュ達にはエイスって呼ばれてるけどね、やっぱりそっちの方があうよC.C.」

「少なくとも、お前には多くの達成感があるんだろう?」

「?うん、まぁやり遂げたって言う気持ちはあるね、まだまだこれからが大変だと思うけど」

「そうであるならいいさ。だが、ルルーシュもかなり調子に乗っていた時がある。

今のお前は、それに近づいている気がするよ。リート」

「えっ・・・」

「言っていなかったか?」

「それぞれの出来事とかそういう事を聞いてはいたけど、ルルーシュが調子に乗ってた?」

「ナリタの戦い、あいつ自身調子は乗っていたと自覚はなかっただろうがな。ギアスを通じて

あいつの気持ちくらいは汲みとれる。黒の騎士団を持ちつつ調子に乗っていた。

キョウトに認められたのも、心の底では喜んでいるあいつがな。紅蓮も無頼も得られたことに

変わりはない。表面上に出てこなかっただけと言う訳さ」

「でも、その後のシャーリーの事があって・・・」

「そうだ、自制したんだ。ある一定のラインまではな」

「・・・」

「だが、私たちはそういう高揚した気持ちは要らない。一喜一憂する様な人間らしい気持ちは、

捨てろリート。喜ぶのはいいさ、悲しむのもいいさ。だが、人間として感じる時だけ

喜び悲しめ。そうでなければ、過去のコードホルダーと同じように壊れることになるぞ」

「・・・なら、今は喜んでいていいの?」

「そうだな、だが今だけにしておけよ」

「うん」

 

 

そこで突然室内の電話が鳴った

 

 

「ん?誰だ?」

「ルルーシュじゃないね、通信機で来るはずだし、何よりここを知らない」

「まぁ、いいか」

 

「エイレインだ」

「お休み中失礼いたします。フロントでございます」

「何か用か?」

「お客様がお見えになられているのですが・・・」

「今日の予定は伝えて会った通りだ、特に客人など呼んでいないぞ」

「どうしても会いたいと言われている方がおりまして・・・」

「・・・お前たちのセキュリティーのレベルを疑った方がいいのか?」

「いえ、それは問題ないかと思います。エイレイン様の事をご存知でしたので」

「ん?フェネットではないのか?」

「はい、マオと名乗る少年なのですが」

「!?」

「お客様?」

「少しそこで待たせておけ、こちらから連絡する」

「・・・かしこまりました。では失礼いたします」

 

「C.C.?」

「・・・お前の考えた通りだったな、リート。マオが来たぞ」

「えっ!?も、もう来たの!?」

「お前でもこれだけ早く来るとは思わなかったか」

「うん・・・きっとシャーリーを付けてたんだね」

「予想は出来ていたが、な。対応を細かく決めていなかった」

「でも、やる事は変わらないよね」

「違いない、過去の清算をするのが私がここに来た理由だからな」

「じゃあ、少し準備しておこうか」

「頼む、私はフロントに・・・」

 

リートは私の意思をくみ取ってくれるらしい

・・・いかんな、過去に会ったことのある奴に会うとどうしても固くなる

マオはなおさらだ、自分の手で殺したからな

だが、今回は違う あのガキの扱いは難しいだろうがリートも居てくれる

拒む理由などないさ、私はC.C.(過去)でありC.C.(未来)なんだからな

 

「はい、フロントでございます」

「エイレインだ」

「先ほどの件の事でございますね。いかがいたしましょうか?」

「そいつをスイートにまで案内を頼めるか?」

「かしこまりました。その方のお召し物は・・・」

「そのままでいい。それと軽食を3人分頼む、内容はそちらに任せる」

「承知いたしました。ではご案内の後、スイートの方へお持ちいたします」

「よろしく頼む」

「では、失礼いたします」

 

私の覚悟が試されるときはいつもこんな感情だ

渦巻いて、離散して、弾けて、消し飛ぶ

心の中に、ずっとそういう感情が居座る

過去にこんな感情があったのは数回くらいだ

マオを自分の手で殺したとき ガウェインとともにジークフリートと共に海に沈んだ時

私を私で亡くした時 ルルーシュを殺す計画に乗った時

いずれも覚悟というチップを払いながらギャンブルをしていた

いつも私の負けだった いつもいつも、イカサマされて負けていた

世界という名のディーラーにイカサマをされて

分かってはいる、その結果が、身ぐるみをはがされ拘束された

それが、世界の奴隷となった私の姿だ

だが、リートというそれを担ってくれる友が出来た

世界は、私を縛ることが出来なくなって解放した

 

ざまをみろ

 

今は、覚悟というチップが目の前に数枚ある

ディーラーは、世界と過去という二人になった

私もリートというパートナーがいる

お前たちごときで私たちを縛められるものか

縛り上げたいのなら、世界と過去と未来と、神を連れてこい!

そうでなければ、悪魔には勝てない!

 

しばらくたって、エレベーターの方に気配を感じた

懐かしいと言った方がいいのか、久しぶりと言った方がいいのかは分からない

幼く大きい気配だ  マオ お前だよな やはり

 

 

 

「C.C.!会いたかった!」

「・・・マオ」

「君は本当に静かだ!周りのガラクタどもより、はるかに」

「・・・」

「君は、最高だよ!」

「・・・相変わらず子供だな、まるで変わっていない」

「身長とかいろいろ成長したんだよ。子供なんて言わないでほしいな。

それに君を迎えに来たんだよ、嬉しいだろう?C.C.」

「お前は、セレス・エイレインと呼ばないんだな」

「セレスが偽名なんて僕だってわかるよ、C.C.はC.C.だから」

「お前らしいな、だがお前は私の事を何も分かってない」

「分かってるよ!C.C.は僕の事が大好きなんだって!」

 

そうして、マオはヘッドホンを取り外してこっちに向けた

延々と私自身の声がリピートする

なつかしい・・・そんな余裕なんて過去にはなかったな

 

「わざわざ、買ってほしいとせがんできたのはその為だったのか?」

「ガラクタとかとC.C.の声を一緒に聞きたくないからだよ。当たり前じゃないか!」

「お前は、私が私でないことを理解していないんだな」

「そんな事よりさ、こんなところから早く出てオーストラリアに行こうよ!」

「オーストラリア?」

「うん!僕ね、オーストラリアに白くてきれいなとても静かな家」

「ほう、それは見てみたいものだな。孤児のお前がそこまでできるようになったのか」

「褒めて褒めて!僕は、C.C.の為だけに頑張ったんだよ!」

「全く・・・あいつとお前では、どこで育て方を間違えたんだろうな」

「・・・あいつ?エイス・トゥバリエとかいうガキの事?あんなガラクタほっといてさ、

早くオーストラリアに行こう!あ、でもオーストラリアに行くには飛行機に・・・」

「・・・せ」

「え?何、C.C.」

「・・けせ、マオ」

「消せ?何を消すの?あ、あのガラクタ・・・」

「取り消せぇぇぇぇぇ!!!!マオ!!!!!」

 

私は、マオに掴み掛った 不意を突かれたマオは後ろに会ったソファーに倒れこんだ

だが、私は許す気はない その事だけは許すことはできない

 

「あいつをガラクタと言ったことを取り消せ!すぐにだ!」

「え、あ、あ、C.C.でもそんな顔するんだね・・・」

「今すぐに取り消せ!でなければ、お前を殺す!」

「ひぃ・・・C.C.はぼ、僕の事好きなんだ・・・」

「今のお前のことなど、誰が好きになるか!取り消せ!」

「う、嘘はいけないんだよ!C.C.は僕に嘘をつかないんだよ!」

「ああ、嘘はついてないさ。今のお前の事は本当に嫌いだ」

「嘘だ!絶対に嘘だ!」

「お前の悪い癖だな!都合のいいところは嘘にしたがる!私がお前をずっと好きでいる。

お前の考えは浅くて軽い!過去の私ならともかく、今の私ならお前を容赦なく殺せる!」

「ダメだってC.C.そんなことしたら」

「!?お前は!」

「・・・リート、準備は終わったのか?」

「大体終わったよ。二人で話していた方が良かった?」

「エイス・トゥバリエェ・・・お前がC.C.を僕から取ったんだろ!お前がゼロ!」

「あらら、シャーリーの事を覗き見てるなら気づいてると思ったけど、C.C.しか見てなかったか」

「どういうことだよ!お前はゼロでギアスも持ってるんだろう!」

「確かにギアスは持ってるよ、だけどゼロじゃない。ゼロは別にいる」

「うそつき!」

「嘘はついてないんだけどなぁ」

「ねぇ、C.C.こんな奴放っておいて、一緒にオーストラリアに・・・」

 

私は、マオから手を放してリートの隣に歩いて行った

やはり、こんな子供の相手はつかれる

私は振り返った 勝ち誇った笑みを浮かべながらな

 

「お前の建てた家も見てみたくもあるが、今の私にはするべきことがある。だから今はいけないな」

「なんで!飛行機にはC.C.をコンパクトにすれば大丈夫でしょ!」

「いくら私が不老不死とはいえ、痛い事に変わりはない。それでも私を傷つけるのか?マオ」

「嘘をついてたら、お仕置きでしょ!嘘はダメなんだよ!」

「じゃあ、今から私が本当のことを言ったとしてもお前は信じるか?」

「信じるよ!絶対、うそつき何て言わないから!」

「信じられないなぁ。さっきまでC.C.の言葉、まるで信じてなかったのにね」

「ガラクタは黙ってろよ。僕は、C.C.と話してるんだ!」

「あー・・・」

「お前も喋っていい。マオの事を聞くことはないさ」

「でも・・・」

「C.C.!なんでそんな奴の事を!」

「それより、C.C.の話聞かないの?」

「聞く!だからお前は黙ってろ!」

「・・・話が進まないから、少し黙ってるよC.C.」

「お前には苦労かけるな。マオ、いいか。嘘つきなんて言うなよ」

「うん、うん!言わないよ!」

 

 

 

だが、お前は絶対にこういうだろうな 嘘つきと

 

 

 

「初めに言っておく、私は、お前の知っているC.C.ではない」

「うん、そんなきれいなC.C.は初めて見たよ」

「そうではないんだがな・・・」

「それでそれで、次は何?」

「私は・・・未来から来た」

「・・・」

「聞こえていなかったか?」

「・・・冗談なんだよね?C.C.が僕を楽しませるために・・・」

「違う、私は本当に未来から来た」

「嘘つき!!」

 

 

予想が当たっても嬉しくはないな

だが、マオは普通に人間としては正常だな

 

 

「嘘つき、嘘つき!そんな事嘘に決まってる」

「・・・今すぐ、帰れ。マオ」

「嘘つ・・・き。え、なんで・・・」

「お前は、今私に嘘をついた」

「え・・・」

「私に嘘つきと言わないと言ったはずだ。なのにお前は私に嘘をついたな」

「あっ・・・」

「さっさと帰れ、お前は、今のお前は私にはいらない」

「う、うそ・・・」

「残念だが、嘘はついていない、言ったはずだぞ?これから本当の事を言うと」

「あ、う・・・」

「だが・・・お前が私たちに協力するというのなら、考えてやってもいい」

「私・・・たち?」

「私とこいつは、共犯者だ。これからやる事はずっと難しい事だ、

下手にお前が来ては足手まといだと言っている」

「・・・」

「物分りは悪いんだったな。なら簡単にしてやる」

 

 

そうして、私はマオに触れた

マオはどこか、嬉しそうではある ここに銃器は持ち込めない

だから、私たちを殺そうとする手段は、テーブルに置いてある果物ナイフくらいだ

マオはルルーシュと同等の貧弱だ その可能性はほぼゼロだろう

 

 

「今からお前に、私がこれまでやってきたイメージを渡す。

理解できないのならそれはそれで構わない、私はお前を切るだけだ」

「そんなことはないよ、僕はC.C.の味方だよ。こいつは別だけど」

「余裕を持っているのはいい事だが、お前に耐えきれるか?では、行くぞ」

 

 

C.C.が直接接触でマオの目が閉じていく・・・けど

椅子に座っているからだけど、背もたれに何度も頭を打ち付けてる

クロヴィスと接触の意味合いが違うからかもしれないけど

すごく辛そうだ でも、マオ これが僕たちなんだよ

もし君がC.C.と一緒に居たいならこの苦痛を乗り越えないといけない

もし、こっちのC.C.と一緒に居れないなら向こうのC.C.に行くかもしれない

だけど、その先に待ってるのは復讐と死だけだ 過去の世界と同じになるかもしれない

僕としても、君には居てほしいよ 僕と同類 だけど違う人間

人である身と人ならざる者、どっちがいいとかじゃない

君は、『人』であってほしいと僕は思う

そうしているうちに、マオは力尽きたのか分からないけど寄りかかって寝始めた

クロヴィスみたいな安らかな寝顔じゃない 苦しんで悪夢を見てるような顔だ

僕たちの事が悪夢だったのか、それともC.C.が見せたイメージが悪夢だったのか

それは僕には分からない でも・・・

 

「やりすぎたとは思わない。だが、お前がこっち側に来るためにはこうするしかないんだ。

マオ・・・お前の育て方を私は間違っていたと思う、ギアスを渡す時期も間違っていたと思う

お前に外の世界を教えなかった私が間違っていたと思う、その責任を過去では死で表した。

今回は、お前を救う。それが、私の贖罪の一つだ・・・いっしょに、背負ってくれるか?リート」

「もちろん、背負うのは十字架じゃなくてC.C.だけどね」

「ふふっ、いい事を言ってくれるじゃないか、リート。これからも頼むぞ」

 

 

 

「失礼いたします、ご注文の軽食をお持ちいたしました」

 

 

 

――――――――――ルームサービスを頼んでいたんだったか・・・マオの分、どうするか・・・

 

 

――――――――――起きてから、食べてもらうしかないんじゃない?・・・・

 

 

 

 




なんか、二話構成になりつつあるなぁ

文才がある人がうらやましいwww(嫉妬と羨望の眼差しで)


ご感想などありましたら、宜しくお願いします<m(__)m>


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第十七話 Illusion that appears Reality that broken

三日に一話 ペースはこんな感じで頑張っていきます~

つい最近、DVDのゼロレクイエムを知った人間でございますwww


では、本編です。


 

 

ここは・・・僕は、なんでここに・・・

そうだ!C.C.!僕はC.C.に会って・・・

 

でも、C.C.が僕に嘘をついた

こんなこと今までなかったのに・・・

 

 

あれ、光が見える

あれは・・・C.C.と僕!?

いや、違う あれはもっとずっと小っちゃかった時の・・・

 

C.C.に抱かれてる、いいな

今のC.C.は僕に冷たいよ あのガラクタと一緒になって

あの頃は、周りの人間がウザかった

自分勝手なことばっかり言って、人が聞いてるのも知らないで愚痴ばっかり

こっちが聞いてるのにいい加減にしろって言っても何言ってんだこいつっていう顔

C.C.は本当に静かだった 僕のC.C.・・・

 

湖に二人でいる、今すぐそこを僕と変わってほしい

今見たらC.C.をもっときれいに書ける

もっともっと、最高に

 

そうだったね、僕は、ずっとボロの家にいた

C.C.もそこで良いって言ってくれたから一緒に寝れた

C.C.の温かさがまだ・・・ちょっとだけ覚えてる

 

あれは・・・家に帰った時の僕だ

C.C.にヘッドホンを買ってもらった時の

何に使うんだ?って聞かれたけど内緒って答えたんだっけ

あれさえあれば、ガラクタの声が聞こえなくて済む

僕にとっては本当に大切なもの 便利なものを作ったガラクタには感謝だね

 

数年後、C.C.は僕を置いてどっかに行っちゃった

町にも、村にも、ガラクタしかいなかった

ボロ屋に帰って気が付いた C.C.の声は聞こえない

だから、C.C.を探そうにもガラクタが邪魔になるんだ

どうしようもなかったんだ・・・

 

そして、今、ゼロっていう黒い仮面の奴がテレビに出てるのを見た

確信したよ、絶対にギアスを使ってるって

ギアスを使ってる人間は大体それが分かる

異常だから、異端だから、異解だから

 

 

そうして、僕はエリア11に来たんだ

 

最初に会ったのは・・・・・・・あれ?

どこだここ・・・ 僕はこんなところに来たことはない・・・

会ってるのは、シャーリー・フェネット?

あの女とは、僕は一言も話してない!

じゃあ、あれはなんだ!あのマオは僕じゃない!

 

ロープウェー?待てよ、僕はエリア11に来てから一度も乗ってない!

チェス? なんで僕がチェスなんか

相手は、誰だ・・・ギアス! って事は、こいつがゼロ!?

C.C.もあのガラクタもいない どうなってるんだよ!

・・・はぁ、C.C.君のそういう格好も素敵だよ

でも、あんなC.C.の格好見たことない、あれも僕の知ってるC.C.じゃない

 

今度は、遊園地?

C.C.が来てくれた!あれ?今の僕の感情はなんで?

あ、C.C.が僕に銃口を・・・でも、撃たなかった

僕の事が好きだから・・・

え、ちょっと待てよ、おい、なんで、なんでC.C.を撃ってるんだよ!!

痛がってるじゃないか!何やってるんだよ!

こんぱくと、チェーンソーでか!・・・ふざけるな!C.C.をバラバラにするなんて・・・

あの僕は、僕じゃない!C.C.が大好きならそんな事はしない!

 

画面に、あいつが・・・

僕と話してるのか?声が聞こえないのは痛いなぁ

怒って、画面を切り付け始めた・・・えっ、あいつ僕に何を言ったんだ?

周りに、ナイトポリスが集まり始めた

狙いは、あの僕か・・・・・撃たれた・・・撃たれて当然だ、C.C.をあんなにして

僕だったら、絶対に許さない!

 

あれ?なんで自分に怒ってるんだろう?

 

今度はどこだ?

学校?あの紋章はシャーリーとかいう女のネクタイにもついてた

ってことは、ゼロはあの学校の生徒の誰か?

栗毛の女の子だ あの子、椅子ごと縛り付けて動かしてる?

・・・歩けない上に目も見えないのかあの子

僕だったらどうだろう、C.C.がそばにいてくれるなら心強い

でも、一人だったら? ガラクタの声を聴きながら生きれる?

無理だ、絶対に・・・拷問以上の苦痛だ

 

地下に向かって行った 暗いな よく見えない

・・・爆弾? よくあんなボロボロの体であんなことができるよ

電話をかけてる? ってことは、あいつ、あの栗毛の女の子を人質として

なんだよ、僕がやっているのかあれ? どうなってるんだよ!

 

C.C.! 僕に何を見せたいの!

僕は、僕は、君に何をしたの! 僕は君と一緒に居たいだけなのに!

なんで! なんでなの!

 

ロープウェーでチェスをしたあいつがやってきた

チェスで、また勝負しようと・・・あれが装置?なのかな?

しかも僕のギアスを使ってるから戦略が読めてしまう

やる事が丸わかりだ、これだと、どうあがいてもあいつは勝てない

・・・・・チェックだ、あいつが叫んでるのが分かる、爆弾の装置で間違いなさそうだ

あの栗毛の女の子は死んじゃったのか・・・・・あれ?死んでない!

・・・良かった・・・あれ、なんで良かったなんて・・・

それに、窓をぶち破ってきたこいつは誰!?

しかも、銃弾を全部避けて・・・人間じゃない、こいつもギアスを!?

違うと思う、少なくともこんな奴じゃあギアスは使えない

それより、C.C.が契約しないと思う なんとなくだけど

 

こいつの勝ち誇った笑顔がむかつく

でも、栗毛の子が死ななくてよかったとも思ってる

あっ、僕が逃げる! もう一人の、何やってるんだよ!

その先にはC.C.がいた スーツのC.C.もやっぱり素敵だ

えっ・・・僕を殺した? C.C.が・・・

嘘じゃない・・・でも、僕は生きてる・・・

 

うああああああああああああああああああああああ

何で、どうして、訳が分からない!

悪いのは、僕なの!?C.C.なの!?

僕は悪い事は、してない!僕はC.C.に会いに来ただけだ

僕は悪い事を、した!? C.C.にも栗毛の子にもあいつにも、もう一人にも・・・

ぁぁぁぁあああああああああああああああああああ

 

 

 

 

意識を失ってたのかどうかは分からない

ずっと失ってたのかもしれない

今も失ってるのかもしれない

 

 

 

 

いつの時代か、分かりようがない

何でナイトメアが飛んでるのかも分からない

でもこれだけは言える

あいつは、ゼロに殺されたんだ

でも、あいつがゼロなんだと思う

 

目の前で見たわけじゃない

目の前で殺されたわけじゃない

でも、あのゼロは銃弾を全部避けた

だから、もう一人のがゼロになりきってあいつを殺した

 

その先は、ここは真っ白だった

C.C.は僕に何を見せたかったんだ

でも、ここがあったかくなっていった

きっと、これからも見せたいんだろうね

 

「・・・リート、リート・ルルース」

 

 

あのガラクタ・・・リートって言うのか

じゃあ、エイス・トゥバリエって言うのは偽名か・・・

 

「ううん、だけど、みんなぼくがきらいなんだ。おしゃべりできないんだ」

 

 

僕と似てる・・・でも全く違う悩みだ

じゃあ、お前『なんで僕と同じギアスじゃないんだ』

 

 

「まえまではよかったのに」

 

 

そういう事か・・・僕よりも小さかったのに、僕以上の苦痛を・・・・

僕は、孤児だった こいつは、親を亡くした

僕は、一人だった こいつは、友達を失った

僕は、C.C.がいた こいつは、C.C.が居なかった

 

 

 

・・・C.C. なんでこれを見せたのかが少し分かった気がする

 

こいつに、リートに入れ込む理由も分かった

こいつは、自分で生きてる 僕は、自分じゃなくC.C.で生きてた

C.C.に頼りすぎてたんだと思う

 

 

光が消えた 目の前が真っ暗になった

C.C.に何て言おう C.C.になんて話そう

C.C.は許してくれるかな? C.C.は怒っちゃうのかな?

でも、まずは起きよう そうじゃないとC.C.と話せない

 

 

「う、ううん」

「ん?起きたか・・・」

「C.C.・・・ここは・・・?」

「スイートの客室だ、椅子では寝づらいだろうと思ってな」

「ぼくは・・・はっ!?」

「どうした、マオ」

「C.C.一つ聞かせて!」

「お前の第一声がそれか、まぁ、いい。何だ」

「僕は、C.C.を撃ったの?」

「・・・・・そうだと言えるし、そうでないとも言える」

「ど、どういうこと?」

「所詮可能性さ、だがお前が信じているなら、話してやろう」

「・・・」

「私が未来から来たという話はお前にした、お前はついさっき否定したがな。

私にとっての過去は、お前が見たであろうイメージだ。お前に銃で撃たれたし、

チェーンソーでバラバラにされそうになったしな。それは現実にあった事だ。

だが、それ自体が無くなった。マオは今ここにいるし、銃も持っていない。

所詮は可能性に過ぎない事だ。もし私に会っていなければ、お前は私に会い

同じことをしただろう。きっと、間違いなくな」

「僕・・・C.C.を撃つなんて、そんな・・・」

「お前をゆがませたのは、過去の私であり、現在の私だ。それは本当にすまないと思っている」

「じゃあ、僕は殺されたの!?生きてるの!?」

「お前は生きているさ。だが、過去のお前は私が殺した。あのイメージは間違いなく現実のものだ」

「栗毛の女の子は・・・無事なの?」

「栗毛?ああ、ナナリーの事か・・・お前は会っていないから問題はない。過去のお前は会った」

「そっか・・・そうなんだ・・・」

「・・・マオ」

「なに?C.C.」

 

 

 

 

「・・・・・済まなかった」

 

 

 

 

「えっ?」

「お前の事を捨てたのは、私の罪だ。お前を見捨てたのは、私の咎だ。

だが、あの時の私は死にたかったんだ。お前が自らを閉じてしまったから、お前を捨ててしまった。

その為だけに、お前を利用したのは間違いない。幼いお前にギアスを渡したのもすまないと思って・・・」

「ちょ、ちょっと待ってよC.C.・・・」

「いる。お前を孤独にしたのは私が、未熟だったせいだ。

あの時、お前を殺さずに済ませることも出来た筈だ、だが私は、お前を殺してしまったんだ・・・」

「待ってってば!C.C.僕は・・・」

「だから、お前に許してくれとは言わない。だから、お前のギアスを・・・」

「待って!!!!!」

「!?」

「僕の話も聞いてよ!自分の事を話してくれるのも嬉しいけど、僕の話も聞いて!」

「・・・ああ」

「中華連邦にいたとき、僕は本当に幸せだったよ。C.C.と一緒に居れたから。

心の声が聞こえてくるのは本当に苦痛だった。でも、C.C.が居たから大丈夫だった。

僕の事を利用したのは許してあげる。僕はC.C.の事が大好きだから。大好きだから!」

「マオ・・・」

「あのイメージでC.C.が何を僕に伝えたいのかは少しだけ分かったよ。

僕は、あいつ・・・リートとは、違う。僕は少しあの場所に居て大人になれたよ?

ずっとC.C.と一緒に居たけど、依存っていうのであってるのかな?

多分、C.C.に頼りすぎてたのかもしれない。ううん、きっとそうだと思う」

「マオ・・・お前」

「だから・・・・・

 

         僕も、ごめんなさい

 

                       C.C.」

 

「そうか・・・お前もあの時とは違うのか」

「えっ?」

「マオ、お前は生まれて初めて人に謝ったな。私が知っているところでは」

「・・・そう・・・かな」

「変わっていないのは取り消しておこう」

「でも、変われたのはC.C.のお蔭だよ」

「私の?」

「僕にイメージを見せてくれたじゃない。あれがあったから、僕は変われた気がする」

「ふっ、存外私の過去も捨てたものではなかったという事か」

「C.C.あいつは?リートはどこに行ったの?僕・・・あいつにも」

「リートは、今ルルーシュを迎えに行っている」

「ルルーシュ?」

「ゼロだ、そしてお前が気になっている栗毛の女の子の兄でもある」

「えっ!?」

「イメージは大体で見せたからな、私は正確にどんなものを見ているのかは知らん。

どういうところまで見た?」

「きれいな白い服を着て、それで、ゼロに刺されたところまで・・・

リートとの出会いのところも見たよ」

「・・・そうか」

「ねぇ、C.C.」

「ん?」

「さっきから、ガラクタの声が聞こえないんだけど・・・ここってそんなに人居ないの?」

「なに?・・・おい、ちょっとマオ、目を見せてみろ!」

「え、ちょっと、まっ・・・いだだだだだだいだいだい、むぃありあけないでぇ!」

「んっ・・・ああ、すまない、だが予想通りだったな」

「ああ~痛かった・・・突然すぎるよ~C.C. で、何か分かったの?」

「お前のギアスが完全にコントロールされているのが分かった。

コードからも、お前は今自分の意志でギアスをオフにしている」

「オフ?って言う事は、ほかの奴らの声が聞こえなくて済むってこと!?」

「まぁ、そうなるな。何が原因かは大方察しはつく」

「えっ、どういうこと?」

「お前は、今まで謝ってこなかっただろう。自分の世界に入って出てこようとしてこなかった。

だが、今回お前は自分の意志で外に出てきた。自分で心の扉を開いたんだ。

お前にとっては、これ以上ないくらい難しい条件だったんだろう」

「そうか・・・そうだったんだ・・・」

「もうじきリートも帰ってくる。

腹も空いているんだろう。お前は先にリビングに行って軽く食べているといい」

「C.C.と一緒に・・・」

「少し用事が出来たんでな、先に行っててくれ」

「うん、分かった。また後でねC.C.」

 

 

そう言ってマオは、それこそもう会えないんじゃないかという感じの手の振り方で

部屋を出て行った あそこまでブンブン振ったら腕がとれるぞ?

だが、これでマオの憑き物が落ちた これからが大変なのは勉強だな・・・

あいつに人並みの常識と知識を与えてやらないと、これから先が大変だ・・・

さて、リートに連絡するか・・・

 

 

 

『はいはい、聞こえてるよ~』

「C.C.だ、ルルーシュはいるか?」

『うん、今グラシャ=ラボラスの掌の上だけど?』

「すまないが繋いでくれないか?」

『通信チャンネルを、オープンにしてと・・・ゼロ、相方から~」

『ん?エイス、相方って』

「久しぶりだな」

『もう一人のか・・・エイスから話はだいたい聞いた、シャーリーの件は礼を言う』

「薄ら笑いを浮かべたガキに言われたくはないな」

『もう安い挑発には乗らんぞ』

「なんだ、つまらん。だがまぁいい。お前に伝言役になってもらう」

『なに?誰にだ?お前が知っている人物なのか?』

「まぁな、C.C.に伝言を頼みたい」

『?まぁ、借りもあるからな。いいだろう。何と伝えれば良い?」

「お前の懸念事項、マオはこちらが預かるとな」

『お前の懸念事項、マオはこちらが預かるか、分かった伝えよう。

だがこちらからもお前に質問していいか?』

「まぁ、いいだろう。何が聞きたい?」

『マオとはなんだ?』

「お前の天敵になりえた兵器だな」

『なんだと!?』

『あれ?って言う事は、もう起きたの?』

「ああ、話もした。大分落ち着いたぞ」

『そっか、それはよかった』

『兵器というから、何かと思ったら人間か!』

「安い挑発には乗らないんじゃなかったのかな?」

『ぐっ・・・』

『まぁまぁ、じゃあゼロを置いたら戻るから、もう少し待っててね~』

「ああ、早めに帰ってこい。そんなガキ、そこから振り落としてもいいからな」

『おい、エイス。こんな高度で俺を落としたりしないよな』

『楽しいスカイダイビングとか良くない?』

『良くない!!』

「切るぞー」

『オーバ~』

 

 

あいつもなかなか遊んでいるな、だがルルーシュと遊べるのは通信くらいだからな

今の私があいつに会えば、どうなるだろうか 感動か何かで面と向かって話せるかな

まぁ、いいさ どうせ会う機会は世界がつくるだろうさ

 

 

 

―――――――――これからは二人の教育か、シャーリーとマオの二人 なかなか骨が折れそうだ

 

 

 

 




マオのキャラじゃあね~かもしれんwww

そしていじられ役のルルーシュ君お疲れ様ですww


ご感想などありましたら宜しくお願いします^^


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閑話 ルルーシュのお迎え

時系列的には、マオが寝てからの話になります。

いや~マオの話を先にしたかったんです(笑)

では、本編です。


 

 

 

 

「ルームサービスを頼んでいたんだったか・・・マオの分、どうするか・・・」

「起きてから、食べてもらうしかないんじゃない?・・・」

「そうだな、まぁサンドイッチで良かったと考えるべきか」

「とりあえず、マオを客室に移そう?椅子で寝かすのはちょっと」

「背もたれに頭を打ちつける音はしばらく聞きたくないな」

「やったのはC.C.だったよね~」

「別に非難しているわけじゃないんだろう?」

「もちろん、マオもこれ以上大変なことがあっても問題ないように

結構きついのを与えたみたいだし。C.C.なりのやさしさだって事は分かってるつもりだから」

「そ、そうか・・・」

「じゃあ、マオを連れて行くね」

「あ、わ、私も手伝おう」

「ありがとうC.C.」

 

いかんいかん、危うくポケーっとするところだった

しかし、リートが天然になってきているのか?

それに時折、コイルガン並みのダメージを与えてくることに自覚はあるのか?

まぁ、それもまた良しだ うん・・・

 

「これで良しっと、それじゃあルルーシュの所に行ってくるよ」

「ああ、私はここでマオを見ていよう。起きたら連絡するさ」

「分かった、あと、一つ賭けをしない?」

「賭けだと?」

「マオの第一声がどういう言葉になるか」

「ふん、面白い乗った。では私は・・・おはようとでもしておこうか」

「あっ!先に言おうと思ってたのに~!」

「はっはっはっ、早い者勝ちだぞ、リート」

「むむむ~、ならありがとうC.C.にしておくよ」

「その根拠は?」

「勘」

「ベットはどうする?」

「C.C.にう~ん・・・何かしてもらおっかな」

「ほほう、それなら私が勝ったらこちらもリートに何かしてもらおう」

「OK~ じゃあ行ってきま~す」

「ああ、行ってこい」

 

 

それから僕は、グラシャ=ラボラスで富士山周辺に向かった

エナジーウイングを使ったからそれほど時間はかからなかった

当然なことだけど、ステルスはすべてオンにして滞空している

ナリタの事もある、まだその余波は残っているから航空警戒はしているんだって

さてと、ルルーシュに連絡を取ろうか

ん?ちょうどよかった、こっちから連絡取ろうとしてる時に

 

『エイスか?』

「うん、お仕事お疲れゼロ」

『いや、正確にはまだ終わってはいない。今玉城が腹を下して休憩中だ』

「連れて行く必要あったの?彼って結構その場の乗りで敵味方変えるでしょ?」

『扇グループの古参だからな、やむを得ん所ではある』

「大変だね、ルル。まぁ頑張って」

『ああ、それで今、どこにいる?』

「富士山近郊だよ?キョウトって富士山周辺にあるんだよね」

『ん?お前に言っていたか?』

「先読みだよ~なんとなくする気がしていたし」

『お前のその先見性はどういうものなんだ?』

「まぁ、そこは内密にしておくよ。協力者とはいえね」

『お前なら、いつか話してくれるんだろう?』

「いずれはね」

『わかった・・・・・わかった、今向かう』

「ん?休憩終わり?」

『そうらしい、また終わったら連絡する』

「ナイトメアタクシーはいつでもあなた様のご利用をお待ちしておりま~す」

『茶化すなよ、エイス。ではな』

 

 

そこで、ルルーシュはいったん通信を切った

ゼロとしての務めもなかなか大変だね

それに、マオが仲間になってくれなかったらルルーシュの方に矛先が向く

それは何としても避けないとね・・・

あ。そういえばシャーリーのナイトメアの練習があったんだっけ・・・

どうしよう・・・ちょっと考えてみようか・・・

 

神経電位接続は論外だね、ナイトギガフォートレスも使い勝手はいいと思うんだけど

体を半分機械化させないといけないし、使える人も限られる・・・

今現在使われてるナイトメアも候補からは外そうかな

練習用としては申し分ないだろうけど、やっぱり専用機とかの方がいいのかな・・・

う~ん・・・どうしよう ネビロスで何とかなるかな・・・

流体肩は使えば回復するけどあまりにすごいものだと回復が遅くなる

現に第三の腕を作ったからまた異形の姿になっちゃったし

でも、形成に時間はかからないよね・・・しばらくネビロスが使えなくなるだけで

ちょっとナイトメアフレームの構造、再度洗いなおしてみよう

シャーリーでも使えるナイトメアフレームを・・・

 

『エイス?聞こえているか?』

「うわぃ!っちょっと脅かさないでよ?ていうかチャンネル開きっぱなしだった?」

『お前の声は聞こえていなかったが、何か考え事か?』

「ううん、何でもない。それで、お迎えした方がいい?」

『ああ、すでに俺は別行動をとってる。座標を送る、来てくれないか』

「了解しました~」

 

富士山近郊からすこし外れたところにゼロの仮面をかぶったルルーシュが居た

紫の色は好きだけど、あの服はちょっと来たくないなぁ~かっこいいんだけどね?

 

 

光学迷彩ステルス解除、これで人にも見えるようになる

半径500Mに反応なし 問題ないね

 

 

「お待たせ~ゼロ」

「おわぁっ!お前、どこから現れた!?」

「ステルスを解除しただけ、ほら掌に乗って」

「あ、ああ。わざわざすまない」

「頼まれたのはこっちだからね、協力はするよ」

「それで、これからどうする。ランドスピナーではどれほどかかる」

「そんなことしないよ。驚くかもしれないけど舌はかまないでね」

 

ルルーシュも、そのステルスの範囲に加えてと・・・

エナジーウイング展開して、飛ぶ!

 

「ああ!?ナイトメアが、空を飛ぶのか!」

「まぁ、ね~」

「しかも、こんな巨大な機体が、誰にも見つからずに・・・エイス、お前本当に何者だ?」

「それを話すつもりはないよ。君たちの味方であるだけで満足してよ」

「あ、ああ・・・」

「でも、今回だけだからね、こう言う事するのはさ」

「ん?ナイトメアタクシーはいつでもあなた様のご利用をとか言ってなかったか?」

「なっ!」

「今後ともお前には頼むことにするさ」

 

にゃろー 後で仕返ししてやるからな~

 

「それより、シャーリーの事はどうなった」

「ああ、その事ね。うんこっちが協力者になる形でジョセフさんには頼まれたよ」

「そうか、それは良かった」

「ああ、後ゼロの正体をルルーシュって教えておいたから」

「なっ!!お前なぜ教えた!」

「大丈夫、シャーリーなら納得こそしてないけどおおっぴらにはしないって」

「当たり前だ、それにこの後シャーリーと会うのに気まずいじゃないか」

「大丈夫だって、それにねルルの手伝いはしてあげたいって言ってくれたんだよ?

その好意を無駄にする気?そんなことしたら、この高度から落とすよ?」

「・・・分かっている。シャーリーがそこまでの覚悟を決めてくれたのなら、

俺も無為に扱う事はしないさ」

「この後のコンサート、その後に食事にでも行くんでしょ?その時にしっかり

話してあげてね。心配しないで、シャーリーは本当にいい子だよ」

「そこは、お前に言われずとも心配していない」

「ふふっ、そうか、それは良かった」

 

 

あれ?この通信コードは、C.C.からか

何だろう?とりあえず通信チャンネルを開いてと

 

「はいはい、聞こえてるよ~」

『C.C.だ、ルルーシュはいるか?』

「うん、今グラシャ=ラボラスの掌の上だけど?」

『すまないが繋いでくれないか?』

「通信チャンネルを、オープンにしてと・・・ゼロ、相方から~」

「ん?エイス、相方って」

『久しぶりだな』

「もう一人のか・・・エイスから話はだいたい聞いた、シャーリーの件は礼を言う」

『薄ら笑いを浮かべたガキに言われたくはないな』

「もう安い挑発には乗らんぞ」

『なんだ、つまらん。だがまぁいい。お前に伝言役になってもらう』

「なに?誰にだ?お前が知っている人物なのか?」

『まぁな、C.C.に伝言を頼みたい」

「?まぁ、借りもあるからな。いいだろう。何と伝えれば良い?」

『お前の懸念事項、マオはこちらが預かるとな』

「お前の懸念事項、マオはこちらが預かるか、分かった伝えよう。

がこちらからもお前に質問していいか?」

『まぁ、いいだろう。何が聞きたい?』

「マオとはなんだ?」

『お前の天敵になりえた兵器だな』

「なんだと!?」

「あれ?って言う事は、もう起きたの?」

『ああ、話もした。大分落ち着いたぞ』

「そっか、それはよかった」

「兵器というから、何かと思ったら人間か!」

『安い挑発には乗らないんじゃなかったのかな?』

「ぐっ・・・」

「まぁまぁ、じゃあゼロを置いたら戻るから、もう少し待っててね~」

『ああ、早めに帰ってこい。そんなガキ、そこから振り落としてもいいからな』

 

あ、ちょうどいいや、ちょっと仕返ししてやろーっと!

 

「おい、エイス。こんな高度で俺を落としたりしないよな」

「楽しいスカイダイビングとか良くない?」

「良くない!!」

『切るぞー』

「オーバ~」

 

「おい、本当に落とす気じゃないだろうな!」

「まぁ、落ちても死なさそうだしいいんじゃない?」

「おい、もう一人の方に感化されすぎだろう!」

「それはそれは良かった~でも、さっきの仕返しだからね。

ナイトメアタクシーは緊急時を除いて今回限り。いいね!?」

「ぐっ、わ、わかった」

 

いつの間にかトウキョウ租界上空に来ていた

やっぱりエナジーウイングは早いね あって助かったよ

 

「で、どこに降ろせばいい?アッシュフォード?それともコンサートホール?」

「一度アッシュフォード学園に降ろしてくれ。そこから着替えてホールに行く」

「ちょっと雨も降ってるからね~風邪ひかずに行きなよ」

「というより、どうやって雨をはじいている?白兜のバリアみたいなものか?」

「それも教える必要はございませーん」

「まぁ、いいさ。今回は助かった。礼を言う、エイス」

「はいはい、了解~。アッシュフォード学園裏庭に到着、ルルーシュの住んでるのってこっちの方が近かったよね?」

「ああ、済まないな。また何かあったら連絡する」

「シャーリーと良い夜をね」

「エイス!」

「はははっ、じゃあ、またね~」

 

 

この後ホテルに戻った僕は、マオにごめんなさいと言われた

ガラクタ呼ばわりはそれほど気にしてなかったんだけど、当人曰く

 

「C.C.に依存してたのは僕の方だった。だからこれから精一杯がんばる!」

 

って言ってくれた C.C.もその言葉にびっくりしていたけど

これで、マオが本当の仲間になったのは間違いないと思う

これでまた一人、死ぬ人が一人消えた

 

良かったことかは分からない、でもマオがすんごい笑顔である事に変わりない

これからの事を三人で頑張っていくんだけど・・・

 

 

―――――――まずは勉強だね、それとルームサービスをしっかり読めるようにしよう?マオ・・・

 

 

 

 

 




本編に繋がる話的な感じでやってみたかったんですwww

オリジナルが続くのが結構しんどいなぁ・・・

ご感想などありましたら、ぜひともよろしくお願いします。


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第十八話 Time of your study Advent of death

UAが見たら27000突破!?お気に入りが見たら270突破!?
なんで、こんな駄文が!?なぜに!?
いえ、素直に嬉しいですはい・・・

喜んだせいで、机に脚をぶつけた作者でしたwww

では、本編です。


 

 

 

 

 

「うわぁう・・・中華連邦に居た方が良かったかもしれない・・・」

「そういうな、マオ。私だって辛いんだぞ?お前が読み書きも出来ないのは」

「そういって、結構いい笑顔浮かべてても説得力無いよC.C.!」

「当たり前だろう?からかえるのが増えたんだから」

「からかい人形!?僕!?」

「C.C.その辺にしてあげてよ。マオだって頑張ってるんだからさ」

「リート!」

「全く、お前はお父さんか何かか?ああ、それだと私は奥さんになるのか?」

「冗談でもそういう事は言わないの」

「・・・冗談ではないんだがな」

「リート、これからどうするつもりなの?」

 

そう、今現在どうにもならない状況にある僕たち

シャーリーのお父さんの死 ゼロの正体の露見、

マオの行動、ルルーシュとマオの出会い、シャーリーの記憶消失、ナナリーの誘拐

マオの死亡が無くなったその間何をすればいいのか、というとマオのお勉強会という結果に行きついてる

 

「今は、マオに勉強をさせるしかないよ。それだとナイトメアも動かせないし」

「えっ!?僕もナイトメアを動かしていいの!?」

「見事に幼児退行が進んでいるな・・・育て方を間違ったのは否定できないが・・・」

「しっかり勉強したらね、文字が読めないなら乗せられないな」

「C.C.~」

「あきらめろ。戦闘の最中、お前が死ぬのは見たくない。一生懸命勉強すれば、

私たちと遜色ないパイロットとなるのは分かるからな」

「そうなの?」

「マオ・・・自分のギアスの事理解してるよね」

「・・・そう言う事?」

「そう言う事」

 

マオのギアスはC.C.から聞いた通りの話だとオンオフが出来る状態になっている

だから、半径500mくらいならナイトメアに乗っていようとあらゆる思考が読める

指揮官というのは、ルルーシュみたいに頭を必ず空っぽにできない人種だと思ってる

だから、戦術と戦闘に置いても、マオのギアスは異常なほど強いと判断してもいい

ただ・・・それを戦闘の最中にできるというのは話が違ってくる

マオはそう言う事に向いてるけど、動かすという事を並行処理できない

つまりギアスを使っている最中は、そっちの方に集中しすぎてナイトメアを即座に

切り返すことができないって言う事、さらに言えば、スザク見たいな直感型は弱点でもある

 

「でもリート・・・」

「ん?」

「ナイトメアを動かすのは嬉しいけど、操縦はしたことは無いよ?」

「大丈夫、それはシャーリーと一緒に学んでもらうつもりだから」

「あの子と?」

「それに・・・マニュアルを読めないと何にもできないからね・・・」

「うう、やっぱりそこに戻るんだね・・・分かったもう少し頑張ってみるよ」

「頑張れマオ。私たちは出て行った方がいいか?」

「うーん・・・・・勉強は静かな方がいいんだよね」

「まぁ、な」

「なら、お願い」

「分かった、行くぞリート」

「うん」

 

 

客室からリビングルームに来た私たちは、何とはなしにマオの事を考えていた

リートは、ナイトメアの構想を 私はピザを食べながら、むろんリートが作ったものだ

なんでもマオからも頼まれたらしい、C.C.が好きなものは僕も食べるとかなんとか言われたようだ

完全に依存から抜けきっているわけではないが私とリートの半分ずつの依存になりつつある

あいつからすれば、依存から抜けるより依存相手を変えることの方が成長に繋がるような気がする

今では、あいつが愛用していたヘッドホンも私に預けられている

大切なものだけど、今はC.C.にあげる、だとさ

あいつの成長ぶりがよく分かる この数日で目に見えてな

歳こそとったがまだ吸収力は低学年生よりはるかに良い、ただ勉強がごねているがな

 

「ねぇ、C.C.」

「ん?どうしたリート」

「ネビロスを使ってナイトメアを生成することなんだけど」

「ああ、ネビロスが一か月近く使えなくなるという話か」

「うん。流体肩は二つあるから、マオのとシャーリーのとで両方使えなくなる計算なんだ」

「そうなると、これから私たちが戦闘をするかどうかだが・・・」

「スラッシュハーケンと八極式輻射波動だけでどうにかなればいいんだけど・・・」

「その辺りは、私たちは自覚しているさ。スザクやカレンと言ったエース級に技術では勝てないことぐらいな」

「性能しか、勝てるすべがないのは仕方のない事だけどね。アドバンテージはそこしかないもん」

「そのアドバンテージを一か月間使用不能にしている間、ゼロが動くかどうかだな」

「うん」

「結果から言えば、もう動いている」

「えっ!?」

「日本解放戦線の片瀬とか言うやつを使ってブリタニアの戦力を削るというな」

「それって、シャーリーがルルーシュをゼロとして見つけた事だったよね」

「そうだ、だがその場にシャーリーはいない。加えて言えばシャーリーをストーキングしていたヴィレッタとかいう女もその場には居合わせない」

「つまり?」

「私たちが今動いたとしても、どちらの得にもならん。なら、今のうちにナイトメアを作ってしまえ」

「あ、でも次にルルーシュが動くのっていつ頃になるの?」

「クロヴィスの芸術週間だったな・・・だが・・・変わる恐れもある」

「え?」

「マオの一件が無くなった以上、ゼロが動く可能性がある。だから、警戒をしておく必要はあるんだ」

「・・・なら、今のうちに作っておくよ」

「どこに作っておくつもりだ?ゲットーはブリタニアの手の中だぞ?」

「う~ん・・・・」

 

そこに、うれしそうなマオが扉を開けて入ってきた

持っていたのはマオにあげた教科書だ

 

「リート!C.C.!言われてた勉強、終わらせたよ?どうかしたのリート」

「うん、ナイトメアを作る場所がなくてね・・・ちょっと困ってるんだ」

「ナイトメアを?」

「比較的広いところで人目に付かないところがいいんだけどね」

「なら、オーストラリアにしようよ」

「へ?」

「はぁ?」

「C.C.覚えてない?オーストラリアに白くてきれいなとても静かな家を建てたって」

「ああ、そんなことも言っていたな」

「マオ、その家ってどのあたりにあるの?」

「ほとんど人がいないところだよ。あの時はギアスのオンオフが出来なかったから

人が近づかないきれいなところを選んだんだ」

「座標は分かる?地図は・・・・」

「携帯かして・・・え~っとね・・・このあたり」

「う~結構遠いけど、何とかなるかな」

「一緒について行こうか?リート」

「そうだね、三人で行った方がいいかもしれない」

「案内なら任せてよ!」

「マオ、食べ物とか向こうにある?」

「あ、無いね」

「ある程度の準備はしておくぞ、ホテルにも電話をかけておこう」

「お願いするよ、C.C.」

 

「はい、フロントでございます」

「エイレインだ」

「いつもご贔屓にして頂いて誠に有難うございます。本日はどの様なご用件でしょうか」

「二日分くらいの弁当を三人分用意してもらえるか?」

「どこかにお出かけでございますか?」

「そうだな、少し泊まり込みでな」

「左様でございますか。料理長に至急連絡いたします。お出かけの際にお渡しするので

よろしいでしょうか?」

「ああ、それでかまわない」

「あとどれほどの時間でお出かけになりますか?」

「そちらの弁当が出来次第になるな」

「かしこまりました。急がせますので、お待ちください。準備ができ次第連絡させて

頂きますので」

「いや、こちらも急に決まった話だからな。あまり急がせては料理長に悪い」

「お心遣い大変ありがとうございます。料理長にも伝えますので。では失礼いたします」

 

しばらくたって、僕たちはホテルを出た お弁当を持ったのはマオだった

C.C.にそんな仕事はさせられない!とかなんとか

そこから、機体の置き場所まで歩いて、グラシャ=ラボラスに乗ってオーストラリアまで飛んだ

こっちもあっちも昼だったからちょうどよかったけど

ちなみに、後ろの座席にマオが乗ってその膝にC.C.が座ってる感じになってる

抱きついたりしていたのはマオの幼さからなんだろうけど、その前にC.C.が

 

「膝に乗せるなら、リートの上にしろ!」

 

って言ってきたのは結構びっくりした 複座型は狭くはないんだけど

マオが変に動かすのは怖かったし、C.C.の操作が手馴れてることもあって

しかたなくマオの膝の上に座ってもらってる 

エナジーウイング二連を持ってしても、オーストラリアのマオの家まで、2時間かかった

2時間で来れたって言った方がいいのかな?でもそれだけの時間、

C.C.の機嫌が悪かったのは言わなくてもいいと思う

 

到着したマオの家は草原の家にポツンと建っていた

電気を送電するケーブルもなければ、道っていう道がない

ソーラーパネルを使う事で自家発電できる家って言えばいいのかな?

でもマオ一人でこんな立派な家を作ったのはすごいと思ってる

C.C.も来た時にびっくりしてた よーしよーししてたC.C.は印象深かったな~

 

 

「さぁてリート、これからナイトメアを作るわけだが・・・」

「そんな簡単に言わないでよC.C.結構・・・いや、かなりきつい作業なんだからさ」

「そんなに、難しいのリート」

「一機作るのに・・・そうだね・・・1日以上はかかるよ。ネビロスを使うから

生産プラントよりか遥かに速いんだけどね。それでマオ」

「うん」

「どんな、ナイトメアがいい?今ならある程度修正は効くよ」

「・・・どんなって言われても・・・リートに任せるよ。

僕、そこまでナイトメアに詳しくないからさ、リートのセンスに任せる」

「っとと、プレッシャーかけられちゃったか・・・わかった。

C.C.とマオは、家に入って休んでて?しばらく作業になりそうだからさ」

「分かった。時々様子を見に来る。差し入れでもあった方がいいか?」

「お茶とか晩御飯の時間くらいになったら呼びに来てくれると嬉しいな」

「とびきりうまい茶をごちそうしてやるさ。マオ、手伝え!」

「うん!C.C.」

 

二人は、家に入っていった

家の中も見てみたかったけど、マオのナイトメアの練習もさせてあげたい

ナイトメアを作るのは正直難しい、というか初めてだからどうしても緊張する

データの入力だけでナイトメアが作れるなんて話は古今東西聞いたことがない

実際グラシャ=ラボラスの存在を知らなければ、できないとすら思ってるから

でも、世界を歪ませてそういう事をするんだから、その罪はあまんじて受けなきゃ

C.C.がずっと隠してると思う 僕のギアスのデメリットをね

 

さて、マオのナイトメアの創作に取り掛かろう

グラシャ=ラボラスにちなんで、この機体もそういうのがいいかな~

でも、それよりなにより、まずは機体を作らないと始まらないよね

 

 

――――――――悪魔染みた機体(もの)を作るのは悪魔染みた人外(もの)じゃないと

 

 

 




どうしよー なやむー

名前の候補とかなにかあったらお願いしたいです^^;

感想などありましたら、お願いします<m(__)m>


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第十九話 Modest moments Manifestation

オリジナルをかくのは本当に難しいww

だって、原作となんのつながりもないんだもんww(まぁ原作キャラはいるのだけど・・・

では、本編です。


 

「・・・えーと・・・機体構成は・・・マオはどちらかというと後方支援向きなんだけどなぁ。

でも、ギアスを使うとなると・・・待てよ、グラシャ=ラボラスに何か・・・」

 

今、僕はマオのナイトメアを作っている最中だ

ナイトメアを作ること自体は、正直言って初めてだからデータ入力だけって言っても難しい

まず、マオ自身のギアスも考慮しないとダメになってくる

蜃気楼をルルーシュが使ったとき、何か特別な細工をしていたって聞いてた

ギアスを鏡で乱反射させて直視せずに相手にギアスをかけるタイプの仕掛けを

だけど、マオはそれとは違う範囲型のギアスユーザーだ

ギアスの能力はC.C.から聞いている限りでは三つ

自己完結、他者干渉には直接型と範囲型がある

ナイトオブワン、ビスマルクが自己完結のギアス、そして僕も自己完結のギアスだ

他者干渉はほとんどが直接型、ルルーシュも皇帝シャルルのギアスもそう

むしろ範囲型の方がナイトメア戦には有利に働くと言ってもいいってC.C.が言ってたっけ

ロロっていうルルーシュの弟的な人は範囲型だったらしいけど

 

そこから言えば、マオは相手の思考を読むギアス

だから基本指揮官として後方に立っていればいいと思う部分があるんだけどそうじゃない

マオの範囲は明確だ【500m前後】 だから戦場の端に居て指揮官の思考を読めるはずがない

戦場の広さが500m以内に入ってくれるなら勿論だけど当然そんな偶然は起こらない

そしてもう一つが、マオは指揮官としては・・・正直に言って無理だと思う

ルルーシュにはチェスで勝てるかもしれないけど、戦場にはルールがない、当たり前だけど

だから、マオはそっちの方面では・・・指揮官とは言い難いんだ

 

そこで僕なりに考え付いた結論は・・・

 

      『敵本陣から攻撃する遠距離型隠密ナイトメア』

 

                           だった

 

 

考え方自体がすでにぶっ飛んでると自分でも思う

でも、そうでもしないと難しいって思う部分があるんだ

マオのギアスは集中力次第だから、最大500mは意外にきついはず

近距離であればある深い思考を読めるからいいと思う 

それに、普通の人からしてみれば自殺行為甚だしいと思う

でも、悪魔染みてないと僕たちの機体とは言えないからね

 

さて、ちょっとギアスの事を考えてみたからこれで良いと思う

なら、今度は武装になるなぁ・・・

遠距離型の武装って何があるだろう?

サザーランド・ジークのロングレンジリニアキャノンか・・・

大きいけどまぁ、大丈夫だよね フロートユニットもつけるつもりだし

ナイトメアステルスは当然装備しないと、ナイトメアで隠密型は存在しないからね

他には何がいいだろう? スラッシュハーケンは必須装備だし・・・

 

 

「お~いリート、夕食の時間だぞ」

「え、あ?」

「いったいいつだと思ってるんだ?もう夕食のいい時間帯だろう?」

「あ・・・」

 

グラシャ=ラボラスの時間を見たらC.C.の言うとおり良い時間だった

思っていた以上にナイトメアのデータについて考えていたみたいだ 

 

「うん!今いく!」

「ここで待っているから早くしろ、マオも待ちくたびれてるぞ」

「ごめん、ちょっとデータを考えるのに夢中になっちゃって」

「それもいいが体は壊すなよ。こいつを動かせるのは、お前と私だけなんだからな」

「分かってるよ」

 

ようやくナイトメアから降りてきたリート、罰として抱きついてやった

全く、こっちの心配している身にもなれ・・・あわててようが知った事か

お互い顔が真っ赤になっているだろうが辺りは真っ暗だから気にしていない

私はリートと腕を組んで家に入った 距離はそれほどないんだがな

 

家に入ってみたら、これまた普通の家って言う感じだった

でも、マオが頑張って建てた家だ、普通って言っちゃ怒られるかな

廊下を通ってリビングに居たら、三人分のお弁当を準備してたマオが待ってた

 

「遅いよリート、C.C.早く食べよう?」

「すまんなマオ、リートが降りてくるのに時間がかかってな」

「それくらい大目に見てよ。マオが落とされることなんて考えたくないんだからさ」

「ありがとう、リート」

「それじゃ、準備も整ったことだしいただくとするか」

 

「「「頂きます」」」

 

お弁当はすっごい美味しそうだった 僕が見たことのないくらいきれいだ

ホテルの時はリートとC.C.が選んでてくれたけど、あれもすごい美味しかったなぁ

リートにナイトメアを作ってもらってる間、僕はC.C.と一緒に勉強をしてた

勿論・・・文字の勉強をね、この前の勉強はなんでもエレメンタルスクールまでの

勉強だったんだって、算数とかはまた後で勉強するみたい・・・

難しかったけど、C.C.と一緒に勉強できたからいい、しかも僕の建てた家でできたし

こうして三人で食事をするのも慣れてきたと思う

昔はC.C.と二人っきりだったし、あんな美味しそうなのは食べなかったし・・・C.C.には悪いけど

でもリートも一緒に食べるようになってからご飯が楽しみになった

C.C.の話も勉強の話もいろいろできる 話し相手がいるのってこんなに嬉しいんだって思える

一人ぼっちだった僕は今はいない だから嬉しいんだC.C.とリートが居てくれるから

そんな感じで、お弁当も食べ終わった・・・

 

「「「ご馳走様でした」」」

 

「なぁ、リート」

「ん?なにC.C.」

「私に連絡を取れないか?」

「え?いきなりどうして?」

「あいつがマオの事をどう思っているか知りたくてな」

「・・・わかった、後でグラシャ=ラボラスまできて」

「了解だ」

「ねぇ、C.C.私に連絡ってどういう意味?」

「謎かけだ。マオ、それが解けたらいい子いい子してやるぞ?」

「ほんと!?よし、頑張って解くからねC.C.」

「楽しみにしているぞ?リート、行くぞ」

「うん、分かった」

 

 

「なんで、あんなこと言ったの?あれ分かりっこないよね」

「はぐらかすためにはああいうのが一番だ。それにもし答えにたどりついたとしても、

私には別の答えがあるからあいつに本当の事はわからん」

「別の答えって?」

「私には双子の妹がいる」

「・・・あながち間違いじゃないと言えないのがすごいね・・・」

「まぁな、さてデータ入力はしていていいから、あいつの連絡は繋いでくれ」

「了解~」

 

そうして、僕はルルーシュに回線を開いた

データ入力をしていないと明日の朝にナイトメアが出来ないからすぐに切り替えたけど

C.C.にデバイスを渡してからデータ入力に移った

 

『エイスか?どうしたこんな時間に』

「ルルーシュか?」

『もう一人の方か。何の用だ?』

「なんだ、エイスの方が良かったのか?ホモか?お前は』

『誰がホモだ!』

「まぁ、いい。要件を言うぞ。C.C.を出せ」

『あいつなら、今そこで寝転んでいるが』

「なら、早く叩き起こせ」

『ちっ・・・C.C.お前に電話だ・・・エイスの知り合いだ、お前も知っているんだろう。

知らないだと?おい、もう一人の、本当にC.C.と知り合いなのか?」

「いいから、そいつに出るように言え!でなければこのガキにお前の名前をバラすぞ!」

『なっ、うるさいぞ・・・おいっC.C.!腕をひねるな!ちょっと待った、渡すから待て!

・・・お前、私の名前を知っているのか?』

「やっと出たか、遅いぞ」

『私か・・・L.L.は元気にしているか?』

「第一声がそれか?あいつは渡さん」

『まだ、すべてはあきらめたつもりはないからな。それで何の件だ』

「ちっ、まぁいい。マオの件だ。ルルーシュから聞いているだろう」

『なに!?おい、どういう事だルルーシュ!マオの事を私は聞いていないぞ!』

「なんだと?」

『・・・・・マオは預かったか・・・後で覚えていろよルルーシュ。

今、それを聞いた。マオを預かったというのは本当か?』

「ああ、本当だ。今あいつと一緒にいる」

『あいつはゼロを・・・ルルーシュを狙ってきたはずだ。それでどうしてそちらにいる』

「少なくとも、予想は出来ていたんだ。未来から来たと言っただろう。私は過去にマオを殺している」

『なるほど、そう言う事か。納得はできた。だが、あいつは・・・』

「今ではかわいいものさ、退行してもいるがな・・・」

『そうか、あのマオがな・・・昔では考えきれん』

「それに加えて、ギアスもコントロールできるようになっている。成長したぞ?あいつはな」

『いろいろお前には世話になる。すまないが、マオの事はよろしく頼む』

「ふむ、頼まれよう。私も過去の罪滅ぼしだ。ついでルルーシュの仕置きは頼んだぞ」

『了解した。それじゃ、切るぞ』

「ああ、互いに壮健でな」

『ああ』

 

あいつは、ピザを食っているあたりか?確か、そろそろチーズ君が届いたころだろう

あの抱き心地は良かったな、黒の騎士団に入って以降も世話になったものだ

だが、今はチーズ君にはさよならを言おう

今は、リートが居るからな 将来の・・・おっと、これはまだ誰にも話せん

だが、また世話になる日が来るだろうな・・・

 

「終わったぞ、リート」

「お疲れ様C.C.こっちもようやく終わったよ・・・」

「疲れたか?リート」

「そうだね・・・早くベッドに入りたいよ・・・」

「もう、ナイトメアの生成は始まっているのか?」

「ううん。これを押して・・・完了だよ・・・」

 

流体のネビロスが動き始めた。

どういう状態になるかは朝になってみないと分からないらしい

そして朝には、グラシャ=ラボラスとは違う一体のナイトメアが立っているはずだ

その後私はリートに肩を貸して家に入っていった

どうやら結構疲れたようだ まぁ、今日は仕方ないだろう

ベットに倒れこんだリート・・・そのついでに私も巻き込まれた

離れようかとも思ったが、リートは抱きついて離れようとしなかった

マオにみられるのは苦ではないが、いらん誤解をされてもかなわない・・・仕方がない・・・

 

「マオ~!もう寝るぞ!明日も早いからな!」

「う~ん!分かった、今いくよ!」

 

こうであれば、マオも私とリートが寝ているのを不審に思うまい

・・・思っていた以上にリートはあったかいな

や、やはり・・・いいものだな、こういうのも

以前は抱き枕は少ししかされてなかったからな

つ、つ、つきあってるカップルというやつはこう言う事をするものなのか?

 

「お待たせC.C.リート・・・あ、リートもう寝てるんだ」

「そ、そうだな、作るので疲れたんだろうさ。お前は反対側に行け」

「分かった。お休みC.C.」

「ああ、お休みマオ」

 

そして、お休みリート・・・・

 

 

 

 

目が覚めてリートの顔を見ようと思ったがいなかった・・・

・・・新妻ってこういう感覚なんだろうか、寝顔が見たくなるというか、キ、キ・・・を 無理だ

まぁ、そんなことはさておきだ マオはまだ寝ている こいつの寝起きは本当に遅い

生活習慣のせいもあるだろう かつては昼間まで寝ていたこともあったからな

おそらくリートはグラシャ=ラボラスともう一体のナイトメアの所に居るんだろう

私は、コートを羽織って外に出た、この時期はここはまだ寒い

外はきれいな日差しが差し込んで見事な風景だった

マオもいいところに家を建てたものだ、もう一回くらいほめてやるか

そして、ナイトメアの周りにリートが居た

 

「おーい、リート」

「あ、おはようC.C.!もう起きたんだね」

「それはこっちのセリフだ。昨日の疲れはもういいのか?」

「まぁね、完成が気になっちゃって早めに起きちゃった。マオが乗れるように設定も済んである」「で、これがマオのナイトメアになるのか」

「うん、見た目はどう?」

「ふん、グラシャ=ラボラスとはまた違った異常さだな」

「さすがにネビロスは再現できなかったけど、十分だと思うよ」

 

私は初見で、蜃気楼に似た機体だと思った

全高は蜃気楼よりはあるだろう 腕はあれより太いはずだ

そして何よりおかしいと思えるのが・・・

 

「なぁ、リート」

「なに?」

「あの背中にあるのはなんだ?」

「エナジーウイング聖天八極式だけど?」

「そうじゃない、その両肩に乗っているキャノンの事だ」

「あれは、サザーランド・ジークにつけられていたロングレンジリニアキャノン

それにハーケンブースターを組み合わせて多角的に狙撃できる可変式リニアキャノンに・・・」

「あれが主兵装なのか?」

「まぁね、ハーケンブースターに加えてフロートユニットも組み込んでるからかなり不格好な

機体ではあるけどね。遠目から見れば、ロングレンジリニアキャノンが浮いて撃ってくるっていう

風に見えると思うよ。まぁ見せるつもりはないんだけどね」

「マオのギアスを使うためか」

「隠密能力は多分グラシャ=ラボラスより少し上だと思う敵本陣の上空に居てもバレないステルスを付けてあげたつもり、それに万が一のためにブレイズルミナスもつけておいたから撃墜の心配は

無いと思う、実験で近接戦闘用にスラッシュハーケンを改造したMVSハーケンもつけてみた。

データでうまくいくか分からなかったけど、よさそうだね」

「・・・しかし、グラシャ=ラボラスに劣るとはいえ、この機体もかなり異常だな」

「でも、いつも言ってるじゃない」

「そうだったな」

 

「「それが僕(私)達だから」」

 

「さて、マオに送る機体だ。名前を付けてもらわねばな、リート」

「そうだね、この機体は・・・」

「おーい、リート、C.C.おはよう!」

「お~おはようマオ」

「ああ、おはよう」

「リート・・・これが・・・僕のナイトメア?」

 

そこにあったのは一体の灰色のナイトメアフレームだったんだ

背中には、何か伸びてるレールみたいのがあるけどなんだろう?

肩にはなんかかなり大きいキャノンが二つついてる

ランドスピナーって言うんだっけ それもしっかりとついてる

説明をリートに頼んでみたら快く引き受けてくれた

まずあのレールみたいなのはエナジーウイングって言うらしい

ナイトメアが飛ぶなんて信じられなかったけどグラシャ=ラボラスも飛んでいたし

その機体が作ったナイトメアだから不思議はないと思った

次にどういう機体なのか聞いてみたけど、本陣に殴り込みをかけるナイトメアなんだって

どうやっても死んじゃうよって言ってみたけど心配いらなくなった

なんでもステルス機能がついてる上になんとかルミナスっていうシールド装置もあるみたい

それにあの肩の大きなキャノン 飛ぶんだって・・・しかも僕が操作できるんだってさ

その上僕のギアスの事も考えてくれたみたいだ 相手の考えを読めるのって有利だって言ってたし

だから、こういう機体にしたんだろうね 僕はこのナイトメアがとても気に入ったんだ

 

「うん、どうかな?」

「すっごいかっこいい!グラシャ=ラボラスも良いけど、こっちのナイトメアも良い!」

「そっか、気に入ってもらえてよかった」

「ねぇ、このナイトメアの名前は何?」

「そういえば聞きそびれていたな。教えてくれ、リート」

「うん、分かった。このナイトメアの名前は

               【ダンタリオン】

                  ソロモン72柱の悪魔の一つの名前

これが、マオのナイトメアの名前にあってると思うんだ。どうだろう?マオ」

「ダンタリオン・・・うん!リートとC.C.と一緒って言う感じがして良いと思う!」

 

C.C.は言ってた、グラシャ=ラボラスは異端で異常で度し難いって

度し難いって言う意味は分からなかったけど異端と異常は分かった

これを見てもそれがはっきりわかる これが『僕たちのナイトメア』なんだ

C.C.の口癖もリートの口癖も同じなのはそういう事だったんだ

これが僕たちなんだ・・・僕たちであるべきなんだ!

 

「そうか、喜んでくれているようだぞ?リート」

「ふふっ、作ったかいがあったね」

「さぁ、そろそろ家に戻るか、朝食にしよう」

「うん!あ、僕準備してくるね」

「頼んだぞマオ」

「うん!分かった!」

「これでまた大変な事になるな」

「今度は、ナイトメアの操縦練習が待ってるからね」

 

 

 

 

 

―――――マオには頑張ってもらわねばな しっかり教え込んでやらなければ

 

―――――でもその前に、ご飯を食べてからだね 行こう、C.C.

 

 

 

 

 

 




ダンタリオンの名前の参考を頂いた愛及屋烏さん、春夏秋冬さん 
この場ではありますがお礼申し上げます 本当にありがとうございます^^


ちなみにダンタリオンをデータ化しますと・・・・

生産形態    全高
専用機     5.00m

全備重量
11.6t

推進機関
ランドスピナー
エナジーウイング 紅蓮聖天八極式仕様 

武装
サザーランド・ジーク仕様 ロングレンジリニアキャノン+フロートハーケン
MVSハーケン4基
アサルトライフル等の標準武器

特殊装備
ブレイズルミナス
ステルスシステム改

ステルスを強化している関係で防御能力がすこし犠牲になっていますが
人間、モニター、ナイトメア、ジャミングにも引っかからず、
プラスして通信ネットワークについてはグラシャ=ラボラス以上の正確さです。

またしてもチート機体かも・・・とお思いでしょうがこれがマオの機体です。


ご感想などありましたら、お願いします
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第二十話 Mock battle Geass opposite

感想をいただいているおかげでやる気むんむんですwww

現金な作者なんですはいwww

では、本編です。


 

 

「あ、え・・・ちょっと、前に進むのにどうして!?あああああああ!!!」

 

今のは、マオの悲鳴・・・

ブリタニアのサザーランドをちょっと鹵獲してきて、できるだけナイトメアに慣れさせようと

している真っ最中 この状態でダンタリオンに乗せたら転倒は免れないからね

 

「マオ、大丈夫?」

『う、うん。リート、何とかね・・・スーツのお蔭で痛みはないよ』

「それは良かった」

「それにしても、上達が早いな」

「ねぇ、C.C.冗談でもそう言う事言うのやめようよ。マオが傷つくって」

「そうでも言わんとやっていられないからな・・・」

「久しぶりのC.C.のSを見た気がする・・・」

 

そう何を隠そう今ここにいるのは何もない荒野

サザーランドとダンタリオンをグラシャ=ラボラスで持ってきてランドスピナーの練習なんだけど、

マオはすでに80回以上ランドスピナーの前進練習で転倒してる・・・

サザーランドはまぁ、頑丈っていうか脆いって言っちゃ失礼かもしれないけど

頭の部分がグラスゴーになったんじゃないかっていうくらい変形してる

頭から落ちる回数が異常に多いんだ だからもうファクトスフィアが空きっぱなし

下手というか・・・なんだろう、ランドスピナーに嫌われてるのかもしれない・・・マオ

そんなことを考えてるのコクピットからマオが出てきた

 

「リート、ランドスピナーの練習やめて飛行訓練にしようよ」

「お前は、そっちの方が得意なのか?」

「あっ、そうか。C.C.はマオの飛行訓練見てないんだっけ」

「少しまたあいつ(C.C.)との連絡があってな、見れていなかったんだ、見せてくれるかマオ?」

「うん!C.C.!・・・リート?」

「分かったから、じゃあダンタリオンのセットアップして」

「分かった!」

 

ランドスピナーがない機体もあるからなぁ・・・

そういう風にするのもありだったけど、結局飛ばないのが強かったりもするから外せないんだよね

ガレスなら飛んでいるだけで良いんだけど、ガウェインもランドスピナーは持ってるんだよなぁ

エナジーウイングはその高速性からか耐久度が異様に低い ヴァリス一発で破壊されるくらいに

ブレイズルミナスもつけてはいるけどやっぱり保険程度でしか使えない

モルドレッド並みのブレイズルミナスじゃないからなぁ・・・

 

『リート、準備出来たよ!』

「うん、分かった。じゃあ、自由に飛んでみていいよ。C.C.に見せてあげて」

『わかった!』

 

即座にダンタリオンは飛んで行った、やっぱりエナジーウイングは早い

エナジーウイングを介した移動に関しては、マオはC.C.以上の操縦だと思う

それこそ紅蓮聖天八極式で紅月カレンが乗っているのと同じくらいに

ただ、あくまでエナジーウイングの移動だけ 移動の最中はほかの事が出来なくなる欠点もある

でも、それでいい 僕たちのエナジーウイングの存在意義は高速戦闘じゃない

移動手段と逃走手段の二つ、今はこれでいい

 

「ほう、すごいな。この高速移動は紅蓮並みか?」

「そうだね、移動だけなら紅月カレンにも勝てると思うよ?」

「だが、聖天八極式が出来るのはまだまだ先の事だ」

「こっちも練習はしておかないとね」

「ふっ、ならばマオと勝負でもするか?」

「グラシャ=ラボラスとダンタリオンで?」

「やってみるのも一興だろう」

「うーん」

「空中戦ならマオも失敗はすまい。あいつの戦い方を見せてもらおう」

「・・・そうだね、マオ!ちょっと降りてきてもらっていい?」

『ん?わかったよリート』

 

ダンタリオンはすぐに降りてきたんだけど、その余波でサザーランドが完璧に壊れた

マオ・・・ランドスピナーの練習をやりたくないからわざとやったんじゃないよね?

 

「何?リート、次は何をやったらいい?」

 

うん、わざとじゃなかった 無意識なんだろうねマオの中では・・・

でも、これでランドスピナーの練習はお終いか

 

「マオ!お前、サザーランドを壊してどうする!?」

「あ・・・ごめんC.C.」

「まぁ良いよ、そろそろ限界っぽかったし余波で壊れるならもう使えないだろうしね」

「それより、何をやろうとしてるの?リート」

「えっと、ね」

「私たちとマオで模擬戦だ」

「・・・えええっ!?」

「心配するな、ブレイズルミナスがあるし当たった時点で終了にする」

「えっとえっと・・・」

「やるだけやってみよう?一回模擬戦をやった方が実戦では役に立つと思うよ」

「・・・分かった、頑張ってみる」

「そうだマオ、今日お前が勝ったら私の手料理でもご馳走してやるぞ?」

「えっ!?C.C.の料理!?」

「ああ、頑張ってみろ」

「分かった!」

 

いきなりテンションが上がってダンタリオンに向かって行くマオ

すごく嬉しそうだ、よっぽどC.C.の料理が食べたいのかな?

 

あいつのやる気に火をつけるコツなら、この数日で大体読めてきた

私関連なら、マオはやる気になりうると私は確信している

しかし、リートにも料理をふるまう事になるからな・・・いつ以来だ?

料理を教えたのが10歳だったから、8年近く私は作っていなかったかもしれない

それ以降は、リートの作る料理やピザを食べていたからな

ちなみに、私の中で料理とピザは別扱いだ、無論リートが作ったものはうまいがな

 

「さて、私たちもグラシャ=ラボラスに乗るか」

「うん、さてネビロスがほぼ使えない状態で勝てるかな?」

「やるだけやってみるさ」

 

私たちは乗ると、即座にステルスを起動させた

私たちの戦術は大体似通っている、ステルスを完全起動させて叩く

ステルス機能を持っているガウェインですら姿をくらますことはできない

あれは、レーダー上その場にいないというステルスを発揮させるものだ

こちらは完全にその姿を消すことができるナイトメアステルス

その上、広域データジャミングをかけられたという状態になっているため

ナイトメア本体に乗った人間しか判別することはできない

対象も指定できるから、周りのナイトメアが判別が出来ないということも出来る

 

だが、私たち同士での戦いはそうはいかない

いわば、将棋やチェスに近いものがある

お互い姿は見えない、攻撃をしながら相手はどこにいるかの探り合い

グラシャ=ラボラスはその特性上ダンタリオンの上に位置しているから

場所の判別が出来てしまう それは公平じゃないから今回はしないが

 

『準備OKだよ』

「こっちも準備完了だ」

「じゃあ、始めようか。模擬戦開始!」

 

お互い何も動かない

当然だ、攻撃をしたら位置を気取られる

しかしそうも言っていられないのがこっちの状況だ

マオはギアスを使って、リートの居場所を探ってくるからだ

だが、マオ・・・それは無駄だぞ?

 

「C.C.ちょっと仕掛けてみるね」

「ん?どうするつもりだ?」

「こうするつもり!」

 

輻射推進型自在可動有線式右腕部 グラシャ=ラボラスが作り出した聖天八極式の右腕

その輻射波動を拡散させてマオのいるだろう場所を攻撃した

ダメージはないけどその余波でナイトメアが動けなくなる

エナジーウイングが生きているとはいえ、どうなる

空気の振動は感じなかった、つまりはマオは輻射波動の中には居なかったことになる

すると後ろから、リニアキャノンがステルスを解除してきた

今回のルールは相手の本体への攻撃 つまり離脱ユニットに対しての攻撃は出来ない

だけど、キャノンは外れた 大体このあたりっている目測で攻撃してきたんだと思う

それにしてもやっかいだ グラシャ=ラボラスにいたっては離脱させながら遠距離攻撃を行えない

輻射波動を使わないとどうにもならないけど一斉掃射をしたところでマオの位置は分かり辛い

もう一回輻射波動を拡散ではなってみる すると、ステルスに一瞬のほころびが見えた

 

「そこだぁ!!」

 

スラッシュハーケンをほころびの方面に一斉に放った

輻射波動の拡散波動を受けたダンタリオンは今動けないはず

これで・・・

 

 

 

 

「まけたぁ!」

「ふっ。だが、なかなかだったぞマオ」

「でも、今回はちょっとずるかったんじゃないの?」

「だが、私はグラシャ=ラボラスに乗っていただけで、何もしていなかったからな」

「えっ?それじゃあ」

「結果として、リートとマオの戦いだったというわけだ」

「うーん、でもマオもリニアキャノンで惜しいところを撃ってたんだよ?」

「リートの事をギアスで読もうと思ってたんだけど、リートの声が聞こえないんだもん。

思っていた以上にリートって考えないでやってたの?」

「違うな、間違っているぞマオ。それはリートのギアスのせいだ」

「え、僕の?!」

「話していなかったからちょうどいい。リートはな、この時代の人間に干渉されないんだ」

「ん?」

「え、どういうことC.C.」

「端的に言えば、この時代に居る限りリートは死ねない。それがリートのギアスの正体だ。

コードを持つ人間がギアスが効かないのは、その時間軸の中で生きていないことを意味する。

マオにも言ったはずだ、王の力は人を孤独にすると。なら王の力を超えたコードとはなんだ?

答えは・・・神でもなければ人でもない、王のなれの果てという存在なんだ」

「でも、それが僕のギアスとマオのギアスとどう違うの?」

「リートは、ギアスでこの時代に来た。だがお前が居た時代は元々今からかなり先の未来だ。

ここまでは分かるな?」

「うん、それはC.C.からメリットとデメリットを聞かされていたからね」

「だから、ここにいる異分子は私とリートの二人だけだ。私は元々コードを持っている。

だが、リートはコードではなくギアスを持っているんだ」

「うん・・・」

「なら、お前がギアスが効かない理由は一つ、お前がこの時間軸で生きていないからだ」

「えっ!?って言う事はつまり・・・」

「そうだ。お前は、この時間に居る限りコードを持つのとほぼ同じ状態になってしまうという事だ」

「じゃあ、リートはC.C.みたいにギアスが効かないってこと?」

「この時間に居る限りはという制限はつくがな」

「そ、そうなんだ・・・」

「それがお前の望んだギアスの最大のデメリットだ。ただ、傷の再生などはしないと思う。

お前に銃弾が触れる瞬間にその弾丸そのものが消える存在だ。異常とみられても仕方ない存在だ」

「じゃあ、C.C.ちょっと聞いてもいい?」

「なんだ?マオ」

「もし、僕がリートのギアスで時間を移動したら、僕も死ななくなるってこと?」

「おおむね合っているな、それがリートのギアスの呪いだ」

 

リートのギアスの力は王の力ではあるが孤独にできない

逆を言うなら孤独になれない異質のギアスだ

例え、一人でいたいと願ってもそれがかなわない

自分が慰められたくないと思っていても周りには人がいる

ある種私の愛されるギアスと似通っている部分もある

だが、愛されはしない ただ孤独になれないだけなんだ

仲間にした人間が、容赦なくリートの心の傷をえぐるかもしれない

仲間にした人間が、躊躇いなくリートの心の傷を開くかもしれない

仲間にした人間が、問答無用で、やさしくなぐさめるかもしれない

普通の人間であれば、耐えられない地獄以上の苦しみ

だから、私はこの時間に来る前、L.L.という名前をリートに与えた

お前は私と同類だと、お前は私と一緒だと、お前には私がいると、

そういう願いと事実を突き付けて私はリートに十字架を背負わせた

私というメシアまがいの犯罪者が縛り付けられた十字架を・・・

 

 

だが、リートは、その十字架を重いと言わず嬉々として背負っている

されこうべの丘に連れて行かれても僕もこの十字架の反対に張り付けてくれと言わんばかりに

マオはまだ、その十字架を隣で見ている傍観者にすぎない、直に同じところに上るだろうが

どこぞの宗教の十字架は三つだった、その中央の十字架が二人になっただけの事だ

互いに顔を見合わせることはできないが、互いに同じ場所にいることができるという幸せに

私は、打ち震え、泣きわめき、死を論外と言い放って、嬉々としてリートと共にいる

 

 

もしかしたら、となりの十字架にはマオがいるかもしれない、

もしかしたら、となりの十字架にはシャーリーがいるかもしれない

いずれにせよ、その枷の一端は私たちにある 『罪を受けるのは、私とリートだ』

 

 

「そっか」

「今初めて話したが、どう思ったリート」

「・・・」

「リート?」

「・・・不老不死じゃないのは残念だけど、C.C.と共にあるんなら悔いはないよ」

「!?・・・こいつ!!」

 

私はリートに抱きついた いつもの事とはまた違う感覚だがな

そばで見ていたマオもリートと私に抱きついてきた

こういう感覚もいいものかもしれん 私たちはこうでなければな

 

「さて、マオの家に帰るぞ。今日の練習はこれでいいだろう」

「そっか、もうそんな時間になったんだね」

「明日の朝でお弁当はなくなるよ?」

「じゃあ、明日の朝エリア11に帰るとするか」

「その後の予定でも決めておこうよ?」

「ん?その後の予定?マオ、それはすでに決まっているぞ?」

「え?」

 

 

―――――――私たちは、中華連邦に行く 今後の布石のために

 

 

 

 

 




今回はリートのギアスについて少し(じゃないかw)書きました。

このギアスはちょっと複雑で、全編が終わった後ぐらいに設定として書こうかなと思います
(どうなるか分かりませんけどもwww


ご感想などありましたら、ぜひともお願いします
作者のモチベーションがあがりますのでwww


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第二十一話 Awakening of love Fetal movement of anger

ついさっき書き終わったので予定より2時間遅れてしまいました。

ほんと申し訳ない!!!!
タグ変えるフラグが乱立中wwww(えええええええええええ

では、本文です。


「中華連邦?!C.C.なんでそこに行くの?」

「今後の布石だと言っただろう?ある程度の人間を味方に引き込みたい」

「誰を味方にするのさ」

「それは行ってのお楽しみだ」

「中華連邦か、久しぶりだな。C.C.時間があったらあの湖のあるところに行こうよ」

「時間があればな。さぁいったんマオの家に帰ろう」

「ねぇ、リート、ダンタリオンとグラシャ=ラボラスで家まで競争しない?」

「えっ?」

「勝った方が、今日が終わるまでC.C.を独り占めできる権利って言うのはどうかな?」

「なっ!おいマオ!」

「いいよ、マオ。ただし手加減はしないからね」

「リート!」

「じゃあ、用意ドン!」

 

比較的ゆっくりとダンタリオンに走っていくマオ

あれ?グラシャ=ラボラスの方に近づいてるからこっちの方が早いんだよ?

C.C.の手を引いてコクピットへ急いで入る

C.C.をせかしちゃったみたいでちょっと悪い気はしたけど・・・

 

全くこの二人ときたらこんな子供みたいな取り合いを・・・

だが、これっていわゆる女の取り合いと言えるんじゃないか?

しかし!私が景品として扱われるのは何かむず痒い!

確かに女として男たちに取り合いされるのは嬉しいと思えるんだが

何というか、この二人だからこそむず痒い!

 

 

結果的には、グラシャ=ラボラスのの勝ち

そりゃあ、エナジーウイング二翼のお蔭で二倍近く早いんだから負けることはないんだけど

あれ?その事をマオが知らないなんてことは無いはずだよね・・・

確かにダンタリオンも早いけど、グラシャ=ラボラスよりは遅いって分かってるはず・・・

そんな事分かっていてやってるの、マオ?

 

ああ、負けちゃった まぁ、目に見えてたけどね 僕が負けることは

手加減はしないよの一言が出てからちょっと勝てないとは思ってた

それ以上に、リートにはちょっとした恩返しをしたかったんだ

こういう事でもしないとC.C.はリートに自分からくっついて行かないし・・・

悔しいけど、C.C.はリートの事が好きみたいだ 僕の事も好きって言ってくれたけど

やっぱり、雰囲気って言うのかな?リートと話してるときは嬉しそうなんだ

僕もC.C.の事は好き 大好きだ ホントのホントに大好きだ!

でも、今日はリートにC.C.を貸してあげる なんか負け惜しみみたいだけど違う

ナイトメアフレーム・ダンタリオンの事もそう

未来から来たC.C.の事もそう

そんな僕を受け入れてくれたリートの事もそう

まだ、知り合ってからそんなに経ってないけど僕はリートに助けてもらった

だから、二人っきりにさせてあげるんだ お父さんとお母さんの代わりに・・・

 

 

「「「ごちそうさまでした」」

「じゃあ、早くかたずけちゃおうか」

「ああ、いいよリート。今日は僕が後かたずけやっておくから」

「えっ、でも」

「さっきの勝負忘れたわけじゃないでしょ?」

「全く、リートもマオも私を景品にするなんて何事だ」

「でも、お姫様っていう感じがしてC.C.にとっては良かったと思ったんだけど」

「良くない!私に相談もせず、さっさの勝負しおって」

「あ・・・ごめん、C.C.」

「あ、ああ。分かればいいんだマオ。今後は気を付けてくれよ?」

「分かった。でも、今日はC.C.リートと一緒に居てね?」

「おい、こら、待てマオ!押すな!歩ける!歩くから!」

 

マオの奴、リビングから私とリートを追い出した

さっきの勝負の事はそれほどマオを咎めたつもりはなかったんだがあそこまで落ち込まれると

すこしやりづらい だが、せっかくのマオの好意だ ありがたく使わせてもらうとしよう

 

「リート」

「ん?今日はごめんね」

「何を言ってる」

「マオと二人で勝手に決めちゃってさ」

「それほど気にしてはいない。それにいい機会だ。二人きりになれるのは」

「え?」

「分かっていなかったのか?マオが来てから、私達二人の時間は取れていなかったんだ」

「あ~、そういえばそうだったね」

「時間がたつのは早いものだが、特にマオが居るからという理由で私たちが・・・その・・・」

「?」

「だからな・・・少し・・・・・思い出話でもしないか?」

「C.C.らしくないね。どうしたの?」

「ま、まぁ良いだろう?」

「う、うん」

 

そこからC.C.は僕たちがであった時の事を話し始めた

教会の孤児だった僕がそれこそシスターとは言えないシスターから預かった事

C.C.がその村に買い物に行ったときにはそのシスターはいなかったみたい

神父に理由を尋ねたら、神の子羊を無断で手放すのは教義に反するとかなんとか

その事は神父には言わなかったんだって 僕を取り戻されるかもしれないと思って

でも、あのシスターの事も孤児たちも今では些細なことだって思えてくるのが不思議

マオみたいにC.C.に依存していないとはいえ、僕も家族だからね 

 

やっぱり、C.C.の事は好きなんだ・・・僕は

以前C.C.には家族というか、そんな感じで好きだよって言った

けど、今は少しずつ変わってきてる 本当に好きなんだ

でも、その事を言い出せない自分がいる ルルーシュの事が好きだから

この過去の時代に来たんじゃないかっていう怖さがあって・・・

聞いた瞬間、何かが壊れちゃいそうな気がするようなそんな感覚が・・・

 

「なぁ、リート」

「なに?C.C.」

「単刀直入で言う・・・お前は、私の事をどう思ってる?」

「えっ!?」

「なんだ、そんなに驚くようなことか?」

 

月明かりが窓から差し込んできて、C.C.は光輝いて見えた

今C.C.が着ているのは白のワンピースだったけど、それがどこかの国のお姫様に見えてきた

自分とは釣り合わない、こんなきれいな人を好きになっちゃいけないと思ってしまう

それに、家族だから・・・

 

「どうした?聞かせてくれ?お前の気持ちを」

「僕は・・・」

 

以前リートに同じ質問を投げかけた

あいつは、家族だから私の事を好きだと言った それは本心である事は疑わない

だが、私が望んでいるのは家族としての愛じゃないんだ

この時代に来たのは、ルルーシュが死ぬ運命、さだめ、未来を変えるために来た

ルルーシュには、未練などさらさらない むしろあいつはシャーリーと結ばれていればいい

最悪、ナナリーと結婚してしまえばいいんだあんな奴、皇帝になったんだから近親なんたらも

法律でさえ書き換えてしまえばよかったのに・・・

 

リートの事を、私は好きだ・・・

勿論、家族としてじゃない ひとりの女としてだ

私にそんな幸せを望んではいけないとシスターにコードを預けられたなら

例え、恩人だったとはいえ、生涯恨むと思う

私にだって、人並みの幸せは欲しい! リートが世界から解き放ってくれたからじゃない

私が望んでリートの手を取り、リートが引いて行ってくれたからだ

望むべくもない ただ、リートが好きなんだ・・・

 

「僕は・・・C.C.の事が好きだよ」

「そうか、だがあえてもう一つ言わせてもらう。それは家族としてか?それとも恋人か?」

「!!」

「答えろ!リート!!」

「・・・・・」

「答えてくれ・・・」

「・・・・・」

「なぁ、リート・・・」

「・・・・・僕は・・・」

「・・・」

「C.C.の事を・・・・・恋人として好き・・・・だよ・・・・」

「・・・・・そうか」

 

私は、リートの顔を見ず、リートを抱きしめた

この時代に来てからと言うもの、私は私の人生を生きている気がしてならない

コードの永劫の時の牢獄 その牢番がリート・・・いやその表現は正しくないな

同じ囚人として、一緒の独房にぶちこまれ、好きあった二人になれた

私も、奴隷でなくギアスも得ず、コードも持たなかったら、こんな人に会えたんだろうが

そんなことは知った事ではない 今この瞬間、この時こそ私の生きる理由になれた

嬉しいの一言でかたづける奴がいたら、そいつを連れてこい!

小一時間説教しても物足りない!ただ、嬉しいんじゃない!それ以上の歓喜と!

愛が!ここにはある! ギアスなどというまがい物の愛じゃない!

正真正銘の本当の愛だと思うのだ!・・・実感したことは無いから、これからだがな・・・

 

「ねぇ、C.C.」

「なんだ?リート」

「僕・・・ずっと言えなかった」

「何をだ?」

「C.C.の事が好きだってこと。嫌われちゃうんだって思ってて・・・」

「私も、同じ感じだったさ。恋愛に関してはお互い初めてだ」

「えっ?C.C.も恋愛は初めてなの?」

「今まで長い時を生きてきた。ギアスの力で愛されてはいたが、

恋をしたことはなかった。わがままな女だろう?私は」

「じゃあ、一緒にこれからも過ごしていこう?」

「ああ、これからも、宜しくなL.L.」

「うん、これからも、宜しくねC.C.」

 

そうして、私たちはお互い抱き合ったまま眠りについた

リートに抱かれ、髪を梳いてもらいながら・・・

 

 

 

 

「あらら・・・こういう時エリア11だと敵に塩を送りすぎたって言うんだっけ。

僕はバカなのかな?ううん、でもリートとC.C.は一緒になったほうがいいと思う。

でも、からかうくらいはしてもいいよね?昨日はお楽しみでしたねってさ!」

 

 

 

翌日、私たちは目を覚ましてリビングに居たマオにカップルを茶化す常套句を言われた

まさか、私がその言葉を言われるとは思ってもみなかったが

ちなみに、私たちはまるで動じていなかった、むしろお互いの顔を見て

顔を赤らめるくらい冷静であった事は言うまでもない事だろうと私は強く断言する!

 

 

朝食を食べ終わって、二つのナイトメアフレームはエリア11に帰ってきた

ただ、隠し場所が新しい建設地域に指定されていたからどうしようかって悩んでいたら

ルルーシュから連絡があった、ちょうど良かった

 

「はいはい~どうしたのルルーシュ?」

『ん?えらく上機嫌だなエイス。何かいいことでもあったのか?』

「あ?わかる?」

『お前のニヤケ顔が目に浮かぶぞ』

「えへへ。で、何か御用?」

『実は、紅月カレンがお前と戦いたいと言ってきてな』

「え?あの紅蓮のナイトメアのパイロットでしょ?」

『ああ、実はあのナリタの時のナイトメアの話になってな。俺の協力者だと言っても、

珍しくカレンが意地を張ってな。戦わせてくれとせがんでいるんだ』

「へぇ、それはまた剛毅なことだな」

『二人目の・・・』

「だが、こちらにも条件があるんだが?」

『良いだろう、聞こう』

「つい先日、ナイトメアの置いてあった場所が建設現場に指定された。

そこで、黒の騎士団にナイトメアを格納できる大型の倉庫を融通してもらいたい」

『倉庫?しかしあのナイトメアが入る倉庫は少ないぞ』

「であるなら、私たちはその申し出を受けん。それに中華連邦にもいく用事があるしな」

『中華連邦?あともう少ししたらC.C.が中華連邦に行く、ついでに連れて行ってくれるのなら、

その条件を飲もう。どうだ、悪い取引ではないだろう?」

「チッ、P――――坊やが調子に乗って・・・良いだろう。その条件受けてやる」

『ようやく、一泡吹かせることが出来た』

「だが、譲渡してくれる倉庫に監視カメラ、盗聴器、発信機、センサー、その他もろもろ。

仕掛けていた瞬間にお前たちと決別するからそのつもりでな」

『無論だ。それくらいしておかないとエイスに申し訳が立たんからな』

「そして、倉庫をこちらが勝手に売却しても文句を言うなよ」

『チッ、まぁそれくらいなら・・・』

「それに加えて、万が一お前たちの諜報員がその場所をリーク、もしくは報告した場合、

ルルーシュ・ランペルージはゼロである事をばらす。それを条件としてプラスだ!」

『お前は、どこまで人の足元を見る!』

「上機嫌だった私を不機嫌までさせたからだ、文句あるか!カレンとやらと戦ってやるんだ。

礼を言われることこそあれど、足元を見るなど暴言をもらういわれはないぞ?」

『ぐ・・・・・分かった、手配はしておく・・・』

「今すぐにだ!分かったか!」

『明日中に連絡する!そっちも準備していろよ!』

「無論だ!」

 

『C.C.リート。あんなので良かったの?』

「当然だ!せっかく幸せの気分に浸っていたのに、あいつに冷水をかけられて

幸せでいられる奴が居たらぜひとも見てみたい!」

「まぁ、こっちにとっても渡りに船だったし、それくらいは大目に見るとして。

ホテルの近くの駐車場にナイトメアを止めたら、ステルスモードで屋上までオートで飛ばす。

今は、それしかないからね。分かった?マオ?」

『うん、分かった。でも、リートも結構怒ってる?』

「ちょっとくらいはね」

「何は兎も角、今は中華連邦に行くのは後回しだ」

 

 

 

――――――怒りのはけ口に、カレンには犠牲になってもらわねばな!

 

――――――大丈夫かな、カレンっていう人・・・リート?

 

――――――うん!思いっきりやろう!C.C.!!

 

――――――・・・こういうのをバカップルっていうのかな?はぁ~ぁ・・・

 

 

 




はい、ごちそうさまでしたwwwwwww

ちなみに「ピー」的な事は致して居りません。

C.C.「おい、そういうのを衆目にさらすのは私は好かんぞ?」
グリム「え?いやぁでも望んでる人もいそうですし・・・」
C.C.「赤裸々にするのは私たちの中だけ十分だ!」
グリム「で、でもぉ」
C.C.「それ以前に私とリートはそんなことはしてないわ、ど阿呆!!」
グリム「ぎゃーーーーーーーーす」



か、感想などありましたらお願いします・・・
作者のモチベーションがあがりますのでwww



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第二十二話 The name of the false Dust of the Black Knights

モチベーションがちょっと舞い上がっている作者ですwww

ちょっとがんばっちゃいましたwww
後悔はしていますwww

では、本編です


 

 

 

「さて、三日ぶりに戻ってきたわけだ。またやっかいになるぞ」

「承知しておりますエイレイン様。今後のご予定などはいかがでございましょうか?」

「そうだな・・・また明日部屋を開けるがかまわないな」

「かしこまりました。最近はお出かけ続きということで、リラクゼーションのサービスなど

いかがでございましょうか?」

「ほう・・・だが、次回にしておこう、その時は頼むぞ」

「かしこまりました。では、ごゆるりとおくつろぎくださいませ」

 

私たちは、グランド・デューク・ホテルに戻ってきた

フロントには、かなりの人数が待ち構えていたがマオだけが縮んでいた

リートも、大分この雰囲気になれたようだ

さて、これからの問題は黒の騎士団に姿を見せる事

リートがアッシュフォードに行ったときにはカレンはいなかったらしい

なら、素顔を見せたとしても黒の騎士団の連中には、誰にも分からないはずだ

ディートハルトに電話した時は声色は変えていたから問題はない

ただ、この時期には私は黒の騎士団には合流している

なら、私自身は顔を見せるわけにはいかないな

 

「なぁ、マオ」

「何?C.C.?」

「黒の騎士団に会うわけだが、マオには一つ言っておくことがある」

「え、なんだろう?」

「明日、おそらく私に会う」

「・・・へ?」

「前に言っただろう?私たちは未来から来たといっただろう?」

「うん・・・・・・えっ!?っていう事は・・・」

「そうだ、私の事を見ても動揺はするなよ?」

「う、うん」

「ねぇ、C.C.むしろマオを連れて行かない方がいいんじゃないの?」

「そうだな・・・だが、マオには来てもらわないといけない理由がある」

「えっ?」

「そうなの?」

「マオには済まないが、有象無象に対してギアスを行使してもらいたい。

黒の騎士団に完全に協力するか否かはそこで決めようと思っている」

「まぁ、ギアスの制御も出来るようになったし、それは問題ないんだけど・・・

誰を、見ておいたらいいのかな?」

「それはついてから話す。だが、名前だけは言っておこう。扇と玉城だ」

「!?」

「扇と玉城だね?分かった、着いたら誰か教えてねC.C.」

「分かった。それと向こうに行ったときには私の事はヴィエルと呼んでくれ」

「ヴィエル?」

「分かったC.C. それにしても、偽名が増えるね」

「処世術といってもらおう?リート。ルルーシュも生きるために嘘をついたからな」

「まぁ、しかたがないか」

 

そうして、しばらく部屋でくつろいでいるとルルーシュから連絡が来た

倉庫の件がもう準備できたのかな?

それとも紅蓮との対戦日時かな?

両方だったりして・・・まぁ、それでもいいんだけど

 

「はいはい、こちらエイス。ルルーシュ?」

『ああ、倉庫の事で連絡をな』

「対応速いね~幾らヴィエルに脅されたってさ~」

『ヴィエル?』

「あ・・・」

『なるほど、それがもう一人の名前か・・・』

「あぅ・・・まぁいいや、それで倉庫はどこになるのかな?」

『ふっ、サイタマゲットーの黒の騎士団所有の倉庫だ、すでに人員の立ち退きと、

内部の装置の解除、解体は済ませてある。座標は・・・・』

 

そこから、結構な注意事項をつらつらと言われた

破壊行動、損壊行為をした場合、ブリタニアの探知範囲に引っかかる可能性がある事など

それこそ、難しい説明を噛み砕いて話してくれた

ルルーシュの几帳面なところを見た気がする だけどリヴァルに主夫って言われても知らないよ?

 

「うん、分かった。ありがとうルルーシュ」

『礼はありがたく受け取っておこう。それよりカレンとの一騎打ちの日程についてだ』

「あ、うん。いつになったのかな?」

『黒の騎士団は、基本的に夜に動く。夜戦は得意か?』

「まぁ、問題ないけど」

『それなら、今日の夜、シンジュクゲットー旧東京ドーム跡地だ』

「えっ、政庁から目と鼻の先にある場所でいいの?」

『お前のナイトメアはジャミングをかけられるみたいだからな、心配はいらない』

「ナリタとフジの二回だけでよくそこまで分析できたね。了解、そっちはやっておくよ」

『では、夜に』

 

そこで、ルルーシュは通信を切った

後ろでは、C.C.とマオが大笑いしてた 何で?

 

「あはははは、リート!すごいよ、あのさりげない間にC.C.の名前をヴィエルとして刷り込ませて、しかも、ルルーシュは疑ってない!!」

「その上、わざと名前をばらしたな!今までは相方と呼んでいたのに今回にいたっては唐突にだ!

ルルーシュから見たら、信頼している証を渡したと見るだろう!ははは!傑作だ!!!」

「あ~・・・喜んでくれて良かったよ」

「ははっ。さて、サイタマゲットーの方に行っておこう。ナイトメアに設定しておかなければな」

「分かった・・・あれ、こういうときどうすればいいの?」

「リート、教えていなかったのか?」

「あのね、マオ。ナイトメアの起動キーが僕たちのナイトメアを呼ぶ鍵なんだよ。

中央にボタンがあるからそれを押してみれば来るからさ。ま、今回は屋上だから関係ないけどね」

 

それから、僕とリートとC.C.はグラシャ=ラボラスとダンタリオンに乗ってサイタマゲットーへ

トウキョウ租界から近い位置にその倉庫はあった ルルーシュって言うのもなかなかいい奴?

そこで、二体のナイトメアの座標情報を入力・・・文字の勉強をしておいて良かったよ・・・

そして、格納倉庫の入り口をダンタリオンのMVSハーケンで焼いた

こうしておけば、入り口から諜報員とかも入ってこられないんだってさ

僕たちのナイトメアは両方とも飛行型・・・僕はランドスピナーは嫌いだから・・・

だから、屋根を人が乗れないように改造した・・・C.C.いわく・・・

 

「元はあいつの所有物だろうが、今は私たちのものだ。好きにさせてもらう」

 

だってさ やっぱりC.C.大好きだ僕!!

で、その作業をし終わった後でホテルに帰ったんだ

食事もお弁当と同じくらいおいしかったなぁ

 

「さて、これから黒の騎士団の鼻っ柱をへし折りに行くぞ」

「言葉が過激すぎないC.C.?」

「おっと、違うぞエイス。今の私はヴィエルだぞ?」

「もう入ってるんだね・・・C.C.じゃなかった・・・ヴィエル」

「そうだぞマオ?これが楽しいんじゃないか。お前も楽しんだ方がいいぞ?」

「う、うん!分かった!頑張ってみる」

「さて、行くぞ!」

「「うん!!」」

 

そこで、僕たち三人はグラシャ=ラボラス、ダンタリオンに乗って

シンジュクゲットー旧東京ドーム跡地に向かった

ルルーシュにも言われたし、ジャミングを辺り一帯にばらまいた

そこに何かがあるっていう風なジャミングじゃない

そこにむしろ何もないジャミングをかけているから問題がないんだ

グラシャ=ラボラスの怖いところは何もないところからだからね

すこしして旧東京ドーム跡地についた 下には黒の騎士団らしき人影が見えた

 

「じゃあ、ステルスを解除しようか」

「マオ、お前はステルスはそのままでいい」

「了解、今視界に居る黒の騎士団の中で誰を見ていればいい?」

「あの赤いバンドを巻いたもじゃ頭の服全開の男と、目つきの悪い

着こなし方も悪い、いけ好かない能無しを見ておいてくれ」

「C.C.結構玉城に鬱憤たまってるんだね・・・」

「まぁな、さてグラシャ=ラボラスのステルスを解除するぞ」

「了解。マオよろしくね」

「分かった!」

 

 

「あ、あれがゼロの協力者」

「カレンが一騎打ちの相手に選んだ相手かよ・・・」

「来たか・・・」

「ゼロ、用事があるって聞いたけど、一騎打ちだっけ?」

「ああ、そこにいる紅月カレンが対戦相手だ」

「はい、対戦を承諾してくれてありがとうございます」

「こちらこそ、よろしく」

「ゼロ、ちょっといいか」

「ん?なんだ扇」

「協力者という事なんだが、それは我々にも協力してくれるという事か?

だとしたら、紹介をしてくれ」

「ふん、傲慢極まりない物言いだな。それが黒の騎士団のやり方か?」

「お前は・・・なるほど、お前がそうか」

「面と向かって合うのは初めてだな、ゼロ」

 

僕たちは、ゼロとは違う仮面を付けてる 僕のは顔半分が隠れるタイプの仮面

ちなみに、今C.C.は髪をポニーテールにして道化師っぽい仮面をつけてる

髪の色はルルーシュの知ってるC.C.と同じでも印象が違えばルルーシュでも気づかないからね

 

「それよりてめぇ、扇に対してなんてこといいやがる!」

「そうだ!扇は黒の騎士団の最古参だぞ!」

「ふん!実績のあげられない最古参などお荷物もいいところだ」

「なんだと!」

「扇さんに向かってなんて事言うの!あなた」

「はっ!少なくとも今はお前たちと足並みを揃えるつもりなどない。

あくまでゼロの協力者としてここにいる」

「まぁ、そういうこと。だからこの一騎打ち如何で、その方向性が決まってくるだけ。

そしてこの取り決めはそっちが持ちかけてきたことだ、文句を言われる筋合いはないね」

「・・・扇、そう言う事だ。私も、今黒の騎士団に彼らの正体を明かす必要は無いと考えている」

「ゼロ!それは俺たちの事を信用していないという事ではないのか」

「扇さん、それは違うでしょうね」

「ディートハルト・・・」

「ブリキ野郎が・・・何が言いたいんだよ」

「彼らのような協力者がいるという事は我々に対しても十分な得。

しかし、私たちの中から情報が漏れないともかぎらない。

話をお聞きする限りでは、ナイトメアパイロットとしてかなり有力。となれば

信用をしてはいるが、信頼はしていないのではということではないでしょうか?」

「その通りだディートハルト。万が一にでもこの二人の正体が明るみになれば、

黒の騎士団が後ろ盾を一つ失う事に他ならない。キョウトも後ろ盾としてついてくれているが、

協力者は多い方がいい。そういう事だ」

「まぁ・・・そういう事なら」

「それよりよぉ、ゼロ。こいつらの実力の方はどうなんだよ!カレンに太刀打ちできるほど、

つええとでも言うのか!?」

「その通りだ」

「なっ!?」

「少なくとも、あの白兜と戦って勝ちを手にした。カレンとの直接対決を見たかったが、

あまり余裕がなかったのでな。この二人に任せたという事だ。カレンでもあの白兜は

いい勝負こそしたかもしれないが、それは今は夢想の話だ」

「ゼロ~、時間ももったいないからさっさと始めよう?」

「そうだな、さっさとはじめろ。こっちはこんな下らない話をしに来たわけではないからな」

「ああ、分かっている。ではカレン、紅蓮のスタンバイを」

「は、はい!」

 

紅月カレンは紅蓮の方に走って行った

よほどゼロの事を尊敬しているみたいだね

これが、ルルーシュだと知った時はどうなるんだろう?

 

「だがなぁ、カレンにお前らが負けた場合名前も教えてもらうし、土下座してもらうからな!」

「断る」

「なんだと!」

「お前は自分の力ではなく、紅月カレンの力だろう?彼女が言うのならしてやってもいいが、

どこかの馬の骨とも知らない能無しに言われたくない。それとも、もし私たちが勝ったら

お前は何かしてくれるつもりか?何をしてくれる?ええ!?」

「うぐっ・・・」

「ゼロから話は聞いていたが・・・なぁ、ゼロ。私はこいつを幹部から外した方がいいと

進言しておいてやる。はっきり言ってやろう。この無能にこの場に立ち会う資格は無い!」

「お前からの進言はこれが初めてか・・・まぁ、検討はしておこう」

「ちょっと待てよゼロ!俺たち友達だろ!?そんな奴のことを信じるってのか!?」

「少なからず、玉城は黒の騎士団が戦場としたところでナイトメアをすべて失っている。

それに、私は友というあいまいな関係で地位を高くしたりはしない。能力が全てを左右する。

少なくとも玉城、君は古参の中で下なのは確かだ」

「がはぁっ・・・」

「自分の実力を知らない愚か者が虎の威を借る。無能もここまで来るといっそすがすがしい」

『ゼロ、紅月カレンと紅蓮弐式、準備完了です。いつでもどうぞ』

「さて、お前たちも準備を頼む」

「分かった、行くぞ!」

「了解」

 

私たちは、グラシャ=ラボラスに乗り込んで通信チャンネルを開いた

周辺のジャミングはしてあるが、ドーム内のジャミングはしていない

やはり、この機体は悪辣だよ リート だが、それが私達だからな

 

『ナイトメアの試合形式は、行動不能にする事。離脱コクピットを射出させるか、

相手パイロットに参った、つまり降参させればいい。準備はいいか?』

『あの、ゼロ。一つだけ質問が』

『なんだ、カレン』

『あのナイトメアに、二人が乗り込んだように見えたんですが気のせいですか?』

「ううん、このナイトメアは二人乗りだからね。そこは考慮しておいて、紅月カレンさん」

『あ、はい。分かりました』

『では、お互い悔いの残らないよう、正々堂々と戦え』

『はい!』

「了解~」

「言われずとも」

 

 

 

――――――――――ナイトメア一騎打ち戦 開始せよ!!!

 

 

 

 




次回も続きます~ 戦闘描写がうまくなりたい!

もしくは、注釈とかwww

ご感想などありましたら、是非ともお願いします
作者のモチベーションがあがりますのでwww



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第二十三話 Feelings of Guren Palm-back

ガンバったやつには頑張った結果があればいいと思うのですww

ちなみに僕は頑張ってない奴ですwww

では本編です。


 

 

 

 

 

ゼロに頼んでナリタの時に助けてくれたあのナイトメア・・・

ずっと気になってた 紅蓮の腕に似たあの腕 そして後衛に下がった時後ろから見ていたから

白兜が普通に手も足も出なかった 操縦技術もすごいけどあのナイトメアが・・・

ナイトメア乗りとして戦ってみたいと思った

ゼロに自分の力を証明できるチャンスでもある 自惚れかもしれないけどゼロに認めて

もらってるかもしれないって思うと嬉しく思う

そこでゼロにかけあってみた

 

「失礼します、ゼロ」

「カレンか」

「あの、一つお願いがあってきました」

「お願い?珍しいな君からお願いをしてくるとは」

「失礼かもしれないんですけど」

「気にするな、それでお願いとはなんだ?」

「ナリタの時の黒いナイトメア、あれと戦わせてください」

「・・・彼らか、だがなぜそのようなことを?」

「ナイトメア乗りとして、実力に差があるとは思いません。ただゼロに役に立ちたいんです」

「なるほど、そうか・・・分かった、彼らにはそれを打診しておく。受けてくれたなら伝えよう」

「ありがとうございます。それで、その人たちってどういう人なんですか?」

「カレンには話しておこうか、彼らは我々の後ろ盾の一つだ」

「キョウトのようにですか?」

「いや、資金的援助ではない。だが戦闘、作戦補助などあのナイトメアで助けてくれている。

実を言えば、クロヴィスの件も彼らが手伝ってくれていた」

「えっ!?」

「このことは内密にな。だが、後ろ盾とは言うが気まぐれでな、必ずしも協力はしてくれない。

枢木スザク護送車襲撃の時は、姿の問題もあったため協力できなかったと言っていた(嘘だがな)」

「なるほど・・・」

「さて、この後は打ち合わせだったな。行こうか」

「はい!」

 

その後ゼロの幹部たちの打ち合わせ、ブリタニアのディートハルトっていうのが新しく入って来たけど

ゼロが言うには結構優秀らしい、あのナイトメアのパイロットは日本人だといいな

ゼロがその打ち合わせの最中、いったん部屋に戻った

なんでも、その協力者に倉庫を与えるとか

扇さんは兎も角、玉城はその倉庫を俺にくれとかふざけたことを言ってたけど

その後、黒の騎士団全員に通達があった

 

「カレン、彼らと連絡がついた。今日の夜に戦ってくれ」

「えっ?こんなに早くですか?」

「向こうの気が変わらないうちにやっておきたいからな。シンジュクゲットー旧東京ドーム跡地に

紅蓮一体で向かう」

「ゼロ、それはどういう意図でやるんだ?」

「カレンからお願いをされてな、日ごろの功績も含めてもこの願いを聞き届けるのは吝かではない。

対戦相手をそこにて待つ、そこに来たいものと、整備班は準備をしろ」

「おい、ゼロ。カレンが戦いたいってどんな奴だよ?白兜でも呼び出したってのか?」

「俺もその件については、聞いていないが」

「つい先ほど決まった事だ。カレン、準備を」

「は、はい!」

 

こんなに早くめぐってくるなんて思ってなかった

ゼロも私の事を信用してくれているみたいだったしすっごい嬉しかった

そこから、黒の騎士団の幹部と整備班が旧東京ドーム跡地へ向かった

政庁からかろうじて見える範囲だったけどゼロいわく

 

「彼らが対処してくれているから問題はない」

 

って言ってた ちょっとその人たちに嫉妬したのは内緒

しばらくして、東京ドーム側面からランドスピナーの音がした

 

「あ、あれがゼロの協力者」

「カレンが一騎打ちの相手に選んだ相手かよ・・・」

「来たか・・・」

 

黒いナイトメアは光がないと本当に見えないくらい黒かった

そして紅蓮より大きい・・・正面衝突は難しいかな・・・

コクピットハッチが開いて中から人が出てきた

ゼロみたいに仮面をしてるけど半月状の仮面だった

 

「ゼロ、用事があるって聞いたけど、一騎打ちだっけ?」

「ああ、そこにいる紅月カレンが対戦相手だ」

「はい、対戦を承諾してくれてありがとうございます」

「こちらこそ、よろしく」

 

ブリタニアみたいに高圧的じゃない ゼロには及ばないけど好印象だった

やさしいって言えばいいのかしら、黒の騎士団の連中ってゼロ以外は無粋で・・・特に玉城

 

「ゼロ、ちょっといいか」

「ん?なんだ扇」

「協力者という事なんだが、それは我々にも協力してくれるという事か?

だとしたら、紹介をしてくれ」

「ふん、傲慢極まりない物言いだな。それが黒の騎士団のやり方か?」

 

コクピットハッチが開いてたのに声がした もう一人いる!?

って言う事は、このナイトメアは二人乗りなの? そんなナイトメア聞いたことない

やっぱりゼロの後ろ盾って言うのは本当だったんだ

こっちの人も仮面をつけてた 目の下に黒い線が入ってるからちょっと怖い・・・

 

「お前は・・・なるほど、お前がそうか」

「面と向かって合うのは初めてだな、ゼロ」

「それよりてめぇ、扇に対してなんてこといいやがる!」

「そうだ!扇は黒の騎士団の最古参だぞ!」

「ふん!実績のあげられない最古参などお荷物もいいところだ」

「なんだと!」

「扇さんに向かってなんて事言うの!あなた」

「はっ!少なくとも今はお前たちと足並みを揃えるつもりなどない。

あくまでゼロの協力者としてここにいる」

「まぁ、そういうこと。だからこの一騎打ち如何で、その方向性が決まってくるだけ。

そしてこの取り決めはそっちが持ちかけてきたことだ、文句を言われる筋合いはないね」

 

う、それを言われると強く言い返せない・・・

実際このお願いって私の我が儘だし・・・ゼロもあの人たちに頼んだんだし

それに今の話を聞く限り私がふがいない結果を出したら黒の騎士団の後ろ盾じゃなくなるって

言ってるみたいなもの・・・結構やばいわね・・・緊張してきた

 

「・・・扇、そう言う事だ。私も、今黒の騎士団に彼らの正体を明かす必要は無いと考えている」

「ゼロ!それは俺たちの事を信用していないという事ではないのか」

「扇さん、それは違うでしょうね」

「ディートハルト・・・」

「ブリキ野郎が・・・何が言いたいんだよ」

「彼らのような協力者がいるという事は我々に対しても十分な得。

しかし、私たちの中から情報が漏れないともかぎらない。

話をお聞きする限りでは、ナイトメアパイロットとしてかなり有力。となれば

信用をしてはいるが、信頼はしていないのではということではないでしょうか?」

「その通りだディートハルト。万が一にでもこの二人の正体が明るみになれば、

黒の騎士団が後ろ盾を一つ失う事に他ならない。キョウトも後ろ盾としてついてくれているが、

協力者は多い方がいい。そういう事だ」

「まぁ・・・そういう事なら」

「それよりよぉ、ゼロ。こいつらの実力の方はどうなんだよ!カレンに太刀打ちできるほど、

つええとでも言うのか!?」

「その通りだ」

「なっ!?」

 

うん、その事に関してはゼロの言ってることが正しいと思う

白兜とほぼ同じ速さだったし、反応速度もあの機体は悪くなかった

それなのに、あの黒いナイトメアはあの速さ以上の結果を出した

撤退するとき白兜がついてこなかったのが証拠ね

 

「少なくとも、あの白兜と戦って勝ちを手にした。カレンとの直接対決を見たかったが、

あまり余裕がなかったのでな。この二人に任せたという事だ。カレンでもあの白兜は

いい勝負こそしたかもしれないが、それは今は夢想の話だ」

「ゼロ~、時間ももったいないからさっさと始めよう?」

「そうだな、さっさとはじめろ。こっちはこんな下らない話をしに来たわけではないからな」

「ああ、分かっている。ではカレン、紅蓮のスタンバイを」

「は、はい!」

 

ゼロの指示があったから紅蓮まで走った

大体のセッティングは終わってるけど、最終調整は絶対やっておかないと

マニピュレータも問題ない・・・輻射波動も問題ない

ただ、これはあくまで模擬戦・・・破壊はダメだから輻射波動は防御に使うしかない

良し、整備班もいい仕事をしてくれた 問題はない!

 

「ゼロ、紅月カレンと紅蓮弐式、準備完了です。いつでもどうぞ」

 

ゼロがその後二人にナイトメアに乗るように言ったように見えた

 

『ナイトメアの試合形式は、行動不能にする事。離脱コクピットを射出させるか、

相手パイロットに参った、つまり降参させればいい。準備はいいか?』

「あの、ゼロ。一つだけ質問が」

『なんだ、カレン』

「あのナイトメアに、二人が乗り込んだように見えたんですが気のせいですか?」

『ううん、このナイトメアは二人乗りだからね。そこは考慮しておいて、紅月カレンさん』

「あ、はい。分かりました」

 

やっぱり二人乗りだったんだ・・・どんな座席か見てみたい気もするけど

今は私のために戦う!

『では、お互い悔いの残らないよう、正々堂々と戦え』

「はい!」

『了解~』

『言われずとも』

 

『ナイトメア一騎打ち戦 開始せよ!!!』

 

 

 

 

ルルーシュの開始の合図とともに、ランドスピナーが高速回転する音が聞こえた

反応速度、戦況を見る力、臆さぬ勇気 数多くある

なに、直にリートが追い付いてくれるさ

 

えっ?開始早々に動かない?なんで?

と思ったら、スラッシュハーケンが飛んできた

その程度なら・・・って思ってたけどスラッシュハーケンが一気に16も来るなんて!?

捌き切れない! 避けるしかないじゃない!

 

やっぱりスザクと同じくらいの反応速度があるね

予想は出来てたけどスラッシュハーケンをスザクじゃないけど全機避けるのはこっちとしてもへこむ

なら、これはどうかな!

 

相手の機体が動いて突進してきた ランドスピナーが二連あるからスピードもほぼ倍?!

あの大きい機体が紅蓮と同じくらいの速さで来るなんて信じられない!

と思ったら、端についてた紅蓮に似た輻射波動機構の腕が・・・はぇ!?飛んできた?!

ちょっと待って!!そんなのって!!!こっちも輻射波動で対抗するしかない!!

 

「さすがだね、紅月カレンさん!」

『こっちも精一杯なんですけど!?』

「お互い実力がある事は変わらない、だがお前の方が実力はあるだろうな」

『お礼は後でさせてください!』

 

お互い輻射波動が炸裂する だけど、こっちは聖天八極式の輻射波動 弐式の出力では足りない!

と思ったら、輻射波動のエナジーフィラーを投げつけてきた!?

そんな無茶苦茶な!

 

排出したエナジーフィラーはエネルギーは残ってない

だけど、リロードの際使ってないエナジーフィラーを使えば輻射波動を断続的に維持している

エネルギーとは比べるまでもない爆発力になる

これを使って対処できなかったら降参しようかな・・・

 

すさまじい爆発が辺りを覆った

黒の騎士団の所にはナイトメアが陣取っているから問題はないがな

しかし、カレンの奴こんな戦い方は過去ではしていなかったぞ?

これが、世界の与える影響力なら問題があるかもしれん

エナジーフィラーはナイトメア自体を動かすエネルギーパック

紅蓮弐式にはエナジーフィラーが二種類ある 輻射波動とナイトメア本体だ

当然ナイトメア本体のエナジーフィラーを抜くことはできないが

そんな戦闘方法をしたのはマリアンヌ以来だぞ・・・

 

ビスマルクと御前試合をしたとき、あいつはガニメデの両肩にエナジーフィラーをを補給用と

言って取り付けさせた ビスマルクもガニメデで戦っていたが、突然訳の分からない機動をして

マリアンヌはエナジーフィラーをビスマルクに投げつけて射撃した

あいつのギアスが未来を読むギアスでなかったら、この戦いでビスマルクは死んでいただろうな

エナジーフィラーの閃光と、とっさの判断のせいであいつは『閃光』と呼ばれるようになったが・・・

 

カレン・・・お前は不名誉だろうがブリタニア軍相手にそんなことをしたら

『黒閃光』あたりで呼ばれることになるぞ、お前は嫌だろうがな

 

爆発はした・・・さて、これで相手に参ったと言わせなければ、私の負け

煙が晴れていく・・・ナイトメアは・・・えっ!?跡形もない!?

ゼロの協力者を殺しちゃった!? そんな・・・・・

 

「やったぜ!あのいけすかねぇやつらをぶっとばした!やったぜカレン!」

 

玉城がなんか言ってるけどこれって結構問題なんじゃないの?!

ゼロ・・・・・

 

 

 

『心配いらないよ~高く飛び上がっただけだからさ』

『全く、むちゃな攻撃をする。だが、その胆力は褒めてやるか』

「えっ!?」

 

上の方を見てみたら暗闇と同化してあのナイトメアが降りてきた

・・・傷一つついてない・・・起死回生の一手だったのに・・・

 

「ゼロ・・・私、棄権します。参りました」

『そうか・・・試合終了だ。双方ナイトメアを降りろ』

『お疲れ様。いやぁエナジーフィラーを投げるなんて方法思いつかなかったよ』

『下手をすれば死ぬ一手だがな。よく決断したものだ。お前は優秀だよ』

 

それから、二人と一緒にナイトメアを降りてゼロの所に向かった

白兜とはまた違う敗北感・・・でもすがすがしいくらいの完敗だった

ゼロの協力者に褒められたこともやはり嬉しい要因だと思う

 

「ご苦労だったカレン」

「でも・・・負けちゃいました。私が望んだ戦いだったのに」

「気にするな、それにこの二人もそれほど勝ったと思っていないようだしな」

「えっ?」

「あらら、気づかれた?ゼロ」

「分からいでか」

「ふん、お前は洞察力だけは認めておいてやる」

「相変わらず上から目線か、だがまぁいい」

 

何だろう、ゼロとこの二人が友達って言う風に見えてくるのは、だから協力者なのかな

そんなことを思ってたら、玉城が乱入してきた

 

「すっげぇなお前たち!カレンに勝っちまうなんて!これで黒の騎士団に入っても問題ねェ!

とりあえず先輩で幹部である俺の言う事を良く聞けよ!」

「玉城の言う事は兎も角、俺も君たちが入ってくれるのは歓迎だ。ようこそ黒の騎士団へ」

「・・・」

「・・・」

「とりあえずよぉ、お前たちの名前を教えてくれねぇか?そんでよぉ友達になろうぜ!

ゼロの協力者なら俺の友達だ、そうだろう?」

 

呆れた 私が勝つことを疑ってなかったのに掌返して

この人たちの強さを見て取り入ろうとするのはかなりお門違いだと思うんだけど・・・・

 

 

「・・・はぁ~ぁ」

「・・・予想通りとはいえ当たっても嬉しくないな。ゼロ、黒の騎士団に入るかどうかは

後日連絡する。部下の教育はしっかりやっておけよ」

「ああ、分かっている」

「紅月カレンさん?」

「は、はい!」

「ちょっとこっちに来てもらっていいですか?」

「あ、はい」

 

ゼロは撤収の準備をそれぞれに指示を出すために向こう側へ行った

私は二人に連れられてすこしはなれた場所に来た

 

「なんでしょうか?」

「うん、ちょっと話しておきたいことがあってね」

「今後、ゼロを疑ってくれるなよ。あいつも人間だ、弱いところもある。

全責任を負わされて頑張ってはいるがいずれは崩れてしまう時が来るかもしれん。

また正体を誰かに見破られて幻滅するかもしれない。もしかしたらお前がゼロの正体を知って

絶望するときがくるかもしれない」

「あの人は、自分たちに正体を明かしたりしません。そうでなくても私はゼロを信じていきます」

「そうか、なら私からお前に頼んでおくぞ?あいつの正体を知ったとしても裏切ってくれるなよ」

「分かりました」

「それから、僕たちの名前を君とゼロだけに教えておくね」

「えっ?いいんですか?」

「君とゼロなら信頼はできるからね。僕はエイス・トゥバリエ」

「あっ、日本人じゃないんですね」

「さすがにね・・・日本人だったら良かった?」

「いえ、ゼロも日本人じゃないって言ってましたし、それほど気にしません」

「そうか、私はヴィエル・ガブリエレンだ。私も日本人ではない。すまんな」

「いいえ、お気になさらないでください」

「それと、これを渡しておく」

「これは?」

「私たちに繋がる通信機だ。ゼロも持っている。何かあったら連絡をしてくれ。相談事にも

お前になら乗ってやれる」

「あ、ありがとうございます!!」

「ゼロを頼むぞ」

「頼むね、紅月カレンさん」

「はい!!」

 

 

「さて、私たちは帰るぞゼロ」

「ああ、まだ頼むことはある。準備を頼むぞ」

「分かってるって」

「おう、また来いよ!」

「ああ、俺たちは待っているからな」

 

 

 

「・・・お前たちとは口を利きたくない」

「・・・同感だね」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「じゃあな~」

「気を付けて!」

 

 

最後に言い残した言葉は扇さんたちには聞こえなかったみたいだけど

私にははっきりと聞こえた・・・エイスさんとヴィエルさん、あの言葉本気なんですか?

お前たちとは口を利きたくない、同感だねの次の言葉・・・・

 

 

 

 

―――――――――――裏切り者とお調子者は・・・

 

 

―――――――――――一番幸せな時につぶしてあげないとね・・・

 

 

 

 

 




うん、やっぱり玉城と扇は嫌いです!!

むしろ、平常時この二人の事が好きな人は見てみたい!!
中の人は大好きです。むしろ扇の中の人はと玉城の中の人は尊敬してますwww

ご感想などありましたら、是非ともお願いします
作者のモチベーションがあがりますのでwww


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第二十四話 To Australia again Nightmare discipling of Shirley

う~ん、現実が忙しいww

リート!!そこかわれと作者は言いたいwww
まぁ、できたらいいですよね~アニメの中に入ることが出来たら~

では、本編です。


 

 

「マオ、引き上げるぞ。こんなところ今は居たくない」

「・・・同感だよC.C.早く帰って寝よう?」

「そうだな、リート、ステルスは問題ないか?」

「オールグリーンだよ。ジャミングの事さえなければ、あの二人に向かって攻撃したいんだけどね」

「ああ、私もだ。だが今回は抑えろ。カレンはあいつらには毒されないはずだ。ルルーシュもいる」

「了解。グラシャ=ラボラス並びにダンタリオン、ホテルに戻るよ」

「了解、リート」

「ああ」

 

それから私たちはホテルに帰るまで一言も話さなかった

正直に言ってしまえば、調度品もボーイも誰彼かまわず殴り飛ばしてやりたい気分だった

リートも、マオも同じ感じだった

マオは、久しぶりに私に甘えてきた あいつらの声を聴いたから私の声を聞かせてほしいらしい

分かる気はするな、あいつらの心の声は私達には聞こえないがマオには聞こえていた

推測するまでもない、マオにとっての嫌な感情が流れ込んできたんだろう

今日にいたっては、リートと同じベッドでは眠れそうにないな 残念だが・・・

かなり頑張っていたとは思うがようやく週末になった

シャーリーが、このホテルに再び足を運ぶ日になるわけだ

リートは、そのシャーリーと電話をしている

マオには悪いが、リートと会話したいのは私だぞシャーリー!!

 

 

「もしもし、シャーリー?」

「あ、エイス君?ごめんねこんな夜遅くに」

「ううん、大丈夫だよ。明日の事だよね」

「そうそう、ナイトメアの練習になるんでしょ?私ナイトメアの練習なんてしたことないから」

「普通の学生はナイトメアの練習なんてしないって。ルルーシュからある程度話は聞いてる?」

「うん、ルル、ゼロってことコンサートが終わった後で打ち明けてくれたよ」

「そっか、それでどう?やっぱりやめたいって思った?」

「ううん、それは変わらないよ。やっぱりルルを手伝いたい」

「こう言っちゃなんだけどさ、人殺しの片棒を担ぐことになるかもしれないんだよ?

それでもいいの?シャーリー」

「・・・・・手伝いたいって思ったのは本当だし、それにエイス君達も手伝いたいんだ」

「僕たちも?」

「うん、ルルもそうだけどエイス君も大変なことしてるのは分かってる。

ブリタニアが悪いってわけじゃないと思うけど、ルルもなにか事情があってそんな事をしてる。

エイス君達だって、そういうことしてるんでしょ?」

「そうだね、聞こえは悪いけどやってるつもりだよ」

「だったら、お父さんを助けてくれた恩返しに私も手伝いたいの!」

「シャーリー・・・」

「でも、私は死にたくもないし殺したくもない。できればそれはしたくないって言うのは本心」

「協力はしてくれるんだったら、そういう風にはする。約束するよシャーリー」

「うん、ありがとうエイス君」

「それでなんだけど・・・あ、ちょっと待ってね」

「うん」

 

「セレン~」

「んっ?なんだ?」

「明日と明後日オーストラリアにまた行くのって大丈夫?」

「あいつからの連絡はないしな。それにC.C.を中華連邦に連れて行くのはもう少し先だ。

私と過去が同じならだがな」

「分かった」

 

「もしもし」

「聞こえてるよ、エイス君」

「明日と明後日ちょっとオーストラリアまで行きたいんだけど、着替えとかって大丈夫?」

「えっ!?オーストラリア?ぱ、パスポートも持ってるけど、着替えかぁ、二日分でしょ?

今から準備すれば間に合うと思うけど・・・」

「パスポートは問題ないよ。無断で渡っちゃうから」

「ええっ!?そ、それってありなの?」

「僕たちにとってはね?それと明日の朝ホテルに来て?一緒に朝ごはんを食べて、

オーストラリアに行こう」

「う、うん!分かった!じゃ、じゃあ今から準備するから切るね?」

「うん、それじゃまた明日」

「そ、それじゃあ!」

 

そういうとリートは電話を切った

マオの家の使用頻度が爆発的に上がって行っているなぁ

まぁ、マオにとっては私を迎えることができるから嬉しいんだろうがな

 

「それじゃあリート、今回もフロントに電話をかけておこう」

「ごめんね、C.C.いつも任せちゃって」

「なに、恋人の頼みを聞くのは女の甲斐性というやつだろう?任せておけ」

 

「夜分遅くにすまない、エイレインだ」

「こちらフロントでございます。お気遣いのほど感謝いたしますエイレイン様、

この度はどういったご用件でしょうか?」

「明日また二日ほど出る、二日分の弁当を四人分頼みたい」

「四人分でございますか?」

「ああ、以前ここに来たフェネットの娘を今回は連れて行くことになってな」

「左様でございましたか、余計な詮索をいたしました」

「気にするな。あと、明日の朝食も四人にしてくれ、彼女も来るそうだから案内を頼む」

「かしこまりました。では、失礼をいたします」

 

「ありがとう、C.C.」

「気にするな。それより、マオ」

「なに、C.C.?」

「苦しいのは分かっているから承知の上で聞く。あの二人の心の声はどうだった?」

「・・・・」

「きついんだったら無理に話さなくてもいいんだよ?マオ」

「・・・ありがとう、リート。でも頼まれたことだから・・・話す・・・ね。

扇っていう奴は、正直言ってゼロの事を信じているけどこっちは信じてない。

真っ先に人の事を疑ってかかるタイプじゃないけど、でもそういう人間でもない。

周りの人間の意見に合わせて自分の意見をコロッと変える。

自分が二番目に傷つきたくなくて、仲間が一番傷ついてほしくない。

自分の信念と矛盾することが起きたら真っ先に否定してくる。

そういう人間だよ、扇って奴は」

「始めの方だけ聞いてると、いい人間に見えてくるんだけどやっぱり裏切り者の性質は

持ってたってことだね。下手したらルルーシュ以上の」

「目に見えて分かっていたさ、まとめ役のくせにほかの意見が出るとそれを吸収して

意見に加える優柔不断の塊だとな」

「玉城・・・いいや、ゴミって言っていいよね?」

「お前の言いたいようにしていいぞ、マオ」

「分かった、あのゴミは、自分の気に入らないことがあれば全部に突っかかる。

その上無計画で。そして自分が得することがあるならそれを利用しようとする。

ルルーシュもゴミを外せないでいるんだよね?」

「っていう風には言ってたね、最古参の一人だから外しづらいって言ってたっけ」

「今は、その最古参と先輩っていう立ち位置があるから我が物顔だよ。

お酒は無断で買う、後輩に食事を無断で奢る、ナイトメアの整備は適当、

戦場でナイトメアを壊す、頭も技能もからっきし、責任転嫁は日常茶飯事、

唯一良いと思ったところは、上の人間にも自分の意見を言うところ」

「ゴミだな」

「ゴミだね」

「ゴミだよね」

「黒の騎士団に入るとなった場合、あいつの下になる事は無いとしても先輩風は

間違いなくふかしてくるだろうな」

「本当にお調子者だからね、たちが悪いよ?極端なことを言うけど、あいつは

裏切りは相当なことをしでかさないとしないと思うよ」

「なんで、マオ?」

「えっとね、そんなゴミでも、仲間だけは絶対って思ってるからね」

「どちらにしても、私たちを動かせるのは私たちの意志とゼロの指示くらいだ。

あの有象無象の作戦立案など聞いておいてたまるか」

「そうだね。じゃあそろそろ寝ようか。明日も早いからね」

「ああ」

「C.C.今日は・・・」

「分かっているさマオ、今日は久々に甘えていい。苦しい事を良くやってくれたな」

「あ、ありがとう!C.C.!」

 

 

そこで僕たちは寝室に行った 今日はC.C.はマオの部屋で寝ることになった

まぁ久しぶりのギアスの使用は結構しんどいものがあると思うんだ

あのギアスの苦しみは僕にはわからない けどオンオフが出来なくなると

相当苦しい思いをしたんだと思う C.C.の過去の話を聞く限りその所為でマオは歪んだ

マオにとっては聞きたくない話を聞かされたからね

C.C.はそれをケアしようと思ったんだと思う

マオがこれ以上歪まないように・・・

 

「おやすみ、C.C.マオ」

「おやすみ、リート」

「ああ、おやすみ、リート」

 

 

 

 

翌日の朝、いつもより早めのモーニングコールで起こされた

しかも今、C.C.はマオのところ 電話を取るのは僕しかいないわけだ・・・

フロントの電話をかけるのはすんごい緊張するんだけど・・・

が、がんばんないと!!

 

「はい、さ、最上階のスイートです」

「おはようございます。お付きのトゥバリエ様でございますね?」

「は、はい」

「お弁当のご用意はできております。お出かけの際フロントにお申し付けください」

「分かりました」

「また、お客様がいらしておいでですがご案内した方がよろしいですか?」

「シャーリーが?」

「はい、いかがいたしましょうか?」

「あ、じゃあエレベーターで案内をお願いします」

「かしこまりました。では失礼いたします」

 

・・・・・・まずーい!!!!

まだC.C.とマオ起きてないよ!!!

急いで起こさないと!!!!

僕は大急ぎでダッシュして二人のいる部屋に入った

マオは幸せそうに寝てるけど、C.C.は起きてた

 

「おはよう、リート」

「あ、おはよう、C.C.・・・じゃなくて!」

「ん?何かあったのか?」

「今シャーリーがエレベーターで上がってきてるんだよ!」

「な、なに!?」

「急いで着替えないとだらしないって!!」

「あ、ああ・・・だが起きたばかりで足元がふらつくんだが・・・」

「ああ、もうっ!」

「あ、リートおはよう~」

「おはようマオ!ごめん、着替えは自分でお願い!!!」

「おわぁ、り、リート!?」

「急ぐよC.C.!!」

 

そこからのリートは大急ぎでクローゼットルームに私を連れて行った

いわゆる、お姫様だっこというやつか・・・

顔が真っ赤になった・・・いや、たとえは悪いがゆでだこか?

パジャマではなく、ドレスでこれをやってほしかったがな・・・

今度一回だけ頼んでみるか・・・・

着替えは自分でした・・・さすがにこ、恋人に着替えを見せるわけにはいかん・・・

・・・以前一緒に風呂に入ったことが急に恥ずかしくなってきたぞ!?

どういうわけだ、恋ってこんなに厳しいものだったか!?

ほぼ無意識に近い状態のまま普段着に着替え終えた

リートはシャーリーを迎えにいくとエレベーターホールに行った

私はリビングで待っていればいいというわけだ

マオは、まだ寝ぼけ眼だがしゃきっとして来いと一喝したら洗面所に行った

さて、少しあいたがシャーリーの顔を見る機会だ

私はリートと恋人になったし、今やシャーリーから十歩ほど勝っている!

どんな顔を見せてくれるのか楽しみだが?

 

「さ、さぁ、ここだよ」

「し、失礼します」

「・・・なっ」

 

目の前に居るのはリートとシャーリー・・・・なんだが

なんで・・・なんで・・!なんで・!!なんで!!!

なぜだっ!!!!

 

 

 

 

 

 

―――――シャーリー!なんでリートと腕組みをしているんだ!!そのほほを赤らめた嬉しそうな笑みは・・・笑みはなんだ!!!そしてリート!お前もなぜ腕組みをされている!!!

 

 

 

 

 




急げや急げー!! ファイトだファイト!!
四月病とか五月病はぶっとばしてしまいじゃあ!!!

が、がんばりますwww(ゼエゼエ

ご感想などありましたら、是非ともお願いします
作者のモチベーションがあがりますのでwww


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第二十五話 Duel of the woman Battle outbreak

UA40000とっぱ!?いやはやこんな駄文にありがとうございます!!
でも、一日開いてしまった自分がうらめしい!!!!!!!

リアルが忙しくなる最中、何とかしたいのです!!!
頑張っている皆さんにただただ尊敬の言葉を・・・・

では、本編です。


 

私は、明日が待ち遠しかった

ひさしぶりにセレスさんとエイス君に会えると思ったから

待ちきれなくて電話をかけちゃった、明日の事も聞きたかったし・・・

電話に出たのはエイス君だった 

 

「もしもし、シャーリー?」

「あ、エイス君?ごめんねこんな夜遅くに」

「ううん、大丈夫だよ。明日の事だよね」

 

やっぱりこっちの考えはお見通しか~

ちょっとくらい、相談とか言ってくれても良かったのに・・・

でも、少し心配なんだ だってナイトメアの練習なんだもん

 

「そうそう、ナイトメアの練習になるんでしょ?私ナイトメアの練習なんてしたことないから」

「普通の学生はナイトメアの練習なんてしないって。ルルーシュからある程度話は聞いてる?」

「うん、ルル、ゼロってことコンサートが終わった後で打ち明けてくれたよ」

 

あの時のルルは本当に意を決して話してたと思う

普段見てる会長にからかわれてるルルじゃなくって

それこそ、ゼロの風格を持ったって言ったらいいのかな・・・

そんな感じがした ルルにどういう心情があったのか私には分からないけど

 

「そっか、それでどう?やっぱりやめたいって思った?」

「ううん、それは変わらないよ。やっぱりルルを手伝いたい」

「こう言っちゃなんだけどさ、人殺しの片棒を担ぐことになるかもしれないんだよ?

それでもいいの?シャーリー」

「・・・・・手伝いたいって思ったのは本当だし、それにエイス君達も手伝いたいんだ」

 

ブリタニア軍人や黒の騎士団みたいに戸惑いなく人を殺せるかって聞かれたら

間違いなく無理って言うと思う お父さんを引き合いに出したくないけど

きっと反対すると思う でも私は恩返し以前に一生懸命頑張りたいんだ

ルルの為にも・・・エイス君の為にも・・・

 

「僕たちも?」

「うん、ルルもそうだけどエイス君も大変なことしてるのは分かってる。

ブリタニアが悪いってわけじゃないと思うけど、ルルもなにか事情があってそんな事をしてる。

エイス君達だって、そういうことしてるんでしょ?」

「そうだね、聞こえは悪いけどやってるつもりだよ」

「だったら、お父さんを助けてくれた恩返しに私も手伝いたいの!」

「シャーリー・・・」

「でも、私は死にたくもないし殺したくもない。できればそれはしたくないって言うのは本心」

「協力はしてくれるんだったら、そういう風にはする。約束するよシャーリー」

「うん、ありがとうエイス君」

 

やっぱりエイス君はやさしい

ルルは・・・いざって言うときにやさしいと思う

あのきざったらしい部分がなかったらいいと思うんだけどなぁ

 

「それでなんだけど・・・あ、ちょっと待ってね」

「うん」

「セレス~」

 

セレスさんになにか相談してる

何を言ってるかいまいち聞き取れないけど・・・

 

「もしもし」

「聞こえてるよ、エイス君」

「明日と明後日ちょっとオーストラリアまで行きたいんだけど、着替えとかって大丈夫?」

「えっ!?」

 

ちょっと待って!? いきなりオーストラリア!?

り、理由はわ、わからないけど・・・

 

「オーストラリア?ぱ、パスポートも持ってるけど、着替えかぁ、二日分でしょ?

今から準備すれば間に合うと思うけど・・・」

「パスポートは問題ないよ。無断で渡っちゃうから」

「ええっ!?そ、それってありなの?」

「僕たちにとってはね?それと明日の朝ホテルに来て?一緒に朝ごはんを食べて、

オーストラリアに行こう」

 

えっ!? こ、これってで、で、デートのお誘い・・・だ、だよね?違うかな?

オーストラリアに!?れ、練習の為なんだよね、きっと

でも、朝の朝食を三人で!? うん・・・でも、え、あ・・・

これはチャンスだよね!! デートかな?・・・よしっ、デートにするぞ!!

 

「う、うん!分かった!じゃ、じゃあ今から準備するから切るね?」

「うん、それじゃまた明日」

「そ、それじゃあ!」

 

どうしよう・・・ドキドキが止まらない

ルルの時こんな感じだったのかよくわからない

一緒にご飯食べたのに、こんな感覚にならなかったのはなんで?

でも、同室の子にはしゃぎすぎって怒られた

内容について根掘り葉掘り聞かれそうだったからごまかしたけど

でも、今のうちに準備しておかないと・・・

二日って言ってたよね・・・えっとえっと・・・

 

 

結局、ほとんど眠れなかった・・・

目に隈が出来るとかそんなことはなかったけどちょっと眠い・・・

でも朝食もあるって言ってたし、早めに行った方がいいよね・・・

ブリタニアレールに乗って、エイス君達の泊まるホテルに行った

朝早かったせいもあって周りに人はほとんどいなかった

フロントで右往左往してたらボーイさんが話しかけてきた

 

「シャーリー・フェネット様でいらっしゃいますね」

「え、あ、はい。そうですけど」

「お待ちしておりました。フロントのものにはエイレイン様の部屋にコールをさせて頂きました。エレベーターホールまでご案内を仰せつかっておりますのでどうぞこちらへ」

「お、お願いします」

 

エレベーターに案内されて、最上階のボタンを押して進む

前回はレストランの階だったから最上階がどれだけ高い場所にあるのか分からない

でも、途中で気圧にやられて耳がキーンとなりそうだったけど、

ブリタニア製のエレベーターはそう言う事がないように気圧が一定にされてるみたい

最上階について扉が開くとエイス君がそこにいた

 

「おはよう、シャーリー」

「お、おはよう、エイス君。ほ、本日はお招きにあずかり・・・」

「そんなことは言わなくていいって、そうじゃないと毎週しなきゃいけなくなるから。

さぁ、行こうか?」

「う、うん」

 

その時、無意識だったのか分からないけど足を踏み外して転んじゃいそうになった

でも、エイス君が抱きかかえてくれたんだ 顔はとても近かった・・・

 

「大丈夫!?」

「あ・・・・うん。ちょっと昨日眠れてなくって・・・」

「そっか・・・歩ける?」

「あの、えっと、腕組みしてもらっていい?無理だったらいいんだけど!」

「いや、転げないようにしておかないと、心配だよ」

 

そう言ってくれて、私はエイス君の腕にしがみついた

あぁ・・・こういうのってそばから見たらどう思うだろう

やさしい彼氏ときれいな彼女って言う風に見られちゃったりするのかな?

 

シャーリーが寝不足な理由はこっちにもあると思うからね

夜にかけてきたのはこっちが電話を切っていたからだし

どうしようもないとはいえ、夜に準備させちゃったからね・・・・・あっ

これって・・・C.C.が見たらどう思うだろう・・・ま、まずい・・・かな・・・

 

「さ、さぁ、ここだよ」

「し、失礼します」

「・・・なっ」

 

リビングルームに入るとセレスさんの息を飲む声が聞こえた

ちょっと嬉しい、エイス君が私に寄ってくれたって言う事が・・・

 

「や、やぁシャーリー久しいなぁ・・・」

「お、お久しぶりですセレスさん・・・」

 

アイコンタクトで言っていることが大体わかってくる

シャーリーの奴、勝ち誇った笑みを浮かべているわけじゃないが

幸せそうにリートの腕をつかんでいる、大方

(エイス君の腕、今もらってますね♪)

とかそんな感じだろう・・・やはり、こいつは敵だ!!!

 

「せ、セレス、大丈夫?顔が引きつってない?」

「誰も引きつってなどいない。朝食はもう少しで運ばれてくるからシャーリーは席についてて

くれないか?私は、り・・・エイスと話があるからな」

「あ、はい。分かりました・・・」

 

名残惜しそうに手を放しおって・・・

恋する乙女というのは他の目から見るとここまでむず痒いのかと思うのだろう

だが私は関係者だ!その姿を見るだけでもやもやしてくる!!!

リートにストレスをぶつけるのはお門違いというやつだがそんなことは関係ない!!!

私はリートの腕を引っ張って部屋を出た

 

「おい・・・リート」

「あ・・・うん・・・ごめんなさい」

「いや、謝っても許さん」

「ええっ!?」

「だから、抱きつかせろ」

「えええっ!?」

 

実際のところ、シャーリーが意図してあれをやったかどうかは不明だ

だが、それ以上に、私の気が収まらない

なぜなら、私たちは互いに恋人になっているからだ

私たちは本当に互いに恋人になっているからだ

同じことをなんども言ったのは恋人だからだ!

だが、こういってはなんだが、シャーリーが泥棒猫のような

薄汚い女には到底思えん、ルルーシュと同じのうぶな小娘だ

だが、リートの事を好いているのはこの前あった時にぶちこまれたフレイヤで

しっかりと把握しているつもりだ ルルーシュよりこっちになりつつあるとな

世界の修正力がリートを中心に働いているのなら・・・

まぁ、予想は出来るな・・・今後の事もこの先の事も、未来の事も・・・

だが、今は抱きつかせてもらう シャーリーがしがみついていた分

しっかりと抱きついておけばいい・・・相手がいると積極的になれるのか?私は・・・

 

「あれ、リート・・・もしかして、邪魔しちゃった?」

「ううん、大丈夫。あとマオ、ちょっとお願いがね」

「ギアスはしばらく使いたくないよ」

「分かってるって、実はね・・・」

 

なにか、二人が話しているがシャーリーに関することだ気にすることはない

無意識のうちにだろうが、リートが髪を梳いてくれているのはやはりいい

あたたかみにかける私たち以外の連中ではまぁ無理だろうな

 

「あ、なるほどね。リートじゃなくエイス・トゥバリエで呼べばいいんだね」

「そう言う事。マオも偽名は使う?」

「ううん。この名前はC.C.がくれたから、偽る気はないよ」

「そっか、じゃ行こうか。C.C.?」

「ああ、ようやく落ち着いた。すまないなリート」

「気にしないで、きっかけを作っちゃったのは僕なんだからさ」

 

そういって、リートはリビングルームの扉を開けた

シャーリーは緊張に耐えきれなかったのかは分からないが窓際に居た

ホテルの絶景でもみていたのか?

 

「おかえりエイス君、セレスさん・・・そちらの人は?」

「初めまして、シャーリー・フェネットさん。僕はマオ、この二人の仲間だよ」

「マオには、シャーリーの事は伝えてあるから気軽に話しかけてやるといい」

「分かりました、マオさん」

「マオで良いよ。僕もシャーリーって呼ぶからさ」

「あ、はい」

「それと、私以外には敬語は要らん。お前のありのままでいいんだ」

「はい、セレスさん」

 

「さて、食事にしようか。待たせてしまって悪かったな」

「いえ、こっちも朝早くに来てしまってすいません」

「気にしないでシャーリー、誘ったのはこっちなんだしさ」

「それに、食べるのは多い方がおいしいっていうし」

「うん、ありがとう。エイス君、マオ君」

「マオ・・・君か、そういう言われ方も新鮮だね」

「じゃあ、頂くとしよう」

「はい、セレスさん」

「ん?なんだシャーリー」

「・・・いえ、何でもありません」

「?まぁいいか、では」

 

私とシャーリーの視線が交差する

アイコンタクトで分かる事と分からないことがあるが今回は前者だ

エイス君の事、勝負しませんかという意思表明

いいだろうシャーリー、敵として友として相手になってやろう

 

「「「「いただきます」」」」

 

 

 

―――――二人の視線の火花が散る中、空を飛んでいた鳥が一羽落ちた

 

 

 

 

 




これ、どっちでしょうねwww


活動報告欄でお願いいたします~

よろしくお願いします~

もちろん、その他のご感想などありましたら、是非ともお願いします!!
作者のモチベーションがあがりますのでwww


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第二十六話 Heart to Not of here

グリムゼンです~

GM前だというのに体調を崩してしまって今回は短いです・・・
本当に申し訳ない・・・・

この時期は本当に体調にお気を付けください(自分が言えたことか!

では本編です。


 

 

 

 

 

食事を食べ始めて少したってもシャーリーとC.C.は無言のままだった

何でかなって思ってみたけどよくよく考えてみれば簡単なことだったんだ

原因はほぼ間違いなくリートにある

リートとC.C.には内緒でギアスを使ってみた

あのゴミとクズよりかなり好印象だったし、何よりこういう気持ちを知りたいって思った

C.C.を好きになった僕の気持ちとシャーリーがリートを好きな気持ちが同じかどうか

結果は、違った

C.C.に僕が好きだと思ってた気持ちはシャーリーのとは全く別物

言葉としては全く同じなんだと思う

ただ、よくよく考えてみて、家族の愛と、恋人の愛は違うんじゃないかとおもえてきた

でも、リートもC.C.も僕のギアスは効かないから確かめようがないんだけどね

 

「なぁ、シャーリー」

「なんですか?セレスさん」

「・・・やらんぞ?」

「えっ、くださいよ~」

 

テーブルの上での攻防がいつの間にか始まってた

今二人が手に取ろうとしてるのはデザートのケーキ

リートがちょっと今日はやめとくって言って取らなかったんだ

別に殴り合いとかに発展しそうにないけどさ、この言葉の意味はそうじゃないんだ

シャーリーの中を覗いてみて分かった・・・誤解しないで・・・?

二人が言ってるやらん、くださいはリートの事を指してるんだ

ケーキがリートで取り合いっこしてるんだ、二人ともそれに気づいてる

気づいてないのは、リート本人だけ 食事は終わってテレビを見てる

ごちそうさまをしてから席を立つのが僕たちの決まりだからテーブルにはいるけど

いい感じの修羅場って奴だよね・・・リートは気にしてないみたいだけど・・・

 

「私の方が立場が上だ、貰い受けるのは当然だろう?」

「セレスさんも十分おきれいじゃないですか?だったら成長途中の私にくださいよ」

「甘いものは女であれば誰でも好きだろう?注文してやるから他のを食べろ」

「私はこれをもらいたいんです。そういうセレスさんも同じのを頼めばいいじゃないですか」

「そう考えたんだが、二つも同じものがあるとやはり嫌だろう?」

「・・・半分こでどうですか?」

「・・・7対3・・・いや、8対2なら許す」

「五分五分じゃダメなんですか?」

「ダメだ、それ以上の譲歩は私はしない」

「2かぁ・・・せ、せめて4はくださいよ~」

「なんなら1に減らしてやろうか?」

「う~・・・」

 

まぁ、これはシャーリーには不利なことだよね

リートは、セレスのお付きのエイスっていう人物

他者から見れば、愛人とか家族とか恋人とかっていう風に見れてくる

だけど、シャーリーはエイスにお父さんを助けてもらってかつルルーシュの紹介っていう立場

強気に出たいけど出れないのがやきもきさせるところだよね

 

「ねぇセレス、そろそろ出た方がいいんじゃない?」

「そうだよセレス~時間がもったいないよ~」

「あ、ああ、そうだな・・・そろそろ出るとするか」

「あ、あ、はい」

 

ようやくこのピリピリした空気から抜け出せる・・・

ギアスを使ってるわけじゃないけど、女の子特有の殺気っていう感じ?

それが、この二人からだだもれなんだ・・・

その後みんなでごちそうさまをして、フロントに行った

フロントのボーイが三人くらい集まってお弁当を持ってきた

有象無象の中では比較的良い人間だと思ってはいるけど、やっぱりリート達を利用しようと

してるんじゃないかって思う時が時々あるのは確かだ

こんな奴らに対してギアスを使いたくない 疲れるし何より、聞きたくない

ギアスがオフにできないときは本当につらかったとしか言えない

かつての僕は人の気持ちが知りたいがゆえにこのギアスを発現したって言ってた、C.C.が

今では、人の気持ちは本当に知りたいときにしか知りたくないって思ってきた

だけど、それは他の人からしてみれば人格が歪む原因にもなるって言ってたっけ

まぁ、今はこの力を制御できてるから問題はないって言ってくれたけどね

 

「すまないな、急な頼みばかり」

「お気になさらないでください。私どもはサービスの一環としてしただけでございますので」

「いつも世話になる」

「そのお言葉だけでも十分でございます、エイレイン様」

「あ、ありがとう」

「?!マオ!?」

「お初にお目にかかります。マオ様でよろしいでしょうか?」

「あ、うん」

「こちらこそいつもご利用いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします」

「うん・・・」

「お弁当はマオ様にでよろしかったでしょうか?」

「うん!」

「頼むぞ、マオ。ではいってくる」

「いってらっしゃいませ、お帰りを心からお待ちしております」

 

私たちは驚きながらホテルを後にした

まさかマオがありがとうを他人に言うとは思わなかった

唯一シャーリーが置いてきぼりを喰らっているがそれはしかたない

マオの事を一切知らないのだからしかたない

まぁ、私達からすればとんでもない成長ということだ

あいつからしてみれば有象無象に礼をするなんて、かなりの覚悟が必要だったんだろう

大した奴だよ、お前も私たちも

 

そこから僕たちはグラシャ=ラボラス達を遠隔操作で人目のつかないところに呼んだ

シャーリーはナイトメアが飛ぶ!?ってびっくりしてたなぁ

で、今なんだけど・・・

 

「私がこいつと一緒に乗るのは今までずっとだ。だから私が乗るのは当然だろう?」

「だったら、そろそろ私に代わってください!初めてくらいいいじゃないですか!」

「なら、マオと一緒にダンタリオンに乗ればいいだろう?」

「航行時間って2時間くらいなんですよね。マオ君は悪くないですけど・・・」

「だったら、マオと一緒に乗れ!」

「エイス君の機体に乗りたいんです!!!」

 

って言って結構な平行線・・・

譲歩するしかないのかなぁ・・・

 

「あ、えっと、C・・・セレス」

「なんだ?エイス」

「ぼ、僕の膝の上に乗る?」

「「!?」」

「ど、どうか・・・」

「すばらしい!その方法があったかエイス。いいだろうシャーリー、後ろの座席に乗るといい」

「え、ちょっと、待っ・・・」

「後ろの席をくれてやったんだ?文句はあるまい?」

「・・・くっ、分かりました。今日は後ろで我慢します」

「・・・な?あ、決まってよかった・・・」

 

その場にマオはいなかった・・・いつのまにかダンタリオンに乗ってたらしい

うん・・・正解だと思う この場に居たら飛ぶ鳥が何羽落ちるだろう・・・

その後シャーリーがしぶしぶ後部座席に乗ったのは言わなくても分かると思う

で、前の座席に僕が座ったらすかさずC.C.が膝に座ってきた

うん、すんごくかわいい・・・・でも、後ろから矢のような視線がグサグサくるんだ・・・

飛んだ直後くらいは驚いて外を見てたけど、気が付いたみたいに視線が復活・・・

正面を向いてたからよく分からなかったけど、C.C.が後ろを振り向いてた気がする

・・・二時間、この空気に耐えていられるか心配だよ・・・・

 

 

 

―――――――――――後日、カモメが多数気絶した状態で浮いているのが発見された・・・・

 

 

 




次回はようやくオーストラリアに到着です・・・

すいません。これでげんかいですwww


ご感想など頂けるのでしたら嬉しいです~
ではでは・・・


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第二十七話 Ego of the devil

体調が戻らない・・・

2000文字ぽっちしかかけない自分をお許しください!!!!

そして一向に進まない・・・無理を押した方が悪いんやろかwww

では本編です。


 

 

 

 

 

「見えた。あれがマオの家だよシャーリー」

「わぁ~すっご~い!!ここがマオ君の家?」

『うん、静かでいいところでしょ?』

「うん!きれいだね、白のお家」

『良かった、気に入ってもらえて。エイス、先に家の中片づけてくるね』

「あ、分かった。すぐ行くよ」

 

マオはそういうとダンタリオンで急加速して降りて行った

別に急ぐ必要もないと思うんだけどなぁ・・・

あれから、二時間・・・僕は何というか・・・しんどかった・・・

C.C.は・・・まぁいつも通りだったんだ

だけど、ナイトメアの中でシャーリーと口論になるなんて思わなかった

それも、なんでか僕をからめての話ばっかりだったけどね?

 

「家に入ったら、大して物もない。何をしているシャーリー?」

「えーっと、エイス君と一緒に居ることは・・・」

「許さん。それにこいつは、集中していなければならん。私もいっしょに居たいがな」

「ごめん、シャーリー。でも、シャーリーが無事にナイトメアに乗るためにはしっかり

したものを作らないといけないんだ。失敗はしたくない。それこそシャーリーが死ぬことになる。

絶対に嫌だからね。だから、だから・・・」

「うん、わかった。分かりましたセレスさん。ごめんなさい」

「分かればいい。ただ、抜け駆けしてくれてもかまわない。その分私がずっと居れる」

「・・・それ、結構ひどくないですか?」

「私からすれば児戯にも等しい。意味が分かったのなら認めるが、同じスタートラインには、

お前はまだ立てないぞ?」

「む、分かりました!だったらしっかり頑張ってみます!」

「それでいい。そうでなければ私たちの仲間、友とは呼べん」

 

なんだか、よく分からないことを言いあってたけど、いまいちピンとこない

でも、お互いが仲良くなってくれているのならいいのかな・・・いいんだよね?

そして、グラシャ=ラボラスはマオの家のそばに降りた

シャーリーとC.C.を降ろすためにかがめた状態で降りた

ダンタリオンはちょうど家を挟んで反対側に降りてる

ハッチも空いてるからマオはもうダンタリオンのコクピットにはいないか・・・

 

「エイス、休みはどのくらいにいれる?」

「ええっと・・・一区切りつけたら家の中に入るよ」

「エイス君、無理しないでね」

「うん、分かった。無理はしない範囲で頑張ってみる」

「よし。行くぞ、シャーリー」

「はい!」

 

二人は歩幅をほぼ同じくして家の中に入っていった

ちょっとC.C.の方が身長が小さいから少しむきになったC.C.が見れたのはこっちの話

 

さて、グラシャ=ラボラスのネビロスを起動させてプログラミングだ

前回、マオのダンタリオンを作ったから大体の基盤は出来ている

そして、今回はシャーリーがギアスユーザーでないことを考慮しないといけない

まず、シャーリー自身ナイトメアに乗るのは初めてだ

マオみたいにサザーランドの練習もさせてもいいと思うけど時間が惜しい

即戦力を望むのは酷だけどそれくらいはしないと厳しいかもしれない

どうしよう・・・シャーリー自身、普通の人間なんだよなぁ・・・

マオをはじめ僕もC.C.もギアスユーザーとコードホルダー

人間であるけど人間とは言い難い つまりは人外の域に居る

だから、ある程度それでなんとかできてしまうところがある

実際ダンタリオンはそのマオのギアスを有効的に使うために考えたナイトメアだ

グラシャ=ラボラスだって、設計者はC.C.を乗ることを前提に作られてる

 

シャーリー本人からある程度役に立ちそうな情報とかは聞いてる

アッシュフォード学園で水泳部だとか生徒会と掛け持ちだとか

それと、本人の意思も聞いておいたから自分は死にたくないし殺したくない

あ・・・これってルルーシュと全く反対の考え方じゃないかな?

グラシャ=ラボラスが僕自身のギアスで時空間転移してきたとき

ギアスを得たルルーシュは【撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけ】って言った

シャーリーは、【相手を殺したくないけど、死にたくない】って言った

やさしさもある、怖さもある、でも何より勇気がある・・・

申し訳ないけどルルーシュはその勇気が欠けているんじゃないかと思う

黒の騎士団っていう駒は捨て駒としてみていると思う、別に死んでもいいとは思うけど

だけど、シャーリーにはそれがない 人を駒として見れない目線がある

ゼロを受け入れられないのはルルーシュだからじゃない

駒としてしか見てないルルーシュの目線を受け入れられないんだ

 

過去のシャーリーは、ヴィレッタを撃った

その覚悟があった 相手を撃つ覚悟が

現在のシャーリーは、誰も撃てない

その覚悟があるんだ、相手を撃たない覚悟が

なら、それにシャーリーの機体は

 

        『攻撃を一切しない絶対硬度で広域支配のナイトメア』

   

                                になる

 

 

武装なんてつけちゃいけない、スラッシュハーケンも通常装備も何もかも

ブレイズルミナスは当然つける・・・いや当然じゃだめだ

もっと、もっと悪辣になれ 誰もがひどいと思えるナイトメアにすればいい

ブレイズルミナス改を二基、いやまだまだ・・・もう二基!

そしてナイトメアを無効化する兵装・・・一つしかない

ラクシャータ・チャウラーが作り上げたゲフィオンディスターバー

確か、ゲフィオンネットがあった 戦闘中に使えるのはそれくらいしかない

これ自体にも防御性を付ければ・・・・あっ・・・えっ!!!?

 

 

「エイス君~、ご飯だって~」

「え、あ?」

「もう夜になっちゃったし、家に入ろう?」

「あ・・・」

 

グラシャ=ラボラスの時間を見たらいつの間にかかなり時間がたってた

ダンタリオンも作った時もだけど真剣になると時間が早くなるなぁ・・・

 

「早くいこ?」

「あ、うん」

「・・・えへへ」

「シャーリー?」

 

実を言うと、セレスさんにマオ君をけしかけちゃったんだ

セレスさんはそろそろ呼びに行くかって立ち上がっていこうとしたんだけど

すかさずマオ君に、セレスさんを足止めしてくれないかなぁって意味の言葉を

思いっきり曲解させて、話してみたらセレスさんに抱きつきに行っちゃったんだ

えへへ、抜け駆けはしてくれて構わないって言質もとったから問題ないよ!!

セレスさんにはエイス君の膝の上を取られたからちょっとお返ししたかったんだ

だから今エイス君の腕にしがみついてるんだけどね?

 

う~んなんかこれ、デジャヴなんだよね~

以前もC.C.が抱きついてきたし、腕組んできたし・・・

それに、朝方もシャーリーがこれしてきた気がするんだ

なんだろう?腕にしがみついて何か意味でもあるのかな?

 

まぁ、シャーリーが喜んでくれてるならそれでもいいんだけどね・・・

C.C.が後で何か要求してきそうだから覚悟しておこう・・・うん・・・

 

 

 

 

 

 

 

――――――グラシャ=ラボラスのモニターにシャーリーは気づかずリートは気づいていた・・・・

 

 

 

 

――――――ゲフィオンショックと記載されたことを・・・・・

 

 

 




話数が増えるのはいいんですけど、進まないのはどうしてもなんかなぁwww


ご感想など頂けるのでしたら嬉しいです~
ではでは・・・(パタリ・・・キュ~


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第二十八話 My Lord AI

UA50000突破!?!?!?

ま、まじですか・・・まじこんな駄文にありがとうございます
見てくださる方に心からの感謝を!!!

今回はちょっとリハビリを兼ねて長めですwww

では、本編です。


 

 

 

 

家に入ったらマオがC.C.にじゃれてた

C.C.は何とかこっちに来ようとして廊下の方まで頑張って歩いてたみたいだったけど

対してマオはご満悦

満面の笑みでC.C.にしがみついてる・・・僕たちだからよかったけど・・・ね

 

「セレス?」

「エイス、もう来たの・・・か・・・シャーリー?」

「セレスさんからOKはもらってましたから。大丈夫ですよね」

「・・・まぁ、いいだろう。今回だけだからな」

「今後ともお願いしますね?」

「マオ?」

「なに?エイス」

「そろそろセレスから離れてあげて。お弁当の準備は出来てるの?」

「準備はもうできてるよ。セレスが迎えにいこうとした時にはね」

「そっか、なら問題ないね。さ、リビングに行こう?」

 

そこに置いてあったお弁当は、私が見たこともないくらいに豪華だった

このセレスさんにエイス君にマオ君は、いっつもこんないいのを食べてるのかな?

それで、エイス君と一緒に食べられてる・・・セレスさんにちょっと嫉妬・・・

 

「「「「いただきます」」」」

 

しつけの問題というか僕たちは毎回いただきますとごちそうさまは必ずする

10年以上前からずっと続けてきた習慣だ マオもそれに慣れてくれてる

エリア11では毎回するみたいなんだ C.C.が言うにはね

だけど、ヨーロッパとかではお祈りして食べてるらしい

いまいち世界の習慣は分からない 特に気にするところでもないんだけど

食事は毎回美味しい いつもいつもC.C.はシェフを呼んで礼を言ってる

マオは・・・まだ言えてない 今日初めてフロントスタッフさんにありがとうを言ったくらいだ

シャーリーは、お弁当に戸惑ってる感じかな? 以前の会食の時もそうだったけど

 

「「「「ごちそうさまでした」」」

 

食事の最中はそんなにC.C.は喋らない

何よりセレスのキャラクターがそれを嫌がってるんだ

ピザを食べてる時だけそれがOKになる なんでか分からないけど

シャーリーは、食事の最中話したそうだったな~

やっぱり、僕たちと同じくらいの年の人って話したがるのかな?

 

「さてと、じゃあ僕はグラシャ=ラボラスに戻るよ」

「ついて行ってもいいか?エイス」

「うえっ?セレスさん、エイス君の集中が切れるから一緒にいちゃだめって・・・」

「ん?確かにそうはいったが、データ入力も佳境だ。なら癒してやる者も必要だろう?」

「むちゃくちゃな理屈じゃないですか、それ?それに私でもいいと思うんですけど?」

「お前にまだエイスの隣を譲るつもりはない(まぁ、初めからないんだが)。」

「(まだって事は、もしかしていつかはエイス君の隣をくれるってこと?)

・・・分かりました。今日はもう諦めますね」

「ほう?いさぎいいな。なにか心境の変化でもあったか?」

「いいえ?ただ、なんとなくです」

「まぁ、それならかまうまい。マオ、シャーリーの相手をしておいてやれ」

「うん、分かったよセレス」

「では、行こうかエイス」

「うん」

 

私は、シャーリーに見せつけるように腕組みをして部屋を後にした

さっきの言葉の罠、シャーリーは引っかかってくれただろうか?あとでマオに聞いてみるか?

一分、一秒、コンマ一秒でもリートに触れていたい マオの家に来ると毎回そんな気分だ

まぁ、まだ二回しかきてないんだが・・・

 

「なぁ、リート」

「なに?C.C.」

「き、き・・・・・」

「き?」

「い、いやなんでもない。それより急ぐぞ。またあの時みたいに疲れてもらっては困る」

「あ、う、うん」

 

私の臆病者がっ!!

なぜキスの一言をリートに向かって言えん!!!

ガウェインに乗った時、ルルーシュにはノンストップでキスできたろう!!

なぜ!リートに対してキスの一言が言えないのだ!!!

そして、その後の言葉!ツンデレという奴ではないか!!いや、ちがう・・・か?

ルルーシュは兎も角リートになぜそんなとげのある言い方をする!!私!!!

私のバカっ!・・・・

 

いつの間にか、グラシャ=ラボラスの所に来ていた

シャーリーに気を取られているのは私だけなのか?

リートはそれほどシャーリーを気にしていないのか?

・・・私は、リートの恋人なのだ・・・リートは私の恋人なのだ

ふっ、何を意固地になっている私は

シャーリーに負けるところは身長以外ない!

問題ないじゃないか リートは私の事を好いてくれている事に変わりない

その一点さえあれば私は、いいんだ 人から外れているんだ ずれもするさ

 

「リート」

「なに?」

「リート」

「ん?」

「いや、ただ呼んでみただけだ」

「?」

 

ちょっぴりほっぺたを赤らめたC.C.が隣にいるけど、僕は作業を再開した

さっきの名前を呼んだのってただ、呼んだだけだったのかな?

C.C.には悪いことしちゃったしなぁ、もう少し埋め合わせしてあげないと

さて、シャーリーのナイトメアを作っていて、ゲフィオンショックっていう単語が出てきた

グラシャ=ラボラスは過去の装備をすべて使えると起動したとき書いてあった

けど、ゲフィオンショックなんていう武器は聞いたこともなかった

ゲフィオンディスターバーとゲフィオンネットならあったけど・・・それももう少し先の話だ

単純に言えば、ナイトメアに触れた瞬間サクラダイトに干渉して機体を動かせなくなる装備

本家本元と違うのは、触れた瞬間から相手の機体性能にもよるけど、2~3時間動かなくなること

また、持続時間自体も存在しないから、それが保つ限り、ナイトメアを機能停止に追い込めること

唯一の弱点は、スラッシュハーケンに遠近距離装備に搭載できないところ

サザーランドのスタントンファの二倍程度の長さしかないことくらいかな

シャーリーに近接戦闘をさせるのは正直怖い、させたくないのはもちろんある

だけど・・・この装備はグラシャ=ラボラスのAIが自ら作り上げた代物だった

粗悪品のはずがない、使えない装備のはずがない、異常な装備のはずだ

でも、グラシャ=ラボラスがそれを望んだんだ・・・させてあげよう

今の今まで、一緒に過ごしてきた戦友の一人 信じなくてどうするんだよ

 

フロートユニットは・・・エナジーウイング、聖天八極式にしよう

ランドスピナーはつけた方がいいね、近接戦もそうだけど、どうなるか分からないし

ゲフィオンディスターバーは、コクピットユニットの左右に一つずつつけてみよう

ゲフィオンネットは遠距離専用だから、マルチプル化してみようか

ショックは、もう腕にしかつけられないことが分かってる

超重装甲だから、どちらかというとフォートレスに近く大きくなりそうだ

ファクトスフィアは前面背面に2基ずつ 空間把握をして、早く止めてもらわないとね

こんな感じかなぁ・・・

 

「よし、終わった」

「ご苦労だったな、リート。疲れたか?」

「前回よりは、楽になったよ。それは良かったと思うね」

「そうか。では、ネビロスを起動させて家に帰ろう」

「うん」

 

今回の機体は、ダンタリオン以上に時間がかかりそうな気がする

前回と比べて早めに終わったけど、やっぱり機体の大きさの問題もあると思う

グラシャ=ラボラスより大きくはないとは思うけど・・・

前回のネビロスの動きは良く覚えてないけど、こっちの方が動いてる気がする

グラシャ=ラボラス、頼んだよ?

 

「さて、行くぞリート」

「うん、C.C.」

「それほど疲れていないなら、肩を貸さなくてもいいか?」

「まぁ、今日は大丈夫かな?」

「そうか、なら私を背負っていけ」

「うん、わかった・・・・・え?」

「背負っていけ」

「うえ?」

「せ・お・って・い・け」

「はい・・・分かりました」

 

今回のC.C.のストレス発散は僕みたいだ

でも、なんで背負っていけなんだろう?

ほかに何かさせるとか、ピザつくれとかなら少しは分かるんだけどなぁ

 

シャーリーには、絶対させんことの一つ

こう言ってはなんだが、胸を押し付けているつもりなんだが、反応なしは少しくるな・・・

やはり、私の誘い方に問題があるのか? 共にベッドに入るのも反応が薄いのはなぜだ?

・・・・・そういえば、リートには水着姿を一度も見せたことがなかったな・・・・

今度、なにか理由を付けて、誘ってみるとするか・・・

私を背負って家に戻ったリートは、誰にも見られることなく寝室に私を連れて行った

まぁ、見られたくない理由は分かるかもしれないがな

できれば、堂々と二人の前に出てほしかったが、今のリートにそれは無理か・・・

すでに寝ているからな・・・・・だから、私がリートを今押しつぶしている状態だ

それはまずいから、もうどいたがな

 

「セレスさん?エイス君はもう帰った・・・」

「しーっ、もう寝ているんだから静かにしろ」

「えっ・・・あ、ほんとだ、エイス君って寝るの早いんですか?」

「いや、そう言う訳ではない。ナイトメアのプログラミングの時は毎回これだ。

精神をすり減らして、お前のナイトメアを考えていたからな。私は手助けしかできなかった」

「そうですか・・・エイス君そんなに私のために・・・」

「誰しも死ぬのを見るのはごめんだ。エイスはそれが人一倍強いだけだろうさ」

「分かりました。じゃあ今日はエイス君は私があたためます」

「よしわかった、そこになおれ。私の特権だ。いくらシャーリーだろうと口出しする権利はない」

「新参者に譲ってくれてもいいんじゃないですか?」

「口喧嘩が増えてるのは好敵手として嬉しい事だが、それより認められん部分が多々ある。

今まで共に過ごしてきたのだ。その部分は口出しも譲るつもりもない!」

「それだったら、一週間に一度会いに来る人に渡してあげてもいいと思うんですけど!」

「あの~、喧嘩している最中悪いんだけど・・・」

「なんだ!マオ!今邪魔をするな!」

「なに!マオ君!今邪魔をしないで!」

「エイスが起きちゃうから静かにね?」

「「あっ」」

 

そういうと、マオはそそくさと去って行った

確かに、エイスがいる部屋で口論をするのはまずかったか・・・

マオもそれを心配してきたのだろうし・・・

 

「・・・」

「・・・」

「なぁ、シャーリー」

「なんですか?セレスさん」

「・・・今日は、エイスを二人で挟んで寝ないか?」

「・・・いいですね、私もそうしようと思ってたところです」

「いいな、今日だけだぞ」

「分かってます、今日だけですね」

 

二人の間に今日限りの停戦協定が結ばれたのは言わずともわかるだろう

ベッドは比較的大きいから三人乗っても大丈夫だ

ただ、マオはソファーで寝てもらうしかないのだがな・・・すまんな、マオ

 

翌日、朝起きてリートの顔を見ようと思ったら、やはりいなかった

前回の時も、確かこんな風だったと思う

恋人に進展したから、今では・・・言わせるなはずかしい・・・

 

数日たつくらいだからな、やはり外は寒いだろう

リートは気にしないで行ったみたいだがな・・・

それより、シャーリー・・・一緒に寝るんだったらもう少し寝相を良くした方がいいぞ?

布団からはみでるのはまぁ、いい 足があらぬ方向へいっているのは頂けんな

つい先日までは生娘もいいところだったのに・・・化けたな

 

「おーい、リート」

「あ、おはようC.C.!あいかわらず早いね~」

「それはこっちのセリフだ。昨日の疲れはもういいのか?」

「完成が気になって早めにね。寝顔もごちそうさま~」

「ばっ、か、からかうな。んんっ、それで?」

「シャーリーが乗れるように設定も済んである、いや~このナイトメアかなりの堅物だよ」

「これがシャーリーのナイトメア・・・・なのか」

「うん、見た目はどう?」

「ああ、なんというか。目の前に出られると驚くな」

「新装備の調子も上々、先の二機とはまた違った異常さを持ってるからね」

 

一言でいうなら一回り大きくなったモルドレッドだった

色は、アッシュフォードの水着の色に似ているな?紺か?

メタリックダークブルーというべきなのかこれは・・・

気になるところは聞くに限るな

 

「なぁ、リート?」

「ダンタリオンの時もそうだったが、背中のあれはなんだ?」

「?ゲフィオンディスターバーだけど?」

「なに?あれは、確かその範囲内に居る相手を行動不能にするものだろう。

たった二基だけで何ができる?」

「それが、あのゲフィオンディスターバー、出力が逆になってるんだ」

「逆?」

「そう、本来のゲフィオンディスターバーは範囲内の機体を停止させるもの、

だけど、あれは出力反転のせいで、二基あれば周囲のナイトメアを動けなくさせる。

範囲はおよそ900メートルって所かな」

「それだけではないんだろう?リート」

「よく分かってるねC.C.。あの機体の腕にある長いスタントンファ、

あれがグラシャ=ラボラスが作り上げた兵装『ゲフィオンショック』だよ。

あの兵装単体で、ナイトメアを完全停止に追い込める。まぁ近接専用だけどね」

「そして、モルドレッドを超える超重装甲・・・ナイトメアのエンジニアが見たら卒倒するな」

「それに加えて、ブレイズルミナス改は4基つけてあって、ファクトスフィアも前後に。

並大抵の一撃じゃ、この機体は絶対に落とせない」

「ただ、攻撃は一切しない・・・ははは、さしづめ停戦の使者といったところか」

「でも、そうじゃないと。シャーリーには悪いけどね」

「そうだな、私たちたる由縁はそこにある」

 

「おはよ~!エイス君、セレスさん~」

「あ、おはようシャーリー」

「おはよう、良く眠れたか?」

「はい、マオ君はまだ寝てましたけど」

「まぁ、あいつには苦労を強いてやってるからな。寝かせておいてやれ」

「それで、これが・・・」

「そうだ、お前の機体になる」

 

 

おっきい・・・ぐらしゃ=らぼらすっていうナイトメアよりは小さいけど

それでも、普段見てる青いナイトメアよりは絶対に大きい

それに、なんだか見てるだけで固そうっていう感じがビシバシくる

そして、私が近づいたら勝手にコクピットハッチが開いた!?

 

「ほう、このナイトメアは自我を持っているのか?」

「AIなら搭載しているはずなんだけどそんなはずは・・・シャーリー、ちょっと乗ってみてもらえる?」

「うん、分かった」

 

おそるおそるコクピットに乗ったら、ハッチがしまった!?閉じ込められた!?

正面のモニターに、なにか書いてある・・・

 

 

 

 

『Nice to meet you, my lord(初めまして、私の主)』

 

 

 

 

「ええっ!?エイス君!このナイトメア話せるの?!」

「ええ!?ちょっと、待って!!ハッチ開いてもらえる」

「う、うんわか・・・」

 

もうその時にはハッチが開いていた

 

「った・・・ええ?」

「よっと・・・このメッセージはいったい?」

『Nice to meet you, my Creator(初めまして、私の創造主)』

「・・・なるほどね、そう言う事か」

「え、ど、どういうこと?」

「僕の作っている最中に連動したんだ、グラシャ=ラボラスに・・・」

「え?へ?え?」

「君は、『君』かい?」

『That's right, the Creator(その通りです、創造主)』

「シャーリー、良く聞いて。これはこの機体の自我AIが進化したものだ。

僕たちと対話できるように自らね」

「そ、そんな技術みたことな・・・い」

「グラシャ=ラボラスもイレギュラーだからね、そこはなれよう?

僕たちの世界に踏み込んでくれるなら、これくらいで驚いたらだめだ」

「あ、あ、あ、はい」

「さて、『君』に名前を渡してなかったね」

『Please call you my name(私の名をお呼びください)』

「シャーリーもいいね?」

「う、うん・・・」

「『君』の名は『ヴェパール』だ。これからよろしく頼むよ」

『My name Vephar Approved (私の名はヴェパール 承認しました)』

「よ、よろしくお願いします。ヴェパールさん」

『Thank you welcome here Shirley my main(こちらこそ宜しくお願いします。

私の主 シャーリー)』

 

それから、私たちはコクピットから降りた

正直びっくりすることが多すぎる

いつの間にかナイトメアが出来ていたこともそう

ヴェパールさんっていうナイトメアのAIさんが居たこともそう

何もかもびっくりしているんだけど、エイスさんとセレスさんは二人そろってこういうんだ

 

「「それが僕(私)達だから」」

 

この二人についていくのはまだまだ大変そうだ

だけど、ルルの為にも、エイス君の為にも一生懸命頑張らないと

約束したんだ、精一杯やるって ヴェパールさんと一緒に

 

 

「朝ごはんを食べたら、すぐ練習に行くぞシャーリー」

「は、はい!」

「行こう?・・・マオが用意してくれてるといいな~」

 

 

 

 

――――――なんだか、この三人の間に居るのが楽しくなってきた

 

 

 

 




はい、予想外です 自分で書いてて思いましたwwww

ヴェパールのシステムデータは次回に書かせていただきます。
ちょっと、がんばっちゃいましたwwwwwwwww

ご感想などぜひともお願いいたしますですはい~!!
ではでは、今日は失礼いたします~


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第二十九話 NO CODE

いやぁ、一日で書き終えるのはやっぱりしんどい・・・・

常日頃から体力無い人間って悲しいですよねぇ・・・・
いや、指の疲労度がはんぱないwwww


では、本編です。


『なるほど、こういう風にすれば相手のナイトメアを・・・』

『Yes, I can neutralize an opponent by it(はい、それによって相手を無力化できます)」

 

今僕たちがいるのは、マオがナイトメアの練習をした荒野

前回と違ってヴェパール自身がシャーリーを教えてる

どうも僕とC.C.は教えるのに向いてないみたいだ

マオのランドスピナーが出来なかったのは単に、僕たちの教え方が悪いって分かったし

それを教えてくれたのは、残念ながらヴェパールだったんだ

 

「シャーリー、どう?そっちの練習の具合は」

『あ、エイス君。順調だと思うよ。ヴェパールさんもしっかり教えてくれてるし、

それに万が一になったら自分がやってくれるんだって言ってくれたよ』

「そっか、それじゃあもう少し練習を続けてて」

『うん、分かった』

 

ヴェパールの自己AIを作った理由は僕にあると思ってる

シャーリーに人殺しとかさせたくないから、いわば疑似人格を作っちゃったんだ

それに、ナイトメアの戦闘で非殺傷なんてとても難しい

当然脱出コクピットはあるけど、それ以外ではコクピットごと破壊が普通だ

血みどろになって人が出てくるわけじゃないからある程度心配ないけど

シャーリーが万が一それを見たら、卒倒すると思う いやするだろうね

普通の移動に関してはシャーリーが担当して、戦闘の時には管制AIのヴェパールが受け持つ

いいコンビだと思うよ この二人

 

「なぁ、リ・・・」

『Creator of me, do not you combat training?(私の創造主、戦闘訓練はしないのですか?)』

 

ヴェパールがこっちに質問を投げかけてきた

本当にこの子は優秀だね 自分の思ったことをまるで人間みたいに聞いてくる

だけど、突然の質問だから追い付かないときがある 失望されたら困るんだけどね

 

「しないよ。シャーリーには実戦の方が良いと思う。君がオートでシャーリーに体感させて、

そこからなれさせて行った方が良いと思うよ」

『All right. Creator of I(承知しました、私の創造主』

 

ただ、このヴェパールと話している最中C.C.と会話しづらいから問題なんだけどね

画面に文字が表示されるんじゃなくて、音声合成で会話してくることを覚えたヴェパールは

何でか分からないけど、シャーリーに良く似た声を使ってくるんだ

だから、流ちょうな話し方でシャーリーが似てるから違和感が尋常じゃない

それに加えてC.C.が話そうとした矢先に話しかけてくることが多いから

C.C.のストレスがかなり上がってる 狙ってるんじゃないの?ヴェパール・・・

 

「な、なぁリート」

「な、なに?C.C.」

「今日早めに帰らないか?」

「どうして?」

「ほら、お前もヴェパールを作って疲れただろう?それにマオも比較的疲れている。

さらに言えば、明日シャーリーはアッシュフォード学園の授業がある。

そして、今から帰らなければ相当遅くなってしまう。そうしたらシャーリーも疲れるだろう?

明日の授業に差し障る。そうしたら私たちの正体がばれる可能性が出てくる

その上、ジョセフにも何かしらの小言をもらいそうだ。うんそうしよう。急いで帰るぞリート!」

「あ・・・・はい」

「よし、そうと決まったらマオとシャーリーに通信ポートを開け・・・急げ!!!」

「はい!!!」

 

もうこれ以上シャーリーに振り回されるのはごめんだ!!

その上、ヴェパールというナイトメアとAI

あの二人と言っていいのか?・・・まぁいい

いろんな意味で面倒臭い!!なによりシャーリーの音声合成を使うとは何だ!?

リートにあま~い囁きでもするつもりかヴェパールはっ!!

確かに、伝記にあるヴェパールは女の悪魔だが・・・なにもリートを誘う事は無いだろう!!!

だから、急いで帰りたいんだ!! シャーリーには悪いがな・・・フフフ

 

「マオ、シャーリー、開いてる?」

『開いてるよエイス』

『エイス君、こっちも問題ないよ』

「セレスからの提案で、今日はそろそろ終わりにしてトウキョウ租界に帰ろう?」

『え?』

『了解だよ、エイス』

「シャーリー?」

『え、あ、うん。分かった』

「それじゃあ、マオの家に戻って荷物を取って帰ろう」

『了解』

『わ、わかった』

 

それから、荒野を離れてマオの家に戻った

少しだけヴェパールが遅かったけど何だったんだろう?

僕とマオはそれほど荷物はなかったからすぐに玄関から外に出た

その時マオが話しかけてきてくれた

 

「リート、大変だね」

「マオ・・・分かってくれる?」

「まぁね、C.C.の事はリートと同じくらい分かってるつもりだよ」

「でも、なんでC.C.が怒ってたのかよく分からないんだ」

「リートはさ」

「うん」

「C.C.の恋人だろ?」

「うん」

「なら、それをシャーリーに言った方がいいんじゃないかな?」

「えっ・・・?」

「あ、ごめん。それが分かってないんならまだ言わなくていいよ」

「ギアスで何か分かった?」

「ううん、リートとC.C.は相変わらず聞こえない。でもシャーリーの声は聞こえるからね。

そこから考えることはできるよ」

「そっか・・・」

「ねぇ、リート」

「ん?」

「僕は、リートとC.C.に助けてもらったから今こうして一緒に居るよね」

「そうだね」

「改めてだけど、僕はC.C.がリートを好きで良かったと思ってるよ」

「でも、マオもC.C.は好きなんだろ?」

「もちろん。好きだよ。だけど、リートとライバル関係になるつもりはないよ。

C.C.を銃で撃ってここに連れてくるような真似をするつもりもない。

僕の勝手な願いだけど、リートとC.C.が幸せになってくれるなら僕はこの世界がどうなってもいいと本気で思ってるよ」

「マオ・・・」

「成長してるのはリートだけじゃないんだよ。それは覚えておいてね。過去に生きる人間の言葉は

大切にしておいた方がいいよ?」

「未来の人間だからね、その言葉はしっかり覚えておくよ、マオ」

「待たせたな、エイス、マオ」

「お待たせ、エイス君、マオ君」

「それほど待ってないから、問題ないよセレス」

「じゃあ、行こうか。シャーリーはヴェパールに乗って戻れるよね」

「あ、そっか。来る時と違ってヴェパールさんがいるんだっけ」

「すまんな、シャーリー」

「いえ、気にしてませんから」

 

それぞれの機体に乗って海を渡ってエリア11に戻った

その間は、ちょっとした雑談会みたいな感じだったかな

海の上は何にもなくて、シャーリーが持ってきてたルルーシュの写真が話題になったり

マオが僕とC.C.のなれ初めは?とかびっくりすることを言って来たり

その事でシャーリーが結構マオにかみついて、ダンタリオンとヴェパールがぶつかったり

それをそばから見守るグラシャ=ラボラスが居たり・・・

終始笑いが絶えなかった気がする

 

エリア11に戻った僕たちは、ヴェパールに格納庫の座標を教えて航行した

それぞれの機体がステルスになっているから、大勢の人がいない限り発見はされないしね

 

「ご苦労だったな、シャーリー」

『はい、セレスさん』

「ナイトメアの練習は週に一度だ。毎回部活なども休むわけにはいくまいがな」

『確かに、今回はちょっと無茶しましたね・・・』

「ヴェパールがいるからそれほど心配はしていないがな」

『Creator of me Please leave me(私にお任せください 私の造物主)』

「なるほど、エイスが創造主で、私が造物主か」

『そろそろ、日も暮れるよ。シャーリー、またよろしくね』

『うん、マオ君もありがとう』

「そうだ、シャーリー」

『はい?』

「お前には教えておいてやる。私たちの本当の名前をな」

「!?」

『!?』

『ほ、本当の名前・・・って言う事は、セレスさんとエイス君って偽名!?』

「ルルーシュにも教えていない。これはお前を信用しているからこそ伝える。

もし誰かに話そうものなら・・・分かっているな」

『・・・はい』

「別に聞かなくてもいいぞ?ただ、一歩の線引きが私たちの間に引かれるだけだ」

『・・・教えてください。絶対に誰にも教えませんから』

「・・・いいだろう。私の名は・・・」

「ちょっと待って。僕から先にいい?」

「・・・ああ、それくらいはいいだろう。言ってやれ」

「うん・・・・シャーリー、僕の名前は、リート・ルルース」

『えっ?ルルーシュ?』

「ううん、ルルース。リートでいいよ。シャーリー」

『う、うん。リート君』

「それでは、私の名だな。私はC.C.だ」

『えっ?それってイニシャル・・・』

「いや、私の名はC.C.だ。それは揺るぎはしない」

『え、あ、え・・・』

「今後私たちと会っているときはそう呼ぶといい。呼びたくなければ、その名で呼ばなくてもいい」

『C.C.さんはさすがにちょっと・・・今まで通りセレスさんでいいですか?』

「まぁ、いいだろう。今後も私たちの助けとなってくれよ。シャーリー」

『はい!!』

『So, I will continue to send a Shirley(では、私がシャーリーを送っていきます)』

「頼むぞ、ヴェパール」

『Yes My load』

 

ヴェパールは、シャーリーをアッシュフォードまで送っていくと言って飛んで行った

C.C.が自分で自分の名前を明かすのは初めてだ・・・つまり、相当の覚悟があったんだと思う

葛藤もあったし、苦悩もあったのかな?

 

グラシャ=ラボラスとダンタリオンを自動操縦モードで格納庫に戻して

僕たちは、グランド・デューク・ホテルに戻ってきた

お弁当の空の箱はマオが持ってたからボーイさんが持って行った

そのときもマオはありがとうって言った

2時間前も言ったけど、マオもやっぱり成長してるんだね

 

二日間だったけど、部屋はきれいになってた

埃なんて本当にない やっぱり嬉しいよね 綺麗なのってさ

部屋に帰ってくると早々にルルーシュから通信が来た

疲れてるのはそうだけど、協力者であることに変わりはないからね

僕は、C.C.とマオを近くに座らせてから通信の端末を取った

 

「はいはい、ルルーシュ?」

『エイスか?シャーリーが戻ってきたぞ。今までどこに行っていた?』

「シャーリーのナイトメアの練習」

『なに?!おい、シャーリーにナイトメアを操縦させるつもりか』

「彼女自らが望んだ結果だよ?彼女の覚悟を台無しにする気?」

『いや・・・それは・・・』

「まぁ、彼女は彼女の意志で君のために手伝おうとしてるんだから。その覚悟を笑ったら」

『笑うはずがない!!こんな・・・こんな俺のために』

「自責の念に駆られるのはしかたないけど、何か用事があったんじゃないの?」

『あ、ああ。以前紅月カレンと倉庫の件、覚えているか?』

「うん。確か、C.C.を中華連邦に連れて行くっていう話だったよね」

『覚えているのなら話は早い。準備がようやく整った。C.C.を連れて中華連邦まで行ってほしい』

「それはかまわないよ。倉庫の条件だったしね。いつ出発すればいい?」

『明日の早朝に頼む。そして、なるべく早く帰ってきてほしい』

「えっ?なんで?」

『いや、俺が言うのは癪なんだが・・・勘だ』

「了解、なるべく早くいくよ。シャーリーのフォローは任せたよ~」

『な、そ、そんなことを俺に頼むな!!』

「同じ生徒会なんでしょ?頼んだよ、ルルーシュ、じゃあね~」

『ちょ、お、エ』

 

そこで、僕は通信を切った

後ろではここ最近見てなかったC.C.とマオの笑顔が思いっきり花咲いていた

 

「マオ、お前、どうおもう!!!」

「最高でしょC.C.!!」

「一番最後の振り方は見事だぞリート!!」

「あははは・・・ども」

「じゃあ、僕はもう寝るよ?ダンタリオンの練習で少し疲れたからね」

「ああ、ゆっくり休めよマオ」

「お休み、マオ」

「お休み」

 

そこで私たちは、二人っきりになった

久しぶり正真正銘の二人っきりな気がする

 

「なぁ、リート」

「ん?」

「恋人として、一緒に風呂に入らないか」

「・・・はぇ!?」

「も、もちろん、い、今私もお前に素肌をさらすことはとてもではないができない・・・

だから・・・み、水着を着て入らないか?」

「え・・・そ、それいいの?」

「な、なにがだ・・・」

「なにって・・・C.C.の方が・・・」

「わ、わ、私はも、もんだいない!!!さ、早く水着に着替えてこい!入るぞ!!」

 

私は言っていることがしっちゃかめっちゃかだっていうことぐらい分かっている

どうしようもないだろう!リートに面と向かって話そうとすると、頭がカーッっとなって

何を考えているか混乱してしまって・・・・

洗面所に行って一足先に風呂に入った 勿論水着は来ている 私の髪の色と同じ緑色のビキニだ

本来なら、プールや海水浴場などで見せつけるべきなんだろうが・・・

私たちの本来の目的はそれではない以上、暇な時を見つけて見せつけるしかない・・・

 

神根島あたりで、やってもいいかとは思ったが、ブリタニアの勢力圏内、できるわけがない

アッシュフォードに入れば補導されるしな・・・あれは、ルルーシュが居たから出来た事だ

 

「C.C.?は、はいるよ?」

「ああ、はずかしがるんじゃないぞ?私も恥ずかしがりはしないからな」

「わ、わかった」

 

もう、その後の事はおぼろげだが覚えている程度だ

体を洗いあったり、湯船に背中を付き合わせて話し合ったり

最後に私がリートの背中に抱きついたりする程度で特に何もなかった

細かい事は覚えていないだけだ!!!

 

「リート」

「C.C.」

「寝るか」

「そうだね」

「抱き枕は」

「いる」

「そうか」

「うん」

 

 

――――――――久しぶりにぐっすり眠れた、リートのお蔭でな

 

 

 

――――――――久しぶりにぐっすり眠れた、C.C.のお蔭でね

 

 

 

 

 

 




はい、ごちそうさまですwwww

さて、予告しておりました、スペックデータですが・・・・

生産形態    全高
専用機     6.26m

全備重量
12.7t

推進機関
ランドスピナー
エナジーウイング 紅蓮聖天八極式仕様 

武装
無し

特殊装備
ブレイズルミナス改×4基
ステルスシステム
ファクトスフィア前2基 後2基
ゲフィオンディスターバー改 2基
ゲフィオンネット改
ゲフィオンショック 2対

戦闘能力という観点から言えば、ガニメデにも劣るほどの攻撃性能のなさ
それを補うほどの有り余るほどのナイトメア封じ ゲフィオンディスターバー
そして、ゲフィオンネットは、射出できるゲフィオンディスターバー改になっていて
滞空浮遊できる広域型のゲフィオンディスターバーと考えて頂ければ幸いです。
ゲフィオンショックは、スタントンファとほとんど形状がかわりませんが、
その実、ナイトメアに触れる距離にあたるとナイトメアの全機能を封じます
コクピットから出ることも、通信もできません デメリットはやはり近距離なのです・・・

全ナイトメア中最高硬度を誇るモルドレッド以上の装甲と、蜃気楼の絶対守護領域をはるかにしのぐブレイズルミナス改を搭載しています。

チート機体って言うしかないでしょう・・・はいwwww


感想などありましたらぜひともお願いしたいです^^
では、失礼します~


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第三十話 Only C.C. twins

所謂五月病にかかりつつある作者です・・・ww

一週間以上あけるとかまじほんとすいません・・・・

皆さんも季節の変わり目にはお気を付けください^^;

では、本編です。



 

 

 

 

「おはよう、リート」

「おはよう、C.C.」

 

目覚めた時にはすでに、お互い面と向かっていた

ベットに寝たままで顔を向い合せている

心の中の私はおそらく顔を真っ赤にしているだろう・・・

昨日の事がなければ、おそらく今すでに真っ赤になっていたに違いない

 

昨日の僕たちはなにかおかしかったと思う

お風呂から上がった時に何て言ったのかいまいち覚えてない・・・

気が付いたら目の前にC.C.が居て寝てたのは覚えてる・・・

別にお風呂にアルコールが入っていたとかそう言う事じゃないよね・・・

考え事をしてると部屋にマオが入って来た

 

「おはよう、リート、C.C.」

「あ、おはようマオ」

「早いなマオ」

「ダンタリオンのシミュレーションをやっててね。最近朝を早くしてるんだ」

「なるほどな」

「それより、リビングルームの通信機が鳴ってるけど、大丈夫なの?」

「えっ!?」

 

ルルーシュからだ、って言う事は中華連邦の関係の事・・・

 

「急がないと!!」

 

スイートルームフロアって言うのもあるんだけど、リビングルームまでちょっとだけながい

起きたてで動きづらかったけど、走ってなんとかついた。

マオが言った通り通信機は反応しっぱなしだったけど・・・

 

「お、おはよう、ルルーシュ」

『ん?まだ寝ていたか?エイス』

「シャーリーの事であんまり寝てなかったからさ。あ、これシャーリーには言わないでね」

『分かっている。それより、C.C.と共に中華連邦に行くということだが、飛行機のチケットは、

手配した方がいいか?』

「えっ?」

『ん?』

「ルルーシュ、僕のナイトメアの存在、覚えてない?」

『エイスのナイトメア・・・まさか!』

「僕たちは飛行機より自由で早い移動手段を持ってるからね。そんなの持ってないんだ」

『なるほどな・・・失念していた、C.C.のパスポートも作る必要は無かったわけだ』

「身分証明書としては効果を持つから損は無いと思うけどね」

『お前たちの身分証明証は?』

「問題なし、心配ご無用だよ」

『なるほど、思っていた以上に用意周到の様だ』

「まぁ、黒の騎士団の警戒も強まってる今、そっちに迷惑をかけるわけにはいかないしね」

『ふ、まぁありがたく受け取っておこう。C.C.はどこに向かわせればいい?』

「拘束服のまま移動させるつもり?」

『いや、さすがにあのまま移動させると、補導確定だからな。あいつに似合いそうなのを見繕った』

「意外といい関係になりつつあったり?」

『まさか、あのピザ女とそんなことになるわけがない』

「まぁ、それでもいいんだけどね。君は知ってると思うけど、サイタマゲットーの倉庫。

あそこに向かわせてもらっていいかな?」

『あの場所か。わかった。C.C.を頼むぞエイス』

「それ、どういう意味で言ってる?」

『計画が崩れても有利不利が少し傾くだけだと言ったつもりだが?』

「・・・ま、善処するよ」

『では、またな。アッシュフォードにも少しは顔を出せ』

「気が向いたらね。それじゃルルーシュ」

 

向こうのC.C.が来るのにはそれほど時間はかからないと思う

なら、なるべく急いだほうがよさそうだ

そう考えて後ろを振り返ったらパジャマ姿のC.C.がマオと一緒にきていた

 

「ルルーシュか?」

「うん、C.C.が来るから準備をしてよう?」

「食事はもう来てるよ。早く食べよう?」

 

C.C.がパジャマである事を僕とマオはそれほど気にしてない

まぁ、普段から結構見慣れてるからなんだけどね

でも、今日はピザでもないのにC.C.はマオに食事中に話しかけてきた

 

「マオ?」

「えっ?C.C.今ピザじゃないのに」

「まぁいいから聞け。今回間違いなくもう一人の私と会う事になる。

どちらが私が見間違えるなよ?」

「うん」

「まぁ言いたかったのはそれだけだ。お前もふさわしいギアスユーザーになった。

自信を持っていけ」

「わかった」

 

マオにそういってまた食事を再開した

当の本人は、すごい喜びながら食べてる・・・あ、つまらせた、水、水!!!

でも、分かる

C.C.に褒められるのは本当に嬉しい事だからね

舞い上がってどこかに足をぶつけたりとか結構したなぁ・・・・

 

しばらくしてご飯を食べ終わった後僕たちはナイトメアを呼んで倉庫に飛んだ

倉庫は相変わらず殺風景・・・っていう訳でもなかった

なぜかそこにはC.C.が居た 扉はダンタリオンのMVSハーケンで焼いたはずなのに

まぁ、C.C.だからっていっちゃえばそれで済みそうな気がするんだけど

 

「C.C.どうする?」

「まぁ、私ならやりかねんな。問題はないだろう。マオ聞こえているか?ステルスを解除しろ」

『了解』

 

「ほう、これがあいつらのナイトメア・・・飛んでいるとは驚きだな・・・」

「ひさしいな・・・C.C.」

「ああ、下水道の時以来だなC.C.」

「ふふ、元気そうだねC.C.」

「まぁな、お前も元気そうだなL.L.」

 

あいかわらず二人のC.C.が居る空間はなれない・・・

というより、ダンタリオンのコクピットは開いてるのにマオが降りてこない

緊張してるのかな・・・それとも

 

「さて、そこにいるんだろうマオ」

「・・・」

「でてこい」

「・・・」

「全く、お前は親としての感情すら消したのか?」

「所詮私は人を捨てた身だ。マオも利用したに過ぎないからな」

「ひどいことを言う。過去の私をしかりつけてやりたいな」

「なら、私をしかればいい」

「おお、それもそうか。まぁそれは移動中に死にたいなんて言えないほどぼっこぼこにしてやるからいいとして。マオ、そろそろ出てこないか?」

「おい、C.C.なんだその・・・」

 

C.C.同士が言い合っている間に、マオが降りてきた

顔はうつむいたままヘッドホンをしないでサングラスをかけて

意を決するのってやっぱりしんどいよね・・・

でも、向こう側のC.C.の前に立った時にはうつむいたのをやめてた

 

「C.C.」

「久しぶりだな、マオ」

「うん」

「なぁ、お前は私を・・・恨んでいるか?」

「え?」

「お前を捨てて、去った薄汚い女だぞ。呪っているだろう?」

「・・・」

「まぁ、別にかまわんがな。私は・・・」

「ううん」

「ん?」

「恨んでると思う?僕、C.C.の事今も昔も大好きなんだよ?」

「マオ・・・」

「C.C.の事と未来のC.C.の事は二人とも大好きだ。でも、もし僕・・・」

「みなまで言うな。私は人外だぞ?同じときは過ごせん。そんなことがあるなら、

お前ともう一度暮らしてみてもいいかもしれん」

「ほんと!?」

「ああ、だが、すべてが終わったらな」

 

だけど、今の言葉にはちょっと違和感があった

だから、喜んでるマオを差し置いておくのがちょっと忍びないけど聞いてみた

 

「・・・ねぇC.C.」

「なんだ?L.L.」

「今の言葉ってずっと死にたくないって言ってない?」

「まさか。コードを預けて、私の死の果実をもらって老衰して・・・」

 

私とリートは、すでに行動に移していた

私は『私』の両手をひねりあげ、リートは『私』にグラシャ=ラボラスの腕を持ってきていた

さすが、私のパートナーだな

 

「ぐっ・・・なにを」

「私たちの仲間を死の果実を得るための触媒にするつもりなら許さん」

「残念だけどC.C.そんなくだらないことにマオを使うつもりなら、僕も許さない」

「だが、私自身は死を乗り越えコードも受け入れていまここにいる。

お前も変われるはずだ。しっかり変わる事が出来たなら、私の息子(マオ)をお前にくれてやる」

「・・・」

「そうじゃないのなら、私はお前を・・・・・」

「・・・分かった。あくまで仮にの話だ。人として生きることが出来んこの体と、人として生きているマオでは無理の事だろうがな・・・」

「いや、その可能性もないことは無いぞ?」

「なに?」

「C.C.!」

「なに、その事はまだお前にはいうつもりはない。さて、ルルーシュの依頼を果たすとしよう」

「その事については、じっくり移動中に聞かせてもらうぞ?」

「なに、お前なら直きづく。それより移動中の口頭制裁覚悟しておけよ」

 

僕は、マオの方へ歩いて行った

マオはさっきの話を聞いてまだ喜んでる

まぁ、仕方ないとは思うんだ

だって、C.C.が一方的に捨てたマオが今度は拾われようとしてるんだ

嬉しくもなるでしょ

 

「マオ?」

「え、ああ。り・・・L.L.」

「ごめん、C.C.にあわせたこと・・・」

「ううん。実はね、C.C.からこの話については聞かされてたんだ」

「えっ?」

「この前、僕とC.C.が一緒に寝た時があったでしょ?」

「うん」

「その時に、子守唄代わりに聞かせてくれたんだ。きっとこんなことがあるって」

「・・・わかってたんだ」

「でも、いざ話してみたら嬉しかったよ、やっぱり。でも、前みたいなすんごい嬉しさとは違ったかな。C.C.とL.L.が僕を受け入れてくれた時と比べたらさ」

「そっか・・・」

「だから、迷ってはいるけど揺るぐつもりはないよ」

「えっ?」

「C.C.が言ってた可能性の事はもう分かってるよ。でも、それは最後の手段だけどね」

「えっ!?その手段僕わかってないよ!?」

「う~ん、分かった方がいいと思うよ?」

「う??」

 

「さて、行くぞ!L.L.準備するぞ」

「あ、うん分かった!C.C.」

「じゃあ、C.C.は僕のナイトメアに乗って?」

「すまないな、マオ」

「ううん」

「『私』の言葉には惑わされるなよマオ」

「何を言うC.C.私はお前と違って謙虚だぞ」

「その調子で中華連邦に臨め、ルルーシュも期待しているだろうからな」

 

 

 

――――さて、過去には行けなかった中華連邦 どうなることか・・・

 

 

 

 




グラシャ=ラボラスが現実にあればいいなぁと思う今日この頃ですw


ご感想などありましたら、ぜひともお願いします!!!
バーサーカーソウ・・・・ゲフンゲフンつかってしまったからなのかなぁ・・・w


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第三十一話 Trip or Help

台本形式と言うものだったらしく、知らずに書いてしまいました。

5/27日加筆修正いたしました。

小説書くのってむずかしいなぁ・・・

では、本編になります。


 

 

「お前の事は、目に見えて分かっている。過去の私だからな。だが、マオをそこまで歪ませた記憶はないぞ。大体なんだお前は、私と大体千年しか違わないのに、なんだその体たらくは。そこまでして死にたいか?拘束服でも動けないくらいに縛り上げて、海底に棺桶と一緒に沈めてやった方がいいか?私もな、過去に好きでもない奴と心中することになったんだぞ。あの時は苦しかったな、死ねなかったんだから。肺に水が入ってきても気絶してもずっと生きていたからな。海底に沈んで、棺桶のままでいれば、ずっと死んでいられるかもしれないぞ?動けないのは大した問題ではないだろう?なれたもんだろうが。誰もお前のことなど覚えていないくらいに、時間がたてば、どうせお前も棺桶から何とかはいずりだして生きようとするんだろうが、ええ?だったらコードがいらないとか、死の果実がほしいとかのたまっているんじゃない。自分から手に入れることができない物なんだぞ?物は考えようだぞ?シスターからコードをもらった時は絶望もしたさ。だが永遠の命をこの世で得られたんたぞ?たった一人になったらそれこそ天下じゃないか。C.C.ならそれくらいの気概がなければC.C.などと名乗るんじゃない・・・ああ、私が名乗ったんだったか」

『・・・・・・・・・・・・』

「だがなぁ、お前もお前だぞ?いい加減にしないとお前がお前で無くなる。私と同じ道をたどる事になるじゃないか。それは良くない。ルルーシュを助けるのが今のお前の仕事だろう。一番初めはL.L.に色目を使いおって。拘束服で誘惑するつもりなら、自分で拘束されてからくればいいんだ。私たちに手伝ってもらって吊り上げられるのは拘束服を着ている者としてどうなんだ!?」

「C.C.?話題がずれてきてるよ?」

「ん?そうだったか?」

 

今、中華連邦に向かってグラシャ=ラボラスとダンタリオンで航行中なんだけど・・・

出る前にC.C.がC.C.に宣言した、口頭制裁説教・・・それが休みなく続いてるんだ

エリア11の陸地を見終わった辺りで、C.C.が話し始めたんだ

だけど、それが息継ぎがなければホントにずっとしゃべり続けてるんだよ

かれこれ40分近く続いてる その上モニターチャンネルも開いてるから、

C.C.とC.C.が顔を突き合わせて話してるんだけどダンタリオンに居るC.C.はもう顔が真っ青に

なりつつある 膝に座ってたけど、座られてるマオは全然平気な顔してる

もう、こっちになじみつつあるからかな なかなかすごいよ・・・

ただ、僕はちょっと危ないかも C.C.の罵声が後ろから聞こえてくるから、僕が叱られてる感じに聞こえてくるんだ まぁ、操縦に集中しなきゃいけないから聞かないようにはしてるんだけどね

 

「まぁ、今日はこの辺にしておいてやろう。仕事をその所為でできなかったと言われたらつまらんからな。また次の機会があったら永遠に近く語って・・・」

『ま、待ってくれ。よく、よく分かった。だから勘弁してくれないか?』

「ふん、まぁ次にふざけたことを言ったら飛んで説教してやるから覚悟しておけ」

「そろそろ、中華連邦領空に入るよ。マオ、準備はいい?」

「ステルスも問題なく機能してるよL.L.」

「了解。じゃあC.C.洛陽に行くよ」

「あ、ああ。すまない、交渉するためには大宦官に会わなければならないからな」

「了解~」

 

それから洛陽までは特に問題なく進んだと言えば進んだんだ

マオが一生懸命、C.C.を励ましていつもどおりのC.C.に戻そうとして

褒めて、褒めて、褒めちぎってようやく普段どおりに向こうのC.C.に戻った

よほどこっちのC.C.に説教されたのがきつかったんだね・・・同情はするよ?

 

「まぁ、少しの間はこちらに居る。連絡があるなら通信機でしろ」

「ああ、分かった。そちらこそ、警戒はしておけよ」

「ん?どういうこと」

「中華連邦は、汚職や横領が横行しているところだ、私なら知っているだろうが。

特に、若くきれいな娘は否応なく連れ去っていく役人もいる。L.L.、私を攫う可能性を危惧しておけ。私も、『私』も美しいからな」

「了解、警戒はしておくよ。ご忠告ありがとうC.C.」

「では、またな」

 

朱禁城近くでC.C.を降ろした僕たちは、二体のナイトメアを人が入らない林に座標を固定してステルスをかけた状態で置いて、洛陽のホテルを探した 見ていくところ端から端から宿屋だったけど

マオとC.C.は露店や商店を回って楽しそうだ 僕はこういうところ自体が初めてだから

そんなに楽しめないんだ ホテルは大丈夫だったんだけどね・・・・

 

「なぁ、マオ」

「なに?C.C.」

「こうして歩いていると、なつかしいな]

「そうだね・・・ちょっとだけ、思い出したくないけど、今じゃ大丈夫だもん」

「露店で何か買っていくの?C.C.」

「なんだ、リート。選んで私にプレゼントでもしてくれるのか?」

「あ、それいいね。僕にも何かプレゼントしてくれると嬉しいな」

「え、ええ?!C.C.はいつも通りだけど、マオまで?」

「こうまでしないと、何か買ってくれなさそうだしリート」

「まぁ、いいじゃないか。少しぐらいは上としての立場を示せ、リート」

「うう」

 

お金は気にするなってC.C.に念を押されたけどね・・・

つまりは、僕のセンスを二人して試してるんだ、二人とも意地が悪いなぁ・・・

楽しい時間を少しでも過ごしたいって言う気持ちの表れなのかも知れないけどね

なんだかんだで考えて、先にマオに買ってあげたのは銀糸の腕輪だ

ずっと手首につけてるのがベルトだって気になってたんだ

ずり落ちないようにするためだとは思うけどやっぱりそういうのよりかっこいいのがいい

何より、過去のマオと決別をしたいんだ 成長した今のマオとね

小さな変化は大きな変化に代わる そういう願いも込めて

 

「あ、ありがとうリート。こういうのもリートは選ぶんだね」

「意外だった?」

「ちょっとね、でも嬉しいよ。そういうリートも見れて良かった」

「おい、リート。私も選べ。マオより粗悪なものだったら・・・分かっているな?」

 

まぁ、C.C.のものは言われた時から決めてたんだ

買う数は多くなっちゃうんだけど・・・まぁ、仕方ないよね

そうでないとC.C.のご機嫌取るには難しそうなんだ

 

「分かってるって、さぁ行くよ」

「お、おい、そんなに引っ張るな。急ぎはしないから」

 

着いたのは服屋 そう、買おうと思ってたのはチャイナドレスなんだ

シニヨンもしっかりつけてもらいたかったから、ちょっと大きめの服屋になっちゃったけど

色はどれにしようか、正直すんごい悩んだ だって色とりどりのものがしっかりあるんだもん

C.C.ならどれでも似合うとは思ったけど、結局C.C.に渡して着替えてもらった

ちょっと耳が赤くなってたのは見えたから恥ずかしい事をさせちゃったかな・・・・・

 

チャイナドレスを選んだのはいいチョイスだと思った

だが、ホテルにはレンタルだがしっかりあったんだ

それをあえて選んだのにはきっと訳があるんだろう

おそらく、本当に私のものとして着てほしいからだ

渡された服は、黒にいろいろな刺繍が入ったチャイナドレスだった

見事な品だ、高値はつくだろうがリートに見せるためには買うしかあるまい

・・・・・せめて、この二人にだけ見られることを願おう・・・

 

「出来たぞ?い、今出る」

「う、うん」

 

僕たちは、C.C.の着替えた姿をカーテン前で待った

そこにどれだけきれいなC.C.が居るんだろうって想像しながら・・・ね

カーテンを開けたら・・・見慣れたC.C.はそこには居なかった

黒くて光沢のあるチャイナドレスにそれと同じ色のシニヨン

そして、ガーターベルトとソックスまでしっかりとしてた

僕とマオは、もうそこに立ち尽くすしかなかった・・・と思う

想像以上だったのは言うまでもないと思う

何て言うか、大人の色気がプンプンするみたいなそんな妖艶な感じ?

言葉で何を言ってるか分かってない けど、それくらいインパクトが強すぎた

C.C.がふだん着ている服に着替えて呼びかけたくらいで、僕たちは意識を取り戻した

 

「おい、大丈夫か?リート、マオ」

「う、うん・・・C.C.」

「今の僕たちには、ちょっと刺激が強かったみたいだよ・・・」

「ま、まぁ、またホテルで着てやる。楽しみにしていろ」

 

僕とマオはただうなずくしかできなかった

もう一回あれを見たら・・・鼻血とか出そうな気がしたから

そこから、僕たちは宿屋を探しながら歩いていた

荷物持ちは、なぜがマオが引き受けてくれて僕とC.C.は何も持たずに済んだ

 

「洛陽とはいえ、やはりいい宿は少ないな」

「向こうと違って、スイートは取れないだろうしね」

「まぁ、気長に探そう?茅葺小屋に泊まるわけじゃないんだしさ」

 

その時突然後ろから大きな声が聞こえてきた

複数はいるな、いったいなんの騒ぎだ?

 

「離しなさいっ!私を誰だと思っているのです!」

「へへへ、あんたがどこのどいつだろうと俺らには関係ねぇから」

「連邦政府に抗議しますよ!それでもよろしいのですか」

「おれらの上はそんな事気にしてねぇんだよ。そらっ、さっさと運んじまうぞ!!」

 

後ろの方から聞こえてきたのは、乱暴な声と女の子の声だった

中華連邦も結構治安が悪いんだね 気を付けておかないと・・・

 

「ん?『私』が言っていた攫いか?」

「そう、みたいだね・・・」

「どうする?助ける?」

「ただの娘ごとき興味はない。無視するぞ」

「!もし、そこのお三方!」

「見つかっちゃったみたいだけど?」

「私を助けては頂けませんか!むぐっ・・・」

「ぎゃあぎゃあうるせぇ!猿ぐつわしたな?よし、運ぶぞ!てめぇらもこの嬢ちゃんの事は気にするな。借金のかただからよ」

 

その際にはすでに縄で縛りあげてる音も少し聞こえてきた

中華連邦と拘束具は、確かそんな感じではなかったはずだ

こいつらは中華連邦政府の人間ではないことが確定したな

 

「ほう、それは失敬したな。だがその助けを求める娘を一目見させてもらえんか?」

「てめぇ、俺らの仕事に指図するってか?」

「いや、ただその娘の顔を見る・・だ・・け・・・・」

「むぐーーーーーっ!!」

「まさか・・・時間が歪んだからこんなことが・・・・」

 

 

 

 

――――――リート!マオ!その娘を捕らえている奴らを倒せ!!

 

 

 

――――――分かった!!

 

 

 

――――――でもどうして!?

 

 

 

――――――その娘は、キョウト六家当主 皇神楽耶だからだ!!!

 

 

 

 

 




見てくださった皆さんには本当に申し訳ないです・・・
試みが見事に大失敗・・・ご迷惑おかけしました



ご感想はマジでお待ちしています!!!


作者はたぶんがんばってますwww


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第三十二話 Hero appearance

最近めっきり暑くなってきました。
体調の変化にはお気を付けください~


・・・あと三つ


では、本編です。


C.C.が叫んだ時には、チンピラたち自体がそこから逃げようとしてた

あんな子がキョウトをまとめているなんて信じられなかったけどC.C.のあわてようは想像が出来た

おそらく、あの子が居なくなると黒の騎士団が立ちいかなくなる

今現在キョウトは完全に黒の騎士団の後ろ盾

その援助しているのが桐原っていうおじいちゃんだったとしても・・・・・

 

「でえぃ!」

「があぁぁ」

 

C.C.の蹴りがチンピラに当たって、皇さんを抱えていたチンピラを巻き込んで倒れた

好都合だったけど、周りにいたもう二人がナイフを持ち出して皇さんを人質にした

猿ぐつわをされてるから、声は出せないけど、目じりにはちょっとだけ涙が見える

 

「おとなしくしろ!こいつが死んでもいいならな!!」

「む、むぐっ!!むむーっ!!」

「黙ってやがれ!お、おい!さっさとどきやがれ!!」

 

大通りに面したこの場所でこんな大騒ぎになったらエリア11ならナイトポリスが間違いなく

飛んでくる それが人一人としてこの人を助けようとしない

中華連邦の腐敗の原因が少しは分かってくると思えてくる

自分の身が大事だから他人を助けたら自分がその被害に会う

警察にも連絡はしてくれてないね 治安が悪いわけだ

 

「なるほど・・・蔡力虞(さい・り・ぐ)が君たちの上司ってわけだね」

「・・・へ?」

「マオ、さいりぐって何?」

「ああ、そっか。知らないんだったね。今の大宦官の一人だよ。確か、日本っていう国が

エリア11になった時、大宦官の中で誰よりも喜んでいたはずだけどね」

「ほう?マオ、お前ニュースも見ていたのか」

「たまたまだよ」

「ななな、なにいってやがる!」

「どど、どこにそんな証拠があるんだよ!」

「予感は大分当たるよね。かまかけてみたら当たっちゃった」

「「なっ!!?」」

 

そんなわけはない マオはこの二人にギアスを使って心を読んだんだ

そして、神楽耶の耳にギアスを入れることをしたくないと考えたマオは予感と言った

神がかり的な予感だが、この状況ではその印象が残る ギアスという異常の力と判別しづらい

やるようになったな・・・マオ

 

「む、むむぐ??」

「まぁ、この二人を倒してからだね」

「まぁ、そう言う事だな」

「まぁ、やってみようか」

「お、おいお前ら人質がみえてないのか!」

「人質って言うのは、死んだら元も子もない。それにお前たちの上はそいつを生かして連れてこいと命令しているはずだろう?なら殺す心配もないな。ナイフを突きつけて万が一に殺したとして、厳しく罰せられるのはお前たちの方、ということだ」

「ぐっ・・・」

「さぁ、真っ向からやりあってみるか?」

 

やけくそになって向かってきたあいつらを、私が『あれ』を蹴り上げて悶絶させる!

あとの一人は、神楽耶を離そうとしないが、マオが後ろに回り込んで意識が後ろにそれた・・・

その時にリートが、私と同じ上段蹴りで顎をけっとばす!

肉弾戦はひさかたぶりだったが、なまっていなくてよかった

リートもなかなかやるようになった さすがは私の恋人だ

 

「お、覚えていやがれよ!!絶対に後悔させてやる!!」

「その通りだ!ざまぁみやがれぇ!!」

 

チンピラ特有の捨て台詞だな 万国共通のセリフなのかあれは?

リートとマオは縛られて猿ぐつわをされていた神楽耶を助けていた

なかば半袖の巫女服だったから、縄跡がつかなければいいがな

 

「お助けくださって、あ、ありがとうございます!」

「なに、余計な手間が増えただけだ。気にするな」

「言いすぎじゃない?」

「かまうものか」

「わたしは・・・」

「少し、派手に暴れすぎたようだ。飯店にでも入ってから話としよう。かまわないか?」

「え、ええ。お付きの方も今はいらっしゃいませんし、異存ありません」

「じゃあ、あの店に入ろうか」

 

リートが指したのは少し大きな中華飯店だった まぁ中華連邦なのだから少しこちらの料理もいいかもな マオも、故郷の味を久しぶりに食べてみたいと思うだろう

私もマオも、そして神楽耶もリートに引っ張られるかのように入っていった

丁度それぞれに個室がある店で良かったと思ったのは、入って店員の説明を受け始めてからだった

ここにいる四人は機密を多く抱えている人間だけ 下手に聞かれるとやっかいなことになるからな

個室に入って各々椅子に座って一息ついたときに神楽耶が話し始めた

 

「改めて、先ほどはお助けくださり有難うございます」

「あ、そういえば自己紹介がまだだったね。僕は・・・」

「リートさんですよね?」

「「!?」」

「な、なぜお前がリートの名前を知っている!!」

「あら、それを言うならあなたこそなぜ私がキョウトの皇神楽耶だと知っていらしたのでしょうか?わたしは箱入り娘です。外にいる人間はご老人がただけ。あなたにあった事もないはずなのですが?」

「でも・・・なんで僕の名前を知ってるの?」

「先ほど服屋に入っていらっしゃいましたよね?お気づきになられていなかったかとも思いましたがわたしもその服屋に入っていたのです。試着室が隣だったので盗み聞きという形にはなってしまいましたが・・・」

「・・・・」

「その後、そちらの試着室を覗いてみたらお忘れ物をされていたので届けようと思いまして。

大声を上げるのははしたないですし、お声をかけようとしたときにあのような暴漢に・・・」

「そうか、それでは私ともう一人の名前も知っているわけか」

「もう一人のお方はマオさんでしたよね。ただ、あなたのお名前は聞こえなかったので教えていただけますか?」

 

なるほどな・・・つまりは私から出た錆だったわけだ

私の事をC.C.と知っていないという事はリートのあのつぶやきは聞こえてなかったという事だ

こいつの常識から考えて、C.C.は人間の名前ではない だから不幸中の幸いだということか・・・

 

「私の名はセレス・エイレインだ。それからお前の事を知っている理由だが、幼い時お前にはあっている」

「え、ええっ!?そうだったのですか?」

「あの時のお前は、皇家、皇家と囃して茶髪の少年に無理強いをしていたな。結婚してやらぬぞ?だったか」

「ああ・・・あの時の事はわたしも恥じるところがございますわ。あなたにも何か粗相をしたでしょうか?」

「いや、だがぶつかってきたときに『神楽耶はいずれキョウトの党首となる!ひれふすがよい!』と言っていたのは良く覚えている」

 

無論、すべて嘘だ

未来でリート以外にギアスを与えた人間 あいつから聞き出した過去の記憶

それを自分視点で辻褄合わせで語っただけだ 実際あの場所に居たのは桐原と枢木と神楽耶だけだ

私が居たのはルルーシュの周りだけ 声こそ聞こえるがそれほど明瞭に聞こえてこない

ぶつかられてもいない ぶつかっても神楽耶に申し訳ないと言う人間しかあの場所には居なかったのだからな

 

「それは申し訳ありませんでした。ということは、わたしがキョウトの党首と言う事はあてずっぽうだったのですか?」

「まぁな、だが中華連邦政府に抗議すると言った辺りからキョウトでもかなりの位置についていたことに疑いはなかったな。党首はまぁ、言っていたことが現実になっていればいいなという願いも込めてだ。他意は無い」

「そうでしたか・・・分かりました。そう言う事でしたら、わたしの事を知っていてもおかしくはありませんね」

「おや、こちらを疑わないのか?」

「茶髪の少年という事を考えれば、その場にいた事には信憑性が持てます。事実わたしにも記憶はありますし」

「そうか・・・」

「それで、何のお話をしようとしていましたっけ?」

「特には無いな」

「神楽耶さんがここに来た理由を僕個人としては知りたいな」

「・・・分かりましたわリートさん♪実はこの度日本の反ブリタニア活動が過激化しているんです。黒の騎士団はご存じですか?」

「うん」

「ここだけの話にしてくださいましね。キョウトは万が一の事を考え国外逃亡用のルートを作っているのです。

もちろんわたしは黒の騎士団の勝利を確信していますわ。ですが、それに反対するキョウトもいるので今回特使として中華連邦に亡命願いを出そうとしたのですが、今撥ねられているのです」

「なるほどね・・・」

「それは、さっきマオが言っていた蔡力虞という大宦官のせいなのだろうな」

「ええ、マオさんの予感が的中したこともお見事です。何かの勘でしょうか?」

「え、あ、まぁそんなところだよ」

「だが、今蔡力虞が着任している以上お前の逃亡ルートはまだ作れないな」

「そうですわね。あ、そういえば、黒の騎士団にキョウト以外の協力員さんがいると聞きましたが、あなたたちですか?」

「なっ!?」

「えっ!?」

「・・・」

「やっぱり~乙女の勘はやはり当たるものですわね~♪」

 

やはりではない!なんだ、この的中率は・・・

だが、リートとマオが驚いたことで確信に変わったのはそうだろうな・・・

まぁ、今回はこの二人のせいではない

こいつの、勘の鋭さの問題だ・・・

 

「ああ、確かに私たちは黒の騎士団に協力している。今回も外交特使を中華連邦に送って来たばかりだ。それから、私は黒の騎士団でヴィエルと名乗っている。間違えてくれるな?」

「では、リートさんも偽名なのですか?」

「うん、エイスっていうんだ。もし黒の騎士団との会合で会う事になったらそう呼んでね」

「分かりましたわ♪マオさんは・・・」

「マオはまだ黒の騎士団には紹介していない」

「そうですか。分かりましたわ。その場でお会いした時には初対面のようにふるまわなければいけませんわね・・・少し心配ですわ♪」

 

大体の話が終わったころ料理が運ばれてきた

C.C.と神楽耶さんは一切会話をしなかった やっぱり育ちがいいからなのかな・・・

マオはC.C.しか見てないけど、久しぶりに食べる料理に夢中になってる

そういえば、こんな料理マオは小さい時食べてなかったんだっけ・・・

 

神楽耶がここにいることは本来ならあり得ないはずだ

それに、リートに好意的だ・・・・・嫌な予感がする

シャーリーの時、いやジョセフの時と同じ感覚だ

警戒をしておいて損はないはずだな・・・

だが、なぜリートはここまで女に好かれる?

未来の人間は世界のディーラーに優遇されてるとでも言うのか?

・・・・・勝利の女神は私だ!!Cの世界にいる私が冷めた目で見ていそうな気がしたが

それと同じくらい、リートの顔がある絵の前で冷たい顔でにやにやしているのだろう・・・

 

食事を食べ終わって、それぞれの話をし終えたあたり、私たちは、宿を決めていないことに

気が付いた その事を神楽耶には知られるわけにはいかないので用事があると言って

その場から去った その時、おそらく後ろで手を振りながらさようならをしたのだが・・・

後ろから、主にリートに向かって手を振っているのが予想できたのは・・・

 

「また絶対にお会いしましょう~♪」

 

という、自分で大声を上げるのははしたないと言っておきながら大声を上げているからな!

声も気分がよさそうだからリートに言っているだろうが?!これは!!

 

「ねぇ、C.C.あの子の事で何かあったの?」

「いいや、何もないぞ、マオ・・・いや、過去にはあったのか?」

「神楽耶さんかぁ、あれがゼロの妻になろうとする人間なんて思えないなぁ」

「リート、人は見かけによらんぞ?行動力と決断力はあいつはずば抜けている。

それにマオは、気づいているな?」

「うん・・・リートでしょ?」

「そうだ、リートだ・・・」

「えっ?僕がなに?」

「まぁ、リート・・・私と離れるなよ?フィアンセと言うものは恋人を離さないと、どこかで聞いたことがある。お前もそうであってほしいな。私は」

「(C.C.が公の場で本心っぽいことを言った!?リート・・・答えてあげてよ?)」

「うん、分かったよ。ね?」

「あ、ああ」

 

腕を取ってくれたのはありがたい・・・

シャーリーの時は素直になれなかった私の気持ちに整理がついたとでもいうのか?

それとも、神楽耶の結婚癖を警戒しているんだろうか?

どちらでもかまわない 今が幸せだ!

 

「それよりリート、C.C.宿を探そう?そろそろ決めておかないと後々めんどくさいよ?」

「そうだね。じゃあ・・・」

「あの少し大きいところにしておこう。4人部屋があれば都合がいい」

「そっか、そうだね。じゃあそうしようか」

 

そこから、少し歩いて城壁のすぐ近くにあった派手さはないが大きい宿にした

売り子などを呼んでいない辺り品位はありそうだ

ネオンもほとんどない、気にするところではなかったか・・・

 

「ではこの莱楼亭にしておくとしよう。いいな?リート、マオ」

「問題ないよ」

「同じくだよC.C.」

「よし」

 

私たち三人が横に並んではいっても問題ないほど広い扉を開けて入ってみれば・・・

 

 

 

―――――あ、リートさまっ!!!やはり、お会いできましたね♪

 

 

―――――嫌な予感は大概当たるというが・・・これほどかっ! 世界のディーラーよ!

私に見とれても罰はあたらないだろうが!なんだ!?バニーガールでもすればいいのか!?

リートにしか惚れるつもりはないが、少しはサービスしろ!!!!!

 

 

 

 




えーまーこんな感じですwww

他の方々のを参考にしてカキカタヲ頑張って変えた方がいいかなぁ・・・
日頃悩み中ですー

感想などありましたらお願いいたします^^

作者はげんきんですwwww


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第三十三話 Inter of Humble person

一週間後は大雨でしたフラグwww

なんだろうマジで体調崩しそうだwww

・・・あと二つ

では、本編です。


 

 

 

今現在私の機嫌は地の底の底以下になりそうになっている

言うまでもない 目の前にその対象がいるんだからな・・・

なにせ・・・・・

 

「リートさま♪」

「あ、あはは・・・」

 

予想できて当然だ、神楽耶がリートの腕に引っ付いているからだ

離そうにも、さっきはいなかった護衛が二人、あいつの後ろにいるからできん

何か危害を加えようものなら私を取り押えることになるだろう

まぁ、リートがそれをさせないだろうが・・・

ちなみにマオは私の隣だ 一応公式の場らしいが、そうと言えるのか?これは・・・

 

「おい、話があるからとお前の部屋に来たまではいい。だがなぜお前はリートに引っ付いている。

理由を説明してもらおうか?皇神楽耶」

「貴様!当主殿の名前を呼び捨てに!」

「静かになさい」

「しかし!」

「この方々は、私と同等に扱いなさい。あなた方が『離れて』いる間、私が『誘拐されそう』に

なった時お助けくださった方々です。当主としての命令です、同列に扱うように」

「は、はっ・・・」

「承知いたしました」

 

私たちにあからさまな敵意を向けて来たものとそうでないのが一人

事情は聴いているはずだな だとするなら敵意をむけてきたのは何か抱えているな?

もう一人の方は顔色こそ変えなかったが少し眉が動いたな

ということは・・・

 

「なぁ、神楽耶」

「なんでしょうか、セレスさん」

「リートには少しの間引っ付いていてもいい。だから人払いを頼む」

「・・・分かりました。扉の前で待ってていただけますか?」

「当主殿!この身分も分からぬ下賤なものに・・・人払いなどお受けいたしかねます!」

「下がりなさいと言ったのです!もう一度言った方がよろしいですか?」

「・・・分かりました」

「では、外にて待っておりますので、御用がありましたらお呼びください」

 

神楽耶の一喝で二人の護衛がすごすごと去って行った

扉の音は少し大きかったかな・・・ やはりか・・・・

その場の雰囲気を察してか神楽耶もリートの腕から離れた

お前のリートへの執着はなんだと問い詰めたいところだがそうもいくまい

 

「あいつらは、中華連邦政府のSPか?」

「ええ、今回の件で重要人物と再認識されたようでつけられることになったんですけど、

先ほど服屋に私が入っていったときには二人ともその場から離れていました。

おそらく先ほどの暴漢と示し合わせていたと思いました。セレスさんもですか?」

「ああ、あいつらに不審な点がある。お前がこの宿に戻ってきたときには居たか?」

「いえ、あなた方が離れて行ったあと少ししたら戻ってきました」

「なら、決定だろうな」

「・・・セレス、つまりはそう言う事なの?」

「そういう事だリート。あのSP二人とチンピラはグルだろう。そして・・・」

「マオさんが言っていた大宦官、蔡力虞という者が黒幕ということですね」

「そういう事だね」

 

過去に蔡力虞という名は聞いたことはない・・・だが

蔡力士(サイ・リ・シ)という大宦官はいた それこそ、この時点での未来の話

蔡力虞はおそらく蔡力士の親族か何かだろう

予想はだいたいできる 親の七光り確定の凡人 自分の権力にしか興味のない下種

思い出したくもない名前だ 本当に思い出したのは偶然のそれだろう

ちっ・・・・

 

「それで、どうします?私はお付きのものをそばにつけておりません。

今回は本当に手続きのための滞在なのです。いかがいたしましょうか?」

「その事についてなんだが、私たちに考えがある。任せてもらえるか?」

「・・・致し方ありませんね。お願いしてもよろしいですか?」

「任された。では行くぞ、リート、マオ」

「了解」

「準備してくるね」

「あ・・・リート様は行ってしまわれるのですか?」

「なに、箱入り娘には荒っぽいところは似合うまい。血塗られた私たちについて来れない

ようにするだけだ。リートは私たちのエースだ、当然だろう?」

「私もついて行って・・・」

「させると思うか?あのSPもどき二人が」

「・・・ですね。お願いします」

「ああ」

 

扉を蹴り飛ばして外に出ると、耳を押さえている形で二人が倒れて気絶していた

大方、この会話を聞いて上に報告するつもりだったのだろうが無駄だったな・・・

だが、蹴り飛ばして正解だったな こいつらには意趣返しをしたかったからな

リートが神楽耶につかまれているときの、私の機嫌を返せっ! この阿呆っ!!

 

僕とリートとC.C.は洛陽から離れたナイトメアを置いた場所に歩いて行った

なんでも、あの騒ぎを起こして目を付けられないはずがないからだって言ってたな

治安は悪いのにその中で野次馬っていうのが出てくるんだよね・・・

故郷とはいえ・・・エリア11の方がよっぽどいい気がしてきたよ

もしくはオーストラリアの小さい家にいたいかなぁ・・・

 

「ついたね・・・」

「なかなかどうして遠い場所に止めたな」

「まぁ、ステルスはあるけど万が一に越したことはないからね」

「さて、今回は・・・」

「朱禁城近辺にある大宦官の家を急襲」

「蔡力虞を見つけて・・・って、蔡力虞の顔分かる?」

「分からん」

「多分大丈夫だと思うよ?」

「よかった・・・マオ頼むよ」

「了解したよ、リート」

 

グラシャ=ラボラスとダンタリオンで朱禁城にステルスを起動した状態で戻った

朱禁城の対空戦力は対空砲代と中国のナイトメアフレーム鋼髏(ガン・ルゥ)だけ

この二機の敵じゃないね ただ問題は屋内に標的が居る場合

ダンタリオンのロングレンジリニアキャノンだと入らない

屋外に居てくれると助かるんだけどなぁ・・・

 

「どうマオ、居た?」

『確認は出来たよ、座標を送るね』

「良くやったマオ、早くやってしまえ」

『それが・・・C.C.が居るんだよ』

「え?」

「はぁ?」

 

マオから送られてきた座標を見てみるともはや豚って言ってもいいと思える人間が一人と

ガリガリに痩せた人、そして、まぎれもない向こうのC.C.がそこに居た

あのどちらかが蔡力虞なんだろうけど・・・

 

「マオ、どっちが蔡力虞?」

『豚』

「うん、分かった」

「なかなかマオも口が悪くなってきたな」

「C.C.の影響だと思うけどね・・・でも、どうする?」

「私は殺しても死にはしない。だが、あの大宦官は間違いなく死ぬ。

だが黒の騎士団の交渉役はあの二人に間違いないのは確かだ。

どちらか片方消えてくれると助かるんだがな」

『どうする?リニアキャノンで撃つ?』

「いや、やめておけ・・・ん?あそこにいるのは・・・」

「どうしたの?C.C.」

「・・・」

 

まぁ、そうだったな・・・今ここで撃ったら未来が間違いなく変わってしまう

そうか・・・この時はまだあの豚のそばにいたのか黎星刻(リー・シンク―)

なら、この姿を晒してでも助けておくのは今後の布石になる

以前中華連邦に行く理由はこいつを味方につけておくこと

 

「ステルスを解除するぞリート」

「えっ!?でも、それは大丈夫なの?」

「今回だけ・・・・」

『C.C.僕がやる』

「マオ!?」

『いい方法を思いついたんだ、ダンタリオンならできるよ。やらせて』

 

自分からマオがナイトメアでやりたいって言ったのはこれが初めてか・・・

ここでダメだと言ったら親代わり失格じゃないか・・・・

 

「良いだろうマオ。好きにやれ、後の事は私たちに任せろ」

「気にしないで行ってマオ」

『分かった!!C.C.!!リート!!』

 

わがままだったけど、C.C.が許してくれた!

こんなに心強いことは無いよ!!リート!!

ならその期待に応えないとね

急降下すると風圧でC.C.と下種二人が飛んじゃう

ゆっくり降下しても音は無い そこまで静かに降りるのには訳がある

ランドスピナーを使わないといけないからね

他のナイトメアは飛ばない ステルスを使っているからそれが分かっていないだけでね

 

今回、やろうと思ったのはナイトメアのマニュピレーターであの豚をつかむこと

当然ナイトメアの力では振りほどくことはできないね

まぁ、ダンタリオンは汚れるけど後でメンテしてあげよう

 

「な、な、な、な、なんだこれは!?」

「蔡力虞殿!?」

高亥(ガオ・ハイ)!!わた、わたしを助けよ!!星刻!!助けぬか!!!」

「はっ!!」

 

シンクー?兵士かな?

今回の邪魔になりそうだし吹き飛ばした方が・・・

 

『マオ!その男も一緒に捕まえてこい!』

「えっ!?吹き飛ばした方が良くないの!?」

『そいつには利用価値がある!連れてこい!』

 

なるほどね・・・つまり、この長い髪の男が・・・

 

 

 

 

――――――――C.C.の未来の布石なんだね? ハハハっ

 

 

――――――――この感覚はいったいなんだ・・・何が起こっている?

 

 




無印の時には影も形もなかったシンクー登場ー!

緑川さんの声の使い方・・・やってみたいよぉww


感想などありましたらお願いいたします^^
ぜひともお願いしますー^^;!


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第三十四話 No illness have disappeared

忙しいのはいい事なんですけど、忙しすぎるのはどうなんですかねwww

リア充とかどっちの意味で使っているのか分からなくなってきましたww

あと、一つ・・・

では、本編です。


 

 

 

 

 

「なんなのだ!!高亥!!何をしておる!!」

「槍でも当たったら事でございますれば・・・妖怪変化の類?」

「分析している場合かぁ!!助けぬか!!」

「ん?何があった?」

「外交殿!どうにかしてくれぬかっ!」

「どうしようにも、空を飛んでいる方には手が触れられませんゆえ」

「何とかしてくれたら、こちらは譲歩をする!だから助けてくれ!」

「そういわれてもなぁ・・・ん?すまない、連絡が入った」

「なにっ!?」

 

「もしもし」

『C.C.私だ』

「なんだ、私か。いったいどうした?」

『いや、何、そこで豚が飛んでいるだろう?』

「ああ」

『あれは、マオの仕業だ。手を出さないでおいてくれよ』

「なに?」

『マオが自分からやろうと言ったことだ。あいつの決心を無駄にしてくれるなよ』

「ああ、わかった」

『また後でそれとなく情報を渡す。中華連邦の交渉を滞りなく進めてもらうためにな』

「助かる。ではな」

『ああ』

 

向こうがすることに私が口出しするわけがないだろう

それにこちらの利点になる事を今私の目の前でしている

誰が止めるものか それにこの豚は下卑た視線で私の体を見ていた

L.L.とマオは気づいていないだろうが・・・向こうの私に対してだったら気づいてくれたのか?

まぁ、清々する 心の中でゲラゲラ笑ってやるさ

 

「失礼・・・で、何の話でしたか?」

「貴様ぁ!もういい、何でもいいから助けてくれっ!!」

「了解しました。知り合いに頼んで助けてもらえるよう連絡します」

「おおっ頼むぞ!!星刻!!おぬしは何をやっておる!!」

「申し訳ありません。どのように御身を助ければよいか」

「梯子でも脚立でも持ってまいれ!宙に浮くのはいやじゃぁ!!」

「はっ!しかし・・なにっ!? 私もかっ!・・・ぐあっ!」

 

おっと、ごめんねシンクー君 マニュピレーターの操作って難しいんだよ

まぁ豚はいつ握りつぶしてもいいんだけど、一応連れて来いって言われてるから

飛んでいくけどね

 

「C.C.二人ともつかんだけどどうする?」

『とりあえず、ナイトメアフレームが設置場所の近くに連れて行くぞ。できるな?』

「もちろん!それじゃあ飛ぶね!」

 

空気圧で死ぬことを防ぐためにブレイズルミナスを展開

これで、問題なく航行できる グラシャ=ラボラスはもう先に行ってるね

なら、こっちもついて行こう!

 

「なんなのだ!!先祖様よ!わたしがなにかいたしましたか!?おたすけ~っ!」

「そ、そらを飛んでいる!?(天子様っ・・・!!)」

 

シンクー君はいさぎいいよね それに比べて豚はうるさい

ギアスを切っておいて正解だろうね 心の中でどんな罵詈雑言を言っているか想像したくもない

なにかいたしましたかって・・・あんたらのしたことは中華連邦全員が白い目で見てるよ

 

 

「到着っと・・・」

『ごくろうさまマオ』

「うん、リート。この二人どうすればいい?」

『とりあえず、大宦官の方は離さないでおいて。シンクーは離してもいいよ?』

「了解」

 

ダンタリオンからシンクー君を離した・・・あっ、ちょっと高さがあったけど無事着地できたね

そして、グラシャ=ラボラスのステルスが解除されてC.C.とリートが出てきた

オッケー、僕はまだダンタリオンの中に居るね

 

「やぁ黎星刻」

「誰だっ!」

「お、おい星刻!!私を助けぬかっ!!」

「警戒しなくてもいい、少なくとも敵ではない」

「なんだと?(それに声が違う・・・二人か?)」

「おおおぬし!私をこのように合わせてただで済むと・・・」

「黙れ豚。殺されたくなければ、私の質問にはきはきと答えろ」

「ひいっ・・・」

「(殺されたくなければ・・・つまりこの怪現象を起こしたのはこの者たちと言う事か)」

「ついでに言っておこう。お前にもいい話だぞ?黎星刻」

「なにっ?」

「まぁ、そこで黙って聞いていろ。また飛びたくはないだろう?」

「くっ・・・」

 

そこからC.C.は豚に対して質問攻めをした

少しでも反抗的な態度を取ればダンタリオンに乗ったマオが反応して締め上げてた

その口から出てきたのは、なんというか・・・まぁ、予想は出来てたんだけど

汚職と賄賂、責任のもみ消し、冤罪、そして・・・

 

「というわけ・・・だ・・・・」

「ふむふむ、その話をすれば中華連邦政府もガタガタになるか。いい取引材料だ、礼を言うぞ」

「な、ならば、私を解放してくれ!!!!!!もういいだろう!!!!」

「ああ、解放してやる。ただ・・・」

 

 

 

 

 

             ―――――この世から永久にな―――――

 

 

 

 

 

 

「ぎゃあああああああああああああああ・・・・・・」

「うわー、間近で見ると少し来るなー・・・」 

「どうせ豚の悲鳴だ。肉屋なら毎日聞いている悲鳴だろうさ」

「・・・・・お前達、大宦官を・・・」

「ああ、殺したぞ。それが何か問題でもあるか?クーデターに合わせた人民蜂起を画策している

人間が何を言っているのか分からんがな、感謝でもしたかったか?」

「・・・・・なぜ、その事を知っている」

「ほう、知らぬ存ぜぬを通したらどうしようかと思っていたが、やはりか」

「貴様っ!」

「嵌められたなんて陳腐な言葉は使うなよ?私たちは初めから知っていただけだ」

「・・・どこから知っている。この事は私を始め数名しか知らないはず。そして大宦官を殺したところから見ても、向こうの刺客ではない。蔡力虞自身大宦官の上位・・・自己犠牲など考えもしない愚物。ならどこの手のものか?」

「私たちは私たちの味方だ。ただ、お前を応援したいと思っている人間でもある」

「何?」

「なぜお前がここに連れてこられた?ただの護衛なら死んでいるだろう?そしてお前の事は事細かにとは言わないが知っている。今からたった一言お前を揺るがす言葉を言う」

「揺るがす?」

「そうだ。もしお前が本心から揺らがなければお前の協力者になってやってもいい。だが、揺るいだ場合そちらがこちら側の事に従ってもらうかもしれんがな」

「・・・・・よかろう、言ってみるがいい。そのたった一言とやらを」

 

 

 

「・・・・・永続調和の契りを」

 

 

 

「!!!???なっ!?!?」

「揺らいだか?」

「貴様ぁっ!!!」

「知っているんだよ。お前たちの事を」

「殺す?それとも、今考える?どっちでもいいよ?今ここには僕ら以外には居ない。

秘密の隠ぺいでもする?・・・大宦官みたいに」

「!」

 

そこにはやっぱり辿り着きたくないんだね

そうでないとC.C.が考えたシナリオにならない

ルルーシュに負けない知略 紅月カレンにも劣らないナイトメア操縦技術

手駒・・・は言いすぎか、でも協力関係にはなれそうな気がするな

 

「まぁどっちでも構わんがな。お前の決断でたった一人が贄にされるだけだ」

「・・・」

「それに・・・時間がないんでしょ?」

「・・・ああ、そこまで知っているのか・・・」

「ああ。そしてそれをどうにかすることができる手段も持っている」

「そこまで・・・幾許もない命を救ってくれるというのか?」

「その通りだ。受けるか受けないかはお前次第だが」

「・・・ふっ、奇跡売りか?君たちは」

 

言いえて妙だな だがそれも当たっているかもしれん

人知を超えた力 王の力を持っている私たちにとってはな

リートのギアスを使えば、こいつの病はかき消せる

戦闘中に喀血するのはどれほど障害が出るか私には分からん

だが、想像に難くない 今のうちの布石としてこれより良いものは無いかもな

 

「うーん、今までどれくらい売ったかな?」

「さてな。だが88は超えていないだろうな」

「それでも君たちは奇跡を・・・」

「確かにそうだな。比較的痛がる値段をふっかけてな」

「なら・・・二つほど買いたいところだが・・・武官には大した金は入らない。

どうすればいい・・・・」

「我々の協力者となれ」

「しかし!」

「お前の態度には好感が持てる。一人の女に対して一途なのもそれだ。私は好きだぞ?」

「えっ!?」

「だが・・・」

「金を払わせるつもりはお前に対しては初めからない」

「・・・そういうことだったか」

「理解が早いな、説明する手間が省ける。だが少し寝ていてもらうぞ。起きた後に話を聞こう」

 

そこからC.C.はシンクーに触れて気を失わせた

以前のクロヴィスみたいな嬉しそうな寝顔だね 天子っていう女の子のイメージでも見てるのかな

やっぱり・・・思い人がいるっていう感じなのかな?

クロヴィスは・・・誰を思い浮かべながら眠ったんだろう

起きた時に聞いてみようかな?

 

「さて・・・リート。準備はいいか?」

「ん?」

「ん?ではない。お前が何とかしろ」

「え・・・えええぇぇ!?」

「お前のギアスでどうにかしろ!」

「んなむちゃくちゃな?!」

「できるだろうが!」

「できるの!?」

「できるとおもうぞ!?」

「なんで投げやり!?」

「違うな間違っているぞリート、これは・・・」

「これは?」

「無茶振りだ!」

「どっちにしても放り投げてるし!!」

「時間遡行だできるのだから何とかしろ!」

「一部分だけ時間を逆行させるなんてどんなギアス?!」

「ギアスならなんでもできるだろうが!」

「コードを持っているC.C.だから説得力はあるんだけどなぁ・・・・」

「とにかく、そいつに手を触れてみろ。あとは任せるままにすればできる」

「ホントに?」

「・・・たぶん」

「・・・分かった、やってみる」

 

シンクーに触れた途端に体に電流が走った感覚がきた

正直言って僕のギアスにこんな使い方ができるなんて思ってもみなかった

でも、C.C.は知ってたんだね 僕のギアスの、この使い方・・・

だけど、C.C.の顔が暗いのは理由があると思う

だって、普段ならこんなにぶっきらぼうに話そうとしないもん

きっと心配してるんだ そして心配する理由も分かった

道理でここぞって言う時にしかギアスは使うなって言うはずだよ・・・

 

 

 

 

 

僕のギアスは・・・時間遡行 時間逆行 時空間移動のギアスは・・・・

 

 

 

 

 

――――――歴代ギアスの中でデメリットが一番大きいギアスだから・・・

 

 

 

 

 

 




フラグの回収~になるのかなこれ・・・

コードギアスの最終的なフラグの回収率って100%じゃないですよね?

感想など頂けたら本当に嬉しいです。
活力になるのです~


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第三十五話 Geass of glory Geass of the most evil

一週間じらしてみましたなんていったらなんか起こりそうだwww

すんません、リアルが忙しかったんですwww


暗号に気づいた人はどれだけいたかな・・・

では、本編です。


 

 

 

 

 

僕のギアスは、時間、空間の逆行、遡行の力

当然の事だけど他のギアスと自分のギアスは同じにはならない

C.C.が与えることができるのはその人の根底にある願いと希望

V.V.のギアスの発現条件は違うみたいだけど・・・

 

今回シンクーに僕から触ってみて初めて気が付いた

むしろ、それ以外で気づくことがあってもよかったはずなんだ

日常的にあり得る話、普段から起こる話のはず

でも、僕だけがその世界の中で違った・・・

 

 

 

 

僕は、この過去の世界に来てからC.C.以外自分の意志で触ってない

 

 

 

 

唯一触ったのは今回のシンクーと以前移動するときに抱えた過去のC.C.だけだ

 

 

 

 

僕のギアスは人の時間を早めたり遅くしたり戻したり進めたりすることができる

シンクーに触れて気づかされた事だ そして僕はギアスを使用すると目に見えて衰弱する

それに、使おうかと思う事でもギアスがわずかながらに起動する

ギルフォード卿と戦ったとき使おうと思ったのがその影響を受けた結果だ C.C.にも心配させちゃった

それが僕のギアスの一つ目のデメリット

 

他のギアスはギアスのオンオフが出来なくなったり、心臓が止まったりとかのデメリットがある

マオは事実そのオンオフが出来ない例の一人だったんだけどね

ただ、僕の場合オンオフが出来ないこと自体が存在しちゃいけないギアス

もしそれが出来なければ僕は常に衰弱しながら時空間移動を繰り返すことになる

C.C.もグラシャ=ラボラスも置き去りにしてどこか別の過去か未来に行くことになる

そんなことができないようにC.C.が居てくれる

C.C.が居てくれるから僕もここに居れるんだ

ただ・・・もし未来のC.C.が居なくなった状態でギアスの制御が出来なくなったら・・・

楔が無くなった鎖は落ちるだけだ これが二つ目のデメリット

 

で、以前マオと模擬戦をしたとき、C.C.は僕の思考が読めないのは当たり前だって言った

そして、それは僕が疑似的なコードを持っているからだとも言った

マオのギアスは僕には通用しなかったわけだからそういう感じになるかもしれない・・・

嘘をついているとは言ってない 言ってなかったんだ C.C.は

このギアスは時空系列的にその年代に存在しなかった人間を存在させるギアスだ

そしてこのギアスは干渉した対象を守る力を潜在的に持っている

歳も取らないし、死にもしない それはこの時代から未来や過去へ連れて行った場合

その人も疑似的なコードを持つことになる それは同時にその時代に生けないということ

死にたくても死ねない呪い まぁこれが三つ目のデメリットって言えるのかな

僕にとってはメリットなんだけどね?

 

 

そして、もう一つ これはおそらくC.C.には言っちゃいけないことだと思う

僕は、きっと世界というディーラーからC.C.というギャンブラーに与えられたパートナーなんだ

未来から来た人間は僕とC.C.だけ

世界はC.C.に時間のやり直しというベットをさせた そして僕というパートナーが与えられた

問題なんて山積みだ 過去の因果とか改変とか詳しい事を今で教えられたところでもう分からない

ベットはすでにしている ルーレットはもうまわってるんだ

 C.C.は一番初めルルーシュを死なせないためにこの過去にやってきたんだ

だけど、ここ最近はそれが薄れてきてるとおもう 僕のせいかもしれないと思うのは傲慢かな・・・

世界というディーラーと・・・いや正確にはCの世界から送られ現実世界のディーラーに相対する

パートナーなんだと思う・・・

そして、これは僕にとっても許しがたい事なんだけど・・・現実世界のディーラーは僕に・・・・

結構嫌でかつ断れないような罠を仕掛けてきてる どうにか向こうから引き抜けないかぁ・・・

 

 

 

 

「はっ!?」

「どうした?リート」

「い、いや・・・いろいろわかったよ、僕のギアスの事」

「・・・そうか」

「知ってたんだねC.C.」

「予想は出来ていたがな。私が知る事が出来た範囲は私が以前言ったまでだ。

実際触れてみればわかると言ったのはあくまで勘だ。お前は自分からこの世界の人間に触れて

来なかったからな」

「でも、C.C.には触ってたよ?マオも・・・」

「だが、二人ともギアスに関わっている。シャーリーは関わっていないしお前は自分から

触れていないだろう?シャーリーが抱きついたりしがみついたりしただけだろう?」

「う、うん」

 

私は戸惑っているリートを見てかわいいと思った

だがしかし、その代わりにシャーリーに対する警戒度が少し強まった

あのマオの家でリートを迎えにいったとき、シャーリーはそんなことをしていたのか!

かまはかけてみるものだな、やはり

今日は徹底的にリートにしがみついてやるか・・・

少しは恥じらいを持てとか言われそうな気がするが、すでに人の範疇から超えている私だ

有象無象に羞恥心を感じはしない・・・が見せるつもりもないがな

 

「まぁ、そのギアスはルルーシュやロロと違ってマイナス面も多い。

この世界で生きていないのはお前と私だけだ。V.V.は別にしておくがな。

だからお前が身体的に成長したければ、未来に帰るしかない。今すぐにでもそうするか?」

「理由が出来たなら、未来には帰ろうと思うよ。だけどその時が来るまでは帰るつもりはないね。

こっちの世界も好きだし、未来に帰っても面白い事はC.C.とマオと一緒に居れることだけ。

勿論それが一番なんだけど、でもルルーシュを助けるっていう事をして未来に帰りたいな」

 

なるほどな、そういう風にリートは捕らえているのか

そして、シンクーに触れてギアスの事が分かったと言っていたが一つだけ分かっていなかったな

まぁ、むしろこれは火を進めていけば自分で気づくだろうさ

 

「っ・・・こ、ここは・・・」

「気が付いたか?シンクー」

「君たちは・・・」

「それほど時間は立っていない。目覚めた気分はどうだ?」

「ん・・・!?い、痛みが・・・無い」

「どうやら成功の様だな」

「・・・奇跡売り・・・言いえて妙だったな」

「ハハハっ、確かにな。だが奇跡は安くはない、意味は分かるよな」

「ええ。それで、私は何をすればいいでしょうか?」

「中華連邦からお前を離すつもりはない・・・しばらくは雌伏の時になる。

そして、こちらの事を誰にも漏らさないでもらいたい」

「それは当然ですね。空飛ぶナイトメアなど、ブリタニアでも聞いたことがない」

「直にお前も乗る事になるさ。さて、その間なんだが」

「詳しく聞かせてもらいたい、天子様を害する以外の事なら私のできる限り助けさせてくれ」

 

やはりこの男は優秀だな

中華連邦のこんな優秀な男を腐らしておくなど・・・まぁそういう国だったな

大宦官はどうせ一年後ぐらいには絶滅しているだろうさ

そして、こちらから切り出していない言葉を見事に切り出してきた

言外に含ませないための措置だ 抜け目ないな

 

「とりあえず、これを持っていてくれ」

「これは・・・通信機?」

「我々に繋がる。どこからかけても必ず通じる。相談事があればそちらからかけてこい。

それから・・・マオ!ステルスを解け!」

「ん?・・・な、もう一体!?」

「やっと出てこれた~コクピットは快適だけど息苦しいねやっぱり」

「お疲れ、マオ。周辺警戒は?」

「問題なしだよ。ナイトメアにも洛陽の防衛レーダーにも引っかかってない。無問題だよ」

「ご苦労だったなマオ」

「君たちは・・・いったい」

「まぁ、私たちは私達だそれ以上でも以下でもない」

 

それ以外に私たちに言う言葉は無い

黒の騎士団はまぁ、名前としては良かったんだが、すでに使われている

白の騎士団は・・・意味合い的にブリタニア本国の騎士団だ

灰の騎士団は・・・まぁ、すぐやられそうだな

だから私たちは私達でいい

 

「・・・そういえば、君たちの名前を聞いていなかった。教えてもらえないだろうか?」

「そうだったな。私は、セレス・エイレイン。こっちがエイス・トゥバリエ」

「僕はマオ。初めましてシンクーさん」

「あ、ああ」

「そして、もう一つ頼みたいことがある」

「私の命の恩人に回数制限を設けるなど」

「まぁ、建前だ。しばらくたった後お前はクーデターを起こすだろう?」

「ええ、そのつもりです」

「その時、私たちの言う事を聞いてほしい。悪いようにはしない」

「状況にも寄ります。私の生きる目的は天子様のみ。それを・・・」

「分かっている。悪いようにはしないと言っただろう?天子に危害を加えるつもりはない。

ましてや、状況によってその天子が人質とされている場合があるな」

「・・・」

「私達ならそれを打破できる。通信機は肌身離さず持っていてくれ」

「分かりました」

「私たちが要求するのは基本的にそれだけだ。協力者である以上互いに使いあえばいい」

「私が素直に応じると勘ぐらないのですか?」

「勘ぐる?なんで?」

「いえ、この場合私は中華連邦政府の護衛。裏切る可能性だって・・・」

「無いな」

「無いだろうね」

「無いね」

「なぜ、そう言い切れるのです?」

「・・・一人の女に惚れぬいている男はな、嘘をつくのは敵だけと言う事さ。行くぞ!」

「「うん!!」」

「シンクーお前はこれから城に戻ってあの豚の引き継ぎをしてもらう。

大宦官のしるしを持っていれば護衛に信を置いていたという事でお前がそれに成り代われる。

借りを作るつもりはなかったが、貸にしておくぞ」

 

そこから僕たちはナイトメアに乗ってその場を離れた

離れる必要はまぁなかったんだけどね

ステルスも起動して完全に彼の前から姿を消した

モニターで確認できる 彼は結構ボー然としていたと思う

だけど気が付いたかと思ったら洛陽に向かって走って行った

・・・嬉しそうな顔をしてたね 体から病が消えた事かそれとも天子を守れることか・・・

どっちでもいいや、やっぱり笑顔はいいものだよ

 

「さて、降ろすぞリート、マオ」

「了解」

「了解だよC.C.」

 

そして、ナイトメアから再度降りる

まぁ、かっこよく去りたいって言うのはあったかな

アニメとか案外こんな感じなのかも知れないしね

 

「さて、宿屋に戻るぞ。あいつに会うのは癪だがな」

「神楽耶さんだよね・・・C.C.そこまであの人の事嫌い?」

「まぁ話すだけ無駄だ。ルルーシュの事を夫と言ったり私が妻と言ったり、

どうしようもない勘違いをしてくれる箱入り娘でな。

そして・・・・」

「ん?どうしたのC.C.」

「・・・はあ・・・」

 

この世界でリートの事を夫と言いそうな感じだからな

むしろリートの事を夫とかご主人様とか言いそうな連中が過去には多すぎる

・・・無視するに限るな

 

リートはやっぱり気づいてない・・・

C.C.・・・今なら君の気持ちも分かるよ

あの女の子とシャーリーとかリートを好きになっちゃうんだよね・・・

ギアスで世界の思考を読んでやりたくなる!C.C.のために!!

 

二人とも少し疲れてるのかな?

俯きながら洛陽へ歩いて行った

途中C.C.が疲れたから背負ってくれって言ってきたからおんぶして歩いた

苦しいとかそんな感情は湧いてこなかったんだけどね

後ろのC.C.が幸せそうな笑顔だよってマオが教えてくれた

見たかったなぁ~・・・

 

宿屋に帰った僕たちはフロントの所で待ち構えていた中華連邦から(無理やり)貸し出された

神楽耶さんの護衛二人に(無理やり)連れられて彼女の部屋に連れてこられた

側頭部にたんこぶが出来てたのはまぁ僕たちがしたせいなんだけど 耳も腫れてたね

それに結構夜だったのに大丈夫かなって思ってたら・・・護衛の二人がドアを開けて

 

「あ」

「「「あっ・・・」」」

「いい・・・」

「やはり・・・」

 

ネグリジェ姿の神楽耶さんがそこに居た

というか・・・護衛さん?ノックもしないで入るのはマナー違反じゃないの?

中華連邦のSPの教育どうなってんの!?

というか護衛っ!『いい』と『やはり』ってどういう意味?!

この二人はそういう人なの!? マオのギアスが効かないのこんなに困る事ってない!

 

「り、リート様・・・こんな夜に来られるなんて、私もそのような覚悟が出来ていて

居ないわけではありませんが、一応中華連邦に使者として来た身ですし、それに

できれば、このようなことをするのは日本で和室と決めておりまして。

もちろん、従者などいない離れでそのような事をするのです、

誰にも邪魔されず見られずにそういう事をするのもやはり良いものではありませんか?

ですけど、ここでするのは・・・すこしはーど、というものなのでしょうか?

私は細かいところまでは知らないのですが・・・えすえむと言うものもあるとか、

俗世の話では聞いています。もしやリートさまはそのようなことをしたいのですか?

わ、私でしたらいつでも・・・・し」

「だまれっ!そして護衛共二人少しくたばっていろ!!」

「「ふぐっ・・・」」

 

C.C.が護衛二人に金的を喰らわせた・・・見ないでおいて良かった考えるだけでも痛い・・・

マオも顔を背けてたみたい ギアスも使ってなかったみたいだ 思考を読んだだけでも痛そう

神楽耶さんは、顔を覆ってたけど、指と指の間からしっかり見てた・・・ こういう人なんだね

 

「乙女の肌を見る男は万死に値する。そうは思わないか?神楽耶」

「ええ、リートさまとマオさんはもちろん問題ありませんが、この者たち二人は万死に値します」

「そ、それより、何か着てくれない?目が向けづらい・・・」

「あら、それでしたらじっくり見て頂いても・・・」

「着ろ!神楽耶!」

「あ、はい・・・」

 

C.C.の剣幕に押されて少し薄い服を羽織ったら、僕たちもテーブルに座った

でも、まぁまぁ問題ありなんだけどね・・・

日頃C.C.を見ているから耐性的なものがついているかと思ったけど全然だった

 

「とりあえず、報告だけしておく。私たちも眠いのでな」

「でしたら明日の朝でも問題ありませんでしたのに」

「なかばお前の護衛が私たちを連れてきてな。来ざるを得んかった。

こいつらがなければ明日にしたさ」

「こいつら、あなたのパジャマが見たかったんじゃない?」

「マオさん・・・それ本当だとしても結構笑えませんわ」

「だよね・・・」

「だが、これで中華連邦を脅せる材料が一つ増えた。気に病むな」

「とりあえず、どのようなことをしてきたのか教えてくださいますか?」

「お前の障害となる大宦官を抹殺して置いた。明日には許可が下りる」

「えっ!?」

「なんだ?手荒い方法は拷問で済ませると思ったか?」

「い、いえ。荒っぽいとはいえそこまでする方々だったのかと思っただけです」

「軽蔑した?」

「まさか。幼少の折よりそのようなことは仕込まれてまいりました。

今回がその血なまぐさいところを直に感じ取っただけですわ」

「箱入りのお姫様は手を汚さないよね」

「あら、私も時々殿方を意のままにしたいと思う時はありましてよ?」

「お前の意のままになる男などいくらでもいるだろうが」

「そういう殿方は好きません。その逆こそ私の望むところですわ」

「なるほどな・・・まぁ、また時間があればその話について話そう」

「ええ。俗世のそのようなことも教えてくださると助かりますわ~♪」

「ほ、ほう・・・なぜだ?」

「お耳を・・・」

「あ、ああ」

「(リート様の好みが分からない以上、手を広げておくに越したことはありませんから)」

「!・・・そちらも耳を貸せ(リートの好みをお前に教えるつもりもない。自分で調べろ)」

「そうですかぁ~でしたら構いませんわよね?リート様、女性の好みはいかがでしょうか?」

「なっ!?」

「えっ?好きな女性?」

「そうですわ♪ぜひとも教えてくだ・・・」

「セレスだよ」

「リート・・・」

「・・・リート様」

「ふっ、残念だったな神楽耶、私の圧勝だな」

「??」

「ま、負けませんわ!では報告してくださいまし!!」

 

 

 

――――――私の勝ちだ歓喜だ!!カーニバルでもフェスティバルでも好き勝手にやるといい!

私が許す!!嬉しい事だ!!今、目の前に神楽耶が居なければキスをしていただろうな!!

ハハハハハッ!素晴らしいっ!やはりお前は最高のパートナーだ!リート!!!!

 

 

 

 




ちょっと頑張って6000字・・・

常時6000字越えをしている方様!ぜひとも書き方教えてくださいっ!<m(__)m>

C.C.キャラ崩壊とかタグ付しようかなwww

暗号は、29~35話を縦読みにすれば気づくかと思われますよ?

感想などありましたら、ぜひともおねがいしまスっ!



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第三十六話 Past future changes also changes

UA80000だってぇ!??!?!?!?!?!

ちょっと閲覧数見てなかっただけでそんなに!?!?
ば、ちょ、なんでぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!!

興奮中・・・・・・

すんごい嬉しい!!!
というか6万、7万すっとばしたのは痛いwwww
見たかった・・・

では本編です・・・

2014/7/7 23時修正しました ご気分を悪くされた方は申し訳ありません・・・




「なるほど・・・それなら確かに、こちらの意見を通せそうですね」

「あいつらから出た錆だ。まぁこちらが動かしたことには違いないが」

「それでも感謝いたしますわ。これで万が一の事を懸念する必要がなくなりました」

「お前、いやお前達キョウトは、黒の騎士団が負けると?」

「私は前にも言いましたが勝利を疑っておりませんわ。

ですが、そのようなことを考える重鎮もいます。私を送り出したのは・・・」

「なるほど・・・そういう事か」

「お分かりになりまして?」

「ああ、お前も苦労しているな」

「分かっていただけたようで何よりですわ」

 

ついさっきまで、リートの争奪戦的な事をやってた二人はもうどっかに行った

二人ともかれこれ一時間くらい真面目な話をしてた

さっきの豚の情報を相手に渡す作業だったんだけど、そこにキョウトっていう組織の話にもなってる

こういうところって僕たち男は話に入りづらいよね

途中で抜けるとまた部屋に入るのが難しいし、出ていくのも難しいからね

 

「さて、これでお前からのお願いという名の依頼は達成したな。

これからお前はどうするつもりだ?」

「とりあえず、今回手に入れた情報を元に、中華連邦政府に『お願い』をしに行きます。

しばらくはここに滞在になるでしょうね」

「そうか。こちらは明日こちらの用事を済ませて日本に帰る。

お前の身辺は警戒するべきかもしれんが・・・どうする?」

「皆様方が情報を手に入れに行っている間、本国より護衛を呼びました。

明後日までは一人ですが、この変態二人を私に寄越した政府からきっちりさせておきますわ」

「私からもしっかりこの二人の仕置きを頼む」

「承知いたしましたわ」

 

ようやく終わったかな?

正直どうやってこの話を終わらせようか迷ってたんだ・・・

だってさ、さっきこの二人の前でC.C.の事を思いっきり好きって言っちゃったんだよ!?

空気が悪くなるに決まってるじゃん!

でも、この二人顔色変えずに話し始めたでしょ?

きっと心の中ではすっごい怒ってると思うんだよ・・・どうしようって思ってて・・・

やっと終わったからこれで声を出せる~ 苦しかった・・・・

 

「ねぇ、セレス」

「ん?どうしたリート」

「とりあえず、部屋に戻って休まない?今日はちょっと疲れちゃった」

「そうだな。マオもそうするか?」

「できればそうしたいね。こっちもナイトメアの操縦で疲れたね」

「お疲れ様です。マオさん、リート様♪」

「さ、休むぞ。この痴女の事は気にしないで行くぞ」

「うん」

「う、うん」

「まぁ、私が痴女!?リート様に見せて頂いてもかまいませんが、あなたに痴女扱いされるのは

がまんなりません。取り消していただけませんか?」

「自室とはいえ終始ネグリジェとかわらん服を着ているお前に言われる筋合いはない」

「(でもC.C.リートの前だと結構大胆な格好してるんだけどいいのかな・・・)」

「ん?マオ、お前何か考えていないか?」

「んぇっ!?い、いやなんでもないよ!?」

「そうか?まぁいい。それじゃあな」

「リート様。また明日お会いしましょう?」

 

リートはその言葉に答えなかったというより、答えられなかったらしい

足取りも重いし、疲れた顔をしているな・・・

無理もない、シンクーにギアスを行使をしたのだからな

リートのギアスを使ってしまうのはやはりまずかったかもしれないな・・・

使用制限自体は今は存在しないギアスだ

痛みもおそらく相当使わない限り走らないだろう

だが、このギアスを多用することになった場合状況次第では・・・

いや、そんなことを考えるのは止そう・・・

私たちは止まる事は出来ないんだからな・・・

部屋に戻ってきた私達、いや、リートはベットに倒れこんだ

 

「はぁ・・・疲れた」

「お疲れ様だなリート。シンクーの事はすまない」

「ううん。それよりマオもお疲れ様。ありがとうね周辺警戒」

「大丈夫。でもC.C.も疲れたでしょ?」

「まぁ話すのは私の仕事だ。だが、この結果は私たちの力だ」

 

「「「・・・」」」

 

「「「・・・ハハハハハっ」」」

 

 

気が付いたら私たちは笑っていた

私はリートを気遣い、リートはマオを気遣い、マオは私を気遣った

三すくみか? まぁいいさ

楽しい事に変わりはない!!・・・がその余韻もすべて吹っ飛んだ

 

ルルーシュからの連絡だ、C.C.もマオもげんなりしてる

結構空気読めると勝手に思ってたんだけどなぁ

通信してくるゼロはホントに空気の読めないタイミングばっかりだ

ちょっとだけ腹立つね・・・撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだったよね!!

 

「こちらエイス。ルルーシュ?」

『ああ、済まない。夜分遅くに』

「断りは要らないよ。今回はこっちも結構頭に来てるんだから」

『ん?どうし・・・』

「そっちの通信のお蔭で結構いい雰囲気が台無し!!いつでもかけて来いって君には言った覚えなかったと思うんだけど!!」

『っっ!!す、すまない。だがこちらも問題が・・・』

「君なら分かると思うけど家族の団らんの時に横やりとか騒ぎが起こるとすんごい台無しにならない!?妹のナナリーさんにちょっかいかけてくる外野とかいらつかない!?いらつくでしょ!?

今そのちょっかいかけてくる外野が今の君!!わ・か・る!?」

『済まなかった・・・急ぎの用事だったものでな・・・』

「こっちに気を許してくれるのはありがたいんだけどね。今度からは気を付けてよ?」

『善処しよう。本題に入ってもいいか?』

「ふぅ、ヴィエルも大分すっとしたみたいだしいいよ。それでC.C.の事?」

『それもあるんだが・・・そっちの進捗状況はどんな感じだ?』

「そっちの交渉に有利になる工作はしておいた。ついでにキョウトにもね」

『なに?キョウトの人間に会ったのか?』

「偶然だよ。まぁこんなところだけど?おそらく明日の夕方にはエリア11には戻れるよ」

『そうか、それなら計画の書き換えも必要なさそうだ。あの高飛車女は問題なさそうだしな」

「行く前、ヴィエルがメンタルコテンパンにしたけどね・・・」

『あいつのメンタルをか!?』

「うん、二時間海上でお説教。引きつってたなC.C.・・・」

『・・・いずれ、教えてほしいものだ。伝えておいてくれないか?』

「いうだけ言っておくよ。それでもう一つくらいあるんでしょ?」

『ああ。今日日本解放戦線の四聖剣が黒の騎士団アジトにきてな』

「ほぅ。興味深いな聞かせてもらおうか?」

『ヴィエル・・・になるのか?この場合』

「そう言う事だ。さてさっさと話せ」

『藤堂が捕虜となったらしい。これにより黒の騎士団は藤堂を救出する作戦を立てた。

場所はチョウフだそうだ。明日の夜になったら開始となる。

そこで君たちにもその場所に来て手伝ってもらいたいんだが』

「ゼロらしい言葉だな、感心するよ。だが、明日中華連邦から戻る私たちに重労働をさせるつもり

なのか?エイスが疲れるぞ?友達なんだろうお前の」

『エイスには苦労を掛けるが、戦力は十全な方がいい。四聖剣も黒の騎士団も不足と言う訳ではない。カレンもいるし私もいる。奇襲であれば負けはほとんどないと言い切れる』

「以前の白兜はどうなる?お前達だけではあの一体すら過剰戦力だろう?」

『確かに、あの機体のスピードとマニューバは確かに驚異的だ。

だが弱点がないわけじゃない。それはすでにこちらが証明している。問題ない』

「新たな装備や、使っていない兵装があるとしたらどうする?」

『それは大した問題はない。余程窮地に陥らない限り使ってはこないだろう。

そこで君たちの出番だ。あの機体を鹵獲し黒の騎士団の戦力として数えることも視野に入れている』

「なるほど、了解した。明日だな」

『ああ、明日だ』

「報酬はそうだな・・・まぁ明日までに考えておこう」

『ほう?普段は前払いだったはずだが?必要なくなったか?』

「さて、それはどうかな?だが、明日はおそらくシャーリーを連れて行くことになる。

常々覚悟しておけよ?人殺しはさせたくないだろう?」

『・・・彼女の覚悟を無駄にする気は初めからない!!』

「私達からも連絡しておくが、本人にも明日伝えておけ。それから、明日は覚悟しておけよ?」

『お前に暴力でも振られるのか?仮面を壊すのはNGだぞ?』

「いや・・・ただ気をしっかり持っておけ。それだけだ。じゃあなお休みルルーシュ」

 

そう言って私は通信機を切った

以前の藤堂救出作戦は当日に行われた

四聖剣もその当日昼ごろに来て、助けてくれと言ってきたと記憶している

ルルーシュが階段の踊り場で携帯で話しているそばに私は居た

しかし今回も時間列の改変があったみたいだな

四聖剣は今日来た だが藤堂が処刑されるのは明日

また私の体験した記憶からずれた

こういう明確な変更は必ず何かがある 以前は意図的に変えたが今回が初めてか?

時間の変更を受けでするのは・・・ 警戒するに越したことはない

 

「C.C.そろそろ寝よう?」

「そうだな・・・もう明日になってもいい時間だ。しっかり起きろよ?」

「分かってるって、C.C.」

「じゃあお休みマオ、リート」

「「お休み」」

 

なんだかんだで良い部屋を取っていたんだが・・・

ベットが三つあったのはしまったなぁ・・・

二つだったらリートと添い寝できたものを・・・

あいつのベットの中に入り込んでもいいんだが

朝起きた時が少し厄介になりそうだからな・・・

それに明日はリートとマオ、そして私は今日以上に疲れるだろう

リートに疲れることをさせてしまうのは私としても考えたくないからな

 

 

 

 

翌朝・・・・・

 

 

 

 

僕は、部屋の扉を叩かれる音で目が覚めた

C.C.とマオはまだ寝てるし、音に嫌な顔をしてるだけ

とりあえず着替えて扉を開けるとそこにはC.C.がいた

髪はポニーテールにしてあったけどね

 

「L.L.昨日は感謝するぞ」

「ぇ?なんで?」

「あの後の側近が大宦官になる事になってな」

「えっと、隣にいたヒョロいのかな?」

「そうだ、そして護衛としていたあの髪の長い男が居ただろう」

「ああ、居たね」

「あの男が便宜を図ってくれてな、あっさり終わった。だがあの男常に脇腹を押さえていたのに、

帰ってきてからは直立不動だった。なぜだ?」

「君なら分かると思うけどね。で、取りあえず中に入らない?立ち話も何だし」

「そうだな、邪魔するぞ」

「寝室には入らないでね。まだ二人寝てるんだ」

「そうか。いやならいい。後でまた来る」

「え、せっかく入ったのに」

「自分の寝ている顔を見たくはない。鏡を見ているのはお前だけで良い」

「?」

「気にすることはないさ。あいつもその答えを知っているはずだからな」

 

そういってC.C.は部屋から出て行った

そういえば、C.C.なんでポニーテールだったんだろう?

普段はそんな感じじゃなかったはずなのに

寝室に帰ってみればC.C.は起きてた

 

「おぉ、おはようリート」

「うん。おはようC.C.」

「ん?どうした?そんな浮かない顔をして」

「あのねさっきC.C.がこっちに来たんだ」

「私が?」

「うん。それで自分の寝てる顔は見たくない。鏡を見てるのはお前だけでいいって言ってたんだけど。C.C.はこの意味わかる?」

「・・・リート、その言葉はまだお前には早いぞ?」

「え?」

「さて。そろそろマオを起こすぞ。準備をしっかり始めなくてはな」

「え、あ、うん!!」

 

 

 

―――――あいつがあの言葉を言ったのは、まぁ、そういう意味なんだろうな・・・・

 

 

 

 




以前の暗号は 『NOTHING』 になります~

コードギアスの伏線は御多分に入れておきたいなぁ・・・

ご感想など批評などお願いいたします。


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第三十七話 Undesirable Reunion Two people who knew

この先の展開を考え込みすぎたのとリアルが忙しすぎるのと夏バテと前回の猛省と・・・
いっろいろ重なって投稿が遅れてしまいました・・・・

不定期更新のタグ付けた方がいいんでしょうかね・・・・

原作で言うと今、大体・・・アニメ17話のはじめくらいでしょうかね・・・

前回の反省を糧にしていればいいんですが・・・

では、本編になります。


 

 

 

僕が起こされてかれこれ30分

食事も取ろうとして下に降りようとしたらかぐやさんに止められた

なんでも、一人で食べるのは味気ないかららしいけど・・・

 

「一人で食べるのはなんだか味気ないですし、ご一緒しませんこと?」

 

って言ってるけど、十中八九リートと一緒に食べたいんだろうね・・・

分かりやすいなぁ、っていってもギアスを使ってるわけじゃないんだけどね・・・

人の気持ちがわかるってこういう気分なんだって思えてきた

ずっと前まで、人の気持ちが知りたいって思って苦痛だった

でも、気持ちを無理矢理聞かされて苦痛だった

でもでも、リートとC.C.のおかげで解放されたんだ

もちろん、それまでの僕は結構やんちゃしてたと思うけど・・・

まぁそれはそれだよね・・・

 

またしてもリート様と一緒にご飯を頂くことができました

ですが、セレスさんの行儀作法は厳しいです

食事中に歓談するのが皆さんの作法だと思いましたのに

このお三方は違うのでしょうか?

そしてキョウトの当主というステータスはこの方々には通用しない

リート様をこの二人にくださいと言っても決して縦には降らないでしょう

どころか、こっちを敵とみなして向かってきそうですね・・・

それは怖いですわ 私の交渉を円滑に進める情報を手に入れる速さを持ち

護衛や暴漢を倒す術を持っている その上黒の騎士団からの報告に上がっていた

未確認のナイトメア・・・

どれほどの戦力かは分かりませんが、ナイトオブラウンズに匹敵するかもしれないとのこと

警戒しているのはお互い様ですわね・・・

 

「ごちそうになった、この金は私たちからか?」

「まさか。命の恩人にそのような不作法はいたしません」

「そうか、余計なことを聞いたな」

「それじゃあ、こっちはそろそろ日本に戻るよ」

「気になっていたことをお聞きしてもいいですか?」

「ん?」

「なぜ、あなたは日本をエリア11とおっしゃらないのですか?」

「え?」

「世間から見れば、あの土地はエリア11。ブリタニアの属領ですよ?」

「僕たちは世間を気にしない」

「え?」

「世間は世間だよ。気にするつもりもないし気にもしない。僕たちは

僕たちの目線でしか物事を判断するつもりはないよ」

「それって・・・傲慢って言いますよね?」

「傲慢?」

「それは筋違いだな」

「なんでですか?」

「お前たちの想像に及ぶところじゃない。我々を知りたければ人を外れることだ」

「・・・」

「理解できないだろう?そういうことさ」

「いずれ、理解できるでしょうか・・・」

「さぁてな。お前も人を外れれば、分かるかもしれんぞ?」

「・・・ふふっ、リート様についていけるのなら、それもいいかもしれませんわね」

「まぁ、日本が抵抗運動をやめてしまえばお前も自由になれるが」

「そのようなことは無理ですね。私、日本こそ故郷と思っていますから」

「時間をかけて考えればいいよ」

 

それから僕たちは彼女と別れC.C.を探しに宿屋を出た

そしてまた、C.C.はナイトメアの所にいた

いったいどうやってステルス状態のナイトメアを見つけれるんだろうと思う

聞いてみたら、女の勘はよく当たるっていう結構いい加減な答えが返ってきた

で、今は海上をナイトメアで航行中 行きと同様にC.C.はマオの膝の上だ

今回は、C.C.の説教がなくてよかったね

と思ったら向こうのC.C.が話しかけてきた

 

『なぁ私よ』

「どうした?」

『なぜ、私たちにここまでする』

「今さらだな。なんでそんなことを今になって聞く』

『私は、お前たちが未来から来たことを疑ってはいない。

マリアンヌもお前たちの存在には気づいていない。

Cの世界に繋がっていないのも理由はなんとなくわかる』

「そこまで理解しているのなら何を聞くんだ?」

『・・・お前たちがこの時代に来た目的だ』

「・・・ほぅ。」

『黒の騎士団を助けるためだけに来ているとは思えん。

ルルーシュとはなんというか悪友という感じもする。

かつてお前たちが会っているというのは察した。

だが、お前たちが過去を捻じ曲げてなんになる?』

「一言で言わせてもらおう。私がC.C.だからだ」

『?』

「お前も私の名を持っている私だ。C.C.の意味をよく考えてみろ。

お前が言った鏡の言葉。そういう意味で言ったんじゃないのか?」

『・・・・・』

「なんだ、違ったのか?私はお前がそういう意図で言ったのかと思ったぞ」

『頭を使いすぎた。早く帰るぞ。ピザが待ってる』

「どうした?頭の使いすぎでピザがほしくなったか?」

『ルルーシュに奢らせたピザがほしくなったな』

「あまり食べすぎるなよ。経験者が語るものだ」

 

いまいち二人の言っていることはわからない

けど、この二人が何か交わしたのは間違いない

リートも、モニターで見てる限り分かってなさそうだった

それより、時々C.C.の手が僕の手に触るときドキッとするんだ・・・

ダンタリオン、落ちないようにサポートしてよ?

ヴェパールみたいに・・・AIは持ってないからなぁ・・・怖い

 

たびたびマオのダンタリオンが上がったり下がったりしてたけど

ステルスも無事に起動してたし問題はなかったかな?

朝から二時間かけてもうお昼頃

無事にトウキョウ租界に戻ってこれた

 

「C.C.どこで降ろせばいい?」

『アッシュフォード学園で頼む』

「了解。マオ、送ってきてもらって大丈夫かな?」

『りょ、了解だよリ・・・L.L.」

『ん?リ?』

『き、気にしないでC.C.」

『そうか?』

「それじゃ私、また近く会おう」

『せいぜい寝不足にならんよう気を付けるさ』

「お前が徹夜をするやつでないことは私がよく知っている」

『ふっ、どうかな』

『それじゃあ、C.C.を送ってくるね』

「ああ、頼むぞマオ」

 

そういってちょうど政庁が見える位置で僕たちは離れた

僕たちは先にホテルに戻って休むことにした

マオには、申し訳なかったけどやらなきゃいけないこともあったしね

 

「リート」

「うん、わかってる。シャーリーでしょ?」

「話が早くて助かる。今回の戦闘でマオもシャーリーも初陣だ。

早めに決意を固めておいてもらった方がいいな」

「でも、ヴェパールがいるから問題はないんじゃないの?」

「操縦者がいてこそのナイトメアフレームだろう?

自立起動型とはいえ、シャーリーが居なければその実力の半分すら出せまい」

「うん、覚悟を再確認したいしね」

「疑うわけじゃない。だが、人の心はいくらでも変わるものだ。マオは問題はない。

初めからこちら側だからな。だが今日・・・」

「・・・連絡しよう。時間が」

「そうだな・・・」

 

そう話してリートはシャーリーに連絡した

若干手が震えているようにも・・・武者震いか?

 

「シャーリー?」

『え、り、エイス君!?・・・んんっ!なんでもないよ!』

「あ、今大丈夫?」

『う、うん。ちょっと周りに友達が居てね』

「ルルーシュとか?」

『ち、違うよ、女の子。それで、何か用かな?』

「単刀直入にいうよ」

『うん』

「戦いの時が来たよ」

『・・・』

「シャーリー?」

『ふふっ、リート君・・・単刀直入過ぎない?』

「覚悟はしたつもり、何言われてもね。でも戦いは突然なんだ」

『覚悟はしてたつもりだったんだね、私も』

「どう?」

『うん、ルルを助けるためにはそっちに行くって決めた。

それは変わらない。それに、ヴェパールさんにシミュレーターも

用意してもらって頑張ってるから』

「疲れてない?」

『生徒会に水泳部、それに時々ヴェパールさんのシミュレーター。

疲れはするけど、しっかり眠れば大丈夫だよ』

「そっか。あ、C.C.に代わるね」

『うん』

「どうだ、今日は?」

『は、はい。行けます』

「いい覚悟だ。名前を預けるにいい女になりそうだな」

『え、えへへ。リート君の、その、あれにはどうですか?』

「2152年早い」

『具体的?!しかも長いっ!』

「必要なことを言う。しっかり聞いておけよ」

『は、はい』

「今日の6時半、ヴェパールに乗ってグランド・デューク・ホテル上空に、

ステルス状態で来い。以前渡したパイロットスーツも来てこい。以上だ」

『わかりました』

「それと、もう一つだけ言っておく」

『まだ、ありますか?』

「この後から言った時間まで枢木と会うことはあるか?」

『ん?いえ、ありませんけど』

「なら、言っておこう。今回の敵は、枢木スザクその人だ」

『え!?』

「その時になって動揺してもらっては困るんでな」

『セレスさん・・・ルルはそのこと』

「その時になるまで知らん。そしてスザクを倒すのもあいつ次第だ」

『私、ルルに教えて・・・いえ・・・言いません』

「お前にはつらいだろうがな。だがこれが私たちに歩む道だ」

『・・・辛いですね』

「だが、マオが現れるまでこの咎をずっと背負ってきた。

それは三分の一。シャーリー、君が私たちの仲間になってくれたおかげで、

私たちとルルーシュの咎が軽くなった。誇っていいぞ。この咎を」

『受け入れづらいのはあります』

「だろうな」

『だけど、それを乗り越えないと』

「前には進めん」

『・・・』

「・・・」

『・・・六時半に』

「・・・ああ、待っている」

 

 

 

 

「やはりつらいな、リート」

「うん。だけど・・・」

「ああ、これはもはや慣れるしかあるまい」

「慣れたくない感覚だけどね」

「なるべく、この感覚をこの時代の人間には味あわせたくないものだ」

「ルルーシュ以外には、でしょ?」

「メシアを謳おうとしている大馬鹿だ。その咎を乗せなければ先になど進めん」

「ルルーシュは、その覚悟は持ってたの?」

「少なくともブラックリベリオンの時には持っていた。それ以前は持っていなかったな。

まぁ、あくまで私の目線でだがな」

「手助けはするよ。この時代に来た意味はそこにある」

「そうだったな。お前と過ごしている時間の方が有意義があるかもしれんがな」

「ありがとう、C.C.」

「さて、次はお前の番だぞ」

「うん」

 

再度通信機を使って、今度はルルーシュに連絡を取る

C.C.はさっきので少し疲れたみたいだ

無理もないけどね いくらC.C.でも疲れはするよ・・・

通信機をつながるまでの間にマオが帰ってきた 少し幸せそうだ

向こうのC.C.なんかマオにやったのかな?

さてと、お、繋がったね

 

『もしもし』

「ハロー、ルルーシュ」

『なんだエイスか』

「なんだとはご挨拶だな~。で、C.C.は無事着いた?」

『あ、ああ。帰ってからいきなりピザを食っている。

もう少しで出るというのに・・・まったく』

「あはは、そっか」

『そっちの準備はできているか?』

「うん、特に問題はないよ。ヴィエルも時間までには復活すると思う」

『・・・お前は大丈夫か?』

「少しきついかな。でもやらないとね」

『・・・ありがとう。感謝する』

「そのセリフは、ゼロとして?それともルルーシュとして?」

『当然俺としてだ』

「その言葉だけでも君が見えた気がするよ」

『そうか?』

「うん。さて事務報告と行こうか。今回こっちはナイトメアを三機出す」

『三機だと!?・・・ああ。少し席を外す』

「あ、もしかして生徒会?」

『いや、C.C.が機嫌悪そうにこちらを見ていただけだ』

「あ、そっか」

『それより、ナイトメアを三機もそちらは保有しているのか?』

「まぁね。その内の一機はシャーリーの専用機だよ」

『なんだと!?』

「予想外?」

『・・・お前たち二人は、いったいどれだけの財力があるんだ』

「それを言うつもりはないよ。それに、サザーランドだと、すぐ壊れるしね」

『シャーリーが危険な目に合わないために専用機か・・・』

「理解してくれて助かるよ。とにかく援護はさせてもらうつもりだからそのつもりでね」

『あくまで協力者のスタンスは崩さないつもりか?』

「もし、こっちが片づけていいならするけど、少なくとも黒の騎士団の名声アップの

作戦にはならなくなるし、藤堂も仲間にならなくなるんじゃないの?」

『・・・こちらの事を案じてくれているのはありがたい。万が一の時は

頼むということではどうだろうか?』

「了解。とりあえずはその方針で動くことにするよ」

『それで、今回の見返りは何を求める?』

「・・・」

『どうした?』

「あ、ああ、ごめん。とりあえず今回の報酬は取っておくよ」

『今まで要求してきたのにか?』

「今のところを欲しいものがなくてね。それに今日はそれどころじゃないはずだし」

『ん?どういうことだ?』

「ヴィエルも言ってたけど、もう一度言っておくね。気をしっかり持って。

どんな不測の事態が起こっても、常に冷静に対処して」

『あいつも言っていたがお前もか。相当まずいことなのか?』

「まぁね。気にしないでおいてもいいし」

『いや、こちらも万全を期しておこう・・・頼むぞ、エイス』

「任された、ルルーシュ。それじゃあね」

『ああ』

 

やっぱり、不安がってなかったルルーシュ

C.C.の言った通り、まだ背負ってなかったみたいだ

どうなるんだろうね・・・

 

「マオ、どうかしたか?」

「ねぇC.C.、このルルーシュってどういう奴?」

「今さらだな。まぁ言えば、世界を敵にしても妹を救いたい大馬鹿だな」

「・・・そう聞こえないんだよね」

「マオ?」

「一応ギアスをずっと聞いてて外と中の声を聴いてたから

大体の人物像って声で分かってくるんだ」

「それで、どこが気になる」

「えっと、どう言ったらいいか分からないんだけど・・・

こいつ、リートの事ずっと前から知ってるんじゃないかな?」

「え?」

「何だと?」

「何か、そんな感じがするんだ」

「リート、お前ルルーシュと会うのはシンジュクゲットーが初めてだよな」

「間違いないよ、僕はあの時ルルーシュの姿を見た。声も聴いた。

だけどそれ以前に聞いた覚えはないよ。C.C.」

「・・・・・」

 

そうリートが言うとC.C.は黙り込んで何か考え始めた

以前は通信を真面目に聞いてなかったって言うのもあるけど、

それでもリートとルルーシュって奴が友達っていうか

親しい感じがしたんだ 気のせいかもしれないけど

ギアスでゴミばっかりの声しか聞こえてこなかったけど

仲が良いっていうゴミたちとすれ違ったこともある 聞きたくなかったけど

でも、そんな感じがした・・・

 

「リート」

「え、C.C.?」

「マオ」

「何?C.C.」

「所詮可能性は可能性だ。だが今それをするつもりはない」

「「え?」」

「今は目の前のことに集中するぞ」

「うん」

「わかった」

 

そうだ、今は気にすることじゃない

目の前に迫ったルルーシュの戦い

見届けるとともに、私たちもそこに加勢してやろう

そうだ、所詮は可能性に過ぎない

無視はするまい

 

 

――――――今は前の敵を打ち倒すだけだ マオ、シャーリー、そしてリートと共にな

 

 

 

 




まずは一本なのかな?

暑くなっておりますので、皆様方体にお気を付けくださいませ


感想などございましたらぜひともお願いいたしますですはい。



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第三十八話 Necessary for the future

UA90000超えまじだ~~

マジ嬉しいですっっ!!!本当にありがとうございますっ!
応援してくださっている皆様方本当に感謝していますっ!!

夏場はやっぱり苦手ですね・・・ 早く秋になってほしいと願うばかりです。


では、本編になります。


 

 

「準備できたか?リート、マオ」

「うん、パイロットスーツも着たし問題ないよ」

「でも、こんなもの着て本当に操作性上がるの?」

「上がらないぞ?」

「え?!」

「生存率が上がるんだ」

「落とされる心配は皆無だけどね」

「形だけでも取り繕っておくさ。所詮私たちは異端者だ」

「そういうことだね」

「食事とかはどうする?」

「帰ってきてから、ワインでもなんでも持って飲めばいい。

おそらく今日は過去最高に胸糞が悪くなるはずだからな」

「ならなかったら?」

「盛大に飲むだけだ」

「結局飲むんだね・・・」

「まぁな、久しくリートのピザも食べてなかったがな・・・」

「ワインのつまみに作ろうか?これが終わったら」

「良いのか?」

「疲れはあるけどね、明日思いっきり寝れば問題ないはずだよ」

「そうか、戦いの後に楽しみを見出すか・・・やはり狂っているな私たちは」

「でも」

「それでなきゃでしょ」

「その通りだ、リート、マオ。さて行くか」

「「うん!」」

 

グラシャ=ラボラスとダンタリオンを最上階に持ってこさせて、

僕たちはそれに乗り込んだ

ステルスとジャミングを働かせているから、問題はないけど、

やっぱり一瞬フワッと浮くのはなれそうにないなぁ・・・

現在時刻6時20分

今のところ、シャーリーから連絡は・・・ん?

 

「直通回線ってことは、シャーリーからだね」

「ああ、回線開くぞ」

 

『リート君、セレスさん、マオ君。来ました』

「ずいぶん早かったな、シャーリー」

『水泳部もアップとかしますから、やっぱり早めの行動を心掛けてないと』

「そうか、それでいい」

「ヴェパール、聞こえてる?」

『Yes, I have heard.(はい、聞こえています)』

「それは良かった、内容は把握してるね?」

『The rescue those who say Todo. And It is destruction or capture Lancelot?

(藤堂と言う者を救出。並びにランスロットを捕獲または破壊ですね?)』

「おおむねそれでオッケー、その都度の指示とシャーリーの操縦で動いてね」

『Yes, My load』

「あ、それとシャーリー」

『え、なにリート君』

「ルルーシュと通信する場合が出てくるのは間違いないから、

その時はルルーシュの事をゼロって呼んでね。じゃないと正体がばれる」

『あ、うん。そうだよね。分かったよ』

「慣れないだろうがな、まぁこの一時だけだ」

『でもこの一時一時がこれからずっと続くんですよね』

「慣れろとは言わんさ、それこそ人から外れる事だからな」

『精一杯頑張ってみますよ』

「良い面構えだ」

「さて、時間だ。行こう」

 

リート君達と一緒に飛んでいくと夜景がきれいに見えた

戦いの前の緊張感、やっぱり怖いな

水泳部のタイムアタックとか、そんな緊張感とはまた違う

でも、この緊張感にもしも慣れたなら、きっと全力で泳げるんじゃないかな

 

「Or are you nervous? Shirley?(緊張しているのですか?シャーリー?)」

「そりゃあ緊張しますよ。笑顔で戦うなんて人はこの世には居ないはずです。

それこそ、世の中でおかしい人って言われる人たちになっちゃいますよ?」

「I'll leave the advice as a partner.Things that your heart is shaken of it is natural.

(パートナーとして助言をしておきます。あなたの心と言うものが揺らぐのは当然です)」

「えっ?」

「It's issued to combat suddenly. Is natural.

(いきなり戦闘に出されるのです。当たりまえです)」

「うん」

「However, when you have overcome it, you will grow. It is I do not know

(しかし、それを乗り越えた時、あなたは成長します。私にはそれは分かりませんが)」

「ヴェパールさんでも冗談言うんですね。でも助かりました。ありがとうございます」

「Because it is partner(パートナーですから)」

 

ヴェパールさんには本当に助けられてる

あの日から帰って、ヴェパールさんにシミュレーターを用意してもらって

ナイトメアの自主練習をしてた時、必ず止められた

無茶をするな、の一点張りで でも翌日にも疲れはそれほど残らなかったし学校生活も問題なし

きっと私の体力とかいろいろ計算してやってくれてたんだと思う

私にはもったいないパートナーだよ

 

 

「ついたぞ、あれがチョウフの捕虜収容所だ」

「なんか雪の結晶っていう感じに見える建物だね」

『いちいち捕虜収容所があんな形なのかぁ、ブリタニアってやっぱりわからない』

「まぁな、だがたった一人のために大警備だな」

「ほかにも意外といるんじゃないの?反逆者とか」

「コーネリアが軒並み殺しているだろうさ。だからここに藤堂が居る事自体珍しいんだ」

『トウドーさんって誰ですか?』

「シャーリーは知らなかったか。日本解放戦線の人間でな、唯一ブリタニアに白星を挙げた男だ」

『それって大戦中の話ですか?』

「その通りだ。まぁ今は捕虜だがな」

「ん?通信チャンネルが一個開いてる。回線傍受するよ、ダンタリオンとヴェパールも繋ぐね」

『了解、リート』

『I understand(了解しました)』

 

眼下には、サザーランドが数十機がバルカン砲でことごとく壊されていってる

あれは・・・月下だね、黒の騎士団の主力ナイトメアになる機体

 

 

『中佐、今助けます!』

『すごいよこの月下。無頼とは大違いだ』

『うん、これならっ!』

 

「マシンガンをあれだけ打って一発も当たらないとは、ブリタニアの兵士は能無しか?」

『ヴェパールさんだったらどう?』

『You will absolutely impossible. There is too dub.

(絶対にありえないでしょう。あれはへたくそすぎます。)』

「だろうね、余程数で押せば勝てるって考えてる兵士なんだろうね」

『リート、紅蓮と無頼が3時方向に行ったよ』

「おっと、どうやら藤堂は向こうに居るみたいだね」

『どうしますか?』

「とりあえず、位置に付くぞ。マオは収容所中央に陣取れ。シャーリーは私たちと来い」

『了解(です)!』

 

中央に居れば、ダンタリオンは全面的に優位に立てる

それぞれの管制塔は高く立っているからマオのギアスは圏内だ

それにリニアレールキャノンはいつでも発射できる体制でいればいい

ダンタリオンは最終手段の保険だ

今回ブリタニアにお披露目するのはグラシャ=ラボラスとヴェパールの二体で十分

せっかくマオの所在を知っているのは私達だけの現状

それを有利に使わない手はないからな

 

「なぁリート」

「なに?」

「ルルーシュの方を指向性マイクで拾ってみてくれないか?」

「?あ、なるほどね、了解だよ」

 

 

 

「厳島の奇跡か、お前も私に奇跡を望むのか」

「あれは奇跡ではない、情報収集を踏まえた戦術的成功だ。だからお前がほしい」

「もう、私には・・・何も」

「甘えるな!」

「なんだと?!」

「お前には責任がある、奇跡の責任が。エリア11の抵抗運動がほかのエリアに比べて、

格段に激しいのは日本が余力を残したまま降伏したからだ。厳島の奇跡という夢の続きを

そのままにしてな」

「私のせいだとでも言うつもりか」

「そうだ。人々は奇跡という幻想を求めている。かくいう私も求めてはいるがな」

「何?お前が?」

「いずれ会う機会もあるだろう。私が奇跡と思っているそれらをな」

「・・・」

「あがけ藤堂!最後までみっともなくあがいてそして死んでいけ。

奇跡の藤堂という名前がズタボロになるまで」

「そうして初めて日本人は敗戦を受け入れられると?」

「民衆のためにこそそれは必要だ。もっとも私は正夢にしてしまうだろうがな」

 

 

『ルルがこう言う事を言うなんて・・・』

「目の当たりにして初めて気づくこともあるだろう、シャーリー。

もしお前が近くに居たらこんなこと、このへたれは言う事が出来なかっただろう」

「だけど、ゼロの本質はナナリーさんの為だって言ってたような気がするよ?」

『えっ?ナナちゃんの?』

「ブリタニアの復讐は結果的にはそこに行きつくらしいからな」

『・・・』

『Do you need help?(助けは必要ですか?)』

『・・・ううん、大丈夫ですヴェパールさん』

 

 

そう言っている間に収容所が爆発とかいろいろな所で起きてる

まぁ、派手にするためもあるんだけどね

ちょっと攻撃しておこうか・・・

 

「ネビロス起動。ケイオス爆雷、生成・・・シュート!」

『リート君!?』

「僕らがすることはこう言う事なんだよシャーリー」

「まぁ、シャーリーは殺さずを貫いてくれ、私たちにそれは出来ん」

『・・・はい、分かりました』

 

爆発が起きたのは黒の騎士団の正反対の管制塔

向こうからしてみればおかしい爆発なんだけどね

でも派手に行こうか

 

リートがケイオス爆雷を投げた直後辺りに収容所の壁をぶち破って

トレーラーが入って来た コンテナが開くと斬月が入っていた

ああ、あれは藤堂が使う機体だったか

そうだったな、忘れていた てっきり暁かと思っていたが違ったか

そして紅蓮と無頼がランドスピナーで走ってきた

あの無頼の中に藤堂とルルーシュが居る訳んだがいったいどうやって入っていたんだか

ハッチが開いて藤堂が出てきた やはりこの時は拘束服だったか

周りに月下が集まって四聖剣が出てきたか・・・

 

『中佐!』

『おかえりなさい藤堂さん』

『みんな、手間をかけさせたな』

『安いものです』

『お気になさらないでください』

『ゼロに協力する。ここの残存兵力を叩くぞ!』

『『『『承知!』』』』

 

「これで、準備は整ったわけだ」

「そうだね、やっぱりこうなるわけだね」

『何かあったのリート君?』

「ルルーシュからの通信だ。真上に居るのにね・・・」

 

「こちらエイス。ゼロ?」

『ああ、こちらは藤堂を救出した。これから・・・ん?!』

「どうしたの?」

『どうして、あいつがここに!?』

『これはこれは、残った問題が自ら出てきてくれたとは』

「白兜かな?」

『ああ、今ナイトメア六機で囲んでいる。至急そちらも来てくれると助かる』

「了解。シャーリーも一緒に行くからよろしくね」

『カレンにはどう言い訳すればいい?』

「案外お前も上機嫌だな。まぁこちらで言い訳は考えておくさ」

『ヴィエルか、任せておこう、借りは作っておく』

「ああ」

 

僕たちは少し離れたところで降りて、ランドスピナーに切り替えた

それでも、月下や斬月よりはるかに速いんだけどね

 

『ん?ブリタニアの援軍か?』

『違います。あれはゼロの協力者さん達です』

「ひさしぶりだな。カレン」

『お久しぶりです』

「お前も案外余裕か?」

『いえ、できれば加勢して頂けると助かります』

「わかった。ゼロ、加勢しに来てやったぞ」

『相変わらずだな。藤堂、済まないが距離を取ってくれ』

「しかし、下手をすれば包囲が」

『問題ない、彼女らが私の奇跡の一枚だ』

『何?それより、この機体に関しての情報は持っているのか?』

『打つ手はある、ここは私の指示に従ってほしいが』

『?よかろう、ここは君に預ける』

『各機、距離を取れ!』

 

シャーリーは、ゼロの無頼の近くに陣取っておく

やっぱりゼロがやられるのは見たくないからね

同じ以上にシャーリーもね、まぁやられる心配はしてないけど

 

「シャーリー、指示があるまでゼロの隣に居てくれ」

『分かりました』

「私とリートは、前線にでる!」

 

『奴の動きには一定のパターンがある。最初のアタックは正面から、フェイントをかけることは

絶対にない』

 

ランスロットがMVSを紅蓮に当てようとしたけど空を切った

ゼロの分析は今回は大当たりか

 

『躱された場合、次の攻撃を防ぐためすぐに移動する。移動データをリンク、確認してくれ。S57』

『なっ!?』

『へぇ、ほんとに来たよ』

 

朝比奈だったか?の月下がヴァリスを弾き飛ばしてバルカン砲をランスロットに向けた

四聖剣の名前は虚名ではない・・・このセリフは卜部だったか?

 

『そうだ、その場合次のアクションは後方へと距離をつくる。座標はX23。これで王手(チェック)だ』

 

斬月の三段突きを良くもまぁこの時避けたと思う

スザクは本当に人間業じゃないことをやってのけるよね

この前のナリタもスラッシュハーケンほとんどかわされたしさ~

コクピットブロックが丸見えになって中からスザクが顔を見せた

 

『っ、嘘だ』

『スザク君、なのか・・・』

『えっ・・・ええっ・・・はっ!ゼロ、指示を次の指示をください、ゼロっ!』

 

 

「ゼロ」

『エイス・・・』

「プライベートチャンネルだから問題はないよ。何か言いたいことはある?」

『お前たちは、これを・・・知っていたのか?』

「ああ、初めからな。シンジュクもナリタも、全てな」

『なぜ教えなかったっ!』

「じゃあ逆に聞くよ。なんで聞かなかったの?」

『?!』

「今まで、僕たちはギアスを使う事は知ってた。そして近未来に何が起こるかもしれないという事

をしっかり君に教えてきた。君なら気づいたはずだ。スザクが自分で軍属だって言ったのも、

普段の君なら疑ってかかったはずだ。そして君は親友というフィルターを通して彼を見た。

そこの部分だけがしっかりと君の中から抜け落ちたんだ」

『・・・どうして、お前はそんなところに居てはいけないんだ。お前はナナリーのそばに』

「いつまで現実を見ない気だ?」

『なんだと・・・』

「王の力は人を孤独にする」

『!?』

「お前は、その道を選んだんだろう?なら、ゆらいでるんじゃない」

『しかし!!』

「お前の最終目標はなんだ?日本を解放することか?ブリタニアを滅亡させることか?違うだろ?

お前はナナリーが幸せの世を作りたいだけだろう?」

『っ・・・』

「・・・目の前に手段が転がっているのに、お前が突っぱね続けた。

無茶な要求でもなんでもいい。私たちに一つ、願いを言ってみろ」

「ああ、ギアスは使わなくていいからね」

『・・・・』

 

『ゼロ、捕まえますか、それとも・・・ゼロっ!』

『白兜を破壊する。いいな!』

『待て!ゼロの指示を・・・』

『待てない、仙波大尉、旋回活殺自在陣をっ!』

『承知!』

『待ってっ!』

『・・・やめろっ!今はっ!』

『大丈夫、同時攻撃ならこれで仕留められるっ!』

 

でも、ランスロットはそこまで甘い機体じゃない

ハーケンブースターって言う、かなり厄介な兵装を持ってるんだ

まだ、君たちでは勝てない

当然それぞれの武器を落とされMVSを月下に向かって投げた

 

『大丈夫?』

『面白い戦い方をする』

『朝比奈、左側に回れ。今度は・・・』

 

 

 

 

『やめろっ!!!』

『!ゼロっ・・・』

 

 

 

 

 

そうだ、お前ならそうすると思っていた

あの時にはない手段が今ここにはあるからな・・・

過去のルルーシュでは取る事は出来ない

だが、あれだけお前の楔を砕き続けたんだ

いい加減目を覚ませ、ルルーシュ

 

 

 

『協力者のナイトメアによる白兜ならびに枢木スザク捕獲を命令する!

現在、チョウフ上空にナイトメア航空部隊が接近しているその為現段階チョウフに居るナイトメア

は対空戦闘並びに遠距離攻撃準備!』

 

 

 

 

 

『?!ゼロっ!?』

『ゼロ、この状況下で機体性能に任せた作戦など』

『・・・言ったはずだ藤堂。あの二体は私たちの奇跡のカードだと』

『しかし・・・』

『今回失敗したなら私に従ってくれなくてもいい。私を信じてくれ!』

『もちろんですっゼロっ!』

『・・・分かった、そちらの指示に従おう、四聖剣聞こえたか、準備に入るぞ!』

『『『『承知!』』』』

 

 

『エイス・・・』

「君の願い確かに受け取った。思う存分その願いのために動かせてもらうよ」

『ゼロ・・・』

『シャ・・・君は?』

『私は・・・うーんと・・・リーシャで良いかな』

『・・・日常生活でも呼び間違えないか不安だ・・・』

『えへへ、ごめんね。でも、ゼロ、ずっと隣に居たんだよ?』

『このナイトメアが君の・・・』

『うん、ヴェパール。それが私たちの名前』

『・・・エイスにも言ったが、よろしく頼む』

『・・・うん』

 

「ランスロットにも、チャンネル開こうか!」

「思う存分言葉で攻めてやるか」

「ほどほどにね?」

「加減はしてやるさ、マオ準備は出来てるか?」

『アフターフォローは万全だよC.C.』

「よし、では、始めるとするか!」

 

 

 

 

―――――さぁ、これで未来が劇的に変わる 世界よ、お前たちはどうするつもりだ?

 

 

 

 

 




次回をかくのがすんごい大変な感じ、むしろ戦闘シーンすっぽ抜いて事後だけでもいいんじゃないかなとか思ってたりなんかしてます。

あと、また近々アンケートを取ろうかなぁと思ってます。
一番初めの仲間にするキャラクターにもフラグ立てましたし~

どんなキャラクターがみなさんいいのか知りたいなぁ~

活動報告の方に作っておきますのでお気軽に書いていただけると幸いです。

もちろん感想などもお待ちしております。


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第三十九話 Situation improbable

いかんいかん・・・・開けすぎだよ~ぉ

でもリアルが忙しいのですよぉ~
言い訳タイム終了・・・・

待ってくださっている方 本当にお待たせいたしました
それほどでもね~YOって方 もおまたせいたしました

現在2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければご協力いただけると嬉しいです。

では、本編です。


「いかんな、やはり向こうも本気を出してきたか。グラシャ=ラボラスと言えど

やけになったランスロットでも敵にはなるか・・・」

「向こうが本気じゃないことなんてあったっけ?まぁ、今回は僕たちだけじゃないからね」

「その通りだ、リート。さて通信チャンネルを繋ぐか」

「それもまた~・・・C.C.、本当に惑わすのが好きだね」

「何を言うんだリート。それが私達だろう?だが、戦って喜びを感じることはないな」

「でも、楽しんでるでしょ?」

「当たり前だろう。まぁ、シャーリーには秘密にしておくぞ」

「了解~」

 

『(?サウンドオンリーのオープンチャンネル?)』

「久しぶりだな、枢木スザク」

『っ!お前は!』

「コクピットブロックがむき出しだ。誰と会話しているのかがばれるぞ?見事な姿だ」

『くっ、皮肉のつもりか!?』

「いや、賞賛だよ、枢木。藤堂の攻撃を読み切ってかわしたのだからな」

『敵になんて褒められたくない!大人しく・・・』

「投降しろとでも言うつもりか?お前の方がよっぽど窮地に立っているというのに」

『こちらには、まだランスロットがある。最後まで足掻かせてもらう!』

「その言葉の裏には何がある?援軍でも来ることが確定しているような感じだな」

『・・・』

「まぁ、話せることではないか。ダールトン辺りがしそうなことだ」

『なに!?』

「それで確定したな。援軍が来ることは確定。大方黒の騎士団壊滅を報道させたかったんだろう」

『・・・』

「もうばれているぞ?ふっ、ではこちらも動かせてもらうとしよう」

『なに?』

「なぜ、今の今までお前と話していると思っている?

黒の騎士団はすでに、迎撃の準備を終え配置についている。ブリタニアの木っ端程度

こちらが負けるとでも思っているのか?そして・・・お前の機体は黒の騎士団が貰い受ける」

『まてっ!!(ブツッ・・・)くそっ!!』

 

C.C.はそこで通信をこっちだけが聞こえるように設定しなおした

グラシャ=ラボラスのコクピットは当然の事だけど壊れてない

そして、向こうの表情を見ながら戦えるから戦況の判断がしやすい

眼は口ほどに物を言う・・・この状況では視線で行動が分かってくる

そして、ランスロットお得意の、三次元軌道が出来るとは思えない

あれは、ファクトスフィアがあって風圧がないからできる技だ

向こうの機体は半分動かないといっても過言じゃないはず

 

「ゼロ、そっちの準備は?」

『できている。航空戦力が視認できるのは30、こちらの総弾薬はかなり消耗している。

こちらの援護はおそらく期待できないがいいか?』

「頼まれたのは、こちらだ。願いは聞き届けた。せいぜいやらせてもらうさ!」

 

ゼロとの回線をこちらが聞こえる状態だけにしてシャーリーとマオに繋ぎなおした

 

「シャーリー。ヴェパール」

『リート君・・・』

『Are you okay? Shirley?(大丈夫ですか?シャーリー?』

『う、うん。大丈夫だよヴェパールさん』

「じゃあ、行くよ。ヴェパール、サポート頼むね」

『Yes, My load』

 

ランスロットにヴェパールが突進をかける

ランスロット自体ランドスピナーも摩耗している

こっちのスピナーの方がまだまだ早い

いきなりシャーリーが、ゲフィオンショックを展開して殴りかかる

 

『止まってぇぇぇぇぇ!』

『Has been around 45% hit rate(命中率45% 回避されました)』

『なんだこのナイトメア?!』

「やはりか、実戦と訓練では経験に差がありすぎるな」

「シャーリー、1機ゲフィオンネットを使って。それならある程度遅くなるはずだから」

『わ、分かった!やってみる!』

 

ランスロットは手持ちの武器がさっき月下になげたMVSで最後

今現在スラッシュハーケンしか装備してない

やるだけやってみてシャーリー!

 

『ヴェパールさん!ゲフィオンネットを!』

『OK, Gefion-net.shoot(了解、ゲフィオンネット発射)』

 

元々モルドレッドに似た機体のヴェパール

射出口は無数にある 膝の一門から発射した

スラッシュハーケンをぶつけて破壊しようとしたがスラッシュハーケンが物理法則を無視して

落ちて行った

 

『なっ!?あのポッド!ロイドさん!』

『理論上ではあるんだけど、少し違うと思う。・・・ゲフィオンディスターバー』

『そんなまさか!?ロイドさん!』

『セシル君、それにしては発生した重力場が大きすぎる。別のものと考えておいた方が

よさそうだね計測頼めるかい?』

『対処法はないんですか!!!』

『今の君では、残念ながら無理だ!急いでその場から離れて!』

『テロリストを前に逃げろって言うんですか!』

『君はブリタニアの兵士である前にランスロットのデバイサーだ。

それ以上言いたいことは分かってくれるよね』

『くっ・・・』

 

「ゲフィオンネットも面白い事になっているな」

「ヴェパールが自己進化したからもしかしたらとは思ったけどね。あれはネットって言っちゃ

だめかもしれないよ?C.C.」

「そうだな。やつにはゲフィオンバインドとでも名前を変えるように言うさ。マオ!」

『枢木は逃げようとしてるよ。さっきから目線が後ろに何度も下がってる。それにギアスによる声もしっかり聞こえてくる。急いで決着付けちゃったほうがいいよ』

「分かった。お前は航空部隊の排除の手伝いをしてやってくれ」

『了解だよ!』

 

ダンタリオンのロングレンジリニアキャノンをパージして

ナイトメアを輸送してる航空機だけを狙い撃つ

それが今回の僕の役割 向こうからすれば整備不良かはたまたそれ以外の敵って事になる

人間の、それもブリタニア人の心理は恐ろしく脆い

味方を即座に疑える ある意味情けないくらいにバカらしい

裏切りの一族ってわけだね ブリタニア人って

まぁその中でも例外はいくつかいるんだけど少なくともあのナイトメアに乗っている人間全員は

そっちじゃないんだよねぇ

一言二言聞けばもう聞かなくていい有象無象はさっさと落としちゃおう

 

「さようなら、機会があったらもっと面白い話を聞かせてね」

 

両方の操縦桿をトリガーして2、3機貫通して止まった

やっぱりこのキャノンの威力は凄いね

ステルス状態だから向こうが気が付かない限り一方的にやれる

 

ん?

 

 

「も、もう一回、もう一回!」

「Although the movement of the enemy and became loosely Please be wary?

(敵の動きが緩くなったとはいえ警戒してください?)』

「は、はい!ヴェパールさん!」

 

ヴェパールさんが言ってたことを忘れるところだった

ううぅ、やっぱり訓練と実戦じゃあこんなに違うんだよ・・・

警戒しておくに越したことはない・・・

そうだよね、もしかしたらをずっと頭の中に入れておかないとやられちゃう

でも、そのやってくる相手が・・・スザク君なんだよね・・・

 

「ゲフィオンショック、再展開・・・すぅ~」

 

目を閉じて意識を集中する

いくらヴェパールさんがサポートしてくれるって言ったって、パイロットは私

しっかりしなきゃ

目を開ける

 

「いくよっ!」

「roger!(了解!)」

 

ボタンを押しこんでさっき以上の加速を出す

ぶつかってもきっとスザク君なら大丈夫・・・のような気がする

向こうはゲフィオンネットで動きがにぶくなってる

今度こそ当てられる!

と、思ったら

 

「えっ?」

「Is on!(上です!)」

「!!」

 

飛んで、機体に乗った!?違う!乗られたんだ!

!?しまった!これじゃあ・・・

 

 

 

「青いナイトメアパイロットに告ぐ、大人しくコクピットから出てこい。抵抗しなければ

捕虜として丁重に扱う用意はある。ただちに投降しろ」

 

コクピットブロックのハッチを開けることはできるけど、今カメラを見て確信した

 

 

 

 

真上にこのナイトメアのスラッシュハーケンが

コクピットに向けられてる

 

私、死んじゃうの?・・・

それとも捕まっちゃうの・・・

 

あれ?通信? グラシャ=ラボラスから?

 

『シャーリー?』

「り、リート君・・・」

『大丈夫?けがはない?』

「え?う、うん」

『初めての実戦は思いのほかどうだったか?シャーリー?』

 

え?このタイミングでどうしてこんなこと聞いてくるの?

セレスさん?

 

『シャーリー?』

「セレスさん・・・」

『お前の言いたいことはまぁ、分かっているさ』

「だ、だったら・・・」

『心配するなよ?お前はまだ負けてないんだから』

「え?」

『二回戦に突入だ。お前は今どういう状態だ?』

「えとええと・・・」

『今お前はコクピットをランスロットに狙われている』

「は、はい・・・」

『だったら何の問題がある?』

「へ?」

『そのヴェパールは歴代ナイトメア最硬を誇っている。攻撃されてもダメージなど入らん』

「あ・・・」

 

そうだ、ヴェパールさんの機体はとんでもなく硬いんだった

 

『それに、お前はまだ背中のそれを使っていない。ならまだ負けてないだろう?』

「ゲフィオンディスターバー改・・・」

『そういうことだ、実戦だったからというのもあるがゲフィオンショックに頼りすぎだぞ?』

「あ、あ、あはは・・・」

『それに、ランスロットに乗られてもびくともしなかった。悪辣なヴェパールには聖騎士のこぶしは到底届かん。お前は死ぬ覚悟もせず。緊張しないでいつも通りの方がいい』

 

「青いナイトメアパイロット、聞こえているか!返答をしろ!」

 

『それにな、リートもお前の笑顔の方がいいと思うぞ。笑ったまま戦えばそれこそ戦乙女だぞ?』

「ふふっ、そうですね。・・・じゃあそろそろ」

『ああ、反撃してやれ』

 

ヴェパールさんがすでにボイスチェンジャーを用意してくれていた

これなら私がシャーリーって気が付かれる心配はない

広域スピーカーをオンにして私は話す

 

「あ~あ~。白いナイトメア。た、確か枢木スザクだったか?」

「聞こえているなら話は早い。至急投降し・・・」

「断る」

「何!?」

「私は、まだ負けていない」

「攻撃をしたら一撃で死ぬんだぞ?」

「やってみるといい」

 

わぁ~わぁ~言っちゃった言っちゃった!

でも、なんかこれかっこいい!

ルルもこんな感じで演説とかしてたのかなぁ・・・

 

「そうか、なら!」

 

スザク君が宣言通りスラッシュハーケンを撃ってきた、でも

ガキンッっていう音が聞こえてスラッシュハーケンは跳ね返っていった

 

「なに!?」

「今日は驚きが多いな。枢木スザク」

「くそっ!」

「逃がさない!起動!」

 

私はセレスさんに言われて思い出したゲフィオンディスターバーを起動させた

出力は半径30m それ以上にしちゃうとルルたちのナイトメアも止めちゃうからね

 

「なっ!これは、さっきと同じ!?」

「さぁ、おとなしくとおこうしろ・・・」

 

今、私すっごいわるっぽ~い顔してるんだろうけど、言葉間違えちゃった・・・

はずかしいよぉ!!!

ワタワタしてる間に、グラシャ=ラボラスが近づいてきた

 

「さぁ、枢木スザク。大人しく投降してもらおう」

「く、くそっ・・・自分にもっと力があったら」

「いや、お前に力がなかったわけじゃない。私たちがありすぎたのだ」

 

「やったねC.C.」

「ああ、これでルルーシュの第一の障害は消えた」

「シャーリーもやっぱり緊張してたんだね」

「初陣だから当然だ。むしろマオの方が安定してるから気になるんだが・・・」

『C.C!リート!今すぐ枢木を捕まえて!!!』

「え、どうし・・・」

『そいつの上司っぽいやつが機体を捨てて逃げろって!!!』

「なにっ!?」

 

グラシャ=ラボラスは急いで腕を伸ばしたが枢木はすでにそこにはおらず

人間とは思えないすさまじいスピードで逃げていく

 

「くそっ!今すぐに追うぞリート!」

「うん!」

『エイス!今すぐに撤退するぞ!』

「ゼロ!?どういうこと!?」

『敵の航空戦力が断続的に送られてきているんだ。このままではこちらが壊滅する』

「だけど枢木スザクが!」

『・・・・だが、目的は達成した。ルート3を使い、ただちに撤収する!!』

 

とっさの判断ミスであいつの全ての願いを叶えてやれなかった・・・

いや、マオが教えてくれていなければ、たとえ目を離していなかったとしても

捕まえられなかっただろう

口惜しいな・・・あれだけ大見得を切っておいてこのざまか・・・

 

 

 

 

 

・・・・・・待てよ?

そもそも、なぜ枢木はランスロットを捨てて逃げられたんだ?

あの開発者ロイドは自分の機体を取られることに関しては絶対に譲らないはず

だが、デバイサーの方が大切だと判断した? 普通の人間ならそうだろう

だが、あいつは人間もパーツの一部と考える傾向がある

ランスロットを手放してまで、枢木を守った・・・理由・・・・・

 

「・・・C」

 

一体どういうことだ!? なぜ、そうまでランスロットを手放せる?

黒の騎士団に取られるんだぞ? 帰ったとしても軍法会議は避けられないはず・・・

 

「・・・C.C.!!」

「はっ!」

「C.C.逃げるよ!大丈夫?」

「あ、ああ。すまん。シャーリー!ランスロットをつかんで引っ張ってきてくれ」

『わ、分かりました』

「ヴェパール、オートに切り替えていいよ。シャーリーを休ませてあげて」

『Yes, My load』

「マオ!」

『リート、こっちは空中で索敵してればいい?』

「うん、近づいてくる奴がいたら落としちゃっていいよ」

『了解~』

「ゼロ」

『・・・ヴィエル』

「念のための殿は私たちが受け持つ。さっさと引け!」

『わ、分かった!藤堂!』

『承知した、チャフスモーク展開!!』

 

それぞれ斬月と月下がチャフスモークをまき散らしながら去っていく

私たちも・・・ゆるりと引くとしよう

 

「リート、特に問題はないか?」

「う、うん。大丈夫だけど?どうしたの?」

「少し、いやなことが起こりそうな予感がしてな」

「え、C.C.も?」

「リートもか?」

「僕たち二人ってことは・・・」

「ああ、何かしら時間に関係のある事だろうさ」

「・・・」

「ランスロットを奪ったことがいい方向に繋がればいいんだがな」

「うん・・・」

 

これから起こり得ることは、ゼロがルルーシュであるとユーフェミアにばれる事

九州でランスロットとガウェインが共闘すること アッシュフォードの大きいピザ

行政特区「日本」の発足 大虐殺  神根島でのルルーシュとスザクの決闘・・・

 

だが・・・この胸騒ぎはなんだ?

一体これから先何が起ころうとしている・・・

 

 

 

 

 

―――――――――あなたがたの言うとおり、その通りでした

また、私に語っていただきたい 世界を騙さなければならないこの私に・・・

 

 

 

 

 




フラグが立ってきたよぉ~

何のフラグかはまだまだお楽しみに~
むしろこの段階で分かった方はマジですごいと思いますwwww
自分でも頭の中では描いていても、指で書けないのですよwww

感想などございましたらぜひともお願いします。


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閑話  研究者の騎士

頑張って頑張ってこれかいっ!

次回に続く・・・すまん、あれはもう少し先になりそうだ・・・

白栗さんみたく「遅かったじゃないか」と言ってやってください・・・

現在2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければご協力いただけると嬉しいです。



では、本編です。


 

 

まさか・・・まさか、ランスロットが取られちゃうなんて・・・

正直ありえないと思ってたはずだったのに ナンバーズにこんな技術があったなんて

思い返してみれば、少しおかしいところはあったかもしれない

もしかしたら枢木准尉、いや、スザク君はわかってたのかもしれなかったね・・・

 

 

シンジュクゲットー壊滅作戦

クロヴィス殿下が害されたあの時データ上にありえないことが発生したんだったっけ

あの時はデバイサーとしてよく生き残ってくれたと思うよ

だってその時死んじゃってたらランスロットをお披露目できなかったわけだしね♪

 

 

「枢木一等兵、君ナイトメアフレームの機乗経験は?」

「え?まさか、イレブン出身者は騎士にはなれませ・・・」

「なれるとしたら?」

「ぇ・・・」

「おめでとう♪世界でただ一つのナイトメアが君を待っている。

乗れば変わるよ?君も、君の世界も」

「望もうと望むまいとね」

 

ランスロットの準備が完了したとき、いや、彼と彼【ランスロット】が発進したとき確信した

この機体は歴史を変えるものになるだろうってね

「はははっ!いきなりフルスロットルか!」

 

しばらく通信こそしなかったけどセシル君と話していたい気分だった

久しぶりの高揚感だったからね

だけど、ナビゲーターをやっているセシル君に顔を向けられずに耳をつままれたのは痛かったなぁ

その間ランスロットは破竹の勢いだった サザーランドの物量戦闘

テロリストはことごとく粉砕されていった

過去形にならざるを得なかったのは・・・・アンノウンのせいだったね

 

「お前が指揮官だなっ!」

 

旧東京都庁からなだれ落ちていくのを確認して

テロリストのグラスゴーを撃破して、その指揮官らしいナイトメアを追っていた時だった

データリンクしていて突如としてランスロットが止まったんだ

そしてスザク君が言った

 

「えっ?なんだこの・・・ナイトメア?」

 

セシル君はすぐに尋ねた 僕もコンソールをたたいて状況を認識しようとした

 

「どうしたのスザク君!」

「セシルさん!このナイトメアはなんですか?」

「えっ?どうしたのスザク君。君の近くにナイトメアはサザーランドが一機よ?」

「えっ?見えてないんですか?このナイトメアらしき機体を」

 

そんなものはどこにもなかった ある種のPTSDなのかもしれないとも思ったけど

フィジカルには問題がほとんど見られなかった

まぁ、少し聞いてみるとしようかな?

 

「そこに、ジャミング等はないわ。私たちからは、何も見えないけど」

「どうかしたかい?スザク君」

「ロイドさん!このナイトメアらしき機体はなんですか?」

「セシルくんの言った通りだ。僕たちには見えてない。幻でも見てるんじゃないかな♪」

 

でもそんなことはすぐさまに吹き飛ばされた

その時には明らかにスザク君はその見えない何かと会話していた

 

「!?敵ナイトメアパイロットに告ぐ。ただちに武装を解除しろ」

 

「そんなことは、どうでもいい!降りなければ、実力で排除する」

 

 

「セシル君、ファクトスフィア経由でもいい。あの場所一帯をスキャンできないかい?」

「もうやってます。やってるんですけど・・・」

「反応がない。枢木一等兵は本当に幻と会話しているのかな・・・」

 

そう思っていた矢先にランスロットがダメージを受けた

今の所テロリストのサザーランドの攻撃をことごとくかわしていたランスロットが被弾した

そしてそのサザーランドからの攻撃は検知されていなかった

これでやっと確信できた ランスロットの目の前には間違いなく敵性存在がいるってね

 

 

「僕は・・・俺は、急がないといけないんだ!!」

 

「くっ・・・」

 

それ以降ランスロットのデータは元に戻って、最初に追っていたサザーランドに向かっていった

それで苦し紛れにサザーランドが乱射してきた まぁ当たるはずもないんだけどね

その時に壊れたビルから熱源反応?へ?

 

「はぁ?人助け?」

「の、様ですね」

「ふ~ん。変わってるなぁ」

 

僕はトレーラーを出て、別に吸いたくもない汚いとも言い切れない空気を吸った

あ、この時エナジーフィラーの減衰のことを思い出したんだっけ

 

「稼働時間に気を付けてねぇ~!」

「は~い!」

「いやぁ、最高のパーツだなぁ彼」

 

でもこの時気がかりだったのはそのナイトメアらしき機体

もちろんランスロットを超える機体なんてどこも開発に成功しているはずもない

ましてや世界初の第7世代ナイトメア・・・それを超える?

可能性として考えられたのはラクシャ―タだ

でもそれはありえるとは思っていなかった

彼女は確かに優秀な科学者だ 僕の次にが付くけどね

まぁあっていない数年間でどれだけ努力したかは知らないけど僕も研究は重ねてきた

同じかそれより下かそれとも上か

どちらにしてもいい勝負にはなるはずなんだ

だけど相対したそのナイトメアらしき機体はおそらく違う

 

彼が反応できなかった可能性を考えなかったわけじゃない

ランスロットに操作のタイムラグも確認できたわけじゃない

敵のその機体自体を確認できたわけじゃない

 

そのどれもが不確定要素すぎた

だから僕はそれから考えるのをやめた

無駄なことに頭のリソースを使うのをやめた

そうでもしないとそんな不確かな機体を妄想して誇大妄想しすぎて

ランスロットが勝てないイメージしか浮かばなくなってくる

 

それで次の出動が河口湖コンベンションセンターホテルのシャフト

まぁ、コーネリア皇女殿下のお考えは分からないけどまぁ囮だよね~

どちらにしてもランスロットの有用性が証明されるのはいい事だけどね~

でも、その時のスザク君はなんか、何かに押されてる感じだったなぁ

そのホテルの中にいる人に知り合いでもいたのかなぁ?

 

 

で、ヴァリスで対象を破壊 ビルが崩れ落ちる寸前にランスロットが突っ込んでいく姿を見たとき

あせったね・・・ランスロットとデバイサー、両方とも失うところだったし

その事をセシル君に話したら耳引っ張られる騒ぎじゃなさそうだから話さなかったけど

それで、後日スザク君が焦っていた理由を聞いたら学園の生徒さんが居たらしかったんだ

結局その友達に止められてやめてたみたいだけどね 良かったね~人質にならずにすんだよ!

 

実際のところランスロットの有用性が殿下たちに認められて戦場の端っこに常時展開できるようになったのは嬉しかったけど、それでも許可は取らないといけないんだよねぇ~

書類仕事は本当に嫌になるよ・・・開発だけで十分だって

 

その次のお仕事はナリタ連山での日本解放戦線の本拠地強襲

まぁいつもの通りランスロットはお呼びじゃなかったみたいだけどね

黒の騎士団が入って来た辺りにユーフェミア皇女殿下から言ってくれって言われた時は

スザク君もまんざらじゃなさそうだったよねぇ~ 「も」って言っちゃった♪

 

でも、その後で、ランスロットとの連絡、通信、回線が全部つながらなくなった

ジャミングかなとも思ったけど、第七世代ナイトメアに匹敵するECM何てあるかなって思った

それで通信が回復してみればステータスに脚部が欠損してた・・・一体何があったの!

聞いてみてもいまいち容量を得ない話だった けどコーネリア皇女殿下にもお話をきこうとおもったんだけど、やっぱり特派じゃまともに会話もしてくれない

敗北したことは認めてくれたけどこっちにとってそれは大して意味をなさないことなんだって!

 

聞いた限りだとシンジュクゲットーの時のナイトメアと交戦してたみたいだったね・・・

前回のそれもそうだけど異常なことが多すぎるんだ

おまけに今回はその情報すら提示してくれなかった敵さんは何を考えているんだろ

 

まぁ脚部の欠損で次の・・・え~と、草塀だったっけかな?まぁいいや その敵さんの討伐作戦には参加できなかったけどね

おかげでしっかり修理をすることができたよ 感謝はしないけどねその正体不明の敵さんには

 

 

そして、今日になるわけだ・・・

トレーラーでチョウフの捕虜収容所に来て書類地獄

スザク君にトウドーを殺させて・・・想像はできるよ 明確な功績を上げさせたかったのかもしれないね

まぁ、デバイサーとして精神が病んでしまうような事態にはなってほしくないけど・・・

 

正直言ってスザク君のメンタルは僕の頭の中を超えてる

人の生き死にについて異常なほどの恐怖を覚えてる

テロリストを殺すことには一切の戸惑いがないにもかかわらず

身近な人や、非戦闘員の命にはおかしいって思えるくらいの執着がある

もちろん、そんなことは当たり前かもしれない

だけど・・・彼は、きっと僕たちには言ってない何か別の事情がありそうだけど・・・

まぁ、僕としては結果を残してくれるならそれでいいんだけど

 

 

こう考えながら書類地獄を処理していったとき

黒の騎士団がこの収容所を襲撃したんだ 書類地獄からは解放

トレーラーに僕たち三人が急いでランスロットを出した時には、

トウド―の独房は壊されてたっていう

情報が入ってた おそらく黒の騎士団が身柄を手に入れたんだろうね

そして、ナリタの時の報告には上がってこなかった敵の新型もしっかり確認できた

 

・・・ただ二機を除いてね

 

敵の新型の灰色の機体とグラスゴーに似たナイトメア「無頼」 そして、あの赤い機体

それまではいい 確認していた通り黒の騎士団の機体だ

だけど、あの後方から来た黒みがかったナイトメアと紺色のナイトメアは初めて見る

そして、他のナイトメアとは明らかに大きさが違う

ランドスピナーもあの黒い方は二連ついてる

ランドスピナー自体は脚部の裏と本体の二つが事実上限界のはず

だけど、あの機体は脚部に本体が二つ・・・おそらく裏にもしっかりあるはずだ

でなければ、あの大きさであの速度は出せないだろう

でも、戦闘に参加してこなかった 

無頼の護衛?あの機体はおそらくゼロが乗っているのは間違いなさそうだね

 

そうしていると、灰色の機体が次々とランスロットから離れていく

スザク君もそれを追おうとしたけどあの黒と紺のナイトメアたちに阻まれた

今回はジャミングとかはしてこないつもりだね?

ランスロットを介してこっちの通信にも聞こえるように向こうが話しかけてきた

 

 

『久しぶりだな、枢木スザク』

『っ!お前は!』

『コクピットブロックがむき出しだ。誰と会話しているのかがばれるぞ?見事な姿だ』

『くっ、皮肉のつもりか!?』

『いや、賞賛だよ、枢木。藤堂の攻撃を読み切ってかわしたのだからな』

『敵になんて褒められたくない!大人しく・・・』

『投降しろとでも言うつもりか?お前の方がよっぽど窮地に立っているというのに』

『こちらには、まだランスロットがある。最後まで足掻かせてもらう!』

『その言葉の裏には何がある?援軍でも来ることが確定しているような感じだな』

『・・・』

「まぁ、話せることではないか。ダールトン辺りがしそうなことだ』

『なに!?』

『それで確定したな。援軍が来ることは確定。大方黒の騎士団壊滅を報道させたかったんだろう』

『・・・』

『もうばれているぞ?ふっ、ではこちらも動かせてもらうとしよう』

『なに?』

『なぜ、今の今までお前と話していると思っている?

黒の騎士団はすでに、迎撃の準備を終え配置についている。ブリタニアの木っ端程度

こちらが負けるとでも思っているのか?そして・・・お前の機体は黒の騎士団が貰い受ける』

『まてっ!!くそっ!!』

 

敵のナイトメアパイロットは女らしき人物であることが分かった

そして、こっちのランスロットを獲っちゃうつもりっていうこともこっちに聞こえてきた

 

「セシル君、どう思うあの機体達」

「後背部に各種パーツがあるのはわかります。でもどのような機能を持っているか」

「わからないよね・・・攻撃用にしてもいろいろ変わりすぎてる」

「別ラインで生産されたナイトメア・・・でもあんな機体」

「そう、EUも中華連邦もあれだけの機体を持っているはずがない。

そして、黒の騎士団の新型も灰色のと赤いのだ。あんな高性能だせるはずもない」

「だとしたら・・・」

「本国っていう線はないと思うよ。あれだけの機体ならラウンズに回されてもおかしくないしね」

「それにデータが一切ないっていうのも・・・」

「・・・異常だね」

 

僕たちが話していると、紺色の機体スタントンファらしい武器を持って振りかぶってきた

でも、僕のランスロットにそんな単調な攻撃は当たらない

そう確信してランスロットが避けてすぐあの機体から機雷みたいなものが射出された

 

 

『なっ!?あのポッド!ロイドさん!』

「理論上ではあるんだけど、少し違うと思う。・・・ゲフィオンディスターバー」

「そんなまさか!?ロイドさん!」

 

君なのかラクシャータ 君があの機体を作り上げたとでもいうのかい・・・

そうなのだとしたら、競争が僕の・・・

 

「セシル君、それにしては発生した重力場が大きすぎる。別のものと考えておいた方が

よさそうだね、計測頼めるかい?」

「わかりました・・・」

『対処法はないんですか!!!』

「今の君では、残念ながら無理だ!急いでその場から離れて!」

『テロリストを前に逃げろって言うんですか!』

「君はブリタニアの兵士である前にランスロットのデバイサーだ。

それ以上言いたいことは分かってくれるよね」

『くっ・・・』

 

もちろん本心は戦ってその有用性を確立してほしい

だけど、ランスロットに・・・その機体に勝てるすべはない

MVS、ヴァリスそれぞれもうない

予備パーツを渡している暇もおそらく渡してくれはしないだろう・・・

でも、そんなこと考えてもスザク君には無駄だったみたいだ

 

あの紺色の機体に馬乗りになって押さえつけることができた

コクピットブロックにスラッシュハーケンを向けて

 

「ロイドさん!」

「ああ、これでなんとかなりそうだ」

「あの機体のスキャンをファクトスフィアを介して始めます」

「よろしく。僕はもう少しあれを見てるよ」

 

『青いナイトメアパイロット、聞こえているか!返答をしろ!』

 

これであの機体をこっちが鹵獲すれば、あの技術を解析できる

トレーラーだけじゃだめだからシュナイゼル殿下に格納庫を打診してみようかな♪

と、思っていた時あのナイトメアのパイロットから返答が来た

 

『あ~あ~。白いナイトメア。た、確か枢木スザクだったか?』

『聞こえているなら話は早い。至急投降し・・・』

『断る』

『何!?』

『私は、まだ負けていない』

『攻撃をしたら一撃で死ぬんだぞ?』

『やってみるといい』

 

うそでしょ・・・そんなことをしたらコクピットブロックの解析ができない!

スザク君の性格からして間違いなく攻撃しちゃう!

でも、その心配は杞憂になってしまった

ランスロットのスラッシュハーケンがコクピットブロックの装甲板を貫けなかったんだ

 

『なに!?』

『今日は驚きが多いな。枢木スザク』

『くそっ!』

『逃がさない!』

 

敵の後背部のユニットが起動したのを感知した

その瞬間ランスロットが動かなくなったのと同時にファクトスフィアからの情報も遮断された

 

『なっ!これは、さっきと同じ!?』

『さぁ、おとなしく投降しろ・・・』

 

敵からの投降勧告が来た時にはあの黒い機体も近づいてきていた

もう、打つ手がない・・・

だけどせめて!

 

『さぁ、枢木スザク。大人しく投降してもらおう』

『く、くそっ・・・自分にもっと力があったら』

『いや、お前に力がなかったわけじゃない。私たちがありすぎたのだ』

 

「スザク君聞こえるかい?」

『ロイドさん!?・・・』

「そのままで聞いて。今こっちには打つ手がない。ブリタニアの軍の増援も来るけど

このままだと君も連れて行かれちゃう。だからランスロットを放棄して逃げるんだ」

「ロイドさん!」

『で、でも』

「時間はない!急げ枢木准尉!!』

『く、っ!」

 

苦渋の決断っていうものをこんなところでするなんて思ってなかった

ランスロットが黒の騎士団に取られたことでその技術は間違いなく盗用される

でも、それはそれでいい・・・

デバイサーさえあれば、問題なく『ランスロット』は使える

シュナイゼル殿下のお小遣いが減ることになるけど

あの人はそんなことは基本的に気にしない人だしね

それに、ランスロットが取られたことは世間にも知れるところになるはず

 

この少しの間でランスロットの機動 スザク君の運用方法がつかめてきた

もっともっと、改良は重ねられる

それに、制空権さえ取れればあとは問題はなくなってくる

あの機動力さえ空中で起動させることができればフロートのない敵は問題じゃなくなる

 

「セシル君」

「・・・はい」

「データ、とれたかい?」

「それほど、といったところでしょうか」

「それはよかった」

「・・・はい?」

「ブリタニア本国にいったん戻るよ。ランスロットの組み直しだ」

「えっ?」

「スザク君にはすこしエリア11にいてもらおう。

きっと帰ってきたら忙しくなるだろうからね」

「それって・・・」

「そう、ある程度ランスロットによるトライアルが行われデータのサンプルが

取れた状況ででランスロットが全損、もしくは奪取されたときのみに使えるウルトラC」

 

 

 

 

 

 

―――――――第八世代ナイトメアフレームの作成の着手だよ、セシル君

 

 

 

 




人によっては好き嫌いが分かれそうだなぁ・・・
まぁ、読んでくださる皆さんがいてくれるだけで、僕は感謝です。


時間がほしいなぁ・・・・

趣味とかいろいろ、時間加速装置とか時間遅延装置とか
人体に影響がないくらいに欲しいなぁ・・・


感想などございましたらぜひともお願いします。


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第四十話 Of temporary joy one-act

一か月に一本だぁ?!

ちくしょー もっともっとがんばらねばぁ!!

はい すいません取り乱しました・・・・

もっともっとがんばらねば・・・
季節の変化ってホントにいやだwww


現在2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければご協力いただけると嬉しいです。


では、本編です。

11/3 21:58修正しました


私たちは、チョウフの収容所を離脱し黒の騎士団の輸送用トレーラー数台が置いてあるところまで

特に問題なくこれた まぁブリタニアからしてみれば殲滅したいところだろうが

サザーランドを何機も失っている中さらに壊されたんじゃ無意味だからな 

ふっ、やはり指揮官は優秀といったところか ダールトンもやるものだな

 

「シャーリー、ランスロットは問題ないか?」

『はい、らんどすぴなーもしっかりと動いてますし、それほど問題ありません』

「そうか。マオ、上空から見て敵機がくる予兆はあるか?」

『ないよC.C.今のところはね。周囲のナイトポリスの発令とかもないし、ナイトメアが市街を動いてない。特に問題はないはずだよ』

「報告ご苦労マオ。こちらの要件は早めに切り上げて早々にホテルに戻るとしよう」

「シャーリーもホテル来る?」

『え、あ・・・』

「お前も来い、酒やワインはお前に出すつもりはないがリートがピザを拵えてくれるそうだぞ?」

「あ、あはは。うん、わかってるよ。じゃあ頑張って作るよ」

「ほう、言ってみるものだな」

「今日は特別だよC.C.、マオも何かリクエストある?」

『中華連邦風味っていうのはいい?』

「できるだけだけどいい?」

『もちろん。じゃあ頼むよ』

『じゃ、じゃあ私もお願いします!』

「分かった、まぁピザ以外にもいくつか頼むつもりでいるから安心していいよ」

 

こういうところはリートに直してもらいたいところだな

自分のピザの味に自信がないというか私しか基本食べないから自信がないのは無理はないが・・・ん?よく考えてみたらそれほど自信のないものを私が食べているということか?

いやいや、そういうわけではないだろうな

むしろ私がおいしく食べることがリートにとってうれしいのだから

むしろリートは安心して作れるということだ つまりマオも身内として考えると外の人間に

食べさせるのはこれが初か・・・それならその自身のなさも仕方がないな 

 

『だ、大丈夫だよ!リート君の作った物はおいしいよ!(私なんて、細かいこと苦手だし・・・)』

「そうだな、楽しみにしておけよ『ヴィエルさん、今よろしいですか?』

ん?カレンかどうした?」

『はい、ゼロが無頼から出てこないんです。呼んでも応答しなくって・・・』

「そうか、ならこちらから呼びかけてみよう。反応があったら伝える。それまではそちらの仕事を片付けておけ」

『は、はい、分かりました。よろしくお願いします』

『あ、あのカレンって?』

「お前はよく知っている人間だ。カレン・シュタットフェルトと同一人物だ」

『ええっ!?か、カレンが黒の騎士団!?』

「今度河口湖の黒の騎士団の記事を見る機会があったら見てみるといい。後ろにカレンらしき人物が映っているはずだ』

『ほ、ほんとに?』

「シャーリー、君だから言っておくけど、例えルルーシュとカレンが黒の騎士団でも友達であることは変わらないでしょ?」

『う、うん』

「なら、そのままでいいんだよ。きっとカレンとも話す日が来る。その時に思いっきり話し合えばいいと思うよ」

『リート君・・・』

「だがまぁ、カレンはゼロがルルーシュであることは知らないからそこはうっかり漏らさないようにな?」

『そうなんですか?』

「まぁ向こうには向こうなりの事情があるんだろう。リート、グラシャ=ラボラスとダンタリオン、ヴェパールにゼロの無頼へのチャンネルを開いた。

少しはお前を立ててやらんとなリート」

「ありがとうC.C.」

 

そう言ったときリートは後部座席の私に顔を向けてなおかつ笑顔を向けてきた

おい、リート・・・無意識でやっているのか?

初心な女がそんなことをやられてみろ、一発で堕ちるぞ・・・

私も・・・その、抵抗はできるが慣れてはいないんだぞ?

シャーリーとマオにはこの今の顔は見せられんな・・・通信をさりげなく音声のみにしておこう・・・

 

『フフフ、フフフッ・・・ハハハハハハハハハハハ・・・・』

「気でも狂った?ルルーシュ」

『・・・エイスか・・・フッ、ただ、笑いたかっただけだ、現状にな・・・』

「白兜を手に入れたこと?枢木スザクが敵になったこと?それとも、自分の計画が崩れたこと?」

『いや、そのどれとも違う・・・虚脱感とでも言えばいいのか?どうしようもないこの空しさは』

「藤堂は黒の騎士団に協力する、キョウトの後ろ盾も得た。それでも空しい?」

『・・・裏の俺は充実しているさ。だが・・・表の俺は今、裏を知って空しさを感じている。どうしたらいい、エイス・・・』

「それを僕に聞く?」

『・・・な・・に?』

「僕は、君の表を学園の時の君しか知らない。裏の君はしっかり見てきた。僕はいわば裏の人間だよ?表に生きたことなんて・・・一度もないよ。

あの時知った感覚は確かにうれしかった。こんな世界に生きれたらって思ったよ。でも、僕はそんな事はできない。僕にその事を聞くってことは、裏の人間に表のことを教えてくれって言ってるみたいなものだよ?』

『・・・エイス』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――お前、それは嘘だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ばれた?」

『当たり前だ、もし本当に裏の人間だとしたらお前のような人格はありえない。もっと荒んでいてもおかしくないはずだ』

「まぁね。いつも自分として生きてる僕はそんなことはできっこないしね。

ふぅ、落ち着いた?ルルーシュ」

『ああ、今を嘆いていても現状は変わらない』

「ならいっそのこと笑い飛ばして先へ進もう?僕の答えとするならそんな感じだね」

『そうか・・・まぁお前はそういう奴だったな』

「ん?それどういう意味?」

『さぁな。ヴィエル聞いているんだろう?』

「お前に呼び捨てされるいわれはないんだがな」

『お前の相棒に著しく気分を害された。責任を取ってもらおうか?』

「そんな今にも鼻歌とかスキップをしそうな声で言っても説得力に欠けるぞ?」

『まぁいい。だがこれだけは言わせてくれ。感謝するぞ』

「お前の感謝など、これっぽっちの価値もない。そんな形式ばった会話はごめんだ」

『ぐっ・・・分かった・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとう』

「ありがとうまでにずいぶんと長い間があったな?いったいどんなことを思い浮かべていたんだ?」

『うるさい!それより、何か用があったんじゃないのか!』

『あ、やっとルルに戻ってきた』

『シャ・・・リーシャ、だな?』

『そんな凄んでも迫力に欠けるよゼロ?』

『だが・・・その・・・ありがとう、リーシャ』

『今度会ったらまた言ってほしいな~』

『分かった、楽しみに待っていてくれよ?』

「おい、リーシャ、ゼロに口説かれているな?いっそのこと一緒になってしまえば

どうだ?」

『『なっ!?えっ!?』』

「二人はさぞ似合いそうなカップルになりそうだ。仲人は私が勤めてやろうか?」

『も、もう!ヴィエルさん!あ、あんまりからかわないでくださいっ!』

『そ、そのとおりだっ!』

「ずいぶんとありがとうの所に間が無かったな~。今のは本心か?」

『ヴィエル!』

「ふっ、まぁいい。それよりもゼロ、カレンから伝言だ。応答してくれだとさ」

『・・・・・・分かった。いったん通信を切るぞ』

「了解しました、黒の騎士団のゼロ殿」

 

その言葉と共にルルーシュは、逃げるように通信を切った

まぁ予想はできるよね、あそこまでおちょくられたら・・・うん、誰だって逃げるよ

 

『セレスさん!なんであんなこと言うんですかっ!』

「すまんな、その場の勢いで言ってしまった」

『ちょっと複雑ですよっ!』

「そうやって悶々としていればいいさ。その先に私は行くからな」

『遅れてなんてあげませんからね!』

「当然だ!」

 

 

C.C.が高らかに当然だって言ったときにルルーシュから通信機で連絡が来た

ん?通信機っていうことは・・・まぁいいやとりあえず取ろう

 

『エイス。少しいいか?』

「ん?どうしたの」

『実は、ラクシャータという者がお前たちと話がしたいと言っていてな』

「ラクシャータ?」

『黒の騎士団の技術開発担当に据える予定の女でな、お前たちのナイトメアのことを

知りたいと』

「って事は、もう無頼からは降りてるんだね?」

『そうだな、今はトレーラーの私の部屋だ。どうする、お前たち次第なんだが』

 

まぁ実際この時点でラクシャータが僕たちのことを知ったところで技術の大躍進には

つながらない

数世代先の技術を手に入れたとしてもそれはブラックボックスの山積み、解析に時間がかかって

本来の目的、開発が手につかなくなる それは黒の騎士団にとってもいいことじゃない

本当なら断ってもいいんだけど、まぁその欲求は分かるからね 話だけはしてあげようかな?

 

「うん、でもこっちもそろそろ帰りたいから手短にって伝えてもらっていいかな?」

『あ、ああ。それともう一つあるんだが』

「それは帰ってからの通信でもいいよ?そっちの方が長く話せるよ?」

『分かった。ではそっちは後に回そう。じゃあ代わるぞ』

「了解」

『ああ、代わってくれるそうだ・・・この通信機の使い方は?・・・なるほどね、

やっほー』

「や、やっほー?」

『あ、ごめん。フレンドリーすぎた?』

「いや、それ言われてもわかんない。ラクシャータ?でいいんだよね」

『そう、あんたがエイス?あのナイトメアのパイロット?』

「どっちのことを指してるのかは別として、まぁそうだよ」

『技術者としても、私としてもどうしても聞いておきたいことがあってねぇ?』

「ゲフィオンディスターバー、かな?」

『やっぱり、あれはそうなんだね』

「まぁね、ちょっとこっちで改良はさせてもらったけど。

そっちはもう完成するんでしょ?」

『まぁ、ね。効果範囲と持続時間を考えてもそっちの子の方が上だと思うけどね』

「気になるかな?」

『当然。私が生んだ子が私と違う人に育てられてそれが私の子より上だっていう。

驚いたわ』

「ただ、そっちと違ってジャミングの副産物はなくなったしね」

『一度面と向かってじっくり語り合いたいところだけど・・・』

「予想はできてると思うけど?」

『まぁそれは時間をかけて溶かしていけば何とかなるわよ。きっとね』

「だといいね。それより気になってるのはある?」

『ゲフィオンディスターバーはまぁ気になったけど、黒みがかったナイトメア。

そっちの方が気になるわぁ』

「それを教える気にはならないなぁ、こっちは多分ずっとね」

『うぅ~んイケズ♪じゃあ、ゼロの言ってた白兜。あれもらってもいいかしら?』

「研究材料としては持って来いかな?」

『ナイトメアの大幅の強化にはつながるとは思うわぁ。もらえない?』

「まぁ、いいよ。そのために鹵獲してきたわけだし」

『ありがとね~そっちからもなにか要望があったら言ってちょうだい。

なるべく融通させてもらうわぁ』

「よろしくね、ラクシャータ」

『こちらこそね、じゃあゼロに返すわね~・・・・・エイス、どうだ?』

「うん、やっぱり思った通りの人だった。それと、白兜は彼女に渡したよ。

黒の騎士団所有っていう扱いでいいよね?」

『実際コクピットブロックが壊れているから使うためには改修が必要だろう。

何はともあれ感謝する』

「通信機をこんな電話っぽい感じで使ったのは初めてだよゼロ」

『勝利の余韻だろう、味わうといい。そしてお前たちのナイトメアは、

もう撤収しても問題はないぞ』

「ありがとう、ルルーシュ」

『まぁ、お前たちのことを扇と玉城が呼びに行きそうだったんでな、

やめろと言っておいた。

カレンから聞いたが、あの二人とは口を利きたくないそうだが』

「まぁね、特に扇っていう人の方はね」

『お前たちの言う・・・警戒に値する人間なのか、扇は』

「少なくともヴィエルと僕はそう思ってるよ。注意だけはしておいてね」

『・・・まぁ用心はしておこう』

「それじゃあね。ルルーシュ、またあとで」

『ああ、こちらが終わり次第連絡する』

 

こっちの通信が終わった時にはC.C.のとシャーリーの言い合いは終わってた

多分戦闘の後だったからそれほど長く続かなかったんじゃないかな

とりあえずここから離れよう、黒の騎士団が見つかってもこっちは困るからね

 

「マオ、シャーリー。とりあえずここから離れよう。ホテル方面に向かって」

『了解、リート』

『・・・あ、あわ、分かったよリート君!』

「シャーリー?大丈夫?」

『う、うん!大丈夫だよ元気元気!』

「そ、そう?ヴェパール、サポートよろしく頼むよ」

『Was aware, my lord(承知しました、わが主)』

 

そこからグラシャ=ラボラスとヴェパールはランドスピナーで、ダンタリオンは

エナジーウイングでその場所から離れた

まぁそのあとすぐにステルス状態になったんだけどね 

そこから二機はエナジーウイングで離脱した

それから、ホテルの前に僕たちは降りてグラシャ=ラボラスとダンタリオンは、

格納庫の方へ飛ばしてヴェパールはそのまま最上階で休んでもらったけど

ホテルに入って結構夜だったというのもありフロントの人に少し心配された

大丈夫ですかとか、チョウフの事件は影響ありませんでしたとかね

長くここにいるおかげで愛着がわいたのかな?

大丈夫ですって言ってなんでか握手してその場を後にした

握手をしてきたのは、女性のフロントさんだったけど 

その後なんでかC.C.とシャーリーが機嫌が悪くなったんだけどなんで?

エレベーターで、最上階に向かうまで二人は僕の腕をつかんで離さなかった

・・・マオは羨ましそうだったけど

 

「さて、お疲れ様C.C.、マオ、シャーリー」

「お疲れ様だリート、マオ、シャーリー」

「お疲れリート、C.C.、シャーリー」

「お疲れ様でした、リート君、セレスさん、マオ君」

「それじゃあ、ご要望通り僕はピザを作ってくるよ」

 

そういって、リートはスイートルームに備え付けてあるキッチンの方へ向かった

リビングが広いから声は届きにくくなるがそれはやむをえんだろう

 

「では私は、ルームサービスでも頼むとするか、ディナー時だしな」

「シャーリーは、シャワーでも浴びてきたら?」

「マオ君、でも三人に悪いし・・・」

「なに、今日の功労者は間違いなくお前だぞ?シャーリー。主賓が身綺麗でなければ

どうする?」

「え、わ、私が?しゅ、主賓?」

「ヴェパールもそうだけど今日頑張ったのはシャーリーだよ。初めての戦闘であれだけ頑張ったんだから」

『I was simply doing his job(私は自分の仕事をこなしただけです)』

 

通信機越しにヴェパールが会話に入ってきた

だが、こういう機会でない限りあいつがこの会話に入ってくるとは思えんからな

せっかくだから通信機をオープンにしておいてよかったな

だが、通信機でもシャーリーの電子音声というのはどういうことだ?

 

「わ、私だって・・・ヴェパールさんに助けてもらってばっかりで、

自分では何もできてなくて・・・」

「それは違うぞシャーリー」

「セレスさん?」

「初陣で敵の主力機を無効化、相手パイロットを言葉で翻弄、

そして自分の意志であの戦場に立った。

つい先日まで一般人だとは思えんくらいのレベルだ。もっと自分に自信を持て」

「そうだよ、そんなにナイトメアの捜査にも慣れてないのに二人でしっかり頑張ったじゃない。自慢してもいいと思うな、僕は」

「マオ君・・・」

 

その時部屋のチャイムが鳴った

扉を開けて入ってきたのは壮年のホテルの従業員だった

 

「失礼いたします。ルームサービスです」

「ああ、運んできてくれ」

「承知いたしました」

 

そこにはたくさんの料理と飲み物がワゴンで運ばれてきた

二日ぶりとはいえやはり壮観だな

 

「それと、ご注文の品以外に当ホテルより粗品ではございますが、お納めください」

 

そこには、ブリタニアの最高級ワインが桐の箱に入れられて持ってこられていた

ラベルには1562と書かれていた

 

「これはっ!」

「当ホテル秘蔵のワインでございます。この年のワインはこの前後の年よりとても多く生産されておりますが、その前後の年で作られたワインよりはるかに上質なワインとして有名でございます。エイレイン様はご存知でしたか?」

「あ、ああ・・・」

「でしたらこのワインを開ける価値があったというもの」

「なぜこのワインを私たちにくれる?」

「私どもとて人間でございます。マナーなど悪いお客様もいらっしゃいますし、よいお客様もいらっしゃいます。

ですが、エイレイン様方が当ホテルにお泊りになられてからこの部屋のことが従業員の話でもちきりでございます」

「ん?なんでか聞いてもいいか?」

「はい。皆様は私たちに毎回ねぎらいの言葉をかけていただいております。利用する貴族様は礼などする方はほとんどいらっしゃいません。

チップの事は話の端にも置きません。ですが本当に従業員一同心より感謝しております。ぜひとも今後ともごひいきにしていただくためにこれを差し上げた次第でございます」

「そうか。本来ならこのワイン、もらうべきではないのだろうが。ありがたくいただこう。これから先もよろしく頼む」

「そう言って頂けるとは・・・感謝の極みでございます。では、失礼させていただきます。御用がございましたら何なりとお申し付けくださいませ」

 

「そうか・・・これが私のもとに来るとは、少しは世界も私に傾いてきたか?」

「ん?どういうことC.C.」

 

そういうとリートは、ピザを作り終えたらしく一枚、皿を持ってこっちに来た

 

「ん?いや、なんでもない。それよりリートのピザも出来上がったようだしちょうどルームサービスも来た。

頂くとしよう!」

「そうだね、僕もうおなか空いちゃったよ」

「わ、私もちょっと・・・」

「それじゃあ、今回の戦いの勝利と!」

「シャーリーとマオの初陣に!」

 

 

 

「「「「乾杯っっ!!!」」」

 

 

「「「「いただきます!」」」」

 

 

 

 

―――――――――まさかな・・・私が作ったワインを自分で飲むことになるとは・・・

また一つリートに感謝することが増えたな どうやって返すとするかな

 

 

 

 

 




ラクシャータのキャラってこんなんだったよね・・・

一期とR2だと目に見えて違うんだもんどっちの口調がまじなの~

取りあえず、これで原作アニメ一期17話が終わりました~
R2完結させるのにどんだけかかるんだこの小説・・・

がんヴぁりますっ!!

感想などございましたらぜひともお願いします。



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第四十一話 Morning and evening revolt of the world

隊長!体調がおもわしくありません!
隊員!だったら文章をかけっ!
隊長!ゆびがかじかんで書けません!
隊員!お湯に入れながらかけっ!

暖房が入れられない部屋で書くのは、まぁつらいwww
これも節電節電ww

現在2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければご協力いただけると嬉しいです。


では、本編になります。
どうぞご覧ください。



 

 

 

置かれてた食べ物はあらかたなくなって、マオもシャーリーもC.C.も僕が作ったピザに満足してくれた

C.C.はホテルの人からもらったワインを開けてうれしそうに傾けてたけどなんだったんだろう?

今度どうしてか教えてもらおうかな?

シャーリーは食べ終わるとC.C.に断わりを入れてからどっかに行った、まぁ予想はできるんだけど言わないが華かな

マオは、ダンタリオンから送られてくるさっきの戦闘映像を見返してる

あの時のゼロの無頼に対する攻撃に反応した紅蓮の動きとか、どこか参考にしたそうな目だ 真剣だから特に言葉もかけれない

ダンタリオンの空挺降下するサザーランドの掃討は9割がた成功に終わってた

そのあたりの事なのかもしれないな

 

で、こっちがそれぞれの勝ちの余韻に浸ってたあたりでルルーシュからの連絡が入った

僕は少しみんなから離れたところで通信端末のスイッチを入れた

 

「お疲れ、調子はどうだい?ルルーシュ」

『ああ、まぁまぁいい気分だ』

「それで、今後についての事でしょ?ヴィエルもいた方がいい?」

『いや、あとでお前から伝えてくれればいい。俺はこれから潜水艦に乗る』

「よくそんなの用意できたね」

『ラクシャータからの手土産の一つだそうだ、まぁ有効活用させてもらう。

それより・・・』

「ニュース見た?」

『・・・ああ、見た』

「枢木スザク、ユーフェミア副総督の騎士となる。白きナイトメアを操っていたのは、

名誉ブリタニア人で過日クロヴィス総督の傷害未遂容疑をかけられた枢木スザク。

ユーフェミア様は、クロヴィス記念美術館にてテロリストの襲撃を会見のさなか見届けたいと仰せに。

その際、枢木はテロリスト、推測ではあるが黒の騎士団とされブリタニアの白きナイトメアを奪われる。

されど、ユーフェミア殿下はその勇気と熱意に感銘を受けられ、記者によって質問された騎士にはどなたを選ぶのかという質問に

枢木スザク准尉です、とお答えになった。我々の間にも動揺が走ったが今後世間でも波紋を呼ぶのは間違いないだろう」

『・・・わざわざ読み上げなくてもいい』

「まぁ、これで枢木スザクが完全な敵となった。そういう感じかな?」

『いや、まだ手はある。ラクシャータの開発中の新兵器によってな。

まぁ、近くお前にも教えることになるだろうが』

「楽しみにしてるよ。あ、話さえぎっちゃったけど、話って?」

『ああ、明日潜水艦で黒の騎士団の再編成の組織図の発表がある。それに立ち会ってもらいたい』

「僕たちが居る意味ある?」

『通信でも構わない。悪いと思う部分は容赦なく指摘してくれ』

「協力者っていう立場はそこまで介入しないと思うんだけど?」

『今後についてもかなり重要度を占めるところだ、借りを増やしてもいい。頼むエイス』

「・・・そこまで言われたら協力者としても友達としても断わるわけには行かないね。分かった、明日の何時?」

『朝の10時だ。その時はこちらから通信をつなげる。顔は明かしたくないだろう?』

「サウンドオンリーでお願いするよ。それでも対して問題はないでしょ?」

『ああ、感謝するぞエル』

「ん?」

『っ、すまない』

「いや、でもどうして僕のことをエルって?」

『自分でもわからない。ただ、なぜかそう言ってしまった』

「まぁそれは仕方がないよ。ルルーシュも疲れてるからだろうし」

『気を使ってくれる人間が少しでもいいから欲しいな』

「離れてる方が実感するものだよ。それじゃあゆっくり休んでルルーシュ、また明日」

『ああ、忠告感謝するぞ、エイス。また明日に』

 

そう言ってルルーシュは自分から通信を切った

でも、エルって呼ばれたのは初めてだ

多分ルルーシュが無意識でそういったとも思えるんだけど、その反面なんか気になる

確かに僕の名前はL.L.なんだけど、C.C.からもそう呼ばれたことはない

呼ばれるとしてもリートか、エイスか、L.L.かだ

うーん、なんでかなぁ・・・

 

 

「どうした、リート。何か困りごとか?」

「あ、C.C.。実はルルーシュのことでさ」

「ん?ルルーシュがどうかしたか?あの坊やがお前に何か変なことでも言ったのか?」

「まぁそうといえばそうなんだけど・・・」

「ほぅ、いったいどんなことを言った?」

 

C.C.の目がいきなり据わった

ワインとかのせいじゃない ちょっと怒ってる目だ

誤解を解いておかないと後々ルルーシュが大変なことになるなぁ・・・

 

「実はね、ルルーシュが僕のことをエルって言ったんだ」

「ん?・・・教えてないよな?」

「もちろん、あっちの名前は教えてないよ。でも、妙に慣れ親しんだ言い方だったんだ」

「エルか・・・リート、私も少し考えていたんだ。なぜ枢木がランスロットを捨てられたのか」

「・・・これも僕のギアスの影響なのかな」

「分からん。だがそうじゃないとは言い切れん。今確認すること自体はできないがな」

「うーん、でも気になるなぁ。なんでそんな呼び方を僕にしたのか」

「だが一回だけなんだろう?間違えただけだという可能性もあるぞ」

「まぁ、そうなんだけどね」

「辛気臭い話はやめだ。それより少し休め。私と違ってお前が大半のグラシャ=ラボラスの操縦をしていたんだから」

「じゃ、そうしようかな」

「ところで、さっきの通信はルルーシュからだったようだが、要件はなんだった?」

「明日の組織図発表に立ち会ってくれ、だってさ」

「私の事を加えることができなかった、あの会議か」

「興味ないって感じだね」

「先行きが見えている会議など不毛なだけだ。まぁ未来を知れてるからそういえるわけだがな」

 

そうC.C.が言うとシャーリーがいつもと違った服で戻ってきた

ちょっとだけ顔が赤いなぁ

 

「すいません。今戻りました」

「シャーリーか、どうだった?」

「いやぁ、気持ちよかったです。時々お邪魔してもいいですか?」

「私はまだ試していなかったんだがな、そんなに良かったか?マッサージ」

「お風呂もついでではあるんですけど頂きました。あ、地下の大浴場の方ですよ?」

「まぁそこまで気を遣わなくてもよかったんだがな。それで、これからどうする?」

「今日はもう遅いですし、これでお暇します。ヴェパールさんに乗って学園に帰りますね」

「その服は借りていけ。パイロットスーツはこっちでそちらに送ってやる」

「分かりました。リート君、今日はありがとう」

「こちらこそありがとう、お疲れ様、シャーリー」

「マオ君・・・あ、話さない方が?」

「そうだな、今は珍しく集中している。伝えておくから行ってくれ」

「はい、それじゃ、また」

 

シャーリーは、バルコニーから出てヴェパールに乗り込んだ

ヴェパールが手を振りながらアッシュフォード学園の方に飛んで去って行った

あの操作はおそらくシャーリーだな かなりよく訓練しているようだ

頼もしい限りだ ジョセフにも今度祝電あたりでも入れておくとするか

 

「さて、それでは私たちもそろそろ寝るとするか」

「マオ、マオ?」

「・・・」

「やれやれ、マオっ!」

「?!あ、C.C.、リート」

「大丈夫マオ?」

「あ、うん。ちょっとモニターに集中しすぎてた」

「そこまで紅蓮に目線を向けるか。ナイトメア乗りとしてやりあってみたくなったか?」

「そういう気持ちがないわけじゃないけどね。僕のダンタリオンは遠距離戦タイプだ。

近接バリバリのあの機体だと戦う舞台が違うよ」

「じゃあ、なんで?」

「ギアスの効果範囲のことを考えてたんだ」

「効果範囲?」

「ブリタニアのゴミを含めてどれだけギアスの効果の中に入れられたか。

あいつとあいつは読めなかった、みたいな感覚だよ」

「なるほどな、だからモニターで対象の声が聞こえなかったらここまでが範囲、

そういう目測をやっていたわけか」

「そういうこと」

「で、結果としてはどうだった?」

「150mくらい増えてた」

「は?」

「え?」

「ギアスの効果範囲がか?」

「うん」

「・・・」

「よし、マオ、目見せろ、いいから見せろ!」

「ちょ、ちょと、ちょっとま・・・・」

 

 

そこからはマオが逃げるC.C.が追う・・・

結局マオは捕まって、断末魔的叫び声をあげて寝ちゃうんだけど

ねぇ、C.C.・・・怖いよ?・・・・

 

「はぁ、はぁ・・・」

「だ、大丈夫C.C.?」

「ああ。それに確認もできた、確かにマオのギアスは強化されていた」

「り、理由とかって?」

「まったくもって謎だ。私たちのせいなのか、それとも過去にもこうなる可能性があったのか」

「分からないことだらけだ、未来から来たって言ってもやっぱりわからないことってあるね」

「それを乗り越えてこそ成長はするものだ。さて、先にマオは寝てしまったし、私たちも寝よう」

「そうしようか、明日の朝は僕が出るよ。C.C.は聞いてて何が意見があったら言って?」

「了解だ」

 

それから僕たちは一緒にお風呂に入って寝た

こう言っちゃなんだけど、お酒が入った状態でお風呂に入るのってちょっと危ない

だから一緒に入ったんだ ほかに何かある?

恥ずかしかったのは、うん 僕たち二人ともだったと思うけどね

それで、僕たちは倒れこむようにして寝た

思っていた以上に中華連邦の疲れがあったみたいだ

 

 

 

翌朝は、ホテルのモーニングコールで起こされた

いかんいかん、リートにいろいろ助けてもらったみたいだ

マオもまだ寝ているみたいだな

昨日は追い回してしまったからな、後で謝っておくとしよう

 

「おはようございます。モーニングコールでございます」

「いつも済まないな、朝食を持ってきてもらえるか?」

「かしこまりました。昨日のワインはいかがでございましたか?」

「ああ、うわさに聞くよりいい味と香りだった。感謝する」

「光栄でございます。では、朝食の方をお持ちいたしますので、今しばらくお待ちくださいませ」

 

受話器を置く

すがすがしい気分と、気持ちいい朝日だ

この二つを同時に味わうのはひさしぶりだ

リートとのまどろみの中で、二人顔を突き合わせて起きるのもいいがこういった日も悪くない

朝のひと時は静かな方がいい そう考えて、私はあの村の近くの家に住んだんだったな

 

「あ、お、おはよ、C.C.」

「ああ、リート、おはよう」

「なにしてたの?」

「いや、何も」

「そっか」

「ああ」

「うれしそうだね」

「わかるか?」

「長い付き合いだからね」

「それはどっちの意味でだ?」

「さぁね」

「ふっ、言うようになったな」

「まぁね」

 

寝起きのリートの後ろに覆いかぶさる

当ててはいるがリートも気にしていなさそうだ

 

「・・・大きくなったな」

「いつからの僕?」

「初めのお前だ」

「ん?どっちの?」

「さぁてな」

「C.C.も、すこし意地悪になった」

「まぁな、起きたか?」

「うん、顔洗ってくる」

「ああ、食事はもう少しで来るからな」

「わかった~」

 

私から離れて、リートは顔を洗いに行った

相変わらず朝は弱いな

だが、マオの家の時は朝は強いな・・・

なぜだろうな?

まぁ、気にするところでもないか

私は、隣の部屋に行きマオを起こしに行った

ベッドに座って窓の外の朝日を見ていた

なんだ、お前も私も似た者同士だな

 

「マオ、起きてるか?」

「うん、おはようC.C.」

「昨日は済まなかったな」

「いいよ、久しぶりに楽しかったし、ぐっすり眠れたし」

「そういってくれるならまぁ謝らないでもよかったか?」

「ずっとへそ曲げてたかもよ?」

「お前に限ってそれはないだろう?」

「ははっ、ありがとうC.C.」

「礼にはおよばん。お前も行って来い」

「わかった。行ってくるねC.C.」

 

そのあとリートとマオはしっかり身だしなみを整えてリビングに戻ってきた

それと入れ替わりで私も身だしなみを整えに行った

私の髪をすいてくれるのはリートの仕事というかまぁそういうことなんだが

そのほかはさすがにリートに任せるわけにもいかない

二人より時間をかけてリビングに戻った

もうその時点では朝食が運び込まれていた

あいも変わらず見事なものだ 

 

「待ってたよ~C.C.」

「早く食べよう」

「ああ、そう急かすな。よし、ではいただくとしようか」

 

いつもと同じようにいつもと変わらないおいしさの朝食をとる

だが、過去はいつもと同じようにならないよう私たちが捻じ曲げた

まぁ、いつか報いなどがくるだろうが、今を進めよう

食事を終え、久しぶりにマオが二度寝に入る

食事の後に寝るなともいいたかったがなんだかんだで神経をすり減らしていたのはマオなのかもしれん

私とリートはルルーシュの通信、まぁ黒の騎士団の会議とやらの参加待ちだ

手も空いていたし部屋に置いてあるチェスでもやって時間をつぶした

思っていたよりかは、腕は鈍っていなかったんだがリートは意識していなかっただろうな

キングの駒を二手目で動かした

 

「ん?なぜキングを?」

「自分が動かないと周りがついてこないでしょ?」

「ほう、珍しいな」

「そんでもってクイーンがC.C. 動かすわけにはいかないでしょ?」

「ほ、ほう、わ、私は玉の輿か?」

「万が一の時には助けてくれる女神様、そんなところかな」

 

な・・・

そ、それはそれでうれしいが、真顔でそれを言うか・・・

そんなどころではないっ!お前それ言われた惚れた女が言われたらどうなるか考えて言ってないだろう!

赤面間違いなしだな!商売したら大儲けか? ま、するつもりは初めからないがなっ!

そんなこんなでチェスも終盤になりつつあるときにルルーシュからの通信が入った

 

「いったん休憩だね」

「そうだな、茶でも入れてこよう」

「ありがとうC.C.」

 

キッチンの方へC.C.が歩いてる時に僕はルルーシュからの通信を取るためにスイッチを入れた

サウンドオンリーの設定に加えてグラシャ=ラボラスのを介してさせるから万が一

この通信を傍受することはできない

 

『エイス、通じているか?』

「ゼロ、問題ないよ。もう始まってる?」

『いや。だがすぐに始まる、ここにメンバーも集まってくるだろう』

「都合の悪いことは言うつもりはないから安心して」

『助かる。・・・どうやら集まり始めたようだ。始める準備を』

 

通信から聞こえてくる声は、カレンや、藤堂、それから屑とがらくたもいるね

カレンたちはともかく扇グループの面々がここに残ってるのは個人的に不服だ

 

『それでは、皆集まったようなので、黒の騎士団再編成による新組織図を発表する。

軍事の総責任者に藤堂鏡志朗。情報全般、広報、諜報、障碍の総責任者にディートハルト・リート』

 

あ、そういえばディートハルトの姓ってリートだったんだ

まぁ僕の名前がリートであることに変わりはないんだけどね

 

『このブリタニア人が?』

『しかもメディアの人間だぞ』

『ゼロ、民族にこだわるつもりはないが、わざわざブリタニア人を起用する理由は?』

『理由?では私はどうなる?知っての通り私も日本人ではない。必要なのは結果を出せる能力だ。

人種も、過去も、手段も関係ない』

『分かった、分かったよ』

『副指令は、扇要』

『俺が?』

『不服か?』

『いや』

 

ここで一手打たせてもらおう 少なくとも今君がそこにいるべきじゃない

優柔不断で黒の騎士団を壊滅に追いやった君がね

 

「口をだしてもいいかな、ゼロ」

『!?』

『彼は、黒の騎士団の協力者だ。名前を知っている人間はこの場には少ないだろうが。

少なくとも先の戦いにて目の当たりにしたものも多いだろう』

『あの黒と紺色の・・・』

『その通りだ、藤堂。それで、どの事に口を挟みたい?』

「扇要の副指令就任について」

『なんで、元々のリーダーは扇だぞ?』

『新参者じゃあ、問題があるだろ!』

「どこが?」

『え?』

「能力はあるとは思う、少なくともゼロが君たちのグループに合流するまではリーダーやってたんだから。

だけど、今はゼロっていうリーダーがいる。性格が優柔不断なあなたが副指令をやるべきじゃないと進言する」

『なんだと!扇が副指令だと悪いっていうのかよ!』

「じゃあ聞くけど、なんで副指令に自分が選ばれると思ってなかったの?扇さん」

『え?』

「あなたはさっきこういったよね。俺が?、いやって。それは副指令にはなりたくないと思っていた。

周りに囃し立てられて自分がやるしかないから副指令をやる。そういう感じに聞こえたよ?」

『・・・』

「僕は、副指令が完全に決まるまで藤堂さんに副指令を代行してもらった方がいいと考えるけどどう?ゼロ」

『どうだ、扇。協力者の意見に何か言いたいことはあるか?』

『いや、そ、その点からいえば、俺は向かないとは思ってる』

『扇!お前本気で言ってるのかよ!』

『だけど、実際彼が言っていることは本当だと思ってる、けどしっかりこの組織の一員としていれれば』

『それはもちろんだ。扇の意見も参考にさせてもらう部分もできたが、現状、藤堂に代行として副指令についてもらいたい』

『承知した。だが、人数が足りないうえに黒の騎士団の中では我々は若輩者だ。

ゆえに扇を補佐につけたいと思うがどうだろうか?』

「それでいいならいいと思うよ」

『ではその通りにしよう』

『おい、ゼロ。そいつの言いなりのようになってるけどよぉ。そこまでそいつの意見を参考にする必要があるのかよ』

『では玉城、逆に君に聞こう。もし彼らとおなじナイトメアを君が持っていたとして、先の成果を上げることができるか?』

『うぐっ・・・で、できるに決まってらぁ』

「カレン、急に話を振るようだけど玉城の操縦技術はどれくらい?君の目線で言ってほしい』

『は、はい!・・・もしあのナイトメアを持っていたとしても、そのテクノロジーの差から操縦がなお難しいと考えます。なので・・・』

『玉城には無理だ、とそう言いたいんだな?カレン』

『はい、ゼロ』

『というわけだ。先ほども言ったが必要なのは結果を出せる能力だ』

『・・・』

 

君は、自分の力に過信しすぎだ

できないことがあることを学んだ方がいいよ

もしくはC.C.が言ってたっけ・・・たしか、(玉城は宴会太政大臣)だったっけ

その役職をゼロに作ってもらったら?

 

『さて、発表を続けよう。技術開発担当にラクシャータ』

『当然♪』

『0番隊隊長、紅月カレン』

『0番隊?』

『0番隊だけは、私の直轄となる。親衛隊と考えてもらえればいい』

『親衛隊・・・ゼロの』

『また、0番隊は協力者との連携も考えている。とても重要な任務になる。頑張ってくれカレン』

『はいっ!』

 

なるほどね、あの時カレンと少し離れてた時間のことはしっかり感じてたか

それに同じタイプの通信機を持たせてる

おそらくゼロにだけは言ったんだろうね それならこちらもそれほど口を挟まないで済むな

 

『1番隊隊長、朝比奈省悟、2番隊隊長、仙波崚河、3番隊隊長、影崎 絆・・・・』

 

そこからかなりの時間ずらーっと名前が出てきた

どれがどれで、みたいなことは特に言うつもりもなかったし言う必要もなかった

その間にC.C.がお茶菓子とお茶を持ってきてくれた

なんだか結構あきれてたな~ この時私はなんで棒立ちのままあの場所にいたのだろうとか

 

『第2特務隊隊長、玉城真一郎、以上だ』

『よっしゃ』

『と、言いたいところなのだが』

『へ?』

『先ほど、玉城、お前は自分でさっきの事をできないといったな?』

『だ、だって』

『特務隊は、特殊作業や工作、最終手段として突貫戦術も視野に入れておかなければならない。

少々組織図は問題が残るが第2特務隊は解体、第1特務隊に副隊長を二人置くこととする』

『ちょ、ちょっと待ってくれよ!俺だって!しっかり役に』

『立っているのは分かっている。皆の士気向上のために色々やってくれていることは聞いている』

『だ、だろ?』

『だが、士気向上の見返りとして活動資金をかなり使っていると聞いているが?』

『いっ!?』

『とりあえずその事は後に回す。現状はその通りにさせてもらう。異論のある者は出てきてくれ』

 

その場において、特に異議に申立てする人はいなかった

この点に関しては扇も特に口を挟まなかった、というか、扇グループ全員が玉城を白い目で見てた感じがした

その時、ディートハルトがゼロに話しかけてきた

 

『ゼロ、一つよろしいでしょうか?』

『ん?』

『後程協議すべき議題があります。協力者の方にもご同席願えないかと』

「こっちは問題ないよ。むしろこっちが居て差しさわりない?」

『いえ、ゼロに意見できる方なら私もお話させていただきたいものです』

「了解だ。後程連絡をよこせ」

 

その場にいる何人かはどよめきが走った

なぜなら、C.C.がそこで声を発したからだ

『掌握』

二人いることと同時に、こちらに意見を差し挟まれないように釘をさしたんだ

もう、黒の騎士団はこの場においてゼロ以外に発言権を持たない

 

『了解した。では、これで新組織図の発表を終了とする。各自解散してくれ』

 

 

 

――――――目に見えた障害は取り除けた さてこれから世界はどう捜査してくるか

無視か、行動か、傍観か、変革か 止めさせるものか、私たち、罪人の力でな

 

 

 




結構原作頼りな今日この頃

すんごい変えた上に書いたなぁ・・・
自分でお茶をいれよう・・・ C.C.にお茶いれてほしいよぉ

月一ペースを何とかして変えたいなぁ


感想などありましたら、お待ちしています。


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番外 クリスマスの一時

短いけどかけたっ!
良しとしよう!

何かこういうイベントの時にこう言う事を書いた方がいいですかね?
何か意見がありましたらぜひともお願いします^-^


では、番外です。


「クリスマスだと?」

「うん」

 

私は、リートからの提案に頭を悩ませた

確かに、未来の世界ではクリスマスの歴史はあるにはあった

そう、あるにはあったんだ

だが、時が経つにつれてその行事を重要視していかなくなった

ブリタニアも、超合衆国もその行事以外にイベントが目白押しだったからな

まぁそれほど興味をひかれるものは無かったな アッシュフォードの巨大ピザ以外は

 

「なんでそんな話を?」

「今、エリア11でそんな事ばっかりやってるしテレビでもいろいろ言ってるよね」

「ああ、そうだな」

「それにフロントの人も、クリスマスケーキ、サービスで御入用ですか?

って聞いてきたんだ。クリスマスってどういう物なのか知りたいなぁ」

「そうか・・・」

 

真っ正直に伝えてもいい

マオはクリスマス自体体験していない・・・と思うが

シャーリーは・・・言うまでもないな、あの父にあの娘ありだ

やっていないわけがないだろうな

 

「まぁ一般的な所で言うならば、サンタクロースと言う男がな?

子供たちに夜中の間にプレゼントを配って回るんだ」

「・・・不法侵入者?」

「確かにな、だがそれは大人の嘘でな?

サンタクロースは実は親だったというのが大部分だ」

「・・・なるほどね、それちっちゃい子供たちには夢を壊しちゃうから言わないんだ?」

「そうだな、だが、ルルーシュみたいなマセたガキは気づいていたと思うがな」

「じゃあ僕のサンタクロースはC.C.かな?」

「そう、なるのか」

 

・・・・・・・意を決するのは早い方がいいな

もし後でこれをやろうと決心しようとしてもおそらくできはしないだろう

では、あの役はシャーリーにやってもらうとしようか・・・

 

「よし、分かった。なら、リートにクリスマスプレゼントをやろう」

「え、でも・・・どうやって?」

「少し、部屋で待っていてくれ。今から準備をする」

「な、何か手伝うことってない?」

「お前とマオは楽しみにしておけ。きっと楽しいことになるぞ」

 

そこでリビングからリートを追い出して、そばに置いてあった通信機をつなげた

相手はシャーリーだ

 

「シャーリー、聞こえているか?」

『え、あ、え・・・』

「聞こえているなら、話は早い。ヴェパールに乗ってさっさと来い。

クリスマスパーティーでやってほしいことがある」

『あ、で、でも』

「今回だけは反論は許さん。いいかっ!」

『は、はいぃっ!』

 

リートが喜ぶなら、今日という日だけ私は悪鬼羅刹になってやるさ

あの服を来た悪鬼羅刹か・・・失笑しか出てこないな・・・

だが、後悔などないっ! 羞恥心で身悶えても耐えてみせるっ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく経って内線でC.C.がリビングに来ていいって言ってきた

大体日も暮れて5時くらい マオは、珍しく寝てる

朝からナイトメアの練習で忙しかったみたいだ

寝言で、喋ったって言ってたけど・・・何かあったのかなぁ

 

とりあえず無理矢理おこしちゃ悪いと思って部屋を出た

リビングまでの道のりがやけに長く感じる

雰囲気がいつもと違う、クリスマスってこういう感じなのかな

リビングの方を向いてみるといつもお世話になっている従業員さんが

扉を開いてラックを押しながら出てきた

 

「これはエイス様、いつもご利用いただきありがとうございます」

「あ、どうも。し・・・セレスが何か頼んだんですか?」

「はい、何やらパーティーをするとかで。我々従業員も参加しないかと

お誘いくださったのですが、こちらは申し訳ながら遠慮させていただきました」

「結構、性格とかも見えてきたんじゃない?」

「本心であのようなことをおっしゃられる方は大変珍しいですね。

また、セレス様の武勇伝が増えます」

「今度機会があったら話してもらえないかな?」

「承知いたしました。それでは、失礼いたします」

 

いつも思う

あの白髪の執事っぽい従業員さんってC.C.の事を本当に気に入ってるんだと

ここに入ってしばらくの間はあの人がここを仕切ってるわけでもなかった

だけど、ある日を境にフロントもこの部屋のルームサービスもあの人がやるようになった

こっちとしても気兼ねなく話せるからうれしいんだけど

 

「C.C.、入るよ?」

 

返事がなかった・・・

もしかして着替え中?

でも、来いって言ってたから問題ないよね

ちょっとだけ考えてドアをあける

 

リビングに入ってみたけど誰もいなかった

テーブルにはさっき持ってきたであろうパーティー用のグッズ?と

・・・アッシュフォードの制服?

 

 

 

 

 

 

 

「リ、リート君・・・」

「メリークリスマスだ!リート!」

 

 

 

 

 

声がする方を向いてみたら、なんか茶色い着ぐるみを着て角と赤い丸鼻を付けたシャーリーと、

帽子をかぶってサンタクロースの服を着てるC.C.が居た

ただ、その光景を言っちゃえば簡単 シャーリーは多分トナカイの着ぐるみ

でも体にフィットしすぎてる いろんな意味で

でもってC.C.はサンタなのにミニスカートだ・・・

そして極め付け・・・シャーリーに巻き付いてるベルトをC.C.が握ってる

うん・・・言いたいこと分かるんだ サンタとトナカイだって

 

そこまでリアルに再現しなくてもいいと思うんだ うれしいけど

 

「は、恥ずかしいよぉ・・・」

「何を言ってる、クリスマスなんだからコスプレぐらいしてみせろ!」

「リート君に見られると思ってたけどここまでとは思ってなかったんですっ!」

「窓の外を見ろ!ヴェパールも思っている以上にノリノリじゃないか!」

「If you give the corner of reindeer, it is fun(トナカイの角を付けると、楽しいです)」

「ヴェパールさん!?さっきどこに行ってるのかと思ったら・・・酔ってません!?何かに!」

「問題なかろう、さぁこのままパーティーでも始めるぞ!」

「ちょっと待ってください!せめて、せめて着替えさせてください!」

「ベルトを握られているお前に逃げる権利などあるものか。

さぁ羞恥心と一緒にこのまま楽しめっ!」

「セレスさんも酔ってません!?お酒飲んでないですよね!?」

 

 

生まれて初めてのクリスマスは本当に楽しいと思えるものだった

シャーリーはC.C.がベルトを手から離すと一直線に僕の隣に来て

「お嫁に・・・」

って呟いた その先はなぜかC.C.が杖型キャンディーを投げて封殺してたけど・・・

ちなみに、それをもらって気絶したシャーリーは起きる時まで僕の膝の上だった

C.C.はそれを思いっきりカメラで撮ってたけど・・・シャーリーには言わないでおこう

結構大声で騒いでたけど、まさかヴェパールが空中でダンスを披露するとは思ってなかった

いったいどんな自己進化に走ってるのか気になるところだけど、今日は気にしない

 

 

 

「リート」

「C.C.」

「どうだ、こういうのも悪くないだろう?」

「そうだね、勢いでこんなことをしたC.C.も見れたし」

「ばっ!バカなことを言うな。いったい誰が恥ずかしがっていた?」

「C.C.」

「っ!」

 

顔を一気に真っ赤にしてから僕にC.C.が抱き着いてきた

ちょうど相手の顔が見えないくらいに近く

 

「私だって、リートにクリスマスを体験させてやりたかった。今まですることができなかったからな・・・は、恥ずかしかったんだぞ?リート・・・」

「うん」

「勢いだったんだ・・・」

「うん・・・」

「当てているんだぞ?少しは反応を見せろ」

「・・・」

「好きだぞ、リート」

「僕もだよ、C.C.」

 

 

 

 

僕たち二人は寒い屋外で、椅子に座って話してた

 

私たちは身を寄せ合って・・・子供のころのリートの事も今のリートの事も

思い出したりして

 

こういうことができれば、もっと楽しいんだろうな

 

す、少しは私にお、お、お手付きしてもいいんだぞ?リート

 

C.C.がこっちを上目使いで見てくる、やっぱりきれいだしかわいい

 

もう少し先か?いいさ、何年も生きた、時間ならいくらでも積み重ねていけるさ

 

きっと、今日もこれからも一生忘れないと思う、C.C.もこの夜景も

 

 

――――――二人なら・・・・何も怖くはない




シャーリーごめんっ!ホントごめんっ!
絵でかいたら多分、ナナリーINワンダーランドのバンビよりきわどいと思うっ!

ご想像にお任せしますっ!

きっとC.C.ならこういうでしょう・・・

「男子諸君妄想は終わったか?」

1.イエスユアハイネス
2.イエスマイロード
3・イエスユアマジェスティ

正解はどれかな♪

すんません、クリスマステンションまじぱねぇっす・・・




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第四十二話 Such a thing is a lie to lie in order to tell a lie

新年一か月あけましておめでとうございますっ! ちくしょー!

一月は忙しすぎて書く暇がなかった・・・
みなさんいかがお過ごしですか?
僕は・・・元気ですよ?たぶんwww

アキトももう少しですね~
いい加減C.C.の声が聴きたい・・・DVDで聞いてはいるんですが

現在2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければご協力いただけると嬉しいです。
物語が変化する可能性がガンガン出てきます。
想像するだけで楽しくなってきます

では、本編になります。
どうぞご覧ください。


 

 

 

 

 

『枢木スザク、彼はイレブンの恭順派にとって旗印になりかねません。私は暗殺を進言します』

『暗殺?枢木をか』

『なるほどねぇ~、反対派にはゼロっていうスターがいるけど、恭順派にはいなかったからね~』

『人は主義主張だけでは動きません、ブリタニア側に象徴足りうる人物が現れた今、もっとも現実的な手段として暗殺という手が・・・』

『反対だ』

『ん?』

『そのような卑怯なやり方では、日本人の支持は得られない』

『私は、もっとも確実でリスクの低い方法を申し上げたまで決断するのはゼロです』

『なるほど、ということなんだが、どう思う?』

 

黒の騎士団を解散させてから数十分後、再度ルルーシュから連絡がついた

上位陣の会談に参加してほしいと前もって言われてたから準備はできてた

訪ねてきたというか、聞いてきたのはスザクの処遇の問題

ディートハルトはやっぱりブリタニア人だ、日本人の気持ちを汲み取ることをしない

だけど、気持ちを汲み取ることをしないのは僕たちも同じだ、程度の違いだけなんだけど

 

「とりあえず、ディートハルトさん?でいいのかな?」

『ゼロの協力者にさん付けはむず痒い。呼び捨てで構いません』

「そっか、なら一つ聞いておきたいことがあるんだけど」

『はい、かまいません』

「君の目的は何?」

『は?』

「黒の騎士団に所属する理由のないブリタニア人。それもメディアの人間だったんでしょ?」

『私は、あの枢木スザク強奪事件の時に初めてゼロを見ました。震えたんです。新しい時代が、人という形をとってそこにいる。私はゼロを撮りたいのです。

たった一人の男が組織を作り、国家を打倒し、いずれ世界に君臨する。その歴史を私が一番近くから記録する。こんなに心躍ることはない!』

「なるほどね、自己満足と言われても仕方がない撮影者、そんなところ?」

『主観無き情報などあり得ません』

「それに関しては同意するけど・・・分かった、とりあえず理解はしたよ」

『恐れ入ります』

「ラクシャータ?」

『はぁ~い』

「白兜の解析はどういった状況?」

 

 

『3割と言ったところかねぇ。予想通りプリン伯爵のナイトメアだった。ああ、かつての知り合い

正式名称はZ-01『ランスロット』 紅蓮と大幅のポテンシャルは同じ第七世代相当って書いてあったから紅蓮もその扱いにはなるねぇ。

表面上のデータはこんな感じだよ、エ・・・名前は伏せておいた方がいいんだっけ?』

『その通りだ。ラクシャータ、気を付けてくれ』

『分かったわ』

『ゼロ、我々にはまだ教えられないというのか?』

『時期がまだ来ていない。共闘したとはいえ万が一情報が洩れでもしたら我々は、

彼らを失うことになりかねない。それほどまでに私は彼らを重視している』

『私も助けてもらった身だ。礼だけでもと思ったのだが』

「受け取っておくよ藤堂さん?」

『ディートハルト同様呼び捨てで構わない。位分けはしっかりしておかなければ』

「了解。現状だと枢木はランスロットをこっちに取られたから大幅な動きはできない。

けど、それでもランスロットの代用品を用意してユーフェミアの騎士として振る舞おうとするはず。直ぐに、行動に移せる事柄が来るはずだ。その時、あの時のように枢木を捕虜にすればいいと思うよ」

『それは、いつもの予感か?』

「まぁね」

『・・・分かった、勘に頼るのは彼のだけでいい。とりあえずはその方向で動く、異議は?』

『私は特にはないわぁ。あの機体も譲ってもらったし~』

『承知。ありがとう協力者殿よ』

「むず痒いよ・・・」

『・・・承知いたしました』

 

承知してないって声だな まぁ分かっていたさ

ディートハルトのしたことは前にルルーシュから聞いていた

さて、もう一つ手を打たせてもらおうか

ふふっ・・・あれとはまた違った布石をな

 

「ゼロ、もう少し話がある。内密な話だ」

『分かった。では藤堂、私はもう少し話してくる。後を頼む』

「分かった」

 

『俺の部屋だ。ここでは名前で呼んでも問題はない』

『どうした?ルルーシュ』

「C.C.?」

『ああ・・・ここではどう呼べばいい?』

「エイスだね。向こうの名前はさすがにね」

『そうか、それでルルーシュ。何を悩んでる』

『それは・・・』

『枢木の事か?簡単なことだろう?枢木スザクにギアスを使えばいい』

『ダメだ』

 

だろうね

ルルーシュはスザクを殺せるはずがない

相当なことが起こらない限りは

辛い幼少期を生きてきただからだろうけど

 

『何故だ、意地か?それとも友情、プライドか?』

『っ・・・全部だ』

『たとえ殺すことになっても・・・か?』

「おい、C.C.ずいぶんと大人げないな、なにをそんなに焦っている」

『っ!』

『焦ってなどいるものか。ただこの優柔不断の坊やに選択の余地を与えているだけだ』

「魔女が聞いてあきれるな、どっちが子供やら」

『だが、その通りだろう?』

「どうだかな」

『ヴィエル・・・何か手があるとでも言うのか?』

 

焦っているのはむしろルルーシュの方

だけどC.C.は向こうのC.C.が焦っていると言った

つまりは、そういうことなんだろうね

難しいところだ

 

「とりあえず、お前に一つ聞いておきたいことがある、ルルーシュ」

『・・・なんだ』

「枢木スザクのパーティーはいつやる?」

『何?』

「彼女から連絡が来てな、そこなら問題なくエイスも行けるだろうと思ってな」

『何かの布石か?』

「楔だな。あと、エイス自身も少し羽を伸ばさせてやりたい。潜伏生活もなかなか厳しい』

『お前は来ないのか?』

「なんだ?私に来てほしかったのか?」

『ばっ!そんなわけあるか!』

「ふっ、冗談だ。もとよりエイスしか行かせるつもりはない」

『・・・明日の昼だ。エイス、お前来るのか?』

「まぁ、ヴィエルが行ってもいいって言ってるし、お邪魔しようかとは思うよ。

ダメかな、ルルーシュ?」

『いいや、前回の様な事にはしたくないからな。前もって届け出を出しておこうと思っただけだ』

「なるほどね。分かった、明日を楽しみにしてるよ」

『ああ。ではまたこちらから連絡する』

「了解~」

 

ナイトメアの練習から帰ってきた僕は通信をしてるリートとC.C.を見た

二人も僕に気が付いて手でおかえりしてくれた

ちょうどリートが言ったすぐに、向こう側のゼロ・・・ルルーシュはすぐに通信を切った

切る寸前C.C.がなにか笑ってたような気がするけど、でも、なんで?

 

 

「C.C.なんでリートにあの学園に行かせるの?」

「ん?ああ、マオには説明していなかったか」

「布石っていうことはまぁ、分かったんだけど」

「さっき話していたディートハルト、アイツはこの後カレンにスザクを殺すよう言うんだ」

「え」

「問題はそれをどうやって止めるか。ルルーシュが止めてもいい。問題はない。

だが、もしリートが止めたら」

「・・・旧東京ドーム跡であったエイスと」

「同一人物であることがわかる」

「話せる時間もだけど、カレンとはあの時以来話せてないからね。遠慮してるのかは分からないけど、通信機も使ってこないしさ」

「この時のカレンは、ゼロに頼ってもらえなくて少々ふてくされていたような気がしたな。

まぁ私が黒の騎士団の役職無しで、よしとか思ってそうだが」

「こっちとの連携も視野に入れておかないといけないし、まぁ今が話せる時だよね」

「何か問題はあるかリート」

「今回はあの黒いコンタクトレンズを入れる必要はないし、そのままで行ける。

カレンを驚かすために仮面でも持っていこうかな?」

「そうだな、あの仮面の存在は私たちと黒の騎士団しか知らないからな」

「分かった、じゃあ明日の準備をしてくるよ」

「僕は、C.C.と一緒にいていい?リート」

「日頃頑張ってるんだし、今日はゆっくり休んでいいよマオ」

 

そういって僕はその場を離れた

C.C.はそれほど気にしてない様子だった

だって、通信中はチェスをしてたり、僕にかぶさってきてたりしてたからね

結局チェスは僕が勝ったけど、うーん、最後までクイーンは動かさないつもりだったんだけどなぁ

やっぱりC.C.はすごい

僕の駒は、キングとクイーン、ビショップ、ルーク、ナイト、ポーンがそれぞれ一駒ずつ

C.C.は、負けたらすぐに並べなおしてどれを残したのか分からなくしちゃった

気づいてたんだね、やっぱり

うん、だからC.C.はすごいんだ

 

 

 

 

 

―――――――――――――・・・・・・・・・・・・予定通りだ、ああ、分かって・・

・・・・・・が?好きにさせよ 下がってよい

 

準備は整いつつあります 嘘をつくために嘘をつくそんなものは嘘だ でしたな

契約は続いています 向こうは玩具に夢中なようですが・・・

ああ、後、何年待てばよいのでしょう・・・リート兄様

 

 




また一つ布石を投下

また一つ、フラグを建立

よし建設かんりょー!

次回は一年前この小説を投稿した時になると思います。


感想などドッシドシお待ちしてます。


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第四十三話 Strategic move of avoidance

ちょうど一年前
なつかしい、第一話、いや第ゼロ話
あの時とは本当に書き方も変わったしなぁ・・・

初めは本当にこんな小説を見てくれる人がいるのかと思いました。
でも、見てくださる皆様が居て本当に嬉しいです。

ちょっと感傷的になってしまいましたwww


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もしよろしければぜひよろしくお願いします。


では、本編です。


翌朝になって僕はアッシュフォード学園の方へ向かった

C.C.とマオと朝食を済ませてから

二人は今日一日、布石を打つって言ってダンタリオンに乗って

出て行った マオ、嬉しそうだったなぁ

ただ、C.C.がなんでグラシャ=ラボラスで行かなかったのかは分からない

ネビロスもあるから汎用性では上のはずなんだけど・・・

 

過去とはいえ改変の部分も明確に出てきた そしてその歪みも

動くこと自体は、それほど問題は無くなってきてる

元々僕たちは日本人じゃない まぁブリタニア人でもないんだけど

だから表だって僕たちを非難する人は居なくなった

それに加えてグランド・デューク・ホテルからのお墨付きももらえた

C.C.の言ってたようにこのホテルはエリア11の中では頂点

泊まるのは愚か入る事もステータスになる・・・らしい

だからスイートフロアの宿泊証明書はそれなりに有効っていう話

それに気づいたC.C.が租界のショッピングモールに行って買ってくるか

なんて言ってた 案外マオはそれに付き合わされてるのかも ダンタリオン込みで

 

 

「だけど、ここまで露骨だと日本人も大変だよ・・・」

 

呟いたのはブリタニアレールの中

乗客は思った以上に少ない

ブリタニアに講義をする国民はほとんどいないからだけど

昨日のスザクの騎士叙勲ならび誓約式典の放送が車内のモニターから映されてる

だけど、誰一人としてその画面に目を向ける人がいない

気にしてるのはその左右にある天気予報と広告、占いだけだ

本当に真ん中を見る人はいない 好きで無視してるんじゃない

無関心なんだ ユーフェミアの騎士だろうとなんだろうと

国民の方が悲観的だ 貴族の方がまだかわいい 傍から見ればそう思える

だけど僕達は気にしない 有象無象の意見なんかで、感情なんかでは

 

レールポイントについてすぐ見知った顔を見つけた

 

「エイス君ー!」

「シャーリー?」

 

見つけた途端にグラスゴーも真っ青な速さで走ってきて急ブレーキ

さすが、運動部だね・・・

 

「どうしたの、シャーリー?」

「ぜぇぜぇ・・・セレスさんから連絡があって迎えに行ってやれって」

「僕を?」

「うん、ルルからも話は聞いてるから、今日のパーティー来てくれるって」

「少しだけ久しぶりだから覚えてくれてるかどうか」

「生徒会のみんなだけだね。あ、そう言えばカレンにエイス君は会ったんだっけ?」

「学園ではまだ。今日少し話してみるつもり」

「ふぅ~ん」

「な、何?」

「べっつに~。ほら、早くいこ?」

「あ、うん」

 

さすがにホテルの時とかマオ君のお家の時みたいに腕にしがみつくのってできないよぉ

セレスさんの通信でリート君を迎えに行けって言われたのは

もしかしたら、私一歩前進したかなと思ってはしゃいじゃったんだけど

その後でやっぱり上だったんだって思っちゃった

きっと私の事結構わかってるなぁ・・・

だってきっとはしゃいだままだったらリート君って言ってたもん

釘を刺されたのはその部分 まだ勝てないなぁ

でもその後私から話を振ってみたらカレンとお話だって

せっかくかわいい女の子がいるんだからエスコートするくらい言ってほしいな

引っ張って急かしたのは私だけど

 

「あれからどう?」

「ヴェパールさんには、相変わらずお世話になってるよ。シミュレーションも

どんどん難しくなってるし」

「高機動戦はまだ難しそう?」

「うん、まだまだ頑張らないとだね。足りないことが多くって」

「でも、ランスロットにも勝てたんだ。自信持っていいよ?」

「・・・ありがとう、エイス君」

 

楽しい時に時間が過ぎるのは本当に早く感じる

歩いてたと思ってたらもう学園に帰ってきちゃってた

もう少しくらい長くてもよかったのにぁ・・・

入口の所にはルルが壁に寄りかかってた

 

「ルル、連れてきたよ~!」

「シャーリー、お疲れ様。そうだ、会長がシャーリーを探してたぞ。

言い訳はしておいたから早く行った方が良いと思う」

「あ、そういえばクラブハウスで食べ物の準備があったんだ・・・」

「僕の事は気にしないでいいよ」

「分かった、それじゃあエイス君、また後でね!」

 

も~ミレイ会長ったら、こういう時に限って私に頼んだりするんだから~

でもまた後で会えるから問題なし 急いで終わらせよう!

 

 

「こうして会うのが久しぶりに思えるな、エイス」

「まぁ、いつも通信で声は聴いてるからそれほどって感じはするけどね。

それで・・・」

「おっと、入り口で話すのはおかしいな。中に入るか」

「そうだね、じゃあ歩きながら話そうか」

 

この辺りの機微はさすがだと思うな

からかうことはできるけど、やっぱり普通の生活をしてるのはいいね

僕が別に普通の生活をしてないっていうわけじゃない

C.C.と一緒に生活してれば、特別な毎日になる

連れて行ってもらった辺りは特にそう思えてたな

でも、世間でいう一般的な事は抜けるね

C.C.と暮らす分には気にしないんだけどさ

 

「ところで、今日は何のために来た?」

「いきなりだね。まぁ、関係のあることなんだけど」

「向こうでは活躍してもらっているからな。いったい何をするのか気になるところではある」

「カレンを止める」

「何?それはいったいどういう意味だ」

「昨日のディートハルトの返事はどう感じた?」

「質問を質問で返すな。・・・そうだな、確かに何か詰まった言い方はしていたな」

「カレンとはあの後会話した?」

「いや」

「そっか」

「・・・つまり、ディートハルトがカレンに暗殺を指示した」

「対象は?」

「スザクだな」

「そういうこと」

「あの時指摘しなかったのは、俺からディートハルトに釘を刺させるためか?」

「それもあるけど、カレンと話をしておきたくてね」

「0番隊の打ち合わせか何かか?」

「それも込みでね」

「そうか・・・で、シャーリーの方は?」

「やっぱり気になる?」

「なっ・・・気にならないわけないだろう」

「それを言ってもらえるだけでも安心した。今ナイトメアの練習の真っ最中。

水泳部もやってるから練習は稀だけどね、イメージトレーニングはしてるみたい」

 

嘘は言ってない

実際シミュレータを通しての訓練は実践にほど遠い

グラシャ=ラボラスもダンタリオンもヴェパールも装甲に傷がつかないほど固い

生半可な戦闘じゃなく本気の戦闘をすれば自然と強くなっていく

僕たちの共通認識なんだ、シミュレータでの訓練=イメージトレーニングだと

 

「そろそろ着くぞ」

「クラブハウス自体には初めて入るな。どんなのだろう?」

「俺とナナリーが暮らしている所だ、理事長の好意でな」

「なるほどね」

 

近づいて行くにつれてザワザワしている感じがする

準備もだいぶ終わったみたいな感じだ

それで歩いている途中でいきなり静かになった

何かあったのかな?

 

「それでは、我がアッシュフォード学園生徒会風紀委員、枢木スザク君の

騎士叙勲を祝いましてぇ、おめでとうパーティー開始!」

「「「乾杯!!」」」

 

「今のってリヴァル?」

「みたいだな、どうやらもう始めてしまった様だ」

「それじゃあ行こうか」

「ああ、俺は少し用があるから後から行く。会場はこの扉を抜けてすぐだ」

 

そう言ってルルーシュはクラブハウスの横を通り過ぎて行った

住んでるところに何か忘れ物でもしたのかな?

大きめの扉を開けてもう一つ扉があった 

にしても入口は手動なのに中は自動ってどうなってるんだろう?

ま、いっか

 

「会長、ニーナは?」

「ちょっとお花摘みだって」

「もう、知ってても言わないで下さいよ~」

「シャーリー、ミレイ会長」

「あ、エイス君」

「おっそーい、もう始めちゃってるよ、リヴァルが」

 

久しぶりに会った会長は相変わらずだった

このテンションの高さにはまだちょっと慣れないなぁ

二人と話してると別の出入り口からカレンが入ってきた

 

「ん?あ、カレン!ピザ並べるの手伝って!」

「あの人は?」

「ああ、エイスは知らないんだっけ。カレン・シュタットフェルト。

彼女も生徒会のメンバーだよ。紹介しようか?」

「後ででいい?」

「よし来た、お姉さんに任せなさい!」

 

ルルーシュも入ってきた

だけど、変えるためにはぼくがやらないといけないんだ

談笑してる生徒たちの合間を縫って早歩き

歩いてるスピードなら問題なく止められる

そして、ナイフを持ってる右手をつかむんじゃなくて肩で止める

 

「っ!?」

「ごめん、ちょっとお話いいかな?カレンさん」

「あなたは?ここの生徒じゃないみたいだけど」

「良いから。大事な用事も放っておいて、さ」

「?!」

 

それから、僕はカレンの手を引いてホールを出た

シャーリーの方から刺す視線を感じたけど気にしない・・・

 

「それで、あなたはいったい何者?」

「それには、どう返したらいい?黒の騎士団0番隊隊長 紅月カレンさん?」

「・・・さっきの事と言い、あなたはいったい」

「説明するより、これを見てもらった方が早いかな」

 

そういうと僕は、懐から半月の仮面を取り出して顔に当てる

 

「あ、あなたは・・・」

「こっちで会うのは初めてだね、カレン」

「エ、エイスさん・・・ですか?」

「うん」

 

ここまでびっくりしてもらえるとやっぱり少しうれしいね

でも、今回はその為だけに来たわけじゃないんだ

仮面はこの為だけに持ってきたからすぐにしまうけど

 

「どうして、アッシュフォードに・・・」

「まぁ、昨日のディートハルトの返事が気になってね。

アッシュフォードに何か介入してきそうだったし、カレンならそれもありうるかなーって、

思っただけだよ」

「確かに、その事では言われましたけど・・・えっと」

「ここでも僕はエイス・トゥバリエで通ってる。

君が生徒会にいないときに一度だけ来たことがあるんだ」

「そうですか。でも、なんでスザクの暗殺を止めたんですか?」

「ディートハルトの言葉をゼロの言葉より上に取る気?」

「そ、そんなことは」

「しないよね、少なくともゼロはスザクを殺すことを望んでない。

それはこの前のトレーラーでの会議ですでに決まってる」

「そうだったんですか・・・」

「それと、個人的に聞きたかったことがあってね」

「はい!」

「なんで、渡した通信機を使ってこないの?」

「へ?あ、いや、あの。ご迷惑じゃ」

「相談事にも乗るって言ったのを迷惑ってとらえた?」

「あ・・・。すいません、余裕がなかったんです」

「無理強いはしないよ?でも、余裕がないなら余裕を持たせるために、

話した方がいいと僕は思うよ?」

「ありがとうございます」

「じゃ、ホールに戻ろう?君も僕も、まだスザクにはバレてないんだから」

「あ、はい」

「それと、初対面っていうことでよろしく~」

「了解です。あ、それと」

「ん?」

「今日、連絡させてもらうと思います。よろしくお願いします」

「かしこまらなくていいよ。0番隊の連携の確認もしたいしね」

「!はいっ!」

 

ルルーシュがやるはずだった暗殺のストップは僕が止めた

元々、スザクとカレンの中にわだかまりなんかはほとんどない

でも、無いわけじゃない 殺そうとしたのは事実だったんだ

だけど、これでよかったんだよね、C.C.

 

 

 

―――――――――ふーん、なるほどねぇ~

まだ未完成だけどもともと試作段階、次の時には十分使えそうだ

殿下はどういう反応するだろう?

ま、あの人なら笑顔でごくろうさまって言いそうだけどね♪

 

 

 




また一つ

頑張れればいいなぁ。
あんときみたいに連投できればいいんだけどなぁ・・・

そういやぁ、文字数も少なかったなぁwwwwww


感想などドッシドシお待ちしてます。
よろしくお願いしますっ!


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第四十四話 Stepping stone to the future

最低でも月一はやってやるぞぉ・・・・忘れたころにやってくるグリムゼンです。

リアルが忙しくて嬉しかったり辛かったり・・・・

休みはほどほど・・・

もう四月だよ、がんばらないとぉ・・・バタリ

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今回忙しさのせいもあってか短めです。

では、本編です。


 

 

 

カレンと一緒にホールへ帰ってみると、ミレイ会長とシャーリーが近づいてきた

なんでも、アッシュフォード学園をあげて、僕を紹介したいという

それは、普通の身分であるならすんごい嬉しい事なんだけど、

今回はそうもいかない そういう未来もあればいいなとは思うんだけどね

だから、シャーリーを説得しつつやんわり断った

 

「え~いいじゃない。ルルーシュの友達ならこういうところも弁えなさいって」

「こういうところって?」

「い・じ・ら・れ・や・く」

「それは勘弁してもらいたいなぁ、一応」

「生徒会では、私は皇帝陛下よりえらいのよ♪」

「会長・・・それ下手したら国家反逆罪・・・」

「固い事いわないのシャーリー」

「じゃあ、ミレイ会長は全校集会とかの時に出ないってことですか?」

「え?なんでカレン?」

「だって、皇帝の演説をきかなくていい・・・」

「ストーップ!それ以上言ったら本当に連れて行かれそうだから、やめてぇ!」

「は、はぁ・・・」

「あはは、カレンでもそういうジョーク言うんだね」

「シャーリーも少しはそういう事言わない?」

「それでどういうことエイス君」

「あ、そういえば、カレンってエイスともう知り合ったの?」

「え!ええ、さっきハンカチ拾ってもらって、その時に」

「ごめんね、ミレイ会長。せっかく機会を用意してもらうつもりだったのに」

「ホント、エイスはいつの間にか輪の中に入るんだから。お姉さんびっくり」

「びっくりするならびっくりした顔してくださいよ」

 

こういうほんわかした雰囲気もいいよね

がやがやしたところはマオと違ってそれほど苦じゃないけど

やっぱり変なこと考える人とかよりはこうやって心を開いてくれる人の方がいいな

 

「ざぁ~んねんでしたぁ~・・・またしごとがふえちゃったねぇ~スザク君。

だって、スザク君」

「ん?」

 

声をした方向を向いてみると、そこには顔を真っ赤にした女の人がいた

確か・・・セシル・クルーミーだったっけ、エナジーウイング開発者の

 

「セシルさん、どうしたんですか?今の」

「ロイドさんからの伝言、これで頼むねって・・・」

「あの人は本当に・・・」

「スザク?」

「あ、エイス!久しぶり、いつ来たんだい?」

「ついさっき。おめでとうスザク」

「ありがとう!」

 

疑う事をしない人柄はやっぱり嬉しい

あの時の事も印象に残ってるだろうけどそういう色眼鏡で見てくれないことには

 

「で、話さえぎっちゃったけど、大丈夫?」

「あ、もしかして軍務ですか?」

「そう、ロイドさんいわく、大事なお客様が船でいらっしゃるそうで、お出迎えを。

ランスロットとユーフェミア皇女殿下も一緒よ」

「ランスロットって?」

「僕のナイトメア」

「まぁ、この事は機密事項に触れるから詳しくは話せないんだけど」

「・・・この前のテレビ?」

「一部始終報道されていたけどね、こっちからは何も言えないんだ」

「まぁ、そうだろうね。一般の目と軍の目は違うからね。言えなくて当然だよ」

「それに、詳しく言うとすればそれはおそらく軍法会議ものだからな」

「ルルーシュ?」

「だろ、スザク」

「うん、騎士としてもそれはやってはいけないことだからね」

「だから、途中で抜けてきてもらえないかしら?ロールアウト前に、

しっかりとメンテナンスしておきたいって言ってたから」

「分かりました・・・あの会長?」

「行ってきなさい。さすがにそこをとやかく言うつもりはないわ。

元々祝うためにやってるんだもの。主賓が抜けたらパーティーだけよ!」

「あ、あはは」

 

その後すぐにスザクはセシルに連れられてホールを後にした

でも、パーティーは終わらなかった文字通り

元々ミレイ会長はお祭り好きみたいだ 一緒に抜け出したルルーシュとシャーリーから聞いた

ちなみにカレンは、セシルが出てくるあたりで姿を隠して去っていた

多分この後の黒の騎士団の事を報告しに行ったんだと思う

総司令はすぐそこにいるんだけど・・・まぁ話せないし

クラブハウスから出てルルーシュの住んでいるすぐ近くに僕とルルーシュとシャーリーが居る この後の事をしっかり話しておきたかったしね

 

「さっきの話は聞いた?ルルーシュ」

「ああ、あの機体の次世代がもう完成しようとしているという事がな」

「あの白いやつ?」

「そう」

「ブリタニアの資金力と生産力は侮っていないつもりだったが」

「あの白いやつがもう作られてるのは私、びっくりしたよ」

「騎士団の方は?」

「潜水艦でいつでも移動はできる。ただどこに行けばいいのか」

「違う、そっちじゃなくてシャーリーが鹵獲してきた方」

「あ、ああ。分析は中の上と言ったところだ。今回には投入できないが」

「パイロットはどうするの?カレンは紅蓮だし、他にうまい人なんかいないでしょ?」

「今のところ、C.C.かもしくは俺だ」

「えっ!?」

「ん?どうしたシャーリー」

「へ、や、あ、いや、何でもない」

「後で話しておくよ、シャーリー」

「あ、分かったよエイス君」

 

そうだ、そうだったよ C.C.は二人 あの時こっちのC.C.の本当の名前を教えてる

まさか同名の人がいるなんてと思ってるだろうなぁ・・・

あー先に行っておけばよかった・・・

 

「まぁ、その辺はそっちの判断に任せるよ」

「無論だ。しかし、相手の出方が分からない。どうすれば」

「情報はいつでも錯綜してばっかりだ。相手もすぐには動けないだろうし」

「ねぇ、さっきの人が言ってたメンテナンスって、どこかでやらないかな?」

「ん?」

「それだ!それだよシャーリー!」

「え!?」

「スザクの行く先を追えばいいんだ。僕たちならそれが出来る」

「あ、なるほど」

「いいか?」

「了解」

 

 

少し二人から離れて通信機を繋げる

プライベートの所までヴィエルなんて呼びたくないよ

普段からC.C.で通したいからね

 

『どうしたリート?』

「C.C.?あのね・・・」

 

説明をするにあたって、今回はダンタリオンを使う事を話した

ステルスではあの機体が間違いなく一番だし

グラシャ=ラボラスもばれないとは思うけど、万が一索敵兵装が強化されてたら

それはそれで面倒臭い事になる

 

『なるほどな、聞こえたかマオ?』

『うん。枢木を追えばいいんでしょ、リート』

「そう、今アッシュフォードを出たと思う。追跡できる?」

『ふふ~んリート、今僕たちどこにいるか分かる?』

「?」

『トウキョウ租界の上空。ステルスで遊覧飛行中だよ~』

「・・・えっ?」

『私がやってほしいと言ったんだ、どうしたリート』

「・・・べ、べつに・・・」

『妬いたか?』

「・・・うん」

『する甲斐あったな、マオ』

『リート、この作戦が終わるまでC.C.は預かっておくよー!』

「あ!ずるいっ!マオッ!マオッ~!」

 

そこで通信が切れた

マオ・・・C.C.に何を言われたの・・・

あんなからかい癖何て今までなかったでしょっ!

ポロッと本心でちゃったし・・・後ろの二人に聞こえてないといいけど

 

「と、とりあえず、連絡してお願いしておいたよ」

「お疲れさまエイス君」

「今後の方針はこの後に決まりそうだな」

「とりあえずいったん帰るよ。目的も果たしたしね」

「そうか。今度は戦場でか」

「シャーリーとは毎日会えるからいいでしょ?」

「そう言う事をさらっと言うんじゃないっ!」

「そ、そうだよエイス君!」

「あははっ、やっぱりこうでなくっちゃね」

 

C.C.がなんでこう言う事をするのか分かった気がする

うん、楽しいからだ・・・自分で言ってて恥ずかしくなってきた

まぁ、C.C.が好きな僕だ、染まりもするよ、もちろんマオも

 

 

――――ウラン235に熱中性子を吸収させると二つの原子核と高速中性子に分裂・・・

ふぅ・・・役に立つ・・・のかな でも分かってくれる人がいるなんてびっくり

でも、あんな人学園に居たっけ? 緑の髪のきれいな女の人

でも、いつかきっとそれが役に立つ日が来るって 嬉しかったなぁ・・・

よし、もうひと頑張りっ!

 

 

 

 




もう一つ


ふぃー 指をリラーックス
読んでると自分がどこでどういう風に書いたか忘れる時があります~
あーここはこんな感じだったかーとか・・・

感想などドッシドシお待ちしてます。
ぜひともよろしくお願いしますっ!


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第四十五話 Ties to be complicated

ひと月、空いてしまいまして、申し訳ない!
待ってくださっている人もそうでない人も、お待たせいたしました。

忙しいのは嬉しかった、けど、かけないのは悲しかった。
そして、今回は結構難産でした。


まだ2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければぜひよろしくお願いします。

では、本編です。


 

 

 

 

僕は、ルルーシュとシャーリーを背にアッシュフォード学園を後にした

今、あの場所に居る必要は無い 楽しい時間だったけどそういうわけにはいかない

目的があってここに来た そしてこの時代に来たんだ

ああいう時間は欲しいけど、全部が終わった後でもいい

時々欲しいけどね、やっぱり

 

ホテルに帰ってもC.C.とマオは帰ってなかった

僕がお願いしたことをまだ続けていてくれているんだと思う

この広い部屋の中でたった一人になるのは、いつ以来だろう

いや、違うな 一人になったのは・・・

ソファーにもたれかかって休んでいると、通信機に連絡が入った

 

カレンからだった

ちょっと、C.C.じゃないかなーと思ったのはカレンには悪いかな・・・

 

「こちらエイス。カレン?」

『は、はい、カレンです』

「パーティーお疲れ様」

『あ、あれは・・・その・・・』

「気にしてないよ。実際やらなかったんだから」

『ディートハルトにはちょっと警戒してみます。

あ、それで連携のフォーメーションの話なんですけど!』

「うん」

 

そこからは、やっぱりナイトメア乗り同士話が合った

輻射波動機構を有効に使うために、どうやったらいいだろうとか

接近戦でどちらが攻勢に出るために前に出るとか

基本的にグラシャ=ラボラスは流体肩ネビロスがあるからオールラウンダー

対して紅蓮弐式はフロントアタッカーの位置、当然後衛にいちゃいけない

それで、考え出したのが、エナジーフィラーの過剰供給

紅蓮の輻射波動は一発撃つごとにエナジーフィラーが排出、再度装填される

その間は撃てないけど、そこはカバーすればいい リロードも時間を取らないし

攻撃をしている間エナジーフィラーは消費され続ける

弾切れになったらネビロスで作ってやれば再度攻撃できる

当然カレンにはネビロスの事は言ってない

だけど供給することはできると遠回しに言っておいた

疑ってもまぁ仕方がない、あの時聖天八極式の輻射推進型自在可動有線式右腕部を

創っちゃったからね・・・ばれてるかも知れないけど

 

『なるほど、それならあの白兜の次に来る機体にも対応できそうですね』

「過信は禁物だよ。そういう僕も結構慢心してるところはあるんだけど」

『そんな、ゼロの協力者なんですから、そんな事はありません!』

「そう言ってもらえるだけでも十分。ところで、後ろでエンジン音が聞こえるけど?」

『ああ、はい。実はついさっき埠頭をでて潜水艦で海に』

「なるほどね、分かった。それもゼロから連絡を受けてる。

その作戦には協力させてもらうつもりだからよろしくね」

『はいっ!フォーメーションを使う事があったらすぐ言ってください!』

「久しぶりに、ナイトメアの話に花咲かせられて楽しかった。ありがとう」

『っ!いいえっ!こちらこそ有難うございましたっ、失礼しますっ!』

 

後半、なんか言葉尻が早くなってたけど・・・どうかしたのかな?

ルルーシュでも近くに来たんだろうか・・・

 

「ただいま」

「ただいまーリート」

「あ、お帰りC.C.マオ」

 

二人が帰ってきたと同時にソファーから立ってお茶の準備をしに行く

疲れがたまっていそうな感じじゃないけど、まぁ気分だよ

 

「すまないな、リート」

「気にしないで、いつものことでしょ?・・・聞いていい?」

「ああ。あいつは今トウキョウ租界にはいない。先ほど船で出港した」

「へ?もう?」

「らしいな、場所は式根島で確定だ」

「・・・あの話と組み合わせると、ランスロットの後継機がもうできてるって事だね」

「まぁ、間に合わせという可能性もあるが、少なくともコンクエスターではないだろうな」

「フロンティアは、いっちゃえば劣化でしょ。C.C.には悪いんだけど・・・」

「ロイドとセシルも半ば妥協していたからな」

 

あの時、私がランスロット・フロンティアに乗ったのはあいつが勝手に用意したせい

まぁ、勝ち負けなんて初めから関係はなかった

シュナイゼルが負けることは初めから分かっていた

あのバカ二人が、負けるとは初めから信じていなかった

だが、勝ち負けに執着したのはあの時久しぶりに実感したがな

 

あの機体は、パーシヴァルのミサイルシールドを取り付けて、

初期のランスロットの形状を維持しつつ向上させたもの

第七世代がヴィンセント・ウォードとして量産化されている時点で

その機体は、私の腕と少しの性能差による力量だった

ピンクに染めたのは・・・当時の私の趣味だ・・・悪いか?

 

だから、リートと私が考える可能性は三つ

 

一つ、ランスロット・フロンティアがそのまま出てくること

この時点のランスロットで考えれば、性能は当然あがる

紅蓮弐式より上回ることになるだろう

 

二つ ランスロット・エアキャヴァルリーがこの時点でロールアウトすること

エナジーフィラーの消費速度は早くなるが、制空権を手に入れる

スザクの技量なら、雑兵程度の弾幕は当たるはずもない

かなりやっかいではある

 

三つ ランスロットの完全オリジナル機体

これが一番厄介で、これが一番ありえると私たちは踏んでいる

歴史を変えたゆがみが、ここで出てくるのではとな・・・

詳細も一切わからない ただ、初期型ランスロットよりは上

グラシャ=ラボラスやダンタリオン、ヴェパールは負けないだろうが

黒の騎士団がこれで壊滅なんてことになったら、目も当てられない

この場合は十分に用心しておく必要がある

 

「とりあえず、式根島周辺まで飛んでおくか?」

「事前準備ってわけじゃないけど、スザクのランスロットは見ておきたいな」

「ねぇ、C.C.ちょっと気になってたんだけど、あの子と何話してたの?」

「あの子?」

「ああ、気にするな。いい女には隠し事の一つや二つあるものだ。それを聞くのは

野暮というものだぞ?マオ」

「いい男なら、気にしない?」

「そうだな。だいたいのいい男はそこは、そうか、わかった、で、聞き流すだろう」

「そっか、わかったよ」

「ま、いっか」

「それなら、また弁当を用意してもらわんとな」

「あ、今回は僕が作るよ」

「リートが?」

「いつもホテルのいいお弁当じゃ飽きちゃうでしょ?まぁ・・・うまくできないかもしれないけど」

「うーん、それだ!」

「よしっ!良いなっ!リート!私も手伝うから、ぜひ頼むぞリートっ!」

「分かった、できるだけ頑張ってみるよ」

「そうなると、どうする?」

「材料はホテルのを使わせてもらえばいい。なに、何も問題はないさ」

 

 

ピザは何度も食べたことがある、だが弁当は初めてだ!

今まで、ここで世話になってきていたから当然ではあったが・・・

さっそくフロントに内線をして材料を持ってくるように言った

いつもより、少々強引に頼むと言ったのは自覚した

だってそうだろう!リートが弁当を作るんだぞ!?

愛妻弁当ならぬ・・・愛人・・・弁当・・・・

・・・・・はっ!いかん、いかんこんなので気を飛ばしていては

食べることすらできなくなるぞ・・・

すぅーっ・・・はぁーっ・・・

よし、落ち着け・・・落ち着け・・・

とやっているうちに材料が運ばれてきた

マオは、すでにその場にはいなかった

おそらく、察して出て行ったと考えるべきか

ギアスを使って我がままな頃とは大違いだ

いい男になったな、マオ

 

そこからは、まるで夢心地だ

キッチンに二人で並んで、洗ったり、切ったり、焼いたり

おまけに、私はコード、リートはギアスで傷を受けても無意味

・・・永遠の時を生きるか・・・寿命がある女性たちは飛びつくだろうな

ただ、失敗の回数は私の方が多かった

なにせ、10年間の内3年は私が作っていたが、残りはずっとリートが作っていた

そして私の今の精神状態は正常じゃない、失敗は仕方ないだろうっ!・・・仕方ない・・・

け・・・けっ!・・・・くぅっ・・・なぜこの言葉が言えない!たったの二文字だろう!?

だが・・・もしそうなって、リートと二人・・・

どんな幸せな時だろうか・・・・・マオは忘れてはいけないな・・・うん

 

終わった時には、それはおいしそうな弁当が4個できていた

良い出来栄え・・・そんな言葉では言いたくないな

好きな人が、作ってくれたものとは、言い表せないな・・・はぁ

 

「できたぁ・・・」

「お、おつかれさま、だな・・・リート」

「ありがとう、C.C.」

「あ、ああ、こちらこそ」

「え?」

「いやっ!なんでもないっ」

 

お弁当に蓋をして、包んでいく

こうするのも初めてだけど、C.C.のを見てて覚えててよかった

こんな感じだったよね、って手探りだったけど

 

 

いい匂いがリビングから匂ってくる

ねぇ、リート 少し僕分かってきたよ

きっと、今作ってるお弁当、ホテルのよりずっと美味しいって

昔の僕なら、何も考えずホテルの方をとったと思う

人の気持ちを理解するのってこんなに素晴らしいことなんだ

そう思うよ、リートとC.C.、シャーリー相手ならね

悪い部分を聞きすぎた僕は、長く触れないとその人を信用できない

・・・ゴミはゴミだ、何にも考えず切り捨ててしまえる

僕は・・・二人の騎士だ、エリア11なら露払い、侍従でもいい

邪魔をするなら、誰であろうと消し飛ばしてみせる

それが、僕の二人への恩返し、そう信じてる

 

 

 

 

食事も終わって、夜、僕はC.C.と一緒にいた

マオも誘ったけど、なんか用事があるって言って出かけて行った

ダンタリオンの練習にでも行ったんだろうか?

無理に誘うのも嫌だったし、エレベーターまで送って行った

やっぱり、マオも笑顔が増えてきた

一番初めのころよりずっと、良いと思う

その間、C.C.が腕に抱き着いてきていたから、ドキドキが止まらなかったけど

 

「よく頑張ったな、リート」

「ん?どうしたの、急に」

「いや、あの小さかったガキが、大きくなったなと思ってな」

「なに、それ?」

「今では、望んで私の隣に立ってくれている。それがうれしいんだ」

「言ったでしょ、壊変者だって。ずっと一緒だよ」

「そうだったな。寝よう」

「うん」

 

 

 

翌朝、マオはどうしただろうと思って部屋を覗いてみたら

しっかり寝てた

でも、アタッシュケースみたいなのを持って帰ってきてる

昨日まであんなのはなかった マオはマオで何か考えてるんだろうね

 

朝ごはんを食べてからすぐにフロントを後にする

マオは、いったん部屋に戻って後から来た

忘れ物?でも、ダンタリオンに乗るときそんな事なかったし・・・

よく見たら、僕が買った銀糸の腕輪を付けてきてた

そっか、それを忘れてたんだ、別に持ってこなくてもよかったのに

 

グラシャ=ラボラスと、ダンタリオンはトウキョウ租界に呼んで、飛んだ

サイタマゲットーは、きなくさいけと問題は起こってない

まぁ、倉庫としては十分に機能してると言っていいと思う

 

朝日がだいぶ昇ってシャーリーに連絡を入れた

本来なら授業がある日なんだけど、お家の事情とか言って休んだみたい

ルルーシュは無断欠席と・・・

ジョゼフさんも協力してくれてるから、かなり助かってるなぁ・・・

 

「シャーリー、出れる?」

『うん、ヴェパールさんも準備OKだって』

『Yes, all the functions all green. Anytime(はい、全機能オールグリーン。いつでもどうぞ)』

「そうか、問題はなさそうだな」

『はい、今回は前回みたいに足を引っ張らないように頑張ります!』

「期待しているぞ、シャーリー。それと今日の昼はお楽しみだぞ?」

『お昼?ホテルのお弁当ですかっ!』

「いいや、それよりはるかにいいものだ、なんとリートお手製だ!」

『っ!!!そ、それは確かにっ!』

「そ、そこまでいい出来かなぁ・・・」

「『当然っ!!』」

 

そこまで断言されると嬉しいんだけど・・・恥ずかしい・・・

うーん、何がそこまで二人が喜ぶ理由になるんだろう・・・

別に僕が作ったとか言うことじゃないだろうし・・・ないよね?

おかずかなぁ?・・・やっぱり

 

そうしている間にルルーシュから、いやゼロ用の通信回線から連絡が入った

多分、この近海にもうついてるんだろう

作戦会議と言ったところか

 

「ゼロ」

『エイス。つながったか。済まないが、この後の作戦会議に参加してくれないか?」

「通信で、なら」

『分かった。ところで、今どこにいる?」

「式根島の領海内にはいるよ。電波も良好だし、近くにいるんじゃない?」

『なるほど、作戦の決行は1300にする予定だ。異論は?」

「ないよ」

『そうか・・・フッ』

「ん?なにか、おかしかった?」

『いや、打てば帰ってくるこういう返答はどこか懐かしいと思ってな』

「スザクみたいな、感じ?」

『あれとは、少し違うんだがな。だが、似た感じだ』

「何よりだよ。それと、そっちの機体の進捗状況を教えてよ」

『ああ、その事なんだがな、流用できたのは月下に突き刺さったあの剣とシールドだけでな』

「MVSとブレイズルミナスの事?」

『あれは、そういう名前か。ああその二つだ、限定的にだがな』

「それって」

『ラクシャータの技術をもってしても、何か分からない部分が多いらしくてな、

ブレイズルミナスは機体に直接取り付けることができなくて、単一武装としてなら機能するレベルだ』

「MVSは?」

『月下の廻転刃刀よりは攻撃力は上がり取り回しやすくなったが、反面刀身が短くなった。

今後の改良次第では、問題なく使用できるようにはなるらしい』

「まぁ、あれから少ししか経ってなかったしかなりすごいと思うよ」

『ラクシャータには伝えておく、済まないが、時間だ。頼むぞ』

「了解」

 

いったん通信が切れて再度つなぎなおされた

おそらくモニターに接続するように切り替えたんだろう

僕はダンタリオンとヴェパールにも聞こえる用にチャンネルを広げた

 

『さて、作戦会議を始めよう。

今回、ユーフェミアが本国の貴族を出迎えにあの島、式根島にやってくる。

騎士である枢木スザクも共にいるはずだ。戦略拠点ではないため敵戦力も限られている。

これはチャンスだ。作戦の目的は枢木スザクの捕獲、戦場で勝って堂々と捕虜にする』

『捕虜にしてどうすんだー?』

『そこから先は、私に任せてもらおう』

「一つ良いかな、ゼロ」

『ん?』

「未確認情報だけど、作戦に差し障る可能性があるから伝えるね。

前回の作戦で、黒の騎士団はランスロットを鹵獲した。だけど、敵には新型が

配備されている可能性がある」

『どういうことだ?協力者殿』

「通信の傍受をしていて気になってね。枢木がランスロットを捨てた。

敵からすれば、技術流失はなはだしい背信行為と取られてもおかしくない。

なのに、彼は今騎士としてあそこにいる。当然専用機も開発されているかもしれないという疑念がわく」

『それは確かに考えた。だが、そうだとしても、そう簡単に・・・』

「データはそろっていて、製造ラインはすぐにでも動かせる。

パイロットもいて、ロールアウトという単語が聞こえる。

藤堂。旧日本軍の人ならどう考える?」

『・・・!?』

「そう、新型ができている。もしくは二機目が完成していると考えていいと思うよ?」

『・・・なるほど、念頭に置いておく必要はあるな。戦力に差があれば、

再度そのランスロットを鹵獲できるかもしれない』

「警戒はしておいてね」

『承知』

『作戦の概要は、ゲフィオンディスターバーの設置地点が決まってからになるが、

大まかなことは決めておくとしよう。

今回出撃するのは0番隊、1番隊。少数精鋭で敵拠点近辺を強襲、

おそらく、ユーフェミア情報が伝わり次第枢木スザクに行けと命じるだろう。

私の無頼はその未確認のランスロット、いや枢木スザクを確認次第おとりとなる』

『えっ!』

『それが、もっとも効率がいい。場合によっては己でも作戦の一部にならねばならない。

そうでなければ、誰もついてはこないだろう?』

『はい・・・』

『心配するなカレン。君は、協力者と合流次第私の遠巻きの護衛になってくれ』

『わ、分かりました!よろしくお願いします!』

「了解~。よろしくね」

 

僕たちは準備というか、着陸するために通信を切った

例え、僕たちのナイトメア自体に通信傍受の妨害機能がついていても

向こうの潜水艦はゲフィオンディスターバーのステルスとジャミングだけ

万が一を考えると早めにばれるべきじゃない

C.C.が急かしたっていうのもあるけど、たぶん・・・

 

 

「うーん!良い空気!」

「ずいぶんと余裕だな、シャーリー」

「ほんとならドキドキしてますよ?敵陣地のど真ん中でお昼だなんて、ルルでもやりませんよ?」

「ははっ、だが私たちはこれで正常だ。お前もだいぶ染まってきたな」

「こっちとしてはうれしいんだけどね」

「周囲500mに声なし、探知レーダーも作動させておいたよ」

「ご苦労だな、マオ。さぁ食べるとしよう」

 

ぴくにっくしーと?っていうんだっけこれ、それにみんなが座る

少し開けた森の丘、そこに陣取った

航空から見られても問題ないように三機のナイトメアが探知防壁を張る

これで、ここはとてつもなく何かがある何もない場所になった

それぞれに、僕のお弁当を手渡す、マオ、シャーリー、そしてC.C.に

三人とも待ちきれないみたいで僕もうれしいけど、

掛け声には少し遅れちゃった

 

 

「「「いただきますっ!」」」「いただきますっ!」

 

僕は、まだ食べない

味見はしたし、大丈夫だと思うけど、みんなの反応が気になる

戦闘してる方が気楽でいいなぁ・・・歪んでるなぁ・・・

 

「おいし~っ!」

「うん、おいしい!」

「さすがだな、リート。うまいぞ!」

 

ため息をつく

よかったぁ、喜んでくれたみたいだ

マオは勢いのあまり詰まらせそうだからお茶を渡しておく

シャーリーにも、C.C.にも、もちろん自分にも

 

食べ終わるのは本当に早かった

それぞれがゆっくり食べたつもりでも、やっぱり次が控えてる

戦闘中に機動に飲まれて戻しちゃうなんてのは絶対にいやだからね

 

「「「ごちそうさまでした」」」

 

「おそまつさまでした」

「リート君、また今度もお願いっ!」

「ええっ!」

「そうだな、これから出るときは3回に2回はリートの弁当にしてもらうか」

「そうだね、僕も手伝うから、いいでしょ?リート」

「あ、あはは。わかった、できるだけ頑張るよ」

 

これで、次の事が決まった

C.C.の主夫か~うん、それも悪くないかな?

今度こそ準備と設定のためにそれぞれナイトメアに戻っていく

 

 

「リート、ルルーシュにつないでくれないか?」

「え?あ、うん。いいよ」

「すまないな、ついさっきまで私たちの世話をさせて」

「自分でやりたいって言ったことなんだから気にしないで・・・つながったよ」

『どうした?エイス』

「ルルーシュか?」

『ヴィエル?今回はお前か?』

「エイスが近くにいるから今回は暴言をはいておかないでやるからありがたく思え?」

『お前から理不尽な暴言しか受けていないのは気のせいか?』

「気のせいだ。だが、これから始まることについてお前に忠告をしておこうと思ってな」

『忠告だと?』

 

C.C.がルルーシュに対して忠告?

珍しいな、何かあったっけ?

 

 

「今回、お前は左目を使うことになるだろう。

だが、気にはするなよ?お前はしかたなかったんだからな、そう言い聞かせろ」

 

 

 

 

――――――フフフフ、紡ぎ紡がれ、また世界は構成される

思考エレベーターの中からは出たくないね 契約は生きてる

呪われた王子があの場所につかないとあそこがつかえない

でも、ここ最近シャルルが会いに来ないな

どうしたんだろう? でも、大丈夫、嘘は吐かないよ僕は

 

 

 

 




さらに一つ


お読みいただきありがとうございます。


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ぜひともよろしくお願いしますっ!



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第四十六話 Arbitration, craving

またひと月以上あいてしまいました・・・
待ってくださっている人もそうでない人も、お待たせいたしました。

まだ2回目のアンケートを活動報告の方にて掲載中です
もしよろしければぜひよろしくお願いします。

今回はちょっと短めです。
でも理由はあるのです。

では、本編です。


 

 

 

 

『なぜ、俺が・・・』

「決して意固地にはなるな。私が言ったからとてどうせ変わらん」

『・・・誰にだ』

「さぁ、かけたい相手でもいるのか?」

『・・・』

「そう目を鋭くしても無駄だ。これはサウンドオンリーだ」

『ちっ、C.C.に詳しいことを聞いたか?』

「共犯者だということはな。少なくともどういう力なのかは」

『エイスも知っているのか?』

「エイスが気になるか?それともシャーリーか?」

『エイスは、おそらくギアス能力者』

「かもしれんな、だがC.C.の共犯者にはなれないさ。『C.C.』の共犯者にはな」

『お前も知らないのか?』

「それ以上の詮索はご法度だ、私たちみたいに大人になってから来い」

『エイスは俺とほぼ同じ年のはず・・・』

「言っておくが、お前の考えていることはないからな・・・」

『・・・シャーリーは』

「C.C.とは会っていない。すれ違ったことはあるんじゃないのか?

学園で同じ学校の生徒と勘違いしてとか」

『考えられる可能性はないわけじゃない』

「だが、『C.C.』の性格上シャーリーにはギアスを渡さないだろう」

 

おそらくといっても過去の『私』だ

必要以上に共犯者を作ろうとはしなかったし

シャーリーのはあの契約を果たそうとはしないだろう

つまり欠陥契約になる ギアスを与えるのもリスクがあるからな

 

『シャーリーに・・・ギアスは』

「分かっている。万が一あいつが渡そうと思っているなら阻止してやるさ」

『・・・すまない』

「協力者を語らせてもらっているんだ。これくらいはしてやろう。

さて、辛気臭いのはこれで終わりだ。お前は・・・ゼロに戻れ」

『ああ、今度はしっかりと聞かせてもらうぞ?』

「できるものならな、お前が私に話術で勝てるか?」

『だいぶ慣れた・・・』

 

通信機から、聞こえてくる疲れたルルーシュの声

その声を最後に通信を切った

C.C.と話すのはやっぱり体力を使うみたいだ

作戦前なのに大丈夫かな・・・

 

「さて、こちらも準備するとするか」

「でも、あの忠告って」

「罪悪感から逃げさせるためだ。少なくとも私があおったことで

自分がギアスをかけたという事実を少しでも和らげるためにな」

「それでも・・・」

「分かっている、あいつが頑固なのはな。だが今打てる手はこれくらいだ」

 

今回、ゲフィオンディスターバーの設置地点まで

ゼロ・・・ルルーシュを守ることが仕事

そこから先、つまりアヴァロンが来てガウェインがハドロン砲を

打つまで、近くにはいるけど助けはしない

グラシャ=ラボラスで助けることはできる

もちろんダンタリオンとヴェパールも

だけど、そこから先、もし未来が変わったなら

こっちは、もう過去を追えない

助けたいけど、助けられない

 

「矛盾でもあるよね。シャーリーも一応納得はしてくれたけど」

「ああ、だからあの布石を打ったわけだ。さて、そろそろ動くとしよう」

「うん。マオ、シャーリー。準備はいい?」

『ダンタリオン、問題ないよいつでもどうぞー』

『ヴェ、ヴェパールも問題ないです!』

『At any time, you can start.(いつでも、発進できます)』

「了解」

「気張りすぎるなよシャーリー」

『はいっ!』

 

 

『黒の騎士団全軍に告ぐ、これより式根島基地の強襲を行う。

藤堂に指揮権を移譲する。作戦の第二段階開始まで苛烈に攻めよ!』

『承知!』

 

「始まったね」

「そうだな。では行くぞ!」

「『『うん!(はい!)【Okay】』』」

 

森の丘から三機が飛び立つ

ダンタリオンは元々ランドスピナーは比率的に遅いし

ヴェパールは超重装甲だから飛んだ方が早い

グラシャ=ラボラスは、森の木を片っ端から折っちゃうほど大きいから仕方ない

さて、今どんな具合かな・・・広域ソナーもつけておこうか

 

『一番隊、そのまま前進。0番隊は一番隊の側面から援護しろ。

協力者殿!』

「遠距離火砲支援をするよ。マーカーはつけておくから確認よろしく」

『承知!聞いたか!データリンクを常に確認しておけ!』

 

「さて、マオ。今回は出番だよ!」

『了解!ロングレンジリニアキャノン、パージ』

 

敵は、サザーランドが数機

対空機関砲は元々それほど配備されてないから僕が来る前に破壊されてた

にしてもさぁ・・・2対1のなんだからふつうマシンガン当たるよね

それなのに一発も当たらずに撃墜ってどうなの?

やっぱりゴミはゴミだね、断末魔とか聞きたくないよ

テロリストが!とかおのれー!とかしか言わないんだもん

いわゆる常套句しか言わないのはつまらないなぁ・・・

だけど、あの赤いナイトメア マーカーの入ったナイトメアの

射線上からすぐに離れて連携をとってくれてる

リートのおかげか、それに加えてあの子がうまいのかな?

 

『あの子、意外とやるな』

 

少なくとも君よりはやると思うよ

ナイトメアの操縦に関しては、ね

だけど、連携はまだまだ君には勝てないけどね

眼鏡の黒の騎士団君

ん?あれは・・・

 

『リート』

「何、マオ?」

『基地の南西500m地点に枢木が居るよ、行くの』

「了解。マオはそのまま火砲支援を継続。シャーリーはマオの護衛をお願い。

ヴェパール、通信は常に開いておいて』

『うん、分かった』

『はい、気を付けてね、リート君、セレスさん』

『Certainly, you can take care(了解しました、お気をつけて)』

「了解、C.C.」

「分かっている、集音マイクを使って奴らの情報を聞いてやる」

「さっすがー」

「当たり前だ」

 

以心伝心ができるとやはりうれしいものがあるな

戦闘中だから気を引き締めなければならんから

残念ながらほほを緩めることはできんが、ちっ

 

「枢木スザク、ここであなたの力を示すのです。

そうすれば、いずれ雑音も消えるでしょう」

「はい」

「それじゃぁスザク君。ちょちょいっと行ってみようか!」

「ロイドさん!急いで下さいっ!」

「これはもうしわけない♪」

 

あの眼鏡のテンションの上がり具合

やはり、ランスロットの新型機か

この可能性はできれば来てほしくなかったんだがな・・・

確認はしておきたいが、さすがに問題がある

望遠で確認しておくとしよう

さて、通信を傍受するとするか

 

『広域データリンク確認。いけます!』

『スザク・・・』

『はい?』

『武運を』

『イエス!ユア、ハイネス!』

 

『ランスロット・エクスシアイ発進!』

『発進!』

 

C.C.が音声を盗聴通信傍受モードに切り替えた後すぐに

港に寄せてあった輸送船からランスロットが飛び出してきた

だが、その形状は明らかに変わってる

カラーリングは基本的に変わってない、相変わらずの白と金だ

だけど、コクピットブロックにマウントしてあったはずのMVSが4本になっている

前回の戦闘で最後にMVSを投げる戦術をとった

そのためにハーケン以外で投げてもいいように実装されたんだろう

それに、ファクトスフィアの展開部分が増えてる

この数年後に開発される量産型ヴィンセントのファクトスフィアと同じ位置に・・・

そして、スキャンしないと分からないけど・・・

ブレイズルミナスを脚部にまで仕込んである

あの機体、もう、無頼や月下ではもう足止めにすらならない

まだ対抗できるのはゲフィオンディスターバーの対策が取れていないことと

エナジーフィラーの消費が、元の機体より明らかに早くなっていること

持久戦ならまだ、現行機の方に分がある

だけど、その分瞬間攻撃力は元祖ランスロットよりは2倍近い

その前に負けるだろうね・・・十中八九

 

 

「リート、ルルーシュに通信をした方がいいか?」

「うん、あの機体は、今の黒の騎士団では歯が立たない」

「繋ぐぞ!」

「うん!」

『ん?』

『どうした協力者殿よ?』

「ランスロットの新型機を確認した!」

『『!!?』』

「見る限り、前回あった時よりは出力が上がってる。

無頼と月下では足止めにすらならないと思う」

『ゲフィオンディスターバーは通用するのか?』

「それは多分」

『なら、再度鹵獲を試みてみるとしよう』

『対象を確認、各期第4陣系にて交代せよ。

対象から少しでも離れろ。繰り返す、少しでも離れろ』

『カレンは通用するか?』

「今の紅蓮だと少し厳しいかな・・・」

『・・・作戦地点に来てくれ』

「了解」

 

 

ふざけたことをしてくれたものだ

世界はよほど、ルルーシュたちを、私たちを幸せにしたくないらしい

ランスロットの強化自体は予想はできていたが、現行の兵装の増設

つまりこの時間軸においてグラシャ=ラボラスをはじめとしたイレギュラーを除いて

オーバーパワーの機体がこの時代に誕生したということだ

サザーランドや無頼、グラスゴーでは太刀打ちできず一方的に勝てる機体になった

中華連邦のやEUのナイトメアはもう、考慮の範囲外だろう

そして、奴の、機体の、ランスロットの名前

『エクスシアイ』天使の階級第6位、つまり能天使の名前

これはおそらくロイドやセシルが意図して考えた名前ではない

あの二人に世界が無理矢理介入してつけられた名前だろう

そして世界も本当にいい趣味をしている・・・

こちらの機体が悪魔の名前だ、私たちに対する意趣返しだ

お前たちをきっと排除してやるという宣戦布告も込めてな

・・・いいだろう、調停者気取りの世界ごときがっ

もう、こちらも容赦などしない、容赦をする気もない

お前たちが変えるというなら私たちもこの世界を変えていく

終点に立つことができるのはお前たちじゃない

私たちだ

 

 

 

――――――いつの世も、若者は死に急ぐ

戦いなど、ただ死者を増やすことになるだけだというのに

しかし、彼らはおそらく死ぬまい、望みのために

我々としては、彼がこの世界の王の座に就くことにとても興味がある

ただ、彼は一度この世界から消えた、彼女と一緒に

その、償いをしてもらいたいと我々は思っている

 

我々は、時空のバランスがすでに崩れていることを知っている

天秤の傾きは、7対3と言ったところか

揺り戻せ 我々はそれを望まない

さぁ、鍵となりし者よ 我々の契約を果たしてくれ

共に歩む道を探せ 一歩目は奈落の底だったとしても

お前達なら、悪魔に手を差し伸べてもらえるだろう?

 

同じ歩幅を進め そうすれば我々が追い付けるから

彼の者の歩みを妨げるな この世界はそれを望んでいる

 

 

 

 




誰かきっと分かるはず


原作崩壊がまた増えた・・・・かな?


お読みいただきありがとうございます。


感想などドッシドシお待ちしてます。
ぜひともよろしくお願いしますっ!


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第四十七話 Frenzy Past future

ご無沙汰しております。グリムゼンです。

修正と言いますか、何と言いますか・・・

ほぼ一年前に書いたものではあるんですけど
このまま進めると決定的な矛盾がある事に気づいて
どうやったらいいかと思っていたら
最終的に加筆修正という結果になりました。


では、本編です。




 

             黒の騎士団は?

             は、はい 特派のおかげで

             誘い込み砲撃をしかけます

             っ、しかしそれでは

             機体はまた作れる やってくれるね

             イエスユアハイネス!

 

ランスロット・エクスシアイがゼロの無頼を視界にとらえた後

黒の騎士団全機がその場から離れた

当然だ 今の戦力じゃ全滅もありうる

だけど、こっちにもゲフィオンディスターバーっていう切り札がある

そして、もう一つ、ヴェパールっていう切り札もね

 

『C.C.、この先って?』

「あいつらがなぜかは分からないが巡り巡って神根島に行く。

その前には制御しきれていないガウェインのハドロン砲が発射されるはずだ」

『なんでセレスさんがその先の事を知ってるか分からないですけど、

それだと、ルルは危ないんじゃないですか・・・』

「その危険も含めてシャーリー、お前に来てもらっている。

ヴェパールのゲフィオンディスターバーであの機体を止めてやれ」

『は、はい、分かりました!』

『でも、C.C.。なんでこの先の事がわかったの?まるで分かったみたいに』

「女の勘を舐めるなよ。とでも言ってやればいいんだがな。これはリートの

占いによるものだ」

「ちょっとこそばゆいよ~」

 

マオも乗ってくれたのは驚いたな

未来からきているということを知っているのはマオだけだ

シャーリーは当然そのことを知らない

グラシャ=ラボラスのようなオーバースペックナイトメアですら

いっぱいいっぱいだろう

さらに言えば、その派生を操縦しているんだからな

これ以上、負担になることを増やさせるつもりはない

 

「着いたよ」

「いよいよか、マオ、敵影に変化は?」

『近くに航空戦艦・・・データベースにはアヴァロンっていうのかな?

それが近づいているよ』

『ゲフィオンディスターバーの準備はしておきます!』

『rest assured. Shirley.Ready I will leave.

(安心してくださいシャーリー。準備はしておきます』

 

いよいよ、無頼が砂地獄のゲフィオンディスターバー設置地点に入る

距離が離れていたがすぐにランスロットも続いて入ってきた

ハーケンブースターで勢いを殺させ、MVSを抜き放って無頼に対峙した

 

『ゼロッ!これで!』

『お前を!』

『捕まえた♪』

 

モニターの端にラクシャータがうれしそうにボタンを押すのが見えた

やっぱり我が子というかそんな感じなんだろうか?

起動するのはうれしいのかな?

 

『なんだ・・・これは、あの時に似てる?動けない・・・だめか・・。』

「話がある。枢木スザク。出てきてくれないか?第一駆動系以外は動かせるはずだ。

捕虜の扱いについては国際法に則る。話し合いに乗らない場合、君は四方から銃撃を受けることになるが」

 

四方八方というかこの島中に回線に対してハックを試みてるから

全てが筒抜け グラシャ=ラボラス、改めて言うよ 君は最高だ

 

・・・――

 

『かまいません!スザクに出るよう伝えてください!それより、どうして

ランスロットは動かないんですか?』

『ナイトメアに使われているサクラダイト。そこに何らかの干渉が・・・』

『今度こそ間違いなさそうだ。ゲフィオンディスターバー』

『まさか!』

『だけど、前回のとは違う。重力力場じゃなくてジャミングが発生してる。

あの機体にはまだあの対策ができてない・・・君なのかラクシャータ・・・』

『効果範囲も持続時間も、あの機体におよばないか・・・いったいどうやって作ったのか?機会があったら触らせてもらいたいわねぇ~』

 

 

「ゼロ?」

『エイスか』

「彼には、銃弾が届く距離のまま維持してくれないかな?」

『何?』

「彼の身体能力は君が一番理解してる。違う?」

『分かった。ある程度はな』

 

 

スザクがコクピットから降りてきた

ゼロはコイルガンを持っているけど、脅しになるかは別問題だなぁ

 

 

「枢木スザク、単刀直入に言おう。私の仲間になってほしい」

「それは脅しかい?だとしても断る。前にも言ったはずだ。間違った方法で手に入れた結果に意味はないって」

「では聞こう、今の平和にも意味はないとでも言うのか?」

「っ?」

「7年前日本が徹底抗戦を選んでいたらどうなっていたと思う。

中華連邦とEUが介入し日本は三つに分断され未だに戦い続けていただろう。

つまり、今の平和はいち早く決まった無条件降伏によるものだ」

「っく。そうだ、父さんの築いた平和のために自分は戦っている」

「ほう、そうか」

「そうだ」

「なら、日本人としてブリタニアと闘う決意も同時に持たなくてはいけないのではないか?」

「闘う?またそれか?」

「決断すべきだ。虐げられている日本人を解放するためにはな?君も

自分の居場所を探しているのではないか?目に迷いが見えるぞ?」

「決断じゃない!どうして武力でブリタニアを倒そうという話になる!日本だけ取り戻せば・・・」

「現実を見ていないのはどちらだろう。世界の半分以上をこの小国で守り切れると

本気で思っているとは思えないが、そうであるなら元凶をたたくしかないのだ!」

「だが!・・・通信だ、いいか?」

「・・・好きにしたまえ」

 

ルルにしてはかなり熱くなってる

そこまで感情出すことなんてないのに、スザク君だからなのかな

昔からの知り合いだったのかな・・・

友達だけど・・・やっぱり分からないな・・・でも・・・

 

『こちらは、ブリタニア軍式根島基地司令、ハイエル中佐だ。

これより、テロリスト黒の騎士団に対し地対地ミサイルを撃ち込む。

枢木少佐はゼロをその場に足止めせよ』

 

その通信が終わった途端スザクは銃口が向けられているにも関わらず

突っ込んでいった ゼロも二、三発撃ったが当たるどころかかすりもせず

腕をひねられ捕まった

・・・予想通りだったんだよC.C.の、リートのね

 

「枢木、お前は!」

「君のやり方には、賛同できない。今、自分にできることは!」

「動かないことだ、枢木スザク」

『ヴィエル!?』

 

 

突然私達の後方から大口径の発射音が聞こえた

サザーランドの対人バルカンをリートがネビロスから起動して生成した

だけど、これは見てくれだけ

本当に打ったのはマオだ

 

「っ!そのナイトメアは、あの時の!」

『撃ったのか?』

「ふっ、撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ。

だがな、こうも思うんだ。撃たれる覚悟のない奴に撃ったら全てが止まる。

枢木、今のお前がそれだ」

「な、何を・・・」

 

 

『接近するミサイルを確認!』

『協力者殿!』

「持ち場を維持!」

『しかし!』

「残弾に気をつけつつ、発砲!弾幕はこっちも張る!」

『承知!』

『ゼロ!今助けに!』』

「カレンは待機してて!」

『っ!、でも!』

「ゼロが捕まっている以上、君はそのバックアップの方がいい」

『時期が来たらではどうですか?』

「思う存分走っていい!」

『了解!』

 

でもC.C.がスザクに対してこんなこと言うとは思わなかった

Cの世界からの干渉を受けないからと言って

世界の干渉は受けるって自分で言ってなかった?

 

 

「生きる覚悟のない奴が、ナイトメア?銃?はっ!バカか?」

「何だと!」

「なら、今なぜ怒りの中に安堵の目の色が浮かんだ?

死にたい、ようやく楽になれると思ったんじゃないのか?」

「違う!」

「自分の死をどれだけ認識しているかは知らない、お前もゼロも」

「・・・・」

「だが、少なくともお前達二人、片方でも両方でも、死ぬ人間が増えるぞ?」

「なっ・・・」

「お前はイレブンの希望の星、ゼロは日本人の希望の星、その両方が一度に居なくなれば、明かりを失った人間は何をに生きていける?」

「それは・・・」

 

「現実を見ろ、幻想で生きていけるならそれこそ政府や国なんて何もいらない、兵器も何も必要ない

その事を自覚しなければ、この先お前は己の心に食い殺されることになるぞ」

「こ、ころに・・・」

「助言はしてやった。あとはお前の思うとおりにやればいい。

だが、ゼロを死なせると思うな」

 

「マオ!C.C.がまだ話したがってる、ミサイルの迎撃お願い!」

『了解リート!』

 

 

僕はリートに言われて、キャノンを展開してミサイルを攻撃した

黒の騎士団のバルカン砲もいくつか撃たれていて

ミサイルが誘爆していった

心を聞けば分かる、枢木は今平面の迷路の真っただ中にいる

自分はその中に入っていなくって俯瞰してる

答えを欲しがってもその迷路にいる友人は今は居ない

目の前に存在しているのに気づいていないんだ

その友人は隣にいるのに・・・

 

 

 

航空戦艦アヴァロン、ふっ、来たかシュナイゼル、薄ら笑いの気持ち悪い第二皇子

今回に限ってはお前の策はすべて無駄になる 残念だったな

それにしても、スザクとルルーシュはまだランスロットの下

にしても、私がここまで語るか・・・何も感じていなかったのにだ

力か?いや、それも感じなかった そうか干渉か

いや、違う 一時的な同期だ

過去の私との同期、遡行

どれだけ歩もうが、どれだけ行こうが私はC.C.だ

まぁ、それでもかまわない

死を忘れた存在だからこそ、死を受け入れる人間には半ば失望を覚えるものさ

 

「一人間としてどちらが正しいのか、今お前が決めろ!

もろとも死ぬか!、忍んで生きるか!」

 

 

 

――――――――――――――生きるっ!!!

 

――――――――――――――生きろっ!!!

 

 

 

 

 

 




日常が忙しくて本当に書く時間がありません

なので本当の意味で不定期更新になります。
あれ、もうなってました・・・それは申し訳ないww
うん、申し訳ないです・・・

こんな駄文と自己満足の小説ではありますが、長い目で見て頂けたら幸いです。

感想もお待ちしております。


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第四十八話 The time of foll stops

一年間ご無沙汰でございました。
グリムゼンです。

正直、どうしたものかと、いろいろ悩んでいるうちにアキトが終わり、
そして、つい最近ルルーシュの三期!?

どうしよう、三期どころか二期にすら入れてないよ・・・

まぁ、もともと駄文のきわみですし書き溜めもしてませんしね・・・
こんな小説もどき二次創作を読んでくださいます、皆様に感謝です。

ここから先、長文にしづらくなってまいりましたので、
きざんでいこうかと思います。

お見苦しいところもあるかと思いますが、ご了承ください

では本編です



 

 

 

 

 

 

アヴァロンから放たれたガウェインのハドロン砲

この時点では、ラクシャータの調整が加わっていないから拡散しているが、

まぁ、ハドロン砲があたらなかったのはシュナイゼルの油断になるだろうな

ロイドと関係があっただろうラクシャータを取らなかったやさしさ(油断)がな

 

「おーおー、ずいぶんとうまく逃げる。あの拡散された弾をよくもよけるものだ」

「楽しそうだねC.C.」

「ああ、リート。ルルーシュには悪いがな」

「悪いと思ってる?その顔?」

「微塵も思っていない、な。ははは」

 

どうせランスロットの中でどんな状況なのか見えたものではないだろうがな

そういえば、ランスロットの真正面にゼロがいるのに

枢木はどうやってランスロットを操縦できたんだ?

うーん、謎だ・・・

 

『協力者殿!ゼロが!』

「心配するな藤堂、通信傍受で聞く限り、ゼロは殺されていない」

「ポートマンが来ても問題はないだろうけど、いったん潜水艦に引くよ」

『しかし、ゼロが!』

「今、我々が行ってもランスロットの贄になるだけだ。戦力の低下は許容できん。

ゼロもおそらくそういうだろう」

『っ・・・承知!全隊!揚陸地点に集結!引くぞ!』

 

「マオ、シャーリー、ミサイルの迎撃は?」

『ダンタリオンの性能のおかげだよ、自動ロックがかかってしっかり打ち落とせた。問題ないよ』

『ヴェパールさんも体張って守ってました!』

『It is a bad thing to Shirley because it was not equipped with interceptor equipment, but I accepted it with armor.

I do not injure one to Shirley so please rest assured(迎撃の装備がなかったものですから、シャーリーには悪いですが、装甲で受け止めさせていただきました。

シャーリーには怪我一つさせておりませんのでご安心を)』

「大丈夫シャーリー!?」

『うん、この前の白いナイトメアが乗っかったときよりか、衝撃はなかったよ?』

『However, I'm glad that you can make equipment when next time(ただ、次回の時、装備を作っていただけますとうれしいです)』

「了解、シャーリーの安全を考えるためにもそうさせてもらうよ」

 

でも、あんなに、シャーリーが戦うことに忌避感を持っていたのに、なんでこんなスパルタ的な守り方をしたんだろう?

ちょっと心配だな

 

『枢木少佐!命令を!?』

『うるさい!知ったことかそんなもの!俺は生きなくてはいけないんだ!』

 

エネルギーの弾雨から逃れでたランスロット・エクスシアイ

それにさらされている中で二つ不可解な点が見えてきた

 

一つ目は枢木の台詞だ

あいつから聞いた話だと、『生きなきゃいけないんだ』だったはず

これについては考察してもわからん

なに、後でわかるだろうさ

そしてもう一つが、MVSだ

コクピットブロックに被弾を許していないはずなのに

なぜか黒く染まっている

・・・まさかとは思うが、ナイトメアが堕天?

ばかな・・・思い過ごしだろう

そうだとするなら、世界はいったい何を考えている

それとも、世界も分かたれているのか?

 

「あっ、カレン!」

『!?』

「ランスロットを電子的に追って!ゼロを助けるのはコックピットを降りたときだ!」

『!了解です!あ、ありがとうございます』

 

ゲフィオンディスターバーのジャミングが効いてるからランスロットの位置を

敵さんも知ることはできない

マオも、シャーリーもいるからこっちは目視できるから索敵も問題ないはず

 

 

 

その時、あたりの色が反転した

 

 

 

 

一瞬、誰も、何もかもが見えなくなった

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――その場にいるただ二人を除いては

 

 

 

 

 




こんな駄文に感想をいただけたら、作者は喜びます。
死なない程度にがんばっていきますので、応援よろしくお願いします。


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第四十九話 The past changes Change the past

以前からずーっと頭の中に考えていたのがようやく出せた回です
賛否両論ありましょうが、私は突き進みます

以前は風評被害があったときは思いっきり火消しにかかってましたからねwww




では本編です。


 

 

 

光の明滅の中、そこにあったものが何かに飲み込まれていくかのように見えていった

ランスロットと紅蓮は時間からきりはなされたみたいに森の中を失踪していったけど

途中で紅蓮が止まってランスロットはそのまま、突っ走っていった

そして、藤堂と四聖剣が紅蓮を回収していくのが見えていった

おそらく、僕たちが指示したとおりに潜水艦のほうへ戻っていったんだと思う

マオとシャーリーは、僕たちがお弁当を食べたところに着陸して

再度探知防壁を張っている ヴェパールの指示だと思うけど

もしかしたら、僕たちが指示したのかもしれないけど

それ以前に・・・

 

 

 

 

 

「ところでC.C.」

「なんだ、リート」

「僕は正常だよね?」

「奇遇だな、私もお前に聞こうと思っていた。異常か私は?」

「大丈夫、いつもどおりきれいだよ」

「ばっ!か、からかうな。だが・・・ありがとう」

 

 

 

 

こんな状況でなければ、素直に言えたのだろうが

いかんせん今の状況がそうさせない。

小さい声で礼を言う程度になってしまった

くそぅ

だが、そうも言ってられん

 

 

 

「さてとリート」

「うん、C.C.」

 

 

 

 

 

 

 

「「ここ、どこ(だ)?」」

 

 

 

 

明らかに式根島ではないんだ

あたり一面、きれいな緑が生い茂った草原に森が見える

人工物なんて見えやしない

距離的にアヴァロンが見えるだろう丘がある神根島でもないな

そして、グラシャ=ラボラスに乗っていたはずなのに降りている

いったいなんだこれは・・・

 

「いっつ・・・」

「ん?リート、どうした?」

「いや、ちょっと目が」

「目にゴミ・・・ちょっと見せろ!」

「えっ!?」

 

 

肩をつかんで隣にいたリートを振り向かせる

いやな予感というか、確信と言うか

ルルーシュのときと似通っている・・・

いや・・・違う

私はあの時と違ってCの世界と接続していない・・・

なら、この感覚に間違いがあるとはわずかに思うが、

万が一そうなっていたら、私は・・・

 

「イタイイタイ!痛いって!C.C.」

「!!あ、ああ、すまん」

「いったいどうしたのC.C.?」

「リート・・・しっかり聴いてくれ」

「う、うん」

 

 

 

 

「お前の、お前のギアスの、オンオフができなくなっている」

「えっ?それって」

「かつてのマオやルルーシュと同じで、常にギアスがオンになっている。

お前のギアス自体、かなり特殊だ。私も推測でしか事を話せない」

「つまり、今回ここにいるって事は」

「時間跳躍、もしくは次元跳躍が不定期に発動してしまうということだと思う」

「そんな!?そんなことって・・・」

「自分自身で時空跳躍できるから、即座にその時間帯に戻ってくることは可能だろうが、

万が一が怖いところだな」

 

リート自身、狙って時空跳躍できているわけではない

一番初めのギアス使用時には偶然あの時間、あの場所に飛んだんだ

もしかしたら、世界があそこに送ったのかもしれんが

 

 

「C.C.・・・僕、どうしたらいい・・・」

 

こういうところは、まだやっぱり子供なんだな

だが、こういうところが私は好きなんだろうな・・・

浸りたい・・・もう少しこの感覚に浸っていたいんだが・・・

 

「方法がないわけでもない」

「本当!?」

「私だ」

「えっ?」

「だから、私だ」

「どういうこと?」

「コードの存在だ、私の存在自体がお前をつなぎとめる楔になる」

 

つまりは、私がリートのそばにいればギアスの暴走はないはずだ

至上命題になってくる、リートがギアスを完全にコントロールするまではだが

 

「今までどおりで大丈夫ってこと?」

「とりあえずはな、ただ、そのギアスの特性自体まだ不可解なところが大きい。

たとえば・・・」

「あっ!C.C.!あれ!」

「一度・・・ん?馬車、か?」

「追われてない?」

 

リートが気づいたが、ずいぶんと大きいきれいな馬車が

盗賊のような身なりをした連中に追われている・・・

いったい、どんな時代に飛ばしたんだリートのギアスは・・・

 

「とりあえず、グラシャ=ラボラスのフルステルスで助けるぞ。

そこまで強烈に未来を変えるのはまずいからな」

「う、うん」

 

急いでグラシャ=ラボラスに乗って盗賊もどきたちを追い払うのはとても簡単だ

なにせ、持っているのはマッチロック式の銃に、旧式のリボルバー

つまり、ルルーシュたちのいる時代から、さらに昔になるってことだ

とりあえず、死ななきゃいいだろう

二、三人を引っつかんで、遠くに見える湖にぶん投げてやった

馬は、主がどこに行ったからわからなくなったから停止し

馬車のほうも、盗賊らしきやつらがいなくなったから止まった

 

「リート、仮面をつけて馬車の人間にあってくれないか?」

「え、大丈夫?」

「まぁ、なんとかなるだろう。未来の人間のリートならな」

「C.C.と同じ時代からきたんだけどなぁ・・・」

 

ステルスの状態から降りると不振がられるのは当たり前

だから、いったんステルスを解除して会うことにした

疑われて正気を本気で心配されても心配はいらないだろう

リートが半月の仮面をつけて出ると

馬車のほうからも、少年と深緑色のドレスを着た女性が降りてきた

 

「・・・あの、あなたが私たちを助けてくださったのですか?」

「まぁ、そうなりますね」

「そうですか・・・」

 

黒いナイトメア自体がこの時代ではそもそもオーバーテクノロジーの塊

なにせガニメデどころかナイトメアの原型になったものすらない時代だからな

 

「あの、助けていただいてありがとうございます」

「お礼を言わせてください」

「ああ、いえ、その・・・困った時はお互い様ですよ。

ただ、後ろのこれは黙っておいていただけませんか?」

「命の恩人たってのお願いとあらば口外はいたしません。

厚く御礼をさしあげたいので、一度城に来ていただけませんか?」

「お城?」

「あ、申し送れました。私、セラフィナ・ジ・ブリタニアと申します。

ほら、あなたも名前を、皇族としての振る舞いをなさい」

「はい、母上」

 

 

ん?ジ・ブリタニア・・・皇族・・・ま、まさか

 

 

 

 

 

 

 

―――――――助けていただいてありがとうございます。

僕は、シャルル・ジ・ブリタニアと申します。

母上もおっしゃっていましたが、僕たちの城にご招待したいです。

 

 

 

 




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第五十話 Request Come   Ancestor of Orange

オリジナル回がどれだけ続くのかわからないです。
書き溜めはしてないのでww

ただ、本編に戻るのはいつになるだろう。
伏線作っても完結できるかわからなくなってくるなぁ

弱音はいてもしかたない!

本編です。

2017/1/26/18:36 修正しました


まさか、シャルルがあの馬車に乗っていたとはな

そして、こいつがその母親か・・・

だが・・・

 

 

おかしい

こいつがシャルルなのは、以前のCの世界でシャルルが見せた過去の姿に瓜二つだ 

それに疑う余地はない

だが、あの写真にあったはずのV.V.がいない

なぜだ

気になった私は、グラシャ=ラボラスから降りた

 

「えっ?」

「あの鉄人形に、もうお一方・・・」

「セレス?」

 

そのあたりの機転は相変わらずだなリート

 

「ああ、すまない。驚かせたか?」

「いえ、もうお一方いらっしゃるとは思いませんでしたので。助けていただきまして、感謝申し上げます」

「偶然だ、それにこの後ろの物を黙っていてくれるのであれば、特に言うこともない」

「すごいですね、母上」

「ええ、このような物があったとは・・・」

「それで、城への招待と言っていたが」

「ええ、命の恩人には礼を尽くさなければ、皇族としての立つ瀬がありません。

礼儀知らずの汚名を与えない為と思ってぜひ、来てはいただけませんか?」

「僕からもお願いします」

 

存外強かだな、まぁそうでなければ皇族とは言えんか

そして、その目には強い意志が感じられる

ここで去るのは簡単だが、リートのギアスがいつ使えるようになるかもわからない

 

「迷惑でなければ、厄介になろう」

「貴様!セラフィナ様に向かって、無礼を!」

「ん?」

 

御者台から男が一人降りてきた

おそらく、周囲を警戒した上で、二人が馬車から降りたのに気づいたんだろう

そして、腰に佩いた剣を抜き、私たちに切っ先を向けてきた

 

「セラフィナ様、お下がりください!」

「ディーフリート!あなたこそ下がりなさい!私たちの命を救ってくださった恩人に

そのような無礼は許しません。第一、私が許しているのです。

それとも、あなたが私に恥の上塗りをしたいのですか!」

「し、失礼いたしました」

「このお二方にも、謝罪をなさい!そうでなければ、私たちの護衛をすること

まかりなりません」

「・・・早合点をして、申し訳ない。私はディーフリート・ゴットバルトと言う。

このたびは、剣を向け、あまつさえ、殿下の恩人に暴言を吐いたこと、どうか許していただきたい」

 

おや、オレンジ君の家系か

 

「配下が失礼を・・・」

「いや、ただでさえ、暴漢に襲われそれにわけのわからない人間を近くにおいている状況で守るために戸惑いなく剣を抜くことができる。いい配下をもたれている。

許す許さないもない。当然のことをしただけだ。それに、こうして接しているほうが異常ということ、この状況が特殊なだけだ。何もとがめることもあるまいよ」

 

 

一本気が通っているのはあいつもこいつも一緒だな

忠義にかけて、これほど厚く太い家柄はブリタニアに他にないだろう

 

「ディーフリート、許しをいただけたのですから、私も咎めはしません。

今後も、忠義にはげみなさい」

「イエス!ユア、ハイネス!」

「それと、その鉄人形については、私たち以外には口外を禁止します。

よろしいですね?」

「承知いたしました」

「うーん、さすが騎士だ。セレス、僕もこういう風になったほうがいいかな?」

「お前はそのままでいいさ。さて、だいぶ話が逸れたが、厄介になってもいいのかな?」

「ええ、馬車にてお連れしたいのですが・・・その鉄人形はどうしましょうか?」

「ああ、これは、勝手についてくる。そういうものだと理解してくれ」

「とても、不思議ですね?どうやって動くのですか?」

「シャルル、そのことは、後でお話しましょう?では、馬車にお乗りください。ディーフリート」

「はっ!」

 

その後、僕たち四人は馬車に揺られて、お城に行くことになった

当然ながら、グラシャ=ラボラスは消えたことに三人はびっくりしてたけどね

 

「そういえば、ご尊名をお伺いしておりませんでした。よろしければ、お教えいただけませんか?」

「ああ、そうだった。私はセレス・エイレインだ」

「僕は、リート・ルルースって言うんだ」

「あ」

「・・・あ」

 

しまった、エイス・トゥバリエって言おうと思ったのに、間違えちゃった・・・

まぁ、間違ったことは言ってないし・・・いいよね・・・?

 

「?どうか、されましたか?」

「いや、なんでもない。少し思い出したことがあってな」

「はぁ?」

 

リート・・・確かに、エイスって言うことをここ最近してなかったのはそうだが、

この二人にその名前を言ったら・・・まぁ、なるようになるか・・・

 

「ところで、いくつか聞きたいことがあるんだがいいか?」

「え、ええ。私たちで答えられることでしたら」

「なぜ、あのような連中に襲われていた?私たちがいなかった仮定の話はしたくないが

下手をすれば、横転して死んでいたぞ?」

「いつの世にもある、権力争いでございます。私も二人の子供を持っておりますが、

万が一に備え、一緒に行動することを避けておりまして」

「ほぅ、二人というと」

「ここにいるシャルルと、兄になるヴィクトルがおります。

どちらも育ち盛りで、勉強に運動に積極的にやっていて、それはそれはかわいくって」

「母の顔というのはいいものだ」

 

なるほどな、V.V.は本名ヴィクトル・ジ・ブリタニアというわけか

そして、あの時とは違い、一緒に行動していない・・・

不思議だな、ルルーシュたちの過去は変えているのに、それ以前の過去も変わっているのはどういうわけだ?

あの時の写真は母親が死んでいて、V.V.がいてシャルルがいてシャルルがV.V.にしがみついていたはずだ

 

「あ、え、と、私たちもそうですが、お二人もお似合いでございますよ?」

「「ぶふーっ!?」」

 

せっかく考え事をしているのに、何を言っているんだこいつはー!!!

おまけにリートも同じ反応をしているし!

 

「あ、違うのですか?」

「あ、ええと」

「そ、そのだな、まだ、結婚はしてない、んだ」

「セレス!?」

「だが、じきに、じきに、するぞ」

「うふふ、うれしいですわ。ぜひ、結婚式にはおよびくださいね。シャルルもヴィンセントも

ご挨拶に伺わせていただきます」

「ケ、ケッコン!?」

「セレス、コエコエ!」

「オマエモダロウガ!!」

「うふふ」

「あはははは」

 

過去に来て、笑うことになるとは思いもよらなかったが

まぁ、こういう時間もありかもな

子供のころのシャルルはやはり、純粋な子供だったんだろうな

そして、城の防衛圏内に入ったんだろう、馬車が止まった

 

 

―――――――――――セ、セラフィナ様!?なぜ、も・・・・お、おかえりなさいませ

―――――――――――ええ、戻りました。ご苦労でしたね、ヴァイバス卿

 

 

悪意というのは、もうどこの時代にあるんだな・・・反吐が出る

 

 

 

 




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第五十一話  The watchword  Who are you

後一回、二回で過去編は終わりになりそうです。


頭の中のプロットはあるんだけど、書けないもんですね・・・


では、本編です。

2014/2/3/20:43 修正加筆しました。


「ヴァイバス卿、あなたが手配してくださった騎士団の皆様、大変助かりました」

「い、いえ。お役にたてて、光栄の至りでございます、殿下」

「こちらこそ、命を賭して、私たちを守ってくださったのですから、

感謝は述べさせていただきますよ?陛下には伝えておきますので、

叙勲の準備でもしておいてください」

「い、イエス、ユア、ハイネス・・・・」

「ディーフリート進めなさい」

「はっ!」

 

さすが、魑魅魍魎が跋扈する宮廷で生きているだけのことはある

皮肉たっぷりこめた台詞を涼しげな顔で言ってのけた

それに、お前の命もあとわずかだからせいぜい楽しんでおけともな

おそらく騎士団というのは馬車を襲っていた盗賊まがいの連中

そして、それを手配したのが、今、すぐそこで青くなっているあの男ということだ

まぁ、シャルルは、まだこの言葉遊びには慣れていないのだろうな

だが、これからだ 言葉遊びでルルーシュですら勝てなくなる猛者になるのはな

 

「時間をとらせてしまいました、客室にて歓待させていただきますが、

私は、陛下にお伝えすることがございますので、供応にシャルルを一時つけさせて

いただきますが、よろしいでしょうか?」

「僕たちは・・・」

「まぁ、かまわない。歓待される身だ。文句のあろうはずがない」

「承知しました。シャルル、以前教えたことです。できますね?」

「はい、母上」

「セラフィナ様、私が殿下の代わりにお勤めいたしましょうか?」

「気づいているとは思いますが、私たちはすでに箱庭の中、

護衛一人いなければ、わが身は守りきれません。

その提案はうれしいですが、騎士がいなければ、私は人形になります。

わかりますね?」

「承知しました。差し出がましいまねをいたしました」

「いえ、あなたの忠義を再確認できました。うれしく思いますよ」

「母上、母上の人形があるのですか?お守りにほしいです」

「まぁ、シャルルったら、そうですね、造形士にでも今度作らせましょうか?」

「さっきの・・・」

「ああ、彼ですか?申し訳ありません」

 

そういうと、セラフィナはシャルルの耳をそっと塞いだ

 

「シャルルには聞かせたくない内容ですので、後ほどでよろしいですか?」

「・・・ああ、そういうことなら」

「母上、どうしました?」

「いいえ、なんでもありません。ほら、つきました。後は任せましたよ?」

「はい、では、セレス様、リート様、こちらへどうぞ」

 

迎賓館とでも言えばいいのかな?

すんごい大きいところを想像してはいたんだけど、こじんまりとしてて

でも、雰囲気がすごく落ちついている建物だった

 

「リート」

「ん?なに、セレス」

「同じだ」

「えっ?」

「数十年後の帝都ペンドラゴンにある空中庭園の家にそっくりだ」

「そ・・うなの?」

「ああ」

「お気に召しましたか?」

「う、うん。きれいで素敵な建物だね」

「良かったです。実は、この建物にお招きするのは、お二人が初めてなんですよ」

「そうなのか?」

「はい。あ、玄関で立たせたままなのは失礼ですよね。中へお入りください」

 

中を見て再度唖然とした

リートも同じ感想のようだ

この建物の玄関 エレベーターホール・・・

左右を見ても瓜二つだ

グランド・デューク・ホテル最上階のスイート

私たちが、常用しているあの空間とまったく同じだ

 

「かって知ったる我が部屋とでも言えばいいのか」

「そうだね・・・ただいま」

 

僕たち二人は、いつの間にかシャルルを追い越して

普段使っているリビングルームに来ていた

調度品もまったくおんなじ

唯一違うのは景色だけだった

 

「あ、えっと、ここでお待ちください。御用があったら何でもいってください」

「ああ、ありがとう」

「えーと、もしかして、ここにきたことありますか?広間はここだけなんですけど、

なぜか、お二人ともここだという感じでいらっしゃいましたし」

「そうだね、ふふ、未来予測かな?」

「未来予測!ですか!」

 

突然シャルルが飛び上がったかと思うと、僕たちが座っている反対のソファーに

飛び乗った

 

「そういうの、好きなんです!父上と母上には、やめろって言われるんですけど」

「お前の兄には?」

「興味があるなら、やってみようって、言ってくれました」

「なるほどね」

「失礼ですけど、何か、僕の未来を教えてくれませんか?」

「・・・うん、いいよ」

「やったっ!」

 

少しの間のあいだに、僕はC.C.にアイコンタクトした

教えてもいい?未来のことをって

C.C.はうなずいてくれた

つまり、ここでこのシャルルに未来をかえる分岐点を作るつもりなんだ

 

「どういうことから聞きたい?」

「えーっと、父上は、今皇帝陛下に当たるんですけど、僕って皇帝に

なれますか?」

「なれるね。大きい声でオールハイルブリタニアって言いそうな感じの」

「もしなったら、お二人に届くように大きい声で言いますね」

「ああ、楽しみにしてる」

「それと、平民で好きな人ができると思うよ」

「父上も母上も、相手にするなら由緒ある家を選びなさいっていわれるんです。

でも、それは、僕が決めていいですよね」

「君の人生だよ?選ぶのは自由でしょ?まして皇帝になったらそれこそ自由じゃない」

「そうですね!」

 

ふふ、リートもリートだがシャルルもシャルルだな

なんだろうな、子供同士が一生懸命話し合っているようにしか見えん

内容はそれよりかなりぶっとんでいるがな

 

「そうだね、うーんと・・・お兄さんに嘘をつかれるかな?」

「えっ!?そ、それはないですよ。兄上は嘘が大嫌いなんです。

それに、嘘のない世界があればいいのにって言ってましたし」

「嘘をつくために嘘をつくそんなものは嘘だ」

「もしかしたら、それすらも嘘かもしれないってことだな。

もし、そう考えたとして、相手が嘘をついてこないという保障がどこにある?」

「もし、ですよね?なら、この未来予知はその時が来たら信じてみたいです」

「そのくらいでいいと思うよ。あと、これは僕からなんだけど」

「はい?」

「好きになった人を、絶対に守ってあげてね」

「もちろんです!」

 

リートめ・・・つ、つ、つまりは、私のことを

ぜ、ぜ、絶対守るだと!!?

なんなんだ!? 過去に来てからリートが積極的だ!

くそぅ、うれしいぞ、バカ

 

「あ、ああ、後、私からも一つ、予言とでもしておこうか」

「セレス様もですか?」

「いや、女の感だ。リートと私は、お前にもう一度未来で会うだろう」

「はい、もちろんです」

「なら、秘密を決めておかないか?」

「秘密?」

「合言葉というやつだ。やったことはないか?」

「はい、同年代に知り合いがいないもので」

「よし。なら、こうしよう。お前が私に向かって聞いてくるんだ」

「どういう風にですか?」

「鉄人形は、って聞いて来い。そしたら私かリートが」

「グラシャ=ラボラスって答えればいいんだね」

「そのとおりだリート」

「あの鉄人形の名前なのですか?なるほど、鉄人形はグラシャ=ラボラスですね。

覚えました。でもそれって、ソロモンの七十二の悪魔ですよね」

「ああ、だが、あれに合っているだろう?」

「そうですね、悪魔がさながら、駿馬のような感じがしました」

「それなら、もしあれに似たものを作れたときはナイトメアって名前にしたらどうかな」

「あっ、それ採用します!」

 

改めて思う

シャルルは、真っ直ぐに育てば、世界樹のような大木になりえただろう

今の純粋さを間違いなく捻じ曲げたのはV.V.でありCの世界だ

こいつが死に行く未来も、変えてやりたくなる

ルルーシュが親殺しという禁忌を犯さずにすむように

やはり、親子、だからなのだろうな

 

そう思っていたら、扉からノックがした

 

「シャルル、お二方はお寛ぎ・・・あら、していただいていたようですね」

 

扉が開きセラフィナが入ってきた

ディーフリートは部屋に入ると、扉のすぐ前で止まっている

 

 

「ああ、とても上手だった」

「いつの間にか結構時間が立っちゃったね」

「そうですね、楽しい時間は早く過ぎるといいますものね。

シャルル、お父上があなたに会いたいとおっしゃっていました。

ディーフリートを連れて、会いに行っておあげなさい」

「はい、母上。それでは、楽しいひと時をありがとうございました」

「こちらこそ、楽しかったよ」

「またな」

「はい、では失礼いたします、ディーフリートよろしくね」

「イエス!ユア、ハイネス!」

 

 

「さて、先ほどのお話でしたね。どこからお話しましょうか」

「そうだな。さて、その前に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――お前は誰だ

―――――――――――いつの世も、この役割だ 私に、名はない

 

 

 

 

 

 

 




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第五十二話 The worlds Spokesman

台詞は長くなります
影響を受けた小説がト書きや台詞がまぁ、多い小説でございましたのでww


あと、一つ前の回ですが、一番最後を修正しております。
お読みでなければ、一度見てから見ていただけるとわかりやすいかと思います


では、本編です。


 

 

 

 

 

C.C.が何でか分からないけどセラフィナさんにお前は誰だって・・・

えっ、あ、でも確かにシャルルを向こうにやってから

雰囲気がかわってるような・・・

 

「セラフィナさん?」

「しばし、寝ていてくれ。私は、それを望む」

 

セラフィナらしき人物がリートに手をかざすと、

リートは座っていたソファーにもたれかかった

 

「リート!!」

「安心を、眠りについただけだ」

「お前っ!」

「ふふっ、愛する者の目をしている。濁っていない、なら私が見えるはず」

 

セラフィナの輪郭が変わり、私とほとんど同じ背丈になった

服やチョーカーにギアスの紋章をいくつもあしらった女がそこに立っていた

髪は私以上に長い、色も真っ赤だ

 

「お前は・・・」

「さきほども、言った。私に名はない。いうなれば、世界の代弁者だ」

「Cの世界のか」

「違う、あれは、裏切った世界。私たちは、あなたたちに協力したい」

「世界の代弁者が、世界が、私たちに協力だと?」

 

理解ができない 到底理解しがたいものだ

世界は、私たちの敵だったはず

なら、なぜこのタイミングで私たちに干渉してくる

 

「なら聞こう。なぜ、私たちが過去に来た今、お前は姿を現した」

「明確に過去をかえる機会ができたからに他ならない。

セラフィナ・ジ・ブリタニアは、前回の過去では死ぬ者。

今回の過去で、その出来事自体なかったことになった。

世界が干渉しやすかった。それだけのこと」

「なるほどな、私たちが今でいう未来を変えたとしても、

そこまで影響はない。だが、文字通り変わったことに関しては、

お前たち世界は、それに介入できるということか」

「おおむねその見解で合っている。私たちはシャーリー・フェネット、マオという少年、

他にも協力者と呼べる存在ををあなたたちに増やした」

「まて、シャーリーや、マオもお前たちの干渉を受けているというのか」

「世界が介入できる、そしてあなたたちに近い存在。該当するのがあの現在

その二人だけだった」

「マオはわかる。あいつもギアスを持っている。そして以前の過去では、

マオはギアスに覚醒することなく私が命を終わらせた。理由としてはまぁ理解できる

だが、シャーリーはなぜだ。あれは、ナイトメアの操縦法すらしらなかった。一般人だぞ」

「あの時点で、ギアスに一切関わっておらず、あなたたちが恩を作りやすかった。

我々世界が、Cの世界と対抗できる存在になる可能性を含んだものでもあった」

「・・・お前の言っているCの世界と、私の知っているCの世界は違うように感じるぞ」

「おおむねその見解であっている、あなたたちが認識しているCの世界は、

そうであってそうでない」」

「・・・詳しく話せ」

 

 

「Cの世界は、世界を裏切った世界だ。記憶、心、集合の無意識だけの世界ではない

ギアスという禁断の果実を我等世界から奪い去り、そして、自分たちの望む世界を

人間によって作らせた。ギアスが公になっていないのは、我々世界が意図的に押さえ込んでいるからだ」

 

 

「待て、お前のその話だと、Cの世界に関わってなおコードを持っている私は・・・」

「あなたは、Cの世界の接続を切っている。つまりは、Cの世界の初めての離反者。

我々の協力者になりうる。Cの世界のコードはある意味Cの世界の鎖から逃れられる」

「コードホルダー、ならびにギアスの覚醒者はCの世界からの干渉を受けない」

「一部違う、コードを持っていてもCの世界に干渉を意図的に受けるものもいる。

その場合、コードから自身へと侵食し、飲み込まれていくことになる」

「・・・今日はいったいどれくらい驚けば気が済む。過去には飛んだ。シャルルに会った。

世界の代弁者に朗々と世界の理を聞かされる。今日は、私の厄日か?

それで、お前たちは私たちに何を望んでる?」

「協力を受け入れてくれると?」

「私たちがいくら拒んだところで、お前たちはそれをやる。

それこそ私たちを敵に回そうと世界を改変してくるだろう?」

「肯定する。だが、協力すればその・・・」

「ん?」

「そ、その限りではない」

「まぁ、それでお前はどこまで・・・聞くだけ無駄か、すべてを知っているんだろう?」

「私は、過去も、今も、未来も共有している。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが

枢木スザクに殺された世界のことも私は知っている」

「せ・か・いだからだな。だが、そこまでして過去を変えて世界も元通りに救いたい

理由は何だ?」

「やさしい世界を、壊す」

「・・・・・・・・・言いたいことはわかった。認めていないのか、世界は」

「あなたたちのいう、ハッピーエンドというものは、現実に存在し得ない。

だが、限りなくそれに近いものにすることはできる。前の過去は、いうなればバットエンドよりの

ハッピーエンドなのだろう」

「だろうな。少なくとも、誰もが笑って終わったわけではない」

「あなたの気持ちは知っている。利用したのは認める、謝罪をさせてほしい」

 

わざわざ頭をこの女に下げさせるのは、世界がそれほどまで、自責の念のようなものを

感じていたからなんだろう

ルルーシュも覚醒こそしたが、あのアーカーシャの剣の内部で覚醒したんだ

Cの世界の干渉がないとはとても言い切れない

つまり、『世界』は、『』を殺してほしいということだ

 

「頭を上げろ。リートが見たらいの一番にやめてとかいいそうだ」

「受け入れてもらえた用でうれしい。C.C.」

「その名で呼ぶのか?私の名前を知っているんだろうに」

「認めたもの以外に、呼ばせたくないのは知っている」

「そうだったな。まぁ、その名前でいいさ」

 

 

 

 

――――――――そして、リートルルース・ディ・ブリタニアの事だが

――――――――・・・お、い、待て・・・いま何ていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第五十三話 Thank you A mission to the future

二週間お待たせしました・・・


今リアルがとても忙しいことになっていて2ヶ月ほど更新が難しそうです。

こんな駄文を読んでくださる皆様には大変恐縮なのですが、
お待ちいただけますと幸いです。

では、本編です。


 

 

「ん?リートルルース・ディ・ブリタニアと言った。何か問題が?」

「大有りだ!何!?リートは、リート・ルルースが本名じゃなかったのか!?」

「当人ですら忘れている。彼は、生まれたときから、リートルルース・ディ・ブリタニアだ」

「どういうことだ、説明しろ!」

「ナナリー・ヴィ・ブリタニアの政策といえば、理解できるか?」

「・・・・・・・・まさか・・・そういうことだったのかッ」

 

世界は悪逆皇帝ルルーシュの死という復讐の連鎖の鎖から解き放たれ

交渉というひとつのテーブルに着いた

 

ナナリー達の世代、俗に言うゼロレクイエム世代の時代が始まったんだ

そして、彼らは武力の廃絶を求めた

ナイトメアや既存兵器の廃棄だ

 

交渉のテーブルをよりよくするためにやむをえなかった事とは言え、な

 

 

 

つまるところ、世界は話し合いの平和がそれほど長く続かなかった

中華連邦の天子も長く生きたが、それでも世界を変えることはできなかった

 

旧ブリタニアはナイトメアを一切放棄していなかったからだ

裏社会っていうのはどこの世界にもある

製造プラントが停止しようが、武器弾薬を作らなかろうが

ナイトメアは、全部破棄されることなど不可能だ

夢を追った結果、結局戦争だった

武力衝突も長く続かなかった

戦争はあっさり終わる ナイトメア隊による全制圧

それこそ、日本がナイトメアを使われたときのように、一方的に・・・

世界はルルーシュが・・・ゼロとして活動する前よりひどくなった

ナイトメアの横流しなどが起こればレジスタンスたちも出たんだろうが

最悪なのはそこだった、横流しを一切しない体制だったからだ

なぜか官僚たちが己の欲に身をゆだねなかった

 

おそらくCの世界のせいだろうな

コードの接続を切っていた私ではわかりっこないが

世界は、暗黒と貧困の安寧が支配することになった

 

 

私やリートがいた未来は、もはやナイトメアすら使われない

あの未来も趨勢は決まった

奴隷こそいないが、隷属させられた国民が世界に大勢いて

ナイトメアを抑止力として使うことすらない新国家に世界は支配された

だが、ナイトメアは象徴として使われなければならない

ナイトメア乗りに与えられる姓が、かつてナイトメアを使っていたブリタニア

死したブリタニア 死の頭文字Dをとったディ・ブリタニア

ディ・ブリタニア姓は、ナイトメアを扱う忌み名になった

リートの父親と母親も、その姓を与えられ

その息子であるリートもディ・ブリタニアになった

 

 

「というわけか・・・」

「世界は、Cの世界によって捻じ曲げられた。

もはや、私たちが望む未来も、あなたたちでしか作ることはできない」

「ふん、ずいぶんと、大立ち回りをするな。なぜだ」

 

「世界は、リートルルース・ディ・ブリタニアを愛している」

 

「ふざけたこと言うのも大概にしておけ。おそらくリートの父親と母親を取り上げたのももお前たちで、

リートは孤児院に入れられリートがなぜがナイトメアが詳しいのもそのディ・ブリタニアの名前のせいで、

過去を変えるために本来ならありもしない絵本を作り、愛を持っているだろうシスターから愛を盗り、

子供たちもリートに対して冷たくするように接させた。

これで、どこにリートに対して世界が愛を持っているとほざける!」

「人の感情の操作は比較的たやすい。だが、世界はそれを理解できない。

私も代弁者としてここにいるが、感情を実感できていない」

「・・・だまれ」

「・・・」

「・・・とりあえず、やつあたりまがいのことをリートに代わって代弁してやったが。

一つだけ、おまえ自身に訂正しておきたいことがある」

「私に?」

「お前は、愛を理解している」

「私が?」

「正確に言うなら、好きという感情を、だ」

「好き・・・」

「私に対して、いの一番に愛する者の目をしているといったな?

その上お前は、私に対して敵に回そうとしたときに一瞬どもったな?

それは、好きなリートに対してこれ以上の負担を強いたくなかったから、違うか?」

「・・・ッ」

 

息を吸い込んだ瞬間、やつの顔がりんごかと思えるほど真っ赤になった

 

「ふっ、世界の代弁者とやらも、感情の制御はできないと見える。

見ていてほほえましい。溜飲が下がる思いになるのか、この感覚は」

「わ、私は・・・リートルルース・ディ・ブリタニアを・・・」

「おい」

「・・・?」

「好きな相手を、そんな固有名詞を呼ぶような言い方で呼ぶな。

リート自身も、それを望むだろうさ」

「り、-と・・・・リート・・・ッ」

 

またしても、りんごかと思ったが、今度はゆでだこ並みか?

 

「まぁ、その真実をリートに伝えるのは、すべてが終わってからでいい。

悲しい顔こそすれ、こいつは、怒りはしないだろう」

「・・・」

「ところで、お前、名前は持っているのか?」

「私・・・に、名前は・・・ない」

「おまえ自身のことも気に入っているし、世界もお前を遣わしたことについてもだが、

礼がしたくてな。それでお前が今後代弁者として私たちに会いにくるなら、

いっそのこと名前をつけてやろうと思ったんだが?」

「私たちは、無数にいる。いつ、だれが行くのか、私も知らない」

「ほー、そうか。なら、リートに会えなくてもいい・・・」

「それは、困る!!!」

「はははっ!困るという感情も理解したか?人間らしくなってきたか、なぁ?」

「ッ!ッ!!ッ!!!」

「まぁ、からかいがいのある世界というのも面白いが、ここまでにしておこう」

「・・・」

「さてと、お前の名前だったな。リーディア、私の気持ちがお前をそう呼べとな」

「リーディア」

「リートを愛しているんだろう?ディアー(Dear)なんだろう?」

「・・・個を持つことができた。感謝する」

「ふっ、リートを愛しているもの同士。いつでも来い」

「未来でも?」

「かまわん。だが、セイサイ・・・一番は!渡さんからな」

「かまわない。私がそこにあれば、私はそれでいい」

「そうか」

 

私たちが微笑みあっていると、リートが起きだした

だが、目は開けていない

寝ぼけているのか?

 

「C.C.?そこに誰かいる?」

「眠ってたんじゃないのか?」

「意識はね・・・でも、ギアスは眠ってなかったから。世界さん。

それとも」

「私は・・・リーディア、そう呼んでほしい。リート・・・」

「うん、リーディアさん」

 

なるほど、暴走はしているが、止まってはいなかったわけだ

覚醒をしているわけではないが、覚醒段階にあるのがリートのギアスというわけか

 

「ありがとう、C.C.に会わせてくれて」

 

今度は、こっちが顔を真っ赤にする番だったが・・・まぁ、よしとするか

 

 

 

 

 

「これからどうするの?」

「そうだな、リートのギアスの使用もできるようになったんだろう?

なら、未来に帰るぞ」

「忠告を忘れていた。見惚れていたから」

「お前、ずいぶん直接言うようになったな」

「それはそれ、これはこれ」

 

「Cの世界の人間は、未来に三人いる」

「・・・ん?三人?」

「過去のC.C.でしょ?」

「V.V.だろう、あと一人はマリアンヌあたりか?」

「修正する、過去のあなたとV.V.は合っている」

「では、もう一人は?」

「コードを持っている人間が、もう一人いる」

「何!?」

「私たち世界は、そのものの存在を認識できているが、言語化できない」

「・・・なんだと?」

「さっき言ってた、Cの世界の干渉とかいうやつだね」

「肯定する」

「私たちが去る前に何かヒントはないのか?」

「その者は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちは、シャルルとセラフィナにさよならを告げ過去を去った

わざわざ晩餐会の準備もしてくれたようで申し訳なかったし、

シャルルもリートの手を引き、引きとめようとしてきていたが、

止まっている時間などない

未来に帰ることは必然だったからだ

リートは申し訳なさそうにグラシャ=ラボラスに乗ったが

何を思ったかシャルルを手招きしネビロスを使って剣を作った

んー?どこかで見たような剣だが・・・まぁ、二本作っていたし

気のせいか?誰だったか、あの剣を使っていたのは・・・

まぁ、気にするところでもないか、今のところはな

 

 

 

 

――――――――その者は、過去では死んだとされている者だ

――――――――留意しろ、それはCの世界の尖兵、コードも持っているぞ

 

 

 

 

 




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第五十四話 改変された過去と未来

約四年待っていてくださった方もそうでない方もお久しぶりです。
グリムゼンです。

ここ最近のギアスラッシュでどうにかこうにかこの作品を完結させたいと思って、
またギアスをはじめから見直している最中です。

書き方とかだいぶ変わってくると思いますし、おそらく加筆修正も大いにあると思います。
復活のルルーシュもあったんで、大分脳内プロットの書き換えも起きます。

そんなこの作品ですが、お付き合いいただければ幸いです。


僕たち二人は、過去のブリタニアから現在に戻ってきた。

そういえば、それほど長い時間を過去で過ごしてきていたわけではないけど、

過ごしていた時間はどうなっただろう。

 

確か、式根島でガウェインがアヴァロンから未完成のハドロン砲を撃って、

そこから過去に僕のギアスの暴走で移動したんだった。

いけないなぁ、もうC.C.としっかり一緒じゃないとどっかいっちゃうのが怖いよ。

 

 

式根島にグラシャ=ラボラスで戻ってきた。

まぁ、二人で過去に飛んでいたことでいくらか変わったこともあったろう。

リートは、まぁ無事だ。いや、私がいくらか無事じゃないんだが、精神的な意味で…

驚かされることが多すぎで、まだ処理できていないのだろうか。

 

ん、通信通知・・・

それはそうか、一時とはいえ同一時間上に私たちが居なかった時間が存在している。

やはりマオとシャーリーだな。

 

連絡しておかなくてはな…さて、どう言い訳したものか。

 

「聞こえるか?」

『C.C.!?どこ行ってたの、いくらかけても通じないし、心配したんだよ!』

「すまんな、少し急を要することがあってな、一時的に通信を切っていた」

『心配したんですよ!リート君は大丈夫ですか!?」

「なんだ、いの一番にリートの心配か?私の心配はしてくれないのか?シャーリー」

『セレスさんがいつもからかってくるのはもう慣れました!大丈夫なんですね?!』

「ああ、言わずもがなだ。私がいるんだ、リートには傷一つつけさせんさ」

「心配させてごめんねシャーリー、マオ」

『無事で何よりだよリート』

『早くこっちに来てくださいよ!』

 

ピクニックをしたところで探知防壁を展開していたダンタリオンとヴェパールを視認できた。

周囲のブリタニア軍のどうやら探索自体を終えているみたいだった。

アヴァロンというか空中から見えるけど式根島に滞留してる。

 

「C.C.これってつまり」

「ああ、ルルーシュと枢木、そしてカレンとユーフェミアがマリアンヌのせいで転移させられた時だ」

「でも、カレンの通信機の座標は、近海になってる。ということは」

「少なくとも枢木にカレンが拘束されることはなくなった。だが、これはこれで問題がな…」

「…ガウェイン、だね」

 

そう、黒の騎士団ゼロが使用したガウェイン

僕たちのナイトメア、グラシャ=ラボラスの複座型の原型機

だけど、それを手に入れた経緯がだいぶ行き当たりばったりだったらしいとC.C.から教えてもらった。

 

感じた限りでは思考エレベーターがルルーシュと枢木がそれに乗りV.V.が

ルルーシュのギアスに気づいて起動させたはずだ。

それがきっかけでルルーシュの存在がV.V.に知られてしまったからな。

だが、私たちの介入で枢木に対する間接接触を『私』がしていないことになっている。

さて、思考エレベーターによる介入で奴がどこまで耐えられるだろうか。

 

少しは僕たちがサポートをしないとルルーシュがガウェインを奪取できないだろうね。

カレンもいないし、おそらくユーフェミアと一緒ということは食料の確保も微妙なところだし…

ま、ルルーシュに体力を期待しちゃいけないとは思うけど。

 

おっと?

 

「ゼロからの通信ということは」

「聞いてくるかもな、私が言ったあの事を」

 

 

『・・・聞こえているかヴィエル』

「ああ、聞こえているとも。どうした、私に直接話しかけてくるとは」

『エイスもそこにいるんだろう』

「うん、いるよ」

『・・・お前たちは、いったいどれほど先を見ているんだ』

「質問が漠然としているな、お前らしくもない。それに黒の騎士団からも、

お前がどこにいるのか聞いてきているが、いったいどこにいるんだ」

 

そんなことはない、カレンは気が動転でもしているのか通信機に連絡はないし、

藤堂はじめ、黒の騎士団幹部連中に直通回線は教えていない。

あの時の状況はよく覚えているとも、ああ覚えているとも。

玉城のドアホウが私の事をダァーホと言ったこととゼロの愛人とのたまったことだ。

ああ、今のあいつは幹部ではなかったな、今言ってくれれば縊り殺してやるものを。

リートに要らん不信感を与えるのは当然阻止するし、万が一にでも耳に入ろうものなら…

……いや、リートならむしろ笑って聞き流すか?

それで、傷ついた私を・・・ うん、リートが過去にいたら、イイ展開だったかもしれん。

 

おっといかんいかん、ルルーシュとの通信中だった。

 

『・・・式根島ではなさそうだが、植生が似ている。おそらく近海の無人島といったところか』

「なるほど。今すぐそちらに行きたいところだけど、ユーフェミアも消えた影響もあって、

周辺の警戒レベルが高いんだ。黒の騎士団に連絡しておくけど、一日前後動けないと考えておいてくれた方がいいかな」

『・・・了解した。さっきの質問だが・・・いや、やはり取りやめる』

「はぐらかされそうとでも思ったか?」

『違う!』

「荒れてるね。そんなに使ったことを悔いてるの」

『当たり前だ!』

「意固地になるなと言ったはずだ。C.C.のスラングが効くぞ。坊やかお前は」

『茶化すな!やってしまったことに変わりない、それはわかっている!だが・・・友達なんだ』

「目の前に友達としていて、背中には敵としている。矛盾を抱えるなんて今更じゃない」

「チョウフで私たちはお前の願いをかなえることができなかったのは事実だ。

だが、お前が選択するのは果たしてそちらの選択肢であっているのか?」

『なんだと・・・過去とは連綿として紡がれる自らの道だ。後悔など・・・』

「してなきゃ今の君はいない。ゼロ、いいやルルーシュ。君の原点はいったいどこだい?」

『・・・原点』

「僕は君のことを知っている(知識として)君のことを知らない(君自身を)

ギアスを持っているのなら君自身は何かの願いを持っていたはずだ、違うかい?」

『・・・ああ、そうだ。・・・だから』

「吹っ切れたか?意固地のルルーシュ、二つ名としても案外あっているんじゃないか?」

 

『冗談じゃない。私はゼロ。世界を壊し、世界を作る者。もうすでに決めていたことだ。

今更どのような障害があろうと己の力で切り開く。私自身の願いのためにな。

手を貸してもらうぞ、エイス、ヴィエル』

 

 

「もちろんだよ、そのために今僕たちはここにいる」

「私もそうだが、リーシャの存在を忘れてやるなよ。この通信はつながっていないが、

後でお前のことを忘れていたとご当人に言っておいてやるからな」

『エイスはともかく、お前はからかわないで話を終わらせようとは思わないのか!』

「まぁな」

 

ルルーシュはC.C.のまぁなの「ま」の字の時点で通信を切っていた。

怒り心頭なのは言うまでもないけど、少しは頭が冷えたかな。

 

黒の騎士団には連絡を入れておこう

カレン経由でいいかな?

僕は通信機のコードをカレンにセットしてつないだ。

 

「カレン、応答できる?」

『・・・うぇ!?』

『上?』

「あ、ごめん」

 

どうやら黒の騎士団のみんなと一緒にいたみたいだ。

 

『ちょ、ちょっと失礼します!』

 

カレンの走っている声と鉄の通路を蹴る音

今は潜水艦に回収されてるか、良かった。

 

『はぁ、はぁ、ごめんなさい。通信機の事、すっかり忘れてました・・・』

「まぁ事態が事態だからね、息はゆっくり落ち着けて」

『はい・・・・・・はい、大丈夫です、それで・・・』

「ゼロの居場所が確認できた、無事だよ」

『本当ですか!良かった・・・』

「あの時よく我慢してくれたね」

『エイスさんに止められてなかったらゲフィオンディスターバーの

範囲内に入っていたところでした。こちらこそありがとうございます』

「それから、近海にいることはわかったんだけど、ブリタニアの

警戒が強くなっててね、ゼロを今迎えにいけないんだ」

『わかりました。ゼロが無事なだけでも十分です。

みんな喜ぶと思います』

「こっちで変化があったらまた連絡するよ、よろしくね」

『はい、それじゃあ失礼します!』

 

カレンとの通信を終えて、C.C.の方を向く。

終わったのを見計らってこっちを向いてきてくれた。

 

「終わったか?」

「うん、とりあえず黒の騎士団への義理は果たした」

「それじゃあ神根島に行くとしよう」

「そうだね、マオ、シャーリー、聞こえてる?」

『聞こえてるよ、地図データでは式根島の下あたりにある小さな島だけど、

そこにいると踏んでるんだねリート?』

「海流の問題もそうだけど、たぶんそれ以外の理由がありそうだしね」

『それ以外って?まさか、オカルトみたいなこと?さすがにそれは』

「シャーリー、ナイトメアでは観測できないこともある。

ヴェパールもそうだが、必ずしもナイトメアは万能じゃない。

まぁ私たちがその万能に近いものを使っている全能感は否定できんが」

『それは、そうですね。あ、でも全能感なんてないですよ?

ヴェパールさんの訓練データ見ました?仮想機体サザーランドに搭乗して、

5機のグロースターを損傷なく倒せっていうんですよ?!

ひどくないですか?!』

「ヴェパール、随分スパルタだね?」

一番初めにシャーリーに頼まれたのは、(The first reason Shirley asked me was)

|私を強いパイロットにしてとお願いされたからですが? 《to make me a strong pilot? 》

方針を変えてと言われていませんので、(I'm not told to change my policy,)継続しているだけです (so I'm just continuing)

「一介の高校が高望みしすぎたか?ヴェパールがついているなら問題ないだろう」

お褒めに預かり光栄です。私の造物主(I am honored to receive it as a compliment. My creator)|〉

「ますます人間味が増してきたというか」

「まぁそれはさておくとしよう、行くぞ!」

「『『うん!』』」

 

 

ダンタリオンとヴェパールが飛び一陣の風が吹く

近くにいたブリタニア兵たちはその風ですっころんでいた。

改めてみると風圧だけでも規格外かな。

ステルスを再度見直して僕たちは神根島に進路を取った

取ったといっても、目と鼻の先なんだけど

 

 

 

少しの間とはいえ、リートとC.C.そしてグラシャ=ラボラスが

目の前から消えたことに僕は動転しそうになった。

かつての僕なら、きっとダンタリオンと一緒に大暴れしていただろう。

でも、逆に思考がさえた。

それ以上にシャーリーの心の声を聴くことで落ち着くことができたといえる。

・・・彼女の名誉のためにいうけど、本当にすばらしい動転ぶりだった。

表では全く出してなかったけど・・・

おそらくリートのギアスが原因なんだろう。

C.C.も今はシャーリーがいるからそんなに情報を出していない。

考えるって本当に大事だ。

おっと、考え事をしすぎてもいけない。

もうすぐに神根島につく。あれ、ダンタリオンが熱源感知?人か?

ゼロと・・・ユーフェミア?

 

 

 

「・・・ルルーシュ?ルルーシュなのでしょう?」

 

えっ!ユーフェミア様がゼロがルルだって気づいた!?

 

「だれにも言っていません。本当です」

 

あれ、でもなんで、ルルがユーフェミア様とお知り合い?

ゼロが仮面を取った。あっ仮面の下はやっぱりルルだ。

 

「ルルーシュですよね?」

「・・・ああ、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、君の知るルルーシュだ」

 

 

えええええええええええええええええええええええええっ!

 

 

 

 

 

―――――――――皇帝陛下、母が身まかりました

―――――――――・・・ああ、だからどうした

―――――――――だから?!

―――――――――・・・そんなことを言うためにお前は、ブリタニア皇帝に謁見をしたのか

―――――――――それは・・・

―――――――――次の者を、子供をあやしている暇はない

―――――――――父上!

―――――――――なぜ母さんを守らなかったんですか!皇帝ですよね?この国で一番偉いんですよね?

         だったら守れたはずです。ナナリーのもとにも顔を出すぐらいは!

―――――――――・・・愚か者に用はない

―――――――――愚か者・・・

―――――――――それが皇帝というものだ

―――――――――なら僕は、皇位継承権なんていりません!

―――――――――死んでおる、お前は生まれた時から死んでおる。

―――――――――何を・・・

―――――――――その服、家、食事、命ですらすべて儂が与えたもの

         生きたことが一度もない愚か者が全く持って何をのたまうかぁ!!!

         部屋に放り込んでおけ、一歩たりとも外に出すな

         次の者を・・・いや、10分ほど待たせておけ

         所要を思い出した。10分したら謁見を再開する よいなぁ!!!

 

 

 



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第五十五話 芽吹く信頼 腐れる悪意

お付き合いいただければ幸いです。


シャーリーからの通信がハウリングを起こした・・・

というか、ヴェパールが揺れたよ、物理的に。

 

『えっ!ルルって王子様だったの?私っ!ずっとルルって!皇族にあんなに親しく!?

ちょっと待ってナナちゃんも皇族ってこと!お姫様っ!?嘘っ!?ホントッ!?

というか、なんでC.C.さん教えてくれなかったんですか!ホテルのレストランの時に!

言えたはずですよね!明らかに知ってる感じですもん!』

「落ち着けシャーリー」

『落ち着きたいけど、落ち着けないですよっ!ランペルージじゃなかったの!?

ヴィ・ブリタニアって間違いなく皇族ですよね!?ユーフェミア様もそう言ってるし、

そのうえなんでこの場所にユーフェミア様がいるの!?式根島にいるんじゃなかった!?』

「落ち着けと言っているだろう!」

『ふぇっ!?』

 

全く、チョウフの時に立派に努め上げたあのシャーリーはどこへ行ったんだ・・・

 

「とりあえず落ち着け。まずは感情を冷やせ」

『でも、でも・・・』

「気持ちはわかる、私だってそういう経験はある。だがいざ相手に話したとしてそれで態度が変わったら、相手は傷つくぞ?お前はそういう経験はないのか気まずくなったとか」

『・・・あります』

「なら、今はそういうことだと思っていることだ。その方が楽だぞ」

「でもC.C.、それでも難しかったらどうすればいいの?」

 

おっと、珍しいなリートがこの手の話題に入ってくるとは・・・

いや、それもそうか。

こいつは私以外の存在をこの時代に来るまでほぼ知らない。

かつての教会にいた時も覚えはあるだろうかその時は子供

実感できないのが普通だ。無理もない。

なら・・・

 

「そういう時は、発散するのが大事だ。うまい食事、気兼ねなく買い物。遊園地で遊ぶでもいい。

とにかく一時でもそれを自分から忘れてやるのが大切だ。

そのことそのことをずっと思い続けていればいずれにしても自分が壊れる。リートだったら、どうする?」

「そうだな~、C.C.と何かすればきっと大丈夫かな?」

「なっ・・・」

 

・・・こいつは、たまに本当に不意打ちでこういうことを言ってくれるからますます好きになる。

複座型はこういう時躊躇いなく背中から抱きしめてやれないのが非常に悔やまれる!

段差もある上に、正面にコンパネがある以上、どけないといけないじゃないか!

これだとよけた時にリートの背中にのしかかってしまう!

・・・いや、リートだったら問題なく抱きしめてくれるだろうが・・・

・・・・・・・・・お姫様抱っこになったりしないか。

・・・・・・・・・不可抗力でもなく本当に・・・

・・・・・・・・・二人っきりのナイトメアの中で・・・

 

・・・私でもTPOはわきまえるぞ、さすがに・・・多分・・・おそらく・・・万が一

 

『・・・わかりました、今度ルルにお詫びしてもらいますっ!』

「んっ!?あ、ああ、責任転嫁か、なるほど、なるほど。まぁ大丈夫だろう」

『それで、二人を見てるのもいいけど、助けなくていいのC.C.?』

 

・・・すまんマオ、私の意識が接続を切っていたCの世界に行ってしまう所だった。

 

「今は助ける必要はない。まぁ一日ぐらいあいつでも問題ないだろう」

「僕たちもビバークでもする?」

「いいや、私たちのナイトメアなら一旦租界に戻っても問題はない。明日早朝にこちらに戻ってくるとしよう」

 

元々、黒の騎士団の援護で一日来たわけだ。

こちらの食料の有無は向こうは考慮しているはずもない。

それに、シャーリーの発散もかねてホテルで食事といこう。

自分でいうのもなんだが、本当に私たちは異端だな。

 

 

私たちはそこからホテルに戻って食事をした。

C.C.さんに色々言われたけどやっぱりやりきれないのが本音。

だから、いつもよりおいしいものをたくさん食べちゃったのは仕方ないと思う。

でもホテルの人に悪いけど、個人的にはリート君のお弁当のほうがおいしかったなぁ。

食べてる最中に太るぞなんて言われちゃったから太らないので大丈夫ですって

言い返したら、お前もかみたいな顔でうなずかれた。

やっぱりC.C.さん太らないんだ・・・複雑

 

翌日僕たちはみんなのナイトメアフレームに乗って神根島に向かった。

遊覧飛行はこの前C.C.と一緒にやったけど、今度もC.C.はやってくれるかな?

でも、不思議だ。前にはこんな感覚味わったことなんてなかったのに。

自分本位、つい最近読んだ小説にそんなことが書いてあった。

C.C.に聞いてみたら、苦い顔をしてパソコンを開いてその意味を調べてくれた。

そのあと僕が言った言葉はごめんだった。いや、本当にごめんねC.C.

 

さて、神根島についた、

遺跡頂上に近づいているな

あの時はルルーシュから少し聞いているがユーフェミアとゼロ、枢木とカレンが共に行動していたはず

だが、カレンはすでに黒の騎士団が回収している

身元はバレずに済んだが、代わりにゼロの護衛がいなくなったわけだ。

なら、こちらが打つ手は、

 

「シャーリー、おそらくもうしばらくでゼロが来る。マップデータには

サザーランドがいくつかいるはずだ。それを叩け」

『わかりました・・・あのぉ、ルルの事なんですけど』

「学園に戻ってそれとなく当人に聞いたらどうだ?お前ならそれほど問題ないと思うが、

顔を合わせづらいのなら、ゼロの援護が終わった後通信で聞け」

『はい』

「それとも、二人っきりにした方がいいか?」

『えっ?それってどういう?』

「どうもなにも、今回私とリート、マオの通信を無しでやってみろってことさ」

『・・・はいっ!?』

「厳しいことを言うようだが、私たちはおおよそ外れたことをしている。

チョウフでは私たちの手の届く範囲で戦闘をしてもらったが、今後誰の手も借りず単独でナイトメアを駆ることがあるかもしれん。そうなったときの訓練にはちょうどいいと思ってな?」

 

ガウェインの起動はしているけど、妨害は極端な話、ヴェパールだけで十分かもしれない。

ゲフィオンディスターバー自体、サクラダイトに干渉する機械だ。

辺りのサザーランドは第五世代以下のナイトメア、動かなくなるのは必然だ。

C.C.はそのあたりを、考えて・・・いや、これは実践試験ってところかな?

シャーリー自身がそれに気づけるかどうかの

 

『・・・わかりました。やらせてください』

「やってくれるか?」

『もちろんです!』

 

ヴェパールさんにも頼りすぎているのは、私自身も感じていたことだ。

スパルタしてくれたことにも感謝しないと。

戦闘って言っても役割があるんだよね。

私、ううん、私たちの役割は、敵ナイトメアの制圧。

この前の白兜・ランスロットって言ったっけ、その時の制圧と一緒に考えればいい。

良し、今回は私一人で!

 

「スザク!」

「えっ!?ユーフェミア様!」

「動くな、枢木スザク、彼女はわが手中にある」

 

スザク君も・・・この島にいたんだ。C.C.さんたちは気づいてたのかな。

ゼロ、ルルがユーフェミア様を捕まえた。

広域望遠ができるからわかるけど、手の捕まえ方がちょっと紳士的だ。

やっぱり、そういう意味で仲がいいのかなぁ。

 

「ゼロ、貴様!」

「卑怯だとのたまうつもりなら止めておけ、如何な犠牲を払うのを是とするブリタニアの

皇女一人、我が覇道の前には障害にすらならんぞ」

「くそっ!」

 

 

 

         見つけた

 

 

 

 

あっ!今、落盤事故!?

いけない、下に回らないと!

 

なるほど、私はこの場にいなかったが、そうやったのかV.V.

ルルーシュを見つけることと、枢木の記憶を透かしてみせたのか

一挙両得というわけか、小賢しいまねをするものだ。

 

「C.C.」

「ああ」

『あれって』

「ギアスの、Cの世界の扉だ」

 

そういえばマオはあの扉を見るのは初めてか。

バトレー・・・なるほど、ガウェインがこの場にいたのは、

解析をするためか、無意味なことを。響団でなければあれの真の使い方はわからんからな。

 

「バカ者、ユーフェミア様もおられるのだ当たったらどうする確保するのだ!」

『そうはさせない!』

 

洞窟の中に入った!

今まさに、洞窟内にサザーランドは一体!これなら!

レバーを引いてトリガー!ゲフィオンショックをサザーランドに当てる。

対応ができていなかったみたい、これで対応できるのは兵士さんたちだけ。

 

『ゼロ!今のうちに!』

「わかった、そのナイトメアを奪取する!」

『援護する!』

 

兵士さんたちが高台に上ってくる。だけど、ヴェパールさんは硬さが取り柄!

腕を伸ばしてルルを守る。

はじいた弾が自分たちのところに戻ってくる。一瞬ユーフェミア様の方に弾がいったせいで、撃ち方が止まった。

でも、変だ。ユーフェミア様はスザク君を心配してるけど、スザク君まるで反応がない。

焦点が合ってないっていうか、上の空っていうのか。

 

『ゼロ!』

「脱出するぞ、援護を頼む!」

『はい!』

 

ナイトメアの起動はしていたみたい。

私が先陣を切る、後ろにはルル。えっと・・・王子様とお姫様だったら普通逆じゃないかな?

相手は・・・サザーランド・・・なら!

ゲフィオンディスターバーだよね!

 

「なに!?敵のナイトメアが」

『私がやった、跳ね飛ばすだけで倒れてくれる』

 

ヴェパールさんにはちょっと悪いけど、壁になっているサザーランドに思い切り機体をぶつけた。

そして改めて確信した。チョウフの時、ランスロットに乗っかられたときは少し揺れたけど、

ぶつかりにいっただけだとほっとんど揺れない。

頑丈さが取り柄の私の相棒、やっぱりやっぱりすごい!

 

「新手が来たが、こいつは飛べるな!そっちは!」

『大丈夫!』

 

私たちはそのまま空を飛んだ

ナイトメアが空を飛ぶのって普通だと思ってた。ルルの喜び様がなんとなくそう思わせた。

リート君達のナイトメアは言ってたけど異端なんだねぇ。

あ、そうだ。

 

『ルル?』

「リーシャ・・・いやシャーリー、ありがとう助かった」

『ううん、お礼ならヴィエルさんたちに言って?私はただ手助けしただけだから』

「それでも、ありがとう」

『ふふふ、どういたしまして。あ、そ、それでねルル。ちょっと聞きたいことあるんだけど』

「なんだい、聞きたいことって」

『・・・ルルって、王子様、なの?』

「!それは・・・」

『ううん、いいよそれでなんとなくわかったから。そっかナナちゃんも、なんだね』

「ああ、言ったら、学園でいろいろ厄介なことになりそうで」

『ゼロにもなって厄介な事?むしろ王子様でブリタニアに反旗っていう時点で十分厄介事でしょ?』

「それもそうだな」

『改めて聞くけど、ゼロになったのって、ナナちゃんのため?それとも自分のため?』

「両方の他に、いろいろある。それでも俺は前に進みたい」

『いつか、きっと、しっかり話してくれる時までは、私は聞かないよ』

「ありがとうシャーリー」

『さてと、ゼロは黒の騎士団に戻らないと!私もヴィエルさん達と合流しなきゃ』

「助けてもらっていて何なんだが、そちらはどうなんだ?」

『別に~、寮生活は不自由ないし、ナイトメアの練習もそれほど・・・ちょっと厳しめかな。

でもそれは私を守るための裏返しになってるってわかってるから気にしてない」

「そうか・・・」

『心配した?』

「少しは・・・だが、これからはもっとリーシャを頼らせてもらおう」

『了解した、ゼロ♪』

 

――――――――――つながりは相変わらずだけど、ルルーシュの反応がイマイチね

          C.C.ったら、何をしているのかしら

          まぁでもV.V.がしてくれたことに関してはしっかりお礼をしてあげないと

          出て行って・・・私から・・・

          あら?いけないこだこと、抵抗されてもかなわないから、

          少しお灸をすえてあげましょうか

          あなた、また会えるわ




感想などいただけると励みになります。
拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。


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第五十六話 結果は決まってる あなたと共にいる

誤字報告本当にありがとうございます。
お付き合いいただければ幸いです。


さて、スザクの周りが失態と思っていないような失態の事で、ユーフェミアの騎士をやめた。

僕たちとしてはそれほど気にする内容でもない。

先の事は知ってる。元々の鞘に戻るだけ、結局のところはね。

 

シャーリーは、いつもの通り学園に戻ってる。

ルルーシュと同様に少しだけ休みがちになってるから。

でも、いい話も聞いた。学園祭が近づいているから、来てみない?だってさ。

その場では聞かなかったけど、学園祭ってなんだろう?

 

マオは絶賛C.C.と特訓中。

僕も習ってきたことだけどね。基礎的な事はもう終わってるし。

今は行儀作法の真っ最中、お辞儀の仕方、立ち振る舞い、ダンスなんかも。

先の事を見据えたC.C.が言い出したことだからいつもより気合が入ってる。

普段は、そこまでやる気を出さないんだけど。

 

そういう僕は、キッチンを使ってピザを焼いている真っ最中。

神根島の出来事が終わってから、C.C.が僕にお願いしてきた。

まぁピザは普段から作ってるから、別にいいんだけどね?

あれ?C.C.がやる気出してるのって、もしかして?

 

通信機がなった。

このコードはゼロ、ルルーシュか。

おおよその検討はつくけど、こっちにかける程切羽詰まってないよね。

 

「ゼロ?どうかした?」

『澤崎の件でな』

「そっちで結果が決まっていることをこっちに聞く理由ある?」

『なに?』

「合流する気ないでしょ。黒の騎士団は」

『少しは動揺するかと思ったんだかな?』

「君の事を知っていれば分かることだよ。人は見るものでしょ?」

『悪魔がかっている未来予知にも等しいその力、ギアスか』

「知っていることを知っているだけ。それ以外は知らないからね」

『はぐらかしもとうとうあきらめたか?』

「今のをはぐらかしと取るかどうかは君に任せるよ」

『やはり食えないやつだ』

「それは褒め言葉として受け取っておこう」

『お前、少し変わったか?』

「通信ではいの一番に僕の名前を呼んでいた君とは違うさ」

『ふっ、まぁいい。今回はお前たちの手を借りるつもりはないからな』

「ガウェインはどう?問題はない?」

『ラクシャータにやらせている。ようやく空を飛ぶナイトメアも手に入ったし、少しはお前たちに近づいている』

「組織力では君たちには到底勝てないんだけどね」

『嘘をつけ』

「過分な評価痛み入るよ。情報操作はディートハルトがいるし、今回は傍観させてもらうね」

『結果を楽しみにしていればいい。ああ、それと、アッシュフォード学園で学園祭があるのは知っているか?』

「シャーリーから一応聞いているけど、行って大丈夫?」

『あの会長にしてあの学園ありだ。イレブンだろうがブリタニア人だろうがオープンだからな。お前でも問題ない。予定がないようなら来てみてくれ。12mの巨大ピザも作る予定だ』

「ふっ」

『ん?どうした?』

「いや、ゼロの話が終わってルルーシュになるのが、ちょっとおかしくてね」

『それはそれだ。時間が許せばお前にナナリーも紹介しようと思っている』

「それはそれは光栄だ。楽しみにしておくよ」

 

通信が切れる。

ルルーシュは一体僕たちがどれほど大きく見えているのやら。

まぁ、技術力を組織にあてはめたらグラシャ=ラボラスとヴェパールが作られるのはすごいのか・・・

おまけに向こうにはまだ見せてないダンタリオンがあるし。

おっとっと、ピザが焼きあがった。

とりあえずもう一枚作っておこうか。

 

不意にテレビをつけてみる。

ちょうどついていたチャンネルではユーフェミアの事を報じてた。

言わずもがなスザクの事だ。

騎士公位の返上。

それがどれだけ自分勝手な事なのか分かってるのかな。

 

日本人の救世主、成り上がりの騎士、枢木首相の息子

色々言いようはあるし肩書も色々だ。

そんな彼がユーフェミアの騎士になったのは日本人にとっては誇りであり軽蔑でもある。

自分たちの中からブリタニアに認められたなら名誉ブリタニア人以上に価値のあるものになる。

だけどその反面、それを旗頭にしようとしていた連中にとっては劇物だ。

その存在を知っている人がどれほどいるかはわからないけど。

 

そしてその騎士を返上した。

誇りは落胆となり、軽蔑は侮蔑に変わる。

日本人はどれだけの人が首をくくっただろう。

テロリストを標榜する人たちはどれほど使えない駒と思っただろう。

情勢はニュースでしか伝わらないけど、どれほど思いがあったかな。

お飾りの副総督、うわさで聞く部分はそれが大きい。

そのうえ直々の騎士の指名だ、彼女自身が解任するはずがない。

だとすれば、二つに一つ、と言っても実質一つ。

外部による騎士の解任か、自分が辞めたいといったか。

そして、外部による騎士の解任は皇族である以上皇帝本人以外ありえない。

つまりは本人が辞したというところに帰結してしまうわけだ。

直接の方がまだ気が楽かい?枢木スザク

遠回しに殺した人数のほうがはるかに多いって知ったら君はどうなるだろう。

それとも、自分の手の届く範囲の人しか君は認識しないつもりかな。

どっちにしても・・・

 

「おおっ、いい匂いだな!」

 

C.C.がマオと一緒に戻ってきた。

来ている服は・・・いつも着ている服じゃない。

舞踏会に着て行くような、ドレスだ

オフショルダータイプのフレアスカートのドレス。

黒に所々金のチャームが付いたドレスはC.C.の髪に映えてとても綺麗だった。

マオは白い燕尾服、普段は下げている前髪をオールバックにしてかっこいい。

・・・いいな

 

「お帰りC.C.」

「ただいまリート」

「とても綺麗だよC.C.」

「っ、ああ、ありがとう」

「リート、ピザ作り終わったの?」

「うん、ちょうど二枚目が終わったところだよ。二人はどうしたの、服も着替えて」

「C.C.に教えてもらってたんだけど、実践だって言って下のダンスホールで2曲踊ってきたんだ」

「最近分かったが、自信がないのはマオの悪い癖だ。リートがいるからって比べる必要はないんだぞ?」

「そんなことないよ。自信がなく見えるのはC.C.の前だからだよ。今日初めて踊るのに」

「それも仕方ないだろう。周りの女どもはお前に夢中だったぞ」

「そういうC.C.だってダンスのお誘い受けてたじゃない」

「ピザ食べるんだったら、着替えてきてね。汚れちゃうといけない」

「?ああ、分かった」

「すぐ戻ってくるよ」

 

そう言ってマオは部屋を後にした。

C.C.は手を後ろに組んでそのままだ。

 

「どうした、リート」

「別に」

「どうした、嫉妬か?」

「別に」

「そうか」

「そうだよ」

 

C.C.が近づいてきて僕の背中に周る。

 

「食べてもいいか?」

「着替えてからって言ったでしょ?」

「ドレスは着替えるのに時間がかかる」

「着ていったのはC.C.じゃない」

「・・・私はピザを早く食べたい」

「僕にどうしろって?C.C.」

「・・・今日のリートは意地悪だ」

「僕も時々意地悪になることだってあるよ」

「後で、久しぶりに踊らないか?」

「ピザは?」

「・・・て、手伝ってくれ」

「はぁ~、分かったよ僕が悪かったよC.C.」

「いや・・・私も悪かった。リートが嫉妬してくれるのは、不謹慎だが、嬉しかったんだ」

「後で、踊ってくれる?」

「ああ」

「エスコートさせてくれる?」

「ああ、もちろん」

「ドレスはここに置くわけには行かないね、部屋に行こう」

「そうだな」

 

僕が一歩進んでもC.C.は歩かない。

黒のシャーリンググローブの右手を出して待ってる。

 

「今日のC.C.はわがままで一段と綺麗だ」

「そうとも、私はC.C.だからな」

 

僕が手を取るとC.C.もそれにこたえてくれた。

着替えに行くのにエスコートするのって言いたくなったけど、それは気にしない。

 

リートが手を取って部屋へ連れていく。

ピザを食べたいのはもちろんだが、何よりリートが嫉妬してくれたことに私は内心歓喜していた。

マオを整えてやったのは私だが、それ以上にリートのいじらしさを感じることができた。

それとリートは気が付いていないだろうが、私のドレスを脱がすことができるのはお前だけなんだぞ?

私も羞恥心と戦っている。いや、理性だな。これは。

とても、今更ではあるんだがな。意識し始めると最初期よりだいぶ観念がましになってきている。

気にしていなかったんだぞ、二人で風呂に入ること自体。

それが、もはや水着で二人で風呂だ。いや、子供のリートだったら気にしなかったんだが。

今では立派になった、頼りがいのある私の壊変者だ。

だからこそ!甘えもする!だが、面と向かっては言いづらい!

けっ・・・こ・・・・・・くそっ、言えたらどれだけ楽だ!

私は・・・C.C.だから・・・な

 

ドレスから着替え終わって、リートのピザを堪能している

やはり、リートの作ったピザはおいしい。

マオもピザを頬張ってうまそうに食べている。

そして肝心のリートは、律儀にキッチンの後片付けだ。

この後一緒の時間をもらうんだからマオと一緒にだとさ。

うむ、何か要求されそうで怖いな。

 

「C.C.マオ、食べた?」

「おいしかったよリート、ごちそうさま」

「まだ私は食べるぞ、こんなうまいピザを残すなどもっての他だ」

「あ、ピザと言えば、アッシュフォード学園で巨大ピザを作るってルルーシュが言ってたよ」

「ああ、もうそんな時期か」

「ネットで見たけど、ここの学園祭だいぶすごいらしいね」

「私は行ってもいいが、正直気が進まんな」

「あれC.C.、12mの巨大ピザって書いてあるけど、食べなくていいの?」

「マオ、あれは未来では失敗する定めなんだ」

「そうなの?」

「目の前で大きくなったピザ生地が、木に引っかかってダメになるところを私はもう見たくはないな」

「そっか、C.C.と一緒に学園祭?に行けると思ったんだけど」

「なに!?リート、お前行くのか?!」

「ちょうどいいというか、ルルーシュとシャーリーからお誘いがあったからね、せっかくだし」

「なら私も行く」

「へ?」

「私も、行く!」

「え、でもC.C.、仮面無しだよ?向こうにもC.C.いるんだよね?」

「問題ない、私が何とかする、プランはしっかり練っておくから問題ない!」

「僕もついていっていい?」

「もちろん」

「こういう時こそ、見せ所だぞ、マオ」

「言いたい事はわかってるつもりだよC.C.」

 

――――――――――二人は優雅に着飾り、あたりの者らの心を奪う

          二人は華麗に舞い踊り、あたりの者らの視線を釘付けにする

          一人は右目に時計を宿した凛々しい青年

          一人は額に世界を宿した美しき魔女

          只人はその場にて傍観するほかない

          二人は一つの曲が終わるたび、多くの喝采を浴びる

          只人は声をかけることすらかなわない

          二人はその場から隔絶されているのだから

 

          私の心も奪われた

          彼の者に心奪われた

          心と呼べるものかはわからない

          それはきっと心と呼べるもの

          私に名はなく私に名はある

          ・・・一つ目の時計が巻き戻る

          ・・・二つ目の時計に針が増える

          ・・・私の愛しい人、私の名の人よ




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第五十七話 歩みを止めるな あなたは?

お付き合いいただければ幸いです。


僕たちは早朝ブリタニアレールに乗った。

ホテルを出る前、出かけてくると言ったときに、昨今の治安について触れられた。

くれぐれもご用心くださいませと念を押されて。

ほんの少しだけ申し訳なさが出てくる。

でもそれを表に出さない。僕たちはただ単に自分たちのエゴで世界を壊すのだから。

 

アッシュフォード学園、久しぶりだ。感覚的にはそれほど経っていないんだが。

あの時はそもそも正門から入っていなかったからな。

昔も、学生としてふるまっていたわけでもない、ましてやルルーシュと同じ部屋だ。

 

「随分と早いな」

「そういう君こそ、この前みたいに正門で待ってたの?」

「役職上しかたなくだ、副会長だからな」

「忙しいのに、わざわざありがとう」

「気にするな。それに・・・」

「紹介が必要、だね」

 

今日はC.C.はしっかり?と変装してた。

ただ、この学園だとルルーシュとカレンには一発でわかる姿だ。

なにせナイトメア同士の戦いの時に見せた髪形と同じだったんだもん。

C.C.~しっかり準備したって言ってたよね?

ポニーテールに赤いカラーコンタクト。

服は、僕らにとってはいつもどおりだけど、見ての通り貴族という振舞いの服装だ。

ルルーシュの主観でC.C.と言えば拘束服みたいなそういう感じなのかな?

バレないっていう根拠をちょっと聞いてみたくなる・

 

マオは、いつも通りの格好だ。

僕があげた銀糸の腕輪を着けて、かつてのゴーグルはやめてバイザーにしてる。

腕輪を着けてくれるのはうれしいんだけど、ちょっとやっぱりこそばゆいな。

 

「私がヴィエルだ。こちらでは初めましてだなルルーシュ」

「ヴィエル・・・お前が」

「なんだ?仮面の下の顔はお前のお好みか?」

「はぁっ!?」

「ルルーシュ・・・」

「違うぞ・・・こいつがこんなにC.C.に似ているとは思っていなくてな」

「あぁ、C.C.にも驚かれたよ。まぁ世の中同じ顔を人間は3人はいるという話だ。私たちの世界は案外狭いんだな」

 

実際は未来の同一人物なんだけどね。

まぁ、今のルルーシュはC.C.にでも聞かない限りわかりようがないね。

そのC.C.本人も話さないと思うし。話しても理解されないと思うし。

 

「それで、初めましてになるのかな?ルルーシュ」

「C.C.が言っていたマオというのはお前か」

「傲岸不遜は結構だけど、この二人に対してはやめてよね」

「わかっている。ところで」

「ああ、僕もギアスユーザーだ」

「C.C.が関わっている以上その可能性があると踏んでいたがやはりか」

「教える気はないよ。ちなみに君のギアスの正体はわかっているから、しないでくれると助かるな」

「気が向けばな」

 

気が向けばって言ってるけど、隙あらばかけるき満々だ。

僕はリートとC.C.と違ってこいつのギアスは普通に効く。

バイザーはギアスのオンオフが出来なかった時のせいで物足りなくてかけてるけど、

ちょうどよかったかもしれないね。

 

「そういえばシャーリーから聞いたんだけど、賭けチェスなんてものもやっているんだって?

今度一手お相手願えないかな?」

「お互いに時間があったら考えよう。学園祭の開始はもう少し先だ。エイス、ナナリーに紹介できる時間が取れそうだから、紹介しよう」

「うん」

「私たちも同席してかまわないか?」

「来るなと言っても来るんだろう?」

「お前ほど強引ではないさ。だが付いていく」

「好きにしろ。クラブハウスにはC.C.もいる」

 

寝ている私の顔を見に行くわけないだろうが。

加えて、今会って話すことでもない。

あの娘が行政特区を作ることは「確定」しているんだからな

勝手知ったる我が家とでもいえばいいのか?

1000年経とうが覚えているものだ、感覚が。

私自身に内包するものが、そうさせるのかもしれん。

 

「ルルーシュ」

「なんだ」

「後でこの学校を案内してくれないか?」

「学園祭前だぞ。それに今日はオープンだ、好きに歩けばいい」

「そうか、そうだったな」

「まさか、今日はそれで来たわけではないのか?」

「いいや、期待も込めているさ。期待するものもあるしな」

「ピザか。準備に時間はかかったが、楽しみにしていろ・・・せっつかれそうだな」

「C.C.ならそうだろうな。あとで念でも押しておけ」

 

クラブハウス、以前はスザクのおめでとうパーティーの時のカレンを止めに来たとき以来だ。

よく見てなかったけど、結構大きいんだな。

 

「でも、よかったの?」

「なにがだ?」

「僕なんかを紹介しちゃってさ。言っちゃあなんだけど、僕黒の騎士団の片棒を担いでるんだよ?」

「以前、生徒会にお前が来た時にお前の話題になって、そしてスザクのパーティーの時には、挨拶する間もなく帰っただろう?その事で、機会があったら会いたいです、って言われてるんだ」

「悪いことした?」

「いいや、ナナリーはあれでいて意外と頑固なんだ」

「おまえ達兄弟は本当にそっくりだな」

「周りにはそう言われていないんだがな」

 

「お兄様?」

 

「ナナリー」

「あっ」

「マオ?」

「いや、何でもないよエイス」

「エイスを連れてきた。会いたいって言っていただろう?」

「お兄様、ありがとうございます!あっ、ごめんなさい、初めましてエイスさん」

「初めましてナナリーさん」

「さん、だなんて。ナナリーでいいです」

「わかった、じゃあナナリー」

「はい、えっと、C.C.さん、ですか?」

「!?」

「そうだ、初めましてだな、ナナリー」

「えっ!?」

「おいっ!ナナリーを困らせるな。ナナリー、こいつはヴィエルって言ってエイスについてきたんだ」

「えっ、そうなのですか?雰囲気がとてもC.C.さんに似ていらっしゃるので」

「ルルーシュにもそう言われたな。ナナリー、気にすることないぞ」

「は、はぁ・・・あっ、もうお一方・・・」

「・・・初めまして・・・だよね僕はマオって言うんだ。よろしく」

「はい、よろしくお願いいたします」

 

記憶の残滓、いや、僕のC.C.の過去の僕の過去の記憶。

この子には酷いことをしてしまった。かつての狂った僕だけど。もしC.C.とリートがいなかったら・・・

目が見えない、歩くこともできない。

復讐の道具としてしか見てなかった。僕ではないけど罪悪感がないわけじゃない。

でも、それは過去の過去だから、気にしないようにする。

それでいいんだよねC.C.

 

「ナナリー、会長が迎えにくるまでの間、エイスと少し話したらどうだ」

「えっと・・・」

「僕はそれでかまわないよ、何を話したらいいかな?」

「二人っきりを邪魔をすると無粋だな。私たちは開場前の学園を歩くことにしよう」

「そうだな、始まる前にはエイスも会長と一緒に行ってくれ」

「わかった」

 

若干、後ろ髪を引かれながら、その場を後にする。

クラブハウスの玄関ですこしたむろする。

ナナリーはリートに絆されさえしなければ問題はない。

問題は、この坊やだな。

何回かアイコンタクトをしてきている。

それもマオも外せと言ってきた。

いいだろう、乗ってやるか。

 

「マオ、すまないが、シャーリーを探してきてくれないか?エイスが学園に来たことを伝えてきてほしいんだ」

「・・・どれくらいまでに見つけたらいい?」

「学園は広いからな。まぁ30分ってところか」

「分かった、それじゃあ行ってくるよ」

「すまないなマオ」

「大丈夫だよ、聞いてるから」

 

俺の意図を理解して、ヴィエルはマオを遠ざけた。

やはりというべきか。それとも警戒していないのか?

いくつか選択肢はある。だがそのどれとも当てはまらない。

むしろこの状態の中で護衛に近い存在を両方とも外すか?

俺が何もしないと思っているのか?だとしたら利用できるが・・・

こいつの狡猾さは今までの通信で感じてきた。

ギアスの事も、ある程度の情報を持っているだろう。

加えて俺のギアスは知られている、そうまでしてここまで無警戒か?

くそっ、こいつの情報が少なすぎる。

 

「できた従者だな」

「ああ、過去にはできずじまいだった自慢のな、それで、話したそうにしていたが何かあるのか?」

「気づいているよな」

「あれほど熱烈な視線を受けてわからんのはよほどの鈍感だ。アイコンタクトをするならもう少しうまくやれ」

「お前は黒の騎士団ではないからな、だが蛇の道は蛇か。肝に銘じておこう」

「その割には目線を後ろに向けているな。妹の事が心配か?このシスコンめ」

「エイスがいるから心配はない」

「私たちを信頼してくれているのはうれしいがな」

「なら、お前たちの全てを俺に教えろ」

「ああ、何を話せばいい」

「あのナイトメアの事、経済力、背後には誰がいるのか。その目的。何もかもだ」

「断る」

「な、なにっ」

 

ギアスが効かないっ?!

ということはこいつやはり対策していたか。

 

「ああ、言い忘れていた。私にもギアスは効かんぞ?」

「何故だ!」

「いや、むしろこちらから聞きたいんだがな。今更になってギアスをかける必要があったのか?

私たちは味方だぞ?」

「そういえばエイスにもそのコンタクトを着けさせていたか。誤算だった・・・」

「こっちの質問に答えろ」

「・・・始終俺という存在に付き合っている正体不明の人間、知りたいと思うのは当然だろう」

「疑っていたとでもいうのか?」

「そもそも、そこからが知りたかった。シンジュクの時、俺はそもそも黒の騎士団を立ち上げてすらいない。C.C.にギアスという力をもらい、そこから初めて世界を打倒しようと試行錯誤しはじめた。それなのに、お前たちはそれを見計らったかのように、俺に手を貸した。クロヴィスの時もサイタマの時も、中華連邦にC.C.を送り届けたのも、チョウフも式根島に神根島も。なぜ、俺を」

「理由付けが欲しいならそれは意味のないことだぞ?少なくとも今はな」

「理由がない?」

「私たちがお前を手助けしているのは、私たちのエゴだ。自己満足だ」

「自己満足だと?」

「結局のところ、そこに行きつく。私のわがままであり、エイスのわがままだ」

「俺は、そのわがままに振り回されているとでもいうのか?」

「違うな、間違っているぞ。そのわがままはお前に一方的に押し付ける善意でもなければ悪意でもない。言っただろう?私たちの自己満足だと。まぁ、ほかの要素があるとするなら確かに善意と言えなくもないが、お前はそれを利用すればいい。ただそれだけの事じゃないのか?」

「・・・」

「傍観はしていないからな、分かっているとは思うが」

「そうだな、隣に、いや、後ろに立っている時点で俺の事を高みから見下ろすような、傍観者ではないな。

手を汚すことを厭わないのは本当に助かっている。だが、お前たち自身はどうなんだ」

「私たちの?」

「そうだ。テロリズムを肯定し黒の騎士団に助言者としていてくれていて、その上こちらの事情に介入できる即応性もある。お前たちに利はあるのか」

「利、利か。お前らしい言葉だ。だが、そこは心配する必要はない。利など初めからない」

「利がないだと?それではいったいなぜ」

「知っての通り、私たちは現状私、エイス、マオ、シャーリーで事足りている。それ以外の外的要因の介入は今は許していないが、今後増える可能性も大いにある。だがそれはすべてお前と妹のためでありその二人の幸せを願うことがいうなれば私たちの利になる」

「欲がない・・・のか」

「ありったけ貸しを作っているだろう?欲はかなりあるぞ?C.C.ではないが、今日のピザが成功すれば、それをほお張れる機会がある程度にはな」

「お前もあのピザ女と一緒か」

「失礼だな。むしろ失敗する可能性の方が高いから期待という言葉をつかったんだ」

「スザクでも失敗するというのか?」

「不測の事態は想定しておけ。何事もな」

 

常日頃からこうしてああしてと考え込んでいるこいつにどこまで届く。

私たちがいくらこいつを手助けしても、ある一定の上限は超えることができない。

それは、私たちの枷でありリミッターだ。

そこは譲れない線引きの一つ。外してしまったら・・・いや考えるのはよそう。

 

「ルルーシュ」

「まだあるのか?」

 

「お前が進み行く先は、辛く険しいものだ。だが諦めてくれるな。

諦めることは死ぬことと同じだ。諦めない限り、お前は生き続けいずれ勝利をつかむ。

だから、あまり私を失望させるなよ」

 

「まるでC.C.のようなことを言うな。失望させるにいたる要素は片端から排除するさ。

どこまでもあがいていく。ゼロという奇跡をイコンにしてでもな」

 

お前はもうすでにそこにいたっているのか。いたっていないのか。

私たちの介入の結果か。それとも・・・

 

 

 

 

 

 

「ルルーシュから聞いたけど、僕に会いたいって」

「お兄様、本国にお友達がいらっしゃるって私にはちっとも教えてくださらなかったんですよ。

生徒会の皆さんからシャーリーさんのお父さんの占いの話で持ち切りになった時があって」

「あの時か、そういえばナナリーはその場にいなかったね。何かの歓迎会だったって後から聞いたけど」

「アーサーの歓迎会ですね」

「アーサー?」

「あっ、アーサーっていう猫の名前なんです」

「それを聞くと安心するよ」

「ふふふ、エイスさんってお兄様とどうして知り合ったんですか?」

「ネットでね。一番初めはチェスとかのサイトで」

「お兄様、チェスうまいんですよ。聞いた話だと賭けチェスもされているらしいです」

「妹としては心配」

「帰りが遅いと一緒にお食事できないですし」

「ルルーシュの事、大好きだね」

「もちろんです。あ、不躾でなければ占いをお願いしたいんですけど・・・」

「あ、そうだね。何を占おうか?」

 

僕の占いというか、あくまでC.C.の記憶の範囲での延長線上にある事実に近い事を言うだけだ。

実生活にどこまで反映されるかわかったもんじゃないけど。

 

「あの、私の目って見えるようになりますか?」

「ちょっと待ってね。僕の占いは少し予言に近いものを知ることが必要なんだ」

 

さて、どうしようか。

見えるっていう事は、C.C.から教えてもらってる。

タイミングもゼロレクイエムから少し前だってことも。

ただ、僕はそれを聞いて疑問を持った。

 

「ちょっといいかな?」

「はい?」

「ナナリーは目が見えるようになりたい?」

「えっ?」

「・・・どうも病気っていう感じじゃないんだよね。

ナナリー自身が拒んでいるのか、それともそれ以外か」

「私が・・・拒んでる」

「今に至るまで、本気で何かを見たいって思ったことは?」

「・・・もしかしたら、ないかもしれません」

「近く見えるようになると思う。ただそれはナナリー次第だね」

「私が本気でそれに向き合う必要があるということですか?」

「きっとね」

「・・・エイスさんは、厳しいことをおっしゃるんですね」

「所詮は占いって切って捨ててくれてもかまわないよ。所詮占いだ」

「いいえ、お兄様やシャーリーさんから、当たるって言われてるので信じます」

「一期一会って言葉しってる?」

「日本のことわざですよね」

「次に会えるか分からないなら、たとえ厳しくてもそれを言うべきだって思うんだ。

厳しいって感じたのならごめんね」

「いいえ、私のためを思っていってくださるのならそれは嬉しいです。・・・」

「ん?どうしたの?」

「いえ・・・ちょっと手を握っていただけませんか?」

「う、うん。いいよ」

 

僕は向かい合わせのテーブルからナナリーの隣に行って彼女の左手を握る

 

 

 

 

――――――――――エルさん、ですか?

 




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第五十八話 前を向き目を凝らせ 悪意がそこにある

お付き合いいただければ幸いです。


「えっ?」

「エルさん、ではないのですか?」

 

突拍子のないナナリーの発言

でも、これでわかってしまったことがたくさんある。

 

以前、ルルーシュが一回だけ僕の事をエルって言った。

さらに今、ナナリーまでも僕の事をエルだと確信して言った。

そして僕自身はナナリーに会うのは初めてだ。

この事から、僕は今後ギアスで子供時代のルルーシュとナナリーがいた時代に飛ぶことが確定した。

確定してしまったんだ。

そしてなんでかはわからないけど、僕は自分自身の事をエルと言っている。

僕自身の事だからうっかりとか、もしくはここで聞いたからエルと言わないと歴史が変わるからだと。

未来の僕自身は、どうなるかはわからない。でも過去を変えることはできても歴史の修正点は、必ずそれを変えてしまう。それなら僕自身はどうなるんだろうか?考えなかったわけじゃない。

だって、過去には僕っていう存在自体なかったんだから。

C.C.のおかげか、それともCの世界のおかげか。ギアスのおかげ、それか呪いか。

 

「・・・覚えてた?」

「もちろんです。一回しかお会いした事はなかったですけど、とても楽しかったですから」

「そっか、忘れてると思ってた」

「一期一会ですよね。あの時のエルさんもそういう意味で言ったんだろうなって」

 

自分の事だけど、知らないって言えたらどれだけ楽だろうね。

 

「あのときのナナリーと今のナナリーじゃあ違うことが多くてね」

「目も見えず、歩けもしない。ずっとどなたかに支えられて生きてきましたから」

「ルルーシュとスザク?」

「スザクさんとは、しばらく会えていませんでした。お兄様がずっと私のそばに」

「そっか」

「はい」

「大人になった?」

「どうでしょう?エルさんはどう思いますか?」

「あの時よりはって言ったほうがいいかな。お嬢様」

「まぁ、怖い。でもきっと変わったんでしょうね」

「そうだね」

「あの・・・」

「あ、ナナリー」

「はい」

「僕がエルだってこと、ルルーシュには内緒にしておいてくれないか?」

「えっ?なぜですか?」

「忘れてるみたいなんだ。ルルーシュ。僕の事」

「そう、なんですか?」

「うん。また機会があったら思い出すだろうから、今はエイスって言ってくれると嬉しいな」

「エイスさん」

「今は、僕の名前だから」

「・・・わかりました。でも、もしお兄様が思い出してくださったなら」

「話していいよ。その時には。もちろんナナリーがそう思った時でも」

「はい」

 

先の事は知っているし知らない。

過去の歴史は大きく変わった。

なにより僕たちがいるから。

本当に、知らないって突っぱねられたらどれだけ楽だろう。

所詮は僕ができることなんてたかが知れてる。

でも、そうするんだ。僕たちは僕たちだ。曲げられる生き方なんて自分じゃない。

 

 

「おはようナナリー!あれ?エイス?来てたんだ!」

 

物思いにふけってると、会長が来た。

元気そうでよかった。

 

「あ、会長。お久しぶりです」

「なによ、ナナリーと一緒にいちゃついてたの?」

「いちゃ?!」

 

ん?なんで、ナナリーは変な声あげたんだ?

 

「ルルーシュに頼まれたんですよ。一緒にいてくれって」

「そのルルーシュからは特に言われてなかったんだけど?」

「サプライズ好きの会長としては、驚きがあったほうがいいんじゃないの?」

「それはそうなんだけどね、なんかこう、自分の思うとおりになった方が面白いじゃない?」

「せめて中等部のナナリーを巻き込むタイプのいじりはやめた方がいいと思うよ」

「それは無理ね、今日のスタートの合図はナナリーがやることになってるから」

「遅かったか・・・」

「というわけで、ナナリーは連れていくわ。それとも、エイスが合図をやる?」

「・・・遠慮します」

「自分の身を挺して、友人の妹を救う!とか思わないの?」

「動揺するでしょうに、特に学園のみんなが」

「あの、えっと」

「それじゃあまたね、あ、学園祭楽しんで!また後で会いましょう!」

「えーっ!!!」

「車椅子押すのはそこまで早くなくていいと思うんだけど!!」

「だーいじょーぶー!!!」

 

1人お祭り娘の名は伊達じゃないか。

さて、僕も楽しみに行くとしようか、未来は確定で不確定。僕たちがいる限りはね。

 

 

 

 

「さて、どうしたものか。あいつは会場がどうとか言っていたし、リートはまだナナリーとだろう。

マオはルルーシュが離れたことが分かったはずだからそろそろ来ても・・・」

「セレスさん!」

「ん?おや、久しぶりだな。あれから進んだか?」

「はい!」

「そうかそうか、すまんな、今日は紹介状を持ってくるのを忘れてしまって」

「いえ、いいんです。でも、セレスさんが必要としてくれるなら」

「そうか、そういってくれると嬉しいよ。期待しているからな」

「っ!はいっ!それじゃあ失礼します!」

「ああ、またな」

 

「シャーリー」

「マオ君!」

「お招きありがとう」

「ごめんね、迎えに出ればよかったんだけど」

「気にしないで、ルルーシュが待ってたから」

「そっか~」

「ルルーシュとあれから話した?」

「えっ!?どうして?」

「なんだか嬉しそうだからさ。僕たちと会う時よりちょっぴり笑顔だし」

「そ、そんなことないよ。学園祭が始まるからそれで、だよ」

「そういうことにしておくよ」

「そういうこともなにもないよ!なにもないからね!あ、あと準備があるからまた後で!」

「うん、またね」

 

 

 

 

「皆さん、お待たせいたしました!」

 

「これよりトウキョウ租界でいっちばんオープンなアッシュフォード学園の学園祭を始めまーす!」

 

「スタートの合図はこの一声から!」

 

 

 

「にゃー!」

 

 

 

 

平和だね。

僕も生まれてくる場所が違えばここの輪に入れたのかな。

どうだろう。きっと素敵なんだろうね。

だけど、冗談じゃない。

C.C.のいない世界なんてまっぴらごめんだね。

ギアスをもらってようがもらってなかろうが、それは変わらない。

リートのいない世界なんてまっぴらごめんだね。

過去にリートがいなかったとしても今の僕はそう思う。

 

「おい、お前」

「ん?」

「世界一のピザというのはどこで食べられるんだ?」

「あっ」

「マオ」

「C.C.」

「・・・お前が来ているということは『私』もきているのか?」

「・・・そうだよ」

「あの時はお前に辛く当たったな」

「1回目?それとも2回目?」

「・・・両方だ」

「気にしてない」

「何?」

「気にしてないよ。言ったでしょ?僕は君も好きなんだ」

「『も』か。成長したな。それに比べて・・・」

「僕は・・・そんなC.C.見たくないな」

「えっ?」

「2回目の時、C.C.が元気なくなった時、僕が一生懸命励ましたよね。嘘だと思う?本気で心配したんだよ?やさしかったC.C.も好きだけど、僕は元気なC.C.の方が好きだな」

「お前に励まされたのは・・・これで2回目か」

「それに、鏡じゃないよ」

「何?」

「鏡じゃない。C.C.はC.C.だ」

「・・・そうか、お前はそう思うのか」

「思うも何も、それが本当でしょ?」

「そうだな、時代を生きるお前がそう思うなら、そうなのだろうな」

「C.C.だって、生きてるでしょ」

「そうかもな」

「C.C.!」

「ん?」

「ルルーシュ」

「なぜこんなところに、お前、カメラもある中で外に出てくるな」

 

あ、やっぱり無断だったんだ。

にしても・・・来た方向からしてそこまで走ってないように見えるけど・・・

ルルーシュって結構体力ないのかな?

そんなことを知るためにギアスをかけ続けているわけではないんだけどなー

でもC.C.との話も終わったみたいだし、そろそろ戻ろうかな

 

「それじゃあねC.C.」

「ああ・・・マオ」

「何?」

「またな」

「うん」

 

向こうから来たってことはC.C.はあっちかな?

歩いてみよう。せっかくだし。C.C.にはピザがあるしね。

 

 

ピザのチラシをもらってあたりをぶらついていたら、いい匂いがしてきていた。

学園祭とはいえ、やはりお昼時はおなかが空くな。

金をかけているだけあって、世間一般のチープさなんてかけらもない。

まぁ方向性が間違っているともいえるか。お祭り好きな生徒会長さまの影響か。

 

「あら?C.C.・・・さん?」

「おや、また間違えられたか。ナナリー」

「あ、ヴィエルさんですか。すみません、何度も」

「私と間違えるのもしかたない。気にするな」

「エ、エイスさんも、その、間違えたりとかするんですか?」

「エイスとは長い付き合いだ。間違えたりしない。話も済んだのだろう?かわいかったぞ?」

「うぅ、直接言われるとやっぱり恥ずかしいですね」

「ナナリー様、こちらにいらっしゃると通行の妨げに」

「あ、そうですね。ヴィエルさん、こちらに」

「そうだな」

 

咲世子がいたな。

相変わらず気配を消すのがうまいことだ。

ん?こいつは・・・いかん。目の前が見えていないのか。

 

「おい、危ないぞ」

「すみません、大丈夫ですか?」

「いえ、こちらこそ・・・」

「あっ?ナナリー」

「えっ、まさかその声」

 

周囲が意識を向けていないだけましだな。

ユーフェミアはこのタイミングで来ていたのか。

あいつのギアスはおおよその事はわかるが、細かい部分は覚えていないといけない。

しばらく読んでいなかったな、もう一度さらってみるか。

 

「あの、えっと」

「お茶しませんか?咲世子さん」

「はい、かしこまりました」

「すみません、ヴィエルさん。実は」

「かまわないさ。私とよりよりおいしいお茶が飲めるだろう」

「そんなことは」

「気を使うな。まだ、お前は甘えてていいんだぞ、じゃあな」

「あ、はい・・・」

 

辛い目にあわせてしまう。

それも私たちのエゴ。

悲しみくれることは許されない。同情などもっての他。

一時の感情に身をゆだねなければ私たちの私たちとしての物はなくなってしまうだろう。

その一時の感情にこそ私たちがあるのだから。

私たち以外の存在が、泣いて、悲しんで、嘆いてくれる。

代わりと言っては何だが、私たちはそれを抱いて私たちのエゴを通す。

世界を敵にしようが、万人を敵にしようが、そんなことはどうでもいい。

悪魔は、そんな些細なこと、気にもしない。

だからこそ、私たちはその名を冠する。

代償は、踏み倒す。踏み倒して、さらに先に進んでやる。だから・・・

 

 

「「「あ」」」

「偶然かな?」

「いいや、引き合わせだろう」

「僕たちはこうでないとね」

 

偶然アッシュフォード学園を一望できる屋上に僕たち三人は来ていた。

屋上には僕たち以外誰もいない。

カメラも、今はピザの方向を向いている。

 

「なんとかと高いところは」

「マオ、それ以上は言うなよ」

「これ以上に高いところに泊ってるからなおのことだね」

「ところでリート。ナナリーとはどうだった?」

「ああ、その事なら後で話すよ。僕のギアスにも関わってくるし」

「そうか、からかえる種があったらおもしろかったんだがな」

「早々にからかってもらうのも勘弁してねC.C.」

「あ、僕、C.C.に会ったよ」

「そうか、少しは変わっていたか?私は」

「多分ね。ルルーシュの影響とか、僕もほんのちょっと」

「おっと、シャーリーからだ」

 

『エイス君?今どこ?』

「屋上、シャーリーのいる場所から真っ正面」

『あ、いたいた!ピザもう少しで出来上がるから、楽しみに待ってて』

「うん、あっ」

 

少し強い風が吹いた。

帽子がこっちの方に飛んできた。

 

「これは?」

「ユーフェミアのだな」

「シャーリー?」

『すっごい風。あ、ユー』

「しーっ!!!」

『えっ?!』

「今言ったらパニックになっちゃうよ!デモ一歩手前の感じに!」

『あっ!ホントだ・・・ルルとナナちゃんと話してるのを邪魔しちゃいけないよね』

「それに、今ガニメデでピザまわしてるのはスザクだから。失敗しちゃうって」

『それもそうだね・・・あ、私もそっちに行っていい?』

「いいよ、特に問題なかったら」

『うん、分かった!』

 

「未来を一つ変えることができたか?」

「そうだね、でもピザだよ?」

「ピザは偉大だろう」

「でも、C.C.が言っていた巨大ピザができない未来は壊せたんじゃない?」

「そうだなマオ。あとでいただくとしようか」

 

後にも先にも、成功例はなかった巨大ピザ

これも、一つの可能性って言っていいのかな?

スザクも無事にピザを広げてこれから焼き上げに入る。

具材もガニメデで。よくやるよ。本当に。

 

「ユーフェミア様っ!?」

「えっ!?」

 

 

所詮、そうなる。

リートが居て、私がいる。

この未来は変えられない。

 

 

「大切な発表があります」

 

 

可能性という言葉はすばらしい。

 

 

「神聖ブリタニア帝国エリア11副総督ユーフェミアです」

 

 

可能性は無限大に広がる。

 

 

「今日はわたくしから皆様にお伝えしたいことがあります」

 

 

しかし、未来を知っているからこそその可能性の拡張はありえない。

 

 

「わたくし、ユーフェミア・リ・ブリタニアは」

 

 

受け入れられるはずがない。

 

 

「富士山周辺に」

 

 

元より私たちは壊変者。

 

 

「行政特区日本を設立することを宣言いたします」

 

 

だが、必ずしも壊すことを是とするわけじゃない。

 

 

「この行政特区日本ではイレブンは日本人という名前を取り戻すことになります」

 

 

通り過ぎなければいけない過去もある。

 

 

「イレブンへの規制ならびに、ブリタニア人の特権は、特区日本には存在しません」

 

 

ここに集約しているんだ。私たちのエゴは。

 

 

「ブリタニア人にも、イレブンにも、平等の世界なのです」

 

 

なら、私たちなりのエゴをここで一本通すとしよう。

 

 

 

 

 

 

――――――――――行政特区日本を、始める前から終わらせる

          成立など、させてやるものか

          たとえどれだけの日本人が悲しみにくれようと

          

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          スザク、あなたに会えて

 

 

 

 

 

          さぁ、もういちど、もういちどだ

 

 

 

 

 

          つらくかなしいげんじつをプレゼントしよう

          




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第五十九話 導きはきたる 純粋な悪意が巡る

お付き合いいただければ幸いです。


あれからピザは無事に焼け、そしてまさかのその場にいたユーフェミアが手ずから配るイベントに発展した。

まぁお祭り娘的には、成功したし、何より皇族がそれを認めたことをさらに喜んでいた。

テレビにも大々的に広まったわけだしね。

ちなみにC.C.は髪形を変えて何度も並んだのは見ていてほほえましかった。

人数が足りなくなってたから必ずしもユーフェミア本人が配るわけじゃなかったしね。

行列は本当に長かった。学園祭は事実上ユーフェミアに乗っ取られた感じだ。スザクもいたし。

まぁ、テレビ的にはそのあとのネタの方が大きすぎたんだけどね。

 

行政特区日本

この事が発端になって、それ以降テレビではこの話題一色だ。

どのチャンネル見てもこの話題か、それを無視した子供向けアニメくらいだ。

シャーリーもわざわざこの事について、通信じゃなくてホテルに来るくらい心配してる。

 

「エイス君、これって、黒の騎士団は・・・」

「黒の騎士団だけじゃなく、エリア11全部のテロ組織が壊滅することになるね」

「当然だな。キョウトからの資金提供も無くなるだろうし、加えてイレブンからの助けも得られなくなる」

「私・・・どうしたら」

「それなら、今回は休んだら?」

「えっ!?」

「もともと無理をさせる気はないんだよ。ここ最近色々あったし、武力介入ができない以上、僕たちは必ずしもこれにかかわる必要はないよ」

「でも」

「まぁ、ルルーシュが心配なのはわかるんだけどね」

 

通信機が受信を伝える。

噂をすればルルーシュからのチャンネルだ。

 

「・・・エイス」

「ああ、みんないるよ。行政特区日本についてかい?」

「・・・ああ・・・知っていたか?」

「どうかな。だけどあそこまで突拍子もないことはね。可能性は考えていたんでしょ?」

「ユフィなら、やりかねないとも思ったが。やはり」

「ルル」

「シャーリー・・・」

「私・・・」

「大丈夫、大丈夫だから」

「困ったこと、って言っても今困ってると思うけど、何でも言ってね?私頑張るから」

「ありがとう、シャーリー」

「頼み事でもするか?私たちならできるだろうことを」

「いくつか考えた。だがそのどれもユフィに関わることだ」

「誘拐、殺人、おおよそこれだろうが、お前が取れる手段ではないな」

「そのとおりだ」

 

誘拐になった場合は、こいつの意志にかかわらずブリタニアがエリア11を全面的に押し潰す口実になる。

当然行政特区日本が成立しなくなる以上黒の騎士団に味方する奴らも軒並み消え、日本人らしい判官びいきで黒の騎士団に反旗を翻しブリタニアにつくことになるだろう。

どこまで日本人として生きていくかは別だが。

皇族がした事だから後で将軍等が引き継ぐなぞできるはずもない。

そしてブリタニア皇族が来て代理をするなんてなおありえない。

魔女の窯の底、そして自分から皇族を降りようとしている奴に手助けをする人間なんてあそこにはいない。

 

殺人も大して変わらない。いや、結果的には両方の火種を作った理由が過去のユーフェミアに死だったが。

しかし、いたたまれない。つらく魔王としてあろうとそこにいても、変えられないのはルルーシュだ。

苦肉の策。だが身を切るのはルルーシュと枢木とナナリーだ。訳を知ってしまえばな。

 

「私たちがやったと公にしても無駄だな。世論はすでにそちらに傾いてしまっている」

「黒の騎士団が合流する手もいくつか考えた。そうすれば、エリア11は日本を残して生きていける」

「だが、お前の望みは潰える」

「・・・」

「僕たちが提案できる手段はない。僕たちもそうするしかないと思っていたし」

「分かった。頼むのは、万が一に備え特区日本の周りに伏せていてほしいと思うだけだ」

「死ぬ気か?」

「えっ!?」

「・・・なぜわかった」

「取れる手段がそれくらいなのだろう?それほど切羽詰まっているのもよくわかる」

「だめだよっ!死ぬなんて、ナナちゃんはどうするの!?」

「撃たれる場所によっては」

「撃たれる場所より撃たれたと思う私たちの気持ちを考えてよ!」

「それが、狙いだね?今のシャーリーの動揺が黒の騎士団はじめ日本人全員に伝播すれば、黒の騎士団は正当な大義名分を手に入れる。ゼロがユーフェミアに撃たれた事による弔い合戦になるって」

「それでもっ!」

「シャーリー」

「エイス・・・君」

「死なせるつもりは初めからない。僕たちはそれができるでしょ?」

「でも、でも・・・」

「・・・すまない、シャーリー」

「っ!知らないっ!」

 

シャーリーはそのまま部屋を出て行った。

ホテルを出ていくわけじゃなさそうだけど、それでも許せない事はあるよね。

 

「エイス」

「フォローはしておくよ、ただ、いつかそのしっぺ返しを受けることは覚悟しておいてね」

「シャーリーは・・・あれでいて、力が強いからな。俺も少しは鍛えておいたほうがいいか?」

「さぁね。ともかく、特区日本周辺で待機しておくのはわかった。黒の騎士団との合流は、その万が一が起きてからにするね」

「わかった。頼む」

「わかった、任された」

 

通信機が切れて、部屋にシャーリーが戻ってきた。

泣きはらした目が、もう雄弁に物語ってる。

 

「やるよ」

「いいの?」

「やる。私はゼロのリーシャだから」

「リート、食事の用意だ」

「えっ!?」

「戦前だ、食べるぞ!」

「・・・はーい、手伝ってもらっていい?」

「もちろんだ!」

 

ここから一気に場があれる。

ルルーシュのギアスの暴走が起こるのかは今の私にはわからない。

私に聞いてもいいが、確かあの時は式典の最中に痛みが走った。

つまり、今聞いたとしてもわからないだろう。

なら、今の私たちならこうする。

あのピザではないが、精一杯大きくはらせてもらおう。

食べるぞ!リートのご飯なら食べ放題だっ!・・・ダイエットはしておくか?

 

 

 

翌日、朝早くに起きた。

昨日は私たちは大いに食べた。

リートも一生懸命作って私も隣で料理をして、それを物欲しそうな目で見るシャーリーを見て、

それを後ろでほほえまし気に見ているマオを見て。

先日の学園祭ですこし、すこ~しはしゃいだのもそうだが、楽しかった。

おや、今日もいつもどおりか。

 

「エイレイン様」

「いつも助かる。ん?どうかしたか?」

「いえ、何もございません」

「ほぼ毎日顔を合わせているのがエイスだけだと思ってくれるな。感謝しているんだぞこれでも」

「それは、大変恐縮でございます」

「なにかあったのなら言ってくれ。こちらで改善するようなことならすぐにでも」

「いえ!そのような事は・・・実は、本国から通知がまいりまして」

「ん?このホテルは」

「はい、クロヴィス殿下肝いりのホテルではございますが、ブリタニア本国がお客様の事でお聞きになりたいことがあると仰せになりまして」

「なるほど、マリアンヌ・・・殿下・・・についてか・・・」

「はい、その事をお知りになっておられるお方は一握りでございます」

「だが、その肝心のクロヴィス殿下がまだお目覚めになっておられないと聞くが」

「さようでございます。そこで皇帝陛下御自らお会いになりたいと仰せに」

「な、んだと・・・」

「命令ではございません。その書状をお渡しするか否か、迷っておりまして」

「それは・・・お前たちに迷惑がかかる。そこまでしてもらうわけには」

「大変失礼な物言いになりますが、ご愛顧いただいて、貴族様らしからぬお振舞い。先日のダンスホールにつきましても、お問い合わせがひっきりなしでして。ホテルといたしましてはとても感謝しているのです。当ホテルは、お客様のプライバシーを第一に考えているので、お客様の情報を流してしまったのは不徳の致すところ。すでにチェックアウトなされましたとご連絡すればそれで済むと・・・思いまして」

 

老齢のホテルマンが目じりに涙を浮かばせながら、私に謝罪をする。

だが、シャルルがわざわざこのようなことをするか?

周りの・・・いや、それならその可能性が高い。

 

「いや、いい。よく言ってくれた。近々お伺いいたしますと伝えてくれ」

「!?よ、よろしいのですか!?」

「これからも世話になるつもりだ、チェックアウトはもう少し先にさせてくれないか?」

「かしこまりました。改めまして、こちらが、書状に、ございます」

 

そういうとうやうやしく箱を取り私に渡した。

この手の物は、大体使者が来て儀礼的に伝えるものだ。

だが、国からまして皇帝陛下自身が一般通知の手紙をホテルにながすか?

普通なら大問題だ。普通、ならな。

 

「確かに受け取った。後程確認させてもらう」

「はい」

「決してお前たちの責任ではない。その事もしっかりと伝えさせてもらう」

「恐悦至極に存じます」

「では、朝食をいただかせてもらおう。今日もおいしいのだろう?」

「はい、本日も自慢の朝食でございますれば」

 

リートとマオはちょうどよく寝ていた。

これを伝えるのはリートだけでいい。

マオにはまたやってもらわなければいけないことがある。

 

朝食を食べた私たちはホテルを出て一路富士山へ向かった。

今日は行政特区日本の発足日

できうる手段は『とある偶然』のおかげで何とかなった。

 

「リート」

「ん?なにC.C.」

「シャルルからの手紙だ」

「えっ!?なんで?」

「さぁな、それこそお前がナナリーやルルーシュに会いに行ったときにでも話したんじゃないか?」

「予感に近い?」

「私もどうだかな、と言ったところだ」

「どちらにしても確定しているからね、それならそれで別にいいよ」

「そうだな」

「エイス君、セレスさん」

「おっとリーシャ、ここではヴィエルだぞ?」

「あ、すいません」

「で、どうした?」

「伏せてて、って言われましたけど、私たちならステルスで見えませんよね?」

「そうだな。それがどうかしたか?」

「それなら式典会場に行きませんか?上空からそれを見てみたいです」

「ほう、どうする、リート」

「そろそろ僕たちが飛行できるのを隠さなくてもいいとおもうし、それでいいよ」

「ゼロが心配なんだろう?リーシャ」

「えっと、まぁ、その・・・はい」

「まぁまぁC.C.僕としてもその方がやりやすいからそれでいい?」

「わかった。マオお前は使うつもりか今回」

「しかたないと思うしね。耳障りな声は聴きたくないけど」

「分かった。逐一伝えてくれ」

 

シャーリーからのわがままというかお願いで僕たちは式典会場上空に陣取った。

辺りはほとんど日本人。

式典の壇上には幾人かのVIP。将軍ダールトン。

あっ、ルルーシュもガウェインに乗ってC.C.と一緒に来た。

見そびれたけど、ユーフェミア・・・も・・・そこに・・・

えっ?

 

「・・・マオ」

「・・・うん」

「・・・シャーリー」

「・・・そうだよね」

「・・・C.C.」

「・・・ああ、リートもそうか?」

「・・・うん」

 

世界は私たちに明確な宣戦布告をしてきた。

そのうえ、私とリートにしかわからないやり方で。

マオとシャーリーは違和感を覚えているが、あくまでそれだけだ。

そしてリートは知識でしかそれをしらない。

当時の当事者だったのは、私だけだ。

辛く葛藤するルルーシュはよく覚えている。

だが・・・世界はここまでやさしくなかったのか。

それとも私が、過去を変えたいとリートに願ったからなのか。

悪辣すぎる。まさに人間がやることではないな。

そうまでして、その名前を、世に知らしめたいのか。

 

僕はリートやC.C.ほど物を知らない。

でも今、僕が感じている違和感はシャーリーも感じている。

そしてその違和感に二人は・・・激しい憎悪。

ギアスが効かなくても、画面で見なくても言葉でわかってしまう。

この二人がここまでの感情を表に出すのは、まずないから。

 

画面越しで、このなんていうんだろう。

その人がなんかこう、違うっていう感じ。

でも、参加している人は気づいてないってことはやっぱり。

 

僕たちは、歴史を壊す決心をした。だから今ここにいる。

現実を見ろってよくルルーシュに言った。

だからこそ僕たちは現実を見なきゃいけない。

だけど、だけどさぁ、そんなのってない・・・

 

 

 

表情が抜け落ちる。

一瞬誰ともわからない、明確な悪意の仮面をかぶり、それを乗っ取る。

その醜悪な笑みは、きっと・・・誰も気づいてない。

 

 

―――――――――あれは、誰

 

―――――――――役者はそろいましたね。では、

         日本人を名乗る皆さん。

         お願いがあります。死んでいただけないでしょうか?




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拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。


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第六十話  むすんでひらいて またひらく

お付き合いいただければ幸いです。
今回は少し短めです。すみません。


虐殺の命令が下る。

そして、聞いていた話ではブリタニアの兵士はそれと戸惑ってすぐに実行しなかったらしい。

だけど、今眼前で起こっているのは即座に対応する優秀な兵士。

そして殺されていく日本人たち。

命令したのはユーフェミア本人・・・

 

 

そう、思わされてる。

僕たち、いいや、マオとシャーリーも違和感を感じているところを見ると、僕のギアスにかかわった人全員が気づいているんだろう。

 

 

あれは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             『ユーフェミアじゃない』って

 

 

 

 

 

 

 

機体の画面越しに見るだけでそれに違和感を持つのであれば、カメラを通した観衆全員。ナイトメアに乗っている兵士も気づいているはずだ。

つまり機械を通してもそれをユーフェミアと認識できているということはギアスではないってこと。

 

「C.C.」

「おそらくその予想は外れだろうリート。認識誤認のギアスであればと私も思った。だが、私自身もあれをこの違和感とあれがなかったらユーフェミア本人と思っていた」

「つまりコードに干渉しないタイプのギアスってこと?」

「それもありえん。Cの世界があってこそコードとギアスがなりたつ。つまりリーディアが言っていた裏切った世界が私たちにしかわからない方法で喧嘩を売ってきたということだ」

 

「そのとおりだ」

 

「来たか」

「リーディアさん」

 

僕たちが感じていた時の流れが止まる。

逆行しないところを見るとこれは改変できない可能性の一つ

つまり今の時点で僕がギアスを使って過去に戻ったとしてもこの結果を変えることはできないってことだ。

 

「まずは謝罪する。この結果に至ったのは私たちのせい」

「結果的にそうなった、と言いたいのか?」

「是正する。そうせざるを得なかった」

「せざるを得なかった?」

「リート、あなたが消えてしまうから」

「・・・えっ?」

「結果的にか、なるほど。そういうことだったのか」

「どういうこと?」

「リート、あなたが存在することのできる未来が消えつつある。悪逆皇帝ルルーシュが存在する未来がなくなった場合、あなたの存在が消えてしまう恐れがある」

「この前言ってた話の事だよね」

「肯定する。あなた自身はその事が必然として成り立つ場所でしか存在を許されない。そして裏切りの世界はそれを利用した。今回の騒動が起こったのはそれが原因」

 

タイムパラドックス

その可能性はもとより考えていた。

だがすでにリート自身のギアスがそれ自体を捻じ曲げている。

そして私自身も今あの時の咎を変える手段を得ている以上消えてやるつもりもない。

壊した結果、本来の歴史がゆがむのはしかたがないこと。

元より私自身「私」に会った記憶など存在していないのだから。

過去に過去のシャルルに会った記憶などなかったのだから。

パラレルワールドがふさわしいのかもしれない。

マオが死ななかった。シャーリーが死ななかった。

ゆがみの修正点をここに持ってきた裏切りの世界には、本当に参ってしまうよ。

 

「C.C.あなたにも謝罪を。わたしは・・・」

「言うな。言いたいことはわかっている。だが、礼を言う。ここに持ってきたということは私はまだ存在できるんだな?」

「肯定する。見えてきているのか?世界の理を」

「そうかもしれない。これを持っていても私はC.C.なのだからな」

「・・・了承した。私はそれに追従しよう」

「頼んだ。ただ、明確にわかっていないことがある。リートは察しているし私も察しているが、あれはなんだ?」

 

時間が止まって今まさに銃を発射しようとしているユーフェミアを指してC.C.が言う。

 

「どういえばいい」

「取り繕うこともなくだ。私たちはあれの真実が知りたい」

「理解した。では端的にいう。あれは、貴方達の未来の『過去の』ユーフェミアだ。その上改変されている」

「・・・やはりか」

「そう、だろうね。気分が悪いよ」

 

つまり、あれは僕たちが過ごしてルルーシュ自身が悪逆皇帝として生きたその時代。

そして僕が知るC.C.がルルーシュの死を如何にかしようと思って僕にギアスを与えた時間軸の中で生きたルルーシュがギアスをかけてしまった死んだユーフェミアなんだ。

その上、今に至るまでその兆候が見れなかったところを見ると、その奥底までギアスをかけられたことを封印されていた。

ルルーシュが来たからこそのあの変貌ぶり。

はたから見れば、ルルーシュがギアスをかけてユーフェミアに虐殺を命じたとみてもおかしくはない。

ギアスを知っている人間であるならそのように見える、見えてしまう。

 

「悪意が透けて見える。よっぽどルルーシュに幸せになってほしくないんだな。世界は」

「僕たちは・・・今回」

「どうもできない。過去に死んだ人間が現代によみがえったとて歴史はすでに変えられている」

「そっか・・・」

「謝罪する。リート」

「ううん、大丈夫だよ。むしろ苦心してくれてありがとう」

「ありがとう・・・」

「まぁ、これも私たちのエゴと受け取ろう。目の前とそうでないのとの差でしかない。やるぞリート」

「うんC.C.」

「時間の固定を解き少し戻す、私はあなたたちと共に」

「うん」

「任された」

 

 

 

 

「なっ、ユーフェミア様っ!?」

「ユフィっ!?」

「えっと、自殺してほしいんですけど、ダメですか?」

 

「C.C.!?」

「セレスさん!?」

「苦境に立たされているのは私たちじゃない。シャーリー、見なくてもかまわんぞ。マオ、お前は閉じていろ」

「でも、そ、そんなのって・・・」

「これが、ルルーシュが戦っているものの悪意だ」

「それでも・・・でも・・・っ」

「目を閉じろ、そうすれば今は乗り越えられるぞ」

「C.C.」

「閉じたか?」

「今回は・・・閉じない」

「壊れるぞ。閉じろ」

「閉じない」

「・・・」

「いい?」

「・・・わかった。限界になったらすぐ閉じろ。それが最大限の譲歩だ」

「ありがとう・・・C.C.」

 

「では兵士の皆さん。私の名において命じさせていただきます。日本人を皆殺しにしてください」

 

 

 

 

                  虐殺です!

 

 

 

 

 

 

――――――――――バカなっ・・・そんな、そんなバカなことがあるかっっっ!!

 

――――――――――フフフ、これは、チャンスなのかな?

 

――――――――――おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

 

――――――――――さぁ、行くとしよう特区日本へ




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拙い文章ではありますが、よろしくお願いいたします。
来週は投稿が難しいかもしれませんが、よろしくお願いします。


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第六十一話  絶対遵守 零れ落ちるは命の花

頭の中には完成図が浮かんでいるのに書けない今日この頃です。
お付き合いいただけますと幸いです。


虐殺宣言をした後、大騒動が勃発

いつのまにかユーフェミアも消えた。

ガウェインに乗っていたルルーシュもすぐさまコクピットに入った。

大方、僕たちに通信をしてくるってところだよね・・・

 

 

「エイス!」

「・・・聞こえてるよ」

「これは・・・」

「C.C.聞こえてる?」

「ああ」

「ルルーシュに問題は?」

「いや、私もつながっているが問題はない」

「どういうことだ!」

「もしかしたらギアスの暴走かとも思ったんだけどね」

「俺の、ギアスが・・・ユフィを」

「そうじゃないと分かったから、気に病まないの」

 

リートが言ってくれているが、白々しいにもほどがあるな。

・・・いかん、気分は沈むなやはり・・・

どれだけ言い繕ってもこれは私たちの罪なんだからな。

『私』に聞いていてこれで確信が持てたのは良かったと思うべきなのか。

ルルーシュの罪悪感を持たせないようにすることができるかとも考えた。

だが、おそらくこれは・・・

 

「しかし、エイス!」

「第三者っていう可能性だよ。僕たち以外にギアスを使う可能性がある人物はないわけじゃない」

「だが、これはあまりにも黒の騎士団に都合がよすぎる。そして俺の意図を汲んでこれを引き起こしたわけじゃない」

 

そこまでわかっちゃうのはしかたない。ルルーシュは頭がいいから。

目をそらさせてあげたいけど今は無理。

そしてここで死ぬ人間は、とても酷いことを言うようだけど、この先生きられない。

僕たちの手の届く範囲にいるけど、僕たちは手を差し出さない。

さてと、現実を見ないと。僕たちにとって今死ぬ人間は記号でしかない。

数でしかないんだよ。ルルーシュは、そう思ってくれるとは思ってないけど。

あの事を言ってしまえば、二人とも幸せに終われるかって言ってもそうはならない。

何故なら、もう死んでしまっているし、当の本人達が納得しない。

でも・・・もし、踏ん切りがつくなら・・・

 

 

「ルルーシュ」

「・・・」

「アレを殺そう」

「なにっ!?」

「今アレを殺さないと、被害が増える」

「エイス、お前、ユフィをアレと!」

「今そんなことを言っている場合じゃない、敵かどうかだ!」

「だが、ナナリーのためにはユフィもいないといけない!」

「今目の前で虐殺を行ったあれが、ユーフェミアか!?それは一体何の冗談だ!」

「ユーフェミアに罪はない!お前だって言ったじゃないか!第三者からの介入!そしてギアスの可能性があると!止めるすべは・・・」

「あってたまるか!」

「お前!もう手段が一つしかないと言っているようなものだぞ!どれだけ、どれだけ・・・」

「じゃあ、目を覚まさせてやる!僕たちは本当の事を知ってる」

「り、エイス!?」

「・・・なに?」

「だけど、今話せない。話すことができないんだ」

「・・・それは、つまり・・・だから」

「さぁ決めろルルーシュ、ゼロ!僕たちを切って捨てて未来を捨てるか、アレを撃って殺して未来を得るか」

 

リート・・・お前・・・

ここまでリートが感情を剝き出しにしたのは・・・初めてだ。

 

「・・・エイス、たった一つ。この一つだけでいい。答えを聞かせろ」

「物による、だけど可能なら答えるよ」

「お前が言うアレは、ユーフェミアなのか」

「そうであってそうじゃない」

「・・・答えになってないぞ」

「でも、それが答えなんだよ、ルルーシュ」

「・・・ああ。分かった」

 

 

 

「黒の騎士団総員に告げる。直ちに行政特区日本へ突入せよ。ブリタニアは改めて敵となった。行政特区日本は我々を始めとした日本人をおびき出す卑劣極まる罠だったのだ。自在戦闘装甲機部隊は各機散開し日本人を救い出せ!」

 

 

 

ギアスをオンにしていた僕は、少なくともどう言葉にしていいか分からない感情をルルーシュからもらっている。

あらゆることがないまぜになって、今、自分が取るべき選択が果たして合っているのかどうか探っている。

事情を知っている僕たちはそのことについて触れることはできない、時期がくるまでは。

だからこそルルーシュ、僕は全力でもって君に協力するよ。

きっとC.C.とリートもそれを望んでいるはずだから。

 

 

 

「ゼロ。ユーフェミアを確認しました。ナイトメアに・・・捕縛しますか?」

「カレン。そのままそこで抑え込んでくれ。今すぐそちらにいく」

「了解しました」

 

「こちらは残敵の掃討に当たる。ゼロ、なすべき事をなせ。終わり次第また話そう」

「・・・事細かに話せないのならそれでもいい。お前たちはよくやってくれているヴィエル」

「ふっ・・・C.C.!ルルーシュの事は任せたぞ」

「任された。絶対に死なせはしない」

 

「マオ、ブリタニア軍の掃滅をお願い。シャーリー、ルルーシュの援護を」

「了解、リート」

「・・・うん」

 

僕たちはこの先を見て何をする。

知っている未来と知った未来では天と地ほどの差がある。

後は、もう、任せるしかないんだ。

 

 

ガウェインによってグロースターが細切れにされる。

グロースターから引き釣り出されたユーフェミアを待っていたのは諦観と切望だった。

その眼前にいた存在は自分が好きな人で、かつて自分を殺した人で、そして・・・

 

一発の慈悲の凶弾が自分の胸を貫いたとき、安堵した。

もう私は殺さなくていいのだと。

裏切りの騎士が、自らを抱えて飛び立っても安堵が止まらずすべてを理解する。

私は私であって私でなく、私である私は私であってくれているのだと。

 

 

今すぐにでもルルに本当の事を話してあげたい。

スザク君に本当の事を話してあげたい。

でもそうすることができたとして、きっと二人とも信じない。

それが私の言葉であっても、ナナちゃんからの言葉であっても。

ねぇ、ルル。私、もしこの事を知ってたらどうしてたかな。

ねぇ、スザク君。何も知らないで私はあなたにどう言葉をかければよかったかな。

今となっては、私も浸食されてきてるのかもしれない。

こっちの、黒の騎士団の方に。後悔する気はないけど、それでもきっと。

 

 

 

 

「日本人よ、ブリタニアの虐げられてきたすべての弱き民よ。

私は待っていた。ブリタニアの悪政を陰から正しつつ、自らがその過ちを顧みる時が来る日を」

 

 

 

 

 

「エイスさん!中華連邦以来ですわね。ご無沙汰しておりました!」

「神楽耶さん」

「全く、お前はこの状況下でよくそんな能天気でいられるな」

「あらヴィエルさん。能天気ではありませんことよ。心身共に疲弊しておりますわ」

「そうであってほしかったよ。だがそれ以上に気分が高揚しているといったところか」

 

 

 

 

 

「しかし、私たちのはかなき期待は無残にも踏みにじられた。虐殺という蛮行を通り越した愚行によって」

 

 

 

 

 

 

「これから私もお供いたしますわ」

「あ、それなんだけど、神楽耶さんにいくつか聞きたいことがあって」

「なんでございましょう?」

「実はね?」

 

 

 

 

 

「そう、この行政特区日本こそブリタニアの悪意の塊、我々を亡き者にしようとした強大な悪だ」

 

 

 

 

 

 

「えっ、でも」

「そうしておかないといけないところがある」

「可能か不可能かで言われれば可能ですわ。ですが」

「保険だよ。あとでそれに関わる人には会わせるから」

「その方なら幼き日に会っております。あとで一緒に参りましょう」

 

 

 

 

 

 

「私は今ここに、ブリタニアからの独立を宣言する。だがそれは日本国というかつての敗戦した日本の復活でない。我らがこれから作る新しい日本はすべての文化、すべての人種、すべての主義を受け入れる広さと、強者が弱者を虐げることのない矜持を持つ国家となる」

 

 

 

 

 

 

「あれは本当にユーフェミア第三皇女だったのか・・・だが、それを確かめるすべを私は持たない。広げなければ、すべて・・・あのお方の為に」

 

 

 

 

 

 

 

 

              「その名は合衆国日本!!」

 

 

 

 

――――――――――初めまして枢木スザク、僕の名前はV.V.

 

 

――――――――――ああ、終わり次第それをこちらに

 

 

――――――――――おはようございました




感想ぜひともお願い致します。モチベーションアップの為に・・・


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