とある科学の超電磁砲TS (非健康者)
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あさおん

ふと考え付いたので。
超電磁砲はめんどくさくて失踪しがちなので手を出すのが怖いんですが、頑張ります。


なにを?


 日曜日の朝。起きたら女の子になっていた。

 一人称視点で自分の体を見下ろすと、寝巻きの上からでも分かる変なボリュームとズボンにあるはずの重さが消えている。

 混乱しつつもテンプレのように女の子の体を堪能した後、ベッドから起き上がるとタイミング良くチャイムが鳴り響く。

 

 この姿のままでも良いかと一瞬思うが、そこはそれ。玄関の丸いレンズを覗くと学生寮の大家さんが立っていたので玄関を開ける。

 ……と、扉を開けると何と大家さん以外にもレンズの死角で見えない位置に大人さん達が。

 

 思考停止をする俺。俺を見て固まる大家。動かない大人さん達。

 

「えーっと………………音鳴……くん?」

 ネコを思わせる目で、クリーム色のセンター分けをした髪の大家さんが、困惑しつつも俺に聞いてくる。困惑はしているが、ある程度理解はしている反応に見えた。

「あ、はい…音鳴……だと、思います…」

 俺がそう言うと、大家さんは頷いて少し心配そうに俺に話しかけてきた。

「ホントに音鳴君なんだ………あ、えっとね……僕も何がなにやらなんだけど…あ、この人たちはね……学園都市の凄い会社の福祉部門のお偉いさんらしくて…」

 大家さんが俺にわたわたと紹介し出す。目が細いキノコ頭の大人が名刺を渡して来た。小難しい会社名とか色々書いてあるらしかったけど、要は製薬会社の人らしい。

 

 話を要約すると、俺が女の子になったのはどうやら以前学校で特別手当の為に受けた試験薬テストの薬によってらしい。予想外の回答に、目が点になる。取り敢えず玄関でいつまでも立ち話は何なんで、部屋に入って貰う。

 学生寮の6帖の部屋に、大家さん、薬屋さんの大人2人が入っていく。もう1人居たのだが、その人は外の車に戻るらしい。なんで来た?

 俺はその人の背中を見ながら扉を閉めた。

 

 空気の抜けたせんべいのようなクッションを3つ引っ張り出し、その上に座ってもらう。

 お茶を断られ、少し一息ついた所でキノコ頭さんに話を促した。

 話を聞いてみると、俺のレベル2の発火能力がその薬によって特殊な作用を引き起こし、性転換を起こしたらしかった。

 そこまでスタミナを使わないハズの発火能力だが、俺が行使すると以上に疲れるのではないかと聞かれ、素直に頷く。何とその体質?が女体化の原因になったらしい。

 コレ、大家さんも聞いていい話だったのかな?と思ったら、今度はもう1人の大男の方が話し出した。

 曰く、このケースはかなり珍しく、能力が向上している可能性がある。能力テストを行い、結果によっては学校を転校する事が推奨されると。

 

 そもそもが学園都市に子供が行く理由なんて大体が能力をうんたらかんたらだからなぁ…まあ、そうなるよなって感じなのでそこまで驚きはしなかった。だけど、大家さんはどうかなと思って大家さんを見る。

 すると、俺に薬屋さん達を紹介した時と同じように心配した顔を向けてきた。ただでさえ俺はネコ好きなのに、そんな顔ずっとされてたらなんか変な気持ちが湧いてきそうになる。

 

 俺はその気持ちを飲み込んで、薬屋さん?の人達に向き直る。

 テストの結果によっては学校を転校したい意思を伝えた。ごめんね大家さん。

 転校しないって言ってもめんどくさい事は変わりなさそうだからさ。大家さんを巻き込みたくないんだよね…いや別に、何も無かったら無かったで平和そのものだからいいんだけど。

 俺がそう言うと、大家さんはより心配そうな顔になってしまった。そんな顔しないで。




もうエタりたい


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能力テスト

能力テストを調べたけど、なんか全然それっぼいのが出てこないので適当にそれらしく作って書きます。

え?なんで性別が変わっただけでテストするのかって?
君、ドラゴ○ボールに現実求める?


 

 大人達押しかけ事件から数日。俺は学校に行き、能力テスト…もとい、システムスキャンを受けていた。

 

 いつも受けているテストとは違い、今回のは俺の能力にあったテストをするらしい。周りを見ると、いつもより少ないものの俺と同じく受けている人はいた。知らない人の方が多いし、多分補習的な感じなんだろう。

 その人たちを見ていると、室内なのに帽子をしたスタッフさんに奥の扉へ案内された。テスト場特有の病院みたいな匂いが風で鼻を通る。

 

 中に入って通路を抜けると、部屋にツルツルのミラーボールみたいなのが浮いており、そこに能力を当ててくれと言われた。

 テストでも学校生活でもあんまり使わない能力、使えるか不安だったけど問題なく右の掌から炎が出た。瞬間、腕がチリチリと暑くなるがいつもの事なのでスルーする。

 ミラーボールに当てないといけないと言われたので適当に掌を近付けると勝手に能力を吸い出した。自分の能力色にミラーボールがオーラみたいなのを出しててカッコよかったが、手を当てて下さいとスタッフの人に言われて仕方なくオーラの中に手を入れる。

 ミラーボールは、暖かくも冷たくもない感じだ。なんていうか、温いバランスボールに手を当てている気分。見た目より大分柔らかかった。

 

 そうこうしている内にも能力は出し続けている。腕は相変わらずチリッチリしてるが前にやった時よりもそんなにかもしれない。慣れたのかな?

 スタッフさんに、もっと強くする事は出来ますか?と言われたので、面倒くさがりながらも心の中で強くなれ強くなれと念じる。

 すると、今度は腕から胸の付け根辺りがジリジリした。その分、炎が強くなった気がしたが直ぐにミラーボール君に吸われる。

 スタッフさんがもう大丈夫ですと言ってくれたので、俺は能力を使いたいと思うのを止めた。少しして、能力は収まっていった。

 

 スタッフさんに連れられ、休憩室で休ませて貰っていると医者みたいな人が書類を持って入ってきた。

 何でも、能力の力や質が上がっててレベル2からレベル3になっているらしい。レベル3は学園都市でも結構なレベルの上位者だ。学校に居たら、チヤホヤ間違いなしのエリートレベル。例えお馬鹿でも用心棒とかなら行けるかもしれない。

 と思っていたら、医者の人が5つの札を取り出して、その内の1つを自分の後ろに隠した。どうやらいつものテストもやるらしい。

 医者の人が俺に、自分は今なんの札を隠しているか答えて欲しいと言ってきた。ESPテストだ。星、四角、丸、十字架、ウェーブの5つの形がそれぞれに書かれた5つの札を使ってするテスト。

 ようは、透視能力テストだ。

 

 俺が言おうとすると、医者の人が質問して当てても良いよと言い出した。それ能力テストじゃねーやんと思ったが、早く終わるならなんでもいいやと思って俺は適当にそれは四角ですかとか聞いた。

 けどなんかしっくり来ず、結局医者の人に全部の形を聞いてしまった。おかしいなと思いつつ、なんも隠してないんじゃないすか?とか言うと医者の人が目を見開いた。なにこれ怖い。

 隠されてた札を見せてもらうと、そこには書いてあるはずのマークが無かった。5つの札の内の1つを隠したはずだったが、と俺ははてなマークと共に医者の人の5つの札を見ると、星だけ空白の札になっていた。なにこれ怖い。

 

 俺が怯えていると、医者の人が俺にいい笑顔をしながら聞いてきた。

 君、常盤台中に行く予定ある?と。




よく分かんないと思うんで言うと、ダブルスキル…つまり、二重能力者が誕生したと思われてます。
あ、自分もなんでこんなんで常盤台への内定決まるのかな?って思ってます。

エタりたい…


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常盤台転入

いつも見てくださってありがとうございます。

間もなく、1番線ホームに新着話が参ります
黒線の内側に下がってお楽しみください



どういうこと?


 

 テストから数週間経った後、俺は常盤台中の前に居た。

 元男という点や、必要な学力などが足りてないという理由で色々なゴタゴタがあったのだが、特別クラスに入れて貰う事で良しとされた。

 

 何でも、大家さんや前の学校の校長先生がとても推してくれたお陰で転入する事が出来たらしい。本当にありがたい。

 と、俺がそんな風に思っていると黒服のポニーテールの執事さん、佐奈川さんが常盤台の先生と話し出した。

 佐奈川さんは、常盤台に俺が転入する際に面倒を避ける為派遣された執事さん…もとい、メイドさんだ。所謂、男装という事らしい。何故男装をしているのかは知らないが多分必要な事なんだろう。

 

 佐奈川さんが俺に向き直り、常盤台の先生は校舎の方に戻っていく。

「音鳴さ……優菜お嬢様。特別クラスの先生はもういらっしゃるようです。ご案内致します」

「あっはい………よろしくお願いします」

 この優菜というのは勿論男の時の名前じゃない。本当は、雄大という名前だったのだが、女の子の名前じゃないという事で目の前にいる佐奈川さんと大家さんと一緒にどんな名前が良いか考えたのだ。

 

 佐奈川さんがズンドコ前に歩いていくのに、俺は必死に姿勢を崩さないように着いていく。

 今の俺の姿は、常盤台の制服にローファーという前だったらまず有り得ないような姿だ。正直、常盤台の制服は男の俺から見ても可愛いと思う。こんな可愛い制服を着れるなんて…これも、女の子になってしまった役得だろうか?

 うん、多分違うな。

 そんな馬鹿な事を考えている間にも佐奈川さんは歩いていき、1つの校舎の前でこちらを振り返った。

 俺も適度に息をならしながら、佐奈川さんが止まった校舎へと目を向ける。

 

 白の頑丈そうな壁に、ツタや草が巻きついている校舎だ。

 と言っても、おどろおどろしい雰囲気ではなく。どちらかと言うとお花畑の中に自然にあるような雰囲気に仕上がっている。

 実際、校舎の周りにもお花が沢山植えられている…ん?あれはバラ園だろうか?

 そこそこ気になるところがあったが、佐奈川さんにこちらですと促されて校舎の中に入ると、意外と中は閑散としていた。

 

 佐奈川さんに連れられ、2階の職員室のような場所まで行く。

 今どき珍しいガラス戸を叩き、職員室へと侵入する。果たしてそこに居たのは、メガネとホクロが似合うセクシーな先生だった。

 と、佐奈川さんに肩を叩かれ我に返る。どうやら俺は先生に見惚れていたらしかった。顔から火が出そうなほど羞恥を感じながら、先生に謝罪する。

 セクシーな先生、弥刀堂先生は笑って許してくれた。助けてくれた佐奈川さんにもお礼を言う。最初からこんなんでは先が思いやられる…。

 

 弥刀堂先生に改めて自己紹介をし、この校舎で教わる内容をようやく聞いた。と言っても、これは事前に説明してあったのだが。

 また、既に聞いた注意点として、弥刀堂先生以外の常盤台の先生や、生徒には極力接近しない。例え接近しても、元男だという事は絶対にバレないようにする。

 学習期間は特例として4年間とし、卒業後は学校の指定する予定の職場への内定も有り得るという説明がされた。

 

 今日からここに通うのかと思うと、俺は今更ながらドキドキして来た。本当にここでやって行けるのだろうか、とも思う。

 だが、普段から生活をサポートしてくれる佐奈川さんや、学校生活でフォローをしてくれる弥刀堂先生の協力があれば大丈夫だろう、という謎の安心感もある。

 

 こうして俺の、どこか不思議な4年間の学びが幕を開けたのであった。





主人公の名前は、今更ですが音鳴 優菜に決まりました。
物語開始時点は14歳です。

グダグダしてきてて評価者さんに怒られそうだ…
えたりたい……


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