日本が本気を出しました。 (静かなるモアイ)
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総理はぶっちゃけた

原作読み直したら思った。日本がその気なら事件とかおきないんじゃね?


ある天使が言った「あの国は本当におっかない…シュールストレミングゥゥゥ!!」

 

ある堕天使が告げた「あの国は他と違う…違うんだ」

 

ある悪魔が言った「あの国に関わってはいけなかった。なのに…我々は…」

 

ただ、1つの国が本気を出した結果である。なんでその国が本気を出したのか?理由は単純だ。誰だって自分の土地で好き勝手されたら怒っちゃう物である。

 

 

 

 

ある日の事だった。それは4月の事だったが、内閣総理大臣が緊急記者会見を開きテレビで生中継された事である。

 

『総理!!一体…どういう事ですか!?』

『説明をお願いします!!それは真実なのですか?真実何ですか!?』

 

だが、総理の発言を聞いた記者の方々は勿論、テレビで総理の言葉を聞いていた人々は同じことを思った。言うならば「どういう事だってばよ?」である。

 

『ええ、事実です』

 

キッパリとそう言った総理。別に総理は不祥事がバレた訳でもない、ましてや辞任したり衆議院を解散する訳ではない。では何が事実なのか?それは良識を持った人間ならば間違いなく耳を疑う発言だった。

 

『混乱するのも無理は有りません。だが、事実なのは事実です』

 

何が事実なのかと言うと…

 

『この世の中には神話が実在しており、今日にも聖書の勢力…三大勢力と呼ばれる天使、堕天使、悪魔は日本で暮らしてます。

当然。無許可で滞在してる愚か者も居ており、今から無許可で滞在してる方々には即刻国に帰ってもらう。勿論、要請に応じなければ其方側のルールに則った強行手段に出る。まあ、危険な神器を宿してるだけの日本人を殺してきた貴殿方なら…どうすれば良いのか分かりますね?』

 

本来は秘匿されるべきだった神秘の真実を内閣総理大臣が認め、それを緊急記者会見でサプライズ暴露したのである。

 

『神器とはなんですか?』

 

ふと、神秘の事を一切知らない記者が質問する。

 

『神器は聖書に記された神が産み出した、人間にランダムで宿る超能力のような力です。魔法の剣を作れたり、傷を癒せたり、様々です。

ですが、堕天使は世界を守る為と言い…多くの日本人が神器を宿しただけで殺されました。他の歴代は認めても、私は一切認めない。後は悪魔の駒とか色々有りましてね…そうそう、皆さんは九尾事件を覚えてますか?』

 

九尾事件。そういや…と記者は思い返す。確か、九尾事件とは東京のとある街にバカデカイ…50メートル程の九尾の狐のような怪物が出現した事件だ。

 

『あれ、悪魔の王様ととある議員が黒幕なんですよ。ええ、その王様と議員は日本人の多くを拐っては酷使した悪魔の貴族と友人だったのですが、とある神器を宿した日本人の手でその貴族が一族ごと抹殺。

その後、腹いせにその日本人の産まれたばかりの子供を拐って天照大御神の荒神を降霊させて九尾の怪物に変えました。まあ、その子のお父さんがちょちょいと魔法を使って被害はでなかったんですけどね』

 

ゴホンと総理は咳払いを行う。

 

『取り合えず、国民の皆様に三大勢力の皆様。そう言う事ですので宜しくお願いします』

 

総理はそう言い、記者会見を辞めて退出する。

 

『総理!お待ちください!総理!まだ質問が!!』

『総理!!なんで公表したのですか!?総理!!』

 

 

 

 

 

 

 

「凄い事に成ってるな……」

 

ここは駒王。実は悪魔が創立した町なのだが、そこに平凡に過ごす少年 兵藤一誠は唖然としながらテレビを見ていた。

 

総理の記者会見が終わった後、世界中には様々な神話の神様が降臨。日本にも伊勢神宮に天照大御神が降臨したが…天照大御神は

 

『ミコーン!どうも!天照です!そうそう、今は人の時代ですので、日本は人間の皆様で統治して下さいね?

私にとって日本人は皆が子供、子供は親の元を離れて1人で歩いていけますもん!』

 

狐耳が生えており、ふさふさの狐のような尻尾が生えたナイスバディのお姉さんだった。

 

すると、ピンポーンとインターホンが鳴り響き…一誠は外に出る。そこには…

 

「おっ、君が兵藤一誠だな?」

 

ボコボコにされて、お縄で確保された黒い翼の生えた美女達。そして彼女達を連行するように連れた青い髪に顔に傷が有る若い男性がそこには居たのだ。

 

「俺の名は食蜂トリコ。籍だけなら農林水産省の職員で美食家だ。

君は特別な神器を宿してるらしくてな、政府のお偉いさんに保護するようにと言われたんだ。それじゃあ、行こうぜ!」

「あの…そのお姉さん達は?」

「不法侵入の堕天使だよ。後で余罪を調べて良くて強制送還だな」

 

兵藤一誠の受難な日々が始まる。

 

 




えっ?三大勢力の活躍?知らんな


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変わっちまった世界

三大勢力の反応、そして2人のツッコミ係が動き出す。


日本の現職総理大臣による裏側の暴露会見。お陰で世界は大きく変わってしまった。

 

当たり前だが、今までは空想の産物だと思われていた神仏の実在。そして聖書の神が作り出し、全ての人間にランダムに宿るようにした神器。これらの真実は世界を一時的に混乱に陥れた。とは言え、その混乱は直ぐに収まった。

 

だが、世界で大きな影響力を誇る3つの勢力 三大勢力(今の所)は不満でも有るのか、総理大臣の会見を聞いてから機嫌が悪かった。

 

「今の総理大臣はアホか!?どうしてこんな世界を混乱させる真似をした?頭のネジが外れたとしか言えんな」

 

三大勢力の一角である堕天使。その堕天使の組織である堕天使中枢組織グリゴリのトップを務める男 アザゼルは機嫌が悪かった。

当然だが、総理の会見で自分達が悪いと言われているも同然だったからだ。確かにアザゼル達は人を拉致したり、暗殺したり、人体実験も行なってきた。とは言え、それは世界の為なのだ。

 

神器を宿した人間は万全に神器を扱えるか分からず、場合によっては暴走したり、力に溺れたりするのだ。そうなれば危険であり、殺した方が安全だ。中でも神滅具と呼ばれる神さえも殺す事も可能な神器は本気で世界さえも滅ぼす事が出来るのだ。

故に、アザゼル達は世界を守るために神器持ちを殺したり味方に率いれたりしてきたのだ。

 

「たっく…俺達が何をしたんだよ。何も悪いことはやっていない。世界を守るためだ。

しかし、遅いな。駒王に赤龍帝の籠手を宿した可能性が有る青年を見付けたから、レイナーレ達に暗殺するように頼んだ任務の定期連絡が無いな」

 

アザゼルはそう言いながらため息を吐き出すと、1枚の写真を取り出した。その写真には一誠が写っており、アザゼルが部下に依頼した暗殺対象とは一誠の事だったのだ。

 

「まあ、良いさ。所詮は弱小国とその神話だ。仮に敵対しても三大勢力の敵じゃない」

 

しかし、アザゼルは知らない。暫くしてから、この発言を物凄く後悔する事を。

 

 

 

一方のアメリカ合衆国。

 

そこのホワイトハウス、御存知アメリカ大統領の住まいには天使を統べる存在 大天使ミカエルがやってきて大統領と会談を行なっていた。

 

「ミカエル様!お会いできて光栄です!!」

「頭を上げて下さい、ドナルディ大統領。私はあくまでも、主の代行として来ただけですから」

 

合衆国では大統領就任の時に聖書を持ち、神に宣言する。その為に聖書との関わりは世界中でも特に高い国家なのだ。

今日、ミカエルがホワイトハウスを訪れた訳は簡単。アメリカは今や世界を代表する大国であり、影響力も大きい。アメリカの後ろ楯を明言し、アメリカと共同体制を取れば天使の影響力も増すのだ。

 

(それに…我々は10年前に駒王で起きた事件以外は、近代の日本でそこまで大きな騒動を起こしてませんし、安定ですね)

 

ミカエルは今後を思い、笑みを浮かべる。しかし、彼は知らない。2ヶ月後、とある事件を切っ掛けに派遣したエクソシスト2名の問題で地獄を見ることに成ることを。

 

 

一方の悪魔領土。

 

「もう!どうしたのよ!!裏側の秘匿は絶対よ絶対!!

それに…私達は悪く無いじゃない!転生の強引だなんて横暴だわ!!」

 

プンスカ!と怒りながらツインテールの髪型を振り回す外見年齢十代半ばで年齢不詳の少女が居た。彼女の名前はセラフォルー・レヴィアタン。悪魔の4人の王の1人であり、外交を担当するレヴィアタンである。

彼女の言い分も分からんでもない。言うならば、悪魔は今まで日本の土地を管理して守ってきたのだ。そして、悪魔の駒と呼ばれる不思議なチェスの駒で日本人を悪魔に変えては味方に率いれてきた。当然、移民なので転生した悪魔…転生悪魔の地位は低く、中には奴隷のように扱われる者も居るが気にしてはいけない。

当然、裏切ればはぐれ悪魔として処罰する。まあ、折角味方に率いれたのに恩を仇で返したのだから当然だろう。

 

「まあ、セラフォルー。落ち着くんだ」

 

そう宥めるのは最強の悪魔と呼び声も高いサーゼクス・ルシファーである。

 

「サーゼクスちゃん!!だって悪魔は悪者扱いされたんだよ!!

日本で起きた九尾事件だって、悪魔が悪者みたいに!」

「なに…何時も通りの付き合いを行えば良いさ。それに、神仏の実在が広まった今…悪魔だって公だ。これからプラスに持っていけば良いんだよ」

 

だが、サーゼクスは知らない。他の貴族の皆様のお陰で大真面目に大変な事態に成ることを。

 

 

 

 

一方、駒王のハンバーガーショップに移動した一誠とトリコ。そこで一誠はトリコから簡単な説明を受けていた。

 

「つまり…俺の中に神器の中でもヤバイ物が宿ってるって事ですか?食蜂さん」

「トリコで良いぞ。食蜂って名字は()()()()()()()()()()()()()()()()()必要に成って名乗っただけだからな」

 

モグモグと大量のハンバーガーを食べながら一誠に説明を行うトリコ。

 

「えっ?トリコさんってそんな歳だったんですか?てっきり、20代かと」

「10年前に色々有ってな。()()()()()()()()と共に移住したんだよ。1人はイギリスに行ったけどな」

 

と言った様から、既に大量のハンバーガーを食べきったトリコ。その食欲は凄まじく、トリコの肉体も非常に鍛えられたmuscleであり、筋肉が凄い分消費カロリーも多いのだろうか。

 

「マックのバーガーも悪くないが、さすがに小松の飯が恋しいな……。

おっと!そうだ!一誠、お前…自分の神器が知りたいだろ?それじゃあ、俺と共に確かめに行くか!」

 

この時…一誠は知りもしなかった。これから始まる料理人とツッコミの修行ライフが幕を開けることを。

 

 

「イタチ先生!イタチ先生!どうして駒王に来たんだってばよ?」

 

そして、新たに駒王に3人の人物がやって来ていた。1人は少しほうれい線の皺が深いイケメンな若者、もう1人は一誠と同年代の青年だが赤い髪で頬には狐の髭のように三本の線が入っていた。最後の1人は少女のようでそこそこ大きな胸に長い黒髪だった。

 

「ちょっとナルト!イタチ先生が困ってるでしょ?」

「いや…だってさ。ここは魔王の妹が縄張り(笑)にしてる所で、悪魔が作った町だってばよ」

 

少女の名前は黒桐鮮花。お嬢様学校に通う少女であり、訳有って少し前から自分達が先生と慕う人物に弟子入りした魔術使い及び忍術使いである。

 

青年の名前は蒼崎ナルト。少し両親が特殊で、更に九尾事件の当事者でも有る青年である。その為か、この歳で有りながらとんでもない実力を誇り、とある人達からは()()()()()()()とかリアル人柱力とか言われているのだ。

 

「この町は色々と曰く付きだ。視察は相手の素性も知れるし、戦力も大体予想できる。

まさか駅も日本に通達せずに改造し、駒王学園以外の学校を町から無くすとは余程だな」

 

そう冷静に町の状況を分析するイケメンはうちはイタチ。ナルトと鮮花の先生をしており、神秘関係の任務では2人の隊長を務めている。

 

「ナルト。悪魔の気配を感じるか?」

「イタチ先生と俺より弱い気配が2つ。更に弱いのが2つ…その2つは人間の気配の質も有る」

「前者は魔王の妹2人、後者はその眷属だな。護衛はなしか…随分と余裕だな。他国に護衛無しで王族を向かわせるとは」

 

悪魔の実情を把握し、イタチは大きなため息を吐き出した。

 

 

「ちくしょう…これからどうしよう…両親も居ないし、妹と弟の面倒も見ないといけないし…家族が離れ離れになっちまう」

 

と何やらそんな声が聞こえ、3人は声の方を向いた。そこには力無くベンチに茶髪の青年が座っていたのだ。青年の名前は匙元士郎。今年で高校2年生の男子高校生で、学費の高い駒王唯一の高等学校 駒王学園に通ってる。

 

「どうした?悩みごとか…話は聞こう。俺は日本政府と皇族の護衛を務める忍だ。一応、籍は宮内庁だな」

 

イタチはナルトと鮮花を連れて匙の所に向かい、名刺を手渡した。そこには確かに宮内庁 警備部門 うちはイタチと書かれてる。

 

「ふぁ!?本物!?本物!?本物のイタチ!?なんで…なんで現実に!?ふぁ!?夢か!?これは夢か!?」

「そうか…君は俺が出てくる漫画を知ってるのか。残念だが…夢ではない」

 

イタチの瞳が赤く変化し、3つの巴を写す。イタチの魔眼 写輪眼だ。更に写輪眼は変化し…回転して模様を万華鏡へと変化させ三枚刃の手裏剣へと変化した。万華鏡写輪眼である。

 

「本物の…イタチ…なんで?」

()()()()()()()()に色々有ってな。その時にはアサシンともよばれた。何か、有ったのか?」

 

イタチは瞳を普通に戻し、匙に優しく問う。

 

「実は…」

 

匙は語りだした。匙は現在、幼い弟と中学生の妹と共に暮らしてる。しかし、両親は既に亡く彼等は孤児だ。少し前までは祖父も居たが、祖父も先日に亡くなった。

今は両親と祖父の遺産を切り崩しながら生活してるが、駒王学園の学費は想像以上に高く、匙は決断を迫られていたのだ。学校を中退して働き妹達を養うか、妹と弟を施設に居れるかだ。

 

「良く今まで頑張ったな。話してくれて、ありがとう」

 

イタチは優しく匙の肩に触れる。

 

「それだったら、俺んちに来たら良いってばよ。俺んちは孤児院でも有るから大丈夫!

それに、俺の両親は最強に強いからどんな敵が来ても大丈夫だってばよ!!あと、駒王から電車で30分位だから、電車でも通えるしどうだ?」

 

ナルトの両親は孤児院の経営もしてる。そこならば、匙は勿論、妹と弟も一緒に居れる。

 

「良いのか!?」

「勿論!家族は共に居るべきだってばよ!」

 

だが、匙は知らない。ナルトの家は父親の手で面白くも可笑しく魔改造されており、庭はポケモンが闊歩し、更には摩訶不思議な植物が自生してる日本トップクラスの魔境なのだ。

 

今、匙のツッコミライフが幕を開ける。




次回!一誠と匙、修行場所として有る場所に連行される!?



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神器の覚醒は大変である

一誠と匙の神器覚醒イベント!?


「ふむ…問い合わせが多いな。俺は被害を最小限に抑えるために、公表したんだけどな」

 

首相官邸。そこで1人の外見年齢が若い男が仕事を行なっていた。男はこの国の総理大臣であり、先程テレビの生中継で盛大に神秘の秘匿を破っちゃった人である。

 

総理の名前は南光太郎。外見年齢二十代前半、戸籍年齢40歳の男であり、この国の政治に関しては頂点に君臨する。別の事でも頂点に君臨するが、それは別の時に語ろう。

 

あと、この総理だが()()()()()()()()()()()とかは絶対に言ってはいけない。

 

「む?なになに…◯ ◯は悪魔の土地だと?おのれクライシス!!」

 

なお、政治の道に踏み込む前はヘリのパイロットだったり、ステーキハウスの店長だったり、様々な職を経験したとか。そして今でも彼は()()()()()()()である。

 

 

一方、トリコと一誠はハンバーガーショップを出て店の前に立っていた。

 

「あのトリコさん。今から何処に向かうんですか?」

「庭…日本政府が誇るビオトープだな。まあ、見たら驚くぞ。普段は巧妙な形で隠され、通常は絶対に見付けられない。

辿り着くには特別な転移か、時空間忍術を使うしか無いな。俺は特別の転移な札を持ってるから行けるが…一誠も居るしな。飛ばしてくれる人を待ってるんだよ」

 

飛ばしてくれる人を待ってる。その言葉を聞いて一誠は首を傾げるが、それは直ぐに分かった。何故なら、一誠とトリコの前の空間から隙間…スキマが開き、そこから日傘を差したナイスバディで金髪の美女が現れたのだ。

 

「来たか、紫!」

「此方も暇じゃないのよ。ランサー」

「その名前で呼ぶのは止めろよ、アーチャー」

 

美女はトリコの事をランサーと呼び、トリコは美女をアーチャーと呼んだ。一体、なんの関係が有るのだろうか?一誠には分からない。

 

「あら?貴方がそうなのね?私は八雲紫。今は外務省に籍だけ置く、妖怪よ。昔はアーチャーって呼ばれたわ」

 

美女…紫は一誠に自己紹介を行う。アーチャーにランサー…聞いたことも無い単語が聞こえ、一誠は首を傾げる。

 

「まあ、取り敢えず…修行と食の場所 ビオトープにごあんなーい!」

 

紫が告げ、一誠とトリコはスキマに呑み込まれて何処かに転移した。

 

 

 

「ここは…何処ですか?」

 

気が付けば、一誠とトリコは広大な草原に降り立っていた。それに周囲には様々な生き物が生息しており、中には一誠がゲームや漫画の中で見てきた生き物が沢山居たのだ。恐竜のような草食獣でモンハンの生肉ことアプトノス、巨大なカエルが自由に駆け回っていたり、上空にはモンハンの代名詞である飛竜 リオレウスが空を飛んでたりと普通はあり得ない光景だったのだ。

 

「ここは第1ビオトープ。日本の農林水産省が保有する、食に関する実験場だ。

規模は北海道5つ分の広大な敷地を保有する島であり、普段は巧妙に隠されていてな普通では辿り着けない」

 

と…トリコは言う。どうやら、此処は第1ビオトープという場所のようだ。

 

「食品の開発や品種改良なども研究所で行なわれていたな、日本の自給率を上げるために日夜頑張ってるのさ。

此処では様々な生態系が形成されている。ここのように草原、密林、氷雪、湿地、火山、乾燥地帯と様々な自然環境も再現されていたな、凄いぞ?」

「いや…もう、凄いってレベルじゃないですよ」

 

リオレウスは飛んでるわ、アプトノス居るわ、更に周囲の木にはベーコンが葉っぱとして成ってるわ、一誠の理解を色々と越えていた。

 

「あと、この辺りの生き物はだいたい旨い!」

「食えるんですか!?」

 

味を想像してか、トリコの口から大量の涎が出る。リオレウスはともかく、アプトノス等は美味しいのだろう。

 

「さあ、行くぞ。神器は本能的に危機を感じる刺激を受けると、目覚めやすいんだ」

「ちょっ!?トリコさん!?置いていかないで下さいよ!」

 

先を行くトリコ、そしてそれを追い掛ける一誠であった。

 

 

「でもトリコさん。色んな生き物が居ますね。てか、身体にクッキーが生えたアルパカも居ましたよ」

「クッキーアルパカな。捕獲レベルは7は有るぞ」

 

草原を抜け、一誠とトリコは密林地帯にやって来た。彼等の目の前にはクッキーアルパカという、毛皮の変わりにクッキーを纏ったアルパカが歩いている。このクッキーアルパカは捕獲レベル7…今の一誠が戦っても勝ち目は無いだろう。

 

「トリコさん、捕獲レベルってなんすか?」

「捕獲レベルか?捕獲レベルってのは捕獲の難しさの事さ。捕獲レベル1で猟銃を持ったプロのハンター10人分。まあ、捕獲の難しさだから、実力ではなく遭遇率の低さも上げられる場合も有るからな」

 

捕獲レベルとは捕獲の難しさを示す数値である。単純に実力を示した数値ではないが、基本的には実力だ。

捕獲レベル1でプロのハンター10人で何とか仕留められるって所であり、ぶっちゃけドラゴンボールの戦闘力の20倍以上の単位である。と言うのもプロのが連携すればその分戦力も上がるし猟銃とハンマーなら断然猟銃の方が強いのだから。

 

「確かドラゴンボールの戦闘力1は確か、ハンマーを振り下ろして拳大の石を砕ける程度でしたから…ざっと見て捕獲レベル1は戦闘力1の20倍以上!?」

「おっ!ドラゴンボールを知ってるのか!悟空も中々の食いっプリだったな」

 

一誠の言葉を聞いて、トリコは昔を懐かしむ。そこでふと、一誠は思い出す。と言うかトリコが悟空を知ってるというポイントでだ。

昔、一誠が小さい頃。あんまり覚えてないがアニメでドラゴンボールがやっていて…ジャンプのワンピース等とコラボした時だった。その時に、トリコらしき人物が小柄の男と共にアニメに出てたのだ。

 

「……もしかしてトリコさんってアニメのキャラだったりしません?なんか、見覚えが」

「そうだけど」

「マジっすか!?」

 

 

更に暫く歩き続けた2人。適度な切株が有ったので、そこで座りながら一誠とトリコは話をしていた。本来は一誠の神器を覚醒させる為に、適当なモンスターと遭遇させようとしたが、どれも弱すぎたり強すぎたりするモンスターばかり。そんなモンスター達は勝手に去っていったり、トリコの威嚇で何処かに飛んでいった。

 

「聖杯戦争!?何ですか…それ?」

「魔術師とか魔術が使える人が参戦する儀式さ。俺はそのランサー枠で呼ばれたんだよ」

 

トリコはどうしてサブカルチャーの住人である自分達がこの世界に居るのかを語ってくれた。

10年前、冬木という九州の土地で行なわれた第四次聖杯戦争。それにトリコ達は呼ばれたそうだ。しかし、本来は空想上のトリコ達、呼ぶのは不可能。しかし、20年ほど前に神器の派生から唯一魔法の領域に辿り着いた魔法使いが聖杯にナニかしたらしく…それでトリコ達を呼べるように成ったのだ。

 

「聖杯戦争で呼ばれる英雄は基本的に7つのクラスに当てはめられ、最後の1組に成るまで殺し会う。まあ、そこは例の魔法使いが上手くやってくれてな。生き残り全員に聖杯の興味が無かったら勝手に全員受肉して終わる仕組みに変わってたんだよ」

「その魔法使いすご!?」

 

その基本的7つのクラスはセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーだ。

 

「ランサーが俺、セイバーが仮面ライダー、アーチャーがさっき言った紫、アサシンがNARUTOのうちはイタチだ」

「マジっすか!?イタチ!?」

「ライダーがONE PIECEの白ひげ、キャスターがテルマエロマエのルシウス…そしてバーサーカーが青いツナギの男だったが思い出したくない」

 

なにやら豪華なメンバーが参加した第四次聖杯戦争。1人、青いツナギの良い男が混ざってるが気にしてはいけないだろう。

 

「それじゃ…そろそろ手頃な奴と出会うだろう。いや、この匂いからして来たか!」

 

すると、前の木々が押し倒されて一匹の大きな赤いワニが現れた。

 

「ガララワニ。捕獲レベルは4って所か…丁度良いな」

 

そのワニはガララワニ。トリコの世界では世界最高級のワニ肉とも言われた程の肉質を持ってるのだ。

 

「グゥオオオ!!」

 

ガララワニはトリコと一誠に対して威嚇を行い、辺りに咆哮の衝撃が響く。

 

「なんなんですか!?この足が沢山あるワニは!?」

「ガララワニだ、旨いぞ?それに…」

 

チラッとトリコは一誠を見る。一誠の手には何やら赤い籠手がいつの間にか展開されていた。これが恐らくだが、彼の神器なのだろう。

 

「それじゃあ一誠!コイツ…仕留めて良いか?」

「えっ!?どうぞ!」

 

次の瞬間、トリコが「ナイフ!!」と叫び、彼の手刀でガララワニは一撃で倒された。

 

「おっ!赤龍帝の籠手か……上司が言っていた通りだ。そうだ、一誠!俺と共に来ないか?俺もイタチみたいに教え子を持ってみたかったんだよな!」

 

この瞬間…一誠の料理人への道が始まる事に成るのだった。

 

 

 

「もうすぐ…私が働ける教会に行けるんですね!」

 

一便の飛行機が関東の羽田空港に向かっていた。しかし、その飛行機に乗っていたシスターは知らない。彼女が勤める筈だった教会は違法の所であり、既にトリコの手で粉砕されている事を。

 

 

 

一方、一誠とトリコに遅れること3時間。

 

ナルトの実家に保護される事に成った匙兄弟。しかし、そんな中で匙にも神器が宿ってる事が分かり…匙も目覚めさせる為にナルトの飛雷神という術でビオトープにやって来た。

 

「匙。危なくなったら助けてやるから、コイツから全力で逃げろ。勿論、鮮花…君もだ」

 

イタチから告げられた訓練はティガレックス(捕獲レベル50)から全力で逃げること、勿論…実力不足の鮮花もである。

 

「ふざけんなぁぁぁぁあ!!」

 

荒野に匙の悲鳴とツッコミが響いた。匙の受難は始まったばかり!!




セイバー 仮面ライダー

アーチャー ゆかりん

ランサー トリコ

ライダー 親父!

アサシン イタチ

キャスター ルシウス

バーサーカー うほ!良い男!

なお、ウェイバー君は白ひげの息子に成ったとか(笑)

次回!匙一行パート。

イタチに連れられた匙達は駒王に滞在する悪魔達に挨拶に?ちゃんとした滞在手続きを行ったかどうかを見に行くそうで……

イタチ「パスポートはどうした?」

ナルト「ビザは?」

???「駒王は悪魔の土地よ?」


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匙パート 駒王の悪魔

リアス様登場


駒王学園。そこは元お嬢様学校であり、2年前に共学に成ったばかりの花園だ。そして、駒王唯一の学校グループと言って良い。

 

何故なら、駒王は悪魔が悪魔の為に繁栄させてきた学舎だからだ。共学に成ったのも、魔王の妹の眷属に男子生徒が居た為であり彼を駒王学園に通わせる為に急遽として共学に成って男子も通えるように成ったのだ。

しかし、これは今まで裏側の事を知らない男子からすれば嬉しいニュースだった。何故なら今まで男子は義務教育と高等教育を受けようすれば町外の学校に通わなければならず、今まで理不尽だった学校選びに駒王学園が加わったのだ。家から近く、その上進学先や就職先も豊富な学舎。正に嬉しいニュースだ。

 

「キャー!リアスお姉さま!それにソーナお姉さま!木場きゅん!!学園の王子様!!」

 

そんな駒王には絶大な人気を誇る3年生の美女、そして一誠や匙と同じく2年生に在籍するイケメン王子が居るのである。彼女達は正に学園の憧れであり、多くの生徒達から称賛を集めているのだ。

 

「たっく…騒がしいな。これならナルトと同じ三咲高校に転校した方が良かったな」

 

朝から騒がしい光景でも見てしまったのか、登校してきた匙は大きなため息を吐き出した。無理もない、これは毎日の光景であり流石の匙も「毎度、良く飽きないな」と心の中でぼやいた。

 

彼の視線の先には人集りが出来ており、その中央には3人の人物が居たのだ。

真ん中の紅い髪に10人中10人は振り返るだろう美貌としゃぶりたく成る程の爆乳と言えるバストを誇るのはリアス・グレモリー。駒王学校が誇る二大御姉様の1人であり、オカルト同好会の会長である。

 

もう1人はリアスの左に立つ眼鏡を掛けたクールビューティーなお姉さんはソーナ・シトリー。リアスと同じく学園の二大御姉様の1人であり、オカルト同好会の副会長である。だが、残念な事にご立派なバストを持つリアスと違い、ソーナは貧乳だ。

 

そして最後に唯一の男であり、多くの少女達の視線を虜にする甘いマスクの持ち主であり学園の王子様と呼ばれる木場祐斗である。余談だが、ソーナとリアスの居るオカルト同好会の部員な為か多くの男子生徒から風評被害を受けてるとか。

 

「皆、またあとでね」

「「「はい!御姉様!!」」」

 

と相変わらずの人気である。

 

そして、リアスとソーナに王子である木場は取り巻きを連れて、校舎の中に入っていった。取り巻きの皆様もそんなにリアス達が好きならば、オカルト同好会に入れば?と聞きたい人も居るだろう。だが、それは叶わぬ事なのだ。何故なら、オカルト同好会は悪魔の隠蓑であり、同好会で有りながら学園の敷地内に有る旧校舎を部室として丸ごと与えられているのだ。なんと厚待遇!それもその筈、何故なら駒王学園を運営してるのは悪魔であり、彼女達の融通は物凄く通るのだ。

 

 

 

その日の放課後。匙は帰り支度を済ませて、新しい家である三咲町の孤児院に帰ろうとする。いざ、教室を出ようとした時に…

 

「匙。この後、暇か?」

 

なんと…いう事でしょう。そこにはスーツ姿のイタチと三咲高校の制服姿のナルトが居たのだ。

 

「えっ?まあ…家に帰るだけですし」

「それじゃあ、着いてきてほしいってばよ!俺とイタチ先生は今から、駒王の悪魔達に会いに行くんだ」

 

ふと、匙は思い出す。イタチ等の日本政府の職員は日本に滞在してる悪魔達に会いに行き、神秘の秘匿が破られてから悪魔がしっかりと滞在手続き等をとってるのか等を調べて回っているのだ。

そして、今日はどうやら駒王の悪魔に会いに行くようである。

 

「その悪魔って?」

「リアス・グレモリー、ソーナ・シトリー。どちらも魔王の妹でかなりの発言力を有してる。あと、リアス・グレモリーの部下……悪魔で言えば下僕か?で木場祐斗が居たな」

「アイツ等かーーーい!!」

 

イタチから駒王の悪魔を告げられ、その悪魔が誰なのかを知って匙は心の底から叫んだ。

 

「あと、俺が日本神話から聞いた話だが…はぐれ悪魔という…どう説明すれば良いか…逃げ出した転生悪魔が術式で醜い怪物に変質したと言えば良いな。

そのはぐれ悪魔が駒王の民間人を襲っても、上から通達が来るまで出動しない程だ。まあ、年頃で経験も無い少女故に仕方無いが、相談役として大人の悪魔を派遣しないとは悪魔は日本人をなめ腐ってるな」

 

とズガズガと調べ上げた事実が有るためか、イタチはリアス達の評価を告げていく。

確かに駒王はリアス達の領土だが日本国。しかも領土と決めつけたのは悪魔の身勝手であり駒王市民は勿論、町役場も知らない。当然、日本政府と日本神話にも一切の通告が無かったのだ。

 

「イタチさん!?めちゃくちゃズカズカ言ってますやん!!てか、俺って最近までそんな危険地帯で過ごしてたの!?」

「因みに…はぐれ悪魔関係で亡くなった人は不審死、及び行方不明で片付けられる。その為か、未だ家族の死を知らない人も居る」

 

イタチが悲しそうな顔でそう言った。すると、匙は有ることに気付いた。それはイタチの右ほほが僅かに赤くなっており、少しだけ腫れていたのだ。

 

「イタチさん…ここ、どうしたんですか?」

「はぐれ悪魔の被害者の遺族に事情を説明して回ってるんだが…その父親に『なんで…なんでその時にアンタが居なかったんだよ!!どうして…どうして娘が!』と泣きながら殴られたよ。何度もな…大切な1人娘が誰にも知られず化物に食い殺されたんだ…仕方がない」

 

イタチの言葉を聞いて、匙は言葉を失う。そして想像する。もし、自分がそうなったら…幼い弟達はどうする?いや、弟や妹だけじゃない。自分1人が生き残り、妹と弟が知らない間に化物に殺され、行方不明として処理され…自分は帰ることの無い家族を永遠に探していただろう。

 

「あんにゃろう!!何が学園のモテモテ集団だ!遺族に謝りやがれ!!」

 

匙は叫び、今すぐ旧校舎に殴り込もうとするがナルトに腕を掴まれる。

 

「ナルト!?」

「気持ちは分かるけど、俺達の仕事は滞在手続きをしたかどうかだってばよ。それに、そっちの方は日本神話から凄い人が来るから」

「後で合流してくれるから安心しろ。まあ、只ではすまないだろうな」

 

何処か遠い目をするナルトとイタチ。その30分後、匙はその理由をしってツッコミの嵐を叫ぶ事を未だ知らないのである。

 

 

 

旧校舎。

 

オカルト同好会と書かれた部室をノックして開けるナルトとその後ろに続くイタチと匙。

 

「ようこそ、オカルト同窓会へ。歓迎するわ…日本の皆さん」

 

と余裕のリアス姫。

 

「パスポートは?」

 

悪魔領土から日本に来てるのだ。当然、身元を判別するのに必要だが…

 

「必要かしら?」

 

と…この有り様。

 

「ビザは?」

 

外国に長い間滞在するのだから、当然ビザは必要である。しかし、リアス様達はビザを取ってなかったのだ。

 

「だって駒王は悪魔の土地よ?」

「いや、生粋の日本の土地だが。まあ、取り合えず俺達は貴殿方が滞在手続きを行なってるのかの確認だ。

しかし、貴殿方は邦人ではない。外国人だ。成らば、手続きは確りして貰わねば困る。そろそろか…」

 

イタチが時計を見てそう言うと、突如として床に魔方陣が出現したのだ。

 

「これは…ベリアル家の魔方陣!?どうして!?」

 

リアスが叫ぶが、魔方陣は輝き…光が止むと和服姿に金棒を担いだ灰色の髪をした美女が立っていた。

 

「どうも、駒王の皆さん。私は日本神話地獄所属、等活地獄主任の鬼火クレーリアです。

抜き打ちですが、これより監査を行います」

 

そう言った美女だが、目の下には隈が凄いことに成っていた。

 

「あっ…あの…お姉さん?しっかり睡眠は取れてます?」

「三徹ですよ。特に、この目の前の悪魔のお陰でね!葉鶏頭さんも倒れるし、弟のヴァー君も鬼灯様も地獄を走り回るし、大王はサボるし……さてと私は頗る機嫌が悪いぞ…二郎くいてぇ」

「最後だけプライベートォオオオオ!!」

 

匙のツッコミが響く。果たして、地獄の鬼?に対してリアス達の運命は!?




次回!クレーリアの冷徹。


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クレーリアの冷徹

クレーリアさん、完全論破


鬼火クレーリアと名乗った美女。彼女はベリアル家の紋章が描かれた魔方陣からワープしてきた。ならば結論は1つ、彼女はベリアル家の悪魔であるという事実だ。しかし、リアスの知る限りクレーリアという悪魔はベリアル家には居ないし、目の前のクレーリアは日本神話と名乗ったのだ。

 

「日本神話ですって!?貴方…悪魔でしょ!?」

 

悪魔なのに日本神話に所属してる。これにはリアスとソーナも驚き、クレーリアに問うのだった。とは言え、そんな2人と異なりイタチとナルトはこれから起こる出来事を知ってるのか…必死に笑いを堪えようとしていたのだ。

 

「えぇ、悪魔です。でも珍しい事では有りませんよ?日本神話は寛大ですし、その上過去のクーデター…失礼、成功したから革命ですね。旧魔王と貴殿方が呼ぶ悪魔達は大王派率いる者達の手で追放され、魔王サタンと親交の有った日本地獄に亡命したのです」

 

確かに過去、悪魔には大きな内乱が起きていた。聖書の大きな戦争により、始まりの魔王は全滅。その後、魔王の息子達が魔王を継ごうとしたが、大王が「強い奴が魔王したら?ハナホジー」として大規模なクーデターを起こして今は旧魔王と呼ばれる魔王の末裔を領土から追放。その結果、リアスの兄達が魔王に成ったのだ。

 

「つまり、貴方は旧魔王の協力者だったベリアル家の分家の末裔って事ね。ベリアル家は魔王様や大王様に協力的だったけど、まさか分家に裏切り者が居たなんて。

で?私達になんのようかしら?」

「なにって?分かるでしょ?貴方達の勤務態度が悪すぎるので、監査に来たんですよ」

 

クレーリアはそう言うと、大量の書類を出してリアスとソーナに手渡した。

 

「何かしら?」

 

そこには日付と数字が記されており、毎日何らかの変動は起きていたのだ。

 

「ええ、貴方達が町の自称管理者に成ってからはぐれ悪魔等に殺された駒王の人達の数ですよ。なんですか?これ、ふざけてます?管理するつもり有ります?あっ?ほら、早く答えろよ?その口はなんの為に有るんですか?あっ?」

 

なんと言う事でしょう。その数字はその日に殺された駒王の人々を示しており、中には危険な神器を宿した疑惑で殺された人、はぐれ悪魔に殺された人等が記されていたのだ。

 

「えっ!?いや、だって大公アガレスも…」

「あとホウレンソウも出来ないんですか?貴方達、私達に連絡一切してないだろうが?大人なめてるんですか?日本なめてるんですか?裏側だからパスポート無しでOK?我々には一切の連絡も無いんですけど!!」

「ちょっとマシンガントーク止めてあげて!そこの悪魔さん達、返事が出来てないから!!」

 

余りのマシンガントークで一切クレーリアに返事が出来ないリアス達。そんな様子を見て、匙はツッコミを入れるのだが…

 

「黙れ、鼻毛抜くぞ」

「なんで鼻毛!?」

 

クレーリアの一喝でツッコミを停められる。

 

「あと、町の駅を勝手に改造してますよね?困るんですよね…あれ、国鉄ですよ。まあ、そこは日本政府の方に任せますが。で?責任者は誰だ?早く出せ」

「なに言ってるのよ!駒王は悪魔の土地よ!今まで介入して来なかったのに勝手な事を言わないで!駒王は私達が守ってきたの!!今まで表に出てこなかった癖に、勝手な事を言わないで」

 

リアスの言い分もわからんでもない。確かにリアス達は汗水垂らして、駒王を守ってきた。なのに今まで静観してた日本の神話にぐだくだ言われる筋合いは一切無いのだろう。

 

しかし、クレーリアは笑みを浮かべ…スマホを取り出した。

 

「もしもし、言質取れました。はい、喜んでお願いします」

 

何処かに電話をかけてそう言った。そしてスマホを仕舞ったクレーリアは笑みを浮かべ。

 

「では私はこれで。本日の監査は終わりです。貴方達なりに頑張ってるようですね。

では、今度は法廷か駒王で会いましょう。二郎が私を待っている!!」

 

そう言って部室から出ていった。勿論、扉から。

 

「これ…絶対、とんでもない事を企んでるよ!!あのお姉さん、絶対とんでもない事をしようとしてるよ!!今すぐ走ってでも謝った方が良いですよ!!そこの3人!!」

 

匙がリアス達に情けでもかけたのか、そう言う。そう、間違いなくクレーリアはとんでもない事をしようとしていた。言質を取った、そして上司らしき人に電話で確認してた事からリアス達の身に社会的に恐ろしい事が起こるのだろう。

 

しかし、リアス達はアクションを起こさない。すると見かねたイタチとナルトが1通の書類を取り出してリアスに手渡す。その書類には必読と書かれていた。

 

「「あと1ヶ月以内に必要手続きしなかったら、強制送還だから宜しく」」

「今、この場で告げちゃう!?」

 

果たして、リアス様達は強制送還に成らずに済むのか?それは分からない。

 

 

 

 

『これはなんですか?我々は今まで貸した記憶も譲った記録も有りませんが?侵略行為でしょうか?』

「うっ…すいません…直ぐにリアス達の管理権限を剥奪します!!ですが…せめて留学を……」

『それは彼女達次第ですね。てか、他の土地も返せ』

 

一方、サーゼクス様はクレーリアから連絡を受けた一本角の鬼神様から電話越しでこぴっどく怒られていたとか。




因みにその後、クレーリアさんはラーメン二郎で全マシマシを頼み、あっという間に完食したとか。

次回!一誠パート。来日のアーシアたん。一誠はトリコ、そしてトリコの上司と保護に向かうのだが…その人物はナルトの父親で神器 魔獣創造を宿した最新の魔法使い!?

ナルト父「ビオトープの生物達は俺が受肉させた!」
一誠「アンタの仕業かぁぁぁい!!」


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騙された少女を救え!

アーシアたん!!


ある日の事だった。

 

第1ビオトープにも安全な所は存在する。それは第1ビオトープの中に有る食品開発研究所である。そこでは日夜、日本の食料自給率upと新しい食材の研究や品種改良が行なわれているのだ。

 

「はい!トリコさん!ベーコンの葉とニンニク鳥の卵を使ったハムエッグ。ニンニクの味が卵から染みて、良い感じに成ってます!

更に酒サケのお吸い物ですよ!此方は血液成分がお酒の酒サケを使ってるので、酒蒸しみたいに成ってます!」

「おぉう!旨そうだな!一誠!!お前、本当に短期間で料理の腕前が上がったんじゃないのか!」

 

その研究所の中に有る特設キッチンでは、一誠が料理を行いトリコと共に食事を食べていた。一誠がトリコの弟子?に成ってから2週間。駒王ではクレーリアお姉さんが三徹で降臨したり、影でサーゼクス様が地獄の官房長官に怒られたりとしてるがその事を一誠とトリコは知らない。

 

そして一誠は戦いの腕は兎も角、料理の腕前は爆上がりしている。と言うのも一誠は元から手先は器用だ。彼が悪魔になる世界線では、リアス様の粘土細工を精密に作り上げた程なのだから。その為か、YouTubeの料理番組を見て真似しただけで、どんどん上がっていき…今となっては調理専門学校の生徒程は有るのだ。

 

「まあ、修行なんて鍛えて旨い飯を食えば良いさ。事実、俺達はそうやって強くなったからな」

「トリコさんの世界って旨いものを食べたら食べる分だけ強くなる世界ですからね」

 

トリコの言葉に対し、一誠は苦笑いを浮かべながらツッコミを入れた。そう、トリコの世界はグルメ細胞のお陰で旨いものを食べれば食べるほど強くなるのだ。

しかし、一誠も自分の作ったご飯が美味しいのか最近はやけに食が太くなった気がしてきたのだ。トリコが仕留めてくれた食材、自分の修行として頑張って捕獲した食材、研究所から提供された食材と旨くて旨くて調理してどんどん食べてしまうのだ。しかし太らずに体型が少しずつ引き締められてるのは未だ一誠は知らない。

 

「そうそう、一誠。グルメ細胞と柱間細胞が合わさった細胞はエンマ細胞と呼ばれるらしいぞ」

「なんですか!?そのパワーワード!?エンマ細胞!?」

 

そして、世の中にはエンマ細胞なる物が存在するそうだ。トリコは食事を飲み込み、手を停めて語りだした。

 

「俺の上司はお前と同じく神滅具を宿していてな。それを魔法の領域に高め、あろうことか漫画 シャーマンキングの全知全能を再現させたんだよ」

「えっ?それって…」

 

漫画シャーマンキング。NARUTOやトリコと同じく、JUMPの少年漫画だ。来年に再びアニメ化されるそうで、一誠は予備知識を入れるために何度かは読んだことが有る。それに出てくる全知全能とは精霊王グレート・スピリッツである。能力は何でもあり、ビックバンもブラックホールも太陽フレアも死者蘇生も受肉も何でもあり、本当に何でも出来る。

 

「何でもありですよね?確か…全知全能でしたし」

「おう。第1ビオトープの食材も再現したし、五大精霊もポケモンも再現してたな」

「やっぱり、グレート・スピリッツチートだろぉおお!」

 

精霊王グレート・スピリッツのオーバーソウルはチート。勿論、膨張無しで原作通りでも何でもありである。

 

ふと、一誠はテレビを見る。テレビでは神秘の秘匿が明らかに成った主犯 日本が誇る歴代最強の総理 南光太郎の手で色々と制度が変更に成った事が言われており、今は空港の関税に関してである。

 

『やはり、転移での入国は制限がかかりましたか…』

 

1人のニュースキャスターが言う。その視線の先には和服姿で一誠と同年代と思われる銀髪の青年が居たのだ。銀髪の青年の所には『日本神話 地獄 閻魔大王第四補佐官 鬼火ヴァーリ』と置き式の名前が置かれていた。恐らく、青年の名前はヴァーリで、所属は日本神話の地獄だ。

 

『当然です。これに関しては我々、日本神話も大いに賛成です。事実、転移での入国を認めてしまえば不法入国が増えてしまいます。

そこで、日本政府の主導の元で日本神話と共に日本にとある結界を張りました。この結界を破壊する為には、本物の魔法を使わねば不可能です…要するに絶対無理。

話が反れましたが、この結界のお陰で日本での転移入国は絶対に出来ません。やろうとすれば、近くの国際空港の税関に強制転移されます』

 

ヴァーリがキャスターと画面の向こうの人々に対して説明する。

彼の言う通り、転移での入国を認めてしまえば不法入国が続出する。それは正しい判断だろう。しかし、転移での入国は裏側に生きる存在の主な移動手段だ。なにせ、何時間、何日、下手をすれば何ヵ月と時間を短縮して移動できるのだから。

 

『そこの税関で入国手続きを終えて、入国してください』

 

「なんか、凄い事に成りましたね」

「そうでもしないと、転移魔術とか使えるテロリストが居ても入国を普通に許してしまうしな。当然だろう。一誠!おかわり!」

「食べるのはや!?」

 

 

 

一方、その頃。羽田空港…日本の主要な国際玄関口にはキャリーバッグを引き摺りながら、1人の金髪シスターが税関でチェックを受けていた。

 

彼女の名前はアーシア・アルジェント。今年で17歳のシスターであり、今まではイタリアに居たが訳有って育った教会を破門にされて日本にやって来た。何故なら、仕事が無く路頭に迷っていた時に「だったら私が働く教会にこない?貴方も働けるよ!」と黒い羽のお姉さんに誘われた為だ。

 

「えーと…貴方の名前を教えてくれるかしら?」

 

税関職員は胸の名札に『ジャネット・ダルク』と書かれた女性の税関職員だ。

 

「はい!アーシア・アルジェントです!この国には仕事で来ました!」

 

アーシアは正直に言うが、ジャネットさんは頭を抱える。当然だがアーシアの持っているパスポートは偽造パスポートであり、そこには『マリア・カトリーヌ』と名前が記されていたのだ。

 

「仕事?でも、貴方のビザは就労ビザじゃなくて観光ビザよ?」

 

それにアーシアは仕事で来たと言ったが、彼女のビザは滞在日数の短い観光ビザ。明らかに仕事で来る物ではないし、怪しさ満点だ。

 

「何処で働くの?決まってるの?」

「はい!黒き羽を持った天使のお姉さんに誘われたのですが、駒王という町に有る駒王教会です!」

 

駒王教会。裏側では大きな話題?と成った教会だ。そこは嘗て、聖堂教会が拠点としていた。しかし、今から10年前…悪魔と共にとある悪魔の少女を粛清しようとしたが、突如現れた()()()()()()()()()()()()()の手で粛清されようとした悪魔の少女以外の人物達が半殺し(悪魔の部隊は完全に殺された)にされて聖堂教会が放棄した所である。

そんな駒王教会を拠点に選んだのが、あの時に駒王でトリコの手で御用と成ったレイナーレという堕天使達である。

 

しかし、既に優秀な警察の取り調べでレイナーレ達は破門に成った聖女を招き、聖女の神器を抜くと調べがついている。その聖女こそがアーシアだったのだ。

 

「もしもしエンマさん?レイナーレ一味が言っていた聖女が偽造パスポートで入国しました。ええ、亡命手続きはお願いします」

 

今、アーシアの運命が動き出す。

 

 

 

翌朝。

 

一誠はトリコと共に、とある人物を待っていた。

 

「あの…トリコさん、誰を待ってるんですか?」

「俺の上司。ほら、昨日言っただろ?魔獣創造を宿してグレート・スピリッツ再現した人だってな」

 

その刹那…突如として地面が影に覆われる。今日は快晴であり、雲は1つも無い。何事かと思い、一誠は空を見上げる。

 

そこにはバカデカイ…赤いドラゴンが空を飛んで降り、ゆっくりと一誠達の前に着陸した。

 

「なんじゃありりゃ!?てか、誰かが背中に乗ってる!!」

 

一誠が驚くのも無理は無い。そのドラゴンの背中には1人の男が乗っていたのだ。

 

その男は背中に千手と書かれた羽織を羽織っており、成れた手付きでドラゴンの背から降りて一誠とトリコの前に立つ。

 

「おっ!君がトリコの言ってた一誠君だな?俺は千手エンマ。孤児院の出費と経営も行う、農林水産省の人さ。

そんで此方は俺のペット、ミラバルカンのバルちゃんだ!」

 

ミラバルカンのバルちゃん 捕獲レベル6700(なお、成長に合わせて増大中)。

 

「ペットってレベルじゃ無いんですけど!!」

 

その後、アーシア・アルジェントは無事に保護されて、里親が見付かるまでは一先ずエンマ嫁が経営する孤児院に身を寄せる事に成った。

 

 

 

 

「これは…一体…どういう事ですか!?」

 

ミカエルは日本からやって来た手紙を読んで、震えていた。

 

『拝啓 ()()()()ミカエル様。

アーシア・アルジェントは改めて日本国民として我が国に迎え入れます。ですが、アーシア・アルジェントは異端としてエクソシストと天使から追われる身…確かに彼女のしたことは其方からすれば許されない事でしょう。

ですが、我が国日本には過去を映す鏡が有ります。それで調べた結果、アーシア・アルジェントは聖堂教会の役員と1人の悪魔に嵌められた事が分かりました。

それを受けて、日本国民であるアーシア・アルジェントに天界と聖堂教会が危害を加えた際は…農林水産省長官 千手エンマの手で大量のシュールストレミングを天界とバチカン市国にプレゼントします。

 

追伸。秘匿を守るために子供を犠牲にする事は矛盾してますよ。

 

日本国内閣総理大臣 南光太郎』

 

迫り来るミカエルの危機!!




次回!一誠と匙、2人のツッコミが出会う!?

そして…ライザーさんえっ?


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この孤児院は魔境です

一誠…匙と出会う。


5月のある日。丁度、神秘の秘匿が内閣総理大臣の手で見事に破られて神仏の実在が証明されてから約1ヶ月の月日が流れたある日。

 

「えーと…ここ…なんだよな?」

 

料理人と美食家の道をひた走り、ツッコミという修羅の道を進む男 一誠は三咲町に有る『千手の家』という孤児院にやって来ていた。

この孤児院は農林水産省長官である千手エンマの奥さんが経営してる所であり、多くの子供達が暮らしてる。裏側の関係で居場所を無くした子供達、混血故に捨てられた子供達、様々な子供達がこの孤児院で暮らしてるのだ。そして、その中には今から一誠が会いに向かうアーシアも含まれているのだ。

 

「ぜってぇぇ…あのおっさん、何かやってんだろマジで」

 

一誠はそう言い、彼の脳裏に外見年齢20代の農林水産省長官であるはっちゃけた男が思い浮かぶ。と言うのも、門番代わりに漫画トリコに出てくる白い狼 バトルウルフが居たのだから。

 

「門番ってレベルじゃねぇよ。最早、リーサル・ウェポンですよ!なんで此処に居るんですか!?」

 

一誠は叫ぶが、門番であるバトルウルフ(捕獲レベル800)は一誠を吟味するように睨む。流石に伝説の狼に睨まれたらビビるのは当然だ。

すると、孤児院の門が開かれて赤い髪の青年 ナルトが出てきた。

 

「どうしたってば?チャッピー。む?お前が父ちゃんとアーシアの言っていた一誠か?」

 

(ふぇ!?うずまきナルト!?七代目火影は聖杯戦争に出てないだろ!!いや、髪の色が違う)

 

とは言え目の前の蒼崎ナルトと漫画のNARUTOの主人公うずまきナルトは余りにもそっくりだった。その為に、NARUTOを読んでいた一誠は驚く。違いと言えば、髪の毛の色位だ。

 

「俺の名前は蒼崎ナルト。この孤児院の長男で、皆のお兄ちゃんだってばよ!」

「蒼崎ナルトか…えっ?ナルト?」

「おう。俺、産まれたばかりの頃に悪い政治家と魔王に誘拐されてさ。その時に天照の姉ちゃんの荒神…九尾を定着させられてリアル人柱力に成ったんだってばよ。父ちゃんと母ちゃんが助けてくれたけど、名前には意味が有るって事で父ちゃんが偉大な漫画の主人公の名前をくれたんだ!」

 

九尾を定着させられた子供…という事は目の前の蒼崎ナルトが九尾事件の赤子なのだろう。そして、総理は九尾事件の際に、赤子の父親が魔法を使って九尾を抑え込んだと言っていた。日本で魔法を使えるのは僅か2人、だとすると…

 

「…もしかして君のお父さんって農林水産省のエンマさん?」

「えっ?父ちゃんとトリコ先生から聞いてないのか?因みに母ちゃんも魔法使いだってばよ!」

「どんな家系ですか!?」

 

父親 魔獣創造を宿した最新の魔法使い。母親 時を操る第5の魔法使い。息子 リアル九尾の人柱力。

 

「もしかして、その髭は九尾の人柱力だからですか?」

 

そして、一誠には疑問が有った。それはナルトの頬に七代目火影と同じくキツネの髭が有ったのだ。七代目火影は元々…妖狐もいう設定が有ったための名残だが、蒼崎ナルトはこの世界の人間。

 

「これはグルメ細胞の影響だってばよ。実は母ちゃんもグルメ細胞のお陰で髪の毛が茶髪から赤に成っちゃって、その遺伝で俺も髪の毛が赤くてキツネの髭のような線が有るんだ」

「生まれつき、グルメ細胞も宿してるの!?」

 

なんという事でしょう。ナルト君はグルメ細胞も宿していたのだ。

 

「てか、お前もグルメ細胞有るってば。気配で分かる」

「俺にも有るの!?……はっ!?トリコさんと一緒に旨いもの食べまくったからか!?」

 

そして、一誠の中にもグルメ細胞は有ったのだ。グルメ細胞はグルメ細胞関係の食材を食べまくり、細胞を取り込む事でも定着する。本来は時間がかかるが、一誠はトリコと共に旨いものを食べまくった結果、宿してしまったのだ。

どうりで、食欲が増加し物凄く食べるが太らずに逞しい肉体に徐々にだが変わってる筈だ。

 

その後、立ち話もアレなので一誠はナルトの案内で孤児院の中に入る。孤児院には様々な年代の子供達が暮らしており、子供達だけで40人以上は居るだろう。

 

「本当に孤児院……ファ!?ピカチュウ!?ポッチャマ!?モクロー!?」

 

だが、その孤児院は普通ではなかった。子供達に混ざり、ピカチュウにポッチャマ、モクローと小型のポケモン達も居るのだ。

 

「ギラティナも居るってばよ」

「ファァァァア!?マジで庭にギラティナが居る!?」

 

しかも、庭にはゲームサイズの大きさとは言え、伝説のポケモン ギラティナが居たのだ。ギラティナは子供達と楽しそうに遊んでおり、巨体を動かして楽しそうだ。

 

 

「本当に無茶苦茶だよ…確かに妹と弟も此処なら安全だけど…胃がいてぇよ」

 

だが、その環境に適応出来なかったのか。胃痛を堪える1人の青年を一誠は見付ける。

 

「おい、大丈夫か?アレなら、胃に効く薬膳料理作るぞ?」

 

一誠は胃痛を堪える青年に声をかけた。その青年は…

 

「マジか!?ありがとう。いや、本当に此処での暮らしは大好きさ。でもよ、青子さんやナルトにエンマさん達にツッコミをいれまくったら……お前は2組の兵藤?」

「お前は確か…3組の匙?」

 

その時、2人のツッコミ係は意気投合し、連絡先を交換した。

 

 

 

 

 

 

その頃…成田空港には不本意にも1人の悪魔が早速、強制税関送りと成っていた。

 

その悪魔はホスト風な金髪の悪魔であり、名前をライザー・フェニックスという。彼は婚約者に会うために、遥々日本に転移したが、この有り様で税関送りと成ったのだ。

 

「パスポートにビザは無しですか。入国は認められません」

「ふざけるな!俺はフェニックス家の三男だぞ!!」

 

しかし、ライザーは転移での入国が出来ない事を知らないのか、成田空港で怒鳴り散らす。

 

そして余りの不満でライザーは炎を解き放つが、それが税関の機器の一部を破損させる。

 

「器物破損ですね?逮捕します。インパクトノッキング!!」

 

男性職員の打突がライザーの腹部に突き刺さり…

 

「がは!?身体が…動かない!?」

 

ライザーは器物破損で現行犯逮捕された。




次回!孤児院その2。朱乃さんや小猫たん等のこの世界の彼女達が続々登場。

それどころか…この世界のJUMP作品の方々も?例えば、シスタークローネとか(笑)

そして…青子さんの髪の毛が赤に変わったのはグルメ細胞が原因だった模様(笑)


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魔境孤児院は人も魔境

魔境です


同じくツッコミ属性同士、意気投合した匙と一誠は共に行動し…一誠は匙の案内の元で孤児院を歩いていた。

 

「この孤児院は色んな種族の子供が居るんだ。中には三大勢力の混血の子も居る。勿論、純粋な人間の子供達が一番多いけどな」

「そうなのか…」

 

千手の家の子供達は殆どが裏側関係で居場所を失ったり、親をはぐれ悪魔や神器目当ての種族に殺された子供達が暮らしてる。勿論、普通に表向きな理由で身内を喪ってやってくる子供達も居る。其方では匙とその弟妹達がそれに当たるだろう。

 

「職員も訳有りの人が多いんだよ。中には中卒で、この孤児院で働きだした人も居るんだぜ?お世話に成った家で暮らしながら、恩返しとして働くようにな!」

 

千手の家は一部の職員も住み込みで働いている。その中にはこの千手の家で暮らし育った人も居るのだ。何でも、エンマがこの千手の家を作ったのは今から十数年前、ナルトが物心着く前だそうだ。

エンマやその妻も裏側の事情で親を亡くしたり、居場所を失った子供を沢山見てきた。

しかし、保護された場所によっては地獄を見る場合があるのだ。聖堂教会では人体実験を行う所もあるし、悪魔に保護されたら…運が悪ければ奴隷として使役される、堕天使でも場合によっては神器の人体実験を受けることも有る。

 

「やっぱり、アーシアのように居場所を失う人が多いんだな」

「そうだな。何とか俺達もしたいけどな」

 

施設で暮らすことに成った子供達の過去を思い、シリアスに匙と一誠はそう言った。しかし、彼等のシリアスはこのあとものの数秒で消し飛ぶ事に成ってしまうのだ。

 

「我、山の王なり」

 

ふと、突如としてそんな声が聞こえ…一誠は声の方を見る。そこにはモンハンの猪 ドスファンゴを従えた猪の顔をしたそこそのmuscleな少年が両腕を上に上げたポーズをしていたのだ。しかも上半身裸であり、あろう事か裸足である。他の子供達が靴を履いて外を満喫してるなか、唯一の裸足である。

 

「なんか変なナマモノ居るんですけど!!エンマさんが作った未知のナマモノか!?」

 

当然、このナマモノの事を知らない一誠は叫ぶ。

 

「兵藤…落ち着くんだ。俺も最初はそうだったが、アイツは歴とした人間だよ。マジで」

 

匙が苦笑いを浮かべてそう言った。そう、当たり前だがこのナマモノは人間だ。そして、猪の顔は素顔ではなく当然被り物である。このナマモノは食事と睡眠以外は、この猪の頭部を加工した被り物を常に被ってるのだ。

 

「アイツは嘴平 伊之助。山で猪に育てられた過去を持つ野生児で、年がら年中裸の野生児。

あんななりだが、中学三年生で受験を控えているんだぞ」

 

ナマモノの名前は伊之助。千手の家で暮らす野生児だが、少し前まで山で暮らしていた超野生児。年がら年中上半身裸であり、猪に育てられた過去を持ってるのだ。

 

「む!?スプーン!ソイツは誰だ!?お前の子分か?」

「スプーンじゃなくて匙って言ってるだろ!!てか、お前は何時も俺の名前を間違えるな!!」

「そうか!悪いな佐賀!」

「だから匙って言ってるだろ!!」

 

そして、伊之助はどういう訳か名前を覚えるのは苦手のようで良く人の名前を間違えるのだ。

 

「でっ?菅の隣のお前は誰だ?」

「俺は兵藤一誠!料理人で美食家だ!」

 

一誠も伊之助に自己紹介を行うのだが…

 

「ひょうたん一守?良い名前じゃないか。俺は嘴平伊之助様だ!覚えておけよ!」

「「ちげーよ!!」」

 

その後、何とか伊之助に自分達の名前を教えようとしたが、名前を覚えてくれなかった伊之助であった。

 

 

その後は広大な庭を探索する匙と一誠。千手の家の庭には第1ビオトープにも自生してたベーコンの葉、お菓子の木、バウムクーヘンの木々等が生えており天然のお菓子が味わえるのだ。

 

「伊之助って男の人の名前を覚えてるのかな?」

「アイツが男で名前を覚えてるのは、エンマさん、ナルト、イタチさん位だな」

「最強クラスの人達じゃないか…いや、マジで」

 

結論、強ければ伊之助に名前を覚えて貰える模様。

 

すると、今度は目の前からナイスバディな美女が2人も歩いてきた。2人とも爆乳の領域は有り、駒王学園で有名なリアス様よりも大きい。片方はポニーテールで、もう片方はメガネをかけている。

 

「おっ!朱乃さん!椿姫さん!」

 

匙は美女2人目掛けて、手を振る。どうやら、美女2人は朱乃と椿姫と言うようだ。

 

「あら、匙君」

「兵藤。この人達は俺達の一歳上で、姫島朱乃さんと真羅椿姫さんだ」

 

ポニーテールのお姉さんは姫島朱乃、メガネのお姉さんは真羅椿姫。2人とも訳有って、この千手の家で幼少期から過ごすことに成った2人だ。

余談だが、この2人が保護される事に成ったのは相応の理由が存在している。と言うのも、2人の家は日本の治安を守る裏側の偉大な家系 五大宗家だったのだが…2人が保護される理由を知ったエンマの手で姫島本家と真羅本家は壊滅的なダメージを受けてお説教を受けたとか。

 

「どうも、兵藤一誠です!」

「ふふふ、またね」

 

と朱乃は言って椿姫と共に一誠と匙の側を通り過ぎたが、その時に朱乃と椿姫のポケットから何かが落ちてしまった。

 

「「ん?」」

 

一誠と匙はその何かを見て唖然して固まってしまう。何故なら…その何かは…

 

――SMプレイの極意!女王様の鞭しばき!

 

――くそみそテクニック

 

おしとやかな美女のイメージから一転、裏が有る美女に成ってしまった朱乃と椿姫。

 

「「見ましたか?」」

「「見てません!!」」

 

一誠と匙が見てませんと証言すると、2人はニコリと笑みを浮かべて落とした物をポケットに仕舞うのだった。

 

((イメージガタッ崩れだよぉおおおおおお!!))

 

心の中で叫ぶ一誠と匙だった。

 

 

「白音ちゃーーん!!結婚してよ!!結婚してくれたらさ!俺は次のテストで100点取れる自信が有るんだ!!」

「善逸君。近いです…離れて下さい」

 

なにやら黄色の髪の毛をした中学生の男の子が、白髪で猫耳が生えた少女に近付いていた。

 

だが、その刹那。中学生の男の子…善逸は何者かに肩を捕まれる。善逸が後ろを振り向くと、そこには女性にしてはかなりの高身長でガタイのゴツい黒人女性が立っていたのだ。序でに物凄い笑顔であり、素晴らしい表情筋を持っているだろう。

 

「善逸くん。見付けたわよ…今日のトイレ掃除の当番、貴方と私よ?」

「でっ出た!?シスタークローネ!!」

 

彼女の名前はクローネ。千手の家で働く職員であり、色々と我欲の強い女性である。

 

「ふふふ…さあ!!行くわよ!!」

 

そして、善逸はクローネに拉致されてトイレ掃除に駆り出された。クローネの力は強く、善逸は抜け出せずに連行された。

 

「白音ちゃーん!!白音ちゃん!!あっ!!元士郎さん!!助けて!!マジで!!たすけてよぉおおお!!シスターに俺が殺されちゃうよ!!」

 

だが、善逸を助ける者は誰も居ない。頑張れ!善逸!負けるな善逸!!

 

 

「こんな物じゃないぞ?これでホンの一部なんだよ」

 

匙の日頃の気持ちを理解し、一誠も自分の胃を軽く押さえるのだった。

 

 

 

 

「サーゼクス様!!考え直して下さい!!」

 

ライザー・フェニックス現行犯逮捕。それは直ぐに悪魔領土にも広がった。

そして、ライザーの父親であるフェニックス当主は物凄く困っていた。当然だ、神秘の秘匿が明らかに成ってから秘薬の1つ あらゆる怪我も致命傷さえも治す薬 フェニックスの涙が日本で一切売れなくなったのだ。何故なら…農林水産省長官が神器を応用して様々な怪我を治す万能細胞を産み出し…それを用いた再生医療が日本で広まった為だ。

その上、今後の権力の為に三男ライザーと魔王の妹であるリアスを婚約する事に成功し、全てはトントン拍子で進んでいた。

 

「私は言った筈だ。日本に転移する際はパスポートやビザを用意するようにと通達した筈だ。

それを守らず、あまつさえ現地の民間人に危害を加えようとした。そんな人物と妹を結婚させる訳にもいかない」

「ですが!!今までは行けたでは有りませんか!!どうして日本の要求を飲むのですか!!」

 

しかし、結果は魔王からの婚約白紙要請。サーゼクスは悪魔全員に、日本に転移する為にはパスポートとビザを用意するようにと伝えている。それはライザーにも伝わっていた筈だが、あろうことかライザーはそれを破ったのだ。その上、税関で職員に危害を加えようとした。

 

「もう…三大勢力だけの世の中ではない。そんな強がりでは国際社会を生き残るのは不可能だ。

悪魔が日本で活動する為にも、日本のルールに沿う必要がある。全ての国が聖書の味方ではない、貴方も会社を経営するならば分かるだろう。話はそれだけか?私は忙しい。

ライザーに伝えろ。妹と婚約したければ、一般的な国際常識を身に付けろとな」

 

サーゼクスはそう言うと、何処かに転移した。

 

「……強いだけの若造が。日本に領地を返還し、更に入国も相手に合わせた。

サーゼクス、知らないようだな。貴様の知らない所で、貴様を魔王から降ろす準備が始まってるのだぞ?悪魔の駒の制限も行うようだが、貴様は悪魔の裏切者だ」

 

サーゼクスは他国との共存を望んでいる。しかし、彼は強いだけで選ばれた若造だ。

それに殆どの貴族は悪魔至上主義だ。しかも、厳格な貴族社会である。

 

しかし、殆どの悪魔の皆様は知らない。お陰様で道を誤り…コカビエルが主な原因で此の世に降り立った人類種の天敵(最強のリンクス)、そして最強の内閣総理大臣率いる日本軍団と日本神話の本気を身をもって体感する事に。




次回!一先ず婚約白紙で喜ぶリアス様。

一方、一誠と匙はトリコとイタチからの指示で修行の為に再びビオトープに。ナルトと鮮花が居るとは言え、彼等は地獄を生き残れるのか!?


投稿する度に評価が下がっていく……皆、三大勢力が大好きなのか。宜しい、ならばドンドン下げるが良い!!


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ビオトープ合宿!!

ビオトープ…再び。


ライザー現行犯逮捕事件。しかし、ライザーはフェニックス家が誇る莫大なお金の力で釈放されたとか。

 

だが、物凄く喜ぶ人物が1人居た。それはライザーと婚約してた駒王のお姉さまの1人 リアス・グレモリーさんである。

 

「よっしゃ!!やった!!これで、私は自由の身よ!!やったわ!!」

 

リアス様は自由に恋愛結婚したいのである。何故なら、お兄様であるサーゼクス・ルシファーは恋愛結婚の末に結婚した為だ。だからこそ、自分も恋愛結婚をしたいのである。

 

しかし、彼女は知らない。この半年以内にバイト尽くしの学生ライフが幕を開けることを未だ知らないのだ。

 

 

 

ではその頃、一誠達は何をしてるのか?

 

一誠は匙、鮮花そしてナルトの4人で第1ビオトープのど真ん中に居たのだ。今はゴールデンウィークの真っ只中であり、世間では1週間まるごと休みな人も居るほどに素晴らしい祝日だらけの黄金週間だ。

 

「折角だし、ゴールデンウィークを使って修行してこい」

「おう!それは良いな!!」

 

と全てはイタチとトリコの発言から全ては始まってしまったのだ。

彼等に与えられたのは魔境 第1ビオトープでの強化合宿である。第1ビオトープは御存知の通り、トリコの生き物やモンハンのモンスター等が闊歩する魔境だ。当然、一誠と匙は断ろうとしたのだが…

 

「あら?面白そうじゃない。それじゃあ、行ってらっしゃい!」

 

突如として現れた紫のスキマに飲み込まれ、ビオトープにご案内されたのだ。

 

「でっ?此処はビオトープの何処なのよ」

 

転移して暫く、一誠達は周囲の安全を一先ず確保していた。とは言え、鮮花の言う通りで一誠達は自分達がビオトープの何処に居るのかをまだ理解できていない。強いて言うなら、近くから波の音が聞こえ、近くには緑で覆われた山が見えることだろう。

 

「ビオトープだってばよ」

「「見れば分かるわ!!」」

 

此処がビオトープなのは分かってる。とは言え、ビオトープは余りにも広くそのビオトープの何処に一誠達が居るのか、一誠達は把握していないのだ。

 

「まあ、雪原や火山じゃなくて良かった。取り合えず、先ずは飲水の確保と寝床か…」

 

今回は完全なサバイバル。何時も守ってくれるトリコやイタチは居ない。一誠や匙もある程度は強くなったからこそ、今回は自分達で頑張らないといかないのだ。

 

しかし、立ち止まっていても仕方がない。一誠と匙は鮮花とナルトを引き連れて歩きだした。

 

「グルル!!」

 

だが、此処は危険な第1ビオトープ。何が起こるのか分からない。当然ながら、危険なモンスターが何処から出てくるか分からないのだ。ガサガサと木々が吹き飛び、一誠達の目の前に大きなワニが出現した。過去、一誠がトリコと共に初遭遇した食材モンスター ガララワニである。

 

「うぉ!?ガララワニだったよな?兵藤」

「ああ、でも肉は物凄く旨いんだよ。サーロインのような上質な旨味、ハラミのような噛み応え、本当に旨いんだよな。味は鳥と牛を合わせたような感じさ!」

 

とは言え、一誠はトリコから鍛えて貰い、鮮花と匙もイタチから鍛えて貰っている。あの時よりも強いし、何よりこの場には間違いなく一番強いナルトも居るのだ。今の戦力なら間違いなくガララワニを瞬殺出来るだろう。

 

「あっ!皆、頑張れってば。危なくなったら助けてやるから」

「「えっ!?手伝ってくれないの!?」」

 

しかし、最高戦力と言えるナルトは参戦しない。恐らくナルトはイタチから言われていたのだろう。一誠や匙が勝てる相手にナルトが参戦すれば、2人と鮮花の成長を妨げてしまう為だ。そうなれば、修行の意味が無いのである。

 

「それもそうね…それじゃあ、私が倒して上げる!!」

 

先ず、始めに動いたのは鮮花だ。鮮花は印を結び、息を大きく吸い込む。

 

「火遁…豪火球!!」

 

火遁豪火球。火の性質変化を用いた術であり、口から爆炎の火球を解き放つ術だ。火球はガララワニに直撃し、ガララワニは一気に炎に包まれて火ダルマに成ってしまった。

 

「スゲー…口から炎を吐いた」

「性質変化さ。俺達はイタチ先生から性質変化と形態変化のことを教えて貰ったんだよ。

鮮花は火の性質変化を持っていて、それで炎属性の忍術を使えるんだ」

 

性質変化。人は生まれた時から五大元素の性質を必ず持っており、各々炎、水、土、雷、風と成っている。これ等の特性は掛け合わせる事も可能で、掛け合わせる事で木、金、日等の様々な属性を生むことが出来る。

 

形態変化。それは人が持つ精神エネルギーと肉体エネルギー(一部の人曰く食欲のエネルギー)を混ぜ合わせて作られるチャクラの形を変化させる事だ。此方は性質変化と比べて簡単で、かけ合わさる事で更なる強力な術に成るのだ。食技も形態変化の1つである。

 

「どんなもんよ!」

 

どや顔を決める鮮花。しかし、その刹那…ガララワニが炎の中から飛び出して鮮花を食らいつくそうとする。

 

「あっ…」

 

普通に生きており、皮膚が焦げた程度のガララワニ。ガララワニは生命力が高く、確実に急所を攻撃しないと死なないのだ。

迫り来るガララワニの大顎。鮮花は死を覚悟した、一誠と匙も動こうとしたが間に合わない。

 

だが、ガララワニの顎は空を掠める。何故なら、ナルトが目にも止まらない早さで鮮花を救出し、後ろに下がらせた為だ。

 

「ナルト…」

「「早すぎて全然、目で追えないです」」

 

更にナルトはガララワニの懐に飛び込む。そして、ナルトの右手の掌にチャクラが放出されどんどん球体に形態変化して乱回転していく。

 

「あれは…螺旋丸!?」

 

螺旋丸。NARUTOの主人公うずまきナルトの代名詞。掌からチャクラを放出しながら乱回転させて圧縮させ、威力を限界まで高める超高等忍術。

形態変化の頂点であり、一撃で相手を昏倒さそる程の威力を持ってるのだ。

 

「螺旋丸!!」

「グルル!!」

 

螺旋丸の直撃を受けたガララワニは数メートル程吹き飛び、絶大なダメージを受ける。

 

「はい。弱らしたから、後は頑張っててば!手加減したし、ガララワニは動けるってばよ」

 

ナルトの言う通り、ガララワニはかなり弱ってるが未だ動ける。

 

「良し、俺の影真似の術で!!」

 

匙の影が伸び、ガララワニの影と繋がる。すると、ガララワニは動きが抑制されたのか動けなくなる。

 

「今だ!!兵藤!!」

「おう!!釘パンチ!!」

 

釘パンチ…それはトリコから伝えられた一誠の新たな必殺技。連続で釘を放つようにパンチを放ち、衝撃を奥に届けるパンチだ。

 

「グルル!!」

 

一誠は未だ三連しか出来ず、ダメージもそこそこだ。しかし、お陰でガララワニにダメージを与えた。すると、一誠は何やらスタンガンのような道具を取り出した。それはノッキングガン。

ノッキングガンとはノッキングと呼ばれる技法、電気を放つ針で相手の神経を麻痺させ、生きたまま捕獲出来る際に使う道具だ。

 

「ノッキング!!」

 

一誠はガララワニの肩にノッキングガンを刺し、ガララワニをノッキングさせた。これで暫くガララワニは動けず、生きているので鮮度も落ちる事は無いだろう。

 

ガララワニを捕獲し、安堵する一誠達。だが、未だ終らない。此処は危険な第1ビオトープ。突如として水圧のカッターで木々が吹き飛ぶと、新たなモンスターが現れた。

 

「ガノトトス!?マジかよ!!」

 

ガノトトス。モンスターハンターに出てくる魚の特徴を持ったドラゴンで、水中の王者。

捕獲レベルは30程であり、今の一誠達では敵わない。

 

「一誠。俺がコイツを倒すから、後で美味しい料理を頼むってばよ!」

 

ナルトはそう言うと右手を掲げる。すると、螺旋丸が作られたが…更に風が吹き荒れる。風はどんどん強くなり、やがて螺旋丸を核として巨大な風の刃が構築された。

 

「嘘だろ!?あれって…」

「風遁!螺旋手裏剣!!」

 

ナルトはそれを投擲し、ガノトトスは一撃で倒された。




次回!一誠の料理パート!?

そして動き出すコカビエル…


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一誠クッキング!!

一誠の腕前は日に日に進化します。


本日の食材。ガララワニ(捕獲レベル5)、ガノトトス(捕獲レベル30)。どちらも新鮮であり、ガララワニは3メートル程、ガノトトスに至っては十数メートル程の全長が有り普通の食欲の人限定ならば数十人分の胃袋を純分に膨らませて癒す程の料理は出来るだろう。

 

「それじゃあ、作っていきますよ!!」

 

場所はビオトープの危険地帯から変わって第1ビオトープの研究所に有るキッチン。そこに一誠達はナルトの飛雷神と呼ばれる時空間忍術で戻ってきた。

飛雷神とは何か?一言で言えばワープ出来る忍術である。少し、手間と習得難易度が有るが転移魔術よりも便利な物である。しかし、転移魔術と比べると隙は一切無いのだが…飛雷神は事前にマーキングを施した場所にしか飛ばせないのだ。と言うのも、飛雷神はマーキングの術式を目印に自分や物をそこに口寄せして転移する為である。

 

本来はNARUTOの二代目火影こと卑劣様と四代目火影が扱う術だが、この世界では再現したエンマとエンマから直接教えてもらったナルトだけが使える(今の所)。

 

「兵藤君。検査の結果、ガノトトスには寄生虫は一切無かったよ。刺身で食べても大丈夫さ!」

「ありがとうございます!」

 

川魚の刺身は聞かない。何故なら危険な寄生虫が潜んでいる危険性が有るためだ。その寄生虫は熱を通せば死滅する為に、焼いて調理すれば問題は無いのだ。

とは言え、此処はグルメ食材を研究して品種改良を行う研究所。なんと、川魚に寄生虫が居るかどうかを調べる事が出来るのだ…と言うか居ても寄生虫を除去出来る機械も有るので少し面倒だが処置を施せば川魚を刺身で食べることが出来るのだ。

 

「それじゃあ…作ってくぞ!!」

 

一誠は既に本日の献立を考えている。

 

ガララワニのスペアリブ。ガララワニのサーロインステーキ。ガノトトスの刺身、ガノトトスのちゃんちゃん焼きである。

 

しかし、一誠はこの時知らなかった。一誠がガララワニとガノトトスの食材を使って料理してる最中で、世界の裏側では大変な出来事が起ころうとしていた事を。

 

 

同時刻。

 

イギリス某所。そこは聖堂教会の拠点の1つが存在していたが、そこは何者かの襲撃を受けていた。

 

「来たぞ!!なんとしてでも持ちこたえろ!!もうすぐ天使様が」

「下らん。やはり、ミカエルは天使を出し惜しみしてるようだな」

 

エルフのように長い耳を持った男が背中から黒い漆黒の翼を出し、光の剣で代行者を両断する。

男の名前はコカビエル。聖書に伝わる星を視る堕天使であり、三大勢力の大戦(ぶっちゃけ内乱)を生き延びた凄腕の猛者でありグリゴリの最上級幹部である。

 

「此処まで派手にやっても天使は行動を起こさないか。哀れだぞ、ミカエル。神の死を秘匿するのはな」

 

エクソシストを全員殺し、静かに成った空間でコカビエルは嘆く。彼は大きな野望の為に事を起こしているのだ。

 

「俺は…もう一度戦争がやりたいんだよ」

 

ニヒルな笑みを浮かべるコカビエル。そう、彼は戦争がやりたいのだ。戦争が大好きだ、戦いこそが彼の生き甲斐であり居場所なのだ。

しかし、今の世の中はどうだろうか?悪魔はサーゼクスを筆頭に国際社会に馴染むために人間のルールに合わせる始末、天使はアメリカの後ろ楯に成ったが天使の損失を抑えるために大体を聖堂教会に任せている、堕天使はアザゼルが神器の研究が好きな為かアクションを起こさない。そんな世の中にコカビエルは退屈していたのだ。

 

そこで彼は思った。戦争が起こる切欠が生まれないならば自分から戦争を起こせば良いのだと。

 

「我ながら完璧だな」

 

コカビエルは笑みを浮かべた。何せ、天使は様々な神話や伝承から宝具を集めている。それに天使は対悪魔用の武器として七つのエクスカリバーを保有してるのだ。先ずはそれを挑発として2本ほど盗み、魔王を挑発する為に魔王の親族が暮らす町を襲撃する。

 

「魔王の親族となると…駒王が良いな。だが、駒王は日本の為に転移が出来んな。しかし、日本神話とも戦争が出来るのは良いな。弱小神話だが、相手が居ないよりはマシだろう。

だが、空港はライザー・フェニックスの件から警戒される。それに千手エンマと蒼崎青子に蒼崎ナルトが居るしな。総理を人質に取るか?いや、日本神話が動かんな。

おっ!そう言えば、日本の冬木には英霊を呼べる聖杯が有ったな!それも頂こう!!戦力の増強は必要だ!!」

 

コカビエルは勝ち誇ったように笑った。

 

此処でコカビエルのプランを纏めよう。

 

聖堂教会からエクスカリバー2本を挑発するように強奪し、聖堂教会と天使を挑発→韓国や台湾辺りに転移してゴムボートを調達して日本に向かう→表向きな密入国し冬木の聖杯を強奪して戦力増強→駒王で魔王の妹2人を抹殺及び捉えて犯して悪魔を挑発→孤児院襲撃して千手エンマを挑発したり、蒼崎青子を挑発→日本の各地の神社を襲撃して日本神話を挑発。

 

その結果、三大勢力と日本を巻き込んだ戦争の始まりである!!

 

「善は急げだ!!」

 

コカビエルは天井を突き破るように飛び立ち、教会が保有するエクスカリバー2本を強奪。その後、台湾に向かってゴムボートを調達したとか。

 

 

 

一方その頃、一誠は調理を完了させてご飯を待っていたナルト達に本日のメニューを持ってきていた。

 

ガララワニのステーキ、ガララワニのスペアリブ、ガノトトスの刺身、ビオトープで採れた栄養価満天な野菜も使ったガノトトスのちゃんちゃん焼きである。他にもロブスターや鳥の唐揚げ等々の沢山の料理も並んでいる。

 

「さあ、召し上がれ!」

「「「頂きます!!」」」

 

当たり前だが、この料理を全て一誠が調理したのである。

 

「おいしい!肉に味が良く染みてる!」

「旨い!旨いよ!このガノトトスの刺身!」

 

鮮花も匙もガノトトスとガララワニのご飯を堪能し、身体が細胞レベルで喜んでいる。

 

「旨いってばよ!一誠!ちゃんちゃん焼きおかわり!」

「「食べるのはや!?」」

 

しかし、ナルトの食欲はトリコ同様で一誠と匙の常識を凌駕していた。余談だが、ナルトの母親である青子は三咲町の焼肉屋で大食い記録を持っている(公式です)。くいっぷりも母親譲りであった。




コカビエルが呼び出すサーヴァント

セイバー ロバァァァァトォオオーー!!(フロム)

アーチャー 見せてもらおうか、連邦軍のモビルスーツの性能とやらを(ケツアゴな実写 検索推奨)

×ランサー◯アヴェンジャー 好きに生き、理不尽に死ぬ(フロム)

ライダー 勝った!第3部完!!(ジョジョ)

キャスター レッドリボン軍の恐ろしさを味合わせてあげるわ(ドラゴンボールの超能力者)

バーサーカー よぉ…首輪着き(フロム)

アサシン メギャン!!(ジョジョ)

総理「大丈夫だ!こんな事も有ろうかと、カウンタートラップも仕掛けている!…ゴルゴムの仕業か!?」

カウンタートラップ組

セイバー 大食いの桃色玉

アーチャー バーニングラブ!!

ランサー おぜう様

アサシン 烈海王復活ッ烈海王復活ッ!!

×バーサーカー◯ビースト 人類主の天敵。外見イメージはアストルフォオルタ?(フロム脳)

キャスター 爆裂爆裂らんらん!

ライダー 世界一有名な配管工の兄

一誠&匙「このメンバーで大丈夫!?」



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コカビエル…動く!!

コカビエル…動く!


一誠達の修行が終わった頃。

 

その男達は深夜の荒波に紛れ、数隻のゴムポートで日本の九州を目指していた。漆黒の世界であり、暗く辺りは見えず荒波の音が響いて夜空には綺麗な星空が見える。辺りが見えなくても、男達は灯りを着ける事は許されない。何故なら、灯りを着ければ優秀な日本の海上保安庁に自分達の居場所を教えてるも同じなのだから。

 

「遂にこの時が来たな」

 

荒波を行く先頭のゴムボート。それに乗り込んでいるのはコカビエル、伝説の堕天使でありこれからは戦争屋としての人生を歩もうとする男である。

後ろのゴムボートにもコカビエルが厳選し、彼と共に戦争を行いたいという志しを持つ堕天使やはぐれエクソシストの仲間達が乗っている。その数は100を下回るが、それでもコカビエルが選んだ仲間だ。最低でも貴族上がりな上級悪魔を倒せる実力は有り、間違いなく日本神話(コカビエルの自己評価)と悪魔達と渡り合える猛者なのだ。

 

「もうすぐ、俺の野望が達成される」

 

コカビエルはそっと、腰に提げた伝説のエクスカリバーを2本撫でる。勿論、聖堂教会を挑発する為に盗んだ伝説の剣である。最も、三大勢力はそのエクスカリバーが偽物のエクスカリバーだという事実を知らないが、気にしてはいけない。

 

三大勢力の戦争を起こし、更には日本も巻き込んで大きな戦争を行う。戦争こそが彼の生き甲斐であり、人生だったのだ。だから、戦争がしたい…もう一度、もう一度だけで良い。戦争こそが彼の喜びなのだ。死力を着くし、戦いたいのだ。

 

「そろそろ…此処は日本の領海だ。気を引き締めないと、海上保安庁に見付かるな」

 

日本の領海に無事に侵入。此処からは海上保安庁の湾岸警備隊に何時見付かっても可笑しくない。コカビエルは姿勢を低くして、出来るだけ見付からないように冬木の海岸を目指すのだ。

 

静かに上陸を目指し、陸地まで1キロを過ぎた辺りだろうか?突如として波が急に激しく成ってきたのだ。

 

「なんだ?これは本当に自然界の波か?」

 

不思議に思うコカビエルだが、突如として後方の海面が光ったような気がして後ろを振り向く。その刹那、最後尾に居たゴムボートに乗っていた仲間達が突如として…海中から吹き出し空まで届いた青い熱線に焼かれ、断末魔を上げる事無くこの世から消し飛んだ。

 

「なっ!?」

 

言葉が出てこないコカビエル。いや、コカビエルだけではない。生き残った他の仲間達も言葉が出てこなかった。日本という弱小な土地(コカビエル評価)にこれ程の怪物が住んであるとは思わなかったからだ。そして、その怪物の正体は直ぐに分かった。

 

海面がどんどん膨れ上がり…その正体はこの場に降臨した。

 

「グォオオオオオオ!!」

 

黒く、巨大で、まるで恐竜を思わせる容姿、青く光る特徴的な背鰭を持ち、日本に疎いコカビエルさえも彼の正体は知っている。何故ならその彼は全世界で映画に成ったのだから。

 

「バカな…コイツは…」

「グゥオオオ!」

 

怪獣王GODZILLAことゴジラである。

 

日本どころか世界最強を誇るサブカルチャーの存在。本気を出せば地球なんて木っ端微塵に出来る怪獣王。金星の文明を滅ぼしたキングギドラだろうが、その上のカイザーギドラだろうがどんな敵も木っ端微塵に粉砕してきた仮面ライダーRXと同じくヤヴァイ奴。それがGODZILLAである。

 

「なんだ!?なんで現実に!?」

 

「ひっ!?ひっ!?やめろ!!」

 

「ふざけるな!?」

 

当然、GODZILLAの降臨に慌てるコカビエルの仲間達。もう遅い、コカビエル達の運命は決まったも同然だ。何故なら、GODZILLAの背鰭が光りGODZILLAは大きな口を開けたのだ。当然、GODZILLAの標的はGODZILLAの眼下に群がるコカビエルの愉快な仲間達だ。もう、逃げられない。コカビエル達の運命は決まったも同然だ。

 

「ボス!!逃げてください!!」

 

GODZILLAという絶望、そんな中でもコカビエルの愉快な仲間達はコカビエルが自分達の悲願である戦争の再開を成し遂げてくれる事を願い、GODZILLAに立ち向かう。

 

「「「我らに戦争の喜びを!!」」」

 

GODZILLAに攻撃を行う堕天使、はぐれエクソシスト、それにバルパー・ガリレイという老人。しかし、GODZILLAは悲しい位のダメージしか与えることは出来ない。

 

「お前達…ああ、任せておけ!!俺は必ず、戦争を起こすんだ!!」

 

コカビエルは部下に対し、涙を流してゴムボートを放棄して空を飛ぶ。GODZILLAが現れた今、密入国の為にひっそりと行動するのはダメだ。GODZILLAに消し飛ばされてしまう。

GODZILLAに殺されるのと海上保安庁にバレるならば、コカビエルは海上保安庁にバレるのを選んだのだ。

 

「ぬぉおおおお!我らに戦争を!!」

 

コカビエルは悲しみに暮れるが、涙を流して音速で冬木目掛けて飛ぶ。冬木の陸地まで僅かに来た時、後ろの方から爆発音が聞こえた。どうやら、GODZILLAの一撃で堕天使の配下とはぐれエクソシスト達、技術者のバルパーは消し飛ばされたようだ。

 

そして、滑り込むように冬木港の貨物置き場に隠れるコカビエル。何とか冬木には密入国出来た。後は、冬木の聖杯を用いてサーヴァントを呼び出し、駒王を襲撃するだけである。

 

「お前達…フリード…そして…バルパー。お前達は絶対に忘れない」

 

コカビエルは知り合いの魔術師から、冬木の聖杯の居所を既に聞いている。そこは山に有るそうで、コカビエルはGODZILLAが海中に消えた事を確認し、大聖杯が有るであろう山に飛んでいった。

 

 

 

その3日後。

 

「む?誰かが聖杯を悪用したようだな…ゴルゴムの仕業か!?」

 

我等が日本国総理大臣 南光太郎は首相官邸で仕事をしていたが、突如として異変を察知する。

実はと言うと冬木の聖杯は様々な英霊を招き寄せる。それに強力な悪魔や堕天使がその気ならば、直ぐにサーヴァントを呼び寄せる事も可能なのだ。その為に、総理とエンマは聖杯が悪用された時に備えてカウンタートラップを仕掛けていたのである。

 

「ならば…仕方無い。エンマ君に仕組んでもらっていた、予備システムを使うしかないな。キングストーンフラッシュ!!」

 

その時…ふ し ぎ な こ と が お き た。

 

首相のオフィス全体に眩い光が広がり、7人の戦士が揃っていたのである。

 

「ペポー!」

 

真ん丸いピンクの球体に手足が付いた可愛らしいナマモノ、カービィ。

 

「ヘーイ!私が金剛型一番艦の金剛デース!」

 

日本が産み出した艦船の擬人化で多くの提督の嫁 艦娘の金剛。

 

「まあ、この私が居るのだから勝ったも同然よ」

 

そう言う帽子を被った何処から見ても幼女な吸血鬼は東方projectのレミリア・スカーレットおぜう様。

 

「イッツミー、マリオ!!」

 

本業は配管工でありながら、プロのレーサー、医師、様々な顔を持つ世界一有名な髭親父 マリオである。

 

「私は烈海王。宜しく頼む」

 

褐色肌でmuscleな男は烈海王。漫画 バキシリーズに出てくる、一部の人達からは萌えキャラとも呼ばれる中国拳法の達人である。

 

「我が名はめぐみん!爆裂魔法の担い手にして、なにより爆裂魔法を愛する者!!」

 

眼帯を着けた中学生程の魔女っこはめぐみん。アニメ化や映画化もされたライトノベル この素晴らしい世界に祝福を!に出てくる一撃必殺の残念魔法使いである。

 

この6人はスマホやGoogle大先生で検索すれば、直ぐに出てくる存在だ。しかし、現れたのは7人。一人だけ総理の知識に存在しない人物が紛れていたのだ。

その人物は少しピチピチで背中にプラグを差し込む穴が有るパイロットスーツを着た、白髪の10代半ば程の少年であり顔は女顔だった…言うならばアストルフォ・オルタと言った感じだろう。

 

「君の名前を教えてくれるかな?俺は南光太郎だ!」

「ヴォルフ・ヘイズ。僕を拾ったオペレーターはそんな名前を着けてくれた。でも、僕の名前はセレンしか知らない。

他人は僕の事をリンクス、首輪着きとも呼んでた。あと1つ、呼び名を言うとすれば……人類種の天敵かな」

 

総理はヤヴェー奴を呼んでしまった。

 

 




次回!リンクスが起こしたジェノサイドの理由が判明(作者のフロム脳的解釈)

そして…動き出す聖堂教会はコカビエルの討伐に、2人のエクソシストを派遣する。


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人類種の天敵

フロム脳的解釈


――教えてくれるかな?君の事を

 

総理からそう言われたヴォルフ・ヘイズことリンクス。彼は語りだした。自分がどうして人類種の天敵と呼ばれているのかを。

 

此処とは違う歴史を歩んだ未来の地球。そこがリンクスの世界だった。なぜ、違う歴史を歩んだかと言うとそもそもリンクスの世界には悪魔や堕天使、天使に他の神々は存在しないためだ。

彼の世界には十数メートル程の機動兵器が存在していた。それはMT(マッスルトレーサー)を発展させた汎用型人型機動兵器アーマード・コア。コジマ技術の力と人と人間を繋ぎ脳で情報を処理するシステム、AMSシステムを採用したアーマード・コアネクストが存在していたのだ。

 

リンクスが生まれる前、まだ国家が存在していたそうだ。その頃は企業や国の依頼を受けた傭兵…レイヴンがアーマード・コアを用いて傭兵業務を請け負っていた。しかし、アーマード・コアネクストを二十数機用いた国家解体戦争でレイヴンの時代は終わりを告げる。

アーマード・コアネクストはコジマジェネレーターを動力源としており、普通のアーマード・コアと比べると正にスーパーロボットと言える程の力を持っているのだ。

 

ネクストはコジマ技術のお陰でプライマルアーマーと呼ばれる防御皮膜を用いて、殆どの実弾兵器を無効にする。プライマルアーマーは実在の装甲ではなく、コジマ粒子が見えないバリアーと成った物であり攻撃を受け続ければ剥がす事が可能だが、時間の経過と共に回復して再び展開も出来る。

そのプライマルアーマーを攻撃に転用し、光の衝撃波としてコジマ爆発を起こして辺りを破壊するアサルトアーマーと呼ばれる必殺技も存在する。アサルトアーマーの破壊力は絶大だが、プライマルアーマーを攻撃に転用するので少しの間は丸裸に成ってしまうのだ。

 

更にコジマ粒子を発生させるジェネレーターのお陰で、無尽蔵と言えるエネルギーを誇り、ブースターも使い放題でビーム兵器も使い放題。しかも、AMSで身体と機体を繋ぐために生身のような動きも可能だ。だが、ネクストは欠点として重度のコジマ粒子による環境汚染、更にはAMSの適性が無ければ乗れないという欠点を抱えていた。

 

しかし、その圧倒的な性能で、多くの企業達は僅か二十数機のネクストとそのパイロット達だけで世界中の国々を文字通りに解体させた。この戦争を国家解体戦争と呼ぶ。

 

国家解体戦争から暫くし、一人の翼を捥がれたレイヴンがコロニー・アナトリアのネクスト乗りに成った。しかし、レイヴンは伝説と言える程の操縦技能を持っていたがAMS適性は低かった。

 

『レイヴンは時代遅れだ』

 

『雑魚が』

 

『時代遅れの老い耄れが!!』

 

多くのネクストのパイロットが彼を侮辱した。当然だがレイヴンが活躍し伝説のパイロットと言えたのは、普通のアーマード・コアが活躍してた時だ。リンクスが主役の今でAMS適性が物凄く低いレイヴンはバカにされたのだ。

 

しかし、そうではない人も居た。

 

『良い腕をしている。お前との出会いが違っていたらな…』

 

『流石だなレイヴン』

 

中にはレイヴンに敬意を示し、その腕も認めるパイロット達も居た。ヴォルフ・ヘイズの育ての親でありオペレーターだったセレン・ヘイズもその1人である。

 

事実、レイヴンのAMS適性は低かった。しかし、その技量や駆引きは健在だ。その圧倒的な強さで立ちはだかる全てを破壊した。勿論、ネクストを操るパイロット達も。

 

『ふざけるな!!ふざけるな!!たかがレイヴンごときに俺が!!』

 

『嘘でだ!!そんな…こんな筈じゃ!!』

 

リンクス戦争。後にそう呼ばれた戦争で、レイヴンは17人程のネクストのパイロット…リンクス達を殺した。

 

いや、それどころか当時では一国以上の影響力を持っていた企業さえもレイヴンは殲滅した。勿論、1人で。

 

そして…レイヴンと同じくイレギュラーと呼ばれるパイロットがもう1人居た。その人物はジョシュア・オブライエン。最も理想的なリンクスと呼ばれ、高いAMS適性に高い技量を持ったリンクスである。機体はホワイト・グリントと呼ばれるネクストであり、機動力に優れた物だ。

彼とレイヴンは時には協力し合い時には敵として戦った。しかし、その仲は友好的で戦友と呼べる物だった。

 

リンクス戦争も終結し、レイヴンも傭兵家業を引退しようとした。だが、事件は起きた。

 

『遅かったな…言葉は不要か』

 

ジョシュアがコジマ汚染もパイロットの負担も可笑しい程にヤヴァイ、性能が高すぎて曲がると眼球が飛び出る程のGがかかる機体 プロト・タイプネクスト アレサに乗ってアナトリアを襲撃したのだ。

と言うのも、ジョシュアは自分の意思でアナトリアを襲撃したのではない。ジョシュアは故郷を人質に取られ、家族と故郷が惜しければアレサに乗ってアナトリアを襲撃しろと命令されたのだ。

 

ジョシュアの故郷と家族とを人質に取ったのはオーメル・サイエンス。未だ影響力が絶大な企業であり、オーメルはイレギュラーであるジョシュアとレイヴンを消すことを決めたのだ。

 

当然、レイヴンはアナトリアに住まう人々を逃がすためにネクストに乗りジョシュアと逃れられない戦いを行う。結果はレイヴンの勝ちだった。だが、アレサの負荷に耐えられずジョシュアは死亡。

 

『なんだ…未だ生きているのか』

 

しかし、そこにオーメルの秘蔵っ子である天才リンクス セロが襲撃。そう、オーメルは確実にレイヴンとジョシュアを殺すためにセロを近くに待機させていたのだ。だが、セロは本気に成ったレイヴンの怒りの猛攻を受けて僅か数秒で機体を破壊され死亡。

その後、レイヴンはジョシュアを弔い、自分のオペレーターだったフィオレ・イェルネンフェルトと共にアナトリアの難民を引き連れて姿を消した。

 

だが世界は国家解体戦争、リンクス戦争。ネクストが活躍した2つの戦争のお陰で汚染されてしまい、企業は未だ汚染されていない上空にクレイドルと言う空に浮かぶコロニーに選ばれた人々を乗せて生かす選民思想の世界に成った。

この時代では企業の恩恵を受ける人々はクレイドルに住んでおり、完全に地上を見切ってると言えるだろう。しかし、徐々に空も汚染されており、このままでは数百年も経たない内にクレイドルもコジマ汚染の影響を受けてしまいかねないのだ。

 

リンクス戦争から17年。リンクス戦争後に産まれたヴォルフは汚染せれた地上のスラムで産まれ、元凄腕のリンクス セレン・ヘイズに拾われて育った。

セレンの元で育ったヴォルフは企業連の管理するカラードと呼ばれるリンクスに成り、一端でフリーランスのリンクスとして活動し、やがては企業連に反抗する勢力オルカ旅団の一員と成った。

 

しかし、ヴォルフは悩んでいた。本当にオルカ旅団のプランで人類を救えるのかと?ヴォルフがオルカ旅団のリーダー マクシミリアン・テルミドールから聞いた話では人類を宇宙に進出させて救おうと言う話だ。しかし、その間の混乱で新しい戦争が起きて人類は何度も争いを繰り広げる事に成るだろう。

 

『よお、首輪着き。クレイドルを襲撃する、付き合えよ。

革命なんざ殺すのもおなじなのさ。オルカの遣り方は温いんだよ』

 

そして悩んでいた時に、オルカ旅団の中でも過激な男だったオールドキングというリンクスに声をかけられる。オールドキングは必要ない殺人も平気で殺る程の男だった。

 

『わかった。良いよ』

 

ヴォルフは自分なりの結論を出し、その誘いに乗った。いや、厳密には違う。ヴォルフは自分で人類を救う手段を思い付き、それを行う為にオールドキングの話に乗ったのだ。

 

それ故にヴォルフはセレンの側を離れる前に置き手紙を残していた。

 

《セレンへ。僕は今からオールドキングと共にクレイドルを破壊する。だけど、アイツの同じ様な殺人快楽者には成らない。

クローズプランを成し遂げても必ず、新たな戦いが起こる。そうなれば、クレイドルを数機破壊する以上の犠牲者が出る。いや、クレイドルの人達は今の地上じゃ生きられないし、墜落の衝撃で大勢が死ぬ。

それじゃあ、どうするのかって?人類を1つに纏めたら良いんだよ。そのためには人類共通の敵が居る。だから僕は人類を纏める為に最悪の犯罪者に成ってやる。

そうすれば、人類は人類の天敵と成った僕を殺す為に団結する。僕が死ねば、人類はお祭り騒ぎで平和に動き出す。だからさセレン、僕が敵に成ったらどんな手段でも良いから僕を殺してくれ。そして、人類を導いて。

 

最期に母さん…育ててくれて、戦う術をくれて、愛してくれてありがとう》

 

『バカやろう!!お前がそんな道を選ばなくても良かっただろうに!!バカ息子が!!』

 

セレンが手紙を読み終えた直後、クレイドル03はオールドキングとヴォルフの手で破壊された。

 

その3日後、企業連はオールドキングとヴォルフを殺す為にランク1からランク4までのリンクスを招集し、2人の抹殺を図る。だが、ヴォルフは真っ先にランク1オッツダルヴァを抹殺、その直後にオールドキングをレーザーブレードでコックピットを貫いて抹殺。その後、圧倒的な力でランク2からランク4のネクストを戦闘不可能まで破壊し、何処かに去った。

 

その後、再び現れたヴォルフはラインアークで建造されたロールアウト間近の最新鋭のネクスト ホワイト・グリント3号機を強奪。その後はホワイト・グリント3号機を愛機にして世界に宣戦布告。

 

『僕はこれより哀れな全人類を順番に抹殺する。生きたければ、僕を殺してでも停めろ』

 

と告げて再びクレイドルを襲撃。更に王小龍という凄腕のリンクスも抹殺。彼は正に世界の敵に成り、世界はヴォルフ・ヘイズという天敵を殺すために1つに成ったのだ。

 

ヴォルフに勝てるリンクスは既に居ない。いや、1人だけ存在する。アナトリアの難民と共にラインアークに潜んでいたレイヴンだ。

レイヴンはヴォルフがオルカ旅団に入る前、引退する為に死を偽造するように愛機であるホワイト・グリント2号機(一番有名なホワイト・グリント)を戦闘中に海に沈め、戦いから外れて生きてきた。

 

しかし、彼はセレンからヴォルフの真実を話され、更に真実を知らずヴォルフを殺す為に団結した人々に懇願されて再び立ち上がる。遺されたジョシュアのホワイト・グリント(通称ジョシュアグリント)に乗り込んで。

 

ジョシュアグリントに乗ったレイヴン、ホワイト・グリント3号機に乗ったヴォルフ。最強のレイヴンと最強のリンクスの戦いは3日3晩続き、ヴォルフはレイヴンを追い詰めるが…参戦したセレンの不意打ちな攻撃で3号機のコアを破壊され、ホワイト・グリント3号機と共に海に沈んで消えたのだ。

その後、世界はヴォルフの思惑通りに1つとなり、世界は平和に成ったのだ。平和の為に人類の天敵に自分から成った少年の事を知らずにである。

 

「まあ。僕の人生はこんな感じかな?」

 

と語り終えたヴォルフ。平和を願うために余りにも酷すぎる人生である。

 

「うぉおおおおん!!なんて酷い世界なんだ!!俺達が住まう日本はそんな事は無い。今からでも幸せになってくれ!!」

 

総理、ガチ泣きである。いや、総理だけではない…カービィや金剛、めぐみんやレミリアもガチ泣きしてる。

 

「なんなのよ!この運命!嘘だと思ってみたらマジじゃない!!」

 

「酷すぎです!!ヴォルフが何をしたって言うんですか!」

 

「ぽよぉぉ!!」

 

「可哀想デース!だったら、私の事はお姉ちゃんって呼んで良いデース!!」

 

と金剛が自分の事は姉と呼ぶように言うと…

 

「だったら、俺の事はお父さんと呼んでも良いぞ!」

「私の事も妹のように思っても良いですよ!!」

 

総理にめぐみんが続いて、ヴォルフの家族が増えたのだった。

 

(総理が一番ヤヴァイ運命じゃない!!なによ!仮面ライダーってレベルじゃなく、マジもの神様も殺せるじゃない!!)

 

レミリアちゃま、総理の運命を見てしまい言葉を失う。

 

 

更に3日後。

 

聖堂教会及び天使はコカビエルの討伐とエクスカリバーの奪還の為に、2人のエクソシストを日本に派遣した。

 

「此処が日本か。確かイリナの故郷だったな」

「そうよ、ゼノヴィア」

 

やって来たエクソシストは2人、それもベテランではなく一誠や匙と歳の変わらない少女だ。とは言え、2人はピチピチの戦闘服を着ており、ナイスバディの為か多くの人の視線を集めている。

少女2人で大丈夫なのか?と心配する声も有るだろう。だが、ナルトのように若くしても強い人物は多く彼女達もそんな風に年代離れした猛者なのかもしれない。何せ、聖堂教会のお墨付きだったのだから。

 

「税関はアッチね」

「そうだな」

 

1人はツインテールで、もう1人は青い髪をしている。ツインテールの少女は紫藤イリナ、この日本で産まれたエクソシストであり海外を拠点にしてたのだ。青い髪の少女はゼノヴィア、背中には布で被われた大きな剣が背おられていたのだ。

 

だが、2人は知らない。日本の税関の恐ろしさを。

 

 




次回…税関のジャネットさん再び(笑)


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聖剣コンビの旅路

ジャネットさんターイム!!


「パスポートとビザ、そして持ち込んだ武器類の書類を見せてください」

 

聖堂教会からの指示を受けて飛行機で日本にやって来たイリナとゼノヴィア。しかし、2人には日本の大地を踏む前にやらねばならぬ事が、通らねば成らない関門が有るのだ。

それは税関で行われる入国審査である。裏側の神秘が明らかになる前は、魔術を用いた催眠や暗示で誤魔化していたが今ではそんな事は出来ない。故に、イリナとゼノヴィアは公平に法律に基づいた手続きを終えて税関を突破しなければ成らないのだ。

 

なにより、いくら神からの使命だとしてもイリナとゼノヴィアは税関職員であるジャネットの指示に従わなければならない。さもなければ、世界で一躍不名誉な有名人と成った不法入国及び器物破損の犯人 ライザー・フェニックスと同じ末路を辿ってしまう可能性だって有るのだ。

 

「はい、此方が私達のパスポートとビザよ!」

 

イリナとゼノヴィアは税関職員であるジャネットに、パスポートとビザを見せる。ライザー・フェニックスと同じ過ちを踏む訳にはいかない。だからこそ、ちゃんとパスポートは作ってきたしビザも用意した。

 

「はい。パスポートとビザは確認しました。お返しします。

貴方達はどうして日本に来たのでしょうか?装備からして仕事のようですが…」

「すまないが、それは機密事項の為に言うことは出来ない。だが、祓魔関係とは言っておくぞ」

 

ゼノヴィアとイリナは仕事でやって来た。その仕事こそ、コカビエルの討伐及び盗まれたエクスカリバーの強奪なのだが流石に機密事項の為に言うことが出来ないのだ。

 

「それほどの事ですか?」

「そうよ!だから時間が無いのよ!とっとと審査を終わらせてくれないかしら?」

 

イリナ達からすれば時間は無い。こうしてる間にも、コカビエルと愉快な仲間の手で多くの罪無き人々が殺されている可能性だって有るのだ。

 

「そうですか。ですが、未だ通す訳にはいきません!この書類、不備が有りますので」

 

いざ、税関を通りすぎようとしたイリナとゼノヴィアに襲い掛かる書類不備。それは三大勢力の統治下に有る国では全く無関係の書類だったが、日本などの一部の国では書かないと税関を突破出来ない物だったのだ。

 

「神器及び武器持ち込み許可申請書類です」

 

神器及び武器持ち込み許可申請書類。それは裏側の真実が公に成った今だからこそ必要な書類なのだ。

神器は言わば兵器として使える物も有り、危険だ。しかし、神器は無差別に宿るために選ぶことは出来ない。その為に日本を発つ或いは日本にやって来る人は、神器を宿している事とその神器の名前を書かねば成らないのだ。他にも裏側の関係の仕事の人は魔剣や聖剣、或いは銃等を仕事で持ち込む事も有る。その場合も書かねば日本に持ち込みが出来ないのだ。

 

「イリナさんは持ち込むのは擬態の聖剣だけですね」

「そうよ?」

「ですがゼノヴィアさん。貴方は一切書いてませんし、それでは銃刀法違反ですね?それに、亜空間にも何かを仕舞ってるようですね」

 

ジャネットさんはセンサーを指差し、モニターを聖剣コンビに見せる。そこにはゼノヴィアの背後にモヤモヤだが、何かが映っていたのだ。

 

「このセンサーは大麻等の危険薬物を亜空間に居れて、密輸しようとしてる犯罪者対策に導入しました。

お陰さまで亜空間にしまった物も分かります。これは剣ですね?見せてください、貴方は書類に一切書いてなかった。銃刀法違反は勿論、日本に兵器を無断で持ち込んだも同然です」

 

ジャネットに言われ、ゼノヴィアはダラダラと汗を流し始めた。不味い、非常に不味い状態だ。と言うのもゼノヴィアは亜空間にもう1つの聖剣を持っていた為である。

 

「いっ…いや…こっこれは…」

 

ゼノヴィアは布に巻いた聖剣 破壊の聖剣も申請してない。しかも、この亜空間にしまった聖剣デュランダルは申告漏れをしており、バレたら間違いなく没収なのだ。

 

「早く見せてください。でなければ強行手段に出ますよ。と言うか、貴方がしっかりと申告してたらこんな事には成りませんでしたからね?」

 

――おら、早く見せろよ。こっちは仕事なんだよ

 

とゼノヴィアの脳裏にはそう変換されてしまったジャネットの言葉。まあ、事実なのだから仕方がないだろう。

 

「では、強行手段に出ます」

「わかった!わかった!出すから!出すから!これで良いだろ!!」

 

ゼノヴィアは観念したのか、亜空間に仕舞っていた聖剣デュランダルを取り出した。

 

「其方は申告漏れですね。規則に従い、没収します。お帰りの際に賠償金を払って頂ければ御返ししますのでお願いしますね。

嫌ならば、貴殿を此処で逮捕します。宜しいですね?」

 

デュランダル及び破壊の聖剣没収!!戦う術を失ったゼノヴィア。

 

「それに可笑しいですね…今は日本政府の主力も表に出てきたし、悪魔は日本に領土を返還しました。エクソシストが来日するとすれば……」

 

何かが可笑しい。ジャネットは理解した。と言うのも、今の日本は余程の事態がない限り、エクソシストが仕事で来日する事は先ず有り得ない。

イタチにトリコ等の主力も出てきたし、日本神話の烏天狗警察も地上で活動し始めたのでエクソシストは必要ない。なのに彼等が来るとすれば余程の緊急事態だと言うことだ。しかも、日本政府に一切の連絡も無いのである。

 

「ゼノヴィアさん。事情が変わりました。ヴァチカンに確認を取り、事実が明らかになるまで貴方を拘束します」

「まっ待ってくれ!?」

「申告漏れしまくった貴方に待てと言われる筋合いは無い」

 

ゼノヴィアさん拘束確定。

 

「あっ、紫藤さんはどうぞ。お通りください」

「イリナ!私の代わりに使命を果たしてくれ!!」

 

イリナは通過したが、イリナが見えなくなると…ジャネットは電話を取り出して。

 

「もしもし?イタチさん。実は尾行してもらいたい人が居ます。ええ、もしもの時は逮捕してくれて構いません」

 

 

 

 

 

 

「仕方がない!!ゼノヴィアの代わりに、私がコカビエルを倒してあげるわ!」

 

その結果、イリナは単独で任務を行う事に成ったのだ。

 

「ナルト、聞こえたな?」

「勿論だってばよ、イタチ先生」

 

ナルトとイタチに尾行されてると知らずにである。そして、イリナは駒王に入った。




次回!あの缶詰が降臨する!!


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人類種の天敵(物品)

さあ…解き放て、シュールストレミング!!


「ふむ…やはり、コカビエルか。ありがとう、イタチ君、ナルト君」

 

此処は首相官邸…ではなく関東の何処かに有る自衛隊駐屯所。そこに総理は来ていた。と言うのも、日本に忍び込み、不法侵入という罪を犯しながら聖杯を悪用した犯罪者 コカビエルを倒すための戦闘準備である。

 

総理はイタチから通話で、コカビエルが駒王に侵入している事を聞いた。とは言え、イタチとナルトは未だイリナの尾行監視任務の最中であり多くを総理に伝えられない。そこで、総理には今必要な情報だけを正確にイタチは選んで教えたのである。

 

「しかし、ミカエルは何をやってるのか。普通、自国の戦士が他国に入国するならばその理由と訳を日本政府に伝えるべきだろうに」

 

今、日本はコカビエルとコカビエルが呼び出したサーヴァントを倒すために臨戦体勢と成っている。本来、ミカエルが早く連絡してくれたら急ピッチで準備をする必要も無かったが、今と成っては仕方がない。

彼等に出来るのは早急にコカビエルを倒し、日本の平和を守ることである。

 

その上、ミカエル達はコカビエルが日本にやって来たのを把握しているにも関わらず、一切の連絡をしてこなかったのだ。当然、コカビエルの上司でもあるアザゼルもである。

 

「総理。町の監視カメラが撮影したコカビエルのサーヴァントと思われる人物の写真です。どれも、サブカルチャーのキャラクターですよ」

 

自衛隊のお偉いさんと思われる人物が総理に数枚の写真を手渡す。

既に自衛隊は総理の手で、総理がカウンターシステムで召喚したサーヴァントの顔を把握している。その上、カウンター組のサーヴァントは総理のキングストーンフラッシュの力で受肉しており魔力切れで死ぬ心配は皆無だ。その上、スキルも保持したままであり…金剛の艤装やヴォルフのネクストは魔力を消費して弾薬の回復等を行えるのだ。

 

「彼等がコカビエルが呼び出したサーヴァントか…」

「はい、恐らくは…その一部ですが」

 

1枚目 西洋甲冑でツヴァイハンダー(やたらと長い両手剣)を持った甲冑武者さん。SEKIROで1人だけダクソしてた人、通称ロバパパ。多分、セイバー。

 

2枚目 西武のガンマンのような服装をしており、銃のスタンドを持つ男 ホル・ホース。登場作品はジョジョ3部。多分、アーチャーかアサシン。

 

3枚目 赤い車からマッシブな腕だけをだした男、ズィー・ズィー。彼もジョジョ3部に出てくる敵キャラである。多分、ライダー。

 

4枚目 金髪の軍人であり、おネエ言葉を用いる超能力者でドラゴンボール初期の敵キャラのブルー将軍。多分、超能力者なのでキャスター。

 

そして5枚目が…

 

「なんだい?このケツアゴなシャア・アズナブルのコスプレをした、太っちょの男は?」

 

総理が苦笑いを浮かべるのも無理はない。写真にはケツアゴなシャア・アズナブルのコスプレをしたコスプレイヤーが写っていたのだ。

 

「総理…紫さんに見てもらったのですが、コイツ…サーヴァントです。しかも、10年以上前に発売された実写ガンダムのクソゲーに出てくるシャアですよ」

 

実写ガンダム。総理も噂で聞いたことが有る伝説のクソゲーだ。

その実写ガンダムだか、行動を選択して進むのだが選択が難しい過ぎてあっという間にゲームオーバー。更にブライトさん以外のキャスティングが間違えており、レビル将軍は女性、カイは剥げたおっさん、リュウさんは「ラッキーボーイだぜぇい!」と名言を残したおっさん、そしてシャアは体重管理もマトモに出来ない顎な俳優さんである。

 

「…という事は宝具はシャアザクと諏訪キャノンだな」

「でしょうね」

 

顎シャアだとすれば、宝具はシャアザクと実写限定の大出力ビーム砲 諏訪キャノン(空耳)だろう。

しかし、総理には1つの疑問が有った。それはヴォルフの事である。

 

(どうしてヴォルフ君がカウンターで呼ばれた?カービィやマリオ君、金剛さんが居るのだから戦力的には問題ない。

なのに…彼ほどの人物が呼ばれたんだ?まさか、後の2体の敵サーヴァントはアーマード・コアのサーヴァントなのか!?)

 

しかし、総理。一言言わせてください。例えそうでも貴方が戦えばふしぎな事が起こって絶対に貴方は負けません(笑)

 

「総理…やっぱり、シャアが居るなら彼を出すんですか?」

 

自衛隊のお偉いさんに言われ、総理はある方向を見る。そこには十数メートル程の白い人型機動兵器アーマード・コアネクストが鎮座していた。

 

「その時はな…」

 

そのネクストは白く、アーマード・コアVDのラスボスであるブラック・グリントや専門学校HALのCMで有名と成ったネクスト ホワイト・グリントに似ている。当然だが、そのネクストこそヴォルフ・ヘイズ最後の愛機であり宝具のホワイト・グリント3号機である。

 

ホワイト・グリント3号機は中量二脚型だ。全てのパーツがワンオフのオリジナルだ。特徴として背部には翼を想起させるフレキシブルに動くスラスターが有り、肩部にはV系列のアーマード・コアと同じく手持ち武装を提げられる武装ハンガーが一対有るのだ。

 

勿論、ホワイト・グリント3号機はヴォルフ達が活躍したアーマード・コア4Answerには出てこない。それもその筈、物語が完結した後にヴォルフが強奪したのだから。

 

手持ち武装としては右手にアサルトライフル、左手に二門のヒートマシンライフル(黒栗が左手に持ってるアレ)、右肩部ハンガーに大出力ビームソード 月光、左肩部ハンガーにレーザーライフルが装備されている。そして肩部の中には固有武装としてマイクロミサイルが内蔵されているのだ。

 

そのネクストを見上げる総理だが、突如として電話が鳴り響く。

 

「俺だ!」

『プークスクス!聞いてよ()()()()!!エクソシストのイリナがアーシアに手を出そうとしたの!そしたらね、本当にバチカンと天界に数多のシュールストレミングが現れて爆発したの!!もうゆかりん大爆笑!!』

 

なんという事でしょう…電話の相手は紫だったのだが、紫曰く…遂にバチカンと天界にシュールストレミングが降臨したようだ。

ではシュールストレミングについてお復習しよう。シュールストレミングとはスウェーデン発祥の物凄く臭い缶詰である。ニシンを缶の中で塩漬けにし、どんどん発酵が終らずに進む缶詰だ。例え腐敗しようが発酵は進んでいき、発酵のガスが限界まで貯まると爆発し…辺りに最強に臭い臭いが広がるのだ。爆発する前の普通の状態でも悶える程に臭く、臭すぎて兵器と間違える程であり空路での輸入は当然ながら禁止。海路でしか輸入は出来ないのだ。

 

と言うか…発酵が生んだ食べられる激臭兵器である。食べ物という名前の兵器である。もう、それぐらい臭いのだ。

 

 

では…どうしてそれが天界に撒き散らされたのか?理由は簡単である。イリナがアーシアに危害を加えようとした為だ。

 

 

時は遡ること15分前。

 

イタチとナルトの尾行に気付かず、イリナは駒王を探索していた。と言うのも、イリナは実は駒王出身であり、10年前の事件を受けて両親と共に海外に渡り駒王を去ったのだ。

 

「此処も変わったな……イッセー君は何をしてるのかな?」

 

美食家兼料理人に成りました。

 

「そうだ!教会に行こう!」

 

イリナは両親との思い出の場所である駒王教会に向かった。しかし、そこには先客が居たのだ。駒王に知らずにやって来たアーシアと彼女の案内を行う匙であった。

 

「アーシアはあの堕天使に騙されて、此処で働く予定だったんだよな?」

「はい。でも、今の私が居るのは皆さんのお陰ですから」

 

トリコの襲撃で見事に木っ端微塵に成っていた駒王教会。と言うのも、此処は一誠を騙そうとした堕天使の皆様が拠点にしていた所であり、本来ならばアーシアも騙されて此処に連れてこられる予定だったのだ。

アーシアは悪魔と堕天使に騙された被害者だが、聖堂教会では認識が違う。悪魔を癒し、教会を売った魔女だと言われているのだ。

 

故か…イリナの過ちはこの時から始まった。

 

「あら!誰かと思えば、教会を裏切って悪魔を癒した魔女のアーシア・アルジェントじゃない!」

 

アーシアを見付けたイリナは笑みを浮かべて、アーシアに近付く。すかさず、アーシアを自分の後ろに隠した匙はイリナと対峙する。

 

「だからどうした。お前…聖堂教会の代行者だな?

アーシアは俺と同じく孤児院で暮らす家族だ。手出しはさせないぞ!」

「へー…それで?私は伝説の聖剣エクスカリバーに選ばれた戦士よ。

私のエクスカリバーは擬態の聖剣。このように、姿形を自在に変えられるわけ!」

 

すると、イリナが腕に着けていた紐が突如として刀に変わったのだ。

 

「さあ、覚悟しなさいアーシア!代行者として異端を排除してあげるわ!!」

 

イリナは刀を振り下ろすが、それは突如として弾かれる。何故なら…右手に青い雷撃を纏ったイタチと飛雷神のクナイを構えるナルトが目に見えない程の速度で現れたからだ。勿論、イリナの聖剣を弾き飛ばしたのも、青い雷撃…千鳥を使ったイタチである。

 

「なっ!?あの時…パパ達の仕事を邪魔したうちはイタチ!?それに魔獣創造を宿した最悪の男の息子!?」

「下がれエクソシスト。これ以上は日ノ本を守る者として見逃せん。それより…日本との契約を破って良かったのか?」

 

『シュールストレミング警報発令!繰り返すシュールストレミング警報発令!!

天界及び聖堂教会が日本との契約を破った為に、術式を発動します!シュールストレミング警報発令!シュールストレミング警報発令!

これより、天界と聖堂教会本部であるバチカンにシュールストレミングを投下します!繰り返す!シュールストレミングを投下します!!

今からバチカンに観光に向かう邦人の皆様…1週間は絶対に渡航しないでください。臭いの被害を受けます!』

 

突如として響く謎のアナウンス。それを聞いて、イタチは大きなタメ息を吐き出した。

 

「遅かったか…」

「イタチ先生!マジでヤバイってばよ!父ちゃんが本気で天界とバチカンにアレを投下するってばよ!!」

 

事情を知っているナルトは慌て、イタチは諦めモードに成る。

 

「えっ?ナルト…イタチさん?何が起きたんです?」

「爆発寸前のシュールストレミングがトン単位で天界とバチカンに撒き散らされた。日本との契約を破った罰でな」

「ヤバイってばよ…父ちゃんがディアルガの力で、爆発1秒前に時間を固定したとんでもないシュールストレミングなんだってばよ!!」

 

匙はこう見えて結構バラエティー番組を見る。その為か、シュールストレミングも知っているその為に…彼は叫んだ。

 

「天界とバチカンが1週間、激臭に成っちゃうよぉおおおおお!!」

 

最臭兵器が今、解き放たれた。




次回!シュールストレミングに苦しむ天界とバチカン。

それをイリナとゼノヴィアはゆかりんがスキマで手渡したタブレットでlive配信を見てしまう


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炸裂!シュールストレミング!!

缶詰よ…やるのだ!!


謎のアナウンスと共にバチカンと天界にシュールストレミングが解き放たれてしまう。まさかの事態にイタチとナルトもどうする事も出来ず苦笑い、アーシアは唖然としてしまい、匙でさえもヒクヒクと顔をひきつらせていたのだ。

 

「あら?貴方が犯人なのね?私は八雲紫、外務省の人よ」

 

すると、今度はスキマを通って紫が現れた。突如として現れた紫の存在にイリナは言葉が出ない。しかし、問答無用に紫はイタチにタブレットを手渡した。それも二個である。

 

「紫。これは?」

「1つは天界、もう1つは聖堂教会本部の惨劇が見れるわよ?それじゃあ、私はもう1人のエクソシストにもタブレットを渡してくるわ!」

 

紫はそう言うとスキマを通って消えた。

 

「取り敢えず、全員で見るぞ。おい、そこのエクソシスト。お前もだ。

お前の行いでどうなったのか、改めて自分の目で見てもらう。それと、上司からアーシア・アルジェントに手を出すなとは言われなかったのか?」

 

イタチはそう言うが、イリナは首を横に振る。どうやら、彼女は上司から何も言われてなかったようだ。

 

「ふむ…という事は天界と聖堂教会で情報のやり取りが行われてないか、下っ端には伝えてないのか」

 

イタチは嘆き、2つのタブレットの電源を着ける。

 

「ナルト。此方がお前が持て」

「わかったってばよ」

 

その内、天界の惨劇が映る方のタブレットをナルトに手渡し、全員で画面を見る。そして、イタチとナルトは再生ボタンを押した。

 

 

 

 

天界。そこは神が統べる天使の国。三大勢力の頂点であり、悪魔と同様の影響力を誇る所だ。

 

しかし、そこは臭そうな臭いが充満しており余程臭いのだろう。臭いが茶色く見える程であり、辺りに散らばったシュールストレミングは限界まで発酵が進んだのか液体と成っていた。

 

『ぷっぎゃぁぁぁぁあ!!臭い!!くせぇぇえ!!』

 

『おろろろ!!あががががひっひひ!!』

 

『うんびゃぁぁぁ!?シュールストレミング!!』

 

余りの臭さに悶え苦しむ天使達。なんて悲惨な光景だろうか?そして、その光景を産み出してしまったのは誰でもない、イリナである。イリナがアーシアに手を出そうとしてこのような惨劇が生まれてしまったのだ。

1つ、田舎だろうと開けただけで警察沙汰になる(作者はなった…しかもド田舎で)シュールストレミング。それが汚れを知らぬ天使達にトン単位で襲い掛かったのだ。当然、着てる衣類の臭いは絶対に取れず、肌に染み付いた臭いも1週間は絶対に落ちない。

 

『ミカエルさまー!一体、どうしてなんですか!』

 

ナイスバディの美女 ガブリエルが号泣しながら天使長ミカエルに向かって叫ぶ。ガブリエルは女性だ、女性だからこそ可哀想でしかない。

 

『うんびゃぁぁあ!!くせぇぇぇぉ!!滅茶苦茶くせぇぇぉおおろろろろ!!

教会は何を聞いたんですか!?私は散々、アーシア・アルジェントに手を出すなと言いましたよ!!くせぇぇえ!!マジでくせぉぇぇぇ!!』

 

だが、肝心のミカエルはバタバタと苦しみ鼻を抑えてどんどん顔色が悪くなってしまう。

 

『ひでぶ!?』

 

やがて臭いに脳と鼻が耐えられず、ミカエルは意識を手放した。

 

「ミカエルさまーー!!どうして…どうしてなの!?」

「「お前のせいだよ。てか、連帯責任だ」」

「ストレートに言いすぎだよ!2人ともぉおお!!」

 

ツッコミを叫ぶ匙だったが、此処で気付く。先程から天界の映像で映るのは天使達ばかりであり、肝心の神様が出てこないのだ。聖書の神は全知全能の力を持っており、他神話を蹴落としても文句の1つも言われない程の発言力を持っていた。

しかし、映像には一切出てこない。No.2と言えるミカエルが意識を手放したのに出てこないのだ。それはナルト達も気付いたようで、天界の何処を映しても聖書の神様らしき人物は出てこない。

 

「あれ?聖書の神様居ないってばよ?」

「妙だな…」

 

そして今度はバチカンの映像を見る匙達。そこも同じく限界まで発酵したシュールストレミングのお陰か、大惨事と成っていた。

 

『オロロロロ!!くびゃあまぁぃぁ!!ゼノヴィアとイリナは何をやっていた!!

くそう!!これならマトモなエクソシストを派遣するべきだった!!コカビエルに神の死を告げられても問題ないように、捨て駒同然の奴等を送らず別の奴を派遣するべきだった!!』

 

ミカエル達と同じくシュールストレミングの激臭に苦しむ聖堂教会のお偉いさん。

 

「おい…ちょっと待て。コイツは今、聖書の神は死んでるって言ったよな?」

 

だが、聞き捨てならない台詞が聞こえてきた。このお偉いさんは神が死んでると言ったのだ。しかも、はなからゼノヴィアとイリナは捨て駒という事だったのだ。

 

『あぁぁぁぁあ!!くそう!!くそう!!!!アイツ等は破門だ!!アイツ等のお陰でこの有り様だ!!神よ!なんで死んだ!!なんで死んだのだ!!チクショオオオオオ!!』

 

「「えっ?神様って死んでるの?」」

 

同時刻。ゼノヴィアとイリナは同時にそう言った。

 

 

「で?そこに居るのは分かってるってばよ。出てこいよ」

 

ふと、ナルトが教会の瓦礫の奥を見てそう言う。するとイタチの瞳も写輪眼に変化した。

 

「匙とアーシアは其所から動くな。分かったな?」

 

一体、何が始まるのか分からない匙とアーシア。序でに神の死を知って落ち込むイリナであったが、今のナルトとイタチには慰める余裕は無い。

 

何故なら…

 

「ばれちゃったら、仕方がないわね」

 

そんなオカマ言葉が聞こえ、物陰から2人の人物が現れた。だが、ジャンプ愛読者である匙はその2人を見て叫んでしまった。

 

「ジョジョのホル・ホース!?そんで、ドラゴンボールのブルー将軍!?滅茶苦茶古いキャラだな!おい!!

最近、アニメがリメイクされたホル・ホースは兎も角、ブルー将軍は今時の読者はしらねぇぇぇよ!!」

 

そう、相手はテンガロンハットを被った男、ホル・ホース。そしてドラゴンボールに出てきたブルー将軍だ。

ホル・ホースは銃のスタンドを操り、ブルー将軍は超能力を使う事が出来るのだ。

 

「さあ!死にな」

 

メギャン!と音が響き、ホル・ホースの右手に銃のスタンド エンペラーが出現する。だが、それが放たれる事は無かった。何故なら、ホル・ホースが引き金を引く前にイタチの右腕がホル・ホースの心臓を貫いていたからだ。だが、血は出ない。何故なら、雷撃で傷口が焼かれてる為だ。

 

「千鳥。俺の嘗ての上司が編み出し、俺の弟の代名詞と言える技だ」

「バカな…」

 

ホル・ホース…リタイア!

 

「ホル・ホース!!」

 

ブルー将軍は叫ぶが遅い。何故ならブルー将軍の前にナルトが来てたのだ。

 

「早いわね!でもね…私は超能力が使えるのよ!」

 

ブルー将軍は超能力者だ。その力は睨んだ相手を金縛りにかける事が出来る。だが、それはナルトには効かない。

 

「なっ!?」

「人柱力に幻術は効かないってばよ。それ、幻術と同じ原理みたいだからな」

 

天照大御神の荒神である九尾を宿したナルトには意味が無い。その上、ナルトの右手の掌に螺旋丸が構築される。いや、それだけで終わらない。螺旋丸に更にナルトは()()()()()()の性質変化を組み込んだのだ。普通はあり得ない、だが魔法使いの息子である蒼崎ナルトならば…

 

「波動螺旋丸!!」

「ぐぅぅわわわ!!」

 

波動螺旋丸。ナルトの必殺技であり、五大元素全ての性質変化を組み合わせた星遁の螺旋丸である。因みに星遁と着けない理由は単純、ナルトがこれを編み出した時は母親の物真似をしてたら無意識に五大元素の性質変化を組み合わせていた為だ。

 

星のチャクラの奔流に巻き込まれ、ブルー将軍は吹き飛び…奔流が止むと完全に破壊されたブルー将軍がその場に倒れていた。

 

「弱かったな」

「うん」

「アンタ達が可笑しいんじゃぁぁぁ!!」

 

匙のツッコミが響いた。

 

 

 

「良し!それじゃあ、聖堂教会のお偉いさんが嘆いたシーンをニコ動で流しちゃおう!」

 

紫ことゆかりん。ニコ動で聖堂教会のお偉いさんが嘆き、神の不在を叫んだシーンとその為のシーンを全国ネットで流す。

その顔は嬉しそうであり、彼女は完全に愉悦部だ。




ホルホースとブルー将軍…リタイア(笑)

はい、ゆかりんは愉悦部です


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コカビエル…えっ?

コカビエル…遂に日本で動き出す!!


「うぅ…私は仕事で来たのに…」

 

ガシャンと手錠を腕に填められたイリナは駒王の交番でイタチとナルトから取り調べを受けていた。因みにアーシアと匙は一先ず、ナルトの飛雷神で孤児院に強制送還である。

 

しかし、イリナに関しては実に残念だが仕方がない。彼女は税関という関門は無事に突破できた、だがイタチとナルトの目の前で殺人未遂を起こしてしまったという逃れられない罪状が出来たのだ。

しかも、理由が破門された聖女を裁く為の制裁である。例え聖堂教会が許しても日本は許さない。当然だが、イリナは聖堂教会の戦士(多分破門)だがアーシアは既に歴とした日本人だ。その日本人を殺そうとしたのだから、当然殺人未遂は確定である。

 

イタチは実質、皇族の護衛を務めながら神秘関係の事件や依頼を解決する皇宮警察と言える忍。当然、逮捕の権限も持っておりイリナは身柄をイタチの手で拘束されたのだ。

 

「正直に答えてもらう。アーシアをどうして殺そうとした?教会からはどう教わってる?」

 

イタチの瞳は万華鏡写輪眼に変わっており、嘘は絶対に通用しない。

 

「嘘は無理だな。ナルトは悪意を判別でき、俺は写輪眼でな」

「あの…万華鏡写輪眼をそんなに使って大丈夫なんですか?」

 

イリナの疑問はもっともだ。万華鏡写輪眼は本来、使えば使うほどに視力が落ちていく。発動してるだけでも微々たる量の視力が落ちていくのだ。

しかし、イタチは問答無用に使っている。確かに柱間細胞に適合したうちはオビト、柱間細胞の義手を持つダンゾウは視力低下の兆候が無かった。それと、ハゴロモ仙人やその息子大筒木アシュラも万華鏡写輪眼を使ってながら視力低下の兆候が見えなかった為に、永遠の万華鏡にしなくても視力低下しない秘密が有るのかもしれない。

 

「この世界に来てから確信した事が有ってな。万華鏡写輪眼を使い、視力が低下するのは瞳力の強さの割に肉体のスペックが低いためだ。

肉体のスペックが高い六道仙人、その息子である大筒木アシュラ。そして高い生命エネルギーである柱間細胞を取り込んだダンゾウやうちはオビトは視力が低下していない。

今の俺は受肉してからトリコさんの狩りを手伝ったり、ナルトのお父さんが試作したグルメ細胞由来の食事を食べまくった結果…グルメ細胞に適合した。だから、肉体のスペックが上がり視力が低下しない。今となっては、完成体スサノオも使えるぞ」

「チートじゃない!!」

 

と言うのも実は根拠が有る。本来、視力が低下しない永遠の万華鏡写輪眼を得ようとすれば他人から移植しなければ成らない。

だが、元からウルトラスペックのハゴロモ仙人や大筒木アシュラは別として。うちはオビトに関しては万華鏡の力を乱用しても視力が一切低下してないのだ。うちはイタチやカカシは万華鏡の力を使い視力が下がった。だが、オビトにはその兆候は無く視力は低下してない…アホみたいな数を乱用してである。

オビトは柱間細胞を持っていた。それ故に肉体のスペックも上がり視力が低下していない可能性が有ったのだ。

 

今のイタチはエンマ作のグルメ食材、トリコと共に狩ったグルメ食材を食べまくった結果…後天的にグルメ細胞を得て肉体のスペックがup。結果、万華鏡写輪眼を使いまくっても失明しなくなったのだ。

 

「お前の問いには答えた。次はお前が答える番だぞ?」

 

イタチに問われ、イリナは語りだした。

 

イリナは教会の戦士としての英才教育を聖堂教会から受けた。その最に、異端は殺してでも排除しろと言われたのだ。吸血鬼、悪魔、堕天使、神に仇なす存在は勿論、異端審問された存在もである。

事実、イリナは人から吸血鬼に成った存在も殺した。それが正しいと思ってたからである。悪魔も転生悪魔も何度も殺した。

 

「嘘は着いてないようだな。だが、これが事実かどうかは分からん。鑑別所に居れたいが、聖堂教会は少年兵に関しては勿論、様々な国際条約を破ってる可能性が有る。

君の背景から考えて、恐らくは執行猶予に成るだろう。だが、君は進んで人を殺そうとした。武器は没収し、身体にナルトとエンマさんの飛雷神のマーキングを刻ませてもらう。次は無い」

 

次は無い。ブタ箱送りには成らないようだが、拘束代わりに身体に飛雷神のマーキングを刻まれるのだ。つまり、何時何処でもコカビエルの仲間を一撃で粉砕したナルトや日本の懐刀であるイタチが飛んでくるのである。

 

「それじゃあ…お前が掴んでるコカビエルの情報を全て洗いざらし喋ってもらうぞ」

 

そしてイリナはイタチとナルトにコカビエルの情報を教えたのだった。

コカビエルは駒王を襲撃し、魔王の妹2人を拉致。その後犯すなり殺すなりして魔王を挑発。その後は神社等を襲撃し、日本政府と日本神話を挑発して三大勢力と日本を巻き込んだ戦争を起こすつもりのようだ。

 

「話したから…早く家に帰らせてよ!!」

「残念だが、まだお前は家には帰れんな」

 

イリナさん、身柄を拘束確定。

 

 

一方その頃…トリコと一誠はイリナとゼノヴィアが身柄を拘束されてる事を知らず、第1ビオトープで飯を食べていた。

 

「トリコさん!この肉美味しいですね!」

「だろ?捕獲レベルが低くても、旨いものは多いのさ!ロースバナナもお勧めだぞ?俺の好物だ!」

 

今頃、バチカンと天界がシュールストレミングで凄いことに成ってるが彼等は知らずに日常を過ごしている。

 

ふと、テレビを見るトリコと一誠。テレビの電波は何者かにジャックでもされたのか、テレビにはシャアのコスプレをした太っちょで顎が特徴的な男が映ったのだ。

 

『日本の諸君。私はシャア・アズナブル。赤い彗星の異名を持つジオン軍のパイロットだ』

 

確かに声はシャアと同じだが、何処から見てもコスプレイヤーにしか見えない。そう、このシャアこそコカビエルが聖杯で呼び出したサーヴァントの1人、顎の彗星の方のシャア・アズナブルである。

 

「トリコさん!なんか、シャアそっくりな声で顎が凄いコスプレが出てますよ!!」

「あっ?そんな訳……マジだな」

 

『日本の皆様はうちはイタチが受肉し、現実の存在に成ったのを知ってるだろう。言わば、私も彼と同じく現実に現れた存在なのだ』

「嘘着け!!アンタ、何処から見てもコスプレイヤーだろ!!」

『私はこれより、仲間達と共に宣戦布しよう。私が狙うのは……』

 

シャア(顎)はこれより襲撃するポイントを告げようとしたが、それは出来なかった。何故ならシャアの後で大きな爆発が起きて……

 

『ヘーイ!そこの人!逮捕デース!!』

『テロリストは…ゆ゛る゛さ゛ん゛!!』

『私は爆裂魔法を使って動けないです。後はお願いします』

 

艦娘の金剛、昭和最強のライダー 仮面ライダーブラックRX、RXに背おられた魔女っこめぐみんが現れたのだ。

 

仮面ライダーブラックRX…今でも最強の一角に数えられる仮面ライダーであり、その強さは仮面ライダーは勿論、サブカルチャーでもトップクラスである。彼に勝てる可能性が有るのは時の魔王様とGODZILLA位だ。

 

しかも、RX達の後には空を飛ぶホワイト・グリント3号機が浮かんでおり、完全にシャアは包囲された。

 

『私の部下達は!?』

『リンクスが倒してくれたのだよ!RXパンチ!!』

『ごひゃ!?』

 

顎い彗星 シャア・アズナブル、モビルスーツに乗った部下達は全員…ホワイト・グリント3号機に乗ったヴォルフの手で倒され、RXパンチを受けて逮捕された。

 

残り、コカビエルのサーヴァントは4人。因みにホワイト・グリント3号機のコジマ汚染はRXのキングストーンフラッシュで何とか成った。

 

 

 

「アサシン、キャスター、アーチャー(シャア)がやられたか。俺とセイバー、ライダーは駒王に向かい魔王の妹を誘拐する!!

オールドキング、J!お前達はコジマ粒子を撒き散らしながら、日本人を殺しまくれ!!」

 

コカビエルは駒王をこれから襲撃する。確かにサーヴァントは3人倒された。しかし、まだ切札のサーヴァントが2人も残っている。

 

「良いね…所詮、戦争なんて殺してなんぼなのさ。なあ、首輪着き。良くも俺を裏切ってくれたな…」

「貴様の目指す世界は絶え間ない戦いの世界。その点に於いては私と貴様は一致してる。

戦いこそが私の居場所だ。好きに生き、理不尽に死ぬ。やはり戦いは良い、私にはそれが必要だ!!」

 

その切札は2人ともネクストを持っていた。しかも、その1人のネクストはホワイト・グリント3号機に気味が悪いほど似ており、違いは翼と両肩の武器を提げる所が無い事と…色が漆黒であり肩からパワーチューブが垂れていたのだ。




はい…アーマード・コアをやってた皆様…最後の2人は分かりましたね?

「首輪着き!!お前を殺したかったぜ!!」
「もういい…言葉はもう意味を為さない」

ネクストのUNAC(無人アーマード・コア)×20を連れた切札2人…しかし、その時…ふ し ぎ な こ と が 起こった。

「此方、フィオナ・イェルネフェルト。ホワイト・グリントのオペレーターです。これよりレイヴンを向かわせます」

「此方、ジョシュア・オブライエン。ホワイト・グリントだ、援護する!!」

「たっく、バカ息子が。まさか、お前と共に戦う時が来るとはな」

「リリウム・ウォルコット、アンビエント。これより作戦行動を開始します。リンクス、貴方の事は貴方の死後に霞スミカ…失礼、貴方の前ではセレン・ヘイズですね。彼女から聞きました。リリウムはこれより援護します」


古王&J「ふぁ!?((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」


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forANSWER

コカビエル事件…終り!!


日本上空。そこを2機のネクストが先頭を飛び、その後を無人制御として動かしているアーマード・コアネクストのUNAC(無人のアーマード・コア)が20機ほど音速で飛行していた。

 

「さて…何処から殺そうかな?」

 

逆足タイプのネクストに乗ったパイロットはオールドキング。過激で狂ったような殺人的な狂人であり、ヴォルフが人類種の天敵と呼ばれるように成ったある意味での元凶である。

 

「場所は貴様に任せる」

 

そう言うのはホワイト・グリント3号機とほぼ同じパーツが使われており、違いは翼が無く肩のウェポンラックも無く肩から触手が生えた漆黒のネクストに乗った男だ。

男の名前はJ。渋い声が特徴だが、実はと言うとネクスト等の技術がオーパーツと成ってしまった年代の人間である。Jの機体はNWGⅨ/V…通称ブラック・グリントと呼ばれる機体だ。と言うのも、この機体は実質、ホワイト・グリントの5号機である。

リンクスの死後に完成し放置されていた4号機をJの友人である財団という怪しい男が魔改造。その結果、産まれたのがこのブラック・グリントである。因みに武装はライフル二丁と肩のミサイルだけ。シンプルである。

 

「私は戦いこそが生き甲斐だ。好きに生き、理不尽に死ぬ。

貴様は殺しこそが生き甲斐。その点に関しては我々とコカビエルは一致している」

 

勿論。2人の機体と無人ネクストは有毒なコジマ粒子を撒き散らしており、徐々に日本は有毒なコジマ汚染に成ってしまうだろう。

だが、2人とコカビエルはそんな事は知らないし気にしない。コカビエルとJは戦争がしたい、オールドキングは殺せばそれで良い。だから、問答無用でコジマ粒子の力を解き放てるのだ。

 

「へっ…違いないな…なんだ?この反応は?」

 

突如、オールドキングのセンサーに何かが反応する。その刹那、無人ネクストが5機が突如として爆発し破壊されたのだ。

 

「ホワイト・グリント3号機…ほう、来たか秩序の破壊者(プロヴィデンス・ブレイカー)よ」

 

直ぐ様、Jもセンサーを確認しオールドキングと共に爆発が有った方に機体を向ける。

そこには右手にレーザーブレード 月光を持ち、左手にヒートマシンライフルを持ったヴォルフ操るホワイト・グリント3号機が浮かんでいたのだ。

 

「会いたかったぜぇぇ!!首輪着き!!良くも俺を裏切ったな!!」

「あっそ。僕は元から、お前の仲間じゃないよ」

 

オールドキング、J、そして残りの無人ネクストはホワイト・グリント3号機に集団で襲いかかろうとする。確かにヴォルフ操るホワイト・グリント3号機は強い。事実、幾つもの企業単独で滅ぼし、ネクスト部隊さえも単独で殲滅させる事が出来るのだから。

しかし、オールドキングとJはエースクラス、更に無人ネクストにはJが生前に集めたUNACのデータが全てつぎ込まれているのだ。そう易々と殺られる訳が…

 

『此方、フィオナ・イェルネフェルト。ホワイト・グリントのオペレーターです。これよりホワイト・グリントを向かわせます』

「此方、レイヴン…久し振りだな、少年」

「此方、ジョシュア・オブライエン。ホワイト・グリントだ、援護する!!」

 

突如としてそのような声が聞こえると、分裂ミサイルの雨が降り注ぎ…白き閃光が2機も出現して無人ネクストは更に10機も消し飛んでしまった。

 

「「はい?」」

 

何が起きたのか、全然理解できなかったJとオールドキング。それもその筈、この世界に存在しない筈のホワイト・グリント1号機ことジョシュアグリント、更にホワイト・グリントまで現れたと思えばヴォルフの援護を始めたのだ。

 

「おいおい…なんの…なんの真似だ!?どうして、ジョシュア・オブライエンとリンクス戦争の英雄が居るんだよ!!」

 

当然、ジョシュア・オブライエンはジョシュアグリントに乗っており、レイヴンはホワイト・グリントに乗っている。

 

「あっ!あの時のおっさん」

「……」

「ヴォルフ・ヘイズだな。私はジョシュア・オブライエンだ。レイヴンは無口でな、彼の代わりに私が言うが来たのは私達だけではないぞ」

 

ジョシュアがレイヴンの代わりに言うと、更に無人ネクストが破壊され…そこに新たなネクストが登場した。両機とも2脚型であり、射撃に特化してるだろう。

 

「まさか…息子と共に戦う時が来るとはな。まあ、それは良いな。ヴォルフ、私だ。今から援護するからお前と違って信念を持たずに大量殺人する奴を粉砕しろ!」

「此方リリウム・ウォルコット、アンビエントです。今から援護します。

リリウムは霞スミカ…いえ、貴方の前ではセレン・ヘイズですね。セレン様から貴方の真実を聞きました。後で…貴方の話を貴方の口からリリウムに教えてください」

 

桜色のネクスト、レーザー系の武装を固めた機体 シリエジオに乗るのはまさかのセレン・ヘイズ。ヴォルフの育ての親であり、凄腕のリンクスだった。と言うのもその筈、実は彼女…霞スミカという名前で国家解体戦争で活躍した凄腕のリンクスだったのだ。

 

そして白きバランスの取れた射撃機体に乗るのは若くして、未成年でランク2位の腕前を持つリンクスの少女 リリウム・ウォルコットである。

 

「私とアンビエントが雑魚を片付ける。ヴォルフ、お前は伝説のレイヴンと共に奴らを倒せ!!」

 

国家解体戦争での英雄、更にカラードランク2位の増援。先まで勝ち誇っていたオールドキングとJだったが、その勝機は宇宙の彼方まで吹き飛んでしまった。と言うのも、ジョシュアとレイヴンが来た時点で時空の彼方まで吹き飛んだのは内緒である。

 

「畜生!こんなの…聞いて!!」

 

撤退しようとしたオールドキングだったが、機体をグリント3号機の月光で斬られ、更にアサルトアーマーで塵に成るまで消し飛ばされてしまう。

 

「確かに私は理不尽に死ぬとは言ったが…これは!?」

「……遅い」

「貰った!!」

 

J。レイヴンとジョシュアの連携の前に何も出来ず、フルボッコ。最後はホワイト・グリントのアサルトアーマーで消し飛ばされてしまった。

 

「そういや、セレン達はどうやってきたの?」

「いや…不思議な事が起こってだな」

 

総理の不思議な力である。

 

Jとオールドキング、リタイア!!

 

 

 

「Jとオールドキングの霊圧が…消えた!?」

 

切札だったJとオールドキングが倒された。驚愕に染まるコカビエルだったが、彼の悲劇は終らない。

 

突如として特徴的で、マリオシリーズでのマリオカートをやったことがある人なら聞いたことがあるBGMが聞こえてきた。

次の瞬間…

 

「レディゴー!」

 

虹色に輝くマリオがゴーカートに乗り、物凄いスピードでコカビエル達に近付いてくるのだ。

 

「うぉ!?」

 

危なくなり、コカビエルは空を飛んで回避する。しかし、虹色に輝いたマリオはライダーであるズィー・ズィーを一撃で引き倒し、甲冑武者を吹き飛ばす。

 

ズィー・ズィー…セリフ無くリタイア。

 

「ぐ…なにが…」

 

甲冑武者は立ち上がろうとするが…そこに…

 

「ペポー!!」

 

ボム兵をコピーし、ボムの力を得たカービィが両手にボム兵を持って現れたのだ。そして、カービィは数多のボム兵を甲冑武者に投げまくる。

 

「ロバァァァァトォオオオオ!!」

 

甲冑武者は聖杯で救いたかった息子の名前を叫び、爆発に呑まれて消えた。

 

甲冑武者…リタイア!

 

残りはコカビエルだけである。

 

「くそう!!くそう!!何でだ…何でだ!!使えないくそどもがぁぁ!!」

 

地上に降りて、カービィに立ち向かうコカビエル。しかし、突如としてコカビエルの肩から上に重みがかかる。それもその筈、何故なら烈海王が足でコカビエルの首をホールドしてたのだ。

 

「転蓮華!!」

 

烈は重心を傾け、そのままコカビエルの頸椎をバキバキに粉砕してしまった。

 

「イタチ君に手渡そう。逮捕だな」

「ぽーい!」

「YES!!」

 

コカビエル事件…無事に終息!!

 

 

 

 

 

「はっ!?私…何もやってない!!」

 

駐屯所でパフェを食べながらレミリアおぜう様はそう言った。




フロムキャライメージ。

ヴォルフ→白髪のアストルフォ

レイヴン→渋カッコ良いおっさん

ジョシュア→言峰綺礼

セレンかーちゃん→ISの織斑千冬

フィオナ→fateのジャンヌ

リリウムたん→ISのセシリア

はい、ジョシュアとフィオナは中の人ネタです(笑)

次回!コカビエル事件が終り、その事後処理。ニコ動から広まった神の不在…イリナとゼノヴィアはどうなり!?


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事件処理

神の不在!バレる!!


総理が不思議な力で呼び出したサーヴァントの皆様は一先ず、日本国籍を与えられて日本で暮らしている。

 

「私は何時まで此処に居たら良いのよ!!早くお家に帰らしてよ!!」

 

しかし、まだ解決していない事が有る。それはゼノヴィアとイリナの身柄をどうするかである。

ゼノヴィアは降り立った成田空港で身柄を拘束中であり、イリナに関してはイタチが所属する宮内庁の施設で身柄を拘束されてるのだ。ゼノヴィアは監視の目が有るとはいえ、成田空港の出歩ける範囲(売店や買い物施設)を自由に歩けるがイリナはそうもいかない。彼女は正に勾留されてるのも同然なのだ。

 

「彼女は未成年ですから、保釈するにしても引取人との連絡が着かないんですよ。バチカンに連絡しても『そんな人間は所属してない』と言われますし、彼女の両親とも連絡が着きません」

 

部下からの言葉を受けて、イタチはイリナを見る。保釈するにしてもイリナの身柄を引き取る引取人は必要なのだが、残念な事にバチカンに連絡しても『ゼノヴィア?紫藤イリナ?そんな人間は存在しません』と言われるし、イリナの両親とも連絡が繋がらないのだ。

 

「やはり捨てられたか」

「ええ、ニコ動で流れた動画の宣言通り、破門にされたようです。いや、存在した痕跡すら消されたので、除籍に成ったのかと」

 

すると、イタチはスマホを取り出して何処かに電話をかけだした。

 

「もしもし、青子さん。俺です。ええ、預かって欲しい子供が居ます。恐らくですが、執行猶予付きで前科が付きますが居場所が何処にも無いようです。

精神的にまいってるようですし、彼女達には帰る場所がもう有りません。お願いできますか?……はい、例の子達です」

 

その後何度かやり取りを行い、イタチは通話を切ってイリナが拘束されてる部屋の扉を開けた。

 

「出ろ。お前達の処遇が決まった」

「ひっ!?もしかして…刑務所!?刑務所なのね!?それとも少年院!?」

「院に変わりは無いが、孤児院だ。そこには訳有りで、居場所の無い子供達も居る。

お前のように三大勢力から切り捨てられた多くの子供や大人も居る。まあ、そこで暮らしながらどう生きるのかを考えるんだな」

 

イリナとゼノヴィア、一先ず処遇が決定。刑務所送りには成らなかったが、彼女達は知らない。そこの孤児院が世界でトップレベルの魔境だと言うことを。

 

 

一方その頃、一誠は何時も通りトリコと共に行動していた。しかし、そこには新たなメンツが加わっていたのだ。何を隠そう、任天堂一の大食いであるカービィ君である。

 

「しかし、一誠。ニュース見たか?」

「見ましたよ。凄い事に成ってましたね」

「ペポー!」

 

トリコ、一誠、カービィはビオトープの森林エリアに来ており天然の果物を食べていた。パンのようなナシが出来るラ・フランスパンだったり、果肉がプリンのように成ってるグレープリンだったりと個性的で様々な果物が特徴的であったのだ。

 

「まさか…聖書の神様が既に死んでいたって驚きですね。それじゃあ、表には出てこない訳ですよ」

 

一誠は今朝のニュースを思い出す。それは聖書の神が既に死んでいることだったのだ。と言うのもそれに関しては薄々感づいている人々は以外に多かったと言えるが。

と言うのも、総理が世界に神秘を公の物とした会見。その直後に世界中の様々な神々が降臨し、放任主義として有名な日本神話の天照大御神まで降り立った。だが、世界に介入しまくっていた三大勢力の神である唯一神は地上には現れなかった。何故なら既に亡くなっていた為である。

 

『法王様、ミカエル様。一体、どういう事でしょうか?説明お願いします』

 

今朝、シュールストレミングの臭いから無事に解放されたミカエルとローマ法王は会見を開いた。まさか、あのシュールストレミングの惨劇が誰か(紫)の手でニコ動に上げられ、そのニコ動からYouTubeに転載されて世界中に真実が広まってしまったのだ。と言うのも、シュールストレミングの臭いに苦しむ聖堂教会のお偉いさんがうっかりと暴露した為に、ニコ動を通して世界中に広まってしまったのだ。

 

『YouTubeで世界に広まった、あの言葉…事実なのですか?』

『はい…事実です。もう、500年以上前に成ります。我等の神は三大勢力の大戦で崩御されてしまいました』

『以後、私…ミカエルは主の代理として天界と世界を守ってきました。どんな犠牲を払おうともです』

 

と神様が既にお亡くなりに成ってしまい、その代わりとしてミカエルが世界を守ってきた事を告げたのだ。

 

 

聖書の神の不在。全世界に広まる。当然、その事をしった多くの神々は歓喜した。と言うのも日本神話や仏教等はまだ信仰が強いがギリシャや北欧は既に信仰が途絶えた。何を隠そう、聖書のお陰である。信仰の対象が変わるのは良い、それは自分達に魅力が無く聖書の方が魅力的だったからだ。

彼等から信者を奪った…そう物理的だ。魔女、異端、様々な言い掛かりを付けた信者を殺した。その事を一部の神々は忘れない。だからこそ、神々は歓喜したのだ。これからは自分達の時代が来ると。

 

 

 

「たっく…やってくれるぜ」

 

一方その頃、堕天使中枢組織グリゴリの本部ではアザゼルが大きなタメ息を吐き出していた。無理もない、何故ならアザゼルは日本からの問い合わせに追われていたのだ。

 

「今回の事件はコカビエルの単独だって何度でも言ってるだろうに…」

 

アザゼルは現在、日本からの大クレームの処理の真っ最中だ。と言うのも日本はコカビエルから戦争を吹っ掛けられたも同然である。

GODZILLAやイタチ等の力により、コカビエルの手で犠牲者は出なかった。しかし、コカビエルが騒動を起こした事実は変わらない物であり

 

「全く。俺の責任じゃねぇよ。てか、日本も日本だろうが。

神滅具の殆どを独占。赤龍帝の籠手、白龍皇の光翼、獅子王の戦斧、黒刃の狗神、究極の羯磨、そしてあの男の魔獣創造。全部で13種類ある内の6つを独占するとは何事だ。

いや…それだけじゃない。うちはイタチ、トリコ、あとは知らない数名。ソイツ等の力は神滅具に匹敵する…日本は世界を滅ぼしたいのか?」

 

神滅具は三大勢力で管理しなければならない。そうしないと世界が滅びるほどの力をもってるからだ。世界を守るためにアザゼルは多くの神滅具を持っている疑惑の人間を殺してきたし、殺そうとしてきた。

だが、日本はその神滅具を宿した人間を保護。アザゼル達からすれば気が狂ってるとしか言えない事案だった。何故なら、もし…その神滅具を宿した日本人が暴走すれば世界が瞬く間に壊れてしまうためだ。

 

「まあ、良いさ。コカビエルのお陰で三大勢力で和平を結べそうなんだ」

 

それに今度、三大勢力と日本首脳会談が決まったのだ。当然、参加するのは三大勢力の首脳陣、そして日本神話の天照大御神に日本政府の南光太郎総理である。

 

 

 

「一体…どういうつもりだ!!」

 

魔王サーゼクスは困惑した。と言うのも、三大勢力と日本との首脳会談へ向けて準備していた最中、他の3人の魔王と精鋭部隊が自分の書斎にやって来たのだ。しかも、サーゼクスの愛息子であり幼い少年 ミリキャスを人質に取ってである。

 

「お父様…」

「おっと…動くんじゃないよ?サーゼクス。動けば、この子の脳髄が辺りに散らばるさ」

 

同じく魔王でありスキンヘッドの男 ファルビウム・アスモデウスは告げた。

 

「元老院及び我等の総意だ。魔王サーゼクス・ルシファー。お前の魔王権限を剥奪する。

当然だろ?君は日本に領土を返還し、悪魔の駒に関する制限さえも設けた。自分が何をしたのか分かってるのかな?」

「サーゼクス!お前の行いは悪魔を滅ぼすぞ?自分が何をしたのか分かってるのか!!悪魔の駒が無ければ、悪魔は種族を維持出来ないのだぞ?」

「そうよ!どうしてサーゼクスちゃんは悪魔の事を考えないのよ!!」

 

三者三者と共に長く魔王として頑張ってきた仲間から否定の言葉。

 

「もう君は用済みだ…魔力を封じる腕輪を装着させ、牢にでもぶちこんでろ。

なに…安心しろ。あんな国に尻尾を振る事はない。現実を教えてやれば良いさ」

 

サーゼクスは魔王の権限を剥奪され、投獄された。だが、その翌日…牢を見に来た悪魔は牢にサーゼクスの姿を無いことを確認する。脱獄は不可能の筈であったが、悪魔は気にしなかった。これでサーゼクスとその眷属をはぐれ認定にして殺せるのだから。

 

だが、悪魔は知らない。

 

「違うの…違うの…なんで?弱小国じゃなかったの!!」

 

2週間後。生き残ったセラフォルーは嘆いた。こんな筈ではなかった…なのに、なのに…どうしてと後悔するだけだったという。

 

 

 

「む?三大勢力が和平か。良し!()()()()()君、君の亡命を認めよう!」

「あの…何が起きたんですか?」

 

気が付けばサーゼクスは眷属と息子と共に、何故か首相官邸に居たのだ。

 

「流石は紫くんだな!後は…私に任せておけ!

悪魔め…子供を盾にするとは……ゆ゛る゛さ゛ん゛!」

 

その後サーゼクスは本当のヒーローを知る。




次回…首脳会談!!但し、場所は駒王学園ではない

遂に…総理が正体を明かす(バレバレ)

そして戦争勃発!?


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首脳会談 ゆ゛る゛さ゛ん゛

総理…正体を明かす(笑)


サーゼクスの強制亡命から1週間後。

 

広島県呉市の三ツ星ホテル。そこが三大勢力+日本との首脳会談が行われる場所だ。

 

その周囲をぐるっと囲うように3体の五大元素を操る精霊…五大精霊が警護を行っていた。炎を司る炎の巨人 スピリット・オブ・ファイア、大地を司る土の巨人 スピリット・オブ・アース、風を司る風の巨人であり唯一腕が翼と成った精霊 スピリット・オブ・ウインドが警護を行っている。この五大精霊の内、1体がその気になれば大国さえも余裕で滅ぼせる程の力を持っている。

ちなみに五大精霊は漫画シャーマンキングに出てくる五大元素を司るヤヴェー精霊であり、グレート・スピリッツから産み出された存在だ。

 

「三大勢力の皆様は遅いですね…ミコーン!」

 

会談が行われる会議室。そこには既に日本神話が誇る最高神 狐耳とモフモフ尻尾とナイスバディが特徴の天照大御神。

 

「うむ…おのれクライシス!!」

 

日本から絶大な支持率を誇る我等が総理大臣 南光太郎である。

 

そしてその直属の護衛に着くのは…

 

「ナルト。周辺住民は紫の手で避難してる。有事の際は尾獣化を使え、俺もスサノオを使う」

「勿論だってばよ」

 

日本の懐刀 うちはイタチにその教え子である蒼崎ナルトである。

 

因みに太陽が出ている時間帯+天照様かナルトが半径100キロ圏内に入れば総理は不死身の為に仮に三大勢力が核弾頭を此処で起爆させても総理は死なない。イタチはスサノオ使えば、核程度は防ぐし、それはナルト天照様も尾獣化を使えば問題は無い。

 

てか、この三人だけで三大勢力に致命的なダメージを与えるor滅ぼす事が出来るとは言ってはいけない。

 

「おっ!もう日本は来てるな。流石は礼儀を弁えてるだけは有るな!」

 

すると、時間に成ったのか堕天使代表としてアザゼル、天界代表としてミカエル、悪魔代表として魔王セラフォルー・レヴィアタンに魔王アジュカ・ベルゼブブそして魔王ファルビウム・アスモデウスである。彼等5人は仲良く揃って入場しており、仲は良いのだろう。そして、遅れること数秒でセラフォルーとファルビウムの眷属が遅れて入ってきた。

 

「ええ、流石ですね」

「宜しくね☆!」

 

と言うのも彼等が仲が良いのは理由が有る。サーゼクスがゆかりんの手で強制亡命と成った後に、実は三大勢力同士で会談を行ったのだ。その際に三大勢力が和平を結んだのだ。今までいがみ合っていた三大勢力同士の和平。これは正に世界を変えたと言っても良いだろう。

 

「三大勢力の方々は空いてる所に座ってください。席は特に決まってません」

 

イタチに言われ、三大勢力の首脳陣は空いている席に座った。これより、三大勢力と日本の首脳会談がいよいよ始まるのであった。

 

「アザゼル総督。先日、コカビエルが起こした日本襲撃に対してだが…」

「あっ?何度も報告しただろうが?あれはコカビエルの単独だってな。しつこいぞ日本」

 

総理の質問に対して、アザゼルは呆れるように告げた。

 

「俺からすれば、日本は神滅具を持ちすぎだ。余りにも独占し過ぎてると言えるだろう。お前達は世界さえも壊したいのか?ソイツ等が暴走すれば間違いなく世界は滅ぶぞ」

 

確かにアザゼルの言葉は分からんでもない。日本は神滅具を5人も保有しており、その全てが日本で産まれた人達だ。だが、神滅具を宿した人間は余りにも危険であり世界に大きな影響を与えてしまう。

事実、エンマは魔獣創造の力を使ってトリコの食材を再現したり日本の医療水準を更に高めたり、シャーマンキングの五大精霊をグレート・スピリッツと共に再現するという偉業を為し遂げた。

 

「彼等は日本で産まれた日本人だ。それに、神器が無差別に宿るようにしたのは貴殿方だ。日本人を保護して何が悪い」

「俺達は世界を守る義務が有る。そこに日本人も外国人も関係無いんだよ」

 

しかし、日本が保有する神滅具保有者は全員が日本で産まれそだった。とは言え世界を守る義務が有るアザゼルにはそんな日本人なのか外国人なのかは関係ないのだ。

 

「ミコーン…それにミカエルさん。天界は私達の宝、草薙の剣を借りパクしたままですね?あれ…国宝ですよ?返してくださいますぅ?」

 

今度は天照がミカエルに問うが、ミカエルは先日のシュールストレミングが強いトラウマに成ってるのか強く言い返せない。

 

「くっ…草薙の剣は折れてしまって」

「早く直して下さいませ?私…弟よりは気が長いですけど、それは人としてどうなんでしょうね?」

 

ミカエルは天照の言葉を聞いて、ビクンと震える。

 

「それと…私達、日本に言いたい事が有るの!」

 

セラフォルーがそう言うと、彼女に続くようにアジュカが口を開く。

 

「我々は日本神話と日本政府に賠償金を要求する。君達の配下、千手エンマの手で悪魔の貴族 グシオン家とゼーレ家の者が皆殺しにされた事、そしてそこのうちはイタチの手で10年前…バアル一族の純血悪魔が眷属と共に殺された事、最後にそこの蒼崎ナルトが赤ん坊の頃に尾獣の力を暴走させ…ファルビウムの当時の眷属を皆殺しにした事に関してだ!

純血の悪魔を殺す事は許されない。それに君達がサーゼクスと共に行った悪魔の駒の日本での制限、そのお陰で悪魔は大きな経済的損害を受けた。その事に関してだ!」

 

あっ…そんな事有ったな…と総理、天照、イタチは思い出す。先ず、順番に思い返してみよう。

 

嘗て悪魔の貴族にグシオンとゼーレという一族が存在していた。その2つは日本のとある町を管理しており、多くの町民を悪魔に変えては奴隷として使役していた。

 

――テメーは俺を怒らせた。

 

そしてナルトの父親の手でゼーレとグシオンの一族は全滅。唯でさえ数の少ない純血悪魔を2つの一族諸とも悪魔は失ってしまったのだ。

 

10年の事件。とかる悪魔の駒の秘密をしったクレーリア・ベリアルという悪魔を殺すために、聖堂教会と悪魔が手を組んだ事件だ。しかし、聖堂教会のエクソシストは全員半殺し、更にクレーリアを殺そうとした悪魔は全員殺されたのだ。その2つの派閥を相手に立ち回ったのが、イタチ等の人間だったのである。

 

17年前。九尾事件と呼ばれた事件は産まれたばかりのナルトを悪魔とそのシンパの人間が拉致し、天照大御神の荒神をナルトに封じた事件だ。理由は勿論、嫌がらせ。

だが、暴走したナルトの手で実行犯であるファルビウムの眷属は全滅。暴走したナルトはエンマの手で無事に適切な封印式に術式を直されて事件は収まった。

 

「多額の賠償金、千手エンマと蒼崎ナルトの首、土地を悪魔に返還、返還した土地の人間を転生悪魔として悪魔に献上する。これで悪魔は手をうってやるよ?断ったら…どうなるかな?」

 

当然の要求だと言わんばかりにファルビウムが告げる。

 

「俺から付け足す。日本は全ての神滅具保有者を三大勢力に引き渡せ、それと受肉サーヴァントもだな。

たかが弱小国が持って良い戦力じゃない。特に神滅具は俺達、三大勢力が管理しないといけないんだよ!」

 

とアザゼルが言う。

 

「断る…土地の無断所有?転生の強制?更に日本人である彼等を危険な力を持ってるからと寄越せ?」

 

て総理が怒りを込めながら言うが、ファルビウムが立ち上がり…総理の頭を握る。

 

「僕達は我慢してるんだよ?身の程を弁えたらどうなんだい?弱小国と弱小神話の分際で?

君が要求を飲まないのなら、今…この場で殺すよ?そして戦争の始まりだ。そうなったら日本は奴隷だね?そんな未来にはしたくないだろ?ここは身の程を弁えるんだね」

 

しかし…それがファルビウムの最期の言葉と成った。

 

「貴様ら…ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

「そうかい…じゃあ死ねよ!!」

 

ファルビウムは渾身の魔力で総理を攻撃しようとしたが、その前に総理の拳で吹き飛ばされる。

 

「ぐぅぅら!?」

「ファルビウム様!!」

 

壁に激突し、止まったファルビウム。だが、この時…悪魔は完全に道を間違えた。

 

総理は立ち上がり…腰に何やらベルトのような物が出現する。

 

「変身!!」

 

眩い光が広がり、光が止むと…そこには変身した総理の姿がそこには有った。

 

「俺は太陽の子!仮面ライダーブラックアールエェ!!」

 

総理のもう1つの顔。それは仮面ライダーブラックRXである!!

 

何を隠そう、第四次聖杯戦争で嘗て…正義の味方に憧れた魔術師殺しが呼び出した最強のセイバーが彼なのだ!

 

そしてRXは腰のベルトから光の杖を出した。この杖はリボルケイン、剣としても使えるRXの必殺武器である。

 

「ぐぅ!?」

 

RXは目にも見えない速度でファルビウムの腹部にリボルケインを突き刺し、莫大なエネルギーを注入する。そして、RXがリボルケインを抜くと…ファルビウムは木っ端微塵に爆発した。

 

この技はリボルクラッシュ。リボルケインを相手に突き刺し、相手に莫大なエネルギーを注入して相手を爆死させる一撃必殺である。

 

「ファルビーを良くも!!私達は日本との平和を目指していたのよ!!」

「ほう…平和か…貴様達の平和は妾の子を奴隷にすることか…なんだ?貴様達、鳩、鴉、コウモリ風情にとって妾の子供達は家畜か?神器を宿してるかも知れないからと殺し、眷属に加えては奴隷として使い潰し…貴様達は何様だ?」

 

突如…天照大御神の雰囲気が変わり、尻尾が9本に増えたのだ。

 

「妾達の宝を盗み、父を殺して父の遺産を神器に改造し、妾の子達を殺して家畜にした。良いだろう…成らば、妾達も今こそ表に出よう。どうして妾達が表に出なかったのか…それを知るが良い!!」

 

真の力をほんの少し解放した天照大御神がセラフォルーとファルビウムの眷属を睨む。その瞳は狐のように変化しており、睨まれた眷属達は…

 

「「「ギャアマァァア!?」」」

 

突如として内側から破裂した。

 

「「はい?」」

「宜しい…成らば、戦争だ。なに、仕掛けてきたのは其方だろう?妾達は今日だけ待つ。それが過ぎれば、妾達は悪魔から順番に貴様達をこの世から消し飛ばしてやるわ!!」

 

と開戦を宣言する天照大御神。とは言え、仕掛けてきたのはファルビウムさんなので気にしてはいけない。

 

「ふん!!良いわよ!日本なんて悪魔だけで消し飛ばしてあげるから!」

 

とセラフォルーは告げて、アジュカと共に去っていった。

 

「まあ、頑張れよ天照。もしもの時が有ったら、俺の愛妾として保護してやるよ」

 

とアザゼルも消え、ミカエルは日本がシュールストレミングでトラウマに成ったのか…スタスタと普通に逃げるように帰っていった。

 

「ミコーン!ナルトちゃん!行きますよ!ゆかりんにも悪魔の市民を転移させるように言わないと!サーゼクスさんから頼まれましたしね!」

「天照の姉ちゃん。父ちゃんがドドリアンボムを仕掛けるって!」

 

日本VS悪魔…ここに開戦!!




次回!戦争スタート!!

天照様「ミコーン!悪魔で亡命したい人が居たら、そう願って下さいね?保護します!!但し、お早めにですけど!
あと市民は殺しません!ぶっ殺すのは亡命してない貴族とそれに協力する人達だけでーす!」


アザゼル「バカな…たった…3時間で悪魔が滅んだだと!?」


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日本はこれより本気を出す

三大勢力…壊滅!!


日本と悪魔の戦争が始まった。

 

「たっく…日本も哀れだな。俺達に喧嘩を売るなんてよ、何時間持つんだろうな?」

 

翌朝10時過ぎ。アザゼルは書斎で優雅にコーヒーを飲んでいた。そして今朝一の事を思い出す。

 

『ミコーン!それじゃあ、一般悪魔と亡命希望者の避難が終ったので、今から仕掛けますね!

むー亡命したのはグレモリーさんとベリアルさん、そんで一部の人だけですの?それじゃあ……潰すわ。

最後に言い忘れましたが、悪魔を潰したら()()()()堕天使を潰しますので!』

 

と天照の公開放送が7時頃に始まったのだ。しかし、どちらが勝つのかはアザゼルには明白だった。それは悪魔の勝利である。

確かに総理や天照等の個が強い存在は居る。しかし、戦争は1人や2人が強いだけでは勝てないのだ。

 

「まあ…俺は生き残りの神滅具持ちを確保出来るし、天照を愛妾に出来る。最高につい…」

 

その時…窓から莫大な日光が入り、()()が堕ちてきた。窓は熱量で溶解し、光に強い筈の警備の堕天使達も手足の皮膚が熱量で溶けて悶え苦しむ。

 

「なっんだ?何が起きた!?」

 

アザゼルは何が起きたのか理解できなかった。しかし窓際の壁が光で熔解し…アザゼルは外を見る。

 

そこには50m程の大きさをした莫大なチャクラで構成された九尾の狐が居たのだ。そして、そのチャクラで出来た九尾の頭部を良く見るとオレンジ色のチャクラを纏ったナルトが居たのである。

 

「蒼崎ナルト!?バカな…どうして此処に!?」

 

どうして日本人である筈のナルトがこの場に居るのか?アザゼルには理解が出来なかった。いや、当然と言えば当然だ。今、日本は悪魔と戦争中でありナルトがこの場に居るのは有り得ないことだ。

 

「悪魔は滅ぼした。次はお前達の番だってばよ」

 

尾獣化ナルトがそう告げ、ナルトを始点に太陽風の爆発が起こる。アザゼルの手足は熱量に耐えられず焼け焦げ、グリゴリの施設はその一撃で壊滅し…アザゼルは吹き飛ばされてしまった。

 

「ぐぅぅわわわ!?」

 

地面を転がるアザゼル。彼の視線の先にはナルトのたった今の一撃で完全に崩壊したグリゴリ本部の姿が有ったのである。幸いにも、本部に住んでる堕天使は居らず、犠牲に成ったのは本部に出勤していた堕天使位だ。

 

「どういう事だ!!どうしてお前が此処に居る!!」

 

「天照の姉ちゃんの言葉を聞いてたってば?姉ちゃんは聖書に宣戦布告したんだよ。悪魔はさっき、滅ぼした。次はお前達だ」

 

現在の時刻は10時過ぎであり、ナルトが此処に現れたのは10時。つまり、日本は僅か3時間で悪魔を滅ぼした事に成るのだ。

 

「ふざけるな!!俺達が何をしたって言うんだよ!!」

 

アザゼルは叫び、更に目の前に太陽が堕ちてきた。それは尻尾を9つ出した天照であった。

 

「おはようございます。そして、一夫多妻去勢拳!!」

 

天照がアザゼルの股間に跳び蹴りを喰らわし、堕天使も敗北した。

そしてアザゼルは片方のタマタマを永久的に失った。因みに片方が残った理由だが、持っていたフェニックスの涙のお陰である。しかし、天照様の手でEDの呪いをかけられた。

 

なんとかタマタマの痛みを堪え、生き残ったアザゼルは生き残りの堕天使を連れて個人的に親交のあった北欧神話に亡命したとか。

 

 

 

 

3時間前。その開戦の合図は激臭と共に始まった。

 

「くさ!?なんだってばよ!この臭い!!」

「此処まで臭いとはな。流石はドドリアンボムだな」

 

聖書の冥界にやって来た日本の精鋭部隊。その一員であるナルトとイタチは余りの激臭で鼻を抑えた。無理もない。この激臭こそ、サブカルチャーが産み出したシュールストレミングさえも越える最強の兵器 ドドリアンボムの臭さなのだ。

 

「あっ!ナルトぼっちゃま、イタチさん。その映像見ます?」

 

そう言ったのは記録係である映画館の神様である。外見はぶっちゃけ、No more映画泥棒である。

 

「見せて…てか、マジで臭いってばよ」

「はい。此方、手はず通りにシトリー領土とフェニックス領土に落としたドドリアンボムの映像です」

 

 

 

 

ドドリアンボム。それはトリコに出てきた激臭食材であり、読者達の腹筋をリボルクラッシュした伝説の食材である。

果物なのだが、余りにも臭い、これに尽きるが味は美味。ドドリアンボムは熟した時に、木から実が堕ちて地面に落下した時に臭いが爆発すると言っても過言ではない程の勢いで激臭を世界中に撒き散らす。その臭さは半径100キロ圏内の草木を全て枯らせ、半径100キロ圏内の水面から死んだ魚が浮かび上がり、半径100キロ圏内の冬眠中だった熊が臭いで飛び起きる。いや、それだけではない。ドドリアンボムが炸裂した土地は数百年に渡り土壌と空気に激臭が染み込む程の強さを持ってるのだ。

 

そのドドリアンボムが炸裂したのはフェニックスの涙を作るフェニックス領、そして自然豊かでゲリラ戦争に持ってこいなシトリー領土である。

 

「なんだ!?あれは!?臭!?」

 

ライザー・フェニックスは眷属と今は学校でフェニックス領土に居ない妹以外の家族と共にそれを見た。気が付けば、庭先には巨大な木の実…ドドリアンボムの木が生えていたのだ。

魔力で攻撃するが、ドドリアンボムはびくともしない。そして、熟が限界まで来たのか…臭いでライザー達の衣服は溶けた。そして、戦争のために作ったフェニックスの涙も腐敗した。

 

「そんな…そんなバカな!!」

 

そしてドドリアンボムは落下し、臭いの核爆発が起きた。半径100キロ圏内の草木は全て枯れ朽ちて…不死の力を持つフェニックス家とその眷属達は激臭故に意識を手放した。

 

 

 

それはシトリー領土でも同じだった。

 

「何よ!あれ!!」

 

魔王セラフォルーは一時的に実家に帰っていた。ソーナとも連絡が付かず、両親が心配に成って帰ってきたのだ。

それもその筈、ソーナは日本に未だ居ており、サーゼクスに行くなと強引に停められた為である。そんな事も知らず、ドドリアンボムを見上げるセラフォルーとその両親。

 

だが、フェニックス家と同じくドドリアンボムは熟してセラフォルー達の衣類が溶けた。

 

「私のコスプレ衣裳!!」

 

セラフォルー…一張羅だった魔法少女のコスプレを失う。

 

そしてドドリアンボムが堕ちて炸裂し、臭いの核分裂が起きてシトリー領土の植物は全て朽ち、セラフォルーとシトリー夫妻は意識を手放した。

 

 

 

 

「とのことです」

「うは…ひで」

 

しかし、既に戦争は始まっている。

 

「なんだ!?あの怪物は!?防衛ライン!既に最終まで突破されました!」

「サイラオーグは何してる!?」

「分かりません!!」

 

悪魔の防衛ラインを破壊したのは日本が誇るリーサル・ウェポン…怪獣王GODZILLAである。

 

「グゥォオオオオオ!!」

 

GODZILLAが熱線を吐き、一撃で全ての防衛ラインを破壊。そして、その熱線は大王バアルの城を一撃で破壊した。

 

 

 

「ひっ!?ひっ!?僕は魔王の弟…ディオドラ・アスタロトだぞ!!」

 

魔王アジュカ・ベルゼブブの弟 ディオドラ・アスタロトは命の危機に瀕していた。と言うのも…

 

「なんだ!!あの機械仕掛けの怪物は!!」

 

アスタロト領土はアーマード・コアネクスト ホワイト・グリント3号機の襲撃を受けていたのだ。

 

『はい。アサルトアーマー』

「ぎゃあまぁぁぁ!?」

 

ディオドラはコジマ粒子の爆発に飲み込まれ、閃光と共に消えた。

 

その兄である魔王アジュカも…

 

「行くぞ!ナルト!!」

「勿論だってばよ!!」

 

完成形スサノオを使ったイタチ、尾獣化を使ったナルトの一撃で消し飛んだ。

 

「こんなの…想定外だぁぁぉぁあ!!」

 

アジュカ…呆気なく散る。

 

 

そして、悪魔政府の支配者とも言える元老院だったが…

 

「貴様達は絶対にゆ゛る゛さ゛ん゛」×100

 

不思議な事が起こって100人に増えたRXの手で粉砕されていく。

 

「リボルクラッシュ!」

「ボルティックシューター!!」

「バイオクラッシュ!!」

 

悪魔…移動時間込みで3時間足らずで敗北。移動時間を省けば、たった2時間であった。

 

 

 

 

 

 

「あら?土下座ですか?」

『無条件降伏します!!』

 

なお、天使は無条件降伏して助かった模様。ただ…

 

「1ヶ月ごとに草薙の剣を返さなかったら、シュールストレミングを送りますよ?草薙の剣は修復して返して下さいね?」

 

しかし、1ヶ月ごとにシュールストレミングが送られる事が決まった。




次回!滅んだ聖書の冥界。しかし、翌日に地球の体積が大きくなり、聖書の冥界に有った陸地のような巨大大陸が出現!?

ゆかりん「質量保存ね。聖書の神様は天界や冥界の領土の為に地球の大きさを分割して、その何割かを自分達の領土にしてたのよ」

なんと、地球は元々滅茶苦茶大きかった説!?



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三大勢力崩壊後 ギャグマシマシ
三大勢力崩壊後に現れたパンゲア!?


冥界等の独自設定が出てきます。


堕天使と悪魔勢力が日本に僅か3時間足らずで敗北し、勢力として消えてから1ヶ月程の月日が流れた。

 

唯一生き残った魔王であるセラフォルー・レヴィアタン、そして唯一亡命組以外で一族が残ったシトリー家とフェニックス家だが日本の地獄で新たな騒動を起こしていた。まあ、そこまで大きな騒動ではないのだが。

 

『臭いです…お姉さま。これ以上は近付かないで下さい』

『お兄様、貴方もです。これ以上は私達に近付かないで下さいまし』

 

サーゼクスの手で結果的に亡命組になり、日本人に成ったソーナ・シトリー。そして学校に居てた為にドドリアンボムの被害を受けずに済んだフェニックス家の末っ子であり高校一年生でナイスバディに金髪ドリルツインテールが特徴のレイヴェル・フェニックス。

2人はスピーカーを片手に持ち、スピーカー越しで前方100メートル程に離れた兄と姉に話し掛ける。無理は無いだろう…だって2人の家族はドドリアンボムの臭いが染み着き滅茶苦茶臭いのだから!!

 

「ソーナちゃーーん!!酷いよ!!私だって好きで臭くなった訳じゃないのに!!」

「レイヴェル!!俺も好きで臭くなった訳じゃ無いんだよ!!あのドドリアンボムのせいなんだよ!!」

 

先ず、ソーナは兎も角して何故…敵軍の残党であった筈のシトリー家とフェニックス家、そして最後の将であるセラフォルーが地獄に居るのかを説明しよう。

と言うのも、天照達はセラフォルーをほっとくつもりだった。何かと悪魔はシンパが多く北欧だったりギリシャが容姿目的で保護するだろうと。

事実、北欧神話はレーティングゲームの名門でもあったフェニックス家を、ギリシャはセラフォルーの容姿目当てでシトリー家を保護しようとした。しかし、ドドリアンボムの臭いが完全に染み着いたライザー達やセラフォルー達を見て…

 

『むり!!臭すぎる!!一緒に寝たら死ぬ!抱いたら臭いが移る!パス!!』

 

と言って断ったのだ。まあ、仕方がない。ドドリアンボムの臭い核爆発を受けた人物は()()()()で臭いを消さない限りはこの世で一番臭いキャラとして生きていかないといけないのだ。

 

ではレイヴェルは臭いが無いしどうなのだ?と言う方々。その答えだが、レイヴェルの扱いは亡命組に近い。何故なら、レイヴェルは日本軍と遭遇した瞬間に直ぐ様土下座した為だ。

しかも、彼女と遭遇したのはうちはイタチと蒼崎ナルト。2人はレイヴェルが嘘を吐いていない事が分かると、彼女と彼女の学友に「恐い思いをさせてすまなかった」と言ってナルトの飛雷神と封印術を組み合わせた時空間封印転送術で千手の家に転送。そこで、レイヴェル達は亡命扱いに成ったのだった。

 

――まあ、体臭が臭くて笑われるのは良い地獄ですね!それじゃあ、臭いが取れるまではフェニックス一族とシトリー夫妻に魔王(笑)レヴィアタンは地獄の端っこで面倒を見ますよ!ミコーン!勿論、最低限の生活保護ですけどね!

 

と地獄の鬼神にアドバイスを受けた天照のお慈悲?でセラフォルー達…ドドリアンボムの体臭を放つ人達は地獄で最低限の生活保護を受けて暮らす事に成ったのだ。

 

「ソーナちゃーーーん!!」

『近付くな。私はこれから、ラーメン二郎でバイトが有りますので』

 

「漫画って何を読めば良いんだよぉおおおお!!漫画に臭いを取り除くヒントが書かれてるって言われても知るか!!」

『臭いぞお兄様、自力で解いてくださいね?しまいに私は千手の養女に成りますよ』

 

そう言ってソーナとレイヴェルは転移魔法で帰っていった。

 

 

 

一方、外の世界でも大きな騒ぎに成っていた。ぶっちゃけるが、地球が2倍の大きさに成ったのだ。そう、2倍の大きさに成ったのだ。訳が分からない人も居るが事実である。

 

「いや…マジでどういう事ですか!?」

 

首相官邸。そこで匙は自分の担当上忍?であるイタチに付き添いチームメイト?であるナルトと鮮花と共に総理から事情を聞いていた。

 

「つまり…元々、冥界と我々の住まう世界は同じだった。だが、聖書の神等の手で切り離され別の空間と成っていた。先日の戦争で堕天使と悪魔の勢力が無くなり、この世界に切り離された土地が戻った。という事ですか?」

 

イタチが言う。そう、別に地球の大きさが2倍に成ったからと言って人間の大きさが2倍に成る訳じゃない。約1ヶ月前、悪魔と堕天使の勢力が無くなってから突然に現世に未知の大陸が出現したのだ。

その大陸は果てしなく大きく、ユーラシア大陸よりも大きなパンゲアと呼ばれるものに近い。当然、普通の地球の体積ではパンゲアが出現すれば大変な事になる。だが、それには至らず…パンゲアは普通に降臨した。なぜなら、地球の大きさが倍になり体積に余裕が出来た為だ。

 

「つまり…どういう事だってばよ?でっかい大陸が出来た事は分かったけど?」

 

「ふむ、ナルト君にも分かりやすく説明すれば…写真を見たら分かりやすいな。先ずは先日撮ったパンゲアの衛星写真だ」

 

総理はナルト達に人工衛星が捉えたパンゲアの写真を見せる。その角にうっすらと北米大陸との比較が乗ってるが馬鹿げた位にパンゲアは大きい。元からあった、全ての大陸を合わせた位に大きかったのだ。

 

「いや、でかすぎでしょ」

「パンゲアだからな」

 

「次は此方を見てほしい。これはサーゼクス君から貰った聖書の冥界のマップなんだが…」

 

総理は次にサーゼクス達から貰った聖書の冥界の地図を見せる。その図形は新たに出現したパンゲアと全く同じだったのだ。

 

「同じだってばよ!」

「そう!同じさ。ムー大陸やアトランティスを聞いた事が有るだろ?もしかすれば、それらは実在してたが様々な勢力の土地に成ってる可能性が有るんだ。

大体、天界や冥界の土地は元は何処に有ったのか?それは単純、元は現世の物だったんだよ」

 

ざっくりと言うと、地球は本来…今よりも遥かに大きかった。しかし、神様…例えば聖書の神は堕天使や悪魔、更には自分達の居場所に困った。そこで、神は大陸1つを別の空間に移したのだ。時空ごと別の空間に転移させたのだから地球もしぼみ、あの大きさに成ったのである。

 

しかし、その別の空間として使っていた冥界が堕天使と悪魔の衰退により消滅。その結果、件のパンゲア(冥界の土地)は地球に戻ってきて地球の大きさも少し戻ったのである。

 

「しかし、どうして俺達にその話を?」

 

隊長であるイタチが代表して問うと、総理は答えてくれた。

 

「うむ!実はパンゲアは南極と同じく、どの国家の土地にも属さないという決定が既に下されている。言うならば国連の土地だ。

しかし、これ程の土地。使わない手は無い。既に各国も動き出して研究、娯楽…様々な施設を作っていた。代表的な例を上げれば日本主導の第2ビオトープ(規模 第1ビオトープよりも上)、アメリカのカジノが主だな。何せ、未知の土地だ。安全も全て確保されていない。安全な一部分は開拓はされてるがな」

 

そう、このパンゲア。実は既に一部は開拓されてるのだ。既に完成してるのは第2ビオトープ(規模は第1ビオトープ以上、中に娯楽施設有り)、アメリカはカジノ。その他にも空港や港等の設備も作られてるのだ。今では現在進行形で温泉街が作られてるとか。

 

「将来は立派な町が出来るかも知れない。後日、俺と共に視察に来てくれないかな?

第1ビオトープと第2ビオトープの研究が有れば、世界中の食料問題も解決出来るかも知れない」

 

日本は第1ビオトープの研究データのお陰で、食料自給率100%を越えてる。しかし、世界中では食べるものに困る貧困国も有り、そんな所に住む人達にも元気に美味しい食料を総理は分け与えたいのだ。

 

「俺は構いません。お前達はどうだ?」

「俺も行くってばよ!」

「俺も行きますよ!」

 

「有り難う!まあ、これに関しては夏休み以降だ。

此処からが重要な話で、今月に急遽だがパンゲアの事に関して神話サミットがアメリカで行われる。

俺と天照様が参加するから、君達には護衛で来てほしい。頼めるかな?」

 

イタチ率いるこの世界での第7班。神話サミットに護衛として参加する。

 

(えっ!?護衛要ります!?えっ!?ふぇっ!?俺、足手まといよ!!クソザコナメクジだよ!!)

 

匙が心でツッコミを入れた。

 

総理 RX…この小説最強の人物。

 

天照様…理不尽!

 

イタチ先生…チート

 

ナルト…チート。

 

(護衛…ナルトとイタチさんだけで良いだろ!!)

 

頑張れ匙!負けるな匙!!君のツッコミライフはこれより完全起動するのだから!!

 

 




次回!サミットまで時間がある日。

イタチ「勝負だ…トリコさん」
トリコ「おう!!」

イタチチーム(イタチ、ナルト、匙、鮮花)VSトリコチーム(トリコ、カービィ、一誠、??)のカブト虫捕獲対決!?

匙、一誠「良い歳した大人が一番はっちゃけてるよ!!」



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主なキャラ紹介

遅れたキャラ紹介


日本政府

 

内閣総理大臣 南光太郎。

 

この作品最強の人物。ぶっちゃけ、彼に勝つのはどうあがいても不可能である。太陽光が有る限り何度でも復活し、太陽光を塞いでもキングストーンの力で何度でも復活する最強の総理。

その正体は仮面ライダーブラックRX。御存知、最強の仮面ライダーであり、10年前に正義の味方に憧れた魔術師殺しが召喚した本当の正義の味方。唯一の弱点は音痴、そして色々をゴルゴムとクライシスのせいにする。経歴はステーキ屋の店主→冬木市議員→内閣総理大臣。

 

日本の懐刀 うちはイタチ。

 

宮内庁に所属してるイケメン。日本の懐刀であり、日頃から任務で忙しいお兄さん。日本政府の中でも最強クラスの実力を持っている。現在、教え子3人を率いて第7班を結成した。

その正体は大人気漫画 NARUTOの敵かと思えば超聖人なお兄ちゃん うちはイタチその人。10年前に麻婆豆腐大好きな神父が召喚した。しかし、この世界に来てからグルメ細胞に適合し、実質の永遠の万華鏡写輪眼になったりとウルトラ強化……今ならマダラ倒せんじゃね?

 

一応の外務省職員 八雲紫。

 

外務省に席だけ置いてる金髪巨乳美女の妖怪。境界を司るスキマを自在に操り、転移や物質の転送など自由自在。あと愉悦部。

その正体は東方Projectに出てくる八雲紫その人。10年前に『優雅たれ』な人が英雄王と間違えて呼んじゃった。

 

美食家であり農林水産省職員 トリコ。

 

農林水産省で仕事をしながら獲物を狩り、美食家として働くmuscleな男。最近は専属の料理人兼弟子を取り、弟子を指導しながら過ごしてる。

その正体は人気グルメバトル漫画 トリコの主人公のトリコ。原作主人公がおっぱいから、ツッコミ料理人兼美食家に変えたのは大体、この人が原因。

 

風呂専門建築家 ルシウス・モデストゥス

 

何処から見ても俳優の阿部寛さん。風呂に関わる事のスペシャリストであり、時さえも越える。

その正体はテルマエロマエの主人公のルシウス…しかも実写。もうすぐ出てきます。因みに10年前はキャスターと呼ばれた。

 

農林水産省長官 千手エンマ

 

はっちゃけ系列に出てくるヤヴェー奴。彼が出てくる作品は決まってレオナルド君が殆んど出てこない。日本にグルメ細胞あったり、ポケモン居たり、五大精霊居るのは彼の責任!!しかし、日本の食料問題を解決したり貢献はしまくってる模様。

 

税関最強 ジャネットさん

 

成田空港最強の税関職員。彼女と出会った入国者は平等の元に、調べられる。

その正体は事前に救われた原作ジャンヌ(笑)さん。彼女は誰だろうと税関チェックを行い神だろうとチェックして判子を押す。税関では誰も彼女に敵わない…RXだろうと!

 

ツッコミ2人。

 

兵藤一誠。

 

トリコの弟子。料理の才能に目覚め、更にグルメ細胞も宿してパワーアップ。だが、彼の胃は日頃からツッコミでヤヴェー。

 

匙元士郎。

 

イタチの教え子。原作と違い、忍術とチャクラの使い方を目覚める。そしてそれ以上にツッコミの才能に目覚める。彼の胃は日々オーバードライブである。

 

 

ツッコミ2人の仲間達

 

蒼崎ナルト。

 

千手エンマと魔法使い蒼崎青子の子供。勘違いされるかも知れないが、彼はうずまきナルトでは有りません!

とは言え天照大御神(fate)の分霊である荒神を産まれたばかりの頃に悪魔に拉致され、宿されてリアル九尾の人柱力に成った模様。

生まれつき、グルメ細胞を宿してる為か大技の忍術や尾獣化等の天照大御神の力を使う度にカロリーをかなり消費する。母親同様、物凄く食べる。

 

黒桐鮮花。

 

ナルトと匙のチームメイトでイタチの弟子。本来なら蒼崎橙子の弟子になる予定だったが、彼女の紹介でイタチの弟子に成った。火遁の術を好んで使う。

最近…グルメ細胞を宿してる疑惑が?

 

蒼崎青子

 

ナルトの母親。魔法使いであり、孤児院 千手の家を営んでる。この世界では髪の毛が赤くなった訳はグルメ細胞のせいである。

 

孤児院 千手の家。

 

原作キャラの孤児達や、ジャンプ作品(最近)の子供達が暮らしてる。職員のシスタークローネの顔芸は一見の価値有り。仮に襲撃すれば門番のバトルウルフに攻撃され、庭のポケモン達に攻撃され、運が悪ければ青子+エンマさん+ナルトが降臨する。この孤児院では裏側の行いは勿論、様々な事で居場所を失った子供達を保護しては育ててるのだ。

 

主な職員は琥珀さん、翡翠ちゃん、シスタークローネ、岩柱さん、黒歌さん、富岡さん等々。

 

主な子供達は匙、匙の弟妹、善逸、山の王、朱乃さん、エマ、ノーマン、レイ、コニー、カナヲ、蝴蝶姉妹、夜凪景とその弟妹、等々。なお、男の子の子供達ではナルトが長男である。

 

 

 

某堕天使総督(片玉、ED)

 

「こんな…筈じゃ」

 

日本に喧嘩を売った結果、ナルト一人でボコボコにされて天照大御神の去勢拳を受けて片玉に成る。トドメにEDに成る呪いをかけられた。現在は伝を頼って北欧神話に亡命した。

 

某天使長

 

「シュールストレミング((( ;゚Д゚)))」

 

日本に喧嘩を売らなかった結果、月1のシュールストレミング寄贈だけで済む。英断。

 

某魔王少女…現激臭少女

 

「違うのよ…違うのよ…弱小国じゃなかったの?」

 

日本に喧嘩を売り、日本が誇る精鋭部隊(実力3割未満)で国を3時間ちょいで滅ぼされた魔王ちゃま。更に本人にはシュールストレミングさえも超えるドドリアンボムの一撃を受けて、この世で最も臭いキャラに成ってしまう。無念!!

 

 

 

 

 

 

青いツナギの男

 

「俺はノンケでもイカせられるさ!」

 

ハッテン場の主。彼には男では絶対に勝てない。自動車修理工で働いている。もうすぐ出てきます。




因みに冬木の聖杯が綺麗?に成ったのでマリスビリーがキャスターことルシウスを呼びました(笑)


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カブト狩りじゃぁぁぁあ!!

最強の虫取が始まる


「カブト狩りじゃぁぁぁあ!!」

 

7月某日の土曜日。第1ビオトープにナルトの雄叫びが響いた。

 

右手に虫取編み、肩から虫籠を提げて準備は万端。全てはカブト虫を捕獲する為である。

 

そんなナルトを見て匙は苦笑いを浮かべていた。と言うのも今日は修行目的で第1ビオトープにやって来たのではない。全てはカブト虫を捕まえるためだ。カブト虫は年頃の子供達にとっては勲章であり、命の大切さを学ぶための教材としても使える。ナルトは孤児院で暮らす弟や妹達の為にも数多のカブト虫やクワガタが必要なのだ。

 

「イタチさんと鮮花もなんとか言ってくれ」

 

匙はナルトの他に、イタチと鮮花と共にやって来た。匙は下はジャージに上はTシャツとやる気の感じられない服装である。

しかし、イタチと鮮花は違った。2人ともナルトと同じく装備を固めており…鮮花は麦わら帽子を被って日焼け対策もしてたのだ。

 

「「カブト狩りじゃぁぁぁあ!!」」

「お前達もかよ!?」

 

地面を蹴り、カブト虫やクワガタを乱獲する為に走り出すイタチにナルトに鮮花。しかし、彼等の道中を邪魔するようにドスジャグラス(でっかいイグワナ。捕獲レベル3)

 

「螺旋丸!!」

「千鳥!!」

「燃えちゃえ!!」

 

しかし、ドスジャグラスはナルト、イタチ、鮮花の見事な連携攻撃を受けてすっ飛んでいった。

 

「ドスジャグラスが何をしたって言うの!?なんで皆、ヤル気満々なの!?誰か教えてぇぇぇぇえ!!」

 

匙の疑問は永遠に晴れない。残念だ。

 

 

何故かと言うと…全ては先日まで遡る。

 

ある日のこと、ナルトは自宅である孤児院 千手の家でベーコンの葉を食べながらテレビを見ていた。テレビではカブト虫特集が行われており、奥多摩等でもカブト虫が人気で良く人が訪れていると言う。

 

「カブト虫か…」

 

カブト虫の寿命は短い。幼虫の期間を含めても1年あるか無いかだ。飼育も犬や猫を買うのと比べたら非常に簡単であり、カブト虫は夏の教材として子供達に命の尊さを教えるのに優れた生き物だ。何より、子供達の良い刺激に成る。

 

「お兄ちゃん!私、カブト虫が欲しいな!」

 

ふと、そう言われてナルトは後ろを振り向く。そこには今年で12歳に成る外国で保護した少女…触覚のようにピコピコと動くアホ毛が特徴のエマが居たのだ。

 

「カブト虫?クワガタは?」

「クワガタも欲しい!それにさ…テレビで見たけど、海外にはカッコ良いクワガタやカブト虫が居るんだって!

コニーや皆も喜ぶと思うよ!」

 

海外にはギラファノコギリしかりヘラクレスしかりコーカサスしかり無駄にカッコ良いカブト虫やクワガタ虫が居る。しかし、今から海外に飛ぶのは時間がない。

だが、ナルトは閃く。海外に行けなくても第1ビオトープに行けばスゴいカブト虫やクワガタ虫が居るのでは無いかと?

 

「良し!お兄ちゃんに任せとけってばよ!」

 

こうしてナルトは行動に出た。イタチに相談すると、イタチも弟を持っていた身ゆえにサムズアップしてノリノリで参加してくれたのである。しかも、有給を取って。

 

 

 

一方、第7班が第1ビオトープでカブト虫やクワガタを探してる頃。彼等も第1ビオトープにやって来て捜索を行っていた。

 

「一誠、カービィ。今では昆虫食も大真面目に研究されてるんだぜ?」

 

そう、トリコ率いる一行である。彼等の目当ても昆虫。しかし、ナルト達と違ってトリコ達は食べる為にやって来たのだ。トリコも言ったように昆虫は近年、新たな食料として注目されている。直ぐに増えて直ぐに成長するし、尚且つ栄養価が非常に高い。今では昆虫を用いた栄養補助クッキーやプロテインバー等も売られており、見た目だけでは昆虫だとは分からない。

とは言え、それは近年の話であり昔から昆虫は日本でも食べられてきた。イナゴの佃煮、蜂の子、更には蚕の幼虫やサナギ等々…沢山食べられてきた。

 

勿論、トリコと一誠の目的は加工食品ではない。イナゴの佃煮のように調理してありのままに食べる食材としてだ。

 

「ポーイ!」

「トリコさん。調理するのは俺なので、先ずはマイルドな見た目の虫でお願いしますね」

 

しかし、今回はその一行に見知らぬ男が参加していた。そしてその男の目的は虫を食べる事ではない。ナルト達よりも多くのカブト虫やクワガタを捕獲しては売りさばき、女の子を振り向かせる為のプレゼントを購入する為である。

 

「待ってろよ…白音ちゃん、レイヴェルちゃん、そして中学の禰豆子ちゃん!!俺がプレゼントを上げるから!」

 

ガクガク震えながら、善逸は魔境である第1ビオトープを歩く。

 

と言うのも善逸は先日、テレビで見てしまったのだ。カブト虫やクワガタは高く売れ、更にオオクワガタ等の稀少な物は高額で取引される事を。カブト虫達をビオトープで手に入れ、売却して、そのお金でプレゼントを買うのである。

 

「あっ!一誠にトリコ先生。それに善逸?」

 

すると、トリコ一行はイタチ率いる第7班とばったり遭遇してしまったのだ。

 

「トリコさん。どうして此処に?」

「俺と一誠、カービィは昆虫の食材目当てだ。まあ、善逸は女の子のプレゼント目当てでカブト虫だけどな」

 

と挨拶をするリーダー同士。そこでナルトは知ったのだ、善逸が自分達と同じくカブト虫を探してる事を。

 

「善逸も?」

「強くて美人(鮮花)と共に行動してるナルト兄貴にはわからネェぇぇよ!!女にモテたい俺の気持ちはよぉおおおおお!!勝負だ!!ナルト兄貴!」

 

善逸、チートレベルのナルトに宣戦布告。確かにナルトには実戦で勝てないが、虫取ならば勝てる確率が有るだろう。

 

「だっ…そうですよトリコさん」

「良いじゃないか!それじゃあ、俺達VSイタチ率いる第7班な!負けた奴は総理が夏休みで帰った時に、総理のステーキ屋を奢ることな!」

 

我らが総理 南光太郎は夏休みの休暇が存在する。歴代の総理はゴルフ等を楽しむが、総理は冬木市で嘗て店主だったステーキハウス…BLACK・キッドで厨房に立つのだ。総理のステーキは旨く、ミディアムの焼き加減で焼いた大きなステーキの上に炙った海苔を置いて海苔にマスタードとケチャップを塗ったRXステーキがお薦めなのだ。

RXステーキは下味と海苔+マスタードとケチャップの他にも自分でかけるニンニク醤油のソースとも相性が抜群で旨いのだ。

 

「俺は構いませんよ…負けませんから」

「此方もな!」

 

その時…一誠と匙は見た。トリコの後ろに赤い鬼、イタチの後ろに赤い大天狗、ナルトの後ろにオレンジの九尾の狐を見たことを。

 

((この3人…もう威嚇してるぅぅぅぅ!!))

 

此処に、最強の虫取対決が始まった。

 




始まった虫取対決。

罠、素手掴み、ノッキング。持てる術を使った昆虫採取が始まり…夜。

トリコ「夏の夜はカレーだぜ?一誠!頼むぜ!!」←専属料理人が居る。

イタチ「BBQだろ?野菜は旨いぞ?総理直伝のRXステーキだ!!」←キャベツ好きな人

何故か料理対決!?


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カブト狩りだぁぁぁあ!!

遂に決着(笑)


始まった第7班VSトリコチーム+善逸による昆虫採取対決。

 

ルールは簡単。捕獲した昆虫の数、及び稀少な昆虫を捕まえた合計ポイントで勝敗を決める。勿論、捕まえれば捕まえるほど、良いのだがそれだけではダメだ。より稀少な昆虫…ヘラクレスオオカブト、オウゴンオニクワガタ等のレア物を捕まえれば更に高得点が得られるのである。

 

第1ビオトープには様々な昆虫が生息しており、中には普段は御目にかかれないレア物と呼ばれる存在も居る。体表がダイヤモンド等の宝石で出来た虫も居るかも知れないのだ。そのような虫は相場自体も高く、カブト虫を100匹捕まえるよりも高得点間違いなしだ。

 

「イタチ先生。何してるんだってばよ?」

 

森林地帯の雑木林。そこをイタチ率いる第7班は捜索していたのだが、イタチは何やら目印を着けて木に何かを仕掛けようとしていた。

 

「カブト虫をおびき寄せるトラップを仕掛ける。ナルト、この前…俺が作っておけと言った物が有るだろ?アレは昆虫の好きな臭いを放つものだ。

カブト虫等は夜行性。今から闇雲に雑木林を探しても見付かる確率は低い。今の時間は地面の中や、木々の隙間に隠れてるからな」

 

イタチの作戦はこうだ。イタチとナルトが先日に作ってきた、カブト虫達を誘き寄せるトラップを木にくくりつけて、それで昆虫を誘き寄せるのである。

カブト虫は夜行性。今の時間は日中の為に、今から探しても見付けにくい。だからこそ、今の内にトラップを仕掛けて夜探すのだ。

 

「先ずはこれから行くか」

 

イタチは懐から口寄せ術式の書かれたメモ用紙を取り出し、何かを口寄せした。それは……物凄く甘い酒臭い臭いがするストッキングであった。そのストッキングには何かが入っており、ストッキングの色が白い為か中が分かる。それは…

 

「うわ!?凄い酒臭い!!イタチ先生!それってバナナですよね!?」

 

鮮花が驚きながらストッキングを指差す。そう、ストッキングの中に入っていたのは色が黒く変色したバナナであった。

 

「そうだ。昔、知人から貰った賞味期限の過ぎてしまった焼酎に二日間着けたバナナだ。これがカブト虫を呼び寄せる罠になる」

 

とイタチは説明し、ストッキングを伸ばして木に巻き付けた。

 

「イタチさん…本当にこれで来るんですか?」

「数年前はこれで来た。去年も奥多摩で確認はしてある」

「アンタ、昨年もカブト虫とってたの!?」

 

なんと、イタチは数年前も去年もカブト虫を捕まえていたのだ。しかも、東京のど田舎こと奥多摩である。

 

 

一方その頃、トリコチームはカブト虫等が生息する雑木林を散策してた。

 

「お前達、カブト虫は樹液を飲むのは知ってるだろ?だが、樹液がどうやって出るか知ってるか?」

 

カブト虫は樹液を食べる。それは最早、一般常識でありカブト虫を少し調べた男子諸君の常識だ。それは当然ながら男子中学生である善逸は勿論、高校生の一誠も知ってる。

しかし、その樹液がどうやって木の表面に出てくるのは知らない。

 

「あっ…そういや、知らないです。アレですか?クワガタやカブト虫が角で木を削って出すんですか?」

「そんなんで出るわけ無いだろ。まあ、虫が関わってるのは間違いないな」

 

すると、トリコは一本の木の前に止まった。そして、一誠、善逸、カービィに見るように木を指差す。そこには樹液が出ており、昼から活動してる蝶々やカナブン等の昆虫が樹液を飲んで食事を行っていた。

 

「この樹液だが、実は2種類の幼虫が木を傷付けて出している。

1つはカミキリムシの幼虫だ。カミキリムシの幼虫は木の中に住み、木を食べて大きくなる。その過程で木が傷付き、樹液が出るわけだ。しかし、カミキリムシの幼虫は自分の意思で出している訳ではない。

だが、自然界にはこの樹液を狩りに利用する為に木を傷付けて樹液を出し、集まった虫を補食する奴も中にはいるんだよ」

 

すると1匹の小さな蝶が木の皮の隙間に呑み込まれ、姿を消してしまった。樹液に夢中だったとは言え、呆気ない。

 

「それがコイツ、ボクトウガの幼虫だ」

 

トリコは木の皮…小さな蝶が呑み込まれた所を捲る。そこにはミールワームのように喰らう為の顎が有る芋虫が居たのである。

 

「蛾!?蛾の幼虫なのに肉を食べるんですか!?」

「雑食だ。ボクトウガの幼虫は木を食べて樹液を出し、その樹液を利用し、樹液に集まった小さな虫を食べるんだよ」

 

ボクトウガという蛾の幼虫が居る。この幼虫の存在は昔から知られていたが、この幼虫の恐ろしい生態が明らかに成ったのは最近の事だ。

ボクトウガの幼虫は木を食べてわざと樹液を表面に出す。この表面に出した樹液を利用して狩りを行い、小さな昆虫を食べて栄養分にしてたのだ。

 

勿論、大きなクワガタやカブト虫、デンジャラスな強さを持つ蜂等は襲えない。そんなカブト虫達はボクトウガの幼虫が出した樹液を利用して飲むという事だ。

 

「当然、ボクトウガの幼虫はカブト虫等は襲えない。返り討ちに逢うからな。だが、カブト虫はボクトウガの幼虫を出した樹液を美味しく頂く訳さ。自然は良く出来てるだろ?

それに、この木の下には高確率で…」

 

トリコは木の下を掘る。そこには沢山のカブト虫が眠っていたのだ。

 

「「うひょおぉおおお!」」

「ぺぽーーー!」

「樹液を出す木の下には、良くカブト虫が寝てるのさ。先ずは俺達のリードだな」

 

カブト虫はまだ寝ぼけており、捕まえ放題。それ故か、善逸は勝ち誇ったように笑みを浮かべた。

 

「計画通り!!」

 

だが、そんな善逸とは違って一誠は……

 

「なんだろう…物凄くフラグな気しか成らないんですけど」

 

 

 

 

何はともあれ、普通のカブト虫だが30匹ほど捕まえたトリコチーム。一先ずお腹も空いたので今回のキャンプ地である草原にやってきたが、そこには…

 

「遅かったな…」

 

BBQの準備をする第7班の姿であった。しかし、BBQの準備を行ってる彼等の後ろには…見事にノッキングされて捕獲された巨大な昆虫アルセルタス(捕獲レベル2)、アルセルタスの雌であり巨大な蠍のような昆虫ゲネルセルタス(捕獲レベル60)が生け捕りにされて放置されていたのだ。

 

「あの……何ですか?そのモンスターは?」

「えっ?だって…昆虫採取対決でしょ?だから、強い昆虫を捕獲したのよ!……主にイタチ先生とナルトが」

 

と鮮花は言った。確かにアルセルタスもゲネルセルタスも昆虫に分類されるがアルセルタスは体長2メートル程、ゲネルセルタスに関しては18メートルを超えている。最早、昆虫と言うよりも別の惑星から飛来した生物兵器である。

 

「一応、昆虫だし…ありだってばよ!」

「んな訳…あるかぁぁぁぁあ!!」

 

草原に匙の叫びが木霊する。

 

「「えっ?」」

「えっ?じゃねぇぇぇよ!これ、何処から見てもモンスターだろうが!!

アルセルタスはともかく、ゲネルセルタスなんて生物兵器じゃん!戦車じゃん!!昆虫じゃねぇぇだろ!!」

 

そう、最早…ゲネルセルタスは昆虫の領域を超えている。そんなデカブツも得点に加えるても良いんだろうか?

 

「いや、良いだろ。虫だしな」

 

とOKの意思に賛同したのはトリコであった。

 

「トリコさん!?」

「だってアルセルタスとゲネルセルタスは虫じゃないか。それにアルセルタスは栄養満点で旨いぞ。カニみたいな感じでな」

「「「喰えるの!?コイツ、喰えるの!?」」」

 

驚愕の事実、アルセルタスは旨い。まあ、良く雌であるゲネルセルタスがアルセルタスを食べてるので旨いのは間違いないだろう。

 

「虫取対決が終ってから食べます?」

「おっ良いな!」

 

アルセルタス…実食確定。

 

 

しかし、トリコチームも食事の準備をしないといけない。だが、既に我等がコック 一誠は料理の献立は決まっている。それはなんと、やはりと言うか…日本人の大半が大好きなご飯である。

 

「トリコさん、カービィ。カレーで良いですか?材料持ってきましたし!」

「「待ってました!」」

「ペポー!」

 

そう、カレーである。やっぱり、日本人は殆んどカレーが大好きなのだ。

カレーはインド発祥の料理であり、その後にイギリスに渡ってシチューの要素を取り入れて、日本人が良く知るあのカレーライスに成った経緯が有る。勿論、一誠が今から作るのは日本人に馴染み深い方のカレーライスだ。

 

「事前に下味を着けた野菜を寸胴で炒め、香りが増したら此処にスープを入れる。煮込んで灰汁をとって…カレー粉を投入!」

 

料理人一誠の手際の良さから瞬く間に仕上がるカレー。その臭いを嗅いだ為か…

 

「「「うまそ!」」」

 

グルメ細胞を宿した影響なのか、ナルトとイタチ…そして何故か鮮花が反応してしまう。しかも、口からドバドバとヨダレを滴しながら。

 

「なにやってんの!?3人とも!!イタチさんなんて、元の世界の面影が無いんですけど!!未だBBQの準備が未だでしょ!!」

「そうだった、危ない危ない」

 

キリッと元のイタチに戻ったイタチは準備を再開させ、炭火に火を起こした。金網が充分に温まり、イタチは1枚の下味が着いたステーキ肉を焼き始める。

焼き色が着き、ひっくり返して再び焼く。裏面を数秒焼いて色が着いたら弱火の所に移動させる。そして、今度は野菜を強火の所で焼き始めたイタチ。その野菜は今が旬のトマトとモヤシであった。

 

「このトマトはネオトマト、新鮮で旨いぞ。そしてモヤシは餅肌モヤシ…モチモチしていて美肌に良いんだ」

「美肌に良いんですか!」

 

鮮花、美肌に良いと聞いて反応する。

 

野菜も焼き上がり、イタチはミディアムの焼き加減に成った肉と野菜を更に盛り付け…今度は海苔を軽く炙る。海苔を軽く炙り、肉の上に盛り付けた。そして…マスタードでRXのマークを海苔に描く。

 

「総理直伝、RXステーキだ!」

「それ、今此処で出すの!?夏休みに皆で食べに行くんでしょ!!」

 

今度は一誠のツッコミが響いた。

 

因みにRXステーキは実在します。総理を演じた俳優 倉田てつをさんがオーナーを勤めるステーキハウスで食べれます。しかも、運が良ければ倉田てつをさんが直々に焼いてくれますよ!

 

 

 

腹拵えを済んだ後、地獄が始まった。

 

「トリコさん!!すまないが…このプラチナコーカサスは俺達が捕まえた!!火遁鳳仙花!!」

「だったら、このゴールデンヘラクレスは俺が貰った!フライングナイフ!!」

 

ド派手に技を決め、珍しい昆虫を捕まえる保護者2人。もう、ビオトープで無ければ間違いなく生態系が崩壊するだろう。

 

「ダイヤギラファは貰ったってばよ!」

「ぺぽーーー!!」

 

なんか、オレンジ色のチャクラを纏い…チャクラで構成された羽織を羽織ったナルト…モード天照というモードを使い、神速でカブト虫やクワガタを乱獲する。

カービィもナルトの影分身をコピーしたのか、狐耳に尻尾が9本生えていた。此方も同じく神速でカブト虫を捕獲していく。

 

「善逸!悪いけど、このルビーヒラタは貰ったわよ!」

「やってんやんよ!!目の前におっぱい2つ、お尻が1つ有るんだぁぁあ!!」

 

実力差は有るが、善逸はどさくさ紛れに鮮花にセクハラをするつもりなのか、やる気に満ち溢れている。

 

「「これ…絶対、虫取じゃない!!」」

 

森の猛獣達が逃げ出し、一誠と匙はそうツッコンだ。

 

 

そして肝心の結果だが、ゲネルセルタスのポイントが響いたのかイタチチームの勝利であった。

 

 

 

 

 

「えっ!?第1ビオトープの生き物って事前に申請しないと、お持ち帰り出来ないの!?

白音ちゃぁぁぁぁん!!禰豆子ちゃぁぁぁぁん!!」

 

そして善逸は事前申告をしてなかった為か、カブト虫をお持ち帰り出来なかった模様。残念!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「首相…いや、親父。飛行機の手配が出来たぞ」

「グララ…それじゃあ、ウェイバー。行くか」

 

神話サミット。イギリスの首相も動き出す。




次回!神話サミット…はい、イギリス首相は彼です


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神話サミットだってばよ

いざ…アメリカに!!


「俺…凄い体験をするんだな…」

 

匙は唖然とし、目の前の物体を見上げる。その物体とは航空機なのだが、一般人は通常乗り込む事が出来ない。それもその筈、その航空機は政府専用機。普通は皇族や総理大臣位しか使えない代物なのだ。

 

その政府専用機を前にして、匙は着替え等を入れたボストンバックを落としてしまう。無理もない。事前に聞いていたとは言え、実際に目にしてしまえば驚いてしまうだろう。

 

どうして匙が政府専用機を見上げてるのか?それはこれから乗ってアメリカまでひとっ飛びする為である。アメリカで神話サミットが開催され、匙はイタチ率いる第7班の仲間達と共に総理と天照大御神の護衛をするのだ。とは言え、チート最強な総理と理不尽な天照大御神の護衛はぶっちゃけ要らず…どちらかと言うと2人を戦わせない為の護衛という解釈も出来る。

 

「おーい!匙?早くするってば!」

 

と…声が聞こえ、匙は声の方を見る。機内に入る為の階段にはナルト達が登っており、後は匙だけである。

 

「今行くよ!」

 

匙はボストンバックを拾い、ナルト達の後を追うように政府専用機に乗り込んだ。

 

日本神話最高神 天照大御神。日本国内閣総理大臣兼仮面ライダー 南光太郎(仮面ライダーブラックRX)。日本国宮内庁皇宮警察が誇る日本の懐刀 うちはイタチ率いる第7班(イタチ、ナルト、鮮花、そして匙)は神話サミットに参加する為に、アメリカに向けて政府専用機で飛び立った。

 

政府専用機は別名、空を飛ぶ官邸とも呼ばれる。その為か中は非常にゆったりと出来る席が有り…総理や天照は勿論、ナルト達もその席でくつろいだ。

まあ、それも良いだろう。そもそも政府専用機を攻撃する奴は先ず現れない。現れるとすれば間違いなくテロリストだが、仮に現れて政府専用機を撃墜しても瞬時にイタチが完成体スサノオを展開するので無駄に成る。

 

いや、それ以前に絶対にテロリストが攻撃してこない訳が物理的に存在していた。それは…

 

「おい…ちょっと待て!?なんじゃあ、ありゃ!?」

 

スピリット・オブ・ウィンド。五大精霊の一体であり、風を司る神さえも倒しうる精霊。と言うか、能力が風関係に関する物なので、普通に神滅具?なにそれ美味しいの?という強すぎる力を持ってるのだ。

そのスピリット・オブ・ウィンドが政府専用機と並走するように飛んでいる。正に、最強の護衛と言えるが…

 

「む?アレ?俺が父ちゃんから高校入学の祝いにくれたんだってばよ」

「エンマさん!?記念とは言え、ナルトになんつー物プレゼントしてんの!?核兵器真っ青だよ!台風で核兵器何百倍以上のエネルギー持ってるんだよ!!」

 

なんという事でしょう。そのスピリット・オブ・ウィンドはナルトの個人所有だったのだ。

 

「下手したら、台風は核兵器万倍の力を持ってるんだよ!?その台風をポンポン産み出せるコイツは下手をすれば、五大精霊最強かも知れないんだよ!?」

「大丈夫、大丈夫。アースなんてブラックホール作れるし」

「五大精霊全員、精霊って領域じゃねぇぇぇぇえ!!」

 

政府専用機に匙のツッコミが響いた。彼のツッコミは今日も絶好調である。

確かに匙の言う通り、五大精霊は全てぶっ壊れの強さを誇る。ウィンドは台風、冷却等。レインは温度調整(絶対零度から何千以上)等の水に関わる物。アースは重力操作、質量操作、振動操作……一番ヤヴァイ。サンダーが雷…電気に関わる事、今では電磁波等や電子機器も自由に操れるので1人で近代文明を秒で滅ぼせる。ファイアーが炎。

 

まあ、そんなぶっ壊れである五大精霊のスピリット・オブ・ウィンドが護衛してるなら道中の旅は安全だ。

 

「道中に攻撃してくる愚か物は居ないだろう。折角だ、神話サミットに参加する他国の要人の資料を渡す。各自、目を通してくれ。

何か、分からない事が有れば言ってくれ。答えられる範囲なら教えてやる」

 

だから、移動時間を使って神話サミットに参加する要人達の顔を覚えれる事が出来るのだ。

本来ならば数日前から覚えておくのがベストだ。しかし、神話サミットは各国の神話の神々が護衛を引き連れてやってくる。流石のイタチと言えど、誰が参加するのか調べるのに時間がかかり資料がギリギリに成ったのだろう。

 

「ありがとうございます」

 

資料の冊子はそこそこ分厚く、ナルトと鮮花は貰った瞬間にページを開いて読み進める。そんな2人を見て匙もページを開いて読み進めるが…

 

ギリシャ神話 ゼウス。ギリシャが誇る下半神。星座の動物は大半、ゼウスが浮気を偽造する為に変装した姿である。今でも女に目が無いが、過去に外交で日本の地獄にやって来た際に集合地獄の美女獄卒に手を出そうとして鬼神に倒され、更に天照様の手でEDの呪いをかけられる。その為に、胸などをしれっと触ってくる恐れが有るが起たないので強姦等はやってこない。

神秘の秘匿が明かされる前はアザゼル(笑)の案内で北欧のオーディンと共におっパブとキャバクラに日頃から通ってた模様。

 

北欧神話 オーディン。北欧の主神であり北欧の下半神。神器マニアであり、悪魔の娯楽だったレーティングゲームの大ファンだった。故に我々が三大勢力を天界だけにした際に、真っ先に文句を言ってきた。アザゼル(笑)の紹介でおっパブは勿論、風俗にも通っていた模様。アザゼル(笑)を保護しており、今回の会談ではアザゼル(笑)とワルキューレ13姉妹を連れてくる可能性有り。

 

「ちよっっっっとまてぇぇぇぇぇええええ!!」

「「「えっ?」」」

「えっ?じゃねぇぇぇよ!!何ですか!?この下半神とか、ふざけた書き文句はイタチさん!!大丈夫何ですか!!」

 

匙のツッコミが轟。確かにオーディンとゼウスの説明は少し、アレだった。下半神だったりおっパブだったり風俗だったりと本当に他国の首相の事なのか疑いたくなる程の説明だったのだ。

 

「事実だから仕方がないだろ?」

「事実だとしてもですよ!!」

「強姦日常犯にするべきか?」

「それもアウト!!てか、下半神より酷い!!」

 

確かに事実だとしても、ゼウスとオーディンの説明は酷かった。

 

「匙。ちゃんとした説明の人も居るわよ。イギリスの人とかそうね」

 

鮮花に言われ、匙はイギリス首相のページを開く。そこには…

 

イギリス首相 エドワード・ニューゲート。イギリスの首相であり、第四次聖杯戦争で召喚されたライダーのサーヴァント。総理の次に強かったサーヴァントであり、当然最盛期で呼ばれた。その圧倒的な力は凄まじく、世界を本気で滅ぼせる事が充分に可能である。

だが、彼のお陰でイギリス処か欧州全体は非常に安定だ。魔術師による人体実験もすっかり無くなり、ニューゲートは青子さんと同じく行き場の無い子供を保護してる。

 

イギリス魔法省長官 ウェイバー・ベルベット。時計塔だった所を神秘の秘匿が明かされてから魔法省という行政機関に変わった所の代表。彼は第四次でニューゲートのマスターだったが、ニューゲートと信頼関係を結び白ひげの事を親父と呼んでいる。物理に特化すれば、最強クラスの魔術師であり、武装色に見聞色そして覇王色の覇気を身に付けている。

 

ルフェイ・ペンドラゴン。アーサー王の末裔であり、今年で中学3年生の少女。ウェイバーの教え子であり、恐らくは付き添いで参加かと思われる。

 

ルフェイ・ペンドラゴンのサーヴァント。人としての真名は不明。ただ、伝説の死にゲー Bloodborneの狩人様だと思われる。敵に回したら死ぬと思え。

 

「エッェェェェエエ!!白ひげ!?白ひげなんで!?えっ!?イギリスにいたんかーい!!」

 

白ひげことエドワード・ニューゲート。イギリスに居たのだった。

 

 

 

そして、政府専用機は無事にアメリカの空港にたどり着いたのだが…

 

「グララ…久し振りじゃねか。早く会いたかったぜ、仮面ライダー」

「うむ!そっちも変わってないようだな!白ひげ!」

 

イギリス首相と総理…見事に再会。

 

 

 

 

 

「ホッホホ!此処がアメリカのホテルかの!のぉ!アザゼル!」

「ああ、そうだぜ」

 

オーディンは付き人であるアザゼル、それにロスヴァイセというワルキューレだ。

 




次回!サミット開始!!集う神々… 果たして匙の胃は持つか!?


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神話サミット 集う神々。

サミット!開始


眠らない街ラスベガス。夜だろうと深夜だろうとネオンサインが輝き、人々が行き交い楽しそうにはしゃぐ。日本の繁華街である渋谷等と比べると、更に過激で楽しそうだ。

 

「俺…スーツなんて初めて着た」

 

ラスベガスに有る五ツ星の最高級ホテル。そこで神話サミットは行われるのだが、そこの割り当てられた日本陣営宿泊するスイートルームの一室で匙はスーツを人生初めて着たのだった。

 

まさかの人生初スーツが神話サミット、しかもラスベガスの匙。多くの神々や各国の首相が集うこの神話サミット。勿論、緊張しない訳がないので匙は内心ガチガチに成っていた。とは言え、匙は一応は護衛。先ず出番は無いだろうし、何かが仮に起きてもイタチとナルトだけで事足りるだろう。

 

アメリカ、イギリス、日本、中国、ドイツ、北欧各国、オーストラリア等の各国は勿論。様々な神話の神々が参加する神話サミット、既に参加する神々の名前だけでゲームやカードゲーム等で名前を聞く人達ばかりである。

 

オーディン、ゼウス、アヌビス、トト、そして日本の天照。この辺りは神話を知らなくても名前を知っている人達は多い。その神々が参加するのだ。

 

「さてと…皆は準備出来たかな?」

 

匙は更衣室として使ってた部屋を出て、皆が待つスイートルームのリビングに向かう。そこには…

 

「うむ!皆揃ったようだな!」

 

スーツ姿の我等が最強の総理、十二単を纏った天照大御神、青いドレス姿の鮮花。ついつい、鮮花の胸の谷間に目が行きがちな匙であったが、ふとナルトとイタチを見る。

 

「なんで2人だけ俺とこんなに違うの!?」

 

匙が仰天の声をあげるのも無理は無かった。ナルトとイタチは匙と違い、執事が着るような燕スーツを着てたのである。しかも、2人ともスタイルが良いためか、滅茶苦茶似合う。

 

「ミコーン!ナルトちゃんとイタチ君のスーツは私が特注で用意しました!勿論、鮮花ちゃんもです!

前からオーダーメイドで用意して、今回のサミットで披露出来ました!匙君のも用意したかったんですが…時間が無くてですね」

 

そう…天照は昔からナルトとイタチの公な場向けの衣装を前から用意してたのだ。と言うのも神仏の存在が公になり、神々もサミットに参加するのでは?と思った天照は神秘が公に成った瞬間即座にイタチとナルト、そして鮮花のパーティー衣装を発注。しかし、匙のは時間の都合で用意できなかったようだ。よし、匙が1年早く神秘を知ってれば、用意出来たかもしれない。

 

「分かってましたよ!コンチクショー!俺だって欲望を言えば、素敵なオーダーメイドスーツを着たかった!」

 

匙の嘆きがスイートルームに響く。しかし、着替えが終ったなら次は会場に移動である。サミットの会談はこのホテルで行われるので、大きな移動は無いのだが早めに動いて損は無い。何より、来てる神々と談笑もとい情報収集を行うのも良いだろう。

 

 

サミットでの会談が行われる部屋の隣の立食パーティーの会場。サミットでの会場が行われるまでは、神々や各国の首相達が話しながら軽食を食べながら、少しの酒を飲みながらその時を待っていた。

 

「うわ、各国のお偉いさん達の表情が固いな」

「仕方がない。何せ、自分達の神々は勿論、他国の神々も居るのだからな」

 

と匙と総理がそう言う。

ドイツやフランスそしてアメリカの大統領と聖書代表で来たミカエルの表情は固かった。ドイツやフランス等は後ろ楯と成ってくれる神話が無く、アメリカには背後に天界が有るが天界は先月の戦争で日本に無条件降伏した事実が有り、嘗ての栄華は無い。

しかも、周囲には神秘が公に成り、神の不在が明かされてから勢力を伸ばしてきた北欧神話にギリシャ神話、更には中国の背後に有る須弥山の帝釈天まで居るのだ。仕方がないだろう。

 

「それに中国の影響力はかなり増してる。神秘の公の事も有るが、アメリカの背後の天界と比べると中国のバックは須弥山。

元からアメリカに次ぐ影響力を持っていた中国の影響力は更に大きくなった。今後は中国の傘下に入ろうとする国も増えてくるだろう」

 

と総理が説明すると、匙は中国の国家主席と帝釈天の方を見る。そこには様々な国のお偉いさんが集まっていたのだ。

 

「経済戦争は間違いなく加速するし、世界情勢も大きくこれから変わるだろう」

「あの…総理?その世界情勢を変えちゃった第一の大きな原因である貴方が言っちゃいます?」

 

匙、遂に日本最強のお方にツッコムのだった。

 

 

「あっ!アレ、アザゼルさんだよな?サミットに来たんだ」

 

「YouTubeで公開された会談で調子に乗るから」

 

「RXに勝てるわけ無いだろ。堕天使ってバカなのか?」

 

「てか、日本のナルト君1人で負けたんだろ?無知って罪だよな。ナルト君がその気なら大地ごと蒸発してるのに」

 

アザゼルはオーディンと共に立食パーティーを楽しんでいたが、聞こえてくる自分への悪口で身体がビクンと震える。

確かにアザゼルは見事に日本を挑発し、3分以内でナルト単騎で自分達の国を落とされた。しかも、戦争の発端と成った三大勢力と日本との会談はスピリット・オブ・サンダーの手でYouTubeを通して世界中に広がっていたのだ。

 

「クッ!俺は世界の事を思ってただけなのによ…」

 

イライラを誤魔化す為か、アザゼルはワインを一気に喉に流し込む。

 

「のお、アザゼルよ。アメリカも美女が一杯だの!」

「オーディンの爺さん…俺はもう起たないんだよ」

 

だが、アザゼルは感謝してる。オーディンが自分達の身柄を保護してくれなかったら、今頃はどうなっていたか分からない。最悪、聖書の冥界消滅と同時に消えて無くなる運命だったかも知れなかったのだから。

 

「オーディン…」

「わかっておるよ。パンゲアの覇権、そして禍の団に関してもな」

 

 

 

 

 

そして時間に成り、会談が行われる場所で神話サミットの会談が始まった。勿論、メインディッシュであるパンゲアの事に関しては最後に後回しである。

 

「所で日本よ…ワシはレーティングゲームのファンだったのじゃが…」

 

オーディンは最初にそう言った。確かにレーティングゲームはオーディンの趣味であり、悪魔の娯楽だ。だが、日本が悪魔の国を滅ぼしてからはレーティングゲームも開催されていない。

 

「ミコーン。それに関しては謝るつもりはありませんよ?レーティングゲームが好きならば、貴方が主体で開催して見ればいかがですか?」

 

天照の言葉にオーディンは考える。確かにレーティングゲームが出来ないならば、自分達で行うのは良いだろう。

 

そんな感じの話が少し進んだ時、アザゼルが手を上げた。

 

「禍の団という組織に対して話が有る。奴等は世界を滅ぼしかねないテロリストだ」

 

 




アザゼルは語る…テロリスト禍の団。そして、パンゲアに関しての話も進む。


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マッチポンプだなbyイタチ先生

明らかになる禍の団


「禍の団?なんだ…その明らかに三下のような名前は?」

 

誰が言ったか、アザゼルの言葉に対してそう反応した。禍の団、初めて聞くその名前にサミットに参加した首脳達と神々はザワザワと騒がしくなる。

しかし、周りが騒がしくなっても冷静さを保つ人々も居た。冷静さを損なわず、冷静に耳を傾けて居たのはアザゼルの上司であるオーディン、ニューゲート率いるイギリス御一行、中国の首脳と帝釈天、そして天照大御神と最強のてつをこと総理率いる日本代表だ。

 

「ワシが言おう。禍の団は簡単に言えば、世界を混沌と破滅に向かわせたいテロリストだ。

ワシとアザゼルも調べてはいるが、敵の全貌はまったく見えん。ただ、分かるのは各々別の思想を持った派閥が存在して各々の目的で動いてること、堕天使、神器持ちの人間に魔術師、様々な存在が構成員として所属していること、そして…禍の団のトップはオーフィスというドラゴンだ。此処まで来たら、お主達も敵の恐ろしさが分かるであろう?」

 

オーディンとアザゼル曰く、禍の団とは簡単に言えばテロリストだ。なんの目的で破壊的なテロリズムを行うのかは分からないが、少なくとも市民等を殺してるのだろう。

とは言え、日本は今のところは被害は無い。と言うのも日本は一部の許可された例外を除いて転移での入国は不可能。故に、裏側の一般的な移動手段である転移で移動するが日本はそれが不可能。更に日本はGODZILLAが居る海域を無謀にも進むしか密入国の手段が無いのだ(例 コカビエル)。

 

だが、他の国々は違う。イギリスは日本と同じく転移での入国は許可された人物以外は禁止と成っており、被害は出ていない。アメリカ、ドイツ、北欧各国にイタリアは転移での入国がOKであり、被害が出たのだろう。それ故に、ドイツやイタリアの首脳達は…

 

「あの時の襲撃は…禍の団だったのか!?」

 

「霧と共に襲撃してきたが…そう言う事か!」

 

と話してる。しかし、神々は違った。

 

「オーフィスだと!?本気なのか!?」

 

「あんな怪物…停められるのは一部の神々位だ!」

 

オーフィスという名前を聞いてから騒がしく、一部の神はパニックに成ってる。

 

「ああ。そのオーフィスだ…俺は当たり前、北欧神話が全勢力を出しても奴は勿論、奴が率いる禍の団を倒せない。

何時出来たかも分からない禍の団だが、このままじゃ奴等は世界を滅ぼす!!俺はそんな未来は望まない!!頼む…俺達、北欧と和平をこの期に結んでくれ!!禍の団を倒すために!!」

 

アザゼルは頭を下げて、サミットに参加した人々に向けてそう言った。

神々さえも恐れるオーフィスという未知の存在、更にオーフィスと共に行動する禍の団の様々な派閥の存在。確かに彼等がその気になれば、世界すら滅ぼしてしまうかも知れないだろう。

 

「嘘だな。お前は最初から禍の団がどのような存在かは知っていただろう?

誰が作り、何年前から有るのか、お前は初めから知っていた筈だ」

 

だが、場の和平に向けた空気を壊すように声が響く。声の正体は手を上げたイタチだった。

 

「失礼、発言させてもらう。俺はうちはイタチ。一応、宮内庁の皇宮警察だ。

俺は3年前、 禍の団の創設者と交戦し、その男を殺した。その男はサタナエル…グリゴリの幹部だ!」

「てめぇ!!なんでそれを知ってやがる!!」

 

そう…アザゼルの反応から分かる通り、禍の団はサタナエルという堕天使が創設したのだ。

サタナエルは禍の団を率いて過去にテロを起こし、豪華客船を沈めたり、拉致した高校生やその親族を人体実験の被害者にしていた。しかし、彼等は3年前にイタチと中学生だったナルトの手で見事に木っ端微塵に粉砕されたのである。

 

(はっ!?まさか…サタナエルの反応が日本で消えたのはうちはイタチが倒したからか!?)

 

確かにアザゼルは数年前から禍の団の事を知っている。しかも、歴史の闇に屠りたかった真実をイタチにばらされた…その真実は堕天使の幹部が禍の団を作った事であり、アザゼルとしてはそれは絶対に知られては行けなかった。流石に嘘を吐いて誤魔化す事は出来ない。イタチは既に万華鏡写輪眼を発動させており、嘘を見抜く。イタチは誤魔化せなくても口八丁で他の神話を騙して味方に着ける手も有るが、天照やナルトは悪意を判別出来る。

はぁーとタメ息を吐き出し、観念したようにアザゼルは後頭部をかいて話し出した。

 

「確かに…禍の団はサタナエルが創設した。だが、奴は死んだ。誰でもなく、お前の手でな…。

それは過去の話だ。とっとと和平を結ぼうぜ、今の為にもこれからの為にもな」

「それは俺の権限では出来ない。総理、天照様、北欧はこのように言ってますが?」

 

イタチの権限では他国と和平を結ぶ事は不可能。イタチは逮捕の権限を持った日本の懐刀でしか無いのだから。

 

「まあ。私は政治に関しては人間に任せてますので、総理に任せます!」

「うむ!俺としては和平は未だ無理だな、様々な条約を結ぶ前にいきなり和平を結ぶのは余りにも早すぎる。だが、これまで通り、テロ対策には協力しよう」

 

と我等が最強の総理は従来どおり、テロ対策には協力すると宣言。

 

「グララ。イギリスも和平は無理だが、テロ対策には喜んで協力する」

「あっアメリカも同じくです!」

 

とイギリスと日本との同盟国 アメリカも和平は無理だが、テロ対策には協力すると宣言した。

 

(大体、禍の団は堕天使が作り、様々な国や勢力が神器持ちを迫害して産まれたアザゼルのマッチポンプだろうが)

 

とイタチは心の中でぼやいた。

 

 

その後、幾つかの国々は北欧と和平を結ぶ考えを示し、いよいよ話題はメインディッシュとなる新大陸パンゲアに成ったのだが。

 

「取りあえず、暗黒大陸に関してだが…現時点で有るのは安全が取れた所に建築された日本の第2ビオトープ、アメリカのカジノを筆頭とした娯楽施設、宿泊施設等を含めた温泉街だったな。

温泉街に関しては日本が責任をもって行おう。風呂専門の職人でありキャスターのサーヴァント ルシウス君が代表で行っている」

 

(パンゲアじゃなかった!?てか、総理…絶対にHUNTER×HUNTER読んでるだろ!!)

 

「グララ。そうだな、今開拓されてる部分の宿泊リゾートは日本に任せるとするか。

なにせ新世界は広い。未々未知の領域が沢山だ」

 

(いや、パンゲアor新大陸ですよね?イギリスの首相…ぜったいついつい新世界って言っちゃってるよ!)

 

「アメリカも一部のマリーンとエクソシストをパンゲアに派遣しましたが、見たことが無い生物が沢山生息していたと聞いています。

戦車を撫でるような攻撃で破壊したり、火を吐いたり、常識の範囲を越えてます。山脈のような大きなリクガメも居ており、そのリクガメの甲羅こらは未知の金属が取れる鉱脈が有りました」

 

とミカエルは告げる。やはり、パンゲアは危険な領域であり安全が確保されてるのは開拓が今行われてる所、だけなのだろう。

 

「他には日本の第1ビオトープのように、様々な物が食べられるのではないか?と報告を受けております。事実、我々が派遣した先行隊はなんとか仕留めた牛のような豚のような鳥のようなUMAを食べたのですが…物凄く美味であり、ワインが吹き出す間欠泉も有ったそうです!」

 

(パンゲア…完全にドドリアンボムの残したグルメ細胞の影響受けてる!!)

 

ミカエルからの報告を聞いて匙は確信する。間違いなくパンゲアはグルメ細胞の影響を受けていると。恐らくだが、パンゲアが現実世界に戻される際にドドリアンボムが臭いの核爆発をして飛び散ったグルメ細胞が何らかの影響を与えてしまったのだろう。

なにせ、別空間から世界に戻ったのだ。その時にグルメ細胞がパンゲアを調理して魔境に変えてしまった可能性も否定出来ない。

 

「それは安全地帯から200キロ圏内の話であり、パンゲアからすれば未々端っこ。大陸の中央はもっと危険な領域も有るかも知れません」

 

結論、パンゲアの全貌を明らかにするのは不可能。大勢の人々が移住するのは未々先に成りそうだ。

 

((ヤバイ話に入れない。パンゲアの覇権を握ろうとしたけど、これなら俺達もパンゲアに進出して開拓やるべきだった))

 

アザゼルとオーディンさん。話題に入れず、パンゲアの覇権を取ることが出来なかった模様。

 

 

 

その後、サミット1日目が終り…アザゼルとオーディンは護衛であるロスヴァイセを連れずにラスベガスの眠らぬ街を楽しんでいた。

 

「アザゼル!下界のお姉ちゃんは最高だの!」

「全くだな!……俺はもう起たないから出来ないけど」

 

美女と戯れたりカジノをしたり、ロスヴァイセが居れば起こられること間違いなしの夜遊びを楽しむアザゼルとオーディン。

 

美女との胸を触ったり共に酒を飲んだり、カジノで儲けたり楽しい夜だ。しかし、そんな幸せは直ぐに終ることに成る。

 

深夜3時位だろうか?酒でも抜くためにサウナに向かおうとするアザゼルとオーディンの前にソイツは現れた。

 

「やらないか?」

 

声をかけられ後ろを振り向く2人。そこには青いツナギ姿の良い男が立っていたのだ。間違いなく日系人だろう。

ラスベガスに青いツナギ…場違い半端ないが、男はツナギのホックをずらして下げていく。

 

「「「無言は肯定ととらえるぜ?」」」

 

更に男と同じ声が響く。すると、アザゼルとオーディンは青いツナギ姿の男と同じ顔をした男数人に囲まれていたのだ。

 

「影分身。なに、猿真似だが我等ながら巧くいった。それじゃあ、やろうか。所で俺のキンタマを見てくれ…どう思う?」

 

ツナギの男はツナギを脱ぎ捨てる。全裸に成った男のシンボルは金色に光輝いていた。

 

「さあ…やらうぜ!おっと、俺の自己紹介が未だだったな。俺は阿部高和、ドイツは中々良かったよ」

 

「「アァァァァァーーー♂♂」」

 

その時、アザゼルとオーディンは大切な何かを失った。

 

 

サミット2日目。

 

「あの…北欧神話代表は私だけになりました…」

「オーディンは?」

 

2日目、参加した北欧代表は付き人のロスヴァイセだけに成ってしまった。

 

「オーディン様とアザゼルは……早朝5時程、路上で下半身を露出して倒れており…あんだけ夜遊びは止めてくださいって言ったのに!!」

 

ロスヴァイセ…日頃からのうっぷんを晴らすように泣き出してしまう。

 

「そうか…辛かったな」

 

イタチはハンカチを差し出し、ロスヴァイセはそれを受けとる。

 

ロスヴァイセはワルキューレ、別の表現をすればヴァルキリーとも呼ばれる半神半人だ。ワルキューレはその性質から英雄を求める。しかし、今の世の中…英雄は先ず現れない。だが、正真正銘の英雄とも言える程の存在が目の前に居るのだ。その結果、ロスヴァイセの本能が作動した。

 

「貴方が…貴方が私の英雄様なのですね!今、理解しましたよ!!」

「「はい?」」

 

イタチ、ロスヴァイセに英雄認定される。

 

「もしもし?オーディン様?お尻と心が痛む中、申し訳有りません。

私は自分の英雄を見付けました!えぇ、契約どおり私は本日で北欧神話を退職します!!」

 

ロスヴァイセ、電話で北欧神話をスタイリッシュ退職。

 

そしてロスヴァイセは日本政府にノリノリで鞍替えしたのだった。

 

そしてオーディンは知らない。色々有ってワルキューレ全員が日本に移籍してしまうことを。

 

ワルキューレ「日本は英雄の宝庫ですね!」




次回!

トリコチームはパンゲアにやって来た。ちゃくちゃくと出来る温泉街。そこで一誠は彼に出会う

一誠「阿部寛さん?」
ルシウス「私はルシウス・モデストゥス。テルマエ専門の職人だ…今では風呂職人だな」

第四次のキャスターに出会う


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テルマエ・パンゲア

ルシウス…登場!


神話サミットが終ってから数日後。

 

ぶっちゃけ大陸の大きさから考えたら1%程しか発展していない暗黒大陸、新世界…等々の呼び名が有る新大陸パンゲア。

 

そのパンゲアに降り立った3人の男達が居たのだった。パンゲアには現在、即席の空港と港が存在しており、降り立つには飛行機か船を使うか別の何かでやって来るしかない。飛行機と言っても流石にジャンボジェットをパンゲアに飛ばすことは出来ないので、少人数が乗れるプロペラ機位である。

 

「一誠!カービィ!着いたぞ!此処が…グルメ大陸だ!」

 

トリコ率いるトリコチーム(一誠、カービィ)である。勿論、今回は善逸は参加しておらず彼は千手の家でお留守番である。

 

「トリコさん、グルメ大陸じゃなくてパンゲアですよパンゲア。テレビのニュースでも新大陸やパンゲアって明言されてましたし」

「ぺぽーい!」

 

今回、一誠達がパンゲアに降り立ったのはパンゲアの開拓の手伝いだ。パンゲアは発展してる部分は有れど、それは安全が確率された本の一部の部分だけ。未だ人々も移住しておらず、民間人は未だ誰もやって来ていない。

今、パンゲアに滞在してる人は開拓の手伝いをしてる人か建造された施設の職員、建築関係、そして研究員位である。

 

無事に降り立った3人。早速第2ビオトープのグルメ食材を食べて良いが、彼等には顔を出さないといけない所が有る。それはとある人物に会うためである。

 

「それじゃあ、取りあえず温泉街を作ってる冬木のキャスターに会いに行くか!」

 

その人物とはこのパンゲアで温泉街を作るために奮闘している、第四次聖杯戦争のキャスターことルシウス・モデストゥスである。

 

 

 

温泉街予定地。8割程出来上がった温泉街がそこには有った。パンゲアの地熱と地下から湧いた温泉を利用した温泉街、1つの小さな町ほどの大きさをした大規模な観光地と成り得る温泉街である。

様々な特色を持った外湯、足湯、更には飲める温泉、高熱の温泉を利用した食事処は勿論、宿泊施設として和風の大きな旅館等が建ち並ぶ温泉街が其処には有ったのだ。

 

「そこの大理石はアソコだ。そんで、その檜は向こうだ」

 

未だ未完成の温泉街。それを指揮する1人の一見、俳優の阿部寛にそっくりな男が建築を指揮していた。彼の名前はルシウス・モデストゥス、冬木のキャスターであり嘗ては南極にカルデアとかいう物を作りたかった魔術師が呼び出したサーヴァントだ。なお、呼び出した本人はソロモン王を呼びたかった模様。

 

「だんだんと形に成ってきたな。湯~トピアは」

 

湯~トピア…それはルシウスがこの地に作ろうとしてる温泉街の名前である。建造物は8割ほど終っており、既に稼働している施設も有る。その1つである温泉を用いた食堂では温泉を使ってグルメ食材の調理が既に行われているのだ。

 

「おーい!ルシウス!」

 

ふと、ルシウスを呼ぶ声が聞こえる。ルシウスからすれば懐かしい声だ。第四次のサーヴァントは各々の仕事を見付け、好き勝手に生きている。セイバーはステーキハウス店主から市議会議員そして総理大臣に成り、アーチャーは外務省に勤務している、ランサーは農林水産省に在籍して日々旨い物を求め、ライダーはイギリスに渡り首相に成って、アサシンは宮内庁所属で有りながら皇宮警察の一員になるなど大出世だ。日々…男の穴を求めて世界を回るバーサーカー以外は働いているのだ。

当然、ルシウスは日頃から温泉は当たり前、温泉を活かした旅館等の設計や建造を行っているのである。

 

声の方を振り向いたルシウス。そこには懐かしきランサーことトリコ、そして噂で聞いたトリコが弟子にしたという料理人兼美食家の一誠、そしてピンクの可愛いナマモノ カービィが居たのだ。

 

「久し振りだな、トリコ」

「そっちもな。相変わらず、風呂ばっかり作ってるのか?」

「テルマエを作るのが、私の仕事だ」

 

テルマエ=風呂、それを作るのが浴槽設計士であるルシウスの使命である。

 

しかし、ルシウスと遭遇した一誠は疑問がどんどん出てくる。と言うのも、ルシウスの姿は何処から見ても日本で有名な俳優に瓜二つでそっくりだったのだから。

 

「あの…俳優の阿部寛さんですか?」

「違うぞ、平たい顔族の青年よ。私はルシウス・モデストゥス、ローマ出身の浴槽設計士だ」

 

平たい顔族…突如として出てきたパワーワードに唖然とする一誠。

 

「ひっ…平たい…平たい顔族!?」

「平たい顔族は日本人の事だ。我々、ローマ人と比べると顔が平たいのでな」

 

平たい顔族とは日本人の事である。

 

 

 

 

「そういや、総理のおっちゃんっの参加した聖杯戦争ってどんなんってばよ?」

「俺が参戦した聖杯戦争かい?そうだな…」

 

 

 

 

10年前、もうじき11年も前の冬。冬木と呼ばれる日本の街で行われた魔術儀式…聖杯戦争。

 

ドイツでは、それに参加する為に少しくたびれたコートを羽織った男 衛宮切嗣は妻であるアイリスフィール・フォン・アインツベルンと共に参戦するサーヴァントを召喚しようとしていた。

 

「切嗣。英霊を召喚するのに、そんな簡単な魔方陣で良いの?」

 

銀髪の美女 アイリスフィールことアイリは英霊…サーヴァントの縁と成る触媒を大事に抱えてそう言った。

 

「ああ、そうだよ。サーヴァントを招くのは正確には聖杯だからね。僕達は呼び出されたサーヴァントが実体化出来る魔力を提供すれば良いんだ。

アイリ、始めよう。聖遺物を祭壇の上に」

 

切嗣とアイリが使う縁となる触媒はアーサー王が持ちし不死身をもたらす鞘 アヴァロン。エクスカリバーの鞘であり、これが有る限りアーサー王は不死身なのだ。

 

アーサー王を最優のクラスであるセイバーとして呼び出す。

 

だが…実際に呼び出されたのは……

 

「俺は太陽の子!仮面ライダーブラックアールエェ!」

 

日本最強の特撮ヒーローだった。だが、彼を見た切嗣は涙を流し、両膝を着いた。

 

「切嗣!?」

 

無理も無い…RXは切嗣が幼い頃、衛星テレビで見た憧れの英雄だったのだから。

 

「アイリ…大丈夫だよ。もう、彼が居れば完璧だ!」

 

その時、切嗣はチートに出会った。

 

 

一方…冬木の大きな屋敷でも

 

「あの…英雄王ですか?」

「だれよ?そのエロゲーに出てきそうな名前。私は八雲紫、そうね気軽に紫さんと呼んでも良いわよ?」

 

「ハサン…では無いな?」

「木ノ葉隠れの忍…うちはイタチだ」

 

優雅な人は見当違いのサーヴァントを呼び出してしまい、両膝を着いて愕然してしまい、その様子を見た彼の弟子である神父がニヤニヤしてた。

 

そして、冬木の森の中でも…

 

「あわわわ!?僕…わっ私がお前のマスターだ!」

「グララ。楽にしろマスター」

 

後の物理最強魔術師は心のオヤジに出会った。

 

「蟲を掘るのも良いな!」

「ノーーー!!」

 

そして間桐の蟲爺さんは阿部さんに掘られた。

 

 




次回!アンケート計画…第一弾!RX降臨!!

RXが冬木に降り立った。


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RX 冬木に立つ

サーヴァント集う


「此処が日本…切嗣とセイバーが産まれた土地なのね」

 

熊本空港。そこに偽造パスポート(当時の裏側では当たり前)を使ってアイリ、切嗣、メイドのホムンクルス2人であるセラとリズ、そしてRXこと南光太郎が降り立った。

 

「僕は幼い頃に海外に逃避行したけどね。でも、僕らのヒーローは生粋の日本育ちださ」

「この世界はゴルゴムやクライシスの侵略は無かったのか、実に良かった。

だが、それでも許すことのできない悪は居るものだな。己クライシス!」

 

本来なら切嗣とアイリは戦闘補佐から雑事を含めて、多くのホムンクルスを連れてくる予定だった。しかし、それは叶わぬ夢だ。と言うか、今後の為にアインツベルンという魔術師の家系は物理的に消し飛んだ。そう、消し飛んだ。

切嗣とアイリは今回の聖杯戦争が終れば、とっととアインツベルンと縁を切るつもりだった。しかし、それはアイリの体質上絶対に不可能だった。アイリはこの聖杯戦争で死ぬことが決まっていた。と言うのも、アイリは聖杯その物であり、サーヴァントが脱落する度にその魂を取り込み、願いを叶える為の糧にする。それはサーヴァントが脱落する度に、アイリが人間では無くなることを示していた。

 

しかし…当然ながらこの最強のヒーローがそんな事を許す筈が無い。

 

『貴様は絶対にゆ゛る゛さ゛ん゛!!』

 

我等がRXである。しかも、アイリは現在妊娠しており、そのお腹の子供もアインツベルンの当主の手で弄くられ…調整されていた真っ最中だったのだ。幸せな未来を歩む筈の母子を救うため、我等がヒーローはアインツベルンの当主をRXパンチで粉砕。その後、アインツベルンと仲の良かった悪魔の皆様も来たがリボルケインで木っ端微塵に粉砕。

 

『キングストーンフラッシュ!!』

 

そして必殺 キングストーンフラッシュでアイリとお腹の子供を健康体にして聖杯と分離、切嗣夫妻と共に来ることを選んだホムンクルスの2人もキングストーンフラッシュで健康体にして万事解決。

 

因みに他のホムンクルスの皆様は切嗣指導の元、ネット及び監視カメラ、ドローン等の最新技術を用いた情報収集を担当してくれる。

 

「願いの為とは言え、殺し合いはしたくない物だ」

 

光太郎が嘆くのも無理はない。聖杯戦争は7組のサーヴァントとマスターのペアが最後の1組に成るまで殺し会う。そして、最後の1組は願いを叶えられるのだ。

しかし…光太郎には聖杯で叶える願いがない。強いて言うなら受肉だが、受肉は光太郎がその気なら直ぐに出来る。光太郎が受肉と言うのには訳が有る…クライシスやゴルゴムと比べると底辺のような存在だが、三大勢力の正義で犠牲に成る子供達が多いのだ。そんな犠牲に成る人々を救うためにも光太郎は受肉を目指すのである。

 

「出来れば…他のサーヴァントも俺と同じく、そこまで聖杯が必要でないサーヴァントだったらな」

 

光太郎はそう言い、切嗣達と共に冬木を目指すのだった。

 

 

「くそう!!何故だ…なんで出てきてくれない!!ソロモン王!!」

 

冬木の高級ホテルで1人の男が嘆いていた。男の名前はマリスビリー・アニムスフィア。魔術協会こと時計塔で名を列ねるロードの1人であり、今回の聖杯戦争では金銭事情のどうしても必要な件の為に参加したのだ。

キャスターとしてソロモン王を呼び出し、彼の力で聖杯戦争を楽勝に優勝するつもりだった。ソロモン王の指輪も聖遺物として用意したし、準備は万端だった。だが、現れたサーヴァントはキャスターだがソロモン王でもましてや魔術とは無関係の……

 

「どうしたマスター?なに、私は英雄のように戦えないが兵役の経験は有る!テルマエ作りなら任せておけ!」

 

テルマエ設計士 ルシウス・モデストゥスだったのだから。あと、俳優の阿部寛にそっくりとか言ってはいけない。

 

「お前はだまって風呂でも作ってろ!!私よりも弱いだろうが!!なんで来てくれないのぉぉおおお!!ソロモン王!」

 

マリスビリー陣営、引きこもりを決意する。

 

 

冬木の管理者を務める遠坂時臣。彼は弟子であり聖堂協会の代行者である言峰綺礼と共にサーヴァントを呼び出し、万全の状態で聖杯戦争に参加するつもりだった。

 

当初の予定では言峰がアサシンのサーヴァント…多重人格で分身が出来る百貌のハサンを呼び出し、情報収集を担当。時臣が最強クラスの英霊でありメソポタミア文明の英雄王 ギルガメッシュを呼び出し圧倒的な力で戦場を支配する予定だった。

 

「聖遺物まで…用意したのに……こんな…こんな…事って」

 

時臣が嘆くのも無理はない。召喚したのが八雲紫というナイスバディの妖怪であり、弟子の言峰が召喚したのもうちはイタチという忍者だったのだ。

勿論、時臣も魔術師だが妻子有る身。妻子に合わせてテレビ等の娯楽を楽しむ時は有るのだが、お陰でイタチの事を知ってる。

 

「なんで…なんで漫画のキャラが呼ばれたんだ!?」

 

そして…時臣の聖杯戦争は終わった。想定外のサーヴァントを呼び出したのは別に良いとしよう。時臣の目的は全てのサーヴァント…自分のも含めて聖杯の生贄にして根元の渦に辿り着く事だ。早い話、魔法使いに成ることである。

だが、突如として写輪眼を発動させたイタチの手で時臣の目的がバレ、紫とイタチの手で時臣と言峰が持つマスターの絶対命令件 令呪の発動を封印術で封印。

 

その結果…言峰と時臣はサーヴァントに絶対的な命令を下す事が出来なくなり、必然的に紫とイタチを自害させる事が出来ない。時臣の目論見は完全に潰えたのだ。

 

しかも……

 

「イタチお兄ちゃん!だっこ!」

「……だっこ…」

「許せ、凛に桜。また今度な」

「だったら、ゆかりん御姉さんが遊んであげるわ!お友達も呼んであげる!出てきなさい、藍、橙!」

 

時臣の娘 凛、養子に出した筈だが何故かイタチと紫の手で連れ戻された時臣の娘 桜がイタチと紫に物凄く懐いてしまったのだ。

 

「橙ちゃん遊ぼ!」

「遊ぼ…」

「遊ぼ!」

 

と紫の使い魔?紫曰く式神の式神らしい橙という猫又の幼女と娘達が仲良くなる。

 

「なんで…桜が此処に?間桐の家は…」

「俺と紫の手で滅ぼした。相手のバーサーカーには逃げられたがな」

 

桜は冬木の名家である間桐の家に養子に出されていたのだ。それ故に桜は間桐に居る筈なので此処には居ない。と言うのも、イタチ曰く間桐の家はイタチの手で完全に滅ぼされたのだろう。

 

「アサシン!!」

「彼女は人間としては扱ってもらってなかった。余りにも酷すぎる。人間の大人2人は下半身を露出して倒れていたから、アーチャーの手で病院に送った。まあ、精神崩壊してた蟲の爺は俺がアマテラスで燃やした」

 

イタチはそう告げ、時臣の頭を掴む。そして…イタチの瞳が万華鏡写輪眼に変化した。

 

「やめろ…やめやめろ!!イタチ!!」

「月詠説教だ!!」

 

遠坂家は今日も平和です。

 

「エフエフ!師匠の不幸で今日もワインが旨い!何故だ!?」

 

言峰は愉悦に目覚めようとしていた。

 

 

 

「サーヴァント風情が!お前は私の言うことを聞けば良いだろ!!ランサー!」

 

ランサーとして呼び出され、後に料理人一誠の師匠となるトリコは不機嫌だった。それも当然、自分を呼び出したマスターが自分の事を魔術礼装のような物としか見てなかった為だ。

 

「俺は好きで命を奪う物好きじゃない。殺したら食う、正当防衛以外では手を出さねーよ」

 

ムシャムシャとマスターの金でステーキを食べるトリコ。そんな彼に対して、トリコのマスターであるケイネス・エルメロイ・アーチボルトは令呪を使えなかった。

と言うのも、トリコが聖杯戦争に乗り気では無かったので令呪を使った。しかし、トリコが強すぎた故に令呪が弾かれたのだ。

 

「それに…マスター、お前は戦争を勘違いしてる。戦争に高潔さなんて有るか。死ぬか殺すしかない。戦争だからどんな手段でも使える。

嫁さんにカッコ良い所を見せたいのか知らないが、嫁さんを戦場に向かわせるとかどうかしてるぜ?アンタ」

「私に口答えするな!!」

 

トリコのそのマスターの仲は最悪だった模様。

 

「わかった。そこまでお前が言うなら、相手のサーヴァントを誘い出してやるよ」

 

トリコの言葉を聞いて、ケイネスは笑みを浮かべる。しかし、彼は知らない。

 

「良いお尻をした男が居るな……」

 

バーサーカーの獲物に選ばれ…ロックオンされていた事を。

 

 

 

 

その日の夜。

 

漁港のコンテナ置き場。

 

そこでトリコは相手のサーヴァントを待っていた。彼としてもこの聖杯戦争に呼び出されるサーヴァント達がどんなサーヴァントなのか気になる所は有ったのだ。

 

「来たか…」

 

先ず最初にやって来たのは切嗣、アイリと共にやって来た光太郎だ。

 

「む!君がランサーだな?俺はセイバーだ!」

「良く分かったな?いや、マジで」

 

「グララ…中々良い奴等が揃ってるな、息子よ」

「あわわわわ…ライダー!?」

 

更にそこに、ウェイバーとニューゲートまでやって来た。薙刀が有るためか、トリコがこの場に居なかったら多くの人が彼をランサーと思うだろう。いや、居ても思うだろう。

 

「面白い事に成ってるわね?アサシン」

「そうだな…」

 

更にスキマを通って紫とイタチまで現れたのだ。

 

「うむ!こうなったら、俺も変身するしかないな…変身!!」

 

光太郎の腰にベルトが出現し、光太郎は眩い光と共に仮面ライダーブラックRXに変身した。

 

誰もが動こうとした瞬間……

 

『ピンポンパンポーン!あっあっ…テステス。どうも、千手エンマだ。いきなりで悪いが、サーヴァントの皆様が全員、聖杯に興味が無いようなので勝手に受肉してもらう!あっ、拒否権無いから…宜しく!!』

 

と…突如として放送が何故か流れた。その時、切嗣を始めとしたマスターから令呪が消え…サーヴァント達が受肉してしまったのだ。

 

「バカな!?バカな!?私の…私の聖杯戦争がこんな形で!?」

 

と…魔術で姿を消していたケイネスが嘆く。だが、その刹那…

 

「やらないか?」

「ぐぅぅわわ!?」

 

ケイネスは青いツナギの良い男に浚われてしまったのだ。

 

「アイツがバーサーカーだ」

「くそみそテクニックの阿部さんじゃないか!!」

 

全サーヴァントが受肉。まさに想定外の事が起きたが…

 

「取りあえず、運営係りの教会に向かおう。何か、知ってるかも知れない」

 

切嗣がそう言い、この場に集まった彼等は教会を目指すのだった。浚われたケイネスを除いて。




次回!教会にやって来たRX達。だが、運営の神父も良く分かってなかったようであり、10年前にとある人物に聖杯の除染を依頼した事が有るようで?

「あっ!ゴメン、それは私の旦那の仕業だわ!」

そして事情説明にディアルガに跨がった第5の魔法使いが現れる。


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事後説明

聖杯戦争終了!!


「まさか…こうなるとは」

 

冬木教会。そこに今回の聖杯戦争の審判とも言える監督役の老人 言峰璃正が暮らしてる。彼は言峰の父親でもあり、前回の聖杯戦争でも監督を務めた男だ。

 

言峰父も頭を抱え、教会の外に出る。とある魔法使いが仕掛けた仕掛けによってサーヴァント全員が受肉して聖杯戦争は強引に終了。正に前代未聞だが、言峰父には大きな心当たりが存在していた。今から10年前(ナルト達時代からすれば20年前)、言峰父は日本神話の鬼灯という鬼神の視察に付き添い山の調査に出向いていた。なんでも鬼灯曰く、この山からおぞましい気配を感じるとのこと。

 

そしてその山は聖杯戦争の本当の聖杯 大聖杯が存在する所だったのだ。大聖杯は聖杯と言うよりも大規模な魔術術式であり、小聖杯(アイリ等)が集めた魂を引き金にして魔法を解き放つ物だ。

しかし、大聖杯は悪意に染まっており、言うならば汚染されていた。これには言峰父も心当たりが有る。と言うのも前の聖杯戦争でアインツベルンはアヴェンジャーのアンリマユとか言う怪しげなサーヴァントを召喚していたのだ。恐らくだが、このアンリマユが原因だろう。

 

鬼灯と共に大聖杯が危険と判断した言峰父は直ぐ様、大聖杯の除染に取り掛かる。勿論、言峰父は出来ないので出来る人材に頼むのだ。

 

――頼めるだろうか?

 

――おk

 

そしてその人物こそ、ナルトの実父である千手エンマである。

 

確かにエンマは聖杯を綺麗にはしてくれたが、間違いなく序に何かをしたのだろう。その結果、サブカルチャーの存在が呼び出されたのだから。

 

「エンマ君…やっぱり何かしたな」

 

何かをしないと、サブカルチャーの存在であるイタチやRXは召喚できないし、謎のシステムで全員受肉して強制終了なんて先ず有り得ない。

 

「切嗣。彼がそうか?」

 

ふと、言峰父もかつてテレビで聞いた声が聞こえて前を見る。そこには紫のスキマを通り、セイバー陣営と光太郎、ライダーペアことニューゲートとウェイバー、マスターと仲の悪かったトリコ、遠坂陣営のサーヴァントである紫とイタチだ。

キャスターペアとケイネスを拉致した青いツナギのバーサーカーは居ないが…別に問題は無いだろう。

 

「恐らくね。失礼、貴方が監督役だな?」

 

切嗣が代表で問い、言峰父は頷いた。

 

「だが、今回の事は私も想定外なのだ。大体の事は予想できるが、一先ず君達受肉したサーヴァントの戸籍は用意しよう。それに関しては私が責任を持って行う」

 

受肉したサーヴァント。その処遇に関しては言峰父は元から決めていた。それは彼等に戸籍を与える事である。受肉し、再び肉体を得れた彼等だが、戸籍等の少量の金銭よりも大事な物が存在せず…データ的には存在しない人間だ。それは余りにもあれなので、人として彼等が生きられるように戸籍は用意するのである。

 

「それじゃあ…アンタの言う予想ってのはなんだ?」

 

トリコが問うと言峰父は語りだした。

 

前回の聖杯戦争で、アインツベルンの過ちで冬木の聖杯は汚染されたこと。その汚染を取り除く為に最新の魔法使いである千手エンマのグレート・スピリッツの全知全能の力を借りたことをだ。

 

「さっきの放送は恐らくだが、千手エンマが残した物だ。勿論、君達が受肉するように仕向けたのも千手エンマだろう。

それに、君達は本来は冬木の聖杯ではサーヴァントとして呼べない。なにせ、創作物の存在だ。しかし、君達はこの冬木に招かれた。恐らくだが、千手エンマはグレート・スピリッツの力を使い、君達の世界の座からでもサーヴァントを呼べるように聖杯を細工したのだろう」

 

と…言峰父はそう言うと

 

「その通り!流石は聖杯戦争の監督役ね!」

 

ズシン!!と音が響き、何かが教会の敷地に着地した。その何かは全長5メートルを越える巨体を持つ四つん這いの怪獣…いや、伝説のポケモンであるディアルガだった。

ディアルガは大人気ゲームシリーズ ポケモンのダイヤモンドのパッケージポケモンであり、時を操る力を持つドラゴン・鋼タイプだ。そんなディアルガの背中には赤い髪の美女が跨がっていたのだ。

 

「蒼崎青子」

 

切嗣がディアルガに跨がる美女に向けてそう言った。そう、彼女の名前は蒼崎青子。ナルトの母親であり、時を操る第5魔法の魔法使いである。

 

「そこのお爺ちゃんが言ったように、エンマはノリノリで聖杯を弄くったの。まあ、汚染を取り除いたから良いでしょ?って感じね。

本来なら私の夫が直接説明するべきなんだけど、夫はちょっと用事で居ないのよ」

「「「用事?」」」

「混血だからって子供を殺そうとする姫島本家、神器を宿してたからって子供を幽閉する真羅本家を半殺しにしてくるってね」

 

 

 

 

 

 

 

「貴様達は俺を怒らせた。甲縛式オーバーソウル スピリット・オブ・レイン ワダツミ!!更に真数千手!!

混血だから?神器を宿したから?子供に罪は無い。テメェー等は俺を怒らせた」

 

姫島本家と真羅本家終了のお知らせ。その後、エンマは青子と共に孤児院 千手の家を作った。

 

 

 

 

 

 

「これが第四次聖杯戦争だ!」

「だいたい、父ちゃんのせいだってばよ」




次回!総理の夏休み。



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総理の夏休み

総理のお店ではステイナイトの彼等がバイトしてます


BLACKキッド。冬木に存在する大衆ステーキハウスであり、ランチは勿論、夜は居酒屋感覚でも楽しめるステーキハウスだ。

 

ステーキやハンバーグ等のステーキハウスならではの料理は勿論、サイドメニューとしてタコス、メキシカンなスープ、水餃子、チョリソー(辛いソーセージ)、フライドポテト等の居酒屋に有りそうなメニューも豊富なのだ。

 

このBLACKキッドは我らが総理であり最強の人物 南光太郎が政界に入る前に店主として経営していた。しかし、彼はとある出来事を切っ掛けに政界に進出を果たして今は別の人物達が店を切盛りしてるのである。その人物こそ、第四次聖杯戦争をRXと共に過ごしたアインツベルン陣営こと衛宮切嗣とその仲間達である。

 

しかし、総理が夏休みに入ると不思議な事が起こる。何故なら、店を開業した南光太郎本人が厨房に立ち、熱々のステーキをご馳走してくれるのだから。

 

今日は定休日。だが、店の中からは美味しそうな匂いが広がってきそうだ。

 

「それじゃあ、総理!頂きます!

それとトリコさん、ゴチになりまーーす!」

「「ゴチになりまーす!!」」

「うむ!任せておけ。とびっきり、美味しいお肉を焼こう!」

 

現在、定休日とは言え客席には特別なゲストが座っている。第7班ことイタチ、ナルト、鮮花、匙の4人。そしてトリコチームのトリコ、一誠、カービィの3人である。

彼等がやって来たのは総理が夏休みで時間が出来、特別にお肉をやいてくれる期間を利用して遊びに来たのである。しかも、今回は全額トリコの奢り、イタチとナルトは気にせず沢山食べることが出来るのだ。

 

「言い出しっぺは俺だしな。お前ら!たらふく食べろよ!」

 

どうしてトリコが奢る事に成ったのか?それは先日に第1ビオトープで行われた虫取対決の結果であり、トリコは負けた方が「総理のステーキを奢る」と宣言してたのだ。その結果、勝ったのはイタチ率いる第7班であり、トリコは奢ることに成ったのだ。

 

「お待たせ!先ずは標準サイズのRXステーキですよ!」

 

と先ずは標準サイズのRXステーキが出てきた。420gというボリューミー溢れるボリュウムのお肉。焼き加減はミディアムレアであり、しっかりと下味の着いたお肉の上にはRXのマークがマスタードで書かれた海苔が乗せられていたのだ。

 

標準サイズを持ってきたのは衛宮士郎。切嗣とアイリが拾った養子の男の子であり、今年で高校2年生だ。今はバイトだが、何れは店長に成るかもしれない。

 

「「頂きます!!」」

 

標準サイズを頼んだのは一誠、鮮花、匙の3人だ。良い匂いが広がり、3人はバターペーストを広げてから総理秘伝のニンニク醤油をお肉にかけてステーキを食べる。

 

「美味しい!しっかりとした歯応えは勿論、肉の味が広がる!!」

 

「旨い!旨いぞ!!今まで食べたステーキで一番だ!」

 

「お肉の旨味がニンニク醤油の味に負けてない!いや、ニンニク醤油が更に肉を際立たせている!!それに、このマスタードと海苔も肉に合う!!」

 

これには鮮花、匙は勿論、料理人の一誠も大満足。

 

「お待たせしました!イタチ兄さんとカービィちゃんのRXステーキ ビッグサイズです!!」

 

続いてやって来たのは3キロ程のRXステーキを2人前待ってきた桜だ。この10年の間に桜はナイスバディの美女に育っており、グルメ細胞にも適合したのか?軽々と3キロのRXステーキ×2を余裕で運んできた。

 

「頂きます。相変わらず、旨いな」

「ぽーい!」

 

一誠達が半分ほど食べ終えても未だトリコとナルトの物はこない。不思議に思ったが、遂にやって来た。

 

「おっ…お待たせ…しました!!RXステーキ トリコサイズですよ!!」

 

余りにも大きすぎたその2つのステーキ。軽く見積もって総重量20キロは越えている。それを同じくバイトである成長した凛はサービスワゴンで押しながら運んできた。

 

「「頂きます!」」

 

しかし、その量をトリコとナルトは…

 

「「おかわり!!」」

 

僅か数分で平らげた。

 

「「「「食べるのはや!?」」」」

 

「任せておけ!!どんどん焼くぞ!!」

 

翌日、ステーキハウス BLACKキッドは材料切れでランチは臨時休業に成った。

 

 

 

「ナルト君、トリコ。そしてカービィちゃん!あんだけ食べたから、材料集めしてきてくれないかね?勿論、お礼として再びステーキを俺が焼こう!」

「「総理!それ、無限ループに成っちゃう!!」」

 

 




次回作予告。

「信彦ーーー!!」

「光太郎!!」

ゴルゴムに拐われ、キングストーンを埋め込まれた後の総理大臣 南光太郎とその友人 秋月信彦。本来なら光太郎は脱出して仮面ライダーに、信彦は脳改造を施される。しかし…

「ライダーパンチ!!」

「ライダーキック!!」

レジェンド 仮面ライダー1号と2号が駆け付け、2人は助かった。その結果…

「仮面ライダーブラック!!」

「仮面ライダーシャドー!!」

ゴルゴム終了のお知らせ(笑)

その翌年も

「仮面ライダーブラックRX!」

「仮面ライダーシャドーGX!」

クライシスは秒で終わった(笑)

そして…アメリカでも

「アヴェンジャーズ!アッセンブル!!」

ヒーローは居る!!

ナルト「イタチ先生。もうあの2人だけで良いんじゃないかってばよ。ステーキハウスのおっちゃんと総理だけで余裕だってばよ」

イタチ「ナルト!分かってても言うな!!アメリカにもハルクとか居るだろ!」


三大勢力「日本とアメリカが…強すぎる!!((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」

日米が本気を出した!!


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最臭兵器

タイトルから御察し下さい(笑)


「くさ!?なんですか!?この匂いは!?」

 

7月後半。世間は夏休み真っ只中だが、社会人には殆んど関係無い。パンゲアの開拓は様々な国々の手でどんどん進んでおり、既に安全地帯の開発は粗方完了しておりもう人が滞在しても問題ないレベルである。その為か、ミカエル率いるアメリカの探索隊はパンゲアの更に奥地に乗り出したのだが、そこは腐敗した大地であった。

 

辺りに草木は1本も生えておらず、ただ臭い。野生の危険なグルメモンスターも住んでいない。滅茶苦茶臭い、それだけだ。

 

「この匂いは何なのでしょうか?鼻が可笑しく成りそうです」

 

1人の女性隊員が鼻を抑えてそう言った。もう、臭すぎる。シュールストレミングというレベルではなく本気で臭すぎる匂いが辺りに広がり…大地にさえも染み込んでいるのだ。

 

「シュールストレミングなんてレベルでは有りませんよ。もう、この時点で最臭ですね」

 

鼻をしかめながら、ミカエルはパンゲアの地図に印を着ける。パンゲアの情報は今後の為にも大切だ。交渉にもアメリカの同盟国である日本との協力維持の為にも行った方が良い。

 

「あれ?そう言えば…この辺りはシトリー領土でしたよね?」

 

ふと、ミカエルは気付いた。パンゲアのマッピングをしてて思ったが、自分達が立っている所はパンゲアが冥界だった時にシトリー領土が有った所である。

 

「ジョニー、ドローンを使います。ドローンをこの辺りに飛ばして下さい」

「はい隊長」

 

シトリー領土だったとかどうでも良いが、匂いは間違いなくシトリー本家の方に向かう度に強くなる。今は未だ平然と耐えられるが、これ以上奥に進むと本気で鼻が可笑しくなってしまうだろう。

故にミカエル達はドローンで奥を調べる事にしたのである。ドローンを使えば無人操作故にどんな危険地帯も楽々安全に調べる事が出きるのだ。

 

ジョニーという若い隊員はミカエルの指示に従い、ドローンを飛ばす。ドローンを飛ばすこと1時間…ドローンがとらえた100キロメートル先には…1本の大きな木が生えており、それには爆弾のような黄金の実が実っていたのだ。

 

「こっ…これはなんですか!?」

 

ドローンが更に近付こうとした瞬間。ドローンは爆発し、映像は途切れてしまった。

 

「総員退避!これ以上は危険です。別ルートを探します。

恐らくですが、あの木の実が臭いの大元でしょう。少なくともあの木の実から半径100キロ圏内は激臭で草木が生えず、不毛の大地です。別ルートを探しますよ!」

 

ミカエルの判断は実に正しい。何故ならその木の実はドドリアンボムの突然変異種 ゴールデンドドリアンボム。冥界が異世界から現実に戻る最に、ドドリアンボムが突然変異を起こして産まれた種類である。近付けば衣類は溶解し、実を食べない限りは2度と取れない悪臭が肉体に染み付いては世界で1番臭いキャラクターに成ってしまうのである。

 

だが、ゴールデンドドリアンボムの実は大きくなっており、何時…臭いのアトミックボムが炸裂するのか分からない。

 

 

 

 

「一誠!未知の食材が確認された。思い付けば吉日だ!行こうぜ!」

「トリコさん!?」

 

その臭いのアトミックボムの回収に名乗りを上げたのが、トリコと一誠(強制)である。

 

後に世界が誇る料理人に成った一誠は語る

 

――俺の冒険で1番辛いことだと間違いなく言える。

 

そしてカービィは千手の家でお留守番である。

 




次回!完全なるギャグ回(笑)ゴールデンドドリアンボムを回収せよ!!

なんでカービィが留守番なのかって?ドドリアンボムを越える最臭兵器なんて、カービィちゃんに嗅がせる訳にはいかないだろ!!


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ゴールデンドドリアンボム

ドドリアンボムを越えた何か


ゴールデンドドリアンボム。ミカエル達、アメリカの探索隊が発見した新種のドドリアンボムは日本政府 農林水産省の手でそう名付けられた。

ゴールデンドドリアンボムはトリコの漫画やNARUTO、ONE PIECEにポケモンやモンハンにも出てこない完全な新種であり、ドドリアンボムの進化系だ。間違いなくグルメ細胞の進化で旨くなっているだろうが、原種のドドリアンボムと比べて間違いなく臭いも進化している。確実に臭いのは間違いない。

 

そのゴールデンドドリアンボムの回収に自ら名乗りを上げた人物が居た。そう、日本が誇る美食家 トリコとその弟子で料理人の一誠である。

 

「くっさ!?なんですか!?この臭さは!?シュールストレミングやクサヤってレベルじゃ無いですよ!最臭ですよ!!ハツクサですよ!!」

「おっと、ゴールデンドドリアンボムの臭さはこんな物じゃないぞ?勿論、ドドリアンボムもな。なにせ、こっから100キロ先に有るんだ」

 

現在、ゴールデンドドリアンボムから100キロ離れた地点にトリコと一誠はやって来ていた。しかし、100キロ離れてるにも関わらず、ゴールデンドドリアンボムの放つ臭いは空気と土壌に染み付いており一誠の鼻に絶大なダメージを与える。

勿論、トリコの鼻にも絶大…いや、トリコの嗅覚は訓練された警察犬と鮭(全生物最強レベル)の中間程の嗅覚を持っている故に一誠よりも遥かにゴールデンドドリアンボムの放つ臭いのダメージを受けている。しかし、彼が平気そうなのは元の世界で原種のドドリアンボムの臭いを嗅いだ事が有るためだろう。

 

「ドドリアンボムは実が熟し、旨味成分が有る程に臭いんだ。臭い分旨いんだよ。

そして、最も旨くて臭いのは実が熟して木から落ちた時だ。その時に最強に臭い爆発を起こしてな…半径100キロ圏内のドドリアンボム以外の草木は枯れ果てたり、川や池そして近海の魚が浮いたり、熊が冬眠から目覚める程に臭いんだよ」

 

そう、ドドリアンボムは只の臭いではない。核兵器に匹敵する位に臭いのだ。それはどこぞのはっちゃけた父ちゃんがフェニックス家とシトリー家に大打撃を与えたように、生態系さえも一瞬で壊滅させる。

だが、ドドリアンボムは臭ければ臭いほどに旨い。そう!旨さと代償に最強の臭さを誇るのだ!!

 

「てっことは…旨いほど臭いって事ですしょね?」

 

臭いがヤバイ為か、一誠の顔が凄いことに鳴る。

 

「おう!警察犬よりも凄い嗅覚を持つ俺だって気合いで耐えてんだ。お前も耐えろ。

俺達は絶対に食材から背を向けねぇ!!逝くぞ!!」

 

トリコと一誠は激臭を我慢して、ゴールデンドドリアンボムの方へと歩き出したのだった。

 

 

 

ゴールデンドドリアンボムまで残り80キロ。

 

20キロを歩いた一誠とトリコ。しかし、此処に来て彼等に異変が生じる。

 

「ぐっ…ぎゃば!?耐えろ…たえりゅんだ!!」

「トリコさん!!強い…強すぎますよぉぉぬゅぅぅぽ」

 

ゴールデンドドリアンボムはドドリアンボムよりも臭い。余りの臭さに一誠とトリコの顔面が凄いことに成ってきた。少しでも鼻を広げれば激臭で倒される程の臭いが蔓延している。

 

 

ゴールデンドドリアンボムまで残り70キロ。

 

「なっりゃんだ!?りゃんだ!?」

「トリコしゃん!?りゃんですか!?アレは!?」

 

激臭で思考がバグりそうに成るが、食材の思いをぶれない芯にして一誠とトリコは突き進む。しかし、彼等の前に突如として霧が現れた。いや、唯の霧ではない。これはゴールデンドドリアンボムの匂い物質が空気中の水分を汚染させ、臭いの霧として具現化したのだ。

 

「こっこりゃぇを進むんですか!?」

「行くしかないだろぅ!!食材が…おれちゃちを待ってる!!」

 

臭いの霧に足を踏み出す一誠とトリコ。臭いの霧に触れた瞬間…余りの激臭故か、一誠とトリコの衣類と背負っていたリュックは朽ち果ててしまい、2人は全裸に成ってしまった。

 

「ふぁ!?」

「ふぇ!?服が!?まだ実の前に着いてないのに!」

 

ドドリアンボムでも衣類を朽ち果てさせる程の臭いを持つ。しかし、それは実が熟して臭いの爆発を解き放つ寸前の木の前である。

木まで70キロ地点で衣類を腐らせるゴールデンドドリアンボム。最早、正にゴールデンだろう。

 

「トリコしゃん!!非常食も全て腐りました!!」

「俺の経験を活かして、用意した宇宙食も腐った!?」

 

ドドリアンボムの段階で食材を腐らせる程の臭いを放つ。それ故にトリコはその経験を活かして、密閉状態に有る宇宙食を用意した。しかし、あろうことかその宇宙食さえもゴールデンドドリアンボムは腐られたのだ。

 

 

そして激臭の霧を突き抜けて道無き道を歩く2人。幸いにもゴールデンドドリアンボムの激臭が土壌と空気に染み込んでいる為か、猛獣は絶対に近付いてこない。だが、2人は猛獣以上に恐ろしい臭いと戦っているのだ。

 

臭いの霧が臭すぎて一睡も出来ず、ただ臭いの霧を突き抜けた一誠とトリコ。2人の目の前に現れたのは黄金色に光輝くゴールデンドドリアンボムの木と木に実った金色のゴールデンドドリアンボムの実であった。

 

「やった…」

「後は持ち帰るだけ…」

 

そう、後は木からもぎ取ってゴールデンドドリアンボムを持ち帰るだけ。だが、熟が限界を迎えたのかゴールデンドドリアンボムの実が生き物の心臓のようにドクンドクンと鼓動したのだ。

 

「「へ?まさか…」」

 

更に実と木を繋ぐ茎がミシミシと言っており、これから正にゴールデンドドリアンボムは地面に堕ちて臭いの核爆発を解き放つのだろう。

 

「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!ヤバーーーイ!!」

「トリコさーーんトリコさーーんヤバイですよ!!もう御仕舞いだ!!」

 

もう…手遅れだ。徐々に茎は切れており、何時落下しても可笑しくは無い。

 

「大丈夫だ…一誠。俺と小松はドドリアンボムの爆発から生き残った。

だから…今回も…命がどうこう成ることは…多分、無いんだと思うんだ…」

「全然説得力無いんですけど!!」

 

そして…茎が残り1ミリの太さに成り、ゴールデンドドリアンボムは自重で木から離れた。

 

「ぬぁぁぁぁぁぁぁあひゃぁぁぁぁあ!!」

「うわぁぁぁぁあひぇぃぃぃぃいーーー!!」

 

トリコと一誠の悲鳴は誰にも届かない。そしてゴールデンドドリアンボムの果実が地面に堕ちて、臭いの核爆発が始まった。

 

地面に堕ちたゴールデンドドリアンボムは更に光輝き…眩い光と共に激臭成分を辺りに撒き散らす。だが、中に凝縮された激臭は核爆発のように解き放たれ…臭いの爆風をほぼゼロ距離で受けたトリコと一誠の意識は遥か彼方に消し飛んだ。

 

ゴールデンドドリアンボムが爆発で産み出した激臭は世界を3周半する。しかも、従来の地球ではなく、今の地球はパンゲアが降臨した事で大きさが2倍に成っており、そこから考えたゴールデンドドリアンボムの威力はこれ迄解き放たれた核兵器よりも強力だろう。

それ故にトリコと一誠の身に起きた悲劇を知らない世界中の人々は時間差は有れど、ゴールデンドドリアンボムが撒き散らした激臭に顔をしかめたそうだ。

 

日本の何処か。

 

「くさ!?」

「くさいってばよ!?」

「なんだ!?この臭いは!?」

 

仕事中の第7班も臭いの余波を受けていた。

 

「きもくさ!?」

 

その中でも鮮花は倒れてしまった。

 

千手の家。

 

そこにはトリコチームでお留守番中のカービィちゃんが、もぎたてのフルーツを子供達と共に食べていた。

 

「ぺぽ」

「ぎゃは!?くさ!?」

「うんぎゃぁぁぁぁ!!」

 

カービィちゃんはフルーツを持ったまま倒れてしまった。なお、同じく千手の家で居候してたレミリアおぜう様は…泡を吹いて倒れた。

 

勿論、パンゲアでも。

 

「ぐっぐわぁぁぁぁ!?」

 

温泉街を作っていたルシウスも被害に逢う。

 

「じゅんみあぁぁぁあーーーー!!」

 

パンゲアで修行中だった烈海王も被害に逢い…

 

「マンマミーア!」

 

配管工を整備してたマリオも倒れ。

 

「きもくさ!?」

 

八雲紫ことゆかりんも倒れる。

 

「くさ……」

「ごひゃぁぁ!?」

「ほんご!?」

 

駐屯地で勤務中だったリンクスも皆様も被害に逢う。

 

そして…首相官邸でも。

 

「ヘーイ!提督!!紅茶入れたネー……くさ!?」

 

「これはゴルゴムの仕業だ!!」

 

鼻を抑え最強の総理さえも大ダメージを与えたのだった。

 

 

 

臭いの核爆発が終わり、そこにはゴールデンドドリアンボムの木、堕ちたゴールデンドドリアンボムの果実、そして意識を手放した全裸の一誠とトリコである。

 

「一体…何が…臭!?」

 

「トリコさん…臭!?」

 

「臭!?」

 

「臭!?」

 

だが、トリコと一誠はゴールデンドドリアンボムが放つ臭いで意識を手放しては、再び臭いで意識を取り戻して、また意識を手放すを繰り返していた。

 

果たして、2人はゴールデンドドリアンボムの果実をゲット出来るのか!?




その後…1ヶ月間、トリコと一誠を見た者は居なかった。


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レーティングゲームってなんだってばよ?

ゴールデンドドリアンボム激臭核爆発事件から1週間後。

 

「お兄ちゃん?何見てるの?」

 

ナルトは自宅でポリポリとジャガリコ(味噌ラーメン味)を食べながら映像を見ていた。そして、そのナルトと彼が見てる映像を興味深そうに見つめるエマの姿があった。

 

「レーティングゲームの映像。イタチ先生から基本的なルールを覚えておけって言われてさ」

 

レーティングゲーム。聞きなれない単語を聞いて、エマは首を傾げる。ゲームと真っ先に思い浮かぶのは、エマ達子供達は勿論、ナルトやエンマも日頃からやってる任天堂のゲームやプレステのゲームを思い浮かべる。

しかし、映像に映るレーティングゲームはテレビゲーム等とは全然異なる物騒な物だった。それも当然だろう、何故なら画面には刀剣を持った戦士が殺し合いを行い、魔術師らしき女性が魔術で魔力を放ってたりしてたのだから。

 

「なんか…殺し合いみたいだね」

「実際の所、死人も良く出たらしい。今は安全装置の確立とかで死ぬ事はないけど。

このレーティングゲームだけど、今は滅んだ悪魔政府の娯楽で世界中でファンが居たらしいってばよ」

「えっ?これが?」

 

この殺し合いさながらの戦いはレーティングゲームの1つであり、レーティングゲームは悪魔唯一の娯楽だった。オーディンを始め、世界中にファンが居る。

レーティングゲームは今は登録制度に変わったが、嘗ては上級悪魔とその眷族達で1つのチームを組み、相手のチームを倒す代物だ。

悪魔の駒はご存じチェスをモデルにしており、王が主人である上級悪魔、他の駒が上級悪魔の眷族達だ。

 

「そっ。今度さ、世界大会が北欧主催で開かれるんだってばよ。俺からしたらバラエティー番組のやらせかと本気で思ったけど」

「うん。お兄ちゃんが本気を出したら、この人達全員倒せるもんね」

 

なんと、このレーティングゲーム。オーディン達が主催で世界大会が開かれるのだ。開催時期は来年の見通しだが、それまでに何度かはエキシビションマッチが開かれる事でナルトはルールを覚える為に見てるのだ。

 

登録制度に変わり、駒のコストに関する縛りも無くなった。僧侶や騎士、戦車等の駒1つでも神クラスの登録はOKだ。しかし、一番数が多い兵士に関してはコストが存在しており、兵士で参加する選手は戦闘力に応じて消費する駒の数が変わるのだ。

例えば匙が兵士で参加する場合、コストは1で済む。しかし、ナルトを兵士で出せばコストは8…フルコストに成ってしまうのだ。

 

そして、ナルトは1枚の紙をエマに手渡した。それはメンバー表のようであり…

 

日本代表Bチーム。

 

王 うちはイタチ

 

女王 蒼崎ナルト

 

戦車 スピリット・オブ・ウインド

 

戦車 ギラティナ

 

僧侶 ロスヴァイセ

 

僧侶 黒桐鮮花

 

騎士 レミリア・スカーレット

 

騎士 マジカルアンバー☆琥珀

 

兵士 匙元士郎、ギエピー

 

「ギエピーはダメ!!」

 

因みにAチームはトリコのチームである。




因みに…トリコと一誠は未だ失神と目覚めを繰り返してます(笑)


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第2ビオトープ

第2ビオトープ。それはパンゲアに作られた日本が誇る第2のビオトープであり、大きさは第1ビオトープよりも大きいが中の自然が再現されたフロアは第1ビオトープよりも小さめだ。と言うのも、第2ビオトープは魔境(全員公認)第1ビオトープと違い、食材研究の施設や工場等の設備に第1よりも力を入れているためである。

 

そんな第2ビオトープに彼等がやって来た。

 

「公務でやって来るのははじめてだな!」

 

我等が最強の総理大臣 南光太郎と興味本位でやって来た日本最高神 天照大御神。そしてその護衛兼付き人としてイタチ率いる第7班である。

 

「ミコーン!まるで食品工場に来た気分ですね!」

 

第2ビオトープの娯楽施設、研究施設、食品工場や養殖場はほぼ日本オンリーだった第1ビオトープと違い、パンゲアの食品研究から世界各地に食品の提供も行ってるのだ。

特に世界広き見れば貧困国の市民や難民は食べ物に困る日々。そんな彼等を救うためにも第2ビオトープは第2ビオトープで取れた食材を加工しては世界各地に配ってるのだ。

 

「総理のおっちゃん。此処って一般公開は…」

「一般公開は未だだな。仮に出来ても、予約制になるだろう」

 

第2ビオトープは未だ一般公開は出来ない。いや、それ以前にパンゲアは開拓が日に日に進む安全地帯と言えど民間人の上陸は出来ないのだ。一応の民間人と言えば、取材陣に芸能人が来るが…彼等でも重要施設の見学は未だ出来ない。

 

「それに一般公開されるのは食品工場に養殖場位だな。例の危険地帯は先ず、論外だ」

 

イタチの言う危険地帯とはナルトは勿論、匙や鮮花も修行したビオトープ恒例の生態系が既に作られた場所の事である。そこではリオレウスやティガレックスを始めとした明らかに一般ピープルが出会えば即あの世へレッツゴーと成る危険地帯の事である。

 

「それに…第2ビオトープは今後、パンゲアの生き物も住み着くかも知れない。研究は進むだろうが、危ない事は間違いないだろう」

 

結論、第2ビオトープも魔境間違いなし。

 

「あの…1つ質問いいですか?この第2ビオトープも含めて、パンゲアの電力とかってどうやって賄ってるんですか?」

 

匙の疑問は当たり前だろう。今時の文明社会だ、ライフラインが無ければ生きていけない。水はパンゲアの川などから手にすると考えても電気は絶対に必要だ。今ならガスの変わりに電気で肉を焼いたり暖を取ったり出来る世の中であり、電気は間違いなく必要。

第2ビオトープは勿論のこと、アメリカのカジノや他国の研究施設では電気をバンバン使っておりかなりの供給が無ければ厳しい筈である。

 

「確か風力、太陽光、そしてアークリアクターだったな」

「アークリアクター!?アークリアクターってあのアークリアクター!?誰だよ!!アイアンマンのアレを再現しちゃった人って!!」

 

匙のツッコミは当然だろう。アークリアクターとは大人気映画 アメリカの伝説的な社長ヒーロー 最強のひろしことトニー・スタークことアイアンマンの心臓だ。

アークリアクターは莫大なエネルギーを産み出す永久機関であり、実際に作るのは先ず不可能だ。だが、総理の口からアークリアクターという単語か間違いなく出た。そう、アークリアクターは実在するのである。

 

「えっ?誰が作ったって?マジカルアンバー☆琥珀ちゃんだってばよ」

「マジカルアンバーって誰だよ!!マジカルアンバー☆琥珀ちゃんって!!む?…琥珀?」

 

琥珀。琥珀とは樹液が固まって出来上がる宝石であるが、匙の脳裏に1人の少女が思い浮かぶ。その少女はナルトや匙と同い年でありながら中卒で千手の家で住み込みで働いており、料理や子守りもお手の物な超人美少女だ。

だが、残念ながら片付けを行うと悲惨な末路が始まる為に彼女は片付け等を双子の妹に全て任せている。

 

彼女は中卒なのだが、国立の大学院を卒業した学士達よりも遥かに技術力に優れている。三咲町には天災が2人居る。1人はナルトの父ちゃん、もう1人が彼女なのである。

 

「はーい!!呼びましたか?私がマジカルアンバー☆琥珀こと琥珀さんでーーーす!!」

 

突如…第三実験室と書かれた研究室から声が聞こえ、其所から割烹着姿の少女が現れた。

 

赤い髪に青のリボン、そして割烹着。そう、彼女こそ三咲の二大天災の片割れ 琥珀さんこと琥珀ちゃんである。

 

「ナルトさん!ゼルレウスの人工孵化に成功しましたよ!!」

「流石だってばよ!琥珀ちゃん!!」

 

どうして此処に琥珀ちゃんが居るのかは匙にとってどうでも良くなった。何故なら、琥珀ちゃんはとある存在を人工孵化させたと言ったのだから。

 

「む?むむ?ゼル…レウス?あのモンハンのゼルレウス?」

「はい!凄いですよ!赤ちゃんでも捕獲レベル80!!大人に成ったときが楽しみですね!」

「この人、第2も第1ビオトープと同じぐらいの魔境にしようとしてるよ!!」

 

だが、匙は知らない。琥珀ちゃんの非常識ぷりはこの程度では無いことを、彼はレーティングゲームで知るのだった。

 

 

 

その頃の一誠とトリコ。

 

彼等は未だ、戦い続けていた。

 

「ぷは!?うぐぐ!!食材が俺をまっ……ガク」

 

「こんなに臭いんだ…きっと最高の旨味成分が…ぐへ」

 

2人は未だ失神と覚醒を繰り返していた。だが、数秒程は意識を保てるように成っており、捕獲へ一歩前進した。

 

因みに一誠とトリコが餓死しない訳だが、ゴールデンドドリアンボムの周囲に漂う激臭の霧には栄養素が激臭と共に含まれており、それが口や鼻から消化器官に入り込んで勝手に栄養補給されていた為である。




次回!

一誠とトリコ、無事にゴールデンドドリアンボムを確保する。しかし…

「俺達…世界一臭いキャラに成ったな」


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ゴールデンドドリアンボム確保

激臭核…捕獲!!


ゴールデンドドリアンボムの激臭核爆発から1ヶ月後。

 

「やっと…臭いに馴れたぜ」

「ですね。トリコさん」

 

激臭が漂い、1本の木しか生えていない荒野。その木の根本には2人の全裸な男達が居ており、全裸の2人は立ち上がる。ご存知、この全裸の2人はトリコと一誠。ゴールデンドドリアンボムが引き起こした激臭核爆発を受けて、1ヶ月間失神と覚醒を繰り返して世間的には行方不明に成っていた男だ。

 

激臭核爆発から1ヶ月。漸く、意識さえも遠退く激臭に成れることが出来たトリコと一誠。2人はやっと念願のゴールデンドドリアンボムをゲットしたのだ。余りにも臭く、地球を3周半する程の破壊力を持ったゴールデンドドリアンボム…もう、核さえも越えた何かだろう。

 

「ゲットはした。一誠!帰ろうぜ!そんで試食だ!」

「はい!そうだ…第2ビオトープに持ち帰って、そこで調理しましょうよ!」

 

一誠とトリコが早く食べたいのは2つの理由が存在する。1つ、この未知の新種であるゴールデンドドリアンボムを食べて味を知りたいこと、そしてこの肉体に染み付いた激臭を何とかしたいためである。

トリコの経験上、ドドリアンボムが放つ臭いが肉体に染み付いても食べれば綺麗に無くなる。その為にもゴールデンドドリアンボムを食べれば肉体に染み付いた臭いも消えると判断したのだ。

 

着てる衣類は全て失った。スマホも壊れた。連絡手段を無くしたが、ゴールデンドドリアンボムを手に入れた。そんな2人はゴールデンドドリアンボムの果実を担いで帰路に着くのであった。

 

「なあ、一誠。猛獣達…俺達から逃げていくな」

「そりゃあ…こんなに臭い上に爆発が終わったとは言ってもゴールデンドドリアンボムが有りますからね。誰だって逃げますよ」

 

猛獣達はゴールデンドドリアンボムの臭いは当然、一誠とトリコに染み付いた臭いの為に絶対に近付かない。その為に一誠とトリコは危険なパンゲアでも一時的だが無敵の存在と成ったのである。

 

歩き続けること3日。一誠とトリコは無事に、パンゲアの開拓地帯に戻ってきたのだ。

 

しかし…一誠とトリコが開拓地帯に一歩踏み入れた瞬間。

 

「くさ!?」

 

「ひぎゃぁぁ!!」

 

「うぎゅゅゅあ!?」

 

「くじぇぇぇぇ!!」

 

人々は物凄い勢いで屋内に逃げていく。当然、ゴールデンドドリアンボムの臭いに成れてしまった一誠とトリコは体臭自体がゴールデンドドリアンボムの臭いなので、その激臭が分かる筈が無いのだ。

 

「トリコさん…なんか、皆…逃げていくんですけど」

「あっ…あれ?可笑しいな。こんな筈じゃ無いんだけどな…あっ…あれ?やっぱり、ゴールデンドドリアンボムを担いでるからだよな?ハハ…」

 

ゴールデンドドリアンボムを手放せば、きっと他の人も元通りに接してくれる。そんな期待を抱いて、トリコと一誠は第2ビオトープを目指す。そこならば、ゴールデンドドリアンボムを保管してくれる為である。

 

そして…第2ビオトープの前に来た時。

 

『はーい!夏休み限定、朝9時から夕方6時まで働く琥珀ちゃんでーす!

トリコさん。ゴールデンドドリアンボムは入口から一番近い所に有る第三食料保管庫にしまってくださいね』

 

と門の前に来るとスピーカー越しで琥珀ちゃんの声が聞こえる。普通ならば表に出て出迎えても良いが、よっぽど臭いのだろう。

 

「えっ?第三保管庫?グルメ大陸の食材は基本的に第五からじゃなかったか?」

 

第2ビオトープには様々な食品を保管する倉庫 保管庫が幾つも存在している。第一から第四の保管庫は第2ビオトープ等で取れた食材や加工食品を保管しており、第五保管庫からはパンゲアで取れた食材を保管するのだ。

 

『すまない…トリコさん。それはよっぽど臭いんだ。シュールストレミングがシャーベットに感じる程に臭いんだ』

『マジで臭いってばよ』

「イタチさんにナルト!?お前達も来てたのか!?てか、そんなに臭いの!?」

 

と…イタチとナルトが来ている事にも驚いたが、それ以上に臭いようだ。

 

『センサーで見ますと…トリコさんと一誠さんの体臭だけでスパコン逝かれますよ?』

「「俺達は世界で一番臭いキャラに成ったのか…」」

 

トリコと一誠、セラフォルーとライザーを退け世界で一番臭いキャラに成ってしまった。

 

その後、体臭を除去する為に一誠とトリコは一口だけゴールデンドドリアンボムを食べて臭いを除去したのだった。

 

「「デリシャス!!」」

 

そして…その味は濃厚であり非常に甘く上品な口当たりであった。最強に臭いが。

 

「臭いを取り除いてジャムにしましょう!」

「あっ!父ちゃんからの伝言で3つだけ臭いありのままのジャムにしてくれってばよ」

 

ゴールデンドドリアンボム…ジャムに成る。但し、3つは臭いまま。




次回!

「第2魔法を科学で再現しました~!」

琥珀ちゃん…並行世界に行く機械を開発し、第7班とトリコチームそして琥珀さん…異世界に向かう!!


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いざ…並行世界に!?

琥珀ちゃん…魔法を科学で作る。


平行世界。それは別名、パラレルワールドと呼ばれる所であり可能性の世界だ。この世界ではコレが起きた為にアレが起きた、しかし同じ様な世界でも向こうではアレが無いやあの人が産まれてないとか様々な違いが少なからずある世界である。

 

例えば、この世界では神秘の秘匿はとっくに破れたが、別の世界では神秘の秘匿が守られたままだとか。

 

別の世界ではアインツベルンが天草四郎を召喚したり、日本神話が作られた神話だったりと様々な違いが世界事に有るのである。

 

この世界的に言えばぶっちゃけると色んな物の元凶であるナルトの父ちゃんこと千手エンマが神器を自覚する前に、危険だからと三大勢力に消された。三大勢力が世界の覇権を握った。日本神話が三大勢力の傘下に成った。父ちゃんが居ないお陰で琥珀ちゃん等の子供達が不幸ルートに突入した等々である。

 

では…どうしてこんなパラレルワールドの話を出したのかと言うと理由は簡単である。三咲の二大天災の片割れが再びやっちゃったからである。

 

「フフフ…ハッハハハ!!琥珀さんは天才なのだ!!完璧なのだ!!

私の手にかかれば、第5魔法と第2魔法なんて部分的にですけど魔術に繰り下がるのですよ!はい!せーのーで!Vなのだ!!」

 

千手琥珀(千手の家の子供達は引き取られた際に、元の名字を名乗るか千手を名乗るか選択します)こと琥珀ちゃんが科学の力で平行世界への移動である第2魔法を再現しちゃった為である。

これにより、第2魔法の1つである平行世界間の移動は琥珀ちゃんの手で見事に魔術の領域に落ちたのだった。

 

琥珀ちゃんは千手の家に有るガレージに居ており、彼女の前には一台のランドクルーザーという大きな車を改造した乗り物が存在してた。

 

「名付けてカレイドクルーザー!!」

 

説明しよう!カレイドクルーザーとはエンマ父ちゃんが過去に乗っていたランドクルーザーことランクルを手放そうと考えたとき、琥珀ちゃんがもらい受けて改造したランクルの事である。

動力はアークリアクター×3であり、ガス欠&バッテリー上がりは先ず有り得ない。そして琥珀ちゃんのスーパーテクノロジーによって平行世界を渡ることが可能であり、その装甲は螺旋丸や千鳥に耐え得る性能を誇るのである。

 

「夏休みも残り僅かですし、あの人達を誘って平行世界にいざしゅっぱーつ!!」

 

 

 

 

 

 

「俺が運転するのか…」

 

翌日。カレイドクルーザーことカレクルは千手の家を出発した。

運転席にはイタチが座り、助手席にはトリコが座る。後部座席にはナルト、匙、一誠の野郎3人が座る。最後部座席には琥珀ちゃん、鮮花、カービィちゃんが座っている。因みに有事に備えてか、ナルトの腰には4つの()()()()()()()()が提げられていた。

 

「仕方ないじゃないですか?私が運転しても良いですけど、私は未だ免許を持ってませんよ?

この中で免許を持ってるのはイタチさんだけじゃないですか」

 

そしてイタチが運転するにも大きな理由が存在する。それは普通自動車運転免許を持ってるのが、この中でイタチだけの為である。カレクルは言わば車、法律的には普通自動車運転免許が必要なのだ。その運転免許を唯一持ってるのがイタチであり、当然の結果だろう。

 

「それじゃあ、異世界にしゅっぱーーーーつ!!」

 

琥珀ちゃんが叫び、彼等の目の前に平行世界に繋がる入口が出現し、イタチがアクセルを踏み込んだ事で出発したカレクルは平行世界へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

平行世界。

 

そこは聖書こと三大勢力が世界の覇権を握った世界である。

 

三大勢力は様々な勢力と和平を結び、世界を脅かそうとしている絶対悪 禍の団と日頃から戦っているのだ。当然、神秘の秘匿は守られており公にはされていない。そんな世界で、料理人としての一誠と異なり悪魔に成った兵藤一誠(ややこしいのでイッセー)が眷族仲間や主人のリアス・グレモリーと共に世界を守るために駒王を拠点にして戦う世界である。

 

「さあ、皆!今日も頑張ってはぐれ悪魔を討伐するわよ!」

「「「はい!部長!」」」

 

町外れの廃墟郡でこの世界のリアスが自分達の眷族を奮起させて、町を守るために夜をかける。

 

王 リアス・グレモリー

 

女王 姫島朱乃

 

戦車 塔城小猫

 

騎士 木場祐斗

 

騎士 ゼノヴィア

 

僧侶 アーシア・アルジェント

 

僧侶 ギャスパー・ヴラディ

 

兵士 この世界の兵藤一誠ことイッセー

 

である。朱乃とアーシアにゼノヴィアは悪魔に成っており、白音ならぬ小猫も小柄に成って最早ロリッ子で悪魔に成っており、一誠に関しては料理人ではない。リアスも眷族に恵まれて順風満帆な人生を過ごしてる。

 

いざ、今日もはぐれ悪魔を退治して評価を上げようと現場に向かうと…そこには……

 

「イタチ、ここって駒王だよな?」

「ですね…トリコさん。だが、俺達の世界と違って神秘の秘匿は破られていないようです」

 

リアス達が討伐する筈だったはぐれ悪魔をノッキングしたトリコ達が、イタチの写輪眼ではぐれ悪魔から情報を聞き出していた。

 

「それに…総理大臣も麻生って人ですね。この世界には千手の家は無いみたいです。

それと、千手一族は有りますが…40年以上前に滅んでます。不自然な事故で……死亡者名簿に幼子のエンマさんの名前が…ふぁ!?あの人を殺せないからって幼子の時に殺します!?」

「エンマさんが居ないんじゃ…随分と変わるわね」

 

ノートパソコンを操作し、ネットから情報を入手する琥珀ちゃんとノートパソコンの画面を覗き込む鮮花。

 

「父ちゃん死んでるの!?えっ!?この世界の俺、居ないの!?」

 

父ちゃんが既に子供の頃に殺されてると聞いて驚くナルト。

 

ふと、一誠と匙が何かを感じて後ろを振り向く。

 

「ふぁ!?俺が居る!?」

「一誠が悪魔に成ってるだと!?マジで!?」

 

「悪魔じゃないイッセー!?それに悪魔じゃない匙君!?」

「「「なにぃぃぃぃ!?」」」

 

此処に、未知の交流が実現した。

 

「ぺぽ?」

「「「「なんか丸いの居る!?」」」」

 

そしてその世界では任天堂は無かった。何故なら、イッセー達はカービィを知らなかった為である。




次回!お互いの情報交換


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世界と世界の話し合い

話し合い?スタート


「おい…これって、本当に俺んちか?」

 

料理人一誠は上を見上げ、唖然としてしまう。無理も無いだろう。彼の視線の先には高層ビルに匹敵する程の大きな建造物が立っており、規模から察する数十億…いや内装の事も混みすれば数百億の豪邸なのかもしれない。

 

実はと言うと、この高層ビルのような豪邸。この世界の兵藤一誠ことイッセーの自宅である。この豪邸にはイッセーは勿論、彼の両親、グレモリー眷族の女性眷族達と王のリアスが暮らしてる。

因みに同じくグレモリー眷族の木場とギャスパーはこの屋敷では暮らしていない。彼等はグレモリー家が保有するマンションで暮らしているそうだ。部屋は腐る程に余ってるので共に暮らせば良いと思えば良いが、異世界なので一誠達は考えない事にした。

 

「あの…田中さんや遠藤さんは?」

 

田中さんに遠藤さんは一誠の世界でのお隣さんである。しかし、この豪邸の規模から考えるにどう見ても田中さんや遠藤は勿論、他の御近所の敷地も使ってる。

 

「ちょっとお金の力でね!相手も良い物件を手に入れたし、Win-Winよ!」

 

そう、この豪邸を立てるために御近所にはお金の力でお引っ越ししてもらったのだ。流石は三大勢力が世界の覇権を握った世界。お金の力で色々と出来たのだろう。

 

「「良くねぇぇぇよ!!家の場所によっては通勤時間や通学場所とかも関係有るわ!!」」

「その手も大丈夫よ!お金の力でね!」

「「有るに決まってるだろぉおおお!!」」

 

例え、世界から注目される魔王の妹だと言え、ツッコミの加護を得た我らが匙と一誠からはツッコミを受ける定めに有るのだ。

 

「えっ?てか、そっちの俺は悪魔じゃないんだよな?どうやってレイナーレ達の手から助けられた?俺は部長に転生させてもらって助かったんだよ」

「レイナーレって…殺人と不法侵入で逮捕された堕天使だよな?俺は会ったことないな」

 

どうやら、この世界のイッセーはレイナーレという人物に殺されて悪魔に転生したようだ。しかし、一誠はレイナーレという人物の顔を知らない。半殺しにされてトリコに連行された堕天使なら知ってるが、もしかすれば彼女かも知れないと思う。

 

「「逮捕!?」」

「そっちではどうかは知らんが、俺達の世界じゃ神秘の秘匿は必要ないんだよ。神様達も現世に降り立ってるし、妖怪の子供達もケモ耳を生やして学校に通ってるからな」

 

トリコがそう言い、リアス達は唖然とする。まあ、無理も無いだろう。なにせ、この世界では神秘の秘匿は守らなければ成らないのだから。

 

「コカビエルだって、頸椎を損傷して逮捕された」

「運が良ければ、神社に日本の神様も居るってばよ」

 

イタチとナルトのカミングアウトでこの世界のグレモリー眷族は頭を抱えたのだった。

 

「そっ…そうなのね。取り合えず、家の中に入ってくれるしら?中で話しましょう。私達も異世界の事が気になるの」

 

と…リアスからのお言葉を受けて、一誠達はこの世界での兵藤屋敷である豪邸に足を踏み入れた。

 

だが、その時にイタチが小声とハンドシグナルでナルト達に指示を与える。

 

――分かってると思うが、少しは言葉を濁して伝えるように。特に三大勢力壊滅等は伝えないようにな。

 

当然だ。いきなり、三大勢力(笑)は天界以外滅んでるからや魔王(笑)セラフォルーは両親とフェニックス家と共に世界で一番臭いキャラに成りましたとかは伝えてはいけない。相手が混乱するし、この世界にも大きな影響を与える可能性が有るためだ。

 

リアスの案内で兵藤屋敷に入った一誠達異世界からの御一行。兵藤屋敷は中も大変広く、玄関でさえも一般のワンルームマンションよりも広く…その先に広がってたリビングは高級マンション真っ青の広さであった。

 

「「いや、でかすぎだろ」」

「ふふふ、凄いでしょ?応接間に案内するわね」

 

その後、エレベーターに乗り込んで階を上がっていき…彼等は大きな応接間にやってきた。この応接間は各国の国王や首相が駒王にやって来た際に使うものであり、今回は特別だそうだ。

 

「それじゃあ、楽にして頂戴。改めて悪魔として歓迎するわ」

 

リアスは応接間のソファーに座り、リアスの両サイドにはイッセーと朱乃が座る。そして3人の後ろに他の眷族の皆様が立った。

 

「誰が座る?」

「取り合えず、トリコさんどうぞ」

「いや、イタチ。俺は良いさ。俺よりお前の方が交渉とかは得意だろ?」

「たったままでも交渉や話しは出来ますよ…良し、鮮花と琥珀が座れ。俺達は立っとく」

 

と…トリコとイタチの話し合いでリアス達と向かい合うソファーには琥珀ちゃん、鮮花、そしてカービィちゃんが座った。勿論、体力が有る男連中4人は後ろに立つことにしたのである。

 

「さてと、貴方達の事を教えてくれるかしら?」

 

「うちはイタチだ。宮内庁に所属していて、普段は皇族や要人警護の護衛任務や部下のナルトと鮮花に匙を率いて第7班として活動している」

 

「俺はトリコ。農林水産省の職員で普段は美食家だ。まあ、美食家ってのは分かりやすく言えば未知成る味を求めるハンターのような感じだな」

 

「はーい!私は世界が産んだ大・天・才!!孤児院 千手の家の職員!琥珀さんでーす!!私達がこの世界にやって来た乗り物、カレイドクルーザーも私が作ったのだ!!」

 

「ペポー!ぽよー!カービィ!」

「私は黒桐鮮花。普段は高校に通いながら、イタチ先生の指導の元で勉強してるの。此方はカービィ…まあ、一言で言えば宇宙人?」

 

「俺は兵藤一誠。まあ…名前なら皆も知ってるか。俺は悪魔じゃなくて、人間だ。今は高校に通いながら、美食家兼料理人として頑張ってる!」

 

「俺は…匙…あっ、名前だけならそっちも知ってるな。此処の俺はどうか知らないけど、俺は駒王には住んでいない。

ナルトの御両親が経営する孤児院 千手の家で弟妹と共に暮らしてるんだよ」

 

「俺は蒼崎ナルト!第7班のメンバーで、千手の家のお兄ちゃんだってばよ!」

 

と…異世界御一行は自己紹介を行った。

 

これで、お互いの顔と名前は把握できた。

 

「そっちじゃ…神秘の秘匿は無いのよね?それじゃあ、そっちでの私は駒王の主として感謝されてるのね!」

「まあ、青春は謳歌してる(バイト尽くし、学業)な」

 

と…リアスの言葉に対してそう言ったイタチ。確かにその通りである。

 

――いや、確かにその通りですけど!!言葉…濁し過ぎじゃ有りません!?

 

心の声で一誠と匙が叫ぶ。

 

「おいおい!面白そうな事に成ってるな!!」

 

と転移魔術で1人の男が出現した。勿論、一誠達もその男が誰なのか知っている。嘗て、三大勢力(笑)との戦争でナルト1人に3分で敗北したアザゼルであった。

 

「「アザゼル先生!」」

 

どうやら、アザゼルはこの世界では教師をしているようである。

 

「話しは後で聞くが、平行世界か!実に興味深いぜ!」

 

すると、ナルトが何かを思ったのか手を挙げた。

 

「そこのおっさん。千手エンマって…」

「俺に向かっておっさんか、身の程を知らんガキだと怒りたいが…まあ特別に許してやるよ。

千手エンマか…そういや、そんなガキが居たな。名前を聞いて思い出したよ。最悪の神器 神滅具 魔獣創造を宿していて…五大宗家とも関係が有った宮大工の長男だったな。

まあ、運命が悪かったな。五大宗家の関係者の癖に最悪の神器を宿し、五大宗家から一族ごと見捨てられて世界を守るために俺達が殺した。その時に、一族の連中が守ろうとしてきたんでな…問答無用だ。一族もろとも皆殺しで、事故に見せて処理した。

あんな代物を宿したんだ。殺されて当然だよな」

 

と…言ったアザゼル。次の瞬間、アザゼルは条件反射で後方に吹き飛んだ。いや、吹き飛んだではない…突如として危機的本能を察知して無意識に吹き飛んだように自分から跳んだのだ。

 

「誰が…殺されて当然だ?命をなんだと思ってる。俺だって命を奪った事は有る。だが、それは戦時等の状況や食べる為、正当防衛だったからだ」

 

「神器だけで人を判断するですね?死にます?今、此処で?」

 

赤いチャクラの衣を纏いチャクラの尻尾を三本生やしたナルト。箒を刀の抜刀術のように構える琥珀ちゃん。その2人が殺意の籠った瞳でアザゼルを睨んでいた。

 

「なんだ!?俺が何をしたって言うんだよ!!」

「アザゼル総督。この子は俺達の世界での千手エンマの息子で、この少女は千手エンマに救われて娘同然に育てられた。親と同一の幼子が神器を宿しただけで、殺されて当然と言われれば無理もない」

 

イタチがそう言う。だが、ナルト達の言い分も分かる。この世界のアザゼルは世界を守るために、魔獣創造を宿した幼いエンマを殺した。だが、それは幼い罪の無い子供を一方的に嬲り殺しにしただけなのだ。

 

「俺は世界を救うためだよ。安心しろよ、今後は保護するさ」

「「今後?だと…ふざけて」」

「いい加減にしろ!!」

 

イタチがスサノオを発動させ、ナルトと琥珀ちゃんを確保する。流石のイタチでもこうなったナルトと琥珀ちゃんを停めるには、スサノオを使うしかない。

 

「イタチ先生!!」

「イタチさん!!」

「気持ちは分かるが、今は耐え忍ぶんだ。月詠説教だ!!」

 

イタチの瞳が万華鏡に変わり、ナルトと琥珀ちゃんは一先ず眠りに付く。

 

「そしてお前も月詠説教だ!!」

「なっ!?こっこれは!?」

 

序にアザゼル…月詠説教の刑に処される。

 

「これが月詠の本来の使い方…月詠説教だ!」

「「うんな訳有るか!!」」

 

匙と一誠のツッコミは異世界でも健在である。




次回!一先ず、ナルトと琥珀ちゃんが落ち着いたのを見計らってから…一誠達はこの世界の流れを知る。

リアス「私達は禍の団から世界を守るために戦ってるの!」
アザゼル「俺はその為に世界に和平を結ぶように問いかけてる!」


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この世界で起きた事。

「テメェ!?なんだ…なんだこれは!?」

 

アザゼルはイタチの手で月詠の幻術にかけられた。万華鏡写輪眼 月詠は術者がイメージ出来る限りの事を幻術として体感時間無制限で相手に体験させる事が可能だ。

イタチは過去、これを用いてほぼ永久的に長い時間…相手を刀で突き刺す幻術をかけたり、様々な事をしてきた。

 

月詠説教はイタチがこの世界に来てから考案した月詠の使い方であり、月詠の利点を用いて相手に作戦の概要を実時間ゼロコンマで説明したり、実時間ゼロコンマで文字通りお説教させて正しい道に歩ませたりする使い方である。

 

ナルトと琥珀ちゃんが受けた月詠説教はお互いに正座させ、イタチが「2人とも。俺もお前達の気持ちは良く分かる。だが、俺達はこの世界にとって異物だ。正当防衛等以外ではそこまで介入してはいけない」等々と語りかけて宥めていた。

 

「俺のお説教だ」

 

だが、アザゼルの場合は違った。アザゼルは聖アンデレ(初代ローマ法王の弟)と同じくXと成るように十字架に張り付けにされていたのだ。

 

「安心しろ。俺の幻術だ、現実ではない。実時間では一瞬しか経たん。俺と2人きりだが、永遠と話が出来る。

匙と鮮花に一誠は気付いてなかったが、お前は最初から俺達の話を聞いていたな?外から」

 

とイタチは張り付けにされたアザゼルに問う。するとアザゼルは笑みを浮かべた。

 

「気付いていたのか…やるじゃないか小僧」

「これでも日本の最高神の護衛をしてるからな。世界の為に駆除か…なんだ、お前も俺の世界のアザゼルと同じか…」

「そっちの俺も世界の為に働いてたのだろう?」

「いや、残念だな。禍の団の首謀者 サタナエルを停められず、その禍の団を他の神話に倒させて美味しい所を貰おうとしてる男よ」

 

イタチがそう言うと、アザゼルは驚愕に染まったような表情をする。

 

「おま!?なんで…サタナエルの名前を!?アイツは俺達が歴史の闇に屠った筈!!」

「やはり、この世界でもサタナエルが禍の団を作ったのか。安心しろ、この幻術が終わる頃…お前は幻術にかかっていた時の記憶も無いからな」

 

イタチはそう言い、アザゼルの頭を掴む。彼は月詠にかけながら、アザゼルの思考や記憶を読み取っていたのだ。それで理解した事が1つ、アザゼルは自分から保護した人物には大変甘い。だが、他の神器持ちの人間は言わば実験動物同然の感情を抱いていた。事実、彼は神器の抜き方等を人体実験で編み出し、更には抜き出して一部の神器はコレクションにしていたのだ。

 

「お前に説教は無駄のようだな。幼子さえも平気で殺し、世界の為か。

良いだろう…記憶は後で消してやる。お前には特別に俺達の世界の三大勢力の末路、そして俺とナルトにトリコさんが本気を出したらどうなるのかを教えてやる!」

 

イタチの万華鏡が高速で回転する。

 

「アッギャァァァァア!?」

 

アザゼルの脳に映像が流れる。イタチ達の世界での悪魔の末路、ナルト単騎で堕天使敗北。からのアザゼルのタマタマ1つ損失からのEDの呪い。更には()()()()()()()見せていないイタチ達の本気を流し込む。

 

「ばっ化け物かよ!?そんな力が有りながら…なんで!」

「誰かの正義は他の誰かにとっては悪となる。お前のそれは大半の人間にとって悪だった。それだけだ」

 

 

 

 

 

「ハッ!?一体…何が?」

 

月詠説教…もとい月詠お仕置きから解放されたアザゼル。彼は月詠お仕置きされていた記憶はすっかりと消えており、イタチが見せたイメージ等は頭では一切覚えていない。しかし、感情が何かを覚えているのだろうか?アザゼルは脂汗を書いており、右腕の震えが止まらない。

 

「イタチ先生…さっきはごめんだってばよ」

「イタチさん…ごめんなさい」

「親を思うお前達の思いは立派だ。感情的に成るのは良いことだが、成りすぎるのも程程にな」

 

とナルトと琥珀ちゃんも反省をしていた。

 

「あの…さっきのナルト君のは神器かしら?」

「俺は神器を宿してないってばよ。ちょっと別だってば」

 

確かにナルトは神器を宿していない。と言うか神滅具なんて可哀想に成るぐらいヤヴァイ存在をナルトは宿してるのだ。それはご存知、天照大御神の荒神である九尾なのだが尻尾が一本はえる事にナルトの強さは9乗されていく。一本だと只でさえ強いナルトの強さが9倍、二本だと更に9倍である81倍、どんどん強くなっていき…天照大御神の力を纏ったモードアマテラス(九喇嘛モード)になると元の4000万以上の強さを誇る。尾獣化最大出力は御察しください。てか、ナルトが尾獣化最大出力にすると…一瞬で悪魔が蒸発してたとか。

 

余談だが天照様の本気はナルトのうん倍。RXとグレート・スピリッツしか停められない。

 

「俺達の所では大きな事件はあんまり起きてない。コカビエルがテロを起こそうとして一瞬で鎮圧されたり、神話サミットが行われた位だな」

 

――いや!有るでしょぉおおおお!!

 

心の中で匙と一誠がツッコム。色々有ったが、イタチの中では大きな事件では無いのだろう。なにせ、遊びを残しまくった戦力で三大勢力を粉砕したのだから。なお、ナルトの父ちゃんが本気を出せば1時間で三大勢力処かそれに協力する神話を滅ぼせる(悪魔と堕天使=白色光星創造、天界=Tウィルスばら撒き、他の神話=超新星爆発からの多重影分身+真数千手)。

 

「そうなのね?私達の所はこんな感じよ?」

 

コカビエルの事件は起きた。そこはリアス達の所も同じだが、伝説の存在が相手だろうとリアス達は引き下がらずに戦い抜いた。なんとか、その時は堕天使の白龍皇がコカビエルを瞬殺。事なきをえたのだった。

 

その次に三大勢力の首相会談こと駒王会談が行われ、三大勢力はテロ組織禍の団に対抗する為と自分達が今後も生き残る為に和平を結んだのだ。しかし、白龍皇が禍の団に降り、更に悪魔の皇族さえも禍の団に降った。

 

夏休み。様々な神話の方々を招き、若手悪魔同士の会合とレーティングゲームが開かれた。その第一戦はリアスとソーナとの戦いであり、リアス達は無事勝利。更に高い評価を高めたのだった。

 

そして、先日にリアス達は日本に帰ってきたばかりである。

 

「禍の団…そっちにも有ったか」

「えぇ…だから、私達は戦わないといけないの」

「禍の団を倒さなければ世界は滅ぶ。だから、俺は様々な神話に呼び掛けてるのさ…それでも勝てるかどうかも分からないけどな」

 

アザゼルはそう言い、イタチ達を見る。

 

「お前達が手伝ってくれたならな…まあ、それは無理か」

「当然だ。そんな長期間滞在する事は出来ない」

「だよな。おっと!それじゃあ、グレモリー眷族と模擬戦してくれよ!丁度、良い修行に成る!!」

「だったら、お前も出ろ」

 

イタチの言葉を聞いてアザゼルは笑みを浮かべた。

 

「後悔するなよ?異世界御一行」

 

突如として決まった異世界御一行VSグレモリー眷族&アザゼルの模擬戦。だが、匙と一誠は見逃さなかった。ナルトが笑みを浮かべ、彼の影だけだが尻尾が9本に成っていた事を…琥珀ちゃんの頭からケモ耳が生えてキツネの尻尾が生えたことを。

 

当然である。合法的に父親をバカにした汚れた翼を持つカラスを半殺しに出来るのだから。

 

――逃げて!!逃げて!!アザゼルさん逃げて!!死ぬより悲惨な目に合うよ!!

 

((その台詞、そのまま返すよ。後悔するなよ?お前がな!))

 

 




次回!異世界御一行VSグレモリー眷族&アザゼル!!

結果は察してください(笑)


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御察し下さい

御察し下さい(笑)

螺旋丸を使うまでもなかったってばよ


アザゼルの言葉から始まった異世界御一行VSグレモリー眷族&アザゼルのドリームマッチ。勿論、レーティングゲームのバトルフィールドを利用した戦いなので、神秘の秘匿がバレる恐れは皆無であり思いっきり戦える。

 

バトルフィールドは駒王町をモデルにした物であり、レーティングゲームのフィールドとしては大きめだ。と言うのも、此処まで大きくして欲しいとイタチから打診が有った為だ。そこは寛大な三大勢力…イタチからの要望に答えてバトルフィールドを駒王全体にしたのだ。まあ、彼等からすれば弱い人間の希望に添える程の心の贅肉がなければ成らないのだから。

 

それが…駒王全体にしたのが、見事な罠だと知らずに。

 

「さて…何処から仕掛けて来るのかしらね」

 

バトルフィールドの中での駒王学園旧校舎。そこのオカルト研究部の部室で、優雅にリアスは紅茶を飲んでいて仲間達と共に作戦会議を行っていた。

レーティングゲームとは優雅に時間をかけて行う物だ。何故なら、悪魔の神聖なる戦いであり唯一の娯楽だ。故に時間をかけて見せる戦いを行わなければいけないのだから。

 

「まあ…相手は人間だしな。楽勝だろう…なにせ、俺も居るんだしな!」

 

リアス達は人間を超越した上位存在 悪魔。更に此処には同じく人間を越えた上位存在の最上位の存在である最上級堕天使のトップ アザゼルが居るのだ。負ける事は先ず無いだろう。だが、彼女達は知らない。たとえ、慢心が1ミリも無くても彼女達はナルト達には逆立ちしても勝てないのだから。

 

「なっなんですか!?あの巨大な天狗は!?」

 

突如…外を見ていたギャスパーがガクガク震えながら外を見る。窓からは駒王学園から2キロ離れた地点に立つ…赤い巨大な大天狗が仁王立ちしていたのだ。勿論、この赤い巨大な大天狗はイタチが作り出した完成体スサノオである。完成体スサノオの大きさは50メートル以上であり、此処からでも物凄く目立つ。

 

「なんじゃありゃャャャャ!?」

 

誰かが叫ぶが遅い。イタチの完成体スサノオは右手に持つ十束の剣を振り上げた。

 

そして剣を振り下ろし…莫大な衝撃波が放たれて…衝撃波に飲み込まれた駒王学園は勿論、その後方に有る場所は見事に一振で更地に変わってしまった。

 

――戦えと言ったのはそっちだ。これぐらいは耐えられるだろ?

 

だが、現実は無情である。

 

「キャァァァア!?」

 

「ウギャァァア!?」

 

「グゥゥワワワ!?」

 

神に匹敵する尾獣。その尾獣以上の力を持つ完成体スサノオの力。その一振は地形さえも変える程の衝撃を産み出し…瞬時に展開した魔術障壁さえも木っ端微塵に粉砕した。

 

『リアスお嬢様の僧侶2名、女王、騎士2名リタイアで……す』

 

だが、なんとか生き残れたリアスと彼女の兵士であるイッセー、そして特性故に生き延びた戦車の小猫、神に匹敵するアザゼルは生き残れた。だが、たった一撃で駒王が荒れ果てた為に言葉が出てこない。

 

「こんな…バカな…」

 

月詠お仕置きを受けたアザゼルはこれ以上の事を知ってるが、忘れさせられた為に記憶には無い。だが、感情が覚えてるためか震えが停まらない。

 

「イタチは後回しにするぞ。敵を各個撃破だ!」

 

その時…太陽が目の前に堕ちてきた。

 

「「キャアマァァア!?」」

 

「やっ焼ける!?」

 

悪魔にとって日光は弱点だ。普通に生活する分なら問題は無いが、至近距離に太陽が現れたら即死する。なんとかレーティングゲームの特性のお陰でリアス達はリタイアする事で後遺症も無く助かった。

 

「はっ?……そんな…バカな……」

 

そしてアザゼルはリアス達がリタイアした訳を知る。自分の眼前に50メートル程の巨大なオレンジ色のチャクラで構成された九尾が居たのだ。ご存知、尾獣化を使ったナルトである。

 

「こんなの……人間じゃない……神だ……いや、俺達は神と同格だ。それすらも上回る破壊者だ……」

 

尾獣化ナルトの力に圧倒され、ガクガクブルブル震えるアザゼルさん。

 

すると…尾獣の頭部から何かが高速で飛び出した。それは本体のナルトだ。ナルトはそのままアザゼルの股間目掛けて、跳び蹴りを放つ。

 

「天照の姉ちゃん直伝!!一夫多妻去勢拳!!」

「ホンゴォオオオオ!!」

 

ブチョ…何かが潰れる音が響いてアザゼルは股間を抑えて悶え苦しむ。

 

こういう言葉が有る。平行世界同士が介入すると、介入しだした平行世界の因果が流れ込む場合が有るのだ。その結果、この世界のアザゼルもタマタマを1つ喪ってしまったのだ。

 

「琥珀ちゃーーーーん!」

 

ナルトが琥珀ちゃんを呼ぶ。すると、両手の指に怪しげな注射器や薬品を構えた琥珀ちゃんが何処から現れたのだ。

 

「フフフ…マジカルアンバー☆琥珀ちゃんの面白可笑しなサイエンスマジック!!」

 

「はい!アンバーさんスペシャル育毛剤!マジカルアンバーさん劇薬!はいはいはい!!」

 

と琥珀ちゃんの手で様々な薬品を打ち込まれたアザゼルはアフロヘアーに成ってしまい、顔色が悪く倒れてしまった。

 

『アザゼル総督リタイア…』

 

この世界のグレモリー眷族&アザゼルチームは全員倒され、無事に異世界御一行の勝利だ。後はこのバトルフィールドから転移するだけなのだが…

 

『これじゃあ、不完全燃焼だよな。お父ちゃん、動きます!』

『えっ!?ちょっと誰ですか!?貴方は!?どっから現れた!?』

『いや、息子に印した飛雷神のマーキングを目印にしてちょちょいとパルキアの力でな!』

 

その声が聞こえ…突如としてナルト達異世界御一行は転移した。その転移先はレーティングゲームの待機場のような場所であり、そこには放送を流してくれていたグレモリー家の役員さんの他に無事に復活したグレモリー眷族、そしてこの世界には居ない筈のエンマが居たのだ。

 

「父ちゃん!?」

「「でた理不尽!!」」

「お前達、不完全燃焼だろ?だったら、修行も兼ねて俺+俺選抜の特別チームで戦わないか?丁度、良い修行に成るぞ?」

 

急遽決まった異世界御一行VSエンマ選抜の特別チーム。その特別チームだが…

 

 

「おら、ワクワクすんぞ!」

 

「ほう…柱間以来だな。このワクワクは…」

 

「えっ!?銀さん居ても大丈夫!?本当に大丈夫なの!?えっ!?カカロットはダメだろぉおおおお!!」

 

「醤油ムース!」

 

しかし、そのメンツを見た匙と一誠は叫んだ。

 

「「おら、ワクワクすんぞはアカーーーーーーン!」」

 

当然である。

 

「「「すいません。自分等…場違いなので見学で良いですか?」」」

 

と匙、一誠、鮮花は戦力からのアウェーを感じ取って見学を希望する。

 

「鮮花は解説でOKとして…ツッコミコンビ、お前達はダメだ!!」

「「ちくしょおおおお!!」」

 

ツッコミコンビ、エンマの意思で参戦決定!!

 

 




次回!異世界御一行VSエンマ選抜チーム!?

相手が相手な為か、イタチとトリコも本気を出す!?


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父ちゃんチーム、理不尽だってばよ

「あのおっさん…ナルトは兎も角、イタチ先生達の修行も行わせるつもりだ」

 

モニターをグレモリー眷族と共に眺め、解説役に徹する事にした鮮花は苦笑いを浮かべた。

 

「あの…何か問題でも有るのかしら?」

「彼等が地上で暴れたら、世界が滅ぶわよ。と言うか、このバトルフィールドの耐久性ってどのぐらいかしら」

 

戦う人達よりもバトルフィールドの心配を行う鮮花。当たり前だが、今から戦うのは世界すら滅ぼせる軍団のガチンコ勝負。バトルフィールドが持つのか分からないのだから。

 

モニターには今から戦う人達の顔と名前がモニターに記されており、リアス達は彼等を見る。先程の蹂躙も有るが、人は見掛けによらない言葉が有る。それゆえか、画面に映るエンマ選抜のメンバーを見ても強いとはリアス達は感じなかった。

 

「あの人達…どれぐらい強いの?」

「千手エンマ…ナルトのお父さんで、神器 魔獣創造を宿したイレギュラー。ただ、普段の戦闘では忍術等を使う農林水産省長官。その気になれば宇宙を滅ぼして新たな宇宙を作れるわ。使える性質変化は火、水、土、雷、風の五大元素全部と陰陽、掛け合わせを含めると木遁とエンマさんオリジナルの剛遁。

 

うちはマダラ。伝説の忍でイタチ先生の親戚。その強さは伝説の一言であり、万華鏡写輪眼は勿論、輪廻眼さえも開眼してるの。五大元素は勿論、柱間細胞を取り込んだ事で木遁も使えるの。

 

孫悟空。西遊記の孫悟空ではないけど、この中では間違いなく最強。エンマさんも魔法を使わないと確実に死ぬ相手。地球処か太陽系さえも木っ端微塵に出来そうな強さを持っており、金髪に成ったり、青い髪に成ったり、神の極意を纏ったり何でも有り」

「剛遁?なによそれ?」

「多分…彼は使うわ。

 

後は…あの銀髪のサムライさん。彼は坂田銀時、万事屋の店長で…強いけど強さはマダラや悟空より遥かに下!

 

あのマッスルレーサーはキャプテンファルコン。賞金稼ぎ兼レーサーで、最近はネタキャラに走る傾向が有るわ。取り敢えず間違いなくマダラより弱い!!」

 

――醤油ムース!

 

突如としてキャプテンファルコンの台詞が響く。因みにこの醤油ムース、空耳であり日本語に直すと「お前の力を見せてみろ!」とカッコいい台詞なのだ。しかし、発音が良すぎる問題なのか…醤油ムースに聞こえるのである。

 

「どうやら…動き出したようね」

 

モニターには動きが見られた。

 

ナルトとエンマが向かい合い、イタチとマダラが向かい合い、トリコと悟空が向かい合う。彼等の戦いは既に始まっており、彼等より戦闘力の劣る一誠と匙は琥珀ちゃんとカービィちゃんと共にキャプテンファルコンと銀さんと対峙していた。

 

先ず、始めに動いたのはイタチとマダラであった。

 

「火遁!豪火球の術!!」

 

高速で印を結び、イタチは大地を抉る程の威力を持つ火球をマダラに向けて放つ。豪火球の術、うちは一族が得意とする火遁の忍術であり火の玉を口から放つ術だ。イタチが豪火球を放ったには訳が有る。それはマダラが開眼した輪廻眼という眼が理由だ。

 

豪火球は真っ直ぐに高速で大地を抉りながらマダラに向けて飛んでいく。しかし、マダラの瞳が瞬時に万華鏡写輪眼に変化し…高速で回転して紫色の瞳に変化した。六道忍術を扱える瞳 輪廻眼である。

輪廻眼の道術の1つは有りとあらゆる忍術を吸収する。例外が有るとすれば木々という生命を産み出せる木遁位だろう。右手を前に向けたマダラはイタチが解き放った豪火球を吸収して無にしてしまった。

 

「やはり…輪廻眼に忍術は効かないか」

「俺に忍術は効かんぞ、イタチよ」

 

忍術は効かない。確かにその通りだ、輪廻眼は有りとあらゆる忍術を吸収する。マダラを倒すには忍術以外の攻撃をぶつけるしかない。体術、魔術、食技、位しかダメージを与えることが出来ないのである。

 

「なら、使うしかないな」

 

莫大な魔力を解き放ち、イタチは完成体スサノオを展開した。全長50メートルを越える巨大な大天狗 完成体スサノオ、それは忍術ではない。故に輪廻眼が相手だろうとダメージを与えることが可能だ。

だが、それはイタチが切札を使った事を示す。これが通用しなければイタチはマダラ相手に手も足も出ずに敗北する事を示していたのだ。

 

「宜しい…ならば、このうちはマダラも全力で答えよう!」

 

次の瞬間…マダラも完成体スサノオを展開し、2つの完成体スサノオが激突する。激突する2つの完成体スサノオ、一振で地図を書き換える程の力を持つ完成体スサノオだ。当然、お互いの攻撃が繰り出される度に莫大な衝撃波が発生してバトルフィールドは悲鳴を上げていく。

 

「ハァァァァ!!」

「ふふふ…ハッハハハ!!サスケとうずまきナルト以来だ!!もっとだ!もっと見せてみろ!!うちはイタチ!!」

 

既にマダラとイタチの周囲には建造物は当たり前、草木の1本に至るまで消し飛んでしまい、裸の大地と成っている。

 

一方のトリコは…

 

「行くぞ!トリコ!!」

「おう!悟空!!」

 

悟空が青い髪の毛に変化し…かめはめ波を解き放つ。

 

「かめはめ波!!」

 

迫り来るかめはめ波。普通のジャンプ関連の主人公ならば一撃で消し飛ばされる可能性が有る威力だ。

 

「50連釘パンチ!!」

 

迫り来るかめはめ波。それを迎え撃つようにトリコは50連の釘パンチを解き放つ。激突したお互いの代名詞の攻撃は莫大なエネルギーを産み出し…辺りの建造物を吹き飛ばす程の衝撃波を産み出した。

 

 

 

「おら!待てや!!銀さん達、クソザコ蛞蝓だよ!アンタ達と比べたらヤヴァインだよ!!」

「イタチさん!お願いだから別の場所でやって!!いや、本当に!!」

「なんでバグキャラが戦う爆心地の側に俺達居るの!?巻き添えで消し飛ぶわ!!」

 

完成体スサノオの一振は山さえも消し飛ばす。その衝撃波をギリギリで根性とギャグ補正で何とかやり過ごすツッコミコンビと銀さん。

いや、完成体スサノオの余波だけではない。かめはめ波の流れ弾等も飛んできており、バトルフィールドは何時崩壊しても可笑しくない。

 

「てか、銀さん達何処から来たの!?」

「日当渡すから手伝えってお前達とは別の平行世界から来たんだよ!あのナルト君のお父ちゃんの手で!

カカロットとマダラはノリノリで参加したけど、銀さんはお金の為なの!冬木市の物価高いんだよ!!」

 

どうやら…銀さん達は別の平行世界からエンマの手で連れてこられたようだ。日当付きで。

 

「あっ!一誠さん!匙さん!醤油ムース出来ましたけど…後で飲みます?」

「ぺぽーい!」

「醤油…ムース…」

 

逃げ惑うツッコミコンビと銀さんの目の前に琥珀ちゃんとカービィが現れる。だが、2人の側には大きな醤油のケースに仕舞われて泡だてられた醤油に漬け込まれたキャプテンファルコンの姿であった。

 

「「「リアル醤油ムースに変えられちゃったよ!!キャプテンが何したの!?なにやってんのぉぉおお!」」」

 

『蒼崎ナルト…リタイア』

 

次の瞬間…水を司る五大精霊を鎧として纏った理不尽が絶対零度と共に降り立った。

 

「ナルトは後で鍛え直しだな。それじゃあ、次はお前達の番だ」

 

ナルト…父ちゃんに叩きのめされた模様。太陽神の荒神を宿した人柱力でもグレスピ使う父ちゃんには勝てなかったよ。

 

「「このおっさん…五大精霊で甲縛式オーバーソウルやっちゃってる!?」」

「なに…ナルトは真数千手を突破出来なかっただけさ」

「「「マダラでも出来ないわぁぁぁぁあ!!」」」

 

『そこ!もう辞めてくれ!!お前達の強さにバトルフィールドは耐えられない!!』

 

突如として…知らぬ声が響いた。

 

「あっ!イタチとナルトより弱い…魔王アジュカ君じゃないか!安心しろ、崩壊する前にパルキアの力で全員無事に帰してやる」

 

声の正体は異世界ではナルトとイタチの一撃で粉砕された魔王アジュカ君のようだ。彼は興味本位でこの戦いを見たのだろう。だが、彼の想定よりもマダラや悟空達が強すぎた影響でバトルフィールドが崩壊しかねないのだ。

 

『このフィールドは神クラスの戦闘にも耐えられるんだぞ!なのに…』

「お前の中ではそうなんだろうな…お前の中ではな…木遁!!」

 

エンマが何かを発動させようとする。しかし…

 

『今日の食事当番エンマでしょうが!!とっとと帰ってきなさいよ!!』

「青子!?おまっどうやって来た!?」

 

まさかの母ちゃんの参戦である。

 

『えっ?ルナアーラの力』

 

母ちゃん、ウルトラホールを通ってくる。

 

 




ナルト…ナレ戦闘不能に成った模様(笑)

回収される父ちゃん。母ちゃんには権力で勝てなかったよ。

日当を手渡され、各々の世界に帰っていくマダラ達。ふと、リアス達はナルトの腰を見る。そこには紅白の玉が4つ有ったのだ。

「これ?モンスターボール」

しかし…ナルトの手持ちは……

ギエピー、風の五大精霊、水の古龍、バグチュウであった。


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お帰りだってばよ

まさかの母ちゃんこと青子の降臨、そしてバトルフィールドが限界を越えそうに成った為に異世界御一行VSエンマ選抜チームとの戦いは終わった。いや、本当に良く持った方だろう、バトルフィールドは。もし、このまま仮に続けば流れ弾に当たってツッコミコンビと銀さんは絶大なダメージを受けていたのだから。いや、違う…続けていればバトルフィールドが間違いなく蒸発していた。

 

「取り敢えず、これが今日の日当だ」

 

しかし…エンマは今回の為に勧誘して雇った助っ人の皆様に日当を渡さなければ成らない。普通に現金を渡しても良かったが世界が違うために紙幣や通過の番号の都合でややこしい事態に成るかもしれない。その為か、エンマが選んだ日当が…

 

「「ダイヤモンドですか!?」」

 

ツッコミコンビの言葉通り、かなり高額な宝石ダイヤモンドである。あろうことか、エンマは無からダイヤモンドを創造してマダラや悟空、銀さんにキャプテンファルコンに手渡していく。

マダラと悟空がバランスボール程の大きさをしたダイヤモンド。銀さんとキャプテンファルコンにはハンドボール程の大きさをしたダイヤモンドだ。マダラと悟空が受け取ったものは勿論、銀さんとキャプテンファルコンが受け取った物でもかなりの金額で取引される事は間違いなし。

 

「あの…銀さん達とマダラさんで大きさが違うけど」

「マダラと悟空のはトリコとイタチの授業料込みでな」

 

マダラと悟空はトリコとイタチの修行での相手や授業料も込みであり、銀さん達よりも大きいのだ。しかし、銀さんは兎も角して一誠達には疑問が有った。それはエンマがどうやって、この莫大な量のダイヤモンドを用意したのかである。

 

「あの…どうやって用意したんですか?このダイヤモンド」

「何って?俺が忍術で作った」

 

今、エンマは何と言ったのだろうか?彼は間違いなく忍術で作ったと言ったのだ。

 

「「作った?」」

「ダイヤモンドは炭と同じく炭素だ。早い話、空気中の炭素等を圧縮すればいくらでも作れる」

 

ダイヤモンドは炭と同じく炭素。それは一誠達も知っている。炭素が長い時間…地球の重力等で圧縮されて宝石と成ったのがダイヤモンドなのだから。

 

「良く見ておけ。剛遁…金剛石」

 

エンマがチャクラを練り、その右手にダイヤモンドが出現した。

 

「「んなアホな!!」」

 

結論、エンマ1人で1日に何億も稼げることが判明。これをナルトに教えたら、間違いなくウハウハ確定だろう。

 

「原理はディアンシーと同じだ。火遁と土遁、陽遁を応用して引力操作で炭素からダイヤモンドを精製する。

いやー…ディアンシーの真似事で出来たさ!」

 

何という事でしょう。この父ちゃん、ディアンシーの物真似をしたら出来るように成ったとか。

 

「欲しいか?欲しいならやるぞ」

「「いえ!結構です!!」」

 

ダイヤモンド作り放題なエンマさん。宝石商涙めな事は間違いないだろう。

 

「悪いな、マダラさん達」

「俺は楽しかったがな。ではな、平行世界のマスターの父親よ。こっちの因幡にも宜しくな」

 

エンマは腰から紅白のボール…モンスターボールを取り出して、ボールから何かを繰り出した。それは数メートル程の大きさを誇る水・ドラゴンの伝説のポケモン パルキアである。

パルキア。青子の手持ちポケモン ディアルガと対をなす時空を司るポケモンであり、空間の神様でもある。

 

「パルキア!マダラさん達を元の世界に、俺達とグレモリー眷属と片玉総督は兵藤の屋敷だ」

「キュォオオオオ!!」

 

パルキアが咆哮を上げ、マダラ達が元の世界に帰る。マダラ達が消え、次に一誠達はパルキアの力で転移した。

 

 

 

「えっ?此処って…」

「俺んちだよな?」

 

気が付けば、一誠達はパルキアの権能の力で兵藤屋敷のリビングに転移していた。しかし、パルキアは大きさの都合上…少しきつそうにしゃがんでいた。無理もない、パルキアが立ち上がり背伸びをすれば間違いなく天井に穴が空いてしまい、2階にジャンプで移動できる通路という穴が空いてしまうのだ。

 

すると、エンマはモンスターボールを取り出してパルキアをボールの中に戻した。流石にこのリビングの高さではパルキアは狭苦しい。

 

「しかし、凄いなそのボール。ドラゴン等の使い魔等も自在に収納できるのか」

 

アザゼルは興味深そうにモンスターボールを見つめる。ふと、ナルトの腰を見ると同じくモンスターボールが4つも提げられていたのだ。

だが、それ以前に一誠達は聞き逃さなかった。アザゼルはドラゴン等と言った。つまり、この世界にはポケモン等の大人気ゲームは存在しないのである。

 

「ポケモンを知らないのか?此方じゃ、大人も子供も大人気な携帯ゲームだ。

エンマは俺の上司でも有るんだが、第6魔法でポケモン達を受肉させたんだよ」

 

とトリコは言うのだが、リアス達は首を傾げる。どうやら、本当にポケモンはこの世界に存在しないようである。

 

「そりゃ、人生大損してるってばよ」

「だな」

 

ポケモン大好きなナルト、ナルトに勧められて3DSからポケモンをやり出したイタチはそう言った。

 

「俺としては…どうしてお前が生きている?此方の世界じゃ、お前は事故に見せて殺した。まあ、世界が滅んでいないようだから結果オーライか」

 

ふと、アザゼルがエンマを見てそう言った。この世界のエンマは40年前に一族諸とも皆殺しにされている。全ては魔獣創造を宿したエンマが世界の均衡を壊さない為である。

 

「その前に1つ、お前達の世界には英霊の座、サーヴァント、聖杯戦争って言葉は聞いたことは?」

「無いな。まあ、サーヴァントと言うと…使い魔って事か」

「確かに…俺は8歳の時に堕天使の軍勢に襲われた。その時、堕天使は言ったよ。俺が死ねば家族は見逃してやるってな」

 

エンマは語り出した。自分がどうして生き残ったのかを。

 

「だが、家族は俺を生き残らせる道を選んだ。まあ、千手はそこそこ大きな家だった。だけど相手は堕天使、千手の人々は次々に殺されていった。俺を庇っただけでな」

 

「もう…どうしようも無いことを悟った母は自分の魂を代償にして、1人の英霊をサーヴァントとして口寄せした。

母はイタコの出だった。降霊術には長けていたし、自分の存在と引き換えに英霊も召喚できた」

 

「その英霊の名前は千手扉間。俺と姉の育ての親であり、俺に忍術と耐え忍ぶ事を伝えた偉大過ぎる忍だ。その時は扉間のおっちゃんがサブカルチャーの存在だとは知らなかったけどな。

扉間のおっちゃんはたった1人で千手に攻めてきた堕天使を壊滅させた」

「バカな!?たった1人の忍に…人間に堕天使の軍勢が負けただと!?」

 

更にエンマは続ける。だが、その話を聞いてイタチは勿論、匙と一誠は驚愕に染まったような顔をする。何故なら、彼等はエンマの過去を一切知らなかったし…と言うか卑劣様に育てられたのも初めてしったのだ。

 

ならば、飛雷神等を使えるのも成っとくだろう。

 

「俺はなんで扉間のおっちゃんが呼ばれたのか分からなかった。だって扉間のおっちゃんはアニメのキャラクターだぜ?

まあ…英霊の座は時間には縛られない。俺が後にちょっとした事をやった事が原因だとは後で知ることに成るんだけどな!」

 

「今頃…おっちゃんは何してるか。俺と青子が高校を卒業してから、ふらりと消えたからな。でも、おっちゃんが居たから今の俺が居る。おっちゃんが忍術を教えてくれたから誰かの為に戦えた。おっちゃんが居たから俺はナルトを助けることが出来た。ナルトだけじゃない…孤児院の子供達を全員助けることが出来た」

「その忍術って?」

 

イッセーが聞くと…エンマは答える。

 

「敵を生贄にして死者を蘇生させ、情報を聞き出したり爆弾にする穢土転生。

最強の浣腸…千年殺し。

チャクラだけで媒介なしの実体の有る分身 影分身。

チャクラや魔力が練れなくても、手が使えなくても不意打ちとして使える天泣。

ナルトにも教えた飛雷神。

チャクラ消費量の割に威力が絶大で、ほぼ即死な水遁 水断波。

起爆札を爆発と共に口寄せを繰り返し、辺りを更地に変える互譲起爆札。更にその互譲起爆札を改良し、影分身の分身爆発と組み合わせた互譲影分身大爆発とか」

 

明らかに効率良く相手を殺す為の技(千年殺し以外)。それらを聞いてこの世界の皆様は苦笑いを浮かべる。

 

だからなのだろうか、話の話題を切り替える為に彼等は言ってしまった。

 

「そういや、お前のモンスターボール…だったっけ?何が入ってるんだ?」

 

ナルトにイッセーが聞いてしまったのだ。ナルトのモンスターボールの中の存在を。

 

「ん?俺の手持ち?それじゃあ、出てこい!」

 

ナルトの腰には4つのモンスターボールが提げられており、ナルトはその3つを手にとって手持ちを繰り出した。

 

「ピッピ!呼んだかっピ?」

「ピカチュー!」

 

先ず出てきたのはピンクのナマモノであり、同族のアイドル路線を見事に粉砕したピッピことギエピー。

そして黄色い悪魔であるピカチュウである。可愛い見た目をしてるが、ギエピーを遥かに凌駕する強さを持っているのだ。

 

「グッオオオ!!」

 

そしてパルキア以上の大きさを誇り、全長は十数メートルを越えてるが四足歩行の為か高さはそこそこなドラゴン。水と雷撃を操る新大陸の古龍 ネロミェールである。

 

「ナルト!未だボールに入ってる仲間が居るっピ!」

 

ギエピーはそう言うと、ナルトの腰から未だ出してないボールを取る。

 

「止せ!ピッピ!!」

 

イタチが止めようとするが、既に遅い。ギエピーはその手持ちを出した…いや、出してしまった。

 

その時…暴風が吹き荒れた。

 

嵐が起きた。

 

雷雨が起きた。

 

竜巻が起きた。

 

風を統べる化身が降臨した。

 

「「「なんじゃありゃぁぁぉぁあ!!」」」

 

高層ビルに匹敵する兵藤豪邸の壁をぶち破り、ソイツは現れた。

 

五大精霊 風の化身…風の頂点に君臨する精霊。スピリット・オブ・ウインド。霊力33万。

 

「なんだありゃ!?」

 

「おい!写真だ!写真を撮れ!」

 

「巨人だ!巨人が現れたぞ!」

 

「神だ!神か!?エイリアンか!?」

 

五大精霊の大きさは50メートルは越えており、ご近所の注目を集めまくる。

 

「……青子、俺以外の時を停めろ。その間にナルト達を連れて元の世界に帰る」

「仕方無いわね。えい!」

 

イッセー達グレモリー眷属が気が付いた時には…エンマ夫妻やナルト達の姿は消えていた。

 

序にスピリット・オブ・ウインドがぶち空けた穴は元通りに戻っていた。

 




卑劣様は後々に出てきます。まほよ時系列の話も出したいですね。

次回!オーディン達の来日を知った日本。どうやら、北欧は日本と和平を結びたいようだが?




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北欧は和平を結びたい

久し振りの本編スタート。


「アザゼルよ…日本と会談を行う事にした。勿論、和平の為にな」

 

アスガルド。その玉座に座り、オーディンはそう言った。ここは北欧神話の神々が住まう居城ヴァルハラ。勿論、城主は北欧の頂点に君臨するオーディンだ。

 

「流石だぜオーディンの爺さん」

 

今、世界は禍の団と戦ってる最中だ。特に転移での入国が可能な国々では転移で出現するテロリスト 禍の団と終わりなき戦いを日頃から行ってる。

敵の数も規模も不明。そんな禍の団と戦うには一国の大国では不可能であり、更には小国同士が手を取り合っても抗うのは不可能。そんな世界と禍の団の戦いを手っ取り早く終らせてその後の世界の事も考えて、オーディンは世界同士での和平を夢見るのだ。

 

既にイタリアとギリシャの後ろ楯と成っているギリシャ神話ことオリンポスとも和平を結べた。オリンポスは世界でも絶大な知名度を誇るゼウスが率いる神話であり、絶大な影響力を誇る。現在はアスガルドとオリンポスの戦力で禍の団と戦っているが、それでも手が足りない。

 

「日本と和平を結べれば…戦況も大きく変わる」

 

太陽神 天照大御神。武神 素戔嗚尊。鬼神 鬼灯等の強い人材が揃う日本神話。勿論、アザゼルは身をもってその恐ろしさを知っており、身震いする。だが、日本神話は傍観主義…他の神話や三大勢力が地上で好き勝手してたが神秘の秘匿が破られるまで彼等は地上に干渉しなかった程なのだ。

 

「神話はダメでも、日本には神滅具を宿した奴も多い。うっ…カタタマが痛いぜ…」

 

アザゼルはトラウマを思い出したのか、カタタマと成った股間を抑える。日本の神々を除いても日本には優秀な人材や受肉サーヴァントが沢山だ。和平を結べば彼等も前線として戦ってくれる。そうなれば、禍の団など恐いものは無いだろう。

 

「「だが!その前に日本を観光だ!」」

 

そして観光地としても名高い日本の様々な土地を観光だ。会談の序にだが、2人は楽しみで仕方がない。

 

「良し!日本のおっパブを堪能するのも良いが、ワルキューレを多めに連れていこう!自慢に成るし、道中も退屈せんぞ!」

「流石だぜ!オーディンの爺さん!!」

 

ロスヴァイセは日本に転職した。しかし、未だ北欧には美女美少女であるワルキューレが12人も居るのだ。これは日本にはない自慢だ。

 

 

 

 

「オーディン…カラスよ。そろそろ身の程を弁えたらどうなんだ?」

 

嘗て、過去に日本観光を行って現実を知ってる悪戯の神様 ロキは苦笑いを浮かべてそう言った。彼は日本観光で地獄を訪れた際に色々と知ってしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方の日本だが、我らがイタチ先生が最強の総理大臣こと仮面ライダーBLACK RXこと南光太郎に呼び出されていた。

勿論、北欧神話のオーディンとアザゼルが付き人のワルキューレを連れて日本と会談を行う為である。

 

「今度、オーディンと愉快な仲間達が会談兼観光で日本にやってくるそうだ」

「実質、観光だけになりそうですね」

 

国家間で会談を行う際、ナニナニをしたいと事前に通告するのだが…北欧が送った内容は「禍の団対策と今後の発展の為に和平を結びたい」と有る。しかし、日本はテロ対策には協力するが和平を結ばないと過去に告げており、今回の会談は意味が無いものに成りそうだ。

 

「一応、その時にナルト君達を連れて…俺達の護衛として来てくれないか?」

「俺は構いませんよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ふぁ!?日本にはこれ程の英雄が!?転職します!!御姉様方や妹にも伝えないと!!」」」

 

とワルキューレ総転職が起きることは未だ誰も知らない。




次回!ワルキューレ総辞職!!デュエルスタンバイ!!


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北欧…再び!?

日本は英雄の宝庫です。


成田空港ではなく、まさかの関西空港。

 

「イタチ先生…なんで関空なんだってばよ?」

「おっパブと風俗は案内できないと通告すると、京都の舞子さんを見たいそうだからな。観光地は京都で決まりだ」

「会談が本来の目的なのにおっパブと風俗行きたかったのかよ!北欧の神様のスキャンダル問題有りすぎじゃ!」

 

上からナルト、イタチ、そして匙のツッコミである。第7班は我らがチート総理 南光太郎と共に関西空港に来ていた。勿論、遥々北欧からやって来るオーディンと愉快な仲間達のお出迎えの為である。勿論、他国の国王をお出迎えするので総理、イタチ、ナルト、匙の4人はスーツ姿で鮮花はウーマンスーツだ。

オーディン国王は当然(此処重要)国賓ではないので、最強の警護である千手エンマはやってこない。まあ、充分警護に第7班が参加するだけVIP待遇である事には代わりは無いだろう。

 

「今回。オーディンはお気に入りのアザゼルは勿論、数名のワルキューレを連れてくるそうだ」

 

そう、今回もオーディンはお気に入りの美女or美少女であるワルキューレを数人連れてくるのだ。勿論、ナルト達はイタチが事前に調べたリストからワルキューレの顔を覚えている。

今回、オーディンが連れてくるワルキューレは5人。

 

剣の切先という意味を持つオルトリンデ。彼女は黒い髪をしておりフードを日頃から被っており、年頃は高校生程だ。

 

戦いの意味を持つヒルド。髪の毛はピンクであり、此方はフードを被っていない。年頃はオルトリンデと同じく高校生程だ。

 

3人目はスルーズ。強き子という意味であり、伝承では神々の黄昏を生き延びる。彼女だけはオーディンの子ではなくオーディンの孫である(伝承に曰くトールの娘)。金髪であり、フードは完全に取っ払っている。

 

4人目はこの中で最年長であり、震えると轟く、2つの意味を持つフリスト。年頃はロスヴァイセよりも上で新卒の社会人と言った感じだ。普通に何がとは言わないが、デカイ。

 

最後にフレック。武器をガチャつかせるという意味を持ち、ゴスロリファッションでチッパイな中学生程の少女である。

 

この5人がオーディンが今回連れてくるワルキューレである。

 

「そろそろ時間だな。総理、直にオーディン国王達が到着します」

「うむ!そうだな!」

 

因みにオーディン国王と愉快な仲間達だが、日本の転移入国は原則的に出来ず…他の皆様と同じ様に飛行機での入国と成らずに、あろうことか空を飛ぶ馬車での入国を果たしたのだ。

事実…滑走路には八本足の神馬スレイプニルが引く馬車がスタンバイしていたのだ。スレイプニルは空港職員の誘導の元で移動していく事から、オーディンと愉快な仲間達は馬車を降りているのだろう。

 

しかし、いくら滑走路に馬車が降り立っても降りてからはやらねば成らぬことが有る。それは税関の突破であり、税関を突破しない限りは入国も出来ないのである。それは流石にオーディン達も分かっている筈であり、奥の方から何やら騒がしくなる。

 

「ホッホホ!日本も美女が多いの!」

 

オーディン率いる北欧御一行の到着だ。先頭をオーディンが歩き、その後ろにアザゼルが続いて更に後ろをワルキューレ達が続く。

他国の王様は勿論、ヴァルキリーとかヴァルキュリアとか様々な総称の有るワルキューレが5人もやって来た。ワルキューレは日本でも多くのサブカルチャーで人気であり、日本の報道陣はオーディンとアザゼル(笑)はともかくしてワルキューレ達に声をかけていこうとする。

 

「すいません!一言お願いします!」

 

「一言だけでも!」

 

「お名前を教えてください!」

 

「一目惚れしました!」

 

と報道陣とたまたま関西空港に訪れていた人々はワルキューレ達に声をかけるが、統べて無視される。まあ、ワルキューレ達も仕事で来てるのだから仕方がないだろう。

ワルキューレの仕事は英雄を見定め、彼等を死後にヴァルハラに導くこと。そして導いた魂をエインフェリアとしてもてなす事だ。だが、今の世の中は早い話英雄を必要としない世の中だ。神器を宿していても、それは英雄の模造品でしかない。確かに神器を宿していても、英雄に至る事は出来るだろう…だが、それだけを極めても英雄には至れない。

 

「ほほう!久し振りじゃのう。日本の総理よ」

「久し振りですね、オーディン国王。よくぞ来られた」

 

だが、既に日本は魔境。グルメ細胞有るわ、忍術有るわ、税関職員さえも戦える国。当然ながら、神器?あっ!便利アイテムか!あれ便利だよね!魔獣創造なんてご飯の材料出せるし…って状況だ。

 

「「「ふぁ!?これが日本!!」」」

 

ワルキューレの3人、オルトリンデ、ヒルド、スルーズが叫ぶ。彼女達は関空に降り立った瞬間から理解していた。それはこの国が唯の国では無いことを。

税関職員さえも普通に強く、空港に滞在する警察官はそれすらも上回る。その上、彼女達の目の前の総理、イタチ、ナルトは過去の時代の事も考慮しても十二分に英雄に相応しい人材だったのだ。

 

特にRXなんて2度も世界を救ってるし。

 

「「「辞めます」」」

 

そして…英雄宝庫である日本には降り立ったワルキューレ5人の内の3人であるオルトリンデ、ヒルド、スルーズは即行で辞表をオーディンに手渡した。と言うのもワルキューレの皆様、ロスヴァイセがイタチを英雄認定してから懐に辞表を持っており、何時でも辞める準備は出来ているのだ。

 

「「えっ!?」」

「「「お世話に成りました」」」

 

そう言ってオルトリンデとヒルドはナルトにくっつき、スルーズはイタチにくっついた。

 

「マジで言っとる!?お前達…アザゼルはどうなんじゃ!?起たんが実績は有るぞ!」

「「「結構です…そんなカタタマクソザコナメクジなんて」」」

 

オルトリンデ、ヒルド、スルーズ、無事に転職!!

 

 

 

 

 

 

一方の京都。

 

「早く会いたいな~おにいちゃーーん」

 

京都の古き良き町並みにその男の娘は居た。年頃は中学生程だろう。容姿はナルトの母親である蒼崎青子の友人 久遠寺有珠にそっくりであり、瞳は赤く…3つの巴が有ったのだ。

 

だが、その後ろが問題だったのだ。

 

「扉間ァ…貴様、何処かに行ったらどうだ?マスターの子守りは俺だけで大丈夫だ」

「だまれマダラ。ワシが孫と共に居たら悪いか。貴様こそ、受肉してるのだから好きに何処かにいけ!ワシはエンマから直々に、孫の留学先での保護者を頼まれたのだ!!」

「留学は既に終わった!!」

「黙れニート!!クレイジーサイコホモ!!フルフルニィ!ワシの金で飲み食いしてるくせに!!」

「くたばれ!卑劣野郎!!インケン!!」

 

スーツ姿の卑劣様(千手扉間)が「無限月詠」と書かれた白Tシャツにジーパンという聖☆お兄さんスタイルなクレイジーサイコホモ(うちはマダラ)が口喧嘩をしていた。

 




京都にやって来た北欧御一行と日本勢。そこには…

ナルト「俺の弟だってばよ!遺伝子的に異母弟だけど」
???「あの…お近づきの印に」
匙「ホモ同人誌なんているかぁぁぁあ!!」

フルフルニィ「ほう…日向の足元にも及ばぬ奴よの。これで神とは笑わせる」
卑劣様「初めて意見が合ったな、マダラ。やはり、ワシの手で殺すべきだったなアザゼル」
アザゼル&オーディン「なっなんだ!?お前達は!?」

フリストおねえたま「此処は…英雄の宝庫ですね!!」

ワルキューレ総辞職!!



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ワルキューレRECRUIT

アスガルドは犠牲に成ったのだ!!


京都…そこは古き良き町並みであり、現在では妖怪と人間が共存する唯一の都市でもある。町を歩けばケモ耳ふさふさの尻尾を生やした人とすれ違ったり、烏天狗の新聞記者が美味しそうにお昼休みのアイスを頬張っていたりしているのだ。

 

京都は今ではそんな町。だが、神秘の秘匿が破られる前から古き良き町であり、世界遺産や重要文化財に指定された神社やお寺が沢山有るのだ。いや、伏見城や漫画ミュージアムに京都水族館等の観光名所も沢山有るところなのである。

 

「ちっくしょおおおお!!マジで羨ましいぜ!!」

 

そんな京都の町で匙の叫びが響く、いや未だ響く。

 

「両手に華は無いだろ!!ナルト!!てか、イタチさん…アンタ、ロスヴァイセさん居るだろ!!」

 

ナルト、ちゃっかりとオルトリンデとヒルドという両手の華状態。更にイタチにはロスヴァイセさんから英雄認定されている状態の中で、更にスルーズから英雄認定されたのだ。モテず、ツッコミしか取り柄の無い匙は充分に嘆いて良いだろう。

 

「ちょっと匙!うるさい!仕事中でしょ!!」

「えっ!?なんで俺、怒られるの!?」

 

匙、鮮花に怒られる。

 

「ホッホホ!しかし、妖狐の姉ちゃん達もボインボインじゃの!」

「そりゃあ、京都の妖狐達は天照の眷族が多いからな。荼枳尼天や宇迦之御魂の眷族も居るが…天照はボインボインだった!だから眷族もボインが多いんだよ!!」

 

しかし、ワルキューレ3人が辞職したアスガルドのトップ オーディンと側近のアザゼルは嬉しそうだ。事実、京都の狐達は天照の使いが多い。その彼女達は天照と同じくスタイル抜群であり、今の京都の裏側を管理してる九尾は天照以上の爆乳なのだとか。

ぶっちゃけると、天照様を愛妾にしたかったアザゼルは勿論、その上司であるオーディンも当然スケベで性欲が歳の割に高い。そんな2人は是非とも京都の九尾に会いたいが…それは叶わぬ願いと成ってしまった。何故なら、京都に彼等が居たのが運命の尽きである。

 

「ほう…誰かと思えば、世界を救う為だとか言い訳をしてエンマの家族を嬲り殺しにした堕天使のトップか。こんな所に居るとはな」

 

その声が聞こえると、その場にスーツ姿だが白髪の男が舞い降りた。その男はオタクではなくてもジャンプを読み、NARUTOという作品を知れば確実に顔は知る人物であった。

 

「二代目…火影様」

 

特にその人物を一番知っているイタチは男を見てそう言った。スーツという現代日本の衣を纏っているが、間違いなくその人物は二代目火影 千手扉間その人である。

 

「卑劣様!?ふぁ!?なんで!?なんで此処に居るの!?てか、現代に馴染み過ぎだ!!」

 

匙が叫ぶのも無理はない。扉間はビシッとスーツを決めており、バリバリのキャリアマンと成っていたのだ。見方を帰れば仕事帰りのお父さん、高給官僚の御方、或は敵に手段を選ばない敏腕弁護士等々だ。

 

「扉間…どうしたのだ?」

「お爺ちゃん?」

 

と新たな声が聞こえてきた。

 

「いや…待てよ……この声…まさか…この…アニメで聞いた声はまさか…」

 

匙は扉間の後ろを見る。その方向からは匙の見知らぬ男の娘(顔立ち)と…『無限月詠』と書かれた白Tシャツにジーパンというファッションを決めたクレイジーサイコホモこと柱間大好きおじさんことうちはマダラが居たのだ。しかも、稲荷寿司をモリモリモキュモキュと擬音を立てながら食べていた。

 

「うちはマダラぁぉぁぁあ!?本物!?ふぇ!?本物!?」

「ほう…そこの若造。俺を知っていたか」

 

まさかの扉間に続き、マダラまで現れた。だが、特殊な条件で召喚された扉間は兎も角、マダラは普通は現れない。此処にマダラが居ると言うことは、日本以外で聖杯戦争が起きてマダラが受肉したという事である。

 

「俺の名前はうちはマダラ。冠位のアサシン(グランド・アサシン)だ。

訳合って昨年ルーマニアで起きたアホな悪魔とユグドなんちゃらが手を組んで起こした大規模な亜種聖杯戦争 聖杯大戦で赤の陣営で呼ばれた」

 

なにやら、色々とマダラの口から核爆弾級のセリフが色々と聞こえたが…気にしてはいけない。聖杯大戦だとか、マダラのクラスが唯のアサシンではなくグランド・アサシンだとか。

 

突如として降臨したマダラに扉間。もう、この2人がやって来た為か周囲には人集りが集まってくる。当然だろう、その2人が観光中のオーディン率いる北欧御一行と第7班や我らがチート総理と共に居るのだ。注目を集めるなと言う方が問題である。

 

そして、匙は勿論、アザゼル達も新たな疑問が沸いてきた。それはマダラと扉間と共に行動する謎の男の娘である。男の娘の瞳は赤く3つの巴…魔眼 写輪眼に成っており、その顔立ちは三崎町の管理者で青子の友人 久遠寺有珠に気味が悪いほどにそっくりだ。

 

「ナルト?」

 

しかし、ナルトと男の娘はお互いに無言で視線を交わしていた。

 

「イナバ。お前、イギリスに留学してたんじゃなかったのか?」

「やだな!お兄ちゃん。その留学で学ぶことが無くなったから帰ってきたんだよ!」

 

「「「「お兄ちゃん!?」」」」

 

だが、冷静に考えてほしい。ナルトは孤児院で育った。エマもナルトの事はお兄ちゃんって呼んでるし、あの善逸ですらナルトを兄貴と呼んでいる。同じ孤児院で育った兄弟という意味かも知れない。

 

「ナルトの弟か?」

「そっ!コイツは千手イナバ。俺の正真正銘の弟だってばよ!色々有って異母弟で、イギリスの時計塔生まれだけど…」

「ふっふふ!僕はマダラさんのマスター!イナバ君だーい!宜しくね、スプーンさん!」

「匙だ!誰だよ!スプーンって!!む?異母弟?」

 

この男の娘の名前は千手イナバ。正真正銘、ナルトの弟なのだが異母弟である。異母弟と言うのだから母親が違う。簡単に言えばナルトの母親は青子だが、イナバの母親は青子ではないのだ。

 

「小僧。エンマの名誉の為に言うが、エンマは不倫はしていない。此処では言えない、複雑な事情が有るのだ」

 

と匙が抱いた疑問に答えるように扉間が教えてくれた。どうやら、異母弟だがエンマは不倫しておらず此処では言えないような複雑な事情が有るのだろう。

だが、イギリスの時計塔の裏側の顔を知っている人達…総理やイタチ、鮮花やアザゼルは大体の事情を察する。

 

「成るほどな…千手エンマの遺伝子情報と優れた魔術師の遺伝子を掛け合わさせて作った実験台か。

写輪眼…蒼崎ナルトさえも遺伝しなかった魔眼を受け継いでるし、時計塔と言ったらそう言う事だろうな」

 

とアザゼルは自慢気に推理してそう言った。その言葉を聞いて、ナルトは目を開き…イタチとマダラはアザゼルを睨む。だが、卑劣様は冷静に表情を変えない。

 

「当たりか。なに、今から14年ほど前か?謎の侵入者に自慢の実験台が30体ほど奪われたと…知り合いの魔術師が嘆いていてな。その内の1体がお前って事だな」

 

自分の予想が当たったと確信したアザゼルは顎髭を触りながら、興味深そうにイナバを見る。

 

「丁度、年頃から考えて合っている。成るほどな、実に興味深…「はぁ!はぁ!じゃまよアンタ!!」ほんげー!!」

 

しかし、アザゼルはゴスロリワルキューレであるフレックに突き飛ばされ、倒されてしまう。どさり、と倒れてしまうアザゼル。しかし、悲しいことに誰もがアザゼルが倒れた事に気付いていない。いや、アザゼルに注意が向くより大変な事が起きていたのだ。

 

「凄いわね!ロス姉が日本には英雄が沢山!てっ言ってたけどマジじゃない!!決めたわ!私も転職よ転職!」

 

ワルキューレ 十一女 フレック。転職を決意する。しかも、辞表をオーディンの前に叩き付けてである。そして、フレックはイナバにベッタリとくっついた。

 

「まてまて!フレック!お前まで辞めるのか!?言っとくけど、アザゼルは神に匹敵してワシは神よ!神!腐っても神よ!?」

 

どんどんワルキューレ達がリクルートしていき、流石にオーディンも焦りまくる。実はと言うとオーディンが焦るには理由がある。それはワルキューレ姉妹全員に情報共有機能を持たせてしまった事である。もし、日本に転職してしまったワルキューレ達が北欧のワルキューレ達に「日本は良いぞ!」と全員で発信してしまえば…

 

プルル…プルル

 

オーディンの懐から最新のスマートフォンが鳴り響く。オーディンはまさかと思いながらスマホの画面を見る。そこにはワルキューレの長女であるブリュンヒルデからの着信を知らせる物であった。

 

「どうしたのだ?」

『オーディン国王、お世話に成りました。我らワルキューレ13姉妹は北欧神話を退職します。日本は英雄の宝庫だ!!』

 

そして、一方的に通話が切れた。ワルキューレ全員、退職!!

 

「これで神か。日向の足元にも及ばぬ奴よの…」

「初めて意見が合ったなマダラ」

 

なお、オーディンやアザゼルは戦国時代の日向一族以下の模様。

 

 

 

 

1週間後。

 

ワルキューレ総辞職したアスガルドは野郎の巣窟に成ってしまった。女神としてフレイア等も居るが、北欧一の美貌を持つフレイアは現世留学としてパリコレモデルに成ってしまい、アスガルドは正に野郎の巣窟。

 

「ははーん!なかなか貯まってるようだな。どれ、俺が気持ち良くさせてやろう」

 

そこに青ツナギのバーサーカーが出没してしまった。もう、後は語る必要は無いだろう。

 

「あ゛ーーー!!」

 

「ロキィィィ!!きっ貴様!何者だ!!」

 

「なに、緊張してるのか?無理もないな。なに、直ぐになれるさ」

 

「いっいぃぃぃアーーー!!」

 

「次はお前だな。所で見てくれ、俺のキンタマをどう思う?」

 

「どうしてこんな事にぃぃぃい!!」

 

「最近、忍術を覚えたんだ。雷遁の鎧さ!」

 

「アーーーア゛ーーー!!」

 

アスガルドは犠牲に成り、アベガルドに成ったのだ。




次回!マダラさん担当上忍に成る。

善逸「強くなったらワルキューレからモテる?やってやんよぉおおお!!」

果たして善逸は鬼狩りの自分を越えられるのか!?


あと、お知らせです。活動報告にも乗せましたが、次回作の日米が本気(仮称)ですが、創世記スタートに成りました。

創世記からなので最初の頃は聖書主体です。チラホラッと存在してると思われるゴルゴムは出てきますが、アメリカは国が無いので序盤は空気。日本も一部の武器…原作に出てきた天之尾羽張や天叢雲位しか出てきません。

創世記ではD×Dの神器等の設定の補完、神の死や悪魔の駒‥そして英霊の座やどうしてジャンプキャラが出てくるように成ったのかを書く予定です。

創世記が終われば、日本とアメリカは出てきます


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担当上忍マダラ!?動き出す英雄達?

マダラ…担当上忍に成る


アスガルドからアベガルドに変わってから1週間後。

 

「なんとか職を得れたが、暇だな」

 

うちはマダラは千手の家の警備員兼職員に成っていた。マダラは扉間から青子の伝手を便り、この就職で厳しい世の中とはいえ何とか職を手にする事が出来た。

 

だが、今の時間帯は多くの子供達が学校に通っており居るのは未就学児等の本当に幼い子供達に、シスタークローネを筆頭とした職員位である。職員の皆様は子供達が殆ど学校に行っている今を利用して洗濯物を洗ったり布団を干したりと仕事を行ってる。

 

「マダラさん、此方の布団をお願いします」

「良かろう、木遁分身!!」

 

そして千手の家は色んな意味で職員がハイスペックである。琥珀ちゃん、クローネ、等の職員は実戦で戦う事も可能だし、マダラに関してはその戦闘力は語るまでもない。家事の他に戦闘もOKな皆様なのだ。

しかし、今のマダラさんは孤児院の職員。住み込み+三食付きで手取り23万ちょいの初任給。実質中卒としては破格の待遇である。

 

そんなマダラさんは木遁分身を駆使して布団を次々と干しては、洗濯物を畳むのだった。

 

 

 

 

「おい、扉間の息子よ。イタチのように担当上忍に成るにはどうすれば良い?」

「いきなりどうしたんだよ、マダラさんや」

 

その日の夜。農林水産省での仕事を終えたエンマが飛雷神で帰宅するとマダラが彼に声をかけてきた。マダラとしてはイタチが担当上忍として部下を率いて、鍛えながら職務を全うとしている事が羨ましいようだ。

今は平穏な世の中。だが、マダラは個人的に千手の家で素質の有る子を見つけ、彼等を鍛えながら裏側の仕事(DランクからCランク任務)をやってみたいようだ。

 

「担当上忍…と言うよりもイタチは指導員(メンター)だな。この世界じゃ、忍のシステムは無いんだよ」

「ほう…忍の階級が無いゆえに当然か。そのメンターに成るためにはどうしたら良い?子供達の中で素質が高い子が何人か居たのでな。後々の為にも鍛えてやろうと思ってな」

 

確かに千手の家には素質が高い子供達が沢山だ。エマは学力も高く、運動神経は全国レベル。エンマの実子であるナルトとイナバは説明不要であり、善逸なんて雷に打たれてグルメ細胞に適合した。他にも引き取った混血の子供達も素質は高い。

 

「申請したら成れるが、まあ…おっちゃんと総理には俺から話を通しておくよ」

「感謝する」

 

翌日。エンマが扉間と総理に事を報告し、うちはマダラは神秘関連の指導員…メンターの資格を取る申請を行った。申請は通り、マダラはイタチと同じく神秘部門での指導員の資格をゲットしたのだ。

 

 

数日後。

 

「さてと…どうするかだ」

 

無事にメンターという上忍に成ったマダラ。しかし、彼は悩んでいた。誰の担当上忍ことメンターに成るかである。1人は自分のマスターであり、この世界出身で唯一写輪眼を生まれ持っているイナバだ。NARUTOの舞台である忍界では担当上忍1人に下忍3人のフォーマンセルだ。イタチも今ではフォーマンセルとして第7班を組んでおり、マダラも第7班に倣ってマダラと子供達でフォーマンセルを組むことにしたのである。

 

イナバは確定、あと2人だ。

 

「ちっくしょぉお…ナルトの兄貴。両手に華とかないよ…羨まし過ぎるぜ!!北欧のべっぴん姉ちゃんのサンドイッチとかよ!!」

 

と最近、ワルキューレ2人に英雄認定されたナルトの事が羨ましいと思う善逸君であった。善逸の素質は非常に高い、しかし…善逸は極度のヘタレだ。やる時はやる男の究極系だ。

だが、マダラは善逸に目を着けた。

 

「おい、善逸とやら」

「マダラさん!?」

 

――強くなればワルキューレから英雄認定されるかも知れんぞ?

 

マダラは悪魔の囁きを善逸に放つ。

 

ワルキューレは英雄…強い男を求める。強くなればナルトやイタチと同じく両手に華状態に成れるのだ。ワルキューレは全員が美女揃い。英雄に認められたら、ワルキューレからフフフ、キャハハハな展開が善逸を待っているのだ。

 

「やってやんよ!!やってやるよぉおおお!」

 

善逸は悪魔(マダラ)の囁きに乗った。

 

「強くなってワルキューレの姉ちゃん達とウフフキャハハハなハーレムを築いてやるよ!!」

 

善逸、マダラの部下に加わる。

 

「後、1人だな」

 

善逸、イナバ。あと1人だ。あと1人でマダラ班は完成する。

 

「ふふふ…誰か忘れてませんか?最強の忍よ」

 

とその声が聞こえると、彼等の側にめぐみんが現れた。めぐみんの年齢は14歳。義務教育の期間であり、当然だがめぐみんも中学校に通いながら千手の家で暮らしていたのだ。

 

「最強の攻撃魔法…おっと!この世界では魔術でしたね!

爆裂魔法を操る最強の魔法使いたる私を忘れてませんか?伝説のうちはよ!建前は良いです!私はとっとと爆裂魔法をぶっぱなしたいんです!!」

「採用!!」

「マダラさん!?」

 

めぐみん。マダラ率いるマダラ班の紅一点として採用される。そして、この瞬間…善逸にツッコミの神様が舞い降りた。

 

 

 

 

 

 

 

その頃の日本海。そこでは数十のゴムボートで密入国を果たそうとしていた。

 

彼等は英雄派と名乗る禍の団の構成員だ。彼等はその全てが神器を宿した人間で構成されており、英雄に成るために人外を殺したり倒したりすることを生き甲斐とする頭のネジが外れた連中である。

 

「ふっ…もうすぐ日本だな」

 

彼等を率いるのは最強の神滅具(一応)を宿した男 曹操(自称)である。彼は英雄の生まれ変わり(自称)や子孫(自称)である幹部を引き連れて世界を変えるつもりなのである。

 

英雄派の幹部はリーダーである曹操(笑)以外に…ヘラクレス(自称)、ゲオルク(自称)、孫悟空(笑)、ペルセウス(自称)が居るのだ。

少し前までジークフリード(笑)やアーサー王(自称)が居たのだ。しかし、彼等はもう居ない。ジークフリード(笑)はこれ以上問題を引き起こしたくないミカエル率いる部隊に半殺しにされて収監…ジークフリード(笑)は元エクソシストだったので仕形がない。アーサー王(自称)は物理最強の魔術師 ウェイバー先生の手で粉砕され、妹のルフェイちゃんと御先祖のアーサー王(マジ)に引き渡されて強制送還と成ってしまったのだ。

 

「俺達はジークフリードとアーサーの分まで英雄に成るんだ!!」

 

と……曹操が呟いた瞬間。

 

『此方。海上保安庁です。貴殿方は日本の領海を侵してます、速やかに引き返して下さい。従わなければ、強行手段に出て逮捕します』

 

と海上保安庁から警告が入るが、曹操は笑みを浮かべて従わない。当然だ、曹操達は強力な神器を宿した英雄。唯の人間では停められる筈が無いのだから。

 

『…分かりました。ならば、排除します。ソル』

 

だが、曹操は知らない。今から40年程前、この世に降り立った扉間が職を得るために警察や海上保安庁を始めとした人々にチャクラの使い方等を教えてる。今ではONE PIECEの覇気や六式も指南したのだ。つまり、警察や自衛隊等の人々は人外をフルボッコに出来る実力が有るのだ。

 

「へ?」

 

そして、曹操の前に六式 ソルで移動した海上保安庁の職員が瞬時に現れた。

 

「指銃!!」

「ホンゲーーー!!」

 

曹操(笑)、海上保安官の一撃を受けて轟沈。

 

「リーダー!!」

 

構成員の叫びが響くが、既に遅い。チャクラを練り、海面を走ってゴムボートよりも早く海上保安官や自衛隊の皆様が走ってきたのだ。

 

「武装色硬化!!インパクトノッキング!!」

 

「水遁 水龍弾の術!!」

 

「乱脚!!」

 

「風遁!真空波!!」

 

税関職員はインパクトノッキングを習得しており、戦える。日頃から日本を守る自衛隊や警察等はもっと高度な技を習得してるのだ。

 

「確保したテロリストはイタチさんかエンマ長官に引き渡せ。写輪眼で何者か見てもらう」

 

その後確保された英雄派はイタチ、エンマ、マダラの3人の手で写輪眼の尋問にかけられて禍の団の秘密を全て吐き出した。

その後、パルキアの力で禍の団の拠点全てに互乗起爆札や死んだ構成員を穢土転生で蘇生(生贄はエンマ作の火星ゴキブリ)で更に情報を聞き出し、パルキアの力で拠点に送って互乗起爆札爆発それを複数繰り返す。余りにも酷すぎるが、この繰り返しで英雄派逮捕から僅か3日で壊滅した。

 

む?禍の団の首魁であるオーフィスはどうしたって?

 

「ママ!だっこ!」

「仕方無いわね!」

 

随分前から千手の家で暮らしており、三咲小学校に通ってました。因みに名前は千手オーフィスである。

 

 

 

「エンマ。穢土転生で聞き出したが、中国の帝釈天が禍の団に出資していたぞ」

「おっちゃん。アレやっちゃう?」

「構わん。証拠と共に送ってやれ」

 

後日…禍の団に出資していた帝釈天は証拠を突きつけられ、その3日後にドドリアンボムが帝釈天の拠点に送り付けられた。

 

「どうやったら臭いが取れるんだよぉおおおお!!俺は出資しただけじゃないか!?」

 

――須弥山代表帝釈天。貴殿が出資した組織が日本でテロ行為を行った。幸いにも領海で確保できたが、彼等が上陸してたらどれほどの被害が出ていたのか分からない。

貴殿が日本に危害を加える為にテロ組織に出資したと判断され次第、私とうちはマダラで其方に伺う。その時は覚悟した方が良い。貴殿の行為は立派な国際法違反であり、日本への敵対行動と捉える。

 

国際弁護士 日本防衛省特別顧問 千手扉間。




禍の団壊滅!!因みにイナバが留学に出てなかったら、卑劣様と父ちゃんのてで発覚から3日で滅んでます。その場合、曹操達の命は有りませんでした(笑)

以後、政治関係と日常、レーティングゲームだけに成ります。ネタを思い付き次第、順次投稿形式です。


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復活のお知らせ。

この作品、復活させます。まあ、チラシの裏に移動したんで……もっとハチャメチャに出来ますわ(笑)


大惨事聖杯大戦(誤字ではない)

 

マダラさんが召喚される切っ掛けに成った、本編の裏側で行われていた悪魔+ユグドなんちゃらこと黒の陣営VSイギリス魔法省+扉間お爺ちゃんこと赤の陣営で行われた文字通りに大惨事(黒の陣営が)となった聖杯大戦。

因みに聖杯大戦とは聖杯戦争の亜種であり、7対7のサーヴァント同士による聖杯戦争だ。当然、聖杯戦争と比べて倍のサーヴァントが召喚されるのでマダラさんと扉間が大暴れしなくても大惨事は確定だ。

 

黒の陣営

 

とある貴族悪魔ことヴァサゴ家+ユグドなんちゃらことユグドミレニア陣営の事である。なお、マダラさんが孤児院で今日も元気に働いているので、黒の陣営は見事に粉砕されてしまった。

 

黒のサーヴァント

 

黒のセイバー…アポロガイストさん

 

黒のアーチャー…人間じゃねぇぇ!!なお、無性生殖で増えるもよう。

 

黒のランサー…吸血鬼ではない。てか、人間でもない。

 

黒のライダー…アルバトーレ

 

黒のキャスター…NARUTOに出てくる心臓もずくさん。

 

黒のアサシン…金閣&銀閣。

 

黒のバーサーカー…野獣先輩(MUGEN)

 

 

 

赤の陣営。

黒の陣営が作り出した亜種聖杯。その亜種聖杯を用いてサーヴァントを呼び出して良からぬ事をやろうとした黒の陣営に対抗するため、イギリス首相エドワード・ニューゲートと我らが卑劣様がタッグを結び…結成された陣営。本来は元、時計塔の御偉いさんが人員を選出し…ちゃんとした聖遺物を手配するのだが、聖遺物無しで召喚した結果…やベー奴等の集まりと成ってしまった。

 

赤のセイバー…アイズさん

 

赤のフォーリナ-…狩人様(ルイさん)

 

赤のランサー(実質セイバー)…ギャーさん

 

赤のアサシン…グランド・アサシン マダラさん

 

赤のアーチャー…muscle

 

赤のバーサーカー…フランちゃん

 

赤のアブノーマル…変態仮面。

 

muscle「えっ?俺以外、並行世界のサヴァで尚且つ9割がサブカルってマジ!?」

 

なお、赤の陣営は全員…無事に生き残り、黒の陣営をフルボッコ(6割卑劣様)した後は欧州を中心に生きているのだとか。

 

 

 

以下 予告編。

 

「なに?ユグドミレニアの連中が謀反を起こしただと!?」

 

ある日のこと、イギリス魔法省に勤める物理最強の魔術師であり、覇気を納めたウェイバー先生の元に1本の報せが届いた。それはユグドミレニアと呼ばれる連家の1つが亜種聖杯を用いて、7つのサーヴァントを呼び出して魔法省にクーデターを起こしたのだった。

 

「グララ…やるか」

 

イギリス首相である白髭は偶然にも孫の留学に着いてきていた千手扉間に協力を要請。

 

「ワシは構わん。此方も全力で潰そう」

 

卑劣様、日本ではっちゃける息子に代わりノリノリで参戦。

 

「おじいちゃーん!!なんか、手にアザが出たよ!!」

 

いざ、参戦するマスターを選んでいる最中…扉間の孫である千手イナバの手の甲に痣…令呪が発現。そして、イナバが呼び出したサーヴァントこそ…

 

「問おう…写輪眼を持つ小僧。お前が俺のマスターか?」

 

うちはマダラであった。

 

 

「り…輪廻写輪眼だと!?ぐっぐわぁぁあ!!」

「アポロガイストさーん!!」

 

「剛遁…空絶千手!!」

 

ダイヤモンドの拳を持ち、カーボンナノチューブ製の真数千手が降臨する。

 

「狩人の狩りを知るが良い!!」

 

「聖杯で昇天したのはこの世界のギャラハッドだろ?俺じゃない」

 

「第666拘束機関解除。赤龍帝の籠手…完全解放!!」

 

 

 

 

 

 

「ホムラちゃん。ルーラーのホムラちゃんはどうするの?」

「そうですね…私はもう楽園に行く(存在を消す)という願いは捨てました。だから、暫く世界をのんびり旅します。また会おう、イナバ」

 

これは裏側で起きた物騒なお話。

 




次回から大惨事聖杯大戦が始まります(笑)



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大惨事聖杯大戦 プロローグ

イナバくんの出生から始まるよ


時計塔…現在では神秘の秘匿がバレてしまい、現在では三種の覇気を修めた物理最強魔術師 ウェイバー先生が率いるイギリス魔法省の前身である。

 

だが、時は14年前。ウェイバー先生が後のイギリス首相であり、第四次聖杯戦争のライダーである白髭…エドワード・ニューゲートと出会う前。時計塔はホグワーツと武闘派マフィアを足して割ったような魔境であり、人体実験も公認と言っても過言ではない場所と成っていた。

時計塔は一応は魔術を勉学する学舎としての側面も持っているのだが、彼等は古き思想の魔術師が大半。民間人の事なんていざ知らず、バレなかったら殺人や人体実験さえも余裕で行う。

 

「実験は成功か?」

「ああ。科学の力を借りるのは癪だが…間違いなく成功だ。あの千手エンマの遺伝子情報から造り出したデザインベイビーは全てで30人。その30人の遺伝子上の母親は誰もが優れた魔術師であり、全員が万華鏡を開眼すれば我々は魔法にまた一歩近付く」

 

当時、とある貴族悪魔とある貴族魔術師はある計画を行っていた。

それは日本が誇る最強の魔獣創造を宿した問題児 千手エンマの力の一端である魔眼写輪眼を開眼させたデザイナーベイビーを造り出すこと。漫画 NARUTO曰く、魔眼写輪眼は血の繋がりで遺伝することが判明している。だが、確実に遺伝するという訳ではなく、大筒木ハゴロモの息子である大筒木アシュラや千手エンマの息子である蒼崎ナルトは写輪眼を受け継ぐ事は出来ず確実に遺伝するという訳ではないようだ。

 

写輪眼の進化系である万華鏡写輪眼は物理にさえも作用する最強の魔眼。もし、その力を研究すれば…自分達の戦力に出来れば?可能性は無限大であった。そこで彼等は思ったのだ。ホテルや宿等に残されている千手エンマの体毛等をコネクションを用いて回収し、そこから遺伝子情報を採取して…それらを優れた魔術師の女性の遺伝子と掛け合わせて魔眼 写輪眼を受け継いだデザイナーベイビーを量産しようとしたのだ。

 

「魔眼である写輪眼を開眼したのは1人だけか。だが、上出来だ。他の者も開眼する可能性だって残されている」

 

そんな貴族と魔術師の視線の先には電極に繋がれ、拷問のような人体実験を受け続ける1歳程の男児が拷問に等しい人体実験を受け続けていた。その男児の瞳は写輪眼を開眼しており、巴の数は未だ2つと少ないが…これから増えていくのだろう。

 

因にだが、この幼い男児こそ…後にうちはマダラを大惨事聖杯大戦と呼ばれる事になる亜種聖杯戦争を呼び出す千手イナバである。

 

「悪魔は勿論のこと私の友人であるアザゼル総督にも話をしても?」

「それに関しては構わん。将来的に三大勢力で手を取り合う予定だ。そうなれば、千手エンマも我々三大勢力の傘下に降るしかあるまい」

 

この世界は三大勢力が中心だ。時計塔は確かに人間の勢力のなかではトップクラスでは有るが、それは人間の勢力という話であり、神話を含めると三大勢力には到底及ばず頭を垂れるしかない。もし、三大勢力と時計塔が戦えば…僅か一瞬で時計塔は消し炭に変えられてしまうのだから当然と言えば当然であろう。

 

「ああ…我々の未来は明るい」

 

その時だった。突如として貴族悪魔の首が跳び…赤い鮮血が吹き出した。

 

「グシオン様!?」

 

音もなく殺された貴族悪魔。その首を失った肉体は鮮血を吹き出し終えると、ピクピクと少し痙攣しては後ろに倒れて動かなくなってしまった。

 

「なんだ!?襲撃だと!?一体…何が起きて!?」

 

空間がネジ曲がり…管理されていた未だ写輪眼を開眼していない実験台29人は何処かに転移していった。いや、魔術師は理解した…これは普通の転移ではない。何故なら、この実験施設は悪魔の息がかかっており…悪魔勢力以外の転移は出来ないように成っており…悪魔以外は転移魔術を使うことが出来ないのだから。

 

「あっ…」

 

その瞬間…魔術師は理解した。何処から情報が漏れたのか分からない。だが、これだけは理解できた。自分達はもっともバレてはいけない人物にバレてしまったのだと。

 

「万華鏡写輪眼 月詠!!」

 

目の前には魔眼 万華鏡写輪眼を発動させた1人の男。当時、うちはイタチは未だ召喚されておらず万華鏡写輪眼を使えたのはただ1人だけ。

 

「アグゥゥガァァァア!!」

 

莫大な情報量を脳に叩き込まれてしまい…脳がショート寸前と成ってしまい魔術師は頭が焼ききれる程の衝撃を受けて意識を手放した。

 

「情報はエドテンでも吐き出させるか」

 

男は魔術師に向けてそう吐き出し、電極に繋がれた幼子を救出する。

 

「もう…大丈夫だ。お父さんが助けに来たからな」

 

男はそう告げ、優しそうに笑みを浮かべて万華鏡写輪眼を解除した。

 

「先ずは治療が先だな」

 

男は幼子を優しく抱え、飛雷神と呼ばれる術を使いその場から消えた。

 

 

 

 

その数日後。幼子は千手イナバと名付けられ、実験に関わったとされる貴族悪魔の一族 グシオン家は1人の男の手で皆殺しにされて滅ぼされた。

 

 

 

 

 

 

 

それから13年後…ツッコミコンビが千手エンマと出会う約1年前。

 

「先生!!飛雷神での登校はセーフですか?」

「ロンドンは親父…ニューゲート首相のお陰で神秘の秘匿は半ばオープンだが、極力使うな。あと、写輪眼と万華鏡は授業で使うな」

 

千手イナバはイギリスに入学し、人体実験肯定派の上層部を武装色と六式を用いて粉砕したウェイバー先生の元で勉学に励んでいた。

 

「ウェイバー先生!!白髭の叔父貴が呼んでます!!」

「フラット…今は中等部の授業中だぞ……わかった。後で行く」

 

 

 

 

ウェイバー先生。

習得技術 六式、武装色、見聞色、覇王色、簡単な魔術。グルメ細胞には適合済み。

 

千手イナバ

習得技術 武装色、覇王色、写輪眼、万華鏡写輪眼(グルメ細胞適合済みなので実質永遠の万華鏡)。習得属性 火遁、雷遁、風遁、水遁、土遁、剛遁。

 

白髭(エドワード・ニューゲート)

最盛期の姿。あと、グルメ細胞に適合した。チート。




次回…ウェイバー先生とイナバ、ユグドなんちゃらの謀反を知る!?

因にフィオレちゃんはユグドなんちゃらに居ないので御安心を


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大惨事聖杯大戦 始まり始まり

始まり始まり


「午後の授業は自習に成っちゃったね」

 

時計塔はどうして時計塔と呼ばれているのか?それは時計塔はウェストミンスター宮殿こと英国国会議事堂と同じ敷地内に有るためだ。

神秘の秘匿のためなら民間人殺害or人体実験OKな貴族の皆様は…英国首相でありグラグラの実の能力者であるエドワード・ニューゲートの職場敷地内近辺で活動している事に成ってしまい、へまをすれば白髭の地震パンチで顔面を粉砕されかねないのだ。というか、既に何名かの人物は白髭の手で直々に粉砕されているとか。

 

そんな白髭とその直弟子である物理最強魔術師ウェイバーさんの活躍のお陰か、イギリスのロンドンは実質的に神秘の秘匿?知らんなと言える環境に表向きに成ってしまい、神秘の研究の為には人体実験さえも行う非道な連中は白髭首相とウェイバーさんの手で木っ端微塵に粉砕されてしまい…時計塔は現在、リアルハリポタのホグワーツを目指すためにウェイバーさん達が奮闘しているのだ。

 

しかし、そんなウェイバーさんが指導する現代魔術科。イナバが所属するこの学舎は中等部、高専、大学と分けられて居るのだが…問題が存在する。それは問題児や分け有りの子供達が大半を占めるという事である。

 

イナバなんて説明不要、此の世の半分が可笑しくなった原因の9割を担っていると過言ではない千手エンマの遺伝子上の実子であり…既に万華鏡写輪眼を開眼しているやベーヤツ。

 

「ウェイバー先生が親父に呼ばれるなんて…何か有ったのかな?」

 

授業は急遽、自習という形に成ってしまいイナバは中等部のクラスメート達と共に近くの喫茶店で話していた。現代魔術科の中等部に在籍する生徒はイナバを含めて僅か5人。しかも、イナバも何れは日本に帰ることを考慮し、進学の事も考えれば更に来年には少なくなってしまうだろう。

 

先ずは彼女。黒い髪に赤いメッシュが一部分に入った少女である宇津見エリセ。年齢はイナバと同じであるが、実はというと彼女もイナバと同じく普通の人間ではない。彼女もイナバと同じく、人工的に作られた存在なのだ。

蒼崎ナルトは神さえ越えた人間(千手エンマ)の子供に天照の荒神を封印した存在。千手イナバは千手エンマの力を受け継いだ人間を造り出す実験で造られた存在。では彼女は誰なのか?エリセは地上に残されていて、悪魔政府と時計塔が管理していた冥府の女神 イザナミの遺伝子と優れた人間の魔術師の遺伝子を掛け合わせて造られた人工的な半神。なお、半神と言えどイナバとの模擬戦ではイナバに負け続けている。

実験施設に居た頃、白髭と授業中のウェイバーに保護された過去を持っていて…今は白髭の施設で暮らしている。

 

「おじ様が急ぎで我が担任を呼ぶとは珍しい。まあ、良からぬ事件でも起きたのだろう」

 

紅茶を呑むのは9年前に起きた第四次聖杯戦争(笑)で当主のお尻に悲劇(意味深)が起きたエルメロイ一族の分家の一員であるライネス・エルメロイ・アーチゾルデである。御存知、エルメロイ家の当主であるケイネス先生は阿部さんの穴を掘る(意味深)を受けてしまい、心身共に大ダメージを受けてしまった。その結果、並行世界(fate)と異なりつつもエルメロイ家は大ダメージを受けてズタボロに成ってしまい…なんやかんやあってライネスも白髭の比護下に入ったのである。

 

「しかし、親父が急ぎだなんてな…もしかして魔術師の貴族が謀反したとか?」

 

そう言うのはピンクがかった髪の毛をした筋肉質の男子である虎杖悠仁。彼は元々は祖父と二人暮らしだったが、その祖父とウェイバーが分け有って知り合い…祖父の遺言でウェイバーの所にやって来た仙台出身の少年だ。なお、元々は千年以上生きた魔術師(元々の性別は不明)が虎杖の母親の肉体を乗っ取って造った存在らしいが…その魔術師(別名、メロンパン)はRXの手で爆殺されたとか。

因にイナバ達の一個上であり、来年から高専の部に進学する。

 

「それはそれで笑えませんけど。直ぐに鎮圧出来そうね」

 

と言うのは白髪の少女。彼女はオルガマリー・アニムスフィア。アニムスフィア家の跡取りなのだが、彼女の父親であるマリスビリーがソロモン王……ではなく風呂職人を召喚した四次聖杯戦争の後、ネグレクト(育児放棄)を受けて白髭の比護下に入った少女である。なお、彼女は中1である。ウェイバー教室の中では最年少である。

 

「ちょっと、トイレ」

 

すると、イナバは急にトイレに行きたくなったのかトイレに入っていった。だが、出てきたのはイナバ……ではなく、銀髪の男…二代目火影こと千手扉間だったのだ。

 

「ブーーー!!」

 

友人ではなく、その祖父が出てきた為かエリセは珈琲を吹き出し、その珈琲を虎杖が受けてしまう。

 

「おっ!?イナバのお爺さん!?どっから出てきてんの!?てか、イナバどこ行った!?」

 

そしてツッコミ虎杖。どうやら虎杖が時計塔でのツッコミ担当なのだろう。

 

「騒がせてすまんな。ここのお代はワシが払おう」

 

扉間はそう告げ、最年長だった虎杖に日本円で二万円を手渡した。そして、扉間は多くを語らず喫茶店を出入口から出ていった。

 

 

 

 

 

 

実はと言うと、トイレから出てきた扉間は影分身である。その影分身の扉間は時計塔……の表向きの立場である英国国会議事堂に入っていき、首相控え室の扉を開けた。

 

「グララ…待っていたぜ、二代目火影」

「すまんな。急な呼び出し故に、影分身でやって来た」

「いえ、構いませんよ」

 

そこにはイギリス首相のエドワード・ニューゲート、その右腕であるウェイバーが扉間を待っていた。

 

「火影。結論から言うぞ。

ユグドミレニアを筆頭とする魔術師が一部の悪魔と手を結び…クーデターを起こした。聖杯大戦の始まりだ」

 

アインツベルンから持たされた聖杯の製造方法。それを用いたユグドミレニアは大聖杯を作り上げ、七騎のサーヴァントを従えた。更に、ユグドミレニアの下に着くことを選んだ魔術師達も与えられた劣化番の聖杯を用いて更にサーヴァントを呼び出し、イギリスに宣戦布告を行ったのだ。

 

「そうか。1ヶ月…いや、2週間以内に鎮圧してやろう」

 

扉間主演、大惨事聖杯大戦の始まりであった。

 

「一応、此方もサーヴァントを呼び出す必要があるかと。しかし、大聖杯に触れて呼びシステムを発動させる必要があります」

「任せておけ」

 

そして扉間の影分身は消えた。

 

 

 

翌日。扉間は大聖杯の予備システムの発動に成功。序でにユグドミレニアは激臭等の損害を受けたそうだ。




次回!!扉間無双!!

息子の影響を受け、更に沢山の忍術を習得した卑劣様がユグドミレニアに襲い掛かる!!


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