魔法少女リリカルなのは 〜世界の破壊者はその瞳で何を見る?〜 (シナプス・フィン)
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主人公設定※随時更新とネタバレ注意

サブタイトルに記述してある通りA'sまでのネタバレになる可能性が高いため
個人的には本編を見てから主人公設定を見ることをおすすめします。


それでもいい方はご覧下さい。


主人公設定

水無月 司(みなづき つかさ)

・転生前 27歳

・転生後 9歳

・交通事故で死んだが気づいたら9歳の子供の姿で転生していて記憶の混乱が生じているため目の前にネオディケイドライバーやデバイス、戸籍といったものが目の前にあったりするのでとりあえず自分の年齢や名前は判明しているためとりあえずは納得はする。ただし、転生しているということ自体気づいていない、9歳以前の記憶がないためかなり戸惑っている。

司自身は原作自体知らないためアリシアとプレシアが生きているということで物語の流れが変わっていること自体知らない。

記憶喪失であることでふとしたきっかけで脳にノイズのようなものがおき片頭痛を起こすため周囲の人物に心配されやすい。

 

前世の水無月司

リインフォースの戦闘の際、闇の書に取り込まれて前世の記憶を思い出す。

前世では、警視庁捜査一課の警部補だったがある事件で容疑者が被害者に害をなそうとした時に

司が庇い殉職した。

その後、平行世界のネオディケイドライバーが覚醒し司の元に行き彼がドライバーを手にする。

その異変を察知した仮面ライダージオウ・常磐ソウゴは異変を調べていたところ

司の転生を知り戸籍やライダーカードを手配していた。

 

 

 

主人公の性格

・基本的には喋らないのだが話しかけられれば受け答えはする。

(コミュ症というわけではない)

必要最低限のことしか話さない性格ということもあってか司が通っている学校では友達と言える人物が一人もいない。本人は好都合だと思っている。

その後、なのは達と仲良くなったりはしたが司が通っている学校の人にバレるとまずいので

基本的には話さないようにしている。*1

偶に美由希に指摘され血管を浮き出したりしている。

 

 

収入源

・口座には贅沢をしなければ一生暮らせるくらいの金額が入っているのだが門矢士という名義で写真集を出している。

※ディケイド本編の士ではないためピンぼけはしていない。

さらにデバイスの力で大人モードになってマシンディケイダーで遠出をする。

(そのことがバレてみんなにジト目で見られて居心地が悪くなる)

 

 

使用デバイス

デバイス名:アルテミス

・レイジングハートやバルディッシュと同じインテリジェントデバイス。司が俺自身が何者なのかと言う質問をしたが残念なことにパーソナルデータしか入っていないため自分が何者なのか正体が分からずじまいになってしまっている。対魔導士用装備は一切なく基本的にはリンカーコアを用いた魔法は大人の姿になる時か念話にしか使用していない。

しかし、はやての言い出しから始まりリンディに話が行き渡り結果魔導師に必要な装備等一式揃えることになった。

 

 

バリアジャケット・使用武器・使用魔法

バリアジャケットは、FGO、斎藤一の服装の裏地のオレンジ色を紺色にしたもの。

ブレイドモード、ガンナーモード、アーチャーモードの3種類が存在している。

 

ブレイドモード

剣を使用した姿でこの姿の時は上記に記述してある斎藤一の姿でいる。

剣は、FGOのプロトアーサーのエクスカリバーの形状そのもの。*2

 

ガンナーモード

服装としては斎藤一の格好で来ているロングコートを腰まで短くしたもの。

銃は、デザートイーグルにライト・アタッチメント・モジュールを装着させている。

そこからアンカーガンを搭載しているため魔法無しでビルの間とかも移動が可能。

 

アーチャーモード

服装は、FGOエミヤの最終降臨の服装になり弓が出現する。*3

司の魔力操作で散弾、狙撃、連射が可能となっている。

 

 

使い魔

・リニス

リニスが消滅する際、司と遭遇し使い魔として契約する。以降は、水無月家の家政婦のようなことをしてもらっている。

戦闘では、直接出向くことはあまりせず敵の戦闘解析や情報収集と言ったサポートを主に行っている。

司がニートもどきになりお仕置きとして激辛麻婆豆腐を食わされ涙目になっている。

その出来事があってか司のお仕置きとして激辛麻婆を作ることが多くなり年々パワーアップしている。

最終的には、数日程、味覚障害を起こすほどの危険な物になってしまった。

そのため、リニスの怒りに触れないように心がけている。

 

 

仮面ライダーディケイドについて

・変身アイテム ネオディケイドライバー

基本的にはディケイド本編やジオウの設定とは大きく変化はない。

ただ、アルテミスとデータ収集を名目上でネオディケイドライバーをリンクさせる事で

戦闘データやディケイド側に非殺傷設定を追加する事が出来る。

魔導師の戦闘の時は威力を抑えるようにしてはあるが仮面ライダーの

元のスペックを考えると念には念をということで非殺傷設定を追加できるようになっている。

 

強化アイテム ケータッチ

基本的にはディケイド本編とは特にこれといった変化はないが

平成二期に対応したカードも存在するみたいだが詳細は不明。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
学校で雑談するくらいの友人はいる

*2
宝具は打てません

*3
弓もエミヤが使っていたものそのもの




ヒロインのアンケートを作りました。

よろしければ投稿をお願いします。


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第1章 無印編
EPISODE1 記憶喪失の少年


初めまして。シナプス・フィンです。


リリカルなのはとディケイドのクロスオーバー作品を作ろうと思い製作しました。


拙い文章で申し訳ありませんが楽しんでいただけたら幸いです。

では、どうぞ。


ぼんやりと少年は目を開くとそこには見慣れない天井を見つめる。

 

「天井・・・?」

 

少年は重い体を持ち上げて立ち上がる。その体は鉛のように重かったためゆっくりと体をほぐす。

 

「頭ぐらぐらするな・・・。つか、ここ何処だ?家だよな・・・」

 

少年は、なぜここにいるのか分かっておらず家の中を散策する。

少年は寝室から部屋を出てリビングに入る。

あたりを見回すとそこには必要最低限の家具とテレビの前にあるテーブルの上に一つのトランクケースが置かれている。

 

「なんだろうこれ・・・」

 

少年は、開けようとするとその隣にはクリアファイルが入っている用紙を見た。

そこに書かれていたのは少年の個人情報だった。

 

水無月 司(みなづき つかさ)・・・。俺の名前か?」

 

少年は自分の個人情報と家族構成を見る。

 

「なるほど・・・。家族は交通事故で亡くなっていて今この住んでいる家は両親の遺産ってわけか。それにしても・・・」

 

個人情報の書類の他に銀行口座の通帳があったため中を開くと記載されている金額を確認する。

 

「oh・・・。うちの両親は一体何をしたらこんなどえらい金額が溜まるんだ・・・」

 

通帳が記載されていた金額は0が9個もあったためひとまず当面の生活は問題はないだろうという考えになった。

 

「9歳とはいえバイトも考えるか・・・?」

 

という今後の生計を考えるのだが司の視線はトランクケースに移った。

トランクケースを開けるとそこにはマゼンダ色のバックルのようなものが1つとテレビに出てくるようなヒーローのような姿をした絵柄のカードを見た。

 

「カードとバックル?」

 

司はマゼンダ色のバックルを手にする。

すると、頭の中にビジョンのようなものが流れてきた。

そこには、マゼンダをメインとした鎧のようなものを着て襲いかかる的を容赦なく倒していく姿が頭に浮かんだ。

ある時は、拳を振るい剣を用いて敵を切り裂き銃を使用し敵を撃ち抜く姿が頭の中に流れ込んできた。

さらには、真っ赤なクワガタ虫のような姿にまたある時はウサギの耳と戦車の主砲のようなもをツノとする人だったりと姿形は様々ではあるが20人ほどなのか様々な姿に変えるビジョンが流れる。

一瞬なのかはたまたかなり時間がかかったのかビジョンが流れ終わると司は大量の汗を流し息切れを起こしていた。

司は、その仮面の戦士の名前を口にした。

 

「・・・仮面ライダーディケイド」

 

頬から流れる汗を拭き、呼吸を整える。

 

「とにかく、ここ周辺の施設とか見ておくか・・・」

 

近くの施設を見るため外に出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって付近の公園、司は近場の商店街を見終えて自宅に帰る途中だった。

 

「さて、ここ近辺の食べ物やお金等の問題は解消したから後は・・・」

 

幸い、冷蔵庫の中には食べ物は残っており特に買い足しをする必要はないので今後のことを考えていた。

すると、司の目の前に妙な石が落ちていた。

 

「ん?」

 

司はその石を拾う。その石は青く輝いていてひし形の形をしていてまるで宝石のようだった。

 

「石にしては随分綺麗だな。宝石か?」

 

この宝石らしきものを眺めていると突如、宝石が輝きだした。

 

「なんだ!?」

 

突如輝いた宝石を司は放り投げる。

放り投げた宝石は周辺の落ち葉や木の枝を吸収し具現化し怪物の姿になった。

 

「怪物になった!?」

 

植物の怪物は、司に向かって木のツタを放つ。

 

「ヤベっ!」

 

急なことに目の前のことに脳内処理が追いついていない司は怪物のツタに捕まってしまい身動きが取れなくなってしまった。

怪物は、そんなことはお構いなく司を宙に浮かせそのまま木に叩きつける。

 

「ぐはっ!!」

 

叩きつけた怪物はツタを取りそのまま司に近づく。

 

「(どうする・・・?どうすればいい?警察を呼ぶ?いや、こんな怪物相手に警察の武装が効くのか?

  いくら街から少しはなれているとはいえ住宅街にでてしまう。下手したら被害が悪化してしまう・・・。)」

 

決定的な打開策が思いつかないまま怪物は司に近づいていく。

少しづつ近づいていく中、司の足に何かが当たる。

 

「ん?」

 

そこには、さっき怪物に放り投げられた時に落としてしまったネオディケイドライバーが落ちていた。

そして、司の頭にあることがよぎる。

 

「(もしかしたら、俺が変身できればコイツをどうにかできるかもしれない・・・。

  可能性は低いけど今はそれにかけるしかない・・・!)」

 

司は、足元のネオディケイドライバーを手に取り怪物の攻撃を避けて距離を取る。

 

「(一か八かッ!!)」

 

距離を取りディケイドライバーを腰に当てる。

すると、ネオディケイドライバーからベルトが出てきてそのまま装着される。

その時にまた脳内にビジョンが映る。

 

「(なるほど・・・。こういう使い方って訳ね)」

 

そのビジョンは、以前と比べて比較的楽だったのか息切れのようなことはなかった。

そして、ベルトの左側にはライドブッカーが出現しておりライドブッカーを開き一枚のカードを取り出す。

 

「(俺がどうしてこの力を手にしたのかわからない・・・。

  でもこれだけは言える・・・!)」

 

司は怪物を鋭い視線で見つめる。

 

「お前のような奴にみんなの未来(あした)を奪わせはしない!!」

 

怪物は司の気迫に気負い一瞬、歩みを止める。

そして司は、その覚悟を決めるように叫ぶ。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

 

「俺は、ディケイド。仮面ライダーディケイドだっ!!」

 

怪物は、そんなことを御構い無しに怪物はディケイドに襲いかかる。

だが、ディケイドは余裕にその攻撃を避ける。

さらに、怪物の振りかぶって攻撃してきた腕を片手で止めそのまま背負い投げをする。

怪物はなんとか倒れずに着地するがそのままディケイドが蹴りを入れて追撃をする。

その追撃は防ぐことはできずもろに攻撃を喰らい堪らず倒れる。

ディケイドは向こうが倒れて隙ができている間にライドブッカーから1枚のカードを取り出しベルトに装填する。

 

AttackRide Blast

 

ディケイドは、ライドブッカーをガンモードにして引き金を引く。

ライドブッカーから強力な次元エネルギー弾が発射されその攻撃は全弾全て命中した。

 

「お次はこいつだっ!」

 

AttackRide Slash

 

ベルトにカードを装填し読み込んだ後ライドブッカーをソードモードにして怪物を切り裂く。

その威力に怪物は吹き飛びそのまま転がり込んだ。

今が好機と捉えたディケイドはライドブッカーからカードを取り出しベルトに装填する。

 

Final AttackRide DE DE DE DECADE

 

空中に跳び上がった後、自身と敵の間に現れる10枚の巨大な光のカードが出現しそのカードたちを

突き破り右足にカードのエネルギーを集約し、跳び蹴りを叩き込んだ。

怪物は余りの威力に吹き飛ばされてしまった。

そのまま怪物は倒れ再び立ち上がろうとしたら体の彼方此方から電流が流れだしそのまま爆発した。

爆発し怪物がちゃんと倒したことを確認したらディケイドは変身を解除した。

そして司は、変身の反動がきたためかそのまま膝をついた。

 

「キッツ・・・」

 

初めての戦闘ということもあってか体の負担は相当なものだった。

司はふと、怪物が倒されたところを見て重い体を持ち上げてその場に近寄る。

 

「アレは・・・」

 

爆発の痕に近寄るとそこには怪物の姿に変えた原因の宝石が落ちていた。

 

「このまま置いておく訳にはいかないな・・・。回収しておくか」

 

司は、下手に残しておくと同じようなことが起きてしまう可能性があると考え宝石を回収した。

 

「このまま、何も起きなければいいんだけど・・・」

 

司は、重い足取りで自宅に戻った。

司が考えた通り今回起きたのはまだ始まりにすぎない。

そして司は、新たな事件に巻き込まれるということをまだ知らないでいた。

 

新たな物語が今、刻々と近づいて来ているのだった。

 

 

 




いかがでしたか?


久々の小説作成でだいぶ腕が鈍ってしまっているみたいです・・・。


基本的には、自己満足のようなところもあるかもしれませんがご了承ください・・・。


誤字・脱字がございましたら連絡をください。
よろしくお願い申し上げます。

では、また次回で。


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EPISODE2 超古代の戦士と魔法少女

今回のストーリーにはあの子が出てきます。


それではどうぞ。


宝石が怪物化して襲われて数日後。

司は、ある状況に頭を痛めていた。

 

「ジュエルシードを渡してください」

「いや、まずそのジュエルシードがなんなのかを教えて欲しいんだけど?」

「貴方は知らなくていいことです」

「(めんどくさいよぉ〜・・・)」

 

目の前には黒く身軽そうな服装でその上に白いマントを羽織り杖のようなものを持っている

金髪の少女と薄いオレンジ色の髪色で背丈だ金髪の少女の倍近い背丈の女性が目の前にいた。

なぜ、このような状況になっているのかそれは数時間前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妙な宝石、金髪の少女はジュエルシードと呼んでいるため以降そう呼ぶ。

ジュエルシードの情報を得るため司は図書館に赴いていた。

あれ程のことを起こしたため何かしら資料があるだろうと思い神話系の話を漁っていたのだ。

そして司は、ジュエルシード以外にあることに気がついた。

 

「(小学生では読めなさそうな漢字を問題なく読めるということは俺は小学生以上の知識を持っていることになる。

  理由は幾つか挙げられるけど何らかの突然変異で体が縮んだかまたは単純に好奇心が強くて

  知識を得ることに対してそれが貪欲だったかはたまた別の理由か・・・。

  どちらにせよ俺が学校に通うとなると書類上だと小学3年として通っているが・・・。

  妙なことにならなきゃいいが・・・)」

 

司は、そのようなことを頭に念を置きこの後の行動に移した。

結局、ジュエルシードに関して調べてみたもののそれらしい手がかりは掴めなかったため図書館を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図書館で調べ物の後、昼食をとりに街の散策に向かっていると頭の中に何かが響いた。

 

「(何だ・・・。この感覚・・・)」

 

司はこの感覚に意識を集中させるとそこには何か大きな気配を感じた。

 

「あっちか」

 

司は、気配を頼りに気配のする場所に向かった。

場所は、以前と同じ森の中に来た。

 

「この辺りに・・・。!」

 

何かがこちらに飛んできた方を見ると目の前には岩らしきものが飛んできた。

司は、バックステップで距離をとった。

そして、岩が飛んできた方を見るとそこには以前と姿は違うが怪物がそこにはいた。

 

「今度は、岩か。全く面倒な・・・」

 

司は、ディケイドライバーを腰に装着しディケイドカードを手にする。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが重なり7枚のライドプレートが頭部を貫き変身完了となった。

 

「っし、行くぜっ!」

 

司は、怪物に攻撃を仕掛けた。

その怪物は難なく避けるが足を引っ掛けそのまま怪物のバランスを崩し倒れそのまままたがりパンチのラッシュを仕掛ける。

怪物は負けじと背中を蹴りディケイドの拘束を脱出した。

体勢を立て直した怪物は口から岩石を飛ばしてきた。

 

「マジか!うわっ!?」

 

無数の岩石はディケイドに命中した。

余りの威力にディケイドは倒れてしまった。

 

「この野郎・・・!」

 

このままやられてしまうと思ったディケイドは何か打開策を考えていた。

すると、以前ビジョンの中にあったクワガタの姿をした赤い戦士の姿を思い浮かべた。

 

「(もしあの姿になれるなら・・・)」

 

そう考えた時、腰のライドブッカーが開き1枚のカードが飛び出してきた。

そこには以前ビジョンに映っていた赤い戦士の姿が描かれたカードだった。

 

「やってみる価値はありだな」

 

ディケイドは立ち上がりディケイドライバーにカードを装填する。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide KUUGA

 

その時、ディケイドとは全くの変身音が流れ更に姿が全く別の姿に変身した。

超古代文明でグロンギという戦闘民族を倒した戦士の名は・・・。

 

仮面ライダークウガ

 

全く別の姿になったディケイドを見た怪物は唖然とし行動を止める。

そして、それを好機と見たディケイドはそのまま怪物に攻撃を仕掛ける。

込められた拳は余りにも強かったのか怪物は堪らずダウンした。

畳み掛けようとした時またビジョンがよぎった。

そのビジョンは、クウガではあるが色が全く違う姿になっていた。

 

「なるほど・・・。そういうことか!」

 

ディケイドはライドブッカーからカードを取り出しベルトに装填する。

 

FormRide KUUGA Dragon

 

カードを読み込むと真っ赤なクウガが青い姿になった。

そして怪物は、ディケイドクウガに攻撃を仕掛けるがドラゴンフォームの強みはスピードと身軽さ。

ディケイドクウガはジャンプで攻撃をかわしアクロバティックで軽快な動きで怪物を翻弄する。

そして、ディケイドクウガは側に落ちていた木の棒を手にする。

木の棒は形状を変え、ドラゴンロッドになった。

シャンシャンとドラゴンロッドを振り回し攻撃してきた怪物の動きを止めラッシュを掛ける。

そして突きの要領で怪物を吹き飛ばしディケイドクウガは、再びカードをベルトに装填する。

 

FormRide KUUGA Titan

 

今度は紫の姿に変身しドラゴンロッドはタイタンソードに変形した。

そのまま怪物に近づき剣を一振りして斬撃を与える。

与えた斬撃は怪物の体に傷を付けわずかな隙を作りその隙にまたカードを装填する。

 

FormRide KUUGA Pegasus

 

緑のクウガ、ペガサスフォームの姿になりタイタンソードはペガサスボウガンになり

銃尻のトリガーレバーを引いて照準を絞り、持ち手の引き金を引き、トリガーレバーを離す。

放たれた矢は、僅かな隙間に入り爆発をしてもはや虫の息になった。

そしてディケイドクウガはマイティフォームになりクウガのファイナルアタックライドカードを装填する。

 

Final Attack Ride KU KU KU KUUGA

 

敵との間合いを開け、助走をつけて空中回転を加えて必殺技・マイティキックを叩き込んだ。

叩き込まれた怪物は勢い余って吹っ飛び爆発した。

倒されたことを確認したらディケイドの姿になり怪物の爆発後に向かう。

 

「全く、面倒なことが起きるぜ・・・」

 

ジュエルシードを回収しその場を去ろうとした時だった。

 

「その宝石を渡してください」

「ん?」

 

振り返ると物語の冒頭に話した人物がディケイドの目の前にいた。

運命の名を持つ少女と世界を破壊する力を持った少年の邂逅だった。

 

この邂逅が物語を加速させることまだ誰も知らないのだった・・・。

 

 

 




今回の話を書いていて思ったのですが最近の小学生って
どんな問題解いているんですかね?

今回、フェイトが最初に出てきた理由としてはまず
アニメ本編の内容を完全に忘れてしまったのが原因です((殴

そのため、どのストーリーが最初に来るのかも忘れてしまっているんですね。
とりあえず色々省いたmovie1stは見たのでザックリとした流れはつかめました。

今後は、その流れで本編を進めていきたいと考えています。

もし、アニメ本編を見ることができたとしてももしかしたら中身が
ガラリと変わっているかもしれません。

そこはご了承ください。


誤字脱字がございましたら連絡をお願いします。
では、また次回で。


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EPISODE3 ジュエルシード

やっべ、ヒロイン決まらない・・・。


アンケート作ったので投票よろしくお願いします。


謎の宝石、ジュエルシードが暴走しその暴走を食い止めるために戦いに身を投じた水無月 司。

仮面ライダークウガの力で無事に暴走を止めることができた。

しかし、その場から退散しようとした際に謎の少女に呼び止められてしまった。

果たしてジュエルシードとは、そして声をかけてきた少女は何者なのか・・・。

 

「お願いです。ジュエルシードを渡してください」

「ジュエルシード?」

「今アンタが持っている宝石のことだよ」

 

ディケイドは、手元のジュエルシードを見る。

 

「(これの名前はジュエルシードっていうのか。

  もしかしたら、暴走を止める鍵があるかもしれない・・・)」

 

ディケイドは意を決して彼女たちと対話を試みる。

 

「教えてくれ。この宝石は何なんだ?この世界の物にしてはオーバーテクノロジーだ。

 それに、それを知っているアンタ達は一体・・・」

「それは、知る必要のないことです」

 

ばっさりと言い切ったその言葉に思わずイラッときた司。

だが、下手に相手のペースに飲まれてしまっては情報も集められない。

 

「知る必要がないは可笑しいだろ。コイツの暴走で街が大変なことになるところだったんだぞ?

 それを知る必要がないで簡単に済ませる訳にはいかないだろ」

「そういや、地球にはこんな言葉があるみたいだねぇ。世の中、知らない幸せもあるってね。

 だから、知る必要のないことだよピンクの鎧の兄ちゃん」

「地球には・・・?どういうことだ」

「アルフ」

「あ、ごめん。フェイト」

 

金髪の少女が薄オレンジ色の女性を咎める。

今の会話で、司はある予測を立てた。

 

「(地球には・・・?ということはこの2人は地球の人間じゃないってことか?

  それに話の内容からしてこの2人はこのジュエルシードってヤツのことを知っている。

  どうにかして情報を引き出したい・・・)」

 

司はなんとかして情報を引き出したいが向こうは応じる気配がないように見えた。

 

「なあ、もう一度聞くがこれについては教えてくれないのか?」

「貴方こそ、おとなしく渡すつもりはないと?」

 

両者共に睨み合う。

 

「交渉決裂だね」

 

薄オレンジ色の女性はきっぱりいうと獰猛な笑みを浮かべ臨戦態勢になる。

金髪の少女も距離をとり杖を構える。

 

「・・・仕方がない」

 

ディケイドも臨戦態勢をとる。

 

「(アルフ、気をつけて。この人、多分強い・・・)」

「(ああ、強者の風格ってヤツが嫌ってほど感じてくるからね・・・)」

 

2人は念話でそのような話をしていた。

互いに睨みあいそして、風が吹き木々の揺れが収まった瞬間。

 

 

 

 

 

アルフとディケイドが同時に仕掛けた。

お互いが格闘戦であるからに実力は均衡かと思われたその時。

 

《Photon Lancer》

 

突如、機械音が鳴り響くと同時に黄色の球体がディケイドに向けて発射された。

それに気づいたディケイドは、なんとか躱すが躱しきれず1発当たってしまった。

 

「今のは・・・。光弾?」

「ホラホラ!休んでいる暇はないよ!!」

 

さらにアルフのラッシュが叩き込まれるディケイドはそれをさらに躱すことに専念していたため

反撃の隙を見つけることができないでいた。

 

「(見事な連携だ・・・。この2人は確実に戦い慣れている・・・!どうすればこの2人の連携を崩せる・・・?!)」

「ハアアっ!!」

「!?」

 

何かがこっちに仕掛けてくると声が聞こえた方を見るとそこには金髪の少女、フェイトが杖を

鎌にして攻撃を仕掛けてきた。

そして、鎌になった斬撃を諸にくらいディケイドの鎧に火花が飛び吹っ飛ばされてしまった。

何とか受け身をとり態勢を立て直す。

 

「やるじゃない。ウチらの攻撃を耐えるなんて」

「生憎、褒めてもらっても素直に喜べないのが現実だけど・・・。

 そっちがその気なら本気で行かせてもらう!!変身ッ!!」

 

KamenRide KIVA

 

ライドブッカーからカードを取り出しベルトに装填する。

読み込むと同時に身体中に鎖が巻きついた後その鎖が弾け飛んだ。

そこには、コウモリのような仮面ライダーが存在していた。

 

「姿が変わった!?」

「アルフ気をつけて・・・!」

 

アルフはディケイドの姿の変わりように驚きフェイトは警戒を高める。

 

「来ないならこっちから仕掛ける!」

 

ディケイドはそう言い攻撃を仕掛ける。

ディケイドの戦い方はいつもの格闘戦とは違うがそれでも相手に動揺させるには十分だった。

 

「コイツ、まだこんな力が残っていたなんて!」

「アルフ下がって!バルディッシュ!」

 

《Photon Lancer》

 

「マルチショット、ファイア!」

 

複数のフォトンスフィアを体の周囲に生成し無数の光弾をディケイドキバに放つ。

だが、ディケイドキバの変身している姿、仮面ライダーキバは吸血鬼をモチーフにしているため

木々を宙ぶらにして体を回転させてフォトンランサーを回避している。

 

「・・・嘘!?」

「アレを全部躱した!?」

 

1発当てたことがあったためチャンスがあると思っていたフェイトとアルフ。

今度は、攻撃全てを躱し切ったという荒事をしたため大変驚いていた。

 

「今度はこっちからだ!」

 

そういい、ディケイドキバはアルフに攻撃を仕掛ける。

アルフは反撃に拳を振るが簡単に躱されると同時に手首をそのまま掴みアルフを投げ飛ばす。

 

「アルフ!バルディッシュ!!」

 

《Plasma Lancer》

 

「ファイア!」

「なめるな!!」

 

FormRide KIVA GARULU

 

装填させたカードを読み込むとディケイドキバの右腕を鎖で包み込む。

弾けると同時に胴体、腕、複眼が青くなった。

同時にベルトからキバ ガルルフォームの専用武器ガルルセイバーが出てきた。

 

「・・・また!」

「また姿を変えられるのかい!?」

 

ディケイドキバはこちらに飛んできたプラズマランサーをガルルセイバーで切り裂く。

同時に、ガルルセイバーを顔の近くに持ってきて「ハウリングショック」を放つ。

放たれた衝撃波はフェイトを吹き飛ばす。

 

「フェイト!?こんのぉ!よくもフェイトを!!」

 

フェイトを吹き飛ばして冷静な判断力を失ったアルフは攻撃が単調になった。

ガルルセイバーで攻撃を止めて柄頭でアルフを殴り飛ばす。

 

「生憎、これ以上付き合うつもりはない」

 

FormRide KIVA BASSHAA

 

カードを装填すると同時にキバの右腕と胸部が緑色に変化する。

同時にキバの複眼が緑色にベルトからバッシャーマグナムが出現した。

 

「また姿を・・・!」

 

ディケイドキバは大気中の酸素と水素を強制的に水へと変え擬似水中環境「アクアフィールド」を展開した。

 

「な!?水になった!」

 

ディケイドキバは、形成したアクアフィールドの水中に飛び込んだ。

アルフは、目を閉じて神経を尖らせディケイドキバの居場所を探る。

 

「そこだ!」

 

放った拳はアクアフィールドの中に突っ込むが手応えを感じなかったためすぐさま距離をとった。

 

「どこを狙っている」

 

そういったディケイドキバは、水中から出てきてバッシャーマグナムの引き金を引く。

引き金を引いた先にはアルフがいた。攻撃を避けているがあまりの精密すぎる射撃を躱しきれず。

2、3発ほど攻撃を食らってしまい倒れてしまう。

 

「コイツ・・・!」

「アルフ・・・」

「フェイト!」

 

声を聞こえた方を見るとそこにはなんとか立ち上がろうとしていたフェイトがいた。

だが、ハウリングショックをダイレクトに受けたためか思うように力が入らない。

起き上がろうとするフェイトにアルフが駆け寄る。

 

「大丈夫かい?フェイト」

「何とか・・・。でも、そんなことよりも・・・」

 

フェイトが向けた視線の先はディケイドキバを見ていたのだがディケイドキバは新たなカードを装填していた。

 

「俺はアンタ達と殺し合いをする気はない。だが、もし邪魔をするならその時は容赦しない」

 

FormRide KIVA DOGGA

 

ドッガ彫像態がディケイドライバーから射出すると同時に両腕と胸部が変化し複眼が紫色に変わった。

そしてドッガ彫像態がドッガハンマーに変形した。

 

「ここは引かせて貰おう」

「ちょっと待ちな!!」

「フンッ!!」

 

ドッガハンマーを地面に思いっきり叩きつけて小さな爆発を起こす。

突如起きた爆発を2人は腕でガードをした。

土煙が晴れるとディケイドキバの姿はなかった。

 

「クソッ!逃げられた・・・」

 

アルフは、悔しさのあまりに地面に拳を叩く。

 

「ゴメンね、アルフ。私がしっかりしていなかったせいで・・・」

「フェイトはよくやったよ!きにすることじゃないよ!それよりも問題は・・・」

「うん・・・。強かった」

「アイツ、ジュエルシードを集めて何をする気だろう・・・」

「・・・」

「フェイト?」

「あ、ううん。なんでもない。今日は帰ろう」

「あ、ちょっとフェイト!」

 

そう言い、フェイトは空を飛んでいきアルフは慌てて追いかける。

 

「(あの人、街のことを心配していた。もしかしたら事情を話したら・・・)」

 

そんな心の中で葛藤するフェイトだった。

こうして、運命の名を持つ少女、フェイト・テスタロッサ

そして世界の破壊者の力を持つ少年、水無月司

この2人の出会いが物語を加速させていく。

 

 

 

 




えー。上記に記述してある通りヒロインが決まりません!(殴


リリカルなのはのキャラって可愛いキャラ多いですしね。
ただ、1つ注意点はハーレムエンドは私自身好きではないので
ハーレムにはしません。そこはご了承ください。


誤字脱字がございましたらご連絡下さい。
よろしくお願い申し上げます。

では、また次回。




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EPISODE4 魔法と使い魔と金色の真実

さ、あの使い魔が出てきます。


では、どうぞ。


金髪の少女、フェイトと戦った数日後、司は学校を終えて自宅に戻る途中そんな時・・・。

 

「ん?」

 

妙な気配を感じ取り辺りを見回してみるが何も感じない。

 

「(ジュエルシードとは違う気配・・・。命の・・・生命エネルギーに近いな。)」

 

妙な気配が気になり司は、その気配の真相を確かるため気配元に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、以前岩の怪物になったジュエルシードが落ちてあった場所。

その近辺を見回す。

 

「多分この辺だと思うが・・・」

 

辺りを見回してみると何もない。

気のせいかと思いもう一度辺りを散策するかと悩んでいたところ・・・。

 

「(誰か・・・)」

「声・・・!?」

 

司は、テレパシーのようなものを感じ取りその場所に駆け足で向かう。

駆け足で向かい森の奥にいたのは・・・。

 

「お前か。声をかけていたのは・・・」

 

司が到着し、その視線の先にいたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体が透明になり消えかかっていて所々体に傷が付いている一匹の猫だった。

その猫は、衰弱もしているようでかぼそい声で司に声をかけた。

 

「貴方は・・・?」

「ただの通りすがりだ。怪我の具合を見せてみろ。治療する」

「無理です・・・。どうせ私は消滅してしまいます・・・」

「お前が何なのかは今はどうでもいいが簡単に諦めるのはどうかと思うぞ?

それに、見たところまだ生き残ることも可能だそうだ」

「なぜ・・・そう、言い切れるのです?」

「まだ余裕に話せるということは体の外傷とお前の体の透明化は関係性が低い。

つまり、今お前が消えかかっているのは怪我以外の要因。生命エネルギーのようなものが減っているのか?」

「鋭いですね・・・。確かに私は魔力が無くなっていてもうじき消えます」

 

ん?魔力?魔力って・・・。まあ、今はいいや。それよりも。

 

「なら教えてくれ。どうすれお前を助けることができる?魔力を供給すればいいんだろ?」

「で、ですが・・・」

「手を伸ばせば助けられるのにそのまま見て見ぬふりができない。だから手を伸ばす。それだけだ」

 

リニスは少し考えるそぶりをする。

 

「・・・私を使い魔として契約してください。そうすれば魔力が私に流れ込み消滅は免れます」

「・・・分かった。だが使い魔としての契約の仕方はお前がしろ。俺はそのやり方を知らない」

「・・・分かりました。それと、私の名前はリニスです。お前という名ではありません」

「それはすまない。俺は、水無月司だ。契約のやり方はリニスに任せよう」

 

リニスはこくりと頷く。

 

「今から契約の呪文を復唱します。それに了承してください」

「分かった。・・・よし始めてくれ」

「我、使い魔リニスは、水無月司を新たな主とし共に生きると誓う・・・」

「その誓い・・・確かに聞き届けた!」

 

リニスと司が交わした言葉は言い切ると同時にリニスと司を中心に魔法陣が展開された。

そして周囲が光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは・・・」

 

眩い光に包まれていたのか知らぬ間に気絶していたようだ。

 

「目が覚めましたか・・・」

「えっ?」

 

誰かの声が聞こえたため声が聞こえた方を見るとそこにはメイド服を着た女性がいた。

 

 

 

 

 

・・・耳と尻尾が生えていたけど。

 

「誰?つか、なんでメイド服?後、猫の耳?尻尾?」

「・・・混乱していますね。私は、先ほど使い魔として契約したリニスです」

「・・・ヴェ?」

 

司は、思わずオンドゥル語になってしまったがすぐに冷静になる。

 

「・・・ハッ!それで、契約はうまくいったのか?」

「はい。これで、私の消滅は免れました」

 

リニスがそう言い切ると司は一安心する。

 

「さて、外が明るいうちに家に戻ろう」

「そうですね」

 

司の提案で家に戻ることになったのだが1つ問題点が浮上した。

 

「その耳と尻尾どうにかならね?」

「主は、好みじゃないのですか?」

「近所の人たちに変な目で見られるのでやめなさい」

 

・・・正直、今後が不安だ。その後、リニスは猫の姿になり帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自宅に戻り、夕飯の準備をすることになったのだがリニスは元々

司の前の主人の身の回りのお世話をしていたため家事を一通りできると話していた。

というわけで食事を作って貰ってあまりの美味しさに箸が進んで行ったのであったとここに記述しておく。

湯船に浸かり一通り落ち着いてリビングで司とリニスが対面している。

ちなみに、司に家族はいないという事は説明済みだ。

 

「さて、色々放ったらかしにしていたが改めて聞きたい」

「私で答えられることであれば何なりと」

 

まあ、色々と気になることがあるのでまずは・・・。

 

「リニスは自分のことを使い魔と話していたがそもそも使い魔って何なんだ?」

「使い魔とは、魔導師が使役する一種の人造生物の総称です」

「魔導師?まるで魔法を使う人のことを指しているみたいだな」

「そうです。事実、使い魔は魔導師あっての存在です。当たり前のことですが魔導師も魔法があってこその存在です」

「は?魔法?実在するのか?!」

「え、えぇ・・・。しますけど・・・」

 

リニスは、戸惑いながら答え司は、予想していた斜め上のことを聞かされて驚愕していた。

正直、魔法という存在は地球では空想上のものと思われていたがリニスという

使い魔の存在で証明されてしまっているため認めざるおえなかった。

 

「そんなに驚くことですか・・・?」

「あぁ。実の所、地球では魔法は空想上の産物と扱われているから普通だったらありえないものなんだ」

「確かに。ツカサと話をしていて魔法に対して驚いているのは納得しています」

「まあ、魔法に関しては後々で・・・。所でリニス。ジュエルシードって知ってるか?」

 

リニスは、驚きのあまり目を見開いた。

 

「どこでそれを!?」

「その様子だと知っているな・・・。リニス」

 

司は、リニスの瞳をじっと見る。

 

「俺はジュエルシードが起こしている事件をできるだけ止めたい。それに協力してくれるか?」

「・・・貴方にその力があると?」

「ある。少なからずジュエルシードの暴走を止めるほどの力がある」

 

リニスもまた、司の瞳を見る。

 

「・・・分かりました。私が知る範囲ですがお答えしましょう」

「そもそも、そういう話だけどな」

「・・・そうでしたね」

 

リニスは、思わず苦笑いを浮かべるのであった。

 

 

 

 

 

そして司は、リニスと情報を共有し始めた。

 

「まず、ジュエルシードとはなんだ?」

「ジュエルシードは、ロストロギアと呼ばれる指定遺失物です」

「ロストロギア?」

「過去に滅んだ超高度文明から流出する技術や魔法の総称です」

「随分と物騒な物だな・・・」

「当然ですよ。ロストロギアの中には次元世界そのものを滅ぼすほどの

エネルギーが内包されている物だってあるんです」

「・・・ホント、物騒すぎ」

 

司は、衝撃のあまり言葉を失ってしまった。

 

「まあ、とりあえずそんな物騒な物をどうにかしないとだな・・・。

んで、ジュエルシードは具体的に何をするんだ?」

「分かりやすく話しますと抱いた願望を叶える特性を持っています」

「願望?願いを叶えるとかそういうの?」

「そうです。ですが、必ずしも願いが叶うというわけではありません。

その願いが歪んでしまい最悪、世界を滅ぼすということもありえますから」

 

成る程・・・。どっかの願望器みたいな物か。

そして司は、ジュエルシードの他にも気になっていることを話す。

 

「所でリニス。魔法に関して聞きたいんだがそもそも魔法を使う際は何か道具がいるのか?

俺が知っている範囲だと杖といった物を使うんだが実際のところどうなんだ?」

「魔導師が魔法を使う際は、デバイスと呼ばれる物を使います」

「デバイス?」

「こちらの世界でいうと魔法の杖と思ってください」

 

なるほどと司は納得したがもうちょっと言い分はあったんじゃないかとも思ってしまった。

 

「ん?そうなると俺はリニスと契約したから魔導師ってことか?」

「そうなりますね。ツカサには魔導師が魔法を使う上での魔力器官リンカーコアがあることが推測されます」

「なるほどね・・・。魔法って何があるの?」

 

リニスの話をまとめると

 

攻撃、防御、捕獲系、結界、補助、移動、変身魔法がミッドチルダ式の物らしい。

 

「(そして、デバイス無しで魔法を練習する際はこのような念話をすることをお勧めします)」

「(ホントにテレパシーみたいだな・・・)」

 

魔法の種類をざっくり教えてもらい念話で魔法の練習をしていた。

 

「リニス。攻撃魔法には、電撃を使う魔法はあるのか?」

「電撃・・・?いえ、電撃系の魔法はありません」

「え?そうなの?」

「はい。ただ、魔力変換資質があれば話は変わってきます」

「魔力変換資質?」

 

聞きなれない単語だ。

 

「魔力をごく自然に直接的な物理エネルギーに変換できる能力のことです。

だからと言って資質が無いからその系統の魔法を使うことができないというわけではありません。

訓練次第では、その能力を使用することが可能になります」

 

何故、そのようなことを?と聞くリニス。

 

「実は、2つ目のジュエルシードを手に入れる際、女の子の魔導師と交戦したんだ」

「女の子の魔導師ですか?」

「あぁ、名前は確か・・・

 

 

 

 

 

フェイトって言ってたな」

「フェイトですって!?」

「あ、あぁ。そうだ」

「そんな・・・。まさか、プレシアは・・・」

「リニス、話してくれ。あいつは何者なんだ?」

 

リニスは表情を暗くし重い口を開いた。

 

「フェイトは、私の魔法の教え子です」

 

司は、目を見開く。

 

「・・・アイツもジュエルシードを集めていた。何か知っているか?」

「・・・はい。実は」

 

リニスは、どこか思い詰めた表情で話し出す。

 

 

 

 

 

「「・・・」」

 

リニスから話を聞いた司は、無表情だがどこか悲しく見えた。

 

リニスの話をまとめると

 

1つ目、フェイトはプロジェクトFというクローン生成された存在。

彼女、プレシアの本当の娘はアリシアだそうだ。

 

2つ目、プレシアは、元々とある会社の技術主任に所属していたが魔力暴走による事故が原因で

アリシアが巻き込まれてしまったのだ。

 

3つ目、プレシアはジュエルシードを集めて次元震を起こし忘却の都アルハザードに行くこと。

アルハザードには失われた技術が多く存在するため中には死者を蘇らせることができる

秘術があると話していた。

 

「これがフェイト、プレシアがジュエルシードを集める理由です・・・」

 

静寂が漂う中、司は口を開いた。

 

「・・・お前はどうしたい?」

「えっ?」

 

唐突のことにリニスは戸惑う。

 

「お前はどうしたい?このまま見過ごすかそれともフェイトとプレシアを救うか」

 

リニスは考え決心した瞳を司に向ける。

 

「・・・フェイトたちを助けたいです。力を貸してくれますか?」

 

その言葉を待っていたかのように司は口元を釣り上げる。

 

「いいだろう。リニス、力を貸してやる」

 

こうして、フェイトとプレシアを救い出すために動き出す2人であった。

 

 

 

 




リニスとフェイトの真実を知る回でした。


さて今後は司のデバイスがどうなるのかお楽しみにしていてください。




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EPISODE5 デバイスを手に入れよう!

今回、司のデバイスが手に入る回です。


では、どうぞ。


リニスと共にフェイトとプレシアを止めるために動き出した司。

ただ、その前に1つの不安要素があったためそれの排除を行うことになった昼どきの時間。

その不安要素とは・・・。

 

「はぁ!!」

「おおっ!!」

 

リニスの魔法と司もといディケイドの拳が激突し牽制しあっていた。

なぜこうなったのかというと時刻はその日の朝に戻る。

 

 

 

 

 

朝食の時間になり、リニスと司は朝食をとっていた。

するとリニスは何気ない一言から始まった。

 

「所でツカサ。一つ聞きたい事があるのですが・・・」

「何だ?」

「ツカサはどうやって戦うつもりですか?」

「ああ、それか。それは・・・」

「それは?」

「朝食の後に見せる」

 

思わずガクリとなったリニス。

 

「口で説明してくれないのですか?」

「実際に見たほうが早い。というわけで後で外に行こう」

「はあ・・・。分かりました」

 

納得はいってないがひとまず了承した。

 

 

 

 

 

朝食の後、司とリニスは近場の山の中に来ていた。

 

「では、結界を発動させます」

 

そういうとリニスは結界を発動させた。

 

「これでいくら暴れても元の場所に影響はありません」

「ホントすごいな。魔法は」

 

魔法に対しての関心を高める司。

 

「さて、俺の戦う力についてだったな」

「はい。戦闘を行う以上はその力が何なのか知る必要がありますから」

「ごもっとも。んで、俺が戦う際に使う道具がこれだ」

 

司は、ネオディケイドライバーを取り出す。

 

「・・・これは、デバイスですか?」

「コイツはネオディケイドライバーって言って俺が戦闘する際の姿になるための道具だ」

「変身、ですか?」

「実際に見せよう」

 

そう言い、司はネオディケイドライバーを装着しライドブッカーからディケイドカードを取り出す。

 

「変身ッ!」

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、7枚のライドプレートが頭部を

貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

 

「こんな感じでね」

 

リニスはぽかーんとした表情を浮かべた。

 

「リニスー。大丈夫かー?」

 

司は、リニスの顔の前で手を振る。

 

「・・・ハッ!?すいません、どうやら固まっていたようです」

「とりあえず、こんな感じだとしか言えんが」

「しかし、カードを使用してバリアジャケットを展開できるとは驚きました」

「バリアジャケット?」

 

何だそれ?

 

「魔力によって構成される一種の防護服です。

これも魔法の一種で大気や温度等の劣悪な環境だけでなく、魔法や物理的な衝撃などからも着用者を保護することができます」

「聞けば聞くほど便利だな。魔法って」

「所でツカサは、そのドライバーをどこで手に入れたのですか?」

 

司は、話す内容を一瞬考えた下手に真実を話すかそれとも

上手い具合に誤魔化すかどうか。

 

「(使い魔として家のことやってくれて助かっているし騙すのもなんかなぁ・・・。

仕方がない。下手に気遣いされるのも嫌だし誤魔化すか・・・)」

「実のところ俺もよくわかっていないんだ。ただ、この姿に変身して戦う姿がよく夢に出てきていてなそしたらコイツが手元にって感じだ」

 

無理があるような気がしないかって思うが具体的な理由が思いつかない・・・。

 

「なるほど・・・。そうですか」

 

リニスは、成る程と納得した表情を浮かべた。

 

「(なんか色々とごめん・・・)」

 

心の中で謝る司だった。

 

 

 

 

 

そしてリニスは、司自身がどれくらい戦えるか気になるため模擬戦をすることになり話の冒頭に戻るのであった。

 

「スゴイですね・・・。フェイトを退けるほどの力はありますね」

「お褒めにいただき光栄ですってね!」

 

電撃をかわしながらリニスの懐に入り込み一気に勝負をつけたいが中々懐に入れない。

 

「なら、一気に畳み掛ける!変身ッ!!

 

KamenRide Faiz

 

COMPLETE

 

カードを装填後、ネオディケイドライバーから赤色の1本線がディケイド中の体を巡り強く輝くと

ディケイドは、仮面ライダーファイズの姿に変身した。

 

「別の姿に!?」

「そのリアクションはフェイトと一緒だな」

 

さらにディケイドはライドブッカーからカードを取り出しベルトに装填する。

 

FromRide Faiz accel

 

胸部アーマー・フルメタルラングが展開して肩部の定位置に収まり

複眼の色が赤、フォトンストリームが白銀のシルバーストリームに変化した。

そして、ディケイドファイズは左腕に装着しているファイズアクセルのスイッチを押す。

 

START UP

 

音声が流れると同時にリニスの前から消える。

 

「早すぎる!?」

 

バシュンバシュンと近くにいるのはわかっているがそれを捉えることができない。

そのため、リニスは攻撃に転ずることができないでいたのだ。

 

3、2、1

 

TIME OUT

 

REFORMATION

 

音声が鳴り終わると同時にリニスの背後の首筋にはライドブッカーソードモードが突きつけられていた。

 

「続けるか?」

「・・・参りました」

 

降参の意思を表すかのように両手をあげるリニスであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自宅に戻り少し遅めの昼食を取り終えてゆっくりしていた時、リニスはあるものに気づく。

 

「所でツカサ、これはなんですか?」

 

リニスの目の先にあったのはただの宝石が埋め込まれたブレスレッドだった。

 

「一応、部屋の置き物だけどさほど気にしてなかったな」

「そう、ですか・・・」

 

リニスは、ジッとブレスレッドを見つめる。

 

「欲しいのか?」

「・・・」

 

司の声に答えないリニス。

 

「リニス?」

「・・・ツカサ」

「ん?」

 

次のリニスの発言に司は仰天することになった。

 

 

 

 

 

「これ、デバイスです」

 

静寂が訪れた・・・。

 

 

 

 

 

 

「ウソーン!?」

 

某天ッ才物理学者がビックリするほどいいリアクションをする司だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今現在、リニスにデバイスを調べてもらっている状況だ。

実のところフェイトのデバイス、バルディッシュを作ったのはリニスだったのだ。

デバイス製作を作る技術を持っているのであれば有効活用しても文句はないので早速調べてもらった。

 

「どうやらこれは、私が製作したバルディッシュと同じインテリジェントデバイスみたいですね」

「インテリジェントデバイスって確か、魔導師をサポートする人工知能を持った奴のことだよな?」

 

デバイスにも種類が存在する。

 

1つ目は、インテリジェントデバイス。これはフェイトが持っているバルディッシュが該当する。

人格型AIを搭載することによって高い自意識を獲得した機種を指す。所有者のサポートに主眼が置かれており

自律機能や祈願型プログラムを搭載した事でデバイス単独での魔法発動を可能とし、会話や助言で精神面からも所有者をサポートする。

 

2つ目は、ストレージデバイス

名前の通り魔法情報を蓄積したりそれを使用するのに必要な機能に特化されており

純粋な道具として所有魔導師が魔法を扱うための媒体とされている。

ミッドチルダ式では、主にこれをよく使うとのこと。

 

主に使われているのがこの2種類との事だが・・・。

 

「起動する事は?」

「反応はしているみたいですが私が起動する事は無理のようです。

ツカサが手に取ってみたほうが良いと思います」

 

リニスの提案に乗り司は、ブレスレッドを手に取る。

すると、足元に魔方陣が展開される。

 

「うおっ!!?」

「まさか・・・起動した!?」

 

《マスター認証。水無月司、使用術式ミッドチルダ形式》

《本人認証確認・・・確認完了。デバイスネーム・アルテミス 起動》

 

展開された魔方陣がデバイスに吸い寄せられそして消えた。

 

《システムオールグリーン。起動完了》

 

デバイスが放っている光が消えると司の目の前に浮遊しながらこちらに来た。

 

《お初にお目にかかります。私はインテリジェントデバイス・アルテミスです。

以降、よろしくお願い申し上げます》

 

あまりにも事がトントン拍子に進んでいるため理解ができていない司。

 

「えっと、とりあえず、お前が俺のデバイスでいいんだな?」

《はい、問題ありません。私は貴方の剣であり盾である。

貴方が私を手放さない限り私は共に貴方と共に歩みます》

「お、おう、そうか・・・。よろしく頼む」

《はい、よろしくお願い申し上げます》

「ところで、質問いいかしら?」

《はい、貴方は?》

「私はリニス。ツカサの使い魔よ。ところでどうして勝手に起動したの?

術者のツカサ本人が起動するようにしないと基本動かないはずなのに・・・」

 

リニスの疑念は最もだ。

なぜ今になって起動したのか以前も部屋掃除をしていた時に触れても何も起きなかった。

 

《その頃は、マスターのリンカーコアが封印されていた状態だったからです》

「封印?」

《はい、私自身は所有者のリンカーコアが正常に作動している状態である時に正常に起動するようになっています。

リニス様が使い魔として契約をしたと同時にリンカーコアが機能し始めたのです》

「つまり、単純に魔力がなかったから起動しなかった。そういう事か?」

《そうです》

 

なんともまあ、変わったデバイスな事で・・・。

 

「ところでなんであんなところに置いてあったんだ?」

「えぇ、ツカサはご家族がいらっしゃらないですし

ご家族が魔導師であれば置き土産という事で残していったとならば納得はいくのですが・・・」

《申し訳ありません。私にはなぜマスターが主としてのデータがあったのか

マスターの自宅に置いてあったのか記録もございません》

「・・・何かキナ臭いな」

「ですね・・・。その辺も注意しておいたほうがいいでしょう」

 

そんなこんなで司専用のインテリジェントデバイスが手に入った。

 

 

 




司、デバイスを手に入れる回でした。うーん、なんか無理あったかな?

けど、個人的にはこれも納得する理由の1つだと思いこの話を製作しましたので
後悔はないです。


誤字脱字ございましたら連絡をください。
よろしくお願い申し上げます。

では、また次回。




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EPISODE6 白い魔導師の邂逅

お待たせしました。今回はなのはが出てきます。


遅くなりすぎたと思ったのですが構造上こうなってしまいました。
なのはファンのみなさん申し訳ありません。


それでもいい方はご覧下さい。どうぞ。


アルテミスを手に入れたその日の夜。

司は、今すぐにでも帰りたい気持ちに駆り出されていた。それは・・・。

 

「ねぇ。あの人、カッコよくない?」

「うん、声かけようかしら!?」

「ちょっと!抜け駆けするつもり!?」

 

周辺にいる女性たちにヒソヒソと聞こえる声に胃を痛める司。

 

「(やはり変身魔法はやるべきではなかったのかね?)」

《(マスター。それでは警察に捕まってジュエルシードを取られかねません)》

「(そうですね。ツカサは、未成年者でしかも9歳ですから警察に捕まりかねませんから。

自然に行動できるならその姿が理想でしょう)」

 

念話でアルテミスとリニスにも突っ込まれてしまった。

そう、現在の司は見た目は20歳ほどの成人男性の姿になっている。

時刻は夜の20時を回る前の時間であるため普通の子供なら家にいて寝ていてもおかしくはない時間帯なのだ。

そういった不安要素を排除しようと策を考えた結果、変身魔法を使用することになった。

ちなみに、魔法制御といった物はアルテミスに任せている。

インテリジェントデバイスってスゲェ〜・・・。

 

「(まあ、下手に問題ごとに突っ込まれるよりはマシか・・・)」

 

そんなボーッと歩いて回っていると・・・。

 

「きゃっ!」

「おっと」

 

誰かにぶつかったため倒れそうになったところを司はその子の手を掴む。

その子は、小学生ぐらいの女の子で栗色の髪色でツインテールの少女だった。

 

「あ、えっと」

「ゴメンね。ボーッとしてたみたいだ。怪我はない」

「あ、はい!怪我は全くないです!!」

 

司がそう言うと少女の体勢を整えた。

 

「それは良かった。君、見たところ小学生みたいだけどあんまり遅いと親御さん心配するよ?」

「にゃははは・・・。大丈夫です。親にはしっかり話をしてきたので」

「それでもだよ。それじゃ、遅くならないでね」

「はい」

 

そう言い、彼女と別れたのだった。

 

《(マスター。彼女)》

「(アルテミス?彼女がどうかしたのか?)」

《(彼女の首元にペンダントがあったのは気付かれました?)》

「(ああ、あったな。赤色の宝石だったな)》

《(あれはデバイスです。)》

 

司は、急な発言に見開く。

 

「(だとしたらなぜ彼女が・・・。リニス)」

「(話は聞きました。ですが、アルテミス。なぜ、デバイスだとわかったのです?)」

《(私には、デバイスや魔導師といった人物を見分ける探知機能が付いています。

製作者の考えはわかりませんがそのような能力をつけられています)》

「(随分と便利だな・・・。さて、話はこれぐらいにしてもう少し奥に進んでみる)」

「(わかりました。お気をつけて)」

 

そう言いリニスは、念話を切る。

 

「何もなければいいが・・・」

 

司が呟いた言葉は、夜の賑やかな街の音にかき消されて消えていった。

 

 

 

 

 

そして、街の中心部で道路の交差点を歩いていた時・・・。

 

ジジジジッ・・・。

 

「!?」

 

司の頭に何かが映り込みそして脳に痛みが伴った。

 

「(な、なんだ、これ・・・!!?)」

 

そこには、目の前にいたのは20歳ほどの女性が司らしき手を引っ張っている様子が見えた。

そして、映り込んだ何かは数秒で消えた。

映り込んだ映像らしきもので司は、数時間以上ずっと頭痛を苦しんでいるのかと思った。

 

「何だったんだ・・・。今の・・・」

《マスター。大丈夫ですか?》

「あぁ、大丈夫だ・・・。(それにしても、今のビジョンは一体・・・)」

 

司は、たれた汗を拭き取るだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わりとあるビルの屋根に2つの影。

それは、以前ジュエルシードを手にいれる為に司と交戦した少女

フェイト・テスタロッサとその使い魔のアルフだった。

彼女たちもジュエルシードを手にいれる為、街に繰り出していた。

 

「アルフ。反応は?」

「間違いなくこの街のどこかにジュエルシードは落ちているね」

 

アルフは、モニターを写し近辺の反応を確認している。

 

「仕方がないね・・・」

「フェイト。もしかして・・・」

「ちょっと乱暴だけど、魔力を流して魔力暴走を起こそうと思う」

 

そういうとフェイトはバルディッシュを構えて魔力を放つ。

魔力の流れを感じ取った人物が司を除いて3人。

 

 

 

 

 

「(なのは!)」

「(今のって!)」

「(誰かが魔法を使ってジュエルシードを強制的に発動させようとしているんだ!)」

 

1人の少女と1匹の動物が魔法を感じ取りその場所に向かう。

 

 

 

 

 

その魔力もリニスも感じ取っていた。

 

「(この魔力・・・。フェイト、まさか・・・!?)」

 

魔力の発生源の方を向けると空に金色の光が輝いていた。

 

「(何て無茶を・・・!)結界魔法発動します!!」

 

リニスの魔法で結界魔法を発動させ周囲の人間はいなくなり街だけになった。

 

 

 

 

 

「(結界魔法!?一体誰が・・・?)」

 

ユーノは、突如発生した結界に驚きつつなのはの元に向かって行ったのだった。

 

 

 

 

 

魔力を感じ取った司は、リニスが結界を発動させたことを確認すると同時に

ネオディケイドライバーを取り出す。

 

《マスター。本調子でない状態での戦闘は私とて好ましくありません》

「だが、フェイトたちがジュエルシードを回収しようとすることには変わりはない。

あれだけのエネルギー量だ。一歩間違ったら地球存亡の危機になる。それだけは避けないと」

 

司は、ネオディケイドライバーを腰に装着しカードを取り出す。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

そして、現場に向かおうとした時、目の前に灰色のオーロラが現れそこから何かが出てきた。

目の前に出てきたのはディケイドと同じ色をしたバイクであった。

 

「バイク?」

《どうやら、変身したと同時にマスターと何らかの反応を示したのだと思います》

「なんともまたご都合主義的な・・・まあいい。とにかく急ごう。アルテミス、ナビゲートを頼む」

《OK、マスター》

 

ディケイドは、マシンディケイダーにまたがり無人の街を駆けるのであった。

 

 

 

 

 

場所は、ジュエルシードが出現した交差点に移る。

そこでは、2人の魔導師が空中で戦っていた。

1人はフェイトでもう1人は、先ほど司とぶつかった少女、高町なのはだった。

この2人は、ジュエルシードを巡り何度も戦闘を行っているのだ。

そして2人がジュエルシードを手にしようと同時に触れると同時に強力な魔力が放たれ

2人を吹き飛ばしてしまった。

 

「(なのは!!)」

「フェイト!!」

 

フェレット姿をした少年、ユーノとアルフが2人の所に駆けつけた。

 

「(なのは!)」

「ユーノ・・・君?」

「(大丈夫?)」

「うん、私は大丈夫。でも・・・」

 

なのはが向けた視線の先にはアルフがフェイトに声をかけていた。

 

「フェイト!フェイト!!」

「ア、ルフ?」

「フェイト!」

 

フェイトが目覚めて安心した声を上げる。

 

「!ジュエルシードは!?」

 

フェイトが慌てた声でジュエルシードの方を見るとそこにはエネルギー体が周辺のコンクリートや

ガラスを自身の体に吸収し始めている。

 

「アレは、一体・・・」

「(まずい!ジュエルシードが周辺のものを吸収し始めている。下手したら暴走して結界

そのものを突き破って街が大変なことになっていまう!!)」

「そんな!?」

 

周辺の金属類を吸収し終えたら眩い光に包まれた。

 

「きゃっ!」

「(うわっ!)」

「うぅ!!」

「何てエネルギー量!?」

 

光が納まるとそこにはなにやらロボットのような姿をした怪物がそこにはいた。

 

「ふぇ!?なにあれ!?」

「(ジュエルシードが周辺のものを吸収して具現化したんだ!

まさかあんな姿になるなんて!?)」

 

ジュエルシードが怪物の姿になったことに驚くなのはとユーノ。

ユーノは、唐突の出来事に驚愕の声が入り混じっていた。

 

「うっ、くっ、・・・」

「フェイト!」

 

フラフラになりながらも立ち上がろうとするフェイトをさせるアルフ。

 

「アルフ、行くよ」

「無茶だよ!その体で!」

「それでも、母さんが必要だって言っているから取ってこないと・・・」

「フェイト・・・」

 

フェイトに対して心配な声を上げるアルフ。

アルフも決意を固めた表情でフェイトを見る。

 

「わかった。フェイトがやるってんのならアタシもやるよ!!」

「・・・ありがとう、アルフ」

 

フェイトはアルフに微笑み臨戦体勢をとる。

そして、2人は同時に仕掛ける。

 

「「はああ!!」」

「(ダメだ!危険すぎる!!)」

 

アルフは拳で殴るがかなり頑丈のため攻撃が全く聞いていない。

フェイトはバルディッシュをサイスフォームで斬りつけ右腕を切り落とすが

落ちた腕が元の位置に戻り再生してしまった。

 

「再生能力もあるのかい!?」

「(何て厄介な!)」

 

怪物は、左腕を砲撃モードにして砲撃を放つ。

放たれた砲撃は直接あたりはしないもののその威力は凄まじくフェイトの体勢を崩してしまった。

 

「フェイト危ない!!」

 

砲撃の先にはフェイトがいる。その射線は直撃コースだった。

あたりがスローモーションになった。

アルフ、なのはがフェイトを助けようと駆けつけようとしたが今いる2人の距離では間に合わない。

絶体絶命に陥りフェイトは思わず目を閉じる。

 

「(やられる・・・!)」

 

砲撃が放たれるその時!

 

 

 

 

 

無数の光弾が怪物の砲撃の中に入り込み暴発した。

 

グオオオオオオオッ!!

 

怪物は思わず暴発した腕を抑え込む。

フェイトは一瞬、何が起きたのか分からなかった。

その時、ブゥウウウン!!とエンジン音らしき音がこちらに向かってきている。

フェイトは、こちらに向かってきているエンジン音の方を見る。

 

 

 

 

 

そこには、バイクに乗りこちらに向かってきているディケイドの姿があった。

 

「アイツは!」

「(な、何だ。アレは・・・)」

「バイク・・・だよね?」

 

ディケイドは、フェイト達と怪物の間に入り込みライドブッカーソードモードで怪物に攻撃を仕掛ける。

 

「ハアッ!」

 

その斬撃で怪物を吹き飛ばした。

バイクを止めるディケイド。そしてそのままフェイト達の方を見る。

 

「随分と無茶をしたな」

 

思わずフェイトは表情を暗くする。

 

「アンタ!またジュエルシードを!!」

「えっ?」

「(彼も集めているのか!?)」

 

アルフの発言でなのはは思わず聞き返す。

そしてユーノはアルフの発言に対して驚きを隠せないでいた。

 

「まずは奴を止める。俺の使い魔が結界を張っているんだ。

これ以上は、あいつに負担をかけるからな」

 

そう言いディケイドは怪物の方へと歩いて行く。怪物は、ディケイドにやられた腕の再生をしていた。

再生が完了した怪物は、ジャンプしそのまま殴りかかるがディケイドは難なく避けそのままボディブローを決める。

怪物はよろけてディケイドは気にせず歩いて行く。さすがにまずいと思った怪物は腕を剣に変形する。

ディケイドは思わず足を止める。怪物は、今がチャンスとばかりに剣を振る。

ディケイドはその剣を避けるが手数の多さに3回ほど攻撃を食らってしまった。

 

「うわっ!」

 

吹っ飛んだディケイドは、上手く受け身を取り体勢を立て直す。

怪物は、今がチャンスと感じ取り左腕を砲撃にして主砲を放つ。

放たれた砲撃はディケイドにクリーンヒットし吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

 

 

 

「(近づけば剣、距離を取れば砲撃。一体どうすれば・・・)」

 

ユーノは、ディケイドの戦闘を冷静に分析していた。

最初は有利だった戦闘も徐々に怪物のペースに渡ってきている。

戦闘の主導権を握られたら、ディケイドも危ない。

 

「(一体どうすれば・・・)」

「大丈夫だよ。ユーノ君」

 

なのはは、ユーノに声をかける。

ユーノはなのはの方を見る。

 

「(なのは?)」

「多分だけど、あの仮面の人まだ諦めてないと思う」

「(えっ?)」

「だから信じよう。あの人を」

 

なのはは、言い切ったなぜここまで信じきれるのかはわからないけど

ユーノ自身も彼を信じてみようと思った。

 

 

 

 

 

場面は、ディケイドの方へ移る。

なのはの言う通りディケイドはまだまだ諦めてなかった。

ディケイドは埃を払うような感じでパンパンと払いながら立ち上がる。

 

「やれやれ、厄介な攻撃だ。けどパターンさえ見切ってしまえばこっちのもんだ」

 

ディケイドはそういうとライドブッカーから1枚のカードを取り出す。

 

「今度はこっちから行かせて貰う。変身ッ!!

 

KamenRide AGITO

 

カードを装填するとネオディケイドライバーから強烈な光が放たれる。

その輝きが治るとそこには黄金の姿をし龍を彷彿させるような姿をした戦士

仮面ライダーアギトに変身したのだ。

 

「ふぇえ!?」

「(別の姿に変わった!?)」

「アイツ、まだあんな姿になれるのかい!?」

 

なのは、ユーノ、アルフは驚愕の声を上げている中

フェイトは驚きつつディケイドアギトをただじっと見ていた。

 

 

怪物は、ディケイドアギトに変身してもお構いなしに砲撃を放つ。

しかし、ディケイドアギトは体を少し捻って攻撃をかわした。

かわすと同時に怪物の懐に入り込み腹部に連続パンチを仕掛ける。怪物はたまらずダウンする。

それでも怪物は立ち上がり今度は剣での攻撃に入る。

しかし、ディケイドアギトはそれを難なくかわしカウンターパンチを腹部に当てる。

怪物は勢いを殺せずそのまま吹き飛んで行った。

ライドブッカーからカードを取り出し止めを刺そうとした時。

 

「(ツカサ、待ってください)」

「(リニス?なぜ止める)」

「(今戦っているジュエルシードの解析を終えたのですがただ強い攻撃を仕掛けても

  また同じ姿になって再生してしまいます)」

「(何?どういうことだ)」

「(見えない魔力の糸というべきでしょうか。その糸が体中を張り巡らせています。

糸がある限り体の再生を行ってしまいます)」

「(そうなると最早いたちごっこになるな・・・。解決策は?)」

「(敵の体そのものを覆い尽くして止めを刺す、というのはできないでしょうか?

  そうすれば身体中にまとっている魔力を吹き飛ばしジュエルシードを止めることができます)」

「(なるほど、大体わかった)」

 

そう言い、ディケイドは念話を切り怪物の方に視線を向ける。

 

「敵を覆いかぶせて倒せか・・・。なら、焼き尽くせばいいか。変身ッ!!

 

KamenRide RYUKI

 

カードを装填しカードを読み込む。

読み込むと同時に3つの白いシルエットが重なり弾け飛ぶと

仮面ライダー龍騎へと変身した。

 

「また変わったの!」

「(・・・彼は一体)」

「アイツは手品師か!!」

「アルフ・・・」

 

アルフの自暴自棄のような発言に思わず苦笑いを浮かべるフェイトであった。

 

「さて、行くか!」

 

ディケイド龍騎は、怪物に突っ込んでいきそのまま飛び蹴りをするが怪物は難なく避ける。

しかしそのまま反射ガラスに突っ込む。

 

「アイツ、何考えてんだ!」

 

アルフの疑念はすぐに解消された。

何と、ディケイド龍騎はそのまま反射ガラスの中に入って行ったのだ。

 

「「ええええぇぇっ!!!!!!」」

 

あまりの衝撃的な出来事に仰天するユーノとなのは。

 

「鏡の中に入っちゃったの!!」

「(何て能力だ!)」

 

因みにアルフはというと・・・。

 

「もう、私はツッコまない」

「あはは・・・」

 

思考放棄したアルフと苦笑いを浮かべるフェイトが居たのだった。

 

 

 

 

 

反射ガラスに入ったディケイド龍騎を探す怪物はどこにいるのかわからず周囲を警戒していた。

そして、姿を見つけると同時に砲撃を放つがすぐに移動する。

さらに反射ガラスから出てきて怪物に攻撃するヒット&アウェイを繰り返していた。

ヒット&アウェイを繰り返したためか怪物のダメージが蓄積され限界に近づいていた。

 

「これで決まりだ」

 

FinalAttack Ride RYU RYU RYU RYUKI

 

カードを読み取ると同時に鏡の中から無双龍ドラグレッダーが出現した。

 

ギャオオオオオオオオオオン!!!

 

「(今度はドラゴン!?)」

 

ユーノは、ディケイドが召喚したドラグレッダーに驚いていた。

因みにアルフはもう何もツッコまないと決め付けたため何も言わない。

そして肝心のドラグレッダーはディケイド龍騎自身の周りを旋回するとともに空中に舞い上がる。

 

「ハァ・・・フッ!」

 

ドラグレッダーが吐くドラグブレスを纏って急降下しながら跳び蹴りを叩き込む。

 

「ハァァダア!!!!」

 

炸裂したドラゴンライダーキックは、怪物にあたり断末魔を起こしながら炎に包まれ爆発した。

爆発が納まると同時にディケイド龍騎は元のディケイドに戻った。

 

「す、凄い・・・」

「(たった1人でジュエルシードを封印するなんて・・・)」

 

そんな中ディケイドは、ジュエルシードの元に行きジュエルシードを回収した。

 

「フェイト、これ以上は部が悪い。ここは引こう」

「・・・うん」

 

そういいフェイトとアルフは引き上げた。

ディケイドはそれを見送った。

 

「これで一件落着か」

 

そう言い振り返りマシンディケイダーに向かった。

 

「待って!」

 

ディケイドは声の方を見るとそこにはなのはがいた。

 

「(あの子は、ついさっきの)」

《(やはり魔導師でしたね)》

 

そんなやり取りを行うディケイドとアルテミス。

 

「あの、助けてくれてありがとうございます」

 

ディケイドは内心少し驚いた。

驚きはしたがすぐに穏やかに成る。

 

「気にするな。俺がやりたかったからやっただけだ」

「それでも、助けてくれたことには変わりはありません」

「君、お人好しって言われない?」

「えっ?い、いえ言われたことはないです」

 

そんなやり取りをしていると・・・。

 

「(すいません)」

 

そういい声をかけてきたのはフェレットだった。

 

「お前・・・喋れるのか?」

「は、はい。じゃなくて!ジュエルシードを返してくれませんか?」

「あ、そうだった!ジュエルシードを渡してください!それはとても危険なものなんです!」

「知っているよ。それにそのフェレットが元の持ち主ならむしろちょうどよかった」

 

「「えっ?」」

 

1人と1匹が首をかしげる。

 

「それってどういうことですか?」

「すまないが今持っているジュエルシードを一時的に俺のところに置いておいてもいいか?」

「どうしてですか?」

「君が戦っていた金髪の女の子の背後にいる黒幕を炙り出すためだ」

「背後にいる黒幕を」

「(炙り出すため?)」

「要はジュエルシードを餌にして黒幕を引っ張り出すってこと

悪いがこれ以上は話すことはできない。君たちの安全もあるからね。

その背後にいるやつが君たちを狙ってくるとも限らないし。

ともかくことがすべて済んだらジュエルシードは必ず返す。約束しよう」

 

ディケイドはそう言い切った。

ユーノは何やら何処か納得いってはいないみたいだった。

 

「分かりました」

「(なのは!?)」

「その代わり、約束は絶対に守ってくださいね!」

 

ディケイドは彼女の話に驚いてしまった。

 

「(まさか、信じてくれるとはな・・・)」

《(マスター。彼女のためにも男としても約束を守らないといけませんよ?)》

「(だな)」

 

ディケイドは少女の方へ視線を向ける。

 

「ありがとう。君との約束、絶対に果たす」

「はい!絶対にですよ!!」

 

そういいお互いに指切りをした。

 

「あ、私、高町なのはです」

「(僕は、ユーノ・スクライアです)」

「俺は・・・あ〜、通りすがりの仮面ライダーだ。覚えてなくていい」

「ええ!?それはないですよ!!」

「本当の名前を知る機会があったらな。それともう少ししたら結界が切れる。

早くここを離れた方がいい」

「あ、分かりました」

「じゃあな」

 

そういいディケイドはマシンディケイダーに乗りその場から去った。

 

 

こうして彼女たちの邂逅は済み道が交差し始めた。

母のためにジュエルシードを集めるフェイト・テスタロッサ

友のためにジュエルシードを集める高町なのは

使い魔の願いを叶えるためにジュエルシードを集める水無月司

今、物語はクライマックスを迎えようとしていたのだった。

 

 

※因みになのはは、遅くなると家族に話したがさすがに遅すぎだとお叱りを受けたのでした。

 

 

 




いかがでしたか?


今回はかなり長くなりました。


感想、誤字脱字がございましたら報告よろしくおねがいします。


では、次回お会いしましょう。


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EPISODE7 時空管理局

movie1stの設定を使ったため本編と違うという違和感が出るかもしれません。
そこはご了承下さい。


では、どうぞ。


なのはと邂逅しジュエルシードを餌にフェイトの背後にいる黒幕

プレシア・テスタロッサを炙り出すために行動をしている司。

プレシアの娘であるフェイトとのジュエルシードを巡る戦いは更に熾烈を極めていく中・・・。

 

「あの、ツカサ。何故、ミッドチルダに・・・?」

「・・・ちょっと気になることがあってな」

 

そう。司は今、管理世界の起点にあるミッドチルダに来ていた。

ここ最近、司はディケイドの力で様々な力の使い方を勉強していた。

その中で気づいたのが灰色のオーロラを発生させて別の世界に行き来する事が出来るという事が判明した。

しかも、魔力反応も検知されないというインチキ能力も大概にしてほしいとリニスが半ギレしてた。

司は引き攣った笑みを浮かべるしかなかった。

 

「プレシアの娘のアリシアは魔法実験の事故に巻き込まれたんだろ?」

「はい・・・。その残骸は生命維持装置の中にあります」

「俺が気になっているのは何故、暴走するのを分かってまで実験を行ったのか。

普通、不確定要素があるなら実験まで遅らせる必要が有る」

「そうせざるを得ない何かがあったと考えているのですか?」

「ああ。問題はどうやって調べるかだが・・・」

「ツカサ。調べるのはいいのですが何故このような事を?」

 

リニスは何故、このような事をしているのか気になって聞いてみた。

 

「・・・フェイトはプレシアの指示でジュエルシードを集めている。

アイツが罪に問われて追求されるのは弁護側がロクでもないやつでない限り

裁判が長引くだけで裁かれる事はないと思う。

プレシアが罪を認めてアリシアとフェイトと幸せに暮らしてくれるなら

プレシアの罪を少しでも軽くしておきたいって思っただけだ。

家族がアルフを含めて3人だけっていうのは寂しいだろ?」

 

リニスは、思わず納得した。

プレシアのやっている事は1歩間違えれば次元世界そのものを滅ぼしてしまう。

司は、それを未然に防ぐ事だけでなくフェイト達の事も考えてくれていると思うと嬉しく感じた。

 

「・・・ありがとうございます。ツカサ」

「俺がやりたいからやる。気にするな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで手掛かりと言える手掛かりがないので当時のミッドの新聞や

ニュースを手当たり次第見ていくと言う古典的な事しかできない。

すると、リニスがある事を提案する。

 

「ツカサ、1ついい手があります」

 

その提案に思わずギョッとしてしまう司であった。

 

 

 

 

 

「お待たせしました」

「お忙しい中ありがとうございます。ジャーナリストをしておりますツカサ・ミナヅキです」

「アシスタントのリニス・ハーウェイと申します」

 

リニスの提案というのはジャーナリストとして身分を偽りアレクトロ社に潜入し情報を集めるという事だ。

急なアポイントは無理ではないかと思ったが連絡したらあっさりOKが出て司は驚いた。

 

「申し訳ありません。急なアポイントを取ってしまって・・・」

「いえいえ、貴方もお仕事なのですからお気になさらずに」

「お気遣い感謝します」

 

そしてインタビューという名の情報収集を始める司。

 

 

 

 

 

インタビューを終えて情報整理をするため一度地球に戻った司とリニス。

 

「ここまでだったとはな・・・」

「はい・・・」

 

アレクトロ社の所長に話を聞いている際こんな事を話していた。

 

 

 

 

 

『圧力ですか?』

『はい。テスタロッサ主任は開発部門の第一責任者でした。

今、実働実験に移れば危険だと直談判していました。

危険を冒してまで行う実験ではないと話していました。ですが・・・』

『その圧力に負けてしまい稼働実験に移った、という事ですね?』

『はい・・・』

『・・・管理局ですね?』

 

所長は、力なく頷いた。

 

『彼らは正義の為と言っているがその手法は周りから見てみれば異常です・・・。

彼らの圧力に勝てず実験で事故が起きテスタロッサ主任の娘は巻き込まれた。

とても辛い思いをさせてしまった・・・。』

 

『『・・・』』

 

『もし、彼女に会うことがあったらこう伝えて下さい・・・。

貴方を守る事が出来なくてすまなかったと』

 

 

 

 

 

リニスは、膝にあった手を悔しそうに握る。

 

「こんな・・・こんな事って」

「プレシアの事件の裏に管理局が関わっているとなるとジュエルシードの件は宛にできない。

直接、プレシアの所に行って説得するしかない。これ以上、プレシアに罪を着せる訳にはいかない」

 

その瞳は、決心をした瞳だった。

 

「リニス」

「はい」

「次にジュエルシードを見つけたとき、フェイトを通してプレシアのコンタクトを試みる」

 

 

 

 

 

海鳴市の工場のコンテナ集積場に2人の少女と1人の女性と1匹。近くには青い宝石。

ジュエルシードを巡り新たな戦いを行う場所。

 

 

 

 

 

高町なのはとフェイト・テスタロッサだ。

 

「話をしたいだけなの・・・。どうしてジュエルシードを集めているのか。

どうしてそんな寂しい目をしているのか・・・」

 

なのはの指摘で目に力がこもるフェイト。

 

「私が勝ったらお話し聞かせてくれる?」

 

無言でにらみ合う2人・・・。

 

 

 

 

 

その様子を見つめていた2つの影。司とリニスだった。

司は、ジュエルシードの暴走を止められるように既に変身している状態だった。

 

「フェイト・・・」

 

リニスは心配の表情でフェイトを見つめていた。

 

《マスター》

「アルテミス?」

《何者かがあの場所に転移してきます》

「「!?」」

 

2人は思わず目を見張った。

 

「リニス。あの子達の安全を優先する!ジュエルシードは最悪放置しろ!」

「分かりました!」

 

「(ジュエルシードを回収しに来た管理局か・・・?プレシアに圧力をかけた強硬派の奴らと同一の人物だったら・・・。)」

 

司は、最悪の事態にならないように願うだけだった。

 

 

 

 

 

なのはとフェイトが睨み合い同時にしかけた時

2人の間にライトシアンカラーの光が2人の間に降り立った。

光が治るとそこには黒色のバリアジャケットにデバイスを持った少年がいた。

 

「そこまでだ!」

 

少年がそう言うとなのはとフェイトにバインドをかける。

 

「時空管理局 執務官、クロノ・ハラオウンだ」

 

そういいクロノは管理局員の証明書を見せていた。

なのはとフェイトは突然の事で何が何だかわからない状況だった。

 

「えっ!?」

「管理局!」

 

ユーノは驚き、アルフはこんな時にという表情をしていた。

 

「さて、事情を聞かせて貰おうか」

 

すると光の光弾がクロノに向けて襲いかかってきた。

クロノは、シールドで防ぐ。

光弾が飛んできた方を見るとアルフが魔力弾を生成していた。

 

「フェイト、撤退するよ!」

 

クロノが反撃しようとするとアルフはなのはがいる方に魔力弾を放つ。

なのはの安全を優先したクロノはなのはと纏めてシールドで防御をする。

フェイトは、その隙にバインドを解除するとジュエルシードの方を見る。

そしてフェイトは、そのままジュエルシードの方へ走っていく。

 

「フェイト!?」

 

そしてクロノが放った魔力弾はフェイトに直撃しフェイトが倒れてしまった。

 

「フェイト!」

 

アルフは倒れたフェイトに駆け寄った。

煙が晴れるとクロノは新たな魔力弾を構成していた。

アルフとフェイトが絶体絶命になったその時・・・。

 

 

 

 

 

無数の光弾がクロノに向けて放たれた。

 

「!?」

 

クロノはシールドで防ぐがその1発でシールドが砕かれた。

 

「誰だ!?」

 

カコンカコンと誰かがこちらに歩いてくる事がわかる。

全員がその視線を向けると・・・。

 

 

 

 

 

「子供に対して随分と手荒な真似をするじゃないか?」

 

コンテナの上に立っていたディケイドがいた。

 

「仮面ライダーさん!」

 

なのはが思わずその名を叫んだ。

ディケイドはなのはに軽い返事をするとフェイトの所に飛び降りた。

 

「アンタ・・・何で・・・」

「無粋な奴から守っただけだが必要なかったか?」

 

なんの躊躇なく話すディケイドに対して思わず呆気にとられるアルフ。

 

「・・・お前、自分が何をしたかわかっているのか?」

「あの状況、側から見たらそっちが悪者だぞ?そんな奴に対して信用できるわけがないだろ?」

 

ディケイドの指摘で思わず言葉を詰まらせるクロノ。

 

「少なからずお前が何者かどうかは正直どうでもいい。

俺の目的の障害となるのなら排除するだけだが?」

 

そう言い切るとクロノはディケイドを睨み杖を構える。

 

「そんな事させると思うか?」

「やれるものならやってみろ」

 

クロノはそのまま魔力弾をディケイドに放つが突如、上空から雷が落ちクロノの魔力弾を撃ち消した。

 

「何ッ!?」

「今のって・・・!?」

「撤退するぞ」

 

司は、フェイトとアルフを抱きかかえてそのままジャンプし

オーロラカーテンを展開しその場から消えた。

 

「・・・奴は一体」

 

するとクロノの前にモニターが出現する。

そこには、翠色の髪をした女性が居た。

 

〈クロノ執務官〉

「すいません。片方を逃しました」

〈仕方ないわ。まさか、他に仲間が居るとは思わなかったもの。彼女たちをアースラに連れてきて頂戴〉

「分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり司の自宅の玄関。

オーロラカーテンからディケイド、フェイト、アルフの3人が出てきた。

 

「こ、ここは・・・」

「俺の家だ」

 

そういい、変身を解いている司。

下手に管理局に素顔を知られるわけにはいかない為大人の姿になっている。

リンカーコアは、アルテミスがうまいこと隠している為、簡単にバレはしない。

直後、ドタドタと慌てて玄関に向かってくる音が聞こえた。

 

「フェイトッ!!」

 

バンッ!と勢いよく開いた扉から出てきたのは涙目になっていたリニスだった。

フェイトとアルフの2人は驚愕の表情を表す。

 

「リニス・・・何で!?」

「リ、ニス・・・?」

「再会の挨拶は後だ。リニス、この子の治療を頼む」

「分かりました」

 

フェイトはリニスに任せて司はアルフをリビングにくるよう促す。

 

「(消滅したと思われた人物が実は生きていたって言われても割り切れないか・・・)」

 

司は、この後のやり取りに不安を覚えるのであった。

 

 

 




いかがでしたか?
あくまでプレシアの魔法実験の事故の背後に管理局がいると言うだけで
リンディさんやクロノの敵になるという事はありません。
注意点としてお話ししておきます。



誤字脱字ございましたら教えてください。

アンケートも行っておりますので気軽に
お答えしてください。

よろしくお願いします。


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EPISODE8 プレシア・テスタロッサ

さて、無印編も後、3〜4話で終わるかと思います。


それで、ヒロインによるアンケートですが
締め切りは10月24日の0:00に締め切ります。


それでは、どうぞ。


場所は、司の自宅のリビング。今、ここにはアルフと司が向かい合わせでいた。

空気はかなり重くアルフはかなり居心地が悪い。

しかし司は、そんな事はお構いなしに麦茶を用意しアルフの前に置く。

 

「・・・アンタ、なんで平気なんだよ?」

「お前の場合はあまり余裕は無さそうだな」

「・・・一応、敵同士なんだけど、私ら」

「だが、お互い管理局に目を付けられている身だぞ?」

 

アルフは、言葉が詰まった。

すると、ドアが開きそこには包帯を巻いたフェイトとリニスがいた。

 

「フェイト!大丈夫?」

「うん。ゴメンね、アルフ。心配かけて」

 

アルフは、安心仕切ったのか幾らか表情が柔らかくなった。

そしてフェイトは、司の方を見る。

 

「ありがとうございます。治療していただいて」

「礼ならリニスに言いな。俺はここに連れてきただけだ」

「ってそうだよ!何でリニスが生きてんの!?」

 

アルフは、思い出したのように問い詰める。

 

「簡単な話です。消えかけた私をツカサが助けてくれた。それだけです」

 

アルフは、何処か納得がいってないような表情だった。

 

「納得いかないか?リニスが生きている事に」

「出来るわけないだろ!!なら何ですぐに帰ってこなかったの!

フェイトが辛い目にあわなくてすんだかもしれないのに・・・!

あの鬼婆を止める事も出きたかもしれないじゃないか!!」

「アルフ・・・」

 

今までの話を聞いてて理解できたのは生きているならすぐにでも帰ってきて欲しかった。

そしてフェイトを助けて欲しかったと・・・。

アルフは、フェイトの使い魔で命を助けてくれた恩人との事だ。

主人(フェイト)が酷い目にあっている中で平和に生きている事に怒りを覚えたそうだ。

 

「プレシアは、リニスでも止める事はできなかった」

 

傍観に徹していた司が口を開く。

 

「ツカサ・・・」

「プレシアがジュエルシードを集めるという目的がある以上

リニスがストッパーとして機能しているとは限らない。だから・・・」

 

フェイトとアルフに真剣な瞳で見る。

 

「俺が止める。これ以上、奴に罪を重ねるような事はさせない」

「・・・邪魔はさせない」

 

フェイトがそれを阻むように立ち塞がる。

 

「・・・それは、母親のやろうとしている事を見過ごせと?」

「私は母さんの願いに応える。それができないのは私のせいだから・・・」

「後戻りするつもりは無いと・・・?」

 

フェイトは力強く頷く。これ以上の説得は無理かと諦める司。

 

「なら仕方がない・・・。持っていけ」

 

そういいアルフにある物を投げる。

 

「おっとと・・・。ハッ?ジュエルシード?!」

「えっ!?」

 

アルフが慌てて司が放り投げてきた物をキャッチした。

そして取ったものに対して驚きを隠せないでいた。

 

「さっき拾った物だ。コイツはお前たちにくれてやる。その代わり頼みたい事がある」

「頼みたい事・・・?」

「アタシ達に何を頼むきだい?」

「何、簡単な事だ・・・。

 

 

 

 

 

プレシア・テスタロッサに会えるよう取り繕ってほしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

管理局の接触した3日後。

司、リニス、フェイト、アルフは、フェイト達が拠点にしていたタワーマンションの屋上にいた。

フェイトのおかげで彼女とコンタクトをとる事に成功したため会いに行くことになった。

 

「(いいのかいフェイト。コイツを会わせて・・・)」

「(正直、会わせていいかわからないけど・・・何と無く会わせないといけない気がしたの)」

「(まあ、あの鬼婆がフェイトに何もしなくてもいいのならそれでいいけど・・・)」

 

2人は司に対しての不信感は拭えなかったがアルフはプレシアを止めてくれると

僅かながら期待をするしかなかった。

そして、フェイトによってプレシアの根城、時の庭園に転移をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周囲の光が治るとそこには何やら禍々しい気配が漂っていた。

 

「ここが時の庭園か?」

「はい。ですが、以前いた時はここまで禍々しくはありませんでした」

 

リニスが周りの雰囲気を察する事を考えるとやはり何かあったと考えるしか無いな・・・。

 

「母さんのところに案内するから付いてきて」

 

フェイトの案内でプレシアのところに向かう。

ここからが本番だ・・・!

 

 

 

 

 

「ゴホッ!ゲホッ!」

 

咳込みと同時に血を吐く女性。プレシア・テスタロッサ。

彼女は、癌を患っておりその身体が限界を迎えようとしていた。

 

「もう、時間が無い・・・」

 

手に付いた血を握りしめる。

 

コンコンッ!

 

そんな事を考えているとドアノックの音が部屋に響いた。

 

「誰かしら?」

「フェイトです」

「入りなさい」

 

 

 

 

 

コンコンッ!

 

フェイトがプレシアのいる部屋のドアをコンコンと叩く。

 

「(リニス、お前は一度猫の姿になっておけ。下手な混乱は避けたい)」

「(分かりました)」

 

そういいリニスは猫の姿になった。

アルフは怪しげに見ていたが司は無視した。

 

「誰かしら?」

「フェイトです」

「入りなさい」

 

部屋の中に聞こえたプレシアに従いフェイトはドアを開く。

そこにいたのは何やら狂気じみた女性・・・フェイトの母親。

プレシア・テスタロッサがそこにいた。

 

 

 

 

 

「フェイト。ジュエルシードはどうしたのかしら?」

「一つ、回収出来ました」

 

そういいフェイトはジュエルシードをプレシアに渡した。

だが、プレシアの瞳は鋭いままだった。

 

「・・・たった1つだけ?」

「あ、あの、その・・・」

「私は全部持ってきなさいと言ったはずよ・・・?」

「あ、ああ、・・・」

 

プレシアは椅子から立ち上がり鞭の様な物を取り出す。

 

「残念だわ。フェイト、貴方にお仕置きをしなくちゃいけ無いとはね!!

 

フェイトは思わず目を瞑る。

 

 

バシュン!!

 

 

同時に銃声が聞こえた。

フェイトはいつまでたっても痛みが来ない事に違和感を抱きゆっくり目を開くそこには

手を押さえていたプレシアがいた。

鞭もさっきの銃声のせいで弾き飛ばされていた。

 

「児童虐待で通報したら一発で刑務所に放り込まれるぞ、アンタ」

 

フェイトは司の方を見ると銃らしき物を手にしていた。

銃口から煙が出ているため恐らく彼が撃ったのだとすぐに察した。

 

「・・・あら、()()をどう扱おうが貴方には関係のない事でしょ?

それと、悪いけどお客の相手をしている暇はないわ。お引き取り願おうかしら」

 

アレ、というのは恐らくフェイトの事を言うのだろう・・・。

リニスとアルフは怒りの表情を向けている。フェイトは恐れているという表情だな・・・。

 

「それでもアンタが生み出した命である事にかわりはない。だろ、()()()

「えっ?」

「はい、その通りです」

 

猫の姿からアルフと同じくらいの背丈になり人の姿になったリニス。

澄ました表情から一変し驚愕の表情を浮かべる。

 

「リニス!?何故貴方がここに!貴方は消滅したのではなかったの!?」

「ツカサに助けてもらったからです」

「ツカサ?」

「俺の事だ」

 

プレシアは司の方へ目を向ける。

 

「リニスを使い魔にするなんてかなりの腕が立つ魔導師のようね」

「いつ俺が魔導師といった」

 

「「「えっ?」」」

 

「俺は魔導師ではないぞ。リンカーコアはあるが」

 

「「はあ!?」」

 

プレシア、アルフの2人は驚きの声を上げる。

 

「アンタ!魔導師じゃなかったの!?」

「俺、一言も魔導師だって言ってないんだけど?」

「あっ・・・」

 

アルフが思わず間抜けな声を上げる。

フェイトは声を上げないが表情は驚いている様に見える。

 

「まあ、それはどうでもいいのだがそもそも俺がここに来たのはプレシア・テスタロッサ。アンタに話があるからだ」

「・・・貴方に話す様な事はないわ」

「話をしてくれたらコイツをやるよ」

 

司は、2つのジュエルシードをプレシアに見せる。

 

「ジュエルシード!貴方が持っていたの!?」

「因みに、この2つはフェイトと交戦して取った奴だ。アンタにもメリットはあるはずだが?」

 

プレシアは、思わず考え込む。

 

「フェイト、アルフ、貴方たちは下がりなさい」

「えっ?」

「聞こえなかったのかしら?」

「は、はい」

 

そういいフェイトとアルフは部屋を出た。

 

「さて、話をしようか」

 

司は、待ち望んでいた状況に武者震いをするのだった。

 

 

 

 

 

「・・・それで、貴方は何処までしっているの?」

「リニスから一通りは聞いている」

 

そうと口を漏らすプレシア。

 

「それで、貴方はアルハザードへ行く方法を知っているのかしら?」

「アルハザードの生き方は知らない」

 

キッと睨むプレシア。司はお構いなしに言葉を紡ぐ。

 

「ただ、アリシアの蘇生方法は知っている」

 

その言葉にプレシアは、目の色を変える。

 

「その方法は?」

「その前に、アリシアの死亡時のカルテと今の状態を見たい。資料はあるか?」

「え、ええ。数年前のものになるけど・・・」

 

プレシアは戸惑いながらアリシアのデータを見せる。

 

「なるほど・・・。やっぱりそうか」

「ツカサ、どういう事です?」

 

司は、納得の声を頷きながら声を上げる。

リニスは、司のリアクションに疑問を抱く。

 

「実験で暴走した時、アリシアは具体的な外傷がないという事は体の身体機能の何処かに異常が起きたということだ。

まあ、喪失したっていうのが正しいか」

「喪失した?一体何を喪失したのです?」

「生体エネルギーだ」

「生体エネルギーですか?」

 

ああ、と頷きながら説明を続ける司。

 

「実験の事故の影響で生体エネルギーが喪失した人間は一種の植物人間に為っている状態だな」

「つまり、そのエネルギーをアリシアに流し込めばアリシアは生き返ると?」

「ああ。ジュエルシードと俺の力を使えば問題なくアリシアは蘇る。確実にな」

「・・・その言葉に嘘はないかしら?」

「ああ、後はアンタの返事次第とこちらの条件を飲んでくれたらの話だが」

「条件?」

「フェイトを家族として接して欲しい」

「何を今更・・・」

「アンタは、フェイトをものとして扱ってきた。その罪を受け入れてフェイトに愛情を注いでやって欲しい。

アリシアと同じ1人の娘としてな・・・」

 

そういい司は、ドアの方へ歩き出す。

 

「ああそうだ」

 

司は、ジュエルシードをプレシアに渡そうとする。

 

「貴方が持っていなさい」

 

プレシアの発言に驚く司。

 

「いいのか?」

「必要なのは貴方も同じでしょ?」

「まあ、ならいいか。なら約束、頼んだぞ」

 

そういいながら司は部屋を出る。

 

「約束、ふふ、もう無理よ・・・」

 

部屋にただ一人、プレシアはポツリと言葉をこぼす。

そしてその表情には何処か諦めていた表情をしていた。

 

 

 




いかがでしたか?


補足としてはプレシアは特に変わらずフェイトに
ジュエルシードを取って行かせる事には変わりません。
飽くまでリニスの願いを答えるという事に行動しているだけですので。


誤字脱字ございましたらご連絡をお願いします。


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EPISODE9 海上の共闘

物語のもだいぶクライマックスになってきましたね。



それでは、どうぞ。


プレシア・テスタロッサと邂逅し1週間が経った。

21個あったジュエルシードがそれぞれの所に回収されていく。

 

21個ある中の振り分けがこうだ。

 

司が3個

なのは達が5個

フェイト達が6個

 

未発見が7個だ。

何故、具体的に知っているのかというとディケイドのアタックライドカードにインビジブルがあり

透明化する事が出来るのだ。それを利用してなのはやフェイト達の様子を見守っていたのだ。

下手にジュエルシードの回収に手を出し管理局が本格的に捜査に入ると居場所を

特定されたらアリシアの復活どころではないからだ。

 

 

そして現在。司は、アリシアの生体エネルギーを与えるためにジュエルシードの研究をしていた。

ジュエルシードの性質は願望を叶えるものだが突き詰めていくと

()()の結晶体だという事がわかった。

その点に気づいた司は、仮面ライダーのカードの力でジュエルシードの

魔力をコントロール出来るかを調べている。

 

「上手い事どうにかなりそうだな・・・」

「ツカサ、1つ聞いていいですか?」

 

作業を中断し一息ついているとリニスが尋ねてきた。

 

「なんだ?リニス」

「ツカサは今回の事件が終わった後どうするおつもりですか?」

「どういう事だ?」

 

イマイチ話の内容が見えない。

 

「もし、管理局が勧誘してきたらどうするつもりですか?」

「ああ、そういう事か」

 

リニスの言いたい事について納得した。

 

「ツカサの、ディケイドの能力は管理局も欲しがるでしょう。

仮に勧誘や私達を盾にして管理局に入るように促されたら・・・」

「大丈夫だろ」

 

司は、特に気にしないで答える。

 

「何故そう言い切れるのです?」

「少なからずアレクトロ社での出来事をチラつかせれば向こうは無化にはできんだろう」

「・・・司自身の能力もありますから、尚更、勧誘してきそうなのですが。」

「それに、今俺のやるべき事はプレシアが刑務所にいる期間を出来るだけ短くする事だけだ。

過去の記憶が全くない俺に何が出来るかって話だがな・・・

「ツカサ、どうかされましたか?」

「いや、何も。そういうリニスはどうするんだ?プレシアの所にいった時には何も聞かなかったけど」

「私は・・・」

 

リニスは言葉を詰まらせた。

実の所、司がリニスを使い魔にできたのは偶然だったのだ。

あのまま、司が気づいていなければそのまま消滅していたのだということを

考えると奇跡と言ってもいい。

 

「ゆっくり考えとけ。まだ時間はある」

「・・・はい」

 

そういうと司とリニスは作業を再開するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリシアの復活の目処がたったのでフェイト達の様子が気になりフェイトを探す司とリニス。

 

「(司!!)」

 

リニスから念話が来た。

しかもかなり焦っているように聞こえた。

 

「(どうした?)」

「(フェイトがジュエルシードを強制発動しようとしています!

  今度は、未発見の7個同時に!!)」

「ハアッ!?」

 

余りにも無茶苦茶な方法でジュエルシードを回収しようとしたフェイトに対して仰天の声を上げる司。

 

「(アイツ!!ジュエルシードが周辺の物質を吸収する事を忘れてんだろ!リニス、場所の特定を急げ!

  管理局も戦況は確認するが恐らく消耗している時に捕縛するとか考えてんだろ)」

「(分かりました!)」

 

司は、思わず近くにあった木に拳をぶつける。

 

「あんのバカ野郎・・・!」

 

フェイトに対して悪態をつく司。

今は、フェイトの救出の作戦を練るしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、海鳴市の海上。

大雨が降る中、無数の魔力弾と1つの巨大な魔法陣が展開されていた。

フェイトとアルフだ。

2人もジュエルシードを回収する為に海上に来ていたのだ。

 

「(ジュエルシードの細かな位置はわからない。

  だから、直接魔力を流し込んで強制発動させる・・・)はああああ!!!!」

 

広域に魔力を海に流し込みジュエルシードを強制発動させるフェイト。

その様子を心配そうに見つめるアルフ。

 

「(フェイト・・・)」

 

流れた魔力と同時に7つの光の柱が現れた。

乱れる息を整えるフェイトと臨戦態勢をとるアルフ。

 

「行こう、バルディッシュ!」

《Yes Sir》

 

 

 

 

 

場所は、時空管理局の戦艦・アースラ。

高町なのは、ユーノ・スクライアが管理局と協力しジュエルシードを集めているのだが

捜査範囲に強力な魔力反応が発生しブリッジへと急いでいた。

ブリッジに到着するとそこには艦長のリンディ・ハラオウン

もう1人は、以前、現場に赴いた執務官、クロノ・ハラオウンだ。

アースラのモニターにはフェイトが写っていた。

 

「なんともまあ無茶する子」

 

アースラのブリッジクルーはその様子を見ていた。

 

「フェイトちゃん!?」

 

ブリッジのワープゲートに1人の少女の声が聞こえた。

クロノが振り返るとはのはがモニターを見ていた。

 

「あの、私もすぐ現場に・・・」

「その必要はない」

「えっ?」

 

現場に出ようとするなのはを止めるクロノ。その一言に疑問を抱くなのは。

クロノは、気にせず話を続ける。

 

「放っておいたらあの子は自滅する」

「!?」

「自滅しなくてもあの子の魔力は尽きた所を叩く。準備を」

「了解」

「でも・・・!」

 

モニターに映るのは暴走する中、ただやられていくフェイトだった。

 

「残酷に見えるかもしれないけどそれが最善」

 

このままでいいのかと考え込むなのは。

 

「それにしても妙ね」

「何が妙なんですか?艦長」

 

リンディに尋ねたのはアースラのクルー員、管制官エイミィ・リミエッタだった。

 

「以前、クロノが報告したピンク色の鎧姿の人、なのはさんが話していた

仮面ライダー・・・だったかしら?一緒じゃないのが気になるの」

「言われてみれば・・・」

 

ピンク色の仮面の人、なのはは、ディケイドの事を話していたが名前しか知らない為、なのは本人もわかっていない。

ディケイドの目的も話している為リンディは協力関係を結べるかどうか考えていた。

因みに、フェイトを後ろから射った事に対して怪しい奴だと認識されたことを

リンディとエイミィにからかったらクロノは若干拗ねたと話しておく。

 

 

 

 

 

 

ブーン!ブーン!

 

その時、警報アラームがブリッジに響き渡る。

 

「どうした!」

 

クロノの声にクルーの解析班が慌てて解析する。

 

「戦闘空域に魔力反応を確認!これは・・・!?」

「どうしたの?」

「ま、魔力が計測できません!!推定、SSSを超えている模様!!!」

「何ッ!?」

「何ですって!?」

「か、艦長!これを!!」

 

解析班のもう1人がモニターを映す。

 

「何っ!?」

「これは!?」

 

ハラオウン親子は驚きの声を上げモニターを見ていたクルー一同は驚愕の表情を浮かべた。

そこに写っていたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城から両手両足、尻尾、首が生えたドラゴンだった。

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、海鳴市の海上。

フェイトが戦闘を行っているがジュエルシード7個同時に発動させたためかなりの苦戦を強いられていた。

サイスフォームの状態だったバルディッシュもエネルギーがないせいか光の鎌が光を失いかけていた。

少ない魔力の中、再び構えるフェイト。そんな時だった。

 

 

ギャオオオオオオーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

天地を揺るがす咆哮が聞こえた。

 

「何?」

 

謎の咆哮でフェイトの動きが止まってしまった。

 

「フェイト!危ない!!」

 

アルフの声で振り返るとジュエルシードの魔力の竜巻がすぐそこに迫ってきた。

防御の構えをとると同時に突如、火炎弾が竜巻を打ち消した。

火炎弾の方を見るとフェイトは驚愕した。

アースラでも感知したドラゴンがフェイトの前に降り立ったのだ。

 

 

ギャオオオオオオーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

ドラゴンの咆哮に思わず耳を塞いでしまったフェイト。

 

「この龍は・・・」

「キャッスルドラン。仮面ライダーキバの仲間だ」

「えっ?」

 

声が聞こえた方を見るとディケイドキバが近くの岩場に立っていた。

そしてフェイトはディケイドキバの近くに向かう。

 

「あ、貴方」

「このバカ」

「あうっ!」

 

フェイトにデコピンをするディケイド。

痛かったのかデコピンされたところを抑え涙目になる。

 

「無茶にも程がある。リニスが知らせてくれなかったらどうなっていた事か・・・」

「リニスが・・・?」

 

リニスの事を聞いたフェイトは思わず目を見開く。

 

「今度、会う機会があったらお礼を言っておけ」

「リニス・・・」

「それと忘れるな。プレシア以外にもお前の無事を祈る人がいるって事を」

「・・・」

 

思わず物思いに耽るフェイトだった。

 

「フェイト!!」

 

声が聞こえた方を見るとそこにはアルフがこちらに向かっていた。

 

「あ、アンタ・・・」

「聞きたい事は色々あると思うがまずはジュエルシードを止めるぞ。それに、助っ人が来たみたいだ」

「えっ?」

 

ディケイドが空の方を指差すと空から白い魔法使い、高町なのはが降りてきた。

 

「フェイトちゃん!」

「アンタ!邪魔しに来たのか!」

「落ち着け駄犬」

 

アルフの頭にチョップを叩き込むディケイドキバ。

 

「アイタッ!!」

「襲撃をするならもうしている」

「あっ!仮面ライダー・・・さん?」

「合ってるぞ。それと久しぶりだな。早速だが手伝ってくれ。

ジュエルシードが融合して巨大怪獣なんてなったら俺でも対抗できない」

「は、はい!」

 

フェイトは頷きバルディッシュを構える。

 

『君は何をやっている!』

 

突如、なのはにクロノからの念話が聞こえた。

 

「(ごめんなさい!でも、放っておけなくて)」

 

そういいなのはは、念話を強制的に切った。

 

「あ、その前にフェイトちゃん」

 

《Divine Energy》

《Charge》

《Charge Complete》

 

エネルギー切れ寸前だったバルディッシュが元の調子に戻った。

 

「よし、2人共。聞いてくれ」

 

なのはとフェイトがディケイドキバ。

 

「俺がどデカイ一撃を叩き込むからその隙に封印をしてくれ」

「危険だ。無茶にも程がある」

 

突如、上から少年の声が聞こえた。

ディケイドキバは空を見上げると金髪の少年がこちらに降りてきた。

 

「ユーノくん!」

「は?あん時のフェレット?!」

「あ、はいそうです。じゃなくて!幾ら貴方1人でもあの暴走を止めるのは・・・」

「スクライア。1つ間違いだ。俺は、封印を高町とテスタロッサの2人に任せると言った。

俺はキツイ一撃を入れるだけに専念する。その間にアレに隙ができる。

その隙をついて一気に勝負を決めろ。2人共、行けるか?」

 

ディケイドキバは、なのはとフェイトを見つめる。

 

「分かりました。私、仮面ライダーさんを信じます!」

「サンキュー。んで、テスタロッサ。君はどうする?どちらにせよ何もしなければ

俺達がジュエルシードを回収するが?」

 

そういうと思わずムッとした表情を浮かべる。

 

「・・・しくじったら承知しないから」

 

そういい、フェイトはバルディッシュを構える。

 

「んで、スクライアとアルフは2人のフォローを」

「・・・分かりました」

「フェイトも言ったけどしくじったら承知しないからね!」

「安心しろ。俺は失敗しないんでね」

 

そういうと4人は上空に上がり持ち場についた。

 

「(準備はいいか?)」

「(はい!*1)」

「(・・・うん)」

 

了承の返事を貰うと同時にディケイドキバは、ライドブッカーからカードを取り出す。

 

「行くぜ、キャッスルドラン!」

 

 

FinalAttack Ride KI KI KI KIVA

 

 

ファイナルアタックライドカードを装填すると

突如、雷雨がなくなり夜になった。

 

「ふぇえ!?」

「夜になった!?」

「・・・嘘!?」

「こんなのアリか!?」

 

こればかりは流石に予想していなかったのかなのは達4人は驚きの声を上げた。

ディケイドキバはそんな事は気にせず右脚を大きく振り上げ、封印されているヘルズゲートを解放する。

左足でジャンプするとキャッスルドランが同時に火炎弾を発射しディケイドキバがそれを纏い

急降下しながら跳び蹴りを叩き込む

 

「ハアッ!」

 

ジュエルシードに魔皇力を流し込むと同時に水面にキバの紋章が浮かび上がり水面が爆発した。

 

「す、すごい・・・」

「以前、封印した時の技の威力が前の比じゃない・・・」

 

唖然とするなのはとユーノ。

 

「高町!ボサッとするな!一気に封印しろ!!」

 

ボーッとしていたなのはに喝を入れるディケイドキバ。

 

「あ、はい!フェイトちゃん!!」

 

《Sealing From 》

 

なのはの声に反応したのはバルディッシュだった。その様子は、これが得策だと訴えているように思えた。

フェイトは、それに答える様に魔法を発動させる。フェイトは、ふとなのはの方を見る。

それに気づいたなのははフェイトの方を見て微笑む。

 

「サンダー・・・!」

「ディバイーーーン・・・!」

「レーーーーイジ!!!」

「バスターーーー!!!」

 

2つのデバイスから放たれた魔力弾は、ジュエルシードへ向かって放たれた。

その2つが直撃しジュエルシードは封印された。

 

 

 

*1
ディケイドを魔導師と思っているため念話も使えると思っている




いかがでしたか?



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EPISODE10 決着に向けて

話す内容が思いつかなかったので特に話しません。


では、どうぞ。


場所は、アースラ。クルー員のエイミィがジュエルシードを解析していた。

 

「ジュエルシード7つ全て封印されました」

「こんな、デタラメな・・・」

「でも、凄い子達ね。それに・・・」

 

リンディの視線は、ディケイドに移った。

 

「なのはさんに見せてもらったレイジング・ハートの記録。まさか、これ程とはね・・・」

「彼の腰に装着しているベルト、デバイスみたいですが回収しますか?」

 

クロノの提案を考えるリンディ。

 

「・・・まず、彼との対話を試みましょう。アレが何なのかを私たちは何も知らない。

下手に刺激して敵を増やすのは好ましくないわ」

「了解・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は海鳴の海上、ジュエルシード7つが浮遊している状態の中

なのはとフェイトが互いに見つめ合っていた。

 

「・・・友達に、なりたいんだ」

「!?」

 

なのはから放たれた一言は思いがけないものだった。

ディケイドは遠くからその様子を眺めていた。

 

「(あの様子、高町はフェイトと初めて会った時何か

  通じる所があったんだろう・・・)」

 

そんな事を考えていると太陽が出始めていた天気に再び暗雲が現れた。

 

「!?高町!テスタロッサ!逃げろ!?」

 

「「!?」」

 

突如、雷が彼女達に向かって放たれた。

 

「マズイ!」

 

KamenRide Blade

 

ディケイドは慌てて仮面ライダーブレイドに変身し再びカードを装填する。

 

FromRide Blade Jack

 

ディケイドはジャックフォームに変身し落雷から2人を守る様に盾になる。

だが、威力が凄まじかったせいか攻撃を受けたらそのまま落ちてしまった。

 

「ぐああ!!」

「仮面ライダーさん!!」

 

フェイトは、空を見上げて思わずつぶやく。

 

「母さん・・・!」

 

そして落雷は、フェイトへと向けられた。

 

「ぐうううぅぅ!!!」

「フェイトちゃん!!きゃあああ!!」

 

落雷の余波でなのはもダメージを負ってしまいそのまま落ちていってしまった。

アルフは、今がチャンスとばかりに浮遊しているジュエルシードを掴みに行くが

クロノがその間に入ってそれを阻む。

 

「邪魔をするなぁ!!!」

 

アルフは、クロノのデバイスを掴みクロノごと投げ飛ばす。

投げ飛ばした後、ジュエルシードを確認すると浮遊しているのは3つだけだった。

 

「3つ!?」

 

アルフは、慌てて周囲を確認するとクロノの手に残り4つのジュエルシードがあった。

怒りに震えたアルフは、魔力弾を生成し水面に叩きつけるように放つ。

海水が爆発で跳ね上がりクロノを飲み込むとフェイト達はそのまま撤退した。

アースラは、追跡しようとしたがセンサーが機能を停止していたため追跡を行えなかった。

 

『クロノ執務官』

「艦長。すみません、逃しました」

『仕方ないわ。それよりも仮面ライダーの追跡を。まだ周辺にいるはずよ」

「了解」

 

クロノは、そのまま仮面ライダーの捜索を開始した。

 

 

 

 

 

場面は変わり海鳴の港。

不幸中の幸いかブレイドの姿は解かれていたがディケイドとしての姿はそのままだった。

 

「(プレシアの奴、いったい何を考えてる・・・。あまりにも事を急ぎすぎている)」

 

そこでディケイドはある事を思い出す。

 

「(そういや、初めて会った時は余りにも生気が弱かったな・・・)」

 

ディケイドは1つの不安が過る。

 

「(何方にせよ急がないと・・・)」

 

ディケイドはそのままこの場を去ろうとした時だった。

 

「動くな!」

 

背後から声が聞こえた。

そのまま振り向くとそこにはクロノがいた。

 

「この前の奴か・・・」

「時空管理局 執務官・クロノ・ハラオウンだ」

 

クロノが自己紹介を終えるとモニターが映った。

 

『時空管理局 L級次元航行艦船アースラの艦長 リンディ・ハラオウンです。

詳しい話を聞きたいので任意同行をして頂きたいのですが』

「断る。アンタ達に事の全てを話す義理はない」

「手荒な真似はしたくなかったが・・・」

 

デバイスを構えるクロノ。

 

「・・・仕方ない」

 

ディケイドは、戦闘態勢をとる。

 

「艦長。戦闘許可を」

『・・・やりすぎない事ね』

「了解」

 

クロノは、戦闘の許可を貰うとデバイスを構え直す。

両者共に睨み合う。

 

 

 

 

 

風で吹き飛ばされた小さな小石がコンテナに当たると同時に2人が仕掛ける。

 

「喰らえ!!」

 

《Stinger Ray》

 

魔力弾でディケイドを攻撃するがライドブッカー ガンモードで全て撃ち落とす。

 

「今だ!」

 

《Struggle Bind》

 

ディケイドの周辺に光の輪っかが生成されそのまま拘束した。

更に逃すまいと両足にもバインドを仕掛けた。

そしてそのまま倒れ込んでしまった。

 

「・・・何故だ」

 

クロノは、疑問の声を上げた。

 

「そのバインドは自己にかけている強化魔法や変身魔法を強制解除する事ができる魔法だ」

「それがどうした?」

 

 

 

 

 

「何故、バインドを掛けても変身が解けない」

 

そう、クロノは今の現状に対して疑問を隠せないでいた。

彼が使用した魔法、ストラグルバインドは、クロノが話した通り

強化魔法や変身魔法を強制解除する事が出来る魔法だ。

ディケイドのアーマーは変身魔法で身体能力等は強化魔法で行われていたのではないかと

クロノ本人はそう推測していた。現に、管理局でそのような事件の犯罪者リストの中に

その様な事例で街を暴れていた事件も起きていたのだ。

だが、目の前にいるディケイドはそれがない。

 

「簡単な事だ。俺は魔導師じゃない。それだけだ」

「何だと!?」

 

予想外の返答にクロノは驚きを隠せないでいた。

彼らにとっては魔法を中心で物事を考える傾向もあるため魔法が仕組みの中に

組み込まれていたのなら納得はする。

しかし、魔法じゃないと否定されるとその常識は通用しない。

 

「これ以上は、付き合うつもりはない。フンッ!!」

 

ディケイドは、力づくでバインドを砕く。

 

「厄介な・・・!」

「生憎、これ以上は付き合うつもりはない」

 

そう言い、ディケイドは、ライドブッカーからカードを取り出した。

 

 

「変身ッ!!」

 

 

KamenRide KABUTO

 

Change Beetle

 

カードを装填後、ベルトから広範囲に渡り赤色の鎧姿に変わり

仮面ライダーカブトへと変身を遂げた。

 

「さっきとは別の姿に!?」

 

ディケイドは、クロノにお構いなしにカードを装填する。

 

AttackRide Clock Up

 

カードの装填後、目の前にいたディケイドカブトが消えた。

 

「消えた!?」

 

消えたディケイドカブトは、その高速移動でそのままクロノを翻弄。

そしてクロノの背後に立ちカードを装填した。

 

FinalAttack Ride KA KA KA KABUTO

 

ディケイドカブトは回し蹴りの要領でライダーキックをクロノに放つ。

 

「ぐああ!!」

 

直接攻撃をしたクロノは、後方に吹き飛ばされた。

何とか受け身をして体勢を立て直するが威力のあまり膝をついた。

 

「威力は抑えたが医療班に診てもらいな」

 

そう言いディケイドカブトは、クロックアップでその場から去った。

 

「ま、待て・・・」

 

クロノは、そのまま力尽き気を失った。

 

 

 

 

 

「クロノ!」

 

アースラのブリッジでは、驚きの光景を目にしていた。

魔導師としての実力は申し分ないクロノだったが相手はそれを遥かに上回っていた。

 

「医療班は、すぐに現場に急行!クロノ執務官の回収を。急いで!」

「り、了解!!」

 

アースラクルーは、慌てて医療班に連絡を入れクロノの回収を急いだ。

 

「・・・艦長」

「・・・大丈夫よ」

 

エイミィは、リンディに心配の声を上げる。

 

「・・・クロノが負けた。贔屓をしていたわけではないけど

実力はかなり上の方なのに・・・」

「・・・今後の方針はどうするおつもりですか?」

「まずは、クロノ執務官の容態を見てからね・・・」

「あまり、無理はなさらないで下さい」

「えぇ・・・」

 

そう言いながらリンディは、ブリッジを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、司の自宅。だが、司とリニスの表情はかなり焦っていた。

 

「リニス!プレシアに連絡は!?」

「ダメです!一切繋がりません!!」

 

ジュエルシードの封印を行った際に聞いた次元飛躍まで行った攻撃。

その真意を問い詰めようとした司は、プレシアに連絡を試みていたが此方からの連絡が一切通じない。

 

「クソッ!急がないと間に合わなくなる!!」

「プレシアの容態がツカサの話した通りなら・・・」

「考えたくはないけどな・・・。このまま、コンタクトを取れるか続けるぞ。

アルテミスは、もう一度、時の庭園に行く為の座標軸を調べてくれ」

《了解しました》

 

絶対に救ってやる!こんな理不尽を破壊し未来につなげる!!

 

司は、改めて覚悟を決めプレシアとフェイトを救う事をその胸に誓うのであった。

 

 

 

 

 

「ゲホッ!ゴホッ!!」

 

時の庭園では、プレシアが病で倒れる寸前の所をデバイスを杖代わりで

なんとか立っている状態だった。

 

「もう時間がない・・・。出来るだけの事をやっておかないと・・・」

 

そういうプレシアは、アリシアのポットを見つめていた。

 

「もう少し、待っててねアリシア・・・。そして司。

 

 

 

 

 

フェイトを頼んだわ・・・」

 

その呟きが誰にも聞かれることなく部屋に響いた。

数日後、アルテミスがアルフを特定したのだがリニスが調べに行った所

傷だらけになっていたがなのはの友人宅に保護され管理局に全てを話したそうだ。

そして、全てのジュエルシード*1を掛けてなのはとフェイトの一騎打ちが行われる事になった。

 

そして、迎えた決戦の日・・・。

 

 

 

*1
18個




いかがでしたか?



誤字脱字等、ございましたらご連絡ください。
では、また次回。


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EPISODE11 海上の決闘

いよいよ物語のクライマックスに入りました。



では、どうぞ。


遂に、なのはとフェイトがお互いのジュエルシードを掛けて

決戦を行う事になりその様子を見にきている4つの影。

ユーノ、アルフ、そして・・・。

 

 

 

 

 

「始まったな」

「えぇ・・・」

 

遠目で見ていたのは既に変身している司とリニス。

2人はアルテミスを通して2人の戦闘状況を眺めていた。

 

「テスタロッサが勝てばジュエルシードはプレシアに、高町が勝てば管理局に・・・。

だが、高町はそんな事が重要じゃない。信じよう高町を・・・」

「フェイト・・・」

 

戦闘の様子を唯々、見守る事しかできない歯痒さしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦闘が佳境に迎えてきた。

突如、フェイトがなのはにバインドを仕掛けた。

 

「アルカス・クルタス・エイギアス・・・」

 

フェイトがバインドを仕掛けると同時に呪文を詠唱し始めた。

 

「フェイト・・・あなたまさか!?」

「リニス?」

 

フェイトの行動に驚くリニス。

司は、改めてフェイトの方を見るとそこには魔力弾が30発以上発行されていた。

 

「フォトンランサー?にしては魔力弾が多いな」

「それの上位互換です。生成されるフォトンスフィアは38基。

ここから毎秒7発の斉射を4秒継続することで、合計1064発のフォトンランサーを目標に叩きつける攻撃魔法です」

「せっ・・・」

 

司は、思わず引きつった声を出す。

 

「フォトンランサー・ファランクスシフト。打ち砕け!ファイア!!」

 

全ての魔力弾がなのはに向かって放たれた。

 

「スパーク・・・エンド!」

 

フェイトが拳を作るとそのまま爆発した。

 

「・・・あれは食らいたくないな」

「私が育てたのですから当たり前です」

 

司から溢れた発言を聞くとリニスは何処か誇らしげだった。

 

「だな。けど・・・」

 

司は、煙が蔓延している方を見る。

煙が晴れるとそこにはダメージを抑えたなのはが浮遊していた。

 

「勝負はまだ決まってないぜ?」

 

 

 

 

 

「攻撃が終わるとバインドってのも解けちゃうんだね・・・」

 

そう言いなのはは、レイジング・ハートを構えた。

 

「今度はコッチの」

《Divine》

「番だよ!!」

《Buster》

 

ディバインバスターを放ったなのはの攻撃をシールドで防ぐフェイト。

だが、大技を放った後の為か何処か苦しそうに見えた。

 

「(耐え切ってみせる・・・!あの子だって耐えたのだから!!)」

 

フェイトの負けられない意地でなんとかディバインバスターを凌いだ。

しかし、なのはの前に新たな魔法陣が展開された。

 

「受けてみて。ディバインバスターのバリエーション!」

 

《StarLight Breaker》

 

レイジング・ハートの音声が流れると同時に周辺の魔力を集め始めた。

 

 

 

 

 

「高町のデバイスに何かが集まっているのか?」

「アレは、まさか魔力収束!?まさか、彼女・・・」

「魔力収束?」

「恐らく彼女の持つレアスキルでしょう。周辺に散らばった魔力を集めることができます」

「ホント凄いな・・・魔法って」

 

リニスと司は、彼女の持つ潜在能力に驚きを隠せないでいた。

 

 

 

 

 

「これが私の全力全開!!」

 

 

「スターライト・ブレイカー!」

 

 

レイジング・ハートを振り下ろすと同時に展開された魔法陣から光線はフェイトを飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

フェイトの戦闘を様子アースラで見ていたクロノとエイミィ。

 

「何つうバカ魔力!」

「うわぁー、フェイトちゃん生きてるかな?」

 

ちなみに、クロノは急所が外れていたこととバリアジャケットの装甲が厚い所に当たった為

大事には至らなかったそうだ。

その為、数日、医務室で休んで無事に復帰した。

 

 

 

 

 

司とリニスはというと2人揃って驚愕の表情を浮かべていた。

 

「凄いな・・・」

「はい、凄いです・・・」

「正直、ディケイドの能力がしょぼく見えるんだけど・・・」

「いえ、アレはアレでおかしいですからね?」

 

それはそれで失礼だとツッコむ司であった。

 

「とにかく救助に行ってくる」

 

司はそう言い、アルテミスをリニスに預けキバのバッシャーフォームに変身しフェイトの救出に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのはとフェイトのジュエルシードを掛けた戦いはなのはが制した。

しかし、フェイトは戦闘で力尽きそのまま、海へ落ちていった。

 

「フェイトちゃん!」

 

救助すべくなのはも海へ潜った。そして、フェイトの手を掴もうとすると彼女が沈まずそのまま静止した。

 

「?」

 

疑問に思っているとフェイトの後ろからディケイドキバが現れた。

 

「!」

 

声を出そうとしたらディケイドは手で静止する。

 

「まずは、陸に上がらせる。話はその後だ」

 

ディケイドがそういうとバルディッシュを回収後なのはと共に浮上した。

 

 

 

 

 

 

フェイトは、ゆっくりと目を開いた。

 

「・・・ごめんね。大丈夫?」

 

なのはは心配の声を上げながらフェイトに声をかける。

ディケイドは、その様子を遠目で見ていた。

すると、フェイトは何も言わないまま、空へ飛んで行った。

 

「(司ッ!!)」

 

突如、リニスが慌てて念話で声を掛けてきた。

 

「(どうした?)」

「(プレシアが次元干渉を行って攻撃してきます!!)」

「なんだと!?」

 

リニスの念話の後、晴天だった空が突然、雷雲が発生した。

ディケイドは、フェイトの方を見るとその場で静止していた。

 

「マズイ!」

 

FormRide Blade Jack

 

仮面ライダーブレイド ジャックフォームに変身しフェイトの所へ急上昇する。

急いで、フェイトの手を掴みディケイド自身の所に引き寄せて彼女をなのはの所へ投げ飛ばす。

 

AttackRide Metal

 

落ちてきた落雷は、ディケイド自身が受け止めていた。

 

「ぐうううう!!!!!(メタルを使っているのに何つう威力だ・・・!)」

「仮面ライダーさん!」

「俺に構うな!テスタロッサを連れて安全なところに行け!!」

「でも!!」

「急げ!!!」

 

そう言いなのははその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

「ツカサッ!!」

 

リニスは、司の所に向かっていた。

 

「(リニス)」

「プレシア!?」

 

すると突如、プレシアから念話が送られてきた。

 

「(リニス、フェイトとアリシアをお願いするわ・・・)」

「(一体何を・・・!?)」

「(私は、もう長くない・・・。体はもう限界を超えているのよ・・・)」

「!!」

 

プレシアが話した言葉の意味。

それは、自身がこれ以上長く生きることができない事を意味していた。

アリシアを無くした悲しみ、そして体の限界を超えてまで研究していた。

 

「(隙を見てアリシアを其方に送るわ・・・。それと、司に話しておいて頂戴・・・。

  フェイト達をよろしくと。フェイトにごめんなさいって・・・)」

 

リニスは思わず目を見開き目尻に涙を出す。

 

「その言葉は、あなた自身で言いなさい!!自分から何も言わずに言うだけ言って死ぬなんて・・・!卑怯です!!!」

 

プレシアは、リニスの言葉を聞き思わず笑みを浮かべる。

 

「(ホント、その通りね・・・。あの子達を頼んだわ)」

 

プレシアは、そう言うと念話を切った。

 

「プレシア・・・?プレシア!!返事をしなさい!!」

「リニス!!」

 

リニスは、念話を送っているが全く返事をしない中、司がリニスと合流する。

 

 

 

 

 

 

「なんだって!?プレシアが?!」

 

リニスは、念話で話した内容全てを司に伝えた。

そして司は、怒りの余り拳を強く握りしめた。

 

「勝手な事やっておきながら・・・!リニス!俺達も時の庭園に行くぞ!!あのバカを止める!!」

「はい!」

 

司は、灰色のオーロラカーテンを展開させ2人揃ってオーロラに入る。

ついに、プレシアは、フェイトを見限り手持ちのジュエルシード9個で次元震を発動させ

アルハザードへ向かうという強行手段を決行した。

管理局、ディケイド、プレシア、ジュエルシードを巡る三つ巴が終結を迎えようとしていた。

果たしてディケイドは、プレシアを救う事は出来るのか、アリシアの運命はいかに・・・。

 

 

 




今回は、切りが良かったのでここまでとなります。


まず、この後の話の流れについてですが、A'sは入る前に間話を作ります。
話の内容は、具体的には考えてませんが日常編を投稿しようかと考えています。


誤字脱字等ございましたら連絡を下さい。

では、また次回。


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EPISODE12 決戦!時の庭園!!

さて、無印編も後、1か2話で終了する予定です。


A'sにはいるのは一旦、オリジナルストーリーを挟んでから
投稿する予定です。


では、どうぞ!


場所は、時の庭園の屋敷内。

なのは、ユーノ、クロノの3人がプレシアの元に向かっていた。

 

「あの穴には気をつけろ!ユーノは知っているな?」

「虚数空間!次元断層によって引き起こされる空間の穴であらゆる魔法が使えなくなる。

一度落ちれば重力の続く限り真っ逆さまだ!」

「了解!」

 

そして、クロノ一行は、1つのドアに辿り着きそのドアをブチ破る。

中に入るとそこには大量の傀儡兵が待ち構えていた。

 

「君たちは魔力炉の封印を」

「クロノ君は?」

「プレシアを止める。今、その道を造る!」

 

クロノがそう言うとスティンガーブレイドを大量展開しなのはの道を作った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、アースラ艦内。

プレシアがフェイトを見限り崩れ落ちベッドで休んでいたところ

アルフが優しく声をかけていた。

 

「あの子達が心配だからちょっと手伝ってくるよ・・・」

 

そう言いアルフは部屋を出てなのは達の所に向かう。

そんな中、フェイトはこれまでのことを思い出し一つの結論へ至った。

 

「私たちは、まだ始まってもいない・・・!」

 

そう言うとバルディッシュがボロボロになりながらも斧の部分を元の位置に戻す。

フェイトは、そのまま魔力を流し込む。

 

《Recovery Complete》

 

損傷が酷かったバルディッシュが元に戻りフェイトはバリアジャケットを展開する。

フェイトは、魔法を発動し時の庭園内部へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は時の庭園内部。そこでは、なのは達が傀儡兵と戦闘を行っていた。

なのはが魔力弾で傀儡兵を撃墜し、アルフは魔力を纏った拳で傀儡兵を殴り

ユーノがバインドで動きを止めていた。

 

「次から次へと・・・」

 

アルフは悪態をつきながら攻撃をかわす。

すると、バインドで動きを止めていた傀儡兵の一体がバインドから逃げ出し

持っていた武器がなのはに向けて投げられた。

 

「なのは、危ない!」

 

ユーノの声を聞いたなのはは後ろを振り向き気づいたら目の前に武器が迫っていた。

すると、上から電撃が落ちて傀儡兵の攻撃を防いだ。

なのはは不思議に思い上を見るとそこにはデバイスを構えているフェイトがいた。

 

「フェイト・・・」

 

傀儡兵の攻撃を防いだフェイトはなのはの元に向かう。

なのはが声をかけようとした時、壁から巨大な傀儡兵が出てきた。

 

「大型だ。防御も固い」

 

フェイトの話でなのはは気を引き締める。

傀儡兵の攻撃をかわし再び合流する。

 

「でも、2人なら」

「うん!うん!うん!」

 

そう言われたら思わず嬉しく頷くなのは。

更に攻撃を仕掛けてくる傀儡兵の攻撃を避けて2人は攻撃態勢を取る。

 

《Thunder Smasher》

 

「サンダー・・・スマッシャー!!」

 

 

《Divine Buster》

 

「ディバイン・バスター!!」

 

2人が放った魔力弾が巨大傀儡兵に直撃、同時に傀儡兵を押し返している。

 

「「せーのっ!!」」

 

2人の掛け声で一気に傀儡兵を押し返し時の庭園の壁を貫いた。

傀儡兵を時の庭園の外へ吹き飛ばしお互いを見つめるなのはとフェイト。

 

「フェイト!フェイトー!」

 

アルフは、涙を流しながらフェイトに駆け寄り抱きしめる。

 

「アルフ・・・。ゴメンね。心配かけて」

 

2人のやりとりに涙を流すなのはだった。

 

 

 

 

 

 

場所は、時の庭園最深部。そこには生体ポットに入っているアリシアとプレシアがいた。

 

「もう少しで・・・」

 

その時、突如、次元震が止まった。

不信に思ったプレシアは周囲を見回す。

 

『プレシア・テスタロッサ』

 

その声の主はアースラ艦長リンディ・ハラオウンだった。

 

「次元震は私が止めています。貴方の野望もこれまでよ。

ジュエルシードを使い、次元震を起こして一体何をしようとしているの?」

「私は、行くのよ。アリシアと共に。アルハザードに!!」

「失われし都 アルハザード。禁忌とされた秘術がある都。貴方はそこで一体何を?」

「こんなはずじゃなかった・・・。だから取り戻すのよ、あの頃を!過去を!!」

 

すると、屋根が破壊されると頭部から血を流すクロノが現れた。

 

「知らないはずがないだろ!どんな魔法でも過去は取り戻せない!!」

 

クロノとやり取りをしている中、フェイトとアルフがプレシアの前に現れた。

 

「・・・人形が何しに来たの?」

「貴方と話をしに来ました」

「話すことなんて無いわ」

「確かに話すことは無いけどこれだけは言わせて。

どんなに否定されても罵倒されても母さんがどんなに私の事を嫌いでも

私は母さんの事が大好きです」

 

それは、嘘偽りの無いフェイトが言った言葉。

しかし、今のプレシアには届か無い。

 

「なら、私の前から永遠に消えなさい!!

 

プレシアは、デバイスを操作すると巨大な傀儡兵が魔法陣から出現した。

 

「さあ!行きなさい!!私の最高傑作よ!!」

 

傀儡兵の腕に装着している主砲をフェイトに向けたその時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「目の前の事ばかり集中していると足元すくわれるぞ?」

 

フェイトとアルフは、疑問符を浮かべると背後から光弾が飛んできた。

その光弾は、巨大傀儡兵に直撃し、傀儡兵はそのまま倒れた。

カツカツと影の中から出てくる人物・・・。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーディケイドだった。

 

「貴方・・・!」

「お前は!!」

 

上の方から声が聞こえたためディケイドは上を見る。

 

「よお、執務官。せっかく威力を抑えて気絶程度に抑えてやったのに随分、ボロボロだな」

「余計な御世話だ!!」

 

ディケイドの煽りにムキになるクロノ。

 

「何しに来たの?要件はリニスに話したはずよ・・・」

「何、好き勝手な事して最後は俺たちに丸投げしようっていう虫のいい奴に文句を言いに来た」

「あらそう。でも、この傀儡兵を見てそれが言えるかしら!」

 

そう言うとプレシアは、傀儡兵を立ち上がらせ攻撃の指示を出す。

 

「生憎、俺は、こんなところで止まれないんでね。人は生きている限り自分の生まれた意味を探し続ける。

たとえそれが、望まない道だったとしても。どんなに辛い現実でも前を向いて歩いていくしか無いんだ。

過去に縛られた人間が本当の未来を手に入れられる訳がない!!」

「随分言ってくれるじゃ無い・・・貴方、一体何者?」

「通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ!!」

 

そう言うとディケイドは傀儡兵へ駆けて行った。

ライドブッカーをソードモードに変形し傀儡兵の足を斬りつける。

しかし、防御魔法もインストールされているためか防御魔法が自動で発動してしまうため

ダメージを与える事が出来ない。

 

「さっきの威勢は何処へ行ったのかしら!!」

 

プレシアは、光弾を展開し更なる追撃をするがディケイドはそれを躱す。

 

「こうなったら!」

 

AttackRide Gigant

 

ディケイドの手元にミサイル発射機が現れた。

 

「質量兵器だと!?」

「フンッ!」

 

放たれたミサイル4発は、傀儡兵に直撃したがあまりダメージはない。

 

「(何処かに弱点があるはずだ・・・。それを探し当てれば・・・!)」

 

ディケイドは、傀儡兵を観察し始めた。

すると頭部にある違和感を覚える。

 

「(アレは・・・)」

 

 

 

 

 

 

場所は、時の庭園の最深部手前のエリア。

そこでは、なのはとユーノが戦闘を行っていた。

 

「数が多い・・・!」

「きりが無いの・・・!」

 

2人が正面の敵に苦戦していると背後にいる傀儡兵がなのはに攻撃を仕掛けようとしていた時

突如、雷が傀儡兵に直撃し傀儡兵は木っ端微塵になった。

それをきっかけに周辺の傀儡兵が雷で破壊されていく。

 

「これは・・・」

「大丈夫ですか?」

 

なのはとユーノは、声が聞こえた方を見るとリニスが2人の近くにいた。

 

「今の電撃は貴方が?」

「はい。仮面ライダーの使い魔、リニスと言います」

「え?仮面ライダーさんの使い魔さん!?」

「リニスで構いませんよ?それより」

 

「「?」」

 

「来ましたよ?」

 

そう言いリニスが指差すとそこには新たな傀儡兵が現れた。

 

「全く、プレシアにも困ったものです」

 

そう言うとリニスは、2人の前に立った。

 

「砕け散りなさい!」

 

リニスは、フェイトの魔法の先生。

という事は電撃系の魔法は使えるためフェイトが良く使用している

サンダースマッシャーを放つと傀儡兵は一瞬で全て破壊された。

 

「す、凄い・・・」

 

ユーノは、リニスの実力に驚きを隠せないでいた。

 

「(リニス。聞こえるか?)」

「(はい、聞こえます)」

「(奴の角に魔法の式の様なものが書かれているんだが、アレは何だ?)」

「(それは、刻印型の魔法ですね。刻印式は、一度刻まれば魔力がなくなるまで

  コンマ単位で発動する事が出来ます)」

「(つまり、アレを破壊すれば術は発動しなくなるんだな?)」

「(そうです)」

 

ディケイドは分かったというと念話を切る。

 

「リニスさん?」

「急ぎましょう。プレシアは、この上です」

「あ、はい!」

 

リニスは、なのはを引き連れてプレシアの元に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、プレシアたちがいる時の庭園、最深部。

ディケイドは、リニスの助言を聞き突破口を思いついていた。

 

「逃げてるばかりではこの傀儡兵は倒せ無いわよ」

「悪いな。余りに攻撃が単純だからな。暫く観察させてもらった」

「減らず口を・・・。これで終わりなさい!」

 

プレシアは、傀儡兵に砲撃の指示を出した。

そして放たれた攻撃はディケイドを包んだ。

 

「呆気ない・・・」

「それはどうかな?」

 

突如ディケイドが現れたが周辺にいたクロノ、フェイト、アルフ、プレシアは

驚愕の表情を浮かべたそれは・・・。

 

 

 

 

 

 

ディケイドが燃えていた。

 

「オイイィイ!!あんた燃えてんぞ!!?」

 

そう、ディケイドが煙の中から紫色の炎を纏いながら歩いてきたのだ。

すると、フェイトがある事に気づいた。

 

「ねぇ、アルフ。なんか変わってきて無い?」

「え?」

 

アルフもよく目を凝らす。

するとディケイドのマゼンダカラーの鎧が紫色の筋肉質な体に変化していく。

 

「ハアァァァ・・・セイィ!!」

 

纏った炎を思いっきり振り払うとベルトはディケイドのままだが全体の姿は鬼の様に見えた。

 

「その姿・・・」

「仮面ライダー響鬼。とでも名乗っておいた方がいいかな?」

「仮面ライダー・・・」

「響鬼・・・」

 

クロノ、フェイトの2人はその姿に唖然とするばかりだった。

 

「さて、やりますか!」

 

そう言いディケイド響鬼は、傀儡兵に接近する。

同時に、傀儡兵は腕を振り下ろして攻撃をするがディケイド響鬼はその身軽さ故に

攻撃をいとも簡単に避けてしまう。

そして、もう一度腕を振り上げて攻撃をしてきたが今度はジャンプすると同時に

回し蹴りの容量でそのまま攻撃をし傀儡兵のバランスを崩した。

 

「チャンス!」

 

ディケイド響鬼は、今がチャンスというばかりにベルトにカードを装填する。

 

 

FinalAttack Ride HI HI HI HIBIKI

 

 

カードを装填すると音撃鼓 火炎鼓がディケイド響鬼の手に収まる。

傀儡兵の攻撃を避け、傀儡兵の腕に乗っかりそのまま駆け上がる。

そして、頭部に到着しディケイド響鬼は、火炎鼓を傀儡兵の頭部にセットする。

すると、火炎鼓が太鼓サイズ程に大きくなった。

 

「火炎連打の型ァ!」

 

 

火炎連打の型

 

 

するとディケイドは、腰に装着している音撃棒・烈火を取り出し・・・。

 

「ハアッ!」

 

太鼓と同じ容量で火炎鼓を叩き始めた。

すると突如、傀儡兵の体のあちこちヒビが入り始めた。

 

「ハアァァァ・・・」

 

両手に持っている烈火を大きく振り上げて火炎鼓を叩く。

 

「ハアァ!!」

 

思いっきり振り下ろし火炎鼓から放たれた衝撃波は、魔法が刻印されていた角を破壊した。

角が破壊されると同時に展開されていたシールドが解除された。

 

「シールドが!」

 

ディケイドはすかさず新たなカードを装填する。

 

 

KamenRide DEN-O

 

 

何もない空間から4つの鎧がディケイドの体に装着され。

桃型のレリーフが顔のレールらしきものを伝わって眼前に収まり、中央から割れた状態で固定された。

時を守る戦士、仮面ライダー電王がそこに現れた。

 

俺、参上!!もう一息なんでね。ケリをつけさせてもらうぜ!!」

 

ディケイドは、どこから取り出したのかわからない

デンガッシャーをソードモードにして傀儡兵の距離を詰める。

同時にズバズバと切り裂いていき傀儡兵の左脚を破壊しバランスを崩した。

 

「調子に乗らないでもらいたいわね!!」

 

プレシアは、傀儡兵をただ倒される訳にはいかないため魔力弾を

ディケイド電王に放つがデンガッシャーで全て切り捨てた。

 

「バカな!?」

「さあ、クライマックスだ!!」

 

 

FinalAttack Ride DE DE DE DEN-O

 

 

手に持っていたデンガッシャー本体から刀身が分離され柄で遠隔操作をして縦に思いっきり振り下ろした。

振り下ろした刀身が傀儡兵に直撃し大爆発した。

 

「まさか・・・。私の最高傑作を・・・」

 

唖然とする中、プレシアは膝を崩した。

そんな中、ディケイド電王はプレシアに言葉を紡ぐ。

 

「アンタ、フェイトに嫌われて最後死ぬつもりだったんだろ?」

 

「「「!?」」」

 

フェイト、クロノ、アルフは驚きの表情を浮かべる。

 

「・・・その根拠は?」

「リニスに念話でフェイトをよろしくと話していたこととアンタの体の事を考えると

時間はないというのはもうわかりきっていた。だからこそ、アンタも助けたかったんだ。

失った時間は戻らない。だからこそ、前を向いていくしかないんだ」

 

プレシアはその言葉を聞いて自嘲した笑みを浮かべた。

 

「私の負けね・・・。仮面ライダー」

 

そんな中、クロノがプレシアに近づいてきた。

 

「プレシア・テスタロッサ。時空法違反の罪で逮捕する。

それと、アリシア・テスタロッサはアースラに回収させてもらう」

 

クロノは、プレシアを立ち上がらせアースラに連れて行こうとした時

大きな地響きが時の庭園全体に響き渡った。

 

「・・・マズイわ。時の庭園が崩壊しかけている!」

 

すると、クロノとプレシアの足元に地面にヒビが入った。

プレシアは、クロノをアルフの方へ投げ飛ばした。

 

「プレシア!」

「母さん!」

 

2人がプレシアを呼ぶとどこか穏やかに見えた。

 

「・・・フェイト、ゴメンなさい。貴方に辛い思いをさせてしまって」

「母さん・・・!」

 

フェイトは涙目になりプレシアに近づこうとしている。

 

「来てはダメ!」

 

フェイトは思わず足を止めてしまった。

 

「貴方がこちらに来る必要は無いわ・・・。何か困ったらリニスに頼りなさい。

私が一から育てて今はとても心強い主の使い魔だもの。貴方の力になるわ」

 

そして、プレシアの足元が崩落し虚数空間に落ちていった。

 

「フェイト・・・。ゴメンね。

 

 

 

 

 

 

愛しているわ」

 

フェイトは、そのまま駆け寄り崩落したところを見た。

 

 

 

 

 

「かあさあああーーーーーーーーーん!!!!!」

 

フェイトの叫びが響く中、1つの影が虚数空間へ向かった。

 

「お、オイ!!」

 

アルフが止めに入るが聞き入れずそのまま飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(・・・これでいいのよ。これで、フェイトを縛り付ける物はない。

  アリシアの約束、守れなかった・・・。アリシア、ゴメンなさい・・・)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝手に死なれては困る」

 

プレシアは、思わずハッとした表情になる。

振り返るとそこにはディケイド電王が一緒に落ちてきていた。

 

「何をやっているの!?貴方がここに来てしまっては意味がないわ!!」

「それは、コッチのセリフだ。言うだけ言って最後は人任せってどんだけ身勝手だ。

一応聞くが、フェイトたちの成長を見守らずに死ぬか見守って死ぬか今選べ」

 

思わず黙り込んでしまったプレシア。

しかし、彼女の中では答えはもう決まっている。

 

「本当だったらあの子たちの成長を見守っていきたかったわよ・・・。

でも私は、犯罪者。下手したら刑務所の中で一生を終えるかもしれ無いのにね・・・」

「安心しろ。俺がなんとかする」

「どうやって?」

「まずはここを脱出してからだ」

 

そういうとディケイド電王は1枚のカードをベルトに装填する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、アースラ。クルー員は、先程の戦いの事後処理に追われていた。

するとアースラの警報アラームが艦内全体に響いた。

 

 

ブーン!ブーン!

 

 

「エイミィ!何があった!?」

「次元干渉反応あり!これは・・・虚数空間から!?」

「なんだと!?」

 

ポーン!!

 

突如、次元が歪みだし歪みの中からレールが現れ

 

 

 

 

 

赤、白、黒を基調とした新幹線が出てきた。

 

「な、何これーーーーーーーーーーーー!?」

 

あまりにも驚いたエイミィは仰天の声をあげるしかなかった。

因みにアースラブリッジの人員全員の表情はというと・・・。

 

 

(;゚Д゚)

 

 

モニターを見ている人全員がこの表情だった。

するとアースラに通信が入った。

 

「ハロー。管理局員ってどうしたんだ?」

 

驚きの表情を浮かべている中、ただただ疑問を浮かべるしかなかった。

 

 

 




いかがでしたか?


それと、前書きではお話ししませんでしたが
お気に入りが50件を超えました。

拙い文章ですが読んでいただきありがとうございます。


誤字脱字等ございましたらご連絡ください。

では、また次回。


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EPISODE13 決着

今回で、無印編は終了いたします。


次回は、番外編を数話投稿してから
A'sには入りたいと思います。


では、どうぞ!


場所は、虚数空間でディケイドとプレシアがただただ重力に逆らわず

落ちていっているところからだ。

 

「・・・どうするつもり?」

「こうするつもり」

 

 

AttackRide DENLINER

 

 

突如、虚数空間から聞こえるはずのない汽笛が聞こえた。

すると、2人が重力に沿って落ちている真下から新幹線がこちらに向かってきていた。

 

「アレは一体!?」

「時の列車、デンライナー。今変身している電王の力だ」

 

そして、ディケイド電王とプレシアはそのままデンライナーに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わってアースラが浮遊している次元空間。

アースラクルーは、目の前にある光景にただ驚愕するしかできていなかった。

ディケイドは、反応の無さに痺れを切らし少し怒気を含めて声をかける。

 

「オイ。聞こえないのか?」

 

「「「ハッ!!」」」

 

我に返ったクルー。そしてその応答にクロノが答える。

 

「時空管理局 執務官 クロノ・ハラオウンだ。お前には聞きたい事が山ほどある。

大人しくアースラに同行してくれるなら悪いようにはしない」

「その前に、アリシア・テスタロッサを目覚めさせるのが先だ。ああ、それと下手な探りは止めて貰おうか。

この列車に武装が積んであるからその戦艦位なら容易に破壊出来るからな」

「そんなこと、容認できるわけ「そのお話、お受けします」・・・艦長!?」

 

クロノのセリフを遮ると同時にリンディが現れ後の話はリンディに変わった。

 

「司令官だな?確か、リンディって言ったか?」

「アースラ艦長。リンディ・ハラオウンです。それで、一体何をするつもりですか?」

「色々と聞きたい事もあるがまずはそちらに行こうか。アンタらが探している人物もいるからな」

「・・・分かりました。乗艦を許可します。テレポーターの用意を」

「は、はい!」

 

アースラクルーは、すぐにテレポーターの準備をする。

 

「・・・よろしいのですか?艦長」

「虚数空間から出てきたという事自体ありえない事ですからね。

その点を見れば何か手があるという事は明白。

彼の正体を知ることはできなくてもヒントは掴めそうだしね。

それとエイミィ、動ける戦闘員は念のため待機を」

「分かりました」

 

エイミィは、戦闘員に待機命令を指示する。

 

「さて、吉と出るか凶と出るか・・・」

 

リンディは、見えぬ不安に冷や汗が垂れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、テレポーターの準備ができプレシアとディケイドはワープポインターに立つ。

 

「行くぞ」

「・・・えぇ」

 

2人がワープポインターに乗ったらその場から2人が消えた。

無事にアースラに転移することができた。待っていたのはリンディとクロノ

そして、なのは、ユーノ、フェイト、アルフ、リニス、そして戦闘員数名だった。

 

「・・・もしかしてと思っていたけれどプレシア女史を助けていたとはね」

「さて、まずはアリシア・テスタロッサを目覚めさせる」

「待て、彼女は死んだと報告されているはずだ」

 

ディケイドは、思わず鼻で笑ってしまった。

 

「・・・何がおかしい」

「必ずしも、お前が見ているものが真実とは限らないぞ」

「・・・何?」

「言っただろ。まずは目覚めさせてからと」

「・・・分かりました。では、こちらに」

 

リンディの案内でプレシアがある医務室に向かった。

 

 

 

 

 

 

場所は医務室。そこにはアリシア・テスタロッサが入った生体ポットが置かれていた。

 

「さて、蘇らせる前にポットから出して欲しい。それと服を着させてやってくれ」

 

ディケイドの指示の元、プレシアにポットからアリシアを出し服を着させた。

 

「・・・それでどうするつもり?」

「9個のジュエルシードを使ってアリシアにエネルギーを流し込む」

 

その話を聞いたその場全員が驚きの表情を浮かべた。

 

「一体何を考えている!?」

「クロノ、落ち着きなさい」

「しかし、艦長!」

「命令です」

 

リンディの有無を言わせない圧力に黙り込んでしまったクロノ。

 

「さて、続けよう。まず、彼女は死んだというよりリンカーコアの魔力が喪失したと言ったほうがいい。

巻き込まれた事故によってリンカーコアが喪失されたと同時に心臓にあるエネルギーも持って行かれたんだ」

「・・・ちょっと待って。リンカーコアは大気中の魔力素を吸収して、体内に魔力を取り込む魔法機関。

人体、人の心臓に影響するとは到底思えないのだけど」

「普通だったらな。だが、アリシアのケースは特殊だったんだ。5歳だった時リンカーコアが心臓から

離れていなかったため強力な衝撃波を全て心臓に強力な負荷が掛かったんだ。

リンカーコアが同時に喪失したのもそのせいだろう。

俺が、ジュエルシード経由でエネルギーを照射すれば

彼女は、普通に生活はできるようにはなる。ただし、リンカーコアが完全に機能は停止される」

 

ディケイドはそういうとプレシアの方を見る。

 

「構わないわ。アリシアが生きていてくれるのなら・・・」

「分かった」

 

そういうとディケイドは、9個のジュエルシードをアリシア周辺に浮かせライドブッカーから

クウガからキバまでのカメンライドカードを取り出しジュエルシードに向かって投げつけた。

すると、カードはジュエルシードに吸い込まれると同時にそれぞれのライダーズクレストが浮かび上がった。

そしてディケイドは、ライダーズクレストを使ってエネルギーをアリシアに注いだ。

注がれること数十秒。

 

「・・・う、うん。アレ?ここ何処・・・?」

「アリシア!」

 

プレシアは、思わずアリシアに抱きついた。

 

「え!?ママ!?どうしたの?」

「いいえ、なんでもないわ・・・」

 

歓喜のあまり涙を流すプレシアと困惑するアリシアだった。

すると突如、プレシアに異変が起きる。

 

「ゲホッ!ゴホッ!」

「ママッ!?」

 

プレシアが咳込むと手に血が付着していた。

アースラの医療スタッフが駆け寄る。

 

「これは・・・!すぐにストレッチャーを!」

「了解!」

 

アースラの医療スタッフが慌てて担架を持ってきてその担架にプレシアを寝かせる。

 

「ねえ、ママはどうしたの!?」

 

ディケイドは、意を決したように口を開く。

 

「・・・プレシアは、もう長くはないだろう」

「・・・え?」

 

アリシアは、一体何を言っているのかわからなかった。

 

「プレシアは、癌だったんだよ。恐らく癌が体の中のあちこちにある」

「・・・どうにかならないの?」

 

アリシアは、ディケイドの手を握る。

 

「お願い!ママを助けて!!」

 

するとディケイドは、アリシアの頭を優しく撫でた。

 

「安心しろ。そのために俺が来たんだ」

 

するとディケイドは、リンディの方を見る。

 

「今、医療スタッフに下がらせるわ」

「悪いな」

 

ディケイドは、プレシアの方へ向かう。

 

 

 

 

 

 

リンディの指示に従い、医療スタッフは後ろに下がりディケイドは彼女と向き合っている。

 

「というわけで、代わって貰う」

「無駄よ!プレシア女史の癌はステージⅣの段階に来ている!最善は尽くすけど完治なんて無理よ!」

 

ディケイドは、医療スタッフの言葉を無視してジュエルシードのエネルギーをプレシアに照射させる。

すると、プレシアの顔色が段々良くなっていく。

 

「・・・ん?」

「バイタルは?」

 

医療スタッフが唖然としている中、1人がバイタルを確認する。

 

「ば、バイタル、安定してます・・・」

 

その場にいた医療スタッフだけでなくリンディ達も驚いていた。

 

「これで、プレシアの病は大丈夫だろう。

それでも心配ならば管理世界の大きな病院にでも連れて行くことだ」

 

そう言いディケイドは、リンディの方に視線を向ける。

 

「話をしようか、リンディ・ハラオウン。プレシアの過去を清算するために」

「・・・えぇ」

 

そう言いディケイドとリニスは部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

場所は、応接室。

ここにはリンディ、クロノ、リニス、ディケイドの4人がいた。

 

「さて、まずは、貴方は一体何者かどうかだけど・・・」

「俺の正体の詮索は控えて貰おうか。

俺は、管理局全てを全くもって信じていないから」

「・・・その理由は?」

「コイツが原因だ」

 

ディケイドは、リンディにアリシアが巻き込まれた暴走事故の改竄されたデータを見せた。

 

「コレは・・・!?」

「こんなことが・・・」

 

内容は、管理局の圧力とアレクトロ社社長が集めた違法実験の証拠だった。

それに管理局が関与していた決定的な証拠だった。

 

「・・・まさか、これを交渉の餌に僕たちに接触してきたのか?」

「そうだ。このデータとジュエルシードを提供する代わりに

俺の詮索、管理局の勧誘は行わないで貰おうか同時にこの証拠を

利用してプレシアの罪を軽くしてほしい。側から見たら彼女も被害者だからな」

「1ついいかしら?」

「何だ?」

「この交渉を断ったら貴方はジュエルシードをどうするつもりだったの?」

「ジュエルシードを破壊し、このデータは俺が厳重に保管する。

非人道的である事には変わりはないからな。切り札になるかは知らないがな」

 

リンディは、僅かに思案する。

 

「・・・分かりました。その話お受けしましょう」

 

クロノとリニスは、目を見開いた。

 

「艦長!正気ですか!?」

「少なからず、彼を敵に回したら我々は壊滅の一途を辿っていたでしょう。

リスクを考えるならコレが妥当と思うわ。

それに、何となくだけど貴方、戦闘に関してはまだ本気ではないのでしょう?」

「さあ?どうでしょう」

 

ディケイドは、誤魔化すように話し答えをはぐらかすのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事件の後の話をしよう。

今回の事件はジュエルシード事件として管理外世界で起きた大きな出来事としてその名が名付けられた。

そしてプレシアの裁判ではアレクトロ社の汚職、それに関与していた管理局の一斉検挙が発生し

管理局は大混乱、さらに汚職に関わっていたアレクトロ社の社員の1人が重要参考人として出頭し事の顛末を話した。

それによりアレクトロ社は他の科学研究所に買収され事実上解散。

社長も責任をとるという形で社長の座を降りそのまま退職した。

裁判で社長は、プレシアに頭を下げたそうだ。

プレシアの裁判の判決は、流石に無罪というわけにはいかなかったがそれでもクロノ達の尽力と

司が回収したデータのおかげで執行猶予がついた。

 

 

アリシアについては、事故死と思われていた彼女が復活したのは

彼女の死亡時のカルテに不審があったためと話していた。

そしてその不審な点を見破った人物のレアスキルで復活させたという事にしたそうだ。

この事によりミッドチルダの医療機関は死亡時の判定基準を見直す事になった。

その点に気づいてくれた人に感謝を伝えてくれと医療機関の人はそう話していたそうだ。

そのアリシア本人は、長年眠っていた事もあって筋肉がかなり衰えてしまった為

現在は、ミッドチルダの病院でリハビリ生活を行っている。

 

 

フェイト、アルフの2人は何も知らずにプレシアにジュエルシードを回収してこいと

言われていただけだったため何故集めているのか知らなかったという事にされた。

これは、裁判に入る前にプレシアの考えだったそうだ。

全ての責任は、自分にあるという事にしたかったなったそうだ。

そして、プレシアの狙い通り彼女達2人は、半年間の保護観察処分となった。

その観察者は、リンディが名乗りを挙げたそうだ。

 

そして彼女達が離れる当日の数十分前。

とあるビルの屋上にその人物が集まっていた。

 

 

 

 

 

 

なのはとフェイトが大人達と離れてその様子を見守っていた。

 

「なんか話したい事あったけど忘れちゃったね」

「うん、私も」

「でも、友達のなり方はとても簡単だよ」

「え?」

「名前を呼んで。それだけで大丈夫」

 

思わず面食らった表情をするフェイト、しかしすぐに笑顔になった。

 

「・・・なのは」

「うん」

「・・なのは」

「うん!」

「なのは!」

「うん!そうだよ!フェイトちゃん!!」

 

その様子をアルフは涙を流しながら見守っていた。

そして反対側のビルにその様子を見守る2つの影・・・。

ディケイド(司)とリニスだった。

 

「いいのか?行かなくて」

「一度は、消えた身ですから・・・」

 

リニスは、管理局に連行されなかった。

理由としてはリニスは、なのはを救出してくれたと言う恩と

仮面ライダーの使い魔と話していたため彼女にも詮索はするなと釘を刺したのだ。

 

 

「それに、今の主人は、司、貴方ですから」

 

そういうと司は思わずため息をついた。

 

「案外、損をする性格かもな。お前」

「そうでしょうか?」

「そうだよ」

 

そして、別れの時が来たようだ。

フェイトは、なのはに手を振って別れを告げた。

なのはは涙を流しながら彼女の再会を誓うのであった。

 

「さて、俺たちも帰るか」

「ですね」

 

そういうと司は、オーロラカーテンを展開しその場から去った。

 

 

 

こうして、ジュエルシードを巡る事件は終結した。

しかし、この先新たな物語が始まろうとしていること。

そして、司が何者であるか知る事になるとはこの時思いもよらなかった。

 

See you next time at Lyrical Nanoha A's

 

 

 




はい!今回で無印編は終了となります。


拙い文章でもご愛読ありがとうございます!
アンケートももう少しで締切となりますのでよろしくお願いします。


誤字脱字等ございましたらご連絡ください。
よろしくお願い申し上げます。


では、また次回。


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EPISODE14 司の趣味

今回は、日常編になります。


投稿数は2〜3話を予定しております。


それと、アンケートは締め切りました。
たくさんの回答ありがとうございました!
結果は、後書きにてお話ししますので最後までお付合い下さい。
では、番外編をどうぞ!


とある休日。司は、カメラを片手に風景を撮影していた。

 

「さて、次の場所は・・・」

 

何故、このような事をしているのかというと事は1週間前の土日に遡る。

 

 

 

 

 

 

外出していない土曜日の事。

司は、天井のシミを数えるだけの只々ボーっとする日々だった。

 

「あー、暇だな〜・・・」

 

正直な所、ここ最近はジュエルシードの問題でかなり自由時間を削ってまで

事態の終息に向けて動き回っていたためかなり忙しかったのだ。

そして、その忙しさから解放されたせいもあるためか心にぽっかりと穴らしきものができてしまった。

因みに、リニスは地球の料理に興味を示したため料理教室へと通っている。

司自身、地球での生活に慣れているに越した事はないだろうと止めるような事はない。

よほど変な事でない限り基本的には好きにさせている。

地球での生活で楽しみが増えたのならとことん楽しく過ごして貰いたい。

それは、フェイト達にも同じように言える事だ。

しかし、しかしだ。その主人というと・・・。

 

「・・・まさか、ここまで暇になるとは思わなかったな・・・」

 

正直、趣味を始めようにも司が通っている学校では何が流行なのか全くもって知らない。

ましてや、同年代とは全くもって違うクールな印象を持っているため

学校の女子は頬を赤く染め、男子からは嫉妬の対象になっている。

さらに、そういった容姿の影響かよく女子には声を掛けられるという

何ともそれどころじゃないような事*1が様々である。

司が通っている小学校の近くには海鳴第一小学校の他に私立聖祥大附属小学校という

小学校から大学までエスカレーター式の私立学校があるのだがその当時は海鳴第一小学校へ編入するか

聖祥大附属小学校の編入試験を受けるかだったが海鳴第一の方が自宅が近かったためそっちにしたのだ。

 

「ただいま戻りました」

 

そういうと玄関からリニスの声が聞こえリビングに入ってきた。

 

「お帰り、リニス」

「ツカサ、今日も自宅に引きこもっていたのですか?」

 

リニスに呆れた目で見てくる。

 

「つってもなあ〜・・・。学校の同年代では友人と言える奴もいないし

同年代の流行なんかは知らねぇしジュエルシードの1件のせいでボッチの道を極め始めてるし〜。

まあ、俺としては下手な詮索をしてこないで済むというのもあるからコレはコレで楽なんだけどね〜」

 

というゆったりとした口調でリニスに話をしたら何やらジト目で睨みつけられた。

 

「確かにジュエルシードの件で忙しかったのはわかりますがそれを引き合いにしないで下さい」

「そうカッカするなよ。正直、友人がジュエルシードの件で出張ってきたらきたで面倒だから

正直、色々と都合がいいのは確かなんだし」

 

そう言い司は、再び天井のシミを数え直した。

リニスは、ダメだコイツという意味も含めてため息を吐いた。

こうしてその日は終えた。

因みに、リニスは中華料理を勉強してきて麻婆豆腐を振舞ったのだが

司のだけは激辛麻婆豆腐を食わされてしまった。アレェ!?

 

 

 

 

 

 

翌日。流石に土日を自宅で過ごすのはイカンと思い散歩をする事にした。

ここ最近は、変身魔法で大人姿で外出する事が多かったため久々の魔法なしでの外出だ。

 

「(何の柵もなくノンビリ歩くのもいいかもな)」

《(マスター。爺臭いですよ?)》

「(ほっとけ)」

 

そんな失礼なデバイス(アルテミス)を突っ込みつつ辺りを散策する司。

すると、あるものが目に入る。

 

「アレは、カメラか?」

 

そう言い近づいていきよく見るとそれは一眼レフのカメラだった。

 

「あ、そうだ。これやろう!」

 

思い立ったが吉日。

オススメのカメラを店員さんに教えてもらい無事に購入できた。

 

 

 

 

 

 

そんな訳で話が冒頭に戻るのであった。

 

「さて、次はどこに行こうかな?」

《マスター。二時の方向に花畑があるみたいですよ?》

「花畑か〜ってなんで知ってるの?」

《私自身も周辺の土地に興味がありましたゆえ周辺を調べてみました》

 

リニスから聞いていたけどここまで人間味が出るんだな・・・。

 

「よし、行ってみるか」

 

せっかく薦めて貰ったのに行かないのもアレなので行ってみることにした。

 

 

 

 

 

 

場所は変わって花畑。

そこは辺り一面、春に咲く花が広がっていた。

 

「うっは!こりゃすげぇ!!こんな花畑は初めてだ!!」

 

鮮やかに彩られた花畑を見た司はテンションはかなり高い。

 

「さて、何かいいのあるかな〜」

 

5月のだと藤の花が咲いていると図鑑を見たため藤の花を撮ろうと考えていた時・・・。

 

「なのは!早く来なさいよ!!」

「なのはちゃん!早く早く!」

「2人共待って〜!」

 

女の子らしき声が聞こえた方を見るとそこには3人の少女が花畑へ向かって走っていた。

 

「(アレって・・・高町!?)」

《(そのようですね。以前出会った時と魔力が完全に一致しています)》

「(て事は、あの2人は友達かな?)」

《(そのようですね)》

 

そんな様子を見守っている時、金髪の少女がこちらに気づいた。

そしてその少女がこちらに向かってきていた。

 

「アンタ、何こっち見てんのよ?」

 

いきなり喧嘩腰?で言われた。

 

「いや、3人で仲良く走っているのを見て仲良いなって思っただけだ」

「それもそうよ!何てったて私達は親友同士だから!!」

 

そんなやり取りをしていると紫色のカチューシャをしている少女と

高町がこちらにやってきた。

 

「ちょっとアリサちゃん。いきなり走らないでよ」

「ふ、二人とも待って〜・・・」

 

高町はフラフラになりながらと言うオマケ付きで・・・。

 

「・・・せめて友人の息を整えてから文句を言いに来い」

「・・・」

 

オイ、こっち見ろ。

 

「あ、あの、アリサちゃん何かしましたか?」

「いや、俺が君たちの様子の走っている様子を見ていたのが

お気に召さなかったようだから文句言いに来たみたいだ」

「アリサちゃん・・・」

 

アリサという少女を苦笑いで見る。

 

「あ、あの〜・・・」

 

すると高町は恐る恐る俺に訪ねてきた。

 

「どうした?」

「あなたって何処かであった事あります?」

 

高町は、いきなり俺の事を訪ねてきた。

恐らく大人の姿で出会っていたからその時に見たことがあったんだろうと思ったのだろう。

しかし、俺は・・・。

 

「いや、俺の記憶じゃあ君とは初対面の筈だがなんでそう思った?」

「あ、いえ、何となく見た事あるなーって思っただけで深い意味はないです!」

「アレじゃないかな?なのはちゃんの家って実家は喫茶店だからお客さんとして

すれ違っていたりとかしたんじゃないかな?」

 

なのはの記憶違いらしき事にフォローを入れる紫色の少女。

しかし司は、ある事が気になった。

 

「喫茶店?」

「はい、なのはちゃんのお家って喫茶店なんです」

「そこのシュークリームが絶品なのよ!」

 

ヘぇ〜喫茶店やってるんだ・・・。

絶対、リニスは連れていけないな・・・。

顔バレしてるし・・・。

 

 

 

 

 

 

「クシュン!」

「ハーウェイさん?どうかしました?」

「いえ!なんでもありません!」

「(なんでしょう。またツカサに激辛麻婆を食べさせなければいけない使命感が生まれました・・・)」

 

 

 

 

 

「!?」

 

思わず司は、慌てて背後を見る。

 

「どうしたの?」

「いや、なんか悪寒が・・・」

 

「「「???」」」

 

3人娘達は首を傾げるしかなかった。

 

「後、今気づいたんだが俺達、自己紹介してなくね?」

 

「「「・・・ハッ!?」」」

 

忘れてたのね・・・。

 

「まあ、思い出したから俺から言うわ俺は水無月司。ここには写真を撮りに来ていたんだ」

「じゃあ次私ね。私は、アリサ・バニングスよ!それでこっちが・・・」

「私は、月村すずかです」

「高町なのはって言います」

「よろしくな」

 

そんなこんなで話をする中でせっかくなので一緒に行動する事になった。

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、写真を撮り始めたのって最近だったんだ」

「ああ、やる事なくなったら天井のシミを数える位の事しかしなくなってな。

それでこの前商店街に行ったらカメラをってわけだ」

「良く両親許したわね」

「両親も趣味もカメラとかでの撮影でね。その影響で」

「なるほど・・・」

 

すると司は、思わず足を止めた。

 

「司?どうしたの?」

「え?あ、なんでもない!」

 

アリサは思わず首を傾げた。

 

「(なんでこんなにスムーズに自分の事を話せたんだ・・・?)」

 

思わず溢れた言葉に戸惑いを隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

そして、夕方になり彼女達と帰宅し

夕飯に用意されたのは再び激辛麻婆豆腐だった。ナンデェ!?

こうして、司の休日は過ぎていったのであった。

 

 

 

*1
その時期はジュエルシードの件があったため友人の付き合いどころではなかった




本編はいかがでしたか?
では、ヒロインに関するアンケート結果を発表します。


高町なのは 29票

フェイト・テスタロッサ 80票

八神はやて 19票


よって今作品のヒロインはフェイトに決定しました!
今後の話はフェイトと司のやり取りをしっかりできるように
物語を構成していく所存ですので今後ともよろしくお願いします。

では、誤字脱字等ございましたら連絡を下さい。
よろしくお願いします。では。




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EPISODE15 吸血鬼と新しい力

さて、日常編の第2話です。


今回は、とらハ要素?でいいのかな。それが入ります。
後ほど、タグにとらハを追加しておきます。


もしかしたら番外編でとらハOVAを書くかもしれません。


では、本編へどうぞ。


なのは、すずか、アリサの3人*1と共に休日を過ごした数日後の放課後。

リニスから夕飯の材料を買い足して欲しいという連絡を受けて商店街に向かっていた。

ついでに新たな撮影スポット探しついでに本屋に向かい観光雑誌を

買いに向かっていた。そんな中・・・。

 

「ん?」

 

不意に、見た事がある後ろ姿を見かけた。

 

「アレは・・・すずかとアリサか?」

 

せっかくなので声をかけようと思い彼女達の方へ向かっていった。

すると、妙な車が彼女達の前に止まった。

 

「何だ?」

 

車から突如、黒服の人物が2人の口元をハンカチで押さえて

2人を気絶させて車に積み込みそのまま走り去った。

 

「!?アルテミス!」

《追跡を行っています》

 

司は、慌てて2人を乗せた車を追いかけるが人の足と車の速度では

追いつく事はできずそのまま振り切られてしまった。

 

「夕方、人が集まりやすい時間に誘拐とか正気の沙汰じゃねぇぞ!?」

《マスター。車を捕捉しました。如何いたしますか?》

「アルテミスは、そのまま車の追跡を。俺はリニスに連絡して応援を頼む」

《了解しました》

「(無事でいてくれ・・・。2人共・・・!)」

 

5分後、リニスがマシンディケイダーを運転してきて司と合流後司が、魔法で大人の姿になり運転を交代した。

アルテミスのナビゲートを元に2人の車を追跡する。

この時、リニスに大型二輪の免許を取得させておいて正解だったと思った司であった。

 

 

 

 

 

 

場所は、彼女達が誘拐された監禁場所。

そこは、近いうちに取り壊し予定の廃ビルだった。

 

「しっかし、月村のお嬢さんだけでなくバニングス家のお嬢さんまで

捕まえる事が出来るなんてラッキーっすねー」

「身代金が増えるのは有難い。おい、ガキ共をしっかり見張っとけ」

「うっす」

 

そう言い、堅物の男は部屋を出た。

男が部屋を出た後、その男に近づく3つの影。

 

「まさか、すずかだけのつもりがお友達まで連れてくるとは・・・」

「あのまま残していたら警察に連絡をしていた可能性があったからな」

「なるほど。確かにそれは面倒ですね・・・。まあ、何にせよ報酬はしっかり払いましょう」

 

男がそう言うと、もう1人の男はその場を去っていった。

その場に残った男は、アリサとすずかの様子を覗き見ていた。

肝心のすずかとアリサは、気丈に振舞っているが内心では不安でいっぱいだった。

ただでさえご令嬢という事なだけあって誘拐されるとは思ってもおらず

いきなり現実にこのような状態になった時は不安にもなるだろう。

しかし、彼女達は知らなかった。

こんな理不尽な事を破壊する英雄(ヒーロー)の存在がいる事を・・・。

 

 

 

 

 

 

司とリニスは、アルテミスの追跡の元2人の監禁場所の廃ビル付近に到着した。

 

「よし、リニスはこのままこの場所で待機。逃げる敵を戦闘不能にしてくれ」

「分かりました。それと、ツカサ」

 

監禁場所の廃ビルに向かおうとした時、リニスに止められた。

 

「これを」

 

そう言い渡されたのがカメンライドのカードだった。

そのカードを確認すると今まで見た事のない仮面ライダーが描かれたカードだった。

 

「どこでこれを?」

「自宅のポストの中に。差出人は不明です・・・」

 

司は、そのカードを見るとそのままライドブッカーにしまった。

 

「使うのですか?」

「今回は人質が優先だ。使えそうだったら使うさ」

 

そして、廃ビルの方を見てそのまま向かった。

 

 

 

 

 

 

廃ビル付近に到着し潜入の機会を伺っていた時反対側に人影が見えた。

司は、気づかれないようにそっと近づく。

その人物は、すずかに似ているがその割には背丈が大人並の高さだった。

もう一人は男性で爽やか系なイケメンだったがどこかで見た事ある既視感を覚えた。

すると男性が不意にこちらを見た。司は、慌てて物陰に隠れた。

 

「恭也?どうかしたの?」

「誰かがいたような気がしたが・・・」

「見張りかしら・・・?」

「だったら襲撃を受けているはずだ。とにかく時間がない。すずか達を救出する。行くぞ、忍」

「ええ」

 

そう言い、恭也と忍という人達は廃ビルの中に入っていった。

 

「今、すずかって・・・。彼女の関係者か?」

 

そんな疑問を抱いたが急いで彼女達の救出を最優先で考えたため

司は、ディケイドに変身し廃ビルの中に潜入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恭也の活躍の元、2人は、すずか達がいるフロアにたどり着いていた。

そして、恭也は、ドアを突き破った。

辺りを見回すとそこには縄で縛られていたすずかとアリサがいた。

 

「すずか!アリサちゃん!!」

「忍さん!恭也さん!」

「待ってろ!今すぐに・・・!」

 

恭也は、何かを感じ取り慌てて距離を取る。

そこには恭也が立っていたところに斬撃らしきものが飛んできていた。

 

「いやはや、恐れ入った。ズバ抜けた反射神経だよ」

 

そう言い、影から出てきたのは1人の美男子だった。

 

「氷村さん・・・!」

「まあ、銃があれば簡単に撃退できると思っていたけどまさか

こうも簡単に期待を裏切ってくるとは・・・誠に腹立たしい!!

 

その瞳は、憎悪に包まれて恭也を見ていた。

 

「まあ、僕も寛大な人間だ。僕の駒に勝てたら彼女達を開放してあげてもいい」

 

そう言い、氷村は指をパチンと弾くと影から人が出てきたが

その手には銃や刀といった武器を手にしていた。

 

「コイツら、まさか・・・!」

「察しがいいね。そうさ!イレインさ!君達もコレは予想していなかっただろう!!」

 

苦い顔をする恭也。2人のイレインは、剣と銃を構えて攻撃態勢をとる。

 

「やれ!」

 

2人は、駆け出し恭也に攻撃を仕掛ける。

恭也は、片方の攻撃を躱し小太刀で一振りするが避けられ

追撃しようとした時もう1人のイレインによってそれを阻まれてしまう。

すると距離を置いたイレインは、何やら機械を取り出し恭也向けた。

そして、スイッチらしきものを押す。

 

「!!?何だ、コレは・・・!」

 

恭也は、思わず足を止めてしまうと同時に頭を抑えてしまった。

 

「恭也!?」

「どうだい!この高周波は人間の脳神経を一時的に麻痺させることができるんだよ!

残念ながらまだ試作品だから仕留めることはできないけど。

君程度ならコレ位でも問題ないからねぇ!!」

「(奴が妙に余裕の表情を浮かべていたのはコレがあったからか・・・!)」

 

恭也は、まさか脳神経を麻痺させる機械を用意されているとは思わず

苦虫を潰したような表情を浮かべる。

 

「何、簡単には殺さないさ。じっくり痛めつけてから殺してあげよう。

そうすればすずかも逆らえなくなるからねぇ」

「・・・外道が!」

「フンッ、やれ」

 

イレインが刀を取り出し恭也に一振りを上げて止めを刺そうとし諦めかけたその時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無数の光弾が高周波の発生装置に直撃し機械を破壊した。

 

「何だと!?」

 

恭也は、麻痺が治ると同時に止めを刺そうとしたイレインの剣を弾き飛ばし

腹部に蹴りを入れて吹き飛ばした。

そしてこの場にいる人物全員が驚きを隠せないでいた。その人物は・・・。

 

 

 

 

 

仮面ライダーディケイドだったのだ

 

「だ、誰だ!!?」

「誘拐犯を追っていたらなんか妙な事になったな・・・」

 

ディケイドは、呑気なリアクションで話しながら恭也に手を差し出す。

 

「大丈夫か?」

「あ、ああ・・・」

 

恭也は、ディケイドの手を取り立ち上がる。

 

「アンタは一体・・・」

「あの子供達が誘拐されたのを近くで見かけてね。追いかけてきたら今に至る」

 

淡白に、簡潔に話をしたためかかなり呆気にとられている恭也。

 

「納得いかないことかあると思うが、今はあの子達を助けよう」

「・・・ああ」

 

そういうと恭也は小太刀を構える。

肝心の氷村は、かなりヒステリックな表情を浮かべていた。

 

「よくも僕の邪魔を!!イレイン達よ!!奴らを殺せぇ!!

 

そう言いイレインは、攻撃を仕掛けてくる。

 

「・・・アンタ名前は?」

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えなくていい」

「なら、聞かないでおく」

 

2人のイレインの攻撃を避けて片方を投げ飛ばし片方は関節を決めて

動きを一時的に封じた。

 

「1対1になるように分断させる!それでいいな!」

「OK!」

 

恭也の提案に賛同したディケイドは、1人のイレインをそのまま下の階の方へ投げ飛ばす。

恭也は、イレインと鍔迫り合いになりそのまま別の部屋に移動してしまった。

 

 

 

 

 

 

恭也の小太刀をイレインに斬り付けるが思った以上に頑丈な為ダメージを与える事が出来ない。

 

「思ったより硬い、なら・・・!」

 

 

小太刀二刀御神流斬式 奥技之極 閃

 

 

「御神の前に立ったことを呪うがいい・・・」

 

恭也がそういうと2本の小太刀を納刀すると同時にイレインの

胴体はズルズルと落ちていきそのまま崩れた。

 

「後は、ライダーの方だが・・・大丈夫か?」

 

恭也は、心配になりディケイドの方へと足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

イレインを下のフロアに落としたディケイド。

小太刀でディケイドに攻撃を仕掛けるが場数の多さとディケイドの力によって全くもって攻撃を受けていない。

更には、カウンターアタックも仕掛けられる始末だ。

小太刀を弾くと同時に腹部に蹴りをしイレインを吹き飛ばした。

そのまま、ファイナルアタックライドカードを取り出そうとした時1枚のカードが飛び出てきた。

 

「なるほど・・・使えって訳か」

 

そう呟くと同時にイレインは、古びた机を蹴り飛ばし立ち上がった。

 

「せっかくだ。実験台になってくれ変身ッ!!

 

 

KamenRide W

 

CYCLONEJOKER

 

 

カードをベルトに装填するとディケイドライバーを中心に左右同時に別の色に変身した。

右側が緑色に左側は黒に変わり目の色が赤になり銀色のマフラーが現れた。

 

仮面ライダーW

 

自分達が愛した街を守る為に戦った仮面ライダーだ。

 

「さあ、お前の罪を数えろ!」

 

イレインに対してそれを言うが特に反応する訳もなくそのまま

攻撃を仕掛けてくるがWの軽やかな動きで簡単に去なし回転蹴りを食らわせる。

更にそのままジャンプをし強力な飛び蹴りをしイレインを吹き飛ばした。

するとイレインは、懐から拳銃を二丁取り出しそのままディケイドWに向けて発砲する。

ディケイドWは近くの机まで走り机の影に隠れた。そしてベルトにカードを装填する。

 

 

FormRide W HEAT METAL

 

HEAT METAL

 

ディケイドWの色が赤と銀色のヒートメタルに変身しメタルサイドの背部に

装着されるメタルシャフトを取り出す。

イレインの銃撃をメタルシャフトで全てを弾き一気に距離を詰めて

メタルシャフトに炎を纏わせてイレイン諸共吹き飛ばした。

壁に激突したイレインは機能を停止しそのまま倒れた。

 

「まずは、戦闘員を撃破かな?」

 

カタカタとこちらに来る足音が聞こえてきた。

ディケイドWは、足音の方を見ると恭也が上から降りてきたのだ。

 

「ライダー・・・なのか?」

「あってるぞ。後は人質を助ければ万事解決だ」

「ああ、急いで上に戻らないと」

「なら、俺の力を使おう」

「お前の力?」

 

ディケイドWは、ベルトにカードを装填した。

 

 

FormRide W LUNATRIGGER

 

LUNATRIGGER

 

 

ディケイドWはルナトリガーにフォームチェンジした。

 

「・・・驚いた。姿だけでなく色まで変えられるのか」

「捕まれ」

 

ディケイドWに捕まるよう催促されディケイドWに捕まる恭也。

ディケイドWは、捕まったことを確認しルナサイドの腕を天井の瓦礫の部分に伸ばし

そのまますずか達のいるフロアに向かった。

 

 

 

 

 

 

「・・・恭也」

「随分と入れ込んでいるね、忍。醜い化け物なのに」

「・・・黙りなさい!」

「まあ、イレギュラーはあったけど最高傑作のイレインだ。どうせもうやられている」

 

 

 

 

 

 

「そのイレギュラーがお前の目の前に現れたらどうする?」

 

 

「「「「!?」」」」

 

 

氷村、アリサ、すずか、忍の4人が驚きの表情を浮かべる。

すると瓦礫のところから黄色い腕が現れ別の瓦礫に巻きついたことを確認したら

そのままディケイドWと恭也が這い上がってきたのだ。

 

「恭也!」

「な、何故だ!?最高傑作のイレインをこうも簡単に撃破しただと!?」

「アレが最高傑作?笑わせるな。あの程度で最高傑作とは随分と陳腐な頭だな」

貴様ァ!!

「きゃあ!」

 

すると氷村は、アリサを忍の方へ投げ飛ばしすずかを自分の方へと寄せた。

 

「アリサちゃん!」

「氷村!お前!!」

「近づくな!どうせ化け物だから怪我しても問題ないんだよ!!」

 

氷村は、ヒステリックに声を上げながらすずかの頭に銃を突きつけた。

 

「化け物?どいうことよ!!」

 

その言葉に反応したのはアリサだった。

 

「こいつはな、()()()()っていう吸血鬼なんだよ!人間の血を吸う化け物なんだよ!!」

 

その言葉を聞いて驚きの表情を浮かべるアリサ。

そして、隠していたことをばれてしまったすずかは絶望の表情を浮かべ涙を浮かべていた。

沈黙が訪れる中その沈黙を破った奴がいた。

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()何を騒いでいる」

 

「「「「「「はっ?」」」」」」

 

ディケイドだった。ディケイドは氷村に対してコイツ何言ってんだ?

という風に受け止めてしまった。

むしろここにいる全員がお前何言ってんだという表情を浮かべている。

 

「タダでさえ犯罪を犯しているこの状況でお前の言葉を信用するなんてまず不可能だ。

そもそも俺が腕を伸ばしている時点で人間じゃないことくらいわかるだろ」

「だ、だが!」

「そもそも、そこの女の子はそんなことで友達じゃないって言うようには見えないが」

「そうよ!すずかは大切な親友よ!!吸血鬼だなんて関係ないわ!!」

「アリサちゃん・・・」

 

アリサの言葉に感極まり涙を浮かべるすずかであった。

 

「だそうだ。というわけでその子を返してもらう」

 

ディケイドはトリガーサイドの左胸部であるトリガーラングに装着されている

トリガーマグナムを氷村に向ける。

 

「お、おい!これが見えないのか!?」

 

ディケイドWは、すずかを見つめていた。

すずかは、それに気づいた。

 

「見ず知らずの奴に君の命、預けていいか?」

 

すずかは、涙を浮かべながら頷いた。

 

「・・・ありがとう」

 

そう一言お礼を言うとディケイドWはトリガーマグナムを氷村に向けた。

 

「な、何をしている?!これが、これが見えないのか!?」

「見えてるさ。ああ、そういや誰かが言ってたな。撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだと」

 

そういうとディケイドWは引き金を引いた。

トリガーマグナムから発砲された銃弾はすずか共々直撃するかに思われ

アリサ、思わず目を瞑る。

 

 

 

 

 

 

「ギャアアアアア!!」

 

悲鳴上げたのはすずかではなく氷村だった。

人質のすずかは何がどうなっているかよくわからないでいた。

 

「お兄さん!今だ!!」

 

ディケイドWは、右腕を伸ばしすずかの胴体を体に巻きつけて自身の所に引き寄せる。

そして、絶好の瞬間が訪れたこの機会を逃すまいと恭也は、氷村の背後を取り峰打ちで

氷村の意識を刈り取った。

 

 

 

 

 

 

数日後。司は、アリサとすずかの誘拐事件の新聞記事で読んでいた。

あの後、月村忍が警察に通報しすずかとアリサの2人は無事に保護された。

氷村が雇った犯罪グループも無事に全員確保ができ黒幕本人も牢屋の中に入ることになった。

更に、氷村が用意したイレインの製作研究所に違法取引や軍事転用の証拠が見つかったため

芋蔓で悪事が露見した。この時、ディケイドの姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

「すずか!」

「お姉ちゃん!!」

 

不安のあまりすずかは涙を流していた。

よほど怖かったのだろう。ここまで気丈に振る舞った。

ディケイドは、何も言わずにその場を去ろうとした時・・・。

 

「待て」

 

声が聞こえると恭也がいた。

 

「ありがとう。俺1人だけだとすずかちゃん達を助ける事が出来なかった」

「俺は、目の前で助けを求める人に手を伸ばした。それだけだ」

「それでも、礼は言わせてくれ」

「・・・なら、ありがたく受け取っておく」

 

すると恭也は、ディケイドにある事を聞く。

 

「ところでさっき撃った銃弾は何だ?曲がったように見えたが」

「さっき黄色と青の姿になっていただろ。

あの姿でいると銃弾を曲げる事が出来るんだ。勿論、死なないように威力は抑えている」

「・・・アンタには、毎度驚かされる」

 

そんなやり取りをしている中・・・。

 

「あ、あの!!」

 

すずかが2人の話の中に入ってきた。

 

「なんだ?」

「あの、怖くないんですか?私、吸血鬼ですし・・・」

「安心しろ。怖くないし()()()の吸血鬼は寧ろ驚きはしない。

それに、もっとヤバい奴もいるし」

 

 

「「えっ?」」

 

 

この言葉に忍も反応した。

 

「俺が見てきたヤバい奴だと右腕が浮遊している怪物がいたり

左腕に人形乗せて歩いてその人形が離れるとヒステリックにナイヨ!とか言い出すし

自分のことを神だー!っていう奴いるし

家族を研究材料としか思っていないヤバいマッドサイエンティストもいるし

まあ、これ以上は、キリがないからもうあげないけど」

 

「「「(た、確かにヤベー奴らばっかり!!ていうかまだいるの(か)!?)」」」

 

心の声でそう重なった。

 

「けどさ、自分が吸血鬼だって事で苦悩するのは人間だっていう証拠じゃないか?」

「・・・あっ」

「誰だって立ち止まるし悩む。けどさ、その悩みを受け入れてくれる人がいるだろ」

 

ディケイドの目線は、アリサの方へ向かれてすずかはアリサに向き

アリサはディケイドの話に対してうんと頷く。

 

「本当に大切な人が出来たらこの悩みを打ち上げるといい。君の良き理解者が見つかる事を祈ろう」

 

そういうと今度こそ離れ用とした時にディケイドがふと立ち止まり忍の方を見る。

 

「ああそれと、正体を探るのはやめてくれ。恩を仇で返したくはないだろ?」

「本当は貴方を連れて行きたい所だけど、一応、妹と恭也を助けてくれたから

それに免じてそうさせて貰うわ」

 

ディケイドは、言質を取った事を確認し今度こそその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

「リニス。どうだった?」

「はい、問題はなかったです」

 

猫の姿ですずか達の様子を見るように頼まれていたリニスの話曰く

元気に学校へ向かっていく姿を見かけたそうだ。

 

「なら、問題はないな」

「えぇ。では、夕食の準備を始めます」

 

そう言いリニスは、キッチンへと向かった。

司は、安心の表情を浮かべ夕飯になるまでカメラを弄っていた。

 

 

 

*1
本人たちの希望で名前呼びをしている




いかがでしたか?

とらハの内容はネットでのネタバレを見た程度なので
ちゃんとした内容はよく知らないのでご了承ください。

一応、リリカルなのはがとらハの番外ストーリーだという事は
知っているという事を明記しておきます。

仮に、エピソードを書くとしたらOVAの内容となります。
そこはご了承ください。

それと、A'sについて本編に対してアンケートを取ります。
よろしければ投稿お願いします。


長くなってしまいましたが誤字脱字等ございましたらご連絡ください。
よろしくお願い申し上げます。




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第2章 A's編
EPISODE16 新たな幕開け


こちらの投稿が久しぶりに成ってしまいました。


今回からA's編に突入していきます。


とある日の夕方。

この日は、司とリニスの2人で一緒に夕飯の買い出しに出かけていた。

 

「さて、今日の夕飯は何にするかね」

「昨日は魚を食べたのでお肉にしましょうか」

「確か、今日は特売だったよな。どう作る?」

「生姜焼きにしましょうか。野菜と一緒に炒めてもいいですが違うものも良いでしょうし」

「だな」

 

そう言い、特売品の肉はリニスに任せ司は調味料を探しに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって調味料コーナー。

司は、リニスのメモを見て足りない調味料を探していた。

そんな時だった。

 

「うーん!」

「何だ?」

 

誰かが背伸びをする声が聞こえた為声の主を探す。

声の主を見ると車椅子に乗った少女が一段高めの調味料を取ろうとしていた。

 

「後、もうちょい・・・!」

 

もう一息というところであと一歩届かない少女。

流石に見過ごせないと思い司は彼女の元に向かう。

 

「どれを取ればいい?」

「えっ?」

 

少女は、急に声をかけられて反射的に聞き直してしまった。

 

「えっと・・・」

「調味料、どれがいるんだ?大変そうだったから手伝わせてもらうぞ」

「あ、いえ!流石にお手をかけるわけにはいきませんよ」

「気にするな。それで、どの調味料を探している?」

「・・・じゃあ、お言葉に甘えて」

 

多少、ゴリ押しだったのは仕方がないと思いつつ

少女の頼みに答え取ってほしい調味料を取っていく。

 

 

 

 

 

 

その後、少女の頼みごとを聴き終えると同時にリニスと合流し事の流れを説明。

車椅子だと色々不憫だろうと思い自宅まで送っていく事になった。

 

「最後までありがとうございます。買い物まで一緒にしてくれて」

「困った時にはお互いさまですから」

「そういう事だ。頼れる時に頼っておかないと損するだけだぞ」

「それもそうやね〜。あ、家はここです」

 

そういい彼女に家の前に到着した。

 

「はやてちゃん」

 

声が聞こえた方を見るとそこには金髪のショートカットの女性がいた。

 

「シャマルおかえり〜。早かったな。遅くなるって言うとったのに」

「思ったより早く終わって・・・。それで、そちらの方は?」

 

司は、ある事に気づいた。

 

「はやてという名の少女よ。俺逹自己紹介してないぞ」

「あぁっ!」

 

はやてという名の少女は、そうだったという表情を浮かべた。

 

「はやてちゃん・・・」

 

こればかりは、金髪のショートカットの女性も苦笑いを浮かべざるをえなかった。

 

「んじゃ俺から、水無月司。趣味は、カメラでの撮影」

「リニス・ハーウェイと言います」

「私は、八神はやていいます。よろしゅうな」

「シャマルです。よろしくお願いします」

 

すると司は、はやての言葉遣いに引っかかりを覚える。

 

「八神って関西の人?」

「はやてでええで。それとさっきの質問は正解や。それがどうかしたんか?」

「いや、関西人に初めて会ったからちょっと新鮮な感じでね」

「やっぱあまりコッチにはおらんのかね?」

「俺んとこの学校でもいなかったな」

 

そんな地方談義をしている司とはやての会話についていけないシャマルとリニスであった。

 

「あ、はやてちゃん。そろそろご飯の準備をしないと」

「せやった。すっかり話し込んでしもた。お二人も夕飯どうです?」

「せっかくの誘いだがまたの機会にさせて貰う」

「そうですね。買い込んだ材料もありますし連絡先を教えておきますので

また連絡をください」

 

そう言い、司の自宅の電話番号を教えその日は解散となった。

リニスと司が自宅に帰る途中、司は、リニスに話を振った。

 

「リニス。気づいたか?」

「はい。彼女の家の中から3つとシャマルという方から魔力を感じました」

 

司は、腕を組み考える。

 

《マスター》

「どうした?アルテミス」

《先程の少女、はやて様にリンカーコアの存在を確認しました》

「「えっ!?」」

 

まさかの衝撃の事実ゥ!?つか、なんでわかるの!?

 

《リンカーコアは、大気中の魔力素を吸収して、体内に魔力を取り込む魔法機関。

魔力素の流れを知ることができるのであれば周辺にリンカーコアがあるかないかなど

簡単に知ることができます》

 

司とリニスは、唖然とした表情を浮かべていた。

 

《それと、はやて様と一緒にいた女性・・・》

「シャマルさんだっけ?その人がどうしたんだ?」

《あの方は普通の人間ではない可能性があります》

「・・・その根拠は?」

《体の構造に妙な点が見られました》

「妙な点?」

《はい。まるで体そのものが魔力でできているような感じでした》

「魔力そのものね・・・」

 

アルテミスの言葉に考え込む司。

 

「とにかく様子を見よう。下手に刺激して周辺に被害が起きると問題がある。

それに、もうすぐフェイト達がコッチにくるからな」

「はい」

《了解しました》

 

彼女達の行動に警戒しつつ帰宅するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。司は、突如何かを感じ取った。

 

「!?」

「ツカサ!」

 

かなり焦った様子で部屋に入ってきたリニス。

 

「感じたか?」

「はい・・・」

「アルテミス」

《結界魔法を確認しました。同時に2つの魔力を確認。

1つは、はやて様の自宅から発生していた魔力と同一のものと確認。

もう1つは、なのは様のものと確認しました》

「何!?」

 

なのはだって!?一体どうして!

 

「とにかく行こう!何かわかるかもしれない」

 

司とリニスは、マシンディケイダーに乗りなのはの元に向かう。

 

 

 

 

 

場所は変わり、とある街中のビルが並んである場所。

そこでは、なのはと対峙している赤色のバリアジャケットを着ている少女がいた。

戦況は、赤色の少女が優勢だ。

見たことのない術式での戦闘が故になのはのプロテクションを簡単に砕いてしまったのだ。

更にバリアジャケットの上着も破りレイジングハートもかなりのダメージを負っている。

 

《マスター、結界内に何者かが転移してきます》

「何!?」

 

新手か!?

そんな事を考えていた時、金色の閃光が赤色の魔導師の横を通り過ぎた。

 

「アレは・・・。フェイト!」

「良かった・・・。裁判は無事に終わったみたいだな」

 

安心した表情を浮かべる俺達。

そして、赤色の魔導師とフェイトが戦闘を開始した。

 

「リニスはなのはを頼む。俺はフェイトを手伝う」

「分かりました。フェイトをお願いします」

 

リニスは、そう言いなのはの元に向かう。

そして司は、空を見上げる。

 

「空中戦になりそうだな・・・。コイツで行こう変身!!」

 

KamenRide Blade

 

Turn Up

 

カードを装填後、ベルトからオリハルコンエレメントが現れ司はそれに飛び込み

仮面ライダーブレイドに変身した。

 

 

FormRide Blade Jack

 

Fusion Jack

 

 

カードの装填後、ディケイドブレイドの顔と胸部の装甲が金色のディアマンテゴールドへと強化し

背部からオリハルコンウイングが展開された。

ディケイドブレイドはオリハルコンウイングを展開しフェイトの救援に向かうのであった。

思わぬ形で再開する羽目になってしまった少女達(なのはとフェイト)破壊者()

今、新たな戦いの幕が開かれた。

 

 

 




今回はここまでとなります。
それと、アンケートのご協力ありがとうございます。

お任せしますという案が多数だったのでリーゼロッテ姉妹は登場させる
方針とさせていただきます。

誤字脱字ござましたら連絡下さい。


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EPISODE17 不本意な再会

はい。A's第2話です。
平成2期はもう少ししたら出てきますのでお待ちください。
後、A'sの見直しをしているのですが相変わらずなのはの砲撃は凄いですね。
魔砲少女と言われるだけありますね。

では、本編です。どうぞ。


なのはを突如襲撃した紅色の魔導師と戦闘をしているフェイト。

ディケイドブレイドは、2人の戦闘の様子を遠くで見ていた。

 

「あのデバイス・・・。何か妙だな」

《マスター。この魔法はなのな様とフェイト様が使っている魔法が全く異なっています》

「ということは、ミッドチルダ式じゃない?(一体、何処の世界の・・・。!?)新手!?」

 

アルフが拘束魔法で紅色の魔導師の動きを止めた時

突如、フェイトの懐に紫色の剣士が現れた。

さらに、アルフの隙を狙って筋骨隆々とした青年がアルフを吹き飛ばし紫色の剣士が

フェイトとアルフが仕掛けたバインドを解く。

 

「レヴァンティン。カートリッジロード」

 

剣型のデバイスらしきものから音声が出ると同時に何かが飛び出し

紫色の剣士の剣が炎を纏った。

 

「マズイ!」

 

ディケイドブレイドは、慌ててフェイトの方へ向かった。

 

 

 

 

 

 

フェイトが紫色の剣士と戦闘中炎を纏った剣に驚いてしまった。

 

「紫電一閃!!」

 

炎を纏った剣を振り下ろそうとしフェイトは慌てて防御を取る。

そんな時、突如雷が発生した。

 

「「「!?」」」

 

その場にいた全員が驚きの表情を浮かべた。

そして空に発生した雷が敵魔導師に目掛けて放たれた。

 

「落雷!?シグナム!!」

「回避に専念しろ!!」

 

突如発生した落雷を交わしているが所々に攻撃が当たりダメージを負ってしまった。

 

「ヴィータ。無事か?」

「ああ。しっかし、何で雷が・・・」

「あの魔導師という訳ではないみたいだが・・・」

「2人共避けろ!」

 

「「!??」」

 

2人の女魔導師は突如来た何かの攻撃を慌てて防いだ。

その傷跡を見ると剣で切られた様に見えた。

そして周辺を見るとそこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーブレイド(ディケイド)だった。

 

「新手か・・・」

「ディケイド!?」

 

アルフもフェイトの所に近づくとディケイドの方を見た。

 

「アンタも来てたのか!?」

「結界が張られていたからな。いざ来てみればこういう訳だ」

 

ディケイドブレイドは、敵の方を見る。

 

「何者だ?少なからず敵という認識をしているが」

「その認識で構わない」

 

すると紫色の魔導師は剣を構える。

 

「(ヴィータ。少女の方は任せられるか?)」

「(いいけど、気をつけろよ。そいつかなり出来るぞ・・・)」

「(それでも我らのやる事は変わりはない)」

「(分かった。んじゃ、アタシはあの金色の奴を・・・)」

 

念話で簡単な作戦を立てると2人に攻撃を仕掛けた。

そしてディケイドブレイドと紫色の剣士の鍔迫り合いになった。

 

「お前は何者だ。一体何故、なのはを狙った!!」

「答える義理はない!!」

 

その後、高速で切りあいをし始まるそして互いに距離を取る。

 

「魔導師にしてはいい腕をしているな」

「(コイツ、俺を魔導師と勘違いしているのか。だったら目的を探るのには好都合だ)」

「だが、一騎打ちでベルカの騎士に立ち向かうなど、恐れるに足りぬ!!」

 

すると彼女はもう一度、剣から何かを弾き出し剣を炎で纏いこちらに攻撃してきた。

それを交わすディケイドブレイド。

 

「(どうする。下手なフォームチェンジをすれば奴の目的を探れなくなる。

ライドブッカーだと限界が・・・。ん?待てよ。オリジナルなら行けるかも!!)」

 

そしてディケイドブレイドは、ライドブッカーをしまいブレイラウザーを取り出した。

 

「剣を変えたか。だが、それで勝てるほど私は甘くないぞ!!」

 

再び高速で攻撃に入り斬り合いをする。

しかし、ここでは大きな違いが現れた。それは剣だ。

今ディケイドブレイドが使用している剣は、オリジナルの仮面ライダーブレイドが実際に使用している剣だ。

そしてその能力は、彼らが実際に戦闘で使用するラウズカードで発揮される。

ディケイドのままだとディケイド専用のカードでないと能力を発動できない。

しかし、オリジナルのブレイラウザーにブレイドの能力を全て写す事ができるとしたら・・・。

ディケイドブレイドは、ブレイラウザーからラウズカードを取り出しカードを読み取る。

 

 

スラッシュ

 

 

紫色の剣士は、炎を纏いながら攻撃を仕掛けてきたがディケイドブレイドはそのまま剣を振った。

 

 

ガキイィィィィーーーーン!!!

 

 

「(攻めきれない!!)」

 

そのまま力くらべとなりそのまま紫色の剣士を吹き飛ばした。

そして、そのままビルに激突した。

 

「よし。(とりあえず効いているみたいだが向こうはかなりの手練。こちらも油断はできない)」

 

煙が漂うビルから紫色の剣士が飛び出てきた。

 

「貴様、かなりやるな」

「そりゃどうも」

「それとお前・・・。

 

 

 

 

 

 

魔導師か?」

「・・・」

 

ディケイドブレイドは、内心焦った。

 

「(バレた!?向こうが俺を魔導師と勘違いしたからこのまま勘違いのままでいけると思ったが甘かったか!?)」

「貴様の剣の太刀筋と能力は馬鹿にはできない。しかし、何故魔力を感じない。あるのなら何故発動しない。我らを愚弄するか?」

 

その瞳に、怒りの表情を見えた。この人は、何か違う。剣士である事に誇りを持っている。

その意思の強さに感銘を受けたディケイドブレイドは流石に話したほうがいいと感じた。

 

「1つ言っとくが愚弄するつもりはない。何故魔力が感じないという話だが理由は簡単だ。

 

 

 

 

 

 

俺はそもそも魔導師じゃない。そっちが勝手に勘違いしただけだ」

 

そう言うと静寂が包まれる。

話を念話経由で見ていた少女と青年はというと・・・。

 

「アイツ、魔導師じゃねぇのかよ!?」

「まさか、ハズレを引くとはな・・・」

 

そして紫色の剣士はというと・・・。

 

「そうか。それは済まなかった。私は、ベルカの騎士ヴォルゲンリッターの将・シグナム

お前、名はなんという」

「・・・仮面ライダーブレイド」

「ブレイド。こんな出会いでなければお前とは心踊る戦いができたかもしれないな」

 

ディケイドブレイドは、気づいた。

その瞳の多くにある寂しさに満ちた瞳が・・・。

 

「お前、いったい何を抱えている・・・!」

「・・・我らは、止まる事は出来ない!!」

 

そう言いながらシグナムは攻撃を仕掛けてきた。

 

「お前の目的を聞き出す!必ず!!」

 

 

 

 

 

 

場所は変わりとあるビルの屋上。

そこには、ユーノの術でなのはの傷を癒していた。

 

「フェイトちゃん、仮面ライダーさん・・・」

「あの子なら大丈夫ですよ」

 

そういい声が聞こえたほうを見ると山猫がこちらに来ていた。

 

「猫?」

 

ユーノが声をかけると山猫が光りだしリニスがいつもの人の姿になった。

 

「「リニスさん!?」」

 

「お久しぶりです。なのはさん。ユーノさん」

「貴方も来ていたんですね・・・」

「結界を感じ取ったので何かあるのではと思ったのですが来て正解でしたね」

 

そして、リニスは現時点での状況を説明した。

 

「この術式は、内部から破壊するか術者が直接解除しないといけない物となっています」

「それ程硬い結界が・・・」

「相手は相当の手練です。この術を直接破壊するにはなのはさんのブレイカー級が一番理想ですが・・・」

「まだなのはのダメージが抜けきっていませんね」

「ですので、私が術を解けるか解析します」

 

そしてリニスは、術の解析を始めた。

するとレイジング・ハートがなのはに呼びかけた。

 

《マスター。スターライト・ブレイカーを撃ってください》

「レイジングハート!?」

 

「「!?」」

 

《この状況を打破するにはリニス様が言った通りブレイカーが理想です》

「ですが!」

「ダメだよ!そんな事したらレイジングハートが壊れちゃうよ!」

「なのはさんの言う通りです。その損傷では・・・」

《私を信じてください》

 

レイジングハートの強い意思になのは達は黙り込んでしまった。

 

「・・・分かった」

「・・・では、ユーノさん。ここをお願いします。この事をライダーに伝えます」

「分かりました」

 

そういいリニスは、ディケイドに念話でこの事を伝える。

 

 

 

 

 

 

この話を聞いたディケイドブレイドは悪態をつけた。

 

「(ダメージも少なくないのに何やってやがる・・・!)」

 

ひとまず了解したということを伝えた。

そして、時間稼ぎに入ってある程度時間が経った時だった。

 

「(なのはさん!!)」

 

ディケイドブレイドがリニスの叫び声を聞いた時に彼女のほうを見た。

その光景に思わず目を見開いた・・・。

 

 

 

 

 

 

なのはの胸から手が出てきていのだ。同時にリンカーコアを蒐集し始めた。

しかし、それでもなのはは踏ん張り・・・。

 

 

「スターライト・ブレイカー!」

 

 

放たれたブレイカーは、そのまま結界を砕いた。

 

「(結界が破壊された。撤退するぞ)」

 

シグナムの指示により全員が撤退を始めた。ディケイドブレイドは、直ぐに3つの缶を取り出し開けた。

すると形を変形しタカ、タコ、クジャクのような形をした物に変形した。

 

「奴らを追ってくれ」

 

それにうなづくとそれぞれ散策を開始した。

 

「尻尾だけでも掴んでやる」

 

ディケイドブレイドは、オリハルコンウイングを展開しその場を離れた。

 

「(リニス、俺は奴を追う。なのはを頼んだ。それとフェイトにゴメンって伝えてくれ)」

 

そういい念話でリニスに伝えるとその場を離れた。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


この物語の最後の終わりを書いて思ったんですが
司のプロフィールに暗躍が得意みたいな事書いたほうがいいかな?
どうやっても別行動してしまいますからねw。

誤字脱字等ありましたら連絡ください。

では、次回。


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EPISODE18 テスタロッサ一家、地球へいらっしゃ〜い

という訳で閑話?回の日常編です。


では、どうぞ。


ヴォルゲンリッター、シグナムと戦闘を行った司は少しでも情報を手にいれる為

追跡を行っていたが途中で見失ってしまった。

 

「逃したか・・・」

 

すると機械の体をしたタカがこちらに来た。

 

「見つけたのか!?」

 

司の問いに頷くと変身を解きマシンディケイダーを呼び出しタカについていく。

 

「(あるはずだ・・・。奴の目的が、なぜあの様な事をする理由が)

アルテミス。ナビゲートを頼む」

《了解》

 

そう思いつつバイクを走らせる司であった。

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、時空管理局本局。そこで、なのはとフェイトは治療を行っていた。

診断の結果、怪我は大した事はないので直ぐにでも動けるとのこと。

何とも理想的な再会ではないため2人は少し重い空気だったがそれでも再会は嬉しくお互いに喜び合った。

その後フェイトと共に、レイジングハートとバルディッシュの様子を見に行った。

 

「なのは!」

「アルフさん」

 

それぞれの再会を噛み締めている中モニターでデバイスの様子を見ているリニス。

リニスは、一度作業を止めてなのはの方を見る。

 

「なのはさん」

「リニスさん」

「大変な再会になってしまいましたね」

 

苦笑いを浮かべるリニスとなのは。

 

「なのはさん」

「なのはちゃん!久しぶりだね!!」

「プレシアさん!アリシアちゃん!!」

 

彼女たちの再会に思わず笑みがこぼれるなのは達。

 

「それにしても、2人をここまでやるとはね・・・」

 

プレシアが神妙な顔でレイジングハートとバルディッシュを見つめる。

そんな中フェイトがバルディッシュの方へ近づく。

 

「バルディッシュ・・・」

 

フェイトがバルディッシュを見つめる中、アルフが話を切り出す。

 

「そういえば、奴らの術式。何か変じゃなかった?」

「アレは、ベルカ式の術ですね」

「ベルカ式?」

「対人戦闘を前提とした瞬発力に重点を置いていて、射程や範囲などはある程度度外視されている」

「そして、瞬間的に出力を向上させる為に開発されたシステムがカートリッジシステムだ」

「あの弾丸だね・・・」

 

するとプレシアは、ある事に気づいた。

 

「そういえば、彼、ライダーはどうしたの?」

「彼なら襲ってきた魔導師を追跡していますよ」

「・・・彼の行動力は凄まじいな」

 

「「「うんうん」」」

 

何とも知らぬ間に弄られるライダー基、司であった。

 

 

 

 

 

 

場所は、八神家。ヴォルゲンリッターはこの家に住んでいる。

狼の姿をしている守護獣ザフィーラとディケイドと戦闘を行ったシグナムが

2人に悟られぬ様、話をしていた。

 

「先の戦闘か?」

「ああ」

 

服をめくるとそこには切られた跡があった。

 

「お前の鎧を突き破ったのか?」

「例の青い剣士、ブレイドと言っていた。もしかしたら、まだ手札を残しているかもしれない」

「確かに奴の戦い方は剣一筋という訳だはないみたいだ」

「後に皆にも話すが、ザフィーラも念の為用心しておけ」

「心得た」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、八神家の外。

1キロ以上離れているエリアで司は、バッタカンドロイドで彼女たちの様子を見ていた。

 

「やはり、はやての自宅に・・・ヤツらの関係性は一体・・・」

《マスター。いかがいたします?》

「少し様子を見よう。下手にはやてを巻き込めない。それに・・・」

 

司は、周辺を見渡す。

 

「何か別の悪意がうごめいている様に見えるんだ・・・。

(もしかしたらそっちを優先して排除しないといけないかもしれない・・・)」

 

そしてバイクを吹かして帰宅した。

 

 

 

 

 

翌日。

 

「フェイトが引っ越し!?」

 

昨日の出来事の話を一通り聞いたのだがまさかの出来事に司は驚きを隠せないでいた。

デバイスの損傷は管理局に任せればいいだろうという話になった。

 

「えぇ。なのはさんの家の近くになりますね」

「左様ですかい・・・。しかしマズイな・・・」

「どうかしました?」

 

司は、神妙な顔立ちで考える。

 

「なのはは変身魔法の大人の姿で一度会っているから変に騒ぎ出すと面倒な気が・・・」

「でしたら、思い切って本来の姿で会ってみては?」

「いや・・・あ、そうだ」

 

すると司はある事を思いついた。

 

 

 

 

 

 

「という訳で、とりあえず挨拶だけでもって訳だ」

「貴方も苦労しているのね・・・」

 

今現在、司は大人の姿でプレシアにあっている。

フェイト達がこちらに来るとリニスから話していたので

彼女達が混乱するとマズイので日にちを分けてこようと考えたのだ。

フェイトは現在、まだ本局で今後の方針の話をしていた。

翌日に改めてこちらに来るそうだ。

 

「それで、娘さん基、姉妹達の方は?」

「えぇ、お陰様で。もうすっかり元気よ」

「ママ?」

 

そう言いながら部屋から出てきたのはアリシアだった。

 

「アリシアちゃんだね?」

「お兄さん誰?」

「俺は門矢 士。仮面ライダーって言った方がいいかな」

「ママ達を助けてくれた人!?」

「まあ、そうなるかな」

 

そう言うとアリシアは笑顔になった。

 

「ありがとう!助けてくれて」

 

この笑顔を守れただけよしとするかと思う司であった。

そんな雑談をしている中、アリシアは疲れて眠ってしまった。

一度、プレシアが部屋で眠らせている。

 

「さて、本題に入ろうか」

 

司がそう言うと神妙な表情を浮かべるプレシア。

 

「えぇ、貴方もリニスで話を聞いていると思うけど・・・」

「エラー解決の為CVK-792を含むシステムを組み込んでください・・・。このシステムは」

「えぇ、カートリッジシステムよ・・・」

 

この話を聞いた時、思わず瞳が鋭くなる。

 

「奴らに対抗するには同じ力でないといけないか・・・」

「けれど、ベルカ式の使い手はあまりいないの。それでこのシステムの安全性は確立されてないの」

「そう言う意味では諸刃の剣だな・・・。どう考える?科学者の目線で見れば」

「使ってくれればデータが取れて安全性を確立させる事が近くなる。けど・・・」

「親の立場からすると使ってほしくないのが本音か・・・」

 

力なく頷くプレシア。

 

「あの子が目を覚まさなかった時、心が引き裂かれそうだった」

「同じ光景を見たくないのは誰だってそうさ」

「・・・フェイトをお願い」

「・・・善処しよう」

 

その後、一通り話をしたらその日は帰宅した。

 

 

 

 

 

 

その翌日。

 

「まっさか、俺が引っ張り出されるとは・・・」

「せっかく誘ったのに文句言わないの!」

「なのはちゃんも会いたがっていたからいいじゃない」

 

その日は、部屋で情報を整理しようかと考えていた時アリサに問答無用で引っ張り出されてしまったのだ。

ついでにここ最近会ってくれなかった事に文句いうアリサのワガママに付き合う事になったのだ。

 

「(色々と解せぬ)」

《(諦めてください。マスター)》

「(お前は他人事みたいに・・・)」

《(他人事ですから)》

 

がくりとうなだれる司。

そしてほどなくして彼女達が拠点になるマンションへと到着した。

 

 

 

 

 

 

「と言う訳で、水無月司だ。よろしく頼む」

「あ、フェイト・テスタロッサです。よろしく」

 

何やら緊張した様子でこちらを見ていた。

因みに、プレシアはアリシアの面倒を見るということで挨拶にはいけないとのことだそうだ。

リハビリは、まだ続くと話していた。

 

「(俺、なんかしたか?)」

《(さあ?何故、フェイト様は、頬を赤くしているのでしょう?)》

 

そう、フェイトとこの姿で会うのは初めてなのだ。

その筈なのに何故か頬を赤くしているのだ。

そんな時、アリサが近づき他のみんなが聞こえない程度で話をする。

 

「ねぇ、フェイト。アンタもしかして一目惚れした?」

「ふぇ・・・!?そ、そんな事・・・///」ゴニョゴニョ

 

アリサは、面白い獲物ができたという目をしていた。

そう、何故か知らないが一目惚れしたのだ。どういう訳かは分からないが・・・。

そして翠屋でお茶をしていた時、フェイトに一人の男性が荷物を持ってやってきた。

中身を開けてみるとそこには聖祥大附属小学校の制服が入ってあった。

ちなみに、司は別の小学校だと話をしたらガッカリしていた。

そのせいでみんなの視線が辛いものになった。解せぬ・・・。

 

 

 




アリシアとプレシアさんは非戦闘員ということもあるので
出番がかなり少なくなるのでご了承ください。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE19 地球(ほし)の本棚

さて、今回はタイトル通りのことをやります。


では、どうぞ。


フェイトが地球に来て数日。

なのはから聞いた話だとかなりフェイトの転校初日はガチガチに学校に来たそうだ。

今まで楽しい事を知らないで過ごしてきたから是非とも楽しんでほしいと司は願った。

そしてフェイトが転校してくる日の朝。

 

「リニス。今日、学校を休んでミッドに行く」

「・・・は?」

 

いきなり何を言い出すんだという表情をするリニス。

 

「何故いきなり?」

地球(ほし)の本棚をミッドチルダにアクセスできるか試してみようと思う」

「地球の本棚?」

 

地球(ほし)の本棚

仮面ライダーWの変身者の一人、フィリップが使用する事ができる特殊能力である。

これさえあればどんな事でもキーワードさえあれば情報収集が可能である。

 

「しかし何故?それなら休日でも良いのですが・・・」

「敵がリンカーコアを狙っている以上、早めに対処法を確立しないと被害がさらに悪化する」

 

だからってと反論しようとしたが・・・。

 

「それに、なのはの魔力を蒐集したあの魔導書、何か嫌な感じがする・・・」

 

司の嫌な感はよく当たる。

司がこのような事を言うという事は余程の事だろうと感じた。

 

「分かりました。今、現段階で知り得ている情報をお伝えします」

「あぁ。バルディッシュとレイジングハートの修理、頑張れよ」

「はい」

 

そう言い司は、オーロラカーテンを展開しミッドチルダへ向かった。

 

「それにしても、ツカサはどうやってその地球の本棚というものを使うつもりなのでしょう?」

 

疑問が募るリニスであった。

 

 

 

 

 

 

場所は、ミッドチルダのとあるビルの上。

司は、ディケイドに変身しWのカードを手にする。

 

KamenRide W

 

CYCLONEJOKER

 

ディケイドWに変身し司は、精神を集中させる。

そして目を開くとそこには真っ白で何もない空間が広がっていた。

どうやらうまくいったと納得する司。

 

「検索を始めよう。キーワードは闇の書」

 

 

"闇の書"

 

 

大量に並んでいた本が半分近く減った。

 

「続いてのキーワード。ヴォルゲンリッター」

 

 

"ヴォルゲンリッター"

 

 

本は減ったがまだ残っている。

 

「何やら別のキーワードが必要みたいだな・・・」

 

ひとまず探りを入れてみようと検索に専念する司。

すると何やら共通点で気になる事がでてきた。

 

「ベルカ・・・」

 

ベルカというワードが多々発見している事に気づいた司は

ベルカのというところに行けば何かわかるかもしれないと思い

ミッドチルダの極北地区にあるベルカ自治領へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

場所は変わりベルカ自治領。

そこは、かなり歴史を感じされる雰囲気を感じた。

 

「いいところだな・・・」

 

そんな時、人目がつかないところを探して地球の本棚に入ろうとした時・・・。

 

「そこで何をしているのです?」

 

声が聞こえたほうを見るとそこには金髪のシスターがいた。

 

「(初めてシスター見たかも・・・)」

「そこは危ないですから降りてらっしゃい」

 

下手に反論して時間を喰われるよりマシだと感じ素直に従う。

 

「すみません。この街を一望できる場所を探していたもので」

「あら?観光ですか?」

「はい。というより写真を撮りに来ました。(カメラ持ってきておいてよかった・・・!)」

 

司は、カメラで風景写真を撮りに来たと誤魔化す為

カモフラージュ用で忍ばせていたがこんな事に役立つとは思っておらず、内心苦笑いだった。

 

「そうでしたか。こちらは初めてですか?」

「はい、シスターさんは地元の人ですか?」

「ええ。あ、私は、カリム・グラシア。カリムでいいですよ」

「水無月司です」

 

その後、カリムのオススメで穴場スポットがあるか聞いたところ案内をして貰う事になった。

 

 

 

 

 

「へぇ〜。地球だとそんな事しているんだ」

「俺はそれですっかり虜に・・・」

 

カリムには、知り合いがミッド出身で写真の勉強でミッドに来ていたと話し

地球にいるミッド出身の友人に頼んで転送ポートを使用してこちらに来たと話していた。

両親も事情は知っている為問題ないと話した。

 

「あ、カリムさん。そういえばここ近くで図書館ないですか?」

「あるよ。でも、私はこの後、教会に戻らないと行けないけど・・・」

「場所さえ教えてくれれば自力で行けますので大丈夫です」

「そう?なら道中気をつけてね」

 

そう言いカリムさんに場所を教えてもらいベルカ自治領の図書館へと向かった。

 

 

 

 

 

 

図書館で情報収集の後、地球に戻り地球の本棚に入る。

何とかミッドの本棚に入る事ができた事を確認すると闇の書の検索に入った。

 

「(やはり、管理局が現段階で知り得ている情報しかないな・・・)」

 

検索し調べていても有力な手がかりはなかった。

すると司は、少し気になる一文を見つけた。

 

「(闇に侵食された夜天の魔導書。・・・()()()()()()?)」

 

司は、このワードを検索すると突如減らなかった本が一気に10冊まで減った。

 

「(ビンゴ!!コレは手がかりになるぞ!!)」

 

そう言いながら闇の書について調べようとしたときだった。

 

「(ツカサ!)」

 

突如、リニスから念話が飛んできた。

 

「(どうした?)」

「(例の守護騎士が現れました!!)」

「(わかった!今向かう!!)」

 

司は、大人の姿になりマシンディケイダーに乗り現場に向かった。

 

 

 

 

 

 

結界内に入った司は、目標を捉えると同時になのはとフェイトの姿も確認した。

 

「レイジングハート・エクセリオン!!」

「バルディッシュ・アサルト!!」

 

《Stand By Ready》

《Get Set》

 

「「セーット、アーップ!!」」

 

彼女の呼び声と同時にバリアジャケットを展開するといつもと違う

バリアジャケットだった。

 

「いつものバリアジャケットじゃない!?」

《マスター。カートリッジシステムを確認しました》

「アイツら・・・。泣かせてくれるね・・・」

 

司はそう言うと鼻を少し啜りネオディケイドライバーをセットする。

すると街の街灯を見たとき突如、頭の中にノイズが走った。

 

「(な、何だ・・・?)」

 

ザザザッ!!ザザザッ!!

 

司は、何とか手すりに掴まる。

すると魔法が維持できなくなり元の子供の姿になった。

 

「な、何で・・・?(魔力が維持できない・・・。集中できない。・・・地球(ほし)の本棚か!?)」

 

そう。司の推測通り地球の本棚に入ると知り得ない知識を無意識のうちに

要らない情報を入れているのだ。

オリジナルはそもそも体が完全に順応している為問題なく使用できる。

しかし司は、使い慣れていないということと脳の処理が追いついていなということもあり

脳に多大な負担を抱えて更にダメージを与えてしまうという状態になってしまったのだ。

 

「こんな時に・・・!」

《マスター。一度、身を隠す方がよろしいかと》

 

アルテミスの提案で一度ビルの物陰に隠れる司。

 

「まさか、地球の本棚の副作用が来るとは・・・」

《しかし、ここは彼女の新しい力を見ることができるということで良しとしましょう》

「(敵がアイツ等だけだったらな)」

 

そう、司は闇の書の事件関連を調べていく中で

被害者の中にクラウド・ハラオウンという名が明記されていた。

 

「(下手したらクロノの関係者の可能性が高い。仮にそうだとしたら・・・。

 

 

 

 

 

 

復讐の感情に飲み込まれる可能性がある・・・)」

 

その様子を見ながらただ見守るしかない司。

 

「(先走るなよ・・・)」

 

そう願うことしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

戦闘が開始されある程度時間が経ちなのは達の戦闘を見て

感心をしている中、司は妙な気配を感じた。

 

「(!何だ?この感じ、奴等とは違う気配?)」

 

司は、右手を地面につけ神経を集中させる。

その気配は、クロノと戦闘を行っている女性だった。

 

「(女性を感じる。一体どこから・・・。周辺は管理局がサーチャーを使っているから

引っ掛かる筈なのにそれがなかった。一体どうして・・・)」

 

《マスター。強力な魔力反応を検知しました》

「場所は?」

「上です」

 

司はアルテミスのいう通り上を見上げる。

そこには黒い魔力の塊があった。

 

「何だアレは!?」

 

結界の真上に発生した魔力が轟き結界に向けて放たれた。

直撃した魔力砲は、結界全てを砕きヴォルゲンリッター達は撤退した。

 

「闇の書の能力にあんなものがあったのか・・・。(しかし・・・)」

 

司は、クロノが飛んでいった方向を見つめていた。

 

「この事件、何かある・・・」

 

ヴォルゲンリッター、仮面の男擬き、そして八神家を見張る2つの何か。

これ等の事件に一つの関連性を感じた司は必ず事件の真実を解き明かすことを

心に誓うのであった。

 

 

 




今回はここまでとなります。

それと言い忘れていましたがもうすぐ
この小説のお気に入り件数が200件に到達します。

拙い文章なのにここまでのご愛読ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE20 コンタクト

今回は戦闘はほぼないです。


では、どうぞ。


戦闘から戻ったみんなとリニスの情報を共有しもう一度地球(ほし)の本棚に入った司。

今回は、余分な情報をアルテミスで仕分けし本質を見極めることができるように情報を整理していた。

 

「やはり、闇の書が足りない魔力を主人から奪い取っていたのか・・・。

そして、それが原因で神経に麻痺が生じた。さらに、その麻痺が身体全体に影響を与えている・・・。

 

 

 

 

 

 

そして最悪、主人の命の危険がある・・・」

 

そして新たに発覚したもう一つの問題・・・。

 

「リニスが話していた仮面の男。そして、はやての家の近くにある二つの存在・・・」

 

恐らく闇の書を完成させた後のことを知っている人物。

クロノの父親が闇の書の犠牲となりその敵討ちを取ろうとしている人物・・・。

 

「ギル・グレアム・・・」

 

どうにかして接触をしないといけない事と守護騎士達にこの事を伝えないといけない・・・。

 

「どうしたものか・・・」

 

司は、一度地球の本棚から現実に戻り天井を眺める。

すると司は、ある事を思いついた。

 

「あ、そういやはやての約束があったな・・・」

 

そんな事を呟き司は、はやてに連絡をする為、携帯をとった。

 

 

 

 

 

とある平日。フェイトが学校生活で過ごしている時よくボーっとする機会が僅かながら増えてきたような気がする。

 

「ねぇ、フェイトちゃん。最近あんな調子だよね?」

「うん、司君にあってからあんな感じだよね」

「アンタら気づいてないの?」

「「えっ?何が?」」

「ああ、うん。いいや・・・」

 

なのはとすずかは一切気づいておらずアリサは、呆れるしかなかった。

 

 

 

 

 

場所は翠屋。

司は、はやての家に向かう為差し入れ用でスイーツを買いに来たのだが・・・。

 

「まさか、司君がなのは以外のお友達の所に行くなんて」

「美由希さん?さらっと傷口に塩を塗るのやめてくれません?」

 

勝手な固定観念を押し付けられて不機嫌になる司であった。

 

 

 

 

 

そして到着した八神家。

そして司は、何故かものすごい緊張していた。

 

「アレ?何気に俺、女の子の家に来るの初めてじゃね?」

 

そう、リニスは家にいる家族のような存在の為問題ない。

プレシアの場合は、母親ということでノーカウント。

なのはに連れて行かれたのは翠屋だからこれもノーカウント。

そして導き出される答えは・・・。

 

「初めてだった・・・」

 

意を決してベルを鳴らすとはやてが出てきた。

 

「司君、いらっしゃい!」

「悪いな。急に」

「気にせんでええよ。さあ、上がって」

「お邪魔します」

 

そういい中に入りリビングに入るとそこにいたのはシャマルさんだった。

 

「司君!久しぶり!!」

「久しぶりです。シャマルさん。急にお邪魔してすみません」

「気にしなくていいのよ。はやてちゃん嬉しそうだし」

「それなら良かった。あ、これ差し入れです」

 

司は、翠屋のスイーツを渡した。

 

「ありがとう。お茶を出すから座ってて」

「はい」

 

シャマルに促されテーブルの椅子に座る司。

そしてこちらを見ている一匹の狼・・・。

 

「(見られてる・・・)」

「お待たせ。ってどうしたの?」

「いえ、珍しい動物ですね。狼に似ていると思って」

「え、ええ、そうね・・・」

 

シャマルさーん、隠しきれてませんぞー。

その後、今いるはやてとシャマルと司の3人で翠屋のケーキを堪能するのであった。

 

 

 

 

 

 

「すみません。見送りなんて」

「と言っても、玄関前だけどね」

 

そんな事を司とシャマルと話し合っている。

そして司は、そろそろ頃合いかなと思い念話で話をした。

 

「(もう腹の探り合いは止めましょうか?)」

「(貴方、やっぱり魔導師だったのね・・・)」

「(貴方達のやる事に対しては介入してませんけどね)」

「(はやてちゃんに接近した理由は何?)」

「(違います。俺が、コンタクトを取りたかったのは貴方達です)」

「えっ?」

 

シャマルは、予想外の回答に思わず声を上げた。

 

「(ここから先は、移動しながらしたいのですがどうします?)」

「(少し待っててくれる?)」

 

シャマルはそう言うとはやての所に向かう。

 

「貴方を近くまで送ると話しておいたわ」

「あの守護獣はいいんですか?」

「はやてちゃんを頼むように話したわ」

「ならいいです」

 

そういい2人は外へ出た。

 

 

 

 

 

 

場所は、人気のいない公園。

司とシャマルは、そこに移動していた。

 

「それで、貴方の目的は?」

「気づいていたんでしょ?はやてを見張っている存在に」

「貴方も気付いていたの?」

「俺はソイツらを追っている」

「それはどうして?」

「はやてに害を促す奴だ・・・。という事だけは伝えておきます。

それと、もう出てきてもいいんじゃないんです?残りの守護騎士さん」

 

司の言葉にシグナムとヴィータが木の影から出てきた。

 

「貴様、一体何者だ」

「答えによってはぶっ潰す」

「俺がアンタ達に接触したのは・・・。

 

 

 

 

 

 

アンタ達を見張っている存在がはやてを闇の書と共に

永久封印しようとしている奴がいる事を伝えるためだ」

 

その言葉を聞いた時、3人は衝撃が走った。

 

「それってどういう事だよ!?」

「ヴィータ、落ち着け」

「けどよ!!」

「分からんでもないさ。そんな事を言われて冷静でいられるわけないって」

 

シグナムは、冷静に司に問いかける。

 

「水無月、と言ったな。何故お前がその事を知っている・・・。お前は一体・・・」

「通りすがりの魔導師って通じるわけないか」

「あくまで白を切るつもりか・・・」

「こちらにもアンタが蒐集している事をはやてに隠しているように

俺も魔導師である事を管理局に隠している。お互い様だろ」

「・・・分かった。お前の言葉を信じよう」

「シグナム!?」

「いいの?」

「奴の言葉に嘘を感じない。それに、主の迫る危険を払うのが我らの務めだ」

「安心しろ。俺を信じられなくなったら煮るなり焼くなり好きにしな」

「そうさせてもらおう」

 

そしてこの話は終わりその後は、解散となった。

ヴィータには、はやてに手を出したらタダじゃおかないと言われた。

 

「必ず、救ってやる。はやてと守護騎士を・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に数日後、場所は人が住んでいない砂漠の世界。

ヴィータが魔力蒐集の為に訪れていたが様子を見に来たシグナムとザフィーラが戦闘を行っていた。

苦戦を強いられるシグナムだがそこにフェイトが乱入に救出されザフィーラは、アルフと戦闘を行っている。

ヴィータが移動している時になのはが立ちふさがっていた。

司は、シグナム達がいる次元世界に赴きその様子を見ると同時に仮面の男を探していた。

 

「出てくるはずだ・・・。守護騎士が捕まりそうになった時に横槍に入れてくる可能性が」

《マスター》

「どうした?」

《皆様に話をしなくてよろしかったのですか?》

「言ってどうにかなるのか?特に管理局、クロノ執務官に」

《彼の父親の事ですね》

「一見大丈夫そうに見えても、案外心の中は穏やかじゃないんだよ。

いつ壊れるかと思うと尚更な。だったら俺が背負ったほうが早い。

俺は所詮、空っぽの存在だ」

《ご自身の記憶、取り戻したいと思わないのですか?》

「特に何も。所詮は、過去。過去の記憶が戻ったとしても何があるかって考えると

案外、どうでもいいって思うんだろうな」

 

そんな事を話している時だった。

 

《マスター。ヴィータという魔導師の方に仮面の男が現れました》

「何!?」

 

当てが外れたか!?

なのはの方へと向かおうとした時、司は妙な気配を感じた。

 

「この感じ!(はやての家の近くにいた内の1つ!?)」

 

そして慌てて引き返しシグナムとフェイトを見つけたが司は

その光景を見て声が出なかった。それは・・・。

 

 

 

 

 

 

仮面の男によってフェイトの胸からリンカーコアが出ていた。

 

「アイツ!?(次元を超えたのか!?転移反応はなかったのに!)」

 

そう言いながら奴の所に来るとシグナムがリンカーコアを蒐集し

仮面の男は、いなくなっていた。

司は、シグナムにコンタクトを取り掛かろうとした時

アルフがこちらに来る気配を感じた。

 

「アルフが来たか・・・。アルテミス。ここは引き上げよう・・・」

《OK、マスター》

 

司は人知れず、その場を去った。

 

 

 




A'sもだいぶ佳境になってきましたね。
A'sが終わった後とらハのOVAでも書こうかなと思っていますが
どうでしょうか?
ちょっとアンケートとるかもしれないです。

誤字脱字等ございましたら連絡下さい。

では、次回。


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EPISODE21 明かされる真実

さて、A'sもクライマックスになってきましたね。


では、どうぞ。


「(はやてが入院!?)」

 

朝一で念話で連絡が来たのはシャマルだった。

何でも、急に具合が急変しその日からしばらく入院するとの事だそうだ。

 

「(とりあえず、みんなの事はバレないようにしてあるわ)」

「(ならいい。俺も時間を見つけて見舞いに行く)」

「(ありがとう。そっちはどう?)」

「(ある程度の行動は理解できてきた。向こうもそろそろケリを付けに来る筈だ。

  そこで一気に仕掛ける)」

「(そっちも無茶はしないでね)」

「(分かっている。とにかく、気をつけろ。場合によっては共闘も考える)」

「(・・・)」

 

シャマルは、突如、無言になった。

 

「(どうした?)」

「(ねえ、辛くないの?)」

「(何が?)」

「(テスタロッサちゃんやなのはちゃんと敵になる可能性もあるんだよ?)」

「(イエスかノーの回答ならノーとは言い切れないな・・・。

  それでも、奴等がやろうとしている事を黙って見過ごせない)」

 

それに仮に闇の書が完成してもはやてが取り込まれる可能性もある。

俺が闇の書の中に入る事ができれば打開策は幾らでもある。

仮面ライダーの力を当てにする形になってしまうけど

それでも俺は、仮面ライダーの力を、可能性を信じたい。

 

「(とにかく気をつけろ。なのは達もお前達の敵として出てくるからな)」

「(うん・・・)」

 

念話での会話を終了するシャマルと司。

 

「司君・・・」

 

司と話をしたシャマルは彼も心配するのであった。

 

 

 

 

 

放課後。はやての入院の見舞いに行く事になり見舞いの花を探しに来た司。

それと写真たてを手にはやての病院へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

病院に到着しはやての病室を探そうとした時シャマルと病院の先生だろうか・・・。

何やら話していた。そして、その言葉に心が響いたのかシャマルが涙を流していた。

 

「・・・」

 

司は、はやての病室前に到着したが入る気には成れなかった。

 

「そこでしょげてないで入ってあげて」

 

振り返るとシャマルがいた。

先生と一緒でないという事は仕事に戻ったのだろう。

 

 

 

 

 

「ありがとうな。司君、見舞いに来てもろて」

「気分はどうだ?」

「ちょっと攣っただけや。司君も大袈裟やなぁ〜」

 

手をヒラヒラと返すはやて。

 

「何かあったらみんなに頼れよ。それだけつ伝えておく」

「うん。分かった」

 

そして司は、出来るだけの事をやろうと決め早速作業にかかった。

 

 

 

 

 

司は、手掛かりになるものを探し地球(ほし)の本棚に入った。

その時だった。

 

 

 

 

 

 

『ようやく、会えました・・・』

「誰だ!!」

 

地球の本棚にアクセス出来る人物がいる事に驚き警戒する司。

すると、背後からこちらに歩いてくる人物がいた。

振り返るとそこにいたのは銀髪の長髪で赤い瞳で悲しい表情をした女性だった。

 

「君は・・・」

『私は、闇の書の管制人格です』

「闇の書の!?」

 

何故、この空間に来る事ができたのかそしてその人格が

何故ここにいるのか疑念が尽きなかった。

 

「何故、ここにいる・・・」

『貴方が私の事を知ろうとしていたのは闇の書を通して見ていました。

そして貴方の腕輪の機械に私と接触できるように一種の線を引いたのです』

「腕輪の機械・・・?アルテミスか!」

 

アクセスできた理由は分かった。

しかし、それでも納得できない事はある。

 

「何故、俺にコンタクトを取ってきた」

『唯一、主人以外に会う事が出来る人でした。そして、貴方も主人を救おうとしている』

「教えてくれ。どうすればお前を止められる」

『止める事はできません。ナハトヴァールがある限り全てを破壊しつくしてしまいます』

「ナハトヴァール?」

『闇の書にインプットされている自動防衛プログラムです。

お願いです・・・。主人を守護騎士達を救ってください』

「待て。お前はどうなる」

『私の願いを託します。異世界の戦士・・・。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダー」

「オイ!待て!!」

 

そう言い、闇の書の管制人格は消えてしまった。

 

「ナハトヴァール・・・」

 

司は、ナハトヴァールの検索を始めた。

 

 

 

 

 

 

場所は変わりとあるビルの屋上。

そこになのは、フェイト、シグナム、シャマル、ヴィータの5人が対峙していた。

 

「今からでも遅くはありません」

「止まれんのだ・・・もう、止まれない!!」

 

魔力を展開しバリアジャケットに変える。

戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

一方、ザフィーラは、シグナム達と連絡が取れない為心配になり急いで

シグナム達の所に向かっていた。

 

「(皆と通信が取れない。一体何が・・・)」

「(守護獣!聞こえるか!!)」

「(その声は・・・水無月か?)」

「(移動しながら聞いてくれ。かなりまずい状況になった)」

「(何があった?)」

「(例の仮面の男、闇の書、いや、夜天の書を利用してシグナム達のリンカーコアを奪う気だ!)」

「(何だと!?)」

「(手を貸してくれ!このままだとシグナムだけじゃない。はやてや街の無関係な人が巻き込まれてしまう!)」

「(・・・分かった。私はザフィーラ。手を貸してくれ、司!)」

「(ああ!必ず・・・!)」

 

ザフィーラと司は、急いで現場に向かった。

 

 

 

 

 

そして戦闘を行っている最中、ついに姿を現した仮面の男。

なのは達をバインドで動きを封じ彼らの手に闇の書が手元にあった。

 

「そんな!いつの間に!!」

 

そして、シグナム、シャマル、ヴィータはリンカーコアを蒐集されてしまった。

シグナムとシャマルの2人は、リンカーコアを蒐集されると同時に消滅してしまい

ヴィータは気を失ってしまった。

 

「うおおおおお!!!!!」

 

少し時が経ち、ザフィーラも戦闘に参加した。

 

「そうか。お前もいたか」

 

そして彼のリンカーコアも蒐集され気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

その後、なのはとフェイトは、4重のバインドとクリスタルケージで拘束され

身動きが取れなくなってしまった。

 

「いよいよ、目覚めの時だ」

「いや、終焉の時だ」

 

そして、なのはとフェイトの姿になり転移魔法を使おうとした時だった。

 

 

 

 

 

高速で移動する何かに弾き飛ばされて拘束していたヴィータと

倒れていたザフィーラが消えた。

 

「何!?」

 

更に、上空に展開していたクリスタルケージが破壊される音が聞こえた。

 

「クリスタルケージが!」

「騙し合いは俺の方が1枚上手だったな。リーゼロッテ、リーゼアリア」

 

「「!?」」

 

声が聞こえた方を見ると拘束していたヴィータとザフィーラと

動きを封じていたなのはとフェイトそして極め付けは・・・。

 

「貴様・・・!一体何者だ!!」

 

 

 

 

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」

 

仮面ライダーディケイドがそこにいる事だった。

 

「仮面ライダーさん!!」

「ディケイド・・・」

「すまない。遅くなった」

 

4重のバインドを簡単に砕き2人を自由にする。

 

「この計画を立てた黒幕のギル・グレアムは、クロノ執務官が向かっている。

お前達もこれまでだ。大人しくした方が賢明だぞ」

「・・・いつから気付いていた?」

「騎士達と初めて戦闘を行った際に守護騎士がはやての家にいることは既に知っていたさ。

そしてその途中でアイツ等を監視する2つの気配を感じてな。

怪しいと思い調べていたのさ。まあ、決定的な証拠はクロノ執務官が持ってくるだろうけど」

「そう、私たちはお父様の指示で動いていたよ」

 

そう言うとなのはとフェイトの変身魔法を解くと猫の耳と尻尾が生えた女性の姿になった。

 

「そんな・・・」

「ロッテさん、アリアさん・・・」

 

なのは達を騙していた事に驚きの表情を浮かべるなのはとフェイト。

 

「どうして・・・。どうしてこんな事を・・・!」

 

信じることができないなのはは感情のままに叫ぶ。

俯いて何も言わないリーゼ姉妹。

 

「敵討ちだよ。クロノ執務官の父親のね」

 

「「「「!?」」」」

 

驚きの真実を知る事になったなのはとフェイト。

 

「何故そのこと!?」

「俺の力の一つに無限書庫に匹敵する情報端末があってね。調べさせて貰った」

 

2人は、バカなという表情で驚いていた。

 

「かつて、闇の書の護送中に暴走がきっかけで事故に巻き込まれたのが」

「クロノ君のお父さん・・・」

「11年前、グレアム提督が艦隊司令として闇の書を護送中に闇の書の防衛プログラムが暴走。

クライド・ハラオウンが闇の書に取り込まれてしまう事態となり

最後まで艦に残ったクライドさん自身ごと闇の書を破壊した。

グレアム提督はその件について深く思い詰めて、闇の書の永久封印を決意した。概ねこんな感じかな」

「・・・スゴイね。よくそこまで調べたね」

「そして、はやてが闇の書の主人と分かったら親族の友人と偽り生活の支援をしていたと・・・」

「でも、1つ理解して欲しい事があるの」

「自分達の独断で行動している。あの人は関係ないよ」

「信用できると思うか?はやてごと闇の書を永久封印しようてしている奴の言葉なんて」

 

「「!?」」

 

「どういう事ですか!?」

「闇の書は破壊されても新たな持ち主の所に行くというのは知っているな?」

「は、はい。ユーノが無限書庫で調べて出てきたって」

「あえてハッキリ言わせて貰おう。そんな事は不可能だ。悪戯に被害を増やすだけだ」

「じゃあどうすれば良いの!!」

 

黙って話を聞いているロッテがついに感情を爆発させた。

 

「勝手にベラベラ話して大切な人を失った悲しみをアンタは分かるの!?」

「分からないね。そもそも俺に今年の3月より以前の記憶が存在しないからな」

 

「「「「!?」」」」

 

ディケイドの新たな事実が発覚した事により全員が驚愕の表情を浮かべる。

 

「記憶が無いって・・・」

「どういう意味ですか・・・?」

「言葉通りの意味だ。俺が目を覚ましたら海鳴市にいたからな。

大切な友人も恋人も家族もいたのかすら知らない」

「なら、どうして戦うんですか?」

「人は生きている限り自分を探し続ける」

「・・・あっ」

 

フェイトは、以前ジュエルシード事件の際、プレシアに言った言葉だった。

 

「俺の人生は旅そのもの。生きている限り俺という存在がなんなのか探し続ける。それだけだ」

 

リーゼ姉妹はそれでもと言葉を紡ぐ。

 

「それでも・・・もう止まれないんだよ!!」

 

ロッテは、感情を爆発させディケイドに攻撃を仕掛けてきた。

 

「2人を頼む」

 

それだけ言ってディケイドは仕掛けてきたロッテに応戦する。

アリアは、なのはとフェイトに視線を向ける。

 

「お願いだ。私たちの悲願の為にそこを退いてくれ」

「できません!!」

「はやてを、友達を犠牲にするなんて出来ない!!」

「そうだ!!」

 

戦闘を行いながらなのは達の話に混ざる。

 

「犠牲の上で成り立った上で得る幸せなど本当の幸せじゃ無い!!」

「黙れぇ!!!」

 

ロッテがこちらに攻撃を仕掛けてきた時だった。

 

《戦闘を確認。自動防衛システム起動します》

 

「「「!?」」」

 

突如、闇の書が起動し始めた。

 

「そんな!どうして!?」

「オイ。闇の書のページはどこまで行った!」

「・・・もう、666ページ埋まったよ」

「!」

 

ディケイドは、その事を聞いた時に遅かったかと内心舌打ちした。

 

 

 

 

 

場所は変わって海鳴総合病院。

はやてがいる病室で自身の身体に異変が起き始めていた。

 

「・・・はぁはぁはぁ、グッ!!」

 

胸の痛みが今までに無いほど強くなりそして何かを感じ取ると・・・。

 

「アアアアア!!!!!!」

 

叫ぶと同時にはやては病室から消えた。

 

 

 

 

 

ディケイドと戦闘を行っている区域では、闇の書の異変に皆動け無いでいた。

 

「マズイ・・・。ナハトヴァールの暴走が始まりやがった!」

「ナハトヴァール?」

「闇の書の自動防衛システムの名称だ。完全に覚醒したら世界1つなんて軽く吹っ飛ぶぞ!!」

 

そんな時、魔方陣が現れはやてが魔方陣の中から出てきた。

 

「はやてちゃん!?」

「・・・マズイ!飲み込まれる!!」

 

闇の書が完全覚醒しはやての身体にバリアジャケットらしき物が展開され

更に髪は、背丈といった身体が全く異なっていき現れたのは銀髪赤眼の女性だった。

 

「・・・また、終わってしまう」

 

その女性は涙を流していた・・・。

 

ついに闇の書が覚醒し管制人格がその姿を現した。

ディケイドは彼女を倒しはやてを救う事が出来るのか

最終決戦の火蓋が今落ちようとしていた。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE22 闇の書VS仮面ライダー

いよいよ闇の書と対戦となります。


では、どうぞ。


「・・・また、終わってしまう」

 

膨大な魔力の中から現れた1人の女性は、以前、地球(ほし)の本棚でコンタクトをとった女性その人だった。

 

「ディケイド、彼女は・・・」

「闇の書の意思って言ったほうがいいだろう」

「あの人が・・・」

 

2人が警戒する中、彼女の手が天へと向けた。

 

「・・・ディアボリック・エミッション」

 

球状に発生した魔力が広域に放たれた。

 

「(アレはマズイ!!)散開しろ!!」

 

ディケイドの言葉でなのはとフェイト、リーゼ姉妹は飛んで回避をした。

そのディケイドは、ヴィータとザフィーラを抱えその場を回避した。

 

「う、ぅ・・・」

 

突如、ヴィータの声が聞こえた。

ディケイドは彼女の方を見る。

 

「アレ・・・。アタシは・・・」

「大丈夫か?」

「・・・お前は?」

 

少し警戒しながらこちらを見る。

 

「なのは達の仲間だ。それより、アレに見覚えはあるか?」

 

ヴィータは、ディケイドが指差す方を見た。

 

「アレは・・・!そうだ!アレは目覚めさせちゃいけないものだったんだ!!」

「・・・ヴィータも思い出したか」

 

ザフィーラも意識を取り戻したのかゆっくりと立ち上がる。

ディケイドは、ザフィーラを支える。

 

「大丈夫か?」

「お前は・・・?」

「アイツらの仲間らしい」

「アイツら?」

「なのは達のことだ」

 

ディケイドがなのはの名前を出すとザフィーラもその言葉で納得した。

 

「アイツを止めないと・・・!」

「だが、今の魔力で我々のできることは・・・」

「でも、はやてが!!」

 

ヴィータは涙目になりながらザフィーラに訴える。

 

「1つ、手がある」

 

ディケイドの言葉に視線を向けるザフィーラとヴィータ。

 

「その方法は?」

「今、闇の書は暴走状態手前の状態だ。上手く奴の中に侵入して

主人(はやて)の意識を呼び覚ましナハトヴァールを切り離せば暴走はせずに済む」

「奴の内部に・・・?」

「正気かお前!?」

 

ヴィータは、ディケイドの行おうとしていた作戦に驚く。

 

「一番手っ取り早いのがコレだ。それに助けてくれって頼まれたからな。アイツに」

 

ディケイドは、闇の書の意思に視線を向ける。

 

「・・・分かった。お前を信じよう」

「・・・はやてを助ける。ぜってーに!!!」

「よし。(なのは、フェイト。聞こえるか?)」

 

ディケイドは、彼女たちに念話で呼びかけた。

 

 

 

 

 

なのはとフェイトは、なのはのシールド攻撃を防ぎビルの陰に隠れいてた。

 

「大丈夫?なのは」

「うん。大丈夫だよ。それより・・・仮面ライダーさんは・・・」

「(なのは、フェイト。聞こえるか?)」

 

ディケイドから念話がきてお互いに顔を見る。

 

「(仮面ライダーさん!)」

「(無事だったんですね)」

「(守護騎士も一緒だ。リーゼ姉妹は?)」

「(離脱したみたいです)」

「(そっちはクロノ執務官に任せよう。それで・・・)」

 

ディケイドは、作戦を伝えた。

 

「(無茶です!)」

「(一体どんな危険があるか!)」

「(外からの声が届かない可能性がある。だったら直接内部に入って呼びかけるしかない)」

「(だからって・・・)」

「(安心しろ。俺は、仮面ライダーだ。必ず戻る)」

 

フェイトは、何か決意をした表情だった。

 

「(分かりました。貴方を信じます)」

「(フェイトちゃん!?)」

「(・・・ありがとう)」

「(でも、必ず帰ってきてください・・・)」

「(ああ)」

 

ディケイドはそう言うと念話を切る。

 

「フェイトちゃん・・・。よかったの?」

「正直、あの人が虚数空間から戻ってきたところからもう何も驚かない」

「ああ〜・・・」

 

なのはもどこか納得してしまった。

 

「それに、あの人と一緒ならどんなことも乗り越えられる気がする」

 

フェイトがそう言うとアルフとユーノが合流した。

 

 

 

 

 

1人、ビルの上に立つ闇の書の意思。

 

「スレイプニール。羽搏(はばた)いて」

 

闇の書の意思がそう呟くと闇の書がスレイプニールと音声が流れ

彼女の背中の翼が広がり羽ばたこうとする。

その時、無数の光弾が彼女に向けて放たれた。

しかし彼女は、目もくれず防御魔法で防いだ。

 

「・・・仮面の戦士」

 

彼女が向けた先にいたのはディケイドとヴィータ、ザフィーラの3人だった。

 

「・・・盾の守護獣、鉄槌の騎士か」

「はやてを返せぇえ!!」

「ヴィータ!」

 

感情のあまり、ヴィータが無鉄砲に突っ込んでいくが防御魔法で防がれ至近距離で

ブラッディーダガーをまともに受けてしまった。

 

「ヴィータ!」

 

ザフィーラが吹き飛ばされたヴィータを抱えて彼女のダメージを最小限で抑えた。

しかし・・・。

 

「お前達。我の所に戻れ・・・」

《吸収》

 

すると闇の書の意思は、ヴィータとザフィーラを吸収した。

 

「アイツ等を吸収したのか・・・?!」

「お前も安らかに眠れ」

 

そう言いながら攻撃を仕掛けてくる彼女。

それを回避しライドブッカー ガンモードで応戦するが向こうの数が多すぎて

決定的な攻撃を仕掛けられない。そんな時・・・。

 

《Divine Shooter》

《Plasma Smasher》

 

背後から魔力弾が放たれ闇の書の意思に直撃した。

上空を見るとなのはとフェイト、そして合流したのかアルフとユーノがいた。

 

「仮面ライダーさん!!」

「大丈夫ですか!?」

「スマン、助かった!」

 

彼女たちはディケイドの所に着地した。

するとなのはがあることに気づいた。

 

「仮面ライダーさん・・・。ヴィータちゃんは?」

「・・・奴に吸収された」

 

「「「「!?」」」」

 

「吸収した・・・?」

「・・・騎士達は、あるべき所に戻っただけだ」

「・・・闇の書のプログラムの一つだからそのまま吸収されたのか」

 

ディケイドは、瞬時にこのことを理解した。

 

「仕方がない!はやて、必ずお前を呼び覚ます!変身ッ!!

 

KamenRide OOO

 

タカトラバッタ

 

「か、仮面ライダーさん?」

「その、姿は・・・?」

 

突如、今まで見たことのないライダーに変身したなのは達は、驚きの表情を浮かべた。

 

「オーズ。仮面ライダーオーズ。俺が得た、新しい力だ」

「仮面ライダー・・・」

「オーズ・・・」

 

その姿に驚くユーノとアルフ。

 

「お前達は、闇の書の主人が誰だか知っているか?」

「は、はい!私達の友達です」

「なら、お前達が念話で呼びかけてくれ。俺が呼ぶより同じ時間を過ごした中だ。その方が確率は高い」

「分かりました」

「スクライア、アルフは、援護を頼む」

「分かりました」

「あいよ!」

 

アルフが気合を入れ直す。

 

「行くぞ!!」

 

ディケイドオーズは、バッタレッグに力を込めて一気に懐に飛び込む。

 

「・・・!?」

 

急なことに驚いた闇の書の意思は慌てて防御を取る。

ディケイドオーズは、そのまま蹴りを入れて吹き飛ばす。

更にラッシュで攻撃を仕掛けるディケイドオーズは、トラクローで斬撃を仕掛ける。

 

「・・・シュヴァルツェ・ヴィルクング」

「マズイ!ケイジングサークル」

 

ユーノがバインドを仕掛けたがそれがなかったように拳を振るう。

ディケイドオーズの懐に飛び込んで腹部に魔力を込めて拳を入れた。

何とかうまいこと避けてクリーンヒットは避けたがそれでもダメージを負ってしまった。

 

「バインドを砕くなんて・・・」

「あまりやりたくはなかったがな・・・コイツで!」

 

FormRide OOO シャウタ

 

シャチ!ウナギ!タコ!シャッ、シャッ、シャウタ!シャッ、シャッ、シャウタ!

 

「うわ!青一色になった!」

 

ディケイドオーズは、ウナギウィップで敵を拘束し動きを封じた。

 

「なのは!フェイト!呼びかけろ!!」

「は、はい!!(はやてちゃん!闇の書さん!お願いです!止まってください!!)」

「無駄だ・・・。主は今、穏やかな夢の中にいる」

「なら、意地でも呼び戻すまでだ!!」

 

電撃を流すが彼女が体全体に魔力を流し電撃を受け流している。

あまり効果がないように見える。

それを証明するかのようにウナギウィップを弾き飛ばした。

 

「これでもダメか・・・!だったら!!」

 

FormRide OOO サゴーゾ

 

サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ、・・・サッゴーゾォ!

 

「オオオオオオ!!!!!」

 

重力操作で彼女を押しつぶすがそれでも聞いているようには見えない。

またしても魔力を発動させ拘束を解く。

 

「咎人達に、滅びの光を」

 

闇の書の意思がそう呟くと魔方陣が展開され散った魔力が集まり始めた。

 

「星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ」

 

集められた魔力はドンドン大きくなっていく。

 

「まさか・・・アレは!?」

「スターライト、ブレイカー・・・」

「マズイ・・・!急いで距離を取れ!!さもないと一撃で落ちるぞ!!」

 

FormRide OOO タジャドル

 

タカ!クジャク!コンドル!タ〜ジャ〜ドル〜!

 

みんなは散開し距離をとった。

 

「(なのはは、一度蒐集されたからその時に魔法をコピーされたのか・・・厄介な!)」

 

なんとか回避行動を取って距離を稼いでいたそんな時だった。

 

《左方向300ヤードに、一般人がいます》

 

バルディッシュの言葉に驚くなのはとフェイト、そしてディケイド。

 

「どうして・・・」

「どこかのタイミングで巻き込まれたみたいだな・・・。とにかく急いで救出に向かおう!」

 

ディケイドの言葉で2人は、急いで一般人の救出に向かった。

捜索すること数秒後。結界の中を走る2つの影、それは・・・。

 

「なのは・・・?」

「フェイトちゃん・・・?」

 

4人が驚いている中、闇の書の闇が遂に・・・。

 

「スターライト、ブレイカー」

 

手を振り下ろすとスターライト・ブレイカーが放たれた。

 

「!アリサとすずかはそこを動くな!!なのはとフェイトは防御魔法で防げ早く!!

(ユーノ!アルフ!民間人が結界の中に取り残されている!直ぐに救援をできるようにしてくれ!!)」

「(わかった!)」

 

ディケイドオーズはそれぞれ指示を出し

なのはとフェイトは防御魔法で攻撃を防ぎ、ディケイドオーズはタジャスピナーを装備し炎の壁を展開し攻撃を防いだ。

しかし、威力が大きすぎる為かディケイドオーズに一部の閃光が直撃してしまった。

 

「ぐあああああッ!!!!」

「仮面ライダーさん!!」

「ディケイド!!

 

黒く包まれた煙が晴れると何とか立っているディケイドオーズ。

しかし、威力を殺しきれず膝をつき両手を地面に着けた。

彼の体から光が溢れ出てきて変身が解けてしまった。

同時に魔法で大人の姿で行動していた為、その魔力が解けてしまった。

 

「・・・えっ?」

「嘘でしょ・・・!?」

「そんな・・・」

「何で、君がここにいるの・・・?

 

 

 

 

 

司ッ!!」

 

フェイトは、信じられず声を上げなのはもショックの余り、声が出せないでいた。

司は、そんなこともお構いなしに所々出血しボロボロの体でも立ち上がろうとしていた。

そんな時、アリサとすずかの足元に魔方陣が展開されその場から消えた。

 

「転移魔法で避難したか・・・」

 

ボロボロの体を引きずりながら闇の書の意思方へ体を向けゆっくり歩こうとする。

 

「!司!!」

 

フェイトは、慌てて司を支える。

なのはも司の元に駆け寄る。

 

「・・・わる、いな。正体が、こんなガキで・・・」

「今はそんなのどうでもいい!!」

「早く治療しないと!!」

「・・・それ、は、無理、だろうな」

 

司が視線を向けた先には、闇の書の意思が目の前に迫っていた。

 

「・・・やはり、お前だったか」

「止めに来たぜ・・・。夜天の書の管制人格!」

「・・・お前は、その名で呼んでくれるのか」

「もうこれ以上、暴れさせない!!お前を止める!」

 

司は、再びネオディケイドライバーを装着する。

 

「・・・お前も、安らかに眠れ」

 

闇の書の意思は闇の書を司に向ける。

 

「吸収」

 

そう呟くと司の体が光りだした。

 

「司君ッ!!」

 

彼を救出しようとした時、彼はなのはの方へ視線を向ける。

その視線に気づいたなのはは司の方に視線を向ける。

口パクで何かを伝えようとしていた。

遠くで見ていたフェイトは彼の口パクで目を見開いた。

そして・・・。

 

 

 

 

 

司が、完全に吸収されたのだった・・・。

 

 

 




今回はここまでとなります。
次回、司の過去が明らかになります。


それと、とらはのアンケートを行っておりますので
よろしければ気軽に押してください。

では、次回。


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EPISODE23 司の過去

今回は、いよいよ司が何者なのかがわかります。


では、どうぞ。


アリサとすずかを庇い負傷し正体がばれてしまった司。

闇の書の意思は、隙を見て司を吸収してしまった。

残された2人は、司の口の動きを思い出しその話を念話でしていた。

 

「(フェイトちゃん・・・)」

「(なのは。気づいた?)」

「(え?う、うん。何か言った見たいだけど、よくわからなかった)」

「(なのは、司は時間を稼いでって言っているように見えた)」

「(えっ?)」

「(私にはそう見えた)」

 

フェイトの言葉に聞き返すなのは。

 

「(そういえば最初からコレが目的だったんだよね?)」

「(そのことをあの人は気づいていない。だったら・・・)」

「(私達がこんなところで折れちゃいけない。そうだよね?)」

「(うん。司が戻ってくるまで持ちこたえるよ!)」

「(分かった!!)」

 

なのはとフェイトは、司がはやてを連れて戻ってくると信じ闇の書の意思と戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

一方、闇の書の中に吸収された司はというと・・・。

 

「う、ん?」

 

ベッドの上で寝惚けた顔をしていた。

鏡を見ると大人の姿の司がいた。

 

「どうなってんだ?」

 

そんなこと考えていた時だった。

 

「お兄ちゃーん」

 

部屋から女性の声が聞こえドアノックしてきた。

 

「お兄ちゃーん。入るよー?」

 

ガチャっと開けて入ってきたのは20言っているか位の女性だった。

そしてその女性は・・・。

 

 

 

 

 

司の脳内のビジョンから出てきた人そのものだった。

 

「(そうか・・・ココが・・・)」

 

司は、その時全てを悟った。

 

「お兄ちゃん?」

「スマン、ちょっと寝過ごした」

「いつものことでしょ。ご飯だから降りてきて」

 

そう言いお兄ちゃんと呼ぶ女性は部屋を出た。

 

「どうやらここは・・・。

 

 

 

 

 

俺がなのはの世界に転生する前の世界のようだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋を出て下に降りると新聞を見ている父親と食事の準備をしている母親がいた。

 

「(この2人が、俺の両親・・・)」

「あら司、降りてきたのね。顔洗ってきなさい。寝癖凄いわよ」

 

母親にそう指摘され特に反論することなく洗面所に向かい顔を洗い寝癖を整えた。

食卓に戻り食事をとる。

 

「そういえばお兄ちゃん。仕事の方はどうなの?」

「どうも何もいつも通りだけど」

「いつも通りってせっかく警察官になれたのにそんな言いようないだろ」

「知るか」

 

どうやらこの時の司は、かなり可愛げがないらしい。

 

「そういえばお兄ちゃんが警察官になった理由って仮面ライダーが影響でしょ?」

「正確には、仮面ライダーの信念だけどね。色々悩んで、騙されて

それでも前へ進んで行く姿に憧れたんだ」

 

そう言い食事を済ませ部屋に一度戻った。

今ここにいる場所での司自身が持っている記憶を巡ることにした。

そして今現在わかっていることは・・・。

 

①司の家族構成は、父、母、妹、本人を含めて4人

②司は、一度死んでなのはの世界に輪廻転生したこと

③仮面ライダーやなのはは司の元いた世界ではフィクションの存在だということ

 

そして極め付けは・・・。

 

「俺が警視庁の刑事ねぇ・・・。それで輪廻転生したのなら普通ドライブになるだろ・・・」

 

そう、司がなのはの世界に転生する前は、警察官だったのだ。

そんな物思いに浸っているとドアノックがした。

 

「なんだ?」

「お兄ちゃん。今日暇なら付き合って」

「荷物持ちか?」

 

あったりという妹に呆れる司。やれやれと言いつつ外出の準備を進める。

何だかんだしっかり兄弟として世話をしているのであった。

 

 

 

 

 

外出しある程度、買い物を終えると2人でアイスを食べていた。

すると、妹がこんなことを聞いてきた。

 

「そういえば、お兄ちゃんって彼女とかいないの?」

「警察としての仕事があってそんな時間ねぇよ」

「え〜?つまんな〜い」

「お前が面白いようなことになるのはしばらく先だ」

「妹不孝行だ〜!」

「知るか。帰るぞ」

「あっ!ちょっと!!」

 

そう言いながら妹の荷物を持ちそそくさと帰る。

 

 

 

 

 

その日の夜、夕食を終えてゆっくりしている時ある程度時間が経ち司は、部屋を出る。

部屋を出るとそこには父親と母親がリビングで団欒していた。

 

「司、お前も来い」

「今、お茶を出すね」

 

母親は立ち上がりマグカップを取りに行く。

 

「2人共、俺は行くよ」

 

その言葉に2人は特に何も言わなかった。

 

「ここは夢の世界。ここにいればずっと幸せなんだぞ」

「所詮、夢であることに変わりはない。

変わらない同じ幸せをただ繰り返していくある種の呪いだ」

「それでも幸せあの頃に戻りたいって思う人もいるでしょ?」

「確かに、その思いは否定はしない。誰だって幸せになりたいさ」

「だったら・・・」

「見た幸せは未来ではなく過去と今。だが、過去が未来をくれる。

俺は、前に進む。新しい世界(明日)を求めて。俺自身の旅を続ける」

 

その言葉を聞いて両親は満足した表情をした。

 

「そうか・・・」

「それに、俺が死んだ原因って被害者が殺そうとした時に俺がかばったからだろ?」

「もう、全て思い出したのね・・・」

「誰かの世界(明日)を守れたのならこんなに満足なことはないね」

「なら、お前の好きにしなさい」

「母さんたちはいつでも見守っているよ。

でも、大切な人は悲しませてはいけないよ。それだけは覚えて」

「分かった・・・」

 

司は、リビングを出て靴を履き外に出た。

そして少し歩いたところで足を止めた。

 

「そろそろ出てきたらどうだ?」

 

司がそう言うと電柱の影から出てきたのは大人の姿の司より若い青年だった。

 

「気づいていたんだね」

「俺の夢の世界でよくコンタクト取れたな・・・。

 

 

 

 

 

 

常盤ソウゴ。仮面ライダージオウと言ったほうがいいか」

 

その言葉を聞いた時、ソウゴは優しい笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

「なぜ俺を仮面ライダーに選んだ」

「それはそのベルトがアンタを選んだんだよ」

「何?」

 

ソウゴが選んだのではなくベルトが俺を選んだのか。

 

「君が死んだ時、ライダーの力が眠っていることを感じてね。

その時、そのドライバーが起動して君がいる世界にジャンプしたんだよ」

「何故、俺があの家にいることになっていた」

「そのドライバーと時空の修正が入ったからだと思う」

「修正?」

「元々、君が住んでいたあの家の人は、そっちの世界でいう

管理世界、ミッドチルダの出身だったんだよ」

「マジか!?」

 

意外な事実・・・。だから俺にもリンカーコアがあったのか・・・。

 

「父親が管理局での仕事中で事故にあって地球にたどり着いて

ミッドに戻った時に地球に移住したんだよ」

「アルテミスはどうなんだ?」

「元々君用に用意されてたみたい。

君が9歳の誕生日に渡す予定だったみたいだけど両親は海外で事故にあったからね」

「つまり俺は、憑依転生なのか?」

「ううん、それでも誤算があった」

「誤算?」

「記憶を失ったこと」

「!!」

 

ということは、まさか・・・。

 

「両親が事故で亡くした後、ショックのあまり記憶に鍵が掛ったんだ・・・。

頼りになる親戚がいなかったのはそのせいだと思う」

「そう、だったのか・・・」

 

司は、なんともやるせない気持ちになった。

 

「けど、この世界の水無月司は救われたと思っている」

「その根拠は?」

(ディケイド)として輪廻転生し元の魂は昇華された。

この世界の水無月司は、天国にいる親の元に行ったと思うよ。

だから君は、この世界の水無月司の分も生きていかないとね」

「・・・なら、その十字架は俺が背負う。過ごせなかった時間は

俺が過ごしていく。それが俺の背負う十字架だ」

 

その言葉を聞いたソウゴは満足な表情をした。

 

「今の君なら問題ないな」

 

ソウゴは司に近づき1つは、ストップウォッチのような形をしたデバイス。

もう1つは、ディケイドと同じカラーリングのスマホを渡された。

 

「コレは?」

「ライドウォッチとケータッチ。ウォッチのほうは俺の餞別。

ケータッチは、門矢士から頼まれた」

「オリジナルからかい・・・」

「それじゃあ、俺の役目は終わったから行くよ」

 

そういいソウゴは、振り返りその場から去る。

 

「ちょっと待ってくれ!書類とカードは誰がやった!」

「俺が用意した!!」

「お前かい!!?」

 

やけにあっさりと解決しちゃったよ!!?

そう言うとソウゴは、この世界から消えた。

司は、右腕の袖をめくり相棒を呼ぶ。

 

「アルテミス。遅くなった」

《よろしかったのですか?》

「言っただろ。新しい世界(明日)を求めて俺自身の旅を続けるって」

《それでこそ私のマスターです》

「ヨシ、はやてを探そう。この異空間を移動できるのがディケイドの力の特徴だからな。

ナビゲートは頼んだぜ」

《OK、マスター》

 

司は、ネオディケイドライバーを装着しカードを装填する。

 

変身ッ!!

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し

7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

同時にマシンディケイダーを呼び出し跨り走り出す。

 

場所は、真っ暗な空間。

車椅子の少女、八神はやてが闇の書の意思と共にいた。

 

「止まって・・・」

 

はやてが魔方陣を展開し闇の書の意思の動きを止めた。

その動きはディケイドも感じていた。

 

「はやてが目覚めた!」

《闇の書の意思の機動力の低下を確認しました》

「コレなら行ける!!」

 

さらに急いではやての元に駆けつけようとするディケイド。

 

 

 

 

 

「(外にいる魔導師さん!聞こえます?八神はやてです!)」

「はやてちゃん!?」

「(その声、なのはちゃん!?)」

「(うん、色々あって今、闇の書さんと戦っているの)」

「(はやて、聞こえる?)」

「(その声はフェイトちゃん!?)」

「(うん、私もなのはと一緒に戦っている。それで、そっちでコントロールとかできない?)」

「(ダメ。ウチがいるところだと管理者権限が使えへんねん。何とか、その子を引っ込ませて)」

 

彼女たちのやり取りを聞いた時、ユーノは1つの策を思い付いた。

 

「(もしかしたら・・・)なのは、フェイト聞いて」

「(ユーノ君?)」

「どんな方法でもいい。魔力ダメージでブッ飛ばして。

そうすれば中に入っている子を引っ張り出せる!

()()()()!手加減なしで!!」

 

その言葉を聞いたなのはとフェイトは、不敵な笑みを浮かべた。

 

「さっすがユーノ君!」

「わかりやすい!」

《全くです》

《同じく》

 

ユーノの説明でなのはとフェイト、レイジングハートとバルディッシュが同意する。

 

「エクセリオンバスター!バレル展開!中距離砲撃モード!!」

《All Right Barrel Shot》

 

なのはの掛け声と同時にレイジングハートが認識。

レイジングハートの形状が変わっていく。

 

「夜天の主の名において汝に新たな名を贈る強く、支えるもの・・・。

『幸運』の追い風・・・『祝福』のエール。リインフォース」

 

 

 

 

 

「彼奴ら・・・!やりやがった!!」

 

ディケイドは、はやての救出を内部から行おうと考え直接内部に侵入し行動を起こそうとした。

しかし、結果は予想外にいい方向に向いてくれた。

はやて自身が目覚めて闇の書の意思の動きを封じ外部に脱出を行う手はずだったが

それを彼女達自身が行った事に対し驚きと歓喜の感情が溢れた。

 

「急ぐぞ、アルテミス!この負の連鎖を断ち切るぞ!!」

《OK、マスター》

 

マシンディケイダーを吹かしスピードを上げるディケイド。

 

 

 

 

 

「エクセリオンバスター!フォースバースト!!」

 

魔力がレイジングハートに集まっていき・・・。

 

「ブレイク!シュートッ!!」

 

放たれた魔力砲撃は闇の書の意思に向けて放たれた。

 

 

 

 

 

 

「なのはが砲撃を撃ってくるタイミングと着弾場所は・・・ここだ!!」

 

マシンディケイダーを止めカードを装填する。

 

 

Final AttackRide DE DE DE DECADE

 

 

ライドブッカー ガンモードに変形させ照準を決め引き金を引く。

空間に直撃すると意識が真っ白に包まれる。

 

 

 




今回はここまでとなります。


もう少しでライダー図鑑が出てきますね。

誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE24 夜天の覚醒と歩くライダー図鑑

最終決戦の前座回と成ります。


では、どうぞ。


ディケイドが闇の書の中から脱出し時を同じくはやては魔導師として覚醒しようとしていた。

 

「夜天の魔導書。そして管制融合騎、リインフォース。この身をかけて御身をお守りいたします。

ですが、ナハトヴァールの暴走が止まりません。切り離された膨大な魔力が直に暴れだします。

今は、なんとか抑えていますが持って数分でしょう」

「うん。まあ、なんとかなるやろ。行こうか、リインフォース」 

「はい。我が主」

「管理者権限、発動。リンカーコア挿管。守護騎士システム、破損回帰」

 

リーゼ姉妹と闇の書の意思、基、リインフォースによって一度消滅した

ヴォルゲンリッターが復活した。

 

「おいで、私の騎士たち」

 

その言葉とともに守護騎士達は、はやての元に現れた。

 

「ヴィータちゃん!」

「シグナム!」

 

彼女達が復活し驚くなのはとフェイト。

 

「我等、夜天の主に集いし守護騎士」

「主あるところに我等の魂尽きることなし」 

「我らの命ある限り、我等は御身の下にあり」

「我等が主、夜天の王、八神はやての名の下に・・・!」

 

その言葉と共に、はやては杖とバリアジャケットを展開する。

 

「祝福の風 リインフォース、セーット・アーップ!!」

 

はやての言葉と同時にはやての髪の色が白になりバリアジャケットが展開完了となった。

 

「はやて・・・」

「細かい事は色々後や・・・。みんな、お帰り」

 

その言葉にヴィータは、涙を流しはやてに抱きついた。

 

「はやてぇ!!!」

 

彼女達の感動の再会をしなのはとフェイトにそれぞれ謝罪し

クロノとリニスが混ざりナハトヴァールを止める手段がないか探っていた。

 

 

1つ目は、凍結専用デバイス・デュランダルを使用し凍結封印を行うこと。

しかし、シャマル曰く純粋な魔力の塊である以上、コアがある限り再生してしまうとの事。

 

2つ目は、アルカンシェルの使用。しかし、コレも拒否。理由としては。

『発動地点を中心に、百数十km範囲の空間を歪曲させながら反応消滅を起こさせる魔導砲』

つまり、一種のブラックホールを発生させるとの事。

そんな物を地球で撃てば海鳴市は、消滅してしまう。これは、流石になのはやフェイトも却下した。

 

 

話が行き詰まり打開策が見つからないでいた時だった。

 

 

 

 

 

「アルカンシェルがどこで発射できるかによって作戦は変わるぞ」

 

 

「「「!?」」」

 

 

急にこの場にいない声が聞こえ、全員が慌てて振り向くと・・・。

 

 

 

 

 

「聞いてみるか?この最低最悪の状況を打開する最高最善の策を」

 

傷だらけの元の(子供)姿の司だった。

 

「司君!」

「戻ってたの!?」

「遅かったですね」

「いや、割とベストタイミングだと思うぞ」

 

なのはとフェイトが驚きリニスが平然と話している中、ヴォルゲンリッターも司の方へ視線を移す。

 

「え!?司君!?」

「お前!いつ来た!?」

 

シャマルとヴィータは驚くしかない。

 

「え?何で司君がおるの?」

 

はやては司が混乱しザフィーラとシグナムも表情だけだが驚いていた。

 

「君は一体・・・」

「あった事あるだろ、執務官。今回は傷を負っていないみたいだけど」

「傷・・・。お前、まさか、仮面ライダー!?」

「なんだって!?」

「お前さんが!?」

 

ユーノ、アルフの2人が特に驚いていた。

 

「仮面ライダーって何や?」

「俺が変身した時の名前。まあ、聞きたい事は後で聞いてやる。

それで、どうなんだ?アースラスタッフ!!」

 

音声で司の疑問に答えたのはリンディだった。

 

『色々聞きたい事はあるけどその話は後にしましょう。

それでその回答ですが、宇宙空間、海底でも発射可能よ』

「なら決まりだな」

「どういう事?」

 

なのはと他のみんなは分かっていないようだった。

 

「アルカンシェルと凍結魔法の両方を使うんだよ。

凍結魔法で動きを封じ奴の外装を破壊。コアが出てきた時に宇宙空間に転送。

アルカンシェルで一気にトドメを刺す。コレが俺が考えた勝利の法則だ」

「そうか!宇宙空間なら周りの被害を気にせずアルカンシェルを使用できる!」

「なるほど・・・。確かにそれなら街の被害は最小限で済む」

 

司の作戦内容でシグナムとユーノは納得した。

 

「随分と無茶苦茶な提案だが、やってみる価値はあるな・・・」

 

クロノも渋々に納得した。

 

「あ、司君。ナハトヴァールは、四層のバリアが張られてるんよ。

コアを露出させるには四層のバリアを破壊して本体も攻撃せなあかんよ」

 

はやての話になる程と答え、司はある提案をする。

 

「だったら叩き潰した方が手っ取り早いな。だろ?みんな」

 

司の質問にみんなは苦笑いで答える。

 

「理解してくれて何より・・・。それじゃあ役割を伝える。

ユーノ、アルフ、ザフィーラ、リニスの4人は拘束魔法で

ナハトヴァールの動きを封じてくれ」

「分かった」

「任せな!」

「心得た」

「腕がなりますね」

 

それぞれ理解を示してくれてよかった。

 

「第1陣は、なのはとヴィータ。遠慮はいらない。全力全開でぶっ飛ばせ!」

「おっしゃあ!!」

「司君!それ私のセリフ!!」

 

文句を言うなのはをスルーする司であった。

 

「第2陣は、シグナムとフェイト。行けるな?」

「愚問だな」

「うん、任せて」

 

司の提案に了承する2人。

 

「それではやてに頼みたい事は2つ。1つはアレの動きを封じる事

2つ目は、クロノ執務官のサポートなんだけど・・・。

執務官、そのデバイスの凍結魔法はなのはのブレイカー級みたいにチャージはあるのか?」

「君の懸念通り、このデバイスはチャージ時間がかかるから時間を稼いで欲しい」

「なら、はやては、クロノの支援と最後の一撃を頼む。ただし、無茶はするな。

それが条件だ。シャマルさんとリインフォースは、はやてに異常が見られたら直ぐに

離脱をできるようにしてくれ」

「分かったわ」

『主の事はこちらに任せてくれ』

 

こちらも問題はない事の確認が取れた。

するとなのはがある事を尋ねた。

 

「司君はどうするの?」

 

みんなは、あっとなった。

 

「忘れてたの?酷くない?」

「そんなつもりないの!!」

「冗談だって。第1、第2陣の攻撃に混ざるのとみんなが取りこぼした奴を仕留める」

「大丈夫なのか?それ」

「ヴィータさん。ツカサに常識は通用しませんよ」

「はっ?」

 

リニスが横槍を入れてきた。おいそれはどういう意味だ。

 

「リニス、それってどういう事?」

「彼の力は、少なからず虚数空間から脱出できるほどのものですよ?

その事が証明されている時点で常識なんてものはあり得ませんよ」

 

ああ〜と納得するジュエルシード事件の関係者達。

失礼な奴らだ・・・。

 

「でも、大丈夫なのか?」

「シグナム。俺と初めて戦闘をした際、あれが全力で本気だと思うならそれは大間違いだ」

「何?」

「せっかくの機会だ。ついでにアレを実験台にしますかね」

「実験台って・・・」

 

司の言葉に苦笑いに突っ込むユーノ。

 

「まあ、見てのお楽しみだ」

 

そう言いみんなが所定の位置に着き、司はネオディケイドライバーを装着した。

 

「あ、そうや。なのはちゃんとフェイトちゃん、それに司君。

まず、その怪我を治さないといかんな。シャマル」

「はい。クラールヴィント、本領発揮よ」

 

するとシャマルは、回復魔法を発動し3人の傷を治した。

 

「コレは恐れ入った・・・。スゲェな・・・」

「湖の騎士シャマルと風のリング・クラールヴィント。癒しと補助が本領です」

「ありがとう。シャマルさん。さて、俺も準備しますかね」

 

司は、ライドブッカーからカードを取り出しベルトに装填する。

 

変身ッ!!

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、

7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

 

「な!お前!!」

「あの時の仮面の奴だったのか・・・!」

 

ヴィータとザフィーラは、司の変身に驚きを隠せないでいた。

 

「仮面ライダーさん・・・」

「お前が言いたいようにいいな。なのは」

「・・・うん!よろしくね、司君!!」

 

こんな人間をよく信じてくれたなと苦笑いを浮かべる司。

 

「さて、コイツの出番だ」

 

ディケイドは、ケータッチを取り出した。

 

「それは?」

「ディケイドの奥の手だ」

 

アルフの問いに不敵な笑みを浮かべて答える司。

そしてケータッチにコンプリートカードを装填する。

 

KUUGA AGITO RYUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN-O KIVA

 

FINALKAMENRIDE DECADE

 

ネオディケイドライバーのバックルを右腰に移し、ケータッチを装着し

クウガからキバまでのライダーズクレストが点滅し変身完了した。

 

「なんじゃそりゃあ!?」

「こんなんありか!?」

 

アルフ、はやてはディケイドの変わりように仰天しツッコミを入れる。

 

「今まで変身していたカードが差し込んである・・・」

「う、うん・・・」

 

なのはとフェイトは、ディケイドの見た目に引きつった表情をしていた。

しかし、流石の変わりようにみんなは驚いていた。

 

「驚いているところ悪いが、そろそろ動き出すぞ」

 

ディケイドの視線は、ナハトヴァールに向けていた。

全員が視線をナハトヴァールに向け気を引き締める。

ついに闇の書の闇、ナハトヴァールを夜天の書から引き離し

魔力の塊を外部に出し後はそのコアを破壊するだけに漕ぎ着けた司達。

最終決戦の火蓋は、切って落とされた。

 

 

 




次回、闇の書の闇と全面対決という名のリンチ?回になります。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE25 決戦!ナハトヴァール!!

さ、A'sも残すところ後、2話ほどとなってきました。


では、どうぞ。


司達の背後にある闇の塊。いわゆる闇の書の闇。

 

「・・・始まる」

 

クロノの呟きで球体だった闇の塊は、殻を破り悍ましい怪物が現れた。

 

「よっしゃ。作戦開始だ!」

 

司の合図でサポート陣は魔法を発動する。

 

「ケイジングサークル!」

「チェーンバインド!」

「囲え、鋼の軛!」

 

ユーノ、アルフ、ザフィーラはそれぞれバインドを行い海上からうごめいている

触手らしき怪物の動きを止めている。

 

「かなりの暴れん坊ですね。フォトンランサー!」

 

ユーノ達に危害が及ぶところをリニスが攻撃魔法で援護する。

 

「第1陣、なのは!ヴィータ!!」

「おっしゃ!!合わせろよ。高町なのは」

「ヴィータちゃんもね!」

 

ヴィータは、カートリッジをロードする。

 

「行くぞ!アイゼン!!轟天爆砕、ギガント・シュラーク!」

 

ヴィータのデバイス、グラーフアイゼンの先端部のハンマーが大きくなり

そのまま振り下ろし第1層の防壁にヒビを割る。

 

「エクセリオン・バスター!!」

 

なのはの砲撃が第1層の防壁を破壊した。

 

FAIZ KamenRide Blaster

 

ケータッチを外し、ファイズのライダーズクレストをタッチしディケイドの

ライダーズクレストをタッチするとヒストリーオーナメントが

仮面ライダーファイズ ブラスターフォームになると同時に

ファイズ ブラスターフォームが出現した。

 

「へ!?」

「なんか出た!?」

 

なのはとヴィータが驚く中、ディケイドはお構いなしにカードを装填する。

 

Final Attack Ride FA FA FA FAIZ

 

ファイズは、ファイズブラスターをディケイドはライドブッカー ソードモードを

ナハトヴァールに照準を合わせフォトンバスターを発射。

直撃したフォトンバスターは、防壁を破壊した。

 

「第2陣、フェイト!シグナム!」

 

シグナムは、レヴァンティンの鞘を持ち手の部分を連結させ

カートリッジをロードした。

 

「刃、連結刃に続く我が魂のもう一つの姿、今ここに見せよう」

Bogenform(ボーゲンフォルム)

 

レヴァンティンは、形状が変化し弓の形に変形した。

 

「翔けよ、隼っ!!」

《Sturmfalken》

 

シグナムが放った矢は一直線にナハトヴァールに飛んでいき直撃した。

 

「フェイト、一緒にやるか」

「うん!」

 

Blade KamenRide King

 

ブレイドのライダーズクレストを押すと今度は、ブレイド キングフォームになり出現した。

 

「貫け!雷刃!!」

《Jet Zanber》

 

バルデュッシュに電撃を纏いそのまま振り下ろした。

 

 

Final AttackRide Bl Bl Bl Blade

 

Royal Straight Flash

 

 

キングラウザーとライドブッカーを同時に振り下ろすと放たれた斬撃が

フェイトの攻撃と同時に直撃し、防壁を破壊した。

 

「執務官!チャージは!?」

「後、20秒で済ませる」

「よし、はやて!出番だ!!」

「彼方より来たれ、やどりぎの枝」

《銀月の槍となりて、撃ち貫け》

「石化の槍」

「《ミストルティン!》」

 

はやてが詠唱し放たれた槍状の魔法はナハトヴァールに直撃し

そこから侵食し石化していく。

しかし、敵も中々にしぶとくミストルティンを打ち砕きまた現れた。

 

「ありがとう!チャージ完了だ。凍てつけ!!」

《Eternal Coffin》

 

放たれた氷結魔法は直撃しそのまま海をも凍らせた。

 

「なのは、フェイト、はやて!」

 

クロノの呼びかけで3人は攻撃態勢に移る。

 

《StarLight・Breaker》

「全力全開!スターライト・・・!」

《PlasmaZamber》

「雷光一閃!プラズマザンバー!!」

 

2人が魔法を発動させる中、はやては、ナハトヴァールを悲しい瞳で見ていた。

 

「・・・ごめんな、お休みな」

 

そう呟くとすぐに魔法を発動させた。

 

「響け終焉の笛、ラグナロク!」

 

 

「「「ブレイカー!!!」」」

 

彼女たちの言葉と同時に魔法は発動しそのままナハトヴァールに直撃した。

しかし、虫の息とはいえ未だに再生を繰り返そうとしているが更に追い討ちをかける

人物がそこにいた。

 

 

Final AttackRide DE DE DE DECADE

 

 

「ヤアアア!!!!!」

 

 

ディケイド自身と敵の間に現れる10枚の巨大な光のカードを突き破りその蹴りが

ナハトヴァールに直撃した。そして、ついにコアが露出された。

 

「捕まえ・・・た!!」

「長距離転送!」

「目標、軌道上!」

 

防壁を破壊し更にコアの露出を確認すると直ぐにユーノ達が転送魔法で

宇宙空間に飛ばした。

 

「コアの転送を確認!!」

「ですが今なおコアを中心にして再生中!!は、早いっ!?」

 

コアの再生が予想以上に早くアースラスタッフは大急ぎでキーボードを入力していく。

そして、ついにリンディは、アルカンシェルの発射準備に入った。

 

「ファイアリングロックシステム、解除」

 

火器管制機構に始動キーを差し込むと赤くなった。

そして、アースラの先端部から魔方陣が展開された。

 

「アルカンシェル、発射!」

 

リンディの言葉に反応しアルカンシェルは放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、直撃したはずのナハトヴァールは未だに姿を保っていた。

 

「そんな・・・!?」

「これは・・・!」

 

エイミィが驚きの表情を浮かべながら解析をする。

 

「ナハトヴァールのコアに強力な防御魔法を確認しました!」

「・・・まさか、防いだというの!?」

 

エイミィの解析に驚きを隠せないでいたリンディ。

 

 

 

 

 

「そんな!?倒しきれてない何て・・・」

「一体どうすれば・・・」

 

突きつけられた現実に打ち拉がれるなのは達。

司は、拳を強く握りしめながら策を考えていた。

 

「(ディケイドの能力だと宇宙空間に行けない・・・。

  フォーゼだと宇宙空間での戦闘は可能だけど、

  肝心の宇宙空間に向かう手段を持ち合わせていない・・・!)」

 

仮面ライダーの能力でも宇宙空間に向かう方法があまりにもなく

指をくわえて見ていることだけしかできなかった。

すると、突如、ヒストリーオーナメントに内蔵されていたカードが光りだした。

 

「何だ?」

 

ディケイドは、ケータッチを取り出すと突如、コンプリートフォームが解除された。

 

「どうして・・・。!?」

 

 

その時、不思議なことが起こった。

 

 

今までのライダーカードが輝きを増し1枚だけのカードが2枚へと分裂した。

そして、同じカードのはずの片方のカードが今まで見たことのない姿に変わったのだ。

 

「コレは・・・!?」

「いきなりカードが2枚になったと思ったら・・・」

「もう1枚が違う姿になっちゃった・・・」

 

唖然とするヴィータとなのは。

そしてディケイドは、中に浮いているカードを手に取った。

すると、初めて変身した時のように頭の中にビジョンが流れ込んできた。

そして何も言わずみんなの前に出る。

 

「司君?どないしたんや?」

 

はやての言葉に耳を貸さずネオディケイドライバーにカードを1枚装填した。

 

「変身ッ」

 

KamenRide Kabuto Hyper Form

 

ディケイドからカブトに変身したと思いきや今度はカブトホーンが巨大化し

同時にカブテクター変化していき仮面ライダーカブト ハイパーフォームに変身したのだ。

 

Change Hyper Beetle

 

この姿になったなのは達は、困惑していた。

 

「つ、司君・・・?」

 

なのはの声に気づき彼女達の方へ視線を向ける。

 

「宇宙に行ってくる」

 

「「「はっ?」」」

 

「ハイパークロックアップ」

 

Hyper Clock Up

 

その音声が流れると胸部、背部、肩部、腕部、脚部のカブテクターが展開され

ディケイドカブト周辺に電撃が走るとディケイドカブトが消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アースラは、予想外の出来事に混乱していた。

そして、もう一度アルカンシェルを発射できるように再チャージしていた。

 

「エイミィ、第2射までの発射準備は?」

「5分はかかります!」

「高エネルギー反応を確認!ナハトヴァールが攻撃態勢に入りました!!」

 

みんなはまずいと思い視線をモニターに移した。

そして、ナハトヴァールから光線が放たれ・・・。

 

「(もうダメ・・・!)」

 

全員が諦めそう思ったその時・・・。

 

 

 

 

 

アースラの前で何かが阻みナハトヴァールが放った光線ははじき返された。

エイミィは、何時までたってもこない衝撃に違和感を覚えゆっくりとモニターを見る。

そして、モニターを見た全員が驚愕の表情を浮かべた。それは・・・。

 

 

 

 

 

宇宙空間に仮面ライダーがいたからだ。

 

「アレは一体・・・」

『アースラクルー。聞こえるか。こちらは仮面ライダー。無事なら返事をしな』

「まさか・・・フェイトさんのお友達の・・・」

『今すぐ戦闘エリアから離れろ。大技を出す。急げ!』

「わ、わかったわ。本艦はこれより回避行動をとります!後退を!!」

「り、了解!!」

 

アースラは、そのまま後退をしていき離脱した。

そして、後退したことを確認するとディケイドカブトは、

ナハトヴァールに視線を向けた。

 

「最後の戦いだ・・・。ナハトヴァール!」

 

突如、宇宙空間に亜空間が出現しそこから1本の剣がディケイドカブトのところに飛んできた。

ディケイドカブトはその剣を手に取り剣を起動させる。

 

Perfect Zecter

 

更に、機械の蜂とトンボと蠍がパーフェクトゼクターに装着した。

 

KABUTO Power

 

THEBEE Power

 

DRAKE Power

 

SASWORD Power

 

 

All Zecter Combine

 

パーフェクトゼクターの起動が確認できたらそのままトリガーを引いた。

 

Maximum Hyper Typhoon

 

入力が終わると刀身が光りだしディケイド2人分の長さになり

パーフェクトゼクターを両手で掴み思いっきり振り下ろした。

 

「ウェエエエエイイイイ!!!!!!!!」

 

振り下ろしたパーフェクトゼクターは、ナハトヴァールの再生した防壁を切り裂き

そのまま、コアごと切り裂き爆発した。

パーフェクトゼクターをゆっくりと降ろしその点をただ見つめるディケイドカブトだった。

 

 

 




今回はここまでとなります。


次回は、リインフォース救出回です。

それとこの小説のお気に入りが200件を超えました。
拙い文章ながら見ていただきありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE26 闇の終焉、聖夜の奇跡

A's本編も残すところ後、1か2話程となってきました。


では、どうぞ。


「終わったの・・・?」

 

そう呟いたのはエイミィだった。

ナハトヴァールがアルカンシェルを防いだのは誤算だった。

しかし、ディケイドが宇宙空間に来て光剣で巨大な敵を一撃で切り裂き

次元震を発生させずに倒してしまったのだ。

 

「みんな、驚いている暇はないわ。準警戒態勢まで引き下げて

戦闘中域の監視を続けます。クロノ達には、こちらは大丈夫だと伝えて」

「り、了解!」

 

リンディの指示でクロノに連絡しつつ、警戒をするアースラクルー。

そんな中、リンディは、椅子に座り溜息をついた。

 

「・・・彼が自分の正体を探らせないように動いていた理由が分かった気がするわ」

 

まさに一騎当千。たった1人で魔導師のクロノや守護騎士達。

挙げ句の果てにはナハトヴァールまで倒してしまったのだ。

彼自身がディケイドの力を隠したい、大事にしたくないという理由が

よく分かった気がする。

 

「・・・上層部に報告が行かないようにしないとかしら」

 

この後ある書類の山に苦笑いを浮かべざるを得ないリンディだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか。ナハトヴァールは、無事に倒せたか・・・」

 

クロノの言葉にみんなは笑みを浮かべた。するとその時。

なのは達の前に電撃が走るとディケイドカブトが姿を現しそのまま変身が解除された。

 

「「「司(君)!!」」」

 

「今戻った」

「いきなり消えたかと思ったら急に出てくるってどういうことなの!」

「説明が面倒だった。以上」

「話を終わらせないの!」

 

なのはが司に怒りながら文句を言ってくる。

すると司が急にフラついた。慌ててリニスが支えた。

 

「大丈夫ですか?」

「流石にしんどい・・・」

 

その様子を見たみんなは何とも苦笑いの表情をしていた。

 

「はやて!はやて!!」

 

突如、ヴィータが叫び出した。

その様子を見るとはやてが気を失っていた。

 

「彼女を早くアースラに!」

 

クロノの指示でアースラに転送した。

同時に、司の意識も暗転した。

 

 

 

 

 

「・・・ん?」

 

司は、ゆっくりと目を開くと知らない天井が見た。

 

「ここは・・・」

「アースラの医療室よ」

 

リニスじゃない声が聞こえその方を見るとリンディが椅子に座っていた。

 

「こうやって会うのは初めてか。艦長さん」

「えぇ・・・。まさか、あなたのような子供とは思わなかったわ」

 

はやてが倒れた後、司も意識を失ってしまいみんな大慌てだったのだ。

 

「みんなに心配をかけてしまった・・・」

「余り、人の心配はさせるようなことじゃないわよ」

「肝に銘じておきます」

 

話が終わるとお互い沈黙が走る。

 

「・・・聞かないんですか?俺が何者なのか」

「・・・聞いても素直に答えてくれるのかしら?」

「この力を言いふらさなければ問題はありません。

それに、過ぎた力を得た人間の末路は・・・」

「破滅、そう言いたいのね」

「そのことを理解してくれているなら俺が応えられる範囲でお話ししましょう」

 

すると隣から呻き声が聞こえてきた。

 

「・・・ん?アレ、ウチは」

「目が覚めたか」

「はやてさん。気分はどうですか?」

 

朧げな意識の中、はやてはリンディと司の方を見た。

 

「司君と・・・」

「アースラ艦長。リンディ・ハラオウンです。話はなのはさん達から聞いているわ」

「ところで艦長さん。そのなのは達はどこだ」

 

なのはの場所を聞いたらリンディは、表情を暗くした。

 

「闇の書の管制人格。リインフォースさんの完全破壊をするため海鳴市にいるわ」

 

「「!?」」

 

「それ、どういうことです!?」

 

はやてと司は、思わず目を見開きはやては声を荒げながらリンディに詰め寄る。

 

「闇の書の闇。防衛プログラムは確かに破壊したわ・・・。

だけど、夜天の書本体は直ぐに新たな防衛プログラムを構築させてしまう。

リインフォースからも本来の夜天の魔導書の形も失われているから修復は無理とのことらしいわ」

「・・・なんとかならないんです?」

「防衛プログラムを元の正常な形に戻せれば恐らく・・・。

でも、はやてさんでも難しいって彼女自身が話していたわ・・・」

「そんな・・・」

 

はやてが悲しみの表情を浮かべている時司は、考えを巡らせていた。

 

「(防衛プログラムにナハトヴァールが残っているってことは

  内部のナハトヴァールを破壊して正常に起動できるようにすればいいから・・・

  もしかしたら・・・やってみる価値はあるな)

はやて。とにかくリインフォースのところに行くぞ」

「・・・司君?」

「勝手な行動をする駄々っ子に文句の1つでも言っても罰は当たんないと思うぞ」

「・・・せやな。とにかくリインフォースに話をせなな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでアースラから出ると雪が降っていてお互い厚着をして

リインフォースのところに向かった。

 

「リインフォース!」

「はやて!」

「動くな!儀式が止まってしまう・・・」

 

みんなが驚きの表情を浮かべていた。

司は、少し離れた位置で事を見守っていた。

 

「リインフォース!勝手に消えるなんてマスターの私が許さへん!!」

「いいんです・・・。主」

「いい事あらへん!!ウチがなんとかするから!ウチがちゃんと制御するから!!」

「いいんです。主人。随分と長いときを生きてきましたが、私は最後に綺麗な名前と心をいただけました。

短い時ですが、貴女と空を駆け、貴女の力になることができとても嬉しかったです。

だから後悔はありません。それに、騎士たちは貴女の傍に残すこともできます」

 

その言葉は、自分がいなくても問題はないという風に聞こえた。

司は、その話を聞くも納得はいっていなかったのでこれ以上話が進んで

儀式でリインフォースが消滅するのは避けるため彼女達の前に現れた。

 

「その儀式。待ってくれない?」

「司君!!」

「司・・・!」

「しかし、主にも言ったがこのまま生き残れば防衛プログラムが復活してしまう・・・。

これ以上の負の連鎖を断ち切るには私が消えるしかない・・・」

「なら1つ聞こう。もし、お前が生き残る方法を俺が持っているのならばその方法にかけるか?」

「何!?」

 

みんなは、思わず目を見開いた。

 

「どうなんだ?」

「・・・だが、しかし」

「それに、本当は守護騎士達もいなくなって欲しくはないんじゃないか?」

 

視線を守護騎士達に向けた。

 

「リインフォースも私達と同じ主はやてと共に戦う騎士だ」

「そのはやてちゃんが悲しむ姿も見たくないのは本当なのよ」

「本当はお前がいなくなること、納得してねーんだぞ!!」

 

ヴィータの言葉に頷いて同意するザフィーラ。

 

「こうやってお前さんを心配してくれている人はちゃんといる。だろ?なのは、フェイト」

「そうだよ!司君の言う通りだよ!!」

「はやての友達でもあるからこそあの子を助けたい。

それは守護騎士の1人でもある貴方も同じです」

 

リインフォースはその言葉を聞いて涙を流した。

 

「みんな、すまない・・・」

 

そしてはやては、司の方に視線を向ける。

 

「それで、司君・・・」

「リインフォースは俺が助ける。絶対にな・・・!」

 

すると司は、リインフォースに視線を向ける。

 

「水無月司・・・」

「リインフォース。防衛プログラムはお前の中にあるのか?」

「正確には少し違うが、その認識であっている」

「なるほど・・・。なら行けるな」

 

司はそう言うとネオディケイドライバーを装着する。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide DECADE

 

司は、ディケイドに変身し新たなカードを取り出し装填する。

 

KamenRide Wizard

 

フレイム、プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!

 

カードを装填した後、ディケイドの左側から魔方陣が現れその魔方陣を通り過ぎると

全身が黒をベースとし赤色の宝石を鎧とした仮面ライダーに変身した。

 

仮面ライダーウィザード

 

それが、今ディケイドが変身している姿だ。

 

「また、違う姿になってもうた・・・」

「はやて。あんまり考えない方がいいよ?疲れるだけだから」

 

フェイトに対しては後で文句を言ってやる。

 

「それで、どうするつもりだ?いくらお前でも彼女を残して闇の書の闇だけを

破壊するのは不可能ではないのか?」

「その不可能なことを今から実行するんだ」

 

「「「え?」」」

 

「今から、リインフォースの内部に入って再生中のナハトヴァールを完全破壊する」

 

AttackRide Engage

 

みんなが疑問になっていることを無視し

カードをドライバーに装填するとリインフォースの前に魔方陣が

展開されディケイドウィザードは魔方陣の中に入っていく。

 

 

 

 

 

展開された魔方陣を通り過ぎ出口らしきものから出るとそこは見慣れた景色が広がっていた。

 

「ここが精神世界(アンダーワールド)・・・。海鳴市そのものだな」

《恐らく、彼女の中で印象が強いものが精神世界に反映されたのでしょう》

「本当、いい主に巡り会えたものだ・・・」

 

そんな時、突如、上空から何かが降りてくるような気配を感じた。

 

「アレは!?」

 

上を向くとそこにいたのは人間二人分の大きさまでに

再生しきっていないナハトヴァールが所々損傷しながら

触手のようなものが蠢いていた。

 

「海上で見たのと比べたら随分ちっさいな・・・。完全に再生してないのか?」

《だとしたら、今すぐにあの手で倒した方が良いでしょう》

「だな。まずは、魔法使いの初陣だ!」

 

ディケイドウィザードはそのまま距離を詰めアクロバティックに蹴りを入れていく。

更に続けざまに攻撃を仕掛けていく。

そして、ウィザーソードガンを取り出しガンモードで銃撃をする。

放たれた弾道は、弧を描くように飛んでいき全弾全て直撃した。

更にソードモードに変形し連続で切り裂いていく。

 

「おお〜。ライドブッカーも扱いやすいけどコレも悪くないな」

 

ナハトヴァールはガムシャラに攻撃を仕掛けてくるがディケイドウィザードが

ナハトヴァールの攻撃を避ける。

そして、ウィザードソードガンの親指に当たる部分、ハンドオーザーを押し込む。

 

 

キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ

 

 

必殺技の待機音になるとディケイドウィザードは、

フレイムウィザードリングをハンドオーザーにかざした。

 

 

フレイム!スラッシュストライク!ヒー!ヒー!ヒー!

 

 

ウィザーソードガンの刀身が炎に包まれる。

そして炎に包まれた刀身を振り下ろし炎の斬撃を起こす。

その攻撃はそのままナハトヴァールに直撃し側面にある触手は

切り落とされ傷口が爆発した。

 

「コレいいな」

《マスター。感心するのは後にしてください。それと変身するなら今です》

「おっとそうだった」

 

アルテミスに促され新たなカードを装填する。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide W

 

CYCLONEJOKER

 

ウィザードの姿から今度は緑と黒の仮面ライダー、仮面ライダーWに変身した。

 

「さぁ、お前の罪を数えろ!!」

 

ディケイドWはそいういうとウィザードの姿の時とはまた別のアクロバティックで

攻撃を仕掛けた。

風の力を纏ったWは、ナハトヴァールに蠢いている触手を切り裂いていき

そのまま蹴り飛ばした。

 

「これ以上、望まぬ破壊はさせない・・・」

 

ディケイドWは、ライドブッカーから一枚のカードを取り出した。

 

「変身ッ!!」

 

KamenRide W CYCLONEJOKER XTREME

 

XTREME

 

ディケイドWの中心部が光りだすとディケイドWは両手で強引に開き

仮面ライダーW サイクロンジョーカーエクストリーム

変身した。

そして専用武器、プリズムビッカーを取り出した。

 

PRISM

 

プリズムガイアメモリを起動しプリズムソードに差し込む。

 

PRISM MaximumDrive

 

マキシマムドライブを起動させプリズムソードを引き抜いた。

迫ってくるナハトヴァールにビッカーシールドで防ぎ懐にプリズムソードで切り裂く。

攻撃を受けたナハトヴァールは苦しみ出し動きが鈍くなった。

 

「やっぱり調べた通りだったな」

 

司は、ナハトヴァールにエクストリームでの夜天の書のプログラムを抑制できないから調べていた。

しかし、抑制そのものはできないがナハトヴァールを完全破壊はエクストリームであれば

確実に可能だと 地球(ほし)の本棚の検索で出現したのだ。

 

「今こそ負の連鎖を断ち切るぜ!!」

 

Final AttackRide Do Do Do W

 

「ダブルエクストリーム!!」

 

エクスタイフーンから発生した緑と黒の2色の竜巻に包まれながら上昇する。

 

「でぇええええやあああ!!!!!」

 

そして両足にX字のエネルギーを纏って両足蹴りを叩き込んだ。

直撃したダブルエクストリームにナハトヴァールは苦しみ出し爆発した。

ディケイドWは、元のディケイドの姿になり爆発したナハトヴァールを見つめていた。

 

「コレで終わったな・・・」

《マスター。最深部に何かあります》

「何?」

《しかし、危険性がないので放置しても問題はないかと》

「そうか・・・。なら帰るか。みんな心配してるし」

《了解です》

 

アルテミスにそう伝え、ウィザードで発動させた魔方陣で元の場所に戻る。

 

 




今回はここまでとなります。


とらいあんぐるハートの件ですが投稿する際は
Reflection/Detonationの始まるA'sの空白期に投稿する
ことになります。

アンケートももう少しで終了となります。
投票する際は、日にちが本編あとがきにありますので
ご確認ください。

誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE27 全ての終わり、新たな始まり

今回でA's編終了となります。


後書きで今後のストーリー展開を話していきますので
最後までお付き合いください。

では、どうぞ。


リインフォースの前に魔方陣が展開されその魔方陣からディケイドが現れた。

 

「司君!!」

 

なのは、フェイトが司の元に駆け寄っていく。

 

「ナハトヴァールは?」

「破壊できた。リインフォース。気分はどうだ?」

 

リインフォースは、体の内部の確認をする。

 

「防衛プログラムが正常に戻った。ナハトヴァールも何もない」

「ということは・・・」

「主人の推測通り、私は消滅する必要はありません・・・」

 

はやては、その言葉に歓喜しリインフォースに抱きつく。

リインフォースは優しくはやてを撫でる。

 

「ご心配をお掛けしました・・・」

「次、勝手なことをしたら許さへんから・・・!」

 

はいと呟きつつはやてを抱きしめるリインフォースだった。

 

「これにて一件落着だな」

「水無月」

 

シグナムが司を呼び、司がその声に振り向くと

ヴォルゲンリッター達が司のところに来ていた。

 

「水無月、感謝する。この恩は、必ず返す」

「お前達が気にする必要はないよ。手が届くのに手を伸ばさなかったら死ぬ程後悔する。

それが嫌だから、手を伸ばす。それだけだ」

「それでも、礼は伝えさせてくれ」

「・・・なら受け取っておく」

 

そんな話をしている時・・・。

 

「あっ」

「どうした?」

 

司はあることを思い出しその問いをするヴィータ。

 

「はやてって入院してたんだよな?」

「え?えぇ、そうだけど・・・」

「これって、無断外泊になるんじゃないのか?」

 

その言葉を聞いたはやてとヴォルゲンリッター主にシグナム、シャマルの

3人は、青ざめた表情をした。

 

「い、急いで戻らねば!!」

「そうやった!石田先生怒るとめっちゃ怖いねん!!」

「と、とにかく言い訳考えなくちゃ・・・」

 

ザフィーラとヴィータは、ため息を吐きなのは、フェイト、リニスの3人は苦笑いを浮かべた。

クロノに連絡し、大急ぎで病院に戻ったが案の定担当医にこの事がバレて

こっぴどく怒られたとのことだそうだ。

 

 

 

 

 

数日後。現在、なのは、フェイト、はやて、司の4人は、アリサの家に向かっている。

 

「そういや、アリサ達に魔法のことは話すのか?」

「うん。ずっと隠していくのは無理だと思うし・・・」

「これ以上隠しておくのも、アリサ達に悪いし・・・」

 

なのはとフェイトの話に納得する司。

 

「司も話すの?ディケイドのこと」

「まあ、艦長さんや真っ黒執務官にも口外しないことを条件に出したから

迂闊にばらすことは無いと思うが・・・」

 

少し、嫌な予感はしているのも事実。

そんな話をしている時、彼女の自宅にやってきて司が一言・・・。

 

「立派な家なことで・・・」

 

到着するや否やゲンナリした表情を浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

そして、アリサとすずかとでお茶会をしつつなのはの魔法の話をするのであった。

 

「なるほどね・・・。このバカちん!!」

「にゃぁあっ!?」

 

アリサの拳がなのはの頭にクリーンヒットし独特な悲鳴をあげるなのは。

それに対して苦笑いを浮かべるしか無いすずか。

 

「アリサちゃん痛いよ・・・」

「そりゃあ魔法関係で役には立た無いと思うけど

それでも話をしてくれたら何か手伝う事できたじゃない!」

「はいぃ・・・」

 

アリサの気迫に思わず縮むなのは。

 

「やれやれ・・・」

「まあまあ、アリサちゃんも落ち着いて」

 

司は、両肩竦めてすずかはアリサを宥める。

 

「というより、アンタも人のこと言え無いでしょうが!!」

 

アリサの矛先がついに司に向けられた。

 

「そうだよ!なんで私たちにも教えてくれなかったの!?」

「え?」

「なのはちゃんも知らなかったの?」

「なのは、フェイト、はやての3人は俺がディケイドだってことを

知ったのはつい最近のことだからな」

 

アリサの話に便乗してくるなのはに対し意外という表情をするアリサとすずか。

 

「どうして正体を隠していたの?」

「フェイトの母親がトラブルに巻き込まれた際、人為的な事が後々発覚してな。

敵側に尻尾を掴ませ無いように動いていたってのが一番の理由かな」

「じゃあ、下手に正体をバラさ無い様にしていたのって・・・」

「周りの人間を巻き込ま無いためもあるけど向こうが動いて炙り出させる事も

目的の一つだったしな。第一、そもそも学校違うから話す事ないし」

 

それもそうだという表情を浮かべるアリサは、どこか納得して無い様に見えた。

 

「じゃあ、正体を出したのは・・・」

「かなりの緊急事態だったって事だ。地球の危機に正体がばれ無い様に動くのは

流石に無理があると思っていたからな」

 

フェイトの話に答える司。どこと無く皆は納得する。

 

「それと司君」

「何だ?」

「ありがとう」

「えっ?」

 

すずかから急にお礼を言われた。なんだっけ?

 

「私とアリサちゃんを助けてくれた事」

「ああ〜」

 

思い出した。すずかとアリサは誘拐されてたんだ。

それで俺、助けたんだった。

 

「ま、まあ、助けてもらったのも事実だしありがとう

「アリサが礼を言った!?」

「失礼過ぎるわよアンタ!!」

 

アリサがガミガミ言っているがそんなものは無視した。

その後、その日は、お茶会を楽しんだのだった。

 

 

 

 

 

「さて、こうして時間を取れたわけだし・・・」

「貴方の事を聞かせて貰うわ」

 

今現在、アースラの会議室。

ここにいるのはなのは、フェイト、はやて、ヴォルゲンリッター、ユーノ、アルフ、リニス

クロノ、リンディ、そしてプレシアだ。

アリシアは、リンディがエイミィに頼んで面倒を見て貰っている。

この件は、なるべく話を広げたくないと司の希望だ。

 

「まず、教えてもらおうか。君が何者なのか」

「それもそうでしょうね。管理局の人からしてみても異質過ぎるから」

 

クロノの視線は厳しいものだった。

ただでさえSSSクラスの使い魔を使役し更に防御魔法も簡単に突破する

質量兵器を持っている。厳しい視線を向けるのも無理はない。

 

「ま、執務官の疑問も最もでしょう。ただ、説明に入る前にこれだけは

頭に入れておいて欲しい。

 

 

 

 

 

俺は、一度死んでこの世界に来ました」

 

その言葉を皮切りに闇の書の中に吸い込まれた際に起きた出来事

リインフォースを証人とし、全てを話した。

 

「信じられるわけないだろう!?」

「それでも、こうして俺はここにいる。話を鵜呑みにしろとは言わないが

少なからず証言者(リインフォース)がいる以上、真実味は帯びてくると思うが」

「・・・だが」

「そこまでよ、クロノ。その議論は今行うべきではないわ」

「・・・はい」

 

リンディさんの説得で執務官は下がるが納得はしていないように見える。

 

「でも、納得はしたわ。貴方が情報の漏洩を恐れていることと

管理局に対しての不信感を、そしてその力の事も・・・」

「管理局という組織も一枚岩ではありませんからね。

元々、プレシアを助けてくれと頼まれたのがリニスだといいことが

キッカケに過ぎませんからね」

 

そう、全ては偶然が重なった出来事なのだ。

元にリニスに出会わなければ、ジュエルシードを見つけなければ

司は、この場にいなかったのだ。

 

「なあ、司君」

「何だ?」

「・・・辛くはないの?」

 

はやての言葉に皆が司を見る。辛い、ね。

 

「正直、俺が記憶が元に戻った時は、スッキリしたよ。

ずっとこの訳の分からんモヤモヤに悩む必要もないしな」

「・・・けど」

「何をどう言おうがこの生き方を決めたのは俺自身だ。

お前達が魔法に関わって行くと決めたと同じようにな」

 

司の意見を曲げずに貫き通す意志に皆は言えなくなった。

 

「・・・なら、1つだけ約束して」

「フェイト?」

「自分一人で抱え込まないで。何かあったら頼って」

「・・・分かった」

 

そんな状況がないことを願いたいけどなと心の中で呟いた。

 

 

 

 

 

今、司はクロノと共に管理局の本局にいる。

それは、司がある人物に会っておきたいからだ。

 

「初めまして。ギル・グレアム提督」

「ああ、まさか君のような子供に我々の計画を台無しにされるとは思ってもみなかったよ」

 

グレアム提督はどこか自嘲した笑みを浮かべていた。

 

「貴方のやろうとしていたことは、所詮問題を先延ばしする程度でしかなかった。

貴方でも分かっていたはずではないのか?」

「それでも、私自身が許せなかったのだ。

クライド君を失い、同じ過ちが繰り返されると思うと・・・」

「それでも、どんな理由であってもはやてを見殺しにしていい理由にはならない。

それに、貴方の計画は、俺というイレギュラーがいた時点で既に終わっていたからな」

 

そう言い司は、立ち上がりその前まで歩く。

 

「ああ、はやては闇の書の浸食は止まって後は回復するだけですよ」

「そうか・・・」

「貴方のした事は許せませんが、もし罪悪感があるのなら

その十字架を背負って残りの人生を生きてください。貴方にはその責任がある」

 

そう言い、司は部屋を出た。

 

「・・・彼に一杯食わされたな」

「お父様・・・」

「ゴメンなさい。アイツの力、甘く見てた・・・」

「いや、これで良かったのだろう・・・」

 

グレアム提督は、はやてのこの先の人生が幸福であることを願うのだった。

 

 

 

 

 

6years later

 

 

桜が舞い散る中、1人の青年が桜を見ていた。

 

「司」

 

振り返ると金色の髪を1本に纏めた女性がいた。

 

「おはようフェイト。今日の任務はなのはとはやてと一緒か?」

「うん。司は、いつも通りノートをよろしくね」

 

闇の書の事件から6年の歳月が流れた。皆は中学生になりなのは、フェイト、はやての3人は管理局に入局した。

ヴォルゲンリッター達も事件を起こした贖罪を兼ねた管理局任務に従事することになる。

 

「執務官はどうだ?」

「結構やりがいはある。でも、大変さは身にしみてわかった。

クロノの凄さを理解できたような気がする」

「アイツ、何だかんだで優秀だからな」

 

クロノは、執務官から提督に昇進しリンディさんの後を継ぎ、アースラ艦長に就任した。

エイミィも管制司令としてアースラに乗艦、クロノとのコンビも今でも健在だ。

 

「プレシアさんとアリシアはどうだ?」

「うん。新しいデバイスのプログラムを作ってる。

アリシアは、最近、地球のプログラミングにハマってるって」

「親子揃って科学者気質ありまくりだな」

 

プレシアは、アリシアと共に地球に残るとのことだそうだ。

アリシアのリンカーコアが消失し無理にミッドに戻る必要がないと話していて

それなら地球に残って仕事をしようということになった。

アリシアも同じような感じでプレシアと共に残ると話していた。

2人は、地球でプログラミングを行っているとのこと本人達曰く

 

「「ミッドのと比べるととても簡単」」

 

と話していた。何それ怖い・・・。

リニスは、プレシアの元に行くそうだ。

と言っても、使い魔の主人は司であることに変更はなく

家政婦のようなことをして貰っているそうだ。

そして、フェイト。フェイトは、クロノと同じように執務官になった。

かなり大変だったが仕事はかなり充実した日々を送っている。

 

「司君。フェイトちゃん」

 

振り返るとはやてが登校してきた。

 

「おはよう。フェイトちゃん」

「おはよう。はやて」

「司君も、おはようさん」

「おはよう、はやて」

 

はやては、侵食されていたリンカーコアも正常に戻り、足も完治した。

その後、管理局預かりの嘱託魔導騎士となりヴォルケンリッターを率いて

ロストロギア関連事件の捜査に才覚を発揮している。

ヴォルゲンリッター達もはやてと共に生活している。

 

「そういや、ユーノと連絡って取った?」

「取ったよ。元気にしてたよ」

「アイツ、何だかんだで忙しそうだもんな」

 

ユーノは、時空管理局データベース『無限書庫』の司書長に就任した。

更に司書の傍ら古代史の論文を発表、学者としての実績を重ねているとの事。

そんな話をしている時、正面になのは、アリサ、すずかの3人が登校しているのを見かけた。

 

「なのは、アリサ、すずか」

「司君。フェイトちゃん」

「はやてちゃんおはよう」

 

皆と合流し登校する。

なのはは新任局員への戦技教導の傍ら、捜査官としても活動し優秀な成績を残している。

司は、管理局に入局し諜報部の部署に配属された。

この事は、結構重要機密でなのは達は知られてい無い。

事の経緯は、また改めて話をしよう。

そして、学校に到着しなのは達の下校を教室の窓から見守る3人。

 

「アイツら、無茶しなければいいが」

「それもそうね・・・」

「まあ、私たちは信じて待とうよ」

 

アリサ、すずかの言葉にどこと無くため息を吐き空を眺める司。

こうして掴んだ明日(世界)をアイツらと守っていこうと誓う司だった。

 

 

EPISODE Fin Lyrical Nanoha A's

 

 

 




はい。今回でA's編が終了となります。

まずですね、劇場版の作品に入る前に空白期を執筆します。
ここでとらハを書く予定です。
司の件に関してはこれも空白期の時に書きますので
もうしばらくお待ちください。

※追伸
アンケートご協力ありがとうございました。
結果は「見たい」と言う意見が多数ございましたので
とらハOVAをベースにしたストーリーを投稿する予定です。
今しばらくお待ち下さい。
とらハキャラも登場予定ですのでお楽しみにしていただけると幸いです。

誤字脱字ございましたら連絡ください。
では、次回。




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EPISODE28 皆で過ごす新年

今回から日常回が続きます。


では、どうぞ。


「新年!」

「明けまして!!」

 

「「「おめでとうございます!!」」」

 

エイミィとアルフの新年の挨拶に乗っかる一同。

現在司は、ハラオウン家とテスタロッサ家と一緒に新年を過ごしていた。

御節で食事の後に高町家やアリサ達、八神家といったメンツと合流し初詣に向かう手筈になっている。

因みに、幸か不幸かディケイドの正体はバレていないから戦いの後、行方不明扱いにされた。

しかし、下手に情報がバレるのは好ましくないのでアースラスタッフに緘口令が出された。

後に知ったけど増援の魔導師も遠目でディケイドの存在は魔導師と認識していたと話していた。

とりあえず不幸中の幸いだった・・・。

 

「それにしても今年は色々あったわね」

「というより、1年で2回も大きな事件に巻き込まれるとは思ってもみませんでしたが」

 

リンディさんの言葉にゲンナリする司に対し

プレシアは、どこかバツの悪そうな表情をしていた。

 

「まあまあ、こうして新年を迎える事が出来て良かったじゃない」

「エイミィさんのように能天気にはなれません」

「あ!ひっどーい!」

「確かに、司の言い分もわからんでもないな」

「何おー!!」

 

クロノが便乗するとエイミィさんががみ付いてくるのだ。

 

「司」

 

そのやりとりに巻き込まれないように離れるとフェイトがこちらに来た。

 

「楽しんでいるか?」

「うん。こうやってみんなと過ごせると思ってなかったから」

 

そんな話を2人でしみじみと話している時だった。

 

「あー!フェイトが司とイチャついてる!!」

 

突如、割って入ってきたのはアリシアだった。

アリシアの体も無事に回復し今では自由に動き回ることも可能になった。

しかし、5歳の段階とはいえ学校に行かせるのもどうかという話になり

リニスとプレシアの2人が家庭教師ということでアリシアの勉強を見ているのだ。

 

「あ、アリシア!別にイチャついてなんて!!」

「え〜!でも、フェイト。司と一緒にいるとすごい楽しそうな表情してるもん!!」

 

アリシアの指摘に顔を赤くするフェイト。

うむ、やはり姉の方がヒエラルキーは上か。

 

「あらあら、司君モテモテね」

「まさに両手に華ね」

 

プレシアとリンディは、こちらの様子を微笑ましく見守っていた。

外野は黙って御節でも食ってろっと内心毒突く司であった。

 

 

 

 

 

食事も終えてせっかくの機会なので女性陣は着物を着ることになった。

そして、野郎共(クロノと司)は既に支度を整えているので外で待機中だ。

 

「今年初めてこの世界で見る雪か・・・」

「感傷に浸っているのか?」

「確かに、この世界を見ているとそんな感じがする」

 

クロノの言葉に同意する司。

 

「・・・聞いてもいいか?」

「何だ?」

「元の世界に戻りたいと思ったことはないのか?」

 

クロノの言葉に思わず黙り込んでしまう司。

少し考える仕草をする。

 

「それでもこの世界に残ることを選ぶかも。

どんなに好条件だったとしても俺がその道を突き進むことを選んだなら

その道を突き進むと思う」

「・・・余り抱え込まないようにな」

「それは、なのはに言うべきだな」

「どういう事だ?」

「フェイトと何度か戦ってる所をみて思ったんだが、

なのははフェイトと友達になりたいと言った時どこか同じのような雰囲気を感じてな・・・」

「同じ雰囲気?具体的には?」

「そこまではわからない。でも、アイツが抱えている何かを吐き出さないと

取り返しのつかないことになる。そんな気がする」

 

司の瞳はとても鋭く見えクロノも思わず息を飲み込んだ。

そんな話をしている時、プレシア達が着物を着て出てきたので

なのは達と合流後、神社に向かうことになった。

 

 

 

 

 

「みんなー!!」

 

そういい手を振ってるのは八神家達。

保護観察とはいえある程度自由は約束されているため守護騎士達も

普段通りの生活をしている。

 

「明けましておめでとう。はやてちゃん」

「明けましておめでとう。はやて」

「明けましておめでとうな。なのはちゃん、フェイトちゃん」

 

なのは、フェイト、はやての3人はそれぞれ新年の挨拶をしていた。

司は、視線を一人の男性に向けるとどこかで見たような印象を持った。

 

「(あの時の剣士さん?なのはと一緒に来たみたいだけど親族かな?)」

 

するとこちらの視線に気づいたのかこちらを見たが司は既になのは達の方に視線を向けた。

 

「(彼は・・・)」

「恭ちゃん?どうかしたの?」

「いや、なんでもない」

「(気のせいか)」

 

自分の勘違いだろうと自己完結する恭也だった。

その後、アリサとすずかの合流後なのはの兄と姉の紹介と

すずかの姉の紹介をされ内心驚き冷や汗をかいたのはここだけの話だ。

そんな話をしている時だった。

 

「美由希ちゃん!」

 

声が聞こえた方を見ると緑色のはやてそっくりの女性と

青い髪のショートヘアの女性がこちらに来た。

 

「蓮ちゃん!晶ちゃん!」

 

2人に反応したのはなのはだった。

 

「なのは、知り合い?」

 

面識のない人たちの気持ちを代弁してくれたのはフェイトだった。

 

「俺は、城島 晶だ」

「鳳 蓮飛言います。みんなよろしゅうな」

 

各々挨拶をしている一同。

 

「・・・はやてそっくりだな」

「う、うん。正直、声と髪とかは違うけど顔付は間違いようがないかも・・・」

「世の中には同じ人が3人いるっていうけどその言葉を体現したようなものだな・・・」

 

守護騎士達は、蓮のそっくりに驚きを隠せないでいた。

 

 

 

 

 

「いらっしゃい!みんな」

 

皆の挨拶を終えた後、近所の八束神社にやってきた一同。

すると1人の巫女さんがこちらに来た。

 

「きゃあ!」

 

躓き倒れそうになった時、恭也さんが受け止めた。

 

「大丈夫か?神咲さん」

「うん・・・。ありがとう高町君」

 

お礼を言いながら立ち上がる神咲さんとやら。

ひとまず司は、この人の詳細を聞く。

 

「あの恭也さん。その人は?」

「ああ、紹介するよ。同じ高校だった神咲さんだ」

「神咲那美です。八束神社で巫女のアルバイトをしています」

 

ひとまず、面識のないメンバーはそれぞれ挨拶をする。

その後、神咲さんのドジっ子ぶりに驚く司がいたとかどうとか・・・。

 

 

 

 

 

「【い】犬も歩けば棒にあたる」

 

「取った!!」

「甘いわ!!」

 

神社で初詣に行った後、なのは、フェイト、アリシア、アリサ、すずか

そして司の6人は、かるたをやっていた。

はやては、足の麻痺がまだ完治していないため今回は見送りとなった。

 

「アリシア、結構取ったな」

「うん!これ楽しい!!」

「すずかとどっちがすごいんだろう?」

「すずかって反射神経いいのか?」

「そうだよ。学校での体育の成績はいつも上位なんだ」

「この前の授業でドッジボールやってたけどフェイトとすずかの

一騎打ちになったけど決着付かなかったんだよね」

「・・・マジか」

 

フェイトは、魔導師での身体能力の高さに舌を巻いたことはあるが

すずかがそれ以上すごいというのは驚いた。

 

「ちょっと見てみたいな・・・。よし、すずか。俺が読み手になるから変わってくれ」

「え?いいけど・・・」

「アンタが一番取り札少ないから飽きたんじゃないの?」

「違うわ」

 

痛いところを突かれたが即座に否定しすずかに変わるように促した。

そして、その反射神経の高さに驚く司であった。

 

 

 

 

 

一通り遊んで、みんなでお茶をして休憩していた時だった。

 

「ところでさ」

「なんだ?」

「アンタが前に変身していた姿ってなんなの?」

 

アリサが唐突に司のことを聞いてきた。

内容からしてディケイドのことだろう・・・。

 

「そういや、前のお茶会の時には話さなかったな」

「確かに・・・」

「なのはちゃんが魔法使いになっていた事に驚きすぎて忘れてたよ」

 

確かにそうだと記憶を巡らせて思い出す司。

 

「確かに、ライダーの力を具体的に話していなかったな・・・。

あまり言いふらさなければ話してもいいぞ」

「しないわよ。そんな事」

 

そんな訳で司による仮面ライダー講座が始まるのだった。

 

 

 




今回はここまでとなります。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
それともう少しでお気に入りが250に到達します。
いつも、ご拝読頂きありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

では、次回。


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EPISODE29 仮面ライダーって何?

今回は、なのは達に仮面ライダーについて話をする回です。


では、どうぞ。


「さて、仮面ライダーについてだな」

「そもそも、仮面ライダーって何なの?」

 

アリサの疑問に皆が頷いた。

確かに、そこから話をしたほうがいいな。

 

「まあ、分かりやすく言うと正義のヒーローって言えばいいかな」

「何か煮え切らない言い方ね」

「元々、最初に生まれた仮面ライダーって改造人間だったからな」

「えっ!?」

「改造人間!?」

 

アリシアとすずかは思わず声を上げた。

すずかに至っては思いがけないワードだっただろうけど。

 

「初代仮面ライダー、仮面ライダー1号は、世界征服を企む組織が

改造人間にしたのがキッカケ。んで、洗脳手術を上手い事逃げて

人間の為に戦うことを決めたんだ」

「なんというか、私達でいうバリアジャケットで身を守るのと違うね」

「根本的な部分が違うからな」

「それで、司君の変身する仮面ライダーって何なの?」

 

なのはがディケイドについて聞いてきた。

 

「俺が変身する仮面ライダーは、ディケイドって呼んでいて世界の破壊者

悪魔とも言われている」

「・・・物騒すぎない?」

「元に、平成ライダーの力ほぼ全て使えるからな」

「平成ライダー?」

 

アリシアは、平成ライダーというワードに?を浮かべる。

 

「平成ライダーってのは、その時代に生まれた時のライダーって訳だ」

「ちょっと待ちなさいよ。今は新暦よ?」

「その疑問は最もだな。そもそも仮面ライダーは、なのはや管理世界に

存在しないものだからな」

「存在しない?」

「平行世界って知ってるか?」

「それって確か、パラレルワールドって奴よね?」

「あ、それっぽい本なら読んだ事ある」

「ちょっと待ちなさいよ。その平行世界の遺産とかそんなんじゃないでしょうね?」

 

アリサは、かなり疑いの眼差しを向ける。

 

「遺産という訳じゃないが事実、平行世界は存在する」

「・・・アンタ、気でも狂った?」

「失敬な!!」

 

アリサの言い掛かりに物申す司。

 

「元にその力を直接見ただろ!!」

「それは・・・そうだけど・・・」

「ていうか、アリサちゃん。話の腰が折れてきてるよ」

 

話の内容を修正しようとするすずか。マジで助かる・・・。

なのはとフェイトは苦笑いを浮かべてるし。

 

「それで、ディケイドってどんな力を持っているの?」

「なのはとフェイトは知っているだろ?」

「私達?」

「なのは、それって別の姿に変身できるアレの事だと思うよ」

「あ、アレだね。確かにそれを考えれば納得かも」

「ちょっと。2人で納得しないで分かりやすく説明しなさいよ」

 

なのは、フェイトの2人の話についていけない為説明を求めるアリサ達。

 

「こういう時こそコイツの出番だ。アルテミス」

《はい。マスター》

「腕輪が喋った!?」

「あ、もしかしてこの子が?」

《皆様、お初にお目にかかります。マスター司の相棒(デバイス)アルテミスと申します。

以後、よろしくお願いします》

「よろしくね。アルテミス」

 

その挨拶を皮切りにまだレイジングハートやバルディッシュとの挨拶を

していなかったため一通りの挨拶を終える司達。

 

「さて、簡単な挨拶をしたところでアルテミス。戦闘データあっただろ?」

《はい。ディケイドの戦闘データを開示します。

皆様、気になったものを教えてくれればこちらで映像を流します》

 

そういうことでモニターが映り皆が選ぶことになって・・・。

 

「あ!これがいいんじゃない?」

 

なのはが指定したのは・・・。

 

「コレは、俺となのはが初めて会った時のだな」

「アレはビックリしたの」

「うん・・・」

「そんなに?」

「みんな絶対驚くよ」

「それじゃあ、上映開始」

 

そう言い司がアルテミスを操作し映像を写した。

その時に映した映像はなのはと初めて邂逅した時の映像だった。*1

 

 

鑑賞中

 

 

鑑賞を終えたアリサ達はというと・・・。

 

 

(;゚д゚)

 

 

ご覧の表情だった。

 

「分かるよ。私達もそんな感じだったもん」

「これで驚かない方がおかしいもん」

 

何やら散々な言われよう。

 

「コレで驚くのもどうかと思うけどな」

「・・・いや、無理あるわよ」

 

力なく突っ込むアリサ。

常人からしたら鏡の中に入ったり龍が出てきたりとてんこ盛りだからな。

 

「ほ、他にはどんなのがあるの?」

 

なんとか話題を変えようとするすずか。

アリシアは、ビックリのあまり声出なくなっちゃってるよ・・・。

 

「後は・・・コレがいいんじゃないか?」

 

そう言い司が操作をすると今度はキバが出てきた。

 

「あっ」

「どうしたの?フェイト」

 

思わずこぼれた声を拾うアリシア。

 

「多分、さっきのと同じくらい驚く」

 

「「「えっ?」」」

 

そのセリフを聞き終えると同時に映像が流れていた。

その映像は、なのはとフェイトが共闘している時の映像だった。*2

 

 

鑑賞中

 

 

上映が終了しアリサ達の表情はというと・・・。

 

 

(。´-д-)

 

 

疲れきった表情をしていた。

 

「大丈夫か?」

「いや、もうお腹いっぱいなんですけど・・・」

 

あのアリサが力尽きるとは・・・。

すずかに至っては(あ、私普通だ)という表情をしていた。

司はすずかの事を身体能力が言い人間という認識をしているので

なぜこのような表情をしているのか疑問を浮かべるだけだった。

余りにも衝撃映像ばっかりなのでもういいやという事になり

仮面ライダー講習会は強制終了となった。

 

 

 

 

 

 

後日、八神家のメンツに誘われてリニスと共に餅を食べようという話になり

その際、なのは達と同じく仮面ライダーについての詳細を話した。

その話をした結果・・・。

 

 

「「「あ、頭痛い・・・」」」

 

 

リインフォース、はやて、ヴィータ、シャマルの4人は、頭を抱える事となった。

ちなみにシグナムは、目を滾らせて模擬戦を申し込んできたが丁重に断った。

ザフィーラは、終始、無言だった。お前もなんか喋れよ・・・。

 

 

 

*1
EPISODE6 白い魔導師の邂逅の戦闘部分を上映

*2
EPISODE9 海上の共闘の戦闘部分を上映




今回は、ここまでとなります。

皆さんは、どのライダーが印象深かったでしょうかね?
私は、Wの必殺技でジョーカーストレンジが衝撃でした。

誤字脱字ありましたら連絡ください。
では、次回。


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EPISODE30 「水無月司魔導師化計画やッ!!」byはやて

タイトル通りとなります。


では、どうぞ。


全ては、この一言から始まった。

 

「司君って魔導師にならへんの?」

 

翠屋でお茶をしようとはやてに誘われなのは、フェイト、司の計4人は一緒にお茶をしていた。

そして3人の視線は司に向けられた。

 

「そういえば・・・」

「ずっとディケイドで戦ってたもんね」

「正直、顔割れしやすいからあまり使いたくないからな」

 

そんな話がリンディの耳に入り「水無月司魔導師化計画」(命名:はやて)が実行された。

 

 

 

 

 

場所は、時空管理局 本局の訓練室。

ここにいるは、なのは、フェイト、はやて、ヴォルゲンリッター、ユーノ

アルフ、リンディ、クロノだった。エイミィは、リニスと共にモニタリングを頼んで別室にいる。

司は、あれよあれよと流されるまま訓練室に連れてこられてしまった。

 

「まっさか、俺が魔導師になろうとは・・・」

「いいじゃない。せっかくの機会だし。それに、魔導師になればディケイドの事をうまく隠せる事もできるわ

 

なにやら取って付け感は否めないが、リンディの言い分も一理あると感じ

渋々納得する司だった。

すると別室にいるエイミィから声が聞こえた。

 

『さて、それじゃあ、使いたい武器とかない?』

「うーん・・・。剣と銃、あと弓」

「なんで弓?」

「アルテミスって地球にあるギリシャっていう国の神話に登場する女神の名前なんだよ」

「あ〜なるほど。ウチ、分かったかも」

「そうなの?」

「アルテミスってな、狩猟・貞潔の女神とも言われてて狩猟に使われている武器が弓なんよ」

「なるほど。名前の意味に由来しているから使おうと・・・」

「しかし、それはあまり使用用途が少なくないか?

私の経験則だがあまり使用する機会はなかなかないぞ」

「一応、中・遠距離の両方を使えるようにしようかなと。

(それに、うまくいけばソニックアローを使った戦い方ができるようになる)」

 

などと考えている司であった。

 

 

 

 

 

そして、武器が決まり次はバリアジャケットになるのだが・・・。

 

「そういや全然考えてなかったな」

「みんなのモチーフって・・・いや、なのははいいや」

「えっ!?なんで私だけ!?」

「だって、どう見てもお前が通っている学校の制服だろ。アレ」

「ウッ!!!」

 

グサリと胸に槍が刺さるような仕草をする。

 

「フェイトのは、第一印象は寒そう」

「えぇ!?」

「いや、素早い動きをするフェイトにとってはああいった仕様なのは理解出来る。

ただ、見た目がね・・・。(後、色々と際どい・・・)」

「大丈夫だからね?バリアジャケットを纏っている間は寒さとか温度調節できるからね?」

 

司に要らぬ心配をされるフェイトを苦笑いで見守るその他メンツ。

そんな訳で司のみんなからバリアジャケットの意見を貰っていくのであった。

 

 

 

 

 

そんなこんなで・・・。

 

「コレでバリアジャケットの出来上がりだ」

「思いの外時間かかってしまった・・・」

「それじゃあ!行ってみようか!!」

「主、楽しそうですね・・・」

「やれやれ、行くぞ。アルテミス」

《OK Master Standby Ready》

「アルテミス!セットアップ!!」

《Set Up》

 

アルテミスから眩い光に包まれその光が治るとバリアジャケットを纏った司がいた。

 

「「「おお〜」」」

 

「ええやん!」

「うん!似合ってる」

「似合ってるよ。司」

 

なのは、フェイト、はやての3人は賞賛し女性陣たちもウケは悪くないみたいだ。

司は、褒め言葉を受け止め体を軽く動かす。

 

「動きやすさはどうだ?」

「うん、悪くない。案外、コッチもバカにできないな」

 

などと感想を話す司。

 

「それじゃあ、武器を出してみようか」

「はい。アルテミス、ブレイドモード」

《OK Master》

 

アルテミスが輝くと腕輪から両手剣が出てきた。

 

「何か、今までの司君にしては偉い武器の違いようやな」

「戦う時の手数が多いに越した事はないからね」

「それで違う剣って訳ね」

「まあ、今まで使っていた剣でも両手で持てなくはないからね」

 

そんなこんなで話しているとシグナムが知らぬ間にセットアップしていた。

 

「所でシグナムさん?なんでセットアップしているの?」

「ディケイドでの姿で模擬戦は断られたが魔導師としての模擬戦は受けても問題はなかろう?」

 

シグナムの話に皆は呆れるのであった。

戦闘狂ここに極まれり・・・。

 

「・・・まあ、戦闘の感覚を知るのにいい機会か」

 

渋々であるが模擬戦を行うことを承諾する司。

他のメンバーは、別室に向かい司とシグナムは模擬戦の準備に取り掛かる。

そして、お互いの準備が終了し・・・。

 

『2人共、準備はいい?』

「はい」

「いつでもいいぞ」

『それじゃあ、模擬戦開始!!』

 

開始のブザーが鳴り響くと両者共に距離を詰め剣を振り鍔迫り合いに持ち込む。

そしてシグナムが押し返し斬りかかろうとするが司はそれを受け流しシグナムに

剣を振り下ろす。

シグナムも負けじと切り上げるが司もそれを防ぎもう一度斬りあう。

 

 

 

 

 

模擬戦の様子を別室で見ていたメンバー達はというと・・・。

 

「司君・・・。凄いな」

「えぇ・・・」

「シグナムと斬り合ってやがる・・・」

「まさか、烈火の将とここまで渡り合えるとは・・・」

「司君ってこんなに強かったんだ・・・」

「それだけではないでしょう」

 

リニスの言葉に皆が視線を向ける。

 

「ツカサは、ディケイドでの戦闘データも取っていますから

その戦闘データをアルテミスが応用させているのでしょう」

「つまり、ディケイドで培った戦闘経験がそのままこの戦闘に反映されてるってこと?」

「そうなりますね。それに、ツカサ自身が使用している武器が使い慣れている

武器と同種類というのも理由の一つでしょう」

 

リニスの解説に皆が関心を向ける。

 

 

 

 

 

「さて、流石に同じ武器ばかりは良くないから銃系にでもしますかね。

アルテミス!ガンナーモード!!」

《OK Master》

 

すると剣が一丁の銃に変形し司は、その銃をくるくる回す。

 

「デザートイーグルみたいだな」

《マスターが以前見ていたドラマから参考にしました》

「お前マジ便利すぎ・・・」

 

気持ちを切り替えてシグナムに銃弾を放つ。

しかしシグナムは、その銃弾を切り捨てながらジワジワと距離を詰めてくる。

司は、一度距離を取り態勢を立て直す。

 

「逃がさん!!」

《Schlangeform》

 

シグナムは、レヴァンティンを蛇腹剣に変形し司に襲いかかる。

しかし、司は、魔力弾で迫ってくる蛇腹剣を弾き飛ばし襲撃を防いだ。

 

「アルテミス。アーチャーモード」

《OK Master》

 

ハンドガンが変形し弓そのものになると司は中仕掛を引っ張ると

魔力が生成され矢に変形した。

 

「迸れ、麒麟よ!!」

《Rising Shot》

 

放たれた矢は散弾となり数え切れない矢がシグナムを巻き込んだ。

放たれた攻撃はシグナムに直撃し煙に包まれ彼女が見えなくなってしまった。

警戒しつつ第2射を放てるように構える司。

そして煙が晴れるとバリアジャケットがボロボロのシグナムが見えた。

 

「・・・私の負けだ。降参する」

 

シグナムの一言で模擬戦は終了した。

 

 

 

 

 

模擬戦が終了し控室に集まった一同。

皆は、それぞれ感想を話していた。

 

「凄かったね。司君」

「ディケイドの能力に頼りっきりって思ってたけど・・・」

「ああいう風な戦い方は、普通じゃ見えへんで」

 

なのは、フェイト、はやての3人は司の戦い方に驚いていた。

 

「彼の戦闘能力はディケイドから来ていた物かと思ったが・・・」

「元々、彼のスペック自体が高いみたいだね」

 

ユーノ、クロノは司自体のスペックが高いと冷静に解析していた。

 

「何?この惨状・・・」

「少なからず、ツカサが原因でしょうね」

 

とリニスに突っ込まれる。失礼な使い魔だ・・・。

 

「でも、司君。本当に管理局に入らないの?」

「確かに君の力は魔導師も十分通じる。ディケイドなくてもいいと思うぞ」

「ディケイドの力もあるから、関わらない方がいいんだけどな」

 

司の言葉で話を終わらせエイミィからバリアジャケットの使用についての簡単な

注意事項を話してその日は解散となった。

しかし司は、後に起きる出来事で管理局に関わることになろうとは思いもしなかった。

 

 

 




司のバリアジャケットや武器の説明ですが
主人公設定で更新しますのでそちらをご覧下さい。


誤字脱字等ございましたら連絡ください。
では、次回。


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EPISODE31 なのはの異変

今回は、なのはが墜ちる回ですが
今後のエピソードの関係上なのはが墜ちる時間軸を弄りました。



では、どうぞ。


「なのはの様子がおかしい?」

 

現在、司は、フェイトと共に翠屋でお茶をしていた。司たちも進級し4年となった冬。

フェイトが2人でお茶をしないかと誘われた事と話したい事があると言われて特に予定はなかったため了承しフェイトに付き合っている。

それで言われたのがなのはの様子がおかしいという内容だった。

 

「具体的には?」

「最近、学校の授業でよく眠そうな表情していたり。

話をしていても上の空だったり。ボーッとする事が増えたかな」

「・・・」

 

司は、腕を組み考える。司は1つ気になった事を聞く。

 

「フェイト、なのはは嘱託魔導師になってどれ位だ?」

「え?確か、年明けてすぐだったから1年位に成ると思うけど・・・」

 

なのはが嘱託魔導師の試験を受けたのは闇の書事件の年が明ける前で合否の結果が明けてすぐの頃だった。

現在は、冬休み真っ只中。聞いた話だと先月の学校の終わり頃から怪しいと言われていた。

 

「一番怪しいと思われる理由としては、勤務だな。

管理局といっても所詮は、お役所。労働場所だ。

人事の人かリンディさん辺りに聞いてみたらどうだ?」

「うん・・・。聞いてみるね」

「なのはがどうかしたのかい?」

 

フェイトと司が話していると誰かの声が聞こえたから振り向いてみるとなのはの父親、士郎さんがお代わりのコーヒーを手にしていた。

 

「えぇ。最近、なのはの様子がおかしいってフェイトに相談されて」

「・・・本当かい?」

「はい、だからちょっと心配で・・・」

 

そうかと士郎さんは呟きお代わりしたコーヒーをテーブルに置く。

 

「士郎さん。なのはって昔何かあったんですか?」

「えっ?」

「・・・司君がそういう根拠は?」

「俺もハッキリとはいえないんですけどなんというか・・・。

前になのはにあった時、どこか追い詰められてるって言った方がいいんですかね。

そんな感じがしますね・・・」

「・・・司君は鋭いね」

 

司とフェイトの正面になる様に席を移動する司と士郎さん。

 

「もし、なのはがそんな風になっているのなら、僕達が原因なんだ」

「どういうことです?」

 

司は、話がわからず士郎さんに聞き返した。

 

「実は・・・」

 

 

 

 

 

士郎さんの話をまとめるとなのはが5歳の頃、士郎さんはとあるガードマンの仕事をしていてその際に意識不明の重傷となってしまったのだ。

しかも、店の方も繁盛し始めて桃子さんや美由希さん恭也さんも店の方に駆り出されていたりしたせいでなのはの面倒を見る事が出来ないでいたのだ。

そういった事が重なり今のなのはの人格が形成されたのではないのかと士郎さんはそう話していた。

 

「・・・なのはを一人にしたのは僕達の所為なんだ」

 

「「・・・」」

 

フェイトは何も言えず、司はどこか納得していた。

 

「・・・マズイかも」

「どういう事?」

「フェイトの話を踏まえてなのはの疲労や負担がこれ以上たまると・・・。

 

 

 

 

 

最悪、命を落としかねない」

 

その言葉を聞いた時、2人の目が見開いた。

 

「一番早いのは任務での事故。もう一つの可能性は働き過ぎの原因での精神的な鬱。

この2つが原因で命を落とす可能性が高い」

「事故はわかるけど、どうして鬱が出てくるの?」

「過労鬱って言葉があってな、働き過ぎて精神が追い詰められて自殺も起きる可能性も出てくる」

 

その言葉を聞きフェイトは、さらに驚く。

 

「どうにかして、なのはを休ませないと。でないと、この状況が続くのであれば尚更マズイ事になる」

「なのはを止める方法はないの?」

「奴の中にある感情を吐き出させるしかないだろうな・・・。俺でどうにかなるかどうかは分からないけど・・・」

 

司は腕を組んで考えるが頭をガシガシ掻く。

 

「とにかく、今できる事をするしかないですね。

フェイトは、リンディさんになのはの勤怠状況がわかるか掛け合ってくれ。

それとはやて達になのはに違和感があったら教えてくれ。

士郎さんは、なのはのメンタルケアをお願いします。

この事は桃子さんや恭也さん達にも話しておいてください」

「分かった」

「家にいる間は、任せてくれ」

「それと、変に付け込まないで下さい。アイツのトラウマが刺激すると面倒ですから」

 

こうして一先ずのお茶会は終了した。

 

 

 

 

 

3日後。アルテミスに通信が入ってきた。

その相手は、クロノだった。

 

「どうした?」

『フェイトに教えてもらったよ。なのはの事』

「何かわかったのか?」

『これを見てくれ』

 

クロノがなのはの勤怠のデータをくれた。

 

「オイオイ・・・!?なんの冗談だ!?」

『僕らも君に言われるまで気づかなかったよ・・・』

 

クロノも悔しい表情を浮かべていた。

なのはの勤怠状況は、余りにも働き過ぎだった。

 

「人事の人は何て言ってた?」

『なのはを休ませてあげてくれと懇願された。

それと、彼女と一緒に任務に出た人達に聞いたら異常だと言われた』

 

やはりどう考えても異常だった。

人事の人さえ青ざめていたと話をしていた。

 

「そのなのはは?」

『ヴィータと一緒に任務に出ている。何でも、研究施設の調査だとか・・・』

「そうか・・・。分かった、教えてくれてありがとう。俺もなのはに話しておく。みんなが心配してたって」

『頼む』

 

クロノと通信を終えると司は外出の準備に取り掛かる。

 

《どうされるおつもりですか?》

「なのはに現実を突きつける」

 

ネオディケイドライバーを手にし家を出る司。

 

 

 

 

 

とある管理外世界。吹雪の中視界が前が見えない状況でも移動をする司。

 

《よろしかったのですか?伝えなくて》

「正直、手を拱いていたらいけない気がする。だから行動に移した」

 

司は、 地球(ほし)の本棚でなのはの任務先を調べ彼女を追いかけてきた。

 

「とにかく急がないと。正直、なのはに色々と文句は言ってやりたいんだ」

《そうですか・・・》

 

司の僅かながらの怒気を感じるとアルテミスは何も言わなくなった。

歩く事、数十分。

 

《マスター。レイジングハートの反応をキャッチしました》

「移動する。ナビゲートを頼む」

《OK、Master》

 

司は、レイジングハートの反応を追いかける為、移動する。

 

 

 

 

 

場所は変わり、なのはとヴィータは戦闘を行っているが肝心のなのはの動きが悪い。

 

「(司の奴が言ってた心配事が今になって現れやがった!!?)」

 

ヴィータもはやて経由でなのはの事は聞いていた。

それが今現在の戦闘でその兆候が現れ始めた。

 

「(早く、なのはだけでも下がらせねぇと・・・!!)」

 

なのはも自分の動きに違和感がある事に気付いていた。

 

「(マズイかも。今までのツケが回ってきたかな・・・?)」

 

そんな事を考えながら戦っていると一瞬、目の前が真っ暗になりかけた。

そして、背後にいる敵に気づかなかった。

 

「なのは!後ろだ!!」

 

ヴィータの叫びで振り返ると敵の攻撃が目前に迫ってきていた。

思わず目を瞑るなのは。

 

 

 

 

 

痛みが来ない。

なのはは不思議に思いゆっくりと目を開くとそこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

攻撃を剣で受け止めていた司が目の前にいた。

 

「えっ!?」

「な!?司!」

「本当、世話のかかる奴だ!!」

 

攻撃を弾き飛ばし敵の触手らしきものを切り捨てる。

そして、ガンナーモードになり銃撃で敵を押し返す。

 

「・・・どうして?」

「お前の異常をフェイトに相談されたからだ」

「フェイトちゃんが?」

「心配してたんだぞ。お前の事」

 

なのはは思わず俯いた。

 

「司、お前・・・」

「ヴィータ、なのはを下がらせて守る事に専念しろ」

「そんな!まだ私は・・・」

「今のお前じゃ足手纏いだ」

「!?」

 

なのはに対しハッキリという司。

 

「オイ!それは幾ら何でも・・・」

「そんなボロボロの体で戦うつもりなら死にに行くようなもんだぞ」

「で、でも・・・!」

「そこで休んでろ。ヴィータ。アレは捕獲、破壊命令は出ているのか?」

「あ、ああ。捕獲できるならしてくれって。不可能なら破壊しろって」

「分かった」

 

司は、正面を向きデバイスを操作する。

するとレイジングハートからタイマーが出てきた。

 

「これは?」

「10分後に大技を仕掛ける。それまでに隊の人達に戦闘領域から出るように話せ」

「何をする気だ?」

「要件は言った。とにかく離脱しろ」

 

司はそういうとその場から離れアンノウンと戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

司は、アンノウンを目撃し戦闘を開始した。

攻撃してくる機械共は触手で司を斬りかかるが司は体を少し捻り触手を切り落とす。

同時に、魔法で足場を生成し一種の踏場を生成し踏場を利用して敵の距離の間合いを詰め胴体ごと切り落とした。

そのまま切り落とし下に降りて上を見上げると敵はまだ5体程現れた。

すると、司の体は急に鉛を背負ったように重くなった。

 

「これは・・・?!」

《魔力の無効化を確認しました》

「何!?(魔力を無効化?そんなものがなぜ・・・)」

 

敵は、その隙に攻撃を仕掛けてきた。

司は、体をなんとか起こし回避する。

 

「(人為的な物か・・・?魔導師の動きを止める様に・・・)」

 

そんな考えをするとアルテミスが仕掛けたタイマーが鳴り響いた。

 

「アルテミス」

《周辺にサーチャーがありますが如何いたしましょう?》

「閃光弾と少し大きめの爆発を起こす魔力弾を混ぜるぞ」

《了解しました》

 

司は、アーチャーモードに変身し上空にジャンプし弦を弾いた。

 

「煌めけ、閃光!!」

《Prominence Bomb》

 

矢の先端部が球体になりその矢が放たれると地面に直撃しそこを中心に広範囲の爆発が発生した。

 

 

 

 

 

その様子を見ていたなのは達、管理局員達は驚きながら見ていた。

 

「な、なんだ!?」

「レーダーに障害発生!!爆発の衝撃で映像にノイズが!」

「一体、何が起きたんだ・・・」

 

その衝撃をただ見つめるしかない司令官。

 

 

 

 

 

爆発が収まると周辺の木々は倒れていて戦闘で戦った機械共は全て破壊された。

そして、光学迷彩らしき物で姿を隠していた1人の女性が現れた。

 

「何なのよ!?クソガキは!」

 

その女性は、忌々しい表情で空を見ていた。

 

「まあ・・・。先の攻撃で自滅したみたいですけれでもそれはそれでいいでしょう。

しかし、あの小娘を仕留めきれなかったのは痛手ですね」

 

そんな事を思案している時だった。

 

 

 

 

 

「戦場で考えとか、マヌケにも程があるぞ」

「!?」

 

高速で移動してくる攻撃をなんとか躱す女性。

直ぐに体制を立て直し周辺を見回す。

すると白く舞った雪が晴れるとそこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

仮面ライダーディケイドだった。

 

「貴様・・・何者!?」

「答える義理はない」

 

そう答えゆっくりと歩いて行きお互いがにらみ合う。

そして女性は、蹴りを入れるが司が避ける。

さらに右フックで殴るがそれも難なく躱すディケイド。

それを繰り返していくと女性は距離をとった。

 

「忌々しい・・・。なら、これでも食らいなさい!!」

 

魔力弾を生成し発射するがライドブッカーをソードモードに変形し襲ってきた魔力弾を切り捨てる。

 

「何!?」

「抵抗しないほうがいい。時期に管理局が来る。あの機械について話してもらうぞ」

「くっ・・・!」

 

女性は、忌々しい表情でディケイドを睨みつける。

そして、首につけていたペンダントを外し地面に叩きつけると強い光がディケイドの視界を覆った。

 

「しまった!閃光弾!?」

 

視界を封じられ数秒後。光が収まると目の前にいた女性が消えていた。

ディケイドは、女性がいたところに駆け寄り辺りを見回すが転移魔法を使用した痕跡が見つかり逃げたと推測した。

そして、管理局にバレるとマズイ為、直ぐにオーロラカーテンを使用しその場から去った。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。
1、2話ほどエピソードが終了後、とらハストーリーを
製作する予定です。


誤字脱字ございましたら連絡ください。
では、次回。


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EPISODE32 瞳に宿す決意

今回の次のストーリーが終わった後ですかね?


とらハストーリーを投稿します。
では、どうぞ。


例の事件から翌日。

司は、なのはが過労で倒れて入院する事になりミッドチルダの病院に見舞いに行く事になった。

お見舞いの花を買いに行きミッドチルダの病院に来ていた。

なのはの病室を聞きドアノックで病室にいるか確認をする。

返事が聞こえたのでドアを開ける。

そこにはフェイトとはやても来ていてなのはは司がだとわかると僅かながら表情が強張った。

 

「司君・・・」

「気分はどうだ?」

「う、うん。平気」

「フェイト、はやて。なのはの様子はどうだ?」

「ええ!?私、平気って言ったよ!?」

「信用できん。それで、どうなんだ?」

「司君の睨んだ通りだったよ」

 

ドアの方から声が聞こえるとシャマルさんが診察カルテを手にしていた。

司は、シャマルさんからカルテを見せてもらった。

 

「やっぱり・・・」

「原因は、極度の疲労蓄積、睡眠不足に栄養不足。よく倒れないでいたわよ」

「お前、大丈夫って言ってればいいってわけじゃないからな?」

 

司がなのはを軽く睨むと縮こまるなのは。

 

「要するに過労だろ?」

「流石ね。司君」

「前世でそれが原因で退職した後輩がいてな。今思えば多少強引にでも

休ませればよかったよ」

「それって、前世の警察官時代?」

「ああ、それが小学生の段階でさせるとかマジで笑えねえよ」

 

司は、思わずため息を吐く。

 

「・・・ごめんなさい」

「そう思うなら、お前は周りを頼れ。人間、1人でできることなんてたかがしれてる」

「・・・それ、司君が言えること?」

「おい、俺をなんだと思っている」

 

はやての言いがかりに食いつく司。

 

「チート持ちの転生お兄ちゃん」

「よく人間?って疑われる子供」

「よしテメェら表に出ろ。喧嘩売ってんなら買うぞ?」

 

血管を浮き出し拳を握りゴキゴキ鳴らす司。

思わず青ざめてしまいはやてとシャマルは秒で謝った。

その後、はやては仕事にシャマルも他の診察に戻ると話し病室を後にした。

今、ここにいるのはなのはとフェイト、司の3人だった。

 

「・・・司君」

「お前は1人で抱え込みすぎだ」

「えっ?」

 

急に言われたことに思わず聞き返してしまったなのは。

 

「過労の原因としてあげらえると自責の念、まあ、強迫観念みたいなものか。

お前さんの場合は、誰かに頼りにされなくなるのが怖いからか?」

「!?」

 

いきなり核心に迫られ思わず目を見開いたなのは。

 

「士郎さんから聞いた。お前さんの過去」

「あ・・・」

「断言できる。今のお前は、1人じゃない。フェイト、はやて、リンディさんにクロノ。

お前の周りには人がいるだろ」

 

その言葉を聞いてフェイトに視線を向けるなのは。

フェイトは、なのはに優しい笑顔で頷く。

 

「それに、俺は全て1人で解決なんてした覚えはないぞ?」

「・・・あ」

 

なのはは、これまでの事件を思い出した。

確かに、司は1人で行動することは多いがそれでも1人で戦っていたわけではない。

最終的にはみんなで事件を解決してきた。

闇の書事件でもアリサとすずかを守る為に防御魔法を使うよう促したり

ジュエルシード事件でも司1人では、封印できないからなのは達に託した。

 

「私・・・」

「だから頼れ。仲間を、友達を。お前は1()()()()()()

 

その言葉を聞いた時、今まで溜まっていた感情が爆発したのか大粒の涙を流した。

なのはをフェイトに任せ一度病室を出る司。

病室を出るとそこにはヴィータとリンディと見知らぬ女性がいた。

 

「ヴィータとリンディさん。そちらの方は?」

「司君、紹介するわね。こちら、レティ・ロウラン。私の友人で

時空管理局本局運用部の提督をしているわ」

「レティ・ロウランです」

「水無月司です。なのは達の友達です」

「そう君が・・・」

「俺のこと知ってるんですか?」

「ヴォルケンリッターの子達がよく話していたわ」

「・・・オイ」

 

司は、ヴィータを睨むと吹けるはずのない口笛を吹きシラを切る。

 

「お見舞いなら、少し待ったほうがいいですね」

「どうして?」

「彼女のプライバシーに関わりますので詳細はお話しできませんが

色々と溜まった感情が爆発したみたいで」

「それなら、落ち着く時間が必要でしょう」

 

そう言い、皆でロビーに向かう事にした。

 

 

 

 

 

自販機でレティさんと司に飲み物を買いに行く事になり今現在2人で話をしていた。

 

「なのはさんの事件。介入したのは君で間違いないわよね」

「聞いたんですか?ヴィータに」

「僅かながら戦闘区域にノイズが入っていたけど貴方と断定できたわ」

 

ヘェ〜。意外にやるじゃん。

 

「それで、俺を捕まえる気ですか?」

「しないわ。お礼に言いに来たのよ」

「なのはの事ならお礼を言われるまでもありません。友達を助けるのに理由は必要ないですから」

 

淡々とした回答に何やらレティさんは、ある決心をした。

 

「もし貴方が良ければ管理局に入らないかしら?

今回の件でお友達が危険な目にあう事は分かったから助けたいのなら入る事も間違いではないと思うわ」

「・・・」

 

聞かれるだろうと思っていた。司は、悩んだ。

今回の件でなのはが無茶をする事で友達を失う可能性が大きくなった。

司が特に嫌だったのはあのベッドに眠っているのがフェイトだったらと考えた時だ。

なぜ、そうなったのかは本人もわからないでいた。

何故、フェイトだけは彼処から危険なところから離れて平和に暮らして欲しいと願った。

どうしてそう思ったのか司自身も判っていない。

 

「・・・少し、考えさせてください」

 

そう答える事しか出来なかった。

その後、リンディさん達と合流しなのはの様子を見てその日は解散となった。

その時になのはの表情は幾らか楽なもののように見えた。

 

 

 

 

 

翌日。

司は、翠屋で士郎さんに報告も兼ねてコーヒーを飲みに来た。

 

「そうか・・・。それは良かった」

「まあ、とりあえず過労という事で済んで問題ないですね」

 

因みに、数日したら管理局に復帰はするが人事・総務の人が逆鱗に触れそうだって

なのはに伝えたところかなり青ざめていた。

理由としては、なのはの所為で人事部の人が休めなさすぎてストレスがマッハになり

かなり気が立っていた。

だから、他の人達が休める様にしろという通達もあり一先ず、有給の消化も兼ねて半年ほど休みを貰えた。

その間は、桃子さんの要望で翠屋の手伝いをしてくれという話になった。

何でも、恭也さんと美由希さんが韓国に行くとの事でその間、店の手伝いをして貰える人が

欲しいと話していて蓮ちゃんや晶ちゃん、忍さんと神崎さんにヘルプを頼む

可能性はあるが忍さん以外はアルバイトとしての雇用契約はしてないそうだ。

 

「せっかくだから司君も手伝ってみるかい?」

「いや、流石に遠慮しますよ。即戦力にはなれませんって」

「それは残念。またの機会にしよう」

 

あ、この人俺を店員に仕立て上げるつもりだな?と考えている司。

そんなやり取りをし翠屋のコーヒーを堪能した後、買い物に出かける。

 

 

 

 

 

「あっ」

「んっ?」

「おっ?」

 

日用品の買い足しを終えて帰宅しようとした時恭也さんと美由希さんにバッタリ遭遇した。

 

「司君じゃん!どうしたの?」

「一応、買い物に。2人は・・・韓国の準備ですか?」

「ああ。それとちょっと差し入れを買いに」

「差し入れ?」

「私のお母さんに会いに行くの」

「お母さん?」

 

司の頭は?を浮かべた。母親とは桃子さんの事ではないのかと・・・。

 

「実は、俺と美由希は、従兄妹なんだ」

「え!?」

 

今明かされる衝撃の真実ゥって奴ですか!?

 

「驚くのも無理ないだろう」

「いや、驚きますって・・・」

 

いや、もう衝撃すぎて開いた口閉じないんですけど・・・。

 

「恭ちゃん。そろそろ行こう」

「そうだな、そろそろ遅くなる。じゃあな司。あまりリニスさんを困らせるなよ」

「あ、恭也さん!」

「どうした?」

「少し、時間ありますか?」

 

司の急な申し出に首を傾げるしかなかった。

 

 

 

 

 

場所は、翠屋の近くの公園。

リニスは、今日はテスタロッサ家の人達と家族水入らずの食事に行くと

事前に聞いており遅くなるのは問題ないと話していた。

 

「それで、どうしたんだ?2人で話したいって」

「・・・恭也さん。なのはの事、聞きましたよね?」

「・・・」

 

恭也は、その事を聞くと思わず口を閉じた。

 

「正直、友達として気づいてあげられなかった。

無茶している事を事前に止める事ができたとはいえ失うのが怖かったんだ」

「・・・それでも、君はなのはを助けてくれた。俺たちもとても感謝している」

「正直、それだけなら安心しました。ただ・・・」

「ただ?」

「彼処に倒れているのがベッドに寝ているのがフェイトだったらと想像すると

震えが止まらなくなるんです・・・」

「・・・」

 

恭也は、司に対して何も言わない。

 

「恭也さんは、ありませんか?大切な人がなのは見たいになったら・・・」

「俺だって不安だったさ」

「え?」

「正直な話、初めて父さんからなのはの事を聞いた時俺も悔しかった。

家族なのに話をする事すら出来なかった」

 

司も恭也の表情を見た時、どこか寂しく悔しい表情をしていた。

 

「こんな事を聞くのもアレなんですけど、どうやって乗り越えたんです?」

「側にいる事、自分の手が届く範囲で守るという誓いをしたというのもあるかもな」

「自分の手が届く範囲で・・・」

 

司が宿したその瞳は、決意と覚悟を表すように見えた。

 

「覚悟を決めたみたいだな」

「・・・強くなります。もう2度とアイツらに辛い思いをさせないために」

「なら、試してみるか?」

「え?何をです?」

「俺と美由希が修めている剣術・・・。

 

 

 

 

 

()()()()()を」

「・・・恭也さんと美由希さんが、修めている剣術を俺が!?」

 

司は、信じられなかった。

アリサとすずかが誘拐された時に救出に来たのが恭也さんだったのは覚えている。

しかし、まさか誘いに来るとは思いもよらなかった。

 

「君の誰かを守りたいと思える意志は、俺と似ている所がある」

「・・・忍さんですか?恭也さんの場合だと」

「ああ。お互いがお互いだからな」

 

そう、彼女は夜の一族という()()()だ。

彼女の心の拠り所になったおかげか今こうして付き合えているというのもあるだろう。

 

「今すぐじゃなくていい。俺たちが韓国に行く話は聞いているだろ?」

「ハイ・・・」

「その後に聞こう。それと、そろそろ帰った方がいい。それとも家で食べていくか?」

「・・・考える時間を下さい。少し、一人になりたいので」

 

司は、それだけ言うと公園を後にした。

恭也は、司の表情を見た時、穏やかに見えた。

 

 

 

 

 

その日の夜。後は寝るだけの状態にし司は、ベッドの上で呆然と天井を眺めていた。

 

「(初めてだったかもしれない。誰かがいなくなる恐怖を感じたの・・・)」

 

仮面ライダーの力を手にして浮かれていたというのもあるのかもしれない。

力を振るう為には敵が必要だ。しかし、ただ振るうのではダメだ。

それでは、ただの暴力でしかない。だからこそ司は・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦う理由が欲しかったのかもしれない。

 

「そうなると・・・」

 

司は、ある人に向けてメッセージを飛ばした。

 

 

 

 

 

数日後。

司は、ある部屋の前に到着しドアをノックする。

 

「どうぞ」

「失礼します」

 

そう言いドアを開けると中にいたのはレティ提督だった。

 

「よく似合ってるわ。それと君の力と能力、あてにさせて貰うよ。

 

 

 

 

 

水無月諜報員」

 

司は、黒色の管理局員の制服を纏ってその瞳は決意を宿した瞳だった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。
次回は、司の管理局入局の詳細を話します。諜報員の理由もそこでわかります。
それと、この段階では、恭也さんは司がディケイドというのは知りません。



誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE33 司、管理局に入るってよ

さて、今回で司が諜報員になる理由を説明します。


では、どうぞ。


司が管理局員の試験を受けようと決めた翌日。

レティ提督に話をつけてもらい臨時ではあるが試験を受けさせてもらった。

職権乱用で怒られないか心配になった。

後から聞いたら欠員が出た為問題ないと話していた。

そして筆記と実技試験の2つを行うのだが筆記は問題なく終了し

実技試験に移行することになった。そして、肝心の実技試験だが・・・。

 

「では、実技試験を始めようか」

 

何やら爽やかな印象を持った人だった。

 

「この試験は、勝ち負けというより魔法を上手く使えるかどうかを見極めることにある。

緊張しているだろうがリラックスして受けるんだ」

「はい。それと、気になったんですけど・・・」

「何だい?」

「あのギャラリーの多さはなんです?」

 

司が視線を向けた先にいたのは別室で人を見に来た他の局員たちだった。

 

「まあ、君くらいの歳の子供が受けるのが珍しいんだ。

君くらいの歳の女の子も試験を受けたよ」

「それって高町なのはって子ですか?」

「知ってるの?」

 

試験官は驚いた表情をしていた。

 

「友人です。それと休めって脅したこともあります」

「君、結構容赦ないね」

 

司の話の内容に思わず引きつった笑みをする試験官。

 

「さて、そろそろ始めようか」

「ですね」

 

カウントが始まり・・・3、2、1。

 

試験開始のブザーがなった。

司は、バリアジャケットをガンナーモードにし試験官に向けて魔力弾を放つ。

向こうはプロテクションで攻撃を防ぎ反撃し魔力弾を発射。

司は、プロテクションで数個防ぎアクロバティックな動きで攻撃を躱す。

そして懐に入れるように隙を作り一気に飛び込みブレイドモードに瞬時に変身し

剣を振り下ろし試験官を斬りとばす。

勢いを殺しきれず壁に激突し立ち上がろうとした時には、剣が既に剣先が試験官の

首筋に当たっていた。

 

「・・・僕の負けだ。試験も終了だ」

 

試験終了の合図が鳴り響くと同時にバリアジャケットを解除した。

その日は、これと言ったものはなくそのまま帰宅という形になった。

 

 

 

 

 

そして、レティ提督に挨拶に来たのだが・・・。

 

「司君。君に合わせたい人がいるの」

「俺に?」

「三提督が、貴方に会いたいとの事よ」

 

三提督、それがなんなのか意味がわからず移動しながら説明すると話をされ

別室に移動することになった。

 

 

 

 

 

「伝説の三提督・・・ですか?」

「管理局黎明期、最大の功労者とされる3人の提督でそう言われているわ」

「・・・そんな方達が何故俺に?」

「実の所、私も分からないのよ。君が私の所に来たら来させるようにって」

 

レティ提督もよくわかっていないと言っている。

結局、よくわからず三提督が待つ応接室に到着した。

 

「ここよ」

 

レティ提督がドアノックをし部屋の中からどうぞと聞こえた。

 

「失礼します」

 

一例し、司とレティが応接室に入るとそこには3人の老人たちがいた。

2人は、敬礼しレティ提督は挨拶をする。

 

「レティ・ロウラン提督。および水無月司三等陸士。ただいま参りました」

「ありがとう。レティ提督。それと初めましてだね。水無月三等陸士。

私は、ミゼット・クローベル。よろしくね」

「水無月司です。名前を覚えていただき光栄です。

しかし、何故自分が呼ばれたのか未だわかっておりません」

「立ち話も何ですから。席に着きなさい」

 

ミゼット提督に促されて席に座るレティ提督と司。

 

「さて、ここに呼ばれたのは他でもない。水無月三等陸士についてです」

「彼ですか?」

「君をここに読んだのは他でもありません。君を管理局諜報員に推薦したいのです」

「諜報員・・・ですか?」

「君の試験を偶然見る機会があってね。特に銃撃能力と奇襲能力は

管理局員の中で中々見ないから是非ともその力を活かしてほしいとこうして呼んだのだ」

 

ラルゴ・キール提督は、武装隊栄誉元帥で武装隊での指揮も担当した事もあるとのこと。

 

「一応、呼ばれた理由は分かりましたが何故自分に白羽の矢がたったのです?

他にも適任の人がいると思いますが」

「君は、筆記試験のテストの解答を知っているかね?」

「?いえ、存じ上げないです」

 

試験問題は公開されないとレティ提督に聞いていた。

何故?と聞き返してしまった司。

そして、最後の提督、レオーネ・フィルス提督が試験用紙を見せた。

 

「この部分を見たまえ」

 

そう言われて見たのが・・・。

 

「あ、そうだ。コレ、一種の暗号と思ってコレも試験問題かなって思って

普通に回答したんですよね」

「実はこれ、工作員適正問題でコレは予め解けないようにしてあったのよ」

「えっ!?」

 

まさかの事実。

いや、マジで難しかったから試験時間ギリギリになったけども!?

レティ提督もビックリしてるし。

 

「因みにこの試験は、管理局の歴史上正解したのは君だけなんだ」

「・・・な、何か胃が痛くなってきた」

「あらあら、胃薬あったかしら」

 

マイペースに胃薬を探すミゼット提督。こんなことあるかね・・・?

 

「・・・じゃあ、俺が呼ばれたのって」

「君を推薦した理由がこれだよ」

 

まさかの理由・・・。

 

「それに君の能力は、チームの連携だけでなく個人で活きる能力があるみたいだからね」

「それに、コレは推薦で訓練を受けて成績次第となります。

仮に成績でダメだったとしても武装隊等には所属させるつもりですから」

 

三提督の話で一先ず納得した。そして司は、考えていた。

 

「(確かに1人で行動できればディケイドの力も探られずに済むな・・・。

  コレは条件としてはアリかも。それになのはの時に捕まえ損ねた例の女

  コッチで独自に終えるならそっちに越した事はないか・・・)」

 

司は、考えた結果・・・。

 

「その話、お受けします」

 

こうして司が諜報員に就任される瞬間だった。

 

 

 

 

 

と言っても、この事を知っているのは三提督とレティ提督のみ

司が諜報員は、機密事項扱いとされるので普段はレティ提督が管轄する運用部の

事務員として働いてもらう事になっている。

幸いか、事務仕事もできるみたいでそこでなんとか雲隠れさせているみたいだ。

みんなには局に入った事は言わなかったがフェイトにだけは言うべきか悩んだが

もう少し大人になってからでもいいんじゃないかという話になり今回は打ち上げる事を

やめた。

こうして、司の管理局員としての二足の草鞋生活が始まった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


次回からとらハストーリーを投稿するので
今しばらくお待ち下さい。


誤字脱字等ございました連絡下さい。
では、次回。


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第2.5章 Lyrical Sweet Song 〜一人の女性の歌に込めた願い〜
SpecialEPISODE1 水無月司 初ミッション


今回からとらハストーリーに入って行きます。


では、どうぞ。


とある日の午前、司は、ミッドチルダで書類仕事をしていた。

一通り終えるとアルテミスに暗号メッセージが送られてきた。

相手は、ミゼット提督だった。

レティ提督にも話は通してあるため席を外しミゼット提督の元に向かうのであった。

 

 

 

 

 

「ミラルド・フェイガス?」

「10年前、違法研究で学界を追放された科学者です。

彼は、様々な人間細胞の研究に勤めていましたが研究の際に

違法薬物といった様々な汚職をしていた事が判明し被験者達は

皆、帰らぬ人となってしまったのです」

 

ミゼット提督に説明を受けつつ資料を見せてもらった。

流石に見るに堪えない物ばかりであった。

 

「それで何故自分に?」

「今回、ミラルドが貴方の出身世界、地球に拠点を置いている事が判明しました」

「なんですって!?」

 

まさか、指定犯罪者が地球に来ているとは思わなかった・・・。

 

「それで、この人が標的となったみたいです」

 

ミゼット提督が新たな資料を提示してくれた。

その人は、金髪の若い女性だった。

 

「この人は?」

「こちらの方は、フィアッセ・クリステラ。この方は、()()()()()()()()を患っています」

「変異性遺伝子障害?」

「先天的に遺伝子に特殊な情報が刻まれているそうです。

ただ、その障害で命に関わる事はないですが様々な障害を引き起こす

難病だと捜査関係者は話しているそうです」

「要は、超能力持ちになるって事ですか?」

「分かりやすく言えばそうですね。それで今回の任務はミラルドの逮捕をお願いします。

彼女の突然変異の遺伝子は事故のような物ですから・・・。

これ以上、命を弄ばせるわけにはいきません。

水無月三等陸士。現時刻を持ちまして地球に向かいミラルド・フェイガスの逮捕を命じます」

「分かりました」

 

司は、資料を閉じミゼット提督に敬礼する。

 

「水無月三等陸士。任務の為、直ちに向かいます」

「くれぐれも無茶はないように」

 

ミゼット提督の言葉で一礼し司は部屋を出る。

司が部屋から出るとミゼット提督は、溜息を吐く。

 

「・・・あんな小さな子供に重荷を背負わせるのは心が痛むわ」

 

正直な話、司が諜報員に志願し了承してくれたのはありがたかったが

同時に彼自身に重荷を背負わせてしまった負い目も感じているのだ。

こういった人を騙す汚れ仕事は大人の役目なのに・・・。

 

「・・・信じるしかないわね。彼の中の可能性を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

司は、今現在イギリスに来ていた。まず、フィアッセ・クリステラが

イギリス出身で音楽学校の関係者でいるとのことだそうだが一先ず

司は周辺の散策をし襲撃しそうな場所を虱潰しに見ている。

 

「しっかし、ただの遺伝子障害と思ってたけどどうやら

ミラルドが狙っていたのはかなりの獲物みたいだな」

 

司は、フィアッセの遺伝子障害に関して気になり独自に調べてみたら

何やら気になることが判明した。

 

()()()()()()()()()・・・。どうやら普通の遺伝子障害って訳ではなさそうだな」

 

脳内器官の異常発達、細胞に含まれる珪素等の要素から特別な能力を持つようになる。

早い話が超能力者になってしまう病気である。

 

「奴が彼女を狙っているのは遺伝子が関わっている訳か・・・」

 

ミラルドの狙いが高機能性遺伝子だとすると彼女に辛い思いをさせる訳にはいかない。

そう思い、司は、フィアッセのいる音楽学校へと向かった。

 

 

 

 

 

音楽学校でフィアッセの監視エリアを見つけて動向を探っていた時

2組の男女が学校の中に入っていった。

司は、その人物を確認すると驚きの表情を浮かべた。

 

「恭也さんと美由希さん!?」

 

思わず驚きの声を発してしまう司。

 

「コレは・・・。かなり面倒かもしれない」

 

司は、フィアッセが狙われていると伝えなきゃいけないと

その狙っている人物が魔導師だということをどうにか伝えないといけない。

 

「・・・すこぶる不本意だけど」

 

とにかくチャンスを待つしかないとばかり内心苦い思いをするしかなかった。

 

 

 

 

 

夕暮れが過ぎ夜となった時間帯監視をディスクアニマルに任せ食事を済ませて

もう一度監視エリアに戻ってみると恭也さんとフィアッセとは別の女性が

何やら話をしていた。

 

「死んでからじゃ遅いんだぞ!ボディガードは遊びじゃないんだ」

 

司は、話の内容を聞くと何やら余りいい内容とは思えないようだった。

そして女性の方がその場から去った後だった。

 

「もう出てきていいぞ」

 

司は、内心ラッキーと思い予めディケイドの姿になって恭也の前に姿を現した。

 

「お前は!?」

「久しぶりっすね、剣士さん。1年弱かな?」

 

恭也は驚きディケイドは、呑気に挨拶をする。

 

「・・・何故、ここに?」

「・・・話しておきたいことがある」

 

そしてディケイドは、指名手配犯とその犯人がフィアッセを狙っていると話した。

 

「アレは、ただのイタズラじゃなかったのか・・・!」

「イタズラ?どういう事だ」

「実は・・・」

 

恭也さんの話をまとめるとフィアッセに脅迫状が届いていてその人物は彼女の

母親、ティオレ・クリステラの遺産を狙っているという事だそうだ。

 

「その線に関しては、必ずしも言い切れないぞ」

「何?」

「俺が追っている人物は、元は科学者だ。

カモフラージュでそのように行っている可能性も否定できない」

「確かに・・・。その線も一理あるな」

「まあ、用心に越した事はないからね。それとコレを渡しておく」

 

ディケイドは、恭也にあるものを2つ渡す。

 

「缶?」

「蓋を開けてみな」

 

疑問に思いながら缶の蓋を開けると缶が変形しバッタになった。

 

「コレは・・・」

「バッタガンドロイド。俺に直接通信できる機会だ。

一応、GPS機能も付いているから何かあった時には役に立つぞ」

「何故2つ?」

「ボディガードの誰かに渡してもいいしそいつ自身も動くから俺のところに来たりとかするから」

「ありがとう。恩にきる」

「彼女の事は、俺自身はよくわかっていないけどあの人の力になってやってくれ」

「・・・元よりそのつもりだ」

 

恭也はそう言いスクールの方に戻った。

恭也が去った事を確認すると変身を解除する司。

 

「彼女の歌に込められた願い・・・。守ってくださいね、恭也さん」

 

そう呟きその日の監視はディスクアニマルに任せホテルに戻った

 

 

 




今回はここまでとなります。


後、フィアッセさんって音楽学校の校長でいいんですかね?
あっているのであれば詳しい方教えていただけるとありがたいです。


誤字脱字ありましたら連絡下さい。
では次回。


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SpecialEPISODE2 剣に込めた誓い

2話連続投稿です。


では、どうぞ。


翌日。

彼女のコンサート準備の為、移動する事になり司もコンサート近くに移動していた。

 

「さて、中に誰かにいる事は変わりはないけど・・・。どうしたもんか」

 

などと頭を掻きながら考える司。

 

「いっその事、魔導師の話をしておくか?」

 

司が魔導師という事は幸いか向こうは知らない。

一応、なのは達は、魔法の件は秘密ということで話しているが司自身が関わっている事を知らない可能性がある。

下手に正体をバラして混乱させるのも些か遺憾なものだと考えている。

 

「ん?」

 

ふと視線を向けると何やら昨日、恭也さんと話をしていた人物が1人で行動していた。

司は、何をしているのか気になり覗き込んでみると周辺を散策しているみたいで

その先に、恭也がいた為、特に気にしなくていいやとなり視線を移した。

すると司は、施設の中にいる気配、悪意なる物が強くなり急いで建物の中に潜入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

司が内部に潜入すると1人の男性がショットガンを持って女性を襲おうとしていた。

すると恭也さん一緒にいたガードマンが銃を発砲し男性の動きを封じるとが

それでも動いて標的はガードマンになり襲ってきた。

しかし、恭也が割って入り男性を無力化した。

司は、安心した表情を浮かべると別の悪意を感じそちらに向かった。

 

 

 

 

 

場所は変わり別の展示室。

そこには、フィアッセと美由希が展示室の中に入っていた。

そして4人の武器を持った男性がフィアッセに襲い掛かった。

それを美由希が迎撃したが一瞬の隙にもう1人の襲撃を受けようとした時

上から何かが降りてきて襲撃してきた人物が踏み潰された。

そしてその人物は峰打ちで襲撃者を鎮圧した。

美由希は、警戒しながら峰打ちした人物に近寄る。

 

「貴方は、誰なの?」

「流石にこの姿だと違和感は拭えないですかね」

「えっ?」

 

聞き覚えのある声だと思い思わず疑問の声を浮かべた。

被っていた帽子を取ると美由希は、驚愕の表情を現した。

 

「とりあえず、恭也さんに色々報告しないといけませんよ。美由希さん」

 

その後、警察と救急車が到着し犯罪者達はお縄に着いた。

 

 

 

 

 

そして司は今、今目の前の現実からとても背けた気持ちだった。

苦笑いの美由希と呆れる恭也、怒りの瞳を司に突きつけるエリスさんという人物。

 

「色々と聞きたい事があるのだが、まずは・・・。どうやって侵入した」

「(メンドクセェ・・・)」

「まあまあ、エリス。幾ら子供相手でも少し大人気ないよ?」

「しかしだな・・・」

「まあ、エリスさんの対応が当然ですよ。クリステラさん。

恭也さんと美由希さんは、知り合いってのもあるからそんなリアクションだと思いますからね」

「・・・君、本当に9歳か?」

「ちょっと達観した小学生ですが何か?」

「嘘だな」

「嘘だね」

「酷くないですか?」

 

恭也さんと美由希さんの言いがかりにあんまりだと感じ頭を抱える司。

 

「それで司。何故、イギリスに?」

「・・・コレ、あまり口外したくないヤツなんですが」

 

恭也は、少し考える。

 

「エリス、すまないが彼の事は任せてくれないか?」

「何?」

「この子は、俺の末っ子の妹の友人でな。何か訳ありだと思う」

「え!?なのはちゃんのお友達なの?!」

 

今度は、クリステラさんが驚く。どういう事だ?

 

「そういう訳で頼めるか?」

「・・・分かった。君達に任せよう」

 

渋々だが納得はしてくれたエリスさんだった。

 

 

 

 

 

そしてその日の夜、監禁というよりスクールの宿泊施設の中にいろと言われおとなしくしている事になった司は、襲撃者の事を思い出していた。

 

「(回りくどすぎる手口。襲撃者は皆薬物を投与されていた。

  ミラルドの手口からして今までにない例だった。

  この事件、もしかしたら2つの犯罪者が動いているかもしれない)」

 

そんな事を考えていた時、ドアノックがなった。

 

「(恭也さんかな?)はい」

 

ガチャっと開けると司は、思わず目を見開いた。

 

「美由希さんに・・・。

 

 

 

 

 

クリステラさん!?」

 

護衛対象自ら司に会いに来て当の本人は大混乱だった。

 

「食事まだだって聞いて持ってきたんだ」

「え?あ、その、ありがとうございます」

「司君、大分混乱しちゃってるね」

「するでしょ、エリスさんってガードマンみたいに警戒するのが普通ですから」

 

司は、溜息を吐き、持ってきてもらった食事に手をつける。

一通り食事を終えて一休みしていると恭也さんが部屋に入ってきた。

 

「フィアッセ!?」

「あ、恭也!」

 

恭也は驚きフィアッセさんは呑気にお邪魔しているというリアクションをとる。

その後、少し団欒し話題はなのはに移った。

 

「なのはちゃんの具合はどう?」

「うん、もうすっかり。司君のおかげで」

「え?そうなの?」

 

紅茶を飲もうとしたが手を止める。

 

「アイツ自身もかなり焦っていたみたいだからひとまずは大丈夫かと」

「焦っていた?」

「まあ、1人でいるのが怖くなったって言ったところかな」

「俺たちもなのはに何もしてやれなかったからな・・・」

 

恭也さんは、どこか悔しい表情をしていた。

 

「まあ、後は、とりあえず人事の人達に呪怨が蔓延ってたって話したらとりあえず

高速で頷いてましたよ」

「じ、呪怨って・・・」

「フェイトから聞いた話ですが人事部所から物凄い歓喜の声が上がったらしいですよ?」

 

恭也は、やれやれという表情をあげ美由希とフィアッセは苦笑いを浮かべた。

 

 

 

 

 

「クシュン!」

「なのは大丈夫?」

「うん・・・。誰かが噂してるかも」

 

フェイトと共に宿題をしていたなのはは急な噂には弱いみたいだ。

 

 

 

 

 

 

その後、夜も更けてきたのでフィアッセは、部屋に戻り今ここにいるのは

美由希さんと恭也さんと司の3人になった。

 

「さて、本題に入ろう」

「ですね」

「どうして、あの場所にいたの?」

 

司は、重く口を開いた。

 

「フィアッセさんが時空管理局が追っている犯罪者に狙われているんです」

 

 

 

 

 

 

司が指名手配犯を追っていることを話せる限り話すと2人は怒りの表情を浮かべた。

 

「そんなくだらない事の為にフィアッセは・・・!」

「恭也さん。恐らく、ミラルドはデバイスを持っている。

奴の戦闘は俺に任せてほしい。貴方は、フィアッセさんを守ってほしい」

「分かった。エリスには、俺から話しておく」

「それと、エリスさんに実力が知りたいなら直接挑みに来て下さいと伝えてください」

「・・・分かった」

 

最後の方は、少し渋った表情だったが一先ず了承し2人は部屋を後にした。

 

「恭ちゃん・・・」

「美由希。何が何でもフィアッセを守るぞ・・・!」

「うん」

 

2人は、決意を新たに部屋に戻る。

 

「御神の前に立った事を不幸に思え・・・!」

 

恭也さんは、剣を手にしそう誓いを立てるのであった。

それぞれの誓いを胸に皆は、日本に向かうのであった。

 

 

 




次回は、戦闘回に成ると思います。
一応、補足としては司が局員だという事は知りません。
魔法に関わっているという事は知っています。
具体的な描写は、また次回に持ち越しますので今しばらく
お待ちください。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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SpecialEPISODE3 嵐の前の静けさ

次回から戦闘回になります。


では、どうぞ。


翌日、恭也さんと一緒にいる事が条件として動く事を許可された司は、

恭也さん達と朝食をとっていた。

 

「え?幼馴染み?」

「うん。それでフィアッセ、喉を痛めちゃって家で病養も兼ねて来ていたんだ」

「妙に仲がいいなって思ったのはその所為か」

 

司は、彼女達の距離の近さに疑問を抱いていた為気になって聞いてみたら

親しい友人関係だったとは思いもよらなかった。

 

「奴の件もそうですけど、何が何でも守らないといけませんね」

「元よりそのつもりだ」

 

司が小声で恭也さんに話をすると相槌を打つ。

 

 

 

 

 

 

食後の後、日本に発つ準備をしている中、司は、ミゼット提督に連絡をしていた。

 

『そう・・・。まさか、そんな事になっているとはね』

「ガードマンの話から聞きましたが似たような手口に遭遇した事があると話していました。

もしかすると彼女の誘拐に1枚噛んでいる可能性があります」

『二つの犯罪者が同じ標的になっているとはね・・・。それで、彼女の方は?』

「特に異常はありません。この後、日本に向かいますから俺も一緒についていきます」

『分かったわ・・・。それにしても、まさか局員の親族がボディーガードをしていたとは』

「一応、本業は喫茶店らしいですけど。(それを考えるとデタラメ過ぎな強さだよな)」

『本当、不思議なものね。それなら緊急性もありましたから情報開示は致し方ありませんね』

「申し訳ございません。情報開示をしてしまい・・・」

『別の犯罪者もいるとは思いませんでしたからね。そちらも十分注意をして事に当たってください』

「分かりました」

 

そう言い通信を切った。

 

「司」

 

通信を終えた時に恭也さんが声をかけてきた。

 

「恭也さん」

「お前の上司か?」

「まあ、そんなところです。ミラルドの手口じゃないから恭也さんのコッチ(地球)の相手っていう線が濃厚かもしれません」

「・・・そうか。とにかく、警戒していて損はないだろう。そっちも気をつけてな」

「はい」

 

話を終えるとフィアッセさんからお茶でも飲もうかと誘われたが内心彼女のマイペースに諦めている為一先ず了承した。

 

 

 

 

 

場所は変わり喫茶・翠屋。

高町家+アルバイト店員はフィアッセが日本に到着した事を確認していた。

 

「なのはー!お姉ちゃんがテレビに映ってるよ」

 

桃子さんの呼び声で厨房から顔を出すなのは。

 

「本当だ!」

「無事に戻ってきたか。チケットも届いたしフェイトちゃん達を誘ってみんなで見に行こうな」

「うん!!」

 

すると蓮が何かに気づいた。

 

「アレ、司君ちゃうか?」

 

「「「えっ?」」」

 

全員がテレビに視線を移すと蓮の指摘通り司が映っていた。

 

「えっ?司君!?」

「どうして一緒なんだ?なのは、知ってるか?」

「ううん!あ、フェイトちゃんなら知ってるかな?」

「なのは。ここはいいからフェイトちゃんに教えてあげたら」

「え?いいの?」

「そうだね。ランチタイムも終わってある程度落ち着いたからもう上がっていいよ」

「うん!分かった!」

 

なのはは、士郎達に促され自宅に戻った。

 

 

 

 

 

『え!?司が映ってたの!?』

「フェイトちゃんも知らなかったの?」

 

翠屋から戻りフェイトに連絡したなのはは先程の出来事を話した。

しかし、フェイトに話していると思い連絡してみたがまさかの空振りという事態になった。

 

『どうしたんだろう・・・。もしかして、犯罪魔導師がコッチに?』

「でも、それだったらクロノ君に連絡来てるよね?」

『仮に来てたとしてもなのはには連絡は来ないと思うよ?』

「えぇーーーー?」

『・・・また人事部の人達が呪怨を放つよ?』

「うっ・・・」

 

フェイト経由で話を聞いた時、翠屋のお菓子を差し入れしお詫びをした方がいいと思ってしまったなのはであった。

 

『一応、クロノに聴いてみるね』

「うん、私は今回何もできないからよろしくね」

『了解』

 

そう言い通信を切るとなのははドサリとベッドの横になる。

 

「司君。なんでいたんだろう・・・」

 

彼女の疑問は尽きなかった。

 

 

 

 

 

 

司は、予定通りリハーサルをしていて恭也さんに許可を貰い外の様子を見ていた。

 

「アルテミス。どうだ?」

《周辺に怪しい人物は見当たりません。そして指名手配犯の姿もありません》

「警戒は怠るな。彼女は亡くなった母親の意思を継いで歌うんだ。

その思いを穢す訳にはいかない」

 

こちらに旅立つ前に、美由希さんからフィアッセの母親、フィオレ・クリステラの

生前、行っていたボランティア活動等のドキュメント映像を見る機会があり彼女の歌う理由を

エリスさんに見せたかったのだ。

そのことが功を奏したのか彼女の指示で警護の人員を増やし司にも協力を仰いで来た。

すると物陰からこちらを覗き見る存在を見つけ司はそこに移動する。

しかし、それらしき人物は見失ってしまった。

 

「(この事件、一筋縄じゃいかないか・・・)」

 

彼女のコンサートが無事に終わることを切に願うしかできなかった司だった。

そして、ついに迎えたコンサート当日・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンサート当日。コンサート開始まで4時間を切った。

司は、何やらここ最近の出来事に関して胸のつっかえが取れないでいた。

 

「(ミラルドの犯罪方法は、自分から基本は手を汚さない奴で

  本当に欲しいのは自分から動く奴だと聞いている。その割には情報が少ない。

  何処だ・・・。奴につながる糸口・・・)」

 

そして警備の打ち合わせをし、司は、駐車場の警備を担当することになった。

 

《マスター》

「どうした?アルテミス」

《フェイト様から通信です》

「ああ〜説明すんの忘れてた・・・」

《いかがいたしますか?》

「通信を切ってメッセージを伝えよう。埋め合わせはするって」

《よろしかったのですか?》

「・・・正直、心苦しい」

 

そう思いながら司は、通信を切りメッセージを送る。

ちなみに、このメッセージを見たフェイトは、少し拗ねていたとここに記載しておく。

その直後だった。すぐ近くで銃声が聞こえた。

 

「まさか・・・!?」

 

司は、銃声が聞こえた方を見ると急いでそこに向かう。

フィアッセ・クリステラのコンサート開始まで後・・・2時間。

 

 

 




今回はここまでとなります。


とらハストーリーは後、2回を予定しております。


誤字脱字等ございましたら連絡ください。
では、次回。


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SpecialEPISODE4 歌に込めた願いを守る戦士たち

とらハストーリーは次回で終了予定です。


では、どうぞ。


司が聞こえた銃声を見に行くとそこには血だらけに倒れていた見知らぬ男たちと

敵を拘束している恭也さんを見つけた司。

 

「恭也さん!」

「司か。すまないが手伝ってくれないか?」

「分かりました」

 

すると司は、突如、ある気配を感じた。

今、恭也さんが拘束しようとした男から嫌な気配を感じた。

すると男の背中から魔法陣が浮かび上がった。

 

「恭也さん!!」

 

司は、恭也を抱きかかえて吹き飛ぶ。

ある程度距離をとると魔法陣浮かび上がっていた男が・・・。

 

 

 

 

 

爆発した。

 

「「!?」」

 

その光景を見た2人は衝撃を受けた。

 

「人間が爆発・・・!?」

「・・・」

 

司は、ゆっくりと立ち上がる。

 

「そこにいるのはわかっている。姿を現せ!!ミラルド・フェイガス!!」

 

司の言葉に応えるかのようにコツコツとこちらに歩いてくる。

 

 

 

 

 

「いやはや、ただの子供かと思っていたけど私の予想を遥かに超えているね」

 

暗い影から現れたのは杖を携え狂気じみた表情を浮かべる中年の男性だった。

 

「私のことを知っているということはどうやら君、

管理局の人間だね。しかも、潜入訓練を受けた」

「何・・・!?」

 

恭也は、ミラルドの言葉に驚き司の方に視線を移す。

 

「目的は何だ?」

「フィアッセ・クリステラの遺伝子データが欲しかったのだがこの世界の犯罪者に

取られそうだったからね。

それに、ボディーガードもいるから排除しようとしたけども・・・。

こちらの方が素材は良さそうだ」

 

司は、ミラルドの表情を見て敵を観察している。

 

「(向こうは子供ということで俺を舐めているみたいだけど・・・。 

  フィアッセさんが心配だ・・・。急いで彼女のところに行かないと・・・!)」

 

すると何処からか電子音が聞こえてきた。

背後を見るとバッタカンドロイドがこちらに向かってきた。

 

「どうした?」

『恭也!フィアッセが・・・連れて行かれた!!』

「何!?」

『ソイツは地下に向かっている・・・!私も追うから・・・!』

「エリス!その体で無茶をするな!!」

「恭也さんは行って!」

「司!?」

 

司の提案に思わず驚く恭也。

 

「元々、コイツは俺が追っていたんだ。当初の目的だから問題ないでしょ?」

 

司は、それにと言葉を紡ぐ。

 

「約束したんでしょ?守るって」

 

恭也がその言葉を聞いた時瞳を閉じ決意を込めた瞳になる。

 

「無茶はするなよ」

「それはお互い様でしょ」

 

恭也がそう言うとその場を離れる。

 

「別れの言葉は済んだかい?」

「待っててくれたのか。犯罪者にしては律儀だな」

「何。最後の会話を楽しませてあげただけだよ」

「そうか。なら心配ご無用」

 

司は、バリアジャケットを展開し剣を構え周辺に結界を張る。

 

「お前を止められるのはただ一人、俺だ!!」

 

司がそう言うとミラルドの懐に入る。

 

「(早い!?)」

 

司は、懐に入り剣を振る。

ミラルドはプロテクションで防ぐが思った以上に力があるため苦い顔を浮かべる。

司は、力一杯にミラルドを吹き飛ばした。

壁に激突したミラルドに警戒しつつガンナーモードに変身する司。

土煙が晴れるとそこにはミラルドの姿はなかった。

周辺を警戒しながら辺りを散策しつつ敵の殺意が何処かにあると感じながら辺りを見回す。

 

「上か!!」

 

上を見るとそこには魔力弾を生成し攻撃態勢をしてきたミラルドがいた。

生成した魔力弾を放つミラルド。司は、避けながら魔力弾を打ち返す。

何とか回避し切ったが今度は杖を振り下ろしてきた。

司は、それを回避し魔力弾を放つがそれも避けられてしまった。

 

「面倒な・・・!(急いでケリをつけないとフェイトが気づく)」

 

ただでさえコンサートを楽しみにしていたということもあり

そのコンサートを邪魔したくないということもあり彼は何が何でも

この戦いだけは自分一人でやり遂げると決めていた。

 

「(一気にケリをつけるしかない!!)」

 

走りながらミラルドに近寄りアーチャーモードにチェンジし鳥打の部分で

ミラルドの腹部に打撃を与え隙ができたことを確認し魔力弾を発射し爆発した。

煙が晴れるとミラルドは地に伏していた。

 

「ミラルド・フェイガス。時空保護法違反により逮捕する」

 

司がそう言うと突如ミラルドが起き上がる。

 

「私はここで終われるかああ!!!」

 

ミラルドは、突如首に何かの薬品を投与する。

すると体の彼方此方からトゲらしきものが生え背中からは

巨大な角のようなものが生えた。

 

「まさか、自ら急造で改造するとは・・・。仕方がない」

 

司は、ネオディケイドライバーを装着する。

 

 

「変身ッ!!」

 

 

KamenRide DECADE

 

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、

7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

そして、ディケイドはゆっくりと敵に向かって歩いていく。

ミラルドは、鋭くなった爪でディケイドを襲う。

しかし、動きが野生的で単調な動きでは奴を捉えるには些か無理がある。

そして不意をついてボディブローを決めると痛みのあまり倒れこんでしまいそのまま気絶した。

ディケイドは、管理局に応援を呼びミラルドを拘束し身柄を引き取って貰うように連絡し

結界を解除し急いでフィアッセの元に向かった。

 

 

 

 

 

場所は地下の駐車場。

そこには、フィアッセ、エリス、そして今回の事件の首謀者、ファンが対峙していた。

フィアッセを人質に取られそのまま車で逃げようとした時に恭也が救出に行くが銃を構えたファンに

反撃されようとした時だった。突如、恭也が目の前から消えた。

 

「何!?」

 

カツンカツンとこちらに歩いてくるのを見ると・・・。

 

 

 

 

 

ディケイドが恭也を担いでいた。

 

「恭也!!」

 

朧げの意識の中、しっかりすると恭也は思わず驚いた。

 

「ライダー!?」

「遅くなった」

 

担いでいた恭也を下ろしファンの方に正面を向ける。

 

「お前がこの騒動の首謀者か?」

「だったら何だい?」

「お前を捕まえる」

 

ディケイドはそのままライドブッカーをファンに向ける。

 

「残念だがフィアッセがこちらにいる以上、手出し出来ないと思うが」

 

確かにファンの言う通り彼女に危害を加えるとコンサートを楽しみにしていた人たちが

悲しんでしまう。

 

「ライダー、俺に考えがある。手を貸してくれ」

「了解した」

 

恭也に何か策があると言われここは引いた。

いい子だと呟き、ファンはそのまま車に乗り発進させた。

 

「それで、作戦は?」

「正面入り口で一気にケリをつける」

「OK、その作戦乗った」

 

エリスと合流し入り口前に待ち構えることになった一同。

その際、エリスはディケイドに対して怪しがっていたが恭也の説得で協力して

フィアッセの救出に力を貸してくれると言うことだそうだ。

 

「しかし、なぜ待ち構える必要がある」

「フィアッセの安全のためもある」

「その前に撃たれるのではないのか?」

「その可能性は低い。理由は2つ。奴は、フィアッセを自分の物にしたいと言っていたこと。

2つ目は、奴は妙に自信があった。恐らく切り札を持っていることだろう。

真っ向から迎え撃ったほうが色々とやりやすいからな」

 

エリスは、なるほどと納得する。

そしてディケイドは、ただジッと正面ゲートを見つめていた。

 

「来たぞ」

 

車のエンジン音が聞こえてくるとそこにはフィアッセを乗せた車がこちらにやってきた。

車が見えるとエリスは、タイヤに銃を撃つ。そして、タイヤがパンクし車はスピンし壁に激突。

恭也は、フィアッセの無事を確認するため急いで駆け寄る。

しかし、炎の中からフィアッセを抱えたファンが現れた。

 

「いいトリオだがここまでだ」

 

ファンがそう言うと手元のスイッチを見せる。

 

「このスイッチは軽いからね。少し力を入れたらドカンだよ。

コイツの威力はエリス、よく知っているだろ?」

 

悔しい表情を浮かべるエリス。

 

「愉快なやつだな」

「・・・何?」

 

そう言いながら2人の前に出るディケイド。

 

「どういう意味だい?」

「アンタは最初っからゲームに負けていた」

「何?」

 

ファンは、その言葉の意味がわからないでいた。

すると突如、フィアッセを抱えていた腕が軽くなった。

 

「!?」

 

何が起きたのかわからないまま辺りを見回す。

すると、何処か車のような格好をした赤い人物がフィアッセを抱えていた。

 

「お前、何者だ!」

「俺の名は仮面ライダードライブ

「なぜそこにフィアッセがいる・・・!」

「人間には見えない速さで彼女を取り返させてもらった。それと、爆発はしないぞ。

既に、爆弾は解体しているからな」

 

そう既にドライブの力で冷凍処理を施してあるのだ何故そのようになったのか

ことの経緯を見てみよう。

 

 

 

 

 

直ぐに恭也の元に向かおうとした時だった。

 

《マスター。ステージ付近に妙な熱源反応を確認しました》

「熱源?」

《反応パターンを解析した結果、爆発物と断定しました》

「何だと!?」

 

マズイ・・・。下手したら他の人にも被害が出る・・・!

 

「そうだ!」

 

ディケイドは、ライドブッカーから1枚のカードを取り出しドライバーに装填する。

 

 

AttackRide Illusion

 

 

ネオディケイドライバーが読み込むと同時にディケイドが2人に増えた。

そして片方がもう一度、カードを装填する。

 

 

KamenRide Drive

 

 

Drive Type Speed

 

 

周辺に鎧が出現し装着、装着すると同時に胸部にタイヤが装着された。

 

「爆弾を探して止めてくれ」

「分かった」

 

するとディケイドドライブは、新たなカードを装填した。

 

 

FormRide Drive Formula

 

Drive Type Formula

 

すると今度は、F1レース用の車の姿になり超高速で爆弾を回収。

その後、タイプテクニックに変身し解体した。

 

 

 

 

 

「というわけで、お前の切り札を封じたわけだ」

「ば、バカな・・・」

「大人しくお縄について貰おうか」

「・・・残念だ。彼女を手に入れることが出来ないならこうするしかない」

 

銃を取り出し発砲しようとした時、恭也が既にファンの懐に入り無力化した。

 

「フィアッセ!!」

 

彼女の安否を確認しにこちらに来たエリス。

ディケイドドライブは、フィアッセを下ろした後、消滅。

後は、彼女に任せてディケイド本人は恭也の元に向かう。

 

「やったな」

「ああ」

 

そんな労いをした時だった。

 

「ハハハ・・・こうなったら・・・」

 

「「「!?」」」

 

「道連れだ!!」

 

ファンは最後の悪足掻きで手榴弾を出した。

ディケイドは、恭也を突き飛ばし手榴弾を蹴り飛ばしたがタイミング悪く

そのまま爆発してしまった。

エリスは、フィアッセを守るように覆いかぶさり恭也は、吹き飛ばされないように

周辺の壁にしがみつく。

 

「ライダー!!」

 

爆発が収まりディケイドの元に駆け寄った恭也。

しかし、そこで驚きの光景を目にした。

 

「まさか・・・」

「恭、也?」

 

意識が戻ったフィアッセは、エリスに支えてもらいながら彼の元に寄る。

 

「恭也、どうし・・・」

 

どうしたのと言い切れずフィアッセは思わず口を塞いだ。

そこには・・・。

 

 

 

 

 

変身が解かれ倒れている司がいたからだ。

 

「司!!」

 

恭也は、慌てて駆け寄る。

 

「オイ!しっかりしろ!!」

「まさか・・・司が・・・」

 

エリス、フィアッセは驚きの表情を浮かべていた。

その後、司は、医務室に運ばれた。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


Reflection/Detonation編に入る前に前日談を投稿する予定です。
具体的な話数は決めていません。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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Special EPISODEFinal 戦いの後・・・

今回でとらハストーリーは終了となります。


では、どうぞ。


「う、ん・・・」

 

意識がはっきりしない中、見慣れない天井を見る司。

 

「アレ・・・?」

「気がついたか」

 

誰かの声が聞こえたので聞こえた方を見るとエリスさんがいた。

司は、重い体を強引に持ち上げた。

 

「無理をするな。楽な体勢でいろ」

「・・・あの後、どうなりました?」

 

エリスさん曰く、ファンは逮捕された。

司のお陰でフィアッセは無事にライブを成功させた。

 

「それで、フィアッセさん達は?」

「恭也達と話しているよ。彼の親族とその友達と」

「そうですか・・・」

「あっていかないのか?」

「今この状況を見せたくないですから」

「それはなぜ?」

「意地、ですかね?」

 

エリスは、その言葉を理解できたのかフッと笑う。

 

「君も中々、頑固な少年だ」

「それは、誉めてるんですか?」

「そう受け取ってくれ」

 

エリスは立ち上がり、部屋を出ようとした時。

 

「君のことは私からは一切は詮索しない。しかし、君は恭也と親しい。

彼には、真実を話しておいた方がいいんじゃないか?」

「・・・そのつもりです」

 

エリスはそう言うと部屋を出た。

司は、疲れたのかそのまま横になり意識を離した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、目が覚めたのはコンサート終了後だったため彼女の歌を聞けなかったちょっとした後悔が生まれた司だった。

そして今、ここにいるのは恭也さんと司の2人だけだ。

話す内容は勿論・・・。

 

「さて、話して貰おうか司。君が一体何者なのか」

「・・・はい」

 

そして司は、ことの全てを話した。

 

 

 

 

 

「君が管理局員で、仮面ライダーを手に入れたのは偶然でそのことを隠しながら行動をしていると・・・。

それで管理局員であることはなのは達には内緒と・・・」

 

話を頭の中で整理している恭也。

話した内容は、局員であり仮面ライダーであること。そして、今回の事件の経緯。

司が一度死んで輪廻転生したということは伏せておいた。

ライダーの力は命の危機に陥った時に急に発現したと話した。

 

「なのはには話すのか?」

「今すぐは話さないです。彼女達がもう少し年齢を重ねてからになると思います。

一応、今回、事件を依頼した提督曰く任期を作ってそれが過ぎたらなのは達みたいに

武装隊員にはさせるみたいな話もしていました。

ただ、前例がなかったのでどうなるかは今後次第とのことです」

 

そうかと一息をついた恭也。

 

「あまり言えた義理じゃないが今後、無茶をするのはやめろ。

大切な人を自分の無茶で悲しませるのは心が痛む」

「・・・エリスさんにも同じことを言われましたよ」

 

司は苦笑いを浮かべざるを得ない。

 

「それでどうする?御神の剣術。学んでみるか?」

 

司は、返事は戻ってきてからでいいと話していたが丁度いい機会だった為か

話を聞いてきた。

 

「俺自身の無茶を止めてくれるのなら受けます」

「安心しろ。臨死体験までに止める」

「物騒すぎません!?」

 

そう突っ込むとよほど可笑しかったのか恭也が笑い出した後司も笑い出す。

 

「いいだろう。それと、訓練をする際は、君のスケジュールを教えてくれ」

「あ、そうだった。俺自身も局員だった」

「だが、なのはみたいなことはやめてくれよ」

「肝に銘じます・・・」

 

俺も人事の人に呪い殺されたくない。

 

 

 

 

 

「クシュン!」

「なのは?」

「うぅ〜。また誰かが噂をしてるの・・・」

 

何やらデジャヴを感じたなのはとフェイトであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後。

司は、事件の報告書の提出と同時にミゼット提督に呼び出されて改めて事件の詳細を説明した。

 

「しかし、彼女も災難でしたね・・・。知らないとはいえ犯罪者(ミラルド)犯罪グループ(ファン)に狙われるなんて」

 

恭也さんとエリスさんの協力で捕まえたファンという男は彼の依頼が

中国系のマフィアだということが発覚。

その証拠に脅迫状作成されたデータもありそれ込みで証拠になり全員お縄についたそうだ。

 

「何でも彼女と彼女の母親の遺産目当てだったみたいです」

「その遺産の中身は?」

「まだコンサート中ですので詳しいことは聴けてません。分かり次第、改めて報告しましょうか?」

「いえ、個人のプライバシーに関わりますから報告はしなくて問題ありません。

貴方の胸の内に留めておいて下さい」

 

ということで、一先ずこれにてフィアッセ・クリステラ誘拐事件は未然に防げ無事に任務完了となった。

 

「これにて一件落着ですか・・・」

「それと水無月三等陸士」

「何でしょうか」

「貴方には、今回の任務で昇進されます」

 

そう言うとミゼット提督は、エンブレムを取り出した。

 

「水無月三等陸士は本日から一等陸士に昇進します」

「二段階昇進・・・。周りの反発とかありませんか?」

「元に凶悪犯罪者を捕まえたということの事例がありますので皆さん納得してますよ?」

「・・・作用でございますか」

 

司は、色々と大丈夫かと思ったがこれ以上の追求は控えた。

 

「それでは、話は以上となります。お勤めご苦労様でした」

 

司とミゼット提督は、敬礼し司は提督室を後にした。

 

 

 

 

 

 

一ヶ月後。

司は、恭也さんと美由希さんと共にイギリスに来ていた。

理由は、フィアッセさんの母親、ティオレ・クリステラの遺産が分かったためそれがなんなのか知りにきたのだ。

詳細は、ビデオレターにあったとの事でみんなで見てみたところ生前、フィアッセの両親、アルバート・クリステラとティオレ・クリステラの2人が結婚する前に過ごした別荘だったのだ。

資産的価値はどれ程のものなのか調べてみたら大した事はないと話していた。

 

「全く、フィアッセさんを狙っていたとはいえ傍迷惑な奴でしたね」

「全くだ」

 

場所は、スクール近くの丘。

恭也さんと一緒にビデオレターを見ていた後、一緒に外の空気を吸いに見晴らしのいいところに来たのだ。

流石に何もしないのもアレなので事件の話をしたのだ。

 

「他人にとっては価値のないものでもフィアッセさんとっては大きな資産・・・。

何とも、案外安心したというか拍子抜けしたというか」

「それでも、俺達のやるべき事は変わらない」

「大切な人を守るために剣を抜く」

「ああ。御神の剣を学ぶんだ。そういった心構えも学んでいかないとな」

「ですね」

 

そんな話をしているとフィアッセさん達がこちらに来てティータイムとなりスクールに戻った。

事件は終わり平和な一時を過ごす司。

しかし、新たな事件は刻一刻と迫っている事をまだ知らないでいた。

 

 

Episode Fin Triangle Heart

 

 

 




前書きでも記載しましたが今回でとらハストーリーは終了となります。
次回から閑話を挟むかreflection編のどちらかになります。
これはまだ決めていませんので悪しからず。


誤字脱字等ございましたら連絡下さい。
では、次回


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EPISODE34 新しい仲間(家族)

reflectionの前日談ということで日常回を2、3話程投稿する予定です。
では、どうぞ。


司の初任務が終了した数日後。司は、八神家に向かっていた。

 

「しかし、何だろう。相談したいことって」

《何かの事件ならクロノ様経由か、レティ提督辺りから来るはずですからね》

 

アルテミスとそんな話をしつつ八神家に到着した2人。

はやてに促され部屋に入る司。

因みに、はやての浸食は綺麗になくなり自分の足で歩いている。

 

「さて、司君に来てもらったのは他でもない。リインフォースのことや」

「リインフォースの?まさか、またナハトが!?」

「いや、それは問題ない。今回は別のことなんだ」

「別?どういうことだ?」

「実は・・・」

 

リインフォースの話を要約するとはやてとユニゾンをした後はやての動きを阻害するという事態が起きたのだ。

と言っても体自体はというより魔力の流れつまりリンカーコアを思うように制御できないということだ。

例えるなら疲労が溜まっているのに更に動こうとすると動きが悪くなると言う状態のことだ。

それで、その原因がリインフォースにあるということが分かった。

 

「事情はわかったが何故俺たちを読んだ?」

「そこでアルテミスのスキャン能力を貸して欲しいんや。

原因がリインフォースならその原因を突き止めないとやしな」

「なるほど・・・」

「それと、調べた状況によっては新しいデバイスを作る可能性があるからな」

「新しいユニゾンデバイスをか?」

「そうだ」

 

仕方がないと思い溜息を吐く。

 

「協力はする。でもこういったのは専門家に聞いた方がいいってだけは一応、言っておくからな」

「ありがとな」

「んで、具体的には何をすれば?」

「まず、夜天の書のデータを調べて欲しいんや」

「よし、アルテミス」

《了解しました》

 

こうして、八神家の仲間(家族)を生み出すために奮闘する一同だった。

 

 

 

 

 

一ヶ月後。

 

「それじゃあ、ウチらの新デバイスという名の家族お披露目会や!!」

 

「「「わーーい!!!」」」

 

「・・・なんじゃこのノリ?」

「言ってやるな」

 

司のゲンナリした様子にツッコミを入れるアインス。

新しいデバイスが完成したのでなのは達を呼び出し本局の整備室でお披露目会をすることになった。

 

「それじゃあその新しい家族はこの子や!」

 

隠していた布を取り出すとそこには大人の手のサイズくらいのリインフォースがいた。

 

「リインフォースのまんまだな」

「この子はリインフォースツヴァイや」

「いいのか?被せて」

「大丈夫や。()()()()も了承したし」

「アインス?」

「私のことだ」

 

そう言われて振り返ったのはオリジナルのリインフォースだった。

 

「いいのか?お前は」

「構わんさ」

 

するとアインスはそれにと言葉を続ける。

 

「家に誰かが迎えをしてくれた方が心が落ち着くだろ?」

 

家族の為、ということか。納得した。

 

「そういう訳でリイン。挨拶や」

「はいです!リインフォースII(ツヴァイ)です。よろしくお願いするです!」

「よろしくね。リイン」

「よろしくね」

 

みんなが一通り挨拶すると最後は司になった。

 

「よろしくな。リイン」

「よろしくなのです!お兄ちゃん!!」

 

 

「「「お兄ちゃん!?」」」

 

 

まさかの呼び名で皆が驚きはやてだけはニヤついている。

 

「リイン。何故、俺がお兄ちゃん何だ?」

「はやてちゃんが呼んでいいって言われたです!」

「ちょっ!リイン!それは言わない約束・・・」

「はやて?」

「ん?なんや、フェイトちゃ、ひっ!?」

 

はやてはフェイトに呼ばれて振り返るとそこには絶対零度の空気を纏ったフェイトがいた。

なのはとヴィータはフェイトのあまりの変わりようでお互いに抱きついてガクブルしてる。

他のメンバーもアレは見なかったことにして知らんぷりしてる。

するとフェイトは、はやての肩をガッチリ掴み整備室の奥に引っ張っていく。

司は、巻き込まれないようにリインと共に避難する。

 

「リイン。アレは見ちゃいけないからコッチに来ような」

「お兄ちゃん、はやてちゃんはどうするんです?」

「はやては今、フェイトと大事なOHANASHIがあるから邪魔しちゃダメだよ」

「分かったです!」

「ちょ!司君!!ウチを見捨てないで!!」

「はやて。大丈夫。苦しまないように逝くから」

「逝くって何や!?」

 

その後、整備室から管理局全体に断末魔が響いた。

 

「(お兄ちゃんか・・・。思わず懐かしく感じてしまった)」

 

司は、案外満更でもない様子でリインをはやての元から離した。

因みに、この出来事が管理局七不思議の一つとして語り継がれていくのだった・・・。

 

「さらばだ、はやて。お前の勇姿は忘れてやる」

「勝手に殺すな!!つか、忘れないで!!」

 

などということがあったとかないとか・・・。

 

 

 




今回はここまでとなります。


誤字脱字ありましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE35 司の鍛練 御神流剣術編

日常編Part2です。


では、どうぞ。


とある学校終わりの放課後。

司は、とある道場に来ていた。

 

「フッ!!」

「ハァッ!!」

 

そして、お互いの木刀で叩き合っていた。

 

「それまで!!」

 

「「ありがとうございました」」

 

そう言いながら座り込む司。

 

「流石に攻めきれないか・・・」

「曲がりなりにも俺の弟子だからな。あれ位やってもらわないと困る」

「左様ですか・・・」

「でも司君凄いね。恭ちゃんの鍛錬について行けるなんて」

 

現在、司は高町家にある道場で訓練をしていた。

内容は御神の剣術を学ばないかと誘いを受けて司はそれに了承した。

そして訓練をして早3ヶ月。

動きが形になってきたので美由希さんと模擬戦をしていた。

 

「体力は元々自信はあったんですけど、いざ違う動きをするとかなり体力持ってかれます」

「まだ動きにムラがあるということだ。魔導師での戦い方はやはり違うか?」

「剣の扱いに関しては自信はあったんですけど神速を絡めるとなるとやっぱり違いますね」

 

そんな感じで話をしながら頭を抱える司。

 

「でも凄いね司君。恭ちゃんの鬼修行についてk痛タタタタタタ!?」

「愚妹よ。それは俺の指導が鬼だと言っているようなのだが?」

「だって恭ちゃん、容赦ないいいいいいい〜〜〜〜〜!!!!!!」

 

美由希さんの不用意な発言で気を悪くしたのか握る力を更に強くする恭也さん。

完全に自業自得のような気がする・・・。

 

 

 

 

 

数日後。なのは、フェイト、はやて、アリサ、すずか、アリシアの6人と司を交えて

翠屋でティータイムと洒落込んでいたらアリシアがふと司に問いかける。

 

「ねぇ、司。最近、何してるの?」

「最近?」

 

イマイチ質問の意味が理解できていない。

 

「最近、私たちに構ってくれないじゃん?フェイトが寂しがってたよ」

「あ、アリシア!!」

 

まさかの発言で顔を赤くするフェイト。

それをニヤニヤと見るアリサ。

 

「そうだね。アリシアちゃんの言うとり余り構ってくれないよね」

「学校が違うとはいえもう少し構ってくれてもいいんじゃない?」

「て言われてもな・・・」

 

そんな感じで話をしていた時だったが・・・。

 

「なのはは司が何をしたいのか知りたいのか?」

 

声が聞こえると恭也さんが話に入ってきた。

今、大学から戻って来たのだろう。

 

「お兄ちゃん、お帰り。それで司君何かしてるの?」

「実は今、司は御神の剣術を学んでいる」

 

「「えぇ!?」」

 

なのは、すずかの2人は驚きの表情を浮かべる。

 

「そうなの!?」

「ちょっと色々あってな・・・」

「以前、フィアッセがコンサートをする際にイギリスにいた時に司が来ていてな」

「やっぱりアンタカメラに映ってたじゃない!何嘘ついてんのよ!!」

 

アリサの言う通り司は、カメラに映っていたのが本人ではないと嘘をついたのだ。

人違いじゃないかと勘違いさせそれで誤魔化したが結局ばれてしまった。

 

「管理局の件を話してないだけマシだと思え」

 

恭也さんの小声で話をした内容を聞くと司は悔しがるしかなかった。

 

「ああそれと司。例の件は大丈夫そうか?」

「あ、はい。問題ないです。むしろノリノリで了承してくれました」

「そうか」

 

恭也さんは、意外だなという感じの表情を浮かべた。

 

「例の件?」

「お兄ちゃん。何かするの?」

「ああ。実は、リンディさんに魔導師の訓練シュミレーターを使えないか話をしてな」

「一応、企業施設だからね。それでクロノとかが色々と確認したら局員の誰かの指示のもとで動いてくれるのなら問題ないって話になってね。

それで、魔法を使わない恭也さんも一緒にどうだと言われてね」

「クロノみたいな純粋な魔導師と模擬戦しないかって誘ってみたらみんなノリノリでね」

「へえ〜。面白そう!」

「私達も来れるのかな?」

「一応、嘱託魔導師でもあるから問題ないんじゃないか?」

「リンディさんに掛け合ってみよう!」

 

あれよあれよと男子達を放ったらかしにして話を進めていくなのは達。

 

「楽しそうっすね」

「・・・久々に見たかもな。あんな風に笑っているなのはを見るのは」

 

恭也さんは、しみじみになのはを見てる。

 

「・・・年寄り臭いですよ?」

「次の訓練は倍で行う。覚悟しておけ」

「スンマセンした!!」

 

司は、恭也さんのご機嫌とりに必死になり何とか回避した。

こうして、御神の剣士組と魔導師組の合同訓練計画が発動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして当日。

管理局が有している合宿施設を使って御神の剣士組と魔導師組とそれぞれ訓練し模擬戦を行ったのだが・・・。

 

「しかしまあ・・・」

「魔法に頼りすぎるのも難アリだな」

 

地に倒れ伏しているのはなのは、フェイト、シグナム、ヴィータ、ザフィーラ、アルフ、クロノ、美由希さんだった。

皆が恭也さんの神速に対応できず初見殺しをされてしまい今に至る。

司も未だに恭也さん程ではないが神速を使用できるため今回は美由希さんを倒した。

しかし、それでも勝率は美由希さんの方が上なので日々精進あるのみであるのだが・・・。

 

「ここまでボロボロになりますかね?」

「やはり魔導師からしてみれば剣術は異質なんだろう。しかし、なぜ美由希がそっちにいる」

「・・・だって今回の司君容赦ないもん」

「訓練で手を抜きましてもねぇ・・・?」

「司の言う通りだ。訓練だからこそ実践の様な心構えが必要なのだ」

 

美由希さんは思わず言葉を詰まらせてしまった。

 

「しかし、なのはやクロノといった砲撃組は予想してたけどベルカ組までとは・・・」

「・・・正直、今でも信じられねぇ」

「・・・恭也殿は、普段からこの様なことを?」

「小さい頃からやっていたというのもありますからね。

これは長年培ったものです」

「・・・なのはの兄ちゃん、スゲェな」

「・・・でも、私もちゃんと見たことはなかったから正直驚いてる」

 

シグナム、恭也さんの話をしている中、なのはは兄の凄さを改めて実感したのだった。

 

 

 

 

 

休憩になり昼食の準備をしていたはやて、アインス、ツヴァイ、リニス。

戦いの様子というより訓練の様子を見に来ていたアリシア、アリサ、すずか達は各々感想を述べていた。

 

「恭也さんが強いっていうのは知ってたけど・・・」

「正直、ここまでとは・・・」

「みんなすごいね〜・・・」

 

などと述べていた。

そして、皆が戻りそれぞれの荷物を片付けていた。

 

「お帰り〜。それで皆どうやった?」

「手も足も出なかったぜ・・・」

「鉄鎚が?本当か、それは」

「ああ、現に私も全く歯が立たなかった」

 

ヴィータとシグナムの話を聞いたアインスは驚きの表情を浮かべていた。

 

「どうやったらあんなのになるのかコッチが知りてえよ・・・」

「魔法文化がない世界だからこそというのもあるのだろう」

 

そんな感想を述べていた時、司はクロノと話をしていた。

 

「それで、感想は?」

「自分がまだまだだと知れてよかった。やはり今回の合宿は行って正解だった」

 

それはよかったと話をしておく司。

 

「それで、君は一体何を企んでいる」

「・・・何をとは?」

「惚けるな。君が管理局にいることは見かけて、しかも調べるとレティ提督の元で働いている。

これは一体どういうことだ」

 

クロノが司を見る視線が若干鋭くなる。

企んでいるねぇ・・・。

 

「何も企んじゃいないよ。レティ提督に誘われたから入った。

皆にバレない様にっていうオマケ付きでね」

 

クロノはどこか納得していない表情だった。

 

「・・・いつかは彼女達も知ることになるぞ?」

「その時は美味いもんでも食わせてご機嫌とりにでもするさ」

「・・・そんな単純なものか?」

「・・・特になのははな」

「・・・納得した」

 

まさかの人物指定で納得してしまったクロノ。

今度なのはに話すか?

こうして、僅かな時間とはいえ貴重な鍛錬をすることができた一同だった。

因みに、なのはにこの事がバレて司は命がけの鬼ごっこをする事になるのはまだ知らない・・・。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


次回の日常回の後にreflection編を投稿する予定ですので
今しばらくお待ちください。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE36 フェイトと司の甘い?休日

ようやく漕ぎ着けたぁ!!


デート回です。


では、どうぞ。


今、司の心臓ははち切れそうなほどバクバクしていた。それは・・・。

 

「まさか、フェイトとデートする羽目になるとは・・・」

 

事は、遡りデートの1週間前に戻る。

 

 

 

 

 

プレシアと共に夕飯の買い物をしに来たフェイト達は福引券を入手し軽い気持ちで回したのだ。

すると・・・。

 

カランカラン!!

 

まさかの一等賞が当たってしまったのだが・・・。

 

 

 

 

 

「近いうちにオープンする花畑公園のプレオープンチケットが2名。誰と行くか否か・・・」

 

その日は、テスタロッサ家で家族会議が行われていた。

メンバーは、アルフ、リニス、アリシア、フェイト、プレシアの5人だ。

司は、ミッドに向かってる為、自宅にはいない。

司は、ユーノのヘルプで呼ばれたと伝え無限書庫に向かった。

ユーノは、無限書庫の司書長になっているが人が足りないという事で誰か読んで欲しいとリンディさん経由で呼ばれたのが司だった。

流石にマズイのではと司は話したがレティ提督からの依頼でもあった為ならいいやとなりミッドで司書の手伝いをしている。

因みに、何故レティと知り合いなのか聞かれた時、なのはの見舞いで知り合ったと話した。

 

「フェイト」

「何?母さん」

 

プレシアは、フェイトに呼びかける。

 

「せっかくだから司と2人で行ってきなさい」

「ふえっ!?///」

 

思いがけない提案で顔を真っ赤にするフェイト。

 

「確かにそれがいいな」

「ですね」

「フェイト、行ってきなよ!」

「で、でも・・・」

「あら、ここにいるみんな。貴方が彼の事が好きなの気づいているわよ」

「えっ!?」

 

フェイトがそういうと皆は頷く。

 

「そ、そんなに分かりやすい?」

「なのはさんとすずかさんは、分かりませんけど・・・」

「アリサちゃんは、気づいていたよ?」

「うぅ・・・///」

 

まさかここまで分かりやすい性格だとは思わなかったと唸るフェイト。

 

「それに娘の初恋よ。応援したくなるじゃない」

「うんうん」

「それに司は、よく無茶はしていないと言っていますけど一番無茶をしているのは彼ですから」

 

 

「「「ああ〜・・・」」」

 

 

リニスの言葉に皆が納得する。司は、無茶はしていないと言い張っている。

しかし、虚数空間に飛び込んでプレシアを救出したり宇宙空間に行ってナハトを破壊、終いにはリインフォースを助ける為に精神世界(アンダーワールド)にダイブしナハトの残骸を1人で破壊したりと色々無茶をしている。

 

「休めと言われたら休みますが基本的には動きっぱなしですから」

「司もなのはの事に対して文句言えないからね〜」

 

リニス、アルフの発言で確かにと納得するテスタロッサ家。

 

「せっかくの機会だから私達の事は気にしないで行ってきなさい」

「・・・うん。分かった」

 

こうして、フェイトは司とデートをする為に色々と準備をするのだった。

 

 

 

 

 

翌日。

 

「花畑公園のプレオープン?」

『う、うん。一緒に行かない?』

 

フェイトから連絡があり司は、フェイトのデートの誘いを受けていた。

 

「俺はいいけどなのは達じゃなくてよかったのか?」

『み、みんなそれぞれ用事があるって言ってて母さんもせっかくだから行ってきなさいって』

「・・・プレシアも変わったな」

『司がくれた明日だから・・・』

 

そう言われると嬉しくなる司。

 

「分かった。行こうか。公園」

『本当!?』

「けど、その公園って結構歩くのか?」

『え?うん多分そうだけど・・・』

「なら、動きやすい格好の方がいいな。それと、フェイト」

 

司は、手元にカメラを持ってくる。

 

「一緒に写真、写っても?」

『あ・・・』

 

フェイトは、司のカメラを見て一緒に撮影でもと問いかける。

 

『うん!一緒に撮ろう!!』

 

彼女が笑顔で返事をし了承を得る。

その後、当日の集合時間を示し合わせて後は当日にという事でその日の通信は終わった。

そして、物語の冒頭に戻る。

 

「(つか俺、前世も含めて年齢=独身何だけどデートって何すればいいの!?

  こんなんだったら恭也さん辺りにでも相談すればよかった!!)」

 

冷静に思い出すと恋愛相談をできるとなると恭也さんか士郎さん辺りになる。

女性陣?揶揄われるのがオチなので即却下。

そんな感じで考えていた時だった。

 

「司」

「お、おう。フェイ・・・ト?」

 

振り返るとフェイトの服装に驚き司は言葉が出なかった。

普段は黄色や黒を基調とした服が多かったのだが薄ピンクのトップスにベージュカラーのタイトスカートで歩きやすいスニーカーを履いてきていた。

普段見かけない姿に思わず見惚れてしまった司。

 

「つ、司?」

「・・・かわいい」

「え?」

「似合ってるじゃん」

 

不意に言われた言葉にフェイトは思わず顔を真っ赤にする。

 

「にゃ!にゃに言ってるの!?///」

「え?いや、つい・・・」

「ほ、ほら!時間もないし行くよ!!」

「お、おい!引っ張るなって!!」

 

そう言いながらフェイトは、司の腕を引っ張り花畑公園の中に入っていく。

そこには辺り一面、花が広がっていた。

 

「すごーい!」

「コレは絶景だな」

 

フェイトと司は、中にある花畑に興奮していた。

 

「あ!スタッフさんに頼めば写真撮ってくれるって!」

「せっかくだから色々と見て回るか」

 

そう言いながらフェイトとともに辺りを巡回する。

そしてある程度歩き回っていると司は、1つの花を見つける。

 

「コレってフジだなよな」

 

司が見つけたのはフジ。

近くに説明板があったのでそれを読むと花言葉が書かれていた。

 

「ああ〜・・・。うん、まあ、見なかったことにしよう」

 

フジの花言葉の意味は「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「()()()()

恋愛に関してはフェイトと司、お互いに酔う手前だったりする。

そして、フェイト1人でのと司と一緒の写真を撮る。

フェイトはご満悦だった。

 

 

 

 

 

辺りが夕暮れに差し掛かった時、フェイトは帰る前に1つの花を見つける。

 

「ねぇ司。コレで最後にしない?」

 

そういいながらフェイトが見つけたのはハナミズキだった。

 

「ハナミズキか。いいぞ」

 

そう言いながら司は、何の躊躇いもなく了承しフェイトとのツーショット写真を撮る為スタッフさんに頼み写真を撮ってもらった。

そして夕方の帰路。

 

「ありがとうなフェイト。連れてきてくれて」

「気にしないで。私も楽しかった」

 

そう言いながらフェイトは突如、足を止めた。

 

「フェイト?」

「ねぇ、司」

「何だ?」

「私、執務官に慣れるかな?」

 

フェイトは、不安な表情を浮かべていた。

実の所、フェイトは執務官の試験を1度落ちている。

時期は過ぎ精神は落ち着いたがそれでもどこか心に不安が募っていたのだ。

 

「・・・不安か?」

「・・・みんなに期待されてその期待を裏切ってみんなが離れていって1人になるのが怖い。

母さんが前みたいになるのが嫌だ・・・!」

 

ジュエルシード事件の時の際のプレシアになるのが怖いのは不安で仕方がない。

プレシアは、このことを見据えていたのかは司自身も判っていない。

司もフェイトに対して離れていくかもしれない。しかし、司は・・・。

 

 

 

 

 

「安心しろ。俺は、お前を1人にしない」

「!」

 

その言葉を聞いたフェイトは思わず顔を上げる。

 

「フェイト。俺はお前がいたから戦う理由を見失わないで済んだ。

お前がいたから最後まで戦えた」

「で、でも、司はリニスの願いを叶える為に戦うって・・・」

「確かに、リニスの願いを叶える為に動いてはいた。

けど、それでもフェイトを助けたいという気持ちは変わらないでいたさ」

「司・・・」

「約束する。俺はお前の前から絶対にいなくならない。

そして、俺がお前の最後の希望になる」

 

その言葉が引き金となりフェイトは司に抱きつき涙を流す。

司はただ優しく撫でるしかしなかった。

 

 

 

 

 

幾らか気分が落ち着いたのか顔を赤くしながら司に顔を見せないフェイト。

 

「大丈夫か?」

「・・・今だけは顔を見ないで」

 

余程泣き顔を見られるのが嫌なのだろう。

 

「そろそろ帰ろう。プレシア達も心配している」

 

そういう司は、フェイトの顔を出来るだけ見ないようにしながら帰宅した。

 

 

 

 

 

数日後。

フェイトが朝に新聞を取りに行くと1つの封筒が入っていた。

司の名前が記されていた。

新聞をプレシアに渡し部屋に戻り封を開ける。

そこにあったのはフェイトと共に撮った写真が入っていた。

そして1枚の手紙らしきものが入っていた。

 

『次渡せるのが数週間後になるからこうして渡しておく。

それと、泣いた件はちゃんと他言無用にしておく。

フェイトに言ったセリフは俺でも結構恥ずかしかったから』

 

その手紙を読み終えるとフェイトは思わず笑みを浮かべて。

 

「ばーか」

 

そう言いながら同封していた写真を見るのだった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。
というか、デートしたことないからこんなのでいいか分からない・・・。


次回からreflectionに突入していきます。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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第3章 Reflection編
EPISODE37 異世界の来訪者


今回からreflectionに入っていきます。


では、どうぞ。


季節は夏になり夏休み真っ只中。

司、なのは、フェイトは、皆と合流しはやての自宅に向かうのだが現在ランニング中だった。

 

「しっかし、朝とはいえやっぱ暑いな」

「そうだね。しっかり水分補給しないと」

 

そんな他愛のない話をしているとはやてと合流しランニングのペースを落とさずにはやての自宅に向かう。

はやての家に到着するとアインスが出迎えてくれた。

 

「アインスか。おはよう」

 

「「おはようございます」」

 

「皆、おはよう。いつでもいけるぞ」

「みんないらっしゃい!」

 

そんな話をしているとシャマルを初めとしてシグナム、ヴィータが部屋から出てきた。

 

「時間も惜しいし早く行こうぜ」

「そうだね。あ、ヴィータちゃんも行く?」

「パース。今から出勤だ」

「ええー?」

 

不満の声を上げるなのは。

 

「シグナムも?」

「ああ、新武装のテストで忙しくてな」

「なら、またの機会だな」

 

司の話に皆が頷くとなのは、フェイト、はやて、司の4人は、ワープゲートの中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

ワープに入るとどこか懐かしい風景のビルが立ち並んでいた。

 

「ここって確か・・・」

「なのはー!」

 

声が聞こえるとそこにはアリサ、すずか、アリシアの3人が来ていた。

 

「アリサちゃん!すずかちゃん!アリシアちゃん!」

 

なのはは、3人の名前を呼び彼女達の所に駆け寄る。

 

「どうしたんだ?」

「どうせ1日いるから一緒に居ようかなって」

「ついでに今日の用事も一緒だしね」

「そうか。そういや今日か」

「司も来れれば良かったのにね」

「全く友達付き合い悪いわよ?アンタ」

 

アリシアは、残念がりアリサは、ジト目で司を見る。

司の言う()()()というのはアリサとすずかの両親が建設に関わっていたオールストーン・シーという遊園地のプレオープンに行くのだ。

司は、レティ本部長に会うと話しているのだが司が管理局に入局しレティ本部長の部下だというのは知らない。

何故会いに行くのかと聞かれたら単純に司くらいの歳の子と話していると自分の息子の小さい頃が懐かしいので話したくなるとの事。

実際、それをカモフラージュで喫茶店で息子のグリフィスと共に食事をしているのだ。

なのは達や局の人達は、家族ぐるみでの友人の付き合いだという認識で信じきっている。

 

「またレティさんと会いに?」

「いや、グリフィスに会いに行く」

「レティさんの息子さんだよね?」

「ああ。それよりいいのか。時間なくなるぞ」

 

司が少し急かすとみんなも慌てて準備に掛かる。

そして、アリサ、すずか、アリシアの3人を担いで観覧ステージに向かう。

司は、飛ぶことは出来ないが魔力に足を込めてビルをジャンプしながら移動する。

観覧ステージに到着しはやてが来ないことに疑問を抱いた司ははやての所に戻った。

 

「はやて。アレ?」

「リインがぐっすりやねん」

 

苦笑い気味に話しをするはやて。

すると寝ぼけながら起きるリイン。

 

「ふわあ〜〜。アレ?」

「おはよう。リイン」

「よく眠れたか?」

「あ!おはようございます!はやてちゃん!お兄ちゃん!!」

「寝る子は育つがというがしっかり起きれるようにしないとな」

「あうぅ〜・・・。ショックなのです」

 

リインはガクリと項垂れるしかなかった。

 

「さて、行こか」

「ハイです!!」

 

リインが元気に返事をすると服装が寝巻きから私服姿に変身した。

はやては、羽を展開し空を飛び司は、同じ方法で再びジャンプをする。

そして到着後、戦闘の様子を見に来るとお互いのバリアジャケットはボロボロだった。

 

「引き分けやな」

「そうだな」

 

そんな話しをしているとアリサ達の元に到着すると通信が入った。

 

「ママからだ」

 

アリシアが通信を開くとプレシアがモニターに映った。

 

『アリシア。フェイト達の訓練が一区切りついたら戻ってきてって話してちょうだい。

朝ごはんの準備ができたわ』

「うん。分かった」

『アリサさん達も一緒にいかが?今日はリニスが煮物を作っているわ』

「本当ですか!!」

『はい。美味しい物を用意していますから。司もこちらで食事をお願いします』

「分かった。一区切りついたらすぐに向かう」

『リニスさん!吹きこぼれそうよ!!』

『あら!いけません!!』

 

リンディさんの慌てる声を聞きながら対応するリニス。

それを何もなかったかのように通信を切るプレシア。

皆は苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

「そろそろ戻るか」

 

司の提案で訓練は終了し皆でリニス達が作った食事を堪能するのであった。

 

 

 

 

 

朝食後、皆はオールストーン・シーに向かっている中、司は管理局の本局に来ていた。

レティ本部長に挨拶するとさっそく本題に入った。

 

「異世界渡航者ですか?」

「そうなの」

 

レティは、モニターを映した。

 

「今日の深夜、妙なエネルギー反応を検知した後、周辺の物資の物が一部持ち出されているの」

 

そう言いながらレティ本部長は、モニターを見せながら説明をする。

そこには桃色の髪をした地球でいうと中学生位の子が周辺の様子を見ていたのとタブレット端末らしき物で廃棄されたショベルカーに触れて物資変換をしている姿が映されていた。

 

「この技術は一体・・・」

「残念ながら魔力らしき反応はなかったわ」

「・・・未知の技術」

「それと、同じ反応がもう1つ。

地球時間でいうと30分後に同じ反応をした反応があったわ」

 

レティ本部長は、そう言いながらモニターを映した。

その少女は、赤色の髪をしていて何処となく桃色の髪の少女と似ているように見えた。

 

「何方にせよ、勝手な来訪であることに変わりはないですから証言次第ではそれ相応の対応をします」

「やり過ぎないようにね」

「なのはじゃありませんから」

「・・・それ、本人の前で言ってはダメよ?」

 

その肝心のなのははというと・・・。

 

「ハックシュン!!」

「なのは?」

「大丈夫?」

「アンタ、夏風邪ひいたんじゃないでしょうね?」

「ううん、大丈夫なの・・・」

「案外司が噂してたりして」

「例えば?」

「なのはちゃんみたいにやり過ぎないようにとか」

 

「「「ああ〜・・・」」」

 

「みんなひどいの!!」

 

という散々な言われようだった。

 

 

 

 

 

一先ず話しを終えて情報収集をする為、司は彼女達が現れたという江戸川区に来ていた。

 

「アレだな」

 

司の視線の先にあったのは1つの穴だった。

 

「アルテミス」

《周辺に魔力らしき物は検知されません》

「やはり魔法とは全く別の物と考えたほうがいいだろうな・・・」

 

結局、その日は何も収穫を得る事が出来ず空振りとなってしまった。

しかし、司達が知らない所で新たな戦いの火種が起きようとしているのをまだ知らない・・・。

 

 

 




次回から戦闘回に入っていきます。


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では、次回。


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EPISODE38 彼女の目的は一体何か

戦闘回でフローリアン姉妹が出ます。


では、どうぞ。


夜になり司は、地球(ほし)の本棚に入って情報収集を行っていた。

しかし、情報と呼べる情報は集まらず切羽詰まる状態だった。

 

「コレ以上の検索は無理か・・・」

 

副作用もあのでコレ以上は検索を行わず地球の本棚から出てベッドの横になる。

 

「一先ず、待つか」

 

そう言いながら自宅で休んでいる時だった。

 

《マスター。レティ本部長から連絡が入りました》

「繋いでくれ」

 

アルテミスにレティ本部長に繋ぐように頼んだ。

レティ本部長が画面に映ると司は敬礼する。

 

『水無月一等陸士。例の少女の行方が分かりました』

「場所は?」

『彼女達は、二手に分かれて建設終了間近の遊園地施設、オールストーン・シーに向かっているわ』

「何ですって?!彼処にはなのは達がいるはずですよ!?」

『彼女達はまだ出動させてないわ。それで貴方が先制して彼女達の動きを止めて欲しいの。

守護騎士達も今出動して向かっているわ。合流でき次第事に当たってください』

「分かりました」

 

司は、立ち上がり敬礼する。

 

「水無月一等陸士。出動します」

『詳細は、アルテミスに送信しておきます。ご武運を』

 

そう言い通信を切るレティ本部長。

 

「アルテミス」

《ここから近いのはオールストーン・シーに直接通じる国道が近いです。

道路を使って通るのはそこが一番近いです》

「よし、アルテミス!セットアップ!!」

《OK、Master》

 

司は、バリアジャケットを展開し超高速で移動する。

 

「(無事でいろよ。みんな)」

 

 

 

 

 

一方はやては、すずかの父親とともにオールストーン・シーに向かっていた。

しかし、突如謎の機械兵器と薄赤色の小さな少女に襲撃を受けてしまった。

幸い怪我らしきものはなかったが薄赤色の少女、イリスと戦闘に入ったはやては苦戦を強いられる。

その後、赤色の髪をした少女が介入しはやてを救出後、事情を説明した。

はやてを助けた少女の名は、アミティエ、アミタと言うらしい。

話を聞くと彼女の妹、桃色の髪の少女、キリエをエルトリアという世界から連れ戻す為に追いかけてきたのだ。

イリスという少女は、アミタ自身よく知らないと話しているがキリエの友人らしい。

司は、レティ本部長経由でクロノとはやての通信を傍受し情報を集めている。

因みに、後にこっ酷く怒られるのをまだ知らないでいた司であった・・・。

 

「エルトリア・・・。アルテミス、念の為に地球の本棚である程度情報を集めてくれ」

《マスター。そうなりますと魔法制御が難しくなりますよ?》

「その点は問題ない。恭也さん直伝の御神の技がある。

仮に向こうが魔導師達のようにその技術に頼りきっているのなら付け入る隙はいくらでもある」

 

それでも、油断する事は出来ないと心の中で呟く司だった。

 

 

 

 

 

司が、戦闘領域に向かっている間になのは達にも出動命令が入り彼女達も出動した。

なのはとフェイトは、キリエを発見し彼女を止める為戦闘に入った。

戦闘を行っているがキリエは、道を開けて欲しいと直談判。

その後、説得を試みるがその際にアミタが合流し姉妹が直接戦う事になった。

司も彼女達を発見し介入の準備に入る。

 

「恭也さんがよく使う奴、実戦では初めてだ」

《マスター。大丈夫ですか?》

「ああ、お前には世話になっているからな。偶には俺一人で頑張らないと」

《私は、マスターの為に力を使います。その為に存在していますから。

気にしなくて大丈夫です》

「ありがとう。まあ、アレだ。頼りっぱなしも癪だってなだけだ」

 

バリアジャケットの下に隠してある鋼糸を引っ張る司。

 

「さて、いっちょやりますか!!」

 

そういいながら戦闘領域に飛び込む司であった。

 

 

 

 

 

「この星の人に迷惑をかけないで!」

「私は、私の力でお父さんを助けたいの!!」

 

姉妹喧嘩というには物騒な状態真っ只中のアミタとキリエ。

お互いの武器で鍔迫り合いになっているがその均衡も崩れた。

キリエの一振りがアミタを吹き飛ばした。

そしてキリエは、その場から離れてはやての元に向かおうとした時だった。

 

 

 

 

 

突如、体を何かに締め付けられて身動きが取れなくなってしまった。

 

「何、コレ!?」

「動くな」

 

カチャリと背後に金属音らしきものが聞こえたキリエは、思わず冷や汗をかいた。

 

「無駄な抵抗はやめろ。おとなしく投降してこちらに従って欲しい。

君の目的の詳細によってはこちらも協力できることがあるかもしれないからな」

 

司が、鋼糸を使ってキリエを拘束し、ガンナーモードになり銃を突きつけた。

アミタとの戦闘に集中していたが多少なりとも気づくはずだった。

しかし、彼は存在すら感じさせず自分の動きを正確に、しかも最速で封じた。

最早、達人の領域だ。

 

「(この子、誰?一瞬で私の背後を取るなんて・・・!?)」

 

司は、魔法制御が安定しない分、肉体改造と剣術の技術強化に全力を注いだ。

それプラス、司の器用さと訓練を行う際のスケジュールの組み方は彼だからこそできる事なのだろう。

元々、仮面ライダーとして戦闘を行ってきたという事もある為、戦いの技術は同年代のなのは達と比較したら司の方が明らかに上だろう。

 

「何か言ったらどうだ?お前の纏っているスーツは魔法が効かないのは知っている。

余計な手間を取らせるなよ。事と次第によってはお前の両腕両脚の関節を外して連行する」

 

キリエとアミタは、青ざめた表情で司を見る。

キリエは、むしろ振り向きたくないという感情に包まれた。

仕方がないという意思を胸に思い切って叫ぶ。

 

「アクセラレイター!!オルタ!!」

 

突如、エネルギーが上昇し鋼糸を破壊し拘束から脱出すると司から距離を取る。

 

「奥の手って訳か!!」

「邪魔をしないで!!」

 

超高速での移動で司に攻撃を仕掛けてくるが司は、それを交わす。

しかし、素早い敵の戦いは恭也さんや美由希さん以外での戦いは慣れていない。

思ったように躱せず僅かながらダメージを負ってしまった。

 

「チィ!!」

 

舌打ちをし何とか反撃の糸口を狙う司。

その時だった。

 

「司!避けろ!!」

「ヴィータか!」

 

ヴィータが上空からレールガンらしきもので攻撃をするがキリエには直撃せずそのまま落とされてしまった。

シグナム、シャマル、ザフィーラも反撃をするが撃墜されてしまった。

 

「みんな!!」

 

司は、キリエを視認できず歯痒さを感じる。

ディケイドに変身すればこの状況を打破できるが相手の目的を知る事もそうだが下手に局の前で変身すると皆に迷惑をかけてしまう。

それだけは避けたい司であった。

 

「クソッ!!」

 

一先ず、動きを封じるまではいかなくても撤退させるくらいのダメージを与える事だけを考える司であった。

神速でキリエに追いつく事だけを考える司。

そして、ゼロ距離になったこの瞬間を見逃すまいとアーチャーモードに変身し矢を構える。

 

「!!」

「ちょっと痛いぞ」

 

引いた矢を話すとキリエと司はゼロ距離で爆発を受けてお互いに吹き飛んでしまった。

そして司は、意識を失ってしまった。

 

 

 




補足事項を。
キリエとイリスは、なのは、フェイト、はやての3人の情報を集める事を入念にしていた為
仮面ライダーと司の情報は殆ど集めていません。
その為、司が御神の剣術を覚えているなど全くもって知りません。
ちょいちょい映っていてもそんなものにも目もくれずスルーしなのは達の情報を優先に集めていたからです。


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では、次回。


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EPISODE39 惑星エルトリア

戦闘回は次回になります。


では、どうぞ。


「・・・ここは?」

 

司が意識を取り戻すと見覚えのない天井が目に入った。

そして周辺を見渡し起き上がろうとした時、誰かが上に乗っかってる感覚がした。

 

「ん?」

 

その先には、所々怪我をしていたフェイトが寝そべっていた。

 

「・・・心配させちまったな」

 

司は、内心そう呟きながらフェイトの頭を撫でるとフェイト動く。

 

「・・・う、うん。司?」

「おはよう。よく眠れたか?」

「司!!」

 

司だと気づくや否やフェイトは司に抱きついた。

 

「バカバカバカ!!なんであんな無茶したの!!」

「バカは言い過ぎだ」

「ゼロ距離で魔力弾を使う人に言われたくない!!!」

「・・・悪いな」

 

そう言いながら抱きついたフェイトの頭を優しく撫でる司。

そして、その様子をドアの隙間から覗く外野共。

 

「気まずいね」

「気まずいわね」

「そうだね」

「どうしよっか?」

「面白そうやからもう少し見てようや」

 

 

「「「はやて(ちゃん)・・・」」」

 

 

後ろにいるヴォルゲンリッター達も苦笑いせざるを得なかった。

 

 

 

 

 

フェイトが落ち着きその後にクロノから連絡が入る。

内容はキリエとイリスの捜索チームを二手に分けて行うことになった。

そして、アミタが目を覚ましたので事情聴取を行うのだがアミタはフェイトを指定してきた。

 

「何でフェイトちゃんを指定してきたんや?」

「う〜ん?優しいとか?」

「アホか。んなの理由にならねぇよ」

「いや、そうでもないかもよ」

 

 

「「「え??」」」

 

 

なのはの推測を肯定してきたのは司だった。

それを訪ねたのはアインスだった。

 

「そうなのか?」

「多少の推測はあるけど警察時代で重要参考人が俺のところに来て話をしてくれた事があってな。

その経験があったからってのもあるから俺からしてみれば間違いではないよ」

 

なのはは、ヴィータにちょっとドヤ顔をしヴィータはそっぽを向く。

 

「これは司君の刑事時代の経験があったから言えることやな」

「その通り。これはフェイトがOKならやってほしい。今回の敵は未知数な所もある。

だからこそ情報は多いに越した事もないし何より上手くいけば敵の弱点を炙り出す事もできる」

 

司の話を聞いて少し考えるフェイト。

 

「どうせ誰かがやる事なんだし。私が話をするよ」

『頼んだよ』

 

こうして話を終えるとクロノは通信を切る。

フェイトは、事情聴取の準備を進め皆は管理局が用意してくれたデバイスが届き次第周辺の捜索に出る事になった。

司は、フェイトの事情聴取に同行したいと話したのでフェイトについて行くことにした。

そして準備ができたので事情聴取を始めた。

司は、邪魔にならない様になるべく視界から外れている。

 

 

 

 

 

事情聴取をしてわかった事。

まずは彼女、アミティエ・フローリアンは家出した(キリエ)を連れて帰るという事で地球に来た。

彼女達の住んでいる世界、エルトリアは、資源枯渇や環境汚染によって荒廃が進み、殆どの住民は外宇宙や星系内のコロニーに移住してしまったとのこと。

彼女達の父親、グランツ・フローリアン博士は星の再生の為に尽力している科学者だが数年程前から病を患ってしまい今は寝たきりの生活になってしまっている。

キリエは、永遠結晶というものを使って星を再生させようとイリスと共に司達の世界にやってきた。

 

『お願いです。妹を止めるのを手伝ってください!

頼める立場ではないという事は分かっています。だからどうか!』

「安心しろ」

 

その時、司が彼女達の会話に入ってきた。

 

「あ、貴方はキリエと戦っていた・・・」

「水無月司だ。彼奴の事情は分かった。こちらも出来るだけの事をしよう。

それで、話の途中ですまないがお前さんに少し協力してほしい事がある」

「協力、ですか?」

「お前さんのエルトリアに関する事だ。その情報が欲しい」

「はい。分かりました」

 

そうしているとアルテミスに通信が入った。

その相手は、リンディさんだった。

 

「水無月です」

『司君。フェイトさんも一緒なのね』

「どうかしたんですか?」

『フェイトさんの武器の改造が時間かかるから予備の武器を使って欲しいのとリニスさんの力を貸して欲しいの』

「リニスを?」

「・・・バルディッシュだな」

「リンディさん!バルディッシュに何かあったんですか!?」

『バルディッシュに問題はないわ。ただ整備班曰く、かなり調整に時間がかかるって言われたの。

それで、開発者のリニスさんの力を借りたいの』

「あ、なるほど・・・」

「事情はわかりました。直ぐに伝えます。了承が取れ次第また連絡します」

『お願いね』

 

通信を切り即座にリニスに連絡。

了承を得るとリニスとプレシアも協力すると話していた。

その場にいたフェイトは驚くが司は何も思わず分かったと伝えそのままリンディさんに話をした。

 

「私たちもなのは達と合流しよう」

《マスター》

 

すると突如、アルテミスが司を呼んだ。

 

《オールストーン・シーを中心に三方向から高エネルギー反応が接近しています》

 

「「!?」」

 

《同時に1つの生命反応を確認しました。其方はキリエさんと同じ反応です》

「・・・陽動かな?」

「そう見るべきだろう」

 

すると司は、ネオディケイドライバーを取り出し装着する。

 

「ディケイドで行くの?」

「奴等の目的は、永遠結晶って奴だ。恐らくそれはオールストーン・シーにある。

それが何なのかは不明だが早いウチにキリエ達を捕まえて永遠結晶を確保したほうがいい」

 

フェイトにそう言うと司は、お構いなしに変身する。

 

 

KamenRide DECADE

 

変身が完了するとオーロラカーテンからマシンディケイダーが現れた。

ディケイドは、マシンディケイダーに跨る。

 

「フェイトは、なのは達の所に行け。

恐らくエネルギー反応があった奴の対処しているはずだ」

 

司は、そのままオーロラカーテンを展開しそのまま通り過ぎていく。

フェイトもセットアップしなのは達の元に向かうのであった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


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では、次回。


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EPISODE39 マテリアル

今回はマテリアル娘がでます。


では、どうぞ。


司達が、アミタの事情聴取を終えた頃、キリエはオールストーン・シーに向かっていた。

 

「この先ね」

「マテリアルの子達に三方向に仕掛けるように頼んでいたわ。

最悪、足止め位になればいいけど・・・」

「そうだね・・・。!?」

 

突如、バイクを止めてヴァリアントウエポンを取り出し銃を構える。

イリスも小さいサイズでキリエの肩に乗っかる。

その銃の先にいるのは・・・。

 

 

 

 

 

同じくライドブッカー ガンモードで構えていたディケイドだった。

 

「アンタ誰?ナンパだったらお断りなんだけど?」

「そんなのは俺の趣味じゃない。指名手配されているから大人しくお縄につけ。

キリエ・フローリアン、イリス」

「・・・なるほど。なのはちゃん達のお友達かな。だったら・・・!」

 

キリエは、銃を二丁にする。

 

「ちょっと痛い目にあって貰うからね!!」

 

キリエはそう言いながら銃を乱射した。ディケイドも同時に引き金を引く。

ディケイドの弾丸は全てキリエが放った銃弾に直撃し全て撃ち落とした。

 

「そんな!?」

「全部撃ち落とした!?」

 

ディケイドは、動揺していると同時に追撃でさらに銃弾を放つ。

キリエは、バイクのエンジンを吹かし移動しながら回避をする。

ディケイドも彼女を逃すまいとエンジンを吹かし追跡を行う。

ある程度移動してもディケイドの追尾は厄介で中々振り切れない。

 

「もーう!しつこい!!」

『仕方ない!キリエ!!このまま誘導して!』

「どうするの!?」

『余りやりたくないけど、周辺の物資を使うしかない・・・!』

「他に手はなさそうかな・・・!」

 

イリスはタブレット端末らしきものから出て車類を触れていき物質を変化させる。

そして、物質変換で武装ロボらしきものに変形した。

ディケイドは、すかさずカードをベルトに装填する。

 

 

AttackRide Side basher

 

カードの装填後、マシンディケイダーがサイドバッシャーに変形し二足歩行重戦車形態に変形した。

 

「嘘!?」

「まさか!?彼奴もヴァリアントシステムを!?」

 

ディケイドの能力に驚く中、ディケイドは、そのまま武装ロボに攻撃した。

スイッチを押すと右腕からフォトンバルカンを発車させ武装ロボを破壊する。

そしてそのままジャンプしキリエ達の前に立った。

 

「・・・貴方、何者?」

「大人しく捕まる奴に話す義理はない」

「・・・冷たいのね」

 

イリスは、今の間にディケイドの解析を行っている。

しかし、ディケイドは、何も策を見出さずに接触してきたわけではない。

 

「(どういう事?解析をすればする程、ジャミングが起きる・・・!?解析できない・・・!)」

 

司は、敵と対峙する際、データを収集されないように特殊なジャミングをしておいてあるのだ。

そのため、並の解析では持って行かれることもない。

 

「・・・イリス。大丈夫?」

「・・・キリエ、気をつけて。コイツ、何かがおかしい・・・!」

「仕掛けないならこちらから行くぞ!!」

 

「「!!」」

 

キリエにそう話すとディケイドはパンチやキックで攻撃を仕掛けるがそれを防ぎ反撃をするキリエ。

イリスは、先程破壊された武装ロボを組み直し今度はディケイドサイズまで縮小したロボをディケイドの元に送る。

 

「キリエ、避けて!」

 

イリスの呼びかけでキリエはその場から離れると武装ロボは右腕からガトリング砲でディケイドに攻撃する。

ディケイドは、それを躱すが弾幕の厚さに迂闊に接近できなくなってしまった。

 

「このまま押し切るわよ!」

「うん!」

 

キリエも二丁の銃で弾幕を張る。

流石にこれ以上はマズイと悟ったディケイドは、カードを1枚装填した。

 

KamenRide Wizard

 

 

フレイム、プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!

 

 

カードを装填した後、ディケイドの左側から魔方陣が現れその魔方陣を通り過ぎると

仮面ライダーウィザードに変身した。

 

「何あれ!?」

「ヴァリアントシステムじゃない!?」

 

キリエ達が驚くのを他所にディケイドウィザードは、ウィザーソードガンを取り出し引き金を引いた。

放たれた弾丸は、弧を描き武装ロボのガトリング砲の銃口の中に入り暴発した。

 

「全ての銃口を暴発させた!?」

 

ディケイドウィザードは、ウィザーソードガンの親指に当たる部分、ハンドオーザーを押し込む。

その後、そのままハンドオーザーにかざした。

 

 

キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ

 

フレイム!スラッシュストライク!ヒー!ヒー!ヒー!

 

 

ウィザーソードガンの刀身が炎に包まれた刀身を振り下ろし炎の斬撃を起こす。

武装ロボはそのまま直撃し完全に破壊された。

 

「そんな・・・」

「イリス!伏せて!!」

 

キリエは、手榴弾らしきものをディケイドウィザードに投げた。

そして、投げた手榴弾は、強い閃光を放った。

 

「閃光弾か!?」

 

強烈な光に包まれ一時的に視界を奪われたが光が収まるとキリエ達が目の前から消えていた。

 

「・・・逃したか」

 

そう呟くと後ろからガシンガシン!と何かが歩いてくる音が聞こえた。

振り返るとなのは達が迎撃している巨大兵器の類似しているがサイズは大人4人分といったサイズだろう。

 

「なのは達も心配だな。よし!」

 

ディケイドウィザードは、カードを1枚装填した。

 

「変身ッ!!」

 

 

FormRide Wizard Flame Dragon

 

フレイム、ドラゴン!ボー、ボー、ボーボーボー!!

 

 

展開された魔方陣を通り過ぎると赤色のマントになり額には赤色の魔法石が埋め込まれている。

仮面ライダーウィザード フレイムドラゴンスタイルに変身した。

ディケイドウィザードは、もう一度カードを装填した。

 

AttackRide Connect

 

コネクト、プリーズ!

 

魔方陣が展開されるとそこに手をれるとあるものが出てきた。

形状は何やらダイヤルのようなものにも見える。

 

 

ドラゴタイム、セットアップ スタート!!

 

 

ダイヤルを所定の位置にずらし起動スイッチ サムズエンカウンターを押す。

そして、ダイヤルが回転すると青色の位置に達するともう一度スイッチを押す。

 

 

Water Dragon

 

場所は、フェイトとシグナムのいるショーに使われるエリア。

そこでは、フェイトを基盤としたレヴィという少女と対峙していた。

トゥルケーゼという機動兵器を用いてオールストーン・シーに向けて襲撃していた。

シグナムがトゥルケーゼに斬りかかるも再生してしまう。

 

「・・・切りが無いな」

「(シグナム!兵を下がらせろ!!)」

「!?」

 

突如、念話で声が聞こえたのでその先を振り返ると()()()()()()()()()が攻撃準備をしていた。

 

「皆!大技が来る!下がれ!!」

 

シグナムの指示で他の局員は、トゥルケーゼから離れる。

 

 

チョーイイネ!ブリザード!サイコー!!

 

その音声が流れるとトゥルケーゼ周辺が吹雪に当たり瞬く間に氷漬けされた。

 

「い、一瞬で氷漬けにした・・・」

「何だ今のは・・・」

 

シグナムは、司の存在に気づくとそちらに向かう。

 

「司、フローリアンは?」

「足止めされて逃げられた。

奴が再生能力を持っているということはその中心となるコアがあるはずだ。それを探せ。

(シャマルさん。聞いていたね?)」

「(分かったわ。コッチは任せて)」

「お前はどうする?」

「フェイトを追う。ここは任せた」

 

ディケイドウィザード(ウォータードラゴン)はその場を後にした。

すると1人の局員がこちらに来た。

 

「シグナム隊長。今のは?」

「・・・我々の恩人だ。返しきれない程のな」

 

シグナムがそう呟くと他の局員は頭を?にする。

 

「気を引き締めろ!そろそろ動くぞ!!」

 

シグナムの喝で気を引き締め臨戦体勢を整える。

 

「行くぞ!!」

 

その声とともにトゥルケーゼに攻撃を仕掛けるシグナム達。

 

 

 

 

 

場所は、上空。はやてとその瓜二つの少女が対峙していた。

空中での魔力弾での打ち合いになりお互いに拮抗していた。

 

「チィ。小烏の癖に生意気な・・・!」

「そう簡単に負けへんで!!」

「そうか、なら。アメヒスタ!!」

 

上空の機動兵器がはやてに照準を合わせた。

そして、魔力弾で攻撃を仕掛けようとした時だった。

 

 

Hurricane Dragon

 

チョーイイネ!サンダー!サイコー!!

 

突如起きた雷がアメヒスタに直撃し装甲を破壊しアメヒスタの攻撃を中止させた。

 

「何!?」

「今の落雷は・・・!?」

「フェイトの次ははやてか。生体遺伝子をデータ化してお前ら専用に体を作り直したのか」

 

「「!?」」

 

声が聞こえた方を見るとそこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

またしても()()()()()()()()()だった。

そして青色のウィザードとの違いは、背中に翼があることなのだ。

 

「・・・貴様、何者だ?」

「お前たちを邪魔をする者とだけ伝えておこう」

「・・・ならば、滅びよ!!」

 

魔力弾を大量に展開し一斉発射するもディケイドウィザードは、自身の周囲に強力な風を発生させ魔力弾を全て弾いた。

 

「何だと!?」

「はやて!お前は目の前の敵に専念しろ!!」

「へ!?その声、司君!?」

《お兄ちゃんですか!?》

「デカブツは俺が相手をする。いいな!」

「・・・おっしゃ!任せたで!!」

 

はやての了承を得てディケイドウィザード(ハリケーンドラゴン)はアメヒスタに向かって飛んで行った。

 

 

 

 

 

三方向から仕掛けて来ていたマテリアル達の猛攻を防いでいたなのは達。

フェイトとはやての瓜二つの人物がいるという事は、当然なのはの瓜二つの存在もいる。

少女は、シュテルといい現在はなのはと交戦している。

ヴィータは、新装備のレールガンで攻撃をしているがエネルギーが切れてアイゼンで攻撃を仕掛けている。

機械兵器グラナートの攻撃を防ぐヴィータ。

シグナムから念話で援軍を送ったからなんとか防いでいる。

そして、ザフィーラが援軍として到着しグラナートの体勢を崩しヴィータに弱点を伝え一気に畳み掛けた。

しかし、修復速度が速くなる他、敵の弾幕で思うように近づけない。

そんな時だった。

 

 

Land Dragon

 

グラビティ、プリーズ!!

 

突如、グラナートの弾幕が止まるとグラナートの動きも止まった。

 

「な、なんだ?」

「(ヴィータ、ザフィーラ!一気にケリをつけろ!!)」

「司か!!」

 

地上の方を見ると()()()()()()()()()がいた。

コレで3人目だ。

 

「ヴィータ!!」

「ツェアシュテールングスハンマー!!」

 

ヴィータが振り下ろしたアイゼンは、そのままグラナートの装甲を突き破りコアごと破壊した。

破壊を確認した後、ヴィータとザフィーラは、司の元に向かった。

 

「司」

「助かったぜ」

「無事でなにより。なのははどうした?」

「なのはそっくりの敵とタイマンで戦っている」

「・・・分かった。俺はなのはのサポートに向かう。ここは頼む」

 

そう言いディケイドウィザードはその場を離れた。

なのは達と瓜二つの存在を生み出したイリス。

果たして、彼女達は永遠結晶を手にして一体何をするのか戦いはさらに熾烈を極めるのだった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE40 それぞれの戦場

今回は、あれが活躍します。
できるだけ分かりやすく書いたつもりですが分かりづらかったらすいません・・・。


では、どうぞ。


オールストーン・シーの駐車場。

そこでは、リンディ提督がこちらで指示をしていた。

すると1台の車がこちらにやってきた。

中から、アルフとリニス、プレシアの3人が出てきた。

 

「お待たせリンディ。バルディッシュの改造は完了したわ」

「フェイトは?」

「・・・犯人の1人と交戦中よ」

「急いで届けないと!」

「そうね。私が届けに行くわ」

 

リンディがケースを手に取ったがそれをプレシアが遮った。

 

「私が行くわ。娘を助けるのも母親の務めよ」

「しかし、1人で行くのは危険です」

「俺が護衛に付こう」

 

振り返るとディケイドウィザード(ウォータードラゴン)が彼女達の目の前にいた。

 

「司!?その姿・・・」

「説明は後でする。それよりプレシア。護衛させて貰うぞ。道中、敵がいるとも限らない。

敵は、ある意味魔導殺しだ。並の魔法は効かないぞ」

「・・・分かったわ。お願いね」

 

ディケイドウィザードは、頷きマシンディケイダーを呼ぶ。

プレシアにヘルメットを渡し、エンジンを吹かしフェイトの元に向かった。

 

 

 

 

 

場所は、オールストーン・シーの水族館エリア。

そこでは、フェイトとレヴィが戦闘を行っていた。

しかし、自由奔放に動き回るレヴィに止まるように呼びかけるフェイトだがそれを振り切り暴れるレヴィに手を焼いていた。

ディケイドウィザードは、フェイトと合流するため移動していると突如1ヶ所だけ明かりがついていないはずのエリアを見つけた。

 

「アレは・・・!」

「プレシア!そこに向かう。しっかり掴まってろ!!」

 

エンジンを吹かせその場所に向かう。

肝心のフェイトは、レヴィと交戦していた。

 

「王様の悪口を言う奴はボクがぶち転がす!!」

 

レヴィの怒りに触れフェイトはそれを否定しようとしたが聞き入れてもらえないでいた。

 

「レヴィ!違うの!!」

「違くない!!」

 

レヴィは、フェイトを突き飛ばしレヴィのデバイス、バルニフィカスの刀身がドンドン長くなった。

 

「蒼波、極光斬!」

 

バルニフィカスを振り下ろすとバルディッシュの替えのデバイスでは防ぎきれずデバイスは真っ二つに折れてフェイトは吹き飛ばされた。

 

「ふぅー。スッキリした。フェイト、どこー?」

 

そう言いながらレヴィはフェイトを探す。

 

「あぁーいたいた。それじゃ、バイバイ。フェイト」

 

そしてフェイトにトドメを刺そうとした時だった。

 

 

 

 

 

「バカめ。させるかよそんな事」

 

突如、レヴィは鎖らしきもので動きを封じられた。

 

「うえっ!?何これ!?」

 

フェイトは、誰かに抱きしめられていると感じていた。

虚ろであるが目をさますと青色の魔法使いに見える人が右手を伸ばし魔法らしきものを発動させていた。

そして、極め付けは・・・。

 

「母さん・・・?」

「フェイト、無事でよかったわ」

「負傷はしているが重傷って訳ではないな。安心したよ」

「その声・・・司!?」

「敵の動きを封じるから少し休んでな」

 

そう言いディケイドウィザードは、レヴィの元に向かった。

 

「母さん・・・どうして?」

「大切な()だもの。私はアリシアを助ける事しか頭になかった。

どうしようもない母親よ」

「そんな事・・・!」

「だからこそ、大切な娘を命をかけて助けようとするのは当たり前の事よ。

もう貴女を傷つけさせはしない。

 

 

 

 

 

貴方は、1人じゃないわ。私やなのはさん。司が付いている」

 

その言葉が引き金かフェイトは、プレシアを抱きしめた。

そして、その思いに呼応するかのようにプレシアの持っていたケースが自動で開く。

中には、形状の変わったバルディッシュが入っていた。

フェイトは、バルディッシュを手に取った。

 

「行ってきます。母さん」

「頑張ってね」

 

フェイトは、そう言いレヴィの元に向かう。

ディケイドウィザードは、レヴィの拘束に専念していた。

 

「おい!これ外してよ!!」

「断る。トドメを刺させないようにするのが普通だ」

「司」

 

声が聞こえるとフェイトがこちらに来た。

 

「いいのか?」

「うん。もう大丈夫」

 

フェイトの了承も確認しディケイドウィザードは、拘束を解除をした。

 

「え?取れた。ていうか、フェイト。仲間を呼ぶなんてズルイよ!」

「レヴィも、ロボット使ってたし。お相子」

 

何処か納得いかない表情のレヴィはふと視線をプレシアに移した。

 

「アレ、フェイトの母さん?」

「うん。私のお母さん」

「子供の喧嘩に親を呼ぶなんて何事だ!そんな奴は僕が成敗してやる!!」

 

レヴィの言っていることを無視するようにディケイドウィザードは、フェイトに問いかける。

 

「手伝うか?」

「大丈夫。司は、母さんをお願い」

「頑張れよ」

「うん」

 

フェイトの瞳は自信に満ちていた。

そしてディケイドウィザードは、そのままプレシアの元に向かった。

ディケイドウィザードが離れると同時に2人は空に上がり激突する。

お互いのデバイスで斬り合っていたがレヴィが大きい一撃を喰らわそうとした時バルニフィカスの動きが悪くなった。

するとレヴィがバインドで動きが封じられる。

 

「あー!縛る奴嫌いー!!」

 

フェイトは、その隙にバルディッシュの形状を変形させる。

 

「行くよ、レヴィ!」

「行くって!?」

 

バルディッシュに魔力を充填していく。

 

「コレが私とバルディッシュの全力全開!!」

 

 

ホーネットジャベリン!ファイアー!!

 

放たれた魔力砲は、レヴィに向けて放たれて直撃しそのまま気絶した。

 

 

 

 

 

時は少し遡る。グラナートを破壊したディケイドウィザード(ランドドラゴン)は、なのはを探していた。

すると上空に所々爆発が見えたのでそこに向かうことにした。

到着すると同時になのはとその瓜二つの人物がブレイカーを撃とうとした所だった。

 

「マズイ!!」

 

ディケイドウィザードは、慌ててカードを装填する。

 

AttackRide Teleport

 

テレポート、プリーズ!

 

すると魔方陣が展開されなのはと敵は、その場から消えた。

ディケイドウィザードも後を追うようにそのままいなくなった。

そして、転移先は、何処かの海上だった。

 

「ここは・・・」

「なのは!ここならオールストーン・シーの被害が出ない!!」

 

なのはは、声が聞こえた方を見るとそこにはディケイドウィザードがいた。

 

「えっと・・・」

「ディケイドだ!」

「え!?司君!?」

「さっさとケリをつけろ!!」

「あ、はい!」

 

なのはは言われるがままに魔力を集める。

 

「ルシフェリオン!」

「スターライトー!!」

 

「「ブレイカー!!」」

 

「ヒート!!」

「バースト!!」

 

「「エンドー!!」」

 

お互いの爆発で海が吹き飛んだ。

それを見つめるディケイドウィザード。

煙が晴れるとお互い空で静止状態だった。

 

「・・・無念、です」

 

すると敵が意識を失い、そのまま落ちていった。

なのはは、追いかけるがその前にディケイドウィザードが捕まえた。

 

「状況クリア。だな」

「うん」

 

なのはも現段階での戦闘は終了し管理局と合流する。

 

 

 

 

 

場所は、上空。

残るははやてと交戦している少女だけとなった。

 

「(チッ。シュテルとレヴィがやられたか・・・。

  直ぐに救出してやりたいが・・・)」

 

そう思いながらはやてと杖を叩き合う。

 

「(この小鴉と緑男が鬱陶しい!!)」

 

背後から攻撃しようとしたディアーチェは、はやての背後に回る。

しかしはやては、魔力弾を追尾してくるディアーチェの背後に撃った。

ディアーチェ自身には、直撃しなかったが目くらましには十分だった。

 

「小賢しい!!」

 

そしてディケイドウィザード(ハリケーンドラゴン)はアメヒスタの装甲に攻撃をしていた。

 

「やはり地球とは別の素材も混じっているのか」

 

そう言うと司は、さらに攻撃を仕掛ける。

そして、装甲を攻撃し続けているとコアらしき物を目視で確認できた。

 

「見つけた!」

 

ディケイドウィザードは、すかさずウィザーソードガン ガンモードを取り出しハンドオーザーに手を掛ける。

 

キャモナ・シューティング・シェイクハンズ

 

 

ハリケーン!シューティングストライク!ビュービュービュー!

 

ウィザーソードガン ガンモードの銃口に魔力が集中していきディケイドウィザードは、引き金を引く。

放たれた弾丸は、アメヒスタのコアに直撃しそのまま貫き完全に破壊された。

 

「フィ〜」

 

ディケイドウィザードは、そのままアメヒスタが崩れ落ちる所を見つめる。

そんな時、突如光の柱が現れた。

 

「何だ?」

「あれは、まさか・・・!」

 

ディアーチェは、あれが何なのか感づいたみたいでオールストーン・シーの方へ向かった。

 

「追うぞ!」

「あ!ちょっと!」

 

司がそう言うとすぐに飛んでいきそれを追う形ではやても付いていく。

 

 

 

 

 

場所は、オールストーン・シー水族館エリア。

キリエとイリスは、目的の物の永遠結晶を見つけていた。

そして、イリスが永遠結晶に何かしようとした時、クロノ達が現着。

しかし、一歩遅く永遠結晶の中にいる何かが起動してしまった。

すると突如、周辺に何かが張り巡らされた。

局員の1人、また1人と苦しみだすと体の一部から樹らしき物が現れた。

キリエは、思わず困惑する。

イリスは、タブレット端末サイズから人型の姿にまで姿を変えてキリエにこう言い放った。

 

「あのね、キリエ。この永遠結晶の中には悪魔が一羽眠っているの。途方もない力を持った悪魔が・・・。

 

だけど星を救うとか、あなたのパパを助けるとか、そんなことには使えないの。これは・・・

 

 

 

 

 

『星を殺す悪魔』だから」

 

そして永遠結晶から1人の少女が現れ連れ去ろうとした時だった。

 

 

 

 

 

無数の弾丸がイリスに向けて放たれた。

 

「!?」

 

イリスはそれを防ぎ距離を取る。

 

「誰!?」

 

コツコツと歩いてできたのは()()()()()()()()だった。

 

「お前はさっきの!?」

「あの程度なら簡単にスクラップに出来る。それと・・・」

 

ウィザードが周辺を見渡す。

 

「嘗めた真似してくれるじゃねぇか・・・!小娘が・・・!!」

 

ウィザードの放たれた気迫に思わずたじろいでしまったイリスとキリエ。

しかし、イリスはなんとか気を持ち直す。

 

「残念だけど、もう永遠結晶は起動した。もう止められないわ」

 

イリスは、そう言うと浮上していく。

追いかけようとするが天井の瓦礫がキリエの所に落ちていく。

ディケイドウィザードは、内心舌打ちしキリエの前に立ち瓦礫を吹き飛ばした。

 

「アンタ・・・」

「局の応援が来る。そこで大人しくしていろ」

 

ディケイドウィザードは、それだけ言うとその場から離れイリスを追いかけた。

 

 

 




今回はここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡ください。
では、次回。


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EPISODE41 手が届くのなら手を伸ばす

reflection編は、今回で終了します。


では、どうぞ。


「水無月!」

 

イリスを追跡しているとアインスと合流する。

 

「アインス!」

「水無月!ユーリはどうした?」

「ユーリ?」

「永遠結晶の中に眠っていた少女の名前だ」

「知っているなら移動しながら聞く。イリスに連れ去られた」

「何!?」

 

ディケイドウィザード(フレイムドラゴン)がそう言うとそのまま移動する。

アインスもそれについていく。

 

「魔力量は、主はやてに匹敵する!もし悪用されれば・・・!」

「マズイな・・・。並みの魔導師では手をつけられない!」

 

そして移動している最中、先ほど見つけたイリスとマテリアル、五枚の羽の機械を携えた薄金髪色の小さな少女が眠っていた。

ディケイドウィザードは、ウィザーソードガンを構える。

同時に、フェイト、シグナム、ヴィータや他の管理局員がイリスを包囲した。

 

「全員動かないで!」

「・・・貴方達もしつこいわね」

「それが仕事だからな。それと警告だ。大人しくしなければ実力行使にでる。

ましてや、俺の力も解析できない盆暗が俺を倒せると思うか?」

「・・・随分、言ってくれるじゃない。でも、そう言っていられるのも今のうちよ」

 

そう言うとイリスは、ユーリの方に向かう。

 

「おい、動くな」

 

イリスは、ヴィータの制止を無視する。

 

「いつまで寝てるの?起きなっ、さいっ!!」

 

イリスは思いっきり、左手の握り拳でそれを叩きつけた。

羽の装甲として守られていたユーリは、目を覚まし衝撃波らしきものを発生させる。

 

「・・・イリス!?」

「目が覚めた?」

 

するとイリスの瞳が赤くなる。

 

「ああああ!!!」

 

突如、ユーリが苦しみだし黒い瘴気が蔓延し始めた。

 

「何だ?」

 

ディケイドウィザードは、何か疑問を覚えた。

 

「アンタ専用のウイルスコードを打ち込んである。すべては私の思いどおりのまま。抵抗は不可能よ」 

「イリス、私は・・・」 

「これは復讐よ。私はあんたから全てを奪う。あんたが私にそうしたように。まずは邪魔者の片付け・・・手伝ってもらうわよ!」

「うぐっ・・・!ぐうううっ!ああああああああぁぁぁっ!!」

 

ユーリの悲鳴とともに魔力の衝撃波が起き辺りの人物が吹き飛んだ。

 

「止めるぞ!」

「はい!」

「シグナム!フェイト!ダメだ!!」

 

シグナムたちは、攻撃を仕掛けるがユーリの前では手も足も出ずシグナムとフェイトは、海に落とされてしまった。

そして、結命樹と呼ばれるユーリが発動させた樹がフェイトたちを貫いた。

 

「フェイト!シグナム!みんな!!」

「生命力を結晶化して奪う力・・・。近づくだけで皆殺しよ」

「クッ・・・!」

 

アインスは思わず拳を握る。

 

 

 

 

 

すると突如、無数の弾丸が放たれた。

 

「「!?」」

 

放たれた銃弾はイリスに向けて放たれた。

イリスは、ユーリを盾にして攻撃を防ごうとするが銃弾は軌道から外れてそのままイリスに飛んで行った。

 

「バカな!?」

 

イリスは、慌てて攻撃を伏せぐ。爆発で煙に包まれすぐに晴れた。

その様子を見るとダメージと言えるダメージは受けていなかった。

 

「・・・何故効かないの?」

「言ったはずだ。警告を無視したから武力行使させて貰った。

最終警告だ。これ以上の戦闘は止めろ。大人しくすれば悪いようにはしない」

「イリス、わたしは・・・」 

「貴女に意思も力も自由にはさせない。

大切な命も無関係な命も全てを殺して・・・誰もいなくなった世界で泣き叫びなさい」

 

そして更にウイルスコードの力で力尽くでユーリを従わせようとするイリス。

その様子を見ていた司は、あることに気づいた。

 

「(さっきからコイツの感情は人間そのものだが発動している能力や力の処理能力や速度は普通の人間じゃない・・・)」

 

すると、イリスの背後に誰かが銃を突きつけた。

 

「驚いたぁ。そっか、フォーミュラスーツのお陰でユーリの能力を受けにくいのね。

 

 

 

 

 

キリエ」

 

そう、銃を突きつけたのはキリエだった。

彼女が来ているフォーミュラスーツはユーリの能力を受け付けない力があるそうだ。

 

「イリス、私は・・・」

 

イリスに銃を突きつけるのも戸惑っているキリエの手は震えている。

するとイリスは、恐る事なく淡々と話をする。

 

「どうする?撃ってみる?今なら見逃してあげるわ。だけど、もし撃ったら死ぬより酷い目にあわせてあげる」

「ッ!!」

「アンタのパパとママやお姉ちゃんにも同じことをする。それでもいい?」

「イリス・・・!」

「結局、貴女はなにも変わってない。私がいなきゃなんにも出来ない。

自分じゃなんにも決断できない。弱くて、泣き虫で、冴えない子」

「違う・・・!違う、違う!私は・・・」

 

 

 

 

 

「本当にそうか?」

 

するとキリエの前にいたイリスが突如蹴り飛ばされた。

 

「えっ?」

「ック!!」

 

キリエは、唐突の出来事に思わず困惑してしまった。

そして蹴り飛ばされた出処を見るとディケイドウィザードが左足を突き出していた。

 

「・・・また邪魔を!」

「・・・哀れだな」

「・・・何?」

「哀れと言ったんだ。所詮お前は、怒りを誰かにぶつける事しかできない愚か者に過ぎない」

「黙れ!」

 

光弾を生成しディケイドウィザードに放つが拳一つでそれを弾いた。

 

「「!?」」

 

「過去に囚われ前を見ず、他人ばかり傷つける・・・。愚かな事この上ない!!」

 

司の言葉に怒りの表情を浮かべる。

司はそれを気にせずそれにと言葉紡ぐ。

 

「イリス。お前はこの嬢ちゃんの事を何もわかっていない」

「何?」

「コイツは、コイツ自身の覚悟で家族を救いたい思いを胸にこの世界をやってきた。

その覚悟は、他でもない彼女だけが持つ強さだ。

その思いを弄び利用した貴様はただの卑怯者だ!!」

「うるさい!!」

 

そう言い攻撃をしようとした時、彼女の頬に銃弾が掠めた。

その先を見るとアミタが銃の引き金を引いていた。

 

「アミティエ・・・!」

「・・・貴女は、そうやって色んなことを諦めてきたんですね。可哀想です、とても・・・」

「そこの赤色の人!動かないで下さい!!」

 

突然の警告に疑問を覚えるディケイドウィザード。

すると背後から、魔力を感じ取る。

 

《Fire》

 

突如放たれた魔力弾はユーリに直撃し同時に結命樹で貫かれていたフェイト達を救出するなのは。

振り返るとそこには魔力をチャージしているなのはが見えた。

 

「あのシステムは!?」

「まさか、アミティエのフォーミュラを!?」

 

レイジングハートが、魔力のチャージ完了のお知らせが入る。

 

「フォーミュラカノン、フルバースト!」

 

放たれた攻撃は、ユーリに向けて放たれた。

 

「魔法とフォーミュラシステムの融合技術か・・・。無茶をする」

 

ディケイドウィザードは、そう呟いた。

 

「待っててください。今度は、必ず助けます!」

 

その決意は己に言い聞かせ鼓舞するように言葉を発した。

 

 

 




次回からDetonationに入ります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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第4章 Detonation編
EPISODE42 夜の海の上の戦闘


しばらく放置してしまい申し訳ありませんでした。


リアルの方で忙しくなってしまい投稿スピードが遅くなってしまいました。
拙い文章ですがよろしくお願いします。
今回から、detonation編に入ります。


では、最新話です。どうぞ。


惑星エルトリア、父親を救う為に世界を渡った少女。

キリエ・フローリアンとイリス。

彼女たちの目的は、星を再生する事ができるほどの力を持つ永遠結晶の入手。

 

 

その為には、八神はやてが持つ夜天の書を手にいれる為彼女たちと交戦。

キリエは、イリスの手によって永遠結晶の鍵となる3つの魂。

シュテル、レヴィ、ディアーチェの3人を蘇らせた。

 

 

それぞれの空で戦闘を繰り広げる中、キリエとイリスは、ついに永遠結晶を手にいれた。

しかし、それはイリスの嘘で彼女の本当の目的は、永遠結晶の中に眠る生命体 ユーリの復讐だった。

絶望に打ちひしがれるキリエ。ユーリの圧倒的な力に倒れる管理局の魔導師。

 

 

しかし、絶望の状況の中、諦めない少女達と異世界の戦士、仮面ライダーが立ちはだかる。

 

「待っててください。今度は必ず、助けます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、オールストーン・シー付近の海上。

なのはのレイジングハートとアミティエのフォーミュラシステムの融合技術で打開策を狙うなのは。

するとイリスは、ユーリに指示を出すと突如、海の中から樹海が現れた。

 

「生命操作・・・。まさかこれほどとは・・・」

 

ディケイドウィザードは、この様子を見て内心舌打する。

 

「困っていることも助けて欲しいことも無い。

私は離脱する、危険度が高い順に排除して」

【命令受諾。排除行動準備】

「ベルカ語!?」

「やはり、彼女は・・・!」

 

はやては驚きの声を上げ、アインスは、確信を得た表情だった。

 

【機鎧起動】

 

武装を展開させて標的をなのはに向けた。

 

「ユーリちゃん・・・」

【排除開始】

 

標的をなのはに向けたユーリは、攻撃を開始した時だった。

 

 

 

 

 

「残念だが」

「敵がなのは達だけだと思ったら」

「大間違いだ」

 

 

チョーイイネ!ブリザード!

チョーイイネ!サンダー!

チョーイイネ!グラビティ!

 

サイコー!!

 

ユーリの頭上から落雷が発生しそのまま雷が落ちた。

それをユーリは何事もなく防ぐ。

すると、突如体の自由が利かなくなりユーリが生命操作で作った樹海に落下していく。

地面に激突するとそのまま吹雪が彼女を凍らせた。

 

「何!?」

「今の攻撃・・・」

「司、だよな・・・?」

「えぇ。でも、同時攻撃なんてできたかしら・・・?」

「・・・!アレを見ろ!!」

 

ザフィーラが何かに気づいた。

視線をそこに向けると一同は、驚愕の表情を浮かべた。

それは、イリスも例外じゃなかった。

 

「嘘やろ!?」

「何だと!?」

「えぇ!?」

「マジか!?」

「こんなことが・・・!」

「どうして・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故、色違いとはいえ()()()()()()()()()()3()()もいるのよ!?」

 

イリスも驚きを隠せないでいた。

そこにいたのはウォータードラゴン、ハリケーンドラゴン、ランドドラゴンの3人がその場にいたからだ。

 

「ここで話すのは些か不憫だ。管理局に良い茶葉があるから茶でも飲みながら話そうか?」

「・・・せっかくのお誘いだけど結構よ!」

 

そう言いイリスは、その場から去る。

 

「逃がすか!!」

 

ディケイドウィザード(ハリケーンドラゴン)が彼女を追跡する。

 

「司さん!私も手伝います!!」

「・・・遅れるなよ!」

「はい!」

 

ハリケーンドラゴンは、その翼を羽ばたかせ猛スピードで追いかける。

 

「(は、早い!!アレが司さんの力!?)」

 

アミティエも負けじと追いかける。

彼女達が離脱すると同時にユーリも起き上がる。

 

「なのは!手伝え!!4()()で止めるぞ!!」

「うん!え?4人?」

「下を見てみろ」

「え?」

 

Final AttackRide Wi Wi Wi Wizard

 

最後のディケイドウィザード(フレイムドラゴン)が必殺技の攻撃態勢に入った。

 

「喰らえ!!」

 

ドラゴスカルから強力な火炎がユーリに直撃した。

そして、ユーリの腕の武装を破壊したがすぐに再生されてしまった。

 

「チィ。厄介な」

「・・・」(・□・;)

 

なのはは、4人目がいると思わず驚きのあまり固まってしまった。

 

「ボサッとするな!戦闘中だぞ!!」

「は、はい!!」

 

なのはが正気に戻ると再び戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

場面は変わり、アミティエとディケイドウィザード(ハリケーンドラゴン)は、イリスの追跡をしていた。

そして、接触し戦闘に入った。

 

「イリス!貴女の目的は何です!!」

「それを知ってどうするの?」

 

お互いの銃口を突きつけるイリスとアミティエ。

 

「家族を裏切って残された時間を無駄にした妹。滅びゆく故郷。

何も果たせず死んでいく父親。同じ病で後を追う母親」

「え?」

「キリエは知ら無いんだっけ?母親の病気のこと」

 

イリスは、キリエを不敵な笑みで見ていた。

 

「・・・貴女は、一体何者ですか?」

「私はイリス。キリエと同じ世界で生まれた命。

ユーリに復讐するチャンスをずっと待ってた」

「・・・お前、本当に人間か?」

「・・・何ですって?」

 

するとディケイドウィザードがウィザーソードガンを携えて割って入ってきた。

 

「・・・その情報、どこで手に入れた」

「私は、知り得る情報は全部入手できる。

それができる。ただそれだけよ」

「(・・・やはり、コイツは人なのか?)」

 

すると海の中から武装兵器が現れた。

 

「(・・・しまった!)」

 

イリスが構えた銃はそのままアミティエに直撃するかと思えた。

 

 

 

 

 

放たれた銃弾は、ディケイドウィザードが切り裂き攻撃を防いだ。

 

「・・・コイツ!」

「妹を連れて離れろ!!」

「でも!」

「大技を仕掛ける!巻き込まれるぞ!!」

 

ディケイドウィザードはそう言うと、ベルトにカードを装填する。

 

 

Fianl AttackRide Wi Wi Wi Wizard

 

自身をジャイロのように高速回転し的に突っ込み体当たりをする。

そして、そのまま腹部を貫かれ爆発した。

爆発の確認をすると、イリスがいなくなっていた。

 

「どこに行った?」

 

すると腹部に衝撃が走った。

ディケイドウィザードは、ネオディケイドライバーを見るとイリスが使っていた剣が腹部を貫いていた。

 

「ようやく貴方を仕留めたわ。

種も仕掛けも分からないから倒すことに専念したわ」

 

イリスは、そのまま剣を引き抜く。

しかし、ディケイドウィザードもタダではやられない。

 

「だったら・・・」

 

突如、自身の周りに風が舞い始めた。

 

「貴方・・・まさか!?」

「結構、痛いぜ!!」

 

風を纏い指輪を外しそのままイリスの腹部に拳を打ち込む。

 

「カハッ・・・!?」

 

ディケイドウィザードは、思いっきり地面に叩きつけるように吹き飛ばした。

そして、地面に叩き付けるかのように殴り飛ばされたイリスはそのまま地面に激突した。

 

「ハァ、ハァ、ウッ!!」

 

息を切らしながらフラリと落ちそうになった時、アミティエが支えた。

 

「司さん!大丈夫ですか!?」

()()()()は問題ない。オリジナルにはダメージは負ってないさ」

「え?分身?」

「それより、イリスを頼む。流石に魔力を使い過ぎた・・・」

 

これ以上の言葉は話すことができずそのまま消えてしまった。

イリスは、ディケイドウィザードが消滅したのを確認するとアミティエ達が気づかないままその場を離れた。

 

 

 

 

 

場所は変わり、なのはとユーリ、そしてディケイドウィザード(ハリケーンドラゴン以外)は戦闘をしていた。

しかし、なのはのフォーミュラシステムが残り時間3分までとなってしまいそれまでに決着をつけないといけなくなった。

そして、ディケイドウィザード(フレイムドラゴン)は、ハリケーンドラゴンがいなくなったことを感じ取りドラゴタイマーを取り出そうとした。

だが、ユーリはディケイドウィザードの反撃を許すまいと更に攻撃を仕掛ける。

ディケイドウィザードは、それを交わすがなのはがそれをフォローしてくれてドラゴタイマーを装着しダイヤルが緑の部分に差し掛かった時サムズエンカウンターを押す。

 

 

ハリケーンドラゴン

 

 

ディケイドウィザードは、ウィザーソードガンで牽制しユーリを怯ませる。

更に、ヴィータとフェイトが加勢し、ユーリの動きを止める。

はやてもなのはの援護の為、クラウ・ソラスで攻撃を仕掛ける。

ディケイドウィザードは、フェイト達がユーリを抑えている間にドラゴタイマーを操作した。

 

 

ファイナルタイム!!オールドラゴン、プリーズ!

 

 

すると突如、ディケイドウィザード4人の背中から魔方陣が現れた。

そして、フレイムドラゴンを中心にドラゴテイル、ドラゴウィング、ドラゴヘルクローとそれぞれ変形し融合した。

ディケイドウィザードは、魔法陣を展開し攻撃態勢に入り、なのはのチャージも完了した。

 

「エクシード・ブレイカー!!!」

「ストライクドラゴン!!!」

 

なのはが放った砲撃とディケイドウィザードの蹴りがユーリに直撃し、ユーリの能力によって出現した森は、そのまま更地になった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。

誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。


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EPISODE43 ユーリとイリス

最新話になります。


では、どうぞ。


なのはのエクシードブレイカーとディケイドウィザードのストライクドラゴンを受けたユーリ。

爆発の規模が大きく煙でユーリの姿が見えない。

そして、煙が晴れるとそこには、ユーリ全体にシールドらしきものが張られそこには、夜天の書のページもあった。

はやてとシュテル、レヴィ、ディアーチェの4人は、彼女の元に向かう。

ディケイドウィザードは、周囲の警戒を行なっていた。

 

「ユーリ」

「おい、ユーリ」

 

2人の声が聞こえたのかユーリは、瞼を開いた。

 

「・・・もしかして、ディアーチェ、シュテル、レヴィ」

 

マテリアル達を見て体を起こすユーリ。

 

「それに、貴女は?」

「八神はやて。夜天の書の主人です」

「・・・お願いがあります!ディアーチェ達を・・・あの子を、イリスを・・・」

「ユーリ!逃げろ!!」

 

突如、ディケイドウィザードが荒げた声を出しながらユーリに逃げるよう促す。

ユーリは、突如の事で分からなかった為、なんのことだか分からなかった。

するとユーリの腹部に何かが貫いた。

 

「・・・カハッ!!」

 

ユーリの腹に剣が刺さりそのまま血を吐いてしまった。

 

「喋らないで。もう嘘は、聞きたくない」

 

イリスがユーリの腹を貫いたのだ。

 

「貴様・・・!」

「少し予定が狂った。立て直さなきゃ」

 

そう言いイリスは、夜天の書を取り出しマテリアルズとはやてを吹き飛ばした。

 

「アイツ・・・!」

 

ディケイドウィザードは、イリスの元に向かう。

はやては、吹き飛ばされたが体制を立て直し魔力弾を生成し攻撃を仕掛けた。

しかし、夜天の書の力で攻撃が防がれてしまった。

 

「便利な本よね。用済みになるまで使わせて貰うわ」

 

だが、イリスの元に向かう1つの影。

 

「!?」

 

ディケイドウィザードだ。

イリスは、それを確認すると防御をするが・・・。

 

「その程度の障壁で防げると思うな!」

 

ディケイドウィザードは、自信を高速回転しそのまま障壁を貫いた。

 

「何!?」

 

イリスは、驚きの声を上げディケイドウィザードの攻撃をなんとか回避した。

 

「・・・ホント厄介ね!」

「これ以上、お前の好きにはさせない!変身!!

 

KamenRide Wizard INFINITY STYLE

 

インフィニティー、プリーズ!!ヒースイフードー、ボーザバビュードゴーン!!

 

 

ディケイドウィザードは、竜人の姿から一変。

全身に水晶の鎧を纏っているかのような姿になった。

 

「また、別の姿に・・・!」

「うわ〜!ピカピカ〜!!」

「まだあんな力を隠し持っていたのか!?」

 

マテリアルズは、ディケイドウィザードを見て驚きの声を上げるしかなかった。

ディケイドウィザードは、その場から消えた。

 

「消えた!?」

 

するとイリスの右肩に蹴りが入れられそのまま吹き飛んだ。

その方向を見るとそこには、消えたはずのディケイドウィザードがいた。

 

「・・・瞬間移動が使えるなんて聞いてないわよ!」

 

イリスは、夜天の書を使おうとした時、ディケイドウィザードが本を取り上げた。

 

「しまった!」

「はあ!!」

 

そしてそのまま腹部に蹴りを入れた。

吹き飛んだイリスだが、体制を立て直す。

 

「夜天の書は、返して貰った」

「・・・それで勝った気になってる?」

 

するとイリスは、()()()()を取り出した。

 

「夜天の書?!」

「どうして!?一冊だけのはずなのに!!」

「・・・コピーしたか」

「そういうこと。悪いけどこれ以上は、付き合ってられないの」

 

イリスは、閃光弾でユーリと共に姿を消すと同時に1体の機械を置き見上げに新たに出現させた。

 

「ホンマにイラン置き土産やな・・・!みんな!」

 

はやての掛け声で皆が攻撃体制に入ったがディケイドウィザードがストップをかけた。

 

「お前達は、下がっていろ。すぐに終わらせる。来い、ドラゴン!!

 

ドラゴンが現れると同時にディケイドウィザードの手元に向かっていくと1つの武器が形成された。

武器名は、アックスカリバー。ウィザードインフィニティースタイル専用武器だ。

そして、ディケイドウィザードは、アックスモードにし中央部にあるハンドオーザーに5回触れた。

 

 

ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、ハイタッチ!プラズマシャイニングストライク!!

 

 

アックスカリバーを棍棒のように振り回すと巨大化しそのまま敵を切り裂く。

そして、切り裂かれた敵は、そのまま破壊された。

その様子を見ていたなのは達は、というと・・・。

 

 

( ゚д゚)

 

 

ご覧の表情だった。

その後、マテリアルズとフローリアン姉妹は、特に抵抗せずこちらの指示に従いついてくるのだった。

 

 

 

 

 

クロノがレティ提督に報告をしている中、司は、アルテミスに頼んでいた情報をもらい整理していた。

 

「睨んだ通りになったな」

〈如何いたしますか?〉

「イリスは、ユーリの言葉を聞かない。奴を止めることが出来るのは・・・」

 

 

 

 

 

キリエ・フローリアンだけだろう。

 

 

司は、その言葉を発さず自分の内に止めその場を後にした。

 

 

 

 

 

場所は変わり、管理局の医務室。

キリエが目を覚まし、そのお見舞いになのは達が来たのだ。

そして、彼女自身が行なってきたことに後悔し懺悔をしていた。

しかしアミティエは、まだエルトリアを救うことを諦めていない。

その話をしている時だった。

 

「気分はどうだ?」

 

「「司君/司!!」」

 

「司さん」

「・・・貴方にも迷惑をかけちゃったね。ごめんなさい」

「まあ、話を来てくれるほど冷静になれれば御の字だ。

それで、直球に聞くぞ。イリスと戦う覚悟はあるか?」

 

その事を聞いた皆は、驚きの表情をした。

 

「今の奴にまともに話を聞く耳なんざ持っていない。

ましてや、こちらに刃を向けてくる可能性もある。

親友と呼んだ者と戦う覚悟はあるか?」

 

キリエは、ベットのシーツを握る。

 

「・・・止める。私が、絶対に!」

 

司は、不敵な笑みを浮かべた。

 

「そんだけの覚悟があれば十分だ」

 

司は、その言葉を聞いて医務室を後にした。

すると、はやてから通信が入った。

何でも、ユーリが渡そうとした夜天の書のページの復元が完了したとの事。

司は、はやて達がいる船に向かう。

 

 

 

 

 

 

場所は、はやて達がいる船の中。

レヴィが復元した夜天の書のページをテレビとリンクさせ映像を流した。

そこには、天真爛漫の様子でエルトリアの事を話すイリスが映っていた。

そしてその中にあるワードの惑星再生委員会という単語が気になった。

アミティエ曰く40年程前ではあるが確かにその組織は、存在したと話していた。

そして問題は・・・。

 

「アインス。ユーリの事、何か知っているか?」

「彼女は、夜天の書を安全に管理するための存在だ。

主人に危害を加えたりしない様にしたり、主人に対しての説明をするといった役割を担っている」

「付添みたいなものか?」

「その様な解釈でいいだろう」

「なるほど・・・」

 

司は、この話を聞いた時にある一つの仮説を立てた。

 

「(彼女がはやての元にいなかったのは、エルトリアにいた時、或いは、離れた後に何らかのアクシデントが発生し本を手放さなくてはならない事態に陥った。

そして、ユーリの管理下から離れてはやての元に来たという事か。

それにしても、惑星再生委員会・・・。どうも気になる・・・)」

 

司は、イリスが紹介していた惑星再生委員会について気がかりだった。

そして、データが破損している所があり映像が映る所までスキップした。

その後、ユーリとイリスが惑星の為に奮闘している姿を映した映像は流れているが途中で途切れてしまった。

皆がイリス達について話している中、司の表情は、浮かない顔だった。

 

「司君?」

「ん?」

 

思案に浸り過ぎたせいか皆がこちらを見ていた。

 

「どうかしたん?」

「いや、何でもない」

 

そんな中、捜査本部からレティ本部長から連絡が入った。

イリスの拠点を見つけた為、その制圧に向かって欲しいとの事。

すると追加の情報が入った。

包囲していた局員達が襲撃を受け大勢のイリスが行動を開始した。

 

「・・・動き出したか!」

『みんな、出撃よ!』

 

 

「「『了解!!」」』

 

すると、司の方も暗号通信が入る。内容は・・・。

 

『水無月陸士も出撃して下さい。

彼女達を頼みます』

「・・・任務了解」

 

皆も外に出て出撃の準備をする。

今回は、マテリアル達も出撃する。

 

「共同戦線や。ユーリのこと任せたで」

「信用してもいいのですか?」

「目的が一緒なら共同戦線を張ることに意味がある。

それに戦力は多いに越した事はないからな」

「そういう事だ」

 

そして、皆が船の後方部に出てリインが1つのアタッシュケースを持ってきた。

はやてがそれを開けると中には、夜天の書に似ている魔導書を渡した。

 

「みんな、気をつけろよ。今回の事件。

イリスの暴走は、奴自身が起こした訳じゃないかもしれないからな」

「どういうことや?」

「これは俺の想像だけど、奴は何処か思い込み過ぎている所がある」

「水無月は、背後にそうなる様に仕向けた奴がいると睨んでいるのか?」

 

ザフィーラの言葉に司は、頷いた。

 

「奴が機械と同じプログラミングのような物を施されているのなら・・・。

 

 

 

 

 

この事件の背後に黒幕がいる」

 

その言葉を聞いた皆は、ひとみに怒りの炎を宿した。

 

「・・・だとしたら随分趣味の悪いことしてくれとるな」

「皆も充分注意して欲しい。お前達も」

 

司は、マテリアル達の方にも話をした。

 

「心得ておこう」

 

皆は、バリアジャケットを展開し現場に急行した。

司は、それを見届けるとネオディケイドライバーを装着した。

 

「変身!!」

 

 

KamenRide DECADE

 

19のライダーズクレストが司の体に重なりスーツを形成し、7枚のライドプレートが頭部を貫き、最後にボディがマゼンタに染まって変身が完了した。

その後、マシンディケイダーを呼び出しオーロラカーテンを展開し軍隊イリスの下に向かうのであった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
それと、リリカルなのはのクロス作品をもう一つ作ろうかなと考えているのですがどんなのがいいかちょっと悩んでいます。
アンケートをしますのでもしよければ投票して下さい。


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