ようこそ綾小路清隆の異世界生活へ (アキメン)
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異世界へ!

どうもアキメンです。
どんな風にするかあんまり考えていません
見切り発車でございます!
後で消すかもしれませんがとりあえず何話かは書くつもりなので評価お願いします。


それでは!



オレの名は綾小路清隆。ただの綾小路清隆。

どこにでもいる平凡で平穏を求めた高校一年生。

 

いやまだ高校生ではないか。

まだ入学式受けてないしな。

 

オレは特に何か才能があるわけでもないし、何かできないことがあるわけでもない。

まさに普通の人間(になる予定)。

 

 

ピィィン

 

 

お?丁度自己紹介が終わったところで入学する高校についたようだ。

オレは席を立ち上がり、出口に向かう。

 

この先にオレの求めた自由と青春が待っている。

オレにはこういう体験が今までになかったため実は今物凄く心がワクワクしている。

 

早く行こう。

 

オレは一刻も早く中に行ってみたくなった。

バスの階段を一段下り、一回深呼吸をする。

 

よし。

 

オレは目を瞑りもう一段の階段を下り地面に足をつけた。

 

この地面の感触すら心地いい。

オレは目を開け、その世界をついに見る。

 

 

だが俺は少し混乱してしまった。

なぜならオレの前に広がっていたものは…

 

 

 

 

 

      異世界だった。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

待て待て待て待て待て。

ここはどこだ?

オレは確か、高度育成高等学校の前に下りたはずだ。

 

ガタガタガタガタ

 

見たことも聞いたこともないトカゲ風の生物が馬車みたいなものをひいている。

それに町行く人達、いや人じゃない。

建物は中世風。

 

こんな非現実的なところ地球にはないはずだ。

 

じゃあどこだ?

オレは地球にいたんじゃないのか?

頭がよくまわるし確かな感触もあるから、夢ではない。

となるとここはほぼ間違いなく地球ではないため、地球とは別の世界だと一旦仮定する必要がある。

そしてそれを確かめるためにまずすることの基本は情報収集、聞き込み調査だろう。

 

とりあえずの目標も定まったのでオレはついに足を動かすことにする。

 

「つまりこれは…異世界召還ってやつぅ!!!!!」

 

後ろから大声が聞こえた。

噴水があるため姿はまだ見えないが、オレにとってとても興味深いものが聞こえた気がする。

オレはすぐさまその男(?)の声が聞こえた方に向かう。

 

 

 

ジャージ…

 

間違いなく日本にあったものだ。

そういえばオレも学生服だな。

あの男なら何かこの世界のことも地球の世界のことも知っているかもしれない。

 

 

 

なんやかんやありながら話かけずに、考え事をしているとジャージ姿の男は路地裏に入って行ってしまった。

 

丁度いいか。話すなら二人の方がいいしな。

オレも後を追いかけるように裏路地に入る。

 

「~そもそも俺を召還した美少女どこよよ?」

 

何か愚痴っているらしい。

それよりも…奥から柄の悪そうなチンピラ三人がこっちに向かって歩いているのが見える。

 

嫌な予感…

 

カツカツ

 

「お!やっときたか!俺のことを召還した美少…じょ?」

 

「てめ、何ぶつぶつ言ってんだ?」

 

「痛ぇ思いしたくなかったら出すもんだしな!」

 

「やっべ強制イベント発生だ…」

 

強制イベント…やはりあいつは何かこの世界のことをすでに知っているようだ。

 

殺されても困るし行くか。

 

「あー少しいい「ちょっとどけどけどけ!そこの奴ら、ホントに邪魔!」

 

切羽詰まった声を上げて、誰かが裏路地に駆け込んできた。

意思の強そうな赤い瞳に、イタズラっぽく覗く八重歯。

 

男はこの子の登場に何か期待の色を覗かせているようだ。

 

「なんかすげー現場だけどゴメンな!アタシ忙しいんだ!強く生きてくれ!」

 

少女は男に申し訳なさそうに手を上げ、走る勢いそのままに細い路地を駆け抜け、建物を登りどこかへ行ってしまった。

 

「…」

 

「今ので毒気が抜かれて気が変わったりしません?ってかお前誰?」

 

「あぁオレか?別に敵じゃないぞ。オレはお前に少し聞きたいことがあってな」

 

「俺に?まさかお前がヒロインってことはないよな!?…ってお前その服は…」

 

「何ごちゃごちゃいってんだ!」

 

「お前も痛い目にあいたくなかったらとっとと出すもんだしやがれ!」

 

「生憎だがオレも無一文なんだ」

 

「じゃあこいつと一緒に死にやがれ!」

 

なんとも物騒な…

オレの方にナイフを向けて突っ走ったきた。

 

 

 

…が

 

倒れたのはチンピラだった。

オレは横に避け、一発蹴りを入れた。

オレから攻撃をうけたチンピラは気を失ってしまったようだ。

 

「て、てめぇー!」

 

今度はもう一人のちっちゃいやつがオレに殴りかかってきた。

が、それもオレの蹴りで見事にぶっ飛んでしまった。

こんな体格差があるのによくこれたな。

一応二人とも死なないようにはしてる。

 

「す、すげー!お前マジ何もん!やっぱり俺のヒロイン!?」

 

オレは声の聞こえた方に顔を向ける。

 

「ヒロインって言うと女の子だろ。あとたいしたものじゃな…っぶね」

 

不意打ちとして後ろから殴ってきた。

この世界の生物の気配に慣れていないため少し反応が遅れてしまった。

 

相手は体格がいいためまぁまぁな力はあるが、喧嘩慣れをしているとは言えないな。

 

オレは相手の頭を手で掴み、強く握る。

 

「いたたたたガガガ」

 

強く抵抗している。が無意味だ。

このまま握り潰しても得がないため戦意喪失程度に強くする。

 

相手はあまりの痛さにもがきながら言葉にならない声をだしている。

 

 

 

さてそろそろか…

 

オレは握る力を弱くした。

 

 

 

 

その時…

 

 

 

 

 

「そこまでよ、悪党」

 

 

 

 

 

その声は雑踏の喧騒も、チンピラの荒い呼吸も、その何もかもをねじ伏せて世界を震わせた。

 

 

 

時が止まるというのはこういうことだろうか。

路地の入り口に、一人の少女が立っている。

編み込みの入った銀色の髪をしていて、紫紺の瞳でこちらを見据えている。

 

「それ以上の狼藉は見過ごせないわ。そこまでよ」

 

「うおー!すっげー美少女!」

 

「お前はいったい…」

 

「今なら許してあげる。私の不注意もあったもの。だから、潔く盗ったものを返して」

 

どうやら泥棒にあったらしい。

 

「オレは何も盗ってないぞ。別人じゃないか?」

 

「お願い。あれは大切な物なの。あれ以外なら諦めもつくけど、あれだけは絶対にダメ。お願い。いい子だから大人しく渡して。」

 

聞いてないのか?

 

「勘違いだ。オレは本当に何も盗ってない。きっとさっき、そこの壁を越えて行った小さい子供だ。」

 

隣の男も頷いている。

 

「ううん…嘘じゃないみたい。それじゃ盗った子は路地の向こう?急がないと」

 

オレに背を向けて、少女の足が路地の外へ向かう。

 

さて、こいつを解放してやるか。

 

オレは手を話す。

 

それにしてもすこしやりすぎたか。

こいつら当分は動けそうになさそうだ。

 

「それはそれとして、見過ごせる状況じゃないの」

 

振り返りざまに掌をこちらへ向けた少女。

その掌から拳大の氷の塊がオレと横の男目掛けて放たれていた。

 

…がそれはどちらにも当たることはなかった。

 

「なんだ?」

 

「…魔法」

 

オレに俗に言うお姫様抱っこをされながらその男は言う。

 

魔法…そんなものは妄想だけのものだと思っていたが、実在したんだな。

いやここは地球ではないし実在という表現はどうなんだろうか…

そんなことよりも魔法なんて非現実的なものを見れてオレは大変感動だ。

 

「思ったより幻想的な感じじゃないな…なんかガッカリなリアル感だ。しかもなにお前お姫様抱っこなんてしてんの?実は俺がヒロイン役だったの?俺そっち系の趣味ないから」

 

「すまん」

 

俺は男を下ろす。

 

どうやらオレとこいつでは物の感じ方は大分違うらしい。

 

「避けた?」

 

「ちょっと待ってくれ。お前は何か勘違いをしている。オレ達はこいつらに襲われて正当防衛をしただけだ。証拠としては難だが、この男はナイフを持っている。後、全員死んではない」

 

「そ、そうだ。こいつは俺を助けてくれただけだ。悪いやつじゃない」

 

「言われて見れば…確かに倒れている方が見た目も悪そうだし…」

 

「多分その人達が言っていることは本当だよ。リアの勘違いだ。」

 

そうやって出てきたのは…

出てきたのは…

 

猫?

 

しかも宙に浮いている。

 

その光景にオレと横の男は初めて景色を見たように目を猫に向けたまま離せないでいる。

 

「あんまり期待を込めて見られると、なんだね。照れちゃう」

 

「せ、精霊術師!」

 

さっきまで気を失っていたやつが言葉を発した。

どうやら起きていたようだ

 

「な、なんだって?」

 

「お前らヅラかるぞ!」

 

そうやってチンピラ三人はどっかいってしまった。

 

それよりも精霊術師とは何か強い存在らしい。

 

「怪我はないみたいね」

 

少女が男の方を見て言う。

それに、男は少し照れたのか目をそらした。

 

「ほら、やましいことがあるから目をそらしたんだ。私の目に狂いはないみたいね」

 

「どうかなー。今のは男の子的な反応をしただけだと思うけど。」

 

「パックは黙ってるの」

 

どうやら猫の名前はパックというらしい

猫を黙らせてオレに体を向けた。

 

「あなた、私から[[rb: 徽章> きしょう]]を盗んだ子を知ってるでしょ?」

 

「期待されてるとこ悪いが、全く知らないな」

 

「え、やだ、嘘?!ど、ど、どうしよう。まさか本当にただ回り道しちゃっただけ?」

 

「その状態も刻々と進行中だけどね。急いだ方がいいと思うよ。逃げ足がすんごい速かったから、きっと変な加護とか持ってるよ、犯人」

 

加護?

 

「ど、どうしよう…あ、そうだあなた。あなたは私の盗まれた徽章に心当たりあるでしょう。」

 

男に問いかける

 

「いやぁ、ちょっと心当たりとかないかなぁなんて」

 

「そう。それじゃ仕方ないわね。じゃあ、急いでるからもう行くわね。こんな人気のない路地に入るなんて危ないからもうやめなさい。あ、これは心配じゃなくて忠告。次に同じような場面でボコボコにされていても私が助けるメリットがないもの。だから期待しちゃダメだからね」

 

少女は機関銃のように早口でメチャクチャにまくしたてる。

押し黙るオレ達を見て「よし」と満足そあに頷いてから身をひるがえした。

 

「ゴメンね。素直じゃないんだよ、うちの子。変に思わないであげて」

 

笑いを含んだ口調でフォローして猫が少女の肩に乗る。

 

これで邪魔者が消えた。

やっとこいつと話ができる。

 

「なa「そんな生き方、メチャクチャ損するばっかじゃなぇか」

 

少女の無垢さを見て何か思ったらしい。

オレにとって今はそんなことはどうでもいい。

早く確認しなくては。

 

「n「おい、待ってくれよ!」

 

男が少女を追いかけて行ってしまった。

 

「はぁ」

 

こればっかりはオレもため息がでる。

 

追うか…

 

「なに?言っておくけど、これ以上は私もちょっとしか付き合ってあげられないから」

 

「若干甘さ見えてるけど!?それより大切な物なんだろ?俺にも手伝わせてくれ」

 

「でもあなたは何もしらないって…」

 

「確かに、盗んだ奴の名前も素性もどこ中かもしらねぇけど、少なくとも姿かたちぐらいはわかる!」

 

すこしてんぱっている

 

「変な人…」

 

口元に手を当てて、珍獣でも見るように少女が小首を傾けていた。

 

「言っておくけど、なんのお礼もできません。こう見えて私、無一文なので」

 

「安心しろ、俺も無一文みたいなもんだ」

 

「…」

 

少女と、確かパックという名前の猫がオレを見る。

 

「勿論オレも無一文だ」

 

「え!お前いたの?!」

 

「ちなみにボクも素寒貧だけど…ひどいね、この集まり」

 

「それにお礼なんていらない。俺が君に礼をしたい。だから手伝いんだ」

 

「お礼をされるようなことしてない。」

 

「それなら俺も俺のために君を手伝う。俺の目的は、そうだな。うん、一日一善だ!」

 

「一日一善?」

 

「そう、一日に一個いいことをする。すると死んだあとに天国へゴーだ。そこでは夢の食っちゃ寝ライフが俺を待っているらしい。だからその私利私欲のために君を手伝う」

 

「悪意は感じないし、素直に受け入れてもいいと思うよ?まったく手掛かりなしで探すなんて、王都の広さからしたら無謀でしかないし。それに夜になったらボクは手を貸せなくなっちゃう…弾除けは多い方がいいよ」

 

「物騒な役割が割り振られた感があるな!けど、なに?今の話だと、お前って夜だと出られない感じの雇用条件なの?」

 

「出てこれないっていうか、ボクはこんな可愛い見た目だけど精霊だからね。表に出てるだけでけっこうマナを使っちゃうんだ。だから夜は依り代の結晶石にもどって、お天道様が出てる間に備えてるんだよ。まぁ、平均的には9時から5時が理想かな」

 

公務員みたいだな。

それよりも気になる単語がいくつもある。

 

「なぁ…オレも一緒に行ってもいいか?」

 

オレはこいつらと一緒に行くことが必要だと判断した。

 

「え?君も?別にいいけど本当になんのお礼もできないからね!」

 

隣から憎悪のようなものを感じる。

 

 

 

これからどうなってしまうのか。

地球での常識と大きく違うこの世界で生き残れるかと聞かれたらオレは分からないと答えるだろう。

とりあえずの目標としては生き残ることだ。

そして余裕ができれば元の世界に戻る方法を探す。

さすがにこの世界は怖いからな。

それにしても今この時間にも地球での時間が進んでいるのだとしたら、オレは間違いなく高校生活はおくれなくなるだろう。

そうでないことを祈るばかりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてどうやってこいつらを使うか…

 

 




いやー本当にこれからどうなってしまうのか。
僕も少し先くらいのことしか考えてないんでやばいかもしれません。
後今回はラノベとアニメの方を混ぜつつ話を進めております。
変なところが見つかれば直しますが、気づかないことの方が多いと思います。

では次をお楽しみに!(次あるかわかんないけど!)


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