Fate/type Redline 〜もう一人の新撰組〜 (十六夜翔矢)
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Act1.もう一人の新撰組

どうも十六夜翔矢です。
新しくFateを題材にした小説を書くことにしました。


「半年ぶりだな奏丈。母さんと(はるか)は元気か。」

 

「俺も元気か聞いてよ」

 

「見れば分かるからな。」

 

「なんだよそれ…」

 

「奏津さんも元気そうだな。」

 

「ええ。」

 

「それじゃあ向かおうか。」

 

 

私の名前は藤宮奏津(ふじみや かなつ)

落ち目の魔術師家系の分家?の3代目当主をしてる高校生です。

隣にいるのは赤城奏丈(あかぎ かなた)。私の幼なじみで、同じ学校に通ってます。

今日は奏丈の祖母の遺品整理を手伝う事になりました。バイト代が出ると聞いて、釣られる形で。

 

 

 

 

「ここが別荘…?」

 

「ばぁちゃんずっとここで魔術の研究をしてたんだよ。もう何年も空き家のままだ。」

 

「奏丈のおばあさんはここで…」

 

「中へ入ろう。」

 

 

「この別荘、微かに魔力が…」

 

「分かるのか?奏津。」

 

「何となく。恐らく魔術礼装の類よ。」

 

「そう。この別荘を抵当を入れててな。魔術礼装を処分しておきたいんだが、俺は魔力探知が下手でな。検討もつかん」

 

「なるほど。それで落ち目の家系とはいえ魔術師の家系である私にと。」

 

「…俺はこっちを探してくるから。魔術礼装を見つけたら声掛けてくれ。間違っても魔力を流すんじゃないぞ。」

 

 

反応は無し、と。

さーて、何か良い礼装があれば良いんですがね。

 

 

 

ーー探し始めて5分

 

 

「なぁ奏津。」

 

「ん?何よ。魔術礼装でも見つけた?」

 

「この砂時計、目詰まりしてるし何か水晶?みたいなのが入ってるんだが。」

 

「貸してみて。」

 

「はいよ。」

 

 

この水晶、水属性の魔術の痕跡がある…

けどそれも微かな反応ね。これは礼装というよりは何かしらの道具?みたいな。

 

 

「ん、ありがと。」

 

「おう。しっかしなんだろうなこれ…」

 

 

ピロン

不意に奏丈の携帯から通知音がする。

人気が2人しか無い中で通知音がするとビビる物だ。

ふと奏丈の方を見ると、砂時計が宙を舞っていた。

 

「奏丈!砂時計!」

 

「あ」

 

「あ、じゃないでしょう…」

 

普通ならば、物を落とすと重力に従って落下していくが、奏丈が触れた物は落下速度が低下する、という魔術を奏丈は使える。

その為、奏丈がキャッチするのは余裕であり、砂時計は無事である。

 

「危ないわね。遺品なんでしょ?大事に扱いなさいよ。」

 

「わーってるよ。にしても焦ったな。何時もの癖でつい使っちまった……」

 

 

まったく。これだからこの男は。

なんて思っていると少し異変を感じた。

奏丈の父親がまるで時間を逆行するように歩いており、まるでDVDの逆再生を見てる感じだ。

何かおかしい。そう思っていると突然電話が鳴り出した。

 

 

「あーごめん、今忙しいから後で…」

 

『おう赤城、読んだか?俺のおすすめラノベ。」

 

「あ?」

 

『だろ?最後が爆発オチってのがいいんだよな。不謹慎だけど歴史とリンクしてて。」

 

 

何かおかしい。奏丈の返事を無視して話を進めてる…普通なら有り得ない。何か異変が起きてる…?外に行けば…

 

「おい!奏津!太陽が太平洋側に沈んでくぞ!」

 

「は!?どうなってるの…」

 

 

奏丈がいう通り、太陽は太平洋側に沈み、物凄いスピードで日を巻き戻しているみたいになっている。時間遡行?いやそれは最早魔術じゃなくて魔法の領域…ん?魔術?魔法?

 

 

「奏丈!砂時計!あの砂時計がーー」

 

 

不味い、あの砂時計砂が降りてる…?

じゃああの水晶は?まさか魔術礼装?

 

 

「クッソ…どうやったら止まるんだこれ…!」

 

「まさかあんた魔力流し込んだんじゃないでしょうね!?」

 

「分かんねーよ!!!俺だってさっぱりーー」

 

 

突然、眩い光が私達を飲み込んだ。

それと同時に私と奏丈は意識を持ってかれた…

 

 

 

 

 

「っつ…頭ぶつけたわ…」

 

 

意識が覚醒すると、そこは木造の電車の中だった。

ふと隣に目を向けると奏丈がいた。

 

 

「よかった…奏丈も一緒で。」

 

「貴女何ぼさっとしてるの!急いで後ろの車両に避難しなさい。貴方達には後で色々聞かせてもらうから。」

 

「奏丈!大丈夫!?」

 

「ん…あ…奏津か…」

 

 

急いで奏丈を起こすと、ふと「まとめて殺せ」と声が聞こえた。

不味い、セーラー服の彼女と奏丈は丸腰で対抗手段を持ってるのは私だけ…何とかこの場を凌げれば、と思ってベルトに掛けてある刀に手を掛ける。

 

 

「下がってください。謎の女性。ここは私が…」

 

「ダメよ。こっち」

 

「しかし…!」

 

「いいから!」

 

 

気迫に押され、彼女と引っ張られる奏丈についていく。

すると私の背後に霧…いや煙幕と呼ぶべきだろうか。魔力の霧が発生した。

それに乗じて隣の車両に逃げ込む。

 

 

「貴方達ごと突き刺そうとしてきたから、少なくとも奴らの仲間ではなさそうね。貴方達も魔術師なんでしょ?あのサーヴァントに襲われそうになった瞬間、何も無い場所から貴方達が現れた。」

 

「い、いや俺は魔術師ってわけじゃ…」

 

「私は一応だけど…」

 

「と、とりあえず助けてくれてありがとう…」

 

 

奏丈…今言うことじゃないでしょうが…

 

 

「奴らが来ないか見張ってて。」

 

「ええ。」

 

 

私は刀を鞘から抜いて車両の中程で前方を見張る。

後ろで何やら奏丈と彼女が話してるみたいだが、気にしてはならない。目を閉じて自分の体内に語りかけるように、魔術回路を開く。魔術回路を炎で炙り、串刺しにするイメージを描くと1本、2本と回路が開く。常時解放している回路と合わせて4本。集中するには充分だ。

目を開けると鎧を纏った騎士が槍を構えていた。不味い、何か攻撃を仕掛けて…!!

後ろの二人を守らないとーー!

 

 

「攻撃が来るわよ!!後ろに行きなさい!!」

 

 

「抑止の輪より来たれ、天秤のーー」

 

 

槍から放たれたガンドを受け流そうとしたが、柄との根元付近で受け流した事で手に衝撃が走り、刀が弾き飛ばされてしまった。

 

「つっ…!!」

 

「くそ…間に合わな…」

 

 

痛みに耐え、ふと前を見ると何かの魔術陣形が書かれた紙と私の刀、そして奏丈の持ってたラノベが共鳴した。

 

 

「ああっ!?俺のバッグ!マジか、あいつホントに殺す気かよ…!」

 

「貴方達何てこと…何でアンタ達が持ってるのよ!」

 

「も、持ってるって何を…」

 

「触媒よ!アンタ達何投げ込んだの!?」

 

「愛刀…」

 

「ラ…ラノベ…?」

 

 

光が天井まで届いた時、右手に痛みが走った。まるで手の甲を焦がす痛み。

そして光が晴れるとそこには人の姿が2人分あった。

 

「これって…もしや、サーヴァント…?」

 

 

中学生だった時に魔術工房で見た本に書いてあった内容を思い出す。

ーーある特定の儀式を行う事で7クラスのサーヴァントと呼ばれる英霊のうち一騎を召喚可能ーー

本にはそう書いてあったが…

 

 

「あ、貴方達手見せなさい…」

 

「「は?」」

 

「手ぇ出して!!」

 

「うわっ、痛いと思ったら何だこの落書き…」

 

「刺青かしら…?」

 

「アンタ達…自分が何したかわかってんの!?私が召喚する筈だったセイバーを…」

 

「落ち着いて!今はいがみ合ってる暇じゃないでしょ!!とにかく後ろにーー」

 

 

背後から凄まじい衝撃が私達を襲う。

結果的に後退出来たので良しとするけど、2撃受けただけで分かる。これは人の出せる威力じゃない、と。

そして私達は英霊の戦いを見ることになる。

 

 

「よくぞ反応したセイバー!ヒュッそうでなければ面白くない!貴様となら血湧き肉躍る闘いができるヒュッ名乗らせてもらおう!我は偉大なる第三帝国の英霊をこの身に宿した英霊兵(ヘルトクリーガー)の人…

 

「斬り合いの最中に名乗るバカで助かりました」

 

「んな事喋ってる暇があったらさっさと殺れよ。偽物が。」

 

「…斎藤さん、また腕を上げました?」

 

「沖田ちゃんには言われたくないねぇ〜」

 

「…さてと。申し遅れました。貴方が私のマスターですか」

 

「僕のマスターはアンタかい?お嬢さん。」

 

「そう…なるの…かな?よく分かんないけど…」

 

「…色々慣れ行きだけどもそうみたい。」

 

「ここに契約は果たされました。よろしくお願いしますね。マスター」

 

「んじゃまぁよろしくね、マスターちゃん。」

 

「「よ、よろしく…」」

 

 

…なんかマスターになったみたい。

しかも結構ヘラヘラした英霊の…

 

 

「…いい雰囲気の所申し訳ないけどアンタ達これ…どういう事か分かってるの」

 

「…お知り合いですか?」

 

「え?いや……誰だろ」

 

「マスターちゃんは?」

 

「いや…始めて会ったけど…」

 

「こっちの台詞よバカ!大体アンタ達どこから湧いて出たのよ!?妙な格好して私のセイバー横取りして挙句二騎も召喚して…!アンタ達こそ何者なの…わぷっ」

 

「マスターちゃん、下がってろ。」

 

 

誰かが来る。前方から誰かが…!

 

 

「ん?なんじゃもう気付かれてしもうたか。」

 

「「…マスター(ちゃん)、出来るだけ後ろへ(下がりな)。」」

 

「さっきの偽物とは違う、奴こそ本物のサーヴァントです。」

 

 

「その刀…お前達がセイバーか。好き眼をしておるな。屍を積む行為に何も感じぬ人殺しの眼。やはり英霊は斯くあるべき。此度の聖杯戦争も愉しめそうじゃ」

 

 

何もない空間から銃を取り出して…向けてきた…!

まずい、早く後ろに…!

 

 

「開戦じゃ!!」




次回に続きます!

これを見て原作が気になった人は本屋へGo!


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Act2.英霊の戦い

どうも十六夜翔矢です。
今回はタイトル通りです。


「開戦じゃ!!」

 

 

銃を展開した英霊が戦いの始まりを告げると、濃密な殺気と魔力が辺り一帯に広がる。

 

「…これは、やばい」

 

「急ぐわよ。」

 

「えっ」

 

「鈍い貴方でも分かるでしょ流石に。もう一人は分かってるみたいだけど。」

 

「そうね…早く後退しましょうか。」

 

「…聖杯から魔力を注がれ蘇った傑物達。あれこそが英霊…サーヴァント。人間がどうこう出来る次元にいない。ほら、何ボケっとしてんの!」

 

「ま、待ってくれ、これだけ教えてくれ!」

 

「俺は赤城奏丈。ここは何処で今は何年なんだ!?」

 

「…私は藤宮奏津。落ち目の魔術師家系の分家。」

 

「何年って…ねぇ、貴方達ホントに頭打ったんじゃないの?」

 

 

いやまぁ私は頭ぶつけたましたよ。

それで目が覚めた訳だし。

 

 

「昭和20年、大戦真っ只中の帝都よ」

 

 

しょ、昭和…20年…?

75年前、第二次世界大戦の真っ只中ですって…?

って事は…

 

「「タイム…スリップ…」」

 

 

現実として受け止められる自信はある。

だけど今この場を現実とは認めたくない…!

なんだってこんな事になってんのよ!?

 

 

「ほれほれどうした、セイバー。手も足も出ぬか?」

 

「こいつぁ…とびっきりヤバそうだせ…!」

 

 

「この程度で最優とは片腹痛いぞ!」

 

 

「三人ともドアの陰に!」

 

「流れ弾貰っても知らねぇぞ!」

 

 

敵サーヴァントの銃撃が始まる。

セイバー達が時間を稼いでいる間に…

 

 

「…後で情報を吐かせようと生かしとったが、拾った命を無駄にするか。」

 

 

敵の攻勢が止む。ふと振り返ると英霊兵のマスターが発砲していた。

 

 

「くそっ!!こんな筈では…!!猿共め、精々今の内に粋がってろ…!」

 

 

仲間割れ?だとすれば守勢から攻勢に移るチャンス…!

 

 

「最後に世界を手に入れるのは我々第三帝国だっ!!」

 

 

男がそう叫ぶと、乾いた発砲音が4発。

そこに残ったのは、首から下の身体のみ。

 

「ひ…人を…」

 

「なんじゃ貴様、この程度世界の今何処でも起きとることよ。」

 

 

やっぱり世界大戦中ね…

人殺しに戸惑いが無い。

 

 

「腑抜けよの。それが貴様のマスターか?貴様には荷が重かろう。」

 

 

不味い、奏丈が狙われて…!

刀は無い、武器になりそうな物もない、どうやって…!

 

 

 

「ボケっとしてんじゃないって!」

 

「…間一髪、だな。」

 

「マスター!」

 

「沖田ちゃん、後ろだ!」

 

 

背中を見せたタイミングで奇襲…

武人の誇りも無いのかしら…?あの英霊…

 

 

「人殺しは得意でも、守るのは不得手か。」

 

「「…黙れ。(弓兵が)」」

 

 

 

今の内に後退…!

モタモタしてると殺られる…!

 

 

 

「くそっ、何なんだよ…昨日まで普通に家族と飯食って奏津と学校行ってダチと遊んでて…それがいきなりこんな所に飛ばされて…」

 

 

心情察するわ、奏丈。

私だって正直同意見だもの。

けれど…この世界は諸行無常の真っ只中、愚痴は言ってられないわ。

 

 

「「ねぇ。」」

 

「これが聖杯戦争よ!巻き込まれたとはいえこうなった以上、アンタにも戦ってもらうからね!」

 

「現実を見なさい奏丈!ここは令和の世界じゃない、昭和の、殺し殺され合う世界よ!」

 

「聖杯戦争って何…?」

 

「だぁもう面倒くさいなぁっ!!」

 

「「要はサーヴァント(英霊)を使って最後の一人になるまで争う、魔術師同士の殺し合いよ!」」

 


 

やれやれ、手の掛かるマスター達だ。

さて、沖田ちゃんと迎撃を迎え撃つとしますか!

 

「斎藤さん!零れ弾お願いします!」

 

「任された!」

 

 

クッソ、あの沖田ちゃんが取り零すとかどんだけ展開出来るんだあの銃…!

あれだと沖田ちゃんも長くはもたなくなる…!

 

 

(斎藤さん、聞こえますか!?)

 

(勿論だ!というか念話してる場合じゃないよね沖田ちゃん!)

 

(…一発一発が恐ろしく重いです。ですが…)

 

(…敵さんもそれを分かっててわざと弾を散らしてくるってか。)

 

(ええ。これでは距離が縮まらないです。)

 

(沖田ちゃん、俺が見る限りあの火縄銃、寸毫だが射撃後から再展開までに隙が生じる。)

 

(それは私も思ってました。ですのでそこを突き、一気に懐へ入り込みます。ついてきてください!)

 

(てめぇの剣に合わせられる奴がどこにいるってんだ!まァ合わせるがな!)

 

 

「獲った!」

 

「沖田ちゃん!右だ!」

 

 

直感が告げる。

隠蔽されてた火縄銃で狙撃されると。

袈裟斬りに入る前だったのが功を奏したか、身体を捻ってすり抜ける。

結果的に背後に回ったが、沖田ちゃんは数発直撃したみたいだな。

 

 

「がっ…」

 

「うはは!咄嗟に身を捻ったか!しかしまぁ、あんな小細工に頼るようでは貴様らの剣技も底が知れるわ。」

 

 

このサーヴァント…強い。

自在に火縄銃を展開出来るとあっちゃあな…

 

 

「鉄砲隊構えい。ーー放て。」

 

 

やべぇ、これじゃあ後ろのマスター達に直撃だーー!

 

 


 

 

後ろへ来て3両目だろうか。

息を切らしながら走ってると後ろから物凄い衝撃波が飛んできた。

咄嗟に遮蔽物となりそうな場所に身を隠し、回避する。

それと同時に、セイバーが吹っ飛んできた。

 

「「だ、大丈夫!?」」

 

「マスター!危険です!頭を下げて!」

 

「僕は直撃も貰ってないし何とか。」

 

「私は平気です。霊体なので魔力で回復します。」

 

「セイバー!何か打つ手は無いの?」

 

「一つありますが…結構な博打になります。」

 

「…ここは沖田ちゃんに任せよう。それが一番だ。」

 

「いいからやりなさい!このままじゃ列車ごとやられちゃうわ!」

 

「…失礼ですが貴方は私のマスターではありません。私は私のマスターに従うのみです。」

 

「…え、えっ!?俺!?」

 

「「他に誰かいるってのよ!」」

 

「出てこいセイバー!隠れても無駄じゃ!なんなら列車ごと吹き飛ばしてもよいのだぞ!」

 

「マスター、時間がありません。ここは私にお任せいただけますか」

 

「…っ、はっ…はい!とにかく頼みます!」

 

「はい。マスター」

 




次回、決着です。
お楽しみに!


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Act3.決着、束の間の平和

どうも十六夜翔矢です。
今回は対アーチャーの決着と次への前哨です。
それでは本編どうぞ!


「マスター、時間がありません。ここは私にお任せいただけますか」

 

「…っ、はっ…はい!とにかく頼みます!」

 

「はい。マスター」

 

 

奏丈のサーヴァントに全てを託す。

どうやら作戦?があるようだしそれに賭ける。撃破されたらそれまで、私のサーヴァントに賭けるしかない。

 

 

「…大丈夫なんでしょうね。あのサーヴァント、見た目によらず相当強力よ。」

 

「ええ。強力であることは認めますが、私も斎藤さんもセイバークラスのサーヴァント。ただではやられませんよ」

 

「…沖田ちゃんの作戦あっての選択だ。信じるしかない。」

 

 

そう。信じるしかないのである。

特にその速さ。私のサーヴァントより動きが良くて疾走感がある。英霊兵との闘いで見せたその疾走感と速さ。この二つと剣技に賭けるしかない…!

 

 

「ほう、観念したか。まぁ火縄に刀では勝ち負けは明白よの。」

 

「あぁ。僕は観念したよ。」

 

「見た目に似合わずへたれよの……なんじゃ、まだやる気か。貴様も武田の倅と同じアホウてか。」

 

「飽くまでも僕は観念しただけ。沖田ちゃんが観念したかどうかは…見たら分かるんじゃないかい?織田信長公。」

 

「そうか…では死ね。名も知らぬセイバーよ。」

 

「一歩音越え…」

 

 

凄まじい勢いと共に飛び出して間合いを詰めていく。

 

 

「二歩無間…」

 

 

間合いを詰めて左足で踏み込むと、一瞬姿が消えた。消えたと思ったら一瞬で敵の懐に入りこむ。

 

 

 

「三歩絶刀!!」

 

 

 

凄まじいまでの一突き。

そして訪れる一瞬の静寂。

その時に聞こえるのは線路を走る電車の音だけ。

 

 

「…なるほど。侮ったのはわしの方か。よくもまァ考えれば、間合いがのうなっては火縄の利も失せるわのう…」

 

敵のサーヴァントはそう告げると剣の間合いから下がり、空中に展開した火縄銃に退避する。

 

 

「まったく…例の英霊兵(ヘルトクリーガー)とやらを見物に来て酷い目におうたわ。貴様ーー」

 

 

何かを言いかけたタイミングで言葉が止まる。マスターとの交信だろうか。

 

 

「逃げるのですか。アーチャー。」

 

「ぬかせ。貴様はわし自ら首を()ねる故、楽しみにしておれ。それからそっちのセイバーもじゃ。今回は策が無かったのだろうが、次はーー」

 

 

敵サーヴァントが消える。

風が吹き晒す電車の残骸を歩き、奏丈のサーヴァントと合流する。

 

 

「マスター!ご無事ですか?お怪我は?」

 

「あ…う、うん大丈夫。ありがとう、助けてくれて。」

 

「当然です。それがサーヴァントの使命ですから。」

 

「マスターちゃん、ご無事?」

 

「うん…私はどこも…」

 

「いいや、素直に言うもんだぜ?マスターちゃん。右手だ。」

 

 

そう言われて右手を見ると、手の甲に切り傷があった。

いつの間に…もしかして刀飛ばされた時に?

 

 

「あ…ありがとう。」

 

「…マスターちゃんって剣術やってる?」

 

「う、うん。剣道をやってて護身術も兼ねて…あ!私の刀!」

 

「マスターちゃんの刀?」

 

「うん。白い糸で片撮巻(かたつまみまき)になってる柄がそうなんだけど…」

 

 

「さぁ、騒ぎになる前に列車から降りましょう。」

 

「ちょっと待った!赤城奏丈…貴方も本当は魔術師なんでしょ?私は藤宮九十九(ふじみや つくも)、藤宮の魔術師よ!そして藤宮奏津もだけど何もない場所からいきなり現れて…何者なの?何が目的なのよ?」

 

 

藤宮の魔術師…?

いや待って、おじいちゃんが昔、九十九っていう姉がいるって言ってたような…

それが事実ならこの人は私の…親族…?

 

 

「魔術師が何の用ですか?」

 

「マスターちゃん?刀は…」

 

「だぁから!本当は私が聖杯戦争に参加する筈だったの!貴女だって本来なら私が契約してたのに…!それをこいつが横取りしてマスターになったのよ!」

 

 

「「…藤宮…九十九…?」」

 

「だからそう言ってるでしょ?何度も聞き返さないでよ、鬱陶しい。」

 

 

奏丈…?

いやそれよりも…九十九さんの正体って…

 

 

「ちょ…いきなり触んないでよ。なんか変な感じね…貴方達何者?何か企んでるんじゃないの?」

 

「い、いや別に企んでないわよ?ホントに。」

 

「…なぁマスターちゃん、刀は。」

 

「あ、ごめん!今から探すよ!」

 

 

それから、私達はそれぞれの探し物を探す為に残骸を漁っていた。

 

「あれー?この辺だと思ったんだけどな〜」

 

「ホントにあるのかい?刀。」

 

「あるはずー!あの刀、家宝だから無くすと結構やばいの。」

 

「家宝の刀ねぇ…そりゃ大変だ。お、マスターちゃん!」

 

「あ!あった!私の愛刀!」

 

「いや家宝が愛刀って…ん?マスターちゃん、その刀…」

 

「どうかした?セイバー。」

 

「いや、刀の平地が僕の刀と似てるもんで。これって鬼神丸国重一派の刀?」

 

「え、分かんない。物心ついた時にはもうあったし…」

 

「…僕が召喚される時にその刀、光らなかった?」

 

「え、あ、光ってたような…」

 

「じゃあそうだ。この刀は刀匠・鬼神丸国重一派の刀、僕は生前からこの刀を愛用しててね。」

 

「へぇ…知識がまた増えたなぁ…」

 

「…マスターちゃん、これから話す事はあの2人には秘密だ。」

 

「う、うん…分かった…」

 

「…僕の真名は斎藤一、幕末の時代に新撰組で三番隊隊長をしてた。そしてもう一人のセイバー、あれは…」

 

「一番隊隊長の沖田総司、って事?」

 

「…そう。これは僕達だけの秘密だ。分かったかい?」

 

「分かった…」

 

 

愛刀の出で立ちとセイバーの真名を教えてもらった所で後ろから大声が聞こえる。

この声は…九十九さんね。

 

 

「ねぇ!!話してるヒマあるならどけるの手伝ってよ!」

 

「お断りします。」

 

「いや沖田ちゃん…手伝ってあげようよ…」

 

「斎藤さん…いいですか。あの女と行動を共にするのは危険です、今なら撒けますが如何致しましょう」

 

「はっ、冗談!私抜きで聖杯戦争に勝てるわけ無いでしょ!」

 

「ちっ、聞こえてたか」

 

「いや沖田ちゃん…」

 

 

雑談にふけっていると、次はサイレン?の音が聞こえてきた。

 

「何ですかこの音は…?」

 

「なんかやばそうな雰囲気だな…」

 

「ねぇ奏丈、これって…」

 

「うん…」

 

「空襲警報よ。セイバー達は知らないわよね。こっちはこっちで今、世界中で戦争してるの。笑っちゃうでしょ?あなた達の時代より悪化してるかもね。」

 

「空襲って、あの空襲かよ!逃げねーと!」

 

「私達焼かれちゃうわよ!」

 

 

授業で習ったやつよ!

焼夷弾で焼かれて銃撃されて死んじゃうわ!

 

 

「よいしょっと…さて逃げるわよ!」

 

「逃げるったってどこに!」

 

「そこに森があるじゃない!」

 

「却って危なそうなんだけど!?」

 

「マスター!こっちへ!」

 

「山に穴が開いてる!?」

 

「ええ!私が急遽開けました!」

 

「助かったわセイバー!」

 

「と、とにかく爆撃始まる前に早く!」

 

 

奏丈のセイバーが開けた穴蔵に雪崩込む感じに入る。

危ない危ない、2020年に帰れなくなる所だったわ…

 

 


 

あの後、結局空襲は無かった。

結果的には助かったけど、実際に空襲があったらって思うとゾッとする。

そして、私達は九十九さんの案内で帝都に到着した。

 

 

「ここが帝都…」

 

 

私達の知る時代から75年遡った帝都。

読みは左からじゃなくて右から、歴史の教科書で見たようなポスターに人の格好、これは記録するしかないよね…!

 

 

「ちょっと!あんまウロチョロしないでよ!」

 

「「あ。う、うん。」」

 

すごいなー、コンビニもスーパーも無くて人が前を向いて歩いてるし…

 

「この辺にはカフェもあるのよ?知ってる?紅茶とか飲んだ事あるかしら?」

 

 

…なんかバカにされてる事は分かるわ。

紅茶なんて午後ティーにリプトン、クラフトボスに紅茶花伝みたいに種類もあって宗派対立起きる位だけど、ここでは言わない事にする。対抗してどうする私。

 

 

「し、知ってるわよ!バカにしないでくれる?」

 

「ふぅん…どうかしらね?」

 

「おーい奏津、バカにされてるぞ。」

 

 

その後、九十九さんの案内で拠点に着いた。

これから元の時代に戻れるまではここが拠点になる…か。

簡易的な魔術工房だけは確立しないと…幸いな事にここの土地、魔力はあるみたいだし。

ちなみに隣の部屋で奏丈と九十九さんが話をしている。どうやら聖杯戦争についての勉強みたい。

 

 

「マスターちゃん、これからどうするんだい?」

 

「どうって言われても…私は一応魔術師だから工房の確立の為に留まろうと思ってるけど?」

 

「魔術工房?また難儀な事だねぇ…」

 

「魔術ってのはそういう物なのよ。私もまだ未熟だから何とも言えないけど。」

 

「ふぅん…あ、沖田ちゃんとマスターが戻ってきたぜ。」

 

「ふぅ…藤宮には疲れるな。」

 

「マスター、あのような輩に付き合う必要はないですよ。」

 

「おかえりー沖田ちゃん。何かあった?」

 

「斎藤さんは呑気してますね。私達は軽く修羅場ったのに。」

 

「まぁ落ち着けセイバー。とりあえず買い物に行こう。」

 

「「買い物?」」

 

「セイバー達の格好が目立つから買ってこいって。藤宮が。」

 

「じゃあ洋装に変えた方が良いかい?」

 

「え、出来るのセイバー?」

 

「こう見えて僕は警官もしてたからねぇ。洋装も着慣れたものさ。」

 

 

そうやって言うと、一瞬にしてスーツ姿に変わった。髪の毛も短くなって。

 

 

「斎藤さん、何ですかそのイメチェン。」

 

「時代の流れってやつよ。あ、僕達は留守番してるよ。特に用も無いし。」

 

「私は工房の確立したいから出る余裕が無いし。」

 

「じゃあ俺達で行くか。セイバー。」

 

「はい。留守番お願いしますね斎藤さん。」

 

 


 

 

奏丈達が出掛けてからかれこれ30分経った。

工房の確立は終盤、後は土地の魔力にアンカーを打つだけ…の所で悲鳴が聞こえた。

 

 

「一ちゃん、なんか言った?」

 

「いや本読むだけで悲鳴って…」

 

「もしかして隣の部屋?九十九さん?」

 

「…かもな。サーヴァントの反応だ。」

 

「で、でもどうやって…」

 

「気配遮断。暗殺者(アサシン)のクラスに備わるスキルだ。それを使えば気配を隠して侵入出来るからな。さてマスターちゃん、どうする?」

 

「…私にとっても縁があると思うし、窮地を助けてくれたのは九十九さんだからほっとく訳には行かない。」

 

「そうかい。じゃあ行くとしますか。」

 

「で、でもどうやって…」

 

「マスターちゃんは扉からアサシンの牽制、僕はテラスから入って、あの少女を引き離す。その後は沖田ちゃん達が戻ってくるまで時間を稼ぐってのは?」

 

「それしか無さそうだね。よし、覚悟決めて行こう。」




展開を考えていたらいつの間にか2ヶ月経ってました。(¯―¯٥)ナンデ?


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Act4.新たな戦い

どうも十六夜翔矢です。
ここから徐々に展開が変わってきます。
それでは本編どうぞ!


『一ちゃん、扉前でスタンバイOK。』

 

『よし、頼むぜマスターちゃん!』

 

 

これから九十九さんの救出作戦(?)が始まる。

内容は私が正面から入って敵を引き付けて応戦、ただし相手はサーヴァントだから飽くまで九十九さんから引き離すだけ。その間に一ちゃんが救出して役割交代って感じ。上手くいくか分からないけどやらないと九十九さんが殺られる…さて、突撃するとしますか!

部屋の扉を思いっきり開けて叫ぶ。

 

「御用改めです、九十九さんを解放しなさい!」

 

 

「あぁん…何じゃ貴様。この女を解放じゃと?」

 

「貴方…やめなさい、勝ち目ないわよ!」

 

「九十九さん、貴方を必ず助けます。待っててください!」

 

「はっ、女が刀持った所で何が出来るちゅうんや。」

 

「私に出来る事?さぁね。でもこれを見れば分かるんじゃないかしら?」

 

「…おまんがマスターか。やったら聞くがサーヴァントの真名は?」

 

「…藤田五郎。」

 

「…藤田五郎じゃと?誰の事じゃ。」

 

「あぁ、軽い拷問でペラペラ自白して土佐勤王党を崩壊させた人には分かりませんか。」

 

「貴様…」

 

「それに貴方、アサシンでしょ。気配遮断、暗殺者には相応しい能力ね。じゃないと感知されずにここを襲うって出来っこ無いし。ま、逆に言うとこんな事をしないと勝てないって小物臭いサーヴァントもいたものね。」

 

 

これまでの会話とさっき教えて貰ったサーヴァントのクラス、それから推定すると土佐の国で暗殺者として名を馳せたのはあの英霊…!

 

「…わしはわしを馬鹿にする奴は皆斬り殺してきた。女でも容赦はせんぞ…!」

 

 

来た…!挑発に乗ったわね…!

刀を振りかざしてこっちに向かってくるアサシンのサーヴァント。

その初太刀は単調な物で受け止めるのは容易だが、力に於いては向こうが上、徐々に押されつつあるが、そこに強化の魔術を掛けて振り払う。だがすぐに攻撃は来るので僅かな時間で魔術回路を開く。魔術回路は常に炎に晒されていてそこへ槍を刺すイメージを思い浮かべて回路をオンに。すると、1本2本と回路が開き、常時解放している1本と合わせて5本分を使い、詠唱。

 

 

Renforcement, épée de feu(強化、炎の剣)

 

 

刀にも強化を施し、更なる攻撃を受けつつ攻める。だが、やはりサーヴァントと人間ではいくら魔術で強化した所で勝てるはずも無い。割とサーヴァント相手に善戦した方だと思うが、それでも追い詰められる。

 

 

「これで…終いじゃあ!」

 

「おおっと、お前の相手は僕に変更だ。」

 

「セイバー!後は任せた!」

 

 

間一髪の所でセイバーが助けに入った。

そのタイミングで私は九十九さんの方に向かう。

 

 

「九十九さん!大丈夫!?」

 

「貴方…何で助けに来たの…」

 

「…何も分からない私と奏丈をここまで導いてくれたのは貴女です、九十九さん。言わば命の恩人とも言えるでしょう。しかも見ず知らずの私達に協力してくれた。それでは理由になりませんか。」

 

「違うわよ!確かに貴方達からすれば私は恩人かもしれないけど私からすると赤の他人!何で助けにきたのよ…!」

 

「黙っててください。治癒に集中出来ないです。」

 

 

まずは負傷具合を確かめる。

外傷は左手親指を除く指の切断、人差し指と中指の間の切創、鼻の殴打による負傷。

まずは指の止血をして、次に指を拾い、持ってたビニール袋で覆って魔力で冷却。

 

 

「貴方…随分と手際良いわね…」

 

「それはどうも。ひとまず応急処置は出来たので安静にしててください。」

 

 

ひとまず応急処置に区切りを付けて、セイバーとの魔力パスに強化魔術を掛ける。

これで様子を見よう。

 

 


 

 

「おおっと、お前の相手は僕に変更だ。」

 

「セイバー!後は任せた!」

 

 

作戦通り、魔術師のお嬢さんを救出してマスターと交代が出来た。そして初太刀を受け流す。

 

 

「おまんがサーヴァントか。どこの英霊じゃ、藤田五郎なんてふざけた名前しよって…」

 

「あぁ、藤田五郎ってのはある意味偽名さ。真名を知りたければ…その剣で掛かってきな。」

 

 

そう言って敵サーヴァントに嗾けると、案の定突っ込んできた。それを長脇差と併用しながら器用に捌いていく。刀の擦れる音が鳴り響く。

 

 

「…なんじゃあおまん?妙な剣使いよって。これまで見たことがない剣じゃのう。」

 

「それはどうも。僕にとっては流派だのなんだの関係ねーのよ。ま、強いて言うなら無敵流ってとこかねぇ。」

 

「無敵流じゃと…?はっ、戯言はわしに勝ってからにしぃや…!」

 

 

第二撃が始まる。

受け流しの構えをして攻撃を受ける覚悟をした時、突然大きな音がした。ガラスを突き破る音。ふと見ると豪快な音と共に沖田ちゃんとそのマスターが突っ込んできた。

そしてマスターを着地させて敵サーヴァントに攻撃を仕掛ける。だがそれも防がれる。

 

 

「壬生狼か。」

 

 

壬生狼。それは新撰組始まりの地とも言える場所で呼ばれていた俗称。

それを知っているって事はやはりこのサーヴァント、土佐勤王党の裏切り者…岡田以蔵…!

 

 

「壬生浪士組…いや新撰組じゃったか。『不逞浪士は犬のように殺す』…か。負け犬はどっちじゃったかのう?」

 

「はっ、負け犬とは言ってくれるねぇ…無宿の鉄蔵さんよ。」

 

「ふん…それを知ってるちゅう事はおまんも同じ時代の英霊か。」

 

「あぁ。同じ時代、幕末の動乱を駆け抜けたさ。ただあんたとは違って、天寿を全うした。その上で英霊になった。」

 

「ふん、それが何じゃ。わしからしたらどうでもええことやのう。」

 

「そうかい。それじゃあ…くたばってくれ。」

 

 

2対1の戦いが始まる。

瞬時に沖田ちゃんが背後に回り一突き。

それと同時に正面から突きを入れるが避けられる。

 

 

「…やってくれたのうおまんら。楽に死ねると思うなよ、のう?」

 

「そのセリフ、そっくりそのまま返しますよ。アサシン。」

 

「にしても何の気もみせんと後ろにまうとは…アサシンも真っ青ぜよ。」

 

「…あなたこそ。無間で私の剣をかわすとは、流石人斬り以蔵と呼ばれただけありますね。」

 

 

あぁ全くだ。

沖田ちゃんの剣をかわす事は容易く無い。

僕も沖田ちゃんとは試衛館からの長い付き合いだし、何回も稽古で打ち合いをしたから分かる。

 

 

「奏丈、私と斎藤さんであのアサシンを仕留めます。彼女の保護をお願いします。大切な人…ですよね?」

 

「…ありがとう。」

 

「やめいやめい胸糞悪い。分かっちょるのかこの位置ならおまんらが斬りかかる前にマスターの頸を刎ね飛ばせるぞ。」

 

「試してみますか?」

 




原作ではアサシンの真名が分かってないですけど敢えて真名出しました。(批判覚悟です。)


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