INFINITE・VRAINS (鉄壁拡散)
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ハノイの騎士編
Playmakerの登場


一夏「これは...予想以上に...きつい。」

 

この少年は織斑一夏。ネットワークシステムが発達した都市Den City(デンシティ )出身の世界で初めてISを起動させた男性操縦者で決闘者デュエリストでもある。大企業『SOLテクノロジー社』が高度なネットワーク技術で作り上げたVR空間 『LINK VRAINS(リンク ヴレインズ )』にログインすることでPlaymakerになる。何故か『LINK VRAINS』にログインすると今と性格が変わる。(因みにその時の性格は原作の遊戯王VRAINSの藤木遊作と同じ)

 

真耶「織斑君! 織斑一夏君!」

 

一夏「はっ、はい!」

 

大声で叫ぶと全員から注目を浴びた。

 

真耶「あっ、あの今自己紹介で「あ」から始まって今「お」の織斑君の番ですよ。」

 

一夏「す、すいません。」

 

一夏は緊張が高まっていて気付いていなかった。

 

一夏「ええっと...織斑一夏です。一応決闘者デュエリストです。趣味は家事、そしてデュエルです。よろしくお願いします。」

 

すると後ろから殺気を感じすぐに回避して真剣白刃取りで受け止めた。受け止めたのは出席簿だった。

 

???「緊張し過ぎだ。」

 

一夏「あっ、千冬姉じゃなくて織斑先生。」

 

この女性は一夏の実の姉でこのIS学園の教師をしている織斑千冬である。

 

千冬「少しは解れたか?」

 

一夏「ああ。」

 

すると教室に黄色い歓声が響いた。

 

全員「きゃあああああああああ!」

 

生徒1「千冬様よ!」

 

生徒2「憧れて入学しました!」

 

千冬「全く、毎年毎年煩い。」

 

一夏「大変そう。」

 

千冬「心配するな、慣れている。早く席に座れ。」

 

そう言われて一夏は着席する。

 

 

休み時間

 

???「ちょっといいか?」

 

一夏が机に座って考え事をしていると黒髪のポニーテールの少女が声を掛けてきた。一夏が視線を向ける。

 

一夏「もしかして箒か?」

 

箒「ああ、久しぶりだな。」

 

それは一夏の幼馴染の篠ノ之箒だった。

 

箒「屋上で話をしないか?」

 

一夏「そうだな、折角会えたし。」

 

そうして2人は屋上に来た。

 

一夏「こうして会うのは久しぶりだな。」

 

箒「ああ。」

 

一夏「あっ、箒剣道大会優勝おめでとう。」

 

箒「知っていたのか?」

 

一夏「新聞を見たからな。見つけた時は驚いたよ。」

 

箒「そ、そうか。」

 

一夏「あれ? 俺変なこと言った?」

 

箒「いや、寧ろ嬉しい方だ。」

 

一夏「そっか。それに比べて俺はデュエルしか取り柄がないし。」

 

箒「そんなことはないと思うが、お前少し変わったか?」

 

一夏「そうか?」

 

箒「ああ、たくましくなったというかなんというか。」

 

一夏「まあ、俺にもいろいろあったからな。(あの事件は言えないけど。)」

 

一夏は10年前自分に起きた事件を思い出す。

 

一夏「箒、ちょっと1人になりたいけどいいか?」

 

箒「なら先に戻っているぞ。」

 

そう言って箒は戻っていった。

 

一夏「さて、2人共もう出てきていいぞ。」

 

すると上から2つの影が降りてきた。一夏が小さい頃からの付き合いである劉備ガンダムと呂布トールギスである。

(この世界ではSDガンダム三国伝のキャラが普通にいる。)

 

劉備「入学おめでとう、一夏。」

 

一夏「ありがとう。」

 

呂布「全く、藍越学園とIS学園を間違えるバカがどこにいる。」

 

一夏「はい、すみません(汗」

 

そう、一夏は本来藍越学園に入学する予定だったのだが間違えてIS学園の試験会場でISを起動させてしまったのだ。

 

???「ふふふ、だっせーな一夏(笑)」

 

すると劉備が持っている一夏のデュエルディスクから声がした。

 

一夏「Ai、お前にだけは言われたくない。」

 

彼の名はAi(アイ)、とある理由で協力することになったデュエルディスクのAI。名前の由来はAIなのでAiという適当な名前を一夏がつけた。当の本人は気に入っているようだ。

 

劉備「まあ、おかげで暫く奴らの目を欺くことができるようになったし、結果オーライかな。」

 

一夏「あれから奴らの動きは?」

 

呂布「今のところ全くない。おとなしくしているようだ。」

 

劉備「嵐の前の静けさってところかな。」

 

Ai「逆に不気味だな。」

 

一夏「まあ、焦ってもしょうがないか。」

 

呂布「だが本当に良かったのか? 俺達が巻き込んだ様なものだが。」

 

一夏「俺は自分の意志で決めたことだ。2人が気にすることはない。」

 

劉備「一夏。」

 

一夏「俺は必ず、俺達の時間を奪った奴らに復讐する。」

 

劉備と呂布は少し不安な顔をした。そしてその話を戻った筈の箒が偶然聞いていた。

 

箒(復讐?)

 

 

 

 

二時間目終了後

 

二時間目の副担任の山田真耶の授業に対して一夏が山田先生に質問された時、

 

真耶「織斑君、分からない所はありませんか。」

 

一夏「大丈夫です。事前に、参考書を読んでましたから。」

 

と答えて山田先生を安心させて問題なく終わった。

 

授業で教わった内容を復習していると別の生徒が一夏に声を掛けてきた。

 

⁇?「ちょっとよろしくて?」

 

教科書から声がした方へ視線を向けると今度は長い縦ロールの金髪が特徴の少女が自分を見ていた。

 

一夏「・・・・・・何か用か?セシリア・オルコット。」

 

セシリア「まあ!なんですの!?そのお返事に呼び捨てとは!私に話しかけられるだけでも光栄なのですから、相応の態度というのがあるんではなくて?」

 

一夏「どう反応するかは俺の勝手だ。それに俺は忙しい。」

 

セシリア「な、なんですって⁉︎」

 

一夏の態度にセシリアは思わず激情しそうになったがすぐに咳払いして冷静を装う。

 

セシリア「ま、まあいいですわ。私とてそんなに器が小さいわけではありませんから大目に見て差し上げますわ。話は戻しますが男のあなたはISについてわからないこともあるでしょうから、どうしてもと言うのであれば、教えて差し上げてもよくってよ?あなたのような出来のよろしくない方に施しをするのも、エリートの務めというものですから。」

 

一夏「・・・・・・・分からないところか。見つかれば宛にさせてもらう。」

 

セシリア「そ・・・・そうですの。」

 

微妙な返事であったためセシリアも何故か言い返しづらかった。

 

そして次の授業

 

千冬「この時間では、実践で使用する各種装備の特性について説明をする。だがその前に再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めたいと思う。」

 

千冬は教卓の上に左手を置きながら生徒達を見て言う。

 

千冬「クラス代表とは言葉通りクラスの代表で決まったら1年間変わらないので注意しろ。特にやってもらうことは一週間後にあるクラス対抗戦に出てもらうことや集会などに参加したりするものだ。要は学級委員のような感じだ。自薦他薦は問わない。誰かいないか?」

 

すると、

 

生徒1「ハイ! 織斑君を推薦しまーす!」

 

生徒2「私も同じく!」

 

珍しいからか周りから次々と一夏の推薦の声が上がる。当の一夏は考え事をしながら聞いていた様子で千冬も少し心配だった。

 

千冬「今の時点で候補者は織斑だけか・・・・誰か他にいないのか? 候補者自体が辞退するなら方法を考え直すが・・・」

 

とその時、

 

セシリア「待ってください! 納得がいきませんわ!」

 

セシリアが声を上げた。

 

セシリア「そのような選出認められませんわ! 男がクラス代表だなんて屈辱を、このセシリア・オルコットに1年間味わえというのですか!?」

 

さっきの一夏の返事が気に入らなかったのかセシリアの言葉がさらにヒートアップする。

 

セシリア「実力からすればこの私がなるのが必然!それを物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります! 私はこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ! 大体! 文化として後進的な国で暮らさなければいけないこと自体、私にとっては耐え難い苦痛で・・・・・」

 

千冬「・・・・・オルコット・・・・」

 

セシリア「ですから・・・・」

 

千冬「オルコット。」

 

セシリア「!?」

 

一瞬凄まじい殺気を感じてセシリアは口を止める。教卓の方を見ると笑ってはいるが大切な弟の一夏を猿呼ばわりして沸点が切れかかっている千冬の姿があった。周りも静かになり、真耶もオロオロしていた。

 

セシリア「・・・は、はい。」

 

千冬「・・・・・・今までの発言から見てつまり自分の方がクラス代表に相応しいと言いたいんだな?」

 

セシリア「・・・・」

 

千冬「織斑、お前も候補者として推薦されているがどう思っている?」

 

一夏「俺は辞退してオルコットを推薦する。」

 

千冬「その理由は?」

 

一夏「俺がオルコットを推薦する理由は3つある。」

 

セシリア「3つ?」

 

箒(何だ3つって?)

 

一夏「1つ、消極的な俺には合わない。2つ、オルコットは積極的だから代表にうってつけだと思う。そして3つ、俺には他にやるべきことがある。」

 

やるべきこととは10年前自分に起きた事件の真実を知ることである。

 

セシリア「だ、だったら決闘しませんか?」

 

一夏「デュエルモンスターズでのほうか?」

 

セシリア「ち、違います! ISでの決闘ですわ!」

 

そう言いながら一週間後に代表決定戦を行うことが決まった。その時一夏の専用機が政府から支給されることも伝えられた。

 

放課後

 

劉備と呂布は千冬とIS学園の秘密の部屋で話をしていた。

 

劉備「千冬、一夏を無理に学園入学させなくても良かったんじゃないか? まだ10年前の事件の後遺症も残っているし。」

 

呂布「確かに。」

 

千冬「私とてそう思っている。だがあいつは事件の真実を知るまで止まりはしない。それは私達が一番よく知っているだろ?」

 

呂布「そうだな。今のあいつは表には出さないが憎しみに憑りつかれている。なんとしてもその呪縛から俺達が解放させてやらねばな。」

 

劉備「彼は俺と呂布の大事な弟分でもあるからな。」

 

 

その頃一夏は。

 

箒「なあ、一夏。」

 

一夏「何だ?」

 

廊下で箒に声を掛けられていた。

 

箒「昼間屋上で偶然聞いてしまったのだが復讐って一体何をするのだ? まさか殺したりするのではないよな?」

 

一夏「・・・・俺がやろうとしている復讐はあくまで罪を償わせることだ。心配するな。」

 

箒「・・・そうか。(一夏、お前に何があったんだ?)」

 

一夏「あ、それとアイツらのことは他言無用で頼む。」

 

箒「あ、ああ。分かった。」

 

先程の秘密の部屋で千冬は箒の姉で親友の篠ノ之束と通信越しで話をしていた。

 

千冬「すまないな束。」

 

束『良いんだよちーちゃん、いっくんは私にとっても弟みたいな存在だから協力するのは当然だよ。』

 

千冬「あれから分かったことは?」

 

束『今のところ収穫0。新しい情報なし。』

 

千冬「早く一夏に平穏な時間を過ごさせてやりたいよ。」

 

束『私も全力を尽くすよ。許せないのは同じだからね。絶対いっくんの本当の笑顔を取り戻すんだから!』

 

千冬「頼む・・・両親に捨てられて唯一の肉親の弟だからな。ところでマドカは?」

 

束『近いうちにそっちに向かうよ。いっくんのことが心配だから。』

 

千冬「そうか、アイツも心の支えが必要だからな。」

 

翔一『弟を持つというのは大変だな。』

 

この男は草薙翔一、Den CityのCafé Nagiというホットドッグ屋を経営していて、裏でPlaymakerや千冬、束のサポートをしているハッカーである。

 

一夏「お待たせ。」

 

丁度一夏がやって来た。

 

翔一『やあ一夏。』

 

一夏「草薙さん、束さんも。」

 

呂布「今日は休んだ方がいいのではないのか?」

 

一夏「いや、できるだけ情報を手に入れたい。俺や草薙さんの弟の為にも。」

 

劉備「・・・分かった。デュエルディスクを持ってそこの個室に入ってくれ。」

 

一夏「ああ。」

 

一夏はデュエルディスクを受け取り個室に入った。

 

Ai「それじゃ、行きますか‼︎」

 

一夏「デッキ、セット! INTO THE VRAINS‼︎」

 

一夏はログインしてPlaymakerになった。

 

Playmaker「よし! 行くぞ!」

 

To Be continued.....

 

 



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決闘

PlaymakerはLINK VRAINSである組織を追っていた。その組織の名は。

 

Playmaker「見つけたぞハノイの騎士!」

 

LINK VRAINSに現れる謎のハッカー集団ハノイの騎士である。Playmakerはハノイの騎士と何らかの因縁があるらしい。

 

ハノイの騎士1「現れたなPlaymaker!」

 

ハノイの騎士2「今日こそそのイグニスを頂くぞ!」

 

イグニスとはAiのことである。

 

Playmaker「やれるものならやってみろ。」

 

Ai「ずっと俺人質なのか?」

 

Playmaker「そうなるな。」

 

Ai「そんな~。」

 

そんなやり取りをした後Playmakerは次々とハノイの騎士を倒したが、必要な情報は得られなかった。

 

Ai「収穫なしか。」

 

Playmaker「ああ。ログアウトするぞ。」

 

???「待ちなさい。」

 

Playmakerがログアウトしようとしたら青い髪のツインテールをした天使をモチーフにしたアイドルの姿をした人物が現れた。

 

Playmaker「ブルーエンジェルか。」

 

その人物はLINK VRAINSのカリスマデュエリストの1人・ブルーエンジェルだった。

 

Playmaker「一体何の用だ?」

 

ブルーエンジェル「Playmaker、私と決闘デュエルしなさい!」

 

Ai「だってよ。どうする、Playmaker様よ?」

 

Playmaker「興味ない。する必要もない。」

 

ブルーエンジェル「あ、待ちなさい! 逃げる気⁉︎」

 

Playmakr「俺が戦うべき相手はハノイの騎士だけだ。」

 

Playmakrはブルーエンジェルを無視してそのままログアウトした。

 

一夏「ただいま。」

 

劉備「お帰り。」

 

千冬「お疲れ様。」

 

翔一『今日もブルーエンジェルに絡まれたようだな。』

 

一夏「あいつは何で俺に拘るんだ?」

 

呂布「そのことなのだが。」

 

束『束さんと草薙さんとりょっくんが調べたんだけどね。』

 

呂布「こいつがブルーエンジェルの正体だ。」

 

画面から1人の少女の画像が映し出された。

 

呂布「財前葵。Den Cityに住む少女でSOLテクノロジーのセキュリティ部長・財前晃の妹だ。」

 

一夏「何でそんな奴が?」

 

束『財前晃とは義兄弟らしいよ。』

 

呂布「義理の兄である財前晃に認めてもらうためにお前を倒そうと考えているようだ。」

 

劉備「そんな理由で?」

 

Ai「相手してやればよかったんじゃないのか一夏?」

 

一夏「行った筈だ。俺が戦うべき相手はハノイの騎士だけだと。」

 

Ai「はいそうですか。」

 

劉備「一夏、今日はもう休んだ方がいい。ディスクは預かっとくよ。」

 

一夏「すまない。」

 

一夏はデュエルディスクを預けて寮に帰って行った。

 

千冬「しかし、晃も大変そうだな。妹の為に働いているとはいえ。」

 

呂布「財前と知り合いなのか?」

 

千冬「私の電脳トレジャーハンター時代の同期だ。」

 

翔一『千冬は電脳トレジャーハンターだったのか。』

 

千冬「もう昔の話だ。では私も仕事に戻る。」

 

千冬も部屋を出て教師としての仕事に戻った。

 

一夏「すっかりおそくなっちゃったな。」

 

そう言いながら一夏は自分の部屋に到着した。

 

一夏「同部屋の人にもちゃんと謝って挨拶しないとな。」

 

そう言って部屋に入ると目の前にいたのは、

 

???「お帰りなさい。ご飯にします? お風呂にします? それともワ・タ・シ?」

 

裸エプロンを着けた、外側にはねた青い髪の毛の女子だった。

 

???「久しぶりね、一夏君♪」

 

そう言って少女は一夏に抱き付く。

 

一夏「刀奈さん?」

 

刀奈「ピンポーン!」

 

一夏「刀奈さん何やってるんですか?」

 

刀奈「もう、ノリが悪いんだから。」

 

彼女の名前は更識刀奈。

一夏とは同じ事件を追う協力者である。

 

一夏「でもお久しぶりです。簪は?」

 

刀奈「勿論元気よ。私達を救ってくれた一夏君への恩返しのために頑張ってるんだから!」

 

一夏「なんかすいません、俺達の問題なのに。」

 

楯無「いいのよ。貴方の過去を知ってしまったから。ああ、それと一応皆の前じゃ楯無って呼んでね。」

 

一夏「分かりました。」

 

楯無は漸く一夏から離れる。

 

一夏「ところで、どっちのベッドを使っています?」

 

楯無「窓側よ。そう言えばイギリスの代表候補生に喧嘩売られたんですって?」

 

一夏「どんな形の戦いであっても俺は勝つための戦いしかしませんよ。」

 

楯無「そう。でも何か手伝える事があったら言ってね。お姉さんも協力するからね♪」

 

一夏「ありがとうございます。」

 

楯無「そろそろ寝ましょうか?」

 

一夏「はい、お休みなさい。」

 

楯無「おやすみなさい、一夏君♪」

 

一夏達はそのまま眠りについた。

 

 

翌日

 

一夏「ん~、何だこの違和感は?」

 

一夏は目を覚ますと違和感を感じていた。

 

一夏「な!?」

 

楯無「すー、すー……」

 

楯無が一夏の布団に入り込んで一夏に抱き着いていた。

 

楯無「んん~…おはよう一夏君♪」

 

一夏「おはようございます。というか何やってんですか!? 疑われますよ!」

 

楯無「良いじゃない、減るもんじゃないし♪」

 

起きた2人は制服に着替えた。

 

一夏「楯無さん。」

 

楯無「ん?」

 

一夏「どうして俺に協力してくれるのですか?」

 

楯無「何かほっとけなかったのよね。あんな酷い拷問じみたデュエルをさせて。」

 

一夏「楯無さん。」

 

楯無「だから最後まで協力するわ。」

 

一夏「ありがとうございます。」

 

2人は食堂に向かった。

 

楯無と一旦別れた一夏は食堂で箒と出会い朝食を食べていた。一夏はご飯と鮭の切り身と味噌汁の和食定食セットだ。何故か箒も同じメニューだ。

 

箒「一夏。クラス代表決定戦大丈夫なのか。」

 

一夏「今日知り合いの人が俺の専用機を持って来てくれるし、教えてくれる人もいるから何とかなるだろう。」

 

箒「そうか。」

 

一夏「それと箒、頼みがあるんだけど。」

 

箒「え!?///」

 

一夏「剣道の手合わせ時々でいいからお願いしたい。」

 

箒「わ、分かった。///」

 

箒は指をモジモジしながら答えた。その後一夏と箒は食器を返却して教室に戻り午前の授業を受けた。

 

そして時間が過ぎて放課後、一夏と千冬、山田先生と楯無、そして箒がアリーナ近くの格納庫に集合していた。何故箒までいるかと言うと千冬に頼んで見学させてもらっているから。今日集まったのは政府から支給される一夏の専用機が来るからだ。

 

千冬「そろそろ来るな。」

 

そして格納庫のハッチが開きトラックが入ってくる。そしてコンテナが開いて一機のISがあり、1人の女性がトラックから降りてきた。

 

スコール「久しぶりね。千冬、一夏君。」

 

一夏「スコールさん。」

 

千冬「元気そうだな。」

 

箒「スコールって、モンド・グロッソで千冬さんと戦ったスコール・ミューゼル!?」

 

スコール「ええ。今は現役を引退して亡国機業(ファントム・タスク)に所属しているわ。」

 

真耶「亡国機業と言えば、国連が創設したISテロ、それと過激派の女性権利団体の監視、殲滅を目的とした組織でしたっけ?」

 

楯無「ええ。国連の今の議長が女尊男卑の風潮が嫌いだからそれを無くすために創設した組織です。」

 

箒「確か姉さんも。」

 

スコール「貴方は束の妹ね。そうよ、彼女も所属しているわ。」

 

千冬「それより早く一夏のフォーマットとフィッティングを始めるぞ。時間が惜しいからな。」

 

スコール「分かったわ。これが束が開発した一夏君のIS、白式よ。」

 

一夏「これが。」

 

そうして一夏は白式に搭乗した。その間に千冬はスコールとひそひそと話をしていた。

 

千冬「あれから何か分かったことは?」

 

スコール「それが全く。ハノイの騎士も次に何をしてくるか分からないし。」

 

千冬「そうか。一夏のためにも早く10年前の事件の真実を突き止めなければ。」

 

スコール「私達も全力を尽くすわ。」

 

千冬「感謝する。」

 

そうこうしているうちに一夏のフォーマットとフィッティングが終了した。

 

楯無「違和感ない?」

 

一夏「大丈夫です。楯無さん、これからの訓練よろしくお願いします。」

 

楯無「任せなさい♪」

 

その後一夏は剣道場で道着を着て箒と稽古をしていた。

 

箒「昔と変わっていないな。」

 

一夏「まあな。これでも鍛えている方だ。」

 

箒「一夏、余り深くは聞かないがお前に何があったんだ?」

 

一夏「今は言えない。でもいずれは話す。」

 

箒「そうか。」

 

箒はそれ以上聞かなかった。

 

 

 

あれから一夏は楯無からISの戦闘技術等を学び、箒と時々稽古をしながら腕を磨いていた。楯無は生徒会長でもあるため、余り訓練には参加できなかったが放課後等の空いた時間を使い、教えられたことを白式で実戦し磨きながら白式のある機能を見つけた。それはまた後ほど。途中でハノイの騎士が現れることもあり劉備と呂布が知らせてAiと一緒に倒していた。

 

そしてあっという間にクラス代表決定戦当日となり一夏は第三アリーナのピットで控えていた。

 

一夏「さてと、行くか。」

 

一方、劉備と呂布は千冬と一緒にアリーナの管制室で試合を見ていた。

 

劉備「いよいよだな。」

 

呂布「ああ。あの女は織斑に対して何分持つか。織斑も勝てるかどうか。」

 

千冬「心配はいらん。あいつは私の弟でお前達の弟分だ。見守るとしよう。」

 

戻ってアリーナのピットでは。

 

真耶「織斑君、準備はよろしいですか?」

 

一夏「はい。来い、白式!」

 

一夏がそう叫ぶと白式が展開された。

 

一夏「織斑一夏、白式…出動!」

 

白き姿は蒼き空へと飛び立つ。

 

一夏の目の前には専用機ブルー・ティアーズを纏ったセシリアが待っていた。

 

セシリア「漸く来ましたか。」

 

一夏「・・・。」

 

セシリア「だんまりですか。」

 

一夏「別に俺はお前に興味がない。」

 

セシリア「なっ!? 」

 

真耶「お、織斑君?」

 

箒「何だ、一夏のあの変わりようは?」

 

ピットにいる山田先生と観客席の箒も一夏の変貌に引いた。

 

劉備「あれって。」

 

呂布「Playmakerになった時の性格だな。」

 

千冬「まさかISを纏ってもあれが出るとはな。」

 

管制室にいた3人も苦笑いしていた。

 

一夏「Ai、準備はいいか?」

 

Ai「いつでもいいぜ。」

 

一夏が白式に入っているAiに確認すると試合開始のブザーが鳴った。

 

セシリア「まあ、今からチャンスを与えますわ。この勝負の結果は私が勝つことは明白の理。ここで泣いて土下座をすれば許さないこともーーーぐぅ!」

 

一夏「試合が始まっているのに無駄口を叩いている暇があるのか?」

 

一夏は白式に装備されていた雪片でセシリアを斬りつける。

 

セシリア「あ、貴方ねぇ! 人が喋っている時に攻撃するなんて……!」

 

一夏「知るか。」

 

すると一夏は杖のような武器を構えた。

 

劉備「サイバース・ウィザードの杖か。」

 

呂布「どんな効果があるんだ?」

 

そう、ある機能とはデュエルモンスターズの力をISで使うことができる機能である。

 

セシリア「だったら踊りなさい! 私とブルー・ティアーズが奏でるワルツで!」

 

一夏の周りに6機のティアーズが囲んだ。

 

セシリア「喰らいなさい!」

 

ティアーズの攻撃を一夏は直撃した。

 

箒「一夏!?」

 

箒も思わず叫んだ。

 

セシリア「あっけないですわね。」

 

一夏「…それはどうかな?」

 

セシリア「え!?」

 

煙が晴れるとそこには無傷の一夏がいた。

 

箒「一夏!」

 

箒は無事でいる一夏に安堵した。

 

セシリア「な、何故無傷ですの!?」

 

一夏「周りを見てみろ。」

 

セシリア「周り?…っ!?」

 

そこには破壊されたティアーズが散らばっていた。

 

セシリア「ど、どうして!?」

 

一夏「攻撃を受ける直前…。俺は効果を発動していた。」

 

回想

 

一夏「サイバースアルゴリズム!」

 

サイバースアルゴリズムを発動するとティアーズの動きが止まった。

 

一夏「イリュージョンスパイク!」

 

ズガガガガーーン!

 

回想終了

 

一夏「そして攻撃を受けたと思わせてティアーズを破壊したのさ。」

 

セシリア「そ、そんな。(これが織斑先生の弟の実力。)」

 

セシリアは一夏の強さに戦慄した。

 

一夏「これで止めだ!」

 

すると一夏はサイバース・ウィザードの杖と入れ替えて巨大な剣を装備した。

 

劉備「あれは!?」

 

呂布「デコード・トーカーの大剣!」

 

そう、それはPlaymakerのエースモンスターの一体・デコード・トーカーの武器だった。

 

Ai「決めろ一夏!」

 

一夏「デコード・エンド!」

 

バシュン!

 

セシリア「キャァァァァ!!!」

 

セシリアは何も出来ずにデコード・エンドを受け、アリーナの壁に叩きつけられる。

 

そして試合終了のブザーが鳴り響く。

 

『ブルー・ティアーズ、シールドエネルギーエンプティ! 勝者、織斑一夏! 』

 

一夏がセシリアの方を向くとこう言い放った。

 

一夏「お前に、IS操縦者を名乗る資格はない!」

 

To Be continued.....

 



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転入生 織斑マドカと凰鈴音

一年一組

 

クラス代表決定戦から2日後、現在一夏は。

 

一夏「はぁーー。」ズーーン

 

落ち込んでいた。

 

生徒1「のほほんさん、織斑君どうしたの?」

 

生徒の1人が一夏のクラスメイトの1人であるのほほんこと布仏本音に尋ねた。

 

本音「それがね、前のクラス代表決定戦にね。おりむーがセッシーに言ったでしょ。」

 

一夏『お前に、IS操縦者を名乗る資格はない!』

 

生徒2「確かに言ってた。」

 

本音「自分でも後であのことを言い過ぎたから後悔してるんだって。」

 

それを聞いた生徒達は「ああ~。」と納得した。

 

箒「一夏。」

 

そこへ箒がやってきた。

 

一夏「あ、箒。」

 

箒「確かにお前はオルコットに言い過ぎたかもしれん。だが少しはあいつにとって良い薬になったと思うぞ。」

 

一夏「そうかな?」

 

箒「そうだ、千冬さんもそう言っていたぞ。だから元気出せ。」

 

生徒1「そうだよ織斑君。」

 

生徒2「織斑君は悪くない。」

 

一夏「皆、ありがとう。」

 

箒やクラスメイト達に励まされて漸く一夏は元気になった。

 

その後SHRが始まり真耶から、

 

真耶「一年一組の代表はオルコットさんに決まりました。」

 

と告げた。セシリアも自分の未熟さを知り、一夏や千冬を含むクラス全員に初日の問題発言を謝罪し、生徒達全員も納得した。因みに一夏は試合の後ハノイの騎士と戦いながら生徒会で仕事をしている。

 

一夏のクラスは今朝のSHRを終えた後、グラウンドに集合して実技授業を行った。放課後にセシリアの就任パーティーが行われて一日が終了した。

 

 

翌日

 

箒が教室に向かっている途中、廊下で何か賑やかだった。そこにはセシリアもいた。

 

箒「何の騒ぎだ?」

 

セシリア「あ、箒さん。実は…。」

 

???「私が無駄に注目を浴びているんだ。」

 

すると人混みの中から千冬に似た少女が出てきた。

 

箒「マドカ!」

 

マドカ「久しぶり箒さん。それにしても何で私はこんなに注目を集めるんだろう?」

 

箒「それはお前が千冬さんに似てるからだろう。」

 

マドカ「やっぱり。」

 

箒「それより早く教室に向かった方がいいぞ。」

 

マドカ「確かに姉さんにまた鉄拳を喰らう前に。あ、私は3組のクラスだから。」

 

箒「一夏にも知らせておく。」

 

マドカ「よろしく。早く会いたいな。」

 

マドカは自分の教室に向かった。そこで置いてけぼりだったセシリアが口を開いた。

 

セシリア「あの箒さん。今の織斑先生に似たお方は?」

 

箒「ああ。織斑マドカ。一夏と千冬さんの妹だ。」

 

全員(箒以外)「えええーーーーーーー!?」

 

一夏「そうか、マドカが。」

 

箒「ああ、久しぶりにお前に会えるって嬉しそうだったぞ。」

 

セシリア「ですが驚きました。一夏さんと織斑先生に妹さんがいらしたなんて。」

 

一夏「まあ、うちにも事情があるからな。」

 

一夏の教室はマドカの話題でいっぱいだった。

 

生徒1「あ、そう言えば聞いた? もう一人の転校生の話。」

 

一夏「もう一人の転校生? こんな時期にか?」

 

セシリア「私も聞いております。二組に中国の代表候補生が転校して来ると。」

 

一夏「中国か。」

 

箒「どうした?」

 

一夏「いや、何でもない。」

 

一夏は中国にいるもう一人の幼馴染を思い出していた。

 

セシリア「ですが私を危ぶんでの転入かしら?」

 

本音「でもセッシーこないだおりむーにやられたよね~。」

 

セシリア「の、布仏さん!」

 

本音の鋭い突っ込みにセシリアは慌てふためく。

 

生徒2「で、でも専用機を持っているのは一組と四組だけだから今度のクラス代表戦は優勝間違いなしだよ!」

 

 

???「残念だけど、その情報古いよ。」

 

一夏「ん!?」

 

扉付近から声が聞こえ、全員が振り向くとツインテールの小柄な女子が立っていた。

 

一夏「鈴。」

 

鈴「久しぶりね一夏。」

 

セシリア「お知り合いですか?」

 

一夏「こいつは凰鈴音。箒と入れ違いで知り合った仲だ。」

 

箒「そうなのか?」

 

鈴「そ、中国に帰るまでコイツの面倒も見てたわ。」

 

箒「何だと!?」

 

一夏「そんな訳あるか。それにしてももう一人の転校生ってお前だったんだな。相変わらず小さいが。」

 

鈴「うっさい! これでも少しは伸びたわよ! でもアンタ、ホント変わったわね。」

 

一夏「かもな。」

 

箒「どういうことだ?」

 

鈴「それは。」

 

一夏「待て。もうSHRだから昼休みに話さないか? マドカも誘って。」

 

鈴「それもそうね。それじゃまた。後一夏、逃げるんじゃないわよ!」

 

一夏「いや、何処に逃げるんだよ。」

 

一夏がそう突っ込みを入れるも鈴は自分の教室に向かった。

 

 

一方、秘密の部屋にいる劉備達は、

 

劉備「何者かにゴーレムが1体盗まれた?」

 

呂布「確かなのか?」

 

束『そうなんだよ!』

 

クロエ『いつの間にか1体が無くなっていたんです。』

 

束とその助手クロエ・クロニクルが通信越しで話をしていた。どうやら束が作った無人機・ゴーレムが何者かに盗まれたらしい。

 

劉備「けど何のために? それにどうやって束の研究所の場所を突き止めたんだ?」

 

呂布「さあな。だが他の奴には何の価値もない筈だ。篠ノ之束の研究所も簡単に見つけられることなどできないが。」

 

Ai「ハノイの仕業か?」

 

曹操『その可能性は高いな。奴らならやりかねない。』

 

孫権『だとしたらクラス代表戦を狙ってくるな。』

 

劉備と呂布の仲間である曹操と孫権はクラス代表戦を襲撃するのではないかと仮説する。

 

翔一『こりゃひと騒動起きそうだな。』

 

劉備「兎に角、一夏には気を付ける様に言っておかないとな。」

 

曹操『何か分かればまた連絡する。』

 

束『束さんを敵に回したこと後悔させるんだから!』

 

通信が終わった。

 

呂布「妙な胸騒ぎがするな。」

 

To Be continued.....

 



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ハノイの襲撃

昼休み

 

午前中の授業を終えた一夏達はマドカと合流して食堂に向かっていた。

 

一夏「それにしても元気そうだな、マドカ。」

 

マドカ「兄さんこそ。」

 

箒「嬉しそうだな、マドカ。」

 

セシリア「兄妹というのはいいですね。」

 

そうこう話していると食堂に着いた。

 

鈴「やっと来たわね。」

 

鈴がお盆にラーメンの器を載せて待っていた。

 

一夏「誰が待てって言った?」

 

鈴「うるさい。それとマドカも久しぶりね。」

 

マドカ「久しぶり鈴ちゃん。麺のびちゃうから先に席を取っといて。」

 

鈴「分かったわ。」

 

そう言われ鈴は席を取りに行き、一夏達も昼食を注文して鈴のいる席に座った。

 

鈴「改めて、アタシは凰鈴音。中国の代表候補生で一夏とマドカとは小4からの付き合いよ。」

 

箒「一夏の幼馴染の1人の篠ノ之箒だ。」

 

セシリア「イギリスの代表候補生のセシリア・オルコットですわ。」

 

マドカ「お前か、兄さんを侮辱した金髪は。」

 

セシリア「ヒィッ!?」

 

一夏「よせマドカ。もう済んだことだし。」

 

箒「ああ、一夏に完膚なきにされたからな。」

 

マドカ「そっか。でも今後兄さんを馬鹿にしたら許さないからな。」

 

セシリア「申し訳ありません。」

 

一夏・箒「はははは( ̄▽ ̄;)」

 

鈴「まあ、御愁傷様。」

 

マドカとセシリアのやり取りを見て苦笑いをして、鈴は合掌した。

 

マドカ「兄さん、ちょっと屋上に。」

 

一夏「ああ。悪いみんな、また後で。」

 

昼食を食べ終わった後、一夏とマドカとは別行動になった。すると法則は鈴に気になることを聞いた。

 

箒「そう言えば、今朝一夏は変わったと言っていたが、どういうことだ?」

 

鈴「・・・・実は一夏がまだ6歳だった頃、半年間行方不明になったことがあるの。」

 

セシリア「一夏さんが行方不明に?」

 

鈴「うん。前はすごく元気のある性格だったんだけど、見つかったその後今のように根は昔のままだけど変な感じに無愛想になったのよ。何があったか知らないけど。」

 

箒「(一夏が言っていた復讐と何か関係があるのか?)」

 

箒は心の中で一夏が言っていた復讐のことを考えていた。

 

一方、屋上では、

 

一夏「マドカ、あれから分かったことは?」

 

マドカ「それが全く。ただ分かったのはAiを手に入れるために色々試行錯誤してるみたい。」

 

一夏「そうか。」

 

マドカ「私も兄さんをあんな目に合わせた奴らが許せない。頑張ろう!」

 

一夏「ああ、絶対に真実を突き止める。」

 

そして一日が終わり、一夏は放課後マドカと秘密の部屋に入って千冬と3人で抱き合い再会を喜んだ。束のゴーレムが何者かに盗まれたことを劉備と呂布から聴かされた時は驚いた。曹操と孫権がハノイの騎士がクラス代表戦を狙って襲撃するのではないかと推測し、一夏達は当日を警戒することにした。

 

 

マドカと鈴が転校してきて数日後、とうとうクラス代表戦の1日目が開催された。その間に一夏は放課後になればPlaymakerとなりハノイの騎士に関する情報を手に入れようとしていたが手がかりがなかった。

 

マドカと鈴は3組と2組のクラスの代表になっていた。一夏は一番前の観客席に座っていた。

 

一夏「セシリアには頑張ってほしいが、マドカや鈴も応援しないとな。」

 

そして一回戦、セシリアと鈴の試合がブザーが鳴ると共に始まった。一進一退の攻防を繰り広げていたが、デュエルで修羅場を潜り抜けてきた一夏は生温く感じてしまった。

 

だが、そんなIS学園に震撼が走った。

 

ズシィィィーーーン!!!

 

 

一夏「!?」

 

突然、ISのアリーナに謎のISが乱入してきた。そのISを一夏は知っていた。

 

一夏「あれは、束さんのゴーレム!?」

 

束の無人機のIS、ゴーレムだった。

 

Ai「おいおい、あれってまさか!?」

 

一夏「ああ、間違いない!」

 

一夏は白式を展開してアリーナの扉を強引に破壊した。

 

 

とあるラボ

 

ここは束が使用しているラボ。

 

曹操『やはり仕掛けてきたか。』

 

孫権『大丈夫かな?』

 

束「大丈夫、いっくんなら。」

 

クロエ「信じましょう。」

 

翔一『そうだな。』

 

 

とある電脳空間

 

リボルバー「Playmaker、そこにいるのは分かっている。早く出てくるのだ。」

 

この男の名はリボルバー。ハノイの騎士のリーダーである。そして今回のゴーレムを送り込んで襲撃した本人でもある。

 

そこへ部下のスペクターが現れた。

 

スペクター「順調のようですね、リボルバー様。」

 

リボルバー「スペクターか。」

 

スペクター「しかし、Playmakerの正体の人物は現れるのでしょうか?」

 

リボルバー「勿論だ。その理由は三つある。一つ、奴は我々ハノイの騎士を憎んでいる。二つ、奴はあのゴーレムが篠ノ之束のだと知っている。何故かは分からないが繋がりがある。三つ、それを奴がほっとく訳がない。」

 

スペクター「お手並み拝見ですね。」

 

 

管制室

 

千冬「やはり来たか。」

 

真耶「織斑先生! システムがハッキングされてこちらの指示を受けません!」

 

千冬「直ぐにクラック作業に入れ!」

 

 

アリーナ

 

その頃アリーナではセシリアと鈴がゴーレムに追い込まれていた。既にボロボロの状態だった。

 

セシリア「このままだと!?」

 

鈴「まずいわね。」

 

そんな2人にゴーレムは容赦なく拳で叩き付けようとするが、

 

一夏「サイバースアルゴリズム!」

 

一夏が2人をサイバース・ウィザードの杖で動きを止めた。

 

一夏「2人共無事か!」

 

鈴「一夏!」

 

セシリア「はい、何とか!」

 

一夏「俺がコイツを抑えている間に早く避難しろ! その怪我だったら逃げ遅れた生徒達の避難誘導ができるはずだ!」

 

鈴「けど、アンタ1人で大丈夫なの!?」

 

マドカ「1人じゃないよ。」

 

そこにマドカが自身の専用機を纏って現れた。

 

鈴「マドカ!?」

 

セシリア「それは、サイレント・ゼフィルス!?」

 

一夏「千冬姉から許可が下りたんだな。」

 

マドカ「うん。」

 

一夏「だからここは任せろ!」

 

セシリア「…分かりましたわ。ですがお気をつけてください!」

 

鈴「無茶すんじゃないわよ!」

 

そう言ってアリーナを後にするセシリアと鈴を見送った。それを確認してゴーレムを解放した。

 

Ai「カッコイイね一夏。」

 

一夏「黙れ。」

 

マドカ「兄さん、これって・・・。」

 

一夏「ああ。劉備達が此間言っていた、束さんの盗まれたゴーレムだな。」

 

Ai「微かだがハノイの匂いがする。」

 

一夏「やはり奴らか。」

 

Ai「けど何でお前がわざわざ出る必要があるんだ? 他の奴がやってもいいのに。」

 

一夏「俺が出る理由は三つある。一つ、ハノイとの戦いは俺の役目だ。二つ、束さんのゴーレムをこれ以上利用させない。三つ、俺はこのゴーレムからハノイの手掛かりを手に入れる!」

 

マドカ「そうだね。私達の失われた時間を取り戻す為にも!」

 

 

管制室

 

千冬「頼んだぞ、一夏、マドカ。」

 

箒「千冬さん。」

 

千冬「篠ノ之、飛び出したくなる気持ちは分かる。だがここは耐えろ。心配なのは私も同じだ。」

 

箒「はい。」

 

 

アリーナ

 

一夏「てりゃぁ!」

 

一夏は雪片で斬りつけようとするが避けられてしまう。

 

マドカ「逃がさない!」

 

マドカがスターブレイカーを撃って動きを封じる。

 

マドカ「私のデッキの力も見せてやろう!」

 

そう言ってマドカは永続魔法『ブレイズ・キャノン』を装備してゴーレムに撃つ。それによりゴーレムは吹っ飛ばされる。

 

マドカ「今だよ、兄さん!」

 

Ai「一夏、止めだ!」

 

一夏「ああ!」

 

一夏はデコード・トーカーの大剣を装備した。

 

一夏「止めだ! デコード・エンドォォォォォォ!」

 

バシュン!

 

ドコーーン!

 

止めの一撃を受けゴーレムは破壊された。

 

 

とある電脳空間

 

スペクター「やられてしまいましたね。」

 

リボルバー「だが、これではっきりした。Playmakerの正体は織斑一夏だ。」

 

スペクター「まさか世界で初めてISを動かした男性操縦者がPlaymakerだったとは。」

 

リボルバー「直ぐに次の手を打つぞ。」

 

スペクター「ハッ!」

 

 

IS学園屋上

 

一夏「今回のゴーレム襲撃は・・・」

 

劉備「間違いなくハノイの仕業だ。」

 

呂布「遂に動き出したな。」

 

楯無「今織斑先生達がゴーレムの残骸を調べているわ。」

 

劉備「後は結果待ちか。」

 

呂布「次はどんな手を使ってくるのやら。」

 

Ai「益々激しくなるな。」

 

一夏「奴らどんな手段で来ようと迎え撃つまでだ。」

 

To Be continued.....



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金と銀の転校生

ハノイの騎士によるゴーレム襲撃があって翌日、当然クラス代表戦は中止となった。

 

一夏は千冬に何か情報があったか聞いたが結果は振り出し。十分なものは得られずいつも通りLINK VRAINSでハノイから情報を集めるしかなかった。

 

そしてそれから数日後

 

真耶「今日は転校生が来てます。しかも2人も!」

 

「「「「「ええええええええええ!!!」」」」」

 

千冬「静かに! では入ってこい。」

 

千冬が鎮めると2人の生徒が入ってきた。

 

シャルル「えっと、シャルル・デュノアです。よろしく。」

 

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。少々世間知らずだが大目に見てもらいたい。」

 

1人はぎこちなく挨拶をして、もう1人は丁寧に挨拶した。だが問題なのはぎこちなく挨拶した生徒だった。

 

「男?」

 

シャルル「はい、僕と同じ境遇の人がいるって聞いてやって来ました。」

 

一瞬の沈黙が流れる。そして、

 

「「「「「「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」」

 

歓声が爆発した。一夏は耳栓をして難を逃れた。

 

「男よ!」

 

「2人目キターーーー!」

 

「我が生涯に、一片の悔い無し!!」

 

一夏「(皆見た目に騙されているな。)」

 

女子達が騒ぐ中一夏はシャルルが女であると確信していた。一方シャルルも一夏を見て考え事をしていた。

 

シャルル「(あれが織斑一夏か。それにしてもお父さん、どうして彼のことがあんなに気になっていたんだろう?)」

 

 

それはシャルルが転校する数日前に遡る。

 

シャルル「失礼します。」

 

シャルルが1人の女性とデュノア社の社長室に入る。

 

アルベール「よく来たな、シャルロット。」

 

この男はシャルルの実父でデュノア社の社長、アルベール・デュノアである。そう、シャルルは偽名で本名はシャルロットである。そしてシャルロットを連れてきた女性はシャルロットの義理の母、ロゼンタ・デュノアだ。

 

ロゼンタ「アナタ、シャルロット連れてきたけどどうしたの?」

 

アルベール「んん、実は男装でIS学園に入学して彼に接触してもらおうと思ってな。」

 

シャルロット「彼って、男性操縦者の織斑一夏のこと?」

 

アルベール「ああ。実は気になることがあってな。」

 

シャルロット「気になること?」

 

アルベール「それは後に話す。正体がばれても私に連絡を入れてくれ。」

 

シャルロット「は、はい。」

 

ロゼンタ「(もしかして。)」

 

シャルロット「そう言えば義母さん。」

 

ロゼンタ「な、何かしら?」

 

シャルロット「僕は貴女からしたら愛人の子なのにどうして優しくしてくれるの?」

 

ロゼンタ「ああそれはね、貴女の実の母親は私の親友だったの。だから乱暴にはできないのよ。」

 

シャルロット「ありがとう。」

 

こうしてシャルロットは男装してIS学園に入学することになった。

 

 

そして現在

 

真耶「では席について下さい。」

 

シャルル・ラウラ「「はい。」」

 

ラウラが自分の席に向かう途中一夏の前で止まる。

 

一夏「久しぶりだなラウラ。」

 

ラウラ「元気そうだな。」

 

箒「知り合いか?」

 

一夏「ちふ・・織斑先生とドイツに行った時の友達だ。」

 

ラウラ「そういうことだ。」

 

千冬「お前達、再会を喜ぶのは休み時間しろ。」

 

ラウラ「はい。」

 

一夏「すみません。」

 

千冬に言われラウラは席についた。

 

 

秘密の部屋

 

劉備「あれが一夏の友達のラウラ・ボーデヴィッヒか。」

 

呂布「ああ。ドイツの代表候補生だ。」

 

秘密の部屋では劉備と呂布がハノイの騎士に関する情報を集めながら一夏の様子を見ていた。明らかに犯罪だが。

 

劉備「ところで、Aiの記憶に出てきたリボルバーって奴のことで何か分かったか?」

 

呂布「いや、あちらさんも簡単には情報を残さないようだ。」

 

劉備「そうか。それにしてもこのシャルル・デュノアっていう転校生、気になるって言うかなんか引っ掛かるんだよな。」

 

呂布「確かに男性操縦者がもう1人出たというニュースはやっていなかった。」

 

Ai「ハノイの手先か?」

 

曹操『その可能性は低いだろう。名前にデュノアがあるからデュノア社の者で間違いない。』

 

孫権『デュノア社はISシェア上位の会社だからな。』

 

劉備「けど何で一夏に接触しに来たんだ? 倒産の危機なんて聞いてないぞ。」

 

翔一『調べてみよう。』

 

呂布「その方が手っ取り早い。」

 

デュノア社が何を考えて一夏に近づいたのか疑問に思う一同であった。

 

To Be continued.....

 

 



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デュノア社との接触

転校生の紹介も終わり、一夏達は実技訓練のためにグラウンドに出た。その途中で一夏はシャルルと行動しており、女子生徒に追い掛け回された。千冬はそれを察したため追及はせず授業を始めた。

 

この授業で山田先生が元日本代表候補生が判明し、セシリアと鈴がタッグを組んで挑んだ。結果は山田先生の勝利で終わった。

 

その後実際にISに搭乗しての歩行、武装展開を専用機持ちの指導を中心に行われた。一夏とシャルルに集中しようとしたが千冬が一喝して並ばせた。千冬は出自が複雑なラウラが気になったが、そのラウラ自身はうまくクラスに馴染み丁寧に指導しているのを見て安心した。

 

 

屋上

 

昼休みとなり一夏は楯無や箒、マドカなどのいつもの面子にシャルルとラウラを加えて屋上で昼食を摂っていた。そこには楯無の妹である簪もいた。

 

簪「一夏、久しぶり。」

 

一夏「簪も元気そうだな。」

 

セシリア「一夏さんって、4組の簪さんとも知り合いだったんですか?」

 

一夏「更識家とは昔から交流があったんだ。」

 

マドカ「今でも仲良くやってるよ。」

 

一夏「さてそろそろラウラの紹介もしてもいいかな?」

 

ラウラ「構わん。」

 

一夏「改めてこいつはラウラ・ボーデヴィッヒ。2年前のドイツのモンド・グロッソの後に知り合った友達さ。」

 

ラウラ「うむ。ラウラ・ボーデヴィッヒ、ドイツ軍に所属しており、ドイツの代表候補生にも兼任している。そしてデュエル仲間でもある。」

 

鈴「アンタもデュエリストだったの?」

 

ラウラ「そうだ。」

 

箒「一夏の幼馴染の篠ノ之箒だ。」

 

ラウラ「篠ノ之? ということは・・・。」

 

箒「ああ。篠ノ之束の妹だ。」

 

ラウラ「そうか。」

 

セシリア「イギリスの代表候補生、セシリア・オルコットですわ。」

 

鈴「一夏のもう一人の幼馴染で中国の代表候補生の鳳鈴音よ。鈴って呼んでいいわ。」

 

シャルル「フランスの代表候補生、シャルル・デュノアだよ。」

 

楯無「ロシアの代表候補生にしてIS学園の生徒会長、更識楯無。いつでも相談は受けるわ。」

 

簪「その妹で日本の代表候補生、更識簪です。」

 

マドカ「一夏兄さんとここで教師をしている織斑千冬の妹の織斑マドカ。よろしくね。」

 

ラウラ「そうかお前が。しかしよく見ると確かに教官そっくりだな。」

 

マドカ「よく言われる。」

 

箒「今千冬さんのことを教官と呼んだが?」

 

一夏「千冬姉は第二回のモンド・グロッソの後ドイツでIS部隊の教官、つまりラウラの部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』の教官をしていたんだ。」

 

鈴「へえ~。」

 

暫く他愛のない話をして盛り上がっていた。

 


 

放課後のSHRの後、箒はラウラに気になっていたことを聞いた。

 

箒「ラウラ、少しいいか?」

 

ラウラ「なんだ?」

 

箒「すまない。お前に聞きたいことがあって。」

 

ラウラ「聞きたいこと?」

 

箒「ああ。一夏はドイツにいた時どんな感じだった?」

 

ラウラ「そうだな。最初会った時は無愛想だったが、デュエリストとして戦うと計算高い戦術を見せた。あいつのデュエルは何故か心が躍った。」

 

箒「一夏は昔からデュエルに夢中だったが、相変わらずだな。」

 

ラウラ「あ、そういえば。」

 

箒「ん?」

 

ラウラ「教官が言っていたのだが。」

 

千冬『一夏は6歳の時、心に深い傷を負ってしまったのだ。その時のことを必死で忘れようとしたが忘れることができないのだ。』

 

ラウラ「と仰っていた。」

 

箒「それ本当なのか!?」

 

ラウラ「ああ。一夏とデュエルした後気付いたのだが人には言えない何かを抱えている様子だった。」

 

箒(一夏の復讐と何か関係があるのか?)

 

 

箒がラウラと話をしていた頃、一夏達はアリーナで特訓をしていた。

 

一夏「今日はこんな所か。」

 

マドカ「そうだね。」

 

楯無「2人共いい感じね。」

 

簪「うん。前より強くなった。」

 

更識姉妹にも称賛の声が上がった。すると周囲がざわめき始めた。

 

「ねぇ、あれ見て!」

 

「あれって確かドイツの!?」

 

一夏達が騒ぎが起こっている方に目を向けると先程箒と話をしていたラウラが黒いISを纏っていた。

 

一夏「ラウラ。」

 

ラウラ「訓練終わりにすまない。」

 

一夏「大丈夫だ、問題ない。」

 

ラウラ「お前、ISを纏ってもそれが出るのか?」

 

一夏「すまん。直そうと思っていたんだが直らなかった。」

 

ラウラ「そうか。」

 

一夏のぶっきらぼうさにラウラも苦笑いをする。

 

一夏「それでどうしたんだ?」

 

ラウラ「なに、久しぶりにお前と手合わせしてもらおうと思ってな。」

 

一夏「そうか。手加減はしないぞ!」

 

ラウラ「望むところだ!」

 

そう言うと一夏とラウラは模擬戦を始めて時間が押しているにもかかわらずやり続けた。そこに千冬が現れて2人が られたのは言うまでもない。

 


 

一方シャルルことシャルロットが一夏と楯無の寮部屋に忍び込んでいた。

 

シャルロット「ここが彼の部屋か。」

 

シャルロットは部屋に盗聴器を仕掛けようとするが。

 

???「人の部屋で何しているのかしら?」

 

シャルロット「!?」

 

振り向くと楯無が仁王立ちでいた。

 

シャルロット「た、楯無さん!?」

 

一夏「俺もいるぞ。」

 

シャルロット「一夏まで!?」

 

千冬の説教を受けていた一夏もいつの間にかいた。

 

一夏「皆もういいぞ。」

 

一夏がそう言うと目の前にスクリーンが出てきて劉備達が映った。

 

シャルロット「な、何これ!?」

 

翔一『一夏の裏のサポートをしている者達だ。』

 

孫権『それにしても・・・。』

 

劉備『まさか2人目の男性操縦者が男装したデュノア社の娘だったとは。』

 

シャルロット「え!?」

 

曹操『隠しても無駄だ。』

 

呂布『貴様のことは既に調べはついている。』

 

シャルロット「ま、待って! 僕は別に一夏のデータを奪いに来たんじゃないよ!」

 

劉備『どういうことだ?』

 

シャルロット「うちのお父さんがばれてもいいから一夏に接触して連絡してくれって言われたんだ。」

 

呂布『デュノア社長に?』

 

曹操『何故態々男装してまで?』

 

楯無「待って。それについては本人に直接聞いた方がいいんじゃない?」

 

孫権『それもそうか。』

 

シャルロット「じゃあ繋げるよ。」

 

スクリーンにアルベールが映る。

 

アルベール『お初にお目にかかる、織斑一夏君。』

 

一夏「アンタがデュノア社長か?」

 

アルベール『うむ。』

 

一夏「で用件は何なんだ?」

 

アルベール『単刀直入に聞こう。織斑一夏君、君はPlaymakerか?』

 

シャルロット「え!?」

 

一夏「・・・。」

 

楯無「・・・。」

 

劉備・孫権・曹操・呂布・翔一『・・・・。』

 

シャルロットは驚愕し、一夏達は無言になった。

 

一夏「そうだと言ったら?」

 

アルベール『君がハノイの騎士を追う理由は何だ?』

 

一夏「・・・俺はあまり自分のことを他人に話す主義ではない。」

 

アルベール『そうか。だが私も確信を持ったわけではない。雰囲気からしてそう思った。』

 

一夏「分かった。皆。」

 

楯無「いいわよ。」

 

翔一『この際だから言った方がいいだろう。』

 

一夏「ああ。・・・アンタの言う通り、俺がPlaymakerだ。」

 

シャルロット「一夏がPlaymaker!?」

 

一夏「悪いがハノイの騎士を追うのをやめる訳にはいかない。」

 

アルベール『そう答えるか。』

 

曹操『他にどんな用があるのだ?』

 

アルベール『そうだな。私は10年前の事件の真実の一部を知っている。』

 

一夏「なに!?」

 

楯無「え!?」

 

劉備・孫権・曹操・呂布・翔一『!?』

 

シャルロット「10年前の事件?」

 

孫権『それは本当か!?』

 

呂布『我々が追っている事件を知っているというのか!?』

 

アルベール『そうだ。』

 

何かを知っているアルベール。それは一体…

 

To Be continued.....

 



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タッグトーナメント開催!

アルベール・デュノアの口から10年前の事件を知っていると聞き、一夏達は驚愕した。

 

一夏「アンタ、ロスト事件の関係者だったのか!?」

 

シャルロット「ロスト事件?」

 

アルベール『直接関わった訳ではない。だが止められなかったのだ、すまない。』

 

そう言ってアルベールは軽く頭を下げて謝罪した。

 

劉備『・・・なら聞くけど、何故事件が隠蔽されたんだ?』

 

シャルロット「隠蔽!?」

 

アルベール『私も公表しようとしたが、証拠が足りずできなかった。』

 

呂布『・・・ところで、貴様は事件のどこまでを知っているのだ?』

 

アルベール『事件の起こったことと首謀者の名前だけだ。』

 

孫権『首謀者!?』

 

アルベール『直ぐに君達に話したいのだが、他に知りたい者達もいるだろう。』

 

曹操『そうだな。ではこちらの準備ができ次第、詳しいことを話してもらうぞ。』

 

アルベール『勿論だ。シャルロット、お前は好きなように学園生活を送りなさい。』

 

シャルロット「あ、もしかしてお父さん・・・。」

 

アルベール『そうだ。せめて会社のことは忘れてゆっくり時間を過ごさせてやりたかったからな。』

 

シャルロット「お父さん、ありがとう。」

 

楯無「いいお父さんね、シャルロットちゃん。」

 

シャルロット「はい。」

 

翔一『デュノア社長。』

 

アルベール『?』

 

翔一『全てじゃなくていい。知っている情報を必ず教えてくれ!』

 

劉備『彼の弟も事件の被害者で、そのショックで暗闇にいる状態だ。』

 

シャルロット「え!?」

 

アルベール『・・・分かった、約束しよう。』

 

シャルロット「一体、10年前に何が・・・。」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌日、シャルロットが編入し直したことで一夏のクラスは大騒動となった。

 

殆どの女子は一夏が楯無と相部屋と知っていたため知らないと思い込んでいた。

 

箒「しかしシャルルが偽名でシャルロットが本名だったとは。」

 

鈴「一夏のデータが目的だったの?」

 

シャルロット「違うよ。お父さんに頼まれて一夏と話がしたいからって言われて・・・。」

 

マドカ「なにそれ?」

 

簪「でもどうしてそんな回りくどいことを?」

 

ラウラ「確かに。」

 

楯無「・・・。」

 

アルベールが昨夜事件の詳細を聞いた一夏と楯無はマドカと簪には伝えたため知らない振りをしている。千冬や束達は劉備達から直接聞いたため面会のための準備を少しずつ行っている。

 

セシリア「そういえば皆さん、来週に行われる月末トーナメントのことは聞きました?」

 

一夏「ああ、何でもこないだの襲撃のことを踏まえてタッグ形式に変えるって。」

 

マドカ「大勢いた方がその場で対応しやすいってことだね。」

 

ラウラ「しかし、その時襲撃して来たのは一体何者なんだ?」

 

鈴「さあ?」

 

セシリア「見当もつきませんわ。」

 

箒「そんなことより、誰とペアになるか決めたのか?」

 

一夏「俺は最初マドカと組もうかと思ったけど、簪と組むことにした。」

 

簪「うん。」

 

マドカ「兄さんとどこまで戦えるか試したかったし。」

 

セシリア「わたくしも前回の反省を活かして挑むつもりですわ。」

 

マドカ「兄さんにボコボコにされたからな。」

 

セシリア「そ、それは言わないでください! 一夏さんの”あの言葉”のお陰で考えを改めることができましたし。」

 

シャルロット「何て言われたの?」

 

一夏「『お前に、IS操縦者を名乗る資格はない!』ってな。」

 

鈴「アンタそんなこと言ったの?」

 

一夏「ISを纏ったら性格が変わっちゃうんだよ。」

 

箒(一夏。)

 

箒はそんな一夏を心配そうに見ていた。

 

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学年別タッグマッチ当日、

 

一夏達はそれぞれ各チームに分かれて訓練を重ねて実力をつけてきた。

 

ペアはそれぞれ一夏&簪、マドカ&箒、鈴&セシリア、シャルロット&布仏本音、ラウラ&夜竹 さゆかとなっている。

 

シャルロットは本音にパートナーになってほしいと頼み、ラウラは抽選で決まった。

 

Ai「しかし人間ってのは何でこう競い合うのが好きなのかね?」

 

一夏「お前には一生分からないだろうな。」

 

簪「それが人間っていう生き物だから。」

 

一夏「さて、行くか。」

 

簪「うん。」

 

一夏と簪はピットの待機室に向かい、試合に備えるのだった。

 

To Be continued.....



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ハノイの卑劣な罠

IS学園でタッグマッチトーナメントが開催されている頃、ハノイの騎士のリーダー・リボルバーが電脳空間でその様子を見ていた。

 

リボルバー「楽しんでいられるのも今のうちだ。」

 

スペクター「リボルバー様、例の準備が整いました。」

 

リボルバー「後は時を待つだけだ。さあどうする、Playmaker?」

 

リボルバーのこの言葉が何を意味するのかIS学園の者達は知る由もなかった。

 

 

ところ変わってIS学園、ここではタッグマッチトーナメントが開催されていた。

 

大会が開催されるまで一夏達はそれぞれの得意不得意を補い合いながら実力を上げていた。

 

 

まずは一夏と簪。

 

簪は専用機の打鉄弐式を使って相手を牽制しながら一夏をサポートする。そこには対戦相手には聞こえないようにAiのサポートもあった。

 

簪「今だよ一夏!」

 

一夏「ああ!デコード・エンド!」

 

「「きやぁぁ!」」

 

『試合終了!』

 

Ai「余裕で勝てたな。」

 

一夏「黙れ。」

 

相変わらずの扱いをされるAiだった。

 

 

 

次にマドカと箒。

 

マドカがサイレント・ゼフィルスで援護しつつ箒が訓練機の打鉄の葵で斬りかかる。箒自身は飛び道具を使うことに乗り気ではなかった。

 

マドカ「いっけぇ!」

 

バキューン!

 

箒「これで止め!」

 

バシュン!

 

マドカがアサルトマシンガンでサポートしつつ箒が剣道で鍛えた実力で1回戦を突破する。

 

 

 

鈴とセシリア。

 

セシリアがビットでサポートしつつ鈴が専用武器の青龍刀で相手を攻撃する中々のコンビ。

 

鈴「行くわよセシリア!」

 

セシリア「代表候補生の意地、見せてあげますわ!」

 

こちらも見事な連携で1回戦を突破する。

 

 

 

シャルロットと本音

 

本音「シャルルン、後よろしく~!」

 

シャルロット「ホントのんびりなんだから!」

 

のんびり好きな本音に振り回されながらもラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡを纏ったシャルロットが相手を倒していく。

 

 

 

ラウラと夜竹さゆか

 

ラウラ「今だ!」

 

さゆか「は、はい!いっけーー!」

 

シュヴァルツェア・レーゲンを纏ったラウラがAICで二人の生徒の動きを止め、ラウラのサポートを受けたさゆかがラファールの重機関銃[デザート・フォックス]で倒す。

 

こうして全員無事に1回戦を突破した。

 

そして2回戦の一夏達の対戦相手はラウラとさゆかとなった。

 

 

 

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Ai「次はあの銀髪の姉ちゃんか。勝算はあるのか?」

 

一夏「確かにラウラは強い。だが俺も簡単にやられるつもりはない。」

 

簪「頑張ろ一夏!」

 

Ai(・・・それにしても、あのラウラって奴の専用機から微かにハノイの臭いがしたのは何故だ?)

 

Aiのこの疑問が後に悲劇となる事件を起こすことをまだ誰も気づかない。

 

 

Aiが疑問を抱きながらも一夏達の2回戦が始まった。

 

一夏「できれば決勝で当たりたかったけどな。」

 

ラウラ「まあこうなっては仕方あるまい。」

 

さゆか「よ、よろしくお願いします。」

 

簪「こちらこそ。」

 

アリーナの中央で軽く挨拶しあう。

 

『それでは、試合開始!』

 

一夏「全力で行くぞ!」

 

ラウラ「望むところだ!」

 

さゆか「頑張ります!」

 

簪「私だって!」

 

試合開始と同時に瞬時加速で一夏がラウラ、簪がさゆかと剣を交える。

 

ラウラ「ハァァァァーーー!」

 

一夏「ウォォォォーーー!」

 

デコード・トーカーの大剣とワイヤーブレードがぶつかり、せめぎ合う。

 

一夏「また腕を上げたな!」

 

ラウラ「お前こそ!」

 

一方で簪は荷電粒子砲を発射するが、さゆかも多少被弾しながらも回避し続ける。

 

簪「やるじゃない。」

 

さゆか「ボーデヴィッヒさんが色々教えてくれたから。」

 

 

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そんな様子を秘密の部屋で劉備達がモニター越しに試合を見ていた。そこには管制室から試合を見ている千冬の姿もあった。

 

劉備「一夏楽しそうにしてるな。」

 

呂布「ドイツでできた友人でライバルだからな。」

 

千冬『ああ。ボーデヴィッヒもよくあそこまで成長したものだ。』

 

曹操『随分と気に掛けているのだな、あの少女に。』

 

孫権『何かあったのか?』

 

千冬『ああ。いずれ他の者にも話さなければならんが、あいつはドイツの軍事科学者が作り出したデザインベビーなのだ。』

 

劉備「なんだって!?」

 

千冬『一夏にも話したことだが、聞いた話だとあいつはドイツのとある研究施設で生まれ、あらゆる人体実験を受けていたそうだ。ISが登場して使えなくなり始末されそうになったのをドイツ軍が保護したそうだ。初めて会った時は本当に酷く生きているのに死んでいる目だった。』

 

孫権『そして千冬が色々教えてあげた。』

 

千冬『ああ。その時一夏がデッキを調整しているのを見てデュエルに興味を持った。そして決闘者(デュエリスト)として向き合い、やっとラウラ・ボーデヴィッヒという1人の人間になったのだ。多少ずれているところがあるが。』

 

曹操『これからの人生はあの娘次第ということか。』

 

呂布「さて、この話は一旦置いて試合はどうなるか?」

 

 

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場所は戻ってアリーナ

 

簪の攻撃を回避し続けていたさゆかだが既に限界が近づいていた。

 

さゆか「はぁ、はぁ。」

 

簪「ここまでよく頑張ったわね。でも私にも負けられない理由がある!」

 

簪は一夏が巻き込まれた事件を知る者として決意を強める。

 

簪「マルチロックオン、山嵐………ファイアー!!」

 

さゆか「きゃぁぁぁぁーーーーーー!」

 

簪は装甲を展開させてミサイルポッドを装着し、ミサイルの嵐をさゆかに命中させる。

 

『ラファール・リヴァイブ、SEエンプティー!夜竹さゆか、試合続行不能。』

 

 

 

 

一夏と小競り合いをしていたラウラは

 

ラウラ「夜竹がやられたか・・・お前の頑張りは無駄にはしない。」

 

一夏「ではこちらも決着をつけるとしよう!」

 

ラウラ「ああ!」

 

 

 

ハノイの電脳空間

 

リボルバー「始めろ。」

 

スペクター「はっ!」

 

スペクターが何か操作をした直後モニターに映るラウラに異変が起こる。

 

 

 

ラウラ「が・・・・ぐ、あぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!」

 

簪「な、なに!?」

 

一夏「ラウラ!」

 

突然ラウラが苦しみだし、専用機のシュバルツェア・レーゲンからくろい稲妻が走り出した。

 

やがてどろどろになったISがラウラを吞み込み、人の形を形成していった。そこには誰もが知る最強がいた。

 

Ai「お、おい、あれって!?」

 

簪「うそ。」

 

一夏「・・・・暮桜。」

 

 

To Be continued.....



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偽の最強を打ち破れ

タッグマッチトーナメント2回戦、一夏&簪 vs ラウラ&さゆかの試合が行なわれていた途中、突然ラウラのISが異変を起こしたのだ。そしてラウラを吞み込み嘗て千冬が愛用していた専用機・暮桜という誰もが知っている織班千冬の専用機が姿を現したのだ。

 

簪「ど、どういうこと!?」

 

一夏「・・・ヴァルキリー・トレース・システムか。」

 

簪「え!?」

 

Ai「それってアラスカ条約で禁止されているやつだよな?」

 

一夏「ああ、搭乗者の命を奪うかもしれない危険なシステムだ。」

 

 

秘密の部屋

 

劉備「な、何が起こっているんだ!?」

 

呂布「まさか、ヴァルキリー・トレース・システムか!?」

 

孫権『バカな!何故禁断のシステムが!?』

 

曹操『詮索は後だ!今は鎮圧することが先決だ!』

 

千冬『そうだな。ボーデヴィッヒを救出せねば!』

 

 

アリーナ管制室

 

真耶「あ、あれは一体!?」

 

千冬「ヴァルキリー・トレース・システムだ。直ぐに教員部隊を向かわせるんだ!」

 

真耶「は、はい!」

 

真耶は慌てて管制室を飛び出した。真耶が居なくなったを確認した千冬は一夏達にプライベートチャンネルを繋げる。

 

千冬「織斑、更識!聞こえるか!?」

 

一夏『ああ。』

 

簪『はい。』

 

千冬「今教員部隊が向かっている。5分程度で到着予定だ。」

 

一夏『・・・それじゃ間に合わんかもしれん。』

 

千冬「分かっている。無茶を承知で頼みがある。」

 

一夏『勿論、ラウラを助ける!』

 

簪『任せてください!』

 

千冬「すまない。」

 

Ai『割り込むようで悪いんだけど。』

 

そこにAiが会話に入ってくる。

 

一夏『Ai、お前は黙って・・・。』

 

Ai『まあ聞けって。あの機体から微かだがハノイの臭いがする。』

 

一夏『なに!?』

 

千冬「何だと!?」

 

簪『じゃあこれはハノイの騎士の仕業!?』

 

呂布『こちらも確認した。解析した結果あのシステムはハノイのプログラムでできている。』

 

劉備『ハッキングして搭載したか!』

 

一夏『兎に角今はラウラを救う!』

 

簪『うん!』

 

千冬「頼んだぞ!」

 

それを最後に通信が切られる。

 

 

一夏「簪、手遅れになる前に片付けるぞ!」

 

簪「うん!」

 

Ai「だが長引かせるわけにはいかないから一気に仕留める必要がある。」

 

一夏「だったら雪片を使う。零落白夜とデコード・エンドの合わせ技で勝負だ!」

 

Ai「成程な。だがあれはエネルギーの消費が激しいぞ。」

 

簪「だったら私が援護する!一夏はその隙に決めて!」

 

一夏「ああ!」

 

ラウラは取り込んだ黒い暮桜・偽暮桜が一夏と簪を捉えて剣を構える。だが偽暮桜はそのまま動きを止め腹部からラウラの腕が出てくる。だが直ぐにまた取り込まれる。

 

簪「一夏!」

 

一夏「ああ。あまり時間をかけられない、速攻で片付ける!」

 

一夏がそう叫ぶと簪はミサイルと荷電粒子砲を混ぜた牽制射撃を行い隙を作って一夏が攻撃しやすいようにしていく。その間に一夏は雪片とデコード・トーカーの大剣を装備してそれを一つに合わせる。そしてエネルギーを充填し攻撃態勢に入る。

 

Ai「今だ!」

 

一夏「零落白夜・デコード・エンド!」

 

バシュン!

 

一夏が切り裂くと偽暮桜は砕け散り、そこには待機状態のシュヴァルツア・レーゲンとラウラだけが残っていた。その後教員部隊が駆けつけラウラは担架で運ばれるのだった。

 

To Be continued.....



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電脳ウイルス

ラウラの専用機の突然の暴走によりタッグマッチトーナメントは騒然としたが、一夏が事態を収めたため最小限に被害が抑えられた。学園側は混乱を避けるためにタッグマッチトーナメントを中止させ、原因究明と再発防止に徹底した。

 

 

 

保健室

 

今回の事件もハノイの騎士の仕業と知った一夏達は保健室でラウラの様子を見ていた。

 

一夏「ラウラは?」

 

千冬「命に別状はないらしい。だが意識は戻らず昏睡状態にあるようだ。」

 

一夏「そっか。」

 

楯無「今回のこともハノイの騎士の仕業ということは・・・。」

 

劉備「ついに勘づかれたのだろうな。」

 

呂布「本格的にここを攻めてくるのも時間の問題だな。」

 

簪「そうですね。」

 

シャルロット「ハノイの騎士が・・・。」

 

そんな会話を廊下で保健室の扉の隙間から覗いて聞いていた3人の少女がいた。箒、セシリア、鈴である。彼女達はラウラの見舞いに来た時偶然居合わせたのだ。

 

箒(ハノイの騎士だと!?)

 

鈴(今LINK VRAINSで世間を騒がせているハッカー集団じゃない!?)

 

セシリア(しかしそんな方達がこの学園を?)

 

3人が疑問に思うなか会話が進む。

 

Ai「さっきハノイのプログラムを取り除こうとして食った時変な味がして不味かったけど、どうやらこの嬢ちゃんウイルスに侵されちまってるみたいだ。」

 

マドカ「ウイルス?」

 

Ai「知らなかったっけ、電脳ウイルス?人の脳に侵入してアバターであろうと人を昏睡状態にしちまうらしい。」

 

劉備「ハノイはそんな危険なものまで。」

 

シャルロット「でも、どうしてラウラを狙ったんだろう?」

 

呂布「恐らく・・・いや、間違いなくこいつをおびき寄せるためだろうな。」

 

一夏を見てそう答える。

 

箒(ハノイの狙いが一夏?どういうことだ?)

 

マドカ「何とか助ける方法はないのか?」

 

Ai「除去プログラムがあればなんとかなるだろうな。だが持っているとしてもハノイの騎士だけだ。簡単に手に入るとは思えねえ。」

 

呂布「だろうな。」

 

Ai「で、どうするんだ一夏・・・いや、Playmaker様よ?」

 

一夏「ここでその名を呼ぶな。」

 

それを聞いていた廊下の3人は目を見開いた。

 

セシリア(え!?)

 

鈴(一夏が、Playmaker!?)

 

一夏「こうなったのは俺の責任だ。除去プログラムは必ず手に入れる。」

 

千冬「一夏。」

 

マドカ「兄さん。」

 

呂布「覚悟はできてるみたいだな。」

 

ピピッ!・・・ピピッ!

 

劉備「ん?」

 

すると劉備のスマホに着信音が鳴った。発信者名が『曹操ガンダム』となっていた。

 

劉備「曹操から電話だ。」

 

ピッ

 

劉備「俺だ。・・・なに!?・・・分かった直ぐに。」ピッ

 

千冬「どうした?」

 

劉備「束のラボに、ハノイからのメッセージが届いたらしい。」

 

全員「!?」

 

劉備「詳しくは隠し部屋に来てから話すって。」

 

一夏「なら直ぐに向かおう!」

 

楯無「そうね。」

 

千冬「だがその前に・・・。」

 

呂布「そこの3人、そろそろ隠れてないで出てきたらどうだ?」

 

箒達は観念して保健室の扉を開けた。

 

セシリア「いつから気づいてらしたんですか?」

 

千冬「織斑がボーデヴィッヒの容態について聞いた時からだ。」

 

マドカ「皆、色々聞きたいことがあるかもしれないけど詳しい話はこの問題が解決してからでいい?」

 

箒「・・・分かった。」

 

鈴「後で全部話してもらうからね!」

 

一夏「ああ。」

 

???「ちょっと待ってください!」

 

そこに真耶が入ってきた。

 

楯無「山田先生。」

 

簪「もしかして今の話・・・。」

 

真耶「全部聞いてました。それより一体どういうことなんですか!?今までのことがハノイの騎士の仕業だったり、織斑君がPlaymakerだったり!?」

 

千冬「それを含めて後で説明する。それとこのことは誰にも漏らすな、いいな?」

 

真耶「は、はい。」

 

少々納得していない真耶だったが、一夏達と秘密の部屋に向かった。

 

数分後、一夏達は隠し部屋に到着した。そこは大きなモニターやらいろんな機材があった。

 

セシリア「IS学園に、こんな場所が・・・。」

 

マドカ「知ってるのは私達だけだ。」

 

呂布「直ぐに繋げる。」

 

呂布は椅子に座るとモニターに曹操と孫権、束、クロエ、翔一が映った。

 

箒「姉さん!?」

 

束『箒ちゃん久しぶり~!大きくなったね!』

 

劉備「それで、ハノイのメッセージの内容は?」

 

曹操「ああ、これだ。」

 

モニターにハノイからのメッセージが表示される。

 

劉備「『Playmaker このメールを見ているならLINK VRAINSに来い。でなければラウラ・ボーデヴィッヒは助からん。賢明な判断を期待しているぞ。 リボルバー』、か。」

 

鈴「リボルバー?」

 

孫権『まさかハノイの騎士のリーダー自らが送ってくるなんてな。』

 

箒「ハノイのリーダーだと!?」

 

楯無「罠かもしれないわよ。」

 

一夏「それでも行くしかない。」

 

Ai「本気かよお前!?」

 

一夏「ラウラを助けるためだ。これしか方法はない。」

 

翔一『・・・分かった、気を付けて行けよ。』

 

簪「負けないでね。」

 

クロエ『ご武運を。』

 

一夏「ああ。」

 

シャルロット「・・・。」

 

皆の制止を振り切りLINK VRAINSに向かった。

 

一夏「 INTO THE VRAINS‼︎」

 

To Be continued.....



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