ダイの大団円 (ギアっちょ)
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異界神の気まぐれ

絵心や画力が有ればマンガで表現したかったけど、
無いものは強請っても仕方がないので拙い文章で二次創作してみました。

でも、二次創作ってこういうことして良いんでしょう?!(笑)

というわけで何でもありな「こんなエンディングが良かったから」です。

続くかもしれんw


「あ~~~~~~~っと、

 言い忘れたが 

 ヒャド(氷結呪文)では止められないよ。

 そいつのエネルギー源である

 魔界のマグマ成液の高熱がはじいてしまうからね・・・!

 

 あと10秒・・・!

 打つ手はない!!」

キルバーンが勇者一行に死刑宣告を告げ…

 

「そうとは限らないんじゃない・・・?」

 

キルバーンでも、勇者一行でもない

第三者の、能天気とも言えそうな声。

 

そして、そのセリフが終わるか終わらないかのうちに

周囲の光景が暗転する。

 

「「「?!」」」

その場の『全員の時間』が止まった。敵も、味方も・・・

 

誰一人、瞼も動かすことが出来ない。

そんな中、誰かはわからないが、謎の…

一人分の足音だけが周囲に響く。

 

「こういう度が過ぎたオモチャって、

 そもそも持ってちゃダメだよね。

 

 没収!!」

 

「「「!!!」」」

 

次の瞬間、『死神の人形』の足元に漆黒な円状の紋様が出現する。

紋様は波紋を広げ・・・そして、

 

消えた。

 

 

 

 

紋様が消えると同時に、周囲の光景は「通常」に戻る。

そして、全員の「時間」も動き出す。

 

「なんだ今の!!」

勢い余って転んだポップが声を荒げる。

だが、一番動揺していたのは・・・

 

「ボクの…ボクの人形が…黒の核晶(コア)が!!」

喚くキルバーンの傍らに立つ死神の人形。

 

正確には、もう「立って」などいなかった。

膝を付き、朽ち果て、サラサラと崩れ

風になって砂粒になって飛んでいく。

「うそだ!うわぁーーー!!」

 

「黒の核晶(コア)・・・

 魔法力を無尽蔵に吸収させて、

 とてつもない爆発を起こす、だっけ。

 

 でも、その肝心の『魔法力』さえ吸い取っちゃえば

 どうってことない。」

 

『誰か』が理屈を説明する。さも簡単そうに。

 

「「「「誰だ!!」」」

一同が声のする方向を見た。そこに居たのは…

 

 

スラリと伸びた手足。

後ろで縛られた長髪。

薄手のスモックを身にまとった、

見た目はまるで女神のようで、

それでいて声は男性のような。

 

勇者一行の頭に?が浮かぶ。

 

口火を切ったのは、レオナ王女だった。

「貴方は一体・・・?」

 

『男性』は答える。

 

「ただのおせっかいな通りすがり。

 なんてね。

 

 地上に生きるモノたちが全て消し飛ぶかも?!

 …っていう、世界の危機に

 及ばずながら、馳せ参じました~

 

 まぁ、大魔王は、もう

 倒されてたわけだけど。」

 

 

「馬鹿な!おま、おまえ・・・

 いや、『貴方』がココに『干渉して』いいのかよ?!

 おま! 異界神〈アーク〉だろ!!

 

 ルール違反だろうぅ~~!!」

キルバーンが更に声を荒げて大声を出す。

 

「あーく?!」

勇者一行にはまったく聞き慣れない単語。

意味も、綴もわからない。

 

(あーく・・・あーく・・・? 

 昔、古文書か何かで読んだ単語のような・・・)

メルルだけが、記憶の糸を手繰る。

(アーク・・・『異なる・・・』えーと・・・)

そして、キルバーンの「ココに干渉~」という言葉が引き金になる。

 

(!まさか、異界神〈アーク〉!!

 異なる世界からいらした神様?!)

思わず声が出そうになったので口を抑えた。

それを見た『謎の青年』が自分にウインクするのをみて、

メルルはなんとなくだが、

口に出してはいけない、というコトを察する。

 

 

「やぁ、みなさん。 

 はじめまして。

 ボクの名前はレディオス・ソープ。

 

 ソープでいいですよ。

 

 お察しのとおり、この辺の者じゃない。

 かなり『遠く』から駆けつけました。

 

 君たちにわかりやすいように言うなら・・・えーと・・・

 魔法剣士、ってやつ? なのかな。

 

 魔法も使えるし、剣でも戦えます。

 エッヘン。

 

 さっきのは、ボクのオリジナル呪文で、

 対象の力を全部吸い取っちゃう

 『次元回廊〈セブンスフォール〉』っていうんだ。

 

 ここに『こうやって』たどり着くまで

 正直、いろいろと手間取ったけど、

 間に合ったみたいで良かったよ」

 

「世界には、まだまだすげぇ呪文を使うやつもいるんだなぁ…

 上には上がいる・・・か。」

ヒムは素直に感心しているが、アバンやポップは穏やかではない。

 

あの爆弾、黒の核晶(コア)が内包していた魔法力は

死の大地(大陸)を吹き飛ばした威力を持つ

「ハドラーの体内にあった」黒の核晶(コア)と同等だったはず。

 

それを、あの「呪文」は

一瞬で 

完全に 

吸い尽くしたのだから。

 

そんな途方もないことを可能にする力が

この世に存在するのだろうか・・・?

 

そもそも、ヒムは

その直前の あの停止現象を

なんだと思っているのか・・・

 

「あわわ・・・・」

それ以上に泡を吹いているのはキルバーン。

自身の正体はバレ、武器は失われ。

 

そして、周囲を取り囲むのは大魔王バーンをも屠った勇者一行。

 

 

「逃げ・・・」

「おおっと!」

逃げ出そうと、一瞬、宙に浮いたキルバーンの小柄な体…

…が、空中で静止した。

 

「逃げられないよ」

それを見てニヤリと笑うのは、やはり謎の青年、レディオス・ソープ。

 

「これもボクのオリジナル呪文だよ。えーと、なんだっけ、あの、

 相手の時間を止めちゃうやつ。

 それをちょっとアレンジしたんだ」

 

「まさか『凍れる時間の秘法』!?

 それをこの一瞬で?! 

 日食は?」

「そうそう、それそれ。

 

 でも、簡易版だって言ったでしょ? 

 だから、完全に止まってるわけじゃないよ」

 

そういうと、ソープはつかつかとキルバーンに近づき、

その頬をこれでもかと強く抓る。

みるみる痛みに歪むキルバーンの表情。

ただし、声は出ない。

 

「ご覧の通り、ダメージは通る。

 ほとんど動けないだけで、意識はあるし。

 

 ただ、体の時間が『ほとんど』止まっているから、

 どんな大ダメージでも、そう簡単には肉体は死なない。

 

 ・・・本人が死にたくても、ね。」

 

 

 「あとは・・・まぁ好きにすれば・・・?」

 

 そういうと、ソープは素早く飛び退いて

 キルバーンから離れた。そして・・・

 

「闘気拳!」

「閃華裂光拳!」

「獣王会心撃!」

「ハーケンディストール!」

「アバンストラッシュ!」

 

もちろん止めは・・・

 

「『コレ』なら時間が止まってようが関係ねぇよなぁ〜!

  メドローア(極大消滅呪文)!!」




好意的な(?)感想コメントいただけたら
続き書くかもしれないです(笑)・・・


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目線

多分、ソープが異世界に「干渉する」としたら、
神様目線で・・・
「人間もその他の生き物も平等に」観てるからこそかな、と。

そんなエピソードです。




ポップの呪文でキルバーンが消滅するのを見届けた一行。

へたり込むマァム。

 

「終わりよね?

 もう・・・あとは、新しい敵が誰か出てきたりしない?!」

キョロキョロとあたりを見渡す彼女に、

クロコダインがぼそっと答える。

「まだ・・・どこかに『真の黒幕』が居たりするかもな?」

「もう!!」

そう言うとみんながドッと笑った。

 

一同から一歩離れた場所に立ち、

軽く腕を組んで優しく微笑む謎の青年レディオス・ソープ。

彼を覧てレオナ姫は思っていた。

 

ソープは自分を「魔法剣士だ」と言っていたが、

その身のこなしは、まるで貴族か王族のようだ、と。

 

自分も王族として、

それなりの作法や身のこなしを教わっているからこそ感じるのだろうか。

 

彼の身振り手振りには、大勢の人間の上に立ち、

沢山の人々の命を背負う人間に共通する

「クセ」のようなものを感じずには居られない。

それがなんとなく気になる。

 

「レディオスさん・・・あなたは一体・・・?」

「ソープ、でいいですよ、レオナ姫」

 

「僕はただの通りすがり。

 だからこそ言えることもあります。

 

 大魔王バーンが地上を消し飛ばせば

 この大地に生きる人々はみんな殺されていたでしょう。

 大勢の人間が、何も言えないままにね。

 

 それに対し『君たち』は大魔王バーンに立ち向かって行くことが出来た。

 

 でも、人間以外の生き物・・・動物だって植物だって生きる権利は有るし、

 この大地そのものにだって存続する権利はあるんです。

 それも忘れないでください。」

「ソープさん・・・」

 

傍らで聴いていたメルルは思った。

やっぱり・・・と。

 

キルバーンの言葉から

なんとなく「そんな気」はしていたし、

ソープがウインクで目配せをした時点でわかってはいたが、

このヒトは、いや、この御方は「この世界の人」ではない。

まして、人間でもない。

 

異世界から救世にいらした神様なのだと。

 

今の会話の内容も、そこ「だけ」見れば

博愛主義だったり、心優しい言葉、で済むのかもしれないが、

先程からの行動やそのとてつもない力などを観て、

様々な情報を付加して考えれば勘が鋭い人間ならば気づくことだろう。

 

この御方は人間だけでなく

「すべて」を平等にみている、

まさに神の視点にいるのだと。

 

でも、それをここで皆に言うべきなのだろうか・・・?

 

キルバーンは言っていた。

アーク(異界神)が「この世界」に干渉するのはルール違反だ、と。

 

ソープ自身も、極力

「自分は人間です」という体裁を装っている「様子」ではある。

それは、バラさないほうが良いのかもしれない。

 




とりあえず続き書いてみました。

っていうか、
まだまだ続くんじゃよwww

ひたすら
僕が望むハッピーエンドに向けて・・・

誰得だい?!
俺だよwww


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エンゲージ・リング

出来た!
完成です。やっと書けました第三話。

思ったよりも長くなったけど。


「さて・・・ダイ君!」

「は・・・はい!」

いきなりソープに名前を呼ばれて、背筋がピンと伸びる勇者ダイ。

 

右手と右足、左手と左足と、同じ側の手足を出しながら

緊張した顔でソープに近づいていく。

 

「大魔王バーンを倒したその『竜の騎士』の力・・・

 その根源たる『紋章』2つのうちの一つは

 元々はキミの父上のもの。それをキミに譲られたものだ。

 つまり、その『紋章』は

 ダイ君からも・・・抜き取ることが出来る。

 わかるね?」

 

周囲の仲間に動揺と驚きが走る。

まさか!いや、だが実際に・・・!

 

「レオナ姫、ココからは僕のアイデアなんだが・・・

 ダイ君から『紋章』の力を抜き、彼を普通の人間にして、

 その『紋章』をレオナ姫の『パプニカ王国』で管理するんだ。」

 

「「「!!」」」

そんなことが?!

 

「なに、ダイ君から完全に『紋章』を取り上げよう、

 っていうワケじゃない。

 もしかしたら、何かの脅威が迫って

 再び地上の世界に危機が訪れたときには

 その『紋章』の力が必要になるだろうからね。」

 

「そして、いざというときに

 その力を使うかどうかは『パプニカ王国』が決める!

 おもしろいと思わないか?

 

 まぁ、ダイ君が『特別でもなんでも無いただの人間』なら、

 心無いことを言うヒトもいないだろうし・・・ね?」

 

一同は顔を見合わせる。

そんな夢物語な事が可能なら、一気に『問題』は解決する。

 

「ダイ君の気持ちはどうなの・・・?」

レオナが問う。

「オレは賛成だな!

 なにせそれが出来れば、ダイはずっと・・・

 何も心配しないで、みんなと一緒に居れんだろ?!」

ポップが続く。

そして、周りに同意を求めるようにみんなの顔を見渡す。

うなずく一同。

首を横に振るものは誰もいなかった。

「決まりだな!!」

 

「ソープさん、そんな事ができるのなら、

 是非お願いします。」

「私からもお願いします。」

ダイとレオナが頭を下げる。

 

「じゃぁ決まりだ。

 とは言っても、僕がやるわけじゃないけど。

 彼女にお願いするよ。

 

 リンス!おいで。」

 

「はい…」

次の瞬間、ソープの後ろに黒髪の女性が現れた。

腰まで伸びた髪、若干装飾は有るが、

鎧ではなく、あくまで動きやすそうな服を身に纏った、細身の女性。

ただし、そこに女性が現れる直前まで、「そこ」に誰もいなかったし、

気配も全く無かった。

 

勇者一行のなかの何人かがそのことに

ビクッと反応したが、

それを口にするものはいない。

一行の常識の通じない力の行使も

既に「またか!」くらいの気持ちなのだろう。

 

「彼女は、メル・リンス。

 魔法の使い手としては僕以上でね。」

「リンスとお呼びください。」

 

顔を青白くするのはポップ。

ソープ以上の魔法の使い手?!

『あれ』よりもまだ更に上が有ったっていうのかよ?

 

なんとなく事情を察したメルルは苦笑する。

恐らく、ソープは「自分だってなんでも出来るわけではない」とでも言いたいのだろうが

あれだけの凄まじい力を見せられた後では、もう手遅れなんですけど・・・

 

リンスは、つかつかと前に進み、

両の掌を上に向けて開いて、ダイに示す。

「さ、貴方の手を出してください。」

 

「はい。」

ダイが恐る恐る両手を広げて、前に出すと、

リンスはその手に自分の手を重ねる。

「ちょっとくすぐったいですよ?」

 

そして、リンスの体が一瞬眩しく輝く。

刹那、眩しさに目が眩むダイと仲間たち。

それは一瞬だった。

リンスは、そっとダイの手を離した。

 

「ダイ君!大丈夫!?」

「うん。でも、なんとなく自分の中にあった『なにか』が無くなったような・・・

 ちょっと不思議な感じだ。」

心配するレオナに、

自分の両手の甲を代わる代わる見つめながら、ダイは返事をした。

 

リンスがゆっくり自分の手を広げると、その掌の中には

大きな丸い宝石が嵌った指輪が2つ握られていた。

「出来ました。完成です。」

 

右手に握られた指輪には赤い宝石。

左手に握られた指輪には青い宝石。

そして、その宝石のなかには、それぞれ『紋章』が一つずつ輝いている。

「ソープ様、こちらを。」

「うん、ありがとう。」

リンスはソープに2つの指輪を手渡すと、静かにソープの後ろに下がった。

 

「この指輪には、それぞれ『紋章』が封じられている。

 赤いほうが父上から譲られたもの、

 青いほうがもとからダイ君に宿っていたものだ。

 『紋章』の力を開放するには、

 まず、青い方一つをダイ君の指に嵌めた上で、もうひとりが

 もう1個の、赤い指輪を・・・こう・・・合わせればいい。

 『紋章』の力は、ダイ君の体に戻るだろう。」

ソープが、両手の拳を突き合わせるジェスチャーをする。

 

「ちなみに、

 同じことをダイ君以外がやっても何も起きないよ?

 そもそも、それはダイ君専用だからね。」

「え~!! それ使ったら僕もメッチャ強くなれると思ったのに!!」

チウが残念そうな声を出すと、周りでドッと笑いが起きた。

 

「で、この指輪を・・・」

ソープは指輪を1個ずつダイとレオナに握らせる。

青い指輪はダイに、そして赤い指輪はレオナに・・・

「王女を守る騎士がいて、

 騎士の力は、王女のものだ。

 そして、二人の手にはおそろいの指輪が。

 ・・・あとは、『わかる』ね?」

 

「「え!?」」

二人が互いの顔を見て、直後に顔を赤くする。

 

「ひゅーひゅー!!」

「お似合いだぜ~」

「結婚式はこのまま、ココで始めればいいの?」

みんなが囃し立てる。

 

「ソープ様、そろそろお時間かと」

リンスが告げる。

 

「それでは、僕はもう失礼するよ。

 君たちの世界のこれからの繁栄を祈る。

 じゃあね~!!」

 

「ちょ、ちょっとまって!

 まだ何もお礼をしてない!」

マァムが引き留めようとするが間に合わない。

 

「『ルーラ(瞬間移動呪文)』!!」

そう言ってソープがパチン!と指を鳴らすと、

ソープとリンス、二人の姿は一瞬でかき消えた。

 

「今の・・・絶対に

 ただの『ルーラ(瞬間移動呪文)』じゃねぇよな・・・」

ポップがボソリと呟いた。




というわけで、
無事にハッピーエンドです。

拙い文章ですが、
盛り込みたい要素は詰め込んだし、
書きたいモノは書いたんで
ココで終わり!

まぁ、ファンが
妄想して喜ぶための二次創作だし、
全知全能の神様 アマテラス陛下だから
なんでもありでも許してください(;´∀`)・・・

此処までご覧いただき、ありがとうございました。


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