ストライクウィッチーズ 〜異界からの大艦隊〜 (橘闘牙)
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設定資料
海軍設定


 
 ツッコミどころ満載だと思われると思いますが、何卒ご容赦ください。
 5月20日 秋月型イージス駆逐艦の説明文を変更(冬月型→睦月型)国月型を追加
 汎用駆逐艦の兵装を変更
 6月16日 編成を大幅変更(艦隊の詳細区分の追加)
 第〇護衛隊群等を追加 輸送艦の数を変更(18→20)
 艦籍番号の変更(未定)



 

 

 無人艦隊〔第1遠征機動打撃艦隊〕

 無人艦隊として、初めて編成された艦隊

 運用実績獲得のために、多くの艦が在籍している

 有人艦隊は全5個艦隊が〜呉、横須賀、佐世保、舞鶴、大湊〜を拠点に活動。中国の脅威に対して無人艦隊とは別に3個艦隊の増設が計画されている。(空母と揚陸艦は佐世保、横須賀、呉に重点的に配置されている)

 有人艦隊とは異なる命令系統に置かれ、そのため直属の上官は最高司令官のみ

 無人陸上部隊、無人航空部隊も付随し、艦隊司令長官たる主人公が各司令官を兼務する

 

 

 通称 第1遠征機動打撃艦隊

 

 第1機動打撃艦隊 20隻

 第1機動打撃群

 

  第1航空機動隊(1MSG所属)

   戦略空母 「大鳳」 原子力空母 「紅鶴」

 

  第2航空機動隊(1MSG所属)

   原子力空母 「翔鶴」「瑞鶴」

 

  第1打撃隊(1MSG所属)

   戦艦 「金剛」「比叡」

 

  第2打撃隊(1MSG所属)

   戦艦 「榛名」「霧島」

 

 第1護衛隊群(1FEF所属)

 

  第4護衛隊(1EF所属)

   イージス巡洋艦 「加古」「衣笠」

   汎用駆逐艦 「陽炎」「不知火」「初風」

 

  第6護衛隊(1EF所属)

   イージス駆逐艦 「秋月」「照月」「立待月」

   汎用駆逐艦 「時津風」「雪風」

 

 第1潜水隊群

 

  第1潜水隊(1SF所属)

   原子力潜水艦 「満潮」「大潮」

 

 

 第1遠征艦隊 30隻

 第1遠征打撃群

 

  第1遠征隊(1ESG所属)

   強襲揚陸艦 「厳島」「敷島」「御島」

 

  第2遠征隊(1ESG所属)

   強襲揚陸艦 「初島」「沖島」「夏島」

 

 第1工作隊群

 

  第1工作隊(1GCG所属)

   工作艦(工場艦)「明石」「鳴門」

   総合支援艦 「柳」

 

  第2工作隊(1GCG所属)

   工作艦(工場艦)「海鳴」「桃原」

   総合支援艦 「樺」

 

 第1海上補給群

 

  第1海上補給隊(1MSG所属)

   補給艦 「速吸」「白埼」

 

  第2海上補給隊(1MSG所属)

   補給艦 「荒埼」「高埼」

 

  第3海上補給隊(1MSG所属)

   給糧艦 「間宮」「伊良湖」

 

 第2護衛隊群(1FEF所属)

 

  第3護衛隊(2EF所属)

   イージス巡洋艦 「鳥海」「摩耶」

   汎用駆逐艦 「天津風」「磯風」「舞風」

 

  第7護衛隊(2EF所属)

   イージス駆逐艦 「初月」「夏月」「花月」

   汎用駆逐艦 「秋雲」「萩風」

 

  第3潜水隊(1SF所属)

   原子力潜水艦 「荒潮」「朝潮」

 

 

 第1護衛艦隊 26隻〔第1遠征機動打撃艦隊所属〕

 第3護衛隊群(1FEF所属)

 

  第1護衛隊(3EF所属)

   ヘリ空母 「出雲」

   イージス巡洋艦 「高雄」「愛宕」

   汎用駆逐艦 「夕雲」「巻雲」

 

  第9護衛隊(3EF所属)

   イージス駆逐艦 「宵月」「涼月」

   汎用駆逐艦 「風雲」「長波」「巻波」「高波」

 

 第4護衛隊群(1FEF所属)

 

  第2護衛隊(4EF所属)

   ヘリ空母 「日進」

   イージス巡洋艦 「妙高」「那智」

   汎用駆逐艦 「大波」「沖波」

 

  第8護衛隊(4EF所属)

   イージス駆逐艦 「霜月」「春月」

   汎用駆逐艦 「白露」「時雨」「村雨」「夕立」

 

  第2潜水隊(1SF所属)

   原子力潜水艦 「親潮」「黒潮」

 

  第1戦略潜水隊

   弾道ミサイル潜水艦 「蒼龍」「海龍」

 

 

 第1輸送艦隊 48隻〔第1遠征艦隊所属〕

 第1輸送隊群

 

  第1輸送隊(1LSD所属)

   輸送艦5隻、給油艦3隻

 

  第2輸送隊(1LSD所属)

   輸送艦5隻、給油艦3隻

 

 第2輸送隊群

 

  第3輸送隊(2LSD所属)

   輸送艦5隻、給油艦3隻

 

  第4輸送隊(2LSD所属)

   輸送艦5隻、給油艦3隻

 

 第1調査隊群(1GI所属)

 

  第1調査隊

   調査艦2隻

 

  第2調査隊

   調査艦2隻

 

 第5護衛隊群(1FEF所属)

 

  第5護衛隊(5EF所属)

   イージス巡洋艦 「足柄」「羽黒」

   汎用駆逐艦 「春雨」「五月雨」「涼風」「山風」

 

  第10護衛隊(5EF所属)

   イージス駆逐艦 「新月」「若月」

   汎用駆逐艦 「暁」「雷」「電」「響」

 

 

 

 全艦艇124隻

 

 戦闘艦艇全76隻 

  戦艦4隻 空母6隻(内1隻戦略空母、2隻ヘリ空母)

  イージス巡洋艦10隻 イージス駆逐艦12隻 汎用駆逐艦30隻

  強襲揚陸艦6隻 原子力潜水艦8隻(内2隻弾道ミサイル潜水艦)

 

 補助艦艇全24隻

  工作艦4隻 総合支援艦2隻 補給艦4隻 給糧艦2隻 給油艦12隻

 

 その他艦艇全24隻

  輸送艦20隻 調査艦4隻

 

 解説

 両艦隊に所属している護衛艦艇は、全て第1護衛艦隊に所属している。

 任務に応じた対応を可能とするために、一元管理体制に置かれている。

 

 

 

 

 原子力空母

 大鳳型 1番艦CVN-「大鳳」2番艦CVN-「白鳳」

 3番艦CVN-「瑞鳳」4番艦CVN-「祥鳳」建造中 5、6番艦計画中

 

 全長 545m 全幅 85m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 140000トン 満載排水量 200000トン

 

 艦載機

  F-3〔心神〕48機 

  F-5〔閃電〕48機

  F/A-6〔雷電〕48機 

  MQ-30〔スティングレー〕10機 

  E-2D/E改〔アドバンスドホークアイ〕8機 

  EA-18G〔グラウラー〕12機 

  MQ-9〔リーパー〕10機

  SH-60K改〔シーホーク〕12機

  MV-22J〔オスプレイ〕4機

  MCH-101〔マーリン〕2機

 

 発艦装置

  電磁式カタパルト×4

 

 着艦装置

  電磁式アレスティング·ギア

 

 防御兵装 

  CIWS 20mm高性能機関砲×4

  SeaRAM 21連装発射機×4

  ESSM 8連装発射機×4

  M2 12.7mm重機関銃×6

 

 レーダ

  FCS-4改

  AN/SPY-6改 等

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 200mm

  甲板 特殊装甲 180mm

  機関部 特殊装甲 300mm

 

 機関

 (主)ロ式改加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 翔鶴型を拡大発展させた艦

 各種電子装備の更新、艦載機数の増大、継戦能力の強化を行った。

 世界初の電磁カタパルトを搭載し、空母技術が戦後アメリカを追い越した艦

 世界最大の空母、艦の類別:戦略空母

 主人公が開発した感情豊かなAIを搭載し、無人運用が行えるように設計段階から計画された。

 無人運用(作中では、乗組員は主人公を除きアンドロイドか戦闘ボット)

 

 

 翔鶴型 1番艦CVN-「翔鶴」2番艦CVN-「瑞鶴」

 3番艦CVN-「紅鶴」4番艦CVN-「蒼鶴」5番〜18番艦

 

 全長 425m 全幅 74m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 148000トン 満載排水量 178900トン

 

 艦載機

  F-3〔心神〕24機

  F/A-6〔雷電〕24機

  F-5〔閃電〕24機

  E-2D/E改〔アドバンスドホークアイ〕4機

  EA-18G〔グラウラー〕6機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕6機

  MV-22J〔オスプレイ〕4機

  MCH-101〔マーリン〕2機

 

 発艦装置

  電磁式カタパルト×4

 

 着艦装置

  電磁式アレスティング·ギア

 

 防御兵装 

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

  ESSM 8連装発射機×2

  M2 12.7mm重機関銃×4

 

 レーダ

  FCS-4改

  AN/SPY-6改 等

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 180mm

  甲板 特殊装甲 140mm

  機関部 特殊装甲 200mm

 

 機関

 (主)ロ式加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 

 解説

 翔鶴型は前級赤城型の後継艦

 アメリカの空母ノウハウを吸収して、建造された赤城型に続く戦後空母二代目の艦種

 蒸気カタパルトから電磁式カタパルトへ換装

 艦載機数増大、特殊機の運用等を想定した艦

 次級は新構想を盛り込んだ艦が予定されたが計画中止

 電子装備等は無人艦隊編入時に換装、強化された

 大鳳型が正統な後継艦

 無人運用可

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 戦艦(原子力)

 金剛型 1番艦BB-「金剛」2番艦BB-「比叡」

 3番艦BB-「榛名」4番艦BB-「霧島」

 

 全長 450m 全幅 90m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 35kt 最高 50kt

 

 基準排水量 184000トン 満載排水量 246000トン

 

 兵装

  50口径56cm三連装電磁加速砲×4

  50口径20.3cm連装電磁加速砲×4

  62口径127mm速射砲×8

  62口径76mm速射砲×10

  CIWS 20mm高性能機関砲×8

  レーザー機関砲(試作)×4

  Mk.41 VLS 280セル

   (SM-2、SM-3、SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射管×2 等

 

 艦載機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕4機

  MV-22J〔オスプレイ〕2機

 

 レーダ

  AN/SPY-6改

  FCS-4改 等

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 300mm

  甲板 特殊装甲 240mm

  主砲防盾 特殊装甲+多重装甲 460mm

  機関部 特殊装甲+多重装甲 420mm

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン(秘匿)

 (副)燃料電池

 

 解説

 第三次世界大戦の余剰資材を利用して建造された艦

 任務としては、対地攻撃、空母護衛等

 最新原子炉(秘匿名)

 任務に対応した武装強化・変更に対応可能

 巨大な船体と原子炉の大電力を利用して、兵装実験等も行われる

 高性能スーパーコンピュータ(秘匿名)を搭載し、情報分析能力も高い

 その他にも大和型等が5隻建造され、有人艦隊の象徴として存在

 イージスシステムと日本版イージスと言われる〔富嶽システム〕も試験的に搭載

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 強襲揚陸艦(原子力)

 厳島型 1番艦LHA-「厳島」2番艦LHA-「御島」3番艦LHA-「沖島」4番艦LHA-「敷島」5番艦LHA-「初島」

 6番艦LHA-「夏島」7~14番艦

 

 全長 345m 全幅 47m 吃水 10m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 69000トン 満載排水量 95600トン

 

 防御兵装

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

  ESSM 8連装発射機×2

  M2 12.7mm重機関銃×2

 

 艦載機

  F-35J/B〔ライトニングⅡ〕6機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕3機

  AH-64D/J改〔アパッチ〕8機

  CH-47JまたはMV-22J〔オスプレイ〕10機

  UH-60JA 20機 等

 

 積載兵器

  10式戦車改

  90式戦車改

  74式戦車改二

  99式155mm自走榴弾砲改

  89式装甲戦闘車改二

  16式機動戦闘車改

  AAV-7改

  軽装甲機動車改

  各種トラック 等

 

 艦載艇

  LCACエアクッション揚陸艇×4

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 150mm

  甲板 特殊装甲 120mm

  機関部 特殊装甲 300mm

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 おおすみ型輸送艦の設計を踏襲・発展させて建造された艦

 アメリカによる、技術的援助を元に完成度を高めた

 原子炉を搭載し、その分各種燃料庫や車両積載スペースを拡大

 揚陸艦として、世界最大規模

 無人運用可

 

 

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 ヘリ空母(原子力)

 出雲型 1番艦CVH-「出雲」2番艦CVH-「日進」3~10番艦

 

 全長 280m 全幅 40m 吃水 10m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 34000トン 満載排水量 55000トン

 

 防御兵装

  Mk.41 VLS 40セル

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

  ESSM 8連装発射機×2

  M2 12.7mm重機関銃×2

 

 艦載機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕20機

  MCH-101改〔アグスタウェストランド〕8機

  MV-22J〔オスプレイ〕10機 等

 

 装甲

  舷側 特殊装甲150mm

  甲板 特殊装甲100mm

  機関部 特殊装甲200mm

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 計画されていたいずも型護衛艦のコンセプトを引き継ぎ、設計を改め船体を延長(いせ型護衛艦のコンセプトも参考に)

 対潜哨戒ヘリ等を運用能力や多目的運用に、艦隊の支援を行う

 厳島型強襲揚陸艦としてのテストベッドという側面を持つ

 簡単な改造によって、VLSの設置も可能

 その他運用も改装によって可能となる

 通常の固定翼機の発着艦も可能(緊急時)

 無人運用可

 

 

―――――――――――――――

 

 

 イージスミサイル巡洋艦(原子力)

 加古型 1番艦CG-「加古」2番艦CG-「衣笠」

 

 全長 240m 全幅 35m 吃水 12m 

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 14000トン 満載排水量 18000トン

 

 兵装

  50口径20.3cm連装電磁加速砲×4

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 前・後74セル 全148セル

   (SM-2、SM-3、SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射管×2 等

 

 艦載機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕2機

 

 レーダー

  AN/SPY-6改 

  FCS-4改 等

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 180mm

  甲板 特殊装甲 120mm

  主砲防盾 特殊装甲 120mm

  機関部 特殊装甲 200mm

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 空母護衛を主任務とする艦

 あたご型護衛艦を大型化し、ミサイル搭載量や対応能力向上を目的とした。

 艦隊旗艦としての能力強化、日本初のCEC搭載による共同交戦能力を獲得

 当初の砲熕兵装は5インチと従来の物を搭載していたが、電磁加速砲の実験も兼ねた搭載後、巡洋艦級の砲熕兵装は電磁加速砲は基準となった

 無人艦隊編入時に、各種電子装備、装甲等を強化を最新式(次世代)に換装

 無人運用可

 

 

 高雄型 1番艦CG-「高雄」2番艦CG-「愛宕」

 3番艦CG-「摩耶」4番艦CG-238「鳥海」

 

 全長 260m 全幅 50m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 50kt

 

 基準排水量 16000トン 満載排水量 20000トン

 

 兵装

  50口径20.3cm連装電磁加速砲×4

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 前・後78セル 全156セル

   (SM-2、SM-3、SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射管×2 等

 

 その他 加古型に準拠

 

 解説

 加古型から電子装備を強化した艦

 船体を延長し、VLSを増備し、電磁砲の連射能力を強化した

 無人運用可

 

 

 妙高型 1番艦CG-「妙高」2番艦CG-「那智」

 3番艦CG-「足柄」4番艦CG-「羽黒」

 

 全長 220m 全幅 30m 吃水 12m

 

 基準排水量 17000トン 満載排水量 22000トン

 

 高雄型に準拠

 

 解説

 艦隊旗艦(指揮通信)能力に加えて、共同交戦能力を強化した艦

 無人運用可

 

 

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 イージスミサイル駆逐艦

 秋月型 1番艦DDG-「秋月」2番艦DDG-「照月」

 3番艦DDG-「涼月」4番艦DDG-「初月」

 5番艦DDG-「新月」6番艦DDG-「若月」

 7番艦DDG-「霜月」8番艦DDG-「冬月」

 9番艦DDG-「春月」10番艦DDG-「宵月」

 11番艦DDG-「夏月」12番艦DDG-「花月」

 

 全長 165m 全幅 21m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 60kt

 

 基準排水量 8000トン 満載排水量 10000トン

 

 兵装

  62口径5インチ単装砲×1

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 前64セル 後32セル 全96セル

   (SM-2、SM-3、SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射筒×2

  3連装短魚雷発射管×2

  M2重機関銃 等

 

 艦載機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕2機

 

 レーダ

  AN/SPY-6改

  FCS-4改 等

 

 機関

 (主)光式加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 装甲 

  舷側 特殊装甲 160mm

  甲板 特殊装甲 90mm

  主砲防盾 特殊装甲 120mm

  機関部 特殊装甲 160mm

 

 解説

 あたご型護衛艦の設計を流用した艦

 イージス巡洋艦のサポートと艦隊防空を担う

 兵装、電子装備を最新式に換装

 対潜、対空能力の強化

 次級は睦月型、改秋月型、国月型等が建造配備されている

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 汎用駆逐艦

 陽炎型 1番艦DD-「陽炎」2番艦DD-「不知火」

 3番艦DD-「初風」4番艦DD-「雪風」

 5番艦DD-「天津風」6番艦DD-「時津風」

 7番艦DD-「磯風」8番艦DD-「萩風」

 9番艦DD-「舞風」10番艦DD-「秋雲」11〜20番艦

 

 全長 151m 全幅 18m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 60kt

 

 基準排水量 5000トン 満載排水量 8000トン

 

 兵装

  62口径5インチ単装砲×1

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 32セル(ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射筒×2

  3連装短魚雷発射管×2

  M2重機関銃 等

 

 艦載機

  SH-60J/K改〔シーホーク〕2機

 

 レーダ

  FCS-4改 等

 

 機関

 (主)光式加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 装甲

  舷側 特殊装甲 120mm

  甲板 特殊装甲 80mm

  主砲防盾 特殊装甲 120mm

  機関部 特殊装甲 180mm

 

 解説

 イージス駆逐艦のサポートとEMD任務時の穴埋め行う

 あきづき型護衛艦の設計を流用

 対潜、対空能力の強化

 無人運用可

 

 

 夕雲型 1番艦DD-「夕雲」2番艦DD-「巻雲」

 3番艦DD-「風雲」4番艦DD-「長波」

 5番艦DD-「巻波」6番艦DD-「高波」

 7番艦DD-「大波」8番艦DD-「沖波」9〜12番艦

 

 全長 164m 全幅 20m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 60kt

 

 基準排水量 6000トン 満載排水量 9000トン

 

 兵装

  62口径5インチ単装砲×1

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 40セル(SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射筒×2

  3連装短魚雷発射管×2

  M2重機関銃 等

 

 解説

 船体を13m延伸し、改良を施した。

 各種電子装備を強化

 その後に要求仕様引き上げが行われ、改設計された吹雪型が建造された(後に仕様は改められた)

 無人運用可

 

 

 白露型 1番艦DD-「白露」2番艦DD-「時雨」

 3番艦DD-「村雨」4番艦DD-「夕立」

 5番艦DD-「春雨」6番艦DD-「五月雨」

 7番艦DD-「涼風」8番艦DD-「山風」9〜26番艦

 

 夕雲型に準拠

 

 無人運用可

 

 解説

 無人艦隊創設の際に建造された艦種

 無人運用を設計当初から想定されていた

 無人運用専従艦

 

 

 暁型 1番艦DD-「暁」2番艦DD-「響」

 3番艦DD-「雷」4番艦DD-「電」5~8番艦建造中

 

 全長 174m 全幅 20m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 30kt 最高 60kt

 

 基準排水量 6800トン 満載排水量 9400トン

 

 兵装

  62口径5インチ単装砲×1

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  Mk.41 VLS 54セル(SM-6、ESSM、VLA、TLAM等)

  17式艦対艦誘導弾8連装発射筒×2

  3連装短魚雷発射管×2

  M2重機関銃 等

 

 解説

 10m延伸し、各種改良を施した艦

 有人、無人艦隊両方に配備される最新艦種

 無人艦隊に優先配備され、能力や量産性を維持しつつ各種能力強化が施されている

 計画は全8隻だが、追加建造が検討されている

 無人運用可

 

 

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 原子力潜水艦

 親潮型 1番艦SS-「親潮」2番艦SS-「黒潮」

 3番艦SS-「満潮」4番艦SS-「荒潮」

 5番艦SS-「朝潮」6番艦SS-「大潮」7~X番艦

 

 全長 160m 全幅 20m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 20kt以上 最高 30kt以上

 

 潜行深度 最大500m以上

 

(海上)基準排水量 10000トン 満載排水量 14000トン

(水中)基準排水量 12000トン 満載排水量 16000トン

 

 兵装

  533mm魚雷発射管×6

  Mk.45 VLS 12セル(TLAM 84発)

  533mm魚雷(通常、高速型等)

 

 レーダー

  OPS28 等

 

 機関

 (主)光式改加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 対潜水艦戦闘を主眼においた艦

 対水上艦戦闘も行う

 TLAMによる対地支援を行う

 次級潜水艦に伊号(仮称)が計画されている

 無人運用可

 

 

 蒼龍型(弾道)1番艦SSB-「蒼龍」2番艦SSB-「海龍」

 3~X番艦

 

 全長 200m 全幅 13m 吃水 11m

 

 速力 

  巡航 20kt以上 最高 30kt以上

 

 潜行深度 最大400m以上

 

(海上)基準排水量 14000トン 満載排水量 18000トン

(水中)基準排水量 16000トン 満載排水量 20000トン

 

 兵装

  533mm魚雷発射管×6

  弾道ミサイル発射装置×8

  巡航ミサイル発射管 

  Mk.45 VLS 12セル(TLAM 84発)

  533mm魚雷

 

 レーダー

  OPS28 等

 

 機関

 (主)光式改加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 弾道ミサイル運用を主眼においた艦

 各種ソーナ強化によって、対潜水艦・対水上艦戦闘も可能

 TLAMによる対地支援を行うが、基本的には待機哨戒任務行う

 無人艦隊に2隻が配備され、空母以上の抑止力として中国への警告の意を込めて改造・配備されている

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 補給艦、給糧艦

 速吸型 1番艦AOE-「速吸」2番艦AOE-「白埼」

 3番艦AOE-「荒埼」4番艦AOE-「高埼」5〜10番艦 

 

 全長 240m 全幅 28m 吃水 10m

 

 速力

  巡航 29kt 最高 45kt

 

 基準排水量 16000トン 満載排水量 24000トン

 

 防御兵装

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

 

 積載物

  航空燃料

  飲料水

  弾薬 等

 

 運用機(未搭載)

  CH-47 等

 

 レーダー

  OPS28 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 艦隊に随伴して燃料補給等を行う

 今艦隊は全艦原子力推進のため、空母に搭載されている航空機や小型内火艇等の燃料等を輸送・補給する

 無人艦隊創設に際して、4隻が改造・配備された

 無人運用可

 

 

 間宮型 1番艦AF-「間宮」2番艦AF-「伊良湖」3〜6番艦

 

 全長 325m 全幅 30m 吃水 10m

 

 速力

  巡航 29kt 最高 45kt

 

 基準排水量 22000トン 満載排水量 47800トン

 

 防御兵装

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

 

 積載物

  航空燃料

  飲料水

  弾薬

  食料品

 

 施設

  水耕栽培プラント

  養殖場 等

 

 艦載機

  UH-60JA等 2機

 

 レーダー

  OPS28 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 主人公が、艦隊に乗艦している際に配備される艦

 こちらも創設に際し2隻が改造・配備された

 用途は補給艦とほぼ同等だが、食料の水耕栽培や家畜の養殖場等を艦内に備える

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 工作艦、総合支援

 明石型 1番艦AR-「明石」2番艦AR-「鳴門」

 3番艦AR-「海鳴」4番艦AR-「桃原」5〜8番艦

 

 全長 398m 全幅 68m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 22kt 最高 42kt

 

 基準排水量 78000トン 満載排水量 100000トン

 

 防御兵装

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

 

 設備

  艦内工場

   (各種ミサイル、弾薬、航空機、戦車等)

  100トンクレーン

  50トンクレーン

  1〜5トンクレーン

  5〜10トンクレーン 等

 

 レーダー

  OPS28 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 艦隊の継戦能力維持を目的としたの艦

 艦内工場によって、大抵の兵器なら生産可能

 金剛型の56cm砲弾をはじめ、H-3ロケット、人工衛星(軍事、気象)等の精密機器をも生産可能

 作業は、ロボットアームと完全自律型等の工作機械、ロボットによって行われる

 当初は建造に疑問を持たれた艦だったが、運用されるとその能力の高さから工作艦に再び注目が持たれるようになった

 無人運用可

 

 

 

 柳型 1番艦CSS-「柳」2番艦CSS-「樺」3〜6番艦

 

 全長 218m 全幅 40m 吃水 12m

 

 速力

  巡航 28kt 最高 40kt

 

 基準排水量 10000トン 満載排水量 14000トン

 

 防御兵装

  CIWS 20mm高性能機関砲×2

  SeaRAM 21連装発射機×2

 

 設備

  各種調査装置

  クレーン

  無人観測機

  音響機器

  指揮通信装置 等

 

 レーダー

  AN/SPY-6改

  FCS-4改 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 艦隊の対空統括から対潜、上陸等の各種支援、管制を行う

 遠征艦隊創設の際に建造され、現在の有人部隊では次級の橘型に世代交代が始まり無人遠征艦隊創設時に2隻が改造・配備された

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 輸送艦AP-20XX〜

 

 全長370m 全幅64m 吃水12m

 

 速力

  巡航24kt 最高38kt

 

 基準排水量12000トン 満載排水量20000トン

 

 防御兵装(装備時)

  CIWS 20mm高性能機関砲

  SeaRAM 21連装発射機 等

 

 積載兵器

  10式戦車改

  90式戦車改

  74式戦車改二

  16式機動戦闘車改

  99式155mm自走榴弾砲改

  96式120mm自走迫撃砲改

  8式203mm自走榴弾砲改

  16式装輪装甲車改

  軽装甲機動車改

  各種トラック

  各種地対艦誘導弾改

  各種地対空誘導弾改

  多目的誘導弾改 

  航空機 等

 

 積載物

  各種支援物資 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 前級おおすみ型輸送艦の設計を拡大改良した、主力輸送艦

 戦車等の車両含む2000両以上を積載可能

 その他にも分解したE-767改、AC-130ガンシップ改等の大型航空機、弾薬等を多数積載

 無人陸上部隊の輸送・運用のために、建造された初期建造艦の大半を無人艦隊向けに改造・配備した

 追加建造も予定されている傑作輸送艦

 無人運用可

 

 

 給油艦AO-20XX〜

 

 全長318m 全幅68m 吃水14m

 

 速力 

  巡航24kt 最高38kt

 

 基準排水量24000トン 満載排水量68000トン

 

 防御兵装(装備時)

  CIWS 20mm高性能機関砲

  SeaRAM 21連装発射機 等

 

 積載物

  各種燃料

  航空燃料

  セメント

  アスファルト 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 輸送艦に積載されている陸上車両の燃料や航空燃料を輸送

 その他にも演習のため、多数のアスファルト等も積載

 無人運用可

 

 

――――――――――――――――

 

 

 調査艦IG-6000〜

 

 全長206m 全幅36m 吃水12m

 

 速力 巡航25kt 最高39kt

 

 基準排水量14000トン 満載排水量18000トン

 

 防御兵装(装備時)

  CIWS 20mm高性能機関砲

  SeaRAM 21連装発射機 等

 

 設備

  各種調査装置

  クレーン

  無人潜水艇 

  海中掘削機 等

 

 機関

 (主)ロ式改二加圧水型原子炉 蒸気タービン

 (副)燃料電池

 

 解説

 海流の調査や海底調査等の海洋研究艦

 用途は、周辺の詳細調査による戦術の確実性に向上させるための情報収集に運用

 海自時代の音響観測艦の能力を強化した艦

 無人運用可

 

 

 



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空軍設定

4月24日
「大鳳」艦載機群にF-5 48機を追記

4月29日
設定文追記(F-3部分)


 

 

 航空戦力 

 全体配備数:全2848機

 

 艦艇搭載機数:全962機

 

 陸上機数:全1886機

 

 空母艦載機部隊 全476機(内訳:戦闘機 360機)

 「大鳳」艦載機群

  第0空母航空団 全:200機

   4個飛行隊(F-3)48機

   4個飛行隊(F-5)48機

   4個飛行隊(F-6)48機

   2個飛行隊(EA-18G)12機

   2個飛行隊(E-2)8機

   2個給油隊(MQ-30)10機

   2個偵察隊(MQ-9)10機

   2個対潜隊(SH-60K改)12機

   1個飛行隊(MV-22J)4機

 

 「翔鶴」艦載機群

  第1空母航空団 全92機

   2個飛行隊(F-3)24機

   2個飛行隊(F-6)24機

   2個飛行隊(F-5)24機

   1個飛行隊(EA-18G)6機

   1個飛行隊(E-2)4機

   1個対潜隊(SH-60K改)6機

   1個飛行隊(MV-22J)4機

 

 「瑞鶴」艦載機群

  第2空母航空団 全92機

   2個飛行隊(F-3)24機

   2個飛行隊(F-6)24機

   2個飛行隊(F-5)24機

   1個飛行隊(EA-18G)6機

   1個飛行隊(E-2)4機

   1個対潜隊(SH-60K改)6機

   1個飛行隊(MV-22J)4機

 

 「紅鶴」艦載機群

  第3空母航空団 全92機

   2個飛行隊(F-3)24機

   2個飛行隊(F-6)24機

   2個飛行隊(F-5)24機

   1個飛行隊(EA-18G)6機

   1個飛行隊(E-2)4機

   1個対潜隊(SH-60K改)6機

   1個飛行隊(MV-22J)4機

 

 その他 全486機

  「金剛型」艦載機群 24機

  「出雲型」艦載機群 76機

  「厳島型」艦載機群 282機

  「加古型」艦載機群 4機

  「高雄型」艦載機群 8機

  「妙高型」艦載機群 8機

  「秋月型」艦載機群 24機

  「陽炎型」艦載機群 20機

  「夕雲型」艦載機群 16機

  「白露型」艦載機群 16機

  「暁型」艦載機群 8機

 

 

 陸上配備部隊

 

 第1戦闘航空団(11)

  5個飛行隊 100機(F-3、F-5、F/A-6等)

 

 第2戦闘航空団(12)

  5個飛行隊 100機(F-3、F-5、F/A-6等)

 

 第3戦闘航空団(13)

  5個飛行隊 100機(F-3、F-5、F/A-6等)

 

 第4戦闘航空団(14)

  5個飛行隊 100機(F-3、F-5、F/A-6等)

 

 第5戦闘航空団(15)

  5個飛行隊 100機(F-3、F-5、F/A-6等)

 

 第1戦闘爆撃航空団(5)

  4個飛行隊 40機(B-2、B-1等)

  2個飛行隊 40機(F-5)

 

 第2戦闘爆撃航空団(6)

  4個飛行隊 40機(B-2、B-1等)

  2個飛行隊 40機(F-5)

 

 第3戦闘爆撃航空団(7)

  4個飛行隊 40機(B-2、B-1等)

  2個飛行隊 40機(F-3)

 

 第4戦闘爆撃航空団(8)

  4個飛行隊 60機(A-10等)

  2個飛行隊 40機(F/A-6、F-5)

 

 第5戦闘爆撃航空団(9)

  4個飛行隊 60機(A-10等)

  2個飛行隊 40機(F/A-6、F-5)

 

 第1航空給油団(7)

  4個給油飛行隊 20機(KC-767)

 

 第2航空給油団(8)

  4個給油飛行隊 20機(KC-767)

 

 第1航空輸送団(9)

  5個飛行隊 60機(C-2改、C-130改等)

 

 第2航空輸送団(10)

  5個飛行隊 60機(C-2改、C-130改等)

 

 第3航空輸送団(11)

  5個飛行隊 60機(C-2改、C-130改等)

 

 第4航空輸送団(12)

  5個飛行隊 60機(C-2改、C-130改等)

 

 第01特別航空輸送団

  1個飛行隊 10機(特別輸送機)

  3個飛行隊 60機(F-3、F-5等)

 

 第1対地支援航空団

  3個飛行隊 15機(AC-130改)

  3個飛行隊 60機(F/A-6、F-5)

 

 第2対地支援航空団

  3個飛行隊 15機(AC-130改)

  3個飛行隊 60機(F/A-6、F-5)

 

 第3対地支援航空団

  3個飛行隊 15機(AC-130改)

  3個飛行隊 60機(F-5、F-3)

 

 第4対地支援航空団

  3個飛行隊 15機(AC-130改)

  3個飛行隊 60機(F-5、F-3)

 

 第1航空管制団(8)

  2個航空警戒隊 4機(E-767改)

  3個航空警戒隊 12機(E-2改)

 

 第2航空管制団(9)

  2個航空警戒隊 4機(E-767改)

  3個航空警戒隊 12機(E-2改)

 

 第3航空管制団(10)

  2個航空警戒隊 4機(E-767改)

  3個航空警戒隊 12機(E-2改)

 

 第1強行偵察航空団(4)

  5個飛行隊 30機(RF-4改二等)

 

 第2強行偵察航空団(5)

  5個飛行隊 30機(RF-4改二等)

 

 第1航空哨戒団(13)

  2個対潜飛行隊 12機(P-3改、P-1改等)

  2個対潜ヘリ隊 24機(SH-60K改)

 

 第2航空哨戒団(14)

  2個対潜飛行隊 12機(P-3改、P-1改等)

  2個対潜ヘリ隊 24機(SH-60K改)

 

 第3航空哨戒団(15)

  2個対潜飛行隊 12機(P-3改、P-1改等)

  2個対潜ヘリ隊 24機(SH-60K改)

 

 第4航空哨戒団(16)

  2個対潜飛行隊 12機(P-3改、P-1改等)

  2個対潜ヘリ隊 24機(SH-60K改)

 

 第1航空救難団(9)

  4個水上飛行隊 20機(US-2)

  2個飛行隊 24機(SH-60K改)

 

 

 

 戦闘機

 

 F-3〔心神〕

 

 速度 巡航:M1.6 最高:M3.2

 

 全長22m 翼幅16m 全高5m

 

 

 A型:通常型 C型:艦載型 E型:戦闘爆撃型

 

 

 固定武装

 GAU-22/A 25mmガトリング砲改

 

 

 空対空戦闘時

 ウェポンベイ AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 8発等

 

 翼下(全開戦闘時)AAM-4中距離対空ミサイル 4発

 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 6発等

(増槽込み)

 

 専用ウェポンベイ AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発等

 

 

 空対艦戦闘時

 ウェポンベイ ASM-3改長距離対艦ミサイル 4発 

 

 翼下(全開戦闘時)ASM-3改長距離対艦ミサイル 2発 

(増槽込み)

 

 専用ウェポンベイ AAM-5短距離対空ミサイル(04式改)4発等

 

 空対地戦闘時

 ウェポンベイ GBU-39 250ポンド誘導爆弾 14発

 AGM-114R 汎用ミサイル 14発 

 GBU-551 1000ポンド誘導爆弾 4発等 

 

 翼下(全開戦闘時) GBU-39 250ポンド誘導爆弾 8発

 AGM-114R 汎用ミサイル 8発 

 GBU-551 1000ポンド誘導爆弾 2発等

(増槽込み)

 

 専用ウェポンベイ AAM-5短距離対空ミサイル(04式改)4発等

 以下、西側規格の兵装を搭載可能 

 

 

 エンジン IHI製F−9

 

 推力 20000kg×2

 

 

 戦闘行動半径 2500km

 増槽常時 3000km

 

 

 アメリカのF-22〔ラプター〕を仮想敵と想定して制作された機体

 開発当初は、設計が難航し暗礁に乗りかけたがF-35〔ライトニングⅡ〕による技術交換によって完成された。

 完成当初(YF-3)は問題点が多発したが、根気強い調整の結果F-22を上回る性能を発揮。

 F-35Bと共に空海軍に配備された。

 この部隊に配備されている機体は、無人機仕様

 有人機としても運用は可能で、差異としては操縦するのが人かAIかの違いのみ。(各種機体も同様)

 

 

 

 F-5〔閃電〕

 

 速度 巡航:M1.8 最高:M3.8

 

 全長20m 翼幅15m 全高5m

 

 

 A型:通常型 C型:艦載型 E(B)型:戦闘爆撃型

 

 

 固定武装

 GAU-22/A 25mmガトリング砲改

 

 

 空対空戦闘時

 胴体下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 6発

 

 翼下 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発

 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 6発等

(増槽込み)

 

 

 空対艦戦闘時(C型とE型のみ)

 胴体下 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発

 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 2発等

 

 翼下 ASM-3改長距離対艦ミサイル 4発

(増槽込み)

 

 

 空対地戦闘時

 胴体下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 4発等

 GBU-39 250ポンド誘導爆弾 12発

 AGM-114R 汎用ミサイル 12発 

 GBU-551 1000ポンド誘導爆弾 2発等

 

 翼下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 4発

 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 6発等

 以下、西側規格の兵装を搭載可能

 

 

 エンジン IHI製F−9

 

 推力 20000kg×2

 

 

 戦闘行動半径 2500km

 増槽常時 3280km

 

 

 F-15〔イーグル〕に代わる制空戦闘機開発計画の元に制作された

 コスト問題によって、立ち上がった計画のために妥協を大分置き去りにして更に追求され、改造では不十分な強化と超音速巡航能力を付与することを目的とされた。

 結果は、成功しF-15の後継機として恥じない機体が完成

 F-15で計画された改造案も継承可能なように設計された

 

 

 

 F/A-6〔雷電〕

 

 速度 巡航:M1.5 最高:M3.0

 

 全長19m 翼幅15m 全高5m

 

 

 A型:通常型 C型:艦載型 G型:電子戦型(計画中)

 

 

 固定武装

 GAU-22/A 25mmガトリング砲改

 

 

 空対空戦闘時

 胴体下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 2発

 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発等

 

 翼下 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発

 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 6発等

(増槽込み)

 

 

 空対艦戦闘時

 胴体下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 2発

 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発等

 

 翼下 ASM-3改長距離対艦ミサイル 4発

(増槽込み)

 

 

 空対地戦闘時

 胴体下 AAM-4中距離対空ミサイル(99式改) 2発

 AAM-5短距離対空ミサイル(04式改) 4発等

 

 翼下 GBU-39 250ポンド誘導爆弾 14発

 AGM-114R 汎用ミサイル 14発 

 GBU-551 1000ポンド誘導爆弾 4発等

(増槽込み)

 以下、西側規格の兵装を搭載可能

 

 

 エンジン IHI製F−9

 

 推力 20000kg×2

 

 

 戦闘行動半径 2500km

 増槽常時 3480km

 

 

 F-14〔トムキャット〕とF/A-18〔スーパーホーネット〕による艦載機のノウハウを元に開発

 アメリカ製では問題がある点(空母運用上)を考慮

 武装搭載量の強化と超音速巡航を可能とし、バランスの取れたマルチロール機として完成度の高い機体となった。

 

 

 

 

 



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陸軍設定

 

 4月22日追記
 戦車師団の定数を(130→260)に変更しました。
 9月17日追記
 防空連隊を陸上防空群と区分
 対艦連隊を陸上対艦群と区分
 偵察連隊を偵察群と区分
 対戦車連隊を対戦車飛行群と区分
 施設科連隊を施設工作群と区分
 補給連隊を補給群と区分
 戦車師団に2個機械化中隊、4個補給中隊を追加
 9月18日追記
 特科師団に2個機械化中隊、2個補給中隊を追加
 9月23日追記
 89式改の搭載可能兵員を8人に変更
 混成機械化師団の2個機械化大隊を1個機械化連隊に変更、補給中隊を大隊に変更
 機械化師団の兵員を1040人増員、自走迫撃砲中隊を大隊に変更、補給大隊を追加
 施設工作群を第1・2・3施設工作群として総数18個施設科連隊、6個護衛大隊を編成
 補給群を第1・2・3補給群として総数18個補給連隊、6個護衛大隊を編成
 航空輸送連隊に2個航空輸送連隊を追加
 第1・2・3航空輸送連隊のヘリ定数を(60→80)に変更
 第4・5航空輸送連隊のヘリ定数を(60→100)、UH-2改を追加
 




 

 

 

 陸上兵力

 

 機甲師団

 第1戦車師団 

 4個戦車連隊 260輌

 (74式改二182輌、90式改78輌)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 2個戦車整備中隊(11式改回収車等)

 4個補給中隊(99式改弾薬給弾車等) 

 

 第2戦車師団 

 4個戦車連隊 260輌

 (74式改二130輌、90式改130輌)

 2個戦車整備中隊(11式改回収車等)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 2個戦車整備中隊(11式改回収車等)

 4個補給中隊(99式改弾薬給弾車等)

 

 第3戦車師団 

 4個戦車連隊 260輌

 (10式改208輌、90式改52輌)

 2個戦車整備中隊(11式回収改等)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 2個戦車整備中隊(11式改回収車等)

 4個補給中隊(99式改弾薬給弾車等)

 

 第4戦車師団 

 4個戦車連隊 260輌

 (74式改二78輌、90式改182輌)

 2個戦車整備中隊(11式改回収等)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 2個戦車整備中隊(11式改回収車等)

 4個補給中隊(99式改弾薬給弾車等)

 

 第1特科師団 

 2個自走砲連隊 60輌

 (99式改42輌、8式改18輌)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 4個補給中隊(99式改弾薬補給車等)

 

 第2特科師団 

 2個自走砲連隊 60輌

 (99式改42輌、8式改18輌)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 4個補給中隊(99式改弾薬補給車等)

 

 第3特科師団 

 2個自走砲連隊 60輌

 (99式改42輌、8式改18輌)

 2個機械化中隊 兵員480名

 (89式改60輌等)

 4個補給中隊(99式改弾薬補給車等)

 

 第1混成機械化師団

 2個戦車大隊 78輌(74式改26輌、10式改52輌)

 1個自走砲大隊 18輌(99式改)

 2個補給大隊(99式改弾薬給弾車等)

 1個機械化連隊 兵員1760名 車輌160輌

 (89式改20輌、96式改二30輌、軽装甲機動車改10輌、高機動車改20輌、73式改50両、16式改30輌等)

 

 第2混成機械化師団

 2個戦車大隊 78輌(74式改26輌、10式改52輌)

 1個自走砲大隊 18輌(99式改)

 2個補給大隊(99式改弾薬補給車等)

 1個機械化連隊 兵員1760名 車輌160輌

 (89式改20輌(8)、96式改二30輌(12)、軽装甲機動車改10輌(4)、高機動車改20輌(10)、73式改50輌(20)、16式改30輌等)

 

 第3混成機械化師団

 2個戦車大隊 78輌(74式改26輌、10式改52輌)

 1個自走砲大隊 18輌(99式改)

 2個補給大隊(99式改弾薬補給車)

 1個機械化連隊 兵員1760名 車輌160輌

 (89式改20輌(8)、96式改二30輌(12)、軽装甲機動車改10輌(4)、高機動車改20輌(10)、73式改50輌(20)、16式改30輌等)

 

 第1機械化師団

 5個機械化連隊 兵員7040名 車輌600輌

 (89式改80輌、96式改120輌、軽装甲機動車改40輌、高機動車改80輌、73式改200輌、16式改80輌等)

 2個自走迫撃砲大隊(96式自走改)

 2個補給大隊(99式改弾薬補給車)

 

 第2機械化師団

 5個機械化連隊 兵員7040名 車輌600輌

 (89式改80輌、96式改二120輌、軽装甲機動車改40輌、高機動車改80輌、73式改200輌、16式改80輌等)

 2個自走迫撃砲大隊(96式自走改)

 2個補給大隊(99式改弾薬補給車)

 

 第3機械化師団

 5個機械化連隊 兵員7040名 車輌600輌

 (89式改80輌、96式改二120輌、軽装甲機動車改40輌、高機動車改80輌、73式改200輌、16式改80輌等)

 2個自走迫撃砲大隊(96式自走改)

 2個補給大隊(99式改弾薬補給車)

 

 

 陸上防空群

 第1防空連隊

 2個高射自走砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 第2防空連隊

 2個高射自走砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 第3防空連隊

 2個高射砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 第4防空連隊

 2個高射自走砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 第5防空連隊

 2個高射自走砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 第6防空連隊

 2個高射自走砲中隊 12輌(87式改)

 3個対空ミサイル中隊 24基(03式改等)

 

 

 陸上対艦群

 第1対艦連隊

 5個対艦ミサイル中隊 30基(12式改)

 

 第2対艦連隊

 5個対艦ミサイル中隊 30基(12式改)

 

 第3対艦連隊

 5個対艦ミサイル中隊 30基(12式改)

 

 

 偵察群

 第1偵察連隊

 5個偵察中隊 65輌(87式偵察警戒車改)

 2個偵察オートバイ中隊 36輌

 1個偵察ヘリ中隊 8機(OH-1)

 

 第2偵察連隊

 5個偵察中隊 65輌(87式偵察警戒車改)

 2個偵察オートバイ中隊 36輌

 1個偵察ヘリ中隊 8機(OH-1)

 

 

 対戦車飛行群

 第1対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 第2対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 第3対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 第4対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 第5対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 第6対戦車連隊

 5個対戦車ヘリ中隊 30機(AH-1改12機、AH-64改18機)

 

 

 第1海兵旅団

 2個機械化歩兵連隊 兵員2420名 車輌190輌

 (89式改20輌、16式改二50輌、軽装甲機動車40輌、AAV7改60輌、16式改20輌)

 1個戦車中隊 14輌(74式改7輌、10式改7輌)

 1個自走砲中隊 6輌(99式改)

 

 第2海兵旅団

 2個機械化歩兵連隊 兵員2420名 車輌190輌

 (89式改20輌、96式改二50輌、軽装甲機動車40輌、AAV7改60輌、16式改20輌)

 1個戦車中隊 14輌(74式改二7輌、10式改7輌)

 1個自走砲中隊 6輌(99式改)

 

 第3海兵旅団

 2個機械化歩兵連隊 兵員2420名 車輌190輌

 (89式改20輌、96式改二50輌、軽装甲機動車40輌、AAV7改60輌、16式改20輌)

 1個戦車中隊 14輌(90式改7輌、10式改7輌)

 1個自走砲中隊 6輌(99式改)

 

 

 特殊作戦群

 4個歩兵連隊 4800名

 2個火力支援大隊(16式改等)

 2個狙撃中隊 400名

 

 

 第1施設工作群

 6個施設科連隊(土木重機、各種トラック等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 第2施設工作群

 6個施設科連隊(土木重機、各種トラック等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 第3施設工作群

 6個施設科連隊(土木重機、各種トラック等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 

 第1補給群

 6個補給連隊(弾薬、燃料等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 第2補給群 

 6個輸送連隊(弾薬、燃料等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 第3補給群 

 6個輸送連隊(弾薬、燃料等)

 2個護衛大隊(16式改、89式改)

 

 

 第1航空輸送連隊

 2個多目的ヘリ大隊 80機(UH-60改24機、CH-47改32機、MV-22改24機)

 

 第2航空輸送連隊

 2個多目的ヘリ大隊 80機(UH-60改24機、CH-47改32機、MV-22改24機)

 

 第3航空輸送連隊

 2個多目的ヘリ大隊 80機(UH-60改24機、CH-47改32機、MV-22改24機)

 

 第4航空輸送連隊

 2個多目的ヘリ大隊 100機(UH-60改24機、UH-2改40機、MV-22改24機、CH-47改12機)

 

 第5航空輸送連隊

 2個多目的ヘリ大隊 100機(UH-60改24機、UH-2改40機、MV-22改24機、CH-47改12機)

 

 

 

 

 無人陸上部隊装備品

 

 戦車

 

 10式戦車改

 

 全長:9.42m 全幅:3.24m 全高:2.30m

 

 重量:約44t(全備重量)

 

 懸架方式:油気圧式

 

 速度:70km/h以上(前進・後進速度) 行動距離:400km

 

 主砲

 10式戦車砲(44口径120mm滑腔砲)

 

 副武装

 12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)

 74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)

 

 装甲

 複合装甲(正面要部)

 均質圧延鋼装甲

 増加装甲(装着時は各部)

 

 エンジン

 三菱 8VA34WTK

 

 

 説明

 10式改は、主な諸元は改良前と同一だが装甲材の変更による防御力強化と重量の増大を抑えた。

 空挺降下も可能なように設計も改良されている

 後継車輌が計画中

 無人運用可能

 

 

 

 90式戦車改

 

 全長9.80m 車体長7.55m 全幅3.44m(サイドスカートを含む)全高2.30m(標準姿勢)

 

 重量50.2t

 

 懸架方式 ハイブリッド式

 (油気圧・トーションバー併用)

 

 速度:70km/h 行動距離:350km

 

 主砲

 55口径120mm滑腔砲

 

 副武装

 74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)

 12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)

 

 装甲

 複合装甲(砲塔前面 及び 車体前面)

 

 エンジン

 三菱10ZG32WT(K)

 

 

 説明

 90式改も10式改同様に装甲材の変更によって防御力を重量を維持しながらアップさせた。

 空挺降下には、対応していないがその分を攻撃力に充てた

 無人部隊配備に際して、市街地での運用を度外視して主砲を55口径へ強化し、攻撃力をさらに向上させた。

 無人運用可

 

 

 

 74式戦車改二

 

 全長:9.41m 車体長:6.70m 全幅:3.18m 全高:2.25m(標準姿勢)

 

 重量:38t

 

 懸架方式:油気圧式

 

 速度:70km/h以上 行動距離:400km

 

 主砲

 10式52口径105mmライフル砲

 

 副武装

 74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)

 12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)

 

 エンジン

 三菱10ZF22WT(K)

 

 

 説明

 退役していく車両を利用し、主砲を16式機動戦闘車と同一の物に換装

 装甲材も現代戦車戦に対応できるよう、10式改・90式改と同一の物を採用

 無人部隊の主力戦車

 無人運用可

 

 

 

 自走砲

 

 99式155mm自走榴弾砲改

 

 全長:12.2m(砲身引き込み時 11.3m)全幅:3.2m

 全高:3.9m(積載時 4.3m)

 

 重量:40.0t

 

 速度52.8km/h 行動距離300km

 

 懸架方式:トルクコンバーター(GK)

 

 主砲

 55口径155mm榴弾砲 ×1

 

 副武装

 12.7mm重機関銃M2 ×1

 

 エンジン

 三菱6SY31WA(K)

 

 

 説明

 即応弾20発以上を車内に搭載し、99式弾薬給弾車改の随伴によって高速補給も可能

 射程は最新の射程延長弾によって、100km以上を達成

 誤差範囲5〜10m

 無人運用可

 

 

 

 8式203mm自走榴弾砲改

 

 全長:7.478m 全幅:3.15m 全高:3.145m

 

 重量:28.35t

 

 懸架方式:懸架・駆動トーションバー式

 

 速度:54.72km/h 行動距離:523km

 

 主武装

 M201A1 37口径203mm榴弾砲

 

 エンジン

 三菱 6SY31WA(KD8)

 

 

 説明

 即応弾10発のみを搭載し、弾薬給弾車改による随伴を前提としている

 M110自走榴弾砲の後継として採用された

 無人部隊にも少数が配備された

 無人運用可

 

 

 

 96式自走120mm迫撃砲

 

 全長:6.70m 全幅:2.99m 全高:2.95m

 

 重量:23.5t

 

 速度:50km/h 行動距離:300km

 

 主武装

 120mm迫撃砲 RT

 

 副武装

 12.7mm重機関銃M2

 

 エンジン

 デトロイトディーゼル8V-71T

 

 

 説明

 迫撃砲の高速展開のために採用

 即応弾60発以上を搭載し、歩兵部隊の火力支援を行う

 無人運用可

 

 

 

 87式自走高射機関砲改

 

 全長:7.99m 全幅:3.18m 全高:4.40m

 

 重量:38.0t

 

 速度:58km/h 行動距離:300km

 

 主武装

 90口径35mm対空機関砲KDA×2

 

 エンジン

 三菱 10ZF22WT(K)

 

 

 説明

 中距離・近距離対空誘導弾による穴埋めを行う

 近距離の最終迎撃を行う

 無人部隊配備に際して最新のレーダやFCSに換装

 無人運用可

 

 

 

 弾薬給弾車、補助車両

 

 99式弾薬給弾車改

 

 全長約:6.7m 全幅:約3.2m 全高:約3.1m

 

 全備重量:約33t

 

 最高速度:約50km/h

 

 エンジン

 機関V型水冷2サイクルディーゼル

 

 

 説明

 99式自走榴弾砲、8式自走榴弾砲に対する弾薬補給を行う

 100発以上積載(弾薬の口径で上下する)

 無人運用可

 

 

 

 11式装軌車回収車改

 

 全長:約9.1m 全幅:約3.4m 全高:約2.6m

 

 重量:約44.4t

 

 速度:70km/h 行動距離:400km

 

 主武装

 12.7mm重機関銃M2×1

 

 備考

 牽引力:45t以上

 吊り上げ能力:25t以上

 

 エンジン

 三菱 8VA34WTK

 

 

 説明

 10式改の車体を流用して製造された車両

 戦車や装甲車両の回収や現地での修理等に対応した装備が可能

 無人運用可

 

 

 

 装甲戦闘車両

 

 89式装甲戦闘車改

 

 全長:6.8m 全幅:3.2m 全高:2.5m

 

 重量:26.5t

 

 懸架方式ハイブリッド式

 (油気圧・トーションバー併用)

 

 速度:70km/h 行動距離:400km

 

 主武装

 90口径35mm機関砲KDE

 

 副武装

 79式対舟艇対戦車誘導弾発射装置×2

 74式車載7.62mm機関銃

 

 輸送可能兵員数

 完全武装兵8名

 

 エンジン

 三菱 10ZG32WT(K)

 

 

 説明

 歩兵の運搬と支援を同時に行えるよう設計された車両

 エンジンを変更したことによって10式改並みの立ち上がりの早さを実現

 重量の関係で、装甲材の変更は一部部分に留まる

 無人運用可

 

 

 

 87式偵察警戒車改

 

 全長:5.99m(車体長5.525m)全幅:2.48m 全高:2.80m

 

 重量:15.0t

 

 速度:100km/h 行動距離:500km

 

 主武装

 25mm機関砲KBA-B02

 

 副武装

 74式車載7.62mm機関銃

 

 エンジン

 いすゞ10PB1

 4ストロークV型10気筒液冷ディーゼル

 

 

 説明

 OH-1と87式改、オートバイによって偵察部隊が組織されている

 先行偵察、威力偵察等の多種な任務に対応可能

 有人部隊では、後継車輌の09式が運用されている。

 無人運用可

 

 

 

 16式機動戦闘車改

 

 全長:8.45m 全幅:2.98m 全高:2.87m

 

 重量:約26t

 

 速度:100km/h以上 行動距離:400km

 

 主武装

 52口径105mmライフル砲

 

 副武装

 12.7mm重機関銃M2

 74式車載7.62mm機関銃

 

 エンジン

 直列4気筒4ストローク水冷ターボチャージド・ディーゼル

 

 

 説明

 歩兵に対する火力支援を高速で行うための車両

 主武装は74式改二と弾薬を共通化している

 戦車戦に対応し、戦車部隊展開まで繋ぎとしての即応を想定

 一部に戦車の装甲材を採用して防御力も底上げされ、RPGの直撃を耐えることができる。

 無人運用可

 

 

 

 装甲車両

 

 96式装輪装甲車改二

 

 全長:6.84m 全幅:2.48m 全高:1.85m

 

 重量:14.5t

 

 速度:100km/h以上 行動距離:500km以上

 

 主武装

 96式40mm自動擲弾銃

 12.7mm重機関銃M2

 

 装甲

 圧延鋼板

 

 乗員 

 完全武装兵12名

 

 エンジン

 三菱 6D40 液冷4ストローク直列6気筒OHV24バルブターボチャージド・ディーゼル

 

 

 説明

 機械化部隊の中核をなす、装甲輸送車両

 部隊の防護と高速展開を可能とするために全体配備

 問題点の改良を起こった結果、良好な性能が発揮された

 指揮通信車両としても運用可能

 無人運用可

 

 

 

 軽装甲機動車改

 

 全長:4.4m 全幅:2.04m 全高:1.85m

 

 重量:4.5t

 

 主武装

 固定武装無

 

 装甲

 圧延鋼板・防弾ガラス

 

 速度:約100km/h 行動距離:約500km

 

 乗員 

 完全武装兵4名(運転手を含む)

 

 エンジン

 4ストローク水冷ディーゼル

 

 

 説明

 ヘリによる高速輸送を考慮した装甲車両

 装甲材に工夫を施すことで強度と軽量化の両立を実現

 汎用性が高い

 無人運用可

 

 

 

 高機動車改

 

 全長:4.91m 全幅:2.15m 全高:2.24m

 

 重量:2.64t

 

 速度:125km/h 行動距離:約500km

 

 装甲

 圧延鋼板

 

 エンジン

 水冷直列4気筒OHV4バルブターボディーゼル インタークーラー付き

 

 乗員

 完全武装兵10名

 

 

 説明

 ヘリによる高速輸送を考慮した装甲車両

 車体を流用することによって、多くの派生を持つ

 無人運用可

 

 

 

 73式トラック改

 

 全長:約5,490mm 全幅:約2,220mm 全高:約2,565mm

 

 車両重量:約3,040kg

 

 積載量:約2,000kg

 

 装甲

 圧延鋼板

 

 最高速度:約120km/h

 

 乗員

 完全武装兵20名

 

 

 説明

 装甲を施し、兵員をスムーズに輸送するために配備

 簡単な改造によって、兵器プラットフォームとしても運用可能

 無人運用可

 

 

 

 AAV7

 

 全長:8.161m 全幅:3.269m 全高:3.315m

 

 重量:25.652t

 

 装甲

 圧延鋼板

 

 主武装

 12.7mm重機関銃M85×1

 40mm自動擲弾銃×1

 

 副武装

 12.7mm重機関銃M2×1

 

 速度

 72.42km/h(地上整地時)

 28km/h(水上航行時)

 

 行動距離

 483km(地上整地時)

 72km(水上航行時)

 3.7kn/2海里(海上発進時)

 

 積載物

 完全武装兵25名または物資4.5トン

 

 エンジン

 デトロイトディーゼル 8V-53T

 V型8気筒2ストローク液冷ターボチャージド・ディーゼル

 

 

 説明

 装甲の強化に加えて、水上での速力を多少強化

 防御火器の装弾数強化

 無人運用可

 

 

 

 土木重機割愛 諸元は、自衛隊のものとほぼ一緒。違いは無人運用が可能なことと大型化していること

 その他車両も同じ

 

 

 

 歩兵

 話に登場するのは、生身の人間ではなく完全自律型戦闘ボットと指揮官級等

 その他の人員も軒並み、AI搭載型等によって運用されている。

 

 

 

 対空誘導弾

 

 03式中距離地対空誘導弾改〔SAM-4改〕

 

 全長:約4.9m 直径:約0.32m

 

 重量:約570kg

 

 弾頭重量:約73kg

 

 射程:50km以上

 

 

 11式近距離地対空誘導弾改

 

 全長:約2.9m 胴体直径:約0.16m

 

 重量:約103kg

 

 射程:10km以上

 

 

 

 PAC-3

 

 翼幅:51cm 弾体径:25cm

 

 重量:320kg

 

 上昇限度:15,000m

 

 対弾道弾射程:20km

 

 

 

 91式近距離地対空誘導弾改〔携SAM-2改〕

 

 ミサイル直径:80mm ミサイル全長:1,430mm

 ミサイル全幅:90mm

 

 ミサイル重量

 9kg(本体)

 17kg(発射セット)

 

 弾頭

 指向性弾頭

 信管

 着発式

 

 射程

 5,000メートル

 

 推進方式

 固体燃料ロケット

 

 誘導方式

 -2:赤外線ホーミング(IRH)+可視光画像(TV)

 -2B:赤外線画像(IIR)

 

 飛翔速度

 マッハ1.9

 

 

 

 93式近距離地対空誘導弾改

 

 全長:約4.9m 全幅:約2.1m

 

 主武装

 SAM-2改4連装発射機2基 

 

 

 

 

 対艦誘導弾

 

 12式地対艦誘導弾改

 

 ミサイル直径:約0.35m ミサイル全長:約5m

 ミサイル重量:約700kg

 

 射程

 百数十km以上

 

 推進方式

 固体燃料ロケットモーター(ブースター)+ターボジェットエンジン(巡航用)

 

 誘導方式

 中途航程:INS・GPS

 終末航程:ARH

 

 

 説明

 12式改は、艦艇に搭載されている17式改の原型のためある程度の弾薬共通が可能

 追加ブースターによって、射程延伸可能

 無人運用可

 

 

 

 対戦車ヘリ

 

 AH-1Z改二

 

 全長:17.68m 全高:4.44m

 

 最大水平速度:338km/h

 最大巡航速度:289km/h

 実用上昇限度:4,270m

 

 ホバリング高度限界:4,495m(IGE)/3,915m(OGE)

 航続距離:520km(機内燃料のみ)

 

 固定武装

 M197 3砲身20mm機関砲×1

 

 通常武装

 AIM-9 サイドワインダー空対空ミサイル×6発

 AIM-92 スティンガー空対空ミサイル×6発

 BGM-71 TOW対戦車ミサイル×6発

 AGM-114 ヘルファイア対戦車ミサイル×6発

 127mmズーニー16連装ロケット弾LAU-10D/Aランチャー×6基

 Mk.40型7発内蔵ハイドラ70ロケット弾ポッド×6基

 Mk.40型19発内蔵ハイドラ70ロケット弾ポッド×6基

 

 

 説明

 発動機の換装によって速度を向上させた

 武装ハードポイントも追加し、火力を強化

 無人運用可

 

 

 

 AH-64DJ改

 

 全長:17.76m 全高:4.95m(FCR頂部まで)

 

 超過禁止速度:398km/h

 水平速度:300km/h

 

 ホバリング高度限界:4,172m(地面効果内(IGE))/2,889m(地面効果外(OGE))

 航続距離:490km(機内燃料のみ)/1,896km(フェリー時)

 

 固定武装

 M230A1 30mm機関砲×1

 

 通常武装

 AGM-114ヘルファイア 対戦車ミサイル

 AIM-92スティンガー 空対空ミサイル

 ハイドラ70ロケット弾

 

 

 説明

 発動機の換装によって速度を向上させた

 レーダ面でもアップグレードを行い、電子装備も充実させた

 無人運用可

 

 

 

 輸送ヘリ

 

 UH-60J改〔ブラックホーク〕

 

 全長:19.76m  全高:5.13m

 

 エンジン

 ゼネラル・エレクトリック T700-GE-701C ターボシャフト

 

 性能

 超過禁止速度:357 km/h

 最大速度:295 km/h

 巡航速度:278 km/h

 

 フェリー飛行時航続距離:2,220km (1,380海里)

 外部搭載支援システム (ESSS) および増槽装備時

 実用上昇限度:5,790 m

 

 武装(追加武装)

 M240 7.62mm機関銃×2またはM134 7.62mmガトリング砲×2またはGAU-19 12.7mmガトリング砲×2

 VOLCANO 地雷散布システム

 以下は外部搭載支援システム(ESSS)に搭載可能な武装

 ハイドラ70 70mmロケット弾

 AGM-114 ヘルファイア

 ガンポッド(7.62mm or 20mm or M230 30mmチェーンガン)

 

 乗員

 完全武装兵12名(パイロットは除く)

 

 

 説明

 兵員を高速展開させるために配備

 追加武装によって、火力支援等の任務も遂行可能

 無人運用可

 

 

 

 CH-47DJ改〔チヌーク〕

 

 全長:30.18m(胴体長15.54m)胴体幅:4.80m 全高:3.69m

 

 最大離陸重量:22.68t(50,000lb)

 積載能力:兵員32名(センターシート取り付けで55名)、または担架24台と衛生兵2名

 

 超過禁止速度:306km/h

 巡航速度:260km/h

 

 フェリー航続距離:2,060km

 航続距離:741km

 戦闘行動半径:370.4km

 上昇限度:2,670m

 

 

 説明

 車両の輸送等の任務に対応

 無人運用可

 

 

 

 偵察ヘリ

 

 OH-1改

 

 全長:13.4m 全高:3.8m 全幅:11.6m

 

 巡航速度:220km/h

 最高速度:270km/h

 

 超過禁止速度:290km/h

 実用上昇限度:4,880m

 

 航続距離:550km(機内)、720km(増槽搭載時)

 戦闘行動半径:200km

 機体内燃料積載量:1,000L(機内)

 

 武装

 91式携帯地対空誘導弾×4

 

 

 説明

 偵察部隊で運用され、高速偵察や87式改では不十分な地域を担当する。

 武装の追加により、短時間の改造で対戦車ヘリに転用可能

 無人運用可

 

 

 



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第一章 〜ストライクウィッチーズ篇(501部隊)〜
第零話


まだ、不備があると思いますがそこは後々直したり、加執するつもりなのでどうか優しい目でご覧ください。

最近忙しく、更新作業や修整の遅延は目立ってくると思いますがどうか長い目で見ていてください。


 

 

 第2次世界大戦終結から60年後、2005年9月1日ドイツ国内で「ナチス第4帝国」と名乗る武装集団が現れ、瞬く間にドイツが占領された。

 

 また翌年ではイタリアでは「ファシストイタリア」、ロシアの一部で「赤軍」と次々とテロ軍団が発生し、ナチス第4帝国率いるテロリスト軍は世界征服という野望を叶えるため国際連合軍に宣戦布告をし、第3次世界大戦、通称「テロリスト戦争」が勃発した。

 

 だがこの戦争には奇妙な規定条約があった。それは

 

 

「使用できる兵器は1945年8月15日までに設計が完了し、試作に着手しているもの。また多少の改造は認める」

 

 

 という条約だった。なぜこんな条約が結ばれたかという、はっきりしたことは未だに謎に包まれている。

 締結されたのは、ソ連崩壊とドイツ連邦成立時と重なっている為にこの頃から仕組まれていたとか政治家による陰謀だという声も上がっている。だが、これらの中で一番可能性が高いと考えられているのは戦争はもう絶対に起きないという慢心と予算という物に釣られたに過ぎないと考えられている。

 

 

 

 この戦争は、

 

ナチス第4帝国、ファシストイタリア、赤軍率いるテロリスト軍

 

 

アメリカ合衆国 イギリス ドイツ連邦 イタリア共和国 フランス(フランスものちに占領され自由フランス軍と名乗る) ロシア連邦 台湾 日本などの国際連合軍との戦争である。

 

 開戦当初はこの条約に混乱する連合軍に対しテロリスト軍は次々と領土を広げていったが開戦から7年後一人の日本人パイロットの活躍により形成が逆転し、連合軍が優勢になった………

 

 

 2017年某日〜とある連合基地〜

 

 ウゥゥゥゥゥゥ――――!!!!(サイレン音)

 

 

「敵爆撃機接近!!戦闘機隊は直ちに出撃しこれを迎激せよ!!」

 

 

「よーし!お前ら行くぞー!」

 

 

 戦場に似つかわない少し甲高い声が基地に響くが、誰もそのことを気にする様子は見られない。その声の持ち主は、如何にも日本人といった風な少年だった。

 彼は旧日本海軍が開発した艦上戦闘機〔烈風〕に乗り込み

 

 

「510戦闘隊、出撃!」

 

 

 と叫び、烈風のスロットルをあげて、少年含む20機以上が出撃した。

 

 烈風のパイロットは自分の部隊を鼓舞しつつ、警戒を怠らずに敵爆撃隊のいる方向へ飛ぶ。

 

 

「隊長、もうすぐ戦争は終わりますね。ファシストイタリアは去年降伏し、続いて赤軍の方はもはや戦闘不能。ナチスも2か月前のノルマンディー上陸戦でほぼ壊滅。あいつらが降伏するのも時間の問題でしょう」

 

 

 と若い女性隊員が言った。

 

 

 

「そうだな………だけどな鈴。その間に何千、何万の人が亡くなった。………本土も何度か空襲され、それよりも多くの戦友を失った。」

 

 

「隊長……」

 

 

「だけど、鈴の言うとうり奴らはもう戦う気力は残っていない。聞けばナチス国防軍は全軍本拠地であるベルリンに撤退したそうだ。今から空爆しに来る連中も最後の意地を見せようとしてるんだろうな………もうすぐベルリン近くだな」

 

 

「隊長!!2時方向2000キロ下、ドクロマーク及びハーケンクロイツの国籍マークのハインケルHe117爆撃機編隊!!ナチス空軍です!!」

 

 と、隊員の一人が叫んだ。

 

 

「よぉーし!全員攻撃態勢に入れ!!相手は最後の意地を見せるために決死の覚悟でこの場にいるはずだ。決して油断せず確実におとすぞ!」

 

 

 と少年は無線で全員に呼び掛けて敵の撃機編隊に向かって急降下した。

 

 そして翼内にある30ミリ・20ミリ機関砲と機首の13ミリ機銃で爆撃機を撃墜していった。

 しかし、それは最後の爆撃機をおとそうとしたタイミングで起こった。まさに撃墜というときに尾翼付近で爆発が起こった。

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

後方を確認するとそこは穴だらけのボロボロな姿になった尾翼が目に入ってきた。

 

 

「くそ!なんてこった!」

 

 

 状況を僚機に伝えようにも、被弾の影響で通信アンテナをもっていかれてしまっために伝えることができない。

 なんとか、烈風を操縦して滑走路に着陸しようと行動したが、機体が急降下をはじめてしまった。

 

 

「まずい!下手したらこのまま空中分解してしまう!」

 

 

 各種計器と操縦桿に注視しつつ、タイミングを見計らって機体を立て直すべく必死に行動した。

 

 

「あーがーれ!!」

 

 

 その瞬間、……目が覚めた。

 

 

「官……しれ……しょうき……将暉司令官、お目覚めになられましたか?」

 

 

「……あぁー、大鳳か?今目が覚めたところだ。何か寝ている間に、変わったことはなかったか?」

 

 

「いいえ、特にはありません。あえて言いますと、司令官が少々うなされていたくらいです。」

「全艦、好調に運行されています。」

 

 

「そうか、うなされていた事に対しては、いつも通りの昔の夢さ。」

 

 

「左様ですか、ではこれで失礼します。司令もお早めにいらしてください。」

 

 

 そう言うと大鳳は退出していった。

 

 

「…あれから、3年…か…あっと言う間だったな。あのときは、本当に駄目かと思ったけど…姉さんが…助けてくれたのかな?」

 

 

 そんな感慨に少しの時間浸かり、振り払い思考を切り替えた。

 

 

「さぁーてと!大鳳達も待っていることだろうし、さっさと着替えて行きますか。」

 

 

 着替えを済ませ、駆け足で目的地へと足を向けた。

 

 

 

 



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第壱話

 


 

 

 

 2020年4月20日〜大西洋沖合〜

 

 風と波を切る音だけが聞こえる。遥か彼方には海と空の境界線が何処までも広がっている。

そんな美しい大海原の上を25ノットで行くのは、日本初のひいては世界初の無人艦隊である。

 

 そんな艦隊の創設を可能にしたのは、ある一人の天才が開発した人工知能による恩恵があってこそのものであった。

 

 艦隊の編成としては、

 空母6、戦艦4、イージス巡洋艦10、イージス駆逐艦12

 汎用駆逐艦30、強襲揚陸艦6、原子力潜水艦8

 補助艦艇+その他48の計124隻となる。

 

 これから戦争しにいく感を醸し出す大艦隊ではあるが、状況の特殊性故にそこまでのことではないと考えられている。

 

 こんな巨大な艦隊が生まれたことを語るには、10年は遡らなければ到底理解できないと思われる。

 

 第三次世界大戦の長期化によって、戦争が日常的なことへと常識が変化していってしまった。その結果、戦争に積極的に参加していない大国が、戦争を隠れ蓑にして現代兵器の軍拡を始めたことが発端だった。

 それに対して、日本も対応を迫られたがこの状況を利用して憲法のグレーラインになっている自衛隊への変革のきっかけを作ることにもつながった。憲法改正はすんなりと国民に受け入れられ、陸海空自衛隊は解体され日本国防軍として再スタートした。その年が2010年。

そこからは、トントン拍子に装備や方針転換が行われ、規模もそれに付随して拡大していった。

 

 そして、2013年に無人艦隊誕生のきっかけとなった人工知能第一号が生まれた。艦艇から航空機、車輌まで搭載され実験された結果は優秀の一言だった。

 しかし、それ以降から第三次世界大戦は激化し交戦規定に基づいた兵器の製造と通常艦艇整備を優先されたため本格的運用はおこなわれなかった。

 

 2017年終戦後、国防軍最高司令官に就任した横山龍之介元帥は既存艦艇に対する改造によるAIの搭載を推進した。

 

 2018年終戦からわずか1年で隣国は尖閣諸島にその魔の手を伸ばした。しかし、自衛隊時代から計画されていた迎撃作戦によって、侵攻は阻止された。無人艦も多くの戦果をあげた。(第一次日中紛争)

 

 そして、2年後の2020年に遂に無人艦隊・陸上部隊・航空部隊が創設されるに至った。

 

 こんな大艦隊が、日本近海ではなく何故大西洋にいるかというとそれは、この部隊の司令長官によるところもある。

 部隊は、最近緊張状態にあるアラブ諸国牽制のための演習と第三次世界大戦の英雄横山将暉大将がパレードに参加するためだ。

 

 ここで何故スエズ運河を使わないかという疑問があるだろう。それは遠洋訓練が主目的ではあったが、政治色も強い結果によるものだった。

 考えてみると空母艦隊、揚陸艦隊を通過させるのはアラブ諸国の鼻先に爆弾を携えて訪れているようなものだろう。その国々にしてみたら恐怖以外の何物でもない。(早い話が気が狂って相手が行動した場合手痛いしっぺ返しを食らう可能性があるからだ。)

 

 

 4月終わりとはおよそ思えない強い日差しが東から差し込んでいる。その日差しの源が少しだけ西によった時、不意にIHI製F-9エンジンの甲高い音が「大鳳」の後方から聞こえてきた。30分ほど前に哨戒に上がった戦闘機が戻ってきたようだ。

 それを合図に後部甲板上を様々な色のベストを身に纏った作業要員が駆け抜ける。

 

 彼らの姿が後部甲板から消えたと同時に直線的なデザインで構成された戦闘機が着艦体制に入った。甲板上のワイヤーに引っ掛けるためのフックを機体後部から降ろしている。

 

 

「無事に4機とも帰ってきたな。」

 

 

「司令官、流石に心配しすぎですよ。用心深いことにし過ぎるということはありませんが、練度も十分ですから大丈夫ですよ。」

 

 

 その光景を艦橋から眺めているのは、この無人艦隊・部隊の司令官たる横山将暉大将と空母のAIたる「大鳳」だ。(艦の統括AI・艦長には艦名が与えられるため同名)

 

 そんな彼らの目の前で「制御された墜落」とも言われる着艦を行ったのは、海・空軍の双方で運用されているF-15を基に開発された国産第4.5世代機F-5「閃電」と国産第5世代機F-3「心神」

 その実力は双方ともに米軍のF-22に勝るとも劣らないと言われているほどだ。

 それは米軍がこの機体につけたニックネーム「Jイーグル+」「Jラプター」からもそれが見て取れる。

 

 哨戒の為に飛び立った4機の着艦が完了し、新たに4機が哨戒とエスコートのために飛び立とうと確認作業を終え待機中だった。

 

 

「さて、陸地もうすぐだし、サービスの為に飛ぶとするか!大鳳、俺が空にいる間は指揮を任せるぞ!」

 

 

「…了解しました。別に飛ばなくてもよろしいのですよ。」

 

 

 答礼を返してきたが、その顔には苦笑が浮かんでいた。そんな答礼を受け取ったことを本人は無視して、第三次世界大戦時の愛機「烈風改二」に乗り込んで確認作業を行っていく。

A7M2A「烈風改」は第三次世界大戦時の最優秀機として、名を馳せた。そして、今乗っているのは、A7M2XA-1「烈風改」の試作機を更に改造(魔改造)し、側と一部を除いて別物となった「烈風改二」である。ミサイルからレーダまで搭載可能で現代機にも十分対抗可能な性能となっていた。

 

 そんな中でその現象は起こった。先ほどまで一点の曇りもなかった青空は瞬く間にどす黒く不気味な色をした雲に覆われ、いつの間にか霧まで立ち込めていた。

 

 

「大鳳、一体何が起こったんだ!」

 

 

『レーダに問題発生!……ジャミングの類いではありません、加えて衛星システムにも異常を確認!……GPS、ミチビキシステム、衛星データリンクシステム使用不能!』

 

 

「…いった…い…なに…が……」

 

 

 気づけば、すぐ近くにいるはずの機体まで見えなくなって、徐々に意識も遠のいていった。

(何が…起こったんだ…まさか…化学兵器)

 意識を完全に喪失する間際に頭をよぎったのは、そのことだった。

 

 目が覚めると、空や周りの風景は通常の物に戻っていた。左手首の腕時計に目をやると異常が起こってから5分も経っていない。

 

 

「大鳳、一体何が起きたんだ!?」

 

 

『……』

 

 

「おい、どうしたんだ?返事をしろ!」

 

 

『……』

 

 

 大鳳へ呼び掛け状況の確認を求めるが一向に返事がなかった。これは、相当マズイ事態と感じて艦橋に向かおうとするとピッピッと音が響いた。

 

 

「なんだ?…これは、……確か緊急用の通信装置。」

 

 

 緊急用とは言ったが、実情は秘匿通信に用いられる特殊なものだ。

 

 

 ー通信装置等が軒並みダウンしてしまい、使える物がないためこちらの方での会話になります。大丈夫ですか?司令官

 

 

 ー「あぁ、大丈夫だ。大鳳、一体何が起きたんだ?」

 

 

 ーはい、結論から申しますと原因不明です。私もつい先程まで機能が停止していました。通信の復旧までに後1分ほどを要します。

 

 

 ー「了解した。大鳳は、各所の復旧、艦隊状況の確認と診断プログラムをはしらせろ。もしかしたら、潜伏型のウィルスかもしれん。こちらは、直ちに発艦して周辺の警戒と偵察に向かう。」

 

 

 ー了解しました。

 

 

 そう言って、発艦した。高度を4000mまで上げたところから艦隊を見下ろすが、欠けた艦は今の所確認できなかった。

 

 

「どの艦も大鳳と似たような感じか……人間の俺までその現象と同じく意識を失ったことはいただけないな。本当に何が起こったんだ?」

 

 

 愚痴を零しつつも分析と周辺の確認を起こっていると、

 

 

『こちら、大鳳。司令官聞こえますか?』

 

 

 復旧したと思われる通信機から声が聞こえてきた。

 

 

「大鳳か!感度良好よく聞こえるぞ!」

 

 

『了、司令官。艦隊全艦存在を確認、衛星システムを除いて正常に作動しています。』

 

 

「?衛星システムだけが動作してないのか?再アクセスと診断プログラムははしらせたのか?」

 

 

『2回程すでに行いましたが、接続できませんでした。また、機器の方から問題は検出されませんでした。』

 

 ウゥゥゥゥゥゥ――――!!!!(サイレン音)

 

『っ!?議論は後回しになりそうです。前衛の「照月」より入電!艦隊方位1-2-6、距離240kmに国籍不明機多数を探知!』

 

 

「了解!こちらで確認に向かう。艦載機はこちらの命令があるまで待機させておけ。F-3が乗っ取られでもしたら一大事だ。念入りに診断プログラムをかけておけ。」

 

 

『了、即時発艦待機体制で準備・確認を行います。ご武運を!』

 

 

 指定された方位へと徐々に加速しながら向かっていった。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

『「大鳳」より、司令官。不明機との会敵予想時刻は15分から20分と推測されます。』

 

 

「了解!それよりもまだ、衛星システムの方は回復しないか?」

 

 

『はい、先程申した通り機器の方から問題は検出されませんでした。…もはや…考えたくありませんが、…衛星が消えたか宇宙で問題が発生したとしか考えられません。』

 

 

「ハッハッ、何だ?宇宙人が攻めてでもきたか?全くどうしたって言うんだ。ハァー……冗談を言っても仕方がないか…個艦相互リンクシステム〔link16〕への切り替えは行ったか?」

 

 

『はい、そちらについては通信機の復旧と同時に行いました。』

 

 

「よし、相手方の速度は分かるか?」

 

 

『はい、速度約200ktでこちらに向かっています。発進地点はフランス、スペイン付近と予測されます。』

 

 

「200?ジェット機じゃないのか?……大鳳、全艦に対空戦闘用意発令!いつでも対応可能なようにしろ。光学迷彩とレーダ撹乱装置を起動して、艦隊の存在を隠せ。続いて、戦艦「金剛」を旗艦とする先遣隊を組織し編成が完了次第目標海域へ向かわせろ。こちらも光学迷彩とレーダ撹乱装置を起動させた状態でだ。」

 

 

『先遣隊の組織ですか?そこまでしますと機密たる光学迷彩と撹乱装置の存在が露呈する恐れがありますが-』

 

 

「そんなことは気にしなくていい、機密なんてこの情報社会内では一時的なストッパーにしかならないさ。それにどうやったって遅かれ早かれ露呈する。お前たちの基幹部分とスパコン(機密名)さえ、露呈しなければお釣りが返ってくるさ。」

 

 

『……復唱します。艦隊全艦光学迷彩・レーダ撹乱装置起動及び先遣隊の編成を行う。』

 

 

「何、そんなに心配しなくても大丈夫さ。マスコミなんかの収集付かなくなって困るのは養父の方なんだから、そっちで嫌でも対応するさ。」

 

 

 追加指示等を大鳳に命令しつつ、逐一新しい情報を聞いていると会敵まで30kmをきった、不明機に対して呼び掛けを行う。

 

 

「不明機に告ぐ。貴機らは当艦隊の防空圏内へ接近している。直ちに進路を変更せよ。これに応答なき場合、安全を保障しない。」

 

 

 コクピットの中でもう10回近く英語とフランス語、スペイン語で繰り返した言葉だが、相手方は全く応答するそぶりを見せない。

 レーダーを見ても変更する素振りは愚か微塵も進路がずれている様子すら見られない。

 

 

「くそ!なんの意図でこんなことをしているだ?」

 

 

 相手方の意図が全く読めなかった。事前協議でこの艦隊が来訪することは知られている筈。だが、これでは外交問題にも発展しかねない。

 

 

「彼奴等は戦争でも始める気か?…まさか、政府の中にナチスの残党が……。っ!?、何だまだ、距離があるはずなのに急に戦闘機動を取り始めたぞ!」

「大鳳、そちらでも確認できているか?」

 

 

『はい、確認できています。そして、新たな機影を探知……訂正小型の飛行物体を探知。数6機を確認。発進地点は見逃していたため判然とはしませんが、イギリス方面からと思われます。おそらく、不明機が戦闘機動を取り始めた原因と思われます。戦闘機隊をあげますか?』

 

 

「……ファルコン隊、クローヴ隊を発艦させろ!発艦終了次第、アルバトス隊、リッド隊に対艦・対地装備の上で即時発艦待機体制に入らせろ。まず、こちらから接触を試みる。」

 

 

 そう言って、戦闘空域に突入していった。

 

 

 




 筆がのって、書き上げましたがリリカルとセキレイを待っている方には申し訳ないと思っております。
 新しいものの方がアイディアが浮かびやすいという皮肉。今月中か5月の初旬には必ず投稿させて頂きますので、どうかお待ち下さい。


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第弐話

不手際がありました。
すみません、こちらが最新話になります。
こっちは、筆が乗っているのでしばらくは更新は比較的早いと思いますが、他の作品は大分間が開くと思います。
お待ち下さい。


 

「大鳳、そっちのレーダに動きはあったか?」

 

 

『はい、現在までに小型未確認飛行物体6機によって10機の未確認機が撃墜され、残り20機となっています。』

 

 

「そうか。それで……分析の結果はどうだ…やはりステルス機か?」

(最新のステルス機だとすると流石に烈風じゃ分が悪いな。)

 

 

『いいえ、分析の結果はレーダに写っているものと合致していました。レーダ波の拡散や吸収等は確認できませんでした。』

 

 

「……新兵器か?それはそれで厄介だな。……だが、この時期にわざわざ演習をやる意味がわからない。この艦隊が来るのが分かって行っているならある意味で悪手だろう。」(この艦隊の分析能力が高いため)

「…まあ、しかたない。議論してても変わらないしな、グチグチ考えるのは目標を目視してからにするか。」

 

 

 スロットルを更に上げて、時速800km以上に達した。

 そして、遂に相手を目視圏内に収めて目に入ってきたのは……

 

 

「…人…が空を飛んでいる?」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 side 501JFW

 

 

「今回のネウロイは、中型・小型タイプ複数だ。事前ミーティングの通り、前衛にバルクホルン、ハルトマン、後衛にルッキーニ、シャーリ、そして私とペリーヌだ。」

 

 

 そう指示を各機に伝えて魔眼による索敵に移った。

 

 

「見つけた!バルクホルン隊突入!!敵を蹴散らせ!」

 

 

 状況はこちらが有利のまま推移していったが、そこに通信が齎された。

 

 

「何!未確認機が接近している?ネウロイじゃないのか?」

 

 

『えぇー、周辺からの報告によると扶桑の零戦に似ている機体と報告が来ているは。だけど、近海に扶桑艦隊が航行しているという情報は聞いてないわ。』

 

 

「零戦に似ているか、何処かの試験機か?零戦は新型で配備数は少ないし、そんな話は聞いたことないが。」

 

 

『とにかく、ネウロイではないけど所属がはっきりとしないから気を付けて。』

 

 

 そう言うと、通信が終了した。警戒をしつつこちらの戦闘に注力した。

しばらくすると、プロペラが空気を切る音が聞こえてきた。

 

 

「何だ、あの機体は?」

 

 

「少佐、あれは扶桑の機体ではないのか?」

 

 

「いや、零戦に似ているが違う。それによく見ろ国籍マークが日食ではなくて、赤丸だ。」

 

 

 確認できた未確認機への対応はまず、後回しにしざる負えない。ネウロイを片してからだ。

 

 

「中佐、未確認機を目視で確認したが、交戦・敵対の意思は確認できない。」

 

 

『了解、引き続き警戒とネウロイの迎撃をお願い。』

 

 

 さて、一体あの機体は何かは分からないがそれもネウロイが片付いてからだ。

 

s ide out

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「…一体何が、俺は夢かとうとう頭でもいかれたか。大鳳、そっちにこちらの映像は送信されているか?」

 

 

『はい、しっかりと送信されています。司令は正常ですよ。』

 

 

「そうか。だが、それでも夢なんじゃないかって思う光景だがな。」

 

 

 そんな口論をしていると黒い機体三機程が太陽を背にこちらに迫ってきた。嫌な予感がして機体を翻すとそこに三条の光が過ぎ去った。

 

 

「なっ!?ビームだと、欧州ではもうそんな機体を実用レベルまで持っていったのか!大鳳、この機体情報はあったか?」

 

 

『いえ、データベースや噂はおろかそのような計画は存在しないです。』

 

 

「まあ、いい。攻撃を受けたからこちらも反撃する。ファルコン隊、クローヴ隊を急がせろ。先遣隊の方はどうだ?」

 

 

『了解しました。先遣隊の方は旗艦「金剛」とし、空母「翔鶴」、イージス艦「高雄」「涼月」「春月」、駆逐艦「夕雲」「長波」「白露」「五月雨」「山風」の10隻を派遣しました。』

 

 

「それで概ねは良いが、そこに強襲揚陸艦「厳島」「御島」、駆逐艦「沖波」「巻雲」「村雨」の5隻を追加派遣しろ。「厳島」「御島」搭載のF-35JBを発艦させ、上空直掩に当たらせろ。ヘリボーンの準備もさせておけ。」

 

 

『強襲揚陸艦ですか?まさか、イギリスかフランス付近に海兵隊を上陸させる気ですか!?……流石に、それは問題が大きすぎると思うのですが?』

 

 

「なに、ちょっとした保険だ。ここから先遣隊はこっちの指示があるまで光学・妨害装置は解除するな。」

 

 

 そう指示を伝え終えた後、空戦に意識を向けた。

 

 

「速度が遅いな、ジェットでないことは確かだが動力は何だ。」

 

 

 3機の中で一番大きな機体の後方に付けてミサイルを発射した。すると、防護機銃を撃ってきた。

 

 

「機銃だと!後方につけている機体はあるにはあるが、時代錯誤だな。それに、命中率がいいわけでもなさそうだな。」

 

 

 回避機動と機銃を撃つ続けていたが、敢え無く命中し撃墜したかに見えたが、命中箇所が再生し始めていた。

 

 

「再生している!?どうなって…って絶対あの赤いのがあの機体が再生している秘密だろ。」

 

 

 最初は、どう対処すればいいか判断に迷ったがそれはすぐに氷解した。輝きを放つ、赤い結晶が煙の中から見えたからだ。

そのことを頼りにミサイルと20mm・30mm機関砲を使って、3機撃墜した。

 

 

「やっと、ファルコン隊、クローヴ隊が到着したか。」

 

 

 人型飛行物体の方も、戦闘を終えたあたりで、甲高い音が響いてきた。

 

 

『すみません、司令官。2隊とも戦闘に間に合いませんでした。』

 

 

「いや、今回に関して言えば混乱が大きかったことが原因だ。こちらも十全に指揮できなかったからな仕方ないさ。それに、まだ対象は残っているぞ。交戦目標が同じようだったが、味方とは限らない。遠巻きに援護に入れるように旋回待機しろ。」

 

「国籍不明機に次ぐ。貴機らは我が艦隊の防空圏内に侵入を試みている、直ちに反転しこの空域より離脱せよ。

なお、作戦目的の一つであるのであれば貴官らの氏名、階級、所属を述べよ! 尚、応答なき場合は基官らの安全を保障しない!」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 side 501JFW

 

 最初にその異変に気がついたのは、坂本から見て右端を飛行していたハルトマンだった。

 

 

「ねー、何か聞こえない?」

 

 

「何だとハルトマ……いや待て、私も聞こえた。何か…甲高い音だ。少佐、そちらで確認できるか?」

 

 

 

 「やってみる」その言葉と同時に坂本が右目の眼帯を持ち上げようとした。

自身が持つ固有魔法「魔眼」を使用し、辺りを確認しようとするが、音の正体を突き止めるのにその必要は無かった。

 

 なぜなら、目で確認できる距離に「それ」がいたからである。しかも8機がかなりの速度-およそこの世界の飛行機では出し得ない速さで迫ってきた。

「それ」8機が頭上を通過していった。瞬間的に起こった風が編隊を掻き乱す。

 何とか感覚だけでバランスを保つと、皆の様子を確かめる。

 

 

「全員、私の声が聞こえるか!応答しろ!」

 

 

 数秒して6人全員がそれに応える。ホバリングしながらその場で全員の無事を確認すると、ひとまず私を中心として一つ所へと集めた。

 

 

「皆無事のようだな-しかしなんだ、今のあれは」

 

 

「ネウロイ……ではないと思いますが。」

 

 

「それにしても、すごいスピードだったな~。あたしもあんなのに乗ってみたいわ~黙れ、このスピード狂のリベリアンめ。お前の頭の中にはスピードのことしか無いのか?」

 

 

「気を付けろ!さっきのあれが周りを飛び始めたぞ。」

 

 

 坂本が発したその一言で再び一気に張り詰めた状態になった。

 妖しい赤に染まった彼女の右眼-「魔眼」で「それ」8機の動向を追っていたのである。

 その場にいる全員が一斉に手にしている銃を構え、臨戦態勢をとる。

 その時、「それ」から通信が入ってきた。

 

 

『国籍不明機に次ぐ。貴機らは我が艦隊の防空圏内に侵入を試みている、直ちに反転しこの空域より離脱せよ。

なお、作戦目的の一つであるのであれば基官らの氏名、階級、所属を述べよ! 尚、応答なき場合は貴官らの安全を保障しない!

繰り返す-基官らの安全を-保障しない!』

 

 

 彼女らのインカムに入ってきたのは強い口調のその声だった。

 

 

「なんなんだ、連中は何を言っている!」

 

「落ち着けバルクホルン!ここは-私に任せておけ。」

 

 

 彼女は落ち着き払った様子でバルクホルンを宥めると、その通信に返答を返す。

 

 

「-此方は扶桑皇国海軍遣欧艦隊第24航空戦隊・288航空隊所属、第501統合戦闘航空団副指令,坂本美緒少佐だ。基官は東洋人-扶桑の人間のようだが、貴官の所属等をお伺いしたい。」

 

 side out

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「ん?扶桑皇国?大鳳、扶桑皇国なんて国はあるのか?俺は旧海軍の扶桑型戦艦と旧国名しか思いつないんだが?」

 

 

『はい、この世界にはそのような国家は存在しません。』

 

 

「そうなると、本当に雲行きが怪しくなるぞ。相手は紛れもない日本語を喋っているんだぞ。ただの戯言と思いたいが、それ否定するに足る材料が目の前にあるんだからな。」

 

 

『とりあえず、返信してはいかがですか?あちらの反応でこちらも状況のすり合わせができます。』

 

 

 それもそうだと感じこちらも所属を伝えた。

 

 

「こちらは、日本国防海軍第1遠征機動打撃艦隊・航空母艦「大鳳」所属、横山将暉並びに同第0空母航空団所属機だ。」

 

 

 相手の方からも『日本?』という反応が返ってきた。

 

 

「……坂本少佐とおっしゃったな。どうやらお互いに会話に齟齬があるようだ、そこで一度協議の場を求めたい。」

 

 

『少し待ってくれ、こちらも確認を取る。』

 

 

 相手は上官と話し合いをしているようだったので、その返答を待った。

 

 

『貴官をこちらの基地に案内する。そこで基地司令を含めて協議を行いたい。』

 

 

「了解した。所で、そちらの基地に滑走路はあるか?」

 

 

『ああ、輸送機の発着用に1500~600m位の物がある。だが、周りの機体は大丈夫なのか?』

 

 

「その点は気にしなくも問題ない。その位距離があれば、着陸は可能だが帰還させる。」

 

 

『成程、ところで気になっていたのだが、機首にプロペラがついていないということはジェット機なのか?あれはまだノイエ・カールスラント技術省で開発中の筈-』

 

 

「あー、説明は道中で伺いましょう。取り合えず基地への案内をお願いしたいのですが、よろしいでしょうか。」

 

 

『そうだったな、では我々についてきてくれ。』

 

 

 そう言うと彼女は体を翻した。他の5人も後に続く。

 

 

 ー「大鳳、状況は無線から聞こえた通りだ。2隊を一時的に下げ、光学・攪乱装置を起動させてからミサイルの射程距離から追尾させろ。待機態勢にしていたアルバトス、リッド隊を発艦させろ。」

 

 

 ーしかし、それは相手に対して不義理ではありませんか?

 

 

 ー「相手だって、基地につけばMPとかをこっちに仕向けてくるだろうから問題ない。それに、安全とは限らないんだから当然の権利さ。先遣隊も急がせろ。」

 

 

 ー「はぁー、了解しました。」

 

 

 秘匿通信を使って、新たな指令を大鳳に伝えた。

 基地に到着するまでの間、先を行く6人を観察していた。武装は第二次世界大戦時ドイツ、フランス、アメリカの銃器に見える。坂本少佐といった人物が持っているものは少しわからないが

「(第三次世界大戦があったとはいえ、今更使う理由にはならないよな。)」

 

 ー「大鳳、解析は済んだか?あいつらの脚の物の考察を聞かせてくれ。」

 

 

 ー はい、解析は完了しましたが……燃料ともう一つ在るものを用いて飛行しているとしか今のところ言えません。動力も内燃機関以外のものを用いられていると思われます。これが、今あの未確認機に言える全てです。

 

 

 そんな密会を続けていると、相手の基地が見えてきた。

「(イギリスにあんな基地は存在しないはず、……まあー、後はなるようになれだ。結論を出すのは、相手方の基地司令と協議を行ってからだ。)」

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 side 501JFW

 

 古城上部、細長い塔の内部は基地を見下ろすことの出来る管制塔になっていた。その一角にあるレーダースコープの前に我々の世界で言うドイツ国防軍のような軍服を着た赤茶色の髪の毛をした

 少女が立ち、画面を見つめている。彼女の瞳に映っていたのは無機質なレーダー画面と、その上に輝く7つの輝点。

 

 

「-今こっちでもあなた達が見えたわ。後ろにいる戦闘機も。だけど、さっきあなたが言った機体はレーダーで4機しか確認できなかったは。」

 

 

『-あぁー、件の機体は2種いたんだ。両方とも直線的な形状をしていて菱形を角張らせたような主翼を持っていた。色は明るいグレーの2色迷彩、武装の有無は確認できない。片方には、ロケット弾のようなものが翼下に8基ほど見えた。』

 

 

「何か特徴的なマークとか、所属を表すものは?」

 

 

『主翼に白で縁取られた赤い丸が見えた。後は水平尾翼に認識番号が書かれていた。」

 

 

「了解。確認するけどその件の機体はプロペラは無いのね。」

 

 

『ああ、影も形も無かった。』

 

 

「分かったわ。あなたたちはそのまま着陸して。プロペラ機には、輸送機用の滑走路に下りてもらう事にするけど‐」

 

『その辺は私から話しておいた。大丈夫だ。』

 

 

「分かったわ。また後で。」

 

 

 そう言って、通信を切る。通常の機体とは異なるエンジンの音が聞こえてきた。

 

 side out

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 前方に見えた基地が、だんだん大きくなってゆく。基地の詳細を確認するために、搭載されているカメラを起動させ、拡大した基地の様子が映し出された。

 バイザーには、あちこちに配備されている対空砲が此方に照準を向けていることだった。自分が相手の立場ならそうするだろうとは思ったが、見ていて気持ち良いものではない。

 

 管制塔からの誘導を頼りに、コンクリートに覆われた滑走路に滑り込む。

 降着装置から伸びたタイヤをコンクリート製の路面に接地させて減速させる。完全に減速が完了したタイミングでレシーバーが鳴った。 

 通信は、‐着陸後はエンジンを切り、武装をロックせよ‐という言葉で締めくくられた。

 

 まぁー、相手からしたら得体の知れない所属不明機が滑走路に降り立って来たんだから当然の反応かと感じ、エンジンを切った。

 その間も滑走路の周りに配備された連装対空砲‐形から見てボフォースの40㎜だと辺りをつけた‐が砲身をほぼ水平にして此方に向けている。

 

 

「(着陸して、そっちの指示に従ってるんだ。ちょっとは大目に見ろ。)」

 

 

 そう毒付きつつも、機内に緊急用に配備されているMP7を懐に収め、大鳳との通信用インカムをつけてコクピットから出た。

 

 そこには、既に幾人かの武装兵が展開して、こちらに英語で-しばらくその場で待て-と言ってきた。指示に従い、待っていると白い軍装を身に着けた、右目に眼帯をかけた先程の坂本少佐がこちらに向けて歩いてきた。

 

 相手が敬礼をしてきたので、こちらもヘルメットを取ってから答礼を送った。そして彼女は、俺の目の前で立ち止まった。

発言のイニシチアブを握るべく、こちらから先に打って出ることにする。

 

 

「日本国防海軍第1遠征機動打撃艦隊・航空母艦「大鳳」所属、横山将暉です。」

 

 

「私は扶桑皇国海軍少佐、坂本美緒だ。所で貴官の階級を伺いたいのだが-」

 

 

「それは、基地司令を交えてからお伝えします。」

 

 

「分かった。お前たちはもう下がってもいい。……それでは、ついてきてくれ。」

 

 

 彼女の案内に従って、その背中にに付いていく。

 

 ー さて、これから先は鬼がでるか、蛇が出るか。まぁ、どっちも出ては欲しくないがな。-

 

 

 

 



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第参話

 

 

 

 坂本少佐の後に続いて、基地内を歩いていく。最初はどうなるかと思って身構えたが、案内されたのは応接室と思われる部屋だった。

警戒を解くわけではないが、その度合いを一段階下げても良さそうだ。

 

 

「少し、こちらで待っていてくれ。基地司令を連れてくる。貴官には心苦しいが、戻ってくるまでは保安上の理由で鍵をかけさせてもらう。」

 

 

「分かりました。」

 

 

 了承の意を伝えると、そそくさとドアから出て施錠音が聞こえた。

 

 

「大鳳、聞こえるか?」

 

 

『はい、感度良好。そちらはどんな感じですか?』

 

 

「思ったよりは待遇はいいぞ。座り心地の良いソファーに、冷たい水も用意されている。扉に簡単な鍵はかけられているがな。」

 

 

『それは良かったです。』

 

 

「それで、先遣隊は後どれくらいで到着する?」

 

 

『後、10分程でそちらに到着します。本隊の方も20分後には到着します。』

 

 

「それは上々だな、到着次第この島を囲んで揚陸準備も行ってくれ、戦車と装甲車中心でだ。」

 

 

『彼女たちはどんな感じですか?』

 

 

「まだ、一人としか会っていないから断言はできないが、人として好ましいと思える人物たちだと感じた。」

 

 

『そうですか。』

 

 

 報告事項を受け、そのやり取りをしながら相手の到着を待った。

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 501JFW side

 

 

「……バルクホルン、ペリーヌ、例の機体はどうだった?」

 

 

「ああ、整備員の話によれば機体名は『烈風』、製造元は『三菱重工業』、計器類はすべて扶桑語で書かれていたみたいだが……『日本国』という聞いたことのない国が書かれていたっとのことだ。」

 

 

「三菱重工……宮菱重工の間違いじゃないのか?」

 

 

「いや、私もそう思って確認したが、三菱重工だそうだ。」

 

 

「そうか……武装の方?」

 

 

「機関砲は20mm長砲身2門、30mm長砲身2門。機首に13mm機銃が2丁です。整備員の話だとフラップが妙だと言っておりましたわ、坂本少佐」

 

 

「30mmまで装備しているとは……かなりの重武装だな。」

 

 

「このことも彼に聞かなくてはならないわね。」

 

 

「あぁー、そうだなミーナ。質問が山積みだ。」

 

 side out

 

 

 

――――――――――――

 

 

「大鳳、衛星の方はどうなんだ?やはり駄目か?」

 

 

「はい、先程はああは言いましたがその可能性は限りなく低いので、調査艦を用いた試みも行いましたが-」

 

 

「…が-どうしたんだ、大鳳?」

 

 

「……ふぅー……調査艦に搭載されていた望遠鏡から確認した結果、宇宙空間に宇宙ステーション、衛星は愚かデブリの存在も確認できませんでした。」

 

 

「なっ!?それは…!?大鳳続きは後だ、切るぞ。」

 

 

 

 衝撃的なことを言われて、一瞬ポカンとしてしまったが鍵の解錠オンで意識を引き戻された。通信を切って、深呼吸で心を落ち着かせると相手が入ってきた。

 

 旧海軍の将校服を着た坂本少佐とドイツの将校服を着た赤髪の女性が入ってきた。

 

 

「ごめんなさいね、待たせてしまって。」

 

 

「貴方達がここの指揮官か?」

 

 

「えぇ、私はカールスラント空軍第3戦闘航空団司令(JG3)、501統合戦闘航空団〔ストライクウィッチーズ〕司令ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です」

 

 

「改めて、扶桑皇国海軍遣欧艦隊第24航空戦隊288航空隊、同じく〔ストライクウィッチーズ〕所属、副司令の坂本美緒少佐だ。約束通り階級をお教え願おう。」

 

 

「そうでしたね。……日本国防海軍第1遠征機動打撃艦隊司令長官横山将暉大将。」

 

 

「大将……!?失礼しました。」

 

 

「気にしなくて大丈夫ですよ。貴方達からしたら、信用に置けないものの発言のはずですからね。歳も見たところ同じように見えるので、敬語は不要です。」

 

 

「そうか、……ならお言葉に甘えよう。」

 

 

「……そうさせてもらうわ。」

 

 

 階級でやはり、不審を駆ったようだったが最初やろうとしたことに比べれば、誠実な対応をしたと思う。

(最初は、偽りの階級を名乗ってから相手との協議を行い、司令官と話し合ってくるという体を取って帰還する。そこから、制服に着替えてヘリで舞い戻り、島を完全に包囲といった感じ。)

「(階級に関しては偽って、大尉位にした方がすんなり行ったかもしれないな。)」

 少し、失敗したと後悔しつつも相手の様子を伺う。相手が落ち着いたタイミングを見計らって話を切り出した。

 

 

「さて、本題に入りましょう。ここは何処でいつなんですか?聞いたことのない国名。それに加えてあの脚の飛行機械?私が知る限りでは、空を飛べる兵器は飛行機かミサイル位なんだが?自分の目には……空飛ぶ少女が目に写ったんだが-」

 

 

「それは、私達も聞きたいことです。横山大将、私達も「ニホン」という名前の国に覚えがありません。」

 

 

「そのことは承知のことです。ですが、まずは俺の質問に答えてください。此処はどこでいつなんですか?」

 

 

 ヴィルケ中佐が表情を僅かに引き締める様子が見えたので、相手もこのやり取りは不毛と気づいたようだ。

 

 

「分かりました。今日は1944年5月8日、ブリタニア連邦ドーバー基地です。」

 

 

 1944年と言われた瞬間、衛星等がない理由は合点がいったがそれと同時に疑問が浮かんだ。

「(1944年なら、第二次世界大戦頃のはず。だけど、そんな風には見えないな。)」

 

 

「横山大将こちらからも、質問ですが貴方の国は何処にあるのかしら?」

 

 

 そう言って差し出された地図を見ると

 

 

「(何だ、この地図はこっちの世界とは違うようだな。)……ここです。」

 

 

「なに!ここが日本国だと!どう見ても扶桑にしか見えないが……」

 

 

「やはり、そうですか。……この地図は私の知ってるものと違っているんです。」

 

 

「「え?」」

 

 

 二人がその言葉にやや面食らっている間にスマートフォンを取り出して、世界地図を呼び出し、提示した。

 

 

「なんだ、それは?」

 

 

「手帳かしら?」

 

 

「便利な道具ですよ。……こちらの地図です。」

 

 

「これは便利だな!」

 

 

「確かに違うようね。リベリオン大陸の形が違うし、それにパシフィス島も無いわ。……これは一体-」

 

 

 更なる聞き覚えのない国名らしきものが出てきたため、半信半疑ではあったが仮説を二人に対して発言した。

 

 

「ヴィルケ中佐、坂本少佐、お2人は「並行世界」「異世界」という言葉に聞き覚えはありませんか?」

 

 

「……いえ、思い当たるものは無いわ。」

 

 

「そういえば、リベリオンのダイムノベルにそんな言葉があったな。だが、詳しいことは知らんな。説明してくれないか-」

 

 

「……そうですね。「平行世界」は、もしかしたら存在したかも知れない世界。例えば、選択の分岐の数だけ枝分かれのように世界が存在するという考えです。「異世界」はこの地球とは違う空間のことを指します。シュレディンガーの猫における多世界解釈の延長です。こちらは聞いたことがありますよね。」

 

 

「分かりましたが、それとあなたに何の関係があるというのですか?」

 

 

「先ほどの語ったように「平行世界」から来たということです。分かりやすく言えば、異世界から来た人間なんです。ネウロイに、聞いたことの無い国名、そして貴女方の存在、そう考えなければ辻褄が合わないんですよ。……俺のいた世界は、2020年4月20日でした。」

 

 

「「!?」」

 

 

「2020年だと、76年も未来じゃないか。」

 

 

「はいそうです。過去の世界しかも違う世界に来たということになります。」

 

 

「……となると、あなたは異世界の住民ということになるわね。」

 

 

「嘘を言っている目ではないな……しかし-」

 

 

「まあ、そうなりますね。結論は俺の艦隊を見てからでも遅くないと思います。もうすぐこちらに到着するので-」

 

 

「そうですか、なら待たせてもらいます。」

 

 

「ありがとう。ならこちらは、信用の証です。預かって置いてください。」

 

 

 待つ間に、相手の信用を獲得するために懐に入れていたMP7を目の前の机に出した。

 

 

「「……」」

 

 

「艦隊が到着するまでの間に、編成の説明をします。」

 

 

「少し、待ってくれ。横山の世界には、ネウロイが存在しないと言っていたが、ならあの兵器は一体-」

 

 

「ネウロイは存在しませんので、人同士の戦争に使われています。1944年、つまりいまの頃には第二次世界大戦という戦争が行われていました。」

 

 

「第二次世界大戦に第三次世界大戦ね……」

 

 

 こちらの世界の戦争の歴史、そして第三次世界大戦等について話していった。すると、中佐の顔がどんどん暗くなっていった。当然の反応だと思った。この世界は人との戦争・殺し合いは起きていないはずだからな。

 この世界では1939年からネウロイとの戦争で、形の上だけでも協力関係が成り立っているから尚更だろう。

 現在のネウロイ戦の主戦力たるウィッチとしては。

 

 

「それでは、編成について説明します。」

「戦艦4、空母6、巡洋艦10、駆逐艦42、潜水艦6、他54隻の122隻です。」

「陸上戦力が4個戦車師団、3個砲兵(特科)師団、3個混成機械化師団等、兵員30000人以上、戦車1000輌以上、装甲戦闘車等2000輌以上です。」

「航空戦力が戦闘機1390機、他を含めると2000機以上となります。」

 

 

「大戦力だな……一国の戦力と同等じゃないか、……こんな艦隊を一体?」

 

 

「いえ、この艦隊は補助にしかすぎませんよ。本土の主力にはこれ以上の艦がいます。」

 

 

「なっ!?」

 

 

「流石に、陸上戦力の方はそうはいってませんが-それにこの戦力を1944年当時の兵器で換算すると大国数国を相手にしても余裕があるでしょうね。」

 

 

「……なんと言っていいか-」

 

 

「まあ、そうなりますよね。……艦隊が到着したようです。外に行きませんか?」

 

 

「えぇー、分かったわ。」

 

 

 二人の同意を受けて外に移動した。

 

 

「……あの、横山大将……艦隊はどこですか?」

 

 

「私には、何にも見えないが?」

 

 

「あっ、うっかりしてました。大鳳、光学迷彩解除。」

 

 

『了解。』

 

 

 大鳳に迷彩解除を命じて、少し待つと艦隊が近海に出現した。

 

 

「なっ!?これは……」

 

 

「一体何が-」

 

 

「特殊な装置を用いた迷彩ですよ。どうです、この艦隊は!」

 

 

「単刀直入に言おう。我々と一緒に戦ってくれないか?」

 

 

「私からも、お願いします。」

 

 

 まあ、この世界はネウロイによってガリア…フランスがいまだに占領されている状態でここが欧州における最期の砦となっているからこの要請は妥当なものだろう。

 

 

「一緒に戦うことはやぶさかではありませんが、少し時間をもらえませんか。」

 

 

「……それもそうだな。こんな案件一人では決められるものではないか。」

 

 

「……そうですね。その間、さっきの銃はお預かりください。」

 

 

「それでは、こちらは烈風で艦隊に一時帰還します。」

 

 

「色よい返事をお待ちしております。」

 

 

「中佐、少佐お話し中失礼します!」

 

 

「どうしたのかしら?」

 

 

「はい、それが例の戦闘機が急に光だしまして、収まるとストライカーユニットへ変化しました。」

 

 

「なんだって!?」

 

 

「……」

 

 

「あのヴィルケ中佐、この世界では戦闘機が……ストライカーユニットというものに変化することがあるんですか?」

 

 

「え、いえそんな事例は聞いたことはありませんが-」

 

 

「……そう……ですか。ハアー―」

 

 

 

 

 

 

 

 



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第肆話

「……噓だろう。」

 

 

 俺の目に入ってきたのは今まで一緒に戦ってきた戦闘機の姿ではなく、先ほどの空戦で目にした「ストライカーユニット」と呼ばれるものだった。

 だが、変化しても自分の機体であることを示す大将旗が描かれていた。

 

 

「これは、どういうこと?」

 

 

「いえ、それが簡単な整備・補給しようと機体に近付いたら光出しまして収まったらストライカーユニットになっていまして-」

 

 

「……」

 

 

「あの、横山大将大丈夫ですか?」

 

 

「ああ、大丈夫ですよ。どうしたらいいかなと考えてまして-」

 

 

「あの、少し失礼します。………っ!?横山大将、貴方には魔法力があります!」

 

 

「何?ミーナそれは本当か?」

 

 

「えぇー、間違いないは」

 

 

「あの〜魔法力とはさっき貴方が飛ぶのに利用していた力という認識でいいのか?」

 

 

「あぁー、その通りだ。」

 

 

「……飛ぶのに必要な条件が揃ってるなら一回試してみるか。」

 

 

 そう言うと、烈風から変化したストライカーユニットを脚に装着して、起動しようとすると頭と臀部辺りから何かが出てきた。

 

 

「ん?何だこれ?」

 

 

「それは使い魔というものだ。見たところ、犬の様だが何か心当たりはないか?」

 

 

「犬か?昔、よく遊んだ秋田犬ならいたな。……じゃあ、やってみるか!」

 

 

 そう言うと、足元に魔方陣が展開される。

 

 

「姿が変わっても、変わらないな。いくぞ!」

 

 

「うっ!凄い風だな。」

 

 

「(凄い、宮藤さん並みの魔力だわ!!)」

 

 

 ヴィルケ中佐、坂本少佐が驚いていたが、そのことには気にせず、飛び立った。

 

 

「おっと、流石にいつもと勝手が違うな。だが、……気持ちいいな!」

 

 

『司令、何やってるんですか!』

 

 

「うん、飛んでるだが-」

 

 

『そんなことはわかっています。何でそんなので飛んでるんですか。』

 

 

「いや、それはな-」

 

 

 これまでの経緯を大まかにではあったが、説明した。大鳳もどうなってるんですか?と独白していた。

 

 

『……状況は、理解しました。しかし、検査を行うまで飛行は行わないでくださいね。今、迎えを派遣します。着陸して待っていてください!』

 

 

「分かったよ、待機してる。」

 

 

 大鳳に軽率な行動を怒られてしまった。烈風が変化した姿とはいえ、どんなものかも分かっていないことも確かだったため素直に従い着陸した。

 

 

「あら、どうしました。横山大将?」

 

 

「艦隊に向かったのではないのか?」

 

 

 ヴィルケ中佐と坂本少佐が怪訝な表情でこちらに問いかけてきた。

 

 

「いや、副官に怒られてしまいまして。迎えをやるから待ってろと言われて。謎の原理で変化した烈風のストライカーユニットは検査するまで飛行するなとね。」

 

 

「それもそうですね。」

 

 

 ヴィルケ中佐は苦笑しつつ、首肯していた。

 数分後、オスプレイが向かいに来てくれた。

 

 

「変わった形の飛行機だな。」

 

 

「えぇー、そうね。あれだとプロペラが地面に付かないかしら」

 

 

「まあ、見ていてくださいよ。」

 

 

「随分速度が速いようだが……なっ!?」

 

 

「翼が曲がったわ!」

 

 

「それでは、いったん失礼します。」

 

 

 オスプレイに烈風を積み込んで、艦隊に向けて帰投していった。

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 side 501JWF

 

 

「……でどうだったミーナ。例のパイロットは?」

 

 

「えぇ、一応聴取できたけれど……」

 

 

「何か問題でもあったんですか?」

 

 

「えぇ、宮藤さん。本人曰く『異世界から来た』そうよ」

 

 

「異世界?」

 

 

「ワオー♪面白そう!!」

 

 

「何ですのそれは……ふざけているのですか?」

 

 

「本人はいたって真面目のようだ。それに周辺にいきなり現れた艦隊の司令長官大将だそうだ。」

 

 

「大将!?……嘘をついているんじゃないのか?ミーナ、少佐」

 

 

「いや、あいつの目を見たが決して嘘を付く者の目ではなかった。それに、お前だって見ただろうバルクホルン。あの音速で飛ぶ航空機を」

 

 

「ああ、そうだな。あれは確かに音速を超えてたな少佐。」

 

 

「だが、」

 

 

「はいはい、そこまでよ。ここで議論しても仕方がないでしょ。一応、上層部の方に報告してくるわ。それまでは皆さん待機してください。」

 

 side out

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 艦隊に戻って少し経った頃に、艦隊・部隊のAIたちを招集した。

 

 

「大鳳、準備は整ったか?」

 

 

「はい、全員揃っていますよ。後は私たちだけです。」

 

 

「そうか、ならさっさと行かないとな。」

 

 

 簡単なメンバー紹介

空母  「大鳳」(艦隊副司令)「翔鶴」(副司令補佐)「瑞鶴」「紅鶴」 ヘリ空母 「出雲」「日進」

 

戦艦 「金剛」(副司令補佐)「比叡」「榛名」「霧島」

 

強襲揚陸艦 「厳島」「敷島」「御島」「初島」「沖島」「夏島」

 

工作艦 「明石」「鳴門」「海鳴」「桃原」

 

イージス巡洋艦 「加古」「衣笠」「高雄」「愛宕」「鳥海」「摩耶」「妙高」「那智」「足柄」「羽黒」

 

イージス駆逐艦 秋月型12人

 

原子力潜水艦 「親潮」「蒼龍」(代表)

 

汎用駆逐艦 「陽炎」「天津風」「夕雲」「高波」「白露」「暁」(代表)

 

補給艦 「間宮」「速吸」

 

陸上部隊副司令 「斑鳩(いかるが)」(代表)

 

航空部隊副司令 「(おおとり)」(代表)等

 

 

「全員に集まってもらったのは他でもない、現在の状況についてだ。」

 

 

「司令、それについては大鳳から聞いてるよ。」

 

 

 金剛が代表として言葉を言ってくれたようだ。

 

 

「異世界なんて話をされて驚いてるけど、そうでも言わなきゃ説明がつかないしね。」(瑞鶴)

 

 

「……それじゃあ、今後について話し合いたいと思う。」

 

 

「まずこちらから、よろしいですか?ここが、1944年つまりは過去ということは今後現代兵器の補給はあちらからは望めません。そのため、輸送艦の備蓄と生産をすることで運用することになりますが、資源の調達のめどはたちますか?」(明石)

 

 

「そのことは、今後の協議次第になると思うが多分大丈夫だろう。」

「それより、現在の備蓄でどれぐらい持つんだ?」

 

 

「それについては私から報告させていただきます。各補給艦、輸送艦に搭載されているミサイル・弾薬等は通常戦闘で約3年分、全力戦闘で約1年分となります。」(間宮)

 

 

「陸上部隊・航空部隊の燃料は全力・通常を問わずに持って、1年と半年ほどです。」(速吸)

 

 

「弾薬はまず大丈夫だが、問題は航空機と車輛の燃料か。……あちらとの協議前に資源調査を実施するか-」

 

 

「それはさすがに問題になりませんか?それにネウロイという敵性体もいますし-」(翔鶴)

 

 

「そうですよ、それにばれた際にあちら側の心証を損なう恐れがあります。」(霧島)

 

 

「何ために、光学迷彩とレーダ攪乱装置があるんだ。現代ならいざ知らずこの時代じゃあ、衝突か相当近くまで接近されなきゃ気づかれないさ。そのことについて、秋月達や陽炎達はどうだ?」

 

 

「はい、私たちは問題ありません。」(秋月)

 

 

「私たちの出番ですね。」(陽炎)

 

 

「やる気十分だな。会議終了後、調査艦と総合支援艦を4隊に分けてそれぞれの裁量で護衛にあたってくれ。…すまん、一番肝心なことを忘れていた。明石、衛星の打ち上げはすぐに可能か?」

 

 

「衛星ですか?……それでしたら一応は打ち上げ可能です。ただ、すぐにできるのは搭載されているロケット4基までです。」(明石)

 

 

「そうか、なら衛星8基は打ち上げられるな。しばらくはそれでやりくりしていくとして衛星やロケットも含めて製造を万全な体制にするにはどれくらいいる?」

 

 

「製造だけなら、今すぐにでも可能です。ただ、修繕用に搭載されている資材を使うことになるので応急修理も十分に出来なくなります。」(明石)

 

 

「なら、どれくらいまでなら修繕に影響が出ないんだ?」

 

 

「ロケットなら4基、対空ミサイルなら80基、対艦ミサイルなら20基が目安になります。」(明石)

 

 

「……それなら仕方ないか。製造は協議の結果か資源調査の報告を待ってからにする。それまでは打ち上げ可能なロケットと衛星の整備に力を注いでくれ。」

 

 

「「「「了解しました!」」」」(工作艦's)

 

 

「後の議題は-」

 

 

「司令、少しよろしいですか?」(高雄)

 

 

「どうした?」

 

 

「いえ、現在こととは少しズレたことなのですが-」(高雄)

 

 

「うん、言ってみてくれ。」

 

 

「それでは……さっき司令があってきた女性たちの格好についてです。」(高雄)

 

 

「?…あぁー、あのことね。」

 

 

「あの格好についてなにか情報はありますか?」(高雄)

 

 

「特に言ってなかったな。恥ずかしがる素振りも無かったし、こっちではあれが常識なんだろ。」

 

 

「司令は、何とも思わないんですか?」(高雄)

 

 

「まあ、何とも思わないでもないけどこちらの常識なんだこっちがどんなに指摘したってしかたないだろう。」

 

 

「おっと、議題が大分逸れたな。高雄は聞きたいことは以上か?」

 

 

「はい、ありません。」(高雄)

 

 

「じゃあ、ネウロイについてだな。鳳、これから先の戦闘はしばらくはおまえが重要な役割を担うことになっていく。しばらくは海上と空中での戦闘がメインになるから戦闘機隊が主力だ。期待しているぞ!」

「斑鳩は、ガリア(フランス)のネウロイの巣を破壊するまでは主だった出番は回ってこないが、特戦群にはどんどん働いてもらう予定だ。」

 

 

「頑張ります!」(鳳)

 

 

「特戦群以外はそれまでは練度向上に努めますね。」(斑鳩)

 

 

「これで今必要なことはあらかた言ったかな-」

 

 

「それでしたら、こちらからいいですか。」(大鳳)

 

 

「何だ?」

 

 

「龍之介元帥からこのような事態が起きた際のマニュアルがありましたので読み上げてよろしいでしょうか?」

 

 

「へぇー、養父はそんなものまで用意していたのか。いいぞ読んでくれ。」

 

 

 ー緊急時マニュアルー

 これは、統合司令部等の司令機関との通信が30分以上途絶した際の対応マニュアルである。

 ※この指示に対する辞令の却下棄却は認めないものとする。

 

 1.通信途絶の際の指揮

 通信が30分以上途絶した際は、司令部の生存が確実に判明するまでは現地司令官の裁量で行動・戦闘を行うこと。

 

 2.補給行動について

 無人艦隊を除く艦隊は、司令部との連絡がつかない際は燃料・弾薬の補給、兵站確保のために母港への即時帰投を許可する。

 

 3.無人艦隊について

 司令部との通信が1時間以上途切れた際は、無人艦隊司令長官横山将暉大将を元帥に昇進する。(指揮を円滑にする為)

                                                     以上

 

 

「……」

 

 

「良かったですね、司令」(大鳳)

 

 

「おめでとうね〜」(金剛)

 

 

「昇進おめでとうございます」(高雄)

 

 

「おめでとうございます」(一同)

 

 

「いや、まあ、ありがとう。ただ、何となく仕組まれてたような気がしてならないな。」

 

 

「そこは、仕方ないと思いますよ。」(大鳳)

「司令が散々昇進を蹴ったからこんな形に収まったんだと思います。」

 

 

「いや、少将になったあたりから何度も言ってるけど先達の山本さんや小澤さんの方が経験も指揮能力もあるからそっちを優先してくれってことなんだけどな。」

 

 

「その、山本大将と小澤大将が老い先短いものより未来あるものに頼みたいと言っていたじゃありませんか。」(大鳳)

 

 

「分かったよ、昇進のことでどうこうするつもりはないからな。ハアー、ヴィルケ中佐たちにどう説明したもんかな〜」

 

 

「それでしたら、私がしっかりと説明します。」(大鳳)

 

 

「……じゃあ、会議は解散かな。今後もしっかりと頼むぞ。」

 

 

「了解!!!」(一同)

 

 

 一応の艦隊・部隊に対して、伝達することは終了した。その最後に昇進することになったのは驚いたが、あの養父のことだと腹を括れもした。

 

 連合軍やブリタニア連邦との協議・説明も行わなければならないことに溜息を付きつつも、やるしかないと思った。

 翔鶴にこちらの世界の方々に俺達の世界の説明に必要な資料の準備を命じ、準備完了とともに大鳳と陸戦部隊(警護)を伴って帰投の際利用したオスプレイに乗り込み、ドーバー基地に向かった。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 501JFW side

 

 

「どうだったミーナ」

 

 

「一応は報告してきたけれど、半信半疑だったわね。」

 

 

「無理もないだろう。言っていることだけ抜粋したら世迷言にしか聞こえないだろうからな。」

 

 

「そうね、実際にこの目で見た私たちですらこうだもの、見てない人達からしたらそうなるわよね。マローニ大将はいろいろ言ってきて面倒だったわ。」

 

 

「それで、横山大将は戻ってきたかしら?」

 

 

「いや、まだだ。……さすがにあちらもそんなにすんなりと話が進むわけじゃないだろうからな。」

 

 

「そう。みんなはどんな感じだった?」

 

 

「まあ、相変わらず色々と言っていたな。」

 

 

「トゥルーデはどんな感じだった?」

 

 

「バルクホルンなら、まあいつも通りだったな。ありえないとね!」

 

 

「今後しばらくは日本のことでもちきりになるでしょうね。忙しくなるわね。」

 

 

 ミーナがそんなことを言ってると隊長室の扉がノックされた。

 

 

「中佐、先ほどの機体が戻ってきました!」

 

 

「思ったより早かったな」

 

 

「えぇ、そうね。もう少し長引くかと思ったけど、優秀なようね。そろそろ、出迎えにいきましょうか。」

 

 

「そうだな。」

 

 side out

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 艦隊から離れてから数分、ドーバー基地に到着したオスプレイをヴィルケ中佐、坂本少佐が出迎えてくれた。

 

 

「ヴィルケ中佐、坂本少佐お待たせしました。出迎えいただき感謝します。」

 

 

「いえ、思ったよりも早かったので驚いてるくらいですよ。それで、そちらの方は?」

 

 

「はじめまして、艦隊副司令の大鳳と言います。」

 

 

「ストライク・ウィッチーズ隊長・基地司令をしているミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です。」

 

 

「同じく戦闘隊長・基地副司令の坂本美緒少佐だ。」

 

 

「それで、横山大将その様子ですとこちらの申し出は受けてもらえるのですか」

 

 

「はい、先ほどの申し出を承諾します。これからよろしくお願いします。後、先ほど大将と名乗りましたが緊急時の辞令によって元帥へ昇進しました。」

 

 

「それは、……おめでとうございます」

 

 

「ありがとうございます。それで、今後はともに戦うことになるでしょうからこちらの艦隊と兵器について説明しようと思いまして」

 

 

「そうですか、それでしたら隊長室にご案内します。」

 

 

 そういって、ヴィルケ中佐はこちらを案内し始めた。オスプレイにいる陸戦隊に機体の警備を命じて、移動を開始した。

 

 

「それでは、お互いに詳しい説明をしましょう。」

 

 

 その言葉を皮切りにまず、こっちの世界の国家の位置や地名などの確認を行いそこから戦況の推移についての説明を受けた。

(扶桑=日本、ブリタニア=イギリス、ガリア=フランス、リベリオン=アメリカ、カールスラント=ドイツ、オラーシャ=ロシア)

 

 

「なるほど、なかなか追い詰められていますね。」

 

 

「えぇ、ここブリタニアが欧州最後の砦です。ここが陥落すれば欧州への影響力を人類はほぼ喪失します。」

 

 

「(まるで、第二次世界大戦初期のイギリスだな。いや、もっと悪いかもな)大体、理解しました。後、統合戦闘航空団についての説明をお願いします。」

 

 

 突如現れた人類の敵ネウロイの脅威に対抗すべく、各国の優秀なウィッチ募り編成した戦闘航空団

 基は、1939年にスオムス(フィンランド)で編成された「スオムス義勇独立飛行中隊」(通称:いらん子中隊)を源流としている

 多国籍のウィッチや人々が協力して、戦果を挙げていることを各国軍は高く評価し、そこからエースを集めた精鋭部隊を実現させようとする動きが起こった。

 しかし、各国軍はエース供出を渋り実現は困難に思われたが、ネウロイの進行によって実施された国民大撤退作戦「ダイナモ作戦」にてブリタニアに各国のエースが集まったことによって初めての統合戦闘航空団、第501統合戦闘航空団「ストライクウィッチーズ」が結成されるに至った。

 

 

「まあ、妥当な試みでしょうね。各国協力の象徴としても機能しますし、ネウロイへの主力としての役割の両立が可能となっている。」

 

 

「こちらから、今伝えられることは以上になります。」

 

 

「それじゃ、横山。そちらの艦隊等の詳細を聞きたいのだが-」

 

 

「はい、今度はこちらの番ですね。」

 

 

 先ほどの協議の際に簡単な歴史を説明したため、その後の相違点などを主に詳細に説明していった。

 ナチス・ドイツの台頭、ポーランド侵攻で始まった第二次大戦、独ソ戦、欧州戦線に参戦せんがためにアメリカが日本を挑発して引き起こした大東亜戦争。

 そして、広島と長崎への原子爆弾の投下。それに始まる米ソの核開発競争により、世界を8回滅ぼしてなお余りある量の核兵器。

 

 

「……人同士の争いが、これ程までに凄惨な物だったとは……特に一発で都市を一つ消し飛ばすことのできる爆弾……まるで押川春浪の世界だな。」

 

 

「改めて言われても……信じられません。……ですが、そちらの世界ではこのような事が当たり前のように起こっているんですね……」

 

 

 その場の空気が一気に重苦しいものに変わったことが伝わってくる。

 

 

「直近でも第三次世界大戦が起こっていますし、人同士の戦争はこのように血塗られた歴史です。……それと、先ほど伝えた艦艇数には嘘があります。」

 

 

「それは、どういうことですか?」

 

 

「原爆のことを知ったあなた達のみに今のところ語りますが、この艦隊には原爆以上の威力を誇る兵器が配備されています。」

 

 

「なっ!?」

 

 

「先ほどの説明から抜いた艦艇は2隻、どちらとも潜水艦です。その艦はその兵器の運用専用に設計された艦です。なぜ、あえて艦艇数を詐称したのは言わずとも分かりますよね?」

 

 

「えぇ、理解できます。」

 

 

「あんな歴史を見せられたら理解できるな」

 

 

「……それでは、艦隊に所属する艦の大まかなスペックを説明します。」

 

 

 大鳳に艦隊のCG画像と艦艇ごとの詳細な画像を交えて説明していった。CGは綺麗な輪形陣をなしている時のものをもとにしている。

 

 

「これが……駆逐艦、巡洋艦ですか?……駆逐艦には一門しか砲がありませんね……」

 

 

「それに、空母も何だか甲板が不格好だな-いや、失礼!」

 

 

 両方の指摘はこの時代としては当然の疑問だろう。砲数があった方が、当たる可能性は上がる。空母も飛行甲板は直線式がまだ主流のはずだからな。

 

 

「それはまあ、そうでしょう。この時代の空母といったらストレートデッキ(直線甲板)が主流で、まだ研究や試験段階の域を出て居ないでしょうからね。第二次大戦の空母乗りの方たちからよく不格好、アンバランスだなと言われていました。しかし、こちらの世界では着艦と発艦が同時に行えることからアングルド・デッキ(斜甲板)が空母甲板の主流になっています。」

 

 

「アングルド・デッキ(斜甲板)か、確かブリタニア海軍で研究していると言ってたな。」

 

 

 次に説明を行ったのは、戦艦や他艦艇に移った。

 大きさとその主砲口径に驚きを感じているようだった。その他の兵器に関しても様々な反応が返ってきた。

 そして、最後に弾道ミサイル潜水艦の説明を行った。

 

 

「この潜水艦は、先程簡単に説明したように核兵器を搭載運用を前提にした艦です。」

 

 

「すまん、その弾道ミサイルとは何なんだ?」

 

 

「失礼、説明がまだでしたね。……その前にヴィルケ中佐、カールスラントにV-1、V-2ロケットという兵器を聞いたことはありませんか?」

 

 

「そうですね……ノイエ・カールスラントにそのような兵器が開発中という話があったはずです。それが何か-」

 

 

「簡単に説明するならそのV-1、V-2ロケットの子孫が弾道ミサイルです。一度、大気圏外つまりは宇宙空間を飛行し、そこから再突入加速して目標に慣性でよって向かいます。射程は世界全体となります。」

 

 

「しかし、そのような強大な兵器禁止されることはなかったのか?」

 

 

「何回か廃棄・禁止を目指した条約もありましたが、大国が反対することがあったため実現は困難を極めています。唯一の被爆国が核兵器を保有した時点でお察しのことですが……この核兵器の利点があるとすれば、放射能汚染を引き起こさないことくらいですかね。」

 

 

「……それでは、共同戦線のことについて話を詰めましょう。」

 

 

「そうですね、共に戦うにあたって燃料、資源の提供と独立した指揮権の保障が最低限の条件ですかね。」

 

 

「弾薬の補給ではなく資源ですか?」

 

 

「工作艦によって、兵站はこちらで賄えることができるので資源の提供で十分です。」

 

 

「そうですか、その件は私から上層部の方へ伝えておきます。それで、艦隊はこの後どうされるのですか?」

 

 

「適当な場所が見つかれば、そこを根拠地としたいと考えていますが-どうでしょう、ここの沖合に停泊させていただけませんか。その方がそちらとの連携がとりやすいでしょうし、このことも条件に追加します。」

 

 

「分かりました。港湾施設の整備もしますのでそれでよろしいですか?」

 

 

「そちらもこっちで整備しますので大丈夫ですよ。……改めてよろしくお願いします。」

 

 

 了承の印に、坂本少佐、ヴィルケ中佐と握手を交わした。

 

 

「ああ、そうでした。」

「横山元帥、先ほどの銃をお返しします。」

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 501JFW side

 

 日本国防海軍・第1遠征機動打撃艦隊全124隻が501JFW基地沖合への根拠地整備作業と投錨が完了したのはそこから16時間が経過した後のことだった。

 双眼鏡でその威容を見つめている二人。

 

 

「これだけ揃うと、圧巻だな!」

 

 

「そうね、砲熕兵装が少ないことに違和感を感じるけど、あれはあれですっきり纏められたようなデザインだし、良いと思うわ」

 

 

「あれが、日本の戦艦か。今のものと比べるとずいぶんと違うな。……しかし、それが時代の必然とあれば仕方ないことだと思うが、私にはこちらの戦艦の方が美しく見えるな。」

 

 

「ええ、そうね。まあ、あちらの世界では戦艦は日本以外保有してないそうだし、国防軍で保有してるのも運用思想が合致して尚且つ対空装備の進歩によって強固になったからみたいだしね。海上戦の主力が戦艦から空母に移ってからはそれが顕著だったみたいね。」

 

 

「そうして、あれがこの艦隊の旗艦か。」

 

 

「確か、資料には戦略空母「大鳳」とあったわね、あら艦隊副司令の名前もたいほうじゃなかったかしら」

 

 

「そういえば、そうだったな。まあ、たまたまだろう。それよりも上層部と日本の横山元帥との会談調整はいいのか?」

 

 

「そうね、……じゃあ行ってくるわ。」

 

 

 

 

 

 



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第伍話

 


 

 

 

 ドーバー基地の港湾の拡張と調査艦によって、発見された資源島現地名「ルナエ島」、国防軍名「旭島」の整備を並行して密かに進めて行った。

 そこから、今日連合軍上層部とブリタニアのお偉いさん方との会談にヴィルケ中佐と坂本少佐とともに向かっていた。

 

 

「ヴィルケ中佐、上層部のお歴々方の反応はどんなものだったんですか?」

 

 

「こうして、会談の場を設けていても半信半疑でした。」

 

 

「まあー、それが普通の反応でしょう。」

 

 

「こうして、実物を見た私たちですらいまだに信じられないところがあるんだからな。」

 

 

「この機体も証拠の一つになるでしょう。」

 

 

 そんな会話をしていると2機のスピットファイアと1人のウィッチがこの機の横を通過し

 

 

『飛行中の不明機へ、こちらブリタニア王室空軍(連邦空軍)。前方の国籍不明機へ、飛行目的及び行き先を明らかにせよ。』

 

 

 綺麗なキングス・イングリッシュがレシーバーから聞こえてくる。

中佐の打ち合わせの際に決めた応答を返す。

 

 

「ブリタニア王室空軍機へ、こちら日本国防海軍機、要人輸送任務を遂行中。司令部に確認願う。」

 

 

『Japan?……了解した。確認を行う』

 

 

 相手は聞きなれない国名に不振がっているようだったが、気にせずに指示を待った。

 

 

『確認した。こちらの誘導に従い、進路を取れ。』

 

 

 指示に従い、機体が右に傾いた。ウィッチが先頭を行き、残り2機でこの機体を挟み込むような形でいる。

「(相手の機体は、年代的にはスピットファイアMk.XIかMk.XVIあたりかな。あの機体にはあんまいい思い出ないけどな)」

 護衛と監視を兼ねての配置だろう、変なことをしたら確実に撃墜できるように。

 

 

 

 一般的にロンドンは霧の町、と呼ばれている。メキシコ湾から流れ込む暖流と北海からの寒流がちょうど合流する箇所にブリテン島が存在する為に緯度と比較して湿度が高いのがその理由だ。だが、この日のロンドンは晴れ渡っている。

 着陸を予定している飛行場も。しかし、そこの飛行場は霧とは違う空気に包まれていた。

 5m間隔で、武装した兵士が基地の周りを取り囲み、駐機場エリアにも同じように展開していた。

 準備が粗方整った頃に、不意に南側からプロペラが大気を切り裂く音が聞こえてきた。そちらの方を向くと、優に翼の長さと同じ位の回転半径を持ったプロペラローターを一対ずつ備えた機体が、ウィッチと二機のスピットファイアに護衛されて基地に向かってくる。

 

 

「来たようだな」

 

 

「そのようですね」

 

 

 その光景を飛行場の外縁部から眺める四つ目があった。その人物は女性で、艶やかな長い黒髪に体のラインが浮き出るようなぴっちりとしたジーンズを穿いている。そして、首からかけた細長いスコープを右目で覗き込んでいる人物は帝政カールスラント空軍機械化航空歩兵総監、アドルフィーネ・ガランド少将だ。

 不愉快そうにしているもう一人は、この国ブリタニア空軍戦闘機軍団司令官たるトレヴァー・マロニー空軍大将だ。

 

 

「それにしても、本当なのかね?70年後から来たというのは。」

 

 

 嫌味の混じった声音で、目の前の年若い少将に尋ねる。

 

 

「それに関しては報告してきた張本人…ヴィルケ中佐が「あれ」に乗り込んでいるそうですから、後ほど本人たちを交えてゆっくり聞けばいいでしょう。」

 

 

 その嫌味を受けた本人は特に気にした様子もなく、ただ件の機体を眺めている。そのうちプロペラが発する高周波音が周りの大気を満たし、その音源が次第に近づいてきているのを感じた彼女は照準眼鏡GwZF4を目から外す。

 

 

「しかし、なんだあの機体のプロペラは。あれでは着陸するときに地面に接触してしまうのではないか?」

 

 

「まったくもって同感ですが……まあ、70年後から来たということですから、何らかの手段を用いているでしょう。」

 

 

 その言葉はある意味的を射ている。しかし、機体(オスプレイ)の行動を真に予想できた人物はいなかったであろうが、機体が近づくのに合わせ基地配備の高射砲群が目標に向けて施行する。

 その時、誰もが驚く行動を件の機体がとる。その機体の巨大なプロペラがゆっくりと上を向いたのである。誰もが呆気に取られているようだった。

 プロペラを上に向けたまま誘導路の駐機場に向かって自走していく異界の輸送機をこの場の全員が不思議なものをみる眼差しで見つめていく。

 その上空をスピットファイアとウィッチが通過していく。

 そして、機体が指定の位置に到着するとプロペラの回転が止まり、後部のカーゴドアが開く。

 兵士がそこに向けて駆け寄り、一斉に銃口を向ける。

 

 

「やれやれ、なかなか手厚い歓迎だな。この世界は出迎えはこんな感じなのか?」

 

 

 兵士はその様子にポカンとしていた。出てきた人物の若さに驚いてるのかそれとも、流暢なクイーンズ・イングリッシュに驚いてるのか。その場の指揮官と思われる人物が周りを叱咤し、俺と大鳳達、ヴィルケ中佐達を車に案内する。

 それぞれ、案内された車に分乗し目的地へと向かう。

 ロンドンのウェストミンスター地区ホワイトホール(ビック・ベンなどがある場所)に連合軍総司令部は存在する。古風な建築物が軒並び、その中の一見古いだけのビルに司令部がある。しかし、その内部は1944年当時としては最高を誇る通信システムを始めとした指揮通信設備が整っている。

 車を降りてから案内されたのは、その中に設けられた一室。短機関銃を持った兵隊数名と案内役-軍属の女性によって案内された。

 

 

「こちらでお待ちください、準備が出来次第改めてご案内します。」

 

 

 案内された部屋の椅子に腰かけ、こちらも多少の打ち合わせをしながら待っていると、扉が開いた。準備ができたのかと思い立ちあがると、ヴィルケ中佐、坂本少佐が入ってきて、その後ろに軍服を着ていない黒髪の女性が最後に入ってきた。

首にドイツ(カールスラント)の十字勲章を下げていることから、ただの軍属等ではないとは思われる。

 

 

「ヴィルケ中佐、会談の準備ができたのですか?……それとも、他の用件ですか?」

 

 

「えぇ……そんなところです。」

 

 

 少し呆れを含んだ苦笑を浮かべながら、こちらの問いかけに返答がきた。

 

 

「日本国防軍横山将暉元帥です。それで、そちらの女性はどなたですか?」

 

 

「紹介ありがとう。私はカールスラント空軍アドルフィーネ・ガランド少将だ。」

 

 

「確か、カールスラントの航空歩兵(ウィッチ)総監をしていると記憶していますが……」

 

 

「その認識で問題ない」

 

 

「それで、少将はなぜにここへ?」

 

 

「何、ヴィルケ中佐の言が気になってね。それで一足先にあっておこうと思ってね。後、私のことはアドルフィーネで構わないぞ」

 

 

「公の場所以外ではそう呼ばせてもらう。それで、ただ自分に会いに来たというわけではないでしょう?」

 

 

「いや、今のところは特にはない。強いて言えば、未来から来たというあなたに興味があったのでね」

 

 

「それは光栄なことですね」

 

 

「あえて言うのなら、ブリタニアのトレヴァー・マロニー大将に注意しろ」

 

 

 「ただそれだけさ」と言って立ち上がり、部屋から退室していった。

 

 

「なかなか掴みどころのわからない人物ですね、ヴィルケ中佐」

 

 

 

「心中お察しします」

 

 

 ちょっとした質問感覚で聞いたつもりだったが、この感じだと相当あの人物相手に苦労していることが窺い知れる。

 二人も退室していった後に、極秘展開している部隊に対して命令を追加したりした。

 

 閑話休題

 

 数十分後に、先ほどの女性が準備が整ったと会談場所に案内された。

 確実に位の高いと思われる軍人が3名入ってきた。それぞれ軍服の色は異なっている。

 それに続いてミーナと坂本が入ってきた。最期にアドルフィーネ少将が室内に入ってきた。

 入ってからは未来から来たのは本当なのかといった当たり障りのない話から開始された。

 特に先程、指摘されたマロニー大将がしつこかった。技術供与に関することを重点的に指摘し、遠回しに”技術を差し出せ”と言ってきて面倒だった。周りの様子を見つつ、こちらの世界を知ってからでも遅くないということを言って他の上層部のお歴々方も(内心では大将と同じような考えだろうが)、それに同意して大将は引き下がっていった。そこからは最初の接触について話題が切り替わった。

 

 

「 ―― 報告によると最初に接触した際、横山元帥自らだったと聞いてますが、間違いないですか」

 

 

「そうです、丁度発艦体制に入っていましてね。異常事態につき状況確認優先ということで発艦、偵察に出たんです」

 

 

「そこで、ネウロイと501の面々と接触したと ―― 」

 

 

「……先程から気になっていたのだが、後ろ3人の兵科を教え願いたいのだが ―― 」

 

 

「あぁ、失礼しました。そう言えば紹介がまだでしたね」

 

 

「大鳳です、大型空母の艦長と副司令をしています、階級は中将」

 

 

「翔鶴です、大鳳と同じく大型空母の艦長と副司令補佐をしています、階級は少将」

 

 

「金剛です、超弩級戦艦の艦長と翔鶴と同じく副司令補佐をしてます、階級は少将」

 

 

「……ウィッチは見慣れていますが、私と同じくらいの女性で将官とは……思いもよりませんでした」

 

 

「それはそうでしょうね、自分も含めて国防軍内でもこの年齢での将官なんて稀ですよ。この部隊が特別なんです」

(流石に、ネウロイの例もあるから、未知のはずの人工知能の公表はもう少し、お互いを知ってからにしておいたほうがいいな)

 

 

 そんな会話を行っている間にも翔鶴、金剛が説明の為の準備を進めていく。大容量のノートパソコンとプロジェクターを取り出し、セッティングされていく。

 多少の事情を知っている、坂本とミーナを除いた4人の視線が2人の手元に集中する。

 

 

「それは……なんだね?」

 

 

 おずおずと左端にいる海軍軍人と思われる中将が聞いてくる。

 

 

「そうですね……正式名称はノートブックと呼ばれていますが、こちら風に言うのであれば個人携行型電算機(パーソナルコンピューター)……とでも言えるものです。色々と便利ですよ!」(金剛)

 

 

 そんな会話をしている中でも準備は進み、坂本とミーナに対して説明する際に使用した資料を交えて始まった。

大まかな時代の推移から、国名の違い、第一次・二次世界大戦、日本が経験した太平洋戦争こと等を事細かに、その中でネウロイに対して、同じ作戦名が使われているのは驚いた。

 そして、戦略爆撃・原爆の項目になったがその前にやっておかなければならないと思っていたことを実行に移す。

 

 

「あなた方は、原子爆弾や特殊爆弾なるものあるいはマンハッタン計画というものを聞いたことはありますか?」

 

 

 原子爆弾には、馴染みがないのかピーンと来ていないようだったがマンハッタン計画という単語には反応が見られた。

 

 

「その様子ですと、こちらでもマンハッタン計画は実行されているのですね」

 

 

 人同士の戦争が存在しないこの世界ならという淡い希望があったが、その願いは残念ながら叶わなかった様だ。この反応次第では原爆、核兵器の存在は徹底した秘匿を行おうと考えていたが、既に開発が進んでいるのならその危険性を訴える必要がある。

 

 戦略爆撃と日本の迎撃戦闘、特別攻撃等の人間の狂喜を皮切りにB-29スーパーフォートレスによる日本への原爆投下の光景、水爆実験、原爆が投下された後の市内が映し出された時、腹の底からこみ上げてくる生理的嫌悪感を感じたのだろう、ミーナと坂本、ガランドの3名は思わず口元を抑えていた。加えて顔色も悪くなっている。それ以外の人物も大なり小なり衝撃を隠せないようだ。

 

 

「原爆投下後にソ連こちらのオラーシャから有効だった不可侵条約を一方的に破棄した後侵攻、その結果日本は御前会議によって無条件降伏を受諾を決定し、8月15日に玉音放送により降伏を宣言しました。」

 

 

「……こちらの世界と私たちの世界……どちらが良いかなど比べてはいけないものでしょうね」

 

 

「自分個人としてはどちらも大差ないと思いますよ、敵が人かそうでないかの違いだけですよ ――― 」

 

 

 人による捉え方次第だが、この世界と自分の世界どっちがいいかというのは隣の芝生は青く見えるということわざのように人とは他人のものを羨むものだと思う。自分自身は民族間のわだかまりはこちらの世界の方が少ないし、結束力も上だとと感じる。

 これも、ネウロイによる世界の団結(表面上)によるものだろう。

 

 閑話休題

 

 話は移り、21世紀の兵器の説明に変わった。

 参考にするのは昨年度に行われた富士総合火力演習[総火演]を収めたDVDだ。隣国対策の離島奪還と、陸海空の密接な連携を伴った同時攻撃から、火力支援訓練などが行われている。

 海・空双方の戦闘機(爆撃機)による爆撃デモ、10式戦車によるスラローム射撃、陸の自走砲と海の艦砲による同時攻撃・着弾訓練等々(富士山撃ちみたいなもの)

 

 

「話も終わったようなので言わせていただくが、そちらは何をお望みなのか?」

 

 

「まずは、物資の補給ですね。具体的に述べるのなら航空燃料と陸上車両等に使う燃料とこちらが要望する資源ですかね。後、根拠地としてこちらのルナエ島という島を譲渡していただきたいです。勿論、それ相応の対価はお支払いします。」

 

 

「具体的には ?」

 

 

「基本、技術情報の提供等がメインになりますが、それ以外の対価や範囲は今のところ限定させていただきます。」

 

 

「それは、なぜだ?」

 

 

「理由はあります。第一にこちらもあなた方もお互いのことを知らなすぎる為です。実際、最初に興味深い歓迎を受けたものですから」

 

 

 そのことを聞いた上層部の連中は苦々しげにしていた。勿論、立場が逆なら同じことまったくやらないという確証はないが似たような対応をとることが想像できるため、深くは追求しないが ――――

 

 

「他にもありますが、70年以上という技術差がそれほど大きいということですよ」

 

 

 はっきりと言ってやりたい部分がないこともないが、それを指摘するとこっちまで叩かれそうなことではある。(10代の兵士・ウィッチについて)

 

 

「それで、横山元帥(アドミラル・ヨコヤマ)あなた方は一体これから如何されるのですか?」

 

 

「元居た世界に帰還する方法がある訳でもありませんし、一応緊急マニュアルによりこの場での全権は自分にあります……交戦した身としては我々も「ネウロイ」とは他人ごとではいられませんしね」

 

 

「それでは ―― 」

 

 

「ここに国防軍第1遠征機動打撃艦隊及び麾下兵力は連合軍に参戦、共にネウロイと戦うことを確約しましょう」

 

 

 大まかな話が済み、詳細部分の調整に入ったところでそれはもたらされた。

 

 

「司令、御報告があります!」

 

 

「どうしたんだ、大鳳?」

 

 

「哨戒任務に出ていたE-2D/Eコールサイン「エクセル01」と護衛のF-3〔リッド隊〕より、敵ネウロイを確認とのことです!」

 

 

「分かった……一応確認するが誤報じゃないよな……了解、この機会に我々の実力を示しておくとするかな。大鳳、艦隊に第一種戦闘配置発令、空母群は即応隊四個全てを発艦させ、一個を直援につけろ。第二陣の準備を進め、第一陣発艦後十分以内に即時発艦待機まで持っていけ。」

「第1打撃隊と第1護衛隊、第2護衛隊及び駆逐艦2隻を増派し、航空隊とともに出撃させろ。」(14隻)

 

 

 周囲への説明を行いつつもウィッチ隊の出撃に待ったをかけ、この場での戦闘を引き受けた。(ウィッチ隊も出撃態勢になっている)戦闘状況を説明するために追加の機材を搬入、設置を行うとちょうど先発隊がネウロイと接敵した。

 

 

「さて、それではご覧頂きましょうか。21世紀の対空戦闘を!」

 

 

 

 

 

 




 


 話が進まない……申し訳ないです

 後から出そうと検討している、作品の設定とか考えていてリリカルとセキレイの方はだいぶ先になると思います。
 この作品もネタはあれど文章力のなさによって形にできていません。

 どうか首を長くしてお待ちください 
 


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第録話

 

 新年前に何とか投稿できました。
 まぁ、長くなってしまったので分割した結果、投稿できたのですけどね
 続きは、明日か明後日には投稿できるのでよろしくお願いします




 

 

 

 右端に大鳳を中心としたデータリンクに基づいた広範囲戦術マップと先発隊旗艦:金剛を中心とした戦術マップの二つを表示し、左には戦闘機隊「アベル隊」(大鳳所属F-3:4)「イーグル隊」(翔鶴所属F-5:4)「エイカス隊」(瑞鶴所属F/A-6:4)「エルボ隊」(紅鶴所属F-5:4)(16機)の戦術マップ、中央には各戦闘機隊のガンカメラ(隊長機)が映し出されている。(アベル隊は艦隊直掩)

 

 

「司令部より戦闘機隊へミサイル発射、先制をかけろ」

 

 

『了解』

 

 

 戦闘機隊各隊長機から、命令受託を報せる通信と共に中型ネウロイ2機に対してAIM-120Eと99式、12発ずつ目標へとミサイルが向かっていった。

 

 

『命中確認』

 

 

 4発程動作不良によって避けられたようだが、残りは正確に命中した。しかし、1機は撃墜した。しかし、もう1機は周りに結構な被害が見られたがコアがある部分の装甲が厚いのか効果は軽微なようだ。(全く削れていないわけではないがあと後、一、二撃ほど威力が足りない)ゆっくりだが、再生が始まっている。

 

 

「近接戦闘に移行、以降全兵装使用自由(オールウェポンズ・フリー)

 

 

 各機の判断の基、近距離ミサイルAAM-5が発射された。威力が足りるかが唯一心配だったが、コア部の装甲を露出させた。そこにGAU-22/A 25mmガトリング砲改によって弾丸の雨がそそがれ、コアは撃ち砕かれた。ネウロイは白い破片となって海に落ちっていった。

 

 

「司令、エクセル01より入電。新たに1機大型が接近しています。」

 

 

「わかった、司令部より戦闘機各隊へ。大型相手では空対空ミサイル数発程度の攻撃ではコア部に届かないと予想される。進行を遅滞させ、水上艦艇部隊にコアの座標データを逐一送信。着弾観測を行え。」

 

 

『了解、遅滞戦術遂行及び観測データを艦隊に送ります。』

 

 

 数分の後、戦域の気象データからネウロイの速度、回避パターンなどのデータとともにコアの座標が送信されてきた。

 

 

「第1打撃隊及び巡洋艦へ、座標……。速度228kt、風向東、風速2.1m。回避パターンAが可能性大」

 

 

『了解しました、SM-6、トマホーク着弾1分後、砲撃開始します。以後護衛艦艇は対空戦闘態勢で待機』

 

 

 通信の終わりと同時にSM-6とトマホーク各15基、計30基が各艦から発射された。その後に控える戦艦・巡洋艦の主砲はコアの一撃破、最低でもコア部の露出を目的としている。

 数分後、ミサイルが目標に向けて殺到した。ビームが方向舵に当たり、それよって数発が巻き込まれ8基が墜とされた。が残りは目標への命中が確認できた。しかし、当たり方が悪かったのかコアの破壊には少々威力が足りなかったようだ。徐々に再生を開始した目標に対して今度は56cm、20.3cm砲弾が飛来した。

 砲撃による爆煙が晴れるとそこには白い破片が海に落下していく様が映し出された。

 

 

『大型ネウロイの撃墜確認しました。周辺海域の警戒強化のため、第1打撃隊、第1・2護衛隊で哨戒します。ローテーションプランを後ほど提出します。』

 

 

「こちらでも確認した。後、プランは不要だ。哨戒は二時間だけでいい、近海での長期行動は逆にネウロイの気を引きかねないからな。哨戒終了後、帰投して補給と休息をとってくれ」

 

 

『了解』

 

 

 今回の戦闘データを基に今後の対策と兵器の製造を早急に協議したいと思うが、今は後回しにせざる負えない。

 その後の会談の主導権はこちらが握ることができた。通常兵器によって、ネウロイが撃破されたことに対して余程驚いたのだろう。ガランド少将の立ち直りは思ったより早かったが。

 機材の片付けと立ち直りを待って、会談が再開されると以下のことが此の場で決まった。

 

 

  1.国防軍は連合軍の傘下に入り、ネウロイと戦う

   (独立した指揮権の保証、資源と燃料の供給など)

  2.連合軍に対して国防軍は技術供与を行う

  (1950年頃の物を中心にその後は段階的に技術レベルを上げる・会談結果次第)

  3.ルナエ島(国防軍名:旭島)を国防軍に譲渡する

  (2の技術供与に対する対価)

  4.統合戦闘航空団との共同戦線と優先的な支援

  (新設予定のものも含まれる)

 

 

 今回の会談で決まった大まかな条件は上記4つだ。今後の会談次第では増減するだろうがこの4つが基本となる。

 その後は、ネウロイの動向を伺いつつ個別の質問に対して答えることが可能な範囲で回答していきながらいると、哨戒を命じて2時間が経過した。

 哨戒に出ていた第1打撃隊、第1・2護衛隊が帰投し始めたタイミングでこちらも今回の会談は終了となった。現状は501基地のお世話になりそうだ。

 オスプレイに乗り込みながら、ミーナ、坂本両名に改めてこれからの共闘の件をよろしく頼んだ。

 

 

「ミーナ中佐、坂本少佐。これからよろしくお願いします!」

 

 

「はい、こちらこそお願いします」

 

 

「心強い味方ができて嬉しく思うよ」

 

 

 会談結果に満足しながら、機内で簡単な打ち合わせをしている中で、501の面々との顔合わせの機会がほしいとミーナ中佐に提案した。最初は少し坂本少佐と揉めているようだったが、翌日にその機会を設けてくれるとのことだった。

 基地に到着後は、中佐と少佐を降ろし、「大鳳」に帰還した。休みたいという欲求を跳ね除けながら、工作艦たちを招集した。条件にある技術供与の対象となる論文などについての打ち合わせと資源調達の目処が正式にたったことで兵器の生産が可能になったため優先順位の確認、戦訓の分析 等々、やることが山積みなのだ。

 

 積み上がっていた優先度の高い事案の解決が済んだのが、睡眠時間が確保できるギリギリの時間だった。この後には501との顔合わせもあるため、流石に不健康な顔を晒すのは相手に余計な気遣いを掛ける結果につながるにほかならない。そのため少なくてもしっかりとした睡眠を取ることができたのは良かったと思う。

 

 閑話休題

 

 翌日、顔合わせの時刻として伝えられていた、10分前に基地に到着した。そこにはすでに坂本少佐が立っていた。

 

 

「坂本少佐、出迎え感謝します。」

 

 

「横山こそ会談の翌日の顔合わせを了承したな、色々と忙しいんじゃないのか?」

 

 

「えぇ、……まぁ忙しいのは事実ですが、こちらからお願いしている以上こちらが合わせるのが礼儀ってものですよ。」

 

 

「いい心がけだな、上層部連中も見習ってほしいものだ」

 

 

「そこが組織の嫌なところですね。」

 

 

「全くその通りだな」

 

 

「その点、自分がどれ程恵まれていたということを実感しましたよ」

 

 

「羨ましい限りだな」

 

 

 移動中、世界、異世界?共通の愚痴を零しながら基地内のミーティングルームらしき場所に案内された。そこからミーナ中佐の声が聞こえてきた。

 

 

 






 新しい作品書きたいなあという誘惑に駆られてしまいまして、あっちに手を出したりこっちに手を出したりと進んでいないことも多いのでそこのところよろしくお願いいたします。
 何か集中できる方法ないですかね?作品の設定とかなら集中できるですけどね……
 まぁ、ともかく来年もよろしくお願いします!



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第七話

 
 すみません、だいぶ投稿が遅れてしまいました。
 
 本来なら1月中にこの話を投稿予定だったんですが、いろいろと重なりまして…



 

 

 side 501JFW

 

 

「知っている人もいるかも知れませんが、これから共に戦うことになった新たな仲間を紹介します。」

 

 

「しっつもーん!それって異世界から来たっていう人のこと?」

 

 

「えぇ、その通りよハルトマン中尉。」

 

 

「ミーナがそう言うということは上層部はその人物を未来人と認識しているんだな」

 

 

「その認識で間違ってないわ。実際、未来から来たということを裏付けるに足るものは見せていただいたわ」

 

 

 その言葉によって、場はいくらか騒がしくなっていった。未来から来たということが信じられているそれだけでも驚くのは無理ないことだと思う。実際、私自身、そんな話を証拠なしでは相手にもしないでしょうから。けれど証拠はあるし、実績も示したと在ってはなおさらでしょうね。

 

 

「他に何か質問はありますか?……なさそうね、坂本少佐が件の人物を案内してくるまで待機してください」

 

 

 その言葉から少し間を開けて、ドアがノックされる音が部屋に響いた。

 

 

「中佐、私だ。目的の人物をご案内した。」

 

 

「分かりました、入ってください。」

 

 

 そう言って、入室を許可する。不安はあれど、横山元帥との協力は間違いなく私達に良き方向に作用してくれるでしょう。

 そんなことを考えながら、扉の方を私は見ていた。

 

 

 side out

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 中での会話が一段落した辺りで坂本少佐がドアをノックした。

 

 

「中佐、私だ。目的の人物をご案内した。」

 

 

「分かりました。入ってください。」

 

 

 中からミーナ中佐の入室を促す言葉がすぐに聞こえてきた。

 

 

「何分、騒がしいところもある仲間たちだが、そこは目を瞑ってもらえるとありがたい。」

 

 

「そんなことで、一々機嫌を損ねたりはしませんよ。ここは公的な場所ではありますが、うるさい人たちはいませんしね。」

 

 

「そう言ってもらえてよかったよ」

 

 

 坂本少佐がその言葉とともに、扉を開けて入っていく。それに続いて自分も室内に入っていく。視界にはじめに入ったのは、ドアを抑えている坂本少佐の顔、次にミーナ中佐、最後に九人の少女が目に入ってきた。

 

 

「将暉さん、こちらへどうぞ。」 

 

 

 ミーナ中佐に促され、彼女の隣に向かう。

 

 

「…こちらが先程簡単に紹介した。横山将暉さんです。」

 

 

「ミーナ中佐のご紹介にあった日本国防軍の横山将暉です。こちらで艦隊の指揮等を執ります。所属は信じらないでしょうが、異世界の軍ということになります。」

 

 

 最初はどんな反応があるかと身構えたが、どうやら驚きよりどう接していいかわからないといった感じが伝わってきた。

 そんな中で、一人の東洋人らしき少女が意を決したようにこちらに話しかけてきた。

 

 

「あ、あのはじめまして、横山さん。わたし宮藤芳佳って言います。これからよろしお願いします。」

 

 

「こちらこそよろしくおねがいします。」

 

 

 宮藤の紹介を皮切りに徐々に周りも動き出してくれた。

 

 

「えっと……私は、リ、リネット・ビショップといいます。リ、リーネって……呼んでください」

 

 

「紹介、ありがとうございますね。俺のことも将暉でいいですよ」

 

 

「自由ガリア空軍のペリーヌ・クロステルマン中尉ですわ。」

 

 

「ゲルトルート・バルクホルン。階級は大尉だ。」

 

 

「エーリカ・ハルトマン。階級は中尉だよ。よろしく〜」

 

 

「シャーロット・E・イェーガーだ。階級は大尉。後であの音速で飛んでた機体について教えてくれ」

 

 

「フランチェッスカ・ルッキーニだよ。よろしく〜」

 

 

 個性豊かなメンバーたちの紹介を受けた。

 

 

「よろしく頼みます。階級はあなた方よりも上ではありますが、どうか気にせずに気軽に話しかけてください。」

 

 

 各々の質問に答え、一段落してからミーナ中佐に対して、提案を持ちかけた。

 

 

「ミーナ中佐、こちらから提案したいことがあるのですが……よろしいですか?」

 

 

「えぇ、……何でしょうか?」

 

 

「ここに何機か、戦闘機と哨戒機を配備したと考えているんですが」

 

 

「構いませんが、…あまり大規模な受け入れはできませんが」

 

 

「そこは問題ありません、配備といっても移動式のフロートを接岸させて運用したいと考えているので面積的な問題はありませんよ。」

 

 

「なあなあ、それってあの戦闘機のことか?」

 

 

「そうだ。まあ、機体についての説明はもう少ししたら設けるので待ってくれ。」

 

 

「じゃあ、将暉が乗ってた機体については教えてくれるか?」

 

 

「問題ないですよ。俺の乗っていたのは『烈風二二型改』通称『烈風改』だ。エンジン換装によって、性能は原型機の倍以上になっている。速度は最大800km/h以上で平均でも720km/hを維持することができる。最高高度は10000m以上。」

 

 

「スゲー、私のムスタングより速い!!今度乗せてくれないか?」

 

 

「えっと、ちょっとそれは…やめておいたほうがいいと思うよ」

 

 

「なんでだ?別にいいだろう」

 

 

 シャーリーの申し出は結論から言えば断った。謎の原理で変化したこともあっていつ不具合が発生するかもわからないものを乗せるわけには行かないからだ。そのことにブーたれていたシャーリーはバルクホルン大尉の注意によって渋々引き下がっていた。

 そこでまず紹介の目的は果たしたため、解散となった。宮藤に、昼食ご一緒にいかがですか?と聞かれたので、ミーナ中佐に視線を向けてみると難しそうにしていたので、今回は忙しいのでまた今度とご遠慮した。

 

 閑話休題

 

 翌日、大鳳から基地内に割り当ててもらった部屋にいくつかの書類や私物を持ち込む作業をしていた。大鳳たちは自分たちがやるといってくれたが、量も多いわけではなかったのでこうして自分の手でやっている。

 

 

「ふぅー、こんなものでいいかな。……しっかし、気を使わせたみたいだな、部屋がきれいに掃除されてる。」

 

 

 最初、部屋の掃除からかなと思っていたんだが、案内してくれたミーナによれば宮藤がいつもの掃除のついでにやってくれたそうだ。この部屋を使う機会は少ないかもしれないが、こうして陸に部屋があるというのはやはり落ち着くものだ。

 コンコンコンとドアを叩く音が聞こえた。

 

 

「うん?誰だ?鍵はかかってないから入ってきていいぞ」

 

 

「横山さん。なにか手伝うことってありますか?」

 

 

「宮藤か?大丈夫だ。今さっき終わった所だ。」

 

 

「そうなんですか。それなら、横山さんって朝ごはんは食べましたか?」

 

 

「いや、まだだけど」

 

 

「よかったら、一緒にどうですか?和食を作ったんですが」

 

 

 ちょっと回答に迷ったが、断ってばかりでは失礼だと思ったため今回は了承の旨を伝えた。

 

 

「ありがとうございます。じゃあ、ついてきてください。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「へぇー、芳佳は宮藤博士の娘なんだ。」

 

 

「はい、そうですよ。私自身、ここに来るまで父が何してたかなんて知りませんでしたけど」

 

 

「それは仕方がないことだと思うよ。……それよりも芳佳はまだ航空ウィッチになりたてって聞いたんだけど」

 

 

「はい、まだ成って1月くらいだと思います。」

 

 

「それは、どうしてかな?」

 

 

「そうですね……きっかけは父からの手紙です。……亡くなってるはずなのに4月の頭に父から手紙が届いたんです。……それで、居ても立っても居られなくて。それで、こっちまできて、ネウロイと戦って、坂本さんから話を聞きました。……それで力になりたいと思ったんです。」

 

 

「そんなことがあったんだ。それで、なんで手紙が今頃届いたの?」

 

 

「それは……よく分かりません。坂本さんが言うには検閲なんかで遅れたんじゃないかって言っていました。」

 

 

 その話を聞いたが、検閲や手続きに年単位でかかるなんてことはまずありえない。その中身はストライカーユニット(最新)をバックに撮られた写真だったそうだが、ユニット自体存在が公開されていたはず。軍機に触れているわけでもないのに遅れるなんてことは絶対にない。

 

「(何か裏があるのか?坂本少佐が嘘を付くようなタイプには見えなかった。とう言うことは何かを隠してるとしたら上層部か。)」

 

 理由はよくわからないが、宮藤博士の死には何か作為を感じる。そのことは異常なレベルで遅く届いた手紙が物語っている。

 

 

「おはよう、宮藤。…と横山か。部屋の片付けは終わったのか?」

 

 

「あっ、おはようございます。坂本さん。」

 

 

「おはようございます。そんなに量もなかったんですぐに終わりましたよ。それで、ちょうどその時朝食に誘われて」

 

 

 博士の件で少し考えに沈みすぎていたようだ。そのため坂本が近くに来ていることに気づかなかった。ちょうどよかったので少し聞いておきたかった件を尋ねてみた。

 

 

「坂本、少し聞きたいんだがいいか?」

 

 

「なんだ?」

 

 

「ミーナの件だ。どうにも表面上はともかく深い交流には消極的というか…拒絶されているように感じるんだが……」

 

 

「それは私の口からはな。ミーナにもそれなりに苦労があったとだけしか言えない。」

 

 

「ありがとうございます、不躾な問いに答えて頂いて」

 

 

「気にしなくていいさ、あいつの行動には思うところがないわけではないからな。……事情を知っている身としてはな。」

 

 

 その言葉に対しては、無言の首肯に留めた。多くのヒントのおかげで理由を推し量るのはそれほど難しくなくなった。ただ、この解決には自分では繋がりが浅すぎる。

 少しして、食堂に到着した。

 

 

 

 

 朝食をを終え、しばらくしてミーナがブリーフィングルームに集合するように言っていた。特に予定もなかったので、自分も参加する旨を伝え、そこに向かった。どうやら、明日の予定についてのことらしい

 

 

「え?海に行くんですか?」

 

 

 芳佳は、目をキラキラとさせながら次の言葉を待っているようだった。

 

 

「ああ、明日の午前からだ。場所は本島東側沿岸」

 

 

「やったー!!海だー!!海水浴だー!!」

 

 

 と宮藤は喜ぶが……ここは普段の雰囲気のせいで忘れるが、最前線…

 

 

「芳佳、喜んでいるところ悪いけど、これは訓練だと思うぞ」

 

 

「へ?そうなんですか?」

 

 

「横山の言うとうりだ。我々は戦闘中何が起ころうとも対応せねばならん。例え海上で飛行不能になってもだ。そこで海に落下した時の訓練が必要なのだ」

 

 

「なるほど……」

 

 

「なんだ宮藤。訓練が嫌なのか?」

 

 

 

「あ、いえ、そうじゃないですけど」

 

 

「そう落ち込むな芳佳。1日中訓練ってわけじゃないんだ。」

 

 

「ふふっ…集合場所はここ、時間はヒトマル・マルマル(10:00)時よ。いい?」

 

 

「了解」

 

 

「わかったわね、宮藤さん?」

 

 

「あ、はい」

 

 

「では以上の内容をシャーリーさんやルッキーニさんに伝達してください」

 

 

 坂本からも訓練へ参加してはどうかと誘われたので二つ返事で了承し、伝達係になった二人の後をついていった。

 

 

「そういえば、シャーリーは何やってるんだ?」

 

 

「シャーリーさんですか?わたしはよく分かりません。リーネちゃんはなにか知ってる?」

 

 

「うーん、私も詳しいことは知らないの。すみません、横山さん。お力になれず…」

 

 

「そんなに、畏まらなくてもいいですよ。これから、本人に聞けば済むことですから。」

 

 

 どうにもリーネは男性との会話が苦手らしい。自分の階級のこともあるだろうが、どうにも堅い。どうにか打ち解けられる機会がないかなと考えながら、格納庫に向かう。近づくに連れて、レシプロエンジンの回転音が聞こえてきた。

 

 

「うっ、すごい音…」

 

 

「いい音しているな」

 

 

「おっ、宮藤かどうした」

 

 

「ミーナさんから、連絡です。」

 

 

「あっ?なんだって?」

 

 

「ミーナさんからの連絡です。」

 

 

「中佐がなんだって?」

 

 

 どうやら、連絡という部分がうまく伝わらないようだ。仕方なく、シャーリーはエンジンを切ろうという動きを見せていた。

 

 

「静かにしてくださーい!」

 

 

 宮藤がしびれを切らして、大声を発したのとエンジンを切ったのはほぼ同時となった。そのため、格納庫をその声がこだまする。

 

 〔キーン〕

 

 

「うっ…」

 

 

 隣にいたために、流石に耳がキーンとなった。反対側にいたリーネも同様のようだ。

 

 

「宮藤、もう少し声を抑えてくれよ…」

 

 

「…す、すみません。…それと用のことですけd」「もう、うるさいな」

 

 

「えっ?ルッキーニちゃん」

 

 

「せっかく気持ちよく寝てたのに芳佳のせいで目が覚めちゃったよ!」

 

 

「ルッキーニちゃん、寝てったってここで?うるさくないの?」

 

 

「うん、別に。いつも事だから」

 

 

「…いつものことね。」

 

 

「おっ、将暉やリーネもいたんだ。」

 

 

「あぁ、ちょっとシャーリーが何してるのか気になってな」

 

 

「見ての通り、ストライカのエンジンを改造をしてるんだ。あっ、そういえば宮藤、中佐からの連絡って何だ?」

 

 

「そうでした。……」

 

 

 

 

 

「…やったー!」

 

 

「……そうか、明日は楽しめるな。」

 

 

「…ところで話は変わるんだが、シャーリーは何で音速を超えようとしているんだ?」

 

 

「うん?別にそんな大したことじゃないよ。ただ、ボンネビル・ソルトフラッツで高速で飛ぶウィッチの噂を聞いたのがきっかけだったかな。」

 

 

「ボンネビル・ソルトフラッツ?……ということはシャーリーはバイク乗りだったのか?」

 

 

「おっ!知ってるのか?……ということは、あっちの世界でもやってるのか?」

 

 

「あぁ、スピードを求めてる連中の聖地だったと記憶してるよ。」

 

 

「へぇ~、時間や世界が変わっても変わらないもんだな。……それで話は変わるけどさ、音速でとぶ機体に乗せてくれないか?」

 

 

「別に俺個人としては、乗せていいと言えるんだけど連合軍の上層部連中がうるさいからちょっと無理かな」

 

 

「えぇ、別に黙ってれば分かるはずないんだから、誤魔化せばいいじゃん」

 

 

「そう言う粗探しは、上の連中は得意なんだよ。これは、世界が変わっても変わらないことだ……乗せること自体を断ってるわけじゃないんだからそんな落ち込まないでくれないか」

 

 

 長引きそうな予感がしたため、その場での会話を切り上げて早々にその場を後にした。自分としても技術差を身をもって知っている人物を何人か相手側にいてもらった方が今後の話し合いがしやすくなるという打算もある。

「(それもこれも、上層部を何とかしてからだな)」

 連合軍の上層部が全く信用できないとは言わないが、流石に養父や統合作戦本部の人たちと比べるのは、酷というものだろう。

 三人は、その後明日のことについて話していたが、そこからいつの間にかルッキーニの姿が消えていた。その時は深く考えなかったが、このことがトラブルを呼ぶとは思いもしなかった。

 

 閑話休題

 

 時は経ち、翌日。ストライカーユニットを使った海上での訓練とは聞いていたが、具体的に何をするかは聞いていないことに気づいたが、そこまで気にすることでもないと後に聞いたことを少し後悔することになった。

 

 

「あの、坂本さん。なんでこんなのつけて海に入るんですか?」

 

 

「我々ウィッチはあらゆる状況に対応しなければならない。海上でユニットが不調を起こして墜ちることだってある。そうしたことに備えるためだ。」

 

 

「ですけど……」

 

 

「みんな、やったことよ。やってないのは、貴方達だけなのよ。」

 

 

「えぇー」

 

 

「……えぇい、つべこべ言わずさっさと行かんか!」

 

 

「「は、はい!」」

 

 

 〔ドボーン〕

 

 

「横山は、行かないのか」

 

 

「もう少し間をあけてからにします。今行くとあの二人に引きずり込まれそうですから」

 

 

 二人に引きずり込まれても沈むことはないだろうが、それじゃあ訓練の意味がないだろうからと言って、少し待った。

 

 

「浮いてこないわね」

 

 

「やはり、飛ぶようにはいかんか……」

 

 

「そりゃ、あんな重いもの着けて海に飛び込めばこうなりますよ。自分もできれば、好き好んでやりたいとは思いません。ついでに救難隊を空中待機させておきます。(訓練にもなるしな)」

 

 

「救難隊?わざわざ、そんな必要もないと思うが……」

 

 

「今後の運用を円滑にするためですよ。こっちの世界と自分の世界にはほぼ違いはないですが、やはり違う部分もあるのでそう言った差異を是正しておきたいんですよ。一応、地形の把握も兼ねてます。……それよりも二人が浮いてきましたよ」

 

 

「~~~はぁっ!」

 

 

「~~~ぷはっ!」

 

 

「こら~、いつまで犬かきやっておるか」

 

 

「そん…なこと…言われても……」

 

 

「もう……むり…」

 

 

 そう言って二人は力尽き、一度沈んでから浮いてきた。不憫に感じたため心の中で合掌した。

 その後、自分自身もやったがきつかったの一言に尽きる。ストライカーを履いてるせいかただ重りをつけて行った訓練よりも身動きができなかったからだ。

 

 

「ふぅー、きつかったな。」

 

 

「…あっ…よこ…や…まさん」

 

 

「おつかれ…さ…ま…です」

 

 

「二人もお疲れさま。」

 

 

 砂浜で休憩していると、疲れ切ったという風な二人がこちらに向かってきてすぐ近くでドサッと倒れてきた。

 一応訓練ということだったが、他の隊員に対する休養の意味合いもあるとのことだったので、差し入れとしてアイスやかき氷を振る舞っていると二人も気づけば復活していた。

 

 餌付けと言われたような気がしたが、女の子は甘いものが好きと相場が決まっているでしょ(偏見)

 

 まぁ、そのアイスなんかを救難機で運ぶのはどうなんだと後から思ったが、多少親睦を深めることが出来たし結果としては上々だろう。(その際にUS-2を見た坂本と話をした結果、扶桑皇国に二式大艇が存在することが判明した。)

 

 

「うん……?」

 

 

 アイスを食べ、小休止を挟んでいると太陽の中に黒い点のようなものが見えた。シャーリーも何かに気づいたのか空を見つめていた。ただ、そうすると大鳳からの報告が上がってないのが気がかり…

 

 

 ウゥゥゥゥゥゥ――――!!!!(サイレン音)

 

 

 基地のサイレンが鳴り響いた。それと同時に大鳳からの報告も上がってきた。

 

 

『司令、報告が遅れました。高速型ネウロイ1機を基地洋上50km地点で探知しました。ロンドンに向け飛翔中。』

 

 

「どうした、何か問題でも起こったのか?」

 

 

『いえ、機材に問題があったわけではありません。…敵味方識別の穴をつかれました。』

 

 

「そうか、迎撃機は上がったか?」

 

 

『いえ、それが…迎撃担当の翔鶴で機材トラブルが発生しまして、急遽こちらで発艦準備中です』

 

 

「大鳳もしかして…またか?」

 

 

『はい、そうです……翔鶴も「申し訳ありません」と司令に伝えてくれと言っていました。』

 

 

「了解……それで迎撃機はあとどれぐらいで上がる?」

 

 

『後、3分です!』

 

 

「分かった。こちらからシャーリーと宮藤、リーネの3人が迎撃に上がった。情報を随時伝えてやってくれ」

 

 

 大鳳からの返答を聞きつつ、坂本たちの方へと走り出した。

 

 

「坂本、ミーナ状況はどんな感じですか!」

 

 

「あぁ、迎撃に上がったまでは問題なかったんだが…」

 

 

「そこでたん瘤つくって、泣いてるルッキーニと何か関係が?」

 

 

『あの司令、お尋ねしたいことがあるのですが……そちらに新型機が配備されたのですか?……いえ、シャーリー機らしき速度が900km/hを突破したもので、その辺りから通信が後続の2人としか行えていなくて…』

 

 

「とのことですが…何がおこってるですが?」

 

 

「詳しいことは後で伝えますが、機体の方に無茶な整備がありまして…こちらでも呼びかけ続けてるんですが…こちらもまだシャーリーさんとの連絡はついていません。」

 

 

『あの司令……何度も申し訳ないんですが、本当に新型機配備されていないんですよね?シャーリー機、機器が正しければ音速突破したんですが…』

 

 

「そのことはあとだ。確か、シャーリーたちが向かった方向に〔セーブ03〕が展開していたよな。ネウロイとの接触予定地点に急行させろ。」

 

 

 最低限ではあるが、一応の備えは行った。後は無事を祈るばかりか。その後も坂本による呼びかけが行われ、その努力が実った。

 

 

「シャーリー応答しろ!」

 

 

『少佐か…やったぞ!…わ…し…おん…くを…と……ぱしたんだ』

 

 

 音速に対応できていないのか音声が乱れる。少佐もそのことを察してか安堵から一転して慌てて呼びかけ続ける。

 

 

「おい、シャーリー。スピードを落とせ、敵機はもう目の前だぞ!」

 

 

『え……んだ…て』

 

 

「ぶつかるぞー!!」

 

 

 しばらくの間、沈黙が続く。そして、すぐリーネからの通信が入る。

 

 

『こちら、リーネ。シャーリーさんをかく…って。ちょっと芳佳ちゃん何してる!?』

 

 

『…うわぁ…ふかふかだ』

 

 

「…おい、どうした。状況を説明しろ!」

 

 

『説明…できません!!』

 

 

 全く無事とはいかないが、大きな怪我はこの感じからないようだった。

 

 

「セーブ3、3人を収容次第、501基地に向かってくれ。」

 

 

『了解!』

 

 

『一応、報告します。高速型ネウロイはシャーリー機によって撃墜されました。後、確認できた最高記録はマッハ1.15でした。』

 

 

「報告ご苦労さま。詳細は、今回の問題点とともに議論するからそのときに頼むよ。」

 

 

 報告事項が済んだため、MV-22の手配を頼もうと口を開きかけたが、その時ルッキーニの姿が目にうつった。

 周りは、少し先程の通信内容で何やら騒がしかったため、ルッキーニ少尉には誰もいなかった。

 

 

「ルッキーニ、ちょっといいか?」

 

 

「うじゅ、しょうき……いいよ」

 

 

「ルッキーニは今回のストライカーのことはどう思っている?」

 

 

「…ごめん…なさい」

 

 

「そうそれで良いんだ。ルッキーニが今回のことを黙っていたのは怒られたくなかったからだろう……そうだよな、怒られるのは誰でも嫌だよな……俺も小さい頃はいたずらをしてよく怒られたから気持ちはよく分かるよ。」

 

 

「しょうきも怒られてたの?」

 

 

「あぁ、俺も色々やってね…だけど、命に関わることは黙ってたらダメだよ。今回は運が良かったけど、もしかしたらシャーリーが大きな怪我をしたかもしれないからね。だからミーナや坂本たちは怒ったんだ。」

 

 

「うん…」

 

 

「そんなに落ち込まなくてもいいよ。…今回みたいなことを次やらないように注意すればいいんだから。ストライカーや自分でいけないことをしたと思ったら誰にでもいいから言うことが大切なんだよ。…そうだな、どうしても怖かったら宮藤やリーネに相談してみるのも良いかもしれないな。」

 

 

「芳佳とリーネに?」

 

 

「そうだ、勿論ルッキーニがいいならシャーリーや俺に相談したって良いんだ。だけど、黙っていることが一番ダメなんだ。そこは分かったか?」

 

 

「うん、分かった。」

 

 

「なら、シャーリーが戻ってきたら謝りに行こうな。俺も一緒に行ってやるから」

 

 

「ありがとう、しょうきって優しくてパパみたい」

 

 

「パパ!?…なら、シャーリーがママか?」

 

 

「そうだよ」

 

 

「そうか…まぁ、シャーリーが戻ってくるまでお菓子でも食べて待つか」

 

 

「やったー!!」

 

 

 この歳でパパみたいなどと言われると思っても見なかったため、少し驚いたがそれなりに親交は深められているのだと納得しておいた。

 それに、そっちの方がルッキーニは相談しやすいだろうと軽く考えていたが、このことがある問題を生むとはこのときは知る由もなかった。

 

 

 

 





 もっと話を構成する力と文才がほしいと思う、このごろです。
 早く、話を進めたい…


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