仮面ライダーの力で望む結末を (岬サナ)
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2人の転生

世界は無数に存在する。

 

平行世界、パラレルワールド、IFと様々な言い方が存在し、何かしらの行動や何かしらの考えが複数存在するならば、そのどれかを選んだ世界やどれも選ばない世界という風に世界は増えていく。

 

時には神のいたずらで増え、時には世界その物が求めたが故に増える。

 

これは、そんな神のいたずらと世界の両方が求めた無数にある世界の一つの物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けると、そこには全く知らない部屋にいた。

 

「……ここは何処だ?」

 

青年は周りを見渡して自分が一人で、その部屋に存在しているのを認識した。

 

「俺は何でここにいるんだ?」

 

辺りを見回しても自身と座っている椅子と机に机の上に置いてある紙があるだけで、他には何も無い教室のような部屋としか分からない。

 

「この紙だけが手掛かりだよな」

 

その紙を反対にしてみたら、

 

“貴方は、今回の転生者の一人に選ばれました♪

 

誠に勝手ながら転生をしてもらう事になりました。v(´∀`*v)ピース

嬉しいかな〜”

 

「何か軽い感じだな」

 

それでも続きを読んだ。

 

“簡単に言うと神々の暇潰しに近いと思っていいよ♪

 

なので転生先の世界で何かをしろとかの強制は無いよ。

 

好きに生きて、それを見て楽しむだけっと考えていいのさ(^^)

 

転生先の世界に君っていう異物を入れた時点で目的は達成してるからね”

 

「暇潰しね……別に構わないかな」

 

暇潰しと言われても構わなかった。ただただ同じ日々を過ごすだけの人生よりは転生という変わった体験をしたいと考えたからだ。

 

“そんな訳で転生する世界は魔法少女リリカルなのはっていう世界だよ。

 

転生する世界で原作に介入するもしないも個人の自由。

 

だけど、介入するもしないも特典を付けて面白くしたいから下の項目に書いてね♪”

 

紙には4つの欄が枠組みされていた。

 

「転生特典は4個って事ね」

 

俺はそこに4つの転生特典を書いた。

 

◉平成仮面ライダーと令和仮面ライダー全てに変身が出来る。

(変身に必要な適正を無しで変身可能。

変身後に身体に掛かる負担は無し。

強化アイテムや武器も全部込み。

特別な空間に基本的に収納している。

ベルト等の破壊は出来ない。

自分以外の存在が自分の特典のベルトやアイテムを使おうとしても使用は不可能でありデメリットのみ襲われる。

特定の場合以外に自身から離れたら手元か空間に戻る)

 

◉不老と年齢調整

(7歳から30歳まで自在に変えられる)

 

◉飛行&空中歩行能力

 

◉豪運

(運がめっちゃめっちゃ良くなる)

 

俺は書き終わってペンを置いた。

 

「こんなもんかな」

 

“特典も決めたようだね

 

では、早速新しい世界に行ってもらうよ♪

 

楽しんでくれたまえ”

 

その最後の文を境に俺の…桐生(きりゅう)千景(ちかげ)の意識はその場から消えた。

 

 

 

桐生千景が消えた後、その場に靄で全身が見えない存在が現れていた。

 

『あ?』

 

千景を転生させた、その存在は確認をしていた。

 

『ミスって送る時代を間違えたな。後でフォローしとかないとな』

 

その存在は少し楽しみそうに言う。

 

『まぁ彼からしたら、こっちの方が都合がいいかも知れないけどね』

 

神が千景がこの場に来た時には千景に関する事を大半は知っていたので間違えて送った時代は千景にとって望みを叶える絶好の時代とも言える場所だと確認して知った。

 

人を転生させる時に転生者の情報は全て知られる為に神は知っているのだ。

 

そう言って、その靄もその空間から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新たに少年が目を覚ます。

 

目が覚めたら、そこは教室だった。

 

「は?」

 

自身が何でこんな事になっているか分からない。

 

「ここ何処?」

 

いきなり、自分一人だけがいる教室とか意味不明としか言えない。しかも、自分は丁寧にも椅子に座ってるし。

 

「何、この紙?」

 

目の前の机には紙が置いてあった。

 

“この紙を見てるかな〜”

 

(何か軽い)

 

“君は今回の転生してもらう一人に選ばれたよ♪”

 

「転生って、マジですか…」

 

まさか自分が体験するとは思わなかった。

 

“誠に勝手ながら転生してもらうからね〜v(´∀`*v)ピース

ちなみに拒否権とかは無いから(笑)”

 

「何か軽い!?」

 

ついに心で思った事を口に出した。

 

“転生した世界で何をしようが構わない。

 

例え、原作を崩壊させる行動をしようとしても、逆に原作に関わらなくても好きにしたらいい

 

まぁ転生者っていう元々はいなかった存在を入れるから原作なんて崩壊して無くなるんだけどね(笑)”

 

「好きにしていいって……」

 

僕は次の文に目を通した。

 

“ちなみに転生する世界は、魔法少女リリカルなのはの世界だよ〜

 

原作に介入するしないは自由だけど介入するなら力が必要だろうから下の項目に特典を書いてね♪”

 

そこには4つの空欄があった。

 

「転生特典は4つね」

 

……………………

 

……………

 

………

 

◉仮面ライダースナイプに変身する

 

◉ガシャット開発の才能

 

◉射撃才能EX

 

◉適合手術済みになっている

 

 

こんな所かな。

 

“特典を選んだみたいだね。

 

それじゃ、君の新たなる人生を楽しみたまえ!”

 

そうして僕の、花家(はなや)ヒロマサの意識は消えた。

 

花家ヒロマサが消えた所にはノイズが奔った。

 

『こっちも転生者の送りは終わったね♪』

 

ノイズは男か女かも分からない声が出ていた。ヒロマサの特典の部分を見ていた。

 

『これでも面白いけど、少し手を加えるかね♪』

 

この神は自身が送る転生者の特典に手を加える事を毎回してる常習犯である。根本的な特典の改変はしないし、デメリットを付けてる訳ではないから見逃されているのだ。

 

◉適合手術済みになっている

 

キュッキュッ

 

適合手術済みになっている

 

カキカキカキ

 

バグスターウイルスのパラドが存在する為、適合手術を受けなくてもよくなっている。

 

ノイズが奔って表情は分からないが見る人が見たら、こう言うだろう。笑顔だと。

 

『こっちの方が君も楽しめるだろう』

 

そう言ってノイズの存在は、その場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして二人の転生者が魔法少女リリカルなのはの世界に送り込まれた。

 

 

 

この二人が、この世界をどうしていくのかは……まだ誰にも分からない。

 

 

 

 

 

 




次は1時間後にもう一話更新します。


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転生者2人の考え

これは2話目ですのでご注意を


俺がリリカルなのはの世界に転生して、かなりの時が過ぎた。

最初に酷いトラブルがあったが、それも多少の時間が過ぎれば解決したし、その時に大事な存在も出来た。

 

「平和だな」

 

俺は今、自分で立ち上げた会社の社長室に座っている。会社名はスマートブレイン社にしている。

造っているのもスマホやゲーム機等の技術を開発させて元の科学技術から数年程進ませた。

 

「もうすぐ原作が始まる時が近いな」

 

俺の会社と契約を結んでいるバニングスや月村の娘のアリサとすずかの年齢も確認をし、そろそろ原作の開始が近いことを知っている。

 

ここでどう動くかによって先の未来での立ち位置が決めると言える。

 

「取り敢えずは管理局の人間が、特にクロノが来たら潰すのは確定として」

 

色々と物騒な事を考えている千景である。

 

千景は机に様々な物を置いていた。フルボトル、ガシャット、ライドウォッチ、ミライドウォッチ、ワンダーライドブック、聖剣、銃、剣、指輪、携帯、カード、プログライズキー、ガイアメモリ、メダル、デッキケースといった多種多様な物が置いてあり、その全てに膨大な力が秘められている。

その内の一つを手に持ちながら千景は呟く。

 

「俺が大切な存在にまた会うために動かせてもらう」

 

その瞳には絶対に折れないという意志が強く宿っていた。

その想いの強さで進む千景は誰にも止められない。

 

「トラブルのおかげで神の方からお詫びとして予想外の物が手に入ったのは嬉しい誤算だったな」

 

俺はそう言葉を呟いて椅子に座った。

 

 

 

―――――――

 

後日……

 

ついに原作の開始される日が来た。

夜遅くにユーノから一定の魔力を持つ人に無差別で魔力で念話を送っていたのを俺自身も受信した。

 

「あの念話が届いたという事はジュエルシード21個の内、15個が街中に残りの6個が海に落ちたって事だな」

 

俺は回収するジュエルシードの内、どれを狙うかを考えていた。

 

(街中にあるのならば誰かに拾われる前に回収して面倒を減らしたいが、下手に回収してなのはやフェイトに無印の段階で顔がバレるのは避けたい)

 

俺の中で街中にあるジュエルシードと海にある分の回収に対してのリスクリターンの計算をする。

 

(海の方を先に回収してから最後に接触が一番の安全策かな?海にある方は最後の最後まで回収されない安全域だ。狙うなら海の方だな)

 

「今日の夕方には高町なのはとユーノが接触するからな。それまでには準備を終わらせておくか」

 

俺は座っている椅子から立ち上がり、扉から部屋の外に出ていく。

出た先では書類の仕分けをしている秘書である女性の姿がある。

 

「社長、外出ですか?」

 

「あぁ、例の物の捜索をしてくる。もしも誰か来ても、いつもの様に対応してくれ」

 

「承知しました」

 

事情を知っているかのような会話だが、実際に事情は知っているのだ。

彼女は人間ではなく自律思考AIを搭載してある最新鋭のヒューマギアである。

そもそも、スマートブレイン社にいる存在は俺は除いて人間は誰一人として存在しない。

 

これが神のミスで起こったトラブルに見舞われた俺に対しての謝罪の品という事だった。この自律思考AIのヒューマギアは社内で量産し、様々な方面で役に立っている。

但し、色々と制限はある。

 

 

一つ、会社内でしか動かせない。

 

一つ、最大量産数は100体までである。

 

一つ、正当防衛を除いた他者への攻撃の不可。

 

 

この3つが主な制限である。他にも制限はあるが、俺には特に問題のない制限だから割愛する。

 

逆に制限を受け入れて使い続ける利点もある。

 

 

一つ、自律思考AIの能力は1体で中小企業を1人だけで経営出来るレベル。

 

一つ、破壊されても特殊なネットワークにより情報が共有され全ての個体が情報を得る。

 

 

これにより家の会社は少ない数でも大企業と変わらない成果を発揮している。

破壊されたとしても確実に情報を後に伝えられる。

 

 

「海にあるジュエルシードは俺が全て回収する」

 

俺は自身の目的のために動く。

たとえ、原作主人公の未来で白い魔王、魔法少女と言うより魔砲少女だよねって言われる存在だろうと俺以外にいる神からの転生者だろうと俺は止まらない。

 

 

 

 

たとえ世界が敵に周ろうとも俺はまた()()()と再会する為にも!

 

 

 

 

こうして、俺はジュエルシードが落ちている海に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある夢を見た。

 

いや、夢ではなく現実に起こった事だと僕は知っている。

 

実際は僕が見た夢じゃなくてユーノが助けを求めて放った思念波のような物だと理解した。

 

「あれを見たって事は、ついに時が来たんだね」

 

そう、ついに魔法少女リリカルなのはの最初のストーリーのジュエルシードの事件が本格的に始まる事が理解したよ。

僕はある事を成し遂げる為にも数多くの事が必要になってくる。

 

「ジュエルシードが実際に僕の望みの役に立つかは分からないけど出来ることは全部やって試しておかないと」

 

そう言い僕は拳を握り締め、決意を固める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    あの娘(・・・)の為にも!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまでです。

次はいつ頃更新するかは不明なので気長に待ってくれたら幸いです。


少し文を変更しました。
アンドロイドをヒューマギアに変更しました。話の内容には影響はしないのでご安心を(^.^)(-.-)(__)


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ジュエルシードの回収と意外な出会い

何とかもう一話書けたので更新します!


俺は海にあるジュエルシードを回収する為に岩場に来ていた。

 

「ここから探すか」

 

俺はそう言って4つのスイッチと赤い4つのレバーが付いた蒼い色をしたドライバーを取り出し、それを自分の腰に当てた。

 

まず左手で右側の2つの赤いレバーを下ろして、次に右手で左側の2つの赤いレバーを下ろした後右手をドライバーの右側に付いてある黒いレバーを掴み、ベルトから機械的な音声によるカウントダウンが聞こえてきた。

 

 

《3》

 

 

《2》

 

 

《1》

 

 

「変身!」

 

 

その言葉を俺は言い、レバーを引く。

そしたら、俺の頭上から二本の輪っかが現れて、そこから光が照射され、俺の身体が光に包まれる。

 

包まれていた光が消えると、そこには仮面ライダーフォーゼに変身した千景がいた。

 

「宇宙キターー!って言いたい所だけど、今回は抑えて」

 

フォーゼに変身した千景は腰に手を当てて言う。

 

「宇宙よりも先に海キターー!ってなるとはな」

 

俺は少し苦笑する。

 

「まぁさておき、ジュエルシードを探すとするか」

 

俺はドライバーに付いているロケットとドリルのスイッチを外して、ロケットの位置にフラッシュをドリルの位置にスクリューのスイッチを付け替える。

 

『フラッシュ』

『スクリュー』

 

「やるか‼️」

 

俺はフラッシュ、スクリュー、レーダーのスイッチを押し、起動させた。

 

『フラッシュON』

『スクリューON』

『レーダーON』

 

右腕の○の所にクリームイエローのフラッシュが、左腕の□にブラックのレーダーが、左脚の△にウォームレッドのスクリューが装着した。

 

「た、体勢がキツいな」

 

右腕と左腕の方は問題が一切ないが左脚だけはバランスが悪い感じになってしまった。

だが、その問題も海に潜ってしまえば特に問題もないけどな。

 

「行くか」

 

俺は海に潜り、ジュエルシードを探す。

左にあるレーダーを使って魔力の塊であるジュエルシードの魔力をサーチしている。

 

『ピー!ピー!』

 

探しはじめて少ししたら、レーダーに反応があり、俺はその周辺をフラッシュの灯りで探す。

 

「あれか?」

 

俺はゆっくりとフラッシュの灯りが反射した場所に近付く。

近くで見るとジュエルシードを発見した。

 

「まずは1つ目、ナンバーはⅧ」

 

ジュエルシードによる魔力の暴走を起こさないようにする為に千景はある瓶らしき物を取り出した。

 

「海中でも、ちゃんと使えるか心配だが」

 

この瓶はロックフルボトルの力を擬似的に再現した物だ。この中に入れた物は力を一時的に封印され、また開けるまで力を解放出来なくする。

 

「まぁ、この小さい瓶サイズでしか再現は出来なかったし、数も10も作れなかったな」

 

俺は最初のジュエルシードを回収した。

 

「この調子で次のも回収していくか」

 

そのまま、次のジュエルシードが落ちている場所に俺は移動をする。

 

それから1時間程の時間が経過し、俺は海に落ちた6個のジュエルシードを全て回収し終えた。

最初に海に潜った岩場に戻り、俺は変身を解除した。

 

「これで、もしもの時にプレシアと簡単に接触が出来るようになったな」

 

このジュエルシードを使って実験するも良し、これを交渉材料にして後々の利点を考えて使うの良しって感じだからな。

 

「後は時が来るまで、ゆっくりと待たせてもらうだけだ」

 

俺は腹が減ったなと感じて、そこから離れて移動することにした。

そうして俺は空を見上げながら言う。

 

「なのはとユーノにフェイトはどう動くかな」

 

今日の俺のやるべき事は終わった事だし、俺は翠屋で気分転換をして休みながら帰るかと考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は先日のユーノの念話を関知してからジュエルシードを探しに外へと繰り出していた。

 

「あれから探してるけど、なかなか見つからないよ」

 

実際に海鳴市周辺に集中して落ちているとはいえ、探す範囲が広すぎるっていうのもある。

 

「どうかしたかい、少年?」

 

そう言って僕の目の前にアロハシャツに革ジャンを羽織っていてグラサンをかけた九条貴利矢さんのような男の人がいた。

 

「……貴利矢さん」

 

「ん?自分のこと知ってんの少年?」

 

「あっ⁉️いや」

 

僕は仮面ライダーエグゼイドを知っているから、あまりにも似ている為に呟いてしまった。

 

「知り合いに似ていたので」

 

「お?自分と同じような名前もしてるとはな」

 

これで完全に誤魔化せたかは分からない。僕が見たままの子供って事を考えるなら、これで大丈夫だと思う。

でも、まさか姿だけでなくて名前まで同じだと何かの前ぶれの可能性を考えてしまう。

 

「それで何か困り事か少年?」

 

「え、何で⁉️」

 

「さっきから下を向いて、キョロキョロとしてたら自分じゃなくても分かるぞ」

 

僕の些細な行動から、こっちに話しかけてきたって所かな。本当の彼のように鋭い洞察力だ。

 

「大丈夫です。ちょっとした趣味のようなものです」

 

僕は貴利矢さんに当たり障りのない答えを言った。

 

「そうか。まぁ、あんまりキョロキョロし過ぎて怪我するなよ」

 

「分かりました」

 

「それじゃあな、少年」

 

「はい。それでは」

 

僕は貴利矢さんに別れの挨拶をして、その場から離れた。

彼が本来の貴利矢さんのような人かは分からないけれど出会えた嬉しさがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、あいつがヒロマサか」

 

だから……僕は自分を見ている視線に気付くことが出来なかった。




この先からは、まだ構成中なので時間は必要ですけど頑張ります!


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覚悟と変身

GW中に何とかもう一話書けました!

すげー今さらの補足しておきます。
大体の視点が最初が千景で次がヒロマサの視点って感じです。

後は一人称視点の中に三人称視点があっても無視してください。自分の実力だとこの辺りが限界なので!

視点の単独のみにもするつもりです。

◇で視点変更してます。


海にあるジュエルシードを回収してから数日が過ぎたが、ジュエルシードによる暴走の被害は着実に存在していた。

 

なのはが魔法少女として変身した住宅街では電柱や壁に屋根などに破壊の後があり、警察などは捜査を続けているが、犯人は捕まらないだろうなと他人事のように見ていた。

 

「社長」

 

「あぁ何だ?」

 

俺を呼んだのは秘書のヒューマギアだ。取り敢えず名前は本編のゼロワンから拝借してイズと呼んでいるが、実際のイズとはかなり違う。

 

「以前より開発しておりました試作品のドライバーが完成しました」

 

「っ⁉️そうか‼️」

 

俺は驚きを露にして立ち上がる。

 

「こちらが試作品のドライバーのスペック資料です」

 

秘書から渡された資料を読むと確かに完成したとも言えた。

但し、使用者に対する安全性を考慮していないことを除けばであるが。

 

「概ね、望み通りだな」

 

「はい」

 

まぁ個人的に安全性はそこまで重要ではない。何故なら、この試作品のドライバーを使うのは俺ではないからだ。

だから開発段階で安全性の考慮を入れなかったおかげで完成出来たとも言える。

 

「……まだドライバーだけ成功してないからな」

 

俺は読み終えた資料を秘書に渡して元の業務に戻るように指示し、椅子にもたれ掛かり身体を楽にして自分以外誰もいないはずの場所で言う。

 

「俺がいる前で、そんなに楽にしていいのか?」

 

俺の目の前に先ほどまで居なかった1人の青年が立っていた。

 

「さっきも言ったろ?まだドライバーだけしか成功してないってな」

 

「ドライバーだけでも十分かも知れないぜ?」

 

「そうだとしても、今のお前程度なら無用だと言ってるんだよ」

 

2人の周囲の空気が張り詰めるが、

 

「ハハハ!確かにそうだな!」

 

俺と青年の張り詰めた空気は呆気なく消える。

 

「今は大人しく下がるさ」

 

「例の物も完成したら言うよ」

 

「あぁ、頼むぜ」

 

そう言って青年はスゥと姿が消え、そこには俺以外に誰もいなくなった。

 

「まさかあいつ(・・・)がいるとは思わなかったな。あいつは俺が教えられなかった転生者の1人か、もしくは特典によって獲た副産物かな?」

 

「社長」

 

「ん?」

 

俺が休んでいると秘書が飲み物を持って入ってきた。

 

「お茶をお持ちしました」

 

「ありがとう」

 

俺は彼女の持ってきたお茶を啜り、心が落ち着いていく感じがした。

トラブルによって与えられた彼女たちだが、今ではいるのが当たり前になっているほど馴染んでいるように思える。

 

「あいつ…いや彼の対処することは簡単に出来るけど、それをするにはまだ時期が早すぎるな」

 

俺の目的の為にも、その時が来たら必要な戦力は多いに越した事はないからな。

 

「彼女達なら苦しんでるあの娘を救う為に動いてくれるのは確実だからな。後は実力が不明な転生者と彼がどう動くか、だな」

 

俺は、俺の大切だと思った者の為にしか動かない。たとえ超常的な力を獲たとしても救える人は限られる。

全ての人を救うなんてのは世迷い言だし実現も不可能でしかない。

 

「最悪の場合でも俺が全力でどうにかすればいいだけの話しだからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日の夜、僕は何とか夜中に抜け出せたのでジュエルシードを探しに捜索していた。

 

その時、何かが封鎖される感覚がした!

 

「感じからして向こうかな?」

 

僕は感じた方向へと足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その場所は学校であった。

 

「夜の学校って、結構雰囲気あるよね(汗)」

 

僕は夜の学校に冷や汗を少し出してしまった。

学校には結界が張られていたが、ゲームエリアに入る要領で入れた。

 

「キャァァァァァァ‼️」

 

そこで僕が目にしたのは何の願いを具現化して暴走したかは分からないけど大量の人体模型や骸骨に追い掛けられる高町なのはを目撃した。

 

「あれはトラウマレベルの恐怖に……なりそう」

 

彼女には悪いけれど、僕も僕で自分の願いの足掛かりの為にもジュエルシードは最低でも1つは回収しておきたい。

 

僕はゲーマドライバーを装着し、バンバンシューティングのガシャットを起動する。

 

《バンバンシューティング!》

 

起動すると同時に僕の後ろゲーム画面が表れ、そこから大量のドラム缶とゲームエリアが展開した。

 

「ジュエルシードは()が頂く!」

 

その瞬間、俺は自分の一人称が僕から俺に自然と変えていた。

 

「第二戦術」

 

俺はガシャットをドライバーに差し込み、レバーを開いて一気にレベルを上げる。

 

《ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!》

 

俺はドライバーから出たエフェクトに飛び込み変身する。

 

《ババンバン!バンババン!バンバンシューティング!》

 

そこには仮面ライダースナイプレベル2に変身したヒロマサがいた。

 

「さぁ行くか」

 

俺はジュエルシードを手に入れる為に、今なお追われてる高町なのはの所に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロマサがスナイプに変身所をある一人の男は見ていた。

 

「これで更にゲームが面白くなるな。早く俺のレベルまで来てくれよヒロマサ」

 

そう言って、その男は溶けるように消える。




次の更新は未定です。

気長に待ってくれると嬉しいです。


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まさかの出会い

何とか書き上がりました!

2000文字にはいけなかった(*T^T)


夜中に結界が展開されたと報告を聞き、来る必要ななかったのだが念の為に来たら無数の人体模型や骸骨が人を追いかけ回している場面を目撃した。

 

「にゃあぁぁぁぁ⁉️」

 

というか、魔法少女リリカルなのはの主人公である高町なのはが追いかけ回されていた。

 

「あれは?」

 

俺は特殊なエリアを使って姿を見えなくして追いかけ回されているなのはを見ていたら、近くに仮面ライダースナイプがいるのに気付いた。

 

スナイプは何かを探しているように辺りを確認している。

 

「あいつの目的はジュエルシードか?」

 

「そうみたいだぜ」

 

「いたのか?」

 

俺はいつの間にか横にいた男にそこまで驚きもせずに返事を返す。

特殊なエリア内の出入りは、すぐに俺に察知出来るようにしてあるから簡単に気付ける。

 

「当たり前だろ、アイツの初変身なんだ。見逃す方がどうかしてるさ」

 

「なら、普通に彼の前に出ていけばいいんじゃないか?」

 

「それじゃ白けるだろ。俺はアイツと心が踊るゲームがしたいんだよ!」

 

「そのために俺にドライバーの製作を頼むくらいだからな」

 

俺が試作ドライバーを作る切っ掛けは、この男が俺に接触してきてドライバーの製作を頼んだのが発端でもある。

まぁ、でもドライバーの製作が楽しくなって作ったのも理由にあったけど。

 

「折角、アイツが変身したんだ。もっと盛り上げないと面白くないな。社長さん、少し手伝ってくれないか?」

 

「彼も厄介な奴に目をつけられたな」

 

俺は男の提案を手伝うことにし、その為のバグバイザーを手に持って、ある場所に男と一緒に向かう。

 

向かった場所は現在、暴走してる人体模型達のいる所から少しばかり離れている倉庫の中だった。

そこには外で暴走してる物と違い、人の大きさの二分の一スケールの人形があった………片目にジュエルシードが嵌まっている状態で。

 

「……中々にシュールな光景だな」

 

「これが暴走したのか?」

 

「長年使ってた形跡があるし、籠った想いが反応したのかもな」

 

「まぁ何にせよ。こいつ(ジュエルシード)は利用させてもらうぜ!」

 

そう言って男は俺から借りたバクバイザーからバクスターウイルスをジュエルシードに浴びせた。

 

ジュエルシードの嵌まった人形はバクスターウイルスと魔力による暴走によって姿が変化した。

 

「これでもっと面白いゲームになるぜ!」

 

変化が収まった時にはジュエルシードが嵌まった人形はリボルバクスターに変わっていた。

 

「彼の実力を見るためにも必要な事だしな」

 

「ウォォォォォ!」

 

「うるさい」

 

俺は叫びだしたリボルを蹴り飛ばす。

叫ばれるとこっちに気付かれて近付かれるだろうが!

 

「それじゃあリボル。アイツらと戦ってこい」

 

「りょ、了解であります!」

 

蹴り飛ばされた事実など無かったかのようにリボルに脅…話し掛けるのは俺の目の前にいる青年である。

 

タタタッと走ってなのは達を襲いに向かったリボル。

 

「屋上で観戦でもするかな」

 

「それはいいな♪」

 

俺達は屋上に向かい、これから起こる仮面ライダースナイプと高町なのは、それにバクスターであるリボルの戦闘の観戦する事にした。

 

「さぁ、お前の実力を見せてもらうぞ」

 

 

 

 

 

 

俺はスナイプに変身した後、この元凶のジュエルシードを探していた。

 

「はっ‼️」

 

《HIT!》《HIT!》

 

その過程で何度か人体模型や骸骨達に襲撃されるが、難なく対処している。

 

「にゃあぁぁぁぁ⁉️」

 

「……まだ逃げてたのか。魔力を撃って迎撃すれば楽だろうに」

 

なのはの叫ぶ声が聞こえる。このまま居続けると遭遇してジュエルシードの取り合いになるだろうな。

だが、簡単にはいかない理由もあった。

 

「……また復活しやがって」

 

さっきから何度も倒してる人体模型達は迎撃したり対処したりしているが、何度も倒れては立ち上がって復活してきやがる。

 

「大本をどうにかしないと堂々巡りだな!」

《HIT!》

 

何体目かの迎撃をしていたら、急に動いていた模型達は動きを止めた。

 

「何だ?」

 

動きを止めた模型達はガクガクと震えだし、いきなりボコボコと何かしらの形に姿を変え始めた。

 

「これは、バクスター⁉️」

 

姿を変えた現れたのは軍服を着たバクスターウイルス達であった。

現れたバクスター達に俺は驚きを隠せなかった。

 

「作戦開始!」

 

「があっ⁉️」

 

その声が聞こえたと同時に俺の背中に撃たれる衝撃が何度も襲った。

 

「お前は……リボル!」

 

俺が攻撃をされた背後を振り向くと、何故ここにいるかが分からないバクスターのリボルが目の前に存在していた。

 

「何でここにお前がいるかは知らないが……お前は俺がブッ潰す!ミッション開始」

 

俺はガシャコンマグナムの銃身をリボルに向け、エネルギー弾を放つ。

 

「自分は作戦を遂行する」

 

こうして俺とリボルの戦闘が始まった。

 

 

 

 

 



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決着

何とか書き上がりました( ̄▽ ̄;)

あぁでもない、こうでもないって書いて書き直しての繰り返しで1ヶ月も掛かりましたね。

今回の視点は千景⇒ヒロマサ⇒千景となってます。


俺はジュエルシード回収を考える2人の内の1人である転生者の仮面ライダースナイプにバクスターをけしかけて、その状況を見ていた。

 

「射撃センスはやっぱり最高だな!だけど他のレベルが少し低いな」

 

「お前が望むレベルならそうだろうな。お前の相手にはまだ遠そうだな」

 

「そこはじっくりとやるさ!育成ゲームも俺は好きだからな」

 

誰よりも仮面ライダースナイプの変身者が強くなる事を望む彼らしいと思った。

俺は戦闘の様子から大まかにだが、彼の実力が確認できる。

 

「それにしても、子供の状態から変身しても大の大人並みの身長にまで伸びるんだな」

 

俺はライダーシステムの補正の方がスナイプの強さ確認よりも熱心になって見ていた。

 

「ん?お前は自分では試してないのか?」

 

「これでも色々と準備やらしてたからな。それに変身する時は大人の姿の方がしやすいからな」

 

「そんなもんか」

 

俺と青年の会話は互いにそこまで長くはしない。それよりも重要な事が存在するからだ。

俺は後々の為の力の確認を、こいつも自身の目的の為に力の確認をする。

 

「リボルはスナイプの方だし、彼女も変化した相手に苦戦してるみたいだな」

 

「まぁ魔法とかじゃあ。歯が立たない相手だしな」

 

俺たちは高町なのはの方も見ると、彼女はバクスターウイルスに変化した敵からの攻撃を回避したりアクセルシューターをぶつけるがダメージらしいダメージは通っていないようだ。

 

「リボルが負けそうになってるな」

 

「今のリボルのレベルじゃあ仕方ないか」

 

俺はスナイプとリボルの戦闘が慣れてきたスナイプに有利に動いているのが分かった。そこまで時もかからずにリボルは敗北するだろう。

 

「でも、それじゃ面白くないよな!」

 

俺の隣にいる奴は1つのガシャットを取り出した。

 

「それは彼に渡すガシャットか?」

 

「そうさ!これでもっとゲームは面白くなる」

 

俺は青年から渡されたガシャットをバクバイザーにセットする。

 

《ガシャット!》

 

俺をリボルへと狙いを定めて撃つ。

膨大なバクスターウイルスがリボルの身体に蓄積されていく。

それと同時にバクバイザーにセットされていたガシャットが消える。

 

「ガァァァ!」

 

「な、何だ⁉️」

 

急なことにスナイプは驚きを隠せないようだ。リボルはそのままスナイプへと攻撃を再開する。

リボルに撃ち込んだバクスターウイルスによりリボルは先ほどまでと違い射撃の威力や増殖スピードが上がった。

 

「さっきよりも凄くなったな」

 

「あぁ♪これでもっと心が踊る♪」

 

俺自身としてもスナイプには頑張ってもらいが故に、こいつの提案を受け入れた。

 

「俺はもう片方の方を見てくる」

 

「OK、俺はヒロマサの方を楽しく見てるぜ」

 

俺はこの場から離れ、スナイプとは別にバクスターウイルスと戦っているなのはを見れる場所に移動する。

なのはが戦っていたバクスターウイルスも元のリボルの影響により、その脅威が上昇していた。

 

「何でいきなり強くなったの⁉️」

 

「きゅー!きゅー!」

 

なのはの近くでフィレットが鳴いている。おそらくはなのはと念話をして打開策を考えているのだろう。

 

「仕方ないか。助けすぎるのも問題だけど、これくらいなら許容範囲かな」

 

俺はバクバイザーを構えて、そこから何体かのバクスターを狙い撃った。

 

《HIT!》《HIT!》《HIT!》

 

「え、何なの?」

 

なのはもいきなり倒された敵に驚きを見せる。姿は晒してないから、これだけで俺だと断定するのは不可能だし転生者の実力の確認の為に必要だが、それに巻き込んだ事にはこれでチャラにしてもらおう。

 

「そろそろ向こうに戻るかな」

 

俺はこちらの確認を終えたので、先程の場所に戻る。

 

「そっちはどうだ?」

 

「中々に良いバトルをしてるぜ」

 

俺が離れた後も戦闘を見ていた青年は俺の方を振り返らずに答える。

俺もスナイプとリボルの戦闘を再度見ることにする。

 

「急な強化に身体が追い付いてないって所か?」

 

「それもだな」

 

スナイプとリボルの戦闘は強化されたリボルによって初戦闘のスナイプが劣勢になるかと思ったが、急な強化によってリボルは自身の身体を上手くコントロール出来ずにスナイプと戦っている。

そして、スナイプの方は初戦闘ゆえの拙さがあったが、ある程度の戦闘をこなしていくと感覚を掴んできてるのか強化されたリボルに負けずに食らい付いている。

 

 

 

 

 

俺は急にレベルが上がったリボルと戦闘をしていた。

 

(奴の1発1発がさっきよりも強い!)

 

「来い!ユニオン達よ!」

 

リボルの声に合わせてか、奴の周囲からバクスターが発生し、人の形を形成して新たなバクスターユニオン達が生まれた。

 

「キリがないな」

 

《HIT!》

 

俺はガシャコンマグナムでユニオンを倒すが、次のユニオンを倒す前に新しいユニオンが追加され全く数が減らない。

 

「貴様に自分を倒すことは不可能である!」

 

リボルは俺の方に銃を、いや形状が変わったのかガトリング銃を向けて撃ってくる。

 

「チッ!」

 

俺は即座に回避し、リボルの撃つ弾丸を撃ち落とす。

 

「何故、撃ち落とせる!」

 

「さぁな。ッ!」

 

実を言うならば、半分くらいしか撃ち落とせないと思ったら全部撃ち落とせたことに俺自身が驚いた。

実践でもここまでの射撃の腕が発揮できるとは……射撃に関する才能を貰って正解だったな。

 

「それでも自分との差は無いのである!」

 

リボル自身も集団戦や自身の弾丸の威力を上げて、俺を追い詰めようとする。互いに決定打が決められない状況だった。

 

「これは使うしかないか」

 

俺はバンバンシューティング!以外のガシャットを今は1つだけ持っていた。

 

「ふん!」

《HIT!》《HIT!》

 

「グワッ!」

 

俺はリボルに弾を当て怯ませる。俺は怯ませた隙にガシャットを起動させる。

 

《ジェットコンバット!》

 

新たにゲームエリアが展開され、俺はゲーマドライバーのレバーを戻した。

 

《ガチョーン》

《ガシャット!》

 

「第三戦術」

 

レベル3のガシャットをセットし、俺はレバーを開く。

 

《ガッチャーン!レベルアップ!》

《ババンバン!バンババン!バンバンシューティング!アガッチャ!ジェット!ジェット!イン・ザ・スカイ!ジェット!ジェット!ジェットコンバット!》

 

俺はジェットコンバットを身に纏い、仮面ライダースナイプレベル3にレベルアップした。

 

「ここから第二ステージだ!」

 

俺はジェットコンバットのエアフォースウィンガーの力を使い、空に上がり空中からリボルを狙う。

何かしらでレベルが上がったリボルの弾丸は空中にいる俺の所まで届いていた。

だが、流石にユニオンの方は届いていない。

 

「オラッ!」

 

俺も負けじと両脇にあるガトリングコンバットを使い弾を連射した。

連射する弾丸がバグスターユニオン達に命中に一気に殲滅した。

 

「くぅっ!これは想定外の事態である!」

 

リボルは味方が撃退され動揺はするが、それでもこちらへの攻撃は止んでいない。

俺はそれを躱しながらリボル自身にも弾を当てている。

 

「まだまだぁ!」

 

《ガッシューン!ガシャット!》

 

俺はジェットコンバットのガシャットをゲーマドライバーから抜き取り、キメワザスロットホルダーに差し込みキメワザスロットホルダーのボタンを押した。

 

《キメワザ!》

 

「これで終わりだ」

 

俺はもう一度ボタンを押した!

 

《ジェットクリティカルストライク!》

 

「オラァァァ!」

 

「グワァァァァァ⁉️」

 

《 《 《 《HIT!》》》》

 

俺はキメワザでガトリングコンバットから圧縮したエネルギー弾をリボルに大量に直撃させ、空中から地上に降りた。

 

「じ、自分は……」

 

そしてリボルは爆散した。

 

《ゲームクリア!》

 

「ミッションコンプリート」

 

俺はリボルのいた位置に向かうと、そこには封印が完了したジュエルシードと全てが黒一色に染まっているXX(ダブルエックス)ガシャットが1つ落ちていた。

 

「どうなっているんだ。これは?」

 

俺は封印してあるジュエルシードを回収して、黒いガシャットも拾った。

 

「貴方は?」

 

「⁉️」

 

俺は声のした方を振り返ると高町なのはがそこにいた。

 

「それは⁉️」

 

なのはは俺がジュエルシードを持っていることに気付いたが、俺はすぐにエアフォースウィンガーで空を飛び視認できない場所まで逃げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はスナイプとリボルの戦闘が終わったのを見て驚きの気持ちになる。

 

「まさか、あぁなるとはな」

 

「あのガシャットがどうなるのかが楽しみだな♪」

 

俺の横にいる男が楽しそうに笑いながら言う。

 

「そうだな」

 

そう、まさか単体のガシャット2本がリボルの撃破後に融合したのか混じりあったのか合体したのか、1つのガシャットになるとは思わなかった。

 

「これで残るジュエルシードは10個」

 

「お前が6つにヒロマサがさっき手に入れた1つと、高町なのはが持っている4つでもう半数以上が回収されたな。ここから更に争奪戦は激しくなる!」

 

「お前が参加する日も近そうだな。

 

 

 

 

 

 

           パラド

 

 

 

「あぁ♪心が踊るな!」

 

俺の言葉に一緒に観戦していた青年、パラドが楽しそうに答える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




分かる人には分かっていたでしょうね。

彼の正体がパラドであると。

実を言うと名前を出すのはもっと後の予定だったけど、パラドを出す上で判明するまであれを続けるのはキツかったのでここで判明させました。


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ジュエルシードの暴走

駆け足気味かなって思いましたけど大樹の話は短く終わらせます!


次のジュエルシードは順番が変わっていないのなら大樹による街の混乱になるだろう。

 

「さて、俺はどう動くかな」

 

「社長」

 

俺が次のジュエルシードに対しての行動を考えてながら飲み物を飲んでいると秘書のヒューマギアが俺を呼んだ。

 

「何だ?」

 

「製作しているドライバーの進捗状況の報告が来ました」

 

「報告してくれ」

 

「それは俺も聞きたいな」

 

秘書からの報告を聞こうとした時に、いつの間にかパラドも部屋にいた。

せめて直接的に部屋に現れるのではなく扉の前とかからにしてほしいよ。

 

「・・・・」

 

「構わない。彼がいるが報告してくれ」

 

「かしこまりました」

 

パラドがいることで口が閉じて機密を洩らさないようにしていた彼女は俺からの命令により了承し、パラドが聞いている状態でも報告をする。

 

「現在の完成度は約4割ほどが出来上がりましたが、性能と耐久テストが望む数値に達していないとの事です」

 

「そうか。……予想よりも低いな」

 

俺は途中の経過報告を聞き、色々と考えていた。

 

「どのくらいのレベルなんだ?」

 

「性能耐久ともに半分程の数値しか出ておりません」

 

「…マジか」

 

これには俺も驚いた。さすがに半分しかいってないとは思わなかった。

 

「何か解決案は出ているのか?」

 

「今のところ1つだけ解決案が出ております」

 

「それは?」

 

流石に一から作るとなると時間が掛かるのは予想していたが、ここまで掛かってるのならば解決案は無いだろうと思ったらあるらしい。

 

「完全個人対応型にすれば問題ないとの報告があります」

 

「……なるほどね」

 

どうやら万人向けではなく、完全に個人に対してなら完成の目処が立つって事だな。……まぁ他の人に使わせる予定は一切ないけれど。

 

「何か必要な物があるなら俺も協力するぜ♪」

 

「お前が協力するのは当たり前だ」

 

だって、こいつのドライバーだからな。それに製作依頼をしてきたのもパラドだからな。

 

「それで必要な物はあるのか?」

 

「あります」

 

「何が必要だ?」

 

俺は秘書のヒューマギアに聞くと必要な物はあるらしい。

 

「それは、その人物の情報と戦闘データです」

 

「戦闘データか」

 

「はい。情報のみでも完成は出来ますが、最低でも2年か3年の間は時間がかかるとの事です。戦闘データがあればこれを約半年にまで縮めれます」

 

必要な物は聞けば納得するものだった。更に戦闘データがあれば時間がかなり短縮されるようだ。

 

「どうするパラド?」

 

「それなら俺もこれ(・・)の慣らし運転がてら遊ばせてもらうとするかな」

 

パラドは自身のガシャットを持ちながら言った。それにドライバーに必要な戦闘データを貢献してくれるみたいだった。俺は秘書を下がらせて部屋には俺とパラドの2人になった。

 

「次のジュエルシードの時に介入するのか?」

 

「あぁ、魔導師ってのがどこまでやるのかが楽しみだ♪」

 

「彼じゃなくて、なのはの方を先に相手をするのか?」

 

パラドにいつ介入するかを聞いた俺はそこに驚いて聞き返してしまった。

 

「射撃の腕はアイツは天才だが、他の技術やらのレベルが足りないからな。そこら辺のレベルアップが少しは済んでからだな」

 

「そこはお前の事情だから好きにすればいい」

 

「了~解♪」

 

パラドはそう言って部屋から完全に姿を消した。

俺はパラドとの話し合いを終わらせて社長室から見える海鳴市を眺めていた。

 

「パラドの奴はいつも楽しそうにしているな。まぁ気持ちは分からなくもないがな」

 

 

 

        ドドォォォン!

 

 

 

「なっ‼️」

 

急に耐震にしてある会社内でも分かる程の震動が起こった。

机の上にあるコップも揺れる。

 

「あれは」

 

近くの窓から外の様子を見れば、巨大な大樹が街中に突然現れていた。

 

「そうか。あれは今日だったのか……また色々と大変になるな。まぁ早速戦闘データを取れる環境が出来たのだけは不幸中の幸いだな」

 

俺はこの後に起こる事を予想して手を頭に添えて、パラドのドライバーに必要な情報を手に入れる切っ掛けが来たことに少しながらの安堵をした。

 

「今回は完全に俺は介入する気はないし、ゆったりとさせてもらうかな」

 

俺はソファーに座り、成り行きを見守ることに決めた。

 

「…はぁ」

 

バシッ!…ジ…ジ

 

ジュエルシードの暴走によって生まれた大樹の根っこが俺の会社にまで襲ってきたが、俺はため息を吐きながら大樹の根っこの時を止めた。

 

「被害が出る前に止めてくれよ」パチン!

 

俺は指を鳴らして、時を止めてある根っこを消滅させた。

 

千景はそのまま容れてある飲み物を飲んだ。全く関係ないことだが、この男はコーヒーや紅茶の類いは一切飲めない男である。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が最初のジュエルシードを回収してから2日が経過した。

前回の回収の時にリボルとの戦闘の疲れが出たのか次の日は家で休息を取った。

疲れが出て身体を休めていた僕にあの娘(・・・)は変わらずに笑顔で僕の相手をしてくれた。

 

「身体の調子もよくなったし、今日はジュエルシードを探してみようかな」

 

とは言っても暴走前のジュエルシードは殆ど綺麗な石くらいの認識しかできないから地道に探すしかないんだよね。

 

「マジマジ」

「だよね~」

「課長のハゲめ!」

「あそこのジュース美味しいよね」

「俺たちrappa!」

「翠屋のケーキ最高だよね♪」

「ここの焼き鳥当たりだな」

「私は神だぁぁぁぁぁ!」

「みーたん最高!」

「先生!締め切りが間近なんです!」

「マジやばくね」

「……左手は添えるだけ」

「メイドに、なりたい」

 

歩いていると街の色々な賑わいの声が聞こえてきて、これはこれで楽しんでいる。

途中でおかしな事を言ってる人がいたけど気にしたらダメだよね!

 

「それにしてもジュエルシードは簡単には見つからないね」

 

僕が手に入れたジュエルシードは先日の分の1つのみ。僕の願いを叶える為には、まだ1つだけでは足りない可能性が高い。

最悪の場合だとなのは達を襲い手に入れないといけない。

 

かなり物騒な事を考えるヒロマサ。

 

「どうぞ~」

 

「大丈夫です」

 

目の前にポケットティッシュを渡されかけたヒロマサはやんわりと断った。

 

「いつかの大樹の件が今日だったらね~」

 

 

       ドドドドッ!ドン!

 

 

「うわっ⁉️」

 

「きゃ⁉️」

「アウタッ‼️」

「何だよ⁉️」

「世界の破滅だぁ‼️」

「神は不滅だぁぁぁぁ!」

「先生、バスケがしたい‥です‼️」

「避難しないと!」

「危ない!」

 

僕がそんなことを言ったからなのか、急に地震が起きた。いきなりの揺れで僕も転けてしまう。

後、本当におかしな事を言ってる人がいるよね⁉️

 

「いきなり地震⁉️」

 

僕は周りを確認してようとしたら、目の前に巨大な根っこが振ってきた。

……いや、この場合は振り下ろされてきたが正しいのかな?

 

「あれは⁉️」

 

例えどんなに距離がかなり離れていようとも、見失うことの無い巨大な大樹が海鳴市に現れていた。

 

「本当に今日だったの⁉️」

 

ヒロマサが周囲を見渡すかぎり混乱している人達で溢れかえっていた。

 

「どうにかしないとね」

 

《バンバンシューティング!》

《ジェットコンバット!》

 

「第三戦術……変身!」

 

《ガッチャーン!レベルアップ!》

 

スナイプレベル3に変身した俺はすぐに空中に上がり周りの状況を見た。

 

「こいつはヤバいな」

 

まだ建物への被害は少ないが、それでも少しずつ着々と被害の規模は拡がっていた。

 

「チッ!」

 

俺はガトリングコンバットからエネルギー弾を根っこに命中させて動きを止めるが一時凌ぎにしかならない。

ジュエルシード諸とも破壊しても問題ないのならばキメワザで破壊は出来るが、問題がありまくりで出来ないのが現状だ。

 

「やっぱり、ここはなのはの砲撃魔法からの封印処理に任せるしかないな」

 

俺は上から俺目掛けて落ちてくる根っこを認識し、俺が造ったゲキトツロボッツのガシャットを取り出して、ガシャコンマグナムに差し込む。

 

《ガシャット!キメワザ!》

 

「喰らいやがれ!」

 

《ゲキトツクリティカルフィニッシュ!》

 

ガシャコンマグナムの先端からエネルギー体のゲキトツスマッシャーを根っこ目掛けて撃つ。

その威力によって根っこは軌道を変えられ人のいない所に落ちた。

 

「さすがに長く持ちそうにないな」

 

守りながらの防衛に疲労を隠せないヒロマサであった。

 

 

その時!

 

膨大な大きさの桜色の光線が大樹へと命中した。

 

「これが魔砲少女‥か」

 

ヒロマサは後になのはが魔王少女とか魔砲少女とか言われても仕方ない片鱗を今日見たのであった。

 

「あ⁉️ジュエルシード!」

 

封印処理がされたジュエルシードを見つけた。

 

「横から取るのは良心が痛むが俺の目的の為にも回収させてもらう!」

 

俺はすぐさまジュエルシードの所に速度を上げて回収しに向かった。

ジュエルシードはなのはが回収する前に手に入れることに成功した。

 

ヒロマサは人気の無い場所に降り、変身を解除した。

 

「ふぅ‥‥なのはが回収する前にゲットできて良かったよ」

 

僕は急いでその場から離れる事にした。

 

 

 

 

 

 




自分の考えた作品を書き上げるのは、やっぱり楽しいですね♪
色々と悩むけど時間かけて書き上げた達成感はある。

なので時間はかかりますけど、このまま頑張って続きを書いていきます!


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ジュエルシード回収の裏で起こった事

何か今回はスラスラといけたので更新します!

今回はなのはがジュエルシードの回収の場に現れなかった理由です。


『なのは、ジュエルシードの封印は完了したよ!』

 

「うん。分かったよユーノ君」

 

暴走したジュエルシードによって生み出された大樹は彼女・・高町なのはによって封印された。

 

「ジュエルシードを回収しなくちゃね」

 

「おっと、そいつは待ってほしいな」

 

「『え?』」

 

なのはとユーノは後ろから突然声をかけられて驚く。

 

「よ♪お二人さん♪」

 

2人にまるで気軽な友人のように話しかけてきたのはパラドだった。

 

「あの・・貴方は?」

 

「俺の名前はパラド」

 

「そのパラドさんが何か用ですか?」

 

なのはとユーノは自分達にいきなり声をかけてきた彼に警戒心を抱いていた。

 

「分かってるだろ。ジュエルシードの回収を待ってもらいたくてな」

 

「それは出来ません!」

 

『それに何故ジュエルシードの事を知ってるんですか⁉️』

 

「これが念話ってやつか。面白いな♪」

 

なのはは自身に飛行魔法を付与して、その場から離れてジュエルシードを回収しに行こうとしていた。

 

「それはさせないぜ」

 

パラドはそれに気付いてギアデュアルガシャットを取り出した。

 

「さぁ!ゲームをしようぜ!」

 

《パーフェクトパズル》

 

ギアデュアルガシャットのギアの部分を回してゲームエリアを展開する。

ゲームエリアの展開と同時にエナジーアイテムも周囲に散らばった。

 

What's(ワッツ)the()nextstage(ネクストステージ)?》

 

「変身」

 

そしてパラドはガシャットのボタンを押した。

 

《デュアルアップ!》

 

GET(ゲット)the()glory(グローリー)in(イン)the()chain(チェイン).パーフェクトパズル!》

 

そこには仮面ライダーパラドクスに変身したパラドがいた。

パラドはギアデュアルガシャットをギアホルダーに差し込んで名乗る。

 

「仮面ライダーパラドクス、レベル50」

 

『仮面、ライダー?』

 

「パラドクス?」

 

なのはとユーノはパラドが名乗った仮面ライダーに疑問を感じた。

 

「いくぜ!」

 

「きゃっ⁉️」

 

《プロテクション》

 

なのはに殴りかかってきたパラドクスの攻撃をレイジングハートが自動でプロテクションを張ってなのはを守った。……だが、なのはは空中からビルの屋上へと戻される。

 

「いきなり何をするんですか⁉️」

 

『なのは!ここはボクが抑えるからなのははジュエルシードの回収を!』

 

「でもユーノ君!」

 

『時間稼ぎだけなら大丈夫だよ』

 

なのははユーノをここに置いていくのに戸惑うがせっかく封印したジュエルシードに何かあっても困るのが分かったからか空中に移動しようとするが、

 

「おっと、そうはいかないぜ」

 

《ジャンプ強化》

 

「おっら!」

 

「きゃぁぁぁ⁉️」

 

『なのは⁉️』

 

それを先回りしたパラドクスがエナジーアイテムを操作し、その効果によって空中に上がりかけた身体を掴まれたなのははビルの屋上に投げられて再度戻された。

 

「もっとお前達の力を見してみろよ」

 

『この人、強い!』

 

ユーノはパラドクスの強さに驚いていた。彼に魔力の反応が無いから魔導師でないのは明白だが、それが逆にパラドクスの不気味さをユーノは感じていた。

 

「レイジングハート!」

 

『OK、マスター』

 

なのはが構えたレイジングハートの切先から魔力が込められる。

 

「いいね♪心が滾る!」

 

パラドはなのはから発する圧に楽しそうにエナジーアイテムを操作する。

 

「俺もガチで行くぜ!」

 

《マッスル化》《鋼鉄化》

 

パラドは選んだエナジーアイテムの効果を自分に付与してなのはの方に走り出す。

 

「バスタァァー!」

 

『ショットバスター!』

 

なのはの放った魔砲がパラドクスに命中する。パラドクスがいた所には煙が上がっている。

 

『やった!』

 

ユーノは喜んでいるが、それは気が早すぎるものだった。

 

「凄い威力だな!そのまま受けてたら俺でもダメージがヤバかったかもな♪」

 

「嘘⁉️」

 

『そんな⁉️』

 

煙が晴れると、そこには無傷のパラドクスが立っていた。それを見たなのはとユーノは驚きの声をあげる。

 

「次は、こっちから行くぜ!」

 

パラドクスは素の身体能力でなのはに急接近した。

 

《アクセルシューター》

 

なのはは反射的に複数の魔法弾を作り出してパラドクスに向けて放つが、パラドクスはその全てを殴り飛ばした。

 

『つ、強い!』

 

「でも!」

 

「お?」

 

ユーノはパラドクスの強さに自信が喪失しかけるもなのはは諦めずにパラドクスにバインドをかけた。

 

『これで‼️』

 

「拘束系列の魔法ってやつか……俺の、心が滾る!ハアァァァァ!!」

 

「っ⁉️」

 

なのははパラドクスが無理矢理にバインドを破壊して解いた事に驚く。

 

そして、また戦闘が再開するのかと思われたが、突然パラドクスは別の方向を見ていた。なのはとユーノも釣られてそちらを見ると封印されていたジュエルシードが消えていた。

 

『ジュエルシードが⁉️』

 

「もう回収してたのか。予想よりも早いな。なら、俺もここにいる理由はないな」

 

「どういう事ですか」

 

パラドクスはギアホルダーからガシャットを抜き、変身を解除した。

 

「ジュエルシード争奪戦に行けずに負けたってところかな。魔導師ってのも面白かったぜ♪また遊ぼうぜ」

 

そう言ってパラドは、その場から姿を消した。

 

「消えた⁉️」

 

『彼は一体何者なんだ?』

 

なのはとユーノの疑問に答える存在はいなかった。だが、なのは達は自分達の認識化においてジュエルシードを2つも他の人に取られてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パラドは社長室で飲み物を飲んでいた千景の側に現れた。

 

「どうしたんだパラド?」

 

「ジュエルシードはアンタが回収したのか?」

 

パラドの質問に千景は彼を見ながら答える。

 

「今回のジュエルシードなら君の望む存在が回収したよ」

 

「・・そうか」

 

パラドは部屋にあるソファーに寝転がり、楽しそうに笑う。

 

「これからもっとエキサイティングなゲームになるな」

 

「分かってると思うが──」

 

「大丈夫さ。そこは俺も弁えてる」

 

「ならいい」

 

千景はそう言うとパラドから視線を外して身体を楽にする。

パラドもソファーに寝転がりながら、また何処かに姿が消えた。

 

 

 

 

 




パラドとなのはの初戦闘は中々考えるのが楽しかったです♪

リンカーコアのないパラドが念話の声が聞こえたのはバクスターだからって事でお願いします。


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温泉

何とか書き上げました!_(^^;)ゞ

中々にこうするか、こっちにするかとか、色々と悩みながら書きました。
早く書きたい部分を書けるようにしたいですね。


大樹のジュエルシードの暴走から数日が経ち、月村家で発生したジュエルシードをフェイトが回収してから時間が経ったある日……え、早いって?人生なんざそんなことが多いからな‥‥マジで(´・ω・`)ショボーン

前世の俺って色々とあったな~。転生して自分でも驚くような体験をかなりしたけど。

 

・・・気分を切り替えて!俺は今暇潰しに買い物をして抽選会に参加してます。

 

「おめでとうございます!御一人様、温泉旅行1泊2日が当たりました!」

 

俺は一切の力とか使わずに町内の抽選で温泉旅行を当ててしまった。

しかも──

 

「ここってなのはとフェイトがジュエルシードを賭けて戦った場所じゃん」

 

千景はその場で叫びたい気持ちを抑えていた。

 

「いや、確かにさ~。行こうかなとか考えたけど、こんな風になるの?仮面ライダーの力で操作とかしてないのに⁉️」

 

無意識で操作していた可能性もなくはないけどと俺は思った。

 

「しかも御一人様って独り身に喧嘩売ってるな。……まぁ1人なのに2人とか複数とか当たっても嫌だけどさ」

 

俺はそのままスマートブレイン社に戻り仕事を終わらせた。

 

 

 

 

 

 

晴れ晴れとした今日、俺は旅行鞄を持っていた。

 

「事前の調べで高町と月村の人たち+αが今日行くことは確かだったな」

 

「はい。今日、高町士郎、高町桃子、高町恭也、高町美由希、高町なのは、アリサ・バニングス、月村忍、月村すずか、ノエル・K・エーアリヒカイト、ファリン・K・エーアリヒカイトの10名が向かうのを衛星で確認しました」

 

「なら、大丈夫だな」

 

「社長」

 

「ん?」

 

「バクスターの彼には伝えなくてよろしかったのですか?」

 

俺の確認作業に付き合ってくれていた秘書がパラドの事を聞いてきた。

 

「あぁ別にいいよ。どうせ来る気なら勝手に来るだろうしな」

 

「承知しました」

 

千景はそれに対して特に問題なしと秘書に伝える。

 

「温泉とか久しぶりだから楽しみだよ♪」

 

「それでも社長。楽しんできてください」

 

「あぁ」

 

千景は用意してあった車に乗り、目的地まで向かう。ちなみに運転手はいない。仮面ライダー555(ファイズ)のオートバジンみたいな自動で動いてくれるAIの車だと思ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────

 

そして、温泉街に来た俺は………、

 

「ふぅー……いい湯だな」

 

温泉を満喫していた。

 

「どうせジュエルシードが見つかるまで、まだ時間はあるしな。今はゆっくりと日頃の疲れを癒すとしよう」

 

たまには温泉のような所に来るのもいいなと考える千景であった。

 

ガララ

 

「ん?」

 

戸が開く音が聞こえたので俺はそちらを見ると、高町一家の大黒柱の高町士郎と高町恭也がいた。

 

「どうも~」

 

「これはどうも」

 

「こんにちは」

 

千景たちは互いに挨拶をしてそれぞれが温泉を満喫していた。

 

キュー!キュー!

 

動物の鳴き声の様なものが隣から聞こえてきたが、おそらくは女子風呂に一緒に入っているユーノが鳴いているのだろう。

これが俗に言うユーノ淫獣呼びが本格的に皆から言われる由縁になった出来事だろう。

 

「動物でも入っているのかな?」

 

知ってはいるが何も言わないのも変に思われたら行動しずらくなる。

 

「あぁ家の子が連れているフィレットですよ」

 

「フィレット、ですか?」

 

知ってることを知らないフリをするのは意外と大変だと思った。

 

 

 

その後、千景は温泉から上がり浴衣を着て旅館内を歩いていた。

 

「これも温泉の定番だよな」

 

千景が見つけたのは定番の卓球台であった。前世で温泉に来た時は何度かやったのを思い出す。懐かしい記憶に千景の顔は微笑んでいた。

そして千景は置いてあるマッサージチェアで身体を休めていた。

 

「ん~♪良いお湯だった~♪」

 

千景は声のした方を横目で見ると、そこにはフェイトの使い魔であるアルフが浴衣姿で歩いていた。もしやと思い反対側を見ると、なのはとアリサにすずかの3人もこちらに歩いてきていた。

 

(ここで両陣営に接触するとはな)

 

まぁ大丈夫だろうと千景は考えていた。なのはとアルフの会話は念話でしていたし、2人からしても関り合いのない自分のことは少しも意識はしないだろうと千景は思った。

 

「おやおや~」

 

アルフはなのはがいるのを見つけてニヤっと口角を上げる。

 

「?」

 

「誰?」

 

「???」

 

なのは達3人はそんな反応をするアルフにそれぞれ疑問を抱いた。

 

「………」

 

俺は興味がないフリをしながら4人の会話に耳を傾ける。

 

最初はなのはに突っ掛かっていたアルフは途中で念話も交えて話しをしたのか少ししたら離れていった。

 

「タイミングは大丈夫だったようだな」

 

俺が座っていたマッサージチェアが俺の身体を解し終えて、ゆっくりと立つと残っていた疲れが無くなったように身体が楽になった。

 

「さて、2人と従者2人の戦いは今夜だし、準備をしておくかな」

 

千景はそのまま自身の泊まっている部屋に戻り、夜に備えての行動に移る。

 

「それにしても士郎さんと恭也の隙の無さには驚いたな。あれが俗に言う戦闘民族高町‥‥か」

 

仮面ライダーの力を使えば勝てるだろうが、生身の状態では一切勝てる気はしなかった。仮面ライダーのスペックでのゴリ押しでしか勝機が見えないとか、それはそれでヤバい気がする千景である。

千景は改めて高町一家の戦闘に関する才能とそれを更に育て上げた努力に驚愕する。

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでくれてありがとうございましす!
次の更新も未定ですけど待っていてくれるならば嬉しいです。


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出会う者達

書けた……(´・∀・`)y-~~
お待たせしました!


深夜になり辺りには静けさや夜の動物達の鳴き声が静かに聞こえてくるのが千景の耳に届く。

 

「……いい夜だな」

 

俺はトランスチームガンを持ち、もう片方の手にコブラロストフルボトルを持っていた。

そして、それをボトルを振りトランスチームガンに差し込む。

 

《コブラ!》

 

「……蒸血」

 

《ミストマッチ!コブラ‥コッコブラ‥ファイア‼️》

 

俺はトランスチームガンは俺の周りに軽く振るい煙に包まれる。

 

「これがブラッドスタークか」

 

ブラッドスタークに変身した自分を見て身体の調子を確かめる。

 

「あれもやってみるかな……ん、んん!!‥‥ふぅ、へぇ~こんな感じに声が変わるんだな。でもやり過ぎると声を忘れたら嫌だな………戻すか」

 

声を変えて遊んだりをしたが、すぐに止めた千景。

因みに先ほど変えていた声はデザストの声に変えていた。ブラッドスタークの姿なのにデザストの声に変えてたのは特に意味はない。

 

「さて、目的の場所に行きますかね♪」

 

ブラッドスタークに変身した千景は夜の森の中を進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し旅館から離れた場所に歩いていると何かしらの結界に巻き込まれたのが感覚的に伝わった。

 

「これが封鎖結界ってやつか?」

 

千景は少し周囲の情報を得るために五感の感覚を集中して上げる。

それによって話し声が千景の耳に聞こえてきた。

 

「声の感じからしてなのはとフェイトの2人か……。てっきりユーノかアルフの方かと思ったが、別々に結界でも張ったか?」

 

俺は声の聞こえた方に向かい歩いていく。

 

「ハァッ‼️」

 

「やぁぁ⁉️」

 

そこで千景が見たのは高町なのはとフェイト・テスタロッサの2人が魔法戦を繰り広げている姿だった。

 

「このまま見てるのもいいが、そろそろ俺も介入するかな」

 

「少し待てよ」

 

「ん?」

 

俺が声のした方に視線を向けると、そこにはパラドがいた。

 

「何のようだパラド」

 

「後、少し待ってくれると面白いものが見れるからさ。お前には手を出さずにいてほしいのさ♪」

 

パラドが楽しげにしながら俺に言ってくる。こいつがこんなに楽しげな理由は考えられるのは──

 

「また、あいつに何かしらの用意をしたのか?」

 

「あぁ!これでヒロマサのレベルが更に上がるからな」

 

「嫌だと言ったら?」

 

俺はパラドへと拒否の言葉を投げ掛ける。

 

「お前とは1回ガチで殺り合いたかったからな……今の俺の全力で相手をしてもらうさ」

 

千景から投げ掛けられた言葉に殺気と共にパラドは返答した。その言葉に嘘偽りはないと証明するように。

 

「俺も俺で動いときたい理由があるからな。今回はお前を沈めて動かせてもらうぞ」

 

拳を握りしめ戦闘態勢に入る千景にパラドのギアデュアルガシャットを取り出した。

 

「変身したらどうだ?それくらいなら待ってやるよ」

 

「なら、遠慮なくガチで行かせてもらうぜ」

 

《パーフェクトパズル》

 

「変身」

 

《デュアルアップ!》

 

ブラッドスタークに変身している千景と仮面ライダーパラドクスレベル50に変身したパラドが互いに拳を構える。

 

「っ‼️」

 

「クッ⁉️」

 

先に動いたのは千景だった。

千景は右ストレートでパラドクスに殴り掛かったが、それに反応して千景の攻撃を躱したパラドクスだが、すぐさま次の攻撃の蹴りがパラドクスを襲い掛かり直撃した。

 

「動きがまだ甘いな」

 

「ならこれならどうだ?」

 

パラドクスは自身の力を使い、周囲にあるエナジーアイテムを使用する。

 

《マッスル化》《マッスル化》《マッスル化》

《高速化》《高速化》

 

「行くぜ!」

 

エナジーアイテムを使用したパラドクスは目にも止まらぬ速さで千景に接近する。

 

「ふん………おっと」

 

千景は高速化をして高速で動くパラドクスの動きを読み攻撃を回避する。

何度も千景へと拳や蹴り放つパラドクスだが、一撃も千景には当たらなかった。

 

「マジかよ⁉️」

 

「攻撃が当たらないならマッスル化の対処もしなくていいからなっ‼️」

 

「ガッ⁉️」

 

パラドクスが千景に攻撃する擦れ違いの瞬間に千景はパラドの腹を殴り地面に倒す。ドガッ⁉️と音を立てながら倒れるパラドクスを見下ろす千景。

 

「なるほどな。やっぱ経験値の差はデカイな……心が滾る!」

 

「仕置きだ、パラド」

 

《コブラ》

 

俺はスチームガンにコブラロストフルボトルをセットしてパラドクスに銃口を向ける。

 

《スチームブレイク!コブラ》

 

 

ドギャァァン‼️

 

 

「グワァァ!……ッッ⁉️」ドタ!ゴロゴロ⁉️

 

スチームブレイクの直撃を受けたパラドクスは地面に転がり、その後を俺は歩きながら追う。

 

「ガハッ‼️……クソ⁉️」

 

「変身は解除されてないみたいだな」

 

俺としては変身解除が出来るくらいの威力は出したつもりだったけど無事のようだった。……それでもライダーゲージは半分は減ったみたいだが。

 

「こんだけ騒いでたら、向こうにいる2人も流石に気付くか」

 

千景は自前の感覚により戦っていた2人の魔力反応がこちらに向かっているのを知覚していた。

 

「余所見とは余裕だな!」

 

ガシッ!

 

「な⁉️」

 

視線をパラドクスから外していた筈の千景は殴り掛かったパラドクスの拳を見ずに止めた。

 

「俺の目的の為にもお前には働いてもらわないといけないからな。だが、俺の行動を邪魔するならば容赦はしないぜ」

 

「ガァッ⁉️」

 

パラドクスの拳を離した瞬間に千景は蹴りをパラドクスに叩き込む。

それによりパラドクスのライダーゲージは更に少なくなった。

 

「アナタは⁉️」

 

「え、誰?──貴方は⁉️」

 

どうやら、この場になのはとフェイトも到着したようだ。なのはも俺の近くに倒れているパラドクスを発見して驚いているようだ。

 

「こんな夜更けに君たちのような子供が夜遊びとは感心しないな」

 

俺はなのはとフェイトの方を見ながら言った。

 

緊迫した状況になっていく中、なのは達の前にいた千景は急にその場から後ろに下がった。

 

ドガガガガ‼️

 

先程まで千景が居た場所に無数の弾丸が撃ち込まれる。それを見たなのはとフェイトもその場から少しだが離れた。

 

「やっと来たか」

 

唯一パラドだけはその存在の事を最初から知っていた。

 

千景たちが弾丸が放たれた方向である上空に視線を上げれば、そこには仮面ライダースナイプがいた。

 

「面倒になってくるな」

 

千景は本当に面倒だなと感じてため息は吐きたくなった。

 

「そう言うなよスターク。ここから面白くなるんだからな!」

 

ライダーゲージが半分以下にまで減っているパラドクスは倒れていた身体を起こして立つ。

 

「っ⁉️」

 

今この場には千景、パラドクス、なのは、スナイプ、フェイトの5人がいて膠着状態になっている。

今回のジュエルシードの回収が出来ているフェイトはなのはとの戦いに勝って更にジュエルシードの回収をしようとしたが、近くで戦闘をしていた千景とパラドクスの戦闘音が聞こえてきた為に、なのはとの戦闘を中止してこの場に来たのだ。

 

「フェイトォォ‼️」

 

「あ?」

 

「──ッ⁉️」

 

膠着した状態の中で突然現れたのはフェイトと契約している使い魔のアルフであった。

奇襲のように近くにいたパラドクスに襲い掛かるも軽やかに避けられ自身の腹に一撃を貰ってしまう。

 

「なのは⁉️」

 

「ユーノ君!」

 

「そっちの方も来たのか」

 

アルフが来たことからその相手をしていたなのはのパートナーであるユーノのこの場に来ていた。

 

「何でここにスタークとパラドクスが⁉️……」

 

スナイプはここに本来はいる筈のない2人の存在にマスク越しでも驚きを隠せないようであった。

 

千景もスナイプに変身しているヒロマサがここに来るまでにある程度は終わらせていたかった。

 

「………」

 

俺は現状を確認し、それぞれの相手への対処は簡単に出来るが後のことを考えるならここで退散してるのが得策だと考えた。




次も面白くなるように頑張ります!


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深夜の決着

なんとか、一年は経過せずに書けた!

迷って書き直してを繰り返してたら時間がここまで経っていた。


現れたスナイプ、なのは、フェイト、アルフ、ユーノ、パラドクスを見ながらブラッドスタークに変身している千景はどう動くかと考えていた。

 

「オラァァァ‼️」

 

パラドクスが先程の戦闘でダメージを受けたのにもかかわらず、こちらに殴りかかってきた。

 

「おっと」

 

それを避けて他の奴らとの距離が空いた。

 

「アイツの相手をしなくていいのか?」

 

俺はパラドクスの方を見ながら聞いた。それに対してパラドクスはエナジーアイテム操作しながら答える。

 

「まずは一番邪魔なお前からだ」

 

そうしてパラドクスは3つのエナジーアイテムを選んで自分に付与した。

 

《高速化》《高速化》《マッスル化》

 

「はぁ………」

 

まずは千景に攻撃を当てる為に、高速化のエナジーアイテムを2つ使い、目にも止まらぬ速さで千景へと迫るパラドクス。それを紙一重で躱す千景。

尚も高速で千景に近付き、パンチやキックなどで攻撃するも、

 

「グワッ⁉️……グッ⁉️」

 

千景には一切攻撃は当たらず、逆に自分にカウンターの要領で返り討ちにされてしまう。

 

「ガハッ⁉️」

 

パラドクスはその実力差により地面を転がり呻く。

 

「さ、流石にレベルと………経験値が、違うな」

 

それでも尚、パラドクスは楽しそうに言う。

 

「普通は、ここまで実力差を見たら心が折れるのが普通なんだがな」

 

ブラッドスタークに変身している千景は闘志を燃やしているパラドに呆れた風に言った。そして視線をなのは達の方へと向ける。

 

「あっちもあっちで佳境だな」

 

そう言って千景が視線を向けるのは、今まさにジュエルシードの獲得するためになのは、フェイト、仮面ライダースナイプが三つ巴で戦っていた。

 

「アクセルシューター!」

「フォトンランサー!」

「おらっ⁉️」

 

3人が同時に魔法や弾丸を放ち、それはぶつかり合って相殺された。

 

「くっ⁉️」

「逃げんじゃないよ!」

 

なのはとフェイトのパートナーのユーノとアルフもそれぞれでなのはとフェイトにサポートするためと相手にサポートをさせないために動いていた。

しかも互いに相手をしながもこちらにも意識を割いているからスナイプやなのはにフェイトの方に介入するのも面倒そうだ。

 

《キメワザ!》

 

「ん?」

 

聞こえてきた音にそちらを向けばパラドクスが必殺技の待機状態になっていた。

 

「ヘぇ~」

 

俺自身も片足に力を込める。

 

「お前は、俺の心を滾らせた!!」

 

パラドクスは一気に俺へと距離を詰めた。

 

《パーフェクトクリティカルコンボ‼️》

 

パラドクスは渾身の一撃をその蹴りに込めて放つ。

パラドクスとスタークの互いの蹴りがぶつかり合う!

競り負けたのは、

 

「……くそっ⁉️」

 

パラドクスの方であった。ライダーゲージは一メモリにまで減っていた。

 

「ゼロになっていない……あぁ回復のエナジーアイテムか」

 

千景はパラドのゲージがゼロになっていないことに疑問を感じたが、パラドクスの能力で回復のエナジーアイテムを使って体力を回復したのだと察した。

 

ザリッ

 

「ん?」

 

千景はパラドクスの方へと行こうとしたが、足を上げたつもりが引き摺るように動いた。

どうやら先程のパラドクスの渾身のキメワザによるダメージが大きかったようだ。

 

「強化されたキメワザに普通の蹴りでの対応は流石に無理があるか。今回は俺も足にきたからな。ここは引き下がることにするよ………Ciao」

 

そう言って、先程まであった筈の足の引き摺りが無くなったように歩いているスタークは姿を消した。

 

「くっ⁉️……今回はここまでだな」

 

パラドもバグスター特有の消え方をして、その場から消える。

 

──場面は千景とパラドからなのは、フェイト、スナイプに変身しているヒロマサのへと移る。

3人はそれぞれの魔法やエネルギー弾による射撃の撃ち合いで三つ巴の状況を作っていた。

 

「このままじゃ埒があかねぇな」

 

ヒロマサはこの場で最も脅威となるパラドクスとブラッドスタークが消えたことで好機だと感じていたが、この三つ巴を早くどうにかしたいと思った。

 

「ここでどうにかしないと」

 

フェイトは自分の目的の邪魔をする存在が減ったことで目の前の敵に対する思考を増やす。

 

《ガシャット!キメワザ!》

 

スナイプはゲーマドライバーからジェットコンバットを抜き、キメワザホルダーに差し込んでボタンを押す。

 

「させないよ!」

 

ユーノの相手をしていたアルフがスナイプへと襲い掛かる。

 

「チェーンバインド!」

 

「何⁉️」

 

スナイプの身体に緑色の鎖が縛り動きを阻害してきた。

 

「なのは大丈夫⁉️」

「ユーノ君!」

 

「フェイト、無事かい⁉️」

「私は大丈夫だよ。アルフ」

 

スナイプの動きを封じたユーノとアルフはなのはとフェイトの下へと駆け寄る。

 

「ほどけねぇ!?」

 

スナイプは身体を拘束するチェーンバインドを破壊して自由になろうとするも、予想よりも硬く、壊すのに手間取っていた。

 

「今の内だよ!なのは!」

「今だよ!フェイト!」

 

ユーノとアルフは全く同時に互いのパートナーに声を掛ける。

 

「うん!レイジングハートお願い」

 

「バルディッシュお願いね」

 

《ExceedCharge》

《ZamberDaggerSonicMode》

 

2人のデバイスはそれぞれチャージを行う。

 

「させるか!」

 

スナイプは2人に攻撃をさせまいとジェットコンバットに装填されている必殺技を放つためにキメワザホルダーのスイッチを押す。

 

《ジョットクリティカルストライク!》

 

それにより無理矢理に拘束していたチェーンバインドを破壊して弾丸を放とうとする。

 

「させないよ!」

 

だがユーノはそれを結界で防ぎ、その間にアルフも魔力弾を放つ。

 

「くっ!?」

 

スナイプに変身しているヒロマサはそれを回避するが、なのはとフェイトとの減ったライダーゲージが更に減りジョットコンバットの飛行能力で素早く空中に上がる。

 

「もう無理か」

 

ヒロマサの視線には倒れたなのはと、そのなのはに近付いてレイジングハートからジュエルシードを回収しているフェイトの姿が見えた。

どうやら、なのはとフェイトの魔法戦はフェイトの勝利で終わったのだと気付いた。

 

「あ⁉️」

 

「チッ⁉️」

 

そのまま空の彼方へと消えたスナイプにユーノとアルフはそれぞれ声を漏らすが、すぐに互いのパートナーのなのはとフェイトの元に向かう。

 

「なのは⁉️」

 

「…………」

 

ユーノはなのはに声を掛けるが気絶していて起きない。

 

「ジュエルシードは回収できたみたいだね!流石は私のご主人様だよ!」

 

「……うん」

 

フェイトはアルフの言葉に頷いて、チラリと倒れているなのはの方を見てからその場から離れた。

 

 

 

今宵のジュエルシード争奪戦はフェイトが獲得し、終わりを迎えた。

 

 

 




次は可能ならばもう少し早めに続きを書きたいと思ってます。


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