幻想恋人録〜悪戦苦闘の恋愛〜 (Uさんの部屋)
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第1話 彼女の意外な一面

………これを読んでいる読者の貴方は恋愛をした事があるだろうか? これを書いてる時点での話になるが、筆者は無い。なので偉そうに恋愛を語る事はできない。この話は作者の妄想と二次創作ならまあ有り得るだろうという話をU作品のキャラ達で書かせて頂いた。もしこの先を読んでくださる方に恋愛経験のある方は、これは二次創作だ………という考えで流してくれると大変嬉しく思う限りである………

 

………僕はU、幻想高校の二年生。因みにUはあだ名だ。本名は大方間違ってないので、このまま表記させてもらう………今、僕は屋上にいるわけだか………

春香「………私と御付き合いしてもらえませんか!?」

U「え………ええ………!?」

告白されている。よく分からないまま………

 

………時は溯ること数時間前。Uは眠たそうに学校に登校して、下駄箱を開けた時、一つの手紙があった。

U「ん………?」

封筒に差出人は書かれていない。Uは中の手紙を見ると………

U「………『今日の放課後、屋上で待っていてください』………?」

手紙にはそれしか書いてなかった。

U「………誰かのイタズラかな? ………別に放課後に予定も無いし………騙されたと思って行ってみるか………」

この時のUは知らなかった。これがラブレターであった事を………

 

そして時は戻り………

U「(………この子は確か………同じクラスの白宮春香さんだっけ………?)」

………今、Uに告白したのは同じクラスの白宮春香。成績優秀でクラスでも一二を争う美人で心優しい性格である為に、クラスの男子からも、女子からも大人気である。

U「(………なんで白宮さんが僕に告白をした………? ………うん、これは何かの冗談だ。)」

Uはこれはドッキリかなんかだと思うと………

U「………ごめん。僕なんか白宮さんには釣り合わないよ。」

Uは告白を断った。すると白宮春香は涙を溜めて泣きだした。

U「え………? ちょっ………? え………? あの………マジのやつすか?」

Uは春香が泣き出してしまった事に大困惑してしまった。

U「はわわわわ………ごめん! 君の気持ちも考えないで断ってしまって!!」

Uは土下座しながら謝り続けた。すると春香は涙を拭き取り………

春香「………じゃあ、付き合ってくれるんですか………?」

U「し、白宮さんさえよければ………」

と、遠回しにOKしてしまったU。すると春香は笑顔を見せ………

春香「じゃあ………」

U「あ、先に言っとくとスマホは見せないよ? 僕そこら辺のガード硬いから。」

春香「連絡先縛りなんてしませんよ。無いと困る連絡先しか無いと思うので。」

U「ううっ………反論出来ねえや………そ、そういえば白宮さんは僕に何を希望するんだい?」

春香「まず………私の事は春香って呼んでください。次に私達が付き合っている事を知られても堂々としてください。それからお昼はいつも一緒に食べて、下校時は一緒に帰って、それから………」

U「な、何個あるんだよ………?」

Uはその後も大量の条件を押し付けられ………

春香「………で全てです。いいですか?」

U「う、うん………(僕、ひょっとして選択肢間違えた………!?)」

春香「じゃあ………!」

春香はUの腕に抱き着いてくる。

U「い、いきなりは恥ずかしいよ………!!」

春香「………だって、U君は私のカッコいい彼氏じゃないですか?」

U「カッコいいは余計だよ………」

春香「………もっと私を下に見るような言い方をしてくださいよ。」

U「え!? え、ええと………その………カッコいいは余計だろ………」

春香「そうそう、そんな感じです。」

U「(………白宮さ………春香の中身ってこんなだったの………!?)」

付き合って初日。この日のUは大困惑に襲われた日だった………

To be continued………




次回予告
家でダラダラとしていたU。するとそんな彼の家に春香が何の連絡もなく訪ねてきて………!?
次回「アポ無しの家訪問」


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第2話 アポ無しの家訪問

前回までのあらすじ
普通の高校生U。そんな彼は、Uより完全に高スペックのクラスメイト、白宮春香に告白された。なんやかんやでOKしてしまったUは春香に振り回される事に………!?


Uの自宅………

U「はあ………付き合って初日でここまで振り回されたとは………というか、ここまで振り回されたこと自体初めてだぞ………?」

時計の針は午後七時を指しかけており………

U「うーん、もう飯にするか。まあ、親は海外で仕事しているから、カップラーメンくらいしか食うもんないけど。」

と、カップ麺による不健康極まりない生活をしているUは、両親が海外に単身赴任中であるため、一人で過ごしている。

U「あっ、さっき緑茶で使ったせいでポットの水切れてた! 沸騰させなきゃだな………」

と、ポットの中に水を入れて沸騰させようとした時、インターホンが鳴った。

U「誰だ? こんな時間に………確か宅配便は頼んで無いし………また親がなんか押し付けてきたか………?」

と、面倒くさそうな様子でインターホンに出る。

U「はーい、どこのどなた?」

春香「春香です!」

玄関には、買い物袋を両手に持った春香が立っていた。

U「え!? は、春香か………今開けるよ。」

Uはそう言って玄関まで走り、鍵を開ける。

U「やあ、どうしたんだい………って、ちょっと待て? 春香に住所は教えてないような………?」

春香「そんな事どうだっていいじゃないですか。」

春香は飛び切りの笑顔を向ける。でも実は………?

春香「(本当は帰りで別れた後に、U君の後をつけたんだけどね………うふふ………!)」

と、何と帰り道をつけられて場所がバレてしまっていたのである。ストーカーに抵触しているどころか完全に確信犯である。

U「う、うん。どうしたの急に?」

春香「今日は夜ご飯何を食べるんですか?」

U「えーと、カップ麺だけど………」

春香「え、カップ麺!? 不健康極まりないですって! というかお父様とかお母様はいらっしゃらないんですか?」

U「両親は海外に単身赴任中だからいないし………それに僕料理出来ないから………」

春香「はあっ………台所借りてもいいですか?」

春香は溜息をつくと同時に、台所を貸してくれるか聞く。

U「別にいいけど………」

春香「じゃあ、お邪魔しますね。」

春香は家に入り、手を洗った後に、料理を始めた。

U「(料理作りか………何だか母さんがいるみたいだな。)」

Uは物思いに耽っていた。

U「(………でも、両手に買い物袋を持っていたけど、なんで僕が料理出来ない事をわかっていたかのように持って来たんだろ………?)」

Uはまた首を傾げた………なお、この時のUは知らない。

春香「(両親がいらっしゃらなくて料理も出来なくてカップ麺生活………うふふ、御本人がクラスメイトの男子に語っていたのを盗み聞きして正解でした………)」

盗み聞きされていた事を………

To be continued………




次回予告
春香の料理が完成し、久し振りにまともな料理を前を美味しく食べるU。すると食事の途中で春香が隣から抱きついてきた………
次回「戸惑いのU」


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第3話 戸惑いのU

前回までのあらすじ
Uは自宅でカップ麺を食べようとしていた時に、春香が訪問。だが、Uは家の場所を教えていなかったり、カップ麺生活しているのがわかっているかのように買い物袋を両手に持っていた事に疑問を感じた。春香の内面には、とんでもない事実がある事を、Uは知らない………


春香「U君、ご飯が出来ましたよ。」

U「へぇ………白飯に味噌汁にハンバーグにポテトサラダ………絶品だねえ。」

春香「ポテトサラダはお惣菜なんですけどね………」

U「いやいや、僕の為に用意してくれただけ嬉しいよ!」

Uがそう答えると、春香は嬉しそうに笑顔を見せる。

U「じゃあ、いただきます。」

Uは食事を食べ始めた。

U「すっげー美味い! ずっとカップ麺ばっか食ってたからまともに美味い料理は久しぶりだよ。」

春香「そうですか、良かった………」

春香は安心する素振りを見せる。

U「美味すぎて箸が止まらねえや、突然来られたのはビビったけど、どうもありがとうな、春香。」

Uは笑顔を見せる。すると春香は頬を染め、Uの腕に抱き着いてきた。

U「うわっ!? なんで抱きついてきたの………!?」

春香「貴方の腕が恋しくなったからです。」

U「………人も守れないような腕だけどね。」

春香「そんな事ありませんよ、U君の腕は私の心を温めてくれるんですから。」

U「そ、そうかな………?」

春香「あの………もしよろしければ………また料理を作りに来てもいいですか?」

U「ああ………全然構わないよ。でも、連絡だけは頼むよ………急に来られても怖いからさ。」

春香「はーい。」

Uはストーカーされていたとも知らずに、春香の訪問を許可した。

U「そう言えばさっき聞けなかったけど、春香はなんで僕なんかを好きになったのさ?」

Uは現時点最も謎に感じている理由を聞いてみる。

春香「私がU君に惚れた理由ですか?」

U「うん。」

春香「それはですね………」

U「それは………」

春香「まだ内緒です♪」

U「えー?」

春香「じゃあ、私はそろそろ帰ります。」

U「え………あの………夜も遅いから………送って行こうか………!?」

春香「え………? う、嬉しい………です。」

春香にとってはこれは予想外だったようだ。色々完璧そうに見えて、変な所が抜けている所からは普通の少女の顔が見える………いや、犯罪を犯している時点で普通なのだろうか………?

春香「じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます。」

春香はUの腕に抱き着いたまま送って貰う事に………

 

外………

U「ふぃ………夜は寒くてしょうがないや。」

春香「じゃあ、私が温めてあげますよ。」

春香は自分の巻いていたマフラーを一度外し、2人の首を巻くように巻いた。

U「は、恥ずかしいよ………こうみえてまだ抵抗感あるんだよこういうの………」

春香「………U君の内面って意外と臆病なんですね。」

U「………うっせえ!」

Uは顔を真っ赤にしながら彼女を家に送って行った………

To be continued………




次回予告
春香の家に着き、Uは恥ずかしそうに家の方まで走っていった。そして春香の内面には、Uに惚れたきっかけが今でも浮かんでいた………
次回「惚れ込んだ理由」


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第4話 惚れ込んだ理由

前回までのあらすじ
Uは春香の手料理を美味しく頂き、春香との中も深まった。しかし、Uは春香が自分に惚れた理由は聞き出せず………


春香の家前………

U「じゃあ、僕は帰るよ。」

春香「わざわざ送ってくださってありがとうございました。」

U「気にするなって。春香みたいな美少女を1人で帰らせたら不審者に襲われそうだからな。」

春香「もう………私の事を口説いてくるなんて………」

春香は顔を真っ赤にする。

U「………?」

まあ、Uは口説いたつもりなど無いので首を傾げたが。

U「………じゃあ、僕は帰るよ。」

春香「気を付けてくださいね?」

U「心配なさんなって。僕なら大丈夫だからさ。」

Uはそう言って家の方に向かって行った。

春香「………本当にカッコいい人。」

春香は顔を真っ赤にしてそう呟いた。

 

………ここで諸君は疑問に思うことだろう。どうしてこんな美少女が犯罪を犯してまでUを愛するのか………その答えは彼女の中で今も浮かんでいた………

 

これは、U達が一年生の時である。

春香「ううっ………重い………!」

この時の2人はクラスが違っており、春香は40冊近くのノートを1人で運んでいた。

春香「もう………なんでこんな時にもう1人はお休みなのよ………!」

春香がそう愚痴をこぼしていると、足を滑らせて前の方に転んでしまった。その時、目の前にUがおり、春香はUを巻き込む形で転んでしまった。

U「え? うわああああああ!!」

春香「いたた………って、きゃあああああ! ごめんなさい!ごめんなさい!」

春香はUが下敷きになってしまった事に気付き、慌てて立ち上がってUに謝る。

U「いてて………だ、大丈夫だよ多分………」

春香「本当にごめんなさい! うっかり足を滑らせてしまって………」

U「気にしなさんな、本当に大丈夫だから。取り敢えずノートを集めようよ。」

春香「は、はい!」

2人はノートを集め………

U「半分持つよ。」

春香「え? でも………」

U「いいからいいから。」

Uは春香を手伝い、教室までノートを運んであげた………

 

春香のクラス………

春香「ありがとうございました。」

U「お安い御用さ。」

春香「あの………お名前を伺ってもよろしいですか?」

U「名前かい? 名前はねぇ………」

Uが名を名乗ろうとした時、チャイムが鳴った。

U「あー!! 遅刻だーー!!」

Uは大慌てで自分のクラスの方へと戻って行った。

春香「………カッコいい人………」

春香が惚れたのはこの時だったという………

 

現在………

春香「Uさん………私は絶対に貴方を私のモノにします………覚悟しててくださいね。」

春香は帰って行くUの後ろ姿に向けてそう告げるのだった………

To be continued………




次回予告
クラス内で劇をする事になったU達。Uのグループは、春香をお姫様に、Uを正義のヒーローに推薦され、Uは困惑する………
次回「王道パターンの劇」


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第5話 王道パターンの劇

前回までのあらすじ
Uは春香を家に送り届けて帰って行った。春香の中では今も惚れ込んだ理由が浮かんでおり、春香はUの後ろ姿に対して、絶対に貴方を私のモノにすると言った………


翌日 教室………

担任「よし、じゃあ今日の総合は………」

U「(ふぁぁぁ………五時間授業した後は眠くてしょうがねえや………)」

担任「………再来週の月曜日にやる劇についてグループで話し合ってもらう。」

U「(うんうん面倒くさ………ってええ!?)」

Uは担任が告げたグループで劇をやる事にUは大きく驚いていた。

U「(演劇部でも無いのにど素人が劇やるとかアホかこの教師は!?)」

Uは劇をやる事に抵抗感と恥ずかしさがあった。Uは辺りを見回して仲間を見つけようとするが………

U「(………皆ノリノリじゃねえか………アホばっかだなもう………流石に春香は大丈夫だよね………?)」

Uは春香の方を見る。すると、春香は小声で何かを告げて来て………

春香「楽しみですね、劇。」

U「(やっぱりかーい! やっぱり春香もノリノリなのかーい!)」

と、自分以外ノリノリな事を思い知らされ、頭を抱えていた。そして、Uと春香の席は隣である為、自然と同じグループになった。

男子1「………で、どんな劇をするんだ?」

女子1「王道モノにしましょう。お姫様を正義のヒーローが助ける物語。」

U「めちゃくちゃ王道だね………(いやいや! この歳になって王道モノって大丈夫かよおい………)」

Uは返答こそ良いよりの言い方をしたが、内心は引いていた。

男子2「となると、配役はどうなる?」

女子2「6人だから………ヒーローが1人、お姫様が1人、魔王が1人、戦闘員が3人でいいんじゃないかな?」

春香「じゃあ………お姫様役をやってもいいですか?」

U「(おーい!! 何を言ってるんだ春香はー!!)」

Uは春香かお姫様役に立候補した事に驚いていた。

U「(さ、流石に揉めるだろうな………皆お姫様役をやりたそうな感じだし………)」

女子二人「あ、いいよー」

U「(二人ともあっさりOKしたー!? まあ、春香なら可愛いし僕としても異論は無いけど………)」

女子2「ヒーロー役はどうする?」

男子2「白宮さんがお姫様だから………」

他の4人はUを見る。

U「え、えーと?(な、なんで皆僕を見てるんだよ………!?)」

女子1「………U君だよね。」

U「ふぇ!? ぼ、僕なんかでいいの………!?」

男子1「確かに白宮さんの相手はUしかいないよな!」

U「(あ、あれ………? 僕は春香と昨日から付き合ったなんて言ってないような………?)」

首を傾げるU。

春香「(うふふ………タイミング良く劇をする機会があって良かったわ。この為にグループLINEじゃなくて、一人一人に私とUさんが付き合ったのを公表したから、皆さんに協力してもらって、私とUさんが主演の王道モノに持ってくる事が出来て良かったわ………)」

………Uの知らない所で春香は工作をしていたようである。

U「え、えーと………拒否権は………?」

春香「ありませんよ?」

U「え………あ………嘘だぁーーー!!」

この日、これが災いしてなのかUは寝られなかったとか何とか………

To be continued………




次回予告
2週間経ち、クラスの劇が始まった。そして、U達の劇が始まり………?
次回「U達の劇・第一話」


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第6話 U達の劇・第一話

前回までのあらすじ
U達はクラスで劇をする事になった。だが、春香の裏工作で、Uは主役をやる羽目になり………?

※今回の話から仮面ライダーエグゼイドの名前や音声等が(開き直ったかのように)伏せ字無しで掲載されます。苦手な方は、U達の劇編を読まずに先の話を読む事をオススメします。なお、このシリーズが非公開になったら察してください。


2週間後、劇場会………

U「うーん、大丈夫かな………?」

春香「大丈夫ですよ。」

U「いや………色々とアウトな気がしたよ………」

Uがそんな事を言う理由。それは………

U「なんで仮面ライダーエグゼイドなんだよ。」

春香「ああ、それは彼女がそれの大ファンらしくて。」

彼女とは、今回の劇で脚本を務めた女子2の事であり、彼女は仮面ライダーエグゼイドのファンであった事が原因でこうなった。その為、Uはゲーマドライバーを装着していたのだ。

U「辛うじてエグゼイドの話じゃなくて良かったよ。というか、お姫様救う話ならブレイブの方が良いだろ………」

春香「うーん、それじゃ主役としてインパクトにかけるとか言ってましたよ?」

U「おいやめろ、ブレイブのファンに殺される。」

………諸君の中には仮面ライダーエグゼイドを知っている人もいる事だろう。なので、これからの話には変身音をそのまま載せさせてもらう。なお、今回の話にバン〇イは一切関係無い。

U「ああ! もうやけくそだ!」

Uは覚悟を決めると………

司会「続きまして………5班、タイトルは『世界を救うゲームのライダー』です。」

U「(タイトルからバカ丸出しすぎるだろ………)」

Uがそんな事を呟いたが、劇はそのままスタート。

春香「きゃあああ!! 怪人がこっちに………!!」

始まりはお姫様姿の春香がバグスターウイルスの戦闘員に襲われる所から始まる。

U「(………さて、行きますか!)」

Uは息を整え………

U「待て!!」

Uは声を上げるとキックを放ち、戦闘員達に攻撃していく。因みに3人いる戦闘員のうち、2人は女子。Uは寸止めして、恰も当たっているように見せていた。

U「大丈夫か、お嬢さん?」

Uは春香に声をかける。

春香「あ、貴方は………?」

U「僕はU………そして………仮面ライダーエグゼイドだ!」

Uはそう言うと、服の中からガシャットを取り出し、指先でクルクルと回し、正位置で持つと同時に起動させる。

マイティアクションX!

起動音が鳴った後、Uは変身ポーズを取り………

U「変身!」

Uの方から見て、右側の方にガシャットを装填する。それと同時に舞台が暗転、そして………?

レッツゲーム! メッチャゲーム! ムッチャゲーム! ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!

舞台の照明が戻ると同時にUはレベル1に変身していた。因みにレベル1形態のスーツは他のグループの男子に協力してもらい、声だけ予め録音したUの声を再生する。そしてその間にUはレベル2のスーツを急いで着る。

U「(変に完成度高いな………)」

Uは関心と困惑が入り交じりながらもスーツを着て、音声担当に合図を送る。

U「大変身!」

協力している男子が、レバーを動かす。

ガッチャーン! レベルアップ! マイティジャンプ! マイティキック! マイティ マイティアクションX!

Uは男子と入れ替わる形でエグゼイドレベル2に変身した………という形にした。

U「ノーコンティニューで………クリアしてやるぜ!(本当に色々大丈夫かコレ………!?)」

Uはカッコよく決めると同時に、内心は困惑によって泣いているような感じだった………

To be continued………




次回予告
Uのアクションシーンの後、魔王役の男子が仮面ライダーゲンムの姿へと変身。Uはエグゼイドとは違う設定とはいえ、やりすぎでは無いのかと頭を抱えながらも演技を続ける………
次回「U達の劇・第二話」


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第7話 U達の劇・第二話

前回までのあらすじ
U達が始めた劇………それは仮面ライダーエグゼイドを使ったとんでもない劇だった。エグゼイドとかけ離れた設定の激を困惑しながらも演じ続けるUであった………


U「行くぜ!」

ガシャコンブレイカー!

バ・コーン!

Uはガシャコンブレイカーのハンマーモードを手にし、戦闘員を攻撃していく。

U「ふん! はあっ!!」

戦闘員達はやられる演技を上手くこなしていた。

U「やあっ! はあっ!」

Uは時折Bボタンを押し、ヒット数を増やしていく(という設定)。

U「そして………モードチェンジ!」

UはAボタンを押してモードを切り替える。

ジャ・キーン!

ブレードモードに変え、切り付けるような演技をする。

U「はあっ!」

Uは何回か切り付けた後………

U「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」

Uはゲーマドライバーからガシャットを取り出し、ウエポンのガシャット装填部分に装填する。

ガシャット! キメワザ!

Uはトリガーを押し………

マイティクリティカルフィニッシュ!

Uはガシャコンブレイカーを振り回す。戦闘員達は大きく吹き飛んで舞台の袖の方へ行った。

U「やったか………」

春香「あ、あの………助けてくださってありがとうございます………!」

U「気にしなくていいさ。でも、なんで君がバグスターウイルスに追われていたんだ………?」

春香「それは………」

??「邪魔しないで貰えるかな………?」

と、声が聞こえてきた。そして舞台の袖からは、魔王役基い、悪役の男子1がゲーマドライバーを着けて登場。

U「お前………誰だ!?」

男子1はプロトマイティアクションXガジェットを手にし、起動させる………

マイティアクションX!

男子1は変身ポーズを取り………

男子1「変身。」

ガシャット! ガッチャーン! レベルアップ! マイティジャンプ! マイティキック! マイティアクショ〜ンX!

照明が消えたと同時に、男子1は猛スピードでゲンムレベル2の衣装に着替え、舞台に現れた。

男子1「私は仮面ライダーゲンム………!」

ゲンムは手に持っていたガシャコンバクヴァイザーにグリップを装着させる。

チュ・ドーン!

ゲンムはAボタンを押してビームガン攻撃。

U「うあっ!?」

男子1「幾ら正規のマイティアクションXを使っているとしても、私には敵わない。」

ゲンムはそう言うと、Bボタンでスペシャル攻撃を放つ。

U「うわああああああ!!」

Uはワイヤーを使って真上に飛ばされたなのような形を作る。そして上にある部屋でUはエグゼイドのスーツを脱ぎ、少しボロボロの服に着替え、上の部屋でスタンバっていた女子がUの顔に血糊を塗る。そして、Uが上にいる間、舞台に備え付けられていたモニターにはエグゼイドが真上に吹き飛ばされているCGが映され、ゲンムの攻撃でCGのエグゼイドの爆発が起きる………

ガッシューン!

上から変身解除されたUがボロボロの姿で落ちてきたという形が出来上がる。ゲンムは春香の元に近付き………

男子1「君には餌になってもらわないといけないからね。」

ゲンムはそう言うと、春香のお腹を殴る。

春香「あぐっ!?」

春香はそのまま前の方に倒れ、ゲンムに抱きかかえられて、攫われてしまった。

U「うぐっ………待て………!!」

Uは手を伸ばすが、身体がいうことを聞かず、そのまま気絶してしまうのだった………

U「(げ、ゲンムに春香が攫われるシナリオか………や、やり過ぎな気がする………)」

そして演じているUはますます困惑するのだった………

To be continued………




次回予告
劇は続き、戦闘員役の3人は次にモブキャラを演じ、ゲンムの居場所を教える。そして、Uは再び対峙したゲンムに対して、初期パワーアップ形態のマイティブラザーズXXに変身する………
次回「U達の劇・第三話」


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第8話 U達の劇・第三話

前回までのあらすじ
Uは戦闘員を一掃。だが、ゲンムによって敗れてしまい春香が攫われてしまう展開に。因みに演じているUはますます混乱し………?


そして場面は変わり………

U「ううっ………」

Uは目を覚ました。するとそこには………

女子1「ああ! 目が覚めたのですね? 良かった………!」

先程戦闘員を演じていた3人がモブキャラとして再び出演。

U「(こ、こいつら演技上手いな………役者目指せるよ………)」

なんて事を考えながらも、Uはこの世界のヒーローになりきり………

U「こ、ここは………?」

男子2「ここは平和の里………仮面ライダーゲンムの脅威に立ち向かっている里………だったのですが、ここを守っていた族長の一人娘の春香姫が攫われてしまいまして………」

U「春香姫って………あの白い長髪の子の事が………?」

女子2「ひ、姫とお会いしたのですか………!?」

U「う、うん。バグスターウイルスに襲われていた所を助けたんだが………僕がゲンムに負けたせいで捕まってしまったんだ………」

男子2「な、なんという事だ………族長も亡くなられたばかりだと言うのに、姫まで攫われてしまうなんて………この里はおしまいだーー!!」

3人は頭を抱えて泣き出した。そしてUは………

U「(いや、本当に演技上手すぎだろコイツら………)」

と、どうでもいい事を考えていた………

 

そして、物語は進み………

女子2「あそこの城にゲンムがいると言われています。」

U「そうか………色々とありがとうな。」

女子1「私達の希望………春香姫を是非お助けくださいませ………」

U「ああ、任せてくれ。」

男子1「正義の仮面ライダー様………貴方に預けておきたいものがあります。」

男子1は、一本の銀色のガシャットと緑と橙色のガシャットを渡して来た。

U「ガシャット………? って、こっちのガシャット………マイティブラザーズXX………!?」

Uは緑と橙色のガシャット、マイティブラザーズXXの存在を知っていた。そして、銀色のガシャットについては………

U「な、なんだこれ………?」

と、首を傾げた。

男子1「それは、この里に伝わりし究極の銀色のガシャット。貴方様がピンチに陥った時に必ず力となってくれるでしょう。それと………姫が無敵の金色のガシャットを持っているのですが………この2つのガシャットが合体した時、無敵のゲーマーが誕生するらしいです。」

U「そうか………覚えておくよ。じゃあ………」

Uはそう言って旅に戻った………

 

そして、ゲンムのいるとされていた城へ辿り着いた。

U「ここか………って、あれ? なんか様子がおかしいぞ………? まるで何かを見せつけるかのような………?」

Uは首を傾げながらも、警備の薄い、城の上から中へこっそりと潜入。すると中では………

U「あ、あれは………!!」

なんと中の大広間では、春香が花嫁のような姿で十字架にかけられていた。

男子1「バグスターの諸君! 私はこの娘を捕まえた。そして、この娘を餌にしてエグゼイドを倒す!」

と、ゲンムが演説していた。Uは隠れて様子を見ており………

U「あの子………確か春香姫だったっけ?」

Uは春香の姿を目にする。そしてゲンムは春香の顎を触る。春香は涙目になりながら顔を背ける。そしてゲンムは薄々とUの気配を察知し………

男子1「出て来い、エグゼイド! 出てこないとこの娘がどうなって知らないぞ。」

その言葉にUは渋々姿を現した。

男子1「………待っていたよ。」

ゲンムは手に持っていたプロトマイティアクションXを起動させ、変身する。

マイティアクションX!

ゲンム「変身。」

ガシャット! ガッチャーン! レベルアップ!

明かりが暗転。男子1は速攻でゲンムレベル2へと着替えた。

マイティジャンプ! マイティキック! マイティアクショ〜ンX!

ゲンムレベル2が舞台に現れる。そしてUも表舞台に登場した時には、ゲーマドライバーを装着。そして、マイティブラザーズXXのガシャットを手にする。

ゲンム「なんだ、そのガシャットは………!?」

U「お前を倒す為にそこの子………姫を慕うもの達がくれた………魂のガシャットだ!」

Uはそう言うと、ガシャットを起動させる。

マイティブラザーズXX!

Uは変身ポーズを取り………

U「変身!」

ガシャットを装填する。

ダブルガシャット! ガッチャーン! レベルアップ! マイティブラザーズ! 2人で1人! マイティブラザーズ! 2人でビクトリーX!

UはエグゼイドレベルXのスーツを着た代役と入れ替わる。そして、エグゼイドXLの方のスーツを着る。録音ボイスに合わせて、代役がレバーを開閉する。

ガッチョーン!

U「だーい………変身!」

ガッチャーン! ダブルアップ! 俺がお前で! お前が俺で! マイティ! マイティ! ブラザーズXX!

Uはもう一人の代役に、ダブルアクションゲーマーのXRを担当してもらい、舞台に出る。

U「超協力プレイで………クリアしてやるぜ!」

2人分のUの声が会場に鳴り響いた………

U「(………あーだーこーだ文句は言ってるけど………やってみると面白いのはなんでだろう………?)」

と、Uも面白いという感情が芽生えていたのだった………

To be continued………




次回予告
エグゼイドダブルアクションゲーマーがゲンムを圧倒。だが、ゲンムにはまだ奥の手の形態、ゾンビゲーマーレベルXが残されており………!?
次回「U達の劇・第四話」


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第9話 U達の劇・第四話

前回までのあらすじ
U達の劇は中盤戦に差し掛かり、Uは里のモブキャラ達から、2つのガシャットとゲンムの居場所を教えてもらう。そして、UはダブルアクションゲーマーレベルXXに変身する………!


ガシャコンキースラッシャー!

Rの方がガシャコンキースラッシャーを装備。

ガシャコンブレイカー!

L、つまりUの方がガシャコンブレイカーを装備した。

RU「行くぞ!」

U「うん!」

2人のエグゼイドはそれぞれの武器を片手に攻撃を放つ。ダブルアクションゲーマーと名乗るだけの事はあり、2人のコンビとしての実力は高かった。

男子1「くあっ! おのれ………!」

ゲンムはガシャコンバグヴァイザーを手にし、前回とは逆の方にグリップを装着する。

ギュ・イーン!

ゲンムはチェーンソーモードで攻撃を放つ。だが………

RU「させるか!」

もう一人のUは、ガシャコンキースラッシャーのモードをチェンジさせるためのボタンを押す。

ズキュキュキューン!

そこからゲーマードライバーからガシャットを外し、ガシャコンキースラッシャーに装填する。

ガッシューン! ダブルガシャット! キメワザ!

もう一人のUは狙いを定めてトリガーを押す。

マイティブラザーズ! クリティカルフィニッシュ!

キースラッシャーから弾丸が発射。ゲンムをそのまま吹き飛ばす。

男子1「ぐわあああ!」

ゲンムは倒れる。そしてもう一人のUは、キースラッシャーに刺していたガシャットをゲーマードライバーに戻し、キースラッシャーを投げ捨て………

RU「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」

U「うん!」

二人は同タイミングでレバーを開閉させる。

ガチョーン! キメワザ! ガチャーン! マイティダブルクリティカルストライク!

U達二人の連携攻撃が発動。二人の連続キックによりゲンムを変身解除へと追い込んだ。

U「姫!」

Uは春香の元に駆け寄り、彼女を十字架から解き放った。

春香「貴方は………確かUさん………?」

U「………ああ、そうだよ。」

Uは優しくそう答える。だが………

RU「………って、おい! あれを見ろ!」

U「え………!?」

もう一人のUが指さした方向をU達が見ると、ゲンムがフラフラと立ち上がる。

RU「諦めろ! お前の負けだ!」

男子1「………生憎、まだこちらは全力を出していない。」

ゲンムはそう言うと身につけていたゲーマドライバーを外して、プロトマイティアクションXと共に投げ捨てた。

U「ガシャットを捨てた………!?」

ゲンム「私にはまだ………この力があるのだからな!」

ゲンムはバグスターバックルを装着。更にそこから生身の状態でガシャコンバグヴァイザーを手にし、バックルに合体させる。

ガッチョーン!

装着音と同時に懐から新たなガシャットを取り出し、起動させた。

デンジャラスゾンビ!

エレクトリックなギター音とともに、ゲンムはガシャットを裏向きにし………

男子1「変身………!」

ガシャット! バグルアップ! デンジャー! デンジャー!(ジェノサイド!)デス・ザ・クライシス! デンジャラスゾンビ!(ウォォォォ………!)

ゲンムはゾンビのような骨が主体の身体をした姿となった。

U「げ、ゲンムの姿が大きく変わった………!?」

ゲンム「私の今の姿の名は………仮面ライダーゲンム、ゾンビゲーマーレベルXだ………!」

U「(あ、アイツがノリノリで練習してた形態だ………)」

と、男子1の裏話を思い出すUであった………

 

ゲンムには強化変身という奥の手があった。果たして、Uはゲンムを倒せるのか………!?

To be continued………




次回予告
ゲンムはUを圧倒。更に不死身効果の前に為す術もなく変身解除へと追い込まれる。だが、Uの諦めない心が、持っていた銀色のガシャットに影響し………!?
次回「U達の劇・第五話」


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第10話 U達の劇・第五話

前回までのあらすじ
ダブルアクションゲーマーとなったUの力で、ゲンムを圧倒。だが、ゲンムは強化形態ゾンビゲーマーレベルXへと変身する………


男子1「君がどうしてゲーマードライバーとマイティアクションXのガシャット………そして、そのような不正なガシャットを持っていたのかは分からないが………まあ良い。私の傑作をもってすれば………貴様など取るに足らぬ………何故なら………私のレベルはX(エックス)………未知数なのだから………!」

ゲンムはガシャットを取り出す。

U「ガシャット………?」

ギリギリチャンバラ!

ゲンムはギリギリチャンバラのガシャットを起動させると、ガシャットの中に記録されていた武器が生成される。

ガシャコンスパロー!

ゲンムはなんとガシャコンスパローを弓モードで出現させ、攻撃する。

RU「くっ………! 遠距離からの撃ち合いなら負けねえぞ!」

と、XRが先程投げ捨てたガシャコンキースラッシャーを拾い上げ、射撃攻撃を放つ。

男子1「そうか………その武器があったな。」

ゲンムは、バグルドライバーの2つのボタンを同時押しする。すると待機音が起動。ゲンムはAボタンを押し………

クリティカルエンド!

ゲンムは回転キックでXRを攻撃。

RU「ぐああああ!」

XRは大きく吹き飛ばされ、ガシャコンキースラッシャーを落としてしまった。

ゲンム「こんな武器は………私が腐敗させてやる!」

ゲンムはそう言うと、キースラッシャーに手を触れる。それにより、キースラッシャーは腐敗し、破壊されてしまった。

U「キースラッシャーが腐敗して………破壊された………!?」

ゲンム「………分かったであろう。君程度の力などその程度のものであると。」

ゲンムはそう言うと、もう一度ベルトのボタンを同時押しし、今度はBボタンを押す。

クリティカルデッド!

U達の足元にゾンビが群がり、爆発した。

U「うわあああああ!!」

U達はワイヤーによりそのまま真上の部屋に移動。XRの方だけステージに残り、Uはスーツを脱いで、そのまま落ちていった。

ガッシューン!

U「うあっ!」

春香「Uさん!」

春香はUの傍に駆け寄る。

男子1「これで分かっただろう? 私には敵わぬと………!」

U「いや………僕は諦めない………今僕の傍にいるのは………僕が守らなきゃいけない人だから………その人の為なら………命を賭けて戦う………それが………僕の信念だからだ!」

Uは傷付き、ボロボロになりながらもそう言い放つ。すると、銀色のガシャットの中にある銀色に光るライトが遠隔操作で光り輝き………

U「これは………!?」

Uは驚き、ガシャットを真上に投げる。上にスタンバイしている女子がブランクカシャットを回収。そして、別のガシャットを落とし、Uはそれをキャッチする。

U「これは………?」

Uはガシャットを手にすると、表情を変え、ガシャットを起動させる。

マキシマムマイティX!

Uは変身ポーズを取り………

U「マックス大変身!」

ガシャットを装填する。

マキシマムガシャット! ガチャーン! レベルマックス!

照明が暗転し、Uは大急ぎでエグゼイドレベル2のスーツに着替え………

最大級の パワフルボディ! ダリラ ガーン! ダゴ スパーン! 最大級の パワフルボディ!

UはAと刻まれたエグゼイドの顔があるボタンを押す。

マキシマムパワーX!

Uはワイヤーで上に飛び上がり、更にその上にスーツを着替える。エグゼイドのアーマー装着の部分はCGで補い、胸に顔が書かれているこれまでより大きい姿になる。

U「僕のこの姿でのレベルはマキシマム………レベル99(ナインティナイン)だ!」

Uは決め台詞を決める………だが………?

U「(………なんで中身竹馬なのさ………!)」

仮面ライダーエグゼイドマキシマムゲーマーレベル99は手足の長い形態。今回使っているスーツは制作したもののため、中身を竹馬等のもので補っている。

U「(アクションやりにくいんすけど………!?)」

と、思わず本音を考えてしまうUだった………

To be continued………




次回予告
Uはゲンムの力をリプログラミングし、圧倒。トドメを刺しかけるが、そこに新たなライダーが介入してくる………
次回「U達の劇・第六話」


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第11話 U達の劇・第六話

前回までのあらすじ
ゲンムはゾンビゲーマーレベルXとなって、Uを圧倒。変身解除に追い込むが、Uは諦めずに立ち向かう意志を見せる。それに応えるようにマキシマムマイティXガシャットが覚醒。マキシマムゲーマーレベル99へと変身する。だが、スーツの構造に思わず不満が出てくるUであった………


男子1「くっ………ははは! 無駄だ! 私の力は最強………! 何故なら武器の腐食だけではなく、不死身の力があるからさ!」

U「そいつは厄介だな………でもよ、お前の思い通りにはさせないぜ!」

Uはそう言うと、武器を召喚する。

ガシャコンキースラッシャー!

ゲンム「バカな………その武器は破壊したはず………!」

U「僕が諦めない限り………コイツもまた蘇る………それが、仮面ライダーとしての僕の強さだ!」

Uはキースラッシャーのボタンを押す。

ズキュキュキューン!

Uはゲーマドライバーからガシャットを抜き、キースラッシャーに装填する。

ガッシューン! マキシマムガシャット! キメワザ!

U「お前の力………消させてもらう!!」

Uはトリガーを引く。

マキシマムマイティ! クリティカルフィニッシュ!

Uは銃撃を放つ。銃撃がゲンムに直撃すると、ゲンムは倒れる。そして………

男子1「な、なんだ………!?」

ゲンムの様子がおかしくなっていた。その理由は………

男子1「ライダーゲージが復活している………まさか、不死身の力が失われたのか………!?」

U「ゲンム! お前の力をリプログラミングした………もうお前には勝ち目は無い!」

Uはガシャットをベルトに戻すと、レバーを開閉させる。

ガッチョーン! キメワザ! ガチャーン! マキシマムクリティカルブレイク!

Uはワイヤーを使って飛び上がり………

U「終わりだ………ゲンム!」

Uは必殺キックを放つ。だが、突如………?

ポーズ………

U「………え?」

Uは突然の音声に驚くが、動きが止まってしまう。そして………

リスタート………

U「うわあああああ!!」

突然、Uが大きく吹き飛ばされてしまった。

男子1「………な、何………!?」

????「随分と楽しそうじゃないか………デンジャラスゾンビ………!」

男子1「き、貴様は………クロノス………!?」

なんと、そこに仮面ライダークロノスが乱入してきた。今回のクロノス役は、変身前は無しで、変身後の姿の声を、演劇好きの先生にやってもらっている。

クロノス「お前達は絶版だ………!」

クロノスはそう言うと、バグルドライバーⅡのAとBのボタンを同時押しする。

ポーズ………

その音声と共に、U達の時は止まるという設定状態になり、U達は動きを止める。

クロノス「これも………世界を私のものにするため故………」

クロノスはそう言うとゲンムに接近。Bボタンを2度押し………

キメワザ……… クリティカルクルセイド………!

クロノスは後ろ回し蹴りをゲンムに放つ。

終焉の一撃………!

クロノス「デンジャラスゾンビ………お前は絶版だ。」

クロノスはもう一度AとBボタンを同時押しする。

リスタート………

男子1「ぐわあああああ!!」

ゲンムは大きく吹き飛び、爆発して退場となった………

U「………ゲンムを一撃で………!? あの仮面ライダー………何者だ………!?」

突然のクロノスの襲来に驚くことしか出来ないU。果たして、Uの戦いはどうなってしまうのか………!?

To be continued………




次回予告
クロノスのポーズを前に、Uはまるで歯が立たない。だが、春香の持っていた金色のガシャットが覚醒し、Uを黄金ボディの無敵戦士に姿を変えさせる………
次回「U達の劇・第七話」


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第12話 U達の劇・第七話

前回までのあらすじ
Uとゲンムの勝負は、Uの勝利目前のところで仮面ライダークロノスが乱入。ポーズの力を使い、ゲンムを倒してしまった………


クロノス「………ほう。そこにも仮面ライダーがいたとはな………君のゲーム名は………マキシマムマイティXか。」

U「ゲーム名で呼ぶな! 僕は仮面ライダーエグゼイド! 誰かを守るために戦う………正義の仮面ライダーだ!」

クロノス「正義の仮面ライダーか………だが、貴様如きにこの私が止められるかな………?」

U「何だこの威圧感………レベル99だと言うのに、圧倒されちまうぜ………!」

クロノス「………私の力の前には、レベル99など大した相手でもない。何故なら………私はレベルを超越した存在だからだ。」

U「レベルを………超越した存在だと………!?」

クロノス「第一………君に私のポーズは敗れない………」

クロノスはそう言うと、またしてもAとBのボタンを押す。

ポーズ………

クロノス「………何故なら………私がこの世界のルールだからだ。」

クロノスはそう言うと、ベルトからバクヴァイザーⅡを取り外し、グリップに装着する。

ガッシューン………ガチャーン………

ビームガンモードに変えると、クロノスは2回Bボタンを押す。

キメワザ………クリティカルジャッジメント………!

ビームガンによる一撃を放ち、Uに直撃させる。これだけでもかなりの一撃であるのだが………

クロノス「まだだ………こっちも受けてもらおう。」

クロノスはグリップを外すと、逆の方にグリップを装着させ、チェーンソーモードに変えた。

ガッシューン………ガチャーン………

そして、2回Bボタンを押す。

キメワザ………クリティカルサクリファイス………!

クロノスはチェーンソーによる一撃でUを攻撃し、ベルトにバクヴァイザーⅡを付け直すと、AとBを同時押しする。

ガッチョーン………リスタート………

時が再び動き出すと、エグゼイドは爆発を起こした。

U「うわあああああぁぁぁぁぁ!!」

Uはスーツを脱ぎ、今までよりボロボロの姿になると、ワイヤーで地面に落ちてくる。

U「あぐっ!」

春香「Uさん!」

春香が大慌てで駆け寄る。すでにUの身体はボロボロだった。

クロノス「思い知ったか………?」

U「あぐっ………」

Uの先程以上のダメージを見た春香は、持っていた金色のガシャットを手にする………

春香「もし、このガシャットが動けば………!」

なんて事を考えていると、Uが春香の肩を掴んで立ち上がった。

U「そいつは………あの里で生活している人達が言ってた………金色のガシャット………!?」

春香「………でも、このガシャットは今まで1度も起動していません………」

U「………いや、まだ分からないさ。少なくとも………僕は目の前に敵がいるのに………倒せないままでいるのは嫌だ………だから、諦めずに立ち向かうんだ………!」

Uはここまでボロボロになっても諦めなかった。それに応えるかのように、春香の持っていた金色のガシャットは姿を変え、最強のガシャットへと姿を変えた。

U「この形………そうか………コイツはこの為にあったんだな………」

Uは金色のガシャットの存在理由を知ると、ガシャットを起動させる。

ハイパームテキ!

Uはガシャットを起動させる。ベルトのレバーは閉じていたが、マキシマムマイティXガシャットはベルトに刺さったままなので、そのままレバーを動かす。

ガチャーン! レベルマックス!

Uはそこから、マキシマムマイティXガシャットについているジョイントに、ハイパームテキを装着させる。

ドッキング!

U「ハイパー大変身!」

UはマキシマムマイティXのAボタンと、ハイパームテキのスイッチを同時押しする………

クロノス「させるか!」

ポーズ………

クロノスはすかさずポーズを発動。これにより変身は止まる………

クロノス「そのガシャットは絶版だ………!」

接近するクロノス………だが………突如変身が再開された。止まっている時の中で………Uはワイヤーで上にあがり、CGで変身シーンを流している間に、ハイパームテキのスーツを着て、地面に降りた。

パッカーン! ムーテーキー! 輝け! 流星の如く! 黄金の最強ゲーマー! ハイパームテキ エグゼイド!

Uの姿は、金に輝く姿へ変わり、そこから溢れる輝きはクロノスすらも圧倒していた。

U「ノーコンティニューで………クリアしてやるぜ!」

と、決めゼリフを決めるU。そして内心は………

U「(よし………これが僕の最後のアクションだ!)」

と、最後のアクションシーンに気合を入れていたのだった………

To be continued………




次回予告
クロノスは、Uが止まった時の中でも動ける事に困惑。Uは、ハイパームテキの力が奇跡を起こしたと告げ、クロノスに必殺の一撃を放つ………
次回「U達の劇・第八話」


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第13話 U達の劇・第八話

前回までのあらすじ
Uの前に現れたクロノスに手も足も出ないU。だが、Uは諦めずに立ち向かう………それに、春香の持っていた金色のガシャットが反応。ハイパームテキガシャットへと姿を変える………


クロノス「バカな………時が止まっているのに何故動ける………!?」

U「………さあな。でもこれだけは分かる。これはこの金色のガシャット………ハイパームテキが起こしてくれた奇跡だってことはな!」

Uはそう言うと、クロノスを攻撃。相手の動きを止められないならば、クロノスはハイパームテキの敵では無い。Uの怒涛の連撃で、クロノスを圧倒。

クロノス「バカな………こんなバカな事があるか………!!」

U「………どうとでも言えばいい。僕は大切な人を守る為に………お前を倒すだけだ!」

Uはそう言うと、ハイパームテキの真上のスイッチを二度押す。

キメワザ! ハイパークリティカルスパーキング!

Uはワイヤーで空中に上がると同時にキックを放つ。キックはバグルドライバーⅡに突き刺さり、クロノスにダメージを与えた。

クロノス「ぐああああああ!!」

究極の一発! 完全勝利!

クロノスは爆散という形で退場。Uも一度ワイヤーで上の方に上がり、ハイパームテキのスーツを脱ぐ。

リスタート………

そして、クロノスが倒された事により、時は再び動きだした。

春香「な………何が起きたの………!?」

U「………もう大丈夫だ、姫。あなたを襲う者はもう何もいない。」

Uはそう言って、春香に駆け寄る。春香はそれを聞き………

春香「………ありがとう、Uさん。貴方のお陰で………この世界は救われました!」

春香はそう言うと、Uに抱き着いてくる。するとUは小声で………

U「えっ!? ちょっ!? こ、こんなの台本にないよ………!?」

と、困惑するように語る。どうやら、台本には無いようだ。しかし、春香はそれを無視し………

春香「………」

そのままUの唇にキスをしてきた。

U「んん!?(え、ちょっ、キスされてる!?)」

突然の出来事に動揺するU。すると春香はウインクしてきた。

U「(こ、これ………アドリブか? にしてはやりすぎだろ………)」

と、呆れる。少しして、春香はキスを止めると………

春香「………Uさん、私をお姫様抱っこしてください。」

と、小声で言ってきた。

U「え!? でも………」

春香「いいから!」

U「………はいはい。」

Uは春香に言われるがまま、お姫様抱っこする。すると春香は途端にこんな事を言い出した。

春香「皆さん! 今回の話はフィクションですが、今回の主演であり、私の彼氏のUさんはとってもカッコいい人なんですよー!」

U「ふぇ!?」

Uは春香の言葉に大困惑。すると、周りの観客が冷やかしてきた。

U「ど、どういう事………!?」

Uは舞台袖を見る。すると、他の役の者達がニヤニヤとこちらを見ていた。

U「………嵌められた。全てはこの為の布石だったのか………確かにそれなら、その前座の劇はなんだっていいわな………」

そう考えたU。そして春香は………

春香「(うふふ………少し遠回りではありましたが、作戦成功ですね………♪)」

と、嬉しそうな様子を見せていた………

To be continued………




次回予告
春香の家に遊びに行ったU。だが、春香に案内された一室は何か様子がおかしい。すると、春香はメンヘラのような様子を見せ、Uを縄で縛り付けてしまう………
次回「メンヘラな春香」


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第14話 メンヘラな春香

前回までのあらすじ
U達の劇は、ラスボスのクロノスを倒して閉幕となったが、春香の驚きの行動を見たUは、嵌められたと感じ取り………


春香の家………

U「おーい、春香ー! 来たぞー!」

Uはインターホンを鳴らすと上記の事を告げた。すると春香はインターホン越しに………

春香「はーい、今出ます。」

と、答えてきた。春香は玄関の鍵を開け、扉を開ける。

春香「いらっしゃい、Uさん。」

U「うん。前に春香を家に送った事はあるけど、春香の家に入った事は無かったよな。

春香「そうですね………今日はUさんが来てくれてとても嬉しいです………うふふ………」

U「そうか………それは良かった。」

Uはそう言うと、春香の家に入る事に。

U「お邪魔します。」

春香「うふふ………もうただいまでもいいのに………」

U「ふぇ? どうしてだよ………?」

春香「私達、いずれ結婚しますから。」

U「………そういう事が言いきれる自信でもあるのかい?」

春香「大丈夫ですよ………万が一Uさんが私を捨てたり、浮気したりしたら………うふふふふふふふふ………!」

U「こ、怖いこと言うなよ………」

春香「あ、ごめんなさい。さて、今日使う部屋はこちらですよー!」

と、春香はUの手を引きながら、玄関からそこそこ離れた場所にある部屋に向かう。

U「そういえば………春香は両親はいないの?」

春香「お父様もお母様も海外で仕事をしているのでいないですね。」

U「へぇ………春香はついていかなくて良かったの?」

春香「ええ。だって今、私の事を愛してくれている人がいるんですもの。」

春香はUの腕に抱き着く。

U「そ、そうなのか………」

Uは顔を真っ赤にする。そしてそんな会話をしていると、二人は例の部屋に着いた。

春香「Uさんからお先にどうぞ。」

U「………分かった。」

Uは扉を開いた。すると中は………

U「あ、あれ………? 何だこの拷問器具みたいなやつ………?」

困惑するU………Uは後ろを向くと春香は………

春香「うふふ………どうしたんですか?」

U「ねぇ………これあからさまに拷問部屋でしょ………女の子の部屋とはとても思えないんだけど………」

と、困惑するU。すると春香は着ていた制服のブレザーからスタンガンを取り出し、Uに浴びせる。

U「うわあっ!?」

Uは身体が動かなくなってしまったかのように倒れてしまった。

U「な、なんで………!?」

困惑するU。すると春香はロープを取りだし………

春香「Uさんは私のモノになるんです………」

と言うと、Uをロープで縛り付ける。

U「こ、こんな事止めてよ春香………!」

と、呼びかけるUだったが、春香は………

春香「はーい、少しお口を塞がせてもらいますねー」

そう言うと、Uの口に布を押し込む。

U「ふぐうっ!?」

Uはすぐにはき出そうとするが、春香がすぐさま布を被せてきて、はき出せなくなってしまった。

U「んんー! んんーー!」

Uは叫び続ける。だが………

春香「無駄ですよ。ここは完全防音が施されていますから………」

春香はメンヘラの目をしていた………

春香「Uさんは………私のモノ………うふ………うふふふふふふふふふふふふ………!!」

と、笑い出す春香。読者の諸君は、春香の愛の重さを重々理解したと思われるが、1つ警告しよう。これは立派な監禁罪に値するので、諸君は真似しないように………

To be continued………




次回予告
Uは春香に同居を要求。Uは家があるからと拒否するが、春香は既に根回ししており、Uの両親から既に許可を得ていると言ってくる………
次回「重すぎる愛」


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第15話 重すぎる愛

前回までのあらすじ
Uは春香の家を訪ねる。しかし、Uはそこで春香に拘束され、春香がUを自分のモノにしようとしている事を知ってしまう………!


それから2〜3時間程経ち………

Uは、さるぐつわは外してもらえたが、未だ拘束されたままで、春香に………

春香「Uさん、もういい加減観念してください。私と同居する事を選んだ方が身のためですよ?」

U「………君の愛の重さはよく分かったけど………ここまでやべえ事をされるとは思わなかった………清楚な見た目からは想像も出来ないやり方だぜ………」

春香「………人って見かけによらないって事を知らなかったUさんが迂闊ですわね。」

U「………犯罪を犯しておいてよく言うぜ。」

春香「………犯罪も無かった事にしようと思えば出来るんですよ。」

U「それは合法の上でこういう事をやっているのが大前提だろ………僕はこんなの認めないぞ。」

春香「もう………Uさんも頑固ですね………」

U「うるせえ。君の行動の方が完全にアウトだから抗ってるんだ、こっちはよ。それに………こっちには家を守る責務があるんだよ。」

春香「………ああ、気にしなくていいですよ?」

U「そ、それってどういう………!?」

春香「こういう事です。」

春香は携帯を見せてきた。その中には、Uの父親と母親の連絡先が載っていた。

U「な、なんで君が父さんと母さんの連絡先を知ってるんだよ!?」

春香「えーと………確か前に家を訪問した時に、Uさんの携帯から連絡先を確認して、後でUさんのお父様とお母様と連絡を取って、公認の彼女にしてもらえました。それで、同居してもいいですか? と聞いたら呆気なく了承してくれましたよ。なんなら、あの家を売却しようかと言うくらいにまで。」

U「は、はぁ!?(なんてことしてくれたんだあの二人ー!!)」

と、一部両親への怒りもありながら、Uは春香と付き合っており、更に同居を許可されてしまっていた事に衝撃を受けた。

U「………分かったよ。でも両親に行っとけ。家だけは売るなと!」

春香「はいはい。分かりましたよ。」

こうして、Uは春香の家に住む事になってしまった。だが、住所などは前の家のままなので、時々家に戻るという条件を承諾する。Uは拘束を外される。春香はニコニコとしながら、今の部屋を出て、十二畳の空き部屋に案内される。

春香「今日からここがUさんのお部屋です。」

U「十二畳って広いな………」

春香「私の家で全く使われていないので、Uさんのお部屋にピッタリかなって。」

U「………春香。一つだけ約束して欲しいことがある。」

春香「なんですか?」

U「………二度と監禁なんてしないでよ………?」

春香「なんだ、そんな事………分かりました。お約束します。」

こうして、Uは半ば強引に春香の家に住む事に………この先、心配が溢れる中………

To be continued………




次回予告
Uと春香はいつも通り登校していたが、そこにUの友人の神野天風と出会う………
次回「Uの親友」


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第16話 Uの親友

前回までのあらすじ
Uは春香に監禁され、挙句、春香はUの両親に根回しし、やや強引に春香と同居をするハメになる………


U「ふわああああ………眠いや。」

Uは眠たそうな顔をする。そしてその腕には春香が抱きついていた。

春香「私のスタンガンで起こしてあげましょうか?」

U「もうスタンガンはゴメンだよ………それに、スタンガンって護身用の代物だろ!? それを武器のように扱うとか、ひぐらしのないているどっかの村を纏めている家の次期当主の妹か!」

春香「………遠回し過ぎて一瞬誰の例えかと思いましたよ………」

U「しかし………眠たくて仕方がない。」

春香「もしかして………枕が変わると寝れないタイプですか!?」

U「んな訳あるか! 昨日、スタンガンの恐怖で寝られなかったんだよ!! 昨日抱きついて来たのはどうだっていいさ。でも、スタンガン向けられたら溜まったもんじゃないわ!」

Uは朝から春香にマジギレしていた。するとそこに………

??「おっ、今日も朝からイチャついてるなあ。イチャイチャカップル!」

U「この声………天風か………」

Uの近くを通りがかったのは、この世界ではUの親友である神野天風。

天風「………それにしても驚いたぜ。お前がクラス一の美人、白宮さんと付き合うなんてなー! 先を越されたぜ、コンチクショー!」

春香「美人だなんてそんな………」

春香は顔を真っ赤にする。

U「………そういえば、今日はレナは一緒じゃないのかい?」

天風「れ、れ、れ、………レナって誰だったったったっけ!?」

U「動揺し過ぎて言動が支離滅裂になってるぞ?」

天風「アイツら見た目がガキみたいなのに、態度がでかいんだよ。」

U「天風………後ろ………」

天風「あ? 後ろ………? って、うわっ!?」

??「悪かったな、ガキで。」

天風の後ろには、天風やU達より遥かに背の低いレナファレスト・ナイタルトが立っていた。

天風「お、脅かすなよ………」

U「やあ、レナ。」

春香「おはよう、レナちゃん。」

レナ「U殿に春香殿か。今日も元気そうで何よりだ。」

U「いやいや、大佐殿には及ばないよ。」

天風「いや、どういう関係!?」

レナ「………私が戦車などの軍事モノを好きなのは知っているな? U殿が歴史好きなところから意気投合して、U殿は私の事陸軍を将校階級の第四位、大佐殿と呼んでくれているのだ。」

天風「いや、何言ってるか全然分かんない。」

レナ「この愚か者!!」

レナは天風に掴みかかる。

天風「は、離せ〜!! って言うか、Uも助けろよ!!」

U「………僕は陸軍将校階級第七位の大尉だから止められねえよ。」

天風「知るかーーー!!」

と、ドタバタ劇を繰り広げるU達。そんな中でも、春香はUの腕にがっちりと抱きついていた………

To be continued………




次回予告
Uとレナが戦争時に生き残る方法についてを議論していると、春香が会話に交じってくる。春香は二人の議論の中で、大胆な生き残り方を提案してくる………
次回「生き残りの会議」


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第17話 生き残りの会議

前回までのあらすじ
Uと春香が登校していると、Uの友人の神野天風、レナファレスト・ナイタルトと出会う。彼らとドタバタ劇を繰り広げながらも学校に登校する………


学校、4時間目。

先生「はーい、それじゃあくじを引いたグループから話し合いを始めてくださーい。」

Uは春香、天風、レナファレストが集まっていた。

U「………マジか。」

Uはくじを引いた。その内容とは………

U「戦争時に生き残る方法………ねえ。」

天風「は、はあっ!? わ、分かるわけねえだろ!?」

春香「でも、この話題となると………」

春香がそう言うと………

U「まず戦争となると、生き残るには水と食料がいる訳だが………」

レナ「水と食料について語っていたらキリが無い。ここはあるものと考えよう。」

U「よし。じゃあ仮に戦争になったら………まず隠れる場所を考えよう。」

天風「自宅とかじゃダメなのか?」

レナ「愚か者め!! 自宅なんぞ軽く吹き飛ばされるだろ!!」

天風「じょっ、冗談だよ………」

レナ「冗談でもそのような事を抜かすな!」

U「まあまあ、許してあげなよ大佐殿。」

レナ「大尉………まあ良いだろう。」

天風「お、お前らいつまでその設定引っ張ってるんだよ………!?」

U「まあ、仮に戦争になったら核ミサイルが飛んでくるだろうから、隠れるとしたら地下だよな。」

天風「なんでなんだ?」

U「バカヤロー!! 死にてえのかお前はー!?」

天風「お、お前もかよー!?」

レナ「まあまあ、大尉。許してやれ。その愚か者はバカだから分からぬのだ。」

天風「レナ、てめぇー!!」

レナ「………お前にレナ呼ばわりされる筋合いは無い。」

天風「うるせえ! お前の名前長すぎるんだよ!!」

レナ「黙れ! この大馬鹿者が!」

U「け、喧嘩すんなよ………」

と、天風とレナの喧嘩に困惑するU。少しすると春香が………

春香「………私の意見を言ってもいいですか?」

と、声をかけてきた。

U「あ、いいよ。」

Uは春香の意見を聞いてみる事にした。

春香「あの………どうせ死ぬなら、戦ってみるという選択肢は無しでしょうか?」

U「え………!? ………いやいや、春香………」

Uは少し間を置くと………

U「………天才かよ!?」

と、褒めちぎった。因みにこの方法だと生き残れる保証が無くなるので、読者は絶対真似しないように。

レナ「確かに………その考えは無かった。いざ死にかけてもこのバカを盾にすればいいだけの話………」

天風「え、俺が盾なの!?」

レナ「………無駄にタフだからな。」

天風「無駄とはなんだ、チビ大尉!」

レナ「黙れ! 私は大佐だ!!」

天風「知った事かー!!」

と、天風とレナファレストがまた喧嘩をしてしまった。Uは………

U「春香からそんな大胆な戦い方が出るとは思わなかったよ。流石だね。」

Uは春香の頭を撫でる。

春香「えへへ………」

春香は顔を真っ赤にする。

 

………だが、こんな事をやって騒がしくしたせいで………

先生「そこ! うるさーい!」

と、担当教師にキレられた。それを聞いたU達は………

4人「すみませんでした………」

と、息ぴったりと謝るのだった………

To be continued………




次回予告
Uと春香が屋上でお昼を食べていた時、Uはこっそりこちらを見てくる天風とレナファレストに気付く。Uは二人に声をかけようとすると、春香がUに思いっきり抱きついてきて離そうとせず………?
次回「昼休みの屋上」


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第18話 昼休みの屋上

前回までのあらすじ
U達は、授業の中で話し合いをしていた。だが、色々と盛り上がりすぎて先生に怒られてしまった………


昼休み、屋上………

U「………さっきの授業は盛り上がり過ぎた。歴史の事になると、どうしてもあそこまで盛りあがっちゃうんだよな………」

春香「いや、殆ど天風君とレナちゃんが原因のような………?」

U「………かもな。」

Uは先程怒られた事を反省していた。だが、少しすると………

U「………弁当食べようか。落ち込んでてもしょうがないよ。」

春香「そうですね。」

2人は弁当を食べる事にした。

U「………おおう。運動会で食べそうな三段弁当ですか………」

春香「張り切って作っちゃったので………」

U「張り切り過ぎだろ。まあいいや、いただきまーす!」

Uはお弁当を食べ始めた。Uはラーメンを食べた後にカレーを食べる程の大食いなので、春香の弁当をどんどん食べていく。

U「(でも………春香の食事はとても美味いから飽きないよ………って、あれ?)」

Uは食事を食べていく中、屋上の出入口の方面からの視線を感じ取った。

U「(あれは………天風とレナか………?)」

Uは、出入口の方にいる天風とレナファレストに気付き………

U「(………なんでアンパンと牛乳持ってるの? 刑事ドラマかよ………?)」

Uは首を傾げた。Uは声をかけようとするが、春香はUに強く抱きついた。

U「春香………? 今日はいつも以上に僕な腕に抱きついてくるね………」

春香「うふふ………私はUさんと昼休みを最後の1秒まで楽しみたいのです………」

U「………春香はさ、こんな堂々と僕に抱きついて恥ずかしくないの?」

春香「………全然恥ずかしくないですね。Uさんと幸せな一時を過ごせられればそれで満足です。」

U「それは………優等生のポジションを捨ててでもかい………?」

春香「………ええ、そうですとも。私はたまたま勉強が出来ただけ。運動も運動部の方々には劣りますが、それでもある程度の実力を練習で得ることが出来ました。」

U「成程ねえ………春香の愛の重さがよく分かるよ………こりゃあ、浮気でもしたら殺されそうだ。」

春香「ええ………浮気したら………スタンガンだけては済ましませんよ………?」

U「だからさ、サラッと怖いこと言うのやめてよ………」

Uは呆れた様子でそう告げたのだった………

 

そして、様子を見ていた天風達は………

天風「………なあ、俺達何を見張ってるんだよ………?」

レナ「我々は、U殿と春香殿に悪い虫がつかないように見守るのだ。お前も付き合ってもらうぞ、二等兵。」

天風「俺を巻き込むなー!!」

と、U達の様子をみていたようだった………

To be continued………




次回予告
U達はレナの家を訪れる。その中には、戦車のプラモデルやモデルガン、そしてオーダーメイドで作ってもらったという模造品の軍服があり………?
次回「軍事モノ好きの宝」


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第19話 軍事モノ好きの宝

前回までのあらすじ
昼休み、Uが春香と弁当を食べていると、こっそりU達の様子を見ている天風とレナファレストに気がついた。だが、春香によってUは彼女の犯罪という言葉にすら屈さない愛に少し呆れてしまう。一方、天風達はUと春香の様子を見ていたようで………?


放課後………

U「よし、学校終わったー! 春香、帰ろうぜー!」

春香「はい!」

U達は、学校が終わり、帰ろうとした時だった………

レナ「U殿、春香殿。お二人とも、この後何か用事はあるか?」

U「え? いや、無いけど………」

レナ「なら丁度いい。私の家に来ないか?」

春香「どうしたの? 急に………」

レナ「U殿達には、仲間として私の家のコレクションを見てほしいのだ。

U「成程ねぇ………大佐殿の家と考えると………どんなレア物があるかなと想像しちゃうよ。」

レナ「ふん………」

レナファレストは嬉しそうに胸を張る。

天風「どうせあれだろ? 女の子ものの幼稚な玩具だろ?」

レナ「黙れ、この二等兵が!!」

天風「誰が二等兵だ、コラ!」

レナ「丁度いい、お前も来い。私のコレクションを見れば言葉を失うことだろう。」

天風「え? でも俺用事が………」

レナ「どうせ家でゲームするだけだろ?」

天風「(見透かされていたか………なら!!)………はい! 俺には拒否権があります!」

レナ「馬鹿者ー!! お前にそんなものはなーい!!」

天風「そんなー!!」

こうして、U達はレナファレストの家を訪ねることに………

 

レナファレストの家………

U「うわあ………すごい屋敷だ………!」

天風「そうなんだよなぁ………レナの家って金持ちなんだよな………」

レナ「さあ、入る前にこの水道で手を洗ってくれ。」

U「成程………徹底的な対策の施しようだねぇ………」

春香「そうですね………」

Uと春香は手を洗い出す。天風も手を洗おうとするが………

レナ「待て、お前はこれだ。」

レナはそう言うと、消化器のようなものに持って来て、雨風に謎の殺菌剤をかける。

天風「ちょっ、お前! 何をかけてるんだー!?」

レナ「人体に影響のない殺菌剤だ。我慢しろ。」

天風「俺を菌扱いするなー!」

 

そして、消毒が終わると………

U「………お邪魔します………って、すげぇー!」

U達が家の中に入ると同時にUや春香の家以上にあるエントランスの広い空間には………

U「すげえ戦車のプラモデルの数だね………八九式中戦車にシュナイダーCA1、IV号戦車………すげえ! 日本、フランス、ドイツの戦車じゃないか!!」

天風「いや、なんでお前は分かるんだよ………」

春香「それに………すごいモデルガンの数ですね。」

U「これは………かなりのマニアだな。」

レナ「これらも確かに宝物だが………私の一番の宝はやはりあれだ。着いてきてくれ。」

U達は、レナの部屋に連れていかれる。そして、レナの部屋の奥には、軍服が置いてあった。

U「それは………旧日本軍の軍服!?」

レナ「これはオーダーメイドで作ってもらった模造品だがな。私の体型に合わせて作ってもらった、世界に一つだけの私の軍服だ。」

と、レナは誇らしげに告げた………

To be continued………




次回予告
レナは軍服と旧日本式のモデルガンを手にすると、完全に旧日本軍のようだった。レナは日頃の感謝の気持ちとして、Uの為に作っていた軍服一式をUに渡す………
次回「趣味の仲間」


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第20話 趣味の仲間

前回までのあらすじ
放課後にレナファレストの家を訪ねる。そこで、U達はレナファレストのコレクションを目にする。歴史好きのUも、これには興奮し………!


レナ「………そこに試着室があるので、少し着替えてくる。」

レナファレストはそう言うと、軍服を手にして試着室に入る………

天風「………しかし………これには驚いたぜ。レナがここまでのガチファンだとは思わなかった。」

春香「そうね………」

U「僕としては嬉しいけどね。レナがガチ勢の仲間だってのが嬉しくてしょうがないや………」

天風「お前だけおかしいぞ、おい。」

彼らが会話をしていると………

レナ「着替えたぞ。」

レナファレストがそう言うと、軍服に着替えた姿で出て来た。

レナ「どうだ、この姿は?」

U「すげぇー!」

春香「なんというか………可愛い〜!」

天風「………これのどこが凄いんだ?」

レナ「黙れ、非国民が!!」

天風「なんで俺に対して当たりが強いんだよー!?」

レナ「春香殿の意見ならまだしも………お前の意見は論外だ!」

レナはそう言うと、近くにあるモデルガンを手にして天風に向ける。

天風「や、やめろー!」

U「大佐殿! こんな小物を撃っては大佐殿の銃身が焦げてしまいます!」

天風「な、何ー!?」

レナ「………そうだな。流石大尉。小物に対して配慮するとはなんと心優しい。だが、戦場では………」

U「分かっております! その時は軍を引き連れて戦います!」

レナ「流石だ………そなたには、この軍服を着る資格があるようだ。」

U「た、大佐殿………この軍服はもしや………!?」

レナ「そうだ………U大尉、いや、U少佐。これからはその軍服に恥じないように努力するのだ!」

U「………はっ!」

Uはそう言うと、敬礼をした。

レナ「そこに、もう1つ試着室がある。そっちで着替えてくるがよかろう。」

Uは試着室に入り、着替える事に………

レナ「………春香殿、U殿は誰かに優しくする事が素晴らしい男だ。こんなバカと比べればな。」

天風「ば、バカー!?」

レナ「………U殿の事を気遣ってくれるのは貴公だけだ。よろしく頼むぞ。」

春香「………ええ。」

2人は楽しく会話していると………

U「着替え終わったぞー!」

Uはそう言って試着室から出てきた。

U「似合う………かな?」

春香「か、カッコいい〜!」

レナ「うむ、ピッタリだな。流石少佐だ。」

U「大佐………」

Uは恥ずかしながらも嬉しそうだった。

レナ「よし………少佐の昇進記念だ! 今から狩猟に出かけるぞー!」

レナはモデルガンを片手に外に出てしまった。

U「大佐ー! 無許可の狩猟は犯罪ですー!! 待ってくださーい!!」

Uが慌てて追いかけて行った。

天風「………アイツら、何やってんだか………?」

と、呆れてしまう天風だった………

To be continued………




次回予告
U達は家に帰ると何で遊ぶかを考え出した。すると春香が、遊戯王のカードゲームを持ってきて………!?
次回「家での決闘」


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第21話 家での決闘

前回までのあらすじ
Uはレナファレストの家で、U用の軍服を譲り受けるが、調子に乗って無許可の狩猟に行きかけてしまう………
※今回の話は遊戯王カードを取り扱っていますが、中の人は初心者なので、ルールが違っていたらごめんなさい。


春香の家………

U達は、レナファレストの家から帰宅し、春香の家にいた。

U「さあ、何して遊ぼうか………?」

春香「そうですね………なら、遊戯王カードでもやります?」

U「ああ、いいね………って、僕カード持ってないよ?」

春香「私が貸しますよ。」

春香はそう言うと、遊戯王カードとシートを持ってくる。そして、自分の携帯に入っているライフカウンターのアプリを開き、勝負する事に。

U「………成程ねえ。」

春香「私、あまりカード持ってないので、ガチの人と比べたら全然下手な構築なんですけど………」

U「いや、そこまできにしなくていいよ。じゃあ、やろうか。」

春香「あっ、ちょっと待ってください!」

春香はそう言うと、コードのようなものが着いている腕輪を持って来て、自分とUに嵌める。

U「な、なんだこれ?」

春香「まあ、自ずと分かりますよ。」

U「ルールはどうするんだ?」

春香「ライフ4000ルールでやりましょう。8000は長くなってしまうし………」

U「分かったよ。じゃあ………」

2人「決闘!」

U「僕のターン! クイーンズ・ナイト(攻1500)を攻撃表示! ターンエンドだ!」

春香「私のターン! ドロー! 裏側守備状態でセットし、カードを2枚伏せてターンエンド。」

U「裏側守備か………ならば僕のターン! ドロー! 僕もモンスターをセット。カードを1枚伏せておくよ。そして、クイーンズ・ナイトで攻撃だ!」

春香「破壊はされますが………私が伏せていたのは黒き森のウィッチ! 私はこのカードを手札に加えておきます。」

U「くっ………ターンエンド!」

春香「そして、私のターン! ドロー! 私はレモン・マジシャン・ガールを攻撃表示で召喚(攻800)! ターンエンド!」

U「うーん、なんだか嫌な予感がするよ………僕のターン! ドロー!ここはクイーンズ・ナイトを生贄と(リリース)して………デーモンの召喚を呼び出すよ!」

春香「デーモンの召喚を呼び出してくるとは………」

U「デーモンでレモン・マジシャン・ガールを攻撃!」

春香「そこです! レモン・マジシャン・ガールの能力を発動! 私は手札から………ブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚! 更に、攻撃対象を変更させ、デーモンの攻撃力を半分にします!」

U「な、何………!?」

それにより、デーモンの召喚の攻撃力は1250。ブラック・マジシャン・ガールの2000には届かない。よって、Uは750のダメージを受ける………のだが………?

U「うわあっ!?」

Uの身体に電流が走る。

U「な、何………!?」

春香「ああ、そうそう。この勝負はダメージを受けたら、身体に電流を流させてもらいます。ああ、別に死ぬ事は無いので安心してください。でも、もし負けたら………気絶くらいはするでしょうね。」

U「くらいってなんだよ………!? それって完全に闇のゲームじゃねえか!?」

春香の仕掛けにより、闇のゲームと化してしまった勝負。果たして、どちらが勝つのか………?

To be continued………




次回予告
春香はUを倒す為に色々な手を撃ってくるが、ゲーム好きとして負けられないUは春香の手に対応し、追い詰める………だが、春香はそこでどんでん返しのカードを使ってきて………!?
次回「闇のゲーム」


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第22話 闇のゲーム

前回までのあらすじ
U達は、春香の家に帰宅。そこで遊戯王のカードをやる事に。だが、春香の仕掛けにより、ダメージを受けたら、身体に電流を流される仕組みになっており………!?
※もしルールが間違っていたら、指摘してくださっても結構ですが、今回の話を直すつもりは今後ないと思いますのであしからず………


春香「私のターン! ドロー! ティマイオスの眼を発動!」

U「ティマイオス………!」

春香「それにより………竜騎士ブラック・マジシャン・ガールを召喚(攻2600)!(手札が心許ないのと、あの伏せカードが分からないのが欠点ですが………まあいいでしょう。)そして、私はレモン・マジシャン・ガールを生け贄とし、人造人間ーサイコショッカーー(攻2400)を召喚!」

U「サイコショッカー………!」

春香「それにより、お互いの罠は無効。そして、リバースカードオープン! 非常食!」

U「非常食………!?」

春香「私は伏せカード、神の宣告を破壊して、1000ポイントのライフを回復します!」

春香のライフは5000に増加。

春香「更に、強欲で謙虚な壺を使い、このカードを手札に加えて、残りを墓地に。」

U「(………これ以上はマズイ………!)」

春香「竜騎士ブラック・マジシャン・ガールで、デーモンの召喚を攻撃!」

デーモンの召喚は効果で攻撃力1250。対して竜騎士ブラック・マジシャン・ガールは攻撃力2600。1350を上回っている。

U「受ける………うわあああ!!」

Uのライフは1900。

半分までライフが減ると、Uの身体に流れる電流も強くなっていく………

春香「更に、サイコショッカーで、伏せカードを攻撃!」

U「甘いぜ! 僕の伏せカードは………ビッグ・シールド・ガードナー!」

守備力2600のビッグ・シールド・ガードナーが、サイコショッカーの攻撃を弾く。それにより、春香は200ダメージを受ける。

春香「きゃう!」

U「………効果でビッグ・シールド・ガードナーを攻撃表示(攻100)だ。」

だが、ビッグ・シールド・ガードナーは1度攻撃を防ぐと、攻撃表示に変わる弱点がある………

U「(もし春香に負けたら………何をされるか分かったものじゃない………ここは不本意ではあるが………やるしか無い!)」

Uは覚悟を決め………

U「僕のターン! ドロー! 僕は手札から、正義の味方カイバーマン(攻200)を召喚!」

春香「攻撃力200………?」

U「カイバーマンの能力を発動! こいつを生け贄とし て、手札から青眼の白龍(攻3000)を特殊召喚! 更に、ビッグ・シールド・ガードナーを守備表示に戻す!」

Uは手を進めていき………

U「更に、伏せカードオープン! 融合! 手札の青眼の白龍2枚と、場の青眼の白龍を手札融合………青眼の究極竜(攻4500)を召喚!」

Uは手札を全て失いながらも、切り札の青眼の究極竜を召喚する。

U「青眼の究極竜で、ブラック・マジシャン・ガールの方を攻撃! アルティメットバースト!」

攻撃力の差は1900。春香は大ダメージを受けてしまう。

春香「きゃあああああ!!」

春香のライフは2900にまで減る。

U「ターンエンド!」

春香「くっ………私のターン………ドロー!」

春香はカードを引き………

春香「私は………もう一度強欲で謙虚な壺を発動! 今度は………火炎地獄のカードを手札に加える! そして………私は、火炎地獄のカードを発動! Uさんに1000ダメージを与え、私に500ダメージを与えます!」

U「何!? うわあああ!!」

春香「きゃあああ!!」

2人は電流を浴びる。それにより、Uのライフは900で、春香は2400に減少。

春香「そして………私はカードを1枚伏せてターンを終了します。」

U「………気味が悪いが………まあいいや。僕のターン! ドロー! (………手札に来たのはデーモンの召喚か………)………ビッグ・シールド・ガードナーを生贄として、デーモンの召喚を呼び出すぜ!」

U「青眼の究極竜で、サイコショッカーを攻撃!」

この攻撃で、春香は2100ダメージを受けることに………

春香「きゃあああああ!!」

春香は強力な電流を浴びて倒れる。

U「春香!!」

春香「まだ………終わってませんよ………!?」

U「………確かに、まだ春香のライフは300残っている………だけど、僕の場にはデーモンの召喚が残っている。そして、春香の場にモンスターはいない………これでトドメだ! デーモンの召喚でダイレクトアタック!」

春香「罠カードオープン! 攻撃の無力化で、バトルフェイズを終わらせます。」

U「くそっ………だが、サイコショッカーが残っていなかったら、全くダメージを与えられなかったかもしれない………」

と、悔しいながらも安堵していた。

春香「私のターン! ドロー!」

春香はカードを引く。すると春香はカードを見て………

春香「………これが私の運命ですか。」

と、言う。

U「運命………?」

春香「私の手札の1枚は、先程引いた速攻魔法サイクロン。そしてもう1枚は………火炎地獄。」

U「火炎………地獄………!」

Uは恐怖を覚えた。そして春香は………

春香「負けて、Uさんに私の体を好きにされてしまうくらいなら………ここで撃つだけ!」

U「ふぇ? なんで僕が勝ったら、春香の体を好きにならなきゃいけないんだよ?」

天然のUには、春香の言っている事が分からなかったが、春香は火炎地獄を手にし………

春香「魔法カード、火炎地獄! この効果で………お互いにライフ0です!」

U「うわあああ!!」

春香「きゃあああ!!」

2人は気絶する程の電流を流され、倒れてしまう。

U「体が………動かない………意識も………朦朧とする………」

春香「ふふっ………引き分け………ですね………」

春香は何とか体を動かし、Uに抱きつく。

U「は、春香………!?」

春香「Uさんの体………暖かい………」

U「………よく言えるぜ………こんな状況で………」

こうして、U達は一晩中気絶していたという………

To be continued………




次回予告
U達は頭が混乱したまま学校に登校した。すると、転校生がやってきたという話になり………?
次回「衝撃の転校生」


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第23話 衝撃の転校生

前回までのあらすじ
Uと春香は闇のゲームと化した遊戯王対決に挑み、春香を追い詰めるも、結果的には引き分けに終わってしまった………


翌日、学校………

U「ふわあああ………まだ頭がぼーっとするよ………」

春香「本当ですね………」

天風「ゆ、Uは分かるとして………白宮さんも頭がぼーっとしているって何があったんだよ………?」

U「ん………? いやー、昨日やった遊戯王のクソゲーが鬼すぎてね………ついついギリギリまで遊んじゃったのよ………」

Uはこの時嘘をついた。何故なら、昨日の遊びが闇が深過ぎて話せるものでは無いからだ。

天風「相変わらずのゲーム好きだな………まあいいさ。今日、転校生が来たっていう噂があるんだけど聞くか?」

春香「本当ですか!?」

U「………聞いてやるよ。」

天風「じゃあ、200円。」

U「じゃあ、これやるよ。釣りはいらねえ。」

Uはそう言って、子供銀行の1万円札を渡した。

天風「玩具の札を渡すな!」

U「ティッシュくらいにはなるだろ? もしくは成金ごっことか。」

天風「どれもやらねえけど、後者をやりそうなのお前しかいねえよ!!」

と、Uが開幕早々ボケまくっているが、これはU本人もそう答えが返ってくるとわかった上でのもの。そして、U本人は別に転校生は興味なかった。

U「天風よ………どうせ、普通の子なんだろ?」

天風「それがよ、とてつもなく美少女なんだとよ!」

U「ふーん。」

Uは興味など完全にないかのように手元のスマホをいじる。

天風「つれないなあ………美少女だぜ?」

U「僕にはもう春香がいる。今更どんな女の子が来ようが、興味は無いよ。」

春香「Uさんってば………人を褒めるのがお上手です………」

春香は顔を真っ赤にする。

天風「………どうせ、適当に言っただけだろ………?」

U「………彼女がいない僻みかなんかか?」

天風「て、てめえ………俺の痛い所突きやがって………」

眉毛をピクピクと動かす天風。すると、教室のドアが開き………

担任「お前ら、座れ! 」

担任が入って来た。そして………

担任「はい、では今日から皆の仲間になる子を紹介する。入って来てくれ。」

どうやら転校生の話は本当のようだ。廊下から、ツインテールに束ねた白い髪、そして、レナファレストほどでは無いが、身長は高校生の平均身長よりは低かった。そして、顔は整っており、まさに美少女である。

??「白宮真子です。よろしくお願いします。」

少女は名前を名乗ると、頭を下げた。

U「(………白宮ねえ………春香と同じ苗字だな………って、待てよ? 不思議だ………髪型こそ、春香とは違うけど、顔も髪型も雰囲気もなんか似てるような………?)」

首を傾げるU。だが、それでも本人は興味が湧かなかったようで、春香と似てるのも偶然かなんかだと思ってた………

 

朝のホームルームが終わると、Uは手を洗っていた。すると、転校生の白宮真子がUの隣にやって来た。

真子「ちょっといいですかー?」

U「ん? ………って、転校生の………」

真子「白宮真子だよ。よろしくね………お父さん♪」

U「………え!?」

トンデモ発言をする真子………というか、この作品以外の本編を読んでいるならば、白宮真子の正体など分かっているだろう。そう、彼女は別の世界ではUと春香の一人娘であった………

To be continued………




次回予告
Uは真子の言葉を悪い冗談だと思っていたが、真子は未来から来た事を語ると、「冗談はやめろ」と真子を突き放すが………?
次回「未来の娘」


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第24話 未来の娘

前回までのあらすじ
遊戯王の対決で頭が混乱したままのU達。そんな彼らの元に、転校生の白宮真子がやって来た。しかし、彼女はなんとUをお父さんと呼んできて………!?


U「………な、なにかの冗談………?」

真子「本当だよ。私、未来のお母さんが作ってくれたタイムマシンで来たんだよ?」

U「………はい!?」

Uは困惑して言葉がでなかった。

真子「やっぱりお父さんは写真の通りだな〜」

真子が感情に浸っていると………

U「………白宮真子………だったか?」

真子「うん!」

U「………冗談はやめろ。」

真子「え………?」

真子はUのドスの効いた声に驚いた。

U「………もう僕に構わないでくれ。」

Uはそう言って教室の方に戻って行った。

真子「お父さん………」

 

教室………

Uは教室に戻って春香と話していた。

U「でなわけでさ、今度あの新しいカードゲームの………ウィザード&マジック(架空のカードゲーム)を買おうと思ってるんだよね。」

春香「ああ、確かに人気ですよね。遊戯王やバトルスピリッツの概念を足して2で割ったようなゲーム性なので………」

U達は他愛のない話を続けていた。そして、ほんの僅かに真子の方に視線を向ける。真子はクラスの人間達に色々と質問されていた。

U「(………これでいいんだ。これで………)」

Uは真子と距離を置こうとした。だが………

 

昼休み………

U「春香、弁当食おうぜー!」

春香「そうですね。」

2人は昼休み、屋上で弁当を食べようとした時だった。

真子「あの………私もいいですか?」

U「(な、なんで!?)」

Uは驚いた表情をしていた。Uは人を突き放す事自体珍しいものだが、突き放した人は、もう関わってこないのが普通………そう学んできたUには突き放したはずの真子がめげずに来た事に驚いていた。

春香「あら、確か転校生の白宮真子さんだったかしら?」

真子「真子でいいよ。お母さん♪」

春香「え………!?」

真子は第二のトンデモ発言を投下。Uは顔が真っ青になる………

真子「うん、私は未来からお父さんとお母さんに会いに来たんだよ?」

春香「あら、もしかしてお父さんは………?」

真子「うん、お母さんの想い人のこの人だよ?」

U「おいー!!」

Uは驚きのあまり、目が点になる。すると春香は顔を真っ赤にして………

春香「私が………未来のUさんのお嫁さんで………こんな可愛い女の子が産まれるのね〜〜!」

と、真子に頬を擦り寄せた。

U「(な、何で受け入れてるんだよー!?)」

と、大困惑のU。すると真子は笑みを浮かべて………

真子「お母さんは信じてくれたよ? じゃあ、お父さんも信じてくれるよね………?」

U「う………うわあああああ!!」

思わず声を上げるU………非現実的な話かもしれないが、この作品にはそもそもリアリティなどあってないものだと考えてこの続きを読んでいただきたいばかりである………

To be continued………




次回予告
U達は寄り道をしてから家に帰るが、なんと真子が春香の家にいた。Uは恐怖を覚えるが、春香は彼女が同居する事を受け入れていた事が判明し………!?
次回「3人目の同居人」


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第25話 3人目の同居人

前回までのあらすじ
Uに近付く転校生の白宮真子を突き放そうとしたU。だが、真子はめげず、春香が母親である事をカミングアウトする。春香はあっさり受けいれてしまい………!?


放課後………

U達はカードショップにて、ウィザード&マジックのカードを大量に買い、それから帰路についていた。そして、これは家に着いた時に始まった話である………

U「思ったより多く買っちゃったね。」

春香「そうですね………でも、そんなにお金を使って大丈夫なんですか?」

U「まあ、2ヶ月くらい趣味での買い物を我慢すればなんとか………」

春香「………困ったら私がお金出しますよ?」

U「いや、いいよ。たまには節制しなきゃ。」

春香「抑制力を持ち合わせているなんて………流石Uさんです。」

U「ま、世の中は我慢の連続だからね。その我慢を耐え抜いた後に、趣味を買うのが一番なのかもしれないよ。」

U達は、そんな会話をしていると春香の家に着いた。

U「よし、家に入ろうか。」

U達は家に入る………と、中では何故か白宮真子がくつろいでいた。

真子「あ、おかえりなさーい。」

U「いや………なんでお前がいるんだよ!?」

当然困惑するU。すると真子は………

真子「お母さんが誘ってくれたの。ほら、ここに合鍵だってあるし。」

真子はそう言って、合鍵を見せびらかしてくる。

U「ぐぬぬ………春香の仕業か………!」

Uは春香の用意周到さに驚きながらも諦めたかのように溜息をつき………

U「………まだ僕はお前を娘と認めたつもりは無いぞ。」

真子「………」

真子は何かを見つめるような目でUの近くに寄ってくる。

U「な、なんだよ………?」

困惑するU。すると真子は、Uの腹を触りだした。

U「なっ!?」

真子「あはは、未来のお母さんの言った通り、お父さんのお腹、柔かーい。」

U「ふ、ふざけ………」

真子「くすぐったらどうなるかな?」

真子はそう言うと、Uの腹をくすぐり出した。

U「ギャハハ八! は、腹はダメ………!」

真子「やっぱり弱いんだー。それに………お父さんこういう、やられるの好きでしょ?」

U「そ、そんな訳………!」

真子「未来のお父さんは、お母さんに日に日にスタンガンをくらっているけど、なんだが気持ち良さそうに感じたよ?」

U「誰がドMだ、この野郎〜!」

Uは真子の髪を掴む。勿論Uには真子を怪我させるつもりは全く無い為、真子は痛くも痒くもないのだが、Uは彼女の髪ゴムを2つとも外した。それにより、真子の髪は垂れ下がり………

U「………!?」

真子「ちょっ、お父さんやめてよ!」

U「………なんか、こうして見ると、春香そっくりなんだな………」

と、真子の髪を下ろした姿に、春香の面影を感じていた。

真子「もう、私の髪ゴム返してよっ!」

真子は、Uから髪ゴムを奪い取り、髪を纏め直した。

U「(………本当に白宮真子は………未来の僕達の娘なのか………?)」

首を傾げるU。彼は、徐々に真子の話を信じようとしていた………

To be continued………




次回予告
Uは真子の事を考えていた為に、全然眠りに付けなかった。すると、Uの部屋に真子が入って来て、未来のUの話をしだした………
次回「未来の父親」


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第26話 未来の父親

前回までのあらすじ
U達が家に戻ると、なんとそこには白宮真子の姿が。どうやら、彼女は春香の誘いで同居する事になったようだった。彼女との会話の中で、彼女に春香の面影を感じていたUは………?


夜………

U「今日は壮絶な日だったな………」

自分の部屋に敷かれた布団に寝転がっていたU。だが、Uは白宮真子の事が気がかりで、眠れずにいた。

U「あの転校生の白宮真子………本当に僕達の未来の娘なのかな………? でも………本当とは限らない………」

Uは、真子を未来の娘と信じるかどうか悩んでいた。Uは真子との会話や、髪を下ろした彼女を見て、真子の言っていた事は嘘では無いかもしれないと疑っていた。だが、この世界のUはあまり非現実的な話を信じようとはしないので、信じるべきか否か、かなり悩んでいた。すると突如、Uの部屋の扉が開き………

U「ん………? 白宮真子か。」

部屋に真子が入って来た。すると真子は………

真子「真子………でいいよ。」

U「………じゃあ、真子。どうしたんだよ?」

真子「………ちょっと、この時代のお父さんの隣で寝たいなって思って………」

U「………そうか。」

Uの布団の中に、真子が入って来た。

U「………なあ、真子はさ………未来では父さんと母さん………どっちの方が好きなんだ?」

真子「え? うーん………そうだね………」

U「………やっぱり母さんか?」

真子「………いや、私はお母さんも好きだけど、一番はお父さんの方かな。確かに見た目は弱々しいけど………でも、お父さんカッコイイし………どんな時も私を気にかけてくれるから好きだよ。」

U「………そうか。てっきり、未来の僕はダメ親父かと思ってたよ。」

真子「そんな事ないよ。未来のお父さんは、仕事こそ平凡だけど、休みの日は私に構ってくれて………とても優しくて………転んで怪我をした私をおぶってくれたもん。」

U「………そうか。でも、なんで幸せな中で、この時代に来たんだ?」

真子「………お父さんは、今から16年後………私が12歳の時に死んじゃうの………」

U「え………!?」

突然涙を流す真子。そして………

真子「酔っ払いのトラックから子供を助ける為に………身代わりになって………」

U「………」

真子「その時には………私もお母さんも………!」

U「もういい。言わなくていい………! 」

真子「でも………いつかお父さんはいずれ生まれる私の元からはいなくなっちゃう………それが怖くて仕方ないの………!」

U「真子………」

真子の衝撃の話を聞いたUは、真子を優しく抱きしめる………

真子「え………?」

U「………僕は絶対に未来のお前の元からいなくならない。あんまりこういうのは好きではないんだが………未来は変えられるはずだよ! 僕は………その交通事故を乗り越えて………未来でお前の父さんとして生きてみせる! だから………! せめてこの時代にいる間は………笑っていて欲しいんだ!」

Uは、真子にそう説く。真子はそれを聞いて………

真子「お父さん………うわあああん! 」

と、泣き出したという………

To be continued………




次回予告
未来にて訪れる悲惨な未来を聞き、真子が今の時代にやってきた理由を聞いたUは、その悲しみの物語を変える為に、真子に未来に連れて行くよう頼み込む………
次回「未来の世界へ」


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第27話 未来の世界へ

前回までのあらすじ
Uは白宮真子の事を考えて眠りに付けなかったが、そこに白宮真子が現れ、真子が未来の父親の話をするが、どうやら未来で交通事故に遭ってしまうという衝撃の事実を聞いてしまったU。Uは絶対に真子と共に生きる事を約束する………


U「………しかし、未来の僕は誰かを助けたがりなんだな………」

真子「うん………お父さんは誰かを助けたがりなんだよ。他にも道で階段を前に停滞しているおじいちゃんおばあちゃんを助けちゃうし、迷子の子供を助けたりもするし………」

U「な、成程………」

未来の自分の話を聞いて、Uは多少引いた。助け過ぎだと思ったのが原因だろうか………?

U「………なあ、真子。お前はその時代に行けないか?」

真子「で、出来なくは無いけど………かなり命懸けになるんだよ!? 下手したら………死んじゃうよ!」

真子は、未来を変える事は命懸けの行動である事を語り………

真子「それに………一つ歴史を変えてしまうと、その先の未来がどう転がるか………!」

U「………それでも、やるしかないよ。お前の話が本当なら………未来の自分を救うのは………僕だ。」

真子「………はあ。この時代のお父さんもお人好しなんだから………」

真子は呆れながらも………

真子「………私服に着替えて外に来て。」

真子はそう言うと、部屋をあとにした………

 

数分後、春香の家の外………

U「来たぞ。」

真子「準備はいいみたいだね。」

U「ああ。」

真子「じゃあ………やるね。」

真子は春香の家に置いてあった車の模型に触れる。すると、車の扉が開いた。

U「す、すげえ………!」

真子「タイムマシンはこの車の模型を選んだの。それに………私が触れなきゃそもそも起動もしないから、悪用されずに住むの。いいタイムマシンでしょ?」

U「………そうだな。」

真子「じゃあ、乗って!」

2人は、模型の中に入る。

真子「行くよ………今から16年後の未来へ!!」

真子はダイヤルをセットし、そう宣言すると、模型から、真子達の乗るタイムマシンから霊体として切り離され、霊体のタイムマシンは現代から姿を消した………

 

16年後………

16年後の春香の家に辿り着いたU達。出てきた場所は、現代と同じ場所に置いてあった車の模型だった。

U「………本当に16年後に来ちまったのか………ってか、この車の模型は未だに残っているのかよ………?」

困惑するU。真子は時計を見ると………

真子「事故の時間まであと15分しかない………行くよ、お父さん!」

U「おう!」

未来のUの交通事故現場に向かう………

 

交通事故現場(現時点何の事故も起きておらず)………

真子「ここだよ! 時間は………あと1分ちょい………」

U「………勝負の時か………」

この時のUは、交通事故時にいたとされる未来のUとは逆車線にいた。

U「………あっ! あそこに子供が………!」

真子「た、確かあの子が未来のお父さんに庇われた子供だよ!」

U「………助けてくる!」

Uは状況を見極める………そして、子供が道路に入ってしまったのを確認すると、Uは意を決して道路に入った。だが、読者にひとつ言っておくと、道路に入るのは大変危険なので、決して真似しないように………話を戻すと、Uは子供の元まで駆け寄り………

U「道路は危ないよ!」

Uはそう言うと、子供を道の方にまで連れて行った。そして、そこから10秒もしないうちに、例のトラックが通り掛かった。

U「………良かった………」

Uは安堵すると、子供に向かって………

U「坊や。道路には出ちゃダメだよ?」

Uがそう言うと、子供は頷き、どこかへと歩いていった………

U「………良かった。」

Uは安堵すると………

???「………やっぱり来たんだ。」

と、声が聞こえた。Uは声の方を見ると、スーツ姿ではあるものの、顔はUにそっくりだった。

U「未来の………僕………!?」

そう、彼は本来交通事故に遭うはずだった未来のUだった………

To be continued………




次回予告
未来のUは、自分の未来の為に助けに来てくれたのだと解釈。そして、未来のUは、自分の未来を切り開いてくれた事を感謝する………
次回「切り開かれる未来」


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第28話 切り開かれる未来

前回までのあらすじ
未来のUの結末を変えるために、U達は、未来のUが交通事故に遭った場所にやって来て、運命を変える。そして、運命を変えたUの前に未来のUが現れ………!?


未来U「………なんだか不思議な気分だよ。もう1人の僕がいるなんてさ。」

U「………それは同感だ。僕もなんだか不思議だ。未来の僕ってだけなのに………親近感を強く感じる。」

未来U「………君がここにいるって事は………高校生の真子から聞いているんだろ? 未来の僕………すなわち君の前にいる僕がこの瞬間に遭わされる運命を。」

U「………ああ。確かアンタはここで交通事故に遭う………だったな。」

未来U「………やっぱりね。」

U「………なあ、アンタの娘………いや、僕の娘も同然か………? まあいいや、真子って名前はどこから来てるんだ?」

未来U「………真子って名前は、春香が付けたんだよ。」

U「春香が………?」

未来U「………真子って、真の子って書くだろ?」

U「そういえば………でもどんな意味を込めているんだ?」

未来U「自分の信じる道に真(まこと)の気持ちで信じて、突き進む子………から来たらしいけど………」

U「ど、どっから来てるんだ、その部分………」

未来U「………君って高校何年生だったっけ?」

U「え………? 2年だけど………」

未来U「………君が二年に入った時に現代文の授業で作った小説の冒頭から来ているんだ。『幻想郷に雪が降る時………』ってやつ。」

U「え………? ………あ! 思い出した!」

未来U「思い出せたか。」

U「そんな自作小説から持ってくるとは思わなかったよ………しかも内心黒歴史のように思ってたから………」

未来U「………彼女は君の小説が大好きなんだよ。そして………君はこれから大量の小説を書く事だろう。」

U「ちょっ、ちょっと待って! アンタの仕事………もしかして………!?」

未来U「………ああ、僕は今、小説家をやっているよ。」

未来のUは本を見せてくる。その本には、『幻想家族日記』と書かれている。

U「………すげえや。」

未来のU「君にもきっと慣れるさ。諦めずに生き続ければ………どんな未来も変えられる………まあ、これは、僕の未来の僕の受け売りなんだけどね。」

U「………そうか。なら、それを目標に………頑張ってみるよ。」

未来のU「………そろそろ行かないと、遅刻しちゃうから行くよ。じゃあね。」

未来のUは、未来に歩いて行った………

U「………ありがとう………助けたのは僕だけど………僕に未来の希望を見せてくれた………とても嬉しいよ。」

と、未来のUの後ろ姿に呟いた………

 

Uは、真子の元に戻る。 すると、真子は感動して泣いていた。

真子「ううっ………なんで私の話をしちゃうのよ………!」

U「………?」

しかし、天然なUは首を傾げてしまった………

To be continued………




次回予告
U達は、現代に戻った。そして2日が経ち、U達は遊びを楽しんでいた………
次回「希望の未来」


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第29話 希望の未来

前回までのあらすじ
Uは、未来のUに出会い、彼と会話をかわして、未来の自分の姿を知り、希望を感じるU。その中で真子の話もしており、真子に感動を与えてしまっていた………


U「………まあ、なんだ。目的は済んだんだ。現代に戻ろうよ。」

真子「………うん、そうだね。」

U「………あのさ。未来の僕との話で、真子は嘘なんかついていない事が分かった。本当に僕の娘なんだなって思ったよ………未来でこんないい子が産まれてくるなんて………僕はとても嬉しいよ。」

真子「お父さん………」

真子の涙は止まるばかりか、更に流れていくのだった………

 

その後、U達は現代に戻った。そして、これは2日経った日の事………

U「………僕は、死者蘇生を使ってマグネット・バルキリオンを蘇生!」

U達は遊戯王で遊んでいた。

真子「………(お父さんの場には、マグネット・バルキリオン………そして、私の場には伏せカードが一枚のみ………でも、伏せカードは聖なるバリア-ミラーフォース-。殴ってくれればお父さんの場のマグネット・バルキリオンは消える………!)」

真子はそう考えていた。だが………

U「………速攻魔法、サイクロンを発動! 相手の場の魔法、もしくは罠を1枚破壊だ。」

真子「み、ミラーフォースが………!!」

U「そして、マグネット・バルキリオンでダイレクトアタック!」

真子「あっ………負けたー!!」

真子は頭を抱える。

真子「またお父さんの勝ちなのー?」

U「まあ、ミラーフォースくらいは警戒するだろ。」

真子「ま、それはそうかもね。うーん………もう1回!」

U「仕方ないな………じゃあ、このデッキにするよ。」

Uは、別のデッキを手にし、シャッフルする。そして、真子もこれをシャッフルし、お互いにカードを5枚引く………

真子「さあ、先行はお父さんのターンだよ?」

U「………と言っても………揃ってるんだよなあ。」

真子「え………?」

U「参っちゃうなあ………こういうパターン。」

Uは手札を見せてくる。なんとUの手札の5枚は全てエクゾディアパーツだった。即ち………

U「封印されしエクゾディア、そしてその両手両足が手札にあるから僕の勝ちだ。エクゾードフレイム。」

真子「運が良すぎだよー!!」

U、真子相手にまさかの偶然のワンターンキル。これにはUも驚いていた。

U「あはは………こいつは参ったね。」

真子「お父さんずるい! そんな勝ち方なんてー!」

U「ごめんごめんって。代わりにシュークリームでもやるから。」

Uはそう言って、大きめの高値段のシュークリームを真子に渡す。

真子「お父さん大好きー!」

真子は、シュークリームをほうばり始めた。

U「ちょろ………まあいいや。」

Uはこの時、今まで以上にとても楽しく遊んでいたという………

To be continued………




次回予告
Uは春香とイチャイチャ過ごしていた。すると、春香は更に仲を深めたいのか、Uに食べ物を作る………
次回「春香の作戦」


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第30話 春香の作戦

前回までのあらすじ
自身の未来を変えたU達は、現代に戻って遊んでいた。真子の様子を見たUは、とても楽しそうな様子であった………


春香「Uさんの腕、暖かいです………」

U「………もうなんだか最近春香の事がコアラのようにしか見えなくなって来たよ………可愛いからいいけど。」

春香「もう、Uさんったら………」

今日は、春香とイチャイチャとしているU。だが、Uには一つだけ春香との関わりについて、知りえない事があった。それは………

U「(………春香の行動が読めなさ過ぎる………)」

という事だった。確かに、春香の行動は唐突に来る事が多い。単に、Uの恋愛経験が乏しい説もあるが、それにしても度が過ぎる行動も見受けられた………というか、一時やられた監禁に至っては犯罪である。だが、普通の人間は、相手が犯罪行動をとるであろうと予測する者は、余程の疑心暗鬼でなければまず浮かびすらしない。その為、予測不能と言われても仕方が無い。というか、犯罪に仕方ないもクソもないが………

U「………うーん、もう5時か………小腹空いたな………」

春香「じゃあ、少しおやつのようなものでもお作りしましょうか?」

U「いいの? じゃあ、お願いするよ。」

Uは、春香に料理をお願いした。まあ、Uの中では春香への信頼は大きいので、彼女は犯罪行為には二度と走らないと考えていた………

 

20分後………

春香「はい、どうぞ。といっても、簡単なコーンスープですが………」

U「いや、ありがとう! 僕なんかの世話を焼いてくれるなんて………そんな相手親を除いていなかったからなあ………嬉しくて仕方がないよ。」

Uはそう言うと、スープを飲み始めた。

U「ふぅ………うまい。甘みが少し強いような気がするけど………まあ春香程の腕なら、無理では無いか………」

Uは春香の作ったコーンスープにハマり、ものの4〜5分で完食。

U「はあっ………! とても美味しかった! ご馳走様!」

Uは上機嫌だった。しかし………

U「ふあああ………なんだか眠くなってきた。少し横になる………」

Uは自室の方に戻って行った………

春香「………ふふ。」

春香は少し笑うと、2〜3分経ったと思われる頃に、Uの部屋に向かう。すると、Uが爆睡していた。

春香「………うふふ、睡眠薬がとても効いてますね………」

春香はなんと、料理の中に睡眠薬を忍ばせていた。用意周到過ぎて驚く事しか出来ない。

春香「うふふ………あなたは私のモノ………」

春香が料理を作った理由は、Uを満足させる為でも、Uの胃袋を掴む事でもない。Uを寝かせて、その先の行動に出る事が、春香の作戦だった。

春香「Uさん………あなたは私の掌で転がされているんですよ………?」

春香は小悪魔のような笑みを浮かべて、Uの布団の中に紛れ込んでいった………

To be continued………




次回予告
Uは目を覚ますが、寝る前と服装が変わっていた事に気付き、驚きを隠せない。そして、春香がUの前に現れ………
次回「春香の掌の上」


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第31話 春香の掌の上

前回までのあらすじ
Uは春香とイチャイチャしていた。小腹の空いたUは、春香にコーンスープを作ってもらい、それを食す。だが、それは春香の作戦であり、春香のコーンスープを食べたUは眠ってしまい………!?


そして、数時間後………

U「………んん………?」

Uは目を覚ました。

U「………なんだか、まだ眠気が覚めない………」

いつもとは違う、違和感のようなものを感じていたU。そして、状況を確認しようと身体を起こすが………

U「………あれ? なんで服が寝間着に………!? 寝る前は制服だったはずなのに………!」

Uは、基本的に制服で一日を過ごし、寝る時、もしくは風呂に入った後に、寝巻着としている浴衣を身につけて寝ている。なのに、何故か勝手に服が変わっていたので、Uは恐怖を覚えた。

U「………一体誰がこんな真似を………?」

と、考えるU。すると、Uの部屋の扉が開き………

春香「あら………お目覚めになりましたのね。」

春香は、小悪魔のような笑みを浮かべながら部屋に入り、Uの部屋に鍵をかける。

U「………君の仕業なのか………?」

春香「………真子がこんな事をすると思います?」

U「………しないわな。だとしても、犯人が君だとは信じたくなかった。」

春香「………騙す側としては都合のいいカモですよ、あなた。」

U「………何故、君がこんな真似をする? 僕は分からな過ぎて首を傾げているよ。」

春香「あなたがいずれやらなければならない話………これが理由です。」

U「………意味が分からん。」

春香「………確かにあなたも私もまだ17歳なので認められていませんが………来年にはめでたく出せるんですよ。婚姻届。」

U「………早すぎるだろ。確かに、君となら結婚後も楽しくやっていけるであろう。これは否定しない。でも、こんなやり方をしてまで僕を手に入れるのは………少し違くないか?」

春香「………では、あなたに問題を出しましょう。正解したら、先程までの無礼は謝ります。」

U「………問題は?」

春香「………私は何故犯罪に手を染めてまで、ここまでの事をやっているのか………です。」

U「………僕が答える前に、そこのメモ帳に答えを書いておいて欲しい。口だけじゃ答えなんていくらでも改変出来る。」

春香「………いいですよ。」

春香は1分程使い、部屋に置いてあったメモ帳に答えを書いた。

春香「………書きましたよ。さあ、どうぞ?」

U「………物事を思い通りに進めるため………か?」

春香「………ハズレです。まあ、大方間違ってはいませんが………私がメモに書いたのは………愛してる………即ち、愛してるからやっているんですよ。」

………世の中には、サイコパスやら頭のネジが外れている奴やらがこの世界にうようよと存在しているが、本物は違う。本物は、それすら悟らせようとはしない。もし悟れたとしても、その時には既に、サイコパスの策にハマってしまっている。

春香「じゃあ、罰ゲーム………ですね。」

春香の笑みは、Uに恐怖を与えたのだった………

To be continued………




次回予告
春香の問題を間違えたUは、春香に自身を弄ばれてしまう。Uは抵抗の術を探るが………?
次回「本物のサイコパス」


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第32話 本物のサイコパス

前回までのあらすじ
Uは目を覚ますが、全ては春香の作戦であった事に愕然とする。そして、春香とのなぞなぞ勝負の答えも、Uの予想の斜め上のもので、間違えたUに、春香は罰ゲームを執行しようとし………!?


春香「………これ、何か分かりますよね?」

春香はあるものを取り出す。それは………

U「………す、スタンガン………!?」

いつかUが受けたスタンガンを取り出す春香。Uは、以前、春香にくらわさせられたスタンガンに恐怖心を感じ、トラウマを植えつけられていた。

春香「………その様子だと、スタンガンが怖いみたいですね。」

U「そんなわけ………!」

Uが否定しようとした時、春香はスタンガンを近づけて来て………

U「なああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」

感電。スタンガンの性質上、後遺症は残らないものの、それでもスタンガンの電流は凄まじいものである。

U「まただ………またそのスタンガンに体の自由を奪われてしまった………」

春香「いつしか、あなたにはこのスタンガンがトラウマになってしまったようですね。私としては都合がいいですが………」

U「こ、こんな事をして一体なんになるって言うんだ………馬鹿げてるよ!」

春香「………Uさんは、本物のサイコパスはどういう人か知ってますか?」

春香はまた質問をして来た。

U「知ってるわけないだろ………! 知りたくもないけど………!」

春香「………正解は、自分の目的にしか興味が無く………その為なら、犯罪だろうとなんだろうと躊躇わずやる人のことを指すんですよ。即ち………」

春香はまたしても、スタンガンを近づけ………Uの身体に接触させる。

U「うわああああああぁぁぁぁ!!」

Uは声を上げる事しか出来なかった。春香はUの身体が十分感電して、動けなくなった事を確認すると………

春香「………問題に間違えたUさんには、たっぷりと教えて差し上げますよ。本物のサイコパスの恐ろしさを………」

春香はそう言うと、Uの服をぬがせ、素肌を露出させる。

U「な、何のつもりだ………!?」

春香「こういう事ですよ。」

春香は握り拳を作ると、Uの腹に直撃させる。

U「がはあっ!?」

腹に刺さる衝撃。Uは吐き気を覚えた。

U「もう………やめてよ………!」

弱気になるU。まあ、ここまで過酷な事をやられたら、弱気にならない方が無理難題と言える。

春香「………今日はここら辺で勘弁してあげますが………私に対して油断を見せてはいけませんよ。こんな目に遭っちゃうから。」

U「………わかっててやるのが1番タチが悪いよ………薄情者………」

Uはそう呟くと、疲れでまたしても眠ってしまった。

春香「………おやすみなさい、Uさん。」

春香は何事も無かったかのように、いつもの笑みに戻ると、Uの部屋を後にするのだった………

To be continued………




次回予告
U達は、学校でゲーム大会をする事に。それは、二人一組の麻雀対決であり………!?
次回「タックマッチの麻雀」


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第33話 タッグマッチの麻雀

前回までのあらすじ
Uは春香の罰ゲームで弄ばれてしまう。春香は本物のサイコパスっぷりを発揮し、Uを気絶させてしまった………


数日後、学校………

担任「さて、今日はゲーム大会をする。」

U「なんでゲーム大会?」

担任「………上級生が進路相談をやってるんだ。」

U「それでゲーム大会………どうせつまんないんだろ………?」

担任「今日は、4ゲームのうちの1つを行う。1つ目はトランプ、2つ目はオセロ、3つめは人生ゲーム。4つめは………麻雀だ。」

U「………麻雀やるわ。」

天風「即答過ぎだろ、おい。」

Uは麻雀をすると言い出すと、即座にやる気を見せた。因みに、彼の強さはクラスの中でも、一二を争う程。

春香「………私もやります。」

この麻雀勝負に、春香も手を挙げた。すると………

真子「私もやるー!」

真子も手を挙げた。

天風「ま、麻雀くらいなら俺もルール知ってるし………やるぜ。」

レナ 「私も参加させてもらおう。」

U「レナも麻雀出来るのか?」

レナ「少佐程では無いがな。」

U「………そうか。」

Uは少し違和感を覚えていた………

 

そして、3人が立候補。真子は、その3人を相手にする事になり、U達はお馴染みの4人で卓を囲んだ。

U「………全自動卓とは………金がかかってる学校だねぇ………」

レナ「本当だな。」

U「………よし、やるぞ。」

レナ「ちょっと待った。」

U「………ん?」

Uは動きを止める。

レナ「4人でやるだけなら、コイツの実力はダメダメだし、春香殿は未知数すぎてよく分からぬ。その為、タッグマッチでどうだ?」

U「タッグマッチか………じゃあ、3本勝負にしようや。」

レナ「3本勝負か………しかし、時間には限りがある。」

U「………今日は5、6時間目がゲーム大会だから………6時間目の終了時間5分前になったら、それを最終ゲームとしよう。」

レナ「受け入れよう。」

U「それじゃあ、僕のパートナーは………」

春香「私がUさんのパートナーになります。」

U「ああ、もちろんいいよ。」

天風「って、ことは………俺はコイツと組むのかよ………?」

レナ「………役には立ってもらうぞ?」

天風「くそったれーー!!」

こうして、U&春香vsレナファレスト&天風の対決が始まった。ルールは、オーラスまたは箱割れの時点で、1位だった者のチームが一勝。例えば、Uが1位で春香が4位であろうと、U達のチームが一勝となる為、味方を飛ばして1位になるなんて勝ち方も不可能では無い。

U「………よりにもよって飛ばしても勝てるルールとは………僕には不利だなあ、こりゃ。」

Uは天風を見る。

天風「な、なんだよ?」

U「捨てる牌には気を付けな。」

と、警告した。というのも、ど素人が混じっていると、そのど素人が利用されてしまうからだ。

U「(さて………どうすっかねぇ………)」

Uはそんな事を考えながら、自動卓を起動させるのだった………

To be continued………




次回予告
麻雀熟練者のUは、次々と上がって点を稼いていく。一方、レナファレストは………?
次回「麻雀勝負の始まり」


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第34話 麻雀勝負の始まり

前回までのあらすじ
U達は、学校の授業のゲーム大会の種目の1つ、麻雀にて、春香と組んで、レナファレストと天風と勝負する事に………!?


東一局………

U達は配牌、理牌の後、牌を引いては捨てて行く………そして、十一巡目………

U「………」

Uは三人の捨牌を見る。

U「(春香の手は………普通の役か。多分そこからいくつかドラが乗っかるやつ………そんでもって天風は………6連続ツモ切り………苦しい表情なのもあってか、レナの手は………2度の鳴きと捨牌から索子の混一か………?)」

Uは分析をしていた。高校生にして、相手の手の予測をする辺りは、流石麻雀熟練者である。そして、春香の三筒が切られると………

U「ロン。」

Uは手牌を倒す。

U「東、一盃口、ドラ2。えーと………4役はどうする?」

天風「めんどくさいから満貫で良くないか?」

レナ「見なし満貫か。いいだろう。」

春香「私も構いません。」

U「じゃあ、満貫。」

Uは、しよっぱなから8000の得点。それからしばらく………

U「ロン、中、混一、ドラ1、満貫。」

春香「ロン、リーチ、發、ドラ1。」

天風「ロン、対々和、ドラ2、満貫だ!」

U「ツモ、リータンツモ(リーチ、タンヤオ、面前ツモ)一盃口、裏ドラ2で跳満。」

途中、春香や天風の上がりはありつつも、1戦目はUのペースだった。一方、レナファレストは未だ動きを見せない。因みに、レナの得点は19000点。振り込みも上がりも無い。

U「(………さっきから、レナが動きを見せないのはなんでだろう………?)」

Uは、レナファレストがまるで勝利の為の動きを見せないので、不気味に思えていた。だが、一戦目の勝者は………

U「ツモ、リーチ、ツモ、ドラ4で跳満。6000オール。」

経験から生まれた洞察力と、圧倒的な引き運によって、U達が1位となった。

春香「とりあえず一勝ですね!」

U「………」

春香「どうしたんですか?」

U「いや、ちょっと違和感をね………」

春香「違和感………ですか?」

U「レナが動きを見せてない事が不思議でさ。それに………レナはここまでの時点で上がりこそ無いけど、振り込んでも無い。」

春香「確かに………レナちゃんのマイナスはUさんのツモあがりだけですね………」

U「………捨牌から、ある程度の役は読めるが………今回は味方を飛ばしても勝てるルールだ。そうなれば、レナがどう動いてくるか、パターンが増えてしまって頭を抱える。」

春香「………大丈夫でしょうか………?」

U「一戦目に勝ちを拾っておいて良かった。レナの出方次第では………多分二戦目を落とすかもしれない。」

春香「え………!?」

Uはレナファレストの事を警戒していた。その答えはそう遠くない未来で発覚するのだった………

To be continued………




次回予告
麻雀勝負の二戦目。Uは点数を稼ごうとして、余裕を得ようとするが、ここでレナファレストが動き始める………
次回「レナファレストの戦略」


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第35話 レナファレストの戦略

前回までのあらすじ
U達の麻雀勝負。1戦目はUが快勝するも、Uは未だ目立った行動も、振り込みもしないレナファレストに警戒心を抱き………?


二戦目………

U「(………うーん、ここは王手がかかってるし………まずは点数を集めよう。)」

Uは二戦目に入ってすぐは勝っていた。

天風「それだ、白宮さんよ!ロン! 満貫だ!」

U「悪い、頭跳ね。中のみ。」

天風「何故だァーーー!!」

天風は不憫にも、Uに振り回され続けていた。しかし、事が動いたのは南二局の事である。

U「(………うーん、せいぜい七対子どまりの手か。)」

この時点で、Uは38300点、春香が22000点、レナファレスト24000点。天風15700点。

天風「ちっ………手が全然揃わねえ………!」

U「(天風の運は全然来ないな………まあいいか。取るに足らなきゃどうだっていい………)………リーチ。」

Uは七対子の手を張った。

U「(………七対子は安いが………三役の安定は約束されるし、理論上は2割ほどの確率で裏も乗るから………まあ、安定打ではあるよな………)」

次順、天風は赤ドラと、偶然ドラとなっている五萬を手にする。

天風「(五萬が来たのはいいが、俺の手は純混全帯幺(チャンタ)だからなあ………ここは切るしかないか………)」

天風は仕方なさそうに牌を切った。するとレナファレストは笑みを浮かべる。

レナ「悪いな、それが当たりだ。」

天風「はあ………?」

レナ「ロン。タンヤオ、三色、ドラ5………倍満だ!」

天風「な、何ー!?」

U「(………跳満の手を完成させていた所に、ツキが乗って………倍満にまで伸びるとは………こりゃ驚いた………)」

これには、Uも度肝を抜かれていた。そして………

レナ「………コイツが飛んだから、この第二勝負は私達の勝ちだ。」

U「………自分の中でこの状況を温めていたとはな………中々やるじゃねえか、レナ………!」

レナ「ふっ、でも少佐ならこの場面をひっくり返せるやもしれないじゃないか?」

U「………」

Uは時計を見る。そして、時計を見る限りでは、残り時間は30分も無かった。

U「(………時間があまりにも乏しい………多分、この勝負は第三ゲームの途中で終わる………その状況でこの場面をひっくり返すには………!!)」

Uは頭の中で必死に考えていた。

U「(………ひっくり返す場面を見極められるチャンスは僅か………研ぎ澄まさせろ、僕の感覚を………!!)」

Uvsレナ。Uはこの場面をひっくり返せるのか………そして………

U「(………レナとの点差を広げないようにして………そして、機を見て一気に漕ぎ出す………逆転の船を………!!)」

果たして、この先彼が見せる戦いとは………?

To be continued………




次回予告
依然、レナファレストの方が僅かに有利だったが、Uはなんとか差を広げないようにする。だが、5分前間近、天風がレナファレストに振り込みかけていた時に、Uはわざと手牌を崩すという、初心者がやりがちなミスを起こす………
次回「故意なるミスの戦略」


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第36話 故意なるミスの戦略

前回までのあらすじ
麻雀勝負の二回戦。Uは点を稼いでいくも、レナファレストの大物手で逆転されてしまう。あと三十分も無い中で、Uはどう逆転するのか………?


三回戦………

点数は、牙を見せたレナファレストがトップであったが、Uの方も1000〜3000の差を行ったり来たりしていたが、逆転はしなかった。普通の人間なら逆転できない事にストレスを抱えそうだが、Uは………

U「(………今のままならなんとかなりそうだ………)」

と、願っても無い状況だった。そして、残り時間8分の中、南一局。親は春香。

U「………手が弱過ぎる………」

Uは時計を見ると………

U「(もう時間が無い………!)」

Uとレナファレストの差は2000点。前局が1本場の流局で終わっている為、2役で上がれば確実に逆転出来るが、それは相手も同じ。安手で上がっても十分勝ちを得られる磐石の状態。そして、七巡目にして、レナファレスト聴牌。

レナ「おっ………リーチだ。」

U「(ここでリーチ?)」

レナファレストはリーチをかける。Uは首を傾げたが、それにより、天風が焦りを見せた。

U「(いや、そういう事か………! 天風に振り込ませてここで終わりにするつもりなのか………!?)」

Uはレナファレストの意図に気付いた。しかし、時間はもう1分と残されてはいない………

U「(こうなったら………マジの奥の手だ………!)」

Uはなんと、途端に手配を崩してしまった。

U「あ、ああ………やべぇ………!」

レナ「な、何やってるんだU殿………?」

U「焦ってやっちゃった………罰符払うから勘弁してくれ………」

レナ「まあ、構わないが………」

こうして、Uは満貫罰符を払う事に。春香が4000点で、ほかの2人が2000点を得る。

U「じゃあ、続行と行きますか………」

Uは麻雀勝負を再開させた。そして、山が賽の目が出た時、約束していた5分前になる。

レナ「(………あと5分か。思ったよりも早い時間の経ちだ………あと5分?)」

レナファレストは何かが引っかかった。

レナ「親は確かU殿だったか………? なんだ、この違和感は………!?」

レナファレストは必死に考える。そして、その答えは見つかった………

レナ「(あっ………!! そうか………わざと手牌を崩したのか………!? U殿は直感的に、このバカが振ってしまうと考えて、わざと手牌を崩す事で、5分前間近で、ラスト勝負に持っていく事に成功した。そして、親はU殿だからまさに一石二鳥………という訳か、U殿………!?)」

U「(………レナには気づかれてるかもしれないか………僕は8000点を払ってでも………このラストバトルのチケットが欲しかった。全ては………このラストバトルにかかっている………!)」

オーラスになった南二局。Uはここから逆転出来るのか………!?

To be continued………




次回予告
Uは、逆転の為にドラポンをする。そして、Uを絶対に振り込ませられない局面に追い詰められたレナファレストは、天風が振り込むように仕向けるも………!?
次回「運命のラストバトル」


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第37話 運命のラストバトル

前回までのあらすじ
レナファレストの動きにより、Uは逆転出来ずに点差を押さえることしか出来なかった。だが、Uは無法の策で、なんとかラス親を手にし、全ての運命を賭けたラストバトルに挑む………


レナ「(U殿との差は、12000も無い………即ち、U殿は満貫以上さえ上がれば十分逆転も可能という訳か………だが、私は1000点でも上がれば勝ちなのは変わらない………ここは早くこのバカに振り込ませて勝ち逃げするが定石………!)」

そう考えてレナファレストは、最終戦に臨む。

U「(………手が弱過ぎる………ダマ(鳴き、リーチをせずに上がること)の上がりは無理か………)」

Uはそう考えると、天風の捨てた東を………

U「ポン。」

回収する。だが、それだけでは勝ち目など到底無い。

U「さて、ひとまず一役は確保したか………この状況で同逆転すべきかねぇ………」

Uは、苦戦しているかのようにそう呟いた。それを聞いたレナファレストは………

レナ「(………U殿は一体何を考えているんだ………だが、結局は上がればU殿は勝てぬ……ならば、私がやるべき事は、U殿に上がらせないこと。即ち、逆転させない事だ………)」

そう考えたレナファレストは、天風の方を見る。天風は相変わらず苦戦を強いられていた。

レナ「(これならば、あっさりと勝ち逃げできそうだな………)」

レナファレストは勝利を確信する。だが、レナファレストが聴牌した次の順………

レナ「リーチ。」

レナはこの時リーチをかけていた。その直後、春香がドラの四索を切ってきた。

レナ「(………む? ドラを捨てたか………? 私がリーチをかけた直後にやるとは………危ない真似をするものだな………)」

と、考えるレナファレスト。すると………

U「ロン。」

レナ「な、何………!?」

Uは手配を倒す。そこには、2つの四索があった。

U「東、ドラ3………満貫だ!」

天風「な、何………!?」

レナ「(………ば、バカな!? な、何故満貫の手を張っていたのだ………!?)」

驚くレナファレスト。だが、彼女はこれは今回の運が良くなかっただけと考えて、これ以上は何も考えずに………

レナ「恐れ入ったぞ、少佐………私の負けだ。」

と、あっさり負けを認めた。

レナ「(U殿の強運には恐れ入ったな………)」

そう考えるレナファレスト。だが………

春香「(しかし………Uさんが口パクしてドラを切れと言ってくるとは思わなかったわ………)」

実は、レナファレストが聴牌する直前にUの手が揃い、Uは春香にドラを切るよう口パクをしていた。こういう戦い方で勝利を得る辺り、Uのゲームでの頭の良さはひとつ飛び抜けている事を、この時の春香は考えていた………

To be continued………




次回予告
Uと春香は、ヒーローごっこのような戦いごっこをしていた。普通のものかと思いきや、春香はスタンガンを使い、ドSな部分を見せる………
次回「ドSな春香」


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第38話 ドSな春香

前回までのあらすじ
Uとレナファレストの最終戦。Uは豪運と、春香を使った戦略でこの戦いを制した………


春香の家………

U「………はあっ!」

春香「はああああ!」

Uと春香は玩具の剣と杖を振り回していた。無論、これは真似してはいけないし、何故こんな事をしているのか意味不明な読者が殆どであろう。彼等は、男子の子供達がやりそうな戦いごっこをしている。作者も子供の頃にやった記憶がある。基本的には玩具の武器等で攻撃し合ったり、正義役やら悪役やらのストーリーを展開していくのが戦いごっこ。ただ、この遊びには一つだけタブーな事がある。それは実際に殴ったり、玩具で叩いたりする事。これらは危ないし、周りの大人に叱られるので子供達は皆、寸止めやらで対策する。今の作者には不思議な遊びである。だが、この話では高校生の2人がこんな事をやっている話………かは最後まで読んで判断して欲しい………

U「くっ………やるな春香………!」

春香「もちろんです………! 貴女を私のモノにする為に、私はありとあらゆる特訓をしてきたんですから………!」

どうやらUが剣士で、春香がUを狙う杖の使い手という設定らしい………まさに、別世界線のUと春香そのものである。

真子「………いい歳して何やってるんだか………」

真子はドン引きしながら、ゲーム機で遊んでいた。

U「こうなったら、僕の必殺技で………!」

Uは剣を振り上げ、春香に接近。だが、春香は………

春香「このときを待っていましたよ!」

春香は接近………そして、制服のポケットからスタンガンを取り出し、Uの身体を麻痺させた。

U「うあああああ!?」

Uは倒れる。

U「す、スタンガンは反則だよ………!」

Uは春香にそう言うが、役にハマっている春香は聞く耳を持たず………

春香「さあ、お楽しみを始めましょう………?」

春香は、隣の部屋から十字架を持ってきた。

U「な、なんちゅうもん持ってるんだよ!?」

これにはUは驚く事しか出来なかった。いや、寧ろ今どき十字架を持っている学生などいるのだろうか………? 春香はUの身体を抱えると、十字架の上に寝かせ、手と足を備え付けの枷で固定し、十字架を立たせる。これにより、囚われの剣士が誕生する………自分でも何を言ってるのかさっぱりではあるが………

U「な、何をする気だよ………!?」

春香「まずは………貴方の服を破きましょうか。」

春香は、Uの着ていた制服をボロボロに破き、Uの鍛えられていない華奢な上半身の裸を晒してしまった。

春香「相変わらず可愛いお腹………」

春香は、Uの腹をいやらしい手付きで触って来た。

U「ひゃう!? は、腹は止めて………!」

Uは静止しようとするが、ドSモードの春香は聞く耳を持たず、Uを弄ぼうとしていた………

To be continued………




次回予告
Uは春香に弄ばれてしまう。そこに真子が見に来る。真子は春香を注意するかと思ったUだったが、逆に加勢をしてきて………!?
次回「未来の妻と娘の悪戯」


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第39話 未来の妻と娘の悪戯

前回までのあらすじ
Uは春香と戦いごっこをしていた。しかし、春香のスタンガンにより、Uは身体を動かせなくなり、十字架にかけられてしまうのだった………


春香「………さあ、私に全てを捧げてください。」

春香はそう言うと猫じゃらしを取り出し、Uの肌をなぞるように動かす。

U「く、くすぐったいよ………!」

Uは屈さないようにしていたが、それでも地肌に猫じゃらしは精神的にかなりキツイものである。

U「(な、何考えてるんだ本当に………!?)」

春香は猫じゃらしによる拷問を止めると、Uの身体に頬を擦り寄らせる。

U「は、春香はさっきから何をしてるんだい………?」

春香「え? 拷問ですけど?」

U「サラッと何言ってんだおい。」

春香「私ってこう見えても人心掌握術に長けてましてね………」

U「それ悪役やん。まあ、間違ってはなさそう。表向きは美人な優等生やし。」

春香「Uさんもこうすればああなるだろうという予測を既に10万通りほど推測していまして………」

U「やめろやめろ! 怖くてしょうがない!」

春香「………まあ要するに、貴方の堕とし方はもう分かっているんですよ。」

U「案外春香みたいなタイプが恋愛ゲーム得意そうだというのしか分かんない。」

春香「じゃあ、貴方の身体に教えてあげましょうか。」

春香はそう言うと、Uの腹目掛けて拳を突き出した。

U「がはあっ!? ゴホッゴホッ………!」

春香「やはり力技が1番ってことですね。」

U「ど、どんな結論だ………」

Uは呆れると同時に痛みに耐えていた。すると、そこに真子がやって来た。

真子「………まーだやってるんだ。」

U「ま、真子か………見てないで助けてくれよ〜!」

真子「なんか見てたら………私も混ざりたくなっちゃった。」

真子はそう言うと、大量の氷枕やら冷えピタやらを持ってきた。

U「な、なんで氷枕や冷えピタを………!?」

真子「お父さんの無防備な身体にくっつける為だよ!」

真子はそう言うと、慣れた手つきでUの身体に冷えピタやら、氷枕やらをUの身体にくっつけてくる。

U「つ、つめたああぁぁぁぁぁいい!!」

Uは踏みとどまれなくなった。寧ろ踏みとどまれる方がおかしいが。後、これらの行動は凍傷の恐れがあるので決して真似をしないように。

U「そ、それと………なんで手馴れてるんだよ………!?」

真子「………」

真子は無言のまま笑顔を向けていた。そしてその理由を無意識のうちに悟ったUは………

U「もう嫌だこの2人ー!!」

と、大声をあげたという。その後、Uは十字架から解放されると真っ先に風呂に入ったらしい………

 

未来の妻と娘に悪戯をされたU。だが、U本人は意外と気にしていなかったという。何故なら、春香はドSな所が元々あったし、真子に至っては、容姿が春香そっくりなので、やりそうだと思ったかららしい………

To be continued………




次回予告
U達は、人生ゲームで遊ぶ事にした。戦略要素の少ないこの人生ゲームで、Uの運は結びつくのだろうか………?
次回「運のボードゲーム」


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第40話 運のボードゲーム

前回までのあらすじ
春香の拷問にかけられるU。そこにやってきた真子が加勢をしたことで、Uの心はかなり追い詰められ………なかったという………


数日後、春香の家………

U「んで、今日は何して遊ぶんだ?」

春香「今日は、人生ゲームをしましょう?」

U「人生ゲームか………………運のみのゲームはそこまで得意じゃないが………やってみようかな。」

真子「私もやるー!」

今回の人生ゲーム。ルールは全員$3000からスタートし、その後、任意ではあるが$1000を払う事によって、自動車保険に入れるルール。U達は全員自動車保険に加入しておき、ゲームスタート。順番はルーレットにより、真子→U→春香の順になった。

真子「じゃあ、私の番ね………3。うーん、微妙だなあ………」

今回、春香が用意した人生ゲームのボードは、下から行けば確実にサラリーマンになれるコースと、上は最悪フリーターになりかねない職業コースがあった。

真子「今回は下の方………サラリーマンコースにしようっと。」

3マス進むと、サラリーマン就職マスに止まり、真子はサラリーマンに就職。給料は全体的には平均より少し下の$10000ではあるが、確実になれるというメリットがある以上、この金額は妥当と言える。

U「次は僕か………4。僕は職業コースでスポーツ選手になろう。」

ここに来て、運がでてきたU。スポーツ選手は人生ゲームで勝ち組とも言える職業で、その給料$40000。更に、職業マスは、その職業となった時にそのまま給料日のマスまで進む義務がある為、そのまま給料日に移動して、$40000プラス。また、このマスでは$5000で生命保険を購入可能。最終局面の事を考えて、Uは1枚購入。続いて春香の番。

春香「………私の目は6ですね。」

春香も職業コースに進み、職業はタレントに。タレントは給料日にルーレットを回し、ルーレットの数字×5000のお金を得られるという一攫千金の職業。春香はそのまま給料日まで移動して、ルーレットを回す。彼女が出したのは5である事から、$25000を獲得。更に生命保険を1枚購入した。

真子「2人とも稼げてずるいー!」

U「運が良かっただけだよ。」

真子「むー………」

真子はルーレットを回す。数字は7で、給料日のマスから2マス先に進んだ。まずは、給料日で$10000プラスされ、生命保険を1枚購入。そして肝心のマスのイベントは………

真子「えっと………買っていた宝くじが中当たり。$5000もらう。」

真子は$5000を手にし、給料日の生命保険の分をチャラにする………

 

U達の人生ゲーム。その戦いはまだまだ始まったばかり………

To be continued………




次回予告
しばらくお金の上下が進むU達。そして、話を進めていくと、ついに結婚のマスに到着する………
次回「運命の祝儀戦」


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第41話 運命の祝儀戦

前回までのあらすじ
U達は人生ゲームをする事に。3人とも職業を選択し、給料を得る………
※今回の人生ゲームのボードは作者である中の人が考えた架空のものです。
現在の状況
U $37000
春香 $22000
真子 $12000


U「僕の番………3か………お金が吹っ飛ばされて$7000失う!? どんなイベントだよおい!」

Uは初っ端からお金が吹っ飛ぶという大事故。続いて春香が8を出してコマを進めるも………

春香「バナナの皮で転んで膝を擦りむいた………1回休み………」

現実だったらしょうもない事で1ターン潰れてしまう。

真子「私の番だね………6………人助けをして$15000貰った………だって!」

U「な、何ーー!?」

今回の人生ゲームは、序盤中盤終盤にかけてお金の上下が激しいボードで遊んでいる為、油断ならない。

U「僕の番………今度は6………パチンコで$10000溶かしたぁー!?」

U、踏んだり蹴ったりでビリに転落。1位は真子に。だが、ここから2週程すると………

U「よし、給料日で$40000貰うぜ!」

春香「私は………8。$40000ね。」

仕事の安定性のあるU。運ゲーではあるが、当たりさえすれば一気に稼げる春香が再び稼いできた。

真子「むー………お母さんはともかく、お父さんは増える金額が強すぎるよー!」

U「フリーターよりかはなんぼかマシやろ。」

春香「そうよ。この人生ゲームは運の勝負なんだから………」

真子「うっ………(そうだった………お父さんは肝心な時になるとツキが乗って来るんだった………)」

未来で、Uの勝負運の強さを持っていた事を思い出し、それが現代のUにも健在で、生半可なものではない事が、真子の恐怖として蘇る。

U「………うーん、でもさっきからマイナスマスばっかだから運が乗らねえなあ………」

真子「(いや、乗ってるから………! お父さんの運………)」

その後も色々なマスイベントに止まり、4週後、春香が結婚マスに止まった。

春香「あっ、結婚マスですね。結婚相手はUさん………っと。」

U「いや、重いって………」

Uはドン引きしていた。一方、真子は………

真子「来た………勝負のマス………!」

現在の所持金はUが$52000、春香が$46000、真子が$42000だった。

真子「(まあ、余程差が開いていたりすればこんなマス心配すらしないけど、1と2で$5000。3と4で$3000、5と6で$1000………7以降は貰えないだから………せめてここで多く稼ぎたいな………!)」

春香はルーレットを回す。だが、出たのは8。貰えなかった。

真子「(よし………第一の心配はクリア………! 問題は………!)」

真子はUの方を見る。だが、次の番は彼女なので、彼女はルーレットを回し、結婚マスに。

真子「お願い………!」

真子はルーレットを回す。出た目は4。合計$6000のプラス。

真子「や、やった!」

ここで真子がUと$1000差で2位に躍り出る。だが、真子の不安はまだ消えない。次のUも結婚マスに止まり、ルーレットを回す。

真子「(お願い、来ないで………!)」

真子は手を合わせて祈る。だが、現実はあまりにも非情で………

U「………1だ。じゃあ$5000ずつプリーズ。」

ここでもUの勝負強さが出て、2人を突き放す。

真子「(こ、このままじゃお父さんが大儲けしちゃうーーー!!)」

運の強さを前にして追い込まれる真子。果たして、彼女の命運は………

To be continued………




次回予告
真子は一か八か株に手を出す。流石にこれでの逆転は厳しいと考えていた真子だが、そんな彼女に予想外の幸運が舞い降りる………
次回「理外の株価上昇」


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第42話 理外の株価上昇

前回までのあらすじ
Uと春香は途中でマイナスマスばかりを踏むが、給料日の到来でマイナスをチャラに帰る。一方、真子はプラスマスと、結婚マスで稼ぐが、Uの強運で金額差を突き放されてしまう………
現在の金額
U $59000
春香 $38000
真子 $43000


Uと真子の差は16000。そして、次の給料日では、Uが$40000、春香が$15000のプラスで、真子が給料日で10000貰った時には、同額になっていた。そして、今回のマスで、真子は一か八か、$1000の株券を5枚購入した。

U「株を買ったって事は勝負に出たな………」

人生ゲームでの株は一攫千金のチャンスがある。真子は、父親の強運が自分にもある事を信じて賭ける………

U「………でも、僕は全力で勝負するだけだ!」

Uはルーレットを回すが、あまりプラスの恩恵は感じ取れず$5000領域を行き来していた。

U「………運が乗らねえ。」

一方の春香も、タレント職の為、一度外すと4桁の追加では全然Uには追いつけない。

真子「(お父さんもお母さんもお金の上下が停滞している………今のうちなら逆転できそう………!)」

U「………」

Uは真子の浮かれる様子に、何かを察する。

真子「………どうしたの、お父さん? もうギブアップ?」

U「いや………一位なのにギブする意味ないだろ。」

真子「そりゃそうだよね………まあいいけど………」

真子はUとそんな話をしていると、ルーレットで7を出し、とあるマスに着いた。

真子「えっと………株価が上昇のチャンス、ルーレットを回し、1枚辺り、出た数×$1000で売る事が出来る。」

真子は、一攫千金のチャンスを得た。真子はルーレットを回す。

真子「私の中の強運………ここで降りてきて………!!」

真子は祈る。そして出た目は………

春香「10………って事はまさか………!?」

真子は、1枚辺り$10000で売れるビッグチャンスを手にした。そして、それを真子が見逃す訳は無く………

真子「私は5枚の株券全部売るよ!」

真子は一気に$50000を稼ぎ、トップに躍り出た。この時の真子の所持金は $107000。形勢逆転である。因みに2位のUは$82000で、春香は$51000。真子はたった1ターンで、3人の中で1番の金持ちという地位を得た。

真子「(これで、私の勝ちが一歩近づいてきた………でも、問題は………!)」

そう、確かに真子は金額的な面では1位だが、8マス先にはUのコマがあり、3マス先は分岐ポイント。Uは4を出し、分岐ポイント到達。奇数が出れば3回のギャンブルチャンス。偶数なら普通の遠回りマス。

U「………7。ギャンブルマスだね。」

真子「(し、しまった………!)」

Uはギャンブルマスへ。上手く行けば$100000以上の稼ぎも見込める一攫千金のマスへ。Uは持ち前の強運でUは大金持ちとなるか………!?

To be continued………




次回予告
真子は、Uのギャンブルを恐れていた。そして、その読みは的中し、Uは最初のギャンブルで、限度まで金を賭ける………
次回「絶対の強運」


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第43話 絶対の強運

前回までのあらすじ
Uに突き放されてしまった真子だったが、株券を購入し、株価の超上昇で形勢逆転。だが、Uはギャンブルマスへと進み………!?
現在の金額
U→$82000
真子→$107000
春香→$51000


そして1ターン後、Uの番………

U「………うーん、5万まで賭けられて1だけ数字を選択。それが出たら10倍ね………」

Uは少し考えると………

U「………限度で勝負するよ。」

春香「げ、限度ですか………!?」

U「どうせ負けたら終わりだしねえ………やるしかないだろ、ここまで来たら。」

Uはそう言うと、$50000を賭ける。そして、指定した数字は8。Uはルーレットに手を伸ばし、回した。

真子「(確率は10分の1………心配する程の確率でも無いのに、何故か私の身体は震えている………まさか、私は心のどこかで思っているの………? お父さんが大当たりさせるって………)」

真子は汗をかいていた。そして、出た目は………

春香「は………8ですね………って、事は………」

U「………$500000だね。」

真子「あ、あ、当てたーーー!?」

U、一気に$532000へ。最早ここまで来ると形勢逆転のレベルではない。

真子「(そ、そんな大当たり有り得る………!?)」

真子は首を傾げる………更に、もう1ターン後………

U「………へぇー、賭けられる額は同じだけど、2つ指定かつ、右隣の人に回して貰うやつか………じゃあ、4と9指定で、$50000賭ける。」

真子「ま、またそんなに賭けるの………!?」

U「有り余ってるからねー」

真子「む、ムカつく………!」

そして、春香がルーレットを回す。すると、9が出てしまった。

春香「ま、また当たり………!?」

U、$250000が増えて、$732000へ。

更に更にダメ押しのもう1ターン後、今度はルーレットを3回回して、その中で同じ目の出た回数が2回なら$100000。3回なら$500000というもの。ついでに、この時点での真子と春香は遠回りルートに決定しており、ここまで荒稼ぎしていたUに対して絶望を覚えていた。

U「行くぞ!」

Uはルーレットを回す。出た目は8。そして2回目………出た目はまたしても8。

真子「ま、また$100000プラス………!?」

真子は涙目になる。現実で遭遇する確率は、麻雀で天和を出す確率程、有り得ないくらい無いだろうが、こんな荒稼ぎしている者が現実にいたら泣きたくもなる。更に、Uはまた8を出してしまった。

真子「$500000………い、イカサマじゃないのこれー!?」

真子はとうとうイカサマを疑い出す。いや、疑わない方がおかしいのだが………

 

Uはここで参加費をマイナスして、$1140000の大稼ぎ。その後の勝負は火を見るよりも明らかであり、ネタバレではあるがUが勝ったという。読者の諸君は、次回までにUのゴール時の金額がどれくらいかを予測してもらいたい………

To be continued………




次回予告
絶対の強運で、前代未聞のUの大勝利。そして、ビリはゴールの1マス前で、$250000払わさせられた真子であり、真子はU達の考えた罰ゲームで、くすぐられてしまう………
次回「運命の罰ゲーム」


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第44話 運命の罰ゲーム

前回までのあらすじ
Uはギャンブルマスへ進む。そこで、Uは持ち前の強運が炸裂しまくってしまい、100万以上の非現実的なイカサマを疑われる稼ぎを得てしまう。そして、勝負は勿論Uが優勝する事に………


U「えーと………1、2………」

Uは律儀にお金を稼いでいたが、最早数えなくとも優勝なのは、目で見てわかる事だった。

U「あっ、僕$1348000だわ。」

真子「いや、聞いた事ないんだけど、そんなお金………」

………理論上は、100万以上を稼ぐのは不可能では無いが、単純に運がいいなどでは稼げないような確率がいる為、果たして現実にいるかどうかを疑いたくなる。

U「………真子と春香はどうだい?」

春香「私は$257000ですね。」

U「真子は?」

真子「………っ!! 見りゃ分かるでしょ!!」

真子の所持金は$3000だった。ここで読者は、何故真子が$3000にまで減ってしまったのかが気になる事だろう。理由としては、ゴールの一マス手前にある月旅行のマスに止まってしまい、$250000を払わさせられたからだ。人生ゲーム定番の、最後のマスで頭おかしいくらいの金額を払う罠にまんまとハマってしまった。

U「じゃあ、負けた真子は罰ゲームだな。」

真子「な、何で罰ゲームなんか受けなきゃ行けないの!?」

困惑する真子。その理由は簡単。罰ゲームをやるなんて約束してないからだ。

U「………春香、あの時の十字架ってまだあるかい?」

春香「ありますよ?」

U「よし………ならばくっつけるぞ………未来の我が娘であり、美少女の白宮真子よ、覚悟なりー!」

真子「い、嫌ああああぁぁぁ!!」

真子は抵抗したが、どうする事も出来ずに磔にされてしまった。

真子「ううっ………お父さんの意地悪。」

U「なんとでも言え。この間のことは忘れてねーからな………!?」

真子「うぐっ………!」

心当たりがあった真子は、これはUの仕返しだと考えた………勿論、Uは気にしてないので殆ど口実だが。

U「さあ、負けた真子にはくすぐりの刑だ。」

Uは、真子の脇腹をくすぐり出した。

真子「あはははははは!!」

真子は笑いを耐えきれずに、笑ってしまっていた。やがて、Uのくすぐりは真子のお腹にまで移動した。

真子「ひゃう!? お、お父さんのバカぁ………痴漢で訴えてやるー!」

U「うふふ………やれるものならやってみなー!」

Uは楽しそうに真子の身体をくすぐり、真子は笑いを止められ無かった。

U「ほんと、こう見ると小学生高学年くらいの子をくすぐってる感じがする。」

真子「………!!」

真子には1つコンプレックスがあった。それは、高校生にも関わらず、父親は勿論、母親よりも身長が無いことである。フォローすると、戦いの方の世界では、その後、真子の身長は伸びて、春香を超える程にはなるのだが、この時の真子は、身長が低い事をいじられるのが嫌だった。その為………

真子「だーれーが………小学生高学年よー!!」

なんと磔を自力脱出し、Uを上手投げで投げた。

U「な、なんでー!?」

Uはそのまま地面に転がった。

U「に、人間じゃねえみたいだ………」

これによりUは、未来の娘はめちゃくちゃやばい馬鹿力を持っている事を知るのだった………

To be continued………




次回予告
Uと春香が付き合って1ヶ月が経とうとしていた。春香は冗談で求婚を申し込むと、Uは指輪を取りだし、春香の誕生日プレゼントとして渡し、求婚を今すぐは受けられないが、高校卒業したら受けると約束する。それを聞いた春香は何を思うのか………?
次回「Uの告白」


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第45話(最終話) Uの告白

前回までのあらすじ
人生ゲームは、Uの大勝で、ビリは真子となったので、Uは真子に罰ゲームで彼女をくすぐる。だが、Uが真子のコンプレックスの部分をいじったせいで、真子は十字架の拘束を自力で解いてしまい、投げられた………


これは、ある晴れの日………

U「………ねえ。僕達って確かそろそろ付き合って1ヶ月経つよね。」

春香「そうですね………」

U「………なんか今日の春香は顔真っ赤だね。熱でもあるの?」

春香「いえ、熱はありません。さっき計りましたから………」

U「………無理はしちゃダメだよ?」

Uはそう言った時だった。春香はこのときを待っていたとばかりに、Uの腕に抱き着いた。

U「は、春香………!?」

春香「Uさん………私の質問に答えてもらっていいですか?」

U「え? ま、まあいいけど………」

春香「………Uさんは、どんなタイプの女性が好きですか?」

U「ふぇ? 僕は春香が好きだけど………?」

春香「そうじゃなくて………彼氏の為に尽くしてくれる人とか、彼氏に対してツンデレっぽく対応してくれる人とか………どういうタイプですか?」

U「うーん………そういうのか………まあ、ひとつ上げるとすれば………僕は、僕を愛してくれる人が1番だな………例えると、春香みたいな人。」

春香「もう………私の心を射止めるのがお上手なんですから………」

U「………?」

Uは首を傾げた。Uは口説いているつもりで言ってる訳では無いので困惑していた。流石、天然のプレイボーイである………

春香「私達………このまま結婚しちゃいませんか?」

U「ふぇ!?」

Uは驚いた表示を見せる。因みにこの告白を春香はこう考えていた………

春香「(………まあ、流石にこんな唐突な告白でOKなんて貰えませんよね………)」

と、半ば冗談のつもりだった春香。するとUは………

U「………いいよ。今すぐは無理だけさ。」

春香「へ………?」

春香は困惑していた。だが、Uはポケットから、指輪の箱を取りだし、春香に見せた。

U「結婚指輪じゃないけど………誕生日プレゼントとして、この指輪を受け取って欲しい。そして………高校を卒業したら………正式に、僕のお嫁さんになってください………!」

春香「え、ええーー!?」

大困惑する春香。だが、春香はUがここまで自分に対して愛情を持っていた事に感動し、涙を零すと………

春香「………はい、喜んで………!」

春香は指輪を受け取ると、左の薬指に填めた。因みにこの指輪は玩具ではない本物の指輪だった。見た目は豪華でも無いが、春香はとても嬉しそうだった。そして、これをこっそり見ていた真子は………

真子「もう、付き合って1ヶ月で結婚話にまで漕ぎ着けちゃったの………? ………幸せ者。」

と、真子はニコニコとしながら、2人の様子を見ていたのだった………

将来の約束をしたUと春香。2人の恋心はかなり大きくなっており、共にこれからを歩んで行こうという希望が見えるのだった………

The end………




後書き
はい、どうも! 中の人です!幻想恋愛録は如何だったでしょうか? 今回の話は、あまり最終回っぽくはありませんでしたが、Uと春香の恋愛レベルが大きく前進しました。出来ればこのまま続きを書きたいのですが、諸々の都合により、現時点ではこれを最終回とさせて頂きます。もし、また機会がありましたら、続きを書きますので、ご期待ください! そして、現在連載中の幻想最終録、幻想和風魔録も大きな局面へ突入! この先の戦いの行方は………!? では、今回はここで終わりとさせて頂きます。またどこかでお会いしましょうー!


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