一色いろはに弟がいたら (doesn't work)
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プロローグ

あざといって書くに難しいですね…


ある部屋の一室

 

「ふわ〜、よく寝た」

 

そう言い布団から上半身を起こした少年の名前は一色真(イッシキ マコト) 一色いろはの弟です

 

そして真が寝ている横で寝ている女性がいました

 

「ん〜、真〜」

 

「わっ、お姉ちゃん」

 

まだ寝ぼけているのか、いろはは上半身を起こしてる真を抱き寄せるとそのままふかい眠りに着こうとします。真はいろはの胸に抱かれながら抵抗しようとしますがまだ寝起きでさらにいろはに抱きしめられ人肌の温もりに再びつつまれた真は眠気に襲われ二度寝をしてしまいます。

 

「ん?」

 

それからしばらくしていろはが目を覚ましました。そして自分の腕の中の存在に気がつきます

 

「えへへ」

 

するといろはは真のことを強く抱きしめ直し、頬を綻ばせます

 

一色家ではこういったことがほぼ毎日行われていました

 

ーーーー

 

「もぉ!お姉ちゃんのせいでまた二度寝しちゃったじゃん!」

 

「だって真が可愛いのが悪いんじゃん」

 

一色家のリビングでは真が頬を膨らせて姉であるいろはに怒っていました。しかし当人であるいろはは全く反省の色が見えずにむしろ真が可愛いいのが悪いと主張します

 

「む〜」

 

真はそんないろはの態度にさらに頬を膨らませます

 

「そんなに怒らないでよ〜」

 

「お姉ちゃんなんか知らない!」

 

「じゃあ、今度真が好きなケーキ買ってあげるから」

 

「え!本当?じゃあ許してあげる!」

 

真は先程までの怒りはケーキでなくなったのか嬉しそうにいろはに抱きつきました

 

「うん、じゃあまた今度出かけようか」

 

「絶対だよ!」

 

ーーー

 

「お姉ちゃん遅いな...」

 

学校が終わり帰宅に戻りいつも通りいろはを待っていた真ですが、なかなか戻ってこないことに心配していました

 

ガチャ

 

「ただいま~」

 

そこに少し疲れた様子のいろはが帰宅してきました

 

「お帰り〜。あれ、どうしたの?」

 

帰宅したいろはを出迎えに玄関に来た真は疲れた様子のいろはを見て心配しました

 

「あ、うん。元気だよ!」

 

いろはは心配をしてくれている真を心配させまいと、疲れた表情からすぐに笑顔を浮かべました

 

「む〜、お姉ちゃんこっち!」

 

「え、ちょっと」

 

しかし、真はそんないろはを見て何か気にいらなかったのか頬を膨らませたかと思うといろはの手を引いてリビングに向かいました

 

「お姉ちゃんここに座って」

 

「え、何で?」

 

「いいから!」

 

リビングまで手を引いて来た真はいろはにソファーに座るように促します。いろは真の言う事に困惑しながらもソファーに座ります

 

「よいしょ」

 

「?」

 

そして何故かいろはを座らせた横に真も座り込みました。いろはは真の行動の意味がわからず首を傾げます

 

「んっ」グイ

 

すると真はいろはの肩を掴み自分の方に倒れ込むように引っ張ります

 

ぽす

 

そして真の膝の上にいろはの頭がちょうど倒れ込みます。俗にいう膝枕です

 

「え」

 

いろはは真の不可解な行動の連続にされるがままで固まってしまっています

 

ナデナデ

 

真は膝枕をしたいろはの頭を撫ではじめました

 

「お姉ちゃん何があったのか知らないけど僕の前で無理しなくていいんだよ」

 

真は優しい声色でいろはに話しかけます

 

「ん〜ん」

 

ずっと反応ができていなかったいろはでしたが、真に頭を撫でられ出してからは甘えるような声を出し真の膝に頬を擦り付けています

 

「ふふ、お姉ちゃんは甘えん坊さんだね。それで何があったの?」

 

「実はね…」

 

いろはは同級生の悪意から生徒会長に立候補させられてしまったこと、そしてそれを奉仕部と呼ばれる部活動をしている人たちに相談したことなどを話しました

 

「そんなことがあったんだ…」

 

真はいろはの話すことを全て真剣に聞きました

 

「それでその奉仕部の人たちが何とかしてくれるの?」

 

「わかんない」

 

真の問いかけに対していろはは少しごね気味に返答する目を閉じました

 

「ふわ〜、このまま少し寝ていい?」

 

「うん。いいよ」

 

「おやすみ」ちゅ

 

「えへへ、おやすみ〜」

 

真に頬にキスをされたいろはは嬉しそうな顔をして眠りにつきました

 

ーーー

 

「ん?」

 

しばらくしていろはが目を覚ましました。しかしそこに真の姿はありませんでした。

 

「あ、お姉ちゃん起きた?」

 

キッチンの方から真がいろはに声をかけました。どうやらご飯を作っていたようです

 

「お母さんとお父さん今日も会社に泊まりがけで仕事なんだって」

 

「そうなんだ」

 

「できたよ。座って食べよ」

 

「うん。ありがとう」

 

「はい、あ〜ん」

 

「さ、流石にそれは恥ずかしいよ」

 

いろはの隣に座った真はご飯を食べさせてあげようとしますが、恥ずかしいのかいろははそれを拒否しようとしています

 

「お姉ちゃん、食べてくれないの?」

 

「うっ、わかったわよ」

 

(かわいい!!)

 

真はいろはを上目遣いに目をうるうるさせながらそう問いかけました。そんな真の行動にいろはは勘弁したようで大人しく真にご飯を食べさてもらいました

 



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姉弟の日常

続きます


「あれ真学校に行く用意しなくていいの?」

 

朝学校の身支度をしているいろはは登校する時間が近づいても一向に準備しようとしない真に問いかけました。

 

「うん!」

 

いろはに問いかけられた真は笑顔で頷きました

 

「何で?」

 

「なんと今日は学校の開校記念日で休みなんだ!」

 

真は胸をはって自慢するようにいろはにそう告げます

 

「そうなんだ、いいな〜」

 

いろははそんな真を羨ましそうに見つめていました

 

「えへへ、いっつもはお姉ちゃんにいってらっしゃいがいえないけど今日は言えるしね!」

 

「真!!」

 

ぎゅう〜

 

少し恥ずかしそうにそう告げた真にいろはは感極まったように真を抱き締めます

 

「もう、お姉ちゃんくすぐったいよ」

 

「それじゃあ行ってきます!」

 

いろはが学校に登校するために玄関に行くと真もそれを見送るために後ろをついてきます

 

「うん!あ、そうだお姉ちゃんちょっと」

 

「ん?」

 

真は何かを思いついたのかいろはに手招きをします。それに反応したいろはが顔を真に近づけます

 

チュ

 

「ふぇ⁉︎」

 

何と真は近づいてきたいろはの頬にキスをしました

 

「えへへ、いってらっしゃい!」

 

「う、うん。行ってきます」

 

突然のことに驚いているいろはを見て悪戯が成功したような笑みを浮かべながらいろはを見送りました。いろはは最初は戸惑っていたようですが家を出るときには頬を緩め浮かれながら登校して行きました

 

「さてと、洗濯と掃除を終わらせなきゃ」

 

真はいろはを見送った後、家の家事をおわらるべく早速取り掛かりました

 

ーーーー

 

「ふぅ〜、これでひと段落だね。あれ?」

 

家事がある程度終わった真は机の上にあるお弁当箱に気がつきました

 

「お姉ちゃん、お弁当忘れてる。お昼前…」

 

時間を確認すると時刻はちょうどお昼前の時間今からいろはの通う高校に届ければ間に合う時間です

 

「ん〜。よし!届けよう」

 

真はお弁当を届けることを決めるとすぐに準備をして家を出ました

 

「お姉ちゃんの学校は確かここら辺だったかな?」

 

真はいろはの高校には一度や二度にか行ったことがなく僅かな記憶を頼りに向かっていました

 

ーーー

 

一方いろははと言うと

 

(はぁ、まさか真のお弁当を家に忘れてきちゃうなんて…)

 

教室に1人いろはは自宅にお弁当を忘れていることに気が付き落ち込んでいました。

 

「いろはちゃんどうしたの?なんか落ち込んでるね」

 

「ちょっと、ね〜。でも全然大丈夫。気にしないで!」

 

「そう?なにか困ったことがあるならいつでも言ってね」

 

「うん。その時はお願いするね」

 

そんないろはに同じクラスの男子校生が気づかように話しかけます。声をかけられたいろはは話しかけられるやすぐにいつもの笑顔を浮かべて返答しました

 

男子校生はいろはにいい顔をしたいのか最後にそう言い残しいろはから離れて行きます

 

「購買で何か買ってこようかな」

 

いろはは、このまま教室にいても仕方がないので一旦何か食べるものを買うために購買に向かうことにしました。

 

「あ、お姉ちゃん!!」

 

いろはは購買に向かう途中、廊下を歩いているとそんな声が聞こえてきました

 

「真!?…と先輩?」

 

いろはが声のする方向に振り返るとそこには真でつい先日自分から依頼を出した奉仕部の部員である比企谷八幡がいました。いろははその異色の光景に驚きながらもこちらに走ってくる真を抱き止めます

 

「真がどうして学校に?それに先輩も…」

 

「それはねぇ…」

 

時は遡ります

 

「ここだ!」

 

真はなんとか無事に学校に到着しました。しかし

 

「お姉ちゃんの教室ってどこなんだろう…」

 

当たり前ですが真はどこになんの教室があるのかを全く知りません。真はどこに行けばいいかも分からずフラフラと校内を歩いていました。

 

「あ、あの!」

 

「ん?」

 

真は意を決して1人の男子校生に話しかけました。そうそれが八幡でした

 

「ちょっとお尋ねしたいんですけど…」

 

「お、おう」

 

(なんでそんなモジモジしながら聞いてくるんだよ。頬を染めるなよ。頬を)

 

真のことを可愛いと思いつつも返事をしました

 

「一年生の教室ってどこにあるかわかりますか?僕のお姉ちゃんがお弁当を家に忘れてしまってそれを届けたいんですけど」

 

「あぁ、一年生の教室ならこっちだ案内するよ」

 

「本当ですか!ありがとうございます」

 

(なんだかこの子、最近見た誰かに似てるな。誰だろう)

 

八幡は満遍の笑みを浮かべている真に対して誰かの面影を感じながらも真を一年生の教室に案内するのでした

 

と言うのが八幡と真が一緒にいる理由でした

 

「わざわざ真をここまで連れてきてくれてありがとうございます」

 

「お兄さんありがとうございます!」

 

「どういたしまして」

 

(そうか、誰かににてると思ったら一色だ。けど)

 

八幡はいつもの笑顔を作ってお礼を行ってきたいろはと純粋な笑顔を浮かべている真を見比べました

 

(姉弟でも、弟の方は素であざといんだな)

 

八幡はそう思いながらその場を後にしました

 

「はい!お姉ちゃん、お弁当」

 

真は自分のチュックサックに入れていたお弁当を出すといろはに差し出しました

 

「あ、わざわざ届けてくれたの!」

 

「うん」

 

「ありがとう!」

 

「えへへ、どういたしましたて」

 

いろははもう一度真を抱きしめました

 

「じゃあお弁当も渡せたし僕は帰るね」

 

真は学校にきた目的を達成できたので自宅に帰宅しようとします

 

「えぇ〜、一緒にお昼食べようよ」

 

「でもここお姉ちゃんの学校だよ?僕ここの人でもないのにここで食べていいの?それに僕の分のお弁当も持ってきてないし…」

 

どうやらいろはは真と一緒にお昼を食べたいようです。真も一緒に食べたいとは思っているようです

 

「お昼を食べるくらい大丈夫だよ。それにお弁当は2人で分ければいいし」

 

「う、うん。じゃあ食べていくね」

 

「そうと決まれば早速食べよ!」

 

いろはの勢いに押されるように真は手を引っ張られて連れられていきます

 

ーーー

「美味しかった〜。ご馳走様」

 

「うん。お粗末様でした」

 

2人で一つのお弁当を食べ終えた真といろはは残りの休み時間をゆっくりと過ごしていました。

 

「えへへ、真〜」

 

いろはは食事を終えて真に甘えるように抱きつきました

 

「お姉ちゃん時間大丈夫なの?」

 

「ちょっとくらいなら大丈夫だよ」

 

真もそれに応えるようにいろはに抱きつきます。それと同時にお昼を食べて結構な時間が立っておりそろそろお昼休憩が終わるのではないかと心配をしていました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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姉弟の日常 Part2

原作と絡ませようと頑張ってるんですど中々絡ませれない…


 

 

「晩御飯なににしようかな〜」

 

いろはにお弁当を届け終え一度自宅に帰宅した真は今日のご飯をどうするか一人考えていました。

 

ガチャ

 

「ん〜、冷蔵庫には…」

 

真は一度冷蔵庫の中になにが入ってるのかを確認します

 

「…何にもない」

 

しかし、冷蔵庫の中にはなにも食材が入っていませんでした

 

「お買い物行かないと」

 

さっそく買い物に行こうと準備を進める真ですがふと自分のランドセルを見てあることを思い出します

 

「あ、宿題をするの忘れてた!」

 

真はそのことを思い出すと買い物に行く前に宿題をすることにしました

 

ピロン

 

すると真の携帯にメールが届きました

 

「ん?お姉ちゃんからだ」

 

真はいろはから届いたメールを確認します。その内容は今日は部活に必要なものを買ってから帰るので少し遅くなるという内容でした

 

「わかった、っと」

 

真はそのメールに返信すると再び宿題は進めて行きました

 

ーーー

 

「ん〜、やっと終わった。さてと思ったより遅くなっちゃったから急いでお買い物に行かないと」

 

宿題が終わり軽く伸びをした真はサッと買い物の準備を済ませて家を出てきました

 

「え〜っと、これとこれと、あと牛乳とかも切らしてるから買っておかないと」

 

真は晩御飯の材料になりそうな食材などを購入していきます

 

「うぅ、思ったよりも重い…」

 

買い物を終えて購入した商品を持参したエコバックに入れ終えてから真は買いすぎたと少し後悔しました

 

しかし、今更返すわけにもいかず真はフラフラしながらもゆっくりとエコバック思って歩き出しました。

 

「はぁ、はぁ、疲れた…」

 

真はベンチに腰掛けて少しの休憩をすることにしました

 

「ングング、ぷはぁ〜美味しい」

 

真は先ほど買い物の時に一緒に購入したお茶を飲み喉を潤しました

 

「さてそろそろ行かないと、お姉ちゃんが帰ってくるかもしれないしね」

 

「よいしょ!」

 

真は再度買い物をした袋を持つと歩き出します。

 

「あ、お姉ちゃん」

 

休みながらもゆっくりと帰っている途中、道を歩いているいろはを見かけました

 

「あの人誰だろう?」

 

いろはの隣に男性の姿がありました

 

「なぁなぁ、いろはす!」

 

「あ〜、はいそうですね〜」

 

男性がいろはになにやら話しかけているようです。ですがいろはあまりちゃんと聞いていないのか相鎚を打つばかりです

 

「話しかけてもいいのかな?でもなにかお話ししてるみたいだしどうしよう」

 

ドタ「いたっ」

 

真はただでさえ重たい荷物を持ちながら考え事をしていたせいか、つまづいていてしまいました

 

「え?真!!」

 

躓き転けてしまった音を聞きつけたいろはは、そちらに振り向き真の存在に気がつき急いで真の元に駆けつけます

 

「えへへ、転んじゃった」

 

真はいろはに気がついてもらえたのが嬉しいのか笑いながら話します。

 

「転んじゃったじゃないでしょう!」

 

いろははそんな真の呑気な様子に怒っているようです

 

「なになに、どうしたん?いろはすの知り合い?」

 

するとその後ろから先程からいろはに話かけていた男性が近づいてきます

 

「怪我はない真?」

 

「う、うん」

 

後ろから男性が話しかけているにもかかわらずそれを無視して話しかけてくる姉に真は少し戸惑っているようです

 

「お姉ちゃん、後ろの人は?」

 

「後ろの人?あ〜、私と一緒の部活の戸部先輩っていうの」

 

「ちょっ、いろはす俺のこと無視すんのなくね〜」

 

「えっと、いつも姉がお世話になってます。弟の真です」

 

真は適当にあしらっている、いろはの代わりに戸部に自己紹介をしました

 

「う〜わ、めっちゃ礼儀正しいじゃん」

 

「じゃあ、私は弟と帰るので戸部先輩お疲れ様でした」

 

いろはは、自己紹介をしていた真の手を取ると颯爽と歩き出しました

 

「えぇ〜、それはないでしょう!」

 

戸部は一人置いていかれることにツッコミながらも二人を見送りました

 

ーーー

 

「もお、なんで一人でこんなにたくさんお買い物したの?」

 

「だって、お姉ちゃんにいろんな料理作ってあげようかなと思って…」

 

少し怒ったような口調のいろはに真は少し拗ねるたような表情をしながらいろはにそう告げました

 

「っ〜!!!真!!」

 

いろははそんな真の言葉を聞いて力一杯抱き締めます

 

「お姉ちゃん、苦しいよ〜」

 

「真が悪いんだからね」

 

いろはに抱きしめられた真は話してもらうように訴えますが全く聞いてくれる気配がありません。しかしここは人の往来がある普通の道。周りを歩く人たちから目線を浴びせられます

 

「わかったよ。家に帰ったらいくらでも抱き締めていいから一旦離れてよ」

 

「もお、わかった。」

 

真は代替案を提案し、それにいろはは渋々頷きました

 

そして家に帰宅した二人は買ってきた食材を使って夕食をとりました

 

その後

 

「んっ」

 

真はリビングにあるソファーに座るといろはに向かって両手を広げました

 

「ん?何してるの?」

 

いろはは真の行動の意味が分からず首を傾げます

 

「さっき、家に帰ったら抱きしめていいよって言ったから…」

 

真はいろはのその問いに頬を赤らめながらそう答えました

 

「…遠慮なく!!」

 

真は自分の胸に飛び込んでくるいろはを迎え入れるとそのまま抱きしめました

 

そんなこんなでいつもの姉弟でいちゃつく時間を過ごしました

 

 

 



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真の同級生

お久しぶりです


「もう、留美ちゃん!なんでまたこんなところでご飯食べようとしてるの!!」

 

お昼休み、真は小学校の女子トイレの前で頬を膨らませてある少女の前に立ちはだかっていました。

 

「前からずっと言ってるでしょう!お昼は一緒に食べようって!!」

 

真はさらに両腕を上下にぶんぶん振りながらさらに留美に怒ります

 

「だって、真と一緒にご飯食べたらみんなから嫉妬されるんだもん」

 

留美は真に対して俯きながらそう言いました。というのも、過去に一度だけ留美と真が一緒にご飯を食べた時があったのですがその時周りから嫉妬の目線を向けられたのが原因でした。

 

真はクラスメイトから好かれていました。それはもうファンクラブが出来るくらいに好かれていました。特に女子生徒の人気が多くお昼ご飯を真と一緒に食べようと真の取り合いが起こるほどでした。

 

「そんなこともあろうかといい場所を見つけたんだ!!」

 

「いい場所?」

 

「そう、他のみんなに見られない場所なんだ。ほら行こう!」

 

「え、ちょっと」

 

真はそういうと留美の手を引いて走り出しました。

 

ガチャ

 

「ここだよ!」

 

「屋上?」

 

「そう」

 

「でも、屋上は入っちゃダメじゃなかった?」

 

「うん。だから誰もこないんだよ」

 

「それってダメなんじゃ…」

 

「だって、留美ちゃんとご飯食べれるような場所こんなところしか見つからなくて…」

 

「ダメ…かな?」

 

普段先生から入ってはダメと言われている屋上に登ったことに対して留美は難色を示していました。それに対して真は少し俯いたかと思えば上目遣い瞳をうるうるさせながら留美に対してそう伝えます。

 

「うっ…わかった、から離れて」

 

留美はそんな真を見て頬を赤らめながら目を逸らしながら了承の意を伝えます。

 

「やった!!」

 

真は留美の返事を聞くと先ほどまでのことが嘘かのように笑顔になりながら再び留美の手を引きました。

 

「やっぱり一緒にご飯食べると美味しいね!」

 

「別にいつもと一緒」

 

二人向かい合うようにご飯を食べながら主に真が話して留美が無愛想な相槌をうっていますが、表情は少し笑顔になっていました。

 

ご飯を食べ終えた後、一緒に真は一緒に教室を戻ろうとしましたがそれは嫌だと留美が拒否し、別々に教室に戻りました。

 

ーーー

 

放課後クラスメイトから一緒に帰ろうや遊びに行こうと真は誘われましたが

 

「今日はちょっと用事があるんだ!」

 

そう言い真は教室をでて行きます。

 

真が玄関口で上靴を履き替えて校門前まで行くとそこには姉であるいろはが真を待っていました。

 

「お姉ちゃん!!」

 

真はいろはを見つけると真っ直ぐにいろはに抱きつきに行きました。いろはもそんな真を両手を広げて抱きしめます。

 

「じゃあ、買い物行こっか!」

 

「うん」

 

いろはは真と手を繋ぐとそういい歩き出します。

 

そうして二人が向かったのはショッピングモールです。

 

「臨海学校に必要な物って何が残ってるの?」

 

いろはは隣を歩いている真にそう問いかけました。そう、二人は真の小学校で行われる臨海学校に必要な物を購入するために来たのです。

 

「前に来た時に大体のものは揃えれたから、あとは歯ブラシとかかな」

 

実は以前の休みの日にも、林間学校に必要なものを購入しに来ていたのですがその時はいろはが真の当日着ていく服装に拘りすぎてしまい他の必要な物を購入する時間がなくなってしまったのです。

 

「よし、じゃあ早速買いに行こう!」

 

いろはは真本人よりも張り切った様子で足を進めて行きます。

 

ーーー

 

「よし!これで必要なものは全部揃った!」

 

「真、帰りにソフトクリーム食べて帰らない?」

 

「ソフトクリーム!?うん!食べて帰ろう!!」

 

必要な物を全て買い揃え終えた帰り、いろはは真にソフトクリームを食べて帰ろうと話しかけました。

 

「どれにしよう、いちご味も美味しそうだし、チョコレートもいいな」

 

真はメニュー表を見ながらどの味にしようか決めかねている様子です。

 

「じゃあ、私がチョコ味を頼んであとで分けてあげよっか?」

 

そんな真を見ていろははそんな提案をします。

 

「いいの!?やった!」

 

真はいろはの提案に大喜びしました。

 

そしていろはの手にはチョコ味が真の手にはいちご味がありました。

 

「はい、真あ〜ん」

 

「あ〜ん」

 

いろはは自分の手にあるチョコ味のソフトクリームを真に食べさせてあげるべく差し出しました。真はそれを嬉しそうに食べます。

 

「はい、お姉ちゃんもあ〜ん」

 

「ふぇ、あ、あ〜ん」

 

真は分けてくれたお礼にと自分の持っているソフトクリームを差し出しました。いろはは少し戸惑いながらも真のソフトクリームを食べました。

 

「えへへ、美味しいね」

 

「美味しいね〜」

 

そういい二人は仲良く帰宅して行きました

 

ーーー

 

「じゃあ、行ってきます!!」

 

「気をつけて行ってきてね。風邪とかひかないようにしてね」

 

臨海学校当日、真はリュックサックを背負い帽子を被って準備万端の状態です。いろはは真のことが心配なのかオロオロしています

 

「うん。大丈夫!!」

 

そういい真は元気よく出かけて行きました

 

 

 

 

 



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会議

お久しぶりでございます!!
今回からキャラ崩壊が入るかもです…


一色家では真といろはがリビングのソファーに座りながら話をしていました。二人の間には隙間がなくいろはの腕に真が自身の腕を絡めています。

 

「え、お姉ちゃん生徒会長になるの!?」

 

いろはは真に自身が生徒会長になると決断したことを伝えました。真はそれを聞いて少し前まで会長になることを嫌がっていたのに、意見を急にを変えたいろはの言うことに驚いています。

 

「うん、会長になった方が色々とメリットがありそうだし」

 

「そうなんだ。うん、いいと思うよお姉ちゃんが自分で決めたことなら」

 

真は一瞬心配そうな顔をしましたがいろはの決心した顔を見てすぐに笑顔になりました。

 

「頑張ってね」

 

「うん!!」

 

ーーーー

 

「うぅ〜真〜助けて〜」

 

「どうしたの?」

 

それから少ししてあの決心した顔はなくなり、真に胸に泣きついていました。

 

「今度うちの高校と他校と合同でクリスマス会を始めるんだけど、そこで何をするかの話し合いで中々話がまとまらないの〜」

 

「ヘぇ〜、クリマス会やるんだ」

 

「そうなの、だから今年は真と二人っきりでクリスマス過ごせなくなっちゃた…」

 

いろはは真の胸元にさらに落ち込んでいきます。

 

ぎゅ〜

 

「真?」

 

真はいろはを元々いろはの背中に回していた手をさらに強く抱きしめました。

 

「お姉ちゃん気にしすぎだよ。それにそのクリスマス会が終わってから二人でやろうよ」

 

「うん…やる」

 

「あ、後ね多分その話し合い僕も参加すると思う」

 

「え!そうなの?」

 

いろはは真の胸から顔を上げました。

 

「うん。ぼくの小学校で高校のクリスマス会のお手伝いの募集があったんだ。多分お姉ちゃんが今言っていたのと一緒だよね?」

 

「多分そうだと思う。なんか小学生を呼ぶとか話してたから」

 

「僕もいっぱい頑張るね!!」

 

「う、うん」

 

真は笑顔ですが反対にいろはは少し不安そうな顔をしていました。

 

ーーーー

 

「はい、皆さんしっかりと着いて来れてますか?」

 

「「は〜い!!」」

 

真と真の同級生数名は学校が終った放課後にコミュニティセンターセンターとかかれた施設にやってきていました。

 

「君たちのマンパワー期待しているよ」

 

センターの一室に案内された真たち小学生一向はそこにいた高校生にそんな謎の言葉を言われたます。当然そんなビジネス用語を急に言われて理解できる訳もなく全員が首を傾げてしまいます。

 

今回真たちは近くの高校生たちを中心に行われるクリスマス会をするにあたってのお手伝いに来ていました。

 

「じゃあ、よろしくね」

 

高校生は真たちに特に指示を出さずにその場を後にします。

 

ガラガラ 

 

「お疲れ様で〜す」

 

そこに真の姉であるいろはと八幡が入ってきます。

 

どうやらいろは達の通っている高校このクリスマス会に参加しているようです。

 

「私たちなにしたらいいんだろ」 

 

「誰か聞いてきてよ」

 

「僕が聞いてくるね!」

 

「あ、ありがとう真君」

 

「私も行く」

 

何をしたらいいのを聞くために真が名乗りを上げ、そこに一緒に来ている留美が同行するようです。

 

「うん、一緒に行こ!!」

 

真はいろはのところに指示を聞くべく向かいました。

 

「お姉ちゃん、僕たちって何をしたらいいの?」

 

「お姉ちゃん?」

 

「うん!僕のお姉ちゃんなの!」

 

「そうなんだ」

 

留美は真の急なお姉ちゃん呼びに困惑していましたが真の説明に納得したように頷きました。

 

「あ〜、何をしてもらおうかな」

 

いろはは真の問いかけに悩み出しました。

 

「飾り付けを作ってもらったらいいんじゃないか?」

 

そこに助け舟を出すように八幡が提案を出します。

 

「そうですね、真お願いできる?」

 

「わかった!!」

 

真は返事をすると一目散に同級生たちのところに戻っていきました。

 

そんな様子のいろはを見て八幡は少し驚いた表情をします。

 

「なんですか?」

 

「いや、お前のことだからあったら速攻抱きしめるのかと思ったから少し意外でよ」

 

「なんですかそれ。まぁ、この状況でなければ抱きしめてましたけど…」

 

「この状況?」

 

「いえ、口で説明するより見てもらったほうが速いかもです。」

 

「お、おう」

 

ーーー

 

「クリエイティビティなことについてディスカッションしていこう」

 

「じゃあ…」 「若いマインドを加味して…」

 

「よし、じゃあそれも全部一度全部検討しよう」

 

「ん?」

 

留美は自分にわからない単語が飛び交う会議の中でふと横に座っている真に目を向けます。

 

そこにはひたすら首を傾げている真がいました。

 

「じゃあそれは」

 

「一つ質問いいですか?」

 

「ん?なんだい?」

 

会議が始まり少しして真は手を上げました。

 

「お兄さんたちは何がしたいの?」

 

真のそんな質問に会議の進行役をしていた男は少し笑うと

 

「ごめんね、少し小学生には難しかったかな。僕たちは今度行われるクリスマス会についての話し合いをしていたんだよ」

 

少し馬鹿にしたように真にそう告げます。

 

「うん。それは知ってますよ」

 

「僕が聞きたいのは、内容のない会議をする意味はあるの?って言うのを聞きたいです」

 

真が笑顔でそう言うと場が凍りついた。

 

「な、内容のない会議?」

 

真の笑顔で発せられたその言葉に進行役の男性も動揺しています。

 

「だって、今回でた内容って残り時間で実現できる物なの?」

 

そう言い真は黒板に書き出されたオーケストラやコンサートなどの内容を見つめます。

 

「もちろん、そう言うことも論理的にシンキングしていこうと思ってるよ」

 

男性はずっと会議で言っていたような言い回しを使い真に話しかけます。

 

「する必要ってありますか?明らかにできないものが含まれていますけど。オーケストラとかコンサートとか」

 

「うん、そうだね、でもすぐに意見を否定するより意見を聞き入れて全員が納得する意見を決めるべきじゃないかな?」

 

「でも、それしてたら時間がいくらあっても足りないですよ。さっき聖歌隊とかパイプオルガンを借りるとかの案が出てましたけど、お金足りんですか?それにもう予定日まであんまり余裕がないんですよね?クリスマスなんてみんないろんなところで行事をするんだからそう言うのは今から何かしても予約がいっぱいになってたりしてると思うので遅いと思います」

 

真は笑顔を崩さずに続けます。

 

「わかった、君の意見も参考にみんなで検討しよう」

 

「あの、すいません。検討する必要ないですよね。出来ないんですから、検討する意味もないですよね」

 

「でも、何か別の方法で実現できるかも知れない」

 

「お兄さんたちにもっと時間があるのならそうしたらいいですけど、あるんですか?時間」

 

真の止まらない応酬に八幡は空いた口が塞がらに状態です

 

「おい、お前の弟あんな感じだったか?」

 

「いえ、普段はめちゃくちゃ可愛行くて愛らしいんですがこういう会議とかになるとスイッチ入っちゃうんですよね、あはは」

 

八幡に問いかけられたいろはは苦笑いをします

 

「なんで小学生が会議に入るとスイッチ入っちゃうんだよ」

 

「親の影響っていうか家の恒例行事のせいなんですよね〜」

 

「どんな家だよ…」

 

「あはは」

 

 

 




ちょっと中途半端かもですが今回はここまでです


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ディスティニーランド

前回から期間空きましたが続き投稿です!!


シオシオ 

 

テカテカ

 

会議が始まって30分

 

「一旦休憩を挟もう」

 

会議は一旦休憩になりました。そして休憩となった全員がある2店に目線を向けました。

 

そこには先ほどまでビジネス用語を多用していたはずの高校生が白くなり項垂れていました。

 

もう一方では先ほ口論していた小学生が満面の笑みを浮かべ何故かテカテカしていました。

 

「...お前の弟怒らせると怖すぎだろ」

 

「ちっちっち、甘いですね先輩」

 

八幡が真と相手の高校の生徒会長との口論をみて思ったことを隣に座っているいろはに話しかけます。

 

「なにが?」

 

「真が怒った時にはもっと容赦なくやりますよ。今回は本当に意味が分からないからそれを問いかけただけですよ!」

 

いろははそれはもう清々しいドヤ顔を披露しました。

 

「えぇ...あれより更に容赦なくなるのかよ。雪ノ下といい勝負しそうだな」

 

八幡はそんないろはの話を聞いて頭の中で同じ部活に所属している部員を頭に思い浮かべます。

 

「う~ん、どうなんでしょう...」

 

八幡のその質問にいろはは本気で悩みだします。

 

「真凄いね」

 

留美は先ほどの討論をみて隣の真に目線を向けます。

 

「え~、そんなことないよ」

 

真は滅多に褒めることがない留美から褒めるられたのでとても嬉しそうに返答しました。

 

「お姉ちゃん、今日は楽しかったね」

 

「はは、楽しかった...ね」

 

会議が終了しセンターから出た真がいろはに眩しい笑顔を向けます。実際会議以降は留美たちと折り紙で輪を作ったりていたので本当に楽しかったのでしょう。

 

ただ、あの会議中の真を見て八幡は若干疑心暗鬼気味に返答します。

 

「むっ、先輩なんですか。ウチの真に何か言いたいことがあるんですか?」

 

「いや、なにも」

 

八幡はいろはの問いかけにすぐに真顔になります。

 

(真君、君のお姉ちゃんがすごい怖いんだけど。なんで君はこのお姉ちゃんがいるのにそんな純粋な笑みが出来るんだよ)

 

「まぁ、いいですけど。さぁ、真家に帰りましょう!」

 

「うん!」

 

いろはは不満そうな顔をしていましたが一転笑顔になると真の手を取り歩き出しました。八幡も遅れていろは達の後ろを追随していきます。

 

(本当に姉弟の仲がいいのな)

 

八幡が後ろから見た姉弟は本当に楽しそうに見えました。

 

---

 

「ねえ、真」

 

「ん?なに?」

 

「今度先輩たちとディスティニーランドに行くことになったんだけど」

 

真も来ない?といろはが問いかけようとした瞬間

 

「僕も行く!ねぇ、いいでしょう?」

 

言い終わるより前に真はいろはに抱き着き上目遣いに見つめます。

 

「うん、あたりまえでしょう~!」

 

いろはは真を抱きしめ返しました。

 

---

 

当日いろはと真は八幡たちとの集合場所に向かっています。

 

 

「真、楽しみ?」

 

「うん。それにお姉ちゃんの先輩の人たちに会うのも楽しみ!」

 

「あ、雪ノ下先輩と結衣先輩が先に来てるみたい」

 

雪乃と結衣が先についており待ち合わせ場所で2人で会話をしていました。いろは達が近づいていくと、いろはに気付いたのか結衣が手を振っています。

 

「やっはろ~、いろはちゃん!!」

 

「すいませ~ん、お待たせしちゃいましたか?」

 

「いえ、私たちも今来たところよ」

 

「それで後ろの子は?」

 

雪乃がいろはのうしろからついてきている真を見つめながら問いかけます

 

「初めまして!お姉ちゃんの弟の一色真です!」

 

真はそれに反応すると笑顔で雪乃と結衣に名乗りを上げました。

 

 

「可愛い!!始めました由比ヶ浜結衣です。よろしくね~」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

「...っ」

 

「ほら、ゆきのん」

 

真は結衣が名乗り終わると今度は雪乃に目線を向けます。雪乃は、真のキラッとした目を向けられたじろぎます。

 

「私は雪ノ下雪乃と言うの。よろしくね」

 

「うん。あっ、それパンさん?」

 

未だにたじろき気味の雪乃に対して真は、雪乃のカバンについているストラップに注目しました。

 

「え、ええ、そうよ」

 

「それ限定ものですよね!」

 

真は雪乃に対して食い気味に質問します。

 

「わあ~すごい。これ買うのすっごく難しかったんじゃないんですか?」

 

「よくわかったわね。確かにこれを手に入れるのには相当な労力を要したわね」

 

「そうですよね。雪乃さんはどのパンさんが好きですか?僕はもこもこパンさんが好きなんですけど」

 

「そうなのね。確かにもこもこパンさんは魅力的ではあるけれど、それは甘いと言わざるを得ないわね」

 

「え、なんでんですか?」

 

「それはねカクカクシカジカ」

 

雪乃は真がパンさん好きだとわかると真とパンさん談議に夢中になっていきます。

 

「あの、あれ本当に私の知っている雪ノ下先輩ですか?」

 

「あはは、ゆきのん話せるようになるの時間かかるんだけどね。真君凄いね。もうあんなに仲良くなってる」

 

そんな2人をみていろはと結衣は2人話します。

 

「やあ、えっと集合場所はここで会ってるよね?」

 

「あーし、マジで楽しみなんだけど」

 

「そうだね」

 

「いやマジで楽しみでしょ~」

 

そこに葉山隼人、三浦優美子、海老名姫菜、戸部翔の4人組も合流します。

 

「おう、またせたな」

 

最後に八幡が合流します。

 

「あ、ひっきーやっはろー!」

 

「先輩おはようございます」

 

八幡は着ていまだに話をしている雪乃と真を見ます。

 

「あの2人は何をしてるんだ?」

 

「あ~あれは、ほらゆきのんってパンさんすきじゃん?」

 

「それでウチの真もパンさんが好きでして」

 

「あ~、そこで意気投合しちゃってパンさん談議苛烈になっていってるんだな」

 

八幡は結衣といろはの説明を聞いて納得します。

 

「さぁ、みんな揃ったみたいだし、ディスティニーランドに向かおうか」

 

隼人が全員に号令をかけてディスティニーランドに向かいます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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ディスティニーランド part2

「ヘぇ〜、パンさんにそんな秘密があったんですね!」

 

「えぇ、私もこの秘密を知った時にとても驚いたわ」

 

ディスティニーランドに向かう道中も真と雪乃のパンさん談義は続いていました。

 

「むぅ〜。真が取られちゃいました…」

 

その後ろではいろはが頬を膨らませていました。

 

「あはは」

 

それをみて結衣が苦笑します。

 

「お姉ちゃん、ほらコーヒーカップ乗ろう!!」

 

「うん。乗ろう!」

 

「ほらゆきのん!私たちも!」

 

「ちょっと待って由比ヶ浜さん、」

 

ディスティニーランドに入ってからは真はいろはの手を引きながら次々と乗り物を制覇して行きます。それに続くように結衣も雪乃を連れて乗り物を制覇して行きます。

 

「本当に元気だな」

 

先程まで不機嫌そうだったいろはが笑顔に戻ったのをみて八幡は安心したように微笑みます。

 

「わぁ、パンさんコースターだ!」

 

そして真は一つのアトラクションの前で止まります。

 

「これは絶対乗りたい」

 

「そ「そうね、すぐに行きましょう」」

 

「え?」

 

真が乗りたがっているのにいろはが同意しようとするとその横から雪乃が出てきて颯爽と出てきて真とアトラクションの列に並んでしまいました。いろはは、あまりにも自然に横から出てきた雪乃の存在に一瞬固まってしまします。

 

「ちょっと…」

 

いろはもすぐに追いかけようとしますがすぐに真と雪乃の後ろに他のお客さんが並んでしまいます。

 

「うぅぅ、またしても雪ノ下先輩に真を取られました」

 

「まぁ、どんまい?」

 

「ほ、ほら、私たちも並んで乗っちゃおう、ね?」

 

またしても機嫌が悪くなったいろはをみて八幡が励まし、結衣がいろはの背中を押しながらアトラクションの列に並びます。

 

「わぁ〜」

 

「かわいいわね」

 

真はどこをみてもパンさんがいる光景をみて目を輝かせています。雪乃も真剣な表情でアトラクションを楽しみます。

 

「めちゃくちゃ可愛かったですね!!」

 

「んぐ、そうね」

 

アトラクションを降りても興奮が収まらないのか真は雪乃に感想を伝えます。雪乃はそんな真のテンションに少し押され気味です。

 

「はぁ〜」きらきら

 

真はいまだに余韻に浸っているようです。

 

(かわいい)

 

なでなで

 

「っは」

 

「えへへ」

 

そんな真を見て雪乃は思わず頭を撫でてしまいます。撫でられた真はとても満足そうにしていますが、雪乃はすぐに手を引っ込めます。

 

「ごめんなさい。思わず…」

 

「いえ、雪乃さんに撫でられるのとても気持ちよかったです!!」

 

「そう、なら良かった」

 

なでなで

 

ならばと雪乃はもう一度真の頭を撫でます。

 

「真〜!!」

 

アトラクションを乗り終えたいろはが真の元に駆け足で向かってきます。

 

「あ、お姉ちゃん!」

 

「あっ…」

 

それに反応した真もいろはの元にかけて行きます。

 

だき

 

「もう、探したんだからね」

 

「えへへ、ごめんなさい」

 

抱きしめあった後いろはが真の事を注意しますが、真は全く反省していないようです。

 

「ゆきのん大丈夫?」

 

「えぇ、ちょっと人に当てられただけよ」

 

一通りアトラクションを堪能した一同は一旦小休憩を挟んでいます。

 

「雪乃さん大丈夫?」

 

中でも体調が悪そうな雪乃たいして真が心配そうに声をかけます。

 

「大丈夫よ。心配しなくていいわ」

 

なでなで

 

「んっ」

 

「「「え?」」」

 

雪乃が心配する真の頭を撫でた瞬間いろは、結衣、八幡が声を上げます。今までの雪乃を知っている3人からすると今の雪乃の行動はそれだけ驚愕な内容だったのでしょう。

 

「あ、あの雪ノ下先輩。なんで真の頭を撫でて」

 

「真くんの許可はもらっているわよ?」

 

「いえ、そう言うことでは」

 

「これはまた一色の機嫌が悪くなるな…」

 

「だね…」

 

唖然としているいろはを見てこの際怒るであろう未来を予測した八幡と結衣はため息を吐きます。

 

「ねね。真くん、であってるよね」

 

「うん。えっと…」

 

「私の名前は海老名姫菜って言うの。よろしくね」

 

「うん!」

 

「そ、れ、よ、り」

 

「ん?」

 

姫菜は鼻息を荒くしながら

 

「真君は受け?それとも攻め」

 

「受け?攻め?」

 

真は未知の単語に目を白黒させます。

 

「(ゲームの話かな?基本防御より攻めの方が好きだな)攻めですよ!」

 

「むっほ!!来ましたわぁぁ。もうその年齢で目覚めているなんて、君はなんていい子だ!」

 

なでなで

 

真は完全に姫菜の話している言葉の意味を勘違いしています。ですが姫菜はそれに気がつく事なく返答してくれた真の頭を撫で回します。

 

「ほら、姫菜擬態しろし。ごめんね。うちの姫菜が」

 

そこに優美子が姫菜を回収に来ます

 

「全然大丈夫ですよ!お名前聞いてもいいですか?」

 

「私は三浦優美子っていうのよろしくね。さて姫菜いくよ」

 

そんな真と姫菜の会話を見て固まっている人が一人

 

「ま、真がBLに目覚めて…」

 

「いや、絶対あれ言葉の意味を理解してないだろう。あれ多分ゲームかなんかと勘違いしてるぞ」

 

「そうね。真君はまだ小学生なのでしょう?その年齢で海老名さんの会話についていくのは不可能だわ」

 

「私でもたまに姫菜が何言ってるか分からないことあるし真君なら、なおのこと分からないと思うよ」

 

深刻そうな顔をするいろはに、フォローするように八幡、雪乃、結衣が声をかけます。

 

 



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デスティニーランドpart3

今回八幡と雪乃のカップリング以外認めないと言う方はご注意ください


「真!」

 

「ん?」

 

ポス

 

「何これ?」

 

「可愛い!!」

 

「あ、パンさんの耳だ!」

 

いろはがお店で買ってきたパンさんの耳のカチューシャを真に被せます。

 

「うわ!真君めちゃくちゃ可愛いじゃん!写真撮ろうよ!」

 

いろはの声に反応した結衣が真の元まで歩いてきました。

 

「良いですよ!」

 

「ありがとう!あ、後タメ口でいいよ?」

 

「わかった!」

 

「はい、チーズ」

 

カシャ

 

「結衣先輩近すぎませんか?」

 

「写真くらいで嫉妬するなよ。ん?雪ノ下?」

 

写真の邪魔にならないように離れたいろはと八幡が話していると、写真を撮り終わった真の元に雪乃が近づきます。

 

「ちょ…お願いが…」

 

「えっ、……分か…ました…恥ずか…すけど」

 

「え、ちょっと雪ノ下先輩、真に何をさせる気ですか!」

 

「いや、雪の下に限ってそんなことは」

 

周りが騒がしいのと少し距離があったのもあり真と雪乃の会話は少し聞き取りずらく全てを聞き取ることは出来ませでした。

 

「あれ、何を渡してるだんだ?」

 

「ちょっとすいません!」

 

何やら雪乃話しかけられ何かを渡されました。どうやら衣服のようです。いろはは我慢ができなくなったのか真の元に向かいます。

 

「あ、お姉ちゃん!どう、似合う?」

 

「っ」

 

そこにはパンさん模様のパーカーを羽織ってパンさんをカチューシャをつけた真がいました。

 

「あれ?お姉ちゃん?」

 

だき

 

「可愛すぎだよ〜!」

 

いろはは感極まったのか全力で真を抱きしめます。

 

「お姉ちゃん息出来ない!!」

 

「あ、ごめん」

 

「ぷはっ」

 

いろはは抱擁から真を解放します。

 

「真君、私も一緒に写真を撮ってもらえないかしら?」

 

「良いですよ!」

 

「マジかよ」

 

そんな2人の後ろから雪乃が近づき真の写真撮影を希望します。八幡はそんな不dなんお雪乃からは想像できないことにとても驚いています。

 

「えっと、」

 

しかし雪乃は普段から写真を撮らないのか真とのツーショットに手こずっています。

 

「僕が撮りますね!はいーチーズ!」

 

「チ、チーズ」

 

そんな雪乃を見て真は雪乃の携帯を撮って自ら撮影を始めます。

 

2人の撮影は真が写真を撮ろうそしている関係上雪乃との距離を近づける必要があり2人の頬かくっつきそうなほど近づいて撮影を行っています。というかくっついています。

 

「はい!撮れましたよ!」

 

「えぇ、ありがとう」

 

雪乃は真との2ショットを見返して少し微笑みます。

 

「真君もう一回撮ろ!」

 

「うん、撮ろう!」

 

それを見た結衣がもう一度真の撮影をねだりに来ました。

 

「むぅ、真私とも取るよ!」

 

そんな光景を見ていろはも写真撮影を始めます。

 

ーーー

 

「雪乃さん大丈夫ですか?」

 

「えぇ、なんとか」

 

雪乃は人に乗られたのか体調が悪そうです。

 

「あっ」

 

全員でこれから最後にウォータースライダーに乗ろうか移動していた時です。全員が道路を横断しようとしていると真と雪乃の前で道路が閉鎖されてしました。どうやらこれからパレードがあるようです。

 

「真ぉぉ!」

 

「いろはちゃん!流石にダメだから!」

 

いろはは真が取り残されたことに過剰反応し柵を乗り越えようとしていますがそれを結衣が必死に取り押さえています。

 

「お姉ちゃん達先に行ってて!後で追いつくから!」

 

「わかった!ユキノンをよろしくね!」

 

いろはひきづりながら結衣達が移動して行きます。

 

「雪乃さん行きましょう!」

 

「そうね」

 

真は雪乃の手を引いて移動します。

 

その間も雪乃の体調は良くなさそうです。

 

「雪乃さん、ちょっと休憩しましょう!」

 

そんな雪乃の体調を気遣ってか真がベンチに座る提案をします。

 

「いえ、大丈夫よ。それより早く由比ヶ浜さん達と合流しましょう」

 

雪乃は真に気を使わせているのが申し訳ないのかその提案を断ります。

 

「むぅ、座ってください!!」

 

そんな雪乃を真は頬を膨らませて雪乃の手を引っ張りベンチに座らせます。

 

ポス

 

「流石にちょっと恥ずかしいのだれど…」

 

なんと真は雪乃のことを膝枕しました。雪乃は恥ずかしそうに頬を赤らめます。

 

「えへへ、よくお姉ちゃんが落ち込んでる時とか疲れてる時にこうやって膝枕してあげてるんですよ」

 

「あの、」

 

ぴと

 

「これで気にならないですか?」

 

真は恥ずかしそうな雪乃の両目を周りが見えないように手のひらで隠します。

 

「まぁ、多少は…やっぱり」

 

「雪乃さん、あんまりこういう所得意じゃないですよね?」

 

雪乃は頭を上げようとしますがそれに合わせるように真が話しかけます。

 

「…確かにそうね」

 

「私には姉さんがいるのだけど」

 

「はい」

 

雪乃は何故か真に対して自分の身の上話をします。雪乃自身も何故話しているのかは分かりません。ただなんとなく話したいと思ったのです。

 

「まだ小さい頃だけれど、姉さんとこういうところに来ると必ず姉さんに揶揄われていたの」

 

「そうなんですね」

 

「その時の姉さんが、またとても楽しそうなの」

 

「結構お茶目な人なんですか?」

 

「お茶目、そうね」

 

「ふふ、雪乃さんと正反対ですね」

 

「えぇ、小さい頃から私は周りから手のかからない子、おとなしい子って言われていてでもその裏で可愛げのない子だとか言われているのに気づいてた。一方で姉さんは周りから愛されていたの。真君みたいに」

 

「そんな僕は周りから好かれていないですよ〜」

 

真は頬を赤らめます。

 

「ふふ、まぁ姉さんと真君は全く正反対でしょうけどね」

 

「そうなんですか?」

 

「えぇ、全く違うわ」

 

「雪乃さんはお姉さんのことが嫌いなんですか?」

 

「好きではないわね…」

 

「へぇ〜」

 

「…姉さんは私にはない物を持ってた。私はその事実を知って自分に失望するの」

 

「なんで失望するんですか?」

 

「なんで自分は持ってないんだろうって思うのよ」

 

「でも、雪乃さんも僕にはない物を持ってるじゃないですか!」

 

「気を使わなくて良いわよ。私には何もない」

 

「僕まだ会って一日ですけど、僕よりパンさん詳しいこととか、頭撫でてくれるの上手とか、笑顔が綺麗とかいっぱい持ってるじゃないですか」

 

「だから」

 

真はそう言いながら雪乃の目に当てていた手をどけて上から、雪乃の目を覗き込みます。

 

「そんな悲しいこと言わないでください。雪乃さんが僕にはない物たくさん持ってるんですよ。嫉妬しちゃうくらい!」

 

真はいつもの明るい笑顔を雪乃に向けます。

 

「ふふふ、ありがとう。とても元気が出たわ」

 

そんな真の笑顔を見て雪乃も笑顔になります。

 

「真君?」

 

「なんですか?」

 

「もう少しだけ目に手を当ててもらっても良いかしら?」

 

「いいですよ!」

 

真は再び雪乃の目を手で塞ぎます。

 

ーーー

 

「ごめんね。真」

 

「大丈夫だよ。お姉ちゃん」

 

その後無事いろはたちと合流しました。

 

「ダメなお姉ちゃんでごめんね〜」

 

いろはは真を置いていってしまったことを後悔しているのか真に縋り付きます。

 

ちゅ

 

「お姉ちゃん、僕全然怒ってないよ!」

 

真はいろはのおでこにキスをしてから力一杯抱きしめました。

 

「真〜」

 

「あの2人本当に姉弟かよ」

 

「なんだかカップルみたいだよね」

 

「そうね」

 

「雪ノ下、それ…」

 

「何かしら?」

 

「いや、なんでもない…」

 

八幡が隣で携帯をいじっている雪乃を見ます。そこには今日撮った真との2ショットの写真がホーム画面に映っていました。



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