仮面ライダーデイナ・レイトショー (黒井福)
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溢れ出す欲求

我慢出来ずにやってしまった……

R-18を書くのは初めてですので、ご不満な所もあるかもしれませんがそこは生暖かい目で見守ってください。

それと今回は本番無しです。本編の進行に合わせてこちらも進むので、こちらの進行は遅くなると思います。

今回は時系列的に第10話から第14話辺りまでの間の何処かの話です。


 切っ掛けは、とても些細な事だった。

 

 大学で何気なく廊下を歩いていた仁と亜矢。その2人の足元を、一匹の鼠が走り抜けた。

 

「きゃっ!?」

 

 突然の鼠の出現に、亜矢はおもわず悲鳴を上げ小さく跳び上がった。

 その瞬間、バランスを崩し仁に向かって倒れ込んでしまう。

 

「っと、亜矢さん――」

「わわっ!?」

 

 咄嗟に仁が支えようとしてくれたが、タイミングが悪く2人揃って倒れてしまった。隣り合わせに倒れる2人。

 

「い、つつつ……」

 

 先に仁が立ち上がろうと、体を床から起き上がらせ床に手をついた。

 

 だが彼の手が付いたのは、大学の床ではなかった。

 

「ひゃん!?」

「ん?」

 

 突如仁の掌に広がる、廊下のそれとは異なる温かさと柔らかさ。それと同時に響いた亜矢の小さな悲鳴に、仁が自分の手元を見ると彼は自分が何に手をついていたのかを知った。

 

 彼が手をついたのは、豊満な亜矢の胸。起き上がろうとしてついた手は、床ではなく亜矢の胸を思いっきり鷲掴みにしていたのだ。

 

 即座に仁は手を引っ込め、亜矢に申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「あ、ごめん。気付かなかった……」

「――はっ! い、いいいいいいえッ!? だだだだ、大丈夫です! 気にしないでください!?」

 

 仁からの謝罪に、亜矢は物凄い勢いで頭を手を振って気にしていないことをアピールし自分から立ち上がり未だ床に座り込んでいる仁に手を貸して立ち上がった。

 

 その後は少しぎこちなくなりながらも、特に問題なく仁と分かれ大学を後にし帰宅したのだが――――

 

「――――――はぁ」

 

 その日、亜矢は1人眠れぬ夜を過ごしていた。

 

「…………はぁ。どうしよう……」

 

 いつも通りに夕食を終え、風呂に入り、テレビを見たり雑誌を見たりして軽く夜の時間をすごした後ベッドに入ると言う、特にいつもと変わりの無い日常を終えた筈なのだ。

 にもかかわらず、今の亜矢は心がざわついてなかなか寝付けずにいた。

 

 実を言うとこの心のざわつき、ここ最近頻繁に感じていたのだ。今までは感じてはいても無視できる程度だったのだが、ざわつきは日に日に大きくなりこの日遂に無視できないほどにまで膨れ上がった。

 その理由は分かっている。日中、大学で彼に事故とは言え胸を触られてしまったからだ。あの瞬間の胸の高まりは今でも忘れられない。

 

「仁君…………」

 

 なかなか寝付けない事にどうしようもなくやるせなくなり、亜矢は不意に仁の名前を口にした。その瞬間、ざわつきは治まるどころかもっと強くなってしまった。

 

「ん……」

 

 心のざわつきが大きくなると同時に、気分が切なくなってきた亜矢は無意識の内に自分で自分の体を抱きしめた。そうすると先日、彼の家に泊まった時、寝惚けた彼に抱きしめられた時の感触が蘇った。

 

「ッ!? 仁君――――!?」

 

 亜矢が再び仁の名前を口にした。

 

 今、彼女は無性に仁を求めていた。彼と触れ合いたいし、彼に触れてほしい。その気持ちが強くなると同時に、あの時感じた彼の温もりや匂いが鮮明に浮かび上がる。

 切なさはより強くなり、熱に浮かされたかのように頬は赤く染まり呼吸が荒くなってきた。

 

「はぁ! はぁ!」

 

 気付けば亜矢の片手が、自身の豊満な胸に伸びていた。同年代と比べても大きな胸の片方を、彼女の白魚のような指を持つ手が包み込む。

 

「んっ!!」

 

 手が胸に触れやんわりと指を沈めた瞬間、胸から脳に掛けて電流のような刺激が駆け巡った。だが決して嫌な感じではない。寧ろ体は更にそれを求めている。

 

 亜矢は本能に突き動かされるままに片手で自身の胸を、最初はゆっくりと、次第に激しく揉みしだいていく。

 

「はぁ! はぁ! 仁君…………仁君!!」

 

 寝間着の上から揉むだけだった手も、気付けば寝間着の内側に入れて下着を押し退けて直に胸を揉みしだいていた。興奮して尖った乳首に手が触れた瞬間、敏感になった感覚が強い快感を脳に伝える。

 

「んんっ! は、あ――!」

 

 思わずブルリと体を震わせる亜矢だが、彼女の手は止まらない。寧ろ、手の動きは激しくなり、指で乳首を摘まみ更なる快楽を貪った。

 

「はぁ……あぁ! んんっ!」

 

 胸から伝わる痺れるような快楽に、亜矢は空いてる方の手の指を噛んで声を抑えた。一応防音設備はしっかりしている部屋だが、それでも部屋に自分の嬌声が響くと思うと気恥ずかしい。

 

 しかし理性を保っていられたのもここまで。体は更なる快楽を求め、片手は胸を揉みしだいたままもう片方の手は股間へと伸びた。

 既に湿り気を帯びて下着どころか寝間着まで濡らした股間に、亜矢は片手を近付け下着の中に手を入れるとまだ何者をも迎え入れていない秘部に触れた。

 

「んっ!」

 

 ただ触れただけで胸に触れたのと同じくらいの快感が体を駆け巡ったが、彼女の指は止まらずそのまま秘部の中に指を入れた。

 

「んんんん!?」

 

 途端に秘部から駆け巡る快感。亜矢は体が求めるままに指を動かし、濡れぼそったそこをまさぐった。弄る度に快楽の波が押し寄せ、愛液が後から後から溢れてくる。

 

「はぁっ! はぁっ! 仁君……仁君――!」

 

 己の体を弄り快楽を貪りながら、亜矢は仁の名前を連呼した。

 

 今彼女の体をまさぐっているのは彼女自身だが、彼女の中でそれを為しているのは彼女ではなく仁であった。

 妄想の中の仁が、亜矢の体を彼女が望むままに愛撫している。

 

「仁君、んん! あ、はふ、ん!」

 

 最早声を抑えると言う考えすら浮かばない。理性の歯止めが利かなくなり、亜矢は己が描く仁からの愛撫に酔いしれた。

 妄想の仁は優しく、それでいて激しく亜矢の体を愛撫する。大きな胸を揉みしだき、絞る様に握り、こねくり回す。

 秘所に対してもそうだ。亜矢が一番感じるところを、虚像の仁が的確に愛撫してくれる。それが堪らなく快感で、亜矢は顔を蕩けさせ彼の名を何度も呼ぶ。

 

「はっ! あぁ、仁君! 仁君! 仁君!」

 

『可愛いよ、亜矢さん』

 

「んん! んあぁっ!」

 

 妄想の中で、仁が亜矢の耳元で優しく囁く。多分普段の仁なら絶対に言わないだろうセリフだが、妄想の中でなら彼はどんな歯の浮くようなセリフでも口にしてくれる。

 

 同年代と比べても大きな胸を指が沈むほど揉み、硬く尖った乳首を親指と人差し指で摘まむ。時に引っ張り、時に潰して、絶え間なく快楽を生み出し続ける。

 それと同時に秘所をまさぐる指の動きも激しくなった。届く限り奥まで指を突っ込み、最も快感を得られるところを狂ったように引っ掻き回す。

 

「んぁっ! はぁ、あぁ! 仁君! 好き、大好き!」

 

『愛してるよ、亜矢さん』

 

「仁君! 私も、仁君! んあぁぁっ!!」

 

 思い描いた仁からの愛の言葉に、亜矢が歓喜の声を上げてそれに答える。

 

 そして――――――

 

「んんんんんんッ!!!」

 

 一際大きな快楽が全身を駆け巡った。秘所からは派手に愛液が溢れ出し、下着と寝間着どころかベッドも汚していく。

 亜矢はそれを気にする余裕もなく、今までに無い位激しい絶頂に体を震わせた。全身を駆け巡る快楽が何処へも逃げてしまわぬよう、達した瞬間体を丸めて快楽を味わった。

 

 どれ程そうしていたか、絶頂が余韻を残す程になった時亜矢は全身を脱力させた。心のざわつきは治まり、あれほど疼いていた体も嘘のように静まりかえっている。

 

 だが落ち着いてくると、今度は微かな嫌悪感が首を(もた)げてきた。

 

「私…………何てことしてるんだろう」

 

 仁を勝手に妄想で思い描き、彼に愛撫される様を想像しながら自らを慰める。亜矢は自分がとんでもなく浅ましく、そして誰よりも彼を侮辱しているような気になってしまった。

 

 しかし体は不満が解消されたからか、それとも今ので体力を消耗したのか一気に眠気を訴えてきた。下着と寝間着がぐしょぐしょで気持ち悪かったが、瞼が落ちるのを止めることが出来ない。

 

 亜矢は己への嫌悪と仁への罪悪感を胸に、微睡に身を委ねそのまま眠りに落ちるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝、亜矢は何時も通り家を出て大学へと向かった。気温は少し高くなってきており、湿気もあるのか肌にじっとりと汗が浮かび服が肌に引っ付く感触が気持ち悪い。

 そろそろもう少し薄い服を用意するべきだろう。先日仁に選んでもらったスカートは自分で破いてしまった。今度改めて買いに行かなければ。

 

「仁君……」

 

 仁の事を思い浮かべると、昨夜の自分の乱れっぷりを思い出してしまい羞恥に頬を赤く染める。あの時は自分もどうかしていた。よりにもよって仁を自慰のオカズにしてしまうなど。

 

 何となく仁と顔を合わせるのが気まずくなってきた亜矢だが、その彼女の背にトランスポゾンに乗って走ってきた仁が声を掛けてきた。

 

「あ、亜矢さん。おはよう」

「ッ!?!? じ、仁君ッ!?」

 

 今一番顔を合わせるのが気まずい相手と早々に出会ってしまった事に、亜矢が激しく動揺する。その動揺を見て、仁が首を傾げる。

 

「ん? どうかした?」

「あ、いえ、何でも……お、おはようございます」

「ん。亜矢さん今日も歩き? 折角だから乗っていきなよ」

 

 そう言って予備ヘルメットを取り出す仁に、亜矢が体を強張らせる。果たして、今仁に抱き着いて自分はどこまで冷静でいられるか…………

 

「? どうかした?」

「いえ、何でも……あ、ありがとうございます」

 

 一度は断ろうかと思ったが、口から出たのは真逆の言葉。亜矢はそのまま仁から予備ヘルメットを受け取り、仁の後ろに乗ると彼に抱き着いた。

 

 瞬間、衣服越しに感じる仁の匂いに体が反応する。体が熱くなり、乳首が硬くなってくるのを感じる。

 

「んん――――!!」

「行くよ。しっかり掴まっててね」

 

 仁の匂いに反応する己の雌に、一瞬声を上げてしまった亜矢に気付かず仁はトランスポゾンを走らせた。

 

 疾走するトランスポゾンの上で、亜矢は仁に強くしがみ付く。仁にそう言われたからではない。こうして強く抱き着く事で、自分に仁の匂いを付け同時に彼に自分の匂いを付けられている様な気がしたから。

 

「仁君……何時か、私を――――」

 

 小さく言呟かれた亜矢の言葉は、バイクのエンジン音でかき消され仁の耳は勿論亜矢自身の耳にも入る事は無かった。

 だがそれを呟いた亜矢は、頬を赤く染めると顔を彼の背に埋めた。

 

 今はまだ満たされぬ想いを、彼の匂いと温もりで少しとは言え補うのだった。




執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします。


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愛の証明

お待たせしました。今回はいよいよ本番です。

尚冒頭部分に今後の展開の軽いネタバレがありますので、嫌な方は注意してください。

それではどうぞ。


 仁は自分を恐れていた。

 

 傘木社が使用する強力な恐竜のDNAを用いたベクターカートリッジから生まれたファッジ。

 

 再び自分達の前に立ち塞がる、嘗てチミンだった女性が変身する傘木社の仮面ライダー。

 

 それに対抗すべく、仁は自分でも恐竜のDNAを用いたベクターカートリッジを作り上げた。

 

 しかしそのベクターカートリッジは諸刃の剣。強力な力を得られる代償にそのベクターカートリッジは彼の精神を闘争本能で塗り潰した。しかもそれを用いても傘木社の仮面ライダーには勝てない。

 

 更に悪い事に、そのベクターカートリッジの悪影響は変身していなくても仁を蝕んだ。精神を汚染し、本能を剥き出しにし、凶暴性を押さえる事が出来なくなる。

 

 このままでは亜矢ですら傷付けてしまうと、彼は1人新居の部屋に閉じ籠っていた。これなら誰も傷付けることがない、と…………

 

 だが亜矢はそんな彼に自分から近付き仁の家へと押し掛けた。当然仁は彼女を拒絶するが、亜矢と真矢はそんな彼の全てを受け入れ、優しく包み込んだ。

 

 亜矢と真矢が見せる優しさと覚悟、何より愛に圧倒され、仁は力無くベッドの上に腰を下ろす。そして彼は亜矢を傷付けるかもしれない恐怖と不安を吐露した。

 

 弱さを曝け出し項垂れる仁を、亜矢は彼の隣に腰掛け優しく抱きしめた。

 

「大丈夫です。怖がらないで」

 

「仁君は絶対、私達を傷付けるような事はしないわ。自信を持って」

 

「それでも不安なら、その不安……私達が全部受け止めます」

 

「1人で全部抱え込まないで。私達2人が仁君を支えるから」

 

 日が傾き、電気も点けずに夕日に照らされ赤く染まった部屋の中…………

 

 恐る恐る仁が亜矢の事を見ると、彼女は母性と慈愛に満ちた笑みで彼の事を見つめていた。

 しかし不安は拭えない。今の仁は恐竜のベクターカートリッジの影響で本能を抑える事が難しくなっている。もしこのまま彼女に全てを委ねようとしたら、本能の赴くまま彼女を蹂躙してしまう。

 

 もしそれで彼女を、取り返しがつかない程傷付けてしまったら…………

 

「亜矢さん……真矢さん……」

 

「安心して、全部吐き出してください。不安も何もかも、全部」

 

「私と亜矢で全部受け止めるから。私達が仁君を支えてみせるわ、絶対」

 

 笑みと共に亜矢――もしくは真矢――は、仁の頬に優しく手を置き彼を勇気付けるようにキスをした。

 

 仁が亜矢に全てを委ねる事を堪えるのは、そこが限界であった。

 キスをされたまま、仁は彼女をベッドに押し倒し貪るようにキスをした。

 

「ん! んん!」

 

 思っていた以上の勢いに驚かされつつ、亜矢はそれを受け入れた。唇を割って仁の舌が亜矢の口の中を蹂躙し、亜矢の舌を絡め捕り吸い上げる。

 

「んんん! ん、ん! じゅる……んく、んく……」

 

 口の中を舌で舐めとられ、舌を舌で嬲られているだけなのに凄まじい快感が亜矢の体を駆け巡る。仁が吸い上げた亜矢の唾液を嚥下し、代わりにと言うかのように流し込まれた仁の唾液を亜矢が飲み込む。

 すると体が一気に火照ってきた。別に仁の唾液が媚薬で出来ている訳でもあるまいに、既に乳首は硬くなり、秘所からは愛液が零れ始めていた。

 

 勿論これで終わる訳がない。仁は舌で亜矢の口を蹂躙しながら、片手を亜矢の豊満な胸へと伸ばす。

 待ちきれないと言うかのように乱暴に亜矢の胸を仁の手が鷲掴みにする。彼の指が胸に沈む感触に、亜矢の体がビクリと跳ねた。

 

「んんっ!!」

 

 以前、火照りが抑えきれず自分を慰める為に自分で触った時とは全く感覚が違う。服越しであるにも拘らず、激しい快感が胸から全身を駆け巡った。

 

 しかしやはり衣服越しでは満足できないのか、仁は亜矢の胸を直に触るべく彼女の服を脱がせに掛かる。キスをしたまま、片手で彼女のブラウスのボタンを一個一個外していく。

 激しくキスをしてくる割には丁寧な外し方だ。恐らく仁の中に残っている冷静な部分が、彼の心を抑えているのだろう。

 それが分かった真矢は、体の主導権を亜矢から譲り受けて服を脱ぐ手伝いをした。キスに応じながら、ブラウスのボタンを外しブラジャーのホックを外す。

 

 ブラジャーのホックが外れた瞬間、弾かれるように露わになる亜矢の胸。

 仁は外気に晒された亜矢の胸に改めて指を沈めた。

 

「んんんんん!!」

 

 直に感じる仁の指の感触に、亜矢の口から嬌声が上がる。仁は亜矢の嬌声を飲み込むと、一度キスを止め亜矢の口から舌を抜いた。

 

「ぷぁっ、はぁ……あぁ……」

 

 流石に長時間口を塞がれて酸欠気味になったのか、亜矢が快感で蕩けた顔で大きく息をする。口の端から唾液を垂らし頬を赤く染め虚ろな目をする亜矢の姿は、それだけで男の獣欲を誘った。

 

 それに突き動かされるように、仁の舌が亜矢の口元から首筋を舐め、彼女の豊満な胸にまで及んだ。

 

「ふぁっ、やっ! んん、あぁっ!」

 

 亜矢の汗を舐めとろうとしているかのように首筋に舌を這わせ、胸にキスを落とし、乳首を口に含んだ。

 

「ひゃっ! 仁君、そこ! んあぁぁ! んんんんん!」

 

 硬くなった乳首を舌で舐め回され甘噛みされる感触に、亜矢の口から一際大きな嬌声が上がった。初めての感触。ざらついた舌が敏感な乳首を舐め回し、吸い上げ、軽く歯を立てる刺激は甘美な電撃を発生させる。

 さらにもう片方の胸は手で揉みしだかれ、こねくり回される。二つの胸から感じる刺激に、亜矢は頭の中で火花が散るのを感じた。

 

「ひあっ! 仁く、胸、そんな! あぁ、あぁぁぁぁ! んんぁあぁぁぁぁ!!」

「亜矢さん……胸、敏感だね」

「やん! だ、だって、仁くん、だってぇぇ……あぁぁぁぁ!」

 

 止まらぬ嬌声。亜矢の手はいつの間にか仁の頭を抱える様に抱きしめていた。その一方で、足は痙攣したようにびくびくと跳ねており、彼女が感じている快感を表していた。

 

「もっと……仁君、もっと――――!」

 

 亜矢の乳首を十分堪能したのか、仁の舌が胸を這い、首筋を舐め上げ再び口に侵入した。

 

「あぁ、んんんんん!」

 

 再び口を塞がれる亜矢。まるで亜矢の嬌声すら全て飲み干したいと言わんばかりに、激しいキスが再開される。

 

 その一方で、仁の片手が亜矢の秘所へと伸びた。既に真矢の手によりスカートは留め具を外されていたので、仁が引っ張ればスカートはするりと亜矢の腰から外れた。

 外れたスカートの下では、既に溢れる愛液により下着としての役割を失っているショーツが見える。

 

 仁はキスを口から胸に移しつつ、そのショーツ越しに亜矢の秘所に触れた。

 

「んあっ!!」

 

 仁が触れた瞬間、亜矢の下半身がビクンと跳ねる。跳ねて腰が上がった瞬間、仁は素早く亜矢のショーツを脱がしスカート共々ベッド脇に放られた。

 露になった亜矢の秘所からは愛液が湧き水の様に溢れている。その秘裂に仁の指が侵入した。

 

「んやぁぁぁぁっ!」

 

 誰の侵入も許してこなかった聖域に入ってきた仁の指を、亜矢の秘裂は諸手を上げて受け入れた。押し入ってきた指を押し出すのではなく、離さないと言わんばかりに膣が締め付ける。

 その状態で仁の指が蠢くのだから、彼女にとっては堪ったものではない。

 

「ひゃっ! んあっ! 仁くん、ゆびぃぃっ!」

 

 喘ぎながら亜矢はシーツを掴み腰を浮かせる。仁はその腰を下から抱き上げると、舌を胸から腹に向けて這わせた。最近は戦いを経験して締まってきたからか、程よく張りと硬さ、柔らかさを併せ持つ魅力的な腹筋を丹念に舐められ、くすぐったさに亜矢が思わず体を捩る。

 

「んん! ん! ん! んあっ!」

 

 くすぐったさすら快感に変わるのか、腹筋を舐められ亜矢の口から断続的に喘ぎ声が上がる。

 

 仁の舌はそのまま亜矢の秘裂へと移動した。そこを舐められるのは流石に恥ずかしいのか、亜矢が僅かながら抵抗を見せる。

 

「あっ! ま、待って仁君! そこ、汚い――!」

 

 しかしその言葉と裏腹に、亜矢の両手は仁の行動を止めるどころかそれを助長するように自らの秘裂に伸び自分の手で広げて見せた。何でそんな事をしたかなど考えるまでも無い。真矢が何時の間にか亜矢の体の主導権を一部握っていたのだ。

 

「ま、真矢! 待って、これ、恥ずかし…………でも私、もっと仁君感じたい! 亜矢もそうでしょ? 仁君、ここ! 早くキて!」

 

 仁を誘う真矢の言葉に、仁は遠慮なく秘裂の中に舌を突っ込んだ。指とは違うざらつきと柔らかな動きに、彼女の中で何かが弾けた。

 

「んひゃぁぁぁぁっ! キた! 仁君、キテる!……でも、仁くん! そこ汚い――」

 

「亜矢さんに、汚い所なんて何処にもないよ」

 

 尚も仁は秘裂を舐め上げ、愛液を飲み、クリトリスを甘噛みする。

 

「んあっ! あ! やぁ! 仁くん、そこ! 気持ちいい、もっと!!」

「亜矢さん、可愛い……」

「んにゃぁっ! あん! 仁君、きしゅ! きしゅしてぇ――!」

「いいよ、真矢さん」

 

 秘所を責めるのを指に切り替え、仁は真矢にキスをする。仁のキスが唇を塞ぐと、真矢は彼の首に腕を回し彼の頭を抱きしめた。

 

「んん! んんん! じゅる、んく――」

 

 亜矢と真矢が仁のキスを堪能している間にも、仁の指は亜矢の膣を責め続ける。先程以上に深く指が亜矢の膣へと侵入し、その中で一か所ざらついた所を仁の指が引っかく。

 

 瞬間、亜矢の秘裂から愛液が噴き出した。

 

「んんんんんん!」【ああああああ!】

 

 Gスポットを刺激され、一気に絶頂に達した亜矢と真矢。全身をびくびくと痙攣させ、迸る快感に翻弄されている亜矢を仁がギュッと抱き締める。

 

 どれだけ続いたか、絶頂の快感が収まった亜矢が一気に脱力すると仁はキスを中断し彼女から離れる。

 

「ぷはっ! はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 どこか虚ろな目で天井を見つめながら深呼吸する亜矢。大きく息をする度に彼女の大きな胸が上下する。

 

 それを見ながら、仁は衣服を一気に全部脱ぎ去った。インドア派でありながら程好く鍛えられ、更に戦いにより引き締まった裸体が露となる。

 絶頂の余韻と酸欠でぼんやりした頭で仁の方を見た亜矢は、彼の股間にそそり立つ逸物に息と生唾を飲み込んだ。

 

 想像していたよりもずっと太く逞しい。あれが今から自分の中に入るのだと思うと、緊張せずにはいられない。

 

 それでも――――――

 

【亜矢……】

【うん……】

 

 亜矢と真矢は心の中で頷き合うと、残った自分の衣服をベッド脇に脱ぎ捨て自身も裸体を晒し両手を広げた。

 

「さぁ、仁君……来てください」

「私達、仁君の全部を受け入れるわ。だから――」

 

『仁君の全部を、私に感じさせて』

 

 彼女の言葉に応えるように、仁は彼女に覆い被さり逸物を彼女の秘裂に宛がった。まだ触れただけだと言うのに、秘裂に感じる熱に膣が愛液を分泌する。

 

「亜矢さん、真矢さん…………いくよ」

 

 仁からの問い掛けに対する2人の答えは、舐めるようなキス。彼の頭を引き寄せ、唇を舐め取るようにキスをし今度は彼女の舌が彼の口の中に侵入した。

 

 仁が理性を保っていられたのはそこが限界だった。亜矢の腰を両手で掴み、最初はゆっくりと……だが半分ほどで我慢できなくなったのか、残りは一気に逸物を彼女の膣に埋没させる。

 

 瞬間、2人の耳に何かが切れるブチッ、と言う音が聞こえた。

 

「んんんんんんんん!!」

 

 亜矢の口から悲鳴のような嬌声が飛び出し、仁の腹の中へと消えていく。仁は彼女の嬌声が落ち着くまで待ち、彼女が少し落ち着いてきたのを見ると口を離した。

 顔を離すと、亜矢の目からポロポロと涙が零れている。視線を下に向ければ、彼女が処女を失った証である破弧の血がベッドシーツに赤い染みを作っていた。

 

 そんな彼女の様子に、仁が冷静さを取り戻し心配して声を掛ける。

 

「ゴメン、痛かったよね……大丈夫?」

 

 恐る恐る仁が訊ねると、亜矢は涙を流しながらフルフルと頭を左右に振った。

 

「違う、違うんです……痛い事は痛かったけど、それ以上に嬉しくて気持ちよくて……やっと仁くんと一つになれて……」

 

 そう言って亜矢は――いや真矢か?――は仁の口に触れ合う程度のキスを落とす。

 

「もう、大丈夫です。さ、仁くん……私達を仁君で満たして」

 

 彼女の笑みに、その愛情に、仁は彼女の頭を愛おしそうに撫で、優しくキスをしながら腰を動かした。

 

「ん! んん! れろ、ちゅ」

 

 最初は優しく、次第に激しく仁の腰が亜矢の腰に打ち付けられる。仁の腰が前に出る度に湿った音と共に肌を打ち鳴らす音が響き、滑らかな亜矢の脚が跳ねる。

 同時に2人は互いに舌を絡ませ合った。吐息を交換し合い、互いに赤くなった顔を至近距離で見て亜矢はもっと仁を感じたいと言わんばかりに彼の首に腕を回した。舌と唾液が動くクチュクチュと言う音が2人の口の間から響くが、その音は亜矢が挙げるくぐもった嬌声にかき消される。

 

「んん! ん、ぷは!」

 

 突然仁が口を離した。彼の顔が離れると、2人の口の間に唾液が作る銀色の橋が架かり、直ぐに切れて落ちる。

 

「あっ! あん! や、仁君、もっと――!」

 

 何故キスを止めるのか。真矢が切なそうな顔で再びキスを強請るが、仁はそれに応えず唇を彼女の首筋に当て強く吸い上げた。全身敏感になっているので、そんな刺激でも真矢は甘美な快感を感じていた。

 

「んん!」

 

 仁が首筋を強く吸い上げた事で、そこに虫刺されの様な赤い痕(キスマーク)がつく。

 

 それを見て仁の中に得も言われぬ快感が走る。快感と獣欲に突き動かされ、仁は腰を打ち付けながらキスマークを付けた首筋を重点的に舐め回し、鎖骨や胸にもキスマークを次々と付けて回った。そこも漏れなく丹念に舐めつ。まるで彼女は自分のものだとマーキングしているように。

 

 それは彼女にとっても同様だった。仁に初めてを捧げただけではなく、彼のものであると言う証を刻まれるのは体と心に甘美に響いた。

 

「あっ! あん! 仁くん、仁君! 私、私……もう、ダメ! キちゃう! イっちゃう!!」

「亜矢さん、真矢さん。俺も……く!」

 

 込み上げてくる射精感に、仁は逸物を彼女の中から抜こうとする。だがそれより早く彼女の両足が彼の腰を挟んだ。

 

「ッ! 亜矢、さん――!」

 

「仁くん、キて! 全部、うけとめる、から! 仁君で! 私の中、満たして!!」

 

 腰を押さえつけられた上にこの言葉。流石の仁もそれには耐えきることが出来ず、彼女の中に精液が吐き出される。

 

「くぅっ!」

「んあ、あ、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 仁の逸物が子宮口を殴りつけた瞬間吐き出された精液は、ドロリとした熱さを持って亜矢の子宮を満たしていく。先程以上の絶頂に、亜矢は堪らず仁の首に腕を回し彼にしがみ付いた。引き締まった彼の胸板に亜矢の巨乳が押し付けられ、形を歪ませる。

 

「あ、ん! あ……は――」

 

 絶頂の余韻に体をピクピクと振るわせる亜矢。吐精が納まり、仁は逸物を彼女の中から引き抜いた。すると収まり切らなかった精液が逆流して、彼女の秘部から零れ落ちる。

 

「んあ……はぁ、はぁ……」

 

 精液が膣を逆流する感覚にも快楽を感じる亜矢。大きく息をして、口からは涎を垂らし、ベッドの上に肢体を投げ出している姿はとても扇情的だ。

 

 それを見てか、それともただ単にまだ余裕があるからか、仁の逸物が再び硬さを取り戻した。そそり立つ逸物に、しかし仁は落ち着きを取り戻し己を律しようとした。

 これ以上は亜矢と真矢にとって負担となる。何より、更に続けては彼女が妊娠してしまうかもしれない。既に一度彼女の中に精を放っておきながらという気もするが、それでも回数が増えればその分妊娠の可能性は増す。

 

 もし本当に妊娠してしまったとなれば、彼女に多大な負担を強いる事になる。それは彼としても容認出来ることではなかった。

 

 しかし理性とは裏腹に、本能はもっと彼女を求めろと告げている。理性と本能のせめぎ合いに、仁が顔を歪めた。

 

 そんな彼を、亜矢が――いやこれは真矢だ――が優しく押し倒した。

 

「え……真矢さん?」

「我慢しないで、仁君。言ったでしょ? 仁君の全部を受け止めるって」

「でも、これ以上は――!?」

「大丈夫です。今日は、安全な日なので。それに、仮に出来ちゃったとしても私、構いません。仁くんとの赤ちゃんなら私、欲しいです」

「亜矢さん……」

「それに……私、私達、もっと仁くんを感じたいんです。もっともっと仁君で満たしてほしいの――――――だから、ね」

 

 そう言いながら、真矢は愛液と精液で濡れぼそった膣口に仰向けになり天井を向いた仁の亀頭を当て、そのまま体を落とした。二種類の液で濡れた膣は、仁の逸物をすんなり咥え込む。

 

「んいぃぃぃぃっ! あ……はぁ! 今度は、私達が動くね――!」

 

 真矢はそう言って仁の腹筋の上に手を置くと、自らの腰を上下させた。

 

「んあ! は! んん! これ、凄ッ! 仁くんが、奥まで、届く――!」

 

 仁の上で腰を躍らせながら、真矢が嬌声を上げる。

 体重が掛かった事で膣の奥まで深く抉ってくる仁の逸物に、亜矢は目尻をトロンと下げ顔を蕩けさせた。

 

「ああぁ! はぅ、んん! どうです、仁くん? き、気持ち良い、ですか? んぅ!」

「うん――! 気持ちいいよ、亜矢さん――!」

「あはっ! う、嬉し、んん!」

 

 亜矢に奉仕されるだけでは申し訳ないと、仁が下から彼女を突き上げた。彼女が腰を下ろす動きに合わせて下から突いたので、激しい快楽が彼女の中を駆け巡り堪らず体を仰け反らせる。それにより亜矢の豊満な胸が突き出され、大きく揺れた。

 そのまま亜矢の動きに合わせて仁が下から突きあげる。その度にタプンタプンと揺れる亜矢の胸。

 それを黙っていている事など出来る訳もなく、仁は大きく揺れる亜矢の胸を下から鷲掴みにした。

 

「んひゃぁっ! 胸、ダメ! 気持ち、良すぎてぇ!!」

 

 思わず倒れそうになる亜矢だったが、仁が胸を掴んでいる事で結果的に支えられそのまま胸を弄ばれながら突き上げられる。前のめりに倒れそうになった事で、亜矢の胸に仁の指が沈む。

 マシュマロのように柔らかく、だがそれでいてハリがあって弾力に優れた胸は沈む仁の指を程よい弾力で押し返す。その感触が癖になり、仁は亜矢を突き上げながら彼女の胸を揉みしだく。

 

「ああぁっ! はぁっ! やぁん! 仁君、仁くぅん――!」

 

 蕩けた目が仁の事を見つめる。何かを懇願するその目に、仁は彼女を支えるのを止めそのまま引き寄せた。

 

「真矢さん、キス好きなんだね」

「だってぇ、仁君ともっと! 繋がりたいからぁ! あん! 真矢ズルい! 私も、私もぉ!」

 

 2人してキスを強請って来た。ならばそれに応えようと、仁は彼女の顔を引き寄せ激しくキスをした。

 

「んんんんん! れろ、じゅる! ん! んん! じゅる、こく……」

 

 舌を絡ませ、唾液を交換する激しいキス。その間にも仁は下から。亜矢は上から腰をぶつけ合った。

 

 再び仁の逸物に込み上げる感覚。それを感じ、亜矢は歓喜の声を上げながら口を放した。

 

「んあ! 仁くんの、また大きく! やん! 亜矢! キスやめちゃやらぁ!」

「ん、く! また、射精()る! 亜矢さん、真矢さん。また……射精()すよ――!」

「ひゃん! あ! キて! 仁君! もっと、射精()して! 亜矢も、欲しがってるから! んん! それは、真矢も、でしょ! 仁くん! お願い――!」

 

 仁の射精が近くなったとみて、亜矢の腰を上下させる動きが激しくなる。逸物に走る激しい快楽に、仁が二度目の精を亜矢の中に放った。

 

「んいぃぃぃぃぃぃぃ! き、きたぁ――! 仁くんの、熱いの……いっぱい、きたぁ――!」

 

 快楽に亜矢が身を震わせ、彼女の中に収まり切らない精液が結合部の間から零れ落ちる。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「はぁ……ふぅ……う、ふぅ……」

 

 互いにベッドの上で脱力する2人。亜矢は仁の上に凭れ掛かっているので、豊満で柔らかな胸の感触が彼の胸板に広がっていた。

 

「はぁ……ふぅ……うっ!?」

 

 脱力して呼吸を整えていた仁だが、何と再び獣欲が首を(もた)げてきた。と言うより、亜矢と交われば交わるだけ、彼女を求めたいと言う気持ちが強くなってくる。

 

 二度の性交で箍が外れてきているのか、仁は自制する事も忘れて亜矢に手を伸ばそうとする。だが行動を起こしたのは彼女の方が早かった。

 

「はっ、はっ……。仁くん、れろ、ちゅ。仁君……ん、ちゅ」

 

 亜矢が蕩けた顔で仁の口を貪るようにキスをし、真矢が先程のお返しと言わんばかりに彼の首筋にキスマークを付ける。

 最早頭で考えてではなく、心が求めるままに仁を求める亜矢と真矢。今仁にキスをしてきているのがどちらなのか、仁にすら分からない。

 

「んく、ちゅ……れろ。はふ、あむ……んん。はぁ、仁……仁――」

 

 今度こそ仁は完全に理性を手放した。己の本能の赴くまま、彼女の肢体を全力で貪る。

 

「亜矢、真矢――!!」

「んわっ!?」

 

 仁は起き上がり彼女をベッドの上に押し倒すと、彼女の体をひっくり返し四つん這いにさせ突き上げられた秘裂に三度逸物を突き刺した。

 

「んぁぁぁぁぁぁ! んぎ、ぃぃぃぃぃっ!!」

 

 獣欲に駆られるままに亜矢の腰を突く仁。右手は腰を押さえ、左手は彼女の左腕を掴み腰を突き出すと同時に彼女を引っ張る。

 

「んあっ! これ、イイ! 仁! もっと、もっと――!!」

 

 乱暴だが、力強い責めは彼女の雌としての本能を刺激した。普段の亜矢からは想像も出来ないような淫靡さで仁を求める。

 腕を引かれているので、亜矢の上半身は強制的に引っ張り上げられている。なので突かれる度に、彼女の豊満な胸が先程とは違った形で大きく揺れた。

 それを仁は後ろから手を伸ばし、鷲掴みにして揉みしだき、乳を搾る様に握り乳首を摘まむ。

 

「あ! あぁ! ぅあ! くぁ! あふっ! んあっ! あぁぁ! 仁くん! 仁君!」

「亜矢さん――! 真矢さん――!」

 

 右手で体を支えつつ、仁の名を呼び喘ぐ亜矢と真矢。

 途中仁は彼女の左腕を離すと、背後から圧し掛かる様に突きつつ左手で彼女の顔を後ろに向かせ、右手で乳房を揉みながら彼女にキスをした。

 

「んん! ふぁ! ちゅ! れろ、んふ!」

 

 後ろから体重を掛けて突かれ、乳を揉みしだかれ、舌を貪られる。仁が全身全霊で求めてくれている事に、亜矢は絶えず絶頂を感じていた。

 

「ん! はっ! 仁くん、仁君! あふ! しゅき! だいしゅき!! んあ! わた、わたしも、まやも! じんくんのこと、愛してます!」

「俺も、亜矢さん! 真矢さん! 俺も、2人の事、愛してる! 離さない! 絶対!」

「あ! あは! 嬉しい! 仁君! 大好きぃ!!」

 

「仁くんの! 不安や、恐怖。嫌な事も、全部! 全部私達、受け止めます!」

「怖がらないで! 私達、2人で仁君の事、支えるから! 受け止めるから!!」

 

「だから、仁くん!!」

「刻んで、私達に!!」

 

『仁君の全部! 私達の中に注ぎ込んで!!』

 

 亜矢と真矢、2人から向けられる愛が仁の心を強く震わせる。向けられる愛が心地よくて、彼女の事が愛おしくて狂いそうになる。

 

 その瞬間、彼の感情の爆発を表すように3度目の射精が行われる。まるで仁の中に燻っていた不安や恐怖が吐き出されるように濁流が亜矢の中に注ぎ込まれた。

 愛しい亜矢に自身の全てを注ぎ込む快楽は、ただの射精以上の快楽を仁に齎した。

 

「ぐっ! あ、あぁぁぁぁぁ!!」

 

 正に自身の中の全てを吐き出す快感に、仁の口から声が零れる。

 

 一方の亜矢は、3度目にして最大の熱さを持つ精液が齎す快楽に脳が焼き切れるのではと言う程の絶頂に悲鳴のような声を上げた。

 

「うぁ、あぁぁぁぁぁぁぁ! あ、つい――! んあ、はぁ……ぁぁあああぁぁぁぁ――!!」

 

 仁は亜矢を後ろから強く抱きしめ、腰を彼女に密着させる。注がれる精液の熱さと密着した仁の体温に亜矢は体を震わせていた。

 

 どれほどそうしていたか、仁は亜矢の中に全てを注ぎ込んだ。精魂尽き果てる程出しきったのか、仁の中で暴れていた獣欲も大人しくなる。

 

「はぁ、はぁ……」

 

 漸く昂りも鎮まり、仁は亜矢の中から逸物を引き抜いた。

 

「ん、あぁ……」

 

 引き抜く瞬間の感触に亜矢が僅かながら声を上げる。仁が逸物を引き抜くと、限界を超えた量の精液がドロリと亜矢の膣口から零れ落ちた。

 

 そのまま2人はベッドに倒れ込む。部屋には淫行の臭いが満ちていたが、そんなもの気にもならない。気にしている余裕が無い程体力を使い切ったと言うのもあるが、それ以上に2人は満たされていた。互いに全てを曝け出し、全てを交わらせた事は何事にも代えがたい充実感を2人に齎していた。

 

「「はぁ……はぁ……はぁ……」」

 

 仁はベッドの上で仰向けになって、亜矢はそんな仁に寄り添って呼吸を整えようと必死に酸素を吸い込む。

 

「じ、仁くん……」

「ん……何?」

 

 徐に亜矢が息も絶え絶えになりながら仁に話し掛けてきた。精魂尽きる程精を放ち、半ば放心状態の仁はそれでも彼女の言葉に応答し彼女の事を見る。

 

 自分を見てくる仁を亜矢がジッと見つめ返す。何も言わず自分を見つめてくる亜矢に仁が小首を傾げると、彼女は満足そうに笑みを浮かべた。

 

「うん……何時もの仁くんに戻ったみたいですね」

「え?……あ――――」

 

 亜矢に言われ、行為に及ぶ前の陰鬱とした気持ちが消えている事に気付いた仁は一瞬唖然とし、そして次の瞬間笑みを浮かべ亜矢を優しく抱きしめた。

 

「そう、かもね。亜矢さんと真矢さんのお陰だよ……ありがと」

「ウフフ! どういたしまして」

「でもゴメン……抑えが利かなくて、亜矢さんの中に出し過ぎた。幾ら安全日だって言っても――――」

 

 流石にこれは妊娠してもおかしくないかもしれない。そう不安を抱く仁だったが、対する亜矢と真矢の顔は穏やかなものだった。

 

「構いませんよ。私達、仁くんとの赤ちゃんだったら喜んで産みます」

「亜矢さん……」

「それとも仁君は、私達との間に子供なんて欲しくは無いの?」

「そんな事ない。俺も、亜矢さんと真矢さんとの子供なら欲しいよ」

 

「――嬉しい」

 

 仁の答えに、彼女はそっと仁に抱き着き彼に優しくキスをする。その際に彼女の豊満な胸が押し付けられ仁の胸の上で形を変えるが、もう精も魂も尽きたので獣欲は出てくる事は無かった。

 

 代わりに出てくるのは底なしの亜矢と真矢に対する愛しさ。自分を愛し、自分に愛されてくれる2人に仁は感謝と愛しさを感じ彼女を抱きしめ返し額にキスを落とした。

 

「亜矢さん、真矢さん……愛してる」

「私も、私達もです……仁くん。……大好きよ、仁君」

 

「どんな事からも、守ってみせるから……」

「何があっても、支えますから……」

 

「だから……ずっと傍に居て……」

「絶対、離れないわ……」

 

「亜矢……真矢……」

「仁……」

 

「「――大好き」」

 

 同時に愛を囁き、2人は啄む様にキスをする。先程に比べたら天と地ほども差がある大人しいキスは、しかし先程とは比べ物にならない程甘く切ない。

 

 2人はそのまま、互いに抱きしめ合いながら眠りに落ちた。硬く抱きしめ合った仁と亜矢の顔は、心から満たされたのが分かる安らかな寝顔であった。




裏設定で、亜矢と真矢はシンクロ率が上がると全ての感覚が倍どころか累乗で上昇します。

ですので今回、仁との行為で亜矢と真矢はとんでもない快楽を得ていた事に……

今後も何か思いついたら、不定期に書いていこうと思います。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします。

それでは。


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暑く静かに

どうも、黒井です。

今回はTwitterで受けたリクエストを基にして出来た話になります。仁と亜矢が恋人同士になってからの夏の一幕です。

あと活動報告の方で、レイトショーの内容に関するリクエストの応募を始めました。もし『こんな話が見てみたい』と言う方がいらしたらどうぞご応募ください。


 季節は夏。仁と亜矢の2人は、東京を離れ千葉の館山へと足を運んでいた。

 それと言うのも、偶には戦いも卒論も忘れて心と体を休めようと言う事で、夏休みを利用して2人で小旅行に出たからだ。その向かった先が何故館山なのかと言えば、そんなに難しい話ではなくそこに仁の母方の実家があり軽く旅行するには丁度良かったからである。

 

 無論、あまり長居するつもりは無く、精々二泊三日程度祖母の家に泊まっていくつもりだった。

 

 しかし祖母の家に到着した時、仁の母方の祖父母の反応は凄かった。何しろ子供の頃から他人に対して関心の薄かった仁が、亜矢の様な美人を彼女として連れてきたのだから。何気に孫の将来を心配していた彼の祖父母の内、祖母は涙を流しながら亜矢の手を取り孫をよろしく頼むと言って彼女を赤面させ、祖父に至っては式は何時だと聞いてきた。

 その勢いに流石の仁もタジタジになった。

 

 ともあれ、静かに片田舎で二泊三日の休日を過ごすことにした2人は、二日目の夜に近所の神社で夏祭りが行われる事を聞かされた。

 

 折角だからと言う事で、夏祭りに向かおう2人。その際亜矢は、祖母の手で浴衣を着せてもらう事となった。何でも仁の母が若い頃に使っていたものらしい。海の様な青い生地に、白い雪の結晶が描かれた浴衣だ。絵柄が季節に合っていない気もするが、色合い的には悪くない。

 サイズが合うかどうかが不安だったが、着てみれば問題なくサイズもピッタリであった。ついでに普段は下ろしている髪を、この時ばかりはポニーテールにして準備万端。

 

 そうして日が傾き夕日も大分沈んできた頃に夏祭りへと向かった2人は、一時軽く童心に帰って夏祭りを楽しんだ。

 

 屋台の焼きそばやたこ焼き、りんご飴なんかに舌鼓を打ち――――

 

 金魚掬いでは仁が器ぎりぎりまで金魚を掬い、射的では亜矢が、ルーレットの的当てでは真矢が高得点を叩き出した。

 

 2人とも存分に夏祭りを堪能し、満足した2人は月明かりに照らされた暗い夜道をのんびりと歩いていた。

 

「ふぅ……ちょっと疲れたね」

「でも楽しかったですよ」

「そうだね……」

「ん~! お祭りの甘い物、久しぶりに一杯食べれた~!」

「東京じゃああいう祭りなんて殆どやらないからね」

 

 仁と亜矢・真矢は喋りながら暗い夜道を歩く。流石に田舎と言う事で、街灯も殆どない。月明かりだけでは心もとないので、仁は予め持ってきておいたランタンにもなる懐中電灯を使って辺りを照らしていた。

 

 何気ない会話をしながら歩いていたその時、彼の目に彼女のうなじが目に留まった。

 普段は下ろされた髪で隠れた彼女の首筋。そこに夏の夜の暑さと祭りの熱気で、じんわりと汗が浮かんでいた。

 

 それを見て、仁の喉が動いた。普段見れない亜矢の浴衣姿に露わとなったうなじ、そして彼女の汗の匂いに仁の雄が刺激された。

 

 その衝動に突き動かされるように、仁は亜矢の肩を抱くと彼女の首筋にそっと口付けを落とした。

 

「ッ! えっ!?」

 

 突然の仁の行動に驚く亜矢。だが既に何度か体を重ねている彼女は、彼の行動が合図である事に直ぐ気付いた。

 その合図に対し、真っ先に反応を示したのは真矢の方だった。

 

「うふふっ、仁君ってば私の浴衣姿に興奮しちゃった?」

「うん……普段は見れない姿だから。凄く綺麗で、可愛くて……魅力的だよ」

 

 そう言って仁は真矢に抱き着き、首筋に顔を埋めて再び口付けをした。そのキスに真矢も背筋に痺れるような快楽を感じる。

 愛しい彼が求めてくれている事に真矢が応じそうになるが、まだ冷静さを保っていた亜矢が待ったを掛けた。

 

「ちょちょ、待ってください!? あの、今は落ち着きましょ? ね? その、やるならせめて仁君のお爺さんたちの家に帰ってから――」

「でも爺ちゃん家防音性皆無だから、やったら声響いちゃうよ。それでもいいの?」

 

 言われてみれば、あの家は都会のマンションに比べれば古い造りをしていた。それが悪いとは言わないが、防音性は全く期待できない。そんなところでまぐわえば、嬌声やらなんやらが仁の祖父母に聞こえてしまう。

 普段家でやる時は防音がしっかりしているので隣の部屋に響く事を心配しなくていいが、今回はそうはいかない。

 

 となると、取れる手段は一つしかなかった。

 

「それでもどうしても嫌だって言うなら、俺も頑張って我慢するけど?」

 

 ここで仁がもう一つの道を示してくれた。この旅行中はとにかく我慢し、東京の家に帰ってから存分にと言う道だ。それなら確かに羞恥は少ない。

 

 だが先程の首筋へのキスは、亜矢の雌も刺激して火を点けていた。今更何もしないなんて選択肢を提示されても、それを選ぶ気は彼女にもなかった。

 

「最近……仁君ちょっと意地悪です」

「ゴメン……」

 

 ランタンライトの灯りの中、他に誰も居ない田舎道で2人は見つめ合い、どちらからともなく口付けをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 月明かりも届かない道端の林の中、亜矢は木に手をついて快楽に身を震わせていた。

 

「んっ! あ、はぁ――――!!」

 

 暗い林の中、視界も殆ど利かない中で亜矢は仁に体をまさぐられていた。浴衣の隙間から胸と股間に手を突っ込まれ、胸と秘所を同時に弄られる。豊満な胸を揉まれ、硬く尖った乳首を強めに抓られ、亜矢の体がビクンと跳ねる。

 

「んんッ!」

 

 亜矢が快楽に体を仰け反らせる。その際近付いてきたうなじに、仁はキスを落とし赤い痕を付けた。さらにそのまま首筋を舐め上げる。

 

「んやぁっ! 仁くん! 私今日、汗かいてるから――!」

「だから?」

「んんっ! んふっ! や! 汗、汚い……」

「そんな事ないよ」

 

 仁は胸と秘所を責めながら、亜矢の首筋を舐める。その度に彼女の体はびくびくと痙攣した。

 

「あ、や! 仁君、舐めてばかりじゃヤダ……」

 

 表に出てきた真矢が、切なそうな目で仁を見る。仁は彼女の首筋を舐めるのを止めると、顔を近付け唇を塞いだ。

 すると真矢は待っていましたと言わんばかりに彼の口の中に舌を突っ込んだ。

 

「んん! ん! じゅるじゅる、んく! れろ、ちゅぅ……んん~!」

 

 仁が口付けをすると、真矢は木に付いていた手の片方を彼の首に回し、体を固定して彼とのキスに集中できるようにした。おかげで仁は彼女の胸が揉みやすくなる。

 

 同時に秘所を責める手も激しくなった。既に彼女が最も感じるところは把握しているので、仁はそこを重点的に責め続ける。

 

「んん! んぐっ!? んん~!! ふ、ん! ふは、んきゅ! ひふ! ひっひゃう!!」

 

 絶頂が近い事を仁に知らせる真矢だったが、口を塞がれている為言葉では分かり辛い。だが彼女の体の反応から絶頂が近い事を察した仁は、突っ込まれた真矢の舌を甘噛みしながらGスポットを強く引っ掻き同時にクリトリスも刺激した。

 

 その瞬間彼女は絶頂を迎え、秘裂からは大量の潮を噴き膝ががくがくと振るえる。

 

「んんん~~~!!!! ん! んん! ん、ふ……」

 

 一頻り真矢が絶頂の快楽を堪能して、落ち着いてきたのを見ると仁は彼女から口を離した。2人の口の間に唾液が銀色の橋を作りぷつりと途切れる。

 

「はぁ! はぁ! ん、は……仁くん、次は…………」

 

 真矢に変わり表に出てきた亜矢は、快楽の余韻も冷めやらぬままに浴衣の裾を上げて秘所を露出させる。愛液でべとべとになったそこは、近くに置いたランタンライトの光に照らされてらてらと光っている。

 

「ここに……来て……」

 

 秘所を露出させ仁を誘う亜矢。最初こそ渋っていたが、一度始めてしまえば彼女は積極的だった。

 

 仁は誘われるままに逸物を取り出すと、濡れぼそった亜矢の膣に突っ込んだ。

 

「んあぁぁっ! き、来たぁ! 仁くんの、太いの……入っ、て――!」

 

 亜矢は快楽に打ち震える。顔を蕩けさせる彼女に、仁は彼女の腰を両手で掴む。

 

「動くよ、亜矢さん?」

 

 仁の言葉に亜矢は何度も頷く事で答えた。既に軽く絶頂しているのか、言葉を返す余裕もないらしい。

 そんな彼女の膣内を仁が抉った。

 

「あっ! んあっ! あふっ! んんっ! んっぐ!」

 

 一突きごとに亜矢の口から喘ぎ声が零れ、膣内が蠢き仁の逸物をしごく。それが仁にも堪らない快楽を与え、さらに責めが激しくなる。

 

「あっ! あんっ! くぁっ! あ、いい! 仁くん、気持ちいい! あぅっ!」

 

 快楽に喘ぐ亜矢の姿と、腰から伝わる快楽を堪能していた仁。

 

 その時、亜矢と同じく仁から与えられる快楽に喘いでいた真矢がこちらに近付いてくる人の気配に気づいた。

 

【ファッ! あふっ!――――ッ!? 亜矢、誰か来るッ!!】

「ぇあ? えっ!? ん゛ん゛っ!?」

 

 最初真矢の言っている事の意味が分からない程思考も蕩けていた亜矢だったが、彼女の言葉の意味が頭に染み込んだ瞬間一気に冷や汗が噴き出し慌てて口を噤む。

 だが接近する人の存在に気付いたのは亜矢と真矢だけで、仁は気付いていないのかそのまま彼女に腰を打ち付けた。

 

「んんっ!? ん゛んんっ!? じ、仁くんっ!? ちょっと、待って――!?」

「ん?」

「人ッ!? 誰か、来てますから――!」

 

 腰を打ち付けられながら何とか絞り出した言葉に、仁も状況を理解し足元のランタンライトを蹴りで消した。途端に2人の姿は闇に覆われ誰からも見えなくなる。

 

 耳を澄ませば、確かに近くの道を誰かが歩いてくるのが聞こえた。話し声から察するに、人数は3人ほどだろうか。恐らく2人と同じく祭りを楽しんだ者達だ。

 

 流石に見ず知らずの他人に野外での情事を見られる趣味は無いので、仁も一度亜矢への責めを中断して人が通り過ぎるのを待とうとした。

 

 しかし――――――

 

「んっ、んあっ、んぃい……んく……」

 

 仁はまだ挿入()れたままだった。先程まで激しく責めていた状態からいきなりお預けをくらったからか、余韻と仁の肉棒の存在に亜矢が小さく喘いだ。それでも声を必死に抑えて、自分たちの存在がバレないようにしている。

 

 その姿に仁は劣情を感じずにはいられなかった。羞恥と快楽の間で揺れ動き、自分を必死に抑えようとしている彼女の姿は仁の雄としての本能を刺激した。

 

「動くよ、亜矢さん真矢さん」

「――――え?」

 

 最初仁の言った事の意味が分からなかった亜矢だが、彼の言葉の意味を即座に理解した真矢は彼が動く前に亜矢の代わりに表に出て全力で口を噤んだ。

 

 次の瞬間再びピストンが再開され、彼女の中で快楽の嵐が巻き起こった。

 

「ん゛ッ!!??」

 

 段々と近付いてくる人の気配を前に、仁は構わず腰を打ち付ける。それでも音が立たないようにと一応気を付けてはいるようだが、突かれている真矢にとっては関係ない事であった。

 

「んっ!? んんっ!? んぐっ!? ん゛ん゛ん゛ッ!?(やっ!? 仁君、お願い待って!?)」

【あっ!? あひっ! ひぁっ!! ま、真矢ッ!? 仁くん止めさせてッ!?】

「んんっ! んーっ!!(そんな事、言ったって――!?)」

 

 素早く真矢が表に出て口を噤んだのは英断だったが、表に出てしまった事を彼女は後悔した。主導権を握ってしまったら、声が出ないようにしなければならない。内面に居れば亜矢の様に声を抑える必要もないのに、自分は必死に抑えなければならないのが今の彼女には辛かった。

 

 真矢はうっかり声が出てしまわないようにと、片手で口を押えながら後ろの仁を振り返り、視線で止めてくれと懇願した。しかし視界に映るのは暗闇のみで、仁の姿は殆ど見えない。

 

「ん!? んっふ! んーんー!!(お願い待って! 声出ちゃう! 出ちゃうから!!)」

【んあっ! あぁっ! 何、これ!? 気持ちいい! きもちいいよぉ!!】

 

 目に涙を浮かべて頬を紅潮させながら声を抑える真矢に対し、亜矢は思う存分嬌声を上げていた。人が頑張っているのにと不満を感じつつ、真矢は声を押さえる事に全力を注いだ。

 

「――――でさ、――は――」

「うん――――だよね――――」

 

「――ッ!?!?」

 

 とうとう声が聞こえる位に近付いて来た人の気配に、真矢が目を見開き歯を食いしばる。こんな所を誰かに見られるなんて冗談じゃない。

 近付いてくる人たちの声は当然仁の耳にも届いている筈だが、彼は真矢への責めを止める気はないようだ。寧ろ先程よりも激しさを増している。腰がぶつかり合う音と湿った音が、近付いてくる人たちの耳に入らない事を真矢は快楽に霞む思考の中で願った。

 

【んあっ! あっ! もうだめ、イク! イっちゃう!!】

「んん! んんん! んんー!!!」

 

 力強く仁に腰を叩き付けられ、遂に真矢の身体が限界に達した。快楽のボルテージが降り切れ、彼女を絶頂へと導く。

 

【んあぁぁっ!! イク! あぁぁぁぁぁぁぁ!!】

「ッッッ!!!!????」

 

 亜矢が激しく嬌声を上げる中、真矢は全力で声を押さえる事に力を注いだ。快楽で思考が蕩けそうになるのを必死に堪え、全身に力を込めて声が出てしまわないようにした。

 その結果、膣内も強烈に締め付けられる事になった。

 

「うぁぁ、すご――! くぅぅっ!!」

 

 逸物を締め付けられ、激しい快楽が仁の全身を伝わる。快楽は全身を巡った後股間へと集まり、精となって吐き出された。

 

【あはぁぁぁぁっ! あつい! あついのいっぱいきたぁ!!】

「ッ!? ッ!!?? ッ!!!!!???」

 

 吐き出された精液が子宮の中を満たす快楽に更なる絶頂が真矢を襲う。亜矢の嬌声が脳裏に響く中、真矢は呼吸すら止めて歯を食いしばり全身全霊を持って声が出ないように踏ん張った。

 

 どれ程の時間が経ったか、仁の吐精は終わり同時に真矢の全身を駆け巡っていた快楽も落ち着いた。その頃には通行人も遠くへと通り過ぎており、2人の周囲は再び静寂へと包まれた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 今までに感じた事のない快楽に、仁は亜矢を後ろから抱えながら木に手をついて大きく呼吸をした。真矢を抱きかかえているのは、そうしないと彼女がそのまま崩れ落ちてしまうからだ。絶頂が過ぎた後、彼女が脱力したのを感じたのである。

 

「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ…………はぁ、はぁ、はっ……はっ……」

 

 全力で快楽を押さえつけた真矢は、目に見えて消耗している。流石にやり過ぎたかと仁は心配になり、背後から声を掛けた。

 

「真矢さん?」

 

 仁の声に、真矢は胡乱な目で背後を振り返った。焦点の合わない目が仁の目と合う。

 

「仁、君……はふ、んちゅ……れろ」

 

 目が合うなり、真矢は先程まで口を押さえるのに使っていた手を仁の首に伸ばし、腕を回して引き寄せると貪るようにキスをした。

 

「んん、ちゅぅ……れろ、ちゅぱ……はぁ……ねぇ仁君、もっと……もっとぉ」

 

 真矢は一度キスを中断すると、紅潮した顔で仁に懇願した。

 

「も、いいよね? 我慢、しなくていいよね? 私、頑張ったから……今度はもっと、仁君を感じたい」

「……いいよ。でもどうせだから……亜矢さん、交代しよう」

「ん……はい、仁くん。真矢、今度は真矢がいっぱい気持ちよくなって」

 

 亜矢は真矢の人格を内側に引っ込め、自分が表に出た。これなら真矢がどれだけ激しく嬌声を上げようが、亜矢以外の耳には入らない。

 

 準備が出来たのを見て、仁は亜矢の片足を掴んで肩に担いだ。亜矢は片手を木に、片手を仁にかけて体を固定した。

 

「それじゃ、いくよ」

 

 返事を待たず仁が再び腰を振った。不安定な体勢ながら、亜矢は膣内を突かれ子宮口をノックされる快楽に身を震わせた。

 

「うあっ! 仁く、これ、すごい! さっきより、深く、んあぁ!」

【あぁぁっ! んあぁ! しゅごい! しゅごいのぉ! 仁君のが、奥まで届いてぇ!】

 

 仁に突かれる度、肩に担いだ亜矢の足が跳ねる。その拍子に下駄が彼女の足から落ちるが、2人はそれを気にもしない。

 

 仁からの激しい責めに、亜矢の浴衣は半分ほど脱げて上半身が剥き出しとなっている。露となった胸は仁に突かれる度大きく揺れ、月明かりでシルエットしか見えないが仁の劣情を刺激した。

 

 もっと亜矢の乱れる姿を見たい。もっと亜矢の蕩けた顔を見たい。もっと亜矢を深く愛したい。

 そう思ったら、仁は一度腰の動きを止めると亜矢の背中に手を回して抱き上げながら彼女の体を回転させて正面から彼女と向き合う様にした。所謂駅弁スタイルである。

 

 同時に、少しでも彼女の事が見えるようにと先程消したランタンライトを蹴りで再び点けた。下からの明かりが、亜矢の姿を浮かび上がらせる。

 

「うあっ! じ、仁くん、これ――――!」

「もっと見せて……亜矢さんと真矢さんのエッチな所……」

 

 そのまま仁は亜矢と向き合う形で腰を振った。先程よりもダイレクトに亜矢の体重が仁に圧し掛かる事になるが、亜矢の乱れる艶姿を前にそんなものは全く気にならない。寧ろライトの明かりで下から照らされる亜矢の蕩けた顔や揺れる胸に、仁は疲れも忘れて我武者羅に彼女を下から突きまくった。

 

「ひゃうっ!! うあっ! じ、仁く、すご! ふか、深くてぇ……凄いぃ!」

【んにゃぁっ!! あくぅっ!! しゅご! きもちぃぃ!! もっと! 仁君もっとぉ!!】

 

 仁に突かれて、亜矢と真矢は激しく乱れた。

 

【亜矢、一緒! 一緒にぃ!!】

「う、うん! 仁、くん! もっと、愛して! 私と! 真矢を! もっと愛して! あふっ!!」

 

 口の橋から涎を垂らし、目尻をとろんと下げながら亜矢が懇願する。その顔を見て仁は居ても立ても居られず彼女の口に貪るようにキスをした。

 

「亜矢、真矢――!」

「んむっ! ん、ちゅ……んく、うん!!……れろ、じゅる……んく……んん! れろ、ちゅぱ……ちゅぅ……んふ! んむぅっ!」

 

 仁の舌が亜矢の口の中を嬲り、舌を弄び、唾液を交換した。膣内を突かれる快楽と口の中を蹂躙される快楽に、亜矢は自らも舌を仁の口の中に入れ負けじと彼の口の中を嘗め回した。

 

 互いの口の中を堪能し、2人はどちらからともなく口を離した。濃厚な唾液が2人の口の間に銀色の橋を作り、途切れた唾液が亜矢の胸に落ちる。

 

 キスを止めて腰の動きに集中できるようになったからか、仁の腰の動きが激しくなる。亜矢は振り落とされないようにと、仁の首に腕を回して彼にしがみついた。

 

「あ! あん! じ、仁……きもちいぃ! しゅき、だいしゅき!」

「亜矢! 真矢!……くぅ!」

 

 至近距離に近付いた亜矢の蕩けた顔と押し付けられた胸の柔らかさに、仁は逸物が熱くなるのを感じた。

 仁の射精が近くなってきた事を亜矢も感じ取った。

 

「あふっ! んあっ! あぁん! だ、出すの? ねぇ出すの?」

「ん! あぁ、そろそろ……限界だよ」

「くぁ! だ、出して! 仁の、あついのぜんぶ、わたしのなかに! うけとめる! ぜんぶうけとめるからぁ!」

 

 快楽で意識が朦朧としているのか、焦点がやや合わない目で懇願してくる亜矢。真矢と精神が高レベルでシンクロしたのか、表に出ているのがどちらなのか判断できなくなった。つまり、それだけ2人は仁を求めてくれているという事だ。

 

 仁はこの状態の亜矢が好きだ。勿論普段の亜矢と真矢の事も大好きだが、今の状態の彼女は文字通り仁の全てを受け止めてくれる。自分の全てを優しく、温かく包んでくれる彼女が、仁は堪らなく愛おしい。

 

 その気持ちを表現するように、仁は亜矢の頭を優しく撫で、彼女の額に浮かんだ汗を優しく拭った。

 

「分かった……それじゃ、いくよ。亜矢、真矢」

「うん……きて、仁」

 

 仁の言葉に亜矢が力の抜けた笑みを浮かべる。そんな彼女に仁はキスをすると、そこから一気に激しく腰を振った。

 

「ん! んんん! んんんんんんんん!!!!」

 

 激しい仁の動きに、亜矢が仁の体にぎゅと抱き着く。膣肉が抉られ、Gスポットが刺激される度に結合部からは溢れる愛液が最初に出された精液と混ざって噴き出した。

 

「んぎゅ! んぐ! んん! ん! ん! ん!」

 

 絶え間なく響く快楽に、亜矢は絶頂しっぱなしだ。真矢と精神がシンクロした事で、相互に快楽が響き合い相乗効果で二倍どころか二乗に膨れ上がった快楽が亜矢の意識を焼く。

 飛びそうになる意識を、しかし亜矢は真矢との2人分の精神で堪えた。今は耐えるのだ。一番気持ちいいのはこの後だし、何より今意識を失っては彼が心から気持ちよくなれない。

 自分の気持ちよさ以上に、彼に気持ちよくなってもらいたい一心で亜矢と真矢は2人で手を取り合い、焼き切れて途切れそうになる意識を繋ぎ止めた。

 

「ぷはっ!」

射精()すよ、亜矢、真矢」

「う、うん! ちょうらい! 仁の、あちゅいの、ちょうらいぃぃ!」

 

 そして遂に、仁が限界を迎えた。それを宣言すると、亜矢は仁の腰に絡めた脚と背中に回した腕に力を入れて仁の射精を受け止める準備をする。同時に膣肉も締まり、子宮口も下がってきた。

 

 それを察したかのようなタイミングで、仁の鈴口から熱い白濁液が亜矢の中に放たれた。追加で放たれた精液が、最初に子宮を満たした精液を押し流して結合部から溢れ出る。

 

「んああああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 子宮を仁の精液が満たす感覚に、亜矢が体を仰け反らせた。豊満な胸が大きく揺れ、汗が飛び跳ね足元のランタンライトの明かりに照らされキラキラと光る。

 

「あ――! あ、ぁ……ん、あふ…………はぁぁぁ――!」

 

 亜矢は絶頂の余韻で身を震わせ、それが過ぎると脱力し彼の体に寄り掛かった。膣内にはまだ彼の逸物が刺さったまま、彼女は意識を失う一歩手前までいっていた。

 

 仁はそんな彼女から逸物を引き抜くと、はだけさせた浴衣を直してやり木に寄りかからせる。流石に彼女を抱きかかえたままでは、自分の身なりが直せない。

 

 二度亜矢の中に射精し満足したのか、硬さを失って萎えた逸物を仕舞いながら仁は木に寄りかからせて休ませた亜矢を見た。

 

 一応胸元は隠させたが、首筋や額を汗で濡らし肩を大きく揺らしながら頬を赤く染めて息をする彼女の姿は非常に艶やかだ。しかも膣からは二度に渡って出した仁の精液を逆流させている。ハッキリ言って煽情的に過ぎる。思わず息を呑まずにはいられない。

 

(っと、我慢我慢……)

 

 流石にこれ以上は亜矢の体力も持つまい。それ以上にあまり帰りが遅くなると、祖父母達が心配してしまう。

 祖父母と言えば、この情事で汚してしまった浴衣はどうしよう。浴衣は洗濯機で洗えるんだったか?

 

「…………ま、帰りながら考えるか」

 

 仁は気持ちを切り替えると、とりあえず亜矢に下着を穿かせ背中に背負った。このまま亜矢を背負ったまま帰り、彼女には風呂に入ってもらい浴衣は祖父母にバレない内に洗ってしまおうと決めた。

 

 帰りの道中、ある程度休んで体力の戻った亜矢が仁の耳元で囁いた。

 

「仁くん……どうでしたか? 私の浴衣姿?」

「ん……似合ってたよ。凄く……」

「ふふっ…………。向こうに戻ってからも、仁君がしてほしいならいつでも浴衣着て相手したげるからね」

 

 真矢がそう言って仁の首筋にキスをした。彼女が自分にキスマークを付けた事に気付き、仁は小さく笑みを浮かべると楽しみにしていると一言告げ、そのまま彼女を背負って祖父母の家へと帰っていった。

 

 

 

 

 因みに、問題なく祖父母の家に帰った仁と亜矢は、彼の当初の予定通り祖父母に遭遇する前に彼女を風呂場に放り込み浴衣は即行洗濯機で洗う事に成功した。

 

 祖母はそれを普通に仁が後片付けなんかをしてくれたと思ったようだが、祖父の方は何かに気付いたのか祖母に気付かれないように仁に近付くと、小さな声でこう言った。

 

「曾孫が出来るのを楽しみにしてるぞ」

 

 感づかれた事に仁が思わず目を見開く中、彼の祖父はほっほっほっ、と笑いながら彼から離れていくのであった。




読んでいただきありがとうございました。

仁の母方の実家は千葉の館山にあると言う設定ですが、これは私が正にそうだからイメージしやすかったからに過ぎません。

前書きでも書きましたが、活動報告の方でレイトショーの内容にリクエストの募集を始めました。興味のある方は是非どうぞ。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263314&uid=16132

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回もよろしくお願いします。それでは。


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どんな出会いでも

どうも、黒井です。

今回はリクエストから、高校時代の制服を着た2人の制服Hになります。


「あ、これ私が通ってた高校です!」

 

 徐にテレビを見ていた亜矢がそんな事を口にした。

 亜矢の言葉に釣られて仁がテレビを見ると、そこにはとある高校の美術部が全国コンテストで優勝したというニュースが流れていた。映像には、優勝した美術部の学生が喜びの笑顔と共にインタビューに答えている様子が映し出されている。

 

 インタビューを受けているのは女子学生だが、服装は当然ながら制服だった。ブレザータイプの制服で、膝より上の丈のプリーツスカートが可愛らしい。

 それを亜矢も着ていたのかと思うと、仁の中にちょっと興味が湧いた。

 

「……ちょっと見てみたかったな。亜矢さんの制服姿」

「へ?」

「亜矢さんもああ言うの、着てたんでしょ? 俺達高校は別だった訳だし、どんなのだったのかなって思って」

 

 仁の言葉に、亜矢はもう一度テレビに映る嘗ての母校の後輩の制服姿を見て、思わず頬を赤く染める。あれを着た今の自分を仁に見られるのは、少し恥ずかしい。

 だが仁が見たいと言ってくれているのであれば…………もう一度着てみせるのも吝かではない。

 

「…………見てみます? 私の、昔の制服姿」

「え?」

「もしかしたらですけど、まだ残ってるかも……」

 

 どうするかと仁に訊ねてみたら、彼は然して間を置かずに首を縦に振った。

 

「うん、見たい」

「それなら私からも条件があるわ。仁君の高校時代の制服姿も見せて」

「俺の?」

「そ。私と亜矢だけ昔の制服姿見せるなんて不公平でしょ?」

 

 言われてみればそうかもしれない。しかし仁の昔の制服が、果たして残っているかどうか。

 

「ん~……うん、分かった。ちょっと実家探してみるね」

 

 こうして仁と亜矢は互いに実家で高校時代の制服を探すことになった。

 

 

 

 

 それから数日後――――――

 

「じゃーん! どうどう、仁君?」

「ん……よく似合ってる」

「えへへ~……仁君も似合ってますよ。何だか新鮮な恰好ですね」

 

 2人は互いに高校時代の学生服を見つけ、仁の家に持ち寄って互いに着替えていた。ベースとなるデザインは異なるが、2人共互いにブレザータイプの制服だ。

 

 亜矢の場合、真矢が表の人格となって服を選ぶと腕や足の露出した服装をする事も多いので新鮮味は薄いが、仁の場合基本どんな時でもパーカーにジーンズなので亜矢と真矢からすれば今の彼の服装はとても新鮮だった。

 

「何だか高校時代に戻った気分です」

「俺も。でも、あの頃に戻りたいとは思わないかな」

「何でです?」

「あの頃は亜矢さん達が居なかったから」

 

 唐突且つドストレートな言葉に、亜矢の顔が赤く染まる。確かに、高校の頃は今より色々と気楽だったかもしれないが、仁が隣に居る今と比べると色褪せる。あの頃よりも、今の方がずっと輝いていると断言出来た。

 

「……そういう言い方はズルいです」

「でも事実だし」

「う~……もし仮にあの頃一緒の高校に通ってたら、私達付き合ってたかな?」

 

 不意に真矢がそんな事を呟く。言われてみれば、いろいろとあったおかげで今はこうして付き合っているが、高校時代に同じ学び舎で出会っていたら恋仲に発展しただろうか?

 

「そうだと良いね」

「その場合、どっちと付き合う? あの頃は私のオリジナルまだ生きてたわよ?」

 

 言われて、そう言えばそうだったと思い出す。亜矢の中に真矢が宿ったのは大学入学後の事。高校時代は人格ではなく1人の人間としての真矢が存在している。

 別々の人間としての亜矢と真矢、2人から好意を寄せられたら、仁は果たしてどちらを選ぶのだろうか?

 

「ん~~~~~~…………」

 

 仁は本気で悩んだ。亜矢は勿論、真矢もとても魅力的だ。どちらが良いかと言われて、どちらか片方を選ぶのは非常に難しい。

 

 うんうん唸る仁に、流石に見かねて亜矢が真矢を窘めた。

 

【真矢、仁君をあまり困らせないの】

「ごめんごめん。ちょっと気になっちゃって」

 

 ケラケラと笑う真矢に、内面の亜矢が全くと言いたげに溜め息を吐く。

 そこで仁が口を開いた。

 

「…………ゴメン、どっちも選んじゃうかも」

「へ?」

 

 悩んだ末に仁が導き出した結論に、真矢が素っ頓狂な声を上げる。

 

「今だから言えるけど、亜矢さんと真矢さんの魅力どっちも知っちゃったらどっちか片方だけを選ぶなんて出来そうにないや。怒られるかもしれないけど、両方選んじゃうと思う」

 

 仁の出した結論に、真矢はぽかんと口を開けていたが次の瞬間思いっきり噴き出して盛大に笑った。

 

「ぷっ! あははははははっ! だってさ、亜矢?…………もう、真矢ったら……ふふっ」

 

 一頻り笑った真矢は、満足したのか内面に引っ込み亜矢と交代した。亜矢は小さく溜め息を吐くが、その口元には笑みが浮かんでいた。やっぱり何だかんだで今が良い。亜矢と真矢、揃って愛してもらえる今が一番だ。

 

「あ、でも……」

「ん? どうかした?」

 

 そこでふと、亜矢が何か悩ましげな顔になった。突然の表情の変化に仁が彼女の顔を覗き込むと、彼女は少し困った顔をして胸元を押さえた。

 

「大した事じゃないんですけど、今は今でちょっと大変です」

「何が?」

「その……胸が……」

 

 亜矢の言葉に仁が彼女の胸元を見る。よく見ると彼女の胸元の部分はちょっとパツパツだった。どうやら高校時代よりも彼女の胸は成長しているらしい。

 誰もが見惚れる程の巨乳が強調されたのを見て、仁の分身が主張し始める。

 つい最近まで魅力的と言える女性を前にしても特に反応を示さなかった息子は、亜矢との一線を越えてから彼女限定だが何かにつけて反応を示すようになってしまったのだ。

 

 仁の異変に、真矢が目敏く気付いた。彼女は亜矢の中でニヤリと笑うと、仁の股間が膨らんでいる事を亜矢に教えた。

 

【あ~や~、ちょっと仁君の股間見てみて】

「へ? 何でそんな所……あ――――」

 

 真矢に言われて仁の股間を見て、そこに張られたテントに亜矢の頬が赤く染まる。

 彼女に気付かれた事で仁が気まずそうに顔を逸らした。

 

「その……ゴメン……」

「いえ……」

 

 互いに頬を赤く染め、明後日の方を見るという何とも言えぬ沈黙に見舞われる。

 

 今の2人の服装は共に学生服。その様子は奇しくも、恋人の家に遊びに来て初めて性を強く意識した学生のカップルの様であった。

 

 互いに暫し黙り込んでいた2人だが、不意に亜矢の中で真矢が囁いた。

 

【ねぇ、亜矢? このままだと仁君生殺しだし、私達で慰めてあげよう】

「(慰める……って)」

【この立派なものを使ってあげようって話。何気にやった事なかったし】

 

 真矢の言いたい事が分かった亜矢は、しかし初めての試みに躊躇いを感じずにはいられなかった。

 

「(う、上手く出来るか分からないよ?)」

【私に任せなさい!】

 

 亜矢の中で真矢が胸を叩くと、主導権を入れ替わり動き出す。仁を引っ張ってベッドに押し倒した。

 

「? 真矢さん?」

「折角互いに学生服なんだし、学生気分で楽しんじゃお?」

 

 真矢はブラウスとYシャツの胸元を開け、ブラのホックを外して豊満な胸を露にすると仁のズボンに手を掛けチャックを開け仁の逸物を露出させた。自分を押さえつけるものが無くなったからか、仁のペニスが待ちきれないと言うように飛び出してくる。

 

「ッ!!」

 

 目の前に迫る仁のペニスに、真矢と亜矢が揃って喉を鳴らす。何度も肌を重ねてきた2人だが、思えば何時も仁に解されてすぐ本番に移行してしまうので、こうして彼女の方から奉仕するのは初めての事だった。

 目の前で撒き散らされる雄の匂いに、興奮を抑えながら真矢は両手で彼のペニスを包み込んだ。

 

「うッ――――」

「ウフフフッ……今日は、私の方から仁君を気持ち良くしてあげる」

 

 言うが早いか、真矢は躊躇なく仁のペニスを口に含んだ。

 

「はむ……ん、じゅる……れろ」

「ッ!」

 

 真矢は仁のペニスを加え、丹念に舐め回す。それが心地良い刺激となったのか、彼の分身は怒張を増し硬さと太さ、何より熱さを増した。

 口には出さずとも彼が喜んでくれている事に真矢は嬉しくなり、更に激しく舌を這わせた。子供がアイスキャンディーを舐める様に裏筋を舐め上げ、先端から零れる先走り汁を掬い取る。

 

「ん、はぁ……ぴちゃ、ちゅる……んく。あむ、んぅ……」

 

 夢中になって仁のペニスを舐める真矢だったが、不意に片方の手が自らの秘部へと伸びた。仁からは分からないが、浮いている彼女の股間は下着が既に大分濡れている。彼のペニスを舐めるだけで興奮しているのだ。

 彼女の手は濡れた下着をずらし、躊躇なく秘裂に指を突っ込んだ。

 

「んぶっ!? ん、ぷぁっ!」

 

 突然の刺激に真矢が驚き仁への奉仕を中断した。手を動かしたのは真矢の意志ではなく亜矢の意志だったのだ。

 

「ちょ、亜矢ッ! やるならやるって言ってよ、ビックリしたじゃない!」

【ごめん、でも我慢できなくて……】

「んもぅ……ふふっ」

 

 亜矢も随分と積極的になったものだ。仁と一線を超えた事で、亜矢も自分に正直になってくれている。その事が嬉しくて、真矢は奉仕を再開した。

 

「はむ。ん! んく! んぶ! じゅる、れろ……」

 

 仁に奉仕しながら、片手で自慰を続ける真矢。自慰をしているのは真矢ではなく亜矢なのだが、体は一つなのでどちらだろうと関係ない。

 彼のモノを咥えながら秘部を弄る快楽に、真矢は荒っぽく息を吐きながら行為を続けた。上と下、両方の口からいやらしい水音を立てる彼女に、仁はこみ上げてくるものを感じた。

 

「く、ふぅ……真矢さん、そろそろ……」

 

 言われずとも膨らみを増した仁のペニスに射精が近い事を感じ取った真矢は、更に激しくストロークした。それに合わせて、秘部を弄る指の動きも激しくなる。

 

「んん! んく! じゅぷ! れろ! んぐ!」

 

 彼の射精を促す様に激しく舐め回す真矢。そして遂にその時が来た。

 

「くぅっ!」

「ん!!!!」

 

 真矢の口の中で放たれる仁の精液。それは彼女の喉を通り抜け、一気に胃へと流し込まれていく。

 

「んぐっ! ぐっ! ぐぶっ!……ん、んく……んく……」

 

 今日最初の一発だからか、予想よりも量が多かったが、絶対に零したくは無かったので彼女は気合で全部飲み干した。

 それと同時に秘部か軽く潮を噴く。仁の射精のタイミングに合わせて、彼女も軽く絶頂したのだ。

 

「んく、んく……ぷぁっ! けほ、えほっ!」

 

 時間にして数秒ほどかけて真矢は仁の精液を飲み干した。流石にあの量は多すぎたからか、ペニスから口を離した瞬間彼女の体は空気を求めて少し咽た。

 やや苦しそうな彼女の様子に、仁は少し罪悪感を感じ彼女の身を案じる。

 

「ごめん、大丈夫?」

「ん、平気。それより、まだまだいけるでしょ?」

 

 真矢は余裕の笑みを見せると、次はむき出しにした胸で仁のペニスを優しく包んだ。口とは違うほど良い弾力のある柔らかさが、先程とはまた違った快楽を仁に齎した。

 

「ぅお――――」

 

 口でされるのとはまた違った快楽に、仁の口から堪らず声が漏れる。それに真矢が満足そうに笑みを浮かべ、胸で彼のペニスを扱こうとした時亜矢が表に出てきた。

 

「待って……今度は、私が……」

【オッケー……やり方分かる?】

「えっと……こう、だよね?」

 

 恥ずかしさもあるからか、ややぎこちなくだが亜矢が胸を使って仁のペニスを扱きあげた。豊満な胸の温かさと柔らかさ、しっとりとした肌が吸い付く感じが堪らない快楽を齎し再び熱さと硬さを増した。

 

「ん! 熱――!」

【亜矢、そのまま先っぽ舐めてあげて】

「う、うん……れろ……」

 

 真矢にレクチャーを受け、胸で扱きながら先端を舐める。先程真矢がやっているのを内側から見ていたので、どうすれば良いかは理解していた。

 

「はぶ、んちゅ……じゅる……れろ、ちゅう……」

「はぁ、ふぅ……くっ!」

 

 ペニスを包む柔らかさと温かさ、そして先端を撫でる舌のざらつきとぬめりが暴力的な快感を生み出していた。仁も思わず身を震わせる。

 

「はぶ、ちゅ……どうれすか、仁くん? あむ……れろ……こう言うの、私初めてですけど……ちゅ……じゅる……ぷぁ。はむ、んぐ……」

「……正直に言うよ。最高……」

「ん、ふふっ……んちゅ、じゅる! じゅるる!」

 

 仁の答えに気を良くし自信を持ったたのか、亜矢の動きがさらに激しくなる。その勢いは凄まじく、仁は早くも第二射が近付いてきたのを感じた。

 

「うぉっ! くぅ……亜矢さん……うっく!」

「んぶ! んぐ! れろ! ちゅぱ! じゅるるる!」

 

 早く出せと言わんばかりに胸と舌で仁の逸物を刺激しまくる亜矢。夢中になって仁のペニスをしゃぶるその姿は、普段の彼女からは想像もつかない。

 

 全ては仁に気持ちよくなってもらう為。自分の体で仁が満足してくれるなら、それ以上に嬉しい事は無い。亜矢はその一心で仁への奉仕を続けた。

 

 そして――――

 

「――――うぅっ!」

 

 鈴口から放たれた二度目の射精。先程より量は幾分か少ないが、それでも尚濃い精液が彼女の口の中を満たす。

 

「(あぁ……これが、仁くんの味)ん! んんん! くちゅ、くちゅ……んぐ!……こく、こく……んっぐ! ぐん!」

 

 先程口内射精された時は、反射的に直ぐ飲み込んでしまった仁の精液を亜矢は味わってから嚥下した。舌の上で転がし、数回咀嚼して唾液と混ぜ飲み込みやすくする。

 

 口の中の精液を全て飲み終え、仁のペニスが唾液と残った精液で汚れているのを見て亜矢は再び口を付けた。残った精液が勿体ないと言わんばかりに舐めとり、尿道に残った精液も吸出し飲み下した。

 掃除が終わり、綺麗になった仁の逸物に満足そうな顔をする亜矢。

 

 その時、亜矢の髪を仁が優しく撫でた。見上げればそこには優しく自分を見つめてくれる仁の顔がある。

 仁の手から感謝と愛しさを感じ、亜矢がへにゃりと笑みを浮かべると今度は真矢が表に出て仁の上に跨った。彼女は仁の上半身の衣服のボタンを外し胸板を開きながら、パンツをずらし秘裂で逸物に口付けをした。

 

「お待たせ、次は――――」

 

 真矢が全て言い終える前に仁が彼女の腰に手を掛けそのまま引き落とし、同時に腰を突き上げた。不意打ちの快楽に真矢が驚き舌を突き出す。

 

「あ、か――――!!」

【あひゃぅッ!!】

 

 快感と驚愕で目を見開き身を震わせる真矢の姿に、仁が笑みを深めるとそのまま下から彼女を突き上げた。

 

「うあっ! あん! ひゃ! そ、んな! いきな、りぃ!!」

「2人共、これ欲しかったんでしょ。さっきは2人から動いてもらったんだし、今度は俺から――」

 

 腰を掴んで彼女の体を持ち上げ、すぐまた引き落とすと同時に腰を突き上げる。仁への奉仕でお預けを喰らっていた状態の真矢はそれだけで軽く絶頂した。

 

「あん! あん! すご、いぃ! 仁、君! もっと、もっとぉ!」

 

 仁にされるがままで喘ぐ真矢だったが、亜矢の方はそうではなかった。彼女は快楽に翻弄されながらも尚自分から仁を気持ちよくさせようと自ら腰を振り出した。

 

「あ! あん! じ、仁くん! 手、手を! 私も、動きます、からぁ!」

 

 下から突きあげられ快感に跳ねる手が必死に仁に向けて伸ばされる。愛しい亜矢が自分を求めて伸ばした手を、彼は躊躇なく掴み指を絡ませた。

 

「あ! あ! んあ! 好き! 仁くん、好きぃ! 愛して、ます! あん!」

「俺も、大好きだよ。亜矢さんも、真矢さんも」

 

 押さえるものがない胸を盛大に跳ねさせながら腰を振る亜矢は、仁の言葉に口の端から涎を垂らしながら頬を染め笑みを浮かべる。普段の彼女からは想像もつかない淫靡な笑みだ。男なら誰でも虜にしてしまえるだろう。

 

 そんな彼女を独り占めしているという実感に、仁は熱いものを感じ更に激しく腰を突き上げ、同時に彼女の手を引っ張り引き倒した。胸板に彼女の胸に柔らかさが直に伝わり、それがペニスをさらに固くさせる。

 

「あ! は、あぁ! 仁――!」

 

 一気に近付いた仁の顔に、亜矢が指を絡めた手を離し彼の肩に手を回した。自由になった手で仁は彼女の顎を持ち上げると、蕩けた彼女に口付けをする。

 

「あむ! んちゅ! れろ、じゅる! んん! んんん!」

 

 キスをしながらも仁は腰を振る事を止めない。舌で彼女の口の中を蹂躙しつつ、腰を突き出す動作に合わせて片手で彼女の腰を引き寄せ密着させる。

 

「んあ! あひゅ! んく! れろれろ、んくぅ! じん! じん! もっひょ! もっひょぉ!」

 

 亜矢も負けじと仁の舌に自身の舌を絡める。舌と舌が触れ合い、舐め合い、絡め合う。それだけで彼女は軽く絶頂し、結合部からは愛液が滲み出る。

 

「ん! んく!……ぷはっ! んぐ! んんんん!」

 

 流石に酸素が足りなくなり、呼吸の為口を離す。唾液の橋が2人の口を結び、途切れて落ちると亜矢は腕に力を入れ体を持ち上げ、彼の腹に手を置き腰を振った。

 

「あ! あ! んあ! んいぃ! ふあ!」

「――亜矢、真矢、そろそろ――!」

「あ! わた、わたしも! イク! イっちゃう! 仁! 一緒、一緒にぃ!」

「あぁ、一緒に――!」

 

 仁が亜矢の腰を掴み、一際力強く腰を打ち付けた。その瞬間亜矢は膣内に力を込め全力で彼のペニスを締め付けた。肉壁をかき分け仁のペニスの鈴口が亜矢の子宮口に口付けをした。

 

 そこで2人は同時に絶頂し、放たれた仁の精液が亜矢の子宮内を嘗め回す。

 

「くぁぁ――!!」

「んあぁぁぁぁぁぁぁ! あつ、あつい――! あ、あはぁ……」

 

 仁の上で大きく仰け反り、舌を突き出し絶頂する亜矢。全身を駆け巡る快楽に身を震わせた。

 

 どれほどそうしていたが、唐突に亜矢が脱力して仁の上に倒れ込んだ。彼の胸板との間で豊満な胸が潰されるが、そんなことお構いなしだった。

 

「はぁ! はぁ! はぁ!」

 

 全身汗だくで脱力し、肩で大きく息をする亜矢。仁はそんな彼女の頭を優しく撫で、撫でられた亜矢は気持ち良さそうに目を細める。

 

 しかし2人はまだ繋がったまま。だから亜矢には分かってしまった。仁のペニスが再び硬さを取り戻した事を。

 

「――――ふぇ? あ、じ、仁くん?」

 

 まさかと思い亜矢が仁の顔を見ようとしたその時、仁が彼女の体を持ち上げながら体を起こした。ベッドの上で繋がったまま、亜矢は仁に突かれる事になる。所謂対面座位と言う奴だ。

 

「んあぁ! じ、仁くん――!?」

 

 流石に体力が限界だからと、亜矢が宥めようとするがそれより早くに彼が腰を振り始めた。再び全身を駆け巡る快楽に、亜矢が悲鳴のような嬌声を上げる。

 

「んやぁ! あひゃぁ! ま、まって! 仁君おねがい、休ませてぇ!?」

 

 体に力が入らず完全にされるがままの真矢が、仁に懇願するが彼は聞く耳を持ってくれない。力が入らないなら支えてやると言わんばかりに、彼女の体を抱きしめ腰を突き上げる。

 体が密着したからか、真矢の腕も無意識の内に仁の体を抱きしめ返していた。

 

「仁くん、仁君――! も、もう、らめ――! 私、もう、限界――!!」

「亜矢、真矢、好きだ――!」

「わた、わたしも、わたし達もぉ、仁くんの事、すきれすぅ! だから……おね、がいぃ――! 少しだけでいいから、やすませ、てぇ――!」

 

 突然の告白に、亜矢と真矢は喘ぎながら答え、懇願する。

 

「高校で会ってても、俺は2人を好きになってた。絶対。2人が一つでなくても、2人とも愛してた。2人とも……俺のだ」

「【――――!!!!】」

 

 快感の中で耳に入った仁からの熱烈な告白。それは突き上げられる腰のそれとは別の快感となって全身を駆け巡った。歓喜と快感が全身を満たし、尽きかけていた体力が彼女の体に満ち溢れる。顔は歓喜に染まり、声にならない嬌声を上げた。

 

「わた、わたしも! 仁! わたしも、大好き! どんな、出会いでも! 私達、仁の事愛してる!」

「亜矢、真矢――――!」

 

 堪らず仁は彼女に口付けをした。壊れるのではないかと思うほどに強く抱きしめる。まるで彼女と溶け合い一つになろうとしているかのようだ。

 

「んんんん――――!! じゅるる! じゅく! はぶぶ! んむぅぅ! んちゅ! れろ、ちゅる!」

 

 彼女もそれに応えるように全身で仁に抱き着いた。彼の首に腕を絡め、両脚を腰に絡める。その状態で膣を締め付け腰を自分から前後左右に振るのだから堪らない。

 

 彼女の舌を吸い上げながら唇を離し、舌を這わせて彼女の首筋にキスマークを付ける。彼女もお返しにと剥き出しになった彼の首筋や胸板にキスマークを付け、2人は互いにマーキングし合った。まるで全世界、全ての世界線の人間に対して、彼/彼女は自分のものだと宣言しているかのように。

 

「あう! んあ! あは! じ、仁! わたし、もうイク! もう無理! ダメ、イっちゃう!」

「俺も、そろそろ限界――」

「仁、仁! 一緒に……お願い、一緒にッ!!」

「あぁ、一緒に――――!」

 

 仁が強く腰を突き上げ、亜矢と真矢が膣内を全力で締め付ける。快楽が最高潮に達した瞬間、熱い仁の精液が放たれ、亜矢と真矢の頭の中で快楽が火花を上げた。

 

「くぅっ!!!!」

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!! あ……んぁ、んんんんんんん!!」

 

 射精の瞬間、仁は亜矢と真矢をギュッと抱き締めた。強く抱きしめ過ぎて彼女の息が詰まりかけるが、その苦しさすら愛おしくて仕方がない。

 彼女の方も、特に両脚に力を込めて腰を仁に密着させた。放たれた仁の精液が一滴も零れないように。仁の全てを自分1人で受け止めるように。

 

 どれほどそうしていたか。吐精が終わり、快楽も落ち着いた頃になって亜矢と真矢の体が弛緩した。それに気付いた仁は、彼女をベッドにゆっくりと寝かせ彼女の中から萎えた逸物を引き抜いた。

 

「ん……あん……」

 

 僅かな快楽に体をピクリと反応させる彼女だったが、意識が朦朧としているのか反応は薄い。引き抜いた瞬間ゴポッと子宮に収まり切らなかった精液が逆流してくる。

 仁は己の分身を彼女の中から引き抜くと、彼女の隣に倒れ込む。彼も何だかんだで体力の限界だったらしい。

 

 隣り合って横になる仁と亜矢・真矢。意識が朦朧としている彼女だったが、目の前に仁の顔が近付いてくると弛緩した笑みを浮かべて重い腕を伸ばして、頬を撫でてから啄む様に口付けをした。

 

「あは、仁……ん、ちゅ……えへへぇ、仁……」

 

 無邪気さすら感じさせて甘えてくる彼女に、仁もお返しにキスをして彼女を優しく抱きしめた。

 

「亜矢……真矢……大好きだよ」

 

 仁の言葉に、亜矢と真矢は彼の腕の中で安らかな笑みを浮かべながら眠りに落ちていき、彼女が眠ったのを見て彼も暫しの眠りにつくのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「そう言えばさ、一つ気になったんだけど……」

「何ですか?」

 

 それからしばらく時間が経ち、目が覚めた2人は淫行の後片付けをしていた時不意に仁がある事に疑問を抱いた。

 

「真矢さん、随分手慣れてなかった?」

「あ、それ私も思いました! 真矢、今まで誰かと付き合った事なんて無かったのに……」

 

 亜矢が把握する限りにおいて、真矢が誰かと付き合っていたという事実はない。だがその割には口や胸で奉仕する事に関して慣れていると言うか詳しかったように思える。あの知識は何時何所で身に付けたものなのか?

 

「……あ~、それは、ね……まぁ隠す程の事でも無いか」

「どこで仕入れたの?」

「亜矢が寝てる間にネットでコッソリ動画を見て、ね……えぇっ!? い、何時の間にッ!?……だから亜矢が寝てる間に、よ」

 

 よもや自分の与り知らぬところで真矢がそんな事をしていたとは知らなかった亜矢は驚愕せずにはいられない。カミングアウトをした真矢は、何処か気恥ずかしそうだ。流石に人を前に、AVを見ていたと告げるのは彼女でも恥ずかしいらしい。

 

「ふ~ん…………俺も勉強しようかな?」

 

 真矢がAVで男女の営みについて学んでいたのを聞いて、仁も学ぶ必要があるかと検討し始める。

 だがそれを亜矢が引き留めた。

 

「止めてください!?」

「え、何で?」

「だって、その…………仁君に自分以外の女の人の裸を見て欲しくないんだってさ」

【ちょ、真矢ッ!】

 

 亜矢の気持ちを代弁した真矢に、仁が目をパチクリさせる。だが直ぐに頬を緩めると、彼女を優しく抱きしめた。

 

「分かった……そう言うのは止めておくよ。俺も別に亜矢さんと真矢さん以外に興味なんて無いし」

 

 仁の言葉に亜矢はほっと胸を撫で下ろし、真矢は彼ならそう言うだろうと思っていたのか満足そうに笑みを浮かべた。

 

「その代わり……亜矢さんと真矢さんでたっぷり学ばせてもらおうかな?」

 

 彼女の顎を指で持ち上げる仁。目前に迫る彼の顔に、亜矢は頬を赤らめつつ彼の首に腕を絡めた。

 

「私達で良ければ、喜んで……その代わり私達も、学ばせてもらうから」

 

 2人はそのまま口付けをし、まだ片付けている途中のベッドに倒れ込む。

 

 2人の勉強会はまだまだ続くようだ。




ここまで読んでくださりありがとうございました。

今回の話には、リクエストしてくださった地水さんが別作品で仁・亜矢・真矢を恋仲として描いてくれた事(勿論当方了承済み)からちょいとインスピレーションを得ました。この三人なら、例え真矢が1人の人間として存在していても仁のハーレムと言う形で恋仲になっていた筈。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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彼女は彼だけのもの

どうも、黒井です。

お待たせしました、レイトショー第5話となります。

今回は活動報告にあったリクエストから、シャワーを浴びてる亜矢の背後からの仁による淫らな行為。そこからのエッチとなります。

何気にちょいと難産でした。


 その日、亜矢が突然告白を受けた。

 相手は仁も見た事の無い学生だ。仁も知らぬどこかで亜矢と授業が被っていたのだろう。

 

 その男子学生は仁が亜矢から離れている間に彼女に近付くと、意を決して亜矢に告白した。

 

「あの、双星さん! 好きです、付き合ってください!」

 

 仁と亜矢が付き合っている事は周りに言いふらしたりはしていない。なので彼女に告白しようとする輩が出てくるのは仕方のない事なのだろう。ただ普段は、仁が彼女の傍に居てそういう行動に起こさせないだけで。

 

 仁が彼女から離れていた時間はほんの僅かだったので、彼は戻ってきたタイミングで亜矢が告白される瞬間を目にしてしまった。亜矢からも相手の男性からも見えない場所から、仁は2人の様子を見ている。

 

 その告白に対し亜矢は――――

 

「えっと、ごめんなさい」

 

 亜矢は男子学生の告白をすっぱり断った。彼女が愛しているのは仁なのだから、他の者に告白されても受ける気になれない。

 

 告白が断られた事が信じられないのか、男子学生は諦め悪く尚も亜矢を振り向かせようとしたが彼女は絶対に首を縦には振らなかった。

 

 結局その男子学生は、失恋の痛みを胸に肩を落としてその場から立ち去って行った。それと入れ替わる様に亜矢と合流した仁に、亜矢は自然な笑みを浮かべた。

 

「……お待たせ」

「あ、仁くん!」

 

 笑みを浮かべて近付いてくる亜矢に、仁も笑みを浮かべる。

 

 別に心配などしていなかった。恋人同士になっているのは仁の方なのだから、彼女がそれを裏切る筈がないと分かってはいた。

 しかし彼女が他の男性に言い寄られた姿を見ると、何だか知らないが無性に心がざわついたのだ。

 

 心のざわつきを抱えたまま、仁は大学を終え帰宅した。今日は亜矢が泊まりに来る日だったので、彼女も一緒だ。

 

 夕食を終わらせ、仁は亜矢に先に風呂に入らせた。彼の厚意に甘えて、亜矢が先に浴室に入りシャワーを浴びる音が聞こえる。

 普段であればそれを聞いても特に何かを考えたりはしないのだが、今日は何時にもまして疲れていたのだろう。あらぬことを考えてしまった。

 

 即ち、今シャワーを浴びている亜矢の姿を想像してしまったのだ。

 

 亜矢が頭からシャワーを浴び、熱い湯が亜矢の美しい肢体を流れ落ちていく。豊満な胸を流れて、程よく引き締まった腹を滑り落ちる。濡れた髪は湯の熱でほんのり赤みを帯びた肌に張り付き――――――

 

「…………」

 

 仁は無言で立ち上がると、一直線に浴室へと向かい衣服を脱ぎ捨てると問答無用で浴室へと入った。

 

「ッ!? えっ!?」

 

 ちょうど汗を洗い流し終わり体を洗おうとしていた亜矢は、仁が浴室に入ってきたことに驚き手にしていたスポンジを落とした。振り返ろうとした亜矢だが、それより先に仁が背後から亜矢に抱き着いた。

 

「わわっ!? ちょ、仁くん!?」

「ゴメン。何か今日は、我慢できないや」

 

 そう言うと仁は背後から亜矢の胸を鷲掴み揉みしだく。

 

「亜矢さん……真矢さん……」

 

 背後から彼女の乳房を揉み、首筋に舌を這わせ、肩や首にキスマークを付ける。

 いつになく積極的な仁の愛撫に、亜矢は混乱しつつも快楽に身を捩った。

 

「んやっ! あん! 仁くん、そんないきなり、んん!」

「……今日、大学で告白されてたよね」

「ッ!? み、見てたんですか!?」

「うん……断るところまで見てた」

「…………ふふっ、もしかして、ん! 仁君、妬いちゃった? あん!」

 

 混乱する亜矢に対し、真矢は仁がヤキモチを妬いて無性に亜矢を求めたくなったことに気付いた。彼女が自分から離れる事などないと分かってはいても、彼女が誰かに言い寄られて面白くなくなったのだろう。それが性欲と言う形で現れたのだ。

 

 実際、今亜矢の背後を仁のいきり立った逸物が突いていた。彼はまだ彼女の体をまさぐっているだけだと言うのにこの有様なのだから、相当溜まっているのだろう。

 

 それを理解した亜矢は、快楽に身を捩りながら体の向きを変え仁と向き合うと、一先ず彼を落ち着かせる為に口付けをした。

 

「んむ、ん……ちゅぅ。れろ、んん……」

 

 自分から仁の唇を割って舌を彼の口に潜り込ませる。先手を打たれた仁は、それに応える様に自身も舌を絡め彼女の口を貪った。

 

「んん! んちゅ、じゅる! んく、んく……んっふ! んんん!」

 

 仁の亜矢を求める勢いは凄まじく、先に仕掛けたのは亜矢の方だと言うのにあっという間に仁のペースに持っていかれてしまった。口の中を舐められ、唾液を交換し、舌を甘噛みされる。その度に亜矢は快楽に身を震わせた。

 

 どれほどそうしていたか。湯船から立ち上る湯気で湿気の籠った浴室にくちゅくちゅと水音を響かせていた2人のキスは、どちらからともなく口を離したことで終わりを告げた。

 

「ぷはっ! はぁ、はぁ……」

 

 亜矢は口を離すと大きく息をして呼吸を整える。その際に下を見ると、そこには痛々しいほどに勃起した仁の逸物があった。それを見て亜矢は頬を赤らめたが、それとは裏腹に手はそっと彼の逸物に優しく触れる。

 

「うっ!?」

 

 突然触られたからか、仁が小さく声を漏らす。その反応が可愛くて、亜矢はクスリと笑みを浮かべるとそのまましゃがみ込んだ。彼の逸物が目前に迫り、雄の匂いが彼女の鼻を衝く。

 愛しい彼の放つ男の匂いを嗅ぎ、亜矢が――若しくは真矢が――顔を蕩けさせた。その彼女の顔を見て、仁も思わず彼女の艶やかさに生唾を飲む。

 

 そんな仁の様子に気付かず、亜矢はそそり立つ仁の逸物を豊満な胸で挟み扱き始めた。

 

「ん! ふ、んん! 熱……」

 

 まるで焼けた鉄の棒かと思うほどの熱がこもった逸物の感触に亜矢が思わず声を上げる。まだ胸で扱いているだけなのに、その胸から快楽が亜矢の全身に広がっていく。

 

「ふぅ、ふぅ、ふぅ――――!」

 

 一方胸で逸物を挟まれている仁は、絶妙な張りと柔らかさの胸が逸物を包む感覚に声も出せずにいた。膣内とはまた違った快楽は、それだけでも彼に射精を促した。

 

「亜矢さん、そろそろ――――!」

 

 堪らず射精が近い事を告げる仁。待ってましたと亜矢が仁の鈴口を咥えようとしたのだが、それよりも仁が射精する方が早かった。

 

「ぷあっ!!」

 

 口で受け止める事が間に合わず顔面に仁の精液を浴びてしまった亜矢。仁が放った白濁液で、亜矢の顔と髪が彩られる。

 

「あ、ゴメン……」

 

 もっと早くに言うべきだったと思わず謝る仁だったが、亜矢と交代した真矢はまるで気にした様子もなく顔を滴る白濁液を指で掬うと舐めとった。更に口周りに垂れてきた精液も、舌なめずりをして口に入れ嚥下する。そして真矢は、その味に満足したように顔を白く彩られながらも艶やかな笑みを仁に向けた。

 その笑みに再び仁の逸物が固さを取り戻す。

 

「ん、まだまだ元気――!」

 

 今度は自分の番と、真矢は仁の逸物を口で咥え丹念に舐めた。

 顔を自分の精液で白くした彼女が自分の逸物を隅々まで舐め回してくれている光景と、胸とは違う舌のざらつきと温かさに仁の呼吸が荒くなる。

 

 呼吸が荒くなるのは真矢も同様だった。濃厚な雄の匂いに精液の味が、真矢の雌としての本能を刺激した。

 

「ん、んふ! じゅるじゅる! れろ! んん!」

 

 真矢は仁の逸物を丁寧に丁寧に舐めた。全体に舌を這わせ、裏筋を舐め上げ、鈴口に舌をねじ込むように蠢かす。

 仁にこうして奉仕するのも最早一度や二度ではないので、どうすれば仁が悦ぶかは分かっている。

 それを証明するかのように、真矢が舐める仁の逸物が先程より膨らみを増した。射精が近い証拠だ。

 

「ん! ん! ん! んむぅ、じゅるるるる!」

 

 射精が近付いたのを察知し、真矢がストロークを強めた。頭を激しく前後させ、喉近くまで仁の逸物を咥え込み更には強く吸い上げる。

 

「くぅっ!」

 

 最後の吸い上げが効いたのか、仁は一気に迫る射精に声を上げた。それが射精の合図であると察した真矢は、今度は口で受け止めようと身構えた。

 

 そして放たれる二度目の射精。口の中に放たれた粘つく白濁液を、真矢は飲みながら受け止める。

 

「ん、はぁ……ふぅ……」

「んく、んく、ん……はぁ。ふふっ、ご馳走様」

 

 真矢は口の中に放たれた精液を全て飲み干すと、そう言って口を開けてみせた。綺麗さっぱり飲み干された精液に、仁は訳もなく笑みを浮かべる。

 

 しかし仁の逸物は未だに硬さを保っていた。二度も射精したというのにまだまだ元気な様子だった。

 それを見て、亜矢は表に出るとそのまま四つん這いになって、自分の手で濡れぼそった膣口を開いた。

 

「次は……ここで……」

 

 亜矢に強請られた仁は、もう我慢は不要と言わんばかりに彼女に覆い被さると後ろから彼女の膣に挿入した。

 

「んひゃあっ!!」

 

 悲鳴のような嬌声を上げる亜矢に構わず、仁はそのまま腰を打ち付けた。

 

「あ! あ! あん! う、あ! はげ、しい! んん!」

 

 溜まっていた反動からか、何時もよりも仁の動きが激しい。抉る様に膣を突かれ、亜矢は早くも顔を蕩けさせた。

 

「あは! ひゃん! すご、いぃ! 仁君! もっと! もっとぉ!」

 

 全身を駆け巡る快楽に、真矢が更なる快楽を求めた。それに応えるように、仁は後ろから突きながら彼女の両胸を激しく揉みしだく。片手では収まり切らないサイズの豊満な胸が、仁の手によって形を歪められる。

 

「うぁ! あふ! りゃ、りゃめ! 胸、気持ち良すぎてぇ!」

 

 激しい快楽に真矢が喘ぐ。場所が風呂場だからか、彼女の声が響きいつもとは違った感じに聞こえる。

 

 その時仁の目にある物が飛び込んできた。考えてみればここは浴室なのだからあって然るべき物だ。

 

 彼はそれを見ると、徐に腰の動きを止めた。

 

「【んぇ?】」

 

 突然動きを止めた仁に、亜矢と真矢は同時に何故止めるのかと声を上げた。仁はその疑問に答えず、彼女を貫いたまま彼女を抱き上げ、風呂場用の椅子に腰かけた。

 

 彼女達には彼の意図がすぐに分かった。彼が椅子に腰かけた事で、貫かれている自分の姿が鏡に映ったのだ。この鏡はコーティングされているので曇らない。つまり、自分の艶姿が鮮明に映し出されるのだ。

 

 自分で自分の艶姿を見せられ、流石に恥ずかしくなったのか亜矢が抵抗しようとするがそれよりも先に仁が再び腰を動かした。背面座位で突かれ、堪らず嬌声を上げた。

 

「あぅ! ぅあ! ひゃん! ら、らめぇ! 仁くん、見せないれぇ!」

「その割には亜矢さん、締め付け強くなったよ? 自分の恥ずかしい姿に興奮しちゃった?」

「らって、らってぇ!!」

 

 恥ずかしさに顔を背ける亜矢だが、そうすると仁は耳を舐めてくる。それに反射的に前を向いてしまい、結果的に亜矢は自分が乱れている姿を見せられた。

 

「あ、あは! 亜矢、んん!! 顔やらしい、ひん!……それは、あん! 真矢の方、でしょう! ひぐ!」

 

 背後から抱きしめるようにして亜矢を突き、更には胸まで揉みしだく。三点を同時に責められ、彼女の嬌声が強くなった。

 

「ああああ! ああん! 仁くん! 私、もうダメ! イク! イっちゃう!」

「いいよ、俺もそろそろ――――!」

 

 更に激しく仁が亜矢を突いた。腰を激しく上下させ、彼女の膣を堪能する。

 そして――――――

 

「くぅ!」

「んあああああああ!」

 

 三度目の射精と同時に亜矢は絶頂し、全身を激しく痙攣させた。ビクビクと体を震わせ、快楽に身を委ねる。

 

 どれ程そうしていたか、快楽が収まった亜矢は仁に貫かれたまま彼に体重を預けた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……ぅあ?」

 

 絶頂の余韻に浸っていた亜矢だが、不意に膣に違和感を感じた。またしても仁の逸物が硬さを取り戻したのだ。

 

「じ、仁くん――――?」

 

 亜矢が内心で冷や汗をかきながら肩越しに彼を見ると、彼は獣性の宿った目で彼女を見ていた。

 

「ゴメン、まだ全然満足できないや。もうちょっと……付き合ってくれる?」

「――――フフフフフ! いいわ、こうなったらとことん付き合うから。……あ、あは、あはは……お、お手柔らかに……」

 

 自棄になったのかやる気を見せる真矢に対し、亜矢は色々と諦めて彼を受け入れた。口ではああ言ったが、多分ちょっとどころでは済まないだろうなという予感を亜矢は漠然と感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ! いぎ! ひん! じ、仁くん! ひ、あああああああ!」

 

 浴室からベッドに運ばれた亜矢は、そのまま正常位で激しく突かれていた。仁が腰を振る度に自由になっている彼女の胸が激しく揺れ動く。

 それを見た仁は片方の胸を手で揉み、もう片方の胸を舐めると乳首を口に含み音を立てて吸った。

 

「うああ! じ、仁くん! そんな、吸われても出ない! 出ないですからぁ!」

 

 亜矢の声を無視して、仁は彼女の胸を責めながら同時に腰を動かす。暫し亜矢の胸を味わった仁は、唾液の糸を引きながら彼女の乳首から口を離し、そのまま彼女に口付けをした。

 

「んむぅ! んんん! んちゅ! じゅるる! んく、んぁ!!」

 

 嬌声を上げる口を塞がれ、舌を絡め捕られ蹂躙される。まるで別の生き物かと思う様な仁の舌の動きに、亜矢は舌を嬲られ送り込まれた唾液を只管に嚥下した。

 勿論その間も仁は腰を振り彼女に快楽を叩き込んでいるので、彼女の思考はショート寸前だった。

 

「んんんん! んんんんん!……ぷあっ!」

 

 気付けば仁の背中と腰に腕と脚を絡めていた亜矢は、仁が口を離した事で酸欠寸前の状態から解放された。

 

「ああ! いぎっ! あっ! ひあっ! 仁くん、仁くん!」

 

 口を解放された事で、再び亜矢の口から嬌声が飛び出す。自分にしがみつきながら快楽に声を上げる彼女に、仁は込み上げてくるものを感じた。

 

「亜矢さん、真矢さん。俺、そろそろまた――!」

「あぐっ! くぁっ! は、いぐっ! 私、もぉ! 仁君、射精してぇ! 私達も、イグ! いっちゃうぅぅ!」

 

 射精が近付いた仁に、彼女は強く抱き着いた。全身に力を込めた事で膣も締め上げられ、それがトドメとなって仁の逸物から白濁液が彼女の膣内に吐き出された。

 

「あああああああああ!? くああああああああああ!」

「ぐぅぅ――! くぅ!」

 

 膣内射精と同時に亜矢も絶頂に至り、膣壁が激しく動いたことで尿道に残った精液さえも絞り出した。

 

「はぁ、はぁ……ふぅ、ふぅ」

 

 流石の仁も少し疲れたのか、彼女に覆い被さりながら大きく肩で息をした。

 そんな彼の頭を、亜矢が優しく撫でる。

 

「ん……亜矢さん、真矢さん……」

「仁くん……ん――」

 

 亜矢に頭を撫でられ、気持ちよさそうに目を細める仁。彼女はそんな彼に優しく口付けをした。

 するりと口に入り込んだ彼女の舌を、仁の舌が迎え入れる。

 

 仁が亜矢の舌に気を取られていると、真矢が転がる様にして彼と上下を入れ替えた。覆い被さっていた筈の仁が今度は彼女に覆い被される。

 

 重力の関係で下から突き上げられる形になり、彼女の口から嬌声が漏れる。

 

「んん! ん、ちゅ……えへへ、仁君。まだまだいけるでしょ?」

 

 答えるまでもなく、仁の逸物はまだまだ硬さを維持していた。寧ろ今のキスで取り戻したと言ってもいい。

 

「今度は私が動いてあげる」

 

 そう言うと真矢は自ら腰を上下に振った。二度の射精により精液と愛液で滑りの良くなった膣は、音を立てながらスムーズに動いた。

 

「うぁ! くぅ、あ……は!」

 

 最初はゆっくりと、次第に速度を上げ更には前後左右にも腰を振る真矢。仁もただ彼女に任せるだけでなく、自分もしたから突き上げて彼女を悦ばせた。

 

「あああ! あふ、はぁ! 仁くん……仁君」

 

 亜矢、若しくは真矢は、一心不乱に腰を振った。豊満な胸が腰の動きに合わせて跳ね、飛び散る汗が淫靡に光る。仁は腰を突き上げながら両手を彼女の胸に伸ばし、跳ねまわる胸を掴んで乳房を揉み乳首を摘まんだ。

 

「はあっ! あああん! もっと、仁くんもっとぉ! 私を、私達をもっとかき混ぜて!」

 

 仁に愛され、求められる事で彼女(亜矢)彼女(真矢)は混ざり合い一つになっていく。2人で1人の男を愛し、2人で1人の男に愛されるのが堪らなく気持ちいい。その快楽に病みつきになり、気付けば亜矢は真矢と共にもっともっとと仁に快楽をせがんでいた。

 

「仁くん! もっと、私を滅茶苦茶にしてください!! どれだけ、激しくてもいいからぁ! だから、もっと! もっとぉ!!」

 

 もとから容赦はなかったが、彼女にせがまれ仁は最後の容赦をかなぐり捨てた。

 

 仁の激しい責めに、亜矢は快楽からまるで踊る様に仁の上で体をくねらせる。

 

「ふあぁ! あくぅ! いい! いいよぉ! 仁、仁!」

「亜矢、真矢――!」

 

 亜矢からの呼び方が変わった。それは2人の人格が溶け合い一つになった証拠。彼女との情事で彼が最も好きな状態だ。

 仁は体を起こすと、上下を入れ替えるだけでなく彼女の体が丸まるほどに組み伏せ、全体重を乗せた全力のピストンで彼女を突いた。膣だけでなく子宮口まで届く責めに、彼女の口から歓喜の悲鳴が上がった。

 

「きゃふぁぁぁぁっ! あぁ! んあぁ! 凄い! 仁、これ凄い! 届いて、奥まで届いてる!」

「はぁ! はぁ! 射精すよ、亜矢! 真矢!」

「射精して! 一杯! 全部射精してぇ!」

「くぅ!」

「はぁぁぁぁぁぁああ!!!」

 

 子宮口に逸物の鈴口が接触した状態での膣内射精に、亜矢は仁の背中に爪を突き立てながら絶頂した。背中に引っかき傷を作られた仁だが、彼女の愛の副産物だと思えばその痛みすらも心地いい。

 

「はぁ、はぁ……」

「あ、はぁ……仁……仁……」

 

 互いに絶頂の余韻に浸る2人だが、仁はまだまだ満足していなかった。もっともっと、彼女を愛したい。

 

 それは亜矢も同様だった。彼女もまた、もっと仁に愛されたかった。

 

「仁、はぁ……んむ」

 

 その欲求に突き動かされるように、亜矢は仁に手を伸ばして顔を引き寄せると、彼の唇を貪った。

 

「はむ、んん……ちゅぅ。ふは、れろぉ……ちゅ、ぴちゃ……はぁ、ん……」

 

 唇を啄み、舐め、吸い上げ、舌を入れて歯茎をなぞり、一度呼吸をしてから再び口付ける。

 その間も彼女の膣内のヒダは彼の逸物を撫で上げ、刺激して硬さを取り戻させた。

 

 

 

 

 その後の2人のまぐわいはまるで獣の様であった。

 

「ひぁ! ひぎぃ! んあ! はぐ! あぁぁ!」

 

 亜矢の片足を掴んで肩に乗せ、大きく開脚させた状態で仁は彼女に腰を叩き付ける。体を横に倒した状態で、前後に大きく揺さぶられる。

 

「うぁ! ひぎぃ! 仁、しゅき! だいしゅきぃ!」

「あぁ、俺も――!」

「もっとぉ、もっと私を壊してぇ! 私を、仁だけのものにしてぇ!」

「あぁ、そうだよ。亜矢も真矢も、2人共俺の、俺だけのものだ。誰にも渡さないよ、絶対――!」

 

 仁の言葉に亜矢は歓喜の声を上げた。彼が自分を染め上げてくれる。彼が自分を抱きしめて離さずにいてくれる。彼を心から求めている彼女達にとって、その言葉は何よりも甘美な響きを持っていた。

 

「仁、射精してぇ!! 私の中を、仁で一杯にしてぇ!!」

「いいよ、いくよ!」

「ふひゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

「んむぅ! んんん! んぁぁぁ!」

 

 正面から抱き合い、キスをしたまま仁が腰を上下に振る。亜矢は自重で子宮口が何度も逸物の亀頭にキスされる事に、何度も絶頂していた。

 

「ぷぁ! あ、あぁぁ! しょこ、いい! もっと、もっとついてぇ!」

 

 目の前の亜矢の淫靡に蕩けた表情に、仁は彼女の首筋にいくつものキスマークを作った。彼にキスマークを付けられる度に亜矢はまた絶頂し、結合部からは小さく潮を噴いた。

 

 

 

 

「お゛っ! お゛っ! んお゛っ!! あ゛っ!」

 

 再び後背位から責められ、亜矢は声にならない嬌声を上げた。もう半分意識を失っていたが、体は快楽を求めているのか仁を悦ばせる反応を示す。

 

「はぁ! はぁ! 2人共、もう限界?」

「あ゛! んぅ! も、もっろ……もっろぉぉ……」

 

 仁からの問い掛けに対し、亜矢は朦朧とした様子で答えた。もう自分が何を言っているのかも理解していないに違いない。

 

 それでも尚も愛してくれる彼女に、仁は堪らない愛しさを感じつつ彼女の中に射精した。

 

「く、あぁ――――!」

「んおぉぉぉぉぉ…………」

 

 先に吐き出された精液を押し退けて子宮に流れ込む新しい精液の温かさに、亜矢は呻き声の様な嬌声を上げた。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 漸く満足し、最後の射精を終えた仁は、どっと押し寄せてきた疲労感に大きく溜め息を吐くと彼女の膣から逸物を引き抜いた。漸く萎えた逸物が引き抜かれると、彼女の中に収まり切らない精液が零れ落ちベッドの上に精液の水溜まりを作る。

 

「ん゛あ゛っ……はっ……あ゛っ…………あぁっ……」

 

 流石にここまで苛烈な責めには亜矢も付き合うのが大変だったのか、半開きにした目には光が無く快楽の余韻で体をビクビクと痙攣させていた。

 

 その姿になんだか申し訳ない気持ちになって、仁は濡れたタオルで彼女の体を拭いてやり身なりを軽く整えた。一度彼女をベッドから下ろし、シーツだけでもとりあえず綺麗なものと取り換えその上に彼女を寝かせると自分も彼女の隣に横になり布団を被る。

 

 気付けば安らかな寝息を立てている亜矢に、仁は笑みを浮かべると優しく口付けをした。

 

「ゴメンね……ありがとう」

 

 自分のわがままに付き合わせてしまった事に対する、謝罪と感謝を口にして仁も眠りに落ちていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、大学に向かったのは仁1人だった。

 何時もなら彼と共に研究室に顔を出す筈の亜矢が姿を見せない事に、拓郎が首を傾げる。

 

「おい、門守? 双星さんはどうした?」

 

 拓郎からの問い掛けに対し、仁は一瞬肩を震わせると少し間を置いてから答えた。

 

「え~、あ~……ちょっと今日は体調が悪いって……」

「風邪か? まぁしょうがないか」

 

 あながち間違いではない。

 昨夜の仁の苛烈な責めに、亜矢は完全に腰をやられてしまい動けなくなってしまったのだ。一日休めば治る程度のものではあったが、とにもかくにも彼女は今日一日動けない。

 

 改めて申し訳なくなり、仁は帰りに評判のケーキ屋で高いケーキを買って帰る事を決めたのであった。




と言う訳でレイトショー第5話でした。

今回はどう言う経緯で仁にシャワー中の亜矢を背後から迫らせるかに悩みました。色々と思考錯誤して、疲れが溜まって辛抱堪らなくなったとか考えた結果最終的に亜矢が見知らぬモブに告られて嫉妬した事を理由にするに至りました。

因みに気付いてる方もいらっしゃるでしょうが、作中で仁の事を「くん」と呼んでいるのが亜矢で「君」と読んでいるのが真矢です。だから何だって感じですがね(汗)

今回は珍しく次回予告と言うか、次に何を書くかを告げておきます。リクエストにあった「IFストーリー:貞助のリベンジによる敗北鬼畜エッチ」となります。
純度100%の陵辱エッチは初めて書くので、今から少し緊張しています。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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狼の逆襲*

どうも、黒井です。

今回もリクエストから。内容は敗北凌辱Hになります。

鬼畜な話が苦手な方はご注意ください。


 それは、どこかで何かが狂ったありえない物語。

 

 歯車の一つが乱れた事で、起こってしまった悲劇であった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――あぁぁぁっ?!」

 

 ファッジの攻撃を受け、地面に叩き付けられるルーナ。両腕のアームブレードはへし折られ、主武装であるリプレッサーショットも失われている。

 

 そんな彼女の前に立ち塞がるのは、彼女にとってある意味因縁のあるファッジ――ウルフファッジであった。

 

「どうして……どうしてあなたが――!?」

 

 事の発端は、傘木社が相も変わらず亜矢に執心している貞助に目を付けた事に始まった。

 強い執着が、ファッジの能力に影響する事を理解していた傘木社の研究員は、貞助の亜矢に対する執着心に着目し彼を拉致。実験で体に改造を施した上で更に強化したウルフベクターカートリッジを使い強化型ウルフファッジとして再び仮面ライダーにぶつけたのだ。

 

 最初こそ仁のデイナと共に戦っていたルーナだが、デイナは別の場所に現れたファッジへの対処に向かってしまいルーナは1人で強化型ウルフファッジと対峙。亜矢への強い執着心で次第に能力を上げていったウルフファッジは、遂に彼女を圧倒してしまったのだ。

 

「あぁ、双星さん……まさか君まで仮面ライダーになっていたなんて驚いたよ。でもある意味安心かな? だって多少手荒な事をしたって大丈夫なんだから」

「くぅ!?…………ふん、そう簡単に私をどうこう出来ると思わない事ね!」

〈ATP Burst〉

 

 ルーナは既に勝ち誇った様子のウルフファッジにノックアウトクラッシュを叩き込もうとするが、強化された能力でそれを紙一重で回避しカウンターの一撃を彼女の腹に叩き込んだ。

 

「がぁっ、はぁっ?!」

 

 強烈な一撃を腹部に喰らい、地面に叩き付けられたルーナは遂に変身が解除されてしまった。さらにそのダメージにより、真矢はそのまま意識を失ってしまう。

 

 自分の前で無防備を晒す彼女の姿に、ウルフファッジは舌なめずりをすると彼女を抱えその場から素早く立ち去って行った。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 ウルフファッジに連れ去られて、どれだけの時間が経っただろうか。亜矢が気付いた時には、彼女は見知らぬ部屋に居た。

 

「こ、ここは……私は…………ッ!?」

 

 ぼやける頭で意識を失う直前の事を思い出した亜矢は、自分がウルフファッジに敗北して何処かへ連れ去られたのだと言う事に気付いた。

 

 辺りを見渡せば、今回は拘束されてはいないがその代わりデイナドライバーを奪われている。己の不甲斐なさに思わず歯噛みしていると、部屋にウルフファッジが入ってきた。

 

「やぁ、目が覚めたんだね双星さん。気分はどうだい?」

「……良いと思いますか?」

 

 亜矢が込み上げる恐怖を押し殺してウルフファッジを睨み付けると、彼は体を震わせて笑った。

 

「く、くくく……それでこそだよ双星さん。強く気高い、今の君の姿こそ僕が焦がれた女神そのものだ」

 

 ウルフファッジは一頻り笑うと、亜矢に近付き彼女の顎を手で掴んだ。

 

「……素敵だよ、双星さん。今度こそ、君を僕だけのものにしてみせる」

「そんな簡単に、私を好きに出来ると思わないでください!……今度だって、きっと仁君が助けに来てくれるわ!」

 

 こんな状況でも、亜矢と真矢は仁を信じていた。前回だって彼は絶望に近い状況から彼女を助けに来てくれたのだ。今度だって、きっと――――

 

「無理だよ。だってここ、東京からずっと遠くの山奥だもん」

「ッ!?」

 

 前回の失敗を踏まえて、ウルフファッジは夜通しで移動し東京を遠く離れ、人の来ることの無い山奥にある古い館へとやってきていた。ここは嘗て、傘木社で管理されていた館だった。仮面ライダーと戦う際、彼は傘木保安警察の幹部にこの場所を聞き出していたのだ。

 

 流石の仁でも、滅多に人の来ない山奥、それも東京から遠く離れた所にある館を見つけ出すには時間が掛かる。亜矢は自分が今度こそ絶望的な状況にある事を嫌でも痛感した。

 

「今度こそ、邪魔は入らない。だから双星さん……」

 

 ウルフファッジは顎を掴んで固定した彼女の顔をべろりと舐めると、彼女の衣服に手を掛けて下着まで一気に引き裂いた。

 

「今度こそ僕の色に染め上げてあげるよ!!」

「――いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 古い館の中に亜矢の悲鳴が響いた。

 

 それを合図に、ウルフファッジは彼女の体を貪り始めた。

 

「はぁ、双星さん! はぁはぁ、双星さん!!」

「んうっ!? いや!? 止めて、ください!?」

 

 ウルフファッジは彼女の両手を片手で掴んで頭上で固定し、動けない彼女の体を丹念に舐めた。イヌ科の動物特有の長い舌で舐められ、彼女の体が涎でべとべとになっていく。

 

 首筋をじっくり舐め、乳房を舐め回し、谷間に鼻を突っ込んで匂いを嗅ぎそこから下へと下っていく。亜矢は体を這いまわるウルフファッジの舌の悍ましい感覚に体を震わせた。

 

「い、いやぁ……気持ち、悪い――!?」

「ふふ、でも双星さん。ここはそんな事言ってないみたいだよ?」

 

 徐にウルフファッジが亜矢の秘所に触れた。そこはすでに愛液が滲み出ており濡れぼそっている。

 彼女はその事を必死に否定した。

 

「いや、違う、違います!? それは、それは――!?」

「あぁ、これが双星さんの匂い!」

 

 彼女の否定の言葉も聞かず、ウルフファッジは彼女の秘所に舌を這わせ、愛液を舐めとった。

 

「ひぃっ!?」

「あぁ、美味しい! これが双星さんの味なんだ! もっと、もっと!!」

 

 ウルフファッジは狂ったように亜矢の秘所を舐め、溢れる愛液を飲んだ。仕舞いには舌を膣の中に突っ込み、膣内から愛液を掬い取り音を立てて飲む。

 

「いや、いやぁぁぁっ!? やめ、うぁっ!? はぅ、くぅぅ!?」

「何が止めてだ、こんなに感じてるくせに!」

「違う、違う!?」

 

 気付けばウルフファッジは亜矢の両手を離していたので、亜矢は両手を使ってウルフファッジを引き剥がそうとした。しかしただの人間の力では、ファッジを力尽くで引き剥がすことなど不可能だった。

 何より、心がどれだけ拒絶しようとも体は快楽に反応してしまい力が入らない。

 

 亜矢はそれが悔しくて悲しくて、思わず涙を流した。

 

「あぁ、もう駄目だ、我慢できない!!」

 

 突然声を張り上げ立ち上がったウルフファッジ。その股間には子供の腕ほどもある大きさの逸物がそそり立っていた。

 

 それを見て、亜矢の顔から血の気が引く。あれを今から自分に入れるつもりなのだと言う事に気づいたからだ。

 

「いや、いやぁぁぁっ!?」

 

 当然亜矢は抵抗した。少しでも彼から離れようと背を向けて床を這うように逃げたが、直ぐに捕まり腰を押さえ付けられた。

 

「大丈夫だよ、双星さん。僕の愛で直ぐに君を一杯にしてあげるからねぇ」

 

 ウルフファッジはそう言って逸物の先端を膣口に当てた。押し付けられた熱い感触に、亜矢が悲鳴を上げる。

 

「ひぃっ!? いやぁぁぁぁっ!? 助けて仁くん、仁君!?」

 

 亜矢の悲鳴を聞きながら、ウルフファッジが彼女の膣に逸物をねじ込んだ。押し広げて入ってくる熱い逸物の感触に、望まぬ快楽を感じながら亜矢は悲鳴を上げた。

 

 これ以上は亜矢が辛いだけだと、真矢が気休めにしかならないが表に出た。そして快楽に顔を歪めながらも、ウルフファッジの顔を睨み付けた。

 

「へぇ、まだそんな顔が出来るんだ?」

「馬鹿に、しないでよね!? あんたのなんかじゃ、絶対、感じないんだから!?」

 

 亜矢とは口調の違う真矢の言葉に、ウルフファッジは嗜虐心をそそられ腰を打ち付ける。

 

「うあっ!? ぎぃっ!? ひぐぅっ!?」

「あぁ、これが双星さんの膣内! なんて最高の感触なんだ! これぞ正に名器だよ! でも……」

 

 念願の亜矢の膣内に挿入出来た事に、ウルフファッジは歓声を上げるが直ぐに不満そうな顔になった。彼女が処女ではなかったからだ。

 

「双星さん、処女じゃないんだね。もしかして……」

「ふ、ふん! 残念、だったわね! 私の、初めては、仁君にとっくの昔にあげちゃったわ!」

 

 せめてもの抵抗と言わんばかりに、ウルフファッジに告げる真矢。ウルフファッジは亜矢が既に仁と経験済みだと知って、彼女の腰を押さえる手に力を籠める。力加減を間違えたからか、爪が彼女の肌に食い込み血が流れ落ちる。

 

「い、痛ッ!?」

「…………それじゃあ、尚の事双星さんを僕の色で染め上げないとね。それこそ体の隅々まで!!」

 

 そこからウルフファッジは、真矢の腰にこれでもかと強く腰を打ち付けた。彼女の膣内を抉ろうとしているかの様なピストンに、彼女の口から快楽交じりの悲鳴が上がった。

 

「あぐっ!? ぎぃっ!? ああぁっ!? ひぎ、いいいいいっ!?」

「気持ちいい、気持ちいいよ! 双星さんの膣内も気持ちよさそうに蠢いてる! ほら感じるだろう!」

「違う違う違う!? 感じてない! 感じてなんかない!?」

「嘘はいけないよ! こんなに愛液垂らしてるじゃないか!」

「もがっ!? んぐぅっ!?」

 

 快楽を否定する真矢に、ウルフファッジは指先で掬い取った愛液を彼女の口に突っ込んだ。そのまま彼女の舌を弄びながら、彼は腰を打ち付ける。

 

「イイ! イイよ双星さん! もうすぐ、もうすぐ君の中に存分に射精しそうだ!!」

「んぐっ!? ぷはっ! いや、止めて!? 膣内は、膣内はダメッ!?」

 

 射精が近いというウルフファッジの言葉に、真矢が焦り逸物を抜こうとする。しかし気付けばウルフファッジの逸物の根本は瘤のように膨らみ、彼女の膣から抜けないようになっていた。

 

「抜けない!? 嘘、何でッ!?」

「これがオオカミの交尾なんだってさ! 精液が絶対に零れないように、抜けないようになってるんだ!!」

 

 話しながらウルフファッジは更に激しく彼女の膣内を突いた。

 

 そして遂に…………。

 

「あぁ、もう射精る! 双星さん、膣内に射精すよ!」

「いや、いや! ダメダメダメ!? 膣内は、膣内はダメェ!?」

「もう止められないよ! 双星さんの子宮を僕で一杯にしてあげるからね! さぁ、子宮を下ろして!!」

「いやぁぁぁぁっ!? 仁君助けて!? 助けてぇぇぇッ!?」

 

 流石の真矢も、望まぬ相手に膣内射精されるとあっては何時までも気を強く持つことは出来なかった。必死にこの場に居ない仁に助けを求めるも、その声は届く事はない。

 

「射精るううう!!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 ウルフファッジが叫ぶと当時に、彼の逸物から熱い精液が噴き出し彼女の膣内どころか子宮の中までをも満たしていく。

 仁以外の男の精液が体の中を満たしていく感覚に、真矢は涙を流して首を振りながら悲痛な叫び声を上げた。

 

 しかし、彼女にとっての本当の悪夢はこれからだった。

 

「あぁぁぁ、うぁ!? な、何で!? 止まらないの!?」

 

 射精が何時まで経っても終わらないのだ。まるでホースを子宮に突っ込まれているかのように、体の中に精液が何時までも流れ込んでくる。

 

「僕も初めて知ったんだけど、オオカミの射精って三十分くらい続くんだってさ」

「さ、三――!?」

「言っただろ? 僕で双星さんの中を満たしてあげるって! 門守の事なんて忘れられるくらい、たっぷりと中に出してあげるからね!!」

「いや! 嫌! 嫌だァァァァァァァッ!? 止めて、止まってぇぇぇぇッ!?!?」

 

 真矢の必死の懇願も空しく、ウルフファッジの射精は宣言通り三十分は続いた。

 

 そして三十分が経過した頃には、彼女の腹はまるで妊娠して赤子の存在が分かる程度には進んだ妊婦のように膨らんでいた。

 

 たっぷり彼女の膣内に射精し、満足して逸物を引き抜くウルフファッジ。逸物が抜かれると、収まり切らない精液が彼女の膣から溢れ出した。

 

「うぁ、あ……あぁ……は、う……」

 

 漸く圧迫感から解放された彼女の瞳には既に光が無かった。虚ろな目で虚空を見つめ、口の端からは涎を垂らしている。

 

 そんな彼女を見下ろし、ウルフファッジは変異を解き貞助としての姿に戻った。

 

「はぁ、はぁ……双星さん」

 

 貞助は脱力して虚ろな目をした亜矢の上に覆いかぶさると、胸元から下を這わせ彼女の口の端から垂れた涎を舐めとった。

 

「愛してるよ、双星さん。君は、僕だけの女神だ」

 

 そう言って貞助は彼女の唇にキスをし、舌を入れて彼女の口の中を堪能しようとした。

 

 その時、彼の舌に鋭い痛みが走った。

 

「ッ!?」

 

 思わず口を離し、驚愕の表情で彼女の顔を見た。すると彼女は、光を取り戻した愛で貞助の事を睨んでいるではないか。

 

「調子に、乗らないでください――! 私は、絶対に諦めません!」

 

 亜矢はそう言って血が混じった唾液を吐き出した。対する貞助は、舌を噛まれ流れ出た血を口の端から溢しながら暫く彼女を睨んでいた。

 

 が、直ぐに口元に笑みを浮かべる。

 

「ふ、ふふふふふふふふ…………そうだよ、双星さん。君はそうでなきゃ――!」

 

 

 

 

「んう!? い、いやぁぁ……」

 

 亜矢はその後、疲労で満足に動かない体をベッドに運ばれると今度は人間の体で貪られていた。抵抗できないようにと、手足をシーツで四隅に縛り付けられ、身動きできない体を貞助に全身舐められていた。

 

「はぁぁ、双星さん……やっぱり双星さんを堪能するには、こっちの体じゃないと……」

「いや、だ。止めて、嫌ぁ!?」

 

 亜矢は必死に体を捩って抵抗するが、両手足をしっかり縛られている為貞助を振り払うことが出来ない。

 

 彼女が動けないのをいいことに、貞助は亜矢の腹の上に馬乗りになると彼女の豊満な胸を思う存分揉みしだきこねくり回した。

 

「これが双星さんのおっぱいかぁ、想像していた以上に柔らかくて気持ちいいよ」

「ふぅ、うぅ!? くぅぅ!?」

「ふふふ、そんなに抵抗しても無駄なのに。乳首だってこんなに硬くさせておいて」

 

 声を押し殺す亜矢を見て、貞助は厭らしい笑みを浮かべると片方の乳首を指でつまんでこね回し、もう片方の乳首を口に含み舌で転がし軽く歯を立てて甘噛みする。

 敏感になっている乳首への刺激に、堪らず亜矢が声を上げた。

 

「ひゃぁっ!? いやぁっ!? 胸は、ダメですからぁ!?」

「そっか、双星さん胸でも感じるんだね。それならもっと弄ってあげるよ」

 

 貞助は欲望に任せて亜矢の胸を滅茶苦茶にいじくり回した。こね回し、引っ張り、更には逸物を挟んで扱いた。

 

「凄いや双星さん! 胸でもこんなに気持ちいいなんて!」

「止めて、止めてください! 私は仁くんの、仁くんだけのぉっ!?」

「もう君は僕のものだ!!」

 

 叫ぶと同時に胸で挟んだ貞助の逸物が精を放ち、亜矢の顔を白く染め上げる。仁のものと同じ精液の筈なのに、今顔に掛かっている精液の匂いは酷い悪臭として彼女の鼻を衝いた。

 

「いや、いやぁぁぁ……」

 

 全身の匂いを上書きされるかの様な感覚に、亜矢が大粒の涙を流す。貞助はその涙を舐めとると、再び硬さを取り戻した逸物を彼女の膣にあてがった。

 

「まだ僕の愛が足りないんだね。それならもっと、もぉっと僕の愛を君の中に注ぎ込んであげるよ」

「いやっ!? もう――!?」

 

 亜矢の拒絶などお構いなしに、貞助は再び亜矢の中に逸物をねじ込んだ。先程よりはマシだが、それでも硬い逸物が自身の中を抉る感触に亜矢は悲鳴を上げる。

 

「いやぁぁぁぁっ!?」

 

 挿入すると、貞助は彼女の両足を縛っているシーツを解き両足だけは自由にした。そして、所謂正常位になると狂ったように腰を打ち付け始めた。

 

「あぐっ!? ぎぃっ!? ぐぅっ!? いや、いやぁぁぁぁっ!?」

 

 再び始まったピストンに、亜矢は涙を流して首を振り必死に貞助を拒絶する。しかし体の方は既に快楽を受け入れており、愛液が分泌されていた。

 愛液と先に射精された精液が交じり合い、ジュプジュプと音を立てる。その音を聞く度に亜矢は、自分が仁を裏切っているような感覚に陥り更に涙を流した。

 

「いやだ、止めて!? お願いですから止めてください!? 私、もう、もう――!?」

「イキそうなんだね? 分かるよ。双星さんの膣内、震えてきてるもん。僕のもので感じてくれてるんでしょ? 嬉しいよ、双星さん!!」

「違う、違うんです!? 私、私は――!?」

「何が違うって言うのさ! 体はこんなに悦んでるって言うのに! 双星さんもいい加減僕を受け入れなよ!」

「嫌です!? それだけは絶対に嫌ぁッ!?」

「なら仕方ない。君が分かってくれるまで、君の中を僕で満たし続けてあげるよ! それ、二発目だ!!」

 

 二度目の膣内射精。熱い精液が子宮に流れ込む感覚に、亜矢は心とは裏腹に体は絶頂を迎えた。

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 体が絶頂を迎えた事で、亜矢の膣から潮が噴き出す。噴き出した潮が体を汚したのを見て、貞助は醜悪な笑みを浮かべた。

 

「ほら、双星さんだって感じてた。口ではなんだかんだ言っても、体は僕の事を受け入れてるんだよ」

「やだ……いやぁ……」

 

 

 

 

「ひぎっ!? あぁぁぁぁぁっ!? いや、やだ!? 止めて!? もう止めてぇぇぇッ!?」

 

 その後も、貞助は亜矢の事を抱き続けた。体を改造された事で、以前よりも体力が上がった彼の体は欲望のままに彼女の体を責め続けることが出来たのだ。

 

「ほらほらほらほら! また膣内が震えてきてる! またイキそうなんだね! いいよ、イっちゃいなよ!!」

 

 今度は両手の拘束も解き、俯せにした彼女を後ろから犬の様に突いていた。膣内をゴリゴリと抉られる感触に、嫌悪と快楽で亜矢の口から悲鳴が上がる。

 

「あぁ、イク! 双星さん、イクイクイク! また射精すよ双星さん! 今度もたっぷりと!」

「もうやだ!? やだやだ!? じんくん助けてっ!? たすけてぇぇぇぇっ!?」

「射精るぅぅ!!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

 

 

「まだまだ足りないんだろ? 分かってるよ双星さん! 妊娠するくらい沢山射精してあげるからねぇ!!」

「いやだ、いやです!? 妊娠なんてしたくない!? 仁くん以外となんて、そんなの嫌ぁぁぁぁッ!?」

 

 

 

 

「ふぐぁっ!? がぁぁぁっ!? ああぁぁぁぁっ!?」

「ここが感じるんだよね? 分かってきたよ、双星さんの敏感なところ! さぁ盛大にイっちゃいなよ!!」

「いやぁぁっ!? 感じたくない!? 感じたくないのに、ひぐぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 

 

 

「お゛っ!? おっ!? んおっ!? も、やべで……。これ、以上は……ほんと、に……妊娠、しちゃう――!?」

「妊娠させてあげるって言ってるんだよ。安心して。出来た子供は、僕が責任を持って愛してあげるから」

「んぐぅぅぅぅぅぅ!? い、いやぁ……もう、射精さないでぇぇぇぇ」

 

 

 

 

「じん、くん…………じんく、ん…………たす、けて…………わた、し……これ、いじょうは……もう――――」

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 一昼夜に渡り亜矢の体を貪り続けた貞助が、彼女を解放した時既に窓の外は夜を超え朝日が差し込んでいた。

 

「はぁ……はぁ……ふふふ、最高だったよ。双星さん」

 

「はっ、あ…………うぅ、ぅえ……あ゛……」

 

 片時も休むことを許されず貞助に嬲られ続けた亜矢は、汗と精液で全身ドロドロになっていた。体力が尽きた後も貞助により体に快楽を叩き込まれ続けた体は、何もされていないにもかかわらずぴくぴくと痙攣しその度に彼女の口からは小さな呻き声が漏れた。

 

 虚ろな目で虚空を見つめる亜矢に、貞助は再び口付けをする。今度は舌を噛まれる事無く、彼に舌を嬲られるがままだった。

 

 一頻り亜矢の口内を楽しんだ貞助が口を離すと、2人の口の間に唾液の橋ができぷつりと切れる。恋人同士が作るようなそれを貞助は満足そうに眺め、愛おしそうに彼女の頭を撫でた。

 

「ふふふ、愛してるよ双星さん。いや、亜矢。これからも沢山愛してあげるからね」

 

 そう言って貞助は部屋を出ようとする。

 

 だが彼が扉に近付いた瞬間、扉は弾かれるように開かれた。

 

「ッ!?」

 

 突然の事態に貞助が固まっていると、部屋に仁が入ってきた。その顔は今まで誰にも見せた事が無いほどの怒りで染まっている。

 

「か、門守ッ!?」

 

 仁の出現に貞助はベクターカートリッジを取り出すが、仁はその腕を掴むと容赦なくへし折りベクターカートリッジを強制的に捨てさせた。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁっ?!」

 

 腕をへし折られた激痛に貞助が悲鳴を上げるが、今の仁に容赦と言う言葉はない。痛みに悶える貞助を床に転がすと、もう片方の腕を踏み砕き更に馬乗りになると顔に何度も拳を叩き付けた。

 

「あぐっ!? おぐっ?! ま、止めっ!? ごほっ!?」

「お前、亜矢さんが止めてって言ったら止めてたのか? 真矢さんの止めてって声に耳を傾けたのか?」

「そ、それは――!?」

 

 その後も、仁は貞助の顔が原形を無くすまで殴り続けた。皮肉な事に、肉体を改造され強化された事でちょっとやそっとの事では気を失う事も死ぬことも出来なくなってしまった為、貞助はそれこそ仁の気が済むまで殴られ続けた。

 

 数分程経ち、仁の両手が貞助の血で赤く染まった頃。落ち着きを取り戻した仁は立ち上がるとベッドの上に寝かされた亜矢に近付いた。

 

「亜矢さん、真矢さん――――!?」

 

 彼女の無残な姿に、先程と打って変わって仁は泣きそうな顔になり彼女の体を優しく抱き上げた。近付く彼の匂いに気づいたからか、それとも声に反応したのか、虚ろだった彼女の眼がはっきりと仁の姿を捉えた。

 

「あ……仁、くん。来て、くれたん……です、ね。良かった……」

「良くない……何も、良くないよ――!?」

「そんな、ことないよ。仁君、ちゃんと来てくれたじゃない。信じてたわ、私達……」

「……ごめん。本当に、ゴメン――――!!」

 

 涙を流しながら亜矢と真矢に謝り、彼女を優しく抱きしめる仁。服が貞助の精液で汚れる事もお構いなしだ。この程度の汚れなど、奴に体を嬲られ続けた亜矢の苦痛とは比べ物にもならない。

 

 亜矢を抱きしめ、泣き、謝り続ける仁を、彼女は優しく撫でた。

 

「仁くん、私……帰りたいです。仁君の家に……」

「うん。帰ろう」

 

 仁は来ていた上着で彼女の体を優しく拭くと、少し汚れてはいるがまだマシなカーテンを引き千切りそれで彼女の体を包み屋敷を出ていった。

 

 淫臭の残る屋敷の一室には、まだ辛うじて息のある貞助だけが残されていた。




凌辱Hも何時かは書きたいと思っていたので、書いてみたら一晩で書き上げてしまいました。

本当は昨日の夜から今朝の深夜2時辺りには書き終えていましたが、あまり早い時間にこんな話を投稿するのもあれかと思いこの時間になるまで待ちました。

仮にこのままストーリーが進んだら、仁と亜矢はもっとずぶずぶに爛れた関係になっていたかもしれません。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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夢で逢いましょう

どうも、黒井です。

大変長らくお待たせしました。レイトショー第7話目です。

今回はリクエストから、『亜矢と真矢が別々に存在している夢』をお送りします。


「――――ん?」

 

 不意に仁は、心地良い温もりの中で目覚めた。目を開けるとそこには見慣れた自宅の天井。決して知らない天井などではない。

 

「ん~?」

 

 まだ完全に脳が覚醒していない微睡の中で、しかし仁は確かな違和感を感じていた。何かが可笑しい。

 

「「ん……」」

 

 その時、耳に聞きなれた女性の声が響いた。最愛の女性、亜矢のものだ。

 

 亜矢が変わらず隣に居てくれている事に一瞬安堵した仁だが、即座に違和感に気付いた。

 今、亜矢の声が左右から聞こえてきた。

 

「…………え?」

 

 どう言う事かと仁がまず左を見る。2人で寝る時、彼女は大体仁の左側に寝ているからだ。

 果たしてそこには見間違うはずも無い亜矢の寝姿。薄手だがちゃんと寝間着も着ている。それは良い。

 

 問題は首を180度回転させて見る反対側だ。彼がそちらを見ると、そこにも亜矢が居た。まるで左の亜矢が鏡に映ったかのように同じ顔、同じ体勢で眠っている。

 

 いや、それは亜矢ではなかった。他の者であれば分からないかもしれないが、仁には何となくだが確信できた。

 

「……真矢さん?」

 

 そこに居たのは紛れもなく真矢であった。嘗ては亜矢の双子の姉妹であり、今は亜矢のもう一つの人格として彼女の中に居る筈の真矢が、何故か仁の隣で寝ていた。それも仁を挟んで亜矢の反対側でだ。

 

 これは一体どういうことなのか?

 

「ん~~…………よし」

 

 悩んでも仕方がないので、とりあえず起きる事にした。いろいろと確認するにしても、起きなければ話にならない。

 

「おはよう、亜矢さん真矢さん」

「「ん? ふぁ~……」」

 

 仁に起こされ、亜矢と真矢が目を覚ます。全く同じ動作で起き上がり欠伸をする様子は、流石双子だと感心してしまう。

 

「仁くん、おはようございま――」

「ん~、仁君おはよ――」

 

「「…………え?」」

 

 寝惚け眼を擦りながら起きた亜矢に対し、起きて早々仁に甘えようとする真矢。

 しかし2人は、互いの姿を確認すると眠気も吹き飛んだのか仁を間に挟んだ状態で互いに詰め寄った。

 

「「真矢(亜矢)!?!?」」

 

 2人は互いの存在を確認すると、自分の体と相手の体を触り合って存在を確認した。

 

「え、ちょ、待って!? 何で真矢がそこに居るの?」

「私が聞きたい!? 何で? 何時私亜矢の中から出ちゃったの?」

 

 あまりにも異常すぎる事態に困惑する2人だったが、間に居る仁が2人を宥めた。

 

「とりあえず落ち着こう。2人が別々の体を持ってここに居るって事は間違いないみたいなんだし」

「そ、そうですね」

「ん~、にしてもなんだってこんな事になってるのかしら?」

 

 仁の言葉に亜矢はとりあえず落ち着きを取り戻すが、真矢は依然として疑問を抱き続けていた。尤もその疑問はこの場の全員が抱いているものであり、彼女だけが特別何かに気付いたと言うものではない。

 

 訳が分からない状況だが、それでも仁にはこの状況が朧気ながら理解できていた。

 

「多分だけど……ここ夢の中だと思う」

「夢?」

「明晰夢って事ですか?」

「多分だけどね。まぁそれにしたって、俺達が意識を共有してる説明にはならないけど……って言うか、俺が今2人と意識を本当に共有してるのかも怪しいけど」

 

 もしかしたらこの状況はある意味で仁が望んでいたもので、この2人も仁の深層心理にある願望が都合のいい形になっただけなのかもしれない。

 そう思うくらいには、この状況は突飛ない物であった。

 

 しかしそれは亜矢と真矢にも言える事。二重人格としてではなく本当の双子の姉妹として存在したいと願い、そして双子の姉妹として仁に愛されたいと言う願いを亜矢と真矢が揃って抱き、それを夢として見ている可能性もあった。

 

 因みに亜矢と真矢は体が一つだからか、2人で同じ夢を見ることが多い。精神が二つなのでバラバラの夢を見ることもあるが、凡そ半々の確率で2人は同じ夢を見ていた。

 

 閑話休題。

 

「ここが夢の中だって言うんなら……」

 

 仁の出した結論に、真矢は何かを考えると徐にベッドから降りた。突然の彼女の行動を仁と亜矢が見守っていると、突然彼女の服装が変化した。タンクトップにホットパンツと言う、彼女好みの動きやすさを重視した服装だ。

 

「おぉっ! なるほどこりゃ便利」

「ま、真矢?」

「……そうか、夢の中だからイメージ次第で幾らでも変われるのか」

 

 言うが早いか、仁もベッドから出ると普段自分が来ている服をイメージした。着慣れた服なのでイメージが容易だったのか、仁の恰好は即座に変化した。

 着替えもせずに変化した自分の服装をまじまじと眺めた仁は、まだベッドの上に居る亜矢に手を差し伸べた。

 

「さ、亜矢さんも」

「この際だから、亜矢も思いっきり着飾っちゃえば?」

「着飾るって……とにかく、やってみます」

 

 仁の手を取りベッドから出た亜矢も、2人に倣い普段着を意識してみる。その際真矢に言われた着飾ると言う言葉が頭の中をチラついたからか、2人に比べるとイメージが形になるまで少しの時間を要したがそれでも何とか亜矢も自分の服をイメージすることが出来た。

 

「で、出来た……便利と言えば便利ですけど、何だか変な感じですね」

「良いじゃん良いじゃん! さ、行こ!」

「行くって何処に?」

 

 徐に仁と亜矢の手を引いて何処かへと行こうとする真矢に、仁が首を傾げる。

 

「決まってるでしょ? 折角私と亜矢が別々の身体で居るんだから、3人でデートに行くのよ!」

 

 ここが夢の中なら、仁が両手に華だろうと誰にも文句は言われないし、誰かの嫉妬を買う事も無い。のびのびとデートをする事が出来るのだ。

 この状況を利用しない手は無かった。

 

 半ば強引に、だが彼女の意見も尤もだと、仁と亜矢はそのまま真矢に引っ張られて仁の家から出た。

 

 3人が家を出ると、そこは何と日本有数の遊園地。仁が後ろを振り返ると、そこには自宅の玄関は無く遊園地のゲートが広がっていた。

 

「……真矢さん、凄いね?」

「ふふ~ん!」

 

 どうやら真矢が夢と言う事を利用して、イメージで仁の自宅の外をこの遊園地に繋げたらしい。順応力が高いと言うか、想像力が豊かと言うかである。

 

「さぁ、この時間をたっぷり楽しもう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、仁と亜矢・真矢の3人は存分に楽しんだ。特に真矢は、亜矢とは別の体で2人と触れ合えるこの時間を心から堪能した。

 

 亜矢を引っ張ってお化け屋敷に入れば、彼女と2人で仁に抱き着き……

 

 途中でアイスを買えば、亜矢の目の前で仁の食べかけのアイスを横から齧り亜矢に追い掛け回され……

 

 決して現実に残る事は無いだろうが、遊園地のシンボルの前で記念撮影なんかもしたりした。

 

 そうして3人で居られる時間を堪能し、気付けば日も暮れていた。

 

「もうこんな時間か……」

「夢、なかなか覚めませんね?」

「寝てる間は時間の流れが全然違うからね。夢で二日三日過ごしたと思っても実際には一晩だったなんてこともあるくらいだし」

「ま、起きるまではたっぷり楽しめるって事でしょ?」

「そう言う事だね。ま、とりあえず今日はもう帰ろうか」

 

 仁は亜矢・真矢と共に遊園地のゲートまで来ると、軽く精神を集中し始めた。流石にこれだけの体感時間を過ごせば、彼とてこの夢の世界でのイメージを形にするやり方をものにできると言うものだ。

 イメージするのは自宅の玄関。ゲートの一つが扉に変化したのを見て、仁はドアノブに手を掛け扉を潜った。

 

「ん、帰宅っと」

 

 扉の先は狙い通り仁の自宅だった。彼が夢の中の自宅へと帰宅すると、その後に続いて亜矢と真矢も入ってくる。

 

 帰宅後は3人で鍋を囲んだ。これもまた、真矢が自分の体を持っているからこそ楽しめる事である。

 

 

 

 

 そして――――――

 

 

 

 

「さ、亜矢も一緒に」

「う、うん……」

 

 今3人は、揃って衣服を全て脱ぎ去った状態でベッドの上に居た。折角体が一つ増えたのだ。ならば、実質2人だけでの情事ではなく本当の3人による情事――所謂3Pを楽しまなくてはと、真矢が提案した。

 

 断る理由は無かったし、何より真矢を亜矢と同時に1人の女性として愛せると言う事で仁は結構乗り気で快諾。亜矢もまた、多少の恥じらいを見せながらも真矢と共にいつもと違った形で仁を愛する事には興味があるようだった。

 

 仁の前には、一糸纏わぬ美女が2人。顔も体型も全く同じだが、雰囲気の違う2人の女性に迫られ仁の逸物は早くも血管が浮かぶほどに勃起していた。愛する女性、それが2人で同時に裸体を晒しているのだから当然か。

 

 その痛々しいほどに勃起した逸物を、亜矢と真矢が左右から豊満な胸で挟んだ。1人の体で奉仕されるのとはまた異なる快楽に、仁の逸物が反応する。

 

「ッ!!」

「ふふっ、あー……」

 

 仁が反応したのに真矢が目敏く気付くと、亀頭に顔を近付け先っぽを口に含んだ。鈴口から滲み出る先走り液を舐めとり、舌で先端を刺激しながら亜矢と共に胸で扱いていく。

 

「ま、真矢、私も――――!」

「ん……じゅる、んふふ! はい、どうぞ?」

「あ、はむ……」

 

 真矢が仁を独り占めしているような光景に、堪らず亜矢が声を上げると真矢はあっさりと逸物を亜矢に譲った。空いた仁の亀頭に、亜矢は待ってましたと言わんばかりにしゃぶりつく。

 

「あむ、んん……じゅる! はぁ……」

「れろ……ちゅ……んん」

 

 亜矢が一頻り仁の逸物を舐めると、再び真矢が仁の亀頭に舌を這わせる。そしてある程度胸で扱きながら口で奉仕すると、再び亜矢と交代し。

 

 そこからは亜矢と真矢によるWフェラが行われた。2人は揃って仁の逸物を胸で奉仕しながら、一心不乱に舌を這わせる。

 乳による圧力に加え、2人からの舌による刺激に早くも仁は込み上げてくるものを感じ、2人に警告する前に精液を吐き出した。

 

「うぅ!」

 

 鈴口から放たれた精液を、亜矢と真矢は競う様に口で受け止めた。コンマ数秒の差で、亜矢より真矢が先んじて鈴口に口を付け精液を受け止める。

 

「あぁ……」

「んん! んぐんぐ……ん! ぐ、ぅ……」

 

 亜矢が切なそうな声を上げる前で、真矢が口で受け止めた精液を嚥下していく。その最中、チラリと真矢が亜矢の顔を見れば彼女は真矢に物欲しそうな顔を向けている。

 それを見て真矢は笑みを浮かべると、最後の一滴迄吸い出しそのまま亜矢に口付けをした。

 

「ん……ちゅ……こふ……」

「んん! ん、こくこく……ん、ぐん……ん、ちゅる……」

 

 真矢から口移しで仁の精液を飲まされ、亜矢は驚きながらもそのまま真矢に身を委ね送られてくる精液を味わい飲み込んだ。

 それだけに留まらず、気付けば2人は舌を絡め合っていた。互いに相手の口の中に残った仁の精液を奪い合う様に舌を使って相手の口の中を舐め合う。

 

「ん! ん、じゅるる! くちゅくちゅ」

「はぶ! んんん! ちゅる! んうぅ!」

 

 激しく舌を絡め合う2人の様子を見て、仁の逸物が再び硬さを取り戻した。

 

 それに気付き、2人は同時に口を離した。

 

「ちゅ……ふふっ、ごめんなさい仁くん」

「ちょっと気分が乗っちゃったみたい」

「別にいいけどね。それより、今度は……」

「分かってるわ。亜矢」

「うん」

 

 亜矢と真矢は頷き合うと、亜矢が下で真矢が上から互いに向かい合わせになる様に寝転がった。

 

「「さ、お好きな方にどうぞ」」

 

 同時に放たれた言葉に、仁はまず下の亜矢に逸物を突き入れた。

 

「んあぁ!」

「あは! いいなぁ、亜矢!」

「真矢さんも放っとかないよ」

「んひゃっ!」

 

 仁は亜矢を逸物で突きつつ、真矢の膣を手で弄った。ひく付く膣内に指を突っ込み、彼女が感じる部位を刺激しながら腰を振る。

 

「あっ! はぁっ! あぁん!」

「うぁっ! んん! あぁ、いいよぉ、仁君! そこ、もっと弄ってぇ!」

 

 激しく膣内を突かれて歓喜の喘ぎ声を上げる亜矢と、更なる快楽を求める真矢。重なり合った2人の胸は互いに押し潰され、擦れ合う乳首が更なる快楽を呼び覚ます。

 

「はぁぁっ! あぁ! 真矢、乳首、硬くなってる!」

「うぁっ! ふふ、亜矢だって……ん」

 

 膣と胸から感じる快楽と、眼前にある自分と同じ顔をした姉妹の淫靡な顔。それを見た真矢は、仁に膣を弄られる快楽に顔を蕩けさせながら亜矢の唇を奪った。

 

「んん! ん、んちゅ! れろ!」

「じゅるる! んく! ちゅぱ! れろ!」

 

 いきなりキスをされて驚く亜矢だが、口内に入り込んだ舌に目元を蕩けさせると真矢の舌遣いに応じる様に自身の舌を絡ませた。亜矢が応じてくれたことに、真矢は笑みを浮かべながら亜矢の口内を舌で蹂躙する。

 気付けば2人は舌だけでなく、両手も指を絡めて握っていた。

 

 そんな2人を背後から見ながら仁は腰を振る。淫靡な2人の姿に、仁の獣欲は更に高まり亜矢の腰を突く動きが強くなる。

 

「んん! んぐ! くん! んぶ! ごっ!」

「んむ!……ぷはっ! 仁君、そろそろ射精そう?」

「あぁ、そろそろ限界かな」

「だってさ、亜矢?」

「あっ! んあっ! 射精して! 仁くん! 膣内に! 膣内に一杯射精してぇ!!」

 

 仁の腰の動きが早くなる。それに合わせて亜矢の嬌声も高くなり、いよいよ仁が亜矢の中に射精しようとした。

 その瞬間を見極めた真矢は、亜矢の口に吸い付き彼女の舌を思いっきり吸い上げた。

 

「ん、じゅるるるる!」

「んんんんんん!」

「くぅ!」

 

 仁の射精と同時に舌を吸い上げられ、二か所同時の快楽に亜矢も激しく絶頂する。

 

「んんんんんんんん!!」

 

 熱い仁の精液が子宮の中を撫でる感覚と、真矢に舌や口の中を蹂躙される快楽に亜矢も絶頂し結合部からは潮が噴き出る。

 

 仁の射精が収まり、同時に亜矢の絶頂も収まると真矢は亜矢の口を解放した。

 

「ぷはぁ! はぁ、はぁ……」

「はっ、はっ……はぅぅ……」

 

 初めての快楽の形に、亜矢が少し放心状態になっている。

 そんな彼女の様子に真矢はクスリと笑みを浮かべると、そのまま腰を上げて自分の指で膣口を広げ仁に強請った。

 

「仁君、次は私の番。ほら、早く早く!」

「分かってるよ。でもどうせだから……」

「んあぁっ!!」

 

 仁は真矢の膣に硬さを維持した逸物を突き入れると、彼女の両腕を掴んで引っ張り上げた。必然的に真矢の腰も引っ張り上げられ、真矢は腕を掴まれ腰を上げた状態で仁に後ろから突かれた。

 

「うあっ! あぁっ! じ、仁君、これぇっ!」

「亜矢さん、そろそろ復活した?」

「んん、はい」

「それじゃ、真矢さんの胸を弄ってあげてよ」

 

 放心状態から復活した亜矢の目の前で揺れる真矢の巨乳。自分と同じ大きさの胸が眼前で揺れる様子に、亜矢は笑みを浮かべると片方の乳首に下から吸い付いた。

 

「んにゃぁっ! 亜矢! そんな、胸吸っちゃぁッ!」

「ん、ちゅる……ちゅうちゅう。れろ、ちゅぱ」

 

 亜矢は真矢の片方の乳首を、丹念に舐め上げ吸い上げる。乳輪をなぞる様に舌でこねくり回し、吸い上げながら軽く歯を立て甘噛みした。それと同時にもう片方の胸を、空いた手で揉み先端の乳首は指でコリコリと抓ってやる。

 

「はぁぁぁっ! んんんん! ま、待って! 胸も! あそこも! どっちも気持ち良すぎて、私! 私ぃ!」

「いいよ、真矢さん。もっと思いっきり乱れちゃいなよ」

「ん、ちゅ……ふふっ、真矢可愛い。はむ……」

 

 仁と亜矢、2人に翻弄されて真矢は涎を垂らしながら喘いだ。

 

「あっ! あっ! は、私、もうらめぇ! イク! イっちゃうぅぅぅ!!」

「亜矢さん」

「はい」

 

 真矢の絶頂が近付いてきたと見て、仁が亜矢に合図を送ると亜矢は彼が求める事を即座に理解した。

 

 亜矢は乳首を吸い上げ甘噛みしながら、もう片方の乳首を強く抓り、更に同時にピンと立ったクリトリスをもう片方の空いた手で摘まんでやった。

 同時に仁は腰を思いっきり突き付けて、下りてきた真矢の子宮口に鈴口でキスしてやる。

 

 瞬間、激しい快楽に真矢が絶頂を迎えた。

 

「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「くぉっ!」

 

 絶頂した真矢の膣内が激しく蠢き、仁の逸物をキュウっと締め付ける。その快楽に、仁も堪らず絶頂し精液を彼女の膣内に吐き出した。

 熱い精液が子宮内を満たしていく感覚に、真矢が熱い息を吐きながら顔を蕩けさせる。

 

「は! はぁ!……あ、は――!」

 

 蕩けた笑みを浮かべながら脱力し、そのまま亜矢の上に倒れ込む真矢。自分の上に倒れた真矢を亜矢は優しく抱きしめ、背中をそっと撫でる。真矢は撫でられる感触に心地よさそうに目を細めた。

 

「2人共、もう満足しちゃった?」

 

 仁が2人に声を掛けると、2人は顔を見合わせ――――

 

「いいえ、まだまだ……」

「もっと、もぉっと私達を愛して私達に愛させて!」

 

 2人は体を密着させたまま、仁に蕩けた笑みを向け彼に手を伸ばした。

 

 魅力的な2人が誘ってきたことに、仁はそのまま2人に覆い被さった。

 

 

 

 

 その後も、仁は獣の様に2人を抱いた

 

「あ! あ! あ! あ! んあぁぁぁっ!」

 

 ベッドの上で四つん這いになった亜矢を仁が後ろから激しく突く。その彼に、真矢が横から抱き着き彼の唇を貪っていた。

 

「んん! じゅる、ちゅう! はふ、あむ! んぐ! れろぉ……」

「あ! んん! はぁ! じ、仁、くん! 私、私もぉ!」

 

 仁と真矢の激しい接吻に、亜矢は自分もとキスを強請った。

 

 物欲しそうに肩越しに振り返ってくる亜矢を見た真矢は、キスを止めると仁から離れ亜矢に近付き彼女の唇を奪った。

 

「んんん!」

「ん……えへへ! 間接キス、んちゅ!」

 

 亜矢と真矢が唇を貪り合うのを見て、仁は腰の動きを止めると亜矢の体勢を変えさせる。彼女の片足を持ち上げ、肩に乗せて2人が正面から向かい合えるようにして突いた。

 先程とは違う突かれ方に、亜矢が真矢と舌を絡め合いながら嬌声を上げる。

 

「んんんんん!」

 

 勿論真矢も放置しない。亜矢と指を絡め合いながらキスをする真矢の膣に手を伸ばし、ぐちゅぐちゅとかき混ぜる。

 

「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ! はぅ、んんん!」

「んんん! んんんん!」

 

 仁は暫く亜矢に挿入し、真矢の膣を指で弄っていたが徐に亜矢の膣から逸物を引き抜くと今度は真矢の膣に挿入した。代わりに亜矢の膣を指でかき混ぜる。

 

「んあぁぁぁぁ!」

「くはぁぁぁぁぁっ!」

 

 流石双子と言うべきか、亜矢の膣も真矢の膣も甲乙つけがたい名器だった。2人を愛したい仁としては、どちらにも注いでやりたい。

 

「亜矢さん、真矢さん、どっちに欲しい?」

 

 迷った挙句に仁が2人に訊ねると、彼女達はキスを止め同時に仁に言った。

 

「「私! 私に頂戴!」」

 

 同じ蕩けた顔で懇願してきたのを見て、仁は苦笑するとそれならばと限界を迎えた逸物を真矢の膣内から引き抜いた。

 

 瞬間、吐き出された白濁液が2人に降り注ぐ。汗で濡れた2人の体に、顔に、仁の白濁液が付着し2人を白く彩る。

 

「ああ――――!」

「仁君の匂い――!」

 

 自分達が仁の精液で彩られた事に、2人は彼に染められた感覚になり膣内に射精された時とは違う快楽を感じた。

 

 2人は自分を包む仁の精液の匂いに酔いしれていたが、不意に互いの顔を見ると相手の頬にこびり付いた仁の精液を互いに舐め取り合い始めた。

 

「ん! ちゅる……はぁ」

「れろ、んく。んん……」

 

 

 

 

「くぁっ! はぁぁ! ああん! あ、仁、仁君! もっと、もっと突いてぇ!」

 

 仰向けにベッドの上に寝ている仁の上に真矢が跨り、下から彼に突かれながら腰を振っている。その両手は仁の両手に指を絡めていた。

 亜矢は何をしているかと言うと、後ろから真矢に抱き着き彼女の胸を揉みしだいている。膣を仁に、胸を亜矢に責められ、真矢は激しい快楽にもう何度も絶頂していた。

 

「はぁぁっ! ん、くあっ! あ! 仁君、好き!」

「俺もだよ、真矢さん」

「亜矢、亜矢ぁ!」

「うふふ、真矢可愛い……あれ?」

 

 ふと、亜矢が見ると真矢の眼から涙が零れているのに気付いた。生理現象的な涙ではない。明らかに感情が高ぶって流れている涙だ。

 下から彼女を見ていた仁も、彼女が涙を流している事に気づいた。

 

「真矢、どうしたの?」

「真矢さん?」

 

 一体どうしたのかと少し心配そうにすると、真矢は仁の上で腰を振りながら涙ながらに言葉を紡いだ。

 

「えぐっ! んん! 今、私2人に愛されてる! ちゃんとここで、仁君と亜矢に愛されてる! んん! もっと、もっと!」

 

 普段は亜矢の中で、亜矢と交代しながら仁に愛されるしかない真矢。それに大きな不満がある訳ではない。それはそれで楽しい。

 

 しかし、やはり1人の人間としての体を持ち愛する2人から直に愛されると言うのは掛け替えのない歓喜を彼女に齎した。

 それが嬉しくて切なくて、だから真矢は涙を流さずにはいられなかった。

 

「んあ! はん! ぐす、んはぁ! うっく!」

 

 顔を蕩けさせ、涙を流しながら仁の上で腰を振る真矢。下から彼女を突き上げながら、仁は亜矢と顔を見合わせると真矢に優しい顔を向けた。

 そして徐に上半身を持ち上げて対面座位に移行すると、真矢の前後を亜矢と共に挟んで亜矢共々彼女を抱きしめた。

 

「ふぇ? 仁君?」

 

 突然の仁の行動に思わず目を丸くする真矢の、片方の目から流れる涙を仁が優しく舐めとった。反対の目から流れる涙は、亜矢が仁の真似をして舐めとる。

 

「泣かないで、真矢さん。折角の状況なんだ、楽しまなくちゃ」

「大丈夫よ、真矢。私達は何時でもあなたを愛してるから」

「仁君……亜矢……うん、うん!」

 

 2人からの愛に、再び目から一筋の涙を流して笑みを浮かべる真矢。

 

 彼女が心から笑ったのを見て、仁は再び腰を下から突き上げた。

 

「んあぁぁっ!」

 

 仁が真矢の腰を掴んで下から突き上げるので、逸物の先端が彼女の子宮口を刺激する。その快感に真矢は一突きで何度も絶頂した。さらに後ろからは亜矢が彼女の胸を揉み、乳首を摘まむ。その快楽に真矢は絶頂しっぱなしとなった。

 

「はぁぁっ! んぃいいい! かはっ! も、もっど! イグ! もっど、もっどぉぉっ!」

「そろそろ、射精すよ!」

「射精して! 全部、一杯! 私の子宮、仁君で一杯にしてぇぇ!!」

「くぅ!」

「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 仁が真矢の中で射精した瞬間、真矢は今までで一番激しく絶頂した。体中を暴れ回る快感に思わず仁にしがみ付き、仁の背中に爪で後を付ける。

 

「あ……はぁぁ……」

 

 暫く快楽に体を震わせていた真矢は、絶頂が収まると脱力してベッドに倒れ込んだ。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 流石に今の快楽は体力を大きく消耗させたのか、真矢は放心状態でベッドに倒れ込んだ。虚ろな目をしてベッドに倒れた真矢を、仁と亜矢が左右から挟むように横になる。

 

「真矢さん……」

「真矢……」

「仁君、亜矢……えへへぇ……2人共、大好きぃ」

「俺もだよ。真矢さんも亜矢さんも、2人共愛してる」

「ずっと一緒よ、真矢」

 

 3人は抱きしめ合い、そして不意に襲ってきた微睡に身を委ね心地良い眠気に瞼を下ろした。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――――ん?」

 

心地いい微睡から目覚めた仁の視界に、見慣れた天井が映る。視線だけを動かせば、部屋は間違いなく彼のもの。

 どうやら何の問題も無く夢から覚醒する事が出来たらしい。あの夢はとても魅力的だったが、やはり現実が安心できる。

 

「ん……」

 

 不意に左隣から亜矢の声が聞こえてきた。仁に擦り寄るような形でまだ眠っている彼女の姿に、仁は真矢の存在を確認する為彼女を揺すって起こした。

 

「亜矢さん、亜矢さん」

「んん……ふぁ……あ、仁くん。おはようございます」

「おはよう。良い夢だったね」

「はい、本当に……!? 真矢? 真矢?」

 

 一瞬、真矢が自分の中に居るのか不安になった亜矢が慌てて真矢を呼び起こす。

 

 果たして、真矢は亜矢の中で目を覚まし彼女の呼び声に答えた。

 

【ふぁ~……はふ、ん~? おはよう、亜矢】

「真矢……良かった」

 

 真矢は間違いなく亜矢の中に居る。その事に亜矢はここが現実である事を実感し、安堵の溜め息を吐く。

 

「皆同じ夢を見てたんだね」

「どう言う事なんでしょう? 夢の内容が同じというだけでなく、同じ夢を3人で共有したなんて……」

 

 亜矢と真矢は体が1つなので、同じ夢を2人で共有するという事はままある。だが仁までもが同じ夢を共有すると言う所が理解出来なかった。

 

「さてね。でもまぁ、悪い事ではなかったと思うよ」

【そうそう。また見たいな~。今度はまた別の所に3人で遊びに行ったりさ】

 

 流石に仁にも理解の及ばない事象ではあったが、悪い感じはしなかったのであまり深刻に考えてはいない様子だ。真矢に至っては再び同じ夢を渇望する始末。

 

 仁はともかく楽観的な真矢に、しかし亜矢自身昔の様に姉妹揃って遊べた事に、またあんな夢を見る事も悪くはないなと思わなくも無いのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数日後――――――

 

「――――ん?」

 

 ある朝、腹部に重さを感じて目を覚ますとそこには真矢が彼の腹の上に馬乗りになっていた。その目は爛々と輝いている。

 

「……おはよう、真矢さん」

 

 とりあえず目覚めの一言を彼女に告げると、彼女はニカッと笑みを浮かべ仁と()()()()()()()()()()に声を掛けた。

 

「仁君! 亜矢! おはよう!」

「…………え?」

 

 ここで漸く仁は、自分の隣に亜矢が寝ている事に気付いた。目が覚めた亜矢も、目の前に真矢が居ると言う状況に目を丸くして起きた。

 どうやらまたあの夢を見たようだ。一体何が原因でこの夢を見る事になったのか、亜矢には勿論仁にも分からない。

 

「さ、早く着替えて! 今日は何処遊びに行こっか?」

 

 ただまぁ、そんな疑問も目の前で嬉しそうにする真矢を見ればどうでも良くなった。

 

 今はただこの時を楽しもうと、仁と亜矢は互いに顔を見合わせてクスリと笑みを浮かべベッドから降りるのだった。




ここまで読んでくださりありがとうございます。

今回は夢の中とは言え真矢が亜矢とは別に存在して仁・亜矢との時間を楽しんでいるという事で、内容がちょっぴり真矢寄りとなっています。何だかんだで自分の体を持って仁や亜矢と触れ合う事に、真矢も憧れは持っていると言う感じです。
真矢的には、現状に不満を持っている訳ではありませんけどもね。

因みに何でこんな夢を見る事になったかは徹底して謎です(笑)。今後本編の方に影響を及ぼす事はまずありません。レイトショーの為の特別演出の様なものとお考え下さい。

何時かはif時空で亜矢・真矢の双子と付き合う仁と言う話も書きたいものです。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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ナイトメア・トレイン*

どうも、黒井です。

今回はレイトショー第8話、リクエストからの話になります。

鬼畜Hと言う事で凌辱・輪姦を含む内容となっていますので、苦手な方はご注意ください。


 その日、またしても街にファッジが出現した。亜矢は仁と共に現場へと向かい、暴れるファッジを仁の変身するデイナと共に戦っていた。

 

 彼と組んでの2対1と言うことで、早々に勝負がつくかと思っていたその時、フロッグファッジが乱入してきてデイナと分断されてしまった。

 

「くっ!? またあなたですか!!」

「覚悟しろよ、ルーナ! 今日がお前の最期だ!」

 

 何時もの如く姿を消したフロッグファッジを前に、ルーナは神経を研ぎ澄ませ周囲の僅かな変化も見逃さず聞き逃さぬ姿勢をとった。いくら姿を消そうとも、存在している以上姿をとらえることはできた。

 

 果たして、彼女の背後で何かが動く気配がした。真矢がそれにいち早く反応し、亜矢に代わって背後に蹴りを放つ。

 

「そこぉっ!」

「掛かったな!」

「えっ!?」

 

 ルーナが背後に放った蹴りは、確かに命中した。しかしそれは、それまで戦っていたフロッグファッジではなく別の姿を消せる能力を持ったファッジだった。いつの間にかフロッグファッジの部下が、姿を消せるファッジに変異してルーナを背後から奇襲しようとしていたのだ。

 

 フロッグファッジに対して大きな隙を作ってしまったルーナ。慌ててフロッグファッジからの攻撃に備えようとするが、時すでに遅く彼女が身構えた時にはフロッグファッジの舌が彼女の体に巻き付いていた。

 

「しまっ――――」

 

 まずいと思った次の瞬間には、彼女はフロッグファッジに振り回されて地面に叩き付けられる。強烈な力で地面に叩き付けられた彼女は、そのダメージから動くことができなかった。

 

「がはっ!? うぐ、ぐ、くぅ……」

「へへ、良い様だな。今だ、やれ!」

 

 動けずにいるルーナを前に、フロッグファッジが周囲に合図を送ると、アントファッジが数人出てきて彼女を取り囲んだ。そして手にしたアンカーガンを向けると、彼女の手足を鎖で縛り大の字に広げさせた。

 

「な!? く、離しなさいよ!」

 

 抵抗するルーナだったが、ダメージを受けている上に四方から両手足を別々の方向に引っ張られている為どうにもできない。

 

 そこに追い打ちをかけるように電撃が彼女を襲った。

 

「あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 アントファッジ達が手にしているのは、実験動物捕獲用のアンカーガン。対象を鎖で縛り、電撃を浴びせて動けなくする装備だ。特に表皮が硬くテーザーライフルのアンカーが刺さらない事が予想される場合などに用いられた。

 

 数秒ほど高圧電流に晒され、体力を奪われたルーナは放電が止むと同時に力なく項垂れ変身が解除された。

 

「う、うぅ……」

 

 そのまま気を失った亜矢を前に、フロッグファッジは拘束を解かせると横たわった彼女に近寄り舌なめずりをして手を伸ばした。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「ん……んん……?」

 

 意識を失っていた亜矢は、不意に揺れを感じて意識を浮上させる。ぼやける意識と視界の中で周囲を見渡すと、そこは電車の中であった。そこそこ満員で見渡す限り乗客が乗っている

 

「え?……何で、電車の中に? 私、確かさっきまで――――」

 

 自分の身に起こった事を思い出そうとする亜矢だったが、突然何者かに体を弄られた。それも1人ではない。複数の方向から尻や太腿、胸を触られた。

 

「きゃっ!? ちょ、何すんの――」

 

 驚く亜矢に対し、真矢が表に出て抵抗しようとする。だがその直前、いつの間にか耳に取り付けられていたワイヤレスイヤホンの様な通信機からシトシンの声が響いた。

 

『お~っと、そいつらに抵抗するなよ? 一緒に乗ってる一般人がどうなってもいいならなぁ?』

「なっ!?」

 

 予想外の言葉に、言葉を失う亜矢。その間にも痴漢達は好き放題に彼女の体を弄んだ。

 

「いや、んん! あん!」

『へへへ、無関係の乗客傷付けたくないんなら、そのまま大人しくしてるこった』

「この、卑怯も、のぉ――!?」

 

 体を弄られ敏感になった乳首や秘部を触られ、望まぬ快楽に悶える亜矢は苦し紛れに通信機の向こうのシトシンを罵倒する。

 

 そんな彼女の事などお構いなしに、痴漢達の行為はさらにエスカレートした。服の中に手を突っ込み、直に彼女の体を弄り始めたのだ。

 

「んあっ!? や、やめっ!? お願いします、止めてください――!」

 

 亜矢は周囲の乗客には極力聞こえないよう、声を抑えながら止めるよう懇願する。既に仁とは経験済みだが、いやだからこそ、彼以外の男に体を許すような真似はしたくなかった。

 

「何言ってんだい、もうここはこんなに濡れてるじゃないか?」

 

 痴漢の1人がそう言って亜矢の秘裂から溢れ出た愛液を指で掬い彼女に見せる。粘り気のある愛液が痴漢の指の間で橋を作る様子を見せられ、亜矢は恥ずかしさと悔しさに堪らず赤くなった顔をそらせた。

 

「いや、見せないで! こんな、違う!」

「何が違うんだよ。自分だって感じてるくせに」

 

 別の痴漢がそう囁きながら、彼女の胸を下着越しに揉みしだきながら首筋を舐める。胸と首筋に感じる悍ましくも抗えない快楽に、亜矢は体を震わせずにはいられなかった。

 

「いやぁ、違う。これは、違うんです!」

 

 本当は口だけでなく、体全体で否定したい。体を弄る手を払いのけ、一矢を報いてやりたかった。だがそれをすると、無関係な乗客がどんな目に遭うかわからない。今亜矢にできることは、只管に耐えることだけだった。

 

 背後から胸を揉まれ、首筋や耳を舐められ、秘裂には指を突っ込まれてかき混ぜられる。体の至る所を弄ばれ、その快楽に亜矢の体からは徐々に力が抜けていった。

 

「んあ、やん!? やめ、くぅん!? ん! んん!?」

 

 せめて声だけは押さえようと、亜矢は必死に口を噤んだ。

 

 そのおかげもあってか、彼女の声と秘部をかき混ぜられる水音は電車の走行音と人の壁に吸収され周囲に届くことはなかった。

 

 だが痴漢達の行為はさらにエスカレートした。

 

「おい、そろそろいいだろ?」

「あぁ。それじゃあ脱がすとするか」

「――――え?」

 

 亜矢は最初彼らが何を言っているのか理解できなかった。

 

 だが痴漢の1人がハサミを取り出し彼女の服を切り裂こうとしたのを見て、思わず悲鳴を上げようと口を開いた。

 

「き……んぐっ!?」

 

 亜矢の口から甲高い悲鳴が出そうになった瞬間、真矢が表に出て全力で口を噤んだ。ここで悲鳴を上げたりすればそれこそ無関係な乗客に危害が及ぶかもしれないし、同時に無関係な人達に裸を見られることにもなる。

 

 悔しさと羞恥心で涙目になる真矢を見て、痴漢達はニヤニヤ笑いながら彼女の衣服をハサミで切り裂いた。下着も纏めて切り裂かれ、彼女に残されたのは靴と靴下だけとなる。

 

【いやぁぁぁぁぁぁっ!?】

「(亜矢お願い、押さえて!?)」

【でも、でもぉっ!?】

「(私だって気持ちは同じよ! でもここで声を上げたら、それこそとんでもない事になるわ!)」

 

 狼狽える亜矢を真矢が必死に宥めている。その間にも男達はほぼ裸となった彼女の体を無遠慮に弄んだ。

 

「おほぉ! 服の上からだと分かり辛かったが思ってたよりも胸でかいじゃん」

 

 1人が露わとなった彼女の胸を下から掬い上げるように持ち上げ、タプンタプンと弾ませるように揉みしだく。さらには乳輪をなぞり、硬くなった乳首を親指と人差し指でコリコリと摘み転がす。

 

「んあっ!? んぅ、やぁ!?」

 

 両手を抑えられ、また人質を取られて物理的にも精神的にも抵抗を奪われた。だがそれでも彼女は諦めなかった。例え彼女が抵抗しなくても、彼女が痴漢されている――もう痴漢の域を超えているが――事に他の乗客が気付いてくれれば、この状況を脱する事が出来る。見ず知らずの人に裸を見られると言う羞恥心はあるが、この状況が続いたりさらに悪い状況になるよりは何倍もマシだ。

 

 しかし、そんな彼女の希望はあっさりと砕かれることになる。

 

「そろそろか……おい! 準備整ったぜ!」

「――――え?」

 

 男の1人が周囲に聞こえるように声を上げた。すると、それまで彼女達に背を向けたりしていた乗客が一斉に彼女の事を見た。全員その目には怪しい笑みが浮かんでおり、獣欲のギラギラとした光を放っている。

 

 亜矢と真矢は状況を嫌でも察し、さぁっと顔を青褪めさせた。

 

『いい事を教えてやる。その車両に乗っているのは殆どが俺の部下だ。つまりお前は、女に飢えた男の中に放り込まれたって訳』

「て、抵抗したら人質の命はないって、噓だったんですか!?」

『いいや、嘘じゃねえよ?』

 

 乗客に扮したシトシンの部下の壁が開くと、そこには銃とナイフを突きつけられた数人の中学生らしき少年達の姿があった。全員凶器を突きつけられた恐怖に怯え、顔を青くして震えている。

 

 しかしそんな少年達も、亜矢の裸体を前に恐怖よりも性欲の方が勝ったらしい。まじまじと彼女の裸体から目を離さない。

 

『ここから先も、抵抗すればあの餓鬼どもの命はない。分かってるな?』

「あんな、子供達まで!? 卑怯者!」

『なんとでも言いな、所詮負け犬の遠吠えだ。お前ら、後は好きにしろ』

 

 シトシンが通信を切ったのか、イヤホンから物理という音が聞こえる。

 

 それを合図に、周囲の男たちは一斉に亜矢に飛びついた。極上の肢体を持つ美女を好きにできるとあって、彼らは飢えた獣が獲物に群がるように亜矢に手を伸ばした。

 

「や、やめっ!? いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

 

 

 そこから先は彼女にとって正に地獄だった。

 

「うあっ!? やぁっ!? くぁっ!?」

 

 男の1人が正面から押し倒した亜矢の膣に逸物を挿入する。事前に解されていたとはいえ、仁以外の男の物をねじ込まれることに嫌悪感を抑える事が出来ず亜矢は悲鳴を上げた。

 

「すげぇ、良い締まりだぜこの女!」

「止めてください!? いやぁ!? 仁くん以外の人のなんて!?」

「黙ってヤられてろ!」

 

 もう人質の事など頭から抜け落ち抵抗する亜矢だが、こうなってしまっては抵抗など無意味であった。正面から突かれ、悍ましい快楽に喘ぎ、悲鳴を上げながらも必死に抵抗する彼女の姿は、逆に男達の嗜虐心をそそった。

 

「おい早く代われよ!」

「もう待てねぇよ!?」

「うるせぇ! 他にも使えるところはあるんだからそこで良いだろ!」

「ちっ、しゃーねーな。んじゃ、俺は口を使わせてもらおうかな」

 

 別の男が亜矢の顔を掴むと、口に勃起した逸物を押し付けた。むせ返るような悪臭に亜矢は膣を突かれながら顔を顰め、男の意図を察して口を噤んだ。

 

「んん!? ん!?」

「こいつ、口開けやがれ!? 餓鬼どもがどうなってもいいのか!?」

 

 儚い抵抗はあっけなく破られた。少年たちの身の安全を引き合いに出されてはどうしようもない。

 

 観念して亜矢が口を開くと、男は一気に喉奥まで逸物を突っ込んだ。

 

「んぐぅ!? ごぶっ!? ぐふっ!?」

「歯ぁ立てたらただじゃおかないからな?」

 

 そのまま男は腰を振り、亜矢の口の温かさと舌の感触に気持ちよさそうに笑みを浮かべた。

 

「口も悪くねえな。こいつ、結構経験してるぞ」

 

 確かに、仁相手にはいろいろとやってきた。彼相手になら満足してもらおうと、膣だけでなく口も胸も使うことに抵抗はないが、見ず知らずどころか敵である彼らに好きなように使われるのは抵抗があるなんてものではなかった。

 

 そんな彼女の気持ちなど知ったことではなく、2人の男は好きなように腰を振り彼女の膣と口を堪能した。

 

「んぐっ!? ぼぉっ!? ごぼっ!? んがっ!? ぐぼっ!?」

 

 口に入れられた逸物は彼女の喉奥まで侵入してくるので、その度に吐き気が彼女を襲うが男はそんなこと全く気にしない。只管自身が快楽を得る為だけに、彼女の口腔を使っていた。

 

「オラオラオラ! 気持ちいいか、仮面ライダーの女!」

「んごっ!? ぐむっ!? んんんっ!?」

 

 一方で膣を突いている男は、彼女に声を掛けながら更なる快楽を貪ろうと激しく腰を振った。今まで散々煮え湯を飲まされてきた仮面ライダーの片割れを好き放題に犯している。その事実に肉体的だけでなく精神的にも快楽を感じていたのだ。

 激しく前後する男の逸物を、亜矢の膣は排出しようと蠢くがそれが逆に更なる快楽となって男を悦ばせた。

 

「くぅ! 最高だ、そろそろ射精そうだぜ!」

「こっちもだ!」

「んん!? んんんんっ!?」

 

 唐突に男達からされた射精宣言に、亜矢は涙を流しながら首を振る。

 しかし彼女の必死の訴えを無視して、2人の男は互いに彼女の中に己の精を吐き出した。

 

「射精るっ!」

「おぉぉっ!」

 

「んぼっ!? ごぼぼっ!? んぐっ!? んんんんん!?」

 

 膣内に感じる精液の熱さに絶望する亜矢はくぐもった悲鳴を上げた。

 

 男たちは精液を余すことなく彼女の中へ注ぎ込むと、膣と口から己の逸物を引き抜いた。膣からは収まりきらない精液が逆流して溢れ、口からは喉奥に押し込まれながらも嚥下しきれなかった精液が吐き出される。

 

「ごほっ!? うえ、げえぇ……げほっ、げほっ」

「あ~あ~、もったいねえなぁ、折角飲ませてやったのを吐き出しやがって」

「お、お願い、します……もう、止めて、ください……」

 

 既に心が折れかけた亜矢が、男達に懇願する。弱々しい彼女の姿に、しかし男達は嗜虐的な笑みを絶やすことはなかった。

 

「何言ってんだ、まだまだこれからだぜ?」

「あぁ。何せこの車両にいる全員を相手にしてもらわないと困るからなぁ?」

「いや……いやぁ……」

 

 ニヤニヤと笑みを浮かべながら迫る次の男達を前に、亜矢は涙を流しながら首を振るしかできなかった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「あぁぁっ!? うぁぁっ!? いやぁぁぁぁっ!?」

 

 今度は無理やり立たされ、ドアに押し付けられた状態で後ろから犯された。既に抵抗する力を失った亜矢に、これに抗う術はない。

 

「いやっ!? こんな、見えちゃう!?」

 

 豊満な胸がドアのガラスに押し潰され形を変える中、背後から膣を突かれ悲鳴を上げる真矢。その時隣の車線を快速電車が走った。各駅停車のこの車両よりは早いが、それでも同じ方向に向かって走っているので隣の車線を走る車両に乗る乗客達には、窓に押し付けられて犯される真矢の姿が丸見えとなってしまう。

 

 何も知らない別の車両の乗客の視線が集中するのを見て、真矢は涙を流して首を振った。

 

「いや、いやぁっ!? お願い、見ないでぇっ!?」

 

 拒絶の為に力が入ったのか、真矢を犯す男の逸物が締め付けられる。その快楽に、男は絶頂に達した。

 

「くぉぉっ! 良い締め付けだ、射精るっ!?」

「いやっ!? ダメッ!? 膣内はもうダメぇ!?」

 

 嫌々と首を振る真矢だったが、男は彼女の腰をがっしり掴み腰を叩き付ける。そして膣の奥に逸物を突っ込んだ状態で射精した。

 

「いやぁぁぁぁぁっ!?」

 

 射精されると同時に真矢も望まぬ絶頂に達する。男に射精され、絶頂する瞬間も隣の別の車両に乗る乗客にはしっかり見られていた。中には携帯で写真や動画を撮っている者もいる。

 

「いや、いやぁ……お願い、もう許して…………仁くん、助けて……」

 

 ただ凌辱されるだけでなく、無関係な者に痴態を見られる羞恥心は彼女達の精神を大きく削った。

 もう彼女の目に、光は殆ど無い。

 

 そんな彼女を、男達は容赦なく犯した。

 

「呆けてる場合か!」

「次は俺だ!」

「胸も使わせてもらうぜ! さっきからずっと気になってたんだ!」

 

 再び床に引き倒され、1人は膣に、1人は口に、そしてもう1人は豊満な彼女の胸で自分の逸物をしごいた。

 

「んごぉっ!? ぐぶっ!? ごほぉっ!?」

「まだまだいるんだ、これじゃ何時まで経っても終わらねえぞ?」

「俺のは手でしごいてもらおうか?」

「こっちもだ! さっさと握れ!」

 

 待ちきれない男達が彼女に逸物を無理やり握らせる。白魚の様な彼女の手が、男達の醜悪な逸物を無理やり握らされしごかされる。

 

「んぐっ!? んんっ!? ぐぅっ!? んぶぅっ!?」

 

 本当はこんなもの握りたくはないが、抵抗しても無意味だし人質がいる状態では下手に抵抗することはできない。亜矢は男達の逸物を嫌々ながら握り摩った。

 

「あぁ、良いぞその調子だ!」

「腰もっと振れ!」

「舌の動きが疎かになってるぞ!」

 

 自分たちの言いなりになっているのをいいことに、男達は彼女を犯しながら好き放題に言葉を投げつける。快楽と嫌悪感に苛まれる彼女には、幸いにしてその声は届いてはいなかった。

 

「んお゛っ!? お゛ぉっ!? ぐぼっ!? ごお゛っ!? お゛お゛お゛お゛っ!?」

 

 苦しさのあまり獣の鳴き声の様な喘ぎ声を上げ始める亜矢に、男達は一斉に射精した。

 

「オラ出すぞ!」

「全部飲めよ!」

 

 膣や口の中はもちろん、胸元や手、更には順番待ちをしている周りの男達が自分で逸物をしごいて射精した精液が彼女の体に次々と掛かる。

 

「んがっ!? ぐぶぶぶっ!? んんっ!? んぐっ!? ん、ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ!?」

「今度は吐くんじゃねえぞ、全部飲め!」

「ん、んぐぐ!? んぐ、んぐ……」

 

 全身どころか体の中まで白濁まみれにされ、更には口の中に出された精液を飲むことも強要される。こんなもの吐き出したいが、男が逸物を抜いてくれなければ吐くことは叶わないし、言うことを聞かなければ少年達の身が危ない。亜矢は嘔吐感に苛まれながら、粘つく精液を何とか飲み干した。

 

「よぉし、全部飲んだな」

 

 亜矢が精液を全部飲んだ事を確認すると、口を犯していた男は逸物を引き抜いた。漸く口が自由になり、喉奥の圧迫感から解放された亜矢は床に倒れながら空気を求めて咽ながら大きく息をした。

 

「げほっ!? げほっ、げほっ!? はぁ……はぁ……」

 

 凌辱から一時的にとは言え解放され、束の間の休息を得る亜矢。

 その彼女の耳に、とんでもない会話が飛び込んできた。

 

「おい餓鬼ども、お前ら女の体に興味はねえか?」

「え?」

「お前らどうせ捨てられたエロ本とかネットの動画とかしか見たことないんだろ? どうだ? 今ならあの女で本番を体験できるぜ?」

 

「――――――え?」

 

 耳を疑うような会話に亜矢が話声の聞こえる方を見ると、少年達に銃を向けていた男が亜矢の方を見ながら彼らに話し掛けていた。少年達は男達に怯えながらも、白濁に塗れながら尚も美しい亜矢の肢体に男としての本能を刺激された。

 

 男の言う通り、少年達の性に関する接点など捨てられて薄汚れたエロ本か、エロ動画配信サイトくらいしかない。本物の女性の裸体を見るなどこれが初めてだし、セックスの経験などある訳もなかった。

 経験はないが、しかし興味はある。しかもその相手が、滅多にお目に掛かれない美女ともなると猶更だ。

 

 こんな状況だというのに、少年達の股間は大きく膨らみだした。

 

「ま、待ってください。何を言って――――!?」

「いいのか? 抵抗すればこいつらの命がどうなるかわかってんだろ?」

「う、うぅ――――!?」

 

 流石にこれは止めねばならぬと反論した亜矢だが、結局は人質の命を盾にされ従わざるを得なくなった。

 

「ほれ、今ならあの女で童貞捨て放題、やりたい放題だ! ここで一気に男になっちまえ!」

「い、良いんですか?」

「あぁ、良いぜ」

 

 男達に嗾けられ、少年たちがズボンを下ろし初々しい逸物を露わにさせて亜矢に迫る。

 

 危機的状況だからか、生存本能が刺激され性欲に歯止めが掛からなくなったらしい。加えて、許可されたという事が少年達から罪悪感を取り払い一線を越えさせる。

 

 少年の1人が亜矢に覆い被さり、若い逸物を一気に亜矢の膣内に押し込んだ。

 

「うあぁぁっ! こ、これが女の人の膣内! 凄い、気持ちいい!」

「んうぅぅぅぅっ!? い、いやぁっ!?」

 

 未成年の少年に犯されているという屈辱と背徳感に亜矢が悲鳴を上げるが、一度挿入してしまった少年はもう止まらない。若くしての初体験に、未熟な心が快楽を求めて一心不乱に腰を振らせた。亜矢に対する気遣いなど皆無で、只管自身が快楽を感じる為だけにかくかくと腰を振る。

 

「んあぁぁっ!? いやぁぁっ!? だめ、嫌です!? こんなの、止めさせてください!?」

「何言ってんだよ、今更止めさせるなんてそんな酷い事出来る訳ねえだろうが」

「どうだ坊主? この女の具合は?」

「良い! イイです! 凄い、気持ちいい!! 粘ついて、あったかくて、柔らかくて! 全方位から締め付けられて、腰が! 腰が止まらない!」

「はっはっはっ! こいつ将来有望だな」

 

 快楽に支配され、発狂したように亜矢の膣内の感想を叫びながら少年は腰を振る。亜矢の体に抱き着き、豊満な胸に顔を埋め、気づけば両手は彼女の胸を揉みしだきその柔らかさを堪能しながら、その肉棒で彼女の膣内を掻き回した。

 

「あぁっ!? あぁぁっ!? だめっ!? 止めてっ!? こんな、こんなのダメぇっ!?」

「はぁっ!はぁっ! 来る! そろそろ、来るぅ!」

 

 喘ぎながら、少年の口にした言葉に次に起こることを察し亜矢は必死に抵抗した。もう少年の命がどうとか考えている余裕はない。

 

「いやっ!? いやいやいや!? ダメです!?」

 

 なりふり構わず抵抗しようとする亜矢だったが、手足は男達に押さえられている為どうしようもない。そうこうしている内に遂に少年が射精した。

 

「うあぁぁぁぁぁっ!!!!」

「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 年端もいかぬ少年に膣内射精された。悲鳴を上げる亜矢に構わず、少年は最後の一滴まで精液を彼女の中に出し尽くした。

 

 そうして1人の少年が終われば次の少年に番が移る。既に1人がやってしまった後だからか、次からは完全に遠慮がなくなり次々と人質だった少年達が亜矢に挿入し彼女の膣内に精を放った。

 

 そして――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぁ……あぅ……んぅ」

 

 最早自力で立てなくなった亜矢は、両手を広げるように吊革に縛り付けられ、空中に浮いた状態で膣と肛門を同時に突かれていた。

 

「あぅ……かは……ぇう……うぅ」

 

 散々に犯された彼女に、最早抵抗どころか喘ぐだけの体力すら残ってはいなかった。前後から犯され、その衝撃で揺すられ人形のように体をかくかくと揺らす。時々体が震えるのは、絶頂した証だ。

 

「そろそろ射精るぞ」

「いくぞ、ぐぅっ!」

 

「うぁ、あ……あぁぁ……」

 

 前後を犯していた男達が射精した。まだ微かに嫌悪感を感じるだけの頭は残っていたのか、射精された瞬間体を揺らしたがその程度だった。

 大した反応がない事に、男達はつまらなそうに息を吐く。

 

「ちっ! ろくに反応しやがらねぇな、面白くねぇ」

「しょうがねえさ。これだけの人数に散々犯されたんだ」

 

 その中には人質だった少年達もいる。彼らはあれからも何度か亜矢の事を犯し、終いには男達を真似て言葉でも彼女を責め、胸や手など彼女の体全体を自分達の性欲処理に使った。

 流石に体力が持たなかったのか、今は揃ってぐったりとしているが。

 

「んで、こいつどうする?」

「このまま返しちまうのはもったいねえな。折角だ、俺らで飼っちまおうぜ。まだ心は完全に死んじゃいねえだろ」

「そりゃいい! 暇な時は何時でもやり放題って訳だ!」

 

 亜矢を性奴隷にするという話で車内は盛り上がり、男達の下品な笑い声が響き渡った。

 

「仁くん…………仁、く、ん…………たす、けて……」

 

 朦朧とした意識の中、亜矢は自分に待ち受ける運命に絶望し、届かぬ願いと知りつつ仁に助けを求め、そして意識を手放した。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――――――――はっ!?」

 

 顔を照らす朝日に、亜矢が目を覚まし飛び起きた。辺りを見渡すとそこは彼女の自宅。ノートパソコンを前に机に突っ伏した状態で眠っていたらしい。

 

「今の……夢? 夢、か…………あ~~、良かったぁ」

 

 軽く頬を抓り、これが現実であると理解した亜矢は先程までの出来事が全て夢だったと分かり安堵した。例え夢であろうと、あんな目に遭うのは二度と御免だ。

 

「私ってば何て夢を……溜まってるのかな?…………って、あれ?」

 

 ふと、亜矢は違和感を覚えた。何故机に突っ伏した状態で眠っていたのか? 昨夜は確かにベッドに入った記憶がある。

 

 考えられるとすれば、亜矢の精神が眠った後に真矢が表に出て体を動かしたという事だ。そして恐らく、真矢は亜矢の精神が眠っている間にノートパソコンで何かをしていた。

 何故それが分かるかと言えば、ノートパソコンがスリープモードになっているからだ。大方真矢が何かしている間に寝落ちしてしまい、電源が入りっぱなしだったノートパソコンがスリープモードに移行したのだろう。

 

 という事は、このノートパソコン起動させれば夜中に真矢が何をしていたのかが分かる筈。

 

 亜矢は迷いなくノートパソコンのスリープモードを解除し…………全てを察した。

 

「…………」

 

 未だ自分の中で寝ている真矢を起こす為、亜矢は自分の頬を無言で引っ叩いた。

 

【んあ痛っ!?】

「お早う、真矢」

【亜矢? お早う…………あ】

 

 寝ぼけながらも亜矢からの挨拶に返す真矢だが、視界に映るものを見て言葉を失う。

 

 ノートパソコンのディスプレイにはネットの某大手通販・動画配信等総合サイトが表示されている。寝落ちする直前、真矢が見ていたのはそのサイトのアダルト動画ページ。亜矢の名義で作ったアカウントで購入した動画を見ていたらしいのだが、その動画と言うのが電車の中で痴漢の集団に凌辱されると言う内容のものだった。

 

 それを見た瞬間亜矢は全てを察した。先程の夢の原因はこれだ。真矢が見ながら寝てしまった為、夢がその影響を受けてしまったのだろう。精神は2つでも体は1つ。だからか、亜矢と真矢は夢を共有する事がよくあった。

 今回はそれが最悪の形で表れてしまったのである。

 

「ふふ、うふふふふふふ…………」

【あ、亜矢?】

「もう真矢ったら……ダメじゃない夜更かししちゃ」

【ご、ゴメン!?】

 

 亜矢は静かに笑うが、僅かにディスプレイに反射するその目は全く笑っていない。

 

 真矢の中にあるオリジナルの記憶が叫んだ。これは亜矢がマジで怒った時だと。

 

「大丈夫よ、真矢。私別に怒ってないから」

 

 嘘だと思ったが、それを指摘するのは火薬庫に火種を放り込むも同然だと真矢は何も言わない。

 

 その後、亜矢の一挙手一投足に真矢がビクビクする中、朝食を終え準備を整え大学へ向かうべく家を出る。

 

 ちょうど同じタイミングで仁も家から出てきた。

 

「あ、お早う亜矢さん真矢さん」

「お早うございます仁くん」

「……あれ、真矢さんは?」

 

 普段なら亜矢に続いて真矢も表に出てきて仁に直接挨拶する筈である。それが今朝は姿を見せない事に、仁は首を傾げた。

 

「気にしなくて大丈夫ですよ。さ、行きましょう」

「ん? うん……」

 

 亜矢の様子に違和感を覚えながら、仁は彼女と共にマンションの廊下を歩き出口へと向かう。

 

 その道中、亜矢は仁に話し掛けた。

 

「仁くん、今夜は仁くんの家でご飯作ろうと思うんですけど?」

「良いよ。何にしようか?」

「キムチ鍋なんてどうですか?」

「え?」

【ちょおっ!?】

 

 まさかの献立に真矢が悲鳴のような声を上げる。真矢が甘党であり、辛味が苦手な事を知っている仁は亜矢の提案にキョトンとした。

 

「俺は良いけど、真矢さんが嫌がるんじゃない?」

【ゴメンゴメンゴメン!? 亜矢お願い、謝るから許して!?】

 

 仁の指摘通り、真矢は必死に亜矢に懇願した。熱いものは辛味が増強される。キムチ鍋なんて甘党の彼女にとって天敵でしかなかった。

 それを分かっている仁が訊ねると、亜矢は笑みを浮かべながら答えた。

 

「真矢ですか?……仁クンハ気ニスル必要アリマセンヨ」

「あ……うん。分かった」

 

 黒いオーラを放ちながら笑みを浮かべて言う亜矢に、仁はそれ以上何かを言う事を止めた。これは触れてはいけない奴だと察したのだ。

 

 同時に仁は、真矢が何かやらかした事も察した。亜矢が意味も無く真矢の嫌がる事をする訳がない。大方真矢が何かやらかして、亜矢を盛大に怒らせたのだ。

 

 きっと今頃真矢は騒いでいるだろう。夕食後には亜矢の気も晴れているだろうから、今夜は亜矢も真矢もしっかり慰めてやろうと仁はトランスポゾンに乗り込みながら決めるのだった。




と言う訳でレイトショー第8話でした。

リクエスト内容が電車内での痴漢からの陵辱・輪姦だったのでこんな感じになりました。リクエスト内容の中には人質からの陵辱なんかもあったのですが、普通にオッサンに犯されるのだとちょっと面白みに欠けると思ったので亜矢を犯す人質を巻き込まれた中学生と言う事にしました。所謂ショタおねです。

尚この後、宣言通り亜矢は仁の家でキムチ鍋を作り真矢を盛大に泣かせた後、仁の仲介もあって真矢を許し、夜には仁にじっくり可愛がってもらいました。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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魅惑の看病

どうも、黒井です。

毎度のことながら大変長らくお待たせしました。今回はリクエストにあった、過労で倒れた仁を亜矢がメイド服で看病したらそのまま……、と言うお話です。


 それは突然の事だった。

 

「あれ――――?」

「仁くん?」

 

 何時も通り戦いと卒論研究に明け暮れていた仁だったが、突然視界が歪むのを感じ声を上げた。それに亜矢が気付いて彼の事を見た瞬間、彼は突然脱力しその場に倒れたのだ。

 

 突然の出来事に一瞬思考が停止した亜矢だったが、直ぐに我に返ると倒れた仁に駆け寄り慌てた様子で声を掛けた。

 

「仁くん、仁くん!? どうしたんです? しっかりしてください!」

 

 亜矢が声を掛けるが、彼からの返答はない。慌てて亜矢が救急車を呼び病院に連れて行った。

 

 付き添いとして仁と共に病院へ向かい、仁と共に医師の診察結果を聞いた。

 

「過労、ですか?」

「えぇ。話を聞いた所、随分と無茶をされていたそうですね。睡眠時間もかなり削って、研究してたんだとか。その所為で疲労が溜まり、限界を超えてしまったようです」

 

 医師の診断に亜矢が仁の事を見ると、彼は気まずそうにそっぽを向いた。日頃からあれだけ無理はするな健康には気を使えと言っておいたのにこれである。亜矢は仁に小言の一つや二つは言ってやりたかったが、医者の前なのでそれは控えておいた。

 

「まぁ他に異常がある訳ではありませんから、暫くの間絶対安静にしておけば大丈夫でしょう」

「そうですか……分かりました。ありがとうございます」

「ありがとうございます」

 

 2人は病院を後にすると、タクシーで2人の自宅があるマンションへと向かった。

 そしてマンションにつくと、亜矢は仁を彼の部屋に連れて行き問答無用でベッドに放り込んだ。

 

 その際亜矢は仁に小言を言う事を忘れない。

 

「だからいつも言ってるじゃないですか。ちゃんと休息をとって、体を労ってくださいって」

 

「ただでさえ卒論研究で無茶してるのに、その上仮面ライダーとして戦ってるんですよ? 疲れが溜まって当然です」

 

「そもそも仁くんは自分を蔑ろにし過ぎなんです。仁くんは自分の事だから良いかもしれませんけど、仁くんの事を心配する人だってちゃんといるんです。その事を理解してください」

 

「仁くん、ちゃんと聞いてますか?」

「うん、うん……聞いてるよ、聞いてる」

 

 ただでさえ体調が悪い所に、これでもかと小言を言われ仁の声に力がない。体調が悪くて気分が萎えている心に小言が沁みるようだ。

 

 これ以上は流石に可哀想かと、亜矢は小言を止めると先程とは打って変わって穏やかな顔で仁の頭を撫でた。

 

「本当に……無茶しないでください。心配したんですよ、本当に」

「ん……ゴメン」

 

 本当に分かっているのやら。亜矢は軽く苦笑すると取り合えず台所へ向かった。どんな体調不良だろうと、栄養を摂らなければ治るものも治らない。

 

 亜矢は仁の自宅にあるもので適当にお粥を作り、仁に食べさせてやった。

 

「はい。とりあえず暫くは私が看病しますから。仁君は体を休める事に集中してください」

「え? 亜矢さん大学は?」

「仁くん、私も卒論だけだって事を忘れてませんか? 少しの間なら離れていても問題ありませんから、仁くんが治るまでの間は任せてください」

 

 そう言って亜矢は自信満々に胸をドンと叩いた。その際に亜矢の豊満な胸がプルンと揺れたが、過労による熱で若干意識が朦朧としている仁はそれに反応するだけの余裕がない。

 だがそれでも、珍しく体調を崩して少し精神的にも滅入っていたのだろう。柄にもなく心細く感じていた仁は、亜矢が付きっきりで看病してくれるとあってか安心感が心に広がるのを感じた。

 

「ありがと……。いただきます」

 

 亜矢だって仁と共に戦っているから大変だろうに、付きっきりで看病してくれると言う。仁は彼女に感謝しつつ、お粥の味を噛み締めた。

 

 そして食べ終わると、腹も満たされたからか眠気が襲ってきた。やはり体は休息を欲しているらしい。直ぐに意識が遠退いてきた。

 

「あふ……」

「眠いですか? 後片付けはしておきますから、仁くんはゆっくり休んでください。暫くは自分優先で、ですよ」

「ん……ありがと。おやすみ……」

 

 亜矢の言葉に甘え、仁は意識を手放し眠りについた。

 穏やかな寝息を立てる仁に亜矢は小さく笑みを浮かべると、空になった食器を台所に持っていき洗う。今仁は深く眠っているだろうからちょっとやそっとの事では起きないだろうが、それでも念の為にあまり音が立たない様に気を付けて洗う。

 

 台所を中心に暫し食器を静かに洗う音だけが仁の部屋に響く。その最中に、真矢が亜矢に話し掛けた。

 

【ねぇねぇ、亜矢。折角だから仁くんの看病する時、”あれ”着て看病しようよ】

「(あれ? あれ…………って、”あれ”の事!?)」

 

 ”あれ”とは、最近真矢がネットで見つけ亜矢を説得して買った物である。最初亜矢は買う事に乗り気ではなかったのだが、”あれ”を使って情事に及ぶのも一興ではないかと真矢が説得した結果亜矢が折れて買ったのだ。

 

 買ったはいいが、亜矢としては使うつもりの無かった”あれ”。しかし仁が過労で倒れ、他人からの世話を必要としている今、意図した訳ではないが”あれ”が役立つ時が来た。

 『奉仕』を必要としている今の彼には、正にうってつけだ。

 

「(で、でも……本当に着るの?)」

【ここが使い時でしょ! 仁くん暫くはベッドの上から動けないんだから、せめて目で見て楽しませてあげないと】

 

 仁に言わせれば、亜矢が看病してくれるだけで十分と言うだろう。だが亜矢と真矢は仁にもっと満足してもらいたかった。満足してもらいたいから、出来る限りのことはする。

 

 真矢に説き伏せられ、亜矢は覚悟を決めた。

 

「(うん……そうだね)」

【よし! そうと決まれば早速取りに行こう!】

 

 

 

 

「ん…………」

 

 それから暫くして、仁は目を覚ました。窓の外を見ると空が茜色に染まっている。結構長い間眠っていたようだ。

 

 ふと室内を見渡すと、亜矢の姿が見当たらない。自室に戻ったのだろうか?

 

 などと思っていると、玄関からこの部屋まで続く廊下の扉が開いた。どうやら帰ったわけではなかったらしい。

 その事に安堵していた仁だが、扉から出てきた亜矢の姿に言葉を失った。

 

「え? 亜矢さん、それ…………」

 

 扉の向こうから出てきた亜矢の格好は、いわゆるメイド服だった。それもメイド喫茶に居るような、フリルが多くてスカートの丈が短いものではない。古くからあるクラシックな給仕としてのメイド服だ。

 

 仁が体を僅かに起き上がらせてメイド服を指さすと、亜矢は頬を赤く染めながら口を開いた。

 

「こ、これは、その……真矢が、仁くんを労う為にって…………えっと、似合いませんか?」

 

 仁の反応から、自分にメイド服は似合わないかと不安になる亜矢。だが仁は、彼女が不安そうな顔になると慌ててそれを否定した。

 

「あ、いやゴメン。そういう意味で言ったんじゃないよ。ただその、ちょっと驚いただけで……その格好も、亜矢さんにはよく似合ってると思う」

 

 仁の口から似合ってると言われた。そこに嘘偽りがない事が分かると、亜矢の顔に花が咲いたような笑みが浮かんだ。

 

「あ、ありがとうございます!……それじゃ、ご奉仕させていただきますご主人様。なんてね!」

 

 真矢が表に出て、見様見真似にお辞儀をして仁に近付く。よく見るとその手には、お湯の入った桶とタオルが入っていた。

 

「過労で絶対安静だから、お風呂にも入っていられないでしょ? だから代わりに、体を拭いてあげようと思って。起きれる?」

 

 真矢のサポートを受けて、動くのも億劫な体を起き上がらせた仁は寝巻の上と肌着を抜いだ。真矢は彼が上半身裸になったのを見ると、タオルをお湯で濡らし軽く絞ってまずは背中から優しく拭いていく。

 

「どう? 力加減大丈夫?」

「ん、大丈夫」

 

 仁はそのまま真矢にされるがままに背中と両腕を拭かれた。

 

 体を真矢に拭かれている間、仁は自らの煩悩と戦っていた。過労の影響で理性のタガが緩んでいるのだろうか、とにかく今の真矢が魅力的に見えて仕方ないのだ。

 

 シックなメイド服は普段亜矢が着るような露出の少ない服だが、その服の上からでも彼女のスタイルの良さは手に取るように分かった。腰はくびれ、胸元は押し上げられている。そしてその胸が、背中や腕を拭く時に仁の体に瞬間的に密着して柔らかさを伝えてくるのだ。

 過労で倒れたというのに、仁の息子は彼女の魅力に中てられて屹立している。今は仁の背中側を拭くことに集中してくれているので気付かれていないが、前側に回られたりしたら――――

 

「じゃあ次、前を拭いていきますね」

 

 亜矢はそう言って仁の前側に移動した。そして一旦ゆすごうと桶にタオルを持っていく時…………視線が仁の股間に向いてしまった。

 そこで彼女は、自己主張している仁の服に隠れた逸物を見てしまう。

 

「あ…………」

 

 それを見て一瞬固まった亜矢は、次の瞬間に頬を赤らめた。まさかこんな状態で彼が欲情するとは思っていなかったのだ。

 

 気まずそうに視線を逸らし、それでも気にはなるのか時折チラ見する亜矢。

 その様子を見て疲れで緩んでいた仁の理性のタガが外れた。彼は徐に亜矢の手を掴むと引き倒した。引き倒された亜矢は仁の上に重なる様にベッドの上に乗ることになる。

 

「わっ!? んむっ!?」

 

 ベッドの中に亜矢を引きずり込んだ仁は、そのまま彼女の唇を奪う。突然の事に目を白黒させた亜矢だが、唇を割って入って来た仁の舌が彼女の口の中を蹂躙し舌を絡めとると目を潤ませ身を委ねた。

 

「ん、んむ……ちゅ。ん、じゅる。んぐ……ぷぁっ!」

 

 ある程度亜矢の唇を堪能した仁は、彼女の後頭部を押さえていた手をどかして彼女の口を解放した。押さえていた手がどかされたことで多少の自由を得た亜矢は、酸素補給の為に顔を上げた。

 

「はぁ、はぁ……じ、仁くん?」

「ゴメン。なんか、今の亜矢さんに奉仕されてるって思うと……我慢できなくなっちゃって」

「だ、駄目ですよ仁くん!? お医者さんに言われたじゃないですか、絶対安静って。今は疲れを癒さないと……」

 

 そう、頭では今はそんな事をしている場合ではないと分かってはいる。分かってはいるのだが、体はどうしようもないくらい彼女を求めていたのだ。仁も頭では分かっているが、本能が理性を上回りもう止められない。

 

 昂っている仁を亜矢は必死に宥めようとするが、真矢はその逆を考えた。

 

【ねぇ亜矢、いっその事このままヤっちゃえば?】

「いや駄目だって!? 過労で倒れたのにこれ以上体力使うようなことさせたら――」

【だからさ。仁君には横になってもらって、私達で仁君を慰めてあげればいいじゃない】

 

 つまりは夜のご奉仕という訳だ。そう真矢が宣うと、亜矢は顔を赤くした。

 

【それに正直、私達もスイッチ入っちゃったじゃない? 下手に我慢するより、このまま仁君とシちゃった方がお互いの為になると思うけど?】

「う……あ~……」

「亜矢さん?」

 

 真矢の言葉に亜矢の心は大きく揺れ動いた。真矢の言う通り、仁に抱き寄せられ激しくキスをされたことで、仁ほどではないが彼女の体も欲情している。実を言うと先程のキスで既に亜矢の膣からは愛液が滲みだしており、ショーツを薄っすらと濡らしていた。

 

 このまま何もしないでいるのは確かに不完全燃焼過ぎて気持ちが悪い。いっその事発散させてしまいたいと言うのが本音であった。

 

 今すぐ仁には抱かれたい。だが今彼に無茶をさせる訳にはいかない。

 となると、答えは一つしかなかった。

 

「んん! 分かりました。ただし、仁くんはジッとしていてください」

「え?」

 

 首を傾げる仁の前で、亜矢はメイド服の胸元を開け豊満な胸を露にし、勃起した仁の逸物を包んでいる彼の寝間着を下着毎引きずり下ろした。衣服と言う拘束から解放された仁の分身が、高々と天を指す。

 そそり立つ逸物に亜矢は生唾を飲みながら、目元を蕩けさせつつ双丘で逸物を優しく包んだ。

 

「私が……私達が仁くんを満足させますから」

 

 亜矢はそう言って胸で仁の逸物をしごきながら先端を優しく舐め上げる。

 

「れろ、はむ。んむ……じゅる、んく」

 

 なるべく仁に負担を掛けないように、丁寧に優しく仁の逸物に触れる。張りがありながら柔らかい胸の感触と圧力が仁の逸物を優しく刺激し、丹念に口に含み舌で舐め、全体を唾液でコーティングすることで滑りを良くする。

 それでいて時折仁を刺激する様に、鈴口を舌先でほじくる様にしたりして彼を飽きさせない。

 

 亜矢の丹念な奉仕により、早くも仁は込み上げてくるものを感じていた。

 

「亜矢さん、そろそろ――!」

 

 射精が迫ったことを告げると、亜矢はそれを全て受け止めようと口で咥え一気に吸い上げた。

 

 それと同時に、あるいはそれに促されて、仁は亜矢の口の中に精液を吐き出した。

 

「うっ!」

「んん! んぶ、んぐ! ん……んく、んく……」

 

 亜矢の口の中に放たれた精液。過労で倒れた体の筈なのにその勢いは普段と変わらず、喉に絡まる大量の精液に亜矢は嚥下するのに苦労した。

 

「んぐ……ぷはっ、けほっ」

 

 漸く吐き出された精液を全て飲み下し、亜矢は一度仁の逸物から口を離し大きく呼吸する。頬を赤らめ、口の端から涎を垂らしながら肩で息をする姿は、意図してのものではないのだろうがとても扇情的だ。今射精したばかりだというのに再び血が股間に集まる。

 

 呼吸を整える亜矢の目の前で、仁の逸物は再び硬さを取り戻しそそり立つ。その様子に真矢が表に出て蕩けた笑みを浮かべた。

 

「ふふっ、仁くんってば元気一杯ね。お医者さんの診断間違いだったんじゃない?」

 

 言いながら真矢は仁の上に跨ると、スカートをたくし上げショーツを横にずらした。先程のフェラチオで完全にスイッチが入った彼女の秘裂は準備万端であり、愛液を滴らせて仁の逸物が入るのを今か今かと待っている。

 

 真矢は濡れに濡れた膣口を指で広げると、腰を下ろし膣で仁の逸物を飲み込んだ。

 

「ん、くあぁっ!」

 

 十分に解したとは言えない膣肉を仁のペニスが押し広げる感覚に、真矢はそれだけで軽い絶頂に近い快楽を感じた。頭の中に火花が散り、視界が僅かにチカチカする。一瞬平衡感覚を失いかけ、倒れるのを防ぐ意味も込めて仁の腹筋の上に手を置いた。逞しい腹筋が、真矢の手を支える。

 

「大丈夫?」

 

 思わず心配になり尋ねる仁だったが、真矢は呼吸を整え淫靡な笑みを浮かべるとそのまま腰を上下に動かした。

 

「んく! あっ! ふあっ! あん!」

 

 真矢が上下に動き、2人の腰がぶつかり合う度に仁のペニスの先端が真矢の子宮口を叩く。その瞬間の快楽に真矢は腰を上下させる度に嬌声を上げた。

 

「あん! あぁ! は、うあっ! んん! こ、これ、ホント、好きぃ! 仁くんが、私を奥まで、突いてくれてぇ!!」

 

 もっと仁を感じたい、もっと仁を感じさせたい。その想いから真矢は腰の動きをさらに激しくした。仁が動く必要もないくらいに。

 

「あ! あ! あぁぁ! くぁっ! んん! もっと、もっとぉ! んんん!」

 

 四つん這いに近い体勢で真矢は腰を上下させる。激しい彼女の動きに、むき出しの胸が大きく揺れ動く。

 さらに彼女は、上下だけでなく前後左右と、円を描くように腰を動かした。膣の全体で、自分の好きな風に感じたい。そしてそれで仁が気持ちよくなってくれている。

 

 その事実に亜矢は何時も以上に感じており、腰を打ち付ける毎に口から漏れる嬌声は大きくなっていった。

 

「ひぁっ! あん! うぁ! あぁぁっ!! じ、仁くん、どうですか、あん! き、気持ちいい、ですか?ふぁっ!」

「いいよ、亜矢さん。そろそろ、また射精そうだ」

「あふっ! ふぁっ! んん! い、いいよ、仁君、んあ! 射精して、全部! 私の膣内に、全部射精してぇ!!」

 

 その言葉が終わると同時に、真矢が殊更強く腰を打ち付けた。それが合図となり、真矢だけでなく仁も絶頂し彼女の膣内に射精した。

 

「くぅっ!」

「あああああぁぁぁぁっ! すご、あつ、いぃぃ――!」

 

 子宮の中を満たしていく仁の精液の熱に、真矢は断続的に絶頂し体を仰け反らせ大きくビクンビクンと痙攣させた。

 真矢はしばらく仁の射精による絶頂を堪能し、快楽が落ち着くと脱力し仁の上に倒れこんだ。豊満な胸が仁の胸板の上で押しつぶされて形を変える。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 流石に少し疲れたのか、亜矢は仁の上で少し体を休めた。体重を仁に預け、逞しい胸板に頬擦りする。

 自分に必死に奉仕してくれた亜矢を、仁は労うように優しく撫でた。

 

「はぁ……ふぅ……ふふっ」

 

 頭を仁に撫でられる感覚に、亜矢は気持ちよさそうに目を細めた。

 この瞬間、亜矢も真矢も完全に油断していた…………油断してしまっていた。仁は過労で疲れているから、一度発散させてしまえば少しは落ち着くだろうと。

 

 それは大きな間違いだった。亜矢が油断した瞬間、仁は彼女と上下を入れ替えるとそのまま彼女に覆い被さり、ペニスを彼女の膣内を抉る様に腰を叩き付けた。ゴリュっという音を立てたかと思うほどの子宮口への強い衝撃に、亜矢は一瞬何が起こったのか理解できず呆けてしまう。

 

「――――え?」

 

 最初呆けていた亜矢だが、二撃目が叩き込まれた瞬間、一撃目の物と合わせた快楽が一気に襲い掛かる。

 

「あ……あぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 激しい快楽に体を痙攣させる亜矢に構わず、仁は何度も腰を振り亜矢の膣内を抉る。彼が腰を振る度に脳天まで突き抜ける快楽に、亜矢は彼にしがみつき背中に爪を立てた。

 

「うあっ!! あぁっ! くあぁっ! じ、仁くん! ま、待って! 少し、少し休ませてぇ!!」

 

 必死に懇願する亜矢だが、仁は聞く耳持たず腰を振り続けた。膣内を抉られる感触、突き抜ける快楽を体が勝手に求める。

 だが頭ではいけないと分かっていた。仁は休息を欲している身だ。無理をさせてはならない。

 

「待って!? 仁くん、駄目です! せめて、せめて私が動きますからぁ! だから、だからぁ!」

 

 無理をしてはならないと仁に告げる亜矢だが、仁はその言葉を遮るようにキスをして舌で彼女の口の中を蹂躙した。

 

「んぐっ!? んんんんっ!! んくっ! じゅるるっ!」

【うあっ!? あぁぁっ! 亜矢、これダメぇ! 私、私もうイっちゃう!!】

「(私も、私もぉっ!! ダメ、仁くんに無茶させちゃダメなのに、気持ち良すぎて何も考えられなくなっちゃう!!)」

 

 思考が快楽に押し流され、膣は仁を悦ばせようと蠢き締め付ける。それが引き金となり、三度目の射精が亜矢の膣内で行われた。

 

「んぐぅぅぅっ!!」

 

 子宮内を精液が満たす快感に亜矢も激しく絶頂するが、嬌声は口を塞いでいる仁の口の中へと消えていった。

 

 

 

 

 その後も仁は亜矢の体を貪り続けた。

 

「うあっ! あぁぁ! 仁君、これダメぇっ!?」

 

 仁は亜矢を後ろから抱きかかえて窓辺に向かうと、彼女を窓に押し付けてそのまま腰を振った。むき出しの胸が冷たいガラスで押しつぶされる。

 

「仁君、こんな! はずかし、見えちゃうからぁ!!」

 

 真矢の懇願に対して、仁は首筋を舐める事で答えた。膣から感じる快楽に加え、首筋に感じる仁の舌の感触に真矢の背筋をゾクゾクとした快楽が駆け抜ける。

 

「んんん!? じ、仁君、駄目だよ。これ以上は、仁君の体が……」

 

 飽く迄も仁の体を気遣う亜矢と真矢だが、仁にとって大事なのは彼女との情事であり自分の体の事は二の次だった。彼は腰を打ち付けながら顔を首筋から上げ、こちらを向いている彼女の唇を貪った。

 

「んん! あふ、ひゃめ、仁……もう、ひゃめらって、んちゅ!?」

「ん……はぁ。無理。亜矢と真矢のそんな姿見たら、俺もう止まれない」

「ら、らからって、んぐっ!」

 

 蕩けた顔で必死に仁を説得する亜矢と真矢だが、仁は彼女の制止を快楽で押し流した。

 

「亜矢、真矢、可愛いよ。その格好もすごく素敵だ」

「それは、嬉しいけどぉ! 仁、ほんとにもう、駄目だって!」

 

 気付けば亜矢は自分で自分の体が支えられなくなり、窓ガラスと仁の腰に支えられて体を浮かせている状態だった。手は掴むものを探して、近くにあったカーテンを必死につかんでいる。

 

 体を必死に支えようとしている亜矢に、仁は追い打ちをかけるように射精した。

 

「くぅぅっ!」

「うぁ、あぁぁぁぁ……じ、仁……わたし、もう、らめ……お腹の中、仁で一杯…………も、はいらな、いぃ……」

 

 光を失った目で窓の外を見ながら亜矢はその晩崩れ落ちる。落ち着いた仁が彼女の膣からペニスを引き抜くと、彼女の中に納まりきらない精液が噴き出すように零れ落ち床に精液の水溜りを作っていく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 精液の水溜りの上に崩れ落ちそうになる亜矢を仁は支え、彼女を抱き上げるとベッドへと運び一緒に布団にくるまった。

 激しく求められた疲労からか、仁がベッドに上がり布団を被る頃には亜矢は静かに寝息を立てていた。

 

 静かに眠る亜矢の姿に、仁も睡魔を感じ彼女の体温を感じながら目を閉じた。

 

 そして――――――

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――はい、仁くんはもう暫くお休みが必要みたいです。動くことも億劫みたいなので、私も暫くはお休みします。はい。何かあったら連絡してください。はい」

 

 亜矢は電話を切ると、溜め息をつきながらベッドの上を見た。

 そこには見るからに体調を悪そうにした仁の姿があった。

 

 昨夜の情事はやはりと言うか仁の体に多大な負担をかけており、本来であれば数日の休息で済んだものをさらに延ばす結果となってしまった。

 その要因の一端は亜矢にもあるので、あまり彼に対して強くいう事は出来ない。出来ないが、それはそれとして小言を言わずにはいられなかった。

 

「全く、仁くん? 今回の事で懲りたら少しは色々と自重してくださいね?」

「ん……」

 

 分かっているのかいないのか、曖昧な返事を返す仁に亜矢は再び溜め息を吐く。

 そんな彼女に、内側に引っ込んでいる真矢が声を掛けた。

 

【でも、なんだかんだで亜矢も楽しんでたじゃない】

「そう言う問題じゃないの!」

 

 茶化すような真矢の言葉に返すと、ベッドの上でダウンしている仁に近付いた。半分眠っているのか、仁は規則正しく胸を上下させている。

 亜矢はそんな彼の頭を優しく撫でると、彼の耳元に顔をそっと近づけた。

 

「――――言ってくれればいくらでもあの格好になってあげますから、今は体を治すことに専念してください。ね?」

 

 亜矢はそういって仁の頬にキスをし、離れていった。

 

【や~っぱり亜矢も楽しんでたんじゃない。素直じゃないんだから】

 

 内側から茶化してきた真矢の言葉に、亜矢はほんのり頬を赤らめずにはいられないのだった。




ここまで読んでくださりありがとうございました。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします。

次回の更新もお楽しみに。それでは。


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獣の様に*

お待たせしました、黒井です。
何だか月一投稿になってしまい申し訳ないです。

今回はリクエストから、「真矢が死んでいなくてデイナに、亜矢はルーナで仁は2人をサポートする」と言う世界観で、キメラファッジに改造された仁が2人を襲う…………と言う夢を見るというお話になります。

一応鬼畜Hとしての内容ではありますが、最後の方にはイチャラブHもありますのでお楽しみください。


 明星大学の白上研究室。

 その奥にある秘密のラボで、1人の女性が暗い面持ちで写真縦に入った1枚の写真を見ていた。

 

 写真に写っているのは全部で3人。1人の男性を、()()()()()()()()2()()()()()が左右から挟んでいる。

 

 写真に写っている女性の内、ロングスカートを履いている女性の名は双星 亜矢……今その写真を見つめている女性である。

 

「仁くん……」

 

 亜矢は沈んだ声で写真に写る男性、仁の名を呟いた。

 その亜矢の頬に、冷たい缶ジュースがそっと当てられた。

 

「ひゃっ!?」

 

 驚き椅子の上で飛び上がった亜矢は、弾かれるように缶を当ててきた相手の方を見た。そこには彼女と瓜二つの顔立ちの女性、亜矢の双子の姉妹である真矢が悪戯に成功した子供のような笑みを浮かべていた。

 人が真剣に悩んでいる時にされた悪戯に、亜矢は思わず声を荒げる。

 

「んもぅ、真矢ッ!?」

「あはは、ゴメンゴメン。あんまりにも辛気臭い顔してるもんだからつい、ね?」

「……辛気臭い顔にもなるわよ」

 

 亜矢がこんなにも深刻そうな顔をしているのは、2人の恋人である仁がここ数日行方不明だからだ。

 

 ひょんなことから真矢は仮面ライダーデイナとして戦う事になり、亜矢は最初仁と共にそれを支えていた。だがある時から亜矢も仮面ライダールーナとして戦い始め、仁はそんな2人を後方から頭脳面・知識面・技術面で支え続けた。

 仮面ライダーとなれなかった自分でも、何かの形で2人を手助けしたいという一心でだ。

 

 彼は様々なベクターカートリッジの開発に尽力し、装備の開発までをも行ってくれた。2人にとって、プライベートでも戦いでも欠かすことのできない大切なパートナーである。

 

 その仁が行方不明となってしまった。下手人はまず間違いなく傘木社だろう。実際仁の最後の足取りでは、人間ではない何かが争った形跡があった。大方デイナとルーナがなかなか倒せないから、屋台骨である仁を押さえてしまおうという事なのだ。

 

 戦えない仁を狙うという卑劣な手段に、亜矢が己の無力さを呪う。一番大切で助けたい人が助けられないのだ。これでは何のために仮面ライダーになっているのか分からない。

 

 思わず拳を握り締める亜矢だったが、真矢が彼女の手にそっと自分の手を重ねた。

 

「ッ、真矢?」

「自分を責めちゃ駄目よ、亜矢。亜矢が悪いなら私も悪いってことになるんだから」

「それは、分かってるけど……でも――!?」

 

 亜矢はどうしても悔やまずにはいられない。何故あの時、自分か真矢のどちらかが仁についていかなかったのか。少なくともそうしておけば、仁が浚われる様なことにはならなかった筈なのだ。悔やんでも悔やみきれない。

 

「だから! 亜矢、私達で仁君を助けるのよ。絶対に!」

「真矢……」

「それでさ、仁君を華麗に2人で助けて、私達に惚れ直させちゃお!」

「……うん!」

 

 そうだ、悔やんでいる暇ではない。そんな時間があるなら、仁を助ける方法を考えなくては。

 

 気持ちを切り替え、真矢に渡されたジュースの蓋を開け中を飲む亜矢。

 

 そこに峰が慌てた様子でやって来た。

 

「2人とも、大変です! 街にファッジが出て大暴れしてます!」

「! 行こう、亜矢!」

「うん!」

 

 2人揃ってラボを出る亜矢と真矢。その際、亜矢は一度胸元にぶら下がるペンダントに触れる。

 それは仁と亜矢、真矢の3人で買ったお揃いのペンダント。いつまでも一緒に居ようという、誓いの証だった。

 

「絶対に、助けますから」

 

 意気込みを新たに大学を出て、現場へと駆け付ける2人。

 

 2人が到着した場所では、見たこともないファッジが暴れているのが見えた。

 

「あいつね!」

「あのファッジ……色々な生物が混ざってる!?」

「キメラファッジか……でも今更よ!」

 

 2人はデイナドライバーを取り出すと、真矢がデイナに、亜矢がルーナに変身した。

 

「「変身!」」

〈〈Open the door〉〉

 

 デイナとルーナに変身した2人は、ファッジから適度に距離を取りながら相手の事を観察した。道の敵と相対した時はまず観察、それが仁から教えられた鉄則だ。

 

「こいつ……タコに狼、他にも色々混じってるわね」

「うん……何種類の生き物を混ぜたのか分からないくらい……」

 

 監察の結果わかったことは、このキメラファッジは数えきれないほどの生物の遺伝子を混ぜ合わせているという事だった。混ざりすぎてどれが何なのかまるで分らない。辛うじて確認できるのが、狼とタコ、それに恐らくはクモ位のものだった。

 

「ウガァァァァァァッ!」

 

 2人がファッジの観察をしていると、突然2人に襲い掛かって来た。無数の触手を振り乱し、飛び掛かるように突撃してくる。

 

「ッ! 時間切れね。亜矢!」

「了解!」

 

 無策で突撃してくるキメラファッジを、ルーナのリプレッサーショットが打ち抜く。見た目に反して防御力は大したことないのか、銃弾は次々とキメラファッジの体に穴を穿っていく。

 

 だがキメラファッジは全く速度を緩めず、2人に接近すると体から延ばした触手を無理のように振るって攻撃してきた。デイナはそれを跳躍して回避し、対照的にルーナは伏せて薙ぎ払われた触手の下を潜りやり過ごした。

 

 触手を大きく振るったことでファッジには隙が出来た。デイナは跳躍の勢いを利用して接近すると、得意の蹴り技を叩き込もうとした。

 

「イヤァッ!」

 

 放たれるデイナの蹴り。だが次の瞬間、キメラファッジの胴体のからカマキリの鎌が伸びて、攻撃直前のデイナを切り裂いた。

 

「きゃぁぁっ?!」

「真矢!?」

 

 体に隠されていたカマキリの鎌に切り裂かれ、体勢を崩されるデイナをキメラファッジの触手が捕らえる。

 ルーナは姉妹を助けようと銃を乱射しながら接近するが、向かってくるルーナにキメラファッジが手を向けるとそこから粘着質な糸の束が放たれた。細く伸縮性に富んだ糸はあっという間にルーナを絡め取り拘束してしまう。

 

「し、しまっ、あうっ!?」

「あ、亜矢――!?」

 

 糸で絡め取られた挙句、デイナと共に触手で捕らえられたルーナ。キメラファッジは捕らえた2人を自分に近付け、辛うじて頭と分かる狼の顔を2人に近付け匂いを嗅ぐ。

 

「スンスン……スンスン……」

「ぐぅ……何よ、無遠慮に人の匂い嗅いでんじゃないわよ。私達にそういう事していいのは仁君だけなんだから――!」

「くっ! ぅ、うぅ……」

 

 2人は締め付けられながらも、何とか拘束から逃れようともがく。

 だがキメラファッジは、暫し2人の匂いを嗅ぐと突然爪や鎌で2人を我武者羅に切り裂き始めた。2人を拘束している触手が巻き込まれようがお構いなしだ。

 

「ガァァァァァッ!?」

「あああぁぁぁぁぁっ!?」

「きゃぁぁぁぁっ?!」

 

 身動きが取れない状態で、まるで装甲を引っぺがして中身を引きずり出そうとしているかのように2人を切り裂くキメラファッジは、切り裂くだけでは飽き足らず2人を何度も地面に叩き付けた。

 

「あぐっ!? あぁっ?! が、あ――?!」

「ぐっ!? くはっ?! あ゛っ?!」

 

 容赦なく何度も地面に叩き付けられ、2人から抵抗するだけの力を奪っていく。どれだけ叩き付けられたか、2人が指一本動かせなくなるくらいボロボロにされると、キメラファッジは2人を叩き付けるのを止め触手で磔にして宙に掲げた。

 

「う、あ……」

「あぁ、ぁ……」

 

 全身ボロボロで見るも無残な姿となった2人の仮面ライダー。キメラファッジはその2人に追い打ちをかけるように全身を帯電させ、触手を伝って2人に電撃を浴びせた。

 

「「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」」

 

 指一本動かせない状態だったところにこの電撃を喰らった事で、遂に限界を迎え2人の変身が解除される。

 変身が解けると、そこにはキメラファッジの触手に磔にされたボロボロの状態の亜矢と真矢の姿が露わとなる。

 

「う、くぅ……」

「じ、仁くん……えぇ……」

 

 徹底的にボロボロにされながらも、まだ意識は保っていた2人。キメラファッジは2人を自分に近付けると、ぎらついた眼で2人を見た。口からは涎が垂れ、舌なめずりをしている。

 

 一瞬、2人はキメラファッジが自分達を喰らおうとしているのかと思い恐怖した。だがよくよくキメラファッジの目を見て、それはある意味で間違いであり、またある意味で間違いではないことを察した。

 

 今のキメラファッジの目には覚えがあった。2人が仁と情事に耽る際、性欲が高まった仁がする目と同じなのだ。

 

 それを証明するかのように、キメラファッジは一声大きく鳴くと2人の衣服を引き千切り始めた。

 

「や、やめっ!? 止めなさいよこの変態ッ!?」

「いやっ!? いやぁぁぁぁぁっ!?」

 

 抵抗しようとする2人だったが、磔にされている上に先程の戦闘でボロボロにされ体力がない状態ではろくな抵抗もできず下着すら剥ぎ取られてしまった。残されたのは両手足を触手に縛られて磔にされた関係で剥ぎ取られるのを避けられた、両手足の僅かな部分の衣服のみ。豊満な胸と、濡れていない秘裂が露わになり恐怖と嫌悪、羞恥に体を震わせる。

 

 殆ど全裸に剥かれた2人にキメラファッジは再び舌なめずりすると、まずは真矢の体を上から下まで嘗め回した。

 

「んぅっ!? いや、止めてよ気持ち悪い!? あ、いや! そこ、駄目っ?!」

 

 口では嫌と言いつつ、秘裂を舐められると体が反応してしまう。キメラファッジも真矢が感じているのが分かるのか、イヌ科特有の長い舌を使って膣の奥まで嘗め回した。

 

「んうぅぅぅっ!? 嫌っ!? だめ、そんな、奥まで舐めないでッ!?」

 

 一頻り真矢の膣内を嘗め回したキメラファッジは、続いて亜矢に標的を変えた。膣内を嘗め回され体が火照った真矢の姿に、亜矢は次は自分がああなる番だと体を震わせる。

 

「あぁ、いや……助けて、仁くん――!?」

 

 これから自分の身に降りかかる凌辱を思い浮かべ、思わず仁に助けを求める亜矢。その想いを踏みにじるかのように、キメラファッジは亜矢の事も真矢同様上から下まで丹念に嘗め回した。

 

「うぅぅっ!? いや!? 止めて、止めてッ!? あっ!? ひゃっ!?」

 

 必死にキメラファッジの舌から逃れようと体を左右に揺らす亜矢だが、そうするとむき出しの胸が左右に大きく揺れた。キメラファッジは揺れる胸に興奮したのか、膣への責めを止めると胸を重点的に舐め、揉みしだき、乳首を吸った。

 

「んぅぅぅっ!? いや、駄目……いやぁぁぁぁぁっ!?」

 

 戦闘の興奮などで敏感になっている体に受ける甘美な刺激に、亜矢はあっという間に絶頂まで登らされた。仁以外の、それもファッジからの愛撫による絶頂。亜矢のプライドはこの時点でズタズタだった。

 

 だが2人にとっての本当の悪夢はこれからだった。

 

「はぁ、はぁ……ぇあ?」

 

 愛撫から解放され、束の間の休息を得た亜矢だったが唐突に秘裂に熱い何かが押し当てられるのを感じそちらを見た。

 

 するとそこには、目を見張るほどの太さと長さの逸物を股間から延ばしたキメラファッジが、今正に亜矢の膣に挿入しようとしているところであった。

 亜矢の頭が一気に冷え、顔から血の気が引く。

 

「ヒッ!? そ、そんな、無理、無理ですそんなの!? そんな太いの、入らない!? 助けて仁くん!? 真矢ッ!? 助けてぇっ!?!?」

「あ、亜矢ッ!? この、変態ファッジ!? やるなら私をやりなさいよ!?」

 

 涙を流して抵抗する亜矢と、キメラファッジの注意を自分に向けさせようとする真矢。

 

 だが真矢はすぐに黙らされる。キメラファッジが無数の触手を彼女の体に絡ませ、膣と肛門、更には口にまで触手を突っ込んだのだ。

 

「あぐっ!? な、もがっ!? んぐっ!? んむぅぅぅぅぅっ!?」

「ま、真矢ッ!?」

 

 いきなり全ての穴を塞がれた事に、真矢は目を見開き涙を流しながらくぐもった叫び声をあげた。

 亜矢がそちらに気を取られた瞬間、キメラファッジは極太のペニスを一気に亜矢の膣内に挿入した。瞬間、メキリと言う音が亜矢の体の中に響き渡る。

 

「あか、あ――――!?」

 

 膣内を押し広げられる感触に、一瞬頭の中が真っ白になる亜矢。だが次の瞬間には、快楽と圧迫感が一気に押し寄せ脳天まで突き抜けていった。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!?」

「ガァァァァァァッ!!」

 

 亜矢の悲鳴とキメラファッジの咆哮が重なる。キメラファッジはそのまま腰を振り亜矢の膣内を押し広げた。

 

「あぐっ!? うあっ!? やめ、苦しい!? うごか、ないで――!?」

 

 快楽以上に苦痛が上回り、懇願する亜矢だったがキメラファッジは聞き入れない。寧ろさらに激しく、まさしく獣のように亜矢の事を犯した。

 

「あぁっ?! あぎっ!? いぎぃぃっ!? やめ、て!? たす、けて!?」

「んがっ!? おごぉっ!? んむぅぅっ!?」

 

 膣内をペニスで抉られる亜矢の隣では、触手により体の内外を真矢が嬲られていた。膣内に入り込んだ触手は子宮口すら押し開け子宮の中を蹂躙し、肛門に突き刺さった触手は激しく出入りしてまだ開発されていない性感帯を開拓していく。そして口に入った触手は、人間の舌では不可能な動きで真矢の舌を絡め取った。

 さらには豊満な胸も触手により揉みしだかれ、硬く勃起した乳首には細い触手が巻き付き引っ張られている。普通の情事では決して経験することのできない快楽に、真矢も悲鳴を上げるしかできなかった。

 

「んんっ! んんんんんっ!? んぐ、ぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?!?」

 

 唐突に真矢が一際大きな悲鳴を上げながら体を痙攣させる。触手による蹂躙で絶頂に達したのだ。

 真矢が絶頂に達し、脱力すると彼女の体の内側を嬲っていた触手が引き抜かれていく。

 

「ぷあ。はぁ……はぁ……」

 

 強烈な絶頂の快楽に思考を流され、虚ろな目で大きく息をするしかできない真矢の横では亜矢への凌辱がラストスパートに入っていた。

 

「あがっ!? んぐっ!? んぃぃっ!?」

 

 凶暴な動きで腰を振られ、極太のペニスが出入りする苦痛と快楽に亜矢も限界が近付く。

 それでも嬲られて快楽に敏感になった体は、キメラファッジの射精が近い事を感じ取った。

 

「んっ!? あぁっ!? な、膣内で、太く――!? いや、駄目ッ!? 膣内で、膣内で出さないでッ!?」

 

 膣内で太さを増すペニスとさらに激しくなるキメラファッジの動きから射精が近付いたことを察し、懇願する亜矢だがキメラファッジはお構いなしに彼女の中へ精液を吐き出した。

 

「グルァァァァァァッ!!」

「イヤァァァァッ!?」

 

 亜矢の子宮へ向けて放たれる精液は、量も勢いも人間とは桁違いだった。あっという間に亜矢の腹は目に見えて分かるほどに膨れ上がった。

 

「うぁ……あ、がッ!? もう、無理ぃぃ……もう入らない。抜いて、抜いてぇぇぇ……」

 

 子宮に感じる精液の熱と圧力に苦しむ亜矢。その彼女の目に、あるものが飛び込んできた。

 

 キメラファッジの首元で揺れる、自分と真矢と同じデザインのペンダント。

 

「――――――えっ?」

 

 信じられない、間違いであってくれと言う目でそれを見る亜矢だったが、次の瞬間彼女の中で浮かび上がった疑念は確信に変わった。

 

「ガ、ァ……アヤ、サ、ン」

「ッ!?!? あ、あぁぁ……そんな、嘘――!?」

「あ、亜矢? どうしたの?」

 

 突然様子がおかしくなった亜矢に気付いた真矢が訊ねると、亜矢は目を見開き体を震わせて涙を流しながら呟いた。

 

「仁くん……なんですか?」

「は? 仁君って……まさか!?」

 

 亜矢の言葉の意味を理解した真矢がハッとした顔でキメラファッジを見た時、同様にキメラファッジも真矢の事を見た。そして真矢を引き寄せると、今度は真矢の膣にペニスを突き入れた。

 

「マヤ、サァァン!」

「うあっ!? が……」

 

 亜矢と違いたっぷり解された真矢の膣は、極太のペニスもすんなり受け入れた。腰を両手で掴まれ、極太のペニスで何度も子宮を奥まで突かれる。

 

「うぁっ!? あぁぁっ!? じ、仁君ッ!? やめ、て――――!?」

「真矢ッ!? んぐぅぅっ!?」

 

 真矢を凌辱すると同時に、今度は亜矢が触手で嬲られる。穴と言う穴を触手で塞がれ、体の奥まで蹂躙される快楽に今度は亜矢がくぐもった悲鳴を上げた。

 

 ファッジからの凌辱を受けながら、真矢もファッジの首元にぶら下がるペンダントを目にした。

 

「ひぎっ!? あっい、あぁぁぁっ!? そん、な……何で、仁君が……」

 

「お~お~、思ってた以上に派手にやってんなぁ?」

 

 2人への凌辱が行われる中、場違いに軽い声が辺りに響く。凌辱を受けながら2人がそちらを見ると、そこには軽薄な笑みを浮かべながら2人の事を見るシトシンの姿があった。

 

「シトシン――!? あんた、仁君に何してんのよ!?」

「何って、見ての通りさ。お前らの男を使って、人間にどれだけベクターカートリッジが入るかっていうな」

「んんんんっ! んんんんん、んんんん!?」

 

 シトシンの答えに、亜矢が口を触手で塞がれながら何かを訴える。何を言っているのかは分からないが、真矢には大体何を言っているのかを察する事が出来た。仁を元に戻せと言っているのだ。

 

「あぁ? 何言ってんのか分かんねぇよ。あ、言っとくけどそいつもう元には戻せねぇぞ」

「はっ? 何言ってんのよ。こんなの、倒しちゃえばいつも通りに……」

「無理無理。そいつベクターカートリッジが良く馴染むからこっちも調子に乗って色々使ってたら、遺伝子変わりすぎてもう元に戻らなくなっちまったんだよ。だからそいつは倒したらそのままお陀仏って事。残念だったなぁ」

「そん、な……そんなの、嘘よぉぉぉぉっ!?」

「んあああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「グルァァァァァッ!!」

 

 亜矢と真矢の悲痛な叫びと、キメラファッジの雄叫びが重なった。

 

 凌辱されること以上に、愛する仁が変わり果ててもう元に戻らないという事実に涙を流す2人。その2人を仁が徹底的に蹂躙する。

 

「んぐぅぅぅぅっ!? んがぁぁぁぁぁぁっ!?」

「うあぁぁぁっ!? 止めて仁君ッ!? 止めてぇぇぇぇぇっ!?」

 

 亜矢の叫びも、真矢の懇願も今の仁には届かない。今の彼にあるのは、正気だった頃の名残とも言える亜矢と真矢への執着。自分が愛する女性との間に子孫を残そうという、性欲だけであった。

 

「あ、はぁっぁっ!? ひぐぅぅぅっ!? もう、やめてぇぇぇ。お腹、壊れちゃうっ!」

 

 仁だったファッジが性欲のままに何度も真矢の子宮の奥を突く。その度に亜矢同様豊満な胸が大きく揺れ、それが更に彼を欲情させた。彼は腰を動かしながら、揺れる真矢の胸を突かんで揉みしだき、硬くなった乳首を舐めて吸った。

 

「あひっ!? いや、駄目ッ!? そんな、胸、吸ったらぁぁぁぁっ」

 

 相手が仁であると分かると、頭からは嫌悪が消え快感が勝ってしまう。意思に反して膣はペニスを受け入れ、蠢き彼を迎え入れた。

 

 結果、あっという間に射精に達し真矢の中へも大量の精液が放たれた。

 

「グゥゥゥッ!」

「ああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「んんんんんんんんん!?」

 

 真矢と同時に亜矢も絶頂し、2人の嬌声が辺りに響き渡る。

 

 仁だったファッジが真矢の膣からペニスを引き抜くと、子宮内に納まりきらない精液が零れ落ちた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「う、あ……あぁ……」

 

 揃って一通り蹂躙され、互いに虚ろな目で虚空を見つめて放心状態の亜矢と真矢。相手が仁だったファッジであり、もう元には戻れないという衝撃の事実に心が殆ど折れてしまったのだ。

 

 しかし仁だったファッジはまだ満足してはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んあっ!? ひ、ひあぁぁぁぁぁっ!?」

「うあああぁぁぁぁ、あ、あああぁぁぁぁぁっ!?」

 

 その後も仁だったファッジは2人を求め続けた。一方にペニスを挿入している間は、もう一方を触手で嬲る。片時も終わらない快楽の嵐に、最初に折れたのは亜矢の方であった。

 

「あ、あん! あぁぁ、仁くん。もっと、もっとぉぉ!」

「あ、亜矢ぁぁ……」

「あ! そこ、気持ちいい、です! 奥、もっと突いて! 突いてください!」

 

 触手に嬲られる真矢の隣で、亜矢が仁だったファッジの首に腕を回し自分から腰を振っている。蕩けた顔は仁と情事に耽る時の顔だ。

 

 心が折れ、自分からファッジと化した仁を受け入れる亜矢の姿に、真矢は膣に何本も入れられた触手に子宮内を蹂躙されながら声を掛けた。

 

「亜矢、しっかりして! ダメよ、負けちゃ!? 正気に戻って!?」

「んん、ぷはっ。何で? だって、あん! 仁くん、なんだよ? んん! だったら、うあぁっ!」

 

 自分を受け入れていると分かるからか、気付けば亜矢に巻き付いている触手は最低限の数になっており、亜矢は自由に動く手足で自分からファッジの体に抱き着き腰を振っていた。

 

 まだ心が完全に折れていない真矢が亜矢を元気づけようとするが、亜矢は蕩けて淫靡に歪んだ顔で仁だったファッジにキスをしながら首を傾げた。

 

「ん、ちゅ……はぁ。真矢……真矢も無理しないで、受け入れようよ。仁くんは、こんな姿になっても私達を愛してくれてるんだからさ……ね?」

 

 亜矢が真矢に向けて手を伸ばすと、その意図を察したのか仁だったファッジは触手を動かし亜矢と真矢を近づけた。

 真矢を近付けてくれたことに亜矢は感謝すると、真矢の頬に手を伸ばし掴んで引き寄せると徐にキスをした。

 

「んんん!?」

「ちゅ、れろ……んく、ぷはっ! ほら、ね? 仁くんは、こんな姿になっても私達を分かってくれてる。愛してくれてるんだよ? なら、それでいいじゃない。ん……」

 

 亜矢は仁だったファッジに突かれながら、真矢にキスをし彼女の胸を弄んだ。日頃仁と情事に耽る際には、仁に愛されながら互いに愛し合っている2人だ。どこが感じるかも当然分かっている。

 

 先程とは比べ物にならない快楽。心折れた姉妹の姿。そして変わり果てもう元に戻らない仁。

 

 それらを前に、真矢の精神も限界に達した。

 

「あ、は……」

「んああああぁぁぁぁぁ! 仁くん、熱いのが、奥にぃぃぃぃ!!」

 

 仁だったファッジが射精し、亜矢が絶頂の声を上げる。その姿を前に、真矢の心が音を立てて砕け散った。

 

「仁君……仁君! 今度は、私にも頂戴!」

 

 亜矢同様、蕩けた笑みを浮かべ仁を求める真矢。彼女もファッジと化した仁を受け入れたことに、亜矢は淫靡な笑みを浮かべ、仁だったファッジは歓喜の雄叫びを上げて真矢の膣内に挿入した。

 

「あはぁぁぁぁぁ! イイ! イイよ仁君! もっと、もっと突いて、突いてぇぇぇっ!」

 

 仁を受け入れる真矢に応えてか、仁は真矢を四つん這いにさせると後ろから彼女を激しく突いた。人間の時では決して味わえない、獣の様な交わり合いに真矢はシトシンに見られているという事も忘れて髪を振り乱しながら乱れた。

 

「あはああああああっ! ひ、あぁぁぁぁぁぁ! すご、これ、凄いぃぃぃぃ!」

「仁くん、私にも! 私の事も愛してください!」

 

 真矢の事を後ろから突きながら、向かい合わせて同様に四つん這いにさせた亜矢を触手で突く。人間だった時は決して味わう事の出来ない、2人同時の挿入に彼女達は互いの顔を見ながら盛大に乱れた。

 

「あぁぁ、あ、真矢、真矢ぁぁぁ……」

「あ、亜矢……ん、ちゅ……」

「んん、ちゅぱ……はぁ……」

 

 互いに向かい合わせになって、お互いの淫らな姿を見せあう亜矢と真矢。2人は互いに指を絡ませ合うと、仁に突かれながらキスをして舌を絡ませ合った。

 

 仁に愛されるだけでなくお互いに愛し合う事で、体を突き抜ける快楽がさらに上がったのか感度がさらに上昇。それに呼応して膣壁の動きも活発になり、挿入している仁を悦ばせた。

 

「ガァァァァァァァッ!!」

 

 昂る性欲に、仁だったファッジが一際大きな声を上げると2人の奥を強く突いた。同時に射精し、真矢の膣内で精液が放たれる。

 

「「んひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」

 

 仁の射精に合わせ、同時に絶頂に達する亜矢と真矢。互いに抱きしめ合いながら快楽に体を震わせ、収まると同時に脱力しその場に倒れた。

 

「はぁ、はぁ、んぃ!」

「ぅあ、あ、はぁ……ん!」

 

 倒れた亜矢と真矢は、仁からの苛烈な責めにより上がった息を整える為荒い呼吸を繰り返す。だがまだ快楽の名残があるのか、時折体がびくりと痙攣していた。

 

 仁はそんな2人を触手で優しく抱き上げると、先程激しく求めていたのが嘘の様に2人の頬を優しく交互に舐めた。

 それだけで2人は虚ろな目で蕩けた笑みを浮かべ、揃って仁に手を伸ばし抱き着いた。

 

「お~っし、満足したか。んじゃ、そいつら連れてこい」

 

 仁が落ち着いたのを見てシトシンが指示を出す。彼の本来の目的は仮面ライダー2人の無力化と確保であった。仁をファッジにして嗾けたのは、その為の手段に過ぎない。

 仁がファッジになったと知れば、2人は思うように反撃できず倒せると踏んだのである。過程は思っていたのと少々異なるが、それでも目的は達せられてシトシンは満足げだった。

 

 が、ここで彼にとって予想外の行動を仁がとる。2人を連れていくべき所とは全く別の方へ向けて歩き出したのだ。

 

「は? おい待て、どこに行くんだよ!?」

 

 シトシンは慌てて仁を引き留めようとするが、彼は全く聞く耳を持たない。ここに来て言う事を聞かなくなった仁に、シトシンは舌打ちをして隠蔽装置を起動しようとした。どの道、亜矢と真矢が手に入れば彼はお払い箱だ。

 

「くたばりな、化け物が!」

 

 しかし彼は仁を侮っていた。隠蔽装置が起動される寸前、仁は触手の一本を自らの体に突き刺すと隠蔽装置を正確に引き抜いたのだ。

 

「んなぁっ!?」

 

 驚くシトシンの前で、仁は引き抜いた隠蔽装置を投げ捨てると亜矢と真矢を抱えてその場を飛び立った。無数の触手を使いビルを上り、屋上から身を投げるとクモの糸を幾重にも重ねてパラグライダーを作り風に乗ってどこかへと飛んで行ってしまった。シトシンが慌てて追いかけるが、風を見事に捉えあっという間に引き離されていく。

 

 仁と亜矢・真矢はそのまま人間社会から姿を消した。

 

 そして――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 太平洋上に存在する、とある無人島。

 

 日本から離れた仁と亜矢、真矢はそこに居た。ファッジの体のままの仁と、亜矢、真矢は1体と2人だけでここで暮らしていたのだ。

 

「あ! あ! あ! あぁん! 仁くん、仁くん!」

「ん! れろ、じゅる! じゅぷ、んぐ!」

 

 人間社会から遠く離れた、彼らだけの楽園。そこでは、亜矢と真矢が仁に愛され、愛していた。

 

 あれからどれだけの時間が経ったのか、彼女達は知らないし知る気もない。傘木社に唯一対抗できていた仮面ライダーが居なくなり、きっと日本だけでなく世界が大変なことになっているだろう。

 だがもう彼女達にはどうでも良かった。

 

 異形となりながらも自分達を愛してくれる仁がここに居る。それだけで2人は十分だった。異形となった仁を、恐らく世界は受け入れないだろう。そんな世界に未練はなかった。

 

「あぁぁぁぁぁぁ!!」

「んんんんんんん!!」

 

 昼夜問わず交わりあった結果、今や亜矢も真矢もお腹は大きく膨らんでいた。妊娠しているのだ。お腹の中には、異形となった仁との間の子供が居る。

 

「ん、うふふ……今、動きましたよ。仁くん」

「こっちもよ。もうすぐ産まれるわ。私達の子供が……」

 

 大きくなったお腹を抱えながら、仁に寄り添う2人を仁は優しく包んだ。

 ファッジとなりながらも自分達を愛してくれる仁の愛情に満足しながら、亜矢と真矢は眠りにつくのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

【――――矢。亜矢起きて】

「ん、んん……?」

 

 不意に真矢の声に亜矢が目を覚ました。目を開けるとそこには、見慣れた仁の部屋の景色が広がっている。

 

 その光景に暫しぼーっとしていた亜矢だったが、再び真矢の声が頭の中に響くと完全に目が覚めたのかハッとなって周りを見渡し仁の姿を探す。

 果たして仁は探すまでもなく、亜矢のすぐ隣に居た。彼と亜矢は揃って一つのソファーに座り、互いに寄り添い合って眠っていたのだ。

 

 ここでやっと亜矢は先程まで見ていたのが夢であると気付いた。時計を見れば時刻は深夜2時を回っている。外はまだ暗い。

 

「今の……もしかして、夢?」

【みたいね】

「あぁ……良かった~。……でも何だってあんな夢を?」

【多分寝る前に見てた映画が原因かも】

「寝る前? 映画?…………あ――」

 

 言われて思い出した。

 

 もう昨日の話だが、夜に仁の家で映画を見ようという話になったのだ。その内容が、悪の組織に改造され怪物となってしまった男が、本能のままに暴れながらも愛した女性の事だけは覚えていて最初は女性に襲い掛かりながらも最後は女性を助け、悪の組織を壊滅させるという内容だった。

 

 改造された男性は色々な生物を混ぜ合わせたような怪物となってしまい、まさに夢に出てきたキメラファッジの様な姿をしていた。そんな内容の映画を見ながら寝てしまったからだろう。あんな夢を見たのは。

 

 亜矢はとんでもない夢を見てしまった事に頭を抱えたが、同時にあれが夢であったことに安堵した。仁が改造されて元に戻らない怪物になってしまうなど、想像もしたくない。

 

【でもさ……ああ言うのも、ちょっと良いと思わない?】

「――――え?」

 

 ああ言うのとは、恐らく仁に獣のように激しく求められることだろう。夢の中での話だったが、あの快楽の余韻はまだ残っていた。

 思い出して、亜矢の膣が愛液を分泌し始める。体は興奮してきて、溢れ出た愛液でショーツは濡れだし勃起した乳首がブラジャーと擦れてもどかしくなる。

 

 我慢…………は、無理だった。

 

「仁くん、ん……」

「ん……ん? んん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あん! あん! あ、イイ! 仁くんそこ! もっと、もっとぉ!」

 

 それから亜矢は、仁をキスで叩き起こすとそのまま寝ぼけ眼なままの彼を誘い自分を襲わせた。いつもに増して獣性MAXに責める事を願うと、仁は完全に覚醒しきっていなかったこともあり彼女が望むように激しく彼女を犯した。

 

 今も四つん這いになった亜矢に背後から覆い被さり、いつも以上に激しく腰を振っている。亜矢の腕が体を支えきれなくなると、仁は彼女を上から押さえつけ、さらに激しく彼女の子宮口を突いた。

 

「んあ! あ、ぐ! はげ、しい! 深いぃ! 仁、しゅき! もっと、もっと突いてぇ!」

「はぁ! はぁ! ぐ、がぶ!」

「んひゃぁ!」

 

 押さえつけられて激しく突かれながらも、更に求めてくる亜矢に応えるように仁は彼女の首筋に噛み付いた。痛みすらも快楽に代わるほどに興奮した亜矢は、更に甲高い嬌声を上げた。

 

「あひゃぁぁっ! んあぁぁぁっ! しゅごい! これ、しゅごいのぉ! 仁! もっろ! もっろわらひのこと、めちゃめちゃにして! こわれるくらい犯してぇ!!」

「く、あぁぁぁ!」

「んあぁぁぁぁぁっ! あ、つい……あついの、いっぱいぃ……あ、はぁ……」

 

 獣の様に激しく仁に犯されることに、新たな悦びを見出してしまった亜矢はその後も仁を求め続け、2人はそのまま朝になるまで愛し合った。

 

 その後しばらくの間、亜矢は情事の際はこの激しいプレイを仁に強請り続けたという。




ここまで読んでくださりありがとうございました!

やっぱり触手モノはいいです。輪をかけて現実では不可能なプレイとかできますから。全部の穴を塞がれてくぐもった悲鳴を上げる様子とか、複数の女性を一度に愛するときとかに使いやすいです。

本編が佳境に入りつつあるので、次回も月一投稿になるかと思われますがどうかご了承ください。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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自然に囲まれて

どうも、黒井です。

大変長らくお待たせしました。本当は去年末には投稿したかったのですが、如何せん本編完結や特別編の執筆で忙しかったもので申し訳ない。

今回はリクエストにあった、小旅行にコテージに行って外と中でHになります。


 雄成との決戦に勝利し、世界を新人類の遺伝子を持つレトロウィルスによる未曽有の災害から救ってはや数か月。

 

 卒業論文の発表も終わり、卒業の後に大学院への進学が決定した仁は亜矢にある提案をした。

 

「亜矢さん、真矢さん。折角だから、卒業までの間に軽く旅行に行かない?」

 

 もう後は卒業まで特にやる事はない。単位は2人とも十分とっており期末テストもないし、就活に追われてもいないので気楽な物。

 正直、暇を持て余して卒業までの間何をして過ごそうかと考えていたくらいだ。

 

「小旅行ですか、良いですね!……でも行くって何処に?」

「ん~、人気の観光地も悪くないけど……どうせだし、あまり人が居ないようなコテージのあるキャンプ場とかに行こうかなって。戦いも終わったんだし、少しくらい静かに過ごしても罰は当たらないでしょ」

 

 厳密に言えば、火種が世界中に散らばったので完全に平和になった訳ではない。だが諸悪の根源は潰し、未曽有の災害は防げた。その最大の功労者である仁を、これ以上戦いに駆り出そうという者は少なくとも事情を知る関係者の中にはいなかった。

 

 何より、仁は今までの戦いで肉体的にはともかく精神的に疲れていた。表立って口に出したりはしないが、偶には俗世から少し離れて自然の中でゆったり過ごしたいと思っていたのだ。

 

「どうかな?」

「そうですね……うん、良いと思います。この時期だと他の旅行者は少なくて、静かに過ごせそうですし」

 

 亜矢としても、仁にはもっとゆったり穏やかに過ごしてもらいたいと思っていたので、この彼の提案には乗り気だった。何より、殆ど誰の邪魔も入らず2人だけの空間を過ごせるというのが大きい。

 

 話は決まり、仁は早速日程などを計画した。季節は寒さも薄れてほんのりとだが暖かくなってきた春先。

 仁は手頃な距離でコテージのあるキャンプ場を見つけると、二泊三日ほどの日程を組み亜矢と共に向かった。

 

 場所は奥多摩。電車で気軽に行くことが出来、それでいて自然豊かな場所だ。

 狙い通り他の客は殆どおらず、耳を澄ませても自然のせせらぎの他には本当に僅かな人の声しか聞こえない。それもこの2人だから聞こえる程度なので、本当に今の時期客は少ないのだろう。

 

 2人は早速宛がわれたコテージへと入った。木造のコテージは入ると木の匂いに包まれ、それだけで心が安らぐ。更にリビングに向かえば、広々とした窓の外には浅瀬の川が流れているのが見える。

 

 その光景に亜矢は目を輝かせた。

 

「うわぁ~!」

「ん、思ってたよりも良いところだね。それに狙い通り静かだし」

 

 そう言いながら、仁はとりあえずソファーに腰を下ろした。キャビンにはバス・トイレ・キッチンに加えエアコンまで完備されており非常に快適。これを自然の中で満喫できるのだから、これ以上の贅沢はない。

 

 一頻り窓の外の景色を堪能した亜矢も、満足そうな顔で仁の隣に腰を下ろした。

 

「本当、来て良かったですね! ね、真矢?……うん、そうだね」

 

 素直に感激する亜矢だったが、対する真矢の様子が何かおかしい。いち早くそれに気付いた仁は、思わず首を傾げて真矢に問い掛けた。

 

「真矢さん? 何だか様子が変だけどどうかしたの?」

「あ、うぅん。大した事じゃないんだけど……あの時も、こんな風に旅行に行こうとしてたんだなって思って……」

「あ――」

 

 言われて思い出した。そう言えば真矢は、亜矢と共に明星大学への合格記念で旅行に行った際事故に遭い命を落としたのだ。だが真矢の一部は亜矢の中で生き続け、奇跡的に自我を持ち、今こうしてあの時できなかった旅行をしている。

 その事に色々と複雑な思いを抱いているのだ。

 

 その事に仁も気付き、何だか申し訳ないような気持になり思わず真矢の肩を抱き寄せる。

 

「――ゴメン。嫌な事、思い出させちゃったかな……」

「いいのよ。これは私であって私じゃない真矢の記憶だもの。気にしてもしょうがないわ。それに何より、今の私にはあの時の真矢には居なかった仁君が居る。それだけで十分よ」

 

 精一杯、気にしていない風を装う真矢だが、しかしその目尻からは一筋だけ涙が零れていた。

 仁はそれを何も言わず指で拭い、そっと彼女に口付けをした。

 

「真矢さん、ん……」

「んむ……ん、ちゅ……んぅ。仁君……はむ」

 

 一度仁が唇を離しても、今度は真矢の方が貪るように仁の唇を求めてきた。仁はそれを優しく受け止め、キスをしながら彼女を優しく抱きしめた。

 

「……大丈夫だよ、真矢さん。俺が全身全霊で精一杯、亜矢さんは勿論真矢さんの事も幸せにしてみせるから」

「うん……そう、そうよね。……信じてますから、仁くん」

 

 微笑みを浮かべる亜矢を、仁は再び抱きしめた。今度は先程よりも強い力で、ぎゅっと。

 

 そして仁は改めて、天国に居るだろう本来の真矢に誓った。必ずこの2人を幸せにしてみせると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暫く2人だけの空間を堪能していた仁と亜矢だが、折角山奥のキャンプ場に来たのだから室内に籠るのは勿体ないと、コテージを出て山の中を軽く散歩する事にした。

 時期が春先だからか、空気はほんのり暖かく山には生命が芽吹いている。

 

 誰の邪魔も入らない自然の中を、仁と亜矢は伸び伸びと歩いていた。

 

「ん~~! はぁ! 流石にここまで来ると空気が都会とは全然違いますね」

「排気ガスもないし、騒音もないから静かでいいね。この体になってから、結構音とかに敏感になっちゃったし」

 

 そうは言うが、実際には不快にならない程度に体の方で勝手に感度が調整されている。なので特に聴覚に関しては、そこまで強く不快に感じたことはない。

 とは言え感覚が鋭くなったことは事実。実際、都会に居る頃は突発的な大きい音に時折悩まされた。

 

 それがないこの自然の中は、常人以上に2人にとって過ごしやすい場所と言えた。

 

 その時――――

 

「――! ――!!」

「ん?」

 

 不意に仁の耳に、人の声が聞こえてきた。それだけなら別に気にしないのだが、聞こえてきた声はなんだか普通ではなかった。何と言うか、叫びに近い声に聞こえたのだ。

 唐突に聞こえてきた声に、耳を澄ますべく立ち止まった仁に亜矢も気付き歩みを止める。

 

「仁くん? どうしました?」

「……何か声みたいなのが聞こえた」

「え?……ホントだ、なんか変な声が聞こえる」

 

 仁が聞いた声は亜矢と真矢の耳にも届いた。2人は顔を見合わせると極力音をたてないようにしつつ、声の聞こえてきた方へと向けて進んでいく。

 

「ん――! あ――ッ、――!!」

 

 森の中、木の根に注意しながら進んでいくと段々声がはっきり聞こえてきた。と言っても常人にはそれでも聞き取り辛いレベルでしかないが、今の2人の耳はその声を鮮明に捉えつつある。

 

 その声が次第にはっきりと聞こえてくるようになると、それに比例する様に亜矢の頬に赤みが増していった。と言うのも、その声の様子には聞き覚えがあったのだ。

 そう、他ならぬ亜矢自身も上げた覚えがある。その声の正体は――――

 

「あっ! あぁっ! イイッ! イイよっ!!」

 

――――男女が交わる際に女性が上げる、嬌声だったのだ。

 

「ん! んん!! あぁっ!! そこっ! もっと、もっとぉ!!」

 

 木の陰から覗き見る視線の先では、一組の男女が衣服を半分脱いだ状態で交わっている。女性は木に手を突き、男性に後ろから突かれて喘ぎ声を上げていた。

 

「うわぁ……」

 

 亜矢は見ず知らずのカップルの情事に顔を赤くしていた。人目に付かない森の中とは言え、まさか真昼間から盛って交じり合う男女に出くわすとは思っても見なかったのだ。

 大方、森の奥ならバレずに開放感のあるセックスが出来ると踏んだのだろう。この時期、他の客なんて殆ど居やしないからと言うのもあったに違いない。

 

 それは決して間違いではなかった。こうして仁と亜矢には見つかってしまったが、逆に言ってしまえばそれは2人だから気付けたのだ。彼ら以外には恐らく気付かれることはなかっただろう。

 

【亜矢……私……】

「(ま、待って! お願いだから待って! さ、流石にこんな日の高い外でなんて――!)」

 

 見知らぬカップルの激しく交わる様に、早くも真矢が感化され始めた。亜矢はそれを必死に宥めようとするが、彼女の気持ちが分からないでもなかった。

 

 こんな空も明るい内から、こんな開放的なところで仁と交わればどんな気分だろうか? あのカップルを見ながら、亜矢も心の中ではそんな事を考えずにはいられなかったのだ。

 

 頭では己を律しようとする亜矢だったが、体は正直だった。秘所は早くも仁を求めて潤い始め、滲み出た愛液がショーツを濡らし始めたのを感じる。

 

 生唾を飲んでカップルが交わる様を見つめつつ耐える亜矢だったが、その時亜矢のうなじを仁の指がそっと撫でた。

 

「ひぅっ!?」

 

 突然の刺激に悲鳴を上げそうになり飛び上がった亜矢が仁の方を見ると、気付けば仁の顔がすぐ近くまで来ていた。

 

「あ――」

 

 仁の目を見て亜矢は直ぐに気付いた。彼の瞳の奥にある、獣欲の光に。そう、亜矢と真矢が感化されたように、仁もまたあのカップルの姿に感化され性欲を滾らせていたのだ。

 こうなると亜矢にもどうしようもなかった。頭はともかく心と体は乗り気だったところに、真矢と仁の板挟みにあっては最早亜矢に選択権はない。と言うか、放棄した。

 

「んむ――――!」

 

 貪るように仁に唇を奪われる亜矢。彼女はただされるがまま、仁に唇と舌を蹂躙されつつ期待に胸を膨らました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んあぁっ!!」

 

 あの場所だと他はともかく、あのカップルに見つかる危険があったのでそれだけは勘弁と言う亜矢の希望で、仁は場所を移した。

 

 選んだのは森の中で木々にぽっかりと穴が開いたように日が差している場所。そこは邪魔な木の根や岩がなく、代わりに丈の低い草や花が咲き乱れていた。

 仁はその草花の上に亜矢を寝かせると、我慢ならないといった様子で彼女のショーツを脱がし上着をたくし上げ胸をさらけ出させると、己の逸物を取り出し亜矢の膣に挿入した。

 

 挿入れられた瞬間、早くも亜矢は軽く絶頂に達した。先程のカップルの様子を見て既に体が興奮していたというのもあるが、普段とは全く違う環境でのセックスに体が敏感になっているらしい。何時もとは感じ方が違う。

 

 太陽に照らされた草花の上で仁に犯される。その興奮に亜矢は声を押さえる事が出来ない。

 

「あっ! あぁぁっ!! じ、仁くん! こ、れぇ! す、すご――!!」

 

 仁の手に指を絡めながら突かれ、激しく喘ぎ声を上げる。こんなことが出来るのは、ここが人の来ない森の奥だからだ。

 それを仁も分かっているからか、彼は容赦なく亜矢の膣を抉る。子供の腕程もある逸物が、亜矢の子宮口をノックした。

 

「ん、くあぁぁっ!! 仁君! もっと奥! 奥、突いてっ!!」

「真矢さん――!」

「んむっ!」

 

 はしたなく顔を蕩けさせる真矢に、仁は堪らず唇を奪い口内を舌で蹂躙する。腰を振って真矢の膣を突きながら、舌が別の生き物の様に蠢き彼女の舌を絡め取り、上顎や歯の裏を嘗め回す。

 興奮して全身の感度が上がっている真矢は、口の中を嬲られる快感にくぐもった叫びを上げた。

 

「んんんんっ! んぐっ! れろ、じゅるるるる! んく、んおぉぉっ!」

【あぁぁぁぁっ! す、すごい、これぇっ! あそこも! 口の中も! 全部気持ち良くて……おか、おかしくなる!】

 

 嬌声を仁の腹に向けて放つ真矢。口を塞がれた真矢の代わりに亜矢が快楽を言葉にする。それが更に快楽を誘い、膣内の締め付けが強くなった。

 

 己の逸物を彼女の膣が締め付け快楽を与えてくることに、仁は嬉しそうに目を細めると唐突にキスを止め口を離した。散々に彼女の口内を嬲り、唾液を交換した2人の口の間には銀色に輝く唾液の糸で繋がる。

 

「ん、ぷはっ! あ、あぁぁ、いやぁ。仁君、キス止めちゃ、やらぁ……」

 

 蕩けた顔で呂律の回らない言葉を口にする真矢だが、直ぐにそれも新たな快楽で染まる。

 

 先程から仁は気になっていたのだ。自分が腰を振る度に揺れ動く彼女の豊満な胸が。仁が突く度にタプンタプンと揺れる巨乳が、仁の目を引いてやまない。

 

 彼女の口から顔を離した仁は、その顔を下に動かし揺れ動く胸の先端に吸い付いた。

 

「ん! くあぁぁっ!」

 

 途端に亜矢の口から新たな嬌声が上がった。既に硬く尖った乳首が、仁の口の中で舌に舐められ転がされ、強く吸われた挙句軽く歯を立てられる。更にもう片方の乳房は仁の手によりこねくり回され、ムニュムニュと形を変え指で乳首を抓られた。

 

 今度は三点で同時に快楽が生まれる事に、亜矢は頭の中に火花が散ったような感覚に陥った。

 

「あっ! きゃふぅっ!! じ、仁くんそれ駄目! 駄目です! こ、こんなぁ! あそこも胸も、感じ、過ぎてぇ!!」

【あぁぁぁっ! イイ! イイ、凄い! 凄いよ仁君! もっと、胸もあそこも滅茶苦茶にしてぇ!!】

 

 膣と胸を仁に蹂躙され、快楽が抑えきれず顔を振る亜矢。その視線の先では、未だ明るい空を鳥が優雅に飛んでいる。普段のセックスでは決して見る事のない光景、感じる匂い、反比例するような周囲の静けさ。森の中でぽっかりと開けた場所と言うシチュエーションが、世界でただ2人しかいない中でセックスしているという錯覚を感じさせる。

 

 堪らず亜矢は自分の胸を夢中になってしゃぶり弄る、仁の頭を抱きしめた。

 

「仁くん、好き! 大好きです! 愛してます!! だからもっと、もっと私の事を愛してください!」

 

 頭を抱きしめられたことで柔らかい亜矢の巨乳に顔を埋められた仁だが、顔を上げると一度亜矢の唇を奪い主導権を取り戻す。

 

「んぐっ! ぷあっ!」

 

 今度のキスは直ぐに終わった。が、突然のキスに亜矢が意識を逸らした瞬間、仁は一度逸物を抜き彼女の体勢を変えさせ四つん這いにさせた。突然の事で顔は地面に伏せた状態、仁に尻を突き出した格好になる亜矢。

 つい先ほどまで仁に抉られぽっかり口を開けた膣口に、仁は後ろから逸物を突き入れた。

 

「あぅあぁぁぁぁっ!!!!」

 

 何度も仁と肌を重ねた亜矢には分かる。これは仁が一番好きな体位だ。後ろから抱きしめるように亜矢を、真矢を突くことが出来るこの体位が仁は一番好む。

 それが分かる彼女は、快楽で満足に力が入らない腕に渇を入れて上半身を起き上がらせた。その際不運にも彼女の手の届く範囲にあった花がいくつか、気合を入れる為とは言え白魚の様な指により手折られる。

 

「んくっ! あぅぅっ! くぅっ! あぁぁっ! んうぅぅっ!!」

 

 起き上がろうとする亜矢に構わず仁が突くので、突かれる度に腕や手が快楽でビクンと跳ね意図せぬ動きをする。それにより草や花が引き抜かれるが、彼女は快楽に耐え上半身を起き上がらせることに成功した。

 

 亜矢が上半身を起き上がらせたことで、それまで地面と亜矢自身の体で押し潰される形になっていた巨乳が自由になる。圧力から解き放たれ綺麗な形を保った乳房が、仁に突かれる度に振り子のように揺れる。

 

 それを仁が後ろから抱きしめるように掴み、絞るように揉みしだく。最早全身性感帯となった中で更に敏感な乳房を揉みしだかれ、遂に快楽も限界が来た。

 

「あぁぁぁっ! じ、仁くん! 私、もうダメ! イク! イっちゃいますっ!!」

「いいよ、亜矢さん。俺もそろそろいきそうだ」

「仁君、膣内! 膣内に、一杯射精して ん! あぁぁぁぁっ!!」

「真矢さん、くっ!」

 

 肩越しに振り返り、仁に強請る亜矢と真矢。その淫靡な顔と、痙攣して強くなった締め付けに仁の逸物から濃い白濁液が彼女の子宮の中に放たれる。熱い精液が自分の中を満たしていく感覚に、亜矢は絶頂に達し痙攣しながら体を仰け反らせた。

 

「ん! あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 森中に響くのではと言う程の嬌声を上げた亜矢は、暫し体を仰け反らせて体をビクンビクンと痙攣させた後脱力して地面に倒れそうになった。

 それを仁が後ろから支える。

 

「うぁ、はぁ……はぁ……」

 

 激しい絶頂に体力を持っていかれたのか、肩で大きく息をする亜矢。だがその膣には栓をするように仁の逸物が刺さったままだ。

 そして一度火が付いた仁の性欲は、こんなものでは収まらない。

 

「う、あ……?」

 

 快感が落ち着いてきたころになって、亜矢は自分の膣に刺さっている仁の逸物がまだ硬さを保っている事に気付いた。それが意味するところを証明する様に、仁は亜矢の顔を自分に向かせキスをし、そのまま彼女の首筋に舌を這わせた。

 

「……まだまだいけるでしょ?」

 

 まるで挑発するような仁の言葉。それに対する亜矢の答えは、普段の彼女からは想像もできないような淫靡な笑顔だった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 その後仁は、絶頂の影響でまだ脱力したままの亜矢を抱きかかえてコテージに戻った。

 

 コテージに戻り、鍵を掛けた2人は寝室に行くのを待たず、服を脱ぎ散らかすと床に亜矢を仁が押し倒して続きを再開した。

 

「あっ! はぁっ! んっく、あぁぁっ!!」

 

 仰向けに押し倒した亜矢の腰を持ち上げほぼ真上から体重を掛けて突くいわゆるまんぐり返しの体勢を取る仁。削岩機の様に膣内を仁の逸物が抉る感覚に、亜矢は口から下を突き出しながら突かれる度に小さく絶頂した。

 

「んぐぁっ! はぐぅっ! じ、仁くん! これ、しゅごいぃっ!」

「亜矢さん、凄くいやらしい顔になってるよ?」

「ら、らってぇ!! こんな、気持ち良すぎてぇっ!!」

 

 その状態で仁が亜矢の胸を弄ってやると、それに反応して亜矢の膣がきゅうきゅうと仁の逸物を締め付けてくる。その反応が面白くて、何よりも気持ち良くて仁は更に快感を与えてやろうと両胸を手で弄びながら亜矢の唇を奪った。

 

「んぐぅっ!! んむっ! んんんんんっ!! れろ、こくっ、うん。ん、むぅぅぅぅぅっ!!」

 

 口、両胸、膣と4点を同時に責められ、猛烈な快楽に亜矢はあっという間に絶頂まで達した。

 

「ひ、ひんくんひゃめ! わらひ、いっひゃう、いっひゃうぅっ!!!!」

 

 亜矢は絶頂し両足をぴんと伸ばしながら痙攣し、それにより最大限締め付けられた仁の逸物が遅れて絶頂し射精する。二度目の射精でもまだ尚濃さを失わない白濁液が、亜矢の子宮を満たしその熱が更に彼女の絶頂を加速させた。

 

「んむぅぅぅぅぅっ!!!! ん、ぷぁ……あ、熱い……お腹の中、仁くんで一杯……」

「はぁ、はぁ……」

 

 子宮の中を仁の精液が満たしていく暖かさに酔いしれる亜矢に、全力で亜矢を責めてやや疲れを見せる仁が寄りかかる。亜矢の首筋に顔を埋めるように寄りかかった仁が亜矢の頭を愛おしそうに撫で、それに対し亜矢は気持ち良さそうに目を細めつつ自身も返礼の様に仁の頭を撫でた。

 

 どれほどそうしていたか、一足先に体力を回復させた真矢が転がるようにして仁と上下を入れ替えた。

 

「フフフッ! 今度は私の番ね!」

「お好きにどうぞ」

「それじゃ、遠慮なく……」

 

 床に寝転んだ仁の上に跨った真矢が、その状態で体を上下に動かした。まだ硬さを失わない仁の逸物が、下から膣を抉る感覚に真矢は腰を落とした瞬間全身を快楽で震わせ口元に笑みを浮かべた。

 

「あぁぁぁっ! き、来たぁ!! 仁君の、硬くて太いの、すっごく、感じる――!!」

 

 下から仁に突き上げられる形で得られる快楽が消えない内に、真矢は再び腰を持ち上げ落とすという行動を繰り返した。

 

「あっ! はぁぁっ! んく、あぁぁっ! い、あはっ! イイッ! 仁君、どう? 気持ちいい? んあっ! はん!」

「ん! あぁ、気持ちいいよ真矢さん」

「あ、はっ! ひあっ! ふぁ、あぁぁっ!」

 

 上下だけでなく、前後左右に腰を振る真矢。膣の中全てで仁の逸物を感じ取ろうとしているその動きに、彼女だけでなく仁も快楽に思わず腰が自然と動く。次の真矢の動きを予想し、お互いが一番感じるように仁の方でも腰を動かした。

 

「ひゃぁっ! あっく、んあぁぁぁっ! あぐっ! ひぎっ! あ、ぎっ!! ん、ふふふっ! わらひも、きもひいい! もっろ、もっろ仁きゅん感じたい!!」

 

 真矢は両手を仁の胸の上につくと、腰をさらに激しく上下に振った。彼女自身の激しい動きに、乳房がブルンブルンと揺れ結合部からは溢れ出た精液と愛液が混ざりあったものが2人の股間だけでなく床も汚していく。

 

「あひっ! ひぃぁっ! じ、じん! イク! わたし、イっちゃう!!」

「俺も、また射精る!」

 

 2人はお互い絶頂が近い事を知らせ合うと、亜矢が腰を動かす速度を上げた。膣に力を籠め、仁の逸物をしごきながら自分も一気に絶頂に達するべく快楽で力の入りにくくなっている体に渇を入れる。

 

「あひっ! あ! ぐ!ぎ、あ! も、ダメ! イク!!」

「くっ!」

 

 無茶苦茶に腰を振り回し、仁もそれに合わせた結果、見事同時に2人で絶頂。三度目の射精で放たれた精液は、古い精液を押し流し入りきらない分が結合部から溢れ出た。

 

「あ……あ、へ……! ん! へ、あぁぁ……」

 

 体を仰け反らせて痙攣していた亜矢が、急に脱力して倒れ込む。前のめりに倒れてきた亜矢の体を、仁が優しく受け止めた。

 

「おっと。大丈夫、亜矢?」

 

 ちょっと流石に激しすぎたかと亜矢の事を心配する仁だったが、仁の顔との距離が一気に近付いた亜矢はやや虚ろな目になりながらも仁に顔を近付け舐めるように彼の唇に吸い付いた。

 

「じ、仁……! あむ、ちゅう……」

「ん……!」

「れろれろ、じゅるるるる! ぷはっ! 仁、もっと、ねぇもっと……! 私、もっと仁を感じたい……! ん! はふ、れろ。んむ……はぁ」

 

 膣に仁の逸物が刺さったまま、亜矢は仁の顔を抱きしめるようにキスをした。それにより硬さを取り戻した仁の逸物に、亜矢は蕩けた笑みを浮かべ腰だけを動かす。

 

「あは……! 仁、また硬くなった……! れろ、はむ……んん! ん……!」

 

 弱々しく腰を振りながら、亜矢は仁にキスをし、首筋を舐め、甘噛みするとキスマークまで付けた。仁の首筋に赤い斑点が付くと、亜矢は嬉しそうな顔になりそこを重点的に舐めた。

 

 甘えるように仁の体を堪能しながら腰を振って来る亜矢に、仁は彼女を気遣うべく最後まで維持していた細い理性の糸を完全に切り離した。

 

 

 

 

 それからと言うもの、コテージの中には肉と肉がぶつかり合う音と粘着質な水音、仁の荒い息遣い、そして亜矢の嬌声が響き渡った。

 

「あっ! あうっ! うっ! お、おぉぉぉっ!」

 

 備え付けのテーブルに俯せに乗せられながら背後から突かれる亜矢。巨乳がテーブルと体重に押し潰され形が変わるのもお構いなしだ。それどころか亜矢自身は、テーブルに胸が潰され乳首が擦れる感覚すら楽しんでいる。

 

「じ、仁! 仁! もっと、もっと激しく!!」

「それじゃ、こういうのは?」

 

 徐に仁は背後から亜矢を抱え移動すると、透明で広々とした窓に彼女を押さえつけて後ろから突いた。まだ外は明るく、流れる小川がはっきりと見える。

 

「あっ! はぐぅぅっ!! じ、仁! これらめ! 見えちゃう、外見えちゃうからぁ!」

「でも真矢の締め付け、さっきより強くなったよ? 外から見られるかもしれないと思って、興奮してるんじゃない?」

「らって、らってぇ!! ひゃん!」

 

 普段のセックスでも、時折窓に押さえつけられて突かれる事はあった。だがそれはマンションの上層階で、しかも夜の事。昼間で地上階と言う、もし今この瞬間このコテージの前に人が通りかかればばっちり痴態が見られると言う現状とは訳が違う。

 

「ん、んぐぅぅぅぅぅっ!!」

 

 とは言え場所が場所だ。今このコテージの前を何も知らない人が通る事はまずないだろう。仁もそれを分かっていてこの体勢になったのだ。

 一応真矢も本当に人が通るとは思っていないが、それでももしもという事を考えると羞恥心を覚えずにはいられない。その羞恥心が感度を上げ、更なる快楽を生み出す要因となっていた。

 

 必死に声を押し殺そうとする真矢の姿が可愛らしくて、仁は背後から彼女に後ろを向かせると後ろから突きながらキスをした。

 

「んぶっ!? ん! ふむぅぅぅぅっ!」

 

 後ろからキスをされた真矢は、くぐもった喘ぎ声を上げながら自分も仁とのキスの体勢を維持しようと彼の後頭部に手を当て体を固定した。

 そこに一際強い一突きが彼女の膣を抉り、その瞬間に射精が行われた。

 

「んんん! ん、ぷあぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 それと同時に真矢も絶頂し、結合部から溢れた精液と共に潮を吹く。仁が逸物を引き抜くと、入りきらない精液がぼたぼたと零れ落ちて床を白く染め上げた。

 

 

 

 

 時折小休止を挟みながら、2人の情事は夜に差し掛かっても続く。

 汗を流す目的でバスルームに入った2人は、湯船に張られた湯の中で向かい合いながら抱き合った。

 

「あ! ん! はぁぁっ!」

 

 亜矢が仁の肩に手を掛け、仁に腰を持たれながらも体を上下左右に動かした。激しい動きに湯は激しく波打ち、バシャバシャと零れ落ちるがお構いなしだ。

 

「仁、しゅき! 大しゅき!」

「俺も、愛してるよ」

「ん! あは! ひぐ!」

 

 激しく絡み合いながら、仁と亜矢は互いに愛を口にする。仁から愛の言葉を受けると、それに応えるように膣内がきゅうきゅうと締り仁の逸物を強くしごいた。

 仁もそれに応え、掴んだ亜矢の腰を自分の腰の動きに合わせて上下に動かし下から強く突いた。

 

「んはぁぁぁぁぁっ!」

「亜矢、次はどうしてほしい?」

「む、胸ぇぇ。胸、もっと弄って! 仁に、胸めちゃめちゃにされるの、好きだからぁ!」

 

 顔を蕩けさせながらの亜矢の懇願に、仁は笑みを浮かべると目の前で揺れる乳房にしゃぶりついた。わざとちゅうちゅうと音を立てながら乳首を吸い上げ、舌で転がしながら片手で絞るように揉みしだく。

 搾乳するようなその動きに、亜矢は口の端から涎を垂らしながら喘いだ。

 

「んきゃぁぁぁぁぁっ!! 吸って! 仁、もっと吸ってぇぇっ! おっぱい、おっぱい出ちゃいそう!」

 

 仁に突かれながら乳首を吸われ、出る筈もない母乳が吹き出そうな感覚に亜矢は一気に絶頂まで引き上げられた。

 

「あひ! んぐ! あ、ひ、ひあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 絶頂のあまり体を仰け反らせる亜矢だが、彼女の体が自分から離れる事は仁が許さず絶頂しながらも亜矢は乳首を吸われ胸を弄ばれ続けた。

 そして亜矢の絶頂が起こった直後、痙攣した膣内に絞り上げられ仁も射精する。

 

「ん、あ、あ、はひ……」

 

 絶頂の直後に行われた射精で、断続的な絶頂に襲われ亜矢は意識を飛ばしかけるもなんとか堪えた。

 

 

 

 

 さらに時は進み、時刻は深夜を回っても2人は愛し合い続けた。

 場所を漸くベッドルームに移した仁は、亜矢をベッドの上に組み伏せ全力で彼女を愛した。

 

「ひぐ! あ、あぐぅ! うぁ! ひん! ひ、ぎぃ! うあぁっ!」

「亜矢も真矢も、そろそろ限界?」

「まだ、まだぁ! もっと、もっと欲しいのぉ! お願い、もっと出して! もっと愛してぇ!」

「それじゃ、遠慮なく!」

 

 全体重を掛けての種付けプレス。激しいピストンと射精により、亜矢はもう何度目になるか分からない絶頂に達した。

 

「ひぎ!! あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 

 

 

「あ! んぐ! んあぁぁぁ!」

 

 体勢を入れ替え、仰向けに寝転がった仁の上に重なるように亜矢が寝て腰だけを振る。自分の胸板の上で潰れる亜矢の胸の感触を楽しみながら、仁は時折亜矢の尻をぺちぺちと叩いた。

 

「あ! ん! しゅご、いぃ! 仁に、お尻叩かれただけで、感じちゃうぅ!!」

「腰が止まってるよ、真矢?」

「ひゃん! わか、てるよぉ!」

 

 動きが鈍る度に仁に尻を叩かれ、急かされる真矢は必死に腰を振った。尻を叩かれながらのセックスに、真矢は仁に支配されている被虐心を刺激される。

 

「あ、ん! んあ! はぐぅ! ひぎぃ! も、もうらめ! イク! イグゥゥっ!」

「無理せずいっちゃいなよ。ほら!」

「んぎ! ひぎぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

「あ! ぎぃっ! んあ! まって、仁! 私、もう、もう!!」

「まだ俺いってないから駄目だよ。ほらほら」

 

 四つん這いの姿勢で背後から仁に胸を揉まれながら突かれる。もうここまでのセックスで限界まで感度が上がった体は、膣を一突きされ胸を強く揉まれる度に絶頂するほどにまでなっていた。

 

 絶頂しながら仁に突かれ、それが次なる絶頂を呼び、亜矢には休む暇も与えられない。

 

「ま、待って!お、お願い! ちょっと、ちょっとだけ休ませてぇ!」

「だ~め」

「ひぎぃっ! あ! だめ! しょこしゅごい! イク! またイっちゃうのぉ!!」

 

 仁が満足するまで、亜矢は絶頂しながら突かれ続ける。

 

「んあ! まっで! イグ! イっでる! もうイっでるからぁぁ! あぁ! イグ! またイグゥ!!」

 

 

 

 

「んあ! あぁぁ! あああああああああ!」

 

 クリトリスを弄られながらの責めに、終わりのない絶頂を味わい悲鳴のような声を上げる。

 

「も、だめ! イク! イクイクイク! イグゥゥ!!?」

「俺も、くぅ!」

「ひあぁぁぁぁぁぁぁっ!! イっくぅぅぅ! おっぱいとクリトリス弄られて中出しされながらイクゥゥ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、く! くぁ、はぁ……」

「んおっ!?」

 

 コテージの中が静かになったのは、東の空がもう直ぐ白く染まるだろうという頃合いだった。

 結局ほぼ一晩中愛し合い続けた2人は、全身汗とか色々な体液でどろどろの状態で精魂尽き果てた様子でベッドの上に倒れ込む。

 

 流石の仁も大分疲れたのか、疲労した様子でベッドの上で大の字に寝転ぶ。その隣には、散々に絶頂させられ中出しされ、仁以上に慰労困憊した亜矢が虚ろな目をして横になっている。

 

「んあ、あ……ひぅ。……あ」

 

 絶頂の余韻が残っているのか、時折ビクンビクンと体を痙攣させる亜矢を見て、流石にやり過ぎたかと反省しつつ仁は一度ベッドから離れた。

 

 裸のままリビングを通ってキッチンに向かうと、冷蔵庫から水の入ったペットボトルを取り出し中身を半分ほど飲み干すと、ベッドルームに持っていく。

 ベッドの上ではさっきより少しは落ち着いた様子の亜矢が、それでも尚あられもない姿でベッドの上に体を投げ出している。仁はそんな彼女に近付くと、ペットボトルの水を口に含み亜矢に口移しで飲ませた。

 

「ん! んん……こく、こく……ぷぁ。あ、……仁……」

「ごめん、ちょっとやり過ぎた」

「ううん、いいの。私も真矢も、気持ち良かったですし。……それより仁君、もっと」

 

 口一杯に含んだ程度の水では満足できなかった真矢が、再び水を要求する。仁はペットボトルの口を持っていき飲ませようとしたが、真矢はそれを手で制した。

 

「そうじゃなくて、さ」

「……はいはい」

 

 真矢の意図を読み、仁は苦笑しながら再び水を口に含むと口移しで飲ませた。真矢はそれを満足そうに飲み干す。

 

「ん、ん、ん……はぁ。ふふっ、ご馳走様」

「どういたしまして」

 

 仁は水をベッドサイドテーブルに置き、彼女の隣に横になる。流石に眠気が襲ってきたのか、ベッドに寝転んだと同時に大きな欠伸が出た。

 

「ふぁぁ~……」

「あふ……もう直ぐ朝ですね」

「別にいいよ。帰るのは明後日なんだし」

 

 仁の欠伸につられてか、亜矢も小さく欠伸をして仁に寄り添う。亜矢の頭を自分の腕に乗せて抱き寄せながら微睡みに身を委ねつつあった仁に、同じく眠りに落ちかけている亜矢が話し掛けた。

 

「今度こそ、赤ちゃん……出来ましたかね?」

「どうだろう…………出来ないことは、ない筈だけど……子供が出来るかどうかは、絶対じゃないから……」

 

 そもそも仁と亜矢の体はもう普通ではない。人間の妊娠のサイクルがどこまで適応されるかは分からなかった。

 

「赤ちゃん……欲しいです。仁くんとの、赤ちゃん……」

 

 仁との間に子供を作る事を望みながら、亜矢は眠りへと落ちていく。きっと夢の世界では、仁との間に生まれた子供を愛するだろう。

 

 穏やかな寝息を立てる亜矢の寝顔を眺めて、仁は優しい笑みを浮かべながら彼女の頭を撫でると自分も目を瞑り意識を手放した。

 

 

 

 

 2人が待望する愛の結晶を授かるのは、それから2年近く経ってからの事であった。




読んでいただきありがとうございました。

久し振りだったからか仁と亜矢には自重を止めさせて激しく愛し合っていただきました。

あ、それとレイトショーのリクエストに関してなのですが、本編も堂々完結したという事でボチボチ締め切ろうと思います。
と言ってもすぐに締め切る訳ではなく、具体的には2月末まで受け付けて、3月にはもう締め切りと言う形にします。何時までもこちらのエロにばかりかまけている訳にもいきませんからね。
新作とかもあるし。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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壊れて壊れて壊れるまで*

どうも、黒井です。

お待たせいたしました。今回はリクエストから、「敗北後峰、美香と共に凌辱される亜矢」の話になります。

凌辱でかつバッドエンドな話ですので、苦手な方はご注意ください。


「う……んぅ……」

 

 亜矢が目を覚ました時、そこは自宅のベッドの上ではなかった。清潔で、だが簡素な白い天井。見渡せば広がるのは人一人が過ごすのに必要最低限なスペースしかない、ビジネスホテルを簡素にしたような部屋。

 

 その光景に、亜矢は嫌でも先日の敗北を実感し悔しさに拳を握った。

 

 そう、仁と亜矢は傘木社に敗れてしまった。

 唐突に襲撃を掛けてきた傘木社は、周囲の被害を顧みず大学に攻撃を開始したのだ。火の手の上がる大学から1人でも多くの生徒や教授を逃がそうと奮闘するデイナとルーナだったが、そこに現れたのは4人の幹部を引き連れたカラミティ。

 

 その前に傘木社はS.B.C.T.にも攻撃を仕掛けており、即応できない状況に追い込んでいた。つまり、援軍は見込めない。

 

 絶望的な状況で必死に抗うデイナとルーナだったが、結果は火を見るよりも明らかだった。

 

〈ATP Full blast〉

「ハッ!」

「ぐあぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 カラミティのデッドエンドクラッシュの前にデイナが倒れ、変身が解除される。

 

「仁くん!?」

 

 倒れた仁にルーナが気を取られた瞬間、ホワイトカラーズ・グリーンリキッド・ダークスティンガーの銃撃が彼女を襲う。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 一斉射撃により足を止めたルーナに、トドメと言わんばかりにヘテロの必殺技が放たれた。

 

〈HORSESHOE × TURTLE × CROCODILE Mixing Burst〉

「あぁぁぁぁっ!!」

「うっ!? ぐっ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁっ?!」

 

 ヘテロのインクリュード・シュートにより、ルーナも体力の限界を迎え倒れて変身を解除されてしまった。

 

 苦痛と疲労で意識が薄れる中、彼女が最後に見たのは燃える大学を背景に両脇を掴まれ引き摺られていく仁の姿だった。

 

 

 

 

 そして今は、あれから数日が経っていた。あの後、亜矢が目を覚ました時には既にここに入れられていた。

 ドライバーやカートリッジは当然取り上げられ、私服姿でここに監禁され早数日。その間外界の情報は一切入ってこない。やって来るのは完全装備の保安警察の隊員だけで、それも日に3度の食事の時だけだった。

 

 最初の内こそ真矢が何とか脱出しようと足掻いていたが、内側から扉は空けられず、室内には窓は勿論人が通れる大きさの通気口すらない。正に八方塞がり。

 今の亜矢にできる事は、仁の安全を願う事と状況が動くのを待つ事だけであった。

 

「仁くん……どうか、無事で……」

 

 亜矢が1人、硬いベッドの上で膝を抱えて座っていると唐突に部屋の扉が開けられた。まだ食事の時間ではないので、亜矢は驚きドアの方を見る。

 

 一瞬、仁が助けに来てくれたのかと期待をしたが、ドアの前に居たのは何時も食事を運んでくる保安警察の隊員だった。その事に落胆しつつ、亜矢は訪問の理由を訊ねた。

 

「……何の御用ですか?」

「出ろ」

 

 隊員は亜矢の問い掛けには答えず、銃口を軽く振って外に出る様に指図した。一方的な態度に文句の一つも言いたくなった亜矢だが、今の彼女は丸腰だ。抵抗したって直ぐに鎮圧される。

 亜矢は自身の苛立ちと、内で騒ぐ真矢を宥めつつ指示に従い部屋から出た。

 

 部屋を出ると、彼女は即座に手錠を掛けられ前後を隊員に挟まれた状態で移動させられた。

 

 暫くは人気のない廊下を黙々と歩かされる。時折白衣を着た研究員とすれ違う程度だ。

 

「ここだ、入れ」

 

 どれだけ歩かされたか、亜矢は一つの部屋に入らされた。部屋の名称は「多目的室」とある。

 

 一体ここで何をやらされるのか。不安を感じながら、大人しく入った亜矢。

 

 部屋の扉が開かれた瞬間、亜矢は目の前に広がる光景に目を見開き言葉を失った。

 

「え、な――――!?」

 

「んぶっ!? んぐ、んむぅぅぅ!?」

「うあっ!? あぅ!? いや、いやぁぁぁぁっ!?」

 

 部屋の中では、先輩の峰と友人の美香が複数人の男達によって犯されていた。もう長い事犯され続けたのか、2人の体は至る所に白濁液がこびり付いている。

 

「いいぞ、そのまま舌をうまく使え!」

「んぐっ!? じゅぷっ!? んぐぅぅぅぅぅっ!?」

「おぉ! よし、出すぞ!」

「んんんんんん!? ん、ぐ!? げほげほ!? おぇ……」

 

 峰は後ろから突かれながら、別の男性の逸物を咥えさせられていた。無理矢理頭を前後に動かされ、口の中に射精されると解放された瞬間前のめりに倒れその場に精液を吐き出している。明らかに射精された量より吐き出す精液の量が多いところを見ると、かなりの量を無理やり飲まされたようだ。

 

「あぅっ!? うあぁぁっ、いやぁぁぁぁっ!? もう無理、もう入らない!? 止めて、もうやめてよぉぉぉっ!?」

 

 美香の方はある意味もっと悲惨だった。彼女は下から突き上げられながら左右の手でそれぞれ別の男性の逸物をしごかされている。峰と違い戦いとは無縁だった彼女は、泣きながら男達に止めるよう懇願しているがそれは逆効果だった。必死に泣きながら懇願する姿は、逆に彼らの嗜虐心を刺激した。

 

「そうは言ってもなぁ、こっちも仕事なんだ。君らを徹底的に犯せってな。命令だから仕方ないだろ」

「ほら、手が止まってるぞ! もっと気合い入れてしごけ!」

「文句があるなら、仮面ライダーに言うんだな。アイツらが負けたから、関係者のお前もこんな目に遭ってるんだ」

「そんな、そんなぁ――――!?」

「ほら、出すぞ!」

「こっちもだ!」

「その顔にかけてやるよ」

「うぁ、そんな、いやぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 容赦なく膣内射精され、顔や胸にも精液をかけられ美香が悲鳴を上げる。

 

 その悲鳴で漸く我に返った亜矢は飛び出して2人を助けようとするが、それは彼女をここまで連れてきた保安警察の隊員によって阻まれた。

 

「離して!? 離してください!?」

「大人しくしろ」

「何でよ!? 何で2人にあんな酷い事するの!? 美香なんて関係ないじゃない!?」

 

 峰はともかく、美香は完全に無関係だ。亜矢とは友人と言う間柄だが、その程度。傘木社との戦いには全く関わっていない。精々一度、スパイダーファッジに連れ去られたくらいだった。

 

 亜矢が騒いだからか、室内の男達の視線が亜矢の方に向く。室内には2人を犯す順番待ちで待機している男達が居たのだ。

 

「お、漸くお出ましか」

「待ちくたびれたよ。あの仮面ライダーの片割れの女が来てくれるのを」

「何しろそっちは手出しが許されなかったからな。折角研究の片手間に遊べると思ったのに」

 

 ぞろぞろと集まって来る男達。言葉から察するに彼らは研究員だろうか。だが今は峰と美香の2人を犯す為か、全員全裸だ。

 

 迫る全裸の男達に、亜矢は思わず引き攣った悲鳴を上げ後退る。だが背後には保安警察の隊員がいて、背後を抑えられるどころか逆に突き飛ばされ無理矢理前に押し出された。

 

「うあっ!?」

 

 突き飛ばされ、バランスを崩し倒れる亜矢。その周りを全裸の男達が取り囲む。

 

「お前、あの2人を助けたいか?」

「え?」

 

 唐突に男の1人がそう言って、峰と美香の事を指差す。男が指さした先では、2人は入れ替わった別の男達により激しく犯されていた。

 もう大分体力を消耗しているのか、2人とも目が虚ろになってきている。無理矢理逸物を咥えさせられている美香は勿論、戦いの術を持っている関係で体力のある筈の峰ですら、白濁液で汚れた眼鏡の向こうの瞳は光が失われつつあった。

 

 このままでは2人が壊れてしまう。

 

「……何をすればいいの?」

「まぁそう急ぐな。まずは、そうだな……ヤり易いように、服を自分で脱いでもらおうか。ストリップだ。あの2人の服は一足先に楽しんでた保安警察の連中が無理矢理剥いてたんでな」

 

 下卑た笑いを浮かべながら告げてくる男に、真矢が奥歯を噛みしめる。彼女がここに連れてこられるまでの間に、峰と美香がどんな目に遭って来たかが容易に想像できてしまったからだ。出来る事ならすぐにでもこいつらを叩きのめしてやりたい。

 

 だが現状、彼女にその選択肢はない。そんな事をすれば、彼女は勿論峰と美香の2人も再起不能なまでに蹂躙されてしまう。それだけは避けなくては。

 

「……分かりました。その代わり、先輩と篠崎さんには……」

「それはお前の頑張り次第だな」

「くっ――!?」

 

 2人を解放する気のない発言に、男を睨み付ける亜矢だったが男達はニヤニヤと笑うだけであった。

 

 そうこうしていると、亜矢の手錠が外された。手錠を外した隊員を亜矢が見ると、隊員は無言で顎をしゃくった。さっさという通りにしろという事らしい。

 

 仁以外の男の前でこんな事をするのは屈辱以外の何物でもなかったが、峰と美香の為と亜矢は自分を殺して服に手を掛けた。

 

「おっと、さっさと終わらせようとするなよ? 1枚1枚、ゆっくりとだ」

 

 ここに来てさらに屈辱的な注文に、亜矢は無言で頷き上からゆっくりと脱いでいく。

 脱いだ服を足元に落とし、靴も脱いでブラジャーとショーツ、靴下だけの姿となる。

 

「くぅ……」

 

 亜矢がストリップをしていると、順番待ちをしている男が徐々に集まり視線が集中しだした。下着姿になった時には、豊満な亜矢の胸や形のいい尻に視線が集中するのが分かり、羞恥と屈辱に目に涙を浮かべて顔を赤くしながら上下の下着を手で隠した。

 

 勿論ここで止めてくれるような優しさを彼らは持ち合わせていない。無言で峰達を指差し、下着もさっさと脱げと指示してくる。

 

 亜矢は嫌々ながら指示に従い、ブラジャーとショーツも脱ぎ捨てた。ただし靴下だけは見逃された。男の1人が、靴下はあった方が良いと言うのだ。

 それでもほぼ生まれたままの姿である事には変わらない。亜矢は豊満な胸と秘部をそれぞれ片手で隠すが、胸は片手で潰され形を変え、秘部は隠せても尻は丸見えだった。

 

 亜矢の美貌もあって、その姿は名画にも等しい。自然、男達は獣欲を滾らせ生唾を飲み込む。

 

「すげぇ、これがあの女の仮面ライダーかよ」

「良いから出してやがるぜ」

「おい、お前スリーサイズは幾つなんだ?」

 

 口々に亜矢の裸体の感想を口にする男達の中から、亜矢に質問が飛んできた。こんな奴らに自分の体の事を話さなければならないなどと思いつつ、命令に逆らう訳にはいかないので亜矢は質問に素直に答えた。

 

「う、上から85、59、86です」

「ざっとFカップってところか」

「そう言えばお前、もう一人の仮面ライダーと恋人同士なんだよな? もうヤったのか?」

「や、ヤったって……」

「セックスに決まってんだろ? 何回ヤったんだよ?」

 

 途端に亜矢の顔がカァッと赤くなった。この期に及んでここまで言わされるとは思っていなかったのだ。

 流石にこれには真矢が黙っておらず、表に出て反抗しようとした。

 

【こいつら、調子に乗って――!!】

「(真矢待って!?)」

【でも亜矢!?】

 

 真矢にとって、仁との情事はとても大事な思い出の一つだ。それをこんな奴らに話してやるのは我慢ならない。

 しかし今は、逆らう訳にはいかなかった。もし逆らって彼らの逆鱗に触れようものなら、亜矢は勿論峰と美香がただでは済まない。

 

 勿論亜矢だって、こいつらに仁との経験回数を話すなど真っ平御免だったが、峰と美香の心身には代えられない。

 

「(分かってる……でもお願い。今は、今だけは抑えて……)」

【亜矢……】

「(ごめん……)……じ、仁くんとは……もう、じ……十回以上は……やってます。詳しい回数までは、覚えていません」

 

 亜矢の答えに、男達は好奇の視線を向けた。大人しそうな見た目に反して経験豊富な事に驚かされたのだ。中には口笛を吹いて冷やかす者もいる。

 

「見た目に反して……いや、その体なら納得か? それだけ経験豊富なら、男を満足させるやり方もしっかり分かってるよな?」

 

 徐々に近づいてくる男達に、亜矢は小さく悲鳴を上げながら後退る。僅かに震える亜矢に、男達は下卑た笑みを向けながら己の逸物を亜矢に突き出した。

 

「それじゃ、まずはしっかりご奉仕してもらおうじゃねえか。その見事な胸とか使ってよ」

「~~~~!? 分かり、ました」

 

 手始めに亜矢は、目の前の男の逸物を胸で挟みしごき始める。豊満な胸の乳圧と肌の張りに、パイズリをされた男は快楽に震える。

 

「おぉっ! 思った通り、良いもの持ってるぜ!」

「くそ、いいなぁ!」

「慌てるなよ。直ぐに終わらせる!」

 

 その宣言通り、男は直ぐに射精した。

 

「くぅっ! 出る!」

「うあっ!?」

 

 突然の射精に、亜矢は避ける間もなくそれを顔で受け止めてしまう。仁のものではない、見ず知らずの男性の精液の臭いに、亜矢は思わず吐き気と嫌悪感を覚える。

 

「う、うぅ――!?」

「ほらほら、ちんたらしてると終わらないぞ!」

「ほら、さっさとしろ!」

「手も使え!」

 

 1人が終わらせてしまえば、その後は遠慮などなかった。男達は我先にと、亜矢に自分の逸物を奉仕させた。

 

「そら、その可愛いお口で咥えてもらおうか」

「うぅ、はい……。あ、あむ。じゅる……、んぐ!? じゅるる、んん、ちゅる」

 

 まだ峰と美香相手に使われていないからか、生臭い臭いを発する逸物を口に咥えて嘗め回す亜矢。

 更には待ちきれないと、左右の手にそれぞれ握らされてしごかされた。

 

「よ~しよし、いいぞ。その調子だ」

「へへ、普段銃握ってる割には綺麗な手じゃねえか」

「スベスベで、気持ちいい! も、もういきそうだ!」

 

「んぐっ!? んぶ、じゅるる。んく、んん。んぉぇ、ぐぅぅ!?」

 

 屈辱的な奉仕をさせられ、亜矢は思わず涙を零す。まさか仁以外の男性相手にこんな事をする時が来るなんて思っても見なかった。

 

 せめてさっさと終わらせようと、真矢が亜矢と交代して手と口の動きを激しくした。そうすると、一気に刺激が増えた事で男達も早々に絶頂に達した。

 

「そろそろ、射精すぞ! 零さず飲めよ? 零したりしたらどうなるか分かるよな?」

 

 真矢は男の言葉には答えず奉仕を続けた。程なくして男達は絶頂し、左右の男は亜矢の顔や胸に精液をかけ、口で奉仕されている男は真矢の頭を押さえつけた。

 

「んぶぅっ!? ん、んん!? んく、んく……ん、ぐん。ぐぅ……」

 

 峰と美香を守る為、飲みたくもない精液を飲まされる。どの道頭を押さえつけられているので飲まずに済ますという選択肢はなかったが、それでも仁以外の精液が喉に絡みつく悍ましい感覚は耐えきれるものではなかった。

 

「ん、んぐ……げほっ!? げほっ、げほっ!? う、うぅ……」

 

 漸く飲み干し、解放された真矢はその場で大きく咽た。

 

 だが彼女の受難はまだ終わらない。寧ろここからが本番だった。

 

「よし、そろそろ本番行くか」

「え……ほ、本番……て……」

「勿論、お前のマンコに俺らのペニスを突き入れるのさ。だが普通にやるのも面白くねえ。ってな訳で……」

 

 これから彼らに本格的に犯される事を考え、絶望に顔を青褪めさせる真矢だったが、次に男が口にした言葉に彼女は今度こそ言葉を失った。

 

「お前、自分でマンコ広げておねだりしろ」

「え――――?」

「聞こえなかったか? オマンコを自分で広げて、『彼氏との経験豊富な淫乱マンコにあなた達の逞しいペニスを突っ込んで犯してください』って言うんだよ!」

 

 真矢は思わずひゅっと息を飲んだ。いくら何でもそんな事出来ない。ただ犯されるだけでも激しい抵抗があると言うのに、この上秘部を自分で広げ更にそんな事を口走るなんて……

 

「そ、そん、な――」

 

 それだけは勘弁してくれと言おうとした真矢だったが、男は無言で峰と美香を指差した。言う通りにしなければ2人がどうなるか分からないという事だ。

 彼女に選択肢はない。

 

「ん――――!?」

 

 仕方なく、真矢は自分で秘裂を広げた。先程の奉仕の際に胸を多少なりとも刺激された事で、不本意ながらも感じてしまい膣は少しだが湿り気を帯びていた。真矢が両手で膣口を広げると、くちゅりと言う音が小さく響く。

 

「か……彼氏、との…………け、経験豊富、な…………」

「ん~? よく聞こえないぞ?」

「~~~~!! い、淫乱マ、マンコに、あなた達の……」

「良いのか言う通りにしなくて? あの2人だけじゃなく肝心のデイナがどうなるか分からないぞ?」

 

 ここでさらに仁の事も引き合いに出されると、亜矢の中でも覚悟が決まった。自棄になったと言った方が良いか。真矢に代わり表に出た亜矢は、半ば叫ぶように言葉を口にした。

 

「彼氏との経験豊富な淫乱マンコにあなた達の逞しいペニスを突っ込んで犯してください!!」

「よく言えました。それじゃ、お望み通りに!」

 

 その瞬間、全員待ってましたと言わんばかりに亜矢に群がった。目の前に居た男が容赦なく広げられた亜矢の膣にペニスを突っ込み、別の男達は亜矢の手を使って無理矢理しごかせ、頭側に回った男が口にペニスを突っ込む。

 あぶれた男は、犯されることで大きく揺れる彼女の胸を鷲掴み揉みしだいた。

 

「んむっ!? んぐぅぅぅぅっ!?」

 

 一気に全身を犯され、くぐもった悲鳴を上げる。多少感じていたとはいえ、前菜無しで膣に突っ込まれて膣内が痛みを訴えたのだ。

 

 しかしそれも、暫くすると快楽に代わる。乱暴に犯されていながらも、彼女の体はしっかりと感じてしまっていたのだ。皮肉な事に仁との性交で開発されてしまった体は、男達の乱暴な責めにも快楽を感じるほどになってしまっていた。

 

「んぐっ!? ぐぼっ!? じゅるる!? おぐっ!? んぶぇっ!? ぐむぅぅぅぅっ!?」

「くぅっ! 予想しちゃいたがこの女の中、最高だ! あの2人とは比べ物にならねえ!」

「くそ、いいなあ!」

「おい、早く代われよ!」

 

 周囲からのヤジが飛ぶ中、亜矢は上下からガンガンに突かれ、子宮を突かれる度に激しい快楽が頭まで突き抜ける。

 

「あぁ、行くぞ!」

「こっちもだ!」

 

 その中でまず最初に射精したのは手を使って無理矢理しごかせていた男達だった。射精された精液が、亜矢の胸や腹に掛かる。熱くべたつく精液が体に掛かり、嫌悪と快楽で亜矢は体を震わせた。

 

「おぉ、口もいい! イク!」

「んぶっ!? んおぉぉぉぉぉっ!?」

 

 次に口を犯していた男が、亜矢の喉奥に向けて射精した。今度は飲み込む準備が出来ていなかった為、亜矢はペニスが引き抜かれると同時に激しく咽て射精された精液を吐き出してしまう。

 

「ぶぇほっ!? げほっ、えほっ!? おぇ……」

「あぁあぁ、汚ねぇなぁ」

「タイミングが悪いんだよ。それよりこっち、そろそろ膣内に出すぞ!」

 

 遂に膣内を犯していた男も射精するらしい。先程に比べて明らかにペニスが膨らんできているのが亜矢にも分かる。

 

 男が射精が近付いている事を告げた瞬間、亜矢は顔を青くし必死に拒絶した。

 

「いやっ!? いやいや、嫌です!? お願いします、膣内には出さないで!?」

「うるせぇ! ここまで来て出さないなんて選択しあるか!」

「だったらせめて外に、外に出してください!? 膣内にだけは、膣内にだけは!?」

「くぉぉ! 射精るぅっ!!」

「やだやだやだっ!? 助けて仁くん!? 仁君!?」

 

 亜矢の懇願も無視して、男は亜矢の膣内に容赦なく射精した。熱い精液が膣内を通り、子宮の中を満たしていく。

 

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁっ!?!? 出てる、膣内で!? やだ!? 嫌ぁっ!?」

 

 数秒の射精の後、男はペニスを引き抜いた。ペニスが引き抜かれると、膣口からは愛液に混じり射精された精液の一部が逆流して零れ落ちる。

 

 体全身を犯された疲労と膣内射精された絶望感に、亜矢は脱力し呆然としながら床に体を投げ出す。虚ろな目で虚空を見つめながら息をする彼女の、豊満な胸が上下に揺れる。

 その淫靡な姿に、順番待ちをしている間に自分でペニスをしごいていた男達が彼女に向け射精した。脱力した体に、四方から精液が掛けられる。

 

「うぅ、いやぁ……仁くん……仁、く、ん……」

 

 仁以外の男に膣内射精された絶望感と、これからも犯されるだろう絶望感。二つの絶望感に、亜矢は堪らず自らの意識を手放した。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――ん……んん?」

 

「うぁ――――――いやぁ――」

「んぶっ――――ひゃめ――」

「…………ッ! えっ!?」

 

 どれだけ気を失っていたのか、気付けば亜矢は先程と変わらぬ硬い床の上で目を覚ました。

 

 最初、先程の凌辱の生臭さに不快感を感じながらぼんやりしていた亜矢だったが、耳に入る知人の悲鳴に一気に意識を覚醒させ起き上がった。

 

 そこで彼女が見たのは、信じがたい光景だった。

 

「え……な、何で……何で――――!?」

 

 亜矢の視線の先では、先程と同様複数の男により凌辱されている峰と美香の姿がある。それだけなら、受け入れられはしないが、意識を失った亜矢の代わりに犯されていると考えられなくもない。

 問題なのは2人を犯している男達だ。

 

「何で、教授達が――!?」

 

 峰を犯しているのは白上教授と拓郎、美香を犯しているのは史郎と康太の2人だった。彼らは一様に血走った目で、有無を言わさず峰と美香の2人を一心不乱に犯していた。

 

「止め――!? 教授!? 瀬高君!? お願い、もう止め、んぶぅぅっ!?」

 

 もう眼鏡がどこかへ行ってしまった峰の頭を掴んで、白上教授がペニスを無理やり咥えさせて腰を振る。一方拓郎は背後から峰に抱き着く様に腰を振りながら、後ろから峰の胸を乱暴に掴んで絞るように揉む。あまりに強い力で揉まれたからか、峰の胸には痣が出来ていた。

 

「あぐぅっ!? あぁぁっ!? やぁぁ、もうやだぁ!? 止めて!? お願いだからもう許してぇ!?」

 

 美香は美香で、前後を史郎と康太の2人に挟まれ前後の穴を犯されている。もう何度も出されているのか、結合部からは入りきらない精液が零れ落ち下に水溜りを作っていた。

 

「先輩! 教授!? 何してるんですか止めてください!?」

 

「無駄よ」

 

 亜矢が必死に教授達に止めるように叫ぶが、それをいつの間にか傍に居た希美が無駄と断じた。

 

「無駄って……どういう事よ!?」

「今、連中には超万能細胞による服従遺伝子が働いてるわ。理性ではどうする事も出来ない」

「そん、な……」

 

 真矢は絶望した顔で峰と美香を犯している仲間たちを見る。今の彼らには、理性など存在しない。あるのは獣欲ですらない、ただ2人を犯すと言う思考のみで動いていた。

 一切の容赦もない、機械的な冷たい凌辱に次第に峰と美香の抵抗も弱くなってきていた。

 

「おね、がい……教授、瀬高君。もう止めて……うぐ……、瀬高君。こんなの、いやぁ……」

「あぁ、う。うぅ……あぁぁ……」

 

 拓郎に対して淡い想いを抱いていた峰は届かぬ懇願を必死に訴え、美香に至ってはもうただただされるがままとなりつつあった。

 

 あまりにも悲惨で痛々しい光景に、真矢は思わず目を背ける。

 

 だが忘れてはならない。彼女もまた、峰達と同じ立場に居るのだ。

 そして、あの中に1人存在しない人物がいる事を…………

 

「それより、自分の心配をした方が良いんじゃない?」

「え?」

 

 希美が真矢の後ろを指差す。

 

 恐る恐る後ろを振り返ると、そこには無数の男達が下卑た目を向けていた。

 そして、彼らの先頭には――――

 

「じ……仁、君」

 

 最愛の恋人である仁が、男達とは対称的に冷たい目を向けていた。一切の愛情を感じさせない、マネキンの様な無機質な目。

 しかしその股間には、見慣れた逞しいペニスが血管が浮き出るほど硬く屹立していた。

 

「仁くん……あ、あぁ――――!?」

 

 先程の凌辱の所為か、それとも仁とは思えぬ佇まいに恐怖のあまり腰が抜けたのか、亜矢は這いずる様に仁から距離を取ろうとした。ふと気づけば、黄色い小水が床を汚している。

 

 怯える亜矢の姿に、仁の後ろに居る男が指示を出した。

 

「犯せ」

 

 酷く短い一言。それが亜矢にとっての、残酷な時間の始まりの合図だった。

 

 仁は弾かれるように亜矢に飛び掛かると、彼女の足を無理やり広げ腰を押さえつけると膣にペニスを突き刺した。

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 亜矢の悲痛な悲鳴が響き渡る。

 普段であれば亜矢のそんな声を聞けば黙っていないだろう仁も、服従遺伝子により操り人形となっているのか一切の反応を示さず乱暴に腰を振っていた。子供の腕程もある太さのペニスが、亜矢の膣内を容赦なく抉る。

 

「いや!? いやぁぁっ!? こんな、こんなの!? 止めてください仁くん!? こんなのダメぇぇっ!?」

 

「1人で楽しむな、俺達にもヤらせろ!」

 

 男達は仁に亜矢を犯しながら体勢を変わらせ仁が下に、亜矢が上になる様にさせた。他の部位が使えるようになると、男達は亜矢に群がりその極上の肢体を思い思いに弄ぶ。

 肛門と口にも容赦なく挿入され、手にもそれぞれ別々のペニスを握らされた。更には犯されることによって揺れる乳房はまた別々の男に捕まれ、痣が出来るほど強く揉みしだかれる。

 

「んぶあぁぁぁぁっ!? おごぉぉぉっ!? あがっ!? んぐあぁぁぁぁぁっ!?」

 

 暴力的な凌辱に、亜矢の口から獣の様な悲鳴が上がった。普段の彼女を知る者からすれば、信じられないような光景だろう。

 

「んぶっ!? ぐぅぅぅぅっ!? じゅるるるるっ!? ごぽあぁぁぁっ!? げぼぉぉぉっ!?」

 

 激しい責めに、意識が飛びそうになる亜矢だったが皮肉な事に乱暴な凌辱の苦痛がそれを許さない。意識が飛ぶとしても一瞬の事だ。

 

(いやぁ、いやぁぁぁぁっ!? お願い仁くん、目を覚まして!!)

「うぉぉっ、出る!」

「んぶっ!?」

 

 亜矢は仁に止めるよう願うが、それが叶う事もなく。唐突に口の中や腸内に射精され、口からペニスが引き抜かれるとその勢いから亜矢は精液を仁の上に吐き出してしまった。

 

「うべぇぇぇぇっ!? げほっ、げほっ!?」

「…………」

「ぅあ……あぁぁ――!? じ、仁くん、ごめんなさい!? 私……」

 

 慌てて謝罪する亜矢だったが、その前に仁のペニスが亜矢の子宮口を激しく叩いた。

 

「いぎぃぃぃぃぃっ!?」

 

 散々犯された亜矢はそれだけで絶頂してしまった。急激に締まる膣内に締め付けられ、仁が射精する。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!? 熱い、熱いぃぃっ!? だめ、だめだめ!? こんな、イっちゃう!? イグゥゥッ!?」

 

 望まぬ激しい絶頂に体を震わせ、そのまま仁の上に倒れ込む。

 

 だが彼女に休息は与えられない。絶頂した直後だと言うのに、仁のペニスは硬さを取り戻しすぐさま亜矢への凌辱を再開した。

 

「あぁぁっ!? 仁君もう止めて!? 今は駄目!? イった、イったばかりで敏感だからぁぁっ!?」

 

 亜矢の言葉も無視して仁は亜矢を凌辱し続ける。仁だけでなく、男達もだ。

 

 別の男が亜矢の口と肛門にペニスを突き刺し抽送する。あぶれた男達は自分でペニスをしごき、亜矢の体に白濁液をぶっかける。

 

(うあぁぁぁっ!? いやぁぁぁぁぁっ!? もう、だめ……くる!? また来ちゃうぅぅぅぅ!?)

「ひぐぅぅぅ!? むぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

 程なくして再び亜矢は絶頂し、全身をビクンビクンと震わせる。亜矢が体を振るわせる度、彼女を犯す者たちは順次絶頂に達し彼女の内外に精液を放つ。

 

(あぁ……熱い……中も、外も……)

(もう、だめ……これ以上は、本当に……私、壊れちゃう)

 

 激しすぎる責めに、亜矢も真矢も限界が近付きつつある事を察した。

 

 が、そんな事関係なく、仁と男達は亜矢の事を犯し続けた。

 

 

 

 

「じゅる!? じゅぐっ!? んぐ!? んん……ひぐっ!? んぐん…………゛ん…んん…ん…゛ん…ん゛!んん……ん…゛っ!!」

 

 亜矢が絶頂しても、凌辱は終わらない。

 

 

 

 

「ひぎっ!? あぐっ!? んぶぇぇ!? おね、が……も、やめ――――っんっ!んん………っんん…んんんんんぅ……ぅ……………!!?………… んんんっ!が…ぁっっ…………っ!…゛?…… ん…゛んっ!っ………!……………!… …ん゛んん…んんんんんん゛ん…゛!……?゛」

 

 犯している全員が射精しても、直ぐに次の男が犯しに掛かる。

 

 

 

 

「あぁぁぁぁ……、う、あぁぁ。 ふぎぃぃぃぃぃ!? い、がぁぁぁっ!? んぐぁぁぁぁぁっ!? ひぐぅぅぅぅぅぅ!?」

 

 亜矢の目が虚ろになろうとも、凌辱は構わず続行された。

 

 気付けば室内からは希美の姿は無くなっていたが、その事を気にするものは誰も居なかった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 窓のない室内では時間の感覚も分からないが、亜矢への凌辱が始まってから一晩は過ぎた。

 

 しかし亜矢は未だに仁により犯され続けていた。

 

「あ……あ……あぁ…… う、ぁ……んぐ……」

 

 亜矢は酷い有様だった。全身精液だらけで、汚れていないところを探す方が大変な状態だ。しかも体中乱暴に犯されたからか痣だらけで、特に豊満な乳房や首筋にはいくつも歯形が刻まれていた。

 

 流石に長時間の凌辱に男達の体力が持たなかったのか、今亜矢を犯しているのは仁ただ1人。その仁は、仰向けに倒れた亜矢に覆い被さり機械的に腰を振り続けていた。両手は乳房を乱暴に掴み、右の乳房に吸い付き、左の乳房は乳首が千切れるほど指で摘まんでいる。

 

「ぅあ、あぁぁ……んんぅっ ……ぉ、ご……」

 

 膣と胸を同時に責められているというのに、亜矢の反応は鈍い。当然だ。ここまでの凌辱で、亜矢の精神はもう限界まで擦り切れていた。最早廃人一歩手前だ。

 

「あ、あ~……」

「ひゅ~、ひゅ~……」

 

 因みに峰と美香の2人は、亜矢よりも早くに限界を迎えとっくに壊れていた。部屋の片隅で肩を寄せ合うように壁に寄りかからされている2人の目には光が無く、口からは意味のない声が漏れている。

 

 ガラス玉の様な2人の目には、動かなくなった亜矢を犯す仁の姿が映し出されている。その時、仁が小さく呻きながら亜矢の膣内に射精した。

 

「ぅ、ぐ……」

「あぁぁ……は、はぁぁ……」

 

 もう散々膣内射精され、パンパンに膨れた亜矢の腹。ここで仁も体力に限界が来たのか、真横にばたりと倒れると同時に亜矢の膣から仁のペニスが引き抜かれる。

 

 瞬間、亜矢の膣口からは収まりきらない精液が愛液と共に噴き出した。

 

「はぁ…………あ、ぁぁぁ……はぁ、はぁ……」

 

 漸く本当に凌辱から解放された亜矢は、半開きの虚ろな目で天井を見ている。

 

 が、ゆっくりと亜矢の顔が仁の方を見た。亜矢は光のない目で仁の事を見ると、這いずって仁に近付き気絶した仁に顔を近付け、彼の唇に貪るようにキスをした。

 

「ん……ちゅるる……れろ……はぁ。仁……仁、……」

 

 長時間に渡る望まぬ性交、激しい凌辱は、亜矢から完全に理性を奪っていた。今の彼女にあるのは、ただただ愛する仁を求める心のみ。

 

「仁……れろ、ちゅぱ……あぁぁ、仁……しゅきぃ……仁、しゅきぃ…………もっと、もっとぉ……」

 

 壊れたスピーカーの様に只管仁を求める亜矢の様子を、雄成がモニターで眺めていた。

 

「……ふふっ、これは妊娠までそう時間は掛からないかな?」

 

 モニターの向こうでは、亜矢が這いずりながら仁の上に乗りまだ硬さのある仁のペニスを自分で膣に挿入し、腰を振り始めた。

 

『あ、あぁ、あぁぁぁぁ……仁、ちょうらい……もっと、もっと仁をちょうらい。欲しい、仁、欲しい――!!』

 

 最早亜矢もただ仁を求めるだけの人形となった。

 

 これで新人類を量産する体制は整った。恐らく最初は妊娠に難儀するだろうが、それも次第にクリアされる問題だ。あの2人を起点に、新人類を増やす。その増えた新人類を実験台に、地球上の全人類を新人類に覚醒させる方法を確立する。

 

 雄成は2人の交わりを眺めながら、これからの展望を思い描くのだった。




ここまで読んでいただきありがとうございました。

リクエストに関してですが、以前告知しましたように2月一杯を持ちまして締め切りとさせていただきます。これまで多数のリクエストありがとうございました。

執筆の糧となりますので、感想その他よろしくお願いします。

次回の更新もお楽しみに。それでは。


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解き放たれた欲望

どうも、黒井です。

お待たせしました、こちらの更新です。

今回は一応鬼畜Hと言うリクエストでしたが、凌辱は入っていません。ただ普段に比べて仁が大分鬼畜と言うかサディスティックな感じですので、一応ご注意ください。


 仁と亜矢は基本的に一つのベッドで寝ている。それはお金が無くてベッドが二つ買えないとか、そういう理由ではなくもっと単純に2人で密着して寝たいと言うだけの理由だった。

 

 それこそ最初の内は、真矢はともかく亜矢は恥ずかしがっていたがそれも過去の事。今では亜矢も仁と密着して寝ることに安らぎを覚え、離れて寝る事に落ち着かなさを感じるほどであった。

 

 その事に別に問題はないのだが、2人で寝ていると時々奇妙な事が起きるようになった。

 

 仁と亜矢・真矢の3人が一つの夢を共有する事が時々起こるようになったのだ。それも真矢が亜矢のもう一つの人格ではなく、1人の人間として独立した状態で。

 

 彼らはそれを別に悪い事とは思わなかった。寧ろこの夢が見れた時は、普段と違い真矢が亜矢に気を遣う事もなく好きに動けるので、仁も亜矢もこの夢になった時は全員揃ってこの一時の特別な時間を楽しんでいた。

 

 そして今宵も、彼らは正真正銘3人で過ごす夢の時間を楽しんでいた。主に真矢が仁と亜矢を引っ張り、思い思いの場所でデートする。夢の中での話なので、仁がハーレム状態であっても文句を言ってくる者は誰も居ない。

 

 そんな時だ。3人が喫茶店でお茶をしている時、真矢が不意にある事に気付いた。

 

「あ、そっか。ここ夢の中だから何しても誰にも文句言われないのよね?」

「どうしたの真矢? 今更そんな事……」

「まぁそういう事になるね。イメージすれば街に人を配置できるけれど」

 

 そう言って仁がちょいとイメージを働かせれば、彼らが居る喫茶店には3人の他にも様々な人が席について談笑したりし始める。

 その光景を見ながら、真矢はとんでもない事を提案した。

 

「それじゃあさ、今この状況でなら普段は絶対できないプレイとかも……出来ちゃうんじゃない?」

「ぷ、プレイ!? 真矢、あなた何する気?」

 

 真矢の言葉に何やら嫌な予感を感じた亜矢が身構えながら問い掛けると、真矢はニヤリと笑みを浮かべながら仁と亜矢を手招きして小声で思いついた事を話した。

 別にそんなことしても、気にする者など誰も居ないと言うのに。

 

 そしてその真矢の提案を聞いた亜矢は、次第に顔を赤くさせていき遂には耐えきれなくなったのか立ち上がった。

 

「ま、真矢ッ!? 何て事考えるの!!」

「真矢さん、それはちょっと不味いんじゃ……」

「え~? でも最近ちょっとマンネリ気味だしさ、偶には普段絶対できないプレイに走るのも良い刺激になると思わない?」

 

 流石の仁もちょっと引き気味だったが、続く真矢の言葉に心動かされた。

 

 ほぼ毎日の様に夜は愛し合う仁と亜矢・真矢だったが、確かにマンネリ感は否めない。別にだからと言って彼女達を抱く事が嫌になったりはしないのだが、新しい刺激が欲しくはないかと言われれば確かに欲しかった。

 それは自分自身は勿論、亜矢と真矢にも自分とのセックスを楽しんでほしいと言う気持ちがあるからだ。

 

 心動かされ考え込む仁の姿に、亜矢も危機感を感じ必死に宥めようとした。

 

「じ、仁くん? その、止めません? 流石にそれは、ちょっと……恥ずかしいとかそういう次元じゃなくて、何て言うか……」

「…………でも、真矢さんの言う通り新しい刺激は大事だよ」

「そうそう。それに大丈夫よ。これはぜ~んぶ夢なんだから。夢の中ならどんな厭らしい事もし放題なんだから。例えばこんな風に……」

 

 そう言って真矢は徐に上着の前を開け、ブラジャーまで外しショーツを脱ぎ捨てた。そして半脱ぎの扇情的な姿になって仁の前でポールダンスの様に体をくねらせる。

 

 まだ周りには仁がイメージして配置した客が居る。それらは所詮、虚実の人々にしか過ぎず背景でしかないので、真矢が突然ストリップを始めたとしても何の反応も示さない。ただ仁がイメージし、決めた行動を取るだけである。

 

 しかし周りに人の気配がある中で半裸になり仁を魅了しようとする事に、真矢なりに昂る何かを感じずにはいられないのかその頬は紅潮していた。

 

 当然、その様子を見た亜矢は真矢の大胆さと周囲の人の気配に顔を赤くしたり青くしたりと忙しい。

 

「ななななななっ!? ま、真矢!?」

「大丈夫よ。だってほら、だ~れも騒がない。ここは夢の中だから、どんなことでも何をしても許されるの。ね~、仁君?」

 

 真矢は更に上着すら脱ぎ去り、ほぼほぼ全裸になって仁に抱き着く。仁は抱き着いて来た真矢を抱き返すと、曝け出された胸を優しく掴みながら彼女の頬に軽くキスをした。

 

「あん! 仁君ったら!」

「俺は良いけど、真矢さん本当に良いの? こういうの」

「私は良いわ。偶にはこう言うのも。寧ろ心配なのは亜矢の方じゃない?」

「え?」

「亜矢、仁君の為にここまで出来ないんじゃない? 私は仁君の事だ~い好きだからこれくらいどうってことないけど」

 

 明らかな亜矢への挑発。真矢は亜矢のもう一つの人格として、そして何より双子の姉妹として亜矢の性格を知り尽くしている為、彼女を乗せるにはどうすればいいかをよく理解していた。

 だから敢えて亜矢を挑発した。こうすれば亜矢もこれからやろうと言う事に乗って来るだろうから。

 

 案の定真矢が挑発すると、亜矢が先程とは違った意味で顔を赤くしながら自分の衣服に手を掛け始めた。

 

「ば、馬鹿にしないで! わわ、私だって、仁くんの為にならこれ、ここ、これくらいしてみせるわよ!!」

 

 言うが早いか、亜矢も仁の目の前で衣服を脱ぎ始め全裸になると真矢とは反対側から仁に抱き着いた。顔は真っ赤だが、それでも途中で止めたりしないのは仁を愛していると同時に真矢には負けたくないと言う対抗心があるからだろう。現実では心は2つ体は1つの亜矢と真矢も、この夢の世界では互いに仁を想うライバルだ。

 

 仁は、そんな亜矢の事を愛しく思い、真矢同様胸を掴むように抱き返すと彼女の頬にも優しくキスをする。

 

「ん、あ! じ、仁くん」

「可愛いよ、亜矢さん」

「は、はい――!」

「んっふっふ~。それじゃあ状況も整った事で…………行ってみよっか?」

 

 笑みを浮かべた真矢は、イメージして作り出したそれを仁と亜矢に見える様に掲げる。

 それを見た亜矢の顔には緊張が走り、思わず生唾をごくりと飲み込んだ。が、背に腹は代えられない。ここまで来たら突き進んでやると言わんばかりに、亜矢は真矢の手の中にある”それ”を片方受け取った。

 亜矢が片方取ったのを見て、真矢は残った方を自分に着けた。

 

 そう…………リードの繋がった首輪を、自分の首に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……」

「う、うぅ……」

 

 数分後、2人は仁に連れられ、街中を歩いていた。

 それだけなら特に問題はないが、何時もと違うのは2人の格好。衣服は全く纏っておらず、美しい裸体を周囲に晒している。

 そしてその首には首輪が嵌められ、そこから伸びたリードはどちらも仁の手の中に納まっていた。

 

 そう、これこそが真矢が言っていた何時もと違うプレイ。リードを繋がれた首輪を着け、全裸で犬の様に引かれながら街を歩く。

 まるで罰ゲームか何かだが、現実世界でこんな事をやれば一発で警察が飛んできて全員御用となってしまう。

 

 だがここは夢の中。文句を言う者は誰1人おらず、好きな事は何でもできる。

 

 しかしそれでもやはり恥ずかしい物は恥ずかしい。こんなエロゲーにしかないようなシチュエーションを実際に自分達でする事になるとは思っても見なかった亜矢は、羞恥心が限界を超える寸前になっており顔は真っ赤っか。言い出しっぺの真矢も、実際にやってみると思っていた以上に精神的にきつかったのか俯いて胸と秘部を手で隠している。

 

 お陰で何時もに比べて歩みは遅く、必然的に仁とは徐々に距離が開いていく。

 

 そんな2人の様子を、仁はリード片手に時折後ろを振り返りながら歩いていた。

 

「…………」

 

 自分の手の中にあるリードとそれに繋がれた亜矢と真矢。そして2人が全裸で羞恥を堪えながら歩いている姿を見ると、仁の中に沸々と普段は意識しない感情が湧いてくるのを感じる。

 完全に自分が2人を支配している感覚。徐々に自覚してきたその感情に、仁は頭の片隅ではあまりよくない事だと思いつつ気持ちを昂らせずにはいられなかった。

 

 徐に、仁は手に持ったリードを引っ張ってみる。それまで歩くだけで精一杯だった2人は、突然リードを引かれ前のめりに倒れそうになる。

 

「わっ!?」

「きゃっ!? じ、仁くん?」

 

 まさかリードが故意に引っ張られるとは思っていなかったのか、亜矢が伺う様に仁を上目遣いで見る。真矢の方も、表情の中にどこか怯えの様なものが混じりつつあった。

 

 その視線に仁の心の一部はチクリと痛んだような気がしたが、それ以上に続々とした何かが背中を駆け抜けるのを感じ口角が上がるのを抑え切れない。

 

 何時もの仁が見せない表情を目の当たりにして、亜矢と真矢は不安そうに顔を見合わせる。

 

「あの、真矢? あれって……」

「あはは……仁君でもスイッチ入る事あるのね」

 

「さ、行くよ2人とも」

「うぁっ!?」

「あぅっ!?」

 

 再び仁が、今度は先程よりも強めにリードを引いて2人を歩かせた。犬の散歩と言うよりまるで奴隷の様だ。

 

 それでもまだ亜矢と真矢の心の中には余裕と言うか楽観があった。仁ならそこまで酷い事にはならないだろうと。

 

 だが次の瞬間に起こった出来事は、2人の予想を超えていた。

 

「え?」

「な、えっ!?」

 

 突然、今まで誰も居なかった筈の街の中に、道行く人々が姿を現したのだ。亜矢と真矢は人なんてイメージしていない。という事は、彼らは皆仁がイメージしたという事。

 

 強制的に人込みの中を全裸で歩かされることになった亜矢は、流石に悲鳴を上げその場にしゃがみ込む。

 

「仁くん待ってください!?」

「何してるの亜矢さん、早く行くよ?」

「ならせめてこの人達消してください!?」

「大丈夫だよ。この人達ただの背景だから」

「だとしても――!?」

「それとも、こうした方が良い?」

 

 聞く耳持たずな仁が、更にイメージを変化させた。

 すると先程まで彼らの事等見えていなかったかのような人々が、一転して彼らの周りを囲むようにして亜矢と真矢に好奇の視線を向け始める。それが実際には存在しない虚像にしかすぎないのだと分かっていても、衆人観衆の中全裸を舐める様に見られるのは堪ったものではなかった。

 

「ちょちょちょっ!? じ、仁君これは流石に、は、恥ずかしいってレベルじゃ……」

「いやいやっ!? 駄目です仁くん、こんなのダメです!?」

 

 背中合わせになってその場にしゃがみ込む亜矢と真矢だが、それで隠せるのは尻と胸の先端、秘部くらいのもの。他のシミ一つない綺麗な柔肌は虚像の人々に見られることになる。

 

 そこにさらに追い打ちをかける様に、仁がリードを引っ張って2人のバランスを崩させた。

 

「あぁっ!?」

「きゃぅっ!?」

 

 倒れた拍子に手が胸と秘部から外れ、周囲の人々の目に留まる。その瞬間ギャラリーは声を上げ、まるで本当に見世物にされているかのような気持ちにさせられた。

 

「じ、仁くん、仁くん!? も、もう止めましょう? ね? い、何時もと違う事がしたいなら、別の事に……」

「だ~め」

 

 仁は亜矢の提案を却下し、2人に近付くと無理矢理立たせさらに2人の秘部を指で掻き回す。

 全裸で街を練り歩き更には人々の目に触れられて興奮したからか、2人の膣内は既に潤んでおり仁が指を入れるとグチュグチュと音が鳴った。

 

「うぁっ! あ、んぅぅっ!!」

「や、あん! 仁君、そんな、ひゃうぅ!!」

「2人とも、口ではなんだかんだ言って、女に濡らしてるじゃない。もしかして、見られるのが好きだった?」

 

 仁に膣内を指でかき混ぜられ、愛液が溢れ出て2人の太腿を伝って流れ落ちていく。立っていられず仁の体を掴むことでかろうじて倒れずにいられるが、その間も仁は2人の秘部を弄繰り回し、快楽と羞恥で悶える2人の姿を楽しんでいた。

 

「はぁ、うんん! いや、ダメ!! 仁君、私、もう――!!」

「うく、あ、はん!! 私も……イ、ク――!? いや、ダメ!!」

 

 こんな衆人観衆の中で絶頂したくはないのに、体は快楽に負けそうになる。

 

 耐える2人だったが、仁は2人の耳元に口を近付けると悪魔の囁きを口にした。

 

「気にすることなくイっちゃいなよ。どうせこの人達は俺がイメージして作った背景なんだから。気にする事なんて何もないよ」

「「ッ!!」」

「ここでどんな醜態見せても、誰も何も知らないんだ。だってここでの事を知ってるのは、俺達3人だけなんだから」

 

 そう言いながら仁は2人の秘部を弄り、一際ざらついたところを思いっきり引っ搔いた。

 

「だからほら……イっちゃえ」

 

 それがトドメとなり、亜矢と真矢は絶頂に達し盛大に潮を吹いた。

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 足をがくがくと震わせ、仁にしがみつきながら絶頂する2人。それが収まると、2人は仁にしがみつく事も出来なくなり脱力しその場に腰を下ろしてしまう。

 

 気付けば彼らの周りには誰も居なくなっていた。

 

「どうだった、2人とも?」

 

 脱力し座り込んだ2人に、仁もしゃがんで視線を合わせて問い掛ける。

 しかし2人はそれに答える余裕がなかった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ふぅ、うぁ、あぁ……」

 

 明らかに何時もの絶頂とは何かが違った。衆人観衆の中で、全裸を見られながら秘部を弄られ絶頂するのがこんなにすごい快楽を齎すなど知らなかったのだ。

 羞恥心が感度を上げたのだろうかとすら思ってしまう。

 

「気持ち良かった? でもまだこんなのじゃ終わらないよ。夜は長いんだ。まだまだこれからさ」

 

 そう、こんなのでは満足できない。何よりも仁は何も気持ち良くなっていないのだ。気持ち良かったのは亜矢と真矢だけ。そんなの不公平だ。

 

 仁は嗜虐的な笑みを薄っすらと浮かべながら、2人の愛液で濡れた指先をチロリと舐める。

 

 普段見る事の出来ない仁の姿に、亜矢と真矢は言い知れぬ疼きを感じずにはいられなかった。

 

 その後、仁は邪魔な周囲の人達を消すと3人だけの世界で2人を近くの公園へと連れて行った。リードを引かれての半ば強引な連れ込みに、亜矢と真矢は得も言われぬ性的な昂ぶりを感じていた。

 

「さ、2人とも」

「あっ!?」

「んんっ!?」

 

 仁は公園に入ると手近なベンチに腰掛け、いきり立ったペニスを露出させた。リードを引っ張って無理矢理2人の顔をペニスに近付けさせると、立ち上る牡の匂いに2人も熱い吐息を吐き左右から仁のペニスに舌を這わせた。

 

「はぁ、んむ。ペロペロ……」

「ちゅぅ、んはぁ。ぴちゃぴちゃ……あむ、んん」

 

 亜矢と真矢は左右から仁のペニスを、まるで一つのアイスキャンディーを共有するかのように丹念に舐める。勿論使うのは舌だけではなく、その豊満な胸もだ。柔らかくそれでいて張りのある胸に左右から包まれ、仁に極上の快楽を齎す。

 その上さらに先端の亀頭を丹念に舐められるのだから、仁は早くも絶頂を迎え派手に射精した。

 

「あぁっ!」

「きゃっ!」

 

 噴水の様に噴き出した熱い精液が、亜矢と真矢の顔を白い斑に染め上げる。こびり付いた精液から仁の匂いが漂い、その匂いを嗅いだ2人は再び熱く湿って来るのを感じた。

 

「仁くん……」

「私、もう……」

「その前に、まずは綺麗にして」

 

 ペニスにはまだ精液が残っている。仁はその掃除を2人に命じた。

 

「は、はい……ペロペロ……んく」

「ちゅる、ごく……んはぁ……あ、ここにも……」

「んひゃっ!」

 

 真矢はペニスに残っている精液だけでなく、亜矢の胸や顔にこびり付いた精液も舐め取り始めた。亜矢はお返しと、独り占めなど許さないと言わんばかりに真矢の顔や胸についた精液を舐め取る。

 

「ん、ペロ……ぴちゃ」

「あん! んやぁ、亜矢、そこダメ――!」

「ふふっ、あむ」

「きゃん! もう、はむ!」

「んひゃ!」

 

 気付けば2人とも、お互いの体についた精液を舐め合うだけでは飽き足らず、互いの弱いところを刺激し合っていた。

 

 そんな2人の仲睦まじい様子に、仁はペニスが硬さを取り戻すのを感じると、辛抱堪らないと言わんばかりに2人を突き飛ばして地面に押し倒した。

 

「あぁっ!」

「わっ!!」

 

 2人揃って地面に倒れた2人は、奇しくもお互い仁に向け尻を突き出す形で倒れた。仁の目の前に、愛液を滴らせてパクパクさせる2人の膣口が並ぶ。

 

 仁は徐に亜矢の方の尻を掴むと、そのまま一気に硬く勃起したペニスで貫いた。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 いきなりの挿入に亜矢は軽く絶頂した。その隣で亜矢が責められているのを見ることになった真矢は一瞬羨ましそうな顔をしたが、その顔は直後に快楽に染まった。

 空いてる方の手で仁が真矢の膣をほじくり始めたのだ。

 

「んあぁぁぁぁっ! あぁっ! んんん!」

「うあ! ああぁ! ひん! んぐ! あぁぁ!」

 

 既に十分すぎるほどに濡れて解れた膣内は、仁のペニスを容易く包み込む。仁が腰を振る度にぱちゅんぱちゅんと濡れた音が鳴り、2人の腰がぶつかり合う度にパンパンと手を叩くような音がする。

 柔らかく包みながらも、しっかりと締め付ける亜矢の膣内。亜矢が小さく絶頂する度に膣肉が仁のペニスをきゅうきゅうと締め上げるものだから、仁の方もすぐさま二度目の射精に達した。

 

「うあぁぁぁぁぁぁぁっ!! 熱い、熱いのが一杯ぃぃぃっ!!」

 

 膣内射精され、絶頂に背筋を逸らす亜矢。その瞬間豊満な胸が大きく跳ね、汗が飛び散り全身を震わせる。

 

 大きな絶頂に体を震わせていた亜矢だが、それが過ぎると糸が切れたかのように尻を突き出した格好のまま脱力し倒れ込む。その顔は紅潮し、口元はだらしなく歪み涎が垂れていた。

 

「はぁ、はぁ、はひぃ……」

「仁君、仁君! 次、私に早く! 指だけじゃ我慢できないの!! 早く仁君の太くて硬いおちんちん頂戴!!」

 

 真矢は亜矢が終わったと見るや、仁に弄られている膣口を自分で広げて尻を振ってアピールした。挿入を期待している膣口からは、もう仁が指を抜いているにも拘らず愛液がトロトロと流れ出ている。

 

 仁は愛液を垂れ流す真矢の膣に顔を近付けると、舌を這わせて膣内を舐め上げ愛液を啜った。

 

「れロ、じゅるるるるる!」

「んひぃっ! だめぇ、違うのぉ!! そうじゃなくて、おちんちんが欲しいんだってばぁ!!」

 

 真矢が切なそうに懇願すると、仁は口の周りについた真矢の愛液を舐め上げながら彼女の腰を掴み膣口にペニスの先端を当てた。熱いペニスの感触に、真矢の顔に歓喜が浮かぶ。

 

「あ、あぁ――――!!」

 

 期待に胸を膨らませる真矢の姿に、仁は口角を上げるとこちらはゆっくり挿入してやった。

 

「んん、あぁぁ! 来たぁ! 仁君のおちんちん――! お願い仁君、もっと激しく、滅茶苦茶にしてぇ!!」

「……それじゃ、遠慮なく」

 

 これ以上焦らすのは仁の方も辛かったので、ここから先は獣の様に真矢を犯した。

 

「あぁっ! いぎっ! んぐぁぁっ! あ、あぁぁぁ! イイ! 仁君、イイよぉ!」

 

 後ろから真矢を抱きしめ、背後から胸を揉みしだきながら仁は真矢を犯す。仁が腰を叩き付ける度に揺れる真矢の豊満な胸は、仁の手により赤く手の後が付くほど揉まれ、硬く尖った乳首は千切られるのではと言う程の強さで抓られ引っ張られる。

 

「いぎぁぁ! んあぁぁぁ! じ、仁君! もっと! もっと乱暴にしていいから! んあぁぁ! 私の中、仁君で一杯にして!! あああぁぁぁ!」

 

 普段と比べて遥かに乱暴に犯されているにも拘らず、真矢の顔に浮かんでいるのは苦痛ではなく快楽と愛情だった。

 その愛に応えるように、仁は真矢の体を抱きしめると子宮の奥に向けて射精した。

 

「んああああああ! ああああ! あああああああああああ!!」

 

 熱い水鉄砲を子宮の奥に撃たれたかのような感覚に、真矢が絶叫に近い嬌声を上げる。亜矢同様背中を逸らせて全身を震わせ、絶頂が過ぎ去るとこちらも尻を突き出す形で倒れ込んだ。

 

「あ……は、ん……はぁ……」

「はひ、はひ、い……あぁ」

 

 尻を突き出すと言う、同じ体勢で隣り合う亜矢と真矢。息をするだけでも快楽を感じると言わんばかりに、呼吸の度に体を震わせる2人の姿は全身を濡らす汗と膣から零れ落ちる精液と愛液により凄まじく扇情的な姿だった。

 もしこの場に仁以外の男が居れば、理性を失って襲い掛かっていたかもしれない。

 

 勿論それを許し仁ではなかった。この2人は自分のもの。2人に首輪を巻きリードで繋いだことで、その気持ちが強くなった仁は脱力した2人をリードを引っ張って無理矢理起こした。

 

「あぁぁ……」

「うぐ、ぁ……」

 

 まだ体力が回復していない状態で首を引っ張られ、苦しそうな声を上げる2人だったが仁は頓着しない。寧ろ2人がそんな声を上げることにも、興奮を覚える自分が居る事に気付いていた。

 

「さ、2人とも……まだまだ終わらないよ?」

 

 無理やり起き上がらせた2人の耳元に、仁が顔を近付けてそう告げる。

 

 最早今の亜矢と真矢は完全な仁の奴隷の様な形となっていた。だが2人はその事に反発する事もなく、寧ろそれを受け入れたかのように淫靡な笑みで応えていた。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 そのまま仁は2人を全裸のまま引っ張っていった。最初こそ抵抗があったが、今は寧ろこうして引っ張られて連れられることに悦びを覚える自分が居る事に亜矢と真矢は気付いた。

 

 力尽くで従わされる……それはそれで悪くないものだと思い始めていた。

 

 そんな2人を連れて仁が向かったのは、彼らにとって馴染みのある学び舎である明星大学だった。当然だが、夢の世界であるここには誰もいない。人気のない校舎内を、仁は亜矢と真矢をリードで引っ張って歩いた。

 

 その先にあったのは、講堂であった。一度に100人近い人数に一度に講義出来る行動は、壇上も大きく広い。

 

 仁はその壇上に2人を引っ張っていき2人の体を存分に貪った。

 

「あぁっ! んあぁっ!! 仁くん、仁くん!!」

「んぶ! んちゅ! じゅるるる! ぷぁ! 仁君、私も! 私もぉ!」

 

 壇上で亜矢を押し倒した仁は、いきり立った剛直を濡れぼそった彼女の膣にねじ込んだ。更に亜矢を責めている間、仁は片手で真矢の膣を弄繰り回す。

 

「んあぁぁっ! 仁君、指ぃ! もっと、もっと掻き回してぇ!!」

「あっく! んあぁっ! あふ、あん!」

 

 教壇に乗った2人を仁は同時に愛した。亜矢は教壇に俯せに乗り後背位に近い形で、真矢は仰向けに乗り豊満な胸と蕩けた顔を仁に見せつける。

 

 程なくして、亜矢に挿入している仁のペニスから射精が行われた。

 

「くぅ!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! あ、熱い! 熱いのが、膣内に、一杯ぃぃぃ!!」

「うぁ! 私も、イク! イっちゃうぅぅぅ!! んくぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 膣内射精により絶頂した亜矢に遅れる形で真矢も絶頂した。絶頂により収縮した膣内が、ほじくっている仁の指を強く締め付け同時に噴き出した愛液が仁の手を濡らす。

 

「う、ぁ、あぁ……」

「はぁ、はぁ……ぅん」

 

 亜矢と真矢は激しい絶頂が通り過ぎ、心地良い疲労に教壇の上でぐったりと脱力している。

 

 だが仁は2人を休ませることはしなかった。

 亜矢の膣からペニスを引き抜くと、仁の手で解された真矢の膣に続けて挿入したのだ。

 

「んあっ!? きゃふぁぁぁぁぁぁぁっ!! じ、仁君、待って!! 今、今イッたばかりだからぁっ!?」

 

 突然の挿入による快楽に真矢が悲鳴を上げるが、仁はお構いなしに腰を振る。それだけでなく、彼は先程膣内射精した亜矢の剝き出しのクリトリスを摘まんで彼女を強制的に再起動させた。

 

「んあぁぁっ!! じ、仁くん?」

「亜矢さん、真矢さんの上にそのまま乗って」

「あ……はぁい♡」

 

 仁に愛されすっかり蕩けた亜矢は完全に言いなりとなり、言われた通りに仁に犯されている真矢の上に乗った。教壇の上に向かい合わせで乗った亜矢と真矢の間で、2人の持つ豊満な胸が互いに押し潰され形を変える。

 

「あぁっ!! んぁっ! ひゃん!! ん、くぅ! だ、ダメぇ!! 胸、先っぽ、擦れてぇ!!」

「ん! んふ! あ! 真矢、乳首硬い! んあ!」

「亜矢さん、真矢さんを可愛がってあげて」

「はぁ、はぁい♡」

 

 仁の言いなりとなった亜矢は、自分の下敷きとなった状態で仁に犯されている真矢の胸を弄び始めた。豊満な胸が白魚の様な亜矢の指によりぐにゅぐにゅと形を変え、乳首を引っ張られしゃぶられる。

 

「あむ。ちゅるちゅる、じゅるるるる! あ、はぁ……はむはむ、ん!」

「あひゅあぁぁぁ!! 亜矢、それダメぇ!! 許して! 胸、今敏感だからぁ!!」

「ん! だぁめ♡ だって仁くんが言うんだもの。ん、ちゅ!」

「んむぅ!?」

 

 真矢の懇願を無視して、亜矢は真矢に口付けし舌を絡める。ただでさえ仁に犯されて止め処ない絶頂に晒されていると言うのに、この上さらに胸と口まで亜矢により犯され真矢は激しい絶頂の中で何度も意識を失いかけた。

 しかし跳びかけた意識は、次の瞬間快楽により引き戻される。終わりのない快楽地獄に、真矢は精神的に限界が近付いているのを感じた。

 

「らめっ!? もうらめぇ!! あ、あひゃま、おかひくなりゅう!! おね、おねが、もうやひゅまひぇれぇ!!」

「それじゃ、出したら休ませてあげるよ」

 

 その言葉の直後、真矢の膣内に熱い精液が吐き出された。愛する男の精液に子宮の中を焼かれる感覚に、真矢の脳がショート寸前にまで昂る。

 

「んひゅあぁぁぁぁぁぁぁっ!! あひゅ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 仁の射精に亜矢の責めもあり、激しい絶頂にそのまま気絶する真矢。教壇の上でぐったりした真矢を、仁はペニスを引き抜き床に下す。

 

 真矢がダウンしたなら、残るは亜矢だけ。亜矢は仁を独り占めできると、仁に独り占めされると、期待を胸に仁に口付けし更なる快楽を強請った。

 

「仁くん♡ んむ、ちゅ♡ 今度は私、私の事を愛してください♡」

「容赦しないよ?」

「あん♡ いいです、仁くんになら♡ ここは夢の中なんですし、沢山沢山愛してください♡」

 

 淫靡な表情を浮かべる亜矢。そこまで言うならお言葉に甘えてと、仁は亜矢を抱きしめると黒板に押さえつけて後ろから挿入した。

 

「んあぁぁぁ♡ 仁くんのおちんちん、まだまだすっごく硬くて熱い♡」

「亜矢さん、これから一度イったらその分黒板に「正の字」を書いていって。俺、亜矢さんが何回イクのか知りたい」

「んあぁっ!! い、今、一回イキましたぁ!」

「はい、それじゃあ一画書いてね」

 

 仁は亜矢に無理やりチョークを持たせ、黒板に横一文字を書かせる。亜矢が一画書くと、仁は亜矢への責めを再開した。

 

「んぁっ!! ああん! ひゃぐっ!? ん、くあぁぁっ!!」

 

 すっかり昂った亜矢の体は、仁に数回突かれただけですぐ絶頂に達する。その度に亜矢は律儀に黒板に正の字を書いていくが、その文字は仁に突かれながらと言うのもあって震えており正の字の形が大分崩れていた。

 

「ほらほら亜矢さん、文字、歪んでるよ! もっと綺麗に書かないと!」

 

 文字が汚いと仁が亜矢の尻を引っ叩く。それすら快楽に代わるのか、亜矢は尻を引っ叩かれただけで嬌声を上げた。

 

「んきゃぁっ!」

「ん? 痛かった?」

「ん、んんん! じ、仁……もっと♡ もっと、もっとぉ♡」

 

 もう亜矢は仁に何をされても感じる体になってしまっていた。尻を叩かれようが、それも彼女にとっては仁からの愛情表現。事実仁は愛を持って彼女に接していたので、それは何ら間違った認識ではない。

 

「それじゃ、遠慮なく」

 

 それから、仁は亜矢を何度も突いた。突きながら時に尻を叩き、後ろから抱きしめ胸を揉みしだき、顔を自分の方に向かせキスもした。膣内には何度も射精し、心行くまで彼女の体を貪った。

 亜矢もそれを受け、数えきれないほど絶頂した。絶頂する度に黒板には線が増えていき、亜矢の手が届く範囲は正の字で一杯になる。

 

「あぁっ! んぎ! んっく、あぁ! はひゅ! くあぁぁっ!」

「亜矢、また射精るよ!」

「ら、らひれぇ! 仁の、あちゅいの、いっぱいらしてぇ!!」

「くぅ!!」

「んあぁぁぁぁぁぁぁ!! い、くぅぅ!! も、何回も、イクゥゥ!! い、いきすぎれ、数えきれない!! も、書けないのぉ!!」

 

 気付けば亜矢の手の中からはチョークが消えていた。仁に犯されている間に、亜矢の手から零れ落ちてしまったらしい。激しく何度も犯され、お腹が精液でポッコリ膨れるほど何度も出された亜矢の足元には入りきらなかった精液が水溜りを作っている。

 

 流石に気が済んだのか、仁が亜矢の膣からペニスを引き抜くと支えを失った彼女はそのまま精液の水溜りの中に崩れ落ちた。息も絶え絶えの様子で崩れ落ちた亜矢は、しかし自分の足元に拡がる仁の精液の匂いに自然と舌を這わせていた。

 

「あは……仁の匂いだぁ♡ ぺろ、ぴちゃ……じゅる、れろぉ」

 

 犬の様に床に零れ落ちた精液を舐めとる亜矢の隣に仁が腰かけていると、いつの間にか回復していた真矢が仁を押し倒す様に抱き着いた。

 

「仁♡ 亜矢ばっかりズルいよぉ♡ 今度は、私も♡」

 

 真矢は仁の答えを聞く前に、彼のペニスを掴むと自分の膣口に合わせ腰を下ろした。

 

「んいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!! き、たぁぁぁぁぁぁ!! じ、仁♡ もっと、もっと私の事を犯して♡ 亜矢と一緒に、壊れるくらい滅茶苦茶にしてぇ♡」

「あん、真矢ばかりダメぇ♡ 仁、私の事ももっと愛して♡ この夢から覚めなくなるくらい♡」

「んく♡ あん♡ ここでなら、何でも出来るから♡ あは♡ 仁の好きな事、やりたい事、何でもして♡♡」

「れろ、ちゅ♡ ぴちゃぴちゃ♡ あはぁ♡♡ 仁の望む事、私達が叶えてあげる♡♡」

 

 真矢が仁の上で腰を振り、亜矢が仁の唇を貪る。その2人の胸や尻を、仁の手が揉みしだいた。

 

 本来なら神聖な学び舎で、3人は獣の様に何時までも何時までも愛し合い絡み合っていたのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「――――――ん?」

 

 差し込む朝日が仁の顔を照らし、目が覚める。ぼんやりした頭を抱えながら室内を見渡せば、そこは何時もと変わらぬ彼らの部屋。

 そして視線を下げれば、そこには穏やかな顔で寝息を立てる最愛の女性の姿。その人数は一見1人に見える。

 

「亜矢さん、真矢さん」

「ん、んん……」

 

 仁は眠る彼女の肩を優しく揺すり、声を掛けてやると彼女もゆっくりと目を開けた。

 

「あ……仁くん――――!?」

 

 何時もであれば優しく朝の挨拶を返してくる亜矢だったが、この時は違った。仁の顔を見て数秒後、突然沸騰したように顔が赤くなったのだ。

 その理由には直ぐに検討が付いた。昨夜の夢の内容があまりにも刺激的すぎたのだ。

 

「じ、仁君……夢、覚えてるよね?」

「うん……まぁね」

「ゆ、夢だからって、ちょっと調子に乗り過ぎましたね。……うん、あれは、ちょっといけない扉を開いちゃうかも」

 

 夢の中で、自由に夢を操れるからと言って確かに調子に乗り過ぎた。あれを現実世界でやろうものなら、それこそとんでもない事になる。

 

「……次からはあれ無しで行こうか」

「【賛成……】」

 

 こうして次からは、夢で逢う事になろうとも常識外れのプレイは無しという事で話は纏まるのだった。




読んでくださりありがとうございました。

今回は仁亜矢真矢という恋人同士でありながら、鬼畜チックなお話でした。夢の中だから何でもできるの理論で、首輪にリード付けての全裸散歩に屋外H。更には大学の教壇の上での激しいHとやりたい放題。

容貌は鬼畜Hとの事でしたが、正直これでご満足いただけるか不安です。鬼畜鬼畜言いつつ、仁達の関係を考えるとこれ以上仁をサディスティックにするのはちょっと難しくて。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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希望の芽吹き

どうも、黒井です。

大変お待たせしました。
今回はリクエストより、司と香苗の初のゴム無しHとなります。ゴム無しの生Hがメインの筈ですが、書いてる内に子作りの方がメインになってしまいましたがどうかご了承ください。


 香苗と司が出会ったのは本当に偶然だった。偶々同じ対象を目的とした調査で同じチームに属する事になり、偶々話す機会が出来たから話したら、偶々話が合い、気付けば行動を共にするようになっていた。行ってしまえば、ただそれだけの事だ。

 

 だが、それを切っ掛けにして2人は徐々に互いの距離を詰めていた。より正確に言えば、香苗がグイグイと司に対して距離を詰めていたのだ。

 

 その理由を問われれば、香苗は単純にこう答えた。

『何か気に入った』……と。

 

 そうして主に香苗が司に対して積極的に接している内に、2人は互いにお互いを強く意識する様になり、気付けば共に居る事が当たり前となった。そうなれば後は話も早い。どちらからともく告白し、2人は付き合う事になり恋人同士となって、接している内に互いを求め合い、肌を重ね合う事となった。

 

「あっ! あぁっ! はぁっ! 司、司!!」

「くっ! あ、香苗!!」

 

 ただ2人は互いに肌を重ね合う事に関しては非常に慎重であり、互いに初めてを相手に捧げるのも司が避妊具を付けてのものであった。それでも2人はそれで十分に満たされていた。例え避妊具を介してのセックスであっても、互いに相手を求め相手に求められていればそれで十分に満たされていたので特に不満はなかった。

 その後も何度も互いを愛する目的で愛し合った2人だが、間違いを犯さないようにと司が避妊具を付けての情事ばかり。それでも2人は互いにそれなりに満足していた。

 

 そんな関係を暫く続けていた2人も、正式に結婚をすれば意識も変わった。即ち、互いに子作りの為のセックスに意識を向け始めたのだ。互いに相手を強く愛したから、相手との間に子供を欲するようになった。

 

 それはある意味で生物として当然の欲求だ。愛する者、配偶者として認めた相手との間に子を作りたいと思うのは、生物として自然な事だ。

 2人は結婚してから少し経ってから、生物としてその当然の欲求を意識し、この日遂にその欲求を満たすべく本当の意味でのセックスに身を投じる事にした。

 

 即ち、避妊具を用いない本当のセックスだ。

 

「さ、司……」

 

 今、司の目の前にはベッドの上にあられもない姿をさらけ出している香苗が横たわっていた。衣服は一切身に付けていない。正真正銘、生まれたままの姿で香苗が無防備に体を投げ出している。出るところは出て、引っ込むところはしっかり引っ込んだメリハリのある肢体。それが無防備に曝け出されている姿に、司も性を意識し興奮を覚えずにはいられなかった。

 

 そうなると俄然司の男性自身も黙ってはおらず、傍から見ていて痛々しいほどに勃起しているのが香苗の目に入る。何時も見ている筈なのに、コンドームの無いそれを見て香苗は自分でも気付かぬ内に喉を鳴らした。

 

「ッ!……ふふっ、既に準備万端か。ならまずは……」

「香苗――!」

 

 香苗はそっと司の下半身に身を寄せると、何も言わずに司のペニスを豊満な胸で包み優しくしごきながら先端を口に含んだ。

 

「あむ。じゅる、れろれろ、じゅるる! んく、はぁ……はむ」

「うぉ、ぁ……香苗!」

「じゅる……ふふっ、何時も思っていたが、司は本当に元気だな。もう今にも出そうじゃないか?」

 

 香苗の挑発に司はぐうの音も出なかった。実際問題、もう司のペニスは爆発寸前だったからだ。普段とは違う、生で感じる香苗の体の感触が直にペニスに響く。豊満な乳圧と生々しい舌の感触が司の興奮を促し、司の理性をガリガリと削っていた。

 それが分かるからか、香苗は笑みを深めつつ更に司のペニスに奉仕した。鈴口をほじくる様に舌を動かし、裏筋を舐め上げ、双丘で搾り上げる様に挟む。

 

 愛する女性からの奉仕に、司も耐えきれず遂に絶頂を迎えた。

 

「くっ! 香苗!」

 

 司の射精を察した香苗は、一際深く司のペニスを咥えこんだ。瞬間、司のペニスから放たれた精液が香苗の喉を直撃した。

 

「んぶっ!? んぐっ!? ぐ……んく、んく……ぐ、くっ! んぐ! ぐ……」

 

 初めて直に感じる司の精液の感触に味。ねっとりと喉に絡みつくそれに、香苗は苦労しながらも何とか全て飲みほした。予想以上の射精量に香苗は苦労しながらも何とか飲み干したが、それでもやはり初めての生の精液は厳しかったのか飲み干した直後に激しく咽てしまった。

 

「げほっ!? げほっ、げほっ、げほっ!?」

「っ!? 香苗、大丈夫か!?」

 

 尋常ではない咳き込み方に、司も流石に心配になり香苗に問い掛けた。だが香苗は、呼吸が落ち着くと再び司のペニスにしゃぶりついた。

 

「あ、む……レロレロ。じゅるるる、ちゅぱ。くちゅくちゅ、レェロ……」

 

 ペニスに残った精液を残さず舐め取り綺麗になったのを確認すると、顔を上げ司に対して妖艶な笑みを向ける事で答えた。

 

「ふふっ、これが司の生の味か……思ってたよりも生々しいが、悪くないな」

 

 そう言って笑う香苗の妖艶さは司から理性を奪うには十分過ぎた。口の端から涎を垂らして笑う姿に、司はらしくなく理性を奪われると、後先構わず香苗の唇を奪いそのままの勢いで彼女をベッドの上に押し倒した。

 

「わ、んむっ! ん、ちゅ……」

 

 司は香苗を押し倒しながら、彼女の唇を貪った。2人の舌が音を立てて絡み合い、互いの唾液を交換し合う。この程度なら以前のセックスで何度もやってきた事だが、この日のセックスは本格的な子作りの為の特別な行為だからか何時も以上に興奮した。

 押し倒されたお陰で密着した事で、香苗の豊満な胸が司の胸板で潰されムギュッと形を変える。その光景に司は更に興奮し、既に一度出したばかりだと言うのに彼のペニスはもうはち切れんばかりに屹立していた。硬く勃起した剛直が、香苗の臍下をノックする。

 

「んむ、ちゅ……ふふふっ、またこんなにガチガチにして。準備万端だな」

「香苗が相手だからだよ。多分、他の女性が相手じゃこうはならない」

「ふふふっ、嬉しい事を言ってくれる。私もだよ、司。ほら、もうこんなに……」

 

 そう言って香苗は自分で自分の秘裂を開いて見せた。するとそこからは香苗の愛液がトロトロと流れ出ていた。避妊具を用いない生での挿入と子作りへの期待に加えて、フェラチオ、精液の味で興奮が高まり、早く司のペニスを受け入れたくて仕方ないのだ。

 香苗の頬は逆上せた様に紅潮しており、呼吸も荒く顔には既に淫靡な笑みが浮かんでいる。

 

 その妖艶さ、香苗の秘所から立ち上る雌の香りに、司も興奮に頭がくらくらするのを感じつつ吸い寄せられるように香苗の膣口にペニスの先端を押し当てた。溢れんばかりに濡れた膣口にペニスの先端が触れた瞬間、クチュリと言う音が2人の耳に入る。

 

 それは本格的なセックスの開始の合図であった。互いに接触部から感じる相手の生の熱に、理性を手放し相手を受け入れ、相手に挿入した。

 

「うぐっ! ぎ、あぁ――――!!」

 

 硬く太い司の剛直に膣を突かれ、内臓を押し上げられたような感覚に香苗は一瞬呼吸が止まったように感じた。香苗は決して体が小さい方ではなく、豊満な胸に釣り合ったモデル体型の女性だ。しかしそんな彼女であっても、自分を超える身長の持ち主でありペニスもそれに見合った子供の腕程もある太さの剛直は堪えるらしい。十分に濡れていたので挿入に際して痛みはないが、内臓を圧迫される感覚は一突きで彼女を絶頂近くにまで押し上げた。

 

「くはっ! はぁ、はぁ……こ、これが本当のセックスか……ははっ、今までのとは全然違うな」

 

 膣内にダイレクトに感じる司のペニスの感触。脈打つペニスの熱さが香苗に更なる快楽を与えてくれる。

 

 それは司にとっても同様だった。

 

「くぅ、は……香苗の膣内も、凄いな。ヒダが蠢いて……」

「ふ、ふふふっ。さぁ、司。もっと、動いて――――!」

 

 誘う香苗の言葉に促され、司は激しく腰を振った。膣内を抉る様に前後に動く司のペニスに、香苗は普段の知的で且つマイペースな雰囲気もかなぐり捨てただただ快楽に身を委ねる。それどころか、両手両足を司に絡ませ自分から抱き着いた。

 

「んぁっ! あぁぁっ! いい! 司! すご、いい! もっと! もっと!」

 

 司が腰を叩き付ける毎に香苗の胸が大きく揺れる。ブルンと言う擬音が相応しいほど大きく揺れる胸は、普段の理性的で大人しい司の理性を奪った。司はこの瞬間だけ一匹の雄となり、欲望のままに香苗の大きく揺れる豊満な胸にむしゃぶりついた。

 

「んきゅぁぁぁぁっ! あひ! はぁっ! 胸! それ、ダメぇ! 今、今は、敏感過ぎて!」

 

 カチカチに硬くなった乳首の片方を司は口に含み、舌で転がし赤ん坊の様に吸い歯でクニクニと甘噛みした。それだけでも香苗の感じる快楽は強いと言うのに、もう片方の乳房も司の手によりぐにゅりと形を変えるほど揉みしだかれ乳首を指先で弾かれ香苗は脳裏で火花が散ったような感覚に陥る。

 

「あく! ん、あぁぁっ! あ、あひゅ! ちゅ、ちゅかしゃぁ、胸、らめぇ! ひゃめへ! 今、感じしゅぎりゅぅ――――!」

 

 そうは口で言いながらも、香苗の体は司を掴んで離さない。胸を貪る司の頭を押さえ、膣内はきゅうきゅうと締り司のペニスを絞り上げる。

 それが司に更なる快楽を与え、二度目の射精を促した。

 

「ぷはっ、香苗、そろそろ――――!」

「あ! ん! だ、出して! 膣内に射精して! 司の精液で、私を孕ませてぇ!」

 

 正面から抱き着き両手で首を、両足で腰をがっちりホールドする香苗。自分を激しく求めてくる香苗に応える様に、司も彼女の膣の奥に届く様にと強く腰を叩き付け子宮口にペニスの先端をねじ込みそこで射精した。

 

「香苗!」

 

 熱く粘つく精液が香苗の子宮内に直接流し込まれる。子宮を焼かれるような感覚に、香苗は司に力の限り抱き着きながら絶頂した。

 

「んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! う、ぁ……あ、熱い……司、熱いよ……。司の熱い精液が、私の子宮を満たしていく……」

 

 一滴も精液を逃さないとばかりに香苗は絶頂しながら足に力を籠め、腰を司に密着させる。それでも司の射精量は香苗の子宮と膣内の容量を超えており、収まりきらない精液が結合部から零れ出た。

 

 この日二度目の射精。しかも全力の膣内射精を終え、2人は繋がったままで暫しの休憩を取る。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

「ん、あぁ……ふぅ、はぁ……」

 

 繋がり抱き合いながら、肩で大きく息をする2人だったが、不意に互いの目が合った。司の眼前に快楽と疲労で若干虚ろになった香苗の顔が映る。トロンと蕩けて垂れ下がった目尻は、何時ものスイッチが入っていない気怠そうな時のとは違う印象を彼に与えた。有り体に言って淫靡だが、そんな彼女も可愛いと司はぼんやり思った。

 

 等と考えていると、香苗の腕が司の頭を引き寄せた。司はされるがままに頭を引き寄せられ、熱にうかされた様な顔をした香苗に唇を貪られた。

 

「はむ、あ、むぅ……ちゅうちゅう……レロ、じゅるるる……。はぁ……司、好き、大好き……ん、ちゅ……ぴちゃぴちゃ……んく、あぁ……」

 

 絶頂の余韻を引き延ばそうとしているかのように、言葉では表しきれない愛を伝えようとしているかのように香苗は司に甘えるようにキスをする。そのキスが二度の射精で落ち着いた司の性欲に再び火をつけ、香苗の膣内でペニスが硬さを取り戻す。

 

「ん、あ♡ 司のおチンチン、また硬くなった♡」

「香苗……まだ、やれるか?」

「うん♡ もっと、もっとシテ♡ 私が狂うくらい、司の気の済むまで♡ そして私を孕ませて♡」

 

 香苗の言葉に、司は容赦する事を止めた。ここまで言っているのだから、何をしようが文句を言われる事はない。止めろと言われたって止めるものか。

 

 司は性欲の赴くままに、香苗の体を貪った。

 

「あぁぁぁぁぁ♡ あ! あぁぁぁ! んひ♡ すご♡ あ! ふ、深いぃぃ♡」

 

 程よく筋肉のついたむっちりした香苗の足の片方を持ち上げ、自分の肩に乗せた状態で司は香苗の膣をペニスで抉った。先程とは違う体勢での司の責めに、香苗は体を横向きに支えながら司から与えられる快楽を貪った。紅潮した顔で舌を突き出しながら、一突き毎に脳裏を突き抜ける絶頂に香苗は体を震わせた。

 

「あひ! あ! んあ! 司、もっと! もっと突いて! もっと出して!」

 

 痛いほどに膣内を抉られているのに、感じるのは快楽ばかり。止め処なく全身を駆け抜ける快楽に、香苗は溢れる愛しさと幸福感に更に司を求めた。

 その香苗の姿と締め付けてくる膣内に、司は早くの三度目の射精を行った。

 

「くぅっ!!」

「んぎ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! あ、あぁぁ、司♡ しゅごい♡ しゅごいよぉ♡ お腹の中、司の精液で一杯♡」

 

 三度も膣内射精され、収まりきらない精液がベッドの上に水溜りの様に溜まっていく。

 

 それでもまだ、まだまだまだ司の性欲は納まるところを知らなかった。

 香苗が絶頂の余韻と疲労で呼吸を整えようと気を抜いた瞬間、司は香苗の腰を掴んで引っ張り上げ半ば強制的に四つん這いの姿勢を取らせると、状況の変化に頭が追い付いていない彼女の膣に遠慮なく挿入した。

 

「へ?――――――!!?? あ、ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

 

 気を抜いていた事もあり、度重なる絶頂で敏感になっている体は一突きで絶頂にまでもっていかれた。背後から覆い被さる様に挿入されたせいで、司の焼けるようなペニスの先端が子宮口をこじ開けたのも絶頂の要因の一つだろう。気の所為かもしれないが、今司が挿入した瞬間子宮口からゴリュ、と言う音が聞こえたような気がした。それくらいの勢いで挿入されたのだ。

 

 勿論挿入だけで終わる訳も無く、司は絶頂の余韻も冷めていない香苗の膣内を乱暴に突きまくった。

 

「んっ、いぎ! が! つ、司、まっ、まっへ!? す、少し、休ませて――!!」

 

 流石に体力に限界が見えてきた。香苗はただの研究者ではなく冒険家でもあるので、そこらの一般人に比べれば体力に自信はある。だがそれも、激しいセックスと度重なる絶頂を前にしては心許無いと言わざるを得なかった。

 

 司が腰を振る度に接合部からは精液と愛液が空気と混ざり合い、グジュグジュと言う音を立て泡立ち零れ落ちた。

 媚薬も何も使われていないにも拘らず敏感になっている香苗は一突きされる毎に何度も絶頂し、もう今が何回目の絶頂なのかも分からないほどになっていた。そう言えば、今は一体何時なのだろうか。子作りを始めてから数時間も経っているような気もするが、一時間も経っていないような気もする。

 もし始めてからまだ分単位でしか時間が経過しておらず、司の体力がまだまだ有り余っていた場合……どうなってしまうかは想像もできない。

 

「んぎ! あぁ! くぁ! は! ひぃ! んぁぁぁぁぁぁぁ!」

「はぁ! はぁ! はぁ! 香苗、香苗!!」

 

 半分白目を剥きながらガツンガツンと疲れる香苗の耳に、司の息遣いと合間に呟かれる自分の名前が届いた。その声に反応して香苗が後ろを見ようと体を少し持ち上げると、それを待ってましたと言わんばかりに司の両手が香苗の胸に滑り込み後ろから滅茶苦茶に揉みしだいた。さらには背中から項をゆっくりと舐め上げられ、激しい責めとは違う快楽に得も言われぬ感覚に陥った。

 

「あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁん♡ つ、司♡ それ、それダメぇぇぇ!」

 

 蕩けるような声で懇願するが、聞こえているのかいないのか、司は香苗の首筋を甘噛みしつつ胸を揉み、乳首を指でコリコリと摘みながら香苗の事を犯した。まるで香苗の全ては自分の物だと言わんばかりだ。

 

 体力は限界に近付いているのが分かっているのに、全身で愛情を表現され頭の先から爪先に至るまで求められているのが分かると、止めろと言う気持ちが香苗の中から失せて行った。寧ろ壊れるくらいにもっともっと愛してくれと言う気すらしてくる。

 

(あ……もうダメだこれ)

 

 不意に香苗は諦めの境地に入った。そもそも子供を欲しがったのは自分もであるし、その為に好きにしろとも言ってしまった。もう引き返す事は出来ない。残された道は香苗が孕んで子供が出来るまで、司が体力の限界を迎え気が済むまで、彼に犯されつくす事だけであった。

 

 ドクンと言う感覚と共に、新しい精液が香苗の子宮に解き放たれた。古い精液が押し流され塞がれている膣口の縁から零れ落ちるのを感じながら、香苗はもう何度目になったか分からない絶頂に嬌声を上げた。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡♡!!!!」

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 それから、一体何時間経っただろうか。

 

 気付けば空は白くなり始め、カーテンの隙間から微かに光が差し込んできていた。

 

 ベッドの上は精液と愛液、その他諸々の体液で大きな水溜りが出来ており、司と香苗の2人はその上で大きく息をしながら横たわっていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「はひ……あ、んぁ……ぁ♡」

 

 純粋に精魂尽きた様子の司に対し、香苗は体力が底を突いていながらもまだ絶頂の余韻が残っているのか時折ビクンと痙攣する様に体を小さく跳ねさせている。その度に上を向いた豊満な胸がフルリと揺れるが、司はもうそれを見ても興奮する事はなかった。

 

「ん、ぁ、へぁぁ……」

 

 虚ろな目で虚空を見つめる香苗に、少しばかり体力が回復してきた司は頬に優しくキスをした。

 

「……すまない。流石に、やり過ぎた」

「はっ、はっ……ううん。私も、望んでた事だから。それに、これなら絶対孕んだ筈さ」

 

 司同様、体力が徐々に回復してきた香苗は申し訳なさそうな司に優しく微笑み、キスを返すとそのまま彼の胸に額を付けながらたっぷりの精液で膨らんだお腹を撫でた。

 慈愛を感じさせる笑みを浮かべながら自分のお腹を撫でる香苗に、司も笑みを浮かべつつ彼女の手の上から彼女のお腹をそっと撫でる。

 

「そう言えば名前、決めておかないとな」

「そうだね。君と私の間の子供だ。きっと賢い子になる」

「君に似て好奇心に素直な子にならない事を願うよ」

「それは生まれてからのお楽しみさ。それで? 名前をどうするかだけど?」

 

 司の胸板に頬擦りする様に抱き着きながら、香苗が問い掛けた。すると司は香苗の髪を撫でながら答えた。

 

「男の子なら、一つ考えてる名前があるんだ」

「何?」

「仁……何てどうかな?」

「仁……仁、か…………うん、良いと思う」

「女の子だったら別の名前を考えないといけないけど」

「その時は私が考えるよ。いくつか候補はあるから」

 

 そんな事を話していると、遅れて眠気がやって来た。ほぼ一晩中ぶっ続けで励んでいたからか、一度眠気を自覚すると一気に瞼が重くなってくる。どちらからともなく大きく欠伸をし、香苗はそのまま意識を手放した。

 

 すやすやと寝息を立て始めた香苗に、司は額に優しく口付けをすると彼女とこれから生まれてくる子を守る様に抱きしめながら自分も眠りにつくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数日後、体調の異変を感じた香苗が司と共に病院に向かい検査を受けると、医師からは妊娠した事を告げられた。

 そして更に少し時が経ち、男の子と女の子どちらであるかを検査した結果、香苗のお腹の中に居るのは男の子である事が判明する。

 

 この瞬間、子供の名前は仁に決まるのだった。




読んでいただきありがとうございました。

仁の絶倫っぷりは完全に司からの遺伝です。司も一度スイッチが入るとどこまでも突き進みます。これまではゴム有りでHしてたでしょうけど、厚めのゴム使わないと容量足りなくて弾けてたかもしれません()

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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太古の罠に踊らされる*

どうも、黒井です。

今回は早めに投稿出来ました。

リクエストから、エロトラップダンジョン最後の罠で悪霊に憑りつかれた調査チームの仲間に凌辱される香苗です。

凌辱表現がありますので、苦手な方はお気を付けください。


 香苗はフリーの冒険家であり、その仕事は誰かに依頼をされてその調査に向かうと言う形を取っている。その多くは香苗1人で赴くのだが、時には依頼主が同行者を用意する場合もあった。

 

 今回ある国の古代遺跡に香苗が調査に赴くに際して、依頼人は彼女に十分なサポート要員を用意してくれた。それだけ今回の遺跡には何らかの価値を感じているのだろう。

 ジャングルの奥地に眠っていた遺跡を前に、香苗は依頼主の気持ちが分かる気がした。

 

 ジャングルと言う天然の要塞の奥に隠された、荘厳な遺跡。こんな所にこれほど立派な遺跡があって、何もないと言う方がおかしい。

 

「それじゃ、行こうか」

 

 香苗が同行する他の学者らに向けてそう告げると、彼らは頷いて香苗の後に続いて遺跡の後に入る。

 

 長年放置され、遺跡の中には所々風化したところもあった。だがそれでも、壁に刻まれた古代文字の多くはまだ判別できる程度には残っており、香苗と学者達は適度に壁画などを写真に収めていた。

 

「ふむ……」

「プロフェッサー門守、どう思いますか?」

 

 香苗が壁画などを眺めながら遺跡の成り立ちなどに思いを馳せていると、学者の1人が問い掛けてきた。その問いに香苗はそちらを見ずに答えた。

 

「文字は見たところ古代マヤのものに近いように見えるから、遺跡の成り立ちは古代マヤの系統でしょうね。気になるのはここが何の為に作られたか、ですが」

 

 まだ遺跡に入ってそんなに経っていないが、棺の様な物は見当たらないのでエジプトのピラミッドの様に墓としての役割で建てられたわけではないらしい。勿論奥の奥まで行けば、どうなるかは分からないが。

 

 暫く香苗達は壁画などの写真を撮影し、十分に資料が集まったと見ると先へと進み始めた。

 

 先へ進むと、香苗たちの前に石像が姿を現した。まるで香苗達を出迎える様に立ち並ぶ石像に圧倒される香苗達調査チームは、左右に並ぶ石像に意識を奪われていた。

 

 だから誰もが気付けなかった。いや、例え石像が無くても気付けなかったかもしれない。

 

 最後尾を行く調査員の踏んだ床の一部が、音も立てずゆっくりと沈んでいくのを……

 

 それから暫くは何事も無く遺跡の中を進んでいた調査チームだったが、異変が起こったのは唐突だった。

 

「――――ん?」

 

 それに最初に気付いたのは香苗だった。不意に足元が振動している感触にその場に膝をつき、床に素手で触れた。

 その瞬間、一行の背後の床がせり上がり退路を塞いだのだ。

 

「なっ!?」

「おいどうした!?」

 

 慌てて戻ろうとする調査チームだったが、背後の通路はせり上がった床により完全に塞がれ退路を断たれていた。香苗がせり上がった床に近付き、壁となった床や左右の床を探るがそれらはただの壁であり何らかの仕掛けがあるようには見えなかった。

 

「……やられたね。完全に退路を塞がれた」

「ど、どうしますか?」

「こうなった以上、前に進むしかないね」

 

 覚悟を決め、香苗は先頭に立ち遺跡の奥へと進んだ。退路を塞がれた事で他に行く道を失った調査チームは、香苗の後に続く。

 

 そこからの道中は先程までの静けさが嘘の様に様々な罠が牙を剥いた。

 

 時には壁や天井から矢が飛んできて、時には床に穴が開き香苗達を飲み込もうとする。

 中でも一番肝を冷やしたのは、石像が突然動いた事だった。香苗が石像の前を通った瞬間、石像の手が香苗の腕を掴み壁の中に引き摺り込もうとした。

 そのまま壁の中に引き摺り込まれると確実にロクな目に遭わない。そう確信した香苗と調査チームは学術的価値とか無視して石像を持ってきていた機材で破壊し事なきを得た。

 

 安堵の溜め息を吐く香苗だったが、彼女はこれまでの罠に何か違和感を感じずにはいられなかった。

 

 飛んできた矢の鏃には何らかの液体が塗られていた。最初それは毒かと思ったが、香苗が試しに矢を一つ回収し匂いを嗅いでみると何やら甘ったるい匂いがした。

 落とし穴はそんなに深いものではなく、落ちれば脱出には難儀するかもしれないが落ちて死ぬようなものではなかった。だが穴の底には何らかの液体が溜まっており、それから発する臭気も矢に塗られていた液体と同じものであった。

 そして石像に引き摺り込まれそうになった際、壁の中から漂ってきた匂いもやはり同じような匂いだった。

 

 どの罠にも共通する匂い。そしてその匂いを嗅いだ香苗は、言い知れぬ疼きの様な物を感じたような気がした。今はそれも収まっているが、もしその液体を何らかの形で浴びるなりしていたらどうなっていたか。

 

 そんな事を考えながら遺跡の奥へ進むと、開けた空間に出た。部屋の中心には祭壇の様な物が置かれ、部屋の周囲には墓標の様な物があった。

 

「ここは、何でしょう?」

「墓地か何かでしょうか?」

 

 空間の異様な雰囲気に調査員たちが警戒しつつも周囲の墓標を調べに向かう。そんな中で、香苗は1人部屋の中央の祭壇へと向かった。

 祭壇は人一人が余裕で横になれる程度の大きさがある。

 

「ここは……」

 

 祭壇の上には何かが祀られているのが普通だが、この祭壇の上には何も乗っていない。何かを乗せる予定があったのか、それともこの祭壇には何か別の意図があるのか。

 

 香苗が1人祭壇の謎を考えている中、調査員の1人があるものを見つけた。一際大きな墓標の前に供物の様に置かれた宝石だ。宝石にはよく見ると何か文字の様な物が刻まれており、ただの宝石ではない事が伺える。

 

「プロフェッサー門守! これを!」

 

 調査員はその宝石を手に取り、香苗の元へと向かった。ここに来て手に入れた学術的価値のありそうな遺物。これについて香苗からも意見を聞こうとしたのだ。

 

 突然名前を呼ばれ、また大声を上げた事に他の調査員達も気になり集まって来た。

 

「どうしました?」

「これ、見てください。あの墓標らしきものの前にあったんです」

 

 香苗は宝石を受け取りながら、調査員の指差す先を見た。すると彼の言う墓標が、ゆっくりと沈んでいるのが見える。

 

「!? いけない、これを早く戻して!」

 

 即座に香苗はこれが罠だと察し、宝石を戻そうとしたが一歩遅く墓標は完全に床の中に沈んだ。

 その直後、周囲の墓標が怪しい光を放ち始め、光がそれぞれ球体となると火の玉の様になり調査チームの周囲を漂い始めた。

 

「何だこれ!?」

「罠か!?」

「プロフェッサー、どうすれば!?」

 

 狼狽える調査チームだったが、火の玉の様な光は彼女らに考える時間を与えなかった。光は一斉に調査チームに襲い掛かると、香苗以外の全員の中に入り込んだ。

 

「うわぁぁぁぁぁっ!?」

「ひぃぃぃぃっ!?」

 

 光が体の中に入った調査員は全員その場に倒れ体を痙攣させた。香苗は倒れた彼らを介抱しつつ、何故自分には光が入ってこないのかと不思議に思った。

 

 と、突然周囲が静かになった。まるで糸が切れたかのように香苗以外の調査員は気を失い動かなくなる。その静けさに香苗が不気味な何かを感じていると、今度は調査員達が一斉に立ち上がった。

 

「! み、皆、大丈夫なの……か?」

 

 香苗が彼らに問い掛けると、全員の視線が香苗へと向く。その視線に、香苗は危険な何かを感じた。

 

 彼らの目には覚えがある。夫である司が香苗とのセックスに本気になった時にする、限界まで欲情した時の目に近い。司はその状態になっても目の中には意志の光があるが、今の彼らには意志を感じられず強い獣欲しか感じられない。

 

 香苗が危機感を抱いたその時、調査員の体から先程の光が陽炎の様に立ち上り彼らの背後で亡霊の様な姿を形作った。

 

「これは――――!?」

 

〈オ、女……女ダ〉

〈犯セ……犯セ〉

〈温モリ、ヲ!〉

 

 恐らく墓標から出てきたのは亡霊か悪霊の類なのだろう。何の為かは知らないが、この遺跡には悪霊を封印しあの宝石がその封印を解き放つキーの様な物だったのだ。

 

 解き放たれた悪霊達は、男性調査員達に憑りつき欲望に任せて香苗に襲い掛かる。

 

「くっ!?」

 

 一斉に襲い掛かって来た調査員達に香苗は必死に抵抗するが、これが彼らの意志ではなく悪霊に憑りつかれた結果だと思うとあまり手荒な事も出来ない。

 結果、香苗は数の暴力も手伝って手足を掴まれ祭壇の上に寝かされると乱暴に衣服を剥ぎ取られあっという間に胸と秘部を露出させられた。

 

「や、止めろ君達!? 目を覚ませ!!」

 

 香苗が必死に声を掛けるが、悪霊に憑りつかれた彼らの耳には届かない。それどころか彼らは悪霊に憑りつかれた事で理性を封じられたからか、雄としての本能に従って魅力的な肢体を持つ香苗に欲情した。

 

 1人がズボンを下ろしギンギンに勃起したペニスを露出させると、香苗の秘裂に先端を近付ける。これから何が行われるかを察した香苗は力の限り抵抗した。

 

「止せ、駄目だ!? 止めろぉぉぉっ!!」

 

 香苗の叫びも空しく、男はあまり濡れていない香苗の秘部を一気に突いた。

 

「ひぁっ!? あぐ、うぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 まだそんなに濡れていない膣を一気に突かれた事で襲ってきた痛みに香苗が引き攣った悲鳴を上げるが、悪霊に憑りつかれた男には関係ない。香苗の事など考えもせずそのまま腰を振った。

 

「うあっ!? あ!? や、止め!? 駄目!?」

「うぅぅぅぅぅぅ! あぁぁぁぁぁぁ!」

 

 香苗が制止を呼びかけるが男は止まらない。それどころか他の男達も香苗の体を思い思いに弄び始めた。

 

 左右それぞれの手にはペニスを握らされ手でしごかされ、豊満な胸は左右から別々の手に揉まれ乳首は弄繰り回され、時には口に含まれて舌と歯で弄ばれた。

 

「あくっ!? あぁぁっ!? や、いや、駄目だ!? 胸は、胸はぁぁっ!?」

 

 膣内を突かれながら胸を弄ばれ、いやいやと首を振る香苗の頭を別の男が掴んで上を向かせると彼女の口にペニスを近付けた。

 これ以上好きにされてたまるかと必死に口を閉じて抵抗する香苗だったが、香苗が抵抗しているのを見て膣を突いている男がクリトリスを力強く摘まむと痛みと快楽で強制的に口を開かされた。

 

「ひあっ、もがぁぁっ!?」

 

 口まで塞がれ、いよいよ香苗は全身を男達により蹂躙される。好き放題に体を動かし、男達は香苗の体で性欲を発散させた。

 

「もがっ!? ぐぷっ!? ごぇっ!? んぐ、がぁぁぁぁぁっ!?」

 

 強制的に叩き付けられる快楽に香苗の口からくぐもった悲鳴が上がる。夫以外には許すつもりのない体を蹂躙されている事に、香苗は嫌悪感と罪悪感に思わず涙を流す。

 だが心がどう思っていようが、体は生理反応で快楽に愛液を分泌させ膣肉を振動させる。それにより膣を犯している男は快楽を感じ、そのまま無遠慮に香苗の膣内に射精した。

 

「おぉぉぉぉぉっ!!」

 

 雄叫びと共に放たれた精液。唐突に膣内を通って子宮を満たす熱い粘液に、香苗は膣内射精された事を知りペニスを咥えさせられたまま悲鳴を上げた。

 

「んっ!? むぐ! んんんんんんんん!?(嫌!? 嫌だ!? 司以外の男の物なんて!?)」

 

 彼らに非は無いと分かっていながら、それでも香苗は嫌悪感を感じずにはいられなかった。

 

 だが香苗の気持ちなど彼らには関係ないのか、男達は次々と射精した。

 無理やり握らされているペニスから放たれた精液は香苗の体を白く汚し、口に突っ込んでいる男の精液は香苗の喉を通って胃に流し込まれる。

 

「んぐっ!? ぐっ!? んんんんん!? んく、んく……」

 

 吐き出そうにも口を塞がれている為、香苗に出来る事は口の中に射精された精液を飲むしかできない。

 

 必死に吐き出したくなるのを堪えながら精液を飲み下し、射精が収まると男達は香苗の口と膣からペニスを引き抜いた。

 

「が、かはっ!? ゲホゲホゲホッ!?」

 

 漸く解放された事に、香苗は咽ながら呼吸を落ち着けさせた。突然の凌辱に大きく体力を奪われた香苗は、祭壇の上で力無く体を投げ出し光を失いかけた目で虚空を見つめる。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 虚ろな目で虚空を見つめながら、秘部も胸も曝け出している香苗の姿は背徳的で扇情的だ。その姿だけで男であれば欲情せずにはいられない。

 

 この場に居る男達に憑りついている悪霊もその例に漏れず、再び欲情しペニスを勃起させると再び香苗に襲い掛かった。

 

「ぅあっ……ま、待って。ま――」

 

 香苗の体を無理やり起き上がらせ、香苗の代わりに祭壇の上に男が横たわると天を向いたペニスの上に香苗を無理矢理跨らせた。その結果重力が手伝い、香苗の膣内に男のペニスが侵入した。

 

「ひあ、あぁぁぁぁぁぁぁ……」

 

 下から突かれた事で先程よりも深く膣を抉られた事に香苗が切ない悲鳴を上げる。

 

「あくっ!? あ!? やっ!? ふ、深、いぃぃぃぃっ!?」

 

 強引に騎乗位させられ、踊らされる香苗の背後に別の男が近付く。男は香苗の体を押し倒すと、無防備な肛門にペニスを近付けた。

 

「え、あっ!? そ、そこはダメだ!? そこ、違う!?」

 

 香苗の拒絶の言葉も無視して、背後の男が香苗の肛門にペニスを突き刺した。本来排泄の為の穴に入り込む異物の感触に加え、膣と直腸の壁を男達のペニスで挟まれた事による快楽に香苗は一瞬視界が真っ白に染まるほどの快楽を感じた。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? うあ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 香苗の叫びにも似た嬌声が室内に響き渡る。それが苦痛によるものなのかそれとも快楽によるものなのか、悪霊に憑りつかれた男達は関係なくそのままバラバラに香苗を下から突き上げ前後の穴を滅茶苦茶に犯した。

 

「うあっ!? あ、がっ!? や、めぇ!? そ、そっちは、司にもぉ!?」

 

 身を捩って抵抗する香苗だが、その度に巨乳が左右にブルンブルンと揺れる。それが下から突き上げる男の獣欲を掻き立て、下から突き上げながら豊満な胸を鷲掴みにした。子を持ったことで柔らかさを増した胸に、男の指が面白いように沈み込む。男はそのまま乱暴に胸を揉みしだき、上下左右に揉みながら引っ張り硬くなった乳首を強く摘まんだりと玩具の様に扱った。

 

「いづっ!? そん、やめっ!? 私の胸、そんな乱暴に!?」

 

 流石に抵抗しようと胸を掴む男の手を退けようとするが、そうすると体を支えるのが足と下から突き上げている2人だけになる。当然そうなると不安定になり、結果予想外の快楽にて以降すらままならなくなってしまう。

 

「あっ!? んあっ!? や、めぇ!? も、やめ、てぇ!?」

 

 抵抗すらままならず、されるがままとなった香苗に男達は容赦なく射精し白濁液を膣内と直腸に向け放った。

 

「うぅぅぅぅぅぅ!!」

「おぉぉぉぉぉ!!」

「くはぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? ま、また、膣内にぃ!?」

 

 膣内と直腸を汚され、それでも生理現象で感じてしまう快楽に香苗は体を仰け反らせビクンビクンと震わせる。仰け反らせた際に巨乳が大きく震えて男の手を離れ、汗が飛び散りキラリと光る。

 

 暫し体中を駆け巡る快楽に体を震わせていた香苗だったが、波が通り過ぎ快楽が収まると脱力し倒れ込む。それと同時に男達の射精も終わったのか、膣と肛門からペニスが引き抜かれ男達は香苗から離れた。祭壇の上には、犯され脱力した香苗だけが残される。

 

「うぁ、あ……ぁぁ、うぅ…………あ……」

 

 快楽の余韻に体を震わせる香苗だったが、彼女に休む暇は与えられなかった。何せ彼女の周囲には悪霊に憑りつかれた事で無尽蔵と言える性欲に突き動かされた男達が、順番待ちをするように取り囲んでいたのだ。

 

 自身に向けられる獣欲に燃える視線を見て、香苗の顔に絶望の色が浮かぶ。

 

「ま、待て、待ってくれ。頼む、少し、休ませ、て……」

 

 香苗の懇願も空しく、男達は熟れて深みを増した香苗の女体を我先にと奪い合う様に襲い掛かり、香苗の姿は男達の群れの中へと消えていった。

 

 

 

 

 それから、香苗は何時終わるかも分からない凌辱の中へと叩き落された。

 

「んぶっ!? んぐっ!? んんん!? んぐぅぅぅぅぅ!?」

 

 祭壇の上で四つん這いにされ、男のペニスを咥えさせられた挙句に前後の穴も塞がれ犯される。協調性も無くバラバラに動く男達に、香苗の体は人形の様に振り回された。

 

「んぐっ!? ん、ぶぐっ!? じゅるる、んがぁぁぁぁぁっ!?」

 

 3つの穴を滅茶苦茶に犯され、吐き出された精液が体の中を満たしていく。

 

「んっ!? んぐぅぅぅ!? が、うぇ、げぇぇぇぇぇ!?」

 

 口からペニスが引き抜かれると、飲みきれなかった精液が吐瀉物の様に吐き出される。膣と肛門も同様に、収まりきらなかった精液が溢れ出ていた。

 

「は、は、はひゅ……」

 

 度重なる乱暴な凌辱に、しかし男達は納まる様子を見せず直ぐに次の男達が群がった。

 

 

 

 

「あ!? あぁ!? う、あ、あぁぁぁぁぁっ!?」

 

 仰向けに祭壇の上に寝かされ、膣を突かれながら両手には男の物を握らされ、馬乗りになった男が香苗の巨乳に自らのペニスを挟んでしごきながら硬くなった乳首を弄ぶ。

 

「あぁぁぁっ!? んあぁぁぁぁっ!? いや、あっ!? もう、いやぁぁっ!?」

 

 気付けば自発的に左右の手の中のペニスをしごきながらも、口では拒絶の言葉を口にする香苗。その香苗の顔に、パイズリをしていた男の精液が放たれた。

 

「うあっ!? う、うぅぅぅぅぅ!?」

 

 顔に掛けられた精液の生臭さに、しかし香苗の中の高められた雌が反応し左右のペニスを握る手と膣肉に力が籠る。絶妙な力加減でペニスを握られ、膣内もきゅうきゅうと締め付けられた事で男達の射精を促した。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 膣内だけでなく、体に熱い精液を掛けられただけで体は絶頂してしまう。香苗は気が付いていなかったが、祭壇の表面からは何時の間にか甘ったるい匂いを放つ粘液が滲みだしていた。そう、ここに来るまでの罠に必ずと言って良いほどついて来たあの匂いだ。

 あの液体は古代の媚薬であり、気付かぬ内にそれを全身に塗りたくられる事になっていた香苗は自分が思っている以上に全身が敏感になり、最早全身性感帯と言っても過言ではないほどになっていたのだ。

 

 触れただけで絶頂してしまう程に敏感な体になった香苗に、男達は終わらない性欲を抱えて殺到した。

 

 

 

 

「おごっ!? じゅるっ!? んぐっ!? が、あ!?」

 

 もう途中からは、香苗の中にも抵抗と言う文字は浮かばなくなっていた。ただひたすらに、彼らが早く満足してこの時間が終わってくれと願いながら快楽が通り過ぎるのを待っていた。

 

「んぐっ!? んんんんんんん!?」

 

 

 

 

「あぐっ!? うぐぅっ!? あ、あぁぁっ!?」

 

 男達の性欲は何時まで経っても収まらず、同じ男を何度相手にしたかも分からない。

 

「んぎぃぃぃぃぃぃっ!? あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

 

 

「あ…………ぐ、ぎ……がはっ!? はぐ、うぅぅぅぅぅぅ!?」

 

 どれほどの精液を注ぎ込まれただろうか。腹はパンパンに膨れ上がり、膣からペニスが抜かれる度に入りきらない精液が濁流の様に零れ落ち、それが全部できる前に次の男がペニスを挿入した。

 

「うぐぐぐぐっ!? う、あぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

 

 

「あっ!? んぐっ!?……ぐ、ぇぇ……」

 

 

 

 

「く、は…………い、ぎぃぃ……うぁ!? あ、はぁ……」

 

 

 

 

「ん゛……が……かはっ、はぐ…………あぁ」

 

 

 

 

「あ…………うぅ…………げ、ぁ…………」

 

 

 

 

「ん゛…………ん゛ん゛…………あ゛…………」

 

 

 

 

「う゛………………ぉ、ぁ………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、一体どれだけの時間が経っただろうか。

 

 香苗への凌辱は未だに続いていたが、香苗自身はもう限界まで体力を削られ最早反応らしい反応をしていなかった。只男達が香苗の体を好き勝手に使い、収まらぬ性欲を発散させているだけである。

 

(くそ…………一体何時になったら終わるんだ)

 

 体を好き放題に使われている香苗であったが、彼女は別に死んだ訳でも心が壊れた訳でもなく、体を快楽に慣らして思考するだけの余裕を持たせただけであった。現状抵抗が無意味である事に気付いた彼女は、状況打破の為にあえて体を快楽に委ね、受け流す事で逆に考えるだけの余裕を取り戻したのである。

 

(そもそもここは何だ? 女を誘き寄せて犯す為だけの場所か? だがそれにしては何か違和感が……)

 

 香苗は全身を犯されながらも、考えるのを止めず周囲を観察した。

 

 そんな香苗の目に、事の発端である宝石が映った。

 

(あれ、は…………そう言えばあれ、文字が刻まれて…………)

 

 ふと香苗は自分が今寝かされている祭壇をよく観察した。すると今頭を向けている方に、何かを嵌めるような窪みがあるのを見つけた。丁度宝石が嵌りそうなくらいの大きさの窪みだ。

 

 物は試しにと、香苗は犯されて満足にいう事を利かない体に鞭打って宝石に手を伸ばし、掴んで窪みに嵌めてみた。

 

 すると次の瞬間、祭壇を中心に部屋全体に先程同様の怪しい光が広がった。だが先程と違うのは、今度は男達に入り込んだ光が噴き出す様に彼らの体から出て行っている事である。

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 苦痛とはまた少し違う叫びを上げながら、男達は光を噴出させ1人また1人と倒れていく。

 

 そして最後の1人が倒れた時、光は納まり同時に沈んでいた墓標が元の位置に戻った。

 

 漸く凌辱から解放された香苗は、全身を白濁液でドロドロに汚された体を祭壇の上に横たえ休ませていた。

 

「や、やっと……終わっっっった~…………」

 

 一頻り祭壇の上で呼吸を整え、幾分か体力が回復したのを見ると香苗は体を起き上がらせ自らの腹に手を当てる。腹の中はこれでもかと吐き出された精液により大きく膨れていた。それを見て香苗は顔を顰めた。

 

「全く、悪霊の所為とは言え好き勝手出してくれて。…………ふん! ぐ!」

 

 香苗は自分で腹を押し込み腹筋に力を入れ、腹の中から精液を絞り出した。絞り出された精液は、祭壇の上に空いた穴を通って祭壇の下に溜まっていく。

 

 何度か息を吸っては腹に力を入れるのを繰り返し、ほぼほぼ出し切ると香苗の体は元通りとなっていた。

 

「ふぅ~……今日は危険日ではないから多分妊娠はしないだろうが……まぁ後でアフターピルは飲んでおくに越したことはないかな。…………あ、そうだ――――」

 

 それから香苗は、さてどうしたものかと考える。恐らく先程の事で遺跡全体の罠は全て解除されただろう。

 と言うのも、この遺跡の目的は恐らく死者の魂を祓う事にあるようだ。その方法が性交であり、恐らく太古の昔巫女に選ばれた女性がこの祭壇の上で死者の魂を憑りつかせた男達の相手をする事で、成仏させてきたのだろう。宝石をよく見れば、古代文字でそのような事が書かれているのが分かった。

 

 目的を終えれば罠は解除されたので、もう安全に外に出る事は出来る。問題はこの凌辱の後をどうするかだ。流石にこのまま彼らを叩き起こす事は出来ない。

 

 悩んだ末に香苗は持ってきた水を少し贅沢に使い体を洗い流し、身なりを整えると男達の体も綺麗にしてやり部屋から引っ張り出した上で叩き起こしてやった。幸いな事に男達は悪霊に憑りつかれていた間の事は覚えていないらしく、香苗を凌辱したと言う記憶すら内容だった。

 

 全員で辛くも遺跡を脱出し、香苗は今回の冒険を何とか終えた。依頼主にどう報告するかで少し悩んだが、正直に全部説明するのはあれだがかと言ってあまりぼかし過ぎる訳にもいかないので取り合えずここが墓地のような役割を持つ遺跡であり、死者を荒らされない為に遺跡の中には罠がある事などを報告しておいた。流石にあんな事を報告する事は出来ない。

 

 そして後日、日本に帰国した香苗は仁が寝静まった頃に司に事の真相を打ち明けた。

 

「――――という訳さ。今回は大変だったよ、全く……」

「なるほど、それは大変だったね。ならその分、労ってあげるよ」

 

 司はそう言って、既に全裸となっている香苗をベッドの上に押し倒した。

 

「あ♡ そうだ、司。これ、お土産。遺跡にあった媚薬だよ♡」

「遺跡の物を勝手に持ってくるとは、いけないな。お仕置きをすればいいのか、労えばいいのか分からないよ」

 

 そう言いながら、司は香苗から受け取った媚薬を彼女の体に塗りたくり剛直で突いた。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」

 

 その日の夜、2人の寝室では香苗の嬌声が明け方近くまで響いた。

 

 いっぽう仁はと言えば、両親が熱い夜を過ごしているなど知る由も無くすやすやと眠っていたのだった。




読んでいただきありがとうございました。

今回は結構展開に悩みましたね。古代遺跡でエロトラップだけならまだしも、そこから機転を利かせて脱出を言うリクエストでしたので。悩んだ挙句にこんな感じになりました。

多分この遺跡の最後の部屋では、本来すごくエッチな踊り子みたいな恰好の巫女が香苗の役をこなしてきたと書いてて想像しました。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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色欲に飲まれて

どうも、黒井です。

今回はリクエストから、「キノコ的なファッジの催淫胞子で性欲が暴走した亜矢真矢に性的に襲われる仁」と言う内容です。

一応純愛ですのでご安心を。


 仮面ライダーデイナと仮面ライダールーナ、この2人が戦う傘木社の尖兵であるファッジは多彩な能力を持っている。地球上の様々な生物の能力を超万能細胞に強化されたそれは、得てして厄介なものである場合が多かった。2人も戦いの中で、ファッジの持つ厄介な能力に時に苦戦を強いられることも多々あった。

 

 だがそんな中には、厄介は厄介でもおかしな方向に厄介な能力を持つファッジもいた。

 今回はそんなファッジと戦った事に端を発した話である。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「ハッ」

「ヤッ!」

 

 何時も通りの日常を過ごしていた2人に突如舞い降りたファッジ出現の報せ。仁との平穏を破られて愚痴る真矢を宥めつつ2人は現場に到着し、街で暴れるファッジを仮面ライダーに変身して攻撃する。

 

 今回のファッジもなかなかに個性的な見た目をしている。恐らくは直挿しで変異しているのだろう、人間が全身に生えたキノコで包まれたような姿をしているマッシュルームファッジだ。

 まるでとある特撮ホラー映画から出てきたような見た目のファッジの姿に、ルーナは露骨に嫌悪感を露にしながら戦っていた。

 

 ルーナの銃撃がマッシュルームファッジの体を撃ち抜き動きを止めさせる。その瞬間を狙いデイナが接近すると、開いた傘の様なマッシュルームファッジの頭部を思いっきり蹴り飛ばした。

 

「フッ」

 

 デイナの足がファッジの首をへし折る勢いで蹴り飛ばし、ミシリと言う音が辺りに響く。

 その瞬間、蹴られたマッシュルームファッジの傘から黒い胞子が噴射されデイナの体を包む。

 

「! これは……う――――!?」

 

 本能的に危険を察知したデイナだったが僅かに判断が遅く、少なくない量の胞子を吸い込んでしまった。するとその瞬間、デイナは体から力が抜けるのを感じた。体だけではない。思考もあっという間に鈍っていき、彼はそのまま地面に崩れ落ちた。

 

「仁くん!?」

 

 突然倒れたデイナの姿にルーナが声を上げる中、デイナの変身が解かれそこには倒れた仁の姿が露わになる。

 マッシュルームファッジは倒れた仁には興味ないのか、彼を無視してルーナの方に向かっていく。まるでゾンビか何かの様に体をゆらゆら揺らしながら近付いてくるマッシュルームファッジの姿と倒れた仁の姿に、ルーナは仮面の奥で唇を噛みながらこのファッジをさっさと倒そうと気を引き締めた。

 

【仁君が何されたのか今一分からないけど、近付けちゃ駄目よ亜矢!】

「分かってる!」

 

 二丁の拳銃が迫るマッシュルームファッジに向けて火を噴く。次々と放たれる銃弾がマッシュルームファッジの体に穴を穿つが、先程は怯ませることが出来た銃撃が今度は全く効果がないかのように奴の前進を阻むことが出来ない。精々が衝撃で僅かに体を逸らせる程度だ。

 

「ッ!? 止められないッ!?」

【くっ! 亜矢変わって!】

 

 このままでは奴に攻撃を許してしまうと、真矢が亜矢と交代して表に出る。主人格を真矢に交代したルーナは、効果の見込めない射撃での攻撃を諦め接近戦でケリを付けようとした。接近戦は奴相手にリスクが高いが、このまま近付けてしまう方が危険だと言う判断だ。

 

「ハァッ!」

 

 先程デイナは頭を蹴り飛ばしてカウンターの胞子を喰らっていた。ならばとルーナは、動きの鈍いマッシュルームファッジの腹を思いっきり蹴り飛ばした。

 腹を蹴られ、体をくの字に曲げるマッシュルームファッジ。確かな手応えを感じ、ルーナが内心でほくそ笑んだ。

 

 次の瞬間、マッシュルームファッジの全身から桃色の胞子が放出された。その胞子の量は予想を遥かに超えており、不味いと思ったルーナだったがどうする事も出来ず吸い込んでしまう。

 

「う、しまっ!? げほっ!? げほっ!?」

 

 慌てて距離を取るも、肺に入った異物感にその場で咳き込む。

 

 マッシュルームファッジがこれを狙っていたのかどうかは分からないが、しかしルーナに胞子を喰らわせることに成功したマッシュルームファッジも無事とは言い難かった。何しろルーナの攻撃をまともに喰らってしまったのだ。その威力に、奴は未だ体勢を立て直す事が出来ていない。

 

 胞子を吸い込んでしまったルーナだったが、幸いな事にまだ体には異常が現れていない。仁の様に倒れてしまう事もないので、異常が起こらない内に勝負を決めてしまおうとルーナはレセプタースロットルを引いた。

 

〈ATP Burst〉

「ハァァァァァァッ!!」

 

 ルーナのノックアウトクラッシュが、漸く立ち上がったマッシュルームファッジに直撃する。マッシュルームファッジはルーナの攻撃に大きく蹴り飛ばされると、落下地点で派手に爆炎を上げて爆発した。

 

 その様子を暫し眺めたルーナは、荒くなった呼吸を整えつつ警戒を解いた。

 

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

 

 先程の胞子で呼吸器系をやられたのだろうか、先程からどうにも息苦しい。だが何はともあれファッジも倒せたので、亜矢は変身を解いて倒れた仁に駆け寄り彼の容態を確かめた。

 

「仁くん、はぁ、はぁ、大丈夫ですか!?」

 

 仁を心配して、彼を抱き上げる。すると予想に反して仁は苦しそうでも無く、静かに寝息を立てていた。

 

【え? 仁君、寝てる?】

「みたいだね……はぁ、ふぅ。私達も、帰ろうか……はぁ」

 

 亜矢は仁をトランスポゾンまで引っ張り、上手い具合に彼を乗せた状態で2人の自宅であるマンションまで走らせた。

 

 そしてマンションに到着すると、亜矢は仁を半ば引っ張る様にして彼を部屋に運び込む。そしてまだ眠ったままの彼を、少しでも寝苦しくないようにとある程度服を脱がせた状態でベッドの上に寝かせた。

 

「ん、しょっと……ふぅ。これでよし、と……はぁ」

【これで一安心ね……あ、もうこんな時間】

 

 真矢の声に亜矢が釣られて窓の外を見れば、外はもうすっかり暗くなっていた。ファッジを倒したのが夕方であったことを考えれば今の時間は妥当なところだろう。

 

 亜矢はチラリとベッドの上の仁を見るが、彼はまだ目覚めそうにない。仕方ないので亜矢は自分1人分の夕食を作ると、それで腹を満たしその日はさっさとシャワーを浴びて仁と同じベッドに入り眠りに就こうとした。

 

 ところが…………

 

「ん!……はぁ、はぁ! あ、んん! あぁ!」

 

 夜も更けた頃、仁の隣のベッドの上では亜矢が自分で自分を慰めていた。どういう訳か分からないが、夜が更けるにつれてだんだんと体が火照ってきてジッとしていられなくなったのだ。普段なら仁の隣で自慰に耽るなど絶対にしないのだが、この日はどうしても我慢できなくなりはしたないと分かっていながらも亜矢は仁の隣で自慰に没頭していた。

 

「はっ! はっ! あん! んんんん!!」

【はぁ! はぁ! あ、亜矢ぁ――! 私、駄目! 切ない、切ないのぉ!】

 

 自慰を始めてからそれなりに時間が経っているが、体の火照りは納まるどころかさらに強くなっていた。既に下着は取り払われ、亜矢は片手で自分の豊満な胸を弄びつつ、もう片方の手で膣内を引っ掻き回していた。お陰で彼女が寝ている方は既に汗や愛液でべとべとになっている。

 

【はぁ! はぁ! もうダメ! もっと、もっと!】

「んあっ!? 真矢、駄目待って!!」

 

 必死に抑えようとする亜矢に対し、真矢は我慢が出来なくなったのか腕の主導権を半ば強引に亜矢から奪い取り、先程以上に強く胸と膣を弄繰り回した。

 

「んあっ! あ、あぁぁぁぁ!! 真矢、駄目!! そんな、そんな激しく!!」

【あぁ、駄目!? 足りない足りない足りない!! もっと、もっと気持ち良くなりたい!!」

「んんんんんん!!」

 

 隣で仁が寝ていると分かっているから、亜矢は声を抑えようとするのだが真矢による自慰がそれを許さず、亜矢はあっという間に絶頂まで達してしまう。

 

「【んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!】」

 

 激しい絶頂に、激しく潮を吹きながら亜矢は体を仰け反らせベッドの上で腰を浮かせてビクンビクンと痙攣する。

 

 隣で亜矢が激しく絶頂を迎えていると言うのに、仁は未だ起きる気配を見せない。

 

 そのまま少しして、亜矢が絶頂を終えベッドの上に力無く体を投げ出した。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 絶頂の余韻で亜矢はぼんやりと天井を眺めていたが、それも長くは続かず直ぐにまた性欲の炎が燃え上がるのを感じた。

 

(あ……もう、無理……)

 

 燃え上がる性欲の炎に、遂に亜矢の理性が決壊した。先程の絶頂がそれを後押ししたのだろう。今の彼女はもう我慢する事を諦めていた。

 

「はぁ、はぁ……じ、仁くん♡」

 

 ベッドの上で起き上がった亜矢は、下の寝間着を脱ぎ捨てると眠っている仁のズボンと下着を同時に脱がせた。

 

 剥き出しになった仁の下半身では、眠っているからか今は大人しい仁のペニスが力無く横たわっている。

 それを見た亜矢は獲物を見つけた肉食獣さながらの獰猛さと、娼婦の様な淫靡さを兼ね備えた笑みを浮かべた。

 

「あはっ♡ 仁くん……あ、む……」

 

 力の抜けた仁のペニスを、亜矢は躊躇することなく掴み口へと含む。そのまま未だ硬さの無い仁のペニスを丹念に舐め上げた。

 

「んむ、じゅるるるる、れろれろ。ん、はぁ……はむ。ちゅぱちゅぱ……」

 

 唾液を使って湿らせ、口全体を使い刺激してやる。裏筋を舌でゆっくりと舐め上げ、鈴口に舌の先端をねじ込むようにしてほじくった。

 

 すると寝ていても性的刺激には反応したのか、仁のペニスが段々と硬さを持ち始める。一度硬くなり始めるとあっという間であり、眠っていて理性が無い状態だからかむしろ起きている時以上に熱く硬くなっているような気さえしてくる。

 

「あぁ♡ 仁くん♡ はぁ、仁君♡」

 

 仁のペニスが硬くなったのを見て、亜矢と真矢は嬉しそうな顔を浮かべ仁のペニスに愛しそうに頬擦りをする。

 

 そしてもう我慢できないと言わんばかりに、寝ている仁に跨ると勃起したペニスを自分の膣にねじ込んだ。

 

「ん! あはぁっ!♡ き、たぁ♡♡ 仁くん、熱くて、硬い!!」

 

 念願の仁のペニスの感触に、亜矢がそれだけで軽く絶頂し舌を突き出しながら体を仰け反らせる。ボタンを外され全開になった寝間着を押し退けて飛び出た巨乳が、仰け反った衝撃でプルンと揺れた。

 

 そのまま亜矢は仁の腹に手を突くと、足と手で体を上下に動かした。

 

「あ! ん! あぁぁ! すご、いぃ! 仁くんの、硬くて熱いおチンチン、私の膣内を抉ってるぅ♡」

 

 既に十分以上に濡れぼそった亜矢の膣は立派な仁のペニスをずっぽりと咥えこみ、多量に分泌された愛液が体を上下に揺する度に空気と混ざりじゅぷじゅぷと音を立てる。

 

「あ! あひ! んひぃ! あぁぁ! 気持ちいい! 気持ちいいよぉ!!」

 

 性欲に突き動かされているからか、今の亜矢は普段では考えられないような淫靡な顔で只管に快楽を貪っている。まるで野外で放尿する時の様に、両手足で体を支えた状態で腰を上下に動かしていた。その姿は仁を性処理の道具にしているかのようである。

 

 程無くして、亜矢は絶頂に達した。

 

「んいぃ! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 自分で慰めていた時とは比べ物にならない快楽。その快楽に亜矢は全身を痙攣させ、膣内もそれに伴って仁のペニスを強く締め上げた。その結果、仁も眠っていながら絶頂に達し亜矢の膣内に射精する。

 

「うぅ――――!」

「んあぁぁぁぁぁ! 射精てる! 仁くんの熱い精液、お腹の中に一杯射精てる!! あはっ♡ すごい、気持ちいい♡♡」

 

 仁からの射精すら気持ち良くて、既に絶頂していると言うのにまたも亜矢は絶頂した。

 

 しかしまだ、まだまだまだ亜矢の性欲は納まらない。寧ろ仁と繋がり、彼の精液を受け止めたからか余計に性欲が高まって来た。

 

「あ、あは……もっと、もっとぉ!」

 

 亜矢は前のめりに倒れると、そのまま仁に抱き着くようにしながら腰を動かした。胸が仁の胸板で潰され、乳首が擦り付けられる快楽に体を震わせながらも亜矢は腰を振る事を止めなかった。

 

「仁くん♡ あぁ、仁くん♡ もっと欲しい♡ 仁くん、好き♡ 大好き♡」

 

 仁への愛を口にしながら、亜矢は腰を動かして快楽を貪った。それだけに留まらず、彼女は近付いた彼の唇にキスをして無防備な彼の口内をも蹂躙した。

 

「んん! じゅるるるるる! んべぇ、あは♡ 仁くん♡ れろぉ、じゅるるるるる♡」

 

 眠っている仁の頭を腕で抱き寄せるようにしながら、亜矢は動かない仁に無理やりキスをした。それが言いようのない背徳感を感じさせ、彼女は更に興奮する。

 

「じゅるるる! ちゅぱちゅぱ! レロレロレロ! んぁぁ、んんん!」

 

 亜矢は一度仁の唇を解放すると、首筋や胸板にいくつもキスマークを付ける。彼を自分1人の物だとマーキングしているかのような感覚に、亜矢は背筋にゾクリと快楽を感じその部分をじっくり舐め、再び仁の唇を貪り始めた。

 

 体全身で仁を貪る様な亜矢の行動に、流石の仁も目を覚ました。

 

「ん、んん…………ん!?」

「ん? ちゅ、ぷは……あは♡ 仁くん、起きちゃいました?」

「亜矢、さん? どうして、くっ!?」

 

 目が覚めたばかりで状況が今一飲み込めない仁だったが、亜矢の温もりと股間を中心に全身に走る快感に嫌でも意識を覚醒させる。

 

「あ、亜矢さん? 一体どうしたの?」

「わ、分かりません♡ 何だか、今日は帰ってからずっと体が火照って♡ あん♡ もう、仁くんが欲しくて欲しくて堪らないんです♡ んん♡」

 

 困惑する仁に事情を説明する間も、亜矢は腰を振るのを止めない。そんな状態では流石の仁も話が頭に入っては来ず、込み上げる快楽を抑える事も出来ず亜矢の中に精液を放った。

 

「くぅっ!」

「あぁぁぁぁぁぁ♡ あぁぁぁ、射精てる♡ 仁くんの精液、お腹の中に一杯♡ んんんんん♡」

 

 熱い精液が子宮の中を満たす感覚に、亜矢が全身を震わせて絶頂する。

 

 射精が治まり、仁の方は落ち着いて呼吸を整えていた。彼自身は眠っていた間も、亜矢によって搾り取られていたのだ。意識はなくとも、体は度重なる射精で体力を消耗している。

 だと言うのに、亜矢は構わず再び腰を動かした。

 

「ぅあっ! あ、亜矢さん?」

「あ♡ ん♡ ダメ、まだ足りない♡ もっと♡ もっともっともっと仁くんが欲しい♡」

 

 困惑する仁を置いてきぼりにして、亜矢は腰を激しく上下させた。仁が覚醒した事で彼のペニスも硬さを増したからか、亜矢は上下だけでなく前後左右に腰を振るようにして膣内全体で仁のペニスを堪能しようとする。

 

 まるで仁を生きた性処理人形として扱う様な動きをする亜矢だったが、それでも仁が意識を取り戻した事で罪悪感が生まれたのだろう。腰を振る事は止めないが、それでも申し訳なさそうな顔を浮かべていた。

 

「あ、ん♡ 仁くん、ごめんなさい! んあ♡ 私、こんな、あふ♡ 無理やり、仁くんを、んいぃ♡ でも、止められなくて、止まらないんです♡」

 

「ごめんなさい、仁くん♡ 私、こんなエッチな女で♡」

 

「あぁ、ダメ♡ でも、止まらない♡ 腰、動いちゃう♡」

 

「仁くんのおチンチン、凄く硬くて熱いのぉ♡」

 

「気持ちいい気持ちいい気持ちいい♡」

 

 半ば理性を失って快楽を貪る亜矢の姿は普段は勿論、普通にセックスをしている時にも見せないほど淫靡だった。

 そんな姿を見せつけられながら快楽を受け続け、理性を保っていられるほど仁も我慢強い男ではない。

 

「亜矢さん!」

「きゃっ!」

 

 突然仁が、それまで自分の上に乗っていた亜矢を持ち上げるようにして身を起こし、そのまま上下を入れ替え正常位へと移行。

 そのまま自分の意志で腰を動かした。

 

「あぁ! んあっ! あぁぁん! じ、仁くん♡ 仁くん、もっとぉ♡」

 

 既に何度か射精させられていたからか、目覚めてすぐに理性の鎖を解き放った仁が狂ったように腰を動かす。亜矢の膣内を抉る様に腰を叩き付け、腰と腰がぶつかる度に亜矢の口からは甲高い嬌声が上がった。

 

 目尻を下げ、口の端から涎を垂らしながら喘ぐ亜矢。それを見ていた仁は、だらしなく半開きになった亜矢の口を自分の唇で塞いだ。

 

「んぐっ! んん! ちゅるる、んんん♡」

 

 仁が亜矢の口の中を蹂躙しながら、空いた手で無防備な彼女の豊満な胸を弄ぶ。膣に加えて両胸に口まで仁に犯され、亜矢の口からはくぐもった悲鳴が上がっていた。

 

「んん! んむ、んんぁぁぁぁ! ぷはっ! はぁ、はぁ、仁くん! あぁ、仁くん♡」

「亜矢さん、俺、そろそろ!」

「あはん♡ 射精すんですね♡ 良いですよ♡ もっと、もっと私に射精して♡ 私の子宮の中を、仁くんだけで満たしてください♡」

 

 懇願すると同時に、亜矢の両足が仁の腰を挟む。さらに両手で彼の肩を掴み、自分の体を引っ張り上げる。膣内は仁のペニスをしごく様に蠢き、射精を促そうときゅうきゅうと締め付けた。

 

「くぅぅっ!」

 

 その激しい快楽に、仁自身何度目になるのか分からない射精を行った。もう何度も射精している筈なのに、衰える事を知らない仁の性欲はそれまでに射精した分もあって亜矢の子宮内に納まりきらないほどの精液を注ぎ込む。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ん、んんぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ! お腹の中、仁くんで、一杯に……んんんんん! イク、イっちゃうぅぅぅぅっ!!!!」

 

 仁に体を密着させながら絶頂した亜矢は、半ば白目を剥きながら体を震わせる。

 

 そして絶頂の波が治まると、一気に脱力してベッドの上に体を横たえた。

 

「ぅあ、あ……はぁ…………ぅ」

 

 虚ろな顔で、それでありながら満ち足りた様な顔で四肢を投げ出す亜矢の姿に仁も心地良い疲労感を感じつつ彼女の上に倒れ込んだ。豊満な胸が、倒れた彼の頭を支える。

 

「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」

 

 汗でしっとりとしつつ、程良い弾力の亜矢の胸に頭を乗せた仁は射精直後の疲労感でぼんやりとしつつ、柔らかな亜矢の胸の感触を顔全体で堪能していた。少し顔を動かせば、張りのある胸はふにゃりと形を変え、先端の硬く尖った乳首を指で軽く突けば亜矢の体がピクリと反応する。

 

 その反応をぼんやりと楽しんでいた仁だったが、突然下から持ち上げるようにして押し倒され再び亜矢の下に敷かれた。思いの外回復が早いと仁が若干驚いていたが、目の前に迫る顔を見てそれが亜矢ではないことに気付いた。

 

「あ、真矢さん……」

「えへへ~♡ 今度は私の番~♡」

 

 既にだらしなく緩み切った顔をした真矢は、まだ硬い仁のペニスを掴むと問答無用で腰を下ろし納まりきらない精液が滴り落ちる膣内に挿入した。

 

「んいぃぃぃぃぃっ! あはぁぁぁ♡ 仁君、もっと♡ まだまだ、私全然足りないわ♡」

 

 真矢は亜矢よりも積極的だ。それ故、彼女は例え先に仁を貪っていた亜矢により疲労で体が思う様に動かなくても、亜矢以上の激しさで腰を動かし仁の体を堪能した。

 

「ん! あ! んい! くはっ! あん! はぁ! あ、くぅ! ふひ! んぎ! いぃぃ!」

「くぁ! ま、真矢さん、ちょ、待って――」

 

 流石にこうも連続で求められては、仁の体の方が持たない。仁は必死に真矢を宥めようとするが、未だ鎮まる事のない真矢の性欲は仁の言葉など認識せず、上下前後左右あらゆる方向に腰を振った。

 疲労で抵抗も儘ならない仁に、それを堪える事など出来よう筈もなく…………

 

「射精る!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 あっという間に絶頂まで高められ、真矢と同時に絶頂した。

 

「あ、はぁぁぁ……ん、んぁぁぁぁぁぁ…………」

「はぁ……ふぅ……」

 

 絶頂の余韻を真矢が味わっている間に、仁は全身を脱力させ体力の回復に努める。と同時に、心地良い微睡みがやってきた。度重なる射精に、仁の体力も限界が近付いているらしい。

 

 一体何時から亜矢と真矢がこんな状態だったのかは分からないが、いい加減そろそろ彼女の体力も尽きるだろう。心は二つでも体は1つなのだから。

 

 そう思っていると、予想よりも早くに真矢が復活し腰を動かし始めた。

 

「ぅえ? ま、真矢さん?」

「あはぁ♡ ごめんね、仁君♡ 私と亜矢、まだまだ全然満足できないの♡ 仁君の事、もっともっとい~っぱい欲しいの♡」

 

 真矢は腰を振りながら、仁に抱き着くと熱烈なキスをした。それだけでなく、そのまま舌を彼の唇から喉、鎖骨や胸板に這わせていった。

 

「ぺろぺろ、ぴちゃぴちゃ、ん! あん!」

 

 亜矢も真矢も、最早正気とは言い難い状態だった。目を見れば分かる。今彼女の頭の中を支配しているのは、仁の体を貪る事のみなのだ。それ以外の事などどうでも良かった。

 

「あぁ♡ 仁♡ 仁~♡」

 

 蕩けるような顔で、亜矢だか真矢だか分からないが仁を求めている。その様子に仁はまだまだ終わらないだろうなという事を確信し、もうどうにでもなれと抵抗する事を止め迫る快楽に身を委ねるのだった。

 

「イク! イクイクイクイク! 気持ちいい気持ちいい! もうダメ、気持ち良くて、イっちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「ん…………ん、んん?」

 

 翌朝、亜矢は言いようのない気怠さと共に差し込む朝日で目を覚ました。ゆっくりと瞼が開き、目元を擦りながら亜矢はベッドに手をつき体を起き上がらせようとして…………

 

「――――ん?」

 

 明らかにベッドとは違う、しっとりとしつつ硬い感触に視線を下に下ろした。

 

 するとそこには、干乾びて生気を失ったとしか言いようのない有様になった仁がベッドの上に力無く横たわっているのが見えた。

 

「ひゃぁぁぁぁぁぁっ!? じ、仁くんどうしたんですか!?」

 

 何が何だか分からず悲鳴を上げる亜矢だったが、そこで遅れて目を覚ました真矢が何がどうしてこうなったのかを教えた・

 

【あ~、亜矢? 覚えてない?】

「覚える? 何を?」

【ほら、昨日帰ってきてから体が火照って仕方なくてさ。んで、そのまま仁君と一緒に寝たらそのまま彼に襲い掛かっちゃったって……】

「あ…………」

 

 亜矢は全てを思い出した。この惨状は自分が作り上げた物だという事を。

 

「え…………っと、どうしよう?」

【取り合えず、退いてあげよっか?】

「う、うん……」

 

 亜矢は一先ず仁の上から退き、度重なる射精で精液どころか体液すらも出し切った仁に水を持って行く為、ベッドから降りてキッチンへと向かっていく。

 

 しかし今回の事は仁にとっても大きな負担となったらしく、この日は一日中ベッドの上から動く事が出来ず、また翌日には腰の激しい痛みでまたしてもベッドから動けない日を送らざるを得なくなるのだった。




読んでくださりありがとうございました。

今回は亜矢を思いっきり淫乱にしてみました。真矢は割とエッチに対しても積極的で、亜矢も一度始めれば割と積極的ですが今回はそんなの目じゃない位淫乱にしてみました。偶にはこんな亜矢もいいよね。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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幼き性を貪る双子

どうも、黒井です。

お待たせしました。今回はなかなかに難産でしたが何とか書けました。

リクエストより今回は子供になってしまった仁と生きている真矢を含めたオネショタ3Pとなります。


 仁が傘木社に囚われ、肉体改造を施された上にキメラファッジへと変異させられデイナとルーナに変身した亜矢と真矢の前に立ち塞がる。

 

 最初こそ、自分達に容赦なく襲い掛かって来る仁が変異したキメラファッジを相手にデイナとルーナは苦戦を強いられた。何しろ相手は仁なのだ。それも傘木社が手を加えたという事は、体内には証拠隠滅用の発火装置が仕掛けられている可能性が極めて高い。しかも1人の人間に多数のベクターカートリッジを使用すると、例え倒せても変異させられた人間が耐えられず息絶える可能性があった。

 

 つまり、今の仁は二重の意味で命の危険を抱えている状態なのだ。有り体に言ってこの戦いにおける彼の生存は絶望的である。

 

 しかし亜矢と真矢は諦めなかった。仁がそうであったように、2人もまた仁を生きたまま元に戻す事を諦めたりはしなかったのだ。

 

 激しい戦闘の最中、白上教授らの力も借りて仁の体内にある発火装置の凡その位置を割り出す事に成功。そこをルーナが正確に打ち抜き、デイナの手により仁が変異したキメラファッジは倒された。

 その際、デイナが細心の注意を払い急所を外した上で絶妙な力加減で倒した事により仁は爆散せずに済んだ。

 

 仁が死ぬ事無く倒された事にシトシンは舌打ちをし、倒れたキメラファッジを回収しようとするのだがそれはデイナとルーナが許さない。仁を好き放題利用してくれたことへの報復と言わんばかりに、デイナとルーナの激しい攻撃によりシトシンは撤退を余儀なくされた。

 

「くそっ!? お前ら覚えてやがれ!!」

 

 捨て台詞を吐きながら逃げ帰るシトシンを他所に、デイナとルーナは変身を解き倒れたキメラファッジに近付く。

 

「仁君……」

「仁くん、こんな――!?」

「亜矢、まだ諦めちゃ駄目よ! だって仁くんはまだ生きてるんだもの!」

「うん……」

 

 変わり果てた仁の姿に一時は絶望する亜矢だったが、真矢の言葉で心を奮い立たせる。

 

 その後仁は遅れてやって来たS.B.C.T.により回収され、病院に連れていく訳にはいかないので明星大学のラボへと連れていかれる。

 そこで仁は長時間に及ぶ手術を受けた。白上教授の知識とS.B.C.T.の技術を用いての大手術。仁の体内のベクターカートリッジを一つ一つ除去していき、元のクリーンな体に戻す為の手術は数時間に渡って続いた。

 

 その間亜矢と真矢の2人はラボの外で只管待ち続けていた。

 

「仁くん……」

「お願い、仁君……戻ってきて」

 

 2人は心細さを紛らわす為、互いに寄り添い神に祈り続けた。

 

 時間の経過も忘れ、一睡もせず水すら口にしない。人一倍健康には気を遣う亜矢らしからぬ事態だ。

 

 そんな2人を見兼ねてか、峰が2人に温かいココアの入ったマグカップを渡した。

 

「貴方達2人がそんな有様でどうするんですか。さ、これでも飲んで少しは元気出してください」

「先輩……」

「どうも……」

 

 正直仁の事が心配で何も喉を通る気がしなかったが、さりとて折角作ってくれたココアを無駄にするのも悪いと2人はゆっくりと温かい湯気の立つココアを口にした。すると体の方は久しぶりの糖分と水分に目を覚ましたのか、2人とも気付けばあっという間にココアを飲み干してしまっていた。

 

「んく、んく……はぁ」

「ふぅ~……」

「少しは元気、出ましたか?」

 

 温かいココアに体の内側から温められたからだろうか。峰の言葉に少しは答えるだけの元気が戻ってきていた。

 

「はい。先輩、ありがとうございます」

「仁君が起きた時、私達が元気じゃないと心配させちゃうって分かってたんですけどね」

「ま、仕方ありませんよ。2人にとって門守君はとても大切な人ですから――――」

 

 僅かながら元気を取り戻した2人と峰が雑談していると、唐突にラボに続く隠し扉が開いた。出てきたのは白上教授と共に手術に携わっていた拓郎だった。

 彼はラボから出ると、何とも微妙な表情で亜矢と真矢を手招きする。

 

「あ~、双星さん達。ちょっと、来てくれ」

「はい……あの先輩? 仁くんは?」

「手術は成功したの? 成功したのよね?」

 

 手術の結果を口にせず2人をラボの中に呼んだ拓郎に、亜矢と真矢は最悪の事態を想定して肝を冷やす。が、結果的に言えば2人に知らされるのは凶報ではなかった。

 

「安心しろ。少なくとも命に別状はない」

「! そう、ですか――! 良かった、仁くん

「でも待って。なら何で普通に手術は成功って言わないの?」

 

 真矢の言う通り、手術が問題なく成功したのであればそう言えばいいだけの話だ。しかし実際には、問われるまで拓郎は手術の結果を言わなかった。いや、あれは言わなかったと言うより言えなかったと言った方が正しいか。彼自身、何と言えばいいか迷っていたように感じられる。

 

 そう真矢に指摘されると、拓郎は観念したように口を開いた。

 

「その、だな……手術自体は成功だと思うんだが、ちょいと思わぬトラブルに見舞われてな」

「まさか、仁くんの身に何か――――!?」

「あったと言えば、ある。まぁこれに関しては口で言うよりも実際に見てもらった方が早いだろうな」

 

 呟きながら拓郎がラボの一画にある手術用のベッドに向かい、亜矢と真矢はそれについて行く。

 

 そこには白上教授が居るのだが、彼の他に人が見当たらない。仁がつい先ほどまで手術を受けていた筈なのに、どこか困った様子の白上教授しかいないのだ。

 

「教授、仁くんは?」

「あ~、門守君は……その……そこに……」

「そこ?」

 

 おずおずと言った様子で白上教授がベッドの下を指差し、真矢がそこを覗き込む。

 

 するとそこには、どこか怯えた様子の幼い少年が素っ裸で隠れるように座り込んでいるのが見えた。

 

「え? 何この子?」

「真矢? どうしt、え!?」

 

 何故こんな所にこんな子供が? 思わず目が点になり首を傾げる真矢だったが、続いてベッドの下を覗き込んだ亜矢はその少年が見た目に不釣り合いな長さのネックレスをしていることに気付いた。

 亜矢と真矢、2人で選び仁にプレゼントしたネックレスだ。それに気付いた亜矢は、ありえないと思いつつ否定しきれない驚愕の事実に行きつき声を震わせた。

 

「ま、真矢? その子が着けてるネックレスって、もしかして……」

「ん? ネックレス?…………え?」

 

 真矢もネックレスに気付いた。そして2人は、その少年の顔をマジマジと見つめる。すると最初は分からなかったが、よくよく見るとその少年には仁の面影があった。

 

 仁が着けているはずのネックレスを身に付けていて、仁の面影がある。その二つの事実から2人が至った結論、それは…………

 

「きょ、教授!? この子、もしかして……」

「あぁ。その子供は門守君だ。ベクターカートリッジ摘出後、変異が解けたかと思うとそんな体になってしまったんだ」

「見た目だけじゃなく、頭の中までな。俺達の事も覚えちゃいないみたいで、目が覚めるなりビビッてベッドの下に隠れちまった」

「そんな――!?」

 

 それはつまり、自分達が彼の恋人であるという事も忘れてしまったという事。亜矢はその事実にショックを受け顔を青くした。

 

 が、次の瞬間少年となった仁はベッドの下から飛び出し亜矢と真矢に抱き着いていた。

 

「は?」

「え?」

 

 突然の事に2人は仁の事を見る。すると少年となった仁は、上目遣いになりながら潤んだ目で2人の事を見ていた。

 母性を刺激される仁の姿に、亜矢はヒュッと息を呑むと頭で考えるよりも先に彼を抱きしめ、優しく持ち上げていた。

 

「大丈夫、大丈夫ですよ。私達はあなたを傷付けたりしませんから」

「……うん」

 

 優しい声と顔を向ける亜矢に、仁も心を開いたのか甘えるように縋りついた。一方真矢は、亜矢が抱き上げた仁に優しく毛布を掛けてやる。

 

「仁君、そんな恰好じゃ寒いでしょ? ほら、これでもう大丈夫」

「ん、ありがとう」

 

 真矢に毛布を掛けてもらうと、仁はどこかはにかんだ様子の笑みを彼女に向けた。普段の仁が絶対に見せる事はない(と言うか今の仁は少年なのでそもそも見る事など出来る筈の無い)表情は、尋常ではない破壊力を持っていた。まるで何かに殴られたかのような衝撃が亜矢と真矢の2人を襲う。

 

「あ、亜矢……どうしよう……私、いけない扉開いちゃうかも――――!」

「お、落ち着いて真矢!? き、気持ちは分かるけど、今の仁くんは普通じゃないんだし……」

 

 何やら勝手に盛り上がっていく亜矢と真矢を、間に挟まれる形になった仁が不思議そうに交互に見ている。

 

 その様子に、拓郎がどこか納得いかなそうな顔をした。

 

「何だ? 双星達の事も忘れてる筈なのに、なんで門守の奴あの2人には懐いてるんだ?」

 

 子供の姿になった仁が目を覚ました時、彼は教授と拓郎の顔を見るなりベッドの下に潜り込んで一向に出てくる様子を見せなかった。優しく声を掛けても何をしても警戒し、怯えた目を向けてくる仁に困り果てた拓郎は、子供の扱いも上手いだろう亜矢と事情説明の為に真矢を呼んだのである。

 ところが蓋を開けてみれば、仁は亜矢と真矢に即行で心を許し甘え始めた。2人の事も覚えていない筈なのに、この反応の違いは何なのかと不満の一つも抱こうというものだ。

 

 そんな拓郎の様子に、白上教授は苦笑しながら見解を口にした。

 

「ふむ、まぁ、子供は正直だからね。本能的にあの2人は自分を絶対に傷付けないという事が分かるんだろう」

「いやいや、それだけじゃないと思いますよ?」

 

 白上教授の見解に否を唱えたのは峰だった。彼女の考えは、白上教授とは違いもっと感覚的なものであった。

 

「多分頭の中が子供に戻っても、心が2人の事を何処か覚えてたんですよ。つまり、愛の力って訳です」

「愛の力、ねぇ? どの口が言うんだか」

「何か文句でも?」

「言ってて恥ずかしくならねぇの?」

「うっさい!」

 

 たちまち取っ組み合いを始める峰と拓郎。2人の喧騒に仁がまた怯えた様子で亜矢と真矢に縋りつく。

 怯える仁の姿に亜矢は彼を優しく慰め、真矢は彼が怯える原因となっている峰と拓郎に文句を言った。

 

「あぁ、大丈夫ですよ仁くん。怖い事は何もありませんからね」

「ちょっと2人とも静かにしてください!」

 

「「ご、ごめんなさい……」」

 

 真矢に叱られ峰と拓郎は肩を落として小さくなる。その間子供になった仁はと言うと、終始怯えた表情で亜矢にしがみついてばかりだった。

 

 その後、何とか仁を亜矢と真矢の協力で宥めると、改めて彼の体に起きている現象の調査が行われた。

 その結果今の姿は過度な実験の反動であると言う結論に至った。これが一時的なものなのかそれともこのままなのかは分からない。

 

 ここで問題が一つある。元に戻るor戻す方法を見つけるまでの間誰が仁の面倒を見るかである。確認すると仁は記憶も子供の頃に戻っており、この場に香苗が居ない事を不安に思っている。

 

 香苗が帰国するまでの間仁をどうするかで少し悩んだが、結局は一番懐いている亜矢と真矢がこのまま預かるという事で決まった。2人としても、恋人が子供の姿になってしまった事で色々と不安も多いだろうし、何よりも仁がそれを望んでいるだろう事がよく分かる事が理由だった。

 

 何しろ話の中で亜矢と真矢から引き離されると言う話題が一瞬でも出ようものなら、即座に不安そうな顔を2人に向けるのだ。そんな顔を見せられて彼から離れようと思えるほど2人は薄情ではない。

 

 そうして仁を家へと連れ帰った亜矢と真矢。仁は白上教授が間に合わせで用意した子供用の服に身を包み、亜矢と真矢に手を引かれて家へと入った。

 

「でもよくよく考えたら、仁くんも一緒に住んでる訳だから結局はここに帰ってくることになるのよね」

「まぁ、ね」

 

 帰宅した3人は取り合えず簡単に夕食を済ませた。仁は子供になったからか味覚も以前に比べて子供っぽくなっており、普段は甘めな真矢の味付けを喜んだ。

 

 そして夕食が終われば3人で風呂に入る。感性も子供になっている仁は亜矢と真矢の裸を見ても何かを感じた様子も無く、対する2人は子供の姿となった仁の裸に何やら言いようのない気持ちを抱きつつ汗を流す。

 

「はい、さっぱりしましたね~」

 

 亜矢が優しく仁の頭をタオルで拭き、服と一緒に用意した子供用の寝間着を着せてやる。その間仁はされるがままであり、完全に亜矢と真矢に心を開き身を委ねているのが分かった。

 

 そう、今の仁は何もかもが無防備だ。知識も無ければ警戒心も無い。無垢と言う言葉を体現した子供の仁を前に、真矢は寂しさを感じるとともに悪戯心が湧くのを感じていた。

 

 亜矢が仁に寝間着を着せるのを横から見ていた真矢は、思い切ってある事を言ってみた。

 

「ねぇねぇ仁君? ちょっと私達の事お姉ちゃんって呼んでみて?」

「真矢?」

 

 実は仁、大人だった頃の記憶があるのかそれとも生来のものなのかは分からないが、目が覚めてから亜矢と真矢の事は以前と変わらず”亜矢さん””真矢さん”と呼んでいたのだ。その方が2人にも馴染みがあるので今の今までそのままにしていたのだが、今の仁の容姿を考えるとその呼び方の方をされた方がしっくりくると言うしょうもない理由だった。

 

 しょうもない理由で仁に自分達を姉と呼ばせようとする真矢に亜矢は思わず呆れ、ジトッとした目を彼女に向ける。双子の視線に気付き真矢が舌を出しながら笑みを浮かべていた。真矢としてもちょっとしたジョークのつもりだったらしい。

 

 だが子供となった仁は前述した通り、とても純粋で無垢だった。それ故に、時にとてつもない素直さを見せた。

 

「真矢……お姉ちゃん?」

「「!!」」

 

 キョトンとした顔で子供の姿の仁から”お姉ちゃん”と呼ばれた瞬間、真矢の中で言いようのない衝撃が駆け抜けた。まるで雷に打たれたかのような衝撃に真矢が頬を紅潮させながら呼吸を忘れていると、亜矢も今度は自分をと仁に強請った。

 

「じ、仁くん仁くん! わ、私の事もお姉ちゃんって言ってみて?」

「亜矢お姉ちゃん?」

「!!!!」

 

 亜矢も真矢同様、仁から姉呼ばわりされた瞬間脳天から衝撃が走るのを感じずにはいられない。その衝撃に名称を付けるとすれば、母性本能と言うのが一番だろうか。相手は恋人である仁であるという事は分かっているが、同時に今の仁は守るべき子供なのだその二つが合わさった結果、とても背徳的な愛情が2人の中に生まれてしまったのだ。

 

「~~~~もうダメ! 仁君!!」

「んむ!!」

 

 ここで真矢が、辛抱しきれなくなり子供の仁の唇を奪った。今の仁に当然性行為の知識などないので、何故いきなり真矢が自分に口付けしてくるのか分からず目を白黒させる。

 そんな困惑した様子の仁が可愛いからか、真矢はそのまま舌を彼の口の中に滑り込ませ口内を蹂躙する。

 

「じゅるじゅる、れろ。じゅるるるる!」

「んむ! んむぅ! じゅるるるる! んんんん!!」

「ま、真矢!?」

 

 突然の真矢の行動に一瞬理解が追い付かなかった亜矢だが、困惑した仁が上げたくぐもった叫びに我に返ると慌てて真矢を仁から引き剥がす。

 

「何やってるの! 体は仁くんだけど、今の仁くんは子供なのよ? 子供にそんな事……」

「でも仁君は仁君なのよ。それなら、私達が愛したっておかしな事ないじゃない?」

「でも……」

「そ・れ・に……」

 

 まだ理性を保っている亜矢が真矢を宥めようとするが、真矢はそんな亜矢の股間に手を伸ばすと寝巻の上から秘裂に触れた。すると真矢の指先にクチュリと湿った感触が伝わる。

 

「んひっ!?」

「ほ~ら、亜矢だって本当は仁君の事愛したくて仕方ないんじゃない。大丈夫よ、仁君は仁君なんだから。何時もは出来ないプレイだと思えばさ」

 

 真矢はそう言って腕の中の仁に今度は優しく口付ける。突然の真矢からのディープキスに驚き息も絶え絶えとなっていた仁は、その口付けに一瞬身構えるが今度は優しく触れるだけだった事に安堵した様子を見せる。

 

 そんな仁の可愛らしい様子に心ときめかせ、真矢は己の欲望に突き動かされて寝間着の前のボタンを全て外しブラジャーのホックも外すと豊満な胸を露にし仁の顔の前に持って行った。

 

「さ、今度は仁君の番よ」

「え? 僕の番って?」

「ほ~ら、こうやって……」

 

 真矢は仁の手を取ると、子供特有の小さな手を柔らかく豊満な胸に触れさせた。大人の仁とは違う、小さくて柔らかい手が恐る恐る胸を触る感触に、真矢はこそばゆさに笑みを浮かべる。

 

「んん♡ あん♡ ふふふっ、ど~お? 私の胸の感触は?」

「や、柔らかくてぷにぷに……」

「うふふ、ありがと」

 

 子供に戻った仁の初心な反応を楽しみつつ、真矢が亜矢の事を見ると彼女は物欲しそうな顔で仁の事を見ていた。まだ彼女の中では理性と本能が鬩ぎ合いを続けているらしい。

 

「(あと一押し、かな)それじゃ、今度は先っぽをお口で吸ってみようか?」

 

 そう言いながら、真矢は既にぷっくりと硬くなった乳首を仁の口元に近付ける。仁は最初少し遠慮がちに真矢の顔を見上げていたが、真矢が頷いて見せるとそっと口を近付け乳首を口に含み吸い出した。最初は少し遠慮がちに、次第に強くちゅうちゅうと音を立てて吸い始め、それが真矢に快楽を与える。

 

「んん♡ あは♡ 上手上手♡」

 

 子供の仁が乳首を吸うと言う光景に、背徳感と同時に快楽を感じながら真矢はもう一度亜矢を見た。もう亜矢は辛抱堪らないと言う顔で、物欲しそうに仁に手を伸ばそうとしている。いよいよ理性が持たなくなっていているのだ。

 

 頃合いかと、真矢は仁に乳首を吸うのを止めさせた。体を起こすとそれに引っ張られて乳首が仁の口から抜け、その反動で胸がブルンと揺れる。

 

「ぁ……」

 

 口から真矢の乳首が抜けた事に仁が一瞬残念そうな声を上げたが、真矢は構わず仁の両脇を掴んで亜矢に近付けた。

 

「さ、亜矢。今度は亜矢の番よ」

「え、あ、あぁ……」

「こんな小さな体になっても、仁君はしっかり仁君だから大丈夫。ほら、おチンチンだってこんなになってるし」

 

 そう言って真矢が仁のズボンをパンツごと下ろすと、まだまだ小さいながらもしっかりと勃起したペニスがあった。ただ勃起しているだけでなく、先端からは先走り汁が滲み出てテラテラと光っている。

 

 ペニスを露にされた事に仁は顔を赤くしたが、その光景は亜矢の理性の最後の鎖を引き千切るのに十分な威力を持っていた。

 

 幼いながらもしっかりと感じさせる雄の匂い、そして何より一時は仁が失われる危機にあったという事実が、何時も以上に亜矢に仁を求めさせた。

 

「仁くん!」

 

 気付けば亜矢は仁の体を抱きしめ、貪るようにキスをしていた。

 

「はぁ、はぁ、仁くん♡ 仁くん大好き♡ んむ、じゅるるるるる♡」

「んむ! ん~ん~!」

「もう、亜矢ったら仕方ないわね♡」

 

 獣の様に仁の唇を貪る亜矢に苦笑しながら、真矢は亜矢の背後に回ると彼女の寝間着も脱がせ上半身を裸にさせる。

 

「ほら亜矢、仁君おっぱい大好きなんだから、亜矢のおっぱいも吸わせてあげないと♡」

「んむ、ぷは! そっか、そうね。さ、仁くん♡ おっぱいど~ぞ♡」

 

 亜矢に唇を貪られまたも息が絶え絶えになっていた仁だが、幼い体の中で燃え上がった性欲には勝てないのか引き寄せられるように亜矢の胸に吸い付いた。

 小さな口が亜矢の乳首を吸い、さらには舌で転がし、甘噛みまでしてくる。明らかに先程よりも堪能している仁に、亜矢は小さな嬌声をあげた。

 

「あぁ♡ んあ♡ ふふ、仁くん、おっぱい吸うの上手♡」

「ふふふ、それじゃ私はこっちを……」

 

 亜矢が仁に胸を吸わせるのに夢中になっているのを見て、真矢は勃起した仁のペニスに顔を近付けた。皮を被った、ある意味で新品のペニスに真矢は生唾を飲みそれを口に含んだ。

 

「あ~む!」

「ふぁっ!」

 

 突然ペニスが真矢の口に包まれた事に、仁が驚きの声を上げる。その際に亜矢の乳首から口を離してしまうが、亜矢は仁の頭を押さえ逆に胸を押し当てた。

 

「あん♡ ダメですよ、仁くん♡ 今はこっちに集中してください♡」

 

 諭すように言いながら亜矢は仁に乳首を吸わせ続ける。仁は、ペニスから伝わるこの年齢では未知の快楽に体を震わせつつ、亜矢に求められているからか彼女の乳首を吸い続けた。

 

 その間も真矢によるフェラチオは続く。

 

「じゅる! れろれろ! ぴちゃ、ちゅぱ、ちゅるるるる!」

 

 子供ペニスの先端の皮をむき、舌で嘗め回し、吸い上げながら鈴口を舌の先端でほじくってやる。そうすると仁の方も快楽を感じるのか、時折腰がビクンビクンと跳ねるように動く。

 

「ん! んんん! ぷぁ! お、お姉ちゃん! 僕もうダメ、来る! 何か、出ちゃうよ!!」

「フフフッ、良いんですよ。そのまま出しちゃって。ほら、真矢の口に一杯出しちゃってください」

「じゅる! じゅぽ! れろ!」

 

 仁の射精が近い事に、亜矢が淫靡な顔でそれを促し真矢は口の動きを活発にさせた。

 

「あ、でる! でるっ、でるぅ!!」

 

 そして遂に、真矢の口の中に仁の精液が吐き出された。体は子供だと言うのに、しっかりと大人のものと遜色ない熱い精液が真矢の口内に射精される。

 

「んんん♡ ん、んく、んく……ん、ぷは! ふふっ、ご馳走様♡」

 

 真矢は口の中に射精された精液を全て飲み込み、漸く仁のペニスから口を離した。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 一度射精したからか、仁は虚空を見つめながら肩で息をしていたが、そのペニスはまだまだ元気だった。

 その光景に真矢は満足そうに笑みを浮かべると、一度仁から離れて寝間着のズボンとパンツを脱ぎ去った。今度は膣で仁のペニスを堪能しようと言うのだ。

 

 だが彼女がパンツを脱いだその時には、既に亜矢の方が準備を終えていた。何時の間にか下半身まで裸になっていた亜矢は、真矢が離れた瞬間に仁をベッドの上に寝かせ腰に跨ると一気に屹立したペニスに腰を下ろし自分の膣に挿入したのだ。

 

「あぁぁぁぁん♡」

「うぁ、あぁぁぁっ!!」

「あぁっ!? 亜矢ズルい!!」

 

 一足先に子供の仁の初めてが奪われてしまった事に真矢が抗議するが、亜矢は淫靡ながらも挑戦的な笑みを真矢に向けていた。

 

「あ♡ ん♡ あぁ♡ ふふっ! 早い者勝ちでしょ、あぁ♡」

「う~、それなら!」

 

 真矢は亜矢に騎乗位で乗られている仁の上半身に、上から覆い被さると彼の手を取り自分の胸を揉ませながら彼の唇を奪った。

 

「んん! はぁ、ほらほら仁くん、大好きなおっぱいよ♡ 仁くんの好きな様にして良いからね♡」

「うぁ、はぁ、あぁぁ……お、姉ちゃん……」

 

 快楽で朦朧とした意識の中、仁は真矢に促されるままに真矢の胸を弄んだ。片方の胸にしゃぶりつきつつ、もう片方の胸を手で揉み、乳首を指で転がす。子供でありながら、大人だった頃の記憶が僅かに残っているのか悦ばせる術を知っているかのような動きだった。

 

「あ♡ あぁ、あん♡」

「はぁ♡ んん♡ 仁くんのおチンチン、凄い♡ 子供のおチンチンなのに、こんなに硬くて♡」

 

 真矢が仁に胸を弄ばれて楽しんでいる間に、亜矢も膣で仁のペニスを堪能していた。体を改造された影響からか、仁のペニスは見た目子供なのに大人顔負けの硬さを持っていたのだ。流石に太さと長さは足りないが、これだけ硬ければ亜矢の膣内を抉るのに十分だった。

 

 だが硬さはあっても、快楽に対する耐性はまだ低く亜矢が達するよりも早くにペニスは膣内で射精した。

 

「あぁ、あぁぁぁぁぁん! 凄い勢い♡ 仁くんのおチンチン、一杯射精しちゃってる♡」

 

 二回目だと言うのに、一回目と変わらぬどころか勢いも量も増した射精が膣内を通り亜矢の子宮にまで精液を届かせる。熱い精液が子宮内を舐める感触に、亜矢も一気に絶頂に達した。

 

「んんんんん♡ あ、はぁぁぁぁぁぁ♡」

 

 絶頂の快楽に体を震わせ、余韻を楽しんだ亜矢は仁の射精が収まるとゆっくりとペニスを引き抜いた。膣からペニスが引き抜かれると、膣口からドロリと白濁した精液が零れ落ちる。

 

「あは♡ 凄い量♡」

 

 亜矢が子宮の中を満たす精液に悦に浸っていると、真矢がベッドの上で俯せになりながら尻を突き出した。

 

「亜~矢~、早く代わってよ! もう待ちきれないんだから!」

「はいはい。さ、仁くん」

「え?」

 

 二度の射精で大分体力を持って行かれたのか、放心状態となっている仁を亜矢は下から抱き上げるように立たせた。その際にペニスに目を向ければ、二度の射精を行ったにも拘らず彼のペニスはまだまだ硬さを維持していた。

 

 亜矢は仁を立たせると、彼の手を真矢の尻に置かせて自分は仁のペニスを優しく掴んで真矢の膣にあてがってやる。

 

「次は真矢の番ですよ。今度は自分で入れてみて」

「う、うん……」

 

 亜矢にエスコートされながら、仁は真矢の膣に後背位の形で挿入した。子供の体重で、圧し掛かられるように挿入され膣を抉られる感触に真矢の口から嬌声が上がる。

 

「あっ♡ あぁぁぁん♡ き、来たぁっ♡」

「あ、あぁっ、あっ」

 

 亜矢の時とは違い、自分の意志で腰を動かす快楽に嵌ったのか、一度挿入すると仁は自分から腰を振り始めた。カクンカクンと腰を真矢の尻に叩き付けながら、口からは気持ち良さから声が漏れている。仁が大人だった時には絶対見られない光景だ。

 

 それが愛おしくて、亜矢は後ろから仁に抱き着くと彼の背中や首筋に舌を這わせた。

 

「れろっ、はぁ……仁くん、だいしゅき♡ ねぇ仁くん、真矢の膣内はどぉ?」

「あぁっ、……ぬ、ぬるぬるが気持ち良い! 腰が勝手に動いちゃうよ!」

「私と真矢、どっちの方が気持ち良かった?」

「うぁっ! あぁっ! そ、そんなの、選べない! 亜矢お姉ちゃんも、真矢お姉ちゃんも、どっちも気持ち良くて!」

「うふふ! だって、真矢?」

「あぁ♡ んん♡ 良かった♡ やっぱり仁君は仁君だわ♡」

 

 実は大人の仁と夜を共にした際、亜矢は全く同じ事を聞いた事があったのだ。その際の仁の回答も、やはりどちらかを選ぶなど出来ないというものだった。

 体は小さくなっても仁は仁だという事に、亜矢も真矢も心を歓喜に震わせた。真矢の場合はそれが膣の動きに伝わり、震えながら膣内が締め付けられた事で仁が快楽に悲鳴のような声を上げる。

 

「あぁぁぁぁぁぁ! 真矢お姉ちゃんの中、凄く締まる! あっ、気持ち良すぎて、また!」

「あっ♡ あ♡ いいのよ、一杯射精しちゃって♡」

 

 仁の射精が近付いた事を知り、真矢は意識して膣肉を締め付けた。それにより更に仁の快楽が刺激され、一気に絶頂に達する。

 

「でる、でるっ、 でる! でるぅっ!」

 

 快楽のあまり全身をピンと伸ばすように筋肉を緊張させながら、絞り出すように仁のペニスから真矢の膣内に精液が吐き出される。吐き出された精液は亜矢の時と同様、膣内を突き抜け子宮の内壁を熱く熱した。

 

「あっ♡ あっ♡ あぁぁぁぁっ♡ す、ごい♡ 奥まで、届いてるぅぅっ♡」

 

 子宮の中が仁の精液で満たされる感触に、真矢も絶頂に達し体を仰け反らせた。

 

 2人の絶頂は数秒に渡って続き、それが収まると真矢はベッドに沈むように脱力し、仁は真矢の上に乗る様に脱力した。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「あ♡ ん♡ あ、はぁ♡」

 

 仁と真矢が余韻を楽しむように大きく呼吸をしている横で、亜矢はチラリと時計に目を向けた。

 

 今の時間はまだ深夜に差し掛かったばかり。夜はまだ長い。

 

(もうちょっとだけ、楽しんでも良いですよね♡)

 

 体は子供に戻ってしまった仁だが、見た目以上に体の内側はしっかりと頑丈で体力もある事に亜矢は気付いていた。

 

 この分ならまだまだ少しは楽しめそうだと、幼い体に立派なオトコを持った仁の姿に亜矢が淫靡に舌なめずりをしていた。

 

 

 

 

 

 結局その後、亜矢と真矢は代わる代わる仁を抱き、3人の熱い夜は夜が更けるまで続いた。

 

 気付けば亜矢と真矢は間に仁を挟むようにして眠り、目が覚めた時には3人揃って裸で抱き合っていた事に変な気不味さを覚えた。

 

 だがそれ以上に問題となったのは、この夜の事が原因となり仁が積極的に2人を求めるようになってしまった事だった。どうも幼心にセックスの快楽を覚えさせてしまった事が、将来的に開花するベッドヤクザとしての性質を目覚めさせてしまったらしい。

 

 これが香苗や他の者に知られればどんな目を向けられるか分かったものではない。亜矢と真矢は、仁が元通りになるまでの間おかしな緊張感に包まれた毎日を送る羽目になるのだった。




読んでくださりありがとうございました。

今回は亜矢がかなり淫乱だったかな?

前書きでも述べましたが、今回はなかなかに難産でした。オネショタは今まであまり触れた事の無いジャンルだったので、思っていた以上に苦労しましたね。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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虚ろを肉欲で満たす*

どうも、黒井です。

今回はリクエストより、以前のキメラファッジ化した仁が亜矢と真矢を襲う話のパロディ。監視役がシトシンではなく希美だったらと言う話です。

割かしハードは内容で、鬼畜なストーリーになりますので苦手な方はご注意を。


 破壊された街並み、ひび割れた道路、真新しい戦いの痕跡が刻まれた街の中で、奇跡的に破壊を免れ綺麗なままのベンチがぽつんと置かれている。

 

 そのベンチに、着崩した衣服姿の希美が足を組んで座っていた。一時は実験動物にまで身を落とし、度重なる実験で酷い有様だった彼女だが今はその名残は殆ど無い。健康的と言って差し支えない生足が粗末なタイトスカートから覗く様は、男であれば見逃さなかっただろう。

 尤もこの場に彼女を気に掛けようと言う男はいない。この場に居るのは気力の感じられない様子でベンチに腰掛けた希美。

 

 そして…………

 

「んぶっ!? んん!? んあぁぁぁぁぁ!?」

「あぁ! あひぃっ! い、ぎぃぃぃぃ!?」

「グルァァァァァッ!!」

 

 街の破壊の原因となった戦闘を行った張本人であるキメラファッジと、そのキメラファッジのペニスと触手に犯されている亜矢と真矢、2人の美人姉妹だけであった。

 

 このキメラファッジ、元は亜矢と真矢の恋人である仁であり、仮面ライダーである双子をサポートしていた。だがそこに目を付けた傘木社により拉致されベクターカートリッジの実験台となった結果、複数のベクターカートリッジにより後戻りできないほど変異してしまったのだ。

 

 仁が変異したファッジは2人の仮面ライダーを倒すと変身が解除された2人が自分のパートナーであると本能で理解し、その場で2人を犯し始めた。最初こそ正体に気付いていなかった2人は抵抗したが、ファッジの正体が仁であると理解すると抵抗も徐々に薄れ、遂には心が折れ異形となってしまった仁を愛し始めた。

 

「あ♡ あぁん♡ す、ごい♡ 仁くんのおチンチンが、私の奥深くまで入って来るぅ♡」

「んぐ、ぷぁ♡ こっちもよ♡ 沢山の仁君のおチンチン♡ 私達を一杯愛してくれてる♡」

 

 相手は異形だと言うのに、2人は自分から膣口を広げ腰を振り、膣肉で仁のペニスと触手を締め付け扱いている。仁は体中から生やした触手で2人の体を持ち上げると、亜矢を腰のペニスで、真矢を触手で犯し続けていた。

 

 その様子を希美は気怠そうに眺めていた。今回彼女に言い渡された任務は監視である。具体的には、仁が亜矢と真矢を殺してしまわないように。或いは2人を無力化した後に本社の研究施設に運ばせるように指示をする為に派遣されていた。

 当初はシトシンがこの任務に選ばれる予定だったのだが、欲望に割かし忠実なシトシンだと欲をかいてその場で亜矢と真矢に手を出しかねない。それに仮面ライダーヘテロに変身できる希美であれば、仁が暴走し命令を聞かなくなったとしても鎮圧する事は可能だった。

 

 そんな訳で監視役に任命された希美だったが、彼女は内心辟易していた。何が楽しくて、女が怪物に犯されている様を何時までも見なくてはならないと言うのか。しかも怪物が一方的に女を犯すのではなく、女の方も犯される事を喜んでいると来た。

 

(AVの検閲やってるんじゃないってのに……)

 

 希美は溜め息を零しつつ、2人と1体の交わりを見ないように明後日の方を見る。だがそうすると今度は仁が2人の膣にペニスや触手を出し入れする粘ついた水音と、犯されて喜ぶ2人の嬌声、そして風に乗って流れてくる淫臭が気になって仕方なくなってしまった。

 

「~~~~、チッ」

 

 見ないようにしようとすると逆に気になってしまうので、希美は仕方なくもう一度犯されている亜矢と真矢、そして変異した仁の姿を視界に収めた。

 

「あ♡ あぁ♡ んん♡ あは♡」

「んぐ♡ はぶ♡ ぺろ♡ ぴちゃぴちゃ♡」

 

 最早全身、仁のペニスや触手から放たれた精液でドロドロになった亜矢と真矢。2人は恍惚とした表情で仁に犯され、触手を手に取り愛おしそうに舌で舐め、胸で挟んで奉仕していた。

 

 あれが今まで自分達を、希美を悉く邪魔してきた仮面ライダーの姿かと思うと失望せずにはいられなかった。希美が実験動物と言う立場にまで身を落とす原因はあの2人だと言うのに、その2人は快楽に溺れている。その様に落胆すら覚えた。

 

 だが、しかし…………何故だか分からないが、希美は次第に彼女らから目が離せなくなっていった。何だか心が落ち着かなくなり、居心地が悪いかのように身動ぎする事が多くなる。

 

「ん、んん……?」

 

 特に違和感が強いのは下腹の奥の所だ。得も言われぬ疼きの様なものが先程から沸き上がり、それが違和感の原因となっているらしい。

 

「ん、あ……はぁ。何? 何なの?」

 

 徐々に体が熱くなってきているのに気付く。それが発情しているのだという事を理解すると、希美は何故自分がそんな状態になっているのか分からず困惑した。

 

「何? 何で? 何で私、こんな……」

 

 困惑しながら希美が顔を上げると、そこには暴力的な責めを受けているにも関わらず、それを受け入れ歓喜の声を上げている双子の姉妹が居た。

 

「あひ♡ あぁぁ♡ んあぁぁぁぁ♡」

「しゅき♡ しゅきぃ♡ 仁君もっと♡ もっと滅茶苦茶にしてぇ♡」

「グルァァァァァッ!!」

「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!♡」」

 

 仁が一際大きな雄叫びを上げると、それが絶頂の合図だったのかペニスや触手から精液が吐き出される。亜矢と真矢の子宮は夥しい量の精液で大きく膨れ上がり、入りきらない精液が逆流して結合部から溢れだす。更に全身に浴びせられる精液のシャワーによって、2人は全身を白濁液でドロドロにしていた。

 

「あ、あぁぁぁ…………」

「はひ、はひ……ぅ、ぁぁ」

 

 今の射精で同時に絶頂に達したのか、2人は体を激しく痙攣させる。その顔には歓喜の笑みが浮かんでおり、亜矢と真矢は互いに指を絡めるように手を取り合いながら舌を突き出して激しく息をしていた。

 

 それを見た瞬間、希美は己の股間に湿り気を感じた。触って見ると既にぐっしょりと濡れ、ショーツの上からでも分かるくらい膣口が物欲しそうにパクパクと動いている。

 

「はぁ! はぁ! あ、あぁ……」

 

 気付けば希美は誘蛾灯に誘われる虫の様にフラフラと仁に向かって歩いていた。近付いてくる希美を、自分から亜矢と真矢を取り上げる存在とでも思ったのか仁は2人を抱きしめながら威嚇する。

 だが希美は彼の威嚇を意にも介さない。それどころか、彼女はブレイドライバーを取り出すとその場に放り捨て、更には歩きながら衣服を徐々に脱ぎ捨てていった。上着を脱ぎ棄て、タイトスカートを下ろし、シャツのボタンを引き千切るように外していく。

 

 あっという間に下着姿になった希美は、亜矢や真矢に比べれば劣るが、それでも十分に引き締まった美しいと言える肢体を晒した。

 

「ねぇ、お願い……私の事も満たして」

 

 希美は自分が感じていた違和感が何なのか漸く気付いた。それは羨望だ。希美は自分の目の前で、凌辱されているにも拘らず満たされた顔をしている亜矢と真矢を羨ましく思っていたのだ。空っぽの自分の中を、食事と闘争以外で満たしてくれるものが目の前にあるとなって我慢できなくなったのだ。

 

 だが仁はただ性欲を発散させたいのではなく、薄っすらと記憶にある亜矢と真矢を愛したいだけだったのだ。故に女なら誰でもいいという訳ではない。寧ろ今他の女に近付いてこられるのは邪魔でしかなかった。

 

 だからだろう。仁は近付いて来た希美を触手の一本で弾き飛ばした。

 

「あぐっ!?」

 

 触手に弾かれ地面に転がる希美だが、彼女は諦めない。再び立ち上がるとフラフラと仁に近付いていった。

 

「お願い……お願い……」

 

「グルルルルッ!?」

 

 尚も近付こうとしてくる希美に、仁は苛立ちを感じたのだろう。亜矢と真矢を責める動きが先程に比べて激しくなっていた。

 

「あひっ!? あがっ!? じ、仁くん!? これ、激し!?」

「んごぉっ!? もごぁっ!? あ、ごぉ?! んぶぇっ!?」

 

 体がバラバラになるのではと言う勢いで亜矢と真矢は全身を触手で嬲られる。前後の穴に突き刺さった触手により激しく上下に突き上げられ、反動で豊満な乳房が振り回される。その乳房すら触手により母乳を絞るのではと言うくらい巻きつかれ、更には口も触手で塞がれた。

 

 あまりにも激しすぎる凌辱に2人は堪らず悲鳴を上げたが、それでも心の中では悦んでいた。こんな姿になっても、仁はこんなにも自分達を愛してくれている。それが嬉しくて愛おしくて、2人は乱暴に責められているにも拘らず口に突っ込まれた触手を口で奉仕し、膣肉に力を込めて締め付けを良くした。

 それが仁に快楽を与え、彼を絶頂にまで至らせた。

 

「ガァァァァッ!!」

「んぶぅぅぅぅぅぅっ!?」

「おごぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 2人の体の中全てを精液で満たそうとするかのような射精。膣だけでなく上下の穴から注ぎ込まれた精液で、2人の腹は妊婦の様に膨らんでいく。

 どれくらい射精していたか、今までで一番長い射精が終わると仁は2人を支えるだけの触手を残して全ての触手を引っ込めた。膣と尻、口に突き刺さっていた触手が引き抜かれると、全ての穴から入りきらない分の精液が逆流した。

 

「おぼぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

「うげっ!? げぇぇぇぇぇっ!?」

 

 当然口からも嘔吐の如く白濁液が吐き出され、2人の体を汚し地面には大きな精液の水溜りを作った。

 

 そしてもう吐き出せる分の精液が胃から出て行くと、それで体力を使い果たしたのか2人はぐったりと動かなくなってしまった。

 

「ぅ……」

「ぁ……」

 

 気を失っても尚、2人の顔には幸せそうな笑みが浮かんでいた。だが収まりが付かないのは仁の方だ。希美が邪魔をするように近付いてきた事で感じた苛立ちは納まらず、それを性欲に変換して発散しようにも2人がこの有様ではぶつける相手が居ない。獣の様に欲望に忠実になろうとも、2人を気遣おうと言う最低限の心は持っているのだ。

 

 希美はそこにつけ込んだ。亜矢と真矢が使えない今なら、仁の性欲を自分に向けさせることが出来る。

 

「ほら、ね? 2人だけだと足りないでしょ? 私なら、その2人よりもずっと長持ちするわ。だから、お願い……」

 

 遂に希美はショーツすら脱ぎ捨て、ブラジャーのホックを外した。ストッキングを残して全裸となった希美が縋るように近付くと、仁は彼女の体に触手を巻きつけた。

 

「うぐっ、あぁっ!?」

 

 相手が亜矢と真矢ではないからか、締め付けは2人の時に比べて遥かにキツイ。常人であれば意識を失ってもおかしくないレベルである。

 だが肉体改造を施された希美はこの程度で意識を失ったりはしない。全身をバラバラにされるのではと言う締め付けを受けながらも、彼女は仁に向けて手を伸ばした。

 

「さ、さぁ……キて……」

 

 顔を苦しそうに歪めながらも、希美は自分を満たしてくれと仁に懇願する。それを聞き届けた訳ではなく、飽く迄も収まりが付かない性欲を発散する目的で仁は希美の膣に触手を突っ込んだ。勢いよく触手が突っ込まれると、彼女の膣からブチリと言う音がして結合部から血が流れだす。

 

「いぎっ!? あぁぁっ?!」

 

 希美は未だ処女だった。本来であれば激しい戦闘の影響で処女膜などとっくの昔に散っていたが、肉体改造された際の超回復により一度だけ処女膜が再生されていたのだ。仁の触手はそれを無遠慮にぶち破った。

 

 乱暴に処女膜を破られた痛みと、想像以上の太さの仁の触手に膣内を抉られる痛みに体を震わせる希美だったが仁は彼女に配慮などしない。彼女が未だ痛みに体を震わせているのも構わず、膣に突き刺した触手を上下させた。

 

「あぎっ!? い、ぎぁっ?! あぐ、あぁぁぁっ!?」

 

 膣内を激しく抉られる激痛に希美の口から悲鳴が上がる。だがこれだけでは今の仁の性欲は満たされない。昂っている触手はまだまだあるのだから。

 

 出し抜けに尻にも触手がねじ込まれる。全く解していない肛門を、仁の触手は串刺しにする勢いで刺し貫いた。

 

「いぎぁぁぁぁぁぁっ!? おごぁっ!?」

 

 強引に尻穴まで犯され、驚きと痛みに希美が悲鳴を上げると仁はうるさいと言わんばかりに彼女の口にも触手をねじ込んだ。仁はそのまま希美の穴と言う穴に突っ込んだ触手を滅茶苦茶に抽送させた。

 

「おごぁっ!? あがっ?!ぐげぇっ!? げ、あぁぁっ?!」

 

 優しさ等欠片も無い。ただ獣となった仁が気持ち良くなる為だけの暴力的な凌辱。当然仁の納まる事の無い性欲を一身に受けている希美は激痛に悲鳴を上げるが、体中に走る痛みに反して心に広がるのは自分の中が満たされていく満足感だった。

 

(うぁ、あぁぁ……私の、中……どんどん入って……)

 

 目に涙を浮かべながら、希美は激しく揺すられながらも仁を満足させようと言うのか舌を動かす。乱暴に喉の奥を突かれて思わず吐き気を催すが、希美は嘔吐を堪えながら仁に奉仕した。

 

 すると彼女の奉仕が通じたのか、仁が触手から精液を吐き出し希美の中を満たしていった。

 

「グルァァァッ!」

「おごぉぉぉぉぉぉっ!? んぶ、んぐぐぐぐぐ、ご、がぁ……」

 

 夥しい量の精液が口と肛門、そして膣に吐き出される。あっという間に希美の体の中は仁の精液で満たされていき、先程の亜矢と真矢の様に腹が妊婦の様に膨れ上がった。

 仁が射精を終えるまでたっぷり1分以上。射精が収まると、仁は希美の口や膣に突っ込んでいた触手を乱暴に引き抜いた。

 

「んぼ、おぼろろろろろろっ!? うげ、ぇあ……」

 

 栓が抜けたことで、押さえるものが無くなった精液が希美の口から吐き出される。腹や膣に出された精液もホースから飛び出る水の様に噴き出し、希美の腹はあっという間に元の大きさに戻っていた。

 

「げほっ!? ごほごほごほっ!? あ、あぁ……出ちゃう、出ちゃダメ……」

 

 最初こそ苦しそうに咳き込んでいた希美だったが、ある程度落ち着きを取り戻すと自分の体から出て行く精液を見て悲しそうな顔をした。折角自分の中を満たしてくれたものが、どんどん零れて落ちていってしまうのだ。それが何であれ、満たされなくなるのは悲しかった。

 

 そんな彼女に配慮した訳ではないのだろうが、仁は希美を今度は地面に俯せに押さえつけると高く上げさせた尻の膣口に触手より二回りは確実に大きいペニスを突き刺した。

 

「あがぁぁぁぁぁぁぁっ!! ぅぁ、あぁ……す、ごぉ――――!!」

 

 腹を突き破られてもおかしくない勢いで突かれても尚、希美の体は彼の性欲を受け止めた。それに気を良くしたように、仁は希美の膣内を抉るように腰を振った。

 

「あぎ♡ あが♡ い、入れて♡ もっと♡ もっと私の中を、一杯に満たして♡ どれだけ、乱暴にしても良いからぁ♡ もう、もう空っぽは嫌!!」

 

 仁はまるで希美の希望に応える様に、腰を激しく振って獣の様に彼女を犯した。結合部からはグチャグチャと粘っこい音が絶えず鳴り響き、抽送しながら射精しているのか仁が腰を引く度に先に出された精液が書き出されるように膣から零れ落ちた。

 

「あひ♡ んぁぁ♡ ね、ねぇ♡ そこだけじゃなくて、もっといろんなところを犯して♡ あの2人ほどじゃないけど、胸も切ないのぉ♡」

 

 仁からの抑えつけに抵抗する様に希美が上体を持ち上げる。両腕に力を入れて地面に手をつくと、亜矢達程ではなくとも形の整った程良い大きさの乳房が強調された。それを見て仁は徐に手を伸ばし、爪を突き立てるように胸を揉みしだいた。仁の手に生えた鋭い爪が、希美の胸を傷付けながら握り潰すように揉んだ。

 

「んぎっ!? んぁぁぁぁ♡ あは♡ イイ♡ イイよぉ♡ 滅茶滅茶にされてるのに♡ 私の中、一杯になっていく♡」

 

 例えどれだけ乱暴であっても、今この瞬間仁は希美の事を意識してくれている。それが彼女の心を満たし、歓喜させていた。

 

 そして再び、仁が希美の膣内に射精する。今度はペニスからの射精。先程の触手からの射精とは違い、灼熱のマグマの様な精液が希美の子宮の中を満たしていく。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡ あぁ、凄い♡ 私の中、一杯になってく♡ もっと、もっと一杯出して♡」

 

 熱い膣内射精に、希美は絶頂に達し歓喜に体を震わせた。

 

 

 

 

 それからも、仁は亜矢と真矢が目覚めるまでの間希美の体を貪り続けた。

 

「んご♡ おごご♡ あが、が、ががが♡」

 

 口に含むには大きすぎるペニスを無理矢理彼女の口に突っ込み、強引に抽送させると言うイマラチオをさせながら触手で彼女の膣と尻穴を責め立てる。希美は息をするのも苦しい中で、それでも意識を保ち続け体を前後にガクンガクンと揺すられながら途切れそうになる意識の中で仁のペニスを舌で舐め上げた。

 

 それが仁の性欲を刺激し、触手が膣内と腸内に射精すると同時に口の中にも射精した。

 

「うぶぅぅぅぅぅぅっ!! ん、ぐ、こく……こく……んぐ」

 

 飲み下すには多すぎる精液は当然口の中に納まりきる訳も無く、口の端から飛び出ていった。希美はそれでも彼の精液を飲む事を止めようとしない。

 

「ん、がはっ!? げほ、げほげほ……はぁ、はぁ」

 

 仁が漸く口からペニスを抜いてくれると、希美は飲みきれなかった精液を吐き出しながら必死に呼吸した。

 

「はぁ、はぁ、はひ……あ、はぁ♡」

 

 酸欠になるほど口の中に精液を吐き出され、視界が白く霞みそうになっていると言うのに希美の顔には淫靡な笑みが浮かんでいる。そして彼女は、仁の体に手を掛けると自分の体を引き寄せ彼にしなだれ掛りキスをした。

 

「んちゅ♡……ねぇ、もっと♡ もっと私を満たして♡ 壊しても良いから♡」

 

 

 

 

「いぎぎぎぎぎぎぎっ!? あ、がぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 時には希美の膣に突き刺した触手を放電させながら彼女を犯した。電撃を受ける事で希美の膣内は激しく収縮し、仁を満足させるほどの締め付けを実現させた。

 

 

 

 

「んぶ♡ おご♡ ごぶ♡ おぼ♡」

 

 無数の触手による凌辱は凄まじく、希美は白目を剥きながら仁に犯されていた。しかし彼女は仁に犯されていながらも、その両手はしっかりと空いている触手を優しく扱き彼を満足させようとしていた。

 

 

 

 

「ん……ぐ……ご、んじゅる……れろ」

 

 希美は仁に犯されてばかりではなく、時には自分から仁に奉仕した。彼の前に跪き、目の前にそそり立つペニスに舌を這わせ先端を必死に咥えた。虚ろな目になりながらも奉仕する彼女に、仁は褒美だと言わんばかりに射精した。

 

「んぁ♡ あ、はぁ……♡」

 

 顔どころか全身が仁の精液でドロドロのグチャグチャにされていると言うのに、希美は嬉しそうに笑みを浮かべ自分の体に付着した精液を指で掬い取り口に運んだ。粘つく精液を咀嚼し、飲み込んで満足そうな溜め息を吐き出す。

 

「ガァァァッ!!」

「あん♡」

 

 仁は何を1人満足そうにしているのだと言わんばかりに希美に覆い被さり、膣にペニスを、肛門と口には触手を突っ込んで再び徹底的に犯し始めた。

 

「んごぉぉぉぉ♡ んぐぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」

 

 口を塞がれていながらも、彼女の口からは歓喜の叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数時間後…………

 

「ん……っ!、……ああぁぁぁあ゛!、…………じ!ゅ………っ!ぐ…、…!ぅ……………゛っ!ぅ…………… ……………ご…、゛!ぁ…゛!ぁ…」

 

 周囲が暗くなりつつあると言うのに、希美は未だに仁に犯され続けていた。口にも膣にも、肛門にも、仁の触手が無数に突っ込まれバラバラのタイミングで抽送されている。

 

 下から触手に突き上げられる形で犯されている希美の手足は、もう自力で動かす余裕もないのか下から触手に突き上げられる度に勢いで揺れ動き跳ね上がる。首も同様で、下からの衝撃と口に突っ込まれた触手の動きに翻弄されガクンガクンと揺れ動いている。目は虚ろであり、時折彼女の口から零れ出る呻き声の様な喘ぎがなければ死んでいるとさえ思われるだろう。

 

 そんな有様だと言うのに、彼女の心の中を満たしていたのは歓喜だった。

 

 そして同時に、希美はある結論に達する。

 

(あぁ、そっか……私がこんな体になったのは、彼に全てを捧げる為だったんだ……)

 

 亜矢や真矢と違い、自分なら仁のどんな激しいプレイにも耐えられる。事実これまでの間に彼女は、常人であれば確実に死んでいたであろうと言う程の仁の責めにも耐えていた。彼女が居れば、亜矢と真矢を犯す事に満足できなくなった仁の性欲も受け止められる。

 

 自分にもちゃんとした居場所がある。自己完結でそれを考えた瞬間、彼女の心を幸福が包み込んだ。

 

「ぅ、ぁ……」

「じん、くん……」

 

「!」

「んぶぁ?!」

 

 その時漸く亜矢と真矢が目を覚ました。仁が希美を犯している間に、ある程度体力が回復したらしい。2人のか細い声を聞いた瞬間、仁は希美を捨てるように触手を引き抜き代わりに2人を抱き上げた。

 

「あぁ、仁くん♡」

「ゴメンね、仁君♡」

 

 2人が仁を1人にしてしまった事に謝罪していると、仁は2人の顔を優しく舐め上げた。

 

 そして2人を両腕でしっかり抱きしめると、上を見上げ背中から翼を生やした。もうこの場に用はない。もっと静かで安全な所へ行こうと言うのだ。

 

 それを察した希美は、仁に犯されまくって底を尽きた筈の体力を体中からかき集めると飛び立とうとした瞬間の仁の足にしがみ付いた。

 

「待って!? お願い、私を置いて行かないで!? 私も連れて行って!?」

 

 突然足にしがみ付いてきた希美を、仁は苛立たし気に睨み付ける。最初仁は希美を振り落とそうとしたが、こちらに近付いてくる一団を見てそれどころではないとその場を飛翔していった。

 

 やって来た一団は傘木保安警察。何時まで経っても戻ってこない希美に、痺れを切らせたアデニンが回収の為に部隊を送り込んできたのだ。

 

「撃てぇッ!」

 

 飛び去りつつある仁に向け、保安警察の隊員の銃が放たれる。だが銃弾は仁は勿論、彼に抱えられている亜矢と真矢、更には勝手に足にしがみ付いている希美にすら掠りもせず、彼らが何処かへ飛び去っていくのを見送るしか出来ないのであった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 その後、仁は亜矢と真矢、そして勝手について来た希美と共に、日本を離れ誰も居ない無人島で暮らしていた。

 

 文明も何もない、自然と共生していく野生の生活。ここではモラルとかそう言うのは存在しない為、仁は時に日がな一日亜矢と真矢を愛し続ける事もあった。

 しかし亜矢と真矢は普通の人間。なので当然体力には限界がある。そんな時、昂った仁の性欲を鎮めるのは希美の役割であった。

 

「あむ♡ うぶぶ♡ んむ、ちゅる♡ あ、はぁ♡」

 

 希美は今、体力が尽きて動けなくなった亜矢と真矢の代わりに仁に奉仕していた。体を彼の極太ペニスに擦り付け、先端を口に含み鈴口に舌先を穿るように突っ込み尿道に残った精液を吸い出す。

 

 半ば亜矢と真矢のおこぼれの様な仁への奉仕であったが、希美はそんな自分に満足していた。今の彼女は仁の性欲処理係、彼が性欲を他に発散させる相手が居ない時の予備。それがの希美の自認している役割であった。それで彼女は満足だった。例えおこぼれであろうとも、必要としてもらえ満たしてもらえるのなら、それだけで彼女は幸せだった。

 

 尚、当の仁本人はそんな希美を変な奴としか認識していなかった。ここへ来る途中、本当は振り落とそうかと思っていたのだが、執念で足にがっしりと掴まっている上に下手に希美を振り落とそうとすると亜矢と真矢まで落ちてしまいかねないので、仕方なくここまで連れてきただけである。

 仁にとって必要な雌は亜矢と真矢だけなのに、勝手について来た挙句自分から種付けされたがる希美に仁は常々疑問を抱かずにはいられなかった。

 

 だが亜矢と真矢の方はそうではなかった。2人は割と早い段階で希美の事を受け入れていた。事情や理由はどうあれ、希美は自分達の間には入らずただ只管に仁を支えてくれている。そんな健気な彼女に、元来優しい心を持つ2人が心を開かない筈が無かった。

 

「ダメですよ~、希美さん?」

「んひゃっ!」

「仁君を独り占めするなんて、許さないんだから」

 

 何時の間にか体力を回復させていた亜矢と真矢は、仁に奉仕する事に夢中だった希美に左右から襲い掛かった。希美の、2人に比べれば控えめだがそれでも十分な大きさを持つ乳房を左右から揉みしだき硬くなった乳首を指でコリコリと弄ってやる。亜矢は更に希美の膣を空いている方の手で穿る様に弄り、真矢は希美の顔を自分の方に向けさせるとキスをして彼女の口の中を蹂躙した。

 

「れろ、じゅるるるる! ぴちゃ、んちゅう」

「んぶぅっ!? んむぅぅぅぅっ!?」

「ウフフッ……希美さん可愛い!」

 

 真矢に舌で口の中を嘗め回され、目を白黒させる希美に亜矢は笑みを浮かべると自分の足を広げつつ希美の膣口も広げてやる。その反対側では真矢が同じように仁に向けて股を開き、希美をキスから解放してやっていた。

 

「ぷはっ! はぁ、はぁ……」

「フフッ、希美さんまだまだいけるでしょ?」

「さ、仁くん♡ 私達3人、準備万端ですから♡」

「皆纏めて、一杯種付けして頂戴♡」

「あ、あは♡ 私も……♡」

 

 3人揃って淫靡な笑みを仁に向けた。常人の男であっても誘惑に抗えるはずの無いその光景に、本能に忠実な今の仁が耐えられるはずが無かった。

 

 仁は体中から触手を伸ばし、3人を一斉に犯し始めた。

 

「「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」」」

 

 その日も、島には3人の美女の嬌声が響き渡る。

 

 それから時暫く経ち、亜矢と真矢、そして希美の3人は腹の中に新たな命を宿す事になり、この島は1体の怪物と3人の美女が暮らす楽園となるのだが、今の彼女らには関係の無い事であった。

 

「あっ♡ あはっ♡ んはぁっ♡ 仁くん、もっと奥♡ 奥一杯突いてぇっ♡」

 

「うぁっ♡ ん、くぁぁっ♡ イイ、イイよぉ♡ 仁君しゅき♡ 大しゅきぃっ♡」

 

「んぐっ♡ あぐっ♡ んぁ、あひぃっ♡ 出して♡ もっと♡ 壊れるくらい♡」

 

「グルァァァァァッ!!」

 

「んあぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡ 熱い♡ 凄い♡ 気持ちいい♡」

 

「出てる♡ 私の中、一杯♡ 仁君に種付けされてるぅっ♡」

 

「ああぁぁぁぁ♡ 満たされてる♡ 私、一杯満たされてるぅ♡」

 

 今はただ、仁から与えられる愛と快楽を全身で感じ、肉欲の幸福に身を震わせるだけであった。




ここまで読んでいただきありがとうございました!

この話の中だと亜矢と真矢は普通の人間なので、あまりハード過ぎる責めを受けると精神はともかく体の方が耐えきれず仁が満足する前にダウンしてしまいます。
希美はそこにつけ込む形で、ファッジと化した仁に愛される道を選びました。食事や闘争で満たされなかった心も、肉欲の快楽でなら満たされた感じです。

希美は体が頑丈だから、今回かなりハードな責めを受けていただきました。傍から見るとハードですが、本人は結構満足していたりします。

最後の方は、リクエストにあった訳ではありませんが亜矢真矢希美の3人によるレズ3Pを軽く入れてみました。因みに作中でも述べてますが、希美の胸は亜矢と真矢には敵いませんがそれなりの大きさはある感じで設定してます。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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血縁の代わりの繫がり

どうも、黒井です。

お待たせしました。今回はリリィとレックスの初夜からの希美を交えての3Pになります。


 傘木社との決戦が終わり早数か月が経っていた。

 

 その数か月の間に、戦いに関わった者達の日常は大きく変わっていた。戦いの中心人物であった仁は亜矢と結婚し、今は博士課程に入り海外に留学している。宗吾はS.B.C.T.の司令官となり日々業務に追われ、裏方で動いていた拓郎と峰も正式に付き合う様になったりと人間模様も変化していた。

 

 それは嘗て傘木社に所属していた希美も同じである。元々は傘木社の幹部であり、離反して今はS.B.C.T.預かりの身となった彼女は同じく傘木社に実験動物として所属していたレックス、リリィの2人と家族として過ごしていた。3人とも血は繋がっていないが、共に過ごす姿はそこらの家族よりも仲睦まじい。

 

 傘木社の呪縛から解き放たれ、自由を謳歌する3人。希美は過去に犯した罪を償う為、S.B.C.T.に協力し戦う事を義務付けられているが給金はちゃんともらっているし2人と過ごす為の時間も与えられている。正直こんな普通な生活を送っていていいのだろうかと希美自身疑問に思う事が無いではなかったが、他ならぬリリィ達が望んでいる事でもあったので希美は訪れた平和な時間を満喫していた。

 

 しかし全てが順風満帆という訳ではなかった。

 

「うぅ!? あ、あぁ……はぁ、はぁ……」

「リリィ、大丈夫? ほら、お水持って来たから……」

「ノ、ノゾミ……ん」

 

 希美に支えられるようにして、リリィがコップから水を飲む。その頬は熱に浮かされた様に視線が定まっておらず、頬は赤く染まり全身が酷く汗ばんでいる。

 

 これは戦いが終わって一月ほど経ってから起こり始めるようになった異常であり、端的に言ってしまえば酷い発情状態になってしまっているのだ。

 

 一月置きに起こるこれはリリィを心身共に苛んでいた。雄を求めて疼く体を鎮める事は、この年頃の少女には酷く酷な事であった。立つ事も儘ならず、疼きを抑えようと自分で秘所を掻き回しても収まらない切なさにリリィの顔は蕩け涙と涎を同時に流していた。

 

 発情状態に陥っているのはレックスも同様であった。こちらは自分の体に異常が発生すると、自発的に部屋に閉じこもり希美やリリィとの接触を断っていた。理性で抑えきる事が出来なくなり、2人に襲い掛かったりするのを恐れているのだろう。

 

 初めて2人がこの状態になった時は希美も慌てた。2人は仁の手により遺伝子の異常を正され、容態が安定した筈だったのだ。それが突如こんな状態になってしまい、まだ実験の影響が残っていたのかと希美は手近に声を掛けられる白上教授を頼った。

 その結果分かった事は、2人の体は実験の影響で発情期が来るようになってしまったという事だった。

 

「どういう事? 人間なのに発情期って?」

「2人は門守君の手で、遺伝子の異常は確かに正されたのだろう。だが実験の影響が完全に消えた訳ではなかったんだ」

 

 白上教授が言うには、仁が行った事は遺伝子のバグを直して肉体に異常が起こる様な生命活動が生じないようにする事なのだと言う。そのお陰でリリィの体は毒を正常に解毒しまた自分で毒を生産するような事は無くなったし、レックスの体の中に巣食う微生物も大人しくなった。

 だが肉体の機能が正常を取り戻すと、今度は肉体がその遺伝子に合わせて成長する様になってしまったのだ。早い話が思春期に起こる第二次性徴と同じような事が、今2人の体に起こり始めているのである。

 

 これには希美も教授も頭を抱えた。まさか仁が2人を助ける為に施した処置が、結果的に新たな問題を起こす切っ掛けとなってしまったのだから。

 

 だからという訳かどうかは分からないが、この事を聞きつけた仁は遠く離れたアメリカから希美に連絡をして来た。

 

『ゴメン。なんか俺がやった事で、あの2人が苦しんでるみたいで』

「気にしないで。アンタがああしてくれなかったら、2人はもっと苦しんでたかもしれないんだからさ」

 

 希美はそう言ってくれるが、仁からすればそうもいかない。原因や過程がどうあれ、結果的に自分の行動が2人を苦しめる事に繋がっているのだから。

 罪悪感を感じた仁は、2人の苦痛を取り除く方法を考えそれを希美に話した。

 

『で、その2人を落ち着かせる方法だけど……出来ない事は無いかもしれないよ』

「ホントに!? どうやって!!」

 

 2人をあの解決しようのない苦痛から解き放てるのであれば、希美はどんな対価でも払うつもりだった。勿論仁にそんな対価を受け取る気も要求する気も無く、彼は逸る希美を宥めつつレックスとリリィの発情状態を抑える方法を話した。

 

『端的に言っちゃえば、我慢させずに2人に本番させちゃえばいいんだよ』

「…………は?」

『だから、本番させちゃえば……』

 

 最初仁が言っている言葉の意味が分からず目を点にさせた希美だったが、再び仁が同じ解決策を口にしたことで再起動した。

 

「ちょちょちょ、待って待ちなさい!? 本番!? 本番って、それはつまり……」

『セックス、させちゃえって事。2人とも16歳位でしょ? 仮に子供が出来ても、問題は無い年齢だ』

「そう言う問題じゃない!?」

 

 正論だけをズバズバ口にする仁に対し、希美は電話越しに怒鳴った。希美は普段見せないような狼狽えぶりをしており、頬を怒りか羞恥で赤く染め目も傍から見て分かるくらい泳ぎまくっている。相当パニクっているようだ。普段ドライな雰囲気を纏う彼女も、意外と初心な一面があるらしい。

 

「流石にまだ早過ぎ……とは、言えないけれど……でも! 他に何か方法は無いの?」

『後は薬を使って無理矢理抑えるって言うのも手ではあるけど?』

「それは……」

 

 傘木社で肉体改造を受けた経験があるからか、あの2人は薬を飲むことを敬遠する傾向にあった。特にリリィは制御しきれない毒の生成と解毒を正常に保つ為、常時専用の薬を飲んでいた。それでも日々副作用やら何やらで苦しんでいたのだから、薬に対してトラウマ的嫌悪感を抱いても不思議ではない。

 そんな彼女に薬を処方する事は、希美としても避けたいところだった。

 

『あの2人に薬の処方は精神的に良くないだろうからってこの案は最初から出さなかったんだけど』

「そうね、ゴメン。気遣いは感謝するわ。しかし……うぅ~……」

 

 こうなると本格的に方法はセックスをさせる以外に方法が無い気がしてきた。だからと言って犬猫の様に去勢する訳にもいかないし。

 

「それ以外ない、か。まぁ妊娠の可能性に関してはレックスにゴム付けさせれば……」

『あぁ発情状態を本気で抑えるなら、生でやらせた方が効果的だと思うよ』

「はぁっ!?」

『いや真面目な話。出せば終わりなレックスはともかく、リリィは子宮で精液受け止めないと。性的快楽を発散させるだけじゃ不十分だと思うよ』

 

 言いたいことは分かるのだが、それだと妊娠のリスクが爆上がりする。発情しているという事は、リリィの子宮は排卵をしている可能性が高い。そんな体に精液なんて注ぎ込んだら、本気で妊娠してしまう。

 

「でもそれで妊娠しちゃったら……」

『ん~、その事だけど、多分大丈夫じゃないかな?』

「何で?」

 

 仁曰く、今2人の肉体は仁や亜矢と同じく新人類への進化の真っ最中の可能性が高いのだとか。苛烈な肉体改造を幼い内から繰り返された事で、進化の為の下地が出来てしまっていたらしい。そこに仁が遺伝子の調整を行ったものだから、時間を置いて進化が緩やかに始まったのだ。

 仁と亜矢は急速に肉体が進化したものだから苦痛を伴ったが、レックスとリリィの場合はゆっくりと下地を作り上げ徐々に体が進化していったからこの程度で済んでいる…………と言うのが仁の結論だった。

 

『俺と亜矢さん、もう両手で数えきれない位ヤってるけど、全然妊娠する気配無いんだよね。多分新人類ってのは寿命が長い分、妊娠し辛くなってるのかも。加えて2人の体は新人類の体に作り替わってる真っ最中だから、精子も卵子も新しい物に置き換える為に機能してない可能性が高いんだよね。だから今の2人がセックスしても、妊娠の可能性は低いんじゃないかな?』

「他ならぬアンタが言うんならそうなのかもしれないけど…………」

 

 尚も悩む希美だったが、結局は2人にセックスさせる事を決めた。このまま辛い状態を引き摺らせるよりも、発散させてしまった方が良いだろう。

 

 それにあの2人は互いに好意を抱いている。それなら精神的な抵抗も少ないだろうと言うのが最後の一押しだった。

 

 そうと決まれば、希美は帰宅後早速リリィに事情を説明した。リリィは希美の口から、レックスとセックスしてしまえと言う言葉を聞きそれまでとは違う意味で顔を赤くした。

 

「あ、え? レックスと?」

「そう。その状態を治すにはそれが一番手っ取り早いんだって。勿論嫌なら無理にとは言わないけど……」

「私が、その……セックスすれば、レックスも治るんだよね?」

「治ると言うか、鎮まるね」

「うん、分かった。私、良いよ」

 

 希美の話に、リリィは精一杯笑みを浮かべて応えた。無理矢理笑みを浮かべているように見えるのは、レックスの為に自分の気持ちを押し殺しているのか、それとも発情の切なさを抑えてのものなのか分からない。

 

「本当に良いの?」

「うん。レックスなら、私……良いよ」

「……分かった」

 

 こうして2人の発情を抑える為の場がセッティングされていった。

 問題はレックスがなかなか扉を開けようとしなかった事だが、希美が強引に扉を開ける事で解決した。どうやら彼は彼で発情状態で湧き出る性欲を何とか抑えようと自室で自慰をしていたらしい。希美が部屋に入ると、隠しきれていない淫臭が凄かった。

 

 これを知られたくなかった + 希美やリリィに襲い掛かる事をしたくなかったから部屋に閉じこもっていた彼には申し訳ないと思うが、これも2人の為と希美は罪悪感に蓋をしてリリィと共に彼の部屋に入った。そしてリリィに話したのと同じ事を彼に告げた。

 

「レックス、単刀直入に言うわ。リリィを抱きなさい」

「だ、抱く? おいおいそれって……」

「セックスするのよ。それが一番手っ取り早いわ。あぁ、リリィはアンタが相手ならいいって」

 

 希美の言葉に、レックスは目を見開いてリリィの方を見た。するとリリィも、頬を赤く染めながらコクリと頷く。

 

「そう言う訳だから、ちゃっちゃと準備しなさい」

「わわっ!? ちょ、ノゾミ!?」

 

 有無を言わさず、希美はレックスを掴むと服を引っぺがす様に脱がせた。その横ではリリィが静かに衣服を脱ぎ裸になっていく。

 

 そうして、レックスとリリィの2人が裸で対面すると希美は少し離れて壁際に腰を下ろした。

 

「えっと、リリィ? 本当に良いのか?」

「うん……私、レックスの事、大好きだから――!」

「リリィ――!!」

「わっ!」

 

 最早希美の事等眼中にないようで2人は自分達の世界に入り、レックスがリリィをベッドに押し倒した。

 

「俺もだ。俺も、リリィの事が好きだ。リリィも俺の事を好きだって言うんなら……もう、我慢できそうにない」

「うん……いいよ、レックス」

 

 その言葉を皮切りに、レックスはリリィの唇を奪った。唐突に始まった貪る様なキスに、リリィも待ってましたと言わんばかりに彼の首に腕を回して応える。

 

「んん! じゅるるる、んん! れろ、こくん」

 

 互いに舌を絡ませ合い、唾液を交換し合う激しいキス。まだ子供だと言うのに、本能的に互いを愛し合うキスをする2人に希美は思わず圧倒された。

 まだキスしかしていないと言うのに、溶け合う様に激しく交わる2人。だが勿論これで満足など出来ない。

 

「ん! んん!……はぁ!」

 

 一頻りキスを堪能し、レックスは唇を離した。唾液の糸が2人の唇を僅かな間繋ぎ、途切れた唾液が下に仰向けになっているリリィの唇を潤す。

 

 頬を紅潮させ早くも呼吸を荒くしているリリィの姿に、レックスは生唾を飲み込むともう我慢できないと怒張したペニスをリリィの膣口に当て狙いを定めた。

 膣口に触れた亀頭の熱に、リリィの体がピクリと反応する。

 

「それじゃ、行くぞ……リリィ?」

「うん……来て、レックス」

 

 リリィの許しを得て、レックスが彼女の膣にペニスをゆっくり差し込む。未開通の膣が押し広げられる感触に、電流に似た快楽を感じたリリィが体を仰け反らせた。

 

「んんん!! く、あぁ……あつ、う!」

「くぅ! リリィの膣内、きつ……!」

「ごめ! でも、今、私……!!」

 

 初めて感じる快楽に、リリィの膣肉は勝手にレックスのペニスを締め付けてしまう。その快楽にレックスは堪えながらも肉槍を彼女の中に押し込んでいくと、先端に何かが触れるのを感じた。

 

 それがリリィの処女膜であるという事に気付かぬほど、レックスも無知ではない。

 亀頭の先端が処女膜に触れた事を感じ、レックスは残された理性を総動員して動きを一度止めた。ある意味、ここが最後の引き返すチャンスだ。

 そう言う意味を込めてリリィの顔を見れば、リリィは目に涙を浮かべながらも無言でコクンと頷いた。

 

 瞬間、レックスは最後の理性を手放し本能の赴くままに腰を進めた。

 

「くっ!」

「んんんん!!??」

 

 ブチリと言う感触と共に、レックスのペニスがリリィの処女膜を破き根元まで埋まる。レックスはペニスを全て埋没させた快楽に身を震わせ、リリィは処女膜を破られた痛みに声を押し殺しながらも涙を零す。

 

 自分の指を噛んで痛みを堪えるような仕草をするリリィに、レックスは束の間理性を取り戻した。

 

「わ、悪いリリィ!? 痛かったよな?」

 

 心配そうにレックスが問うと、リリィは違うと首を横に振った。

 

「そうじゃない……そうじゃないの。レックスとこうできる時が来ると思ってなかったから、嬉しくて――!!」

 

 リリィもレックスも、共に傘木社の実験動物として生きてきた。日々投薬など過酷な実験を受け続け、同じように実験台とされた少年少女が脱落していくのを何度も見てきた。

 

 次は何時自分が彼らの仲間入りをするか分からない。例えレックスを好きになっても、普通の恋人同士の様に過ごすことなど絶対に出来ないだろうと諦めていた。

 それが今は、普通に笑い合いこうして男女の仲にまで至る事が出来たのだ。嬉しくて嬉しくて、痛みとは別の意味で涙が溢れてくる。一瞬都合の良い夢でも見ているのではないかと恐怖したが、破弧の痛みが現実であると教えてくれた。

 

「だからレックス、動いて。これが現実だって、もっと私に実感させて!」

「あぁ、分かった――――!」

 

 そうとなればもう遠慮することは彼には出来なかった。腰を前後に動かし、未だ残る破弧の痛みを彼女に刻みこれが現実であると知らしめる。それと同時に自身も、彼女と繋がっている事を股間を中心に全身に広がる快楽で実感していた。

 

「んん! あっ! ひぅ、いぃぃっ!!」

「はっ! はっ! リリィ、どうだ?」

「レックスの! 熱くて、硬いのが! 私の膣内を何度も行ったり来たりして! 痛いのに、気持ちいい!!」

 

 最初は祈る様に胸元で組まれていたリリィの手も、気付けばレックスの首に回され両足も彼の腰に絡みついている。レックスの方も初めの内こそリリィを気遣っている節が見られたが、リリィの方が積極的に求めてきていることに気付くと激しく腰を前後に振り彼女の膣内を己の肉棒で抉った。

 少々乱暴な責めではあったが、当のリリィ本人はそんな風に責められる事に身も心も悦んでいた。

 

「うぁ! だめ、もうダメ! きちゃう! レックス、何かきちゃうよ!!」

「俺も! そろそろ、限界だ!」

「出して! レックス! 私の膣内、一杯出して!!」

「くぉぉぉ!!」

 

 そうして遂に迎えた射精の時。レックスの熱い精液が、リリィの膣内を突き抜け子宮を満たしていく。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 射精され、子宮の中が熱い精液で満たされた瞬間、リリィも絶頂に達しレックスの体にしがみ付いた。絶頂のあまり体の制御が上手くできず、背中に回した手が爪を立ててレックスの背中を傷付ける。

 

 暫し絶頂の余韻に浸る2人は、抱き合い繋がったまま呼吸を整えていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

 

 流石に初めてのセックスで膣内射精までやったからか、2人とも少し疲労している様子だった。

 

 傍からその様子を座って眺めていた希美は、これで終わりかとどこか呆気なさを感じていた。あれ程悩まされたにしては、案外簡単に鎮まったと。

 

 しかしそれは早計だった。互いに密着した状態で休んでいた2人は、まだまだ元気有り余る若人なのだ。初めてのセックスで予想外に体力を消耗した事に驚きはしたが、それでもまだまだ体力は有り余っている。

 

 徐に、リリィがレックスの頬に手を添えると自分の方を向かせそのまま口付けをした。

 

「んむ♡ チュッ♡ チュパ♡ じゅるる♡」

 

 蕩けた顔でリリィがレックスの唇のみならず口内を貪る。レックスの方も負けじとリリィの口の中に舌を突っ込み、舌を絡ませ頬の内側、歯茎までをも蹂躙した。

 

「んん♡ んんん♡……はぁっ!」

 

 互いに相手の口の中を貪っていた2人は、どちらからともなく顔を離した。そして互いの顔が見えるようにすると、リリィは物欲しげな顔でレックスを見上げていた。

 

「ねぇ、レックス♡ 私のアソコ、まだ疼いて切ないの♡ だからさ、ね? もっと、もっと頂戴♡」

 

 そこからは2人は体力に物を言わせて只管に交じり合った。

 

「あ♡ あ♡ あん♡ あぁぁ♡ もっと! レックス、もっとぉ♡」

 

 先程よりもリリィの腰を持ち上げ、真上から腰を落とすまんぐり返しと言う体位でレックスがリリィの膣を抉る。

 

「うぁ♡ これ、しゅごい♡ レックスのおチンチン、深いところまで届く♡」

 

 杭打機の様に上から下に叩き落すようなストロークにリリィが舌を突き出しながら喘ぎ声を上げる。さらに彼女の口から喘ぎ声を引き出そうと、レックスは彼女の胸に手を伸ばした。手の平に納まるか、少しはみ出る程度の大きさの乳房がレックスの手の中で柔らかく形を変えると、新たな刺激にリリィの膣の締め付けが強くなる。

 

「んひゃっ! 胸、胸はダメぇ! 私の胸、そんな大きくないからぁ!!」

「そんな事ない。リリィの胸だって、可愛らしくて魅力的だ」

 

 そう言ってレックスは腰を落とし、胸の先端で硬くなった乳首を口に含む。舌が転がし、歯で甘噛みされリリィの口から甲高い悲鳴が上がる。

 

「あぁぁぁぁぁぁ♡ レックス、しょれだめ♡ またイク♡ イっちゃう♡」

「あぁ、イけ! 遠慮するな!!」

 

 レックスが殊更力強く腰を落とすと、Gスポットを抉り子宮口を強くノックした。その瞬間全身に走る快楽に、リリィは爪先をピンと伸ばして絶頂した。

 

「あはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!♡」

「ぅおぉぉっ!!」

 

 リリィの絶頂で膣肉が震え、それがレックスを絶頂に導き射精が行われる。2度目の膣内射精で放たれた精液がリリィの子宮を満たし、下腹部を膨らませた。

 

 精液をすべて吐き出し終えたレックスは、ゆっくりとペニスを引き抜きベッドの上に腰を下ろす。ペニスが抜かれたリリィの膣口からは、入りきらない精液がドロリと零れ落ちた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 再びの小休止。ベッドの上で横になり天井をぼんやり眺めていたリリィは、何を想うでもなく視線を天井から横に倒した。

 

 その視線の先には希美が居たのだが…………

 

「んっ! あ…………はぁ、くっ!」

 

 ふとよく見てみると、希美は部屋の隅で体を丸め小さく震えている。目を凝らしてみれば、希美の手は自身の秘部へと伸びていた。

 

 そう、希美はリリィとレックスの激しい性交を見ている内に雰囲気とか漂ってくる淫臭に中てられ、彼女自身も性的興奮を抑えられなくなってしまったのだ。

 しかし2人から目を離す訳にはいかないので部屋を出る訳にはいかず、かといって大っぴらに自慰をする訳にもいかない。なので希美は2人が互いに夢中になっている内に、部屋の隅に移動して1人切ない衝動を少しでも発散しようとしていたのだ。

 

 だが2人が小休止に入っている事に気付かず、声を殺して希美は1人自慰に夢中になっている。その姿はリリィの目には、誰とも仲良くできず寂しそうにしている子供の様に映った。

 

 気付けばリリィはベッドから降り、股から精液を垂らしながら希美の傍に近寄った。

 

「リリィ?」

「ぅ、ん…………? ッ!?」

 

 唐突にベッドから降りたリリィにレックスが首を傾げ、希美は音もなく傍まで来ていたリリィに気付き体を強張らせた。

 

「あ、いや、これは…………」

 

 希美はリリィの前で珍しく狼狽えた。よりにもよって彼女に、2人の激しい性交をオカズに自慰をしているところを見られてしまった。恥ずかしいなんてものではない。情けなくて申し訳なくて、いっその事死にたくなった。

 

 が、対するリリィは希美に対して失望や軽蔑の視線を向けるようなことはしない。寧ろ慈愛に満ちた母親の様な笑みを浮かべると、部屋の隅で小さく丸くなっている希美の前でしゃがみ顔を近付け彼女の頬に両手で触れた。

 

「ねぇ、ノゾミも一緒にシよう?」

「は、え?」

「ん……」

「ッ!?!?」

 

 突然のリリィの申し出に首を傾げようとする希美だったが、それよりも早くにリリィが顔を近付け希美に軽く口付けをした。突飛な行動に目を白黒させる希美を見て、リリィは悪戯が成功した子供の様な笑みを浮かべた。

 

 そこで漸く先程の提案の意味を理解し、希美は思考をこんがらがせながらも考え直すよう説得した。

 

「ば、馬鹿な事言ってんじゃないわよ!? そんな、そんな事、出来る訳……」

「何で?」

「何でって……」

「私、もうノゾミが辛そうにしてるところなんて見たくない。1人で居るのが寂しいんでしょ? それなら、一緒に……ね?」

 

 希美とリリィ、レックスの間に血縁関係なんて物はない。あるのはただ一つ、同じ境遇に置かれていたと言う縁のみ。その縁一つで3人は家族となっていた。

 だが平和になった今、その縁をもっと強固なものにしたいとリリィは常に思っていた。例えどんな形であったとしても、もっと3人で深く繋がりたい。

 レックスとはこうして繋がる事が出来た。それなら、希美とも繋がりたい……それがリリィの願いであった。

 

「ほら、レックスも……」

「え?」

 

 気付けばリリィの隣にレックスが来ており、彼女と同じように腰を下ろし希美に顔を近付け口付けをした。

 

「俺も、ノゾミとなら繋がりたい」

「アンタ達……本当に、いいの?」

 

 希美が問えば、2人は同時に頷き希美に抱き着いた。2人から感じる温もりに、希美は目から涙を零す。

 

「う、うぅ~……!!」

「さ、ノゾミ……」

「一緒に……」

「うん――!!」

 

 2人に手を引かれ、希美もベッドへと導かれていった。

 

 そこから先は3人揃ってベッドの上で激しく絡み合った。

 

「あぁぁぁぁっ!!」

 

 まずはお預けを食う形となった希美を満足させる為にと、レックスが勃起した剛直を希美の膣へと挿入した。

 レックスにとっては驚く事に、希美もまた処女であった。元々彼女は今まで彼氏など作った事は無かったし、幹部同士で肉体関係を持つ事も無かった。激しい戦いの中で膜が破れても良さそうなものであったが、超万能細胞によるある意味無慈悲な回復力は彼女の処女膜すら回復させてしまっていた。

 

 結果、希美はここで初めて処女を散らす事となった。

 

「ノゾミ、大丈夫か?」

「あ、あはぁぁぁ…………き、気にしないで。好きに動きなさい。動いて、私の中、満たして……」

「あぁ、分かった!」

 

 希美が望むままに、レックスは腰を動かした。身長では希美の方が高い為、先程と違い体格の違いから少し苦労するが希美が自らも腰を振るのでレックスに掛かる負担はそれほどでもない。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ ん、あぁっ♡ すご、い♡ 私の中、満たされてく♡ レックス、お願い♡ もっと、もっとぉ♡」

「の、ノゾミの膣内も、スゲェ! リリィとは違って、トロトロで、動きも違う!」

 

 リリィの膣がレックスの肉棒に押し広げられて形を変えるのなら、希美の膣はレックスの形に自分から合わせて彼の肉棒を包み込むような感じだった。希美はレックスに満たされると言っているが、実際には希美がレックスを満たしていた。

 

「あっ♡ そう、いいわよレックス♡ そこ、もっと突いて♡」

 

 気付けば腰の動きもレックスではなく希美が主導する形になっていた。希美の腰の動きに合わせてレックスが腰を振り、彼女の膣内を抉る。

 

 そこに水を差す様に横から希美に抱き着いてのがリリィだ。リリィは横から希美に抱き着くと、腰の動きに合わせて揺れる希美の乳房を弄んだ。

 

「ウフフッ! 2人だけで盛り上がるなんてズルい。私も混ぜてってば」

 

 服を着た状態からでも分かるほどの巨乳の亜矢に比べると慎ましく見える希美も、リリィから見れば十分に大きな乳房を持っていた。腰を振る度にブルンと揺れる乳房を、リリィは手で包み粘土をこねるように揉み硬くなった先端の乳首を口に含んだ。

 

「んあぁぁぁぁぁぁ♡ リ、リリィ♡」

「ちゅぱちゅぱ! んふっ! ノゾミ、胸もとっても敏感だね♡ レロ♡」

「んいぃぃっ♡」

 

 リリィに乳房を弄ばれながら首筋を舐められ、希美は未知の快楽に体を震わせた。それを見てレックスは、自分もとまだ手付かずのもう片方の乳房を掴み先程リリィにしたように乳首にしゃぶりついた。レックスが希美の胸まで責め始めたのを見て、リリィも再び乳首にしゃぶりつき更にはクリトリスにまで手を伸ばしコリコリと指先で転がした。

 

 先程までレックス1人を相手に主導権を握っていた希美も、2人から同時に敏感な個所を全て責められては抗う事が出来ない。ただただ激しい快楽に翻弄され嬌声を上げるしか出来なかった。

 

「は、ひぃぃぃぃっ♡ ら、らめ♡ そんな、いっぺんに責めたらぁ♡ 待って♡ 2人とも、まっへぇぇぇ♡」

「ちゅるるるる♡ 嘘つき♡ ノゾミの乳首、こんなに硬くなってるよ♡」

「膣内も凄いぞ! さっきからずっとトロトロで、小刻みに震えて、俺のを咥えて放そうとしない! もう、出そうだ!!」

「あひっ! はっ! 出して♡ 私の中、出して良いから♡」

 

 例え妊娠しようが構わないとばかりに、希美は下半身に力を入れ腰を持ち上げて突き出した。レックスもそれに応えて腰を突き入れ、希美の奥深くに射精した。

 

「んぉ、あぁぁぁ゛ぁぁ゛ぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ♡♡♡」

 

 先程とは違い快楽による痙攣で腰を浮かせる希美。レックスは痙攣でペニスが抜けないようにと彼女の腰をしっかり押さえ、最後の一滴まで彼女の膣内に出し切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それで3人が満足したかと言うとその様な事は無く、リリィとレックスは未だ燻る性欲に従って、希美はもっと満たされようと時間も忘れて交わり続けた。

 

「んっ♡ んっ♡ あ、はっ♡」

「んむ♡ ちゅうちゅう♡ レロレロレロ♡♡」

 

 ベッドの上に横になったレックスの上に、リリィが覆い被さるように乗ってレックスの頭を抱きしめ只管にキスをし、その腰の上には希美が跨り天を突く様に上を向いた彼のペニスに上から腰を下ろし自分で腰を動かし快楽を貪った。

 

 

 

 

「あひゅっ! んぁっ! ノゾミ! しょこ、らめぇ♡ しょこ、汚いからぁ♡」

「レロレロ♡ んふ♡ そんな事ないわリリィ。貴方のここ、とっても綺麗よ。ね、レックス?」

「あぁ! それに締め付け具合も最高だ!」

 

 今度はリリィがベッドの上に横になると、レックスが膣にペニスを突き刺しそこに希美がシックスナインの形でリリィの上に覆い被さる。さらに希美はその状態で結合部を舌で舐めた。まだまだ初々しい茂みをかき分け、存在を主張するクリトリスを先程のお返しとばかりに舌で転がしてやるとリリィの口から悲鳴の様な嬌声が上がる。

 それをまるで塞ぐかの様に、希美は自らの腰をリリィの顔の上に下ろした。

 

「むぐぅっ!?」

「私も切ないわ。だからリリィ、お願い♡」

 

 急かす様に希美が腰を振ると、リリィは承知したと言わんばかりに密着させられた希美の膣に舌を這わせた。リリィの舌が膣口や膣内を撫でる感触に希美は口の端から涎を垂らして体を震わせた。

 

「あっ! んっ! いいわ♡ リリィ、上手よ♡」

 

 

 

 

「あむ♡ むちゅ♡ ちゅぱちゅぱ♡」

「レロ♡ ぴちゃぴちゃ♡ んはぁ♡」

 

 ベッドの上に横になった希美の上に、向かい合う様にリリィが横になり2人は熱い接吻を交わす。身長差の関係で希美がやや上体を持ち上げるようにしてリリィを抱きしめながら互いの唇を貪っている、その下の方ではレックスが密着した希美とリリィの膣の間に出来た僅かな隙間に肉棒を挿し込んでいた。彼がペニスを出し入れすると、熱い剛直が敏感になった膣口とクリトリスを刺激し甘い刺激を2人に齎す。

 

 その快楽に身を震わせると、密着した2人の胸が互いに震え相手の乳首を刺激し合う。その快楽が病みつきになり、2人は互いの腰を絡めてレックスのペニスを挟み込みながら体をくねらせて自分の乳首で相手の乳首を刺激しつつ溶け合う様なキスをした。

 

 その背徳的で淫靡な光景と、強く挟み付けられる事で得られる刺激にレックスが堪らず射精した。熱い精液が2人の間を駆け上っていき、その熱が2人を絶頂にまで導いてくれる。

 

「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛♡♡」

「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡♡♡」

 

 甘い刺激と、互いを包み込むような温かさに、3人はその後も体力が尽きるまで激しく互いを求め続けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――ん?」

 

 気付けば、朝になっていた。窓から差し込む朝日に、目を覚ました希美がまず最初に感じたのは気怠さと温かさだった。

 

 徐々に意識が覚醒してくると、今度は鼻を突く淫臭に眉を寄せながら目を開けた。

 

「朝……か」

 

 ぼんやりと呟くと、自分の左右で動くものに気付く。それは彼女に抱き着く様に眠っているリリィとレックスであった。一つのベッドの上に3人で寝るのは狭いからと、3人で密着して眠っていたのだ。もう体は半分大人になりつつあると言うのに幼い子供の様に抱き着いて眠る2人に、希美は母性に溢れた笑みを浮かべつつ2人を起こした。

 

「ほら、2人とも起きなさい。もう朝よ」

「ん? ふぁ~……」

「あふ……お早う、ノゾミ…………あ」

 

 目を覚ました2人は最初寝惚けているようだったが、目が覚めた事で自分達がどういう状態なのかに気付き一瞬フリーズし次に顔を真っ赤にした。そんな2人の初々しい反応が面白くて、希美は気付けば2人を強く抱きしめていた。

 

「フフフッ! 2人とも、もう大丈夫みたいね?」

「え? あ……」

「そう言えば……」

 

 2人の反応から、発情状態を抜けた事に希美は気付き2人に教えてやる。リリィとレックスは、2人のみならず希美まで巻き込んで激しく求め合ってしまった事にばかり頭が向かっていて体が何時も通りに戻った事に最初気付いていないようだった。まぁあれだけ激しく求め合ったのに、まだ発情状態が続くようでは流石に困る。

 

 希美は何時もの2人に戻ったのを見ると、2人を抱きしめそれぞれに口付けをした。

 

「ちゅ、ちゅ……愛してるわ。2人とも」

「ノゾミ……私もよ」

「俺もだ。愛してる……リリィも、ノゾミも」

 

 この日、希美とレックス、リリィの3人は今まで以上に絆を深め、血は繋がっていなくとも家族として強く繋がり合った。

 

 そしてこの日を境に、3人は例え発情期になっていなくとも3人で激しく求め合う事になるのだった。




ここまで読んでいただきありがとうございました!

リリィとレックスの2人は、仁と亜矢とは違う形で緩やかに進化への道を歩みました。その過程で新たな性徴の一環として発情期が来るようになったと言う感じです。思春期の性徴の様な物なので、時間が経てば来なくなります。まぁそれでも仁亜矢に比べれば大人しいながらも性欲は旺盛でしょうけどね。

希美は多分このまま一生独身を貫くでしょうね。彼女はリリィとレックスの2人が居ればそれでいいので全く気にしないでしょうが。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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我が子の居ぬ間に淫らな宴を

どうも、黒井です。

今回は割と早めに更新出来ました。

リクエストより「仁・亜矢・真矢の3人夫婦の間に産まれた子供達がお泊り保育に行っている間に思いっきりエッチする」という内容です。


「「いってきま~す!」」

「いってらっしゃい」

「気を付けてね!」

「他の子に迷惑掛けちゃ駄目よ~?」

 

 元気よく手を振って来る我が子らを、仁と亜矢・真矢は見送った。

 

 傘木社との戦い後、仁は亜矢・真矢との間に子供を作っていた。亜矢から生まれた雄司に真矢から生まれた愛衣。2人とも可愛い子供達だ。

 

 仁は2人との間にそれぞれ子供を作ってはいたが、生憎とどちらとも籍を入れてはいない。日本は一夫多妻を認めていないからだ。仁は亜矢も真矢も平等に愛し、亜矢と真矢はどちらも仁を愛しているが法律がそれを認めてくれなかった。

 

 結婚できないのは悲しいが、結婚できなくても愛は証明できる。雄司と愛衣はその証だった。

 

 仁と双子の姉妹の間に生まれた子供達は健康にすくすくと育ち、保育園にも通うようになった。その際、仁と亜矢・真矢の関係を知った他の親御達からは白い目を向けられることもあったがそれも最早過去の話。仁が亜矢・真矢どちらとも仲睦まじくしているのを見て、他の親御達も今は彼らの事を温かい目で見ていた。

 時折1人で美人姉妹を同時に手に入れた仁に対し嫉妬の目を向ける者も居たが、そんな事を仁は気にせず2人と2人との間に生まれた子供達を愛した。

 

 そんな2人の子供とも暫くはお別れだ。子供達は保育園で行われるお泊り保育に向かう。

 口では3人共子供達の身を案じる様な事を言ったが、その実あんまり心配してはいない。雄司は歳の割に落ち着いているし、愛衣もそんなにトラブルを起こす様な子ではない。愛衣の方は雄司に比べればやや神経質なところがあるにはあるが、まぁそんなに心配するほどの事も無いだろう。

 

 ともあれこれで仁と亜矢・真矢の夫婦は一時的にだが子育てから解放された事になる。子育てを苦痛に思う様な事は無かった人だが、それでも流石に疲れはしたのか子供達の世話を見なくて良いとなり肩の荷が下りたとでも言う様に子供達の姿が見えなくなると凝りを解す様に肩を回して息を吐いた。

 

「はぁ~……暫く雄司達ともお別れか」

「心配ですか、仁くん?」

「ん? ん~……心配って言うほどでもないかな? あの子達ならそんなに心配しなくてもいいだろうし」

「そうよね。何せ私達と仁君の子供だもの!」

「もう、真矢ったら」

 

 とは言え何だかんだ言いつつ、亜矢も久し振りの仁とゆっくりできる時間が訪れた事に安堵を覚えないではなかった。

 

 傘木社との戦いで、仁と亜矢・真矢は何度も傷付いた。時に膝をつき、涙を流しながらも互いに支え合い、そして平和を手に入れた。

 無論完全に平和になった訳ではなく、新たな脅威や傘木社の残党が騒ぎを起こす事もあったが、それらも新たに登場した仮面ライダーに時に手を貸したりなどして解決に導いてきた。

 

 そんな中で3人の間に生まれた2人の子供達は、元気にすくすくと成長してくれた。子育て自体は大変だったが、その大変さもある種の平和の形であり仁は亜矢・真矢と共に子供達の成長を見守りつつ平和を謳歌した。

 

 だが子育てに追われれば、その分2人の妻との時間が削られるのは仕方のない事。一般家庭で子供が2人いるのに比べれば、妻が2人居る仁は時間に余裕がある方だがそれでも優先されるのは子育てなので仁と2人の妻が互いに甘える事が出来る時間はとても少なかった。

 

 だからこそ、子育てから解放されたこの一時はとても貴重だった。子供達が自立するまでこれから何度、こんな時間が取れるか分からない。なので仁と亜矢・真矢はこの僅かな時間を盛大に楽しんだ。

 

 子供達が居ない間、仁は仕事に休みを入れ2人の妻と過ごす時間を作った。

 

 日中は久し振りに2人の妻とデートをした。仁が同じ顔をした2人の美人妻を連れて歩いている姿を見た通行人の内、明らかに独身なのだろう男達からは羨望と嫉妬の目を向けられた。が、それも最早慣れたもの。2人と共に暮らし始めた時こそそんな視線も煩わしく感じた事もあるが、今では全く気にならない。というより寧ろ、その視線を受けて優越感すら覚える始末だ。

 そんな自分に対し仁は時折随分と俗っぽくなったものだと、何処か他人事の様に感じる事が多々あった。

 

「……ふふっ」

「? 仁くんどうしました?」

「ん? いや……俺は幸せ者だと思ってね」

「な~に、それ?」

「何でもないよ」

 

 そんな他愛ない会話をしながらデートを楽しむ仁達だったが、視線が突き刺さるのは仁だけではない。

 

 道行く男の中には、仁に寄り添う2人の美人妻に視線を向ける者も少なくなかった。その視線の中には、明らかに下卑た視線と言うか兎に角欲望を乗せたものもある。同じ顔をした美人の妻が2人も居るのだから、どちらか片方は貸してくれ……そんな考えからだろうか。

 

 傘木社との戦いの中で、亜矢も真矢も感覚が研ぎ澄まされ自分に向けられる視線には敏感になった。だからそう言う嫌な視線には直ぐに気付くし、そんな視線を向けられていい気分はしない。

 

 故に、2人は気付けば左右から仁の腕に抱き着く様に腕を絡めていた。

 

「ん? どうしたの2人とも?」

「いえ……ただこうしたくて」

「私達は、仁君だけのものだから……」

 

 真矢の一言で事情を察した仁は、左右から絡められた腕を抜くと2人の肩を周囲に見せつけるように抱きしめた。

 

「そうだよ……亜矢さんも真矢さんも、2人とも俺だけのものだ。誰にも触らせないよ」

「仁くん――!」

「フフッ! 仁君、だ~い好き!」

 

 ストレートな仁からの好意に、亜矢と真矢は左右から仁に頬擦りする様に抱き着いた。その光景に嫉妬の目を向けていた男達は、敗北感に打ちのめされる事になるのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 そして、その日の夜……

 

「お待たせ♡」

「うふふ♡」

 

 子供達の居ない家の寝室。普段から3人で一緒に寝れるようにと奮発して購入したキングサイズのベッドの上に、一糸纏わぬ仁と亜矢・真矢の姿があった。

 

 普段は別室とは言え子供達が居る手前、好き放題淫蕩に耽るという事も出来ず常々我慢を強いられていた。それでも性欲が抑えきれない時は、亜矢と真矢のどちらか片方が子供達を連れ出しその間に仁と残った方が愛し合う事で何とか凌いでいた。

 だが今はそんな事を気にする必要もない。子供達は保育園に泊まりの為、今夜は大人達だけ。こんなチャンスを逃す手は無い。

 

 今夜は久し振りに、仁が亜矢と真矢を同時に思いっきり愛せる特別な夜なのだ。

 

「あむ♡ んむ、ちゅ♡」

「ぺろ♡ ぴちゃ♡」

 

 まずは前菜とばかりに、2人が仁にキスを迫った。ベッドの上に横たわった仁は、早く早くとせがむ2人を宥めつつ順番にキスで応えた。亜矢の啄むようなキスには優しくキスを返し、真矢の貪る様なキスには舌をねじ込み口内を舌で堪能する。そして片方が仁とのキスを堪能している間、残った方はマーキングをするように仁の首筋や胸板にキスマークを刻み付けていた。

 

 愛する2人の妻からのキスの応酬に、仁は興奮を抑えきれなくなり股間では逞しい肉棒が血管を浮き上がらせて屹立していた。

 

「んちゅ♡ ん、あは♡ 仁君のおチンチン、もうこんなに元気になってる♡」

 

 それに真っ先に気付いた真矢は、亜矢が仁とのキスに夢中になっている間に彼の股間の方に移動し豊満な胸で包み先走り汁を滲ませた先端を舌で舐った。

 共に暮らし、子供を作った事で亜矢と真矢の体は傘木社と戦ってきた頃に比べて柔らかさを増した。子供が出来た影響からか、特に胸は昔に比べて一回りか二回り大きさを増したかもしれない。

 

 その豊満な胸に逸物を挟まれさらに先端を舐られる気持ち良さに、亜矢とのキスに熱中していた仁の腰が本人の意思に反して跳ね上がる。

 

「んぐっ!」

「ん? あ! 真矢ズルい!」

「ぺろぺろ♡ じゅるる♡ んふふ、早い者勝ちよ♡」

 

 勝ち誇った顔で1人仁のペニスを堪能する真矢だったが、亜矢がそれを許さない。亜矢は自分も胸を使って、真矢の胸を押し退けようと迫る。真矢も負けるものかとそれに対抗し、結果仁のペニスは左右から2人の乳房に包まれる事となった。

 

「あ、ん♡」

「んひ♡」

 

 仁のペニスを2人で包み込む形になった2人だが、そうすると今度は互いに乳首がぶつかり合い甘い刺激が脳まで響いた。仁が興奮しているように、興奮した2人の肌は上気し乳首は固くなり膣は潤い膣口からは既に愛液が滴り始めている。

 

 それを自覚した2人は、互いに笑い合うと同時に胸を上下に動かして仁のペニスをしごいた。

 

「あぁ、う! くっ!」

 

 蕩けるような柔らかさでありながら張りのあるきめ細やかな肌の胸が生み出す圧力は、膣肉のそれとは大違い。しかも時折硬く勃起した乳首が擦って来る上に、先端を2人の舌が左右から舐めていくのだから堪らない。

 一方の亜矢と真矢も、互いに胸を突き合わせた形で動く事に快楽を感じていた。

 

「あぁ♡ んん♡ 真矢の乳首、硬くなってる♡」

「亜矢の、乳首も♡ 私の乳首擦って、んんん♡」

 

 互いに相手の乳首と自分の乳首がぶつかり合う事に快楽を感じた2人は、もっと快楽を得ようと胸を前に押し出す。潰れるほど胸を押し付け合うと、必然的に近付いて来た相手の顔を2人はまじまじと見た。

 

 双子特有の同じ造形の顔。それが自分と同じ淫靡に蕩けているのを見て、相乗効果の様に胸が高まるのを感じる。

 我慢できず、2人はどちらからともなく相手の唇を貪った。

 

「んむ♡ れろ、ぴちゃぴちゃ♡ はぁ、真矢ぁ♡」

「じゅるるる♡ くちゅくちゅ♡ んぁ、ぁぁ♡ 亜矢♡ 亜矢ぁ♡」

 

 2人は仁のペニスを胸でしごきながら、互いの唇を貪り舌を絡ませ合った。2人で一つに溶け合おうとしているかのような痴態を見せつけられ、さらにその状態で極上の乳圧にペニスを晒された仁は快楽に絶頂を迎えた。

 

「2人とも、姉妹で盛り上がるのは良いけど、そろそろ……射精る!」

 

 仁のペニスから射精された精液が飛び出す寸前、素早く反応したのは真矢の方だった。真矢は亜矢とのディープキスを切り上げると、仁の亀頭を加え吐き出された精液を受け止めた。

 

「んぶ! んんんん!!」

「あぁ!」

 

 真矢は射精の勢いと熱さに声を上げ、亜矢は出遅れた事と仁の精液を真矢に独り占めされた事に思わず声を上げる。

 

 惜しむ亜矢の声を他所に、真矢は射精された仁の精液を飲み下し亀頭から口を離す。そして顔を上げると、口惜しそうな顔をする亜矢を手招きした。

 

「ふぇ?」

 

 何だと思いながらも顔を近付けると、真矢は亜矢に口付けをし口の中に残った仁の精液を彼女の口の中に流し込んだ。

 

「んぶっ! んん、ん♡ んく♡ んく♡」

 

 一瞬驚いた亜矢だが、真矢が口移しで仁の精液を分けてくれているのだと気付くとそれを喜んで受け入れ、一心不乱に仁の精液を飲み干した。それだけではまだ物足りないのか、真矢の口の中に舌を突っ込み残った精液までをも舐め取ろうとする始末。

 真矢も分け与えた分以上の精液を亜矢に取られるのは避けたいのか、逆に押し返す様に舌を動かす。結果2人は仁の事等一時忘れて夢中になって舌での応酬を繰り返した。

 

「んん♡ くちゅくちゅ♡ れろぉ♡」

「んぉぉ♡ んく♡ あく♡ はふ♡」

 

 それは傍から見れば女性同士の情熱的な接吻にしか見えない。しかも全く同じ顔をした、極上の美人二人の接吻だ。そんなものを間近で見せられて、仁が黙っていられるはずがない。2人は彼の妻なのだから。

 

「2人とも」

「んわっ!」

「ひゃん!」

 

 起き上がった仁は、気付かず互いの口内を貪り合っている2人をベッドの上に押し倒した。先程と違い、今度は仁が上で2人が下となる。

 寄り添いながらベッドの上に横たわった2人が見上げた先には、ペニスを屹立させ獣欲を滾らせた目をして自分達を見下ろしてくる仁の姿があった。2人は仁の欲情した姿に、更なる快楽の予感を感じ目を蕩けさせる。

 

「ごめんなさい、仁くん。お待たせしちゃって♡」

「さ、私達の準備は何時でも万端よ。どちらからでもどうぞ♡」

 

 そう言って2人は互いに自分の片足を持ち上げ、膣口を指で広げた。既に十分すぎるほど潤った膣からは、絶えず愛液が垂れ流されている。

 

 これを今から仁が独り占めに出来るのだ。自然、仁は生唾を飲み込み2人に覆い被さる。

 

 そうしてまず最初に彼がペニスを挿入したのは、亜矢の方であった。熱く硬いペニスがすっかり解れた膣に挿入され、亜矢は歓喜の声を上げる。

 

「んぁぁぁぁぁぁぁぁ♡ 仁くん、さっき射精したばかりなのにもうこんなに♡」

「動くよ、亜矢さん?」

「ひゃ、ひゃいぃぃ♡ 好きなだけ、思いっきり動いてくらさいぃぃぃ♡」

 

 誘う様な亜矢の言葉に、仁は遠慮なく腰を動かした。

 

「んあ♡ あん♡ はひ♡ あぁん♡」

 

 仁に膣内を抉られ派手に嬌声を上げる亜矢。一軒家の寝室で且つ子供達の事を微塵も考えないで良いと言う環境が、彼女の中から自重と言う言葉を消し去っていた。仁の腰の動きに合わせて自身も腰を振り、その動きに釣られて彼女の豊満な胸が大きく揺れる。

 それを見て仁は手を亜矢の胸に伸ばしそうになるが、真矢がその手を取り自分の胸に持って行った。

 

「亜矢ばっかり相手するなんてズルいわ♡ 私の事も、たっくさん愛して頂戴♡」

 

 胸を突き出す真矢に、仁は良かろうと腰を振る傍ら真矢の胸を好き放題に揉みしだいた。子供が出来てから大きさを増し、それに合わせて柔らかさも増した乳房が仁の手の中でムニュムニュと形を変える。柔らかいのにそれでいて弾力があり、弾くとプリンかゼリーの様にプルンと揺れる。その感触に、仁はもっと彼女の胸を堪能しようと体勢を変えた。

 

 まず真矢を亜矢の上に仰向けになる様に乗せ、その状態で2人を同時に持ち上げるように起き上がらせ自分は代わりに横になる。そうすると亜矢は仁の上で騎乗位の体勢となり、真矢はそのまま仁の上に覆い被さる様に俯せになった。

 女性2人分の体重を支えながら、仁は下から亜矢を突きあげつつ目の前に迫る真矢の乳房を堪能した。

 

「あひゃぁぁぁぁぁッ! この、体勢♡ しゅ、しゅき♡ 仁くんの、おチンチンが♡ 奥まで、届くぅ♡」

「あぁん♡ んあぁぁぁぁ♡ 仁君、もっと♡ もっと私の胸、滅茶苦茶にしてぇ♡」

 

 亜矢が仁の上で淫靡な踊りを踊る前で、真矢が仁に胸を弄ばれる。真矢が邪魔になって亜矢の痴態が見えなくなるが、その分のムラムラは真矢にぶつける事で発散した。

 

 柔らかく豊満な胸を手で弄び、硬く勃起した片方の乳首を口に含む。もう片方を親指と人差し指で摘まんでコリコリと弄りつつ、口の中に含んだ乳首を舌と歯を使って弄びトドメに力強く吸ってやった。

 

「あぁぁぁぁぁぁ♡ じ、仁君ダメ♡ そ、そんな、吸ったら♡」

 

 仁に乳首を吸われ、何かが込み上げてくるのを感じた真矢。それが何を意味しているのかに気付き、無意識の内に首をイヤイヤと左右に振るが仁は構わずもう一度強く吸った。と同時に、もう片方の胸も根元から絞る様に揉んだ。

 

 するとその瞬間、真矢の乳首から勢いよく白い液体、母乳が噴き出し仁の体を白く彩った。

 

「んひゃあぁぁぁぁぁぁぁ♡」

 

 女性にしか味わえない射乳感が齎す快楽に、真矢は舌を突き出しながら背中を仰け反らせる。しかし仁は彼女の胸が自分から離れるのを許さず、空いた腕で彼女の背中を押さえ自分から離れないようにしつつ口の中に溢れ出た母乳をゴクゴクと音を立てて飲んだ。

 

 まるで亜矢とのセックスで流した汗の水分を真矢の母乳で補おうとしているかのような仁に、真矢は快感から涙を流しつつ腰をガクガクと震わせた。

 

「んあぁぁぁぁ♡ はひぃ♡ じ、仁君♡ 私のおっぱい、美味しい?」

「じゅる、ごく。ん、ほんのり甘くて……」

「あ♡ あん♡ 真矢、ズルい♡ 私の母乳も、仁くんに飲んでほしい♡」

 

 仁の上で腰を振りながら、気付けば亜矢は自分で自分の胸を揉み母乳を絞り出していた。汗と共に母乳を流し、仁の上で淫らな踊りを踊る亜矢はとても淫靡だった。もし現実にサキュバスと言う存在が居るのなら、それは今の亜矢の様な者の事を言うのかもしれない。

 

 仁の上で体を上下に動かす亜矢は、腰を下ろす度に子宮口を仁のペニスに突かれその度に膣肉をきゅうきゅうと締め付ける。それにより仁も絶頂に達し、亜矢の中で二度目の射精をした。ドクンドクンと仁の精液が亜矢の子宮を満たしていく。その快楽に亜矢も一気に絶頂に達した。

 

「んんあああああああぁぁぁぁぁッ!!!!!! イ、クゥゥゥゥゥゥゥゥ♡♡♡」

 

 絶頂の影響で殊更に膣肉の締め付けが強くなり、仁のペニスから精液を全て絞り取ろうとする。体を仰け反らせ、ビクンビクンと体を痙攣させた。

 

「ぅぁ、あぁぁぁぁ♡」

 

 久方ぶりの遠慮のない絶頂の余韻に、亜矢がだらしのない顔をしている。そんな彼女を真矢はゆっくりと引っ張り上げるようにして仁の上から退かした。

 

「はい、次は私の番♡」

 

 退かした亜矢を寝かせ、真矢はその隣に横になり足を持ち上げて仁を誘惑した。

 

 仁は真矢からの誘惑に素直に乗り、亜矢の隣に横になった真矢に覆い被さり早くも硬さを取り戻したペニスを彼女の膣内に捻じ込んだ。

 と同時に、仁は真矢にキスをして口内も同時に蹂躙した。

 

「んん♡ れろ♡ ぴちゃ♡ あふ、れろ、れろ♡」

 

 膣を突かれながら舌で口内を嬲られる真矢は顔を蕩けさせるが、そこに亜矢が割り込んだ。仁の腕を引っ張り、自分の上に仁を寄せた。

 

「ん、お?」

「仁くん、私の事ももっと愛してください♡ ほら、私のおっぱいも♡」

 

 そう言って亜矢は母乳の滴る乳房を両手で持ち上げ仁に突きだした。

 それを見て仁は真矢の膣をペニスで突きながら、亜矢の乳房にしゃぶりついた。両手で亜矢の乳房を揉み、乳首を弄び口を付けて母乳を吸い出す。

 

 仁がチュウチュウと音を立てて亜矢の乳を吸うと、母乳が吸い出される快感に亜矢は身を震わせた。

 

「はぁぁぁぁぁぁん♡ 仁くん、私のおっぱいはどうですか♡」

「ん、真矢さんよりも甘味が濃いかも」

 

 真面目に味の違いを仁が指摘すると、そこまで本気で比較されると思っていなかったのか亜矢の顔が羞恥を含んだ赤色に染まった。

 

「そ、そんな真面目に♡ んう♡ あっは、比べるなんて♡」

「あひ♡ んあ♡ ひん♡ ぅあ♡」

 

 亜矢の乳房の柔らかさと母乳を味わう傍ら、真矢の膣への責めも忘れない。この間彼は休む事無く腰を振り続け、子宮口を何度も突かれた真矢は顔を蕩けさせ絶頂する寸前だった。

 

「ひぎ♡ あひ♡ も、もうらめ♡ 私イク♡ イっちゃう♡」

「俺も、そろそろ――――!」

「んん♡ 仁くん♡ 私の事、忘れちゃイヤです♡」

「分かってるよ!」

 

 真矢を絶頂させようと、そして迫る射精に向けてスパートをかけるのと同時に、亜矢の事も絶頂させるべく彼女の乳首にしゃぶりつき再び強く吸い上げると同時に膣内に指を突っ込み彼女の弱い部分を刺激してやる。

 

 その瞬間亜矢と真矢が同時に絶頂し、それに合わせて仁も真矢の膣内に射精した。

 

「「んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡ イ、イっクぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡♡♡」」

「ぐぅっ!」

 

 気付けば亜矢と真矢は手を取り合い、身を寄せ合いながら絶頂していた。揃って膣から潮を噴き、亜矢は仁の手を、真矢は仁との結合部を愛液で濡らした。

 時を同じくして射精した仁の精液が、亜矢の時と同様真矢の子宮を満たし心地良い熱さが真矢の中を満たしていった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ♡」

「ん、あぁ、ふぅ、ふぅ♡」

 

 2人は絶頂の余韻を楽しむようにベッドの上で脱力し、寄り添うようにして虚空を見つめていた。そんな2人の姿を見ながら仁は真矢の膣からペニスを引き抜く。

 

「んぁ♡」

 

 ペニスが引き抜かれる際にカリが膣肉を引っ掻く感触の快感に真矢が声を上げるが、一方の仁はまだまだ性欲を収める気配が無かった。寧ろその股間にそそり立つ彼の分身は、先程までよりも更に硬さと太さを増したように見える。まるで亜矢と真矢の母乳から精力を吸収したかのようである。

 

 仁は本王の赴くままに、目の前に横たわる極上の女体を貪ろうと亜矢の腰を掴んで引っ張り上げ四つん這いの姿勢にさせると、先程の射精でまだ膣内に精液が残っている膣に挿入した。

 

「んぎっ! あぁぁっ! じ、仁くん? ま、待って! ちょっと、ちょっと休ませて!?」

「ゴメン、無理」

 

 亜矢の制止を振り切り、仁は四つん這いにした亜矢を犯した。子供2人が産まれてからは遠慮がちだった本気のセックス。それも亜矢と真矢、最愛の2人を同時にとことん愛せる時など、次に何時あるか分からない。

 

 ならばと、仁はこの瞬間を気の済むまで堪能しようと多少強引にでも2人の体を全力で味わうつもりだった。

 

「あぐ! んぎ、いいいい! はひ! あん! んいぃぃ!!」

 

 背後から亜矢を激しく犯しながら、仁は亜矢の背筋から首筋に舌を這わせ、キスマークを付け甘噛みをする。更に乳房にも手を伸ばし、母乳が噴き出るのも構わず根元から先端に向けて絞る様に揉みしだいた。噴き出た母乳がベッドと真矢にシャワーの様に降り注ぐ。

 

「ひぎぃぃぃぃ!! そんな、ダメ♡ アソコとおっぱい同時になんてぇぇ♡」

 

 一度に複数の刺激に晒され、亜矢が体を仰け反らせる。

 

 するとその瞬間、大きく震えた乳房の先端に真矢が食らいついた。

 

「へ?…………!? んぎぃぃぃぃぃぃっ!?!?」

 

 突然の真矢の行動に一瞬呆気にとられた亜矢だが、次の瞬間胸から激しい快感が全身を駆け抜けていく感覚に悲鳴を上げた。

 

「じゅるる、ごく、ごく……ん♡ ホントだ♡ 亜矢のおっぱい、甘くて美味しい♡」

 

 真矢は口の端から零れた亜矢の母乳を指で掬い取り舐めると、蕩けた笑みを浮かべ再び亜矢の胸に手を伸ばす。その目の奥には獲物を狙う捕食者の光が見えた。

 

「ま、真矢? ちょっと、待って――――」

 

 流石にこれはマズイかもしれないと、亜矢は手を伸ばして真矢を物理的に制止しようとした。しかしその前に、仁の手が亜矢の両手を掴み後ろに引っ張った。

 

「あ!? じ、仁くん!?」

「これで飲みやすくなった?」

「ありがと、仁君♡」

「ま、待って待って!? 真矢、仁くん! それは――」

 

 亜矢の制止の声も聞かず、仁は再び腰を振り始め同時に真矢は亜矢の胸にしゃぶりつき彼女の胸から母乳を思いっ切り吸い出した。

 

 その瞬間、暴力的な快感が亜矢の体の中を駆け巡った。

 

「んあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!? 待って!? それ、しょれダメぇ!? 気持ち良すぎて、感じ過ぎちゃうからぁ!!」

 

 亜矢の悲鳴を無視して、仁は腰を打ち付け真矢は亜矢の乳首から母乳を吸い出した。左右交互に口を付け、亜矢の乳房の中の母乳を全て飲み干そうとしているかの如く吸引に、亜矢は子宮口を突かれる快感と合わせて目の前で火花が散ったような感覚に襲われた。

 

「あひっ!? まっへ! まっへまっへぇぇぇ!?」

 

 必死の懇願も2人には受け入れてもらえず、仁は只管に腰を振り真矢は亜矢の胸を弄ぶ。

 

 剛直が亜矢の膣内を蹂躙し、真矢は亜矢の乳房をすっからかんにするのではと言う程母乳を吸い続ける。

 そんな感じに2人から責められ続ければ、当然直ぐに亜矢も絶頂に達した。

 

「んああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! あっ! あっ! あっ! あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 舌を突き出し、背を仰け反らせて白目を剥きながら亜矢が絶頂する。それに合わせて乳首からは母乳が噴き出し。痙攣した膣肉が仁の肉棒から精液を絞り出そうと震えた。

 

「うおぉっ!」

 

 予想外の快楽に、仁が唸り声を上げながら射精すると亜矢の膣内が仁の精液で満たされ、収まりきらない白濁液が零れ落ちる。

 

 どれ程そうしていたか、亜矢は絶頂の激しい快楽が過ぎ去ると、糸が切れた人形の様にそのままガクンと脱力した。

 

「ありゃりゃ、亜矢限界?」

 

 亜矢の母乳を堪能しておきながら、脱力した亜矢の体を抱きとめる真矢。見ると亜矢は焦点の定まらない目で虚空を見つめながら、体をビクンビクンと痙攣させていた。出産後は本当に久し振りの、仁の全力の責めにプラスして真矢からの責めを受け、快感が脳の許容量を超えて軽くショートしてしまったらしい。

 

 こりゃ少しやり過ぎたかと、真矢も少し反省して亜矢を寝かせてやる。

 

 が、仁はまだまだ満足していない。亜矢を蹂躙しても尚彼の性欲は収まらず、それどころか脱力して痙攣している亜矢の姿に更に劣情を燃え上がらせた。

 

 しかし同時にそれ以上亜矢に性欲をぶつけるのは彼女の負担になると言う理性が働いた彼の、次なる標的は言うまでも無く真矢であった。

 

「ぇあっ!?」

 

 突然真矢は仁に後ろから抱え上げられる形になった。亜矢の解放をしていて仁から意識を外していた真矢は、仁の突然の行動に思考が追い付かない。

 

 そして仁は、困惑する真矢を尻目に抱え上げた彼女を下ろす形で挿入した。

 

「んぎぃっ!?」

 

 所謂背面座位と言う体位で犯され始め、真矢は目を白黒させる。暴力的に襲ってくる快楽に、真矢は全身を上下にガクンガクンと揺らされながら喘ぎ声を上げる。

 

「あぎっ! いひぃっ! えぁっ! いぎっ! ちょっ! ま、待って仁く、! こ、これ! 感じ過ぎ、ひぎぃっ!!」

 

 藻掻こうにも両膝を抱え上げられ、身動きが取れない状態で下から突かれているので抜け出す事も出来ない。ただただ仁から叩き付けられる快楽に喘ぐだけだ。

 

 抑える事も出来ずに嬌声を上げる真矢は、ふと何時の間にか亜矢が目の前で膝立ちになり自分を見ていることに気付いた。思いの外復活が早かったと、状況も忘れて頭の片隅でそんな事を思っていると亜矢が真矢の乳房に手を伸ばした。

 

「ひっ!? 亜矢、ちょっと待って――」

 

 亜矢が何をしようと考えているのかに気付き制止しようとするが、それよりも早くに亜矢の手が真矢の乳房を痛い位の力で掴んだ。握り締めると言う言葉が相応しい位の力で揉まれ、痛みと快楽が同時に真矢の体を駆け抜ける。

 

「はぎぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」

「ふ、ふふふ……真矢♡ 今度は真矢を一杯気持ち良くして上げる♡ あむ♡」

 

 先程のお返しとばかりに、亜矢は真矢の乳首の片方を口に含み母乳を吸ってやる。同時にもう片方の乳首を指で弾き、更には股間に手を伸ばし赤く充血したクリトリスを指で摘まむ。

 

 敏感になっている性感帯を3点同時に刺激され、その状態で仁に犯される状況に真矢は抑えきれない快感に涙を零しながら首を振った。

 

「はぎっ! 待って!? 待って待って待って!! これダメ、うあっ! ダメェ!? 感じ、感じ過ぎて、ひぎぃっ!? オマンコじゅぽじゅぽも、おっぱい吸うのもらめぇ!! もう、ゆるひて、許してぇ!!」

 

 涙を流しながら懇願する真矢だったが、しかし言葉に反して真矢の表情は淫靡に蕩けている。拒絶は殆ど言葉だけで、体は寧ろ仁と亜矢から与えられる快感を受け入れていた。その証拠に自由な両手は自分から胸を揉んで母乳を絞り出し、膣肉は仁のペニスを離すまいと締め付けている。

 

 そうなると当然仁も快感に動きをさらに激しくし、それに伴い射精までの時間が縮む。

 

 結果、真矢は仁に後ろから抱えられながら一番深く挿入された状態で子宮の中に精液を流し込まれた。

 

「んぐぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡♡♡!!!!」

 

 体を押さえ付けられ、その状態で下から突き上げるような射精に真矢は獣の様な声を上げて絶頂する。

 

「あ、へ♡ は♡ はひ♡ ひぃ♡」

 

 白目を剥き舌を突き出した顔で、天井を仰ぎ見ながら痙攣する真矢。仁が真矢の膣からペニスを引き抜くと、収まりきらない精液が零れ落ちる。

 

 先程の亜矢と同様に激しい快楽で脱力した真矢を仁がベッドの上に横たえると、その隣に亜矢が横になり真矢に寄り添う。

 

「真矢♡」

「ぅぁ、ぁ……亜矢♡」

 

 トロンとした顔でお互い見つめ合う2人は、次第に顔が近付いて行きキスをしそうになる。

 

 だがその前に2人に仁が覆い被さり、亜矢と真矢に順番にキスをした。

 

「ん! 仁くん♡」

「あん♡」

「ゴメンね2人とも。久し振りだったから、つい……」

 

 母乳塗れ精液塗れの2人の姿に、漸く落ち着きを取り戻したのか仁が2人の頭を優しく撫でる。仁からの愛撫に、2人は気持ち良さそうに目を細めそれぞれ片手を仁の背中に回した。

 

「気にしないでください。私達も、同じですから」

「そうそう。次は何時こんな機会来るか分からないんだし、楽しめる時に楽しまなくっちゃね」

「ありがとう、2人とも。……それで、なんだけどさ」

 

 仁が少し言い辛そうにしながら視線を下げたので、亜矢と真矢もその視線の先を追うとそこにはまだまだ硬さを失っていない仁の剛直があった。

 

「久し振りって言うのもあるけど、まだ全然収まらないんだ。……続き、いいかな?」

 

 訊ねてはいるが、彼は否と言う言葉を許さないだろう。仮にここで2人が渋ったとしても、仁は何だかんだ言って行為を続行する筈だ。2人にはそれが分かった。

 

 とは言えそれは無用な予想だ。何故なら2人だって、まだまだ止めるつもりは無いのだから。

 

「「はい♡ 仁♡」」

 

 両手を広げて受け入れる姿勢を見せる2人の妻に、仁は笑みを浮かべて覆い被さった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 結局、3人の行為は日が昇る直前まで続いた。

 

 その間仁は亜矢と真矢の膣内に溢れるくらい射精し、2人の乳房が萎れるのではと言うくらい母乳を吸った。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 流石に体力も精力も尽き、ドロドロのベッドの上に両腕を広げて体を投げ出した仁。その両隣には全身を汗を始めとした色々な体液でベトベトになった亜矢と真矢が仁の腕を枕に横になっている。その腹は仁の精液がたっぷり注ぎ込まれ、妊娠時ほどではないにしろポッコリと膨れていた。

 

 2人は仁の精液で軽く膨れた腹を愛おしそうに撫でながら仁に寄り添う。

 

「うふふ、久し振りに沢山仁くんに愛してもらいました♡」

「もしかしたら、雄司と愛衣に弟か妹が出来るかもね♡」

「それは、それでいいかもね」

 

 まぁ新人類となった今、亜矢も真矢も妊娠の可能性は著しく低い。雄司と愛衣が同時に生まれたこと自体が奇跡に近いのだ。まして今は妊娠しにくい期間。2人のお腹に新しい命が宿る可能性は限りなくゼロに近いだろう。

 

 それよりも今考えるべきなのは、この惨状の後片付けである。お泊り保育は一泊だけなので、今日には雄司と愛衣が帰ってくる。それまでの間にこの部屋を片付けなければならなかった。

 分かってはいるのだが、気持ちに反して瞼が重くなってくる。今寝てしまったら起きるのが何時頃になるか分からないのに、3人共体が睡眠に向けて動いてしまっていた。

 

「あふ……ねむ……ごめん、もうむり」

「ふぁ……わたしも……」

「くぁ……いいや、寝ちゃおう。後の事は起きてから考えるって事で」

 

 そうして3人とも意識を手放し、淫臭漂う部屋の中で静かに眠りについた。3人寄り添い、幸せそうな顔で寝息を立てて夢の世界へと旅立っていった。

 

 起きてから大慌てする事になるとも知れずに…………




ここまで読んでいただきありがとうございました!

リクエストの方には仁が亜矢真矢と結婚して~とありましたが、日本で一夫多妻は認められていないので籍は入れずにでも事実上の結婚みたいな感じにさせていただきました。そこら辺はごめんなさい。

その分エロはがっつり書いたつもりです。特に搾乳プレイは、産後だからこそできるプレイなので思いっきり絞って飲んでいただきました。
書いてて思ったけど、搾乳プレイも良いもんですね(笑)

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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希望が潰える日*

どうも、黒井です。

今回のリクエストは「仁の敗北後、亜矢・真矢が本来守るべき人達から凌辱される」と言う内容です。
事前の世界観の説明として、この話の中では真矢が生きていて仁と亜矢共々仮面ライダーをやっていたという世界線です。なので真矢も個人として存在します。

言うまでも無く凌辱話という事で鬼畜な内容ですので、苦手な方はご注意ください。


「うぅ……ぁ、亜矢、さん。真矢、さん……」

 

 亜矢が見守る前で、仁の手が力無くぱたりと床に落ちる。それを見下ろす、超越生命となった雄成。

 

 その光景を亜矢は、そして亜矢の双子の真矢は信じられないという目で見ていた。

 

「じ、仁くん? 嘘……嘘ですよね?」

「仁君? ねぇ、仁君ってば!?」

 

 衝撃のあまり、手や足の先から血の気が引いて冷たくなる感覚を覚えながら、2人はは雄成の攻撃により痛む体を引き摺って仁に近付いた。

 そして動かない彼の手にそっと触れ、体温が無くなりつつある仁の体に彼がもう息絶えている事を嫌でも知ってしまった。

 

「あ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? 仁くん!?」

「仁君!? そんな、嫌っ!? 目を開けて、仁君!?」

 

 悲痛な亜矢の、真矢の声が響き渡る中、顔だけ人間に戻した雄成が仁の傍らで天に向け両手を広げている。万歳、とはまた違う。自身の勝利を全世界に宣言する様に。

 

「私の……勝ちだ。世界は、私が変える」

 

 歓喜に震える雄成。しかしもしこの時仁が生きていて、彼の事を見れば、その顔の中に隠し切れない落胆と後悔を見る事が出来ただろう。だが亜矢は仁の方にばかり注目しており、雄成の勝利への悦びに隠されたその感情を知る事は無い。

 

 そうこうしていると、遂にミサイルが発射された。

 

『ミサイル、発射』

「ッ! あぁっ!?」

「そんな……」

 

 仁の死にばかり意識を向けていた2人はここで漸く、雄成が世界にばら撒こうとしていた災厄が解き放たれた事に気付くがもう遅い。ミサイルは発射され、それを止める事が出来る者は誰も居ない。

 

 仁を失い、ウィルス入りのミサイルまで発射された。完全敗北を前に亜矢と真矢はは涙を流しながら呆然としていた。

 その彼女達に雄成が手を掛ける。

 

「眠りたまえ」

「「う゛っ!?」」

 

 雄成により意識を刈り取られ、力無く崩れ落ちる2人。亡骸となった仁の隣に寄り添うように倒れた彼女達の瞼から、涙が一筋流れ落ちた。

 

 

 

 

 その後、発射されたミサイルは予定通りの軌道を描き、赤道上空で爆発して人類を強制的に新人類へと進化させるレトロウィルスをばら撒いた。

 

 大量のウィルスは風に乗って地球全土に広がり、高い感染率によって瞬く間にパンデミックを引き起こした。従来の薬やワクチンが通用せず、高い致死率を持つこのウィルスに感染した多くの人々が死に、選ばれた全人類の3割だけが生き残る事が出来た。

 

 世界は、強制的に雄成の望む新人類だけの世界へと作り替えられたのだ。

 

 そして――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、んん…………?」

 

 不意に亜矢は目を覚ました。気怠い微睡みから覚め、重い瞼を擦ろうとした亜矢だが、鎖が擦れるようなジャラリと言う音と共に腕が動かない事に目を覚ました。

 

「えっ!?」

 

 目覚めた亜矢がまず目にしたのは、自分を取り囲む多くの民衆の姿。老若男女様々な人が、何故か亜矢に怒りの視線を向けている。

 そして肝心の亜矢だが、彼女が居るのは明星大学の敷地内にある広場だった。広場の中央に誂えられた台があり、その上に木でアーチが組まれ亜矢はそのアーチと足元の台から伸びた鎖により両手足を拘束されている。

 隣には同じようにして拘束された真矢の姿もある。

 

「え!? な、何? 何なんですかこれ!?」

「んん? え!? な、何これ!?」

「やぁ、目が覚めたかね?」

 

 困惑する亜矢の直ぐ傍で雄成の声がした。声がした方に目を向ければ、そこには依然として顔だけ人間だった頃の物に戻した状態の雄成が居る。

 

「傘木、雄成――!? 仁君を、仁君をよくも!?」

 

 仁の仇である雄成を前に真矢が飛び掛かろうとしたが、鎖により動きは制限され伸ばした手は雄成まで届かない。

 

 激情に駆られる真矢であったが、一方で亜矢は違和感を感じていた。何故誰もこの状態の雄成を恐れないのだろう? そして何故、自分に怒りの目を向けるのだろう?

 

 真矢から射殺すような視線を受けて尚、雄成は涼しい顔をして口を開いた。

 

「改めて礼を言うよ、双星 亜矢君に真矢君。君達の協力のお陰で、私は私の望む世界を作る事が出来た」

「アンタの望む世界?……じゃあ、この人達は!?」

「その通り。彼ら彼女らは皆、レトロウィルスに感染し生き延びた新人類達さ」

 

 真矢は改めて周囲を見る。生存率3割と言うウィルスに感染して生き延びた人々。子供から老人まで居るのは、それだけ進化できる素質にバラつきがあるという事だろうか。

 

「私は計画に協力してくれた君にとても感謝している。その感謝の印として、君の望むものをあげようと思ってね」

「私の、望むもの?」

「門守 仁君……彼の元へ送ってあげようとね」

 

 つまりはここで彼女を殺すという事か。ここは差し詰め、彼女を処刑する為の処刑台という事だろう。

 

 真矢は一矢を報いる事も出来ない事を悔いたが、亜矢の方は既に諦めていた。拘束され、ドライバーもない。抵抗など無意味だし、何より仁の後を追えるのならそれも良い。そう思っていた。

 

「なら、さっさとやってください」

「亜矢ッ!? 諦めるの!?」

「他にどうするって言うの!? 仁くんも居なくなって……」

「うむ、そうさせてもらうよ。ただし、最後の実験に付き合ってもらってからだけどね」

「最後の実験?」

 

 この期に及んで一体何をするつもりなのか。真矢には分からなかったが、この状況と合わせて亜矢は嫌な予感を感じた。

 

 そしてその予感は的中する。

 

「新人類同士の交配実験さ」

「「ッ!?!?」」

 

 雄成の言葉に2人の顔から血の気が引いた。彼は亜矢と真矢を母体として、この場に居る新人類へと覚醒した男性との間に子を成させようとしているのだ。

 

「ま、待ってください!? 見たところ、ここには普通の男性だけでなく、女性や子供も居ます! それで交配実験って……」

「あぁ、まぁ交配実験は理由の半分さ。もう半分は、私の能力の実験でね」

「貴方の、能力?」

「今回使ったレトロウィルスは私の遺伝子からも作っていてね。この場に集まっている彼ら彼女らは、謂わば私の遺伝子を持っているも同然なのだよ。その者達を、ホスト遺伝子でどこまで制御できるのか。まぁその実験も兼ねてね」

 

 これで漸く先程まで抱いていた疑問の答えが明かされた。何故周囲に集まっている人々は2人に敵意のある視線を向けているのか? それは雄成により思考を誘導され、亜矢と真矢を蹂躙すべき敵の様な存在と刷り込まれているからだ。

 もう彼らは雄成の意のまま。亜矢達の言葉など、届きはしない。

 

「では、君らも頑張ってくれたまえ。人生最後の快楽だ、じっくり楽しむと良い」

 

 そう言って雄成が近くのビルの上に飛び乗ると、それを合図に一斉に人々が2人に群がって来た。まるでB級のゾンビ映画で生者にゾンビが群がる様に、理性を失った人々が亜矢と真矢に手を伸ばす。

 

「イヤッ!? こ、来ないでください!? や、止め――!?」

「このっ!? や、いやぁぁぁぁぁっ!?」

 

 亜矢の制止も聞かず、集まってきた人々は2人の衣服に手を掛け力任せに引き千切る。欠片程度の衣服を残してあっという間に裸に向かれた亜矢に、群がった男性の1人が解してもいない亜矢の膣に肉棒を捩じ込んだ。

 

「嫌ぁぁぁぁぁぁッ!?!?」

「亜矢ッ!?」

 

 濡れていない膣に無理矢理肉棒を捩じ込まれる痛みと嫌悪感、そして死した仁に対する罪悪感で亜矢が悲鳴を上げた。

 その悲鳴を聞いて、亜矢に挿入した男性は嗜虐的な笑みを浮かべて腰を前後させた。

 

「へへっ!」

「うあっ!? あぁっ!? いた、痛いっ!? 止めて!? 止めてください!?」

 

 涙を流しながら必死に懇願する亜矢だが、男性は腰を動かす事を止めない。それどころか、彼女をもっと泣かせようとしているかの如く腰の動きを激しくした。

 

「あぁ、スゲェっ! 何だこれ、これが新人類って奴か!」

「あぎっ?! ぎぃっ?! あぁぁっ!? 止め、抜いてっ!? 抜いてぇ!?」

 

 前後に体を揺すられながら首を振る亜矢。

 

 一方真矢の前に立った男は、彼女の顔を掴むと取り出していた肉棒を彼女の口に突っ込む。

 

「こっちは口でやってもらおうか!」

「もごぁっ!? んぐっ!? むぐぅぅぅっ!?」

 

 喉奥まで肉棒を突っ込まれ、激しい吐き気を感じる真矢だったが彼女に降りかかる暴虐はそれだけにとどまらない。群がっているのはこの2人だけではないのだ。

 あぶれた男達が、四方八方から手を伸ばして彼女達の体を思い思いに弄ぶ。豊満な胸を複数の手がしっちゃかめっちゃかに力尽くで揉みしだき、乳首を捻じ切らんばかりに摘まんだ。その内何人かは彼女の下に潜り込み、前後から突かれて大きく揺れる彼女の胸を揉みながら先端の乳首を口に含む。

 

「うあっ!? あぁぁっ!? あぐ、うぁぁぁぁぁぁっ?!」

「あぶっ!? おごぉっ?! んぶ、あがぁぁぁっ!?」 

 

 体全部を性欲を満たす為の道具にされているかの如く、好き放題に弄られる亜矢と真矢。仁に愛してもらう時とは比べ物にならない、一方的で暴力的な苦痛と快楽にただただ彼女達は翻弄されていた。

 

 そうこうしていると、口を犯している男性の動きが激しくなる。仁と度重なるセックスを繰り返してきた真矢は、それが射精が近い事の合図であると気付くが抵抗する事は不可能に近かった。

 

「あぁ、もうイキそうだ!」

「んぐっ!? んぐぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 それでも必死に拒絶の意志を示す真矢だが、訴えも空しく口を犯している男性は容赦なく真矢の口内に精液を吐き出した。その際に彼は腰を押し付け、喉奥に亀頭を突っ込み彼女の胃に直接精液を流し込むように射精した。

 

「んぶうぅぅぅぅぅぅぅっ?!」

 

 熱くドロリとした精液が喉を通って胃に落ちていく悍ましい感触に真矢が目を白黒させる。新人類に進化したからか、男性の射精は長く危うく真矢が窒息する寸前まで射精は続いた。

 

 そして男性が満足して肉棒が抜かれると、栓が無くなった事で逆流した精液を真矢は呼吸を確保する為吐き出した。

 

「うげぇぇぇぇぇっ!? げほっ!? げほげほっ!? おぇっ……」

「あぐっ!? あぁ、ま、真矢っ!?」

 

 勢いで精液だけでなく反吐まで吐き出しす真矢を心配する亜矢だったが、彼女を後ろから犯している男の動きも激しくなったことに慌てて声を上げた。

 

「へへっ、こっちもそろそろ出すぜ!」

「あぐっ!? あぁぁっ!? いや、止めて!? ダメ、駄目です!? 膣内は!? 膣内は止めてください!? 外に! 出すなら外に!?」

「ぐぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

 膣内も仁以外の精液で穢された。愛していないどころか見ず知らずの男性に体の中を蹂躙され、亜矢の顔に絶望が浮かぶ。

 

「あ、あぁ……嫌……嫌ぁ……。仁くん、助けて……仁くん……」

「げほっ!? げほげほっ!? ぉえ……」

 

 絶望に涙を零す亜矢に口内には注ぎ込まれた精液を必死に吐き出す真矢だが、彼女達の受難はこれで終わりではない。何しろ周りには2人の肉体を蹂躙しようと待ち構えている者がまだまだ沢山いるのだから。

 

 最初に亜矢の膣に挿入し射精までした男が肉棒を引き抜くと、待ってましたと次の男が硬く勃起した肉棒の先端を彼女の膣口にあてがった。熱い肉棒の先端が再び触れてきた事に、亜矢は顔を引き攣らせた。

 

「次は俺の番だ!」

「あ、あぁぁぁぁっ!? 嫌、もう嫌!? 止めてッ!? もう止めて下さいッ!?」

「こっちの子も、楽しませてもらおうかな?」

「このっ!? 止めなさいよアンタ達!!」

 

 弱々しく抵抗する亜矢に対し、真矢は鎖を揺らして必死に抵抗した。鎖を引き千切る勢いで動かせる限り両腕を動かし、膣口にあてがわれた肉棒が挿入されるのを防いでいた。

 

「くっ!? ん!? くぅぅっ!!」

「この、大人しくしろ!?」

「うるさい! このっ!」

「がっ!?」

 

 前から真矢の事を押さえようとする男に、真矢は思いっきり頭突きを喰らわせた。雄成に操られていると言っても、耐えられる事にも限度がある。それに彼らの様子はただ操られているというよりは、欲望を押さえられなくなっていると言った方が正しく思える。魅力的な彼女の肢体に対する欲情を、抑える事無く解放しているのが今の彼らだ。

 そんな彼らにこれ以上体を良いようにされるなど、真矢にとっては冗談ではなかった。

 

 必死の抵抗を見せる真矢だが、鎖で繋がれている上に周囲を囲まれたこの状況ではそれも儚い抵抗だった。

 周囲の者が暴れる真矢の体を押さえ付けると、徐に彼女の腹に拳が叩き込まれた。

 

「いい加減大人しくしやがれ!?」

「うぶっ!? あがっ?!」

 

 殴打は一発だけでは終わらず、彼女の抵抗する意思を奪うかのように何発も体のあちこちに拳が振り下ろされた。殴られるだけでは飽き足らず、力の無いものは引っ掻いたりととにかく彼女に苦痛を与えていく。

 

「イヤッ!? 止め、痛いっ!? がはっ?! うげっ!? ごほっ?!」

「あぁ、真矢っ!? 止めてっ!? もう止めてッ!?」

「お前は黙ってヤられてろ!」

「あぁぁっ!?」

 

 凌辱を一旦中断し、兎に角彼女を痛めつける事が優先的に行われた。無抵抗のマグロを甚振るのはつまらないが、必要以上の抵抗は煩わしいと言ったところか。とにかく周囲の人々は執拗に彼女を痛めつけた。

 愛する姉妹への暴力に亜矢が止めるよう懇願するが、そんなの知った事ではないと彼女の後ろにいた男が彼女の膣に肉棒を挿入し、さらに別の男が彼女の口にも肉棒を捩じ込んだ。

 

「もごぁっ!? んぐっ!? むぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

「がっ!? げほっ!? あぁぁっ?!」

 

 どれ程リンチが続いただろう。次第に真矢の口から悲鳴が上がらなくなり、抵抗も薄れてきた。彼女が大人しくなったのを見て、男達は彼女への暴力を止めた。

 

「う、あぁ……ひぅ、あ、あぁぁ……」

 

 真矢の体は周囲からの暴力により酷い有様だった。体中に痣やひっかき傷が出来ており、あちこちに血が滲んでいた。

 いくら新人類に覚醒した影響で体が頑丈になり、傷の治りも早くなっているとは言えこんな目に遭えば流石に真矢の心も折れる。元より仁の死によりギリギリだった心は、味方が誰も居らず周囲からは暴力と凌辱しか与えられないという事実に亜矢も真矢も心が完全に折れてしまっていた。

 

「やだ……もうやだぁ……仁君助けて……助けてよぉ……」

「んぶっ!? あがっ!? もごぁぁぁっ!?」

 

 先程の威勢は何処へ行ったのか、真矢は少女の様に啜り泣きながら頻りに仁の名を呼んでいる。答えてくれる訳がないと分かっているが、それでも彼に助けを求める事は今の彼女に出来る唯一の自己防衛の手段であった。

 

 その彼女の隣では、亜矢が男達に群がられて凌辱されている。その事実が余計に彼女を絶望の淵へと叩き落していた。

 

 そんな弱々しい彼女の姿を見ても、彼女に同情する者は誰1人としていない。それどころか、逆に心折れた彼女の様子に欲情を掻き立てられ競う様にその傷だらけになりながらも美しさが失われていない肢体を貪ろうと殺到した。

 

「こんどこそ、おら!」

「あぁぁっ!?」

 

 先程真矢に挿入しようとして、しかし暴れられて挿入できなかった男性が改めて彼女の膣に肉棒を捩じ込んだ。真矢は挿入されると体をびくりと震わせる。

 

「オラ! オラ! オラ!」

「あっ!? あっ!? んあっ?! あぁぁっ!? や、止めて!? もうヤダ!? やだぁぁぁぁぁッ!?」

「口がお留守だぜ!」

「もごぁっ!?」

 

 パンパンと肌を引っ叩くような音を立てて、男が腰を何度も真矢の尻に叩き付ける。望まない快楽を叩き込まれる嫌悪感に真矢が涙を流していると、別の男性が彼女の口を塞ぐように口に肉棒を挿入してきた。

 

 再び前後から肉棒で突かれる真矢だが、先程と違い今度は両手が自由になっていた。先程のリンチで心が折れた彼女はもう抵抗しないだろうと、雄成が鎖を切断したのだ。亜矢の鎖も同様に切断されている。

 

 両手の自由を与えられた彼女達だったが、それは彼女達の為の自由ではなく2人を凌辱しようとする男達への自由であった。集まっていた男達の内、彼女の左右に陣取った者達がそれぞれ彼女達の白魚の様な手を取り己の肉棒を無理やり握らせしごかせた。

 

「待ってらんねぇ! 手を使わせてもらうぜ!」

「ひぐっ!? ぐぅっ!? あぁぁっ!?」

「こっちもだ! ちゃんと握れオラ!」

「うぐっ!? むぐぅっ!? むごぁぁぁぁっ!?」

 

 本来自由に動かせるはずの両手ですら、欲望の捌け口として使われるだけの存在となった事にしかし亜矢と真矢は嫌悪している暇は無かった。

 

 全身を無茶苦茶に嬲られる快楽と苦痛の渦に、2人はくぐもった悲鳴を上げることしか出来ない。目を白黒させ、涙を流しながら、肉棒で塞がれた口の端から涎と精液が混じったものを垂れ流す。

 

「オラ、出すぞ!」

「こっちもだ!」

「んぐっ!? むぐぅぅぅ!? がぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」

 

「あっちは盛り上がってるみたいだな! さぁこっちも!」

「んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?」

 

 亜矢と真矢……2人の口の中、膣内、そして体全体に男達の精液が吐き出される。

 

 思い思いに2人に欲望を吐き出した男達が満足そうに肉棒を引き抜くと、支えを失った亜矢と真矢は精液を始めとした体液の混じり合った水溜りの上に落とされる。束の間解放された彼女は、震える手足で自分の体を支えながら口からは吐瀉物の様に精液を吐き出した。

 

「うぶぇぇぇぇっ!? げほっ!? げほっ!? ぐすっ、もうヤダ……誰か助けて……助けてよぉ」

「ごほっ!? げほっ!? はぁ、はぁ…………うっ!? ぐすっ!?」

 

 心が折れた彼女達の懇願を聞くものは誰も居ない。既に次の凌辱者が2人に迫っていた。

 

「へへへっ! あの双星さんを犯せる時が来るなんてな!」

「だ、誰!?」

「えっ!? あ、あなたもしかして大学のッ!?」

 

 次に亜矢達を犯そうと彼女の腰を掴んだのは、顔は知らないが同じ大学の学生であった。仁以外に興味のない真矢はともかく、基本人の顔はちゃんと覚えるタイプの亜矢が覚えていないという事は、向こうが一方的に知っているだけで彼女達とは微塵も親交の無かった人物なのだろう。

 

 亜矢が学生に対して知らない態度を取ると、学生は寝転がった自分の上に亜矢を跨らせるようにして肉棒を挿入する。

 

「んあぁぁぁっ!?」

「信じられなかったよ! 大学のマドンナが、門守みたいな変人と付き合うだなんて聞いた時はッ!!」

 

 学生は下から亜矢を突き上げながら、溜め込んでいた想いを口にする。

 

「あっ!? うあっ!? あぁぁっ!? や、やめっ!? もう止めてぇぇぇっ!?」

「誰が止めるか!? 門守にもこういう事してたんだろ!! アイツばっかりこんな羨ましい事、あぁくそっ!?」

 

 高嶺の花だった亜矢を仁が独り占めしていたと思うと、苛立ちが募るのか学生の下からの突き上げが強くなる。度重なる凌辱で手足に力の入らない亜矢は、脳天まで貫かれる様な突き上げに体をガクガクと揺らすしか出来なかった。

 

「あぎっ!? いあぁぁっ!? やっ、あぐっ!? やめ、あぁっ!?」

「くそっ!? くそっ!? くそっ!?」

「やめっ!? 助けっ!? 仁くん!? 仁くん!?」

「何が仁くんだ!? 門守はもう死んだ!!」

 

 下から突き上げながら、学生は大きく揺れる亜矢の胸を鷲掴んだ。下から突き上げる度にブルンブルンと揺れる乳房は、それだけで誘っているように見えて仕方が無かった。

 

 乱暴に握り締め、引っ張り引き倒す。以前までは遠くから眺めて、服越しに分かる大きさから脱いだ姿を想像し自慰のオカズにするしか出来なかった巨乳を好き放題に出来る。それだけで彼は更に興奮できた。

 

「あぁ! 夢にまで見た双星さんの巨乳! 服の上からでも分かったけどこんなに柔らかいなんて!」

 

 学生は目の前にある亜矢の巨乳を、パン生地をこねるように滅茶苦茶に揉みしだく。痣が出来ようがどうしようが関係ないと言わんばかりに胸を弄び、硬くなった乳首を指で弄び口に含む。ざらざらの舌が飴玉を転がすように乳首を嘗め回し、ガムを噛みしめるように歯で噛まれた痛みに亜矢の口から悲鳴が上がった。

 

「あぁぁぁぁっ!? 痛い痛い痛い!? 止め、止めてください!? 乳首千切れちゃうっ!?」

「お前1人で楽しむなんてズルいぞ!」

「俺達にもヤらせろッ!?」

 

 この場に居た明星大学の学生は彼だけではなかったらしい。世界の人口の3割しか生き残れなかったこの世界で、奇跡的と言って良いのか明星大学の学生が何人か存在していた。

 その彼らは理性の箍を雄成によって外され、欲望に突き動かされて亜矢を犯しに掛かった。

 

「へへっ、ケツの具合はどうかな?」

「いっ!? や、止めっ!? そ、そこは違っ!?」

「口が空いてるぜ!」

「んごぉっ!?」

「そぅ、れ!」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ?!?!」

 

 仁にすら許した事の無い、否、仁はそこを使おうなどと考えなかった肛門にも男達は容赦なく肉棒をぶち込んだ。引き裂かれる様な痛みを感じ、しかし強靭な体は痛みを超えて肉棒を受け入れてしまった。

 いっそ痛みに体と心が耐えきれなければどれ程幸せだったろう。

 

「んぎっ!? あがっ?! んごぁっ!? ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ!?」

「スゲェ、あの双星さんがこんな豚みたいな悲鳴上げてるぜ!」

「門守相手にもこんな風に叫んでたのか?」

「いや、きっと俺達が初めてだぜ!」

「アイツもこんな双星さんは見た事なかったのか! ザマァないぜ!」

 

 男達はゲラゲラと笑いながら亜矢を犯した。愛する仁を下卑た欲望に塗れて侮辱され、本来であれば怒りを露にしたいところであったが快楽と苦痛の波がそれを押し流していく。膣と肛門に挟まれた部分が不規則に擦り合わされ、感じた事の無い快楽に亜矢は成す術もない。

 

 その隣では、真矢が四つん這いにされ同じく明星大学の学生により犯されていた。

 

「あっ!? あぐっ!? うぁぁっ!? いやぁぁぁぁっ!?」

「へへへっ! こっちの双星さんの具合も最高だ! 膣内トロトロでチンポが溶けちまいそうだ!」

 

 真矢は四つん這いの状態で、背後から抱き着かれるようにして胸を弄ばれながら犯されている。

 それは仁も2人とセックスする時に好んだ体勢。愛する仁と同じ体勢を、微塵も愛していない男にされている事に真矢は仁との大切な思い出を穢されているような気になり涙を流して抵抗した。

 

「いやいやいやっ!? この体勢止めて!? これは仁君の!? 仁君だけのなのぉっ!?」

「門守にもこうしてもらってたのか! ならもっと存分に味わってやる!!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!? 止めてぇぇぇぇぇぇぇッ!?」

 

 真矢の悲痛な叫びが亜矢の耳にはいるが、生憎と亜矢には彼女を助ける余裕はない。他ならぬ彼女自身が助けを求める状態だからだ。

 

「んぐぅっ?! んごぁっ!? あぐっ!? んぐぇっ?! んんっ!? ん゛ん゛ん゛ん゛っ!?」

「双星さん、そろそろ出すぞ!」

「俺もだ!」

「一斉に行くぞ!」

「んんっ!? んんっ!? むぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?!?」

 

 動きが激しくなった男達からの射精の宣言に、亜矢が涙を流して上目遣いに男達に止めるよう懇願するが聞き入れてもらえる訳も無く、3人は一斉に亜矢の穴と言う穴に精液を注ぎ込んだ。

 

「ん゛ぐっ!? ん゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ!?」

「うぉぉぉぉっ!! すげぇ、搾り取られる!!」

「こんなの初めてだぁ!」

「んぐっ、ごっ……んぐっ、んぐっ……」

 

 焼けそうなほど熱い精液を喉奥に流し込まれた亜矢だが、今度はなかなか肉棒が引き抜かれず吐き出す事が出来ない。このままでは窒息の危険を感じた亜矢は、意識せずに射精された精液を飲み干していた。

 亜矢を犯していた学生たちは、彼女が大人しく精液を受け入れている姿に満足そうに笑みを浮かべて肉棒を引き抜いた。

 

「んぼ、ぅ……ぁ…………」

 

 漸く凌辱から解放され、力無く倒れた亜矢の目からは既に光が消えていた。呼吸するだけの人形のようになった亜矢を、周囲の人々が見下ろしている。

 

 一方真矢を犯していた男も、彼女の膣内に盛大に精液を射精した。

 

「もう限界だ! 射精するよ双星さん! 俺の子を孕んでくれっ!!」

「ひっ!? イヤイヤイヤイヤ!?!? そんなの絶対ヤダっ!? 仁君以外の男の子供なんてっ!? 止めてお願い助けて!? 何でもするから!? だから膣内だけは!?」

「出るぅぅぅぅぅ!!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

 真矢の膣内を精液が通り、子宮の中を満たしていく。真矢は悲鳴を上げながら、これで受精する事が無いようにと願いつつ意識を手放した。

 

「は、っひ…………」

「ぅ……ま、真矢……」

 

 朦朧とする意識の中、亜矢は意識を失った真矢に手を伸ばす。その最中亜矢が周囲を見れば、向けられているのは未だ欲望に塗れ獣欲を滾らせた視線ばかり。その光景に指一本動かす事が出来ないほど疲弊した筈の体が身震いした。

 

「あ、ぁ……い、いや……も、もう、許し、て…………」

 

 息も絶え絶えになりながら懇願する亜矢だったが、彼女が相手をしたのは集まった群衆の10分の1にも満たない程度の人数でしかない。

 

 順番待ちをしていた人々が、我先にと動かない彼女の体に殺到した。

 

「あ、あぁ――!? い、いやぁぁぁぁぁぁぁッ!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、2人は老若男女問わず徹底的に犯し尽された。

 

 時には小学生か中学生程度の子供達が、亜矢の体を地面に押さえつけて貪る様に凌辱した。

 

「あぐっ!? いやぁ、だめっ!? んぐっ?! あぁぁっ!? そんな!? ダメですそんな、貴方達みたいな子供が、こんな事をッ!?」

 

 子供達は言葉を発しなかった。快楽を感じるには早すぎる年齢で、女体を貪る快楽を知ってしまった彼らは幼い体に不釣り合いな大きさのペニスを彼女の体に擦り付け、柔らかな胸に沈み込ませるようにして扱き、終いには一度に3本も膣内に挿入した。

 

「あぐぅぅぅぅぅっ!? あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!? 痛い痛いっ!? 止めて!? もう止めて!? そんなに入らないっ!? 入らないからぁぁぁっ!? 助けて仁くんっ!? 仁くんっ!?!?」

 

 一度に挿入された3本のペニスは好き放題に動き、不規則な快楽を苦痛と同時に彼女に味合わせる。強靭な彼女の肉体はそれを受け入れてしまったが、彼女の精神は常識外れの凌辱に限界を迎えつつあった。

 

 悲鳴を上げながら、その中に喘ぎ声を混じらせる亜矢。愛液が潤滑剤代わりに分泌され、既に何度も射精された精液と混ざり合いジュプジュプと音を立てる。その音と、両腕を頭上で地面に押さえ付けられながら体を揺すって抵抗する亜矢の艶めかしい姿に、子供達は一斉に彼女の膣内に射精した。

 

「うあっ!? あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

 

 

 

 彼女達を犯すのは男性だけではなかった。新人類へと強制的に進化させられた女性までもが雄成の洗脳により、真矢の体を快楽で責め立てる。

 

「んぶっ!? ぴちゃっ!? ぷぁっ!? 嫌よ、止めて!? はぶっ!?」

 

 周囲から女性が真矢の体に纏わりつき、全身を愛撫しながらキスをする。とっかえひっかえ女性たちが真矢の唇を奪い口内を舌で蹂躙しながら、他の女性が剝き出しとなった乳首を指や舌で転がし、赤く充血したクリトリスを甘噛みしながら膣内を指で掻き回した。

 同じ女性であるが故に、何処が弱点となるかはよくわかるらしい。一斉に快楽を感じる部分を責められ、真矢は絶えず絶頂に晒されていた。

 

「んぶっ!? んぶぁっ!? あひっ!? ひぃぃっ!? いや、いやいやいや!? もうヤダ!? もうイキたくない!? 仁君以外に、こんな!? んあぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「あははっ! 口ではイヤイヤ言ってても、体はこんなに悦んでるじゃない?」

「さっきまで散々男達に犯されて来たくせに今更何言ってるのよ」

「ほらほら! ここが気持ちいいんでしょ? 気持ち悪い射精なんかないから、思う存分気持ち良くなっちゃいなさいよ!」

「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!? ひぎぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」

 

 

 

 

 その後も亜矢と真矢への凌辱は収まらず、日が暮れ、夜が更け、朝日が昇ってもまだ彼女への凌辱は終わらなかった。中には体力が回復したからと、二度目の凌辱へと突入した者も居るからだ。

 

 そんな快楽地獄に晒され、彼女の精神が持つ訳が無かった。

 

 凌辱が開始されてから3日目、既に亜矢と真矢は共に精神を破壊されたのか、時折呻き声を上げるだけであとは好き放題に犯されるだけの人形と化していた。

 

「ぁ…………ぅぅ……は、ぁ…………」

「かは……ぅ、ぁ……ひ…………」

 

 最早生きる屍と言っても過言ではない姿となった亜矢と真矢を、雄成は高所から見下ろしていた。

 

「ふ、ふふふ……はっはっはっはっはっ!」

 

 ようやく手にした新人類の世界。この世界で自分は、愛する者を取り戻す。望む世界の到来に、雄成の歓喜の高笑いが響き渡った。

 

 だがその顔に、どこか後悔するような影が指している事に気付く者は誰も居ない。唯一それに気付けただろう人物は、彼が自らの手で殺めてしまったのだから。




読んでくださりありがとうございました。

諸事情によりこのレイトショー最後の鬼畜Hの話になります。次回以降は全て純愛となる予定です。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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一夜だけの情け

どうも、黒井です。

大変長らくお待たせしました!去年の11月からやっと更新です!

お題は「仁に想いを寄せる希美が仁に一晩だけ抱かれる」というもの。ではどうぞ!


 希美からのその提案は、彼らにとって寝耳に水であった。

 

「この戦いが終わったらさ、一晩で良いの。彼と一夜を共にさせて」

 

「「【…………はい?】」」

 

 切っ掛けは希美が十代半ばの少年少女、レックスとリリィを連れて傘木社から逃げ出したところまで遡る。

 

 傘木社の幹部に名を連ねていた希美は、デイナ達との戦いに敗北し死に掛けはするも何とか生き延び再改造手術を受け、最終的に仮面ライダーヘテロとなった。その結果幹部から実験動物、飼い犬と言う立場にまで身を落とすが、どん底の待遇の中で偶然にも同じ実験動物として扱われていたレックス・リリィの2人と出会い、接する内に会社に見切りをつけ逃亡。他の幹部や社長・雄成からの追撃を受け、瀕死の重傷を負いながらも何とか2人を連れて脱走する事に成功した。

 だが逃げ出したところで3人には行く当てがない。このまま野垂れ死ぬのを待つばかりかと言うところで、希美の脳裏に仁の顔が浮かんだ。

 

 希美にとって、仁は不思議な男性だった。気怠そうな雰囲気を身に纏っておきながら、内には折れない一本の強い芯と熱い情熱を持っている。その情熱により希美は何度も敗北を味合わされた。

 だが不思議とその敗北が不快ではなく、それどころか敗北を重ねる毎に彼の存在が彼女の中で大きくなっていた。それは偏に、憧れによるものであったのかもしれない。流されるままに幹部と言う立場に置かれ、やりたくもない戦いに放り出された自分と違い強い信念を持って戦う仁に対する憧れ。

 

 気付けば希美は満身創痍の体を引き摺る様にしてレックス・リリィと共に仁の居る大学へと辿り着いていた。

 ボロボロの希美と、希美に寄り添う2人の少年少女を仁は偶然見つけた。

 

「あ、アンタは…………?」

「ぁ…………」

 

 見るからに満身創痍な希美の姿に、訳が分からず唖然となる仁。対する希美は、仁の姿を見た瞬間一瞬目を見開くが次の瞬間には安堵の笑みを浮かべ意識を手放した。

 意識が闇に落ちる直前、希美は自分が仁に抱いていた憧れの正体に気付く。それは恋慕の感情だ。年下でありながら、強い信念を持ち真っ直ぐ進む仁に彼女は次第に惹かれていたのだ。

 

 仁への恋慕の感情を自覚しながら気絶した希美が、次に目覚めたのは大学の中に隠されたラボのソファーの上だった。

 

「ここ、は……?」

「「ノゾミッ!!」」

「え、リリィ? レックス?」

「目が覚めた?」

「ッ!?」

 

 希美が目覚めると、彼女を心配して傍に寄り添っていたリリィとレックスが目に涙を浮かべながら飛びついてくる。まだ覚醒したばかりで状況の理解が追い付いていない希美が頭にハテナマークを浮かべていると、2人の声に希美が起きたことに気付いた仁が顔を覗かせた。

 それまで何処かぼんやりとしていた希美だが、仁の顔を見た瞬間一気に意識が覚醒し抱き着いた2人を跳ね飛ばす勢いで起き上がった。

 

「うぉっ!?」

「わっ!?」

「あ、ゴメン2人とも。大丈夫?」

「大丈夫? ってのはこっちのセリフだよ。どこか痛むところは?」

 

 仁からの質問に、希美は視線を自分の体に巡らせた。見ると体のあちこちに包帯が巻かれ、逃げ出す際に負った負傷の手当てがされている。お陰でまだ痛みはするが、それでも意識を失う前に比べればずっと気分は良かった。

 

「まだ体の節々痛むけど、大丈夫そうよ。この分なら直ぐに良くなるかも……ありがとう」

「ん、気にしないで」

 

 希美からの感謝に、仁は特に興味もなさそうな様子で返した。度重なる傘木社との戦いの末に、人間の体を捨て新人類へと覚醒してしまったと言うのに初めて出会った時から変わらぬ彼の姿に、希美は自然と熱の籠った視線を向けていた。

 

「仁くん、あの人はどうですか?」

 

 そこに亜矢がやって来た。ひょっこりと顔だけ出して様子を見に来た亜矢に、仁は先程と違い感情を感じさせる目を向けた。

 

「うん、今目が覚めたところみたい。体に大きな異常は無さそうだよ」

「そうですか、良かったです」

 

 希美がとりあえず大事無さそうだという事に、亜矢も顔に安堵を浮かべる。それを見て仁の表情も柔らかくなるのだが、傍からそれを見ていた希美は胸が苦しくなるのを感じた。

 

 情報では知っていたが、仁と亜矢は付き合っている。恋仲として共に道を歩んでいる2人を見て、自分にはあの仁の優しい顔が向けられないのだと実感し空虚感に泣きそうになった。

 

 しかし希美が1人苦しんでいることに気付かず、仁は再び彼女の事を見ると改めて事情を訊ねた。

 

「それで? 何だってあんな所に? それもそんな子供2人を連れて、ボロボロになって……」

「ぁ、うん。実は――――」

 

 仁が目を向けると、希美は心を落ち着け感情を抑えると、事の経緯を説明した。

 

 これ以上この2人の少年達が傘木社の実験台になる様な事が無いように逃げ出す決意をした事。

 

 その際に幹部らの追撃を受け、2人を守りながら逃がす為ボロボロになってしまった事。

 

 瀕死になりながら逃げた先が偶々大学であった事等だ。

 

 一通り話を聞き、仁は顎に手を当てて考え込んだ。

 

「ふむ…………なるほどね。それで? あんた……志村さんはこれからどうする気?」

「どうする、て……」

「俺は正直、これを好機だと思ってる。曲がりなりにも傘木社の中心近くに居た志村さんなら、会社の情報とか色々持ってるでしょ?」

「勿論」

「なら、それで連中に攻勢を仕掛けるのもありかなって俺は思ってる」

 

 加えて言うなら、希美は敵対したとは言えその腕はよく理解している。彼女が味方として戦ってくれるのであればこれ以上心強いものは無いと言うのも今攻勢を考えた理由だった。

 どちらにせよ傘木社は自分達の情報が希美経由で流出する事を恐れ、希美の始末を考えるだろう。これから先、彼女は傘木社からお尋ね者になる。再び自由を失い、苦しい逃亡生活を送るくらいならこちらから打って出た方が合理的と言うのもあった。

 

 仁からの提案に、希美は少し考えチラリとリリィ、レックスの2人に目をやる。2人は希美を止める事も、促す事もしなかった。ただ静かに、彼女の決断を待っていた。

 その目からは希美に対する信頼が見て取れた。それを見て希美も決心がついた。

 

「うん、分かった。私も協力する。どの道会社を潰さない限り、この2人も危険なんだし」

 

 希美の答えに、室内に明るい空気が流れた。幾度となく敵として立ち塞がってきた彼女が味方になってくれるという事で、仁達の間に喜びが広がったのだ。

 

「やりましたね、仁くん!」

「ん。これで大分やり易くなった。教授、権藤さん達にも連絡を」

「分かっている」

 

 喜び勇んで傘木社への攻勢の算段を立てていく仁達。彼の隣には常に亜矢が寄り添って、仁も彼女が隣に居る事が当たり前の様になっている様子だった。

 

 そんな2人を見ていて、希美の胸がチクリと痛む。そして不意に、彼女の心に魔が差し今の状況を利用しようという考えが浮かんだ。

 

「その代わりと言っちゃなんだけど、一つ条件があるわ」

「何? あ、この2人の安全?」

「そこはアンタ達の事だもの。何も言わなくても保証してくれることは疑ってないわ」

「では、何を?」

 

 仁と亜矢は希美が何を交換条件に提示してくるのか分からず首を傾げた。そんな2人に、希美は今になってその条件を口にする事に緊張してきたのか口の中が渇くのを感じたが、生唾を一つ飲んで意を決して手を貸す事の交換条件を口にした。

 

「この戦いが終わったらさ、一晩で良いの。彼と一夜を共にさせて」

「「【…………はい?】」」

 

 まさかの条件に、仁と亜矢・真矢は言葉を失い、条件を口にした本人である希美は言った後で恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして俯いた。

 希美の様子に、その言葉が冗談の類ではない事を察した亜矢は震える声で問い掛けた。

 

「えと、あの、志村さん? その、本気なん、ですか?」

 

 顔を引き攣らせながら亜矢が問い掛けると、希美は赤い顔で小さくコクリと頷いた。すると今度は真矢が表に出てきて、その要求の裏に隠された彼女の気持ちを確かめに掛かった。

 

「そんな事を要求してくる……って事は、あなた仁君の事を?」

「う……うん。私も、彼の事……好き、みたい……」

 

 改めて仁に好意を抱いている事を口にすると、場違いとは思いながらも胸に温かい何かが広がるのを感じずにはいられなかった。その感覚に希美はやはり自分は仁の事が好きなのだと確信した。

 

 だが当の仁はと言うと、その要求に対しあまり乗り気ではない様子を見せた。

 

「それは……ちょっとなぁ。俺、亜矢さんと真矢さんが好きだし……2人以外とは……」

 

 義理堅いと言うか貞操観念が思っていた以上に固い仁は、報酬扱いで一晩だけとは言え恋人以外の女性と肌を重ねる事に対して否定的な様子だった。それは彼が一途であり、亜矢と真矢を愛している証拠であるのだが、それを聞かされた希美の胸はズキリと痛んだ。

 

 やはり、所詮叶わぬ恋。今更声を上げても、彼からの愛は欠片も受ける事が出来ない。そんなのは分かっていた事だ。この要求だって、魔が差して口から出てしまっただけ。ダメもとで言ってみただけで、叶うなどとは期待していなかった。

 要求が受け入れられなかったとしても、彼らに手を貸す事は決めていたから何も問題は無い。

 

「分かったわ。今のは無し。冗談って事で流して。大丈夫、ちゃんと手は貸すから――――」

 

 痛む心を抑え、滲みそうになる涙を堪えつつ希美は要求の撤回と傘木社への攻撃には協力する事を約束しようとした。

 だがそれを亜矢が遮った。

 

「待ってください、志村さん」

「ッ、何?」

「幾つか、質問に答えてもらえますか?」

「い、いいけど……?」

 

 何やら真剣な様子の亜矢に、希美も自然と背筋を正した。聞く姿勢の整った彼女に、亜矢は静かに口を開く。

 

「最初にズバリ聞きますけど、志村さん……仁くんの事は何時から好きでしたか?」

「え? えと……病院の時から……かな」

 

 病院の時と言うと、峰の兄・健が入院している病院に傘木社が襲撃をかけた事件の事だろう。希美とは別の幹部の手により重症を負って長年昏睡状態だった健を始末するべく派遣された希美だったが、彼女は健を手に掛ける事が出来なかった。流されるままに従っている自分と違い、己の意思で会社に反旗を翻した健に希美はトドメを刺す勇気が出なかった。

 そうこうしている間に仁達に見つかり戦闘となってしまうが、仁が当時開発したBHエレキテルカートリッジの力に敗北。隠蔽装置が作動し焼け死ぬかと思ったその時、彼女は仁により半ば強引に隠蔽装置を体から引き抜かれて一命を取り留めたのだ。

 

 尤もかなり力技で抜き取られたため辛うじて、命を繋ぎ止めただけであり危険な状態である事に代わりは無かった。しかもその後、やって来た雄成により希美は会社に連れ戻され再改造。幹部クラスから実験動物に堕ち、恐竜ベクターカートリッジの実験に使われた挙句仮面ライダーヘテロにさせられ再び仁の前に立ちはだかる事になったのだが。

 

 敵対する事になってはしまったが、希美はその頃から仁に対して一定以上の好意は抱いていた。だがあの頃の彼女には選択肢が無かった為、仁と戦う以外に道が無かった。だから何度も立ち塞がって来たのだが…………

 

「そう……分かりました。……じゃあ次よ」

「う、うん……」

 

 その後も亜矢と真矢による希美への問い掛けはいくつか続いた。その様子は今までにない位真剣で、仁ですら横から声を掛けるのを躊躇う程であった。

 だが質問とそれに対する答えから察するに、亜矢と真矢は希美が仁の事をどれだけ愛しているか? 彼の事を本気で愛しているかなどを確認しているようだ。

 

 希美と幾つか質疑応答をした亜矢は、真矢と話し合っているのか暫し黙った。が、徐に小さな溜め息を吐くと笑みを浮かべた。

 

「……分かりました」

「えッ!?」

「亜矢さんッ!?」

 

 肩から力を抜いた亜矢の言葉と雰囲気に、希美だけでなく仁すらまさかと言う顔をする。特に仁の受けた衝撃は相当なモノであった。もし仮に仁と亜矢の立場が逆で、どこぞの誰かが一晩だけで良いから亜矢を抱かせてくれと言われたって絶対に許さない。どんな条件を提示されようと、自分以外の誰かが彼女と肌を重ねるなど我慢ならなかった。

 

「亜矢さん真矢さんッ! 俺は、2人以外となんて……」

 

 案の定仁は希美を抱く事を渋るが、それは想定していた亜矢が彼を宥めた。

 

「仁くん、落ち着いてください。私達は別に仁くんとの関係を軽いものと考えてる訳ではないんです」

「じゃあ何で?」

「彼女が、私達と同じだと思ったからです」

 

 希美は決して吊り橋効果で仁に惚れた訳ではない。彼女は彼女なりに、仁の人として、男としての魅力に惚れて愛したのだ。

 勿論それだけなのであれば、彼女も希美に仁を許すつもりはない。だが彼女は、仁と亜矢が既に結ばれている事を承知で、一晩だけの夢を見たくて仁と一晩だけ結ばれる事を希望したのだ。その後仁が亜矢と幸せに暮らすのを遠くから見守るだけの事になろうとも。己の愛が彼に受け止めてもらえなくとも、だ。

 

 仁に対する本物の愛、そして報われなくとも一晩だけ愛されればそれでいい。そんな健気とも言える彼女の想いに、同情すると同時にどこか通じるものを感じたのだ。そしてそんな彼女になら、一晩だけ仁を許しても良いと思えたし、また彼女も仁に愛されて欲しいと思った。

 

「だからお願いです。仁くんも、志村さんの事を一晩だけで良いので愛してあげてくれませんか?」

「ん~…………」

 

 亜矢からの懇願に、仁は渋い顔をして希美の事を見た。希美は仁に対し、不安を滲ませながらも熱の籠った目を向けている。その表情に仁も思わず唸らずにはいられない。罪悪感に苛まれたのもそうだが、何よりも熱が籠って潤んだ目で上目遣いに見られる、その魅力に当てられたのだ。亜矢と真矢しか眼中にない仁だったが、2人の言葉に希美を今までと違う目で見ると彼女の魅力に気付かされた。

 

 亜矢と真矢に比べれば切れ長で鋭い目。亜矢に比べれば控えめとは言え、それでも十分に自己主張した胸元。性格も普段はキツめだろうに、今は見た事もない位しおらしい。それらを落ち着いた眼で見れば、彼女の事もまた魅力的な女性に見えた。

 

 因みにそんな彼女の隣では、レックスが仁の事を睨み付けている。血は繋がっていなくても姉のように慕っている女性を、抱くか抱かないかで話しているのがどうにも面白くないらしい。

 

 そんな彼の目に気付かず、仁は大きな溜め息を吐くと頷いた。

 

「分かった……一晩だけね」

 

 仁が一晩希美を愛する事を決めると、希美が目尻に涙を浮かべながら嬉しそうな顔をした。その顔を見ると、彼女を愛するのも悪くないかと言う気になる。

 

 こうして傘木社との戦いが終わった後、仁は希美を一晩愛する事が決定するのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 そして数日後。

 

 希美の協力を得ての傘木社への攻撃は見事に成功した。攻撃するに当たって宗吾を説得し希美を戦力に加える際に一悶着あったが、それ以外は極めて順調に進んだ。それどころか、戦闘の過程で仁が新たな力・ニュージェネレーションフォームを会得するなど、これ以上ない程最高の結果を残した上での勝利であった。

 

 ただ傘木社を潰す事は出来たが、完璧ではなく雄成を始めとして残党が多く逃げてしまった。今はS.B.C.T.が行方を捜索している最中だ。

 

 で、仁が今何をしているかと言うと…………

 

「一応確認するけど、本当に良いんだね?」

「も、勿論……!」

 

 今、仁は希美と共に所謂ラブホテルと言う場所に来ていた。

 

 今回希美が仁に手を貸す条件、それは戦いが終わった後に仁が一晩希美の相手をする事。その報酬を支払う為、仁は希美と共に適当なラブホテルに来ていた。流石に自宅は亜矢・真矢との聖域であり、そこを心を許したとは言え彼女以外の女性と肌を重ねる為に使いたくはない。そう言う理由から仁はラブホテルへと足を運んでいた。

 

 そして2人は部屋に入ると、シャワーを浴びて互いにベッドの上でタオル1枚巻いた状態で向かい合っていた。

 

 向かい合っている2人の様子は対照的だった。

 

 仁はどちらかと言うと比較的落ち着いている。伊達に亜矢と何度もセックスを経験していない。亜矢以外の女性が相手であろうと、今更女性の裸を見た程度で取り乱すようなことはしない。

 

 問題は希美の方だ。彼女はこの歳になるまで恋の一つもしたことが無かった。恋すらした事が無いのに、初めて恋をした仁を相手にこうして今から体を重ね合わせようとしている。もう希美は緊張で心臓がバクバク言っていた。

 だが彼女自身はそれを極力表に出さないようにしている。理由は単純に、仁を相手に見栄を張りたいからだった。経験とかはともかく、単純な年齢は希美の方が年上だ。その年上としての意地を、ここで見せておきたかった。

 

 尤も仁は彼女の虚勢などとっくに見抜いているのだが。

 

「それじゃ……」

「ッ!?」

 

 仁は徐に希美の頬に手を添えると、彼女の唇をそっと奪った。唐突なキスに希美の肩がビクンと震えるが、ここで引いては負けだと仁の首に腕を回した。そしてまだ触れているだけの仁の唇に舌を捩じ込み、彼の口内に舌を這わせた。

 

「ん! ん、ふ……!」

「(ふぅん?)……れろ」

「んん!?」

 

 最初希美の方から舌を絡めてきた事に仁は少し驚いたが、よくよく観察すれば希美自身かなり無理をしているのが丸分かりだった。何しろ目を瞑って体をぴくぴく震わせながら、舌もおっかなびっくりと言った感じで動かしているのだ。

 

 どうやら希美は思っていた以上に初心な性格をしていたらしい。亜矢だって、初めての時はここまで手探りの様な動きは見せなかった。

 ただ手探り感はあるが、それでも何処かで仁に対しリードを取ろうと言う気持ちはあるのか積極性はあった。次第に自分から舌を絡め、唾液毎仁の舌を吸い上げようとしている。

 

 ともすれば健気に仁を求めようとしている希美に対し、経験豊富な仁は容赦しなかった。彼はキスに夢中になっている希美の隙を突く様に、彼女の胸元のタオルを取り去り剥き出しになった胸を揉み始めた。

 

「んむぅっ!? ん、むぅぅっ!」

「ん、んん。ふ、ん」

「むっ!? むぅぅっ!! んむむぅぅぅっ!?」

 

 突然胸を揉まれた事に驚き咄嗟に抵抗しようとする希美だったが、仁は片手で彼女の体を抱き寄せ密着させた状態で彼女の胸を弄んだ。亜矢に比べれば小さいかもしれないが、それでもしっかりと大きさを主張している乳房に指を沈め、硬く勃起した乳首を指先でコリコリと弄る。

 更には動揺して動きの鈍くなった希美の舌に逆に舌を絡め、自分の口の中に引っ張り弄んだ。胸と舌、両方を同時に弄ばれ希美は快感に体から力が抜けていく。

 

「ん……♡ んぁ、ふぁぁ♡」

 

 遂には快楽が上回ったのか、仁に全てを委ねるように抵抗を止めされるがままとなる。頃合いと見たのか、仁はキスを止め解放した彼女をベッドの上に横たえた。

 早くも骨抜きにされた希美は、くたっと脱力した体をベッドの上に投げ出し頬を上気させている。普段気の強い彼女がこんな無防備な姿を見せている事に、亜矢と言う相手が居ながら仁は不覚にも生唾を飲んでしまう。

 

(俺も男、か。ま、今回の事は報酬でもあるし)

 

 気を取り直した仁は、横たわった希美の上に覆い被さると右手を彼女の膣口に這わせた。既に十分濡れており、膣口からは愛液がとめどなく溢れだしている。

 それでも初めてだろう彼女の事を考え、彼は指で彼女の膣を開きほぐしてやる。

 

「んぁっ♡ はん♡ やぁぁ♡ そ、そこ、ダメぇぇ♡」

「駄目ならもう止めちゃう?」

「や♡ ちが、そうじゃなくて♡ わ、私、初めてだから、その……」

 

 言い淀む希美の口を、仁は一瞬唇で塞ぐ。その間に彼女の腰を抱え、こちらも勃起したペニスを彼女の膣口に触れさせた。熱く硬いペニスが膣口に触れた感触に、希美はビクリと肩を震わせる。

 

「ちゅ……それじゃ、そろそろ行くけど……大丈夫?」

「ん、うん♡ 来て……♡」

「それじゃ……」

 

 仁はお望み通り、希美の膣にゆっくりとペニスを挿し込んでいく。十分に濡れて解された筈だが、やはり初めてだからか圧力は強い。仁のペニスが膣内をかき分けて進む圧力に、希美は思わずベッドのシーツを掴み奥歯を噛みしめ痛みを堪えるように体を丸めた。

 

「う、く! き、つ……うぅ!」

「大丈夫?」

「へ、平気。これくらい、何てことないわ」

 

 亜矢の時に比べて強く堪えるような希美の姿に、ちょっと心配になった仁が訊ねるが希美は何てことは無いと返す。

 

 そのまま仁がペニスを進めていくと、先端が膜の様な物に触れるのを感じた。希美の処女膜だ。激しい戦闘や暴力に晒されてきた彼女なら自然と破れていてもおかしくは無かったが、驚異的再生力が処女膜すら再生させてしまったらしい。

 

 ペニスが処女膜に触れた瞬間、仁は一旦腰を止め希美の事を見た。希美の方も仁のペニスが処女膜に触れたのを感じたのか、その表情には期待と同時に不安が見え隠れしている。

 仁が見ると、希美も仁の事を見返してきた。そして彼女は無言で頷いた。それを見て仁は腰を更に進めた。

 

 仁が腰を進めると、希美の処女膜が破られる。ブチリという音が希美の脳天に届き、同時に鋭い痛みが全身を駆け巡った。

 

「んぎっ?! んんんんんんっ!?」

 

 処女膜が破られた瞬間、希美は赤子の様に背を丸め仁にしがみ付いた。仁は痛みに耐える希美を優しく抱きしめ、頭をそっと撫でる。

 

「ふっ! ふっ! も、もういいわ。大丈夫。だから、動いて……」

「本当に大丈夫?」

「いいから、動いて! 痛みには慣れてる。むしろ動いてくれた方が良いわ」

「それなら……」

 

 望み通りに仁は腰を動かした。最初はゆっくりと、だが希美の反応を見て次第に動きを早くしていく。

 

 接合部からは破弧の証の血が垂れ、ベッドのシーツを赤く汚すが希美にそれを気にしている余裕は無かった。

 

「んん! あ、は! うぁ! あん! はぁ!」

 

 仁のペニスが膣内を抉る度に、痛みが段々と引いて行き代わりに快楽が全身を駆け巡る。その感覚に先程痛みを耐えていた顔も再び蕩けていった。

 

「あ♡ あん♡ あは♡ はひ♡ これ、すご、いぃ♡」

「志村さん、もう痛くはない?」

「痛くない♡ むしろ、気持ちいい♡ 門守♡ もっと、もっとぉ♡」

 

 両腕で仁の首を、両足で仁の腰を掴んだ希美が口の端から涎を垂らしながら懇願する。初めての性的快楽に陶酔しているらしい。普段は絶対見せないような蕩けた顔に、仁は彼女の口の端から垂れている涎を舐め取りそのまま彼女の口を塞いだ。

 

「んむぅ♡ じゅるる♡ れろれろ♡ ん、ぷあ♡」

 

 キスをしながら、希美は一突きされる度に仁のペニスを膣肉で締め付けた。もっと快楽を求めるような締め付けに、希美だけでなく仁も快感に絶頂に達しようとしていた。

 

「志村さん、そろそろ出そうだけど……」

「出して♡ 私の膣内、射精してぇ♡ 私の中を、門守で満たして♡」

 

 希美の膣肉が仁のペニスを殊更にきつく締め付ける。その締め付けに仁も一気に絶頂に上り詰め、希美の子宮に向けて射精した。

 

「くぅっ!」

「んぃ♡ んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!♡」

 

 仁が膣内に射精し、熱く濃厚な精液が希美の子宮内を満たしていく。その熱と満たされる感触に希美も一気に絶頂したのか仁にしがみ付きながら体を仰け反らせる。

 

 絶頂の余韻で体をビクビクと震わせる希美を、仁は優しく撫でて宥めつつ息を整える。2人の間で希美の胸が潰され形を歪めるが、そんな事を気にしていられる余裕はない。今は絶頂と射精の余韻に浸っていたい。

 

 等と考えていると、唐突に希美が復活し仁を押し倒し上下を入れ替えた。

 

「うふふ♡ 今度は、私の番よ♡」

 

 騎乗位の体勢になると、仁の返答も聞かず希美は腰を上下に動かした。射精した直後だと言うのに未だ硬さを保つ仁のペニスが、希美が体を上下に動かす毎に彼女の膣内を抉っていく。その快楽に希美は体を上下に揺らしながら顔を蕩けさせた。

 

「あひ!♡ ひぅ!♡ こ、これ♡ これ好き♡ ねぇ門守……ううん、仁♡ 仁も、気持ちいい?♡」

「ん! あぁ、気持ちいよ、志村さん」

「んもぅ♡ そんな他人行儀止めてよ♡ 希美って、名前呼んで♡」

 

 初めてのセックスの快楽で精神的にかなりハイになっているのか、希美は互いに名前呼びをする事を求めてきた。或いはセックスの快楽に慣れてきた事で、己が年上であるという事を仁に刻みたいのかもしれない。何時までも彼にいいようにされていては年上としてのプライドに響くのだろう。

 それを表す様に、希美は仁からの返答を待たず彼の口を唇で塞ぎ口内を舌で蹂躙した。その間も腰を上下に動かし、彼を組み敷いて優位に立ち続けようとしていた。

 

 しかし今彼女が相手をしているのは、亜矢と真矢という1人で2人の女性を相手に何度も夜を共にしてきた経験豊富な男。セックス初心者で少し調子に乗った程度の女にされるがままでいるような弱い男ではなかった。

 

 仁は希美が腰を上下左右に動かし同時にキスに夢中になっている間に、彼女の腰を掴むと下に引っ張りながら同時に下から突き上げた。

 

「んぐぉぉぉっ!!♡♡」

 

 突如下から突き上げられる快感に希美は一瞬脳内で火花が散った感覚に陥り、思わずキスを止め体を仰け反らせる。そこに仁は再び下からペニスを突き刺す様に突き上げ、希美に強烈な快楽を叩き込んでやった。

 

「あひぃっ!♡ んな、あぁ♡」

「まだまだ動きが拙いね、”希美”」

 

 予想外の快楽に目を白黒させている希美の耳元に口を近付け、彼女の名をそっと呟く。すると希美は名を呼ばれた事に歓喜に体を震わせた。体だけでなく、心でも彼に近付けた。その感触に、それだけで絶頂しそうになる。

 

 そんな彼女の快楽に気付きもせず、仁はそのまま下から希美を突き上げた。その際、仁は予め確認しておいた希美のGスポットを集中して刺激する様に腰を動かす。

 

「はひぃぃぃっ!♡ んぎ♡ くひぃっ!♡ しょこ、しょこらめぇ♡ か、感じしゅぎるぅっ!♡」

「ここが良いんでしょ? ほらほら」

「いぎぃぃぃっ!!♡ らめぇ♡ わらし、おかひくなりゅぅ♡」

 

 下から仁に突きあげられ、子宮口までを刺激される快楽に希美は呂律の回らなくなった口調になりながら喘ぎ声を上げる。舌を突き出し、涎と涙を垂らしながら快楽に身を委ねつつ希美自身も体を上下に揺すった。それに合わせて仁が腰を突き上げてやれば、希美の胸が大きくブルンと揺れる。その光景に仁は両手を彼女の胸に伸ばし、揺れる胸を鷲掴み乳首に至るまで弄んだ。

 

「あぁぁぁぁっ!♡ 仁♡ 仁、しゅきぃ♡ だいしゅき♡ だからもっと、わらしの事、滅茶苦茶にして♡ 一杯にして♡ 私の中、仁で満たして♡」

「いいよ、ほら!」

 

 仁が下から突き上げるのと、希美の上から腰を落とすタイミングが重なり合う。その瞬間仁は希美の膣内に射精し、最初に射精した分も合わせて希美の膣内を仁の精液が満たしていく。

 精液が膣内と子宮を満たしていく快感に、希美も二度目の絶頂に達した。

 

「くはぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! イックゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!♡♡」

 

 体を大きく仰け反らせて絶頂する希美。そのまま暫く固まっていた彼女だが、次の瞬間糸が切れたかのように倒れた。覆い被さる様に俯せに倒れた希美を、仁は優しく受け止める。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……♡」

 

 仁に二度も射精され、自身も大きく絶頂した希美の顔はこれ以上ない程満たされた顔をしていた。たった一夜とは言え、仁にこれだけ愛されればもう満足と言った様子だ。

 

 だが仁の方はそうではなかった。彼は体を起き上がらせ、希美の膣から一度ペニスを引き抜き彼女を俯せに寝かせると、彼女の腰を持ち上げ膣口に再びペニスをあてがった。

 

「……へ? あ、あの、仁?」

「……俺、まだ行けるんだよね」

「う、うん?」

「亜矢さんとも普段はこの倍はヤってるんだ。ここまで言えば、後は分かる?」

 

 つまりはこれから第3ラウンドが始まるぞという事。とは言え興味が無い相手とのセックスであれば仁も社交辞令的にさっさと終わらせるだろうから、ここまでやってくれるのは彼も希美に心を許した証拠であるのだが、希美にその事に気付く余裕はない。

 

「お、お手柔らかにお願いします」

 

 体に力は入らず、逃れる術はない。何より先に始めたのは自分の方だという事で、希美は全てを諦め、ただこの時間を少しでも楽しもうと仁を受け入れるのだった。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 気付けば、窓の外が明るくなりつつある。だが仁は未だに希美の腰を掴み、愛液と精液でドロドロになった希美の膣内にペニスを抽送させていた。

 

「くっ!」

「あ、ひぃ……♡」

 

 何度目になるか分からない射精に、希美の体がピクリと震えた。もう喘ぐ体力も残っていない。

 

 射精を終えた仁は、漸く満足したのかゆっくりとペニスを引き抜き希美を解放した。精液で彼女のお腹はポッコリと膨れ、収まりきらなかった精液が2人の下で水溜りを作っている。

 

「も、らめぇ……も、やすませて……」

 

 脳の許容量を超えた快楽と限界まで体力を削られた事で、希美はうわ言の様に同じ言葉を繰り返していた。落ち着いた仁は、流石にやり過ぎたかとバツの悪そうな顔をしつつ彼女の隣に横になる。

 

 横になって暫くすると、希美の方も体力が回復したのか落ち着いた様子を見せた。

 

「はぁ……はぁ……ありがと、仁」

「ん、満足してくれた?」

「うん……」

 

 希美が横になりながら仁に感謝した。最後は少し一方的だったが、それでもこれだけ愛してもらえればもう悔いは無い。別にこれから死にに行く訳ではないのだが、これだけ愛してもらえれば仁が亜矢と結婚しても少し胸が痛くなるだけで済む。自分の失恋を受け入れられた。

 

「そっか……ごめんね」

 

 仁は希美に一言謝り、頬にそっとキスをした。こうして肌を重ねて、彼女の内面を直に見て、彼女にも魅力がある事を仁は理解した。もしかすると、亜矢と出会う事がなければ彼女と付き合っていたかもしれないと言う気すらしてくる。

 とは言え、仁が心に決めた人物は亜矢1人のみ。そこを曲げるつもりは毛頭なかったので、このたらればの話は不毛以外の何物でもない。

 希美もそこは分かっているので、この一夜を大切な思い出にして仁の事はすっぱり諦めようと心に誓った。

 

 誓った…………のだが…………

 

「さ♡ 仁くん♡」

「え、えと……♡」

「あ~……」

 

 傘木社との戦いが終わった後も、仁は亜矢だけでなく希美とも肌を重ね合わせていた。

 

 亜矢は希美の事を受け入れ、共に仁を愛する事を決めた。最初その事を聞かされた時希美は大いに面食らったが、愛人と言う形であっても仁を愛し愛される事が出来るのならばとそれを受け入れ、時に彼女1人で、時には亜矢と共に仁に愛される日々を送る事となった。

 

 そうして仁に愛されていた希美に、ある変化が起こる。

 

 仁と亜矢の間に双子の赤ん坊が生まれ、亜矢が暫く仁の相手が出来ないからと希美が1人で仁の性欲を受け止めて数週間後。

 

 なんと希美も仁との間に子供を妊娠した。しかもこちらも男女の双子だ。

 かくして希美の家族は増え、リリィとレックスにも弟妹が出来るのであった。




読んでいただきありがとうございました。

いやぁ、今回はなかなかに難産でした。何せ仁は一途な男なので、どうやって希美を抱かせることを納得させるかでなかなかに難航しまして。
おかげで構成がなかなか決まらずここまで時間が掛かってしまいました。改めてお待たせして申し訳ありません。

執筆の糧となりますので、感想評価その他よろしくお願いします!

次回の更新もお楽しみに!それでは。


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それは未来の新たな希望

どうも、黒井です。

お待たせしました、今回がレイトショーのラスト。内容は『仁と亜矢達による本気の子作りセックス』となります。


 仁と亜矢が結婚して2年近くが経とうとしていた。その間、アメリカでの生活に亜矢もすっかり慣れ、仁の翻訳が無くとも日常を過ごせるくらいに馴染んでいた。

 そして懸念であった傘木社残党からの襲撃なども無く、仁はマサチューセッツでの研究に、亜矢はもう1人の人格である真矢と共にそんな仁を支える生活を送っていた。

 

 平穏な日常。あの傘木社との激動の戦いの日々とは雲泥の差だ。あの戦いの日々が懐かしく思えるほど、2人は今の生活に充実感を感じていた。

 

 だが一つ、2人の間にはある懸念があった。

 

 それは…………

 

「……子供、出来ませんね」

「ふぅむ……」

 

 そう、なかなか子供が出来ないのだ。2人が結婚してもうすぐ2年、その間仁は数えきれないほど亜矢を抱き、亜矢の中には納まりきらないほど仁の精が注ぎ込まれた。にも拘らず、亜矢には妊娠の兆候が見られない。その事に亜矢は自分に原因があるのではないかと不安を抱いていた。

 

「もしかして、このまま仁くんとの子供が出来ないんじゃ……」

 

 それは、とても寂しいと亜矢は感じていた。仁と結婚して2年近く……2人での生活は充実していたが、次第に亜矢は子供を欲する様になっていった。自分と仁の血を引く、愛の結晶と言える子供が。

 だがその子供がなかなか出来ない。亜矢は先日も仁にたっぷり精液を注ぎ込まれた下腹部を撫でながら、表情に影を落としていた。

 

 一方仁は、そんな亜矢を観察して自分なりの結論を導き出していた。

 

「推測だけど、俺達新人類が頑丈で長寿なのが原因なんだと思う」

「どゆ事、仁君?」

「寿命が長くて、肉体が頑丈って事は、その分繁殖の必要性が低いって事。態々数を増やさなくても種を維持できる訳だからね」

 

 一般に小さく弱い生き物程頻繁に、且つ一度に沢山の子孫を生む。そうしなければ種を維持する事が出来ないからだ。反対に大きく強い種であるほど一度に生む子供の数は少なかった。

 

 その法則に照らし合わせれば、なるほど長寿で頑丈な仁と亜矢は態々子を為す必要が無い。

 

「つまり、私には仁くんの子を宿す事は出来ない……と?」

「いや、そうは言ってない。生物で、何時か尽きる命がある以上、子を作って子孫を残す事は出来る筈だ」

 

 何より仁だって亜矢との間に子供は欲しい。故に、彼は彼なりに亜矢との間に子供を作れるようにと色々と考えていた。

 

「で、考えたんだけど……1か月」

「はい?」

「1か月、セックスは勿論自慰もしないってのはどう?」

 

 仁曰く、以前に比べて亜矢の体は本当に徐々にではあるが妊娠しやすい体になりつつあるとの事。セックスする度に仁は彼女の膣を解すついでに膣内~子宮の分泌物、所謂オリモノをチェックしていた。その結果微々たる変化だが、以前に比べて明らかに粘度が増しているのだとか。

 

 このまま放っておいても、いずれ亜矢が懐妊できる状態に至る事は出来るだろう。だがより確実に妊娠しやすくする為には、亜矢自身が強い性的欲求を欲するのが一番だと言う結論に達した。早い話が彼女が自然な形で発情状態になれば妊娠の確率が上がるという事だ。

 

 とは言え、それは尋常ではない忍耐力との戦いが始まる事を意味していた。妊娠率は低くとも、子孫を残そうと言う意志は強いのか仁も亜矢も一緒に居ると相手の温もりが欲しくて堪らなくなる。これまでは当たるを幸いとでもいう様に毎夜互いに求め合ってきたが、これから1か月はそれを我慢しなければならない。それがどれほど辛いか、亜矢と真矢には想像する事も出来ない。ともすれば恐ろしさすら感じる程だった。

 

 だがそれ以上に、彼女らの仁との間に子供を作りたいと言う想いは強かった。それは本能がどうこうと言う話ではなく、偏に愛するが故だった。

 

「分かりました。1か月、ですね。……大変だろうけど、仁君も我慢するんだもん。頑張らなくちゃ!」

 

 こうして仁と亜矢&真矢による禁欲生活が始まった。

 

 禁欲生活が始まって3日ほどは、2人とも特に問題なく堪える事が出来ていた。亜矢だけでなく真矢も、物足りないと感じつつも家事に熱中すればすぐに気にならなくなる。ともすれば思っていたよりも大した事ないではないかとすら考える余裕すらあった。

 

 だが1週間を過ぎる頃には、真矢が目に見えてフラストレーションを溜め始めた。この頃になると仁と僅かに触れ合うだけで体が疼きだすようになってきたのだ。そもそも禁欲生活を始めてから、仁とは日課である夜のセックスは勿論、朝彼が出掛ける際のキスや帰って来た彼からのハグすらない。会話こそあるが、言葉だけではもう満足できないほど真矢は仁に対して依存に近い感情を向けていた。

 

【はぁ~……仁くん……】

「(我慢しよう、真矢。これも仁くんとの間に子供を作る為なんだから)」

【分かってる……分かってるけど……】

 

 既に限界が見え始めている真矢だが、実は亜矢もこの時点で結構ギリギリな部分があった。ただ自分よりも先に音を上げそうな真矢を間近で見ている分、彼女を宥める意味でも頑張ろうと言う気になれているだけである。

 

 

 

 

 禁欲生活が始まって、2週間が経った。

 

 この2週間、仁も亜矢も奇跡的に自慰すら我慢する事が出来ていた。ここまでお互いに性的接触は一切なし。

 だがそれは決して欲求を抑えられている事とイコールではなかった。

 

「ハァッ! ハァッ! 仁くん……仁君……!!」

 

 仁が大学に行っている間、1人家で家事をこなしている亜矢は、仁が出した先日の洗濯物に残った彼の体臭を狂ったように嗅いでいた。仁を求めて狂いそうになるのを、彼の衣服に残った体臭を取り込むことで何とか抑えているのが現状だ。

 

【ハァ、ハァ……亜矢、私もうダメ……ねぇ、少しだけ、少しだけだから、ね? いいでしょ?】

「駄目、駄目よ真矢……!? 仁くんだって必死に堪えてるんだから、私達だって……」

 

 そう言って必死に自制する亜矢だったが、仁の脱ぎ捨てた衣服を集めている内に彼女は気付いてしまった。

 先日の仁が脱いだパンツ。それに精液の残り香がある事に。

 

「ぁ…………」

 

 それは恐らく仁が望んで付けたものではないだろう。恐らくは寝ている間に、彼の体が無意識の内に吐き出してしまったのだ。精神はどれだけ堪えようと、体の方は正直にフラストレーションを発散してしまったのだ。

 

 仁はそれに気付いた時点で亜矢に気付かれないようにと処理したつもりだろうが、過剰なまでに性的に仁を求めている亜矢と真矢はそんな精液の匂いにも敏感に反応していた。そして彼女は、まるで誘蛾灯に引かれる虫の様に仁の下着を手に取ると、残された精臭を嗅ぎ気付けば舌を這わせていた。

 

「レロ……ピチャ……ハァ、ハァ……仁くん……!?」

 

 まるで僅かに残された精液を舐め取ろうとしているかのような亜矢。気付けば彼の下着は、亜矢の唾液に塗れてびちゃびちゃになっていた。

 

 だがそれでも暴れる彼女の性欲は抑えられるものではなく、寧ろ彼の精臭を嗅いだことでますます酷くなっていた。

 それでも自慰だけはすまいと、亜矢は自分で自分の体を抱きしめ必死に己の中で暴れ回る劣情を抑えようとしていた。

 

 だがそれも限界に達しようとしていた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ……! も、もうダメ……これ以上は……!? 助けて、仁……私、おかしくなっちゃう…………!?」

 

 1人抑えきれなくなるほどの性欲に苦しみ、それでも千切れそうになる理性の糸を頼りに耐える亜矢。だがその限界は近く、それを鎮められる男は今この場に存在しなかった。

 

 そうして亜矢と真矢が苦しんでいる間に、遂に一か月と言う月日が過ぎ去っていった。

 

 性欲を抑えつつ、それでいて食事には精力が付くウナギやスッポンなどをふんだんに使い、高まった性欲を只管に溜め続けると言うある意味で地獄の様な一か月。その間辛かったのは、必要以上に触れ合えない事もそうだが、周りの人間の目には異常が無いようにと振る舞う事だった。もし発情している事が悟られれば、変な噂や奇異の目で見られる。それを避ける為、仁は勿論亜矢も家の外に出る時は精神力を振り絞って平常を装う様にしていた。人格2人分でのポーカーフェイスは上手くいったのか、少しも疑われる事無く近所付き合いをする事が出来ていた。

 

 だがそれも今日で終わる。期限の日の夜、亜矢と真矢はこれ以上我慢する必要が無いのだという事に歓喜していた。

 

 日も落ち、窓の外はすっかり暗くなった家の寝室にて、照明を落とした室内で仁と亜矢は既に全裸で向かい合っていた。光源は窓の外から僅かに入ってくる街灯の明かり程度なので普通は判別が難しいが、新人類となった2人はこの程度の暗さなど何ともない。こんな状態でも、2人は互いに相手の状態を見る事が出来ていた。

 

 仁の分身はすでに赤黒く充血するほどに勃起しており、先端の鈴口からは我慢できないと先走り汁を垂らしている。対する亜矢も、秘裂からは止め処なく愛液が流れ出てトロトロになっていた。互いに相手を受け入れる準備は万端であった。この日2人が履いていた下着は、夜が近付くにつれて溢れ出る液によりとっくの昔にグショグショに濡れており、邪魔と言わんばかりに床に脱ぎ捨てられていた。

 

「お待たせ、亜矢さん、真矢さん。よく頑張ったね」

「は、はいぃ♡ 仁くんも、こんなになって……♡」

 

 そう言って亜矢が仁のペニスにそっと指を這わせると、熱く硬くなったペニスがピクリと震える。もう今にも精液を吐き出したくて仕方がないと言った様子のペニスに亜矢が淫靡な笑みを浮かべていると、仁が彼女の肩を掴んでそっと顔を近付け口付けをした。

 

「亜矢さん……」

「んむっ♡! はむ、ちゅっ♡ レロ、んんんんんんんっ♡!!」

 

 必要ないかもしれないが、まずは今まで触れ合えなかった分からとキスから入る。仁の舌が亜矢の唇を割って彼女の口の中に滑り込み、その先に隠れていた舌を引っ張り出す様に絡めとる。

 その瞬間、早くも亜矢が小さく絶頂した。体をビクビクと震わせ、膣口からは小さく潮を噴き床を濡らした。

 

「ん♡ んん♡…………ぷはっ♡」

 

 程無くして解放された亜矢は、顔を蕩けさせ口の端から涎を垂らし脱力して倒れ込みそうになる。そんな彼女の体を仁が支え、優しくベッドの上に横たえると既に十分すぎるほど濡れた膣に狙いを定め挿入しようとした。

 だが彼がペニスを挿入するよりも先に、亜矢に代わって表に出た真矢がそれを止めた。

 

「ま、待って仁君……もうちょっと、もうちょっとだけ……」

「ん?」

「もっと……もっと、ね?」

 

 どうやら真矢は今暫くの愛撫がお好みらしい。今夜はたっぷり甘えたいと言ったところか。仁は仕方がないなと笑みを浮かべながら、お望み通り優しく彼女の体を愛撫してやった。

 

「ん♡ あ、ふ♡ やぁ……♡」

 

 逸る気持ちを抑え、優しくソフトに真矢の体を隅々まで愛撫してやる。きめ細やかな肌は汗でしっとりと湿り、何とも言えない撫で心地を持つ。そんな彼女の肌を堪能しつつ、柔らかな体を撫でる彼の手が豊かな彼女の乳房に到達する。仰向けに寝ても尚先端が天井を差すほどの弾力を持ちながら、仁の指を柔らかく包む感触が堪らなく気持ちいい。気付けば仁は彼女の胸の片方を愛撫しながら、もう片方の乳房に舌を這わせ先端の乳首を口に含み飴玉の様に舌で転がした。

 

「んやぁ♡ ふあっ♡ ん、あぁぁぁぁぁぁっ♡!!」

 

 乳房を愛撫していると真矢も絶頂に達し、腰を跳ね上げながら潮を噴いた。

 

 流石にもう十分だろうと仁は痙攣しながら浮いている彼女の腰を掴んでたっぷり濡れた膣に挿入しようと狙いを定める。

 

 だがいざ挿入しようと手に力を入れた次の瞬間、落ち着きを取り戻した亜矢がそれに待ったを掛けた。

 

「待って、仁くん待ってください」

「もうちょっと……もうちょっと……」

「え?」

 

 丸々一か月お預けを喰らったのは仁も同様だったので、出来ればそろそろ本番と行きたかったのだがどうも亜矢と真矢は違う考えらしい。

 

「もうちょっとだけ、挿入れるのは待ってもらえませんか?」

「何で?」

「だって、挿入れちゃったらもう頭の中一杯一杯で、仁君の優しい手を感じてる余裕がないんだもの」

「折角こうして久し振りに仁くんに愛してもらうんです。久し振りに、優しく仁くんに愛して欲しいって…………ダメ、ですか?」

 

 そう言って上目遣いに見つめられては、駄目と言える訳がない。仁は答えの代わりに彼女の額に優しくキスを落とすと、腰を放して愛撫の方を続行した。

 

 決して挿入はせず、手と舌で彼女の全身をひたすらに愛撫していく。

 

「あふっ♡ んやぁ♡ ひゃん♡ 仁くん、仁くん♡ そこ、もっと♡」

 

 亜矢の全身、余すところなく舌を這わせる。焦一滴も逃さないと言わんばかりに胸や首筋、腋や腹を舐め上げる仁の舌の感触に、亜矢は背筋に甘美な痺れを感じあっという間に絶頂した。

 

「あひっ♡! んあっ♡ も、もうダメ♡ イク♡ また、イっちゃ、んあぁぁぁぁぁぁっ♡!!」

 

 早くも3度目の絶頂を迎えた亜矢だったが、仁の愛撫は止まらない。やるならとことんと言った具合に、仁はまだ絶頂の余韻で体を震わせている彼女の股に顔を近付けると愛液を垂れ流している膣に舌を這わせた。

 

「あひゃぁっ♡!! ら、らめ仁君っ♡! そこ、今イったばかりで♡ 敏感だからぁ♡」

 

 仁の頭を真矢が押さえようとするが、本気で押さえる気が無いのかそれとも純粋に力が入らないのか抵抗とも言えない抵抗でしかない。そんな力で仁が止められる訳もなく、彼はそのまま真矢の膣に舌を突っ込み膣内を舐め上げ、溢れてくる愛液を音を立てて飲んだ。

 

「はひぃ♡ らめ、らめぇ♡! そんな、そんなにぃ♡ 気持ち良すぎて、また、イっくぅぅぅぅぅぅぅぅ♡!!!」

 

 4度目の絶頂。噴き出す愛液が仁の顔を濡らすが、仁は気にした様子もなく彼女の膣から舌を抜くとそのまま指で膣をほじくりクリトリスを指で転がしながら、空いた方の手で乳房を揉みしだき唇を奪って口内を舌で蹂躙した。

 

「ふむぅっ♡! んむぅぅぅぅぅぅぅっ♡!!!!」

 

 最高潮に敏感になっている箇所を一斉に責められ、5度目の絶頂を迎えた。短時間で何度も絶頂した事で、脳が焼き切れそうな快楽に亜矢の顔が今までにない位だらしないものとなる。仁がキスを止めて口を離せば、亜矢は白目を剥きながら舌をだらりと口から出した。

 

「あへっ♡ はへぁ……♡」

 

 もう既に限界が近そうな雰囲気だが、ここで止める事を彼女は望んでいないだろう。何故ならこんな状態になりながらも、彼女の手は仁の腕を離さず足も精一杯と言った様子だが絡めてきている。彼女はこのまま続行を望んでいた。

 ならばそれに応えるのみ。それに仁自身、もう何時射精してもおかしくないほどにペニスがバキバキに勃起しているのだ。ここで止める何てことできそうにない。

 

 それでも仁は彼女を気遣う様に、頬にそっと口付けをして優しく撫でると彼女の腰を持ち上げた。持ち上げて改めて見て分かるが、彼女の膣はもうこれ以上ない程仁を受け入れる体勢が整っていた。

 仁は持ち上げた亜矢の膣口に熱く硬く勃起したペニスの先端を当てる。熱いペニスが膣口に触れた感触に、彼女の腰がピクリと震えた。頬を上気させ、肩を大きく上下させながら亜矢が期待を込めた目で仁を見上げれば、仁も待ちに待った瞬間に喉をゴクリと鳴らす。

 

 そして……仁は一気に亜矢の膣内にはち切れんばかりに勃起したペニスをほぼ真上から突き入れた。

 

「お゛…………ひ…………ッ♡!!!!」

 

 仁に挿入された瞬間、亜矢は声にならない悲鳴のような声を上げる。それと同時に仁は膣の最奥で射精。溜めに溜めたおかげで今までにない程の量と濃さの精液が亜矢の子宮内を焼いていく。

 その熱さに亜矢と真矢は一気に何度も絶頂した。

 

「ひぐぅぅぅぅぅぅぅッ♡♡!!」

【あひゃぁぁぁぁぁぁッ♡!!!】

「ぐぅ、あぁぁ……!」

 

 全身をビクビクと痙攣させながら絶頂する彼女の膣内にペニスを絞られ、仁のペニスもそれに応える様に精液を放ち続ける。その精液の濃さと粘度は凄まじく、子宮口に仁のペニスが蓋をしている事を差し引いても尚驚くほど零れる事無く子宮の中に留まり続ける。

 

「は、はひ♡! じ、仁くんの精液♡ 子宮の中に溜まってる♡」

 

 亜矢は目にハートマークを浮かべる程の淫靡な顔で虚空を見つめながら熱い精液の流し込まれた腹を撫でる。

 

 そんな姿を見せられ、仁は黙っていられなかった。今まで溜め続けた性欲をこの場で発散させるべく、仁は射精が終わったばかりなのにも拘らず硬さを失わないペニスを膣内で前後させた。

 

「ひぎぃっ♡! ひひゃぁっ♡! ま、まっへ仁くん♡! 今、イったばかりで、すっごく敏感だからぁ♡!」

「ごめん、無理。それに亜矢さんと真矢さんも、ずっとこれが欲しかったんでしょ?」

「しょ、しょれはぁ……♡」

 

 亜矢の返答を聞かず仁は腰を何度も叩き付けた。ペニスが子宮口を殴りつける感触に、亜矢も真矢も思考が纏まらず快楽に喘ぐしか出来ない。

 

「あひっ♡! んきゃぁっ♡! しゅ、しゅごいぃっ♡! 仁君、もっと♡! もっと奥突いてぇ♡!」

 

 言いながら真矢は仁に抱き着き、仁は真矢を抱きかかえると正面座位の体位に移行しそのまま彼女を突き上げる。2人の間で彼女の豊満な胸が潰れ、上下する動きに合わせて乳首が仁の胸板で擦られる感覚に真矢は嬌声を上げた。

 

「うあぁっ♡! んあっ♡! ぎ、ひぎぃぃぃぃぃっ♡!!」

 

 絶え間なく全身を駆け巡る快楽に、真矢は何度も気を失いそうになる。だがそこは亜矢と2人で踏ん張り、明滅する視界の中で意識を保ち続けた。これは待ちに待った瞬間であり、同時に仁との間に絶対に子供を作る為の大切な行為でもあるのだ。その途中で意識を失うなんてこと、絶対にしたくない。

 

 彼女は自分に気合を入れる意味を込めて、仁に手足を使って抱き着くと口が当たった部位にキスをしてその部分を舐めた。下の口だけでなく、上の口でも彼を味わおうとしているかのようだ。

 そんな彼女に、仁は刺激されたのか彼女の後頭部を抑えると自分の唇で彼女の唇を塞いだ。

 

「んぎゅぅっ! んちゅ、じゅるるるっ♡!」

 

 突然のキスに真矢は一瞬目を白黒させたが、彼も自分を求めてくれていると察しそれに応える。差し込まれた舌に自分の舌を絡め、唾液を交換し合う。このセックスで2人とも既に大分水分を流した。その失った水分を相手の唾液から補おうとしているかのように、2人は互いに貪欲なまでに相手の唾液を貪った。

 

「じゅるるっ! じゅるるるるっ♡! んんっ! んぁっ♡! んくっ♡! んぐぅぅぅぅぅぅぅっ♡♡!!」

 

 激しいキスの最中、仁が再び射精した。吐き出された精液が追加で子宮を満たしていく感覚に真矢も絶頂し、体は子宮を満たす精液を一滴も逃すまいと子宮口を締め上げる。

 

 この時点で彼女の中には二回分の、それも普段の射精分を遥かに超える量の精液が子宮を満たしていた。

 だが2人とも、まだまだ満足していなかった。やるなら徹底的と言わんばかりに、その後も繋がりを解く事無く交わり続けたのだった。

 

 

 

 

 時には四つん這いになった亜矢を仁が後ろから抱きしめるようにして犯した。

 

「あぎっ♡! ふあっ♡! あ、んぐぅっ♡! へぁっ♡! はひぃっ♡!」

「亜矢さん……!」

「あんっ♡! じ、仁くん♡ しゅき♡ らいしゅき、れすぅ♡! もっと、もっとぉ♡」

 

 後ろから突かれながら、尚も仁に媚びるように亜矢も腰を振る。その動きが堪らなくて、仁は腰を振りながら後ろから亜矢の胸を後が付くほどの強さで揉みしだく。母乳が出るのではと言う程の強さで胸を揉まれ、更には腰を強く叩き付けられる快楽に亜矢は腕で体を支える事が出来ず尻だけ突き上げる形でベッドの上に押さえ付けられる。その状態で口から舌を出し、涎でベッドを汚しながら嬌声を上げた。

 

「んぐぉぉぉっ♡! ごれ、ごれだめぇ♡! 仁く、気持ち良すぎ、ま、らめ♡ イグッ♡! イグイグイグゥゥッ♡!!!!」

「俺も、くっ!!」

「んおぉぉぉぉぉぉぉっ♡♡!!!!」

 

 

 

 

「あぁっ♡! んあぁっ♡! じ、仁君♡! ねぇどう♡? 気持ちいい♡?」

 

 仁が腰を振ってばかりでは大変だろうと、真矢が上になり自ら腰を上下させる。愛液が潤滑剤となり、彼女が腰を上下させる度に結合部からは愛液と空気が混じり合う粘っこい水音が響く。

 

「あぁ、最高だよ」

「あはっ♡! 嬉しぃ♡!」

 

 仁を悦ばせる事が出来ていると知り、真矢は自分の痴態を仁にもっと見てもらいながら自分も気持ち良くなろうと激しく腰を振った。前後左右への動きも混ぜて膣全体で仁のペニスを堪能し、腕を後ろに持って行き体を逸らして自分の肉体をこれでもかと仁に見せつける。足腰の力だけで仁に奉仕するのは少し苦労するが、仁を目でも楽しませられるならこの程度安いものだった。

 

「はへぇっ♡! んはぁっ♡! ひ、ぐぅぅぅぅっ♡! えへ♡ 仁君の精液で、私のお腹一杯になってきてる♡」

 

 既に彼女のお腹は少し膨れ始めていた。始めた当初に比べて目に見える程だ。だが彼女はまだまだ終わらせる気はなかった。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 胸が激しく上下に揺れるほどの動きで腰を振る真矢。そんな彼女の動きに、仁も絶頂し彼女の膣内に盛大に射精した。

 その際にしっかり両手で彼女の腰を掴むことを忘れない。

 

「ひぎっ! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡!!」

 

 天を仰ぎ見て、舌を突き出しながら絶頂する真矢。暫し絶頂の余韻で体を硬直させていた彼女は、突然糸が切れたかのように前のめりに倒れ込む。仁はそれを受け止めると、ちょうど目の前にやって来た彼女の豊満な胸の先っぽで自己主張しているピンクの蕾を口に含んだ。

 

「んひっ♡! じ、仁君?」

「ぷはっ、もう限界?」

「……ううん♡ 全然♡」

 

 

 

 

 気付けばどれ程の時間、2人は繋がっていたのだろう。

 ふと窓の方に目を向ければ、カーテンの向こうが薄っすらと白くなり始めていた。

 

「んあっ♡! ひぎっ♡! あぁっ♡! あぎっ♡ あぁぁっ♡!」

 

 だが2人はそんな事にも気付かず、否、気付いていたとしても無視してただ心の赴くままに互いを求め続けていた。

 ベッドの上に座った仁に寄りかかる様に、仁が後ろから彼女を抱きしめるようにペニスで突き上げる。さらにその最中、仁の空いた両手は暴れる彼女の胸を弄んだ。それだけに留まらず、舌が無防備な項や首筋を這い絶えず彼女に快楽を与え続ける。

 ただでさえ全身これ以上ない程敏感になっている体に、同時に多数の場所から与えられる快楽は毒にも等しい。彼女は息も絶え絶えになりながら、されるがままに仁に身を委ねた。

 

「あへっ♡! はへぇっ♡! へあぁッ♡! ん、ぎぃぃっ♡! はひっ♡ はひぃっ♡ ね、ねぇ仁?」

「ん? 何?」

「じぇったい、じぇったい子供ちゅくろうね♡! あっ♡! 愛してる♡! 仁の事、わらし、大しゅきだからぁっ♡! 

 イグッ♡! イグイグイグッ♡! また、イッグゥゥゥゥゥゥゥッ♡♡♡!!!!」

 

 亜矢が絶頂すると同時に仁は彼女の膣内に射精する。その間も仁は腰を振る事は止めず、射精して出た精液を更に奥に押し込もうとしているかのように突き上げた。

 

「あぁ、俺も愛してるよ。亜矢も真矢も、どっちも俺だけのものだ。だから、その証を絶対に作ろう。俺と亜矢、真矢の可愛い子供を」

「あひっ♡! う、嬉し♡! んっ♡! あ、んあっ♡! イクッ♡! イクッ♡! イクイクイクッ♡! またイクぅぅぅぅぅぅぅッ♡!!」

「まだまだ、もっと続けるよ」

「ひぎぃぃぃぃっ♡!! しゅごっ♡!? らめ♡!? まっへ♡!? 今、イったばかり♡!? あぁ、らめらめ♡!! イグイグイグイグゥっ♡!? もうらめぇ♡! ずっとイキっ放し♡!! 頭、おかしくなりゅぅぅぅっ♡♡!!」

 

 その後も仁は亜矢の中に射精し続け、結局日が昇るまで2人の子作りは続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして、2人が落ち着いた頃には時刻は既に朝を過ぎており、窓の外はすっかり明るくなっていた。

 

 漸く性欲も落ち着いた仁は、亜矢の膣からペニスを引き抜く。

 

「あ……へぁぁ…………♡」

 

 引き抜かれる際の快楽にも反応し、体を震わせる亜矢は一晩中仁に激しく抱かれ続けた為疲労困憊して目は虚ろになっている。お腹を見れば、それだけで妊娠しているのかと言いたくなるほど大きく膨らませていた。実際その腹の中に詰まっているのは子供ではなく精液なのだが、彼女が子宮口を閉じているからか潮が噴き出しこそすれ、肝心の精液は殆ど零れ落ちなかった。

 

 そんな彼女の状態に、仁は我ながら少しやり過ぎたかと反省しつつ、自分との子供を望んで頑張ってくれた彼女に感謝し頬に優しくキスをした。先程までの彼女の全てを貪ろうとしているようなキスではなく、労り慈しむようなキス。

 頬に感じる優しいキスの感触に、薄っすらと意識が残っていた亜矢は優しく微笑み眠りに落ちていく。それを見て仁も笑みを浮かべると、お腹を膨らませた彼女を優しく抱きしめるようにしながら自分も訪れた睡魔に身を委ねた。

 

 心地良い微睡みの中、仁と亜矢、真矢は共通してある光景を思い浮かべていた。

 

 2人の間で安らかに眠る双子の赤ん坊。まだ見ぬ我が子の姿を感じ、仁と亜矢、真矢の3人は眠りに落ちていくのだった。




ここまで読んでいただきありがとうございました。

デイナのレイトショーはこれで一応の終了となります。もしかしたら何か書きたいシーンが思い浮かんで更新するかもしれませんが、とりあえずは完結となります。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

さぁ、次はテテュスの方を頑張らねば。取り合えず原作でフェードアウトしたシーンとかの補完を…………


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