東北きりたんと秘密の夜 (日之谷)
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東北きりたんと秘密の夜

金曜日の夜の東北家、きりたんの部屋には友人で今をときめく小学生アイドルで友人の音街ウナが泊まりに来ていた。

 

「とーほく、次は何のクエストに行くんだ?」

 

「そうですね…じゃあ次はこのモンスターを狩りにいきましょうか」

 

「ウナこのモンスター苦手だなぁ」

 

「それは近接で挑むからですよ、このモンスターは遠距離武器で行けばノーダメでも倒せます」

 

「ノーダメで討伐出来るのはとーほくだけだからね!?」

 

時刻は夜8時、2人は今流行りの大型モンスターをハントするゲームをしている。

 

しばらく2人で協力プレイをしていたが時計の針が12時を指した頃に、眠くなってきたのかウナが大きな欠伸をする。

 

健康優良児のウナはいつもは日を跨ぐ前には眠ってしまうので明日が休日とはいえ充分すぎるほどの夜更かしをしていた。

 

「音街、眠いんですか?」

 

「うん…眠い、とーほくは眠くならないのか?」

 

「私はいつも次の日が休みの時は朝までぶっ続けゲームですからね、もう慣れましたよ」

 

「だめだよとーほく、しっかり寝ないと…」

 

きりたんにそう言いつつも既に夢の世界へと旅立つ準備が出来ているのかウナはこっくりこっくりと船を漕ぎ始めていた。

 

「後少しで欲しい素材が揃うのでもうちょっとだけ遊んでます、音街は先に寝てて下さい。」

 

 

ウナがあらかじめ敷いてあった布団の中に入ったのを確認すると部屋の電気を消してウナの眠りを妨げないように自分はもう1つの布団の中に潜り、音を消してゲームを再開した。

 

 

 

 

「よし!コレでシリーズ装備をコンプ出来ます」

 

達成感に声を上げるきりたんだが深夜である事と隣で音街が寝ている事に気づき口を押さえる。

 

布団から顔を出して隣を見るとスヤスヤと眠っているウナがいた。

 

(起こしてしまったと思いましたが大丈夫そうですね)

 

ゲーム機で時間を確認すると午前2時になっていた。

 

(もうこんな時間でしたか、いい加減寝ないと)

 

そう思いながらウナの方に顔向ける。

普段は表情豊かなウナが静かでいるというのはきりたんにとってはなかなか見れないのでつい眺めてしまう。

 

(それにしてもよく眠ってますね…えい。)

 

ふとした好奇心が芽生えたのかきりたんは寝ているウナの頬を指で突く。

 

ぷにっと音が聞こえてきそうな弾力と柔らかさを指で感じていたら。

 

(ほほう…これはなかなか癖になる感触ですね)

 

しばらく続けていたきりたんは目覚める様子のないウナに対してもう少し大胆な事をしようと考え始める

 

(もしこのまま起きないなら前からやりたかったア…アレをやってしまいましょうか)

 

起きてしまったらどうする?という考えがないわけではない、一抹の不安を拭いたいのか音街に声をかける。

 

「お…音街、起きてますか?」

 

起きていてほしい、眠っていてほしい、両方の思いが混ぜ合わさり鼓動が早くなる。

 

「スゥ…スゥ…」

 

返ってきたのは静かな寝息だった。

 

「…」

 

きりたんは無言で体を少しだけ起こすとウナの寝ていた布団に近づく。

 

そしてウナが眠っているに布団の中に手を入れる。

そのままゆっくりとウナの腰のあたりま手を伸ばしパジャマのズボンの中に手を入れ、奥に奥にと進めていく。そしてその手はウナの太ももに触れた。

 

(これは!やはりアイドルとして普段から運動をしている事でハリがありながら指が沈み込むような柔らかさ!そしてすべすべとした肌触りはまさに絹のようです!)

 

太ももフェチなきりたんは前々から友人である音街ウナの美脚に興味があった、だが面と向かって触らせろとも言えず悶々とした日々を過ごしていた。

 

そして今夜、その欲望が解き放たれてしまった。

 

(ああ…やめられない止まらないこんなの駄目です)

 

最初こそはただ手を置くだけだったのが撫でるに変わり、いまに至っては揉み始めている。

 

少しの理性が残っていたのか力はあまり加えてないもののかなり大胆な行動に出ていた。

 

「んん…んー」

 

突然、ウナから声がした。

 

(!!!)

 

まさか起きてしまったのか!?この状況では言い逃れも出来ない、非常にマズイ、マズすぎる。

きりたんからどっと冷や汗が出て心臓もバクバクも鳴り始める。

 

下手に動くわけにもいかず手をウナの太ももを少し握る形のまま硬直する。

 

数十秒がまるで数分にも思えるほどの緊張した空気がきりたんを包み込む。

 

「…スゥ…スゥ」

 

幸いにもウナは起きる様子はなく再び寝息が聞こえてた。

 

(あっっぶなかったです。さすがに夢中になりすぎてました。さすがにこれ以上は危険ですね、名残惜しいですがここまでにしておきましょうか…)

 

そう思ったきりたんは手を引っ込めて自分の布団に戻るが考えがよぎる。

 

(いや、先程はやり過ぎてしまったのが悪いだけできちんと加減をすればまだ触れるのでは?そうだそうに決まってます、あと1揉みだけ…1揉みだけ…)

 

などと思いつつも結局自分が満足するまで揉みしだいていた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「とーほくおっはよー!」

 

時刻は朝の7時30分、休みの日では少し早起きだがウナはこの時間にピッタリと起き、元気な挨拶をする。

 

「おはようございます…音街…」

 

そんなウナとは対照的に目の下に隈ができ、覇気の無いきりたんがいた。

 

「な…なんだとーほく元気がないぞ、もしかして朝までゲームしていたのか?」

 

「いやまあ、ゲームではないですが少し白熱し過ぎてしまいまして」

 

「?」

 

「何でもありません。まだ眠いので私は少し寝ます」

 

「えー!とーほくが寝たらウナが暇になっちゃう!」

 

「だったら私が起きるまで1人でハントしてて下さい」

 

ウナが隣でブーブーと文句を言っているがきりたんは聞き流した。

 

(それにしても全く起きる気配がありませんでしたね、今回は太ももだけでしたがもしかしから…)

 

そう思いながらきりたんは頬を膨らませて不満気になっているウナの太もも、胸、そして顔を見る。

 

「とーほく…なんか目が怖い」

 

ウナがきりたんの妙な視線を感じたのか大人しくなる。

 

「あまり寝てませんから、目つきが悪く見えるだけです、少し寝れば戻ります」

 

咄嗟に嘘をつき、布団に潜るきりたん。

 

「ああそうだ音街」

 

ひょっこりと布団から顔を出してウナを見る。

 

「なんだ?とーほく」

 

「今度は音街の家に泊まりに行きたいんですけどいいでしょうか?」

 

邪な考えを胸に秘めながらきりたんは音街にそう尋ねた。

 



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