これもいいけど、こっちじゃない!私は聖剣が欲しかった!あの光がドバァーって出るやつ!あの闇を切り裂いたり、騎士王が持ってたりするやつが欲しかったんだァァァ!!!(IFルート・ランスロット) (排他的)
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転生

よし、2話目が書けたので新しく投稿します!


剣こそが男の浪漫!それも聖剣ってかっこいいよね!エクスカリバー!エクスカリバー・モルガン!エクスカリバー・ガラティーン!アロンダイト!カラドボルグ!Fate系もいいけど、ハイスクールDxDの7つに別れた聖剣に、アスカロン!デュランダル!エクス・デュランダル!聖王剣コールブランド!剣を作る系だけど聖剣創造ブレード・ブラックスミス!双覇の聖魔剣ソード・オブ・ビトレイヤー!他のアニメの聖剣もかっこいいよな〜!

 

諸君!私は剣が好きだ!

諸君!私は聖剣が好きだ!

諸君!私は聖剣が大好きだ!

 

光の極光を放つ聖剣が好きだ!

闇の極光を放つ聖剣も好きだ!

擬似太陽が封じられた聖剣が好きだ!

時に透明になる聖剣が好きだ!

破壊力が強い聖剣が好きだ!

形を自由に変えれる聖剣が好きだ!

スピードを速くする聖剣が好きだ!

幻覚を生み出す聖剣が好きだ!

聖なる力を増幅させる聖剣が好きだ!

色々支配できる聖剣が好きだ!

次元を斬れる聖剣が好きだ!

その他諸々の聖剣も好きだ!

 

魔剣?ダークなイメージな剣の方がいいと申すか貴様!?(作者の持論・独り善がりです)

 

よろしい!ならば戦争だ!ダークなイメージなど光の力、聖なるオーラによってうち払われる運命なのだから!(本当に作者の持論です!独り善がりです!気にしないでください!)

 

 

 

 

 

 

 

「……こんな子だったの?君……お姉さんちょっと引いちゃうんだけど……というか聖剣って……」

 

「アハハハッ!聖剣っていいですよね?聖剣ってほんとかっこよくてですね!光のオーラで敵をバッサバッサと斬り殺して…………」

 

 

3時間後……

 

「どんな敵すらもその聖なるオーラに怯えてですね!…………」

 

 

さらに3時間後

 

「悪魔すらも触れるのを怖がってですね!…………」

 

 

さらにさらに12時間後…………

 

「そして!最後に!形がどれもかっこいい事ですかね!」

 

「そ、そう……お姉さんちょっと疲れてきた……」

 

「大丈夫ですか?あ、もしかして聖なるオーラが苦手なんですか?聖剣の話をすると湧き出る聖なるオーラに!」

 

「聖剣の話をすると湧き出る聖なるオーラってなによ……」

 

聖剣、聖剣、聖剣と聖剣の話しかしないこの青年に嫌気がさしてしまい、ちょっと頭を抑える女性。

 

「さ……さて、ちょっと貴方の話をさせて貰うわね?……聖剣の話は置いておいてね?ね?」

 

「わかりました」

 

聖剣を抜けば善良な青年なのだ。この青年は。

 

「さて、あなたは死にました。なんで死んだか覚えてるかな?」

 

「えっと確か聖剣を使いたくてわざわざ聖剣探しに旅に行ったら、道端に聖剣のキーホルダーを落としてそれを拾いに行ったらそのまま道路に行っちゃってそのまま車にドゴンって……」

 

「そうそう……ほんとあなた聖剣好きねぇ……」

 

「私のソウルですから!」

 

胸を張って聖剣が好きだと答える青年にあきれ果てる女性。そして女性はあることを青年に伝える。

 

「君にはあるチャンスがあるの!」

 

「チャンス?」

 

「そう!あなたは天国にGOするか、神様転生するか!どっちにするか選べる権利があるのよ!」

 

「……神様転生?ナニソレ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

聖剣ばっかりに執着しすぎて神様転生のことすら知らなかった青年であった。

 

「神様転生っていうのは異世界にGOすることのことよ」

 

「……あーなんかあったな。なるほど……聖剣が使えそうな可能性がある神様転生にします!」

 

この青年、転生するかどうかは聖剣が判断基準らしい。

 

「はぁーい!じゃあ特典を1個選んでね!」

 

「と、特典?」

 

「そ!何かひとつ欲しいものがあったらそれが次の人生で使えるようになる!それが特典!」

 

神様転生には特典がお決まりだよね!

 

「……前世の知識とかはそのまま引き継がれるの?」

 

「うん!お金とかも問題ないよ!親はいないけど、君には17歳の高校生として転生してもらうからね!」

 

「なら……」

 

「なら?」

 

「聖剣を下さい!必要な聖剣に関するものもその他諸々も!」

 

「いいわよー!じゃあ、はいっと!」

 

青年の体に光が入っていく。

 

「じゃあ特典をつけて、聖剣は貴方の次の人生の家に送っておいたわ!じゃあ、次の人生!頑張ってねぇ?」

 

その瞬間、青年は地面から落下してそのまま次の人生に旅立って行った。

 

「さて……さっきの子には聖剣を送っておいた!さぁポテチとコーラを持ってきて!宝玉で眺めてましょ!」

 

女性は青年が転生するさまを見てからポテチとコーラを魔法的な何かで取り寄せて宝玉を取り出して寝っ転がって見だしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは日本のとある町。そこに聖剣好き……聖剣狂の青年が転生した。転生特有の空から落下とかはなく、ただ転生特典を決めた瞬間地面に穴が開きそのまま次の人生で使う家に転移したのだ。

 

「……ここが私の新しい家か……」

 

青年は辺りを見回す。ある程度の家具が揃っており、机の上には人1人入りそうなダンボールがある。そして外に出てみると外見は普通の一軒家だった。

 

そして他にやることがなかったのでそのままダンボールを開け始める。するとダンボールから1つの手紙が出てきた。とりあえず開けてみようと思って手紙を開けてみると、

 

『聖剣好きの青年へ

さっきの綺麗なお姉さんだよ!君はありふれた職業で世界最強というラノベの世界に転生したんだ!伝えるの忘れてたよ!ごめんね!

 

君には毎月1000万送られるようにしてあるからね!生活には困らないよ!あと君の名前は、《神刃 聖我カミヤイバ セイガ》だからよろしくね?聖我くん!

 

君の転生特典である聖剣はダンボールの中に入れてあるよ!

 

ついでに君の容姿は君が知っているキャラクターのランスロットにしておいたからね!ステータスも勿論あるから!

 

あと今日は日曜日で、明日から○○高校ってところに通ってもらうからね!もう入学手続きはしているから!明日学校に行くだけだよ!

 

じゃあ良き第2の転生ライフを楽しんでね!』

 

「!聖剣……楽しみだな〜!聖剣……聖剣……」

 

青年……いや聖我はダンボールの中を見ると中には青紫色の剣があった。それを見て嬉しく思いながら取ると、聖我に黒い竜巻がまとわりついて黒い鎧を身につけた騎士になっていた。しかも顔まで隠れるフルプレート。そして青紫色の剣は無くなっていた。

 

 

「バーサーカーになってる!?」

 

「……いやちょっと待て、なんで喋れてるんだ?狂化してるんだし喋れないよね?」

 

聖我は叫んでからふと疑問に思ったことを口に出す。狂化しているはずなのだが、狂化の効果が出ていないことが不思議なのだ。

 

「無窮の武練の効果か?でもな〜……手紙がある……もう1枚あったのかってネックレスもあるな」

 

聖我はランスロットの保有するスキルのせいかと悩んでいたのだが、アロンダイトと思われる青紫の剣の下に置いてあったもう1つの手紙とネックレスを手に持ち、手紙を開く。

 

『武装について。武装はアロンダイトとネックレスになっている無限収納BOX。アロンダイトを手に取るとランスロットの宝具3つが使えるようになる。切り替えに魔力は必要なく自由に行うことが可能。デメリットはないよ!喋れるし!無限収納BOXの中にはFateZeroでランスロットが使っていた武装が入っており、他にも無限になんでも収納可能だ。ではよろしく』

 

「……チート……」

 

聖我はこの手紙を読み切るとそのままソファーに寝っ転がってそのまま己が栄光の為でなくフォー・サムワンズ・グローリーを解除してそのまま眠りについたのだった。

 

聖我の仮面ライダーではなくランスロットの力を使う物語はここから始まろうとしていた……

 



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IFルート・転生直後の転校と転移

聖我の朝は早い。毎朝の日課である竹刀の素振りを行い、筋トレを行う。いつ聖剣を握ってもいいようにと、厨二病みたいなことを思いながら前世で毎日続けていたことである。

 

ランスロットの容姿、そして身体のスペックは超人的で竹刀の素振りも筋トレもすぐ終わってしまう。パチモン聖剣ではなくアロンダイトをきちんと送ってくれたことを感謝しながら朝ごはんを食べていた。

 

朝ごはんのメニューは台所に常備されていたゼリー飲料・10秒チャージを飲み干して済ませる。早く食事を終わらせるためである。

 

「そろそろ出ようか?なにかあったら困るし、騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)で武器に出来そうな箸とフォークとかを無限収納BOXに入れて置いてと」

 

昨日のうちに準備した荷物を無限収納BOXに入れて、無限収納BOX(元々の中身に今入れた箸、フォーク、荷物)のついたネックレスをつけて玄関から外に出て、そのまま玄関の鍵を閉めて、これから通う○○高校に足を進めた。

 

 

 

 

「おはよう……ござ……います?あの……あなたどなたですか?この学校は教師と生徒、それに関係者以外立ち入り禁止ですよ?」

 

学校の校門に着いた時、その校門の前に聖我より身長が小さい……というかロリっ子が校門の前に立っており、聖我に立ち入り禁止と伝えて来た。

 

「……私は、この学校に転校する予定の神刃 聖我です。聞いておりませんか?」

 

転校生の特徴すらも知らないのかと思いながら聖我は自分の名前を丁寧に伝える。

 

「は、はい?神刃くん?…………ええぇぇぇぇ!?」

 

ロリっ子は大声で叫び、その様子を見た学校の周りで出社しようとしている会社員や、家の周りを掃除している主婦がヒソヒソと喋り始めた。

 

「あ、すいません……ちょっと教員室に……」

 

「えぇ」

 

流石に恥ずかしくなったのかそのまま教員室まで歩き始めたロリっ子にそのまま聖我はついて行った。

 

 

 

「災難だったね、君も」

 

「アハハ……まさか朝っぱらで叫ばれるとは思ってませんでしたよ……」

 

「まぁあんなことはそうないさ、自己紹介をしておこう、私の名前は浅田一郎。数学を担当している」

 

「ならこちらも改めまして私の名前は神刃 聖我です。よろしくお願いします」

 

聖我はロリっ子教師に叫ばれたあと教員室に向かい自分の担当の教師である浅田一郎とともに自分の教室に向かっていた。

 

「みんな、今日は転校生を紹介しよう。転校生の神刃 聖我くんだ」

 

するとクラス内の女子からは歓声が上がり、男子からは舌打ちされる。ランスロットの美形と礼儀正しさが相まって女子から人気がすぐに出たらしい。

 

ホームルームは聖我の質問コーナーとなり、そのまま授業を行い、お昼休みとなった。

 

「神刃君、すまないがこれを隣のクラス……さっきの畑山先生がいる教室に渡してきてくれないか?係の子がどこかに行ってしまってね」

 

「わかりました」

 

浅田からプリントの束を渡され、お昼ご飯を食べ終わっていた聖我はそのまま隣のロリっ子先生がいる教室に脚を運んだ。

 

「失礼しまーーーマブシッ!」

 

隣の教室の扉を開くと床に魔法陣が現れており、聖我が扉を開いた瞬間、魔法陣が爆発して光が教室内を包み込んだのだ。

 

光によって真っ白に塗りつぶされた聖我の入った教室が再び色を取り戻す頃、そこには既に聖我を含めて誰もいなかった。蹴倒された椅子に、食べかけのまま開かれた弁当、散乱する箸やペットボトル、教室の備品はそのままにそこにいた人間だけが姿を消していた。

 

この事件は、白昼の高校で起きた集団神隠しとして、大いに世間を騒がせるのだが、それはまた別の話。

 

 

 

 

 

「……あれ?ここは転生前の……」

 

光が爆発したと思ったら転生前の部屋にいた。そして聖我を転生させた女性が目の前にいた。

 

「やぁ、君を転生させた女の人だよ!さて、簡潔に要件を伝えるね!君は漸くというかすぐに原作に入ることになるよ!君は異世界トータスに、そして戦争に参加することになるよ!」

 

「……そうですか……ランスロットの容姿に能力、聖剣をありがとうございます」

 

「特典だからね。じゃあ行ってらっしゃい!」

 

そうしてまた聖我はクラスメイトが待つ異世界に向かうのだった。

 

「さてと……原作を壊すも壊さないも君次第だよ?神刃 聖我!頑張りたまえ!そして良い受難を!」

 

女性はそのまま部屋から笑いながら出て行こうとすると……

 

「……あれ?なんか座標が違うような…………原作が破壊される予感……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここ何処だよぉぉぉ!?」

 

悲報・ロリっ子教師とその生徒は聖教教会に転移したが、神刃聖我だけ何処かの森に放り出された模様。

 

 

 




森に放り出されたのは聖我が転移する最中に足を踏み入れてしまったためにちょっと座標がズレたためです。



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神の使徒

「……まじでここどこなんですか……」

 

あの叫びから4時間が経ち、聖我は森の中をさまよっていた。食べ物もなく、ここがどのような世界でどんな国なのかも分からない。

 

ただひたすらに木ばっかり。森の中で聖我はさまよっていた。無限収納BOXの中にアロンダイトや戦闘機などの戦略級兵器やナイフやフォークなどの騎士は徒手にて死せずで使うアイテムはあっても食べるものは何も入っていない。

 

「……誰か私に飯を食べさせてくれないかな……」

 

そう言ってまた森の出口を探して森の中をさまようのだった。

 

 

 

 

 

とある神々しい空間にて、神っぽいけど胡散臭い奴と銀髪のワルキューレが話していた。

 

「……それでどうなさったのですか?地球からの転移者は全員ハイリヒ王国の教会内に転移しておりますが」

 

「……1人だけ居ないのだ。しかも勇者とするべき駒よりも実力は上であり、我にも届きそうな存在が居ない……ノイント、エアーストとフォースを連れて探して来い。青髪の人間だ」

 

「わかりました、行ってまいります」

 

ノイントと呼ばれたワルキューレは神っぽいけど胡散臭い奴ーエヒトの命令により、森の中でさまよっている教会内に転移していない青髪こと聖我を探しに仲間を連れて向かったのだった。

 

 

 

 

 

あれから3日が経過した……聖我は襲って来る魔物をアロンダイトで刺し殺しながら出口を探していた。

 

「お腹空いたな……疲れたな……というか本当にここどこなんですか……異世界っぽいけど……」

 

聖我は3日間飲まず食わずでお腹の空腹度、喉の水欲しさ度が限界値をオーバーフローしていた。

 

「……仕方ない、なんかの漫画で魔物の肉は美味しいとか書いてたし、なんとかなるだろ、……このウサギの肉なんかいい塩梅だな……いただきまぁーす!」

 

聖我は精神的にも体力的にも疲れ切っており、仕方なく先程殺したウサギのような魔物を解剖して比較的柔らかそうで美味しそうな部位を切り分けて、サーヴァントの超人的なスペックを無駄に使って木の枝と木の板で火を起こしてウサギの肉を焼き始めた。

 

「……刺激臭がするけど、食べられないということはないだろ、早く食べたいな〜」

 

聖我は大丈夫だろと考えているが、この世界トータスの魔物は基本的に食べられない。超回復を行える神水と呼ばれる水をぐびぐび飲むか、胃酸強化と呼ばれる技能がなければ、魔物の肉を食った瞬間にチーンとそのまま天国へ行ってしまうだろう。

 

そんなことも露知らず、聖我はウサギの魔物肉が焼けたと思い、そのまま串にさして魔物肉を口に運んでそれを食べようとする。

 

「いただきまぁー「それは食べてはいけません!」す!」

 

何処からか女性の声が聞こえたが、聖我はその忠告を聞く前に魔物肉を口に入れてしまったのだった。

 

 

 

 

 

「(エアーストやフォースから見つかったという連絡は来てないですね……青髪のエヒト様に届くレベルの転移者の方は何方に……)」

 

ノイントは聖我が探しに空を飛び回っていた。街や城の中を探したのだが全く見つからず、もしかしたら迷宮の中?と思ってオルクス大迷宮と呼ばれる迷宮に入って探したが見つからなかったので今は周辺の森林を探していた。

 

「(……これも全部あの駄神が転移失敗したのが悪い!)」

 

ノイントはエヒトに対して暴言を心の中で吐いていた。自分を作った上司なのに、ノイントはエヒトに対してあまりいい感情を抱いていない。というか、エヒトに神の使徒と呼ばれるワルキューレは全員命令は聞くけど基本的にはエヒトが嫌いである。

 

「(……その人なら駄神殺せませんかね……そしたら永遠に仕事しないで済みそうです……)」

 

ノイントは聖我にエヒトを殺してもらって労働から解放されようとしていた。長年働いてきたのだからもう働かなくていいだろう。そう思って。

 

「(……あれ、なんで火が着いているんでしょうか?…………魔物の肉を焼いている!?不味い!食べようとしているなら死んでしまう!)」

 

ノイントは森の中で煙が出ているのを見て青髪の人間、聖我を見つけて魔物の肉を焼いていることを知って慌てふためく。

 

「食べようとしているし!?」

 

魔物の肉を串に刺してそれを口に運んでいる聖我を見てノイントは急いで聖我の元に向かう。

 

「それは食べては行けません!」

 

だがノイントの忠告虚しく聖我は肉を口に入れてしまい、ノイントはもっと早く来れなかったことを後悔する。そして遺体は丁寧に埋葬しようと死んだと思われる聖我を見ると……

 

「美味っ!くはないな……まぁ食えなくはないか……」

 

聖我は平然と魔物の肉を食べていた。そして聖我は声がしたノイントがいる方向に目を向けるとノイントに向かって声を掛ける。

 

「何方ですか?」

 

「……なんで生きてるんです?魔物の肉は毒なんですけど……」

 

「え?……サーヴァントの肉体ですから、毒物もあまり効かないんじゃないですかね……」

 

聖我はサーヴァントの身体を持っているために魔物の肉の毒は効かなかったのだ。もっと強い魔物なら分からなかったが、低級の魔物ならダメージはない。

 

「それで銀髪が綺麗な貴女は?」

 

「わ、私はエヒト様(駄神糞野郎)に仕えているノイントと申します。貴方を迎えに来ました」

 

「あ、迎えに来てくれたんですね、ありがとうございます」

 

聖我はノイントの髪を褒めながらノイントが迎えに来たことを知り、聖我はノイントの手を取ってエヒトがいる神域に向かったのだった。

 

 

 




ノイントさんです。キャラ的には小説やなろうのノイントさんではなくてありふれた学園で世界最強のノイントさんがベースです。



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原作はこうして破壊された

「よく連れてきたな、ノイント」

 

ノイントに連れてこられた神々しい空間の最奥で聖我は胡散臭い人間を見た。ノイントを顎で使っているのを見て聖我はその胡散臭い人間がノイントの上司ということを知った。

 

「さて我が遊戯の駒よ、我が名はエヒト、真名はエヒトルジュエ……貴様の名はなんだ」

 

「私の名前は神刃聖我。よろしく」

 

「ふん、我に対して些か不敬ではあるがまぁいい、貴様には我の元で我の遊戯の駒として踊ってもらう。全てが終われば貴様の世界に返してやろう」

 

「遊戯?」

 

聖我はエヒトが言っていた遊戯とやらに興味を持った。なのでエヒトにそれを尋ねると……

 

「遊戯とは、我がこの世界トータスにてこの世界の人間を使って戦争を起こしたり、迫害したりして遊ぶゲームのことだ」

 

「(……此奴、クズだな)そ、そうですか」

 

「貴様には我の尖兵としてトータスの人間を惑わして攻撃してもらう。任せたぞ……」

 

「……ギルティだな」

 

「え?」

 

聖我はエヒトの話した内容に我慢出来ず、無限収納BOXからアロンダイトとランスロットの青い鎧を取り出して構え、鎧は即座に身に付ける。

 

「偽の存在ではあるが、円卓の騎士の身体を借りている身としては貴様のその行いは見過ごせん、この場で切り捨てさせてもらおう!」

 

「は!?え!?」

 

エヒトはいきなり聖我が剣と鎧を取り出して剣を構えて鎧を身にまとったのを見て驚き、聖我の次の行動が予測出来なかった。

 

エヒトの右腕がアロンダイトによって斬られ、そのまま消滅したのだ。ちなみにエヒトの身体は霊で構成されているために普通は斬れないはずなのだが、アロンダイトはエヒトの身体を斬ったのだ。

 

「外道に容赦はしない!行くぞアロンダイト!」

 

「この力は、聖剣か!?何故このような転移者が持っているのだ!」

 

「この聖剣の名はアロンダイト!かつてブリテンにてアーサー王の騎士であった湖の騎士こと、ランスロットが持っていたエクスカリバーにも匹敵する聖剣である!……輝け!」

 

最後の言葉でアロンダイトの輝きが増し、斬撃の威力が上がる。聖我はエヒトにアロンダイトを振るい、左腕を斬り落とす。

 

「エヒトが命じる!『動くな』!」

 

エヒトは神の権能の一つである、神言を行い動きを止めようと聖我に命令する。だが聖我には効かず、そのまま右脚を斬り落とす。

 

「なんなのだ貴様はァ!」

 

「言っだろう、私の名前は神刃聖我、この身体の名前は、湖の騎士・ランスロットだ!」

 

聖我はエヒトの問いかけに答えながらアロンダイトを天に掲げる。

 

「最果てに至れ……聖剣よ、我が身体よ、限界を越えよ……この身体(ランスロット)主である王(アーサー)よ、この光を見よ!」

 

「な、なんだ!?」

 

聖我はエヒトが慌てている中、アロンダイトの真の力を発揮するための詠唱を行う。するとアロンダイトから光が現れ、極太の光エネルギーでできた剣が現れる。

 

「この剣を受けたまえ!縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)!!!」

 

その力はFate世界では宝具と呼ばれ、サーヴァントが持つ切り札にして真骨頂であり、英霊が生前に愛用した武具、或いは逸話を奇蹟として現れたもの。

 

ランスロットの場合は生前アーサー王に仕えた時に使っていた聖剣・アロンダイトである。そのアロンダイトに過重負荷を与えたものが、縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)だ。

 

その光はエヒトの世界である神々しい神域を損傷させながらエヒトを飲み込んでいく。そして輝きが収まると、そこにエヒトは居らず、残っていたのはノイントとアロンダイトを構え、少し疲弊している聖我が残っていた。

 

「……フゥー……スカッとしたぁー」

 

聖我はやりきったような顔をしながらエヒトが消し飛んだ所へと向かう。すると、エヒトが消し飛んだ場所に光の玉がいくつかあり、近づいた聖我にそのまま入っていく。

 

「なんか力が湧くような……まぁいいや、これで平和に過ごせるし!」

 

ブツブツと独り言をつぶやく聖我にノイントは黙りこくったまま近づく。そして聖我は近づいてくるノイントに警戒しながら話しかける。

 

「……上司を殺したんだ、敵討ちか?」

 

「……ありがとうございました

 

「え?」

 

「ありがとうございました!やっとブラックで残業当たり前の会社から退職出来ます!」

 

聖我は固まった。てっきりエヒトを消し飛ばしたから攻撃されるかと思ったのだが、逆に礼を言われてしまった。

 

「あ、エヒトに別に私たち忠誠心持ってませんし、ただエヒトに作られた存在ですので、命令に従っているだけですよ。親の言うことはよく聞こう。そう言うことです」

 

「……敵対しないの?」

 

「しませんけど……それより貴方に仕えましょう。ちゃんと残業させない、休みがあれば貴方に仕えますよ」

 

「……思考がブラック企業からホワイト企業に転職したい社畜……」

 

聖我は考えることを辞めてノイントに質問することにした。

 

「ここ何処?」

 

「トータスと呼ばれるさっき死んだ駄神が支配していた世界です」

 

「君たち何人いるの?」

 

「戦闘・非戦闘員含めて十万程です。全員駄神に作られ、こき使われていました。なんなら今ここに呼びますね」

 

「え?」

 

「『神域内の神の使徒全員に呼びかけます。あのクソ上司が転移者によって殺されました。今からこれからどうするか考えるので集まってください』……これでよし」

 

ノイントは何処からかメガホンを取り出して後ろを向くと神域内の神の使徒全員に呼びかけた。

 

するとすぐに神域内の神の使徒が集まり、聖我のことを賞賛しながらこれからどうするか話し始める。

 

「ぶっちゃけ私たちのほとんどここに住むしかないんですよね……」

 

「分かります……私たち外じゃ無職ですからね……こういう時外で働いているノイント姉様たちが羨ましいです」

 

「でもこんなに雇ってくれる人何処にも居ませんよね……別に給料払わなくていいんですけど……」

 

「そうですね……普通に休みがあれば別に構いませんし……」

 

「……じゃあそこの転移者さんが私たちの主ってことでいいんじゃないですか?そこの転移者さん、それでいいですか?」

 

「え?」

 

「このままだと私たちここから出てってトータスで働かなきゃ行けませんし、最悪野垂れ死になるんですけど」

 

「……ここ君らの家じゃないの?」

 

聖我がノイントたちの家はここでは無いのかと聞くと、ノイントたちは答える。

 

「え?貴方が駄神の権能持ってるから貴方がここの管理者ですよ?」

 

「え?」

 

「さっきそこのところで光の玉回収したでしょう?」

 

「うん」

 

「それでです」

 

「マジかぁ……」

 

聖我はため息をつくと少し考え出す。

 

「(ここからこの娘たち追い出したらこの娘たち野垂れ死ぬよね……それは流石に可哀想だし……)わかりました、貴女方の主になりましょう」

 

聖我は仕方なくエヒトの後釜になることにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

「……神の使徒が全員集合したからなんだと思ったらエヒト様が死んでいるだと……転移者め……だがここで出ていってもノイントたちに働かせ過ぎで殺されそうだ……覚えておれよ、転移者……このアルヴヘイトがいつか貴様を討つ!」

 

原作にてユエの叔父の身体を奪ったアルヴヘイトが聖我をいつか討とうとエヒトの死を悲しみながら覚悟を決めていた。

 

 

 

 

 

 

「……この壊れ方は予想してなかったわ……いくらランスロット本来の力をフルで使えるからって、原作ラスボスをすぐに倒すなんて……しかも権能奪ったし…………まぁいいや頑張ってね」

 

聖我を転生させた女性が驚きながらもこれからを楽しみにしていた。

 




ifなんで……勘弁してください。その場の乗りで書いたんですけど結構楽しいな〜と思ってこうなりました。エヒトこう簡単に死なないだろうと思われるかもしれませんけど器がありませんから簡単に殺せそうだと思ったので……

これダメだろって思われた場合は書き直します

ラスボスはアルヴヘイトを予定しています。

これからもよろしくお願いします。


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オルクスの封印されし吸血鬼

聖我はトータスに来てから森で迷子になって神殺ししかしていないためにノイントからこのトータスの現状を聞いていた。

 

「ノイントさん、この世界の現状を教えてください」

 

「はい、この世界は今、人間族、獣人族、魔人族が三つ巴の戦いをしています。ですが獣人族は人間族に奴隷として扱われていますので三つ巴とは言い難いです」

 

「なるほど、それで?」

 

「そして魔人族は魔法に長けた人材が多く、今は魔人族の将・フリード・バグアーが神代魔法……神代の魔法の変成魔法を手に入れて魔人族が今この世界で最も優勢です。それに魔人族の王はあの駄神の眷属であるアルヴヘイトがやっているために魔人族がこの世界の王になるかもしれません」

 

ノイントの話の中にエヒトの眷属という言葉があったのでそれについても質問を投げかける。

 

「そのアルヴヘイトとは?」

 

「アルヴヘイトは300年前の不老不死の吸血鬼の王の叔父だったディンリードと呼ばれる吸血鬼の身体を奪ったクソ上司2号です」

 

「じゃあその不老不死の吸血鬼って?」

 

「はい、名前はアレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタール。文字通り不老不死の吸血鬼で吸血鬼……この世界において最強格の吸血鬼です」

 

「不老不死ってことは生きてるのかな?」

 

「いえ、オルクス大迷宮にて封印されています。あのクソ上司1号の器にされそうだったのでクソ上司2号の器がオルクス大迷宮に封印しました」

 

「……なんで知ってるの?」

 

「……まだ幼かったし、クソ上司1号の器として使われるなら封印された方がマシだろうなぁって思ったので」

 

「そう……」

 

聖我は考える。結構前に封印されているなら寂しさで狂ってしまったのでは?と思って聖我はノイントにこう伝えた。

 

「そこに連れて行ってくれないか?」

 

「わかりました、魔物も強いのでエアースト姉様も連れていきますか?」

 

「いや君一人でいいよ」

 

「わかりました!」

 

聖我はノイントを連れてオルクス大迷宮に向かうことになったのだった。

 

 

 

 

 

 

「……さむい……だれかたすけて……」

 

ここは真のオルクス大迷宮の50階層。ここには金髪赤目の吸血鬼の元王、アレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタールが封印された部屋がある。

 

そこの大理石のように艶やかな石造りで出来ており、幾本もの太い柱が規則正しく奥へ向かって二列に並んでいて部屋の中央付近に巨大な立方体の石の中で封印されていた。

 

暗く、誰もいないその空間でよく300年も狂わず生きていたことは驚きである。

 

そんな空間に巨大な光の柱が現れた。思わず目を瞑るアレーティアは何が出てくるのか気になっていると、そこから銀髪のワルキューレと青髪の剣士が現れた。

 

「君がアレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタールかな?」

 

「……そう、でもあなたたちはだれ?」

 

「私は神刃聖我、つい昨日エヒトを殺した転移者だ」

 

「私はエヒトにこき使われていたノイントです」

 

「そう…………え?……ころしたの?あのかみを?」

 

「ああ、さて、君をここから助けてあげよう」

 

「え?」

 

聖我はアレーティアが封印されている立方体を見ながらフォークを無限収納BOXから取り出す。

 

「狂化……」

 

その言葉とともに聖我の鎧がなくなり、黒いプレートアーマーへと変わっていく。そして聖我は騎士は徒手にて死せずを使ってフォークをDランク宝具へと変えた。

 

「ふぉーく?」

 

「そう、ちょっとよく切れるフォークさ」

 

聖我はフォークを立方体に刺すとそのまま立方体がアレーティアを離し、立方体は腐食する。

 

アレーティアは地面に足を付ける。

 

「ノイント、アレーティアの世話、お願いできるかな」

 

「聖我様は?」

 

「あのサソリを消す」

 

聖我は立方体の破片を手に持って錬成と生成魔法、重力魔法、空間魔法、昇華魔法を使って立方体の破片を剣の形に変える。

 

そして騎士は徒手にて死せずを使ってその剣を宝具に変える。

 

そしてアレーティアを助けたことによって現れた巨大なサソリに向かってその剣を振るった。するとそのサソリはそのまま黒い穴に吸い込まれてしまい、そのまま死んだ。

 

サソリに向かって振った剣は錬成によって形を整えられながら、重力魔法と空間魔法の応用により任意の場所になんでも吸い込む穴を作る能力を作り出して生成魔法でその能力をつけられ、昇華魔法で能力が進化した、擬似ブラックホールを任意の場所に作り出す剣である。

 

「……成程、チートだな」

 

聖我はアレーティアとノイントを連れて再び神域に戻ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、本当にエヒト神は殺された……」

 

神域にてアレーティアは聖我とノイントから今世界がどのような状態になっているかを聞いていた。(ノイントがほとんど説明していた)

 

「さて、君はどうする?自由に何処に行ってもいいし、ここで暮らしてもいい」

 

「ん、ならここにいる。聖我の傍にいる」

 

「そうですか…………え?」

 

「吸血鬼の国もないし、転移してきた上に身寄りがいない聖我と吸血鬼の国がいなくなって仲間もいない私は似てる。……それに助けてくれたし、聖我が死ぬまで傍にいる」

 

「……そうですか、わかりました」

 

聖我は考えるのを辞めてノイントにまた世界の問題について聞こうとすると、

 

「聖我様が死ぬまで傍にいるのは私たちです!」

 

「いや、私!」

 

「私たちです!」

 

「私!」

 

「私たちです!」

 

「私!」

 

「「ぐぬぬ…………」」

 

ノイントとアレーティアは睨み合い、そしてそれぞれの得物を取り出して戦闘の準備をする。ノイントは双大剣、アレーティアは魔法陣だ。

 

戦争じゃあああ!

 

アレーティアが最上級魔法を放ち、ノイントはそれを双大剣に分解を纏わせて放たれた魔法を分解していく。

 

「クッ……これは仕方ない、やりますか!『神の使徒全員に告ぐ!聖我様がクソ吸血鬼に奪われる!クソ吸血鬼を滅ぼすぞ!』これでよし!」

 

ノイントは応援として来れる神の使徒全員にメガホンで連絡して戦いに参戦させた。

 

「狡い!なら…… 禁忌「フォーオブアカインド」!!」

 

アレーティアは同じ吸血鬼であり、同じく金髪赤目のキャラクターの能力を使って4人に分身して最上級魔法を先程とは比にならないほど放ち始める。

 

「……やべぇ、収拾つかない……」

 

聖我はこの世界とは違う世界線の校長と同じく胃に痛みを感じながら胃薬を飲んでアロンダイトを構える。

 

いい加減に……しろぉぉぉぉ!!!

 

この後聖我はノイントたち神の使徒とアレーティアの愛の抗争を止めるためにアロンダイトを何回も出力を抑えながらオーバーロードさせたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの子……原作主人公のメインヒロイン助けちゃったよ…………まぁいいか、世界に影響及ばさなきゃあとは好きにしてもらっていいし!」

 

聖我を転生させた女性はノイントたちとアレーティアの抗争とそれを止めるためにオーバーロードさせまくる聖我を笑いながら見ていたのだった。




ユエじゃなくてアレーティアとして保護しました!アレーティア以外は普通にハジメのヒロインにするつもりです。

これからもよろしくお願いします。


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同郷の転移者

エヒトが死に、所有権が神刃聖我に移った状態でもなお活動を続ける神域にて、アレーティアと1人の神の使徒が言い争いをしていた。

 

「アレーティア、いつまで貴女はそこでボリボリお菓子を食べて寝そべっているつもりですか!仮にも300年前は吸血鬼の王であり、世界最強クラスの魔法使いでしょう!?」

 

「……ツェーンうるさい、私はお菓子を食べながら神代の魔法を解析するのに忙しい、だから黙って」

 

アレーティアと言い争っているのはノイントの妹であるツェーン。ドイツ語で10の名を冠する神の使徒の中でもノイントに次ぐ実力を誇る神の使徒である。

 

何故言い争っているのか、それは数日前に遡ることになる。

 

 

 

 

数日前、聖我とアレーティアの会話……

 

「アレーティア、頼みがあるんだが……」

 

「ん、聖我の頼みならなんでも聞く、何?」

 

「神代魔法の解析と複合、そして概念魔法の開発をして貰いたい。概念魔法の開発というか作り方の研究かな」

 

聖我が頼んだ依頼、神代魔法の解析・複合、そして神の御業とも言うべき魔法であり理の根幹に作用する強大な力、生成魔法、重力魔法、魂魄魔法、変成魔法、空間魔法、再生魔法が一段進化し、更に組み合わさることで至る、神代魔法を超える魔法、概念魔法の作り方の研究だ。

 

魔法に精通しているのはアレーティアだけなためにアレーティアに任せることにした聖我はアレーティアの頭の中に神代魔法の知識を流し込んで、アレーティアはその依頼を快諾したのだった。

 

 

 

 

 

それがアレーティアがだらけながら魔法の研究をしている理由だ。それに関して一々怒るのかとアレーティアはツェーンに文句を垂れるとツェーンはこう言った。

 

「別にそれはいいんです!聖我様の依頼ですからどう研究しようと勝手ですけど、だらけすぎなんですよ!掃除もしないし、部屋を綺麗にしないし!まだそんな経ってないのにゴミ屋敷状態じゃないですか!」

 

何故ツェーンが怒るのか、それはユエが魔法の研究とお菓子を食べて寝そべっているせいで部屋が汚いためである。それはもう、うら若き乙女が暮らすような部屋ではなく、何処ぞの葛飾区の警官のような部屋になっていた。

 

「掃除……黒天窮!」

 

「あ、掃除を魔法でって!ズルいですよ!」

 

ダイ〇ンの掃除機のようにアレーティアの指から現れた黒い球はお菓子の包装やお菓子の食べかす、魔法研究でいらなくなった紙などを吸い込んでしまった。これでは叱るに叱れないと嘆くツェーンにアレーティアは勝ち誇る。

 

そんな様子をノイントと聖我はアレーティアの部屋のドアの隙間から見ていてこう話していた。

 

「楽しそうだな」

 

「いやそうじゃないでしょう!?」

 

ちょっと新しい主の頭の中を見てみたいと思ったノイントだった。

 

 

 

 

 

 

※ここから本編です。

 

「私以外に転移者って居るの?」

 

「居ますよ、あのクソ上司1号が調子乗って呼び出したのがたくさんいます。……聖我様みたく強くありませんけど」

 

「私の場合は特別だよ」

 

聖我は転生したことを隠しながらノイントにその自分以外の転移者の詳細を尋ねる。

 

「勇者パーティーとして活躍が王国に見込まれているのは勇者としてクソ上司1号に召喚された天ノ河光輝、剣士の八重樫雫、治癒術師の白崎香織、拳士の坂上龍太郎ですね、そしてその他はそこまで戦力になるとは思えません。……唯一例外があるとすれば生産職でしょうか」

 

「?」

 

「錬成師の南雲ハジメ、錬成師はあのクソ上司1号を追い詰めた7人のうちの1人の職業でした、それにもう1人引率の畑山愛子の職業も有用なものです」

 

「なるほど、まぁこちらから攻撃するつもりは一切ないし、あちらが攻撃を仕掛けてきたとしても概念魔法が少し待てば量産出来るようになるから別に気にしなくていいかな」

 

聖我は残りの転移者の情報は聞かずにまた違う問題に取り掛かろうとするとノイントが聖我に気になったことを問いかける。

 

「聖我様は帰りたくないのですか?」

 

「……親いないし、ここ楽しいから別に帰るつもりは一切ないな……まぁそうなると残りの転移者も帰れないんだけど」

 

「そうですか、…………何故残りの転移者も帰れないんですか?」

 

「今のところ帰すことが可能なのは私だけ、それに私は帰るつもりがないから残りの転移者も帰れない。帰ったらなんで1人置いてきたのか言われるからね」

 

「成程、めんどくさい世界ですね」

 

ノイントは納得したようで、これ以上聖我に質問するのはやめた。そして聖我は次の質問を行う。

 

「魔人族は?」

 

「魔人族はクソ上司2号がほとんどの情報を持っていたのでフリード・バグアーのことしか分かりませんね」

 

「……そう」

 

「大変です!」

 

聖我が魔人族の情報を得れずに残念がっているところに情報を総合してノイントに渡す役目をしているドイツ語で1の名を冠するアインスがやってきた。

 

「どうしたのですアインス姉様」

 

「転移者が1人、真のオルクス大迷宮に落ちました!」

 

「え?……え?本当に?」

 

「はい」

 

「…………嘘だろ」

 

なんの思い入れもないが同郷の人間が真のオルクス大迷宮という名の魔境に落ちたことを知って少し驚く聖我。

 

「どうなされますか?」

 

「……答えは決まっている。助けに行くさ」

 

真のオルクス大迷宮に落ちた同郷の転移者を助けるために偽神の力を奪った剣士が真のオルクス大迷宮へと向かうのだった。




ツェーンは普通にノイントのように書けばツェーントなんでしょうけど今作ではツェーンで通します。



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錬成師の仲間入り

聖我は転移者の1人が真のオルクス大迷宮に落ちたことを知ってノイントとアレーティアを連れて真のオルクス大迷宮を向かおうとしていた。

 

「アレーティア、一緒に来てくれ」

 

「ん?何かあった?」

 

「同郷の転移者が1人真のオルクス大迷宮に落ちた、回収に向かうから手伝ってくれ」

 

「ん、わかった」

 

アレーティアは聖我の要請を聞いて嬉しそうにしながらその要請を快諾した。だがすぐに顔を顰めることになる。

 

「ノイントも行くの?」

 

「それはこちらのセリフです。何故貴女も行くのですか!?」

 

ノイントが聖我のことを待っていたのを見て顔を顰めたのだ。それに呼応するようにノイントもアレーティアを見て顔を顰めた。

 

「はいはい、喧嘩は後にして拾いに行こうか?」

 

「申し訳ありません、では参りましょう!」

 

「ごめんなさい、そこの銀髪似非天使が一緒に行くって聞いてちょっと……」

 

「えぇ?!それはこっちのセリフです!」

 

聖我がせっかく喧嘩を納めたのにまた喧嘩を始めるノイントとアレーティア。納めるのも面倒なのでアレーティアに転移を頼む。

 

「転移してくれるか?」

 

「ちょっとまってて、そこの銀髪似非天使を殺ったらすぐにやる!……蒼天!」

 

「最上級魔法なんて簡単に打ち消してあげますよ!セイ!」

 

だが現実は無情であり、アレーティアとノイントはアレーティアが来てから何回起きたか分からない抗争を起こす。

 

「エアースト、一緒に来てくれるか?」

 

「喜んで!」

 

聖我は仕方なくエアーストに同行を頼んでセイバー状態で真のオルクス大迷宮に向かったのだった。

 

 

 

……聖我が居なくなったのにアレーティアとノイントが気づいたのはアレーティアとノイントが喧嘩をしているのを見たアインが止めに入った時である。

 

 

 

 

 

 

真のオルクス大迷宮・1階層、そこに聖我とエアーストは転移した。そして運良く目の前には倒れている青年がいた。黒髪黒目の普通の男の子である。

 

「エアースト、確認するまでもないと思うがこの子かな?」

 

「はい、真のオルクス大迷宮に落ちた天職錬成師の南雲ハジメです。どうなさいますか?」

 

「どうなさいますか?……決まっているさ、保護するに決まってんだろ、……この子は私がちゃんとエヒトを殺したあと帰していれば落ちなかった子だ。……まぁ帰るつもりは一切ないが」

 

聖我は再生魔法を掛けてハジメの傷を無くしながらそうつぶやく。そしてもう一度転移を行なってハジメを抱えながら神域へと戻った。

 

 

 

 

 

「う……ここは……確か僕はオルクス大迷宮から奈落に落ちて……なんでこんなふかふかのベッドの上で寝てるんだ!?」

 

ハジメは奈落に落ちたはずなのにベッドの上で気絶していたことに驚く。すると青髪の男と銀髪の女性がハジメの前に現れた。

 

「だ、誰!?」

 

「……後遺症は無さそうだな、南雲ハジメ。私の名前は神刃聖我。君と同じく地球からエヒトによって転移し、エヒトを殺した人間だ」

 

「私はクソ上司1号を殺してくれた聖我様にお仕えする神の使徒であるノイントと申します」

 

その言葉を聞いたハジメは頭がパニックになり、そのまま脳がショートしそうになってしまった。

 

「君は奈落に落ちた後、それを知った我々が君を助けに向かったということさ、それに君の錬成師としての才を無くさせる訳にもいかないからね」

 

「……何となくわかりました……それで僕は帰れるんですか?」

 

「あ、無理」

 

「即答!?」

 

ハジメは自分を助けてくれて、エヒトを殺せる存在なら自分を家まで、地球まで帰してくれるのではないかと思ったのだが、その期待は簡単に壊された。

 

「今、エヒトが使っていた術式をもう1人拾ってきた女の子に解析させて研究させている。それでだ、君にも手伝ってもらいたいことがある」

 

「なんですか?」

 

「君にもエヒトが使っていた魔法を与えよう、それに魔力バックアップも付けるからそれで私の要請するものを作って欲しい」

 

「それに僕にメリットはありますか?」

 

「……そうだね、魔法が出来たらクラスメイトと一緒に帰してあげよう。それに君と君が一緒に居たいと思える存在が住める場所や食事、必要なものを与えよう」

 

「……ひとつ質問があります、聞いてもいいですか?」

 

「ん?」

 

聖我はハジメが自分の要請を受ける前に質問をするとは思っていなかったためにちょっと気の抜けた返しをする。

 

「貴方は何処から来たんですか?僕のクラスに貴方みたいな人はいなかったんですけど」

 

「……転校生だよ、転移した日に転校してきて隣のクラスで……しかもプリントを届けに行ったら運悪く転移しちゃったんだよ……」

 

「……」

 

ハジメの質問に対して体育座りになりながら落ち込む聖我に対してノイントは優しく聖我の背中を擦る。そしてそんな聖我を可哀想な目で見るハジメ。

 

「……わかりました、その要請受けさせてもらいます」

 

「……ありがとう、これからよろしくね……別に敬語取ってくれて構わないから」

 

「わかった、よろしく」

 

こうして原作ではキャラが変わってしまったハジメは聖我に拾われることによって物語当初のハジメのままでいることができるようになったのだった。

 

 



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何事も簡単には解決しない

ここは神域、最近天才魔法使い兼不老不死の吸血鬼・アレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタールと錬成師・南雲ハジメが入居し、生活し始めた元この世界の管理者の領域だ。

 

そこで今、アレーティアと神の使徒のどちらが聖我に相応しいかの戦いが勃発しており、聖我は急いで安全と思われるハジメの元へと逃げることにした。

 

「開けて助けてくれ!ハジメ!」

 

「大変そうだね……ハーレムも」

 

「意図して作ったわけじゃない!全部マッチポンプなんだ!」

 

「いやまぁ悪いとは言わないし、自分も助けてもらったから別にね」

 

聖我の発言を聞きながら今まで自分が読んだライトノベルを思い出すハジメ。聖我はまだ向けられている好意を認識しているだけまだマシだろうと考えて聖我を中に入れる。

 

「助かったよ……またアロンダイトをオーバーロードさせることになるところだった……」

 

「あはは……ねぇ、神代魔法をくれたのはいいし、色々な武装を作っているけどさ、何のためなの?」

 

聖我が喧嘩を止めるためにアロンダイトをオーバーロードさせている光景を思い出したハジメは苦笑いしながら聖我に質問を投げかける。

 

「あぁ、それはな……ちょうどいいからこれ借りるぞ」

 

「え?うん」

 

ハジメの横にあったブーメランを取ると騎士は徒手にて死せずを発動する。するとブーメランは黒く禍々しい姿へと変わって行く。

 

「…………………………なるほど、ランスロットの宝具を使えるのか」

 

「随分と思考停止していたようだがそうだ、私は生まれてからランスロットの宝具2つとアロンダイトを持っていたわけだ」

 

「……そう、まぁ疑わしいけど味方だから別に気にしなくていいか」

 

聖我をじーっと見つめた後、また錬成の研鑽を再開し、原作でいうドンナー・シュラークを満足いく形で作り出す。

 

「なぁ、白崎香織についてどう思っている?」

 

「……なんでそんなことを今聞くのかな」

 

「白崎香織が君の落下により意識不明になったとアインスから聞いた。……きみと白崎香織は恋仲ではないと思っていたんだがね」

 

聖我はハジメと白崎香織の仲がどのようなものだったか問い質す。

 

「私はエヒトを殺してからノイント達に好かれるようになった。それにアレーティアもそうだ。アレーティアをオルクス大迷宮の封から解き放ったことによって私はアレーティアに好かれたんだ」

 

「何が言いたいの?」

 

「……恋愛経験、そう言うものはしたことが無いが君は何かを白崎香織にしたか、何かを見せたのではないかな?それで君は白崎香織に好かれたんだ。違うかね?」

 

「……かもしれないけど、僕は白崎さんと話したのは高校に通い始めた頃からなんだ、一目惚れというには平凡な容姿だし」

 

「……そうか、まぁいい」

 

ハジメが香織に好かれた理由は分からず、それを調べる方法もないために聖我はそのまま黙り込みハジメは本格的に武装の錬成を再開した。

 

 

 

 

 

「アレーティア、要件はなんだい?」

 

聖我はアレーティアにアレーティアの部屋に来るように言われアレーティアの部屋に来ていた。

 

「ん、ちょっと来て」

 

「?」

 

アレーティアが聖我にアレーティアがいるところまで来るように手招きするとアレーティアは空間魔法でテーブルと椅子を2つ出して聖我に座るように伝える。

 

「魔法の研究はまだまだ終わらない。聖我に頼まれた対象人物痕跡抹消魔法はまだまだ作れそうにない」

 

「そうか、なら世界と世界を繋ぐ魔法はどうだ?」

 

「それも必要とされる魔力量は問題ないけどこの世界を覆う結界があるからまだ転移出来ない。こればかりは割らないといけないけどこれも概念魔法で割らないと無理、聖我のエヒトの権能はどう?」

 

「エヒトは戦闘を得意とする訳では無かった、……結界はハジメとアレーティアの兵器と魔法に任せるしか無さそうだな……それか亀裂を入れてくれればアロンダイトで切り拓くんだが」

 

「それか結界の術式自体を破壊すればなんとかなる」

 

「それできるのアレーティアくらいなんだが……」

 

聖我とアレーティアがトータスを覆う結界をどう破壊しようか悩んでいると昔からエヒトに仕えていたノイントがやってきた。

 

「結界を破壊できる方法ですか……あれ?なんだっけ?聖我様、エヒトの権能手に入れた時に記憶も継承してくれれば転移者を呼んだ時使った術式手に入ったのに……」

 

「そういうノイントは覚えてない?」

 

「戦闘や扇動しかしてませんでしたし……魔法は使わず分解と双大剣使ってたので魔法のことはよく分かりません!」

 

「つまり脳筋」

 

「なんですって!この魔法以外能無しBBAが!」

 

「ノイントの方がBBA、私はBBAじゃない」

 

「アレーティア、ノイント落ちつけ」

 

聖我はアレーティアとノイントを宥めるが彼女らの論争は激化し、結果、

 

戦争じゃあああ!

 

こうなった。

 

アレーティアの部屋の中で戦争されたらさすがに後でアレーティアが涙目になりそうなので手頃な誰にもいないところに転移魔法で転移させる。

 

そして聖我は後でどうせアロンダイトをオーバーロードさせることになると考えてアロンダイトに魔力を充填して宝具発動の準備をするのだった。

 

 



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森のうさぎさん

やっと投稿出来ました!


今はもう色々なところがボコボコになっている神域、そんな空間でもそこまでボロボロになっておらず比較的綺麗な場所で聖我と聖我に拾われたハジメが話していた。

 

「というわけで森のうさぎさんの回収お願いね」

 

「なんで僕なの?」

 

「1番暇そうだから」

 

森のうさぎさんの回収とは最近フェアベルゲンを追い出された兎人族のことである。なんでも神の使徒のひとりが調べたところによると、差別によって不当に追い出されたらしい。

 

だが神の使徒の大半はエヒトに働かされ続けて動けるのはひと握り、アレーティアは部屋でこの世界から脱するための魔法を研究しているため動けない。

 

それに聖我は神域の維持などのエヒトが行なっていた仕事を行っているために動けない。

 

それらと比べれば比較的楽な位置にいるハジメが兎人族の回収に向かうのは仕方の無いことなのである。

 

「でも……」

 

「武装はあるんだろ?」

 

「まだ作りたいのがいっぱいあるからな〜」

 

なんだかんだ言って自分の部屋という名の工房から離れたくないというのが本音らしい。重度のオタクのせいか、アニメ武器を作りまくっているのだ。

 

「……仕方ない、生成魔法を君にあげよう!だからうさぎさんの回収行ってきて」

 

「喜んで!」

 

前々からハジメは聖我に生成魔法を強請っていた。だがなんかに使えそうだなーと渡していなかった。聖我が酷いと喚いた時もあったが今がこの時とハジメに生成魔法を与えることを約束するとハジメは神域から転移してしまったのだった。

 

「……大丈夫かな、アイツ」

 

そんなハジメを少し心配そうに見る聖我だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「だずげでぐだざ~い! ひっーー、死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」

 

「……そこか……歩くのめんどくさいな」

 

ハジメは神域から転移してライセン大峡谷に来ていた。ハジメは聖我から貰っていた宝物庫から火薬を使って飛ぶジェットパックを取り出して装着する。

 

先程から助けを求めている兎人族の後ろにいる双頭ティラノにドンナーとシュラークと名付けている拳銃を向けて、銃弾を放った。

 

その銃弾は電磁加速によって速くなっており超電磁砲と言っていいほどの威力になっていた。

 

双頭ティラノはあっけなく貫かれ、そのまま絶命し、その様子を見た兎人族がポカーンと立ち尽くす。

 

ジェットパックを使用してホバリングしながら兎人族の元に向かうハジメ。

 

「助けにきま「助けてくださいお願いしますぅ!なんでもじまずがらぁ!」ちょ、涙拭いて、鼻水も……助けに来ただけだからさぁ!」

 

「ズビ……あ、ありがとうございます!でもなんで……」

 

ハジメが助けに来たことを知って鼻水をハジメの服で拭く兎人族。そしてハジメがなぜ助けに来たのかを聞き始めた。

 

「僕を助けてくれた人が君達を助けるよう言っていてね。さぁ、案内してくれるかな?あ、それときみの名前も教えてね」

 

「わ、わかりました!あ、私の名前はシアですぅ!」

 

「そう、僕はハジメ、よろしくシア!」

 

なんだか前より明るくなったハジメと兎人族のイレギュラー、シアが出会った瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーWに登場するハードボイルダー。それは様々なバックパックと合体することで色々な特殊能力を得ることが出来るバイクだ。

 

なぜこんな説明をしたのかというと、ハジメが似たようなものを作ってしまったからだ。

 

名前はハードボイルダー・ファースト。バックパックはガトリング砲が搭載され、ミサイルが放てるガンナーHだ。

 

移動は遅いが、飛びかかって来る魔物を排除するのがものすごい楽なのだ。

 

今、ハジメとシアはハードボイルダー・ファーストに乗って、兎人族達が集まっているところに向かっていた。

 

「これ凄いですね〜」

 

「そうでしょ!すごいでしょ!天才でしょ!!……でも聖我はわかってくれないんだよね……」

 

シアに褒められて某天才物理学者のセリフを言うハジメだったが、ロマン武器というのがいまいち分からない聖我が戦車でよくね?と言った時のことを思い出して少し落ち込む。(ガトリング砲を聖我も持ってはいるがバイクに搭載する意味が分からないとの事)

 

「あの、聖我さんというのは?」

 

「聖我は僕を助けてくれた友達……かな?君達を保護できる人間でもあるね」

 

「……わ、私たちど、奴隷にされるんですか?」

 

「ないない、聖我は大概自由にやらせてくれる。まぁたまに頼まれることもあるけど」

 

「なら良かったです!」

 

保護を奴隷と勘違いしたシアがガクガク震えるがハジメの言葉を聞いて胸を撫で下ろす。

 

「あ、あそこ……魔物!?」

 

シアが兎人族達が集まっているところを指差すが、そこにはワイバーンに近い魔物が兎人族を襲っていた。

 

「は、ハイベリアァァ!?」

 

ワイバーンに近い魔物、ハイベリアに怯えるシアだったが、ハジメに怯えはない。

 

「……超高速機動で動いてくる天使よりマシだよなぁ……」

 

どこか黄昏ているハジメによってバックパックからミサイルが1発放たれる。そのミサイルによってハイベリアは爆殺された。

 

「ハウリアの皆さん、大丈夫ですか?」

 

ハジメはハイベリアを撃墜したことをなんとも思ってない顔でにこやかに怯えているハウリアに話しかけたのだった。




ハジメは原作と変わらずシアと接触しました!大迷宮には行きません。ユエが魔法を完成させ、それをカミパワァーで発動すれば帰れますから。

仮面ライダーアクセルのガンナーAがガンナーHの元ネタです。

次回ハジメがうさぎさんたちを回収すればハウリアは終わりですね。樹海?ミレディ?……はて、なんのことでしょうか。



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