中津の異世界信仰記 (阿鬼羅)
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世界説明

一応設定上げときます、追加するかもしれません


この世界について世界ナンバーM112411歴史位置的には明治初期辺り

 

一部魔法がある若しくは存在した世界現状で残っていてかつ組織的な戦闘が可能なのは四季島本島の魔法使いのみ

 

大陸などの位置は地球に準ずるが日本列島の位置にグリーンランドクラスの島が存在する

帝國暦中津が降り立った時を元年とする

正暦史実西暦に準ずる

 

帝國暦54年の主要国

四季島帝國

国土

四季島本島(日本列島の3倍)

硫黄島

沖縄

マリアナ諸島

軍備

帝國暦54年当時では準弩級戦艦16隻装甲巡洋艦32隻未完16隻と世界最強の陣容を誇る海軍

歩兵90個師団砲兵15個師団騎兵30個旅団世界初の装甲車主体の高速部隊を保有する質の面で最強格の陸軍

飛行船120隻を保有し秘匿してはいるが数百機の航空機を保有する世界初の空軍

世界唯一の魔法使いの戦闘団を保有している

 

斉国(斉王朝)

国土

清王朝に準ずる

軍備

100万人に届かない程度の陸軍を保有するが大半が旧式のマスケット銃を装備

海軍四季島帝國に対応して戦艦モドキを3隻その他雑多な艦を複数隻装備している

大体の列強から餌扱いをされている国内で

不満は年々上昇中、四季島帝國と戦い武威を取り戻したがっている

 

大シェナ帝国

国土

史実大韓帝国

軍備

史実通りあってないようなもの

最近四季島帝國との関係が悪化している、四季島帝國が持つ島を自領だと勘違いしている

 

 

列強諸国

 

エングランド

国土

イギリスに準ずる

軍備

世界各地に植民地を持ち多数の陸軍を保持

海軍は前弩級戦艦20隻以上を保有している

プロシアとの関係が悪化している

四季島帝國の能力と戦力を買っている

 

フランカ

国土

フランスに準ずる

軍備

エングランドのように世界各地に植民地を保有する

海軍エングランドに劣るものの10隻以上の前弩級戦艦を保持している

 

アメリア合衆国

国土

アメリカに準ずるがマリアナ諸島を領有していない

軍備

史実通り

 

プロシア

国土

プロイセンに準ずる

軍備

史実通りだが騎兵より銃撃に耐えれる四季島帝國陸軍の装甲車を輸入しようとしている

海軍は史実より戦艦の建造が進んでいる

 

イタロス

国土

イタリアに準ずる

軍備

史実通り

 

ロマノフ朝ルーシ帝国

国土

ロシア帝国に準ずる

軍備

史実通り

南下したがっている斉王朝の領土を欲している

 

オーツトリア・ハンマリー帝国

国土

史実通り

軍備

史実通り

 

ベルギウム

国土

史実通り

軍備

史実通り

大体いつも道にされる国

四季島帝國とは改名前からの付き合い

 

オツマントルコ

国土

史実オスマン帝国通り

軍備史実通り

エルトゥールル号遭難事件以後四季島帝國との関係は良好になっている

 

滅亡国

メースト

国土

九州の一部

メースト戦役で四季島帝國に降伏



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世界選択

2021/08/09一部設定を変更しました


中津「おや、ここは、なるほど、いるのかね主神殿」

 

主神「やあ中津君久しぶりだね、直接会うのは150年ぶりかな」

 

中津「随分長生きしましたからね、まさか世界記録に載るとは思いませんでしたよ」

 

主神「年齢170歳か世界最年長だね」

 

中津「そうですね、でなんの御用ですか?」

 

主神「新しい世界に行ってくれないかな」

 

中津「どのような世界で?」

 

主神「どうするかな、選択肢は結構多くてねどんな世界がいいかな、まず、ゲームの世界にするかね、選択肢はウマ娘でどうかな」

 

中津「あの、私の持ってる時間断層、資源庫、クローン製造機、人類の叡智でその世界で何をすればいいのですか?」

 

主神「、、、、、、、、、違う世界にするか、できれば戦闘できる方がいいね、艦これ?」

 

中津「その、資源庫位しか役に立たないのですが」

 

主神「、、、、、、、、、そうだな、艦娘は時間断層で製造できないからな、だとすると魔法ありの世界かな、グリモア〜私立グリモワール魔法学園はどうかな、君も前前世で遊んでたようだし、お気に入りのキャラと学園生活というのもいいのではないかな」

 

中津「その、グリモア 世界に行くのはもう少し後ではいけませんか?」

 

主神「君の今の信仰と力では不足か、では未発達世界にするかい?」

 

中津「未発達世界、、、ですか」

 

主神「そう産業革命の息吹が吹き始めた程度の初期の世界さ」

 

中津「その世界で何をすれば」

 

主神「信仰を得てもらおうかな、神のような役目をして」

 

中津「神になれと」

 

主神「君がグリモア世界に行こうとしないのは力が足りないと、彼女達を救う力が、そう思ってるからじゃないかな」

 

中津「間違っていません、グリモアをサ終まで遊びました、裏世界の風子は生徒たちは救われなかった、もし私が今あの世界に行ったとしても何もできないでしょう、できたとしても大量の兵を用意するだけです、それでは意味が無い、四季島皇国1の商人、政治、軍事のブレインその地位にいた私ですら世界で苦しむ人を救えなかった、グリモア世界に行けば私は学生となるでしょう、それでは商人時代の私より力は遥かに劣る、魔法は使えるでしょうが強いかどうかもわからない」

 

主神「だから君をこの世界に送るのさ、信仰とは力、信仰とは救い、信仰とは支え、信仰により得た力は他の世界に行っても使える、だから掴め、会得しろ信仰を力を、そして導け人々を信者として」

 

中津「私にできるでしょうか」

 

主神「できるさ君なら、それに君はすでに信仰を得ている、四季島皇国、フィラルド等の北欧諸国、北米西海岸、東南アジア諸国、この辺りでは君は商売の長寿の神として崇められている、天使を作れるほどになっているのさ」

 

中津「天使を、ですか」

 

主神「そうさ、さあ作って御覧、君の下僕を、願って御覧、君の手足となって動くものを、あ、呪文用意しないとね、ちょっと待ってて」

 

?「ここにありますよ、詠唱文と生成陣の図表」

 

主神「おや、法天使シャームナリスかご苦労」

 

シャームナリス「どうも中津様、こちらが生成陣で立つ場所はこの位置になります。で、中央に血と触媒を、触媒は何でもいいです、ちなみに私の触媒は法律の本でした、なので法天使なのです」

 

中津「触媒で天使の種類が変わるのですか?」

 

主神「そうなるね武器なら武天使、死の概念なら死天使となるよ、あと農機具なら農天使、水関連なら水天使とまあ属性天使は属性器を用意すれば作れるよ、とはいえ最初は秘書や天使長、まあ君の知るところで言うミカエルに当たる最高位の天使を作るべきだろうね、最高位の天使名前は任せるよ、まぁ大体の天使は、1文字か2文字天使の前になにかついてるが、ちなみに僕の天使筆頭は神天使、神に類する天使さ、まあ下級の神なら秒で片付けられるからね、君と戦ったら君が勝つかな、何せ下級の神の信仰は正直小国の国民が捧げる信仰程度だから、君は上級寄りの中級神レベルかな、まあ分野によって違うが、商業に関しては君より上の神は両手で数えれると思うよ、さてそろそろ作ろうか天使、天使の種別はどうする?」

 

中津「私の筆頭天使は天使長で名はマックレーネ」

 

主神「いいね、さて儀式さ、血と、触媒、この場合触媒は君の1部だ髪の毛とか爪とか後はなにか身につけているものだね」

 

中津「ては血と、髪と爪後この杖かな」

 

そして十二芒星の陣の中央に杖を、各頂点に血をそして十二芒星の左右上下線が重なる場所に髪の毛とか爪をそして中津が唱える

 

中津「我が血肉を、杖を触媒として現れよ全てを司り我が右腕として我が天使達を管理まとめる者よ、今我が前に現れよ汝の名は筆頭天使、天使長マックレーネ」

 

ピカーーン

 

マックレーネ「汝の呼びかけに答え参上した我が名はマックレーネ、主よ貴方に使える天使だ」

 

そこにいたのは長身の羽のある美女であった美しいロングの金髪、出るとこは出て引っ込むところは引っ込んだ素晴らしい肉体顔は完全なるものと言えた、少し釣り気味の眼青みがかった瞳、そして何故か服を纏っていなかった、いや纏ってはいるのだが羽の出るように加工されたマントのみこれは服とは言えない、とりあえず中津は服を作り出し彼女に着せた

 

マックレーネ「感謝するぞ親父殿よ」

 

中津「父!?」

 

マックレーネ「そうだぞ私は君の血肉を糧に生まれたのだからなあなたの娘であろう」

 

 

主神「たしかにそうだ、中津君なかなか面白い子が筆頭天使になったね、あと何人か作るといいよ、おすすめは武天使と法天使、農天使、医天使かな、文明を強化して発達させて強くなるにはこの辺りは必要だね」

 

シャームナリス「国を強化するなら行政関連の法天使は複数人必要です、それと武天使はそれぞれ異なる武器を使う者と指揮ができる将校格を作るといいですよ、後は雑務天使は相当数入りますよ」

 

結果として叡天使メリアーネ、武天使筆頭アルトエル、次席マホエル、中級武天使アギリル、ザトエル、下級武天使8名と法天使筆頭桐絵、次席霜雪、中級法天使レザトース、マトリレーナ、下級法天使12名に農天使筆頭イナバ、次席ダイコク、中級農天使トヨエル、ハトエル下級農天使12名それに医天使筆頭エリーネリス、次席エーリゼ、中級医天使ラトミル、サタミル、下級医天使4名が作り上げられた、それ以外にも雑用担当の雑務天使24体と天使ではなく勇士12名が作られた

 

中津「勇士?」

 

主神「そう勇士、まあ戦闘員だよ、武天使とともに戦う、さてどの原始世界に送ろうかな、ここだな、世界ナンバーM112411に送るよ、後はここ世界の説明だね、まず君の降りる場所だが近くにそこそこの規模の国があるよ、ここに神託をしておくよ、神が降臨するって、でここは島に当たる、とはいえ面積はグリーンランド位だよ、島の中央に標高4000mの山脈があるね、村はこの麓さ、山に君の神殿を作るといい、で他国だがまず島に統一勢力はないよ、一応君の降りる国が最大勢力になる島の外の大陸にはいくつかの大国があるね、1番近いのはその世界での列強国になるねまあその世界の列強だね、敵対するもよしそのまま放置もよし、君に任せよう、後魔法もあそこにはあるから習得するといいよ」

 

中津「魔法世界ですか?」

 

主神「そこまでではないよマスケット銃も実用化されてるし魔法使いもピンキリだから」

 

中津「なるほど、気候はどのような」

 

主神「君の降りる島かい、四季はあるね、日本に近いかな、近くに大きめの島がいくつもあるよ、大きいものだと淡路島くらいのものかな」

 

中津「なるほど、で信仰とはどのように得れば」

 

主神「基本は祈りを捧げられることだ、あと神殿とか教会とか寺社仏閣みたいにそう言った建築物やらを作られることで得られるよ」

 

?「悩んでるみたいね」

 

主神「おや水神メルクリーネか」

 

メルクリーネ「はじめましてね、中津君」

 

中津「はじめまして」

 

メルクリーネ「さて君に先輩としてアドバイスしよう、なにか君を示すものを作るといいよ、聖書で言うところの十字架みたいなものを私はこれだよこの杖さ」

 

そう言うとメルクリーネは青みがかった大きめの宝石が上についた杖を出した

 

メルクリーネ「信者たちが持ってるのはこれを小さくした物だけどね、私の勇士達はどちらかと言えば後方系だからねこう言った物のほうがいいんだよ」

 

中津「なるほど、では私のは首飾りにしますかね、二首の龍が絡み合ったデザインの」

 

主神「いいんじゃないかな」

 

メルクリーネ「さて、そろそろ行くのかしら」

 

主神「そうだねそろそろ送る支度をするね」

 

中津「ではお世話になりました」

 

ピカーーーン

 

新世界

 

中津「ここが新しい場所か、信仰を得る、ふん、必ずや得ねばならぬあの世界を救うためにも」

 

?「そうだな親父殿」

 

中津「何故いるのだ、マックレーネ」

 

マックレーネ「あたしゃ親父殿の娘で天使長だぞ親父殿の横が定位置だろ」

 

?「そうですわよ、お父様」

 

中津「おい、君も来たのかメリアーネ」

 

メリアーネ「はい、お父様、私は叡天使、国を作るのなら人々に知恵を与える私が必要ですわ」

 

マックレーネ「そりゃそうだ、さあ行こうぜ、神話の始まりの村によ」

 

中津「神託は降りてるからな、上からゆくぞ」



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降臨、そして神話の始まり

中津「さあ上から行くぞ」

 

タッ

 

その一言と共に中津はマックレーネ達を連れ飛び上がる

 

神官「ありゃなんだ」

 

神官長「皆の者参られたのじゃ神託のお方が」

 

スタ

 

そして神殿のの中央広場にに中津が降り立つと、神官長が駆け寄り平伏した

 

神官長「貴方様が神様であられましょうか」

 

中津「そうなるね、一応名乗ろう我が名は中津、創造の神だ」

 

マックレーネ「あたしはマックレーネ、創造神の部下筆頭よ」

 

中津「さて神官長今の状況を教えてくれるかね」

 

神官長「はい」

 

神官長の説明を聞いた後駆けつけた国王代理より王位を得た中津は国の状況を確認し発展計画を立てた

 

中津(ふむ、国民は約2500万人程軍艦は戦列艦7隻フリゲート艦27隻コルベット艦49隻、兵士270000人かさてクローン製造を急ぐかせめて装甲戦列艦40隻戦列艦100隻フリゲート300隻コルベット艦500隻兵士1000000人程度は保有したいね)

 

そして中津は王位についた後国内の粛清を実施邪魔となる貴族や反対派を潰し内部を固め大量のクローン貴族を作り上げると内政改革、軍政改革を実施現代的な軍を設立歩兵の主兵装をスナイドル銃に砲兵隊の主兵装を牽引式75㎜野砲(38式野砲)に騎兵隊には馬に鎧を着せて鉄騎兵にそしてガトリング砲を開発し歩兵大隊に配備すると同時に部隊編成を統一今までなかった師団を創設し指揮系統の統一を行った

 

歩兵師団編成

歩兵3個連隊

砲兵1個連隊

本部警備隊

本部大隊

師団合計15000名

 

歩兵連隊編成

歩兵3個大隊

連隊砲中隊(41式山砲装備)

連隊本部

連隊合計3500名

 

歩兵大隊編成

歩兵4個中隊

大隊砲中隊(9㎝臼砲装備)

ガトリング砲中隊

大隊本部

大隊合計1000名

 

砲兵連隊編成

砲兵3個大隊(38式野砲装備)

連隊本部

連隊合計3500名

 

砲兵大隊編成

砲兵4個中隊

大隊本部

輸送隊

大隊合計1000名

 

攻城砲兵連隊

攻城砲兵2個大隊(28㎝砲榴弾砲)

連隊本部

連隊合計3500名

 

攻城砲兵大隊編成

攻城砲兵2個中隊

砲床敷設隊

輸送隊

大隊本部

大隊合計1000名

 

騎兵旅団編成

騎兵3個連隊

騎砲1個連隊

旅団本部

旅団合計4500名

 

騎兵連隊編成

騎兵8個中隊

騎砲1個中隊(41式騎砲装備)

連隊本部

連隊合計1000名

 

騎砲連隊編成

騎砲8個中隊(41式騎砲装備)

騎兵1個中隊

連隊本部

連隊合計1000名

 

軽歩兵師団編成

軽歩兵2個連隊

軽砲兵2個大隊(41式山砲)

師団本部

本部警備隊

師団合計10000名

 

軽歩兵連隊編成

軽歩兵3個大隊

軽砲中隊(9㎝臼砲装備)

連隊本部

連隊合計3500名

 

軽歩兵大隊編成

軽歩兵4個中隊

軽砲2個小隊

大隊本部

大隊合計1000名

 

警備隊編成

警備2個大隊

警備隊本部

警備隊合計2500名

 

警備大隊

警備4個中隊

軽砲1個中隊(41式山砲装備)

大隊本部

警備大隊合計1000名

 

そして時間断層工廠で大量のスナイドル銃、後装式大砲、戦列艦、フリゲートを生産研究天使達を使い装甲戦列艦についての研究と蒸気機関の開発をさせていた

そして20年が立つ頃にはある程度形となっていた、それを見た中津は国号をメリスランド王国から四季島帝國と改め自らを初代皇帝とし元号を帝國暦とし降臨日を元年とし今年を20年としその後も軍拡と内政に努めていた

 

帝國暦43年7月3日帝都豊原宮城会議室

 

中津「では御前会議といこうか報告のある者はいるかね」

 

?1「はい」

 

中津「シェークバル陸軍大臣か、なにか問題が起きたのかね」

 

シェークバル「はい、西の国境線で隣国メースト王国の貴族と我が国の貴族で境界争いが起きております、メースト王国軍の関与もあるようです」

 

?2「陛下その事でメースト王国が我が国に領土を要求しております」

 

中津「本当かね高橋外務大臣」

 

高橋「はい」

 

シェークバル「断固戦うべきです、メーストの連中を根絶やしにしましょう」

 

中津「そうだな、そろそろ戦争と行こう、坂本海軍大臣海軍は動けるかね」

 

坂本「はい陛下の直率を除くと装甲戦列艦20隻非装甲戦列艦40隻装甲フリゲート80隻非装甲フリゲート40隻コルベット200隻が出撃可能です、艦隊は装甲戦列艦20隻と新型の装甲フリゲート40隻で編成されている第1艦隊と非装甲戦列艦40隻と装甲フリゲート40隻で編成されている第2艦隊それに非装甲フリゲート5隻とコルベット25隻ずつで第3から第10艦隊を投入可能です、この中から第1艦隊を使いメドラス港展開している敵主力を撃破します」

 

中津「第1艦隊の艦はすべて汽帆船であるな」

 

坂本「はい」

 

中津「陸軍はどの程度出せるのかね」

 

シェークバル「はい歩兵18個師団騎兵9個旅団攻城砲兵2個連隊と占領地守備の為の軽歩兵師団と警備隊をいくつか投入します」

 

中津「マックレーネ財務大臣予算は足りるかね」

 

マックレーネ「はい陛下、問題ありません」

 

中津「外務大臣、メースト王国に開戦通知書をおくれ」

 

高橋「はい陛下」

 

中津「マックレーネ、伝令天使隊は動けるかね」

 

マックレーネ「無論です、各艦隊に2名ずつと艦隊旗艦に魔導電信機を装備させております」

 

シェークバル「陸軍の方も各連隊本部に簡易魔導電信機を師団本部に魔導電信機と伝令天使隊が展開しております」

 

中津「そうかでは動員を始めよ開戦はいつがよいかな」

 

高橋「文書の支度に5日それをメースト王国に届けるまで10日はいただきたい」

 

中津「そうか、そう言えば鉄道はどの程度敷設できたかねバウンスゴールド鉄道大臣」

 

バウンスゴールド「はい帝都から中央管区の主要都市と中央管区の主要都市間は全て複線で敷設し終わりましたまた西部国境主要都市アメレイアシティまでの軍用鉄道も敷設し終えておりますまた西部各主要都市間にも複線軽便鉄道を西部各地にも馬車鉄道を軍用にも転用可能です」

 

高橋「どのくらい運べるかね」

 

バウンスゴールド「大山集積所からアメレイアシティまで5日かかります、1日あたり約15編成、1編成100トンとなりますそこから馬車では1両で2トンとなります」

 

シェークバル「軽便鉄道を前線近くまで敷設可能か?」

 

バウンスゴールド「可能です1編成60トン程度となります」

 

中津「ではバウンスゴールド鉄道大臣戦時軽便鉄道の敷設準備を頼んだ」

 

バウンスゴールド「敷設要員が不足する可能性が」

 

中津「シェークバル陸軍大臣、工兵を回せるかね」

 

シェークバル「可能です」

 

中津「坂本海軍大臣海軍の輸送船はどの程度あるかね汽帆船と帆船分けて報告してくれ」

 

坂本「300トン級帆船93隻280トン級帆船168隻750トン級汽帆船15隻300トン級汽帆船35隻が動員可能です」

 

中津「そうか、海軍はメーストの第2港湾都市マートルを早急に確保するように、そこを基点に第2補給線を確保する、それとシェークバル陸軍大臣騎兵旅団を1つといくつかの歩兵師団をマートルに回すように」

 

シェークバル「御意」

 

中津「開戦まで僅かである皆完全なる支度をするように」

 

全員「「「御意」」」

 

帝國暦43年7月12日横須賀基地を伊藤整一中将隷下の帝國第1艦隊が出撃同日皇帝中津直率として総旗艦重装甲戦列艦アマデウス装甲戦列艦摂津、マーナリア装甲フリゲート6隻通信設備満載の戦略通信艦アクリスが出撃全艦新型の蒸気船であった

翌13日ジャン・パーレ大将隷下の歩兵6個師団騎兵1個旅団攻城砲兵1個連隊で編成された第4軍に動員が発令された第4軍は各連隊、大隊毎集結し鉄道で国境の基地比山要塞に集結しつつあった

15日に永倉一鉄大将隷下の第3軍が西南部国境線に展開同日大倉景家大将隷下の第7軍が横須賀基地に展開同基地にて輸送船団に乗り込みを始めた

翌16日メースト王国四季島帝國からの開戦宣言書(開戦理由、開戦日時記載)受け動員を開始同時に国境周辺の貴族に参集を命令

17日四季島帝國国家総動員法施行すると同時に国境警備令を発令ゾーレ伯を司令官とした貴族警備隊西部国境線に展開メースト王国国境警備隊と睨み合いに

 

7月19日西部国境線比山要塞会議室

 

パーレ「さて作戦を開示する、我々第4軍の第1目標メースト王国東部主要都市ハウスべレア市、第2目標メースト王国軍東部方面軍の漸減第3目標ガウガラ魔石鉱山地帯」

 

「可能なのか」

 

「6個歩兵師団で」

 

「やるしかないだろ」

 

パーレ「無論、我らだけでは厳しかろう、後方からさらなる援軍として軽歩兵6個師団と2個警備隊が回される占領地守備はそれわ重点防御に騎兵旅団で機動防御とするよいな」

 

参謀「閣下、だとしてもメーストの東部方面軍を我々のみで漸減するのはいささか厳しいものが」

 

パーレ「それはわかっておる、ゾーレ伯に部隊の派兵も要請済みだそれも含めば相当数になる、それに撃滅では無く漸減だ新型砲ならばやれるのだ、よいな」

 

「「「了解」」」

 

そして7月20日四季島帝國はメースト王国に宣戦布告、ここに開戦の火蓋は切って落とされた



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開戦四季島帝國対メースト王国

帝國暦43年7月20日四季島帝國はメースト王国に宣戦を布告同時に同日伊藤中将指揮下の第1艦隊がメースト第2港湾都市マートルに向け出撃

 

第1艦隊編成

旗艦装甲戦列艦アマトラーネ

 

安芸型旗艦級装甲戦列艦2隻

 

バートランド型標準型装甲戦列艦18隻

 

磯風型装甲フリゲート40隻

 

第1艦隊は途中メーストの哨戒艦隊(フリゲート2隻コルベット7隻)を撃破しメースト航海旗を掲げた帆船を確認し停戦させ後続の第2艦隊に任せると司令部からの新しい命令に従いメースト海軍の哨戒艦隊の殲滅と出てくるであろうメースト海軍主力艦隊の漸減の為にひたすら輸送船を狩りまくったその結果メースト海軍本部は四季島艦隊撃滅のために周辺に展開している艦隊(2等戦列艦1隻3等戦列艦2隻4等戦列艦5隻フリゲート9隻)に迎撃を命令この艦隊はペール伯爵指揮下の2等戦列艦を旗艦としていたこの艦隊は四季島帝國の脅威基準表ではF-級、取るに足らない脅威と認識されていた、実際第1、第2艦隊はこの艦隊を完封できるとされ、第3〜第10までの艦隊は速度差と新式水雷兵装の使用で大半を撃破出来ると、それが海軍参謀本部や皇帝直属作戦局海上戦力統括科の意見であった

 

そして7月25日第1艦隊はメースト海軍ペール艦隊を右斜後方に補足距離3500mから砲撃するために接近を開始した

 

装甲戦列艦アマトラーネ艦橋

 

伊藤「面舵40頭を抑える右舷砲撃戦用意、砲術長距離は」

 

航海長「面舵40」

 

砲術長「距離4000m」

 

伊藤「距離3500mで砲撃開始」

 

同時刻メースト海軍ペール艦隊旗艦

 

見張員「四季島艦隊発見数60、本艦隊の頭を押さえる動きを」

 

ペール伯「数的不利かだが戦わぬ訳には行かぬ、やられるものか面舵左舷砲撃用意、それと白兵戦用意、せめて一矢報いるぞ」

 

「「「はい」」」

 

13時15分

 

アマトラーネ艦橋

 

伊藤「撃て」

 

1言その1言で海戦は始まった

 

ドン ドン ドン ドン

 

ペール艦隊旗艦艦橋

 

見張員「敵艦隊発砲」

 

ペール伯「馬鹿な何を考えている奴らは」

 

ドカーーン

 

見張員「戦列艦ラ・フェルが」

 

艦長「ありえん、なんだあの射程と精度は」

 

ペール伯「怯むな全艦突撃海軍魂を見せてやれ」

 

アマトラーネ艦橋

 

観測員「敵艦隊突っ込んでくる」

 

伊藤「敵も海軍魂を持っているのだな、その魂に敬意を払って撃滅せよ」

 

「「「了解」」」

 

ペール艦隊旗艦艦橋

 

見張員「戦列艦ラフル、ローレン沈みます」

 

艦長「閣下、帆が破壊されました」

 

ペール「そうか、艦長戦闘旗を降ろし白旗を掲げろ」

 

艦長「はい」

 

アマトラーネ艦橋

 

観測員「敵艦に白旗みゆ」

 

参謀長「閣下」

 

伊藤「勝ったな、陸戦隊用意、それと捕虜輸送船を呼べ」

 

参謀長「了解」

 

この海戦の結果メースト海軍はこれ以上の戦力損耗を恐れつつ、決戦のためにマートル港に残っている艦隊(1等戦列艦3隻2等戦列艦12隻3等戦列艦21隻4等戦列艦15隻フリゲート25隻コルベット13隻)を集結させベルス・ジャクストマン侯爵を指揮官とした本国死守艦隊を設立した

 

 

 

ここで時間は巻き戻り開戦当日パーレ大将指揮下の第4軍が前進国境のロイ・マースト要塞に対して攻城砲兵第4連隊が敷設された砲床からその持ちうる28㎝臼砲8門を猛射した

 

ヒューウ、ドカーーン、ドカーーン

 

要塞司令官「被害報告」

 

メースト兵1「第2火薬庫爆発」

 

メースト兵2「第1砲郭潰滅」

 

メースト兵3「ド・モール男爵戦死」

 

要塞司令官「くそ、反撃しろ撃ちまくれ」

 

幕僚「だめです、敵が遠すぎます」

 

要塞司令官「くそ」

 

幕僚「各所で火災が起きております、魔導師の水魔法で消火を試みておりますが、残念ながら」

 

当時ロイ・マースト要塞の砲は青銅前装式砲で射程は僅か1000mであったそれに対して第4攻城砲兵連隊は3500mから射撃を行っていた

 

ドカーーン

 

幕僚「司令官、第1火薬庫が破壊されたようです。もはや抵抗不能です、残存兵も100を切ったかと」

 

司令官「そうだな、白旗を掲げろ降伏する」

 

幕僚「はい」

 

開戦から2時間ロイ・マースト要塞は第4軍司令部に降伏第4軍は第21歩兵師団を先頭に前進を開始マガ市を制圧そこを根拠地に各地を制圧しガウガラ魔石鉱山群に第62歩兵連隊と第1軽歩兵師団計13500名を派兵対するメースト王国軍は鉱山守備隊1000名にヴェズ伯爵等の私兵1200名増援5000名周辺都市の警備隊歩兵200名騎兵500騎の合計歩兵7400名騎兵500名

 

ガウガラ鉱山守備隊本部

 

指揮官「全軍位置についたか?」

 

メースト士官1「はい」

 

指揮官「四季島の雑魚どもなど一捻りよ、大砲は何門ある?」

 

メースト士官2「12門です」

 

指揮官「充分だな、さあ来やがれ四季島、ここが貴様らの墓場だ」

 

8月1日ガウガラ鉱山指揮所

 

指揮官「きたな、よし全門撃て」

 

メースト砲士官「指揮官、この距離では当たりませんが」

 

指揮官「構わん、撃てば敵は逃げる、そうに違いない」

 

メースト砲士官(誰だよコイツを指揮官にしたの)

 

ドーン、ドーン

 

ヒューウ、ドカーン

 

観測員「敵停止しました、あれは、敵砲兵発砲、我々の砲より射程が長いのか」

 

ヒューウ、ドカーーン、ドカーーン、ドカーーン

 

指揮官「何をしておる、さっさと反撃せんか、騎兵をだせ蹂躙してやるのだ」

 

メースト騎士官「無茶です、この砲撃の中出したとしてたどり着けはしません」

 

指揮官「口答えをするな、さっさといけ」

 

騎士爵「そんな臆病者はほっときましょう、この俺が行ってきます」

 

指揮官「おお頼むぞ」

 

騎士爵「行ってきます」

 

メースト騎士官「前線に確認に行ってきます」

 

指揮官「好きにしろ、どうせ後で裁判に掛けられて死ぬんだからな」

 

ダダダダダダダ、ダダダダダダダ

 

伝令「騎兵隊潰滅、騎士爵さま討ち死」

 

指揮官「なんだと、間違いないのか」

 

伝令「はい」

 

四季島軍指揮所

 

幕僚「閣下、第62連隊が見事な攻撃をしております」

 

師団長「うむ第62連隊は張り切っておるな、負けてられんな、よし歩兵隊全軍吶喊、砲兵隊はそれを支援させよ」

 

幕僚「はい」

 

前線

 

四季島歩兵士官「全軍着剣、突撃」

 

「「「「わぁーーー」」」」

 

メースト軍指揮所

 

観測員「敵軍、つ突っ込んでくる」

 

指揮官「撃て、近寄らせるな」

 

メースト士官2「狙え、撃て」

 

タン、タン、タン、タン

 

ダダダダダダダ、ダダダダダダダ

 

タンタンタンタンタンタンタンタン

 

メースト士官2「なんつう速射性だ、彼我の火力が違いすぎる」

 

前装マッチロック式単発銃と後装蝶番式閉鎖機構単発銃では射撃速度が違った前者は熟練兵で20秒に1発に対して後者は1般兵ぇ6秒に1発と前者の3倍を超える速射性があったまた射程も前者が100m程度に対して後者は1000m程度と比べ物にならなかった

さらに接近したことにより敵を射程に捉えた迫撃砲弾や9㎝臼砲弾が雨霰と降り注ぎオマケとばかりにガトリング砲が火を拭き射撃のために立っていたメースト銃兵を殺戮し尽くしていた

 

指揮官「何なのだあれは、おいお前ら逃げるな戦え」

 

指揮官が目をやると何人かの兵士が歩兵銃を捨てて逃げ出していた指揮官は拳銃を取り出すと先頭を走る逃亡兵に撃った

パーン

奇跡的に当たり先頭の兵は殺せたがその瞬間数発の弾丸が指揮官に突き刺さる

 

指揮官「な、、、に」

 

指揮官が振り返ると歩兵銃を構えた10数人の兵と前線に居るはずの騎士官がいた

 

指揮官「貴様ら反乱か」

 

メースト騎士官「反乱?違うな反逆者は貴方だ指揮官、悪戯に兵を損ない騎士爵を死地に送った、私は知っているぞ上層部から後退許可が来ているのに自分のメンツとプライド、出世の為に戦端を開いた事を兵士諸君撃て反逆者を処罰しろ」

 

タン、タン、タン、タン

 

メースト騎士官「死んだか、白旗を掲げろこれ以上の戦闘は無意味だ降服する」

 

第62連隊指揮所

 

四季島兵「敵陣に白旗が」

 

62連隊連隊長「そうか、捕虜は丁重に扱えいいな、それと第1軽歩兵師団に伝令を我これより帰還する、守備を任せる」

 

8月2日ガウガラ魔石鉱山地帯は制圧されたメースト王国東部方面軍司令部は東部方面軍司令部のあるペテラ死守の為に各地から兵を参集しようとしたが国王メースト15世の命令でハウスべレア死守を命じられた。対する四季島帝國軍はハウスべレア制圧のため8月15日に進撃を開始それに対してメースト東部方面軍は本隊をペテラに余剰兵力をハウスべレア市南のガウガ平原に集結付近の貴族諸侯軍や徴兵した魔導師合わせ約160000名を集結し四季島帝國軍と決戦の構えを取った

 

メースト軍陣容

正規軍120000名

貴族軍 42000名

前装式青銅砲60門

騎兵4800騎

魔導師35名

 

四季島帝國軍陣容

歩兵6個師団90000名

騎兵2個旅団 9000騎

軍司令部  1000名

38式野砲216門

41式山砲 72門

41式騎砲 44門

9㎝臼砲 216門

 

メースト王国軍は中央に歩兵、両翼に騎兵、その後ろに砲兵を展開させた

対する四季島帝國軍は6個師団で歩兵の後ろに砲兵歩兵の横に騎兵を置く形の陣形を取った

数的にはメースト王国側に軍配が上がるが兵器の質では四季島帝國側に圧倒的軍配が上がったまた砲の数と性能も四季島帝國側に軍配が上がった数だけでもメースト1対して四季島9質では、比べるまでもなかった、メースト軍としてはここを抜かれれば王都のある中央部に四季島軍の侵入を許すこととなりそれだけは阻止しなければならなかった四季島軍としてもさっさと戦争を終わらせたいがための会戦であった

 

 

 

 

 

 

 

兵器紹介

 

安芸型旗艦級装甲戦列艦

常備4500トン

全長 80.2m

垂線間長79.6m

水線長 78.8m

全幅 18.5m

吃水 6.49m

兵装

20.3㎝単装砲4基4門前後背負式

12.7㎝単装砲48基48門2層ケースメイト式

76㎜単装砲12基12門甲板上

 

バートランド型標準型装甲戦列艦

常備3917トン

全長 75.5m

垂線間長73.6m

水線長 72.0m

全幅 15.6m

吃水 6.32m

兵装

20.3㎝単装砲3基3門背負式前部2基後部1基

12.7㎝単装砲40基40門2層ケースメイト式

76㎜単装砲12基12門甲板上

 

磯風型装甲フリゲート

常備1050トン

全長  53.7m

垂線間長52.9m

水線長 52.1m

全幅  9.41m

吃水  3.11m

兵装

12.7㎝単装砲3基3門

 76㎜単装砲20基20門1層ケースメイト式

 45㎝連装魚雷発射管2基

2年式45㎝魚雷12本




次回決戦予定です


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決戦ガウガ平原

帝國暦43年7月20日四季島帝國はメースト王国に宣戦布告同時に国境要塞線を突破ガウガラ鉱山地帯を制圧しメースト艦隊を叩き潰した対するメースト王国東部方面軍はガウガ平原に布陣した

 

帝國暦43年8月25日ガウガ平原メースト軍指揮所

 

ここには20日頃から展開している迎撃軍の指揮官たるメラウ侯爵以下幾人かの軍人貴族と周辺の貴族の当主や陣代達が単眼鏡片手に四季島軍の布陣を見ていた、そして貴族達は戦わず睨み合っている戦局に苛ついていた

 

【挿絵表示】

 

メラウ侯爵「うむ、敵はやはり横に長い陣か、突撃をしたとしても歩兵を包囲できる布陣だな、それに騎兵も我らよりも多いと来た、砲も多いな我らの倍、いやそれ以上はあるな、しかし中央を開けた布陣か興味深いな」

 

バーゼ伯「メラウ侯爵数は我らの方が多いですぞ」

 

貴族達「「「そうですぞ」」」

 

メラウ侯爵「数ではな」(全くこの軍事音痴共は数が全てだと思いよって)

 

バーゼ伯「この数日間何もせぬではありませんか軍が動かぬなら我らが先に攻めかかりましょうか」

 

メラウ侯爵「構わんぞ、だが被害を受けても補填は致しかねるからな」

 

バーゼ伯「それは知っております、古来から貴族は手前弁当と決まってますからな、ですが戦功を独り占めされて泣きついて来ないでもらいますよ」

 

メラウ侯爵「泣きつく予定はないのでね」

 

貴族達は司令部を出て自部隊へと戻っていったそしてある士官が報告をしたその瞬間メラウ侯爵は机を拳で叩き怒鳴った

 

中佐「閣下、バーゼ伯ら貴族軍が前進を始めております」

 

ドン

 

メラウ侯爵「あのバカ共が!で四季島軍はどう動いておる」

 

中佐「戦闘態勢に」

 

その時遠くから砲声聴こえた

 

中佐「訂正します戦闘開始されました」

 

メラウ侯爵「そうか、戦闘用意、どうせ惨敗するだろう貴族軍の後ろから突くぞ、支度をさせろ」

 

中佐「はい」

 

9時13分貴族軍前進を開始貴族らしく軍楽隊のきれいな音色に合わせて隊列を組んでいるようだが、徴兵された領民兵は士気も低く練度も最低であったため隊列は揃わす適当に前進していった、対する四季島軍はこれに対するが如く軍歌四季島の誓を演奏し陣地で迎え撃つ構えを取った

 

バーゼ伯「四季島の連中もいい音色を奏でるのだな、軍楽隊に伝えろ相手に負けるなとな」

 

伝令「はい」

 

騎士爵「バーゼ伯よろしかったのですかな、突出して」

 

バーゼ伯「戦場での独断専行はいつもの事だ」

 

男爵「そうですぞ騎士爵よにしてもガラ男爵陣代と幾人かの騎士爵や騎士爵陣代はついて来ぬか」

 

バーゼ伯「競争相手は少ないほうが良い、そうではないか」

 

男爵「そうでしたな」

 

バーゼ伯「どれだけ着いてきている?」

 

子爵「大体30000人程度です」

 

バーゼ伯「よろしい威風堂々前進だ」

 

馬鹿な貴族の突出は睨み合いし膠着していた戦局を動かしてはいたそして四季島前衛まで800mを切ったとき

 

パーレ大将「そろそろだな、攻撃開始」

 

四季島士官「攻撃開始」

 

四季島軍砲兵士官「砲撃始め」

 

その1言で地獄が生まれた砲兵隊から距離2000mの地点歩兵隊から800mの地点でで216門の38式野砲が一斉に火を吹いたのだった各砲から毎分10発全門合わせ2160発の砲弾が貴族軍を吹き飛ばした毎分50mで前進する貴族軍は敵を射程に捉えるまで約15分だがこの間におおよそ32400発の砲弾が叩き込まれていた

 

メラウ侯爵「なんと言う火力の滝だ、貴族軍の崩壊など待ってられんな砲兵隊に伝えろ前に出て敵の前衛を叩けと」

 

伝令「閣下、砲兵隊がやられました」

 

メラウ侯爵「なんだと、騎兵隊はどうなっている」

 

中佐「閣下、左翼騎兵は壊滅、右翼は現在現場指揮官の命令で突撃しております」

 

メラウ侯爵「歩兵隊前へ、こうなれば一挙に敵を撃滅する」

 

中佐「はい、歩兵隊前進します」

 

10時7分本部防衛隊以外の歩兵11万5000名が前進を始めた対する四季島軍は41式山砲や41式騎砲9㎝臼砲果てはガトリング砲や小銃まで動員し乱れ撃った

 

ドカーーン、ドカーーン

 

ダダダダダダダ

 

ダンダンダンダンダンダンダン

 

「ぐわぁ」

 

「足、足が」

 

メースト士官「くそ、構え、狙え、撃て」

 

タンタンタンタン

 

魔導師「舐めるな、火よ、我が身に宿りし魔の力を糧に、今我が前に現れ蛇となり眼前の敵を穿て、ファイアースネーク」

 

ヒューーーウ、ドカーン

 

魔導師等の1部人員は決死の反撃を試みたしかし

 

魔導師「それ見ろ」

 

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン

 

魔導師「くは」

 

メースト士官「ぐはぁ」

 

「腕が」

 

「誰か俺の足を知らないか」

 

「助けてくれ」

 

「死にたくねえ」

 

その数倍の弾丸が砲弾が彼らをすり潰していった

 

メースト軍指揮所

 

メラウ侯爵「何ということだ」

 

「バース男爵戦死」

 

「コムル騎士爵陣代戦死」

 

「モラウ男爵陣代戦死」

 

「前衛歩兵隊壊滅」

 

「砲兵隊被害甚大」

 

「カラス大佐戦死」

 

メラウ侯爵「カラスがだと、間違いないのか」

 

「間違いありません」

 

メラウ侯爵「なんと言う事だ、くそ、騎兵隊はどの程度残っておるか」

 

中佐「500騎程かと」

 

メラウ侯爵「突撃させろせめて一太刀浴びせるのだ」

 

中佐「はい」

 

前線

 

メースト騎士官「続け、何としても一太刀を」

 

メースト騎兵「「「おうともさ」」」

 

「やあぁ」

 

タン グサ

 

四季島士官「ええい、これ以上やらせるものか小隊狙え撃て」

 

ダンダンダンダン

 

伝令「騎兵隊潰滅」

 

メラウ侯爵「そうか」

 

中佐「閣下、砲兵隊、騎兵隊潰滅、歩兵隊の被害も甚大です」

 

メラウ侯爵「そうか」

 

「なに」

 

「おいあれは」

 

メラウ侯爵「何事か」

 

中佐「何だ」

 

メースト兵1「敵騎兵両翼より突っ込んできます」

 

メースト兵2「敵歩兵により歩兵隊が包囲されています」

 

中佐「なんだと」

 

メラウ侯爵「ふぅ、これまでか、強大な敵によくやったほうかな、中佐戦闘旗を降ろし白旗を掲げろ」

 

【挿絵表示】

 

 

中佐「司令、ですが」

 

メラウ侯爵「仕方あるまい、無駄死には避けるのだ」

 

中佐「はい」

 

メラウ侯爵「無念だな中佐」

 

中佐「はい」

 

四季島軍司令部

 

参謀長「閣下、敵陣に白旗みゆ」

 

パーレ大将「そうか、前線部隊に伝えよ攻撃止め」

 

大佐「攻撃止め」

 

四季島砲士官「撃ち方止め」

 

「終わりか」

 

「勝ったぞ」

 

「今日は祝杯だ」

 

参謀長「閣下、勝ちましたな」

 

パーレ大将「そうだな参謀長、会見の支度をしてくれ、捕虜取り扱いは軍規に従うように」

 

参謀長「了解しました」

 

帝國暦43年8月25日ガウガ平原会戦は四季島軍の圧勝に終わった、四季島軍の被害戦死者372名負傷者1027名メースト軍の被害戦死者9万4824名負傷者4万2741名

そして8月28日ハウスべレア守備隊降伏同日ハウスべレア市陥落9月2日永倉大将隷下の第3軍がペテラ市を包囲攻城砲兵第3連隊の猛砲撃の前に9月5日ペテラ市守備隊及び東部方面軍司令部が降伏

その事を知ったメースト15世は激怒すると共に軍の再編を急がせたがメースト王国軍は中央、東部とそれ以外では規模や練度に差があった、具体的には東部方面軍が前装式青銅砲247門に対して南部方面軍が青銅砲より脆く重い前装式鋳造砲87門である事を勘案すると3方面軍の戦闘力には疑問視しかなかった

 

それを軍務卿から聴いたメースト15世は激怒すると同時に海軍による四季島艦隊の撃滅した後名誉ある和平を結ぶように言うと動ける全ての艦艇を本国死守艦隊に回すように指示した、その為本国死守艦隊は1等戦列艦5隻2等戦列艦18隻3等戦列艦31隻4等戦列艦15隻フリゲート37隻に増強された1部の閣僚からはコルベットやガンブリッグ、ガンボート、武装商船、漁船まて動員すべしとの意見まであったか、数があれば勝てるわけではないと海軍の猛反発を受け拒否された、そして9月9日四季島艦隊が出撃した




次は艦隊戦かな


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南エーレ海戦

エーレ海それはメースト王国南側から西側にある海で南に太平洋東にザウレア大陸北に北ザラメス海につながる海防上の要地であった特にこの海に流れ込むザレ川を遡上すれば砲等の重兵器製造の1大拠点たるザーレベルに繋がり他にもパル川を遡上すればメースト王国王都メストリアにつながるためここの制海権は王都守備の条件でもあった

 

 

 

 

 

 

帝國暦43年9月15日南エーレ海四季島軍第1艦隊旗艦アマトラーネ艦橋

 

伊藤「さて、偵察の天使隊からの報告は無いか?」

 

魔導通信士「未だにありません」

 

参謀長「敵主力は出てきてるはずですが」

 

伊藤「どうしたもんかね、ベルス・ジャクストマン侯率いる敵主力艦隊、できれば殲滅したいものだが」

 

その頃ベルス・ジャクストマン侯爵率いるメースト海軍主力艦隊106隻は南エーレ海にてこちらも四季島艦隊を探していた

 

旗艦1等戦列艦メーストラ艦橋

 

ジャクストマン侯「見つからんか」

 

観測員「はい、未だ見えません」

 

艦長「時期的にはそろそろのはずです」

 

観測員「アレは、敵艦隊見ゆ、左舷前方」

 

ジャクストマン侯「ついにか、風向きは?」

 

艦長「後方から吹いております」

 

ジャクストマン侯「針路そのまま砲撃戦用意」

 

士官「砲撃戦用意」

 

「砲撃戦用意急げ」

 

「弾もってこい」

 

「装填急げ」

 

発見は僅かな差でメースト艦隊が速かった

 

 

第1艦隊旗艦アマトラーネ艦橋

 

観測員「うん?!、アレは、敵艦隊見ゆ右舷後方」

 

参謀長「なに!」

 

艦長「閣下、針路を変えませんと敵から遠のきます」

 

伊藤「そうだな、面舵40、全艦に下命右舷砲雷戦闘用意、我に続け」

 

操舵手「おーもかーじ40」

 

砲術長「右舷砲雷戦用意」

 

魔導通信士「全艦右舷砲雷戦面舵40,我に続け」

 

観測員「距離25000m」

 

伊藤「距離3500mで砲戦初め、初弾外すなよ」

 

「「「了解」」」

 

砲術長「全砲門照準よろし」

 

魔導通信士「水雷戦隊より入電」『水雷戦下命マダカ?』

 

参謀長「全く水雷戦隊の奴らは」

 

伊藤「まあ仕方あるまいこれだけの決戦なのだ、距離は?」

 

観測員「距離18000m」

 

伊藤「水雷戦隊下命まだ引き付けよ」

 

魔導通信士「了解司令部より水雷戦隊に下命」『まだ引き付けよ』

 

艦長「敵は3列陣ですな、珍しい」

 

伊藤「我々は並列単縦陣、さてどうなるかね」

 

参謀「閣下、敵の頭を押さえますか?」

 

伊藤「いや、数的不利な状況で陣形を薄く伸ばすのはまずい、このまま同航戦で仕留める」

 

参謀「了解です」

 

観測員「距離10000」

 

艦長「この時間が嫌になるな」

 

伊藤「確かにな、だがあまり遠距離で撃ち合うと敵が逃げるからな」

 

艦長「そうでした」

 

観測員「距離3500です」

 

伊藤「よし全砲、撃て」

 

ドンドンドンドン

ドンドンドンドン

ドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

ドカーンドカーンドカーンドカーン

ドカーンドカーンドカーンドカーン

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

メーストラ艦橋

 

ジャクストマン侯「この距離で当たるというのか、被害報告、針路転進敵艦隊に更に近づけ、体当りしても構わんせめて一矢報いるのだ」

 

艦長「煙幕、煙幕を貼れ」

 

士官「魔導師当たる距離になったら自己判断で魔法発動、いいな」

 

魔導師「任せろ、敵艦を火の海にしてくれるわ」

 

副長「戦列艦ラーフシャーレ、メスラトネ、ケルゲス撃沈フーリス、パテーレ戦列を離脱しました」

 

観測員「フリゲート艦レアラ、マアラ、サアラ、メアラ轟沈セアラ、リアラ、戦列を離れる」

 

砲術長「距離1800、射程内に入りました」

 

ジャクストマン侯「撃て、当たらんでもいい」

 

砲術長「はい、撃て」

 

ドンドンドンドン

ドンドンドンドン

ドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

 

ドカーンドカーンドカーン

ドカーンドカーンドカーン

ドカーンドカーンドカーン

 

観測員「弾かれたのか」

 

ジャクストマン侯「白兵戦用意、突撃海軍魂を見せてやれ」

 

「「「はい」」」

 

魔導師「よし射程に入った、喰らえ、火よ、我が身に宿りし魔を依代としていま矢となりて我が敵を撃てファイアーアローズ」

 

ヒューーーウ、ドカドカドカーン

 

魔導師「見たか、これが魔導師の力だ」

 

「おおすげー」

 

士官「見たか四季島艦隊め」

 

ドンドンドンドン

 

ドカーン

 

「戦列艦シャプトン沈みます」

 

「戦列艦バート轟沈」

 

「敵艦隊まで後1000」

 

「戦列艦スラーネ戦列を離れます」

 

「フリゲート艦ジャーレン、ファーレン、リェーレン戦列を離れます」

 

艦長「閣下、残存艦は本艦を含め40隻にまで減らされております」

 

ジャクストマン侯「そうか、遠いな、未だに」

 

艦長「閣下」

 

ジャクストマン「だがここで負ければ王都が我らの祖国が危ないのだ、怯むな突撃を続けろ」

 

「「「はい」」」

 

アマトラーネ艦橋

 

観測員「敵艦隊以前突っ込んできます」

 

副長「この戦況でか!」

 

伊藤「敵も引けんのだろう、引けばエーレ海の制海権を失う」

 

艦長「主砲よく狙え、撃て」

 

ドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

観測員「敵戦列艦1隻撃沈」

 

伊藤「このまま押し切れ」

 

参謀長「閣下、水雷戦隊から発光信号、雷撃許可マダカ?」

 

伊藤「雷撃か、敵との距離は」

 

観測員「約800」

 

伊藤「水雷戦隊各艦に下命銛を放て」

 

装甲フリゲート磯風艦橋

 

戦隊長「銛を放て、か、よし一撃で決めるぞ水雷長、照準合わせ」

 

水雷長「照準よし」

 

艦長「舵そのまま、距離800」

 

戦隊長「魚雷全門放て」

 

シュパシュパシュパシュパ

 

観測員「魚雷全て走っています」

 

戦隊長「ふぅなんとか走ったな」

 

技師長「はい」

 

ドカーーン、ドカーーン、ドカーーン、ドカーーン

 

観測員「命中、命中」

 

副長「敵戦列艦15隻フリゲート5隻撃沈」

 

戦隊長「充分な戦果だな」

 

艦長「ですな」

 

 

メーストラ艦橋

 

艦長「残存艦本艦含め12隻閣下」

 

ジャクストマン侯「仕方あるまい、戦闘旗降ろせ、白旗を掲げろ降伏する」

 

副長「戦闘旗降ろせ、白旗を掲げろ」

 

 

アマトラーネ艦橋

 

観測員「敵旗艦に白旗見ゆ」

 

艦長「提督」

 

伊藤「砲撃止め」

 

砲術長「砲撃止め」

 

「砲撃止め」

 

艦長「戦闘旗降ろせ」

 

「戦闘旗降ろせ」

 

副長「応急処置急げよ」

 

参謀長「これでメースト海軍は壊滅ですな」

 

伊藤「そうなるな、だが腐ってもメースト王国は大国だ何が飛び出してくるかまだわからんぞ」

 

参謀長「失言でした」

 

 

帝國暦43年9月15日メースト海軍主力艦隊が壊滅メースト王国国王メースト15世は王都守備陣の構築と南方、西方、北方方面軍からの兵力移動を急がせた艦隊を失ったメースト海軍司令部は建造中の艦や整備中の艦の作業を急がせた

 

メースト王国造船本部

 

本部長「では間に合って3等戦列艦3隻とフリゲート5隻コルベット8隻か」

 

造船士官「はい、それに整備中の1等戦列艦1隻2等戦列艦2隻4等戦列艦2隻フリゲート3隻コルベット5隻が追加されます」

 

海軍士官「それ以上は厳しいか、だとすると戦力は既存艦含め各種戦列艦が10隻フリゲート12隻コルベット18隻どうにか海戦に使えるガンブリッグが5隻か、これで戦えるのか」

 

10月5日メースト海軍はザレ川とパル川の中間にあるストラニア港に集結徴用艦を含め戦列艦が10隻フリゲート12隻コルベット18隻ガンブリッグ5隻武装商船7隻武装漁船12隻が展開漁船とガンブリッグで哨戒を行わせていた

 

ジャース伯「はぁ貴族からの艦艇提供を受けても使えるのはフリゲート3隻とコルベット9隻か、時間を稼げるかどうか」

 

士官「閣下、こうなれば河口に船を沈めて侵入できないようにしてはどうでしょう」

 

ジャース伯「やってみるかね」

 

伝令「閣下、敵艦隊出撃したとの報が」

 

ジャース伯「全艦出撃、時間が欲しかったな」

 

士官「はい」



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黄昏の遡上

帝國暦43年10月10日南エーレ海ザレ河河口付近メースト海軍

コルベット艦バート3号艦橋

 

司令官兼艦長「ツイてないな、砲術長敵との距離は」

 

砲術長「約5000」

 

海軍士官「司令こちらは本艦と武装漁船2隻相手はフリゲート5隻とコルベットが25隻勝ち目は無いかと」

 

司令官兼艦長「だが戦わぬ訳にも行かぬ」(何か、何か無いのか、戦える術は、そう言えば)

 

海軍士官「司令いっそ突撃して敵艦隊を混乱させてはどうでしょう」

 

司令官兼艦長「いや、艦隊後退、沿岸砲塁の射程内まで退避する、砲塁の支援を受けながらなら戦えるはずだ」

 

「「「了解」」」

 

この時ザレ河河口付近に向かっていたのはマートマン中将指揮下の四季島帝國第7艦隊であった、この艦隊の任務はザレ河河口に展開するメースト艦隊の排除と後方から来る遡上部隊の掩護であった

 

第7艦隊旗艦フリゲート艦マルシャリス艦橋

 

観測員「敵艦隊後退していきます」

 

マートマン「ふむ、敵は沿岸砲塁の射程に我々を引きずり込もうとしているようだな、無駄な事を砲撃用意、砲塁の射程に入る前に叩き潰せ」

 

艦長「砲撃戦用意、砲術長一撃で仕留めろ」

 

砲術長「了解、主砲1番2番照準撃て」

 

ドンドンドンドン

 

ヒューーーウ、ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

観測員「命中敵砲艦2隻共に轟沈」

 

マートマン「砲術長先の流石であるぞ」

 

観測員「敵コルベットこちらに向かってきます」

 

マートマン「叩き沈めろ」

 

砲術長「照準よし」

 

艦長「撃て」

 

ドンドンドンドン

 

観測員「敵はコルベット撃沈」

 

参謀長「閣下敵艦隊撃滅、沿岸砲塁の殲滅に移りたいのですが」

 

マートマン「そうだな、遠距離で叩いてくれ、いいか近づくんじゃないぞ」

 

砲術長「了解、主砲弾種榴弾装填急げ」

 

この当時この辺りの沿岸砲塁には口径15㎝の前装式青銅砲4門と10㎝の前装式青銅砲18門が配置されていた

 

指揮官「狙え、距離は」

 

測距員「距離1500」

 

指揮下「くそまだ届かんか」

 

ヒューーーウ、ドカーーンドカーーン

 

陸軍士官1「この距離に届くのか」

 

「消火急げ」

 

指揮官「怯むな、応射しろ当たらんでも、届かんでもいいメースト軍魂を見せてやれ」

 

「「「はい」」」

 

砲手「当たらん距離だが、照準よし」

 

砲士官「撃て」

 

ドンドン

ヒューウ

ドカーンドカーン

 

「当たってないぞ」

 

指揮官「だめか」

 

ヒューーーウ、ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

伝令「第2弾薬庫が破壊されました」

 

「装填急げ」

 

「装填よし」

 

砲士官「狙え」

 

砲手「照準よし」

 

砲士官「撃て」

 

ドンドン

ヒューウ

ドカーンドカーン

 

第7艦隊の攻撃は沿岸砲塁を破壊し尽くした砲塁の射程1200m程であるのに対して第7艦隊の砲は飛ばすだけなら9500m有効射程4000mであり、勝敗は戦う前から決まっていた

 

第7艦隊旗艦フリゲート艦マルシャリス艦橋

 

観測員「敵砲塁沈黙」

 

参謀長「閣下、敵の排除は完了したようです」

 

マートマン「ふむ、制海権は得たな、敵主力は今頃第2艦隊に叩かれ逃げたところを第1艦隊に潰されてるだろうな」

 

参謀長「そうですな、閣下そう言えば後方から来る遡上部隊はどんな部隊なのでしょうか」

 

マートマン「うん?、そう言えば俺も詳しくは知らんな、聞いた話では陛下の親衛艦隊らしい」

 

参謀長「そうなのですか」

 

観測員「後方より友軍艦隊近づく、あ、アレは」

 

マートマン「どうした?報告は正確にしろ」

 

観測員「はい、艦影識別ア、アマデウスです」

 

マートマン「すまんもう一度言ってくれ、なんだと」

 

観測員「アマデウスです、皇帝陛下の座乗艦アマデウスです」

 

マートマン「なんだと」

 

参謀長「本当かそれは」

 

観測員「はい間違いありませんあの艦影はあの艦しかありえません」

 

皇帝座乗艦アマデウス重装甲戦列艦と区分されているが実情は戦艦と言って差し支えないものであった主砲に45口径30.5㎝連装砲2基4門を前後1基づつ装備副砲として15.5㎝単装砲8基8門装備し速力23ノットを出すことができた、ダウンスケール艦として摂津

、マーナリアの2隻も建造されており今回の遡上作戦に参加していた

 

皇帝座乗艦アマデウス艦橋

 

艦長「陛下もうすぐ遡上地点となります」

 

中津「そうか、さて皇帝旗を掲げよ、全艦前進」

 

観測員「第7艦隊より発光信号」『御武運ノ長久ト御成功ヲ祈ル』

 

中津「第7艦隊に返信」『有難ウ、ワレ期待ニ応エントス』

 

10時27分戦列艦アマデウスを先頭に装甲戦列艦2隻装甲フリゲート6隻戦略通信艦1隻が続いた

 

 

アマデウス艦内皇帝執務室

 

中津「第7艦隊が河口を維持している以上退路を絶たれる事は無い」

 

マックレーネ「そうなります陛下、で目標はザーレベルでよろしいので」

 

中津「そうだ、あそこを失えば敵の補給は厳しくなるだろうな」

 

ドンドン

 

副官「何事だ」

 

伝令「陛下左岸に移動中の敵部隊確認」

 

中津「そうか艦橋に向かうついて来い」

 

「「「はい」」」

 

艦橋

 

「陛下入られました」

 

中津「参謀長状況は?」

 

参謀長「はい陛下偵察の天使隊が左岸に北上中の敵部隊を確認しております、これはメースト南部方面軍から中央への援軍だと思われます」

 

中津「そうか、叩くかね、左舷砲撃戦用意急げ、叩き潰すぞ」

 

「「「了解」」」

 

この時左岸を行軍していたのはメリス伯率いる南部方面軍中央派遣軍といくつかの貴族軍合わせて兵員30000人騎馬700騎前装式青銅砲50門前装式鋳造砲180門ほどであった

 

メースト兵「うん?ありゃなんだ」

 

陸軍士官2「味方の艦隊か」

 

陸軍士官3「だがなぜ登ってきてるんだ?降ってるならわかるが」

 

メリス伯「あの旗は、ま、まさか四季島帝國海軍だと、全軍戦闘用意、あの艦隊に砲を向けろ急げ」

 

砲兵「砲を向けろ」

 

「装填急げ」

 

「何でこんなとこに」

 

「照準急げ」

 

 

アマデウス主砲管制室

 

四季島士官「右3度修正」

 

「修正よし」

 

「1番砲装填よし」

 

「2番砲装填よし」

 

四季島士官「伝声管は使えるな?」

 

下士官「はい各砲座、艦橋、全て使えます」

 

四季島士官「よろしい艦橋に伝えろ射撃用意よろし」

 

下士官「了解」

 

 

アマデウス艦橋

 

砲術長「主砲照準よし、いつでも撃てます」

 

参謀長「陛下」

 

中津「全砲門開け、砲撃始め」

 

その一言と共に上げた手を振り下ろすと同時に全艦の砲が火を吹いた

 

ドンドンドンドンドンドンドンドン

ヒューーーウ

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

メリス伯「くそ怯むな撃てこの距離ならば当たる」

 

ドンドン

ヒューウ

ドカーンドカーン

 

 

副長「敵弾多数命中なれど損害軽微」

 

中津「ふむ、敵もなかなかやるようだね」

 

参謀長「陛下何卒露点指揮所ではなく安全な司令塔内にお入り下さい、陛下の玉体に何かあればどうなるか」

 

中津「だが兵の士気に影響がでんかね」

 

マックレーネ「出ませんは陛下、なのでお入り下さい」

 

中津「わかった、司令塔内の第1艦橋に戻ろう、副長はどうするのだ」

 

副長「小官も艦橋におります」

 

中津「そうか」

 

同艦艦橋

 

「陛下戻られました」

 

中津「私が降りてくるまでに何か変わったかね」

 

艦長「はい陛下敵の組織的抵抗はほぼなくなっております、残敵は放置してこのまま進むべきかと」

 

中津「良かろう残敵は捨て置きこのまま進む、針路そのまま目標ザーレベル」

 

「「「了解」」」

 

 

メースト王国ザーレベル造兵廠

 

造兵廠長「明日運び出すものはすでに用意できているな」

 

輸送士官「はい予定通り青銅砲40門歩兵銃15000丁それに多数の弾薬を明日の朝運び始めます」

 

造兵廠長「頼んだぞ決戦も近い明日の夜には南部方面軍から来た部隊の装備転換も行わせ次第王都方面に向かわせる、決戦までには後いくつかの輸送隊を出せるといいのだがな」

 

輸送士官「海軍の頑張り次第ではないでしょうかエーレ海の制海権をいつまで保持できるかで決まるのでは、あそこの制海権を失うと敵艦隊が河を遡上して来るかもしれません」

 

造兵廠長「そうだな、制海権を失いパル河を遡上されればそのまま王都に着くからな」

 

その時外が騒がしくなっていた

 

「おいアレは何だ」

 

「海軍が戻ってきたのか」

 

「どうしたんだろうな」

 

「あんな艦我軍にあったか」

 

輸送士官「外が騒がしいですな」

 

造兵廠長「何かあったのか、外に行くぞ確かめよう」

 

輸送士官「お供します」

 

造兵廠長達が外に出ると数十人の兵や工員達が河から来る艦隊を見ていた

 

造兵廠長「おい何があった」

 

工員「造兵廠長、はい海軍が河を遡上してきております」

 

造兵廠長「なに海軍がか」

 

補給士官「おかしいですね海軍が戻ってくることは無いと思いますが」

 

メースト兵2「あれ味方じゃないぞ」

 

陸軍士官3「あの旗はま、まさか」

 

造兵廠長「四季島帝國艦隊、なんと」

 

補給士官「ありえない、海軍が敗北したのか」

 

造兵廠長「戦闘用意、停泊中の艦隊を出せ急げ」

 

「「「は、はい」」」

 

当時ザーレベル造兵廠にはガンボート2隻と武装漁船3隻が停泊していた

 

メースト水兵1「急げ帆を開け」

 

メースト海軍士官「出港、戦闘用意」

 

 

アマデウス艦橋

 

中津「敵艦隊が出てきたか、だが武装漁船程度ではな」

 

参謀長「手早く済ませますか?」

 

中津「そうだな苦しまずに死なせてやれ」

 

参謀長「了解しました」

 

艦長「全砲門照準合わせ」

 

砲術長「照準よろし」

 

艦長「撃ち方はじめ」

 

砲術長「全砲門撃て」

 

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

ヒューーーウ

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

観測員「敵艦隊撃滅、敵工廠にも命中弾多数」

 

中津「ふむ、このまま工廠を焼き払え」

 

「「「了解」」」

 

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

ヒューーーウ

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

中津「焼き払えたか」

 

参謀長「はい」

 

中津「艦隊反転このまま海に戻るぞ」

 

艦長「了解、反転180度これより帰港する」

 

この日ザーレベル工廠は灰塵となったこの報を受けた永倉大将はメースト王国王都メストリアへの侵攻を決意10月13日にメストリアまで15㎞の地点に布陣した

 

 

 

 

 

皇帝座乗艦重装甲戦列艦アマデウス

常備12000トン

全長 113.2m

垂線間長112.6m

水線長 111.8m

全幅 21.5m

吃水 7.99m

兵装

30.5㎝連装砲2基4門

15.5㎝単装砲10基10門

12.7㎝単装砲60基60門2層ケースメイト式

76㎜単装砲12基12門甲板上

 47㎜速射砲4基4門

 

重装甲戦列艦摂津、マーナリア

常備10500トン

全長 105.2m

垂線間長104.6m

水線長 103.8m

全幅 20.5m

吃水 7.59m

兵装

30.5㎝連装砲2基4門

15.5㎝単装砲8基8門

12.7㎝単装砲60基60門2層ケースメイト式

76㎜単装砲12基12門甲板上

 47㎜速射砲4基4門

 

豊風型フリゲート

常備750トン

全長  48.7m

垂線間長47.9m

水線長 47.1m

全幅  8.41m

吃水  2.91m

兵装

12.7㎝単装砲3基3門

 76㎜単装砲16基16門1層ケースメイト式

 45㎝連装魚雷発射管2基

2年式45㎝魚雷8本

 

セイル型コルベット

常備430トン

全長  38.7m

垂線間長37.9m

水線長 37.1m

全幅  6.41m

吃水  2.51m

兵装

12.7㎝単装砲2基2門

 76㎜単装砲10基10門1層ケースメイト式

 45㎝連装魚雷発射管2基

2年式45㎝魚雷8本

 




そろそろメースト戦役終わらせます


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決戦メストリア包囲戦

遅れてすいません、キャンサー杯の支度が忙しかったんや


帝國暦43年7月20日に開戦した四季島メースト戦争は終戦の時に近づいていた開戦劈頭伊藤整一中将指揮下の第1艦隊がメースト海軍ペール艦隊を撃滅続く南エーレ海戦において名将ベルス・ジャクストマン侯率いるメースト海軍主力艦隊を殲滅し補給線を確立した。陸においても第4軍が国境ロイ・マースト要塞を制圧し前進ガウガラ魔石鉱山地帯を制圧しガウガ平原会戦でメーストの主力を撃滅そのまま交通の要所ハウスべレア市を落とすと同時に第3軍がペテラ市を制圧し東部方面軍の司令部を降伏させた勢いに乗る四季島軍は皇帝中津率いる直属艦隊がザレ河を遡上メースト王国最大の造兵廠ザーレベル造兵廠を艦砲射撃で破壊メースト軍の補給を締め上げたそして四季島軍はメースト王国王都メストリア攻略を決定いま決戦の時が来た

 

 

 

王都メストリアは2重の城壁と3重の外堀2重の塹壕をもち西にパル河をそれ以外の3方向を平野に囲まれていた

 

メストリア王城

 

メースト15世「現状の各方面の兵力を教えてくれ」

 

軍務卿「はい陛下、敵の主力が来るであろう東側には正規軍銃兵45000名魔導師80名近衛銃兵5000名軍事貴族私兵15000名青銅砲が103門鋳造砲100門北側には正規軍銃兵35000名貴族私兵35000名青銅砲50門鋳造砲50門南側は民兵に頼る程度には兵力が不足しておりますので正規軍銃兵5000名貴族私兵5000名民銃兵25000名民弩兵15000名青銅砲50門鋳造砲50門西側ですが、パル河を天然の城壁としておりましたので城壁は1枚しかなく外壕もありません兵も近衛銃兵2000名正規軍3000名備え付けの青銅砲70門鋳造砲113門となります」

 

海軍卿「西側の港に4等戦列艦1隻とフリゲート3隻コルベット5隻が、展開しております」

 

メースト15世「うむ、知っての通り余の希望は1戦の後講和じゃ、そのためには勝たねばならぬ、よいな」

 

「「「御意」」」

 

メースト15世「軍務卿後で話がある」

 

軍務卿「はい陛下」

 

2時間後軍務卿が国王執務室に入るとメースト15世から問われた

 

メースト15世「のう軍務卿、この戦勝てるか?」

 

軍務卿「厳しいでしょう、東側の防衛は可能です、ですが南部は民兵が多く脆いです、陛下和睦を御考えいただけませんか」

 

メースト15世「それはならん、1勝もしとらん状況で和睦は出来ん」

 

軍務卿「なれば陛下脱出してはいただけませんか」

 

メースト15世「それもいかん、余がこの城から逃げるわけにはいかんのだ、すでに王太子を西に逃しておる、あやつが生きておれは王家は生き残るのだ」

 

軍務卿(そうか陛下はすでに死を覚悟されておるのか、俺は臣下失格だな陛下の御心を無視して逃げるように伝えるなど、ここは俺も覚悟を決めるか)「陛下、死地までお供致します」

 

メースト15世「そうか余は幸せだな、死地について来てくれる臣下を持てたのだからな」

 

軍務卿「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

四季島軍は南に近衛3個師団と新型の15㎝榴弾砲と10㎝加農砲で編成された近衛野戦重砲連隊で編成された近衛軍が東に第3軍北に第4軍が展開したそして司令部直属として噴進砲部隊が展開していた

 

四季島軍総数257500名

28㎝臼砲 16門

38式榴弾砲12門

38式加農砲24門

38式野砲 540門

41式山砲 180門

41式騎砲 88門

9㎝臼砲 540門

噴進砲  24基

 

メースト軍総数190000名

前装式青銅砲273門

前装式鋳造砲319門

 

メストリア王城

 

メースト15世「ついに来たか」

 

従者「はい陛下すでに北、東、南の3方向に」

 

メースト15世「直ぐにパル河にも敵艦隊が来よう、ザーレベルを焼き払った奴らが」

 

軍務卿「陛下、残っている艦艇をパル河に展開させております、どこまで持つかはわかりませんが」

 

メースト15世「そうだな」

 

侍従「陛下、四季島から使者が来ております、武装を解き降伏されたし我々は降伏した汝らを害することはないと」

 

メースト15世「そうか使者に伝えよ、貴公らの好意に感謝するが1戦もせずに降伏はできん、とな」

 

 

四季島軍メストリア攻城軍司令部

 

アルトエル「そうか、私はおせっかいを焼いたようだね、全軍に伝えよメースト軍を武人として死なせてやれ」

 

「「「はい」」」

 

11時丁度5500mの距離から各加農砲、榴弾砲、野砲、山砲、騎砲が火を吹いた

 

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカン

 

民兵1「ぐわぁ」

 

民兵2「助けてくれ」

 

民兵指揮官「消火だ消火急げ」

 

民兵3「だめです火薬庫に火が回りました」

 

 

 

四季島軍司令部

 

アルトエル「噴進砲連続斉射たまが尽きるまで撃ちまくれ」

 

砲兵士官「了解」

 

「撃て」

 

ダダダダダダダダダン

 

ヒューーーウ

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカドカーーン

 

近衛士官「なんて猛烈な射撃だ、怯むな撃ち返せ」

 

近衛兵1「装填よし」

 

近衛砲兵士官「狙え、撃て」

 

ドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

 

ドカーンドカーン

 

メースト軍司令部

 

軍務卿「怯むな何としても敵を追い返せ、陛下の為に祖国の為に、死して撃つことを止めてはならんぞ」

 

伝令1「南部第1、第2外堀に敵が取り付いております、すでに南部第1塹壕にも敵弾が降り注ぎ戦線が維持出来ません」

 

伝令2「パル河展開の艦隊壊滅、敵艦隊河を遡上してきました」

 

海軍卿「なんだと我が国最後の艦隊が」

 

軍務卿「そうか、怯むな南部塹壕はすべて放棄城壁を固めよ、北部と東部はどうなっておる」

 

陸軍士官「被害甚大なるも未だ持ちこたえております」

 

軍務卿「そうか(どうする、このまま塹壕を維持するか、いや敵は塹壕に突撃せず砲撃で耕そうとしている、ならば)全塹壕を放棄城壁を固めよ」

 

幕僚「よろしいのですか」

 

軍務卿「構わん、塹壕は敵が突撃してきてこそ輝く、砲撃で耕されているのでは意味がないよってそれを放棄する良いな」

 

「「「了解」」」

 

軍務卿「近衛軍卿、陛下に伝えてくれ降伏するなら今しかないと」

 

近衛軍卿「ああわかっている今から行ってくる」

 

軍務卿「頼む、時間はあまりなさそうだ」

 

 

前線

 

貴族士官「後退、城壁まで後退、急げ」

 

近衛士官「急げ急げ、置いていかれたら即死だぞ」

 

民兵4「くそこんなの戦争じゃねえ」

 

軍貴族士官「泣き言なんて言うんじゃねえ、急げ」

 

 

四季島軍司令部

 

四季島伝令「敵軍塹壕を放棄城壁に籠もりました」

 

参謀長「厄介な」

 

参謀「総司令、パル河に御召艦アマデウス以下陛下の直属艦隊及び伊藤提督の第1艦隊が展開しております」

 

アルトエル「親父殿がか」

 

参謀「はい、伝令天使が来ております」

 

伝令天使「アルトエル様西側より揚陸部隊がまもなく上陸します数は1師団10000名」

 

アルトエル「そうか、敵の気を引くぞ全砲門撃て撃って撃って撃ちまくれ弾が尽きるまで、銃身が焼き付くまで撃ち続けるのだ」

 

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

 

ヒューーーウ

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカン

 

 

メースト士官1「怯むな撃て」

 

ドンドン

 

ヒューウ

 

ドカーンドカーン

 

メストリア王城

 

近衛軍卿「陛下、勝てません、降伏するしか無いかと」

 

メースト15世「そうだな、降伏しよう、白旗を掲げろ、ふん、勝てなんだか、余は軍才はなかったのだな」

 

近衛軍卿「陛下、陛下には軍才はお有りですぞ、降伏を決めるのは軍才です」

 

メースト15世「そうか、そうか」

 

 

前線司令部

 

幕僚「陛下は、何と?」

 

軍務卿「軍旗を降ろし、白旗を掲げろ」

 

幕僚「え?今なんと」

 

軍務卿「軍旗を降ろし白旗を掲げろ、そう言ったのだ聞こえなかったのか」

 

幕僚「は、はい軍旗を降ろし白旗を掲げます」

 

「急げ」

 

 

 

四季島軍司令部

 

参謀長「白旗が上がっただと、間違いないのか」

 

伝令「間違いありません」

 

参謀長「そうか」

 

アルトエル「ふむ、砲撃止め」

 

参謀長「は、砲撃止め」

 

「砲撃止め」

 

 

パル河総旗艦アマデウス艦橋

 

中津「そうか、揚陸部隊は揚陸中止現状時点で待機者よいな」

 

参謀長「了解しました」

 

マックレーネ「親父殿戦後処理はどうなさいますか?」

 

中津「メースト王国は全土併合、王家は適度な所に所領を与えて飼い殺しだろうな、貴族もまあ所領無しで飼い殺し、それてよかろう」

 

マックレーネ「そうしますか」

 

帝國暦43年10月21日メストリア条約が締結されたこれによりメースト王国は消滅、これにより四季島帝國は四季島本島を完全制圧内政に専念しつつ軍事拡張に努めていった




終戦です、次からは内政でしょうね


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帝國暦44年御前会議

帝國暦44年8月5日帝都豊原宮城会議室

 

マックレーネ「では次年度からの軍拡計画についてですがまず陸軍から報告を」

 

シェークバル「はい、まず歩兵銃ですがスナイドル銃から新型6.5㎜弾を使用する44式歩兵銃(史実38式歩兵銃)に更新を開始します、また同弾薬を使用する機関銃についても43式機関銃(史実3年式機関銃)として現在量産を行っております、また各師団砲兵も42式野砲(史実38式野砲)主力から10㎝クラスの砲と2式野砲の混成部隊として再編中で、また軍用車両についても厚さ8㎜〜5㎜程度の装甲を持つ装甲車両を開発中ですまた部隊についても装甲歩兵大隊を編成します内容は装甲車1個大隊48両に自動車化歩兵中隊を追加した機動性の高い部隊となります」

 

中津「そうか装甲車の諸元はあるかね」

 

シェークバル「はい以下の書類通りです」

 

新型装甲車

 

全長4.93 m

全幅2.13 m

全高2.54 m

重量4.8トン

懸架方式板バネ式

速度72 km/h

行動距離240 km

武装3式機関銃3挺(砲塔連装銃架で2挺、車体前部左側に1挺)

装甲砲塔及び車体前面8㎜その他5㎜

 

中津「そうか、そう言えばイネス以前から進めていた飛行船計画はどうなっている」

 

イネスタキオン「現在速度時速100㎞搭載量3700㎏の3式飛行船12隻が使用可能です、また武装強化型の甲型48隻が船台で建造中、24隻が資材の集積中となります」

 

中津「そうか、で海軍はどうなっている坂本海軍大臣」

 

坂本「はい、まず艦隊編成についてですが、陛下の座乗艦たるアマデウスを元に常備17000トンクラスの艦を第1、第2艦隊用に建造配備しますそれ以外の艦隊には旗艦に装甲巡洋艦を置き多数の小型巡洋艦と駆逐艦で編成します」

 

中津「ふむ、どの程度予定しているかね」

 

坂本「戦艦は両艦隊で16隻装甲巡洋艦は1個艦隊に4隻それに第1第2艦隊に8隻ずつとなります」

 

中津「何年掛かるかね」

 

坂本「まず第3〜第10艦隊の将兵の帆船からの脱却とレシプロ機関搭載艦に慣れる訓練と再教育を行いますのでそれに5年、レシプロ機関の簡易化と量産設備製造などに約7年整備用のドックなどの建造に5年建造に時間断層工廠を使うので外では1年の計算でその他諸々込で12年の予定です」

 

中津「ふむ、時間がかかるな、だが完成すれば最強の艦隊が出来るな、艦隊の編成はどうなるかね?」

 

坂本「はい、艦隊編成は以下の書類通りです」

 

艦隊編成予定表

第1第2艦隊

主隊

新型戦艦8隻

新型装甲巡洋艦8隻

新型小型巡洋艦8隻

新型駆逐艦24隻

 

 

補給隊

新型小型巡洋艦1隻

新型駆逐艦12隻

補給艦7隻

 

 

第3〜第10艦隊

主隊

新型装甲巡洋艦4隻

新型小型巡洋艦12隻

新型駆逐艦24隻

 

 

補給隊

新型小型巡洋艦1隻

新型駆逐艦12隻

高速補給艦7隻

 

 

中津「ふむ、艦の諸元は?概算で構わん」

 

坂本「はい諸元ですが以下の書類通りです」

 

新型艦諸元【仮】

 

戦艦

常備排水量17500トン

全長  143.3m

水線長  139m

全幅  23.77m

吃水 8.2m

最大速力20.2ノット

航続距離14ノット14000海里

燃料石炭2500トン

乗員950名

兵装

主砲45口径30.5㎝連装砲2基4門

副砲45口径20.3㎝連装砲4基8門

  45口径12.7㎝単装砲12基12門

  40口径 7.6㎝単装高角砲10基10門

 

装甲巡洋艦

常備排水量9200トン

全長  123.0m

水線長  121.9m

全幅  20.9m

吃水  7.4m

最大速力22.3ノット

航続距離14ノット14000海里

燃料石炭2200トン

乗員720名

兵装

主砲45口径20.3㎝連装砲3基6門

  45口径12.7㎝単装砲12基12門

  40口径 7.6㎝単装高角砲8基8門

 

小型巡洋艦

常備排水量4,900トン

全長 114.2m

水線長 112.4m

全幅 14.91m

吃水 5.44m

最大速力24.3ノット

航続距離14ノット14000海里

燃料石炭1900トン

乗員580名

兵装

主砲45口径15.5㎝連装砲3基6門

  45口径12.7㎝単装砲8基8門

  40口径 7.6㎝単装高角砲6基6門

 

駆逐艦

常備排水量1250トン

全長 102.2m

水線長 100.4m

全幅 8.91m

吃水 3.44m

最大速力25.3ノット

航続距離14ノット14000海里

燃料石炭540トン

乗員250名

兵装

主砲45口径12.7㎝連装砲2基4門

  40口径 7.6㎝単装高角砲2基2門

53㎝連装魚雷発射管2基4門

 

 

中津「補給隊含めて640隻か、随分と増えるね、以前の倍近いのではないかね」

 

坂本「ですがメースト王国とその属領を勢力に加えたことでこの島を完全に勢力圏としましたのでいくつかの島との交通路を維持するためにこれだけは必要です」

 

中津「高角砲もこれだけいるのかね、機関銃は積んでいないようだが」

 

坂本「その辺は計画の見直しを幾度が行います、それは未だ仮ですので」

 

中津「そうか、イネス、飛行船で対艦攻撃は可能か?」

 

イネスタキオン「停泊中の艦艇になら限定的な効果を見込めるかと、条件として艦艇が停泊中かつ高角砲や阻害気球などが無く風の無い状況でですが」

 

中津「そうか、では艦隊防空はあまり考慮しなくていいのか」

 

イネスタキオン「そうとは言えません、現在研究中の飛行機械は飛行船より機動性が良いので対艦攻撃に使用可能です、これに対抗するには高角砲の他に機関銃が必須です」

 

中津「そうか、では坂本海軍大臣各艦に機関銃を配備するように」

 

坂本「はい急ぎ準備させます」

 

中津「それとシェークバル陸軍大臣、各地上軍に高射砲部隊を連隊規模で配備するように、それと近衛軍にも高射砲部隊を配備するようにこの美しい豊原を焼かせるわけにはいかん、また各工業地帯、港湾施設にも高射砲部隊を連隊規模で配備しろ、そのあたりを叩かれるわけにはいかんのだ、それと航空機の開発はどの程度か?」

 

イネスタキオン「現在速度80㎞航続距離200km程度乗員1〜2名武装は拳銃1丁搭載能力100㎏程度の航空機3式飛行機を製造可能です」

 

中津「足りんな、私が求める機体はエンジン1基機首配置速度250㎞航続距離600㎞武装機関銃2挺それを機首に取付け爆発物30㎏を敵に叩き付けられる機体だ、この機体を10年で作ってくれ」

 

イネスタキオン「わかりましたお父様、研究を司る天使として成し遂げましょう」

 

中津「頼むぞ、で次に内政だな国内の鉄道についてバウンスゴールド鉄道大臣」

 

バウンスゴールド「はい、まず15年計画で本土全主要都市間を複線の幹線鉄道を敷設すると同時に各地に単線乃至複線の軽便鉄道を敷設します、また今まで馬車を使っていた貨物旅客輸送ですが順次自動車自動貨車に更新していきます、また軍用鉄道についても今後複線部分を増やしていきます、それと同時に1部完全な国営から半国営、もしくは民営化させる話が省内で出ております」

 

中津「そうか、民営化については少々考えるとしよう」

 

マックレーネ「次誰か報告はありませんか?」

 

迫水「では私から」

 

マックレーネ「迫水人的資源大臣どうぞ」

 

迫水「はい、昨年の人口増加についてですが、まずメースト王国及びその属領以外で5780000人の赤子が生まれました、またクローンについでですが2000000人が成人年齢に達し育成器より社会に出ました、先の戦争で得た占領地の人口ですが、成人年齢者(20歳以上)8540024名非成人4215735名であります、識字率は27%と低く現在最低限の読み書き計算学習を行っておりますが如何とも数が数でして10年単位掛かるものかと、まず学校から建てねばなりませんので」

 

中津「そうか、その事も考え5年計画で国力を高める5ヵ年計画を実施する、これは4度合わせて20年実施する、よいな」

 

「「「御意」」」

 

 

帝國暦4年10月第1次5ヵ年計画が閣議を通過翌帝國暦5年4月から10年3月までを期間とした内容は

 

1.帝國全土の鉄道網の整備

2.製鉄所の増築、近代化

3.造船ドックの増築

4.旧メースト王国領及びその属領の近代化

5.重工業の発展

6.旧メースト王国領及びその属領の復興

上記のものを5年かけて達成する



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閑話1帝國暦45年ある鉄道省職員の日記

3月19日

ついに私にも移動の辞令が下りた入省してもうすぐ4年目になるがこのなんとも言えない石炭集積所から離れられる、だが鉄道省メストリア支部第4課、まさかの占領地に移動とは手当が着くが、いや1日じゅう石ころと戯れているよりは楽だろう、どうにもこの職場は慣れそうになかったからな、所長の話だと送迎会を明日の夜やってくれるらしい、で移動は3月30日までにメストリアの第5宿舎に居を移し挨拶に来るように辞令には書かれていた、明後日にでも出立しないといけないな、鉄道の切符は鉄道省員としての割引と優先権で確保できるからな、

 

 

3月20日

今日は挨拶周りになるか、2年間この田舎に居た訳だが案外悪くなかったな、研修受けた帝都と違ってそこまで人が多いわけじゃないし、料理屋は少ないしメニューは少なかったが安上がりだし案外いい場所だったのかね、ただ道を牛が集団横断してるのは最後までなれなかったな、メストリア辺りでこんな事がないことを祈りたい

 

 

3月21日

やらかしたな昨日は飲みすぎた酒は帝政になってから前より安くなったな、以前は麦酒中ジョッキで80メゼル(800円位)だったのが今だと40帝國メゼル(400円位)まで落ちたからな、給料も以前より良くなったらしいが帝政前を知らないからなんともいえんな、さて荷物はすべて運輸係に渡したし、そもそも寝床やらの家具は備え付けだからな、にしても所長奮発したな寝台汽車の2等車とは俺の月収の5ヶ月分*1だぞ

 

 

3月22日

ふう乗り心地いいな流石は10万するだけはある、てか所長どうやって手配したんだこんなもん俺みたいなヒラの移動は良くて一般汽車の2等で普通は3等車らしいが、前から中央とのツテが強い人だったが、聞いた話だと今回の辞令もあの人の働きかけらしいが何者なんだろ、まあいいか、メストリア支部で調べれば、さてそろそろ昼食か

 

昼食半端ないな、まさか食堂車でシェフが目の前で調理してくれるとはこりゃしばらく所長に頭が上がらんな、まあ俺の便宜なんか必要じゃないだろうけど、メストリアについたら土産でも送るか、メストリアの名物が何か知らないけど

 

 

3月23日

 

ついにアメレイアシティに到着した、まあ着いたの昨日の夜更けだけど、これで今日の15時までここに停車か、遊びに行くか、やっと換えた時計片手に、前は俺の年収*2とほぼ同じ位だったが今はそこまで高くないからな、取り敢えずここで実家宛の土産物色だな

 

どうにか間に合ったなこれでついに占領地域に入る、アメレイアシティから戦闘車*3が編成に加わり鉄道省武装警備員が乗り込んできたな、てか見知った顔がいる気がするんだが

 

 

3月24日

やはり俺の同期がいた、アイツは今武装警備隊のヒラかにしても警備隊の兵装がなんて言ったけスナイドルカービン?になってたな、前は拳銃だったのに、てか大丈夫だよな占領地勤務は拳銃常備所持らしいが、俺研修で射撃の成績下の方なのに

 

 

3月25日

まさか襲撃が起きるとは職員だからって食堂車の窓から防衛しろって、無茶言うなよ拳銃ならまだしもカービンなんて使ったことないんだぞ、まさかの同期のアイツに習う羽目になるとは、てか反動が拳銃とは比べ物にならないな

 

 

3月26日

どうにか助かった、ありがとう陸軍騎兵旅団の皆さん、てかこんなとこにもたくさんいるのかよ、あとから聞いたが旧国境周辺は貴族の私兵が大量にいたからその残党が多いらしい、メストリア一帯は大規模掃討戦が終わってほぼ居ないらしいが気をつけるように言われたな、俺やってけるのかな

 

 

3月27日

どうにかメストリア手前まで来ることができた、今日は機関車の交換でここ止まりらしい、メストリアには明日の朝到着だと言われたな、にしてものどかなとこだな、ビル1つありゃしない、てかまだ15時なんだよな、出発が明日の朝3時と言われたが半日暇になるな、同期やつも昨日駅についた途端部隊ごと降りちまったし、カフェにでも行くか

 

やべーカフェの女性ウェイターに惚れたくそあんな可愛い子いるなら最も入り浸るべきだったな、まあ鉄道省で働いてけばまた縁がある、そうきっとそう

 

 

3月28日

ついた、ついにメストリアについたが、周辺瓦礫の山なんだな、隣の部屋の客が教えてくれたが戦争の爪痕は酷いみたいだな、孤児や乞食も多いらしいな、まあ政府も対策を始めたらしいからな2、3年で解決するだろう

 

駅で嫌な張り紙見ちまったな、[スリに注意]気をつけるか[この人を探しています]これはまあ仕方ないか、取り敢えずメストリア支部に向かおう

 

ちょっと待て、支部長着任祝いで軍票で20万帝國メゼルってどうなってるんだ俺の年収の半分だぞ、経済を回すためってそこまで酷いのかよ、にしても初めて見たぞ手書き小切手式の軍票なんて

 

軍票をもらった理由がわかったな、孤児、いや浮浪者や浮浪児と言ったものか、浮浪児は靴磨き浮浪者は楽器の演奏か、支部でもらった資料だと靴磨きが2帝國メゼル楽器演奏のおひねりが大体5帝國メゼル程度が相場ね取り敢えず靴磨きやってるとこを覗いてみるか

 

なるほどな、ざっとこの通りだけでも20軒、いや20人か木箱と道具のみだし取り敢えず声掛けるかね

 

案外腕がいいな代金に色つけちまったぜ、ここ勤務の間は定期的に通うかな、にしても支部で貸し与えられた拳銃、使わないこと祈るか

 

メストリア市内の道案内をする子供までいるとはね、相場20帝國メゼルで行きたい場所、官庁舎関連や駅に食堂辺りに連れてってくれるね、取り敢えず宿舎街まで頼んでみたが慣れてるなこの坊主、道中話してたらいつの間にか串焼き買い与えてた、だが不快感を覚えんな、また見かけたら頼むか

 

 

3月29日

着任したが業務は1日かららしいから取り敢えず射撃訓練、流石に拳銃常備所持ならこれをやっとかんとな、てか射撃訓練手当1回150帝國メゼルってなんだよ、もはやなんでもありだな

 

取り敢えず昨日と同じ坊主見つけたから適当な食堂に案内を頼む、ある意味この坊主すごいないつの間にか昼飯を奢ってたが、パンとスープのみって育ち盛りだろうに、取り敢えず後で露店寄ってこいつに串焼き食わせるか…随分と気に入っちまったな、てか毒されたのか俺が

 

 

3月30日

朝から呼び出しを受けたなんでも出張してた俺の上司に当たる4課課長が戻ったらしい、顔合わせに来いだとの事

 

俺の直属の上司キャラ濃すぎだろやたら立派なカイゼル髭してやがるてか所長知り合いかよ、てか所長何してたんだよカイゼル課長はあの御方とか言ってやがるし支部長もあの人の部下でしたか、て田舎の石炭集積所所長じゃないのかよ、てか課長名前カイゼルなのかよ、本当はカイゼルス・リトレア・バーンらしいがカイゼルと呼ぶようにだと

 

マジかカイゼル課長が腕の良い街案内役を紹介してくれるとは言ったが何時もの坊主じゃないかい、奇妙な縁だな、昼食は適当な食堂に俺も課長もこの坊主に餌付けしてるな

 

 

3月31日

ついに明日から勤務か、取り敢えず靴磨きの通りに行って靴磨きしてもらうか

 

 

4月1日

ついに業務開始、主な仕事は鉄道省メストリア支部管轄内の消耗品(石炭、水、枕木、レール、車両部品)の発注と輸送便に振り分けかにしても課の先輩や同僚もいろんな奴がいるな、軍の鉄道課からの出向者に退役将校、前の配属先が武装警備隊に鉄路敷設部、それに現地雇用の課付属の清掃要員か

 

ここで課の陣容でも書いとくか

 

立派な髭のカイゼル課長

 

中央鉄道大学出身のエリートハルトス副課長

 

課長付き副官のレーマー副官

 

副課長付き副官のロイスト副官

 

現在空いてる課長補佐、てか副課長が補佐職じゃないのね

 

係長でこの課の最古参のメルエス係長支部の設立にも関わったらしい

 

2人いる主任の片割れで女性の北条主任

 

もう1人の主任のガレストマン主任

 

俺の教育係で退役軍人の中原さん、前は士官学校の教官だったらしいだから教え方上手いのか

 

軍からの出向者て女性のマックライネ少佐、噂だと天使長マックレーネ様の部下らしい

 

先輩のラネさん、メークマンさん、島本さん、杵柄さん

 

俺と一緒にこの部署に赴任した貴族の次男ハルペー男爵次男

 

それに俺

 

現地雇用の雑用が5人

 

濃いメンツだな

 

 

4月2日

今日は北条主任に付いて挨拶回り、運転免許を持ってるかと聞かれて持ってると答えたらまさかの車で回ることに

 

今日は歓迎会らしいマックライネさん歌声綺麗なんですね、後北条主任近くないですか物理的な距離がにしても酒が旨い

 

 

 

上記の日記は後の鉄道副大臣ジャック・ロラン・クリーガーの物であり彼の死後発表された物で当時の旧メースト領の状況や孤児の様子など事細かにとまではいかなくとも幅広く書かれていたことから研究資料として重宝されていたジャックの日記は彼の死までに80冊が書かれていた、この中には御前会議の内容などは書かれなかったが鉄道の裏事情や苦悩がか書かれていた

*1
10万帝國メゼル(日本円で約100万)

*2
40万メゼル(日本円で約400万)

*3
旧メースト軍や貴族私兵の残党による列車襲撃に対応する為の無天蓋の貨車と有天蓋の客車で編成されるもの無天蓋車にガトリング砲と9㎝臼砲が有天蓋車にガンポートガン設置されていた




これ需要あるのかな


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帝國暦55年これからの諸方針

帝國暦55年1月13日帝都豊原宮城

 

中津「さて軍備は安定してきたな、諸外国もいくつか接触してきたどれもこれも植民地主義のど阿呆共だが、我が海軍を見て植民地化を諦めたようだかな、海軍は第6艦隊までが新型艦に置き換えれたか、空軍は秘匿基地に置いておかねばな、バレる訳には行かぬ、現在の基地はすべて飛行船基地に改装だな、そして大陸が荒れ始めたか、斉王朝は30年は持たぬだろうなこれで大陸が纏まり我らに歯向かえたとしても海を渡ることは出来ぬだろう、だがこの半島シェナ半島(位置的には朝鮮半島)が敵方なのは不味いな、ちと挑発するか、攻めかかってくればよし要求を受け入れ全シェナ民が退去すればなおよしどうやら斉王朝の従属国のようだからな、斉王朝を挑発するかね、斉海軍は鎮遠クラスの戦艦が3隻に雑多な装甲巡洋艦が7隻防護巡洋艦が19隻砲艦等の雑多艦が多数か、ふん、陸軍も前装式のマスケットが大半でボルトアクションライフルは少ないか、数こそ100万程だが質はパラバラ練度もクソ、我が陸軍に殲滅されるだろうに」

 

 

翌日御前会議

 

シェークバル「では対斉戦略ですがシェナ半島を陸戦の主戦場とし装甲車主体の高速浸透隊で敵陣深く切り込み司令部機能を破壊指揮統制の崩壊した斉陸軍を投入予定の2個軍で撃滅します」

 

中津「海軍はどうするのかね」

 

坂本「はい、敵艦隊ですが北洋水師以外は旧式艦が主体ですので脅威ではありません、また北洋水師も戦艦モドキ3隻装甲巡洋艦5隻防護巡洋艦15隻を持ちますがほとんどが各列強からの購入品で砲や機関装甲は統一されておらず練度も低いため第1艦隊単独で対処可能です」

 

中津「そうか、空軍はどうかね」

 

中原「空軍ですが飛行船による飛行偵察を敢行します」

 

中津「そうか、開戦はいつにするかね」

 

マックレーネ「海軍の支度と工作を兼ねて今年の秋口に」

 

中津「そうか、ならばそれまでに準備を整えるように、それと高速浸透隊はどの程度の部隊となるのかね」

 

シェークバル「以下の書類の通りです」

 

 

 

 

 

機甲旅団部隊編成

 

3個機甲連隊

 

連隊本部500名装甲車24両自動車10両自動貨車40両

 

連隊合計5000名

 

機甲連隊部隊編成

 

 

装甲車2個大隊96両兵員288名

 

自動車化歩兵1個大隊1000名自動車40両自動貨車80両

 

大隊本部212名自動車12両自動貨車16両

 

 

シェークバル「以上となります」

 

中津「どれだけ投入するのかね」

 

シェークバル「予定では5個連隊となります」

 

中津「補給は持つのかね、相当量のガソリンが必要だぞ」

 

シェークバル「それについては補給隊にトラックを回しますのでそれにドラム缶を載せて運ばせます」

 

中津「相当な数が必要になるぞ、それに護衛もだ」

 

シェークバル「覚悟の上です」

 

中津「はぁ、マックレーネ、トラックと装甲車の調達予算を陸軍に追加で出してくれ、後運転技能の高いクローンを相当数回せ」

 

シェークバル「陛下」

 

中津「余の前でそこまでの啖呵を切ったのだ成し遂げてみせよ、よいな」

 

シェークバル「御意」

 

中津「残りの諸君等も自らの職責を成し遂げてみせよ、よいな」

 

「「「御意」」」

 

 

 

 

数日後大本営3軍連絡会議

 

シェークバル「由々しき事態だ、どうする?」

 

坂本「まさかここまでとは」

 

中原「正直想定外です」

 

3者「「「ここまでシェナ半島の発展が遅れてるとは」」」

 

シェークバル「想定外だぞ、主要幹線道路が未舗装どころか獣道だとは」

 

坂本「一応斉からの使者が通る道は他よりマシなようですが、港は壊滅的です、海軍としてはここに補給船団を送り込む事に反対です」

 

中原「空軍もです、予定では飛行船の離発着場を作る予定でしたがその資材を運べません」

 

シェークバル「陸軍もだ仮に港に荷を降ろせたとして運ぶに運べん、そもそも装甲車が埋まる可能性が高い」

 

陸軍参謀「閣下、作戦に手直してはどうでしょう」

 

シェークバル「どう変えるのだ」

 

陸軍参謀「はい予定では釜山に1軍仁川及び元山に1軍を半数ずつ同時にでしたが改訂版では釜山は即日上陸後在住シェナ人に食料を渡しつつ北部に向かわせ釜山に防衛陣を作り上げて斉軍を待ち受けます、そして斉軍が来たところで元山、仁川に上陸鴨緑江まで駆け抜けて制圧斉軍の補給を絶ちます」

 

シェークバル「なるほど、シェナ半島を袋に例えてその入り口を縛り上げるか」

 

陸軍参謀「はい、前提条件としてシェナ半島にはシェナ人と斉人以外が居ない事となります、そのほうが国際社会ウケするかと」

 

シェークバル「よかろう海空軍はどうかね」

 

坂本「ふむ敵の補給を断つとすれば海軍も忙しくなるだろう半島の両側に第1、第2両艦隊をそれぞれ派遣しようそれに後詰の第3、第4艦隊もだ」

 

中原「補給船団の捜索は空軍に任せて頂きたい飛行船を貼り付けて全て発見通報しよう」

 

シェークバル「だとすると数が足りんな、鴨緑江全域に兵を置くとすると1個軍と3個機甲旅団では鴨緑江と補給地点となる元山を死守出来んぞ」

 

ストーンヘッド「別にシェナ半島を制圧しなくていいのではないかね」

 

シェークバル「どう言う事だストーンヘッド兵站統括部総長」

 

ストーンヘッド「先の案をちと変えたものだが、釜山に堅陣を築き半島は放置、そのまま斉本国に部隊を送り込めばいい、満州方面なら補給はそこまで心配はいらんし外国人を巻き込む恐れも少ない、そのまま北京、南京を落とせば良い条件を出させれるだろう」

 

坂本「海軍としてはその案に賛成だ護衛につける艦隊もそこまで必要ないだろうからな」

 

中原「空軍としては満洲までなら飛行船部隊は本土から届きますので賛成します」

 

シェークバル「ではそれで陛下に上奏しよう」

 

 

翌日豊原宮城御前会議室

 

中津「で変更と」

 

変更された作戦書に見を落としながら中津は3軍首脳部に問い掛けた

 

シェークバル「はい陛下、初期案では半島の交通網上厳しく補給の目処が立たず満洲ならどうにかなりますので」

 

中津「そうか、よろしい、とするならもう1個軍必要かね?がら空きにすればルーシ帝国がオイタをするだろうね」

 

シェークバル「出来れば」

 

中津「よかろう第6軍と2個機甲旅団の投入を許可する、補給の方もこちらでどうにかしよう」

 

マックレーネ「陛下、それは」

 

中津「その代わり、斉軍主力を満洲の地で包囲殲滅しろ、よいな」

 

3者「御意」

 

3軍首脳部が退室した後マックレーネか中津に問い掛けた

 

マックレーネ「陛下なぜ満洲決戦をお認めになられたので?」

 

中津「なに、半島での戦いは機甲旅団の利点を殺しかねんからだ、それに仁川上陸作戦は投機的すぎる、如何に斉海軍が貧弱であったとしても、いやそれよりも列強に強襲上陸作戦の利点を教える必要は無いのだよ」

 

マックレーネ「たしかにそうですね」

 

中津「私としてはその後の対ルーシ帝国戦に注力しようと思う」

 

マックレーネ「ルーシ帝国ですか」

 

中津「うむ、あの貪欲な熊共がこの好機を逃すことはあり得まい、治安維持の名目で進駐するだろうな」

 

マックレーネ「たしかに、では追加派遣軍は新設した装甲親衛隊を動員されては?」

 

中津「それは無い、もとより予定されてる第2軍といくつかの改定で軍管轄から外れて燻ってる騎兵旅団でよい」

 

マックレーネ「はい」

 

中津「それと、海軍についてだがエングランドがドレットノート級を発表したらすぐに時間断層で8隻建造しろそれと弩級巡洋戦艦も8隻だそれに35.6㎝砲の研究も行う、その予算も頼む、ルーシ帝国戦までに列車砲として完成されたい、ルーシは確実に干渉してくるその際史実旅順大連を要求するだろう、要塞は巨砲を持って叩くのが基本だ頼んだぞ」

 

マックレーネ「はい親父殿」

 

中津「それと戦車研究を始めようと思うかどう思う?」

 

マックレーネ「技術的な事はイネスに聞く方がいいでしょうが、私は反対しません、ですが作るものはどの程度の物を予定していますか?」

 

中津「予定では最低でルノーFT17を超える程度武装出来れば40口径以上で37㎜から47㎜砲を搭載し装甲は最大25㎜〜30㎜この程度を予定しているが技術的にどうかとは思う」

 

マックレーネ「可能なのですかその性能が」

 

バタン

 

中津「うん?」

 

イネスタキオン「可能さ」

 

中津「イネス、せめてノックしてくれ」

 

イネスタキオン「まあそれは置いておいて」

 

マックレーネ「置いとくわけには行きませんよ」

 

中津「まあ良いあやつのコレは今に始まったわけではないからな、でイネス可能かね?戦車研究は」

 

イネスタキオン「無論可能さ、第一次大戦前にどうにか1号車を制作して2年目にラインに載せれると思う」

 

中津「予算はどうだ?」

 

イネスタキオン「相当な金額になるよざっと400万帝國メゼルは最低ラインかな」

 

中津「マックレーネ」

 

マックレーネ「条件をつけます、まず帝國暦75年内(西暦1915年)に生産ラインを完成されることできますか?」

 

イネスタキオン「可能だよ」

 

中津「ではそれで行こう」

 

帝國暦55年1月対斉戦争の支度が開始された



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開戦四季島帝國対斉国

帝國暦54年2月シェナ半島にて東学党の乱が発生斉国陸軍が3月末に李氏大シェナ王国に進駐天津条約(史実より遅れたが史実通り締結)により4月中旬に四季島帝國陸軍は高島少将を旅団長とする独立混成第3旅団(8000名)を派兵同時に海軍第3艦隊を四季島本島西部の佐世保鎮守府に展開臨戦態勢を取った

 

5月19日

史実とは違い斉国が追加派兵シェナ半島には斉陸軍7700名四季島帝國陸軍8000名が展開

 

6月13日

李氏王朝が東学党と和睦、斉、四季島両国に撤兵を求めたそれに対して斉国は四季島の撤兵後撤兵を宣言、四季島帝國は未だ李氏王朝における内乱の完全な終了まで撤兵は無いと宣言6月27日エングランドの仲介の撤兵案が決裂するが四季島帝國はせっかく仲介してくれたエングランドの顔を立てるとし独混3旅を釜山に下がらせた、この件によりエングランドの面子は保たれたもののエングランド国内には斉国に対する不信感が生まれていた、

 

7月1日

斉国は李氏王朝に対する追加派兵を決定この事をプロシアが四季島帝國及びエングランドに通報通報受けた四季島帝國は駐四エングランド大使に追加派兵をする旨を伝える、翌日第3師団歩兵第8連隊を派兵釜山に向かわせた

 

7月5日

漢城に駐留する四季島帝國軍陣地に銃弾が数発撃ち込まれる、四季島帝國軍歩哨が反撃斉軍兵2名を仕留める

 

7月6日

四季島帝國斉国に対して謝罪と撤兵を要求

 

7月18日

斉四季島両国の交渉が決裂四季島帝國は遺憾の意を表するとともに御前会議にて開戦を決意シェナ半島居留四季島臣民の安全確保を名目に斉国に宣戦を布告

 

 

7月21日四季島海(史実日本海)第4艦隊旗艦装甲巡洋艦設楽艦橋

 

艦橋要員「提督入られます、敬礼」

 

ヨークリズ「ああ諸君そのままでいい、参謀長何か報告はあるかね」

 

参謀長「今の所はありません、静かなものです恐ろしいほどに」

 

ヨークリズ「敵主力は黄海近辺だろうが水雷艇はおるやもしれん警戒を厳としてくれ」

 

通信士「先遣艦夕霧より入電、斉海軍艦艇見ゆ」

 

ヨークリズ「何?」

 

参謀長「数は」

 

通信士「防護巡洋艦2水雷艇1輸送船2半島方面に向け航行中」

 

参謀長「提督」

 

ヨークリズ「十中八九半島への増派部隊を運んでおるのだろう......逃がすわけにはいかん戦闘旗掲げ戦闘用意」

 

参謀長「了解、戦闘旗掲げ戦闘用意」

 

海軍兵「戦闘用意」

 

砲術長「照準合わせ」

 

伝声管から報告が来る

 

砲員《砲撃用意よろし》

 

 

同時刻斉海軍防護巡洋艦武遠艦橋

 

指揮官「異常はないな」

 

艦長「はい指令異常ありません」

 

指揮官「開戦から3日四季島軍とは合わんな」

 

艦長「そうですな」

 

観測員「うん?アレは、て、敵艦みゆ、か、数約30」

 

艦長「なんだと」

 

指揮官「全艦反転勝ち目は無い逃げるぞ」

 

艦長「了解」

 

ヒューーウ

 

ドカーン

 

艦長「被害報告」

 

伝令「艦左舷被弾」

 

観測員「敵艦から発光信号『降伏サレタシ』です」

 

指揮官「勇武はどうなっている」

 

観測員「戦列より離脱しておりますが逃げられかどうかは」

 

艦長「指令、機関室から応答がありません」

 

指揮官「仕方ないか、降伏する白旗を掲げよ」

 

艦長「はい」

 

 

装甲巡洋艦設楽艦橋

 

観測員「敵艦に白旗みゆ」

 

艦長「そうか」

 

ヨークリズ「端艇降ろせ、接収するぞ」

 

艦長「はい、武装隊出撃、指揮は副長に一任します」

 

副長「お任せあれ」

 

観測員「前方に輸送船、あれはエングランド商船旗を掲げています」

 

ヨークリズ「停船させろ」

 

 

高陞号艦橋

 

艦橋要員「四季島艦からです停船せよと」

 

トーマス・ゴールズワージー艦長「停船する、錨を降ろせ」

 

副長「斉兵が暴れますかね」

 

トーマス・ゴールズワージー艦長「だろうな」

 

副長「脱出準備をしておきます」

 

トーマス・ゴールズワージー艦長「頼む」

 

 

エングランド商船高陞号史実では高陞号事件を引き起こす船となったが、この歴史でも斉軍士官を抑えきれずエングランド人を救助撃沈となった

 

この一件はエングランド国内で問題視されたが戦時国際法に基づいた行動であることであり問題は無いこの意見がタイムズ紙に掲載されると批判は収まっていった

 

 

同日シェナ半島釜山独混3旅本部

 

高島「斉軍の増援はどのあたりか?」

 

参謀「数日で漢城に来るかと」

 

高島「よし作戦通り釜山で待つか」

 

この時斉軍27000名が漢城に集結後方の平壌にも45000名が集結しつつあり釜山にも3000名程度の部隊が先遣隊として向かっていた、対する四季島帝國軍は急いで第3師団の残りを釜山に上陸させた、その後周辺住民に戦場となることを伝え退去を勧告しつつ漢城を脱出した特使とその護衛の収容を行っていた

 

7月23日第1、第2、第4歩兵師団が釜山近隣に上陸これにより釜山近隣には歩兵4個師団独立混成旅団1個合わせて68000名が展開する事となった

 

7月26日蔚山に第4歩兵師団が斉軍3500名を撃破蔚山を制圧現地民に食料をばら撒きつつ防衛線を貼ったこれに対して斉軍は李氏シェナ軍内の親斉派の部隊約3000を義勇軍の名目で徴用後発の援軍含め57000名で蔚山奪還のために前進を始めた

 

7月28日釜山に第5、第6師団が上陸

 

7月30日蔚山まて3㎞の地点で四季島陸軍第4師団歩兵第11連隊と第4師団砲兵連隊第2大隊4500名と斉軍7200名が激突したが斉軍は急ぐあまり砲類等の重火器を持たず四季島砲兵の猛射により混乱をきたし敗走この報を聞いた斉軍シェナ半島救援軍司令官金英炎はさらなる援軍を本国に要求、その結果シェナ半島に斉軍120000名が集合し。

この報を聞いた四季島軍大本営は満洲上陸作戦を決意第2、第3艦隊の護衛の元第2軍を近隣の羅先に上陸させ満洲にむかった、この報に驚いたのは斉王朝や軍首脳部であった満洲方面にいた部隊は最低限を除いて半島に回していたためであった第2軍第8師団は先行し奉天にて斉軍10000を撃破満洲全域を制圧しつつそのまま北京を目指していたここに至り斉王朝内では海軍により一矢報いての電撃和睦を主張する一派が騒いでいたこの動きを受け北洋水師が黄海に向け出港、黄海方面に進出しつつある第1艦隊との決戦を求めた

 

そして8月1日満洲ルーシ国境に治安維持として第6軍6個師団と騎兵4個旅団が展開斉軍残党を狩りながら治安維持に努めた

 

8月5日四季島陸軍が前進大邱浦項を結ぶラインに防衛ラインを引きつつ西側の守りとして晋州に独混3旅を配置した奇しくも朝鮮戦争当時の釜山円陣に近い布陣となっていた

対する斉軍は迷っていたすでに奉天会戦で敗北し北京に敵が向かっているとの報が司令部に入り司令部内でこのまま南下して大邱浦項ラインを抜く意見と後退しつつ羅先を落とし四季島軍の補給を断つ意見て司令部内で対立が起きていた、この結果シェナ半島救援軍は貴重な時間を3日無駄にしたのであった、結果として平壌に居る20000を羅先に向かわせ、残りの100000で大田に進出し少白山脈を超えて大邱に迎う事となった

 

そして8月10日李孟翼将軍指揮する斉軍25000名が大邱北方の洛東江の対岸にてダウンズ中将指揮下の四季島軍第6師団を確認交戦状態に入った

 

 

8月10日慶尚北道洛東江東岸四季島軍第6師団司令部

 

ダウンズ「参謀長敵は渡河を開始していないのだな」

 

参謀長「はい、砲兵に攻撃を開始させますか?」

 

ダウンズ「そうするか」

 

伝令「伝令、敵が渡河を開始しました、小舟等を使用しております」

 

ダウンズ「そうか、攻撃開始、撃ちまくれ奴らを岸に上げるな」

 

参謀長「了解、全砲門撃て」

 

ドンドンドン

 

ヒューーウヒューーウ

 

ドカーーンドカーーン

 

13時7分斉軍25000が渡河を決行対する第6師団は持てるすべての火砲を撃ち掛けた

 

ヒューーウ、ドカーーン

 

李孟翼「くそ、一方的だぞ我軍砲兵は何をしている?」

 

斉士官「撃ち返しておりますが数が少なくまた敵の方が正確に撃ち込んできております」

 

李孟翼「くそ、どうにか渡河しろ」

 

斉士官「駄目です彼我の火力差がありすぎます」

 

 

今年は長梅雨となったため洛東江は例年より水の量が多かったそれと同時に渡河の為の舟艇も少なくその為西岸に近ければ師団砲兵の砲弾が東岸に近づけば各歩兵中隊の機関銃により蜂の巣とかしていた対する斉軍も砲兵による渡河支援を行っていたが少白山脈を超えるさいにいくつかの砲を後方に置いてきたため火力不足になっていた

 

日が暮れ夜になると斉軍は再度渡河を敢行夜陰に紛れ上陸し浸透を図ったが四季島軍は新兵器のサーチライトと照明弾を動員し夜間戦闘で優位性を確立していた

 

李孟翼「兵はどの程度残っている?」

 

斉士官「15000を割っているかと」

 

李孟翼「そうか」

 

孟翼は悩んだ攻めるか引くか、引くにしてもせめて一太刀浴びせねば自分の進退に関わるのは確かそう悩む孟翼の元に少数の部隊が後方の星州に渡河を終えて展開攻勢準備をしているとの事であった、この報を聞いた孟翼は危機感の前にチャンスを得たと思った渡河できずともこの部隊を叩けば降格はあっても命に関わることはないと判断したのであった、偵察の結果敵は2000程度砲は少数か無しと判断し兵5000を率いてこの部隊の撃滅に向かった、この時星州に展開していたのは第5師団第14歩兵連隊に師団砲兵1個大隊第1軍本部直轄機関銃2個中隊に騎兵1個中隊て編成された岩倉大佐率いる岩倉支隊5100名であった支隊は霊鷲山付近に展開し斉軍を待ち構えていた

 

翌8月11日斉軍は岩倉支隊攻撃を開始事前情報通りなら数的優位を持って叩き潰せる予定であったが高地に陣取り136挺の3式機関銃が突撃してくると想定された位置に火線を集中させ第一波を防ぎつつ騎兵中隊を使い敵の後背を付かんと動かしていた

 

李孟翼「どうなっている敵は2000のはずではこの火線の量は師団規模ではないか」

 

ドカーーン

 

斉士官「閣下頭を低く」

 

李孟翼「くそ、俺がこんなとこで終わるわけに」

 

孟翼は最後まで言葉を発することは無かった砲兵の放った75㎜砲弾が孟翼のいた簡易指揮所に直撃孟翼とその幕僚達をこの世から消し飛ばしたのだった

 



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死闘羅先防衛陣

羅先シェナ半島の付け根に位置し現在は四季島軍満洲方面軍の補給拠点となっていたこの街は南北に伸びる街道と西側に低めの丘があった8月12日時点で守備隊として第28師団第83歩兵連隊師団砲兵1個大隊軍本部付機関銃1個中隊第7騎兵旅団第20騎兵連隊第3騎兵中隊で編成されたジャニングス大佐率いるジャニングス支隊(4900名機関銃106挺野砲12門山砲4門9㎝臼砲12門装備)が展開していた、また海軍第8警備隊(400名機関銃12挺75㎜高角砲12門47㎜速射砲8門装備)海軍第2設営隊(600名機関銃4挺)そして港内には前日輸送船と共に到着した第2護衛隊所属の駆逐艦露風、マーチロングの2隻と水雷艇4隻が停泊していた

 

 

 

同日11時半に哨戒中の飛行船が斉軍20000を捕捉羅先守備隊に通報ジャニングス大佐は戦闘準備を下令すると同時に海軍設営隊指揮官の門前大佐と海軍警備隊指揮官の岡本中佐に事前の取り決め通り指揮下に入るように伝えると同時に停泊中の艦隊に砲撃支援を依頼したこの日四季斉戦争屈指の死戦と言われる羅先防衛戦が開始された

 

 

 

12時10分空軍が飛行船3隻による空襲を敢行高射砲や高射機銃を持たぬ斉軍に打撃を与える

 

 

 

16時15分周来遠率いる斉軍17000が羅先近隣に展開降伏勧告の使者を羅先守備隊に送る18時丁度に拒否される

 

 

 

羅先近郊斉軍司令所

 

 

 

来遠「敵は拒否したか」

 

 

 

参謀「はい」

 

斉士官「ここは攻めるべきです」

 

参謀「いえ明日にすべきです、日暮れが近い今からでは夜戦となります、そうなれば砲兵の支援は期待できません」

 

来遠「たしかにそうだ」

 

参謀「それに敵は画期的な夜戦支援機材を洛東江の戦闘で使用して李孟翼将軍の隊を撃破しております」

 

来遠「孟翼は猛将だそれを打ち破った夜戦支援機材か、攻撃は明朝とする、それまでに将兵たちに休息を取らせろ、よいな」

 

「「「はい」」」

 

来遠(明朝決戦かだが四季島がそれまで動かんか?、周辺警戒はやらせるか)

 

参謀「閣下いかがされました?」

 

来遠「参謀かいや四季島の連中が夜陰に隠れてなにかやるのではないかと思ってね」

 

参謀「周辺には警戒部隊がおりますが」

 

来遠「一応厳重に監視するように伝えてくれ」

 

だが事件はその日の夜起きた

 

ドン

 

来遠「どうなっておる何故敵の侵入を許した」

 

参謀「ですが警戒は完璧です」

 

来遠「完璧、完璧だと、では何故第2弾薬集積所を破壊された」

 

参謀「敵が狡猾だったとしか思えません」

 

来遠「まあよい、警戒を厳重にしろそれと、明朝の攻撃は、手を緩めるでないぞよいな!」

 

「「はい」」

 

翌13日8時斉軍の砲撃が行われたが塹壕に籠もっている四季島軍にこれといった被害を与えれなかった

 

これに対して斉軍は南北両側より突撃を敢行するが南側は道が細く事前に敷設されていた乱杭逆茂木鉄条網に阻まれ侵攻路を限定され密集した所を機関銃により殲滅されていった北側は距離の問題で部隊は少数であり勢いもそこまでなかった

 

第1次攻撃の失敗に落胆する斉軍司令部であったが。来遠は戦場での報告から敵の西側の手際が悪いことに気付いた、ここに展開しているのは岡本中佐率いる海軍警備隊と設営隊の戦闘部隊100名であった、陸戦教練を受けているとはいえやはり本職の歩兵には若干見劣りするものであった、無論その事は部隊を指揮している岡本中佐や総指揮を取っているジャニングス大佐も理解していたその為ジャニングス大佐は軍本部から与えられた装甲車4両を急遽警備隊支援に回していたこの4両で機関銃12挺を搭載していた、だが斉軍の攻撃は苛烈になっていた、南側の障害物の2割程が破壊され第1陣地を放棄その際第1大隊第2中隊長が戦死第3中隊長も重症を負った

 

 

 

ジャニングス支隊本部

 

伝令1「南防衛第2陣障害物3割が無効化されました」

 

伝令2「北側の敵は艦隊の砲撃で崩れつつあります」

 

ジャニングス「西の斜面に敵は?」

 

参謀「少数の敵が攻め掛かったようですがどうにか対処できていると」

 

ジャニングス「この夜が峠だな、それさえ乗り切れば近隣に展開している第7騎兵旅団が駆けつけよう、全軍に通達灯りを絶やすな照明弾やサーチライトだけでは無い松明や蝋燭を使って敵を見張るのだ」

 

「「了解」」

 

ジャニングス(そうだ今日の夜、夜さえ乗り越えれば予定なら騎兵旅団到着する、それに近隣に展開しているの第3艦隊も来援してくれるはずだ)

 

 

16時25分南側第2防衛陣が敵騎兵約100の突破を許したその後も敵騎兵による浸透攻撃を受けたその都度ジャニングスは副連隊長の春岡中佐や副官のアーリトン大尉に率いらせた臨時戦闘班(連隊本部や各大隊本部の炊事兵や経理係や港の補給部門や海軍設営隊非戦闘部隊500名)を投入し戦線を立て直した

 

18時を過ぎると両軍死屍累々となっていたこの時点で斉軍戦死者7500名あまり、四季島軍1500名あまりとなり一時的とはいえ再編のため双方は自然休戦状態となっていた、その間にジャニングスは精兵200名を選抜し挺身攻撃隊を編成斉軍砲兵陣地や野営地に攻撃させた

 

19時丁度斉軍砲兵が砲撃を開始するも10分程で挺身隊の攻撃を受け野砲40門を破壊されるその後も挺身隊は断続的に斉軍野営地陣地等を襲撃した

 

21時過ぎ斉軍司令所

 

来遠「またか、警戒部隊は?」

 

参謀「全員殺られました、首を全員斬られています」

 

来遠「被害の報告を頼む」

 

参謀「現時刻までに野砲68門兵員97名が失われました」

 

来遠「兵員はまだしも野砲がそんなにやられたか」

 

参謀「それに軍馬39頭が行方知れず81頭が殺害され糧秣約20日分が焼き討ちされました」

 

来遠「軍馬は奪われたのだろうな、糧秣も焼き討ちの他に持ち去られもしたのだろう」

 

参謀「それは」

 

来遠「すき放題させてしまったな、警戒を更に厳重にしろ、これ以上やらせるな、よいな!」

 

参謀「はい!失礼します」

 

バタン

 

来遠(にしても四季島軍め嫌な所を突いて来よる、軍馬120頭の喪失これが痛いな騎兵隊は今日の突撃で相当数が失われた、残りは300あまり、下手なとこで出せば全滅してしまう、夜戦か、最後の望みはそれしかないな)

 

来遠「誰か誰かおらんか」

 

従兵「閣下いかがなさいましたか?」

 

来遠「参謀を呼んでくれ」

 

従兵「はい、直ちに」

 

 

 

参謀「失礼します、何かありましたか」

 

来遠「うむ、参謀敵の援軍が近いと俺は思うが貴様はどう思う」

 

参謀「近いと思います、今日で2日目、早ければ明日の昼には来ると思っております」

 

来遠「そうか、攻めるぞ、全軍突撃用意夜戦だ」

 

参謀「了解しました」

 

 

 

22時過ぎ斉軍8000が夜襲のために前進南側第3陣地まで500mの所に展開し突撃体勢を取ったそして23時丁度突撃を敢行

 

 

 

来遠は剣を掲げ振り下ろしながら叫んだ

 

 

 

来遠「全軍突撃!!!足を止めるな」

 

「「「「わあーーーー」」」」

 

 

 

四季島大尉「敵だ!全員戦闘用意、司令部にこの事を伝えろ」

 

通信士「はい、直ちに」

 

四季島軍曹「撃て、近寄らすな」

 

タンタンタン

 

ダダダダダダダ

 

 

斉兵1「グハァ」

 

斉兵2「喰らえ」

 

 

タンタンタン

 

 

 

四季島兵1「グハァ」

 

四季島兵2「くそ死ね」

 

 

 

グサ

 

 

 

四季島中尉「探照灯を点けろ敵を照らし出すのだ」

 

四季島伍長「はい」

 

 

 

この夜襲は相当数の死者をそして混乱を双方に出していた

 

 

 

ジャニングス「戦況は」

 

参謀「まったくもって不明としか、現状では南第3陣地て戦闘中としか」

 

ジャニングス「うむ、第3陣地には第2大隊2個中隊と機関銃1個小隊であったな」

 

参謀「はい」

 

ジャニングス「援軍をおくるしかないか、本部警備隊50名を送り出せサーチライトと照明弾は使っているな?」

 

参謀「はい」

 

ジャニングス「なんとしても持たせろ、いいな」

 

参謀「はい」

 

 

 

前線

 

 

 

四季島大尉「ええい、死ね」

 

パンパンパン

 

四季島曹長「大尉無事ですか」

 

四季島大尉「曹長かそっちも無事そうだな」

 

四季島曹長「はい、全く奴らどれだけ多いんだ」

 

四季島大尉「泣き言を言うな曹長、手を動かせ」

 

四季島曹長「了解です大尉」

 

 

夜戦は日を跨ぎ翌2時過ぎに斉軍に異変が起きた

 

パン

 

来遠「グハァ」

 

参謀「閣下」

 

斉士官「閣下」

 

来遠「参謀」

 

参謀「閣下、お気を確かに」

 

来遠「届か、なんだな」

 

参謀「かっ閣下!」

 

14日2時18分斉軍指揮官周来遠が狙撃兵の一撃を胸部に受けそのまま死亡、来遠の人望と武威によって成り立っていた斉軍の士気は崩壊指揮系統の受け継ぎも出来ずに四分五裂となり小部隊毎戦場を離脱し始めたその時

 

ドドドドド

 

ヒヒーン

 

四季島陸軍第7騎兵旅団が撤退する斉軍後方に展開し攻撃を開始した

 

坂島旅団長「全軍突撃1兵足りと生かして返すな」

 

「「「おお!!!」」」

 

四季島騎兵1「そら」

 

ザク

 

 

 

ジャニングス「そうか第7騎兵旅団が来てくれたか」

 

参謀「はい」

 

門前「これで勝てますな」

 

ジャニングス「そうだな」

 

 

羅先の戦いは四季島軍の勝利で終わったが戦死傷者2700名を出す被害となった特に第1大隊は14日昼の段階で戦闘可能人数248名に減っていた対する斉軍は戦死傷者16000名以上となっていた



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半島の戦い

帝國暦54年8月19日四季島軍は開戦前の計画を変更しシェナ半島を38度線以北を制圧その後半島を制圧するべく羅先より南進3時間で平壌を落とし開城に迫っていた対する斉軍はシェナ王朝軍5000を義勇兵扱いで強制動員開城、高浪浦に合わせて直轄軍7000漢城の入り口たる議政府にシェナ義勇軍4000が展開これに対して四季島軍は満洲から転用した第6軍の中から第27歩兵師団第28歩兵師団第29歩兵師団第6装甲車旅団を先遣隊として投入したのだった

 

最初に動いたのは第29師団であった師団長のディーン中将は開城正面を第86歩兵連隊に攻撃させ側面に第87歩兵連隊を回り込ませ開城を3時間で陥落させたそのまま臨津江を渡河しようとするが第29師団にシェナ義勇軍の白将軍率いる部隊が後退してくる斉軍を回収しつつ攻撃初日は臨津江を渡れなかった。

同時に春川方面に第27師団が攻撃を開始するが劉保登隊5000は防衛線を春川前面に張るとそこまでに徹底した遅滞戦闘を敢行しつつ落とし穴や信管の古い砲弾で地雷を設置侵攻する第27師団は犠牲こそ少ないものの進撃はゆっくりとしたものになり春川第1防衛戦にたどり着いたのは8月22日の事であった。

その頃鉄原を落とした第28師団はそのまま議政府にむけ進撃第82連隊と師団砲兵第2大隊及び第18機甲連隊を東豆川方面から議政府を第83連隊と師団砲兵第3大隊及び第17機甲連隊を抱川方面から議政府を目指した

 

当時議政府守備隊4000の内東豆川方面に1500抱川方面に1500議政府1000が展開していただが大挙して迫る四季島軍には無力であった。その中でも東豆川の部隊はその日の夕方まで戦線を維持出来ていたが抱川失陥の報に後退を決意議政府まて後退した、その後退のきっかけとなった抱川方面であるが装甲車を見た瞬間守備隊はパニックに陥りすぐさま遁走、漢城にいる斉軍シェナ半島方面軍司令官張伯円麾下の兵8000と大邱方面に展開していた李庚申の25000を北上させ残りの兵員50000で大邱方面に展開する四季島第1軍を食い止めるように展開させた、その後本国に援軍を要請、斉王朝首脳部は北洋水師の護衛の元兵員8000を仁川に輸送第2陣を準備している間に四季島海軍第1艦隊が黄海に進出している事を確認これを撃破すべく索敵を開始した

 

8月22日四季島軍第30歩兵師団が第28師団に合流そのまま東豆川方面に展開第28師団は祝石嶺に展開している李蒙順率いる2000名を撃滅、後退すらままならず、議政府を守る斉軍司令官周伯乱にはその報告が届いていなかった、これに対して張伯円は四季島軍の数を議政府方面に1個師団臨津江方面にも1個師団の計2個師団が進行してきたものとし増援は無いものと断定、反撃を命じた周伯乱の隊5000と敗残兵を再編した李承翼隊2000を東豆川方面に進出祝石嶺に展開する李蒙順隊に来援軍としてきた陳風鉄隊5000を追加して抱川方面に進出させる作戦であったがこの時既に李蒙順隊は敗北していただがその事を知らぬ陳隊は23日2時頃に祝石嶺で第28師団に奇襲され陳風鉄は戦死部隊も3000強を失う大被害となった、この時周伯乱隊は東豆川を奪還していたのだがこの報告受け議政府に後退そして報告を漢城て聞いた張伯円は檄を飛ばす

 

張伯円「なんとしても議政府を死守しろ、議政府を抜かれれば漢城は目と鼻の先だぞ、なんとしても死守させろ」

 

参謀「将軍李承翼将軍から援軍を求める書簡が」

 

伯円「何?」

 

書簡の内容は祝石嶺から議政府に向かう回廊を守備するための兵の補充要請であった、これに対して伯円は手持ちの兵1000と蒙順隊や風鉄隊の生き残りを集めさせた臨時部隊3000を劉湯円に指揮権を与え議政府に向かわせたが24日11時に議政府に四季島軍2個師団が猛攻を敢行今日までの戦いで砲類を多数損耗していた斉軍は議政府を持たせることができず日暮れ頃に議政府を失陥周伯乱も後退時戦死していた、そしてそれは臨津江戦線の側面ががら空きとなったため白将軍率いるシェナ義勇軍と開城守備隊残党は急ぎ漢城方面に撤退した

 

26日に張伯円は議政府方面は白石川に防衛線を張りそこに李承翼隊と自分の直轄隊に周伯乱等の隊の残党を掻き集めた7000を配置そして開城方面は奉日川に防衛線を張りそこに劉湯円隊3000と来援軍3000白将軍のシェナ義勇軍2000を合わせた8000で防備を固めた、そして南からは続々と部隊が集まってくるためそれを予備部隊として迎え撃つ構えを取った。

 

しかし四季島軍は29日になっても動かなかったその頃斉軍は2つの輸送船団を用意し兵員の輸送を急がせたがこの片方の船団が四季島海軍第1艦隊より攻撃され全滅させられた、ここに至り張伯円は自分が嵌められたことに気づいたのだ、シェナ半島に蓋をし海路でくる援軍を洋上で撃滅し北洋水師の撃滅を狙っていると判断この事を伝えたがそれが北洋水師の根拠地に届いた頃には北洋水師は第1艦隊を補足していた

 

8月31日黄海洋上北洋水師旗艦定遠艦橋

 

丁汝晶「敵は見えたか」

 

参謀「はい本艦隊前方に展開しております」

 

丁汝晶「数は?」

 

参謀「戦艦8隻巡洋艦16小型艦36」

 

丁汝晶「なんだと」

 

参謀「閣下後退しましょうこちらは戦艦3に巡洋艦7水雷艇9、勝つ見込みはほぼ無いかと」

 

丁汝晶「やるしかあるまい全艦横一文字前進」

 

参謀「了解」

 

 

四季島第1艦隊旗艦戦艦メイビス艦橋

 

観測員「敵艦隊横陣を組み前進」

 

伊藤「そうか、戦艦隊巡洋艦隊は単縦敵の頭を押さえる、駆逐隊は各水雷戦隊の指揮下すきを狙い突撃せよ」

 

参謀長「どの程度の距離で撃ち始めますか?」

 

伊藤「8000でいいだろう、第1目標は敵の定遠型戦闘艦*1

 

参謀長「了解」

 

砲術長「照準合わせ」

 

観測員「距離11000」

 

黄海海戦戦闘図

四季島艦隊        斉艦隊

 

 

↗            ←

↑            ←

↑            ←

↑            ←

↑            ←

 

 

艦隊は上記の図のように四季島艦隊が単縦陣を組みながら斉軍を包囲しようと動いた

 

距離10000で斉艦隊の15㎝砲が砲撃を始めるがその発射速度の遅さと練度の低さでこれと言った被害を与えれなかった8000を切ると四季島艦隊の砲撃が始まった、メイビス以下戦艦8隻装甲巡洋艦8隻防護巡洋艦8隻の猛射にたちまち斉艦隊から見た右翼の巡洋艦1隻と水雷艇4隻が直ぐに撃沈された、また左翼も撃沈された艦は水雷艇3隻のみであったが防護巡洋艦の榴弾により艦上で火災が多発戦闘能力を喪失しつつあった

 

 

定遠艦橋

 

丁汝晶「くそ一方的だぞ、撃ち返せ」

 

参謀「閣下右翼が食い破られております、また左翼も少しずつ破られかけております」

 

丁汝晶「そんな事はわかっている、なんとしても敵艦隊に痛打を与えるのだ」

 

ドカーーーーン

 

丁汝晶「なんだ」

 

艦長「あぁ、何という事だ」

 

艦橋要員「鎮遠が、あの鎮遠が沈むのか」

 

参謀「鎮遠撃沈されました」

 

丁汝晶「何という事だ、臣遠はどうなっておる」

 

艦橋要員「艦構造物上で火災多数発生の模様」

 

参謀「閣下、後退をこのままでは旅順や威海衛の維持が出来ませんぞ」

 

しかしそこで丁汝晶は軍事上ありえない指示を出した

 

丁汝晶「致し方ない、全艦反転180度離脱する」

 

参謀「閣下敵に腹を見せることになります、ここは敵の左翼に突撃しながら反時計回りに反転を」

 

丁汝晶「すまん参謀、取り乱した、全艦敵左翼に突撃しつつ反時計回りに旋回し後退する」

 

参謀「了解」

 

 

メイビス艦橋

 

観測員「敵艦隊本艦隊後方に向け突撃」

 

参謀長「奴ら死ぬ気か、閣下」

 

伊藤「生きるための突撃か、後方部隊に伝えろ、道を開けてやれと」

 

参謀長「よろしいのですか?」

 

伊藤「定遠型戦闘艦2隻と巡洋艦多数を失った北洋艦隊に脅威は無い、この後旅順と威海衛の包囲さえすれば北洋艦隊は無力化できる」

 

 

8月31日北洋水師敗北稼働艦艇5隻のみ黄海制海権喪失この報告を受けた斉王朝はパニックに陥った、勝てるだろうと思っていた北洋水師が破れシェナ半島に援軍を送れなくなりシェナ半島方面軍約100000は敵中に孤立しつつあった

 

この事を知った張伯円は援軍としてきた李天鶴隊に春川に展開する劉保登隊4000の退路を維持する事を命じた、伯円としては無傷に近い劉保登隊を議政府奪還の切り札としたかった

 

9月2日四季島軍の猛砲撃が白石川防衛線を襲ったが斉軍はなんとか持ちこたえ翌3日第17機甲連隊を先頭に第30師団が白石川防衛線に攻撃李承翼は倉洞を防衛線として後退するが疲労困憊になっていた李承翼隊は第28師団が攻勢に加わると敗北李承翼は後退中に戦死、これに対して伯円は李天鶴隊を彌阿里峠に防衛に回した

 

彌阿里峠に到着した李天鶴は撤退してきた李承翼隊の残党を配下に入れ兵員13000で峠を守った

 

 

その頃大田に展開する周鎮翼率いる半島南部防衛隊50000は敵四季島陸軍第1軍の動きを警戒していた、とはいえ鎮翼は攻勢に出る予定はなかった、第1軍総勢約100000とやり合うには戦力が不足していたのであった、そのことを考え鎮翼は大白頭山、小白頭山に防衛陣を構え敵の攻撃に柔軟に対応する構えを取った、対する第1軍司令官ロイ・アーチボルド大将はこの第6軍と鎮翼の動きに呼応する事なく大邱に司令部を置き攻める気は無かった

*1
四季島軍においての艦種別定義10000トン以下の排水量で12inchクラスの砲を搭載する艦艇の総称




斉軍将官の名前に関するアドバイス及び提供を行っていただいたとある方に感謝します


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四季斉戦争終結

帝國暦54年9月12日北京

 

光緒帝「で負けたのかまた、北洋水師はなにをしておった、輸送に失敗し、海戦で破れ、この責任どう取る気か」

 

重臣「提督たる丁汝晶は自死を持って責を取ると」

 

光緒帝「そのような問題では無い、野蛮な国如きに敗北を続けておるのが問題だと言うのだ、で陸は勝てるのか敵は奉天を超えたのであろう」

 

重臣「はい、現在海城付近に展開し迎え撃つ構えを取っております」

 

光緒帝「次は勝てよ、負ければ指揮官は一族皆殺しぞ」

 

「「「御意」」」

 

 

9月13日四季島帝國帝都豊原陸軍参謀本部

 

シェークバル「では次の作戦は第2軍による北京打撃作戦北1号でよろしいか?」

 

レギオス「それでいいかと」

 

島原「ええ、話は変わりますが、アーチボルド大将の第1軍はどうなさるおつもりで、大邱から動かず大白山小白山に防衛線を貼っていますが」

 

シェークバル「その事だが第3第4師団を引き抜き第1近衛師団とともに遼東半島と山東半島攻略に充てる」

 

レギオス「なるほど北洋艦隊にとどめを刺すと」

 

シェークバル「そうなる、攻略予定拠点は旅順、威海衛、大連位だろう」

 

島原「海軍の支援はどの程度ですか」

 

シェークバル「第3、第4艦隊と例の上陸支援艦が参加する予定だ」

 

参謀「なるほど」

 

 

9月16日第3艦隊及び上陸支援隊に護衛され第3、第4師団が金州に上陸金州城守備隊500は上陸支援艦の艦砲射撃により壊滅、これに対して旅順守備隊は騎兵1500歩兵2000を迎撃に差し向けるが艦砲の射程に迂闊に入り艦砲射撃により粉砕されていった、旅順守備隊は第3師団の包囲下に置かれた、第4師団は大連を攻略第4艦隊と第1近衛師団が威海衛を攻略北洋艦隊のうち動ける艦艇は脱出を図るも第4艦隊に追尾包囲されついに降伏した

 

この報告を受けた斉王朝上層部は恐慌状態に陥ったシェナ半島に援軍を送ることが出来なくなるどころか敵の補給路を断つことも出来なくなったためであった、それと同時に光緒帝は重臣らの講和論に押され諸外国に和睦の仲介を依頼した

 

対する諸外国の反応は冷ややかなものであった以前の仲介で無理を言ったのは斉側であったのだこの時の仲介を受け入れていればこうならなかった一部重臣はそう愚痴った

各国の反応は以下の通りである

エングランドは前回の仲介で文句を言って拒否したのはそっちだよなと仲介を拒否

フランカは仲介の旨味のなさと以前からの確執により拒否

プロシアは四季島との関係悪化を恐れて拒否

イタロスはまず四季島とそこまで仲がいいわけじゃないとして拒否

ルーシは条件的に不可能と回答

 

ルーシの外交官曰く「この条件は無理だろ、講話は吹き飛び仲介国が四季島に睨まれる」

 

この一言に尽きる

 

内容は台湾割譲と少額の賠償金の支払いであった

 

一応プロシア外務省が四季島帝國外務省に講話するとしたら条件は?と雑談程度に確認したところシェナ半島の割譲を始めとして上海等に租界、遼東半島、台湾、澎湖諸島など付属諸島嶼の主権ならびに該地方にある城塁、兵器製造所及び官有物を永劫四季島帝國の物と認める。賠償金として450億帝國メゼルの支払い捕虜の交換、シェナ半島、遼東半島、台湾、澎湖諸島など付属諸島嶼に住む住民の強制退去を条件としてプロシア外務省宛に回答された、また仲介した国に対してある程度の利権を与えるとしていた、この利権に食い付いたのはプロシアとフランカそれにルーシであった、利権としては四季島帝國領内のアベラウゼス金山とフライゼント銀山それにラトライア炭鉱の産出量の5%の利益若しくは現物を入手する権利を与えるとしていた

 

この利権に食い付き仲介を買って出たのがプロシアであったプロシアとしては四季島との関係を深める狙いもあった、そしてプロシア外務省はまず四季島政府にどこまでなら引けるかを確認、四季島外務省の回答は次の通りであった【我々としては38度線以北と大邱までの占領地の割譲と遼東半島、台湾、澎湖諸島など付属諸島嶼の主権ならびに該地方にある城塁、兵器製造所及び官有物を絶永劫四季島帝國の物と認める。賠償金として450億帝國メゼルの支払い捕虜の交換】以上を条件としつつも賠償金の額については要相談とした

 

プロシア特使が北京にて斉王朝重臣らや光緒帝と話し合う間にも戦況は四季島有利となっていく9月30日に四季島空軍が北京近郊の陸軍基地を空爆被害は微小なれど光緒帝等王朝上層部の心胆を寒からしめた

 

10月2日飛行1個艦隊20隻による大規模空爆を敢行この空爆で北京守備隊指揮官周沢来が幕僚毎戦死司令部施設も壊滅した、ここに至って光緒帝は一撃決戦電撃講和掲げ、決戦の為に奉天方面に展開している第2軍との決戦を命じた

 

10月8日斉軍72000が陣地構築を終わらせ第2軍本隊到着を待っていた第10歩兵師団と第6工兵連隊及び第1独立混成旅団に接敵

この時指揮官の林来虎には2つの選択肢を取れた1つは野戦陣地を構築し敵と睨み合いを続ける、もう1つが敵を粉砕し陣地を奪い取る、林来虎が取ったのは後者であった、来虎としては面倒な陣地構築をするより眼前の陣地を奪い取り改修した方が速く布陣出来るとの判断であった

 

その考えを読んだ第10師団師団長長谷川中将は中央後方の砲兵陣地から離れ鉄条網が手薄な左翼第3壕陣地を守る第30歩兵連隊に主攻線を貼りつつ右翼第2壕陣地を守る第28歩兵連隊に第2線を張り戦力の分断を図ると仮定、中央第1壕の第29歩兵連隊に両翼陣地援護を命じると同時に第1独立混成旅団から1個大隊を引き抜き第3壕陣地の増強をした

 

そして10時丁度左翼陣地に斉軍は公馬岳率いる騎兵隊2000を先頭に歩兵15000が突撃を刊行した、それを援護するために中央と右翼にそれぞれ歩兵10000ずつを突撃させた、それに対して各陣は機関銃の掃射と海軍からパクった47㎜速射砲の速射で対応していた

 

ドカーーンドカーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

斉兵「くそ火力が違いすぎる」

 

斉士官「ええい砲兵はなにをしている!何故撃ち返さない」

 

斉伝令「だめです敵の砲兵と撃ち合ってこっちの支援は出来ないと」

 

斉士官「くそ、ええい撃ち返せ、突撃しろ」

 

「「「わあーーーー」」」

 

ドカーーンドカーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

林来虎「ぬう、なんと堅い野戦陣地を、砲兵はどうした」

 

参謀「敵の砲兵により既に3割がやられました」

 

林来虎「公馬岳の騎兵隊はどうした!」

 

参謀「敵の猛射に退けられました」

 

斉士官「将軍、中央と左翼(四季島軍から見た右翼)部隊から援軍を求めてきています」

 

林来虎「両隊に5000ずつ増援をだす、それと本隊も前進主攻線に参加するここには、砲兵と、それの護衛合わせて20000を残せばよい」

 

「「「はい」」」

 

13時27分本隊含め3方に合計15000が援軍に向かうがそれと同時に第3陣地攻撃中の公馬岳が戦死騎兵隊も100余りを残す程度になっていた、その頃長谷川は敵主力が前進してきたのを確認し勝利を確信した、何故なら長谷川の下に第8第9師団が迂回して敵の後背を突くことが伝えられたからであった

 

 

林来虎「まだか、まだ取り付けないのか」

 

参謀「はい」

 

伝令「将軍た、大変です」

 

林来虎「どうした!」

 

伝令「後背に敵多数、砲兵隊が撃滅されました」

 

林来虎「護衛の兵はどうした!」

 

伝令「敵は20000を超える大軍で奮戦虚しく破れました」

 

参謀「将軍、どういたしますか」

 

林来虎は軍刀を握り鞘から抜くとそれを掲げ振り下ろしながら叫んだ

 

林来虎「全軍突撃、前方陣地を制圧、然る後反転北京に帰還する」

 

参謀「将軍」

 

林来虎「逝くぞ参謀、全軍俺に続け!」

 

そう叫ぶと林来虎は軍刀を振りながら突撃

 

「「「わあぁーーーー」」」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

四季島大尉「怯むな撃ちまくれ」

 

四季島兵「くたばれ」

 

タンタンタンタンタン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーンドカーーン

 

四季島大尉「軍曹」

 

四季島軍曹「はい、なにか?」

 

四季島大尉「貴様確か狙撃の成績よかったよな」

 

四季島軍曹「はい」

 

四季島大尉「あの指揮官を狙え」

 

四季島軍曹「了解」

 

四季島大尉「頼むぞ」

 

四季島軍曹「そこだ」

 

カチ、ダン

 

 

林来虎「グハァ」

 

参謀「将軍、将軍!」

 

斉士官「将軍!」

 

林来虎「参謀、指揮権を李、李翼雲に継承する」

 

そう告げると林来虎は息を引き取った、指揮権を引き継いだ李翼雲は撤退を決意後方の敵突破して北京戻るように命令を出したが指揮系統の混乱から相当数の部隊がそのまま敵陣に突撃を続行後方に向かったのは李翼雲指揮下の兵など約6000程度であった、この脱出部隊を第8第9師団は斜線陣を組突撃してくる脱出部隊を受け流しつつ殲滅していった、最終的に脱出出来たのは2000を切っていた。

 

そして10月12日四季島第2軍北京を包囲翌13日北京守備隊降伏、翌日光緒帝は条件付き降伏文書に調印、内容は

38度線以北と大邱までの占領地の割譲と遼東半島、台湾、澎湖諸島など付属諸島嶼の主権ならびに該地方にある城塁、兵器製造所及び官有物を絶永劫四季島帝國の物と認める。賠償金として600億帝國メゼルの支払い捕虜の交換上海、天津等に租界の設置海軍軍備の制限がなされた

 

 

 

 

艦艇紹介

 

上陸支援艦

常備排水量4,900トン

全長 114.2m

水線長 112.4m

全幅 14.91m

吃水 5.44m

最大速力24.3ノット

航続距離14ノット14000海里

燃料石炭1900トン

乗員580名

兵装

45口径25.4㎝連装砲2基4門

40口径 7.6㎝単装高角砲6基6門

6.5㎜機関銃10挺



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お知らせ

この度中津の異世界信仰記を設定などを変更し魔法要素その他諸々を引き抜いた上で再編できれば加筆誤字修正人物図鑑の設置を行う予定となります、旧バージョンは削除する予定はありませんが更新予定もありません

 

新作内にて削除される物メースト戦役全域追加される物閑話(予定)

新バージョン

https://syosetu.org/?mode=write_novel_submit_view&nid=269246

以下文字数稼ぎ

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