SCP小説【平行世界?え、収容していない?】 (カクユキ)
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はい!今日も実験ですね!

「・・ろ・・きろ・・起きろ、D-4539」

 

俺の部屋に無機質な声がスピーカーから響く

 

「…ふう、D-4539、今起きたよ」

 

「そうか、では朝食の為、食堂に集合だ。なお、遅れた場合、それ相応の罰が降るので気をつける事だ」

 

そう言うと、スピーカーから音は消えた。

俺はベットから体を起こし、顔を洗う事にした。

 

顔を洗い、鏡で自分を見る…

 

「ふっ、いつ見ても酷い顔だな…」

 

そう言い、俺は食堂に向かう為、部屋を出た。

 

ここは【SCP財団】

ここでは、地球上の異常な物品、存在、現象を確保、収容、保護を専門として活動している財団らしい。

 

まあ、詳しい事までは知らないが……

 

ちなみに俺はDクラス職員であり、死刑囚(・・・)である。

この財団は、SCPの実験は、基本的にDクラス職員にさせている。

 

まあ、いつ死んでもおかしくない所だしな。

しかし、そんなDクラス職員も希望はある。

 

Dクラス職員は、1ヶ月間の勤務で釈放されるという条件がある。

実際に釈放されるかは、別の話だが……

 

(まあ、俺はそろそろ1年だけどね……)

 

そう、俺はとある事情の為に普通のDクラス職員より長期で勤めているのである。

とは言っても、そこまでSCPについて詳しい訳でもない。

 

担当したSCPについてしか知らないのだ。

このSCPがどこで見つかり、何故このようになったのかまでの詳細は全く分からない。

 

まあ、たまに資料を読まされる事もあるが。

 

まあ、言えることはいつ死んでもおかしくないそのことだけだ。

そんなことを思いながら、この長い廊下を歩き続けた。

 

 

 

[食堂]

 

 

「相変わらずだな……」

 

ここは食堂である。

 

とは言っても、ほとんどがやる気ないDクラス職員達だ。

まあ、ここで働いていればそうなるのが普通だ。

 

なにせ、明日は我が身なのだから。

 

そう思いつつ、俺は席に座り飯を食う。

ちなみに、飯はパンにスープである。米がないのは少し寂しいが……

 

日本人の俺からしたら、米も是非とも追加して欲しい物なのだが…

 

そんな事を考えながら食事をしていた。

 

しばらくすると、扉が開き白衣の男が2~3人の警備員を引き連れて出てきた。

この白衣の男こそ、SCP財団の正社員である。

彼らは、SCPの生態の解明を主な活動としている。要は博士だ。

 

「おはよう諸君。今回の担当をする者だ。名前は……まあいいだろう。では、今日の実験についてだが…」

 

そう言い、資料を配る。

 

一人一人に様々な資料が渡る。

 

今日も実験(地獄)が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

「ちなみに、D-4539は別の実験だからな」

 

「え」

 

本当に嫌な予感しかしない……




どうも、作者です。
今回、初めてハーメルンで小説を書きました。
一応、アルファポリスでも連載しております。


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え、逃げていい?あ、ダメか

はーい!!Dクラス職員のD-4539だよ☆

さてさて、いきなりだけど問題だよ!私は今どこに向かっているでしょうか?

 

正解は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、カナダなんだよ!?」

 

「うるさいぞ、D-4539」

 

カナダでした。

 

 

ーー3時間前ーー

 

 

「では、実験だがD-4539、貴様には今からカナダに行ってもらう」

 

「…はぁ?……カナダ?」

 

「そうだ、カナダだ。よし、連れて行け」

 

そう言うと、警備員が俺を拘束し連れて行こうとする。

 

「や、やめろ!HA☆NA☆SE!!」

 

イヤァァァァァ

 

 

ーー現在ーー

 

 

という訳で今現在、財団が所有している飛行機でカナダに向かっているのだ。

 

「なあ、博士さんよ。今回のSCPについて説明を受けていないだが……」

 

「ふむ、そうだったか?まあ、いいだろう」

 

そう言うと、カバンから資料を取り出すと説明を始めた。

 

「今回はSCP-2503(・・・・・・・・)の実験をしてもらう」

 

「SCP-2503?聞いた事ないな」

 

「……続けるぞ。オブジェクトクラスはsafeだ。カナダにある住宅の2階の主寝室に存在しており、そこの扉を開くと薄暗く照らされた空の下で一直線に伸びるコンクリートタイル製の小道が続いてる」

 

ちなみに今更だがSCPは3つのクラスに別れている。

 

 

【safe】収容可能:まあまあ安全

 

【euclid】収容方法未確定:ヤバい

 

【keter】収容不可能:超ヤバい

 

になっている。

ちなみに、今回はsafeなのでラッキーではあるのだ。

 

「その空間では、加齢する事もなければ腹が減る事もないらしい」

 

「ふむふむ、それで」

 

「しかし、死ぬことはできるのだ」

 

「え、なんかいるのか?」

 

「違う。自殺はできるのだ」

 

「なるほどな、で今回の実験は?」

 

「今回はそこの空間内で生活をしてもらう。ただし、死なない条件付きだがな」

 

博士が一通り説明を終えると、アナウンスが流れた。

 

〈カナダに到着しました〉

 

「よし、行くぞ。D-4539」

 

「了解」

 

俺は知らなかった。

そのSCPがただの小道だと思っていた。

ただ、そこで生きればいいと思っていた。

そう…無限(・・)に続く小道だとは知らずに…

 

 

ーー移動中ーー

 

 

「着いたぞ。D-4539」

 

「…うん、やっぱり普通の住宅だな」

 

そう、見た目は普通の住宅だが、ここの2階がそうなのだろう。

住宅の周りには、テントがあり、他の博士、または警備員がいる。

 

俺と博士は、そのテントに向かって歩いた。

 

「すまない、遅くなった」

 

「おお、〇〇博士ではありませんか。お、こちらが例の噂(・・・)のDクラス職員ですかね?」

 

「ええ、そうです。おい、挨拶だ」

 

「ういっす。どうも、Dクラス職員のD-4539です」

 

「ほほう、よろしく頼むよ。私は××博士だ。まあ、覚えなくていいがな」

 

そう言うと、××博士は俺に握手を求めた。

俺は、握手を握り返そうとすると、〇〇博士が止めに入った。

 

「××博士、そんな事より準備は大丈夫ですか?」

 

「…ふむ、まあ良かろう。準備は出来ておる。いつでもいい」

 

「了解しました。おい、行くぞD-4539」

 

「あ、ちょっと待てよ」

 

そうして、テントから出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふむ、彼がSCP-914-1か。面白いな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー報告書ーー

 

SCP-2503

【推定距離:9216年(・・・・・)

 

オブジェクトクラス:safe

 

当SCP発見時、一人のエージェントが入ったのち、扉が閉まりすぐに消失。

残ったチームが扉を開けるもエージェントは見当たらないという事象が発生しました。

彼は、無線機でチームと会話していましたが、すぐに通信が切れてしまいました。

また、ドローンを送り込んだが、未知の原因(・・・・・)で停止してしまうまでの39時間の間機能を続けていました。

また、エージェントとドローンについての行方は、【ヘンリー・知らぬ】の日記で明らかになっています。

しかし、日記の内容から死体(・・)で発見されたヘンリー・知らぬはこの世界の住人では無く平行世界のヘンリー・知らぬと考えられています。

この事から、SCP-2503は平行世界に行くための小道だと考えられます。

 




元ネタのURL【日本語】

http://scp-jp.wikidot.com/scp-2503


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実験開始!ふむ、これヤバくない?

今、俺はリュックサックを背負い、住宅の前にいた。

 

「では、D-4539。今回の実験について説明をする。今回は飛行機で説明をした通りに生活をしてもらう」

 

「うーん、普通に生活をするだけなのか?通信機器はないのか?というか、何故日記を渡すんだよ」

 

「SCP-2503では、今までにドローン等を送り込んだが、途中で故障(・・)したという報告がある」

 

「ああー、なるほどね。いつも通りね」

 

そう、SCP内部で通信機器が通じないのは普通なのだ。

一応、通信機器が通じるSCPもいるが、基本は通じないとされている。

 

「一応、リュックの中には通信機器も入っている。日記については、まあSCP内部に入れば嫌でも(・・・・)日記は書くだろう」

 

「ええー、了解っと」(あ、これは何日もかかるパターンか。)

 

そう返事をすると、博士と共に住宅の中に入っていく。

中は、意外と綺麗であり財団が綺麗にしているのだとわかった。

2階に続く階段に歩き、2階へと向かう。

そして、2階の扉の前で止まった。

 

「ここだ。この先からが先程説明をした空間になっている」

 

「ここが……」

 

「私は先にテントに戻る。入る合図に関しては、無線で送る」

 

そう言い、博士は2階から降りて行った。

それを確認し、リュックに入っている無線に電源を入れる。

 

 

ーー待つこと3分後ーー

 

 

ザザザーー、D-4539に告げる。実験を開始しろ』

 

「ふう、よし。行くか」

 

ここから先は未知数だ。財団の報告は聞いたが、それだけでは無いと確信している。

理由としては、まあ勘であるが1年間(・・・)働いた身とすれば嫌でもわかる。

 

この扉の先が……ヤバい事(危険)が。

 

だが、戻る事など不可能な話だ。逃げたところで、下にいる警備員に撃たれるか、確保されるかのどっちかだろう。

 

まあ、俺はSCP-923の実験によりそのSCPの能力(・・)を一部手に入れる事ができた。

 

まあ、使う条件があるし、何より疲れるので、あんまり俺は使わない。

そう考えつつ、扉を開けた…

 

 

ーー〇〇博士sideーー

 

 

「実験を開始しろ」

 

私は無線でそう伝える。

始まった。いや、始まってしまった。

 

この実験は、元々は反対だった。

 

もし、失敗した場合、我々は彼を失ってしまう。彼の能力は、非常に有効的な為、失った場合のデメリットが高いのだ。

 

『こちら、D-4539。中に入ったぞ』

 

ふう、こちらも覚悟を決めるか…

 

 

ーー主人公(D-4539)sideーー

 

 

扉を開ける。

その先は、報告書通りの小道になっていた。

中に入り、無線を使う。

 

「こちら、D-4539。中に入ったぞ」

 

『そうか。ちなみに扉は無くなっているな?』

 

「え」

 

俺は、急いで後ろを振り返る。

入った時にあったはずの扉が無くなっていた。

 

「……おい、聞いてないぞ

 

『すまない、言い忘れていた』

 

「はあ!?いや、一番重要な情報だろうが!え、俺もしかして帰れない!?」

 

『落ち着け、D-4539』

 

「いや、お前のせいだから!!」

 

『安心しろ。この道を歩けば、出口がある。それは検証済み(・・・・)だ。』

 

「はあ、諦めて歩くか……」

 

そう言い、俺は歩く。

そう歩く。

無限の道を……

 

 

ーー3時間後ーー

 

 

歩き続ける。そこに疲労はない。

だが、先が分からない道だ。

俺はストレスが感じ始めていた。

 

しかし、ここで異変が起きた。

 

「あ?どうなっているだ?これ?」

 

『どうした。報告しろ』

 

「…道がない(・・・・)

 

そう、道がないのだ。

先程は、道があったのだ。

 

だが、この先は道がないのだ。

 

すると、この空間にノイズが走る。

 

「な!?空間にノイズが!?」

 

『何!?D-4539!脱出は出来るか!?』

 

「無茶だ!それはできない!!」

 

そして

俺は

 

「あ」

 

闇に消えた

 



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平行世界だって!HAHAHA馬鹿野郎!!

ーー報告書ーー

Dクラス職員

D-4539について

 

当Dクラス職員は、SCP-2503の実験の途中で消失。

無線の内容には、空間にノイズが走った事がわかり、その後は不明。

Dクラス職員も行方は不明である。

今後の調査については、慎重にやるべきと考えられる。

 

 

 

レポート作成者:〇〇博士

 

 

ーー〇〇博士sideーー

 

 

「・・・まあ、レポートはこんな感じでいいだろう」

 

私は今、財団に戻っており、今回の実験についてレポートを制作していた。

しかし、あのDクラス職員(・・・・・・・・)を失ったのは我々にとって痛手だ。

彼の能力(・・)は、ちゃんとは実験していないため、能力は未知数だ。

…心配だ。なにせ、あの能力はketer(・・・・・)になる可能性を秘めているのだから。

 

「ふっ、まあ心配するだけ無駄か」

 

どうせ、向こうの財団に確保されている頃だろう。

そう思い、私はテーブルに置いてあるコーヒーを飲んだ。

 

 

ーー主人公(D-4539)ーー

 

 

「・・・い。・・・なさい。起きなさい!」

 

「うお!?」

 

大きな声で、びっくりした俺は周りを見渡した。

見た感じ、ここは裏路地なのだろう。あっちこっちにゴミ等が散らばっていた。

 

そして、目の前にいるのは財団が雇った警備員では無く普通の警察だというのがわかる。

 

「君、大丈夫かい?」

 

「あ、はい。大丈夫です」

 

「とりあえず、親御さんに電話するから、連絡先を聞いていいかな?」

 

「うん?いえ、自分の親はもう…」

 

「あ、すまないね」

 

うん?何故に子供扱いしてくるのだろうか?

 

「とりあえず、署まで来てもらおうか」

 

「あ、わかりました」

 

パトカーには【警察】と書かれていることから、日本だとわかる。

 

そこまでテレポートしたのか…

 

どちらにせよ、警察署に行けば警察の中に潜入している財団のエージェントに見つかって、財団に連絡が行くはずだ。

 

そう思い、パトカーに乗ろうとすると…

 

「うん?」

 

「どうしたんだい?」

 

「あ、いえ、なんでも……」

 

パトカーってこんなに大きかった?あれ?もしかして、これって…

 

俺は、パトカーの窓に反射した自分の姿を見て気づいた。

 

そう、若返っているのだ。

確か、23歳だったはずなのに、今の自分は15~16歳になっていた。

 

「…ふぁ!?」

 

「うん?早く乗りなさい。」

 

「え、あ、はい」

 

戸惑いつつも、パトカーに乗り警察署に向かった。

警察署に向かう途中で色々な質問をされたが、全てを答える事が出来なかった。

 

極めつけは…

 

『××ラジオから、本日20〇〇年3月1日のニュースをお伝えします。』

 

「…え、今って20☆☆年7月25日じゃない?」

 

「え?」

 

「え?」

 

警察官と俺の声が、フリーズする。

それもそうだ。つまり、俺は過去に来ているのだ。

 

「ははは、子供だからって適当な事を言うじゃないよ」

 

「え、あ、いや…」

 

「とりあえず、警察署に着いたから話はそこでね」

 

「あ、はい」

 

そう言い、パトカーから降りて警察署のとある部屋に入った。

 

「じゃあ、質問するね」

 

「はい」

 

「じゃあ、君の名前は?」

 

「えっと、D-4539です」

 

とりあえず、日本支部の財団にわかるように、Dクラス職員の名前を言う。

どちらにせよ、過去に来たことにより、空間に何らかの歪みが生じるはずだ。

 

それに気づかない財団ではないはずだ。

 

「いや、ちゃんとした名前をね」

 

「あ、いえ、なのでD-4539ですって」

 

そう言い続けていると、一人の警察官が入って来て、俺に質問していた警察官に小声で喋る。

 

…なんだろう、変に嫌な予感が

 

話を終えた警察官が俺を見てこう言った

 

「ねえ、君の戸籍(・・)がないのだけど……」

 

「え」

 

本来、Dクラス職員には様々な国で実験・調査する為に色々な国の戸籍を持っており、日本でも例外では無いのだ。

 

つまり…ここは…

 

……平行世界かよ!?

 

平行世界らしい(遠い目)

 

「えっと、大丈夫?君?」

 

大丈夫じゃないです

 

どうしようか……



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とりあえず、出会ったら殴りましょう

ーー数日後ーー

 

 

ワー、キャーキャー!

 

「元気そうだな~」

 

窓から外で遊ぶ子供たちを見て言った。

 

あれから、俺は孤児院に入れられた。

警察からは、変な誤解を受けて【親が亡くなり、親戚に預けられるが虐待を受けた子供】となり、戸籍を作って貰った。

 

名前は【D-4539】から【取音 廻(とおと まわり)】という名前になった。

 

それから、最初に言った通り孤児院に入った。

ちなみに、こっちに来る際に持っていた荷物は無くなっていた。

 

「というか、何故に財団からコンタクトがないのか…」

 

そう、日本支部の財団から未だにコンタクトがないのだ。空間に異常が発生した以上、そこを調べて俺を突き止めると考えたが、一向に現れる気配がないのだ。

 

「まあ、自由なのはいいことだけども」

 

そう思いつつ、のんびりしていた。

 

「あ、廻お兄ちゃんも遊ぼう!」

「そうだよ!一緒に遊ぼうよ!」

「遊ぼ!遊ぼ!」

 

「仕方ないな~」

 

そう言い、俺は外に飛び出した。

 

 

ーー2時間後ーー

 

 

俺は今、正座をしていた。

 

「廻、何度言えばいいのですか」

 

「えっとー、そのー」

 

「子供たちと遊ぶのは、構いません。むしろ、こちらとしてはありがたい事です」

 

「ですよね!」

 

「ですが、毎回毎回!泥だらけになってまで遊べという事ではありません!」

 

「ぐう!」

 

そう、俺は子供たちと遊ぶと泥だらけになって遊んでしまう癖?があるぽい。

 

「はあ、明日から新しい先生が来るというのに……」

 

「あ、そうなんですね」

 

「ええ、なので今はその準備をしているというのに…」

 

俺がここに来てから、色々と忙しいらしいので新しく雇ったのだろう。

 

「ちなみに、どんな人なんですか?」

 

「そうですね…なんでも元研究者であるみたいですが、様々な理由で先生になったみたいです」

 

「ふーん、そうなのかー」

 

「聞いといてその態度ですか…まあ、いいでしょう。ご飯にしますよ」

 

「はいよ、手伝うよ」

 

「当たり前です」

 

そう言い、若干明日が楽しみであった。

 

 

ーー翌日ーー

 

 

「はははははは、初めまして諸君!私の名前はブライト(・・・・)!ブライト先生でもブライト博士でもなんでも呼びたヒデブ!?」

 

「ちょ、廻君!?」

 

 

 

 

昨日の俺へ

楽しみにしていた気持ちは、別の意味でドキドキしました。

PS:【ブライト博士】と聞いて殴った俺は悪くない。

 

 

ーー数分後ーー

 

 

「ははは、初めてだよ!初対面で殴られるのは!」

 

「いや、マジですみません」

 

あれから、俺は落ち着きやらかした事に気が付き謝っていた。

 

さすがに先生方も驚いたようで、動揺していたが

「虐待を受けていた人に似ていた」

という言い訳をした。

 

だとしても、殴らないけどな。

 

今は、空き部屋でに入り2人きりで話をしている。

まあ、何はともあれ本題に入るとしよう。

 

「ところでブライト博士」

 

「うん?なんだい?あ、もしかして私の実験についてかい!?」

 

「いえ、違います」

 

「ちぇ、違うか」

 

「……財団からのメッセージは?」

 

そう言い、どんなメッセージがあるのかを確認する。

まあ、どうせ戻ってこいやDクラス職員を抹殺のどっちかだろう。

 

そう思いつつ、ブライト博士を見ると

 

「……財団?」

 

「え」

 

まるで分からないって顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー報告書ーー

 

ブライト博士

 

彼は財団で数々の問題行動を起こしている。

あまりにもおふざけが過ぎるためか、財団は「ブライト博士が財団で二度としてはいけないことの公式リスト」を作成して財団最高指揮官であるO5所属職員であるO5-6が「もしブライト博士が違法行為をするようであれば、誰でも気軽にリストに加えろ」と許可を出すレベルである。

 




元ネタのURL【日本語】

http://scp-jp.wikidot.com/the-things-dr-bright-is-not-allowed-to-do-at-the-foundation


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財団がない?OKちょっと現実を見ないわ

「じょ、冗談キツイな!ブライト博士とは言え、怒るぞ!」

 

いや、流石にヤバいぞ、動揺してしまう。冷や汗をかく。

 

「いや、本当になんの話だい?」

 

俺は、足元が崩れ去って行く感じがした。

財団がない?それはつまり、他のSCPは?収容施設はないのか?等頭から考えが離れない。

 

ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい。

 

「大丈夫かい?廻君?顔色が悪いぞ?」

 

「え、ええ。大丈夫です。さっきの発言は無かったことにして下さい」

 

「ふむ、まあ良かろう!さあ、私の交流会もあるみたいだしな!」

 

「変な実験道具とか持って来ないで下さいよ、ブライト博士」

 

「ギクッ」

 

そう言い、俺たちは部屋を後にし、食堂へ向かった。

しかし、その足取りは足が鉛のように重かった。

 

 

ーーブライト博士の歓迎会ーー

 

 

「WRYYYYYY!私こそ!あの!天才な!ブライト博士だ!!」

 

「「「イエーイ」」」

 

歓迎会が始まったが、今のブライト博士を見ていると財団の事などどうでも良くなった。

 

というか、ノリノリだな子供たち。

あんなノリにはなって欲しくないけど。

 

「ブライト博士はなんの研究してたの?」

 

「いい質問だ!私は超常現象について調べていたのだ!!」

 

「つまり、超能力って事!?スゲー!!」

 

「だろうだろう!しかし、色々な理由で研究は終了し先生になったのだ!」

 

「色々な理由って?」

 

「おっと!子供には話せない大人の理由さあ!」

 

「「「ええー、ズルい!!!」」」

 

そうな感じで、歓迎会は進んでいった。

まあ、このままだとブライト博士はあっさりと馴染むだろうと思い、外を眺めていると……

 

「やあ元気かい?廻君?」

 

「うん?ああブライト博士か。大丈夫だよ。まあ、今のところは(・・・・・・)

 

「ふむ、そうかい。ところで財団についてなんだが、一体何を研究していた財団なんだい?」

 

「気にしないでくれ。あれは戯言だよ」

 

「…そうかい。ところで君は私の研究について知っているかい?」

 

「ああ、さっき子供たちに説明をしているのを聞いたよ」

 

「ふふふ、素晴らしいだろう!私の研究は詳しく説明をすると……」

 

あ、これ話が長くなるパターンだ。

 

そう思い、夜は更けていく……

 

 

ーー歓迎会終了後ーー

 

 

俺たちは、歓迎会が終了して寝室の布団で横になっていた。

 

財団がない世界。それならば、空間に異常があっても調べない辻褄が合う。

 

ならば、他のSCPはどうなっているんだ?

 

そう思いつつ、俺は眠りについた。

 

 

ーー翌日ーー

 

「学校ですか?」

 

「ええ、あなたの学校についてなんですが、行きたい希望とかありますか?」

 

次の日、俺は先生に呼び出されていた。

 

そういえば、俺は今は15歳(結局15歳だった)なのだ。

つまるところ、高校に入学しないといけないのだ。

 

「行きたい所って言われても…」

 

「ええ、分かっています。いきなり、そんな事を言われてもって考えていると思いますが君の為なのです。」

 

「うーん」

 

「大丈夫です。ゆっくり考えて下さいね」

 

会話が終了し、俺は悩んでいた。

 

どうしようか~、正直ここにもお世話になっているから学費は安いところがいいかな~等を考えていると…

 

 

「やあ、考えて事かい?」

 

「あ、ブライト博士」

 

「君の事だ、どうせ高校についてだろう」

 

「そうですけど、ブライト博士は何処がいいと思いますか~」

 

「君、適当過ぎないかい?まあ、オススメはこの高校だがね!」

 

「パンフレット持ってるのかよ。用意周到だな」

 

 

そう言い、パンフレットを見ると孤児院から近く学費も安いとも書かれてあった。

まあ、ブライト博士が選ぶには結構普通の高校だった。

 

 

「廻君がここにお世話になっているから、学費がなるべく安いところにしてみたんだ!ちなみに、見学も1回行って見たんだが、いい高校だったよ!!」

 

「…ブライト博士」

 

 

……怪しい。怪しすぎる。

あの(・・)ブライト博士が何故こんなにも優しい?なにか罠か?あの【ザ・問題児】が何を企んでいる?

そう思いつつ、俺はこの高校に決めたのだ。

この収等高等学校(・・・・・・)



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入学式、それは黒歴史の始まり

あれから収等高校に入学するための勉強をしていたが、なにせ2回目の受験だ。

 

なので、普通に習った内容を思い出す感覚で勉強をしていた。

他にも、ブライド博士がいるため、勉強が捗るのだ。

 

まあ、たまに変な実験器具を持ってきて怒られていたが……

 

まあ、そんなこんなで無事に入学も決定したのであった。

 

 

ーー入学前日ーー

 

 

「ふふーん」

 

「あ、廻お兄ちゃん嬉しそう!」

「明日から学校なんだって!」

「それじゃあ、私と遊べないの?」

「「え、それは嫌だ!!」」

 

「大丈夫だって、学校から帰って来たら一緒に遊ぼうな」

 

「「「うん、わかった!」」」

 

ああ、癒しだな。普通に子供だから純粋なのだ。

 

ちなみに、ロリコンでは無いからな。

特にドアの隙間から覗いてるブライト博士!おい、どこに連絡しようとしてやがる!やめろ!逃げるな!

 

あの博士、速攻で逃げやがった。後で潰すと心に誓うっていると

 

「大丈夫?廻お兄ちゃん?」

「あ、わかった!一緒に眠ろうよ!」

「ええー、ズルいよ!私が一緒に眠りたかったのに!!」

 

なんか喧嘩が始まりそうだったので、皆と一緒に眠る事を約束して先生のところに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生、明日から入学式ですね」

 

「ええ、そうですね。あなたが来て早数ヶ月、色々とお世話になりましたね。……ロリコン」

 

「ええ、そうですねってロリコン!?さりげなく貶された!?」

 

 

「まあ、ここから通うみたいなので別れではないですがね。……ペドフィリア」

 

「やっぱり、貶されている!?なんですか!嫌がらせ!?というか、仮にも先生でしょう!?」

 

 

「私はあなたの保護者の立場なのです!間違った道に行かせない立場なのですよ!ロリータ!」

 

「誰がロリータだ!!ていうか!ロリコンじゃないからな!」

 

「嘘です!ブライト先生が言っていましたよ!子供たちを手玉に取っているって!」

 

「言い方!?ブライト博士、あいつぶっ潰す!!」

 

「あ、コラ!待ちなさい!話は終わっていませんよ!!」

 

こうして、夜は悲鳴と共に更けていく。

 

エ、ヤメルンダ!!

ギャアアアアアアア!!!

 

 

ーー入学式当日ーー

 

 

「久しぶりだな、制服だなんて。着る機会なんてないと思っていたからな」

 

俺は制服に着替えて、今から行く学校にワクワクしていた。

このワクワクは、何歳になっても変わらない。

 

「準備もこんなもんだろう」

 

一通り準備を終えた俺は空のカバンを手に取り、外に出た。

 

「あら、準備は大丈夫ですか」

 

「はい、大丈夫ですよ先生」

 

「廻君、これをカバンに持って行きたまえ」

 

「ありがとよブライト博士。でも、変な実験道具は返却するよ」

 

「「「お兄ちゃん、行ってらっしゃい!!!」」」

 

「ああ、行ってくる。いい子で待っているんだぞ」

 

一人一人に挨拶をし、俺は学校に向かった。

 

 

ーー学校に向かい中ーー

 

 

学校に向かう最中、様々な風景を見て楽しんでいた。

 

お店や公園等が新鮮に見えた。

まあ、俺は施設からあんまり出なかったし、何よりDクラス職員の時は実験以外では外にさえ出られなかったのだから。

 

全てが新鮮に感じた。シャバの空気だ!!というが確かにそんな感じだ。

 

そんな事を考えて歩いていると……

 

「うわああ、どいてどいて!!」

 

「え」

 

声の方を振り返ると、制服の女性が俺に向かって突っ込んできた。

その子は、茶髪で韓国か朝鮮系の女の子だった。

 

そして…

 

 

ドゴッ!

 

 

 

 

頭突きされた

 

 

 

拝啓、先生とブライト博士へ

入学式の朝に女の子に頭突きされるなんて聞いてないですよ。

 

え、ブライト博士、絶対笑っているだろう。

 

「ふええ!?大丈夫ですか!?」

 

「なんで…」

 

というか、元Dクラス職員なのに女の子の頭突きひとつで………

そんな事を思いつつ、意識を落とすのであった。

 

 

その後、俺は気づけば夕方になっており完全に入学式を遅刻。

 

 

それどころか、自分の教室にも行けず保健室で担当の先生から自分のクラスと必要なプリントだけを渡された。

 

 

帰ったら、案の定ブライト博士と先生に笑われた。

腹いせにブライト博士をボコった俺は悪くない。



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先輩だろうが、関係ない!

ーー翌日ーー

 

「ふう、よし大丈夫だな。行ってきます」

 

「慎重になりすぎじゃない?廻君」

 

「貴様には、分かるまい。女の子に頭突きさせられ、気絶させられて自分の教室すら案内されなかった絶望を……」

 

「言葉だけ聞くとパワーワードだよね、それ」

 

「とりあえず、行ってくる」

 

「行ってら、頭突きされないようにね!」

 

とりあえず、無視して学校に向かおう……

 

そう思い、一歩踏み出した。

次こそは、無事に学校にたどり着くために!!

 

チュンチュン

 

「はっ、敵か!?」

 

「いや、鳥だよ。廻君…」

 

……無事にたどり着くために!!

 

 

ーー登校中ー

 

 

ここだ。ここの道からあの女の子がやってきたのだ。

 

そう思い、警戒しながら歩いていると…

 

「ああー!!見つけた!!昨日ぶつかった子だ!!」

 

そんな声を聞こえ振り替えるとあの女の子がいた。

 

そして、こっちに向かってダッシュしてきたのだ。

 

「昨日はごめんなさい!!」

 

そう言いながら、こちらに向かって走って来ていた。

 

マズイ!!このままでは昨日と同じパターンになってしまう!

 

俺は速攻で彼女から逃げ出した。

 

「ああ、何故逃げるの!?」

 

「逆になんで逃げないと思った!?」

 

「わ、私はただ謝りたいだけなんです!!」

 

「なら、こっちに向かって走るなよ!!」

 

 

マッテー!!

 

コッチ、クルナ!!

 

 

ーー学校ーー

 

「ゼイゼイ……」

 

「ハアハア……」

 

結局、俺たちは学校まで走り続けた。

 

時間も予鈴まであと少しだが、間に合うぐらいだ。

 

まあ、学校には着いたが周りの目線が痛い。

これ、絶対【朝からなんで走っている?】とか思われている。

 

「ゼイゼイ……待ってて言ったじゃん……ゼイゼイ」

 

「ハアハア……アホが…油断したら頭突きされるだろうが……ハアハア」

 

「いや!?もうしないからね!!」

 

「いや!入学式当日に頭突きされた以上信用出来ないね!」

 

「うっ!し、仕方ないじゃん!入学式の準備もしないといけなかっただから!」

 

「だったら、早起きしろよ!」

 

「出来たら苦労しないよ!というか、私が先輩だからね!?」

 

「知るか!むしろ、先輩に俺の入学式を潰されたのかよ!」

 

そんな話をしていると……

 

「おい、貴様ら」

 

「「なに!(なんですか!)」」

 

「予鈴のチャイムが鳴り終わってもここにいていいのか?」

 

「「え」」

 

そう言った瞬間、授業開始のチャイムがなったのであった。

 

キンーコンーカンーコン

 

「「ああー!!」」

 

2日目、気絶しなかったものの遅刻。

 

 

 

ーー教室ーー

 

「遅れました!!」

 

ガラガラと勢いよく教室のドアを開ける。

 

しかし、もうすでに授業は始まっており、何人かの生徒と黒板の前にいる担任先生がこちらを向いていた。

 

「君……初日は仕方ないとしても、2日目もって」

 

「すみませんでした。」

 

おかしいな…

この世界に来てからずっと謝っているな~と思っていると

 

「まあ、いいから。あの空いてる席に座りなさい」

 

「あ、はい」

 

そう言い、後ろ側の空いてる席に向かった。

 

席に座り、担当先生が話を始める。

今日は学校内を案内する予定と今後の授業の教科書販売について等を話している。

 

「じゃあ、案内するから廊下に並べ。」

 

担当先生がそう言い、皆が廊下に並び始める。

俺も並ぼうとすると…

 

「よお、不良少年!」

 

隣の席の奴が喋りかけて来た。

 

「いや、好きで遅刻した訳じゃないからね」

 

「またまた、そう言って~」

 

「いや、本当だって」

 

「そうなのかー。そうだった俺の名前は青木 健太(あおき けんた)

 

「お、よろしく。俺は取音 廻」

 

「おおー、よろしく。廻!」

 

「というか、もしかして昨日のうちで自己紹介終わった感じ?」

 

「ああ、昨日で全員やったぜ」

 

良かった、隣がフレンドリーでここまだと卒業までぼっちルートを覚悟したぜ。

 

しかし、自己紹介は終わっていたか。

せっかくに色々と考えていたのに許さないからな、あの先輩め!

 

そう思いつつ、廊下に並ぶ。

 

「そういえば、お前がぶつかった人ってどんな人なんだ?もしかして、女子か!!」

 

「女子だけど…」

 

「なに!?うらやましいぞ貴様!!」

 

「…逆に聞くけど女子に頭突きされた経験をしたいか?」

 

「ええー、ぶつかるなら分かるけど頭突きってネタだな。」

 

「うるせい」

 

そんなことを話しながら廊下を進む。

 

「というか、お前がぶつかった人ってどんな人なんだよ?」

 

「うーん、先輩で茶髪のショートカットだったよ。」

 

そう言うと、健太が顔をしかめた。

 

「マジか、お前よく生きていたな(・・・・・・)。」

 

「え」

 

「え、お前知らないのか?この町の人なら知っているはずだぜ」

 

「いや、俺最近こっちに来たばかりだからな」

 

「なるほどな、通りで。お前が言っている先輩は誰もが知っている化け物(・・・)だよ」

 



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とりあえず嫌がらせをやりしょう

注意!!

書いている内に
「あれ?こんな内容にしてよかった?まあ、いっか!!」
って適当な感じで今回は書いているため、色々と間違いがあるかもしれません。
それでも、見たいならどうぞ!!


私はただ助けたかった。

 

あの日、両親を守るために……

だけど、頭から離れない。

 

あの日、両親から言われた言葉を

化け物(・・・)と言う言葉を……

 

 

 

ーー主人公sideーー

 

「化け物?」

 

「そうそう、あんまり関わるなよ」

 

「危険なのか?」

 

「本当に何も知らないのか…」

 

「おい、お前たち早く着いてこい」

 

担当先生にそう言われて俺たちは急ぎ足で皆の元に向かうのであった。

 

 

 

ーーお昼休憩ーー

 

 

今はお昼で先生に作ってもらった弁当を食べていた。

健太は、購買で買ってきたサンドイッチを食べている。

 

「それで健太。モグモグ……さっきの続き…モグモグ…なんだけど」

 

「いや、食うか喋るかのどっちかにしろよ」

 

「…モグモグ…ゴックン。」

 

「まあ、いいや。さっきの話の続きなんだけどよ」

 

俺は健太の話に耳を傾けた。

話の内容はこうだ…

 

 

 

 

 

 

昔、ある少女がいました。

少女は普通の女の子でした。

 

あの日までは…

 

あの日、少女の家に強盗が乗り込んできました。

 

少女の両親は少女を守ろうとして捕まってしまった。

 

少女は、両親を守ろうとしたのでしょう。

少女は勇敢にも強盗へ立ち向かったのです。

そして…少女は……

 

 

 

 

 

少女は、強盗を半殺しにしたのです。

 

その後の強盗は、病院で未だに目を覚ましていません。

 

 

 

「…と言う事で、あの先輩は化け物って言われている訳」

 

「……」

 

「おい?廻?聞いているか?」

 

「あ、ああ大丈夫。考え事をしていた」

 

間違えない。

しかし、おかしい。

 

元いた財団の報告書よりも明らかに進化(・・)している。

 

彼女は、命令のみ(・・・・)しか効かなかったはずだ。

 

命令なしで、能力が発動したか…

ふむ………

 

 

「健太」

 

「うん?」

 

「とりあえず、あの先輩に嫌がらせするわ」

 

「ぶふっ!!お、お前、俺の話を聞いていたか!?」

 

「ああ、つまり人間とゴリラのハイブリッドって事だろう」

 

「違うよ!?」

 

そんな会話しながら、彼女の事を考えていた。

元いた世界で見たことある。

 

彼女は、SCPー2599(・・・・・・・・)だ。

 

彼女は【不十分】であり、命令に対して【不十分】の結果になってしまう。

しかし、命令次第ではえげつない結果も残す。

 

 

不死身の爬虫類(クソトカゲ)を殺すという命令には半殺しにしたという結果になった。

 

逆に紙を片付けるの命令では全てを片付けられないという結果になったのだ。

 

報告書の最後には…

 

【命令なしに現実改変できる段階へと進化しないように監視を強化することを推奨します。】

 

と書かれていたはず……

 

そんな事を思いつつ、お昼は過ぎていく……

 

「おい、廻!!話を聞けよ!!」

 

 

 

ーー放課後ーー

 

俺は下駄箱で待っていた。

 

一応、名前も確認したが間違いない

名前は【ジーナ・チョウ】だった。

 

彼女が何故に日本いるかは分からないがどちらにせよ接触あるのみだろう。

 

 

まあ、今回からやる嫌がらせは本当に嫌だろうな(ゲス顔)

 

そんな事を考えていると

 

ガヤガヤガヤ

 

周りがうるさくなった。

多分、彼女が来たのだろう。

 

 

 

ーージーナsideーー

 

 

「はあ」

 

 

私がため息を出すと、周りの人が怯える。

 

 

【あの日】以来、私の周りはこんな感じだ。

 

彼は、多分最近来たのだろう。

だから、朝はあんなに話してくれたのだろう。

 

だからこそ、私の噂は聞いたのだろう。

 

もう……友達は……彼は

そう思いつつ、下駄箱に向かう。

下駄箱に着くと声が聞こえた……

 

「待っていたぜ、頭突き先輩!」

 

見上げる、見上げてしまう。

そして、彼がいた。

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

「待っていたぜ、頭突き先輩!」

 

ドヤ顔で言う。

 

決まった……

 

この頭突き先輩は絶対に俺が噂を聞いたと確信しているだろう。

 

 

だからこそ、俺は嫌がらせをするのだ!!

 

その名も【俺っちと友達(生贄)にならない?】という作戦だ!

 

説明しよう!!【俺っちと友達(生贄)ならない?】とは!!

 

先輩には多分友達がいない!

 

そこで俺が友達となり、周りに友達を増やしていき最終的にピンチになったら生贄!!ヒャッハー!!という感じ裏切るのだ!!

 

我ながら恐ろしい作戦だぜ!!

そんなことを考えていると、先輩が泣いていた。

 

「な、なんで……」

 

「ふふふ、先輩!なぜ俺が待っているのか!なぜ逃げなかったのか!わかるか!!」

 

よし、この感じで友達(マイ・ベント・フレンド)に!!

 

そう思った瞬間

 

「ふええええん!!」

 

ガチ泣きされた。

予想と違うぞ………

 




ーー作者ーー

何だろう、途中までいい感じで書けていたのに
なんでこんな内容になっただろう


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友達(裏切る予定)ができました!

ええー、この度は誤字の指摘ありがとうございました。
これからも精進していきたいと思うばかりであります∠( ̄^ ̄)


「ヒグッ、エグッ……」

 

今は、学校から離れて近くの公園に先輩と一緒にいる。

 

 

あの後、周りの生徒が【コイツ、泣かせやがった】の目線になったので急いで先輩を公園まで連れてきたのだ。

 

 

フッ、明日から有名人だなこれ(遠い目)

 

「あの先輩、とりあえず泣き止んでくれませんか?」

 

「ヒグッ……だって……エグッ」

 

とりあえず、泣き止むまで隣にいる事にした。

公園では、子供がサッカーや砂遊び等をしており、元気そうに笑っている。

 

 

 

 

「……ふう、落ち着いたわ」

 

「あ、やっとですか」

 

「……デリカシーがないわね」

 

「そんな性格なので」

 

「……ねえ、あなたは私の噂を聞いたの?」

 

「聞きましたよ…」

 

「そう………怖くないの?」

 

「うーん、怖いとは思いましたよ」

 

「っ!そうよね……」

 

 

人間とゴリラのハイブリッドって聞いて。」

 

 

「ええ、そう。私はゴリラと人間のハイブリッドって違うわよ!!え、何その噂!?聞いた事ないですけど!?」

 

「ええ!?違うですか!?」

 

「違うわよ!!というか、なんで残念そうなのよ!?」

 

「……違うのか」

 

「何を期待しているの!?」

 

そんな会話して、中々本題に入れないのか、先輩がまた黙り始めた。

 

「……私はね、【化け物】なんだよ?なんで逃げないの?」

 

「……」

 

「私は、守ろうとしただけだったの…なのに…」

 

「……」

 

「あの日、両親が人質として捕まって反撃したくて、心の中で【殺す】って思った瞬間、目の前が真っ暗になって、気がついたら……半殺しに……」

 

「……」

 

「化け物だよね。親とも未だに会話があんまりないの。……ねえ、何か言ってよ!!」

 

 

 

うわ、蝶だ

 

 

 

「話を聞いてない!?」

 

「いや、聞いてましたけど……ほら、自分シリアって向いてないから」

 

「それ、自分で言う!?」

 

正直な話をすると、この話の類は全く興味がない(・・・・・・・)

 

元Dクラス職員からすれば、毎日が死と隣り合わせなのだから。

こんな話を聞いてもただの不幸自慢(・・・・・・・)にしか聞こえない。

 

まあ、そんな事を先輩に言ってしまえば、ガチ泣きされるだろう。

……面倒いな、フォローしとくか。

 

「先輩は優しいですね」

 

「え」

 

「本当の化け物なら無害そうに見えて危ない奴らなんですよ」

 

 

そう、キチクマとかキチクマとか!!

 

アイツなんだよ!1回あった事があるがアイツ、絶対に【俺の左腕】を狙っていやがった!

 

速攻でアイツから逃げ出したけどな!!

 

「だから、先輩は優しいですよ。それに両親を守ろうとしたのでしょう。なら、絶対に優しい人ですよ」

 

「ヒグッ…エグッ……」

 

「だから先輩、俺と【友達】になりましょう」

 

「うん!」

 

先輩は泣きながら、俺は笑いながら握手をする。

 

……まあ、裏切る予定だけどね!!

 

けけけ、悪魔的な計画だぜ!

自分が恐ろしく感じてしまう!

 

 

 

こうして、友達(裏切る予定1号)が出来たのであった。

 

「ちなみに、なんで頭突きで気絶したですかね?」

 

「ああ、多分ぶつかる瞬間に岩だったら痛くないのになって思ったから」

 

…なるほど

 

つまり、あの時は岩頭の不十分で石頭になったのか。

 

「先輩」

 

「何?」

 

「やっぱ、ギルティで」

 

「なんで!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー報告書ーー

 

SCPー2599【不十分】

 

オブジェクトクラス:Euclid

 

【説明】

SCP-2599は以前ジーナ・チョウとして知られていた14歳の朝鮮系の女性です。SCP-2599の異常特性は2つの構成要素を持っています。

 

SCP-2599の主要異常効果はどんな直接的な命令に対しても背くことができない精神的衝動です。この効果は受けた命令に対するSCP-2599の認識次第です;命令されたと思わなければ、従いません。

 

現在この効果の限度は判明しておらず、SCP-2599は自傷、他者への暴力、その他好ましくない行動等にも従います。SCP-2599の心理抵抗度数は0で、現在記録されている中で最低値です。

 

SCP-2599の第二効果は与えられた命令を完全には遂行することができないことです。この効果は直接出された命令であれば殆どの状況でもSCP-2599に発生し、出された命令の要素を完全にまたは十分に遂行することができません。

 

【追記】

なお、平行世界のSCPー2599は独自に発達しており、己の意識で現実歪曲ができるようになっております。

しかし、その目標も完全にまたは十分に遂行することができません。

 

 

 




元ネタのURL【日本語】

http://scp-jp.wikidot.com/scp-2599


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猫か…よし逃げるか

ーーとある公園ーー

 

 

 

「ええー、嫌だ~」

 

「そう言うなよ~、〇〇ちゃん~」

 

とあるカップルがイチャイチャしていた。

公園は、夜の為か昼よりも恐ろしい雰囲気を醸し出している(かもしだしている)

 

ガサガサガサガサ

 

 

「キャッ!」

 

「ウオ!」

 

いきなり、草むらが動いた。

 

 

カップルは驚き、そこに何かいると感じた。

男は、彼女を守るために声を荒らげる。

 

「お、おい!だ、誰だよ!」

 

すると、草むらから【猫】が出てきた。

 

 

男は落ち着いた。

ただの猫かと安心していると彼女は怯えていた……

 

「あ、ああああ」

 

「ど、どうした?」

 

「あ、あの猫、【変だよ】……」

 

「え」

 

男は再び猫に目を向ける。

そして、気づいてしまう。

 

 

 

猫の【異変】に

 

 

「ああ、あああ」

「ひ、ひえっ!」

 

気づいたら、恐れてしまう……

 

そして、猫はカップルの方を向きながら

 

「ニャー」

 

鳴き声をあげる。

 

「ヒイィィィ!!」

「ま、待ってよ!」

 

 

 

男は彼女を置いて逃げる自分が助かるために……

 

夜の公園に2つの悲鳴と一匹の鳴き声が響き渡る。

 

 

 

 

 

ニャー

 

 

 

 

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

「うーん、平和だ~」

 

今は教室で小休憩中だ。

 

あれから数日後たったのだが、先輩は色々と変わったらしい。

今は挨拶をしたり、クラスメイトと喋るようになったらしい。

 

 

まあ、俺は若干周りから避けられているが、そこまでである。

 

「なあ、廻。次の授業ってなんだっけ?」

 

「えっと、数学だったな」

 

「げえ!?宿題やってないや!廻、見せてくれよ!」

 

「相変わらずだな、健太。ほらよ」

 

「おお!恩に着るぜ!」

 

そう言い、教科書を渡す。

 

数学が終わったら、昼休憩だ。

昼休憩は、今は先輩の所に行って先輩と一緒に食べている。

 

「ほいよ、教科書ありがとうな」

 

「ああ」

 

そう言い、教科書を受け取る。

 

「そういえば、あの噂。聞いたか?」

 

「また、変な噂か?」

 

「ああ、なんでも〇〇公園で【変な猫】が現れたらしいぜ」

 

「【変な猫】?」

 

「ああ、具体的には分からないけどよ。見たら、不幸になるとか1週間の内で亡くなるとかあるみたいだぜ」

 

「へえー」

 

「相変わらず、興味なさげだな」

 

「そうかな?」

 

「そうだよ」

 

猫ね……

 

 

嫌な思い出しかないな。

【あの】猫なら、絶対に会いたくないからなー

 

絶対にミーム汚染されるもん。

 

しかし、【あの猫】って井戸小屋にいる気がしたが……

 

 

独自に発達したか?

 

 

「面倒いな……」

 

「うん?そうだよな、数学ってなんでやるだよな~」

 

「ああ、そうだよな」

 

そう言い、俺たちは授業の準備をするのであった。

 

 

 

ーーお昼休憩ーー

 

 

「じゃあ、先輩の所に行ってくるわ」

 

「くっ!羨ましいぜ!」

 

「じゃあ、お前も来るか?」

 

「うぅっ、あの先輩なんか変わった感じがするからな。今は可愛く感じるよな」

 

「へえ?そうかな?」

 

「そうだよ!!いいな美人と一緒に食えるなんて」

 

健太は文句を言っていたが、コイツら最近まで【化け物】扱いしていたのにな…

まあ、先輩が明るくなってからは、そんな噂は無くなりつつあるらしいが。

 

 

「という訳で、行ってくるわ」

 

「おう、行ってら」

 

 

ーー移動中ーー

 

 

先輩とは、今は中庭で一緒に弁当を食べていた。

 

俺が上級生のクラスに行くのは不自然なので中庭で待ち合わせをしているのだ。

 

「そういえば、廻君。噂は聞いた?」

 

「モグモグ……猫の話ですか?」

 

「そうそう。クラスの子も見たらしいだけど」

 

「モグモグ」

 

「なんでも【変な猫】だったらしいの」

 

「モグモグ」

 

今のところ、ミーム汚染はないな……

 

 

【あの猫】は、何がトリガーなのか分からないのがキツい事だ。

 

今の会話でミーム汚染してもおかしくないのだから……

 

 

「それでね、今日クラスの皆でその噂の猫を捕まえようってなったの!」

 

 

 

 

 

……あかん

 

 

ーー放課後ーー

 

 

 

今は先輩とそのクラスメイトと共に〇〇公園にいる。

 

一応、念の為に健太も連れてこようとしたが怖いらしいので速攻で帰りやがった。

 

まあ、強制ではないからいいのだが。

 

今は、先輩とクラスメイト(女子2男子2)。

 

そして、俺がいる。

 

「よし、今日は後輩がいる事だし、俺たちがリードしてやるぜ!」

 

「全く、〇〇君はすぐにリーダー気取りをするだから!」

 

「いいじゃん、それがいいところでもあるだから」

 

そう感じで先輩達が話していた。

正直な話、帰りたいのだが【あの猫】がいたらヤバいので着いてきたのだ。

 

「なあ、どうせなら二手に別れないか?」

 

「ええー、それだとヤバくない?」

 

「大丈夫でしょう!後輩君もそれでいい?」

 

「別にいいですよ」

 

 

 

そう言い、2つのグループに別れた。

 

 

 

【先輩・俺・女生徒】

 

【男子生徒2・女生徒】

 

 

 

「よし、じゃあ別れようか!!」

 

そう言い、別々の行動をするのであった。

 

 

 

ーー行動中ーー

 

 

「そういえば、後輩君ってなんて言う名前なの?」

 

「ああ、自分は取音 廻って言います」

 

「そうなんだ!あ、私は 新垣 舞(あらかき まい)って言うの!」

 

「よろしくです舞先輩」

 

「うんうん、君のことはジーナから色々と聞いているよ!」

 

「ああ、頭突きヘッド先輩からですか」

 

「私、そんな名前じゃないよ!?」

 

「あはは、面白いね君!」

 

こうして、猫探しは始まったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ニャー】



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ニャーニャー(遠い目)

あれから猫を探して数分。

現れる気配が一向になかった。

 

 

 

 

「いないよ!」

 

「舞ちゃん、気持ちはわかるけどね」

 

「先輩方、少し休みませんか?」

 

「「いいよ」」

 

とりあえず、今は休んでおこう。

こういう作業は体力勝負だ。

 

「先輩方、自動販売機で飲み物を買って来ますよ」

 

「え、いいの!?私はフルーツミックスがいいな!」

 

「うーん、私はなんでもいいよ」

 

「了解です。舞先輩はフルーツミックスで先輩は俺が選んできますね」

 

「うん、よろしくね」

 

そう言い、俺は自動販売機に向かうのであった。

 

 

 

 

ーージーナsideーー

 

 

「ねえねえ!ジーナちゃん!」

 

「どうしたの?」

 

今、私はクラスメイトの皆と後輩の廻君と猫探しをしている。

 

昔の私なら考えられなかった行動だ。

 

でも、私は変わった。

あの日から、彼に会った日から……

 

 

「後輩君って変わっている子だよね!」

 

「うん、そうだね」

 

彼は変わっている。

結構、変わっていると思う。

 

しかし、私は彼の事をあまり知らない。

 

「うーん」

 

「どうしたの?」

 

「私ね、彼の事をあんまり知らないなって思ったの。彼は私と友達なのに…」

 

「ほうほう!つまり、ジーナちゃんは彼が気になるだね!」

 

「うん、そんな感じかな…?」

 

そんなことを話していると…

 

 

イヤアアアアア

ウアアアアアア

ヒイイイイイイ

 

 

 

悲鳴が聞こえた。

この悲鳴は、さっきの別グループ3人の悲鳴である事に気づく。

 

 

 

「舞ちゃん!」

 

「うん!」

 

私たちは、悲鳴の元に向かった。

 

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

俺は先輩方の飲み物を買いに自動販売機を探していた。

 

「お、あったあった。自動販売機」

 

「確か…舞先輩はフルーツミックスっと。」

 

お金を入れ、フルーツミックスのボタンを押す。

 

「俺は、コーラでいいか」

 

コーラのボタンを押す。

 

「ふむ、先輩のはどうしようかな?」

 

悩んでいると、こんな飲み物を発見した。

 

【まるでチーズ!チーズ好きに必見!チーズジュース!!!】

 

「……これでいっか」

 

そう言い、チーズジュースを押す。

三本の飲み物を持ち、先輩方の所に向かおうとすると……

 

 

 

イヤアアアアア

ウアアアアアア

ヒイイイイイイ

 

 

 

「げっ、このタイミングかよ…」

 

そう言い、飲み物を持ちながら走り出す。

 

 

 

ーージーナsideーー

 

 

「悲鳴ってあっちから?」

 

「そうみたい!!」

 

私たちは悲鳴が聞こえた場所に向かっていた。

 

すると、前方から2人の男子が飛び出してきた。

 

「ハアハア……」

 

「ふぅ……」

 

「2人とも大丈夫!?」

 

舞が2人の心配をする。

しかし、もう一人の姿が見えない。

 

「ねえ、〇〇ちゃんは?」

 

「あ、ああ……置いて来ちまった。」

 

「そ、そんな!?」

 

「なんで!」

 

「仕方ないだろう!!あんな猫がいるなんて聞いてないぞ!!」

 

「いいから逃げようぜ!!」

 

 

そう言い、2人の男子は走り逃げ出した。

 

「……舞ちゃんも逃げて」

 

「え、ジーナちゃんはどうするの?」

 

「私は、〇〇ちゃんを助けに行くよ。後輩君もいるしね」

 

そう言い、私は歩き始めた。

すると、舞ちゃんも一緒に着いてきた。

 

「じゃあ、私も行くよ」

 

「舞ちゃん……」

 

「それに後輩君もいるからね!」

 

「うん、わかった!」

 

一緒に走り続けた。

 

そして、〇〇ちゃんが倒れている場所に着いた。

 

「〇〇ちゃん!」

 

私が駆けつける。

〇〇ちゃんは、ちゃんと息をしており気絶していた。

 

 

ガサガサガサガサ

 

 

 

草むらから音が聞こえる。

さっき言っていたがいるかもしれない。

 

そう思い身構えた。

 

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

 

「お、いたいた」

 

「ま、廻君!」

 

「びっくりさせないでよ!!」

 

「あ、すみません」

 

そう言い、先輩方に近づく。

 

「そこの方は大丈夫ですか?」

 

「うん、〇〇ちゃんは大丈夫。気絶しているだけだがら」

 

「そうですか。他の男先輩方は?」

 

「アイツら、女の子を置いて逃げたわよ!許さないわ!」

 

「舞先輩、落ち着いて」

 

 

 

 

ガサガサガサガサ

 

【ニャー】

 

 

 

そんな鳴き声と共に草むらから猫が飛び出してきた。

 

 

 

 

「…」

 

「ひい、あの猫!」

 

舞先輩が驚く。

 

「噂は本当だったのね。」

 

先輩が身構える。

 

 

 

「ニャー」

猫は鳴く。

 

 

 

 

そして……俺は猫に近づく。

 

「ちょ、廻君!?」

 

「危ないよ!?」

 

 

先輩方が何か言っているが、歩みを止めない。

そして、猫の前で止まった。

 

「……なるほど。【猫】は猫でも猫違いか。」

 

下半身がない猫に向かって言った。

 

「ニャー」

 

 

 

 

 

「先輩方、大丈夫ですよ。」

 

「本当に?」

 

「ええ」

 

俺は猫を撫でながら言う。

 

この猫もSCPだ。

SCPー529だったはずだ。

 

「この猫は下半身がないけど普通の猫と基本は一緒です」

 

 

 

すると、舞先輩が恐る恐る撫でる。

 

 

撫で方が気持ち良かったのか、舞先輩にスリスリする。

 

「くっ、可愛いすぎる!」

 

「結局、どうするの?この子?」

 

「自分が預かりましょうか?」

 

「本当?助かるよ!」

 

孤児院で預かれば、ブライト博士がいるが大丈夫だろう。

 

しかし、先生や子供たちには、なんて言おうかな。

そう思いつつ、猫を預かる。

 

「あ、先輩方。今更ですが、飲み物です。」

 

そう言い、飲み物を渡す。

この猫は、チーズが好きと聞いたことがあるので、チーズジュースは俺が貰う事にした。

 

「ありがとう!」

 

「ありがとうね!」

 

「いえいえ、ではまた明日。」

 

気絶している先輩は、舞先輩が家を知っているとの事だったので舞先輩がおんぶしながら帰った。

 

 

「あ、走ったからコーラ爆発するかも」

 

案の定、次の日に先輩にボコボコにされました。

ちなみに、逃げた先輩方は女子を置いて逃げる男として噂が学校に広まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー報告書ーー

 

SCPー529【半身猫のジョージ】

 

オブジェクトクラス:safe

 

【説明】

胸部から尻尾までの部位が失われているように見えます。あたかも真っ二つに切断されたような外見をしています。

 

そのような状況にもかかわらず健康問題は無く、まるで四肢が全て揃っているかのように動きまわります。例えば、歩行や食事後の排泄物なども身体が欠けていないかのように動きます。

 

断面図から身体の中を覗くことはできず、代わりに可視光線をすべて吸い込む黒い綺麗な穴が見えます。触れるとゆるやかに曲がっています。この箇所を優しく撫でるとポジティブな反応(喉を鳴らすなど)を示しますが、長く続けるとエージェントに対し爪を出して襲い掛かります。引っかかられても特に異常はありません。

 




ちなみに、このSCPは作者がSCPを知るきっかけになった猫です。


元ネタのURL【日本語】

http://scp-jp.wikidot.com/scp-529


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わお!イナミさん!

色々な情報ありがとうございます!
詳しいことをあんまり知らないので今後も教えていただくとありがたいです!!



ここは、とある美術館。

 

 

警備員の男は、今日も美術館内を巡回していた。

いつも通りの仕事に なるはずだった(・・・・・・・)

 

ゴリゴリ……

 

その音は、とある展示室から聞こえた。

 

警備員は誰か侵入したのかと思った。

侵入されたなら、面倒臭い事になると思い、音の方へ向かう。

 

 

音は【彫刻展示室】から聞こえた。

 

ゴリゴリ……

 

音はまだ聞こえる。

暗闇の展示室を懐中電灯で照らす。

 

中は、奇妙なオブジェクトが並んでいた。

 

誰もいないようだ。

 

確認した警備員は、中に入る。

 

音も消えており、誰かが隠れていると思った。

詳しく探していると

 

ゴリゴリ……

 

まただ!と思い、振り返る。

 

 

そこには、何もなくただ彫刻があるだけ。

 

おかしいと思った。

 

ひとつの彫刻が動いている。

恐る恐るとその彫刻に近づく。

 

気のせいか……

触っても生きてる感じをしない。

 

安心して瞬きをする。

 

そして、消えた(・・・)

 

ゴリゴリ……

 

後ろから音が聞こえる。

 

あの音は、何かを引きずる音なのだ。

 

そして、音は消える。

 

目の前が暗くなるのを感じた。

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

あれから、猫は無事に孤児院で飼う事になった。

 

名前も決まった。

下半身から名前は【(はん)サブロー】となった。

 

ブライト博士が研究をしようとしていたが、子供達が必死に止めていた。

 

その後、ブライト博士は正座されながら先生に説教されていた。

 

まあ、ともあれサブローも孤児院に馴染んでいる。

こうして、今日も俺の日常は過ぎていく。

 

「うーん、休日って暇だな」

 

「ニャー」

 

今日は休日である。

 

学校も休みで子供たちも公園に行き、遊びに行った。

俺は孤児院に残り本を読んでいる。

 

 

 

 

 

「ふふふふ、暇って言ったな!廻君!」

 

「OK、今予定ができたわ」

 

「なんでだい!!暇って言っただろう!!」

 

「サブロー、散歩に行くぞ~」

 

「ニャー」

 

「ちょっ、サブロー!!猫だろう!散歩いらないだろう!」

 

ちっ、しつこいなブライト博士め…

面倒くさいな……

 

「いいから聞いてくよ」

 

「……なんだよ」

 

「うわ、明らかに嫌そうな顔。実はね、ここに美術館のチケットがあるのだ」

 

「おう。」

 

「一緒に行こうじゃないか!!」

 

「却下」

 

「なぜ!?」

 

「なにが悲しくて野郎と一緒に美術館なんだよ」

 

「ええー、いいじゃん!!行こうよ~」

 

「ええ、ウザいわ!!わかったわかった!行くから!抱きつくな!!」

 

こうして、ブライト博士と美術館に行くのだった。

 

 

ーー美術館ーー

 

 

「ここがね……意外と大きな」

 

 

「おーい、廻君!受付はここだよ!」

 

「今、向かうよ!」

 

ブライト博士のところに向かうと受付は終わっていた。

 

手にはパンフレットも持っており、【世界の彫刻展示】と書いてあった。

なんでも世界の彫刻を展示しているらしい。

 

「で、なんで俺を連れてきた」

 

「ほう、なんでそう思ったのかい?」

 

「普通だったら、子供たちも誘って一緒に来ただろう」

 

「うんうん」

 

「そして、俺を普通に連れてこないだろう。むしろ一人で行くだろう」

 

「ほうほう」

 

「後は勘だな」

 

「まあ、正解かな。実はね!とある話を聞いてね!」

 

「おう」

 

「ある彫刻がね、動く(・・)という話を聞いてね!」

 

「帰る」

 

「なんで!?」

 

絶対にあの彫刻(・・・・)じゃん。

 

なんであるの。あり得ない。

しかし、新聞やニュースを見ているが、この美術館での死人情報はない。

 

となると、別のSCPの可能性がある。

 

「お、あそこだよ!ほら行くよ!」

 

「わかった帰らないから、引っ張るな!」

 

 

ーー展示室ーー

 

 

「ここに噂の彫刻が!!」

 

「ブライト博士、ちょっと俺と離れようか」

 

「なんで!?」

 

「静かにしなさいって書いてあるでしょう!ちょっ、警備員さん!俺、関係ないです!」

 

警備員さんに注意され、ようやく静かに鑑賞できる。

 

とりあえず、目的の彫刻を探すとしよう。

流石に休日だ。

 

美術館とはいえ、人は多いな。

 

そんなことを考えていると……

 

「うわああ!!」

 

悲鳴が響き渡る。

 

悲鳴元を見ると、一人の男が倒れていた。

そして、男の目線の先には【二足歩行で手を前に出している彫刻】がいた。

 

 

 

ただし、彫刻の顔には【猫の絵】が描かれていた。

 

なんか、違う……

 

「大丈夫ですか!?」

 

警備員が倒れている人に話をかける。

 

倒れている男は見た感じは怪我は見えない。

驚いて倒れたのだろう。

 

「ちょ、彫刻が動いた!!」

 

「落ち着いてください」

 

男は警備員に連れられて外にでた。

 

「ふむふむ、これが噂の彫刻か!!」

 

「ブライト博士、目を輝かせないで」

 

「だって未知だよ!未知!!」

 

このままでは、俺達も外に出されそうだ。

そう思いながら、目の前の彫刻を見るのであった。

 

 




元ネタのURL【日本語】

http://scp-jp.wikidot.com/scp-173-j


このネタ、知ってる人いるかな?
まあ、知らない人が少ないのかな?


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ちょっ、削ったらダメでしょう!!

「ふむふむ、実に興味深い!」

 

「ブライト博士、気持ちは分かるけど落ち着いて」

 

今、俺達は動いた彫刻を観察していた。

 

実際に見ていないので分からないが、男の驚き方して本当に動いたのだろう。

というか、元の世界ではコイツの収容施設の清掃をやった事がある。

 

比べて見ても、彫刻自体は一緒だが顔に描かれている絵が違う。

元いたヤツは、顔の絵は汚れている感じをしていたはずだ。

 

そう考えていると……

 

 

 

 

 

「うひょー!」

 

「お客様!?おやめ下さい!」

 

「この彫刻はどうなっているのだ!是非サンプルを!!」

 

「ちょっ!?削ろうとしないでください!!」

 

 

警備員がブライト博士を止めようとしていた。

 

というか、何処から彫刻刀を持ってきた。

 

「ちょっと、そこの君!彼の関係者でしょう!!」

 

「廻君!!是非とも一緒に削ろうじゃないか!!」

 

「やめろ」

 

とりあえず、ブライト博士を止める事にした。

 

というか、展示物を削ろうとするなよ。

そう思い、ブライト博士を彫刻から引き剥がすのであった。

 

「何故、止めるのだ!?」

 

「当たり前だわ」

 

「くっ!!」

 

「くっ!!じゃないから。ハイハイ、別の彫刻を見に行くよ」

 

「ええー、嫌だ!!」

 

「駄々をこねるな」

 

 

 

そう言い、別の場所に移動しようとした瞬間だった。

そう、油断していた。目線を外してしまった。

 

ゴリゴリ……

 

その音と共に……

 

そして、ブライト博士が……

 

彫刻に・・・・

 

 

 

 

 

「ぎゃあああああ!!」

 

ロメロスペシャル(・・・・・・・・)】をかけられていた。

 

 

 

何故、ロメロスペシャルなんだよ?

 

というか、何故プロレス技なんだよ?

 

怒っているのか?キレているのか?

 

削られそうだったからか?

 

マジで意味が分からなかった。

 

 

 

「ちょっと、また君たちかい?ってなんでロメロスペシャル!?彫刻で何をやっているですか!?」

 

「そこの変態が勝手にやりました」

 

「いやいや!!いいから離してくれよ!!廻君!!」

 

 

 

ーーブライト博士を剥がし中ーー

 

 

い、意外と固かった……

 

警備員さんも息が上がっている。

ブライト博士は、床にうつ伏せに倒れていた。

 

「ゼイゼイ……なんで……」

 

「こっちのセリフだよ。警備員をやっていて初めてだよ……」

 

「腰が…腕が…足が…」

 

ブライト博士はもう立ち上がれないだろう。

 

そう思いつつ、もう一度彫刻を見る。

……やっぱり違う。

 

殺意?憎悪?というのかよく分からないが、そんな嫌な感じはしないと思っていると

 

「全く、この彫刻はイタズラ好きなんだから」

 

「え、警備員さん。この彫刻が……」

 

「うん?ああ、なんとなくだけどね。意思があると思うだよ」

 

「……」

 

「昨日だって、巡回していたら後ろにいて目を隠してきたのさ。驚いたけどね」

 

凄いなこの人。

 

普通、驚いただけで終わらないだろう。

気持ち悪いとか壊したいとかの憎悪があるはずなのに…

 

「変かい?彫刻に意思があるなんて言うなんて」

 

「ええ、変ですね」

 

「そんなストレートに言うかい?」

 

「あ、変なのは警備員さんの方です」

 

「え、私かい!?」

 

「ええ、普通なら彫刻が動いた時点で逃げるでしょう。なんで逃げないですか?」

 

「うーん」

 

そう言うと、警備員は悩み始めた。

 

普通ならそういうギミックだとか怪奇現象だで逃げてもおかしくない。

でも、この人は逃げなかった。

 

純粋に疑問に感じた。

 

「……多分だけど、同情かな」

 

「同情ですか?」

 

「うん。コイツが動いてイタズラする理由って寂しいとか構って欲しいとかの子供らしい理由だと思う」

 

「はい」

 

「私も子供の時に親に仕事に行って欲しくないからおもちゃを片付けなかったり、本を積み上げて遊んだりした。家に独りって寂しいし辛いからね」

 

「……」

 

「独りほど辛いのはないからね。そんな理由で逃げなかったかもしれないや」

 

「そうですか……」

 

「あ、子供にする話じゃなかったよ。ごめんね」

 

「いえ、色々と参考になりました」

 

そう言い、ブライト博士を担いで出口に向かう。

そして、出口のゲート前で止まり………

 

「警備員さん…」

 

「うん?なんだい?」

 

「また、来ますね。イタズラ好きの彫刻と遊びに」

 

「うん!またおいで」

 

そう言い、出口のゲートを潜る。

 

全てのSCPが元から危険になった訳じゃない。

 

多分、元いた世界の【アイツ】だって純粋に遊んでいたはずだ。

 

だけど、理由は分からないが顔を汚されて危険になったのだろう。

 

もちろん、全てのSCPが危険じゃないと言う訳じゃない。

中には邪悪な奴だっている。

 

それでも……

 

後ろを振り返る。

出口には、警備員がこちらを見ており、その隣には彫刻が並んでいた。

 

……考えすぎだな。

そう思いながら帰るのであった。

 

 

 

 

 

 

「ほら、ブライト博士。自分で歩けよ。重いから」

 

「いや…私……まだ腰が……」

 




※ロメロスペシャルとは、うつ伏せになった相手の腿の外側から自身の足で巻き込むように挟み、その状態で自身の両手で相手の両手を持ち、そのまま後方へと倒れ込み、寝るようにして相手の体を吊り上げる技である。



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てめぇは俺をおふっ!?

ブンンン……

 

「「「イエーイ!」」」

 

その日、男たちはテンションが上がっていた。

 

明日が休みなのだろうか、もしくはいい事があり喜んでいたのだろうか。

そんな事は分からなかった。

 

テンションがMAXだった彼らは車を運転しながら、窓を全開にして音楽を大音量で流していた。

 

言わいる近所迷惑っていうヤツである。

とある道路を過ぎた時に標識が 変わる(・・・)事に気づかずに・・・。

 

キキッーー、ドンッ!!

 

車は動かなくなった。

いや、動けないのだ。

 

その車は、 岩に潰されていた(・・・・・・・・)

 

周りは山ではなかった。崖でもなかった。

何も無い所で岩にぶつかったのだ。

 

中にいる3人は、見たら分かるように即死だった。

 

そして、標識は落石注意(・・・・)を表していた。

 

 

ーー主人公sideーー

 

 

「ふぁああ、おはようございます……」

 

「おはようございます、廻」

 

「「「おはよう!廻お兄ちゃん!」」」

 

「ニャー」

 

「皆、おはよう……あれ?ブライト博士は?」

 

「ああ、彼なら研究に没頭して部屋から出て来てません」

 

「またか…」

 

いつもの事だが、遅くまで研究するなよ……

そう思い、朝食を食べていると

 

『ニュースです。昨夜、〇〇県〇〇市にて車の事故が起きました。車は落石によって潰れており、車の中から3人の遺体が発見されており身元を捜索中の事。また、警察も今回の事故は原因不明と言うことです。』

 

また(・・)ね」

 

「またですか?」

 

「ええ、昔からあそこは事故が多発するの」

 

「ふむふむ」

 

「前はスリップで、前々回は落雷で亡くなっている人がいるの」

 

「なるほどです」

 

「廻も近づかないようにね」

 

「了解です」

 

そう言い、朝食を食べる。

 

しばらくすると、ドアが開きブライト博士がボサボサのまま登場する。

どうやら、熱心に研究をしていたようだ。

 

「ううん、おはよう……」

 

「おはようございます。ブライト先生」

 

「「「おはよう!!」」」

 

「おう、おはようブライト博士」

 

ブライト博士も席に座り朝食を食べ始める。

 

しばらくして、俺はご飯を食べ終わったので学校に行く準備する。

今日もいつも通りの学校である。

 

そう思いながら、孤児院を出るのであった。

 

 

ーー学校ーー

 

 

今日もいつも通りだった。

授業も終わり、HRがが始まる。

 

「ええー、じゃあプリントを配るぞ」

 

担任がプリントを配る。

 

遠足についてのプリントだ。

学生らしいイベントである。

 

「おい、廻。どうするの?おやつ!」

 

「落ち着けよ、とりあえず駄菓子一択だろう」

 

「ええー、もっとメジャーなのにしようぜ」

 

そんな事を話しながら学校は終わる。

 

 

 

ーー孤児院ーー

 

 

「よし、準備はこれでいいだろう」

 

俺は遠足の準備をしていた。

 

え、準備をするのが早いって?

楽しみは早めに準備するべきなんだよ。

例え、1週間後だろうがね!!

 

「ふふん~♪」

 

「ふむふむ……」

 

 

ーー1週間後ーー

 

 

今日は遠足である。

 

現在は、学校におりバスに乗るのを待っていた。

 

フッ、ワクワクしてあんまり寝れなかったぜ。

 

ふとバックを見ると、見覚えのない道具が入っていた。

 

……ブライト博士、潰す。

 

そう思い、バックを背負う。

バスは3台並んでおり、俺達のバスは3台目のバスである。

 

「おーい、廻。そろそろバスに乗るぞ」

 

「うん?ああ、今行く」

 

そう言い、バスに乗る。

これが地獄(・・)とは知らずに……

 

 

ーー数分後ーー

 

 

バスは難なくと目的地まで走っていた。

 

バスの中では、周りの生徒が雑談をしている。

俺は外を眺めながら、話を聞いていた。

 

すると、一人の生徒が言った。

 

「そういえば、ここら辺だっけ?」

 

「うん?何が?」

 

「ほら、 事故(・・)が起きた場所って」

 

「へえ~、そうなの?」

 

「うん、両親が言ってた」

 

そうなのか。

ここら辺なのか……

 

窓を見ていると、標識が見えた。

標識の下には、花束や飲み物等が置かれていた。

亡くなった人への物だろう。

 

すると、変な雰囲気を感じた。

 

「標識が変わった?」

 

さっきまでは〔止まれ〕の標識だったはずなのに、今は〔スリップ注意〕の標識になっていた。

 

キキッーー!

 

「うお!?」

 

すると、重力に引っ張れる感覚がした。

そして……

バスは……

 

ドンッ!!!

 

横転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛ててて……」

 

目を覚ますと、外にいた。

どうやら、外に投げたされたのだろう。

 

「痛いよー!!」

「うえーん!!」

「ヒグッ……エグッ……」

「落ち着いてください!」

 

周りはパニックになっていた。

 

バスは3台とも横転しており、至る所から煙が漂っていた。

ふと標識を見てみると〔止まれ〕になっていた。

 

………なるほど、さっきは〔スリップ注意〕の標識だったからバスが多分スリップしたのだろう。

それで横転した。

 

俺は立ち上がり、標識に近づく。

 

「お前か」

 

標識に言う。

コイツが……

 

「お前が俺の【駄菓子(300円分)】を潰したのか!!」

 

そう言い、標識に突っ込む。

 

すると、標識が変わり〔飛び出し注意〕の鹿のマークが出てきた。

そして……

 

「おふっ!?」

 

鹿に衝突した。

 

 

 

 




元ネタ(日本語)
http://scp-jp.wikidot.com/scp-910-jp


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カチカチカチカチカチ……

今回は短めですねー



「おふっ!」

 

鹿に衝突し、道路に転がる。

 

「痛っ……」

 

鹿に当たったが意外とモフっとしたわ。

 

……落ち着け。

コイツが他に何を出すかを見極めないといけない。

 

そう思いながら、立ち上がる。

すると、また標識は変わる。

 

〔落石注意〕に変わる。

 

「!?ヤバい!!」

 

さっきの〔飛び出し注意〕で鹿が飛び出した。

つまり、この〔落石注意〕は!!

 

 

すると、上に影が生まれる。

上を見ると、岩が落ちて来ていた。

 

そして・・・

 

ドコン!!!

 

岩は落とされた。

 

 

 

 

 

カチカチカチ……

 

カチカチ………

 

カチ…………

 

……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴン!!!

 

「あぶえね!あの野郎が!!」

 

砂煙が舞う……

岩を退ける……

【左腕】を見せる。

 

カチカチカチ………

 

「全く見せる気は無かったけどな……」

 

カチカチカチ………

 

「舐めるなよ。標識如きが……」

 

カチカチカチ………

 

その左腕は、複数の細かいゼンマイで出来ており、異様な腕をしていた。

 

回る周る廻る(まわるまわるまわる)

 

腕のゼンマイ動き続ける。

止まるのを知らないように……

 

 

 

 

 

 

「行くぞ、標識野郎…」

 

俺は足元にある石を取り、左腕で投げる。

 

石は常人が出せるような速度を越え、標識に当たる。

標識の一部が削り取られるが、直ぐに戻る。

 

「なるほど。半端の攻撃は直るか…」

 

だったら!

 

そう思い、標識に走り出す。

 

標識は変わり〔落雷注意〕に変わる。

空が暗くなる。

 

「なら、こうするまで!!」

 

俺は左腕にあるレバーを動かす。

 

【Normal】(ノーマル)から 【Return】(リターン)に変更する

 

その状態で、目の前にある岩を触る。

すると、岩が動き宙に浮く。

 

そして、最初に出てきた場所に戻る。

 

そのまま、雷に当たりくだける。

そのまま、突っ込む。

 

標識は焦った用に更に変わる。

 

〔落石注意〕・〔スリップ注意〕・〔落雷注意〕と連続に変更する。

 

空からは無数の岩と雷が生まれ、地面は摩擦が無くなる。

 

「舐めるな!!」

 

とりあえず、左腕で地面を殴り、摩擦を元に戻す。

 

そのまま、地面に既に落ちている岩を触り戻す。

 

戻る岩は、落ちてくる岩と雷にぶつかり合い砕ける。

 

落ちてくる岩を掻い潜りながら、標識の元に到着する。

 

「これで!!」

 

【左腕】で標識を触る。

 

すると、標識は嫌がるように激しく動く。

だが、もう遅い。

 

戻す、戻す、戻す!!

限界まで戻す!

 

標識は徐々に細くなり、そして………

 

カラーン……

 

標識は戻った。

 

標識があった場所には、人骨があり、多分10~13歳あたりだ。

 

何故かは分からないが、この骨の上に標識を建ててしまいSCPになったのだろう。

 

そう思いながら、左腕のレバーを 【Normal】(ノーマル)に戻す。

 

周りを見るが、どうやら怪我人の応急処置やバスに残っている子供の救出等でこちらを見ていなかったらしい。

 

すると、【左腕】に熱が帯びる。

見てみると、レバーが新たに追加されており、 【MIX】(ミックス)と書かれていた。

【左腕】も普通の腕のように戻る。

 

「ふう・・・」

 

遠くから救急車の音が聞こえる。

ひとまず、これで大丈夫だろう。

そう思いながら、そのまま座るのであった。

 

「・・・なにあれ」

 

まさか、見られていると思わずに・・・・

 

 

 

 

 

ーーバス横転事故ーー

高校生を乗せたバス3台が横転し、軽傷者43名・重傷者16名。

また、死者は出ておらず何故横転したかは不明である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー報告書ーー

 

SCPー914ー1【ゼンマイ仕掛けの左腕】

オブジェクトクラス:???

 

【説明】

当SCPは、SCPー914でDクラス職を実験した際にDクラス職員の左腕がゼンマイ仕掛けになっていた。

また、その時SCPー914のレバーは『消却済み』である。

SCPー914ー1には、レバーが付いており【Normal】と【Return】の2種類である。

【Normal】は異常性はなく

【Return】は物を戻す異常性が発見された。

ただし、生き物は戻せないようだ。

また、詳しくは調査していないため更なる異常性に関しては不明である。




主人公のオリジナルSCPですー
ようやく書けた・・・・


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見られた……だと

遅くなって、すみません〜
今回も短めですね〜


ーー数日後ーー

 

あれから 【MIX】(ミックス)について色々と試した。

 

【MIX】は、その名の通り【混ぜる】異常性だ。

例えば、【火】と【水】を混ぜることにより【缶コーヒー】が出てきた。

 

どうやら、混ぜるのは自由だが何が出てくるかはランダムだ。

とりあえず、【火】と【水】でコーヒーらしい。

 

わけがわらない……

 

ちなみに、缶コーヒーはブライト博士に飲ませたみたが普通だったらしい。

 

そういえば、あの事件は原因不明となり、俺たちは学校を1週間休学となった。

そんなこんなで、現状は【MIX】を調べる事以外は暇である。

 

「うーん、暇だ」

 

椅子に座りながら背伸びする。

サブローも適当に散歩中だろう。

 

「「「廻お兄ちゃん!」」」

 

「うお!?」

 

いきなり子供達が部屋に飛び込んで来た。

 

「どうしたんだ?」

 

「ごめんね!廻お兄ちゃん!」

「実は、お願いがあってね!」

「おつかいを頼みたいの!」

 

「おつかい?」

 

「「「うん!!」」」

 

話を聞くと、子供達は先生からおつかいを頼まれたらしい。

しかし、子供達はこの後やる予定のテレビが見たいとの事。

 

まあ、暇だったのでおつかいに行くことにした。

 

「じゃあ、行ってきます~」

 

 

ーー1時間後ーー

 

 

「ふう、こんなもんだろう」

 

俺は一通り買い物が終了し、近くの公園で休んでいた。

 

ベンチに荷物を置き、座っていた。

現在は5月であり、初夏である。

 

少し休憩してから帰ろうと思っていると

 

「ふははは、見つけたわよ!!」

 

声が聞こえた場所を見ると、すべり台の上に少女?が仁王立ちしていた。

誰だ、あれ……

 

「さて、帰るか……」

 

「ちょっと!!待ちなさいよ!!」

 

「ええー、俺、君の事知らないよ」

 

「ふふん!!そうでしょうね!」

 

なんだ?この小娘……

 

無視して帰ろうと思った瞬間だった。

 

「あんたの左腕(・・)の事も知っているから!!」

 

「……………はあ?」

 

マジか、見られたのか!?

 

左腕を見せたのは、孤児院の中だが人がいなかったはずだ。

 

だとすると、標識を倒すのを見てたのか……

つまり、同じ学校の人か……

マジか、面倒な……

 

「さあ!!あの【左腕】を見せなさい!」

 

「………知らない」

 

「え」

 

ワタシ、シラナイ

 

「え、いや」

 

ダッ!!

 

「ちょっと!!」

 

俺は逃げた。

全力で逃げた。

 

こんな時は逃げるのが鉄則なのだ。

後ろから声が聞こえるが知らん。

 

そう思いながら、買い物袋を持って走るのであった。

 

 

ーー1週間後ーー

 

 

今日から学校。

【MIX】について色々と試してみたが以外使えるのだ。

 

【火】+【水】=缶コーヒー

 

【木】+【火】=火薬

 

【水】+【木】=鉄パイプ

 

現在の【MIX】から出る物である。

相変わらず、意味わからん。

そう思いながら、学校に向かう。

 

「あ、後輩君。おはよう!」

 

「おはようです。頭突き先輩」

 

「まだ言うの!?」

 

先輩をイジりながら学校へ向かう。

そういえば、あの小娘はどのクラスなのだろうか?

口止めはするべきだったな。

 

「うん?どうしたの?後輩君」

 

「いや、なんでもないですよ」

 

「悩み事があるなら言ってね!」

 

「了解、オカン」

 

「オカンじゃないよ!?」

 

「ハイハイ、学校に着くから」

 

「もう!!」

 

学校に着き、自分のクラスに向かっていると

 

「見つけたわよ!」

 

「げっ」

 

「後輩君、誰?」

 

「知らない子です」

 

「ちょっと、1週間前にあったじゃない!!」

 

「知らんな」

 

「ううう!!」

 

「唸るな」

 

「後輩君、ドS?」

 

「誰がドSだ」

 

「ねえ……」

 

小娘……じゃなくて目の前の女性が話しかける。

 

「あんた、放課後屋上に来なさい!」

 

 

 

先輩、告白じゃないと思うで背中をつねらないで痛いから。

 



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修羅場………さらば!!

遅くなってすみません〜
色々と忙しかった( ̄▽ ̄;)


ーー休み時間ーー

 

「おい、聞いたぞ!告白されるだろう!!」

 

「誰から聞いた」

 

「もう、噂になっているぜ」

 

「そうか、廊下で大声で言ったからな」

 

「で!!誰を選ぶんだ!?」

 

「え、その前に屋上に行くか悩んでるし」

 

「はあ!?」

 

「面倒だし」

 

「コイツ……マジか」

 

健太の奴、俺を人間じゃない目で見てやがる。

告白ねえ……

 

正直、あの【小娘】見た事ある気がする。

もちろん、元の世界で。

 

まあ、昼休みに先輩と考えるか。

 

 

ーーお昼休みーー

 

 

「で、先輩。屋上に行った方がいいですかね?」

 

「ふーん」

 

「……あの先輩」

 

「ツーン」

 

「自分で言うのか(小声)」

 

「私は怒っています」

 

「あ、はい」

 

「理由わかるよね?」(ニッコリ)

 

「うわぁ」

 

ヤダこの先輩、めっちゃ怖い。

ええー、別に普通の相談だったのに。

これを言っても聞いてくれないよな~

 

「一応、言いますけど告白なら断りますよ」

 

「え、そうなの?」

 

「はい」

 

「そっかー」

 

「そうですよ」

 

良かった。

謎の圧が消え、先輩も安心そうにする。

 

「あ、でも屋上には行こうかなって考えてます」

 

「はあ?」(謎の圧再び)

 

「ヒェッ…」

 

「後輩君……ギルティ……」

 

「えっと…あ、分かった!」

 

「何かな……?」

 

「先輩も一緒に屋上に行きましょう!」

 

「え」

 

 

 

ーー放課後ーー

 

 

放課後になり、先輩を呼ぶため先輩のクラスに行く。

先輩を迎えてから屋上に行く予定だ。

 

「先輩~迎えに来ましたよ」

 

「ふえ!?こ、後輩君!?」

 

先輩が動揺な返事をすると

 

「「「キャーキャー!」」」

 

先輩のクラスの女子が叫び

 

「「「チッ!!!」」」

 

クラスの男子が舌打ちをする

 

なんだ、この地獄は……

というか、舞先輩も叫んでるな。

 

先輩も先輩で顔が真っ赤だし。

フォロー出来ない状態だ。

 

仕方ない……

 

「ほら、行きますよ」

 

「え、ちょっと!」

 

先輩の手を取り屋上に向かう。

後ろの教室が更に騒がしくなったが気にせずに向かうのであった。

 

 

ーー屋上の前ーー

 

 

屋上に向かったのだが、屋上のドアの前に小娘がいた。

 

「待っていたわよ!!」(ドヤッ)

 

ドヤ顔でスタンバイしていた。

先輩も顔真っ赤で未だにフリーズしている。

 

「ほら、先輩着きましたから正気に戻って下さい」

 

「え!あ、うん!」

 

そう言い、俺が先輩の手を離す。

 

「あ………」

 

……残念そうな声なんか聞こえない。

さて、本題に入るとするか。

 

「なあ、なんで俺を呼び出した?」

 

「あなたの【左腕】に興味が湧いたのよ!!」

 

「……やっぱりか」

 

まあ、そうだろうな。

SCP財団も興味があったみたいだし。

まあ、告白じゃない分いいだろう。

 

「だから、この私と付き合って貰うわ!」

 

「いや、なんでだよ」

 

余計な事を!!

ほら、見ろ!!先輩の殺気が!!

 

「そ、そもそも!お前の名前さえ知らないだぞ!」

 

「あらそう!私の名前は 立花 愛(りっか あい)!そして、アンタの隣のクラスよ!!さあ、私と付き合いなさい! 」

 

「あれループしてる?」

 

「後輩君……?」

 

「ヒェッ…とにかく付き合えないから!!」

 

すると、俯きブツブツと何かを言い始めた。

 

「……………だ」

 

「え」

 

嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!

 

この小娘、無理だとわかった途端に駄々をこね始めた。

 

先輩もこれは予想外だったのだろう。

唖然としている。

 

 

「というか、お前に聞きたい事がある」

 

「嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!」

 

「………続けるぞ」

 

「この状況で会話を続けるの後輩君!?」

 

「お前さ………」

 

「嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!」

 

 

 

 

「中二ぐらいに【奈落の悪鬼・黒き翼の堕天使アイスヴァイン】って名乗ってなかった?」

 

 

 

ピタッ!!

 

 

 

あ、この反応はやっぱり。

 




ーー今回の元ネターー

http://ja.scp-wiki.net/scp-014-jp-j


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男子はかっこいい物には目がない!JKは知らん

遅くなりました!!<(_ _)>

様々なコメントもありがとうございます!!((。´・ω・)。´_ _))ペコリン
今後も頑張って行きます!!



ネタがあれば





これは俺が財団にいた時の話だ。

 

 

 

仕事の内容に財団の書類を博士と共に整理するという業務があった。

 

ただただ、捨てる書類と残す書類を分けるだけだった。

暇だった博士が【ドキドキ!書類暴露大会!!】という謎の企画が始まった。

 

ちなみに、書類の中にはミーム感染の可能性がある物もあったらしい。

 

様々な書類を読み上げる博士。

色々なSCPについて読み上げる博士。

 

【ぜんまい仕掛け】・【批判的なトマト】・【手描きのキャシー】・【パッチワークのハートがあるクマ】等の報告書を読み上げていく博士。

 

そして……………禁句に触れたのだった。

 

『えっと、お次は………ぶふっ!!』

 

『ちょっ!博士!!気になるって!!』

 

『【奈落の悪鬼・黒き翼の堕天使アイスヴァイン】だってwww』

 

『wwwwwwwwwwww』

 

『記録映像もあるぞwww』

 

『中二病観察映像wwwwww』

 

『アイスヴァインwww豚の塩漬けと同じwwwwww』

 

『wwwwwwwwwwww』

 

『どうしようww財団が本気で調べてるwwwwww』

 

『は、博士ww腹が痛いwww』

 

『あ、魔導書(仮)のコピーがあるww』

 

『魔導書(仮)wwwwww』

 

『よし、読むぞ!!』

 

ドゴッ!!

 

ドサッ……

 

見上げると博士が倒れていた。

 

『…………え、博士?』

 

返事がない。

気絶しているようだが。

 

そして、いつの間にか女性エージェントがいた。

そのエージェントは血がついた鉄パイプを持っている。

 

『見たな……』

 

『え』

 

ドコッ!!!

 

その後については、全く記憶にない。

 

ただ、目覚めたら医療室におり傷は浅いようだった。

博士も気絶で済んだらしい。

 

その後、また書類分けの仕事に戻ったのであった。

しかし、あの報告書はどこを探してもなく、消えていた。

 

 

 

ーー現在ーー

 

 

 

ピタッ!!

 

いきなり駄々をこねるをやめた小娘。

やっぱりか……

 

見た事があると思っていたが、あの時だったか。

そう思っていると………

 

ガシッ!!

 

小娘がいきなり胸ぐらを掴んできた。

 

「あ、あんた!どこでその名前を!!!」

 

「………」

 

「何か言いなさいよ!」

 

「えっと、後輩くん。さっきの堕天って」

 

「アンタは黙っていて!」

 

「……魔導書(ボソッ)」

 

「!?」

 

「アイスヴァインは別名【豚の塩漬け】(ボソッ)」

 

「……………」

 

「えっと…………」

 

ふむ、色々と言ってみたが反応がないな。

そう思っていると

 

 

「ふえぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「」

 

泣いた。ガチ泣きだった。

見た事あるぞ、このパターン。

 

 

 

ガシッ!!!

 

 

 

 

「後輩君?」

 

「ヒェッ…ち、違うですよ!わざとでは無くですね!」

 

「とりあえず、正座しようか」

 

「理不尽だ……」

 

 

 

ーー数分後ーー

 

 

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「な、何よ!!もう泣いてないだから!!」

 

あれから数分、泣き止むまで正座させられ先輩に説教をされていた。

そして、小娘は泣き止むと俺に威嚇してきた。

 

「ごめんね、後輩君が……」

 

「先輩、謝らない方がいいですよ。自分の黒歴史で泣いた人ですよ」

 

「うう!!」

 

「後輩君!!言い過ぎよ!」

 

「事実なのに……」

 

また、泣き出そうとする小娘。

全く、面倒な………

 

 

「ごめんって」

 

「……………なさい」

 

「うん?」

 

「覚えておきなさい!!もう許さないだから!!」

 

そう言い、立ち去って行った。

 

「……帰りますか」

 

「……そうだね」

 

こうして、まあ無事?に解決するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、後輩君の左腕ってどういうこと?」

 

「ああ、自分の左腕はこうなっているですよ」カチカチカチ…

 

「そんなあっさり見せちゃうの!?」

 

「カッコ良くないですか!!」

 

「ええー、これカッコイイかな?」

 

「先輩、ロマンを分かってないですね」

 

「そうかな?」

 





ネタが・・・
うーん、アンケート取るか・・・


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HAHAHA、トマトじゃーん

アンケートありがとうございます!!
アンケート結果を見て【あ、トマト多いじゃん!!】
と思ったらゼンマイ仕掛けが多かったわ。
という訳で、ゼンマイ仕掛け(夏休みバージョン)を出します!






ーーあれからーー

 

その後、あの小娘からは睨まれるようになったが、まあ問題は無いな。

別に恨まれる事をしていないから大丈夫だろうな。

 

……まあ、いいや。

 

学校も普通だし、危険って訳では無いからな。

そして、今日もグダグダと過ごしていた。

 

「はい、という事で明日から夏休みです。あんまり羽目を外しすぎないようにね」

 

「「「やったー!夏休みだ!!」」」

 

学生らしいイベントだ。

 

ここで宿題を一気にやる派、最後にやる派に別れてくる。

ちなみに、俺は最初にやる派である。

 

「はい、宿題も配るぞ。忘れるなよ」

 

「「「ええ~」」」

 

「はい!!宿題は先生に預けるので夏休み終わったら取りに行きます!」

 

「という訳で、健太は宿題を倍にします」

 

「なぜ!?」

 

当たり前である。

 

 

 

ーー放課後ーー

 

 

 

「ねえ、アンタ夏休みの予定あるかしら」

 

「なんで、うちのクラスにいる小娘」

 

「小娘って言うなし!!」

 

休み時間、15分という短い時間だというのに全く……

 

「で、夏休みの予定だっけ?」

 

「ええ、そうよ!」

 

「うーん、忙しいかな」

 

「あら、そうなの?」

 

「ああ、何せ……仮面ラ〇ダーを一気見するからな」

 

「暇じゃない!!」

 

「暇じゃないわ!!」

 

キンーコンーカンーコン

 

「ああー、また来るからね!」

 

「もう、来るなよ……」

 

ああ、俺の休み時間が…………

 

 

 

 

ーー放課後ーー

 

 

 

 

「じゃあ、夏休みだが怪我や事故がないように」

 

「「「はーい!!」」」

 

「ふむ……」

 

始まってしまう夏休み……

とりあえず、帰ったら予定を決めるだけだな。

 

「なあ、廻!夏休みどこに行く!?」

 

「テンション高いな、そうだな海には行ってみたいな」

 

「お、いいじゃん!一緒に行こうぜ!」

 

「まあ、いいけど………後はバイトもやりたいな」

 

「バイトか………」

 

「まあ、今すぐって訳じゃないけどな」

 

「そっか!じゃあ、これが俺の電話番号な!」

 

そう言い紙を受け取る。

俺もノート1枚破り、孤児院の固定電話の番号を書く。

 

「ほい、これが俺の番号な」

 

「お、サンキュー」

 

「ただ、携帯持ってないから家の電話だけどな」

 

「お、わかった」

 

そう言い、俺たち別れた。

 

 

 

 

 

 

「ちょっと!アイツいないじゃない!」

 

 

 

 

ーー孤児院ーー

 

 

 

 

「ただいま~」

 

「「「あ、おかえり!お兄ちゃん!」」」

 

「あら、もう終わったの?」

 

「ああ、先生。明日から夏休みだからね」

 

「そうなのね」

 

 

「という訳で、さっさと宿題やってくる」

 

そう言い、自分の部屋に向かう。

部屋に着くと、カバンから今貰った宿題を出す。

 

「さてと、元Dクラス職員の力を見せますか!」

(※Dクラス職員は死刑囚です。頭がいいとかは関係ありません)

 

 

 

 

 

ーー2時間後ーー

 

 

 

 

「ふぅ、まあ今はこんなもんだろう」

 

【高校1年生用の問題集】◎

【読書感想文】◎

【自由研究(色が変わるドリンク)】◎

 

「で、これが厄介だな……」

 

【夏休み日記】

 

「………なんか植物でも育てながら書くか」

 

宿題はほぼ終わったが日記に関してはコツコツやっていくしかない。

 

そう考えているとドアの向こうから、ご飯だよ!!という声が聞こえる。

まあ、ご飯を食べながら考えるか………

 

 

 

 

「という事で、なんか植物の種ない?」(モグモグ)

 

「コラ、食いながら話さないの」

 

「あるとも!廻君!!」(モグモグ)

 

「ブライト先生も食べながら話さない!」

 

この後、先生に怒られるのである。

というか、ブライト博士……

一応、先生なんだから食いながら話すなよ……

 

 

 

 

 

 

ーー食事後ーー

 

 

 

 

現在、俺はブライト博士の部屋に来ていた。

博士の部屋は、書類や変な道具で足の踏み場もない状態だ。

片付けろと言われているらしいが、そのままらしい。

 

 

「で、どんな植物なんだ?」

 

「まあ、普通の植物だよ」

 

 

そういい、そこら辺の棚から袋に入っている種を渡してきた。

見た感じ、確かに普通の種だ。

 

ただ…………

 

「で、何の植物なんだ?」

 

「え、さあ?忘れちゃった」

 

「よし、表出ろ」

 

「なんで!?」

 

絶対、普通じゃないな。

 

 

 

 

 

 

 

【日記】

 

○月×日

今日は、庭に何かの植物の種を植えた。

何かは分からないので、育つのが楽しみである。

子供たちも一緒になって手伝ってくれた。

子供たちも楽しみらしい。

 

 

 

 

○月△日

今日は子供たちと公園に行った。

子供たちは元気よく遊んでおり、高校生なのに一緒に遊んでしまった。

そこはいいが、最終的に泥だらけになってしまい怒られる羽目に・・・

後は、子供たちと植物に水をやった。

 

 

 

 

○月□日

今日、植物の様子を見ると既に芽が出ていた。

……きっと、元気に育ったのだろう。

子供たちも喜んでいた。

まあ、後ろで先生の一人が変な薬品が入っていそうなビーカーを持っていたが…

 

 

 

〇月☆日

今日も子供たちは元気です。

植物も………スクスクと成長しているかな?

今日は朝早くから子供たちに連れられてラジオ体操に向かいました。

久しぶりのラジオ体操だった。

 

 

 

 

〇月♡日

今日も朝からいい天気です。

植物は、もう実ができておりトマトでした。

子供たちは、喜んでいました。

一人の先生は?って顔でしたが、一人の先生は何かに納得して頷いていました。

………確信犯だな

 

 

 

 

〇月%日

………どうしよう

普通のトマトじゃなかったわ。

事件は一人の先生が冗談を言った時だった。

いきなりトマトが先生に向かったのだ。

そして、そのまま顔にシュート!!だった。

俺たちは、呆然としました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パタッ……

 

「ふぅ……」

 

俺は日記を一旦閉じてため息をする。

 

あの博士、植物は普通だったのに薬品をぶっかけやがった。

おかげで、トマトが普通のトマトでは無くSCPになりやがった。

 

ノリで日記にしたが、冗談って事で片付けられるだろう。

子供たちは、トマトが飛んできた時は笑っていた。

 

とりあえず、あのトマトは今後も育てていく予定だ。

まあ、冗談さえ言わなければいいのだから。

 

「まあ、明日看板を立てるか…………」

 

 

 

 

 

 

 

[このトマトの前で冗談言うの禁止!]

[なお、言ったら責任は取りません!]

 

 

 

 

 





【元ネタ】SCPー504批判的なトマト
http://scp-jp.wikidot.com/scp-504


ちなみに私は仮面ライダービルド派ですね!
次回!ゼンマイ仕掛け!!


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同類・・・居たんだ

ええー、まずは3ヶ月ぐらい放置してしまいすみませんでした!!

ウマ娘にハマってしまい、放置してしまいました!!
(なお、メジロドーベルの為に2万課金しましたが)


とりあえず、3ヶ月ぶりのリクエストです!!
どうぞ!!








ここは何処かの研究室。

研究室には紙が散乱しており電気も付いておらず暗いままだ。

そんな場所で一人の男がパソコンに向かって何かの研究をしていた。

 

カタカタカタ………

 

 

「ダメだ……」

 

 

カタカタカタ………

 

 

「これじゃダメだ!!」

 

 

ガシャン!!!

 

 

男は打っていたパソコンを掴み投げる。

大きな音を立てるが、周りに音が消えるだけだった。

 

 

 

「ねえ」

 

男は振り返る。

誰もいない、自分しかいないはずの部屋に誰かいるのだから。

 

「誰だ!お前は!」

 

「誰だっていいじゃない。それより……」

 

その誰か(・・)は男の資料を見てこう言った。

 

「【】欲しくない?」

 

男は自然と唾を飲み込む。

その誰かの目は、【ぜんまい仕掛け】のように動いていた。

 

 

 

 

カチカチカチカチカチカチカチカチ

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ああー、こんちくしょうー」

 

どうもー、前回の博士が原因で絵日記が最初からになった男だよ~

 

「あのバカ博士め………」

 

要らん薬を投入しやがって……

おかげで、あの畑は封印だ……

 

「ああー、暇だ・・・夏休み・・・」

 

ガチャ!

 

「暇そうな、そこの貴方!」

 

「勝手に入ってくるな、ブライト博士(黒幕)

 

「そう言わずに!!ほら見てこれ!」

 

ブライト博士はチケットを持っており見せてくる。

 

「ジャーン!これを見に行こうよ!」

 

「パス」

 

「なんでそんなこと言うの!!」

 

「どうせ、ろくな事じゃないからな」

 

「いいじゃん!いいじゃん!」

 

「やめろォ!服を引っ張るな!離せ!」

 

 

 

ヤメロー!!ハナセ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

「暑い……」

 

「ふふん!!楽しみだね!廻君!!」

 

結局、行く事になった。

シスターに怒られて付き添う感じだが……

外はセミがうるさく、夏らしさを感じる。

 

「うるさい………というか今からどこに行くんだ?」

 

「ああ、私の後輩が研究発表会だ。なんでも自信作らしい」

 

「興味ねえな…」

 

そう言いながら、歩き続ける事15分…………

 

 

 

 

「どうやら、ここのようだね」

 

着いた場所は、小さな会場であり人もそこまで来てはいないようだ。

看板には【科学研究発表会】と書かれている。

 

「案外、普通だな」

 

「まあ、派手ではないだろうね」

 

そう言いながら中に入る。

 

 

 

 

 

会場は舞台があり、舞台の周りに様々な作品が並んでいた。

大人から子供までの研究物が並んでいた。

 

「廻君は、自由に見て回って来ていいよ。僕は他の学者と話をして来るからね」

 

「OK把握」

 

 

 

 

そう言い、俺はそこら辺を見て回る事にした。

作品は様々であり、気になる物もあれば、あんまり気にならない物もある。

 

「………やっぱり興味ねえな」

 

ブラブラ歩いていると、ある表が目に止まる。

 

「…舞台発表一覧ね」

 

何故かそれが目に止まる。

書かれている事は普通なのに目に止まる(・・・・・)

 

 

 

「ねえ、君」

 

 

 

声をかけられたので後ろを振り向く。

 

そこに居たのは【普通の少女】だった。

髪はショートヘアで眼帯をしている事以外は普通である。

 

「…なんですか?」

 

「いやね、なんか興味があってここに来たのかなって」

 

「いや、付き添いって感じでここに来ましたね。」

 

「そうなんだね!!」

 

そう言い、彼女も表を見る。

 

「ねえ、この発表って面白そうじゃない?」

 

見てみると、【改造と対等について】と書かれている。

いかにもって感じである。

 

「………いや、やっぱ興味ねえな」

 

そう言い、彼女の方に顔を向けると誰もいなかった(・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、廻君。見て回ったかい?」

 

一通り見て終わった俺はブライト博士と合流する事になった。

とは言っても、博士も人と話して終わった感じだが。

 

「まあ、一通り見たけど興味がねぇ………」

 

「そうだろうね。ここには頭が硬い奴しかいないからね。」(ヤレヤレ)

 

「じゃあ、なんで連れてきた」

 

「暇そうだったから」

 

「ギルティ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーしばらくしてーーー

 

 

 

 

 

俺たちが一通り見て周り終わり端っこにあったイスに座っていた。

 

「お、そろそろかな」

 

「なんの事だ?」

 

「最初に言っていたじゃないか。後輩の研究発表だよ」

 

そう言いながら、ブライト博士は舞台を見る。

 

舞台では、なんかよく分からない研究の発表をしているが、博士はつまらなそうに見ている。

 

「あの後輩はね、よく僕に喧嘩を売ってきたんだ」

 

「うわぁ、そいつって変態の極みじゃん」

 

「それって、どゆ意味だい?まあ、いいや」

 

「いいのかよ……」

 

「続けるけど、その時は興味無かったけど最近になって気になってしまってねー」

 

「ふーん、珍しい事もあるんだな」

 

そんな会話を続けているとアナウンスが流れる。

 

 

[続きまして、▲▲▲博士の研究発表【改造と対価について】の発表です。準備を致しますのでしばらくお待ちください。]

 

 

「お、廻君。どうやら次らしい」

 

 

舞台を見ると、次の発表に向けて準備をしており、布が被された機械が登場した。

大掛かりな機械なんだろ、大人5人ぐらいで機械を舞台中央に押していた。

 

…………なんだろう。凄く嫌な予感がする。

 

そして、舞台にブライト博士の後輩であろう人で登場した。

髪はボサボサで白衣を纏っているが、両腕が無かった(・・・・・・・)

 

その博士を見た瞬間、周りがざわめいた。

 

 

「アイツ、腕無かったか?」

 

 

ブライト博士がそうつぶやく………

結構、動揺しているように見えた。

 

 

舞台の男が助手ぽい人にマイクを付けさせてもらい話を始める。

 

 

『どうも、初めまして。これから私の研究発表をしていきます。私の自己紹介やテーマ紹介等は全て省いて、この機械を説明させていただきます!!』

 

そう言いながら、男は中央にある機械の布を引いた。

 

 

 

 

 

 

カチカチカチカチカチカチカチカチカチ

 

 

 

 

 

 

 

『これぞ!私が開発した!!』

 

 

 

 

 

 

 

カチカチカチカチカチカチカチカチ

 

 

 

 

 

 

ぜんまい仕掛けです!!』

 

 

 

 

 

 

 

俺は…………俺は動揺してしまった。

動揺して、俺は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せい!!」

 

展示されていた【スライム】を投げてしまった。

そして、そのスライムは、ぜんまい仕掛けのぜんまいの隙間に入り…………

 

 

ギチギチギチギチ!!!

 

 

変な音が聞こえると………

 

 

 

 

プシュー

 

 

 

ぜんまいが止まり、白い煙が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わ、私の研究成果があああああぁぁぁ!

 

あ、やべえ

 




今回のSCP
http://scp-jp.wikidot.com/scp-914

次も遅かったらすみませんー


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とりあえず、言い訳ください

はい、お久しぶりです。
私です( ˙꒳˙ )
ネタが無く、来る日も来る日もYouTubeではなく、マスターデュエルでもなく色々と考えていたらこんなに時間が空いてしまいました。
いやー、マジですみません!!!







拝啓、施設にいるシスターへ

 

今は何をしているでしょうか?

私がいる場所は様々な展示物があり、暑さを実感します。

そして、今から熱が上がりそうなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そこのクソガキィィィィ!!お、俺の研究成果をぉぉぉぉ!!』

 

『ちょっ、落ち着いてください!』

 

『黙れぇぇぇ!!』

 

 

 

 

 

 

 

助けて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔ええー、大変長くお待たせ致しました。▲▲▲博士の発表は機械の故障の為に次の発表をさせていただきます〕

 

 

アナウンスが聞こえてくる。

中央にあった機械も無くなっており、別の研究物が用意されている。

 

 

 

 

 

 

今、俺たちは会場の外にあるベンチに座っていた。

まあ、ブライト博士は笑いすぎて倒れているが……

 

 

「お、俺の研究成果が……」

 

「ブブッ!!」

 

「ブライト博士、これ以上笑ってやるなよ…」

 

「元はと言えば!貴様のせいだろうが!」

 

 

そう言いながら、俺に顔を向ける。

 

仕方なかったと言えば、それで終わりだがそれだけではダメだろうと思った俺は謝るべきだろう。

 

 

「という訳で、すみませんー」(棒読み)

 

「貴様!!謝る気ないだろう!!」

 

「ブブッ!!」

 

「ちょっ、貴方も笑わないでください!!」

 

「あ、助手ぽい人、居たんだ」

 

「いましたよ!?後、助手です!!」

 

「貴様ああああああああぁぁぁ!!」

 

「アッハハハハハハ!!」

 

 

 

もはや、カオスである(遠い目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア、ハア、ハア……」

 

 

文句を言っていた博士も落ち着いたのだろう…

今は息切れをしており、項垂れていた。

全く、誰のせいやら………

 

「そういえば、聞きたい事があるですけど少しいいですか?」

 

「ああん!?」

 

俺がそう聞くと睨みつけてきた……

まあ、いいや。

 

 

「あの機械……()()()()()()()()()()()?」

 

 

そう言うと、動揺したように立ち上がり俺に怒鳴りつける。

 

 

「な、何を言っているクソガキ!!あ、あれは俺が作ったに決まっているだろうが!!」

 

 

「そんな言い訳どうでもいいですから」

 

「違う違う違う違う!!あれは私が開発発明したんだ!!」

 

 

 

否定してくる。

自分が、自分じゃないと作れない物だったと言い張る。

 

 

 

まあ、逆に言えば()()()()()()()って俺は聞こえるけどね。

 

 

 

 

 

クスクスク……

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺たちは解散したが、▲▲▲博士は最後まで【自分が作った!!】って言い張っていた。

 

その帰り道にブライド博士が聞いてきた。

 

 

「廻君……なんで私の後輩が作ってないと思うだい?」

 

「そりゃそうだろう……そもそも両腕がない人間があんな細かいの指示だけで作れるはずもない。」

 

「確かにね、わかるけれども」

 

「後は、()()()()()()()()()()()()からな…」

 

「それはどいう意味だい?」

 

 

【そのままの意味ですよ博士】

 

 

俺がその質問に答えようとすると、別の声が聞こえ、目の前に会場で会った少女がいた。

 

 

【やあ、先程の会場ぶりですね】

 

 

「やっぱり、アンタの仕業か……」

 

 

「…この少女が」

 

 

【とは言っても()()()は依頼品を作っただけですけどね】

 

 

「依頼品?」

 

 

【ええ、そうですよ博士。彼は私達に誰も研究していない物が欲しいって言われただけです】

 

 

「よく言う……」

 

 

【うふふふふ……】

 

 

目の前の少女から目が離せない……

というか……

 

 

「というか、何しに来た…」

 

 

【そんな警戒しないで下さい……同族なんですから…】

 

そう言い、少女が目を見せる……

 

 

少女の目は廻って(回って)いた。

 

 

ゼンマイ仕掛けのように……

 

 

【これでわかりましたか?同族さん】

 

 

「……なるほどねぇ、というか俺の情報はどこから?」

 

 

【ふふふ、企業秘密ですよ】

 

 

「廻君……君達は一体?」

 

 

【まあ、話を戻すと今回は君の勧誘です】

 

 

「俺の勧誘?」

 

 

【ええ、是非私達の組織に来ませんか?ただし、全てを捨てる事になりますけど…】

 

 

少女はそう言いながら俺に手を差し伸べる。

 

 

 

「廻君……?」

 

ブライド博士も心配そうにコッチを見てくる。

 

 

「俺は………辞めとくよ」

 

 

そう言うと少女は差し伸ばした手を下げた。

 

 

「俺はまだこっちが楽しいから」

 

 

そう言い少女を見る。

少女は以前真顔で手を引っ込めた。

 

 

【そうですか……まあ、今度誘うとしましょう】

 

「いや、お断りだけど」

 

【まあまあ、そう言わずに】

 

 

少女は笑う。

ただただ、笑う。

 

 

【ではでは、私は去るとしましょう】

 

「おう、帰れ帰れ」

 

【あ、その前に名刺を渡しますね】

 

「え、要らねえ」

 

【そう言わずに】

 

 

そう言いながら、俺に名刺を渡す。

要らないが持っていても損は無いだろう。

 

 

【では、縁があったら会いましょう】

 

少女が消える。

まるでカゲロウのように……

 

 

「さてと、帰りますかブライド博士」

 

「え、この流れで帰るのかい?ちょっと色々と質問させてよ!!」

 

「だが断る」

 

「何故!?いいじゃんか!!」

 

「いいから、帰るよー」

 

 

 

俺たちは何もなかったように帰る。

それが1番だから。

アイツらに関わらないように……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

有限会社 如月工務店

 

名前:■■■ ■■■■

 

電話番号:○○○-○○○-○○○

 

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ふぅ、新しい小説も書いたけど、これじゃない感があったからな……
まあ、消しちゃったけど……
よし、次回は!!あのSCPが登場!
あれをあれするSCP(何を登場させるか決まってません)がやって来る!!


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こっちに投げるなぁぁぁ!!

どうもー。
コロナになって、地獄をみたカクユキですー
熱40度はエグかったわ………

皆さんもコロナには気をつけましょう〜





夏休みも中盤。

最初の頃は様々なことがあったが、それ以来何もない。

 

日記も順調であり、平和な日々だ。

 

さて、そんな俺は今は……

 

 

 

 

 

「うーん……バイトどうしよう?」

 

 

 

 

 

 

 

バイトを悩んでいた。

 

 

 

「ダメだ…いい短期バイトが見つからない…」

 

 

1週間で3万円以上なんて条件は流石に贅沢すぎるか……

やっぱり、普通のバイトを探すか……

 

そう思い、求人情報に再び目を通すと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【なら、私のバイトをやりませんか?】

 

 

 

 

 

【ヤツ】が窓から覗いていた。

 

 

「うわあああぁぁぁ!チェンジ!!」

 

【あら、荒々しい。いきなり雑誌を投げるなんて】

 

「うっせい!!いきなり現れたら雑誌も投げるわ!!」

 

 

コイツ!!マジでびっくりしたぞ!?

 

 

「というか、なんでここがわかった?」

 

【ああ、それでしたら、あの後に消えたように見せかけて尾行しました】

 

「うわぁ、ストーカーだ」

 

【失礼ですね。それほど愛があるって言って欲しいですね】

 

「黙らっしゃい。【お前ら】の愛など要らんわ」

 

 

マジで【コイツら】の善意は要らない。

 

特に【コイツら】の

 

【ボランティアさせて!】

【共感して!】

【友達になろうよ!!】

 

等の言葉は聞かない方が身のためである。

 

 

 

 

「で、バイトだっけ?」

 

【あ、そうでした。バイトですよ】

 

「……時給は?」

 

【そうですね……私のじっけ、げぶんげふん。私のバイトですからね……】

 

「おい、今実験って言いかけただろ」

 

【1週間で20万なんてどうですか?】

 

「……20万?」

 

【ええ、20万です】

 

 

 

……20万だと!?

 

普通の高校生では稼げない金額だ。

それこそ、子供達や先生に色々と買ってあげれる金額だ。

 

 

「……はっ!?正気を保て!俺!!逆にそれほど危険って意味だろう!」

 

【まあ、危険ですが……】

 

「ほらな!!やっぱりあぶな…」

 

 

 

【50万でどうですか?】

 

「是非やらせて下さい。お願いします」

 

 

 

 

無理だったよ……パトラッシュ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【では、明日連絡するので……】

 

「俺、携帯持ってないけど……」

 

【仕方ないですね……私達が開発したスマホを渡しますよ】

 

「え、嫌だ」

 

【……50万】

 

「ありがたき幸せ!まさか携帯まで貰えるとは!!」

 

 

絶対GPSとか付いてるじゃん!!

持ちたくねえよ!!

 

【じゃあ、明日メールするのでよろしくね】

 

「……はい」

 

そう言って、【ヤツ】は帰っていった。

 

「ああ、地獄だ……」

 

そんな事を言いながら貰った携帯を見る。

 

見てもわかる最新のスマホである。

様々なアプリも入っているが、使い方が分からん。

 

 

 

ブーブーブー

 

 

「げっ、メールか」

 

メールのアイコンをタッチしメールを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

宛先:取音 廻(とおと まわり)

 

差出人:有限会社 如月工務店(■■■ ■■さん)

 

件名:明日の予定☆

 

 

 

明日はここに集合だからよろしくね☆

ちなみに集合時間は10時からだから、遅刻したら罰ゲームしようね!!

 

 

 

場所:○○市の× × × 公園前

時間:10時までに

荷物:服やズボン等

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS:地獄じゃないよ、楽園でしょ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「ひいっ!?」

 

メールを見た俺は周りを見渡す。

 

俺以外には誰もいない筈だ。

 

「いや、同じなら能力だってあるはずだ…」

 

 

とりあえず、明日の準備をして飯を食おう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー1日目ーーー

 

 

 

 

 

 

 

現在、俺は待ち合わせ場所にいる。

 

ただし、待ち合わせ時間15分前である。

15分前行動は当たり前である。

 

というか、遅れたら後がめっちゃ怖い。

 

【あら、早いですね。待ちましたか?】

 

 

【ヤツ】が来た。

 

普通の女子の格好をしており、周りの男性を魅了している。

 

まあ、俺からしたら地獄の門のような存在だ。

 

「おう、待った」

 

【そこは嘘でも「いや、今来たところ」って言って欲しかったですね……】

 

「いや、だってほんと……」

 

【ああ、ショックの衝動で罰ゲームを……】

 

「いや、今来たところさ!!ハニー!!」

 

【ハニーは要りませんね】

 

「くっ、我慢だ我慢するんだ……」

 

 

【では、行きますよ】

 

「ハイハイ……」

 

 

そう言い、歩き始める。

 

 

「で、どこに行くのか聞いていいか?」

 

【ああ、目的地はすぐそこの空き地ですよ】

 

「空き地?なんでそこに?」

 

【まあ、着いてからお楽しみって事で】

 

 

嫌な予感しかしない……

 

そう思いながらも着いて行くのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ここですよ】

 

「うわぁ、広い……」

 

流石は要注意団体、こんな広い土地を持っているとは……

 

 

【では、早速やりますか】

 

そう言い、【ヤツ】はカバンから()()()()()を取り出す。

 

 

「実験って、それか?」

 

【ええ、まあ遊び感覚でいきますよ~】

 

「実験とは……」

 

 

そう言い、【ヤツ】はフリスビーを俺に投げる。

 

すると……

 

フリスビーがいきなり、普通ではでない速度になった。

 

そして、周りの石を切断している。

 

 

「はあ!?」

 

俺は反射的にマトリックス回避をして避ける。

 

 

フリスビーはそのまま、奥に進み…………

 

壁に刺さる。

 

 

 

 

「………おい」

 

【はい】

 

「何が遊び感覚だ!!あれを遊び感覚で取れるか!!」

 

【惜しいですね……あと少しで左腕を……】

 

「お前も狙っているんかい!?」

 

【もう一球、いきますよ~】

 

「なんで、まだ持っているんだよ!?」

 

 

 

 

 

 

ーーー3時間後ーーー

 

 

 

 

 

 

【いや~、楽しかったですね】

 

「逆に俺に向かって言うとは……嫌味か」

 

【はい!!】

 

「初めてだよ、ここまでの殺意……」

 

 

 

あれからフリスビーを投げ尽くしたので終了した。

 

ちなみに、あのフリスビーは一回投げたら異常性は無くなるらしい。

 

が、当分の間はフリスビーはコリゴリだ。

 

 

【では、明日もお願いしますね】

 

「……そうだった」

 

【ではでは、また~】

 

 

 

これがあと6日か……

 

生きて過ごせるのかな………






今回のSCPー388
http://scp-jp.wikidot.com/scp-388


という訳で、ドーンだYO☆


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