【休載中】蜘蛛ではないけど、転生してしまいましたがなにか? (タオ)
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0 プロローグ

 ~主人公 Side~

 

「……」

「起きて下さい」

「ん…んん…?」

「起きて下さい!」

 女性の大きな声が聞こえたので、俺は目を覚ます。

「ようやく、気が付きましたか…」

「えっ?」

 声のした方を向くと、そこには長く見事なブロンドヘアの女性が無表情な顔でこっちを見ていた。

「あんた誰?…それに、ここは何処?」

 俺の質問に女性から答えが返ってはきたのだが…。

「ここは次元の狭間で、私はユエ。転生神です」

「…はっ?」

 俺は女性の言葉に思わず間抜けな声を出していた。

「ですから、ここは次元の狭間で、私は転生神のユエです」

「いや!別に聞き直した訳ではないのだが…」

「…そうなのですか?」

 ユエとかいう、自称転生神は少しだけ斜めに首を傾け、不思議そうな雰囲気を出している。不思議そうな表情をした訳ではない…。あくまで俺が、そういう雰囲気を感じ取っただけだ…。無表情過ぎて感情が読み取れん!というか、仕草自体は可愛いのかもしれんが、無表情なままでやられたら、ホラーっぽくて逆に恐いわ!!そもそも、微妙に噛みあってない感じもする………。

「…まぁいいや…。ここが取り敢えず次元の狭間として、何で俺はそんな場所にいるんだ?」

 だいたい予想がつくというか、テンプレ通りだとは思うのだが…。自分が当事者になると、幸なのか…。不幸なのか…。何とも言えない感じがするな…。

「貴方は残念ながら昨夜、寝ている間に息を引き取りました。しかし、貴方の死は予定外のものであったために輪廻の輪から外れ、転生ができない状態となってしまいました」

「うげっ!マジか…」

「このまま放置していれば貴方の魂は消滅してしまいます。よって、貴方の魂を次元の狭間に一旦連れてきて状況を説明し、転生神の権能によって異世界に転生してもらう事になったのです」

「それは…。どうありがとう。…ところで、何で俺は神様の予定とやらをぶっ壊して死んだんだ?」

「当時、仕事中だった担当死神の1柱がクシャミをしました…。その死神はちょうど、ティッシュを切らしていたので、近くにあった紙で鼻をかみ、そのままゴミ箱に捨てました」

「………はっ?」

「そのゴミ箱に捨てられてしまった紙が、貴方の人生が書かれた書類でした。結果、貴方の人生は滅茶苦茶になり、ゴミとして処分されていまったため、最終的に貴方は死んでしまいました」

「へ~~~…。そっか~…。俺の人生の書かれた書類がティッシュ代わりに使われたのか~………」

「その死神は、『書類作業は全部終了し、それぞれの部署に持って行った後だったため、貴方の人生が書かれた書類が残っているとは思わず、ただのコピー用紙だと思っていた』と、言っていました」

「「……………」」

「ふっ!ざっ!!けんなーーー!!!そんなの納得できるかっ!!!死神がクシャミなんかすんの?とか、ティッシュやコピー用紙があるなんて、神様の世界も現代的じゃね!?とか、色々突っ込みたいけど、今はどうでもいい!!!とりあえず、その死神を俺の気がすむまで殴らせろーーーー!!!」

 俺は思わず、湧き上がる怒りのままに叫んだ。しかし、転生神にバッサリと切り捨てられてしまう。

「それはムリです。そもそも、魂だけの状態の貴方に殴る事はできませんし、普通の人間に神を害することはできません」

「クソがーーーーーーーーー!!!!!!」

 それでも、俺の怒りはしばらく収まりそうにはなかった。

 

 ………

 ……

 …

 

 段々と怒りが収まってきたのはいいが、どちらも声をかける機会を窺っているような、何とも言えない微妙な空気になってしまった…。

「……………」

「ようやく、落ち着きましたか…」

 と思っていたら、普通に話かけられた…。

「…ご迷惑をおかけしました」

「いえ…。気にしないで下さい」

「しかし…」

「そもそも自我を持つ生物の魂というのは肉体、または魔力なので作られた霊体とセットで本来はあるものです。ですから、例え神の力で維持していたとしても、魂だけの状態では存在が不安定であり、感情が暴走しやすいのです。私達にとっては驚く程の事でもないので、さっさと話を進めましょう」

「あっ…、はい」

 何だか、あまりにも無表情で淡々と告げられたから、押し切られてしまった感が…。まぁ、いいか…。魂も不安定って言っていたし、ここで何かあったら、元も子もない…。なんていう、俺の思考を置き去りにして、自称転生神の話は進む…。

「貴方には【蜘蛛ですが、なにか?】の世界に転生して頂きます」

「………マジっすか?」

 めっちゃ、死亡率の高い世界じゃん。でも、待てよ…。管理者Dが、青春高校生ごっこをやっていた地球に転生するなら…。

「但し、並行世界の地球に転生した後に、管理者Dを狙った次元魔法で事故死して、別の世界にまた転生。という流れをやる意味もないので、最初から主人公達が転生する世界に転生して頂きます」

 ですよね~…。だと、思った…。というか、地球に転生したとしても管理者Dを狙った次元魔法で事故死するって、原作に絡ませる気満々じゃねーか…。ちくせう…。

「そして、貴方には転生特典が3つ与えられます。何がいいですか?」

 3つか…。さて、どうするか………。

「そうだっ!転生特典を決める前にお願いがあるんだが、いいか?」

「なんでしょうか?」

「転生する時に、ここでの出来事と俺が持っている原作知識を俺の記憶から消してほしい」

「…それは、何故でしょうか?」

「理由は単純で、管理者Dにバレたら面倒な事になりそうだから…。管理者Dが俺に接触してきた時に、記憶を読まれてここでの事とか、原作知識とかを知られるなんて事になったら…。…うん。嫌な予感しかしない…」

「わかりました。これくらいの事なら、転生特典とは別扱いで大丈夫です。転生する際に記憶をを消しておきます。それでは、転生特典を決めていきましょう」

 …これくらい…?……特典とは別扱い…。…ふむ…。

「まず1つ目は頭脳面の強化。とりあえずは、頭を良くして貰いたい。後、〈完全記憶〉と、〈瞬間記憶〉、〈完全記憶〉を持っている事への辻褄合わせとして、生前の俺の人生全ての記憶も欲しいんだが…。できるか?」

「…可能です…」

「んじゃ、1つ目はそれで…。2つ目は、精神の保護と強化をしてくれ。精神の強化は…まぁ…俺は豆腐メンタルだからな~…。今のままじゃ、それなりに裕福な貴族とかに転生しない限り、生き残れる気がしない…。精神の保護については…転生しても今の俺の自我のままでいられる確約が欲しいって感じだな…。折角転生するのに、前世の記憶を思い出しただけの別人になってたら意味がない。と、いう訳で精神面の強化と、今の自分の自我の保護は必須だと思う」

「わかりました…」

「3つ目は魔術の知識が欲しい。確か【蜘蛛ですが、なにか?】の世界は、スキルを魔術で実現できるんだったよな?原作や世界を滅茶苦茶にするような無茶をする気はないけど、やっぱり漫画、ゲーム、アニメなんかの特殊能力や技の再現って、浪漫とかやりがいがあると思うんだよね…。この3つで頼む。できるか?」

「可能です。しかし、随分控えめな希望ですね…。他の転生者の場合は、世界一の戦闘力とか…。世界一の魔力。他にも巨大ハーレムを作れる位の魅力と、財力。等を希望したのですが…」

 おいおい…。ちょっとは自重しろよ…。他の転生者…。

「…ちなみに俺が世界一の魔力を特典として、希望していた場合はどうなっていたんだ?」

「その場合は特典の数が2つに減りました。希望する特典が強力過ぎるために、特典1つ分では実現不可能なためです。更に、もう1つの特典もさほど強力なモノは実現できなくなっていたでしょう」

 トラップかよ…。やっぱり、さっき言ってた、『これくらい…』とか、『特典とは別扱い…』とか、そういう事だったか…。

「今からでも、特典を変更しますか?」

「しねえよっ!!数が減るってわかってんのに!!」

「そうですか…」

 相変わらず無表情だが、残念そうな雰囲気を感じるのはなぜだ…。

「特典はさっきの3つ。頭脳面の強化、精神面の保護と強化、魔術の知識で頼む。それと、他に決める事はないか?ないなら、早速転生してくれ」

「わかりました。では、いきます」

 転生神はそう言うと、いつの間にか隣にあった、上からぶら下がっている紐を引っ張った。…ん?上からって、何処からぶら下がって…。げっ!足元に大きな穴が空きやがった!…という事は…。

「…ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー……………!!」

 しかも、俺が落ちた穴に水が流れてきた!?これじゃ、まるで水洗ト…。

「…ガ、ガボボボボ!!ガボガボボーーー!!(…テ、テメーーー!!フザケンナーーー!!)」

 こうして俺は【蜘蛛ですが、なにか?】の世界に転生したのだった。

 

 ~主人公 Side out~

 

 

 ………

 ……

 …

 

 

 ~転生神ユエ Side~

 

「フフフフフ。とても、面白そうな方でした…。さて、転生特典の付与と、原作知識、ここでの記憶の削除は完了…。おまけで幸運補正も追加しておきましたし…。後は…彼をどんな種族に転生させるかですね…。とりあえず、面白くなりそうな種族にするのは確定なのですが…。むむむ………。これは難問ですね…」

 

 ………

 ……

 …

 

 …これで全てОK…。さて、貴方はこれからどんな物語を紡いでいくのでしょうか…。是非とも、私を楽しませて下さいね…。フフフフフ………。

 

 ~転生神ユエ Side out~




捏造設定解説
・転生神ユエ:某ありふれた魔王様の嫁をモチーフにしたキャラ。見た目だけはそのまま。キャラブレしてる可能性あり


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1 転生したら魔物スタートでした

 ~主人公 Side~

 

 ふと、俺の意識が覚醒した。

 …???目は辛うじて見えるが靄がかかっているかのようにぼやけている…。音も聞こえない…。匂いも感じない…。声を出そうとしてみるが全然出ない…。現状が全くわからんな…。

 

 …………………………。

 

 …俺の意識が覚醒してから少したったが、視覚、聴覚、嗅覚で感じるものに変化はない…。味覚は置いておいて、残りは触覚か…。そういえば、何だか水の中にいるような感覚がするが…。まぁ、いいか…。とりあえずは、自分の身体の把握だ…。どうやら、体は動かせそう……。動かせ…。………う、腕の感覚がない…。………それならばと足を動かそうとして、足の感覚もない事に気が付く………。俺は精神的に耐えられなくなり、暴れるように無茶苦茶に体を動かした…。

 

 すると、何かが破れるような感触と、浮遊感を感じて………。

 

 痛っ!!…どうやら、俺は硬い所に落ちたらしい………。何だってんだ………。

 

 相変わらず目は見えにくいし、耳も何かが詰まっているような感じで、よく聞こえん…。辛うじてわかるのは周りにもぞもぞと何かが動く気配。それとたまに聞こえる、湿って水分を含んでいる物が何かにぶつかったような小さい音………。

 こここ、これってもしかして俺の四肢が欠損してるのか?…もしくは障害があるって事か?…俺の最後の記憶は仕事が終わって…飯を食って…風呂に入って…軽くネットでおきに入りの小説読んで…寝ただけなんだが…?なんか、寝てる間に自然災害にでも巻き込まれたのか?それとも…。

 

 …………ここが異世界で…俺が魔物とか…。ハハハ…。ま、まさかな…?

 

 い、いかん!体がっ…!!頭がっ…!!!心がっ…!!!!現状を把握するのを拒否している…!!!!!しかし、自然災害とかに巻き込まれて体が不自由なだけなら、痛みとかはない事も考えて、おそらくは病院とかにいるのだろう…。周りからするぞもぞと何かが動く気配や、たまに聞こえる、湿った物がぶつかったような小さな音が気にはなるが、そのうち誰かがくるのを待てばいい…。しかし万が一、ここが異世界だったら、早急に現状の把握をしないと、死ぬ可能性がある…。よしっ!覚悟を決めろっ!!

 

 こ、ここが、異世界だと仮定して…。スキルとかはあるのか?

 

 まぁ、いい!とりあえずは…メニュー!!

 

 …?それなら…。

 

 ステータス!!

 

 ……!?

 

 ステータスオープン!!!

 

 ………!!?

 

 …スキルとかないのか…?後は…。…っ!そうだ!!鑑定だ!!!鑑定はないのか?

《現在所持スキルポイントは50000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 っ!!!何か聞こえた!?スキルポイント!?まぁ、今はいい!とりあえずスキルが存在するって事は、ここが異世界って事で確定…。転移か転生かしらんが…。とりあえず鑑定を取って、現状把握をしないとな…。鑑定の取得可能ポイントが100って聞こえたな…。スキルを取得するのに使うポイントが100というのは、多いのか少ないのか、わからんが…。持っているスキルポイントが40000あるって事は、鑑定をとってもだいぶ余裕があるな…。よしっ!鑑定を取得だ!!

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは49900です》

 これで最低限の情報がわかる…。さっそく鑑定!

〈コケ〉

 

 っ!?

 

 ………。ま、待て…。落ち着け…。もう一度、鑑定!

 

 …………………………。

 

 ???何も、わからない??………っ!!少し、自分の顔の角度をずらして、鑑定!

〈石〉

 ふざけんな!役にたたねえじゃねえか!!俺は怒りにまかせて、手あたり次第に鑑定をかけた。

〈石〉

〈コケ〉

〈コケ〉

〈床〉

〈おたまじゃくし〉

〈コケ〉

〈石〉

〈おたまじゃくし〉

〈壁〉

 

 ハハハハハ………。笑える~………。

 …っ!!自分自身は鑑定できるのか!?…鑑定!

〈おたまじゃくし 名前 なし〉

 だと、思ったわっ!!魔物スタートですよねっ!?こんちくしょーーーーーーーっ!!!!

 ううう…。これはヒドイ……。あんまりだ………。スキルポイントが大量にあるから、色々とできそうではあるが…。おたまじゃくしか…。

 

 …………………………。

 

 どう考えても、難易度ルナッティックじゃねえか!おたまじゃくしなんか、エサとして喰われる未来しか思い浮かばんわ!!ふざけんなーーーーっっっ!!

《熟練度が一定に達しました。スキル〈怒LV1〉を獲得しました》

 やかましいわっ!怒のスキルなんかいらんわっ!!わざわざ、怒のスキルがあるって事はレベルが上がって、手に入るのは七大罪の憤怒じゃねえか…。大方、ステータスが上がる半面、バーサーカーモードになるんだろうが!!?いくら、強力なスキルでも、欲しくないわ!!おととい来やがれーーー!!!

《熟練度が一定に達しました。スキル〈怒LV1〉が〈怒LV2〉になりました》

 

 …………………………。

 

 …とりあえず、一旦落ち着くか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …しかし、相変わらずよく見えないし、よく聞こえない…。匂いもさほど感じない…。これじゃ、やばくなっても気が付けないな…。視覚を強化するスキルとかないのか?

《現在所持スキルポイントは49900です。スキル〈視覚強化LV1〉をスキルポイント200使用して取得可能です。取得しますか?》

 おっ!あった!!OK!取得だ!!

《〈視覚強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは49700です》

 …と、いうことは聴覚と嗅覚もあるな…。取得だ!!

《現在所持スキルポイントは49700です。スキル〈聴覚強化LV1〉をスキルポイント200使用して取得可能です。取得しますか?》

《〈聴覚強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは49500です》

《現在所持スキルポイントは49500です。スキル〈嗅覚強化LV1〉をスキルポイント200使用して取得可能です。取得しますか?》

《〈嗅覚強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは49300です》

 …視覚強化とかを取得したが、あまり変わった感じがしないな…。鑑定同様にLVが低いからか…?というか、そもそも視界が悪いよな…。コケの近くはぼんやりと光っているが、顔を上に向けたり、遠くを見ようとすると暗くて見えない…。異世界転生。自分は魔物。暗い場所。って、揃っていたら、ここは洞窟かダンジョンだよな…。…そう言えば、さっき鑑定結果に壁があったな…。壁の近くなら、凹凸とかで影になっている場所や、この体がギリで入るくらいの穴とかあるよな…。よしっ!壁際まで移動だ!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …つ、疲れた…。なんなんだ?この、移動速度の遅さは!?ステータスが低すぎるだろ!!進んでいる気が全くしねえし…。すぐに息切れするし、腹も減る…。壁を目指して移動…。息切れしたら、止まってコケを食べながら休憩…。ある程度回復したら、また移動…。このサイクルで、壁際まで来れたのはいいが…。どれだけ時間がかかったのやら…。…よし!!気を取り直して、家代わりになりそうな穴とかを探してみるか…。

 

 …………………………。

 

 おっ!あった!!いい穴見っけ!!…しかし、ただでさえ暗くて見えにくいのに、さらに暗い穴の中に入るのか…。何も見えないよな…。それに、中がどうなっているかわからないし…。こう…野生の勘?とか、第六感?とか、危機感知、危険感知的なスキルは無いもんかね…?

《現在所持スキルポイントは49300です。スキル〈危険感知LV1〉をスキルポイント500使用して取得可能です。取得しますか?》

 …あったよ…。取得!!

《〈危険感知LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは48800です》

 ………。よし…。この穴から、危ない感じはしないな…。危険感知があるって事は…。似たような感じで、中に何もいないのかを調べるには、気配感知になるのか…?

《現在所持スキルポイントは48800です。スキル〈気配感知LV1〉をスキルポイント500使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!!

《〈気配感知LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは48300です》

 …この穴に、何かいそうな気配は感じないな…。………他に何か…って、そもそも暗視みたいなスキルはないのか?

《現在所持スキルポイントは48300です。スキル〈暗視LV1〉をスキルポイント300使用して取得可能です。取得しますか?》

 …あるじゃねえか!よし!!取得だ!!!

《〈暗視LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは48000です》

《〈暗視LV1〉が〈暗視LV1〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈暗視LV1〉が〈暗視LV2〉になりました》

 

 っ!?…マジか…。スキルポイントを使ってLVを上げられるのか…。よしっ!!これで、勝つる!!

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・スキルの再取得:原作でどうなっているかは作者自身も知りませんが、既に所持しているスキルでも再取得を可能にし、スキルポイントで称号の取得によって所持しているスキルや、下位スキルを取得した際に熟練度が統合されるのと同じことができるようにしました


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2 鑑定先生

 ~主人公 Side~

 

 既に取得済みのスキルでも、スキルポイントを使って再度スキルを取得すれば、レベルを上げられる…。

 ただし、取得できるのは1回につき、LV1分の熟練度のみ…。

 当然レベルが上がれば、次のレベルまで必要な熟練度は増えていき、自然と使用するスキルポイントは増えていく…。

 しかし、おそらく、ステータスが低いと思われるこの体で生き残るには、鑑定…というか、情報の重要性はかなり高い…。

 なにより、魔物の時点で異世界転生で定番の、家族や保護者、スキルや魔法についての本、学校、ギルド、アイテムなんかで情報を得ることは不可能だから、鑑定に頼るしかない…。

 わざわざ、鑑定っていうスキルがあって、ステータスやメニューがない…。かつ、自分自身を鑑定できたということは、鑑定のレベルが上がれば、能力値とか、所有スキル、所持スキルポイントなんかがわかるようになるはず…。っていうか、そうでなきゃ、やってられんわ!!よし!鑑定を取得!!

《現在所持スキルポイントは48000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは47900です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV1〉に統合されました》

 …んっ?鑑定のレベルが上がらない…。と、いう事は…1回、鑑定を取得しただけでは、レベルが2に上がるだけの熟練度を得られない訳か…。暗視はすぐに上がったのだが…。

 だけど、どんなスキルが存在しているのかもわからない現状、鑑定を使用する事で熟練度を上げ、レベルが上がるまで待つ余裕はないんだよな~…。だから…。

《現在所持スキルポイントは47900です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは47800です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV1〉に統合されました》

 …む…。まだ、だめか…。しかし、諦める訳にはいかん…。レベルが上がるまで取り続けるしかない…。

《現在所持スキルポイントは47800です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは46000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV1〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV2〉になりました》

 やっと、レベルが上がったか…。自分を鑑定!!!

〈エルロータッドポール 名前 なし〉

 よしっ!鑑定結果に変化あり!俺はエルロータッドポールという、魔物らしい…。ついでに他の物も鑑定!!

〈迷宮の壁〉

〈エルロータッドポール〉

〈ヒカリゴケ〉

〈迷宮の床〉

 よしよし…。では、続けて…。

《現在所持スキルポイントは46000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは43000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV2〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV2〉が〈鑑定LV3〉になりました》

 レベルが上がった!自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし〉

 レベルがわかるようになったか…。でも、まだ鑑定結果は微妙な感じだな…。エルロータッドポールね…。

 っ!!こいつはっ!?

〈エルロータッドポール:エルロー大迷宮に生息する蛙型の魔物の幼体〉

 二重…鑑定…だと…?って、事はもっと色々わかるんじゃ…?

〈エルロー大迷宮:ダズトルディア大陸とカサナガラ大陸を地下で繋ぐ世界最大の迷宮〉

 ついでに、二つ出てきた大陸の名前も…。

〈ダズトルディア大陸:人族国家が数多く存在する大陸〉

〈カサナガラ大陸:世界最大の大陸〉

 …ふむ…。ダズトルディア大陸の方は人族国家が数多く存在するのか…。人族国家が多いという事は、それなりに魔物が間引かれている証拠ではあるが、人間に遭遇して殺される可能性も…。まぁ、今はまだ後回しでいいだろう。とりあえず、このエルロー大迷宮で生き残らないと…。それより今は…。

《現在所持スキルポイントは43000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは39000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV3〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV3〉が〈鑑定LV4〉になりました》

 レベルが上がったから…自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし〉

 ???…変化なし…?と、思ったら種族名の下にカラフルな棒が4本…。なるほど…ライフゲージかな…?とりあえず、鑑定…。

〈HPバー〉(緑)

〈МPバー〉(青)

〈SPバー〉(黄、赤)

 HPはヒットポイント、МPはマジックポイント、SPはスタミナポイントかな…?SPの仕様は今一つわからんが、とりあえず、鑑定結果の情報が増えたな…。では、更に…。

《現在所持スキルポイントは39000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは34000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV4〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV4〉が〈鑑定LV5〉になりました》

 鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし ステータス 弱い〉

 ???…ステータスが増えたのか…?弱いって…。自分が一番わかっとるわっ!ボケがっ!!

《現在所持スキルポイントは34000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは28000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV5〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV5〉が〈鑑定LV6〉になりました》

 これで、ステータスの値がわかるんじゃないか?よし!自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし 

 ステータス

 HP:35/35(緑)

 MP:25/25(青)

 SP:25/25(黄)

   :25/25(赤)

 平均攻撃能力:6

 平均防御能力:6

 平均魔法能力:5

 平均抵抗能力:5

 平均速度能力:1 

 きた!きた!!きたーっ!!!ここまできたら、後レベルを1か2上げればスキルとかもわかるんじゃないか?

《現在所持スキルポイントは28000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは21000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV6〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV6〉が〈鑑定LV7〉になりました》

 レベルが上がった。自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし 

 ステータス

 HP:35/35(緑)

 MP:25/25(青)

 SP:25/25(黄)

   :25/25(赤)

 平均攻撃能力:6

 平均防御能力:6

 平均魔法能力:5

 平均抵抗能力:5

 平均速度能力:1

 スキル

 「毒合成LV1」「射出LV1」「毒耐性LV1」「完全記憶」「瞬間記憶」「鑑定LV7」「危険感知LV1」「気配感知LV1」「怒V2」「視覚強化LV1」「暗視LV1」「聴覚強化LV1」「嗅覚強化LV1」 

 先にわかるようになったのはスキルか…。なら、次で所持スキルポイントが見れるようになるはず…。スキルを二重鑑定すると、スキルの説明が出てくる…。なら、所持スキルポイントを二重鑑定すれば…。

《現在所持スキルポイントは21000です。スキル〈鑑定LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

 

 ………

 ……

 …

 

《〈鑑定LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは13000です》

《〈鑑定LV1〉が〈鑑定LV7〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈鑑定LV7〉が〈鑑定LV8〉になりました》

 自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:35/35(緑)

 MP:25/25(青)

 SP:25/25(黄)

   :25/25(赤)

 平均攻撃能力:6

 平均防御能力:6

 平均魔法能力:5

 平均抵抗能力:5

 平均速度能力:1

 スキル

 「毒合成LV1」「射出LV1」「毒耐性LV1」「完全記憶」「瞬間記憶」「鑑定LV8」「危険感知LV1」「気配感知LV1」「怒V2」「視覚強化LV1」「暗視LV1」「聴覚強化LV1」「嗅覚強化LV1」

 スキルポイント:13000 〉

 よし!スキルポイントがきた!!早速、スキルポイントを二重鑑定して………。

 

 …………………………。

 

 よっしゃー!!今、持っているスキルポイントで取得できるスキルの一覧がでてきた!!

 スキルポイントの存在を確認してから、ずっと考えていた…。

 なぜ、スキルポイントがあるのか…。

 新しいスキルを取得する際にスキルポイントの使用の確認があるのか…。

 そして、今まで判明しているスキルはともかく、自分が知らないスキルを取得するのに、この天の声的なものに、いちいち問い合わせみたいな事をし続けなければいけないのかと…。当たりが出るまで…。

 VR系のラノベでは、王道のVRMMOのRPGが題材の場合、スキルチケットや、スキルポイントが存在すれば、必ず取得可能なスキル一覧がある…。というか、ないと不便が過ぎる…。

 だから、俺は鑑定に一縷の望みをかけて、レベルを上げ続けた…。そして、俺は賭けに勝ったんだ!!

 

 …………………………。

 

 …さて、どんなスキル構成にしようか…。ククククク…。

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・エルロータッドポール:原作主人公、蜘蛛子のエサ。蛙こと、エルローフロッグの幼体。タッドポールとはtadpole[英](おたまじゃくし)の意

・主人公のスキルのレベルアップについて:数千数万回使って1つあがるようなスキルがレベル1の熟練度の統合でどんどん上がっていく理由としては、転生特典の【頭脳面の強化】と、【魔術の知識】に影響で、知識、情報、魔術系統のスキルに対して、シュンが持っている〈天の加護〉みたいな状況になっています(主人公は転生神との会話を憶えていないので、転生特典の影響でレベルアップが早くなっている事を知りません)


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3 魔法の練習

 ~主人公 Side~

 

 ………とりあえず、スキルはこんなとこか…

 自分を鑑定!!

〈エルロータッドポール LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:36/36(緑)

 MP:26/26(青)

 SP:26/26(黄)

   :26/26(赤)

 平均攻撃能力:7

 平均防御能力:7

 平均魔法能力:6

 平均抵抗能力:6

 平均速度能力:2

 スキル

 「HP自動回復LV1」「MP回復速度LV1」「MP消費緩和LV1」「魔力感知LV1」「魔力操作LV1」「SP回復速度LV1」「SP消費緩和LV1」「火強化LV1」「毒強化LV1」「毒合成LV1」「射出LV1」「集中LV1」「予測LV1」「並列思考LV1」「演算処理LV3」「命中LV1」「危険感知LV1」「気配感知LV1」「鑑定LV8」「怒V2」「暗視LV4」「火魔法LV1」「毒魔法LV1」「火耐性LV1」「毒耐性LV1」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV1」「聴覚強化LV1」「嗅覚強化LV1」「生命LV1」「魔量LV1」「瞬発LV1」「持久LV1」「強力LV1」「堅固LV1」「術士LV1」「護法LV1」「疾走LV1」

 スキルポイント:4300 〉

 新たにスキルポイントで取得したのは、「HP自動回復LV1」「MP回復速度LV1」「MP消費緩和LV1」「魔力感知LV1」「魔力操作LV1」「SP回復速度LV1」「SP消費緩和LV1」「火強化LV1」「毒強化LV1」「集中LV1」「予測LV1」「並列思考LV1」「命中LV1」「火魔法LV1」「毒魔法LV1」「火耐性LV1」「生命LV1」「魔量LV1」「瞬発LV1」「持久LV1」「強力LV1」「堅固LV1」「術士LV1」「護法LV1」「疾走LV1」

 演算処理は鑑定先生をスキルポイントで取りまくっているうちに、取得してレベルが上がってた…。

 暗視もレベルが上がってるけど…まあ、暗視ですし…。ここはヒカリゴケと光を反射する鉱物くらいしか、明かりになるものがない迷宮の中ですしおすし…

 自動回復と緩和系はHP、MP、SPを使用すれば、自然と上がっていくだろう…。

 ステータス強化系はどうすればレベルが上がるか、予想はつかないがおそらく、戦闘したり、体を動かしていればそのうち上がるだろう。早い段階で所持している事が重要だと思う…

 耐性系は言わずもがなだな…。これから遭遇するであろう危険に合わせて取得していこう…

 …さて、考えるのは一旦ここまでにして、まずは魔法の練習だな…。魔法の習得は急務だ…。なんたって、俺はおたまじゃくしだし…。陸上で足のないおたまじゃくしに何ができるんだって話だし…。魔法がまだ使えない現状では、俺の攻撃手段は毒合成で毒を作って射出するくらいしかない…。とりあえず、エサとして食べているコケも無限にある訳でもないだろうし、周りにおたまじゃくし(おそらく、兄弟?親戚?)がいるから、自分のエサの確保に手を抜く訳にはいかない…。転生したらおたまじゃくしで、食べるものなくて、あっという間に餓死した…。なんて、全くもって笑えん…。そんなアホな展開なんざ、御免被る…。では、さっそ…っっっ!!!!!

 な、なんか背筋(?)がゾワゾワする…。いかんっ!!何だかわからんが、早く穴に入って隠れろ!!

 

 …………………………。

 

 …俺は息を潜め、穴の中から外の様子を窺う…。一体全体なんだってんだ…?

 

 …………………………。

 

「クルルァァア!!」

 

 っ!!何か、鳴き声みたいのが聞こえた…。おたまじゃくし以外の魔物が近くに来ているのか?…そういえば、転生してからそれなりに時間がたったように感じるが、親とも言うべき蛙の魔物を見ていないな…。

 

「クルルルルルァァアアアアアア!!!」

 

 っ!!!さっきより、鳴き声みたいのが大きく聞こえた…。近づいて来ているのか?…とりあえず、落ち着け…。見つからないように息を潜めろ!気配を感じろ!目をこらせ!耳をすませろ!さっきのゾワゾワする感覚はおそらく危険感知のスキルだ…。今、俺に危険が迫っている…。俺は息を潜めながら、絶対にこのピンチを乗り越えてやるんだ!と、心に誓う…。絶対に生き残ってやる…。

 

 …………………………。

 

 近づいてきた魔物の姿が見えたっ!!っっ!!!!な、何だ?あいつは!?…ペンギン…?ペリカン…?巨大なペンギンの体にペリカンのような嘴…に、太い腕???…て、うわっ!!おたまじゃくし達を踏みつぶされてる…。げっ!弾き飛ばされた…。しかも何匹かまとめて、鷲づかみにして食ってるし…。おたまじゃくしがゴミのようだ…。………あんなやばい奴が近くにいたのか…?だとしたら、この先不安しかないぞ…。とりあえず、鑑定…。

〈エルローペカトット LV1

 ステータス

 HP:155/155(緑)

 MP:46/46(青)

 SP:180/180(黄)

   :125/125(赤)

 平均攻撃能力:58

 平均防御能力:39

 平均魔法能力:32

 平均抵抗能力:32

 平均速度能力:100

 スキル

 「毒攻撃LV3」「回避LV1」「暗視LV8」「毒耐性LV3」

 スキルポイント:180 〉

 

 …………………………。

 

 …うぉい!!何じゃそりゃ!?LV1でこのステータスとか、ふざけんな!!絶対に勝てねえわっ!!って、何だかキョロキョロし始めた…。鑑定したのが、バレたのか?げっ!こっちに来る…。来るな!来るなっ!!来るなーーーっっっ!!!

 

 …………………………。

 

 やばい!すぐ近くにいる…。隠れている穴の中から、下半身が見える…。心臓の鼓動がうるさいくらいに聞こえる…。俺の存在に気がつくなよ~………。

 

 ………

 ……

 …

 

 …どれくらい時間がたったかはわからないが、気がつくと魔物の姿は見えなくなった…。気配も感じないし、危険感知の感覚もしない…。鳴き声も聞こえなくなった…。ふ~…。どうにか、やり過ごせたか…。

 とりあえず、穴からでて、一息つく…。すると…。

《熟練度が一定に達しました。スキル〈隠密LV1〉を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈隠密LV1〉が〈隠密LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈恐怖耐性LV1〉を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈恐怖耐性LV1〉が〈恐怖耐性LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈集中LV1〉が〈集中LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈集中LV2〉が〈集中LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈並列思考V1〉が〈並列思考LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈危険感知LV1〉が〈危険感知LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈気配感知LV1〉が〈気配感知LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈暗視LV4〉が〈暗視LV5〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈視覚強化LV1〉が〈視覚強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈視覚強化LV2〉が〈視覚強化LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈聴覚強化LV1〉が〈聴覚強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈聴覚強化LV2〉が〈聴覚強化LV3〉になりました》

 一気に育ったな…。だが、あんな恐怖は何度も味わいたいものじゃない…。さて、まずはこの惨状をどうにかしようか…。

 辺りにはおたまじゃくしの死体が散乱していた…。

 

 …………………………。

 

 あっ!良く見たら、何匹かその場でピクピク動いているのがいるな…。ダメージを受けて上手く動けないのか…?

 とりあえず、鑑定!

〈エルロータッドポール LV1

 ステータス

 HP:3/35(緑)

 MP:25/25(青)

 SP:5/25(黄)

   :5/25(赤)

 平均攻撃能力:6

 平均防御能力:6

 平均魔法能力:5

 平均抵抗能力:5

 平均速度能力:1

 スキル

 「毒合成LV1」「射出LV1」「毒耐性LV1」「暗視LV1」

 スキルポイント:0 〉

 …俺の兄弟?親戚?達が死にかけてるな…。

 

 …………………………。

 

 毒合成!そして射出!!

 

 俺は近くにいた、死にかけのおたまじゃくし達に次々と毒を飛ばした…。

 

 ………

 ……

 …

 

《経験値が一定に達しました。個体、エルロータッドポールがLV1からLV2になりました》

 よしっ!!レベルが上がったぜ!!

 

 ~主人公 Side out~

 



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4 続、魔法の練習

 ~主人公 Side~

 

《経験値が一定に達しました。個体、エルロータッドポールがLV1からLV2になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP自動回復LV1〉が〈HP自動回復LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈МP回復速度LV1〉が〈МP回復速度LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈МP消費緩和LV1〉が〈МP消費緩和LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈SP回復速度LV1〉が〈SP回復速度LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈SP消費緩和LV1〉が〈SP消費緩和LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈火強化LV1〉が〈火強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒強化LV1〉が〈毒強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒強化LV2〉が〈毒強化LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒合成LV1〉が〈毒合成LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒合成LV2〉が〈毒合成LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈射出LV1〉が〈射出LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈射出LV2〉が〈射出LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈集中LV3〉が〈集中LV4〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈予測LV1〉が〈予測LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈並列思考LV2〉が〈並列思考LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈演算処理LV3〉が〈演算処理LV4〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈命中LV1〉が〈命中LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈命中LV2〉が〈命中LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈魔力感知LV1〉が〈魔力感知LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈魔力操作LV1〉が〈魔力操作LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈危険感知LV2〉が〈危険感知LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈気配感知LV2〉が〈気配感知LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈怒LV2〉が〈怒LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈暗視LV5〉が〈暗視LV6〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈隠密LV2〉が〈隠密LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈火魔法LV1〉が〈火魔法LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒魔法LV〉が〈毒魔法LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈火耐性LV1〉が〈火耐性LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈毒耐性LV1〉が〈毒耐性LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈恐怖耐性LV2〉が〈恐怖耐性LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈視覚強化LV3〉が〈視覚強化LV4〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈聴覚強化LV3〉が〈聴覚強化LV4〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈嗅覚強化LV1〉が〈嗅覚強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈生命LV1〉が〈生命LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈魔量LV1〉が〈魔量LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈瞬発LV1〉が〈瞬発LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈持久LV1〉が〈持久LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈強力LV1〉が〈強力LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈堅固LV1〉が〈堅固LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈術士LV1〉が〈術士LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈護法LV1〉が〈護法LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈疾走LV1〉が〈疾走LV2〉になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 …一気にスキルのレベルが上がったな…。それに、自分のレベルが上がると、熟練度にボーナスが入るようだ…。これなら、少しは希望が見えてくるな…。

 後、どうやら使った事がなくても元から持っていたスキル…エルロータッドポールっていう種族が元々持っているスキルは、本能的に使い方がわかるらしい…。さっきも自然に使えていた…。これは、嬉しい誤算だった…。アラフォーのオッサンSEに、そもそも毒の知識なんかあるわけがない…。もし、本能的に使い方がわかっていなければ、どうやって毒を合成すんの?とか、射出ってツバを吐く感じでやればいいのか?とか…混乱する事は確実だったろう…。

 …そういえば、さっき魔法の習得をや、どうやって生き残るか考えていた時に、無意識に攻撃手段として、毒合成と、射出を認識していたな…。ということは、まぁそういうことっだったのだろう…。さて、考えるのはここまでにして、まずは自分のステータスの確認だな…。

 鑑定!!

〈エルロータッドポール LV2 名前 なし

 ステータス

 HP:38/38(緑)

 MP:28/28(青)

 SP:28/28(黄)

   :28/28(赤)

 平均攻撃能力:9

 平均防御能力:9

 平均魔法能力:8

 平均抵抗能力:8

 平均速度能力:4

 スキル

 「HP自動回復LV2」「МP回復速度LV2」「МP消費緩和LV2」「SP回復速度LV2」「SP消費緩和LV2」「火強化LV2」「毒強化LV2」「毒合成LV3」「射出LV3」「集中LV4」「予測LV2」「並列思考LV3」「演算処理LV4」「命中LV3」「魔力感知LV2」「魔力操作LV2」「危険感知LV3」「気配感知LV3」「鑑定LV8」「怒V3」「暗視LV6」「隠密LV3」「火魔法LV2」「毒魔法LV2」「火耐性LV2」「毒耐性LV2」「恐怖耐性LV4」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV4」「聴覚強化LV4」「嗅覚強化LV2」「生命LV2」「魔量LV2」「瞬発LV2」「持久LV2」「強力LV2」「堅固LV2」「術士LV2」「護法LV2」「疾走LV2」

 スキルポイント:4320 〉

 

 ………。まぁ、ステータスが強くなっている事は確かだが…。まだまだ、雑魚だな…。しかし、平均速度能力が上がったから、最初にこの壁際というか、穴の近くまでくる時に比べれば、移動がだいぶスムーズになった…。とはいえ、まだまだ遅いが…。

 現状、レベルを上げるための戦闘に関しては、隠密行動からの奇襲。それも、魔法で一気に押し切るしかなさそうだな…。となれば、なるべく単独の魔物しか相手できんな…。

 

 …………………………。

 

 …さて、今度こそ魔法の練習をするか…。いくらあれこれ考えても、実際に魔法を使えるようにならないと話にならん…。まずは、魔力を感じ取るとこからか…。自分を鑑定する要領で、魔力感知を自分に対して発動する…。すると、何となく感覚的に引っかかるものがあるのがわかった。…これが、おそらく魔力だろう…。続いて魔力を意識して動かそうと試みる…。ゆっくりとだが、何とかう動かせるみたいだ…。次に火魔法のスキルに意識を向ける…。LV1で覚えた火球を使おうと意識すると、自然と術式が浮かびあがった…。この術式に魔力を流し込んで…。発動!!!

 すると、小さな火球が壁に向かって飛んで行った…。

 よっしゃ!魔法が使えた!!しかし、これは………。まぁ、考えるのは後回しだ!!今のままじゃ、魔力の感知、術式の選択、魔力の操作、発動と意識的に手順を踏まないと、魔法が発動できない。しかしそれでは、遅すぎて実戦では使えない…。毒魔法とかも使って練習して、実戦で使えるくらいにまでしないとな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 初めての命の危機と、レベルアップから大分時間がたった…。おそらく、数日はたったと思われる…。ぶっちゃけ迷宮の中だから、日にちの感覚とかが全くわからん…。ようやく魔法が実戦で使えそうな所まできたので、自分から魔物を探しに行こうと思う。

 早速、自分の現在のステータスの確認だな…。鑑定!

〈エルロータッドポール LV2 名前 なし

 ステータス

 HP:38/38(緑)

 MP:30/30(青)

 SP:29/29(黄)

   :29/29(赤)

 平均攻撃能力:10

 平均防御能力:9

 平均魔法能力:10

 平均抵抗能力:10

 平均速度能力:5

 スキル

 「HP自動回復LV3」「МP回復速度LV4」「МP消費緩和LV4」「SP回復速度LV2」「SP消費緩和LV2」「火強化LV3」「毒強化LV3」「毒合成LV3」「射出LV3」「集中LV6」「予測LV4」「並列思考LV5」「演算処理LV7」「命中LV3」「魔力感知LV6」「魔力操作LV7」「危険感知LV4」「気配感知LV4」「鑑定LV8」「怒V3」「暗視LV9」「隠密LV7」「外道魔法LV1」「火魔法LV6」「毒魔法LV6」「火耐性LV3」「毒耐性LV4」「恐怖耐性LV5」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV5」「聴覚強化LV5」「嗅覚強化LV3」「生命LV3」「魔量LV4」「瞬発LV3」「持久LV3」「強力LV3」「堅固LV2」「術士LV4」「護法LV4」「疾走LV3」「禁忌LV1」

 スキルポイント:4320 〉

 新たにレベルが上がったのはたのは、「HP自動回復LV3」「МP回復速度LV4」「МP消費緩和LV4」「火強化LV3」「毒強化LV3」「集中LV6」「予測LV4」「並列思考LV5」「演算処理LV7」「魔力感知LV6」「魔力操作LV7」「危険感知LV4」「気配感知LV4」「暗視LV9」「隠密LV7」「火魔法LV6」「毒魔法LV6」「火耐性LV3」「毒耐性LV4」「恐怖耐性LV5」「視覚強化LV5」「聴覚強化LV5」「嗅覚強化LV3」「生命LV3」「魔量LV4」「瞬発LV3」「持久LV3」「強力LV3」「術士LV4」「護法LV4」「疾走LV3」。

 新たに増えたスキルが「外道魔法LV1」と、「禁忌LV1」。

 「外道魔法LV1」と、「禁忌LV1」は魔法の練習中に血縁喰ライの称号を取得しことで覚えた…。周りに散乱していたおたまじゃくし達の死体を自分のご飯にしてたら、称号を取得したんだけど…。血縁ね~………。

 魔法関連のスキルは練習していたからレベルが上がったのは当然として、火耐性と、毒耐性は魔法の練習をしていたら何故か上がった…。どうやら、自分が魔法やスキルを使う事でわずかずつだが、使用したスキルの属性の耐性も熟練度が入るらしい…。

 毒耐性の方が多くレベルが上がってる理由は毒魔法LV1で覚える毒触にある。練習で毒触を発動したら自分も毒をくらった…。自分が何か失敗したかと思い、何回か発動して検証した結果、自分にはミスがなかった事が判明…。鑑定で調べたら、毒触は触れた相手に毒ダメージを与えるが、触れる時に自分自身も魔法で生み出した毒に触れるため、自分も毒をくらう事になるのがわかった。こんなところに、まさかの落とし穴が…。ちくせう…。

 ちなみに、毒触の事を調べてるうちにHP系のスキルも上がっていた…。レベルが上がったのはいいが、なんか釈然とせん…。

 予測や演算処理等は色々と考察していたから…。隠密、恐怖耐性、危険感知、気配察知は魔物が近くに来た時に隠れていたから上がった。暗視と感覚系の強化、身体能力の強化は色々と動いているうちに上がった。戦闘をした訳ではないから、防御系のスキルはレベルが上がらなかったが…。まぁ、当然か…。

 

 …………………………。

 

 さて、魔法という攻撃手段は手に入ったが、まだまだ俺自身は弱い…。現状は隠密行動からの奇襲を基本にして、切り抜けるしかないが、とりあえずは俺の異世界での冒険がこれから始まる…。

 

 …オラ、ワクワクしてきたぞ!

 

 ………

 ……

 …

 

 なんちゃって~…。

 

 ~主人公 Side out~

 



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5 移動そして戦闘

 ~主人公 Side~

 

 …さぁっ!冒険の始まりだ!!と、出発したのはいいが道がわからん…。まぁ、現在地もわからないし、別に目指す方向や、目的地がある訳でもないのだが…。

 とりあえず、今までいたところはそれなりに広い空間で、広場みたいになっている所だったらしい…。なぜ、わかったかというと、俺が寝床にしていた穴があった壁沿いに、身を隠しながら少しずつ移動しているからだ…。多少の凹凸はあるものの、壁が同じ方向に緩やかにカーブし続けていれば、そりゃ…なぁ…?

 

 ………

 ……

 …

 

 正直、時間の感覚があやふやなため、寝床だった穴を出発してからどれくらいたったのかもわからん…。しかし、現状できることといえば、スキルの訓練か、ひたすら壁沿いに進むことだけ…あと、魔物の気配を近くに感じたら、急いで身を隠すことか…。とりあえず、今は前進あるのみ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …ふ~…。果てしない道のりだったぜ…。

 

 …思えば、遠くまで来たものだ…。

 

 とうとう、俺はここまで、到達したんだ…。

 

 …………………………。

 

 この、広場みたいになところに入り口に…。

 

 自分の移動速度が遅いのもあるだろうが、ここまで来るのに、数日は過ぎているだろう…。

 今のところ戦闘はしていない…。

 この広い空間でわざわざ、壁際にくるような魔物が少ないというのもあるが、遭遇した魔物たちの鑑定結果がやばかった…。戦うというか、魔法をぶつける気も起きない程に…。

 

 鼠…。

〈エルローグレイム LV4

 ステータス

 HP:48/48(緑)

 MP:15/15(青)

 SP:55/55(黄)

   :53/53(赤)

 平均攻撃能力:30

 平均防御能力:26

 平均魔法能力:12

 平均抵抗能力:13

 平均速度能力:34

 スキル

 「毒牙LV1」「隠密LV1」「暗視LV8」「毒耐性LV1」

 スキルポイント:60 〉

 

 小っさい恐竜みたいの×3…。3匹のうち一番ステータスが低かったのが…。

〈エルローランダネル LV3

 ステータス

 HP:129/129(緑)

 MP:27/27(青)

 SP:129/129(黄)

   :109/109(赤)

 平均攻撃能力:82

 平均防御能力:69

 平均魔法能力:24

 平均抵抗能力:36

 平均速度能力:81

 スキル

 「毒牙LV3」「毒爪LV3」「連携LV7」「暗視LV6」「毒耐性LV3」

 スキルポイント:100 〉

 

 あと、蛙…

〈エルローフロッグ LV3

 ステータス

 HP:65/67(緑)

 MP:45/47(青)

 SP:55/57(黄)

   :55/57(赤)

 平均攻撃能力:37

 平均防御能力:37

 平均魔法能力:30

 平均抵抗能力:30

 平均速度能力:32

 スキル

 「毒合成LV1」「酸攻撃LV1」「射出LV1」「暗視LV6」「毒耐性LV1」「酸耐性LV1」

 スキルポイント:220 〉

 

 …うん…。鼠は魔法に弱そうだったから、勝てる確率が0ではないだろうけど…。魔法を当てたとしても、倒しきる前に接近されそうなのがな…。小さい恐竜達はそもそも3匹いたし…。蛙はステータスが完全に俺の上位互換だし…。隠れてやり過ごすしかなかった…。

 

 …それにしても…。この世界の魔物の成長にどれくらい時間が必要なのか、時間じゃなくてレベルで進化するるのかはわからんが…。俺が成長すると、あの蛙みたくなるのか…?むむむ…何かイヤだな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 俺はとりあえず、広場(仮称)の入り口近くに安全地帯(穴)を発見、確保する…。

 そもそも、隠れるところが殆どない、壁から離れたところを移動できるのは強い魔物だけ…。弱い魔物がそんなところを移動していたら、あっという間に他の魔物に狩られてしまう…。であれば、この入り口付近でなら…。通路というか、この広場に入って来る道を通ってきた、弱い魔物に遭遇する可能性は高いはず…。よって、俺は息を潜めながら、この広場に入って来る魔物を待ち構える…。

 

 ………

 ……

 …

 

 っ!!魔物が来た!!今まで、見たことがない魔物だ!蜘蛛か…?

 とりあえず、鑑定!!

〈スモールレッサータラテクト LV2

 ステータス

 HP:27/27(緑)

 MP:27/27(青)

 SP:27/27(黄)

   :27/27(赤)

 平均攻撃能力:9

 平均防御能力:9

 平均魔法能力:9

 平均抵抗能力:9

 平均速度能力:9

 スキル

 「毒牙LV1」「蜘蛛糸LV3」「暗視LV9」「毒耐性LV1」

 スキルポイント:20 〉

 よしっ!!いける!!!

 毒弾!からの~…火球!

 

 …………………………。

 

 倒せた!!

 

 …………………………。

 

 …レベルアップはなしか…。まぁ、そんな簡単にレベルアップはしないよな…。俺がLV2になった時だって、おたまじゃくしを何匹か倒した訳だしな…。死にかけた奴に、トドメをさしてただけだけど…。まぁ。とりあえずはこの蜘蛛をご飯として確保しながら、また倒せそうな魔物が来るのを待ちますか…。

 

 ………。結構、焦げちゃっているから色々と気をつけよう…。

 

 ………

 ……

 …

 

 っ!!また、見たことがない魔物が来た!!ムカデか…?

 とりあえず、鑑定!!

〈エルローフェレクト LV1

 ステータス

 HP:25/25(緑)

 MP:15/15(青)

 SP:15/15(黄)

   :15/15(赤)

 平均攻撃能力:5

 平均防御能力:5

 平均魔法能力:4

 平均抵抗能力:4

 平均速度能力:90

 スキル

 「麻痺攻撃LV1」「麻痺耐性LV1」

 スキルポイント:0 〉

 …たぶん、いける!っていうか、いく!!

 っ!?今、こっちに頭が向いてるか?まぁ、いい!とりあえずは毒弾!からの~…グハァッ!!

 ぐっ…。背中(?)が痛い…。壁まで吹き飛ばせれたのか…。体当たりでも…?って、それどころじゃない!!先に体勢を立て直さな…。

 痛っ!!今度は噛まれてるのか???って!?体がピリピリしてきた…。麻痺か?このままじゃやられる!!

 

 …毒耐!そして…毒触!!

 

 !!…噛まれていたのが、外れたみたいだ…。今のうちに体制を立て直して…毒合成!射出!!射出!!!射出ー!!!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …何とか、倒したか…。

《熟練度が一定に達しました。スキル〈麻痺耐性LV1〉を獲得しました》

 …。とりあえず、自分を鑑定!

〈エルロータッドポール LV2 名前 なし

 ステータス

 HP:8/38(緑)

 MP:7/30(青)

 SP:12/29(黄)

   :15/29(赤)

 平均攻撃能力:10

 平均防御能力:9

 平均魔法能力:10

 平均抵抗能力:10

 平均速度能力:5

 スキル

 「HP自動回復LV3」「МP回復速度LV4」「МP消費緩和LV4」「SP回復速度LV2」「SP消費緩和LV2」「火強化LV3」「毒強化LV3」「毒合成LV3」「射出LV3」「集中LV6」「予測LV4」「並列思考LV5」「演算処理LV7」「命中LV3」「魔力感知LV6」「魔力操作LV7」「危険感知LV4」「気配感知LV4」「鑑定LV8」「怒V3」「暗視LV9」「隠密LV7」「外道魔法LV1」「火魔法LV6」「毒魔法LV6」「火耐性LV3」「毒耐性LV4」「麻痺耐性LV1」「恐怖耐性LV5」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV5」「聴覚強化LV5」「嗅覚強化LV3」「生命LV3」「魔量LV4」「瞬発LV3」「持久LV3」「強力LV3」「堅固LV2」「術士LV4」「護法LV4」「疾走LV4」「禁忌LV1」

 スキルポイント:4320 〉

 

 危なっ!!文字通り、危うく死ぬところだった…。

 …うん…。欲をかいたり、油断したらいかん!って、いう事だな…。

 頭がこちらに向いていたのは偶然だとは思うが、そんな時に真正面から魔法が飛んで来たら、さすがにその方向に敵がいるのがわかるわな…。鑑定で暗視を持っていなかったから大丈夫だと思ってたけど…。

 それに蜘蛛の時にだいぶ焦げちゃったから、食べられる部分を気にして火魔法を使わなかったり…。

 …うん!例え、勝てそうな敵とはいえ、お互いに命がかかってるんだ…。これからは細心の注意をはらって、堅実に行動しないとな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …それにしても、これからしばらくは俺のご飯はこのムカデが中心になりそうだな…。蜘蛛の方は…。うん…。種族がスモールな上にレッサーだったから…。ここが迷宮のどの辺りかはわからんが、頻繁に遭遇するとは思えない…。あまり、周囲のコケを食べ過ぎる訳にもいかんし…。背に腹はかえられないとはいえ…。虫を食べないといけないとは…。

 

 テンションだだ下がりだわ~…。

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・魔物の強さ:ステータス、スキル構成は基本原作情報を元にしています。ですが、レベルアップ時のステータスの上昇値が不明なため、細かい部分は原作と違うかもしれません


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6 試行錯誤

 ~主人公 Side~

 

 俺は岩の陰で息を潜めながら、魔物の様子を窺う…。

 ………。こちらには気が付いてないみたいだな…。

 今だっ!くらえっ!!火球!!!

 

 …………………………。

 

 よし!倒した!!

 

 …………………………。

 

《経験値が一定に達しました。個体、エルロータッドポールがLV3からLV4になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

 

 ………

 ……

 …

 

《熟練度が一定に達しました。スキル〈暗視LV9〉が〈暗視LV10〉になりました》

《条件を満たしました。スキル〈暗視LV10〉から〈視覚領域拡張LV1〉が派生しました》

 

 ………

 ……

 …

 

 今の戦闘(?)で、レベルが上がったな…。

 あと、暗視がLV10になって、暗視から、視覚領域拡張が派生したと言っていたな…?

 スキルはLV10でカンストなのか…?

 それとも11以上になるのか…?

 むむむ…。

 おっと、まずは自分を鑑定だ!

〈エルロータッドポール LV4 名前 なし

 ステータス

 HP:43/43(緑)

 MP:35/35(青)

 SP:33/33(黄)

   :33/33(赤)

 平均攻撃能力:14

 平均防御能力:13

 平均魔法能力:15

 平均抵抗能力:15

 平均速度能力:9

 スキル

 「HP自動回復LV5」「МP回復速度LV6」「МP消費緩和LV6」「SP回復速度LV4」「SP消費緩和LV4」「火強化LV5」「毒強化LV5」「毒合成LV6」「射出LV5」「集中LV7」「予測LV6」「並列思考LV7」「演算処理LV9」「命中LV5」「魔力感知LV7」「魔力操作LV8」「危険感知LV6」「気配感知LV6」「鑑定LV9」「怒V5」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV1」「隠密LV8」「呪LV3」「火魔法LV8」「影魔法LV3」「毒魔法LV7」「外道魔法LV3」「空間魔法LV2」「打撃耐性LV3」「火耐性LV5」「毒耐性LV6」「麻痺耐性LV3」「腐蝕耐性LV3」「恐怖耐性LV7」「外道耐性LV3」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV7」「聴覚強化LV7」「嗅覚強化LV5」「生命LV5」「魔量LV7」「瞬発LV5」「持久LV5」「強力LV5」「堅固LV4」「術士LV7」「護法LV7」「疾走LV5」「禁忌LV1」

 スキルポイント:2960

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」 

 …ふむ…。鑑定のレベルが上がって、称号が見えるようになったか…。

 スキルの熟練度、自分のレベル共に上がってきてはいるが、まだ安定して勝てそうな魔物の種類は少ないな…。

 今のところ、幼蜘蛛(スモールレッサータラテクト)、子蜘蛛(スモールタラテクト)、ムカデ(エルローフェレクト)、鼠(エルローグレイム)くらいか…。

 もう少し、ステータスが何とかなればいいんだが…。自分のレベルが3になる前に新たにスキルと称号を取得した…。スキルは打撃耐性、外道耐性、呪、空間魔法の4つ…。スキルポイントで取得した…。耐性2つは、必要だと思ったから…。魔法系2つは、趣…浪…将来性を感じて…。称号は悪食、暗殺者、毒術士の3つ。称号の効果で、腐蝕耐性と、影魔法も手に入れた。称号を取得すると、基本的に2つのスキルが取得できるみたいだ…。悪食は毒耐性と腐蝕耐性、暗殺者は隠密と、影魔法、毒術士は毒合成と、毒魔法を取得するみたいだ…。なので、既に取得しているスキルの毒耐性、隠密、毒合成、毒魔法はそれぞれに統合された…。攻撃手段自体は魔法でなんとかなるが、平均能力の低さがな…。現状だと動きに制限というか、単純に遅いから、相手からの攻撃をくらい放題になっちゃうんだよな…。なんとか、工夫で対処できないものか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …っ!そうだ!!閃いたっ!!!調教だー!!!!

 

 …………………………。

 

 …うん。字面だけみたら、危ない発言だな…。

 

 …………………………。

 

 …コホン!調教のスキルを取って、魔物を仲間にする…。そして、仲間の魔物に前衛をやってもらったり、運んでもらえばいいのではないだろうか…?

 そうと決まれば、さっそく取得しよう…。

《現在所持スキルポイントは2960。スキル〈調教LV1〉をスキルポイント300使用して取得可能です。取得しますか?》

《〈調教LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは2660です》

 よし、取得できた…。まずは実験だ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …!最初の獲物は幼蜘蛛か…。まずは、毒合成!射出!!そんで、調教!!!

 

 …………………………。

 

 よしっ!何かが繋がったような感覚ができ…あれ?感覚がなくなった…???

 

 …………………………。

 

 幼蜘蛛が、毒で死んでた…。むむむ…失敗か…。

 

 ………

 ……

 …

 

 くそ~…また、失敗か…。幼蜘蛛、ムカデ、鼠は毒耐性が低いから、毒ですぐ死んじゃうんだよな…。子蜘蛛はステータスだけを見ればまだ格上だから、調教が効くのかさえわからんし…。どうしたもんかね…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、また幼蜘蛛が来たか…。今度は…呪!…そんで、調教!!

 

 …………………………。

 

 よし…。今度は大丈夫そうだ…。

 さて…色々と試してみるか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …うん。使えない…。

 調教のレベルが低いからか、蜘蛛に複雑な命令が理解できないからなのか、簡単な命令しかきかない…。

 できる命令は、「攻撃」「回避」「待機」「糸をぶつけろ」「巣をはれ」くらい…。

 ムカデにも試したが、できるのは「攻撃」「回避」「待機」のみ…。

 その状態で、どう戦闘に使おうか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 結果的に言うと、調教は想像していたようには使えなかった…。

 最終的にどうやって使う事になったかというと、幼蜘蛛か、ムカデを調教でテイムして、魔物の足止めをさせた…。幼蜘蛛には巣を張らせる…。ムカデの場合は突っ込ませて攻撃(麻痺)させる…。そんな感じで、相手の動きを封じている間に、俺が魔法をぶっこむ…。

 しかし、テイムした幼蜘蛛や、ムカデは弱いから、ふとした瞬間にダメージをくらって死んでしまうんだよな…。ただ、足止めしている間に幼蜘蛛や、ムカデの弱い攻撃でダメージを与えて、子蜘蛛や、鼠を調教でテイムできるようになったのは嬉しい誤算だった…。でも、鼠は相手の動きを封じるスキルを持ってないから、正直、蜘蛛達やムカデと比べると微妙なんだよな…。前衛のタンク兼、アタッカーとしてしか使えないし、相手を押さえ込むような戦い方ができる訳でもない…。

 

 …………………………。

 

 まぁ、そんな感じで今まで戦うことすら出来なかった蛙(エルローフロッグ)や、チビ恐竜(エルローランダネル)にも、戦って勝てるようになって、レベル上げも少しは楽になったかな…?おそらく、レベルがもう少し上がれば、あの謎の剛腕鳥(エルローペカトット)も倒せるようになるんじゃないかと思う…。テイムした幼蜘蛛や、ムカデ、子蜘蛛、鼠なんかが戦って生きていられるかは、わからんけど…。

 

 …………………………。

 

 そしたら、無慈悲って称号を取得してしまった…。

 無慈悲の称号で手に入ったスキルは外道魔法と、外道耐性…。どっちも既に持っているスキルだったから、それぞれのスキルに統合されて、レベルが上がった。

 

 …………………………。

 

 それにしても、レベルを上げようと必死に考えて戦っていただけなのに…。

 俺が、無慈悲なんて…。

 

 …………………………。

 

 ひどい話だよな~…。

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・調教:魔物や生き物に指示できるようになる。ただし、自分達で世話をしないといけない。レベルが上がると、強い魔物もテイムできるようになり、テイムできる数も増える。対象の魔物に対してレベルが低いと、テイムできなかったり、できたとしても逃げられる。もしくは、言う事を聞かなくなる。レベルアップすると、調教→召喚となる


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7 苦行中

 ~主人公 Side~

 

 …調教を取得してから、大分時間がたったと思われる。

 迷宮の中だから、相変わらず時間がわからん…。

 現在、俺は今までいた巣穴から、別の所に移動していた…。

 調教でテイムした、魔物達の力を借りれば、格上の魔物を倒せると解ったため、今までより少し強い魔物が通る広場への入り口に移動したのだ…。

 

 …………………………。

 

 …うん…。まだ、広場から離れられない…。通路になっている部分で魔物と戦闘とか…。魔法1発で倒せなかったら、這って進むしかない現状、どうしても詰んでしまう可能性が高い…。とりあえず、今はひたすらレベル上げと、魔法の練習だな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、そろそろ自分のステータスを確認するか…。

 鑑定。

〈エルロータッドポール LV9 名前 なし

 ステータス

 HP:52/52(緑)

 MP:44/44(青)

 SP:42/42(黄)

   :42/42(赤)

 平均攻撃能力:23

 平均防御能力:22

 平均魔法能力:24

 平均抵抗能力:24

 平均速度能力:18

 スキル

 「HP自動回復LV8」「МP高速回復LV1」「МP消費大緩和LV1」「SP回復速度LV7」「SP消費緩和LV7」「火強化LV8」「毒強化LV8」「毒合成LV9」「射出LV8」「調教LV7」「集中LV10」「思考加速LV1」「予見LV1」「並列意思LV1」「高速演算LV2」「念話LV6」「命中LV8」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV1」「危険感知LV9」「気配感知LV9」「鑑定LV10」「怒V5」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV3」「隠密LV10」「迷彩LV1」「呪LV9」「火魔法LV10」「火炎魔法LV2」「影魔法LV7」「毒魔法LV10」「治療魔法LV1」「外道魔法LV8」「空間魔法LV4」「打撃耐性LV7」「火耐性LV7」「毒耐性LV8」「麻痺耐性LV7」「腐蝕耐性LV7」「恐怖耐性LV9」「外道耐性LV8」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV9」「聴覚強化LV9」「嗅覚強化LV7」「生命LV8」「魔蔵LV1」「瞬発LV8」「持久LV8」「強力LV8」「堅固LV7」「道士LV1」「護符LV1」「疾走LV8」「禁忌LV1」「命名LV8」

 スキルポイント:2660

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」 

 …ふむ…。スキルの熟練度、自分のレベル共にだいぶ上がってきてはいるな…。

 転生したての頃と比べると、雲泥の差だ…。

 確か、МP高速回復とМP消費大緩和はそれぞれ、МP回復速度と、МP消費緩和がLV10で進化したんだったな…。ってことは、スキルのレベルは10でカンストという訳だ…。思考加速は集中から、LV10で派生…。予見は予測LV10から進化…。並列思考は並列意思、演算処理は高速演算に進化…。隠密からは迷彩が派生した…。火魔法は火炎魔法に派生して、毒魔法からは、何故か治療魔法が派生したんだったな…。

 毒と治療ね…。まぁ、猛毒と言われているトリカブトも、漢方になる種類もあるらしいし、麻酔も極端に言えば、痛覚を麻痺させたり、強制的に眠らせてるようなものだから…。…うん。とりあえず考えても意味はないだろうから、そういう事だと、無理矢理にでも納得しておこう…。

 後は、魔量、術士、護法が、それぞれ、魔蔵、道士、護符に進化したな…。

 念話についてはスキルポイントで取った…。調教スキルだけでも、指示が通っているのはわかったんだが…。なんかな…。

 そういえば、命名は魔物をテイムして、名前をつけていたら覚えたな…。

 

 …………………………。

 

 ステータス的にいえば、火炎魔法や呪なんかがあるから、、それなりに戦えそうなんだが…。

 やっぱりネックは足がないことか…。

 魚みたいに体を左右に揺らしながら進む事しかできないからな…。調教を覚えてからは、テイムした魔物に運んでもらったりもしてたけど、手も足もない状態で、魔物に騎乗して戦闘はできん…。戦っている最中に落下事故が起きる…。絶対に…。

 

 …………………………。

 

 そして、他に2つわかった事がある…。

 1つは俺の体についてだ…。

 まぁ、見た目がずんぐりむっくりのおたまじゃくしなのを、兄弟(?)親戚(?)なんかを見てわかっていたんだが…。

 大きさが全長、30cmくらい、高さが15cmくらいあった…。これは、広場の入り口付近で靴跡を見つけたからわかった…。まず、靴跡があった事に驚き、続いて自分の体の大きさに驚いた…。人の靴の大きさは単純に考えれば23~25cm。それより、俺の全身が長かった。そして、靴跡を基準にすれば、自分の巣穴の高さとかも大体わかった…。さすが、魔物…。地球のおたまじゃくしなんか、普通2~5cmくらいだもんな…。

 もう1つわかった事は、人間に遭遇するかもしれないという事…。これが、問題だ…。ここが、迷宮のどの辺りにあるのか、人間がどれ程の頻度でここに入ってくるのかはわからない…。今のところは遭遇してないし…。ただ、靴跡があったってことは確実に、この広場に到達しているということ…。遭遇してしまえば、魔物の俺なんか即、討伐対象だろう…。細心の注意を払わないと…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …よし!そのまま、剛腕鳥に噛みついて、動きを抑えておけよ?センティ21!!

 剛腕鳥をテイムしたムカデに足止めさせ、HPとかを呪で一気に削りきろうとしていたんだが…。

 ぐっ!…何だ?いきなり背中に痛みが走った…。

 げっ!!蜂(フィンジゴアット)?しかも、3匹もいやがる…???

 くそ!!乱入してきやがった…。って、危なっ!!

 1匹が突っ込んできたので、とっさに短距離転移で逃げる…。

 すぐさま、センティ21に蜂の相手をするように指示を出し、毒弾を剛腕鳥に当てて、止めをさした。

 

 …………………………。

 

 いくら、スピードで勝っていても、他のステータスが低いセンティ21では空中にいる蜂の相手は厳しい…。

 他の2匹は今、センティ21の方に意識が向いている…、今のうちに1匹は倒さないと…。

 …また、突っ込んできやがった…。なら、火炎弾!!当たっ…グハァッ!!

 当たったのはいいが、そのまま体当たりをくらっちまった…。

 ぐっ!!でも、今のうちに呪で…。

 

 …………………………。

 

 よし!倒せた…。

 センティ21の方は…。ヤバイ!やられそうだ…。このまま、2匹を相手するのはどう考えてもまずい…。

 しかたない…。センティ21ごと、魔法に巻き込む!!火炎弾!火炎弾っ!!火炎弾ーーっ!!!

 

 …………………………。

 

 …ぐっ…。1匹倒しきれなかったか…。今は火炎弾1発分しかMPがない…。治療魔法を使う余裕もないから、次の1発が勝負か…。

 蜂も自分のHPがやばいのを感じているのか…。本能的に何かを感じているのか…。こちらの様子を見ている感じだ…。

 時間がたてば、たつほど俺にはHP、МP、SPの回復があるから、有利になるんだが…。

 

 …………………………。

 

 きたっ!…避けられないように、ギリギリまで引き付けて…火炎弾ーーっ!!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …な、なんとか倒せたか…。

 

 ………

 ……

 …

 

《経験値が一定に達しました。個体、エルロータッドポールがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP自動回復LV8〉が〈HP自動回復LV9〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、エルロータッドポールが進化可能です》

 

 …なんだって?

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・魔物の名前について:最初はちゃんと、魔物の名前を考えていた主人公ですが、結局すぐに死んでしまい、また新しい魔物をテイムする事になるので、名前が下記のようなただの記号変わりになりました。後ろの数字は何匹目かの数です
 幼蜘蛛(スモールレッサータラテクト)→ベビータラ
 子蜘蛛(スモールタラテクト)→スモータラ
 ムカデ(エルローフェレクト)→センティ
 鼠(エルローグレイム)→ラットル

 例:センティ21=21匹目のムカデ


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8 初めての進化

 ~主人公 Side~

 

 レベルアップと同時にとんでもないことを告げられたな…。

 進化か…。

 時間経過で成長するのではなくて、レベルアップで進化するのか…。

 それなら、ガンガンレベルを上げるのが良さそうだな…。

 とりあえず、鑑定。

〈エルロータッドポール LV10 名前 なし

 ステータス

 HP:53/53(緑)

 MP:45/45(青)

 SP:43/43(黄)

   :43/43(赤)

 平均攻撃能力:24

 平均防御能力:23

 平均魔法能力:25

 平均抵抗能力:25

 平均速度能力:19

 スキル

 「HP自動回復LV9」「МP高速回復LV1」「МP消費大緩和LV1」「SP回復速度LV7」「SP消費緩和LV7」「火強化LV9」「毒強化LV9」「毒合成LV9」「射出LV8」「調教LV8」「集中LV10」「思考加速LV2」「予見LV2」「並列意思LV2」「高速演算LV3」「念話LV7」「命中LV9」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV2」「危険感知LV9」「気配感知LV9」「鑑定LV10」「怒V5」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV3」「隠密LV10」「迷彩LV1」「呪怨LV1」「火魔法LV10」「火炎魔法LV3」「影魔法LV7」「毒魔法LV10」「治療魔法LV1」「外道魔法LV8」「空間魔法LV4」「打撃耐性LV8」「火耐性LV8」「毒耐性LV9」「麻痺耐性LV8」「腐蝕耐性LV8」「恐怖耐性LV9」「外道耐性LV9」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV9」「聴覚強化LV9」「嗅覚強化LV7」「生命LV9」「魔蔵LV1」「瞬発LV9」「持久LV9」「強力LV9」「堅固LV8」「道士LV1」「護符LV1」「疾走LV9」「禁忌LV1」「命名LV8」

 スキルポイント:2680

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」

 進化可能 〉

 

 …………………………。

 

 …ん?ステータスの鑑定結果の下の方に、なんかアラートみたいのが出ているな?

 …進化可能だと?何だこれは…?進化可能っていう文字が点滅しいるが…。

 一応、二重鑑定…。

〈進化可能:エルローランタドール〉

 

 …………………………。

 

 なん…だと…!?

 さらに、鑑定!

〈エルローランタドール:進化条件:エルロータッドポールLV10:説明:エルロー大迷宮に生息する蛙型の魔物の亜成体。足が生え、跳ねたり、走ったりと動きが立体的になる〉

 

 …………………………。

 

 …よっしゃーーーーーー!!!!!!

 

 あ、足が…。足が生えるぞーーーー!!!!

 

 ヒャッハーーーーーー!!!!!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …コホン!…早速、進化といきたいところだが…。

 冷静になると…危険が盛り沢山だな…。

 進化中、意識はあるのか…?

 それに、体が作り変わるという事は、SPを消耗するんじゃないか?

 進化中や、進化直後の安全確保は…?

 

 …………………………。

 

 むむむ…。浮かれたテンションで、後先考えずに進化するべきではないようだな…。

 それなら、まずは準備だ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 よし!準備はОK!新たにテイムしてきた、スモータラ18に俺が今いる岩陰の周囲に巣をはってもらい、ラットル13と一緒に、見張りをお願いする。

 進化後のご飯の準備もしてあるし…。

 では早速…進化だ!

《個体エルロータッドポールがエルローランタドールに進化します》

 …進化を開始すると、予想通りに意識が遠のいていく…。

 

 ………

 ……

 …

 

《種族エルローランタドールになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP自動回復LV9〉が〈HP自動回復LV10〉になりました》

《条件を満たしました。スキル〈HP自動回復LV10〉がスキル〈HP高速回復LV1〉に進化しました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

 

 …………………………。

 

 ………っ!!

 どうやら、進化が完了したみたいだな…。

 それに、予想通りに、腹もへっているし、何だかダルくも感じる…。

 とりあえず、ご飯を食べてから、情報の確認だな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 ご飯を食べ終え、さらに時間がたった事で全回復しただろう…。では、鑑定。

〈エルローランタドール LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:54/54(緑)

 MP:57/57(青)

 SP:44/44(黄)

   :44/44(赤)

 平均攻撃能力:25

 平均防御能力:24

 平均魔法能力:36

 平均抵抗能力:36

 平均速度能力:22

 スキル

 「HP高速回復LV1」「МP高速回復LV2」「МP消費大緩和LV2」「SP回復速度LV8」「SP消費緩和LV8」「火炎強化LV1」「猛毒強化LV9」「毒合成LV10」「薬合成LV1」「射出LV9」「調教LV8」「集中LV10」「思考加速LV3」「予見LV3」「並列意思LV3」「高速演算LV4」「念話LV7」「命中LV10」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV2」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「鑑定LV10」「怒V6」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV4」「隠密LV10」「迷彩LV2」「呪怨LV1」「火魔法LV10」「火炎魔法LV3」「影魔法LV8」「毒魔法LV10」「治療魔法LV2」「外道魔法LV9」「空間魔法LV4」「打撃耐性LV8」「火耐性LV9」「猛毒耐性LV1」「麻痺耐性LV8」「腐蝕耐性LV8」「恐怖耐性LV10」「外道耐性LV9」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV1」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV1」「嗅覚強化LV8」「生命LV9」「魔蔵LV2」「瞬発LV9」「持久LV9」「強力LV9」「堅固LV8」「道士LV2」「護符LV2」「疾走LV9」「禁忌LV2」「命名LV9」

 スキルポイント:2700

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」 

 …むっ!?種族名が変わったってことは、進化は成功しているのか…?

 けど、レベルが1に下がっている…?

 進化するとレベルが1からになるのか?

 …まぁ、いい…。そこらへんは次の進化の時にでもわかるだろう…。

 今は、それよりも…。

 

 …………………………。

 

 おっ!おおっ!?

 あ、足の感覚がある…。

 腕の感覚がまだないのが、少し残念だが、まずは立つ!!

 

 …………………………。

 

 俺は、恐る恐る立ち上がった…。

 

 …………………………。

 

 あいたっ!!

 

 久しぶりの足の感覚だからか、立ったのはいいが、すぐに転んでしまった。まだ、上手くバランスを取れないらしい…。

 

 …………………………。

 

 …あっ、焦るな…。焦れば、またコケる…。誰に見られている訳でもないが、恥ずかしい…。まずは、蛙の脚の形をイメージ…。自分の体を、人間がしゃがんでいるのと同じ状態にする…。

 

 次に体を持ち上げる…。バランスを取りながら、ゆっくりと…。そして、屈伸運動…。脚を曲げて…伸ばして…曲げて…伸ばして…。

 

 …………………………。

 

 そして、慎重に立ち上がる…。

 

 …………………………。

 

 っ!!立ったどーーーー!!!!

 

 ………

 ……

 …

 

 スモータラ18に周囲にはってある、巣を回収してもらい、俺はゆっくりと岩陰から出る…。

 そして、足の感覚を慣らしながら、ゆっくりと周囲を歩く…。一歩、一歩確かめるように…。

 段々と歩く速度を上げていく…。

 

 ゆっくり歩く感じから、普通に歩く速度へ…。

 

 普通に歩けるようになってきたら、早歩きくらいに…。

 

 さらに慣れてきたら、駆け足くらいへ…。

 

 それから、少しスピードを上げて、軽いジョギング…。

 

 …………………………。

 

 ここで、一旦クールダウン…。徐々にスピードを落としながら、息を整える。

 

 ………

 ……

 …

 

 息が整ったら、俺は歩き出す…。徐々にスピードを上げていく…今度はスピードを落とさずに…。そして、走りだす…。今出せるトップスピードまで…。

 

 ………

 ……

 …

 

 そして、俺は全速力で駆け出した!

 

 ヒャッハーーーーーー!!!!!!

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・エルローランタドール:原作主人公、蜘蛛子のエサ。蛙こと、エルローフロッグの亜成体。ランタドールとは、ラン:run[英](走る)と、タッドポール:tadpole[英](おたまじゃくし)から作者が造った造語。ランタドール(走るおたまじゃくし)が転じて、足の生えたおたまじゃくしの意


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9 気がつくと…

 ~主人公 Side~

 

 俺は洞窟の中を走る…。全速力でひた走る…。

 

 前方に、亀の魔物が…。とうっ!

 

 空中で1回転!前方宙返りでかわす…。そして、そのまま走り出す…。

 

 走る!走る!!走る!!!

 

 今度は、蜘蛛が糸で鼠をぐるぐる巻きにして、噛みついていた…。

 

 とうっ!

 

 斜め前に跳躍し、壁を蹴ってかわす…。いわゆる、三角跳びだ…。

 

 まだまだ、走る!

 

 今度はいきなり、鼠がとびかかってきた…。

 

 とうっ!おらぁっ!!!

 

 ジャンプして、893キック!!そのままの勢いで、鼠を踏みつけ、毒合成と射出の置き土産…。

 

 おそらく、鼠は死んだだろう…。

 

 そして、俺はまた走り出す…。心ゆくまで…。

 

 ~主人公 Side out~

 

 

 ………

 ……

 …

 

 

 ~どこぞの蜘蛛 Side~

 

 何だったんだろ?今の…?

 足の生えたおたまじゃくしが…二本足で爆走していった…?

 おまけに、三角跳びしてかわしていったし…。

 …まっ!いっか!!そろそろ今日の探索は打ち切っておこう。

 とりあえずは、簡易ホームの作成だ!

 

 ~どこぞの蜘蛛 Side out~

 

 

 ………

 ……

 …

 

 

 ~主人公 Side~

 

 …少し落ち着いた…。

 ちょーーーーーーーーーーーーっとだけ、はっちゃけてしまったみたいだ…。

 そうしたら、お腹がすいている事に気が付いた…。

 周囲を見回す…。どうやら、ここは俺が生まれたばかりの頃からいた広場とは、違う場所のようだ…。

 今までいた所とは違い、デコボコしている…。というか結構、高低差もあって、身を隠せる場所が多い…。

 俺はまた、広場に入って来る道の入り口のそばに身を隠す…。

 

 …………………………。

 

 コケを食べながら…。

 

 …………………………。

 

 獲物がくるまで、もちそうにないし…。

 

 …………………………。

 

 そういえば、スモータラ18や、ラットル13と繋がっていた感覚が今は感じられない…。死んじまったのか…?

 …ま~…いつもの事か…。

 

 ………

 ……

 …

 

 まず、来たのは蛙…。姿を隠しながら…。火炎弾!!そんでもって…とうっ!ローリングソバットーーー!!

 …あれ?死んでない?

 

 ペッ!…ベチャ!

 

 …………………………。

 

 いったっ!!めっちゃヒリヒリする…、これが、酸攻撃か?

 何さらしとんじゃわれ~っ!!

 呪怨!!

 

 …………………………。

 

 ヒリヒリするから、治療魔法で回復して…。

 いただきます!!

 

 ………

 ……

 …

 

 さて次は…って、また蛙かい!?

 火炎弾!火炎弾!!止めはドロップキックじゃ!!ボケーーーー!!

 よし、倒したか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて次こそは…って、また蛙!?どんだけ、いんだよ!?テメーらはよっ!?

 火炎弾!毒弾!!そして、フライング・ニールキック!!

 

 …………………………。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル〈立体機動LV1〉を獲得しました》

 おっ!いいスキルが手にはいった…。

 …スキルか…。ふむ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 新しい、スキルを取得してみるか…。

 現状、それなりの威力が出せる攻撃手段が、火炎魔法、毒魔法、毒合成+射出、呪怨しかないからな…。

 ここの魔物は、基本的に毒耐性を持っているし、毒魔法と毒合成はそれぞれ、治療魔法と、薬合成に派生したから、基礎ステータスが上がる以外で、威力がアップする見込みは薄い…。毒強化のスキルがどこまで上がるのかも不明…。となると、現状では毒は決め手にかける…。

 今は火炎魔法と呪怨でごり押ししているような状態だが、いつまでも続けていけるとは思えないし、このままではさすがに危ないだろう…。

 

 …………………………。

 

 …もう少し攻撃のバリエーションが欲しい所だな…。

 選べる手段は2つ…。新しい魔法を覚えるか、攻撃系のスキルを取得するか…。

 SPで使える攻撃系の取得は魔法以外の攻撃手段とMP管理の面で魅力的なんだが、スキルポイントでの取得以外の取得方法が、わからないからな~…。

 スキルポイントが3000もない上に、レベルが上がって手に入るのは、たかだか20…。そんな中で、攻撃系のスキルを1つ取得するのに600必要となると、どうしてもな~…。

 むむむ…。

 

 …………………………。

 

【おーい…。聞こえるか~?】

 

 っ!?

 

【おっ!やっと聞こえたか…】

【まぁ…。話しかけられそうなタイミングを待っていたんだがな?】

【まだ、考え事をしている最中だけどな…?】

【言うなし…】

 

 ???頭の中に声が聞こえてきた…。念話なのか?一体誰が…????

 

【落ち着け!落ち着け!】

【は~い!深呼吸!!すって~…!はいて~…!すって~…!はいて~…!】

【おたまじゃくしが深呼吸とか…】

 

 謎の声に疑問を覚えながらも、言われるがまま深呼吸をする…。スーハー…スーハー…。

 

【いやいや…。謎の声って…。よく知っている声だろうに…】

【転生してから、時間の感覚が訳わからん事になっているし、しかたないんじゃん?】

【そんなもんかね…?】

 

 俺が転生者と知っている?ば、馬鹿な…??????

 

【【【だから、落ち着け!!】】】

 

 思わず自分の体が、ピクリと反応してしまった…。

 

【俺達はお前自身だ】

 

 ???いきなり、謎の声が何か言い出したぞ!?

 

【別に俺は、気取っている訳でも、哲学的な事を言っている訳でもねえぞ?】

【ヒントはスキル!冷静になって、自分のスキルを見直してみ?】

【確かに、字面だけみればイタイ奴だよな…】

 

 俺は言われるがまま、自分のスキルを確認していく…。そこには…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …並列意思…。…これ…か?…鑑定。

〈並列意思:自分の意識を分割し、複数の事柄を同時に処理できるようになる〉

 

 …………………………。

 

 …把握した…。なるほどね…。

 現在進行形で意識を共有し、それぞれが意思疎通できる多重人格といった所か…。

 

【【【YES!】】】

 

 そうか…。よし!ならまずは、役割分担だな…。

 身体操作担当のボディ!

【おう!】

 感知、鑑定、情報精査のインフォ!

【了解!】

 後はスキル、魔法、未知の解析や検証をする、インスペク!

【あいよ~】

 以上!

【【【本体は何するんだ?】】】

 …基本は俺が矢面に立つし、情報の統合や、コミュニケーション、魔法の使用なんかをやる…。

【【【ふ~ん…】】】

 それじゃ、行動開始!

【【【おう!】】】

 

 ………

 ……

 …

 

【それで…?本体は俺に何を検証させたいんだ?】

 差し当たっては、魔法感知や魔法操作、魔法の発動に関する検証だな…。

【と、言うと?】

 いや!だって、違和感しかないだろ?式というか、既に設計図がある状態で、設計図を選択。設計図通りに魔法を構築して、魔力を流せば魔法が発動って…。

【………】

 こちとら、元SEなんだ…。

 途中式が全く書いてなくて、式と答えだけが書いてある、難問の数式を見ているような…。

 かなりの規模のシステムなのに、クラスの継承とか、変数の中身とか、条件分岐とかを一切合切無視して、プログラムの始まりの所だけを見ているような…。

 そんな、本当にこれだけでいいのか?って、いう感覚がどうしても拭えないんだよ…。

 だから、色々と検証する。まずは、スキルなしの魔力操作や、魔力感知が可能なのか?ってとこから、検証していってほしい…。

 基本は俺と、ボディ、インフォでまわすから、裏で色々やってみてくれ!

【ん!りょうか~い】

 

 ………

 ……

 …

 

 はてさて…。これから、どうなることやら…。

 

 …………………………。

 

 …まずは、新しいスキルは何を取得するかを決めないと…。

 むむむ…さて、どうするか…。

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・並列意思の鑑定結果:並列思考の鑑定結果を参考に捏造しました

・本体が感じていた魔法についての違和感:元SEでプログラムの知識がある事と、本人は憶えていませんが、転生特典の【魔術の知識】があることで、システムを通した魔法の選択→発動という流れに違和感を感じています。ちなみに、原作知識もないため、魔法と魔術についても知らず、【魔術の知識】もこんな言語や、プログラムを見た事あったっけ?くらいにしか認識していません


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10 物理的な攻撃手段

 ~主人公 Side~

 

【まぁ、普通に考えれば破壊強化、打撃強化、気闘法、気力撃あたりじゃないかな…?】

 だよな~…。

【火か毒以外で、MPを消費しない攻撃手段っていうと、当然物理攻撃だしな】

 現状だと、魔法が効かない、もしくは封じられたら、何もできないし…な…。

【そんな事態になったら、空間魔法で逃げの一択だね…】

【ていうか、魔法を封じられたら転移すらできん】

 

 …………………………。

 

【【…………………………】】

 

 …まぁ、ようやく足が生えたんだ…。

 

 体を左右に揺らして、這って前進…。そのまま、体をぶつけて体当たり…。

 

 …なんて、本当にダメージを与えられているのかも、怪しい攻撃手段じゃなく…。

 

 思いっきり、蹴っ飛ばせるっ!!

 

【【…………………………】】

 

 …………………………。

 

【まぁ実際、それしか物理攻撃手段がないんだが…】

 …言うなし…。

【…それで、どうする?何個とる?それとも、全部取る?】

 …全部取ると、残りのスキルポイントは300か…。

【保険としてもう少し、残したいところだよね~…】

【しかし、今のステータスだと、全部取らないと攻撃手段として心許ないぞ?】

 

 …………………………。

 

 よし!4つ、全部取ろう!

【【…その心は?】】

 現状、相手を選んで戦っている分には、問題が起きなさそうなのが、1つ。

 早く取得しておいた方が、熟練度とかも上がりやすいのが、1つ。

 最後に、変にケチって後々、後悔するなら、先に使った方がいいというのが1つ。

【【…………………………】】

 という事で、早速スキルを取得だ!

《現在所持スキルポイントは2700です。スキル〈破壊強化LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 …取得だ!

《〈破壊強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは2100です》

 …次!

《現在所持スキルポイントは2100です。スキル〈打撃強化LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 …取得!

《〈打撃強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは1500です》

 …次!

《現在所持スキルポイントは1500です。スキル〈気闘法LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈気闘法LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは900です》

 ラスト!

《現在所持スキルポイントは900です。スキル〈気力撃LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈気力撃LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは300です》

 これでОK!!

 早速、実戦といこうか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 まずは、鼠か…。姿を隠しながら近づいて…。気闘法!ダッシュ!!アンドー、横っ腹をサッカーボールキック!!からの…かかと落とし!!!とうっ!ジャンプして、気力撃フット・スタンプ!!!!

 

 うげ!!鼠の頭がつぶれた…。さすがにオーバーキルだったか…。

 

 …むっ!横っ飛び!!

 

 …ベチャ!

 

 あぶなっ!って、蛙か…。

 ツバ(酸攻撃)を避けながら、隙を見て接近!低空ドロップキック!!

 俺の方が早く立ち上がったので、気力撃ジャンピング・ニー・バット!!気力撃延髄切り!!!

 よし!倒した…。周りに気配は?

【ないよ~…】

 了解!

《熟練度が一定に達しました。スキル〈回避LV1〉を獲得しました》

 …むっ!?こいつは、お誂え向きだな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 とりあえず、一通り戦ってみた感想としては…。

 魔法をメインにしなくても、何とか戦えるな…。って感じか…。

 現状では、そんなにSPが多くないから、気闘法や、気力撃はここぞ!って時に使う感じにはなりそうだが…。

 しかし、蛙や鼠の相手も問題なく戦えたし、多少倒すまでに時間がかかるが、1体ずつなら、剛腕鳥や、石化蜥蜴(エルローバジリスク)を、ほぼ魔法なしで倒せたのは収穫だったな…。

 やはり、並列意思は有能だった…。

 常に周囲を警戒している、インフォのおかげで戦いやすかったし、何より予見とかで魔物の動きを先読みできたのが大きいな…。

【それ程でも~…】

 ボディのおかげで反応や、身体操作もスムーズだったし…。

【まぁな…】

 実際、ステータスというか、能力値だけを見たら、まだまだ格上ばかりだしな…。

 でも、俺はここで生き残らなきゃいけない…。

【現状、お外のレベルがわからないしね~…】

【弱い魔物なんか、あっという間に人間に討伐されて終わりだ】

 だな…。だから、何が何でも強くなってやる…。生き抜いてやるんだ…。

 そして、いずれは安全で平和な…。のんびり暮らせる環境を手にいれる…。

 

【【…………………………】】

 

 …………………………。

 

 俺だって、温かい布団でゆっくり寝たい~!!ちゃんとした食材の、普通の料理がたべたい~!!!

 

 ジタバタ!ゴロゴロ!!

 

【確かに、この迷宮の中じゃ、安心?安全?ナニソレオイシイノ?って、感じだしね~…】

【まぁ、気は休まらないわな…】

【おまけに、口に入るのは大概、毒物…】

【確かに耐性の熟練度は上がるんだけどな…】

【虫とか…蜘蛛とか…。もうお腹いっぱいって感じだし~…】

【そもそも、不味いんだよな…】

 

 …………………………。

 

【【…………………………】】

 

 気闘法や気力撃を使った戦い方を分析していたはずなのに、変な方向に話がそれたな…。うん…。この話題は止めよう…。気が滅入ってくる…。

 

 【【同感…】】

 

 …さて、気持ちを切り替えて、ご飯の確保と、レベル上げを頑張りますか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …そうだ!ボディ?

【なんだ?】

 インフォと協力して、戦い方の型みたいのを考えておいてくれ。

【と、言うと?】

 完全記憶があるから、今までの戦いや、これからの戦いで、相手がどう動いたか覚えているだろ?それに合わせて、シャドウボクシングみたいな感じで、効果的な技や戦い方を模索してつくっていく…。

【………】

 今は、手がないし、肉弾戦を始めたばかりだから、俺の記憶にあるプロレス技というか、蹴り技で、敵の魔物の体勢を崩したり、蹴り飛ばすようにして、安全マージンを取って戦っているんだが…。まぁ、限界はくる…。

【………】

 というか、防御とかもできないから、今はそんな戦い方しかできないだけなんだが…。

 しかし、そんなモノをいつまでも続けていたら、詰む。

 と、いうか相手が重量級だったり、蹴っても大してダメージが無いようだったら、今の戦い方はそもそも効果が薄い…。

 だから、実戦的な型というか、相手に合わせた戦い方が必要になってくる…。

 テレビで見てた格闘技や、漫画とかアニメの技、アクション映画やダンスの動きなんかを取り入れてもいいと思うしな…。

【なるほどね】

 面白そうだし、何よりやりがいがあるだろ?

【だな】

 とりあえず、手の空いている時にでも頼む…。

【了解】

 それで、実戦的な型とかを考えておいて…。練習をしておく…。それでいざ、手が生えてきたら…。

【生えてきたら?】

 

 思いっきり、敵をぶっ飛ばす!

 

 ~主人公 Side out~

 



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11 調教の考察

 ~主人公 Side~

 

 …進化して足が生え、蹴り技とかも使いながら戦うようになって、大分時間がたった…。

 迷宮の中なので、相変わらず時間はわからない…。が、大分肉弾戦にもなれてきた…。

 そろそろ自分の成長具合の確認でもしてみるか…。

 鑑定。

〈エルローランタドール LV5 名前 なし

 ステータス

 HP:73/73(緑)

 MP:81/81(青)

 SP:63/63(黄)

   :63/63(赤)

 平均攻撃能力:44

 平均防御能力:42

 平均魔法能力:82

 平均抵抗能力:82

 平均速度能力:41

 スキル

 「HP高速回復LV2」「МP高速回復LV4」「МP消費大緩和LV4」「SP高速回復LV1」「SP消費大緩和LV1」「破壊強化LV5」「打撃強化LV5」「火炎強化LV2」「猛毒強化LV10」「気闘法LV5」「気力撃LV5」「毒合成LV10」「薬合成LV3」「射出LV10」「召喚LV1」「集中LV10」「思考加速LV5」「予見LV5」「並列意思LV5」「高速演算LV6」「念話LV8」「命中LV10」「回避LV1」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV4」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「鑑定LV10」「怒V6」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV5」「隠密LV10」「迷彩LV3」「呪怨LV3」「火魔法LV10」「火炎魔法LV6」「影魔法LV10」「闇魔法LV1」「毒魔法LV10」「治療魔法LV4」「外道魔法LV10」「空間魔法LV5」「打撃大耐性LV1」「火炎耐性LV2」「猛毒耐性LV3」「麻痺大耐性LV1」「腐蝕耐性LV8」「恐怖耐性LV10」「外道耐性LV9」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV1」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV3」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV1」「身命LV2」「魔蔵LV4」「瞬身LV2」「耐久LV2」「剛力LV2」「堅牢LV2」「道士LV5」「護符LV5」「縮地LV2」「禁忌LV2」「命名LV10」

 スキルポイント:380

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」 

 …ふむ…。大分強くなってきたな…。

 戦いの主導権をとるために、基本戦法というか、最初が奇襲になるのは変わらないが、以前のように、確実に倒せる魔物だけを狙い、魔法で押し切るような戦い方をしなくても、魔物達と渡り合えるようになってきている。

 あと、並列意思達の力もあり、戦っている最中に余裕が持てるようになってきた。

 余裕を持ち過ぎれば、隙となるだろうが、余裕がなさすぎる戦いも問題だからな…。

 戦いながら、こうした方がいいか?とか…。フェイントを使ってみるか?とか…。考えを巡らせる…。そうする事によって、実戦経験も濃いものとなっていると思う…。この経験こそが、明日の命に繋がっているはずだ…。

 だから、今日も色々と考え、あれこれ試しながら戦い続ける…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さらに時間がたち、現在、試行錯誤しているのは調教スキルだ…。物理攻撃系や魔法の方は目処が立った。というか、やることが決まったからな…。取るだけ取って、これ以上は使えないから放置…。なんていうのは勿体ない!!だから、調教スキルを工夫してみようか?って訳なんだが…。まぁ、実際召喚に進化はしたが、使い勝手は大して変わったように感じれないんだよな…。確かに、少し離れた位置から召喚はできたんだが…。相変わらず複雑な指示や、臨機応変にみたいな指示は魔物が理解できていないみたいだ…。自由にしていいぞ!ただし、臨機応変にな!!って、感じで指示を出したら、敵に突っ込んでいって、すぐに死んじまった…。まぁ、魔物の知能が低いことが原因だとは思うんだがな…。調教とは一体…?て、どうしても思っちまうんだよね…。こんな風に感じるのも、前世のラノベやゲームの知識の弊害かね?

 さて、どうしたもんか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 今、育てているのは蛙だ…。石化蜥蜴や剛腕鳥でも良かったんだが、実験だからすぐ死んでしまってもいいと割り切って、その時すぐ近くにいた蛙をテイムした…。

 

 …………………………。

 

 …それにしても、自分でやっておいて何だが…。

 

 おたまじゃくしに育てられている蛙って…。

 

 …………………………。

 

 …フッ!ダメな親だな…。

 

 …………………………。

 

 さて、真面目に考えるか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 テイムした蛙にだす指示は、並列意思の1つである、従魔担当のティマに任せている。

 戦闘中に冷静に指示を出してくれているから、蛙も死なずにそこそこレベルがあがった…。

 でも、自分でスキルポイントを使って、新しいスキルを取る訳じゃないし、熟練度が上がって、新しいスキルを覚える気配もない…。

 新たに覚えるのは耐性系か、称号で覚えられるものくらいとあっては、どうにもな…。

 人間がテイムして、魔物を育てるなら、スキルや称号の情報なんかも含めて、それなりにノウハウがあるんだろうが…。

 むむむむむ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 自分のスキルとかを見ながら考えていたら、ふと気が付いた…。

 

 …………………………。

 

 いや…しかし…これは…。

 

 …………………………。

 

 …インフォ?

【なにかな?】

 外道魔法って、魂に直接影響を与えるんだよな?

【そうみたいだよ~】

 …それで、テイムした魔物と俺自身が繋がっているような感覚があるのは、俺の魂と、テイムした魔物の魂が、魔法的なパスで繋がっているからだよな?

【だね…】。

 …なら、そのパスを通して、直接並列意思を送り込めない?

【!?】

 そうすれば、細かい指示とか色々できるし、息を合わせたり、臨機応変な対応ができるんじゃない?

【…なんで…?】

 ???

【なんで、そんな残酷な事を思いつくの?】

 …えっ?

【だって、それ…。寄生して、体を乗っ取って、どっちも俺だから、連携バッチリだぜ!って、言ってるのと一緒だよ?まさに、外道って感じだよ!?】

 ………あ~…うん!そういえば、そうだね…。

【我が本体ながら…その発想は…】

 …まぁ、いいんじゃね?ここで生き残るためには、どんな事でもやらないと厳しいし、まだできると決まった訳でもないしな…。

【確かに、そうだけど…】

 今まで、テイムした魔物を散々使い潰してきた訳だし、今更な…。

【…それは…】

 という事で、早速やってみよう!

【………】

 

 ………

 ……

 …

 

 …うん。できたね…。

【…できちゃったね…】

 調子はどうだ?ハック?

【問題なし…】

 スキルとかは普通に使えるか?

【使える…】

 スキルポイントは?

【酸攻撃を100ポイントで取得できるって、天の声が聞こえた…】

 スキルポイントの使用もОK…。んっ?

 鑑定できないのか?

【ダメみたい…】

 …こっちとスキルの共有は不可能と…。

 後は、体の操作だな…。攻撃スキルなし、魔法なしで、模擬戦でもしてみるか?

【了解…】

 

 ………

 ……

 …

 

 ふ~…こんなところか…。

 体を動かすのも、問題なさそうだな…。

【ん…】

 それじゃ~、これからよろ……っ!?

 

 な、何だ?猛烈に嫌な予感がする…。いつぞやと同じ危険感知か?

 

 …………………………。

 

【っ!!ハック!ボディ!インスペク!】

【おう!】

【ん!】

【あいよ!】

 

 っ!?…体が勝手に斜め後ろに飛んだ?ぐっ…!蛙に思いっきり蹴られた??

 

 ドゴオオオオオン!!

 

 ほんの数秒前まで自分がいた所を、すさまじい轟音をたてて、巨大な何かが通り過ぎていった…。

 

 なっ!?

 

 しかし、その直後に俺の体は転移した。

 

 ………

 ……

 …

 

 視界がいきなり変わり、もの凄い速さの心臓の音が聞こえる…。が、何が何だかわからない…。頭がひどく混乱しているようだ…。

【落ち着け!本体!!今は混乱している場合じゃない!!!】

 …えっ?…インフォ?何が、どうなって…?

【混乱している暇さえないくらいの…。絶対絶命のピンチだ!!】

 

 …………………………。

 

【でも、絶対に切り抜けるよ!!】

【【【おう!】】】

 

 ~主人公 Side out~

 



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12 おたまじゃくしVS蛇①

 ~主人公 Side~

 

 …まだ、認識が追いついてないけど、とりあえず今がヤバイ状態で、落ち着かなきゃいけないのは把握した…。

 それで…?何があった?

【本体からは見えてなかったみたですが、魔物がもの凄い速さで突っ込んできました…】

【俺は感知や鑑定、五感からの情報に集中していて、それに気付いたから、とっさに指示を出したってわけ…】

【俺がとっさに飛んで】

【転移の構築始めて】

【ハックが、本体を蹴りました】

 

 …………………………。

 

 了解!それで、相手は?

【こいつだね…】

〈エルローバラドラード LV9

 ステータス

 HP:390/390(緑)

 MP:140/140(青)

 SP:280/390(黄)

   :200/390(赤)

 平均攻撃能力:365

 平均防御能力:365

 平均魔法能力:140

 平均抵抗能力:320

 平均速度能力:340

 スキル

 「毒牙LV9」「龍鱗LV5」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV2」「熱感知LV9」「毒耐性LV9」「強力LV5」「堅固LV5」

 スキルポイント:800

 称号

 「魔物殺し」 

 

 …やべえな…。このまま、身を隠してやり過ごしたりは…。

【無理だね…。蛇は暗視、視覚領域拡張、熱感知を持っているからね…】

 …不用意に動くこともできないか…。

【それ以前に、このまま隠れていたとしても、熱感知でいずれバレるね…】

 

 …………………………。

 

【なに?】

 いや!それじゃ、こんなのんびりと話し合っている余裕ないだろ?

【最悪見つかっても、しばらくはボディ、インスペク、ティマが持たせてくれるよ!だから、早く打開策を考える…】

 …なるほど…。しかし、そんな簡単に…。

【思考加速もあるから、時間は思っているほどたってないはずだよ…】

 …わかった…。切り替える…。早速だが、現状で可能性があるのは毒か…。毒を、直接蛇の体の内部にぶちまけられれば、毒の効果でHPを削れる…。後は毒魔法の毒霧か…。

【だね…。口を開けて突っ込んできた時に、毒合成と射出で口の中へ入れて、転移…。毒霧を発動して継続ダメージか…】

 …だがそれも、毒耐性を持っているから、どこまで削れるかって感じだよな…。一度毒をくらったら、そうそう口を開かないだろうし…。正直、ステータス差と龍鱗のせいで、俺が持っている攻撃手段の中で、ダメージが与えられそうなのがない…。

【だけど、やられる訳にはいかないからね…】

 …それは…そうなんだが…。

 

 壁際まで逃げて、突っ込んで来た時に、転移すれば、蛇はそのまま壁に突っ込んで気絶…。何て事には…。

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

 …ならないよな…。漫画じゃあるまいし…。

 

【大丈夫…】

 

 …えっ?

 

【えっ!?】

 

【勝ち目はある…】

 

【ハック?】

 …無事だったのか?

【ん!蛙の体が、蛇に丸呑みされたから…。徐々に消化されて、死にかけた所で、体から魂が抜け出せた…】

 …それで、体を乗っ取った時とは逆に、テイムした事で繋がっている魔力のパスを遡って、戻ってきたと…?

【ん!そう…】

【戻ってこれたのはわかったよ…。それで、さっき言ってた勝ち目っていうのは?】

【自分を鑑定すればわかる】

 …?それじゃ、鑑定…。

〈エルローランタドール LV7 名前 なし

 ステータス

 HP:165/165(緑)

 MP:166/166(青)

 SP:145/145(黄)

   :145/145(赤)

 平均攻撃能力:106

 平均防御能力:103

 平均魔法能力:144

 平均抵抗能力:144

 平均速度能力:97

 スキル

 「HP高速回復LV2」「МP高速回復LV5」「МP消費大緩和LV5」「SP高速回復LV2」「SP消費大緩和LV2」「破壊強化LV7」「打撃強化LV7」「火炎強化LV3」「猛毒強化LV10」「気闘法LV7」「気力撃LV7」「酸攻撃LV3」「毒合成LV10」「薬合成LV5」「射出LV10」「召喚LV2」「集中LV10」「思考加速LV6」「予見LV6」「並列意思LV6」「高速演算LV7」「念話LV8」「命中LV10」「回避LV1」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV5」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「鑑定LV10」「怒V6」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV7」「隠密LV10」「迷彩LV4」「呪怨LV4」「火魔法LV10」「火炎魔法LV7」「影魔法LV10」「闇魔法LV3」「毒魔法LV10」「治療魔法LV5」「外道魔法LV10」「空間魔法LV6」「打撃大耐性LV2」「火炎耐性LV3」「猛毒耐性LV5」「麻痺大耐性LV2」「酸耐性LV3」「腐蝕耐性LV9」「恐怖大耐性LV1」「外道大耐性LV1」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV2」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV3」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV2」「身命LV3」「魔蔵LV5」「瞬身LV3」「耐久LV3」「剛力LV3」「堅牢LV3」「道士LV6」「護符LV6」「縮地LV3」「禁忌LV2」「命名LV10」

 スキルポイント:420

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」 

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 はっ!?

【えっ!?】

【むふ~…】

 …いや…?なに??えっ!!??

【ステータスがもの凄く上がってる…。レベルアップ以外の何かで…】

 レベル5の時のステータスと比べて、ほぼ2倍だな…。おまけにスキルや、スキルポイントも増えてる…。

【どうして?】

【戻ってきたから…】

 …と、言うと?

【ステータス、スキル。スキルポイントは魂に刻まれているみたい…】

 …???

【そして、テイムした事で繋がっている魔力のパスを通って、蛙の魂を侵略した…】

【なるほど…。それで、蛙の魂を取り込んだ状態で、戻ってきたから…】

【蛙の持っていた、ステータス、スキル、スキルポイントが本体に上乗せされた…】

 なるほど…。ということは…。

【蛇も同じ要領で、魂から浸食していけば…】

【ん!蛇の魂も乗っ取れるし、上手くやれれば、戦闘中に弱体化させることができるかも…】

 …なるほどね…。それができれば、勝てる見込みが出てくるな…。

【お取込み中の所、申し訳ありませんが、そろそろ厳しくなってきました…】

 …ティマ?…了解!俺も意識を表に向ける…。

 

 ………

 ……

 …

 

 うはぁ!!いきなりだが、凄い暴れっぷりだな…。

 あっちこっちに、岩や鉱物の欠片が散乱しているし、こうして考えている間にも、俺に対して突撃しかけてきた…。

 

 …よっと!

 

 俺は突撃をかわしながら、考える…。

 

 圧倒的にお互いのステータスには差がある…。それでも、蛇の攻撃をかわせているのは、動きの先読みができて、それに間に合うように前もって、動き出せてるおかげだな…。こりゃ…。

 思考加速、予見、高速演算何かの頭脳系のスキルや、危険感知なんかの感知系スキルを早めに取得して、熟練度を上げておいて、大正解だったわけだ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …それで?結局、どうするんだ?確かに魔力のパスが繋がれば、魂を直接攻撃できて、どうにかなるかもしれないが、このステータス差じゃ、テイムなんかできないぞ?

【ふっふっふ~!ハックの話を聞いてから、スキルを見直したりして、色々と考えていたんだけどね…】

 …?

【賭けにはなるけど、可能性のあるスキルを見つけたんだよね~…】

 

 …………………………。

 

 …なん…だと…?

 

 ~主人公 Side out~

 



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13 おたまじゃくしVS蛇②

 ~主人公 Side~

 

 …可能性のあるスキルを見つけただと?

【うん!見つけた~】

 そうか!なら、早速そのスキルを取得してくれ!

【えっ?】

 だから、そのスキルを取得してくれ!

【いや!説明…】

 いいから!

【でも…。賭けに…】

 こっちは、他の並列意思と分担しながらとはいえ、攻撃をよけながらだから、考察している余裕はないんだよっ!!SPにも限りがあるんだから、早く取得しろーーーーーー!!!!!!

【解ったよ…。一か八かの大博打!!このスキルを取得するよ】

《現在所持スキルポイントは420です。スキル〈色欲〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 

 …………………………。

 

 は?

 

【取得します】

 

《〈色欲〉を取得しました。残りスキルポイントは320です》

 

 …え?

 

《熟練度が一定に達しました。スキル〈禁忌LV2〉が〈禁忌LV4〉になりました》

 

 げっ!?

 

《条件を満たしました。称号〈色欲の支配者〉を取得しました》

《称号〈色欲の支配者〉の効果により、スキル〈演戯LV10〉〈求心〉を獲得しました》

 

 …………………………。

 

【スキルが取得できたから、早速使うよ!!】

 

 …っ!?

 

【色欲を発動!】

 

 ………

 ……

 …

 

 …?…蛇が急に動かなくなったが、どうなったんだ?

【色欲のスキルの効果で、蛇に「催眠」「洗脳」「魅了」のステータス異常を与えているみたい…】

 …マジか?すげぇな…。

【そうでもない…。使用すると、МPを消費するみたいだし、継続的に状態異常を与えるには、それなりに高い頻度で重ね掛けをしなければいけないみたい…】

 …そんなに、うまい話はないか…。

【だから、スキルの効果でおとなしくしている間に、テイムして魂への攻撃を開始する…】

 МPが切れるまでが、タイムリミットか…。

【そう!だから、早速お願い!ティマ!ハック1!ハック2!】

【かしこまりました】

【ん…】

【行ってくるでござる…】

 

 …………………………。

 

 えっ!?

 

 …………………………。

 

 …ござるって…。

 

 …………………………。

 

 ハック2って、俺から分かれた並列意思だったよな…?

 

 …………………………。

 

 ない!ない!

 

 ………

 ……

 …

 

【これが、色欲のスキル関連の鑑定結果だよ~】

 …どれどれ?

〈色欲:神へと至らんとするn%の力。他者の心を惑わし、魅了する。そして、思考を誘導し操る事を可能にする。また、Wのシステムを凌駕し、МA領域への干渉権を得る〉

〈色欲の支配者:取得スキル「演戯LV10」「求心」:取得条件:「色欲」の獲得:効果:魔法、抵抗の各能力上昇。魔法系、精神系スキルの熟練度に+補正。支配者階級特権を獲得:説明;色欲を支配せしものに贈られる称号〉

〈演戯:演技力が上昇するスキル。演技に信憑性と説得力を凄く与える〉

〈求心:人の心を惹きつけるスキル。他者の心象を良くする〉

 

 …………………………。

 

 …な~に?これ~?

 

 …神へと至らんとするn%の力?…Wのシステムを凌駕し、МA領域への干渉権を得る??…うん!全くわからん!!

 この、訳わからん記述が鑑定結果にある上に、七大罪の1つと同じスキルとくれば、確かに賭けの要素は高いな…。

 そういえば、スキルの1つに怒もあったな…。怒が成長し、憤怒になったとして、その効果が以前の想像通りだった場合、色欲の方もなんかしらのデメリットが存在すると考えた方がいいよな…。極力使わない方針でいこうか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 …さて、そろそろМPが少なくなってきたが、進捗はどんなもんだ?

【こんなもんだね…】

〈エルローバラドラード(弱体化中) LV9

 ステータス

 HP:78/78(МAX390)(緑)

 MP:28/28(МAX140)(青)

 SP:36/78(МAX390)(黄)

   :30/78(МAX390)(赤)

 平均攻撃能力:73(МAX365)

 平均防御能力:73(МAX365)

 平均魔法能力:28(МAX140)

 平均抵抗能力:64(МAX320)

 平均速度能力:68(МAX340)

 スキル

 「毒牙LV1」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV1」「熱感知LV2」「毒耐性LV2」「強力LV1」「堅固LV1」

 スキルポイント:100

 称号

 「魔物殺し」 

 

 …………………………。

 

 …えっ?

 やべえよ!めっちゃ弱体化してるじゃん!!

【まぁ、二人がかりだし、不測の事態にならないように、こまめにこっちに戻ってもらったしね…。それに…】

 それに?

【そもそも、外道耐性もってないし、ステータス的に強いとはいえ、蛇だよ?そんなに強い自我というか、高度な知能があるとは思えない…】

 確かにな…。よし!色欲の状態異常の効果が切れる前に、蛇を眠らせておいてくれ!そんで、ハック1とハック2は帰還を…。

【了解】

【ん…】

【承った…】

 

 …………………………。

 

 よし!眠ったな…。それじゃ、テイムから解放するぞ?

【ОK】

【ん…】

【うむ】

 

 …………………………。

 

 よし!止めだ!!呪怨!!!からの~、気力撃サッカーボールキーック!!!!。

 

 …………………………。

 

 よっしゃーーーーーーーーー!!勝ったどーーーーーーーーー!!!!!!!

 

 ………

 ……

 …

 

《経験値が一定に達しました。個体、エルローランタドールがLV7からLV8になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP高速回復LV2〉が〈HP高速回復LV3〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《経験値が一定に達しました。個体、エルローランタドールがLV8からLV9になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈МP高速回復LV5〉が〈МP高速回復LV6〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《経験値が一定に達しました。個体、エルローランタドールがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP高速回復LV3〉が〈HP高速回復LV4〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、エルローランタドールが進化可能です》

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

・エルローフロッグ

・ランタドールファイター

・ランタドールシーフ

・ランタドールシューター

・ランタドールキャスター 》

 

 …………………………。

 

 …何?

 今回の進化もレベル10で可能なのか…。と、いうか進化先が複数?

 …まぁ、いい…。とりあえずは、絶対絶命のピンチを切り抜けたんだ…。

 一息ついてから、色々と確認だな…。

 

 ………

 ……

 …

 

 とりあえず、一息ついたから、鑑定からだな…。

 鑑定!

〈エルローランタドール LV10 名前 なし

 ステータス

 HP:488/488(緑)

 MP:295/295(青)

 SP:468/468(黄)

   :468/468(赤)

 平均攻撃能力:410

 平均防御能力:406

 平均魔法能力:376

 平均抵抗能力:526

 平均速度能力:391

 スキル

 「龍鱗LV5」「HP高速回復LV4」「МP高速回復LV6」「МP消費大緩和LV6」「SP高速回復LV3」「SP消費大緩和LV3」「破壊強化LV8」「打撃強化LV8」「火炎強化LV4」「猛毒強化LV10」「気闘法LV8」「気力撃LV8」「酸攻撃LV6」「毒攻撃LV5」「毒合成LV10」「薬合成LV6」「射出LV10」「召喚LV3」「集中LV10」「思考加速LV7」「予見LV7」「並列意思LV7」「高速演算LV8」「念話LV8」「命中LV10」「回避LV4」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV6」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「熱感知LV7」「鑑定LV10」「怒V7」「色欲」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV8」「隠密LV10」「迷彩LV5」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV5」「火魔法LV10」「火炎魔法LV8」「影魔法LV10」「闇魔法LV4」「毒魔法LV10」「治療魔法LV6」「外道魔法LV10」「空間魔法LV6」「打撃大耐性LV3」「火炎耐性LV4」「猛毒耐性LV8」「麻痺大耐性LV3」「酸耐性LV6」「腐蝕大耐性LV1」「恐怖大耐性LV2」「外道大耐性LV2」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV3」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV4」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV3」「身命LV4」「魔蔵LV6」「瞬身LV4」「耐久LV4」「剛力LV5」「堅牢LV5」「道士LV7」「護符LV7」「縮地LV4」「禁忌LV4」「命名LV10」

 スキルポイント:1080

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」

 進化可能 〉

 

 …………………………。

 

 一気にステータスが強化されたな…。いい、感じだ…。

 さて、次は進化か…。

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・色欲関連の鑑定結果:原作主人公、蜘蛛子が支配者スキルを取得した時の、スキルや称号の鑑定結果を参考に捏造しました

・演戯:色欲のイメージから作者が捏造しました
    擬態→演技→演戯の順で進化します

・求心:色欲のイメージから作者が捏造しました

 ※1原作でユーゴーこと夏目がスキルの色欲と、称号の色欲の支配者を持っていますが、原作の鑑定結果通りに「求心」「演戯」を持っていない設定です。理由としてはスキル「自失」により、「求心」「演戯」が統合されている(この場合、消失が正しいかも)という捏造設定

 ※2いずれ、今作の主人公も、原作主人公、蜘蛛子同様に神化する予定。なので、色欲は将来、無事に夏目が取得します


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14 2回目の進化

 ~主人公 Side~

 

 …さて、進化先が複数あるといっていたから、まずは進化先の確認だな…。

〈進化可能:エルローフロッグ ОR ランタドールファイター ОR ランタドールシーフ ОR ランタドールシューター ОR ランタドールキャスター〉

 

 …………………………。

 

 …っ!さっきは流したが、進化先の候補が5つか…。1つずつ見ていくか…。

〈エルローフロッグ:進化条件:エルローランタドールLV10:説明:エルロー大迷宮に生息する蛙型の魔物の成体。体内で酸を生成でき、色々なものを溶かして食べる〉

〈ランタドールファイター:進化条件:一定以上のステータスを持つ蛙型の魔物の亜成体:説明:フロッグ種と呼ばれる蛙型の魔物の希少種の亜成体。手と足があり、力強く肉弾戦の素養を持つ〉

〈ランタドールシーフ:進化条件:一定以上のステータスを持つ蛙型の魔物の亜成体:説明:フロッグ種と呼ばれる蛙型の魔物の希少種の亜成体。手と足があり、素早く隠密等の素養を持つ〉

〈ランタドールシューター:進化条件:一定以上のステータスを持つ蛙型の魔物の亜成体:説明:フロッグ種と呼ばれる蛙型の魔物の希少種の亜成体。手と足があり、感覚が鋭く、射撃の素養を持つ〉

〈ランタドールキャスター:進化条件:一定以上のステータスを持つ蛙型の魔物の亜成体:説明:フロッグ種と呼ばれる蛙型の魔物の希少種の亜成体。手と足があり、知能が高く魔法の素養を持つ〉

 

 …………………………。

 

 …ふむ…。エルローフロッグはそのままの通常進化か…。まぁ、あの蛙だよな…。次にランタドール系だが…。エルローの文字が外れているな…。エルロー大迷宮の固有種ではなくて、一般的な蛙型の魔物ということか…。ファイターや、キャスターについては、まぁ、進化後の成長傾向の指標として、よくあるものだからスルー…。進化条件が一定以上のステータスね…。おそらくは、蛙と蛇の魂を取り込んだからだな…。それがなければ…。まぁ、あってもキャスターくらいか…。そして、重要なのはまだ、亜成体だというところ…。この世界では何回、進化が可能なのかはわからないが、ランタドール系は、成体になっていないから、あと1回は確実に進化ができる…。

 

 …………………………。

 

 さて、どれに進化するか…。

 

 …………………………。

 

 …蛙はまずないとして、あとは近接物理系、隠密系、遠距離物理系、魔法系ってわけなんだが…。まぁ、進化するならランタドールキャスターだよな…。せっかく火魔法や、空間魔法なんかを早い段階から取得して育ててきたのに、物理系にいって自由自在に使えないとかになったら、本末転倒だしな…。ただでさえ、短距離の転移でそれなりのMPを使うのに…。長距離転移や、他の空間魔法とか使うとなったら、МP回復や、МP消費緩和があるとはいえ、どれだけのMPが必要になるのやら…。それに、さらに成長していけば…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、進化の前に準備だな…。

 蛙と同じ酸攻撃が手に入ったから、壁に穴をあけて進化用の空間というか、しばらくお世話になる巣穴を作るか…。

 入り口は小さく…。奥は広く…。

 

 …………………………。

 

 食料の準備は…。小型の魔物を狩ってくるか…。

 

 …………………………。

 

 よし!準備ОK!

 それでは、進化といきますか!

《個体エルローランタドールがランタドールキャスターに進化します》

 進化が始まり、俺は意識を失った…。

 

 ………

 ……

 …

 

《種族ランタドールキャスターになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈МP高速回復LV6〉が〈МP高速回復LV7〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

 

 

 

 …………………………。

 

 ………っ!!

 俺は意識が覚醒し、体を起こした…。

 どうやら、進化が完了したみたいだな…。

 とりあえず、腹もへっているし、飯食うか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、腹もいっぱいになったし…鑑定だな…。

 鑑定!

〈ランタドールキャスター LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:496/496(緑)

 MP:327/327(青)

 SP:476/476(黄)

   :476/476(赤)

 平均攻撃能力:418

 平均防御能力:414

 平均魔法能力:405

 平均抵抗能力:555

 平均速度能力:398

 スキル

 「龍鱗LV5」「HP高速回復LV4」「МP高速回復LV7」「МP消費大緩和LV7」「SP高速回復LV4」「SP消費大緩和LV4」「破壊強化LV8」「打撃強化LV8」「火炎強化LV4」「猛毒強化LV10」「気闘法LV8」「気力撃LV8」「酸攻撃LV7」「毒攻撃LV6」「毒合成LV10」「薬合成LV6」「射出LV10」「召喚LV3」「集中LV10」「思考加速LV7」「予見LV7」「並列意思LV7」「高速演算LV8」「念話LV8」「命中LV10」「回避LV5」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV7」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「熱感知LV7」「鑑定LV10」「怒V7」「色欲」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV8」「隠密LV10」「迷彩LV5」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV5」「火魔法LV10」「火炎魔法LV8」「影魔法LV10」「闇魔法LV4」「毒魔法LV10」「治療魔法LV6」「外道魔法LV10」「空間魔法LV6」「打撃大耐性LV3」「火炎耐性LV4」「猛毒耐性LV8」「麻痺大耐性LV3」「酸耐性LV6」「腐蝕大耐性LV1」「恐怖大耐性LV2」「外道大耐性LV2」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV4」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV4」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV3」「身命LV4」「魔蔵LV7」「瞬身LV4」「耐久LV4」「剛力LV5」「堅牢LV5」「道士LV8」「護符LV8」「縮地LV4」「禁忌LV4」「命名LV10」

 スキルポイント:1100

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」 

 

 …………………………。

 

 さすがは、キャスター…。MP、魔法、抵抗が他の物理系ステータスより伸びている。

 色欲の支配者の称号のおかげで、魔法、抵抗も上がっている…。

 やはり、蛇と蛙から、吸収したステータスが物理よりだったこともあって、今のステータスは物理系の方が能力は高いが…。

 まぁ、うん…。吸収したステータスの増加分が低くても、キャスターの進化条件を満たせていたという事は、魔法系として成長しているという事だ…。うん…。

【いくら想定外で、物理系?って、言われそうなステータスなってしまったからって、そんなに自分に言い聞かせなくても…】

 

 …………………………。

 

 …言うなし…。

 

 ………

 ……

 …

 

 後、進化して変わったところは、鑑定結果の種族名、レベル、自分の身体か…。

 レベルは前回もそうだったから、やはり、進化するとレベルが1からになるのか…。

 それと、自分の身体…。うん…。しっぽが短くなっているな…。

 今は、かなり短い…。地球のニホンザルのしっぽみたいだ…。ちょろっと生えてる感じ…。

 そして…。

 

 …………………………。

 

 腕がある…。

 

 足が生えた時みたいに、はっちゃけはしないが…。

 

 …うん!いいな…。

 

 蛙系の腕だから、足ほどの長さや太さはないが…。

 

 何をするにしても、便利になるはずだ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、これで考察は、一旦終了して…。

 

 …………………………。

 

 実地での確認だな…。

 

 楽しみだ…。

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・エルローフロッグの鑑定結果について:原作では、主人公の蜘蛛子が鑑定レベルが低い時にしか鑑定していないので、少しだけ内容を捏造しました

・進化先の種族について:希少種という事で、エルローフロッグ以外の種族を捏造しました。通常の蛙型の魔物ということでフロッグ種が存在し、タッドポール→ランタドール→フロッグとなる設定です。そのフロッグ種の希少種という事で、一定以上のステータスがあると、それぞれのステータスに合わせて、ファイターや、キャスターがでてきます

※蛙型の魔物で大型の種族はトード種


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15 さらば!上層

 ~主人公 Side~

 

 …さて、実戦に出てきてみたのはいいが…。

 

 …………………………。

 

 …ふむ…。どうやら、強くなりすぎてしまったみたいだ…。

 

 …………………………。

 

 いや!冗談抜きで…。

 実際、この間の蛇よりステータスが高くなったし、蛇とは違って、呪怨、火炎魔法、毒がある…。少しレベルは低いけれど、酸攻撃や闇魔法、気力撃なんかもあり、手札も多い。

 そもそも防御力、抵抗力共に、この間の蛇の攻撃力や魔法力を上回っている上に、耐性や龍鱗もあるから、この間の蛇と同じくらいのステータスの敵とあったとしても、危なげなく戦える…。

 多少のダメージなら、HP高速回復と薬合成、治療魔法でどうにかなるし…。

 もうそろそろ、このエルロー大迷宮の上層では、戦う相手がいなくなってきたみたいだ…。

 

 …………………………。

 

 今の自分のステータスを確認しながら、考えるか…。

 鑑定!

〈ランタドールキャスター LV2 名前 なし

 ステータス

 HP:990/990(緑)

 MP:514/514(青)

 SP:805/805(黄)

   :820/820(赤)

 平均攻撃能力:677

 平均防御能力:576

 平均魔法能力:463

 平均抵抗能力:660

 平均速度能力:669

 スキル

 「龍鱗LV5」「甲殻LV2」「鉱体LV2」「HP高速回復LV5」「МP高速回復LV7」「МP消費大緩和LV7」「SP高速回復LV4」「SP消費大緩和LV4」「破壊強化LV9」「打撃強化LV9」「火炎強化LV5」「猛毒強化LV10」「気闘法LV9」「気力撃LV9」「酸攻撃LV7」「毒攻撃LV8」「麻痺攻撃LV2」「毒合成LV10」「薬合成LV6」「射出LV10」「立体機動LV1」「召喚LV4」「集中LV10」「思考加速LV8」「予見LV8」「並列意思LV8」「高速演算LV8」「念話LV9」「連携LV6」「命中LV10」「回避LV6」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV7」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「熱感知LV7」「鑑定LV10」「怒V7」「色欲」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV8」「隠密LV10」「迷彩LV6」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV6」「火魔法LV10」「火炎魔法LV9」「土魔法LV2」「影魔法LV10」「闇魔法LV5」「毒魔法LV10」「治療魔法LV6」「外道魔法LV10」「空間魔法LV7」「打撃大耐性LV3」「火炎耐性LV4」「猛毒耐性LV9」「麻痺大耐性LV3」「石化耐性LV2」「酸耐性LV6」「腐蝕大耐性LV1」「恐怖大耐性LV2」「外道大耐性LV2」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV4」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV4」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV3」「石化の魔眼LV1」「身命LV5」「魔蔵LV7」「瞬身LV5」「耐久LV5」「剛力LV6」「堅牢LV6」「道士LV9」「護符LV9」「縮地LV4」「禁忌LV5」「命名LV10」

 スキルポイント:1360

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」 

 

 …………………………。

 

 …一番、低いステータスでも400越えか…。

【優先的に伸ばしていた、魔法のステータスが一番、低いとか…】

 …言うな…。スキルポイントを使用しないで、スキルを取得するために、石化蜥蜴や亀なんかの魔物から、石化の魔眼、石化耐性、甲殻、鉱体みたいに、使えそうなスキルを、テイムからの魂の浸食で奪っていたら、ステータスも取り込んでこうなったんだ…。

【まぁ、エルロー大迷宮の上層にいる魔物は、毒こそ持ってはいるけど、基本は脳筋系ばっか…。と、いう事だね~】

 だな…。その脳筋達をステータスで上回るようになったから、これからどうするか?って、話なんだが…。

【外への出口も、中層への道も見つけているから…どっちにしようか?】

 

 ………

 ……

 …

 

 よし!中層にいこう!!

【…その心は?】

 今の自分のステータスが、人間でいうとどの辺りか不明だから…。さらに言えば…。

【言えば…?】

 この世界の人間とコミュニケーションを取る手段がないから…。

【…?】

 あの時、聞こえたのがこの世界の言語だとしたら、念話を持っていても、おそらく通じない…。

【???………っ!!まだ、足も生えていない頃に、巣穴で身を潜めていたら聞こえてきた、あの声のような音を、この世界の言葉だと判断した訳か…】

 …反響してたから、聞こえたのが人間の声なのか、確証は持てていないけどな…。ただ、あの後に靴跡を発見した…。

【そう言われると確かに…。スキルにも異世界言語とか、翻訳とか、それっぽいものがないし…】

 こんな状態では例え、色欲を人間に使ったとしても、指示が伝わるかわからん!人間にテイムが効くかはわからんし…。

【魔物が人間をテイムできちゃったら、大問題な気がするな~…】

 

 …………………………。

 

 …それなら最低限、簡単にやられない強さが必要だと思う…。一人でなのか、パーティーでなのかはわからんが、このエルロー大迷宮の上層に潜り、行き来できる人間がいるわけだしな…。

【だね~…】

 と、いう事でこれから中層へ向かう。

 

 ………

 ……

 …

 

 と、その前にボディとインスペク…。進捗はどんな感じだ?

【こっちは順調だぜ】

【こっちは進捗としては微妙なとこかな…】

 戦闘方法は順調…。魔法は微妙…。

 

 …………………………。

 

 インスペク…。微妙とは、どういうことだ?

【スキルの魔力感知がなくても、魔力を認識する事はできたよ…。ただ…】

 ただ?

【魔力操作と、魔法の発動は難航しているね…】

 なるほど…。

【厳密に言えば魔力の操作ができない訳じゃない…。実際スキルで魔力を操作する感覚は残っているわけだし…】

 …それで?

【ただ、スキルの補助がないと現段階だと、操作する精度が低い…。あと…】

 あと?

【魔法をスキルなしで発動させようとすると、難易度が高い…。スキルなしで魔法を発動しようとする場合、選択してから発動するまでにかなり、多くの工程をはさんでいるみたい…。スキルでその間の工程の部分を補っているから、簡略化されて、選択、構築、発動で魔法が使える…】

 …へ~。

【だから、魔力感知はできても、魔力操作と魔法の発動に関しては、現状、問題が山積み…。だから、進捗としては微妙なところ…】

 …ОK!把握した…。

 

 …………………………。

 

 ボディの方は?

【こっちは、さっきも言ったが、順調だぜ?】

 そっか…。

【相手の動きを大分先読みできるようになったし、ステータスが上がった事で、ある程度は思い通りに体が動くようになってきた!なにより…】

 なにより?

【腕が生えたからな!敵を殴れるし、攻撃を受け流す事もできるようになった。腕で体を支えて、足で蹴る!みたいな事もできるし、腕がある事で空中にいる時のバランスが取りやすい。立体機動っていうスキルも手に入ったしな…。かなり戦いの中で取れる手段が増えてるぜ!!実際…】

 …了解!それなら、確かに順調だ…。

 このままいけば、漫画、アニメ、ゲームの技とかの再現も…。

【おそらくは可能になるだろうな…】

 …ОK!こっちも把握した…。

 

 …………………………。

 

 二人共これからも、継続して頼む…。

 

【【了解!】】

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、準備や確認も終わった事だし、そろそろ中層へ向かうか…。

【どんな魔物がいて、どんな戦いになるんだろうな…。ワクワクするぜ!!】

【うわ~…。戦闘狂?脳筋発言引くわ~…】

【うっせ!!】

【面倒な敵がいなければいいけど…】

【テイムして、使えそうな魔物はいるでしょうか…】

【そろそろ、美味しいモノが食べたい…】

【うむ…。それは重要でござるな…】

 

 …………………………。

 

 …同じ俺の意志のはずなのに、相変わらずまとまりがない…。

 まぁ、いい!では、中層に行くぞー!!

 

【【【【【【おう!】】】】】】

 

 ~主人公 Side out~

 



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16 祝!中層到達

 ~主人公 Side~

 

 …さて、さっそく中層に来たわけなんだが…。

 

 …………………………。

 

 暑い…。

 

 …………………………。

 

 熱くて、暑い…。

 

 まさかの溶岩エリアだったとは…。

 

 いくら、火炎耐性があるとはいえ…。

 

 暑い…。

 

 だから、仕方がなかったんだ…。

 

 ………

 ……

 …

 

【何か、その岩陰から出てくるよ~…】

 …中層に入って、さっそく魔物と遭遇かよ…。

【どんな奴か楽しみだぜ!!】

【来るよ!!】

 

 …………………………。

 

 ぺっ!!

 

 甘い!!そんなもの、くらうか!!

 

 …………………………。

 

 敵はどんなやつだ…。

 

 …………………………。

 

【蛙だね…】

 

 蛙だな…

 

【蛙だ…】

 

 …………………………。

 

 また、お前かーーーーーっ!!

 

 何?何なの?お前は…?何で、俺の行く先、行く先にいるんだよ!?ストーカーか?ストーカーなのかっ!?ちっとも、嬉しくないぞ?このやろー!?

 

 …………………………。

 

 はぁ…鑑定…。

〈エルローゲアフロッグ LV3

 ステータス

 HP:90/90(緑)

 MP:80/80(青)

 SP:75/75(黄)

   :75/75(赤)

 平均攻撃能力:74

 平均防御能力:65

 平均魔法能力:52

 平均抵抗能力:52

 平均速度能力:50

 スキル

 「毒合成LV2」「酸攻撃LV2」「射出LV3」「遊泳LV1」「暗視LV7」「毒耐性LV2」「酸耐性LV2」「炎熱無効」

 スキルポイント:400 〉

 

 …………………………。

 

 っ!!

 

 一発ぶん殴って…テイム!!

 んでもって、ティマ!ハック1!!

【かしこまりました】

【ん…】

 

 ………

 ……

 …

 

 はい!しっかり、いつもの方法で遊泳と、炎熱無効を貰いました…。

【…奪ったの間違いじゃない?】

 いいんですぅ!きっちり、解放してから倒したし、これから俺が有効活用するんだから、いいんですぅ!!

【何の言い訳にもなってないし…。まったく…。それって、ただの暴論だからね…?強盗の理屈だよ?それじゃ…】

《熟練度が一定に達しました。スキル〈欲求LV1〉を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈奪取LV1〉を獲得しました》

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 …インフォが余計なフラグをたてるから…。

【ヒドッ!!俺のせいじゃないんですけどーっ!?】

 

 ………

 ……

 …

 

 …さて、エルロー大迷宮の中層に着いたわけなんだが…。

【さらっと、さっきの事がなかったかのようにしているけど、事実は変わらないよ?】

 

 …………………………。

 

 …ここが中層か…。暑いな…。上層とはだいぶ違う…。

【うわ~…。流す気だ…。しかも、さっき炎熱無効が手に入ったから、暑さも、熱さも、苦痛に感じないじゃん】

 

 …………………………。

 

 …鑑定!

〈エルロー大迷宮中層:エルロー大迷宮の上層と下層の間に位置するエリア。エリア全体がマグマの流れる灼熱の地形となり、炎に耐性を持つ魔物が多数生息している〉

 

【…………………………】

 

 なるほど…。俺の火炎魔法が効かないと…。なら、他の魔法や、打撃で戦うしかないな…。この熱さの中では、酸も、毒も、薬も、あっという間に蒸発してしまいそうだ…。

【…はぁ…。もういいけどさ~…】

 

 …………………………。

 

 …フッ!勝った…。

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

【っ!!今度はマグマの中から、何かがくるよ~!!】

 っ!?さっきの蛙が、遊泳のスキルを持っていたのは、そういう事かっ!?

【おそらくね…。来たっ!!】

 

 …………………………。

 

 …なんだか、おちょぼ口でマヌケな顔してるな…。こいつ…。

【そんな事はどうでもいいから、戦闘準備!!】

 …とりあえず、マグマの中での戦い方が、まだわからないから、陸に上がってもらいたいところなんだけどな…。

 まずは、鑑定!

〈エルローゲネラッシュ LV5

 ステータス

 HP:159/159(緑)

 MP:148/148(青)

 SP:133/145(黄)

   :140/145(赤)

 平均攻撃能力:83

 平均防御能力:81

 平均魔法能力:79

 平均抵抗能力:77

 平均速度能力:88

 スキル

「火竜LV1」「命中LV2」「遊泳LV2」「炎熱無効」

 スキルポイント:200 〉

 

 …………………………。

 

 …さらに、鑑定!

〈エルローゲネラッシュ:エルロー大迷宮中層に生息する下位竜に属する魔物。炎を操り、炎に守られる〉

 えっ!?これが竜なの…?

【って、鑑定結果にショック受けて、ずいぶんとぼんやりした空気を醸し出しているけど、体の方はめっちゃ動いて、火の球を避けまくっているからね?】

【無駄無駄無駄ーーーっ!!】

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

【結構、楽しんでいるみたいだね…】

 …そうだな…。っ!?…陸に上がって来たな…。

【火球に使う分のMPが無くなったみたいだね…。どうする?】

 ステータスだけを見れば、楽に倒せるんだが…。ここでの戦闘のキーになりそうな、遊泳は早くレベルをあげたいからな…。

【テイムして、魂を浸食して、倒す…。かな?】

 …だな。そんじゃ、細カモノハシを一発ぶん殴って…テイム!!

【細カモノハシって…。まぁ、いいや!ティマ!ハック1!後は、よろしく~】

【かしこまりました】

【ん…】

【あの、拙者の出番は…?】

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 ………

 ……

 …

 

 さてと…。

【っ!!また、何か来たみたいだね…。今度は2匹かな?】

 …少しは、休ませてほしいところだな…。

【来るよ!!】

 

 …………………………。

 

 細カモノハシの次は、ナマズかよ…。何か、住む場所を間違えてねぇ?こいつら…。

【言いたいことはわかるけど…。見た目はこれでも、竜だからいいんじゃない?】

 

 …………………………。

 

 …鑑定!

〈エルローゲネセブン LV7

 ステータス

 HP:451/461(緑)

 MP:223/223(青)

 SP:218/218(黄)

   :451/466(赤)

 平均攻撃能力:368

 平均防御能力:311

 平均魔法能力:161

 平均抵抗能力:158

 平均速度能力:155

 スキル

 「火竜LV3」「龍鱗LV3」「命中LV8」「遊泳LV8」「過食LV3」「炎熱無効」

 スキルポイント:500 〉

 と、鑑定…。

〈エルローゲネセブン LV5

 ステータス

 HP:438/438(緑)

 MP:199/199(青)

 SP:192/194(黄)

   :425/442(赤)

 平均攻撃能力:344

 平均防御能力:287

 平均魔法能力:137

 平均抵抗能力:134

 平均速度能力:131

 スキル

 「火竜LV2」「龍鱗LV2」「命中LV7」「遊泳LV7」「過食LV2」「炎熱無効」

 スキルポイント:460 〉

 

 …………………………。

 

 …さらに、鑑定!

〈エルローゲネセブン:エルロー大迷宮中層に生息する下位竜に属する魔物。雑食性でその大口により何でも飲み込む〉

〈竜:龍の下位種族と言われる魔物の一種。下位ではあるものの、中には龍種に匹敵するものも存在する〉

 

 …………………………。

 

 まぁ、考察は後回し!何か知らんけど、2匹とも陸に上がってきてくれたから、レベルの高い方は呪怨!!さらにぶん殴ってから…テイム!!

【ティマ!ハック2!後は、よろしくね~】

【かしこまりました】

【承知した!!!拙者にも、久しぶりの出番が…】

 

 …………………………。

 

 そんで、もう一匹は麻痺弾の連射だーーーーー!!

 よし!麻痺した!!さらに、石化の魔眼!!

【これで、足は潰せたね…。マグマの中に逃げられると、現状、追う手段がないからね~】

 …だな…。あとは…。

 

 ぶっ飛ばす!!

 

 ………

 ……

 …

 

 よし!2匹とも倒せたな…。

【だね…】

 周りに何か感じるか?

【いや!特には感じないね】

 

 …………………………。

 

 そっか…。そんじゃま、安心して…。

 

 いただきます!!

 

 ~主人公 Side out~

 




捏造設定解説
・今作主人公が魔物の魂を取り込んだ影響について:原作では、主人公の蜘蛛子がマザーの魂を取り込んだ時に影響が出ていましたが、長く生き、メチャクチャ強いマザーに対し、主人公が取り込んだ魔物は弱く、強力な自我を持っている訳ではないので、影響はかなり小さい設定です。何十、何百と取り込めば、さすがに影響はでるでしょうが…。あと、主人公は、憶えていないかつ、それを意図していた訳ではないのですが、転生特典の「精神の保護と強化」が、効果を発揮しています。これにより、今作の主人公は例え、支配者スキルを使いまくったとしても影響ほとんど出なかったりします


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17 美味しい…

 ~主人公 Side~

 

 …美味かった…。

 

 …………………………。

 

 ナマズは、今まで食べてきた、どの魔物よりも美味かった…。

 

 …………………………。

 

 …よし!ナマズを見かけたら、積極的に倒していこう。

【ナマズから手に入ったスキルの過食も便利だったしね~】

 だな…。

〈過食:食事を限界を超えて摂取可能になる。また、その分のスタミナを余剰分としてストックすることができる。ただし、その分太る。レベルの上昇によってストックできる量が増える〉

 

 …………………………。

 

 …ふむ…。スキルポイントに余裕も出てきたから、新しいスキルでも取得するか…。

【またずいぶんと、唐突だね…】

 実際まだ、便利そうなスキルは多いし、今のところ、遭遇はしていないが、俺のの弱点で攻撃してくる魔物もいるだろうからな…。

 というか、人間と戦うことがあれば、その可能性は高い…。

【確かに、人間のスキルは耐性とかはともかくとして、他のスキルは環境に依存しないだろうからね…。っ!!何か来るたみたいだよ?】

 …やれやれ…。ゆっくり食休みもできん…。

【来た!!】

 

 …………………………。

 

 …マグマから、出てきたと同時に、火球を飛ばしてくるとは、今までの奴らとは、ひと味違うという事か…。

【しかし、俺には当たらん!!】

 …それで、どんな奴が…。

 

 …………………………。

 

【見た目はウナギかな…?】

 …だな。それで、もしかしてこいつも…?

【おそらく、竜だろうね…】

 …鑑定。

〈エルローゲネレイブ LV4

 ステータス

 HP:1040/1040(緑)

 MP:545/550(青)

 SP:899/940(黄)

   :971/1010(赤)+70

 平均攻撃能力:914

 平均防御能力:842

 平均魔法能力:477

 平均抵抗能力:454

 平均速度能力:615

 スキル

 「火竜LV4」「龍鱗LV5」「火強化LV1」「命中LV10」「回避LV1」「確率補正LV2」「高速遊泳LV2」「過食LV5」「炎熱無効」「生命LV3」「瞬発LV1」「持久LV3」「強力LV1」「堅固LV1」

 スキルポイント:800 〉

 

 …………………………。

 

 …さらに、鑑定!

〈エルローゲネレイブ:エルロー大迷宮中層に生息する中位竜に属する魔物。雑食性だが他の魔物を好んで食べる習性がある〉

 

 …………………………。

 

 …なかなか、いいスキルを持っているな…。

【ナマズの上位互換だね…】

 なら、ありがたく、スキルとかも根こそぎ頂く!!

【…………………………】

 それにしても、さっきからひっきりなしに火球が飛んできてるけど、当たらないのがわからないかね…。

【鑑定結果では中位の竜だって…。まぁ、ナマズよりは頭はいいけどって、感じだね…】

 だな…。それと、ウナギのペースに、俺がいつまでも付き合う必要もないな…。

【だね…】

 さて、行くぞ!!石化の魔眼!からの、麻痺弾連射ーっ!

【…麻痺したみたいだね…】

 そんじゃー、呪怨!か~ら~の、気力撃拳骨!!そんでもってテイム!!

【ティマとハック1、よろしく~】

【かしこまりました】

【ん…】

 

 ………

 ……

 …

 

 無事、倒せたな…。

【だね…】

 さて、過食のスキルもある事だし、さっそく食うか!

【この堅い鱗はどうするの?】

 前に、蛙を鑑定した時に、結果に書いてあったろ?

【…あ~…。酸で溶かすのか…】

 その通り!では、いただきます!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …うむ…。ウナギも美味かった…。

【だね…】

 それじゃ、しばらくは中層でレベル上げだな…。ご飯はナマズか、ウナギ…。

【まぁ、不味いのをわざわざ食べたくはないしね…】

 という事で、行動開始!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …ふむ…。レベルが上がったな…。

 鑑定!

〈ランタドールキャスター LV7 名前 なし

 ステータス

 HP:2449/2449(緑)

 MP:1385/1385(青)

 SP:1952/1952(黄)

   :2224/2224(赤)+40

 平均攻撃能力:1879

 平均防御能力:1669

 平均魔法能力:1358

 平均抵抗能力:1532

 平均速度能力:1448

 スキル

 「火竜LV4」「龍鱗LV8」「甲殻LV4」「鉱体LV4」「HP高速回復LV6」「МP高速回復LV8」「МP消費大緩和LV8」「SP高速回復LV5」「SP消費大緩和LV5」「破壊大強化LV1」「打撃大強化LV1」「火炎強化LV7」「猛毒強化LV10」「闘神法LV1」「大気力撃LV1」「酸攻撃LV9」「猛毒攻撃LV1」「麻痺攻撃LV6」「毒合成LV10」「薬合成LV7」「射出LV10」「立体機動LV5」「召喚LV5」「集中LV10」「思考超加速LV1」「未来視LV1」「並列意思LV10」「高速演算LV10」「遠話LV1」「連携LV7」「命中LV10」「回避LV8」「確率補正LV5」「魔力感知LV10」「精密魔力操作LV8」「危険感知LV10」「気配感知LV10」「熱感知LV8」「鑑定LV10」「欲求LV2」「怒V7」「奪取LV2」「色欲」「過食LV7」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV10」「隠密LV10」「迷彩LV7」「高速遊泳LV4」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV8」「火魔法LV10」「火炎魔法LV10」「獄炎魔法LV2」「土魔法LV7」「影魔法LV10」「闇魔法LV8」「毒魔法LV10」「治療魔法LV8」「外道魔法LV10」「空間魔法LV8」「打撃大耐性LV4」「炎熱無効」「猛毒無効」「麻痺大耐性LV4」「石化耐性LV6」「酸耐性LV8」「腐蝕大耐性LV2」「恐怖大耐性LV3」「外道大耐性LV3」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV6」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV5」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV4」「石化の魔眼LV6」「身命LV7」「魔蔵LV9」「瞬身LV6」「耐久LV6」「剛力LV7」「堅牢LV7」「天道LV2」「天守LV2」「縮地LV6」「禁忌LV5」「命名LV10」

 スキルポイント:2500

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」 

 

 …………………………。

 

 ふむ…。このステータスなら、この中層でもかなり戦えるな…。

【だね…。ウナギでも、よほどレベルが高くない限りは、楽に戦えるよ…】

 …流石は中位の竜ってとこだな…。問題は…。

【上位種の竜とか、それこそ龍が出てきた場合だね…】

 …鑑定結果を見る限り、この中層にいないとは思えないしな…。

【だよね~…】

 

 …………………………。

 

 よし!今度こそ、スキルポイントで、新しいスキルを取得しよう!

【そう言えば、ウナギとの最初の戦闘の前に言ってたね…】

 戦闘には余裕があったから、あれからずっと考えていた…。

【取るスキルは決まってるの?】

 ああ!決まっている…。

【そっか…。それじゃ、さっそく取得だね…】

 おう!

《現在所持スキルポイントは2500です。スキル〈物理耐性LV1〉をスキルポイント1200使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈物理耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは1300です》

《〈打撃大耐性LV4〉が〈物理耐性LV1〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈物理耐性LV1〉が〈物理耐性LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈物理耐性LV2〉が〈物理耐性LV3〉になりました》

 

 …………………………。

 

 …さて、次に…。

【ちょい待ち!!】

 …どうした?

【打撃耐性のレベルが下がっちゃったじゃん】

 …仕方がない…。打撃耐性だけで、斬撃耐性や、貫通耐性等の他の物理耐性の熟練度まで、まかなえるとは思えん!

【最初から物理耐性を取ればよかったんじゃないの?】

 打撃耐性を取ったのは、足が生える前だ…。あの頃はかみつきや、ひっかきより、体当たりや打撃の方が俺にとっては危険だったからな…。複合の耐性で明らかにレベルが上がるのに時間がかかるであろう物理耐性を取るとういう、選択肢は選べなかった…。

【…あ~…確かに…】

 今はステータスも高いし、HP高速回復なんかの回復手段もある…。龍鱗、甲殻、鉱体で防御力も上げられるしな…。

【…了解】

 …続けて、取得するぞ?

 

 ~主人公 Side out~

 



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18 おたまじゃくしVS火竜①

 ~主人公 Side~

 

 さて、次はこいつだだな…。

《現在所持スキルポイントは1300です。スキル〈探知LV1〉をスキルポイント1000使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈探知LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは300です》

《〈魔力感知LV10〉が〈〈探知LV1〉〉に統合されました》

《〈危険感知LV10〉が〈〈探知LV1〉〉に統合されました》

《〈気配感知LV10〉が〈〈探知LV1〉〉に統合されました》

《〈熱感知LV8〉が〈〈探知LV1〉〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈探知LV1〉が〈探知LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈探知LV2〉が〈探知LV3〉になりました》

 

 …………………………。

 

【こっちも同じ理由?】

 …正確には、高速演算とかのスキルのレベルが上がるのを、待っていた感じだな…。探知の鑑定結果を見ただけでも、これだけ多くの情報が一気に来るのがわかるんだ…。レベルが低ければ、絶対に情報過多になって、処理しきれなくなるのは目にみえていた…。

【なるほど…】

 では、さっそく探知を発動!

【え?ちょ…。ぐっ!!頭が痛い…】

 …ぐっ!さすがに、情報量が多いな…。

【ちょっと、これオフに…】

 …しないさ…。これくらいの頭痛は、SEでプログラムに携わっていた人間なら、日常茶飯事だ…。だから…じきに慣れる…。

【ちょ!?】

 …ふっ!久しぶりだな…。この感じ…。

 

【…………………………】

 

 ん?何だ?

【もしかして、どエ…】

 違う!!

 

【…………………………】

 

 そうか…。一人で全部の情報を処理してくれるのか…。

【ちょっ?死んじゃう!死んじゃうよ!?】

 ………。他の並列意思と合同で情報の対応してくれ…。

【む~…】

 最悪、戦闘に支障が出るようなら、探知をオフにしてかまわん!探知がなくても、魔力は感じれるようになっているから、魔法とかを使ったりするのに支障はないはずだ…。

【………っ!!も、もしかして、そこまで考えて、インスペクにスキルに頼らないで魔力感知や、魔力操作をできるように練習させてたの?】

 …いや…。結果的には、それもプラスには働いたようだが…ただの偶然だ…。

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル〈外道大耐性LV3〉が〈外道大耐性LV4〉になりました》

【ちょおい!!思いっきり、これ攻撃判定になっているじゃん!!】

 ふむ…。頭痛が少しだけましになったな…。

【流さないでよ~…】

 

 ………

 ……

 …

 

 あと1つ、魔法を取得する…。

【魔法?】

 実際問題、この中層で使える魔法系の攻撃手段が少ないだろ?

【あ~…確かに…。火は無効…。土は相手がマグマに中にいる事が多いから、当てるのに問題あり…。毒は蒸発…。残りは呪と闇くらいか…。確かに決め手にかける感はある…】

 …だろ?だから、風、雷、光のどれかを1つ取る…。

【え?重魔法を取るかと思ってた…】

 まぁ、重魔法も興味はあるんだが…。今の問題はこの中層での攻撃手段の話だからな…。

【………確かに】

 と、いう事で俺はこれを取得する。

《現在所持スキルポイントは300です。スキル〈風魔法LV1〉をスキルポイント100使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈風魔法LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは200です》

 

 …………………………。

 

【え?風魔法?】

 意外か?

【うん!意外!!】

 

 …………………………。

 

 …ずいぶんと、はっきり言うな…。

【光は闇や呪との相性の問題がある可能性があるから、取らないとは思ったけど…。取るなら雷だと考えてた…】

 魔法がどこまで、現実世界の自然の摂理を踏襲しているかはわからん…。が、自然界でいう雷とは、空気中の氷同士が衝突した時に発生する静電気が集まり、雲の許容限界を超えたものが地面に向かって落ちる現象のことをさす…。

【なるほど…。この灼熱地獄の中層では雷属性の威力が弱まる可能性があるのか…】

 その通り!そして、風魔法ならマグマの中でも、使える可能性が高いというのもある…。

【あ~…となると、風魔法一択ってわけか…。納得…】

 …という訳で、レベル上げと風魔法の練習…。あと…。

【あと?】

 探知に慣れることだな…。

【え~…】

 

 ………

 ……

 …

 

 それから、しばらく中層の探索とレベル上げを続けた…。

 

 …!あれは…。下層に行く道か…?

【みたいだね~…。どうする?】

 そうだな…。そろそろ、下層に行ってみてもいいかもしれん…。

【だね…。思考超加速とか、未来視とかのレベルが上がったおかげで、どうにか探知を切らなくても戦えるようになってきたしね…。】

 

 …………………………。

 

【外道大耐性がレベル上がったのも大きいだろうけど…】

 

 …………………………。

 

【だんまりを決めこんでも、だめだよ?】

 

 …それにしても、新しく取得した、神性領域拡張ってスキルは何なんだろうな?

【鑑定しても意味がわからない…。以上!…話そらそうとしてもダメだよ?】

 鑑定!

〈神性領域拡張:神性領域を拡張する〉

 さらに、鑑定!

〈神性領域:生命が持つ魂の深層領域。全ての生命の根源であり、自己の最終依存領域でもある〉

 

 …………………………。

 

 …確かに、意味がわからないが…。っ!!何か、来る!!!

【だから、話をそらそうとして…。っ!本当に何かきてる!?】

 

 …………………………。

 

 そいつは、マグマの中から姿を現した…。

 

 …。ウナギとかとは違って、見た目は完璧だな…。

 鑑定!

〈エルローゲネソーカ LV19

 ステータス

 HP:2331/2373(緑)

 MP:1894/1940(青)

 SP:2119/2161(黄)

   :2315/2357(赤)+270

 平均攻撃能力:2045

 平均防御能力:1922

 平均魔法能力:1595

 平均抵抗能力:1572

 平均速度能力:1701

 スキル

 「火竜LV9」「逆鱗LV2」「HP自動回復LV2」「MP回復速度LV1」「MP消費緩和LV1」「SP回復速度LV3」「SP消費緩和LV3」「火炎攻撃LV5」「火炎強化LV3」「破壊強化LV2」「打撃強化LV4」「連携LV5」「統率LV7」「命中LV10」「回避LV10」「確率補正LV8」「気配感知LV4」「危険感知LV7」「高速遊泳LV7」「過食LV8」「打撃耐性LV6」「炎熱無効」「身命LV1」「瞬発LV8」「持久LV9」「剛力LV1」「堅牢LV1」「術師LV4」「護法LV4」「疾走LV5」

 スキルポイント:11350

 称号

 「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「率いるもの」 

 

 …………………………。

 

 …さらに、鑑定!

〈エルローゲネソーカ:エルロー大迷宮中層に生息する上位竜に属する魔物。配下を率いて集団で襲ってくる〉

 

 …………………………。

 

 ふむ…。鑑定結果通りに、現在進行形で襲われているな…。とりあえず、毒霧!!

【ずいぶんと、余裕があるね…】

 まぁ、実際余裕だしな…。

 

【…………………………】

 

 配下って細カモノハシと、ウナギだし…。俺も炎熱無効を持っているから、火球や、ブレスが当たっても大したダメージにならないし…。多少、痛かったりして、煩わしいから避けているけど、探知、並列意思、思考超加速、未来視、高速演算なんかのスキルのおかげで、どこに火球が飛んでくるかとか、次にブレスがくるとか、まるわかりだし…。

 

【…………………………】

 

 …火竜の攻撃はくらうと、流石にそれなりのダメージになりそうだから、真剣によけるけど…。

 

【…………………………】

 

 …と、それよりも全部で何匹いるんだ?

【細カモノハシが15匹…ウナギが5匹って、所かな…】

 …結構いるな…。まぁ、今回は火竜がいるから、ウナギも逃げないだろう…。

【そういえば、ナマズとかウナギは旗色が悪いと逃げ出すやつがいたね…】

 火竜の鑑定結果に配下を率いてってあるし、火竜自体が率いるものって、称号を持っているから、ボスがいる限りは逃げられないだろう…。

【とりあえず、МPとかは温存な感じ?】

 そうだな…。久しぶりの格上だし、火竜に色欲を使って、どれだけ持っていかれるかわからないからな…。

【あ~…。やっぱり、魂を浸食して、ステータスとか、スキルを奪うんだ…】

 …まぁ、それが一番勝率が高くなるしな…。

 

【…………………………】

 

 …何だ?その、ほんとかな~?とでも、言いたげな空気は?

【ほんとかな~?】

 素直に言ったよ…。

【っ!細カモノハシが陸に上がって来たね…】

 …МPが無くなったんだな…。

【ウナギや火竜の攻撃に気を付けながら、肉弾戦かな?】

 …だな!と、言っても毒霧で結構、削れているし、そう手間取る程でもない…。

【確かに…。と、どんどん陸に上がってきそうな気配だね…。陸だと遅いのに…】

 ふっ!いいカモだな…。

【…それって、ギャグ?】

 ち、違う!!

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・エルローゲネソーカの鑑定結果について:原作で作者が読んだ限りでは、鑑定結果の記述が見つけられなかったので、内容を捏造しました


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19 おたまじゃくしVS火竜②

 ~主人公 Side~

 

 それにしても、本当に次々と陸に上がり始めてるな…。あと、今倒した細カモノハシの死体が、絶妙に邪魔だ…。

【フハハハハ!ローーリングーーソバットー!!】

【確かに…邪魔だね…】

 これ以上、陸に上がってきたら、動きが制限されかねん…。

【ミ・サ・イ・ル・キーック!!!】

【巨体だし、身動き取りづらくなりそうだね…。お互いに…】

 …一応は竜なんだし、そこまでアホではないとは、思うんだがな…。まぁ、もしそれが狙いで、俺の動きを封じようとしていたとしても、マグマの中を泳いで、別の陸地に行けばいいだけだしな…。

【サマーソルトキーーーック!!】

【泳いでる時に接近されたら?】

 呪怨や、石化の魔眼、外道魔法辺りで牽制だな…。風魔法を使ってみてもいいし、色欲で少しだけ操って、仲間を攻撃させてもいい…。

【くらえ!げっ・ん・こっ・つーっ!!】

【なるほど…。いくらでもやりようはある訳だ…】

 …て、考えながら細カモノハシを殴ったり、蹴ったりして倒している訳だが…。あと、何匹だ?

【なんちゃって旋ー!!】

【今、5匹目を倒したところだね…。あと、10匹!!】

 了解!そんじゃ、残っている奴らの掃除といきますか!!

【だね~】

【フハハハハ!どんどんこーーーいっ!!】

 

 ボディ…さっきから、うるせえよ…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、細カモノハシは、あらかた片付いたな…。あと、何匹?

【残りは細カモノハシが2匹、ウナギが4匹】

 よし!それじゃ、色欲を発動!!そして、テイム!!

 

 …………………………。

 

 …大丈夫そうだな…。特に火竜への指示はなしで、そのまま配下に俺との戦闘を継続させる…。

【なんで?】

 単純に経験値稼ぎだな…。そういう訳だから、ティマ、ハック1、ハック2、あとは頼む!

【かしこまりました】

【ん…】

【承知したでござる…】

 そんなに慌てなくていいぞ!?少なくても俺が細カモノハシや、ウナギを倒すまでは…。

【【【えっ!?】】】

 倒しきる前に、魂の浸食で火竜から統率や連携がなくなったら、逃げちまうかもしれないしな…。

【【【了解】】】

 …そんじゃ、こっちは引き続き戦闘といきますかね…。

【って、言っても細カモノハシは、もう虫の息じゃん…】

 だからこそ、魔法とかの実験台になるんじゃないか!

 

【…………………………】

 

 幸いにも、陸に上がっているしな…。風玉!!

 おっ!しっかりダメージを与えれているな…。

【みたいだね…】

 んじゃま!次々いくぞ!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …後はウナギが3匹か…。それなら…麻痺弾連射!!

【ウナギが1匹、マヒしたね…】

 そんじゃ、もう1匹を注意しながら、最後の1匹に呪怨!!

 

 …………………………。

 

 …よし!倒したか…。さて、一匹はまだ、マヒしているから…。

【とりあえず、目の前の1匹だね…】

《経験値が一定に達しました。個体、ランタドールキャスターがLV7からLV8になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

 …って、うるさいから、しばらく天の声はスルー!!

【了解…】

 毒霧のおかげでかなり弱っているし、マヒしている奴が立ち直る前に、一気に倒す!!暗黒弾!!

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、取り巻きは倒したから、あとは火竜だけなんだが…。МPにまだ、余裕はあるな…。ハック1!ハック2!あとは、一気に浸食を早めていいぞ!

【【了解】】

 

【…………………………】

 

 …なんだよ?

【いや!相変わらず、ヒドイやり口だな~…。って、思って~…】

 

 …………………………。

 

【表情ではわからないけど、あきらかに火竜がビビッているよね~…】

 

 …そっちも、相変わらずヒドイ言いようだな…。

【むっ!!】

 だが、俺の並列意思なんだから、お前も考えつくはずだし、俺と同じ状況なら同じ選択をするはずだ…。

【…………………………】

 …何より…。

【何より?】

 色欲のスキルを見つけ、この手段をとれる状況にしたのは、お前だ…。

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

【さて、今の火竜の鑑定結果はこんな感じだよ…】

 …お前が流すなよ…。

〈エルローゲネソーカ LV19

 ステータス

 HP:132/237(МAX2373)(緑)

 MP:25/194(МAX1940)(青)

 SP:100/216(МAX2161)(黄)

   :135/236(МAX2357)(赤)+10

 平均攻撃能力:205(МAX2045)

 平均防御能力:192(МAX1922)

 平均魔法能力:160(МAX1595)

 平均抵抗能力:157(МAX1572)

 平均速度能力:170(МAX1701)

 スキル

 「火竜LV2」「逆鱗LV1」「HP自動回復LV1」「SP回復速度LV1」「SP消費緩和LV1」「火炎攻撃LV4」「火炎強化LV2」「破壊強化LV1」「打撃強化LV1」「連携LV1」「統率LV1」「命中LV2」「回避LV2」「確率補正LV2」「気配感知LV1」「危険感知LV1」「高速遊泳LV1」「過食LV2」「打撃耐性LV1」「炎熱無効」「瞬発LV2」「持久LV3」「術師LV1」「護法LV1」「疾走LV1」

 スキルポイント:550

 称号

 「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「率いるもの」 

 

 …………………………。

 

 だいぶ、弱ったな…。

【だね…】

 ハック1と、ハック2は?

【大丈夫…】

【無事に戻ったでござる…】

 了解だ…。とりあえず、火竜は動くなよ!?

 そんでもって、自分を鑑定…。

〈ランタドールキャスター LV8 名前 なし

 ステータス

 HP:4328/4604(緑)

 MP:1432/3202(青)

 SP:3316/3915(黄)

   :4363/4363(赤)+42

 平均攻撃能力:3738

 平均防御能力:3418

 平均魔法能力:2765

 平均抵抗能力:2919

 平均速度能力:2997

 スキル

 「火竜LV9」「逆鱗LV3」「甲殻LV5」「鉱体LV5」「HP高速回復LV7」「МP高速回復LV9」「МP消費大緩和LV9」「SP高速回復LV6」「SP消費大緩和LV6」「破壊大強化LV1」「打撃大強化LV2」「火炎強化LV10」「猛毒強化LV10」「闘神法LV1」「大気力撃LV1」「竜力LV1」「火炎攻撃LV10」「酸攻撃LV9」「猛毒攻撃LV1」「麻痺攻撃LV6」「毒合成LV10」「薬合成LV8」「射出LV10」「立体機動LV6」「召喚LV6」「集中LV10」「思考超加速LV2」「未来視LV2」「並列意思LV10」「高速演算LV10」「遠話LV1」「連携LV8」「統率LV6」「命中LV10」「回避LV9」「確率補正LV7」「精密魔力操作LV9」「探知LV5」「鑑定LV10」「欲求LV2」「怒V7」「奪取LV2」「色欲」「過食LV9」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV10」「隠密LV10」「迷彩LV8」「高速遊泳LV8」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV9」「火魔法LV10」「火炎魔法LV10」「獄炎魔法LV2」「風魔法LV4」「土魔法LV8」「影魔法LV10」「闇魔法LV10」「暗黒魔法LV1」「毒魔法LV10」「治療魔法LV9」「外道魔法LV10」「空間魔法LV9」「物理耐性LV4」「炎熱無効」「猛毒無効」「麻痺大耐性LV5」「石化耐性LV6」「酸耐性LV8」「腐蝕大耐性LV3」「恐怖大耐性LV4」「外道大耐性LV5」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV7」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV6」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV5」「石化の魔眼LV7」「身命LV8」「天魔LV1」「瞬身LV7」「耐久LV7」「剛力LV8」「堅牢LV8」「天道LV2」「天守LV2」「縮地LV7」「禁忌LV5」「神性領域拡張LV1」「命名LV10」

 スキルポイント:11000

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「竜殺し」「炎帝」 

 

 …………………………。

 

 かなり、ステータスが上がったな…。

【だね…】

 これなら、安心して下層に行けそうだ…。

【まぁ、この火竜以上の魔物達が、ごろごろいなければだけど…】

 …余計なフラグたてるなよ…。

 

【…………………………】

 

 よし!気にしないでおこう…。

【だね…】

 それじゃ…テイムを解いて、火竜にとどめといきますか!!

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・炎帝という称号について:作者が今作のために捏造した称号です。詳しい鑑定結果は次話で出します


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20 火竜戦の決着と、3回目の進化

 ~主人公 Side~

 

 火竜、倒したどーーーーーーっ!!

《経験値が一定に達しました。個体、ランタドールキャスターがLV8からLV9になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP高速回復LV6〉が〈МP高速回復LV7〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《経験値が一定に達しました。個体、ランタドールキャスターがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈МP高速回復LV8〉が〈МP高速回復LV9〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、ランタドールキャスターが進化可能です》

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

・フロッグキャスター

・イグニス・ウィロッグ 》

 

 …………………………。

 

 …進化…。今回も候補は2つか…。さっそく、鑑定だな…。

 鑑定!

〈フロッグキャスター:進化条件:ランタドールキャスターLV10:説明:フロッグ種と呼ばれる小型の蛙型の魔物の希少種の成体。知能が高く様々な魔法を使いこなす〉

〈イグニス・ウィロッグ:進化条件:一定以上のステータスを持つ小型の蛙型の魔物の成体、「炎帝」の称号:説明:蛙型の火精ではないかとも言われる、小型の蛙型の魔物。高い戦闘力と、様々な火属性の攻撃手段を持つ〉

 …んっ?進化条件の所に…炎帝の称号??…っ!…そういえば、火竜との戦いの最中にレベルが上がって、炎帝っていう称号を手にいれてたな…。

 鑑定!

〈炎帝:取得スキル「火炎攻撃LV10」「火炎強化LV10」:取得条件:「火炎強化」「精密魔力操作」「魔力感知」「獄炎魔法」「炎熱無効」「天魔」「天道」「天守」の獲得かつ、他の属性の〇帝という称号を取得していないこと:効果:МP、魔法、抵抗の各能力上昇。スキル「紅鏡魔法」の解禁。魔法系、精神系スキルの熟練度に+補正。:説明;炎に魅入られ、その扱いを極めんとせしものに贈られる称号〉

 

 …………………………。

 

 …あ~…。いや~…。

【どしたの?】

 炎帝っていう称号の鑑定結果…。別に炎に魅入られた訳でも、極めようとしている訳でもないな~…と…。

【称号なんてそんなものだよ…。希少種の進化ルートが出たんだからいいんじゃない?】

 …かもしれないけど…。

【けど?】

 ラノベとかに出てくる、二つ名的な称号が増えるのはちょっと…。あと、これを取得したという事は、例えば風魔法を上げたとしても、風帝っていう称号は取れなくなった。かつ、解禁された紅鏡魔法っていうのが、火属性の最上位魔法っぽいから、風魔法の最上位魔法は取れなさそうな感じなのが…。

【あ~…。うん…。確かに…】

 まぁ、仕方がないか…。

【だね…】

 さてと…。それじゃ、進化の準備をして…。

【進化だね?どっちに進化するの?って、聞くまでもないか…】

 この候補なら、イグニス・ウィロッグの一択だろう…。

【ですよね~…】

 さあ、準備!準備!!

 

 ………

 ……

 …

 

 まずは食料の準備…。魔物を狩ってくるか…。ナマズかウナギがいいな…。

 

 …………………………。

 

 食料の準備はОK!

 場所は中層に来てから使っている、巣穴で大丈夫…。

 それでは、進化といきますか!

 

《個体ランタドールキャスターがイグニス・ウィロッグに進化します》

 進化が始まり、俺は意識を失った…。

 

 ………

 ……

 …

 

《種族イグニス・ウィロッグになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈HP高速回復LV7〉が〈HP高速回復LV8〉になりました》

 

 ………

 ……

 …

 

《スキルポイントを入手しました》

 

 …………………………。

 

 ………っ!!

 俺は意識が覚醒し、体を起こした…。

 進化が完了したみたいだ…。

 とりあえず、腹もへっているし、飯食うか…。

 

 ………

 ……

 …

 

 さて、腹もいっぱいになったし、色々と確認だな…。

 鑑定!

〈イグニス・ウィロッグ LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:4736/4736(緑)

 MP:3508/3558(青)

 SP:4049/4049(黄)

   :4497/4497(赤)+30

 平均攻撃能力:3800

 平均防御能力:3480

 平均魔法能力:3146

 平均抵抗能力:3300

 平均速度能力:3049

 スキル

 「火龍LV1」「逆鱗LV2」「甲殻LV6」「鉱体LV6」「HP高速回復LV8」「МP高速回復LV10」「МP消費大緩和LV10」「SP高速回復LV7」「SP消費大緩和LV7」「破壊大強化LV2」「打撃大強化LV3」「火炎強化LV10」「猛毒強化LV10」「闘神法LV2」「大気力撃LV2」「竜力LV2」「火炎攻撃LV10」「強酸攻撃LV1」「猛毒攻撃LV2」「麻痺攻撃LV8」「毒合成LV10」「薬合成LV9」「射出LV10」「立体機動LV7」「召喚LV7」「集中LV10」「思考超加速LV3」「未来視LV3」「並列意思LV10」「高速演算LV10」「遠話LV2」「連携LV9」「統率LV7」「命中LV10」「回避LV10」「確率補正LV8」「精密魔力操作LV10」「探知LV6」「鑑定LV10」「欲求LV2」「怒V8」「奪取LV2」「色欲」「飽食LV1」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV10」「隠密LV10」「迷彩LV9」「高速遊泳LV9」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV10」「火魔法LV10」「火炎魔法LV10」「獄炎魔法LV3」「風魔法LV7」「土魔法LV10」「大地魔法LV1」「影魔法LV10」「闇魔法LV10」「暗黒魔法LV2」「毒魔法LV10」「治療魔法LV10」「奇跡魔法LV1」「外道魔法LV10」「空間魔法LV10」「次元魔法LV1」「物理耐性LV5」「炎熱無効」「猛毒無効」「麻痺大耐性LV6」「石化耐性LV8」「酸大耐性LV1」「腐蝕大耐性LV4」「恐怖大耐性LV5」「外道大耐性LV7」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「望遠LV8」「聴覚強化LV10」「聴覚領域拡張LV7」「嗅覚強化LV10」「嗅覚領域拡張LV6」「石化の魔眼LV9」「身命LV9」「天魔LV2」「瞬身LV8」「耐久LV8」「剛力LV9」「堅牢LV9」「天道LV3」「天守LV3」「縮地LV8」「禁忌LV5」「神性領域拡張LV2」「命名LV10」

 スキルポイント:11280

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「竜殺し」「炎帝」 

 

 …………………………。

 

 全てのステータスが3000を越したか…。

【ここまでくれば…。龍と遭遇しても、戦えるかな?】

 火竜はおそらく、龍への進化の一歩手前だったんだと思う…。龍に進化する事で、どこまでステータスが強化されるかはわからないが…。手も足もでないという事は、ないだろうな…。

【だよね~…】

 それと、スキルポイントが、けっこう増えているな…。

【何だか、いつものレベルアップより増えてる…?】

 だな…。まぁ、なぜ増えたかとか、そこら辺の考察は後にして…。

【後にして?】

 まずは、進化したこの体と、新たに加わったスキルとかの確認だな…。

【ふむふむ…】

 そして、それが終わったら、新しいスキルを取得したりして、下層にいくための準備だな…。

【了解】

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・フロッグキャスター:作者が捏造した今作のオリジナル種族。ランタドールキャスターの成体となった種族で、小型の蛙型の魔物。魔法系の能力が高い

・イグニス・ウィロッグ:作者が捏造した今作のオリジナル種族。一定以上のステータスを持つ小型の蛙型の魔物の成体が、「炎帝」の称号を手に入れると進化する種族。基本、蛙型の魔物は火属性の魔法を取得しないので、非常に珍しい種族。ウィロッグとは、ウィザード:wizard[英](魔法使い)と、フロッグ:frog[英](蛙)から作者が造った造語。蛙の魔法使いの意
 ※イグニス:ignis[ラテン](炎)の意

・紅鏡魔法:作者が捏造したオリジナルのスキル。紅鏡とは太陽の別名。深淵魔法と同格の、火属性最上位魔法。紅鏡魔法を使用すると周囲の環境、気象にも影響を及ぼす。炎帝をとれるだけのスキルを所持していないと、発動できない。かつ、発動できたとしても、術者自身が死ぬ

・強酸攻撃:酸攻撃の進化したスキルがわからなかったため捏造しました

・火龍のスキルについて:カエルなのに火龍のスキルを所持している理由については、捏造設定ではありますが、龍の血を凄く薄くですが引いているためです…。今作では両生類系や、爬虫類系の魔物は龍の血を凄く薄くですが引いている事にします。なので、条件さえ満たせば、主人公以外の蛙でも石化蜥蜴でも龍の力をてに入れることが可能です。ただ、龍種や竜種ではないので、あくまでスキルとして持てるというだけですが


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21 下層への準備

 ~主人公 Side~

 

 さて…。さっそく体の確認なんだが…。まぁ、普通にオレンジ色の蛙だな…。特に模様とかはなし…。普通の蛙みたいにしゃがむと50~60cmくらい…。立つと、1mちょいってとこか…。

【その確認の意味は?】

 ………特にないが…一応な…。

 

【…………………………】

 

 …さてと…次は今の体の動きと、スキルの検証だな…。

【というと?】

 かなり、ステータスが強化されているからな…。軽いパンチのつもりが、岩を粉砕したとか…。笑えないだろ?

【あ~…。うん…。確かに…】

 まぁ、字面だけを見れば、ギャグ漫画とかの定番と言えるだろうが…。当事者となれば、話は別だ…。絶対に笑えん…。

【だね…】

 さて…。始めるか…。

【了解】

 

 ………

 ……

 …

 

 ふむ…。色々と検証してみたが…。使えそうなものが結構あったな

【竜力はその筆頭だね…】

 だな…。MPとSPの両方を消費するが、ステータスを底上げできるのがいい。

【魔法系のステータスも上昇するしね…】

 ああ…。レベル1だからさほど上昇量は高くない…。が、レベルが上がれば、それなりのものになるだろう…。

【あとは、連携と統率だね…】

 これも、使えたな…。上層の魔物をテイムして、指示を出していた時より、はるかに俺の指示を理解し、かつ連携もとれていたな…。まぁ、これは指示を与える対象が中層の魔物という事で、上層の魔物よりは知能が高い、というのもあるのだろうが…。

【検証している時に、火竜も持っていた称号の、率いるものが手に入ったのはラッキーだったね…】

 だな…。俺の配下となった魔物のステータスが、若干上がる効果があるみたいだしな…。

〈率いるもの:取得スキル「連携LV1」「統率LV1」:取得条件:自分以外の生物に一定以上、指示をだし、統率すること:効果:自身の配下にあるもののステータス微上昇:説明;配下を率いて、指揮するものに贈られる称号〉

 火炎攻撃は中層では効果がなくて、検証できないから保留として…。あとは…。

【色欲の支配者を手に入れた時にあった支配者権限だね…】

 だな…。取得したばかりの時は使えるものはなかったが…。いつの間にか使えるものが増えていた…。

【鑑定の妨害…】

 相手に自身の情報を知られることは、生き抜く上でかなりマズイ…。持っていない耐性や、持っている攻撃手段を敵に知られてしまえば、対策をされ、俺自身が不利になる…。

【魔物に鑑定された事はないけど、人間ならスキルとか、魔道具みたいので、鑑定は必ずされると考えていた方がいいからね~…】

 と、いう事で支配者権限を発動!

《支配者権限の行使を確認致しました。スキル『鑑定』の効果を妨害します》

 これで、ОK!次はスキルの取得だな…。

【了解】

 

 ………

 ……

 …

 

【それで?どんなスキルを取得するか決まっているの?】

 あぁ、目星はついている…。いくつかの複合スキルと、持っていない耐性スキル、余裕があれば、攻撃系スキルと補助スキルだな…。

【そう言われれば、耐性スキルは、持っていないのが多いね…】

 というより、属性の耐性に限って言えば、持っているのは火のみだな…。

【意外と、魔法に弱い…?】

 平均抵抗能力が高いから、そう問題にはならないだろうが、耐性を持っていないのが多いから、魔法攻撃に弱いとも言えるな…。

【なるほど…。相手の魔法攻撃力が高かったら、想定以上にダメージをくらう可能性があるという事か…】

 だな…。上層では魔法攻撃をしてくる奴には合わなかったし、中層は火属性一択だったからな…。いや…。上層の石化蜥蜴が一応、土魔法を持っていたか…。石化の魔眼と物理攻撃だけで、土魔法を使われた記憶はないが…。

【あ~…。そう言えば…】

 さらに言えば、例え魔法を使ってくる魔物がいたとしても、基本はテイムした魔物の肉壁作戦か、回避のみだったから、当然スキルポイントで取得する以外では耐性スキルは身につかん…。

【確かに…】

 下層がどんな所かはわからないが、魔法や属性攻撃をしてくる魔物がいない。というのは考えが甘過ぎるし、全ての攻撃をかわせる訳がない…。

【耐性の取得は必須。かつ、スキルポイントに余裕があるから、取れる時に取っておくと…】

 そういう事だ。では、取得するぞ!

【了解】

《現在所持スキルポイントは11280です。スキル〈水耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈水耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは10680です》

《現在所持スキルポイントは10680です。スキル〈氷耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈氷耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは10080です》

《現在所持スキルポイントは10080です。スキル〈風耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈風耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは9480です》

《現在所持スキルポイントは9480です。スキル〈土耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈土耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは8880です》

《現在所持スキルポイントは8880です。スキル〈雷耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈雷耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは8280です》

《現在所持スキルポイントは8280です。スキル〈光耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈光耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは7680です》

《現在所持スキルポイントは7680です。スキル〈闇耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈闇耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは7080です》

《現在所持スキルポイントは7080です。スキル〈重耐性LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈重耐性LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは6480です》

 …これで、とりあえずはОKだな…。

【そういえば、睡眠耐性とかはとらないの?あと、状態異常耐性とか?】

 睡眠耐性とか他の状態異常は、現状は相手の魔物を鑑定してからでも、スキルポイントさえあれば対策できるし、状態異常耐性は、今取得して、毒や麻痺の耐性を下げるのはリスクが高いと思う…。

【むむむ…】

 という事で次は、複合スキルの取得だな…。

【何をとるの?】

 五感強化と、知覚領域拡張だな…。

【何で?】

 主に探知の補佐だな…。

【なるほど…】

 という訳で…。

《現在所持スキルポイントは6480です。スキル〈五感強化LV1〉をスキルポイント1000使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈五感強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは5480です》

《〈視覚強化LV10〉が〈五感強化LV1〉に統合されました》

《〈聴覚強化LV10〉が〈五感強化LV1〉に統合されました》

《〈嗅覚強化LV10〉が〈五感強化LV1〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈五感強化LV1〉が〈五感強化LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈五感強化LV2〉が〈五感強化LV3〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈五感強化LV3〉が〈五感強化LV4〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈五感強化LV4〉が〈五感強化LV5〉になりました》

 続けて…。

《現在所持スキルポイントは5480です。スキル〈知覚領域拡張LV1〉をスキルポイント1000使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈知覚領域拡張LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは4480です》

《〈視覚領域拡張LV10〉が〈知覚領域拡張LV1〉に統合されました》

《〈聴覚領域拡張LV7〉が〈知覚領域拡張LV1〉に統合されました》

《〈嗅覚領域拡張LV6〉が〈知覚領域拡張LV1〉に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈知覚領域拡張LV1〉が〈知覚領域拡張LV2〉になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル〈知覚領域拡張LV2〉が〈知覚領域拡張LV3〉になりました》

 …これで、よし…。

【あとは、攻撃系スキルと補助?】

 …だな…。補助で取るのは決まっているが…。問題は攻撃系スキルだ…。さて、どうするか…。

 

 ~主人公 Side out~




捏造設定解説
・率いるものの鑑定結果について:原作で作者が読んだ限りでは、鑑定結果の記述が見つけられなかったので、内容を捏造しました


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22 準備完了!そして下層へ

 ~主人公 Side~

 

【それで?補助で取るのは決まっているって、言ってたけど、何を取るの?】

 …無音と無臭だな…。

【???…取る意味あるの?】

 …下層の魔物の強さはわからない…。そう簡単にやられるつもりはないが、少なくても最初は隠密行動をして、魔物の強さや、下層の様子を調べる方が安全だ…。

【まぁ…確かに…】

 基本的に獣型の魔物は嗅覚や聴覚の鋭いはずだ…。上層や中層ではあまり、遭遇しなかったが…。

【…だろうね…】

 そんな獣型の魔物が聴覚強化や、嗅覚強化のスキルを高レベルで持っていたら、隠密で隠れていてもバレるぞ?上層の蛇の時も熱感知でバレてたろ?

【…そだね…】

 だから、無音と無臭を取る…。そして、基本は慎重に行動する…。

【了解】

 魔物が存在するこの世界では…。というか、このエルロー大迷宮では、死なんかありふれているからな…。

【今は自分が魔物だけどね…】

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 なぜ、俺が魔物としてこの世界に転生したかはわからん…。が、次も転生できる保証なんてない…。だから、とれる対策はとっておく…。死んだら、そこで終わりだ…。

【了解…】

 と、いう事で無音と無臭を取得する。

【……………】

 ………?どうした?

【いや~…。初めて進化した後、足が生えた嬉しさのあまり、上層を爆走しちゃったけど…。めっちゃ危ない事してたんだな~…と…】

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 …どうして、テンションが下がる事を、わざわざ言うんだよ…。

【…なんか、ゴメン…】

 

 ………

 ……

 …

 

 …気を取り直して、無音と無臭を取得するぞ!

《現在所持スキルポイントは4480です。スキル〈無音LV1〉をスキルポイント300使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈無音LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは4180です》

 …そして…。

《現在所持スキルポイントは4180です。スキル〈無臭LV1〉をスキルポイント300使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈無臭LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは3880です》

 これで、よし…。次は…。

【攻撃スキル?でも、どうするの?状態異常系の耐性スキルを、いざという時に取れるようにポイントを残すと、使えるポイントは少ないよ?】

 今回、取得するのは土、風、闇の強化スキルのみだ…。

【なるほど…。魔法系の威力を上げるんだね…】

 そうだ…。属性攻撃も欲しいところだが、スキルポイント的にそこまで余裕はない…。

【取れなくはないけど、取ったらスキルポイントが280しか残らないもんね~…】

 だな…。そもそも俺は魔法使い系のビルドだ…。

 

【…………………………】

 

 …なんだよ?

 

【別に~…】

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

 まぁ、いい!とりあえず、スキルの取得だ…。

《現在所持スキルポイントは3880です。スキル〈風強化LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈風強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは3280です》

《現在所持スキルポイントは3280です。スキル〈土強化LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈土強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは2680です》

《現在所持スキルポイントは2680です。スキル〈闇強化LV1〉をスキルポイント600使用して取得可能です。取得しますか?》

 取得!

《〈闇強化LV1〉を取得しました。残りスキルポイントは2080です》

 …これで、よし…。

 鑑定!

〈イグニス・ウィロッグ LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:4736/4736(緑)

 MP:3508/3558(青)

 SP:4049/4049(黄)

   :4497/4497(赤)+25

 平均攻撃能力:3800

 平均防御能力:3480

 平均魔法能力:3146

 平均抵抗能力:3300

 平均速度能力:3049

 スキル

 「火龍LV1」「逆鱗LV2」「甲殻LV6」「鉱体LV6」「HP高速回復LV8」「МP高速回復LV10」「МP消費大緩和LV10」「SP高速回復LV7」「SP消費大緩和LV7」「破壊大強化LV2」「打撃大強化LV3」「火炎強化LV10」「風強化LV1」「土強化LV1」「闇強化LV1」「猛毒強化LV10」「闘神法LV2」「大気力撃LV2」「竜力LV2」「火炎攻撃LV10」「強酸攻撃LV1」「猛毒攻撃LV2」「麻痺攻撃LV8」「毒合成LV10」「薬合成LV9」「射出LV10」「立体機動LV7」「召喚LV7」「集中LV10」「思考超加速LV3」「未来視LV3」「並列意思LV10」「高速演算LV10」「遠話LV2」「連携LV9」「統率LV7」「命中LV10」「回避LV10」「確率補正LV8」「精密魔力操作LV10」「探知LV6」「鑑定LV10」「欲求LV2」「怒V8」「奪取LV2」「色欲」「飽食LV1」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV10」「隠密LV10」「迷彩LV9」「無音LV1」「無臭LV1」「高速遊泳LV9」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV10」「火魔法LV10」「火炎魔法LV10」「獄炎魔法LV3」「風魔法LV7」「土魔法LV10」「大地魔法LV1」「影魔法LV10」「闇魔法LV10」「暗黒魔法LV2」「毒魔法LV10」「治療魔法LV10」「奇跡魔法LV1」「外道魔法LV10」「空間魔法LV10」「次元魔法LV1」「物理耐性LV5」「炎熱無効」「水耐性LV1」「氷耐性LV1」「風耐性LV1」「土耐性LV1」「雷耐性LV1」「光耐性LV1」「闇耐性LV1」「重耐性LV1」「猛毒無効」「麻痺大耐性LV6」「石化耐性LV8」「酸大耐性LV1」「腐蝕大耐性LV4」「恐怖大耐性LV5」「外道大耐性LV7」「完全記憶」「瞬間記憶」「望遠LV8」「五感強化LV5」「知覚領域拡張LV3」「石化の魔眼LV9」「身命LV9」「天魔LV2」「瞬身LV8」「耐久LV8」「剛力LV9」「堅牢LV9」「天道LV3」「天守LV3」「縮地LV8」「禁忌LV5」「神性領域拡張LV2」「命名LV10」

 スキルポイント:2080

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「竜殺し」「炎帝」「率いるもの」 

 

 …………………………。

 

 ふむ…。

 

【ステータス的にみれば、素早さが他のステータスよりは低いけど、スキルや称号を見ると、完全に盗賊や暗殺者系統のビルドだよね…。これ…】

 

 …だから、言うなし…。

 

【スキルに毒強化、毒攻撃、麻痺攻撃、毒合成、立体機動、回避、探知、鑑定、欲求、奪取、暗視、隠密、迷彩、無音、無臭…。称号に暗殺者、毒術師、無慈悲…。】

 

 だから、わざわざそれっぽい所だけを抜き出して、言うんじゃねえよーーーーーーっ!!!!

 

 ………

 ……

 …

 

 …さて、下層に行く前にインスペク調子はどうだ?

【魔力操作はだいぶましになったよ…。今は並行して、スキルなしで魔法の発動ができるかを、検証し始めたところ…】

 了解…。ボディは…?

【物理系のステータスがかなり高くなったし、肉弾戦の実戦経験も増えて、先読みとか、体の動かし方もかなり実践的になってきてるぜ!!】

 そいつは良かった…。

【準備はできた感じだね?】

 あぁ!そんじゃ、下層にむかいますか!

【【【【【【おう!】】】】】】

 

 ~主人公 Side out~



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23 下層入門

 ~主人公 Side~

 

 …下層に到着した…。

 

 …………………………。

 

 …中層とは違い、上層と同じ洞窟タイプの地形のようだ…。

 

 …………………………。

 

 ただ、上層とは違って広い…。

 道の横幅もだが、天井までも、かなりの広さがある…。

 

 …………………………。

 

 …わかります…。絶対に怪獣大決戦ですよね…。これ…。

【普通に考えたら、そうだよね~…】

 このまま、隠密行動は続行だな…。

【だね…】

 っ!!そうだ…。その前に…。

【???】

 鑑定!

〈エルロー大迷宮下層:エルロー大迷宮の中層と最下層の間に位置するエリア。強力な魔物が多数生息している〉

 

 …………………………。

 

【へ~…。この下層の下に最下層なんてのもあるんだね…】

 …そこも気になるが、重要なのはそこじゃない…。

【えっ?】

 中層の鑑定の時に出てなかった、強力な魔物が多数生息している。っていう一文が鑑定結果に出たって事は、確実に龍がいるって事だ…。

【そう言われれば、確かに…】

 …いくら何でも、下層に生息するのが、龍一択という訳ではないだろうから、龍に匹敵する魔物も確実に存在するという事でもある…。

【なるほど…】

 基本は隠密行動…。細心の注意をはらって行動するぞ…。

【了解】

 

 ………

 ……

 …

 

 しかし、強力な魔物が多数生息している。っていう鑑定結果がでた割にはそれなりに弱い魔物がいるな…。

【確かに…。中層みたいにレベル帯がそろってないというか…】

 まぁ、中層の場合は地形効果というか、エリアに適応できなければ、ただ辛いだけだから、少し違う気もするが…。

【む…】

 まぁ、下層でステータスが弱い魔物がそれなりに生きていける理由は、毒や麻痺持ちだからだろうけど…。

【だね…。あれなんか誰も食べたいと思わないよね…】

 だな…。

〈エルローゲーレイシュー LV1

 ステータス

 HP:8/8(緑)

 MP:3/3(青)

 SP:5/5(黄)

   :5/5(赤)

 平均攻撃能力:4

 平均防御能力:4

 平均魔法能力:3

 平均抵抗能力:3

 平均速度能力:1

 スキル

 「腐蝕攻撃LV5」「腐蝕耐性LV5」 

【腐蝕属性持ちとか…】

 耐性のない奴が食べたら、即あの世行きだな…。

【そもそも、腐蝕の字がある生き物を食べたくないよね…】

 だな…。と、いうか俺らは長距離転移で上層にも、中層にもいけるからな…。わざわざ、不味いものは食わん。

【おっしゃる通りだね…】

 

 ………

 ……

 …

 

 と、いう訳で下層に来るようになって少し経ったが、レベルが上がった…。

 鑑定…。

〈イグニス・ウィロッグ LV5 名前 なし

 ステータス

 HP:4903/4903(緑)

 MP:3908/3908(青)

 SP:4192/4192(黄)

   :4640/4640(赤)+35

 平均攻撃能力:3887

 平均防御能力:3567

 平均魔法能力:3848

 平均抵抗能力:4002

 平均速度能力:3132

 スキル

 「火龍LV2」「逆鱗LV3」「甲殻LV8」「鉱体LV8」「HP高速回復LV9」「МP高速回復LV10」「МP消費大緩和LV10」「SP高速回復LV8」「SP消費大緩和LV8」「破壊大強化LV3」「打撃大強化LV4」「火炎強化LV10」「風強化LV7」「土強化LV7」「闇強化LV7」「猛毒強化LV10」「闘神法LV3」「大気力撃LV3」「竜力LV5」「火炎攻撃LV10」「強酸攻撃LV3」「猛毒攻撃LV4」「麻痺大攻撃LV1」「毒合成LV10」「薬合成LV10」「投擲LV6」「射出LV10」「立体機動LV9」「召喚LV8」「集中LV10」「思考超加速LV5」「未来視LV5」「並列意思LV10」「高速演算LV10」「遠話LV2」「連携LV10」「統率LV9」「命中LV10」「回避LV10」「確率大補正LV1」「精密魔力操作LV10」「探知LV8」「鑑定LV10」「欲求LV3」「怒V9」「奪取LV3」「色欲」「飽食LV2」「暗視LV10」「視覚領域拡張LV10」「隠密LV10」「隠蔽LV1」「無音LV6」「無臭LV6」「高速遊泳LV10」「演戯LV10」「求心」「呪怨LV10」「火魔法LV10」「火炎魔法LV10」「獄炎魔法LV4」「風魔法LV10」「暴風魔法LV1」「土魔法LV10」「大地魔法LV3」「影魔法LV10」「闇魔法LV10」「暗黒魔法LV4」「毒魔法LV10」「治療魔法LV10」「奇跡魔法LV3」「外道魔法LV10」「空間魔法LV10」「次元魔法LV2」「物理耐性LV6」「炎熱無効」「水耐性LV7」「氷耐性LV4」「風耐性LV7」「土耐性LV7」「雷耐性LV7」「光耐性LV7」「闇耐性LV7」「重耐性LV3」「猛毒無効」「麻痺大耐性LV7」「石化大耐性LV1」「酸大耐性LV2」「腐蝕大耐性LV5」「恐怖大耐性LV6」「外道大耐性LV9」「完全記憶」「瞬間記憶」「視覚強化LV10」「千里眼LV1」「五感大強化LV6」「知覚領域拡張LV4」「石化の魔眼LV9」「天命LV1」「天魔LV3」「瞬身LV9」「耐久LV9」「剛毅LV1」「城塞LV1」「天道LV6」「天守LV6」「縮地LV9」「禁忌LV6」「神性領域拡張LV2」「命名LV10」

 スキルポイント:2280

 称号

 「血縁喰ライ」「悪食」「暗殺者」「毒術師」「無慈悲」「色欲の支配者」「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「竜殺し」「炎帝」「率いるもの」 

 

【…………………………】

 

 …………………………。

 

【…思い出すのも嫌な事件だったね…】

 あぁ…。

【すまん…】

 牙猿(バグラグラッチ)が持っていた、投擲のスキルが便利そうだからって、取得しようと石とかを拾って投げるのはわかる…。

【…】

 牙猿の小さな群れとの戦いで、魔法と投擲を併用して、МPの消費とかを抑えてたのもわかる…。

【……】

 何だよ?調子に乗って、石を全力投球したら、牙猿を貫通して、後ろにたまたま一匹だけいた、一回り小さい猿にHIT!それが致命傷になって、猿があげた断末魔の叫びが、大群を呼び寄せて大乱闘って…。

【………】

【ははは…。まるで、ギャグ漫画か、パニックムービーみたいな出来事だったよ…。ハハハ…】

 笑えない…。全く笑えないぞ…。中層と違って、色々な魔法が使えて、敵に効果があるから、いいものの…。面倒くさい事、この上ない…。

【小さい方の猿は復讐っていうスキルを持っていたよね?おそらくそれが原因だろうね…】

 …だろうな…。金輪際、あの復讐猿(アノグラッチ)とは戦いたくない…。

【同感…】

【わかった…。今度、あの猿にあった時は、断末魔の叫びをあげられないように、一撃で頭を粉砕するとしよう…】

 

 …………………………。

 

【…………………………】

 

【ん?何だ?どうした?】

 

 …そういう意味じゃねぇんだよ…。

 

【うわ~…、脳筋だ~…。脳筋発言だ~…。ははは…】

 

 …やめてくれ…。自分の並列意思が脳筋とか…。

 

【なに?脳筋?それはすばr…】

 

 んな訳あるかーーーーーー!!

 

 何?何なの?お前らは!?

 

 俺の並列意思がござるとか?脳筋とか?

 

 俺にそんな一面があるって?

 

 ふざけんな!!

 

 認めん!!

 

 断じて認めんぞーーー!!俺はーーーーー!!!

 

【どうかしたのですか?】

【ん…。本体が荒ぶってる】

【どしたん?これ…?】

【あ~…。うん…。何て言うか…】

【どうしたのでござるか?】

【おいっ!何があったんだ!?】

【あ~…。君達2人は少し黙っていてくれた方がいいかな…】

 

【【???】】

 

【なんとなく、理解しました…】

【ん…】

【そういう事か…】

 

【【だから、いった…】】

 

【【【【いいから、黙ってろ!!!!!】】】】

 

 ~主人公 Side out~



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休載のお知らせ

「蜘蛛ではないけど、転生してしまいましたがなにか?」を読んで頂き誠にありがとうございます。

思いつきかつ、完全に見切り発車で書き始めた割には話が進み、実は作者が一番驚いています…。

 

あらすじにも書きましたが文章力が低いというか、学生の頃は国語の授業や、作文系が大の苦手だったので…。

 

 

 

ここしばらくは、投稿できずに時間のみが過ぎててしまい、申し訳ありません。

これから、主人公のカエルと、蜘蛛子や管理者達との絡み…。主人公のカエルが、どういう進化をたどるのか…。そして、原作への介入等、色々と予定はしており、作者的には盛り上がっていくはず…なのですが、仕事やプライベート等、リアルの方が忙しくなり、執筆する余裕がなくなってきてしまい、現状全くと言っていい程、筆が進んでいません。

 

ですので、誠に勝手で申し訳ないのですが、リアルの方が落ち着くまで休載とせせていただきます。

落ち着き次第、執筆を再開しますので、お待ち頂けると幸いです。

 

by 作者

 

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