鬼殺隊員ほのぼのログ (柚吏)
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大正時代Ver.
第壱話 可憐な蝶と寡黙な水


前回短編のお話として投稿したものです。初回はこのお話からどうぞっ


『…今夜は月が綺麗だな。』

 

「そうですねぇ…って、それ意味わかって言ってます?」

 

『…どういうことだ。』

 

「やっぱり分かっていらっしゃらなかったんですね。」

 

『…純粋に綺麗だったから言っただけだ。』

 

少しムスッとして義勇は言う。

 

(相変わらず無愛想ですねぇ)

 

ここは蝶屋敷の屋根の上。任務帰りのしのぶが屋根に登って空を見上げていた所、同じく任務帰りの義勇が隣に座ってきたのだ。突然のことで驚きはしたが、嫌な気はしない。

 

(まぁ、何考えているかわからないのが、義勇さんらしいですけどね。)

 

 

 

夏の夜空は雲ひとつなく、満月が光り輝いている。二人はただ、屋敷内を舞っている美しい蝶たちを眺めていた。

 

 

 

「そういえば義勇さん、那谷蜘蛛山では普段あまり見ない姿を見ましたよ?」

 

『…あれは焦っていたんだ。』

 

「うわぁ、義勇さんでも焦ることってあるんですねぇ♪」

 

『何故楽しそうなんだ。』

 

「別に楽しそうにしてませんよぉ?」

 

(いつもと違う義勇さんが見れてラッキーでした。)

 

 

 

『…最近の調子はどうだ。』

 

 

 

唐突に富岡が問いかける。

 

 

 

「ええ?唐突ですねぇ…ふふっ、順調ですよ。急にどうしたんですか?」

 

『…いや、少し気になって。忙しい様子が見られたからな。』

 

「あぁ、怪我をして蝶屋敷に来る人が最近多いですからね。アオイたちだけでは人手が足りないことがあるんです。そういうときは、私も働かなくては。」

 

『…あまり無理をするな。疲れたように見える。』

 

しのぶは一瞬ハッとした。周囲には心配をかけたくない、と思い、常に疲れは表に出さないようにしていたのだが―

 

(やっぱり義勇さんは何を考えているのかわかりませんね。)

 

クスッと小声で笑うと

 

『なにかあったか』

 

すぐに義勇が反応してくる。

 

「いえ、何でもありませんよ。ご心配ありがとうございます。無理しないよう、心がけますね。」

 

『…ああ。』

 

 

 

しばらくの沈黙の後、不意に義勇が立ち上がる。

 

「もう帰られるんですか?」

 

『ああ。明日はまた早朝の出になりそうだからな。』

 

「義勇さんこそ、無理は禁物ですよ?即戦力の貴方に倒れられたら困ります。それに、蝶屋敷の仕事も増えてしまいますからね?」

 

しのぶは冗談めかして言った。

 

『…もし俺が倒れたら、胡蝶が手当をしてくれるのか?』

 

 

 

またも唐突な問いかけに面食らう。

 

(しかもそれ、ちょっと期待しちゃいますよ_?)

 

 

 

しのぶは一度息を吸い込んでこう言った。

 

 

 

「勿論です。付きっきりで看病してあげますよ。」

 

 

 

 

 

水の凪ぎる月夜の晩に、蝶は美しく舞い続けるのであった―

 




ぎゆしのが好きだ。(他も好きだけどっ)


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第弐話 桜色の季節

 蜜璃ちゃんと小芭内のお話。二人の恋の行方は―


 「わぁ!伊黒さん見て!桜がとっても綺麗よ!」

 

 春風が心地よく吹く3月のある日、俺、伊黒小芭内は同僚の甘露寺蜜璃を誘って行きつけの茶屋に向かっていた。甘露寺の言う方を見ると、零れ桜が一面に広がっている。

 

『そうだな。久しぶりにこんなに綺麗なものを見た。』

 

 …そう言った俺の視線は桜でなく、(甘露寺)に向いていることに、彼女は気づいていない。

 

 目の前の花々に目を輝かせている君。

 

 

 これを綺麗と言わず、何に言うというんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 桜景色を楽しみながら歩き、茶屋に着く。俺は何も食べないので、直ぐに品書を甘露寺にまわす。

 

「あら、伊黒さん今日も食べないの?私ばっかりいつも食べちゃって、なんだか申し訳ないわ。」

 

『いや、いいんだ。あまり腹も空いていない。』

 

 何より、美味しそうに甘味を食べる甘露寺を見ているのが一番楽しい。

 

 注文を終え、品物が来るまでに甘露寺は沢山の話を聞かせてくれた。

 

 最近起きた出来事や家族のこと、些細な事まで楽しそうに話してくれる。

 

 

 

「それで、炭治郎くんの文通内容がね…」

 

『…待て、なぜ炭治郎と文通をしている。』

 

俺は思わず怒気を孕んだ口調でそう言ってしまった。

 

「えっ?あ、あの、刀鍛冶の里で会った時に連絡先を交換したのだけど…駄目だったかしら?」

 

 大きく肯こうとしたが、甘露寺をそこまで束縛する必要もないし、何より彼女の楽しみを奪いたくない。

 

 (いや、束縛したいくらい大切なのだが…)

 

 『…駄目なことはない。ただ…』

 

 「ただ?」

 

『文通のしすぎで疲れないようにな。…それから俺との文通の方を優先すること

 

 最後の一言は聞こえなかったみたいだが、甘露寺は納得した様で、

 

「そうね、気をつけなくっちゃ!」

と、大真面目に頷いた。

 

 そんなこんなしているうちに、甘露寺が頼んだ大量の甘味が運ばれてくる。

これまた目を輝かせながら早速食べていく彼女を、本当に愛おしく思った。

 

 ―もし俺たちが鬼のいない、普通の世界に生まれていたら、やっぱりこうして一緒に過ごせるだろうか?

 

 否、この世界だからこそ巡り会えたのかもしれない。

 

 だとすれば俺は少し神を恨む。

 

 もっとましな家に生まれていれば、こんな包帯をすることもなく、甘露寺と話せていたかもしれないのに…

 

 そんなふうにふと思ってしまうことがある。

 

 だがしかし現状は変えられない。

 

 それでも、彼女が笑ってさえいてくれれば俺は幸せだ。

 

 絶対に悲しませたくない。

 

 彼女の笑顔を守り抜く、そのためにこれからも俺は刃を振るい続ける―

 

 桜吹雪に目をやりながら、俺はそんなことを思ったのであった。




 なんか上手くまとまらなかった…スミマセンっ!でもおばみつはやっぱり良きです。


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第弐.伍話 桜色の季節 ―蜜璃side―

 前回のお話の蜜璃ちゃんサイドバージョン。
 伊黒に対する、蜜璃の心情とは_?


 「わぁ!伊黒さん見て!桜がとっても綺麗よ!」

 

 思わず私はそう叫んでしまった。

 

 (っ、つい叫んじゃったけれど、なんだか恥ずかしいわっ)

 

 

 春風が心地よく吹く三月のある日、私、甘露寺蜜璃は同僚である伊黒さんに誘われて、行きつけの茶屋に向かっている。

 

 伊黒さんも、隣まで来て一緒に桜を眺めてくれた。

 

 (隣にいられるとドキドキしちゃう…!!)

 

 一人で勝手に恥ずかしくなって、顔を赤らめる。

 

 (でも、本当に綺麗…)

 

 辺りは零れ桜が一面に広がっている。蜜璃は思わず目を輝かせる。

 

 (やだ、今の私子供っぽかったかしら!?)

 

 

 

 

 ―そんな蜜璃の心配とは裏腹に、その輝く目に見とれていた伊黒なのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 桜景色を楽しんでいると、あっという間に茶屋に着いた。伊黒さんは相変わらず何も食べないようで、直ぐにお品書きを渡してくれた。

 

 「あら、伊黒さん今日も食べないの?私ばっかりいつも食べちゃって、なんだか申し訳ないわ。」

 

そう私が言うと、

 

 『いや、いいんだ。あまり腹も空いていない。』

 

と言った。

 

 (なんて優しい人なの…!!伊黒さんはいつも私を気にかけてくれて、本当に嬉しいわっ♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 注文を終えると、伊黒さんは私の話を沢山聞いてくれた。

 

 私は此の時間がとっても好き。いつも伊黒さんはニコニコしながら私の話を聞いてくれる。

 

 話すのはいつも私ばっかりで、たまには伊黒さんのお話も聞きたいけれど、

 

 『自分の話をするより、甘露寺の話を聞いている方がずっと楽しい。』

 

と以前言ってくれたから、お言葉に甘えて沢山お話することにしている。

 

 …炭治郎くんとの文通のお話を持ち出したら、なんだか少し怒っていたけど、私なにか怒らせてしまうようなこと言ったかしら?

 

 だとしたら申し訳ないわっ(汗)

 

 …と思っていたら、伊黒さんは私が文通のし過ぎで疲れてしまわないか心配してくれてたみたい。

 

 (伊黒さんに心配をかけるわけにはいかないわ!注意しなくっちゃ。)

 

 ―やっぱり伊黒さんは優しいわ…!

 

 

 

 

 

 そんなやり取りをしているうちに、注文していた甘味が運ばれてきた。

 

 

 

 

 

 どれも美味しそうで、夢中になって食べてしまう。

 

 ふと伊黒さんの方を見ると、外を眺めていた。

 

 茶屋の外は桜吹雪でピンク色に染まっている。

 

 (とっても綺麗だわ…)

 

 ―桜も、そして伊黒さんのオッドアイも。

 

 

 この穏やかなオッドアイで見つめてくれる伊黒さんが、私はとっても大好き。

 

 

 大好きって言葉じゃ表せないほどの思いだわ。

 

 

 ―もし、鬼のいない世界に生まれていたら、私は変わらず伊黒さんと一緒の時を過ごせたかしら?

 

 ううん、この世界だからこそ出会えていたのかもしれないわ…

 

 

 私達は、いつ命を落としてもおかしくない状況にいる。

 

 明日かもしれないし、ましては今日かも。

 

 

 いつも覚悟を胸に生きている。

 

 

 私は悔いのない人生を送りたい。

 

 

 だから、今此の一瞬を大切に生きる。

 

 大好きな人と一緒に過ごす此の時間を。

 

 

 

 たとえ、それが私の一方的な思いでも、

 

 

 

 …まぁ、きっとそうだと思うけれど…

 

 

 でも!

 

 

 

 

 

 思いを伝えずとも、光り輝くこのひと時を大切にしていきたいわ―




ぱっと思いついたこの2.5話。文章が酷いって?うぅ、ごめんなさい…m(_ _)m(汗)


たまにこんなかんじでもう片方目線のお話書きますっ

間違いなどがあれば教えて下さい!なんせ即興…


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第参話 後藤さんは今日も。

隠である後藤さんのお話。隠の一日とは一体どんなもの?


 ども、後藤って者です。二十三歳、鬼殺隊で隠として仕事してます。恋愛経験は…って、何喋らせてんだおいっ!

 

 ん、隠がなんだか分からない?うーんそうだな、まぁ、事後処理部隊ってところかな。鬼殺隊に入ったはいいものの、剣術に恵まれなかった人の集まりだよ。

 

 え?なんだか楽そうだって?

 

 テメェ、ざけんじゃねーぞ!?…っと、口が悪くなったな。すまんすまん。まぁ、そう思われてもしょーがないわな。目立たないし。

 

 いやしかし!!

 

 隠の存在なくては、鬼殺隊は成り立たねーぞ?

 

 そんくらい大事な部隊なんだよ。俺たち。

 

 じゃぁちょっと、俺の仕事を見せてやるよ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 普段は怪我した隊員を救護したり、隊服裁縫したり、あと鬼よけのための藤の花の匂い袋も作ってる。

 

 結構雑用っぽいけど、これが大変なんだよなぁ。まっ、裁縫は基本別の奴がやってるけど。でも女性隊員からの文句が酷いんだよな、アイツ。

 

 怪我人の救護ははっきり言ってかなりの重労働。ま、ゆーて俺たち一応最終選別受かってるし、それなりの訓練はしてきたから基礎体力はあるけど。女性の隠もバリバリ男性隊員運んでくよ。

 

 あとは戦闘区域の住民に避難を呼びかけるって仕事もあるけど…今んとこ一度もない。そんなに大掛かりな対戦ってあんのか?

 

 ま、あったらやべーわな。

 

 

 

 

 

 今日は胡蝶様の指示に従って、負傷した隊員を蝶屋敷へ搬送。ついでになほちゃん、すみちゃん、きよちゃんからお菓子を貰った。

 

 

 …べっ、別にサボってなんかねーからな!?

 

「いつもありがとうございますぅ!」って彼女たちが勝手に渡してきたんだよ!感謝されるくらい働いてんの、俺!!!(ドヤァ)

 

 

 

 

 屋敷には、こないだの刀鍛冶の里で負傷した竈門炭治郎たちもいた。一時はどうなるかと思ったけど、アイツかなりピンピンしてたわ。猪とか黄色い奴らも別んとこで怪我してたけど、もう任務に出てるらしいしな。

 

 柱のお二人においては、三日でほぼ完治…

 

 …ヤベェ、人間じゃね―な。少なくとも俺らとは違う。

 

 

 

 

 

 

 そんな彼らを見て、ちょっと羨ましく思ったりもする。

 

 俺もあんくらい上手く刀振れたらなぁ、とか、呼吸使えたらなぁ、とか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まぁ、羨むだけ時間の無駄だから、あんまし考えないようにはしてるけど。

 

 やっぱりすげーよ、ちゃんとした隊士は。

 

 まっ、それを支えるのが俺の役目だからな。責務は果たすぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よし、搬入終了…とか思ってると、直ぐ次の怪我人が運ばれてくる。

 

 人手が足りないようで、アオイ、とか言う蝶屋敷のヤツに呼び止められる。

 

「後藤さん、ボーッとしている暇があったら手伝ってくださいっ!!」

 

 

 いやボーッとしてねーよ!人がちょっと感傷的になってるとこにズカズカ入ってくんな!!

 

 …って叫びそうになったけど、ぐっと飲み込んで、呼ばれた方に向かう。

 

 ―俺が戦えない分、戦ってくれる奴らがいるんだ。俺だってできる限りのことはしたい。俺たちがこうして過ごせるのも、隊士のおかげだからな。

 

 

 

 

 そんなこんなで今日一日は蝶屋敷の手伝いで終わった。

 

 

 どうだ?隠だって楽じゃないだろ?鬼殺隊を支える縁の下の力持ちとして、一生懸命働いてるんよ。

 

 それでも、一般隊士たちのほうがずっと辛い思いをしているし、何より毎日自分の命を犠牲にする勢いで戦っている。

 

 俺は残念ながら、彼らのようにはなれなかった。

 

 

 

 

 

 

 でも、俺を必要としてくれる場所があった。それが隠だ。

 

 

 

 だから俺は、鬼殺隊のために、そして今を生きる人々のために、これからも精一杯働く。

 

 

 

 隊士たちとはまた別のところから、明るい未来へとしていくために―




 後藤さんってホントにいいキャラだと思うんですよっ!!
…なんか終わりが本作の後藤さんのイメージと大きく変わってしましましたが、まぁこの作品単品でお楽しみいただければ☆((((


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第肆話 我妻善逸の憂鬱

 かまぼこ隊の一人である、我妻善逸の憂鬱な出来事とは―?


 _今日もまた一日が始まってしまった。もう嫌。いっそのこと最終選別で死んでしまえば楽だったのに、と常日頃思ってしまう。

 

 

 …まっ、禰豆子ちゃんのためにも今は死ねないけどっ!!!

 

 とにかく、毎日が憂鬱で仕方ない。

 

 え?なんでかって?

 

 それは俺の一日を見ればわかるよ…

 

 

 

********************

 

 まず朝が早い。四時起きだよ!?まだ夜だっつ―の!!!

 

 理由は柱稽古があるからなんだけど。

 

 俺、こないだの任務から帰ってきて間もないんだよね。鬼畜過ぎじゃね?

 

 炭治郎は刀鍛冶の里の戦いの怪我がまだ完治してないらしく、訓練には後からの参加になる。

 

 『善逸が羨ましいよ!』

 

とか言ってたな…

 

 

 ふぅぅぅぅぅざけぇぇぇるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!

 

 俺は出たくないよ!?ずっと蝶屋敷で女の子たちに看病されてたかったしぃぃ!?禰豆子ちゃんとお話したいのにさぁぁぁぁ!?

 

 全くいいご身分だぜ!?お前!!!!

 

 

 

 暫くそうやって叫んでたけど、炭治郎に励まされて、悪態をつきつつ訓練場に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日で此の訓練も四日目。でも俺はまだ第一関門で停滞している。

 

 

 最初の試練は元音柱の宇髄天元っていう派手なオッサン。

 

 …此のシゴキがマジで半端ない。

 

 基礎体力向上のための訓練らしいけど、絶対あのオッサンが好きでシゴイてるに決まってる。

 

 ちょっとでも走るのをやめただけでムチが飛ぶんだよ!?!?

 

 俺、鬼と戦う前にこれで死ぬわ。

 

 

 

 

 

 

 お昼になると、宇髄さんの三人のお嫁さんたちがおにぎりを作ってくれている。

 

 三人とも美人だから結構テンション上がるけど、みんなあの人の妻なんだ、って考えるとなんかムカつく。

 

 …つーかなんで妻が三人もいるんだよ!?

 

 

まぁ俺には禰豆子ちゃんがいるからいいけどねっ!?!?

 

 

 

 とか一人でムシャクシャしてたら、あっという間に午後練ですよ。

 

 

 午前中と変わらず、否むしろもっと酷いしごきを受けて、今日も一日が終わる。

 

 

 

 周りの奴らは地面に転がって死にそうにしてるけど、俺はそんなことしてる暇はない。

 

 

 

 だって蝶屋敷に戻れば禰豆子ちゃんに会えるっ!!!!

 

 

 

 刀鍛冶の里の戦いのあと、なんと禰豆子ちゃんは竹が外れて喋れるようになったんだ。

 

 これは俺の名前を呼んでもらえるチャンス…!!!!!!!

 

 

 なんて考えながら急ぎ足で帰ろうとすると、

 

 「おい!そこの金髪野郎!やけに元気そうじゃねーか。」

 

 

 というあの憎たらしいこえに引き止められる。

 

 

 ゆっくりと首を回すと、そこにはやはり宇髄が立っていた。

 

 

 「そりゃそうですよ!!帰れば可愛い禰豆子ちゃんに会えるんですよ!?!?」

 

 

 

 思わず息を荒げながらこう言った。

 

 

 

 「あぁ、そいやぁ竈門禰豆子がなんかすごいことになってるらしいなぁ。これから会いに行くのか?」

 

 俺は大きく頷く。

 

 

 「んじゃぁ、そこの山往復してから帰んな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?

 

マジで此のオッサン何言ってんの!?バカじゃないの!?否バカだわ!!んなことしてたら夜になるでしょーがぁぁ!!

 

 

 

 喚いてる俺のことを無視して、じゃあな、ちゃんと行くんだぞ?と言い残し、背を向け帰る宇髄。

 

 

 

 怒りをぶつけるところもなく、俺は仕方なく急いで登っていくことにした。

 

 

 

 訓練でも登っている此の山は、もう何度も経験している。

 

 最短ルートも見つけているから、そこを通ってさっさと帰ることにした。

 

 

 「まっててね、禰豆子ちゃん…直ぐに帰るから…!!!!」

 

 

 俺は鼻息荒く登っていった。

 

 近くにいた動物たちがソクサクと離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 頂上に到達し、急いで降ろうとすると、樹木の隙間から何かがチラチラと見えた。

 

 不思議に思ってそちらへ向かうと、なんと、昼間では気づかなかった美しい花畑がひろがっていた。

 

 

 「何これ、こんなとこあったの…!?」

 

 

 花々は夕日に照らされて、美しく彩られている。

 

 

 俺は禰豆子ちゃんのために、花飾りを作ることにした。

 

 

 俺はこういう作業が得意だから、直ぐに完成させられた。

 

 

 「これを渡したら禰豆子ちゃんなんていうかなぁ…」

 

 

―――――――――――――――――

 

 『まぁ、なんて綺麗なの!これ、善逸さんが作ってくれたの?』

 

 『うん!禰豆子ちゃんに喜んでもらいたくて!』

 

 『ステキ!善逸さん、だ~いすき♡』

 

―――――――――――――――――

 

 …なーんてね!?ぐふふふふっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なぁにアイツ気持ち悪ぃ笑い方してんだ…」

 

 と、木の陰から呆れたように言う人物があった。

 

 宇髄天元だ。善逸に声をかけた後、帰るふりをしてこっそりと後をつけていたのだった。

 

 此の花畑は夕方にしか現れない。そう、此の花々は夕方にしか咲くことのない、とても珍しい花なのだ。

 

 それを知っていた宇髄は、善逸が禰豆子にプレゼントを渡せるよう、わざわざ往復するように命じたのだった。

 

 

 

 

 そんな宇髄の気遣いなんてつゆ知らず、善逸はルンルンしながら山を降るのであった…




 おかしな所がある可能性大です。何かありましたら教えて下さいっm(_ _)m


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第伍話 花開く

おぉぉぉぉぉ待たせしましたっっっ   



主人公はあの子…!(いやどの子)それではどうぞっ


 (どうでも良かった。何もかも、感情を持ったところで無駄だから。)

 

 

 

 

 

 

 幼い頃から気づけばそんなふうに考えていた。でも仕方がない、と自分で思ってしまう。

 

 

 (栗花落カナヲ)が生まれた環境はとても悪かった。

 

 何もしていなくても殴られる。打ち所が悪く、次の日には冷たくなっている兄弟たちもいた。

 

 私はそれを、ただ見つめることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 痛い・お腹がすいた・悲しい・虚しい・苦しい・寂しい_そんな日々だった。

 

 だけどある日、プツンと音がして_何もつらくなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それからずっと、感情を持つことはなかった。()()()に出会うまでは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…ナヲ様、カナヲ様!!」

 

 

 名を何度か呼ばれてハッとする。振り返ると、そこには蝶屋敷で働く神崎アオイの姿があった。

 

 「何かございましたか?なんども呼んでいたのですが…」

 

 『…心配しないで。少し考え事をしていただけだから。』

 

 「そうでしたか。胡蝶様がお呼びですので、書斎へ向かってください!」

 

 アオイはそう言って、足早に戻っていった。

 

 

 (師範が私を…何かあったのかしら)

 

 少し考えつつ、しのぶの書斎へと急ぐ。

 

 

 

 書斎では、しのぶが薬の調合をしていた。

 

 

 【ああ、来ましたね。急に呼び出してしまってすみません。そのへんに腰掛けてください。】

 

 しのぶに言われるまま、近くにあった椅子に座る。

 

 

 

 ここに呼ばれる、ということは、なにか大切な用があるのだろう。

 

 少し緊張しながら、しのぶを見つめる。

 

 

 そんなカナヲの心境が伝わったのだろうか。しのぶは少しくすっと笑って、

 

 【そんなに固くならないで良いですよ。少しカナヲと話がしたかっただけなので。】

 

 と言った。

 

 

 (私と話…?一体なぜ…)

 

 

 疑問でいっぱいになるカノヲの前に、お茶と茶菓子を置く。

 

 

 

 【最近私もカナヲも任務で忙しかったので、あまり顔を合わせられなかったと思いまして。嫌でしたか?】

 

 

 カナヲは急いで首を振る。

 

 『…わ、私も師範とお話したかったので嬉しいです。』

 

 

 それを聞いたしのぶはにっこり微笑む。

 

 

 

 【それなら良かった!最近のカナヲはとても楽しそうなので何よりです。】

 

 

 『…?』

 

 (私が楽しそう…?)

 

 

 

 少し首を傾げる。

 

 【あら、自分では気づいていませんでした?私にはそう見えました。特に竈門くんたちと会ったときから。】

 

 

 

 思いもよらないしのぶ一言に、思考回路が一時停止する。

 

 と、それもつかの間。直ぐに様々な考えが脳内を駆け巡る。

 

 

 (炭治郎たち…確かに私はあの時から少し変わった。で、でも楽しそうになんか…?何か変な行動でも…?なぜ師範が気づいて…?)

 

 

 

 

 

 

 

 ((あらあら、図星でしたか…))

 

 

 急に顔を赤らめ、無言になったカナヲを見て、しのぶに少し悪戯な心が芽生えた。

 

 

 

 【あの時から、カナヲは姉さんがくれたコインを使わなくなりましたからね。何か彼らとあったのですか?】

 

 

 

 

 もう何もかもをしのぶに見透かされているような気分になったカナヲは、この複雑な気持ちを打ち明けることにした。

 

 

 

 

 

 『…彼らが任務に出ていくときに、た、炭治郎が最後に挨拶に来てくれて…』

 

 

 

 ウンウン、と頷き、先を促すしのぶ。

 

 

 

 

 『…っ、そ、そのときに私は私の心のままに生きて良いんだ、って…』

 

 (は、恥ずかしい…!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 ((成程…竈門くんはなかなかやりますねぇ…))

 

 

 

 

 

 

 カナヲの話を聞いて納得し、感心するしのぶ。

 

 

 

 

 【そうだったのですね!そんなことが。それで、カナヲはコインを投げなくても気持ちを伝えられるようになったのですね。とても良いことです。】

 

 

 

 

 カナヲは恥ずかしさMAXの状態を少しでも隠すために、下を向きながらコクンとうなずく。

 

 

 

 【カナヲ。あなたは昔から何事にも諦めず、一生懸命に取り組んでいます。時に私には、それが少し寂しくも見えました。】

 

 『寂しく…?』

 

 【そうです。自分に意見を言わず、聞き分けよく動くあなたは、本当の自分を押し殺しているようで。】

 

 

 そうしのぶ言われ、カナヲはドキッとする。

 

 

 

 

 脳裏をよぎるのは、幼き頃の自分。声を発するだけで殴られる。自分の気持を伝えるなど以ての外。

 

 

 

 ―でも、今は違う。優しく接してくれる師範()、蝶屋敷のみんな、そして、同期の仲間達…

 

 

 何より大きいのは炭治郎の存在だろう。

 

 私の人生を大きく変えてくれた人。大袈裟なんかじゃなく、本当に。

 

 

 

 

 【でも、今は違う。そうでしょう?】

 

 そう言ってしのぶは微笑む。

 

 

 『…はい。』

 

 

 

 

 少し、胸の奥の何かがスッキリした気がする。

 

 

 やはり、仲間がいたからこそ、私は変わることができた。

 

 そんな彼らに恩を返せるよう、これからも精進していかなければ。

 

 

 

 《カァァァァァァ!ツユリカナヲヘノデンレイィィィ!ヒガシノマチデ、オオキクヒガイガデハジメテイルゥゥゥ!ゲンザイカマドタイシ、オヨビカマドネズコモムカッテイルゥゥ!ゴウリュウシ、オニヲメッセェェェ!》

 

 

 突如、鎹鴉が伝令に来た。

 

 

 (任務…しかも炭治郎たちと…!)

 

 

 【あら、竈門くんたちも!ではお二人と協力して頑張ってください。くれぐれも気をつけてくださいね。】

 

 

 『…ありがとうございます、頑張ります…!』

 

 

 

 そう言ってカナヲは一礼し、書斎を出ていった。

 

 その姿からは、強い決心が感じられた。

 

 

 

 

 

 ((本当に、以前とは別人のようです…。))

 

 

 "きっと好きな男の子ができれば変わるわよ_”

 

 ふと、そんな姉の言葉が蘇る。

 

 

 ((確かにそうかもしれませんね、姉さん。まるで蕾だった花が開いたよう―))

 

 

 

 

 

 

 

 準備が整ったカナヲは、屋敷を出る。

 

 ふと足を止め見上げると、そこには青々とした空が広がっていた。

 

 

 今日もまた、美しく蝶が舞い続けるのであった。




如何だったでしょうか?

また新しいお話も書くので、ぜひ読んでください!
これまでに投稿したお話もぜひぜひっ♪


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現代Ver.〜中高一貫!キメツ学園物語パロ〜
第一話 とある美術教師は本日も快調


 さてさて始まりました現代軸ぅぅっ(ババンッ)記念すべき第一話はこの御方…グフフf(((

 作者の理想・好みの詰め込みです(今までもそうやろ…
ちょっとでも気になったらぜひ読んでくださいっ♪このお話以降も、原作に寄せたものにするつもりです。

 今回の主人公は―…題名でわかりますかね(笑)本文一行目もかなりわかりやすいです。あと第三者目線ですね。
ま、細かいことは気にせず、楽しんでいきましょー☆Σ(゚∀゚)オマエガイウナッ


 「いいかお前ら…芸術は爆発だっ!!!

 

 ドッッッッカーーーーーン

 

 

 現在時刻午前11時。本日3発目(即ち3校時目)のダイナマイトを投げながらこう叫んだ男。

 

 宇髄天元23歳。ここ、キメツ学園高等部の美術教師として働く。得意なのは油絵。

何故か常にダイナマイトを所持し、毎授業の度に爆破させるという、傍から見ればとんでもない教師(ヤツ)である。

 

 学校側はこれを止めないのか…誰しもが思うことだが、校長、理事長ともに何も言わないのだから仕方ない。

 

 

 

 作者:(…ホントに何でだろ☆(((殴)

 

 

 

 初っ端からのこの仕打に、なれた生徒もいれば、今日こそはきっと…などと淡い希望を抱きながらも無念にもふっ飛ばされる生徒もいる。

 

 そんな彼らを宇髄は気にしない。なんせ彼曰く、芸術は”爆発”なのだから…

 

 

 

 

 

 「おいおいお前ら、なぁに疲れ切った顔してんだぁ?授業はまだ始まったばっかりだぞコラ。」

 

 宇髄はしゃがみ込み、教卓付近に倒れ込む男子生徒数人に声をかける。だが、返事はない。

 

 「女子を見習えぇ?あいつらぁ元気だぞ?全くド派手な奴らだぜ!!!」

 

 

 そう言われた生徒は、恐る恐る教室の後ろ見る。

 

 

 

 そこにはよろけながらも目を輝かせ、宇髄を見つめる女子生徒たちの姿があった。

 

 

 何故女子生徒はこんなにもキャピキャピしていられるのか。

 

 

 理由は唯一つ。宇髄天元、この男、なんせ顔が良い。

 

 どうしたらこんなにも美顔が美術教師を目指すのか、というくらいとにかく顔が良い。

 

 顔が良いだけでない。高身長・筋肉質な体・スーツでなくインナーにパーカー・金色のピアス…(ついでに言うと、よくガムを膨らませている。)

 

 一見どこかのホ○卜とも見えようこの風体が、女子からの人気を博す。

 

 バレンタインでのチョコ獲得数はなんと57個。

 

 男子からすれば、授業ではダイナマイト投げるわ、なんかチャラいわ、おまけに女子には人気だわであまり良い印象を得ていないのだが…

 

 

 どんなに変人でも、どんなにおかしな行動をとっても、女子生徒は気にしない。ただただ、毎日彼を、その姿を拝むことができればいいのだ。

 

 

 ああ恐ろしや宇髄天元(イケメン)

 

 

 

 

 そんなこんなで始まるもんだから、授業はいつも慌ただしい。それに加え宇髄の感性が()()た時には、授業中にもダイナマイトが投下されるのだからたまったもんじゃない。

 

 

 …もちろんこれは、男子生徒のコメントである。

 

 

 

 

 

 

 

 時は昼休みのこと。職員室にいた宇髄のもとに、数人の女子生徒がやってきた。

 

 

 「宇髄先生っ!こ、これ、先生のために作ってきたんです…!!」

 

 そう言って宇髄に駆け寄り、渡したのは手作りの弁当。

 

 

 「おお!ありがとな!!弁当作れるとか派手にすごいじゃねぇか!!」

 

 そういった宇髄は弁当を受け取り、渡してきた女子生徒の頭に手を軽くのせた。

 

 

 …瞬時に黄色い歓声が響いたのが想像できるだろう。

 

 

 様子を見ていた社会科教師・煉獄杏寿郎が声をかける。

 

 

 「今日もか宇髄!!君はいつも弁当を持参しないで済んでいるな!!!」

 

 「おうよ煉獄。全くどいつも派手に良いやつばっかりだぜ!」

 

 

 そう言って鼻歌を歌いながら弁当を広げる宇髄。廊下にいた男子が湿度の高い目を向けていたのは、言うまでもない…

 

 

 こうなってくると、彼に彼女はいないのか?と疑問に思えてくる。

 

 噂では一日ごとに彼女が変わるとか…

 

 日替わりではないけど、3人いるとか…

 

 いてもおかしくないが、そこらへんは謎である。

 

 

 

 さてはて午後の授業でも快調な宇髄先生はダイナマイトをぶっ放し、下校時刻となりまして。

 

 

 「それじゃあお前ら、明日も元気に来いよ!!」

 

 帰り際、昇降口でそう言いながら挨拶する宇髄。

 

 頬を紅潮させながら帰りゆく女子生徒。

 

 

 満足そうにうなずいた宇髄は、お気に入りのバイクに跨り、颯爽と帰っていく。

 

 旧○會のものではないか…?というくらい派手でゴツいバイク。

 

 

 

 「…なあ、学校ってバイクで来ていいのか?」

 

 「さぁ…まあ()先生だからな…」

 

 「何だよ、輩先生って?」

 

 「お前、知らねーの!?うずセン昔、高校で番張ってたらしいぜ。」

 

 「うわ…なんでそんなヤツが油絵描いてんだよ…!」

 

 そんな宇髄の様子を見ていた男子生徒がコソコソと会話を交わす。

 

 

 

 

 

 

 

 ―その頃家へ向かっている(うずい)先生はというと。

 

 「ハッックションっ!!!!…ったぁ、なんだ、噂でもされてんのか?ならド派手なやつがいいな!!!!」

 

 

 …今日も何時も通り、いや、派手好きがより増していくようだった…




あはははは。
さて、作者が韻を踏んだのにはお気づきでしょうか☆(((殴 つまらないあれにお付き合いありがとうございます(笑)

今後も、大正時代Ver.と並行して投稿するんで、よかったら読んでください。
この章から見始めた方はぜひ大正時代Ver.の方もっっっ!
それではまた〜(*゚∀゚)


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第二話 教師LINEその1

 ずっとこれがやりたかった…!!

 (*´σー`)エヘヘ(((

 出てくる先生の教科:数学・社会・理科(化学)・体育・美術

誰が誰だか、名前と発言の雰囲気から感じ取ってくださいニコニコ(○´∀`).。o○

大柄だが猫好きの公民の先生は入れてません…好きな方ごめんなさい…   

うまくいくかなぁ?それではどうぞっ


おはぎ

「宇髄、お前3時間目にまたダイナマイト

 やったろォ?」

 

派手の神

「ああ!そりゃあド派手だったぜ!!」

 

おはぎ

「頼むからやめろォ…俺そン時

 美術室の下で授業でよ?」

 

甘露寺担

「不死川、こいつに何を言っても無駄だ。

 諦めろ。」

 

よもや

「うむっ!俺もよくあることだ!!」

 

「しかしこちらも騎馬戦で盛り上が

 っていたがな!!」

 

おはぎ

「…煉獄のそれも結構うるせぇん

 だよなァ…」

 

                            「しゃけだいこんがたべたい。」

 

おはぎ

「…」

 

甘露寺担

「…」

 

派手の神

「…」

 

よもや

「…」

 

                                  「なにかあったか。」

 

よもや

「成程!君は空気が読めないのか!」

 

派手の神

「いや多分それ煉獄に一番言われたくない」

 

よもや

「そうなのか!ならすまなかった!」

 

おはぎ

「いやすまなかったじゃなくてw」

 

甘露寺担

「鮭大根食いたいとか言い始めたKYが

 悪いんだ。煉獄は悪くない。」

 

                                「けーわいとわなんだ。」

 

おはぎ

「お前わかってて言ってんだろ」

 

                                   「なんのことだ。」

 

派手の神

「冨岡ぁ、いい加減スマホなれて?

 平仮名ばっかで分かりにくい。」

 

甘露寺担

「ちゃんと変換してくれ」

 

よもや

「うむ!確かに冨岡は変だ!!」

 

おはぎ

「いやそうとは言ってねぇww」

 

甘露寺担

「正論だ、煉獄ww」

 

                                 「おれわへんでわない」

 

おはぎ

「うるせぇ、俺は嫌われていない、的に

 言うんじゃねぇよ」

 

派手の神

「つーか冨岡、わ、じゃなくて”は”ね」

 

                                     「そうなのか」

 

甘露寺担

「もういい、放っておこう。」

 

「それより宇髄、皆に伝えることが

 あるとか言ってなかったか?」

 

派手の神

「ああそうだった。」

 

「最近学校付近で不審人物が出没

 しているらしい。」

 

おはぎ

「あぁ、なんか女子たちが騒いでたな。」

 

派手の神

「町中ではそこそこ有名になってきてる

 らしいな。」

 

よもや

「うむ!それは由々しき事態だな!」

 

甘露寺担

「宇髄、お前それをいつ聞いたんだ」

 

派手の神

「ん?ああ、今朝の職員会議の後に

 悲鳴嶼先生が言っててな」

 

甘露寺担

「何故もっと早く言わない!?

 もしも甘露寺が被害にあっていたら

 どうする!?!?」

 

「甘露寺はか弱いんだ!!!

 何かあったら責任をとれると

 でも言うのか!?」

                                「かんろじわつよいぞ。」

 

おはぎ

「お前マジ黙ってて」

 

よもや

「伊黒!そこまで甘露寺と親しかった

 んだな!!」

 

おはぎ

「うん煉獄も一回黙ろうか」

 

派手の神

「(´Д`)ハァ…伊黒君さぁ?」

 

「もし俺がお前にこのことを朝伝え

 てたらどうするよ?」

 

甘露寺担

「すぐさま甘露寺の美大に行く。」

 

派手の神

「ほら見ろ」

 

甘露寺担

「何かあるのか?」

 

派手の神

「いやお前、自分が教師って自覚ある?」

 

                                        「ない」

 

おはぎ

「黙れ冨岡。

 つか自覚ねーのかよ。」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「煉獄、ステイ。」

 

甘露寺担

「甘露寺のためなら何だって良い」

 

派手の神

「そうなりかねないと思って言わなかった」

 

おはぎ

「宇髄にしては正しい判断」

 

派手の神

「お前失礼だな」

 

甘露寺担

「まあいい。それで、不審者は

 どのような特徴だ?」

 

派手の神

「えーっとねぇ」

 

「180センチくらい背が高い」

 

「ジャージをいつも着ている」

 

「長髪気味」

 

おはぎ

「冨岡って身長どんくらい?」

 

                                       「176」

 

おはぎ

「俺わかったわ」

 

甘露寺担

「上に同じく」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「むぅ便利すぎだろ」

 

派手の神

「率直に聞く。この不審者、冨岡じゃね?」

 

                                   「なんのはなしだ」

 

派手の神

「とぼけてるんだったとしたらひでぇな」

 

甘露寺担

「お前なのか。甘露寺を危険に

 晒したやつは」

 

おはぎ

「伊黒落ち着け。まだ決まってない」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「いやなんで煉獄が返事すんだよ」

 

「つかそのむぅ、は何よ」

 

                              「おれはきらわれていない。」

 

派手の神

「それはこれからの話し次第だから」

 

おはぎ

「わ、が”は”になってる成長は褒める」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「だから何煉獄ぅ」

 

派手の神

「ホントに冨岡じゃない?」

 

                             「おれはふしんしゃじゃない。」

 

甘露寺担

「何が本当かわからんな…」

 

「宇髄、もう少し情報はないか?」

 

派手の神

「そうだな…」

 

「どうやら毎朝町内中を走っているらしい」

 

おはぎ

「それまじ?」

 

派手の神

「ああ」

 

おはぎ

「なら冨岡じゃねぇな」

 

派手の神

「えっ」

 

甘露寺担

「えっ」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「…もういい、ほっとこ。」

 

「何時も俺冨岡と朝一緒になるんだよ」

 

「こいつ朝ギリギリに起きるらしい。

 から走ってる余裕なんてねぇな。」

 

派手の神

「そうなのか…」

 

甘露寺担

「なのか…」

 

おはぎ

「うわっ、二人共サイッテー!

 友達を疑ったのぉ?」

 

派手の神

「誰だっけ?最初に裏切ったやつ」

 

                                    「おれはちがう」

 

派手の神

「それは明白」

 

甘露寺担

「不死川、お前だろうが」

 

おはぎ

「冨岡じゃないなら誰なんだろうなぁ?」

 

甘露寺担

「話しそらしやがって」

 

よもや

「むぅ!」

 

おはぎ

「さっきから煉獄はそれしか言ってねぇ」

 

「なんつってんの?」

 

よもや

「むぅ?」

 

甘露寺担

「イントネーションが変わったのは

 なんとなく察した」

 

派手の神

「…煉獄、ちょっと聞きたいんだけどさ。」

 

よもや

「なんだ!宇髄!!嫁ならまだいい!」

 

派手の神

「いやちげーよ」

 

「煉獄ってさ、身長何センチ?」

 

よもや

「177センチだ!」

 

派手の神

「朝起きたときの服装は?」

 

よもや

「千寿郎とお揃いのジャージだ!」

 

おはぎ

「さり気に可愛いの入った」

 

派手の神

「毎朝の日課ある?」

 

よもや

「走り込みだ!」

 

派手の神

「お巡りさん、不審者いました」

 

おはぎ

「よぉし、大人しくしろぉ」

 

甘露寺担

「煉獄、何故自分だと言わなかった」

 

よもや

「俺はずっと言っていたぞ!」

 

派手の神

「…お前もしかしてさぁ」

 

「むぅ!って、それは俺のことだ!!

 みたいな?」

 

よもや

「そうだ!!」

 

甘露寺担

「マジかよおい…」

 

おはぎ

「じゃあ、むぅ?、は?」

 

                               「おれのことだが?だろう」

 

派手の神

「冨岡わかんのかよ…はよ言え」

 

甘露寺担

「何故煉獄は不審者扱いされているのか?」

 

よもや

「わからんな!俺も聞いて驚いた!!」

 

「走りながら口ずさんでいるだけだが!!」

 

派手の神

「煉獄…それだよお前…」

 

おはぎ

「うっ…

 煉獄の歌唱は上手いとは言えねぇな…」

 

甘露寺担

「はっきり言う。煉獄は歌が下手だ。」

 

よもや

「君たち、失礼だな!!!」

 

派手の神

「失礼だが、煉獄が不審者扱いされない

 ためにももう歌うな。」

 

「煉獄の口ずさむ、は一般人の

 熱唱に近いから。」

 

                                   「おれはすきだぞ」

 

                                   「れんごくのうた」

 

 

おはぎ

「うるせぇ、マジで余計なこと言うな」




そんなこんなでやってみましたが。うん、むずいてんげん(((は

楽しかったです!新感覚!pi◯ivみたいには無理やけど!!(((おい…

この形態書きやすいんで、また近々書きます(*゚∀゚)

それではまた~ ばいちゃっ


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