地球三倍 (ライダー(∵ )≡≡)
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はじまり
第0話  神が復元させた世界


全てが 始まる。


 

 

 

 

 

 

 

 

神が、高らかに笑った。

 

 

自身が滅ぼした、そして、今滅んでいく地球を見て。

 

 

 

 

神は優越に浸っていた。そしてこう叫んだ。

 

 

 

 

私は最強!私こそがこの宇宙を、全てを従えるにふさわしいんだ!

 

 

 

 

神は高らかに笑い続けた。そして数分が立ち、神はどこかに行ってしまった。

 

 

 

 

その神には、邪心があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度は、違う神様が現れました。現れた神様は、神々しく輝いており、さっきの神とは正反対。まったくもって邪心がない神様だった。

 

 

 

 

神様は、邪心を持った神が滅ぼした地球があった場所を見て、大いに悲しんだ。

 

 

 

 

 

神様は思いました。

 

 

 

 

 

一度滅んだ地球を、復元させる力はまだ私にはある。なら、復元して見せよう。

 

 

 

 

神様はそう思うや否や、両手に力を込め、地球を復元させようとした。すると、ドンドンと地球が復元していく。

 

 

 

 

神様はヨシ。と思いました。しかし、何か違和感を抱きました。

そして、ハッと気づきました。

 

 

 

 

自分の力が強すぎた。他の次元の地球も巻き込んでしまっている!

 

 

 

 

 

神様は自分の力を止めようとしました。しかし、そうすると地球が復元できなくなる。しかも、自分の力も大幅に減少して、もう滅んだ地球も元に戻らないかもしれない。

 

 

 

 

 

神様は悩みました。他の地球を、別次元から巻き込んでしまった。

 

 

 

 

 

そうなったら自分の仕事が増える!!それは避けたい!今でももうカッツカツなのに!

 

 

 

 

 

 

しかし、神様はそんな自分事で、地球を復元するのを止めていいのか?ほかの地球を巻き込んでも、そう支障はないだろう。神様は仕事漬けになるのを覚悟して、力を使い、地球を復元させた。

 

 

 

 

 

3つの世界が入り混じった、世界にして・・・。

 

 

 

 

 

神様はフウと息を吐き、どこかへと行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「僕は、正義の英雄。」

 

 

何者かはそういうと、自分の部屋のベッドから起き上がり、窓に手を当てた。

 

 

???「世界を守る、ヒーロー・・・。」

 

 

窓の外には、ロボットと人間が共存する世界が広がっていた。

 

 

???「あ、こんなことしてる暇ない!早く朝食食べて、パトロールに行かなきゃね・・。」

 

 

何者かは自分の部屋を出て、リビングに小走りで向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

R-市   EREC電機工場

 

 

 

 

 

 

 

一直線の道の端にある小さなスピーカーから、声が聞こえた。

 

 

管理人「おい、エレキマン、自分の仕事に戻れ!早くしろ。」

 

 

スピーカーから聞こえた声は、電機工場の管理人の声だった。エレキマン、それが彼の名前だろう。高身長の青年であり、目上にあるマスクの雷部分が凸っている。エレキマンは下を向いて黙っている。

 

 

管理人「おい!聞こえているのか!?」

 

 

管理人は少し怒ったような声でエレキマンに言った。

 

 

エレキマン「・・うるさい!」

 

 

エレキマンはそう叫ぶと、床に左手をつけ、電流を工場中に走らせ、工場を爆破させた。たちまち近くの街にに大きな被害が出た。

 

 

エレキマン「・・・・さて、行くぞ!今こそ、破壊の時だ!」

 

 

エレキマンはそういうと、どこかに行ってしまった。

 

 

それと同時に、他の町でも、大きな被害が起きていた・・・。

 

 

 

 

 

 

 




次回、「英雄編」開始。





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英雄編
第1話 正義の英雄


正義の英雄、起動


 

 

 

 

トーマス・ライト。彼の名は世界各地で知れ渡っている。ロボットに関しては天才そのものであり、「ロボット工学の父」といわれるほど。そのロボット工学の父がどんなロボットを作ったか。

DRN,001 ロック、彼である。

 

ロックはライト博士が作ったロボットの中でも群を抜いて優秀であり、優しく、人を思うことが出来るロボットであった。

 

ロックは、「正義の英雄」「世界を守るヒーロー」である。ロックはトーマス・ライトのことをライト博士と呼んだ。ライト博士はカップに注いだカフェオレを少し飲み、ロックに「やあ、ロック」返事を返した。

 

ロックはもう私服に着替えており、テーブルの椅子を自分側に持ってきて、座り、ライト博士がつけたであろうテレビを見る。どうやらニュースをやっているようだ。有名人逮捕のニュースだと。ロックは少し残念そうな顔をした。

 

ロックマン「どうして悪事を働くのか。」

 

そう言った。ロックは正義の英雄。そのため、正義の心は人一倍、いやロボット一倍強いのである。ロックマンがちょっと憂鬱な朝を迎えようとしているときに、急に速報が入り、ニュースの場面が切り替わった。炎の海だ。炎の海がテレビ画面に映った。そして、次にニュースキャスターは、このようなことを言った。

 

「速報です。先ほど午前6時半ごろ、××○○市で大規模な火災が発生。その火災の原因は、ロボット工学の父、トーマス・ライト博士が作ったファイヤーマンが原因らしいのです。」

 

ライト博士とロックは同時に椅子から立ち上がった。二人の目は震えていた。ニュースキャスターは続けて言った。

 

「そして、炎の海から逃げてきた者たちに何があったかを聞くと、「分からない。ただ、怖かった。ファイヤーマンの他にも、巨大なロボットが炎の海から出てきたような気がする。あれはきっと工事現場用に作られたロボットだ」と発言しています。ファイヤーマンが炎の海を作ったとしたら、同じトーマス・ライト博士が作ったガッツマンが原因の可能性があるとみて・・」

 

ライト博士はニュースの途中でリモコンでテレビの電源を切った。ライト博士は電源を消した後すぐに、ロックに言った。

 

「ロック、もうわかっているかもしれないが、これは確実に「ワイリー」が動いたのじゃ」

 

ロックはライト博士の言ったことに何の疑問も持たずに「そうでしょうね。ライトナンバーズは、もうあの状況を見るに、6体全員ワイリーの手に渡っているでしょう。」といった。そしてロックはそういった後すぐに扉を開けて外に出た。ライト博士は何も動じない。その代わり、ロックにこう言った。

 

「頼んだぞ・・。ロック、いや、ロック「マン」!」

 

ロックの姿は変わっている。朝日に照らされているのは、蒼き英雄の姿であった。「ロックマン」

彼は、正義のヒーローである。

ロックマンはライト博士に一言「行ってきます」とだけ言って、被害の出た街へと走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロックマンは火災が起きたところに辿り着いた。そこは、言葉を失うほどに無残であった。

 

消防隊やら救急車やら何やら何まで駆けつけて、消火作業に救急作業をしている。ロックマンは警察の人の許可を通り、救急車に運ばれている人々を見る。その人々の中には、全身やけどや、骨まで見えている人もいたし、死んでいる人なんか数えきれないほどにいた。ロックマンはその悲惨な光景を改めて目にし、怒りと悲しみが思いっきり振った後の炭酸の様に噴き出ているのが顔つきでわかった。

 

ワイリーは今まで、幾度となく世界征服をたくらみ、幾度となくロックマンに打ち壊されている。それを人々は知っているため、ライト博士の仕業ではないと理解している。それ込みでの警察がロックマンを通した理由である。

 

ロックマンは怒りを露にし、ライトナンバーズたちを見つけるために辺りを見回す。ライトナンバーズとは、ロックマンの兄弟のようなものであり、ライト博士が作ったロボットである。

 

その時、シャキン、シャキン、と、刃物の音がした。刃物の音はだんだん近くなっていく。ロックマンは怒っている。それゆえ、焦ってもいた。早く表れろというロックマンの思いが、心を揺さぶっているのだ。

 

シャキン、シャキン。音はもう近くだ。そうロックマンが思ったその瞬間、

何かを裂く音が後ろで聞こえた。ロックマンはロックバスターを後ろに向けながら、体を動かす。そして後ろに会った光景は、警察の人や救急隊員まで、人々が体各所を真っ二つに切られて死んでいる。その元凶は、ロックマンはよく知っていた。何故なら自分の弟だからである。その弟の名は、カットマン。

 

ロックマンは怒りを抑えずにカットマンにロックバスターを連射した。カットマンは何も言わずに距離を取り、ハサミでロックバスターの弾道を変えて避ける。

 

カットマン「ケッ、ロックマンよぉ。どうした?怒りが抑えられてないな。」

 

カットマンはロックマンを煽るように言う。ロックマンは一言「黙れ!」とだけ激励するように言った。カットマンは頭の大きなハサミを持ち、人差し指でクルクル回す。カットマンはロックマンにこう言う。

 

カットマン「ロックマン。ライトナンバーズは全員、ワイリー様の手下になった。これからはお前の弟なんかじゃない。残念だった?」

 

ロックマンは遂に怒りの沸点が切れたか、白目になってカットマンを見た。カットマンは少し後ずさる。「おお、怖い怖い」と言いながらも、カットマンは自身の特殊武器である「ローリングカッター」を両手に持った。「来るなら来い」と言わんばかりの構えである。

 

ロックマンは荒く息を吐き、ロックバスターから稲妻を纏わせたバスターを放った。小さくとも、威力は町一つ崩壊程度の威力。カットマンはまずいと思ったか、ローリングカッターを投げて、ロックバスターと相殺させた。強烈な光が放たれた後に、どちらの攻撃も跡形もなくなくなっていた。カットマンはこれで一安心と思い、フゥと息を吐くも、ロックマンは「おかしい」と言った。

 

カットマン「?何がおかしい?」

 

カットマンが聞くと、ロックマンはこう返した。

 

ロックマン「カットマンはゴム製品・・。ゴムは電気を通さずにはじく性質がある。それなのに君はさっきの攻撃を避けた・・。あの程度の攻撃なら、自分の体で簡単に防げたのにさ。しかも、それは君が一番よく知っていることじゃないの?」

 

ロックマンがカットマンに向けてそういうと、カットマンは急に顔をしかめた。そしてなぜかロックマンから逃げ出した。

 

ロックマン「待て!」

 

ロックマンもカットマンを追いかける。カットマンは追いかけられている途中にも、ロックマンに質問をさせられる。さっきの件についてだ。カットマンはうざいと思ったか、海に進んで行く。

 

ロックマン「海?カットマンは海に行っているぞ!?何故・・」

 

ロックマンがそう思っていると、カットマンは急に海目掛けてローリングカッターを投げつけた。ローリングカッターは海に沈んでいき、そして、バガアッと音を立てて海が割れた。ローリングカッターは海をも切ったのだ。 

 

ロックマンは驚いた。カットマンは海の切れた場所に入っていく。ロックマンもカットマンを追うためにその海の割れた場所に入っていった。

 

深いところまで落ちて行くと、あたりが暗くなって、最後には何も見えなくなった。ロックマンはカットマンはいないか、何かないかと手探りをするが、何もない。すると下に、小さな光が見えた。その光はロックマンが落ちるにつれてだんだん大きくなっていく。そしてロックマンは、その光の中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「きゃあ!」

 

一人の少女の目の前に空からロボットが現れた。そのロボットは、ロックマン。

 

ロックマンが上を見ると、小さくなっていく穴がある。あそこから僕は来たのかとロックマンは思う。ロックマンがふと前を見ると、そこにはロックマンに驚いて腰を抜かしている少女の姿。

 

ロックマン「ん・・?ここ、どこだ・・?」

 

ロックマンはそうつぶやいた。すると少女がこう言った。

 

??「あなた、ここの住民じゃないわね?この「幻想郷」の住民に・・!」

 

 

 

 




次回 「幻想郷」。お楽しみに


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第2話  幻想郷

ロックマンが見つけた世界。そこにいたのは何者か。


??「あなた・・この「幻想郷」の住民じゃないわね・・!」

 

少女の発言に、ロックマンは驚いた。「幻想郷」というワードが非常に気になったのだ。

 

ロックマンはたまらず少女に「幻想郷」とは何かを聞いた。すると少女は、

 

??「教える気はないわよ・・!お、教えて私に得があるって言うの?さっさと妖怪に食べられちゃいなさいよ。アンタ!」

 

と容姿から想像もできぬ発言をロックマンにした。驚いて、顔を歪めた。

 

ここが自分の元いた世界ではないということは分かっている。だから帰りたいのだが、ここに来た時の穴はもうなくなっている。

 

ロックマンは「幻想郷」からどうにか帰れる方法はないのかを聞きたかった。

 

ロックマンは少女に「幻想郷」から帰るにはどうすればいいかを聞いた。すると少女は答えた。

 

??「・・・・・・うーん・・。幻想郷に入ってきちゃったから帰りたいって思っても帰れないででょ・・・?・・・妖怪の賢者「八雲 紫」。彼女ならスキマで返してあげられるんじゃない?アンタのこと。多分博麗神社ってところにいるわよ。・・・さ、さっきは乱暴なこと言ってごめんなさいね。ちょっと、気が立っちゃって・・・」

 

少女はロックマンに帰れる説明をしたのち、ロックマンに謝った。

 

ロックマンは実際何にも怒っていない。少女にも悪気があったことではないと、一目でわかっていたからである。 

 

ロックマンは世界を救うたびに人々から慕われたり、また妬まれたりする。そんなことを繰り返しているうちに、人々の体温から、慕う、妬む、わざと、わざとではない。などのことが分かるようになった。人間にはわかりにくいことだが、ロボットは精密な動作などを人間以上にできる。ロックマンは人間以上に感情を理解できるのだ。

 

ところで話は戻って、ロックマンは少女の乱暴な言動のことを「全然。僕は何も怒ったりとかしてないから大丈夫だよ」と返した。少女も、少し表情が晴れたか、明るくなっている。少女はロックマンにこう言う。

 

??「さっき、幻想郷のことについて、断ったけど、ちょっとだけ話すわ。ちょっとしか知らないもの。いい?幻想郷ってのは、外の世界、すなわちアナタが住んでいる世界とかから忘れ去られた妖怪たちや物がいる世界のこと。外の世界の人が来ちゃうと、妖怪の食べられて死ぬのがオチよ。妖怪って言っても、怖くないし、かわいい少女だけど。」

 

ロックマン「かわいい妖怪・・?かわいさの裏に凶暴さがあると。」

 

??「そうなるわね。」

 

ロックマン「成程・・。そういえば、名前を聞いていませんでした。僕の名前はロックマンといいます。あなたの名前は?」

 

穣子「秋穣子。豊穣の神様よ。神様って言っても、そんなに信仰はないけどね。」

 

ロックマンは彼女の名前を聞いたのちに、カットマンを追いかけて来ていることを話した。カットマンはここに来ているかなどを聞いたが、首を横に振るだけだった。世界に戻るにも時間がかかるだろうし、間に合わない。ロックマンは、カットマンがここにいることを願い、穣子にさよならをしたあとに、その場を走り去った。

 

(カットマンだって、この場所にいるはず。いると信じたい・・!)

 

遠く離れていくロックマンに秋穣子は何かを伝えたそうである。秋穣子はロックマンが遠く離れていったときに、こういった。

 

穣子「博麗神社、彼が言った方向と真逆の方向にあるのよね・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わって、幻想郷の木々が生い茂っていて、太陽を隠す林の中、誰かが伸びきった草をかき分けかき分け歩いている。

 

片手には変わった形をした剣を持ち、筋肉ムキムキ、カラー的には「赤」というカラーが彼にふさわしいような感じの男。20代後半といったところか。男は草をかき分けて進んでいくうち、進むのをやめてぴたりと止まった。すると、

 

??「オラァッ!」

 

男は高く飛び上がり、木のてっぺんに立った。男はそこから、幻想郷を見渡す。

 

すると男の目に、二人の少女の姿が映った。一人は脇を露出させた紅白の服を着て、頭に大きなリボンをつけている。男と同じく「赤」がカラー的には相応しい少女。

もう一人は紫の服を着ており、毛先を何本か束にして結んでいる。カラーは服と同じで「紫」がふさわしいだろう。男はその二人を見つけるや否やこう言った。

 

??「ったく、アイツらだろうな・・。博麗神社ってところにいねえと思ったら、あんなところでほっつき歩いてやがった。」

 

??「・・アイツらが知ってるのか・・。俺をおちょっくてこっちに来た「アイスマン」って野郎を。」

 

男は木から飛び、二人の少女の前に降りた。勿論二人の少女は驚いた。少しだったが。男は立ち上る煙を手でかき消して二人に迫った。一人、紅白の服を着た少女が身構えた。

 

紅白の服の少女「ちょ、ちょっと!なんなのよコイツ一体・・。」

 

??「一つ教えろ。「アイスマン」はどこにいる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロックマンは走っていくうち、薄暗い洞窟の中に入っていった。岩陰や奥の方を見たが、カットマンは見つからない。

 

ロックマン「まあこんなに早く見つかるわけないか・・。というか、ほんとにここにいるかも・・分からない。」

 

ロックマンは独り言を言いながら、また走り始める。

ロックマンが洞窟のより奥へといったのを確認して、カットマンが岩の間から顔を出した。

 

カットマン「しまったな・・。ロックマンがこの世界にいるのか。深い海を切らずに、平らな背景を切ってれば、ロックマンはここには来てなかったかもな・・。まあ過去のことを考えても仕方がない。今はロックマンに構っている暇はない。この幻想郷を破壊しつくさないと。」

 

カットマンはロックマンが遠く離れていくのを確認して、ロックマンが走ってきたところを後戻りするかのように逃げて行こうとしたそのとき

 

カットマン「!?」

 

自身の顔のすぐ近くをヒュンと光弾が通り過ぎた。

 

ロックマン「運が悪かったね。カットマン。」

 

ロックマンのバスターからは、薄白い煙が上がっている。

 

カットマン「チッ、まさか見つかっちまうとはな。だが!」

 

カットマンは頭のローリングカッターをロックマン目掛けて投げつける。

 

カットマン「ここでお前を倒せばいいことよ!」

 

ロックマンは戦闘用に改造されているため、スピード、パワーなど、パワーアップを遂げている。ローリングカッターを前転で避け、カットマンへとチャージショットを放った。そのチャージショットは見事カットマンの体を貫いた。

 

カットマン「うぐっ・・・・」

 

カットマンはフラリと倒れ、そのまま動かなくなった。機能を停止したのだ。

ロックマンは目を細め、悲しい顔をした。

 

ロックマン「カットマン、もう大丈夫だ。ライト博士のもとへと行って、直してあげるから。・・・とは言うものの、紫さんという人を見つけないと・・・・・はっ、そうだ!僕にはテレポートがあるじゃないか!」

 

ロックマンはカットマンを抱え、ライト博士の家へとテレポートを試みた。見事テレポート成功。ロックマンはカットマンをライト博士へと渡し、幻想郷へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、男は少女に「アイスマン」という者のことを聞いていた。少女はこう答えた。

 

紅白の服の少女「アイスマン?・・この横にいる紫の許可もあって、魔法の森にいるわよ?」

 

男は少女に魔法の森の場所を聞いた。するとこう答えた。

 

紅白の服の少女「アンタがさっきいたところよ。」

 

男はそれを聞くや否や魔法の森へと入り込んでいった。二人は男がアイスマンのことを聞いて何をしたいのかわからない。一人の少女がこう答える。

 

霊夢「紫、ちょっとアイツ追ってみない?」

 

紫「いいかもね。霊夢、気づかれないようにそっと・・・スキマでアイツを追いかけましょう。」

 

霊夢、紫、彼女らの名前だ。「赤」をイメージカラーとしている方が霊夢、「紫」をイメージカラーとしているのが紫。

 

紫は空中に「スキマ」という奇妙な場所を作って、霊夢と一緒に入っていった後、スキマは消えた。じゃあスキマはどこへ行ったか。男を追いかけていた。男は今、魔法の森を爆速で走って、「アイスマン」を探しているのだろう。二人は男を追っていく。

しばらくして、男はは立ち止った。二人もスキマの中から顔だけを出して止まった。

 

男はきょろきょろと辺りを見回す。男曰く、誰かにつけられている気がしてならないのだという。

二人は男の発言に自分たちを照らし合わせた。

 

??「・・いるな。後ろにいるな!」

 

男は持っている剣を空中でスキマの中にいる霊夢たちに、ではなく、真後ろに振った。男の剣には、炎が揺らいでおり、その炎は魔法の森の一つの木を燃やした。その一つの木だけに炎が渡り、他の木には一切炎はつかない。

 

??「・・・」

 

男は黙って燃やした一つの木を見た。すると、木の中から全身を炎で包まれている少年が叫び声をあげて現れ、地面に激突したと同時に自身の体を氷で包んだ。

 

??「アイスマン。お出ましか。」

 

男はそういった。木の中に隠れていたのがアイスマンであった。男は霊夢と紫につけられていたことには一切気づいていなかった。アイスマンは男の名を言った。

 

アイスマン「ソル=バッドガイ!」

 

ソル=バッドガイ。彼は剣を腰あたりまで下げ、アイスマンを見た。

 

アイスマン「ソル・・。なんでだ、何でつけていると分かった!?」

 

ソル「・・間抜けか。テメエのその息、冷気を発するようだが・・。どうもさっきから後ろが冷たくってな。それで、冷気の発する位置を俺が見極めた。」

 

アイスマンはソルの余裕そうなその表情に苛立った。アイスマンの顔は怒りで鬼の様になっていた。

 

アイスマン「ぶち殺す・・!ソル、貴様を殺して、ワイリー様に褒めてもらう・・!」

 

ソル「ワイリー?そいつがテメエの親分か?」

 

アイスマンはソルの質問には答えなかった。代わりにソルに目掛けて息を吐いた。その息は零下200℃。ソルの手足はたちまち凍った。

 

ソル「これは・・!?」

 

アイスマン「ソル!お前の炎でも、僕の「アイススラッシャー」は溶かせない・・!」

 

アイスマンはソルにそういった。アイスマンの言う通り、ソルは剣から熱気を放ったが、溶ける様子など一切ない。

 

ソル「溶けねえ・・!?チッ。マジだってのか・・。」

 

アイスマン「だから言っているだろう!僕のアイススラッシャーは溶かせないと!どんな手段を使っても!ハハハ!」

 

アイスマンは高らかに笑ったのちに、息を吐いた。そしてその息から生まれた冷気を一つの氷塊に変化させ、それを徐々に大きくしていき、最後にはベッド一式分の大きさになった。

 

ソル「それを俺に当てようってか?」

 

アイスマン「ソル・・。分かり切ったことを言うな。これでお前はおしまいなんだよ!」

 

アイスマンがソルに巨大な氷塊を投げつけようとしたその時、

 

アイスマン「ん?」

 

ソルの剣から、先ほどとは尋常ではないほどの熱気が発せられ、手足の氷はたちまち溶けた。

 

ソル「なんてな。いい夢見れたかよ。」

 

アイスマン「なっ、なっ・・・!!」

 

ソル「封炎剣・・。そんなんじゃコレも、俺も超えられねえな。じゃあな。」

 

ソルは封炎剣に炎を纏い、そのままアイスマンをぶった斬った。アイスマンはそのまま機能を停止した。

 

ソル「ちっ、あっけねぇな。」

 

紫「じゃあ、次は・・・・貴方かしら?」

 

紫はソルの真後ろにスキマで移動し、ソルの首を締め始める。

 

ソル「な、テメエ・・!」

 

紫「悪く思わないでね・・?ちょっと気絶させるだけだから・・。」

 

紫がソルの首を絞めているその時、ロックマンが現れ、紫の頭を強くたたいて紫のソルの首を絞めている手を外し、そのままぶん投げて木に衝突させた。

 

ロックマン「何してるんですか・・。首を絞めるなんてこと・・。」

 

ロックマンが紫の行動にかなり引いている。

 

ソル「助かったぜ。・・・知らねぇ顔だ。テメエは誰だ?」

 

ロックマン「ロックマンです。アナタは?」

 

ソル「ソル=バッドガイ。」

 

ロックマンは男の名前をソルと分かった後に、機能を停止しているアイスマンを見た。ソルがそれに気づき、

 

ソル「アイツは、俺がやった。・・・どうした?」

 

ロックマン「いえ、ありがとうございます。アイスマンは、「僕の弟」だから・・。彼は操られていたんです。」

 

ソル「操られていた・・・か。」

 




次回、NO.8襲来


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第3話  エレキマン襲来

幻想郷。それはロックマンが見つけた世界。
ロックマンはカットマンを倒し、その後に霊夢と紫、ソルに出会った。




東チップ王国

 

人口2万人を超える独立勢力である。そしてその東チップの代表、チップ=ザナフ。

 

彼は昔、麻薬の売人としてすさんだ生活を送っていた。しかし、忍者「毅」に救われ、彼の手によって更生されていった。そしてチップは毅の弟子となる。しかしその毅は、昔チップが所属していた麻薬組織によって殺される。チップはそのことを知り、麻薬組織を滅ぼすとともに、師であった毅の教え「多くの弱いものを守る」存在となるため、大きな力を行使できる存在。つまり大統領となる道を選んだ。

 

そのチップの副官、アンサー。ビジネス忍者であり、「一度見聞きしたものを二度と忘れることはない」という記憶力を持っている。

 

アンサー「オカシラ。どこにいますか。」

 

アンサーはチップのことを「オカシラ」と呼んだ。しばらくして、チップが上空から現れた。

 

アンサー「変な登場の仕方をしますね。」

 

チップ「かっこいい?」

 

アンサー「いいえ。」

 

チップがアンサーの反応に期待していたような声で言ったことを、アンサーは何の感情も込めない声で言った。チップはシュンとした。

 

チップ「あ、そう・・。(´・ω・`)」

 

アンサー「まあ、そんなことよりも、オカシラ。この気、分かりますよね?あの遠くの森から出ている。」

 

アンサーは遠くにある森を指さした。アンサーとチップは気の感知を習得している。アンサーはチップよりも気の感知能力はないが。

 

チップ「アンサー、お前が感知できるんだから、感知できるにきまっている。というか、感知している。」

 

アンサー「この気、こっちに近づいていることも、分かっていますか?」

 

チップ「分かるぜアンサー。じゃあアンサー。こっちからも質問だ。」

 

アンサー「何です?」

 

チップ「この気を「今すぐにでも処理しないといけない」と分かっているか?」

 

チップの発言に、アンサーは驚き、チップの顔を見た。

 

アンサー「オ、オカシラ!それは一体・・。」

 

チップはアンサーに続けてこう言った。

 

チップ「どういうことか、ってか?俺は気の感知能力が優れているから分かった。今近づいている気は、吐き気を催すような気だ・・。俺は麻薬組織を今にでも倒したいってずっと思っているが、簡単にその思いが打ち壊されるような気だ・・。」

 

アンサー「そこまで邪悪な気があるのですか・・?」

 

アンサーがチップに質問した瞬間、アンサーも瞬き一つない間であったが、チップが言っていた吐き気を催すような気を感知した。

 

アンサー「オ、オカシラ!私にも分かりました。この気は・・!」

 

チップ「分かったか?」

 

アンサー「分かりました・・。しかしオカシラ。こんなことしてないで早くあの気を滅ぼさないと」

 

アンサーの発言の途中で、チップは「ああそうだなヤベ」と思い、気の方に高速で向かっていく。アンサーもチップに続いて、走って向かっていった。

 

??「ん?何だありゃ?」

 

チップとアンサーが東チップ王国から離れていっているのを見ている男が一人。鼻眼鏡をつけており、右手には大きな扇を持っている。その男の名は、御津闇慈。

 

闇慈「大将に、その付き添いが走ってる。」

 

闇慈はチップのことを「大将」と呼んでいることから、チップのことをよく知っているのだろう。アンサーのことは「大将の付き添い」ということは分かっているよう。

 

闇慈は二人が何処に走っているのか気になった。闇慈は右手に持っている扇を開き、そこから青色に光る蝶を複数放ち、闇慈はそれに乗った。

 

闇慈「おーい、大将ー!」

 

闇慈は蝶に乗ったまま空中を浮遊し、チップとアンサーに近づく。

 

チップ「ん?お前、闇慈か?」

 

チップは闇慈が後ろにいることに気が付いた。アンサーも気づいてはいたが、無視をしていた。気のある方向に向かうことが最善と思っているから。

 

闇慈「大将、何してんだい?」

 

チップ「あの森から、気がある。ほおっておいたらとんでもないことになる。」

 

闇慈「成程ねぇ・・。良かったら手伝おうか?一人でも多い方がいいだろう?」

 

チップ「構わねえぜ。」

 

闇慈はチップとアンサーと一緒に、気の方に向かうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「ね、ねえ・・。アイスマンが、「僕の弟」って、どういうこと・・?」

 

霊夢はアイスマンを見た後にロックマンを見てそういった。

 

ロックマン「言ったとおりです。アイスマンは僕の弟です。どういうこともなにもありません。」

 

ロックマンはそう答えた。

 

霊夢「違う!私が聞きたいのはそういうことじゃなくって、今アンタの弟がこうなっているのは、暴れていたからよ!」

 

ロックマン「暴れていた理由を聞きたいということですか?」

 

霊夢「そうよ」

 

ロックマンは霊夢に暴れている理由を説明した。

 

霊夢「じゃあ、アンタは弟たちを救うためにこの幻想郷に来たってこと?」

 

ロックマン「はい。それで、僕はカットマンを見つけて、そのカットマンを機能停止させて、それで返しに行って・・テレポートでここに戻ってきたという感じで・・・今からアイスマンをライト博士の元へと送ろうと・・・」 

 

と言った後、アイスマンを抱え、ライト博士の元へと送った。その数十秒後、ロックマンは幻想郷に帰ってきた、

 

霊夢「おかえり。」

 

ロックマン「あ、ただいまです・・・。」

 

特に理由もなく、ロックマンはすっと倒れている紫のほうを向いた。そこには「紫しか」いなかった。ソルが近くにいたはずだが、見当たらない。

 

紫はソルの首を絞めていた。ソルはそのことを許せないだろう。人間あんなことされて許せるだろうか。

 

ロックマン「・・て、あれ・・。紫さんはいる。だけど、ソルさんは・・?」

 

霊夢「ソル・・?あ、あの男。そういえばいない!」

 

するとその時、紫が起き上がった。紫は起き上がると同時に、ロックマンを睨みつけた。

 

紫「アンタ・・。よくも私に・・!」

 

ロックマン「い、いや、だって首を絞めてるんだし・・。」

 

紫「こっちがどういう理由でアイツの首を絞めているのかもわかっていないくせに・・。」

 

紫がロックマンへとゆっくり近づいていく途中に、霊夢は紫を止めた。

 

紫「・・何よ霊夢。」

 

霊夢「きっとアンタが首を絞めていた男は悪い奴じゃないわ。アンタが気絶している途中に、ロックマンから話を聞いた。このアイスマンの。ロックマンの弟のアイスマンの!」

 

霊夢は紫に事の顛末を説明した。

 

紫「つまり、アイスマンはロックマンの弟で、ロックマンは暴れている自分の弟たちを救おうとしているわけ。つまりあの男は、あなたの弟を止めるために戦っていたのね・・。てことは、あいつも弟にそそのかされたりしたのかしら。」

 

霊夢「・・・ん?ちょっとまって、紫・・今思ったんだけど・・・」

 

霊夢が紫に何かを訪ねようとした瞬間、魔法の森の一つの木に、何かが激突した。木はその衝撃で折れる。

 

三人「!?」

 

三人は驚き、激突してきた何かを見た。ソル=バッドガイ。彼であった。すると、折れた木が落下してくる。紫はスキマを使い、落下してくる木をスキマの中に放り込んだ。

 

ロックマン「ソルさん・・?」

 

霊夢「どういうことよ・・?まだだれかここにいるってこと、よね?」

 

紫「あなたの言う通りよ霊夢。一人だけど誰かいる。」

 

すると魔法の森の奥から、ゆっくりとエレキマンが歩いてきた。

 

ロックマン「エレキマン・・・・!」

 

エレキマン「よぉ、ロックマン。」

 

ロックマンはエレキマンを睨みつけるような目で見る。

 

エレキマン「おいおい、そんなに怖がんなってー。兄弟だろ?な?ロックマン。」

 

ロックマン「黙れ!」

 

エレキマン「おー怖い怖い。どこでそんな口が悪くなったんだ。まあいいや。それより・・・アイスマンはしくじったようだな。さっきワイリー博士から連絡があった・・・代わりに俺が来たわけだ。」

 

紫「ふーん。それで?この幻想郷を壊そうっての?」

 

エレキマン「壊す、か。まぁあながち間違ってはいないが、ちょっとだけ違うね。作り変えるんだ。」

 

紫「偉そうに言うわね。それに、ろくな事にならなそうね。」

 

エレキマン「今の幻想郷(ここ)よりかは、だいぶマシになると思うぞ?」

 

紫「いいえ。それはないわ。」

 

紫「貴様が幻想郷(ここ)にいる限り!堕ち続けるのだから!だからここで貴様は潰す。幸運に思うがいい。妖怪の大賢者直々に手を下され、潰れていくことを!」

 

ロックマン「あ、あの?一応僕の弟だかr」

 

紫「行くぞエレキマン!愚行な態度を取ったこと、それを嘆くがいい!」

 

紫はエレキマンへと弾幕を放つ。エレキマンは空中に逃げる。それをすかさず紫が追いかけ、戦いは激しい空中戦になった。

 

霊夢「あっちゃー。あーなったら止められないわ。」

 

ロックマン「・・・・・えー・・。」

 

霊夢「そういえば、あなたこの幻想郷にどうやって来たのよ。まったく気にしてなかったけど。」

 

ロックマン「え?それは・・・・・」

 

そのとき、ソルがゆっくりと立ち上がり、霊夢に向かってこういった。

 

ソル「アシッドマン。やつの影響だ。」

 

霊夢はソルの方を向き、アシッドマンとは何かを訪ねた。

 

ソル「俺がこの世界に来て、あの氷のチビをぶっ潰そうとしたのには理由がある。やつは最初、俺のところへ来た。来るやいなや、アリアを連れ去った・・・」

 

霊夢「アリア・・?」

 

ソル「そいつについては話せば長くなる。」

 

霊夢「ふーん・・・(名前の感じからして、彼女か何かね。こんなムキムキにもできるんだ。って、ちょっと失礼かしら?)」

 

ソル「・・それでだ。氷野郎がアリアを連れ去るのを止めようとしたときだ。アシッドマンは現れた・・・全身緑色で気味の悪ィ野郎だ。俺は急いでアリアを連れ戻そうとしたが、遅かった。アシッドマンはアリアを氷野郎から受け渡されていた。俺は氷野郎に邪魔をされて、そのうちに奴には逃げられた。」

 

ロックマン「?アシッドマンの影響は?」

 

ソル「氷野郎が偉そうにくっちゃべってくれた。「アシッドマンの後ろには不思議な何かがいる。その不思議な何かによってこの世界の決まり事は変わったんだ。俺はその世界に行く」ってな。最初どこに行ったかは分からなかったが、そのうちに奴がここにいることに気がついた。跡や、気でな・・。」

 

霊夢「幻想郷の、決まり事・・・この世界は、普通、外の世界で忘れられてしまったものしか来ない。そうでないものは、ここには来れず、戻るときは一瞬・・・。つまりこの幻想郷、出入りが自由になったってこと!?」

 

ソル「決まりはある。力を持たねぇもの、普通の人間はここにはこれねえらしい。だが、自身の力を引き出せば、この世界には入れる。俺がそうだった。」

 

そんなことを話しているうちに、二人の戦いは激しさを増していた。紫の弾幕とエレキマンのサンダービームがぶつかり合う音が鳴り響く。

 

ソル「ったく、上じゃ花火大会の開催か?」

 

霊夢「や、やりすぎじゃない?幻想郷にまで影響が出るわよ・・・!」

 

ロックマン「・・・紫さんが、押されてる。」

 

霊夢「え?」

 

霊夢はロックマンの発言に驚いた。押されてるようには見えない。むしろ、紫が押してるように見える。

 

霊夢「そ、そうには・・・見えないわよ。」

 

ロックマン「紫さんが押してるように見えるかもしれませんが、エレキマンはまだ余裕です。エネルギーも十分にある。紫さは逆です。本気になるがあまり、調節ができていない。このままだと、あと数十秒もすれば、紫さんは力を使い果たしてしまう!」

 

霊夢「嘘でしょ!?」

 

ロックマン「いえ、本当です。僕のこの測定装置に狂いはありません」

 

といい、ロックマンは自身の左腕に映される測定装置を見た。

 

ロックマン「霊夢さん、ソルさん。行きましょう。」

 

二人は頷き、紫とエレキマンの方へと高く飛んだ。

 

 




次回、「気の正体」お楽しみに。



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第4話  気の正体

チップ、アンサー、御津闇慈。三人は気の正体を知ることとなる。


チップとアンサー、そして闇慈は、気のある方向に向かっていく。近づくにつれ、気は大きくなっていく。動いてはいないようだ。

 

チップ「気が大きくなってるな・・。」

 

チップはそういうと、右腕に装備しているブレードをむき出しにし、戦いの準備をする。気の感じから、戦うということが分かっているからだ。チップの目つきは、鋭くなった。アンサーもそのチップの目つきを見て、もう一度気を引き締める。アンサーも戦うということが分かっているから。闇慈は二人の鬼気迫った目つきを見て、「おお、怖い怖い」と思いながら扇を振るだけだった。危機感という物が二人よりもないのである。

 

アンサー「オカシラ。気に突っ込んでしまうのはまずいです。牽制を。」

 

チップ「分かったぜ!」

 

チップはくないと手裏剣を気のある方向に投げつけた。アンサーも自分の名刺を手に持てるだけ持ち、気のある方向に投げつけた。闇慈も二人の行動に合わせ、扇を五本、二人が投げつけた方向に投げつけた。すると数秒後、金属が何かに当たる音が聞こえた。

チップの投げた手裏剣かくないが当たったのだろう。

 

チップ「!音がした・・。」

 

チップが音に気づき、反応した瞬間である。森の木が一本砕けた。続けて二本、三本、最終的には森の大半がなくなる程度の気が砕けてしまった。三人は動くのをやめ、ただ見ていた。動くことが出来なかった。あまりにも衝撃的で、急なことで。

 

闇慈「お、おい・・。森が半壊しちまったぞ大将!?」

 

闇慈は驚き、チップにそういった。子供がちっぽけなものに大きな感情を抱き、話すことと同じようなことである。まあ、今回はちっぽけではない。「針大棒大」である。

 

チップ「・・戦う準備はできているか?アンサー、闇慈。」

 

チップは二人に聞いた。

 

アンサー「できています。」

 

闇慈「オッケーだぜ!」

 

二人は答えた。三人は森から現れるものに身構えた。すると、半壊した森から、とんでもない量の鳥が鳴き声を上げて森から離れていく。そして、一羽の鳥が出遅れてしまい、群れに追いつくように飛んでいく。すると、

 

「ギャッ」

 

鳥は森から飛び現れた誰かに握りつぶされた。鳥の体内から肉やら何やらが噴き出る。三人はその誰かが、森を半壊した人物だと確信した。

 

ガッツマン「やかましい・・。この「ガッツマン」の耳障りだ」

 

ガッツマン。彼はロックマンのいる世界で大きな被害を出したロボットの一人。大きな体を持った工事作業用のロボットである。そのためパワーも強く、人間や戦車が太刀打ちできるかと言われたらそうではない。

 

チップ「ホワット!?なんだあの野郎・・」

 

闇慈「今の跳躍力、ただ図体がでかいだけじゃなさそうだな。」

 

ガッツマンはゆっくりと三人に近づいていく。

 

ガッツマン「お前ら、邪魔をしなければ見逃す。こっちも忙しいんでな。」

 

アンサー「あなた、何が狙いですか?東チップ王国とは、言いませんよね?もしそうであれば・・・」

 

ガッツマン「お前らのチンケや王国なんぞに興味はない。イリュリアへと向かう。」

 

アンサー「そこで何をするかは、だいたい検討は付きます。では・・・」

 

アンサー「遠慮なくいかせてもらいますよ。」

 

アンサーは構えをとり、ガッツマンを睨みつける。

 

ガッツマン「こちらもだ。お前らなんぞに時間をかけたくはない。」

 

ガッツマンはうど腕を組みながらそう言った。

 

チップ「偉そうに言うぜ。先に行っておくが、てめえは勝てねえよ。」

 

ガッツマン「くだらん。」

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「紫、ちょっとそこどいて!」

 

霊夢は無理矢理、紫の前えと陣取り、

 

霊夢「霊符、「夢想封印」!」

 

虹色に光る弾幕を6つはなった。エレキマンのサンダービームはそれにかき消されていく。

 

エレキマン「巫女ごときが。」

 

その隙に、ロックマンとソルはエレキマンの背後を取っていた。しかしエレキマンは気づいていた。後ろへと足蹴りをし、二人を追い払った。

 

ソル「ちっ」

 

ロックマン「気づかれてたか・・・!」

 

エレキマンは二人を鼻で笑った後、霊夢と紫に迫っていく。

 

エレキマン「もう遠距離でちまちまやるのは飽きた!ガンガンいかせてもらうぞ!」

 

霊夢は手に持っているお祓い棒を使い、エレキマンと近距離戦を繰り広げる。その間に紫はスペルカードを使う。

 

紫「スペルは発動した。だけど、結界を貼るのには6秒ほどかかる・・・それまでにエレキマンがあの場にとどまるかどうか・・」

 

先程、霊夢は紫から結界のことを聞いていたため、何をしたいのかがわかっている。霊夢は必死になってエレキマンと戦う。

 

エレキマン「抗うじゃないか。博麗の巫女。」

 

霊夢「ま、まあね・・・あんたなんかにこの幻想郷、任せられないわよ。」

 

エレキマン「ほう?それでこの俺を結界に閉じ込めようというのか?」

 

霊夢「なっ」

 

エレキマン「バレバレだよ。作戦はね。」

 

エレキマンはその場から離れ、距離をおいた。しかし霊夢はニヤリと笑って、こう言い換えした

 

霊夢「わかってたわよ。こうなるのは。だから・・・」

 

霊夢「後ろの二人がいるんでしょぉが!」

 

エレキマンはロックマンとソルから強烈な足蹴りを背中に食らい、元いた位置へと戻ってきた。その瞬間に、紫のスペルカードは発動した。エレキマンは半透明の黒色の結界に閉じ込められ、そこで幾千もの弾幕攻撃を食らう。逃げようにも逃げられない。

 

エレキマン「ぐっ、ううぅ・・!!」

 

エレキマンのボディにも傷が付き始め、顔にも余裕がなくなっていく。

 

紫「ハァ・・ハァ・・・。フン。い、いいざまね。さあ、そのまま朽ち果てなさい!」

 

ロックマン(もうライト博士に1から作り直してもらうしかないか・・。あれはもうどうしようもない。)

 

とロックマンが心のなかでそう思ったその時、

 

エレキマン「く、朽ち果てる・・だと?ふ、ふふふ。」

 

エレキマンは結界の中で一人、笑い始めた。これには四人も驚きを隠せなかった。

 

霊夢「な、なに?急に笑い始めたわよ・・?」

 

エレキマン「朽ち果てさせたいのなら、もう少し弾幕の威力を上げたらどうだ?最初はびっくりしたが、もうそこまで痛くはない。」

 

エレキマンの顔には余裕が戻ってきている。エレキマンは弾幕に打たれ続ける中、紫の方へと進んでいく。紫の両手は震え、額からは汗がこぼれている。

 

エレキマン「あとどれくらいでこれは終わるんだ?お前の気力が使い果たされるまでかな?」

 

紫は息遣いを荒くしながらも、結界の弾幕の威力を底上げした。

 

霊夢「紫・・・?」

 

紫「あいつは・・・ここで・・。始末、しておかなきゃ・・・・」

 

しかし、エレキマンは弾幕に耐えている。

 

エレキマン「ちなみに、俺は一度食らった攻撃には多少耐性が上がるシステムがワイリー博士に組み込まれているんだ・・・だから耐えられてる。もうこんなものカスにすぎない」

 

紫は全身の気力を使い果たし、フラリと倒れこむ。それを霊夢が抱えて、安全に地上まで降ろす。

 

エレキマン「ん、結界が解除されたか。妖怪賢者め。あいつも無駄なことをする」

 

エレキマンはそう言うと、霊夢目掛けてサンダービームを放った。霊夢は反応が遅れる。それをソルがぎりぎり、封炎剣でサンダービームをかき消した。ソルの横にロックマンもつく。

 

エレキマン「めんどくさいな・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッツマン「ぬん!」

 

チップ「でやぁっ!」

 

ガッツマンの大きな腕と、チップのブレードがかち合い、火花を散らす。

 

ガッツマン「やる・・!」 

 

チップ「痛い攻撃あるだけじゃ、無駄なんだよ!」

 

チップはガッツマンの懐へと入り、ブレードで切断した。と思いきや、ガッツマンの体は硬い金属でできていて、ガキンと音がなっただけだった。

 

チップ「何っ!?」

 

ガッツマン「素早いだけが取り柄のお前よりかはいい。」

 

チップ「言ってくれんじゃねえか!」

 

そこにアンサーと闇慈も加わり、3人でガッツマンを攻める。ガッツマンは強大なパワーで3人を相手する。

 

闇慈「ひえー。見た目通りのパワー型かよ。だったら、」

 

闇慈は絶扇を使い、ガッツマンの攻撃を受け止め、確定反撃を取る。しかし、それもガッツマンにとっては雀の涙ほどのダメ~である。ガッツマンは闇慈の頭をつかんで潰そうとしたが、

 

アンサー「おっとあぶない!」

 

アンサーがガッツマンの手をぶっ叩いて、闇慈を救う。

 

ガッツマン「サラリーマンごときが・・・」

 

アンサー「私はサラリーマンではありませんよ。それと、もう私の準備ははできていますので。周りをご覧になってはいかがです?」

 

ガッツマン「な、これは一体・・」

 

周りには、複数の巻物らしきものが宙に浮いている。真ん中には

「浮」と太く書かれている。

 

アンサー「では、始めましょうか。」

 

 

 




次回 「止まらぬ脅威」。お楽しみに。


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第5話  止まらぬ脅威

ゴツゴツした岩肌の地面。生ぬるい風があたりに吹く。

 

アンサーは勝ちを確信したかのような顔をガッツマンに見せびらかすように見せた。

 

アンサー「では、行きましょうか。」

 

アンサーはそう言うと、浮いている巻物の一つに手足をつけてひっついた。その後すぐにアンサーはその場から消え、ガッツマン背後へと周り、一撃与える。

 

ガッツマン「!?・・・今、背後を・・」

 

アンサー「ええ。とりましたとも。」

 

ガッツマンが後ろを向いた頃には、アンサーはもう巻物にひっついていて、そこから無数のクナイやら名刺やらを放つ。

 

ガッツマン「くっ!」

 

アンサー「麟技の書。この巻物にひっつき、そこから複数の行動がとれます。その数250通り。あなたに読み切れますかね?」

 

アンサーはそう言うと、麟技の書から麟技の書へと高速で飛び移りまくり、その間、すかさず名刺を投げつけたり、瞬時にガッツマンの前や背後へと移動し、攻撃をしたりする。

 

ガッツマン「アイツ、空中にいるからこの俺では狙いづらい・・・やつは一旦無視だ、あの二人を先に潰す!」

 

ガッツマンはアンサーには目もくれず、チップと闇慈の方へと走っていく。

 

アンサー「いいですが、そちらが痛い目を見るだけですよ?」

 

アンサーはそう言いながら四人に分身をし、攻撃の量を増す。ガッツマンはそれでもお構いなしに二人を攻撃するが、アンサーの攻撃が鬱陶しくて、集中ができない。

 

チップ「おい、攻撃が鈍いぜ?そんなんじゃ一撃も与えられねえぞ!」

 

チップはブレードでガッツマンの胸元を複数回切りつけ、その後蹴り飛ばし、瞬間移動でガッツマンの背後へ移動、それを繰り返し、ガッツマンを切りつけまくる。最後に地面へと足蹴りで叩き落とした。

 

ガッツマン「くそっ・・!(しかしどうしたものか・・このままでは負けてしまう。となればここは・・・)」

 

ガッツマンはその場に止まり、3人らにこういった。

 

ガッツマン「瞬間移動を持っているようだな・・。この俺の機動力ではお前らから逃げ切れそうにはない。この俺がテレポートでイリュリアへ行っても、お前らに追いつかれてしまう。というわけで別の世界へと行くとしよう。じゃあな。次合うときはこうはいかない」

 

その後すぐに、ガッツマンはテレポートで別の世界に行った。

 

闇慈「へっ。負け惜しみもいいとこだな。そんなに俺らが怖かったか?」

 

アンサー「オカシラ、彼の気は。」

 

チップ「覚えてるぜ。だが、この世界にはなさそうだな。あいつの言っていた「別の世界」に行ったみてぇだ。」

 

闇慈「どうにかしてあいつを見つけられないかね。」

 

すると、前から声が聞こえた。「この俺に任せてくれ。」と。

 

闇慈「あん?」

 

体を獣の布で隠しているため、顔もよく見えない。分かるのは身長が低いということだけ。

 

??「ガッツマンなら幻想郷ってところに行った。そこしか行くところはないからな。」

 

闇慈「ちょいと待ちな!なんでお前さっきのやつの名前を知ってるんだ?それに・・・まだ聞きてぇことがたくさんある。」

 

??「まあ、話せば長くなるぞ?話すのは幻想郷へとお前たちをテレポートさせたあとにしよう。さ、俺の手に触れな。」

 

ばっと差し伸べられた手を、三人は半信半疑で取った。その後、三人と何者かの姿はテレポートによってそこから消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷 魔法の森

 

 

ロックマンはエレキマンへとバスターショットを連射する。エレキマンは一切動じずにすべて片手で弾き飛ばした。

 

エレキマン「芸がないな。」

 

ロックマン「下手な芸ならやらないほうがいいでしょ?」

 

その間に霊夢とソルはエレキマンのへと走っていく。

 

エレキマン「あの二人、真正面から突っ込んでくるか?それとも・・・」

 

エレキマン「背後かぁっ!」

 

エレキマンは後ろへと手刀で手を振った。後ろには体が真っ二つに斬られた霊夢の姿が。

 

エレキマン「やはりな。地上のは罠だったか。」

 

すると、斬られた霊夢の体がぱっと無数の札に変わって、落ちていった。

 

エレキマン「?・・いや、違う!」

 

霊夢「残念。さて、この至近距離なら!」

 

 

「霊符「夢想封印」!」

 

 

虹色の弾幕が6つ、霊夢の周りへと現れ、速攻エレキマン目掛けて放たれた。至近距離のためエレキマンも反応ができず、6つすべてをもろに食らってしまう。

 

エレキマン「ぐあぁぁぁっ!!」

 

霊夢「絶対に当たるわ。どう?結構痛いでしょう?」

 

エレキマンは地に強く衝突した。その後足元と手元の損傷で起きている痛みをこらえ、立ち上がる。そして顔を上げ、そこには、

 

エレキマン「ソ、ソル・・!」

 

ソル「よおビリビリ野郎。立ち上がったところ悪ィが・・」

 

ソルは右手に力を溜め、エレキマンの腹を思いっきり殴った。その反動で、エレキマンの体は浮き上がる。

 

エレキマン(ま、マズい・・!)

 

ソル「じゃあな。タイラン・・・・」

 

ソルは封炎剣に炎を纏わせ、それで思い切り殴ろうとしたその時である。

 

ガッツマン「ぬん!」

 

その間にガッツマンが割り込んできた。ソルは驚き、思わず封炎剣を下ろした。

 

ガッツマン「エレキマン、一度基地にもどれ。かなりの損傷をうけているじゃないか。」

 

エレキマン「・・わかった。あとはお前、いや、お前「ら」に任せるぞ。」

 

エレキマンはテレポートでその場から消えた。

 

霊夢「お前「ら」・・・?」

 

すると、そのもう一体であろうロボットが森の奥から現れてきた。頭上からは炎を噴出していて、その炎が木に燃え移り、たちまち周りは炎の海となった。

 

ロックマン「!!この炎は・・ファイヤーマン!」

 

ファイヤーマン「よ。ロックマン。悪いがここで、そのお仲間たちと一緒に灰になってもらう。」

 

ガッツマン「俺ら二人は耐久力には優れている。ここでも全然耐えられるが・・お前らはどうかな?」

 

二体は不敵な笑みを浮かべて、そういった。




次回「ライトナンバーズ、本格的襲来」


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第6話 ライトナンバーズ、本格的襲来

幻想郷、魔法の森、何も起こらないはずがなく・・・・


ガッツマンが炎の海と化した魔法の森の中で、ロックマン目掛けて突っ込んでいく。

 

ロックマン「くっ!」

 

ロックマンは間一髪避け、ガッツマンへとバスターを放つ。しかしガッツマンの体には傷一つつかない。

 

ガッツマン「避けたか・・・しかし俺にはそんなものは通じない!」

 

ソル「だったら・・・」

 

ソルは姿勢を低くして、ガッツマンへと高速で迫っていく。

 

ソル「ヴォルテックス!」

 

ガッツマンの懐に入った瞬間に、封炎剣を下から突き上げた。

 

ガッツマン「ぬ!?」

 

ガッツマンは低くだが打ち上げられた。ソルはすぐさま拳を炎で包み込んで、飛び上がった。

 

ソル「バンディット・・・リボルバー!」

 

ソルは拳を前にしてガッツマンへと急降下。ガッツマンは強く地面に叩きつけられた。それでも、体に傷といった傷はついていなかった。

 

ガッツマン「なるほど・・・高速で間合いに入り打ち上げてからの追撃か・・・だが、効かん。そんなもの。」

 

ソル「無駄に耐久力は高ぇな。面倒くせぇ。」

 

ガッツマン「面倒、か。ならさっさとかかってこい。」

 

ガッツマンは前で人差し指をクイとやり、ソルを挑発した。

 

ソル「上等だ。おい、お前ぇらは邪魔するな。あっちの炎野郎と戦ってろ。」

 

ソルはガッツマンへと迫り、果敢に攻めていく。ガッツマンは両腕で防御する。

 

霊夢「・・・ロックマン、行くわよ。」

 

ロックマン「えぇ、行きましょう!」

 

二人はファイヤーマンを鋭い目つきで見る。

 

ファイヤーマン「ロックマンと・・・女一人か。一つ言うが容赦はしねえ!覚悟しとけよォ!?」

 

霊夢は低空飛行をして、虹色の弾幕と札型弾幕を無数にファイヤーマンに放つ。ロックマンはそれを援護するように、ロックバスターを連射する。

ファイヤーマンはそれをあざ笑うかのように、自身の両手に装備されている火炎放射器から炎を放出し、弾幕とバスターを簡単にかき消していく。ファイヤーマンの目の前は炎で包まれた。ファイヤーマンは勝ち誇るようにニヤリと笑う。

 

その瞬間、その炎の中から、結界を貼って突っ込んでくる霊夢の姿が。

 

ファイヤーマン「うぉっ!?」

 

霊夢「かき消した程度で勝ち誇って、馬鹿みたいね。」

 

霊夢は結界を貼ったままファイヤーマンへと激突した。分かってるかもしれないが、霊夢は結界を貼っているので霊夢自体にダメージは一切ない。

 

ファイヤーマン「こ、この野郎!」

 

霊夢「スペル・・・夢符、「封魔陣」!」

 

ファイヤーマンの足下から、カッと光が放たれた。ファイヤーマンは危険を察知して、バックステップで避ける。その避けた直後、避ける前のところから巨大な光の柱が発生した。

 

ファイヤーマン「あっぶ・・!・・・あの女、なかなかやるな!」

 

ロックマン「霊夢さんだけじゃないこと、忘れてないよね?ファイヤーマン・・・。」

 

背後からロックマンの声が聞こえた。しかしそのときにはもうファイヤーマンはバスターで体の複数箇所を撃ち抜かれた。

 

ファイヤーマン「ぐ、うぅう・・!」

 

ロックマン「ガッツマンが言った通り、耐久力はある。炎に対する耐久力だけね。けど、全体的に見て防御性能は低い。いや、戦闘用に改造されて、自分の力にうぬぼれて油断も増えたから、危機管理能力もかな?」

 

ファイヤーマン「ロ、ロック、マァァン・・・・!」

 

ファイヤーマンは怒り心頭。ロックマンへと火炎放射器を向け、放とうとしたその時、背中にお祓い棒を押し付けられた。

 

霊夢「背後はとった。さあ、放ってみなさい。」

 

霊夢が冷たくファイヤーマンに向けてそういった。さっきの威勢はどこへやら、ファイヤーマンは目を震わせて怯えていた。

 

霊夢「・・・あら?さっきの威勢はどこへいったのかしら?」

 

ファイヤーマン「ま、まだだ・・・」

 

ファイヤーマンはヒュンと音を立て高く飛び上がり、空中に浮遊し始めた。

 

ロックマン「逃げる気か!」

 

ファイヤーマン「逃げる・・そんなことはしない!このファイヤーマン、引かぬ、媚びぬ、省みぬ!その精神を持ってここにいるのだ!」

 

そう言うとファイヤーマンは、火炎放射器から炎を放つ。その炎を自身の手前に貯めていき、どんどん大きくしていく。

 

霊夢「ありゃ止めなきゃまずいかも・・・」

 

霊夢はスペル、霊符「夢想封印」を発動し、虹色弾幕をファイヤーマン目掛けて放ったが、大きくなっていく炎の前に、かき消されてしまった。

霊夢はそれがだめだと分かり近づいて倒そうとするが、とんでもない熱気で近寄ることができない。

 

ファイヤーマン「来た・・・・!」

 

ファイヤーマンはバッと炎を上へと掲げ、一つの巨大な玉にした。

 

ファイヤーマン「ガッツマン!転送の準備をしろ!」

 

ガッツマンは戦いながら、

 

ガッツマン「な!?それは何だ!!」

 

と驚き混じりに聞いた。

 

ファイヤーマン「この魔法の森をアイツらごと素粒子レベルで消してやるのさ!」

 

ガッツマン「なるほどな。・・・さて、じゃあそういうわけだからここまでだな。」

 

そう言うとガッツマンは、テレポートで魔法の森から消えた。

 

ソル「や、野郎・・・・」

 

ファイヤーマン「フフハハハ!もはやお前らに逃げる道はない!このまま・・・消えてなくなれー!」

 

ファイヤーマンは炎玉(ほのおだま)を霊夢ら目掛けてぶん投げた。どうにかしようにも、迫りくる炎玉の前になすすべがない。

本当にヤバいんじゃないかと、三人がそう思っていた、次の瞬間。

 

 

 

スポッ

 

 

 

そんな音を立て、炎玉が、巨大スキマに放り込まれ、そのままスキマの彼方へと消えていった。

 

ファイヤーマン「・・・へ?」

 

紫「ふぅ。体力回復!3人ともありがとー♬。」

 

霊夢「紫!」ロックマン「紫さん!」

 

ソル「さっきっからずっと伸びやらなんやらしておいて・・・こっちの戦いは見てて楽しかったか?」

 

紫「とても、ね♪」

 

ソル「うぜぇ野郎だ。」

 

紫「あら?あなたの命を救った恩人よ?」

 

ソル「うぜぇことには変わりねえだろう。」

 

ファイヤーマン「ば、馬鹿な・・・・あのムラサキ女、お、俺の炎玉を・・・・」

 

紫は震えて怯えているファイヤーマンに瞬時に近づき、

 

紫「ごきげんよう。」

 

ファイヤーマン「ひっ!」

 

紫はファイヤーマンの額を扇でコンと押して、こういった。

 

紫「ねぇ?幻想郷を荒らしたり、壊したり、素粒子レベルにしようとしたりしたら・・・・どうなると思う?」

 

ファイヤーマン「ど、どうなるって・・・・」

 

紫「フフ♪・・・・こうなるのよ!」

 

紫はスキマから巨大な刃物を出現させ、ファイヤーマンの体を真っ二つに断ち切った。ファイヤーマンは悲鳴を上げて地面にグシャリと落ち、機能を停止した。

 

紫「どうぞ。蒼い英雄さんっ♡」

 

ロックマン「紫さん、ありがとうございます!(これ・・・直せるかな?)」

 

ロックマンはファイヤーマンの部品やらなにやらを持ち、ライト博士のところへとテレポートで帰還していった。

 

魔法の森は、その後魔法の森が燃えて自分の家の周りだけ消化したがかなり危なかったと言って慌てて駆けつけた魔理沙と、いっしょにティーブレイクをしていたパチュリー・ノーレッジと、アリス・マーガトロイドによってすぐに消化され、大きな被害にはならずに住んだ。

 

数分後、ロックマンが幻想郷へと帰ってきて、ファイヤーマンはなんとか直せると言うことと、エレキマンと幻想郷のためにも、一緒に戦うということを報告した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ワイリー基地

 

 

エレキマン「ワイリー博士。彼らは。」

 

エレキマンはワイリーに聞く。ワイリーは黒く少し尖ったメガネを外し、エレキマンへという。

 

ワイリー「研究室にいる・・。それと、完成したようだぞ?あれかわ・・・」

 

エレキマン「・・・・・!!わかりました。それでは。」

 

エレキマンはすぐさま研究室へと向かい、バンと研究室の扉を開いた。

 

??「おやおや、ドアはノックしてくださいよー?マナーがなってないですねー。」

 

エレキマン「何がマナーだ。それより、あれは?」

 

??「そんなにがっつかなくとも、ここに・・・」

 

謎の男はエレキマンに「あれ」を見せた。エレキマンの顔には自然と笑みが浮かぶ。

 

エレキマン「素晴らしい・・・さあ、早くあれを俺に!」

 

??「言われなくても・・・フフフ・・・・。」

 

 




次回、地球三倍第7話 「博麗神社で・・・」お楽しみに


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第7話 博麗神社で・・・

博麗神社で、事件が!?


 

博麗神社

 

そこには、チップら四人組がいた。先程まではガッツマンの気があると言い、その気の方向へと向かおうとした瞬間に、ガッツマンの気が消えた。四人はまたどこかに行ったか、やられたのではと考えた。その後、やられてないにしても、すぐに幻想郷に来るとボンバーマンが断言した。

四人はまたガッツマンの気が幻想郷に来るそれまで、博麗神社で休んでいようとなった。暇つぶしに博麗神社を探索していると、本当に何もなく、みんなが目を歪めた。

 

 

 

 

 

数分後、

 

 

 

 

 

チップ「風が涼しいな〜っ!」

 

アンサー「しかし・・・なんか色々と空きすぎてません?この家は・・・」

 

ボンバーマン「空き家なのかね〜・・いや、空き神社か?」

 

闇慈「賽銭箱には賽銭がねえ、この家も古けりゃ何もねえ。あるのは腐った食料とか。その他物置に要らないようなものいろいろ・・・」

 

チップ「服とか食料があるってことは、ここ誰か住んでんのか?」

 

闇慈「住んで「た」、じゃねぇかな?人がいるような感じはあんましなかったぜ?」

 

霊夢「住んでるわよ。ちょっとここを空けてたら・・・」

 

その瞬間、霊夢の怒りが爆発した。

 

霊夢「何しとるんじゃお前らーーーー!」

 

四人「ギャー!」

 

今の霊夢はもはやスーパーサイ○人のよう。左手に持っているお祓い棒を四人に向け、複数の御札を右手に持った。

 

霊夢「それにさっきから聞いてりゃ賽銭がねぇだのボロっちいだの・・・好き勝手言いやがって〜・・!」

 

闇慈「わ、悪かったって!」

 

霊夢「今更謝っても遅いのよ!」

 

チップ「ま、待ってくれ!」

 

霊夢「あ゛!?」

 

霊夢はチップをガン睨みする。

 

チップ「こうやって俺らがいるのも、ここの「しすてむ」がスッカスカだからだぜ?」

 

霊夢「システム、だぁ〜・・?」

 

チップ「そうだよ!こんなにガラ空きで、「ドロボー」が入ってきたらどうすんだ!」

 

霊夢「あんたらのことかしら?」

 

闇慈「まあ、あんたから見たら・・。どんなやつが見てもか。」

 

その時、ひょいとソルが博麗神社の裏から入ってきた。それに続いてロックマンや、魔理沙、アリスに紫にパチュリーも。ぞろぞろと入ってきた。

 

ソル「あ?」

 

チップ「お?」

 

ボンバーマン「あ。」

 

ロックマン「ボンバーマン・・!」

 

霊夢「え、何、あんたら知り合い?」

 

ソルはチップへと近づき、「なんでてめぇがここにいるんだ?お仲間と一緒によ。」と聞いた。

 

チップ「あ?あー、それならこいつに、瞬間移動でここに転送してもらったんだよ。ガッツマンってやつを追うためにな。」

 

チップはボンバーマンを指さした。

 

ボンバーマン「ん?あぁ、俺がやったぜ。」

 

ソル「そうか。悪いがそいつは逃げたぜ。」

 

ボンバーマン「分かってるさ。ガッツマンの気が消えたからな。」  

 

ソル「そうか。んで、お前らはどうすんだ?」

 

ボンバーマン「ガッツマンがまたここに来ることは絶対だ。断言していい。だからここに留まってたんだよ。それに、逃げたのならば、ワイリーの基地にいるはず。あそこは行っても無駄死にするだけだから、無理にやつのところへと行かなくて良かったな。行く気なかったけど〜。」

 

ロックマン「ボ、ボンバーマン?なんで君は大丈夫なんだい?」

 

ロックマンはボンバーマンの隣で興奮気味にそういった。ライトナンバーズの中で、唯一上記を保っているボンバーマンを、不思議に思ったのだ。

ボンバーマンは、頭をポリポリと掻いたあとに、かる~く、

 

ボンバーマン「気づいたら戻ってた。理由はわからん。」

 

といった。ロックマンは口を開けてポカーンとなった。

 

ボンバーマン「いやいや、そんな顔されてもねぇ・・・。理由が分かんねぇのは本当なんだ、ロックマン。」

 

霊夢「なんか私、置いてけぼりにされてるんだけど・・・。」

 

霊夢が不満そうに声を漏らしたところに、アンサーが近寄る。

 

霊夢「っ、な、何よあんた。」

 

アンサー「いやはや、今回の件につきましては・・・」

 

霊夢「申し訳ございませんでした?ってとこかしら?・・まぁいいわ。それより、なんか盗んだりしてないでしょうね!?」

 

霊夢はアンサーを睨みつける。アンサーはビジネス笑顔で、

 

アンサー「いえいえ、ここに盗むものなんてありませんよ!外見から見てもうわかっちゃいます!」

 

霊夢「(ピキッ)ん?今なんて言った?ん??」

 

アンサー「・・・と先ほど、あちらのチップことオカシラがそう言いました。先ほど、オカシラがこの神社を探索しようといったのです。その結果、この神社には何にもないから、きっと空き家がなにかだということに・・・」

 

霊夢「机やタンス、座布団に、・・あと、他にも色々あるでしょうが!」

 

チップ「ん?ねぇじゃねえかよ。」

 

霊夢「んだとテメェゴルァ!」

 

チップに飛びかかろうとする霊夢を、魔理沙とアリスが止めにかかる。

 

チップ「ちょ、ちょっと待てよ!だってよ、前に「ほてる」ってところに行ったんだけどよ、こんなんだったんだ!それに、そこには人がいないって・・・」

 

霊夢「それがホテル言うもんじゃいバカタレ!」

 

チップ「え、そうなのか?じゃあここも・・・」

 

霊夢「ここは博麗神社じゃ!ホテルじゃねえよ!」

 

闇慈「大将・・・。」

 

闇慈は頭を抱えて、静かにそういった。チップは未だに分かっていない。完全に頭がオフモードである。

 

紫「・・・ねぇ、彼はいつもあんな感じなの?」

 

紫がアンサーに近づいて聞いた。アンサーは腕を組み、チップを憐れむような声で

 

アンサー「いえ、普段はもう少しいいのですが、ありゃオフモードですね。完全に頭が回ってません。」

 

紫「・・霊夢ー?」

 

霊夢「・・なんじゃ紫ィ!」

 

紫「そいつには私が説明しておくわ。あなたは少し頭を冷やしなさい。ちょっと暴れすぎ。」

 

霊夢はフンと荒い鼻息をあげ、渋々それを承諾した。

 

霊夢「次これやったら、本当に殺るからね?」

 

チップ「わ、分かったよ・・・(ここは、ホテル?いや、神社・・・ん?)」

 

パチュリー「・・魔理沙、アリス、お疲れ様。」

 

魔理沙「はぁ・・はぁ・・。」

 

アリス「霊夢ったら、ほんとアクセル全開で、ブレーキなんて踏みやしない・・・」

 

パチュリー「た、大変だったわね。」

 

魔理沙とアリスは博麗神社のふすまに寄りかかって、座り、休み始めた。

 

ちなみに、博麗神社にもどる際に、幻想郷に出入りできる件について、ソルから説明をされているため、チップらがいるこの現状にも疑問を感じないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三途の川

 

ここは三途の川。死んだ人が船に乗って渡る場所。空気も良いとは言えない。その船頭である死神の小野塚小町は今日も今日とて頑張って仕事中。

 

 

 

・・・ということはなく、実は小町にはサボり癖がありよくサボっている。それを上司である閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥに見つかっては怒られている。しかし反省はしない。

小町は今日も、木の上で幸せそうに寝ている。木の上で寝るなんて、寝相はいいかもしれないが、それと仕事では話が違う。今日も小町を見つけて映姫が小町へと近づいていく「ことはなかった」。代わりにエレキマンが小町に近づいてきているのだ。エレキマンは幻想郷ではなく、三途の川にテレポートをしていた。

 

エレキマン「さて、ここが三途の川、か・・・。」

 

エレキマンは歩いていくうち、木の上で幸せそーに寝ている小町を見つけた。

 

 

エレキマン「あれは・・、幻想郷の住民?よし。ならば、試してみようか・・・・!!」

 

エレキマンは小走りで小町の眠っている木に近づき、その木を思いっきり蹴った。

 

小町「ひゃあ!」

 

小町はバランスを崩して、背中から落ちた。背中をさすりながら、エレキマンを見た。

 

小町「ア、アンタ・・かい?」

 

エレキマン「そうだ。こんなところで心地よさそうに寝ていたんでね。」

 

小町「えっ、ま、まさか、映姫様の新しい部下とか!?」

 

エレキマン「映姫?そんなやつは知らないな。」

 

小町は胸を撫で下ろし、ほっと一安心した。寝ていたことを映姫様に報告されたら、ただでは済まないことは分かっているからだ。

 

エレキマン「ほっと一安心した、か?」

 

小町「あぁ。・・・となると、あんた何者だい?死者ではなさそうだし・・・」

 

エレキマン「そうだな・・・・名乗っておくか。俺はエレキマン。」

 

小町「エレキマン、ねぇ・・・。何しに来たんだい?」

 

エレキマン「少し、自分についた新しい力を試したくてね・・・」

 

エレキマンは小町の額に人差し指を突きつけ、不敵な笑みを見せた。

 

エレキマン「お前に、その力を試したくてね・・・実験台って言えばいいかな?まあそれになってもらう。」 

 

小町は脇にある小さな岩に立てかけてあった鎌を急いで取り、戦闘態勢を取った。 

 

小町「今ここで死者にしてやろうか?」

 

エレキマン「戦う気があっていいねぇ!やりがいがあるってもんだよ!」

 

エレキマンは自身の周りから黄色のオーラを放った。すると、背後になにかがゆっくりと現れてくる。

 

小町「!!そ、そいつはなんだい!?」

 

エレキマン「今にわかるさ・・・。さぁ、覚悟しろよ・・!」

 





地球三倍
   第8話「リブ・フォーエバー」!次回をお楽しみに!


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第8話 リブ・フォーエバー

エレキマンは三途の川へと行き、「あれ」を試そうとする。


小町は鎌をエレキマンに突き出すように構える。その間にエレキマンは背後の霊のようなものはどんどん濃くなっていく。

 

小町(あの後ろの・・・放っておいたら絶対にヤバ〜いやつだ。それにあいつのあの圧倒的な自信・・?真っ向勝負で勝てるかどうかもわからない。だったら・・・。)

 

小町は距離を操る程度の能力を持っている。その応用で瞬間移動が可能である。小町はエレキマンの背後を瞬間移動で取る。

 

エレキマン「?消えた・・?」

 

小町(気づいてない・・・!今なら!)

 

小町は鎌を背後霊(?)に向けて思いっきり振った。

その鎌は、片手で受け止められた。黒のちぎれ気味のマントに、灰色の体、顔はスンとしているがどこか厳つく、髪のようなものはピンと逆だっている。身長は軽く2mを超えている。

小町は危険を察知し、すぐさま5m程の距離を取った。一瞬ゾッと体が震えた。

 

小町「は、背後のやつ・・・!」

 

エレキマンはグルンと小町の方を向き、そして高笑いをした。

 

エレキマン「これだ!まさかここまで本格的に動くとは、想像以上だ!素晴らしいぞ!」

 

そう言うとエレキマンはまた高笑いをした。小町は近距離戦だとあちらに分があるだろうと思い、弾幕を撃つことに専念する。

 

エレキマン「ん?・・あー。弾幕ね?」

 

エレキマンと背後のやつの目線の方には、大小数多の弾幕が、小町の周りを回っている。

 

小町「覚悟しろ!」

 

エレキマン「覚悟?んなもんするかよ。」

 

エレキマンは背後のやつを前に出し、こう命令した。

 

エレキマン「お前の能力、どのようなものか見せてみろ!」

 

すると両手の爪をこの世のものとは思えないほどに伸ばし、その爪でなにもないところを切り裂いた。

 

エレキマン「お、おい?何をしている・・?えーと、」

 

 

「・・・リブ・フォーエバー・・・・」

 

 

エレキマン「今、何と?」

 

リブ・フォーエバー「リブ・フォーエバー・・。ソレガ、ワタシノ名前デス。」

 

背後のやつは自身を、リブ・フォーエバーと名乗った。エレキマンは、

 

エレキマン「な、なぁリブ・フォーエバー。なぜ虚空を?」

 

リブ・フォーエバー「ソレハ・・・」

 

答えるために、リブ・フォーエバーがエレキマンの方を向いたその時、小町が数多の弾幕を全て放った。エレキマンは焦り、

 

エレキマン「!!おっと。リブ・フォーエバー、下がれ!ここは俺が」

 

リブ・フォーエバーはすっと手を前に出し、エレキマンに来るなとの合図をした。

 

エレキマン「何故・・・」

 

リブ・フォーエバー「答エハ・・・」

 

リブ・フォーエバーに小町が放った数多の弾幕が直撃する。

その寸前、摩訶不思議なことが起こった。

 

小町「!?」

 

エレキマン「な、な・・・?」

 

弾幕は虚空で塵となって消えていく。リブ・フォーエバーはゆっくりとエレキマンにこういった。

 

リブ・フォーエバー「答エハ、私ノ能力。「時空、次元ヲ切断スル」です。爪ヲ伸バシタノハ、コノ爪ニソノ能力が圧縮サレテイルカラデス。」

 

エレキマン「お、おぉ・・・!」

 

エレキマンは目を輝かせて、興奮した。リブ・フォーエバー。なんて素晴らしいのだ。

そんな中、小町は状況が理解できずにいた。エレキマンとリブ・フォーエバーと離れすぎてて、二人の話が聴こえていなかったのである。

 

小町「な、何だ・・・なんもないところで、弾幕が・・」プルプル

 

小町は小刻みに震えた。今、小町は、今起こった摩訶不思議なこと。そして、それに対する気味悪さと少しの恐怖というものを実感しているのだ。

 

エレキマン「・・・小町、やつはまだこの状況を理解できずにいるな。リブ・フォーエバー!やつを殺せ。」

 

リブ・フォーエバー「殺セ?何故殺スノデス?」

 

エレキマンは「冗談はやめてくれ」と小さく笑った。しかし、リブ・フォーエバーは続けて、

 

リブ・フォーエバー「冗談?言ッテイルノハ、エレキマン。貴方デハナイノデスカ?」

 

エレキマンはリブ・フォーエバーの今の発言に目を歪めた。

こいつ、まさか何でもかんでも自分の思い通りにやってくれるというわけではないのか?エレキマンはそう思った。

 

リブ・フォーエバー「ソレニ、分カッテイナイノデスガ、エレキマン、貴方ノ目的ハ何ナノデスカ?」

 

エレキマン「目的・・・決まっているだろう。幻想郷の征服だ。」

 

リブ・フォーエバー「セイ・・フク・・?」

 

エレキマン「そうだ。ワイリー様はこの幻想郷を我が手にしたいと願っている・・・。その願いを叶えるのが、この俺、エレキマンの役目だ・・・。どうだ?素晴らしいだろう?」

 

リブ・フォーエバーは少し考えた後、小町の元へと歩いていった。エレキマンはそれを、「幻想郷を征服するという素晴らしさが分かったようだ」と確信した。

 

小町「来、来る!」

 

小町は体を震わしながらも、リブ・フォーエバーに立ち向かおうと、戦闘態勢を取る。映姫様に伝えに行けばいいのだが、覚悟を決めた小町には、その思考がもうなく、吹っ飛んでいる。

 

小町は弾幕を鎌に塗装のようにつけ、強化させた。

 

小町「うおおお・・・!」

 

しかし、その鎌すらも簡単に受け止めるリブ・フォーエバー。小町はリブ・フォーエバーに恐怖し、鎌を持つ手はさっきよりも震えている。冷や汗もかいている。

 

リブ・フォーエバー「・・・貴方・・・」

 

リブ・フォーエバーは屈んで、小町と目線を合わせた。小町はビクッとなり、涙目になって、

 

小町「な、なんです、かぁ・・・?」

 

リブ・フォーエバーは厳つい顔を極力柔らかくして、小町に向けてこういった。

 

リブ・フォーエバー「オ願イシマス。主人ヲ、エレキマンヲ、元ニ戻スタメノ手伝イヲシテモラエマセンカ・・・?」

 

小町は涙目になりながら、リブ・フォーエバーの意外な発言に「へ?」と声を上げた。

 

リブ・フォーエバー「ワタシハ、平和ノタメニ生ミ出サレタノデス。ワタシノ主人、エレキマンガアンナコトニナッテイルトハ・・・。」

 

小町「あ、あんた・・・あいつの敵?」

 

リブ・フォーエバー「イマハ、デス。手伝ッテ、クレマセンカネ?」

 

小町は首を縦にブンブンと振った。リブ・フォーエバーは静かに笑顔をみせて、

 

リブ・フォーエバー「デハ、アナタハ援護ヲ。オ願イシマスネ?」

 

小町「・・・その前にさ?」

 

リブ・フォーエバー「何デショウカ?」

 

小町「一つ、いいかい?」

 

小町はリブ・フォーエバーに、何かを伝えた・・・。






次回、地球三倍第9話「※これはエレキマンとガッツマンという脅威がある中で起きていることです。」お楽しみに






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第9話 ※これはエレキマンとガッツマンという脅威がある中で起きていることです

※ゆったりです。


博麗神社

 

魔理沙「霊夢ー。お茶ー。」

 

魔理沙は机に顔をつけ、ダルそ〜に言った。霊夢はムッとして、

 

霊夢「自分の分は自分で注ぎなさいよ。」

 

と返した。魔理沙は何か言い返そうとしたが、さっきの件(博麗神社に四人いたってやつ。)もある。霊夢は苛立ちを紫の一声を聞き入れて抑えているだけ。霊夢のきつい表情でそれがわかった。魔理沙は、静かに急須を手に取り、お茶を注いだ。

 

アリス「あら、珍しい。なんも言い返さないなんて。」

 

魔理沙「触らる神・・いや、触らぬ「霊夢」に祟りなし、だ。」

 

アリス「今は・・あー。なるほどね~。」

 

アリスは魔理沙が手放した急須をすぐに手に取り、自分の容器にお茶を注いだ。

そんな中パチュリーは一人孤独に、魔導書を読んでいた。パチュリーは物静かで、あまり自分から人と関わることを好まない。

しかし、そんなの知ったことない闇慈が、ひょいとパチュリーの魔導書を後ろから見た。

 

闇慈「お、なんか凄そうなの読んでるね。何だいそりゃ?」

 

パチュリー「教えないわよ。仮に教えても、貴方のような脳筋半裸マッチョに分かるわけない。」

 

闇慈「んなっ!?テメェ今なんだって〜!」

 

闇慈は怒り、パチュリーの頭を閉じた絶扇でペチペチと叩いた。

だがパチュリーは一切動じることはなく、冷静にこういった。

 

パチュリー「さっき貴方の容姿を見て、本当のことを言っただけじゃない。あとうざい。止めてくれない?」

 

闇慈はそれでも何故かめげず、

 

闇慈「いーやっ!俺に言った言葉、ありゃ聞き捨てならねぇんだよ。」

 

パチュリー「あっそ。んで?」

 

闇慈「むむむ・・いちいち頭にくる野郎だぜ。それに、ボソボソと、人に意見を申すなら、もっと声を出せよ!?」

 

パチュリー「・・・あんまりしつこいと、こっちも放ってはおけないわよ?」

 

パチュリーは魔導書を閉じ、闇慈の方を向いてそういった。パチュリーは目を鋭くしている。闇慈は絶扇を広げた。

 

闇慈「結構。さっき俺に脳筋半裸マッチョって言ったことを、後悔させてやるよ!」

 

霊夢「ふたりとも、止めなさい!」

 

そこに霊夢が一声上げた。

 

パチュリー「霊夢・・・。」

 

霊夢「ここで暴れられたら困るのよ。やるなら他のところでやってくれないかしら?」

 

霊夢の一声で、二人はスッと静かになった。

 

闇慈「いつか、この借りは返してもらうぜ・・?」

 

パチュリー「ふーん・・・」

 

パチュリーは魔導書を開き、続きを読み始めた。闇慈に背中を向けながら。

 

闇慈(いちいち癇に障る野郎・・だ。)

 

そんな中で、紫はチップに説明(博麗神社にて・・・を参照)し終わった頃。チップも頭のネジが締め直されたか、すぐに納得した。

 

チップ「ありがとな。・・・えーと、名前なんて言うんだ?」

 

紫「八雲 紫。紫さんって呼んでねー♪」

 

チップ「えーと、ユカリ、さん!」

 

紫「なーに?」

 

チップ「あの二人、見てくれよ。」

 

チップは闇慈とパチュリーを指さした。

 

紫「あー、あの二人後ろでなんかやってたわね。霊夢に一喝されてそれまでだったけど。それで?あの二人がどうしたの?」

 

チップ「いや、あの紫の方のやつだけどさ、」

 

紫「うん。」

 

チップ「闇慈にそっけない対応してたんだよ。」

 

紫「うんうん、それで?」

 

チップ「前に聞いたことあるんだけどよ、あれをさ・・・」

 

紫「あれを?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チップ「ツンデレっていうんだろ?」

 

魔理沙はお茶を吹き出し、アリスは吹き出しそうになり、霊夢はズッコケ、パチュリーはテンパり、机をバンと叩いた。

 

パチュリー「あ、あんた!」

 

チップ「何だよ、ホントのことを言ったまでだろ?」

 

パチュリー「ツンデレって、あんなやつのどこがいいのよ、半裸の露出野郎のドドド変態よ!?」

 

闇慈「んなっ!?テメェまた言いやがったなー!」

 

チップ「それに、喧嘩するほど仲がいいとも言うじゃねえか。」

 

パチュリー「な、な・・・!」

 

チップ「それに、そんな素っ気なくしてたら、いつか皆に嫌われちまうぜ?お前だって、みんなと仲良くなりたい。けどそっけ無く反応しちゃう・・って思ってるんだろ?」

 

パチュリーは顔を真っ赤にして、

 

パチュリー「なんですってー!」

 

チップに飛びかかって行った。アリスと魔理沙はそれを止めるために動き、霊夢は呆れてものを言えず、怒るにも怒れず、闇慈はあぐらのままそれを見物していた。

 

闇慈(大将に図星やられて怒るアイツ・・なんか見ててスカッとしたわ。)

 

紫(あらあら。)

 

紫は扇で顔を扇いで、外へと出た。そこに、丁度ロックマンとソルが戻ってきた。

実はロックマンとソルは、紫が

「エレキマンの強さはかなりのもの。それにあともう一体も残ってたし、この人数でいける?」

とロックマンに聞いたところ、

「キツイんじゃないでしょうか・・。それに、二人とは限りません。ちがうやつが来るかも・・」とロックマンが言ったので、「じゃあ地底から、戦力になりそうなヤツら連れてきて!あそこ結構骨のあるやつ多いのよー。」

 

ということで、地底にお使いに行っていた。ロックマンとソルの後ろには、酒呑童子こと伊吹萃香。星熊童子こと星熊勇儀。地底に佇む地霊殿の主、古明地さとり。そのペットの火焔猫燐(お燐)と霊烏路空(お空)がいる。

 

紫「お使いご苦労さま。」

 

ソル「そりゃどうも。んで、これで十分か?」

 

紫「えぇ。」

 

ロックマン「・・・しかし、大変でしたよ。勇儀さんと萃香さん、お燐さんにお空さんのこの四人は快く受け入れてくれましたが、最後のさとりさんがしぶとくて・・」

 

さとり「こうやって来たのもほんとに渋々よ。私は外に出るのすら嫌なのに・・・」

 

お燐「ま、まぁ、ずっと引き籠もってるのも不健康に繋がりますし・・・」

 

ロックマン「外の空気は、地底よりも遥かにいいと思うのですが・・・。」

 

さとり「それでも嫌なの。動きたくなかったの。」

 

さとりはムッとして、頬を膨らませた。

 

ソル「頑固さだけはすげぇやつだ。」

 

ロックマンとソルは、博麗神社へと歩いていく。地底のみんなも、それに続いて歩いていく。

そこを、ロックマンだけ紫に止められた。

 

ロックマン「?どうしましたか?」

 

紫「ねぇ、エレキマンは、あれで本気だったの?」

 

ロックマン「いいえ。本気を出せば、僕らを一掃できたと思います。」

 

紫「・・・・本気を出さなかった?でも、それであいつになんの得が」

 

ロックマン「想定外だったんでしょう。本気を出すまでもないと、僕らを下に見てたんだと思います。」

 

紫「なーんだ、そういうこと。あのとき妙に疲れを出していなかったから不思議で・・」

 

ロックマン「!!」

 

その時、ロックマンが何かを察知した。

 

紫「どうしたの?」

 

ロックマン「これは・・・・来ます!ガッツマンが!」

 

 




次回、地球3倍第十話「新たなる敵」おっ楽しみに!


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第10話 新たなる敵

ライトナンバーズの他に、あの二人もやってくる。


三途の川 

 

 

 

 

リブ・フォーエバーは小町の頼みを聞き入れた。

 

小町「んじゃ、お願いね。」

 

リブ・フォーエバー「ハイ。」

 

小町は瞬時に焦り顔をした。もちろん演技である。エレキマンはそれに気がついていない。まぁ気がつくわけがない。エレキマンは完全に、リブ・フォーエバーがこっち側の味方になっていると自分で勝手に思っているからだ。

 

小町「く、くそ!だが私では敵わないと分かった!こうなったら映姫さまに報告を!」

 

小町は瞬間移動で地獄の映姫様がいるところへと行った。

 

エレキマン「!?逃げた!リブ・フォーエバー、奴の気はもうわかっている。瞬間移動した場所もわかる!」

 

エレキマンはリブ・フォーエバーに近づき、手を差し渡した。

 

エレキマン「手を握れ、テレポートをするぞ!」

 

リブ・フォーエバーはすっとエレキマンの手を握る。

 

エレキマン「よし、行くぞ!」

 

リブ・フォーエバー「ハイ。デハ、」

 

ガッと鈍い音がして、エレキマンの手をリブ・フォーエバーがもぎ取った。

 

エレキマン「!?な、」

 

リブ・フォーエバー「申シ訳アリマセンガ主ヨ、アナタヲソノママ放ッテハオケナイ。」

 

エレキマンは手があった部分を押さえ、リブ・フォーエバーを鬼の形相で睨む。

 

エレキマン「てんメェ・・・・!」

 

リブ・フォーエバー「サァ、キテクダサイ。」

 

エレキマン「上等だ。」

 

次元を裂く音と共に、リブ・フォーエバーは伸ばした爪でエレキマンを攻撃する。それはサンダービームの衝撃で相殺された。

 

リブ・フォーエバー「・・・次元斬」

 

裂いた次元から、透明な斬撃が3つ放たれた。それをエレキマン、間一髪で避け、そのまま飛んでいく斬撃は後ろの巨大な岩壁を簡単に斬り裂いた。

 

エレキマン「やる!」

 

サンダービームを5way弾で撃つ。それは裂かれた次元にいとも簡単に斬り裂かれ、散った。

次に、追跡型のサンダービーム連射した。見た目形も何もかも同じ。気づくことは容易ではない。リブ・フォーエバーは次元の前で突っ立ったまま。サンダービームは次元の目の前でグワンと曲がり次元を避け、リブ・フォーエバーへと向かう。

だが、リブ・フォーエバーの反応速度たるや、来たその瞬間に自分の周りで長い爪を振り回し、斬り裂いた。

エレキマンもそれには驚き、内心でリブ・フォーエバーを評価した。

 

リブ・フォーエバー「ドウデスカ?マダヤリマスカ?」

 

エレキマン「当たり前だ。」

 

エレキマンは冷静さを保ち、リブ・フォーエバーへと走って迫っていく。そのときに自身の体に電撃を纏う。

 

リブ・フォーエバー「次元斬」

 

次元からまた、3つ透明な斬撃が放たれた。その斬撃は、纏っていた電撃に3つとも吸収された。

 

リブ・フォーエバー「吸収・・ナルホド。ソノママ斬撃ノ威力トトモニコノ私ニ突ッ込ンデクル気・・!」

 

避けることは簡単だ。避けよう。・・・体が動かない。慌ててふと足元を見ると、サンダービームが縄状になり、足を縛っていた。

実はエレキマンが連射した追跡型のサンダービーム。斬り裂かれる可能性を考え、斬り裂かれて小さくなった際に、サンダービームは瞬時に集合し縄状になるよう仕組んでいた。

もうリブ・フォーエバーは逃げることはできない。

エレキマンはリブ・フォーエバーに強烈なタックルを食らわせた。カッとその場で光が出、その後すぐに爆音が鳴り響くと共に大爆発が起きた。

灰色の煙の中が気の開放によって起きた暴風によって解けたとき、リブ・フォーエバーの首をつかむエレキマンの姿が現れた。

 

エレキマン「俺の勝ちだ。」

 

リブ・フォーエバー「・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社 参道

 

 

 

ロックマン「皆さん構えて!・・・ガッツマンが来ます。」

 

聞くやいなやチップと闇慈とボンバーマン、そしてアンサーがロックマンの元へと駆けつけた。

 

チップ「来たか。」

 

チップはロックマンの前に手を出し退けと合図をした。

 

ロックマン「え?」

 

チップ「分かんねぇのか?退けの合図だよ。ほら、さっさと退け。」

 

闇慈はロックマンの方を向いた。不安そうな顔をしている。

 

闇慈「大丈夫だ。んな心配しなくても、俺らは負けゃしねえよ。」

 

ボンバーマン「ロックマン、ここは退いてくれないか?少し休んでな。」

 

ロックマンはうんと頷き、博麗神社へと戻った。紫は空中に浮遊したままアンサーへと近づき、

 

紫「私も退いていいかしら?」

 

アンサー「えぇ。ここは私達に任せてください。」

 

紫は扇をスキマの中に入れ、スーッと博麗神社に戻っていった。

ちなみに先程の喧嘩はというと、萃香と勇儀が物理説得して止めさせた。そのためいまパチュリーの頭には小さなコブがある。ちなみに闇慈にもある。パチュリーより少し小さい。

パチュリーが痛む頭を擦っていると、霊夢が自分の前を横切って、神社に戻ってきた紫に近づいているのを見た。

 

腕を組んで、紫へと

 

霊夢「任せていいの?あんな奴らに、」

 

紫は霊夢の方を流し目で見た後に、参道に立っている四人を見た。

 

紫「あんな奴らって言えるのも、これまでかもね。」

 

霊夢「え?」

 

紫「内に隠しているけど、力は大したものよ。この天才少女紫ちゃんにはわかったのよ。」

 

紫のなんか気持ち悪い返しにも、霊夢はスンとした反応で

 

霊夢「ふーん・・・」

 

霊夢は多分、普段から紫にあんな感じでなんかされているからか、慣れているのであろう。

 

その話を聞いていた勇儀と萃香が面白そうだと、早く敵が来てあの四人と戦わないかとソワソワしている。魔理沙やアリスは、もしものことがあったとき、いつでも加勢できるように戦闘準備だけはしておいている。他はボーッとしたり心配したり。

その中でたった一人、ソルは何かを察知した。

 

ソル「・・・あん?」

 

博麗神社の後ろ側の林から、ガサガサと音が聞こえる。

ソルが林側を気にしているのを、お空が気づいて、何かと思いソルに近づいて

 

お空「どうしたのー?」

 

と軽く声をかけた。その時、

 

参道の上空からガッツマンが現れた。着地したときに一時的に大きな地震が発生した。四人は体制を崩し、博麗神社に居る者たちも倒れたり慌てたりした。

アリスが体制を崩し転んだ。それを魔理沙が助けようとアリスに手を伸ばした。

 

魔理沙「おいアリス、大丈・・・ん?」

 

魔理沙はふと、アリスの影が不自然に揺れていることに気がついた。その影の揺れは徐々に影の一点に集まっていく。そして一点に集まった次の瞬間、

 

魔理沙「!!アリス、危ない!影がっ!」

 

ソル「あれは・・・!」

 

アリスは倒れたまま自身の影を見た。影からは真っ黒で鋭利な刃物が出現し、アリスの元へと向かっていく。

 

アリス「上海、蓬莱!」

 

アリスは上海人形と蓬莱人形を糸で操り呼び出した。上海と蓬莱は刃物を弾幕で破壊した。

魔理沙はアリスの手を引っ張り、立たせた。

 

魔理沙「アリス、大丈夫だったか?」

 

アリス「えぇ。戦闘準備だけしておいて良かったわね・・・それより、今のは何・・?」

 

ソルはアリスの疑問にこう返した。

 

ソル「今のは「エディ」・・」

 

アリス「エディ?」

 

ソル「影のバケモン見てぇなもんだ。そして、それを操るやつがいる。すぐ近くにな。」

 

アリス「すぐ、近くに・・・」

 

ソルは小さく頷いた後すぐ、自身の影へと封炎剣を突き刺した。

 

ソル「んなこと話してたら潜んできやがったか。出てこい。」

 

するとソルとアリスの影が次第に伸びていき、その後分離し、林の方に移動する。そして、ソル分離した影から一人の男が、アリスの分離した影からは「エディ」が現れ、男の影に入り込んだ。

男は両腕両肩を露出した黒い服で身を包んでおり、髪は金髪で女のように長く、赤い目隠しを両目につけている。「エディ」は見るからに化け物で、鋭い目に鋭い牙を持っている。

 

ソル「アサシン組織のザトー=ONE。なんの真似だ?」

 

ザトー「処刑の時間だ。私にとってはどうでもいい時間だが、彼にとってはそうではなさそうでね。」

 

林の中から鎌の攻撃が放たれた。ロックマンがバスターでそれを弾いた。

 

ソル「二丁鎌・・アクセル=ロウ!」

 

草むらの中から、アクセル=ロウと言う名の男が現れた。ダボついた黒のパンツに、チェック柄のジャンパー、バックルとジャンパーの袖部分には、ユニオンジャック柄の飾り布が垂れている。

 

アクセル「よう、旦那。」

 

ソル「どうした?・・・テメェはどこから来たんだ?」

 

アクセル「あんたのいる世界と一緒のやつだよ・・。」

 

ロックマン「ソルさん、彼らは・・!」

 

ソル「テメェが止めようとしてる奴らにヤラれたのか?コイツラは。」

 

ロックマン「きっとそうです。僕に装備されているセンサーが二人の方も指している・・・」

 

ソル「治す方法は?」

 

ロックマン「一時的な気絶です。」

 

ソル「成程な。」

 

アクセル「俺たちを倒そうってこと?」

 

アクセルはザトーの側へとステップで移動し、二丁鎌を構える。

 

アクセル「言っとくけど容赦はしない。」

 

ザトー「お手並み拝見。」

 

ソルとロックマンの間に、魔理沙とアリスも加勢した。

 

アリス「私達もやるわ。」

 

魔理沙「人数は多いほうがいいだろう?」

 

そこに霊夢も行こうとしたが、紫に止められる。理由はさっきと同じ。なのと、

 

紫「もう二人、私達はそれの相手をしましょう。」

 

そういうと紫は霊夢の腕を引っ張り、空へと飛んでいった。勇儀と萃香はガッツマンと四人の戦いが始まるとワクワクし、地霊殿の三人はそっとしてようと、勇儀と萃香のそばに寄った。

 

 

 

 

 

林の方で、参道で、激闘が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 




次回、ガッツマンの本気が博麗神社に響く。


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第11話 ガッツマンの本気

あ、前置きは適当なこと書きます。


 

 

ガッツマンはボンバーマンにステップで近づき、片手で軽く地盤をひっくり返し攻撃した。

それを飛んで避け、両手に特殊武器「ハイパーボム」を一個ずつ持ち、降下しながら投げる。

 

ガッツマン「!!」

 

ガッツマンは近くに落ちるハイパーボムを見、目を見開いてゾッとした。慌てて後退しハイパーボムから距離を置く。

その後ハイパーボムは轟音を鳴らし、爆発した。

 

チップ「アイツがあんな慌てて逃げるなんざ、どういうこった?」

 

ボンバーマン「弱点、だな。」

 

ボンバーマンはハイパーボムをどこからともなく取り出した後にそういった。

 

チップ「弱点、だぁ?」

 

ボンバーマン「あぁ。ガッツマンには俺のハイパーボムがよく効くんだアイツの特殊武器「スーパーアーム」はカットマンっていうやつに効く。」

 

チップ「う、うん・・・。まぁつまり、お前はあいつに強く行けるってことか!」

 

ボンバーマン「まぁそうだな。だが強く行けるとはいえ、アイツのパワーは絶大。下手したら普通にパワー負けして俺が動かなくなる。」

 

アンサー「では、私達が少し前に出て、貴方はアイツの隙きを見てその爆弾を。」

 

闇慈「んじゃ、一番前は俺に任せな!」

 

闇慈はそう言うと3人の前に行き、絶扇を広げる。

 

闇慈「舞の極意、見せてやるよ!」

 

ガッツマンは首を回し、戦闘態勢をとりなおす。

 

ガッツマン「見せてみろ。」

 

ガッツマンは脚を上げ、強く振り下ろして地面を浮き上がらせる。そしてその浮き上がった地面に向けて拳を振った。浮き上がった地面は砕け、複数の小岩となり、四人へと向かっていく。

 

ガッツマン「見せられるものならな!」

 

闇慈「じゃあ・・・」

 

闇慈は絶扇を緩やかに、それでいて強い力を乗っけ、迫ってくる無数の小岩を舞うように粉砕した。

 

ガッツマン「!?」

 

闇慈「どうだい?これぞ「花鳥風月」。美しいだろう?」

 

ガッツマン「いや、暑苦しい。」

 

闇慈「・・・そうかい。まぁいいや。今はお前を倒すことが目的だ。本気で、な。」

 

ガッツマン「本気か・・・フ、じゃあ見せてやるか・・・この俺の本気を・・・!」

 

ガッツマンはそういうと、自身の片手から赤くて小さな歯車を出し、それをカッと光らせた。するとガッツマンから暴風が巻き起こる。

 

チップ「ワッツ!?何が起きてんだ!?」

 

アンサー「分かりません。しかし今アイツは隙だらけ、今のうちに・・」

 

アンサーは麟議の書を空中に20個設置した。その後ボンバーマンに、爆弾をガッツマンに投げてくれと言った。

ボンバーマンは首を横に振った。

 

アンサー「な、何故?」

 

ボンバーマン「あれはパワーギア・・・そして暴風が起きているあの状態・・・その時はどんな攻撃も受け付けはしない。だから今は、」

 

ボンバーマンはハイパーボムを体中に武装するように付けた。

 

ボンバーマン「あの暴風の状態が切れた瞬間に総攻撃。それでアイツを倒す。」

 

チップと闇慈もボンバーマンの言葉通りにする。チップはブレードに電撃を溜め、闇慈は巨大化させたままの絶扇を一つに合わせ振ることで、青色に光る龍を召喚した。

 

闇慈「準備万端!」

 

ガッツマン「・・・パワーギア、開放!」

 

ガッツマンが体を大の字にしてパワーギアを開放。その瞬間に暴風が切れた。

 

四人「今だっ!」

 

闇慈は青き龍を突撃させる奥義「絶」を、アンサーは麟議の書に引っ付いて大型手裏剣を、チップはブレードに溜めた雷をガッツマンに撃ち、ボンバーマンはハイパーボムを全てはなった。

 

ガッツマン「愚鈍・・・!」

 

ガッツマンは地面をどんと叩いた。すると叩いた近くの地面が巨大な針となった。ハイパーボムは全てそれに突き刺さり、ガッツマンに当たらなかった。

 

四人「!!?」

 

闇慈の絶も、ボンバーマンのハイパーボムの残量も、全てなくなっている。四人は驚き、そして焦った。

 

闇慈「おーいおいおい・・こいつはちょっと予想外過ぎないか?」

 

ボンバーマン「どーしよ。残量なくなっちまった・・」

 

アンサー「え、嘘!?」

 

ガッツマンは禍々しいオーラを放ちながら、四人へと迫っていく。一歩、また一歩と近づいていくたびに、地面には巨大なヒビが入り、凄まじいプレッシャーが迫ってくる。

 

アンサー「どうしますオカシラ?アイツのあの状態は・・!」

 

チップ「・・・・・」

 

アンサー「ちょっとオカシラ?聞いてます」

 

チップはアンサーには何も返さず、ガッツマンの方へと歩き、立ち向かっていく。

 

チップ「こいつが怖ぇんなら下がりな。」

 

チップはブレードを前へとやり、ガッツマンを鋭く睨む。

 

アンサー「オ、オカシr」

 

チップ「どうする?下がるか、下がらねぇのか。」

 

チップはそういった後、ガッツマンへと単独で向かっていく。

 

ガッツマン「フン。」

 

チップはブレードを何回もガッツマンへと当てる。だがガッツマンはびくともせず、傷一つすらついていない。

ガッツマンは、それに驚き一瞬怯んだチップの腹にデコピンをし、博麗神社の前にある大木へと吹き飛ばした。チップは大木に激突し、吐血をした。

 

ガッツマン「挑むのはいいが、勝つ見込みはあるのか?」

 

チップ「・・・・」

 

チップは痛みをこらえ、黙って起き上がる。そしてめげずにガッツマンへと挑む。だが、何度やっても同じであり、ガッツマンは不動のまま、傷一つつかず、チップの体にはどんどんと傷が増えていく。

三人はそれを黙ってみているだけだった。

 

 

 

 

 

 

数分後、チップはガッツマンの前で倒れ込んだ。ガッツマンはそれを鼻で笑う。

 

ガッツマン「馬鹿な奴め。無駄だということを理解できずに死んでいったか。」

 

ガッツマンはチップを持ち上げ、横に投げ捨てた。

そして三人を指さし、「次は貴様らだ。」と悪い笑みをしながら言った。それを見ていた地底組の中で、お燐とお空は目を疑った。

 

お燐「・・・ねぇ、なんで?」

 

さとり「なんで彼らは助けなかったのってこと?」

 

お燐「・・・はい。」

 

お空「さとり様は、わかるんですか?」

 

さとり「大体は、ね。」

 

そこに勇儀が割り込んで、

 

勇儀「大丈夫だって。見てな。」

 

と軽く言った。

 

お空「大丈夫・・・?」

 

その時、ガッという鈍い音がした。参道では、ガッツマンの攻撃を、闇慈が絶扇で止めている姿が。 

 

闇慈「・・・あんたさ。まだ気づかないのかい?」

 

ガッツマン「なに・・・?」

 

闇慈「大将、さっき倒したやつ、見てみ。」

 

闇慈は絶扇の横からひょいと顔を出し、チップの方を指さした。

ガッツマンがチップの方を向くと、そこにチップの姿はなかった。

 

ガッツマン「な、あいつの姿が・・!?」

 

その隙に闇慈は絶扇を大振りし、ガッツマンを攻撃した。

 

闇慈「隙あり!」

 

ガッツマン「ぐぅっ!?」

 

ガッツマンの右腕に、絶扇によって、傷がつけられていた。

 

闇慈「馬鹿はあんただよ。ずっと俺らの術中にはまってたんだからな。さ、逆転と行こうか?」

 




次回、ガッツマン戦クライマックス!&林での戦い!


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第12話 記憶

トリッキーなキャラっていいよね。


 

 

 

闇慈「一誠奥義・・・彩!」

 

絶扇を巨大化させ、ガッツマンのいる前方へと放つ。

ガッツマンは慌てて地面に手を当て、衝撃波を起こし、絶扇を弾こうとする。だが逆に、その衝撃波が弾かれた。彩の威力は絶大。衝撃波ごときで弾かれはしない。

ガッツマンは彩によって強く吹き飛ばされ、鳥居のてっぺんに強く衝突した。

 

ガッツマン「ぐぅ・・・」

 

ボンバーマン「ガッツマンー!」

 

ガッツマンはボンバーマンの声がした方、斜め上を向いた。ボンバーマンはアンサーを担いでいる。

ボンバーマンは「おらよっ」と言い、アンサーをガッツマン目掛けてぶん投げた。

 

ガッツマン「な、投げたー!?」

 

アンサー「覚悟っ!」

 

アンサーはフットダイブでガッツマンの顔を思いっきり蹴った。ガッツマンはそれに耐え、アンサーの顔を鷲掴みする。

 

アンサー「・・・!!」

 

ガッツマン「馬鹿め。俺の耐久力を甘く見たな。」

 

その時、ぱっとアンサーの体が無数の名刺になって、落ちていった。その後すぐに真上からアンサーが降ってきて、ガッツマンの頭を掴む。

 

ガッツマン「ぬぅ!?」

 

アンサー「忍びを甘く見ないでくださいよ。では!」

 

アンサーはそのまま、ガッツマンの頭を掴んでいる手を思いっきり振り、地面へと叩き落とした。土煙があがる。

 

ガッツマン「馬鹿な・・・この俺がやられるわけが!」

 

土煙のなか、ガッツマンは地に膝をついて、目を震わせてそういった。

 

ガッツマン「やられるわけがない!この俺が、この俺がぁぁ!」

 

ガッツマンは全力で衝撃波を放ち、土煙を掻き消し、暴風を起こした。

 

ガッツマン「まだやれる。お前らを殺してやる!」

 

三人を指さし、鬼の形相でそう言う。だが三人は余裕の表情。

 

ガッツマン「そう余裕なのも今のうち・・・」

 

その時である。ガッツマンの背後でピシャリと雷が落ちる音がした。後ろから蒼の光が指す。

 

闇慈「お、来たかな?」

 

アンサー「そのようですね。」

 

ガッツマン「な、なにが、起きているんだ?」

 

闇慈「後ろ、見りゃいいじゃねぇか。」

 

ゆっくりと後ろを向くと、そこには、

 

チップ「死んだぜ、テメェ。」

 

ブレードに雷の力を貯め切り纏わせ、気を放ちながら構えるチップの姿がそこに。

 

ガッツマン「っ!!!」

 

チップはガッツマンに神速で、雷を纏わせたブレードで斬って打ち上げ、また斬って打ち上げを何十回も繰り返す。そのうちにガッツマンの体には斬られた跡がくっきりと。

 

ガッツマン「この、俺が・・・・」

 

チップは雲の上までガッツマンを斬り上げた時、ガッツマンの上へと直線移動し、ブレードを蒼く光らせ、力をブレードに収束させる。

 

ガッツマン「この俺が負けるわけg」

 

チップ「じゃあな。」

 

チップはガッツマンの腹部をブレードで貫いた。ガッツマンは空中で機能を停止し、そのまま落ちていく。

 

チップ「斬星狼牙。ったく、最後まで意地張った馬鹿だったな。」

 

チップは瞬間移動で参道へと戻り、落ちてくるガッツマンを両手で受け止めた。

 

アンサー「オカシラ、空からガッツマンが!」

 

ボンバーマン「聞いたことあんなそれ。」

 

闇慈「なんか、それは掘り下げないほうがいい気がする。」

 

チップ「おい、何話してんだ?・・それよりお前ら。終わったぜ。」

 

チップはガッツマンをよっこいしょと担ぎながら、三人にそういった。

 

ロックマン「ガッツマンを、倒したのかい?」

 

チップが博麗神社側を向くと、ロックマンと、傷だらけのザトーとアクセルを抱えるソルの姿。

 

ロックマン「それを、ガッツマンを、僕に渡してください。」

 

チップ「ん?あぁ。ほらよ。」

 

チップはガッツマンをロックマンに受け渡した。ロックマンはチップに「ありがとう。」と一言いって、テレポートでその場から消えた。

 

チップ「ん。お前の方も終わったのか。」

 

ソル「まぁな。」

 

ソルは博麗神社で休んでいるアリスと魔理沙を親指で指さした。

その二人をよく見ると、額から汗をダラダラ掻いて、かなり疲れている。

 

チップ「・・・・アイツら相当張り切ったんだな。」

 

ソル「・・・そのこと、詳しく話してやろうか?」

 

チップ「聞きてぇな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッツマン対四人と同時刻・・・・

 

 

 

 

 

アクセル「そらよっ!」

 

ザトー「エディ。ドリル。」

 

エディ「へーへー。」

 

アクセルは二丁鎖鎌を手足の延長のように扱い、ソルを極力こちらへ近づけさせないようにし、ザトーはエディに命令し、地面からドリルを放ち、他3人を攻撃する。魔理沙とアリスは弾幕で二人に攻撃するが、エディのドランカーシェイドによって反射されるだけ。

 

アリス「くっ!」

 

魔理沙「あの怪物、どうにかして潰せねぇか・・?」

 

そんな中で、ロックマンはバスターをチャージし始める。

 

ロックマン「あの反射する技、影を操って繰り出しているというのなら、耐久値に限界はあると見た!フルチャージでそれを壊す!」

 

ザトーとアクセルもそれに気がつき、ロックマンへと迫る。

 

魔理沙「こっち来た!」

 

アリス「止めるわよ!」

 

アリスは上海、蓬莱人形を操りザトーとエディを、魔理沙は弾幕でアクセルを攻撃する。

 

ザトー「人形か。エディ、あれをやれ。」

 

エディ「了解。」

 

エディは咄嗟に巨大な剣へと変化した。

 

ザトー「行け。」

 

ザトーはバッと左手をアリスの方に向け、エディに言った。剣状になったエディは、アリスへと高速で突っ込んでいく。

アリスはそれを上海蓬莱で止めようとするが、簡単に弾かれてしまった。

 

ザトー「無駄無駄。」

 

アリスの眉間に剣が触れ、貫きそうになったその時、

 

ソル「オラァッ!」

 

ソルがエディを蹴り飛ばし、アリスを窮地から救った。エディはザトーのもとにそそくさと戻っていく。

するとそこに、魔理沙が吹き飛んできた。よく見ると左腕に鎖状の跡がくっきりとついている。

 

アリス「魔理沙!」

 

魔理沙「いったた・・・あんのやろー!」

 

アクセルは二丁鎖鎌を振り回し、魔理沙に悪意の塊のような笑みをみせ、

 

アクセル「どうよ?近距離戦でも、俺は一応やれるぜ?んじゃ。」

 

そう言うと、チャージ中のロックマンの方を向き、二丁鎖鎌に炎をまとわせ始める。

ザトーは3人をいかせまいと、エディを操り全力で阻止する。魔理沙とアリスはエディに手も足も出ない。

 

ソル「うざってぇ!」

 

そんな中でソルはザトーの懐へと入り込み、封炎剣をザトーへと一振りする。ザトーは影へと潜りそれを避ける。

 

ザトー「残念。時間切れ。」

 

そのときすでに、アクセルは炎を纏い終わっていて、ロックマンへと放っている途中だった。

 

ザトー「もう間に合わない。」

 

ソル「いや、間に合う。」

 

ソルはそう言うと、カッと目を赤く光らせて、自身から赤黒い光を放った。6人の周りはその光で包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

ロックマン「・・・あれ?」

 

ロックマンが目を開くと、そこには傷だらけで倒れているアクセルとザトーと、グッタリとしたエディ。

・・・と、汗だくの魔理沙とアリス。

そしてアクセルの横には、凄まじい熱気を放つソルの姿が。

ロックマンはチャージを解除して、ソルのもとへと近づく。

 

ロックマン「一体何が・・・」

 

ソル「少し「解除した」だけだ。」

 

ソルハそう言うと、静かに頭を片手で抑えた。

 

ロックマン「あの二人は?」

 

ソル「熱気にやられたんだろう。「解除した」時、アイツらは近くにいたからな。」

 

ソルはそう言うと、アクセルとザトーと担ぐ。そしてロックマンに、

 

ソル「二人はお前が運べ。」

 

と言って、博麗神社へと戻っていく。ロックマンはアリスと魔理沙を抱えて、ソルの後へと続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソル「・・・・て言うことだ。」

 

チップ「アイツら、何もやってないってことか?」

 

ソル「そうなるな。」

 

チップ「ふーん。」

 

闇慈「おーい大将。戻ろうぜ。」

 

闇慈は博麗神社に戻る途中、チップにそう言う。

 

チップ「おう。」

 

チップは軽く返事をし、後は博麗神社で話そうとソルに言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷 どこかの上空

 

 

紫「・・・ここよ。」

 

紫は霊夢の手を離し、そう言った。霊夢はあたりを見回す。雲ひとつない青空。かなり上に来たようで、下がかなり見えにくい。

 

霊夢「ねぇ、ここ何?」

 

紫「なんの変哲もないところ。」

 

霊夢は紫の方を向き、目線を上に上げて「はぁ?」と声を漏らした。

 

紫「だけど、それも変わるのよ・・いえ、今、変わったわね。」

 

紫は扇子をピシャリと音を立てて閉じ、隙間へと放り込むと、鋭い目で前を見た。

 

紫「霊夢、見なさい。あれが「脅威」よ。」

 

霊夢も前を向くと、そこには一人の男の姿があった。両目は緑と黄色が混じっていて、黒色の下駄を履き、柄など一切なく、ただ真っ白な和服を着ていて、腰元には紫色の何かの切れ端が針金で止められている。

 

霊夢「・・・この幻想郷では見たことがないやつね。」

 

??「お前たち、・・いや、お前か?」

 

紫「?」

 

??「お前が、この私の記憶を持っているのか?」

 

男は表情一つ変えずに、静かにそういった。霊夢を指さしながら。

 

霊夢「記憶・・・そんなの知らないわよ。」

 

紫「申し訳ないんだけど、貴方はここには「いらない存在」なの。ここで抹消する。」

 

??「隠しているかそれとも否か。波長だけでは分からんな。まぁいい。斬ればわかる。」

 

男は何かをつかむ動作をしたかと思えば、次に刀を前に突き出すような動作をし、

 

??「記憶の中の者に、そして私に、一生の幸福を・・・」

 

 

 

 

純禄「「禁断」が一人、純禄(じゅんろく)!推して参る!」

 

 

 

 




次回、純禄VS紫&霊夢。


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第13話 純禄


あ、前置きは書かないときもあります。



純禄「禁断が一人、純禄、推して参る!」

 

純禄は霊夢へと迫っていく。刀を持った形の手をしながら。

 

霊夢「突っ込んできた、だけ?」

 

霊夢はすっと退いて距離を取る。そうし続ければいいだろうと思ったそのとき、紫が霊夢に向けて

 

紫「だめっ。今すぐ結界を貼って!今すぐに!」

 

と叫んだ。その声、その顔がかなり真剣だったから、霊夢は止まり結界を貼った。純禄が手の形変えぬまま腕を振り下ろす。ガキンと、結界に刃物が強く当たる音がした。

 

霊夢「えっ」

 

紫「やっぱり・・・目には見えないけど、奴、なにか持ってるわね。音からして刀か?」

 

霊夢「刀?透明な刀ってこと?」

 

純禄はすっと手を開き、二人から離れた。その後二人に見せるように、何もない虚無な場所で何かを掴む動作をする。

 

純禄「透明な、は惜しいな。この空は虚無だ。肉眼では青き空、白い雲。そんなものぐらいしか見えない。私はその虚無から武器を生成することができる。虚無から作りしものは感覚しかなく、見えはしない。今作ったのは先程と同じ「刀」・・・。」

 

純禄は刀を持ち、空中を走りながら二人に迫る。霊夢と紫は弾幕でこちらに近寄らせまいとする。だが純禄が作った刀、それは異様に長い刀だったのだ。見えないから長さもわからない。分かるのは作った純禄のみ。

そのため今純禄が迫っている距離からは、「余裕で届く。」純禄は急ブレーキをかけ、刀を二人に向けて振った。

弾幕ごと紫の腹部を斬った。紫はよろけ、腹部を押さえる。

 

紫「ぐっ・・・ほ、本当にわからないわね・・・まさか長い刀だったなんて・・・」

 

霊夢は結界により無傷だった。紫の方を見るや否や目を丸くして、紫に近づく。

 

霊夢「紫、大丈夫!?」

 

紫「えぇ。これくらいで喚く私じゃない。」

 

紫は斬られた腹部をスキマを使用して押さえ、体制を取り直す。

 

純禄「私と同じ珍妙な、その紫の者よ。」

 

純禄はそう言うと、刀を消し、新しく武器を作り、もった。手の形からして拳銃か何かだと、霊夢と紫は一目でわかった。

だが、その拳銃も威力が絶大だったり、銃弾も真っ直ぐ来なかったりとか緩急があるかもしれないとか、そもそもその銃弾すらも透明なはずなので普通でも避けれるかどうかも怪しい。二人は威力が絶大ではないことを前提にし、結界を貼り、突っ込んでいく。

 

純禄「・・成程。先程の刀の長さから、この弾の威力の強さを危険視したか。だが威力は普通だ。しかし・・・」

 

純禄は二人との距離が1メートルほどになったとき、拳銃本体を二人に振った。すると先ほどとは違く、結界はパキンと音を立てて破壊された。

 

紫「・・な!?」

 

霊夢「結界が、簡単に・・・!」

 

純禄「実弾は普通。しかし拳銃の威力は絶大だし。そしてお前らのその防御壁をこの距離で破壊できるほどに長さもある。」

 

純禄は霊夢の心臓目掛けて、拳銃を撃った。バンと轟音が鳴り響く

 

霊夢「っ!」

 

霊夢は間一髪、お祓い棒で銃弾を弾いて一命をとりとめた。銃弾は透明だが、その軌道が空中で輪郭を描き見えたため、一瞬の判断で弾けたのだ。

 

霊夢「あ、危なっ・・・」

 

純禄「!?お祓い棒で、だと?あのお祓い棒、一体何製だ・・・。」

 

純禄は拳銃と銃弾を消して、再度刀を作り、「両手」で持つ。純禄の手から血管が浮き出て見える。

 

純禄「・・・行くぞ。」

 

紫「(彼の手・・・見るからしてかなりの重量。)来なさい。」

 

純禄は刀を二人目掛けて思いっきり振る。二人は落ち着いて後ろへと下がる。振ったあと、そこでブオンと風が吹いた。

 

紫「当たったらひとたまりもない・・・。ただ、当たることはなさそうね。」

 

紫は落ち着いて弾幕を放つ。純禄は自身の前で刀を回転させ、弾幕を弾く。

そんな二人を横に、霊夢は自身の周りに御札状の弾幕を展開させる。

 

霊夢「ホーミングアミュレット!」

 

霊夢は札状の弾幕を純禄に放った。ホーミングアミュレットは純禄の前を弧を描くように移動し、背後へと周る。

 

純禄「追跡型か。成程。あの札を対処したら、あの紫のヤツが来ると。」

 

純禄はそうつぶやき、後ろを振り向き、アミュレットを刀で弾きはじめる。

 

紫「今っ」

 

スキマで瞬間移動をし、純禄の背後を取った。そのままスキマから先の鋭い鉄柱を取り出して、純禄の首元へと。

 

紫(至近距離・・・避けることはできない!)

 

純禄「・・・・」

 

純禄は紫が来ることを分かっていた。背後を見せたのは「わざとである。」

紫は鉄柱を純禄へと突きかけた。

 

純禄「未熟だな・・・」

 

純禄はその場でタンと飛び、霊夢の方へと降りていく。

 

紫「なっ!」

 

純禄「お前が離れるのを待っていたのだ!紫の者っ!」

 

霊夢は慌てて結界を貼り防御するが、それも無駄だった。純禄の作った刀は威力絶大。先程の拳銃とは比べ物にならないほどに。

コンと刀を当てただけで、結界はバラリと崩れてしまった。

 

霊夢「くっ!霊符・・・」

 

純禄「させるものか。」

 

刀を振り下ろし、霊夢を真っ二つにしようとした。

頭のてっぺんまで振り下ろしたとき、純禄は動きを止め、手を叩き、刀を消した。

 

霊夢「・・・?」

 

純禄「成程。すこしお前に期待をしたものだが・・・どうやら我が記憶は持っていないようだ。」

 

純禄はそう言うと、瞬間移動で何処かへと消えていった。

 

紫「・・・あいつ、この幻想郷からいなくなったわ。気が消えた・・・。」

 

霊夢「なんだったのかしら、あいつ。記憶となんちゃらかんちゃら・・ま、いなくなったんならいいでしょ。紫、戻りましょ。」

 

紫「そう、ね。」

 

紫ほ霊夢と一緒に、博麗神社へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その少し遠くに、一本の鎖が、空中を泳いでいた。




次回、なんも動いてなかったあっちの話。


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第14話 地獄の熾烈極めし戦い

ソルってかっこいいよね。


 

地獄 三途の川

 

 

 

エレキマンはリブ・フォーエバーの頭をを足で踏みつけ、好きなように嬲っている。

 

エレキマン「・・・フン。」

 

リブ・フォーエバー「・・・・・・・」

 

エレキマン「動かなくなったな。・・ったく、アイツらは何考えてこいつを作ったんだ!ただの障害だったじゃねぇか。」

 

エレキマンはリブ・フォーエバーを蹴り飛ばして、苛立ったままその場を去ろうとした。その時、下からなにかを突きつけられた。エレキマンはそれがしゃくだと、すぐにわかった。

 

エレキマン「これはこれは閻魔様・・・この俺の機嫌を直してくれるのかな?」

 

閻魔様、その名は四季映姫・ヤマザナドゥ。小町が呼んできたのである。

映姫は遠くのリブ・フォーエバーを見た。見るも無惨なあの姿。その後冷たい目でエレキマンに、こういった。

 

映姫「あれはあなたが・・・いえ、聞く必要はありませんね。・・・今の貴方の性根は腐っている。」

 

エレキマン「そうかい。じゃあどうする?」

 

映姫「何を知れたことを。小町、行きますよ。」

 

映姫は小町にそういった。小町は鎌を構え、映姫は自身の周りに高貴な光を出現させる。

 

映姫「小町から聞きましたよ?操られていると。だから裁くことはできない。善の心を持つものは。今の貴方は別です・・・・。元の貴方にもどす!」

 

エレキマン「ハッ、抜かせこの餓鬼。」

 

エレキマンは自身に雷をまとわせ、姿勢を低くする。

       ぁ  ぃ  っ

エレキマン「リブ・フォーエバーの様に、嬲り殺しにしてやるよ。」

 

エレキマンと、四季映姫&小町の戦いが始まった。その戦いは熾烈を極めた。

 

エレキマンが二人に猛攻。それを映姫は先程の出現させた光をいろいろな形状の弾幕に変えて阻止し、そこを小町が鎌で攻撃し、打ち上げたり叩き落としたりする。

 

小町「この鎌は飾りだけど、普通に痛いよ。」

 

エレキマン「このっ・・・がはっ。」

 

そのようにしてエレキマンは最初は押されていたが、映姫を狙わずに小町を狙うようにする。小町のサポートがかなり面倒だからだ。

小町を映姫か遠ざけるように蹴り飛ばし、追いかける。映姫は先程と同じく弾幕で阻止しようとするが、エレキマンとの距離があり、ヒットするまで時間がかかるためか、簡単に弾かれてしまう。映姫はすぐさまエレキマンへと急いで近づく。映姫が来る前にエレキマンは小町に猛攻を仕掛け、小町を先に潰そうとする。

防御が崩れないため、エレキマンは小町の足をかけて、バランスを崩し、無意識に防御を解かせた。

 

エレキマン「吹き飛べぇっ!」

 

エレキマンは小町の腹を思いっきりヒザ蹴りした。小町は口から血を吐き、天高く吹き飛ばんでいった。

 

映姫「小町!」

 

エレキマン「これでやつが来るまで時間がかかるはずだ。さて、タイマンと行こうか。」

 

エレキマンは直線型サンダービームを撃ち、映姫に攻撃する。

 

映姫「くっ!」

 

自身を守るように、前方へと弾幕を放ち、サンダービームと相殺させる。土煙が舞い、そこからエレキマンが掻き分け突っ込んできた。しゃくでエレキマンの打撃を防御。だがその反動で吹き飛び、近くの岩に激突した。

映姫が無意識的に目を閉じて怯んでいるところを、エレキマンは追尾型サンダービームを3つ放って、一緒に突っ込んでいく。

目を開き、ハッとなった映姫は、対抗するより、すぐさま逃げた。エレキマンは岩に突っ込んでいき、その岩を粉微塵に砕いたが、追尾型は映姫へと迫る。しかし距離は遠く、判断するまで十分な時間があった。映姫は自身の周りに赤と青の大弾幕を貼り、サンダービームを簡単にかき消した。そのままエレキマンへと大弾幕を放つ。そのままスペルカードも発動した。

 

映姫「判決「ギルティ・オア・ギルティ」!」

 

映姫の周りに超大型の針状弾幕を10つ出現させ、それぞれが別の軌道でエレキマンへと放たれていく。

 

エレキマン「一つを消しても、無駄と・・・・閻魔め、やる!」

 

エレキマンは映姫を褒めつつ、体の電気を左手に収束させ始める。

 

エレキマン「ならばそちらの本気に答えて、こちらも、本気で・・・。」

 

どんどんと弾幕はエレキマンに近づいていく。だが、エレキマンは不敵な笑みを浮かべながら映姫を見るだけ。

 

映姫「あいつの、あの笑みは・・・?」

 

すべての弾幕がエレキマンへと直撃する直前、突如エレキマンへと巨大な雷が落ち、弾幕は吹き飛ばされて虚空へと消えていった。

映姫は驚き、目を見開いた。その目には、エレキマンが映っている。ヘルメットが外れ、黄金色の髪をしているエレキマンの姿が。

エレキマンは左手に持っている雷で造った刀を映姫へと突き出す。

 

エレキマン「見せてやる。この俺の最終奥義!」

 

一瞬、ヒュンという音がした。そのときにはすでに、エレキマンは映姫の目の前まで来ていた。映姫は対処ができず、そこで驚くだけ。

 

エレキマン「・・・雷光「カエデイン。」」

 

刀を振った。映姫は目を瞑った。自分の顔に何かがぽたりと落ちてきた。それは続き、2滴、3滴と。映姫は目を開いた。映姫は驚愕した。

そこには体中から大量の血を流し、映姫へと虚ろな目を向ける小町がいた。小町は瞬間移動で映姫の前へと移動し、映姫を庇ったのだ。

 

エレキマン「こいつ、・・・だが、無駄死にだな。」

 

小町の背中は血肉が出るほどに深く斬られていた。もはや声を出す力もない。手がだらんと垂れ下がった。なにか言いそうだったが、何も言えず、涙が血と一緒に一つこぼれるだけだった。

頭から蹴り落とされ、小町は地面に激突した。下には、血のたまり場ができている。

 

エレキマン「もう一回、カエデインだな。」

 

映姫「貴様は・・・、殺す!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社 

 

霊夢と紫が戻ってきた。それを魔理沙とロックマンが迎える。霊夢と紫は博麗神社へと入り、床にどしと腰を下ろす。ロックマンが入れたお茶を霊夢と紫は飲む。

 

ロックマン「おかえりなさい。」

 

霊夢「ただいま、ロックマン、魔理沙。」

 

魔理沙「おかえりーっ。んで、どこ行ってたんだ?」

 

紫「少し、脅威を、ね。」

 

霊夢「変なやつが、「貴様、我の記憶を持っているかー?」なんて、変なこと言って。」

 

紫「戦ってきたってこと。そいつは結局倒せなくって、この幻想郷以外のどこかへ行ったわ。」

 

魔理沙「ふ〜ん・・。」

 

ロックマン「脅威・・・?ライトナンバーズ以外にも、ワイリーからの差金が!?」

 

紫「多分そうじゃないわ。」

 

ロックマン「はぁ・・・。」

 

その時、参道あたりで甲高い足音が聞こえる。コツン、コツンと。誰かがこっちへと来ている。四人は何だと参道の方を見る。階段を登りきって、こちらに来る。顔を下に向けながら。こちらを見ずに。するとチップが何かを察知したのか、急いで参道へと出ていって、

 

チップ「そこで止まれ!止まらないと殺すぞ!誰であろうと!」

 

と声を荒げてそういった。しかし、誰かは歩くのを止めず、近づいてくる。男だ。身長170㎝程の青年。

 

 

 

 

 

 

 

 

青年の目には、「生気はなかった。」

 

 

 

 

 




次回予告

「次回、地球三倍第14話「チェインズ」。お楽しみに、」


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第15話 「チェインズ」

歩いてくる青年。
その青年には「生気」がなかった。


青年の目に「生気」はない。

気味悪い青年の目、生気のない目。チップはブレードをすっと下げ、迎え撃とうとする気が失せた。

青年は瞬き一つせずロックマン達の方に歩いて行く。チップの横を通り過ぎて。チップはそれを迎え撃とうとせず、ぽかんとして

 

チップ「・・なんなんだ・・?アイツの目・・。」

 

すると勇儀が博麗神社から飛び出てきて、青年の顔を思いっきりぶん殴った。その衝撃で青年は参道を突き抜け、そのまま階段下へと落ちていった。

 

勇儀「っし。」

 

チップ「・・・あ、サンキュ。」

 

勇儀「おう。だけど、どうしたんだ?それ下げたりなんかしてよ。」

 

勇儀はチップが付けているブレードを指さしてそういった。

 

チップ「わ、分からねぇ・・・。だけど、あいつを見たら、自然と・・・。」

 

すると後ろから他のみんな(アクセル・ザトー以外)が慌てて駆けつけてきた。

 

勇儀「ん?」

 

アリス「前!前見て・・!」

 

お燐「あいつが・・・さっきのが、」

 

勇儀とチップは鳥居の方を向き直した。

 

勇儀・チップ「っ!!!?」

 

鎖の音が鳴る。小さいが音が鳴っている。

空高く、青年の姿があった。青年のズボンの中から鎖が数本出ており、それが地面に突き刺さっていて、周りにも無数の鎖が青年を守るように回っていた。鎖の間から見える青年の顔は、どこか悲しく見える。生気のない目が、より生気がなくなっているようにも。

 

ロックマン「あれは、一体何なんだ・・・」

 

ロックマンがバスターを青年に向ける。他の皆も戦闘態勢を取るが、チップだけは取れずにいた。

 

チップ「なんなんだ・・・なんか、モヤッとするもんが、急に頭の中に・・・。」

 

チップは頭を抱え、悩んだ。

 

アクセル「んん〜・・・んあ?あぁ゛!?」

 

アクセルが博麗神社で目を覚まし、遠くから青年を見て腰を抜かした。その横で、ザトーとエディが腕を組みながら青年を見ていた。

 

ザトー「エディ、あれまずくない?」

 

エディ「トイッテモ、イマノ満身創痍ノ俺ラジャアドウニモナラネェゼ?」

 

アクセル「なんなんだありゃぁー!」

 

青年が唸り声のような声を出しながら、縮こまる。皆は青年の急な奇怪な行動に少し引き気味だった。

 

青年「また・・だ・・。せっかくこの世界に入れたって・・のに・・。誰も、僕を殺せない・・。いや、まだわからない・・・・もしかしたら、まだ、まだチャンスはある!」

 

青年はガタガタ震えている。鎖は青年の体を包み込むようにして、青年を守る。

 

魔理沙(・・あの鎖・・なんなんだ一体・・だが、あの青年を守っているのは確かだ。試しに・・)

 

魔理沙は片手に持っていたミニ八卦炉を前に構え、星状の弾幕を放った。鎖はそれを一突きし、チリにして消した。

 

魔理沙「やっぱり・・守ってる・・だけどそれで震えるあの青年は何だ一体・・?まるで「守られているのが嫌かの様に」・・」

 

鎖は青年の前に出る。鎖はまるで動物。自由自在に青年の周りを動いている。

 

お空「ねぇねぇ、なんであの男震えてるの?」

 

お空は萃香に聞いた。萃香は肩を上げ、「さぁ。」と一言。

その時である。青年が生気のない目でじっとロックマン達見つめている。青年の目は、来世分の命まで奪われるような目であった。青年はロックマン達に手を伸ばした。

 

武「・・スタンド・・これは僕の、栗春山 武のスタンド「チェインズ」・・。」

 

青年の周りで、数百もの鎖がわかめの様にうねうね動いている。気味悪い。

 

武「僕のスタンド・・自立型スタンドなんだ・・。僕の意思とは勝手に動く。主に、僕を守るために勝手に動く・・。」

 

青年の周りで動いていた鎖の数本が、さとりとロックマンに急接近していく。二人は鎖のスピードに攻撃では対応できないと感じたか、避けた。鎖の破壊力は絶大。地面に直撃した鎖はそのまま地面を貫き進んで行く。

 

さとり「破壊力は絶大・・。危なかったわ・・・。」

 

ロックマン「だけど、今がチャンス!」

 

「ローリングカッター!」「魔眼「宵闇の刹那」」

 

ロックマンの放ったローリングカッターと、さとりのスペルカードによって、攻撃してきた数本の鎖と、それと周りにあった近くの鎖も破壊した。だが鎖はまだ数えきれないほどある。

 

ソル「片付けるか。」

 

ソルとお空、霊夢と魔理沙がが前線に立った。そして他の幻想郷の住民たちは後ろで弾幕の援護に回るようにした。

青年はその光景を見て、嬉しそうに笑った。

 

武「や、やっと出会えた・・。この人たちなら・・僕を、「殺してくれるかもしれない」・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェインズ

本体 栗春山 武(くりはるやま たける)

破壊力A スピードA 射程距離A 持続力A 精密動作性A 成長性A

 

 

 

 

 





次回、地球三倍第16話「殺してほしい理由」。お楽しみに。



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第16話 殺してほしい理由

 

 

回想 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

栗春山 武。彼は普通の家庭で、普通の暮らしをしていた。だが彼は7歳のころ、その普通は崩れ落ちた。

母親を病気で亡くした。そしてその5か月後、父親が自殺した。母親には多額の借金があり、その借金から逃げるために、自分の子供の武を残して・・・。

 

 

その後武は、養護施設に入れられた。武にとって、養護施設は暮らしにくい場所だった。

 

 

数か月後のことである。武が廊下を歩いていると、他の児童に頭を思いっきり叩かれた。武はもともと独りが好きで、誰ともかかわってこなかった。それが理由で、いじめの標的にされたのである。

武はそれからという物、ひどいいじめにあった。殴られたり、濡れ衣を着せられたり、怪我を体中にするまで蹴られたり、殴られたりした。いじめをしてこない人たちも、それを笑ったり、見て見ぬふりをしていた。武は一日一日を震えて過ごした。

 

 

そんなある日、武は今日もいじめられると、ガタガタ震えていた。しかしそんなことはなかった。それどころか、いじめっ子たちは涙を流して、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝ってきた。見て見ぬふりしてきた人たちも、笑ってみていた人たちも。武は不思議でたまらなかった。だけどいじめが終わってよかったと心の底から安堵した。

昼頃、武はふと、

 

(そういえば、あのガキ大将の頭、何かの大きな跡がついていたな・・。)

 

と思ったが、どうでもいいやと独り言を言い、一人画用紙に向かって、クレヨンで絵を書き始めた。

 

 

数年後

武は平和に過ごしていた。痣やけがもしっかりと治っていた。だが、その平和は、長く続かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武が12歳になって数か月後、急に体が冷たくなっていることに気が付いた。他の皆よりも確実に体温が低かった。試しに体温を測ってみると、33度5分。武は驚いた。みんなが心配してきた。だが、武自身はいたって健康なのだ。

その後部屋で武は体を動かしてみたが、体温は上がるどころか下がっていっている。何故体が異様に冷たいのか、だれにも分からなかった。勿論、武自身も。

 

医者も症状がわからないという。もしかしたら新種の病気なのではないかと言い、慌てていた。

結局、数年間病院側も最善を尽くしたが、なんの成果もなかった。どんな薬も効き目がなく、武の体に効く薬を作るにしても、数十年はかかる計算。さじを投げた。

武は自分の体を抱き、震えた。

 

数年後、武は16歳になっていた。体温の低さは悪化していっていた。武の体温は29度8分。それ以上でも以下でもない。武はいつも自分の部屋で、「自分死んでんのかな?ほんとに変だよ・・」と独り言をぶつぶつ呟いていた。

 

ある日の昼のことである。武は自分の体から、銀色に光る鎖が出ていることに気が付いた。その鎖に触ってみると、とても暖かい。まるで、人の体を触った時の様に。

 

そして武は数年後、分かったことがあった。自分の体から出ている鎖は、「スタンド」という物だということ。常人には見えていないからである。

一人だけ、見えるという人がおり、その人から、それを教えてもらった。後ろに餅つきの時に使う杵のようなスタンドが付いていたのが見えた。

武は自分のスタンドが、自分の体温と、生気を奪っていることが分かっていた。しかし、もう生気をほとんど失われており、力が出ない。武は生きることすらつらかった。死にたかった。

 

ある日、武はてくてくとこちらに向かってくる男に、鬼の形相でその男の方を掴み、

 

武「頼む。この僕を殺してくれ!お願いだ。死んで楽になれるなら、早く、早くぅぅ!」

 

その男は困惑し、そして武をなだめた。だが武の気は収まらず、

その場で地団駄を踏み、叫んだ。

男は恐怖でその場から立ち去った。その時男は、「いつか、必ずお前は助けてやる・・・。今の俺には、その力がない・・・すまない、許してくれ・・・。」とつぶやいた。男がいなくなったことに武が気がついたのは、数分後のことだった。

 

 

18歳になった。武は自殺を試みた。

ナイフを心臓へと突き付けたその時、鎖がナイフを砕いて、武の身を守ったのだ。

その時、武は過去をフラッシュバックした。

 

 

 

 

 

――過去――

 

 

 

 

 

いじめっ子たちにいじめられていたころ、いじめっ子たちから僕の身を守る人は誰もいないのかと思ったことがあった。そしてこう願った。

武「お願い、お願い、誰でもいいから、僕を守ってよぉ・・・」

その翌朝、いじめっ子たちが涙流して謝ってきた。

その時、隣にあったテーブルの隅から、金属のようなものが一瞬だけ出ていた気がするのだ。気のせいかと思っていた。その時は。

 

 

 

 

 

 

 

今になって分かった。いじめっ子たちが謝ってきたのは、自分のスタンドのせいなのだと。どのようにやったのか、それがすぐにわかった。鎖には、所々その時の血が錆びた跡のようにこびり付いている。

 

 

(あのガキ大将の頭、何かの大きな跡がついていたな・・。)

 

 

スタンドだ。自分のスタンドがいじめっ子たちの頭の後ろを攻撃したのだろう。

すると、急に自分の声が脳内で再生された。

『今度僕をいじめてみろ・・絶対に殺す。明日、明日だ。絶対に謝るんだ。上辺だけでは許さない。いいな!』

自分はこんなことを言った覚えはない。いや、ただ忘れているだけなのだろうか。それよりも、自殺ができない。自分のスタンドは、自分を守ることにだけ専念している。他のことには何も興味がない。

「そういえば、鎖、自分の体温と生気が減っていくたびに、増えて言っているな・・・なんでだろう・・・もう、どうでも、いいか。」

 

 

 

 

そして数か月後、武が町中を歩いていると、背後からアシッドマンによって矢に貫かれた。何故かは分からない。

その数時間後、武の目には、生気はなかった。

それは、スタンドが成長したからであった。スタンドは生気を武から奪っていた。その生気を鎖に移し、増殖させていた。武を守るため。たとえ武が、どうなろうとも。守るのだ。それが武の「最初の願い」だったのだから。

武はそんなこと知らない。武は今、守ってほしくなんかない。

死にたい。死んで楽になりたい。

自分の守ってほしいという願いによって、最終的に死にたいと願う。

 

 

 

それが、栗春山 武の今までの人生である。

 

 




次回、地球三倍第17話「約1億」



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第17話 約1億

スタンド考えてると心が弾む。ぴょーんって。


武は笑顔を浮かべた。

彼のスタンドはチェインズ。チェインズは、武が「誰にもいじめられたくない」と子供時代に思っていた際に、その願いがかなったかのように発動したスタンド。武の意思とは別々であり、自立型のスタンド。

しかし武にとってチェインズは、害にしかならないのである。

チェインズは武の生気を奪っていたのである。それはチェインズが武を守るために、自分は強くならなければいけないと勝手に思い、武の生気を奪って増殖をした。チェインズは生気を吸い取って生きているのだ。武を守るために。それが武の生きる価値をなくしていると気づかず・・。

 

 

 

今、武の周りには鎖が5000ほどの数うごめいている。

武は生気を奪われていた時からキョンシー状態。生きる価値すら見いだせていなかった。

殺してほしい。それが一番、武にとって価値があるものだった。

 

 

 

 

霊夢と魔理沙が弾幕を武に向かって放つ。

だが数本のチェインズが武を守る。そのまま武を守っている数本のチェインズは、ロックマン達に迫る。

武のチェインズのスピードはA。光速に近い速度。

ソルがガンフレイムを放ちチェインズを破壊しようとする。しかし、チェインズは精密な動作もできる。しかも自立型。簡単に避け、迫っていく。

チェインズがロックマン達の距離1mに入ったその時、萃香が打撃でチェインズを破壊した。萃香、またの名を酒呑童子。強さは火を見るより明らかである。お空も自身の周りに炎を纏い、チェインズに突っ込んで、次々と破壊していく。

他の者たちの援護もあってから、チェインズはほとんど破壊され、消えていった。武は笑顔を見せる。自分に死が近づいているからである。

チェインズは数十本が武を守り、他の残りの約800本、全てロックマン達への攻撃に向かっていく。

ソルとブラック・アイド・ピーズ以外の全員が一斉に攻撃をした。チェインズが避けられないほどの弾幕攻撃を。チェインズの約500本は弾幕により破壊された。約300本、まだ残っている。

 

勇儀「おいしょっとぉ!」

 

勇儀は手前の地面を殴り、割った。

チェインズがいる地面を破壊したのだ。チェインズは地面が砕かれた瞬間、他の地面に入り込もうとする。それをソルが封炎剣で、お燐が死霊を操りチェインズを切り刻んで、数十本は止めた。

数十本の切り刻まれたチェインズは地面に落ちて、動かなくなった。

さとりは数十本の動かなくなったチェインズに近づいた。そこから、ボソボソと何かが聞こえる。だが聞き取れない。

 

さとり「・・なに?・・・・。まさかとは思うけど・・」

 

さとり「この鎖の生命を受け取ったかのような動き、そしてあの青年の顔・・・。青年の生気を奪い、自分の生気にしていたから・・・?」

 

さとりは青年の鎖をとんでもないものだと思った。それと同時に

武の嬉しそうな笑顔が見えた。生気のない目が、少しだけだが生気があるかのように見える。

チェインズは武を守るのも、ロックマン達を攻撃するのも止めない。

だが、霊夢たちのスペルカードや弾幕の攻撃、ソルと勇儀・萃香の近接攻撃によって、チェインズはどんどんと破壊されていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、武は自分の体が少しだけ暖かくなっているような気がした。武は自分の顔を触った。生気が戻っていっているのだ。チェインズがロックマン達によってもう約2000本破壊され、チェインズに取られていた生気が少しずつだが戻ってきているのだ。武は殺してほしいと誰よりも深く願っていた。

武はチェインズが破壊された場合、生気も同時に破壊されるんだと思っていた。しかし違った。生気が戻ってきているのだ。

武に、かすかだが今「生きたい」という思いが出始めていた。生きる価値を見出せなかったものが、生きる価値を見出せている。チェインズをすべて破壊してくれれば、自分はまた、楽しく生きることができる。

 

武「生きることが出来る・・のかな?僕・・チェインズを破壊してくれ・・。僕に、生気を返してくれ!」

 

武はさっきとはま反対のことを言っている。そんな間にも、チェインズは、ドンドンと破壊されていき、生気は自分の体に戻っている。それがうれしかった。

 

 

 

 

数分後、もうチェインズの数は数百本になっていた。地面に刺さり、武を支えていたチェインズはすぐに武へと近づき、武を包み込むように守った。武が外から完全に見えないように守った。萃香はそれを見て呆れた。

 

萃香「・・鎖があの男を守ってる・・。無駄なことを・・。」

 

萃香は武を守っているチェインズに近づいていく。今だ武は見えない。

その時である。

チェインズが芋虫の様に気持ち悪く動き始めた。そして、チェインズは武から離れていく。

そして、萃香は武の姿を見て言葉を失った。後ろにいたロックマン達も、言葉を失っていた。

武の全身から、チェインズが出ているのだ。もはや武の顔以外の体はチェインズによって原形を失われていた。

 

武「・・・・・・・・」

 

武の目は最初と同じく、生気がなかった。鎖は活発に動く。その数、

 

約1億。

 

 

 





次回!地球三倍「ドラゴンインストール」


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第18話 ドラゴンインストール

チェインズは、止まらない。


チェインズ 

能力 生気を奪い、増殖する。また、生気を奪った人間からはチェインズを出現させられる。生気を奪えば奪うほど増殖する。

他人の場合、生気は少ししか吸い取れない。

本体―栗春山 武―

破壊力A スピードA 射程距離A 持続力A 精密動作性A 成長性A

全てのステータスがA。今までにないスタンドである。鎖のスタンドだが、人間の生命と自我がある自立型スタンドであり、それでいて本体を守っている。しかし、その守るための力は、守る対象の本体である栗春山 武の生気を奪ってつけていた。生命があるのも、武の生気を奪っていたからである。

本体が死ななければいい。いくら生気を奪おうとも、対象が「いる」ならば。

 

そして今、チェインズはこう思っている。

このままでは武が死んでしまう。自分の使命は本体を守ること。たとえ本体がどうなろうと、生きていれば守れる。どうなろうとも。チェインズは武の体の鉄分と生気を吸収、そして増殖をした。その数約1億。だが武は生きている。本当に少しだが、生きている。だから、チェインズは動くのだ。

 

チェインズには今、急に増えすぎたためかチェインズ一本一本に強大な力が発生している。

 

ロックマン達は口を開けてさっきの数とは比べ物にならないほどの数あるチェインズの量を、首しか残っていない武を見て、驚いた。

チェインズは数本、武の顔を守り、そして他の数千万の数なるチェインズは、ロックマン達に迫っていく。とてつもないスピードで。

萃香は自分の体をスペルカードによって巨大化させた。

 

萃香「鬼符「ミッシングパワー」!」

 

萃香は、巨大化した自分の体でチェインズに連撃を与え、破壊する。だが、

 

萃香「うッ・・」

 

チェインズは小さくとも破壊力は絶大である。萃香の懐を数十本のチェインズが貫いた。萃香は倒れた。萃香の体が元に戻っていく。

だが、とっさにロックマンがウェポンのワイヤーで萃香を引き連れて回収した。

すると、チェインズは後ろへと引いて、ロックマン達から離れていった。

 

武?「フン・・馬鹿め・・。そんなことやっても無駄なんだよ・・。」

 

ロックマン達の耳に、武の声がエコーがかかったように聞こえた。武は口を一切開いていない。というか開けるはずがない。誰がしゃべっているのだろうか。

チェインズであった。チェインズは生気を吸い取ることによって、喋ることが可能になった。喋っているのはチェインズだった。

 

チェインズ「俺だよ・・。チェインズだよ!今からお前らをぶち殺してやる・・。武は絶対に守る!どんなことがあろうとも!」

 

ソル「守る・・?お前のやっている行動は、守るって言うより、「蝕む」だが・・。」

 

ソルが冷静にチェインズにそう言った。チェインズはそれを聞いて、怒った。

 

チェインズ「蝕むだと!?馬鹿言え、武を俺は蝕んだことなど一切ない!武は俺に文句を言ったことはない、それを俺は、武が今のままでいいと思っているからだ!そうに違いない!お前らに武の気持ちが分かるのか!?今も武は、何も言わないだろう?生きているが、何も言わないだろうがよぉ!!」

 

チェインズの発言を聞いて、真っ先に口を開いたのはボンバーマンだった。

 

ボンバーマン「お前よぉ・・それ自分勝手すぎやしねぇか?お前本当に武がそう思っていると思ってんのか?実際はお前のせいで、そいつは死を臨んでたんだぞ!」

 

その時、チップは思い出した。あのとき鬼の形相で「殺してくれ」と迫ってきたのは、彼だったのだと。

 

チップは迅速の速さでチェインズを数本切り刻み、

                 

チップ「思い出したぜ・・・・さて、テメェはマジにぶっ殺す!」

 

チップに続けるように、皆もチェインズに戦闘態勢を取り直す。当たり前なのだが、チェインズは自分が正しいと思っている。

チェインズは遂に堪忍袋の緒が切れた。怒り狂い、暴れ始めたのだ。

 

チェインズ「んだとテメーら!さっきっから聞いてたら勝手なこと言いやがってよぉ!?ふざっけんじゃねぇぞコラァ!絶対殺す!何が何でも殺してやるウゥう!!」

 

チェインズはそう叫んだ後すぐに、ロックマン達の方に迫っていく。藍は前線に出、スペルカードを発動した。

 

魔理沙「恋符「マスタースパーク」」

 

魔理沙はミニ八卦炉から、極太レーザーを放った。それによってチェインズは数百本塵となり消えた。

 

魔理沙「パワーが足りなかったか・・・だが破壊はできた!」

 

チェインズ「人間風情がよぉ・・・!」

 

チェインズは周囲にロックマン達を囲むように広がり、迫っていく。全方位攻撃である。お空とお燐は協力し、チェインズを破壊、さとりはサードアイからレーザーを放ち、一本一本確実に破壊していく。

チェインズの数は確実に減っているのだろうが、減っている感じがしない。それもそのはず、チェインズの数は約1億。意識が遠のきそうな数字である。

ロックマンはそこで、自分のサブウェポンをハイパーボムに変更。先程ボンバーマンからチップをもらっていたのだ。広範囲かつ高威力の技で、チェインズを一気に破壊していく。霊夢と魔理沙もロックマンの広範囲攻撃に則り、霊夢は広範囲の四角上の弾幕を、魔理沙は八卦炉から放たれる高威力のレーザーで、協力してチェインズを破壊していく。

 

だが数分後、チェインズが圧倒的優勢状況にいた。それは、「スタミナ」の有無であった。

霊夢や、ソル、ロックマンたちには、スタミナが存在し、どんどん疲れていく。そして、攻撃の手も遅くなっていく。だがチェインズにはそんなものなく、ずっと強いまま攻撃や防御ができる。

 

皆は顔を青ざめさせた。もうそろそろ限界が近い。

チェインズは皆が疲れ果てる姿を見て、

 

チェインズ「おや、おやおやおや?まさか疲れ果ててる〜?んじゃ遠慮なく、ぶっ殺させてもらうよぉ」

 

チェインズはそう言うと、武を守っているチェインズ以外の残り9000万、全部迫っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後、火事場の馬鹿力というべきか、疲れ果てたままでもロックマン達はチェインズを、約100万は破壊した。しかし、霊夢、チップ、ソル、ロックマン、勇儀以外の全員、体力は限界に到達していて、倒れていた。だが無常にも、チェインズはまだまだ残っている。立っている5人も、さすがにチェインズの数には現実逃避したくなった。

そこでソルが、皆の前に立つ。それと同時にチェインズは、また一つの位置に集まる。

 

チェインズ「おいおいどうした?ちょっと疲れてきたかい?そんなお前らにビッグニュースだ。まだ俺らは約8900万本残っている!」

 

皆は唖然とした。しかしそんな中でも、ソルは動じなかった。ソルは封炎剣を前に突き出し、チェインズに向かってこう言った。

 

ソル「じゃあその約8900万本、俺が全て破壊する。」

 

チェインズは笑った。ハッタリもほどほどにするんだなと言いながら。しかしソルは、ハッタリではないぞというほど、顔に出ている自信。

ソルは力を引き出す。たちまち地面は揺れ、ソルからは闘気が満ち溢れる。それにはチェインズも少し引くほどであった。そしてソルの体が黒く染まったかと思うと、急に辺りが光だした。皆は目元を手で隠す。

しばらくして、光が薄れていき、ソルの姿が見えた。全体的に赤黒いシルエットで、本当にソルなのか疑うほど。

 

チェインズ「その姿は・・一体なんだ!教えろ!!」

 

チェインズはソルにそういった。ソルは封炎剣を肩にかけ、こう返す。

 

ソル「俺はギアっていうものでな・・。ギア細胞って言うのが俺にはある。そのギア細胞を一時的に活性化させることで、戦闘力を底上げさせることが出来る・・。これは俺自身にも負荷がかかるが今は発動せざるを得ない・・。「ドラゴンインストール」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソル(ドラゴンインストール発動時)

破壊力A スピードA 射程距離C 持続力E 精密動作性E 成長性完成

 

 

 

 




次回予告

ライダー「次回、地球三倍第19話「爆勝 怪発」。」


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第19話 爆勝 怪発

チェインズの力によってピンチに陥るロックマン達。
そこでソルは「奥の手」を使うことにした。
それはソルのギア細胞を一時的に活性化させることで発動する技
「ドラゴンインストール」である。


ソル「さて鎖野郎、覚悟しろ・・!」

 

ソルは封炎剣から多量の炎を噴出させ、それをチェインズに向ける。

チェインズは少し動く。鑑定物をじっくり見る鑑定者の様に。

ソルはチェインズに近づいていく。チェインズもソルに近づいていく。

 

チェインズ「テメエ・・姿を変えたからって調子乗ってんなよ・・?!」

 

チェインズはソルへと迫り、ソルの全身を貫こうとする。

ソルは封炎剣をチェインズに向けて大きく振った。炎はチェインズに移り、チェインズはゴウゴウと燃えていく。

 

チェインズ「ぐおお・・、あ、熱い!この野郎ただじゃ置かねえぞ!!!」

 

チェインズは燃えたままソルへと突っ込んでいく。その数10万。しかしソルはチェインズをも超えるスピードでチェインズの攻撃を軽々避け、チェインズを超える破壊力でチェインズを一気に2000の数破壊した。

 

 

ロックマン達はソルの力を見て、すごい以上の何かを感じていた。ソルは今、さっきとは全く違う覇気を持っている。

 

ロックマン「あれが・・ソルさんのドラゴンインストール・・!」

 

ロックマンはバスターを打たずに引っ込め、回復機能を霊夢と勇儀に使おうとしていた。霊夢たちも攻撃はしない。攻撃をしても、あの場所では何も意味がない。ただ足手まとい以下の何かになるだけ。そう分かっているからである。

 

霊夢「ロックマン、そのバスターから出てる緑の光は何?」

 

霊夢はロックマンに聞いた。

 

ロックマン「回復するためのエネルギーです。他人にしか使えません。あと、時間は1分もかかりません。30秒です。限界から回復するまで、一人に30秒はかかります。ソルさんを回復させたいけど、今は無理だ・・。そして、僕の予想では、ソルさんは・・40秒だ。40秒でスタミナが尽きる・・。」

 

ロックマンはそう言いながら、一番力のある霊夢と勇儀のスタミナを回復させる。

 

霊夢「・・ありがとう・・。」

 

チップ「お、おい、じゃああいつ、全部出し切るつもりかよ!!!」

 

その間にも、チェインズとソルの戦いは続いている。

戦いはソルのほうが有利。チェインズを超える破壊力とスピードによって、短い射程距離をまるでないかのように動いてチェインズを翻弄している。

 

チェインズ「この・・・姿が変わった・・だけなのに!!」

 

ソル「だけだが、強くもなっているんだぜ?」

 

ソルは自分の後ろに、竜の様に大きく、そしてたくましい黒い翼を生やした。

チェインズはそれを危険視し、2000万本、一斉に攻撃をする。

 

チェインズ「テ、テメエ、何をしようとしている!何を―――!!」

 

ソルは迫ってくるチェインズへと、翼で飛び上がり自分から迫っていく。ソルは自身の体を炎で包み込む。

 

ソル「ナパーム・デス!!」

 

ソルはそう叫んだ。その瞬間、チェインズは2000万本、すべて破壊された。ソルの後ろに生えている大きな黒い翼。それがチェインズを焼き尽くしたのだ。博麗神社の周辺に、暴風が吹き荒れ、あたりは一面荒野と化した。

 

チェインズ「な、なに・・こんなことがああああ!!」

 

他のチェインズも、全てソルから離れていった。ソルを恐れたからである。

ソルはしばらくして、元の姿に戻った。そしてその場に倒れこんだ。ロックマンの予想通り、ソルのスタミナは40秒たって切れたのだ。ソルの体は一切動かない。

 

チェインズ「・・・お、おや?あの男、動かなくなったぞ!分かったぞ、アイツ何もかもを使い果たしたんだ!あとは・・あの雑魚どもだけだ!」

 

チェインズはロックマン達を見てそういった。ロックマンはその時丁度、二人のスタミナの回復を済ませていた。

 

ロックマン「・・ソルさんはチェインズを数えきれないほど破壊してくれた・・。その行動を無駄にはしない!絶対に!」

 

ロックマンはそう言うと、チェインズへとチャージショットを撃った。チェインズは100本ほど破壊された。

 

チェインズ「・・もうこれ以上破壊されるわけにはいかないな・・。アイツらから生気を奪うのもいいが・・ここは、突っ込む!あの人数だ、殺せる!あと7000万本、お前らに壊せるかよ――――!」

 

チェインズ7000万本、全てロックマン達に向かっていく。勇儀はチェインズを弾幕と物理攻撃で破壊していく。霊夢は結界で倒れているソルと他のみんなを守り、その後弾幕でチェインズを攻撃する。

チェインズは数千本破壊される。それでも、あと残り約6000万本。キリがないのは同じことである。

 

チップ「マズいな・・この2倍程度の人数で、さっき戦ってやっと1000万本だったよな。確か・・。」

 

チップはそう言った。それは「チェインズを残り7000万本、すべて破壊できるのか」ということであることは皆理解していた。それと同時に、戦わなければいけないということも。

チェインズは攻撃を止めない。ロックマン達に絶えることなく迫っていく。ロックマン達はそれを破壊していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破壊すること2分。チェインズの量は、5000万に近い6000万本になっていた。スタミナは、勇儀、ロックマン、チップの三人はまだある。他の霊夢たちはスタミナがなく、倒れていた。霊夢牙貼った結界も、霊夢が倒れたため解けている。

 

チェインズ「あの三人・・結構耐えやがる・・もうあと5000万本・・・さっきの男の様にパワーアップなんてこともあるし、まだ気は抜けねぇな!三人とは言え本気で行く!」

 

チェインズは一斉攻撃でロックマン達に迫る。

 

勇儀「鎖が絶えず来るな・・。鬱陶しいったらありゃしないねぇ!」

 

勇儀はスペルカードを発動した。

 

「四天王奥義「三歩必殺」!」

 

勇儀は一歩踏み出した。弾幕が大量発生し、チェインズを破壊する。

二歩目を踏み出した。今度は、針状の弾幕がチェインズを破壊する。

そして三歩めを踏み出した。数えきれないほどの大きな弾幕がチェインズに向かっていき、破壊する。

合計700万破壊した。しかしそれでもまだ5000万本。

 

勇儀「これでもダメか!?」

 

勇儀はまだまだあるチェインズを見て荒い声でそう言った。チェインズは絶えることなく襲ってくる。

勇儀はそれを次々と破壊していくが、その破壊から逃れた数本が、勇儀へと高速で突っ込んできた。

 

勇儀「しまった!」

 

その時、

 

霊夢「下がって!」

 

霊夢が力を振り絞って立ち上がり、勇儀の前で夢想封印でチェインズを破壊した。

 

勇儀「お前・・・」

 

霊夢「後は、あんたらで、頑張り・・・なさいよ・・・・」

 

霊夢は息を荒くしながら勇儀に言い、その後バタンと倒れ、動かなくなった。

 

勇儀「ありがとな。博麗よぉ。」

 

ロックマンもアイススラッシャーでチェインズを凍らせて動きを封じさせ、確実に破壊していく。

霊夢除くほか3人のスタミナは、徐々に落ちて行っている。それはチェインズにも分かった。三人の息が荒くなっているのだ。だが構わずに攻撃を続けてくる。チェインズは少し不思議に思った

 

チェインズ「野郎ども、スタミナが落ちて行っている。だが変だな。顔は青ざめてねぇしなにか希望があると・・・そうか!」

 

チェインズはそう言うと、ロックマンに集中的に攻撃し始める。ロックマンはチェインズに攻撃するのを止め、避けることに専念する。

 

チップ「ロックマン!」

 

勇儀「まっず・・・!」

 

二人はロックマンのもとへと急いで向かうが、それを他の100万のチェインズに止められる。

 

チェインズ「俺は、この青い奴が回復機能を持っていたことを思い出した。回復機能は面倒なんでね・・機能を停止させてもらうぞ!」

 

ロックマンの体にチェインズが巻き付き、ロックマンの動きを封じる。

 

ロックマン「しまった!」

 

ロックマンはもがくが、チェインズの力にかなわない。

数本のチェインズが、ロックマン目掛けて突っ込んでくる。

 

チェインズ「これで終わりだ!死ね―・・・」

 

その時である。ボンバーマンが立ち上がったのだ。目線は下に向けていて顔がよく見えない。

 

チェインズ「なッ、アイツ立ち上がりやがった・・!」

 

チェインズはひるんで、ロックマンに攻撃するのを一時止めた。そしてボンバーマンを見る。

ボンバーマンは立った後、一切動かず、ただ立っているだけだった。

チェインズはボンバーマンが動くと思っていたため、飛んだ拍子抜けだった。

 

チェインズ「な、なんだよ・・動かないじゃないか!脅かせやがってあのチビ!」

 

チェインズはそう言うと、ロックマンにとどめを刺すために動く。

 

チェインズ「さて、これで回復要員はすべて消える・・そして俺の武を守るという任務は完了する!俺は見たい!お前がどういう顔をして死んでいくのかを!とどめだくらえッ「チェインズ」!!!!」

 

チェインズがロックマンに迫って、ロックマンを殺そうとしたその時である。

壊れた。ロックマンを襲っていた数本のチェインズが、何故か壊れたのだ。続いてロックマンを縛っていたチェインズも。チェインズは叫んだ。何故だと叫んだ。何もないところでチェインズが破壊した。

霊夢もロックマンも、勇儀も何が起こっているのか分からなかった。

その時、ボンバーマンの背後に何かがいることに気が付いた。白い霧の人のような何かが。

 

チップ「あいつの・・背後に・・!」

 

チップはボンバーマンを見てそういった。チェインズもボンバーマンを見て、あれはいったい何だと思った。そして一つの答えに辿り着く。

 

チェインズ「ス、スタンド?まさか!さっきの破壊されたチェインズは・・あのチビのスタンド攻撃!?」

 

チェインズはボンバーマンの後ろにいる何かを、そのスタンドというものだとだと思いこんだ。チップも、ロックマンもそう思った。

しかし、勇儀だけはそうは思わなかった。なぜかそう思えなかったのである。勇儀は自分の頭をさすった。何か忘れている気がしてたまらない。勇儀はボンバーマンの背後にいる何かをじっと見た。

 

(・・勇儀・・・安心しろ・・守ってやるから・・いつでも俺の懐にこい・・)

 

勇儀の脳内で、誰か男の声が聞こえた。誰の声だ、なぜ自分の名前を知っているんだろうか。

その時、ボンバーマンの体に異変が発生した。

ボンバーマンの背中が裂け、後ろにいる何かが、白い霧から色がついていく。何かに色がついていくほど、ボンバーマンは風船のようにしぼんでいく。

 

チェインズ「な、何だ・・?スタンドが本体を、破壊している!?」

 

チェインズは驚いてそう叫んだ。

勇儀はそれを見続けていると、はっきりと脳内でさっきの男の声が再生されるようになっていく。

 

(お前は本当に泣き虫だや・・。よしよし、お前は俺の大事な子だ。守ってやる。)

 

(成長したな勇儀・・もう俺がいる必要はないだろう。あとは一人で・・それが鬼の宿命だ・・)

 

(すまねぇな・・・勇儀・・・お父さんの過ちを、許してくれ。)

 

(泣くな。ほん・・と、お前は・・泣き虫だ、なぁ・・・。帰ってくる・・俺はお前のもとに帰ってくるよ、立っているだろう。絶対に・・な)

 

(勇儀、俺はお前を誇りに思う)

 

??「帰ってきたぞ!勇儀!」

 

ハッキリと声が聞こえた。脳内ではなく現実世界でである。勇儀は声のしたほうを向いた。勇儀は目を丸くした。ロックマン達もである。

ボンバーマンが元居た位置には、もうボンバーマンの姿はなかった。代わりに何かの姿があった。肌色の肌に黄色の目、赤と橙色が特徴的な肩を露出した服を着ており、身長は190㎝程の男。声は少し軽めである。

 

??「勇儀!言っただろう昔によ~。帰ってくるって、お前の前に立ってやるって!いや~でもよー・・こいつの性格が俺は嫌いでよ、うまく力が出せなかったんだ。俺はこの体になってよ、もう6年以上たつが・・ようやく力が最大限引き出せたぜ!!1000年生きてきてこんなことは無かったよ!」

 

男はそういって、体を反りながら笑った。ロックマン達は、彼が誰なのか分からなかった。

だが、勇儀だけは分かっていた。あの男は、さっき脳内の声の男であることが分かっていた。

そしてその男が、自分の親だということも。勇儀は男に対してこう言った。

 

勇儀「爆勝・・?」

 

男は勇儀を見て、「そうそう!勇儀、俺のこと覚えててくれてうれしいよ!爆勝 怪発!俺の名前をよ!」と言った。彼はスタンドなんかではない。鬼であった。角のない、人間のような鬼であった。

 

勇儀「爆勝・・待ってたんだぞ・・!」

 

勇儀はすべて思い出した。自分がいつまでも、爆勝を、父を待ち続けていることに。

仲間と共に過ごして、幻想郷で生きてきて、忘れていたわけではなかった。心の奥底にあったのである。爆勝が戻ってくるという思いが。それが今、一気に外に放出された。

勇儀は涙を流した。爆勝は勇儀が涙を流す姿を見て、爆勝は笑った。

 

爆勝「おいおい!涙なんか流すな。もういい年だろう!泣き虫だなぁ!」

 

爆勝はその場で、一人抜けているような性格をしている。こんな鬼気迫っている中で笑っているのだ。今どんなことが起きているのかわかっていないのだろうか。

勇儀以外の皆は爆勝を引き気味の目で見た。爆勝はそれに気づくと、

 

爆勝「・・俺だって今の状況は分かっているぜ?ボンバーマンの時の記憶は残っているんだからな。だけどよ、そんなに心を震わせてどうする?敵に隙を見せるのと同じだ。楽観的!楽観的に敵をしとめるんだ!本気で、だけど楽観的に、な!それでチェインズを倒すんだよ!」

 

爆勝はそう言った。チェインズはそれを聞いて笑った。

 

爆勝「・・なんで笑うんだ?お、もしかしてお前、俺の今言ったことを実現させようとしているな?」

 

チェインズ「いいや、馬鹿馬鹿しいと思ってさ、笑ったんだ。お前でも、チェインズは突破できない!今だ約5000万もあるチェインズを、たった一人で!さっき2000万の数破壊していた男がいたが・・お前はどれぐらい破壊できるかな?」

 

チェインズは一気に爆勝に襲い掛かる。その数約1000万本。

 

勇儀「爆勝ッ!」

 

勇儀は爆勝を守ろうと爆勝のもとへ走っていく。

 

爆勝「勇儀、心配いらねえぜ!」

 

爆勝はラッシュを1000万本のチェインズに打ち込む。その力、圧倒的であり、チェインズ1000万本すべて破壊した。

 

チェインズ「・・お、おい・・嘘だろ・・?1000万本だぞ!簡単に破壊しやがった!!」

 

チェインズは残りの約4000万本のチェインズを一気に下げた。しかし、その時に下げ遅れた1000本ののチェインズを爆勝はラッシュで破壊する。

 

爆勝「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆勝 怪発

破壊力A スピードA 射程距離C 持続力A 精密動作性D 成長性A

 

 

 

 

 

 

 

 




「次回、地球三倍第20話「平和」。」

英雄編、完結。



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第20話  平和




英雄編、終結


 

 

 

爆勝「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」

 

爆勝はチェインズへとラッシュを食らわせる。チェインズはどんどん爆勝から距離を置いていく。爆勝の他の奴らとは比べ物にならないほどの強さを見て。

 

チェインズ「あ、あの野郎・・・!!馬鹿げてる!あの強さは・・・!」

 

だが、それと同時に、爆勝の攻撃方法が「ただ殴る」しかないため、射程距離は10m程と分かった。爆勝の服装から、何も持っていないことも。

チェインズは考え、こう思った。

(俺の能力で、他人でもなどの生気を吸うことができ、チェインズを増殖することができる・・。アイツらだ!!あの倒れている奴らでも誰でもいい!少しでも数を増やす!!!)

チェインズはそう思うやすぐに、チェインズを数本地面スレスレでゆっくりと移動させる。そのチェインズはロックマンに標準を合わせ、ロックマンに近づいていく。その事には誰も気づいていない。それもそのはず、チェインズの最高射程距離は5km。遠回りをして気づかれない様にしているのだ。

 

爆勝「どうした?何もしてこなくなったな、チェインズ。俺の強さに恐れ入ったか?まあ無理もない!俺、強いからなーー!ハッハッハ!」

 

爆勝は高らかに笑いながらそういった。他の皆はは爆勝の余裕そうな感じをただ黙ってみていた。チェインズが数本、ロックマンに近づいているということも知らずに。

 

チェインズ(気づいていない・・。これなら行ける・・・!!!)

 

チェインズはロックマンに、もう残り数mというところまで近づいていた。そして、ロックマンの背後をとった瞬間、光の早さでロックマンの生気を吸いとろうと迫っていく。

 

チェインズ(よし!よしよしよしよしよし!これでロックマンの生気は吸いとった・・・!)

 

チェインズがロックマンを倒せると確信したその瞬間、爆勝がロックマンの方を急に振り向き、ロックマン向かって拳を振った。するとその拳による風圧が、ロックマンの背後に迫ってきているチェインズ数本、全てを破壊した。

 

爆勝「危なかったな、ロックマン。」

 

爆勝はロックマンにそう言った。

チェインズは震え声を出した。爆勝はロックマンの背後に迫っていたチェインズの存在に気づいていないと思っていたからだ。

 

チェインズ「何故だ・・・。何故分かっていた・・?」

 

チェインズは爆勝にそう問いかけた。爆勝はキョトンとした目でこういった。

 

爆勝「そんな数あるんだから、不意打ちぐらいすると思ってよ。適当に打ったら当たったんだよ。・・お前、運悪かったな・・。まあ、これもお前が本体の言うこと全く聞かず好き勝手したツケが来たからだろうな。」

 

爆勝はキョトンとした目をキッと鋭い目に変え、チェインズを見た。

チェインズは約4000万本全て爆勝へと迫っていく。なにか作戦があるわけでもなく。

 

チェインズ「偶然だと・・・?ツケだと・・?言いたいこと好き勝手言いやがって!!!!ふざけやがっ・・」

 

その迫ってきた瞬間を、爆勝は待っていた。射程距離10m。思いっきり自分の全力を出せる距離。爆勝はチェインズに猛烈なラッシュを繰り出した。

 

 

爆勝「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!!!!」

 

 

チェインズはどんどんと、流れるように破壊されていく。

 

チェインズ「ギュオオオオオウウアアアアアアアア!!!!!」

 

チェインズは最後の一本、残らずに破壊された。

勇義とチップ、ロックマン、爆勝は、頭だけになっている武を見た。空にしろい煙が舞う。スタンドが消えている証拠であり、武が死んだことを確定付けた。

 

勇儀「・・・爆勝、アイツ、もっと生きたかったんじゃないか?生きる希望を、どこかに見出だしていたんじゃないかな・・。」

 

勇義は自分の手を強く握ってそう言った。チップも勇義に続けてこういう。

 

チップ「・・・アイツは助けてほしかった。その為にも、チェインズを消してほしかったんだ・・。チェインズを破壊してほしかったんだ・・・だけど、こんなのが、あいつの望みじゃなかったはずだ!あいつの本当の望みはっ!」

 

爆勝は武の頭を見て、少し間を開けてこう言った。

 

爆勝「ああ。わかってる。だからチップ=ザナフ。」

 

チップ「な、なんだ・・。」

 

爆勝「お前の力で、あいつの本当の望みを叶えさせようじゃあないか」

 

爆勝はチップの手を取り武の頭へと歩いて近づいていく。二人は、爆勝が一体何のために武の方へ歩いているのかをじっと見ていた。

 

爆勝「勇義、これははじめて言うかな。お前は最初「死んでいた」。それを俺が生命を与えて鬼として生き返らせた・・。」

 

勇儀「へ・・?」

 

爆勝「まあ、俺には能力があるってことだ。「自分とそれ以外の者の力を0.5割ほど減らす代わりに死体に生命を与え生き返らせることができる。」っていうな。どんな状態だろうと!!チップ!武に手をかざせ!」

 

爆勝とチップは武に手をかざした。すると、かざした二人の手から神々しい光が放たれ、少しして眩しすぎて見えなくなった。

 

チップ「うっ!」

 

勇儀「この・・・光は・・」

 

二人はあまりの眩しさに目を手で隠す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、光は消えて、爆勝とチップ、そして「武」の姿が見えた。武は全身元に戻っていた。

武は自分のからだを動かし、大いに喜んだ。自分に生気がある。生きている心地がする、と。

ロックマンが霊夢たちを回復させてエレキマンと勇義二人のもとへ戻ってきた。

 

ロックマン「あの子、元に戻っている・・!」

 

ロックマンがそういうと、他のみんなも驚いて武を見た。

 

魔理沙「ほ、本当だ・・なんでだ!?何でだと思うパチュリー?」

 

パチュリー「し、知らないわよ魔理沙!それに、あの男は誰よ!?」

 

闇慈「一件落着、かな?」

 

アンサー「まぁ、そうですかね。何にもできませんでしたがね・・・私達は。」

 

皆の話し声が聞こえる中、爆勝は武をに目線を合わせるように屈んで、優しい目で見た。そして武にこう言った。

 

爆勝「これからは、生きていくんだ。お前はな。」

 

武は爆勝のその発言に、大きくうなずいた。

そんな時、

 

エレキマン「・・・ふぅ。」

 

映姫「はぁ。」

 

エレキマンが両脇に小町とリブ・フォーエバーを抱えながら、映姫と一緒に参道に瞬間移動してきた。その真ん前にいたお空が、うわぁと声を上げて尻もちついた。

 

紫「映姫・・!?」

 

映姫は誰が見てもわかるほどに傷だらけで、服もところどころ破けたりしている。

エレキマンはスンとしており、傷はあるものの擦り傷程度。

 

ロックマン「エレキ・・マン?」

 

エレキマン「おぉ。ロックマン。」

 

ロックマン「エレキマン!正気に戻ったんだね!」

 

エレキマン「あぁ。どうやらこいつ・・・四季映姫・ヤマザナドゥと本気で戦っている途中、悪の機能システムがオーバーヒートして壊れたらしい・・・」

 

映姫「全く、大変でしたよ。しかし、小町を治してくれたことには、礼を言います。」

 

エレキマン「本当に、お前は治さなくていいのか?」

 

映姫「大丈夫です。と、さっきも言いましたよ?」

 

エレキマン「そっか。ならいいや。」

 

エレキマンはリブ・フォーエバーを地面に置き、小町を霊夢に手渡した。

 

霊夢「・・・え?」

 

エレキマン「そいつをここで看病しといてくれと、映姫からのお願いだってよ。回復機能で治しはしたが、まだ意識が治ってなくてな。」

 

霊夢「は、はぁ!?」

 

映姫「・・・・・」

 

映姫はそっぽを向き、黙ったまま。霊夢の反対の声には耳を傾けもしない。

 

霊夢「あんのやろ〜・・・。」

                    

エレキマン「・・・ま、そういうことだ。リブ・フォーエバーは持って帰って、ライト博士に直してもらおう。ロックマン。帰るか?」

 

ロックマン「うん。帰ろう。エレキマン。」

 

ロックマンとエレキマンはテレポートで参道から消えた。

 

地底組は地底に戻り、勇儀は爆勝との再開を嬉しく思い、地底で宴会を開こうと言った。爆勝は快くオッケーを出し、萃香もつれ、3人で地底に帰っていった。

 

アリスとパチュリーも帰り、チップら3人も、東チップ王国に帰っていこうとする。その時に、

 

チップ「お前も一緒に来るか?」

 

と、武を誘った。だが、武は首を横に振った。

 

武「いえ、僕は、ここに残ります。お気持ちだけ、受け取っておきます。」

 

チップ「・・・そっか。じゃ、またな!」

 

チップは武に手を振った。武も笑顔で振り返した。

その後、三人は瞬間移動で参道からいなくなった。

 

夕日が、博麗神社の屋根に差し込んだ。

 

アクセル「あの〜・・」

 

アクセルの声がする。残っているメンバー(霊夢、紫、魔理沙、ソル、武)は博麗神社の方を向いた。皆、硬直した。

 

アクセルとザトーが博麗神社の屋根を貫通しているのである。

 

霊夢「な、なんで!?」

 

アクセル「旦那ぁ・・あんたの全力出すのはいいけどさ・・・もうちょい出す場所考えてよ。暴風が吹き荒れに荒れて、俺ら上に吹き飛ばされちゃって・・・あとほら、周りもかなりひでぇだろう?荒野だよ。これじゃあさぁ。」

 

ザトー「助けてー(棒)」

 

ソルは「仕方なかった。」と一言言って、屋根へと飛び、ザトーとアクセルを引っこ抜いた。

 

ソル「俺らも帰る。ずっとここにいるのは時間の無駄だ。」

 

アクセル「んじゃ、そゆことで♪」

 

ザトー「チャオ。」

 

霊夢「ちょ、ちょっと!?屋根の修理代・・・」

 

三人は全力疾走で林の中を駆けていき、元いる世界(バックヤード)へと帰っていった。

 

紫「あの程度の修理くらい簡単にできるわ。お金は払わなくていいわよ。」

 

紫はスキマを使い、あっという間に屋根を修理した。そこに霊夢が抱きついてきて、紫の顔を見て、

 

霊夢「紫ぃ〜!」

 

と目を輝かせて言った。紫はくすくすと笑い、魔理沙は武に「いつものことさ」とこっそり言った。

 

武「・・・・では、あとの掃き掃除とか、もとに戻すための作業は、僕たちでやりましょう。」

 

紫「あら、助かるわ。じゃ、頼んだわよー。」

 

そう言うと、紫はスキマの中に入って、どこかへと消えていった。霊夢は小町を別のいつも住んでいるほうの小さな家に寝かせたあと、物置小屋から3本の箒を取り出して、

 

霊夢「はい。掃除するわよー。」

 

と、二人に箒を手渡した。夕日が差し込む中、3人の掃除姿が参道にはあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後 博霊神社

 

霊夢「暇ね・・」

 

霊夢は家の縁側に座り、お茶が入った湯飲みを手に持ちそう言った。ちなみに、小町はすぐに意識を回復させ、映姫のもとへと帰っていった。

すると博霊神社の奥から、あうんと武が現れた。あうんはこの博麗神社の狛犬のようなものである。チェインズやガッツマンの戦闘時にいなかったのはその時、妖精たちと一緒に遊ぶ約束をしていたからである。あうんが帰ってきたのは3人が掃き掃除をしているときだった。

 

では何故武がいるのか。実は武は生き返った後、なんやかんやで博霊神社に引き取られているのだ。

武はチェインズを出し、霊夢のお茶を奪う。

 

武「暇じゃあありませんよ。霊夢さんも物置小屋の掃除手伝ってください。」

 

霊夢「何でチェインズを自由に操れてるのよ・・。」

 

武「僕にもともとあるチェインズではなく、自立型ではない新しいチェインズみたいなんですよね・・。最高で100本しか出せませんが・・チェインズ100本でも足りないほど汚い!片付け終わるまで、お茶はチェインズがお預けです!!」

 

霊夢「やだ〜・・・(⁠ ⁠;⁠∀⁠;⁠)」

 

武は霊夢を物置小屋の掃除手伝いに連れていった。

そんな日常が、長く続けばいいのだが・・。

 

 

 




「次回、地球三倍「スタンド大量発生編」始まる。


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スタンド大量発生編
第21話 誘惑の花(サイケデリック・ガーデン)


スタンド大量発生編、はい、よーいスタート。


 

 

Dr.ワイリー城 自室

 

 

 

Dr,ワイリー。彼はエレキマンと、幻想郷へと送り込んでいた武が自分たちの味方ではなくなったことにため息をついていた。

そこに、アシッドマンがワイリーの部屋の扉を開き入ってきた。アシッドマンはワイリーに従うロボットの一人。アシッドマンは少し間をおいてワイリーにこう言った。

 

アシッドマン「ワイリー博士、わかります。武とエレキマンのことでしょう?矢によってもうスタンド使いは50人います。あの二人など、欠片にすぎません。」

 

ワイリーはアシッドマンの発言を聞き、アシッドマンへと体を向けた。ワイリーはアシッドマンを睨むように見た。

アシッドマンは、自分が間違ったことを言ったかと目を細めて考えた。

・・・いいや、言っていない。エレキマンや武は本当に欠片に過ぎないのだから。

そうアシッドマンが思っていると、ワイリーが口を開いてアシッドマンにこう言った。

 

ワイリー「・・エレキマンのスタンド像を具現化したリブ・フォーエバー、栗春山 武のスタンドチェインズは、どちらも強力な能力を持っている。無くしたのは大きいのじゃよ・・。」

 

アシッドマンは黙ってワイリーの言っていることを聞いていた。ワイリーは続けてこう言う。

 

ワイリー「・・矢。ワシが欠片を見つけ、その欠片をチップ等で修復し直した矢・・。元の矢とは性質は違うがスタンド使いは増やせる・・・。30人幻想郷に放った。その矢ではあと残り、スタンド使いを50人増やせる・・。人間は慎重に選び、貫くんじゃ・・。アシッドマン。」

 

アシッドマン「・・分かりましたワイリー博士。では、失礼します。」

 

ワイリーはアシッドマンに背を向ける。アシッドマンはワイリーの部屋から歩いて出ていった。アシッドマンはワイリーの部屋を出て数m離れた後、ワイリーへの愚痴をこぼす。

 

アシッドマン「知ったような口を聞きやがってあのジジイ・・。この矢が人材を選んでいる。俺が選んでいるんじゃない。ま、んなこと言っても、あのジジイは聞かねえんだろうな。聞き分けのないジジイだしな・・。」

 

アシッドマン「しかし、幻想郷を征服するという思いがあのジジイにはある・・。俺のスタンド「アシッド・ブラック・チェリー」によって不可能を可能にしているから、幻想郷に自由に行き来できる・・。幻想郷にはもう多くのスタンド使いが放たれている・・。ジジイは・・役に立つから今は放っておいているが、この先どう排除するか、「あいつ」と一緒に考えるとするかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタンド アシッド・ブラック・チェリー 破壊力B スピードC 射程距離A 持続力A 精密動作性E 成長性B

 

本体 アシッドマン 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷は今、秋。紅葉が舞い、美しい景色が耐えない季節である。

その幻想郷を、桃色の日傘をさしながら放浪する一人の少女の姿があった。

癖のある緑の髪に、真紅の瞳。白のカッターシャツにチェックの入っている赤のロングスカートを着用しており、その上から同じくチェック柄のベストを羽織っている。少女の名は、風見 幽香。

幽香は紅葉舞う道を歩いていく。幽香の顔は笑いもせず、ただ鋭い目で前を見ているだけ。

そんな幽香が歩いているのには理由がある。彼女は幻想郷で一年中花が咲いている所を目指して放浪しているのである。

つまらない、と幽香が愚痴をこぼした。地面に落ちた紅葉を、グシャと音をたてて踏んだ。紅葉が絶えず木から落ちてくるなかで、幽香は前から誰かの声が聞こえた気がした。紅葉の木の一本道の所に誰かが居るのだろうか。それもこんな人目のつきにくい道で。

幽香は紅葉の木の一本道を進んでいく。それと同時にさっき聞こえていた声もはっきりと聞こえてくる。男の声だ。少し高い男の声。

幽香は、男がじょうろでお花に水やりをしていることがわかった。紅葉の木の下に生えている秋桜(コスモス)へと。

 

??「お花ちゅわ~ん♪早く大きく育ってね~ん♪」

 

気持ち悪い声でお花に話しかけている。幽香は男に近づいて、声をかけた。

 

幽香「・・秋桜ね。きれいな色をしている。」

 

幽香の声に男は声を出して驚いた。男は幽香を見る。

 

??「び、びっくりした~。私は幻想入りしてきた人間です。影が薄く、誰からも忘れられてここにやってきたんです。」

 

幽香「あなたのことなんてどうでもいいの。それより、秋桜を見せてくれる?あなたの体が邪魔で見えないわ。」

 

男は小さな声で「はい・・。」と言い、体を左へ動かした。幽香は秋桜を間近で見ようと秋桜へと近づいたそのときである。

幽香の背中がバリバリと音をたてて裂けていく。そして中から、もう一人の幽香が現れ、もと来た紅葉の木の一本道を戻っていき、どこかへと行く。幽香の背中はその後戻ったが、幽香は気を失って秋桜の手前で倒れこんだ。

男は気を失って倒れこんだ幽香を見て、口を裂くと言わんばかりに笑った。

 

??「綺麗なものにこそ刺はあるんだ・・。「誘惑の花(サイケデリック・ガーデン)!!」

 

男はもう一人の幽香が行った方向へと走っていった。男の名は、花道 透。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホーネットマン。ロックマンの弟的存在のロボット。数日前、誕生日を祝ってもらい、その後ジュエルマンから幻想郷にはテレポートで簡単に行けると聞いて、今幻想郷に遊びに来ているのだ。

ホーネットマンが幻想郷の秋をのんびりと実感していると、二人の妖精が誰かをじっと見つめていることがわかった。ホーネットマンは紅葉の木の一本道を進んでいく。そこが幽香がさっき通った一本道とは知らず。

ホーネットマンは背を低くし、妖精二人に声をかけた。

 

ホーネットマン「何してるんだ?」

 

妖精二人というのは、大妖精とチルノであった。大妖精がホーネットマンにこう言った。

 

大妖精「幽香さんが変なの・・。さっきからこの秋桜を見続けてるの・・。普段はこんなことしないし、私とチルノちゃんが一緒に幽香さんに話しても、聞く耳持たないし・・。」

 

ホーネットマン「チルノと・・お前は?」

 

大妖精「大妖精です。」

 

ホーネットマン「大妖精・・な。俺はホーネットマン。・・んで、この幽香って奴が秋桜ばっか見てなにもしなくて困ってると・・・。」

 

ホーネットマンがそういうと、チルノがホーネットマンにこう言った。

 

チルノ「秋桜は枯れさせたりすることができないぞ!あたいが凍らせてもすぐにもとに戻った!」

 

ホーネットマン「俺は秋桜を枯れさせたり、引っこ抜いたりするなんてこと最初からしようとは思ってねえさ。」

 

大妖精「じゃあ、どうやって幽香さんを?」

 

大妖精がホーネットマンに聞いた。ホーネットマンは立ち上がり、二人に向けてこう言った。

 

ホーネットマン「こうなったのには絶対原因がある・・。「俺のスタンドがその原因を突き止め、解決する」!!!」

 

ホーネットマンの体から紫色のオーラが放たれる。ホーネットマンはこう叫ぶ。

 

ホーネットマン「ピーピング・ラッシュ!」

 

ホーネットマンの背後に、スタンドが現れた。紫色の体に、1から12までの数字が規則正しく並んでいる人型スタンド。

 

ホーネットマン「・・・これが、俺のスタンドだ・・。」

 

 

 




次回、地球三倍第22話「ピーピング・ラッシュVSサイケデリック・ガーデン」お楽しみにー。


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第22話 ピーピング・ラッシュVSサイケデリック・ガーデン その1

ホーネットマンのスタンド、ピーピング・ラッシュ。謎を解くとは一体どういう能力なのだろうか。


チルノ「お、お、おーー!」

 

チルノはピーピング・ラッシュの姿を見て、目をキラキラさせ興奮した。

大妖精もチルノと同じく、ピーピング・ラッシュを見て目をキラキラさせている。

 

大妖精「これが・・ホーネットマンさんのスタンド・・!どういった能力なんだろう・・?」

 

大妖精がピーピング・ラッシュの能力が気になってそういった。ホーネットマンはその発言を聞いていた。

 

ホーネットマン「・・見てもらったほうが早い。そこでだ。大妖精、幽香こうなったのは何分前だ?」

 

ホーネットマンが大妖精に聞いた。大妖精は、

 

大妖精「私たちが来ていた時には、幽香さんはこうなっていました・・。六分前・・ぐらい前に来て・・。」

 

ホーネットマンは六分前に大妖精とチルノがここに来たことがわかるや否や、

 

ホーネットマン「六分前に、か・・。その前にこうなっていたと・・。ならば10分前から遡るとするか・・。「ピーピング・ラッシュ」!リプレイをしろーー!」

 

ピーピング・ラッシュは自分の体に付いている「3」のボタンをポチリと押した。すると空中に「REPLAY」という文字が現れ、緑色の画面で10分前の映像が映る。

映像内では、幽香が秋桜をじっと見つめて動かない、今と同じ様子が映っている。

 

ホーネットマン「そこじゃないな。ピーピング・ラッシュ、20分前まで巻き戻せ。」

 

ピーピング・ラッシュは「4」のボタンを押し、巻き戻しを始めた。11分、12分、そして13分まで巻き戻したとき、幽香の背中からもう一人の幽香が出てきており、その横には一人の男。三人は映像を見て仰天した。

 

チルノ「ゆ、幽香がもう一人出てきてるぞ!?」

 

ホーネットマン「隣にいる男の表情、笑っている・・。もしかしたら・・!ピーピング・ラッシュ、一時停止だ!」

 

ピーピング・ラッシュは「6」のボタンを押し、映像を一時停止した。何度見ても奇妙。だけど三人は、幽香の隣にいる男が怪しいと見ていた。

 

大妖精「この男の人、怪しい・・。」

 

大妖精がそう呟いた。ホーネットマンは男がどういう人物かを突き止めるため、ピーピング・ラッシュの「1」のボタンを押して、男の情報を画面に映した。

 

ホーネットマン「『花道 透(はなみち とおる)28歳、独身。矢によって体を貫かれスタンド「サイケデリック・ガーデン」を発現。今現在太陽の花の所にある幽香の家へと向かっている・・何故かは不明。』やはりスタンドで幽香をこういう状態にしていたか!これでわかった。この男は放っておいたらマズイ!お前ら幽香を見張ってろ。今からこの男を潰す!」

 

ホーネットマンはピーピング・ラッシュを解除。幽香の家へとテレポートしていった。二人はホーネットマンの言う通り、秋桜を見つめている幽香をじっと見張り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタンド ピーピング・ラッシュ 破壊力C スピードB 射程距離A(殴る射程距離はC) 持続力A 精密動作性C 成長性D

本体 ホーネットマン 破壊力C スピードC 射程距離B 持続力B 精密動作性C 成長性B

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香の家

 

ホーネットマンは幽香の家の中にテレポートした。ピーピング・ラッシュを再発動し、「11」のボタンを押す。するとピーピング・ラッシュの下半身が分離し、チルノと大妖精が幽香を見張っている所を映した。

 

ホーネットマン「もしものことを考え、ピーピング・ラッシュの下半身を三人のいる所を現在進行形で映しておこう。・・さて、本体はここに来るはずだ・・」

 

ホーネットマンが部屋を見渡しながらそう言っていると、奥の小さな部屋から小さな足音が聞こえた。まさか本体か?その思いを心に秘めながら、ゆっくりと後ろを振り向いた。そこには、一人の少女がおり、引きぎみでホーネットマンを見ていた。髪は金髪のウェーブのかかったショートボブ、ブルーの瞳、頭に蝶結びで結ばれている赤いリボン、黒と赤を基調とした服を着ていて、全体的に幼い印象が目立ち、傍らには少女を小さくした妖精?のような物が飛んでいる。

 

??「・・誰?」

 

少女はホーネットマンを鋭い目で見てそう言う。ホーネットマンは少女に事情を説明した。しかし少女は、

 

??「・・そんな奇妙な話、信じろっての?私は信じないわ、早くここから出てって!」

 

ホーネットマンはこうなることは予想していた。ホーネットマンは少女にピーピング・ラッシュで映している映像の中の幽香を見せ、説明をした。これなら少しでも信じてくれるだろう。少女は鋭い目を少し緩めてホーネットマンを見た。

 

??「ほ、本当・・なの?」

 

ホーネットマン「本当だぜ?こうなっているのはさっき話した通りだ。・・危険だぜ、お前は奥の部屋に戻って隠れてろ。」

 

少女はそそくさと奥の部屋に戻っていった。少女は奥の部屋からチラチラとホーネットマンを見ている。まだ疑っているのだろうか。ホーネットマンはそんなこと気にせず、ピーピング・ラッシュの「10」のボタンを押し、本体の透が今どこにいるのかを確認するために、透を映した。透は今、太陽の花の中に入っていることがわかった。

 

ホーネットマン「こいつは俺の存在に気づいてはいない・・。こいつがこの家へと入って来た瞬間、ピーピング・ラッシュで頭を思いっきり殴って気絶させてやるとするか・・。最悪、殺す。」

 

ホーネットマンはピーピング・ラッシュと一緒に幽香の家の入り口の扉の横に隠れ、本体の透がやって来るのをじっと待った。少女もその光景を見ていたが、やがて部屋の扉を閉めて、身を隠した。ホーネットマンの耳に足音が聞こえた。外からの足音だ。ホーネットマンは透が来ていることを確信した。ホーネットマンはゴクリと息を飲む。

 

扉が開いた。ホーネットマンはこの時を待っていた。すかさずピーピング・ラッシュで本体を殴ろうとしようとしたその時である。

 

ホーネットマン(な、なんだと!?)

 

ホーネットマンが見たものは本体ではなかった。ホーネットマンが見たものは、幽香だった。左手には鉄臭い斧を持っている。ホーネットマンはそこから動かず、驚いていた。その時ホーネットマンは思い出した。ピーピング・ラッシュでリプレイをしていた際に、幽香の背中から、もう一人の幽香が出てきていたことを。

 

幽香「・・・ぐしゅるるるる・・。」

 

幽香の目はギンギンに開いており、口からはよだれがボタボタ垂れている。幽香は、少女が隠れている奥の部屋へと、斧を引きずりながら向かっていく。ホーネットマンはマズイと思い、幽香にピーピング・ラッシュで攻撃を仕掛けた。攻撃は頭に直撃。幽香はその場に頭を抱えながら倒れた。

 

ホーネットマン「ん・・?あっけ、、ない・・?」

 

ホーネットマンが意外と簡単に倒せたことに驚いていると、映像内でチルノと大妖精の悲鳴が聞こえた。一体何があったのかと思い画面の方を振り向き見ると、映像内で幽香が頭を抱えて倒れている姿が映っていた。どちらの幽香も、頭を抱えていた。

ホーネットマンはもしやと思った。その時幽香が立ち上がった。同時にである。

ホーネットマンは確信した。

 

ホーネットマン「連動していやがる・・。攻撃したら、あっちの幽香も同じ攻撃を食らう・・攻撃されたときのみ・・!!」

 

「これは・・まずいぞ・!!」

 




次回、本格的な戦い、始まる。


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第23話 ピーピング・ラッシュVSサイケデリック・ガーデンその2

サイケデリック・ガーデン。
スタンド能力は未だはっきりとしていない。
ただ一つ分かっていることは、迂闊に攻撃してはいけないと言うことだけだ。


ホーネットマンは足を一歩後ろに下げ、幽香から距離を置く。

 

幽香「ぐううう」

 

幽香はうめき声を上げながらホーネットマンに迫っていく。ホーネットマンは迂闊に幽香を攻撃することはできない。ならば本体を探すのみ。ピーピング・ラッシュは「10」のボタンを押し、透の現在位置を映した。しかし、

 

ホーネットマン「ま、真っ暗・・?画面が真っ暗だ!透の位置が分からない!」

 

ホーネットマンが焦っているうちにも、幽香は迫ってくる。ホーネットマンは幽香から距離を置こうと下がろうとしたが、壁に当たってしまい逃げ道がなくなった。すぐ横には開きっぱなしの扉。ホーネットマンは背を低くしながら外に逃げようとしたが、幽香が扉の前に斧を思いっきり投げつけてきた。ホーネットマンは間一髪避けたが、外には逃げられなかった。

 

ホーネットマン「危ね・・!だがまずいぞ、外に逃げられなかった!本体はこれ・・どこにいるんだ・・!」

 

まだ画面は真っ暗で、透がどこにいるかさっぱり。幽香は扉の前で突き刺さっている斧を抜き、その斧をホーネットマンに振り下ろす。

 

ホーネットマン「チッ!本体が分からない以上、映してる意味はない!ピーピング・ラッシュ!斧を受け止めろ!」

 

ピーピング・ラッシュは画面を映すのを止め、斧を両手で受け止めた。だが、幽香の力はホーネットマンが思っていた以上に強く、徐々に押されていく。

 

ホーネットマン「ピーピング・ラッシュの力じゃ勝てないか・・。だったらこうだ!」

 

ホーネットマンは幽香に足払いをし、幽香の体制を崩した。そのままホーネットマンは、幽香の腹にパンチをして、幽香をよろけさせた。

 

幽香「ぐう・・」

 

幽香はその場で腹を抱えて苦しみ始める。映像内での幽香も同じように、腹を抱えて苦しんでいた。そして同時に苦しむのを止めた。映像内の幽香は、ただ秋桜を見続けている。

 

ホーネットマン「迂闊に攻撃は出来ない・・。だがお前のスタミナを切れさせるまで耐えながら、少しだけ攻撃をすることなら出来る。」

 

ホーネットマンはピーピング・ラッシュを自分のもとまで引き寄せそう言った。幽香は息を荒くしながらホーネットマンを充血した目で見る。

 

ホーネットマン「・・それに、知性も無いようだなお前には。だったら距離をおいて戦うまでだ。射程距離はこっちの方が長い。」

 

幽香はホーネットマンの言うことなんか無視し、その場で斧をブンブン振り回しながら発狂する。

 

ホーネットマン「来いよ。ダチョウよりも低脳な幽香さんよおー。」

 

幽香「シャアアア!」

 

幽香はホーネットマンに近づき、斧を振る。ホーネットマンはピーピング・ラッシュに幽香と戦わせ、その間に自身の特殊武器である「ホーネットチェイサー」を発動し、小型の蜂型ロボットを3匹放った。本体を見つけるためにである。蜂型ロボットは少しだけさまよったあとに、一直線に幽香の元へと進んでいった。

 

ホーネットマン「なに!?何故幽香の所へと向かう?何故本体へと向かわない!!」

 

幽香は斧を振り続ける。流れ玉で蜂型ロボット3匹、全て破壊された。ピーピング・ラッシュは攻撃はせず、幽香のスタミナを減らすことだけに専念する。ホーネットマンは再度ホーネットチェイサーを発動。今度は10匹出した。しかし結果は同じであった。ホーネットマンは目を丸くして驚いていた。

 

ホーネットマン「どういうことだ一体・・確かに本体は透という男のはず!なぜ幽香へと向かうんだ!?」

 

その時である。幽香の斧を避け、ピーピング・ラッシュは偶然、幽香の背後へと移動していた。すると幽香の斧を振るスピードが格段に速くなり、一瞬にしてピーピング・ラッシュの腹部を攻撃した。ホーネットマンの腹部にダメージが入る。

 

ホーネットマン「は、速ぇ!戻れピーピング・ラッシュ!」

 

ホーネットマンは危険を察知し、ピーピング・ラッシュを自分の前に戻した。幽香の動きは元に戻り、速くなくなった。

 

ホーネットマン(今のは一体・・。ピーピング・ラッシュが幽香の後ろに回り込んだら、幽香のスピードが上がったぞ・・?だが、あんなスピードが出るなら最初っから出していればいい・・。それに、あいつに知性はこれっぽっちとして無いはずだ。スピードを上げることをするとは考えにくいぞ・・。)

 

ホーネットマンは考えながら、映像内の幽香を見た。その時気がついた。幽香が一本の紅葉の木に背中をつけて秋桜を見ているのだ。二人からも背中は見えていない。

 

ホーネットマン「分かったぞ・・背中だ。背中に!何かが隠されている!そして、その何かはっ!」

 

ホーネットマンは自ら幽香へと近づいていく。幽香の相手はピーピング・ラッシュに任せ、その隙に背後へと回り込んだ。

 

幽香はホーネットマンを見、さっきと同じようにスピードが急激に上がり、ホーネットマンへと斧を振り下ろす。

 

ホーネットマンはこの時を待っていた。ホーネットマンは斧を避けた。幽香の後ろには、ピーピング・ラッシュ。もう幽香へと殴りかかっていた。

 

だが、幽香はピーピング・ラッシュの両手を斧を手放して片手で止め、強く握りしめる。ホーネットマンの両手にも痛みが来る。ホーネットマンは幽香の背中へと蹴りを入れようとしたが、片手で受け止められ、身動きが取れなくなった。徐々に幽香がピーピング・ラッシュの両手を握りしめる力は強くなっていく。

 

ホーネットマン「ぐ、ぐおおお・・!こうなったら・・!」

 

ホーネットマンはホーネットチェイサーを発動し、1匹放った。

その1匹は、幽香の手放した斧をゆっくりと持ち上げた。そしてそれをホーネットマンへと渡すために持っていく。幽香はしばらくしてそれに気づき、ホーネットマンの手に斧がわたる直前に蜂型ロボットを蹴り飛ばし、破壊。斧も斜め上に吹き飛んでいき、ホーネットマンに渡ることはなかった。幽香はニヤリと笑った。

 

そして自身の両手の力を強め、受け止めているピーピング・ラッシュの両手とホーネットマンの片足を折ろうとしたその時、

 

幽香「・・!?」

 

幽香が見たのは驚きの光景だった。ピーピング・ラッシュの下半身が、斧を蹴ろうとしているのだ。幽香は慌てて体を動かそうとしたが、動かない。ホーネットマンを見ると、足元に無数の蜂型ロボットが、ホーネットマンを引っ張っていた。ホーネットチェイサーで1匹しかださなかったのは、出せなかったからであった。

 

幽香「う、ううおお!」

 

ホーネットマン「もう遅い。さーて?現れなぁぁ!!!」

 

ピーピング・ラッシュの下半身が斧を蹴り、幽香の背中を刺した。幽香の力は一瞬にして消え、背中からは、本体の透が背中から血を流して現れた。

 

透「ひ、ひえーーー!」

 

透はホーネットマンとピーピング・ラッシュを見て、恐れて逃げようとするが、そんなことできたらよかったねである。勿論ホーネットマンに扉を閉められ、逃げるすべがなくなった。

 

ホーネットマン「お前のスタンド能力、大体わかった。まず秋桜に近づいた者を、大雑把に二つの精神、善と悪に別け、そしてどちらかに自分が入れる。攻撃はお前が入っていた幽香がクッションとなり、連動。お前には通らなかったというわけだ・・。」

 

透はホーネットマンを震えている目で見る。

すると、ギィィとドアの音がし、少女が顔を出した。

 

??「・・あれ?増えてる・・。誰・・?」

 

その時透は、右ポケットに小型ナイフを入れていたことを思いだした。

 

透(・・あのガキ、無防備だ・・!殺す!この距離なら、近づいて殺す!確実に仕留めるんだ・・!!)

 

透は決心し、右ポケットからナイフをホーネットマンに気づかれないようにそっと取りだした。そしてすぐに、少女の方へと走っていき、少女を殺そうとした。

 

ホーネットマン「ヤバい!テメエ早く逃げろ!」

 

透「ギャハハハー!んなこっといったってこの女にゃ無理だろうが!・・・殺す!ワイリー様のためにも・・」

 

透はナイフを少女に思いっきり刺して少女を殺す一歩手前で、崩れ落ちた。ナイフを持っている右腕が、ボロリと音をたてて。

 

透「え・・え・・?ぎ、ぎいあああああ!!?お、俺の右腕がああああああああ・・!!」

 

透は泣き叫ぶ。少女の体からは、紫色の煙のようなものが放たれていた。

 

メディスン「・・メディスン・メランコリー。」

 

少女がそう言った。少女はもう一回そういうと、

 

メディスン「それが私の名前・・。私の能力で毒を操れる・・。操るとか言ってるけど、実際、まだ制御は出来ないの。だけど、今はそれがよかったみたい。」

 

と言って、微笑んだ。黒い微笑みだ。ホーネットマンはゆっくりと透へと近づいて、肩を叩いた。

 

ホーネットマン「・・右腕がなくなった所悪いんだけどさ、俺の名前はホーネットマン。ホーネットを日本語訳すると・・「スズメバチ」。」

 

ホーネットマンはそう言うと、両手からメリケンサックのような猛毒針を出し、透にラッシュを浴びせた

 

ホーネットマン「オオゥラッシャアアアアアアアアアアア!」

 

透の体には無数の穴が開き、窓ガラスを突き破って、平地へと吹き飛んでいった。

 

ホーネットマン「・・終わった・・。」

 

ホーネットマンが優しい声でそう言うと、幽香の姿はそこにはなく、すでにサイケデリック・ガーデンは消えており、もとに戻っていたのだ。

 

ホーネットマン「さーってと・・。本来ここに来たのは幻想郷を観光するためだ。次はどこにいこっか・・」

 

メディスン「待って。」

 

ホーネットマンが幽香の家を出ようとしたその時、メディスンに声をかけられた。

 

ホーネットマン「何だ?」

 

メディスン「・・幽香さんにあなたのこと話したい。ここにいて。」

 

ホーネットマン「・・今から幽香のところまでテレポートして行ったほうが早いが、お前も一緒に来るか?」

 

メディスンは目を丸くして、ホーネットマンにうんうんと頷いた。

 

ホーネットマン「じゃあホラ、手を貸せ。」

 

メディスンはホーネットマンの手を強く握る。ホーネットマンとメディスンはテレポートで幽香のいる場所へと向かった。

 

幽香の家のカーテンが、風になびいた。

 

 




次回、あの医者が来ます。


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第24話 命蓮寺での出来事 その1

 

未来とは、予測できない物である。未来予知とか、そういう能力が無い限りは。

 

未来は、良い方向にも悪い方向にも動く。そして、その動きには限界が存在する。最高地点に達したとき、そこから動くことは全くと言っていいほどに無い。

 

だが、最高地点というのは、簡単にたどり着くものではない。世界が明日に終わるかもしれないと世界中の誰もが思うほどの世界でなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三年後の現在

 

荒廃した世界、ひび割れている地面、そこに数えきれないほどにある妖怪や妖精の死体。空気も最悪であり、空は真っ赤に染まっている。ここは、幻想郷。三年後にはこうなっているのだ。

かろうじて生きている者も、死にたいと思う世界になっている。しかしそんな世界でも、希望を持って生きる者が少なからずいる。

 

 

幻想郷 どこかの研究所

 

ホーネットマン「・・・完成したぞ。タイムマシーンが・・!」

 

暗い部屋の中、水色に光る画面に照らされるタイムマシーン。それを作り上げたのは、ホーネットマン。三年後のホーネットマンは、右手が義手になっており、少し老けているように感じられる。

 

??「遂にか・・。これで変わる。もう一つの未来が出来る・・!」

 

ホーネットマンの横に、腕を組みながらタイムマシーンを見ている男がいた。身長170cm程の、スリムな体型で、青色の柄がついた服、黒いマントを着けている。男は自分の顔を岩で作った狐のお面で隠しているから、素顔は分からない。

 

??「行ってくるよ。ホーネットマン。」

 

男はそう言うと、タイムマシーンへと乗り、タイムマシーンの一番右のボタンを押した。

タイムマシーンが音をたてて小刻みに動き、数秒後その場から消えた。

 

ホーネットマン「・・三年前の過去を、変えるんだ・・英雄!」

 

ホーネットマンはそう言った。英雄、一体誰のことなのだろうか。

 

すると、奥から一人の女の人がやって来た。緑の髪は腰辺りまで伸びていて、腰から下が、服も足も妙にテカテカしている。

 

幽香「ホーネットマン・・。彼は上手くやってくれるのよね・・?」

 

ホーネットマンは女の人の方を向いて、ゆっくりと頷いた。

 

ホーネットマン「アイツのスタンドは最強に等しい。こうなった原因を破壊してくれるはずだ・・。心配はいらないさ、「幽香」。」

 

幽香は安堵し、不安にまみれていたであろう目も、輝きを戻していた。

 

ホーネットマン「・・ところで幽香。ピーピング・ラッシュの下半身はもう大丈夫なのか?」

 

幽香「えぇ。もう大丈夫。・・本当、あのときはありがとう。下半身を斬られて死が迫ってきている私を、あなたのピーピング・ラッシュの下半身分離で、ピーピング・ラッシュの下半身を私に移してくれた・・。」

 

ホーネットマン「・・いいんだ。もう、1年も前のことは・・。・・しかし、こうなったのも今は亡き二人の男が原因・・。特に・・花道 相豪。あの男はな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

命蓮寺。人里の外れにある空き地に建てられている大きな寺であり、門の前には多くの地蔵が置かれ、門を越えた敷地内には灯籠が並ぶ石畳の参道があり、本堂や鐘などが置かれている。

 

命蓮寺の代表者、聖 白蓮は、人妖の平等を望んでおり、それは住人たちも、住職も同じである。また、この望みは、命蓮寺の範囲内では達成出来ている。

 

命蓮寺の主な活動内容としては、争いを好ましく思わない妖怪や善良な者、幻想郷で低い身分で扱われている者の救済、「六波羅密」という読経をすることである。しかし、六波羅密の戒律を守っていない者も多くおり、住職や住人たちも守っていないところが見受けられる。だが、聖がそこのところを完全に把握出来ていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11/19  午前5時20分

 

聖は、金髪に紫のグラデーションがかかったロングウェーブの髪を風にたなびかせ、命蓮寺の門をくぐって外へと出る。聖は今日、朝から魔理沙の所へと行くことになっているのだ。聖は今起きている住職の寅丸 星と、住人の幽谷 響子に見送られ、魔理沙の家へと向かっていった。

 

寅丸「聖が魔理沙のところへ行って、おそらく夕方までは帰ってこない・・。となると、住職の私が、今回は頑張らなければ行けませんね・・。」

 

寅丸は、黒と黄色が混じった、まるで虎の体色をした髪を掻きながら嫌そうに言い、命蓮寺へと戻っていった。響子はいつも朝早くから門前の掃き掃除をしているため、門前に立て掛けてある箒を手に取り、掃除をし始める。

 

早朝ということもあってか寒く、響子の吐いた息が白くなって見える。響子が箒で掃いた枯れ葉が左の草むらへと入って見えなくなるが、響子はそんなこと気にもせず鼻歌混じりに掃除を続ける。

 

数分後、周辺の落ち葉枯れ葉を掃き終わり、次に命蓮寺の部屋の掃除に取り掛かろうと門をくぐろうとしたその時である。

 

がさがさと、草むらから音が聞こえた。さっき枯れ葉が入った草むらから。響子は立ち止まって草むらの方を向いた。一体なんだろうか。そう思いながら、響子は箒を壁に立てかけ、草むらへとゆっくり近づいていき、そして草むらとの距離が近くなったその時である。

草むらのなかから骨のように細く、気味の悪い両腕が現れ、響子の両足を強くつかむ。そして響子を草むらへと引きずり込んでいく

 

響子「ひっ・・!」

 

響子は恐怖し、慌てて自分の足をつかんでいる両手を引き剥がそうとするが、つかんでいる力が強く引き剥がすことができない。

結局引き剥がせないまま草むらへと引きずり込まれていく。

 

響子「誰か・・たすk」

 

響子は助けを呼ぼうとしたが、口を塞がれ声が出ず、草むらへと引きずり込まれてしまい、助けは呼べなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11/19 午前6時10分 命蓮寺 廊下

 

村紗「ふわーあ、おはよー・・」

 

命蓮寺の奥の部屋から、命蓮寺の住民の村沙水蜜がパジャマ姿で出てきて、こちらに歩いてくる同じ住民の雲居一輪にあくび混じりで挨拶をした。

 

一輪も村紗に「おはよう」と返して通り過ぎて行く。村沙が右を向くと、眩しい朝日がこちらを照らしつけている。あまりに眩しいので、村沙はすぐに目をそらした。

 

少しして、村紗が眠い目をこすりながら歩いていると、前から寅丸が早歩きで向かってくる。顔は不安に満ちていて、険しい。

 

村紗「寅丸・・?どした?そんな顔して。」

 

寅丸「村沙、響子見なかった?」

 

村紗「響子・・?そういや見てないな・・。ってか、響子の「おはようございます!」が今日なかった・・。いつもうるさく聞こえてくるのに!」

 

寅丸は深くうなづいた。

 

寅丸「さっき変だと思って門の方に行ったら・・響子の姿がなくって、箒が立てかけてあっただけで・・・」

 

村紗はそのことを聞いて、寅丸にこういった。

 

村紗「連れ去られた・・とかか?」

 

寅丸は首を横に振った。それだったらすぐに大きな声で助けを呼べたはずだ。そう思っているからである。

 

村紗「じゃあ・・なんだ?助けを呼ぼうとしたけど、それが何らかの原因で遅かった、とか?」

 

寅丸「わからない・・。しかし、響子が一人でに外に出ることはあり得ない。私の予想として、いきなりのことすぎて驚き、その間に響子を捕まえていた者が口を塞ぐか何かをしたんだと・・・。」

 

村紗「・・で、助けようったって探す当てもないんだろ?どうしたもんか・・」

 

その時、さっき通り過ぎて行った一輪が、こわばった顔でこっちに走って戻ってくる。二人は走ってこちらにくる一輪をみて、何かと思った。

 

村紗「一輪どうした?なんかあった?もしかしてゴキブリでもでたw?」

 

村紗が一輪に聞くと、一輪は呼吸を整えてこう答えた。

 

一輪「・・・・誰か、いる・・・!!」

 

一輪の目は大きく開いており、恐怖を物語っていた。

 

寅丸「い、一輪、それは本当ですか?」

 

寅丸が一輪に聞くと、一輪はうんうんと頷き、誰かがいる部屋を指差した。ここの角を曲がって三つ目の部屋の奥にいるという。

 

村紗「あの部屋にいるのか・・。一輪、どんな奴だったとか分かるか?」

 

村紗が一輪の方を向いて聞いた。

 

一輪「部屋の奥が暗くてよく分からなかったけど、身長は命蓮寺の天井以上にあって、かがんでいた。それと、片目が赤色の、まるでライトのようだったわ・・。」

 

村紗「それだけ聞くとただの気味悪い奴だな・・」

 

寅丸「全くです。・・ん?」

 

寅丸は一輪が言っていた部屋から、白い医療手袋をつけた手が出てきているのを見て、

 

寅丸「部屋から出る!一輪、あなたの言っていた誰かが!」

 

村紗と一輪も部屋から、出てきている手を見た。その時である。

 

細く、今にも折れそうな足と両腕、大きくて気味の悪い両手、服の間から見える縫い付けられているような跡がある体、紙袋をかぶっており見えない素顔。高すぎる身長。どこをとっても奇妙すぎる奴が現れた。三人は驚き、一斉に目を丸くした。

 

??「診て いい?」

 

気味の悪い誰がは、声的に男だろう。男はそういうと、服の中から自分の背丈ほどあるメスをどこからともなく取り出し、三人に向ける。

 

村紗「診る・・だって?」

 

村紗が男にそういった。続けざまにこうも言った。

 

村紗「診るってのは、今あんたが私らに向けているメスでかい?」

 

村紗の質問に、男はうんと返した。

 

??「だから 大人しく してて」

 

ファウスト「私 ファウスト オペ する」

 

 

 

 

 

 

 




次回、ファウストのオペが開始する。


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第25話 命蓮寺での出来事 その2

ファウストの紙袋の目元に空いている小さな穴から、発光体の目が赤く光る。三人は少しファウストから距離を置く。ファウストには溢れんばかりの殺気があり、外見の気味悪さもあいまって、見るだけでゾッとし、鳥肌がブワッとたちそうだ。

 

村紗「アイツ、放っておいたらダメだね・・。」

 

一輪はそう言い、身構え、戦いの準備をする。村紗も戦おうと準備をしようとしたその時、

 

寅丸「村沙、あなたは下がっていてください。」

 

寅丸が村沙にそういったのだ。

 

村紗「な、何でだ⁉人数は多いほうがいいだろう⁉」

 

村紗が少々強めに寅丸にそう言った。寅丸はファウストの左手を指差した。その左手には、血の付いた服の切れ端がくっついていた。その服の切れ端は、響子の服の切れ端だと村紗はすぐに分かった。

 

村紗「っ。あの服の柄、見間違えるはずがねぇ、あれは響子の・・!」

 

ファウストは自分の左手を見て、くっついている響子の服の切れ端を取り、

 

ファウスト「これ 私が 腹 切り裂いた 少女の服」

 

そう言ってそれを外へと投げ捨て、持っていたメスで切り刻んだ。

 

村紗「寅丸、どうして私は戦うことをお前に止められている?何でお前は冷静でいられている?」

 

寅丸「村沙、響子は・・」

 

村紗「寅丸、悪いけど、お前の命令は聞くつもりはない。あいつは響子の命を切り裂いたクズだ!絶対に許しはしない!!!」

 

村紗は弾幕で生成したアンカーを右手に持ち、ファウストに鬼の形相で迫っていく。

 

寅丸「村紗!」

 

村紗「止めんなっつってんだろが寅丸ゥ!」

 

村沙はファウストにアンカーを振り攻撃する。ファウストは自身の前でメスを回転させ、アンカーの攻撃を弾いていく。

 

村紗「この糞野郎がぁぁぁ!」

 

村紗は止まることなくファウストに攻撃を仕掛けていく。一輪と寅丸はそれをただ見ているだけであった。あの場に入っても、ただ足手まといにしかならなそう。そう思うほどに激しいからである。

 

一輪「寅丸、村紗に攻撃をさせないよう命令したのは何でなの?」

 

寅丸「・・響子はまだ生きてるわ・・。」

 

一輪「!?な、何ですって?」

 

寅丸「ファウストが持っていた服の切れ端、血が付いていた。そして血は乾いて切れ端はくっついていた。なら、ファウストの服やメスに、血が付いていないのはおかしくない?土汚れがついていて、着替えているような感じもしない。」

 

一輪「と、言うと?」

 

寅丸「ファウストは、策を作っていたのよ・・挑発のためにね!!そして響子をどこか誰にも見つからないところに隠した!」

 

村紗はそんなこといざ知らず。二人からは離れ、外で戦っていた。アンカーがメスに直撃する衝撃は地面に伝わり、いくつもの小さな穴ができている。

 

村紗「ファウストオオォ!!」

 

ファウスト「オペ中は 静かに」

 

ファウストはメスを回転させ防御するのを止め、構える。

 

村紗「消えろッ」

 

村紗はアンカーをファウスト目掛けて振り下ろす。ファウストはそれを読み、村紗のアンカーにメスを引っ掛け、アンカーごと村紗を持ち上げ、地面に叩きつけた。

 

村紗「うぐっ」

 

村紗が倒れた。寅丸と一輪の二人は急いで駆け寄り応戦しようとしたが、ファウストがメスの射程距離の長さを使い、二人を近づけさせない。

 

二人はメスの攻撃を避けたことで村紗との距離が開いてしまった。その隙にファウストは、起き上がろうとする村紗にメスを振り下ろす。寅丸がいち早く村沙へと走っていくが、ファウストのメス振り下ろしの方が早い。

 

寅丸「しまった、この距離じゃ間に合わない!」

 

ファウストのメスが村紗へと直撃する。その瞬間である、村沙とメスの間に青色のクリスタルのようなものが入り込み、村沙を守った。

 

ファウスト「あれ 当たってない?」

 

ファウストが不思議に思っている。寅丸はその隙をつき村沙の手を引っ張り、ファウストと距離を置かせる。

 

村紗「寅丸、私はさっきも言ったが・・」

 

寅丸「命令はするな、分かっています。しかし、落ち着きなさい村沙。彼はあなたを挑発させるために、わざと手に響子の服の切れ端をつけていたんです。」

 

村紗「なに・・!?」

 

寅丸「これは本当です。彼の服に血が付いていますか?どんな殺し方だろうが響子の服に血が付いているということは、ファウストの服やメスにも返り血が付いているはずです。信じがたいですか?」

 

村紗「いや、それが本当なら信じたいね。本当なら・・ね。」

 

村沙はアンカーを、アンカーに繫がれている縄で引き寄せ、手に取った。

 

村紗「んで響子はどこにいるか、分かってるのか?」

 

寅丸「いや、まだ分かっていません。しかし、誰にも見つからないところに隠したと私は予想している。」

 

村紗「うーん・・どこだ?それが分かってないとな・・・」

 

その時、さっき村沙を守ったクリスタルが光り始める。その近くにいたファウストは光り始めるクリスタルを興味本位で手に取り、じっと眺める。

 

ファウスト「綺麗」

 

ファウストがしんみりとした声でそう言った。するとクリスタルは今度は点滅し始める。ファウストはクリスタルにますます興味を持ち、クリスタルを大事そうに見つめる。その瞬間、クリスタルから無数の弾幕がファウスト目掛けて放たれた。ファウストはクリスタルを間近で見ていたため避けたり防御することができず、弾幕によって紙袋ごと顔に無数の穴が空き、そのまま顔から倒れこんだ。

 

一輪「今の弾幕は・・ナズーリンの!」

 

一輪は後ろを振り向いた。続いて二人も後ろを振り向く。そこには一輪の予想通り、寅丸の部下であり毘沙門天の弟子でもあるナズーリンが、宝塔を左手に、ダウジングを右手に持って立っていた。

 

寅丸「ナズ!」

 

ナズーリン「やぁご主人。ほい、これ宝塔」

 

ナズーリンは寅丸に宝塔を投げ渡した後すぐに、三人にこう言う。

 

ナズーリン「私は探し物を探し当てる能力を持っている。それは知っているはず。・・話は聞かせてもらったよ。響子のいる場所は、あそこだよ」

 

ナズーリンはファウストの腹を指さした。ナズーリンが言うに、響子はファウストの腹の中にいるという。

 

一輪「本当、なの・・・?」

 

ナズーリン「本当だよ一輪。私のダウジングが強く反応しているからね。」

 

一輪「どんな体してるんだか。けどそれは生命反応があるってこと・・・だったらやることは!」」

 

一輪は指パッチンをし、見越し入道の雲山を自身の隣に出現させた。一輪は雲山にファウストの腹を殴るように言った。雲山は起き上がっているファウスト目掛けて拳を振る。ファウストは咄嗟の判断で自身の両手で雲山の拳を受け止める。しかし、力は雲山の方が強く、ファウストの両手は貫かれ、そのまま腹に雲山の拳が直撃した。そしてファウストがよろけたその時、腹が妊婦のようになり、腹が激しくうごめいている。

 

ファウスト「・・もう 無理 吐こう」

 

ファウストは苦しそうにそう言うと、空中に異空間を作り出し、そこから気を失って倒れている響子が落ちてきた。体に大きな傷はなく、足に小さな切り傷があるだけだった。

 

一輪「吐いた!やっぱり響子を丸呑みしてたか!」

 

寅丸「ナズ、響子を命蓮寺へ!」

 

ナズーリンは寅丸の命令通り、ファウストが苦しんでる隙をつき、素早く響子のところへ行き、響子を担いで命蓮寺へと走っていく。他三人はファウストへと近づき、とどめを刺そうとする。ファウストは地に膝をつけ、苦しみながら倒れこんだ。

 

村紗「寅丸、あいつを宝塔の力を使って塵にしてやれ。」

 

村紗は寅丸にそう言った。

 

寅丸「言われなくてもそのつもりでした。」

 

寅丸はファウストに近づき、宝塔から巨大弾幕を生成し、それをファウストへと放とうとしたその時、

 

寅丸「!?」

 

寅丸は自身の宝塔がいつの間にかなくなっていることに気がついた。寅丸は驚き動揺して、巨大弾幕を放たずに今そのまま手に持っているままで、目線を一瞬だけ下に落とす。すると、

 

村紗「寅丸!逃げろ〜〜!」

 

村紗が緊迫の表情で寅丸にそう言った。寅丸は自分の前に巨大な殺気を感じ、ばっと上を向くとそこには、穴だらけの紙袋から発光体の目をギラギラ光らせ、寅丸を見るファウストの姿。ファウストの両手は縫われて治っており、片手には宝塔がある。

 

寅丸(い、いつの間にこいつ宝塔を!?それにまずい!宝塔がなくなったことに焦ってファウストにとどめを刺していない!!)

 

寅丸はすぐに巨大弾幕をファウストに放ったが、ファウストは異空間を自身の前に作り出し、巨大弾幕を異空間へと放り込ませた。

 

寅丸「あの時すぐ止めをさしてたら・・・!しかも宝塔まで・・」

 

寅丸は自分一人では勝てないと確信し、急いで二人の方に下がる。ナズーリンも響子を命蓮寺の部屋で寝かせ、こちらに戻ってきた

 

ナズーリン「宝塔、取られた?」

 

寅丸「ナズ・・はい、その通りです。取られました・・戦えはしますが、良い戦力にはなりません。」

 

村紗「じゃあ私たちが前に出てやるしかないみたいね。いくよ一輪!」

 

一輪「了解村沙!」

 

一輪は雲山を操って、村沙はアンカーと弾幕で、ナズーリンと寅丸は村沙と一輪の背後から弾幕でファウストを攻撃する。ファウストは宝塔を服の中にしまい、メスですべての攻撃を防御、いなしながら四人との距離を着実に詰めていく。

 

一輪「!・・全部の攻撃を、たった一つのメスであんなに!!」

 

一輪が驚くことなど知らず、ファウストはさらにメスの捌きの速度を上げ、捌き、いなすと同時にメスで紫色の衝撃波も起こし、四人を攻撃する。四人の体には切り傷がつき、その痛みからか攻撃の速度が少し遅れてきており、ファウストはその隙を見逃さず、一気に距離を詰め、一輪の右腕をメスで切り裂こうとした。

一輪は間一髪で避け、服が着れるだけで済んだ。しかしそれだけでファウストの猛攻が終わるはずもない。ファウストは服の中から、ハンマーを50個取り出し、思いっきり投げつける。

 

村紗「おおおお!!」

 

村紗はスペルカード、転覆「撃沈アンカー」を発動。凄まじい弾幕の数と攻撃力で、50個のハンマーをすべて跳ね返した。ファウストはメスでハンマー50個を弾きとばし、後ろの命蓮寺の壁へと激突させた。壁はガラガラと音を立て崩れ、そこからだ円形の模様のついた丸い形の石板が出てきた。その石板には衝撃からかヒビが入っており、そこから人間らしき肌が。

ファウストも村紗たち四人もそのことには一切気づいていない。どちらも戦いに集中しているからだ。戦いはファウストのほうが圧倒的に有利。ファウストは紙袋を新品のものにしながら、メスを四人に向けて振り回す。そして紙袋をしっかり被ったファウストは、こっそりと服の中から100kgの鉄球をいくつか取り出し、ばれていないうちに四人に向かって投げようとした次の瞬間、

 

 

 

 

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドド

 

 

 

 

 

 

 

さっき壊れた壁の方から銃声が鳴り響き、ファウストが持っていた鉄球すべてが蜂の巣状態となった。

村沙たちもファウストも何かと思って壊れた壁の方を見ると、そこには一人の青年が二丁のピストルを持ちながら立っていた。服は白色で黄土色のコートをはおり、黒色のズボン、かっこよさげな伊達眼鏡をつけている。

 

??「・・ターゲットはあの背丈の高い変人?かな。外に漏れてる殺気からして・・」

 

青年は拳銃に弾を目に見えぬ速さで込めなおし、ファウストに二丁の拳銃を向ける。

 

??「そこの四人!危ないから離れてろ。」

 

青年はそう言った直後、銃弾を込めた数すべてぶっ放した。ファウストは寅丸の巨大弾幕を回避した時と同じように、異空間を自身の前に作り出して、すべての銃弾を異空間へと放り込ませた。村沙たちはただそれをじっと見ていた。

 

??「異空間生成・・あいつ『あの男』と同じことできるのか。だが・・」

 

ディーセ「この12の石板のひとつ「獄門」に封印されていた俺、「禁断」が一人、ディーセに勝てるかな?」

 

 

 




次回、ディーセVSファウスト。そして「あいつ」が来る!


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第26話 命蓮寺での出来事 その3

ファウストは寅丸たちを窮地に追い込んでいく。
そのなかで寅丸たちは響子を救うことに成功。
しかし、ファウストの脅威は止まらず、ピンチに陥ったその時に、石板から一人の男、ディーセが現れたのだ。


ディーセはファウストへとそういって、じっとファウストを見る。ファウストは後ろの寅丸たちへとメスを向けながらディーセの目を見る。ディーセも瞬きなんて一切せずに、ただファウストを見るだけ。

 

しかしなぜだろうか、ファウストは徐々に、そのディーセの目に不思議と見入るようになっていった。ファウストはそのディーセの目を見ているうちに、誰かに脳を洗脳されているような気がしてならなくなってくる。

 

そしてしばらくしてファウストは、操られているかの如くディーセのいる方向に一歩踏み出した。その瞬間、

 

ディーセはこれを待っていたのだ。ディーセが発砲をした。同時に、ファウストの動きも止まった。正気に戻ったかのように、「あ」とファウストは声が漏れた。

 

二つの銃弾は、真っすぐファウストの方に向かっていく。それも、心臓部分に。

 

ディーセ「かかってたな!?俺の目を見てたな!オラ、心臓を射抜いてやるぜ!」

 

ディーセはファウストにそういった。しかし今のファウストにはそんな声どうでもよい。なぜならファウストのすぐ近くには二つの銃弾が迫ってきている。どうするか、思考する。ファウストは銃弾が自身に直撃するわずかな時間、その0,何秒かに思考をした。

 

異空間を作るにも間に合わない。かといってメスで防御しても、完全に防御しきれるかどうかも不明。しかもメスを使えば、後ろにいる四人がいきなり攻めてくるかもしれない。私は一刻も早く後ろにいる四人を「殺したい」。だったらいい方法がある!運のいいことに、「銃弾が迫ってきている私の心臓の位置は、後ろにいる黄髪の女の脳天の高さ丁度!」つまり・・

 

ファウストの出した答え、それは、

 

しゃがみ。それだった。ファウストの身長はやけに高く、ディーセは心臓を狙っている。そして心臓の位置は、寅丸の脳天の高さ程度。そう、ファウストは見ていたのだ。同じ程度の身長の二人と、同じ高さにいることを!銃弾は寅丸の脳天を貫くだろう。そういうファウストの考えは・・・、

 

ことごとく外れた。

 

銃弾は急に勢いを失い、寅丸の頭上の前でぴたりと止まり、コトンと落ちたのだ。もう一つの弾丸は、ファウストの真上で、止まり、落ちた。ファウストは何故だと思い立ち上がった。その時ふと、背中に何かがあることに気づいたので背中を触ると、二つの無色透明な糸があったのだ。

 

ファウストはまさかと思い、糸が続いているほうを見た。ファウストの思っていたことは当たり。ピストルと銃弾に糸がくっついていた。ファウストはディーセのほうを首を180度回転させて振り向いた。ディーセはどや顔をしてファウストを見た。ファウストはディーセの罠にまんまとはまったのだ。ディーセはそれを裏付けるかのように言った。

 

ディーセ「ファウストさん、まんまとはまったな。俺はお前の心臓を射抜いてやるといった。何も「後ろにいる奴の脳天を貫く」なんて、一ッ言も言ってない。お前が避けたときの念のため、異空間を作ってアンタが銃弾を避けて、その直後俺が、無色透明の糸を付けていたのさ。それはファウスト、テメエの心臓部分に、あの女の脳天があること、知ってたからだぜ!」

 

ファウストは唸り声を上げた。悔しさの唸り声だ。ディーセはそれを聞いて思った。

 

ディーセ(コイツ・・、唸り声を上げてるな。気味が悪い。何か逆上して襲い掛かってくると思ったんだがなぁあのビジュアル的に。あと、首180度向けてこっち見るのやめてほしいんだけど・・。人生初だよ?俺、あんなふうに人から見られるの・・、ん?人?いや、人じゃ、ねえ、よな・・?まさかな。)

 

長い考え事だが、まあ、ファウストが今してることが原因だ。それに、人間かどうかも怪しい奴を、気味悪いとか、そういうものに似た表現以外に何を使うのだろう。ディーセはその次に、ファウストを指さしてこう言った。

 

ディーセ「ファウスト。テメエは今、前門の虎、後門の狼状態だぜ?」

 

ファウストはディーセの言っていることを一瞬にして理解した。そしてすぐさま首を元に戻すと、村紗がアンカーを振り下ろしているのが発行体の目に見える。反応が遅れた。ファウストは村紗のアンカーに腹を真っ二つにされた。ファウストの発光体の目は消え、ファウストはそのまま倒れた。ディーセが村沙へとグッドサインをする。

 

村紗「離れてろなんて言うこと、聞くと思うかい?」

 

ディーセ「いいや、ちょっと言ってみただけさ。」

 

村紗「あっそ。」

 

村紗はアンカーを肩にかけ、ダルけ混じりの声でそう言った後、

 

村紗「あ、そうだ私パジャマじゃん・・。恥ずかし、着替えてこーよぉっと」

 

着替えるため、そそくさと自分の部屋へと戻っていった。ディーセはピストルをコートのやけに大きいポケットに入れた。

 

寅丸「ナズ、ちょっと響子の様子を見に行ってくれる?目が覚めてるかどうか。」

 

ナズーリン「あいよご主人。」

 

ナズーリンは響子を寝かせている部屋へと歩いていく。寅丸はファウストの服の中を探って宝塔が入ってないかどうかをたしかめるが、特に入っておらず、というかこんなブカブカな服だったらとっくに宝塔は落ちているかと寅丸は思ってため息をつき、膝を地面について落ち込んだ。

 

一輪はディーセにこっちにこいと手招きをする。ディーセは一輪へと歩いていき、目の前に来た。

 

ディーセ「何だ?」

 

一輪「あんた、12の石板って、何なの?さっきいっていたけど・・。興味本意で聞きたくってね。」

 

ディーセ「あー・・そのこと?」

 

一輪「うん。」

 

ディーセ「封印されてたんだよ。こっちの事情でな。封印されているのは数字の通り12人。俺はその12番目、最下位さ。」

 

一輪「ふーん・・。封印されてた事情を聴きたいけど、それよりも、他の11人は、どんなやつらなの?」

 

ディーセ「・・・他の奴ら・・?まあ、全員を二つの漢字で表すことなら可能だ。俺は「恐慌」。」

 

一輪「それでいいわ。」

 

ディーセ「オッケー。下位から言っていく。・・「淫乱」のセプテン、「分析」の発 王牙(はつ おうが)、「楽観」の夏 来樹(なつ らいき)、「不明」の純禄(じゅんろく)、「不死」の岩間 皐月(いわま さつき)、「世界」のフォーリル、「刹那」の如月、「心無(しんむ)」のバトクォ・トーマス、「兵器」のノベン、「改変」のジェネファスト、そして最後に「神殺(かみごろし)」の八縦斬(はたぎり) マーチだ。」

 

一輪「不死辺りからちょっと強そうね・・。」

 

ディーセ「ちょっとじゃない、そこらへんからだとこの地球更地にできる。特に上位三人、ノベン、ジェネファスト、マーチは・・うーん、まあビッグバンは起こせる。うん。」

 

一輪は唖然としてディーセの言ったことを聞いていた。

 

一輪「そ、そいつら、封印されているのよね・・?ね・・?」

 

ディーセ「きっとな・・。もしかしたら、知らねえ奴らが封印を解いて・・・」

 

一輪「 ちょ、ちょっとやめてよ!」

 

ディーセ「悪い。まあ封印が解かれてることはないと思うがな・・。封印が解かれてても、まあ・・大丈夫かな・・。」

 

二人がそんなことを話していると、奥からナズーリンが響子を抱えてやって来た。

 

一輪「あ、ナズーリン、どした?」

 

ナズーリン「響子が揺さぶっても目を覚まさなくてね・・命に別状はないと思うけど、・・不安だから永遠亭に連れていくよ。」

 

永遠亭。幻想響の迷いの竹林と言う竹林の奥にある病院であり、そこには前に霊夢と紫の傷(英雄編参照)を治した、八意 永琳という名医がいる。

 

一輪「私も一緒にいこうか?」

 

ナズーリン「いいよ。一人で行ける。子供扱いしないでほしいな。」

 

ナズーリンは一輪にきつくそういって、命蓮寺を出ていった。

 

一輪「・・なんだアイツ、素っ気ない。・・ディーセだっけ?ちょっと上がって休む?もし上がるんなら着いてきて。」

 

一輪はそう言い、命蓮寺へと上がる。ディーセも命蓮寺に上がる。その時に落ち込んでいる寅丸に、

 

ディーセ「おーいお前、いつまで落ち込んでるんだ。」

 

と言い、一輪に着いていった。寅丸は再度大きなため息をついて立ち上がったその時である。

 

寅丸「・・ん?」

 

ファウストの体が、服以上にペラッペラになっているのだ。ファウストの腹には村沙のアンカーによってできた穴。それより少し小さな穴が一つ、背中にあり、その下の地面には背中の穴と同じサイズの穴が。

 

寅丸「あ、あれ・・?これって・・?」

 

寅丸は不思議に思ったと同時に、強大な邪気を一輪の近くから感じた。

 

寅丸「一輪!気をつけて!」

 

一輪は寅丸の声に驚いて止まり寅丸の方を向いて、ディーセも寅丸の声に反応して止まり、寅丸の方へと向いた。

 

一輪「・・え?なんなの寅丸!?」

 

寅丸「あなたの近くにいるわ!ファウストがいr」

 

寅丸が一輪にそう言っている途中、突如一輪の後ろから、ファウストが床を突き破って現れたのだ。ファウストはもう一輪へとメスを降り下ろそうとしている。

 

一輪「!?私の後ろから・・」

 

一輪は逃げようとしたが、逃げられるはずもなく、ファウストが降り下ろしたメスによって横腹を切られ、血が吹き出ながら倒れ、痛みの叫び声をあげる。

 

ディーセ「こ、この野郎、やっぱり人間じゃねえ!化け物だ!」

 

ディーセはピストルをファウストに向けて構える。するとファウストは異空間を上に作り出し、そこから村紗を出した。背中に一輪と同じような、大きな切り傷をつけられて激痛に耐えている村紗を。ファウストは村紗を自分の前に出し、盾にする。

 

ディーセ「こいつ、盾にしやがった・・。なんの罪もないやつを・・!」

 

ファウスト「撃ってみて この子 死ぬ」

 

ディーセはピストルをゆっくりと下げ、寅丸は震えてそれを見ていた。

 

一輪「村……紗…」

 

一輪は横腹の痛みに耐えながら立ち上がり、村紗に手を伸ばす。村沙も一輪に手を伸ばす。しかしそれをファウストが見過ごす訳がない。ファウストは一輪の片手を掴み、外へと一輪をぶん投げた。それと同時に村沙もゆっくりと目を閉じ、気を失った。

 

ディーセと寅丸はファウストの圧倒的な強さに心底絶望した。しかし戦わなければいけない。ディーセはそう思い、ピストルを二丁ファウストに構え、寅丸は一輪を抱えながらファウストへと弾幕発射の準備をする。

 

ファウスト「そういえば あなたたち 患者?」

 

ディーセ「ああ。たまにいる暴れる患者だぜ?」

 

ファウスト「そう じゃあ 診る」

 

ファウストがメスを構えようとしたその時である。

 

??「見つけたぞ!!ファウスト!」

 

命蓮寺の門の所から、男の声が聞こえた。その男は、タイムマシンにのってこの世界にやって来た青年であった。三人は青年の方を向いた。

 

寅丸「誰・・?それに、ファウストって、彼の名前を知っていたわ・・。」

 

寅丸は何か珍しいものを見るような目で青年を見る。青年は自身の顔につけている岩の狐のお面を外し、素顔を見せる。爽やかで、どこか哀愁のある顔立ちをしている。

 

ファウスト「あなたも 患者?」

 

??「患者じゃない。お前を倒しに来たものだ。」

 

 

 

 

 

ロックマン(未来)「名を、「ロックマン」!!」

 

 

 

 

 

ディーセ

破壊力B スピードA 射程距離A 持続力C 精密動作性D 成長性E




次回、ロックマンの「超能力」が出る!
    そして、ホーネットマンが危険視していた人物が・・。


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第27話 ハーフ・ヒーロー

ディーセファウストと寅丸たちとの戦いに寅丸たちに味方する形で参戦。一時はファウストを倒したかと思ったが、ファウストは生きていた。奇襲によって一輪と村沙が戦闘不能となる。一気に不利になった寅丸とディーセ。しかし、そこに現れた一人の青年がいた。

その名は、ロックマン。未来から来たロックマンである。


未来から来た青年、それは三年後のロックマンであった。ロックマンは一歩、また一歩と足を前に出し、ファウストへと近づいていく。ファウストは気を失っている村沙をディーセの方に、人質のようにメスを村沙の首もと辺りに近づけて向けながら、寅丸方面には異空間を生成し、弾幕に対する防御をとり、ロックマンを見る。

 

ロックマン(未来)「変わっていないな・・。やはりホーネットマンから聞いた通り、人間の存在を超えている人間だな。だが、」

 

ロックマンは一度立ち止まり、ロックバスターをファウストに構えながら再度近づき始める。ファウストは背中から手を二本生やし、服からもう一本メスを取り出す。ロックマンはバスターのチャージを始める。ファウストとロックマンの間では、二人の気迫がもう激しくぶつかりあっている。その気迫が同時に二人の顔にピシャッと当たった。

 

 

轟音が鳴った。耳が叫ぶほどの轟音が、ロックマンのチャージショットと、ファウストのメスを使っての滅多斬りがぶつかり合って鳴っている。ディーセはその音に咄嗟に耳を塞ぎ、寅丸は耳を塞ぐことなく、目を見開いてその光景をじっと見ていた。

轟音は鳴り終わって、キーンと言う高い音が鳴り始める。地面には複数の亀裂が入り、これから始まる戦いが、どれだけのものになるかをハッキリと表していた。

 

ファウストは村沙を投げ捨て、体ごとロックマンの方を向く。ディーセは村沙を抱えて、そのままファウストへとピストルを向けたが、ファウストの威圧感といったら半端なものではなく、引けない。寅丸もそれに合わせるかのように弾幕を消した。やるだけ無駄だ。やったところで足手まといになる。そう確信していたからである。

 

ロックマン(未来)「ファウスト、来い。」

 

ファウスト「全身 取り替える」

 

その瞬間、ロックマンとファウストの戦いが始まった。ロックマンは足蹴りでファウストへと攻撃をする。ファウストはそれを片方のメスで真っ正面から防御。そしてロックマンをもう片方のメスで突き刺そうとする。ロックマンはそれを察知しすぐにファウストと距離を置き、バスター連射で攻撃をする。ファウストは飛び上がって、自身の下半身辺りで2つのメスを急速回転させ、バスターをかき消しながら突進してくる。

 

涅和混混(ねっかこんれん)

 

ロックマンはファウストのこの攻撃を始めてみた。しかし、冷静に物事をとらえて、ロックマンは隙だらけの上半身に狙いを定め、バスターで攻撃した。ファウストは服の中から赤く真っ赤に燃え盛った何かを取り出し、上に投げたあとロックマンの放ったバスターによってダメージを受け、吹き飛ばされる。ロックマンは今のファウストの謎行動に疑問を抱きながらも、体制を直している今が絶好のチャンス。ロックマンは一気にファウストとの距離をつめ、肉弾戦へと持ち込む。ファウストは体制を直しながらメスで防御をし、身を守る。ロックマンは止まることなくファウストに攻撃を仕掛ける。

 

ロックマン(未来)「ファウスト、お前の弱点は攻められたときにある!メスでの攻撃も、今は出来ないことはないが、脳は一つ。行動はうまくできんだろう!」

 

ファウストは防戦一方、攻めるに攻められない状況にあるのは事実であった。ファウストは今、「アレ」の到着を待つしかなかった。

 

ディーセと寅丸は、ファウストを一人であそこまで追い詰めているロックマンの強さに驚愕した。

 

ディーセ「おいおい、なんだアイツの強さは・・。俺を超えているし、もしかしたら下位の奴等は・・」

 

ロックマンは二人の今のことなどどうでもいい。ファウストを倒すことに専念している。だがファウストがかなりしぶとく、一向に防御が崩れない。

 

ロックマン(未来)「しぶといな・・だが!」

 

ロックマンは一発ファウストに向かってパンチで攻撃したと同時に、大きく足を上げ、ファウスト目掛けて降り下ろした。地面がクレーターのように割れる程に強烈であり、ファウストがよろめき、防御が一瞬崩れた。ロックマンはその一瞬を見逃さず、すかさずロックマンは、ファウストの脳天にバスターを放とうと標準を合わせる。

 

ロックマン(未来)「終わりだ。ファウスト」

 

ロックマンがファウストに、バスターを放とうとしたその時である。

 

上空から何かが急速に落ちてくる音が聞こえた。ロックマンは気にせずファウストへとバスターを放った。そのバスターは、ファウストがさっき、服から取り出して上に投げた真っ赤に燃え盛った何かが前に落下してきたことによって、かき消された。

 

ロックマン(未来)「!?」

 

ロックマンは驚き、目を見開いた。ファウストが嬉しそうにこういった。

 

ファウスト「来た あれ」

 

(未来)「あれ・・・だと・・?・・!!まさかっ!」

 

ロックマンはバッと上を向いた。上から、超高速で全部で6つ、隕石がロックマン目掛けて落下してきているのだ。

 

ロックマン(未来)「ファウストは、さっきこれを出していたのか・・!」

 

ロックマンは逃げようとしたが、ファウストがロックマンにメスを二本とも投げつけ、ロックマンの両足を貫いたため、ロックマンは逃げることができず、6つの隕石によって全身を燃やされ、砕かれ、隕石の落下した時に生じた煙によって、周りからは見えなくなった。ディーセと寅丸はその事に驚き、絶望した。

 

ディーセ「嘘・・だろ?」

 

寅丸「これはマズイ・・!アイツがこっちに来る!!」

 

寅丸の言う通り、ファウストはゆっくりと寅丸とディーセの方を向き、迫ってくる。ディーセと寅丸は目を震わせてファウストを見る。

 

ファウスト「待って 動かないで いて」

 

ファウストは紙袋のなかからスルッとメスを取りだし、近くにいる寅丸へと突き刺そうとする。寅丸は自身の持っている杖で防御をし、すぐさまファウストから距離をとった。しかし、ファウストはメスの先端から細い糸を出し、寅丸を縛り付ける。寅丸は一輪を縛られた時に手放してしまう。

 

ファウスト「動かないで ね?」

 

ファウストは寅丸へとそう言い、寅丸を引き寄せる。ディーセがそれを止めようと銃弾を放つが、紙袋からもう一本メスを取りだし、銃弾を全ていなしてかわした。

 

ディーセ「あ、あの男、やっぱり強い・・!」

 

ディーセが諦めたような声でそういったその時に、隕石が落下した所から、人影が見えた。ディーセは誰かと思い眼鏡を動かして見る。

 

ディーセ「アイツは・・、アイツは・・!!」

 

ファウストと寅丸はそのことには気づいていない。すると、急にパチンと音がしてメスと糸が外れ、寅丸はファウストの方へと勝手に引き寄せられた。

 

寅丸「あ・・。」

 

寅丸は今、死を感じている。その時に見えたのはファウストと、そのファウストの後ろにいる「ロックマン」。

 

ロックマン(未来)「オルァ!」

 

ロックマンはファウストをアッパーで打ち上げた。ファウストは驚き、発光体の目をギラギラ光らせた。

 

ファウスト「あれ 生きてる」

 

ファウストはスタッと地面に着地し、ロックマンを見た。すると、ロックマンの後ろに何か人間の像が見える。灰色と黒で強調された全身、長く、地面にまでついている髪、鋭くそれでいて綺麗な目、下半身には赤い布をつけている。

 

寅丸「あれは・・・一体?」

 

寅丸がロックマンの後ろにいる何かを見てそう言った。ロックマンはファウストに向けてこういった。

 

ロックマン(未来)「ハーフ・ヒーロー・・。「スタンド」というのだ・・。俺のな。」

 

ファウスト「スタンド? 後ろの それ?」

 

ロックマン(未来)「そうだ。俺のスタンドハーフ・ヒーローには能力がある。その能力は、「遠距離攻撃を全て0にする」能力だ。俺はさっきお前のメスと隕石によって死にかけた。だがその直前にハーフ・ヒーローを出していたおかげで、俺のダメージは0になり、ダメージはリセットされた。・・お前は物理攻撃をしないタイプだろう?だったら俺のハーフ・ヒーローがすごく刺さるんだ。・・さて、覚悟はできたか?まあできてなくても殺すが。」

 

ロックマンはダッシュでファウストに近づき、ファウストが反応する間もなくファウストを打ち上げ、ハーフ・ヒーローを前に出し、

 

ロックマン(未来)「これでジ・エンドだ!ファウスト」

 

ロックマンがそう叫ぶ。ハーフ・ヒーローはファウストに、一撃、また一撃と、ラッシュを繰り出した。

 

ロックマン(未来)「オールオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオル」

 

ロックマン(未来)「オ・ルボワール(さようならだ)!!」

 

バッコーンと気持ちがいいほどの音がし、ファウストは命蓮寺の壁をぶち壊し、どこか遠くへと吹き飛んでいった。

 

ロックマン(未来)「これで変わるのか・・?いや、変わるんだろう、ここの未来は・・。」

 

ロックマンはそう呟いた後に、寅丸を縛っている糸をほどいて、ゆっくりと立たせた。

 

寅丸「あ、ありがとうございます・・。」

 

ロックマン(未来)「いいえ、・・それより、ファウストはこれでオッケーだが、問題は・・」

 

ロックマンが何かを言おうとした途中、ロックマンの足元に何かが当たった。何だと思いロックマンが下を見ると、一本の木の棒が突き刺さっていたのだ。

 

ロックマン(未来)「木の棒・・?さっきあったかこんなの・・。」

 

ロックマンは不思議に思った、その時、急に木の棒がグーンと伸び、一つのかかしになった。そのかかしには青色の服、そして、頭には紙袋が。

 

ロックマン(未来)「こっ、これは!ファウスト!?」

 

ロックマンが驚きそう言った。ディーセと寅丸もその言葉に反応し、身構えた。かかしはゆっくりと動き始め、徐々人間のようになっていき、最後にはファウストに変わった。

 

ロックマン(未来)「ハーフ・ヒーロー!」

 

ロックマンがファウストに殴りかかろうとしたその時、ディーセが、

 

ディーセ「止めろ!そいつには殺気が一切感じられない!」

 

と叫ぶ。

 

ロックマン(未来)「何・・!?」

 

ロックマンはギリギリの所でハーフ・ヒーローの攻撃をやめ、ハーフ・ヒーローを解除した。

 

ロックマン(未来)「・・ファウスト、何がお前を動かしていた?」

 

ロックマンはファウストに聞いた。ファウストは少し黙ったあとに、ロックマンに「ちょっと待ってて」と言って、一輪を抱えて、傷口を見た。そこからは血が絶えることなく流れていて、このままでは危険である。ファウストはどこからともなくベッドを取りだし、一輪の傷口に入った菌の取りだしと止血、そして傷口を縫って、治療をした。この間わずか1分。神業である。

 

ファウスト「もう一人は やってある 二人 命 別状 ない 二人 寝かせておく こっちの お部屋で」

 

村沙の傷口も、一輪と同じ治療が施されていた。ファウストは二人を命蓮寺の一つの部屋で、布団に寝かせた。

 

ディーセ「いつの間に・・!アイツはすげえ、本当にすげえ奴だ・・。」

 

ディーセは笑いながらそう言った。ファウストのようなのを見たことがなかったからである。

 

ファウスト「じゃあ さっきのこと 私・・」

 

ファウストはロックマンの方を向いて、ロックマンの質問に返そうとした時に、寅丸がこういった。

 

寅丸「あ、そういえば私の宝塔!あなた、返してください!」

 

寅丸はファウストに近づき、鋭い目でファウストを見る。ファウストは少し考えたあと、あっと言う風に寅丸にこう返した。

 

ファウスト「それ あなたの従者 持ってる 異空間 繋げてあって その時 持たせた 彼女 気づいてない」

 

寅丸は溜め息をついて、

 

寅丸「じゃあ永遠亭に行くしかないか・・。」

 

と言った。

 

ファウスト「私も 行く 最初に 襲った子 謝りたい」

 

ロックマン(未来)「 俺も同行する。話は早めに聞きたいんでな。」

 

ディーセ「俺だけ一人ぼっちもなあ・・。俺も一緒にいかせてくんない?」

 

寅丸「・・じゃあ、全員で永遠亭に行きましょうか。私はナズを見つけて宝塔を、ファウストさんは響子に謝りに行くのと、ロックマンさんとの話、ディーセさんはただ単に同行・・と。」

 

ロックマン(未来)「・・じゃあ、行くか!永遠亭に!」

 

ロックマンがそう言って、寅丸に着いていこうとした。その時に、ファウストに肩をトントンと叩かれ、後ろを振り向いた。そこには多きなドアと、ドアの奥には竹林が。

 

ロックマン(未来)「・・ファウスト?何を・・。」

 

ファウスト「ここ 永遠亭の近く 位置情報 つかんだ」

 

ロックマン(未来)

「ああ、そう・・。」

 

ディーセ「どこでもドアー。・・だな、これ。」

 

ロックマンは寅丸にこの事をいい、皆ドアに入って、永遠亭へと向かっていった。

 

ファウスト「ロックマン」

 

ロックマン(未来)「何だ、ファウスト。」

 

ファウスト「着替えてきても いい? ここ 竹林 人気(ひとけ)も ない」

 

ロックマン(未来)「いいが・・何でだ?」

 

ファウスト「喋りづらいし 怖い もともと この姿 助ける 信念 初心 帰りすぎたの」

 

ロックマン(未来)「着替えてもなにも変わらんだろうに・・」

 

ファウスト「ちょっと 着替えてくる 後 すぐに 追う」

 

ロックマン(未来)「はいよ。」

 

ファウストは竹林のなかに入っていき、見えなくなった。三人は永遠亭へと向かっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香の家付近

 

??「・・死んでいる・・何度呼び掛けても反応しない・・!」

 

一人の男が、花道 透を抱えてそう言った。男の顔は怒りに満ちていた。

 

??「誰だ・・兄貴をこんな目に合わせた野郎は!・・許せねえ・・、許せねえぞこんちきしょうめが!!・・こうなったら手当たり次第に幻想郷の住民を・・俺のスタンドでやっていくしかねえな・・。ワイリーの命令でこの幻想郷に来て、データを取るよう言われていたが、もうそんなのどうでもいい。兄貴の仇を討つために俺は動く!」

 

男は透をそっと地面に埋葬し、歩いていった。その方向には、博霊神社がある。

 

 

 

 

男の名は、花道 相豪。花道 透の弟である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーフ・ヒーロー

スタンド使い ロックマン(未来)

破壊力A スピードA 射程距離C 持続力D 精密動作性C 成長性D

 

 




次回、博麗神社で…


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第27話 永遠亭にて

前置きなし、はい、スタート!!


永遠亭に隠れ住んでいる月人、蓬莱山 輝夜。

彼女は蓬莱人。決して死ぬことがないとされる。それは何故か。

答えは、彼女が禁忌とされ『蓬莱の薬』を飲んで不老不死となってしまったからである。

その罰として処刑。しかし、不死になった彼女は処刑で殺されないと分かり、地上への流刑という形で月から彼女を追放した。

だが実際、彼女は月に住んでいるころから、地上に興味があった。

輝夜は、『蓬莱の薬』という物を飲むと、月にいられなくなり、地上に流刑されるということを同じ月人である八意 永琳の会話で知っていたため、自らそうなるように永琳に臨み、蓬莱の薬の作成を頼んだ。

永琳は地上に流刑された輝夜を迎えるが、輝夜は月に帰るのを拒んだ。永琳は月にいる他の使者を皆殺しにし、輝夜とともに地上に、月から逃げ続ける道を選んだ。

その後、二人は逃亡を続けるうち、幻想郷の迷いの竹林へと行きつく。そこで、迷いの竹林の主である因幡てゐの協力の下、永遠亭に入り込まれないようにし、隠れ住んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輝夜は永遠亭の廊下で止まり、ふと、迷いの竹林で日光が遮られているのをみた。そして、輝夜はふと、てゐによってこの永遠亭に案内されたことを思い出した。

 

輝夜「・・・何かしら。今一瞬、昔のことを思い出した・・?」

 

輝夜はゆっくりと前を向き、歩き始めた。

 

輝夜「フフ。私も、昔のことを思い出せるぐらい、気楽にはなったのね・・・。」

 

輝夜はそういって、角を曲がり、伸びをした。

 

輝夜「んん~~っ!・・・そういえば、永琳が帰ってきてないわね・・・。まだ人里にいるのかしら・・。私もこっそり人里に行こうかしら?」

 

輝夜はスススと歩いてきた道を戻り、自身の部屋に戻ろうとする。

 

輝夜「そうと決まれば、着替えて行こ―ッと!」

 

とその時、永遠亭の入り口の大きな門を誰かが叩いた音がした。輝夜は誰だろうと思い、門を開くと、そこには、

 

寅丸「響子と、それをここへ送りに来ているはずのナズを」

 

ロックマン(未来)「事情のある付き添い」

 

ディーセ「特になにもない付き添い」

 

3人「永遠亭にやってきました!」

 

輝夜「……はぁ。きゃ、客人、なのよね…?」

 

ロックマン(未来)「見てわからんか?蓬莱山。どこからどう見ても客人だろう?」

 

輝夜「……上がっていいわ。」

 

輝夜は3人を永遠亭へと入れた。その時、ロックマンの耳元でこう呟いた。

 

輝夜「あなた、私とは面識があるの?私ははじめましてだと思うんだけど…」

 

ロックマン(未来)「未来から来た。だからお前を知ってる。まぁ、未来のお前とは全然違うがな。」

 

輝夜「未来から来た、ねぇ……。まぁありそうな話ねここでは。というか、違う…?それってどういう…」

 

ロックマン(未来)「そのままの意味だ。未来のお前は、完全に墜ちている。はっきり言って性奴隷だ。」

 

輝夜「性…奴隸?嘘でしょ?」

 

ロックマン(未来)「これから嘘にするんだ。」

 

ディーセ「おーい、何話してんだよ!」

 

ロックマン(未来)「なんでもない。他愛もないことを話してただけだ。未来だと、こんなことさえできないからな。」

 

ディーセ「ふーん。」

 

ロックマン(未来)「今、そっちに行く。」

 

ロックマンは寅丸とディーセのもとへと歩いていく。輝夜は少しその場に立ち止まり、ぼ~っとしたあと、はっとなって3人のもとへと小走りで向かっていった。

 

その途中コケた。(輝夜が)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寅丸「ナズ!それに響子も、」

 

寅丸は響子を看病しているナズと、起きてつぶらな瞳で寅丸を見る響子へと近づいた。

 

ナズーリン「ご主人、一輪に私と響子のいる場所を教えてもらったのかい?」

 

寅丸「違うわ、実はね…」

 

寅丸はナズと響子に事の顛末を話した。

 

響子「じゃ、じゃあ、村紗と一輪は、私を、みんなを襲ったあの怖いのが、正気に戻って二人を治して」

 

ナズーリン「ベットで寝かせていると。」

 

寅丸「そういうこと。あと、ナズ。」

 

ナズーリン「んぁ?」

 

寅丸「宝塔、ありませんか?ファウストに聞いたところ、あなたが気づかぬうちに渡したと…。」

 

ナズーリンは自分の服の中から寅丸の宝塔を見つけ、寅丸に渡した。

 

寅丸「あ!ありがとうございます!まさか本当にあるなんて…。」

 

ナズーリン「しかし、そのファウストって野郎が、異空間を作れるなんてな。」

 

ロックマン(未来)「…ファウスト、まだか…?早く来てほしいんだが…」

 

ディーセ「輝夜さん、ガム食わない?」

 

輝夜「……いらない。」

 

ディーセ「そう…。」

 

ディーセはおもちゃのドッキリガムを、ポッケにしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   博麗神社につながる階段にて

 

あうん「えっしょ、…うんしょ…」

 

あうんと武はたくさんの食べ物や石炭、羽毛などを別々の大きな買い物袋に入れて博麗神社へと帰っている途中だった。

 

武はチラとあうんを見た。あうんは傍から見ても疲れていると分かるように疲れていた。額から汗をだらだら流し、顔を真っ赤にしながら。

 

武「あうんちゃん、大丈夫かい?」

 

武は心配してあうんに声をかけた。

 

あうん「…だ、大丈夫です。ぜーんぜん大丈夫!」

 

武「…チェインズ。」

 

武は自身のスタンド、チェインズを発動し、あうんの荷物をすべてチェインズで持った。あうんはチェインズで持ち上げた後、ゆっくりと自分の背中へとやり、おぶった。

 

あうん「あ…」

 

武「声から疲れが出ているよ。あうんちゃん、ゆっくりしてて。博麗神社についたら、寝かせてあげる。」

 

あうん「ありがとう……」

 

あうんはそのまま目を閉じ、眠った。

 

武(あうんちゃん、買い物中も、帰ってくる途中だってすごく元気でいたのに…階段を上がってから急に……一体何があったんだろう…。)

 

武はあうんの急な変化を不思議に思いながらも、武は博麗神社へと帰り、荷物を全て一つの部屋の端っこへとチェインズを使い置いたあとに、布団を敷いて、あうんを寝かせた。

その時、武はふと気づいた。

博麗神社が静かすぎる。

霊夢さんも、萃香さんもいるはずなのにな。変だな…

武は博麗神社の中を探し始めた。奥の部屋で探していると、一部畳が濡れていた。手のひらサイズで。

 

武「…?濡れてる……しかも冷たい…これは何なんだ?」

 

武は疑問に思いつつも、まだ探していない台所を探そうと台所へと行く。

台所へと着くと、そこには、

 

武「あ、いた…霊夢さんに、萃香さんも。」

 

萃香と霊夢は、二人ともうずくまって動かない。武は二人に声をかけた。

 

武「あの…どうしたんですか、二人ともうずくまって、どこか悪いのですか?」

 

霊夢「………るの?」

 

武「…いま、なにか言いましたか?」

 

武が霊夢へと近づいたその時、

武は霊夢にガッと腕を掴まれ、霊夢が武の体に顔をうずめて泣き始めた。

 

武「な…!?霊夢さん、何を!?」

 

武がそういうと、霊夢は武の顔の方を向いた。

 

霊夢「どうしたら……」

 

霊夢の眼の中には、

 

霊夢「どうしたら彼を振り向かせられるの!!!?ねぇ、教えてよ!」

 

ハートマークがはっきりと見えた。

 

武「な、何だ!?霊夢さんの眼に…ハートマーク?」

その時、萃香も武にすがりつくようにこういった。

 

萃香「私達、あいつのことが好きで好きでたまらないんだ!あいつに蹴られても、殴られても、どれだけ罵倒されても…ドンドン好きになっていくんだよ!なぁ、どうにかしてくれよ!どうにか…」

 

武「い、一体、何が……。」

 

 

 

 

 

 

 

時は、10分前まで遡る…

 

 

 

 




次回、永遠亭で・・・なんか起きるよ。


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第28話 永遠亭にて その2

10分前………

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢はあうんと武が買い物に行っている間、萃香と一緒に博麗神社の周囲の掃除をしていた。

いつも通りの風景。そこに、原因はやってきたのだ。

 

 

霊夢と萃香が賽銭箱周辺を掃除していると、

 

霊夢「・・・あら?」

 

博麗神社に続く長い長い階段から、一人の男が現れた。その男は花道 相豪であることを、霊夢と萃香は知る由もない。

霊夢はふと相豪を見て、

 

霊夢「人間…?こんなところに来るなんて…」

 

と呟いた。

 

相豪「女、お前に一つ聞きたいことがある。」

 

相豪は霊夢へと歩み寄り、霊夢の目の前でそういった。

 

霊夢「…何…?急に。」

 

相豪「俺の兄貴を殺したのは、お前か?」

 

霊夢「…はぁ?」

 

相豪「聞いてるんだが?」

 

霊夢「知らないわよ。それより、用はそれだけ?」

 

霊夢は不機嫌そうにそう言うと、萃香がそれが気になったのか、霊夢の方へと歩いて、

 

萃香「なあ、なんの話ししてるんだ?」

 

霊夢は萃香にいまさっきの事を説明した。

萃香はほぉ。と一言言うと、

 

萃香「ふーん・・・兄貴、ねぇ・・・。」

 

萃香は頭の後ろで手を組んで、次に協力しようかと相豪に言った。

 

霊夢「協力するの、あんた・・・嘘か誠かもわからない話に乗っかるの?」

 

萃香「別にいいだろ。それに、もしものことがあっても、私は鬼だよ?人間なんて力でねじ伏せられる。」

 

相豪「・・・あぁ、別に協力はいらない。俺1人で探す。」

 

萃香「・・・あ、そうかい。」

 

霊夢「要はそれだけ?だったら、早く帰ってくれる?あ、お賽銭をあげるってんなら、あげてから帰ってね。」

 

霊夢がそう言ったその時、

 

相豪は両ポケットから、白く細い糸に繋がれた五円玉を即座に取りだし、霊夢と萃香に見せた。5円玉は左右に揺れ始める。

霊夢と萃香は最初は相豪の急な行動ちびっくりし、不思議に思っていたが、次第にそんな思いも消えていった。というよりかは、そう思えなくなっていたのだ。相豪のことしか頭になくって。

 

相豪「・・・今のお前らに行っても聞こえていないだろうが、俺は女が大嫌いだ。俺は女に話しかけるだけでも反吐が出る。お前らは、声質や表情からして、至って善人、兄貴は殺していないようだ。・・・罵倒させろ。殴らせろ、蹴らせろ!・・・俺から話しかけてなんだが、とてもイライラしていてな。良いだろう?」

 

霊夢、萃香「はーい♡」

 

霊夢と萃香は、相豪のそばに駆け寄って、相豪を見つめる。

 

相豪「よーし・・・。じゃあボコされろ!この、メス豚どもがぁっ」

 

相豪は、霊夢の顔面へと殴りかかった。

 

 

 

バキッと、音がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武「この2人がこんなことになるなんて・・」

 

武は霊夢と萃香をチェインズで縛り付け、身動きを封じた。ベタベタくっつかれても気持ち悪いし、何より、今のこの2人が外へと出たらどうなることかは目に見えていた。超のつく事件やら異変やらになるということが。

それと同時に、武は霊夢と萃香が相豪に操られてああなっていることを知らない。そのため、ここが発端の異変かと思っていた。

 

武「異変・・・それがもしもここ発端で・・・となると、あうんちゃんのさっきの体調変化も!?」

 

もちろん、あうんはただの体調変化で、霊夢と萃香の様になる訳では無い。しかし武は寝かしているあうんの方へと走っていき、状態を見た。外見は異常なし。武はあうんの目が霊夢と萃香の様になっていないかの確認のため、あうんを少々無理やりに起こし、目を見た。大丈夫だった。武は内心ほっとした。

 

あうん「あのー・・一体どうしたん、ですか?そんなに顔を険しくして。それに、私を起こして、いきなり、目を見開いてくれ、だなんて。」

 

武「ん?あ、あうんちゃんは知らなかったね。実はね・・・」

 

武はあうんに霊夢と萃香のことを話した。

あうんは驚いて、口をぽっかりと開けていた。

 

武「・・・ということなんだ。だから、霊夢さんと萃香さんは、今とんでもない状態になっているんだ。」

 

あうん「でも、好きで好きでたまらない人って・・・言っているんだったら、あの二人を変えてしまった。その人がいるはずです。」

 

武「あぁ、そうなんだ。だから今から紫さんを呼んでその異変の・・・」

 

霊夢「ねぇ・・・」

 

武とあうんは声のするほうをばっと振り向いた。霊夢と萃香が、堕ちた目でこちらを見ている。

 

武「なっ!?チェインズが壊れている・・・!」

 

あうん「あれが・・・霊夢さんと萃香さん?嘘・・・」

 

萃香は、武の方をゆっくりと向いてこう言う。

 

萃香「なぁ、教えて・・・教えてよ・・・。」

 

霊夢も続いて、萃香と同じことを言い、それが繰り返される。

 

武「な、な・・・・・・。」

 

武とあうんは声が出ず、2人に恐るばかりだった。2人は少しずつ、こちらへと近づいてくる。

 

霊夢、萃香「なぁ、教えて・・・教えてよ・・・。」

 

そう、言いながらである。

 

武はあうんを守るように自分が前に来、チェインズを発動し、2人へと放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロックマン(未来)は外へと出て、ファウストがやってくるのを待つ。ディーセは、それを後ろで座りながらみていた。

 

ディーセ「暇だなー・・・」

 

ディーセはポケットからピストルを取り出し、じっと眺める。なんかする訳でもなく、ただ眺めるだけ。

 

ディーセ「まだ来ないのかい?」

 

ロックマン(未来)「あぁ・・・いくらなんでも遅い・・・。かなり時間はたっているはずだが・・・」

 

ディーセ「・・・。」

 

??「綺麗ですね。そのピストル。」

 

ディーセ「だろ?あんまり使ったことは無いからなーって、誰?」

 

ディーセはノリツッコミ風に声のした方、左を向いた。そこには、赤い瞳に綺麗な手、スラーっとした細い足に、制服感溢れる服装。頭上にはうさぎ耳があり、少しヨレている。

 

鈴仙「あ、すいません。私は鈴仙・優曇華院・イナバと申します。あまりに綺麗なピストルでしたので、突拍子もなく聞いてしまいました・・・。ハハハ・・・」

 

ディーセ「鈴、仙・・・?」

 

鈴仙「??はい。そうですが・・・なにか変なことが?」

 

ディーセ「あ?あぁ、いや、鈴仙・優曇華院・イナバなんて、珍しい名前だなー!・・・って、思っただけだから・・・。」

 

鈴仙「ねぇ、隣、いい?」

 

ディーセ「あぁ、いいけど。」

 

鈴仙「ありがとう。」

 

鈴仙はディーセの隣へと座り、ピストルを少し見せて貰えるよう頼んだ。ディーセは軽く承諾し、鈴仙にピストルを一つ貸した。

鈴仙はそれを目を輝かせて見つめる。ディーセはその鈴仙をじっと見ていた。

ディーセもなんで鈴仙をじっと見ているのか分からない。これといった理由もないのだ。

 

ロックマン(未来)はそれをちらと見て、少しにやけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴仙「あ、うさぎ耳ヨレてない。」

 

ディーセ「ヨレてるとなんなんだ?」

 

鈴仙「ストレスが溜まっているっていう証拠なの。ストレス解消法もしてるんだけどね・・・」

 

ディーセ「大変だねえ。」

 

鈴仙「本当。もうやんなっちゃう!」

 

ロックマン(未来)(仲良くなってるなーアイツら・・・。)

 

平和な感じ。

 

とその時、永遠亭の門から誰かが猛ダッシュで走って来た。そしてそのままロックマン(未来)へと向かって来た。 鈴仙のようにうさぎ耳が頭上にあり、童顔をした少女が。

 

ロックマン(未来)「わわ!?な、なんだ!?」

 

鈴仙「あ、てゐ!」

 

ディーセ「てゐ?」

 

てゐは目をふるわせ、ロックマン(未来)へとこういった。

 

てゐ「あぁぁぁ、落と、落と落と、落とし穴ににに・・・」

 

ロックマン(未来)「落ち着け!な、何があったんだ・・・?」

 

てゐ「私が、私が作った落とし穴に・・・紙袋被ったヤバいやつが落ちてて・・・首が伸びきったり、身体中が折れてて・・・!」

 

てゐは震えていた。鈴仙もそれを聞いて顔を真っ青にして、てゐに、

 

鈴仙「てゐ、あんたなんてことを・・・!!」

 

と怒鳴ったが、その時ディーセに方を叩かれた。

 

ディーセ「大丈夫だ。」

 

鈴仙「・・・大丈夫って・・・?」

 

ロックマン(未来)「あぁ、大丈夫だ。そいつならな・・・」

 

ロックマンとディーセの頭には、同じ光景が浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

ディーセ、ロックマン(未来)(ファウスト、落とし穴落ちたんだ・・・。情けねえ・・・)




次回、ちょっとは進展するかも。


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第29話 永遠亭にて その3

この話だけでその9とかまで行きそう


数分前

 

ファウストは着替え終わり、永遠亭へと向かおうとしていた。ファウストの外見は先程とは違い、やせ細っている身体は、長袖長ズボンの、しっかりとした医療服で見えなくなっていて、血色も良くなっているように見える。

 

ファウスト「さて ロックマンさん 待っています。急がねば・・・」

 

ファウストは急ぎ足で永遠亭へと向かうため一歩踏み出したその時、

 

 

 

ズボッ!

 

 

 

急に足元の地面が崩れ落ち、ファウストは落とし穴に落ちてしまった。

 

しかもその落とし穴、ファウストがギリギリ入れるぐらいで、落とし穴に落ちていっている際にも、体を地面にぶつけまくっていた。

 

結果、ファウストの体は知恵の輪のように絡まっていて、自力ではどうにもできないほど。助けを呼ぼうにも、顔が地面に付いていて、声が籠ってしまっている。首を180度回転させようとしても、体が思ったように動かず。

 

さて、どうしようか。ファウストがそう思っていると、上から甲高い少女の悲鳴が聞こえた。

 

ファウスト「人・・・?」

 

少女は「やってしまった」「どうしよう」などと震えた声を出して言い、その後すぐ顔を真っ青にして、永遠亭へと走っていった。しかしファウストはそれが見えていない知らない。ファウストは「助けてー」と声が籠ってしまっている状況で上げたが、聞こえていない。聞こえるはずがないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今、ファウストはある1人の少女に腕を引っ張られ、助けられている。

少女は白髪ないし銀髪のロングヘアーに深紅の瞳、髪には白地に赤の入った大きなリボンが一つ。

上は白のカッターシャツで、下は赤いもんぺのようなズボンをサスペンダーで吊っており、その各所には護符が貼られている。

 

ファウスト「ありがとう。」

 

??「いいってことよ。それより、お前さんも運が悪いね、こんなでかい落とし穴に落ちるとは。」

 

??「・・・てかなんで落とし穴に落ちてたんだ?」

 

ファウスト「永遠亭 行く その前 着替えて 行こうとしたら 落とし穴 落ちた」

 

??「あんた、永遠亭に行きたいのかい?じゃぁ案内してあげようか?」

 

ファウスト「私 行き方 分かる 受け取る 気持ちだけ」

 

??「そうかい。じゃぁ私はこれで。」

 

ファウスト「待って 名前 聞いて いい?」

 

妹紅「妹紅。藤原妹紅だ。」

 

妹紅はそう言って、迷いの竹林の中の竹むらの中に消えていった。

ファウストは永遠亭へと今度こそ向かって行った。

 

 

 

そして2分後、ファウストは永遠亭へとたどり着いた。入口に入ってすぐ右に、ロックマン(未来)がいた。(ちなみに鈴仙、ディーセ、てゐの3人は、永遠亭の中に入っている。)どうやらロックマン(未来)もこちらに気がついたらしく、こっちに近づいて来る。

 

ロックマン(未来)「やっと来たか。」

 

ファウスト「すみ ません」

 

ロックマン(未来)「・・・じゃあ、さっそく質問をさせてもらう。」

 

ファウスト「うん」

 

ロックマン(未来)「お前は、自分の中に今存在している、力に違和感を感じないか?」

 

ファウストは自分の拳に力を入れた。すると、自分の物とは思えないほどの力が湧き出たのだ。ファウストは紙袋越しに目を丸くした。

 

ロックマン(未来)「・・・感じただろう?それが、今のお前にある力だ。」

 

ファウスト「力 いつ 上がった?」

 

ロックマン(未来)「お前が洗脳されてた時・・・だな。お前を洗脳させた奴、アシッドマンという者なのだが、昔調べたところ、そいつには洗脳能力があることが分かった。そしてその洗脳は洗脳させた者の力を9倍にあげることが出来る。が、一生解かれることは無い。死んだらどうかは知らんがな。」

 

ファウスト「・・・え?」

 

ロックマン(未来)「お前の反応はあっている。一生戻らない洗脳が、俺のハーフ・ヒーローが強い衝撃を与えただけで戻っているんだ。ディーセだってあの時、お前には一切の殺気がないとも言った。」

 

ファウスト「この 理由 分からない。」

 

ロックマン(未来)「あぁ。お前の反応で分かった。質問ではなくなったな。だが、どういう理由かは知らないが、お前が洗脳されてた時の力を持ったまま正気に戻った。これはラッキーだ、こちらの改変作業が楽になる。」

 

ファウスト「改変 何 するの」

 

ロックマン(未来)「花道 相豪。奴を殺す。そうしなければこの幻想郷は滅ぶ。」

 

ファウスト「なんで? 教えて」

 

ロックマン(未来)「奴は、「スタンド」という超能力的存在の物を所有している。そのスタンドが良くなかったんだ。」

 

ファウスト「幻想郷 良くない・・・ 女性に 対して?」

 

ロックマン(未来)「そうだ。奴のスタンドの能力は、女性のみ、性欲を急上昇させることが出来る。そしてそうなってしまった女性は、永遠と自分の性欲を処理し続ける。男にも群がる。「も」ってことは、同性でもだ。」

 

ファウスト「体 耐えきれず テクノブレイク」

 

ロックマン(未来)「医者だからか?やはりよく分かっているようだ。」

 

ファウスト「事情 大体 理解した。」

 

ロックマン(未来)「協力は、してくれるかな?」

 

ファウスト「する」

 

ロックマン(未来)は口角を上げ、笑みを見せた。

 

ロックマン(未来)「ディーセにはこのことを伝えてある。未来では、相豪はこの永遠亭にこの30分後、つまり11時ピッタリだ。俺らはその10分前ぐらいには待ち伏せだ。奴のスタンドは力もあるからな。」

 

ファウスト「了解 あ そうそう あなた 知ってる?」

 

ロックマン(未来)「何をだ?」

 

ファウスト「彼女 謝りたい。」

 

ロックマン(未来)「彼女・・?あぁ、響子ちゃんの事か。それならあの部屋に・・・」

 

ロックマン(未来)は永遠亭の一番左の部屋を指さした。ファウストはそれがわかるや否や、ロックマン(未来)へと礼を言い、走って向かって行った。

 

ロックマン(未来)「・・・さて、俺も少し休むか・・・この世界に来て三日、命蓮寺までの道のりが遠すぎて全く寝ていないからな。まったく、未来改変とはいえ、時間きっかりにその場に居合わせないといけないのはきついなぁ。」

 

ロックマン(未来)はそう言って、ディーセと鈴仙の2人がいる部屋の方へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷いの竹林

 

 

 

相豪「全く、しまったぞ・・・俺の兄貴を殺したやつを探そうと必死で周りを見ていなかった。迷ってしまった、どうするか・・・。」

 

相豪は迷いの竹林に入って10分、途方に暮れながら歩いていた。迷いの竹林は1度入ると名前の通り、抜け出すことが困難なのである。相豪はそんなこと知らない。知ってるわけない。

 

相豪「クソ・・・こんなところで時間潰してる暇ねえのによぉ、もうちょい周りみてた方が良かったな・・・。・・・・ん?」

 

相豪は顔を上げ、前を見た。そこには、頭上にうさぎ耳がある少女がのほほんと歩いていた。

 

相豪「これはラッキーなのか?まあ、どういう結果であれ、やつは逃さない。」

 

相豪はスタンドを発現させ、ゆっくりと少女の方に近づいて行く。

深い深い竹やぶの中から。

 

 

 

 




次回、こう、なんか起きるよ。


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第30話 永遠亭にて その4

幸福とは、なにか。

 

嬉しいとは、なにか。

 

生きる意味とは、なにか。

 

それは、人それぞれだろう。

 

しかし、ほとんどの人に当てはまることがある。それが、

 

お金、綺麗な容姿の異性、名誉。主にはこの3つだろう。

 

人はよく、「外見ではなく中身」「お金がなくたって生きていける。」「名誉なんでなくてもいい」と言うが、そんなことをするやつなど雀の涙以下、少なすぎる。心にもないことを言っているだけなのである。

 

 

ちなみに、この俺もその内の1人。心にもないこと他人に言って、子供の頃は優越に浸っていたものだ。今思えば恥ずかしい。

 

・・・このようなことは、男、女、どちらもする。

 

特に女は。女は男よりも自身の欲に目がない。それに他人を思わない。困っている人を見かけたところで、「ヤバ・・・」「ほっとこうよ」などと言ってその場を去っていく。

 

偏見?そんなことない?そう思うやつもいるだろう。しかしこれは俺の体験談だ。他にもいろいろある。理由は省略するが、女だからこんなことしないだろうと、俺が犯罪の濡れ衣を着せられたことだって、何回も、何回も・・・

 

女に多くの恨みと憎しみを抱えていた。それを20年。

 

この俺に、神の手がさしのべられた。まぁ、実際神ではないのだが、俺からしたらそいつはもう神だった。

名を「アシッドマン」。アシッドマンは私にこういったのだ。

 

「お前のその心の中に秘めているもの・・・解き放ってあげよう、フフフフ・・・」

 

俺は躊躇うことなどしなかった。女に、俺のこの恨み憎しみ、全てを吐き出せるのならば。

 

 

俺の名は花道 相豪。アシッドマンの忠実なる右腕である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭

 

ファウスト「響子 さん すみません・・・」

 

響子「ううん。もう気にしてないよ。私は過去を気にしないタイプだから!」

 

ファウスト「そういう 問題?」

 

響子「そういう問題!気におわないで!あなたも、操られてたんでしょう?ロックマンさんから聞いたよ。」

 

ファウスト「・・・あなた そういうなら」

 

ファウストは細すぎる手を響子に差しのべ、頭を優しく撫でた。

 

ファウスト「ありがとう。」

 

響子はえへへと嬉しそうに声を出し、笑みを浮かべた。寅丸とナズーリンもその光景を見て、微笑ましい光景だと思い、にやける。

 

ファウスト「そうだ。」

 

ファウストは寅丸とナズーリンの方をむくと、先程ロックマン(未来)と話した、相豪のことについて話した。相豪のスタンドの能力、それがあなた達に大きな被害を与えることを、だから、この部屋から出ないで欲しいということを。

 

寅丸「・・・分かりました。しかし、何故そいつは幻想郷へ?死んだ存在ということなのか?そうだとしてもだ。ここへこられることなど・・・もしかして元々ここの住人?」

 

ナズーリン「ご主人、それ、目の前のファウストにも言えないかい?」

 

寅丸「あ、た、確かに!」

 

ファウスト「なんの 話?」

 

ファウストは気になって2人の話に首を突っ込んだ。寅丸がファウストに今話していることを伝えようとしたその時、

 

ピシャアン!

 

内の方の扉が耳に響く音を立てて開いた。4人が驚いて扉の方をむくと、そこには目を見開いて息を荒く吐くディーセの姿。何やら必至な様子。

 

ディーセ「ファ、ファウスト!すげえぞ・・・!」

 

ファウスト「・・・?何が?」

 

ファウストが真剣な目でディーセを見ながら言った。

そして、ディーセが放った。

 

 

 

ディーセ「ここの医者すげえボンキュッボン!」

 

4人が呆れ、死んだ魚を見るような目でディーセを見る。しかしディーセはそんなこと気にせず、続けざまに

 

ディーセ「もう俺興奮してさ!あんな女の人がいるとは思わなかったよ!いやー、ここ最高だね!」

 

寅丸「恥ずかしい・・・」

 

ナズーリン「響子、今の聞いていたか?」

 

響子「聞いてないことにする。」

 

ナズーリン「いい判断だ。お前の知能が低下するからな。」

 

ディーセ「?なんだファウスト、あんまいい反応しないな・・・?」

 

ファウスト「私 医者 体 診察するよ?」

 

ディーセ「ん?あー・・・なるほどね?性欲もそこまでないと。ま、それは置いといて、ファウストさ、1回ここの医者に合ってみれば?八意永琳っていうんだけどよ、この扉を行ってその先、右方向の7つめの扉が妙に白い。そこにいるらしいぜ?ロックマンから聞いた。」

 

ファウストは立ち上がり、永琳の元へと向かおうとした。ここは幻想郷。どのような医者なのかとても興味が湧いたからであっての行動だった。ファウストはディーセの左側を横切って、永遠亭の廊下を歩いていった。

 

ディーセは自分の腕時計をチラとみた。10時36分。タイムリミットは迫っていた。

 

ディーセ「もうちょいだな。しかし、ロックマンも大変だな。未来からやって来て改変など・・・」

 

その時、ディーセの脳内で、過去の出来事が再生された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、どこかの研究所。

壁は色褪せた緑色、6つの縦に長い机が規則正しく並んでいる。そこには色白で、優しそうな顔をした青年が座りながら考え事をしており、右横にはディーセがたっていた。

 

ディーセ「?なんだそれは。」

 

??「ん?あぁこれかい。これは時空の歪みをメモしたものさ。」

 

ディーセ「ふーん。なんか、そのメモ結構古いな。ボロボロじゃないか。」

 

??「うん。確か、8年前、だったかな?書いたんだ、時空に興味を持ってね。」

 

ディーセ「んで、どんな内容が書いてあるんだ?」

 

??「元々ロクなこと書いてなかったんだけど、君を「助けてから」少しわかったことがあってね。内容はえーと・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「本来あるべき未来を変えると、そのあるべき未来は消え、少々変わった未来ができる。いつかの未来、あるカップルが公園で待ち合わせをしていたとする。その待ち合わせの時間が、未来を変えると、1時間が30分になったり、とかね。時間が縮むのさ。長くなることは無い。それがわかったんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディーセ「・・・ちょっとまずいかもな!」

 

ディーセは急いで、自分が元々いた部屋へと走って向かっていく。そこにロックマン(未来)がいるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輝夜は永遠亭の外へと出て、呑気にお茶を飲んでいた。

 

輝夜「ふぃー・・・体がポカポカする〜。やっぱお茶は最高ねー!」

 

輝夜はお茶を飲もうとしたが、もうお茶は湯のみにはなかった。そのときふと、前を見た。するとなにか光るものがあった。

 

輝夜「?あれ何かしら。」

 

輝夜は興味本位で庭へと歩いていく。そして光るものを手に取った。光るものの正体は小銭だった。

 

輝夜「小銭?こんなところにあるなんて・・・ま、これも何かの縁!貰っとこ・・・」

 

輝夜の目に、ハートマークが映った。そして永遠亭の塀の奥には、相豪の姿。

 

相豪「馬鹿な女め。射程距離内にまんまと入りやがった。さーて・・・おいテメェ、ちょっとお前のお仲間さん連れてこい。出来れば強いやつを、な?」

 

輝夜「はい!仰せの通りに!」

 

輝夜は走って永遠亭へと向かって行った。相豪はそれを見て、歪んだ笑いを見せた。

 




進展は、したはず・・・
次回、輝夜が連れてきた人物とは?


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第31話 永遠亭にて その5

綺麗なところだ。いや、綺麗でなければいけないのだが。この部屋は。

壁は真っ白、余計なものは置いていない。あるとすれば、彼女が持ってきたであろうコーヒーの入っているコップか。それにしても病院特有の匂いが鼻をつく。

 

ファウスト「あなたが 八意永琳さん でしょうか?」

 

ファウストは永琳であろう人物に声をかけた。彼女は自分が座っている回転イスをファウストの方へと回した。

 

永琳「えぇ、そうだけど。あなたは?なんで私の名前を知っているの?」

 

永琳の姿はディーセの言う通りボンキュッボンだった。ディーセのあの発言が無ければ、こんなことを思いもしなかっただろう。思いたくもなかった。その事は心の内に隠し、ファウストはディーセにあなたの名前を聞いたと永琳へと言った。すると永琳は露骨に嫌な顔をした。ファウストがそれに気づいて、聞いた。するとこう返された。

 

永琳「彼から・・・そう。アイツ、私を見て最初に放った言葉が「ボンキュッボン」よ「ボンキュッボン」!」

 

ファウストはその事を聞いて、とても恥ずかしくなった。何故か、情けなくも感じたりもした。

 

ファウスト「そう ですか なんか すみません 」

 

永琳「なんであなたが謝るのよ。必要ないわ。謝るべきはディーセ、アイツよ。」

 

永琳はそういうと、コップを手に取り、コーヒーを一口飲んだ。

永琳「そういえばあなた、名前を聞いてなかったわ。名前は?」

 

ファウスト「ファウスト 私 名前」

 

永琳「ファウスト、ね。それで、あなたはここに何しに来たの?」

 

ファウスト「あなた 医者 私も 医者 ここの 医者 どういう人か 気になった。」

 

永琳「あなたも医者なのね。・・・言われてみれば、そう見えなくもない、わね。でも、それだけ?良かったら・・・」

 

永琳は上の棚から1つの分厚い本を取り出した。その本の表紙にはこう書かれている。「医療薬学ノ例」

 

ファウスト「その本 なに?」

 

永琳「医療薬学の本よ。薬の作り方とかが乗ってるの。」

 

ファウストは永琳に頼み、その本を見せてもらうように言った。永琳は快く承諾し、ファウストに本を渡した。

ファウストはその本の目次を見て、薬の作り方は986ページから1289ページまでと分かったあと、即座に986ページを開き、本をじっくりと読む。ファウストは驚愕した。自分の知らない薬、作り方が困難であると言われている薬の数々が、簡単な作り方で、詳しい説明付きで乗っているのだ。ファウストは興奮して、永琳にこう言った。

 

ファウスト「これ もらっちゃ ダメ?」

 

永琳は微笑み、その本はもう古いし、使うことも無い。それはもう貴方の所有物として扱っていいわと、言った。ファウストは大いに喜んで、うきうきのまま本を読むのを再開した。

 

永琳「彼のあの好奇心は、人を助けることを生きがいとしているから生まれるもの・・・本当の医者ね。」

 

永琳は机に戻り、薬の合成作業へと移った。

 

 

 

 

 

 

 

その数十秒後、永琳は席を立って庭の方へと向かっていった。

 

永琳「姫、庭に何があるのです?」

 

輝夜「フフ♪なーいしょ。」

 

ファウストは本を読むことに没頭しており、気がついていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディーセ「ロックマン!」

 

ディーセは鈴仙とてゐと一緒に、永琳が持ってきてくれた和菓子を食べているロックマン(未来)へとそう叫んだ。

 

ロックマン(未来)「なんだなんだ!?急にどっか行ったと思ったら、急にデカい声はりあげて!」

 

ディーセ「ロックマン、今からすぐ、外へ行くぞ!奴を殺す!!」

 

ロックマン(未来)「・・・まだ時間はある。どうしてそんなに焦るんだ。」

 

ディーセは先程、自分の頭の中でふと再生された過去のことについてを話した。しかし、ロックマン(未来)はディーセの焦りに焦った顔と発言に、その事を信じたのか、

 

ロックマン(未来)「それは本当か!?」

 

ディーセ「あぁ本当さ!早く行くぞ!遅れたら取り返しのつかないことになるんだろ!?」

 

ロックマン(未来)はざっと立ち上がり、ディーセと一緒に外へと出た。

 

ロックマン(未来)「鈴仙とてゐには話はしてある。気になってこちらに来ることは無い!」

 

ディーセ「そいつはサンキュー。さて、もうあの男が来るかもしれない。」

 

ロックマン(未来)とディーセはスピードを上げ、永遠亭の門の前へと走っていく。そして永遠亭の塀をばっと飛んで乗り越えるとそこには、

 

ロックマン(未来)「いた!花道 相豪!」

 

永遠亭に続く一本道、竹の生い茂る迷いの竹林のはけた所。そこに相豪の姿があった。

ロックマン(未来)はハーフ・ヒーローを発現させ、ディーセはピストルを一丁取り出し、相豪の脳天に標準を合わせる。すると、彼もこちらに気がついたか、スタンドを発現させた。スタンドの容姿は、機械的で、手は4本生えており、それぞれの手の人差し指に糸を吊るしており、その先にはコインが。

 

相豪「?なんだあいつらは!?」

 

ロックマン(未来)は相豪へと迫っていく。そして5m程まで近づいた。ハーフ・ヒーローの射程距離内に入ったそのとき、

 

ロックマン(未来)「!?」

ロックマン(未来)の体が、急に指先ひとつ動かなくなったのだ。

 

ディーセ「ロックマン!?チッ!あの野郎のスタンド、女にしか効かねえんじゃねえのかよ!」

 

相豪「何故私のスタンド能力を知っている?フッ、まぁいい。それは後にしよう。それよりもどうした?俺にピストルなんざ向けて、撃つんじゃねえのかよ。」

 

ディーセ「その通りだ!」

 

ディーセは相豪の脳天へと数発、弾丸を撃つ。しかし、相豪の脳天には直撃しなかった。代わりに、蓬莱山輝夜の脳天には直撃した。

 

ディーセ「なっ!?」

 

輝夜「あら、ダメじゃない。私の彼に手を出すなんて・・・」

 

輝夜は蓬莱人。すなわち不死身のため、受けた傷は一瞬のうちに消え去った。それと同時に、ディーセの体も、動かなくなった。相豪が輝夜の前に出て、スタンドの射程距離内にディーセを入れたのである。

 

相豪「これで2人は動けない。しかし、もう戻って来るとはな。んで、持ってきたのか?女は。」

 

輝夜「えぇ・・永琳を、ね。」

 

輝夜は永琳を相豪の前に出した。両手を縄で縛りあげ、口にはガムテープがはられている。

 

永琳「ーー!ーー!」

 

相豪「ほう・・永琳、か。」

 

相豪は永琳の口に貼られていたガムテープを剥がした。

 

相豪「・・・やぁ。」

 

永琳「姫を、あなたが?」

 

相豪「操った。と聞きたいのなら、答えは「Yes」だ。」

 

永琳「貴様・・!!」

 

永琳は鬼の形相で相豪を見る。しかし相豪は平然とした目で永琳を見続ける。

 

相豪「怒ってるのか?じゃあその怒りを消してあげよう。」

 

永琳「はぁ・・?」

 

相豪「アンノウン・エクスタシー!!」

 

相豪がそう叫ぶと、スタンドは永琳の前に現れ、永琳を吊るしてあるコインを揺らして、たちまちに洗脳していく。そして永琳は10秒もしないうちに、堕ちていた。

 

ロックマン(未来)「ヤバ・・いな・・!」

 

ディーセ「これは、俺ら動けねえしまずいんじゃねえの!?」

 

相豪は立ち上がり、永琳と輝夜の2人にこういった。

 

相豪「お前らは永遠亭に行って、女共を根こそぎ連れてこい。いいな。あの男2人はあとでも始末できる。」

 

永琳・輝夜「はーい♡」

 

2人は永遠亭へと向かって行った。相豪は不気味な笑みを浮かべながらその光景を見ていた。

 

相豪「そういえば、お前、何故俺のスタンド能力を知っていた?」

 

相豪はディーセに聞いた。ディーセはロックマン(未来)がそう言ってた。こいつは未来から来たと簡潔的に言った。

 

相豪「そうか。それが本当かどうかは知らんが、俺はお前らをワイリーのアジトでは見た事がないからな。その説を本当と捉えるしかないか・・しかし、1つの間違いをしていたな。俺のスタンド「アンノウン・エクスタシー」は、女を「自由自在に操れる」だけではない。上にあるもう2つの手で、性別問わず行動を不能にすることが出来る!ま、俺が射程距離内から離れたら、行動を不能にすることが出来る能力は解けちまうが・・・」

 

ロックマン(未来)「まて、お前今、女を「自由自在」に操れると言ったな?」

 

相豪「それが何か?」

 

ロックマン(未来)「俺がいた未来では、お前のスタンド能力は、女の性欲を急上昇させるようなもの!自由自在には操れなかった!」

 

相豪「ふーん・・なーんか本当味のある言い方だなー・・まぁ、もしそれが本当なら、俺は強くなっているってことか!」

 

ディーセ「時空の歪みってのは、強さにまで比例するのか・・?」

 

相豪「なにブツブツ言ってやがる。負け惜しみか?ハッ、んな事言ってもなんも変わらねーっての!お前らはそこで動けないまま、死が近づいてくるのを待つがいい!」

 

相豪はそう言って、永遠亭の塀に上がり、腰をかける。

 

相豪「兄貴、仇は絶対にとるよ・・・。幻想郷中の女どもを操って、気が晴れるまでなぶって、兄貴を殺した奴を見つけたら、殺さず、生きることすら嫌になるほどの苦痛を味って貰う。そして、仕舞いにはこの幻想郷を終わらせてやるからな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンノウン・エクスタシー

本体 花道 相豪

 

破壊力B スピードB 射程距離C 持続力A 精密動作性E 成長性A

 

 

 




次回、ファウスト、正義を執行する


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第32話 永遠亭にて その6

えー、家庭の事情が度々重なって凍結状態になっていました・・・。

許してください!何でもしますから!



鈴仙とてゐが暇だ暇だと二人で言い合いながら、時間を過ごしていた。

すると、障子を叩く音が聞こえた。

 

永琳「鈴仙?少し聞きたいことがあるのだけれど。」

 

鈴仙は障子を開けて、永琳を見る。

 

鈴仙「何でしょうか?」

 

永琳「いえ、少しこちらに来てほしいの。ちょっと、新薬の実験体になって欲しいのだけれど・・・。」

 

鈴仙は露骨に嫌な顔をした。もう何回もそんなことにつきあわされている。もう嫌だと思い、永琳に、

 

鈴仙「あの、もう新薬は懲り懲り・・といいますか。あ、てゐが受けてくれると思いますよ!」

 

てゐ「は?なんで私が・・。というか、お前は何回もやってるんだから、耐性があるんじゃない?やればいいじゃないか。」

 

鈴仙とてゐがギャーギャー言い合いをし始める。

 

永琳「・・・もうどっちにも来てもらいましょうか。」

 

永琳は一瞬で鈴仙の背後へと近づき、腕をつかんだ。

 

永琳「さ、行きましょ?」

 

鈴仙「え?わ、私ですか!?」

 

永琳「いいえ。てゐもよ。ねぇ、姫様?」

 

輝夜はてゐの口をおさえて、にっこり永琳に微笑んだ。

 

輝夜「えぇ。・・・ねぇ永琳?」

 

永琳「何でしょうか、」

 

輝夜「そろそろネタバラシしてもいいんじゃない?」

 

永琳が輝夜の発言に、そうねと不気味な声で返した。

 

鈴仙「え、ネタバラシって・・・いったい・・・。」

 

その時、永琳は鈴仙の首元に麻酔注射を向けた。輝夜も同じく、てゐにしていた。

 

鈴仙「お師匠・・・様?」

 

永琳「あのね、鈴仙。もう私達は彼にお願いをされてるのよ。そのために、まずはあなたたち二人を、彼のもとへと持っていこうというわけ。大丈夫よ、すぐに慣れるから。彼のもとから離れたくないって思えるようになるから・・・。」

 

鈴仙はその時、永琳の波長を読んだ。波長は大きく揺れており、この世のものとは思えないほど。

 

鈴仙「な、何が・・お師匠様、どうか正気を・・!」

 

永琳「はーいうるさいわよー?少しおねんねしましょーねー。・・・鈴仙♡」

 

永琳が鈴仙に麻酔薬を注入しようとした瞬間、急に注射を持っていた右腕の感覚がなくなったのだ。それどころか右腕の方に激痛が走る。

 

永琳「・・!!痛っ・・」

 

永琳は鈴仙を放し、右腕が切断されていることに気が付く。その前には、ファウストの姿がある。

 

ファウスト「狂ってる あなたたち。」

 

ファウストはメスを永琳の心臓へと突き刺し、そのまま永琳ごと輝夜も突き刺した。その時ファウストはてゐを救出した。

 

てゐ「あ、ありがとう・・・」

 

ファウスト「あなた 大丈夫? なら いい。」

 

ファウストはつけている医療手袋から自分の背丈を超えるメスを取り出し、構える。

 

ファウスト「立ち上がる?」

 

その言葉に答えるように、永琳と輝夜はゆっくりと立ち上がった。

 

輝夜「ファウスト・・だったかしら?ちょっと痛かったわね〜?」

 

永琳「邪魔しないでほしいのだけど?」

 

ファウスト「やっぱり 生き返った あなたたち 蓬莱人。」

 

ファウストは先程、永琳からもらった本を夢中で読んでいる際に、一つのページに目を向けた。「蓬莱ノ薬」と書いてあるページである。蓬莱ノ薬の説明として、簡単に書くと、

 

「飲めば、老いることも死ぬこともない。しかし、永遠の命欲しさにこの薬を使うことだけは絶対にするべきことではない。禁忌のようなものである。」

 

ファウストはこれを見て、一つ考えた。なぜこの永遠亭はこんな竹やぶの奥にあるのだろうか。それに、永琳さんはこの本を熟読しているような反応だった。熟読するには最低でも数十年はかかるし、この本も生地が厚く、現代の皮ではない。となると彼女はなぜあんなに若いのだろうか。そういえば、この永遠亭には輝夜姫がいるという。輝夜姫がこの地上にいる理由とは、永遠亭がここにある意味、そして蓬莱の薬。

 

そして今、ファウストはあの二人を蓬莱の薬を飲んだ蓬莱人と思い、攻撃をした。

 

ファウスト「月に いない理由 姫にあった 心置きなく あなたたち 治療できる。」

 

永琳「ほざけ!」

 

永琳の右腕はいつの間にか復活していた。永琳はファウストへと急接近し、思いっきり殴りかかった。

 

ファウスト「よいしょ」

 

ファウストは余裕だぞと言わんばかりにメスで永琳を弾き飛ばした。

 

永琳「姫様!鈴仙とてゐを捉えて!」

 

輝夜「了解。」

 

ファウストがそれを許すわけがない。すぐさま輝夜の心臓をメスで一突き。そして輝夜を滅多斬りで切り刻む。その衝撃波で、永琳にも切り傷が複数箇所入っていた。

 

ファウスト「逃げて。」

 

鈴仙とてゐはファウストの言うとおり、遠くの部屋へと逃げていった。

 

輝夜「逃したわ。ごめんなさいね。」

 

永琳「大丈夫。ファウストを殺したら、また彼女らを探せばいい。」

 

輝夜と永琳は一緒にファウストへと追尾型弾幕で攻撃する。ファウストは永遠亭が崩壊するのはまずいと思ったか、すぐさま外へと出て、弾幕の軌道を外へとそらす。自身の前でメスを振り回し、弾幕をかき消していく。

そのスキに輝夜はファウストの背後へと周り、近距離で弾幕を放とうとした。が、ファウストには効かなかった。ファウストは背中から両手をばっと生やして、輝夜を地面に叩きつけ、メスで無数に突き、穴だらけにした。

 

永琳「姫様!・・ファウスト、キサマ!」

 

ファウスト「厄介な患者・・・」

 

ファウストは服の中から細く透明な糸を取り出し、永琳をそれで拘束し、こちらへと引っ張る。

 

永琳「小賢しいぞ!」

 

永琳は気撃破で自身の拘束を解き、すぐさま弓をつかい、矢の雨を降らす。それをファウストは軽々避け、矢の雨の射程外に出て、永琳を縦に切り裂いた。

 

しかし二人はしぶとく、また復活した。ファウストも内心少し面倒だとは思ったが、同時に二人が蓬莱人であることにかなり感謝していた。まだ力を完璧にコントロールできておらず、多少暴走していて、自身にかなり殺傷力があるからだ。

 

この光景を、ずっと相豪は見ていた。

 

相豪「あの医者に相当苦労しているな・・。やはりアンノウン・エクスタシーの弱点は、催眠をかけた者の力が数倍に上がるはいいが、能力を使えなくなる点にある。兄者のサイケデリック・ガーデンと同じだ・・・。」

 

相豪はチッと舌打ちをして、さも悔しそうにそう言った。

 

永琳「姫様、手加減は、あいつには必要ない。」

 

輝夜「だから、この世から消え去らせる気で戦う。」

 

永琳・輝夜「覚悟しろ!このヤブ医者が!」

 

ファウストは発行体の目をギラギラ光らせ、二人を指さしこう返した。

 

ファウスト「あなたたちにも 手加減しない。」

 

ファウスト「治療に 油断は 不必要」

 

ファウスト「悪い菌は 取り除くまで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓬莱山輝夜 破壊力A スピードA 射程距離B 持続力B 精密動作性C 成長性B

 

八意永琳 破壊力A スピードB 射程距離B 持続力C 精密動作性A 成長性B




次回、天使登場。


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第33話 永遠亭にて その7

もう10は軽く超えそう。


寅丸「なんか、外が騒がしいですね・・」

 

ナズーリン「だね。何かと何かがぶつかる音とか、何かを切り裂く音とか・・。」

 

寅丸たちは今起きていることを一切知らない。しかし、触らぬ神に祟りなし。嫌な予感を察知し、今いる場に留まることにした。

 

その判断は大正解。今現在、ファウストvs永琳&輝夜の戦いは、さっきとは比べ物にならないほど激しくなっていた。今寅丸たちが気になって外を見た場合、気迫の前に押しつぶされるだけであった。

 

永琳「チッ!しぶとい野郎!」

 

ファウスト「お互い様 それ」

 

ファウストはメスを大きく振り、永琳の両足を切断。動きが止まった間に、輝夜へと迫る。

 

輝夜は防御壁を自身に付けて、ファウストの攻撃は回避した。

 

輝夜「・・あら?」

 

輝夜はファウストの様子を見た。多少息づかいが荒くなっている。

 

輝夜「あぁ、やっぱりあなたただの人間ね。ちょっと疲れてるじゃない。」

 

ファウスト「・・・」

 

輝夜「それに、救う救うって言ってるけど、どうやって?何か方法があるのかしら?さっきから私達を切り刻んだりしかしてないじゃない。」

 

ファウスト「そのうち 分かる 原因」

 

輝夜「健気なこと。」

 

輝夜は防御壁を解き、ファウストへと弾幕で攻撃する。メスを回転させ防御するファウスト。

 

輝夜「そして、愚かなこと。」

 

永琳「そして、無駄なこと。」

 

しかし、永琳が復活したことに気が付かず、背後から強烈な足蹴りを食らってしまった。そのままファウストは輝夜の方へと吹き飛んでいく。

 

輝夜「ね?わかったでしょう?健気で、愚かで、無駄なことって。」

 

その時、ファウストは輝夜の目の前でメスを突き刺し、その上にまたがると、

 

ファウスト「a power !!」

 

と叫び、高速で前後し始めた。

 

輝夜は吹き飛ばされ、永琳はその中に巻き込まれ、抜け出したときには体中ボロボロだった。

 

ファウスト「よいしょっと」

 

メスから降り、ファウストは輝夜を見た。眼が潰されていて、再生も少し遅かった。永琳はもうほぼ再生して、更には輝夜よりも傷が多かったというのに。

 

ファウスト「眼・・?」

 

ファウストはその時、二人を救う方法が見つかったかもしれないと思った。気を引き締め、ファウストは緊急治療に取り掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社 

 

 

武「ぐあっ!」

 

土煙を上げ、武が地面へと激突する。

 

霊夢「もういいわ。飽きた。」

 

萃香「だね。飽きた。教えてくれないし・・・いや、もう教えられなくてもいいんだ。」

 

霊夢「ね、もうわかったから。振り向かせるためには、彼が望んでいることをするだけ・・・!」

 

霊夢と萃香は片手を上げ、約300m程度にも及ぶ巨大弾幕を一つ生成した。

 

武はそれを見て、一瞬恐れたものの、すぐに覚悟を決めた。

 

武「あうんちゃん・・ここからにげて。」

 

あうん「え…?」

 

武「にげて!!早くしないと塵となって死ぬ!!」

 

あうんは武の覇気に満ちた表情をみて、とっさに逃げ出した。

 

霊夢「雑魚が逃げ出したわよ?」

 

萃香「別にいいさ。あんなの」

 

霊夢「そうね、だったら・・・」

 

霊夢と萃香はバッと片手を振り下ろし、巨大弾幕を武目掛けてはなった。

 

霊夢・萃香「この幻想郷ごと塵と化せ!」

 

武はチェインズを最大本数まで発動。巨大弾幕を破壊しようとする。

 

武「うおおおぉぉぉぉおお!」

 

しかし、弾幕は徐々にチェインズを壊し、押し始める。破壊力ではチェインズが圧倒的に勝っているのだが、チェインズには防御力が一切ないという致命的な弱点があった。

 

武「押、されてる・・いや、まだだ!」

 

武は全身に力を入れ、チェインズを強化。弾幕を破壊しようと試みるが、その前に壊れてしまう。防御力は武自身にもどうすることもできないのだ。

だが、武はそれでも諦めず、弾幕に立ち向かう。自分の体力も限界に近づいてきているとわかっていても。

 

霊夢「無駄なあがきよ。」

 

萃香「そのとおり。んじゃ、」

 

萃香は弾幕をさらに放ち、巨大弾幕にブーストをかける。

 

霊夢「あら、弾幕のスピードが上がったわね。フフ、アイツはあと何秒持ちこたえるかしら…?」

 

チェインズはどんどんと破壊されていき、残り数えるほどしかない。頑張ってチェインズを生み出そうにも、もう体力がない。武は地面に膝をついて、その場に倒れ込んだ。弾幕の光が、こちらに来ている。逃げることはできないのだ。そう思い、武は目をつむった。

 

その光は、たちまちに消え、大きな音を立てて崩れた。

 

霊夢・萃香「!?」

 

何が起きた。二人はそう思いながら、冷や汗をかいた。あたりを見回すが、誰もいない。その時、背後に人の気配を感じた。二人は後ろを振り向いた。

 

??「こんにちは。お二人さん。」

 

霊夢「だ、誰・・?」

 

??「未来からやってきた、天使といいましょうか。」

 

天使と言うには、体を黒いマントで隠しており、片手には銀色の鎌。顔には陰陽印のついた赤色の仮面を付けていて、堕天使っぽい感じもする。

 

??「いやはや、こうやってあなたたちに合うのは初めてですかね。未来のあなたたちは焼け焦げてひどい姿でしたから。」

 

霊夢「さっきから何言ってるの?」

 

??「あ、独り言ですよ。では、」

 

天使は大鎌を振り上げ、霊夢と萃香に振り下ろす。

 

萃香「おっと!」

 

萃香は避けたが、霊夢は避けきれず、大鎌の攻撃をもろに食らってしまい、地面へと落ちていった。

 

??「一人、いや、鬼一匹のがしましたか。しかし、」

 

天使は萃香の目の前まで転移し、至近距離で大鎌を振り下ろした。

 

萃香「くっ!」

 

萃香は白刃取りで大鎌を受け止めた。

 

??「悪足掻きはいけませんなー。」

 

萃香の腹部にすっと手をかざし、衝撃波を放った。すると、萃香の体が一瞬で石と化した。天使はふぅと一息ついて、武を博麗神社の部屋へとそ~っと置き、あとの二人も部屋へと入れた。萃香の石化はすぐに解除した。

 

??「さて、これで終了と。私の能力はもう本格的に発動できるようになっているようだ。これでおしまいと。しかし、ここの妖怪賢者は何をしているのだ?こんな異変が起きているというのに・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、八雲紫ことBBA

 

 

紫「Zzzz」

 

ぐっすり寝ていた。

 

藍「橙、油揚げを買ってきてくれないか?」

 

橙「はーい!」

 

式の二人ものほほんとしている雰囲気。異変に気がついていなかったのだ。

 

ただそれだけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、ファウスト、死す!?


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第34話 永遠亭にて その8

そろそろ終わりそう。多分。


ファウスト「シャハァ!」

 

戦況はややファウストが有利な状況。遠距離を中心とした戦い方は、的確な弾幕打ち消しなどを含め、かなり有効なようである。

ファウストはメスをぶんと一振りし、二人の顔を裂いた。

永琳「ぐっ・・!」

 

輝夜「永琳、彼は気づいているわ。私達の眼を攻撃すればいいことに・・。」

 

永琳「そのようですね。さっきから、眼元あたりを攻撃してくるし・・。だけども、」

 

永琳は飛び上がり、数千にも及ぶ弾幕をファウストに放ち始めた。

 

永琳「今までの弾幕とは威力も桁違い・・。さすがのアイツでも死にかけになるはず・・・」

 

しばらくして土煙が晴れ、そこにファウストの姿はない。あるのは「ハズレ」と大きく書かれている紙一枚だけ。

 

永琳「!?いない、どこにいっ・・・・」

 

輝夜が永琳を見ると、その上、植物のツルのようにメスに絡まりながら落ちてくるファウストの姿。

 

輝夜「永琳、上よ!」

 

永琳「上・・?」

 

永琳が上を向いた瞬間、ファウストはそのまま突っ込んでいき、永琳の顔面を粉砕した。そこら中に肉片やら何やらが散らばる。

 

ファウスト「・・・・」

 

ファウストは自分が作ったその惨状を見ず、体勢を整え、深く深呼吸した。その間に永琳はすでに治っていた。

 

ファウスト「初心、初心・・・。いや、違う。」

 

ファウストは血まみれの医療手袋を見て、両手を強く握りしめた。そして何かを決心したかのように上を向くと、メスを輝夜の方に向けた。血が一滴、先端から滴り落ちる。

 

輝夜「・・・?何?突然、アイツの気迫が、変わった・・。」

 

永琳「姫様、やつのあの殺意は・・?」

 

輝夜「分からない。ただ、さっきとは違うってことだけ・・アイツの、様子が・・・・。」

 

ファウスト「オペ まだ続いてる。」

 

ゆっくりと二人の方を向いたファウストの目は、濃い紫色をしており、背もぴしっとしている。

 

ファウスト「じっとしてなさい」

 

ファウストは2つのメスを片方ずつで持ち、永琳と輝夜に突きを食らわせる。メスを腹部にしっかりと食い込ませた後、こちらへと引き寄せ、何かを混ぜるように、メスをグルグルと回転させ、二人の腹部を切り裂いていく。

 

ファウスト「ギャッヒッヒーー!」

 

狂った笑いが永琳と輝夜の耳に入る。痛みよりも、ファウストに対するその恐ろしさが勝り、恐怖を覚えた。

その声は、ロックマン(未来)と、ディーセの方にも聞こえていた。

 

ディーセ「お、おい、この声って・・・!」

 

ロックマン(未来)「間違いないファウストだ!」

 

ディーセ「な、なんでだ!?たしかにあのとき殺気はなかったはず・・・・・」

 

ロックマン(未来)「・・ファウストがもともと背負っている、「十字架」が、「人々の血色の手」が、呼び寄せたんだ・・。この笑い声、もうファウストじゃない・・・・・やつは「Dr.ボルドヘッド」だ!」

 

Dr.ボルドヘッド。それがファウストの本当の姿である証拠なのだろうか。ファウストはメスを二人から抜き、狂ったように笑いかける。

 

ボルドヘッド「麻酔は いらないよね?」

 

ボルドヘッドは二人の両眼を突き刺して、その後すぐに心臓へとメスを突き刺そうとする。どうやら二人を助ける方法は覚えているらしいが、それよりも血を見たいという衝動や何やらが、ボルドヘッドを刺激しているのだろう。

 

相豪「なっ!?マズイマズイ、あいつらが殺られたら二人ともこっちに向かってくること間違いなしだ。かといって今から撤退しようにも、こちらが射程距離外に行ってしまったら止めているコイツらが動き始めてしまう。」

 

相豪が焦りに焦って、目を震わせる。ロックマン(未来)とディーセは、素直に喜べない。仮に二人が救われたとして、ファウストを、Dr.ボルドヘッドをどうするかで頭がいっぱいであった。

 

ボルドヘッド「ご臨終。」

 

その時である。永琳と輝夜の姿が一瞬にして消えたのだ。ボルドヘッドはあれと声を漏らし、キョロキョロと辺りを見回す。これは相豪も想定していなかった。目を丸くして、何が起こったと思った。

 

輝夜「不思議ね。なんで使えるのか・・・。でも、これは嬉しいわ。私達の勝利は確実なものになったんだから・・・」

 

輝夜の声が聞こえたが、どこにも見当たらない。

 

相豪「まさか・・・「使える」とはまさか・・!!」

 

ボルドヘッドの周りに、ヒュウと風が吹いた。その直後、ファウストの視点がグルンと逆さまになった。

 

輝夜「私の能力「永遠と須臾を操る程度の能力」。須臾の能力を使っての瞬間的な移動・・・まあ、もう聞こえていないかしら?あなたには、ね。」

 

ボルドヘッドの頭がトンと地面に落ちて、体もバタリと倒れ込んだ。そこから一切動かない。永琳はどうしたかというと、輝夜が須臾の能力を使い、一瞬で助けたに他ならない。

輝夜はボルドヘッドの頭を手に取り口を裂かんばかりに笑った。

 

輝夜「フフ、フフフ・・・。いい気味ね、本当♡」

 

永琳「あーあ、体もぐにゃぐにゃで冷たくなってるわー。こりゃ死んでるわねぇ。」

 

相豪は歓喜した。アンノウン・エクスタシーが成長し、彼女らを窮地から救ったのだから。

 

相豪「やった!やったやったやったぁ!!アンノウン・エクスタシーが成長した!いいぞ!今ならできる、今の俺のスタンドなら、この幻想郷を支配し、私のものにする!もうアシッドマンに従うもんか!俺とアンノウン・エクスタシーは最強だ!負けることはない!ハーハッハッハ!!!」

 

ロックマン(未来)「こ、このままじゃ未来が変わらないまま終わっちまう・・・クソ!」

 

相豪「フン、哀れだな。お前らも排除するか。おい永琳、輝夜!永遠亭にいる奴ら全員連れてきたらこっちにこい。ここにいる二人を殺せ。」

 

永琳・輝夜「はーい。」

 

輝夜がボルドヘッドの頭をポイと捨てる。

 

とはならなかった。何故か頭が手にくっついて離れないのだ。

 

輝夜「な、何なの・・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

アンノウン・エクスタシーact2

破壊力B スピードB 射程距離C 持続力A 精密動作性C 成長性A




次回、この戦いに終止符を打つ!


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第35話 終止符を打つ

長かった戦いに、今、終止符を打つ!


 

 

 

輝夜「な、何なの・・・?」

 

輝夜は気味悪くなり、自身の腕を切り落とし、ボルドヘッドの頭を捨てた。と思いきやそうはいかなく、腕ごと輝夜の腹部へと戻ってき、そのまま張り付いて離れない。

 

輝夜「ど、どういうこと・・・?何なのよこれは!?」

 

輝夜は永琳に助けてもらおうと永琳の方を向き、叫んだ。輝夜は目を丸くした。永琳は首から上がなくなっているボルドヘッドに首を絞められていた。永琳は輝夜に助けを求めようと、振り絞って声を上げる。

 

永琳「ひ・・姫、様・・・・。」

 

輝夜「なんで、こいつは死んだはず・・・なに?私達への怨念が宿ったって言うの?・・で、でも!私達は心臓を射抜かれても、この目も潰さなければ意味がない!」

 

その時、ボルドヘッドの紙袋の中から、小さなメスが二本放たれた。二本のメスは輝夜の両目を貫く。

 

輝夜「がっ!??」

 

ボルドヘッド?「・・・いやはや、私としたことが、少し帰りすぎていてしまったようですね。衝動は抑えようと頑張っていたのですが・・・。しかし、私は戻ってきました。「もうひとりの私」に打ち勝ってきました。初心にまた戻ってきました。この状態で、ね。・・・さて、もうあなたたちの治療方法はわかっています。」

 

ボルドヘッドは今、ファウストへと戻っていた。そして首元から、ファウストの紙袋を被った頭が出てきた。

 

永琳「な、そん・・なことが!」

 

ファウスト「中国で昔、体術を学んでいたかいがありました。首を切られる直前、首を引っ込めて、ちびファウストと爆弾を入れておきました。そして今、彼女はちびファウストのメスによって窮地にある。この体には感謝ですね。」

 

張り付いている紙袋の中から、ちびファウストが出てきて、永遠亭の外へと向かった。ファウストは続け様にこういった。

 

ファウスト「さて、一人、オペはこれにて成功です!「愛」を受け取ってェェェェエ!」

 

輝夜に張り付いている核爆弾が爆破した。轟音が響いた。輝夜は灰にになって消えた。着物の小さな切れ端がぽとりと落ちた。

 

永琳「・・・姫、様・・!」

 

ファウスト「さぁ、お次はあなたです。暴れないでくださいよ!」

 

ファウストは永琳の両目を潰そうとする。しかし永琳は気撃を放ちファウストを吹き飛ばした。どうにかして危機は免れた。一瞬だけ。すぐにファウストは永琳へと攻撃を仕掛ける。一定の距離を保ちつつ、そして隙を見ての奇襲。永琳はそれに苦しませられる。不死身のため死ぬことはないが、復活するためにどんどんと気力を消耗していく。

しばらくして、永琳の力は洗脳状態前の普通の力以下になっていた。永琳は地に足をついて崩れ込んだ

 

ファウスト「無駄な抵抗はやめなさい。苦しいんでしょう?疲れているでしょう。」

 

ファウストの優しく温かい声に、永琳は強く叫んだ。

 

永琳「黙れ!私は彼のためにすべてを尽くす!たとえこの身が立てなくなろうと、動かなくなろうと、私は・・・」

 

永琳は力を振り絞り永遠亭の外へと向かう。その向かう先には、ディーセとロックマン(未来)がいる。もはや永琳のやることはあきらか。二人を殺そうとしているのだ。

 

永琳「彼のために、彼のためにィィィィィィィイ」

 

永琳が永遠亭の外へと出た、その瞬間、元いた位置に戻ってきた。永琳は状況が把握できず、一時その場に立ち尽くした。

 

永琳「あ、あれ・・・おかしい、私は確かに外へと出た。なのに今この場に戻っている。は、はぁ?」

 

ファウスト「空間転移。永遠亭の塀の周りに透明な結界をちびファウストに貼って置くよう頼んでおりましてね。その力も与えてありました。どうやら成功したらしい・・・・。」

 

永琳「だ、だったら中にいるあいつらを!」

 

永遠亭に入ろうとする永琳を、ファウストが止める。

 

ファウスト「それは、私がこの場にいる限り許しません。」

 

永琳「邪魔をするな!」

 

永琳は自暴自棄になりながら、ファウストに飛びかかる。ファウストはそれを難なく受け止め、永琳の体を切り裂き、両目を潰す。スチャという音を鳴らし、メスを構える。

 

ファウスト「長かった。もう疲れました。さて、終止符を打ちましょう。さようなら。「私が望まない者」よ。」

 

ファウストはメスを光速で振りまくり、永琳を粉微塵にした。

ふぅと深く息を吐き、ファウストはメスをしまい、ちびファウストに結界の解除を頼んだ。

 

ファウスト「おや。」

 

ファウストは裸のまま倒れ込んでいる輝夜を見つける。即座に服から毛布を取り出し、体を包んで持ち上げて、寅丸たちのいる場へと歩いていった。そんな中相豪は、二人がやられたことに驚きを隠せず、冷や汗をダラダラ流していた。

 

相豪「ば、馬鹿な。ありえない!あの二人があんな変質者ごときに・・・・!」

 

ディーセ「その反応見るに、どうやらファウストはやってくれたらしいな。」

 

ロックマン(未来)「どうやらそのようだ。全く、これでは俺の面目がない。」

 

相豪の顔はみるみるうちに青ざめていく。自分がどんな目に合うかが火を見るより明らかなことになっているからだ。相豪は賭けに出た。まだ自分が洗脳させたウサギの少女達がいる。今アンノウン・エクスタシーの勧誘能力のある手招きでこちらへと来ているはず。それを使って足止めをし、なんとか逃げる。もはや悩んでいる暇などない。相豪は右足を後ろへとやる。その瞬間に、ウサギの少女たちは竹やぶに隠れてやってくる。

 

ディーセ「?テメェ、逃げるつもりじゃねえだろうな?自分のスタンドの能力忘れたのか?」

 

相豪「忘れるわけ無いだろう?今すでに洗脳済みのウサギどもをここへと呼んでいる。逃げる時間は稼げるかどうかは分からんが、あることを願う。というわけだ、ここは一時・・・撤退だ!」

 

相豪がバックステップで後ろへといった瞬間、大量のウサギ少女たちが竹やぶの中から現れ、二人の動きを封じる。

 

ディーセ「こいつら・・・邪魔だ!どけぇ!」

 

ロックマン(未来)「おっと。これは予想以上の数だな。」

 

ディーセ「おい、なんでお前そんな冷静なんだ!あいつが逃げちま・・・あれ?」

 

ディーセは相豪が逃げていると思った。しかし違った。相豪はうずくまり、悶えている。

 

ディーセ「な、逃げてねえ!」

 

ロックマン(未来)「まったく、あんなちっこいやつに助けられるとは・・・」

 

ロックマン(未来)は相豪の真横にいるちびファウストを見てそう言った。ちびファウストの片手には血のついたカッターナイフがあり、下に人差し指も転がり落ちていた。

 

相豪「お、俺の指が・・・!こ、このクソチビがぁぁ!」

 

ちびファウストは逃げ、ロックマン(未来)の方へと向かう。ロックマン(未来)はハーフ・ヒーローを発現させる。

 

ロックマン(未来)「発現できたということは、奴からはもう十メートル以上離れているようだな。ハーフ・ヒーローの射程距離はおよそ15メートル・・・。いける!ハーフ・ヒーロー!」

 

ハーフ・ヒーローは相豪を思いっきり打ち上げ、そして、これでもかと言わんばかりのラッシュを食らわせる。

 

ロックマン(未来)「オルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオルオル、オルァァァァァア!!」

 

最後に一発、渾身の一撃を食らわせた。痛快な音が鳴り響くき、相豪は叫びながら、血まみれの体で吹き飛んでいった。

ウサギ少女たちは気を失い、次々にフラフラと倒れ込んだ。

 

ロックマン(未来)「オルオルオルオル・・・」

 

ディーセ「オ・ルボワールってかい?」

 

ロックマン(未来)「調子だけはいいやつめ。」

 

ディーセ「何もできなかったんだから仕方ないだろう?」

 

ロックマン(未来)「まあ、お前が時空のことについて教えてくれなかったら、もっとひどいことになってただろう。」

 

ディーセ「手柄は一応俺にもあるのか。」

 

そこへファウストが門を開いてやってきた。どうやらさっきの音が気になったらしく、来たらしい。二人は今起きたことを説明した。ファウストは心から安堵する。

 

ファウスト「良かったです。他人が人の心を弄んだり、人生を変えてしまうことは、あってはならないこと、ですからね・・。」

 

ファウストは安堵しているような声だったが、その裏に、何か悲しさや怒りもあった。

 

ファウスト「さ、彼女たちを永遠亭へと連れていきましょう。」

 

三人は分担してウサギ少女たちを持ち上げて永遠亭へと運んでいく。ちびファウストもそれに続いてトテトテと歩いていく。

 

永遠亭に、日差しが差し込んだ。まるで未来が変わったことを歓喜するように。

 




次回、永遠亭での話は、一旦幕を閉じる・・・はず。


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第36話 医者二人

永琳と輝夜をもとに戻し、相豪を倒すことにも成功したファウストたち。これは、その直後の話。


輝夜「・・そう。そんなことがあったのね。」

 

輝夜は入院室のベッドに腰を掛け、ファウストから起きていたこと一部始終を聞き、顔を下げ、黙った。

 

ファウスト「どうしましたか?」

 

輝夜「・・・いえ、その、本当、ごめんなさい・・。あなたに、いえ、てゐや鈴仙にも迷惑を・・」

 

ファウスト「そんなに気に病む必要はありませんよ。てゐさんも、鈴仙さんも、このことに対してあなたに蔑みの目を向けはしませんよ。」

 

輝夜「で、でも・・・!」

 

輝夜は何かを言いたそうに顔を上げた。だが、ゆっくりと顔を下げ、また黙ってしまった。

 

ファウスト「・・でも、なんですか?」

 

輝夜「いいえ。なんでもないわ。ただ、嫌なだけ。このまま私が、またいつものようにすまし顔ですごすのが・・。自分の意志ではないと言っても、私には罪悪感は大いにあるの!」

 

輝夜は下を向きながら、ポロポロと涙をこぼしそういった。ファウストは黙り、輝夜を見る。

 

ファウスト「・・輝夜さん・・・。」

 

その時、ガラリと入院室の扉が開いた。

 

鈴仙「姫様・・・。」  

 

鈴仙とてゐの二人が、息を切らしながらも、ホッと胸をなでおろした。

 

輝夜「二人、とも・・・」

 

ファウスト「鈴仙さん、てゐさん。どうしたのですか?そんなに急いで。」

 

鈴仙「お師匠様の様子を見ていた際に、ディーセさんから、姫様が起きたと聞いて・・・。」

 

てゐ「飛んで駆けつけてきたってわけ。」

 

二人は輝夜へと近づき、鈴仙は輝夜の手を取った。

 

輝夜「ちょ、ちょっと・・?」

 

鈴仙「良かったです・・・姫様が無事で。」

 

てゐ「心配してたんだからな?全く・・・」

 

てゐは輝夜にツンとした目を向けながらも、嬉しそうにそういった。輝夜は二人に、

 

輝夜「・・・二人とも、本当にごめんなさい・・・。あのとき、あなたたち、怖かったわよね?特にてゐ・・あなたには・・。」

 

輝夜は二人に顔を向けずにそういった。向けられないのだ。それに、うまく言葉も出ない自分を輝夜は恥じた。

てゐはわざとらしいほどに大きく「はぁ」と溜め息をついた。

 

てゐ「何をいうかと思えば・・・謝罪かいな。そんなのいいんだよ。」

 

てゐは輝夜にずいっと近づき、輝夜と目線を合わせながら、

 

てゐ「私達はそんなもの求めてない。元のあんたを求めてんだよ。気楽で、いつも楽しそうなお姫様を・・・。そんなに自分の意志でしたわけじゃないことをな背負いたいのか?」

 

輝夜「え・・・」

 

てゐ「聞いてるんだよ。背負うのか?・・背負いたくないだろう?本当は。」

 

輝夜は深く首を縦に振った。てゐは口角を上げて、さも嬉しそうにニヤリと笑った。

 

てゐ「あとは、笑顔だけだな。そうすりゃ、元のあんたが帰ってくる。」

 

輝夜「笑顔・・・。」

 

輝夜はずっと下を見ていた顔をぐっと上げ、斜め上を見る。涙も腕で拭った。そして、満面の笑みを浮かべた。

 

輝夜「そうね。二人に、迷惑かけちゃってたかな?」

 

てゐ「いいや。そんなことないさ。おかえり、お姫様。」

 

鈴仙「姫様・・・。姫様ー!」

 

鈴仙はバッと輝夜へと抱きついた。輝夜はそのままベッドに鈴仙と一緒倒れ込んだ。

 

鈴仙「おかえりなさいー!姫様ーっ!」

 

輝夜「ちょ、ちょっと鈴仙!離れなさいって・・うぅ〜。苦しい〜・・」

 

てゐとファウストはその光景を見て苦笑いしていた。

 

てゐ「ハハ・・・。そーいやあんた、ファウスト、だっけ?ほんとあんたには感謝するよ。」

 

ファウスト「いえいえ。」

 

てゐ「姫と鈴仙(あのバカ)は私がどうにかしとくから、永琳のところに行ってくれないか?ディーセもいると思うしさ。」

 

ファウストはてゐの言うとおり、席を立って、永琳のいる入院室へと行くことにした。

 

ファウスト「えーと、入院室の番号は?」

 

てゐ「ん、あぁ。102号室だよ。」

 

ファウスト「ここは89号室・・ということは、ここを出て右ですか。ありがとうございます。では、私はここで。」

 

ファウストは手を振り、89号室から出て、永琳のいる102号室に向かう。その途中、寅丸とナズーリン、響子と会った。どうやら輝夜が目を覚ましたとディーセから聞いて、89号室に向かっているとのこと。ファウストは最後に見送りをして、その後102号室へとたどり着いた。扉を開けると、薄暗い部屋の隅に眠っている永琳と、それをじっと見るディーセの姿。

 

ディーセ「ん?お、来たかファウスト。」

 

ディーセは席を立ち、ファウストの腰あたりをトンと叩いて部屋を去った。

 

ディーセ「んじゃ、ちょっと見ててくれ。俺も輝夜のところに行く。すぐに戻るけどな。」

 

ファウスト「・・・はい。ではいってらっしゃい。」

 

ファウストはディーセの座っていた席に座り、永琳の様子を見た。スンとした顔で寝ている。ピクリとも動かない。ファウストは永琳の顔を触った。ぐりゃりとして、冷たかった。パッと手を離し、震えた。

 

ファウスト「永琳、さん・・・・?」

 

ファウストは永琳の寝ているベッドの布団を剥がし、永琳の体を触った。どこもぐにゃっとしてて冷たかった。ファウストは席を立ち、頭を抱えた。まさか、そんなはずがない。彼女は蓬莱人のはず。「死ぬはずがない」。そう独り言を言いながら。

その時、ピーと高い音がした。ファウストはその音の方を向いた。心電図だった。全て真っすぐの線になって、音を鳴らしていた。

他にも様々な道具が置かれていた。さっきまでそんなもの一つもなかったが、ファウストはそのことについて触れなかった。それよりか、それを見て永琳のもとへ近づいて膝を付き、息を荒くして震え上がった。

 

ファウスト「嘘だ・・・嘘だ嘘だ嘘だ!なぜ彼女は死んだのだ!?こんなことが起きるわけが・・・」

 

ファウストは自暴自棄になり、その場で奇声を上げて暴れ始めた。心電図や点滴がそれによって倒れる。

数分後、ぐちゃぐちゃになった部屋の中で、ファウストは永琳に泣きついた。目を覚ましてくれ。と懇願しながら。だが、そうなってくれる様子もないのだ。その時、すぐ後ろでコトンと何かが落ちる音がした。

 

ファウスト「・・・?」

 

振り向くと、そこには少し分厚い本が。ファウストはそれを手に取り!パラパラとめくり始めた。ファウストは今めくっている本を、どこかで読んだことがある。読み聞かせたこともあると思った。そして思い出した。これは、あのとき、救えなかったあの娘の・・・。

ゆっくりと永琳の方を向き直した。その永琳と昔のあの娘を照らし合わせた。

 

ファウスト「また・・・私は・・・私は。」

 

ファウストは昔、天才も言われた医者だった。だが、ありえない医療ミスで一人の女の子を死なせてしまったのだ。永琳も、その女の子と一緒で、ファウストは・・・。

すると、本の文字が化け始め、一つの言葉となった。ファウストはそれを見て、その場で苦痛と悲しみの叫びを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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永琳「ファウスト!!」

 

ハッと目を覚ました。ファウストは入院室のベッドで寝ていて、皆がそこに集っていた。永琳はファウストのそばで、心配そうにファウストを見ていた。

 

ファウスト「夢・・・だったのか?」

 

永琳「良かった。あなたずっとうなされてたのよ?てゐがあなたにお礼を行った瞬間、あなたが急に倒れたって・・・。」

 

ファウスト「お礼・・・あぁ。あの時から、全部夢だったのか。永琳さんは、最初から102号室で、起きていたんだ。」

 

ファウストはベッドから起き上がった。

 

ファウスト「皆さん、ありがとうございました。」

 

寅丸「大丈夫なのですか?」

 

寅丸が不安そうにそう言って、ファウストに手を差し伸べる。ファウストは大丈夫だと返して、98号室を出ていこうとする。

 

ナズーリン「どこいくんだい?」

 

ファウスト「私は、浮浪の闇医者です。こうなった経緯は言えませんが、私には、私に課した仕事があるのですよ。」

 

そう一言言って、その場を去った。皆はその場に立ち尽くしたまま。だが一人、永琳はファウストへと向かって走っていく。

 

鈴仙「お師匠様!?」

 

永琳「みんなはそこにいて。少し、彼を見送るのと一緒に、聞きたいことがあるの・・・彼に。」

 

98号室を出、ファウストのもとへと走っていく。すぐにたどり着いた。永琳はファウストの右に付き、腕をトントンと叩いて自分を気が付かせた。

 

ファウスト「・・・永琳さん。」

 

永琳「ファウスト、あなたに聞きたいのだけれど。」

 

ファウスト「・・・なんでしょうか。質問次第では、返すことはできないかもしれません。」

 

永琳「長けてたわね。戦い方。まるで、斬る場所がわかっていたかのように。意識が欲に負け、中に入っていたのに、その中まで伝わってきたわ・・・。医療で、つけたわけじゃァないわよね?それ・・・」

 

ファウスト「返すことはできない。」

 

冷たい声で永琳に言った。永琳は下を向き、そう・・と静かに言い、突き詰めることはしなかった。

 

永琳「・・・月人。高貴なものだと、あなたは思っているかしら?」

 

ファウスト「高貴なもの・・というよりかは、傲慢な人、と思っています。そしてその傲慢に負け、下賤な人間にさえ自身の滅びを見せる。」

 

永琳「・・この地上に住みたいと思った月人がいたわ。そしてそのために私は彼女の頼みを聞き蓬莱の薬を作り、彼女はそれを飲み、流刑となってここへと来た。・・・本当は私はそれを止めたかった。それよりも前、蓬莱の薬を作って欲しいという彼女の頼みを断ればよかった。だけどそれは叶わなかった。だから、私も選んだの。一緒に、地上(ここ)にいることを・・。そのために、皆を・・・月の皆を・・皆殺しにした!」

 

ファウスト「守るものを、守れたのですか?」

 

永琳「えぇ。だけど、」

 

ファウスト「・・・この際、話しちゃいましょうか。私は世界に一人の逸材として、最高の医者として讃えられていました。とても気分が良かった。ですがいつの日か、私は守るべきものも守れなかった。影に気が付かず、彼女を亡き者にしてしまった。」

 

永琳「・・・」

 

ファウスト「罪に、罪悪感に、苛まれた私は、いつの間にか狂気の殺人鬼と化していました。そして犯罪の限りを尽くし、牢へと入れられた。ですがとある理由で、その牢からは抜け出せたのです。その後私は、昔の記憶を思い出しました。注射針、メス、冷たくなっていく・・・彼女の体・・・」

 

永琳「ファウスト・・・」

 

ファウスト「守るべきものも守れず、いつか守るべきだった者たちも私は血で染めてしまったのです。帰らぬ人にしてしまったのです。」

 

永琳は黙ったまま、ファウストの話を聞いていた。ファウストの声は次第に冷静さを失っていく。

 

ファウスト「自殺も考えた。ですが、それは罪から自由になる代わりに、逃げをするということにあると思いました。だから、私は顔を隠し、永遠に償うことのできないしょく罪を、十字架を背負い、無償で皆を治療する道を選んだのです。」

 

永琳「あなたも、傲慢だったのね・・・」

 

ファウスト「もう、良いですか?話したいことは終わりましたか?」

 

永琳「えぇ。見送りだけね。あとは。」

 

ファウスト「そうですか。あ、くれぐれも、誰かに言わないように。いいですね?」

 

永琳「分かってるわよ。あと、あげた本は持ってる?」

 

ファウスト「えぇ。持っていますよ。ほら、」

 

ファウストは懐から、永琳からもらった医療薬学の本を取り出した。相変わらず分厚い。

 

永琳「良かった。」

 

二人は外へと出た。半月が二人を照らすように空へと浮かんでいる。ファウストは永遠亭の前で、おもむろに傘を取り出すと、

 

ファウスト「それでは。また、来ることがあるかもしれません。」

 

と一言言って、開き、傘で空を飛んで帰っていった。永琳はファウストへと手を振って、見送った。

その後寅丸たち命蓮寺の皆も、永遠亭の門を開き、命蓮寺に帰っていった。それと一緒に、ディーセが永琳のもとへと近づき、

 

ディーセ「なぁ、俺帰るとこないんだけどよ、」

 

永琳「ここに居候させてもらっていいですかってこと?」

 

ディーセ「あぁ。」

 

永琳「いいけど、居候するからには、色々と頑張ってもらうからね。」

 

ディーセ「そんなこと百も承知だ。」

 

ディーセは永遠亭に居候させてもらうことになった。一方、ロックマン(未来)はどうするのかというと、どうやら未来へと帰るらしく、テレポートで永遠亭から消えていった。

 

永琳は永遠亭の門と戸を閉め、ディーセと一緒に皆の方へと戻っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半月の夜の中、迷いの竹林の高い高い竹のてっぺんに、一人の男が立っていた。暗くてあまり姿は見えない。だが、何か杵のようなものを持っているのだけはわかる。

 

??「永遠亭・・・あそこは面倒そうだな。行くのはやめとこう。となると、偵察してきて一番良さげなのは・・・神霊廟のやつらか。今でもまだ有り余ってる金で少し遊び呆けたことだし、本格的に動くとしますか。」

 

男は竹から竹に軽快に飛び移りながら、神霊廟という所へと向かっていった。




永遠亭の話は完結。次回、「死んでいるから生きている」お楽しみに。


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第37話 死んでいるから生きている

 

 

 

 

 

 

これは、まだ花道兄弟が幻想郷に来る前の話・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Dr.ワイリーの第一の基地

 

 

 

ある一つの小綺麗な部屋で、アシッドマンと謎の男が話をしていた。この謎の男は、エレキマンにリブ・フォーエバーを授け、アシッドマンの言っていた「あいつ」である。アシッドマンはワイリーの話を聞いたあと、すぐに男と話をしようとしていた。男は少し硬いソファへと座りながら、机に置かれているチョコレートを一つ手に取る。

 

アシッドマン「・・・スタンド使いたちは、全て裏目に出た。まぁ察しはついていたが・・・。」

 

??「やはり、ですか。まぁスタンドというものは、本体の精神に影響するもの・・・そのため本体の精神が優しかったり、弱かったりするようじゃあ、本体に悪影響を及ぼすだけですからね。そのために、あの矢をワイリーのクソジジイが改造し、「スタンドが本体の精神を強めるために自我を一瞬だけ持つよう設計した」。」

 

男はチョコレートの包を開け、ポイと口に放り込んだ。

 

アシッドマン「・・・だが、スタンドがそのような能力を持てば、私達のように、精神が強くないと、スタンドに操られるということだ。」

 

??「スタンド自体は、元々本体に悪影響を及ぼすようなもの・・。本体の精神以外に、そのようなものをつけてしまえば、スタンドの自我は悪意として動き、本体を悪に染めてしまう。」

 

アシッドマン「なんて言っても手遅れだがな。あのジジィ、どこまでやる気だよ・・・。」

 

??「ま、私達にとってもいろいろ「好都合」ですし、いいんじゃないですか?」

 

アシッドマン「まぁな。悪いわけではないからな。あれば強い衝撃を与えればスタンドの自我が完全に崩壊し、もとに戻る。・・いや、本体が精神に関係なくスタンドを操れるようになるってところかな。」

 

男はまたチョコレートを口に放り込むと、アシッドマンにこういった。

 

??「彼、呼んでくださいよ。」

 

アシッドマン「彼?」

 

??「コロッセオですよ。コロッセオ=ストレリチア。」

 

アシッドマン「ん?あぁ。なるほどな。」

 

アシッドマンは納得するとすぐに、指をぱちんとならした。するとアシッドマンの隣にフッと、コロッセオ=ストレリチアが急に現れたのだ。コロッセオもあたりをキョロキョロ見回して、ここはどこだと困惑している。

 

アシッドマン「いや、いきなり呼んで悪いね。コロッセオ、アイツが君に頼みたいことがあるそうで、少しここに来てもらったのさ。」

 

アシッドマンは自身のスタンドを展開させながら、そういった。コロッセオは慌てていながらも、すぐにアシッドマンがスタンド能力で自分を読んだ。と、状況を飲み込み、「分かった」と一言言うと、男の方を向いた。

 

コロッセオ「一体何ですか?頼みとは。」

 

??「いえ、少し貴方に、情報を提供してほしくてね。あなたの「クリスタル・メモリー」に。」

 

コロッセオ「・・・・」

 

コロッセオは男の頼みを了承した。コロッセオの周りには青色のオーラが発生した。すると間もなく右腕から、ダイヤモンドの斧型のスタンドが現れた。

 

コロッセオ「クリスタル・メモリー!」

 

そう叫びながら、後ろの壁を思いっきりスタンドで破壊した。土煙が立ち、倒壊した壁の隙間一つ一つから、シルシルと音を立て、細長い紙が出てきた。コロッセオはそれをすべて手に取り、見て、男とアシッドマンに告げた。手に取った紙全てに、現在進行系で、他人や、他のいろいろな状況が書かれている。

 

コロッセオ「現在幻想郷へと行っているスタンド使いは、武を抜くと29人、6人がバックヤード、残り出動していない私達含め14人がこの世界といった形です。花道兄弟が後で幻想郷に行くので、幻想郷には31人になります。」

 

男は机に足を掛けて、コロッセオにこういった。

 

??「ありがとうございます。ところで、篠満 刹那(しのみちせつな)、彼のことは?」

 

コロッセオは刹那のことが書いてある紙を探して、見て、ん?と首を傾げた。男がどうしましたかと聞くと、コロッセオはこう返した。

 

コロッセオ「篠満 刹那・・・昨日、午前9時36分58秒、岐阜県の人通りの少ない横断歩道を渡っている際、トラックに轢かれて、刹那はそのまま信号機へと激突し、その際、上半身と下半身が裂けて、肉がボロリと見えていた・・・。そのまま、死亡した。」

 

アシッドマン「なにっ!?」

 

??「ちょ、ちょっとまってください。それでは、数が会いませんよ。だって、スタンドにした数は、50人丁度のハズですよ!?」

 

アシッドマン「そのとおりだ。矢は50人にしか貫いていない!そのはずだ・・・確かに、矢のストックにも、50とそう示されてある!」

 

コロッセオ「っ!?待った!まだ下に続きがあった。」

 

アシッドマンと男は神明な顔をして、早く読んでくれとコロッセオに言った。

 

コロッセオ「その後刹那は、幻想入りした。第156923番目の、幻想郷へと、上半身のみ・・・。つまりだ。」

 

アシッドマン「刹那は、この世界の幻想郷に、新たなる住人として来たのか!」

 

??「なんということでしょう~!となると、死んだのに生きている状況に、幻想郷でなっているということでしょうか?それに、上半身だけってことは・・・。」

 

コロッセオ「不完全なままで幻想郷に行ったということ。これはいい!期待ができるぞ・・・!奴のスタンド、「ザ・デッドマン」なら・・・・・」

 

三人は興奮し、刹那へと輝きの視線を向けるようにお互いを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスタル・メモリー 

破壊力B スピードC 射程距離C 持続力A 精密動作性E 成長性A

本体 コロッセオ=ストレリチア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷いの竹林

 

 

妹紅「ったく、アイツも鈍ってたし、アタシも鈍ってたし・・・」

 

妹紅がそう言いながら、迷いの竹林の奥へと入った。ちなみに、

妹紅は永遠亭の蓬莱山輝夜とは殺し合いをするほど中がよく、さっきまで殺し合いをしていたのだ。そのためか、モンペや服に血がこびりついている。妹紅はそんなこと日常茶飯事なのでなんとも思わず、ポケットから煙草を取り出した。煙草の先でパチンと指を鳴らした。するとそこから小さな火がポッと出た。

 

妹紅「っふ〜・・・戦い方、少し立ち直さねぇとな・・。」

 

妹紅は煙草をふかしながら、家に着いた。家は小さく、少しボロっちい。少しガタガタし始めている家の扉を開けるや、妹紅はすぐに部屋へと飛んで行き、大の字になって寝転んだ。

 

妹紅「それよりも、なーんか今日はつかれたなー。アイツとも殺り合いもそこまで激しくなかったのに・・・眠い。寝よ。」

 

妹紅はそのまま大の字で、ぐっすりと眠った。

数時間がたち、妹紅は起きた。眠たい目をこすり、障子を開けて外を見ると、もう夜である。三日月が竹林の間から覗いていた。

 

妹紅「夜、か・・・あ〜・・・ん、よく寝た。」

 

妹紅は少し散歩をしようと、伸びをして、外へとでた。そして一歩を踏んだその時、なにか踏んだ。感触的にはゴツゴツしてて、硬い。何かと思い足を上げて見てみると、妙にリアルな目の形をした骨があった。

 

妹紅「な、なんだこりゃ・・・?」

 

妹紅は骨を手に取り、目を凝らした。ほんとに今にも開きそうなほどにリアルで、気味悪く感じた。

 

妹紅「気持ちわりぃ。こんなもの持ってたら嫌な目に合いそうだ。どっかに捨てるか・・・・・いや、待てよ。」

 

妹紅は少し考えて、骨をポケットに入れてどこかへとでかけ始めた。竹林を出ようとしたところで、もう一度、骨を取り出して見る。

 

妹紅「あそこなら、これを珍しいと思って買ってくれるんじゃないか?それに、もし高い値がついたら、今よりも楽に暮らせるぞ。」

 

ウッキウキで竹林を出ていく妹紅。その後ろ、少し遠くで、誰かがそれをじっと見ていた。全身を包むほどの大きなスーツを着ており、端正な顔立ちをしており、薄茶色のアイタイプをしている。

 

??「取ったか。しかしあの女、あんなウッキウキでどこへ行く気だ?まぁいい。ならばその行く場所にいる者共も、殺してやろう。」

 

男は足音を立てず、妹紅についていく。

少し語弊があった。足音を立てずはおかしく、足音を立てることができない。が正しい。男には、下半身がないのだから。篠満 刹那は、そのようにして幻想郷の住人となったのだから。

 

刹那「俺のスタンド、ザ・デッドマン・・・恐怖に跪け・・・藤原妹紅!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザ・デッドマン 

破壊力E スピードE 射程距離E 持続力A 精密動作性E 成長性E

本体 篠満刹那(しのみちせつな)

 




次回「死んでいるから生きている その2」お楽しみに。


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第38話 死んでいるから生きている その2

 

 

 

 

 

 

妹紅「着いた!」

 

刹那「・・・?ここは、森の入口?」

 

妹紅は暗い夜の魔法の森の入口辺りにある、一軒家に歩いていく。その一軒家の名前は「香霖堂」

 

瓦屋根の目立つ和風の一軒家。但し入り口はドアで、窓は障子。隣には大きな倉がある。

近くに見事な桜の木が一本生えている。

感じとしては、「ごちゃごちゃとして落ち着きのない異国風の建物」、か「奇妙な建物」といったところか。

 

妹紅はその店の中に入っていく。外の世界の道具、冥界の道具、妖怪の道具、魔法の道具からよくわからないガラクタまで所狭しと並べられている。閉め切っていて、薄暗くて埃っぽい。

 

真ん中あたりにある暖簾から、誰か来たのかと店主が顔を出した。

店主には、ないし白髪のショートボブに一本だけ跳ねあがったくせ毛がある。瞳の色は金色で眼鏡をかけており、眼鏡は下だけ黒い縁がついたやや楕円形の物を着ており、黒と青の左右非対称のツートンカラーをした洋服と和服の特徴を持っている服装で、首には黒いチョーカーを付けている。

 

妹紅「よっ。霖之助さん。」

 

霖之助「・・・こんな夜中に、なんのようだい?僕、いま風呂に入ろうと思ってたのに・・・。」

 

妹紅「悪い悪い。ちょっと、鑑定してほしいものがあってさ・・・」

 

妹紅がそう言うと、霖之助はそれにがっつくように妹紅に近づいた。

 

霖之助「鑑定してほしいだって?早く見せてくれ。最近そういうことがなくって退屈してたんだよ。」

 

妹紅「ま、待て待て!今出すから・・・。」

 

妹紅はポケットから、先程拾った骨を取り出した。霖之助はそれを近くの机に置き、よーく見る。リアルすぎるほど目の形をした骨に、霖之助はこころを惹かれた。それと同時に、恐怖も感じた。だが、その恐怖にさえ、深い興味を持ってしまった。霖之助はすぐに、妹紅にこれを買い取ると言った。

 

妹紅「じゃあ、一円札15枚(現代で言う150000円)とかで、どうだ?」

 

霖之助は顔をしかめながらも、それを承諾した。霖之助は妹紅に、お金を持ってくるから待っていてくれと、会計台の電動レジスター(レジ)へと手をつける。刹那はそれを外からこっそり見ていた。

 

刹那(あの店主、だけか。まぁあの二人を始末するだけでもいいか。さて、じゃあさっそくあの俺の骨を鋭い針に・・・)

 

刹那が目の形をさせた自分の骨を変形させ、妹紅へと攻撃をしようとしたとき、霖之助が妹紅の元へと帰ってきたため、慌ててやめ、戻した。

 

刹那「危なかった・・・・・ん?」

 

刹那はふと、香霖堂の上に飾られている物に目が行った。

それは、刀だった。銀色に光っており、錆びているところなど見当たらない。だがその柄はホコリにまみれていて、色もあせていて、きれいとは言えない。

 

刹那「刀・・。だが妙だな。上身(かみ)の方を見るだけでは、真新しいもの。はばきから下は錆びていて新しいものとは・・・言えない。・・何らかの秘密があるとすれば、あの店主が知っているかもしれない。それにあんな刀は珍しい。奪う他にないだろう。それに、俺の能力なら・・・」

 

刹那は骨を自分へと引き寄せ、手に取った。二人はそれを知る由もなく、お金を受け渡しを終えていたところだった。

 

 

妹紅「あんがと。じゃあな霖之助さん。」

 

霖之助「あぁ。またいつか。じゃあこれは・・・無い!」

 

霖之助が骨が無いことに驚き、すぐに妹紅を連れ戻した。

 

妹紅「なな、何だよ!?」

 

霖之助「君ぃ!骨を渡してもらおうか?」

 

妹紅「はぁ?渡したじゃないか、さっき!無いなら、どっかに落ちてるとかそんなんじゃねぇのかよ!」

 

霖之助「・・・・」キョロキョロ「なにもない!持ってるだろ!」

 

妹紅「持ってねぇ!」

 

霖之助「持ってる!」

 

二人が口論をしているのをいいことに、刹那は左手を引きちぎり、それを左腕の血管一本と繋げ、刀を捕れるようにそれを伸ばす。

 

刹那「俺のスタンドザ・デッドマンの弱点は攻撃ができないこと・・だが武器を持てば話は別よ。暗殺もできるわけさ。後ろから、な。」

 

刹那はそーっと、刀掛けから刀を捕った。 

 

刹那(良し!あとはあの刀をあの二人に・・・!)

 

確実に二人の背後を取った。刀を二人目掛けて突き刺そうとした。次の瞬間、

 

 

 

バチィィィンッ

 

 

 

刀から電流のようなものが流れ、血管をちぎった。左手と刀はその場に音を立てて落ちた。

 

刹那「な、なにぃぃっ」

 

その物音に二人は気がついた。掛けてあった刀と誰のものかもわからない左手が落ちている。二人は驚き、身構えた。

 

妹紅「あ、ありゃ左手・・・?」

 

霖之助「あぁ。だが、なぜ「草薙剣」がそれと一緒に落ちている・・・?」

 

二人はそれに近づいた。刹那は困惑し、焦っていた。

 

刹那(草薙剣?今のはその影響なのか?いやそれよりも、マズいぞっ!射程距離内に左手がないから戻せない!血管を伸ばそうにもバレてしまって、俺が怪しまれる・・・いや、それでもいいのかもしれん)

 

刹那(暗殺に気を取りすぎていたし、自分のスタンドのことを過小評価しすぎていた・・・。俺は、死んでいるんだ。死んで生きている、関節自由に動かせるキョンシーみたいなもんだ!つまり・・・)

 

刹那は香霖堂へと入り、二人へと猛ダッシュで迫っていく。その時の大きな足音で、二人にはすぐに気がつかれた。

 

妹紅「こ、こいつは!?」

 

霖之助「・・ハッ!こいつ左手がないぞ!まさかこれは・・・」

 

妹紅「なるほどねぇ。幻想郷にゃそんなやつ珍しくない。こいつの能力かなんかでっ!」

 

妹紅「草薙剣を盗もうとしてたのか!」

 

妹紅はこいつのの中で、爆竹を一つ刹那に投げつけた。ボンという爆発音とともに、刹那の体にはスーツもろとも大きな穴が空いた。妹紅もそれに被弾し、顔が焼け焦げた。霖之助は無事だった。

 

妹紅「さっきの骨の件も、こいつが全部仕組んでたのかもな。」

 

刹那「・・・・・・・・・フン・・・」

 

刹那は体に大穴空いたまま、静かに笑う。

 

妹紅「生きてるか、やっぱり。気持ち悪い野郎だな。上半身だけっていうのもよ。」

 

刹那「ザ・デッドマン。俺のスタンド。能力は上半身を操る能力。・・ほう。」

 

刹那は妹紅の焼け焦げた顔を見た。それが少しずつだが治り始めている。

 

刹那「爆竹を投げてきたから何考えてんだこのガキとは思ったが、なるほどな。不死者かなんかか?お前。」

 

妹紅「蓬莱人。」

 

刹那「ほう・・・。そういう私も不死者のようでね。この上半身は、手を伸ばしたり、目からビームが出るとかいう空想的なことはできない。だがどうやら・・」

 

刹那に空いた大穴は、骨が恐ろしいほどの速度で再構築していて、治り始めていた。

 

妹紅「!?」

 

霖之助「これは、どういうことだ・・?」

 

刹那「この俺の体を治すことには、空想的なことをできるらしい。どういうことがは知らんがな。」

 

体が元に戻ると、刹那は妹紅と同じ目線程度に浮遊する。妹紅は鋭く殺意のある目で刹那を睨む。

 

刹那「不死者、いや蓬莱人。つまりは復活する際に気を消耗するはずだ。」

 

妹紅「だからどうした?その前にお前を殺せばいいことだ。骨が元に戻る、再構築するまでの時間・・・そう長くはないが狙えはする。」

 

刹那「面白い。」

 

妹紅「ここを出るぞ。外の方が心置きなくヤれる。」 

 

刹那「同意見だ。」

 

二人は霖之助を置いてけぼりにしたまま、外へと出ていく。

 

霖之助「・・・(閉めたほうがいいかな。飛び火が来るの嫌だし・・・)」

 

刹那「藤原妹紅。これからお前に・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那「生き地獄を味あわせてやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤原妹紅 

破壊力A スピードB 射程距離B 持続力B 精密動作性C 成長性D

 

 

 




次回「上半身を操る力」お楽しみに。


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第39話 上半身を操る力

 

 

 

魔法の森 入り口近辺(香霖堂の前)

 

妹紅と刹那はお互いに距離を取り、戦闘態勢を取った。霖之助は香霖堂の入り口の扉を閉めて、窓からそれを覗き見ている。

冷たい風とともに、葉が数枚舞う。

 

妹紅「・・・・・・」

 

刹那「・・・・・・」

 

数枚の葉の内の一枚が、二人の前へと落ちた。それが戦いのゴングとなった。

両者目を見開き、激突する。その衝撃は周りの木々をうねらせるほど。それが幾度となく続いた後に、妹紅は弾幕勝負に出ることにした。近距離では、上半身を操り予想以上の不規則な動きを取る、刹那に分があったからである。

 

刹那「離れた、そうはさせんぞ!」

 

刹那は血管を繋ぎ合わせ、一本のロープにし、妹紅を捉えようと放つ。

 

妹紅は長い年月の中で妖怪退治を生業としてきたためか様々な妖術を独自に身につけている。その中でも、彼女が得意とする炎を操る能力で、向かってくる血管を焼き払った。

 

妹紅「そう簡単にはいかねぇよ」

 

妹紅は不死鳥の翼を纏った姿になり、弾幕を繰り広げる。

妹紅の纏っている不死鳥はよく見ると首無しの不死鳥の姿であり不気味である。

 

妹紅「スペル・・・不死「火の鳥-鳳翼天翔」」

 

妹紅はスペルカードを使用した。妹紅から火の鳥を模した炎弾の塊が赤い弾を残しながら飛んでいく。

 

火の鳥はなかなか大きい。上半身だけの刹那では機動力が低く、逃げたもしても避けることはできない。刹那はそれを理解している。自身の体を急いで引きちぎり、頭と左腕を香霖堂の倉庫あたりに放り投げた。

 

その他の部位は、火の鳥によって焼き尽くされた。しかし投げた

頭と右腕は無事。そこから身体を再生させようと骨を再構築しようとした。

 

その時、ふとした拍子に上を向いた。そこには、赤い弾が複数あり、自分の方にゆっくりと近づいてきている。

 

刹那「こ、これはっ!」

 

妹紅「追尾だよ。残していた赤い弾は、お前の悪あがきを止めるため。さて、どうなるんだ?もし、再構築する物が、塵と化してなくなったら・・・」

 

刹那「おおおおおおおっ」

 

赤い弾は全て、刹那に放たれた。刹那はどうすることもできずに全弾フルヒット。土煙が止んだ頃には、少し抉れた地面だけしか残っておらず、刹那の残骸はどこにもなかった。

 

妹紅は元の姿に戻り、窓からそれを眺めていた霖之助に終わったと告げ、お金を全額返した。

 

妹紅「ほい、返すよ。鑑定してほしいものが消えたんだから。」

 

霖之助「・・あぁ、ありがとう。刀が目的だったとはね・・。だが不思議だ。妹紅が骨を持っていたとわかって、ここにきたんだよね?きっと。」

 

妹紅「私の力を知らなかったからだろ?ま、この幻想郷にゃいらないもんだったってわけ。」

 

刹那「それは・・・違うな・・」

 

妹紅・霖之助「!?」

 

香霖堂の中から声がした。その声は、明らかに刹那の声だった。

 

霖之助「な、なんで声が聞こえるんだ・・あいつの声が!」

 

妹紅「っ!ま、まさか!」

 

妹紅は霖之助を無理やりどかして、香霖堂に入った。目線の先には、左手から再生を始め、完全復活した刹那の姿があった。

 

妹紅「テメェやっぱり・・あのときあった左手から、復活したのか!」

 

刹那「ザ・デッドマンは俺の上半身にあるスタンド・・残っている部位に瞬間的に移動し、操るのだ。そしてその時、ザ・デッドマンの核となるコアはランダムに生成される。」

 

刹那はそう言って、油断していた妹紅に一撃を食らわせ、後ろにいた霖之助と一緒に外へと突き出した。

 

刹那「フン。」

 

刹那は妹紅に、どうした。かかってこいと挑発した。妹紅は立ち上がり、不死鳥の翼を纏って飛び上がる。

 

妹紅「テメェには遠くを狙うことは出来ねぇ。弾幕が有効だってことは分かってるんだよ!」

 

妹紅はあちらこちらに出現しながら放射状に連なる弾幕を放つ。これはスペルカードの一つ、貴人「サンジェルマンの忠告」である。刹那はそれを鼻で笑う。

 

刹那「遠くに攻撃できない〜?誰がそんなこと決めたんだい。」

 

刹那はボロボロのスーツのポケットから、一丁の拳銃を取り出した。そしてそれを連射し、妹紅の両肩と腹部を数箇所撃ち抜いた。

 

妹紅「がっ・・」

 

刹那「この銃は、さっき左手から再生する際に香霖堂にあったもので、盗んだのさ。名前は”Colt Single Action Army”、通称「SAA]。シングルアクションの銃で、古典的なデザインが素晴らしいんだ。」

 

霖之助「それは!いつの間にとってたのかっ」

 

刹那「あと、他にも色々あるよー?」

 

刹那はそう言うと、フラリとよろけている妹紅にお構いなしに攻撃を浴びせ始める。コンバット・マグナムやコルトディフェンダーという小さな拳銃で妹紅を撃ち、苦無を投げつけ、最後には小型炸裂弾を投げ、これでもかというぐらいに打ちのめした。

 

妹紅「・・・・」

 

妹紅は撃ち抜かれ、爆破され、満身創痍の体で地面に落下した。

 

刹那「さて、起き上がってみろ。藤原妹紅。」

 

しばらくしない間に、妹紅は力を振り絞って立ち上がった。傷は治り始めているものの、全然ボロボロで、力もうまく出せない状況である。そのため立ったあとすぐによろけて、地に膝をついた

 

妹紅「ハァッ・・ハァッ・・」

 

刹那「そういえば、言ったよなぁ俺。お前に生き地獄を味あわせてやるってさぁ・・・・。」

 

刹那はあくどい笑いを見せ、妹紅へとSAAを向け、残りの4発すべてを撃った。

 

妹紅「まだ・・まだだ・・・っ!」

 

妹紅は一枚、スペルカードを使用した。妹紅の体に灼熱の炎が纏われ、銃弾は4発全てそれによって溶けた。

 

刹那「悪あがきかっ」

 

妹紅「スペル・・・惜命「不死身の捨て身」!!」

 

妹紅は自身のボロボロの体を焼きながら、刹那へと突っ込んでいく。だが刹那は余裕の表情。

 

刹那「突っ込んできたか!当たったら痛いだろう、だが・・」

 

刹那「スピードがまるで無いではないか!こんなの避けてくださいと言っているようなものだぞ〜?」

 

刹那はさっと倉庫の方へと避け、後ろにあるポリ容器の蓋を外し、中を見た。中にはガソリンが満タンで入っている。

 

刹那「妹紅・・お前に思い知らせてやる!」

 

妹紅「・・っ!」

 

刹那はポリ容器を振り、妹紅にガソリンをぶちまけた。刹那は懐から、先程香霖堂で盗んだマッチを一本つけ、妹紅へと放った。

即座に燃え移り、妹紅は炎に焼かれる。

 

妹紅「がぁあ・・あぁぁ・・」

 

刹那「フハハ!いくら蓬莱人だとしても、細胞さえ壊されてしまったらどうにもできまい!」

 

妹紅は悶え苦しみ続け、数秒後に体が灰となり地面に落ちた。

 

霖之助「妹紅・・!」  

 

刹那「死ぬとはそういうことだ。蓬莱人、藤原妹紅。・・と言っても聞いていないだろうが。」

 

刹那はそう言うと、草薙剣を奪うため、香霖堂へと入ろうとした。

 

誰かに肩を掴まれた。あの男の悪あがきだろうと思い、無理やり手を振り払おうとするが、どうも力が強い。あの男にこんな力があったのかと目線を後ろにやる。

 

妹紅「よぉ。」

 

妹紅が上半身さらしだけの状態で刹那の肩を掴んでいた。刹那は驚きと焦りで頭がいっぱいになった。

 

刹那「馬鹿なっ。なぜ貴様が」

 

妹紅「陽炎。知ってるだろ?」

 

陽炎とは、光と影とが、微妙なたゆたいを見せる現象。強い直射日光で地面が熱せられ、地面に近い空気が暖められて密度分布にむらができるために、そこを通過する光が不規則に屈折させられて、揺れ動いて見えるものである。

 

刹那「太陽などはない!今は夜のはずだ!」

 

妹紅「上、見てみ。」

 

刹那「上・・・なんだ、あれは。」

 

刹那は口をぽっかりと開けたまま、唖然としていた。大きな赤い弾が空に浮いていたのだ。

 

妹紅「お前が好き勝手私に攻撃してきたときあったよな?その時弾幕を放ってたのさ。徐々に大きくなる弾幕を・・・」

 

刹那「不意打ちのために、ということか?」

 

妹紅「最初はな。だが熱気を放つ私の弾幕。違う運用方法があるんじゃないかってさ。そう思ったわけ。」

 

刹那「あれを太陽に見立て、わざと俺に突っ込んできた。突っ込むときに貴様から出ていた熱気がそのまま・・・。となると俺が焼いた藤原妹紅というのは・・貴様の服だったか!」

 

妹紅「そうさ。そして、あんたのコアっつーもんが、今わかった!」

 

妹紅は刹那の背中を蹴り上げた。緑のコアが埋め込まれているように、首の付根にあった。

 

妹紅「首の付根・・・お前が私の突撃を避けた際にちらっと見えた。」

 

妹紅「じゃあな!刹那ぁっ!」

 

妹紅は刹那のコアを思いっきりぶん殴った。刹那は悲鳴を上げながら吹き飛び、地面に激突したあとも動くことはなかった。

 

妹紅「霖之助さん、」

 

霖之助「な、なんだい?」

 

妹紅「服、あるか?ちょっと貸してほしいんだが・・・」

 

霖之助「あぁ。入って待っていてくれ。持ってくるよ。」

 

霖之助は急いで香霖堂に戻り、奥の部屋へと一直線。妹紅は霖之助に言われた通り、香霖堂の近くの椅子に座って待った。

 

しばらくして、霖之助は服を持ってきた。ジャストサイズではなく少し緩かったが。

 

霖之助「すまない。それしかちょうど良さそうなものがなくてね・・・」

 

妹紅「全然。それよりも、あいつどうするんだ?一応放っておいたけどよ・・」

 

霖之助「どうしようにも、今は倒れているがまた起き上がる可能性もある。今のうちに、何処かに捨てておくとかは?」

 

妹紅「・・賛成。またこういうことになってもな。それに、また暴れたら博麗のモンかスキマのやつが解決してくれるだろうし・・」

 

二人が外へ出ると、刹那が起き上がろうとしていた。

 

妹紅「っ!!」

 

妹紅はさっと身構えたが、霖之助がそれを止めた。

 

霖之助「何か、変だぞ?」

 

妹紅「なに・・?」

 

刹那はゆっくりと起き上がった。そして二人を見ると、首を傾げた。

 

刹那「・・お前たちは、なんか、身長が高くないか?それに・・ここはどこ・・・」

 

ステン。

 

刹那は一歩踏み出そうとしたが、足がないため転んでしまった。その時、違和感を持ち自分を見ると、なんと下半身が丸ごとないではないか!刹那はぎゃあと叫び、

 

刹那「な、なんだこれは!?ど、どういうことなんだぁぁ〜!?」

 

霖之助「・・やっぱり、記憶がないんだ。さっきまでの。」

 

妹紅「お、おい。じゃあ私やりすぎたってことか?」

 

霖之助「いや、違う。何かに操られていたといったほうがいいかもしれない・・彼の目は、さっきのような薄茶色をしてない。どちらかといえば、黒に近い茶色になっている。」

 

刹那「お、おい!そこの二人!俺は今どうなってるんだ、これは一体・・・」

 

妹紅「お、落ち着け!(こりゃ演技でもなんでもなく、ガチに焦ってるな・・・霖之助のことを信じたほうがいいかもしれない)とりあえず、香霖堂で説明する。」

 

二人に連れられて、刹那は香霖堂の机に置かれた。

 

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刹那は幻想郷のこと、さっきまでのことなどを二人から教えてもらった。

 

刹那「つまりこの俺は、お前たち二人に襲いかかって、妹紅、お前に関しては俺は殺そうとしていたのか。」

 

妹紅「まぁな。結構焦ったぜー?」

 

刹那「・・・そうだったのか。その時の記憶がないとはいえ、とんでもないことをしてしまった。」

 

妹紅「いいんだいいんだ、全然。もう終わったことだし。」

 

霖之助「・・篠満刹那。これからどうするんだ?」

 

刹那「ど、どうするって言ったって・・・あ、そっか。ここは幻想郷。俺の家はないのか・・・。」

 

妹紅「霖之助さん、この店の監視役とか必要なんじゃないかい?」

 

霖之助「監視役?」

 

妹紅「あぁ。最近魔理沙とか霊夢とかが、ここにこっそり来て物を盗んだりしてるって、慧音とかから聞いたぜ?」

 

霖之助は声には出なかったが、顔に怒りがはっきりと出た。

 

霖之助「そうか・・・刹那君、この香霖堂に住む気はないかい?」

 

刹那「ほ、本当か!?喜んで住むよ。なんせどこにも行き場がないんだから。」

 

霖之助「・・・情報提供ありがとう。妹紅。」

 

妹紅「どういたしまして。」

 

こうして刹那は、香霖堂の住人となることになった。刹那は上半身の身体と、ザ・デッドマンの能力にすぐに慣れ、一日経ってすぐ、常人と同じくらいの生活ができるようになった。

 

そして刹那が住んでから、香霖堂の入り口に置かれている上半身だけの模型がリアルすぎて怖く、夜にはそれが襲ってくるという噂が広まり、盗みなどが一切なくなったという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、

 

ワイリーアジト 研究室

 

 

複数のコードが繋がっている先、8体のロボットが、紫色の液体が入ったカプセルに入れられている。その前には、スタンド使いを増やす矢を持つワイリーの姿、その後ろにはアシッドマンの姿が。

 

ワイリー「アシッドマン。これを少し借りるぞ。大丈夫だすぐに返す。」

 

アシッドマン「・・・セカンドナンバーズにそれを?」

 

ワイリー「当たり前じゃ。更に強くなるのだからな。」

 

ワイリーは矢の一部を少し削り、粉末状にした。8つのカプセルの前にある装置に、その粉末状にしたものを入れた。

 

アシッドマン(・・・セカンドナンバーズにスタンド、か。また面倒くさいことを・・・)

 

ワイリー「よし。すまんなアシッドマン。これは返す。」

 

ワイリーはアシッドマンに矢を投げ渡した。アシッドマンはそれを受け取り、聞こえない程度に、

 

アシッドマン「カッコつけかよ。だっせぇの。」

 

勿論ワイリーはこのことに気がついていない。

 

ワイリー「・・セカンドナンバーズが目覚める頃が楽しみだ・・・」

 

ピキ・・・・・ピキ・・・

 

その時である。

 

パリイィィン

 

アシッドマン「なっ!?」

 

ワイリー「なんじゃとぉ!」

 

セカンドナンバーズの内、一体がカプセルを割り、そこから暴れるように逃げ出したのだ。基地の壁という壁を両手のドリルでぶっ壊しながら。

 

ワイリー「あ、あれは、第13破壊兵器!」

 

アシッドマン「っ!そうか、第13破壊兵器は読み込みが早い!だからあれを害あるものとして読み込み、それに対抗しようとしたんだ!身動きが取れずに暴れ、ガラスを割り、未だ対抗している・・・!!」

 

ワイリー「マズいぞ!おいアシッドマン!すぐにやつを・・・」

 

アシッドマン「間に合いません。それに、脱出いたせいで洗脳状態が不完全。さっきのスタンドを取り込んだときと同様、それに対抗するでしょう。」

 

ワイリー「ぐぬぬぬ・・!」

 

アシッドマン「あまり惜しむ必要はありませんよ。セカンドナンバーズの中でも、彼は弱い方ですから。」

 

アシッドマンはそう言うと、第13破壊兵器が空けたどでかい穴を見て、フッと鼻で笑った。

 

アシッドマン「倒すのは、余裕です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地底 洞窟の中

 

 

 

 

 

第13破壊兵器「・・・う、うーん・・・」

 

第13破壊兵器は大暴れして基地から逃げた後、アシッドマンの言っていた洗脳状態にも対向し、大暴れをしていた。

 

それからしばらくして、自分が何をしているのか分からなくなっていた第13破壊兵器は、暴走に身を任せていた。そうしたら、何処かわからないところで寝ていたのだ。

 

第13破壊兵器「ここは・・・・」

 

??「あ!目を覚ました!お~いキスメ、キスメー!」

 

第13破壊兵器は起き上がり、声を上げる少女を見た。そして容姿を自身の頭に搭載されているコンピューターで読み込む。

 

金髪のおだんごないしポニーテールに茶色の大きなリボンをしている。瞳の色は茶色。

 

服装は、黒いふっくらした上着の上に、こげ茶色のジャンパースカート。スカートの上から黄色いベルトのようなものをクロスさせ、それを何重にも巻き、裾を絞った不思議な衣装。

 

二の腕と太腿の辺りに計4ヶ所のスリットが入りやや露出度が高い。

 

第13破壊兵器「おい、ここは一体どこだ?それに、お前は一体・・」

 

ヤマメ「アタシ?ヤマメ。黒谷ヤマメっていうの。あんたがこの地底の入り口で倒れてたもんだから、びっくりしちゃってさ。寝かせてたんだよ。」

 

第13破壊兵器「そうだったのか。それはすまない。」

 

ヤマメ「それよりもあんた、かなりガタイがいいよね・・・私びっくりしちゃった。」

 

第13破壊兵器の胸あたりを、ヤマメはさすりながらそういった。その声は何処か引き寄せられるようにエロチックな声だった。

 

第13破壊兵器「この俺はもともとロボットだからな。ガタイがよく作られているんだ。」

 

ヤマメ「へー・・・」

 

ヤマメはさらに身体を第13破壊兵器に近づける。

 

ヤマメ「いいねぇ〜・・・。」

 

第13破壊兵器「おい止めてくれ。重くはないが迷惑だ。」

 

ヤマメ「止めろっていってもね〜・・・」

 

第13破壊兵器「・・止めないというのなら、」

 

ヤマメ「ん?」

 

第13破壊兵器はヤマメに見せつけるように、両手の大きなドリルを肩辺りまで持ってきた。ヤマメは慌てて離れた。

 

ヤマメ「や、止めてくれよ!ほんの冗談じゃないか!」

 

第13破壊兵器「冗談だとしてもだ。助けてくれたのは有り難いが、それと今のでは話が別なんでな。」

 

ヤマメ「わ、悪かったよー・・グスン。」

 

第13破壊兵器「泣くな。まるで俺が悪いみたいになる。」

 

キスメ「おーい、ヤマメー!」

 

奥から、さっきヤマメが呼んでいた「キスメ」が飛んでやってきた。

 

キスメは桶、つまり木製のバケツに入った人間のような少女というとても特徴的な姿に、明らかに幼い外見。髪は緑髪のツインテールで、髪留めは水色か白の2個の玉が付いたゴム留め。

 

桶に隠れていて見え難いが、白い着流しを一枚羽織っている。

 

第13破壊兵器「・・桶に入っている?奇妙だな。」

 

キスメ「あんた、目を覚ましたんだね。よかったー。」

 

第13破壊兵器「あぁ。看病ありがとうな。あと、そこの黒谷ヤマメっていうのが、さっき俺に飛びかかってきたんだが・・」

 

キスメはそれを聞くと、どこか狂気を感じる濃い緑色の目でヤマメを見る。

 

ヤマメ「ひえっ」

 

キスメ「ヤマメちゃーん?なんで迷惑かけちゃうのかなー。」

 

ヤマメ「ち、違うんだキスメ!これには深ーいワケが・・」

 

第13破壊兵器「俺のガタイが良かったからだってさ。」

 

キスメ「ふーん・・・」

 

キスメは桶から出て、小さな体でヤマメに迫る。ヤマメは端に追いやられ、フルフルと首を横にふる。

 

ヤマメ「キ、スメ・・何する気だい!?」

 

キスメ「ヤーマーメー!」

 

キスメはヤマメに乗っかった。そして大声でヤマメに向かって怒鳴る。

 

キスメ「何してんのよー!あれだけやめなさいって言ったのに!」

 

ヤマメ「だってガタイが良かったんだもん!つい襲いたくなっちゃったんだもん!」

 

キスメ「このド変態がっまーたお仕置きされないとわからないようね!」

 

ヤマメ「きゃー!止めてー!」

 

キスメ「止めると思ってるのー!?」

 

第13破壊兵器はそれを遠くから眺めていた。白い目で。だんだんそれを見るのも嫌になった頃、洞窟の窓ぐらいの穴から、光が差し込んだ。何かと思い見ると、そこには光り輝く地底があった。

 

第13破壊兵器「これは・・・!」

 

第13破壊兵器はその光に導かれるように、穴から洞窟を出て、地底へと走っていった。

 

ヤマメとキスメはあんなことやこんなことしてた。第13破壊兵器がいなくなっていることに気が付いたのは、それが終わってからのことだった。

 

 

 

 

 




次回、「第13破壊兵器、地霊殿に行く」お楽しみに


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