ゾーマを倒してアレフガルドに閉じ込められたオルテガを女勇者が迎えに行くみたいです (銀河ノ光)
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第1話 父が世界を救っちゃいました……

どうもどうも、特に書くこともないのでこんなくだらない事書いてます笑(すみません)


アレフガルドの大地に堂々とそびえたつゾーマ城その城の中では、オルテガという勇者の父が愛する娘が戦わなくていい平和な世界にするという願いの元、大魔王ゾーマと世界の命運をかけた戦いを繰り広げていたのであった……開幕、おおいなる闇の力でオルテガを圧倒するゾーマ……しかし、オルテガがおうじゃの剣とらいじんの剣による二刀流を解禁したことで形勢逆転、マヒャドデスとおうじゃの剣から放たれるバギクロスがぶつかり均衡を保つが、らいじんの剣より放たれるライデインがゾーマを襲って体制を崩し、そのままマヒャドデスを打ち破ったバギクロスがゾーマを片足浮かせてわずかな隙が生まれる、その隙を逃さずオルテガはらいじんの剣のライデインとおうじゃの剣のバギクロスを2本の剣に宿して上下に斬り放つ究極特技

《ギガクロスラッシュ》の構えを取る……そして、

「これで終わりだ、大魔王ゾーマ!」

と言い放ち蒼き雷閃と疾風を纏ったらいじんの剣でおうじゃの剣でそれぞれゾーマの胴体と首を真っ二つにして見事ゾーマを倒したのであった……

 

こうして、メタ発言っぽくなるが本来死んだオルテガの代わりにドラゴンクエスト3の勇者(主人公)として世界を救うはずの勇者の出番はなく、世界は平和になるのであった……めでたしめでたし……と、作者兼ねナレーションの私も言いたいところなのですが……

 

※注意、こっから先はDQ3のネタバレになるので未プレイの方はブラウザバックを推奨します

 

 

プレイしたことのある方は覚えてますでしょうか……ドラゴンクエスト3でゾーマを倒してゾーマ城を出た後に何が起きるかを……そうです、地上世界(アリアハン)と裏世界(アレフガルド)を繋ぐギアナの大穴が閉じてしまうのです……するとどうなるかというと、世界を繋ぐ大穴がなくなってしまったため元の地上世界に戻れなくなってしまうのです、今回はそんな残酷な運命を愛する娘の代わりに歩んでしまったオルテガを元の世界に引き戻すために、勇者(DQ3の主人公)が仲間を引き連れて旅に出るお話です

 

しかし、魔物が世界から消えているので戦闘はかなり少なめとなっており、コメディ方向に向かいがちになりそうなところではありますが、そこはちゃんとなんとかするのでご安心ください……(ぶっちゃけ言うと再び世界に魔物を生み出そうとする悪い組織が登場します)

 

と、言う感じの作品予定となりますが、これを今後投稿していくかはこの第1話の評価や反響などで判断しようと思います(追記、あれから多数の意見を頂き、第2話以降の執筆が確定しました)

 

ちなみに最初は主人公の女勇者、仲間は女僧侶ちゃんのみで女の子二人旅を予定してます



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第2話 いきなり最強(だんごみたいに言うな)

補足です、今作はドラゴンクエスト3の設定や作中の内容を元に執筆いたします。
また、リメイク版の内容と混ざる可能性があることをあらかじめご了承ください。
そして、お気づきの方もいますと思いますが、ドラクエ3以降に登場した「特技」や「呪文」等を導入しております。(つまり、一部原作に登場しない設定や呪文、特技が登場する可能性大)
最初のや大事な場面導入のみ、原作の文を導入しておりますがご了承ください


それは リノが 16才になる

たんじょう日の ことであった。

 

「おきなさい わたしの かわいい

リノや。

おはよう ぽよん。

もう 朝ですよ。

今日は とても 大切な日。

ぽよんが 王さまに 旅立ちの

ゆるしを いただく日だったでしょ。

この日のために おまえを

ゆうかんな男の子のように

育てあげたつもりです。」

 

と言って部屋から出て行った母からリノと呼ばれた少女は、眠い目を擦りながらも体を起こして布団を畳み、寝巻を脱いで父が嫌々言いながら用意した勇者の服に着替える……

そして、この日の為に父の布団の下から盗んでおいた《ちからのたね》を引出しから出して丸呑みし、廊下で待っている母のところに向かう

 

「さあ 母さんに

ついていらっしゃい。」

 

言われるがままに母の後ろをついていったリノは、テッカテカに輝くお日様や元気に羽ばたく小鳥を目に焼き付けながら国のシンボルともいえるお城の前までやってきた、すると母が

 

「ここから まっすぐいくと

アリアハンの お城です。

王さまに ちゃんと

あいさつするのですよ。

さあ いってらっしゃい。」

というのでそれに対しリノが無言でうなずき、ひっそり悲し涙を流す母の姿を背に、色の中へと入ったのであった……

 

※ここから原作とは違う流れになります(文章の書き方も一部を除いて変わります)

 

それから城に入ったリノは、寄り道城内観光をしつつもきちんと王の間目指して歩き、王に拝見したのであった……

 

「よくぞ来た!

ゆうかんなる世界の救世主オルテガの娘……リノ、そなたの地下世界に閉じ込められた父を助けたいというそなたの願い、しかと聞きとどけたぞ!

そなたならきっと、父のような立派な勇者になり、父を救うにとどまらず……二つの世界を繋いでくれるであろう。

敵はスライム一匹すらおらんのじゃ!

しかし、油断は禁物……噂によれば魔物と勇者が消えたのを良い事に、悪事を企む組織が存在するようじゃが……世界のほとんどの人びとはいまだその組織の存在すら知らぬ……

それに、そなたの目的を知れば確実に敵となるに違いない!

ということで、できればその組織の解体もお願いしたいのじゃ……なぁに心配はいらん、えりすぐりの武具と最強の仲間を酒場に用意してあるから大丈夫じゃ~!ということで、頼んだぞリノよ!」

そんなこんなで《バスターソード》《ひかりのドレス》《ちからのたて》《ぎんのかみかざり》《ほしふるうでわ》というかなり強力らしい武具を貰ったリノは、その場で着替えようとして兵士に止められ、しぶしぶ更衣室で装備したのであった……

その後、リノはルイーダの酒場に赴き、実は最強の僧侶だったらしい幼馴染に出会った

 

「やっほ~リノ、へへ~びっくりした?そう、私が王様に抜擢された最強の仲間、《マリ》ちゃんです!え?冗談はいいから本当の仲間に合わせて?だ・か・ら!私が最強の仲間なんだってば~!ほら、この最高級の装備を見てください!」

そう言ってマリはくるくる回りながら《はかいのてっきゅう「》《しんぴのビキニ》《おなべのふた》《うさみみバンド》《インテリめがね》というある意味最狂な装備達を見せつけてきた

するとリノは周りの男たちがマリをじろじろ見ていることに気づき、睨み付けるも……その顔は、はぐれメタルすら居座ってしまうほどの可愛らしいお顔なのであった……

 

するとガラの悪い男がやってきて

「へいへい、そこの僧侶さんよ……今から一緒n……(バタン)」

何かその先の言葉を言わせる前にマリはラリホーを唱え、男を眠らせてしまった

 

「ごめんなさい、私はリノしか興味ないので!」

そんなマリの言葉に

んんんんん???と、思わざるを得ないリノなのであった




お、これはまさかの百合展開!?
ちなみにこの作品は短編なのでそう長くは続きません
すみません、誤字の部分を直してタイトル付けました(痛恨のミス)


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第3話 誤解は五回まで

先日の第2話の方で、僧侶は《はかいのてっきゅう》を装備できないというご指摘を頂きました……と、いうことでどうにかこの問題を解決しようと考えた結果!
いいことを思いついたのでそれでお許しください


前回のマリによる???な発言の後、傍に居た男は両肩を震わせてマリを指さし

「お、お前……まさかっ!男なんだな……なら、俺はおさらばするぜ!」

と、何やら盛大な誤解をして酒場から消え去った……どうやら眠らされたガラの悪い男が誘いに失敗したので誘おうとしていたのだろう、そのやり取りを見た周りの男たちも誤解したのか、マリを凝視するのをやめた……

 

すると誤解を持たれたのが不満だったらしいマリが

「えぇぇ~!?私は男なんかじゃ」

と誤解を解こうとしたので、何かよからぬことする前にリノがマリの口を押えながらしっかり手を握って引っ張り、酒場から出て行った……

 

しかし、酒場から出たのはいいものの、なにを思ったのかマリは

「ちょっと~!ちゃんと私が男だっていう誤解を解かないとなのいけないのに~!

ん?その顔は……あっ///

そ、そういうことなら……誤解されたままの方がいいですね///

それにしても~リノったら……私のことをそんな風に思ってくれてただなんて、うれしい///」

なんて言いながら最凶レベルの勘違いと共に顔を赤く染めてしまった……

 

そして、更なる絶望がリノを襲う

「あらあら、お熱いことで……お幸せに~」

今の会話を聞かれていたらしく、国一番のおしゃべり婆さんは話のネタが手に入ったからなのか意気揚々と走って行った

 

しかもそれで調子に乗ったマリが

「んふふ~これでもうリノは逃げられませんよ~観念して大人しく私の恋人になりませんか?」

だなんて最大級の笑みと共に言うものだから、ここまで計算つくしてまでこんなことをするマリに、こんな子だったっけ……と思いながらも呆れるリノなのであった

 

「あっ、失敗した……この国はすぐ出て行くから帰ってくるまでさっきの作戦は意味がない……(ガクッ)」

そう言って膝から崩れ落ち、両手を地面についたマリ、一方で王さまからもらった装備をみじまじと見つめているリノ、どうやらマリの発言には関心がないようだ……

 

そして、事件は突然起こった!

「きゃっ!大変……水着の紐がほどけそう、ちょっとリノ……きつく縛りなおしてもらえる?うん、そうそうそんな感じ……ありがとう!それじゃあ、はりきってリノのお父さんを探す旅へしゅっぱ~つ!ルーラ!」

こうして、マリとリノは世界各地を情報収集しながら巡り、数々の修業を積みながら《旧バラモス城跡地》までやってきた……

 

かつてはラーミアと呼ばれる神の鳥に乗らなければ入れなかったこの独沼と高くそびえたつ山も、オルテガが毒を浄化して山を削ったため、お宝目的の人々によって橋が掛かり、誰でも《旧バラモス城跡地》に行けるようになっている……

 

「ここがかつて大魔王ゾーマの手下、魔王バラモスが住んでいたといわれている城……あのぼろっぷりは見るからに激戦の跡がうかがえますね……伝説によれば、オルテガさんがバラモスを倒した後に《ギアナの大穴》は空き、ゾーマを倒した後に閉じた……おまけに噂によれば、ここには例の悪事を企む組織が根城にしてるそうですし、きっとここに手がかりがあるはずです……さぁ、いきましょう!」

 

そして、2人が城の中へ乗り込もうとしたその時、城の中から全身ごつごつの鎧人が現れたので2人は即座に立ち止ってそれぞれ呪文、抜刀の構えを取る

 

すると鎧人は

「ここから先は通さない……いや、通すわけにはいかない……身に着けているものを含め、所持品すべてを置いていき、大人しく引き返すのであれば貴様らがここに来たことはなかったことにしてやる、さぁ……酷い目に会いたくなかったら大人しく去れ……」

という兜の奥から性別の判別がつかない声を出した

 

しかし……なぜかわからないが、突然マリがモジモジして顔を赤くしながら

「な、なんて破廉恥な要求!道具までならわかりますが、身に着けているもの全部……つまり、下着や水着まで取るなんて……この、ドスケベ!鬼畜!ちょ~変態!!」

と叫び、それに対してリノは愚かそんなつもりで言ったわけではなかった鎧人まで言葉を失った……(あまりに驚いたのか手から剣が滑り落ちた)

 

そして剣が落ちた音で我に返った鎧人は

「いや、すまない……それに関しては言い方が悪かった……さすがの我々でも衣服は取らないよ……」

と、当然のごとく弁解するが……

 

「いいえ、私はあなたの部屋を隅々まで調べて女の子の衣類がないとわかるまで、絶対に信じません……」

一度生まれた誤解は簡単には解けない……ちなみにリノはまたか、という顔でその変に落ちている木の枝にメラで着火してたいまつを作っていた

 

するとやけになったらしい鎧人は

「そこまで言うのならいいだろう、私の部屋を隅々まで見るがいい!こっちだ、案内してやる」

と、2人を通さないはずが、マリを自室へ案内することになったようだ……まぁ、リノからすれば都合がいいので有難い展開である……しかし、そんな都合よく話が進むわけなく

 

「いいでしょう、そこまで言うのでしたら確かめてあげます……さぁリノ、行きましょう……あなたも一緒に変態である証拠を探すのよ!」

このように、マリは当初の目的を見失い、謎の闘志を燃やしているのであった




さぁ、結構話をすっ飛ばしました……というのも、特に各街を巡ったところを書く必要がなかったからなんですよね……情報取集と剣や魔法の練習のみなので(戦闘や面白い場面がないのです)
はかいのてっきゅうについては途中でマリが振り回して遊んでる際に、池に落として紛失したということにしました(代わりの武器はゾンビキラー)


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第4話 マリの闘志は何処から

はい、そろそろこの作品もラストスパートに差し掛かってまいりました……


前回の続きで、謎の闘志を燃やしているマリが鎧人の部屋に案内されたところから

 

「ここが私の部屋だ……さぁ、じっくりといくらでも探すといい!それじゃあ私は警備の仕事があるからこれにて失礼する……もしも見つけたのなら帰りにでも証拠を持ってくるがいい……」

そう言って部屋を立ち去る鎧人

するとマリは不敵に笑いだしたので、まさかこれが本当の狙い?と、久しぶりにマリを誉めようとしたリノだが、その思いは

「さぁ、リノ……さっさとあの変態が女の子たちから奪った下着を手に入れてトンずらしますよ!」

という一言によって木端微塵に砕け散ったのであった……

まぁ、侵入に成功したから変に捜索中に問題を起こされるよりもここで下着漁りを刺せておいた方がいいということで、下着漁りに夢中なマリを置いて部屋を立ち去ったリノだが、隣の部屋を捜索してる最中に、真後ろにいた魔法使いに気づき咄嗟に抜剣しようとするが、それより先にマヌーサを掛けられてしまい、リノは視界と意識がぼんやりとしてしまう……その後、応援に駆け付けた魔法使いにラリホーを掛けられ、リノはその場で眠りについてしまった……そして、あらくれものに担がれたリノは隠し部屋と思わしき部屋へ連れ込まれるのであった……

 

あれから1時間が経過したのち、椅子に固定されている状態でようやく目を覚ましたリノ……

 

ここはどこだ?一体私はどうなってしまったのだろうか、そんな疑問を思い浮かべているリノだが、目隠しをされているため状況が分からず、助けを呼ぼうにも口には何やら布が敷き詰められていて動かない……当たり前だが手足は縄で縛られていて動かせない……ここまでは拘束の上での鉄則のようなものなので普通に理解できるが、最悪な点が一つだけある、それは下着以外の装備がすべてとりあげられていることである……さすがに幾度となくマリに素っ裸にされているリノでも、これは条件的にもさすがに恥ずかしいため、誰かに見られる前に(まぁ、こんな恰好ですでに見られていると思う)脱出を試みるべく、顎が外れるほどかなり強引にメラを唱えようとするが、どうやらマホトーンもかけられているようで、呪文発動音すら鳴らない……ならば鍛え上げた腕力で解決しようと筋力フルパワーで縄を拭きちぎろうとするが、両手が後ろに回されてあり、両足は大事なところが見えかねないほど開いている開脚状態で固定されているため、羞恥心と物理的要因で力が入りにくくビクともしない……そんなこんなで八方ふさがりになり困っていると、突然誰かが話しながらこちらにやってきたので、咄嗟に眠っているふりをするリノ

 

「おやおや、まだ寝ているようだよこの女勇者……早く起きた時のリアクションが見たいね~そうだ、速く起きるように少しいたずらするか?」

男らしき声の人物は寝ているふりをしてるリノからしたら地獄でしかない提案をする

「おっ、いいねそれ~よし、そうと決まればさっそくこのでかいブツを揉ませていただこうかね……」

 

「それじゃあ俺は目隠しを取っておこうかな……」

そう言って言い出しっぺの男がリノの目隠しを取った瞬間リノはこれから自分がとんでもない目に会うことを瞬時に察知し、かつてない恐怖に身を震わせ、思わず

 

「まって、やめて……それだけはやめて、助けて……助けてマリ~!」

そんな叫び声を上げるも、男たちはまるで起きていたのがわかってたかのように気にもせず、ブツに触れようとリノの下着の中に手を入れかけたその瞬間、何やら騒音がするので恐る恐る目を開くと、煉瓦造りの部屋に隣接されている階段からゾンビキラーと見慣れない剣がバギクロスと思われる翠の暴風に乗って飛んできたのを見つけ、マリが助けにきたのだと理解したときに、今度は魔王すら涙目になると確信できるほどの顔をしたマリが視界に入り、なんだかんだでいつも全力で助けてくれる親友の姿にリノは思わず涙を浮かべる……そして、ゾンビキラーと見慣れない剣がバギクロスは男たちを切り裂き瀕死に追い込み、リノの縄も切断してくれたのだが……呪文にすら本人の性格が出るのか、余計なことに下着まで切断してしまった……(肌には一切傷をつけない点は褒めるべきだけどね)その後、男たちの屍を踏みつけながらやってきたマリがリノを抱きしめ

 

「よかった……間に合って本当に良かった……もし私のリノの身に何かあったらどうしようかと思った……」

と言ってわんわん泣き出したので、たまらずリノも泣き出す……それから2人はしばらく泣いた後に立ち上がり、武具を回収して部屋を後にした……

すると、上の部屋には仲間のはずの大男と槍で戦っている鎧人と、鎧人にやられた思われる屍がいくつか転がっていた………

そしたら後ろ目で2人の姿を確認した鎧人が

「お、なんとか助け出せたみたいだな……間に合ってよかった、さぁ……私が時間を稼ぐから、やられる前にさっさとここを出ていきな……」

と言ってはやぶさぎりを繰り出す、しかし大男もかなりの使い手のようで、大きな盾で攻撃を防ぐと反撃のまじんぎりを繰り出し、鎧人が回避行動を取るもおそろしく狭い廊下なため、まじんぎりを完全に回避することはできず少し兜をかすめてしまい、美しい長い銀髪と美顔を露わにしながらリノたちのところまで吹き飛ばしてしまった……(まさかの女)

それを見たマリが瞬時にベホイミを唱えて傷を癒し、次にスクルト・バイキルト・ピオリムを唱えてサポートする……それを阻止しようとした大男にリノがギガデインやベギラゴンで足止めする……

 

「あなたたち、なぜ私を助ける……どうして逃げないんだ?」

まるで子を叱る母のような問いに対して

 

「それは、リノが勇者で私がそのお嫁さんだからよ!」

と、答えになってない答えをっするマリ

 

「ふっ、やっぱり面白い奴だな……なら、助太刀願おうかな!」

そう言って立ち上がり槍を構える鎧人、そしてその横に立ち並ぶ2人……いよいよ本作初の本格戦闘が始まる!

 



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最終話 光と闇あるところに笑いと感動あり

さぁ……今作もついに最終話(実はこのあと本当の最終話である番外編があるのですがストーリーとしてはラストです)


「くっくっくっ……勇者の娘だろうがその嫁だろうがかつてヒドラを倒した女だろうが、《魔人組総長》でありながらも《攻防魔速万能王》と呼ばれていた俺の敵ではない……」

という何やら凄い二つ名をお持ちの大男……しかし、当然そんな難しい単語を言われたマリが当然理解できるはずがないはず……

 

「《マシングミチョウチョウ》だか《ゴボウマズクガンコノオウ》だか知らないけどそんなの知ったことではないけれど、私とリノの愛で打ち勝ってやる!あと、ついでに鎧のお姉さんもいるからあなたに勝ち目は無いの!」

と、これまた訳の分からないことを言ったのであった

 

「貴様……この私を馬鹿にするとは、いい度胸だな……いいだろう、その度胸に免じてこいつを使ってやるよ……」

それに対して大男はそこまで憤慨することなく、ポケットから邪悪な力を放出する珠を取だした……するとそれを聞いた鎧人が

 

「まずい!あれはかつてこの地で行われた戦いによって死んだバラモスの魂の欠片を元に作られた《やみのたま》という秘法で、あれを身体と融合させることでかつてこの世界から消え去った魔物たちの力を丸ごととまではいかないが、その身に宿すことができる……」

 

「それってつまり、少なくともかつてこの世界に存在した魔物全員の力が使えるって……こと!?」

若干ふざけているように聞こえるが、これがマリの驚き方なのを知っているリノは口出ししない

 

「そうだ、これは元々この世界から魔物が消えたことで悪事を働く奴などに天罰を下すことを目的に作ったものだ……この組織がつくられた理由もこれを作って世界をより良くする為だ、だが……こいつは組織を己の欲望の為に使っていたんだ!私に常日頃ずっと門番をさせていたのは悪事を悟られたくないから……そうだろ!」

激昂しながら鎧人は言い、それに対して

 

「あぁ、そうだとも……君以外のメンバーはそれを知ったうえでも私に付いてきた……だが、女な上にまじめな君に悪事がバレると面倒だからね、だから君に門番をさせその間に色んな女の子をみんなで堪能したよ……まぁ、最終的に目的を達すれば君は愚かこの組織ごと私は消し去り、世界を支配するつもりだ……」

と答える大男

 

「そうか、なら……そんな貴様を今ここで倒す!」

その一言を合図に3人はそれぞれ《ギガデイン》《バギクロス》《メラゾーマ》を唱え大男に放つ……すると、すさまじい爆発音と共に壁や天井があちこちに吹き飛び外の夕焼けが露わになる……

 

「やった……のかな?」

疑問気に白煙を凝視するマリ

 

「さすがにこの距離で最上位の呪文を3つも食らったんだ、まだ人間状態のクーアなら耐えられないはず……」

そういった矢先に白煙からさっきより大きなシルエットが見え、息をのむ3人……そして白煙が消えたそこに立っていたのは、人を刺せるほどの一本角に髪がなくなったテッカテカの額と第3の目……大きな尻尾に長く鋭い爪と牙、人間の2倍ほどの体格を持つクーアの姿であった……

 

「残念だったな……あと1秒早ければ間に合ったのにな……まぁそんなことはどうでもいい、それよりどうだこの圧倒的な姿!これが全魔物を終結させた魔王級の究極形態だ!」

そんな自慢げに自画自賛するクーア……だが、どんな場面でも天然ボケ……それがマリなので当然こんな時でも

 

「ちょ、ちょっと!いくら究極形態だからって、せめて服は着てくださいよ!そんな体の割に小さいの見せびらかしてそこだけは魔王級じゃないんですね……あと、セクハラで訴えますから覚悟してください!」

という場違いで焦点がおかしいことを言うのであった(そもそもどこに訴えるんだ)

 

「ちょ、こんな時にどこ見て何言ってるんだ!貴様のせいで恥ずかしくなったし、せっかくの緊張感という名のいいムードが台無しじゃないか!」

と、さすがの魔王級の方でも驚いたようで、指摘されて恥ずかしくなったのか

「ちょっと魔王の間で着替えてくるから、5分くらいしたらそこに来て」

そう言ってあろうことか敵に背中を向けてこの場から大急ぎで立ち去ろうとした……(いやなにしてるの)

しかし、それがまるで狙いだったかのように(そう信じたい)マリが《まじんぎり》で尻尾を切り落とす……それに続いてリノが《ギガスラッシュ》を腰に、鎧人が《はやぶさぎり》を両脛に命中させる……渾身の同時攻撃を食らい、たまらずクーアは悲鳴を上げながらこける……そしてそこに容赦なく叩き込まれる一斉メラゾーマ……無慈悲な攻撃をもろに浴びたクーアは体のあちこちを黒焦げにしながらも、なんとか魔王の間に急ごうとあのGのごとく速さで逃げて行った……(DQ2でのシドーパルプンテもこんな感じなのだろうか)

それから3人は奇襲に警戒しながらもかけ足で魔王の間に向かったのであった……そして、無駄にデカくてゴージャスな扉を開いて意外と質素な部屋の中に乗り込む、すると奥の王座の前でせっせと着替えているクーアの姿があり、「きゃ~」と言って両目を塞ぐマリをよそに呆れる2人なのであった……そして、次本がうまく入らないのを無理やり入れようとしてバランスを崩し転倒したのを合図に、最後の戦いは火ぶたを切ったのであった(こんな始まり方ある?)

 

先行はマリの手を引っ張りながら突き進むリノたちで、遠距離からベギラゴンを3人で交互に打って絶え間なく叩き込む……そして、距離を十分に詰めたところで一斉攻撃をしようと飛びかかったが、クーアから放たれたいてつくはどうの衝撃波により、特殊効果ごと吹き飛ばされてしまう……

 

「よくもオーダーメイドのズボンを木端微塵にしてくれたな……意外と高かったんだぞ!お気に入りだったんだぞ!しかも5分まってないし、絶対許さん!!」

この発言から、2人(マリ以外)はクーアをマリと同類だと判断したのであった……

 

「魔王級とか言い張ってたのになに言ってるんですか!」

と指摘するマリだが、2人は内心「お前が言うか!」とツッコんだのであった

 

そして、改まって双方が向かい合い第2ラウンドの開始と思いきや……突然天井に大きな魔方陣が現れ、そこから全身を豪華な武具装備の男性が1人双方の間に降り立ったのであった……

 

するとその姿を見たクーアは全身を震わせてながら

「そ、そんな馬鹿な!なぜ貴様がこの世界に……一体どうやって地下世界から戻ってきたというのだ!」

と言って後ろに下がろうとする……しかし、男性が右手の剣を振り払ったことで引き起こった竜巻で下がるどころか王座の椅子に押し付けられたのだった……その様子を見た鎧人が「まさか」と口にした後、クーアが両目をくわっと開き、

「どうやって……どうやって戻ってきた……答えろ、オルテガ!!」

と、男性に問いかけた

 

それを聞いたリノはクーアの言葉の意味を理解できず、しばらくぽかーんとしていた……一方マリは驚きを隠せず両手で口元を押さえ、鎧人は勇者の帰還に涙を浮かべている

 

「どうやって?そうだな……娘に、家族に会いたいっていう思いで戻ってきた……っていう答えじゃだめだよな……正直に答えると、ルビス様とお散歩ついでにしんりゅうという神様と戦い勝ったから、なんでも一個願いをかなえてくれるってことでここに戻ってきた」

するとオルテガは感動的な一文を含んだ冗談を交えながらも、目にもとまらぬ速さで剣劇を繰り出し、クーアを圧倒しながら問いに答えた……

 

「しんりゅうにルビスだと…………ふっ、これで計画はすべて台無しだ、いくら魔王級と言えども大魔王は愚か神すら倒した貴様に勝てるわけがない……だが、せめて貴様らでも殺してやる!!」

そう言ってクーアは体内の邪悪なエネルギーを暴走させ始めた

 

「まずい、クーアは《メガンテ》を使って城ごと私たちを葬り去るつもりよ!」

悲鳴交じりに珍しく慌てる鎧人

 

「な、なんですって!?」

一方で目が飛び出るほど驚いているマリ

 

「嬢ちゃんたち、俺の後ろに隠れてな……愛する娘とお友達は俺が守るッ!」

そして、めっちゃかっこいいセリフを言ったオルテガ……ちなみにリノは初めて目にする父の姿に大泣きしている

 

「これで、終わりだ~!!」

そう言ってメガンテを発動するクーア、すると体内から放たれた邪悪なエネルギーが周囲を巻き込み、城ごと吹き飛ばす……しかし、全身ひかり装備の防御状態のオルテガには全くと言っていいほど効かず、邪魔なお城と鎧人の部屋に隠してあった下着が消え去ったのであった……(隠してたんだ)

 

こうして、思わぬ助っ人に助けられた3人はオルテガを連れてアリアハンに戻り、親子は王様と母に会った……

その翌日、勇者親子の帰還を祝して国を挙げた盛大な宴が行われ、鎧人は宴の最中にいい人を見つけて電撃結婚、第1話のマリの策略にハメられたリノは相変わらず無言でリノと唇を受け入れ、夫婦は永遠の愛を再び約束……

こうして世界には長きに平和が訪れました……

 

めでたしめでたし




はいどうでしたか?感動のラストというのを目指して執筆いたしました!次回は本編後の世界を描いた番外編となります


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