とある不幸少年と流し雛 (朱色のフリーター)
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1話
流し雛…………みんなご存じ桃の節句に飾るお雛様を川に流す行為である。まぁ、この場合の流し雛は紙製だったとも、現代のような豪華なものでは無い普通のものだったとも言われているが。けれどその理由は一貫して『厄(災い)を水に流す儀式』であることに変わりはない。しかし……時にその流し雛でさえも……意志を持ってしまうこともあり…………
これはそんな自ら意志を持った厄を溜め込む程度の能力を持った雛と某とある不幸少年の(長く続かない)物語である。
(前口上って便利だよね)
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「なぜ…………わたくしはこんな山奥に来ているのでせうか…………」
気付けば辺り一面木、木、木…………おまけに虫たちのパーリナイでござる…………と言うか、ここどこ?俺は確か授業の一環でハイキングに来ていたはずなんだけど…………人は愚か建物すら見えないんですがそれは…………
「えっと…………マジでやばい状況じゃないこれ?」
ここは森…………そして山…………しかも本格的な登山じゃないって言ってた(あの人談)から荷物も最低限……日帰りスタイルでありとてもじゃないけどここでどうこうできるほどの物など入ってはいない。
「不幸だ……………………」
俺はその場に呆然と立ち尽くす…………既に日は落ちかけてるし森を出ようとしたところで迷うのがオチだ…………
「迷い牛のせいかこれは…………?いや、家に帰りたくないなんて思ってなんか………………まぁ内心ちょっと思ってるけども……」
家に帰ればまた暴食シスターとツンデレ魔神の相手をせねばならない…………ひょっとするとこれは神が恵んでくれたチャンスなのでは…………?なわけないか…………
「遭難したソーナンスの真似します…………遭難す…………」
1人クソ寒いギャグを言って黄昏ている高校生の姿がそこにはあった……と言うか俺だった…………
「………………何故ここにいるの?」
本気でどうするか考え始めた矢先、背後から突然声をかけられた。
「どぅわっ!?!?」
驚いた俺はその場に尻もちを付く。しかもその先には尖った岩…………
上 条 に 尖 っ た 岩 が 食 い こ ん だ !
「痛でぇぇ!!不幸だぁああぁあぁあああ!!!」
尖った岩がモロにケツの穴に食いこんだ俺はその場で踠き苦しむ…………かつてここまで不幸なことがあっただらうか……!いやあったわ…………全然あったわ…………むしろ生ぬるいくらいじゃなかろうかコレ…………
「あの…………えっと…………大丈夫…………?」
「これを見て大丈夫と思えるのでせうかあなたは?全然
大丈夫なんかじゃないのですのことよ!あぁ…………ケツ
割れたんじゃないのこれ…………」
「元々割れてるんじゃないかしら………………それより…………」
「ちょっとそんな余裕ないから!ほんとに由々しき事態だから!ただでさえ遭難してるのに訳分からない少女に声掛けられてる男子高校生なんてもうその場で通報案件だからね!?」
1人で何騒いでんだ俺は…………ほら、目の前の少女も困って…………え?少女?
「いやだから…………そのね?あなたは…………」
「いや疲れてるんだな俺はこれは夢だ幻だ夢と言えば今日の夜ご飯は何にしようか冷蔵庫になにか残ってたか?確か玉ねぎと卵が残ってたよなよしじゃぁ今日はそれと帰りに買っていくもやしで野菜炒めとおひたしでも作ることにしようそうだそれがいいと言うか布団って取り込んでたっけ確か土御門に頼んだはずなんだけどあいつはあいつで結構忘れっぽいし使えないんだよなかと言って青ピは連れてくるとインデックスやオティヌスにちょっかいかけ始めるしそれよりも今この場をどう切り抜けるかだよなほんとにどうしようか空でも飛べれば……「話を聞いてくれるかしら?」アッハイ……」
物思いに耽っていたらいきなり声をかけられた。最近の中学生って肉食的だよな…………
ってあれ?中学生?
「はぁ…………とりあえず、私の質問に答えてくれる?貴方は何故ここにいるのかしら?」
「それが分かれば苦労はしませんですのことよ。上条さんにも何が何だか…………ところで君は?見たところただの少女じゃないっぽいけど…………」
「そんな事はどうでもいいのよ。ところで、貴方の名前は?」
「俺?上条当麻だけど…………?君は?」
「私は鍵山雛…………人間の味方であり、人々の厄を溜め込む存在よそれよりも、立てる?」
少女が徐に手を差し伸べてくる。俺はその手を
パキィィィン…………!
目の前の少女の服が跡形もなく消し飛んだ。それはもう芸術の如く少女の一糸纏わぬあられもない姿が俺の眼前に見せつけられる。見た目の割に発育の良さそうな…………って何考えてんだ俺は…………
「な……………………」
少女の顔がみるみる朱色に染まっていく。それを見ている俺は果たしてどれほどのあほ面をしているのだろうか。これでは浜面の事笑えないな(←言われのなき迫害)
「へ…………?」
「この……………………」
「あれ………………えっと………………これひょっとしてヤバめな感じ…………?と言うか既視感がすごいんだけど…………とりあえず祈っとくか…………」
「エッチ!変態!スケベ主人公!!」
突如おそいかかる全力の平手…………まあ予想はしてた。けれどやっぱり…………
「い"っ"だぁ!!!!!!!!!!不幸だあぁぁぁ!!!!!!」
俺の意識はそこで途切れた…………
続く?
続かない(続かないとは言ってない)
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2話
「全く…………出会って早々人の服を消し飛ばすの如何なものかしら?」
「いや……面目次第もありません…………」
いやだって…………そんな消えるなんて思わないじゃんか…………確かに右手で手を取ってしまった俺も俺だけど……てか、俺の右手が発動したんだよな…………という事は…………
「もしかして…………能力者………………?」
「はぁ?私にそんな特殊能力があるように見えるのかしら?あったらこんなところに住んでなんかないわよ。」
「いやだって…………俺の右手が発動したってことは能力者か魔術師としか…………」
少女との距離を必然的に取りつつ俺は答える。上条さんの能力は相手の能力・魔術を打ち消す程度の能力だ。そのため、その2つ以外で発動することはほぼないと言ってもいい。あのビリビリとかの例外は除くが。
「貴方…………その年にもなって厨二病なの?お疲れ様ね……まぁでも……そうね…………強いて言うなら神様かしら?ただし厄神の方だけれど。」
「厨二病って言うな厨二病って。結構気にしてるんだから……」
あ、言い忘れたけど、今目の前の少女はちゃんと上条さんのジャージ着てるからな?真っ裸じゃないからな?そこ、変な妄想してただろ?そんな事は断じてないからな?確かに服が跡形もなく消し飛んだ時は出るとこ出てて上条さん好みだなとは思ったけれど……ってべぼら!?!?
「貴方……またよからぬ事を考えていたでしょう?この変態…………」
言われようのない平手が飛んできた…………不幸だ…………
「なんで………………上条さんは何も…………」
「人の体をまじまじと見つめて鼻の下伸ばしてるの見たら誰だって分かるでしょう?」
「ふ…………不幸だ………………」
「それよりも、貴方は何故ここにいるのかしら?私はそれを最初に聞いていたのだけど?」
「えっと…………あれ?何しに来たんだっけ?」
確かに何かあってこんな山奥まで来ていたはずなのだが…………その前後の記憶はあれどここに至るまでの過程が全て綺麗に吹っ飛んでいた…………
「はぁ、まぁいいわ。取り敢えず迷った人間がいたらあそこに連れてこいと言われているから…………取り敢えず行くわよ。」
「は?へ?と言うか上条さんの記憶が飛んだのは貴方の平手打ちのせいだとは思わないのでせうか…………」
ボソッ独り言を零す。聞こえてないのを祈ってはいるが…………
「え?何?もう1発して欲しいのかしら?」
「いえ!丁重にお断りさせていただきます!!!!」
聞 こ え て た
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それから先は……思い出したくもない。けど思い出さないと物語が進まないからな(メタ発言やめ)
それからは早かったよ…………何か不思議な力で空の旅に連れ出されたかと思えば途中で2回くらい殺されかけるし…………けど…………途中絡んできたやつが放ってきた魔法……?いや、能力なのか?よくわからんが……それを打ち消すことができる当たり、きっと上条さんがこんな山奥に迷い込んだのも何かしらの理由があるんだろう…………まぁ、かと言って残るつもりは毛頭ないけど。だって早く帰らないとあいつらに殺されかねないからな……
「ほら、着いたわよ。って?ちょっと貴方?」
「え?あれ?あぁ……すまん……考え事をしてた……」
「まぁいいわ。それよりも、早く向かいなさい。そして早く元の世界へ帰ること。ここは貴方みたいな人間がいていいような場所じゃないわよ。」
そう言って指さされたのは今にも崩れ落ちそうな…………寂れ果てた神社だった…………
「いや…………これが神社…………?今にも崩れ落ちそうなんですけれど…………?」
「どこが崩れ落ちそうですって?」
「へ?ってぶふぉ!?」
いきなり平手打ちが飛んできた…………不幸だ…………
「ほらほら、早く賽銭出しなさいよ。そしたら願い事叶えてあげてもいいわよ?」
「上条さんにそんな金はありません!」
「そう、まぁいいわ。ところで、何しに来たのよ?」
派手な巫女服に身を包んだ少女はヤムチャのように地面にめり込んだ俺を見てそう問いかけてくる。せめてこの状況から助けては欲しいが…………
「いや、気がついたらこんなとこにいてここに来れば元の場所に帰れるってあそこの少女が…………ってあれ?」
「はぁ?どこにもいないじゃない。夢でも見てたんじゃないの?」
俺は少女がいたであろう所を指さす。しかしそこには雲ひとつない青空が広がっているだけであった。
「まぁ、そんな事はどうでもいいのよ。それで?元の世界へ帰りたいのね?」
「お、おう…………帰れるんだよな?」
「無理ね。諦めなさい。 」
「はぁ!?なんでだよ!帰れるんだよな!?」
「無理よ。少なくともあの隙間妖怪が許可を出さないとね。ほら、噂をすれば……」
少女が指さす方を見るとそこにはどこからともなく現れた金髪のお姉さんが立っていた。そして、俺の顔を見るなりこう口を開く……
「貴方が上条当麻ね?」
まだまだ元の世界に帰ることは出来なさそうだ………………
続かない
続かない(続かないとは言ってない)
アキレス腱タウロスさん、感想ありがとうございます。
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3話
「貴方が上条当麻ね?」
そう言って俺の前に降り立ったお姉さんは俺の事をまじまじと一通り見つめたあと…………
「はぁ………………」
溜息をついた。あくまでも初対面の、しかも右も左もわからぬ俺の前で…………カナシイナァ………………しかも、その後と来たら既に人の1人や2人殺ってるかのような目つきで俺の方を睨んでくるというおまけ付きだ。さすがの俺もこれには引いた…………と言うかビビった…………しかし、ここで弱みを見せれば一瞬で取り込まれるだろう……だから……
「……そうだけど?と言うか、まずは自分から名を名乗るべきじゃないのか?」
彼女の目を睨み返して、上条さん史上初の喧嘩を売った。はっきりいって後悔している。
「ふふっ…………威勢のいい男は嫌いじゃないわよ?けどそんな事などどうでもいいの。貴方が私の名前を知ったところで、貴方になんの得など無いのだか」
「そうかい…………悪いが俺はアンタのことが嫌いになったな。それに名を名乗るのはお互いの損得勘定で決まるものじゃないと思うけどな。」
その言葉に痛いところをつかれたのか、彼女は俺の方を更に睨み返してくる。はっきりいって怖い。逃げれるものなら逃げたい。けど……ここで逃げたら確実に負けを晒すことになる。だから……
「なんだよ……?怖気付いたのか?」
俺は彼女を更に睨み返す。
「……………………」
「……………………」
両者しばしの沈黙…………そしてその沈黙を破ったのは……
「はいはい、出会って早々喧嘩しないの。そもそもアンタが用事あるからこの子をここに呼んだんでしょ?その本人がその子に喧嘩仕掛けてどうするのよ?」
派手な巫女服に身を包んだ少女だった。いやでも助かったが…………まともにやり合ったら勝てる気がしない…………
「そうだったわね…………貴方をここに呼び寄せたのは他でもない私よ。そして、それには色々と深い訳があるのだけれど…………」
「前置きはいい、手っ取り早く教えてくれ。俺は早く帰らないとあの暴力シスターに殺されかねないんだ。」
「そうね…………なら単刀直入に言うわ。」
「あぁ、たとえどんなことを言われても上条は驚かない自信があるぜ。」
伊達に世界を救ってなんていません!その度に死にかけたし、既に神や魔神にすら喧嘩を打ってる上条さんにはもう怖いものなんてない。俺はひとりじゃないから!(死亡フラグ)
「そう、なら安心ね。要するに、貴方の世界と私たちの世界が滅びる寸前なのよ。」
「へ?」
思わず変な声が出た。こっちの世界と俺の世界が滅びる?なんで?魔神たちは跡形もなく消したはずだし(消したとは言ってない)最早世界を破滅させられるやつなんていないはずだが…………
「話すと長くなるの。だから貴方をここに呼んだ。取り敢えず、詳しい事は明日話すわ。今日は休んで頂戴。」
は?いや、え?わけがわからないよ(・д・`*)
詳しい事を聞こうとするも既にあの人は空間の裂け目?に入っていった後だった。
「取り敢えず、今日は霖之助のとこに泊まりなさい。私のとこは散らかってて寝るとこなんてないから。アイツのとこならなんとかなるでしょ。」
「はえ?とおっしゃいますと……??」
「ほら、のんびりしてないで早く行くわよ。」
そう言って少女は俺の腕を掴み空へと浮き上がる。と言うか、これから連れていかれるところの人もかなりの不幸人なんだな…………うん、その人とはいい酒が飲めそうだ(未成年だろうが)
☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★★
その後ものの数分で山奥へと着いた俺は朽ちた山小屋の前へと下ろされ、その場に置き去りにされることとなった。理由など知らん、不幸だ…………
目の前では銀髪の青年と赤い服の巫女がなにか言い合いをしているけど、今の俺にはそんなこと関係ない。と言うかあまり関わりたくない。
「とにかく、僕のところはもう無理だ。それに霊夢、昨日だって僕の所に1人連れてきたじゃないか。」
「あら?拒否権はないわよ?それじゃ。」
「あ、ちょっと待っ!」
言いたいことを言い終えたのかは知らないが俺をここに置き去りにして巫女は空へと飛んで行った。ほんとに神に使える巫女なのかあれは…………
「「不幸だ…………」」
ふと口をついて出た言葉が銀髪の青年と被る。俺は彼の目を見たまま、そしてその彼も俺の目を見たまま、その場で硬い握手を交わした。不幸同盟の結成である。
「君は…………どこか僕と同じ匂いを感じるね。」
「奇遇っすね、俺も同じこと思ってました。」
そんなこんなで2人して不幸話で盛り上がっている時、小屋の中から1人の少年が出てきた。
「ギャーギャーうるせェンだよ…………」
俺はその少年を見てすかさず距離をとる。白い髪、白い肌、そして血に染ったような赤い瞳…………
「
「アァ………………?何でこンなとこにいるンだヒーローさンよォ…………?」
続くはず
次回はやる気が出れば…………
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4話
結局、あの後
「いやぁ…………それにしても参ったな…………さすがに見ず知らずの土地で野宿する度胸は上条さんにはないしな…………一旦昼間の神社へと戻りましょうかね…………」
そう言って俺は森の中を当てもなく歩き始める。今が何時なのかは知らないけど……夜の森ってこんなにも暗いもんなんだな…………今にも出そうな感じだ…………
「あら…………君は昼間の…………?」
「ぎゃっ!」
突然背後から声を掛けられる…………声質からして女の子の声だ…………別にお化けなんて信じてないけど…………
俺は恐る恐る後ろを振り返る…………振り返るとそこにはよく見知った少女が微笑みながらたっていた…………っていや怖ぇよ!
「なんだ………………雛さんか…………こんな夜更けにどうしたんだ?」
「こっちのセリフよそれは…………君こそどうしたの?私は確かに博麗の元に届けたはずだけれど…………?」
そう言って彼女は首を傾げる。緑色の髪が月の光によって照らされるその姿は凄く綺麗だった…………ってそんなことはどうでも良くて!上条さんにそんな趣味はないから!
「いやまぁ…………ね?色々とすったもんだがありまして…………それはもう斯々然々でね…………」
俺は昼間から今の今までの出来事を軽く説明する。
☆☆☆☆☆☆少年説明中★★★★★★
「なるほどね…………にしても危ないじゃない、君は人間でしょ?ただの人間がこんな森の中を彷徨いてたら人喰い妖怪に襲われちゃうわよ?」
《呼んだのか〜?》
「いやまぁ……そりゃわかってるけどもね?霖之助さんの家を追い出されてしまった以上もうそこに留まることは出来ないわけで…………」
《おーい?》
「それは分かるけど…………せめて誰かに付き添ってもらうとかもっと方法があったでしょうに…………」
《おーい?》
「いや知ってる人なんて雛さんくらいしかいないじゃんか…………上条さん今日来たばっかですぜ?流石の上条さんも違う世界線に友達なんていません。」
「無視するなぁ!」
「へっ?」
ふと視線を下げてみるとそこには金髪の少女がいた。ちょっとそこの君、警察に通報しようとしないで!待って話を聞いてくれ!
「えっと…………君は?」
「やっと気づいた…………遅いぞー!私はルーミアって言うんだぞー!」
自らをルーミアと名乗った少女(幼女かもしれん)(知らんけど)はその場でクルリと一回転する。
「なーなーひなー!これ食べてもいいのかー?」
「ほら言わんこっちゃない…………ダメに決まってるでしょう?いい加減あなたは分別をつけなさい…………」
「そーなのかー?まぁ……ダメと言われても食べるけどなー!」
その瞬間、金髪の
「ガッ…………!」
「人間は弱いなー!それじゃぁ…………いただきまーす!」
木の幹に叩きつけられた俺はそのまま地べたへと崩れ落ち、そのまま
「ぐぅ…………ッ…………!」
力が入らない…………!この
ん?待てよ…………?昼間雛さんに触れた時…………俺の右手は発動した……と言う事は…………この世界線の少女達の能力には魔術的なものが含まれているのか…………?だとすれば今この状況でも…………
『俺の右手は使えるはず…………!』
俺は右手で
「ふぇ……?」
あまりの自体に目の前の
「くっそがァァァ!!!」
全身の力を使って
パキィン…………!
「ふぇ…………?」
目の前の
「やばい…………デジャブを感じる………… 」
俺が歯を食いしばった直後、
「やっぱこうなるよね!?不幸だぁああぁあぁあああぁ!!!」
続く
ルーミアの喋り方って難しい…………
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5話
「大変…………申し訳ありませんでした……っ!」
はい、ワタクシ上条当麻でごぜぇます。なぜ今この状況に至っているかって?詳しい事は前の話を読んどくれ…………もう語る気力もない…………
「全く…………本当になんなんですかその能力…………触れたら福を吹っ飛ばす程度の能力ですか?」
「いやほんと申し訳ない…………上条さんもこの力に関してはあまり把握してないもので…………っと言うか!死にかけたんだよ!?なんで俺謝ってんの!?」
「死にかけたのは分かるけど…………でもだからと言ってここまですることは無いんじゃないかしら?」
彼女の横を見てみると一糸纏わぬ姿になった少女(幼女かもしれん)がぐったりと伸びていた。いやだから通報しないで!やめて!上条さんは無実ですことよ!
「まぁ……いいわ。取り敢えずこの子はここに置いておきましょう。貴方は…………もう遅いから私の所に来なさい。泊めてあげるから。」
そう言って雛さんは俺に背を向けるとゆっくりと歩き出す。
「ちょっと待ってくれよ雛さん!」
「早くなさい、それに……さん付けはやめて頂戴。雛だけでいいわ。」
彼女は後ろを振り向くとそういい残して再び歩き出した。俺も置いていかれたくは無いため、急いで彼女を追いかける。
☆☆☆☆☆☆少年少女移動中★★★★★★
「所で…………あなたは一体何者なの?訳の分からない能力を使うし、あの人喰い妖怪でさえ一撃で伸ばすなんて…………普通の人間じゃないわよね?」
「いや…………上条さんは普通の人間ですの事よ?右手が人とちょっと違うこと以外はそれに、さっきも言った通り上条さん自身もこの右手がどんなものなのか理解してないんだよ…………」
そう、上条さんの右手は学園都市内であれば電撃や炎といったものを打ち消すことができる。しかし、ここではその能力自体が大幅に底上げされているようにさえ見える。理由は知らんが。
「まぁいいわ。取り敢えず、私といる時はその右手は封印ね。明日にでも永琳に見てもらいましょう。」
「まぁ、そりゃそうだよな……たかが一日とはいえ一緒にいることに変わりはないし……下手に使って雛に迷惑かけたくないしな。」
俺は自分の右手を月の光にかざす。パッと見普通の右手なんだけどなぁ…………どこにあんな力が宿っているのやら…………
「あら?誰が一日だけと言ったのかしら?」
「へ?」
俺が自分の右手とにらめっこしてる中、唐突に爆弾発言が飛び出た。
「どうせどこにも行くあてないのでしょう?だったらいっその事私の所に住めばいいのよ。見た感じ、貴方には私の厄は乗り移らないようだし。」
えっと…………雛さん?自分の言ってる事……分かる?いくら歳が近いとはいえ育ち盛りの男女がひとつ屋根の下に住むなんてそんな…………上条さんが捕まってしまうでしょうに…………
「いや、さすがに悪いよ。夜が明けたらどこか違うとこ探してそこに住むよ。」
「あら?私と一緒は嫌なのかしら?」
そう言って彼女は上目遣いで俺の事を見つめてくる。やめてください尊分過多で死んでしまいます。
「いや……そんな訳では無いけど…………」
「なら決定ね。丁度1人で寂しいと思ってたところなのよ。これで寂しくなくなるわ。」
「えっと…………上条さんに拒否権と言うものは…………」
「あるわけないでしょう?」
「さいですか…………」
なんと言うか…………まぁ、暴力シスターと一緒にいるよりはいい…………のか?
☆☆☆☆☆☆★★★★★★
「着いたわよ、ここが私の家。」
森の中を歩くこと数十分、目の前には古い神社が立っていた。
「で…………でけぇ…………」
「そうかしら?まぁ、取り敢えず中に入って。」
そう言って彼女は玄関の鍵を開け中へ入っていく。そして俺もその後へ続いて中へ入っていく。
「取り敢えず、ここに座ってて。今何か持ってくるから。」
俺は部屋の中の囲炉裏前に座ると辺りを見回す。中は外から見た時とは思えないほど綺麗にされていて、彼女がどれだけ綺麗好きなのかが分かる。
「はい、おまたせ。麦茶しかなかったけれど……大丈夫かしら?」
「あ、いやありがとう。全然大丈夫。」
「そう、なら良かったわ。」
俺は渡されたコップの中身を1口飲むとゆっくりと息を吐く。
「ふふっ、相当疲れていたみたいね。」
「まぁ…………今まで歩き詰めだったからなぁ…………所で、雛はここに1人で住んでるのか?」
「えぇ、私は厄神だから……人々の厄を溜め込む存在なのよ。だから人は誰も近づかないわけ。誰だって不幸になんてなりたくないもの。」
「そっか…………なるほどな……。」
「それにしても貴方には私の厄が効かないみたいね。もしかしてこれもその右手のおかげかしら?」
そう言って彼女は俺の右手を触ってくる。
「うーん……あるシスターの話では全ての幸運を打ち消してるって話だったけどな…………」
「そうなのね、ほんと不思議な右手ね。」
「そうだな…………ふぁああ…………」
やべ…………色々あって疲れてきたな…………
「眠いなら寝てもいいわよ?」
「そうか……?ならお言葉に甘えて…………」
そう言って俺はその場に横になりゆっくりと目を閉じる。
体は既に限界を迎えていたんだろう、横になった途端殆ど動けなくなった。
「ふふっ、おやすみなさい。」
俺の意識はそこで途切れた。
続く
何故か2話連続投稿…………ネタが浮かんだからね仕方ないね。
次は知らん。
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6話
結局、あの後雛の家に上がらせてもらってそのまま寝てしまった…………年頃の娘の家で堂々と眠りこける自分がどうかしてるとは思うけどそこは触れないで欲しい。自覚あるから。
そして……朝である。重い目を開けると陽の光がうっすらと指しているのが確認出来た。
「う………………寝過ぎたのか…………?」
未だ覚醒しない脳をフル活動させて今の現状を確認する
多分、昨日あのまま囲炉裏前で眠りこけたんだろう。少し身動きしただけでも腰が痛い、と言うか左側が動かない。
まるで何かに抱き着かれているかのような…………ゑ?抱き着かれている…………?
「えっと…………まさか……………………!」
恐る恐る左側に目を落としてみる。そしてその先には緑色の髪を後ろに纏めた世間体にいえば美少女に分類される少女が自分の左腕に抱きついていた。
「………………やってしまったのか?ついに一線を越えてしまったのか上条さんは…………」
今の構図をもし警察の方々が見たのであれは1発でしょっぴかれそうな状況でありながら、俺は酷く冷静でいられた。左腕にはやあらかい感触と共に少女の規則正しい寝息が吹きかけられるため殆ど集中出来ない…………と言うか何故か邪な事ばかり考えてしまう。
「と、取り敢えず何とかこの状況から脱さねば…………まだ捕まりたくない…………!」
俺はゆっくりと左腕に抱き着く少女を離そうとする。しかし、その行動によって俺の死は確定する。
「ん………………ぅ…………」
少女はまるでぬいぐるみを抱き抱えるかの如く、腕だけでは飽き足らず足まで絡めてきたのだ。そんな状況において思春期真っ只中である男子高校生が平静を保っていられるわけが無い。しかし、不幸は続く
「どーも!文々。新聞でー……………………す?」
いきなり開かれた扉、その目の前に立っていた黒い羽を持った少女に今の姿を見られてしまったのだ。
「あ、えっと………………その…………待って!これは事故なんだ!」
俺はとっさに反論する。しかしその反論は少女
の耳には届いていなかったようで……
「お取り込み中失礼しましたー…………また後ほど〜!」
その少女は隣の少女を起こさないようにゆっくり戸を閉めるとそのま去っていく。
「ちょっと絶対変な勘違いしてんじゃねぇか!」
終わった…………上条さんの社会的地位が頂点からガラガラと音を立てて崩れていく…………
しかしこの状況ですら俺の不幸は留まるところを知らない。むしろ加速していく。
「ん………………騒がしいわね………………」
隣の緑色の髪の少女が目を覚ましてしまったのだ。ちなみに、今の構図はさっき話した通りである。と言う事は……?
「へ?」
今の現状を把握したのかは知らんが、少女の顔が真っ赤に染まっていくことだけは確認出来た。つまり、死である
「えっと…………待ってね?これには色々と事情があって…………」
俺は必死になって事のあらましを説明しようとする。まぁ、全て無駄に終わるのだが…………
「このバカ!変態!ラノベ主人公!」
非情にも俺に飛んできたのはそんな言葉と共に放たれた平手打ちだった。
「やっぱこうなるよね!?不幸だぁあああ!!!」
続く(続かない)
上条君はどう転んでも平手打ちされる運命なのだよ……
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7話
そんなこんなで雛に半殺しにされかけた俺は、そろそろその異変?とやらがどんな物なのかを聞きに行くため金髪のお姉さんがいるところ(この前おばさんって言ったら殺されかけたため)へと向かっていた。その道中に自らを河童と名乗る少女からジェットパックなるオーパーツを貰ったり、自称最強を名乗る青髪の少女に目を付けられて殺されかけたりと散々な目にあった…………なんというか……この世界に来てからというもの上条さんの不幸レベルが爆上がりしてる気がするんですが…………気の所為でせうか?あ、気の所為?さいですか…………
「……とは言うものの………………ここ何処?」
朝早く雛の家を出て真っ直ぐ歩いていただけなのになんか訳の分からん所に出てきてしまった…………見渡す限り竹竹竹…………ふと下を見ると美味しそうな筍が生えていたりもする。炊き込みご飯なんて作ってみても美味しいだろう……
(とまぁ……現実逃避はこの辺にして……さっきから同じところをぐるぐる回ってる気がするんだが…………)
3回ほど迷った末にスタート地点に木の枝を刺して目印とした俺はそこから前後左右に進んでみたものの、結局辿り着くのは最初に木の枝を指したところであった……
「ダメだ…………完全に迷った…………不幸だ…………」
俺は近くにあった倒木した木に腰掛けると大きく溜息を付く。見たところ周りに民家などはないし…………誰かに助けを呼ぼうにもこんな所に人なんているわけないし…………
「詰んだようでせうね上条さん…………」
もはや動くことすら面倒臭いし…………と言うかもう歩きたくない…………このまま光合成して生きて行こう……そんな事を考えていた時…………
「おい…………大丈夫か?」
「ヒギィッ!?」
突然背後から声をかけられた。聞く限り女の人っぽいけど…………
「無視すんなよこのドスケベ野郎」
「いだぁ!!」
突如降り注いだ拳骨の雨…………こんなお年玉入らない(切実)
と言うか暴力的すぎこの世界の人……上条さんにいてしまいますのことよ……?
「いや別にお前が泣いてもアタシにはなんも関係ねぇんだけどよ…………お前……上条だよな?」
やだ何この人怖い…………いきなり声掛けてきては拳骨の雨降らしてくるしなんか知らないけど俺の名前知ってるんですけど……
「無視すんなっつってんだろ?」
「いひゃいいひゃい!やめへくらはい!」
「だったら質問に答えろ、お前が上条だよな?」
「ふぁい、ほうへふ…………とひうかいはいいはい!」
上条さんは何処ぞのゴム人間じゃないですことよ!?そんな半ば無理やり引っ張られたらちぎれちゃいますって!
「まぁ……いいわ。取り敢えず……鍵山から頼まれたしな…………ほら、着いてこいよ。あの金髪ババアのとこまで連れてってやるから。」
「へ?」
上条さんは我が耳を疑った。
続くわけが無い
妹紅さんは僕のイメージだと口悪いけど頼れる姉御みたいな感じでござる。
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8話
「前回までの粗筋!今回はこの僕!青ピがお送りするで〜!
雛の家に急遽居候することとなった上やんはそこでもお決まりのラッキースケベをやらかしてしまったんや。相変わらずの不幸体質でほんと退屈させへんな…………。その後、この世界の崩壊を避けるべくその秘密を握るとされている金髪のおば…………ゲフンゲフン……!お姉さん。「八雲紫」の元へ向かう事にした上やん。勿論1発でたどり着けるはずもなく道に迷いまくってたんやね…………そんな中上やんを助けたのが銀髪の美少女!藤原妹紅ちゃんや!そんで今現在、その妹紅ちゃんと一緒にお姉さんの元へと向かってるんやって!…………とまぁ、こんなとこでええやろ?ほなまた〜!」
~~~~~☆閑話休題☆~~~~~
「それで、カミジョーはなんであんなとこに座り込んでたんだ?」
あの後、半ば強引に立たされた俺は本来の目的地であるあの金髪の人の所へと向かっていた。
「いや、そのまぁ………………色々すったもんだがありまして…………」
「まぁ、大方道に迷いまくって落ち込んでたんだろ?え?違うか?」
「大正解でごぜぇます……」
なぜか思考を読まれている…………なんでだ…………!?
因みに、妹紅さんとかいうこの人はこの「迷いの竹林」における警備員みたいな感じらしい。毎日歩き回っては迷っている人がいたらこの竹林の外まで道案内する…………かれこれ1000年程それを続けてきたらしい。
バシッ!
「いっでぇ!」
俺が物思いに耽っていると、いきなり後ろから後頭部を叩かれる。なぜこの世界の人はこんなにも暴力的なのだらうか…………いずれ上条さん死んでしまいますのことよ……?
「何ぼーっとしてんだよこのすったかたん。あと、今までのおまえの長口上……丸聞こえだかんな?」
「えぇ…………(´・д・`)」
「つかンな事はどーだっていいんだよアホ。着いたぞ。」
「へ?」
俺は言われるがままに目線を上げてみる。そしてそこにあったのは…………
〜巨大な洋風建築…………匠によって再現されたこの建築は大きな門を前にして中庭…………そして端の方にはビニールハウスらしきものが見受けられ…………〜
「何処のビフォーアフターだよバカタレ。」
「いっだっ!」
そして背後からまたも後頭部を叩かれる…………そのうち後頭部がすっ飛んで消えるんじゃなかろーか…………
「取り敢えず……役目は果たしたからな?そんじゃ私はここでトンズラするぜ。GOOD LUCK。幸運を祈ってる。」
そう言うやいなや空を華麗に駆けていく妹紅さん…………
「へ!?あっ!ちょ!」
呼び止めようとしたものの既にその姿は空の彼方へと消え去っていた…………ほんと最後まで謎だらけの人だ…………
まぁ……その事はいいや。それより今は…………!
「お邪魔しま〜す………………か?」
そう言って俺は門の前へと歩み寄る。
生憎様門番の方は夢の中へ行っていらっしゃるようで…………っ!?
ヒュンッ
「のあっ!?」
門の中へと足を踏み入れた瞬間頬の横をナイフが掠め去って行った…………なんつーセキュリティなんだここは…………
「あら、不法侵入は感心しないわね…………」
「誰だ…………!?」
俺は咄嗟に後ろへ下がろうとする……しかし、それより先に相手の行動の方が早かった。
「体が…………動かねぇ…………っ!」
まるで…………自分だけ時間の中に閉じ込められたかのように…………体が少しも動かなくなっていた……
「ふふ…………完全で瀟洒なメイドとは私の事…………そう、私は時間を操れるの…………さぁ……お嬢様に楯突く者には……終わらぬ恐怖の中、死んでもらいましょうか?」
そういうと目の前のメイド服を身にまとった銀髪の女性は懐から徐にナイフを取り出す…………流石にこれは不味い…………いくら上条さんでも時間を操作されては何もできやしない…………それなのに……口を突いて出た言葉は……
「ナイフだって?フォークはどうした。ディナーの時間にはまだ早いぜ?」
(馬鹿野郎!何言ってんだ俺は!相手を挑発してどうする!)
「ふふっ…………威勢のいい子は嫌いじゃないわ。10秒時間をあげる。その間にこの世に別れを告げる事ね……!」
そう言って彼女はナイフを投げる。そして俺から2mほど離れた所でそのナイフを止めるとそのままその場でカウントダウンを始める…………
『10…………』
(くっ…………!考えろ…………考えるんだ……!今この場で出来る最善の策を…………!)
『9………』
(今この場で出来ること…………目の前にあるナイフの数はざっと20本弱…………
『8………』
(けど……到達より早く右手を翳すのはほぼ不可能だ…………)
『7…………』
(どうする…………どうすればいい……!考えろ上条当麻!)
『…………3』
(一か八か………………賭けに出るか…………?)
『…………2』
(それしか方法はねぇ…………!ナイフが俺に届くより早く、あの女性に触れる!)
『…………1』
(やれる……!やるしかねぇ……!これしか方法は無いはずだ……!)
『0…………時間切れ、ご愁傷さまね。』
カウントダウンが終わるとほぼ同時に、俺は前へと走り出す。さっきの頬を掠めたナイフを見てわかった。彼女は1度能力を使うと30秒のクールダウンが必要らしい。所謂、連続使用はできないって訳だ。つー事は……!
「能力が解除されると同時に走れば、能力を弾き飛ばせる!」
あと少しで…………!あと少しで彼女に触れることが出来る……!そう思った矢先……!
「がァっ!」
「ふふっ、対策してないとでも思ったのかしら?自分の能力だもの、それくらいは把握済みよ?」
俺の腕を無数のナイフが切り裂いていく……そして…………右腕が……《飛んだ》…………
「ふふっ……今度こそ、《ご愁傷さま》」
「へっ、アンタまさか……この程度で俺の
俺が右腕に力を込めるとその断面から無数の竜が飛び出す…………
「行っけぇぇぇぇぇ!!!!!
俺の右手から飛んだ竜は目の前の彼女の能力を全て剥ぎ取って行く…………
「嘘…………!ただの人間に…………!」
彼女が最後に残した言葉はその一言だった…………
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続く………………のか?
はーいどうも!朱色のフリーターでごぜぇますぅ〜
更新遅れて す ま ん か っ た
とまぁこれからは月2の頻度で更新出来たらと思うので…………やらしくお願いします
それじゃ次の話で…………
またな!
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