トレセン学園に赤ん坊!? (oinktonkatu)
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トレセン学園に赤ん坊!?

投稿者は小説初心者です。誤字脱字、ストーリー構成がへたくそ。駄文、ゴミなのでご注意下さい!同じ小説が多数あるのですがパクり等はしてないので、楽しんで頂けたら、幸いです!ご注意下さい。


(コンッコンッコンッ)

「入っていいぞ」

トレセン学園の会長。シンボリルドルフが言った。

「失礼するよ…ルドルフ」

「トレーナーくん、どうしたんだ?」

入って来たのは、沢山のウマ娘を担当する(ルドルフも)トレーナー。

「実は…」

そう言って、トレーナーの腕本を見ると…。

「赤ん坊…!?」(ガタッ!)

「実はトレセン学園の校門前にいて…」

「そ、そうか…」

「どうすればいいかわからないんだ、どうする?」

「そうだな。…!」

何かを思いついたシンボリルドルフ。

「どうした?」

「うちで保護しよう」

「え!」

「親が見つかるまで、うちで保護しようと思うのだが…どう思う?トレーナー」

「俺は別に大丈夫だが…どうやって、面倒を見るんだ?」

「思いついたのが…。このトレセン学園の生徒達と一緒に面倒を見てくれないか?トレーナーくん」

「俺が一緒に?」

「ああ…。確かトレーナーくんは保育士の資格を持っているだろう?それに未来には、子供を持つウマ娘達も沢山いる。で、その子の面倒を見るのと一緒に学園の子達に赤ん坊の扱い方を教えてはくれないか?」

「でも、その面倒を見る生徒はどうする?」

「それは私が決めよう」

「わかった…。でも、許可なしに赤ん坊を保護するのはまずいんじゃないか?」

「それは問題ない、私が理事長に通しておこう。」

「今日はどうするんだ?」

「今日は私が面倒をみよう。そして、後で学園の子達に教える。明日からは面倒を見る係を決めようと思うのだが。君には、その係の近くにいてもらって良いだろうか?」

「問題ない」

「では、決まりだ。さあ、赤ん坊を預けてくれないか」

トレーナーは赤ん坊をルドルフに預ける。

「悪いがトレーナーくん、買い出しを頼まれてくれないか?ミルクの粉やオムツ、その他諸々、お願いできるか?」

「わかった!行ってくる!」(タッタッタッ)

トレーナーが近くの商店街に買い出しに向かった。

「よし、よ~し」

「あぅ…」

(ガチャッ)

「失礼するぞ!ルドルフ!」

「失礼します、会長」

「ヒシアマゾンにエアグルーヴ…」

入って来たのは、ヒシアマゾンとエアグルーヴ。

「「(!?)」」

「か、会長!その赤ん坊は!?」

「な、なんだ!ま、まさか。会長に子供なんていたのか!?」

「ち、違う!これは校門前に置いていかれた赤ん坊だ!」

シンボリルドルフは事の訳を話した。

「なるほど…」

「なんだ…びっくりしたなあ」

「では会長、いつ学園の生徒達に話すのですか?」

「後でだ…、すまないがエアグルーヴ、皆に伝えるのを頼まれてくれるか?」

「分かりました」

(ガチャ)

「はぁ…はぁ…。買ってきたぞ!」

「お疲れ、トレーナーくん」

「よう!トレ公!」

「ついでにミルクも作って来た。」

「ありがとう」

シンボリルドルフがミルクの入ったビンを赤ん坊に向ける。

(ちゅぱちゅぱ)

「おお、飲んだ!可愛いじゃねえか!」

「…」

「なんだ?エアグルーヴもやってみたいか?」

「い、いえ!別に私は…」

「まあ、そう言わずに。エアグルーヴ」

「じ、じゃあ…」

エアグルーヴが赤ん坊に近づく

「気をつけてな…」

「たわけ!わかっている!」

シンボリルドルフが赤ん坊をエアグルーヴに渡す。

「あう…」

「……。よし、よ~し」

エアグルーヴを見て、3人が微笑む。

「な、なんだ!その顔は!」

「いや、可愛いなって」

「た、たわけ!」

照れるエアグルーヴ。

「なー!私にもおぶらせてくれ!」

「わかった!気をつけるんだぞ、アマゾン」

「わかってる!」

エアグルーヴがヒシアマゾンに赤ん坊を渡す。

「よし、よ~し。私はヒシアマ姉さんって言うんだ、よらしくな~。…赤ちゃんって可愛いな!」

「ああ…見てて、癒される」

「なあ、トレこう!さっきのミルク取ってくれ!」

近くに置いてあった、ミルクを渡す。

(ちゅぱちゅぱ)

「美味しいか?」

「それでは会長、私は生徒達に報告してきます」

「頼むぞ、エアグルーヴ」

 

しばらくして…

 

(ガチャッ)

「失礼しま(むぐっ)」

エアグルーヴの口をトレーナーが手で塞ぐ。

「なにを…!」

「静かに…、今赤ちゃんが寝てるから…」

ヒシアマゾンと赤ん坊が寝ている。

「すまないな…。エアグルーヴ」

「いえ…」

「どうだった?」

「報告を聞いた時の反応を見るに皆、楽しみにしているみたいです」

「それはよかった…。赤ん坊と触れ合う事で皆は未来に活かせる経験ができるだろう…」

「クカ~」「スゥ~」

「まったく、アマゾンは相変わらずだらしない…」

「まあまあ、今日ぐらいはいいじゃないか」

「寝どころはどうする?」

「トレーナーくんの部屋でいいんじゃないか?」

「そうするか…」

「さあ、明日は誰に頼もうか…」

 

(続く)




あとpixivに今のところ何話かあるので持ってきます!


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トレセン学園に赤ん坊!? タマモクロス&スーパークリーク編

ートレーナーの部屋ー

(コンッコンッ)

「失礼するよ、トレーナーく…」

トレーナーの部室を開けると赤ちゃんと一緒に眠るトレーナーの姿があった。

「(起きるまで待つとするか…)」

 

(パチッ)

「ふぁ~。あっ、ルドルフ…」

「おはよう、トレーナーくん。実は今日のお世話係が決まった。」

「誰?」

「スーパークリークに頼もうと思うんだ」

「いいと思う、クリークはお世話係にぴったりだと思うよ。…それじゃあ、朝から行かなくちゃいけない所があるんだ。頼んだよ」

「ああ、任せてくれ」

 

ー生徒会室ー

(ガチャッ)

「失礼します、会長さん」

「やあ、よく来てくれた。スーパークリーク」

「なぜ、私を?」

「今日の赤ん坊のお世話係を頼もうと思ってね」

「(!)…気になってたんです!昨日からお世話してみたいなって思ってたんです!私にその子を見せてもらえますか!」

「あ、あぁ…この子だよ」

「あぶっ」

「可愛い…!!」

「頼まれてくれるか?」

「是非!もちろん、任せてください!会長さん!」

「(心配だ…)」

 

ートレセン学園 廊下ー

「よし、よ~し。今日はクリークママがお世話をしますからね~」

「(!)…クリーク!」

「あら?タマちゃん」

スーパークリークと同期のタマモクロスが現れた。

「その子が、噂の赤ちゃんかいな?」

「そうよ、ほら」

スーパークリークが赤ん坊を見せる。

「かわええ!」

「でしょ?…タマちゃんも一緒にお世話しませんか?」

「ウチが?まあ、別にかまへんで!」

「それでは食堂に行きましょうか」

「オッケーや!足元きいつけとき!」

「タマちゃん、速いわよ!」

 

ー食堂ー

「ミルク飲みまちゅか?」

(ちゅぱちゅぱ)

「いい子でちゅね!ゲップしましょうね~」

(トントン)

「ゲッ」

「…。(やっぱり、クリーク母性力はハンパないで。なんだか手慣れてる感じやな。まぁ、いつもウチを赤ん坊なんかにして遊ぶからな(被害者)…。今までの事を考えると母性を振る方向性を間違えてたんやろうな)」

「あっ!そういえば、ミルクの粉が切らしてありました…。」

「ならウチが買ってくるわ!」

「いいや、大丈夫ですよ!私が行って来ます。タマちゃんは赤ちゃんの事をお願いしますね」

スーパークリークがタマモクロスに赤ん坊を預ける。

「…。」(ダンッ!)

「あっ!クリークさん止まりなさい!学校は走っちゃ行けませんよ!」

サクラバクシンオーがスーパークリークに注意する。

「今の顔。お母さんがしちゃあかん顔してたで…」

「タマ…?」

「おっ!オグリ!」

同期のオグリキャップが現れた。

「なんだ、その子は?」

「なんや、知らへんのか?昨日、言ってたんやんか。赤ん坊が学校に来た!って話。まあ、そん時のオグリは食事に夢中やったな。」

「そうだったのか…」

「かわええ子やろ?オグリもおんぶするか?」

「いやっ。私は食べ終わってからでいい」

「そうか?わかったで!」

(パクパク)

「よしよし。ミルク飲むか?」

(ちゅぱちゅぱ)

「かわええなぁ~」

「ふふっ…」

「どないしたん、オグリ?」

「いや、2人がなんだか姉妹に見えてな…」

「なんや、赤ちゃんとウチってそんな風にみえるか?」

「クリークによくそんな扱いをされるから、見えるだけかもしれない…」

「まあ、悪い気はせえへんで!ウチも妹欲しいわ~」

「うえ~ん!うえ~ん!」

「な、なんや!どないしたん!」

「(!)」(ペタッ)

「こんな時になにしてん、オグリ!」

オグリキャップが床に寝っ転がった。

「タマ!赤ちゃんを私の腹の上に!」

「そのごっつ、膨らんだ腹にか!?」

「速く!」

「えぇ…。…わかった!」

(ポスッ)(もちっ)

「ひくっ……。」

「おお!泣き止んだで!」

「赤ちゃんはお腹の上が安心できる場所なんだ…」

「(…?)でも、助かったで!オグリ!」

「しばらくこのままでもいいか?」

「あぁ、ええけど皆から見られとるで…」

(ざわざわ)

「別に問題はない…」

「そういう問題じゃあらへんと思うが…」

 

(キキ~!)

「ぜぇ…。待たせちゃった…」

「速!?商店街とどれくらい距離あると思ってんねん!」

「ついでにこれも持ってきましたよ…」

「ウチに使ってた、おしゃぶりやガラガラかいな?」

「えぇ。赤ちゃんが喜ぶと思って!(…?)」

スーパークリークがオグリキャップとお腹の上でぐっすりと寝る赤ん坊を見た。

「あらあら~。可愛いですね」

「いや、そういう反応にはならんやろうがい!」

「(?)どういう意味ですか…?」

「普通は…。もうええわ。ところで、これからはどうするんや?」

「そうですね~、赤ちゃんは寝るのがお仕事ですから。このままでもいいのですが…」

(ぐぅ~)

「あっ…すまない。お腹が鳴ってしまった。」

「ヒクッヒクッ。うえ~ん!」

「あぁ!また泣いてしもうた!」

スーパークリークが赤ん坊を抱きかかえ、ガラガラを鳴らす。

(ガラガラ)

「ほ~ら!ガラガラでちゅよ~」

「ヒクッ…。えへっえへっ」

「笑っとるで!ガラガラが好きみたいやな!」

「よかった~」

「すまない…」

オグリキャップが謝る。

「別にオグリは悪くないで!って!あんな食っといて、まだ腹減ってのかいな!」

「そうみたいだ…」(ぐぅ~)

「相変わらず、化け物やな…」

「タマちゃん、トレーナーさんの部屋で赤ちゃんを寝かせてあげましょう」

「せやな!」

「私はまだ食堂に居るとするよ…」

「目一杯食っとき!後で勝負しようや!」

「あぁ、いいぞ」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

スーパークリークがベットに近づく。

「よいしょっと…。お休み、赤ちゃん。」

「すぅ~」

「ぐっすり眠りおったで…。本当にかわええな…」

「そうですね~」

「クリークはやっぱり赤ちゃん欲しいんか?」

「それはもちろん。だってこんなに可愛いんですよ…」

「ウチも赤ちゃん欲しいな…」

「もし、私達に赤ちゃんができたら。一緒に遊ばせましょうね…!」

「もちろんやで!ウチの子がおっきくなったら、トレセン学園で暴れさせたるで!」

(もぞもぞ)

「タマちゃん、声が大きいですよ…!」

「おっと、すまへん」

2人は赤ん坊ができたら、どんな事をさせるか…どんな子になっていくのか…。そんな想像をしながら。静かにトレーナーの部屋を出るのであった。

 

ー生徒会室ー

「今日はお疲れ様だったな。」

「いえ~!とっても楽しかったです!」

「なら、よかった」

「明日は私達じゃないんですよね…。残念です。」

「いいや…一回だけという事じゃない。また頼むかもしれない。」

「本当ですか!?」

「ああ、他の生徒達にも赤ん坊と触れあって欲しいんだ。皆に触れあってもらった後も何度か頼もうと思うんだ。」

「分かりました、次を楽しみにしてます!それでは…会長さん。失礼します!」

「ああ」

(ガチャッ…ガタン)

 

ーおまけー

「そうか、次が楽しみやな!」

「でも、やっぱり心細いです…」

「最後だという訳じゃないんだ。また会える」

(パクパク)

「赤ちゃんに会えないまではトレーナーさんで我慢するしかありませんね…」

「(これはトレーナー、明日から大変かもしれへんでぇ…)」

タマモクロスは嫌な感じがしたが。トレーナーが明日から母性の餌食になるのは誰も知らない…。

 

(続く)



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トレセン学園に赤ん坊!? ニシノフラワー&セイウンスカイ

ー生徒会室ー

(コンッコンッコンッ)

「失礼します!」

「よく来てくれたね、ニシノフラワー」

「は、はい。会長さんに呼ばれましたので」

「早速だが、本題に入っていいかい?」

「はい!」

「赤ん坊の件は知っているだろう。」

「はい!昨日はクリークさんがお世話をしていましたね!遠くから見ていました!」

「今日はニシノに頼みたいのだが…良いだろうか?」

「わ、私ですか!?でも、私はまだ回りの人より年下なので…ちゃんと面倒が見きれるかどうか…。でも、頼まれたからには頑張ります!」

「頼りになるよ…実はトレーナーくんと一緒に面倒を見てもらいたかったのだが…。トレーナーくんがいなくてね。困ったものだ、誰か頼りになる人と一緒に面倒を見てくれないだろうか」

「はい!任せてください!(頼りになる人か…)」

 

ートレセン学園 廊下ー

「♪~」

「スカイさ~ん!」

「ん~?この声は…!」

ニシノフラワーが声を掛けたのが仲の良い、セイウンスカイであった。

「フラワーと…赤ちゃん?」

「はい!噂に聞いていると思うのですが…」

「あ~!最近、赤ん坊が来たって噂があったね。でも私はその時、さぼって近くの野原に行ってたんだ~」

「もう!スカイさん、またトレーニングさぼったんですね!」

「あはは~、ごめんごめん。許して、フラワー。ところでさ、どうして私の所に?」

「実は…」

ニシノフラワーが事の訳を話した。

「トレーナーさんってば。私みたいになっちゃったね~。トレーナーさんも悪だな~」

「多分、トレーナーさんの事です。お忙しいのでしょう。後で肩を揉んであげましょうか。」

「フラワーは本当にいい子だね。良いお嫁さんになるよ~」

「ス、スカイさん!からかわないでください!」

「あはは、フラワーが可愛いからついからかっちゃうんだよね。まあ、からかうのはここまでにして。つまりは~、フラワーにとって、頼りになる人が私だって事だよね~。えへへ…」

「スカイさん?」

ニシノフラワーが首を傾げる。

「いや~、嬉しいな~って。私って、意外と立派に先輩してあげられてるって事だよね~。そうだ!そろそろミルクの時間じゃない?食堂に行こうよ」

「はい!」

 

ー食堂ー

「着いたーっと。フラワーは座ってて、私がミルクを作ってくるよ」

「いえ、大丈夫です!スカイさんがこの子と待っていてください!ミルクの作り方はさっき、会長さんに教えてもらったので!」

ニシノフラワーがセイウンスカイに赤ん坊を渡す。

「待っててね。すぐにミルクを持って来るからね」

(タッタッタッ)

「いやー、フラワーって本当にお母さんみたいだね。よし、よ~し。ニシノママが来るまでスカイお姉さんと遊ぼうね~」

「あぅ」

「(そういえば、この子も耳があるって事はウマ娘って事だよね。私も赤ん坊の時はこんなに可愛かったのかな~?)」

(フリフリ)

セイウンスカイが尻尾を振る。

(ぎゅっ)

赤ん坊がセイウンスカイの尻尾を掴む。

「ひぁ!?…びっくりしたぁ~。ん?尻尾が気になるの?えへへ、こちょこちょ~。」

セイウンスカイは尻尾の先っちょで赤ちゃんと遊ぶ。

「きゃっきゃっ」

「可愛いね~。お姉さんもこんなに可愛かったらな~」

 

しばらくして、

「お待たせしました!スカイさん!」

「おっ!待ってたよ~」

ニシノフラワーがセイウンスカイにミルクの入ったビンを渡す。

「はいっ、お待たせいたしました~。お客様。ご注文のミルクでございま~す。」

(ちゅぱ、ごくっごくっ)

「いっぱい飲んでるね~。美味しいでちゅか~?」

「スカイさん…。お母さんみたいですね!」

「えー?私、意外と包容力あるのかもね~。そうだ!フラワーもミルクあげてみない?」

「はい!ぜひ!」

セイウンスカイが赤ん坊をニシノフラワーに渡す。

「はいっ。ミルクですよ~」

(ちゅぱ、ごくっごくっ)

「はいっ、ゲップしようね」

(トントン)

「ゲッ」

「こっちからしたら、フラワーの方が全然。お母さんっぽいよ~。本当に私達と同じ中等部?本当に私達より年下?みたいな感じだね~」

「そ、そうみえますかね?」

「あっ、フラワー照れてる~。」

「も、もう!」

「ふぁ~」

「あれ?赤ちゃん、眠いみたいだね」

「どうしましょう、スカイさん?」

「私、いい昼寝場所しってるんだ~。フラワー、赤ちゃんを連れて、行ってみない?」

「良い考えだと思います!」

「ついてきてね。もちろん、歩いてね」

 

ー綺麗な野原ー

「どう?ここ」

「わあ~!空気が美味しいです。それに何だか心地良いです。」

「そうでしょ、私のオススメスポットなんだ~。実はいつもトレーニングをさぼる時にここに来てるんだ~。ほら、フラワーと赤ちゃんもおいでよ。」

(ポスッ)

野原に赤ん坊を抱え、ニシノフラワーが腰を掛ける。セイウンスカイが隣に座る。

「ふぁ~。すぅ~」

「お休みなさい、赤ちゃん…。眠ちゃったみたいです。」

「フラワーも今日は疲れたでしょう?寝ていいよ」

「いえ、私は…ふぁ~」

「あはは、ほら~眠そうじゃん。赤ちゃんのお守りって結構疲れるものなんだね~。そう考えると私達のお母さんって実はすごいのでは?」

ニシノフラワーが目を擦る。

「ほら、フラワー。私の隣で寝ていいよ~!セイちゃん枕は雲の様に柔らかくて寝やすいよ~、なんちゃって」

「それではお言葉に甘えて…」

ニシノフラワーがセイウンスカイに寄りかかる。

「すぅ~…」

「あはは、困ったな。これじゃ、私が寝れないな~。まあ、いいか!」

 

~数時間後~

(パチッ)

「ん~、今は何時だろう?」

「もうお昼だよ~。」

「あっ!すいません、スカイさん!あまりに眠かったもので…。その、寄りかかってしまって。」

「謝ることないよ~。別に嫌じゃなかったしね。それじゃあそろそろ、学園に帰ろうか!」

「はい!」

 

ートレセン学園 広場ー

「あっ!セイウンスカイさん!」

「スカイさんとフラワーちゃん、こんにちは」

「あっ、スペちゃんにグラスちゃん」

「エルもいマ~ス」

「エルちゃんも…」

セイウンスカイの同期のエルコンドルパサーとスペシャルウィーク、グラスワンダーが現れた。

「これがウワサの赤ん坊デスカ?」

「お耳や尻尾が小さくて、可愛いですね」

「はい!とても可愛いんですよ。」

「あぅ…」

「ちっちゃくて、とっても可愛いデース!」

「わ~!ウマ娘の赤ちゃんとかあまり見た事ないので、びっくりです!可愛い~、スズカさんにも見せてあげたいです!」

「一緒にお世話しますか?」

「ごめんね!実はエルちゃんと遊ぶ約束をしてしまって…。」

「すみませんね」

「それなら仕方ないね~。まあ、私がいるから心配しないで、大丈夫だよ~」

「さあ、私とプロレスで勝負デース!」

「エル?あなたが私に勝てるとでも?」

(ゴゴゴゴ…)

「(グラスちゃんからオーラがにじみ出てます…)」

「やっぱり、一緒にお世話しマース…」

(ガシッ!)

「誘ったのはエルですよ?」

「(もとはスペちゃんと行く予定だったのにグラスが突然現れたデース!次からは周りを警戒しないとまずいデース。)」

「さあ、このままだと迷惑なので、行きましょう。エル?それではお世話の方頑張って下さい。失礼しますね」

「失礼します!」

(タッタッタッ)(ぐぐぐ…ズザザザ)

「本当に明るい方達ですね」

「あはは、そうだね」

 

ートレセン学園 廊下ー

「あら?スカイさんにフラワーさん」

「やっほー、キング」

「こんにちは、キングさん!」

セイウンスカイの同期のキングヘイローが現れた。

「あら、この子が噂の赤ん坊ね?」

「はい!」

キングヘイローが赤ん坊の手を握る。

「こんにちは、私はキングヘイローって言うのよろしくね」

「あぅ」

2人がキングヘイローを見つめる。

(ほっこり…)

「おほんっ!赤ん坊の扱いには慣れていなくて。」

「今の写真に撮って方が良かったかも~」

「別にに撮ろうとしなくていいです!」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

「失礼します!トレーナーさん」

「あれ~?いないね」

「どこに行ってしまわれたんでしょう?」

「今日のお世話はここまでなの?」

「はい!もう、お昼なので…。後はトレーナーさんがお世話をするみたいですね」

「なんだ~、残念だね。できれば一緒に夜、寝たかったんだけどな~」

「トレーナーさんは保育士の資格を持っているらしいので、そちらの方が安心ですからね。」

「トレーナーさんって、何でも出来るんだね~」

「でも、赤ちゃんのお世話は今日で最後ではないみたいです…。また、頼む事があるかもって会長さんが行っていたので!」

「へ~、それは良かったね!」

「もし、また頼まれたらスカイさんを頼りますね!」

「私なんかで良ければ、全然オッケーだよ~」

2人は赤ちゃんをベットに寝かせて、トレーナーの部屋を静かに出るのであった。

 

(続く)

おまけ

(ドゴォ!)

「「!?」」

「キャー!誰か、倒れたよ!」

「誰かー!保険室連れてって!」

 

ー保険室ー

(パチッ)

「また、あなたですか…」

保険室に運び込まれたのはアグネスデジタルであった。

「こ、ここは?まさか!あまりの尊さに私は死んでしまったのですか!?」

「違います…。」

「うぅ…。確か、私は食堂に居て、それで何かを見て…。そうです!確かあの時…」

 

ー記憶ー

(パクパク)

「ん~!美味しい!」

「~~。」

「ん?あれはセイウンスカイさんにニシノフラワーさん!私の一番の尊いカップリング!」

(食堂での会話を聞くアグネスデジタル)

(ドゴォ!)←ここに繋がる。

 

「もう無理!考えただけで…」

(ボスッ!)

再び、ベットに倒れるアグネスデジタル。

「はぁ~、困った子ね…」

しばらく、アグネスデジタルに悩まされる。保健室の先生であった。

 

おまけー2

(バタンッ!)

トレーナーがドアを抑える。

「トレーナーさ~ん?」

(コンッコンッ)

「はぁ…はぁ…。クリーク、待ってくれ!今日はでちゅね遊びは駄目だ!用事(本編)があるんだ!」

「逃がしませんよ~?」

(グググッ…ガチャッ)

トレーナーがスーパークリークの力に勝てるはずもなく、ドアをこじ開けられた。

「待ってくれ!話を聞いてくれ!本当に今日は駄目なんだ!」

(ガシッ!)

「でちゅね遊びの時間ですよ~?」

「はわわ!」

(ズサササ…)

「ギャーー!」

この後、学園内に幼稚園児の格好をしたタマモクロスとスーパークリークの母性の餌食になったトレーナーが目撃されたという。



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トレセン学園に赤ん坊!? BNW編

ー生徒会室ー

(コンッコンッコンッ)

「失礼する、ルドルフ会長」

生徒会室に入ってきたのは、BNWの1人、ビワハヤヒデ。

「よくきてくれたな、ビワハヤヒデ」

「会長が私を呼ぶとは珍しい事もあるのだな」

「今日来てもらったのは、赤ん坊のお世話係を今日1日、君にやってもらいたいからだ」

赤ん坊とは、前にトレセン学園の校門前に加護に入れられ、置いかれていた子だ。

「分かった。会長の頼みとあらば、断る理由もない」

「流石に1人だと、世話をするのは大変だろう?ウイニングチケットとナリタタイシンと一緒に面倒を見ると良いだろう」

「もちろん、そうするつもりだ」

「君達を頼りにしてるぞ」

 

ー高等部 教室ー

「という訳だ。今日は我々で赤ん坊の世話をする事になった」

「わぁー、楽しそう!赤ん坊の世話ってした事ないけど、きっと楽しいよ!」

「乗り気だな、チケット。タイシンはどうだ?」

「アタシも別に構わないけど…」

「じゃー!決まりだ!赤ちゃんの所に行こー!」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

「失礼するよ、トレーナー君」

「お邪魔しまーす!!」

「うるさ…赤ちゃんがいるんだから、もう少し声の声量を下げなよ」

(げっそり…)

ドアを開けると、とても疲れている様子なトレーナーがいた。

「トレーナー!?」

「どうしたのー!」

「すごい疲れてんじゃん、大丈夫?」

「あぁ…皆、大丈夫だよ。心配しないで…」

トレーナーは昨日、スーパークリークに捕まり。でちゅね遊びに1日中付き合わされ、疲れた様子。

「今日のお世話係だろう?頼りにしてるよ。安心して、ちゃんと僕も付いてるから」

「いや…その様子じゃ、途中でぶっ倒れそうな勢いだけど。休んだ方がいいって」

「そうだよ!トレーナーさんは休んでて!私達に任せておけば、大丈夫だから!」

「いや、悪いよ。僕も行く」

「いや、トレーナー君はやすんでいてくれたまえ。そんな体ではいつ、倒れてしまうか心配だ」

3人がトレーナーを心配そうに見つめる。

「分かったよ…心配させてごめん。」

「謝る事はない」

「ところでさ!赤ちゃんはどこにいるの!」

「あそこのベットにいるよ。それじゃあ…頼ん…だよ。すぅ~」

トレーナーは深く寝むってしまった。

「死んだように寝てしまったな」

「え!トレーナーさん死んじゃったの!?そんなのダメだよぉー!!」

「どんな聞き間違えだ!ただ寝ただけだっての!」

「ぅえ?(ズビッ)なんだぁー!びっくりしたぁ!」

「(まったく…このままで大丈夫なのだろうか)」

3人で面倒を見れるか不安を覚えたビワハヤヒデだった。赤ん坊のいるベットに近づく。

「あぅ…」

「かわいい~!やっぱり、赤ちゃんってちっちゃいね!ねぇ、タイシン!」

「そうだね…かわいい」

「だよねー!ねぇ、ハヤヒデ!トレーナーさんも寝てるし、この部屋から出ようよ!」

「そうだな。ここにいる訳にもいかない。それに時間的にそろそろミルクの時間だろうしな…カフェテリアに行くとするか」

ウイニングチケットが赤ん坊を抱えたまま、3人は食堂に向かった。

 

ー食堂ー

「それじゃあ、アタシがミルクを作ってくるよ」

「作れるのか、タイシン?」

「スマホで調べれば、出てくるから大丈夫。作ってくるよ、待ってて」

ナリタタイシンはスマホを取り出し、ミルクを作るためにキッチンに向かうのだった。

「タイシンってば、お世話する気満々だよ!」

「確かに、いつものタイシンと違って、少し楽しそうだな」

「ハヤヒデ!待ってる間、どうするー!」

「そうだな。スキンシップをはかってみたらどうだ?赤ん坊には把握反射と言って、触ったものを握ったりするそうだ。」

「そうなの?よ~し!」

ウイニングチケットが赤ん坊の手に指を重ねる。

(ギュッ)

「わー!握ってくれた!柔らかーい!」

「他には目を合わせて、何でもいいから話しかけると良いと聞いた事がある」

「わかった!」

ウイニングチケットが赤ん坊と目を合わせる。

「こんにちは!私はウイニングチケットって言うんだ!よろしくね!」

「あぅ」

まるでウイニングチケットに言葉を返した様だった。

「反応してくれた!うぅ…嬉しいよぉー!」

ウイニングチケットが涙を拭くために片腕を上げる。

「お、おい!チケット、気をつけろ!赤ん坊を落としてしまうかもしれないぞ!」

「そうだね…。(ズビッ)ごめん」

 

~しばらくして~

「お待たせ」

ミルクを作っていた、ナリタタイシンが戻ってきた。

「タイシィィィーン!待ってたよぉー!」

「すまないな、タイシン」

タイシンがミルクの入ったビンをウイニングチケットに渡す。

「お待たせ!いっぱい飲んでね!」

(ごくごく…)

「よく飲んでいるな」

「そうだね」

赤ん坊がミルクを飲む姿を見つめる3人。

「ねえねえ!ミルクを飲み終えたら、街に行こうよ!いいでしょ!ハヤヒデ!」

「まあ、別に構わないが…。外に出て、何をするんだ?」

「赤ちゃんに街を見ていってほしいんだ!」

「でも、外に連れていく前にベビーキャリーとか必要じゃない?」

「それは大丈夫だ。確か、トレーナーの部屋にあったはずだ。私が持ってこよう」

「それじゃあ!校門前で待ってるねー!」

 

ートレセン学園 校門前ー

「持ってきたぞ」

ベビーキャリーを持った、ビワハヤヒデがきた。ウイニングチケットがベビーキャリーを身につける。

「よーし!BNWの街紹介ツアーの始まりだぁー!!」

 

ー街ー

歩きながら、よく生徒が通う場所や行きつけのお店を赤ちゃんに見せる。カラオケ屋、遊園地、スイーツ屋など。次に映画館に着いた。

「ここが映画館だよ!文字通り、映画を観る場所だよ!今週に出た、SF映画がおもしろかったなー!」

「そういえば、アン○ンマンの新作が出ていたぞ。この子に見せてあげるか?」

「いや、いいよ。それにまだ赤ん坊なんだ。映画なんて見たら目に悪いに決まってるよ」

「それじゃあ!もうちょっとおっきくなってからだね!」

 

ー街 クレープ屋さんー

「店長さぁーん!」

「あっ、チケットちゃん!今日も来てくれたのかい?今日はお友達もいるのか!」

「うん!注文してもいい?店長さん!」

「もちろん!」

「クリーム激マシグラッセ大ゴロソースタダトロチップチョイ!を2つ!もう1つで同じので、バナナ激マシのやつ!お願いしまぁーす!」

「わかったよ!ちょっと待ってて」

「ここがよくアンタが話す、行きつけのクレープ屋さん?」

「そう!トレセン学園学園に入学したばっかの時からの行きつけ!」

「ここのクレープ屋さんは何度かテレビで見た事がある。ものすごく美味しいと好評だったな。」

「そこの店長さんと仲良しって。アンタって本当にコミュ力高いね」

「うぅ…うわぁぁぁぁん!」

「なぜ泣く!?」

「こんなに人気になってくれて、嬉じぃよぉー!!」

「うぇーん、うぇーん」

「ちょっと、チケット!アンタがいきなり大声で泣くせいで、赤ちゃんまで泣いちゃったじゃん!アタシに赤ちゃんを渡して!」

ナリタタイシンがベビーキャリーから赤ん坊をだし、抱える。

「よしよし」

ナリタタイシンが赤ん坊をあやす。

「…っ…!…ごめんよぉー!赤ちゃんー!」

ウイニングチケットが泣きながら謝り、近づく。

「あぁ、もう!赤ちゃんが2人に増えてるんだけど!泣き止んでから喋って!」

 

~数分後~

「それにしても、タイシンはあやすのが上手いな」

「ミルクを作ってる時にスマホで調べたんだ」

「おかげで助かった」

「べ、別に暇だったから調べただけ…」

「ごめんよぉ、タイシン。赤ちゃんをあやしてくれてありがとう!」

「アンタはもう少し、気持ちを抑えなって」

「えへへ、わかったよ!」

ナリタタイシンがベビーキャリーに赤ん坊を戻す。

「お待たせ!クレープの用意ができたよ!」

「ありがとう!店長さん!」

ウイニングチケットがクレープを受け取る。

「はい!2人とも!」

クレープを2人に配る。

(パクッ)

「!…うま」

「ハヤヒデのには、バナナがいっぱい入ってるよ!」

(パクッ)

「!…確かに…これは美味しいな!」(パクパク)

「あはは!ハヤヒデ、勢いよく食べ過ぎ!」

(モグモグ…ゴクッ)

「す、すまない…あまりに美味しかったものだから」

「ハヤヒデ!鼻にクリーム付いてる!」

「ぷっ…」

ナリタタイシンが後ろに顔を向けて、笑う。

「…っ!み、見るな!」

ビワハヤヒデが顔を隠し、鼻に付いたクリームを取る。

「赤ちゃんにも食べさせたいな~!」

「油っぽいものは赤ん坊はまだ食べれないだろうな。もう少し大きくなってからだな。」

「えー!もう少し大きくなってからか、残念だなー!もう会えないかもしれないのに。」

「案ずるなチケット。今日で最後ではないぞ」

「えっ?そうなの!?」

「また頼まれるかもしれないからな」

「クリークさんがお世話係をした日の夜に話してくれたんだけど、あと何回か頼まれるかもって言って、楽しみにしてたんだ。」

「それじゃ、また会えるって事だよね!やったー!」

「それに、トレーナーの部屋に行けば。何回でも会えるだろうからな」

(ブー!ブー!)

ビワハヤヒデのスマホのアラームが鳴る。

「むっ?…もうこんな時間か…」

「どうしたの?」

「トレーナーに赤ん坊を任せる時間だ」

「それじゃあ、帰らないとね。トレーナーも心配するだろうし」

「よーし!学園に帰ろー!」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

「ただいまー!!」

「赤ん坊を返しに来たよ。トレーナー君」

「ありがとう!大丈夫だったかい?」

「全然大丈夫だよ!楽しかったー!ねぇー!タイシン!」

「まぁ、いい暇潰しにはなったかな」

「それはよかった!」

「トレーナー君、体調の方は?」

「ぐっすり寝たから、大丈夫!気を使わせちゃったね。今日は本当に助かったよ。」

「よかったー!トレーナーさんの事心配だったんだよ!」

「どんな無理をしたかは知らないけど、体調の管理位、ちゃんとしときなさいよ!」

「タイシン、ごめん。次から気を付けるよ」

「今日は皆で街に行ったんだ!それに前、トレーナーさんと行った、クレープ屋さんもね!」

「へぇ…、赤ちゃんも楽しかっただろうね」

「この子が大きくなったら、映画とか観たり、クレープを食べたりして一緒にお出かけしたいなー!」

「そうだね」

しばらく、トレーナーと3人はお話をした。

 

~夜~

「それではトレーナー君、我々はそろそろ寮に帰り、寝るとするよ。赤ん坊の事は頼んだぞ」

「お休みー!トレーナーさん!また明日!」

「じゃ、おやすみ」

「ああ、おやすみ」

(ガチャッ…ガタン)

3人が出ていった後、トレーナーは赤ん坊を寝かせ、トレーナーもぐっすり寝た。

 

(続く)



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トレセン学園に赤ん坊!? カノープスメンバー編

ー生徒会室ー

(コンッコンッコンッ)

「会長さん、失礼します」

「来てくれたか、ナイスネイチャ」

「はい(うひゃー、なんで会長に呼び出されたんだろう…なにかした覚えはないんだけどなぁ)」

「何やら、緊張している様だな」

「はい…そのぉ、アタシって何かしちゃいました?」

「?…どうやら、勘違いをさせてしまった様だな。すまない、先に伝えるべきだったな。実は今日の赤ん坊のお世話係をナイスネイチャ、君に頼みたくてね」

「(なんだ、びっくりしたぁ)はい、大丈夫です!」

「それでは、頼んだよ」

 

ートレーナーの部屋ー

(コンッコンッ)

「失礼しますよー、トレーナーさん」

「ん?今日のお世話係はネイチャか?」

「そうだけど…。トレーナーさんは心配?私がちゃんとお世話できるか」

「いいや、全然。むしろ、安心するよ。それじゃあ、赤ちゃんを頼んだよ。今日は出張で、一緒に面倒を見れなくて、ごめんな」

「まあ、出張なら仕方ないよねー…まあ、このネイチャさんに任せて下さいな!」

「それと念の為に財布を渡しておくよ!」

「えっ!」

トレーナーがナイスネイチャに財布を渡す。

「いや、大丈夫だよ!トレーナーさん!」

「これはお礼だよ。お出かけとか行くんだったら。好きなの買っていいぞ!」

「いや…私なんかが持ってて大丈夫?」

「大丈夫だよ。急いでるから、それじゃ!頼んだよ」

(ガチャッ…ガタン)

「うぅ…それほど信頼されてるって事だよね…?」

ナイスネイチャが赤ん坊のベットに近づく。

「あぅ…」

「どうも、ナイスネイチャで~す。今日はお姉さんがお世話するからねぇ~」

ナイスネイチャが赤ん坊を持ち上げる。

「かわいいね~」

赤ん坊がネイチャの髪を触る。

「きゃっきゃっ」

「…!(かわいぃ…)」

笑う赤ん坊に心打たれた、ナイスネイチャであった。

「…?」

「うぅ…」

赤ん坊が落ち着かない様子。

「お腹が減ったの?それじゃあ、ミルクを飲みに行こうね~!」

ナイスネイチャは食堂に向かったのだった。

 

ー食堂ー

「(どうしよ…食堂に来たからはいいけど、赤ちゃんを抱いて、ミルクの準備なんてできないじゃん!)」

ナイスネイチャが困っていると…

「どうしましたか?ネイチャさん」

「イクノ!」

同じ中等部のイクノディクタスが困っているナイスネイチャに近づいてきた。

「今日はネイチャさんがお世話係ですか?」

イクノディクタスが赤ん坊に気づく。

「実はそうなんだよね~」

「1人だと、大変でしょう。手伝います」

「えっ!大丈夫なの、イクノ?」

「問題ありません」

「それじゃあ、甘えてちゃおうかな~」

イクノディクタスとナイスネイチャが話していると…

「やっほー!話してる所、悪いね!席空いてるかなぁ?」

「大丈夫ですよ。タンホイザさん」

彼女も同じ中等部のマチカネタンホイザ。

「あぅ…」

「可愛い!その子が噂の赤ちゃん?」

「そうだよ」

「私も抱っこしていいかなぁ!?」

「うん、全然大丈夫だよ」

ナイスネイチャがマチカネタンホイザに赤ん坊を渡す。

「うへへ…間近で見てみると更に可愛く見えちゃう!よし、よ~し」

「(タンホイザさん、まるで…)」

「(お母さんみたい…)」

脳内でそう思う。ナイスネイチャとイクイディクタスであった。

「そうだ。しばらく、その子を見ててもらっていいかな?ミルクを作ってこないと…」

「問題ないよぉ~」

「私達が見守っておくので大丈夫です」

「ありがとね!」

ナイスネイチャはそう言うとキッチンに向かい、ミルクを作りに行った。

「イクノ~!」

「何ですか?タンホイザさん」

「イクノも抱っこしてみない?」

「いえ、私は大丈夫ですよ」

「まあまあ、そう言わずにぃ~」

マチカネタンホイザがイクノディクタスに赤ん坊を渡す。

「あぅ…」

「…。タンホイザさんの言う通り、間近で見るともっと可愛いく見えますね…」

イクノディクタスが赤ん坊を見つめる。

「(赤ちゃんを見守る、お母さんみたい)」

先ほどの2人も同じ事を思ったマチカネタンホイザだった。

「イクノっ~!!」

イクノディクタスの名前を叫び、走ってくる姿がある

「あれは…」

「ターボだ!」

同じ中等部のツインターボが近づいて来た。

(ドタタタタ…キキー!)

「ターボさん、どうしたのですか?」

「イクノとマチタンが楽しく話してたから、ターボも混ざりたいって思ったの!」

「私達だけじゃないよ!」

「?…2人しかいないぞ?」

「あぅ…」

「えっー!?赤ちゃん、イクノの!?」

「違います…。」

「じゃあ、マチタン?」

「違うよ!?それにまだ私達、中等部だし!」

「違うのか…なんだ!びっくりしたぞ!」

「こっちがだよ!」

 

~しばらくして~

「お待たせー」

ミルクを作っていた。ナイスネイチャが戻って来た。

「あっ!ネイチャ!」

「おっ?ターボ来てたんだ」

「ミルク?まさか!」

「違いますよ、ターボさん」

「なんだぁ~」

「ん?何の話?」

「あはは、気にしなくていいよ~」

「それより、ネイチャさんありがとうございます。ミルクは私があげます」

「ほんと?助かるよ」

ナイスネイチャがイクノディクタスにミルクを渡す。

(ごくごく…)

「よく飲んでるな!」

「ほんと!元気な証拠だね!」

「ネイチャさん、この後は予定とかありますか?」

「えっ?特にはないけど…」

「それでは、皆でお出かけに行きませんか?」

「いい考えだと思うよ!赤ちゃんもきっと楽しんでくれるよ!」

「うわぁ~!楽しそう!ターボも行きたい!」

「(そういえば、トレーナーさんから財布を貰ったんだった…)それじゃあ、行きますか!あと、ベビーキャリーを持ってくるから、校門前で待ってて」

「分かりました」

 

ー街ー

学園に出る前にナイスネイチャがベビーキャリーを付け、赤ん坊をベビーキャリーに入れた。街の中を歩く。

「あぅ…」

辺りを見渡す、赤ん坊。

「周りを見渡してるね!」

「新しい光景にびっくりしているのでしょう」

「あっ、ネイチャ!あれ!」

「ん?どうしたのターボ?」

ツインターボが指を差した先には、ショッピングモール。

「赤ちゃんの為に何か買おうよ!」

「そうですね、いい考えだと思います。」

「もう少しおっきくなった時の為に買っといてあげよう!」

「でも、なに買う?」

「そうですね…。転倒防止クッション、よだれカバー、お座りクッション、後はプラスチック製のプレートとスプーンでしょうか。」

「詳しいね!イクノ」

「もし、お世話係になった時の為に色々調べたので」

「準備がすごいね…」

「これぐらいの事、自分にとっては普通の事です。それではショッピングモールの中に入りましょう」

「「おおー!」」「おおー」

 

ー街 ショッピングモールー

ショッピングモールで赤ん坊グッズを取り扱っている店に行く。

「それでは先ほど言った物を買うとしましょう」

「わかった!ターボはプレートとスプーンを探してくる!」

「私はかわいいよだれカバーを探すよ!」

「じゃあ、アタシはお座りクッションを探そうかな」

「それでは皆でそれぞれ探しましょうか。私は転倒防止クッションを探します。」

皆で手分けして、決めた物を探しに行ったのだった。

 

~数分後~

「(これにしましょうか…。クッションの柔らかさ、耐久性、取り外しのやり易さ。この中にあるもので一番いい物です。デザインも可愛いですし…)」

イクノディクタスが選んだのは、熊の耳が生えた、耐久性などもしっかりした物。

「イクノー!」

「どうしたのですか?ターボさん」

「これ!どう思う?」

「…悪くないですね!これでいいと思います」

ツインターボが選んだものはT字に区分されている、蹄鉄柄のプレートとスプーン。

「ネイチャさんやタンホイザさんが気になりますね、確かめに行きましょう。」

「わかった!」

まず、マチカネタンホイザのもとに向かう。

「タンホイザさん」

「あっ!イクノ!」

「よだれカバーは見つかりましたか?」

「うん!見てみて!」

マチカネタンホイザが広げて、星柄のよだれカバーを見せる。

「かわいい!」

「いいと思いますよ、タンホイザさん」

「えへへ…これにしよーっと!」

次にネイチャのもとに行く。

「これ、めちゃかわじゃん!猫のクッション!しかも、3種類!黒猫か虎柄猫、白毛猫!どれもいいなぁ~」

「ネイチャさん、決まりましたか?」

「!?…い、いいや!まだだよぉ」

「ネイチャは猫が好きなんだな!」

「皆…もしかして、見てた…?」

「恥ずかしがる事ないよ~。かわいかったよ!」

「わ、忘れて!」

ナイスネイチャは虎柄猫のクッションを選んだのだった。

 

ー街ー

買い物を終えた4人はトレセン学園の方へと向かっていた。

「楽しかったね!」

「そうですね、今日は本当に楽しかったです」

「ターボも!」

「また行きたいね~。アンタも楽しかった?」

「あぅ…」

「返事したぞ!」

「楽しかったって事なのかな?」

「そういうことでしょう…きっと」

「この子が大きくなったら、また一緒に行きたいね」

そんな話をしながら歩く。

「この子が大きくなったら、どんな子になってるかな?どんな風に走ってるのかなぁ~?」

「ターボみたいに大逃げするのかな!」

「あれをできるのは、ターボ位だよ」

「それか、ネイチャさんの様な差しかタンホイザさんの様な追込かもしれませんね」

「楽しみだね!この子がどんな風になるか!」

そんな話をしながら、トレセン学園に帰っていった。

 

ートレセン学園ー

「それじゃあ、私は赤ちゃんを返してくるね」

「気を付けて下さいね。ネイチャさん」

「先に寮に帰ってるぞ!」

「先に戻ってるねぇ~」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

「ふぅ…疲れた~。でも、楽しかったなぁ」

ナイスネイチャがベットに赤ん坊を寝かせる。

「アンタも楽しかったよねぇ~」

「ふゎ~…」

「あはは、疲れちゃったか!お休み…」

「すぅ~」

 

~夜~

(ガチャッ)

「あっ、ネイチャ」

「お帰り、トレーナーさん」

「今日は大丈夫だったかい?」

「うん、全然大丈夫でしたよ」

「ありがとう、ネイチャ」

「べ、別にお礼なんていいって!あっそうだ…これ…」

ナイスネイチャが財布をトレーナーに渡す。

「実は赤ん坊の為に色々買っちゃったんだ…。その…結構使っちゃったんだけど…」

「この子の為に使ってくれたんだろ?嬉しいよ。今日はどこに行ってきたんだい?」

「ただ街を歩いたり、ショッピングモールで買ったりしただけだよ」

「きっと、この子も楽しかったと思うよ。今日は本当に助かったよ。またお世話係になった時は頼むね」

「うん。それじゃあ、寮に帰るね!お休みなさい、トレーナーさん」

「ああ、お休み」

(ガチャッ…ガタン)

「さて…寝るかな」

トレーナーは眠りに入ったのだった。

 

(続く)



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トレセン学園に赤ん坊!? ライスシャワー&ミホノブルボン

ー生徒会室ー

(コンッコンッコンッ)

「し、失礼します!」

「来てくれてありがとう、ライスシャワー」

「は、はい!」

「実は今日来てもらった理由は、今日のお世話係を君に頼みたくてね。」

「そ、その!」

「?」

「ライスなんかで大丈夫ですか?」

「私は信頼してるんだ。頼まれてくれるかい?」

「はい…!ライス、頑張ります!」

「ありがとう、ライスシャワー。赤ん坊はトレーナー君の所にいるから、頼んだよ」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ…)

「入るよ、お兄様」

「ん?やあ、ライス。どうしたんだ?」

「ライス、赤ちゃんのお世話を頼まれたんだ!」

「今日はライスがお世話係か、よろしくね。今日は俺も着いていくよ」

「お兄様がいるなら、安心するよ!赤ちゃんはどこ?ライス、見たい!」

「こっちにおいで」

ライスシャワーがトレーナーに近づく。

「あぅ…」

「わぁ~!可愛い。でも、やっぱり…ライスがお世話係で大丈夫かな…」

ライスシャワーが落ち込む。

「大丈夫だから、落ち込まないで!」

トレーナーが必死に慰める。

「それじゃあ、ミルクはさっきあげたから。お出かけに行こうか」

「ライス、この子とお花屋さんに行きたい!」

「そうだな…、いい考えだと思うよ。行こうか!」

 

ートレセン学園 廊下ー

「~♪」

「楽しそうだな、ライス」

「最近、お兄様は忙しそうだったり、他のウマ娘さん達の相談に乗ってあげてて、お話できなかったから」

「そういえば、そうだったな」

話ながら歩いていると。

「こんにちは。マスター、ライスさん」

「ブルボンさん!」

「やあ、ブルボン」

「あぅ…」

「その子が噂の赤ん坊ですか?」

「うん!そうだ、ブルボンさんも一緒にお世話しませんか?」

「私もですか?」

「どうする?ブルボン」

「マスターの意見を下さい」

「まあ、人が多い方が安心するかな…」

「それでは一緒にお世話をします」

「本当かい?助かるよ」

「ライス達、これからお花屋さんに行くんだ!」

「お花屋さんですか?わかりました、最短距離で行きましょう」

 

ー街 お花屋ー

街の中にある。花屋さんに着いた。

「お花がいっぱいあるよ!」

「綺麗ですね」

「欲しいのがあったら買ってあげるよ。選んでいいよ!」

「えっ!悪いよ、お兄様…」

「全然、大丈夫だよ。それに最近、2人共頑張ってるからプレゼントとして受け取ってくれると嬉しい」

「それではマスターが選んでくれたら、嬉しいです」

「俺!?」

「うん!ライス達がプレゼントを選ぶのもおかしいと思うから、お兄様が選んで!」

「う~ん…難しいなぁ。わかったよ、ちょっと待っててね」

 

~しばらくして~

「お待たせ」

「あっ、お兄様!」

「ごめん、結構長く選んじゃった」

「問題ありませんよ。ライスさんとお花を見ていたので、退屈はしなかったです」

「綺麗なお花がいっぱいあったね!」

「はい、心が落ち着きます」

「ライスにはブルースターって言う花をあげるよ」

トレーナーは5本にまとまったブルースターの花束をライスシャワーにプレゼントした。

「ありがとう!お兄様!青色でとっても綺麗!」

「よかった!ブルボンにはこれ!ガーベラをあげるよ!」

トレーナーはミホノブルボンに5本にまとまった色の異なるガーベラをプレゼントした。

「とてもカラフルで綺麗です。マスター、ありがとうございます!」

「よかった~!喜んで貰えて!」

「?」

ライスシャワーが何かを見つめる。

「どうした?」

「そのお花は?」

「これはこの赤ちゃんにって思って!」

「そのお花はなんと言う物ですか?」

「ストレリチアってやつで。育てるやつみたいなんだ。この子の近くで育てようと思ってね!

「重そうだね、ライスが持とうか?」

「悪いが、頼めるかい?」

「全然大丈夫だよ」

「次にどこかに行く予定はありますか?マスター」

「特にないな…。そうだ!本屋に行かないか?この子の為に本を買ってあげたいんだ」

「それでは、行きましょう」

 

ー街 本屋ー

トレセン学園から遠くない、本屋を選んだ。

「たくさんありますね…。マスターはどんな本が欲しいのですか?」

「そうだな…。やっぱり、赤ちゃんから子供まで読める様なやつかな?」

「検索中…」

「?」

「一番、効率的な探し方を見つけました」

「本当か!?」

「店員さんに聞きましょう」

「なんだったんだ!今のは!?」

「すいません、よくこういう言動になってしまうのです」

「そ、そうか。すまない」

「お兄様~!これ見て!」

ライスが持ってきたのは、「しあわせのまほう」という本。

「これね、ライスがよく読んでた絵本なんだ」

(ペラッ…)

しばらく、トレーナーは絵本を読んだ。

「ふたりをしゅくふくする。こううんをとどけるライスシャワー…。素敵な絵本だね!ライス」

「うん、ライスのお気に入りの本なんだ!この子にも読んで欲しいな!」

「そうだね。この子にはライスみたいに優しい子になってほしいな…」

「だ、駄目だよ。ライスみたいになったら、きっと不幸になっちゃう…」

「ライス、そんなに自分の事を不幸なんて言わないで…。俺は君にあえて、とっても幸せだよ」

「!…うん!ライスもお兄様に会えて、幸せだよ!」

ライスシャワーとの絆を感じた、ひとときだった。

「マスター、店員さんに聞いてみました。何冊か良さそうなのがあったので、持ってきました」

「読んでみようかな」

トレーナーは何冊か見てみた。

「どれもいいなぁ」

「この「はらぺこあ○むし」とか、「ぐり○ぐら」と言うのもとっても面白いです」

「全部買っちゃうかな」

「良い考えだと思います。たくさん絵本があった方が赤ちゃんも飽きないと思います」

会計を終え、帰るトレーナー達。

 

ー街ー

トレーナー達はトレセン学園に帰っていた。

「今日はありがとう。ライス、ブルボン。助かったよ」

「いえ、私は荷物を持ってるだけですよ」

「赤ちゃんの事はほとんどお兄様が見てたから」

「(はっ!そういえば、そうだった!赤ん坊への理解を深める為のお世話係なのに…!)」

「でも、今日はライスも楽しかったよ!」

「私も楽しかったです。今日はありがとうございました。マスター」

「(まあ、2人が楽しかったなら、いいっか!)」

「赤ちゃんも楽しかったかな?」

「どうなのでしょう」

「きっと楽しかったと思うよ」

そんな話をしながらトレセン学園に帰っていた。

 

(続く)下の方は余談など…

 

<余談>

実はこのシリーズのオチはタキオンの実験で赤ちゃんにされてしまったトレーナーにしようと思っていました。

 

<花の意味など>

トレーナーがライスやブルボンに渡した、花の意味

ブルースター

信じ合う心』『幸福な愛』『星の精』『早すぎた恋』『身を切る想い』

サムシングブルーという結婚式のしきたりでも知られ、ヨーロッパでは「幸せを呼ぶ花」とされるブルースター。(コピー引用)

ライスに似合う花だと思い、この花を渡しました。

 

ガーベラ

ガーベラ全般の花言葉は「希望」「常に前進」。

「希望」「常に前進」の花言葉は、ピンクやオレンジなどの色鮮やかな花を咲かせ、明るく生き生きとした印象を与えることにちなむといわれます。

 

ガーベラ全般の英語の花言葉は「cheerfulness(上機嫌、元気)」「beauty(美)」です。

 

花の色による花言葉もあります。

ピンクのガーベラの花言葉は「崇高美」。

白いガーベラの花言葉は「希望」「律儀」。

赤いガーベラの花言葉は「神秘」。

黄色いガーベラの花言葉は「究極美」「親しみやすい」。

オレンジのガーベラの花言葉は「我慢強さ」です。

(コピー引用)

ミホノブルボンには何をあげようか悩みました。

 

ストレリチア

花言葉は「輝かしい未来」と「万能」です。

トレーナーは赤ん坊の未来が明るい事を願っているという事です。(トレーナーは花の意味を知らない)

 

ライスとブルボンの花束にはそれぞれ、5本ずつ入っています!実は数にも意味があります!

それは「あなたに出会えた事の心からの喜び」です。

 

絵本の元ネタはアニメでライスが見ていた、「しあわせのまほう」です!

 

ここからウマ娘を知った自分について(どうした急に)

 

自分は2期の途中からウマ娘を見たのですが、最初はただの美少女アニメかなと軽い気持ちでみたのですが、とても面白かったです!自分は特にツインターボが好きです!自分は競馬にあまり、興味がなかったのですが、いざ競馬を見てみると…。そこには自分の知らないドラマがありました。正直驚きました、自分は競馬がこんなにも凄いという事に今さら気づいたのです。今になっては競馬のレースを見るのが楽しみになっています!ウマ娘というコンテンツに出会えた事に感謝です!



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トレセン学園に赤ん坊!? スピカメンバー編

今回は登場人物が多いので名前を書かせて頂きます!名前を書くのは最初だけで、途中からは一文字にさせて貰います!

ちなみにトウカイテイオーとトレーナーは最初の一文字が被ってしまうので、

トレーナーはト

トウカイテイオーはテ

です!それではどうぞ!

 

ー生徒会室ー

(ガチャッ)

ゴールドシップ「しっつれいしま~す!」

エアグルーヴ「こら!ノックをしろ!」

シンボリルドルフ「まあまあ、エアグルーヴ。よく来てくれたな、ゴールドシップ」

ゴ「どうして、アタシを呼んだんだ?もしかして、もうすぐ始まる、カタストロフィに備えて、アタシを呼んだだろう?そうだろ!」

シ「?…すまないがその事じゃないんだ」

ゴ「なんだぁ、残念だぜぇ~」

シ「君に赤ん坊のお世話を頼みたいのだが…構わないかい?」

ゴ「全然大丈夫だぜぇ!なんたって、未来を救う為だからな!このゴールドシップ様に任せときな!ドリャァァァ!!」

(ガチャ…ガタン!)

エ「相変わらず、何を言ってるのやら…」

シ「フフ…確かに。でも、それが彼女の魅力だろう。赤ん坊の事は任せておけば、安心かもな」

エ「安心…?本当にそうでしょうか…」

シ「彼女の良い所は普段はふざけているが根は真面目な所さ、きっと赤ん坊のお世話はきちんとやってくれるだろう」

エ「会長がそこまで言うなら、信じられますが…」

 

ートレーナーの部屋ー

トレーナー「よし、ミルクの準備しよっと」

トレーナーがミルクの準備をしようと部屋から出ようとすると。

(ガチャ…)

ゴ「ドリャァァァ!」

ドロップキックでドアを蹴ろうとするゴールドシップと運悪く鉢合わせる。

(ドゴォ!!)

トレーナーが腹にドロップキックをくらう。

ト「うっっ!!?」

(ドカッ!ズサァァァ…)

トレーナーが床に倒れ、何センチか滑る。

ゴ「あっ…やべっ」

トウカイテイオー「やっほー!トレーナー…って!?トレーナー!どうしちゃったの!?」

中等部のトウカイテイオーがトレーナーに駆け寄る。

ゴ「テイオー、大変だ!トレーナーが急に倒れてよ、きっと疲れてるんだ。寝かせてあげようぜ!ちょっと運ぶの手伝え!」

テ「わかった!トレーナー、すぐ寝かせてあげるからね!」

ゴールドシップとトウカイテイオーはトレーナーをソファーに寝かせた。

テ「トレーナー、大丈夫かな?」

ゴ「大丈夫。時期に起きる」

テ「ところで、何でゴルシはここに?」

ゴ「ああ、私が今日のお世話係なんだ」

テ「噂の赤ちゃんの!いいなぁ~、ボクもお世話手伝っていいかな!?」

ゴ「おう!人は多い方が安心するしな!」

テ「やったぁ~!」

ゴールドシップ達がベットに近づく。

赤ちゃん「あぅ…」

テ「可愛い~!」

ゴ「めっちゃ可愛いじゃねぇか!まさか、このゴルシ様の魅力を上回る奴がいるなんてな!」

テ「あっ!そうだ、トレーナーの倒れてた所にこんなのが置いてあったよ!」

ゴ「ミルク容器と粉ミルクか…。推測するに赤ん坊はミルクの時間の様だな」

テ「それじゃあ、カフェテリアに行こうよ!」

ゴ「そうだな、ワトソン君」

テ「テイオーだけど…」

ト「うぅ…」

テ「あっ、トレーナー!大丈夫?」

ト「テイオー?…大丈夫だよ。一瞬、走馬灯が見えただけだから。ベットまで運んでくれたんだね…ありがとう」

ゴ「大丈夫か?トレーナー」

ト「ゴルシもいたのか…。今日のお世話係かい?」

ゴ「そうだぜ」

ト「今日は赤ちゃんの為に服なんかを買いに行こうと思ってたんだ。すまないけど頼めるかい?」

ゴ「おう!このゴールドシップ様に任せとけって!」

ト「ごめんね、一緒に行きたいけど。動くだけで体が痛くて、動けそうにないや。俺は治るまで寝るとするよ。悪いけど、赤ちゃんのお世話、頼んだよ」

テ「ボクも一緒にお世話するから、安心して寝てていいよ!トレーナー!」

ト「それじゃあ、頼んだよ。そうだ、財布を渡しておくよ、それで買ってくれ。メモも渡しておくよ。2人が何か欲しいのあったら買っていいぞ。」

テ「え!やったー!ハチミー舐めよーっと!」

ゴ「私は宇宙戦艦買っていいか!?」

ト「買えるわけないだろ!?」

トレーナーが2人に財布とメモを渡して、眠った。

ゴールドシップが赤ん坊を抱え、トウカイテイオーと共にカフェテリアに向かった。

 

ー食堂(カフェテリア)ー

ゴ「よし、ミルクの用意してくるわ。どっか座って待っててくれ、テイオー」

テ「わかったー」

ゴールドシップがトウカイテイオーに赤ん坊を預け、ミルクの準備に向かった。

テ「どこ座ろうか…ん?」

(パクッ)

スペシャルウィーク「ん~♪美味しい!」

(パクパク)

サイレンススズカ「スペちゃん、そんなに食べたら。また、お腹が大きくなっちゃうわよ?」

中等部のスペシャルウィークと高等部のサイレンススズカが一緒に食事をしている。

ス「食堂のご飯って美味しくて、ついつい食べすぎちゃうんです」

サ「沢山食べる事は悪くないのだけど…レース前までにはちゃんと調整しとかなきゃダメよ」

ス「わ、分かってます!」

テ「スズカにスペちゃん!ここに座っても良い?」

ス「あっ!テイオーさん!どうぞ!」

サ「こんにちは。あら、その子が噂になってた赤ちゃん?」

テ「そうだよ!」

サ「とっても可愛い子ね」

ス「前に会った事あります!今日はテイオーさんがお世話係ですか?」

テ「違うよ。お世話係はゴールドシップだよ!ボクはただ手伝ってあげてるだけ!」

ス「2人だと大変でしょう?私達も手伝いましょうか?」

テ「確かに人が多い方が助かるかも」

ス「私も全然構いませんよ!手伝います!」

テ「助かるよー!ありがとう、スペちゃん、スズカ!」

 

~しばらくして~

赤「うえーん!うえーん!」

テ「わわわ!どうしたの!?」

サ「きっと、お腹が減ったんでしょうね」

ス「ゴールドシップさんはまだでしょうか?あっ!そうだ!」

(ペタッ)

サ「何してるの?スペちゃん」

スペシャルウィークが床に寝っ転がる。

ス「さぁ、テイオーさん!赤ちゃんをお腹の上に!」

テ「その膨らんだお腹に!?スペちゃん訳わかんないよぉ!」

ス「テイオーさん、考えないで下さい!速く!」

テ「うぅ…わかった」

(むにぃ…)

赤「ひくっ…ぅ…」

サ「うそでしょ!?」

テ「わー!泣き止んだ!どうして?」

ス「実はオグリキャップさんがやってたの見てたんです!」

サ「わざわざ、真似する必要はないと思うけど。まぁ、助かったわ。お手柄だわ、スペちゃん」

ス「泣き止んで、よかったです!」

ウオッカ「スペ先輩、何してんっすか!?」

ダイワスカーレット「そうですよ!制服が汚れちゃいますよ!」

中等部のウオッカとダイワスカーレットが駆け寄ってきた。

ス「あっ!スカーレットさんにウオッカさん!」

ゴ「お待たせー!ミルク作ってきたぜー!」

(ズザザザ…)

メジロマックイーン「ちょっと!ゴールドシップさん!離してくださいまし!」

ゴールドシップがメジロマックイーンを連れて、戻ってきた。

ゴ「マックイーン連れてきたぜ!って、こんなに人が集まってたのかよ!こりゃラグナロクも近いな…」

メ「何を言ってますの!?」

テ「ねぇ!いい考えを思いついたんだけど!皆で赤ちゃんのお世話しようよ!」

ダ「私はいいですけど、こんなにお世話係いりますか!?」

テ「人数は多い方がいいからさー!」

メ「いきなり連れてこられたのですが…。私は全然構いません」

ウ「アタシも別にいいですけど」

テ「よーし!決っまりー♪」

ス「すいません、助けて下さい!」

お腹に赤ん坊を乗せた、スペシャルウィークが助けを求める。

ゴ「おっと…すまねーな、スペ。このミルクは1人用なんだ。」

メ「相変わらず、何を言ってるのか分かりませんわ。そのミルクを貸して下さいまし」

ゴ「んっ」

ゴールドシップがメジロマックイーンにミルクを渡し、メジロマックイーンが赤ん坊を抱く。

メ「よし、よ~し。ミルクですよ」

赤「ちゅぱ…ごくごく」

ス「マックイーンさん、すごいですね!赤ん坊のお世話とかした事あるんですか?」

マ「名門メジロ家のお嬢様にとって、これくらいの事出来て、当然ですわ」

ゴ「おい、マックイーン。顔がドヤついてるぜ」

マ「ふぇ…そんな顔してました?」

テ「そういえばさー!買い物に行かなきゃいけないんだよね!皆で行こうよ!」

サ「何を買うの?」

ゴ「えっと。ぬいぐるみと服…後は粉ミルクなんかの買い出しだな」

ウ「だったら、早めに買いに行きましょうよ!」

ダ「ミルクをあげ終わったら、行きましょう!」

ゴ「そうだな。お昼までにはトレーナーの所に戻さないといけねえし」

ミルクをあげ終わった後、皆で出掛けるのだった。

 

ー街 ショッピングモールー

ゴールドシップが赤ん坊を抱き、7人で近くのショッピングモールに行くのだった。

テ「着いたー!」

サ「皆で一緒に行くのは大変だから、手分けして行きましょう」

ス「そうですね!他の人の迷惑になるかもですし…」

ゴ「それじゃあ、ウオッカとスカーレットは服を頼む。私とマックイーンはぬいぐるみを見てくるぜ。スズカとスペとテイオーは買い出しを頼むぜ!金もそれぞれ渡すから、落とすんじゃねーぞ!お昼にここに集合だ、わかったか!」

テ&ス&ウ&ダ「「「「はーい!」」」」

サ「遠足する日の先生みたい…」

ゴールドシップがそれぞれにお金を渡し、メモの通りに皆で手分けして、買いに向かった。

 

ウオッカ&ダイワスカーレット 服

ウ「見ろよ、スカーレット!これいいだろ?」

ウオッカが見せたのはバイク柄の服。

ダ「アンタが好きそうなやつね。駄目とは言わないけど、やっぱり女の子だからこういうのがいいと思う」

ダイワスカーレットが見せたのは沢山の動物が描いてある服。

ウ「そっちもいいけど、俺はバイク柄の方がいい!」

ダ「確か、アンタがお金貰ってなかった?」

ウ「貰ってるけど…」

ダ「何円あるの?」

ウ「大体…2000円」

ダ「2人とも買えるから、買いましょうよ」

ウ「そうするか」

ダイワスカーレットとウオッカが会計場所に向かった。

店員「2080円です」

ダ「ちょ、ちょっと足りないじゃないのよ!」

ウ「知らねー!」

ダ「ちょっとアンタ、お金持ってない?」

ウ「ん~」

ウオッカがバックを調べる。

ウ「おっ!あった!」

ウオッカが100円を取り出す。

店「ありがとうございました」

ダ「おかげで助かったわ」

ウ「別にいいけど。1つ貸しな!」

ダ「しょうがないわね」

 

ゴールドシップ&メジロマックイーン ぬいぐるみ

ゴ「なあ、マックイーン!どれが良いと思う?」

白い熊のぬいぐるみと紫色の熊のぬいぐるみを見せる。

メ「あなたにしてはいい物を選びましたわね。どっちもかわいいですわ」

ゴ「それじゃあ、どっちも買っちまうか!マックイーンはなんかねえのか?」

メ「そうですわね…。あっ!見てください!ゴールドシップさん!」

メジロマックイーンが見せたのは

ゴ「おっ!会長じゃねーか」

シンボリルドルフのぬいぐるみが売っていた。

メ「これも買いましょう!」

ゴ「どうだ?かわいいか?」

赤「きゃっきゃっ」

メ「あら、喜んでますわ」

ゴ「だったら、買うか」

2人はぬいぐるみを買うと集合場所に向かった。

7人は集合場所に集まって、買った物を伝えあった。買い物が終わってから、しばらくショッピングモールを歩き、トレーナーのお金でゲーセンで遊んだりと、赤ちゃんと色々な所を回った。時間も昼なので、学園に帰る事にした。

 

ー街ー

ゴ「いやぁ~!今日は楽しかったぜー!」

サ「そうね。たまにはこういう息抜きも大切ね」

ス「テイオーさんのダンス凄かったです!」

テ「えへへ!ボク、ダンスゲーム得意だからね!」

ゴ「それに比べてスペは全然ダメだったな」

ス「あはは、ダンスの練習もちゃんとやっときます」

ゴ「ウオッカとスカーレットはほとんど、マ○カーやってたな」

ウ「あれはスカーレットが誘ってきたから…」

ダ「はぁ!?アンタがやりたそうに見てたからでしょ!」

ウ「面白そうだなって見てたんだよ!」

ダ「どっちにしろ、同じじゃない!」

ウ「同じではねーだろ!」

サ「相変わらず、仲良しね」

ウ&ダ「仲良くありません!」

マ「私も楽しかったですわ」

ゴ「それじゃあ、またお世話係になったら。皆で行こーぜ!」

ス「ですね!」

そんな話をしながら、トレセン学園に帰るのだった。

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ)

ゴ「失礼するぜ!トレーナー!」

ト「お帰り。今日はありがとう」

ゴ「それより、体の方は大丈夫か?」

ト「大分、よくなったよ。どうしてこうなったかは知らないけど。そういえば、メモとかは?」

ゴ「おう!ちゃんと買ってきたぜ!」

ゴールドシップが買った物をトレーナーに見せる。

ト「熊のぬいぐるみか!かわいい!それにこの色、君とマックイーンみたいだな。おお!それにシンボリルドルフのぬいぐるみか!こっちもかわいいな!」

ゴ「実はテイオー以外にスカーレットやウオッカ、スペにスズカ、マックイーンを連れて、ショッピングモールに行ったんだ」

ト「へぇー、明日は皆にお礼を言わないとな。じゃあ、この服はウオッカとスカーレットだな。バイク柄に動物柄か…赤ちゃんに似合いそうだ。」

ゴ「それと悪いんだけど、実はゲーセンとかで結構使っちまってよ。すまねぇ、トレーナー」

ト「別に構わないよ。最近、皆頑張ってるしな!」

トレーナーとゴールドシップは赤ん坊をベットに寝かせ、しばらくおしゃべりをした。

 

~夜~

ゴ「まずい、そろそろ寮に戻らねぇと」

ト「そうか。お休み、ゴールドシップ」

ゴ「おう!お休みー!」

(ガチャ…ガタン)

ト「なんだか色々揃ってきたな。今まで、皆が買ってくれた物が溜まってきたな。明日は整理しようかな」

トレーナーは明日に備えて、赤ん坊と一緒に寝るのだった。

 

(続く)



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トレセン学園に赤ん坊!? キングヘイロー&ハルウララ

ー生徒会室ー

(コンッコンッコンッ)

「失礼しまーす!」

中等部のハルウララが元気に入室してきた。

「来てくれて、ありがとう。ハルウララ」

「カイチョーさん!何でわたしを呼んだの?」

「学園に来た赤ん坊の事は知っているだろう?」

「うん!昨日はスペちゃん達が面倒を見てあげてるのを見たよ!」

「今日はハルウララに赤ん坊の事を任せたいんだ」

「えー!いいの!?」

「ああ」

「やった!やった!お世話してみたかったんだ!」

「フフ…嬉しそうで何よりだ。赤ん坊はトレーナーの部屋にいるから。お世話の方を頼んだよ」

「うん!任せて!カイチョーさん!」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャッ…)

「おはよー!トレーナー!」

「ん?…ウララじゃないか。どうしたんだ?」

「今日のお世話係だよ!」

「そうか!今日はウララか!よかったね」

「うん!今はなにやってるの?」

「ミルクをあげてるんだ」

「わたしもやってみたい!」

「いいよ」

トレーナーが赤ん坊とミルクをハルウララに渡す。

「あぅ…」

「わー!かわいい~!」

ハルウララが赤ん坊を見つめ、目を輝かせる。

「ゆっくり、口に近づけるんだぞ」

「わかった!よし、よ~し」

「ちゅぱ…ごくごく」

「みて!飲んでるよ!」

「ああ、沢山飲んでるな!」

「そういえば、トレーナー!あれは何?」

ハルウララが言っているのは、今まで、皆が買ってきてくれた、赤ん坊の為に集めた物。よだれカバーやぬいぐるみ等の物だ。

「赤ん坊にあげた物さ。今日は整理しようと思ってね。そんなに時間は掛からないから、待っててくれ」

「わかった!」

トレーナーが整理をしている間、ハルウララは赤ん坊と遊んだ。

 

~しばらくして~

「ふぅ~、終わった。お待たs…」

「すぅ~…」

ハルウララと赤ん坊がソファに座って、寝ている。

「寝ちゃったか」

トレーナーは隣に座る。

(ほっこり)

「(2人共、かわいいな。娘ができたみたいで嬉しいな…)すぅ~」

2人を見守るうちにトレーナーも寝てしまった。

 

(コンッコンッ)

「んぁ…ん~!」

トレーナーがノック音と共に起きる。

「失礼するわよ、トレーナー」

入ってきたのは中等部のキングヘイロー。

「やあ、キング」

「あら?ウララさんもいたのね」

「ふわぁ~むにゃむにゃ…あっ!キングちゃん!」

ハルウララが立ち上がりキングヘイローに近寄る。

「キングちゃん!みてみて!」

「あぅ…」

「赤ちゃんね。前に会った事あるわ」

「そうなの!?」

「ええ。スカイさんがお世話をしてたわ」

「へぇ~、スカイちゃんもお世話してたんだ!」

「なあ、キング」

「なにかしら?」

「君も一緒にお世話を見ないか?」

「え!私!?」

「いい考えだね!ねー!一緒にお世話しようよ!」

ハルウララがキングヘイローにさらに近づく。

「ちょ、ちょっと、近い!わかった、わかったわ!」

「やった!ねぇ、トレーナー!お出かけに行こうよ!」

「お出かけか…。どこに行こうか…」

「その…お出かけではないのだけど、実は今日、宝塚記念に出走するの。この一流の私の走るレースをこの子に見せてはいかが?」

「そうだっけ!?」

「忘れてたの!?あなた、本当にトレーナー!?他にグラスさんとスペちゃんにフクキタルさんもでるじゃない!」

「グラスワンダーとスペシャルウィークにマチカネフクキタルも!?」

「このヘッポコ!ちゃんと担当ウマ娘達のレースの予定なんか、ちゃんと確認しときなさいよ!」

「最近、赤ん坊のお世話ばかりで把握してなかった!まずい!準備しないと!車出すから待ってて!」

「私は3人を呼んでくるわ。ウララさんはトレーナーと一緒に車で待ってなさい。わかった?」

「うん!レース頑張ってね!」

「もちろん!私が勝つわ!」

 

ー阪神レース場 控え室ー

「よし、4人とも準備できたか?」

「ええ、とっくのとうに終わってるわ」

「はい!キングさん、グラスちゃん、フクキタルさん!私が勝ちます!」

「私も1着は譲りません!私が勝ちます」

「今日のレース結果は吉と出ていたので、勝つのは私ですね!」

「気合いが入ってるな!4人とも頑張れ!応援してるよ!」

 

ー阪神レース場 観客席ー

「あっ!トレーナー!」

「待たせたね」

「いいなぁ~、わたしも走りたいな」

「出れるように頑張ろうな!」

「うん!あっ!キングちゃん達入ってきたよ!」

出走ウマ娘達がどんどん、控え室から出てくる。ウマ娘達がゲートに入り、レースがスタートした。

 

(この宝塚記念のレースはアニメの一期に再現されているので是非、見てみて下さい!YouTubeにあります!)

 

「ゴールイン!!勝ったのはグラスワンダー!2着にはスペシャルウィーク!3着はキンイロリョテイ!」

「はぁ…はぁ…。」

キングヘイローが空を見上げる。

「キングちゃーん!頑張ったねー!!」

「きゃっきゃっ」

「わぁ!赤ん坊も楽しかったのかな!笑ってるよ!」

「本当だ!この子もいつかは走るからな…。この子の走る姿を早く見てみたいな」

「そうだね!」

「俺は皆の所に行ってるよ!ウララは車で待っててくれ!」

「わかった!」

 

ー阪神レース場 控え室ー

「おめでとう!グラスワンダー」

「はい、勝ちました」

「皆もよく頑張ったね」

「はい…、グラスちゃんはやっぱり強いですね!」

「グラスさん、おめでとうございます」

「占いが外れたのでしょうか…。私の負けです。おめでとうございます!グラスワンダーさん!」

「うふふ…皆、ありがとう!」

「お疲れ様、疲れがとれてからで大丈夫だから、俺は車で待ってるよ。ゆっくり来なよ!」

「わかったわ」

 

ー車 帰り道ー

「「「すぅ~…」」」

スペシャルウィーク、グラスワンダー、マチカネフクキタルが寝ている。

「皆、寝ちゃったね!」

「疲れたんだろうな、今日は皆頑張ったからな。ゆっくり休んでくれると嬉しいよ。」

「皆、凄かったよね!私も走りたいな~!」

「ウララは今週にはレースに出れるよ」

「本当!?やったー!絶対、1着取るよ!」

「取れるさ!頑張ろう!」

「…」

キングヘイローが外を眺める。

「キングちゃんも頑張ったね!」

「そうね…」

キングヘイローが落ち込んでいるのがわかる。

「そうだ!海に行こうか」

「え?」

「海!やった!やった!」

「赤ちゃんに海を見て貰いたいし」

トレーナーはトレセン学園から海に行き先を変えた。

 

ー海ー

(ザァー…ザァー…)

「ほら~!海だよー!」

「きゃっきゃっ」

ハルウララが赤ん坊を海に触れさせる。

「…」

キングヘイローが海に足をいれて、考え事をしているようだ。

「キング?」

「なにかしら?」

「やっぱり、悔しいか?」

「当たり前でしょ…私は一流のキングヘイローを名乗り続ける為にレースには勝たなくてはならないの…」

「勝たせられなくて、ごめん…」

「なぜ、謝るの?負けたのは私の実力が足りなかったからよ。トレーナーのせいではないわ」

「でも、俺からしたら…君はもう一流だよ」

「そうかしら?」

「君の努力は周りの人に尊敬されてるし、向上心は誰よりも強いし、自分の中の一流になるという高い目標がある。俺はこれからも君の作る道を見守っていきたいと思ってる。それに赤ちゃんにはキングヘイローみたいな、どんな時にも努力を欠かさないで、どんな事にも全力で、他人に尊敬されるような人になってほしいんだ。」

「そ、そう…」

キングヘイローが照れた様子で顔が見えないように隠す。

「キングちゃん!どうしたの?海、楽しくない?」

「いいえ…、楽しいわ」

「トレーナー!赤ちゃんの事、お願い!」

ハルウララが赤ん坊をトレーナーに預ける。

「そーれ!」

(バシャッ!)

ハルウララがキングヘイローに水をかける。

「ちょ、ちょっと!ウララさん!やりましたわね!」

(バシャッ!)

「きゃ~!あはは!」

楽しむ、2人。

「トレーナーさーん!ずるいですよ~!」

「私達抜きに…ひどい人ですね」

「ご、ごめん!寝てたから…」

「あっ!スペちゃん達、起きたの?」

「はい!今起きました!」

「ほら!スペちゃん!」

(バシャッ!)

「うわぁ!もー!ウララさん!やり返し!」

「そうはさせないよ!スペちゃん!」

「隙ありですわ!」

(((バシャッ!)))

「ん?」

(((バシャーン!)))

3人が飛ばした、水しぶきがグラスワンダーにかかる。

「「「あっ」」」

「3人共?」

「あわわ…」

(バシャッ!!!)

「「「ギャァァ!!」」」

「やっぱり、グラスは怒らせたら、怖い…」

震えながら、グラスワンダーに水をかけられる、3人を眺めるトレーナー。

「海なんて、久しぶりです!あっ!にゃーさん!」

マチカネフクキタルのにゃーさんが海に流されていく。

「見た目の割に軽いな!?」

「にゃーさん!今助けます!」

マチカネフクキタルがにゃーさんを助ける為に海に飛び込む。

(バシャッバシャッ)

「危ないってー!」

帰りはびしょ濡れになった、5人を連れて帰る。トレーナーであった。

 

(続く)



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トレセン学園に赤ん坊!? ナリタブライアン&ヒシアマゾン

ー生徒会室ー

「…」

ナリタブライアンがソファーに腰を掛けている。

「なぁ、ブライアン」

「…なんだ、会長」

「今日のお世話係なんだが…」

シンボリルドルフがそう言うとナリタブライアンに視線を送る。

「…私か。別に子供が嫌いじゃない…でもお世話なんてした事がないぞ」

「安心しろ、トレーナー君もいる」

「アイツか…。まぁ、会長の頼みなら仕方ない」

「助かるよ、ブライアン」

「ああ」

(ガチャ…ガタン)

ートレセン学園 廊下ー

ナリタブライアンがトレーナーの部屋に向かう途中。

「よっ!ブライアン!」

「なんだ、ヒシアマ」

同じ高等部のヒシアマゾンが声を掛けてきた。

「珍しく、見るから、声を掛けようと思ってな!」

「珍しく…?」

「アンタはいつも、暇な時は中庭なんかで昼寝してんじゃんか。それなのに今日は珍しく、歩いてるからな!どこ行くんだい?」

「別に…、トレーナーの部屋にだけど」

「アンタが今日、お世話するのかい?」

「…だったらなんだ」

「アタシも一緒に面倒見てやるよ!」

「一緒に…?今日はトレーナーがいるんじゃないのか?」

「あ~、実はさっきアタシに電話があったんだけど、トレ公が風邪を引いちまったみたいなんだ」

「そうなのか…確か、トレーナーは1人暮らしだったな。看病してくれる人がいないと寂しいんじゃないか?」

「その事は心配ないぞ!なんたってスーパークリークが看病に向かったからな!」

「クリークか…」

 

ートレーナーの部屋ー

(ガチャ…)

「ん?…ブライアンじゃないか」

「姉貴…どうして?」

「お前達が来るまで面倒を頼まれてな」

「そうなのか!ありがとうな!」

「今日はブライアンとヒシアマゾンか」

「姉貴も一緒に面倒見るのか?」

「いや、すまない。実はチケットに呼ばれていてな」

「そうか…後は任せてくれ、姉貴」

「ああ、頼んだぞ。それでは失礼する」

「おう!ありがとな、ビワハヤヒデ!」

(ガチャ…ガタン)

ヒシアマゾンとナリタブライアンが赤ん坊のいるベットに近づく。

「あぅ…」

「…」

ナリタブライアンが赤ん坊を見つめる。

「やっぱり、かわいいな~」

ヒシアマゾンが赤ん坊を抱き上げる。

「今回はこのヒシアマ姉さんとブライアン姉さんがお世話してやるからな~」

「うぅ…」

赤ん坊が落ち着かない様子。

「おい、大丈夫なのか?」

「どうやら、腹が減ってるみたいだな。よし!カフェテリアに行こう」

 

ー食堂ー

「さてっ!ミルクを作るか!」

「どうやって作るんだ?」

「アンタは赤ん坊の面倒を見ときな!アタシがミルクを作ってくるよ!」

「わかった…」

ヒシアマゾンが赤ん坊を預け、ミルクを作る為にキッチンに向かった。

「あぅ…」

「(ウマ娘の赤ん坊なんて、初めて見たな。私や姉貴もこんなだったのかな…耳とか尻尾が小さい。手も…)」

ナリタブライアンが赤ん坊の手に指をおく。

(ギュ…)(ビクッ!)

赤ん坊が指を握る。

「(びっ…びっくりした)…フフ」

ミルクが来るのを待ちながら、赤ん坊と遊ぶナリタブライアンであった。

 

~しばらくして~

「フフ…」

「おーい!ブライアン!」

ヒシアマゾンが戻ってきた。

(ビクッ!!)

「なっ…なんだ?」

「ミルク持ってきたぞ」

「そ、そうか…ありがとう」

ヒシアマゾンがナリタブライアンにミルクを渡す。

「ほら、ミルクだぞ」

「ちゅぱ…ごくごく」

「…」

「アンタ、赤ん坊に夢中だな」

「…悪いか」

「いや、全然!」

「そうか」

「アンタとは子供の面倒を見た事あるけど、赤ん坊は初めてだからな!」

「そういえば、そうだな」

「そうだ!いちいち食堂来るのも面倒だから、トレ公の部屋に置いてあった財布で鍋なんか買っちまうか!トレ公の部屋にはコンロがあるからな!そうすれば、わさわざ食堂に来て作らなくて済むだろうしな!」

「まあ、いいんじゃないか」

「よし!それじゃあ、ミルクあげ終わったら、買い物に行くぞ!」

 

ーショッピングモールー

「着いたぞ!ブライアン!」

「見ればわかる」

「よし、鍋を探すぞ」

ナリタブライアンとヒシアマゾンが手分けして鍋を探す。

 

~しばらくして~

「いいの見つかったか?ブライアン」

「ん?いいや…」

「アタシは見つかったぞ!じゃーん!」

[uploadedimage:66005]

ヒシアマゾンが見せたのは猫の鍋。

「どうだ!かわいいだろ!」

「確かにかわいいが…それじゃ瓶が入りきらないと思うが…」

「安心しろ!ちゃんと測っといたからな!」

「でっ、入るのか?」

「多分な!」

「…まあ、別に問題ないんじゃないんか?アイツの事だ、喜ぶだろう。それにアイツは猫好きだし…」

「トレ公の事、よくわかってるな!」

「よく話すからな」

「でも、念のためにもう1つ買っとこうか。何買うかな~」

「そうだな…これなんかどうだ」

[uploadedimage:66006]

ナリタブライアンが見せたのは豚の鍋。

「おっ!かわいいじゃん!じゃあ、この2つ買うか」

ヒシアマゾンが会計を済ませる。

「よし!帰ろうか」

「ああ」

 

ー街ー

ナリタブライアンとヒシアマゾンがトレセン学園へ帰る途中…

「おっ!見ろよ、ブライアン!」

ヒシアマゾンが指を差す。

「公園?」

「休憩しないか?」

「そうだな…少し休むか」

「アタシ、ここで良い休憩場所知ってんだ」

ヒシアマゾンがナリタブライアンを連れて、公園のベンチに連れていく。

「ここだ!隣の木が陰を作ってくれてるから、暑い日にも涼しい所なんだ!」

(ピタッ)

ナリタブライアンが少し足を止める。

「んっ、どうしたんだい?ブライアン」

「いや、何でもない…」

ナリタブライアンとヒシアマゾンがベンチに腰を掛ける。

「そういえば、アンタは昔は影を怖がってたらしいな。今も怖いのか?」

「誰から聞いた?」

「アンタの姉からさ」

「姉貴…。はぁ…そうだな、今はそんなに怖くない。でも、夜は怖くてな」

「あ~、人形と一緒に寝てるんだっけ?」

「(姉貴、そんな事まで喋ったのか…!)」

「かわいいじゃんか!アタシも小さい頃は人形と一緒に寝たもんだな~」

「この子は強いな…私なんか、母さんには赤ん坊の頃は暗い所に行くとしょっちゅう泣いていたと聞いていた」

「もっと聞かせてくれ!」

「わかった…」

しばらく、2人はベンチに座り、色々な話をした。

 

~しばらくして~

「そういえば…最近、母さんに電話をしていないな」

「ちゃんと電話してやりなよ!」

「姉貴にもそんな事言われたな」

「親は大切にしてやりな!」

「あっ!お姉ちゃーん。私の事覚えてる?」

1人の女の子が近付いてきた。

「え?う~ん…あっ!感謝祭の時に来た子だね!」

「うん!お姉ちゃん達は何してるの?」

「今は赤ん坊のお世話をしてるんだよ」

「わ~!みせてみせて!」

「ほら、ブライアン」

「この子だ」

「わ~!かわいい!私と違って、お耳とか尻尾が生えてる~!」

「公園で何してるんだい?」

「今ね、友達と遊んでるの!お姉ちゃんも遊ぼーよ」

「いいぞ!ブライアンはどうする?」

「いや…この子の事を見とく」

「わかった!ちょっと遊んでくるよ」

「ああ…気を付けろよ」

 

~数時間後~

「お姉ちゃん、バイバ~イ!」

「おう!気を付けて帰んなよ!」

時間は昼になり、子供達が帰って行く。

「長く遊んじまった!おーい!ブライ…」

「すぅ~…」

ナリタブライアンと赤ん坊が寝ている。

「あー、寝ちまったか…」

(ちょんちょん)

ヒシアマゾンが起こそうとつつく。

「ん…ふぁ~。寝てしまった…」

「起きたか!もう夕方だぞ?帰ろうか!」

「わかった…」

 

ートレーナーの部屋ー

2人はトレセン学園に帰ってきて、トレーナーの部屋に来た。

「今日は疲れたな!」

「そうだな」

2人がベットに赤ん坊を寝かす。

「よし、よ~し。お休み」

「すぅ~…」

「…寝たな。夜は大丈夫なのか?誰かが面倒を見てくれるのか?」

「普段はトレ公が見てくれるんだけどな。トレ公がいない間は会長が夜を担当するらしい」

「それなら、安心だな」

「さあ!後の事は会長に任せて、アタシらは寮に戻るとするか!」

2人はトレーナーの部屋を離れ、寮に戻るのであった。

 

(終わり) 次ページはおまけ

[newpage]

おまけ スーパークリークの看病

(ピンポーン♪)

「ケホッケホッ…誰だろ」

トレーナーが立ち上がり、玄関へと向かう。

「は~い」

(ガチャッ)

「こんにちは、トレーナーさん」

玄関にはスーパークリークが立っていた。

「やあ、クリーク。どうしたんだい?」

「看病の方に参りましたよ~」

「看病…?とても気持ちはありがたいよ。でも、君に移ったりしたら大変だ!大丈夫だよ」

「うぅ…そうですか…」

(ペタッ)

耳が垂れ下がってる。がっかりしている、スーパークリークを見て…

「…わかった。頼むよ」

(パァァ)

スーパークリークの表情が一気に明るくなったのが分かる。スーパークリークを家の中に入れる。

「それでは何か食べたい物はありますか?」

「それじゃあ、おか…」

「おか!?」

「…?おかゆを頼めるかい?」

「あっ…おかゆですね、分かりました!」

 

~しばらくして~

「お待たせしました~」

「ありがとう、クリーク」

スーパークリークがおかゆを持ってきて、寝ている自分の隣に椅子を持ってきて、座る。

「(ふぅーふぅー)はい、トレーナーさん!」

(パクッ)

「ん~、美味しいよ!でも、熱くても大丈夫だよ」

「駄目です!やけどでもしたら大変ですから!」

その後は一生懸命に看病してくれた、スーパークリーク。

 

~夕方~

「今日はありがとう、クリーク」

「いえ!トレーナーさんにはいつもお世話になってますからね!これくらいの事どうって事ないですよ」

「帰りは気を付けるんだよ?」

「はい!それでは失礼します。お大事にトレーナーさん!」

「またね」

 

おまけ(終わり)



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トレセン学園に赤ん坊!? アグネスタキオン&マンハッタンカフェ

ー生徒会室ー

コンコンコン!とノック音が響く。

「失礼するよ。会長」

「来てくれてありがとう、アグネスタキオン」

「会長が私を呼ぶとは…珍しい」

「今日は君に赤ん坊の面倒を頼みたいんだ、いいかな?」

「ふぅん、私なんかに頼んで大丈夫なのかい?」

「ふふ、私は信頼している子にしか頼んでいないぞ?だから頼んでいるんだ。引き受けてくれるかい?」

「ふぅん、まあいいだろう。丁度、暇をもて余していたところだからな、引き受けようじゃないか」

「頼んだよ」

アグネスタキオンが顔に笑みを浮かべて、生徒会室を出る。

「本当に大丈夫でしょうか」

隣で静かに聞いていた、エアグルーヴが言う。

「心配か?エアグルーヴ」

「もちろんです!実験に利用されたりしたら…」

「心配はいらないさ、ママグルーヴ。アグネスタキオンはそこまではしない。絶対に」

「そこまで言うなら…ん?会長、今なんと?」

 

ー廊下ー

アグネスタキオンはトレーナーの部屋から赤ん坊を抱いて、出てきた。廊下を歩いているとマンハッタンカフェと鉢合わせる。

「やぁ~カフェ。ここで会うなんて、奇遇だね」

「なんですか、タキオンさん…と赤ん坊?」

「そうさ、赤ん坊だ。お守りは私のしょうに合わないような気もするが…」

「もしかして…」

「いやいや!決して、誰かを赤ん坊に変えたとかじゃないよ?前に噂になってたろう?」

「それは知ってます。赤ん坊を実験に利用するのかと」

「おい!私がそこまでする奴だと思ったのかね!?」

「はい…」

「えぇ~!君から見たら、私はそう見えるのかい?」

「はい…マッドサイエンティストに見えます」

「(ちょっと傷ついた…)まあ、安心したまえ。私でも、赤ん坊がいる時に実験などしないよ」

「…」

マンハッタンカフェが「信じられない」みたいな顔でアグネスタキオンを見つめる。

「なんだい!その顔は!…そうだ、カフェ?一緒にお世話をしないか?心配なんだろう?」

「別にいいですけど…」

「おや、意外とやる気だね?よし、決まりだな。早速ですまないんだが、この子にミルクをお願いできるかい?」

「わかりました…」

「てっきり断ると思ったのだが…」

「タキオンさんだと心配なので…」

「うぅ…流石にそこまで信じてもらえないとは…たとえ、私でも傷つく」

「着いてきて下さい…トレーナーさんの部屋に行きましょう」

「待ってくれ。何故、トレーナー君の部屋に戻るんだ?私がさっき出てきたばっかなのだが」

「トレーナーさんの部屋に鍋と粉ミルクが置いてあります…それで作れるはずです」

「そうだったのかい?知らなかったよ!」

マンハッタンカフェに着いていくアグネスタキオンと赤ん坊。

 

ートレーナーの部屋ー

着いた後は鍋や粉ミルクを準備して、マンハッタンカフェが作っていく。

「私も手伝おうかい?」

「いいえ…私だけで大丈夫です。タキオンさんは赤ん坊を頼みます」

「分かったよ」

アグネスタキオンは赤ん坊の世話などはしたことはない。どうすればいいか、よくわからない。とりあえず、近くにあるソファーに腰を掛ける。

「(ふぅん…どうしたものか。赤ん坊のお世話などは初めてだからな。どうすればいいかわからない。とりあえず…)」

アグネスタキオンが赤ん坊をくすぐる。

「キャッキャッ」

赤ん坊が喜ぶ。

「ほう!これが面白いのかい?こちょこちょ!」

マンハッタンカフェが見つめる。

「なんだい、カフェ?君もやってみたいのかい?」

「いいえ」

「まったく、素直じゃないな~カフェも」

「…どういう意味ですか?」

「こういうことだよ」

アグネスタキオンが立ち上がって、マンハッタンカフェに赤ん坊を渡す。

「えっ?…ちょっと、タキオンさん」

「私もミルクくらい作れるさ。カフェ、赤ん坊を頼んだよ?」

「はぁ…わかりました」

マンハッタンカフェがソファーに座って、赤ん坊と見つめ合う。

「…こんにちは、マンハッタンカフェです…」

「あう」

「ぷっ!」

まるで返事をするような光景に思わず吹き出してしまった、アグネスタキオン。マンハッタンカフェが無言でアグネスタキオンを見る。

「(まずい…カフェがちょっと怒ってる。あの目に影ができたのが何よりの証拠だ)」

「…ふふ」

赤ん坊の方に目をやって、お世話をする。

「タキオンさん…ミルクはできましたか?」

「今、温めているところだよ。もう少し、待ちたまえ」

しばらくして

「さぁ!できたぞ!ミルクだ!」

「そんなに大げさに…赤ん坊が泣いてしまいます」

「おっと、すまないね」

マンハッタンカフェがミルクをあげる。

「…はい、ミルクです」

「ふぅん…」

アグネスタキオンが静かに見守る。

「タキオンさんも…やりますか?」

「いいのかい?なら、お言葉に甘えて」

マンハッタンカフェがミルクと赤ん坊をアグネスタキオンに渡す。

「ほら、ミルク」

赤ん坊がミルクを飲む。

「美味しいかい?」

「飲んだ後は背中なんかを叩いてあげたほうがいいですよ…ゲップをさせてあげられるように…」

アグネスタキオンが赤ん坊の背中をトントンと優しく叩く。赤ん坊がゲップをする。

「ふわぁ」

「おや?どうやら眠いらしい」

「赤ん坊は寝るのが仕事と聞きました…寝かせてあげましょう」

アグネスタキオンが赤ん坊をベビーベッドに寝かせる。

「ふふ…可愛いですね…」

マンハッタンカフェがベビーベッドを覗き込んで、眠る赤ん坊を見つめる。

「モビールが無いじゃないか!まったく、トレーナー君はモビールの大切さを知らないようだな」

「どうしたんですか急に」

「モビールだよ。私が赤ん坊の時はあったんだよ。モビールは赤ん坊の知的好奇心を刺激し、視力や手や足の機能の向上が望めるオモチャなんだ。それが無いとは…トレーナー君も駄目だな」

「でも、どうしますか?トレーナーさんがいないので…買えないですよ」

「なら、私達で作ろうじゃないか」

「作るんですか?材料はどうするんですか?」

「材料なら貰ってこようじゃないか。ちょっと待っていたまえ」

アグネスタキオンが部屋を出る。しばらくして、戻ってきた。

「貰ってきたよ」

「こんなに…一体、どこから?」

「スカーレット君に頼んだんだ。彼女はもの作りが好きだと前に聞いたんでね!頼んだら、いっぱいくれたよ…まったく、優しい子だね」

「材料があるのはいいことなのですが…何を作るんですか?」

「お互いに好きなのを作ろうじゃないか!そうだな…例えば、私はフラスコやモルモットの形をした物を作ろうじゃないか」

「じゃあ…私はコーヒーカップなんかの好きな物を作ればよいと?」

「まあ、そんな感じで大丈夫だろう」

2人はお互いに好きな物を作りあって、赤ん坊の為にモビールを作っていく。

「どうだい、カフェ!上手く出来ただろう!」

アグネスタキオンがニコニコでマンハッタンカフェに見せる。

「私も今できました」

マンハッタンカフェもアグネスタキオンとお互いに見せあう。

「ほう!黒猫にコーヒーカップ、後は音符とかか!」

「タキオンさんはフラスコにモルモット、後はお弁当…ですか?」

「そうだよ!」

2人は楽しみながらどんどん作っていく。しばらくして…

「出来た!モビール!」

「赤ん坊が喜んでくれたら…嬉しいですね…」

アグネスタキオンがベビーベッドにモビールを飾ってあげる。時間は夕方になっていた。

「ずいぶん時間がかかってしまったな」

「でも…楽しかったです…」

「本当かい?なら、よかった」

「後はトレーナーさんにおまかせしましょう」

「そうだな。我々は寮に戻るとするか」

2人は静かにトレーナーの部屋から出て、自分達の寮に帰って行った。

 

(続く)




ここからはpixivと同時進行です。


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