リリカルFate 八神を名乗ることになったエミヤ (古明地こいしさん)
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staynight

もう夜遅くになってもーたなぁ...と

 

「こんな夜更かしはあまりせんのやけど...」

 

たまにはええよね?

時間はとっくに12時を超えて、2月の1日になっている。

本でも読んで夜の空気を味わうのも悪くないなぁ

 

《はやては本を読んで待つ...しかし、彼女の体に聖痕...令呪が刻まれるのに、あと数分もない。気づきもしないから、痛みも感じなかったのだろう。そして》

 

「ふぅ...少し読み耽ってたかも、そろそろ寝な明日に響く。電気も消して...あれ?こないな痣、あったっけ?」

 

手の甲に、丸いような血の滲んだ痕が見える。そっと拭き取ろうとするけど取れへん。

これは一体?

 

その瞬間、家具がガタガタと動き出す

 

「なんや!?」

 

地震...それにしては家は揺れてない。そして眩い光と共に...彼は現れた

 

「アーチャーのサーヴァント。こんな捻くれ者を呼び出す者は一体...まさかこんな子供に呼ばれるとは...」

 

そうしてうちの記憶はそこで途絶えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーチャーside

 

車椅子に乗ってる辺り、何か持病持ちと考えるのが自然か。

車椅子に乗ったままだと体に負担がかかるだろうとベッドに移動させたが...

 

「人の気配は無し...まさかマスター1人で切り盛りしているのか?」

 

だとすれば親族、そしてそれを良しとしている大人達はどうかしている

 

ジジッ

 

目眩がする。過去の...俺の考えが過ぎる

 

まさか

お人好しがここで発動するはずもない

しかしマスターであれば別、そして幼子だ。

少しぐらいならば皮肉はいいだろうが、まずは話してから。

そしてちゃんと決めなければ

幸いマスターからの魔力供給...パスは繋がって、そして甚大ではないほどの魔力が流れ込んでいる。

問題は彼女が私の事をどう捉えるか...だ

 

「さて、マスターが起きる前にこの散らばっている本や家具を治すことから始めようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

sideout

 

「うーん...」

 

なんや、夢見たんやろか...うちが変な男の人を

 

「目が覚めたようで何よりだ。マスター、ああ、車椅子で気絶されていては体に悪いだろうと配慮したつもりだったが、問題があったか?」

 

前言撤回、夢やない。この不審者は一体なんなんやろか...

 

「えっと...貴方は?」

 

「サーヴァント、アーチャー。それ以外でもそれ以上でもない」

 

サーヴァント...って言うと、従者とか、奴隷とか、そういうやつやったっけ

 

「うち、そないな人雇った覚えないよ?」

 

「君の手の甲に令呪があるだろう?私は召喚されたのだ。君の手によって...しかし...」

 

「どないかしたんですか?」

 

「いや、コチラの問題だ。マスターが気にする必要はない」

 

なんか硬っ苦しいなぁ...明日は検査の日やし、色々と終えとかなあかんのやけど...

 

「少し確認をしてもいいか?」

 

「え?ええけど...何か?」

 

「マスターは魔術について知識は?」

 

「魔術って、童話やないんやから...もしかしてそないな(痛い)人とか?」

 

「そんなつもりは無い...さて、そうなると聖杯からの知識はないこの状況...」

 

聖杯?なんやウチの頭じゃ追いつかん話になってきたなぁ

 

「マスター、私はこれから君の身の安全を守ろう。外敵から守り、敵を滅するための「あー!そない物騒なことあかんて」なに?」

 

「つまるところ、アーチャー...さん?は、家族になるんやろ?遅めになったかもやけど、ウチにとってのクリスマスプレゼントと思って、甘えさせてもらおうかな」

 

アーチャーさんはサーヴァントがクリスマスプレゼントとはマスターは奇天烈な考えだなと言うけど、ウチはせっかく家族ができたんや。嬉しいに決まってる

 

「それで、アーチャーさん、これからどうしよか?」

 

「む、これから...か、私は基本霊体化...消えてマスターの傍にいれるが」

 

「その霊体化?は、ダメや。せっかく家族になったんやから、肌の温もりぐらい感じさせてーや」

 

「それくらいならいいが...」

 

「あとは明日、うち、病院の検査あるから...せやな...なんとかして、戸籍とか偽装できん?」

 

《あろうことか、少女は犯罪に手を染めようとしていた》

 

「容易い事だ。今のうちにやっておこう。遠い親戚で、旅行から急遽帰ってきた...という設定ではどうだ?」

 

「採用や!それで苗字は八神でええとして...あ、ウチは八神はやてや。アーチャーさんの名前は?」

 

「...そうだな...士郎...そう名乗らせてもらおうか、些か不服ではあるが」

 

「ほなら八神士郎...やね。よろしくや、士郎」

 

「その声でそう呼ばれるのは少し気が重くなるが...こちらこそよろしく頼む。はやて」

 

《こうして、2月1日に、アーチャー、エミヤは召喚された。

八神はやての手によって...これからどうなるかは...彼と彼女次第》




感想お待ちしております


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八神士郎

なんか凄いのびてた!?
ちょっとビックリしたけど、今日も今日とて書きます!ではどうぞ!


目が覚める。いい匂いがする、士郎がきっと料理しとるんやな

 

「ん、足、動けるようなってたら士郎と一緒に町歩けたんやけど...」

 

そう思いながらも車椅子に移動する

乗ると車椅子を動かしてリビングに行くと料理している士郎の姿が

 

「目が覚めたのか、はやて。おはよう、もうすぐできるから待ってるといい」

 

「そうさせてもらうけど、たまにはウチに作らせてくれてもええんちゃう?士郎が来てから毎日士郎が作っとるし」

 

なんとも士郎は寝なくていい人らしい。

英霊という、英雄の霊らしいけど、士郎が言うにはどう調べても自分の事がバレるハズはないとのことで

 

「また士郎の話聞きたいな」

 

「すまないが私の話と言ってもつまらない話だ、ただ執事見習いなど、その程度の事しかしてない」

 

執事って、それ普通に凄いんじゃ...と、思いつつも味噌汁を飲む。あ、美味しい

 

「今日も美味しいで、士郎」

 

「それは何よりだ。さて、今日、私は働き口を探そうと思う。ずっと家に居るというのも問題が出る」

 

「あー...せやなぁ、寂しいけど、普通は働いてる歳やもんね」

 

年齢は知らんのやけど、でも見た目から大人というのはわかる。

石田先生にも紹介した手前、そのまま働かないというのも問題や。

うーん....

 

「今日一緒にバイト探しせんか?」

 

「....確かにはやてを1人にして外をほっつき歩かせる訳にもいかないか」

 

「む、それ、ウチが1人やと危ないって?」

 

「そう思ったのなら謝るよ。なに、ただでさえ君は優しすぎる。本来ならば私の事は警察に通報してもおかしくないレベルの問題を、私の話を鵜呑みにして、信用したのだからな」

 

「それは確信してた事があるから信じたんや」

 

士郎はなに?と、こっちの言葉に疑問を持ってるようや。

士郎は何かと毎日皮肉めいた事を言うから困る。

うちかて年頃の女の子なのに、そんな虐めて楽しいのか

 

「女の勘や」

 

「....はぁ、私は準備をしてくる。はやても準備をしたら念話を。迎えに行く」

 

ちょろっと買った服を着て来るんやろな。ウチもメロメロにさせるくらいの服を...そないなのは無いか。とりあえず着替えよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideアーチャー

 

はぁ、どうもあの声質には弱い、なぜ彼女()と同じ声なのか、そして優しい。彼女()と同じ優しさを持って接してくれる。

更には家族だの、心配も...こちらも薄れていた記憶が蘇るようだ

 

「さて、着替えはしたが...はやてから念話待ちだな」

 

数分経つと念話が飛ばされる

 

「エスコートしよう」

 

「頼むよ〜、ウチやって女性なんやから」

 

「かしこまりました。お嬢様」

 

「そ、その反応はやめて〜や...なんかむず痒い...」

 

「ではいつも通りで行こう」

 

そうして町に繰り出した。色々と見ていく中、今日は日曜日

特に人がわんさかいる中、はやては1つの店に食いついた

 

「あの店!バイト募集しとるで!しかも喫茶店や!士郎なら料理も上手いしいけるやろ!」

 

と、マスターが引っ掻き回すのには慣れているが、やはりこの声は...いや、何時までも引っ張っていてはダメだろう。

俺も...私も答えは得たんだ。この掴み取った未来のために。

今回のマスターのために全力を尽くそう。

喫茶翠屋...か

 

「いらっしゃいませ!」

 

「バイトの募集を見てきました!」

 

「えっと...」

 

はぁ...なぜはやてが言うのか

 

「なぜ君がいうのかね?バイトをするのは私だろう?すまない。君はここのマスターの娘かなにかかな?」

 

「あ、はい!高町なのはって言います!えっと...」

 

「八神はやてです」

 

「八神士郎だ」

 

「!お母さんとお父さん呼んできます!」

 

そして高町なのはの母と父と話をする

 

「士郎くん...だね」

 

「はい、まさか貴方も名前が士郎とは...」

 

「珍しい事もあるのね。それではやてちゃんのお兄さんなのかしら?」

 

「直接の血の繋がりはないが、親戚で、彼女を見る人が誰もいない...こんな寂しい事があってはダメだと私が名乗り出ました」

 

「そっか、君は優しいんだね」

 

「いえ...そちらの娘さんこそ、優しいですね。はやてにやさしくしてくれて」

 

「それがなのはの良いところですから」

 

そうして少し...ほんの少し雑談をして、明日から仕事をする事になった

 

「持って帰るといい」

 

「ですが」

 

「なに、兄妹で一緒に食べなさい」

 

「...はい」

 

兄妹...か、妹...姉...はぁ、また私の記憶を刺激する言葉だ。いや、切り替えて行こう

 

「はやて、帰るか」

 

「せやな。ほならなのはちゃん、またね」

 

「うん!またね!はやてちゃん!」

 

《こうして交わるはずのない2人が....早い時期に交わった》




はい、エミヤが喫茶店翠屋で働く事になりました!
ちゃんと皮肉めいたこと言わせられてるかなぁ?
あと、エミヤの記憶を刺激することばかりさせてます


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サーヴァントを呼んだ時、サーヴァントの生前の夢を見るというのをやろうかと
あとついでにUBWルートの映像とHeaven's_Feelの映像も


「なんや...ここ」

 

沢山の剣がある。

それはええ、けど、背中に剣が刺さってる人がいる

 

 

場面は切り替わる

 

辺りは燃え盛る大地、その炎はまるで地獄

その地獄を歩く少年がいた

周りには倒れ伏してる人々、少年に手を伸ばすものもいれば、助けてと声をあげる者もいた。

 

「なんやこの悪夢は...」

 

そして、少年はついぞ倒れた。そのまま死に絶える...に、思われたが

 

「良かった...生きててくれて良かった...」

 

黒いコートの大人が少年の手を掴んで、まるで先の地獄の中、生存者を探していたかのように、生きてる者を見つけられて、"心の底から"喜んでいた

そして、少年はただその男の人を見つめていた...

 

場面が切り替わる

 

正義の味方は期間限定でね。大人になると名乗るのが難しくなってしまうんだ」

 

なんや...聞こえなかった。もう一度聞こうにもこれは夢、なんの夢?

なんでこないな夢を見てるんやろか...

 

今まで見たことなかった。けど、きっかけならある

 

「士郎が来たから...」

 

だからと言ってウチは士郎を邪険にするつもりはない、せっかくできた家族。

ウチの温もり、手離したくない

 

また場面が切り替わる。

今度は鮮明な映像で見えた

 

「俺の剣製に着いてこれるか?わずかでも精度を落とせば、それが」

 

どうして士郎が少年と戦ってるんや...ましてや、なんで剣なんか...

そっか...士郎は戦うためだけの戦士なんやな...

 

今自覚した。私の下に現れたのは、私を本当の意味で守るため、外敵から、あの時出会った時に言っていた事はそのままの意味やったんや

 

場面が切り替わる

 

「着いてこれるじゃねぇ...テメェの方こそ!着いて来やがれ!」

 

今度は士郎じゃない、何か夢の中の出来事?

きっと、士郎が託したことなんやろう

士郎(アーチャー)は笑顔で少年を見送っている

 

「...少し早う起きてもうた。でも...これも全部士郎のせいや...」

 

朝食の支度をする。たまにはウチがしても良いよね。そうして士郎には及第点と言われたが、それでも小学生が作る料理にしては上手いと、褒めるのが下手なんやなぁと

少し、少しだけ士郎の事が分かった気がする。

誰かのためにって生きたのが...士郎のココロの在り方なんやろう

 

「どうかしたのか?はやて」

 

「いんや、なんもないよ?ただ士郎に出会えて良かったなぁって」

 

「意味が分からないが...今日は帰りに食材を買って帰るから遅くなる。今日は鍋にでもするか」

 

「せやね!」

 

満面の笑みで士郎に答えた。ウチはまだ分からんかった。いつの間にかあった本が、私の更なる家族を...今日、呼んでくれるのを




次回、守護騎士VSエミヤ....嘘です。守護騎士召喚です


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守護騎士召喚

この辺で今日の投稿は終わりにしましょうか。
とりあえず召喚される側達全員...いや、全員じゃないな。
まぁでもとりあえずはです。
とりあえずは現段階で召喚される側の人達全員集合させます。
ちなみに守護騎士は早い段階で召喚させます


 

さて、食材は買い揃えた。帰宅してはやてと共に鍋の準備をするだけだ。

あとは

 

「まさか6つのデザート付きとは...」

 

働いている喫茶店、翠屋で、はやてと一緒に食べるといいと渡されたデザートのシュークリーム。それが6つあるのだ

なぜ6つなのか分からないが、3:3で分けろという事だろう

 

「ただいま、帰った...」

 

「む、主の家族か?」

 

「...さて、君たちは一体全体、なんなのか...」

 

ここ数日で忘れていた英霊の本業、それを今全うしようではないか

 

「士郎、ストップや。多分この子達も士郎と同じで召喚したっぽいから」

 

「...はぁ、分かった」

 

私は干将莫耶を消して、荷物を机の上に置く、冷蔵庫に入れなければいけないものは直ぐに入れて

 

「話を聞こうか」

 

「その前に貴様は何者だ?ただならぬオーラを感じる...そして、魔力も」

 

「そうだな。私は英霊、英雄の霊だ。マスター、八神はやてが召喚したサーヴァントだ。はやてを守り盾となる存在...とだけ」

 

「なるほど...役割は違えど、似たもの同士ということか」

 

「なに?」

 

似たもの同士...つまりこの4人はサーヴァントだと?しかし、その気配は感じ取れない。魔力は感じるが

 

「我々は主はやてに呼ばれた守護騎士だ。闇の書を完成させるために魔力を蒐集し、頁を埋める。そのための存在だ」

 

「ん〜、でも他所様に迷惑をかけるのはダメや。みんなはそんな事せんでええよ?」

 

「なっ、しかし主、それでは私たちの存在価値は」

 

「あるよ、家族や。な?それで名前は?みんなあるんやろ?」

 

私はこうなったはやては何を言っても聞かないと言い伝えると、名前を言ってくれるようになった。全く、頑固者が多い

 

「烈火の将、シグナム」

 

「鉄槌の騎士、ヴィータ」

 

「湖の騎士、シャマル」

 

「盾の守護獣、ザフィーラ」

 

「よし、ならウチらも自己紹介や、ウチは八神はやてや。んで、こっちが...両方名乗った方がええんかな?」

 

「そうだな。サーヴァント、アーチャー。今は八神士郎と名乗っている。マスターの盾ぐらいにはなるだろう」

 

シグナムが私の下へやってきた。そのまま一騎打ちという流れになったが

 

「断る。無益な争いは好まないのでね」

 

「逃げるのか?」

 

「生憎、私にそんな挑発は効かない。それよりも料理が先だ」

 

「では私たちは控えていますので」

 

「何言うとるん?みんなも食べるんやで?」

 

「「「「は?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うめぇ!」

 

「こらヴィータ、箸の持ち方はこうや」

 

子供がはしゃぐような動きで食べるヴィータ、シグナムは既に慣れたようだが、未知の出来事のようで、残りの2人も驚いている

 

「作りがいのある事だ。それにヴィータは相当お気に召したようだな」

 

「っ!ま、まぁまぁだな!士郎!次はもっと美味いやつ用意しろよ!」

 

「そうか...せっかくデザートのシュークリームがあるのに、その反応では渡すことは「わ〜!悪い!アタシが悪かったから!」冗談だ。全員の分あるから食べるといい」

 

やはり女性はデザートという言葉に弱いようだ

 

「食事は知識としてはありましたが...こうも...こう...なんとも言い表せられない...いえ、幸福...と、言うか」

 

「そうね...今までなかったから...」

 

「それやったらウチと士郎が作ったかいあったな。せや!これから料理は当番制!士郎とウチでローテや!そっからどっちが美味しいか勝負や!」

 

「勝負と言えばアーチャーと言うだけあって、さぞ名のある弓兵だったのだろう?お手合わせ願いたいが」

 

「さっきも言っただろう?私は「ウチも士郎の戦う姿見てみたいかも」...」

 

「そら、マスターがああ言ってるが...どうするつもりだ?"士郎"」

 

「くっ...仕方ない。一度だけだぞ」

 

こうして八神家は、2人家族から6人家族に変わった。




( ˘ω˘
感想お待ちしておりま( ˘ω˘ ) スヤァ…


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VSシグナム

なんか妄想してたら我慢出来なかった


sideエミヤ

 

朝早くに郊外の、野原に来た。

理由は1つ、戦うからだ

 

「1つ言っておく、私は殺し専門だ。殺傷してしまわないように「そんな気負いをする必要はない」...」

 

「むしろ手加減されては騎士の名折れだ!」

 

騎士...一瞬目眩がする。彼女を思い出してしまうが、それを振り払い、互いに戦う衣装に変える。

私は召喚時の衣装に、シグナムははやての考えた騎士服に

 

「2人とも頑張ってな〜!」

 

「...」

 

「...」

 

合図を待つ、干将莫耶を構え、相手を...シグナムを睨む

 

「では...始め!」

 

一瞬でシグナムへ間合いを詰め、斬り掛かる。いくら強くても英霊ほどでなければこの一撃で終わる。

私はそう甘い考えをしていた。

しかし、彼女は

 

「高速で移動...なるほど、さすが英雄と言うほどある」

 

あろうことか、後ろから攻撃が来ることに気づいていたかのように剣と鞘で防ぐ。私は跳んでさがり、一度体勢を立て直そうとするが、シグナムが攻め込んでくる

 

「はぁあっ!」

 

「くっ!」

 

防ぐ、弾いて、飛ばされる干将、シグナムは好機と見たのか、私に突きを入れてきたが

 

投影、開始(トレース・オン)

 

もう一度、干将を作り出し、突きを防ぐ

 

「なに!?」

 

「飛べ!」

 

蹴飛ばす、女性を蹴飛ばすなど、普通は有り得ないことだが、戦いでは何も待ってくれない。故に蹴飛ばした

 

「I am the bone of my sword」

 

干将莫耶を消して、弓を作り出す。そして()を作り出し、矢をつがえ、放とうとする。その真名を解放して

 

偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)!」

 

「レヴァンティン!」

 

レヴァンティン...恐らくは元となった原点は北欧神話の剣、レーヴァテインだろう。ならば私も次はそれを作り出そう、幸い見たことがある

 

「防御...バリアか、なるほど。だがそれでも空間を抉るほどの威力はあるつもりなのだが...まさか防がれるとはな」

 

「私を倒したければそれ相応の技量を持って挑んでこい!」

 

なるほど、さすが守護騎士最強なだけはある。ならば

 

投影、開始(トレース・オン)

 

作り出すは神の武器、神造兵装は作れない、作ろうとすれば魔術回路が焼ききれるため、ハリボテだが、それでも能力は折り紙付きだ

 

「今度は長剣だと?弓兵の割には剣で戦うのだな」

 

「なに、こちらもそれ相応の武器を用意したまで...この武器、剣の名前はレーヴァテイン。君のレヴァンティンの元となった武器だろう。これ以上に相応しい武器はあるまい?」

 

「ふっ...確かに!」

 

互いの剣がぶつかり合う、火花が飛び散り、レーヴァテインからは炎が、レヴァンティンからも炎が

魔法は使われていない。

魔法使い相手の戦いはまだ知らない。

故に...

 

「流石にハリボテだと耐えきれないか」

 

「だが強い、ここまで私の剣戟に着いてきたものはそうはいない」

 

「お褒めに預かり光栄だよ...次は」

 

「そろそろ互いの実力は分かったんやし、ええんちゃう?」

 

と、主の声がかかったため、戦闘は中止、勝者もなく、敗者もなく終わった。

しかし守護騎士、ヴォルケンリッター達の私への評価は上がったようだ




もう眠い、寝る。また明日...起きたら感想あるかなぁ...


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家族と疑念

おはようございます。
なんか...まためっちゃ伸びてた...
とりあえず書きます!



sideはやて

 

目が覚める。いつも通りいい匂いがする

やっぱり士郎はアーチャーやなくてバトラーとちゃうんかな?

隣で寝ているヴィータは

 

「ん...はやて、起きたのか...おはよう」

 

「おはようさん、顔洗ったらリビングに移動しよか、士郎の朝ごはん待ってるで」

 

「おう!士郎のご飯はメガうまだからな!でもはやてのご飯はギガうまだぞ!」

 

ふふ、それってどっちも美味しいってことやん。とはツッコまんでヴィータに介護してもらって洗面所に移動し、ヴィータと共に顔を洗う

 

「ほなら行こか」

 

「おう!」

 

リビングでは朝〇新聞を読んでいるシグナムと、料理を勉強しているシャマルがおった。そしてそれを指示しているのは...士郎や

 

「おはよう、はやて」

 

「おはようございます。主はやて」

 

「おはよう!はやてちゃん!もうちょっとでできるから待っててね!」

 

そこでヴィータはげっと声をあげるが...何かあるんかな?

そら料理はあまりしたことがないと思うやろうけど...

 

「は、はやて...シャマルの料理はヤバいんだよ...」

 

「ヴィータ達には言っとらんかったな。士郎はな。料理に関して絶対不味いのは許さん人やから、付きっきりで見てる限りは美味しいはずやで」

 

「聞こえてるぞ、はやて。全く、私は父親か?」

 

私達の内緒話も聞こえてたみたいで、なんや面白い話になってきてる

 

「ふふ、でも一家の大黒柱ってところではそうちゃう?」

 

「む...それは...そうだが...っと、シャマル、味噌汁は沸騰させないことだ」

 

「はい!」

 

と、そんな毎日が...今となっては普通になっている

 

「なぁ、士郎」

 

「なんだ?はやて」

 

「ウチな、ホントは最後の最後まで...ひとりぼっちやと思っとったんよ」

 

「...」

 

ただ私の気持ちを伝える

 

「士郎が来てから、ウチの世界が変わった。ありがとうな?」

 

「ふっ、マスターが喜んでいるのならそれはサーヴァント冥利に尽きる」

 

「これからも宜しくな、ウチの大切なサーヴァントさん」

 

「こちらこそ、宜しく頼むよ。最高のマスター」

 

 

 

 

 

sideエミヤ

 

「...シグナム、起きているな?」

 

「ああ、話があるんだろう?この魔力の事で」

 

そう、4月となって、今、何故か魔力を感知したため、この類に関しては知識のある者に聞くのが1番なので、聞くことにした

 

「屋根に移るぞ」

 

屋根まで来ると、見る。

遠くまで見て、見えるのは高町なのは...喫茶店で働いている、その店の店主の愛娘だ。

それと戦う謎の物体

 

「ここから見えるのか?」

 

「ああ、私のクラス...存在名はなんだ?これぐらいの距離、視えなくて、何が弓兵だ。さて...戦っている子にははやてと仲良くしてもらっている礼だ。少し助け船を出してやるか」

 

「まさか戦いに?」

 

「それこそまさか...いつぞやの()を飛ばす」

 

 

 

sideシグナム

 

コイツは強い、もしかしたらだが私たち以上にだ

そんな存在が我が主のために動き、戦うというのだ。これ以上に心強い存在はいないだろう。

そして我が主を支えて我々の面倒も見てくれる...

 

「I am the bone of my sword...」

 

体は剣でできている?どういう意味か分かる。

恐らくは自己暗示のようなものだろう、そう言って力を出すのだろう。

いつの日か私と戦った時のように

 

偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)!」

 

あれから調べた事がある。カラドボルグという物を

英雄、過去の英雄の霊だと言うのだから、その武器の名前はきっと使っていた武器の名前だろうと自分なりに読んでみた結果、目の前の士郎と名乗っているアーチャーは、伝承とは違う存在であった。それに、レーヴァテイン...私に合わせて作ったその武器もまた

 

カラドボルグはアルスター伝説の英雄が持っていたと見た。しかしレーヴァテインは北欧神話に出てくる武器

これでは士郎はそれぞれの武器を持っている事になる...

これに関しては疑問しか持たざるを得ないが

 

「これでいいだろう、時間稼ぎぐらいはしてやったさ」

 

「そうか、しかし倒せてはいない...そうだな?」

 

「ああ、あれは彼女がどうにかする難題だからな。私たちは私たちの日常を過ごせばいい」

 

きっと手伝ってしまうんだろう、この男は...

いつか、管理局と繋がる日も、そう遠くはないかもしれない



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接触(コンタクト)

今日はここまでかなぁ...まぁ様子見しながらですかね。ではどうぞ!


今日、翠屋の外で3人...高町なのはとその友達、アリサ・バニングス、そして月村すずかがお茶をしている。

だがそれに使い魔と思しき存在も紛れていた。

ケーキを渡しに行き、通り間際に気づかれないように見たが、なるほど。

なのはに力を与えたのは彼か

 

「八神くん、次はこっちをお願い」

 

「了解しました」

 

そうして仕事をしている中

 

『貴方は魔道士ですね?』

 

ふむ、警戒も無しに相手に念話か。

幼すぎる、まずは相手を知ることから...確かに大切な事だ。

しかしそうするならば逃げ場を失わせてからやるべきだ

 

「ご注文の品です」

 

『黙り...ですか』

 

無視して仕事を熟す、しかしあろうことかフェレット擬きは

 

『この前の矢は貴方が放ったものですね?魔力は全く同じだ』

 

ため息が出そうになるが押しとどめる。

そう、英霊、魔術やサーヴァントという存在は私以外に今のところ確認出来ていない。

つまりは身バレが簡単にできるという

ここに長居はもうできないか...

なのはにも言って聞かせてはやてからも...いや、あのはやての事だ。

助けてやれと言うのだろう

 

「何かあったのかい?」

 

「いえ...そうですね。これからの事...それについて悩んでました」

 

「ふむ...今日はもう上がっていい、あとは2人で切り盛りするから」

 

「ですが...いえ、お言葉に甘えさせてもらいます。失礼しました」

 

お疲れ様でしたと言い残し、エプロンをとって外に出る。

フェレットは跳んでこちらに寄ってくる。

 

「なのは、私は仕事が上がったため、今日は早めに帰る。またはやてと仲良くしてやってくれ」

 

「はい!はやてちゃんによろしく言っておいてください!今度は私の方からお家の方に行きます!」

 

できれば願い下げだが...はやて本人が望むならそうは言ってられないだろう

 

 

人気の無いところまできた。

ここでなら話はできるだろう

 

「さぁ、お膳立てはしてやったぞ」

 

「...ありがとうございます。それで...貴方は管理局の方ですか?なのはの近くにずっといたようでしたが...」

 

「いや、私はその管理局とは繋がっていない」

 

むしろ繋がっては困るんだがな。さて、どうやって切り抜けるか...

 

「この前のアレはなんだ?化け物と呼べるものだろう?」

 

自分の事を棚に上げてよく言うとは思う。

しかし理性のない怪物はどこまでいっても化け物だ

バーサーカーがいい例だ

そして私は最高クラスのソウルイーター

その程度だが...

 

「はい、アレはジュエルシードという欲望を暴走させるロストロギアというものの思念体ですが、暴走体でした」

 

欲望...暴走...また目眩がする。聖杯の簡易バージョンか

いや、あの聖杯と同じなら叶える願いは最悪なものだ

それに暴走させると来ている

それでは聖杯以上に異常なものではないか

 

「それで?そのジュエルシードとやらを集めるのに協力しろと?」

 

「いえ、ただあの矢の爆発はなのはも巻き込まれてたかもしれません」

 

「ハッ、現地民を巻き込んだ君が言えた義理かな?」

 

「っ!」

 

「おっとすまない、私は別に責めてる訳でない。自分の手に負えない事は別で補う。それは当たり前のことだ。

私とて自分にできることは限られている。そうだな...家族を守る程度...今はそれしかできない...もし、貴様が俺の家族を傷つけるようであれば...容赦はしない」

 

「っ!?!?」

 

少し殺気立たせればこれだ。フェレット擬きは腰が引けたようだが、直ぐに立ち上がる。ふん、それくらいは精神を強く持たせていたか

 

「ではな。私は帰らせてもらう。追ってくるのは自由だが...その時は決死の覚悟を抱いて来い」

 

そう言って人には見えないように霊体化して家の玄関近くまできて、人が見てないのを確認して、玄関の鍵を開ける。そして

 

「ただいま」

 

「士郎!おかえり!」

 

「ヴィータか、その人形は?」

 

「はやてに買って貰ったんだ!可愛いだろ?」

 

「ああ、ヴィータによく似合う」

 

『シグナム、例の奴らから接触があった』

 

『...どうするつもりなのだ?』

 

『私の知る由もない。私ははやてを守ると誓ったのでな』

 

『...貴様は騎士のような存在だな』

 

『...誇りなど、そこいらの犬に食わせてしまったさ』

 

いつの日か言った皮肉を、そのままの意味で言ってしまった。しかしシグナムは違う意味で捉えた

 

『いや、主を思う気持ち(心の在り方)は真のものだ』

 

『そうであればいいな...』

 

「おかえりや、士郎」

 

「ああ、ただいま。はやて。そう言えば今日、帰りになのはが今度、家に来ると言っていた」

 

それは他の騎士達にも聞こえるように言った。

つまりは敵対するかもしれないという考えも必要という事を伝えたつもりである

 

「そっか!それならちゃんとお出迎えせなあかんなぁ」

 

「ふっ、君らしい...本当に...君の在り方は....彼女()のようだ...」

 

「む、なんや、士郎、他の女の子のこと考えてない?」

 

「...いやはやはやてには頭が上がらない。ただでさえここは女性が多いんだ。意識もするだろう?」

 

「...まぁ、そっか。ほなら晩御飯、準備しよか」

 

今の私は予想もしなかった。まさか...明日に高町なのは達がやってくるとは思わなかった




ちょっとランサーのセリフも混ぜてます。それらしいセリフ言わせられたらなぁと。
皮肉もやっぱり出来てたらいいかなと挑発とかも含めてさせてます!
感想お待ちしております!


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サーヴァント・士郎という存在

また夢や...

けど、今度の夢は酷いものやった

 

人を殺してる...士郎の姿

 

殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し殺して殺して殺して殺して殺して殺して

 

数えるのも嫌になるくらい、人を殺してた

 

そして私は

 

「はやて?」

 

「ヴィータ...ごめんな、怖い夢見てたみたいや。おはよう」

 

きっと問い詰めてもサラリと躱されるんやろな。

士郎は自分語りが苦手なようやから

 

でも

 

「主はやて、話とは?」

 

「...士郎の事や」

 

「「「「!!」」」」

 

士郎は何食わぬ顔をしている。むしろ平然を保っているのが、さすが歴戦の英雄と言うべきか

 

「私が士郎のマスターであるからか、なんか士郎の生前の夢を見る。これは間違いないな?」

 

「ああ」

 

「そか...今のうちに、その嫌な夢を消してしまいたい。でもそれは士郎を消したいとかじゃない。いい夢に変えてしまえばええんや。だから...話してくれへんか?士郎の...本当のこと」

 

士郎...エミヤは困っていた。まさか答えを得たあとにこうなるとは思わなかったため、しかし

 

side士郎

 

ああ、分かってるよ遠坂。やればいいんだろ?

 

「私の話をするに当たって、2つ注意事項がある。それを守れるな?」

 

皆頷いている。ならばいいと

 

「まず1つは私はちゃんとした英霊ではない...簡単に言えば世界と契約して英霊になった...という感じだ。その世界とは何かは話すから質問はやめてくれ。

そして2つ目は...私はかつて自分殺しをしようとした愚か者だと言うこと。それを踏まえて話を聞いてくれ」

 

5人は黙って頷いてくれた。

今日は雨がきついな...

 

「私の本来の英霊としての名はエミヤだ。しかしそんな英雄は存在しない。

衛宮士郎という魔術師が果てに辿り着いた姿...というものだ。

そしてその時、私は世界と契約してしまった。それによって英霊になった。正義の味方になるためにな...笑ってしまうだろう?そこから世界に押し付けられたのは要らない人間の掃除だ。つまり、要らないと判断された人間を殺す掃除屋となったのだ。

正義の味方が聞いて呆れる。しかし私はそれでも救える人間がいるのならと希望を持っていたが...そこにあるのは後悔だけだった。結局、私は人殺しなのだよ。そしてその掃除屋は終わらない、無限に続くのだよ...そして、衛宮士郎の思っていた夢はただの理想論だと考えたが...」

 

「考えたが...し...いや、エミヤ、何かあるのだろう?」

 

「ああ、私が召喚された世界で、過去の私が希望を持って、答えを得て、正義の味方になるために歩き始めたのだ。だから...だからこそ、八神はやてを守る。そう、たった1人を守るという、個人の感情を抱けばそれは人の感情というものだ」

 

「...なるほど、納得行く話だ...しかし過去に呼ばれた事があった...という事か?」

 

シグナムが質問してくる。ああ、そうだと答えようとするも、喉がはち切れそうなほど、苦しい。

しかし答えなければ、皆に怪しまれるだけの話だ

 

「ああ、未来の私が過去の自分がいた世界に呼ばれたことがある」

 

「ならば主はやてへの忠誠は...」

 

「忠誠などはないが、家族として大切にするさ、なに、これでも元破綻者でね。その大切にする思いぐらいは覚えてるさ」

 

「ならば「もうええ!」主はやて?」

 

「もう家族ぐるみで探り合うのはやめよ?ウチがやり始めたことやけど...士郎は...士郎として、ウチの傍にいてくれるんやろ?」

 

「...ああ、その令呪がある限り、私ははやての味方だ。正義の味方には程遠いがね」

 

「うん。それでええ...ウチらは...家族なんやから」

 

彼女の笑顔が、まるで彼女()のように輝いていた。




間違ってる部分があればご指摘ください!


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高町なのはの到来

魔王到来...ではなく、なのは到来


朝早くに起きてきたシグナムにコーヒーをいれて渡し、皆が揃うのを待つ。

今日はそうだな...シュニッツェル...カツなど作ってみるのも悪くないか

どうにも彼女らの世界からして、ベルカは地球で言うドイツに近しいものを感じた。

それに肉ならヴィータも喜ぶだろう

 

「そうとなれば仕込みだな」

 

物々交換で上物の豚肉を手に入れられた。

脂身たっぷりだ

育ち盛りが多いのと、力強さで言えばちょうどいいだろう

 

「ほう、肉をヨーグルトに漬けるのか」

 

「こうすると肉が柔らかくなるんだ」

 

「なるほど...」

 

隣でシャマルがメモをしている。が、彼女は天然もののうっかり屋さんだ。

塩と砂糖を間違える定番、お決まりごとを最初に仕出かしたゆえ、あれからは3度チェックを入れるように言ってある。

口にして塩か砂糖かの確認もするように

 

「人数分は漬け込んだから...あとは夕方、野菜を買いに出かけるか」

 

「あたしが着いてく!」

 

「ふふ、ヴィータはアイス買いたいだけやろ?」

 

「ち、ちが「別にアイスくらい私が買ってきてやるというのに」ぐぬぬ...」

 

そうして八神家の朝が迎えられる。

焼いた食パンに各々が飲む飲み物、牛乳やコーヒー、それぞれ違う

パンに塗るものも違う。マーガリンにジャム、砂糖など個性豊かだ

 

「士郎〜、なんやテレビの映りが悪ぅなってもうたんやけど」

 

「見てみよう。同調・開始(トレース・オン)...これなら直せそうだ。だが新しいものも買うのを頭に入れなければ、次壊れると画面に毎回ノイズが発生しそうだ」

 

「そか、ほんなら明日、電化製品屋さん見に行ってテレビ見てこよか」

 

「ご一緒します」

 

「私は士郎くんに料理のお勉強会を!」

 

三者三様、違った反応を見せる。ザフィーラは今も寝ているが

しかしザフィーラを犬で貫き通せるのか?

いや、確かに犬に見えなくもないが、しかし狼と捉えられたら捕まるんだが

 

「あら、インターホンや。シグナム、出てきてくれる?士郎はこれやし、私も見とかなあかんから」

 

「はい」

 

シグナムが出ていって、しばらくが立つ。10分か。そこで念話が飛んでくる

 

『例の魔力の持ち主だ。主の知り合いなのだろう?なるべく引き伸ばしておいたが、作業は終わったか?』

 

『それは助かる。如何に魔法を知っていたとしても、魔術(・・)を見られれば問い詰められるのは明白だ。今終わったところだから通していい』

 

「はやてちゃん、こんにちは〜...凄い家族だね!」

 

「なのはちゃん!こんにちはや。せやろ?ウチの大切な家族や」

 

私は引っ込んでいた方が良さそうだな...

 

「士郎さんもこんにちは!」

 

「...ああ、私とは別に仕事終わりなどで話せるだろう?今はヴィータや他の家族と話すといい」

 

「私も席を外そう。シャマル...任せたぞ」

 

無言で頷くシャマル、私たちは共に外に出て、買い出しに出かける

 

『あの場に来てしまってはいずれ我々の事がバレてしまうだろう』

 

『ああ、最悪逃亡生活も考えねばだが...それを良しとはしないだろう。あのお人好し(人種)は。絶対に私たちを守ろうとする』

 

『それは過去の自分と重なり合わせて...か?』

 

無言でシグナムが引いてるカートのカゴにアイスのソーダ味を入れる。ついでにバニラとチョコも

 

『洒落か...しかし、あの歳で魔導師とは、管理局も変わったな』

 

『いや、その管理局とは繋がっていないだろう。だが私の事がバレるのは時間の問題だ。あの時、助けてやった奴の中に私の事に気づいた者がいてな。ソイツがバラしかねん』

 

『その場合は...戦闘か?』

 

『いや、私が交渉しに行こう、そうして私を監視の対象から外させる』

 

「...ならばいいのだが」

 

念話に飽きてか、声に出して言葉を口にするシグナム

私もせっせと調味料を取り会計を済ませた

 

「まだこの世界、地球には管理局は関与してないと考えるべきだろう。なのはを巻き込んで1人でやってる所を見るとな」

 

「これから見かける、若しくは感知すればどうする?」

 

「無視する。はやての命令がない限りは平和を過ごしてもらいたいからな」

 

それが一番いい、この光景が...いつまでも続くように

 

「高町なんとか!!あんまりひっつくな!」

 

「な・の・は!だよ!なんとかじゃないよ!」

 

「頑張って覚え〜な?ヴィータ」

 

「はやて〜、他人事だと思って...あっ!士郎、アイスは!?」

 

「買ってきたさ、はやてとなのはの分もあるから3人で決めて食べるといい」

 

誰もが幸福であってほしい...それが無理でも、今目の前の人達が幸福であってほしいという願いは間違いではない。

家族の幸せを願うのは当たり前なのだから

 




なのはがヴィータと早い段階で仲良しに...

ヴィータ「なってねぇからな!?」


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本当の異変

映画とTV、ごちゃ混ぜに...?


「家族みんなでお出かけしてお料理食べるなんて久しぶりや...なんや、ホント涙脆くなったなぁ」

 

「我々のお陰で主はやてが満足してもらえたのであれば、我々もこれに優る喜びはありません」

 

「さて、このまま帰るのもいいが...ヴィータはそのつもりはないようだな」

 

「ケーキ!」

 

ケーキの模造品に食いついている。

煌びやかで、子供のような顔をして...そう、見た目、年相応の表情をして、食べさたそうにしてる

 

「ヴィータ、意地汚いよ〜?買うてあげるからしっかりしとき?」

 

「うん!」

 

その時、近くで樹海のような物ができた。

その異変の中、魔力があるため結界の中で活動できたのは...我々と、例の連中だけだった

 

「...どうやら変なものが"ある"ようだな」

 

「これは一体なんなん?」

 

急な出来事といえど、2度もありえない事に出くわしている。そのため慣れてしまったのか

いい事と捉えるべきなのか、悪い事と捉えるべきなのか

 

「ヴィータとシャマル、ザフィーラは帰宅後はやてを守ってくれ。シグナムは着いてきてくれるな?」

 

「ああ」

 

「絶対帰ってきてな?」

 

「騎士の名にかけて」

 

「君の家族として約束しよう」

 

そうして私は赤い外套を纏い、シグナムは騎士甲冑を着込んで飛ぶ

 

「...」

 

「今回も先と同じ魔力を感じる」

 

「そうか、で、獲物はあの中から...か、しかしこれは一体何があればこんな出来事になるのだ?」

 

下には木の根っこと言えるものが生い茂っている

人間が巻き込まれれば精気を吸いかねん勢いで大地から魔力を吸収しているのが見て取れた。

それは私がソウルイーターであるが故に理解できたことであり、最近では魔法も学んで得た答えだ

 

「手を出すのか?」

 

「暫くは様子見だ。タイムリミットは10分...それ以上は発生源である人間が耐えられないだろう。その10分までに彼ら彼女らがどうにかできなければ私が撃ち抜く」

 

「自信満々だな」

 

「それくらいの英雄の矜恃は持ち合わせてるさ...腐った根性だがね」

 

最後は聞き取れないぐらいの小さい声で言った。そして10分、ギリギリタイムリミットまでに彼女、高町なのはは封印に成功した...が

 

「第二波か...シグナム、退路を確保してくれ、撃ち抜く。向こうに念話も飛ばすので、バレないように頼む」

 

「そういったのはシャマルの仕事なのだが...任された」

 

「I am the bone of my sword...」

 

『第二波は私の方で片付けよう。とにかくお前たちは封印の準備をしていろ』

 

(また体は剣でできている...か、相変わらずの精神力で、自己暗示をかけるのだな。そして弓、となるとカラドボルグか)

 

「喰らいつけ!赤原猟犬(フルンティング)!」

 

(カラドボルグではない...新たな矢というわけか。また調べ物...いや、効果さえ聞けばそれで良い。今更コイツを疑うことなど必要ないのだから。何せ主が呼び出した最高位の使い魔...主に牙を剥くはずがない*1)

 

「2度目の砲撃...フルンティングも破壊され、私たちの出番は終わった。退路は?」

 

「シャマルに陣を繋いでもらった。直ぐに帰れる」

 

ではそのように移動しようと声をかけ、その場をあとにした

 

*1
剥いたことがあります



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始まり、完了する出会い

「はやてが招かれるのは分かる...君たちの友達だからな...だがなぜ大人の私が一緒にならなければならないのだ?」

 

現在、月村すずかが招いた屋敷に来ている。

来た時一悶着あったがそれは良しとしよう、動作で刺客かとかと勘違いされたのは仕方ない。

だがなぜ私まで...

 

「なのはが言い出したのよ?どうせだし一緒に〜って」

 

「なに?それは本当かね?」

 

「あ、はい!」

 

元気よく返事をするはいいが、なのはが誘った...か

おそらくはこのフェレットが原因だな

何かなのはに吹き込んだか

 

「これは...この間の感覚?」

 

やれやれ...どうもトラブル体質のようだ。マスターは

 

「...」

 

私は黙って指示を待つ

 

「士郎、一応調べといて。すずかちゃん、ええか?なんか悪い気言うんかな。が感じられたから」

 

「う、うん。いいけど...士郎さんが調べるにしても広いよ?」

 

「なに、問題ないさ。ではマスター、行ってくる」

 

「行ってらっしゃいや」

 

sideはやて

 

「なのはが言い出したのよ?どうせだし一緒に〜って」

 

「なに?それは本当かね?」

 

「あ、はい!」

 

なんや、なのはちゃんのとこで働いてるにしてはやけに士郎、気にしとるな。

別に一緒にいてもおかしくないのに。

もしかして他のみんなの誰かが来てもらって自分は仕事したかったとか?

 

「これは...この間の感覚?」

 

「...」

 

士郎...アーチャーは指示を待っとる。ウチの、マスターとしての器量を試したいのか、それとも私の指示ひとつで行動を起こすつもりなのか...

でも、すずかちゃんの家が無くなるのはダメや

それが士郎にできるならウチは頼む

 

「士郎、一応調べといて。すずかちゃん、ええか?なんか悪い気言うんかな。が感じられたから」

 

「う、うん。いいけど...士郎さんが調べるにしても広いよ?」

 

「なに、問題ないさ。ではマスター、行ってくる」

 

「行ってらっしゃいや」

 

士郎なら大丈夫やろ、何せその道のベテランやからな

 

「なんだかはやてちゃん、家族だからか士郎さんに凄い信頼をおいてるね」

 

「確かにわかるわ、言葉だけじゃなくて今、さっきも目で伝えてたみたいやし」

 

「あはは、そないな関係やったら凄いなぁ...あれ?"ユーノ"くんは?」

 

「どこか行っちゃったみたい!私探してくるね!」

 

なのはちゃんが席を外す、けど、何かある気がする...一応士郎に念話飛ばしとこか

 

『なのはちゃんが席外してもうたけど、そっちはバレずにできる?』

 

『やはりか...ああ、一応なんとかできるだろう』

 

士郎はちゃんとなんとかできると応えてくれた。それなら安心や

 

 

side士郎

 

さて、見つけたはいいが

 

「これを封印するには...」

 

考える。封印、剣、もしくは剣に近しいもの

 

投影・開始(トレース・オン)

 

まずは中に見える暴走体との接続を切る!

 

破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)!」

 

破戒すべき全ての符、忌まわしき宝具であろう。

裏切りの魔女メディアの逸話が具現化した宝具。

その効果は

 

「契約を破棄!次だ!投影・開始(トレース・オン)

 

次に投影するのは剣ではない。故に大幅に魔力を使うが...自己の魔力だけで今は大丈夫だろう。今はやて(マスター)の魔力を使えば残っている2人が不安がる

まぁ、属性は剣なためなんとか投影はできる

 

「...なんのようかね?見ての通り今治療中だ」

 

「...ジュエルシードを渡してください。そうすればっ!?」

 

私はジュエルシードと呼ばれたであろうものを金髪の少女に投げ渡した

 

「私が必要とするものではないのでな。くれてやる、だがひとつ条件がある」

 

「なんですか?」

 

「ここで私を見たことは秘密にしておいてくれ。さて、この猫の怪我も治ったようだから私は去るが...別の者が来るようだな。邪魔者は退散するとしよう」

 

そう言って霊体化し、早々とはやての下へ戻り念話で報告した。なのはの事は伏せて



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マスターとして

「ほんで?何があったんや?」

 

「なに、子猫が怪我をしていたから手当をしたまでだ」

 

ウチは士郎を睨みつける。けど、軽くかわされる

いつもの嘘、皮肉、色々と混ぜ込んで応える気だ

 

「せやったらうちにも考えがある。令呪使うで?」

 

「...こんな無駄な事に令呪を使うマスターはこれで2人目だな...分かったよ。しかしどうしてわかったのかね?」

 

「なのはちゃんが凄い暗い顔をしとったからや。ウチは長いこと1人やったからそういうのには敏感なんや」

 

士郎はなるほどと納得がいったようや。ウチは車椅子を押してもらい、家に帰る。

帰る最中

 

「おーい!はやて!士郎!見てくれよ〜!」

 

「...なぁ士郎、普通自分の武器をああやってゲートボールのハンマー?にするんか?」

 

「...私の記憶上はあるにはあるが...「あるんかい!?」あれはヴィータが決めたことだろう」

 

ウチは呆れてもうたけど、本人達が良しとしとるんならそれでええか

 

「力強く打った割に、上がりとはな...相当力加減しているようだな」

 

「ふーん...そういうもんなんやな」

 

そうしてヴィータ含めて帰宅して、会議のポーズをした。

晩御飯はその後や

 

「士郎、何があったかは...知らんのやな?」

 

「ああ」

 

「詳しく、事細かに説明を頼むで。場合によれば令呪もやむなしや」

 

深いため息を吐いたあと、士郎は説明してくれた。

何かを集める人達、なのはちゃんチームと金髪女の子チームがあることを

 

「せやかて、きっとその金髪の女の子にも理由があるやろうし...」

 

「ああ、あるだろうな」

 

「だからって、はやてが手を貸す必要なんてねぇよ!はやてが傷つくなら、アタシが出る!その高町なんとかって所には今度、アタシが行く!」

 

「ならば私はその金髪の子の方に向かおう。シャマル、バレないように今から捜索できるか?」

 

「やってるわ」

 

家族って暖かいものやな...ホントに...だったら

 

「"アーチャー"とウチはその石を一緒に探すで!もちろんザフィーラも!」

 

ザフィーラは小さく頷いてくれた。士郎は鳩が豆鉄砲を受けたような顔をして、直ぐに立ち直ったのか、わかったと

 

八神家総動員でなんとかできるなら...ウチらは力をみんなのために使う!

 

「ヴィータとシグナムはお互いの情報交換から、ウチに回してくれると助かる。そこから作戦なり、考えてみるから」

 

「分かりました」

「分かったよ、はやて」

 

「それじゃ晩御飯にしよか、みんなお腹ぺこぺこやろ?」

 

「おう、切り詰めてて腹が...」

 

「おや、ヴィータ。女性がそのような荒々しい言葉を使っていいのかね?」

 

「うっせー!アタシはアタシだ!士郎こそ、肩身狭いとは思ってたりしないのかよ?」

 

「これが慣れてるものでね」

 

(((絶対女誑しだったんだろうなぁ)))

 

「シグナム、見つけたわ」

 

「ならばシグナム、いる時を見計らって明日から私の紹介だ。仕事で働いてる者とでも言って押しかけるといい。ああ、私と言っても容姿のことを伝えてくれ」

 

これもウチの...海鳴の平和のためや!



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シグナムのお宅訪問

「はい...貴女は?」

 

「名をシグナムという、昨夕に褐色の"魔導師"と出会っただろう?ソイツの友だ」

 

ここは敢えて家族という事は伏せておこう。

全てが穏便に事が済み次第話す、これが最善だ。

 

「入らせても?ああ、もちろんこちらのデバイス、そちらに預けよう。敵が武器を持っていては安心できないだろうからな」

 

「...分かりました」

 

レヴァンティンを渡すと室内に入る。気を立てているな、確かにこの少女ならば、私と同等、それ以上に育つやもしれん...いや、それは今関係ないか

 

「"エミヤ"から聞いている。青色の宝石のようなものを探していると」

 

「...はい」

 

「これではないのか?」

 

1つだけ士郎が封印し、隠し持っていたものがここに来て交渉材料に使える。

これを餌に相手を食わせる...そしてぶつかり合わせる...さすが主はやて、そしてその度量を意を決して直ぐに承諾した我らもだが、サーヴァント、従者としての強さを士郎からは感じられた

 

「ジュエルシード!?...いいんですか?」

 

「ああ、持ってくといい。私たちには不必要なものだ。そして我々とエミヤは現地の魔導師だ。あまり暴れてほしくなくてな...こうして出向いた次第だ。手紙もよこさず済まない」

 

「あ...いえ...それで、目的は?」

 

「この街の平和だ。我々の目的はそれに限る。そのためにお前に手をかそう」

 

「フェイト!こんなやついなくたってアタシらで!」

 

私は拳を向けてきた使い魔の拳を握り、投げ飛ばした。それくらいの力が無ければ烈火の将とは言えない

しかし...なるほど、確かにこれはいい使い魔だ

 

「いい使い魔だ。力もいい」

 

「ふざけてんのか!」

 

「いや、これから全面的に私はお前に手を貸そう...その前に...」

 

見るにインスタント食品で済ませてるのか...毎日士郎を通わせないとな...今すぐ連絡を取るか、それの確認も言わなければな

 

「今から料理してもらうものに連絡をするがいいか?昨夕あった褐色の男、エミヤだ」

 

「...念話の内容だけ聞かせてもらえれば...」

 

『"エミヤ"か、少し問題があってな』

 

『なんだ?まさか宝石が足りないなんて事はないだろうな?』

 

『...いや、聞いたら怒るだろうが...この住人はインスタント食品で済ませてるんだ...』

 

『....買い出しをして直ぐに向かう。但しサーチャーなどの類はやめてくれとだけ、こちらは海鳴の平和を保ちたいからすることだから気にするなと伝えてくれ』

 

『...ああ』

 

士郎との話は終えて、金髪の少女に向き合う

 

「というのが内容だが...エミヤは来ても問題ないだろうか?食事を毎日作りに来させる」

 

「え、あ、いや、そんな!?そこまで」

 

そこでフェイトと使い魔に呼ばれた少女のお腹が鳴る

 

「うぅ///」

 

「食べておけ、エミヤの料理は美味いぞ」

 

しばらく話をしていた。ジュエルシードと呼ばれるロストロギア(古代遺産)に込められた力、そして条約を

 

条約1 決してエミヤ以外に話さないこと、そしてエミヤも私以外と話さないこと。

士郎ならば簡単に破り、主はやてに報告するだろうな

 

条約2 エミヤさんが見つけられたならここ、部屋まで持ってきてもらうこと。エミヤさんが見つけたことは私たちのものということ。これでは高町なのはの方に行ったヴィータが不利だが...アイツなら力ずくでなんとかするだろう。それが鉄の伯爵グラーフアイゼンとヴィータの持ち味だ。

 

私も負けてはられないな。あのパワーにどうやりきるか...カートリッジシステムは無しで行く予定ではあるし...

 

 

と、そこでインターホンが鳴る。

 

「遅かったじゃないか、"エミヤ"」

 

「何を食べるか考えてなかったのでな。色々と買い込んできた。入っても?」

 

恐らく私ではなくフェイトに聞いているのだろう。縦に首を振ってる限りは良しと見てるのか

 

トントントンと小刻みに、それでいて早い包丁の音が聞こえる。

2つ目は肉の匂いだ。

これは...主はやてと共に作ったローストビーフか?それを使い魔にか...全く、士郎は優しすぎる

 

「オムライスを作った。卵の部分を横に切ってそこからスプーンで食べるといい。そこの使い魔は少し待ってくれ」

 

「ぐぅ...」

 

「...まだだな」

 

やはり主はやてと共に料理の天才だな...武術に関しては二流もいいとこ、三流と言っていたが...いや、士郎は護りに長けている。

そう、守りが硬いが故に敵を突破した時勝ちをもぎ取れる。

そう言った戦士だ

 

「士郎、私の分もあるのだろうな?」

 

「当たり前だ。でなければお前をここに寄越さなかった。ほら、前に頼んでたカツ丼だ。カツ丼のカツは勝利の勝つからきてる料理だからな。勝てよ」

 

「ああ、言われずとも」

 

そう言って士郎は帰って行った

 

「あー!アタシのご飯!」

 

「アルフ、あそこ」

 

「へ?」

 

さすが士郎、今日の分と明日の分も用意していたとは...さすがだ

 

「さて、この街に問題がないのであれば夜、行動しようと思う」

 

「...うん。ここまでされて無碍にできないから...ただ...母さんには黙っていてほしい。その日は自宅待機、お願いできますか?」

 

「ああ、私はシグナム」

 

「フェイト・テスタロッサと」

 

「...アルフだよ」

 

テスタロッサと共に共同戦線が組まれた



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八神家初めての作戦

「ヴィータちゃんの反応も、シグナムの反応もないわ。どちらもセットアップしてないみたい」

 

夜、探っているであろう時間に反応がない

どちらも見つけていないということだろう

しかしこうも

 

「なぜはやてまで出張ってくるのだね?」

 

「そりゃ、大将さんが家で引きこもる〜、なんてそないなことしとったらあかんやろ?現場監督はウチや。魔法は使えんでも、ウチは家族の(ぬし)なんや、みんなを見守る義務がある」

 

いつから幼少児童...8歳の子供が大人5人の面倒をみる社会になったのだ?

これには世界に同情を禁じ得ないな

 

「士郎、ホンマにここでええの?色々と用意してもらってるけど...」

 

「なに、紅茶など淹れるのは慣れている。執事見習いもやったことがあるからな...それはそうと寒くないか?」

 

「上着でなんとかなっとるよ。しかし極楽やなぁ...なんやお姫様にでもなったみたいや。シャマルとザフィーラは警護?みたいなのになってて、ヴィータとシグナムは御二方の話をシャマルづてで通信することで派遣騎士になってて、士郎は最終手段の...」

 

確かに(彼女)と比べると、大人っぽさはない、子供なのでな。しかしその度量、気品、質全てが八神はやて(彼女)には備わっていた

それを今...いや、私の行動を読まれた時点で八神はやてという少女が持つ天才差は....完璧、いやそれ以上か。

完璧な人間などいない。

しかし、完璧ではないが故に完璧以上というのも存在する

 

「はやてちゃん!例のロストロギア、金髪の子、フェイトちゃんが強引に見つけ出そうとしてるみたい!」

 

「全く...海鳴市に迷惑をかけるなとあれほど口酸っぱく言っておいたのがまだ分からんか」

 

「いや、違うよ。フェイトちゃんは迷惑かけんよう、人に当たらんよう調節しとるみたいやで、ほら、電撃の当たっとる場所見てみ?」

 

...なるほど、帯電状態で魔力を直に流す、それによってジュエルシードに辿りつかせるというわけか

 

「これ、士郎とシグナムが戦った時みたいなやつやな...結界やっけ?」

 

「うん。なのはちゃんとヴィータちゃんもここに入ってるわ...始まるわね」

 

「さて、4人...いや、6人の戦闘、お手並み拝見といこうか」

 

しかしあの宝石、何かに似ていたような...いや、今はその考えはやめておこう。観察が大事だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideヴィータ

 

「うっさいぞ、高町なんとか!」

 

「なのはって呼んでよ〜...でも、ヴィータちゃんもいるからジュエルシード集めるの、直ぐで助かったよ...まさか私たちの街に魔導師がいたなんて」

 

「はい、驚きです。魔法の文化がない世界にいるとは僕も思いませんでした」

 

「平和に暮らしたいやつだっていんだよ...これは!?おい、チビ助!早く結界展開しやがれ!」

 

アタシにシグナムから、シャマル越しで連絡がきた。今ジュエルシードを発動させるとただそれだけ、だけどそれだけでアイツが何を言いたいのかはわかった

 

「広域結界!」

 

電撃が、ジュエルシードの姿を見せやがったな...さて、あれを壊すのには骨が折れるが...コイツはコイツでフェイトってヤローと話がつけたい、だからアタシに無理言って特訓もした...なら、しゃーない。

アタシはシグナムの相手をしてやっか!

 

「おい、行くぞ!行かないなら置いてくからな!」

 

「あ、うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヴィータ、まさか2人が対決するのを狙って?」

 

「さぁな...アタシは考え無しに突っ込むのが取り柄なんでね...此処で会ったが百年目!倒させてもらう!」

 

と、アニメに出てきたセリフをアタシは言ってみた。かっこよかったんだよな

 

「ふ...ならば私もそれ相応の決意を持って"貴様"を斬ろう」

 

ちっ、あくまで演技するつもりなのかよ...まぁいい

だったらアタシもアタシで全力を出すまで

 

「ぶち抜けぇええ!!」

 

「使わず...ならばいなす!」

 

「なっ!?」

 

「突っ込み過ぎだ。さて、後ろががら空きだ!」

 

即座にあの高町なのはに教えてもらった即席のプロテクション、あれを展開した。それにより、シグナムの直接の攻撃は避けられた

 

「危ねぇ...今のは本当に...」

 

「...相当実力を上げたようだな」

 

「当たり前だ!そっちこそ、この街守る気あんならこっちにつけよ」

 

「...私は強者にしか興味はない」

 

これも、演技、いや、演技混じりの本気だな...っ!

 

「なんだこの魔力は!?」

 

「ジュエルシードが暴走をしたのだろう...このままでは次元振が起きて、崩壊するぞ!争っている場合ではないな...協力して封印を...!?」

 

シグナムの目の前に降り立った人物を見て、アタシらは驚いた。近くのビルで待っていた男、監視していた男だからだ。

ソイツの名は...今の名は

 

「「エミヤ!?」」

 

「すまないが、アレは破壊させてもらう。まずは第一波を突破するのが先だな」

 

「待ってください!ジュエルシードは必要なもので」

 

「この街を守るためだ。諦めろ、それともこの街は滅んでいいと?」

 

話してるだけだと刻一刻と時間が刻んでいく、時間が経つにつれて次元振は酷くなるあまり

 

偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)!!」

 

「バカ!今破壊なんてしたら爆発が」

 

「...I am the bone of my sword(体は剣で出来ている).......熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!」

 

アタシらの前に、7つの花弁が展開された。これが士郎の防御魔法か?こんなの、アタシですら貫き通せるか...っ、やっぱり次元振の威力は相当なものか...

 

「くっ!」

 

士郎の腕から血が、しかし、士郎はもう片方の手で新たな武器を作り出した

 

投影、開始(トレース・オン)

 

それはまるで呪いのような、禍々しくも、魅入ってしまうような槍だった

 

破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)!」

 

槍を投擲した。いや、それは当たり前だ

槍とは本来、払ったり、突いたりするもんだ。けど、昔の人じゃ、投げて当てる...なんてこともしていた

そして、士郎が作り出した赤い槍がジュエルシードに当たると暴発しかけていた魔力が消えたという

 

「おい、エミヤ!今のはなんだ!?」

 

「悪いが企業秘密だ。これもこの街のためでな。さて、なのは、こうして私はしがない正義の味方などをやっている魔導師だ。まぁ、魔を使うものでも、見習いではあるが...もし次があればこれ以降は私が破壊し、いましたように無力化する。いいな?」

 

無言が続く。アタシらが答えていいものじゃねぇ、それに

 

「...分かりました。でも士郎さん...はやてちゃんはこのこと...」

 

「知っているさ、承認をもらってやってる。でなければ出てこない。そろそろ帰らないとはやてに怒られるので帰らせてもらう」

 

あ、アイツ逃げやがったな...ちっ、まぁはやての家に帰ったら後々問い詰めりゃいいか

 

「ではな、ヴィータ。次に相見える時は倒す」

 

「ほざけ!アタシがそっち3人まとめて倒してやるよ!」

 

「あの、ヴィータちゃん。穏便にね?穏便に...名前、聞いても?」

 

「...シグナムだ。しがない魔導師だ。ではな」

 

そう言ってアイツとフェイト、そして狼?は飛んでった。アタシも帰って風呂入りてぇ...

 

「じゃあな。高町なんとか、次勝つんだったら何か作戦でも練ってな。アタシが全部潰すまえに」

 

「だからヴィータちゃん、それはそうだけど...って、いない!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「....で?士郎、アレ(ジュエルシード)を破壊した感想は?」

 

「...気分のいいものではないな」

 

それを聞いたらアタシは眠った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideout

 

「...そうだったな...あの人種....あの類のものに、私は出会っていたな...」

 

どんな願いも叶える力

それは生前体験したことで、忘れてはいけないもの

衛宮士郎が絶対に忘れてはならないものであり、衛宮士郎があの地獄を二度と作らないと考えてしまった元凶

 

「聖杯...」

 

まさにその類であった。

そして歪な形で答えるというのもまた同じ

不完全な聖杯のようなもの

それがあのジュエルシードだ

 

「さて、少し眠るか...セイバーが摂っていたように、休眠することではやてへの負担は減らせるだろう」

 

そしてソファーの上で眠る。あの地獄を思い出しながら




エミヤが魔術師と答えなければならない所を魔導師と答えているのは混乱を避けるための言葉選びです。
シグナムも同じく騎士と答えられないためです


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意識が浮上するとはこの事か

目が覚める。

体がダルい。

昨日魔力を使いすぎたためだ。しかしそれはただの言い訳

平和で満喫していたが故に体が鈍っていただけだ。

幼少期から鍛錬を欠かさずに...そう教えこまれたはずなのにと言いき聞かせ目を開けると

 

「やっと起きやがった。はやて飯、作ってくれてるから食うぞ〜」

 

目をパチクリさせてしまう。ヴィータが私より早起きとは...

今の私を見れば鳩が豆鉄砲を食らったのように驚いた顔なのだろう。

記憶が鮮明に、若返っているのかと思いもしたが、そんな事るあるはずもない

 

「すまないはやて」

 

「ええんよ、昨日は大変やったんやから。それで、昨日使った武器とかの名前はなんて言うん?」

 

「....まさか調べる気か?」

 

ニッコリとしながら頷いている。こういう所は凛に似ている。やはり声質が悪魔性を産んでいるのだろうか、ならばこの声色の人は恐らく周りに苦労をかけるだろう

 

「調べるなら私が答えよう。まず弓は以前に使ったからいいとして、最初の盾、あの盾は本来投擲物への対処法として使われる防御宝具なのだ」

 

「のわりには結構防げてたじゃねーか」

 

「いや、4枚も割られるのは異常すぎる。残り2枚にでもなったら腕が耐えられんな。いやなに、そこはマスターへの期待に応えるために守り通すが」

 

「名前は?」

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)だ。トロイア戦争において、大英雄の投擲を防いだ事が有名だ。そして2つ目に使った槍は破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)。こちらに関しては魔を断ち切る...つまりは刃が触れている限り魔法など全てが無効化される。それにより、ジュエルシードの暴走を神秘を爆発させること、壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)と呼ばれる武具を爆発させる技というものでいいのか。それでなんとか凌いだ。今度は見つけ次第、あの地震が起きないように破壊する術を執り行わないといけないだろう」

 

「頭痛くなってきたわ...うち、そないな強い英雄さん呼んでたん?」

 

「...君が召喚したサーヴァントなのだ。そのサーヴァントが最強でないはずが無いだろう?」

 

いつの日かに言ったようなセリフをまたもや言ってしまった。でもまぁ...彼女と重なる部分もある。仕方ない

 

その後、アルバイトをこなし、そのままフェイトの家まで行き、料理を作り終えると帰宅し、昨日と同じ事を始めた。

全くの徒労に終わったが、とりあえずは数日、探索も全て任せて魔力の反応があり次第...と言ったところか

 

「士郎」

 

「なんだね」

 

「なんもない日がくるとええな...」

 

「...そうだな」



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管理局

士郎はしっかりとフェイトを横に作り方を教えていた。

毎日カップ麺という

アンバランスな食生活は見過ごせないタメこのような事になりましたね

フェイトは不器用ながらも士郎の真似をしてやっている猫の手でリニスのことを考えてしまったが集中し切って終わらせる

アルフはドッグフードで満足してるからいいけど、わたしは本当のご飯とやらを食べるためしっかり作るつもりだ、

 

だがまだ味噌汁が残ってる。

それよりも士郎が魔道士だったこと....この街が平和ならって消えたけど....深追いしたら絶対勝てないよね、ジュエルシードを破壊するような力があるんだから

 

「フェイト、カップラーメンじゃなくていいのかい?」

 

「怒る人がいるから挑戦してみる」

 

無理にやらなくてもいいだろうにと訪ねたアルフは驚いた。バイトで遅れた士郎が隠れ家に着いた時には既にもぬけの殻になっていた。

つまり、ジュエルシードを探しに行っているということだ

「全く...子供が関心する事じゃないな」

 

フェイトが作り出した惨状を片付け、代わりに色々と作り置きをしておく、勿論アルフの分も

 

「だが頑張ろうとした気持ちは伝わった。ではな」

 

帰宅した士郎はいつにも増して焦っているヴィータを見て目を細める

 

「もうバレたか」

 

「いや違う。管理局だ」

 

「そっちか、ならはやてが上手く話してくれるだろう。はやて」

 

「管理局って言う警察のようなものがきた。マスターはどうする?」

 

名前でなくマスターと主従関係だ。それでは決定権は全てはやてにある。

そして守護騎士も同じく片足を着いて指示を待っていた

 

「待って待って!家族に命令とか偉い人ちゃうんやからそやな...その管理局に繋げる?」

 

「はい。繋ごうと思えば」

 

 

「ほは繋いで....繋がってる?どうも闇の書の主八神はやて言います。家族みんな連れてそっち行きたいんですが、いですか?」

 

彼女はあの少女遠坂凛のような度胸を持っていた。肝が据わってる

 

管理局では転移が大変らしいヴィータとシグナムの件もあるだろうめんどくさいが、仕方ない気をつけようだがヴィータとなのはに関してなら問題ないか、、

 

「その物言いだと管理局の態度次第でここを破壊してたな?」

 

「さあどうだろろな?」

 

そのまま彼女、はやての車椅子を押した。用意されたスロープに乗って入るとそこは和室だった。2人ともきょとんとしてしまった。はやては前に座らせて俺はその横に座った

 

「八神はやてさん、あなたは蒐集できるかしら?」

 

「みんながどんなに悪いことしても誰かの迷惑になることだけは許さへん!」

 

「...そう、それを聞いて安心したわ。....コレから闇の書を全面的に調べるよう行って、彼女を絶対助けるわよ」

 

「え」

 

「いいこへの、大人からのプレゼント」



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管理局側からの士郎

「士郎くん、貴方に聞きたいことがあるからはやてちゃん、士郎くんには悪いのだけれど」

 

心配そうな顔したはやて。シグナム達に念話を飛ばす

 

『私がいない間、はやてを頼む』

 

『ああ、了解した』

 

「主よ、士郎なら大丈夫です」

 

「せやけど...」

 

「安心しろはやて、こういうのは慣れている。あとは経験でなんとかするさ」

 

晩御飯を作って待っているといい、帰って行ったのを確認すると

リンディ・ハラオウンを見る

 

「そちらの言いたいことは大体分かっている。私が質量兵器の使用をしている事についてだな?」

 

「ええ、話が早くて助かるわ」

 

さて、どう話したものか

サーヴァントの話をしてどこへ聖杯戦争の話が上がるか分からない。

そもそも別の場所でサーヴァントがいるかもしれない

そこに関しては悩むところがあるが今気にするべきはジュエルシードを破壊し無力化した槍の事だろう

アレを説明していいのか....とりあえず切り出すか

 

「あなた方が最も気になっているもの、それはジュエルシードを破壊し無力化した武具のことではないか?」

 

「...ええ、他にもあるようだけれど1番はそれね」

 

「ではその武具の効果を説明する変わりにこれ以上私に関する詮索はやめてもらう。

ソレで手を打って貰えないだろうか?もちろんそちらと敵対するつもりはない。だから話す...どうだね?」

 

恐らく私が切れるカードで最大の手だ

宝具の説明など色々あるがそれをしていればもし対立した場合面倒なことになる

反応を見るに悪くはないようだ

 

「分かりました。その話を聞いた後は詮索はしないと約束しましょう」

 

取り付けられた。では説明するか。魔導師泣かせの宝具を

 

破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)、これは魔力などを断ち切る武具だ。なのはや金髪の魔導師、フェイトの魔法もこれで無効にできる」

 

「そんなデタラメなものがあってたまるか!」

 

「ならば適当な魔法を撃ってみたまえ、散霧する。保証しよう」

 

「...スティンガーレイ!」

 

切り払う。そして消え去る魔力弾

 

「これが証拠だ。破壊した時使ったのは偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)。ただの強力な矢だ」

 

「それを惜しげもなく街の安全のために使うなんてね...よっぽどはやてさんが大事なのね」

 

「おっと、それ以上は余計な詮索になるぞ?」

 

「これは失礼(会話での把握はこれが限界かしら)それではあなたを家に転送するわ、エイミィ」

 

「はい」

 

 

士郎を送ったあと、アースラにて

 

「彼を敵に回すわけにはいかないわね...」

 

「...他にも武具の類があると思ってるんですか?」

 

「そうね、次元震を起こすジュエルシードを彼は少し怪我はしたようですけれど、防いだ。ただの防御魔法でないことは確かね。それに槍、弓ときて、近接武器で最もメジャーものが出てきてないわよ?」

 

「剣ですね...確かに」

 

アースラ内では最も危険視すべきはジュエルシードを破壊した士郎と認識した



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士郎帰還

こっちも書かなきゃ...


「ただいま戻った」

 

士郎が帰還した事でいの一番に抱きついたのははやてでなくヴィータだった

この中で一番ソワソワしていたからだ。次元震を起こしたのはヴィータではないが、間接的に力を貸してる

それに士郎が使うものは質量兵器

管理局側としても認められないだろうとそれ自体は守護騎士全員が理解していた

 

「どうしたヴィータ、キャラじゃないぞ?」

 

「うるせぇ!心配させやがって...あたしらがどれだけお前の帰りを待ってたか分かるか?」

 

ヴィータが目に涙を浮かべながら発言する。皆気持ちは変わらないようだ

 

「悪い、反省する」

 

「ふふん、ならいいご飯だご飯!晩御飯!」

 

「それはちょお待ちいや、ヴィータ。ゴメンな?食後のデザートふたつでゆるしてな?」

 

待ったをかけたはやてに疑問を抱かず、ならとヴィータは大好きなのろいうさぎを抱えてテレビの方へと向かった

はやてはシグナムを呼ぶと

 

「管理局ってシグナム達にとっては敵らしいやん」

 

「...そうみたいだな」

 

士郎も闇の書を詳しく知らないためなぜ敵なのか、分からないが凡その検討はついている。ページを集める行為がいけないのだろうと

 

「ウチの選択、間違ってたんかな?」

 

少し、後悔の念が士郎には伝わってきた。色んな人を見てきたからこそ分かった事だが

 

「...私ははやての選択を信じる。間違ってないことをな」

 

はやては少し心が揺らぐ

それは何か

シグナムもその言い方は卑怯だと思うが、気持ちは同じだ

 

「我々守護騎士もそうです。その気持ちで着いてきたのですから」

 

2人の言葉を聞いて目を瞑りやがてはやては決意する

 

「...せやな、なのはちゃんとフェイトちゃん、両方助けよ。八神家の本気、見せたろ!」

 

それに各々返事をした

 

「ああ」「「はい!!」」「おう!」「了解した」

 

八神家の結託の瞬間であった

その返事にはやてはさすがうちの家族やと呟きながらも士郎とともに晩御飯を作っていく時にシグナム達が話しているのを見逃さない士郎である

 

 

 

 

 

 

 

 

【次の日】

 

「こんな早朝にどこに行く気だ?」

 

英霊は寝る必要がない、そのため行動のおかしいシグナム達を見ていた士郎は朝4時に出かけようとしている守護騎士全員に話しかける

 

「ランニングにな」

 

苦しい言い訳だった

 

「それにしては騎士姿をしてるが...アースラに行くのか?」

 

それにヴィータが

 

「士郎はさ、デバイス持ってねぇだろ?作ってもらえるようにあたしらから頼もうって」

 

「ヴィータ!」

 

シグナムが一喝するが、士郎はため息をつき

 

「はやてが起き次第その話をするぞ。家族会議だ」

 

ニヤリと笑ってみせた士郎の顔はどこか意地悪だった




眠い....


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