ワイ、ジェイソンになった (箱箱さん)
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伝説
身長約2メートル、筋骨隆々の体、謎のマスク、その男の名前を人々はこう呼ぶ。
《ジェイソン》と
いつの時代にも確実に議論される事がある。誰が最も強いのか、そして誰もが口を揃えてあのマスクを被った男の名前を出す。
脅威の存在。唯一無二。次元が違う。謎の存在。たった一発の攻撃で世界が変わる。そう評価される男は今。
「ワイ、髪の毛のあるジェイソンになってたんだが・・・」
洞窟で焚き火をしていた。
「いやマジでなんなんですかねぇ・・・」
こんなホッケーマスク被ったヤベェ奴は、逮捕より始末って判断をする方達の方が正常である。 実際、過去には始末というよりは滅殺じゃないのか?と思うほどには大変なことがあった。
取り敢えず、『現在知られているホラー映画のキャラクターの中でも最も知名度の高い殺人鬼』と名高い、13日の金曜日の殺人鬼ジェイソンには色々ストーリーがあります。誕生日は1946年の6月13日だがその日は金曜日ではなく木曜日とか、いっぱい面白い点はあるけど、まあ、ジェイソンというのは不死の存在なんです。んでエグい怪力持ってます。知ることは全然それだけでいいゾ。んで、ホッケーマスク外したら普通にイケメンマンだった。いやなんで?そこは原作通りじゃないんかい!
この世界に来てから事あるごとに警戒され、困惑してるのも束の間、怪しいと判断されればすぐ攻撃される日々を過ごしてきた。なぜそれを耐え切れたのかというと正直、原作よりもなぜか魔改造されたJさんに憑依(?)転生(?)まあそこんところはわからないが、しているからだろう。
毎日毎日、生きるために奮闘していたら、とある日ワイを始末しようとして来た人が去り際に、ある一つのことを教えていってくれました。それは、『裏でも表でも世界で莫大な懸賞金が賭けられてる』という事でした。正確な額は忘れたけど、聞いた瞬間ぶっ倒れそうな金額だったはず。それってマ?
たまに勝負に挑んできた人。いやでも角とか、獣耳とか、尻尾とか生えている方もいたし『人』でいいのだろうか?・・・まあ、その方々に対してもワイはしっかり対応。うんワイえらいな(自画自賛)
でも、なんで魔法が効かないんだ!とか、なぜ攻撃してこない!とか言われることもたまにあったな。え?この世界って魔法使える系の世界なんか?
そんなこんなで一番いい方法は、洞窟など人目につかない所に行くこと。いや〜結構楽ですよ?誰も寄り付かなそうな場所に行けば本当に誰も来ないし、まあ魔物?みたいなモンスターは来るけど拳でワンパンっすよ!さすがジェイソン(もどき)さんっす
しかし!随分長い事洞窟生活を満喫したから、もういいだろうと思うゾ。そろそろ外に出るゾ!
〜移動中〜
外へ出ると美しい空が見えた。快晴と言っても良いだろう。そして空飛ぶ船のようなものも。
やっぱこの世界分かんないゾ?船が大空飛んでるぞ。まあええやろ!楽しく生きるゾイ!てか洞窟に篭ってから何年経ったんだ?・・・まあええか。
洞窟を出て、森を歩くや否や、魔物さん達がワラワラとくる。しっかりその問題を拳一つで解決していく。素人のパンチで腰を使ってないのにも関わらず、魔物さん達は吹き飛ばされていく。マジでどんなパワーしてるんすかねぇ?
やはり最初は街に行きたいゾ。警戒される事間違いなしだけど、ワイの存在とか、とっくに忘れられてるやろ?(安易な考え)
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シンプルな力が一番強い。
ジェイソン。それは覇空戦争で最も恐れられた男。
覇空戦争
かつて星の民との間で繰り広げられた戦争があり、空の世界に住まう人々はこの戦争によって世界を取り戻した。空の世界にとって大きな転機となった出来事でもある。数百年も昔の戦争であり、もはや語れる者は存在しないが、その影響は空の世界の文化に吸収され、いまの世界を形作っている。
そしてマスクを被った男はこの戦いに参加した。たった1人、星の民でも、空の民でもなく。ジェイソンとして。
───────────────
(そう言えば、マジでヤベェ大戦争みたいの巻き込まれたことがあったんですよ。めっちゃカッコいい龍だとか、どう見ても人間じゃ無い美男美女の方々がバチボコに争ってた時があってですね・・・凄まじかったです。モロチン。こんな怪しいマスク被った男は怪しまれて、攻撃されました。でもJ(ジェイソン)さんの耐久力なら大丈夫V。向かってくる方々は撃退しました)
歩きながら、そんな事もあったと思い出す。
中には話しかけてくれる人も居たのだが、Jさん的に喋るのはNGだと思ったので首を傾げるアクションだけした。申し訳ない気持ちで一杯になったのも覚えている。ただ、だからと言って斬りかかってくるのはやめていただきたかった。
なんか分かんないけど、出来るだけ原作のJさんムーブを意識したいという謎の使命感がある。
(あ!でも無闇矢鱈に誰かを襲ったりしないゾ)
よし!ここでJさんの能力を少し紹介するゾ!(唐突)
自身の背中辺りに霧を出現させる。この霧の中に入ると、言うなれば瞬間移動ができる。
良く使う例としては、向かってきた相手の攻撃を避けたり、後ろへ瞬間的に移動したりなど汎用性が高い能力である。
これが本当に便利な能力でですね!極論、ヤバくなったこれ使えばええやろってレベルなんです。
これ、相手の目の前で堂々と瞬間移動するのは個人的にすこすこのすこです。実際戦争みたいのに巻き込まれた時、すげぇ攻撃の嵐だったけど目の前で堂々と瞬間移動したからね。やっぱりJさんは歴史が違うぜぇ!因みに島々も良くこれを使って移動する。
そういやなんで島が浮いてるんだ?マジでどんな世界観なんだ?毎回思うけど。永遠の疑問なんだが
〜瞬間移動中〜
霧の中を通り、外に出たかと思うとなんと、場所はわからぬが街中に瞬間移動した。あたりを見渡してみると唖然という言葉しか見つからない。
(いや、ほぼ全部変わってるんだが。てかワイ、何年洞窟生活してたんだ?あれぇ?あんな店あったっけ?)
あまりの街の変わりように驚愕する。そして当然と言うべきか周りの視線が突き刺さる。突然現れた巨漢、怪しいマスクを被った男。普通なら通報待ったなしである。
(あ〜でもこうまで違うと、通貨とかも多分変わってるよな。誰かに伺いたいけど、こんな警戒された目線を送られたらなあ・・・まあいいか別に食べ物食べなくても生きていけるもんな。でも美味しいモノは美味しいから食べてみたいとは思うゾ)
見た目が怖すぎるJさん。ただ、鉈を持っていないだけマシである。あれを一度持てばjさん完全体。原作Jさんは様々な武器を使用していたが、マチェットや斧を用いることが多かった。因みにJさんは原作で一度もチェーンソーを使ったことがない。
まあそんな原作Jさん大好き人間なワイが、いつかは忘れたけど、とある家屋で鉈を見つけたんですよ。テンション上がって力一杯、鉈を振ったんです。・・そしたら空の雲裂いたんですよね。んでそのせいで異常気象が発生して、罪悪感でどうにかなりそうだった。
過去の黒歴史を思い出しながら歩いているが、依然として視線が突き刺さっている。なんか憲兵さんみたいな人とかずっとガン見してくるし・・・もしかして洞窟にいた方がよかったかな?
大昔の伝説的存在。ジェイソン
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Jさんの軌跡
星晶獣狩りを主な任務とする『組織』がある。「組織」に属するメンバーの中でも、エージェントとして行動する一部のメンバーは、対星晶獣用の力を宿した強力な武器を所持している。
しかし、組織に入っているメンバーでもわからない事が身近にある。それは何故か貼ってある。古びた一枚の討伐依頼書だった。いつの時代の材質か分からない程の紙に、マスクを被った男の絵があった。《ジェイソン》そう書かれた名前の下にある。その討伐報酬金額は・・・・
「・・・・・・・・」
「アンタまたその依頼書見てるの?」
漆黒の鎧兜を身につけた男。バザラガは、よくコンビを組んで行動することが多いゼタに話しかけられた。
「はぁ〜。まあ、確かにずっと貼ってあるわよね?この依頼書。噂じゃあいろんな国の名だたる組織や団体にもあるらしいわよ。イタズラだったらとっくの昔に外されてるはずだし、気にならないと言えば嘘になるけど、考えたところで仕方ないでしょ」
「・・・・・すまない。ただ純粋に気になってしまう。こんな馬鹿げた金額を賭けられるほどの存在が、未だにどこかにいるのかも知れないと思うとな」
馬鹿げた金額を賭けられていた男は今。
ジェネレーションギャップに苦しんでいた。
(すんげぇ街やな。なんか・・・毎度のことながら、世界観がわからぬ。ただ、製造に特化した街っぽいな。いっぱいなんか作ってるし(小並感) こうも世界が変わってると武器とかも見てみたいよな、かっちょ良いのあったらテンション上がるし)
昔は見聞を広めるためにも旅をしていだが、洞窟に篭っていたためかそれもおじゃんになった。もうすっかり知ってる風景とは違うのである。それに身分の証明などもどうやってすれば良いか分からないし、この国の常識もわからない。
(まあ良いや!楽しく行こう!目的も無く散策でもするゾ)
歩き出してから、体感30分。相も変わらず周りの方達からの視線を浴びているが、襲ってこないだけマシである。つまり昔よりかは安全ということがここで分かった。
(昔は挨拶=攻撃だったからな・・なんか悲しくなってきたゾ?)
「あの〜少し、宜しいでしょうか〜」
突如として聞こえた声にビックリし、振り返ると身長100㎝も無いくらいの小柄な方がいた。
「急で驚かれたと思います〜お困りの様でしたので、声をかけさせて頂きました。よろず屋を営んでいるシェロカルテと言います〜」
唐突な自己紹介に対し、自分も返さねばと思い。会釈をする。会話したいが、原作Jさんをリスペクトしているので、本当に申し訳ないが無言。ぐぬぬ
「ん〜もしかして喋る事が出来ませんか?ならペンと紙をお渡ししますので、これで会話しましょう〜」
もしかしたらこのよろず屋さんは天使かもしれない。めっちゃんこ優しい。
お話を聞くと、シェロカルテさんは騎空団という、いわばチームを組んで活動している方達に向けた商売をしており、業務内容は人材斡旋、業務の仲介、物資調達と多岐に渡り、騎空士向けに金融業も営んでいると言う。
そして、ワイのような右も左もわからぬ怪しい男に・・昔の通貨を両替、種族など沢山のことを教えてくれた。
「あの〜ジェイソンさんは・・・・・何をなさろうとしてるんですか〜」
会釈をして立ち去ろうとした時、そんな言葉を投げかけられる。
やはり、シェロカルテさんは類を見ないほどに優秀だ、恐らく正義感も溢れているだろう。なにせ、マスクを被った怪しい男が、これからなにを仕出かすか勇気を持って聞こうとしてくれてるのだ。
はっきり言って世界を支配するなどと言った野望はこれっぽっちも無いし、するわけがない。この場合は、簡潔に分かりやすく書いた方が伝わるだろう。そう思い、覚えたての字で書いた紙を見せる。
『楽しむ』
「・・・そうですか〜。今後とも、ごひいきに~」
(これは困りました、十天衆の方達にも報告しないといけませんね〜。封印されたと聞いていましたが、まさか自力で解いたのでしょうか?これは世界の危機です〜)
洞窟に篭っていただけで封印されたと思われる男、Jさん。
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Jさんの功績
十天衆
それぞれ十種の武器の全空一の使い手が集まった伝説の騎空団である。
十種に区分された絶対唯一の力を束ねた物が十天衆であり、その実力は同じく全天に絶対唯一の存在である「七曜の騎士」と並ぶとされその圧倒的な強さ故に「全空の脅威」と言われている。
「・・・これは参ったね。」
全空の脅威に座する十天衆に所属し、最強の槍使いで十天衆の発案者でもある。 ウーノは予想だにしていなかった事実に頭を抱えた。
「・・・何故今になって現れたのか」
過去の書物に残された伝説的存在。その全てが御伽話のようであり、誰もが作り話と考えている。だがそんな存在が実在した。文字通りの化け物が封印を自力で解き、バルツ公国で発見されたとシェロから聞いた。
「お!ウーノじゃん。何してんの」
1人唸っていると、背後から声が聞こえた。最強の剣使い。 ウーノと共に十天衆を創った創設者であると同時にリーダーでもある男。シエテに話しかけられた。
「シエテ・・今から話す事は、大凡事実だ。心して聞いてくれ、そして十天衆全員を招集してほしい」
ウーノは、マスクを被った男が記されている。書物の内容を全て話した。どんな話も、脚色されるのが大半だがこうも多くの書物に書かれている事が一致すると、信憑性も上がってくる。
「え?これ本当?」
「恐らくね。でも全てが本当かは分からない。拳を本気で振るえば、島が3つは滅ぶと云うのは流石に嘘と思いたい」
そんなマスクを被った男は今。
「暫くぶりだな・・・ジェイソン」
銀髪、褐色肌の美人なチャンネーに話しかけられていた。
(え?ま?誰ですか?この美人さん。てか暫くぶりだな?・・会ったことありましたっけ?)
「貴様の力は、世界の均衡が崩れるといったそんな生易しいものではない。調停者として見逃すわけにはいかない」
(え??調停者?均衡?)
少し前、流石に視線が痛すぎたので人目のつかない広い場所を探し、彷徨っていたらこのチャンネーに話しかけられ、誰もいない森林に連れて来られ今に至る。
何を言っているかは、さっぱりピーマン(激ウマギャグ)だが、どうにも彼女は戦う気満々である。
(ええと、取り敢えず・・警戒したほうが良さそうだゾ)
まずは情報収集をば。銀髪美少女の目を見てみると、相当強い眼をしている。んで、相当な場数を踏んでいるとみえる。上手く言えないけど雰囲気が尋常じゃない。そして彼女が持っている盾と片手剣、これ多分ただの武器じゃない。それにこの子、多分人間じゃないゾ
基本的に見て観察して対抗策を練るのが普通だけども、対抗策なんて『力で解決』これ以外あんましない。頭で考えるの苦手なんですよね。
「ガンマ・レイッッ!!!!」
なんて頭で考えていると、そうチャンネーが叫んだ。持っていた剣を地面に突き刺すと、青白い光と共にワイの地面からエグいビームが出た。
ドコォォォォオォ
(うぉぉお!!!初っ端から奥義みたいのだしてきた。すげぇ!!なんじゃこりゃ!下からエグい衝撃くるゾッッ!ガンマ・レイってカッコいいな!てかこれどんぐらいビーム出んの!??もしかしてワイがくたばるまで!?マジかよ!?)
凄まじい衝撃と共に地面が抉れ、下から出てきたビームのようなものが自分を包み込む。現代でもこれほどの攻撃が出来る人がいるのかと内心焦る。
だがしかし!いつだって原作のJさんはそうしてきたんや!どんなに凄い方でも、真正面から打ち砕く!ワイもそうさせてもらうッ!
今もとめどなくワイの地面から、ビームが出ているが構わない。ワイは拳に力を入れ、思いっ切り腕を振るった。
ズドンッ!
聞き慣れた衝撃音を耳で感じだと同時に、周りの木々が消し飛び、目の前の美少女は遠くへ吹き飛ばされた。
あ・・・やらかした。
「やはり、敗れたか。規格外・・・だな」
やはり届いていなかった。攻撃も何もかも、全てをたった一振りの腕力で潰された。
世界の均衡が崩れる可能性が生まれた時、私はこの世界に顕現する。そして今までで消滅させられなかった相手がいた。圧倒的な力と、耐久力を持つ生命体。目的も正体もわからない謎の存在。
「ジェイソン・・・貴様は一体何をしようとしている・・」
正体不明、目的不明の謎の男に困惑しつつも、また強くなって挑む。彼女はそう決意したのだった。
(あかん、謝りに行ったほうがいいかな?いや・・・でも・・・正当防衛ジャマイカ?)
(うっし、海行こう)
Jさんの目標 『目的もなく散策を楽しむ』
次回、Jさん海に行く。
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容赦とは罪
前回、強いチャンネーを倒す事ばかり考えていたおかげで、森林破壊を致しました。本当に申し訳ありません。なのでこれからは出来るだけ攻撃の際は、投げ技、掴み技など、周りに被害が出ないような攻撃を心掛けます。
(元の世界であれば、自然保護団体の方達がシバきに乗り込んでくるであろう。・・・はぁやっちまったゾ)
少しナイーブな気持ちになりながらも歩みを進める。
あの後、すぐさま瞬間移動した。心が痛い。いずれ家でも建てたときは、自然に感謝して、花でも植えようかとも考えた。
(よし、取り敢えず切り替えよう!目標は海!海水浴ってのをやりたいぞ!)
〜冒険中〜
随分と長い距離を歩き、気づけば完全に迷った。周りを見渡すと森林。海・・どこ?ここ?海ではなく、緑にあふれる場所に来ちまったのである。考えなしに瞬間移動で移動しまくった結果がこれである。
日もすっかり落ち、とりあえず久しぶりに美味しいものを食べたくなった。なので、先程素手で捕まえた熊を調理する。
流石Jさんというべきか、思った通りに素早く器用に体が動き、ひとつひとつの動作が俊敏で無駄がなく、そうして、完璧な焼き加減のお肉を完成させた。Jさんマスクを少しずらし、肉にかぶりつく
(うん!うめぇ!!やっぱりうまいものはうまいぞ!熊さん。ありがとナス!)
〜食事中〜
お肉をすべて食べ終え、マスクを整え。また再び歩き出す。空を見ると日が昇っていた。最近ずっと歩いてばかりの気がしてきた。
(効率悪いな・・よし!次、人にあったときのために、紙に聞きたいことを書いておこう)
そう心に決めた矢先、何やら足音が聞こえてきた。一人二人ではない。大勢の足音が。振り返ると、おおよそ100人の兵士たちが自分めがけて走って来ており、あっという間に囲まれた。
「おい、その風貌、その威圧感。お前がジェイソンだな?探したぜ」
突然、緑の軍服に身を包んだドラフの男性に話しかけられた。
(ん?何だ唐突に・・・探してた?)
「お前が記された書物、見せてもらった。震え上がったぜ?あんな事できるやつが現代にいるなんざ、会いに行かねぇ訳がねぇだろうよ」
そう言うと男はニヤっと笑い。自分の心臓めがけてパンチを繰り出してきた。
バコンッ!
周りにいた帝国兵は恐怖していた。エルステ帝国にて中将をつとめる男、ガンダルヴァ。
かつては碧の騎士ヴァルフリート率いる「秩序の騎空団」に属し、船団長をつとめていたほどの実力者。
その男のパンチを受けても、微動だにせず。ただ首を傾げているマスクを被った男に得体のしれない恐怖を感じていた。
「ははは!やっぱりか!オレ様は、剣を抜くに値しない相手とは徒手空拳で闘うって決めてんだがよ。こんなパンチの受け方されちまったらもう我慢ならねえぜ!!!」
刹那、ガンダルヴァはどデカい剣を抜くと凄まじい速度で振り下ろしてきた。
その攻撃を、マスクの男は左手だけでガードし、すぐさまその剣を掴むと握りつぶした。剣が割れた音と同時にガンダルヴァの顔が青ざめた瞬間、右手で頭を鷲掴みにし、ガンダルヴァを地面に叩きつけた。体の大半が地面に埋まり、足だけが見える状態になっていた。
そう思ったのも束の間。やることは終わったと言わんばかりに、マスクの男は、霧と共に消えていった。
(ふぁ!?なんか急に殴ってきたから対応したけどマジでなんなんだ!?)
ここまでJさんは主に、瞬間移動くらいしか能力を使っていない。
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バカンス
エルステ帝国
エルステ王国を前身とする帝国。首都は「帝都アガスティア」
建国から僅か十年ほどでファータ・グランデ空域に強大な支配圏を築き上げた。
国家君主である「皇帝」は表に姿を現す事はなく、その詳細を知る者はごく限られる。
直接的な統治は、建国時に活躍した「七曜の騎士」たちが代行している。王政から帝政に移行したのは騎士の一人「黒騎士」の意図によるもの。
版図拡大はその軍事力に依る所が大きい侵略国家でもあり、傘下でない島を平気で侵攻し、征服し、破壊し、時には沈める事も辞さない。 それ故、常に己が力となるものを求めており、代表例として「星の民」にしか従わないとされる「星晶獣」の力を得るために、そのコントロールの鍵となる人物の自由を奪って実験材料にしたり、狂気と引き換えに潜在能力を引き出す「仮面」の研究を行ったりしている。
ある日、帝国の元に情報が届いた。脅威的な伝説上の存在『ジェイソン』と接触したと。
そして帝国の中将、ガンダルヴァが瀕死の重傷を負い。ジェイソンの逃亡を許したことも伝えられた。
「本当に封印が解かれたとでも言うのか・・・」
エルステ帝国の宰相を務めるエルーンの女性。フリーシアはそう呟き頭を抱えていた。
知る人ぞ知る。この世で最も謎に包まれた存在。
あの特徴的なマスクを真似て作ろう物なら呪いが発動する。星晶獣で彼を知らないものはいない。星の民が最も恐れた存在。など数々の逸話がある。
古い書物によると当時の最高権力者同士で会議を開き、存在自体を無かった事にしようと、情報規制が行われた。そして全世界に討伐依頼書を配ったのが功を奏したのか、何者かが封印したおかげで、ジェイソンの脅威は去ったと思われていた。
一体これから何が起こると言うんだ・・・
──────────────────
(はは〜ん此処はアウギュステっていうのか)
通行人が話をしていたのを耳にし、この場所の名前を知る。
相も変わらず。瞬間移動を繰り返して移動しまくった結果。リゾート地のような場所に来た。
そしてここで対人対策を一つ。モッズコートのような物を購入し、フードを深くかぶる事で、あまり警戒されないようになりました。最初からこれをやっておけば良かったゾ。ん?もうマスク外せばいいじゃんって?なんか極力外したくないんだよなぁ(謎のこだわり) 許してヒヤシンス
パッと見た感じ、此処は現実のハワイやグアムに代表されるような観光地としてみて間違い無いだろうと推測する。やはりここだけ、感覚、空気が非常に穏やかなのである。色んな人達が様々な理由でバカンスに来ているのだろう。ならば楽しまないわけはない。
で、でもさすがに海に入る時は、マスク取らんとな・・(´・ω・`) ?お前!原作を大事にするとか言ってるけど、Jさんは海水浴なんてしねぇだろ!って? だ、だって海水浴したいんだもん!許してください!なんでもしますから!
歩きながら街を見渡し、思いに耽る。観光を通して価値観や社会構造について分析してみるのも面白そうだ。こう見えても、歴史的建造物や歴史的町並みには関心があるほうである。
「おや〜奇遇ですねえ」
不意に声を掛けられ振り返ると、あのよろず屋さんがいた。よ、よかった、ずっと後をつけられてる感じがしたから、悪い人なら首をへし折ろうと思ってたけど、シェロカルテさんだったのか。心配して損したゾ。
『久しぶり』
予め紙に書いておいた文字を見せる。
「お久しぶりです〜。いいコートを着ていますね。似合ってますよ〜。ジェイソンさんは此処に何をしに来たんですか?」
よくJさんってわかったな。そしてシェロさんは天使と見ていいだろう。この怪しさ満点のJさんを褒めてくれた。
主に海に入りたいと思ってたけど、今はなんか普通にバカンスを楽しみたいな。
今度は紙に文字を書き再度シェロさんに見せた。
『バカンス』
「・・・・・・・なるほど〜。では水着などが必要ではないですか?よろしければ見て行きますか〜よろず屋シェロちゃんにお任せあれ〜」
なるほど。さてはこの人天才やな?ワイが欲しいものを一瞬で理解してくださったゾ。
アロハシャツ、サングラス、など必要な物を買い。シェロさんに別れを告げ、ワイは海に向かった。
人がいない所に瞬間移動して早めに着替えた方がいいな。よし!そうしよう。
だがしかし、バカンスというのは、沢山の人が集まる。元の世界で言う警察のような人達も同様に。
Jさん。自身に尋常でないくらいの歴戦の傷がついている事をすっかり忘れている。
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海
今年もよろしくお願いします!
此処はどこかの島。ある二人組の男達が話し合っていた。
「おい・・・ジェイソンって聞いたことあるか?」
「いや、なんだよ唐突に、道具の名前か何かか?」
「人物名だよ。図書館のアルバイトしてた時によ・・偶然見つけちまったんだよ。えぐい年季が入った本があって、気になって開いてみたら『ジェイソン』って人物の名前だけはわかった。後は見たことねぇ字で読めなかった」
「ああそう。てかなんでそんな話するんだ?面白味も何も感じないぞ?」
「ちげぇんだよ。なんかわからねぇけど気になって図書館の至る所を探したら、読める字である程度解読されてる本を見つけたんだよ。お、俺だって読んでみて信じられねぇと思ったがよ・・聞いてくれるか?」
「・・・おう」
「まずジェイソンって奴は、謎が多いんだよ。見たこともねぇマスクつけた大男。それぐらいしか書いてねぇんだよ。種族がどうとか書かれてねぇ。んでここからが肝なんだがよ・・・大昔、いや太古って言った方がいいか・・そいつに挑んだ神がいたらしいんだよ。名前も知られてねぇような奴で相当性格が悪かったらしいんだ」
「ちょっと待て、神が挑む?ジェイソンって奴にか?普通逆じゃねぇのかよ」
「そうなんだよ。それで、その神は部下を約1500人連れて戦いに行ったらしいんだよ。1500だぞ?考えられるか?1人の男に対してだぞ?」
「・・・どうなったんだよ。それで、結果は」
「勝ったよ・・ジェイソンが・・」
「え?すげぇじゃん!ジェイソン!何者だよそいつ・・・って浮かねえ顔してどうしたんだよ」
「大半が虫の息、ジェイソンは息切れすらしてなかったらしい。んでさっき言った神と、ジェイソンを煽った数名の奴らが・・消息不明って・・・書かれてた」
「どうも信じられんぞ。そんな事・・・てか素手で戦ってたのか?その神の軍勢によ。どうせ昔の悪い癖で話が盛られてるんだろうよ。鵜呑みにすんなよ?大昔の伝説なんてそんなもんさ」
「おう・・・・そうだよな」
彼等は、気づかないであろう。書物の最後の最後には古代の文字でこう書かれている事に・・・
ある人は言った。絶対的な例外だと。
ある人は言った。生まれながらの強者だと。
ある人は言った。あの存在の前に、努力も何もかも無意味だと。
ある人は言った。気分で世界を壊す男だと。
その存在の名は『ジェイソン』
ある者は、崇拝し、恐怖し、憧れを抱いた存在である。
───────────────
此処は人っ子一人居ない静かな場所。
Jさんマスクと、先程着ていた服を袋に詰め、シェロさんのところで購入した服に着替えた。準備は万全。
少し離れちまったけどすぐ着くやろ。しゃあ!楽しみますねぇ!
〜移動中〜
着いたぁ!!!!久しぶりだゾ!海。それにしても綺麗すぎないか?いんやぁ、元の世界にこんな海あったらブームになるで。
真っ白いさらさらの砂浜と、どこまでも透き通る海は、まさにこの世の楽園のようであり、人も多く、賑わっている。素晴らしい島だ、アウギュステ・・こんな美しい島が他にあるかなぁ。
受付の方のトークパターンをある程度予想し、紙に書いておいたおかげでスムーズに対応できた。へへ今日はここに泊まるゾ。マジ最高だなガハハ。
しかしさっきからやけに視線を感じる。マスクも泣く泣く被ってないし、怪しいところは何一つ無いはず・・何でや?今日はJさんオフやゾ?
周りの人々は、数分前に現れた謎の男に驚愕していた。サングラスを掛けたその男は、サングラス越しでもわかるほど容姿端麗で、顔に少し傷があるが、さほど珍しい事ではない。それだけなら話しかけに行こうと思った人もいただろう。しかし、アロハシャツを脱いだ瞬間、それは一変した。見たこともない夥しい傷跡の数々が付いていたのである。
あまりの異様さに心配しすぎた数人の観光客が、憲兵を呼んで監視を頼むなどの騒ぎにもなった。
秩序の騎空団
七曜の騎士の一人「碧の騎士」ヴァルフリートが率いる騎空団。
平たく言えば空の世界の憲兵組織であり、全空の犯罪の取り締まりや要人警護などの任務を請け負っている。犯罪捜査組織としては「全空捜査局」という捜査機関が別に存在する。
全空域をカバーするために多数の騎空艇団を擁しており、騎空団としての規模は極めて大きい。
ファータ・グランデ空域ではアマルティア島に本拠地を置いている
その第四騎空艇団の船団長を務める。ヴァルフリートの娘。リーシャは、モニカと共に休暇を楽しんでいた。しかし、アウギュステの憲兵から今すぐに来てほしいと要請があった。どうやら怪しい男の調査を頼みたいという事らしい。
「モニカさん・・・怪しい男の調査をして欲しいというのはどういう・・」
「いや、それは私も聞きたいんだが・・取り敢えず現場に向かわねばな。全く。せっかくの休暇が・・」
(え?これってマ?なんか歩くたびに他の観光客の方々が、めっちゃ道を譲ってくれるんだが・・なんて素晴らしい譲り合いの精神を持っているのだろうか・・ワイも見習わせてもらわなければ)
心の中で『すいません失礼します』と言いながら、海の方へ向かっていく。そして、ようやく海に着いた。
海に入ると、一気にボーっとして来た。なるほど、海洋療法なる物ができる理由がわかったゾ。これは体に良さそうだ。
(いや〜めっちゃ気持ちいいゾ。はあ〜なんだっけ?急に頭に思い浮かんできたんだが、過去にワイのことをJさんと呼んでいた方がいたような。案外、仲良く遊んだ?下ネタ大好きな友達が・・・いや違った。確かワイ、勝手に友達認定されて、よく面倒ごとに巻き込まれてた気が・・まあ、そんなアグレッシブな方がいたんだけどな〜なんて名前だったっけ?まあいいか。そのうち何処かで会える気がするゾ)
力を抜き、海に浮かびながら過去の記憶を思い出してみる。波瀾万丈というレベルを優に超えるような体験を山程してきたが、その全てがいい経験だったと改めて思う。これからも楽しく生きるゾ!
〜満喫中〜
海から上がり、アロハシャツをまた着る。満足したので、後は泊まる予定の場所を下見しておこうと思い、歩みを進める。すると、後ろから声をかけられた。
「満喫しているところすまない。少し時間をとらせて欲しいのだが・・・」
振り向くと、金髪の小さい女の子が話しかけてきた、隣には栗色の髪の女性もいる。ワイは頷き、共に人目の少ないところまで移動した。
(え?なんで?てか毎度思ってるけど美男美女しかおらんよなこの世界。ワンチャンこの世界の修正力かなんかでJさんイケメンになった説あるゾこれ)
ワイはこの日のために買っておいた水に強い紙を取り出し、書かれている文字を見せた。
『なにか?』
「?貴公。もしかして喋れないのか?」
ワイは首を縦に振る。なんかマスク外したんだったらもう喋れよって話なんだけど、なんだかなぁ。
すると、今度は栗色の髪の女性が言葉を発した。
「突然すみません。私は秩序の騎空団に所属しているリーシャと言います。隣の方は同じく所属しているモニカさんです。その、非常に失礼なのですが、あなたに対して通報が来ていまして・・恐らくですがその傷跡が原因だと・・・」
リーシャさんは申し訳なさそうに言った。そういう事かと納得する。警察みたいなものですかね?ま、まあ結構月日経ってるし、Jさんの記録なんて残ってないやろ。ま、前の緑の軍服ドラフさんが歴史マニアなだけで(偏見)・・・問題ないやろ
てか、そんなにこの傷って珍しいものなんか?
ワイはアロハシャツを脱いだ。すると2人は驚愕した様子を見せ、モニカさんが口を開いた。
「失礼だが・・過去に何があった?見ただけでわかるが、傷跡から察しても普通なら確実に・・・・人型の原型をしっかりと保てているのも異常だ。貴公・・・名前は?」
『ジェイソン』
ワイは慣れた手つきで次の紙を出す。案外速くなってきたな。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
何故か御二方が黙り込んでしまった。え?もしかしてJさんのこと知ってる?いやそんなわけないゾ。途方もない時間経ってると思うしそんなわけないゾ。取り敢えずどうしたか聞くゾ。
『なにか?』
なにか?って結構便利だな。これからも多用していこう。
「すまない。黙ってしまって、何処かで聞いた事のある名だったもので・・ついな」
「・・・・・・・・・」
え?モニカさんは取り敢えずとして、リーシャさんはずっと考え込んでるゾ。
すると、時間をとらせてすまなかった。と謝罪され、解散となった。ん〜なんか引っ掛かるゾ。
ま、ええか。うし!とりあえず行くべ。お泊まりかぁ!枕投げとか一緒にできる人が居ればいいんだけどなぁ。
暫く、歩いていると、ザバァ!という大きな音が聞こえ、振り返ると、どデカい魚を見つけた。
(ん?なんかデカいカツオみたいの泳いでるゾ。・・ひゃっほぉい!!!!!!!!!今日のご飯決定ですねぇ!)
そしてワイはカツオに飛びかかった。
海に飛び込んでいった男を見て、リーシャはモニカに問いかける。
「モニカさん。どう思います?・・・まさか最近噂になってる・・」
「・・・断定はできない。なんせ特徴的なマスクをしてる故、素顔を誰も知らないからな。だが、怪しくないといえば嘘になる。取り敢えず、この件はいち早く報告しよう(ジェイソン・・・どこかの古い書物でも名を見たような・・・)」
Jさんは好奇心旺盛である。
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Jさんの仮拠点。
ここはどこかの島。圧倒的な静寂が周りを包む中、マスクを付けた男が夜の闇に溶け込む様に歩いている。
「キ、キ、キ、キ…」「マ、マ、マ、マ…」
独特な音がその男の周りから響き渡る。それに反応したのか近くにいたモンスターがこちらに振り向いた。
──────────────────
飛び掛かってきた狼型のモンスターを掴んでぶん投げる。そして拳を地面に向け、まるで機械のように振り下ろした。
バコン!!!
衝激と爆音と共に、地面に巨大なクレーターが出来上がった。
(すまんの。向かってくるモンスターに容赦はできんのよ。君達の骨や肉はしっかり有効活用します。ありがとナス!)
そう。ここは森の生い茂る何処か。もうええて。森率が本当に高い。ワイは熊の◯ーさんか。
ここまでの経緯を説明すると、アウギュステの海で巨大なマグロを捕まえて捌いて食べてたんですよね。んで、いざ泊まる場所に向かおうと思った所、上を見てみたら大量の空飛ぶ騎空挺を発見しました。それも同じ装飾が施された騎空挺が・・それらがアウギュステの島に泊まり出しやがりました。
なんか嫌な予感がしたのでそのまま持っていた荷物を回収し、瞬間移動しました。
そして、色々あって現在は夜。Jさんが一番映える時間帯である。服装はいつものJさんの服に着替えてマスクを装着。モッズコートは袋に閉まってるゾ。
そして、周りを見てみると非常に暗いが、Jさんの目はめちゃんこいいので見える見える。
この辺りは街灯も無く、いわばJさんのホームグラウンドである。勿論、人を見つけて襲うなどはしない。だがしかし、襲ってきた場合、怪しい場合は正当防衛を致します。ん?過剰防衛だろって?まっさか〜
約2km歩いたところで立ち止まり、考える。あ!仮拠点を作ろう(唐突)
よーし。やっぱJさんと言ったら小さい木造の小屋かなぁ〜。いやぁ〜建物を建てるのは結構久しぶりでちょっとテンション上がっております!
まずは大木を折らせて頂いて・・大木くんごめんね。
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エルステ帝国の黒騎士に雇われた傭兵。スツルムとドランクは、『ジェイソン』と言われる。謎の男を監視していた。
「ドランク・・・どう思う?」
横にいるスツルム殿が聞いてきた。
「とりあえず、監視なんてやめて早く逃げたいね。上手く言えないけど・・あれは、確実に接触したらいけないタイプでしょー」
「・・・・」
「あのマスクの人とは、何があっても絶対に戦いたくないなー」
「ほう。珍しいこともあるんだな」
「いやだって。あの人さ~風格がやばいじゃん?上手く言えないけど、基本的なスペックが常軌を逸してるんだよね。見たでしょ?さっきのパンチ。・・それにさ?あんなに、ボキボキ大木折ってるところに、『森林破壊は辞めてくださーい』なんてフレンドリーに喋りかけに行ける?流石の僕も無理だよ」
「・・・・確かにな」
「ええっ!?スツルム殿がこんなにあっさり認めるなんt「うるさい」痛い!?刺さないで!?」
「早いところ切り上げた方が良さそうだが・・・アイツは一体何をしているんだ?」
「う〜ん。見た頃、建物でも作ろうとしてるんじゃないかな。あと槍見たいのも作ってるっぽ──」
ズドン!!!!!
突然のことに何が起きたのかがわからなかった。
しかし、落ち着きを取り戻し冷静になって考えると、その衝撃と音の原因が明確になった。
木で出来た手作り感満載の槍が、自分達の背後の巨大な岩に深く突き刺さっているのである。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「ドランク。撤収するぞ」
「オーケイ」
ここに居てはまずい。そう考えが一致したスツルムとドランクは、監視を中断した。
──────────────────
おっと?気配が消えたゾイ。むむ?この島に来てから監視してたのは、今の気配の人たちゾ?
昔は結構、命中率良かったんだけどな。折角作った槍が・・・また後で回収して物干し竿にでも改良するゾ。
いんやあ~ワクワクしてきたな。自分の好きな様に建設するって、そりゃあ最初の方はやり方とか分からなかったけど、案外やってみるとなんでもできる様になるんすねぇ! っぱいい感じの小屋作るっしょ!へへ、どっちかっていうとゲームのJさんの小屋に似せてつくるゾ。
名前は、『ジェイソンハウス』にしよう。シンプルイズベストだゾイ!
ジェイソンハウス建設中..
完成したゾ!!!いやぁ〜ほぼ夜明けと共に完成するなんて!素晴らしい演出じゃあないか!
へへ、ここをキャンプ地とするッ!
アンケートにご協力ありがとナス! あと遅れてすまソ。これからも楽しく書いていくゾイ!
これから色々とアンケートの結果なども活用して書いていくゾイ!
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