頭の中で響く音 (かんしろ)
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キャラ設定、其れに付属の設定

随時更新していきます
思いつきなんでだいたいで読んでください(


卑屼 真黒(ヒグチ マグロ)/ 響

 

好きな物 優しい人

嫌いなもの 暗い所。 あとキノコ

 

残念ながら運悪く殺されちゃった男の子。

生前は個人の時は行動力があるが、ある程度大勢での集団行動時には意思決定を仲の良い人物に押し投げるほど

自己決定権に欠けている。

親から放任され気味だったので、ある程度の信頼関係を築くと愛情や心配、身体的接触を過度に求める傾向にある。

ある夜、外でぶらついたらヤバいやつのエンカウント、抵抗はするがビビり散らかしてそのままデッドエンド。

気付くと身体が変成、響ちゃんになっていた。

 

 

転生してからはうろちょろしていたがロリコン提督、炉利隙提督によって鎮守府での管理下に置かれてからは肉体的な親族にあたる電、ロリコンから無償の愛を注がれてしまい今生を親しい者を守る為の生と定めた。

臨死体験を迎えているため基本的な行動が大胆かつダイナミック、危険が伴う選択でも躊躇無く行えるが、本人自体はかなり冷静かつ残酷でいられるので多少の傷は負うが見合った戦果はあげてくる。

居場所を失うのを恐れて"響"を演じているが故に、本当の自分を晒してしまうことに嫌悪感を持っている。殺されたのが夜だったためか夜の単独行動は出来ない。

 

性能としては

 

一般的な駆逐艦だが、後述する設定と彼女の戦闘方法による高質量の素早い打撃により近接戦ではほとんど無敵に近い強さを持っている(近接戦を仕掛けようとする考えがまずまず他の者には無いため)。

逆に超至近距離での戦闘に特化しすぎているため遠方からちまちま打たれたり、近距離での砲撃を直に受けると基本負ける。

 

紙装甲で超火力を出す低コストキャラだと思えばいいゾ

 

 

炉利隙

名前からしてロリコンな新任提督。

彼女も響と同様に転生を得てこの世界に臨んだ人間であり、前世では一般的な企業で働いていたが運悪く過労死した模様。

こちらへ来てからは無気力で堕落した日常を過ごしていたが、ある日個人船で魚釣りをしていた所、深海棲艦に襲撃を食らった。命からがら逃げることは成功したが、同時にこの世界が艦これに関係する要素が付着しているものだということを悟った。

そこからは疾風迅雷、ロリコンな彼女は怒涛の逆算から

艦娘も居るだろう!?と信じ込み、猛勉強。見事軍お抱えのめちゃえらい科学者になる事ができ、その権限で鎮守府へ着任するのだが、提督としての能力は正直な話小学生以下。

なので任務遂行は艦娘に100%任している。

基本的にリアクション担当だ

 

性格は兵器開発が関わらなければロリにとっての聖人であり不審者。

どんな暴力を受けようが許すし、どんな出費であれ惜しまない。

逆にロリ以外を心から信用する事は出来ず、素っ気ない対応をすることがある。

彼女がロリと認識するのは未成年、及び年齢が変化しない者である。

母性が強い反面、自分の開発したものが彼女たちの役に立たなければいけない、という狂気を抱えているので取り扱い注意。

今回の試験運用に罪悪感は全くなく、今後に活かしてしまえばチャラだよね?と感情が人間的では無い部分もある

 

 

第六駆逐隊

今現在は響、電、暁が登場している。

 

表記は登場順だが、関係は暁が長女であり 、そこから響、電と続いている

 

暁型駆逐艦の1番艦。

優しくも見栄っ張りな、良くも悪くも大人ぶる少女。

自信家なのか言葉を言い切るような癖がある

行動は短絡的に見えるが響と同様に状況を見据えて的確な判断に身を据えることが出来るが、口が達者ではなく上手く伝えることは出来ない、割と芯が強く、周りの意見に流されることは少ない(親族を除く)

 

性能としては

 

射撃も体術も人並み以上には出来るが体術は好まない。

(常識の範疇では無いから)

回避能力も高いが味方を意識しすぎるあまりあまり集合していると身が動かず被弾しがち。

とどのつまり器用貧乏である

 

暁型駆逐艦の4番艦。姉妹の末妹。

 

穏やかで優しい性格の少女。

鎮守府へ着任した炉利隙によって初期艦に就任。

業務をこなせない無能な提督の代わりに業務を肩代わりしていたり、警戒任務を単独でこなすなど幼いながらに社畜のような扱いを受けている可哀想な子。

そんな酷い扱いの彼女だが本人の優しさからか嫌がる様子は少しも見せず、何なら自分から率先して業務に取り組んでおり、現状を苦とせず淡々と雑般を処理していく姿には彼女のハイスペックさを痛感させられる。

 

予想外のことや感情が昂ると”動転したように”慌ててしまい周囲への注意が散漫になる為、慌てている彼女に近づくのは危険。

 

性能としては

暁達と同様、悪くないスペックを誇るが、出来るならば傷付ける事がないようにと戦闘行為を忌避している

その為無意識に枷が掛かっておりは難しく、”動転”した場合のみ本来の性能を引き出すことが可能になる。

だが本人はそれを望みはしない。

また、一貫性の無い高度な直感と思考能力を保有しているが詳細は不明。

 

戦闘よりも事務などの作業の方が適しているので、矢面には出ない事が多い。

 

 

/ 金剛

 

好きな物:響、中華

 

嫌いな物:なし

 

金剛型戦艦の1番艦。

響と同様に転生者であり、生前は社畜で過労死してしまったらしい。

 

海上での漂流と自分の境遇により世界に疎外感を感じており、酷く衰弱していたところを同じ境遇を持つ響に救助されたことにより、響に対して並々ならぬ執着心を持つことになる。

基本的に明るい性格で奔放、ルールに縛られない自由人のように振舞っていはいるが、根は割とねちっこく、結構いじわる。

 

性能としては戦艦級のこともあり非常に高スペックなのだが、振れ幅が本人にすらコントロール出来ない。

 

 

 

性能がその時の気分で決まる不安定なキャラクター。

上限が未知であり、上振れていくとかなり強い、下ブレると駆逐艦に負ける。

 

 

 

卑屼とは初対面では無い

 

 




ほんとおもいつき


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設定…?
ヒビキィ!


初投稿だで、自給自足のために書きます、多分続く()
あととても読みづらいけど…ナオキです…


 

「運が悪いのか……、これ……」

 

 あ、はい、こんばんは。

 

 私の名前は碑屼 真黒(ヒグチ マグロ)って言うんですけど

 

 名前の割にそこまで魚介が好きじゃあないんですよね

 

 え? あぁ……、どうでもいい? なら話を戻しましょうか。 

 

 何故私がついてないと零したのかと言うと、私は最近薦められたゲームで、いくら建造しても同じ艦を引いて一向にゲームが進められなかったから。

 

 そして先程も同じ艦を建造してしまったんですよ、もはや逆にツイてるんじゃ? 

 

 諦めに近い感情を持って深くため息をつくと、窓の外の景色が目に入り、

 

 薄暗くて普段は不気味に思うあの路地は、なんだかとっても魅力を孕んでいるようで、

 

 いつもとは違って見えました。

 

 夜間の外出は危険なのですが、気になったら止まりません。

 

 気を変える為に外にでも出てみましょうか。

 

 外に出ると、冷えた空気が顔に触れます。

 

 体が驚いて身震いを起こしましたが、すぐ慣れてそれも止まりました。

 

 されど歩みは止めずずんずんと奥へ、深く、夜へ沈むように……

 

 朝はあれだけ活発なこの街道も、夜になると草木も眠るような静けさを持っています。

 

 思いにふける私をよそに、鋭さを感じた肌は毛が立ち、不安定な危険信号を発令します。

 

 だが決して 振り返ったところで、誰かがいる訳でもありません、それもそう、暮らしの中でこんな時間にそうそう出歩くことは無く、あるとすれば基本後ろめたいことや何かがある時くらいでしょうか

 

「気のせいか」

 

 と誰も居ないことを目で確認した後、自分でいい聞かせるように口に出す

 それでもなお収まらない鳥肌が、変に不気味で恐怖心を掻き立てる。

 

 こんな場所にもう居たくない、気味が悪い、恐ろしい。

 

 場の空気に当てられ、完全に萎縮してしまった私は、来る足よりも幾許か早く、帰路を踏む。

 

 家まであと半分、というところでまた鋭さを感じました。

 

 今度も気のせいでしょう

 

 いや、気のせいであってほしい……と自分の願望を入混じえ、もしも、を認めたくないが故に振り向くことはありません。

 

 でも気になってしまうのが人の性ですよね

 

 視線をピピッと斜めに動かすと、カーブミラーが私だけを映し出しているのが見えます。

 

 やはり誰も居ないじゃないか……、と安心しようとした矢先、戦慄します。

 

 夜光とアスファルトの保護色になっていて気づきづらいが、ようよう見ると、いるのです。

 

 少しモヤッと歪んだ黒い何かが。

 

 人を見る目がない私でも瞬時に察せれる、これは危険だと

 

「……!!」

 

 と私は声にならない声を、そして恐怖を押し殺し、抑え込み、必死に、必死に逃げます。

 

 だけども背後の音は近くなっていくばかりで、恐怖も増えていくばかり、

 

 走っている最中に、私の背に激痛が走りました。

 

「……」

 

 諦めるように、ただ祈るように立ち止まると、激痛の詳細を把握することが出来ました。

 

 あるべきはずの肉を抉り、神経を傷つけ、これでもかという程に私を痛めつけるその凶器だけが、色を落とした風景の中で街灯の光を受けてぎらぎらと赤く濁って輝く。

 

 痛い、ただそれだけ、その事にだけ夢中、生き延びることよりも、苦痛から逃れたい。

 

 体内を巡るはずの血液が外へ逃げていくのを見ていると、押し倒されます。

 

 黒い影は私に跨ると、背を刺したであろう刃物を振り下ろしてきます。

 

 最後の言葉を発する余裕もとうに無く、感情と身体が切り裂かれる。

 

 私は、恐怖で目を閉じました。

 

 

 痛みは……来ませんでした……ので、

 

「……、あっ……、あれ……?」

 

 と声の異変に気付かず恐る恐る目を開けてみると、

 

 そこは一面の海が拡がっていました。

 

 

 

 う、うん? 

 

 無い頭で考えます、ここは何処だ、先程の黒い影はどうなったのか、私はどうなっているのか……

 

 無理だ、到底理解なぞできるはずがない

 

 そこで、状況を確認する為に周囲を一見、

 島1つ確認することが出来なかったのですが、

 

 ……、目線が、身長がかなり縮んでいるのではないか? 

 

 五感の変化は充分に感じる事ができた。

 

 と自分の姿格好を補足する為、水面を覗き込みます。

 

 そこには私では無い、謎の武装と紺色の制服を着込んだ少女が、困った顔でこちらを覗いているのです。

 

 うわ! 

 

 驚いた拍子に2,3歩後ずさり、水面下の少女も鏡のように後ずさる。

 

 ……、ん? もしかして、これは私なのか? 

 

 水面を荒らしてみて、歪んだ少女の姿形を認識して理解する。

 

「響だ……!」

 

 そう、水面に写る制服の少女は、私がよく知るゲーム、「艦これ」、の登場キャラクター。

 

 私は私の姿を確認する為に水面を見ました。だがそこに私の姿はなく、写るのは「艦これ」の

「響」……、そこから導き出される答えはただ1つのみ。

 

 アイエー! 響チャンにナッチャッタヨー

 

 混乱して素っ頓狂な声を出しましたが、置かれている状況を理解することができた。

 既に私は、もう私が私足り得る条件である元の形を失い、何らかの原因でキャラクターの響になってしまったということ。

 

 じゃっじゃあ……! これは所謂転生と言うやつか……? 

 

 この手の知識なら結構自信あるぞ、友人作らずラノベばっか読んでたからな! 

 

 転生ならここは艦これの設定が投影されているんだろうか、私と同じ立場の人間は居るのだろうか、居なければ……、私は孤独なのだろうか。

 

 興奮と切なさを抑えきることが出来ないまま、勝手に現状に納得しました。

 何せ未練なぞないし、希望もないような人生、それを変えるチャンスが来たのだ

 

 だが未練はないと言っても安全の欲求はある、他者を見つけ保護して貰いたい、こんなに可憐な少女になったのだ、一般の感性を持つ者なら捨ておくことは出来まい……

 

 誰か、誰かいませんかー! 

 

 と叫んでいると、うるさかったのかなんだったのか、偉くメカメカとしたクジラが遠方から私に向かってやってきて、

 

 ……襲いかかってきました!

 

 誰か居ないかとは言ったけど、まさか脅威を呼びつけてしまうとは……、ツイてない! 

 

 確かこいつは響と同様に艦これに登場するキャラクター、駆逐イ級だ。こいつは見た目の通り敵で深海棲艦と言って人類に牙を向く存在たちだ。

 

 

 そんな深海棲艦と戦える存在が響たちで通称艦娘、と呼ばれる。艦娘についても説明したいがそこまで悠長にはいられないし、身を守ることが先だ。

 

 艦娘がこの化け物と戦える理由は3つ程ある、1に海上を意のままに駆ける能力が、2に武装によって物理で相手を黙らせる武力がある、最後に人型が保有するには異常な力、耐久力や、さらに、身体の修理機能までおまけでついてくる、

 

 ので……、今の私は武器があるはず。

 

 今の私は完全に調子に乗ってしまっていたのもあり、正面からイ級を迎え撃ち、武装によってイ級を攻撃しようとしている。

 

 武装らしき右腕に一門、背部から伸びる艤装に二問、合計二基の砲が、腰に魚雷を発射する機械のようなものと、そこから腕をカバーするように取り付けられた盾のような物が見受けられる。

 

 どんな感じで使うのかはさっぱり、わからない訳では無い。だけど直感で動くから言語化するのがとーっても難しいのだ

 

 ……、なんてこと考えてたらかなり寄って来てるじゃんこのメカクジラ! 

 

 急いで右腕の砲を目の前まで迫ってきたイ級にぶちかますと、

 

「わぷッ……!」

 

 結論、私とイ級は爆炎に包まれました。

 

 そこで、私の意識は途切れました。

 

 




稚拙な文章で読みにくいでしょうが…

おにいさんゆるして(くそざこ)
まだ中学生だから…

7/14 最新話の書き方に合わせて大幅な修正を施しました、少しは読みやすくなったかな…


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何も考えていないんだなぁ!!

ちなみに響持ってないんだなぁ…これが…

7/17
少しずつ書き直してますので、意味不明な文になっています

7/18
推敲終了


 

……、ぐわぁ……、おも……

 

胴にかかる負荷によって、じんわりと意識が戻る。

 

むむ…水がつべたい、それにうっすらだが足の感覚もある、幽霊じゃなく、しっかりと生きれてるようだ。

 

……、重いのは君か、鳥君、私は君の食事にはならないよ、どいてくれ

 

鳥を追い払い、ぐったりと身を起こす、酷い腹痛、頭も痛い。

 

見た感じあのバカ爆発に誘爆して胴の魚雷が爆発したようだ、めちゃくちゃお腹が血と煤で塗れてスプラッタだ。

 

周りを見回すと、人の手が入った建造物(様々な材質の長方形)がいくつか並んでいる、

イ級(メカクジラ)との交戦中、自爆して気を失い、そのままどこかへ流れついたのだろうか。

 

まずは安全を確保しないとね、陸に上がれば敵は居ないだろうし、人とも会いたいし。

 

……、ぷすっ、ぷすっ。

 

……、え?

 

ぷすっ……、ピシッ!

 

何の音……

 

ぼんっ!

 

耳元でとても大きな爆発音が響く。

 

「ふぁっ!?」

 

情けない声を出しつつも私は音の出処を探る。

音は艦装から煙とともに発生しているようで、少し燻っている。

 

これは素人が見てもわかる、壊れてる……、うん。

 

経過とともに音を荒らげていく様子に恐怖と不安を感じたので、くらくらとした意識の中、這う這うの体で1番近い埠頭らしき場所によじ上がる。

 

()になって初めての陸、安心するね……、地に足つけるとはまさにこういう事、寝そべってるけど。

 

それにしてもかなり運が良かったらしい、あの爆発に巻き込まれて(自爆)生きてるとは……

 

まぁ生きてるだけでこのままいくと死んじゃいそうなんだけどね。

 

と呑気なことを言って周りを見ていると

 

ばん!

 

大きな音を立てて私の右肩の艦装が爆裂、破片が舞う。

 

うわ、あつ、痛…ぐぅ…

 

右腕がそのまま巻き込まれたようで、血液で真っ赤っか。

 

不幸中の幸い、触覚がほとんど無くなってるようで、そこまで痛くはない、

 

けど死が急速に迫ってくるのが……、うへぇ……、

 

痛いし気分悪いし吐きそう、ざいあぐだ……、

 

指先に流れてた熱い血も、冷たく。

 

さらに時間が経つともうそれも分からない、温度が感じれないのだ。

 

私の艦装が立てた音に誘われたのか。

 

それとも偶然か、はたまた必然か。

 

力のない私の目は、走りよる2人を映し出す。

 

あれ、片……、方の女の子……、同じ、制服……

 

同型艦の子だろうか……、顔は……、霞んでてダメだ。

 

とどのつまりは私の姉妹、ということにもなる。

 

お姉……、ちゃんのピンチだ……、ぞ、ほら……、たすけ、ろぅ……

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「ねぇ、電ちゃーん……、この書類どう処理すればいいのー?」

 

えっと……、それは、あの、書類の内容を(バカでも)良く読めば理解できるハズ……、なのです!

 

「え?本当?、あ、マジだ。項目に……」

 

 

私の名前は電、駆逐艦の電なのです。

 

「いやー、電ちゃんが秘書官でホントに助かってるよーう…」

 

この人は先週着任した新人の提督さんで、少しボディタッチが多いけれど、教えたことはちゃんと出来る偉い提督さんなのです。

 

だけど制服はしっかり来てください、その格好じゃ提督と言うより博士なのです。

 

「提督さんはよく頑張っていると思います…」

 

そんな彼女でも1ヶ月、未だに戦果は0なのです、

 

この鎮守府の艦娘が私1人という本当に少ないこと、

そしてその私もあまり戦うのが得意では無いということ。

 

そのせいで鎮守府近海すら警備出来ていない有様なのです……

 

せめてもう一人艦娘さんが居てくれたら……、少しは良くなるのかな……

 

「ねぇ電ちゃん。」

 

むぅー……、こんなネガティブな事を考えてはいけないのです!もっと私が頑張れば、敵だってきちんと倒せるはず……倒したくないのですけど……

 

「電ちゃーん、聞いてる〜?」

 

え?はい!もちろん……、私も同じ考えなのです!

 

「……、まだ何も言っていないんだケド……」

 

あ、え……?

 

「それよりもあそこ、見たまえよ、窓の外、なんか煙が上がってないか?」

 

窓から覗く景色の片隅に、ぽつりと小さくだが、確かに煙が見える。

 

「なんかあったのかなぁ。」

 

そんな呑気なこと言っちゃって…緊急事態かもしれないのに…

 

「確認しに行きます!」

 

屋外とはいえ燃え移ったりすれば大火事になっちゃいます、時は金なりとも言いますし、急がないと!

 

扉を(丁寧)に開けて、勢い良く飛び出す。

 

「あ……! ちょっと、私も行くよーぅ!」

 

着いてくるのはいいですけど……、遅れないでくださいね!

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「待ってくれよーぅ……、電ちゃーん!」

 

私の名前は炉理隙 、読みはろりすき、だ。

 

こんな馬鹿みたいな名前、もちろん”本名”では無い、私の性格……、正しくは好みから取った偽名だ。

 

偽名……、偽名と言うよりかは、この世界での名前だろうか。

 

元いた場所で……、恐らく過労死をしたんだろうね、恐ろしい社会だね。

 

んで、気付いたら赤ん坊として再度誕生、生まれた世界ではゲームの概念が現実へと刷り込まれているでは無いか。

 

噛み砕いて言うと転生、みたいなものだ

 

非科学的過ぎるけどね。

 

まぁ…私の過去は説明する程のものでもない、大切なのは現状だ。

 

そして、私の事も大切にして欲しい

 

「急いで下さい!」

 

そんなこと言われたって……、生まれてこの方運動なんてしてこなかったんだ!

 

見てみたまえ、この細い肢体を、これで走るとぽっきりいってしまいそうだろう!?

 

「口を動かしてないで足を動かして下さい!」

 

ぐぅ、ごめんなさい

 

先程から辛辣なのは秘書艦の電ちゃんだ、私が着任した時に指名した子だ。

 

基本、着任した時に指名するのは巡洋艦など、単体でも力がある艦娘だ。

 

だが、彼女達は幼くない(ロリじゃない)、好みでは無いのだよ。

 

だが電ちゃんは優しくて、何より幼い(ロリ)、最高だとは思わないかい?

 

え……、感じ方は千差万別? ……、つまらない事を言うんだねぇ……

 

そんなことは置いといて、そろそろ不審火ならぬ不審煙と御対面といこうじゃないか。

 

「あわ……、あれって……、人……、じゃ……?」

 

……、私には鉄くずの引っかかった白い藻屑が打ち上げられてるように見えるが……

 

電ちゃんがそう見えるならそうなんだろう……、いや、そうあるべきだとも。

 

「……、助けてあげないと、なのです」

 

そうだね、ここからじゃ人なのか藻屑なのか区別がつかないからね。

 

……、ほら、着いておいで、ここからは私が先導しよう。

 

近づくと、漂着物のシルエットがどんどんと明確になる。

 

……、驚いたね、私の目は節穴だったらしい、立派な少女(ロリ)じゃないか……

 

うつ伏せに倒れているその体から滲むように、血液が伸びている。

 

オウ、スプラッタ。

 

「こ……、これ……」

 

電ちゃんの息が荒い、目には涙すら浮かんでいる。

彼女の手には赤黒く汚れた紺色の帽子、Ⅲの装飾がオシャレな感じだ。

 

「お姉ちゃんの帽子……」

 

む……、なんだって……?

 

話を聞くと、電ちゃんは暁型駆逐艦の中では末っ子も末っ子の4番艦らしい。

んでもってその帽子を被ってるのは1番艦の暁ちゃんと…2…、番艦の響ちゃん、という子らしい、

よく見ると汚れたり破けたりしてるが制服も電のそれと一緒だ。

 

……、あとは私に任せて、君は部屋で落ち着いているといい。

 

泣きじゃくる電ちゃんを宥め、屋内へ戻るよう促した。

 

さて、どうしたものか、確か鎮守府には修理施設があったね、そこまで引っ張っていこうか。

 

ふむ、よいしょ……、おっも!

 

担ぎあげようとしたのだが艤装(アクセサリ)が重すぎる、外して行くべきだ。

 

あれ? ……、どうやって外……

 

ガチャン!

 

なんだかよく分からないが上手くいったようだね、さすが私だ。

 

うんしょ、よっこらせ、を、意外と軽い……

 

温かいし柔らかい、きちんとまだ息があるようだね、興奮して来……

 

私の興奮は、振り返って見えた登坂によって冷凍庫並みに冷やされた。

 

……、うっへぇ、来た道を戻らないといけないのか、少々骨が折れそうだ……

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

ん……、眠っていたのか?

と言うかまだ私は生きているらしい、ツイてるね。

 

あたりはまるで銭湯のようで、浴槽に薬液のようなものが溜まっている。

 

ふあぁ……

欠伸をひとつ

 

浸かってる湯は薄い緑で、俗に言う修復剤と言うやつだろうか、それはとても暖かく、

 

……、心地良い、

 

……、安心する……

 

冷たい海水(しょっぱい水)とは大違い、ベタベタしないし、冷たくない…

 

ってまた寝ちゃいそうだったわ!

 

体は十全に修復されているからこれ以上浸かる必要もないね。

 

広い浴室から出ると、畳まれた服が置いてある、私のだ。

 

血と煤は綺麗に落とされ、ボロボロだった腹部は新品同様に塞がっていた。

 

身に纏うと香るほのかな洗剤の匂い……、本当、何から何までやってくれてありがたいね。

 

「響ちゃん!」

 

目の前の扉ががしゃっと開き、電が飛び込んでくる

 

そのまま私たちはお互いを深く抱き合う……

 

「痛っ…」

 

なんてことはなく、頭と頭がごっつんこ、綺麗な頭突き。

 

ヘッドショット。

 

確かに痛かったが、それがなんだか面白くって

 

お互いにくすっと笑ってしまう。

 

この世界に前の家族はいない、だが私がこの形を保つ限り目の前の電が家族だ……かけがえのないものだ……(たからものだ……)

 

「提督さんが呼んでいるのです!」

 

提督……?

 

ならここは鎮守府なのか?

 

「そう……、ですけど、響ちゃん、なんか……、言葉……、変わりました?」

 

……!

()は形こそ()だが、中身は違う、この世界の知識こそあれど、()の思考回路は持ち合わせていない。

 

不信感を持たれぬよう、()らしい行動、発言をする必要がありそうだ。

 

「……、少し気が動転しているだけだろう、直ぐに戻るさ」

 

「なら。いいのですが」

 

手を引かれ連れられたのは、装飾の施された扉の前。

 

電がドアを叩くと、入りたまえ、と一言。

 

 

がちゃりとドアが開かれると、疲労した顔で覗く者(提督らしき人)がいた。

 

「電ちゃーん……、私は疲れたんだ、代わりに説明をしておくれよ」

 

……、えぇ……丸投げ……?

 

「あっ……、えーと……、はい! この人は鎮守府を纏める炉理隙(ろりすき)提督なのです!」

 

電がそう言う、そうか、この人が提督なのか。

ん?ロリ好き? ……、いや、これは言葉の綾だろう。

 

「そう、私こそがこの鎮守府の提督、炉理隙だとも!」

 

机からこちらへ近づいて来る炉理隙提督。

 

目の前で見ると……、提督というか……、科学者に見えるね、特に服装、制服の上に白衣は無いだろう、白衣は……

 

提督に抱っこされる形で運ばれる、猫を捕まえる感じだ。

 

うわー、浮いてるー

 

「おや? ……えらく大人しいじゃないか、電源の切れたロボットみたいだね。」

 

うわ、ちょ、どこ触ってるん。

 

「むっ……」

 

「ふはっ……、電源は入ってるらしい」

 

電がなんだか苦虫を噛み潰したような顔をしている、大丈夫かな。

 

提督は私を抱えたまま椅子へ腰掛ける。

 

 

「では…これから質問をするが、誤魔化すことなく答えたまえ。いいね?」

 

「もちろんいいよ、提督が撫でていてくれる限りは質問に答えるよう。」

 

……、やられてみてわかるんだが、気持ちのいいものだ……

 

「ほう? ……、さわさわしちゃっていいんだ……」

 

最初の方小声でも聞こえてるからね

 

「ッゴホン!!! ……で、では始めるとしよう」

 

へらへらとした声が一変、大人びた低い声へと変わる。

 

「君の艦名は?」

 

艦名? ……〇〇型とかそんな感じだろうか、多分だろうけど……

 

「……、暁型駆逐艦の2番艦、響だよ。」

 

「響ちゃん……、ね……、所属はどこなんだい?」

 

「……、何処にも所属はしていない、気づけば海上、さまよっていただけ」

 

ロシア語(むずかしいの)は後々勉強するとして、言葉遣いはかなり響に似ているんじゃ無いだろうか。

 

「へぇ……、話を聞くに君はドロップした子の様だね」

 

ドロップ艦……? あぁ……、稀に敵を撃滅した時に艦が手に入る奴かー。

 

 

「行く宛ても無いんだろう? ここで私達と共に戦ってはくれないだろうか?」

 

共に戦う……?

つまりこの鎮守府に属して、共に深海棲艦と戦う、そういう事か。

 

ここで断れば穏やかに暮らせるのであろうが、鎮守府には寄れなくなってしまう、それは姉妹達に会えなくなってしまうということだ。

 

私としては(家族)とは離れたくない

 

「君がこの提案を拒否するのであれば……、また広い海の上で回遊させてあげることもやぶさかでは無いんだがね……」

 

 

……、喜んで、これからよろしく頼むよ、提督。

 

私は険しい道を選んだと言うのに、何故か笑みが零れてしまっていた。。

 




展開を思いつけない…


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ジョインジョインヒビキィ!

ジョイン…ジョイン…トキィ!

括弧の着いていない会話文は主に心情、相手が反応した場合は小声や独り言等…になっています。


 おはよう。

 

 ……とても眠いね。

 

 時刻は日が昇り数回息を着いたほどで、私はまだ眠気に晒され儘ならぬ意識を持ったまま、上体をむくりと手繰り起こす。

 

 ……朝、弱いのかな? 

 

 重い瞼を幾度か擦り、どうにか眠気を妨げる。

 

 ……昨日、電とお喋りが長引いたのも一因……かな。

 

 縮み切った筋肉をぐぐーっと伸ばし、んーと喉から声を出す

 

 ん、あ、そう、昨日と言えばなんだけどね

 

 提督に聞きに行ったんだが、現在鎮守府には電と私以外の艦娘はいなくて、

 

 後日以降に大本営から給糧艦の間宮、軽巡洋艦の大淀、が支給……されるらしい。

 

「軽巡洋艦が来るのか……水雷戦隊を編成出来るようになるんだね!?」

 

 なんて感じで提督(バカロリコン)は喜々としていたけど……提督は低い能力を上げてください、書類を纏める電が可哀想だよ。

 

 それに支給される大淀は事務作業の効率化を図るために贈られるものだから。

 

 とどのつまり、まったくの戦力外である、

 

 そのせいで支援が来るまではご飯も、事務作業も自力でやるしかないようなんだ。

 

 運営に必要なモノはきちんと最初から用意していて欲しいね

 

 正直に言ってしまうと、非常に面倒。

 

 だって、提督は……宛にならないし……電は……いや、年下を頼るのには抵抗感がある

 

 は? 料理が出来るのかって? 

 

 はっ……舐めないで欲しいね

 

 ……これでもお弁当は自分で作っていたから、

 

 ……冷凍食(寄せ集め)だけど……

 

 は? 

 

 冷凍は作ったうちに入らない? 

 

 ……

 

 

 ……

 

 れ、冷凍を解凍する作業は野菜を調理するのと何ら意味を違わさない……だろう……? 

 

 だってどちらも食事に適した形へと変化させているに過ぎないからね……

 

 ……屁理屈ばっかり? 

 

 

 

 ……そんなことよりも今日やらなきゃいけないことを確認しなきゃね……

 

 やることとしては提督を叩き起すこと、

 

 それに、……む、……朝食、の用意

 

 あと、えーと……なんだっけ? 

 

「お昼に鎮守府近海の警護任務、なのです!」

 

 おぉ……それだ……

 

 電、起きてたんだね、ブツブツ言ってたのが少し恥ずかしいよ。

 

 起床の挨拶でも交わそうと上のベッドを覗く。

 

 そこで見た光景に驚き、身が固まる。

 

 私の目に映った電は無様に垂涎、口を開いて未だ微睡みの只中である。

 

 一体さっきのは何が……そ、そうだ、寝言(空耳)、寝言だ……寝言に違いない、寝言であってくれ。

 

 ま、まぁいいよ

 

 い、電が寝ているのなら元の話へ戻そう。

 

 私は電の寝顔を暫し見つめた後に、自身のベッドへ帰還する。

 

 鎮守府近海の警備で私たちが出払うのなら、……提督に昼食が必要だね。

 

 ……適当な物を作ってあげようか

 

「どうしたのです? 響ちゃん」

 

 再度聴こえる電の声。

 

 わっ……また……! 

 

「またって……何に驚いてるんです?」

 

 上のベッドからひょこっと電が顔を出す。

 

 良かった、ちゃんと電だ。

 

「……なんでもない……おはよう、電、朝食のことを考えてたんだ」

 

「おはようなのです! ご飯の事ですか?」

 

 お腹が減っているのか、食事の話になった瞬間電の背筋が緩やか差を失ってピンと経つ。

 

「……そう、ご飯、補給艦の方はまだ来ないし、インスタントは色々と良くない、なら、私が頑張ろうかなって考えていたのさ」

 

「……あの自由で怠け者な(ぐーたら)響ちゃんが……感動しました!」

 

 妹から容赦無く飛んできた刃の無い罵詈雑言、しっかと私の胸へと刺さる。

 

 ……電……次からは君がやってね……

 

「私も手伝います!」

 

「ありがとう……じゃあ早いうちに作っておこうか」

 

 彼女の発言はピュア、悪気は無いのだ……そう、ピュア……

 

 だから根に持つんじゃない、私、忘れるんだ。

 

 電の案内で食堂まで行き、厨房に入ると様々な調理機器(よく分からないゴテゴテ)が並んでいる

 

 さぁ飯を作るぞ、とは言ったものの知らないことは山積みで。

 

「……ねぇ……電……」

 

 満ち溢れる好奇心の蓋と鍋の蓋を外し、電に問う。

 

「ど……どうしたのです? 響ちゃん」

 

 雰囲気の変わった私に彼女は驚いたように返す。

 

 私が知りたいこと……それはね。

 

「電にとって朝食って何が出てくるものかな……?」

 

 電がはぁ、と息を零す、思っていたよりも遥かに普通な質問で気を張っていたのだろうか。

 

 場所からして朝食の事、当たり前だ。

 

 ここでは今まで見たもの、築いた常識が通用しないかもしれない。何が来ても驚かないよ

 

「えと……お米にお魚にお味噌汁……! でしょうか……」

 

 WOW……思ってたんと違う……もっとこう……燃料! 的な物かと思ってたんだ……

 

 ……じゃあ今日はそれにしておこう

 

「やった! 、響ちゃんの勇姿、しっかり焼き付けるのです!」

 

 いや、手伝ってね。

 

 電にご飯を面倒見てもらいながら、私は魚を3匹、味噌汁の制作準備を進める

 

 

 ここの調理設備、大人が使うこと前提(私達にバリアフル)で作られていて、背丈の低い私達が使うにはやや高い、高すぎる

 

 腕を上げたり下げたり、やることがとても多くて疲れる。

 

 ぐちっと呟いてみると

 

「なのです……」

 

 はぁ……! 同志。

 

 その後は特に何かあるわけでも無く朝食は完成した。ちなみに提督の昼食はカレーだ。

 

 ……提督は少し痩せ過ぎだ、多めに作っておいてやろう! 

 

 料理も出来て気遣いも出来るとは。我ながら恐ろしいよ、全く。(笑

 

 執務室へお盆を持って行く。

 

 電がやっていたように2、3回程ドアを叩くが、返事は無い、

 

 起きるまで待っていたら色々と冷めてしまう、討ち入りだ。

 

 がちゃりと侵入提督は机にうつ伏せですやすやすや……と寝ていた……

 

 と思ったのだが、少し息苦しそうにしているね、いい夢見てるらしい

 

 脇の長机にとりあえず配膳だけ済ましておくと、提督の側まで寄り、耳元で

 

「おはよう」

 

 と一語一句全て丁寧に、ゆっくりと口に出す。すると……

 

 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 むぐぅ……ん? 

 

 泡沫な意識の濁りの中、私は理解していて理解が出来ない深い空間へと身を晒していた。

 

 辺りは赤色赤色(青色)で、白色(黒色)で、はっきりはしない(明確だ)

 

 それは懐かしい風景画で、昔見た映画のワンシーンで、昨日の記憶で。

 

 私の持ちうる全てを内包したその世界、理解は出来ないがわかる。

 

 夢、夢、人が睡眠状態に陥った際に出会うモノ。

 

 それは理想でトラウマ(現実)で、明日であって昨日。

 

 そんな世界で、私は寝転んでいる。

 

 滲むように音が聞こえてくる。

 

 むぐぁ……まだ……結果を、残していないのか……だってぇ……? 

 

 聞こえた音は不快で嫌いな(上司)の声、ならば今見てるのは悪夢に違いない。

 

 せっかちが……過ぎるんじゃないか……禿げちゃうぞ……このはげ……

 

 

 

 泡沫な空想の中に寝転ぶ私を引き離すように、声はやってくる。

 

「おはよう」

 

 吐息が耳を擦る

 

 良い匂い

 

 目をパチりと開けば綺麗な白が特徴の綺麗な子

 

「響ちゃん……もう少し」

 

 起きたら働かなければいけないじゃないか……

 

 そんなもの勘弁、やな夢見たって聞くだけの方が楽だとも。

 

 

 

「おはようだ、提督、朝だよ、朝ごはんの時間だよ」

 

 

 

 あ、あ……朝ごはん? 

 

 ……ん、そっちに電もいるのかい? 

 

「おはようございます、なのです」

 

 君らのおかげでばっちり目が覚めてしまったじゃないか……

 

 はぁ、

 

「2人とも、おはよう」

 

 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「電と朝食を作ったんだ、食べてくれないか」

 

 と提督の分を押し付けると、提督は、いいの? と言った顔でこちらを見つめた後、

 

「ありがたくいただくとしよう。君達も席に着いて、一緒に、食べようじゃないか……」

 

 と私達に席につけと促してきた。

 

「……そうだね」

 

 色々と思う所はあったが、空腹に勝るものは無い、さっさと席に着いてしまおう。

 

「はいです!」

 

 2人が席に着くと提督は……

 

「では……! 今日も元気に頑張るとしようか! いただきます」

 

 と合唱をした。

 

 ……提督の頑張りにはどのくらいの力があるのかは未知数だが、電の負担は減らしてね。

 

「うん、頂きます」

 

 と相槌をうつ、

 

「頂きます! なのです!」

 

 

 そして

 私たちはちょっと冷めてしまった朝食を食べ終えました。

 




短いぞ、なんか書いてて羞恥心を感じてしまった


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無限の彼方へ、さあ行くぞ

響は前世では想像力豊かだったものの、身体が追い付かない為、運動神経はごくごく普通

しかし、今世での身体が比べ物にならないので壊れちゃいました。

というか!

壊しちゃいました!(推敲を遂行、8/21)



 

 

 やあ、響だよ。

 

 今、私と電は鎮守府近海の警護任務に当たっている、つまり、出撃しているところ。

 

 糧食に、と作ったおにぎりを頬張りながら、水上を白波を2線伸ばし進んでいく。

 

 爆裂して使い物にならなかったあの艦装、

 

 提督が新しい物に変えてくれたからバッチリ全快。

 

 電に良い所の一つや二つ、見せないとね。

 

 でも……

 

「次からはもう少しだけ大切に扱おう……」

 

 と小声で意思表示。

 

「もうそろそろ作戦領域に入るよぅ。気をつけてねぇ」

 

 無線機越しに提督の声が聞こえる。

 

 提督は私たちの動向を機械で把握出来るようだけど……おっと。

 

 なんだいその謎技術は……どう言う理論……

 

「了解しました! 電! 作戦領域に入ります!」

 

 提督に手を振っているつもりなんだろうけど、あさっての方向へ手を振る電。

 

「……続いて作戦領域に入るよ……カレーはきちんと……」

 

「わかってるとも! ……集中したまえ、君は戦場に居るんだぞ」

 

 食いちぎる様にかけられた言葉に思考が揺らぐ。

 

 ……家じゃない、ここからは戦場、緩い考えでは生きていけないし、倒せない。

 

 沈んで錆びてそこで終わり。

 

 それじゃ足手まとい、かえって迷惑だ。

 

 ……電に迷惑は、かけたくないね。

 

 

「……了解」

 

「分かればよろしい、気をつけてくれたまえよ」

 

 

 

 

 幾分もの時間が過ぎたが、接敵どころか何も無い、ただただ水平線が白く磨かれているだけ。

 

「何も無いね……」

 

「なのです……」

 

「いいことじゃないか、平和で……」

 

 そう提督が言葉を紡いでると、水平線上にクジラが見える、いや、クジラではなく、駆逐イ級。

 

 敵、発見、そう伝えなくては。

 

「……!」

 

 ……声が出ない……どうして。

 

 滲んでいくように理解する。

 

 私は痛みを知った、それに怯えてるんだ。

 

 電を見る。

 

 どうやら彼女も一緒みたいだ。

 

 このまま気づかれれば戦う事すらままならず全滅か、しっぽを巻いて逃げるか、その二択。

 

 必要なのは推進力、最初が肝心。

 

 なんのために戦うべきか、戦う理由を得ること……

 

 ……ふむ、そんなもの、簡単じゃないか。

 

 宝物を守る為、それでいい。

 

 

「平和じゃあないみたい……接敵!」

 

 震える手足に火をくべて、恐怖を融解する。

 

 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「……!」

 

 目に映るのは駆逐艦、味方じゃないのです、黒いくじら。

 

 最初こそ響ちゃんの初陣 、私がしっかりしなきゃって思っていたのですけど……

 

 どうにも怖いものは怖いみたいなのです。

 

 必死に踏み出そうとしても足が上がらなくて 、泣いちゃいそうで。

 

 でも……私が何も出来ないでいると、響ちゃん……怪我しちゃうし……

 

 ふらっと頭の隅っこに、走馬灯のように走る過去のこと。

 

 ……あの日、響ちゃんを見つけた時、響ちゃんはいっぱい怪我、してました。

 

 その時の響ちゃんは辛そうで苦しそうで、想像するだけで息が止まりそうです。

 

 あんな思いを響ちゃんにはさせたくないのです。

 

 ……なら、私が響ちゃんを守ってあげないと。

 

 私、誰かのために戦おうとすると、いつもすくんでダメだったのです。

 

 でも今はそうでも無いようです、なんだか力が湧いてくるのです。

 

「おなじく接敵します!」

 

 歩み出した一歩は強く、鏡の陸を切り進む。

 

 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 

「うわっ……! いきなりだねぇ……接敵了解! 、障害を排除したまえ!」

 

 その言葉を川切りに、私はイ級へ ずどん 。

 

 劈くような咆哮は真っ直ぐと線を結ぶ。

 

「当たれ……!」

 

 そして想いを込めに込めた砲弾は、遠方に見えていたイ級を易々と爆煙に包んだ。

 

「敵着弾、発煙確認、中軽度の損傷を与えたのです!」

 

 冷静に状況を報告する電、その顔に恐怖はなく、お互いに進むことが出来たらしい。

 

「やった!」

 

 と声をあげる提督、それを制するように

 

 

「練度の低い駆逐艦の砲撃など知れています! 安心はしてはいけないのです!」

 

 電がそう言う、確かにそうだ、駆逐艦の特徴としては、高速、高機動、が長所の艦で、

 逆に短所は 火力が低く、低装甲、耐久が低いことが挙げられる。

 

 

 

 モヤっとした煙が晴れると、そこにはボロボロになり、呻き声と煙を吐きながらもしっかり存在しているイ級がこちらを向いた。

 

「イ級、中破状態なのです!」

 

「……それが中破なんだね、うん、次も当てるよ!」

 

 もう一度私はイ級へと照準を定めて、放つ。

 

 それが甘かった。

 

 口では当てると言ったものの今度の砲弾はイ級からは少しそれ、左側へと着水。

 

 動く標的に当てるのはかなり難しいようだ。

 

 少し恥ずかしい……と先の発言を悔やんでいると、イ級の砲塔が輝く。

 

 ずどん、と先程自分の艦砲が鳴らした轟音のそれに似た音を聴いた次の瞬間、

 

「あうっ! ……」

 

 視界を煙が覆うと同時に体に痛みが駆ける。

 情けない声。

 どうやらイ級の艦砲が、私に直撃したようだね。

 

 ずきずきと痛みに耐えながら煙を払う。

 

 よく見ると服がところどころ焼ききれているが、あまり体に怪我は無いので、これは俗に言う「小破状態」なんだろうね。

 

 そんなことを考えていると、激昂したイ級が私目掛けて突進を仕掛けて来ていた。

 

 まずい、

 

 目の前が徐々に黒く染まる。

 

「この……! 当たって!」

 

 電はそう言って、

 

 どん、

 

 私の目の前でイ級は爆煙に包まれ、沈黙、息絶。

 

 鼻につく硝煙の匂いが意識を混ぜる。

 

 今の交戦を成績に表すとS勝利……でいいよね。

 

 気は抜かず、だが深く息を着く。

 

「提督……戦闘、終わったよ」

 

「大勝利です!」

 

 電は嬉しそうに、でもどこか悲しそうに、言葉を紡ぐ。

 

 ……優しい。

 

 

「よくやってくれたねぇ……初めての勝利だとも、帰還命令を出すから、皆で祝おうじゃないか」

 

 と1人声を荒らげる提督、初勝利がそんなに嬉しいのかな

 

「と言うか響ちゃんは……」

 

 言葉の続きが幾ら待っても出てこない、おそらく……怪我じゃないかな。

 

「私たちは戦ってるんだ、多少の怪我はしょうがないよ」

 

「そうか……警戒を怠らない事だ……ご安全に」

 

「響ちゃん……大丈夫なのです?」

 

 電がそう言って心配をしてくれる、本当に、優しい子……

 

「大丈夫さ、まだまだ行け……ん……?」

 

 言葉を返してる途中で何かに気づく。

 

 イ級の残骸が光ってる……

 

「響ちゃん……アレ……」

 

 電もソレに気付いたようだね。

 

 

「提督! 倒したイ級の中にピカっと光るものがあるのです!」

 

「……ふむ、興味深いね……電ちゃん、ちょっと竹取の翁になりたまえよ」

 

 

 提督はこの発光体を持ち帰れ、と私達に告げる。

 

 こんな得体の知れないもの……いや、なんだか……なんだ……? 

 

 

「……わかりました、提督」

 

 電はそう言って発光体のそばへ寄り、発光体を艦装の中へ収納。

 

 ……使ったこと無い機能……収納も出来るんだ

 

「じゃあ、これより駆逐艦 響」

 

「同じく駆逐艦 電なのです!」

 

「鎮守府へ帰投するね」

「帰投します!」

 

 .

 

 特に問題もなく鎮守府へと帰還は終了。

 

 煌々と揺らめく様な灯台を見つめていると、とても安心する。

 

 ドックで提督が迎えてくれました

 

「……おかえり」

 

 そういう提督に私達は笑みで

 

「「ただいま帰りました」」

 

 と言うのであった。

 

 ◎◎◎◎◎

 

 

「ほら、例の発光体をよこしたまえ」

 

 あ……はい! 

 

 急いで提督に手渡すと、提督は匂いを嗅いだり、角度を変えて眺めてみたり。

 

 まるで博士みたいで、なんだかかっこいい……

 

「んー……不思議だね、女の子の香りがするよ」

 

 前言撤回、少しもかっこよくないのです。

 

 ◎◎◎◎◎◎

 

 提督に聞いたのだけれど、

 

 発光体を解析するのには時間がかかるっぽくて、

 

 それでも明日までにはすましておく……らしい。

 

 

 

 それに提督からぽいっと謎の薬液が入ったバケツを持たされた。

 

 どうにも手早く破損を修復出来る魔法の薬液。

 

 ……いきなりのマジカルかー、予想出来なかったね。

 

 電に案内されて入渠ドックと書かれている所まで来ると、

 私があの日目覚めた、お風呂のような光景が目に入る。

 

「電……これは?」

 

 提督はこのバケツについて適当に言ったが、電は詳細に教えてくれるかもしれない……

 

 えっへんと胸を張った電、

 

「これは……えと、これは……! その、被ると……傷が治る凄いお薬……なのです!」

 

 それは知ってるよ。

 

 せめて名称くらいは聞きたかったんだけどね……

 

「え、あ、なまえ? なまえ……ですか……」

 

 知らないの? 

 

「名前なら……バケツの方に書いてあるのですケド……」

 

 ほんとだ、高速修復剤って書いてある。

 

 名前からして良い物なのがわかるけど、いいの? 

 

「今まで使うことが無かったので、溜まりに溜まってるのです、遠慮はしないで」

 

 なら遠慮せず……と

 お互いに一糸まとわぬ姿になり、身体を清めた後、バケツの薬液を被る。

 

 

 ちゃちゃっと入渠を済ませて電と共に通路へ出ると、電がぐう、とお腹を鳴らしました。

 

 ……お腹、減ったのかい? 

 

 と聞いたところ、電のお腹はまたぐぅと音を立てて返事をくれる

 

「……はい……」

 

 ……実は私もお腹はぺこぺこだ。

 

 ……ふむ、何か作ろうか……? 

 

 

 

「じゃっ……じゃあ! 提督を誘いに行きましょう!」

 

 えっ、彼女今仕事の真っ最中だけど……邪魔してもいいのかな? 

 

「仕事に夢中で食事が取れていなかったら次の日以降に支障がでるのです」

 

 でも……うん、まぁいいか。

 

 彼女の仕事の達成が遅れるのは

 

 彼 女 自 身 の 責 任 だ ! ! ! 

 

「なら、執務室へ行こう」

 

 と電を先導して執務室へ、

 

「鎮守府は広いから、はぐれないよう、手を繋いで行こうか」

 

 電へ手を差し伸べると、

 

「う! ……うん!」

 

 という声と共に私の手は強く握られる、

 

 と言うか電、少し、私より背が高いんだね。

 

 執務室へつき、空いてる方の手でノックをします。

 

「提督、 響だよ、ちょっといいかな」

 

 そう聞くとすぐに室内から

 

「どうぞどうぞ! 」

 

 と声が聞こえた。

 

 電と手を繋ぎながら部屋へはいると少し提督はびっくりしたようにこちらを見て、

 

「仲良くなったねぇ!」

 

 

 

「姉妹だから仲が悪い訳がないのです!」

 

 とすかさず電が言葉を刺す。

 

「そ、そういえばそうだったねぇ……」

 

 忘れとったんかい! 

 

「……本題に入ろう」

 

「あぁ、そーだね、聞こうじゃないか」

 

 

 一緒に食事を取ろう、と言うと提督は悪そうに

 

「あー……すまないねぇ、もう済ましてしまったんだ」

 

 あー……そっか、それならしょうがない。

 

「あ、いや、ちょっと待った!」

 

 思い出した様に引き止められる。

 

「2人のお弁当、買ってみたんだ、ここで、どうかな?」

 

 ……恥ずかしさを噛み殺した顔は少し不気味だ

 

「じゃあお言葉に甘えるとするよ」

 

「頂かせてもらうのです!」

 

 長椅子に座った提督を挟むように座った後、私は口を大きく開け、

 

「提督、食べさせてくれないか」

 

 

 

 

 

 こんな奇行にも、理由はある。

 

 

 まず、提督との交流。

 

 名前と普段の接し方を見たら分かるように、彼女は少し特別な嗜好を持っている……ハズ……

 

 次に、彼女の魔の手が電に及ばないよう、彼女の興味を私で塞き止める

 

 最後に……わたしが甘えたいからだ。

 

 成人一歩手前の高校生が……? ……だって? 

 

 今の姿、子供なのだから多少幼く、甘くなってもいいじゃないか、と言うかそうあるべきだ。

 

 今の私としても、響としても。

 

 

 

 

 

 

 

「え、え! い! ……いいのかい!?」

 

 ほら、ビンゴ、鼻息が荒いですよ。

 

「ほら、早くしてほしいな」

 

「えっあっちょ……いや! お言葉に甘えて!」

 

 甘えてるのはこっちなんだけどね。

 

「ひ……響ちゃん……」

 

 電、そんな目で見ないでくれ、後で弁明するから。

 

 提督が小刻みに振動しているスプーンをこちらの口に差し出している、

 

「んむ! ……美味しいね」

 

 差し出されているスプーンを食み、そう零すと、提督は吹っ切れたのか次々にお弁当を差し出してくる。

 

「んむ……うん……ご馳走様、ありがとう、提督」

 

 最後のその1口を胃に入れ、満足気に言う。

 

「う! うん! 響と電も美味しく食べてくれてありがとうね!」

 

 いつもの傲岸な物言いは何処へやら……

 

 

 

 その後、寮に戻ると電が……

 

「……響ちゃん……思ったより甘えん坊だったのですね……」

 

 と恥ずかしそうに言ってくる、言われる方が恥ずかしいんだぞう……

 

「うぇ……違うんだ、電、アレにはきちんとワケがあるのさ」

 

「ワケ……ですか?」

 

 と心底不思議そうにこちらに聞き返す電。

 

「まず前提として、提督はロリコ……伝わらないか……言い直そうか、少女を好んでいる節がある。私はそれに甘える、提督は少女に接することが出来るので嬉しいはずだ。つまり需要と供給の取れた行いなんだよ」

 

 危ない所だけを言い直し、電にそう説明。

 

「そうだったのですか! ……響ちゃんはすごいのです!」

 

 と返してきたので、うーん、こんなので納得してくれるのか。等と思いながら、その日は就寝した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いつもの2倍書いた、2倍疲れた。

電は特定の条件下でキツい言葉吐きます。


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ヒビキィ!お前は俺の新たな光だァ!!!!

ヒビキィ!ゲットしました。

サスケェ!

2/21 推敲を遂行


…今日は朝からちゅんちゅん、と雀がよく鳴いてる。

 

ん…む…

 

雀の目覚まし。

 

私達は寮の4人部屋に寝泊まりをしているのだけれど、この鎮守府には未だ私と電しか艦娘はいないから、実質2人部屋、少し寂しい。

 

…ふわぁ…電を、起こそうか。

 

私は少し空腹を感じつつ、電の所在を確認する。

 

私たちは同じ2段ベッドで寝ていて、私は下、電は上で寝ている。

 

梯子をよじよじ登って、電が寝ているであろうベッドを覗く。

 

…いない。

 

探しに行こうと、寝間着のまま部屋を出ようとすると、部屋に戻ってきた電と、

 

私の色をそっくりそのまま反転させたような紺髪の少女と出会した。

 

…彼女は…

 

 

その紺髪の少女は私を視界に入れるとあっと驚いたような顔を見せ、

 

「響ィー!」

 

と次の瞬間には抱きつくように飛びかかってきました。

 

「うわっ…」

 

そう悲鳴をあげつつ、いきなり飛びついてきた不届き者。

 

その少女の名は暁、暁型駆逐艦のネームシップ。つまり1番艦。

 

それに対して響は2番艦、電は4番艦だ、ここまでいえばいくら鈍感でも気付く、

 

そう、彼女は私たちのお姉ちゃんなのだ。

 

「あ…暁…じゃないか…なんでここに?」

 

ここの艦娘は電と私の2名しか居ないはずだ。

 

ロリコ…提督が他の鎮守府から盗って来たのかな…

 

と言うかそろそろ離れて欲しい、恥ずかしい。

 

「暁ちゃんは昨日の戦利品なのです!」

 

 

戦利品が暁…?冗談はよして…

 

いや、冗談じゃなさそうだ、顔が嘘をついていない。

 

でもそれっぽいのは昨日手に入れて…いや、気になるモノはあった。

 

あの発光体。

だけどアレが暁だとは到底…ロジカルな思考はもうやめよう。

 

どうせ説明されても理解出来っこないしね

 

システムで考えるとドロップ艦だったのか…アレ…いやどっかで工程を挟んでるのはわかるけど、

 

劇的ビフォーアフター過ぎない?

 

 

 

「そういうこと!これからずっとよろしくね!」

 

這わした腕の力がどんどん強くなる。

 

痛い痛い、

 

「うん…よろしく。」

 

こちらも厚く、強く暁を抱擁すれば忘れていた空腹感が戻ってきたようだ。

 

「うう、お腹が減ってしまったね。朝食はまだなのかい?」

 

と制服に着替えながら暁、電に問いかける。

 

「提督の所でトーストでも食べましょうよ!」

 

暁…眩しいヤツめ…これが陽キャか

 

「そうですね!」

 

 

 

「私もそれでいいよ。じゃあ、行こうか」

 

制服に着替え終わると、執務室を目指し、仲良し3人でぎゅっと強く。

 

 

出会えた幸せを手離さないよう、絡ませるように手を繋ぎながら。

 

刺すような朝日が入り込む廊下を歩いた。

 




短いですね…次はロリコ…提督の視点で書いてみようかなと思います…

ウチの暁ちゃんは響や電のことが大好きです。妹だしね。

何も考えずに書いてるのでどっかで矛盾してます


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写像ってなんすかw?

サブタイトルに意味はありません
今回はネタたっぷり
汚いネタやわかりづらいネタがあるので無視して結構です。オニイサンユルシテ

◎8/21

推敲終了


やぁ、炉利隙だ。

 

 

 

今日の私は本当に気分がいい。何せ響ちゃんと電ちゃんが女の子を拾って来たからね!

 

しかもこれまたロリ…

 

最高じゃないか!!

 

名前は暁型駆逐艦のネームシップ、暁ちゃんと言うらしい。

 

レディーに憧れてるって?

 

…じゃあ私を見本に…手とり足取りナニトリ教えてあげ…いや、良くないな。

 

って…ん?

 

暁…型…駆逐艦?

 

ふむ。

確か響ちゃんと電ちゃんも暁型駆逐艦だったね。

 

短期間にこれだけ同型艦が集まるとは…何か因果でも有るのだろうか。

 

「響ちゃんと電ちゃんは姉妹ちゃん…」

 

その艦のネームシップ、暁ちゃん…

 

「お姉ちゃんktkr!!!!」 (発狂)

 

私は執務室であまりの尊さに爆発発狂していると、ドアがノックされる。

 

「提督、いいかな。」

 

この声はヒビキチャン。

 

「いいとも!」

 

さぁ開けろ!開けてこの胸に飛び込んで来たまえっ!…ってそんなわきゃないか…

 

がちゃり、そう言ってドアが開く。

 

私の目に映るのは姉妹仲良く手を繋いで入室してくるヒビキィ!イナヅマッ!アカツキッ!百合の間に挟まる男ッ!スパイダーマッ!…はいないが…もし居たら…許せる!!!(

 

3人は部屋に入ってくるなり

 

「「「提督!お腹が減った」」」

 

うーん、可愛いなぁだいちくん。

 

「あいよ〜、良い物なんてないがちょっとお待ちよ。」

 

を?、響?

 

今日はなんだか接触が多いね。

 

「私も手伝おうと思ってるんだ…だめかい?」

 

等と言うんだよ、可愛いですね。食べちゃいたい。

 

「それは…嬉しいけど…いいの?」

 

「もちろんだよ」

 

一通り配膳を終えた後、響達を座らせようとすると、

 

さも当然の様に口を開けて待っている響が見えます。嬉しいことしてくれるじゃないの。

 

「ほら、提督、私は働いたよ、それ相応の報酬が欲しいな。」

 

前も食べさせてあげたが、それ以来吹っ切れてるのか躊躇ないな。可愛いけども!!!!

 

「ええんですか!?」

 

謎の関西弁。

 

「なんで関西弁…?…早くして欲しいな…」

 

ヒビキィ!にスープを掬ったスープーン(激ウマギャグ)

 

を差し出すところで、乱入者現る、課長は壊れる。

 

ヒビキィ!に向けたスプーンを先に咥えたのはお姉ちゃんの暁だ。なぜ???

 

「ひ、響にするのなら私もおなじがいい!」

 

あー^^そんなこと言っちゃうんだ。

 

気持ちよくなっちゃうだろ

 

「2人がするのなら…わ…私も!」

 

とイナヅマッ!までいいだした

 

マッ!と口を開ける雛鳥たちに餌を与える。

 

ロリコン的には嬉しいが、いくら幼女とはいえ私が知ってる艦これの彼女たちはここまで赤ちゃんでは無い。

 

こういう甘えは基本響から始まるが、もちろん響は知っている限りこのような性格では無いはず、それとも私の知っている艦これの情報と、この世界を構成している艦これの要素は少し違うのかもしれない

 

私はこの世界に来て長くはない。

 

前に過労に過労を重ね気づいた時には提督として就職していた。

 

最初は動揺した。

 

だが直ぐに慣れた。

 

慣れたと言うか壊れたんだろうね価値観が。

 

それでもこの世界を深く知っている訳では無い。

 

未知の多いこの世界でも、未熟な私でも、彼女達の行く末を見守っていこうと思っている。

 

だからどうか、軽巡を下さい。

 

水雷戦隊が組みたいんですよ!

強いじゃないですか!

 

1ー1もクリアしてないんですよ!?

 

支援艦の大淀さんは使っちゃダメらしいし、なんならまだ来ねぇし…グググ、球磨ちゃんとか天龍ちゃんとか来ないかしらぁ!

 

さぁ、いつ来るか分からないが支援艦を迎える準備をしてないといけない、なんか追加で工作艦が送られるらしいがそれからは建造が出来るようになるだろう。

 

あと…そうだ、駆逐隊の運用を探りたいから…鎮守府正面の警備を組み込もう。




大分居たから書けなかったやつ。
ネタたっぷり
構想はスカスカ。
FGO、福袋でアルキャスとゴッホ引きました。可愛い
麻雀も楽しい…

変態も響と同様に不純物であることを必死に隠そうと振舞ってしまうあまり、役にハマって抜け出せなくなっていました。

かわいそうですね


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書き方が…!

活動報告でも言いましたが書き方が変わってしまったので無理やり矯正してしまいます。

世界観が安定しません。どうにかそれっぽい言葉で誤魔化していこうと思います。

◎8/30 推敲完了


「ほら!響!起きなさい!」

 

熟睡していた私は、突然の大声に驚いて目を覚ます。

 

…うぅん…あと…すこし…

 

ベッタベタにベタなこの言葉に、食い気味で声の主は言葉を綴る。

 

「ダメに決まってるでしょう!早く!起き!なさい!」

 

つーっ!

 

楽器のように残響を残す声量とは、電め、お姉ちゃんにダメージを与えるとは、不敬だぁ…

 

驚いて上体を起こし、下手人の顔を睨む

 

しかし、私の睡眠を妨害し、挙句の果てには耳に攻撃してきたのは茶髪の妹ではなかったようだ。

 

「やっと起きたわ!お寝坊さんなんだから。」

 

私が視界を声の主へ向けると、紺色の髪の毛、似通った制服を認識。

 

ここから導き出される答え…は、お姉ちゃんだ。

 

それもそうか、電は朝っぱらから大声を出したりはしない。

 

「暁ぃ…おはよう…」

 

「なーにがおはよう!よ!早く準備しちゃいなさい!」

 

なんでこんなに朝早くから急かしてくるの…

 

ベッドから降り、姉に聞きます。

 

「…なんでそんなに急かすんだい?」

 

私のその質問は、姉ではなく、茶髪の妹が答えます、

 

「おはようございます響ちゃん、昨日提督が仰っていたのですが 、今日のお昼前に鎮守府正面海域の警備があるのです!」

 

そんなこと言ってたっけ…と言うか…お昼前にあるなら…まだ大丈夫じゃないか…?

 

「もう、ぐーたらさんね!…そんな自堕落だとレディーにはなれないわよ!」

 

私はレディーになりたい訳では無いよ

 

響を演じれていればそれでいい。

 

まぁ…お姉ちゃんの言うことはちゃんと聞いておくよ。

 

「わかったよ…2人はいつ起きたんだい…?」

 

「20分くらい前…かしら?」

 

「…私と大差変わらないじゃないか…」

 

「そ!それよりも、朝食よ!朝食!食堂へ行きましょう!」

 

「きっと提督もいますよー!」

 

「じゃあ…行こうよ」

 

私達は手を繋ぎ、食堂へと歩いていきます

 

私が食堂の戸を開けると、中には炉利隙提督と、かたやどこかで見た事のある女性が1人、

 

とりあえず挨拶はしておくよ

 

礼儀ですからね。

 

「…提督…おはよう」

 

「おっはよー響ちゃーん!」

 

昨日よりも血色が良くなった提督、いい事でもあったのだろうか、

 

朝から活気があっていいね

 

「そっちは…?」

 

見知らぬ女性について私は尋ねると、

 

「昨日言わなかった?、給糧艦の間宮さんよ、今日からご飯は間宮さんが担当してくれるわ!」

 

…そういえばなんか言ってたね

 

「やっと、やっとだぞ、支給が遅かった…!」

 

提督…嬉しいのか…?

 

それとも怒ってるのか?

 

「給糧艦の、間宮です。これからよろしくお願いします。」

 

「暁型2番艦、響だよ、よろしくね、間宮さん」

 

「間宮さんって言うのですね!電です!」

 

「暁よ!よろしくお願いするわ!」

 

紹介もすんだしお腹もぺこぺこだし、そろそろ…

 

電の隣に座ると、提督がお皿を運んできてくれた。

 

一応、上官なんですけどね…

 

配膳が終わる頃にはみんなが席に着いている。

 

「じゃあ…警備任務の為のエネルギーをきちんと補給するとしよう、いただきます」

 

そうしていつもより賑やかな食堂で、私達は朝食を取り始めた。

 

 

 

 

 

 

 




暁と雷が来てくれないんです…ので戦闘はもう少し先延ばしじゃ

今思いついた設定1

響(中身)は親との関係がかーなーり薄く、その為支え合う関係や思い合う関係に非常に憧れています。



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さあ行くぞ1ー1

響ちゃんが改になりました。いいですねぇ!!
9/12 推敲


どうも、響だよ、食堂で朝食を頂いた後、前回のリベンジとして鎮守府正面海域の警備へと乗り出すことになったよ。

 

編成内容は、電が旗艦と、私、暁を随伴艦とした3人で組み合わされています。

 

…3人に勝てるわけないだろ!

 

海域へ出撃する前、提督が私たちに

 

「怪我はしないように。」

 

優しい言葉をかけてくれた。

 

初めての気遣い。

 

胸が苦しい、溢れる感情に張り裂けてしまいそうだ。

 

痛い…いや、嬉しいのか。

 

腐った様な暖かさが心地いい。

 

 

 

湧き上がる感情を必死に飲み干す。

 

今、感情に振り回されてはいけない。

 

 

 

 

私はその言葉に少し笑いながら

 

「…気を付けておくよ」

 

 

 

「じゃあ、出撃、なのです!」

 

「行くわよー!」

 

2人ともやる気は十分のようだ。

 

「…気張っていこう。」

 

言葉をを合図に

 

電、暁の順で出航、その後ろを追いかけるので位置的に言えば私は殿、1番最後尾。

 

私達が海上を進んでいると、前方に黒いメカクジラがぽつんと1隻。

 

「前方に駆逐艦を1隻捕捉したよ、提督。」

 

海風で揺れる髪を抑え 、伝えた言葉は無線越し。

 

「どーするのです?」

 

…ここまで近づけば向こうもこちらを直ぐに捕捉するだろう。

 

「やっちゃいましょうよ!」

 

腕を振り上げ威嚇するように、強い声が上がる。

 

…暁は…少し血の気が多いんだね…うん

 

「そう…だね!じゃあ交戦を許可しよう!」

 

少し考えながら、提督は私たちに交戦許可を出した。

 

同時に暁が動く。

 

「当たりなさい!」

 

そう叫ぶと同時に、発砲、そして轟音、イ級が煙に包まれ消える。

 

次に目にする時にはもうイ級は水に溶けるように沈み始めている。

 

…駆逐艦にしては火力が高い。

 

機関部や弾薬庫に直撃したのだろうか、砲塔がでかいのか。

 

うーん俗に言うクリティカルヒット!ってやつ…?

 

 

「敵、轟沈確認!、こちらに損害はありません!次はどうすればいいのです?」

 

「無傷なら…そうだね、そのまま進撃してもらおうか」

 

偉くあやふやな命令だね…

 

「了解しました、進撃します!」

 

どこに進撃…?

 

疑問を問いかける。

 

「これを使って、進む方角を決めるのです!」

 

そう言って彼女は艦装から羅針盤を取り出し、こちらへ見せてくれた。

 

「そのコンパスでどう決めるの?いまいち分からないのだけど。」

 

レディーは理解ができていないらしい、私もいまいちだ

 

「ただの羅針盤じゃありません!見ててください!」

 

そう言って電は羅針盤を振ったり、眺めたり。

 

すると不思議なことに中身が回転し始めました。

 

しばらく回転した後、カチッと音がするのを聞き、回転が止まる。

 

「あっちです!」

 

電は羅針盤が示したであろう方角を指さします、羅針盤ってこんな使い道あったかな…?

 

「方角は決定したようね、引き続き警護、お願いね」

 

提督はそう言います。

 

「響、電、行きましょうよ!」

 

「あいよー、電、行こうか…」

 

「えぇ!」

 

せっかちなレディーに急かされ、水上をスイスイと行軍。

 

少し進むと、積んであるレーダーに、3つの艦影が表示、敵。

 

…精度は良くないが今回は運良く捉えることが出来たようだ。

 

「電、右に敵3隻捕捉、どうする?」

 

「あっ…ええと…提督はどうされます?…」

 

自分で判断はしないんですね、提督と話せるんだからそれもそうか。

 

「…そうねー…撃滅して貰っていいかなー?」

 

軽いノリで戦えって私達に言ってきますね…

 

「そのくらい暁たちにとったら楽勝よ!」

 

暁は無知なのか、区切りをつけているのか知らないが、戦闘に結構躊躇がない。

 

 

 

「じゃあ…響ちゃん、行きましょうか」

 

「そうだね…」

 

3人で方向転換をして進む、そうやって敵影に近づいていくと、メカクジラが2体と 、

 

2体の少し奥に髑髏に乗ったお化けのようなやつが出てきました、なんですかこいつ、

 

「駆逐艦2隻に…なんだ…?」

 

「そんな事どうでもいいわ!おりゃー!」

 

暁が髑髏お化けに砲撃を浴びせます。

 

ちょっと、1人で突出はしないで。危ないから。

 

煙からでてきたお化けは傷はあるもののまだまだ健在です。

 

「あれっ?硬いわね…ってきゃー!」

 

ドクロのお化けに反撃を食らわせられた暁、一撃で中破までイカれたようだ。

 

言わんこっちゃない…

 

「何をやってるんだい…相手は軽巡ホ級、練度も高くない駆逐艦1隻じゃ無理だろう!」

 

「て、提督…うぅー!」

 

私達にいい所を見せようとしてくれたのかな、だけど今回はそれが裏目に出たようです。

 

「暁ちゃん!下がってください!」

 

暁が中破なので、それを庇うように私達が前に立つ。

 

「駆逐艦は電が、暁はその援護、軽巡は…」

 

「響ちゃん、君がやるべきだね。」

 

あ!セリフをとられた!

 

 

 

「出来るんです?響ちゃん…」

 

「秘策がある、任しておいて」

 

私達は高角砲が肩に、魚雷が脇腹に、主砲が右手に装備されている、秘策に用いるのは主砲と魚雷。

 

「響、突貫する」

 

最大戦速で敵駆逐艦の間を突っ切る。

 

首がちぎれそうだ。

 

右の防盾がギッと軋んで剥がれてく。

 

秘策のキモは邪魔をされない事、つまりぶっちぎりで接近してドクロと駆逐艦の間に入ること。

 

それが出来れば駆逐艦は誤射を恐れて動かなくなる。

 

「電!暁!駆逐艦は任せたよ!」

 

そして、軽巡と対面します。怖いなこいつ

 

まずは軽く右手の主砲で牽制だ。

 

こういう時、響はどうやって叫ぶんだっけ、う、うりゃー?だっけ、違うな、Урааааааааааааа!だ!

 

「うらー!」

 

全然ダメージなし!思ってた声も違います!もっと雄々しく言うつもりだったのに!

 

軽巡が反撃してきます

 

「いったいな…」

 

中破とまではいきませんが小破。

 

早くケリをつけなければ。

 

こちらの砲撃では火力が低く、魚雷は火力が高い。

 

だが魚雷を撃とうものなら普通に避けられるでしょう。

 

ならそろそろ秘策の時間です

 

燻る身体を震わせて、気を入れ直します。

 

何せ初見殺しだからね…この秘策は…

 

軽巡に向けて砲身を向けます、ですが撃ちません。

 

軽巡は砲身を向けられたことで左右に回避行動を取り始める、量産型、あまり知性が高くないらしい。

 

今軽巡は砲撃から逃れる行動で頭がいっぱいなはず、気づかれないように魚雷をどぼぼん。

 

ある程度予測して撃たないと行けないので難しいのですが。

 

爆音、軽巡を水柱が隠します、当たったようですね。

 

水柱が消えた後、白波と発光体を残して軽巡は沈んでいました。

 

「確か…ドロップ艦だよね。早く回収して暁達の援護へ行こうか。」

 

艦装へ発光体を収納し、私は口で言った通り暁たちの援護へ向かいます。

 

 

着いた先に敵影は無く、そちらも戦闘は終わったようでした。

 

「電、終わったの…?」

 

「響ちゃん!こちらは大丈夫です!響ちゃんも大丈夫そうなのです!」

 

「軽巡を1人で抑えたのね!すごいじゃない!」

 

褒めてくれる、嬉しいな

 

「戦闘結果の報告をしてくれないかな!」

 

提督、そういえばいたな

 

「旗艦の私が小破、暁ちゃん、響ちゃんが中破なのです!」

 

「勝利Aってとこね、怪我しちゃってるようだね、帰投したまえ。」

 

「えぇ!わかったわ!」

 

「はーい…」

 

帰った時にドロップ艦の事を伝えちゃおう、疲れたんだ。

 

「第一艦隊、帰投します!」

 

電が気合いの入った声で言います、なるほど、帰るまでが出撃ってね。

 

そして私達は問題なく来た道…道?、海路か、そう、海路を辿って鎮守府へ帰投しました。

 

 




次回で帰還まで、ドロップ艦は誰なんだ.!!

今の鎮守府のパワーバランスは、一定の条件下の場合を除いて

暁>響>電

の順で形成されています。


暁ちゃんはいい所を見せようとするあまり、空回りしてるだけです。




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なんか最近手抜きじゃなーい??(自戒

第6駆逐隊全員お迎えしちゃったぞぉ(にちゃにちゃ)

たくさんかわいがってやるからなぁ(ねちょねちょ)

9/13 推敲完了


響だ。

 

警護任務を終えて今は帰投の途中、鎮守府近海という事で距離は近く、帰るための時間はさほどかからない。

 

 

「いなづまぁ〜!まだなの〜?」

 

レディーは疲れてしまったのかな?

 

「あと少しなのです」

 

「…暁は頑張ってたからね…背中くらいは貸すよ?」

 

まだ甘やかされたい年頃だろう、そう思いつつ暁を受け入れるために腰を折り屈む。

 

「いいわ…私はお姉ちゃんだもの…」

 

そう口では言いつつも体は正直にこちらへもたれかかってきている。

 

…うん。

 

思ったよりも…そう、だいぶ重いね…暁が重いって訳じゃない、艦装が重いんだ…きっと。

 

「電、あまり速度が出せないから少し落としてもらっていいかな…」

 

「あ、えぇ、はい!、なのです」

 

その後は何も無くゆっくりと穏やかな波の上を進み続けました。

 

少しすると

 

「…りっぱな…れでぃー…だもの」

 

レディーは一足先に休んでしまったようですね、人の背中の上で(重要)

 

レディーの寝言に少し笑うと、電から声をかけられました。

 

「そう言えば…響ちゃん。」

 

何か伝えたいことがあるようです。

 

「…なんだい?」

 

どうしたんでしょう。

 

「これ…ドロップ艦の…駆逐艦を倒した時に拾って…つまり!、私達に仲間が増えるのです!」

 

おや?それは私も持ってますね、つまり2隻GETってことでしょうか。

 

「…奇遇だね、後で言おうと思ってたけど、軽巡を撃破した時に同じものを拾っててね。」

 

「響ちゃんもですか!?」

 

「おうともさ。」

 

ドロップ艦が1隻では無いことを知って電は高揚しているようです、可愛いですね

 

「わぁ!凄いのです!どんな人が来るんでしょうね!」

 

こんな時は結構声が大きいんだね。

 

「少し声が大きいよ、暁が起きちゃうじゃないか…」

 

「可愛いねぇ…」

 

…誰だ貴様!?...提督か…いきなりロリコンムーヴはやめて欲しいね

 

「そう言えば…提督がいたね」

 

「そう言えばって何よー、傷つく!」

 

そんな談笑の内に鎮守府へ帰投しました

 

埠頭へ辿り着くとそこには、

 

「やっぽー!」

 

と提督、終始ニコニコしてる大淀さんがいました。

 

ちょっと怖い…

 

お出迎えしてくれたのでしょうか

 

「暁、起きてくれないか、ほらほら」

 

そうやって身体を揺らしてみますと、

 

「む…ぅん…あら?」

 

立派なレディーが目を擦って地に足をつけます。

 

「ぐっすりだったじゃないか…気分はどうかな?」

 

「あ、ええと、その…悪くは…なかったわ…」

 

それはなによりだ。

 

「とりあえず体を治してくるといい」

 

それもそうだね、身体中ボロボロだ。

 

「あっそうだ!」

 

「…まだなにかあるのかい…?」

 

そう私が聞くと、提督は楽しそうに大声で言います。

 

「入渠が終わったらさ!、建造!!、してみるから!、一緒に!、してみないか!!」

 

やかましい!!、それはそれとして、やはり建造か、私も同行しよう。

 

「…わかった、じゃあ修復次第執務室へ向かうよ。」

 

「ほらー!行くわよ!」

 

さっきまで寝てたくせに…

 

たったった、と三人早足でドックへと駆け込み、行儀は悪いですが浴槽へと飛び込みます。

 

「あ〜…」

 

疲労が抜けていく感覚に思わず声を出してしまいます。

 

この感触、この感覚を待っていた!…

 

「…ぷッ…響ちゃん…お年寄りみたいになってます…」

 

そう言って笑う電を横に、

 

「びゃぁ〜…」

 

と我関せずのとろけ顔で鳴いているレディー。

 

「…なんで私だけを笑うんだい?」

 

小声でそう呟いて、ただひたすら回復の時を3人で待つことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




無いよ!(資)源無いよ!!!


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けんぞー

1週間に1回役満を作って遊んでいるので更新速度遅くなってました。

いいですねぇ…麻雀…

◎9/17 遂行終了


やぁ、響だ

 

修復が終了し、ボロボロの雑巾だった衣服も新品のように大復活、傷だらけの身体もつやっつや

 

なぜ人と同じ肌、近い性能を持ってしてこんな事で回復するかはよく分からないが…

 

色々と特別なのだろう。

 

そのくらいしか言えることがない

 

だって知識が浅くて全然わかんないんだもん。

 

まぁ、のちのち知りうる者に尋ねれば良いだけだ。

 

 

 

 

さて…修復も終わったし暇だし、提督の建造の同伴にでも行こうか。

 

まずは提督と合流するところから、執務室でしょうか。

 

「…行ってくる。」

 

そう私は茶髪の妹と紺髪の姉へ提案します。

 

「え、なにかあるの?」

 

覚えてないのか鳥頭レディー…

 

「響ちゃんは確か提督の建造に同伴するらしいのです!」

 

電が良いタイミングで説明をしてくれます。

 

「…その通りだよ、時間がかかるっぽいし、付き合わせるのは嫌だからさ。電は暁と一緒に鎮守府を探検でもしててよ。」

 

最近は姉妹で行動することが多かったからたまには違う人と絡みたいのです。

 

「時間がかかる…暇そうね…よし!探検よ!電!」

 

暁はそう言って走っていきました。

 

「響ちゃん、提督と会うんでしたらこれを持ってって欲しいのです!」

 

そう言って電はドロップ艦…となる発光体を渡して暁の後を追いかけていきます。

 

私は振り向き、駆け足で執務室へ向かいます。

 

タッタ、タッタ、タタン

 

軽快なステップ

 

孤独は嫌だが、たまには1人も良いね。

 

なんて言うか、息がしやすい…ちょっと違う。

 

空気のように軽い、そんな感じ

 

執務室の扉が見えました、その扉に近づき、ガチャ。

 

「…おはよう。」

 

と挨拶をしながら入室します。

 

提督も

 

「おはよぉ!響ちゃん!」

 

と元気すぎる声で挨拶をしてくれます。

 

「おはようございます。」

 

と真面目に丁寧に挨拶を返してくれるのは大淀さんだ。

 

「少し…こっちへ来たまえ」

 

ロリコンが…まぁ私も今日は2人と一緒じゃないから、少し寂しい。

 

「…わかった。」

 

とてとてと歩いていき、提督と軽く抱擁を交わします。

 

「…大人と幼児…同性愛……」

 

何を言ってるんだMs.オーヨド。

 

ハグに満足したのか提督が

 

「よし!建造しにいこう!!」

 

と私の手を握り駆け出して行きます。

 

「どっ…どこで建造するんだ…?」

 

「外!!あ、いや工廠!!」

 

抽象的な事を言った後に具体的なこと言われると頭がおかしくなるよ…

 

「なんで言い直したんだい!?」

 

「工作艦の明石って子がいてね!、派遣される予定だったけど変わっちゃって…ある程度実績を重ねないと派遣出来なくなったのさ!!」

 

なるほど!!よく走りながらそんなに長く喋れるね!あと前を見て走って!!!

 

ダンッ!と提督がドアを開け、外へ出てみると少し大きめの小屋みたいなのがたっていました。

 

「これが我が鎮守府の工廠です!!夜なべして作ったんだぞぉ!!」

 

「…作ったの?」

 

まじですか…

 

「…どうやって使うんだい?」

 

一見はただの小屋です、投入口らしきものが多々ありますが

 

「今回は先に資材をぶち込んでるからこのボタンを押すだけね!」

 

かつてないほど興奮しているね…

 

何回建造するの…?

 

話に聞くと資源はカツカツらしいですけど…

 

「まぁ、小手調べに2回くらいかな、軽巡洋艦あたりが来てくれると嬉しいんだけどねぇ…」

 

まだ鎮守府の資材が安定してないからコストの高い艦は運用しづらいのかな。

 

「それじゃ!スタート!」

 

バコンッ!

 

グーでボタンを叩く提督、ストロング…

 

 

 

ピコっと窓に時間が2つ表示されます、これが建造時間か。な

 

「く〜っ…時、時間が幾つかかるか見て来てくれない?」

 

さっきの一撃で拳を痛めたのか、涙顔で転げ回る彼女。

 

 

あ、お易い御用だよ

 

 

1つ目は…

 

「1時間と20分…この時間だと…重巡か…」

 

なかなかだと思います…

 

「あっ…えっ…?」

 

2つ目を確認しようとした時、私は声をあげてしまいました

 

「どうかしたの? 響、珍しい声あげちゃっ…嘘。」

 

…信じられない?、気が合うね。

 

そこにはでかでかと5時間の表示がされていました。

 

なんと、資材の安定が取れないこのよわよわな鎮守府に、消費の王たる戦艦が着任しようとしていたのでした。





メモ ①

艦娘の概要について。

この世界における艦娘とは、出生や原理は掴めこそしないが今現在における深海棲艦に有効な、人に似た形の少女達のことを指す。

彼女達は理から解脱した存在で、華奢な外見からは予想もつかない異常な出力を誇る。

彼女達を運用する上で知っておくべきのこと

① 前提概念について

彼女達の造形は我々と変わらないが、世界からの認識*1は人ではなく船である。

(*1なお、ここで指す世界からの認識とは、世間一般の常識などではなく、有する性質によって世界が振り分けた力のことを指す。)


② 概念的質量について

世界の認識が彼女達を船と認識している時、無意識(人間の視覚などによる認識)は人と認識しているため、それぞれの認識が撹拌された結果、無意識の裏へと世界の認識が押し込まれ。人と船、両方の性質が重なる この現象を 二軸重畳化または二軸同質化(英:Biaxial homogenization)といい、二軸重質化によって艦娘の慣性に船の質量が伴う現象が起こる、この現象を概念的質量 (英:Unconscious Gravity)*2と呼ぶ。

(*2 無意識の超重力行動とも言う)

③裏出力について

②で説明して二軸重畳化によって人の形に船の有用な力が備わっており、これによって得た身体能力を裏出力(英:Reverse Output)*3、単に出力とも言う。

裏出力は艦娘の規格に比例し、規格が上がる事に出力は向上する、この事を次の式にすると
O=F÷1/C(D~W) となる。

(*3馬鹿力と呼ぶ地域もある)

④艦艇装備について

艦艇装備*4とは、艦娘達の基本兵装であり、砲や機銃、電探など様々な種類が存在するが、その全てが内部構造を秘匿されており、修復、改造こそ出来るが生産は出来ない。

また、同じ規格、もしくはそれ以下の規格の艦娘に限って互換性が有る。

現在は情報規制によって、海軍関係者のみに公開、提供されており、情報を漏洩した者は厳罰に処される。

(*4 艦装とも略される。)

⑤戦闘評価による概念の変質

艦娘が一定以上の戦闘評価を算出した場合、その評価に応じて特定の場所から電気信号が艦娘へと送信され、二軸重畳化によって裏に重なった船としての概念が浮上する、この現象を白裏化(英:Strengthen)と言う。

情報、資材を導入する事によって、出力などは大幅に低下するが戦闘を行わず白裏化を無理やり引き起こす、過改装と言う方法がある。

以下の二つの方法を合わせて改装と呼ぶ。



とりあえず設定を考えて見ました!!!


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戦艦は最強!!!…ってコト!?

ちいかわ構文、好きになっちゃった…ってコト!?

◎推敲完了9/22


衝撃の瞬間から時間は経ち、時間の短い方の建造は既に終了、小屋のドアが開かれる。

 

「あ…あの…」

 

現れたのは黒髪に紫陽花色の服の気の弱そうな女の子。

 

にしてもドアから御登場って…

 

「わ、わらし!妙高型の羽黒です!ぁいっ…」

 

大声で自己紹介をした彼女、不注意ですってんころりん。

 

「何してるのよーぅ!」

 

大声でやって来た暁、怪我感知センサーか何かついてるのかな。

 

「うわぁ…その、かなり痛そうなのです…」

 

あ、2人とも、来たんだね。

 

「それは、だって、暇だし…あの子、新しい子?」

 

…見れば分かるだろー

「そうだとも。羽黒ちゃんだ、仲良くね。」

 

「わぁ!、お友達が増えますね!」

 

うわー、陽キャだー

 

「ぅぶ…いだぁ…」

 

色んな意味で出鼻を挫かれた彼女、面倒見の良い暁がを放って置ける筈も無く。

 

「もう!見ていられないったら!」

 

「あー…冷やしてあげますから…」

 

適切な処置と共に2人で建物へと連れて行ってしまった。

 

 

出会って録に話も出来ず連行されて行っちゃった…

 

 

 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 

 

やぁ、ロリ(隙)だ。

 

時刻はすっかりと日が落ち、熱が抜けて風も冷めてきた頃。

 

孤独に佇むパイプ椅子に座って、ただその時を待っている。

 

そう、待っている…待っているんだけど…

 

「ねぇ、提督…その、まだなのかな…」

 

心底眠たいと言うように膝へ擦り寄る響ちゃん。

 

「だよね…!…遅いよね!」

 

「わ…大声をいきなり…」

 

 

とうに5時間は過ぎてしまっているというに…

 

一向に何も起こらないじゃないか!

 

「ぶえっくしぃ!!」

 

お腹は減ったし…寒いし…暗いから怖いし!

 

私はここで1番偉いんだぞゥ…くそぉ…

 

寒さと虚しさで涙まで出てきた…

 

こういう時はロリでも抱かなきゃやってらんないよなぁ!!!

 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「うぅ…ぐー…ひびきぃ …」

 

いきなり提督が泣き出した。

 

「…どうしたの?」

 

すると提督は私を膝に抱きかかえて言います。

 

「なんでこんな目にあうんだぁ…」

 

君が始めたことじゃないのか?

 

と言うかびーびー泣いてしまって…キャラはどこに捨ててきたんだろうか

 

「あ…提督…」

 

「…どーしたの?建造終わったの?」

 

「いや…終わってはないけど…これ、渡すの忘れてて…」

 

そう言って降ろされた私は提督へ発光体…もといドロップ艦を渡します。

 

「…うわぁ。びっくりした…ドロップ艦が2隻も来てたのね。報告ご苦労さま。」

 

労いの言葉と共に頭が撫でられます、機嫌が直って良かった、嬉しいよ。

 

「…これで戦力がまた増えるね…」

 

「…私のおかげだろうな」

 

聞き慣れない声。

 

そこには黒い長髪と前世の私よりも高い身長、そしてボンっとしているのにキュッとしたスタイルを持つ勇ましい女性が佇んでいました。

 

…隣の貧相なやつとは天と地の差だ、性別すら違うんじゃないか?

 

いたた...

 

何も言っていないのに提督が繋いだ手をとても強く握ってきた。

 

ちょ、やめ、ごめんなさいってば!

 

「どなたで…?」

 

私を隠すように勇ましい女性、略して勇女の前に提督が入り言います。

 

さっきまで泣いていた奴の切り替えじゃない…

 

「開口一番誰だとは失礼な、そちらが私を建造したのだろう。」

 

ん…?

 

建造…そっかー。

 

「…提督、多分この人は5時間の人だよ…」

 

と小声で伝えてみると、提督からも小声で

 

「…そっかー…」

 

大きな咳払い。

 

「まずは自己紹介をさせてもらおうか。」

 

勇女は腰に手を当て、めちゃくちゃ薄着なのに涼しい顔で夜の寒気の中に立っています。

 

「私の名は長門、戦艦長門だ。敵艦との殴り合いなら任して貰おう。」

 

本当に勇ましいですね…かっこいいかも。

 

「私は炉利隙だ、鎮守府の提督をして…る。」

 

鼻をすすりながら自己紹介をする彼女、きちゃない。

 

提督の自己紹介に長門が相槌を打ったあと、少し間が開きます。

 

どうしたのだろうか、と私が考えていると

 

「そっちの子の名前も私は知りたいのだが…」

 

と長門がこちらを見つめながら言います、よーするに俺のターン!ってことですね

 

「この子の名前は…」

 

提督が紹介し始めたな、さすがに初対面で何も話さないのは良くない。

 

「響だ、駆逐艦の響。よろしくね」

 

なので食い気味で答えてやります。

 

「炉里隙提督に響か、今後は宜しく頼むぞ。」

 

 

「あぁ、うん」

 

腕を組んでそう話す彼女に提督と相槌を打ちます。

 

ま…戦力は戦力なんだケド…

 

…資材の問題で、当分活躍はしなさそうだね…

 




長門強すぎて草!!



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そろそろここに何書けばいいかわかんなくなってきたぞぉ

俺の言語野じゃあ描きたいことを上手く日本語に落とし込めないんだァ!


毎度どうも、響だよ。

 

今から食堂で長門、そして羽黒の着任式を終えて、改めて歓迎の意を示すため間宮さんが用意してくれた食事を取ることになったよ。

 

朝食と昼食を取らなかったお腹はべこべこのべこ。

 

飢えた猛獣そのものだぁ。

 

「席は…人数が少ないので自由としようか。」

 

自由…自由かー…

 

とりあえず暁達と一緒に動けば寂しく食べる事は…ないだろうね。

 

私は誰かに与えられる自由が苦手なんだ。

 

すっごく心細いっていうかなんというか

 

何をすればいいのか分からないって言うか…まぁ色々あるんだけどさ。

 

「いなずまぁ!、ひびきぃ!、ここにしましょうよ!」

 

お、席がもう決まったみたい、暁は仕事が早いなぁ、早い分雑だけど。

 

「あ、響ちゃんが良いなら…」

 

え、あ…私?

 

「あ、うん…別に構わないけど。」

 

「ならこの席で決まりね!」

 

あっ、ちょっと、こら、袖を引っ張らないでくれ。

 

 

「響ちゃん、ここ、座ってもいいかな。」

 

座ってぼーっと姉妹達を見つめていると、対面の席から声がかけられた。

 

…あ、提督。

 

「ああ、うん、もちろん…」

 

そう返すと「やったー」と座る彼女、

 

するとおもむろに声をあげて

 

「長門と羽黒もおいでよぉ!」

 

今だ席を決めあぐねている2人を誘い、呼び付けた。

 

2人にはちゃん付けしないんだ…ロリコン…

 

「ああ、わかった」

 

と長門は誘いに乗り、電の対面に腰掛けます。

 

しかし羽黒の方はまだ緊張しているようで、なかなか席に座ろうとしません。

 

「えっと、その…い、いいんですか…?」

 

「もう!、焦れったいんだから!」

 

何度も噛みながらそう言っている彼女に痺れを切らした暁が羽黒と手を繋いで席まで誘導します。

 

非常に面倒見が良いですね、時々母性を感じます。

 

それからというもの、今日の主役たちに対して暁や電が趣味や特技などを質問する微笑ましい時が流れていました。

 

私はと言うと、微笑ましい食事会の中で、何故か誰も手をつけないイタリアカンランとミドリハナヤサイの塩茹で、木立野菜のコンソメソテーをずっと黙々と消費していました。

 

つまるところ、ブロッコリー。

 

なんでみんなキャベツのサラダとかは食べるのに、ブロッコリーだけ食べないの?、とても美味しいのに…

 

そのような事を考えながら口にその野菜を詰め込んでいると、

 

「そんなものばかり食べてても大きくなれないぞ!どれ…食べさせてやるからこっちへ…こい!」

 

と長門がそう言って右斜め前に位置する私を机越しに抱き上げ、自身の上に重なるように座らせます。

 

君達が食べないからじゃないか!

 

「それはすまない、あまり好んで食べないのでな、許せ許せ、ほら、口を開けてくれ。」

 

謝りつつ箸を踊らせ、料理を口へ運んでくれます。

 

赤ちゃんに食べ物を食べさせるように1語文を連発している

 

やめて、恥ずかしい…

 

「どうした?もーっと甘えたっていいんだぞ?」

 

こんなのはあやしているだけだ!

 

私が求めているのは甘味的なヤツ!、チャイルドなヤツじゃない!

 

対面にいる電には多大な憐れみと、自分ではなくて良かったという少々の安堵が伺える。

 

チラッと暁と羽黒を見ると、性格が真逆ながらも相性がいいらしい、楽しそうにお喋りをしていてこっちには気もありません。

 

…つまり抜け出す術は既にない……ってコト?!

 

そうだよ(便乗)

 

その一方でこうしてみると、出会って初日でかなり親しくなれたと思う。

 

私は私自身のコミュニケーション能力の著しい発達に惚れ惚れしそうだ…

 

それから月は少しだけ沈み、長く楽しくあった歓迎会も終わりを迎えました。

 

また明日からは新しい海域へと出撃するらしい、今のうちにしっかと体を休めておこう。

 

ぅぷ…ちゃべすぎた…




次は1ー2だよん、終わり方が雑だねぇ!、受験とかで忙しいんで許せ許せ

思いつき設定
響(中身)は気が緩んでいて、なおかつ人の多いところや広い室内では何をすれば良いか分からず、基本的な選択でさえ姉妹や知人に放り投げます、あと行動が大胆になります。

逆に緊張すると責任の恐怖を感じて集団から遠ざかろうとします、あと行動が慎重になります。






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ウゴゴゴ

響と電と暁が改になりますたぁあ(情緒不安定


 

響だぞ、お久しぶりなんじゃないかな…?

 

そうでもない…?あ、そう。

 

今は鎮守府近海の南西諸島沖で敵の前衛艦隊が補足されたため、その迎撃艦隊の発表を提督がする所です。

 

提督は艦娘の名簿からふむふむ、と少し考え、閃いた!とばかりに口に出します。

 

「決めたぞ!」

 

その言葉に長門が反応し、勇ましい出で立ちで

 

「フッ…ビッグセブンの力を示すときが来たようだな…」

 

腕を組みながら自信たっぷりそうなんだけど…多分…

 

「あ、残念だけど…君は候補に入ってないんだよねぇ」

 

提督はNO!と言った顔で戦力外通告を告げる。

 

かわいそー。

 

「なっ何故だァ!私を出しての敗北はないぞォ!?」

 

 

「…確かに君は出れば負け無しなのかもしれないけど…資材消費が凄まじいんじゃないかな」

 

私の推察にYes!と言った顔で提督は頷きます。

 

「そうそう、響の言った通り資材が安定していないから今回はパスなのよナガモーン!」

 

少しだけ不愉快なその言い方に動じることなく長門は尋ねます。

 

「それも…そうだな…では今回の旗艦は誰だ?…」

 

そんなことはもう決まっているぞと言う顔でこちらを見ている提督、言葉で表現してくれないかな…

 

「今回の旗艦は羽黒!、随伴艦に響と暁!以上!」

 

キッパリと言った彼女の言葉に羽黒は驚いてる様子だが素直に頑張ります!と意気込みをしています、少し意外、もっとたじろいで「私には無理です〜」とか泣きつくと思ってたのにね。

 

普段はちょっとアレだけど、以外に芯は強いらしいね、さっすが重巡洋艦様だ…

 

「善は回れよ!!発表した3名は出撃用意よろしく!」

 

「提督…ことわざが間違っています…正確には回れでは無く急げ…って言います。」

 

提督の誤謬を電が正します。

 

少し面白かったので鼻で笑うと暁に手を掴まれました

 

…どうしたんだい?

 

「ほら!早く行きましょうよ!!」

 

そう告げる彼女のもう片方の手には羽黒が繋がれています。

 

3人手を繋ぎ船渠まで行った後、それぞれ艤装を装備することで、やっと出撃準備は完了。

 

「…出撃準備完了したよ。」

 

と提督へ報告すると、羽黒も暁も続いて完了報告を済ましていきます

 

ふぅ 、と提督はひとつ呼吸を置いた後に一際張った声で

 

「では…第1艦隊、南西諸島沖まで出撃、敵前衛艦隊を補足、その迎撃をしてください!」

 

言葉が終わると同時に目の前の壁が上に持ち上がっていき、前方に青く広がる水平線を目に入れます。

 

久しくも無いその光景を焼き付けて、私は船渠から前進します

 

先に出ていた羽黒の後ろに列を作るように、響、暁と並んで着いて行くのが今回のフォーメーション。

 

「な、南西諸島って…ど、どこ…でしたっけ…」

 

…えぇ!?

 

「あっちよ、あっち、まだ鎮守府近海なら私が指揮できるけど、遠くなるとその限りじゃないからしっかりしたまえ…」

 

彼女の失態に提督は少し笑いながら戒めるように言います。

 

「す、す…すいません!…じゃっ、じゃあ、気を引き締めて、行きましょう!」

 

「えぇ!頑張りましょう!」

 

「…おー」

 

出だしから危ういこの艦隊、大丈夫かな…

 

 




情熱大陸っていいよね


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デース!(death)

題名をつけていなかったのでつけました


 

やあ、現在出撃中の響だ。

 

今は羽黒の偵察機が敵艦隊を2つ発見したからその撃滅へ向かっているんだ。

 

敵艦隊の構成は軽巡、それに駆逐艦が3艦らしい、

 

数で負けてしまっているけど、質はこちらの方が上の筈だ。

 

「て、提督!せ、せ…接敵しました!」

 

おどおどとした様子で羽黒は提督へ指示を求めます。

 

「もう、何やってるのよ!。敵を目の前でモタモタしてちゃ撃たれちゃうわよ!」

 

暁が羽黒へ喝を入れているようです

 

「は、はい!じゃっじゃあ…う、撃ちます!」

 

羽黒の砲塔が一瞬光ったと思うと同時に、轟く様な爆音を響かせます。

 

砲撃のターゲットは軽巡洋艦だったが、水柱の後に煙を残して姿を消してしまった。

 

「…軽巡を…一撃か、」

 

前回あれだけ苦労して倒した軽巡も重巡の手にかかればあっさりですか…

 

「あわわ…た、倒しちゃいました…あぁ…怖かった」

 

疲れたのかベタっと座り込んでしまった羽黒、燃費悪いなぁ…

 

「響!驚いてる場合じゃないわ!」

 

暁が肩を押してきます。

 

「…そうだね、2体は私、1体は暁で頼む」

 

「響の方は2体も大丈夫なの?」

 

「…勝算はあるよ」

 

心配してくれる暁に私は自信を持って言います。

 

ピンチになったら羽黒に擦り付けるかひたすら逃げ回るから…

 

私が対峙する敵の位置は目の前の突進メカクジラaとそこから右奥にもう1体のb。

 

この位置関係と相手の特性、予想通り動けば凄く上手くイケるんじゃ…?

 

頭に浮かんだ明確なビジョンに則って動き出す。

 

ぬん!

 

ずがん!

肩の高角砲でbに向かって砲撃、

砲撃の反動を糧に左足を軸に右回転、

その勢いと全体重を乗せて突進してきたaに向かって思い切り踵を落とします。

 

ぐずぶん!!

 

bは火薬庫に当たったようで連鎖爆破を起こして撃沈、aは渾身のラムなしラムアタックによって爆発四散します。

 

よし…上手くいっ…

 

「わぶっ!…」

 

勿論爆風に巻き込まれましたが幸運なことに飛ばされた方向に羽黒が居て、受け止めてくれた為損傷は軽く済みました、中破と言った所です。

 

「あ…あ、危ないですよう!」

 

心底驚いたと言うような羽黒に少し申し訳無さを感じてしまいます。

 

「…ありがとう」

 

感謝を込めて伝えると、提督が

 

「何すっごい今の!ほら!こう、どん!っばばって…ね!」

 

と言い、恐らくこちらからは見えないがおそらく身振り手振りで表現していることが察せます。

 

あーあ…羽黒がちゃんと戦っていてくれればこんな怪我、しなくて済んだんだけどなー

 

「待たせたわね、終わったわ!」

 

と暁が帰ってきます。

 

暁の身体には擦り傷ひとつ無い、おそらく圧勝だったんだろうね。

 

「お互いぎりぎりだったわね…そのケガ…痛くない?大丈夫?」

 

あ…ぎりぎり?…そうですか…

 

アッ…ケガ?、大丈夫です。

 

戦闘結果を報告し、もう片方の敵艦隊へと向かおうとした時、後ろから声がかけられました。

 

「へ、Hey、た、助けてくださ…クダサーイ…」

 

ぎこちない言い方で告げられる言葉に驚いて振り向くと、長身のボロボロの巫女服を着た、美麗な女性がいました。

 

「…君は?」

 

と警戒しながら聞いてみると。

 

「…こ、金剛って、い、言いマース…」

 

聞いたことはないがどうやら艦娘ではあるようだ、

 

「ボロボロだけど…所属はどこなの?」

 

暁が続いて問います。

 

「え、えっと、そ、その…私は分からな。ドンノウなんデスけど…多分どこにも…」

 

つまり、未所属という事…?

 

 

「ならドロップ扱いってことだろぅ…行き場もなさそうだし、私たちの所へ来ないか?」

 

無所属だとわかった瞬間提督が勧誘し始めます。

 

「え、えっと…良ければ…お願いしたいデス。」

 

...なんか見た目の割に合わない物言いの人ですねぇ

 

 




様子がおかしい金剛参上!!どうなってしまうのか!

今思いついた設定

炉利隙さんは誰にでも尊大な態度で接するくせに仕事はできない。
控えめに言って愚図な彼女ですが、なぜそのような彼女が現在の職につけているかと言うと、

一部の分野において異次元の成果を果たしているからです。
例えとしては、不明だった艤装の構造の過半分以上の解明、模造品の作成。

この世界での鎮守府は
各々が各自に研究→大本営へフィードバック→纏めて資料や装備を配布

みたいな感じなので他の提督からは見下されていますが、大本営においては過剰な発言力を持っています。

提督になったのもその発言力のおかげです。




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ワオ WOW わおー

最近投稿頻度早いでしょー


やー、響だ。

 

金剛と言う艦娘が任務中に我が鎮守府に所属することになり、どうやって鎮守府まで送るかを考えていたところです。

 

「どうすればいいかなぁー…出撃にはついていけないし…」

 

提督が唸るように悩んでいます。

 

「…かと言って単艦で鎮守府にも行けなさそうだよね。」

 

「oh…ソーリーデース…」

 

申し訳なさそうな顔でこちらを金剛が見ています。

 

「誰かが連れて帰っちゃえばいいんじゃない?」

 

暁がそうやって言っていますがそんなのは無…理…じゃないですね

 

ちょうど私がサボれるいい方法を思いついたんだぁ

 

「…そうだね、私が鎮守府まで連れて帰るから代わりに電をよこしてくれないかな」

 

「いいんだけど…どうして電?」

 

怪訝そうに提督が聞いてきます。

 

本当に頭が回らないんだなぁ…

 

「…コスパがいいって言うことと長門と違って高速だから時間もかからない。」

 

「なるほどぉ。考えたわね、よし!じゃあ響は金剛を護衛しながら帰投、電には出撃用意をさせるから、羽黒たちは警戒を怠らずその場で待機してもらうわ!」

 

提案した事を足早にまとめ口にする提督。

 

「…守るから、行こう」

 

私はそう言って金剛の手を取ります。

 

「わ、わァ!?何するんデスか!ワタシ1人でも動けま…マース!」

 

そんなこと言っちゃって足首くらいまで沈んじゃってるじゃないか。

 

「…いいから」

 

 

 

そうして金剛と私で曳航を行って鎮守府へ向かう途中、口調の違和感について問います。

 

「…その…取ってつけたような口調はなんだい?」

 

すると彼女はとても動揺したようですぐに誤魔化そうとしてきます

 

「そ…そう聞こえマスか!?…ちょっとだけタイアードなだけで…デース!」

 

「…明らかに嘘だよね、それ。」

 

そう聞くと彼女は言い訳を考えてるらしくあたふたしています、畳み掛けましょうか。

 

「…まるで役者が演じてるように感じるんだけど、君…本当は誰なんだい?」

 

「ナ、なに言ってるんだか、わ…分からないです!…見てわかる通り金剛ですって!」

 

おや…?さっきまで語末のですますを伸ばしていたのに辞めてしまいましたね。

 

「…質問に答えて欲しいんだけど、答えなければ君は沈むぞ、今、ここで。」

 

面倒になってきたので少し脅してみましょうか。

 

「ちょっと待ってくださいって! わかったから、答えるから!、その武器を向けないで!」

 

やっと口を割りそうですね、脅かすのもここまでにしときましょう、もしかしたら同族かもしれませんからね、ここで悪い印象を持たせたくは無いですし。

 

「…うん、わかった。じゃあ話して欲しいな。」

 

素直に向けていた艦砲を下ろすと彼女は安心したように、落ち着いた抑揚で話し始めます

 

「意味のわからないことだとは思いマスが…私は元々違う世界で違う姿、違う性別で、されど同じ言語を持って暮らしてたのです。」

 

やはり私と同じようだ、正に運命的な出会いってやつですね

 

「外でゲームをやっていたら雷にバーニングされたようで…気づけばゲームのキャラクター、ゲームのワールドで海の上デスよ?...アンラッキーなのかラッキーなのかもうわかんなくなっちゃいマスね。」

 

少し考えるフリをして、話を受け止めます。

 

「…ふむ…よし、信じよう。」

 

「信じてくれるんですか!?」

 

彼女の信じられないと言う顔が少し面白いですね。

 

「…信じるさ、同じ体験をしてるんだからね」

 

ここで自分の事もアピって起きましょう。

 

「ほ、ホントですか!?」

 

「本当さ、君の言っているゲームとやらは私も知っているしね。」

 

「こんなに早く同じ境遇の人に会えると思っていませんでシタ!私嬉しいでス!」

 

嬉しそうに舞い出す彼女、感情を身体で表すのが得意そうだね。

 

「…それは良かったね、でもこの話は2人だけの秘密だ、偽物だとバレたくは無いんだ…」

 

「イェスいェス!言いません言いまセーン!機密も機密、トップシークレットですね!」

 

なんか落ち着いてから演技がマシになっている気がするね、良かった。

 

「ところで、君の金剛の喋り方、すっごいぎこちないかも…」

 

思い切ってそう言ってみると、面白い返事が帰ってきました。

 

「喋り方は別にイミテイションしてませんけど、どうやら言語変換機能があるようデス。」

 

え!?なんか面白い装置だね

 

驚く私を差し置いて、淡々と彼女は説明を続けます。

 

「今はこのウレックしてしまった、俗に言う大破状態なので上手く作動がしないようですね」

 

壊れていたのですか、それはしょうがないね。

 

「では入渠すれば治る…?」

 

「イェス!なので出来るだけ早く帰っちゃいたいデース!」

 

じれったさを手を振り回すことで表現しているのでしょうか、なんか面白いですね。

 

「よし、善処しよう!」

 

彼女の手を取り、鎮守府に向かって曳航を続けました。

 




1週間に四暗刻単騎待ちを2回上がる男、スパイダーマッ!!!


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ルームチェェェンジィ!

金剛が建造で来たんで描きたかっただけの男!


 

やぁ、響だ。

 

今はきっちり金剛と鎮守府へ到着し、高速修復剤なるものをぶっかけられ入渠も足早に終了、金剛と提督の面談の終了をドアの前で待っています。

 

部屋の中から時々金剛、提督の絶叫が交えられ轟きます、なにしてんのほんと

 

そんな事を思っていると金剛が大声で

 

「woooooo」

 

と奇声を発しながらドアを勢いよく開け飛び出してきます。

 

…元気な人だな

 

「…どうしたんだい?」

 

「ワタシがっ!オフィシャルにこの鎮守府のメンバーに迎えてもらいまシター!」

 

それは良かったね

 

「…この後はどうするの?」

 

とりあえず彼女を収めながら廊下を歩きます。

 

「私のリヴするルームでルームメイトとお話でもしマース!」

 

前世に未練はなさそうなほど楽しそうだ。

 

「…ルームメイト?、長門かな?」

 

「NO! ナガモンはハグロとらしいですよ!」

 

私も知らない情報をなぜ新参の輩が知っているのか、いや、私が聞いていないだけか

 

「…じゃあ君のルームメイトは一体誰なんだ?」

 

こうなると予想がつかない。

 

「Youですよ!響!」

 

面白い冗談だ、私はとっくのとうに部屋が決まってるよ。

 

「ジョークじゃないデスよ?、こっちがテートクにアスクしてみるとすんなり通りまシタ!」

 

「電と暁は…?」

 

提督が許してもあの二人が許さないだろー

 

「出撃中のガール達にはテートクが連絡してまシタ!、OK、の二つ返事だったらしいデスよ?」

 

うっそぉ!?

 

「可愛い子にはトリップ…うんたらかんたらです!、あとは似た者同士 でコンビニエンスでショ?」

 

「そ…それもそうだけど。」

 

衝撃のルームチェンジに狼狽えていると、部屋に着きました。

 

「Yes!ここがワタシとアナタのニューライフの始まる部屋デース! Open the door!」

 

彼女が勢いよく部屋のドアを開けます。

 

駆逐艦の寮部屋と、あまり違いはありませんが、戦艦の寮部屋は2段ではなく1段のノーマルベッドになっていますね。

 

「…本当に、私の部屋はここなの?…戦艦寮室だよね?」

 

それを聞いた彼女が少しムスッとして言います。

 

「クドいデスよ!…ナンですか?ワタシと相部屋はそんなディスライクデスか!?」

 

「…別に嫌って訳じゃないさ…」

 

私は金剛とのコミュニケーションで疲労を感じるようです。

 

「じゃあOKじゃないデスか!これからとても will gonna so fun now on!ネー!」

 

「が…がな…ふぁん?」

 

私はなんと言われたのか聞き取れず、思わず無様な言葉を返してしまいます。

 

「楽しくナリそうってことですよ!」

 

本当に疲れる…諦めちゃおう。

 

「あぁ…よろしく…」

 

…今日はよくよく眠れそうだ。




出撃してた子達は無事クリアしたようです、次は演習デスよぉ!


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とんとことことん◎

資材(いなり)が入ってないやん!!どうしてくれんのこれ


羊が1匹…羊が2匹…夢の中でも羊を数えている響だ。

 

こんな夢を見るのは初めてです。

 

せっかくなので数えれるだけ数えて…

 

 

「…イ…Hey!」

 

…ん? なんだ、今7匹目なんだ、静かにしないと羊が逃げ…

 

「起きて!!クダサーイ!」

 

「ぶぁ…!」

 

突然の轟音によって現実へ帰還します。

 

気持ちよく眠っていたのに…現実は残酷だね。

 

「やっとゲットアップ、デスか?」

 

この声は金剛…いつでも元気な奴だな

 

「…おはよう」

 

なんでこんなに早く起こすんだ…?

 

「さっき目が覚めちゃって、余りにも暇だったんで起こしちゃったデース!」

 

悪びれもせず腰に手を当てポージングを取る金剛、なんかイラッとくる。

 

「…あぁそう…」

 

「ネー、早く遊びまショー?、退屈すぎて沈んじゃいマース…」

 

ん…遊ぶ…?

 

「…寝起きで何も準備が出来てないんだ、まだ遊べない。」

 

身を整えようとベッドから降り、洗面台の鏡と向き合います。

 

「こう見ると大分 リトルなんですネー、響。」

 

着いてきた金剛がそう言って胴を抱いてきます。近い近い。

 

というか私も小さいけどさ、君も随分とデカいからな。

 

「…駆逐艦は基本歳若い幼子の姿だからね、そりゃ小さいさ」

 

歯ブラシでしゃこしゃこと歯を磨きます。

 

「レディが遅いですヨー、ワタシが髪の方やっちゃうゾー?」

 

手伝ってくれるらしい、犬みたいなやつだ。

 

「…うん、頼む」

 

「痒いトコロとかって、アリマスー?」

 

痒い所…?

 

「ちょっと、右…」

 

「ココですカー?」

 

細い指が優しく頭皮を擽る。1

 

「うん、そこ…」

 

ふぁー…気持ちいい…

 

「woo!…こうやって見ると妹みたいに見えマース!」

 

「…そうかい」

 

お姉ちゃんなら間に合ってます…

 

喋食ってるうちに身支度は終了し 、またやることが無くなった私達は部屋でくつろいでいました。

 

「響ー、こっち来て遊びましょうヨー、暇デース。」

 

私も暇になったし丁度いい、遊んであげよう

 

「…いいよ」

 

そう言って私は向かいのベッドに座る金剛の元へ歩み寄ります。

 

「…遊ぶ遊ぶと言ってはいるけど、何をして遊ぶのかは決めているのかい?」

 

「イヤ?、全然考えてないデス!」

 

はっきりそう言った彼女のお腹からグウと音が鳴る、朝食も取らずこれだけ騒げるとは、戦艦のコスパも案外良いんじゃないか?

 

「…朝食を取りに行かないか?」

 

「…それはいい考えデース…行きますヨー!hurry up!」

 

急げと言い私の手を取る彼女、大淀に見つかるとアルゼンチンバックブリーカーを掛けてきそうな速度で仄暗い廊下を走っています、普通に怖い、これが高速戦艦の速度でしょうかぁ!

 

目まぐるしい程に変わっていく景色と急な方向転換による運動エネルギーの暴力によって、三半規管が悲鳴をあげています。

 

「くぉ…!おぉー…」

 

おっと、三半規管だけではなく私も悲鳴をあげてしまいました。

 

靴底を心配してしまう程大きい音を立て、急ブレーキを踏む金剛、

 

やっとゴールに着いたのだろうか。

 

「ココがダイニングルームのようデスネー…少し疲れマシタ…」

 

「や…やっと着いたぁ…」

 

暇だの腹減っただの疲れただの本当に忙しいヤツだ。

 

がちゃり、と音を立てて食堂へ入室、流石にまだ間宮さんは居ないようだ。

 

「まだメイドさんは来てませんネー…どうしまショーか…」

 

項垂れる彼女、食堂の電気は常灯になっているので間宮さんが来てなくてもずっと明るいのだ。

 

 

 

「…メイドさん…間宮さんの事か、さすがに早く来すぎたからね、小一時間くらい経たないと来ないんじゃないかな」

 

「そうデスか…じゃあワタシが作っちゃいマスから腰掛けて待ってるといいデスヨー!」

 

少しの期待を残して、彼女はキッチンへと入っていきました。




過度な資材不足


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中華こそ至高の嗜好品である

今回いきなり書いたためズタズタな文章構成となっています


やぁ、響だ。

 

今、私はとてつもない危機に瀕している、

 

どんな危機だって?

 

キッチンからバキ!やドカ!など重い衝突音が聞こえる事だ。

 

しかもこの音は金剛がキッチンインしてからなり始めました。

 

「…何をしているんだ…?」

 

少しずつ不安になり始めたのでそう零すと、

 

「あれ?響じゃん、おっはー」

 

と声がかかります。

 

「提督…おはよう」

 

と返事を返すと、提督は横に腰掛け、こちらの顔を見ています。

 

「こんな早くから何してるの?」

 

私は何もしていないけど…こ、金剛が…

 

「…金剛に起こされてしまってね…今は彼女がキッチンで朝食を作ってくれてる。」

 

「…提督はどうしてこんなに早いんだい?」

 

私がそう聞くと提督は疲れたように溜息を着いて言います。

 

「昨日の夜から溜まった業務を消化しててさ…」

 

そいつは…ご愁傷さま

 

「…昨日から?…それは大変だね。」

 

「そうなんだよー!疲れきった私を癒しておくれー」

 

調子に乗って抱きついてくる提督、こいつ本当に疲れてるのかな?

 

「…横にでもなって休みなよ」

 

「ベッドが冷たいんだよー、なので暖かい響枕で寝ますー!」

 

どうやら本気で疲れきっているようだ、多少甘やかしても問題はないと思いました

 

「…提督がそうしたいなら私は構わないよ」

 

どうやらこの言葉は提督の塩のひとつまみほどしかない理性をかき消したようです。

 

「ほんとー? 」

 

まぁ…減るもんじゃないしね

 

「…ほんとさ」

 

彼女の確認に私が応と返すと、彼女は抱きつくのをやめて、長椅子に横たわり私の腿に顔を埋めます。

 

 

「わー…響の膝枕だー…」

 

そうやって提督が私の腿をじっくりと堪能した後。

 

キッチンからこちらに向かってくる1つの山がありました。

 

その山の正体は、大皿にこれでもかこれでもかという程に積み上げられた炒飯でした。

 

金剛が馬鹿みたいに炒飯を作ってきたのです、食べ切れるわけが無いでしょ…

 

「ヘーイ!、お待たせシマシタネー!」

 

この声に反応して提督はえげつのない挙動で膝枕からいつもの座り方に戻ります、いい年こいた大人が子供に膝枕をされているのを見られるのは相当に恥ずかしいようです。

 

「ナニソレェ…」

 

アニメかなんかじゃないとまず見かけない文字通りの山盛りのそれを目にした提督は口を開けて固まっていました、美人がまるで台無しです。

 

「グッモーニン!Msロリコーン!」

 

何をとち狂ったかこの大バカ、いきなり敬称…じゃなくて蔑称で呼ぶ奴があるか.!

 

「ロ…ロリコッ…ひ…否定はしないが…!…ぐっ……おはよう…」

 

雰囲気の下落と提督の壮絶な声で、かなりのダメージを受けたのが分かります。

 

「んで…どしたのソレ…?」

 

提督が怪訝そうに聞くと

 

「作るのがイージーだったんでメイド ア ロット!」

 

イギリスと言うよりかはアメリカに近しい答えが帰ってきました。

 

品のない大量生産…悲しいね

 

「テートクもバーニングして作ったチャーハン、ガツンと食べちゃってクダサイ!」

 

「…a lot というかもうmuchみたいに 不可算になっちゃってるじゃないか…」

 

「Don't say that! ...まぁそう言わないでクダサーイ!」

 

ドスンと力士の四股のような音を立て、机にそびえ立つ炒飯。

 

「…食べれるのかい?…こんなに…」

 

何か考えがあるのか聞いてみる

 

「ムリムリムリ…タベランナイッテ…」

 

うわ言のように繰り返す提督、チャーハンに恐れおののくとは…だが責めはしないぞ…

 

「…何か…考えが、あるんだね?」

 

彼女の軽い雰囲気から何か考えがある事を察する私、

 

「エ…ないデスケド…でも3人も居れば食べ切れマスよネ!」

 

3人よればなんとやらって言うけど…それは知恵だから…胃袋どうにもならないし…

 

というか…なかったかー、そうかー、それはしょうがないねぇ…

 

「コレで食べる分お皿に取って食べてクダサイネ!」

 

そう言ってスプーンと取り皿をうけとり、とりあえず各々がお皿にチャーハンを盛っていきます、

 

そして合掌、スプーンでまずは1口、味を見ます、

 

「…悪くないね。」

 

普通に美味しかったです、一般的なチャーハンです、あれだけ騒音を立てておいて一般的な味です。

 

「お、ほんとだ、おいしー。」

 

「フフン、私これでもクッキングは得意なんですヨー?」

 

最初の方は談笑こそありましたが、食べ始めて少しすると、それも無くなって行きました、

 

全員が満腹になったその時、ふと思いつきました。

 

「…これ、3人で食べ切る必要はないんじゃないかな…」

 

「それもそうね…」

 

「じゃあ後はラップかけて置いといてナガモン達の朝食にしてしまいまショー!」

 

こういう時の金剛の思考はとても早いのです、正直驚きます

 

保存処理を終えた後、それぞれの自室に帰ることになりましたが、提督が別れる直前に

 

「後でみんなにも言うけどお昼の後に艦隊を割って演習をするよーん。どんな編成かはまだナイショー」

 

と訳の分からないテンションで伝えてくれました。

 

それにしても艦隊内で演習か、楽しくなりそうです。

 

 

 




2の4がクリア出来ないからお話が進まない…


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試験前日の投稿はdangerousデース!

試験前日に書いてるので相変わらずめちゃくちゃな文です


やぁ、響だ。

 

今は自室で金剛とごろごろとしています。

 

私は満腹なのもあってとても眠たいが、金剛は元気そうです。

 

「ヘイ響ー、お眠デスかー?」

 

む、当たり前だろぉ…

 

「…あぁ…そうみたいだよ…朝からあんなに食べてしまったからね…」

 

「それはソーリーです、ケドも響が寝ちゃったらお昼まですることナイデース…」

 

自業自得じゃないか…

 

「…それは残念だったね、君は眠くないのかい?」

 

そう聞くと彼女はYes!と活のある答えを出します

 

「全然眠くないデース!…それよりも今日はコールドデスネ…」

 

へっくしょんとくしゃみをひとつして、布団を被る金剛。

 

「…冬にそんな服装じゃあ寒いのも当然…」

 

「今のシーズンはウィンターなんデスか?...それはサムいワケデース…」

 

季節も知らずずっと生きてたのか

 

「…なら…こうしよう」

 

私は自分のベッドから降り、金剛のベッドまで移動します。

 

「オウ?何するんデスか?」

 

布団を被ってぐでーんと寝っ転がっている彼女、

 

彼女がこもる布団の中に押し入り、彼女の腹部に頭を押し付けるように密着します。

 

「ヒひゃァ!」

 

「…駆逐艦は幼いから、身体の熱量がそれなりに高いんだよ…」

 

こんなことされたら普通困惑とかすると思うのだが、相手はヤツだ、普通の感性なぞ持ち合わせていない…ハズ…

 

「オウ…ホントーに暖かいデス…」

 

読み通りだったようだ。

 

「だけどチョットだけ、髪がくすぐったいカモネー…」

 

そう言って彼女は私の脇の下を持ち、顔が対面する所まで持ち上げると満足そうに言います。

 

「ウー!これで寒くアリマセン!」

 

彼女が満足そうならそれでいい

 

「…これで暖は取れた…?…取れてるようだからもう私は寝るよ…」

 

私は彼女の腕の上を通って背面へと手を伸ばし、睡眠を妨害されないようにします。

 

「ベリ、ベリーウォームですケド…」

 

なにか不服そうな彼女、でもその続きは言わせないぞう、私だってわがままだもんねー。

 

「…君の欲求はひとつ満たした、なら今度は私の欲求満たされてもいいんじゃないかな。」

 

「ソレも…そーですネ、Yes! 、そこまで響がスリーピィなら寝ちゃっても良いですヨー!」

 

やっと彼女がこっちの要望を承認したようだ。やったね。

 

「…じゃあ…お昼前には起こして…って言っても君も寝ちゃうんだろうな…」

 

「モチロンじゃナイデスカ!、こんなに暖かくて長い間フリーなら誰でも眠っちゃいマース!」

 

私にとって彼女の言い分は珍しく、正しいように聴こえる。

 

…でも君全然眠くないって言っていたじゃないか

 

「…君、眠くないって言ってたじゃないか…」

 

「ソ…そんなワード言ってました?」

 

自分の言ってたことも覚えていないらしい。

 

痴呆症もここまで行けばお笑いだなぁ!

 

彼女は多分刹那主義者だ、その場その時が幸せならそれでいいのだろう。

 

暇だから遊ぶ、お腹が減ったから食べる、寒さを凌ぐためなら私から動いたと言えどあまり深く知らない相手の接触を許す、そして眠たくなったら寝る。

 

…今までを振り返ると彼女は我慢をしていないね。

 

それに見ていると彼女はかなり危なっかしい、戦艦と言う頑丈な艦種で本当に良かったと思う。

 

「…守ってやらないと…」

 

その為にも今日の隊内演習でも彼女の実力を確かめないといけないね




試験が、くーるー


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長すぎる前置き

高校受かったので多分書く速度上がります

◎10/3までに以前の小説の推敲完了
書く速度上がるどころか下がっとるやないけ


パチリと目を覚まします

 

まず最初に目に写ったのが金剛、落ち着いてさえいれば美人なのですが…如何せん中身が中身だからどうにもならない。

 

例えるならピーマンに肉を詰めるんじゃなくて、ニトログリセリンを詰めているようなものです

 

ほんの少しの衝撃で爆発して外面がダメになる。

 

 

くあー、と欠伸をひとつ零し、ベッドから這い出ます。

 

「…寒いね…」

 

冬の寒さに身を震わし、現在の時刻を確認します。

 

時計は11時を私に示しています、もうちょっとで隊内演習の時間になります。

 

どうして艦数が少ないのに隊内で演習をするのだろうか、と疑問には思いますが、それはどうでもいい事です。

 

そろそろ執務室で待機しておくべきかと考えた矢先、もぞもぞと金剛が起き上がってきます。

 

「ウーウ…おはようございマス…」

 

目を擦りながら起床報告をする彼女。

 

…ちょうどいいから彼女を連れて執務室で待っていようかな…

 

…というか…金剛…よく見たら…

 

「…涎で口元が凄いことになっているよ…?」

 

「ウェッ!?…ノ、ノー!すぐキレイにしてきマース!」

 

伝えるなり奇声をあげ洗面所まで駆けていく。

 

既にハイテンション、炎みたいなやつだ…

 

「響は居るか。」

 

不意に扉が叩かれて、低いとも高いとも言えない声で呼び出しがかかります。

 

この声は…うん、多分長門だ、なにか用があるのだろうか。

 

扉を開いて彼女と対面すると、いつものキリッとした顔でこちらを見下ろしています。

 

「…なにか用があるのかな?」

 

「用がなければ来ては行けなかったかな?」

 

意地悪く私の言葉に反応する彼女に私は少し顔を顰めてしまいます。

 

「冗談だ、きちんと用があるさ。」

 

ほんとに?ただ私に会いたかっただけじゃないかなぁ?

 

「…それは良かった、無用なら戸を閉めるところだったよ。」

 

…へへへ…どうだぁ!

 

彼女は少し驚いたように目を大きくすると、微笑みを顔にうかべます。

 

「すまないな、君の落ち着いた雰囲気に当てられて遊んでしまったよ。謝るから許してくれ。」

 

よく分からないが こうか は ばつぐん だ !

 

「…気にしてないよ、用件ってなんだい?」

 

「もう直に隊内演習が始まるだろう?、それについて呼び出されているんだ。」

 

やはりこの方もロリコンなのか肢体を吟味するように見つめてくる。

 

提督と違って理性は高そうだが少し気味が悪いな…

 

「…他に呼び出しがかかっているのは?」

 

「いや、聞いた限りでは君と私だけだ。」

 

2人だけ…?なにか特別なことでもあるのだろうか。

 

「待たせているのもなんだ、足早に向かうとしよう。」

 

そう言い彼女は私の肩を掴んで廊下に連れ出す。

 

「ちょっ…あっ…金剛!用事で少し離れるよー」

 

「エェ!?、少しデスネ!?ちょーっとだけですからネ!?すぐにカムバックしてくださいネー!?」

 

彼女は顔を見せることなく大声で応答を済まします。

 

どうせベッドの上でぐでーんとしてるに違いない。

 

 

長門に押され押されで執務室へと連れていかれる。

 

執務室のドアをくぐった先には、提督が知らないヒトと共に私達を待っていました。

 

 



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1億年と2000年ぶりの投稿

資格勉強が忙しいんです、ゆるして


「提督、失礼するぞ。」

 

ガチャりとひねりを回し、その先へ進んでいく長門その後ろについて私も入室する。

 

「お、来たねー。」

 

砕けた言葉で返す提督。

 

彼女は机に突っ伏していて、どうやら寛いでいるようだった。

 

…その彼女の隣に見知らぬ人物が居るんだけど…まぁ、気にする事じゃない。

 

「用件とは一体なんについての用件なのか、聞いてもいいか?。」

長門が空気を裂くように、単刀直入に申し出る。

 

あ、それ、私も知りたーい

 

「君達を呼んだのはね…今回の演習で試したい事があったからなのよ。」

 

「...試したい事?」

 

試したい事とはなんだろうか。そこの見知らぬ人物が関連してそうだ。

 

「そう、試したい事、具体的には新戦力の運用方法の模索、それに試作艦装の試験、このふたつ。」

 

新戦力…試作…ん?話が掴めないなぁ…

 

「ん…?なら私達だけを呼び出す必要は無いと思うのだが…」

 

何を言っているんだ?とでも言いたげな形相で問う彼女。

 

それもそうだ、圧倒的に説明が足りていないからね。

 

「前者の方ならそうなんだけど、後者の方はそうとも言えなくて…」

 

「…私達が試作艦装とどう絡むって言うの?」

 

「2人には試作艦装を用いて今回の演習に臨んでもらうことにしたんだ。」

 

提督の話を聞く分に、私達に試作艦装の実用試験をしろと…

 

「試作艦装についてはまーたのちのち説明するから以上!…あ!オマケなんだけどこの子は…」

 

ハッとして説明しようとする彼女の声をかき消すように、声が上がる。

 

 

「誰がオマケやぁ〜!」

 

怪しい関西弁が声を塗りつぶすと、視界の端にいた朱色がこちらへ近づいてくる。

 

背は…私と同じくらいだね…いや向こうの方がちょと高い…かも?

 

「あっはは、元気があるでしょ。」

 

こっちを見てやや引き笑いを見せる提督、君も充分元気だと思うけどね。

 

「なぁ〜にが元気だこらぁ〜!」

 

朱色の元気なガールが提督の頭にぐりぐりと拳をねじると、はぁ、とため息をついてこちらへ振り向いた。

 

「ウチ、龍驤って言いまーす!艦種は…そう、空母…あ、いや…軽空母ですぅ!」

 

言い切る形で自己紹介を済ます元気ガール、龍驤。

 

軽空母ってなんなんだろう…詳しくないからどう言った艦種なのかはさっぱりだ。

 

「私は長門、艦種は戦艦だ、よろしく頼む。」

 

「へー…長門さんね…よろしく!」

 

長門に挨拶を越されてしまった…

 

「んで…そっちのちっこいのは…外国の子かなぁ?…日本語わかるん?はろー?」

 

珍しいものでも見たのか長門の時とは打って変わった饒舌になる龍驤、少し勘違いをしている様子だ。

 

「あ…は、はろー?」

 

よく分からない扱いをされたので思わずオウム返しをしてしまう私、何をやっているんだ

 

…確かに白髪で色の薄い肌、青色の瞳、よくよく考えてみればこんな外見的特徴があれば異国人だと思うのも仕方がないか。

 

なんか…意地悪がしたくなってきたなぁ…

 

キメッキメの英語を喋ろうとした瞬間、提督が大きな声で口に出した。

 

「あー…よし!面倒だ!、私が彼女に説明をしておこう!」

 

えぇ!?

 

まぁでも…それは助かる、助かるが提督…それでは第一印象が最悪だぞ…

 

「そうか、なら私達は部屋へ戻っておこう!」

 

長門も乗っからないで…

長門に押すように連れ出され、心の内虚しくも金剛のいる場所へと私は送還されて行った。

 

 




最初の話のいくつかがえぐいほどグダグダなんでそのうち推敲します。


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やっぱ…どこかでぶっ飛んだ要素入れたいんだよね…

魔法よりもSFが好き

ロボットとかそんなの…興味無いね!(ソルジャークラスファースト

◎推敲完了(2022/10/03 03:12:41)


 

やぁ、響だ。

演習のチームも先程確定し、今は今回使用する試作艤装の説明をドックで受けるところだ。

 

演習の直前に1度稼働させてみるらしい。

 

「艤装は装備したね?」

 

説明は提督直々にしてくれるらしい、長門の方は大丈夫なのかな。

 

「あぁ…バッチリ、準備はいいよ。」

 

今回の艤装、魚雷が取り払われ、暁とお揃いの右手の砲も取り外されて、かなり身軽になっているようだった。

 

「ようし!説明に入って行こうか!…まずはこれを受け取って!」

 

提督から長方形の機械を渡される。

 

「…これがその、試作艤装と言う奴なんだね?」

 

提督は首を縦に振る。

 

「よーし!先ずは説明からはじめよう!」

 

渡す前にして欲しかったなぁ

 

「時間もあまりないから端的に言うけど、ソレは防具であって武具になるんだ。」

 

防具…武具?こんなちっさいのが?

 

「名称は体外式共振装甲、まぁ音叉と呼んでもらって構わないよ」

 

音叉…?揺れるの?

 

「ま、そうだとも、発動する間は聴覚や痛覚の遮断にに伴って触覚も遮断される代わりに、重巡までの砲撃なら難なく防げるし、超音波カッターのように鉄さえ素手で穿つ攻撃力が得られるんだ。」

 

感覚の遮断と引替えに…駆逐艦に有り余る力を授けれると…

 

「今まで言ったことがわかるかね?」

 

大体わかる、原理は知らないけど

 

「うん…わかる…」

 

「そうか!響ちゃんは聡明だねぇ…」

 

視線が興奮した変態のそれなのにテンションがいつも通りで気味が悪い

 

「今説明したのはカタログスペックみたいなものだ、応用次第でいくらでも機能は増えるよ、創意工夫って奴…なんだけど…」

 

けど?…なんかまだあるのか?

 

「実はデメリットがまだあってね…ソイツが1番の問題なんだよ」

 

デメリット…?感覚の遮断だけじゃないの?

 

「この装置には遮断された感覚を補うための知考副助装置…つまり思考を助長する装置が着いているのだが、運用する間に君の体内の糖分を馬鹿みたいに消費するんだ。」

 

「糖分を消費…痩せてラッキー、手な感じにはならないのかな?」

 

強くなれて痩せれてだったら最高なんだけどね

 

「ならないとも。人間の体内の糖では全く足りないから音叉の中の糖分配機で賄うんだ。だがそれを使うと…どうにも…肝臓に良くないらしい。」

 

肝臓に…良くない…糖…なるほど

 

「肝臓…あぁ、糖尿病にでもなるの?」

 

「その通りだ、このデメリットを飲んだ上で、使ってくれないか?」

 

その力で姉妹やアイツを守れるなら…構わないかな。

 

「…で、見たところどう使うか、分からないんだけど…」

 

返答を聴いた提督はニヤリと笑った。

 

まるで予想が当たったような笑みだ。

 

「ま、そうだろうね 、今から実際に使ってみようか。」

 

「今回、試作艤装を使用するに当たって、特別な仕様の艤装を使用しているんだ、ほら、背の艤装の右下のとこ、触ってみて。」

 

彼女はそう言って脇腹へと手を添え、決めポーズをとる。

 

うーん…あ、確かにいつもと違って変な窪みがある。

 

「そう、そこ、じゃあそこに試作艤装を挿入してみて。」

 

カセットテープみたいな扱い方をするんだな…

 

窪みに機械を押し当てると、じーっと艤装の中へ吸い込まれていった。

 

…かちゃ。

 

確かな音、

 

「…くぅっ…う…ぐ…」

 

巡る刺激に悲鳴を鳴らす。

まるで己の体を電気が駆け抜けているようで、ゆったりと倒れ込む。

 

「ひ、響、も、もう少しだから我慢してね〜…」

 

声をかける提督、しかし言葉を返す余裕はとうに無い

 

無意識に震える四肢を抱くように赤ん坊のように身体を折り曲げていく。

 

うーん…苦しい、視界がぐるぐる、まわる、まわるし…ゆれる。

 

…変な味もする、

 

「…気持ち悪い…」

 

あらゆる不快から逃げるため、私はそっと瞼を下ろす。

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

「あ…寝ちゃった…」

 

うーん、こうなっちゃったかー、

 

響のことだしてっきりすぐ同期出来るものだと思ってたけど…

 

 

流石に最初は負担が強くかかるんだろうか、もしくは単に拒絶反応なんだよね

 

「どちらにせよ…演習には…間に合いそうにないよねぇ…」

 

長門は充分に動けるだろうし、空母のテストも兼ねている演習を中止にはしたくないしなぁ。

 

響ちゃんを抜くとして…少し戦力に偏りが出るよね…もう1人誰か抜いておかないと。

 

出来れば響ちゃんの面倒を見れる子がいいな、私は少し忙しいし…

 

「…響ちゃんの介抱とか出来そうな子…」

 

面倒見の良い暁に任せちゃおうかな…いや、士気が下がっちゃうか。

 

ん…最近加わった茶髪のおっきい熊みたいな子なんかどうだろうか…確か同部屋で四六時中ベッタリだし、

適任でしょ、

 

決まったなら呼び出そう!即判断に即行動だ!!

 

「------!!!!」

 

ドアを開けて大きな声で対象の子の名前を叫ぶ、迷惑だろうがこれでいいでしょ(適当

 

「…」

 

スルッと眠る彼女へと視線を流す。

 

…床だと冷たいだろう、長椅子にでも倒しておこう

 

「…ぐぅ重ッ!!!!」

 

艤装…すっげぇ重いよ!?

 

 






今の響の艤装は砲がまだ1門も着いていませんが、とっても重いです。

構想としては響の最終装備は音叉と小型の砲塔1門、中型の機銃で落ち着いてしまいそうです

自分の文章読んでて結構読みづらいの草、推敲しなきゃ…


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ダイヤモォンド(ネットリ)

今までの書き方はちょっとしつこいなと思ったので説明しなくていい所などを書かないようしてみましたァ!

やっと全部推敲完了!!(2022/10/03 04:26:05)


 

Hello! 金剛ですyo!

 

元気デスかー!? 私はとっても元気デス!

 

誰も居ない部屋でずっとごろごろしてたくらいには元気…!

…イヤ、この後演習が控えてるから…呑気?

 

そういえば私、今回が初陣デスヨー! いやー、初陣がBattleFieldじゃなくて良かったデスネ。

実戦経験ナシであんな所に放り込まれた日には…目も当てられませんネ。

 

モースグ演習が始まるし…いい加減体を動かして…気を引き締めるんデース!

 

思い立ったがグッドデイ、早速ゴーアウト!

 

「金剛〜!!」

 

ちょ…わわ、いきなり大きな声出されて呼ばれると驚いちゃいますヨー。

 

この声のカンジ…ロリコン、じゃなくて…そう、提督ですかネ?

 

何の用でしょーか…こんな大声で、と言うかなんデス?

 

放送とかで伝えるならまだしもいきなり叫ぶとか

 

かなりメーワクだと思うんデスけど…

 

…イヤ、飛んだり跳ねたり走ったりしてメーワクかけてるワタシが言えるコトじゃないデスね ウン…それよりも …ワタシ何かやっちゃった…?

 

で、でも…

 

まだ何もしてないんですケド…!

 

まだ今は!!(強調)

 

そうして金剛は声の真実を知るためにアマゾンの奥地へと…

 

No! ンッン!(咳払い) 声の聞こえた方へと、当て感頼りで駆けていきました。

 

直線を抜け、角を曲がって、階段を走って降りて…

 

そしてまた直線を…抜け…ん?

 

「Where is here!?」

 

迷いました!やってしまいました!グワーッ!どうしましょう!

……うん!どーにもならないデース!

 

「ギャーッ!」

 

心の底からの咆哮を一声、羞恥心なぞ既にない。

 

「うるさいわね!静かにしなさい!」

 

ひょ?(羽賀)

 

声に驚いた私は綺麗なターンで声の発信者を確認します。

 

叱咤を飛ばしたのはそこな小さき彼女…

 

「…ちょっと!何ジロジロと見てるの!?」

 

暗い紺色の髪、目に灯った明るい薄紫、私が好む人と同じ制服。

 

ウーン…見覚えは…ありますケド…

 

「ねぇ! 何とか言いなさいってば!無視しないで!」

 

名前が。出てきまセン…

 

活発な性格、よく動く口、感情が顔に出やすい所、まるで…響をリバースしたような存在。

 

「むっ…無視しないでってばぁ…」

 

目の端に浮かんでいる涙、生活がおざなりな響とは違う形で庇護欲が湧いてきます…

 

「ソ、ソーリィ…少し考え事をしていました、許シテ?」

 

 

「ま、まぁいいわ!、私は一人前のレディだから、許してあげる!」

 

 

どうやら許して貰ったようデス、さすがレディ、寛容デスネ。

 

「…レディ、お名前を伺っテモ?」

 

大袈裟なアクションで膝を突く、まるでラウンドオブナイツのように。

 

背伸びガールはこんなアプローチに弱いデショ!

 

「…暁型1番艦の暁よ。」

 

ア、アレ!?ウケなかった…?そんなハズ…グフッ(羞恥)

 

…ソ、ソレはまぁ…まぁ…いいです…

 

相手に名乗らせたのだからこちらも名乗らねば無作法というもの…

 

「私は金剛型1番艦の金剛デス、ネームシップ同士仲良くしましょ。」

 

「金剛…って言ったら響が良く話してくれたわ!」

 

え!?響がワタシのコトを…?

 

「なんて言ってました!?!?」

 

そう詰め寄ると彼女は困った顔で絞り出すように言いました。

 

「あ、えと…うるさ…いや…その、元気があって大好きって言ってたわ!」

 

エェッ!?

 

ウソ!響と相思相愛…?

 

「そ、そんなことより!さっき貴方あっちで呼ばれてたわよね…!急いだ方がいいんじゃない!?」

 

「それもそーデス!急がなきゃ行けませんネ!」

 

ところで…どこで呼ばれたんですかネー?

 

「知らないのね!?…ドックの方、こう言ってもわかんないわね、貴方じゃ…」

 

あれ、馬鹿にされちゃってます?

 

「えっと…この先を…こうしてこう…」

 

暁が具体的な場所を示してくれたおかげで急行することが出来そうデース!

 

「フルスロットルで飛んでっちゃいますヨゥ!」

爆速ゥ!




金剛(中身違う人)は同じ立場で理解者(金剛の主観)の響ちゃん(中身違う人)のことをかなり好いています


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揺らぎ

久しぶりですねぇ


 

世界が、揺れている。

 

黒い海原に、立っている。

 

これは夢だろうか、それとも、理想の現実か。

 

帰還せねば。

 

海上には乱立した長方形が、摩天楼のように突き立っている、

 

いくつも、いくつも自我を食い尽くす様に。

 

抜け出せない、それもそうか、ここは私だ

 

私から私が抜け出すことなど出来ない。

 

溜め息すら着くことが出来ない、初めての体験。

 

振り向けば、万華鏡(カレイドスコープ)

 

一つ一つに、貴方(待ち侘びた人)が映っている、

 

二つに一つは姉妹達(宝物)

 

三つに一つは…変態(ロリコン)

 

どれも煌びやかで綺麗だ。

 

けど、細かく、ばらばらで、とても見辛いでしょう。

 

だけど、安心して、貴方()の後ろには、ずっと、あなたの後ろだけには。

 

1人、着いていますから。

 

振り返ると、黒い…影。

 

驚き慄いて、あとずさり。

 

なにかにぶつかり振り向けば、黒い影。

 

気がつけば、そこら中、黒い影。

 

走っても走っても、すぐそばに。

 

増えれば増えるほど、暗くなっていく。

 

ここは、日の届かない深い場所。

 

ひとつの悪意に蝕まれた、拙い心

 

 

 

 

[同調完了、記憶野(メモリ)不純清掃(バックアップ)移行(セレクタ)]

 

……?

 

 

聞こえもしないし見える訳でもない、ただ知覚ができる。

 

問題を見た時、パッと頭に答えが浮かぶのとよく似ている。

 

[開始(リターン:0)]

 

その文面と同時に、辺りが薄く、白く濁る。

 

 

言い表せぬ多幸感に包まれたその時、指先からぼろぼろと崩れて行った。

 

 

…え、あっ、ちょっ…嫌だ…

 

崩れて行った響から見えたのは、紛れも無く過去であった。

 

どんなにもがいて暴れても、理想はぐずぐずと解けていく。

 

最後に残ったのは、絶叫。

 

 

 

◎◎◎◎◎◎

 

Howdy…!徹夜明けでも元気な金剛デス!

 

3日前から寝っぱなしの響ちゃんをナーシングしてたんですけど、

 

ついうっとり眠っちゃってマシタ!

 

ん…? 眠ってしまっていたのなら元気とはいえない?

 

ぐおぅ!、キョーレツなサイドスピア!

 

グッサリ!、グッサリ行っちゃいましたヨー!

 

…ジョークとはここでお別れデス。悲しいケドも。

 

さっきから響ちゃんがおかしいんデスよねー、唸ってたり笑ってたり…

 

何度か起こそうとしたんですケドぜんっぜん起きなくて、不思議。

 

試しにもう1度やってみますネ?

 

「Hey!ゲタップ!」

 

掛け声と一緒に思いっきり体を揺さぶってみる。

 

ある程度強く揺すっているのに反応ひとつ零してはくれない。

 

うーん…さっきからずーっと、どーしたんデスカー!

 

いーっつもはめーっちゃくちゃサイレントなのに…唸ったり震えたり!

 

「Hey!ヘーイ!」

 

頬を撫でても、冷たい手で柔らかな手を包んでも、呼吸の音は揺らがない。

 

…まーだだんまりデスね?

なら考えがありマスヨー!

 

おねむのプリンセスにはプリンスのキッスと相場が決まってマース!

 

意を決して思いっきり接吻をぶちかます。

 

あー!めっちゃドキドキしマース!

 

本人に了承無くキッスしちゃったんですケド…響なら許してくれる…ハズ!

 

許してくれなかったら泣きマス。

 

すっごいスウィート!ヤバい!この体温を肌で確かめ合う感じ…!癖になりマス!

 

えへへ…えへ。

 

がぶっ

 

「ほあああぁ!!」

 

本人の意志を無視して無理やりキッスをした天罰か、もしくは制裁か。

 

勢いに乗って舌を入れてみたら思いっきり噛まれちゃいマシタ…イタイ

 

「ぉ…金剛。」

 

ってあ!起きてるし!

 

やっぱりプリンセスにキッスは効果覿面だったようデスね!!結婚しまショー!

 

「いきなり何を…え?キス…?」

 

えぇ、しましたよ、キッス、ファーストの、とびきりパッショネートなのをね。

 

「え、あ…し、したんだ…そう…」

 

白が特徴の彼女が朱に染る

 

もー!恥ずかしがっちゃってぇー!かわイー!

 

「…調子に乗るんじゃない」

 

えー?…そんな満更でもなさそーなフェイスで言われてもナー?

 

「調子に乗るな!」

 

あいたっ!




金剛が響に惹かれているのなら、立場が一緒の響もまた同様に…


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酒豪(自称

お久しぶりです、少し忙しいです…


 

くぁ、む…

 

暗い瞼に光が映る…

 

あぁー…眠い…と言うかなんなら居眠りをしてしまっていたようだねぇ…

 

「…おはようございます」

 

とんとん、と優しく背中を揺すられた。

 

恐る恐る目を向けると、机に突っ伏した私を見つめる大淀が居た。

 

わっ…目が怖いよ、目が。

 

優しかったのは声色だけだ…

 

「い…いやぁ…疲れていたんだろうねぇ、眠っちゃったよ、つい、うっかりね?」

 

眼前の散乱した書類と瓶に全く覚えがない、なんなら眠る以前の記憶も無い。

 

おそらく…アルコール、入れちゃったのかな…?

 

多分そうだよね…

 

はぁ、と2人でひとつ溜息を着いて、そのまま吐き出すように大淀が口を開く。

 

「…立場上心身ともに疲弊するのは十分に理解をしていますが…!」

 

説教を流し聴き、部屋の所々を眺めると壁紙が汚れていたり、地面にまで紙が足狭しとぎっしりばらまかれている。

 

説教を聞き流す中、ドアノブがガチャっと回る音がした、誰か来たのか。

 

「なに大声だしてんの?…うわ…きちゃないなぁ」

 

ドアを開けて見えたのは朱色の外装、鋼の帽子、背丈はギリギリ…ロリ!(譲歩

 

アェ…その顔…その胸は…龍驤!

 

丁度いい、事情を知らない第三者を上手く利用して、この場を切り抜けてしまおう。

 

「おや、龍驤ちゃん…どうかしたのかな?、馴染めない? それとも居心地が悪かったり…」

 

「ちゃうわ!きちんと馴染めとる、居心地もいい。普通に報告に来ただけや 、ウチはね」

 

報告かァ…ん?ウチはね?独り…じゃないのか?

 

「駆逐艦の子達と仲良うなってね、ほら入っておいでぇー」

 

あっだめ、駆逐艦に汚部屋を見せる訳にはいかない…!

 

「ば…場所を移そう」

 

「えぇー!私は提督のお部屋がいいのにー!」

 

いや暁、君は私の"部屋"がいいんじゃなくて私の部屋にある"お菓子"が食べたいだけだろう

 

「そうですね、提督のお部屋、落ち着けて好きです…」

 

君は重巡だろう?

 

「とにかく今はダメ!移動するから着いてくるよーに!」

 

「はーい!」

 

どうにか不機嫌な大淀を私から切り離…さなきゃね…

 

相変わらず視線が痛い…えい!

 

「…あと、私事を押し付けるが羽黒と大淀には清掃を命じます」

 

「…」

「はい、わかりましたー!」

 

羽黒、なんか元気だね…

 

 

 

「掃除くらい自分でしときーよ…」

 

駆逐艦達が広部屋で遊ぶ中、顰めた顔でそう言ってきた。

 

「それは、その…しょうがないだろう」

 

「ま、ええけど、その、あれやで?…嫌われちゃうで?」

 

エセ関西弁め…友達なんぞいの今までいた事がないわ

 

「…」

 

「まーええよ、それより場所の予約、取れたよ」

 

をっ?

 

 

 




世界観について、

○この世界では有り得そうなもの、有り得ないものが混合した不安定なもの、その雑多な物で溢れたものは人の頭の中とよく似ています。

○この世界では常識や思い込みによってあらゆる原理がある程度上書きされます。

○同じ艦娘は原則存在しません、詳しく言うと同じ時間軸に存在が出来ません、自分を証明出来るもの、誰かの記憶や思考の中に自分がいる事で生命として存在ができます、自己を認識するだけでも存在できます。同じ存在が同じ時間軸に存在する場合、互いを証明するものが重なりその世界に長く在中した方を残し消滅します。

(まとめると自分を覚えている人、自分としての意識があれば生きれる、ドッペルゲンガーに出会うとその世界に長くいた方を残し消滅します)

○艦娘の存在は道徳心などの観念から一般には公開されていません。上位秘匿情報により口封じも許可されています

ここに書いてあるものはさっき思いついたスッカスカのものなんで困った時は無視します()


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足の遅い時計

FGOで忙しかったので…あと実家にも帰ったし…あとは…思いつく展開がなかった…って言うのもあって、いっぱい遅れちゃいました…ケド、投稿できたならそれでイイヨネ?


 

 かんかんとした風が地を巡り、からからの木の葉をゆらゆらと揺り動かす冬の朝、私達はせかせかと荷物を纏めていた。

 

「さぁ! 出発だぞ」

 

うん? やけにご機嫌じゃないか、提督。

 

「おやおや? 偉くプラザント、デスね?」

 

「室内で書き物ばかり目にいていたからね、とーっても良い気持ちさ」

 

 今日は提督や金剛と一緒に別の鎮守府へ遠出をするらしい、響だよ。

 

 その鎮守府はかなり規模が大きいらしく、艦娘もたくさん所属しているらしい、

 

 他の子と会えるのはいいんだけど……紛い物2匹で突っ込んで同型艦が居たりしたら……はぁ。

 

「ウン? 響はちょっとダウンな感じデス?」

 

「え、あ……ん、寒いし、ちょっと不安……かも、金剛は寒くない……?」

 

 金剛の服って明らかに季節外れだよね……脇とか空いてるし

 

「ぜーんぜん! こうやって貴方をハグすればソーホット! 寒くないネー!」

 

 わわ、くっつくな……冷たい……

 

「はは、ずっとくっついてる訳にはいかないだろう、響ちゃんは車中から防寒着を取って来るといいよ」

 

 車から出したもこもこの白い防寒着に手を通す、首元のふわふわの毛がちょっとくすぐったいかも。

 

「ワタシのはナイですかー?」

 

いややっぱり寒いんだろ君さ。

 

「金剛ちゃんは活発だから大丈夫大丈夫」

 

「Boo! もう響チャーンはドンレンド! 借してあげないんだからネー!」

 

 ちょっと不満げに唇を尖らしている金剛を笑う提督、やっぱロリばかり優遇してるなコイツ……

 

「荷物持ってくからはよ乗っけといてやー」

 

 ブルルンと愉快な音を出すトラックの窓から顔を出したのは龍驤。

 

 ……ってあれ、ソコ……運転席だよね……乗れるんだ……

 

「というかその人数なら乗っけてけるわー、乗りー?」

 

 いや、席が足りないと思うんだが……

 

「のっぽとおちびの2人は荷台やな!」

 

 八重歯がチャーミングなその笑顔、ムカッとくるね、誰がのっぽだ。

ん…? 違う?…些細な事は気にしないことだ、老けるぞ。

 

 荷物を積んで台に腰掛けると、非常にゆったりとした速度で車が動き出した。

 

 聞けばこのトラックは売り払われたオンボロを安く買い取って手に入れたものらしい。

 

 それを提督がどうにも改良したようなのだが、ロリコンに車は専門外だったらしく馬力は異常に上がったが速度がとんでもなく下がるというマジカルを起こしてしまった悲しき1品だったようだ。

 

「ほな、行くで〜」

 

 やがてかたつむりと五分五分の速度でトラックは動き出した。

 ぶるるんぶるるんと大層な音を撒き散らす割には悲しいかな、景色はちょっとずつズレていくだけ、徒歩よかマシ、てな感じ。

 

「…」

 

「…焦れったいわァ…」

 

「「…」」

 

 

 

「いくら遅いにしても……遅すぎマスよネ……」「いや遅すぎやろ!!!」

 

「わがままだなぁ…君達は…」

 

「やかましいわ!」

 

 

 結局トラックは途中で乗り換えた。

 

 

 

 




まいぺーす、それは心のぴーす…てね!


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だいかんげい?だいがっぺい?

ダメだァ…


 

「ほらー、金剛も響ちゃんも早く来たまえよ」

 

 はー「yes!!」ぃ……

 

 ……うるさいなぁ

 

 うっはー、さむさむ。上着着ててもこんだけ寒いんだから冬って嫌だよね……

 

 や、響だよ。

 

 2回ほど居眠りするくらい長いドライブを終え、

 目的地でお出迎えをして貰っているところだよ。

 

 私くらいの身長の子が4.5.6……8人くらい、あとはでかいのもいっぱいいる()

 

 こういう時に原作の知識があれば色々楽なんだろうけど……まぁ無理だよね。

 

 というか規模が大きいと出迎えだけでこんなに出てくるんだね。

 

「やあ、いらっ『響ちゃん達はあの子達について行きたまえ』……しゃい」

 

 身分の高そうなおじいさんの歓迎を食いちぎって私達のおばかが動き出してしまった。

 

 本当すいません……

 

 わ……わかったけど、きちんと敬語を使うんだよ? ……提督。

 

「そのくらいできるとも、甘く見すぎているんじゃないか?」

 

 本当かなぁ、まぁいいか、行くよー、こんごー

 

「Yees!」

 

 子供達が耳に手を当てていかにも不機嫌そうな顔に変わった。

 

 うるさいのと失礼なやつが申し訳ない。まぁ、よろしくね

 

「あ……ハイ……」

 

 引かれてるじゃないか。

 

 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 

「言ってしもうたが……挨拶もできてないんじゃが……」

 

 ミイラが響ちゃん達と喋ると老けてしまうだろう、やめてくれ。

 

「やっぱり敬語は無理みたいじゃのう、ま、ええけどさ」

 

 うるさいな、早く案内してくれないか

 

「えぇ……君、本当に尊大なんじゃなぁ、そんな様子じゃわし以外に友達おらんじゃろうて」

 

 そうだな、今のとここのジジイと可愛いロリだけが私の友達、それでいいとも、近いうちにどっちかは居なくなるし、歳でね。

 

「……まぁええわい、ほれいくぞ」

 

 せっせこ歩け、ジジイ。

 

 ○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

 ぶえっくしぃ! .響だ。

 

 新しい装備のセッティングのため寸法を測っているのだが、それにかなり手間取っていて、

 随分と肌が冷えてしまったよ。

 

「寒いか。まぁ、もうすぐだから我慢しろ、初霜、邪魔だ」

 

「えぇー!? 手伝えって言ったのは若ぶぁっ.」

 

 黒髪を赤で縛り、きちっと制服を着こなした初霜と呼ばれた少女が動揺し 、

 

 思いっきり転けてしまった。

 邪魔だと注意した少女を巻き込んで、だ。

 

「この部屋には霧はかかってないんだが、お前にはどうやら関係無かったらしいな!」

 

 これに怒るのは先程からをしてくれていた制服を着崩した茶髪の少女。

 

「若葉ちゃんひっどーい! 、私だっていっつも頑張ってるんですよ!? ほんと!」

 

 へぇ、若葉って言うんだ……初霜に若葉か。

 

「……」

 

 何となく気まずかったので少し不機嫌な眼差しをくれてやる、

 すると相手も気まずくなったのか汐らしくなった。

 

「……見苦しかったな、済まない。作業自体は終了した、あとは海上だ」

 

 随分と手間を食ったがまぁ許そう

 

 

 




若葉ちゃんが悪いよ。


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アンフェア・ハンディファイト

ぐげげげ


 

「あー、てすてす、通信に不良は?、海域は安全?、体調に不安はないかな?」

 

「全部満たしてる、限りなく良好だよ」

 

「こっちも全然OK!少しナーバスですけど全然行けマース!」

 

やぁ、響だ。みんなふりかけは何味が好きかな?

私は鰹が好き、暁は玉子が好きらしい、可愛いね。

 

今は金剛と試験艦装の試験に海上実験に繰り出しているところだよ。

 

そういえば、長門はまたこことは別の海域で試験運用に取り組んでいるらしい

 

なんだか戦艦と駆逐艦の階級差が凄く激しいマッチなんだけど提督曰く"大丈夫"らしい。

 

その言葉の真意は難しいけど金剛の艦装に局所的なものがあるのか、もしくはこちらの艦装が無理のある奴なのかもしれないね。

 

個人的には両方嫌なんだけど、金剛はこれが初めての経験だからさ、つまづいて欲しくない、だからどちらかと言うと向こうには関係の無い後者だと気が楽になるよ。

 

「……」

 

金剛は堪えるように拳を作り、海面に映る自分自身を見つめていた。

 

いつもの彼女らしくないその振る舞いには美しさと危うさが内謐されていた。

 

あー、本当に緊張しちゃってるんだね。

 

 

正直な話、私も少し緊張しちゃってる、ここに至るまで艦装にKOされたり悪夢を見たり、色々あったし。

 

……まぁ、でも全力は出せるコンディションだね

 

 

 

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

Ahhhhh!(迫真)

 

本当の本当にワタシがしなきゃアウトなんデスか!?

ワタシイヤイヤ。響を傷物にしたくないですし、響にヴァージンを……それはアリかもしれないデスけど。

 

しかも初めてですよ?海上でゲタップしてから逃げて逃げてトゥーマンス、スゥリーマンス。

 

 

戦艦だからそこら辺のメカクジラくらいは倒せる?

 

……プライドはビーチで死んでマース!!!

 

「─剛、金剛ちゃーん。そろそろ準備はいいかな?」

 

アッ、聞いてませんでした。ソリーです。

 

ネガティヴになっていても仕方が無いデスよね。

これはチャンス!、彼女に勝ってパワーを示す。

 

響に守ってもらうガワから守る側へとフェイズをシフトする。

 

彼女は私に惚れる、ウン!perfect!。ガッツ出てきて来ましたヨー!

 

アナタのプリンスが今行きマース!!!!

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 

 

「行けます!行けマース!、wooo!頑張りマース!!!」

 

「始めれる。」

 

口を揃えての承諾。両方の準備は万端みたいだね。

 

「えーのう、お主のとこの娘共は、良い顔貌じゃな。

どう育てた?」

 

うげー、気持ち悪い事聞かないで欲しいな。

これは彼女達それぞれが持っている自前の物だよ、後から付け足したり、無理強いをしてる訳じゃない、自分で選んだ物だ。

 

「おじいさんのセクハラは放っておいて、試験始めるけど……あぁーと、その、よーいドンでいいかな?」

 

「良い訳ないじゃろ、こういうのはな、3歩歩いて

バン。がええよ。」

 

 

そんな変わらないでしょ!!!

 

「ソレ、良いね。うん」

響ちゃん!?

「ウエスタンはso likeネ!」

君まで……

 

ていうかよーいドンも3歩歩いてバンもそんな変わらないだろー!!!

 

「ワシのが1枚上手、じゃな。」

 

うるさいよ。

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 

 

「じゃあ…」

 

冷涼な風艷めく海上に2人。

 

「3歩で、バンですネー。」

 

彼女は先に背を向け1歩を踏み出す。

 

どうやら本当にやる気らしいね、乗った。

 

彼女に習って自分も1歩進めばちゃぷ、と静かな水の音がする。

2歩。

そして3歩に静かに牙を研ぐ。

 

「Hey..!」

 

そして彼女が振り向くその数瞬をついて懐へと駆け出した

 

「…えい!」

 

容赦無く彼女の腹を右の砲身が撃ち抜く。

耳を劈く轟音に迫る灼熱、そして水飛沫が体を包んで行き、全てを中和する。

 

「ウェ…ウェイ─!」

 

前のめりになって下を仰いでいる彼女。

 

「Shit!…卑怯者!」

 

こちらを向いた瞳には驚き、怒り悲しみが混じっており、声はいつもより少し低い。

 

怖いね。

 

....でもまぁ、相手がわざわざ隙を晒したんだ、姑息でもなんでもいい、全部使って噛み付いてやるさ。

 

 

それにしても、至近距離から腹部への射撃でほとんど無傷かい。

 

艦種の差がこんなにも顕著なものなのか…うん、短く、

そして強く行くとしよう。

 

腰の艦装に差し込んであるカードリッジに手をかける

 

「おや、もう使うのかい?」

 

提督、流石に早すぎるかな?

 

「いーや、懸命な判断だと私は思うがね。」

 

 

なら……いいよね。

 

 

 

─五感機能遮断、体制制御電源及び水平維持装置の接続を確認。

 

ぱしゃん。

 

握っていた軽量砲が水面に沈む。

 

身体に力やその他一切の情報が入らない、俯瞰して操作しているかのようだ。

 

─細動機の運用を開始、順じてリミットを設けます。

 

聞こえない、触れない。恐らくは身体が音叉のように振動していて、触覚と聴覚が働けないのだろう。

 

 

─電源は1分だ、それまで雑多な頭脳処理は任せたまえよ。

 

聞き馴染んだ声が頭に響いた。

 

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 

 

海上が揺れている、否。水面が弾かれて異様な紋様を作り出している。

 

彼女はその出で立ちの騒々しさとは裏腹に何も喋らずに黙々とこちらへと攻撃を仕掛けてくる。

 

「……」

 

oops!ただの打撃が皮膚を抉ってベリーペイン!

 

何ですかアレ!いきなり目を閉じたかと思ったらグワーッて変な音出しながら迫ってくるんダヨ?

おかしいデス!

 

「だが弱点は多いとも。」

 

無線がジジっと声を届ける。

 

提督ゥ!何デス?アレ!

 

「試験艦装のひとつさ。防御と攻撃両方を兼ね、響の闘争法に合うように作っていてね、まぁ、アレだよ、爆破装甲が爆破しながら走行してくるような感じだ」

 

ダブルミーニングで面白くない返答、サンクスデス。

 

という事は私、為す術ナッシング?

 

「まぁ、そこはかとなくやってみるといい、君も君で特別なんだから。」

 

……ヨーシ!やる気出てきましたヨー!

 

 

なんで砲弾が当たる前に弾かれてるのォー!?

無理!やっぱり無理デス!!誰か助けてプリーズ!!!

 

 

 




お久しぶりです

やっぱり思い付きで書いた方が面白くかけそうです、次だけ少し真面目に書いてみます


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打ち砕く音、または焦がれる程の熱矛。

今の響ちゃんは触覚と聴覚を新艦装の細かな振動によって封鎖されている代わりに、高度の空間把握能力、そして制御電源から流れる電流がもたらす意識による異常な身体操作、更に触れるものを悉く穿ち、衝撃を振動によって弾き弱める強大な反作用を発揮することが可能です。

纏めると攻撃、防御と思考力に超バフが1分かかるということです。

一見強力なこの兵装ですが、デメリットの方がかなり多いです。
1 多大なリソースが必要なこと、
2 装着者達への負担が極めて大きい事
3 限定的な場面でしか効果を発揮しないこと
4他の通常艦装との運用が困難
5特定の艦娘しか効果を発揮することができないこと

以上のデメリットから開発の構想的には超短期決戦を想定されていて、軽いコストの"消費"によって大きな戦果をもたらすことを目標とされていたようです。

この艦装の開発は当初軍内部で密かに研究されていたものだが、それを何故か察知出来たヤバい女によって乗っ取られてしまったようです。


 

 

 ───最大活動可能時間、残り39秒。

 

…時間はもう半分を切ってしまうのか。

 

 水を蹴り弾き迫る私の強撃に、彼女は傷を付けながらも深入りできない間合いを維持し続けている。

 

…どういうこと? 、彼女はこれが始めての戦闘だと、そう言っていたハズ。

 

 ここに至るまで で格闘技でも収めていたのだろうか。

 

『彼女の戦闘力に驚いているようだね?』

 

 静寂の時間、僅かに声は揺れて届いた。

 

…どうして提督とはお話ができるんだい? 

 

『ふふ、今、君の心臓や肺を動かしているのは誰だと思う?』

 

 肺、心臓、そして脳。

 

 先程から己の意思の範疇から飛び出て各自が正確に動作し続けている。

 

…自分で、動かしていない? 

 

『うん、惜しい、君を動かしてるのはね。君と、そして私なのだよ』

 

 うん? 、よく分からないのだが、少し詳しく説明して欲しいよ。

 

『君の身体は接続電源から、そして膨大な情報は音叉の共鳴作用を利用した長距離通信システムにより私へと、流れてゆく。つまりほとんど一心同体となるわけだね』

 

 だとすると今の提督はどうなっているのかな。

 

『変わらないさ、君の情動の感応して変な気分にこそなってはいるが支障はない』

 

 

『それに、ほら。今もこうやって対話しているがさほど時は流れていないだろう? 、それもこの装置の恩恵だよ』

 言われてみるとこんな長々交信しているのに金剛はビクとも動いていない。

 

『止まってるままじゃつまらないだろう、ほら 、続きだよ』

 

 ワッ

 急に身体が動き始めた。

 何事も君は唐突にする癖があるが、きちんとそれは直すべきだ。

 

『検討するとも』

 

…まぁいい、それよりも今は彼女に集中、攻め切れる内に削り切る。

 

えーい!(下克上)

 

「そんなに近づいテ! 、食べられちゃっても知りまセーン!」

 

 急激な接近に彼女は驚きつつも反射で拳が振るわれる。

 

 戦艦クラスの質量と出力で触れられたら今までではまともな状態ではいられないだろう。

 

 だとすると、試すには良い機会じゃないだろうか。

 拳骨が額に触れ、鈍い重音、そして衝撃が頭に響いた。

 

「─ッ!、イッタ!」

 

 …くぅ、さすがに響くね、けど痛くなかった。

 

「このっ……!」

 

 彼女がまた拳を振り上げた

 

 …通用しなかっただろうに、浅はかだ。

 

 底のない浮遊感に体を揺らされながら、彼女の身体へ細木の様な腕を伸ばしていく。

 

 あの巨木を叩きつけられたような衝撃を押し返せるんだ、こっちからだって充分な……

 

capture!(捕まえた!)

 

 ぅあ? はぐっ……

 

 腹部から末端にかけて灼熱と衝撃が駆ける。

 

 息を吐きながら煙を掻き分け揺れる影を明白に晒すと、顔よりも先に砲塔と目が合った。

 

 続いて二度と耳を劈く轟音。

 

 もう何も見えなかった、自分の身でさえ知覚は出来なかった。

 

 だが行動に支障が出るほどでは無い。

 

「…もうイヤになっちゃうネー…」

 

 立ち上がると彼女は背を向け、徐々に距離を離していく

 

 ただ間を空けると言うには逃走に近い。

 

 あぁ、時間稼ぎ…ね

 

 背を向けて走る金剛は高速戦艦、駆逐艦の速度ですらそう安安と追いつけはしないだろう、仮に追いつこうとした所で

 

『戦闘可能時間は後14秒だ、どうするのかね?』

 

 …無理だよね、こうなったら。

 

『無理だろうね』

 

 だよね

 

『…ここで投了してもいいくらいなのだけどね』

 

 冗談 、どちらかが倒れる迄が勝負なんだ。

 

『勝負じゃなく、試験だよ。そこまで無理をする事も…』

 

『あ、でも…君が望むのならこの状態を解いてみようか?』

 

出来るの?

 

『…負荷からの急速解放(私との接続を切ること)が1番負荷がかかるんだけど……』

 

 ドンと来い

 

『……うーん、わかった。まぁ、このデータも無駄にはしないさ 』

 

 ばしゅんと空気や接続がはち切れ海面に余分になった艦装が消えていく。

 

「…君が望むことだしなぁ」

 

 溜め息。

 

 

 

 風の音、冷たい風が肌の産毛を逆立てる。

 

 もはや身体に正常な意識と浮遊感は無くなっていた

 

 

 

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

 

 

 突然、背後に靡く嫌な波が無くなった。

 

振り向くと、先程まで圧を放ち向かって来た姿は影も無く

 白波も、ぽつりとも音もなく、ただ水中へ沈む死魚のようにも見えるその寂れた姿が遠い水面に顔を映していた。

 

恐らくはあの装備の時間切れ、もしくは響自身が負荷に倒れたか。

 

 掌に温い汗が、皮膚の下に零度の針が流れる。

 

 悪寒…? それとも嫌悪?…イヤ、このふたつを彼女に抱く事は無い…ハズ。よーくわかんないけど(他人事)

 

 だって目の前に居るのは割れかけのコップなんだ、1つのきっかけでバラバラになる、そんな脆弱な存在。

 

 手を伸ばしたくなるほどに脆いが、涎を袖で殴り拭う彼女の顔にはまだ熱すら感じてしまう。

 

 そんな弱い彼女に、私はナニを抱いて……? 

 

 零し垂れ流すこの感情が善とは、彼女を思う気持ちとはかけ離れていることには気付いてる。

 けど、もっと、後ちょっとでいいから、小さな顔を、白い髪やその肌を……

 

 抑えるべきか、歪んだ望みにギアをかけるべきか、私は何がしたいんだ? 

 ううん、多分なんにも要らないんだと思う、彼女とあった時間のまま、一口も変わらないテイストで……

 

 ゆっくり、ゆっくりとよろけた身体で砲を、指を指すかのように向ける彼女。

 

 ふらっと 、彼女を手繰り寄せる。

 

 がん。

 

 身体にかかる衝撃と軽い金属の音、普段聞くものよりも半音は高い。

 

 

「……ぁ」

 薄く呻く彼女、意識は無いようデス。

 

『やっぱ無理かー、じゃあ早い内に撤収、撤収!』

 

 What's going on?(どういうことやねん) 説明、プリーズミー!

 

『言ってもわかん無いでしょ』

 

それは、そう。ってなんかバカにされてますネ?

 

 

 ってか、その、レディーには少し失礼だけど、結構重い、身体の主導権が完璧に委ねらているカンジ。

 

 あんなにクールだった響ちゃんがこんな姿で無防備に……

 

 普段だったら欲望ダイナマイト、大爆発と言ったところですが、この波と空気、あんまりセーフな感じじゃないですね? 

 

 

 なら、そうデスね、Strike while the iron is hot(熱いうちに鉄は打ちまショー!)

 

 待ってろよハネムーン! フルスピードで今行くゾー!!!! 

 

『その方向は逆、後そんなに急がないで、落ち着いて』

 

へへ…戻ったらまず…ハグかな?…それともキス? …

 

『あーもう!聞いてないね!?』

 

 帰路なぞ露知らぬバカ2匹、結局右往左往で道草を食った挙句、後に捜索隊まで派遣されてしまったそう。

 

 

 

 

 

 




強い装備にはとてつもない反動があるにきまってるだろ理論の元、装備を外した瞬間に肩代わりされていた負荷が数瞬の間に彼女をシャットダウンさせました。


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