東方禁忌魔族 (百鬼 愛)
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第1章 始まりと因縁
プロローグ


あらかじめお伝えします。小説作りは経験ありますが、初めてハーメルンに投稿します。多分誤字脱字も出ます。


僕の名前は新島 太一、今は自分の名前を思い出せる事で精一杯だ。

能力を兼ね備えた人間達の争いに巻き込まれ、体も心もボロボロになって絶望している。

だけど今、名もない空間に閉じ込められている。分かる事は体が重く、頭がぼんやりしている......

 

 

???「やっと起きたわね、全然起きないから心配したわよ。」

 

太一「う~ん......眠い......」

 

 

謎の女性が僕に話し掛けてきてるのかな?だけど物凄く眠気が強くて全然わからない。だけど、

 

太一「......眠気強いけど、この感じは間違い無く能力者だ。誰なんだ?」

 

???「あら?目覚めていきなり私を察知したのね。じゃ姿を見せないとね。」

 

後ろから声掛けられ少し動揺してしまう。だけど、本人が姿を見せてくれる事はありがたい。

 

太一「あんた何者なんだ?」

 

???「私は八雲 紫。」

 

太一「......おかしいな、何故かわからないけど、聞き覚えがある名前だな......僕の名前は、」

 

八雲 紫「新島 太一、そしてあなたの異名は閻魔 蓮。」

 

太一「......僕の事知っているんだね......」

 

自分の名前だけではなく、現実の世界での異名も知られている。だけど、八雲 紫と言う人物の名前に、何故か攻撃する事を戸惑ってしまう。

 

太一「いつもなら能力者と戦うけど、何故か戦う気がしない。信じられないけど、僕の記憶に関係しているのかもしれない。」

 

紫「そう、なら話しが早いわね。私と一緒に幻想郷に来てもらうわよ。」

 

太一「幻想郷......駄目だ、わからない......」

 

 

記憶を辿るも思い出せない、ただ幻想郷と言う世界に行けば思い出せるかもしれない。

 

太一「幻想郷に、僕と同じ能力者がいるのか?」

 

紫「もちろんいるわよ、最悪戦う事になるけどね。」

 

太一「いるんだね......まぁ何とかなるだろ。紫、僕を幻想郷に連れていって欲しい。」

 

紫「いいわよ、その前に幻想郷での掟を読んで覚えて頂戴。」

 

 

『人間と妖怪の争いは禁じとする。』

 

 

『戦いはスペルカードルールによる弾幕バトルのみ。』

 

 

『異変を起こした者は処罰が下る。』

 

紫「本当はもう少し教えたい所だけど、ざっくりとしか教えられないわ。あなたが幻想郷に慣れてきたら全部教えてあげる。」

 

太一「まぁ大丈夫だろ、ざっくりしていた方が覚えやすいからな。」

 

正直ルールを覚えるのは苦手だが、ざっくりとしているなら話は別。だけど現実の世界と違って、戦いにルールがあるのは初めてだ。

 

紫「一応確認しておきたいけど、太一は能力持っているの?」

 

太一「持っているけど、この能力は消す事は出来ないよ。僕の体には、禁じられた魔神がいるからね。」

 

能力に関しては仲間にしか教えていない。は紫を完全に信用したわけじゃないのもあるけど、他人に知られたく無い理由は、

 

太一「魔神が目覚めたら、誰にも止める事は出来ない。全てが破壊されるか、僕が魔力尽きるまで暴走する。」

 

紫「能力を消す事は出来ないのね......まぁ、幻想郷に行く事は決まっているから、着いたら臨機応変に対応して頂戴。最後に絶対確認しておきたい事があるの。」

 

太一「なんだ?」

 

紫「太一って、男だよね?」

 

太一「初対面じゃ必ず僕を女性として見るんだよね......僕は男だよ。」

 

何で皆僕を女性として見るんだろう......女顔に、色白で綺麗な肌。髪の毛以外全身無毛である為、必ず初対面は絶対女だと言いたくなるのもしょうがないのかな......

 

 

紫「話しも進んだし、そろそろ幻想郷に着くわよ。幻想郷に着いても能力は消えないから安心して、その代わり記憶が無い状態になるから気をつけてね。」

 

太一「幻想郷、僕に何の関係があるのかな?しばらく現実の世界と離ればなれになるけど、記憶が見つかったら幻想郷に住んでもいいかな......」

 

 

僕は幻想郷と言う世界は知らない、だけど何故か懐かしい感覚が芽生えるのが不思議だ。目覚めたら多分忘れている事が多いけど、その内思い出して来ると信じてる......

 

 

 

その頃幻想郷では......

 

 

 

紫「霊夢、この子見覚えある?見た目は女性なんだけど男なの。これから幻想郷に来る外来人って言った方がいいのかな?幻想郷に彼の記憶があるらしいのよ。」

 

霊夢「本当に女性にしか見えないわね......見覚え無いわ......」

 

紫「そう......まずは太一に幻想郷に慣れてもらえるようにしないとね......」

 

 

紫は新島 太一が幻想郷の人間なのか調べている。霊夢に太一の写真を見せるも、本人曰く知らない。果たして、新島 太一は幻想郷の人間なのか、太一の能力は一体何なのか?誰も想像が着かない......

 

 

 

 

 

 

 




最初は短めの内容でお送りします。今までは友達にしか自分の二次創作を投稿していましたが、今回初めてハーメルンに投稿してみる事にしました。後、連載と言う形で投稿をしますが、投稿するペースは不定期になります。そこはご了承お願いします。次回はしっかり内容を入れます。また次回よろしくお願いいたします。


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博麗神社に到着

今回から内容しっかり入れます、多分誤字脱字出るのでご了承下さい。


八雲 紫に連れられ一日過ぎた。幻想郷に自分の記憶がある事に間違い無いが、何処に目覚めるのかわからない。

 

太一「ふぁ~......」

 

紫「いつまで寝ぼけるの?もう着いているわよ。」

 

気が付いた頃に幻想郷に到着していた、だがまだ景色が見えない。

 

紫「ここが幻想郷よ、何か思い出した?」

 

太一「これが幻想郷......神秘的な景色だ......」

 

初めて見る幻想郷の景色、現実の世界と違って田舎だけど、とても美しい。だけど何故だ?自分の脳内に電流が走る。

 

(......主、いつかのんびりできる田舎に住みましょう......主が禁忌の魔神を封印していても......自然が美しい場所なら落ち着きますよ......)

 

紫「ちょっと!景色に浸り過ぎよ!」

 

太一「......ごめん紫、一つ思い出した事があるんだ。」

 

幻想郷の記憶とは関係無いが、僕の事を主と呼ぶ者を思い出した。禁忌の魔神を封印している中、綺麗な湖をのんびり眺めていた。そこで主と呼ぶ精霊が、優しい声で落ち着かせてくれた事を思い出す。

 

???「......記憶を無くしても、優しい温もりは心に残る。いつも主が大切にしている言葉ですよ。」

 

太一「長い間寝ぼけていて悪かったな......風の精霊王 シルフ。我の元に現れよ!」

 

 

ビュゥゥゥゥゥ!

 

召喚獣の名前を叫び、緑色の小さい疾風が渦を起こし精霊が現れる。

 

 

シルフ「お久しぶりです主、この場所はいったい?」

 

太一「......話すと長くなる。」

 

 

事情説明中............

 

 

シルフ「わかりました。この幻想郷と言う世界に、主の記憶が眠っているのですね。そしてこちらの人が八雲 紫ですが?」

 

紫「初めてまして、あなたが太一が言っていた精霊シルフね。でも今はゆっくり自己紹介出来なくごめんなさいね、場所移動するわ。」

 

紫もシルフに事情を説明するが、今は幻想郷について知らなくてはいけない為、のんびり出来ない。

 

紫「今から博麗神社に向かうわよ。そこならゆっくり自己紹介出来るし、幻想郷について知る事が出来るわ。」

 

シルフ「わかりました、案内だけしてくれれば大丈夫です。」

 

紫「あなた達空飛べるの?」

 

シルフ「飛べますよ。主、呪文覚えていますよね?」

 

太一「思い出したよ、【一蓮托生 疾風】」

 

ガチャン!

 

シルフが足に疾風を纏わせブーツが自動的に装着される。

 

紫「ずいぶん便利な能力ね......」

 

太一「まだ完全に能力を思い出した訳じゃ無いけど、いつもシルフの特性や能力を使っていたから思い出した。」

 

日常生活でも、一番使用している魔法や能力は忘れていても自然に思い出す。だけど思い出しただけでは意味は無い、使用している時の感覚が正直あやふやだ。

 

シルフ「......やっぱり空中移動の感覚忘れてますね......私の加護をお貸しします、それで思い出して下さい......」

 

太一「すまねぇシルフ。久々に空飛ぶから完全忘れてた......」

 

シルフが風を調整してくれて何とか飛行する事が出来るようになった。幻想郷に来たおかげで、契約した召喚獣とその能力を思い出し、紫と共に博麗神社に向かう。

 

太一「空から見る景色は綺麗だな、正直現実の世界よりも居心地がいいかもね。」

 

紫「そろそろ神社に着くわよ、能力を少しずつ弱めて頂戴。」

 

紫の指示に従いシルフの能力を弱め、ブーツを解除する。飛行したおかげで、飛行時の感覚を思い出す事が出来た。

 

太一「ここが博麗神社か、古臭い感じするけど人がいるのか?」

 

紫「神様に対して失礼な態度ね......まぁとりあえず賽銭箱にお金入れてお祈りして頂戴。直ぐに来るわよ。」

 

まぁ何もしないもの勿体ないし、とりあえずお金を入れる事にする。いつもお金は魔法財布に入れているけど、硬貨はあまり持ち込まない。とりあえず300円を賽銭箱に入れてみる。すると、

 

???「参拝客が久しぶりに来たわ!」

 

太一「ちょっと!?お金入れただけだよ!?普通飛び出して来るかな?」

 

紫「霊夢!一旦落ち着いて頂戴、それからでも遅くないでしょ?」

 

賽銭箱にお金が落ちた音と同時に飛び出して来た、参拝客が来ない訳だよ......

 

霊夢「あなたがお金を入れてくれたのね!私は霊夢、博麗神社の巫女よ。」

 

太一「よろしく、僕は新島 太一。紫からある程度話は聞いているよ。」

 

霊夢「紫が言っていた外来人はあなたなのね。それにしても、謎目いた能力を持っているのね。」

 

一瞬にして自分が能力を持っている事を察した、幻想郷には僕と同じ能力者が沢山いるのかもしれない。

 

紫「霊夢~、お茶を用意して頂戴。太一にも幻想郷について知ってもらいたいからね。」

 

霊夢「ちょっと待ってて、今用意するわよ。」

 

正直喉が乾いていたから丁度良かった、空中飛行で水分消費した為お茶はありがたい。

 

霊夢「持って来たわよ。一応聞いておきたいけど、太一は男なの?」

 

太一「男だよ。初対面じゃ皆女性だと勘違いするからね......」

 

紫「幻想郷の住人って言ってもいいかもね、いっそのこと化粧してみたら?」

 

太一「絶対断る!」

 

現実の世界で散々恥ずかしい思いをしてきたから女装は絶対断る。まぁ、女の家系に育ったから正直気まずいのもあるからね。

 

霊夢「とりあえず紫からある程度話聞いているけど、太一は記憶を取り戻す為に幻想郷に来たのよね?」

 

太一「それもあるけど、出来れば幻想郷に住みたいと思う。」

 

幻想郷に来た目的は記憶を取り戻す事だが、正直現実の世界に帰った所であまり嬉しいとは言えない。元々逃亡生活していた為、のんびり暮らしたいのもある。そんな中、

 

???「お~い!霊夢~!」

 

箒に乗った白黒の服を着ている金髪の女の子が現れる。

 

霊夢「魔理沙じゃない。来るタイミング間違えてるわよ......」

 

太一「箒で空飛ぶって、ずいぶん時代遅れだな......」

 

現実の世界では箒で空飛ぶ者は誰一人いない。空中で飛行する場合、魔力無しで飛ぶのが当たり前で、アクセサリーで翼を生やす者や、飛行がわかるようにオーラを出す。

 

魔理沙「霊夢~、隣にいるの外来人?」

 

霊夢「そうよ、一応言っておくけど男だからね。」

 

魔理沙「マジで!?本当に綺麗な女性にしか見えないぞ......」

 

魔理沙もやっぱり僕を女性と勘違いしている、でもあの様子から見ると魔法使いだって事はわかる。

 

魔理沙「霊夢が冗談言う事無いよな......それよりお前、さっき私事時代遅れって言わなかったか?」

 

太一「箒で空飛ぶ事が時代遅れだからね。僕は新島 太一、幻想郷に記憶を取り戻す為に来た。」

 

魔理沙「私は霧雨 魔理沙。太一、さっきの言葉を取り消して欲しいぜ。」

 

さっき僕が魔理沙に時代遅れと言った事を根に持っているのか、少し苛立ちを感じる。このまま戦闘になってもおかしく無いな。

 

霊夢「太一!魔理沙に対して失礼よ!」

 

太一「僕は正直な事を言っただけだよ。僕の世界じゃ魔法使いは魔力無しで空飛ぶ。基礎が出来ない魔法使いにはいろいろと口出したくなるからね。」

 

魔理沙「外来人にしては随分生意気だぜ......そこまで言うなら弾幕ごっこで勝負だ!」

 

弾幕ごっこは幻想郷のルールブックに書いてあった事だ。一度もやった事が無くても、現実の世界で戦闘をする感覚でやれば大丈夫。それに、久しぶりに戦ってみたいのもある。

 

太一「久しぶりに戦いたくなってきたな......その勝負、受けるよ!」

 

魔理沙「いいぜ、後で負けても知らないぜ!」

 

霊夢「ちょっと太一!?あなた弾幕ごっこやった事無いのに大丈夫なの!?」

 

太一「現実の世界で闘技場でバトルやった事を思い出したからね。シルフ、久々に暴れるよ!」

 

シルフ「主......わかりました、くれぐれも暴れ過ぎないで下さいね。」

 

弾幕ごっこはやった事が無いけど、戦闘の感覚を思い出したい。そうすれば、シルフ以外の召喚獣も目覚める事が出来る。

 

 

 

 

 

次回に続く..................

 

 

 

 




ベタな展開になりました......後、キャラクターが物凄く多くなるので、台詞の所にいちいち名前が入ってしまいます。それと、次回から登場する召喚獣や、主人公についてのメモを投稿します。


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初めての弾幕ごっこ

今回から登場するキャラ情報も投稿します。それと、多分戦闘シーンが多くなるので、話の内容が薄くなるかもしれません。そこだけご了承下さい。



博麗神社に到着し、霊夢と対談している中、魔理沙と弾幕ごっこを行う事が決定した。だけど、

 

太一「所で、弾幕ごっこって何?」

 

霊夢「だから言ったじゃない......私が説明するわよ。」

 

幻想郷の掟で、スペルカード決闘による弾幕ごっこで勝負すると書いてあった事を思い出す。だけど正確なルールは全くわからない。

 

霊夢「弾幕を相手に飛ばして、戦闘不能になった時点で勝負は終了する。わかった?」

 

太一「とりあえずわかった、それとスペルカードって何?」

 

霊夢「簡単に言うと必殺技ね、後は臨機応変に対応する事ね。」

 

霊夢のおかげで弾幕ごっこのルールを覚える事が出来た。スペルカードについてはいまいちわからなかったが、相手を死なす事は禁じられている事は理解出来る。

 

紫「霊夢、太一、魔理沙、場所移動するわよ。この場所だと神社が壊れるからね。」

 

紫に連れられ場所移動を行う3人、念のためシルフブーツを装着し空を飛ぶ準備をする。

 

太一「ここは、神社の上空だな。まぁステージが何処であっても、感覚さえ覚えれば普通に勝てるよ。」

 

魔理沙「何か無性に腹が立つぜ......太一は本当に強いのか?」

 

霊夢「落ち着きなさい魔理沙、私は神社を壊される事が一番心配なのよ。」

 

神社が壊される事に関しては全然わからないが、弾幕ごっこは基本空中で行う事を初めて知った。シルフブーツを装着して正解だったな。

 

太一「いつでもいいよ。魔理沙が時代遅れの魔法使いである事を証明してあげる。」

 

魔理沙「本当に生意気だな......最初から本気でいくぜ!」

 

次の瞬間、魔理沙は箒に乗った状態から弾幕を一気に展開する!だけどシルフブーツを装着している今、戦いの感覚が研ぎ澄まされる!

 

太一「......闘技場で戦った事を思い出したよ、久しぶりに本気出すよ!」

 

波状の弾幕を見切り、シルフの風で空中を自在に移動する!

 

魔理沙「すげぇ!空中で走る事が出来るなんて凄いぜ!でも何でだ?さっきより飛びづらいぜ......」

 

僕は弾幕と避けると同時にシルフの風を魔理沙にぶつける。実際、弾幕を回避するだけじゃ勝負に勝つ事が出来ないからね。

 

魔理沙「太一、お前の能力は風を操る程度の能力か?その程度じゃ私に勝てないぜ!」

 

太一「そういえば紫だけにしか能力教えていなかったね、僕の本当の能力見せてあげるよ!」

 

まぁ、自分の能力を知られた所で問題は無い。いつかは幻想郷の皆に教える積もりだったけど......まだだ、頭の中に電流が走る......

 

(......随分派手に戦っているわね......私達を忘れるお寝坊さん......)

 

(......俺を差し置いて戦うとは生意気だな!戦場は俺の十八番だ!)

 

(......儂も力貸すぞ!魔人、女王、賢者の力を解放するのじゃ!)

 

 

太一「思い出した!召喚武装 属性の四重奏!」

 

戦いの最中に自分が契約した召喚獣を思い出した。炎の魔人 イフリート、氷の女王 シヴァ、雷の賢者 ラムウ。僕が戦いで一番馴染んでいる召喚獣だ。

 

魔理沙「変身した!?魔符 スターダストレヴァリエ!!」

 

警戒したのか魔理沙は咄嗟にスペルカードを発動する。だけどそんな技が出た所で意味は無い。

 

太一「サモンズスキル 絶対零度!」

 

シヴァの能力で、魔理沙の弾幕全てを凍らせ木っ端微塵に破壊する!

 

魔理沙「ズルいぞ!弾幕全部消すなってチートだろ!」

 

太一「ごめんよ、でも久しぶりの戦いで本気出したくなったからな!」

 

正直僕の能力はチートと言っても過言ではない、現実の世界では僕と同じような能力を持っている仲間がいるからね。

 

魔理沙「私のスペルカード受けてみろ!恋符 マスタースパーク!」

 

ドコォォォォォォン!!

 

魔理沙が放ったレーザーが直撃する!だが、

 

???「相変わらず危険な戦いするな、でも俺を呼んでくれてありがとよ!」

 

太一「戦場でお前の力を使用させてもらうよ!【一蓮托生 イフリート】!!」

 

炎の魔人イフリートを召喚し、魔理沙のマスタースパークを焼き尽くす!

 

魔理沙「氷の次は炎の壁!?お前の能力謎過ぎるぜ......」

 

魔理沙が絶句するのも無理は無い。召喚獣と一蓮托生する事で、自身の魔法と召喚獣の固有能力を倍増する事が出来るからだ。

 

 

神社の下で紫と霊夢が対談している。

 

 

霊夢「凄いわね......魔理沙が遊ばれている......」

 

紫「弾幕ごっこで記憶がまた一つ蘇ったわ。閻魔 蓮の異名は本当だったのね。」

 

霊夢「太一の異名は閻魔 蓮?どう言う意味なの?」

 

紫「それについてはわからないわ。でも太一の能力はわかっているわよ。」

 

霊夢「魔法を操る程度の能力なら、あそこまで強く無いわよね......」

 

紫には僕の能力を教えている。幻想郷ではある程度の能力を持っているが、僕自身は違う。完全に能力を使用できる為、何々する程度の能力じゃない。

 

『召喚獣を全て超越する能力』

 

これが僕の正式な能力だ。超越だけじゃない、憑依、共闘、融合、召喚獣が使用する固有特性や技も全て使用する事が出来る。

 

太一「全魔力解放!我は汝 汝は我、業火の魔人は全てを焼き払う!」

 

魔理沙「また姿が変わった!?太一の能力すげえな!」

 

太一「そろそろ終わらせるよ!得意な必殺技で僕の召喚獣を破ってみな!」

 

魔理沙「望むとこだぜ!」

 

互いに距離をとり魔力を溜める。そして、

 

魔理沙「恋符 マスタースパーク!」

 

太一「サモンズブレイク 地獄の火炎!」

 

魔理沙の極太レーザーとイフリートの炎がぶつかり合う!

 

太一「焼き尽くせええええええ!!」

 

魔理沙「負けるかああああああ!!」

 

 

 

勝負に勝ったのは......

 

 

 

 

 

 

太一「久々に良い勝負が出来たよ。まぁ、召喚獣相手に良く戦えたな。」

 

 

魔理沙「痛ぇ......滅茶苦茶悔しいぜ......」

 

 

魔理沙に勝つ事が出来た、初めての弾幕ごっこで魔力調整するの忘れていた。

 

霊夢「魔理沙大丈夫!?あれ?あなた箒何処やったの?」

 

魔理沙「そういえば......もしかして太一が箒ごと燃やしたのか?」

 

太一「箒って、この灰の事?」

 

地獄の火炎を魔力全開で放った為、多分何かしら灰にしている事が多いけど、魔理沙の箒を灰にしている事は気付かなかった。

 

魔理沙「......また箒を作らないと......」

 

太一「忘れてた、イフリートの炎は加減出来ないんだった。シヴァ、いつもアイス頂戴。」

 

シヴァ「太一......記憶が蘇っても性格は変わらないのね......」

 

イフリート「戦いの時と違って、太一は自由人だからな......」

 

ラムウ「儂も色々話したいのじゃが、あの様子じゃ無理じゃな......」

 

初めての弾幕ごっこで魔理沙に勝つ事が出来た、勝った要因は召喚獣の記憶が蘇った事だけどね。

 

シルフ「主、戦いが終わったら私の風で回復して下さい。いつもほったらかしにしていると、また寝坊しますよ。」

 

太一「わかったよ、サモンズブレイク 癒しのせせらぎ」

 

忘れていた、ダメージを受けていなくても体力が消費している事にシルフが気付いてくれた。戦闘の後必ず寝坊しているから良く注意されるんだよね......

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃現実の世界では......

 

 

 

 

 

 

 

 

???「太一の魔力を感知したぞ!だけど、あいつ何処にいるんだ?」

 

???「異世界の可能性も出て来ますね......終末の竜王が目覚める前に、早く見つけないと......」

 

???「召喚獣の反応はあっても、本人がいるかどうかわからない。とりあえず現地に行きますわ......」

 

 

同じ禁忌の魔神を体内に封印している者が、イフリートを感知し僕を捜索する事になっている。

 

???「防衛軍から逃亡したとは言え、俺達から姿を消すなんて信じられないよ。太一、お前は何処で何してるんだ?」

 

現地の世界で捜索が行われると同時に、終末の竜王が目覚め無い事を願う謎の人物達。太一に隠された秘密はいったいなんなのか......

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く......

 

 

 

 

 

 

 

 




キャラメモ

風の精霊王 シルフ

太一の身の回りの世話、毎日付き添っている精霊。主と呼ぶ理由は、一番最初に契約した召喚獣であり、生活している内に主と呼ぶ事にしている。

属性 風

シルフは風を操る能力を持っているが、契約した者に癒しの風で回復する固有特性を持っている。
シルフブーツを装着する事で空中飛行が可能になり、使い方次第で相手を妨害する事が可能。回し蹴りで突風や竜巻を起こして攻撃を行う事が多い。


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消えない過去

今回もキャラメモ入れます。とりあえず今回の投稿で内容がある程度固まって来たので、少し長めにお送りします。


魔理沙と弾幕ごっこで勝負し、勝利を手にし、召喚獣を三体目覚めさせる事が出来た。

 

イフリート「太一、記憶が蘇ったのは嬉しい。だけどこの世界は初めてみるぞ。」

 

太一「イフリート、シヴァ、ラムウ、もしかして一から説明しないと駄目な感じ?」

 

召喚獣達「太一、一から説明して頂戴。」

 

そこだけ声を揃えて言うんじゃ無いよ......

 

 

 

とりあえずシルフ以外の召喚獣に幻想郷に来た事を全部説明する。自分の記憶について、現実の世界で逃亡生活していた事全てを話す。

 

ラムウ「......儂もしばらく太一の様子を見ていたのじゃが、まさか異世界に救われる事になったとは驚いたぞ......」

 

シヴァ「幻想郷に太ちゃんの記憶が眠っているのね......太ちゃん、今使える召喚獣は私達以外にいないの?」

 

太一「本来なら契約した召喚獣全て使用出来ると思ったけど、一部記憶が無いのか使用出来ない。」

 

イフリート「バハムートを目覚めさせればいいんじゃないか?」

 

太一「待って!バハムートの話は駄目だ!」

 

霊夢「太一?召喚獣と何話しているの?」

 

......紫と霊夢には話した方が良いのかもしれない......自分の体に禁忌の魔神が封印されている事、現実の世界に僕と同じ禁忌の魔神を宿している事を話すべきなのかもしれない。

 

太一「紫には少しだけ話しているけど、霊夢にも伝えなきゃいけない事があるんだ。僕の能力は世界を滅ぼす力を持っている。」

 

霊夢「......紫から能力についてはある程度聞いていたけど、禁じられた魔神について話して頂戴。」

 

全てを話す事は出来ないけど、バハムートの事は話そう。さすがに隠し続けても意味は無いからね......

 

己の過去を振り替える......

 

禁忌の魔神は全部で12体存在し、その内の一体の名は終末の竜王 バハムート。かつて神々に封印されし竜王は長い眠りに着き、『神殺しの者現れし時、竜王再び蘇らん』10年前、父がゼウスに反逆の牙を向け戦い、死闘の果てにゼウスの生首を持ち帰った。同時僕は9歳で、何も知らない状況だったが、父がバハムートを自分に授けた事をうっすらと覚えている。父の名前は新島 平八郎、元防衛軍の幹部で、僕は小さい頃から魔法と武術を父から教えてもらった。趣味はサバイバル生活で、よく無人島で父と共に生活した覚えがある。

 

平八郎「太一、どんな生き物でも和合の精神で分かち合う。俺がサバイバル生活で一番大事にしている事だ。」

 

和合の精神は、合気道の創設者植芝 盛平の名言で、父は動物と仲良く暮らせる凄い能力を持っていた。サバイバル生活で獰猛な熊を落ち着かせ、肉を与えても襲わず、1日熊が懐いている異常な光景を見た事がある。

 

太一「いつか、父さんのような人になりたいな、和合の精神で動物達と一緒に暮らしたい。」

 

平八郎「そうか!だけど太一は生意気な所を治さないとな!」

 

後、僕は母さんの看病を毎日していた。母の名前は新島 雫、美しい美貌も持っているが、下半身不随で毎日介助生活で大変だった。だけど母さんは医療魔法の先生で、教え子が沢山いる。

 

雫「癒しの魔法で大切な事は、相手を必ず救いたい思いやりの気持ちを込める。そうすれば、どんなに重傷な患者でも絶対助ける事が出来るのよ。」

 

僕を産む前は健康な体だったが、産んで一ヶ月に下半身不随になってしまった。その事を父は亡くなるまで悔やんでいた。こんな何気ない生活を過ごしていたけど、父が亡くなる寸前に謎の力を授けた事を今でも覚えている。

 

平八郎「太一、俺もそう長くは生きられない。だからお前にこれを授ける。」

 

太一「何これ?」

 

平八郎「お前がピンチになった時に役立つ物だ、でもその力はいつか滅びをもたらす。今日からお前が、終末の竜王を引き継ぐ時だ......」

 

最初はただの宝石かと思っていたが、後々書類を調べたら12体の禁忌の魔神の一体、終末の竜王バハムートである事が判明した。父が亡くなり、母さんと一緒に生活していた途中、僕は魔導防衛軍に拉致され離ればなれにされる。

 

防衛軍「父の遺言書に従い、新島家を我々で保護する。」

 

太一「嘘だ!父さんがそんなでたらめを書いているなんて可笑しい!」

 

拉致された理由は父の遺言書と言っていたが、真っ赤な嘘で、父が所属していた魔導防衛軍を心底怨んだ。同時自分は13歳で、法律で両親が生活を支える事が出来ない場合、軍が保護する法律があった。最初は軍に生活を支えてもらったけど、禁忌の魔神を授かってもらった事を知らされた時、監禁状態にされた。僕はそれに耐えきれず、17歳の時に防衛軍から脱走した。防衛は日本に80拠点あるが、僕は12の拠点をバハムートの力で破壊し、僕と同じ禁忌の魔神を封印している人を解放し、防衛軍に対抗するレジスタンスを結成した。それから一ヶ月位経過した時に、紫に拾われた。

 

 

 

太一「とりあえずこんな感じかな。バハムートの力はまだ思い出せないけど、僕が覚えている事は全部話したよ。」

 

霊夢「外の世界に、太一と同じような能力を持っている人がいるのね。」

 

魔理沙「想像したくないな......太一が過酷な生活送っていたなんて信じられないぜ......」

 

忘れたくても忘れる事が出来ない、両親を亡くし、防衛軍に対抗するレジスタンスとして活動しているけど、自分に肉親がいるのかわからなくなる時がある。

 

太一「ついでにお願いがあるんだけど、腹が空いた。飯が食いたい。」

 

霊夢「しょうがないわね......今日は私の神社で泊まっていいわよ。後、魔理沙は帰って頂戴。」

 

魔理沙「冷たい事言うなよ......まぁ、箒を作らないといけないし帰るぜ......」

 

箒を焼き尽くされたのか、暗い気持ちで魔理沙は帰った。とりあえず今日は神社にお泊まりする事になる。

 

夕御飯......

 

 

霊夢「ほら、用意出来たわよ。」

 

太一「いただきます。」

 

霊夢が用意してくれた夕食をバリバリ食べる。

 

太一「美味しい、逃げてる間非常食しか食わなかったから美味しいよ。」

 

霊夢「おかわりあるわよ、食べる?」

 

太一「もちろん食べる!」

 

逃亡生活の間は非常食のカロリーメイトやサバ缶中心だったの思い出すな。まるでお母さんの手料理を思い出すよ......

 

 

15分後......

 

 

 

太一「......ご馳走さま。」

 

霊夢「いっぱい食べたわね、お風呂用意したから先に入っていいわよ。」

 

太一「じゃあ、お言葉に甘えて先に入るよ。」

 

霊夢に言われた通り、先に風呂に入る。

 

太一「はぁ......落ち着くな......」

 

風呂に入るのも久しぶりだ、逃亡生活は川と海で体を流していたから寒かったよ。たまに温泉に巡り合わせた事あるけど、体が温まって気持ちいい。

 

シヴァ「やっぱり太ちゃんはお人形見たいな肌しているわ。」

 

シルフ「主の綺麗な体、いつまでも見ていたいです。」

 

女の家系に生まれのか、肌は生まれつき白く、長い黒髪、更に赤い瞳、日本人形見たいに体格は細い。

 

太一「まぁ、この見た目で色々美味しい思いして来たのもあるからね。」

 

シルフ「主のいけない所は女性に甘え過ぎる所ですよ。」

 

シヴァ「逃亡中に綺麗なお姉さんに、着せ替え人形にされた事覚えてる?太ちゃん真っ赤な顔してたの思い出すわ。」

 

太一「............」

 

なんで余計な事覚えているんだよ......名前は覚えていないけど、逃がしてあげる代わりにメイド服や女物の水着を着せられたの恥ずかしいのに、シヴァのドSな部分は正直嫌いだ。

 

シルフ「主、そろそろ上がった方がいいと思います。長湯したい気持ちはわかりますけど、風邪引きますよ。」

 

太一「わかったよ。手入れだけ手伝ってね。」

 

30分風呂で体を温め、風呂を出る。久しぶりの風呂で体を清める事が出来て嬉しいのもあるけど、本当は霊夢と一緒に入れば良かったかな?多分断られると思うけど......

 

太一「霊夢、僕寝るね。今日は疲れたよ。」

 

霊夢「魔理沙と弾幕ごっこしたからね、ゆっくり休んでいいわよ。」

 

風呂に入っている間、布団も用意してくれた。久しぶりにぐっすり眠れて嬉しいな......

 

 

 

 

 

 

 

その頃現実の世界では......

 

 

 

 

 

???「太一の魔力を感知したのに、全然見つからないわ......」

 

???「防衛軍よりも早く見つけないと、俺達の拠点も危ないからな......」

 

太一を必死で探しているレジスタンスが焦っていた。だが、

 

???「見つからないけど、はっきりした事があるの。太一は異世界に居ると断言できるわ。」

 

???「それは本当か?紗椰、何か確証している事でもあるのか?」

 

紗椰「魔力を感知した時、魔力とは違う別の物がはっきりと浮かんだの。結界だったのかな?」

 

太一が召喚獣を使用する時、相手は妨害する事が出来ないと知ってるが、紗椰は僅か変化に気付いている。

 

紗椰「私が太一を捜索しにいくわ。誰か一緒に着いて来る?」

 

???「俺が手伝うよ、太一には借りがある。」

 

紗椰「ありがとう半蔵。皆、行って来るわね。」

 

???「わかった。服部 半蔵、五條 紗椰。新島 太一の捜索頼んだぞ。」

 

半蔵&紗椰「御意、必ず救い戻します。」

 

太一を捜索する事になった半蔵と紗椰、果たして太一を見つける事が出来るのだろうか......

 

 

 

次回に続く......

 

 

 

 




キャラメモ

新島 太一

異名 閻魔 蓮

現実の世界で魔導防衛軍から逃亡して来た外来人。紫に拾われ窮地を脱出し、幻想郷で記憶を取り戻す冒険に出る。色白で女顔、長い黒髪に赤い瞳、日本人形のような美貌を持っているが男である。

禁忌の魔神 終末の竜王 バハムート


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竜王捜索

今回はキャラメモありません。次回投稿します。


現実の世界で太一を捜索する事を決定したレジスタンス、まずは魔力が感知された場所に紗椰と半蔵が向かう。

 

半蔵「紗椰、確かこの場所だよな?太一が召喚獣を使った形跡が無いぞ?」

 

紗椰「可笑しいわね、太一は召喚獣使用後のステルスは出来ないのに......」

 

幻想郷と現実の世界の境界線は極めて分かりにくい。紫は外来人で能力を持っている者には警戒する癖があるからだ。

 

紗椰「最後に太一を見たの一ヶ月前になるかな?防衛軍をバハムートで破壊した時から姿を見てないわ。」

 

半蔵「俺は別行動していたからわからないけど、レジスタンスにとってジョーカーがいないのは辛い。」

 

太一、紗椰、半蔵達が所属するレジスタンスは、禁忌の魔神を封印している者が全部で12人いる。中でも太一は神殺しの血を受け継いでいる為、他のメンバーとは異質な能力を持っている。

 

半蔵「いつもなら紗椰の能力で見つけられるのに、今回ばかりは難しいな......」

 

紗椰「喉乾いてきた、休憩するわ......」

 

能力を使い過ぎると必ず代償を受けなくてはいけない、レジスタンスでは防衛軍と戦う時、自分特有の能力の使用を制限している。例えば五感を伴う超能力の場合、全身の感覚が狂う為、乱発で使用すると感覚が消えてしまう。

 

???「どうだ?何か手掛かりになる物は見つかったか?」

 

半蔵「リーダー、残念だが何も無い。紗椰が能力を最大限に発動しても何も情報が得られなかった。」

 

紗椰「敵も太一がいない事に気付いているけど、半蔵が罠を大量に仕掛けているから攻め込んでいないわ。」

 

???「そうか......一度基地に戻れ、準備を整えから捜索しよう。」

 

半蔵&紗椰「御意、『リコール』。」

 

リーダーの指令を受け、瞬時に基地に戻る。リコールは、自分の拠点にテレポートする魔法で、魔力無しで発動する事が出来る。

 

紗椰「それにしても太一、本当に何処に行ったのかしら?」

 

半蔵「皆のお騒がせ者だけど、仲間を絶対心配させる事は今まで一度のなかったからな。」

 

太一に関する手掛かりは見つからず、何も進展する事が出来なかった。その頃幻想郷では......

 

 

 

 

シルフ「主、朝ですよ。起きないと吹き飛ばします!」

 

太一「わかったよ、寝坊して飛ばされるのは勘弁だからな。」

 

僕は朝起きるのが苦手だが、シルフが暴風起こして飛ばされるのは勘弁だ。

 

霊夢「太一、おはよう。ご飯出来てるわよ。」

 

太一「ありがとよ、いただきます。」

 

もともと早起きはしないけど、まだ幻想郷に馴染めて無いのかどうしてもシルフに起こされる。いつも長めに寝てたいけど、さすがにだらけ過ぎかもね。

 

太一「ご馳走さま、今日は幻想郷を観光しようかな。」

 

霊夢「そっか、まだ幻想郷に来て二日だよね。私が案内するわ。」

 

本来なら紫が案内するが、正直な所自由に移動したい。空中移動は完全に思い出したから、後は色々と場所を覚えたい。そして両足に手を乗せてシルフブーツを装置する。

 

シルフ「無詠唱で魔法が出来るようになったのですね!主もかなり魔法を思い出せて良かったです。」

 

全ての魔法を思い出した訳じゃないが、無詠唱で魔法使えば時間短縮できるようになる。

 

霊夢「今から冥界に行くわよ、もしかしたらあなたの記憶に関する物があるかもね。」

 

太一「幻想郷にも冥界があるんだ.....」

 

冥界は現実の世界にもあるけど、キーワードが足らないのか思い出せない。実際行って見た方が早いかもしれない。

 

霊夢「ぐずぐずしないでいくわよ、今日は魔理沙がいないからスムーズに行けるわよ。」

 

太一「冥界でも戦闘が起こらない事を願うよ。」

 

霊夢と共に空を飛び冥界に向かう。空中移動の感覚を完全に思い出したおかげで、方向転換も自分のタイミングで発動できるようになった。

 

シルフ「空中移動は完全に思い出してますね、主の加護を元に戻します。」

 

太一「ありがとよシルフ、しばらく会話を切るよ。」

 

冥界に行く事を集中し、シルフとの会話を切る。最初は召喚獣に付き添ってもらいながら移動していたけど、魔力を温存する事を考え移動は会話しない。

 

霊夢「そろそろ冥界に着くわよ、幽々子には太一の事をある程度伝えているから心配しないで頂戴。」

 

太一「そうなんだ。それにしても寒いな、【掌中 鬼火衣】」

 

イフリートの炎を衣のように纏い、体を暖める。現実の世界と違って、寒暖差があると思わなかったな。

 

10分後......

 

 

霊夢「着いたわよ。」

 

太一「冥界と言うより、日本のお屋敷にしか見えないぞ。」

 

幻想郷の冥界は思っていたのと全然違う。だけど何故か見覚えがある感じがするのか、違和感が無い......まだだ、急に頭に電流が走る......

 

 

(......太ちゃんの歌声、いつまでも聞きたいわ......いつか、この桜のように平和にならないかな......)

 

 

......昔、桜が満開の季節に花見をした時、歌を歌った事を思い出出した。歌の名前はさくらうた、少女のような声で歌った事は覚えている。

 

 

太一「さくらの花は いつ開く 山のお里に いつ開く

さくらの花は いつ匂う 笑う七の子 遊ぶ頃

さくらの花は いつ踊る 歌う七の子 眠る頃

さくらの花は いつ朽ちる 死んだ七の子 昇る頃」

 

霊夢「......綺麗な歌声......何か涙出てきそうになるわ......」

 

太一「昔、お母さんが子守唄で使っていた歌なんだ......たまに花見に行く時、自然と歌っちゃうんだけどね。」

 

お母さんの子守唄は大人になった今までも覚えているけど、まさか忘れていると思わなかった。桜が満開の季節に、綺麗なお姉さんに膝枕してもらったかな。

 

???「幽々子様、素敵な歌声が白玉桜に響いてきますよ。」

 

幽々子「多分霊夢と太一が来たのね、でもあんな綺麗な歌声初めて聞いたわ。妖夢、客室を用意しなさい。」

 

妖夢「はい、幽々子様。」

 

さくらうたは白玉桜にも響き渡り、歌と同時に死者の霊達が集まって来る。

 

霊夢「幽々子の霊が太一に懐いてる......」

 

太一「逃亡生活で、死者の霊達が僕を助けてくれた。そのせいか、自然と死者と心が通じるんだよ。」

 

実態を持たない幽体と話す事は難しい。だけど召喚獣と契約しているおかげで、心を通じ合わせる事が出来る。

 

霊夢「妖夢、来たわよ。幽々子はいる?」

 

妖夢「居ますよ。もしかしてあなたが新島 太一さん?」

 

太一「そうだよ。とりあえず幽々子に会いたい。」

 

妖夢「わかりました、とりあえず幽々子様の元に案内します。」

 

白玉桜に上がり、客室に案内してもらう。

 

妖夢「幽々子様~、霊夢と太一さんが来ましたよ。」

 

幽々子「いらっしゃい、二人とも座って頂戴。」

 

広い客室にお邪魔する。それにしても、広い和室だな......

 

幽々子「初めまして、霊夢から聞いたけどあなたが新島 太一ね。本当に綺麗な女性にしか見えないわ......」

 

太一「初対面じゃ皆僕を女性と勘違いするんだよね......改めてよろしく、僕は記憶を取り戻す為に幻想郷に来た。」

 

幽々子「そうなのね。とりあえずお茶飲んで待っててね。」

 

初めて幽々子にあったが、どことなくお母さんに似てる感じがする。それと、幽々子にお願いしたい事があるんだった。

 

太一「幽々子、一つお願いがあるんだけど、あの桜の前で神楽をやらせて欲しい。」

 

幽々子「いいわよ、その代わり条件としてあなたにやって欲しい事があるわ。」

 

太一「なんだ?」

 

幽々子「妖夢と剣術で勝負しなさい。こないだ魔理沙を倒したって新聞で見たわよ。」

 

幻想郷に来て自分の強さが知られていると思わなかったな......しかも弾幕ごっこではなく、剣術での勝負。少し面白そうだな。

 

太一「いいぜ、おそらく記憶も蘇ると思うから受けて立つよ。」

 

幽々子「理解が早くて助かるわ。妖夢~、早く庭に来て頂戴~。」

 

妖夢「幽々子様?どうしましたか?」

 

幽々子「今から太一と剣術で勝負してもらうわよ、強くなれるいい機会よ。」

 

妖夢「そうですね!剣士の一人として、絶対勝ちます!」

 

妖夢も勝負する気持ちが強くなってるな、弾幕じゃない勝負なら普通に勝てるな。

 

妖夢「太一さん!いきなり来て申し訳ないですけど、勝たせてもらいますよ!」

 

太一「相手が強いなら僕は大歓迎だよ、本気で勝ちにいくぞ!」

 

桜の為に妖夢と剣術勝負をする事になった、現実の世界でも武術が強い奴がいた事を思い出した。相手が誰であろうと、必ず勝つ。そして僕は、記憶を取り戻す......

 

 

 

 

 

 

次回に続く......

 

 

 

 




少し投稿ペースが遅れてしまいました、丁度ワクチンの日程と被ってしまい、副反応が強く投稿する事を忘れてしまいました。次回はキャラメモを追加します。


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武人と剣士 白玉桜の手合わせ

今回はキャラメモを入れます。前回入れなくて申し訳ありません。


桜の前で神楽を踊る為に、妖夢と剣術勝負する事になった。魔理沙との弾幕ごっこで、戦闘感覚は研ぎ澄まされている。だけどその前に、

 

太一「一応確認したいけど、召喚獣は使用禁止だよな?」

 

幽々子「そうよ、その代わり近接武器は自由に変えてもいいわよ。」

 

剣術による勝負なので、召喚獣は使用禁止である事を確認する。その代わり近接武器は自由に使用する事が出来るので、相手の戦闘スタイルに合わせて戦う事が出来る。

 

太一「近接武器は自由か......シルフ、僕の武器を全て出して欲しい。」

 

シルフ「そんな事だろうと思いましたよ。主の好きな武器を選んで下さい!『召喚石 武装』!」

 

シルフの魔法により、大量の武器が収納されているクリスタルが出現する!

 

妖夢「凄い!あんなに大量の武器初めて見ました!」

 

太一「一度手合わせした後、僕の武器を貸してあげるよ。」

 

妖夢「本当ですか!太一さん、速く手合わせしましょう!」

 

太一「いいぜ、使用する武器はもう決めたからね。」

 

相手が誰であろうと、真っ向勝負で勝つのが僕の流儀だ。まぁ、武器を装備してもしなくても、勝ちは見えているからね。僕が使用する武器は、

 

太一「『転送 海竜太刀 水鏡!』」

 

海竜を素材にした太刀で妖夢と勝負する。

 

太一「準備出来だぞ。さぁ、勝負開始だ!」

 

妖夢「魂魄 妖夢、参ります!」

 

 

カキィンン!!!!

 

 

同じタイミングで刃と刃が重なり、金属の音が弾ける!挨拶代わりに居合い抜きを仕掛けたけど、対応力が異常に速いな......

 

妖夢「やりますね!ですが、胴ががら空きですよ!」

 

太一「やむを得ない、ヒュゥゥゥゥゥゥ......」

 

妖夢「!?」

 

僕の呼吸音に反応して妖夢が後退した、ちょっと前にアニメで見た技をこの場で使うと思わなかったな。だけどアニメの技をコピーするつもりはない、あくまでもオリジナルの技を使うだけだ。

 

太一「水ノ型 第一式 津波斬り!」

 

斬撃と同時に津波を起こす!

 

妖夢「......後ろに後退していなかったらやられてましたね......」

 

思った通りだ。大分記憶が戻ったおかげで、オリジナルの技も出せるようになってる。もうこうなったら技を大量に仕掛けて勝つ!

 

太一「まだまだいくよ!水ノ型 第二式 水月車輪!」

 

妖夢「させません!」

 

技を仕掛ける前に妖夢が太刀の柄を狙って攻撃する!

 

(普通なら防ぐけど、技を隙を狙ってカウンターを仕掛けるなんて凄いな!)

 

魔理沙よりも歯ごたえある戦いに、少し闘争心に火が着いた。なりふり構わず本気を出さないと面白くないよね!

 

妖夢「今度は私から行きますよ!」

 

恐怖する処か突っ込んで来た!普通なら防御に徹するけど、逆に反撃する者は初めて見たな。

 

太一「面白いね!あの状態から攻撃してくるの初めて見たよ!」

 

妖夢「太一さんこそ、あんな技を持ってるなんて凄いです!」

 

弾幕ごっことは違って、命のやり取りをする戦いは何度も経験してきた。幻想郷は僕にとって一番居心地がいい世界なのかもな......

 

 

 

二人が剣術勝負をしている中、霊夢と幽々子は、

 

 

幽々子「霊夢、あの子本当に人間なの?妖夢ちゃんの土俵で互角に戦える人初めて見たわ......」

 

太一「紫から聞いたけど、太一は普通の人間じゃないわ。」

 

幽々子「普通の人間じゃない?でも見た目は人間の姿、太一の正体知ってるの?」

 

霊夢「知らないわ。ただ、禁忌の魔神が体内に眠っているって事だけはわかるわよ。それと、何かしらの出来事で記憶が蘇る事もあるわ。」

 

太一の正体が何者なのか、何故幻想郷と関わりがあるのかと幽々子と話している。魔理沙と弾幕ごっこをしていた時も、途中で記憶が蘇って強さを増している。

 

幽々子「記憶が蘇る事はわかったわ。でも太一が幻想郷と関わっている事はわからないわよ。」

 

霊夢「いずれ全ての記憶が戻ると思うわ。仮に異変を起こしたら私が太一を倒すから安心して頂戴。」

 

霊夢とて太一を完全に信用している訳じゃない、人間の姿でも正体不明である事から少し恐怖している。

 

10分後......

 

 

妖夢「はぁ、はぁ......負けました......」

 

太一「魔理沙と戦った時よりも手こずったけど、歯ごたえある戦いだったよ。」

 

剣術勝負は太一の勝利に終わっていた。正直技を出していなかったら負けていたかもしれない。それに、妖夢の剣術に僕の武術と似ている所がある。

 

妖夢「あれ?私の刀が刃こぼれしてる。」

 

太一「使い方が間違っているんだよ。僕の太刀を見るとわかるよ。」

 

妖夢に海竜太刀を見せる。

 

妖夢「全く刃こぼれしてない!使用履歴があるのに何で刃こぼれしないの?」

 

太一「刃同時がぶつかると、刃こぼれしやすくなるんだよ。それと、僕の攻撃を受け流す事が出来てないから、無意識の内に防御してしまう。」

 

妖夢「そうなんですね......試しにその太刀持って見てもいいですか?」

 

太一「いいよ、最初は両手で持たないと駄目だよ。」

 

海竜太刀を鞘に納め、妖夢に渡す。すると、

 

妖夢「お、重い............」

 

太一「ほらね。僕は片手で持てるけど、筋力を増大させないと太刀は持てないよ。」

 

海竜太刀を片手打ち持つには、常人の10倍の筋力がなければ持つ事は出来ない。実際身体強化でも持つ事は可能だが、僕はバハムートを体内に封印してから筋力は100倍に増大している。

 

妖夢「良く軽々と持てますね......それと、刀から水が吹き出たのですが、太一さんの能力ですか?」

 

太一「能力じゃない。武器に水属性が備わっているから太刀を振ると水が出るんだよ。」

 

妖夢「まるで剣術の先生見たいです......」

 

僕は剣術の先生じゃないけど、武術を熟知したからこそ水ノ型が使えるだけだ。それと、この後どうしてもやりたい事があるんだよね。

 

太一「妖夢、腹減ったから飯頂戴。それとお酒もね。」

 

妖夢「わかりました。とりあえず客室で待っててください。」

 

妖夢に客室まで案内してもらい、とりあえずくつろぐ事にした。だけど何故かシルフが怒っている。

 

シルフ「主......私にはごまかし通じませんよ。」

 

太一「なんの事かな?」

 

シルフ「やっぱり覚えてないんですね......お酒ですよ!」

 

太一「へ?」

 

お酒でシルフが怒るって珍しいな、僕20歳越えてるから飲めるんだけど、何でだろう?

 

シルフ「やっぱり覚えていませんでしたか......後始末が大変なんですよ!」

 

太一「僕、お酒飲んでやらかした事無いよ。」

 

シルフが色々怒っている内に、妖夢が日本酒持ってきた。

 

妖夢「太一さん!お酒持って来ましたよ!」

 

太一「サンキュー、早速飲むぜ。」

 

シルフ「ちょっと!主がお酒飲んだら大変なんですよ!」

 

妖夢「どういう事ですか?」

 

時既に遅し、盃にお酒を入れ一杯飲んでしまう。すると、

 

太一「ふぁ~、妖夢~、幽々子~、酒持って来い~......今日がガンガン飲むぞ~......飯持って来いよ~......」

 

シルフ「遅かったです......」

 

酒のスイッチにより、完全に酔っ払った状態になってしまう。

 

幽々子「......酒臭いわね......何があったの?」

 

妖夢「助けて下さい......」

 

酔っ払った太一を見た幽々子は、呆然と立っている。この後どう対象すればよいのか......

 

 

 

 

次回に続く......

 

 

 




キャラメモ

新島 太一は様々な形状の武器を全て使いこなす事が出来る。主な武器は太刀、中でも海竜太刀 水鏡は太刀の中で一番重く、その重さは日本刀の10倍の重さである為、使いこなすには膨大な筋力が必要。

水ノ型 第一式 津波斬り

水ノ型 第二式 水月車輪

水ノ型はバリエーションが多く、様々な場面に適している。


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酔っ払いは大変大変......

今回もキャラメモ入れます。


妖夢が持って来た日本酒により、太一は完全に酔っ払った状態になった。

 

太一「妖夢~、スベスベして綺麗な肌してるね~。」

 

妖夢「ちょっと!速く助けて下さい~!」

 

親父キャラで手当たり次第妖夢の体を触り捲る太一、妖夢か必死に振り払うも、

 

太一「じゃじゃ馬な小娘だな~、みっちり教育しないとね~。」

 

妖夢「酒臭い......幽々子様、助けて......」

 

力の差に負けて押し潰されてしまう。すると、

 

幽々子「......ここまで酷い酔っ払いは初めて見たわ......」

 

シルフ「だから主に酒は駄目って言ったのに......」

 

霊夢「私も酔っ払った事あるけど、あそこまで酷いとは思わなかった。」

 

違和感に気付いた三人が駆けつけ太一を抑える。だけど、

 

太一「あはははは!可愛い女の子が沢山いる~、」

 

シルフ「主!私ですよ!シルフですよ!」

 

太一「この際誰でもいいや~、みっちり体を重ねてよ~。」

 

完全に感覚を失っている為、どうする事も出来ない。

 

シヴァ「騒がしいわね......」

 

シルフ「シヴァ!お願いです!主を止めて下さい!」

 

太一の体から離れていたシヴァが戻って来た。シルフから色々と説明を聞くと、

 

シヴァ「......また酔っ払ったのか!?お酒の飲むと馬鹿になるのに......」

 

シルフ「私も主の言葉を見抜けなかったのもあります......ですが今は主を止める事が最優先です!」

 

話している内に、シヴァは太一と目を合わせてしまう。当然、

 

太一「次から新しい女が来るね~、ふあへえ~。」

 

押さえ込まれた状態から抜け出し、千鳥足でシヴァに近寄る。さらに驚くハプニングが発生し、

 

幽々子「あれ?太一が持っているのって、肌着?」

 

太一「何これ?随分布地が少ない肌着だな。」

 

シヴァ「太一......しばらく凍り付けになって貰うわ......」

 

偶然掴んだ物が布地が少ない肌着で、シヴァが完全にキレている。

 

シヴァ「ダイヤモンド・ダスト!!」

 

客室を一瞬に氷結状態にする!すると、

 

 

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥ......

 

氷の溶ける音がはっきりと聞こえてくる。

 

シヴァ「やっと止める事が出来たわ......」

 

シルフ「そっか、主が酔っ払った時は体温が異常に高いんでしたね......」

 

太一「......ZZZ.....zzz.....」

 

妖夢「助かった......ありがとうございます......」

 

シヴァの絶対零度により、酔っ払った太一を止める事が出来た。だけど氷が溶けて、白玉桜が水浸しの状態である。

 

シヴァ「とりあえず太一を布団に寝かしとくから後始末お願いね。」

 

シルフ「わかりました、多分目覚めても主は完全に忘れていると思いますけどね......」

 

水浸しの床を温風でシルフが乾かし、シヴァは太一を布団に寝かしつける。現実の世界でも、シヴァは太一の身の回りの世話をシルフと共に行う為、召喚獣同士仲が良い。

 

霊夢「太一が酔っぱらうの初めて見たわ。いつもあんな感じで酔っぱらうの?」

 

シヴァ「本来酔っ払いになる事はないわよ。太一が酒飲む時は必ず私がついていないと駄目なの。」

 

シルフ「主が酒飲むと必ず体温が異常に高くなるんですよ。シヴァの氷で体温を下げれば酔っぱらう事はありません。」

 

妖夢「そうなんですか......本当酷い目に合いましたよ......」

 

現実の世界でも太一は酒を嗜んでいるが、飲む時はシヴァがいなければ必ず酔っ払いになる事が判明した。体質が元々異質である為、理解するのに時間が掛かるのも当たり前と言っても良い。

 

太一「......ZZZ.....ZZZ.....」

 

霊夢「よく呑気で寝られるわね......」

 

シルフ「しばらく主は起きませんよ、酒飲んだ後は翌日まで寝てますから。」

 

妖夢「どんなに起こしても駄目なんですね......多分酔った事も覚えていませんか?」

 

シヴァ「そうなんだよ......今は太一を寝かせてあげて欲しい。その前に私はやる事があるから失礼するわ。」

 

シヴァの口調がおかしくなっているのも当然だ。酔っ払いの後始末が大変だった為、召喚獣も疲労が溜まる。

 

シヴァ「とりあえず、太一の仲間に幻想郷にいる事を伝えないと......私もあまり迷惑かけたくないわ......」

 

氷の花弁一つ一つに文字を書き、現実の世界に向けて舞い散らせる。現実の世界で太一を探している仲間達に、幻想郷にいる事も伝える為に、シヴァは一人で行動する......

 

 

 

 

翌日......

 

 

 

 

 

太一「ふぁ~......おはよう~......」

 

 

シルフ「主、おはようございます。早速顔を洗いましょう。」

 

太一「わかったよ~......頭が痛い......」

 

二日酔いで頭痛する、昨日何があったんだろう?全く覚えていない......

 

霊夢「ようやく起きたのね、朝ごはんあるわよ。」

 

太一「ここは何処だ?」

 

霊夢「本当に昨日の事覚えてないのね......博麗神社よ。」

 

白玉桜にいた事は微かに覚えているけど、何で神社にいるのか理解出来ない。

 

シヴァ「昨日白玉桜で酒飲んで酔っ払ったの覚えてないわね......」

 

太一「そうなんだ、何飲んだか覚えてないや......」

 

シルフ「ここまで記憶が飛んでいるの久しぶりですね......主は日本酒を二升飲んでいたんですよ。」

 

シルフとシヴァには迷惑かけ過ぎたな......酒飲んだ後はマジで覚えてないんだよね......

 

太一「何にも覚えてないんだよ......とりあえずご飯食べるね......」

 

霊夢「......寝ぼけた状態でよくご飯食べられるわね......」

 

......今日はゆっくり寝てようかな......いつもご飯食べたら行動するけど、さすがに頭痛が酷いから今日は休む事にしよう......

 

 

 

 

その頃現実の世界では......

 

 

 

半蔵「今回も手掛かり無しか......」

 

紗椰「一週間経過したけど、何も変化無しね......」

 

半蔵と紗椰が引き続き太一を捜索しているも、手掛かり一つも掴めない状態で手こずっている......その時、

 

半蔵「紗椰、この凍り付いた花弁はもしかして、太一の召喚獣か?」

 

紗椰「半蔵、ちょっと私に見せて。」

 

偶然凍り付いた花弁が地面に落ちていて、紗椰は拾った花弁を確かめる。花弁には、

 

『 境 を 越 え 太 一 無 事 想 郷 幻 私 は 獣 』

 

文字がバラバラに書いてある為読みづらい状態になっている。だが、

 

紗椰「......太一の召喚獣が防衛軍にバレないようにしてくれたのね......」

 

半蔵「回転が早いな......とりあえずこの花弁を持って帰ろう。」

 

ようやく手掛かりを見つけ、半蔵と紗椰は拠点に戻る。

 

 

 

レジスタンス本拠点......

 

 

 

紗椰「リーダー、戻りました。ついに太一の手掛かりを見つけました。」

 

???「本当か!?早速調べるぞ!」

 

落ちていた花弁を全て出し、調べ始める。すると、

 

???「......間違い無い、この花弁は太一の召喚獣が私達に送って来てくれた物だ。だけど意味不明な文章だな。」

 

半蔵「万が一防衛軍に知られないように文字をバラバラにしたと思う。俺もそうとしか考えられない。」

 

魔導防衛軍も太一を必死に捜索している為、油断大敵な状態が続いている。シヴァはその事を想定し、あえて意味不明な文章を現実の世界に送ったのだ。さらに、シヴァが送った花弁にもう一つの言葉が記されていて、

 

 

『言 反 応 霊 示 す』

 

と記されている。すると、

 

半蔵「わかったぞ!紗椰の能力でこの意味不明な文章を解読する事が出来るようにしてあるんだ!」

 

???「よし!紗椰、能力の使用を許可する!」

 

紗椰「そういう事だったのね、花弁を全部集めて頂戴。」

 

紗椰の指示により、半蔵は花弁全てを一点に集める。そして、

 

紗椰「『示せ!』」

 

言霊に反応し、花弁が綺麗に並ぶ!すると、

 

『太一は無事だ。今は幻想郷にいる。幻想郷に行くには、古びた神社に行き、境界を越える事だ。境界の裂目を見つけ、博麗神社に着いたら太一に会える。私はシヴァ、太一と契約している召喚獣の一体。意味不明な文章は、言霊に反応し、場所を示してくれる。以上......』

 

???「そういう事だったのか......紗椰、半蔵、太一を見つけて救い出すんだ。」

 

半蔵「御意。リーダー、必ず救出します。」

 

紗椰「万が一の事もあるので、境界を見つけたらビーコンを設置します。」

 

???「わかった。頼んだぞ!」

 

半蔵&紗椰「御意!」

 

 

ようやく手掛かりを見つけたレジスタンス、果たして、太一を救出する事が出来るのだろうか......

 

 

 

 

次回に続く......

 

 

 

 




キャラメモ

絶対零度の女王 シヴァ

太一が契約している召喚獣の一体。ストレスが溜まると喋り方の口調がおかしくなる為、あまり怒らせてはいけない。なお、太一が酔っぱらうと異常に体温が上がる為、飲み会の時は必ず付き添っている。

属性 氷

シヴァの冷気は絶対零度を越える強さを兼ね備えていて、灼熱の炎も凍らせる事が可能。
必殺技のダイヤモンド・ダストは、相手に直接攻撃するだけではなく、地形や気候を変化する事が出来る為、汎用性が高い。




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幻想郷突入作戦

今回のキャラメモは、レジスタンスのメンバーにします。


レジスタンスはようやく太一の手掛かりを見つけ、幻想郷に突入する事を決めた。シヴァのメッセージを受け取り、半蔵と紗椰は古びた神社を探しにゆく。

 

半蔵「古びた神社に境界の裂目があるって書いてあったよな。だけど、神社の場所が多過ぎてわからないぞ。」

 

紗椰「召喚獣が間違った情報を送らないはずよ、諦めずしっかり探しましょう。」

 

魔導防衛軍に見つからずに神社を探している為、油断する事は出来ない。紗椰と半蔵も太一と同じく、禁忌の魔神を体内に封印している為、うかつに行動する事が出来ない。

 

紗椰「半蔵、幻想郷って言う世界を聞いた事がある?」

 

半蔵「無いな。だけど、太一が色んな世界に旅した話はよく聞いていたな。」

 

紗椰「そうね、レジスタンスに帰った時、皆によくお土産配ってたわね......」

 

レジスタンスとして活躍している太一は、魔導防衛軍を倒す事だけではなく、世界各地を旅して回っている。モンスターを倒し素材を手に入れたり、貧困な子供達を助けてレジスタンスで保護する活動をしている。保護した子供の中には、人間離れした能力を持つ者がいる。

 

半蔵「まぁ、太一のおかげで俺達レジスタンスが魔導防衛軍と戦えるようになったんだけどな。本当、皆に心配かけ過ぎる奴だよ......」

 

紗椰「子供達が太一の帰りを待っているから、絶対に救出しないとね。」

 

太一を救出する事を考えながら雑談する半蔵と紗椰、その時、

 

???「レジスタンスが勢力拡大して攻め混むの大変になったよな~。」

 

???「そうだよな~。最近太一の姿が見えないのもあるけど、レジスタンスの子供が一般兵よりも強いんだよ。俺達の給料上げて欲しいぜ......」

 

防衛軍の紋章を着けている兵士を目撃する。

 

半蔵「魔導防衛軍の上級兵がパトロールしているのかよ......これじゃうかつに動けないぞ。」

 

紗椰「多分近くにまだ占拠していない拠点があるかもしれないわ、一度リーダーに連絡するよ。」

 

紗椰の直感は当たっていた。二人から1km離れた先に、防衛軍の拠点があり、その近くにシヴァのメッセージに書いてあった古びた神社がある。

 

半蔵「リーダー、応答して下さい。半蔵です。」

 

???「半蔵、私だ。不知火 亮治だ。古びた神社は見つけたか?」

 

半蔵「見つけたのはいいのですが、神社から1km離れた先に防衛軍の拠点があります......」

 

亮治「......そうか......半蔵、お前の能力で拠点の勢力を調べて欲しい。場合により援軍を出す。」

 

レジスタンスリーダー不知火 亮治の指示に従い、半蔵は自身の能力を発動する。

 

半蔵「伊賀流秘術 地天脈眼!」

 

半蔵は生まれつき千里眼と地獄耳の能力を持ち、服部半蔵の末裔。忍の家系に生まれ、常に魔導防衛軍の影として活躍していたが、里を防衛軍に焼き討ちされ、復讐を果たす為にレジスタンスになる。

 

30秒後......

 

 

半蔵「敵兵士300人、食糧1週間分、戦車20両、戦闘機65機、拠点の広さ8ha、会話からして司令官15人、その内5人はエリートクラス出身の上級幹部......」

 

千里眼と地獄耳をフルパワーで発動し、半蔵直伝の計算脳で敵の勢力を分析する。この技は、視覚と聴覚に過剰な負担が掛かる為、長時間の使用は五感を失う危険な技である。

 

 

紗椰「凄い......前より精度が格段に上がっているわ......リーダー、応答お願いします。」

 

亮治「太一がいない事が敵に知られていたんだな......紗椰、半蔵、この拠点は我々が後で占領する。お前達は太一を救出に向かうんだ。」

 

半蔵「わかりました、とりあえずパトロールしている敵兵士は眠らせて置きます。紗椰、頼んだよ。」

 

紗椰「任せて。スウゥゥゥゥゥゥ......『眠れ』」

 

紗椰の能力は言霊を操る能力だが、発動する時必ずターゲットを目測しなければならない。言霊の質が強すぎる為、発した言葉が味方にも掛かってしまう。

 

敵兵士達「......ZZZ.....」

 

紗椰「とりあえずパトロールしている敵兵士は全員眠ったわ。半蔵、大丈夫?」

 

半蔵「......少し眠気が強くなっただけだ......神社に着いたら起こしてくれ......」

 

紗椰「ごめん、万能薬渡すね。」

 

言霊の効果が強すぎる為、発動する前に予め仲間には耐性を着けているも、半減する事しか出来ない。その為紗椰は仲間に万能薬を沢山渡している。

 

半減「紗椰の言霊にもだいぶ慣れたけど、前より強くなったな。」

 

紗椰「レジスタンスの設備が良くなったのもあるわよ。最近は子供達が護身術が出来るようになったからね。」

 

防衛軍に対抗できる手段を増やす為に、子供達に魔法や武術を教える事が今は当たり前だが、レジスタンスは人徳を中心とした教えで育てる事を最優先している。

 

紗椰「着いたわよ。半蔵、何か見える?」

 

半蔵「まだはっきり見えないな......血眼術を使うしかない......」

 

紗椰「血眼術って、まさかこないだ練習していた忍術!?それは辞めて頂戴!」

 

血眼術は空間を歪ませる忍術だが、半蔵は一度練習で使用した結果、しばらくの間失明状態になっている。

 

半蔵「あの時は心の迷いがあったから失敗しただけだ......もう大丈夫だ、今なら血眼術を使用しても失明はしないよ......」

 

紗椰「半蔵......わかった。あんたの言葉信じるよ。」

 

半蔵の体から血のオーラが吹き出す......そして印を結び、

 

半蔵「『開眼 龍瞳』!」

 

バチバチバチバチバチ!!

 

次の瞬間、謎の空間が開き始める!

 

紗椰「凄い!幻想郷に通じる境界が開いた!」

 

半蔵「このまま入るぞ!飛び込め!」

 

幻想郷に通じるかもしれない境界に二人は飛び込んでゆく......

 

 

 

 

その頃幻想郷では......

 

 

 

 

太一「ふぁ~......よく寝たな~。」

 

霊夢「もう白玉桜で酔っ払った事覚えて無いのね......まぁ太一が元気で良かったわ。」

 

二日酔いで寝込んでいた太一が元気になっていた。酔っ払った事は覚えていないが、とりあえず体調は万全だ。

 

太一「霊夢、幻想郷に来て少し経過したけど、そろそろ自分の住む場所決めたいんだ。」

 

霊夢「まだ幻想郷に来て一週間よ、太一が色々と問題起こしそうだが駄目。」

 

僕が何かやからしたのかな?全く覚えてないんだよね......

 

紫「霊夢~、ちょっと来て欲しいの。」

 

霊夢「紫?いきなりどうしたの?」

 

いきなり紫が出て来るなんて珍しいな、何があったんだろう?

 

紫「霊夢、外の世界から幻想郷に入り込んで来た人間が二人いるわ。」

 

霊夢「どういう事?普通外の世界から幻想郷に入る事が出来ないのに、もしかして異変?」

 

紫「そうかもしれないわ......太一に異変について何も話していないけど、霊夢はどうするの?」

 

霊夢「とりあえず状況を話して、出来る所なら太一には留守して欲しいわ。」

 

僕には霊夢と紫が何話しているのかわからない。だけど、嫌な胸騒ぎがする......

 

霊夢「太一、今から重大な事話すから聞いて頂戴。」

 

太一「重大な話?何かあったの?」

 

霊夢「......異変よ、でも私達だけで解決できる内容だから太一は神社で留守番して欲しいの。」

 

太一「......何か隠してるよ......紫、僕に説明して欲しい。」

 

紫「わかったわよ......異変について私から説明するわ......」

 

僕は心を読む事は出来なくても、ある程度読心術を学んでいるから嘘をつく特徴がわかる。

 

紫「幻想郷に異変が起きた時は、異変解決者以外の介入は禁じられているの。仮にあなたが異変解決を手伝ったとして、状態が悪化する事も考えられるから、太一は異変が解決するまで大人しくして欲しいの。」

 

太一「......正直に言うと、留守番はあまり好きじゃないんだ。異変解決に関わらなければいいんでしょ。」

 

霊夢「わかった。でもこれだけは約束して頂戴、妖怪を襲わない。絶対によ。」

 

太一「いくら能力を持っていると言え、妖怪と戦うと敵対するって事だね。わかった、なるべく戦闘を避けるよ。」

 

僕もこればかりは紫と霊夢に従うしかない。まだ完全に記憶が戻った訳じゃないし、敵と戦うも今の力じゃ抵抗する事位しか出来ない。

 

 

 

その頃半蔵と紗椰は......

 

 

 

 

半蔵「ここが幻想郷か、だけど神社らしき建物は見つからないな......」

 

紗椰「......駄目、通信機が全く応答しない。まるで魔法の森に迷い混んだ見たい......」

 

現実の世界から幻想郷に飛び込む事に成功していた、だが目的地の博麗神社の近くではなく、魔法の森にさ迷う結果となってしまった。その時、

 

魔理沙「霊夢も人使いが荒いぜ、外の世界から入り込んで来た奴を見つけろって言ってたけど、場所位教えて欲しいぜ......」

 

異変が起きる事を予想して、魔理沙が箒で空を飛び半蔵と紗椰を捜索している。

 

半蔵「紗椰、さっき箒に乗っていた女が俺達の事を捜しているらしいぞ。でもさっきの発言からして、敵と見なしているような感じだったな......」

 

紗椰「敵と戦う事は慣れているけど、一番の目的は太一救出よ。邪魔者は排除するわ。」

 

 

幻想郷に入りに成功した半蔵と紗椰だが、紫と霊夢は異変の敵であると見なしている。果たして、太一を救出する事が出来るのだろうか......

 

 

 

 

次回に続く......




服部 半蔵

レジスタンスメンバーの一人で、太一と同じく禁忌の魔神を体内に宿している。かつては魔導防衛軍の影として活動していたが、ふるさとを焼き討ちされた事により、レジスタンスに加入する。伝説の忍服部 半蔵の名を受け継ぎ、今は第100代目服部 半蔵として、防衛軍に反逆している。

能力 千里眼と地獄耳を操る能力(生まれつき)

忍術を操る能力

半蔵は十二支の印を結び忍術を発動する事ができる。印を結ばない忍術は、索敵や身体強化等に使う。

禁忌の魔神 ?????????

年齢 23歳 性別 男 誕生日 5月14日生まれ


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紅魔館で割り込み乱闘

今回はキャラメモだけではありません、次回予告もやってみます。


幻想郷に突入する事が出来た半蔵と紗椰、だが最悪な事に幻想郷の住人は二人を敵として見なしている為、うかつに動く事が出来ない。

 

紗椰「半蔵、少し無謀だけど別々に行動するわよ。その方が太一を見つけやすいからね。」

 

半蔵「それはいいけど、敵と戦う時は禁忌の魔神を極力使わないようにするんだぞ。」

 

紗椰と半蔵も禁忌の魔神を封印しているが、一度使用するだけで膨大な体力を消費しなければならないのもあるが、敵に自分達の能力を知られないようにするのも大事だ。

 

半蔵「俺は人間がいそうな場所に向かって太一を捜索する。紗椰はどうする?」

 

紗椰「私はさっきの魔法使いを尾行するよ。多分太一の事を知ってると思うし、私の勘だけど太一を見つける事が出来るかもしれないわ。」

 

半蔵「わかった、何かあったら連絡するんだぞ!」

 

半蔵は瞬時に移動し、人里に向かった。そして紗椰は、箒で空を飛んでいる魔理沙を尾行する......

 

 

 

 

魔理沙「はぁ......とりあえず手掛かり無いし、一端紅魔館に行こうかな......」

 

紗椰「......紅魔館?とりあえず尾行して見る価値あるわね......」

 

魔理沙の発言を盗み聞きし、気付かれないように尾行する。紗椰は紅魔館にひっそりと向かっていると、

 

???「あれ?魔理沙さんじゃないですが、本を借りるなら帰って下さい。」

 

魔理沙「今日は本を借りるつもりないぜ、幻想郷に入り込んだ人間がいると思って来たんだ。美鈴、レミリアいるか?」

 

美鈴「お嬢様ですか?居ますよ。」

 

紅魔館の門番と雑談している光景を目撃する。話している内容は紗椰と半蔵が幻想郷に入り込んだ事だが、次の瞬間、

 

美鈴「隠れてないで出てきたらどうですか?」

 

美鈴は紗椰が尾行している事に気付き、指を差す。

 

魔理沙「美鈴、ここには私達以外誰もいないぜ?」

 

美鈴「姿を隠せても、気力だけは隠せていませんよ。」

 

美鈴は確実に紗椰がこの場にいる事を見抜き、姿を現せと言っている。

 

紗椰「へぇ、半蔵より劣っているけど私を感知できるんだ。」

 

これ以上隠れても駄目と判断し、紗椰は魔理沙と美鈴の目の前に現れる。美鈴は基本門番の仕事サボっているが、日頃鍛練は怠らない為、直ぐに殺気を感じる事が出来る。更に、

 

美鈴「魔理沙さん気をつけて下さい!この人お嬢様と妹様並みの霊力や妖力を感じます!」

 

魔理沙「なんだって!?霊夢が幻想郷に入り込んだ人間って太一だけじゃないのかよ!」

 

美鈴は紗椰が能力を持っている事を見抜き、戦闘態勢を構え魔理沙も美鈴に合わせる。紗椰は二人が太一の名を口に出している事に気付き、

 

紗椰「やっぱり太一はこの世界にいるんだ......あなた達、太一は何処にいるの?」

 

魔理沙「私は知らないぞ、あいつ自由人だから同じ場所にいないんだよ。」

 

紗椰「そうよね......でもあなた達、何で戦闘態勢をとってるの?もしかして私と戦うつもりなの?」

 

美鈴「あなたには申し訳ありませんが、幻想郷に異変をもたらす者は許す事は出来ません。」

 

紗椰「......本当は戦うの嫌いなんだけど、仕方ないわね......」

 

紗椰は戦う事は嫌いだが、相手に降伏する事が物凄く嫌いである。半蔵と違い生まれつき能力を持っている訳では無いが、戦闘技術はレジスタンスの中でトップクラスである。

 

魔理沙「先手必勝だぜ!魔符 ミルキーウェイ!」

 

 

バシュバシュ!!

 

魔理沙は先制攻撃をいきなり仕掛けて来た!だが紗椰は、

 

紗椰「面白い技使うわね、でも私に当たる事は無いわよ。」

 

まるで魔理沙の攻撃を見切っているかのように華麗に回避する。

 

美鈴「私も手伝います!彩符 彩光乱舞!」

 

すかさず美鈴もスペルカードで紗椰を追い込む!

 

紗椰「『結界(カーン)!!』」

 

 

ドコォォォォォォンンンン!!

 

 

 

紗椰「危なかった......とりあえず能力は使えるようね。」

 

美鈴「嘘!?私の弾幕を受けて無傷なんて信じられない......」

 

回避出来ない事を予知した紗椰は、光の結界で自身を守り弾幕を防いだ。美鈴と魔理沙からは無傷に見えるが、実際は光の結界に弾幕が当たって爆風を起こしただけだ。

 

紗椰「今度は私からいくよ!神器武装 六道棍!」

 

背中から棍棒を取り出し、美鈴に近接戦を仕掛ける!

 

美鈴「舐められたものですね!紅魔館に手出しした事を後悔させますよ!」

 

紗椰「あなたの得意分野で戦うつもり無いわよ!『止まれ!!』」

 

言霊で美鈴を移動不能にする!

 

美鈴「......足が、動かない......」

 

言霊を喰らうと、発した言葉の通りになってしまい、声量により効果時間が長くなる。

 

魔理沙「美鈴!お前、いったい何をしたんだ!?」

 

紗椰「私の能力でしばらくの間動けなくしただけよ。太一の居場所を教えてくれれば攻撃しないわ。」

 

魔理沙「だから私は知らないんだよ!博麗神社を離れてから見てないんだぜ!?」

 

紗椰「神社......シヴァが言っていた所ね......」

 

太一は基本同じ場所に留まることはしない、自由奔放な行動には皆苦労している。

 

魔理沙「こうなったら私の魔力全部ぶつけてやる!恋符 マスタースパーク!!」

 

八卦炉から極太レーザーをぶちかます!!

 

紗椰「避ける事が出来ないわね......『廻れ 六道』!」

 

 

魔理沙のマスタースパークが紗椰に直撃する!

 

ドコォォォォォォンンンン!!

 

土埃を払い、紗椰が倒れたか確認しようとすると、巨大な盾が真面目に現れる。

 

魔理沙「信じられない......マスタースパークを真正面から防がれた......」

 

紗椰「六道棍四ノ道 修羅道十一面観音 七難即滅の盾!!本当は避けるつもりだったけど、盾にして正解だったわ。」

 

魔理沙のマスタースパークを紗椰は盾で防ぐ事に成功した。本来なら弾幕を避ける予定だったが、回避不可能と予測し、六道棍を盾に変形している事に誰も気付かない。

 

紗椰「とどめよ!臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前!破邪天昇!!」

 

九字印術で魔理沙と美鈴にとどめの一撃を喰らわす!その時、

 

太一「昼寝の邪魔するんじゃねぇ!サモンズブレイク 裁きの雷!」

 

召喚獣ラムウの必殺技で紗椰の九字印術を打ち消す!

 

紗椰「嘘!?私の破邪天昇を雷で消した!?」

 

太一「騒がしの嫌いなんだよ!って、なんで紗椰が幻想郷に来てるの?」

 

紗椰「どういう事?太一こそ私の技打ち消さないでよ。」

 

たまたま近くで昼寝をしていたら騒がし音で目が覚めた。でも、普通幻想郷に入り込んで来る事出来ないはずなんだけどね......

 

太一「紗椰、とりあえず僕の話を聞いてくれ。多分幻想郷に来て色々と頭が飛んでいるけど......」

 

紗椰に今まで自分が幻想郷で起きた事を全て話す......

 

 

 

紗椰「......本当太一って厄介な事に巻き込まれるわね......」

 

太一「すまねぇな、でも幻想郷に来たおかげで記憶が少し戻った。」

 

紗椰「そっか......とりあえず半蔵に連絡してくる。」

 

太一「幻想郷に来たの紗椰だけじゃないんだ、半蔵にも色々迷惑かけたな。」

 

僕は仲間達に色々迷惑をかけてしまう事が多い、でもそのおかけでレジスタンスの勢力が増えたり魔導防衛軍の拠点を次々占拠できた。こんな事自分の口で言うのもおかしいけど、皆には感謝している。

 

半蔵「太一を見つけたのか!今何処にいる?」

 

紗椰「紅魔館にいるわ、大きくて赤いお屋敷が目印だから、そこで青い炎見つけて。」

 

半蔵「わかった、とりあえず今から向かうよ。」

 

数分後......

 

 

 

半蔵「着いたぞ。太一、お前どれだけ迷惑掛ければ気が済むんだよ......」

 

太一「ごめんよ半蔵。僕だって好きで迷惑かけたくなかったんだよ。」

 

半蔵「それはわかるけどよ、さすがに1ヶ月音信不通は心配するぞ......」

 

幻想郷に来て2週間は経過していたが、現実の世界との時間が少しずれている事は知らなかった。とりあえず半蔵にも幻想郷に来た経緯を全て話す。

 

 

太一説明中......

 

 

 

半蔵「......信じられない事だけど本当なんだな......魔神の反応が薄い理由がわかったよ。」

 

太一「しばらくすれば元通りになるよ。それより紗椰、魔理沙と美鈴がなんでボロボロなの?」

 

紗椰「それが、私と半蔵が幻想郷に入り込んだ異変者だって認識しているの。戦うつもりなかったのに面倒臭い事になったわ。」

 

太一「紅魔館にようがあるのに面倒な事増やすんじゃないよ......僕が言えた事じゃないけど......」

 

魔理沙と美鈴がボロボロな状態じゃ話す事出来ないし、とりあえず回復魔法で傷を治そう。紗椰は戦う事が嫌いだから怒らせると怖いんだって言えば良かったな。

 

魔理沙「......太一、ありがとう。それよりさっきの女って太一の仲間?」

 

太一「そうだよ、美鈴にも一から説明するからちょっと待ってて。」

 

美鈴にも回復魔法で傷を治す。

 

美鈴「良かった、やっと動ける......」

 

太一「紗椰の言霊受けると必ず言った言葉の通りになるからな。」

 

美鈴「ありがとうございます、太一さんの手紙は咲夜さんが預かってますよ。」

 

太一「そうか、とりあえず案内頼むよ。」

 

幻想郷に入り込んだ紗椰と半蔵は太一を見つける事に成功した。そして三人は、紅魔館に入ってゆく......

 

 

次回に続く......

 

 

 

 

 

 




五條 紗椰

レジスタンスの一人で、太一と同じ禁忌の魔神を体内に宿している。戦う事が嫌いだが、大切な仲間達を守る為ならどんな状況にも屈しない強い精神力がある。レジスタンスに入った時、最初のミッションで半蔵がパートナーだった事から、それ以降半蔵は大切な相棒であり、ミッションの時は必ず半蔵と共に動く。
レジスタンスに入る前は占い師として活動していたが、友達がレジスタンスに入っている事を知り、ひっそりと加入した。

能力 言霊を操る能力

仏法術を操る能力

発した言葉を相手にぶつけ、声量次第で効果が強くなる。使用する場合、ターゲットを目測してからで無いと巻き込んでしまう為、注意が必要。言霊を使い過ぎると吐血する為、使用した後は必ず冷却が必要。
仏法術は、お経を読む事で相手を攻撃したり自身を守る結界を生み出す事が出来る。

禁忌の魔神 ????????????

性別 女 21歳 誕生日 6月17日



紗椰と半蔵は無事太一を見つける事に成功したが、太一は完全に記憶を取り戻していない。紅魔館に来た目的は記憶だけではない、同じような能力を持っている者に会わなくてはならない......

次回 東方禁忌魔族 似た者同士


記憶の為に、私は戦う......




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似た者同士

次回予告とキャラメモは必ず投稿します


紗椰と半蔵が太一を見つける事に成功し、ひとまず落ち着く事が出来た。幻想郷に入り込んだ事は驚いたけど、そんな事どうでもよくなった。

 

???「美鈴、お客様が来る時ぐらいサボるのやめなさい。」

 

美鈴「咲夜さん私寝てませんよ!?紗椰さん相手に苦労したんですよ!」

 

咲夜「そうですか?手紙の内容には居眠りしてたって書いてあるわよ。」

 

紅魔館メイド長十六夜 咲夜が美鈴に説教している。僕が手紙渡した時昼寝してたから報告しただけなんだけどね。でもなんでだろう?咲夜から懐かしい匂いがする......

 

太一(......おかしいな......咲夜とは初対面のはずなんだけど、何故か見覚えがある......)

 

咲夜「太一様?私の顔を見つめてどうしたのですか?」

 

太一「......不思議な事なんだけど、前何処かで会っていると思うんだ。」

 

咲夜「太一様とは初対面ですよ。でも、お嬢様があなたの運命を見れば会ってるのかもしれませんね。」

 

何故か知らないけど、僕は幻想郷に来る前から咲夜に会っているかもしれない。実際記憶を取り戻す為に幻想郷に来たけど、誰か僕の記憶を消したのか未だにわからない。

 

咲夜「お嬢様、太一様が到着しました。」

 

???「やっと来たわね、早く入って頂戴。」

 

広々とした客室に、豪華な飾り、お嬢様と呼んでも良い感じの部屋だ。まぁ、現実の世界にも同じような仲間がいるけどね。

 

レミリア「改めてようこそ、紅魔館の主レミリア・スカーレットよ。」

 

太一「僕は新島 太一。いきなり来てわがまま言うけど、飯が食いたい。」

 

レミリア「しょうがないわね......咲夜、食事の用意をお願い。」

 

咲夜「かしこまりました。」

 

3分後......

 

咲夜「お待たせしました、お召し上がりください。」

 

太一「それでは、いただきます。」

 

咲夜お手製のフルコース料理を食べまくる。

 

太一「......旨い!おかわり持って来て!」

 

咲夜「......かしこまりました......」

 

幻想郷に来て霊夢の手料理しか食べてなかった為、豪華な食事は味わって食べるのと同時に、沢山食べないと損するからね。

 

レミリア「すごい食欲ね......太一っていつもあんなに食べるの?」

 

紗椰「......レジスタンスでも太一だけ食事量がダントツで一番だから、腹が減るとモンスターを狩って食べるのよ......」」

 

半蔵「太一の食費だけ毎月5万円越える事は慣れたけど、大量に食べて太らないのが不思議だよ......」

 

逃亡中は基本モンスター狩りで食糧を確保していたが、討伐したモンスターの数が平均より倍以上倒している為、魔導防衛軍は太一の強さに恐怖している。

 

30分後......

 

太一「ごちそうさまでした!咲夜、ありがとよ。」

 

咲夜「全部食べて頂きありがとうございます。後で紅茶をお持ちします。」

 

咲夜の料理を食べ尽し、僕のお腹は満足満足。後で軽く酒でも飲みたいな......

 

レミリア「咲夜、紅茶を入れるついでにフラン呼んで来て。」

 

咲夜「妹様ですか?でも客人を素直に受け入れるとは思えないですが......」

 

レミリア「大丈夫よ。ちょっと太一の運命を見たけど、フランと似た者同士なのかもしれないわ。」

 

レミリアの能力は運命を操る程度の能力だが、フランと自分は似た者同士であると断言している理由がわからない。まだバハムートが目覚めていない為、仮に戦う事になっても負け確定である。

 

???「お姉様~、咲夜に呼ばれ来たよ~。」

 

レミリア「フラン、思ったより早く来たわね。」

 

太一「レミリアとは翼が違うな、まるで僕に似ている......」

 

初めてフランドール・スカーレットに会うが、どことなく自分に似ている部分があるかもしれない、いつも自由奔放に行動しているけど、紅魔館に自分と同じ者に会う為に来たのかもしれない。だが次の瞬間、

 

バチン!!

 

客室に異常な魔力がぶつかり合い、激しい音がする!

 

紗椰「半蔵、フランドールって子なんだけど、太一並みにとんでもない魔力を感じるわ......」

 

半蔵「俺達の世界でも、魔神と同じ位強い力が伝わってくるぞ......」

 

レミリアと同じ吸血鬼でも、フランの力はレミリア以上に強く、幻想郷最強の吸血鬼と言っても過言しても良い。紗椰も半蔵も、フランの尋常じゃない位強い魔力に恐怖している。

 

フラン「お姉様~、この人達凄く強い魔力感じるよ。もしかしてこないだ言ってた人なの?」

 

レミリア「そうよ。本当は太一だけが来る予定だったけど、お仲間さんも幻想郷に来たの。」

 

フラン「そうなんだ!せっかくだし、この人達と弾幕ごっこしたい!」

 

紗椰と半蔵が恐怖で震える中、太一だけは何故か恐怖するどころかフランに興味を示している。

 

太一「君がフランちゃん?初めまして、僕が新島 太一だよ。」

 

フラン「私フラン!お兄さん物凄く綺麗だね、もしかしてお姉さん?」

 

太一「僕は男だよ......まぁ初対面じゃしょうがないよね......」

 

紅魔館に来る前に少し化粧するんだったな......まぁ今さらどうでもいいけど。

 

フラン「決めた!太一と弾幕ごっこで遊ぶ!」

 

太一「......紗椰、半蔵、手出しするんじゃねぇぞ。久しぶりに本気出すぜ......」

 

幻想郷に来てだいぶ記憶が戻ったけど、まだバハムートが目覚めない事に焦っている。いっその事強い相手を探そうと思っていたけど、紅魔館に来て正解だったな。

 

半蔵「太一、本気でフランドール・スカーレットと戦うのか!?」

 

太一「本気だよ。さっきも言ったけど、手出し無用だからね。」

 

紗椰と半蔵が心配する理由は分かるけど、正直二人の力を借りるつもりは一切無い。一対一で戦えば、バハムートを目覚めさせる事が出来るからね。

 

紗椰「......今まで太一は無謀な戦いを乗り越えた事は称賛したいけど、今度ばかりは一人で勝てる相手じゃないわよ!?」

 

太一「分かってるよ、だからこそ一対一で戦いんだ。僕の召喚獣達は、フランの霊力や魔力に反応しているからね。」

 

姿を現さなくても、敵の殺気は魔力を感知する事は可能だ。召喚獣達がウズウズして仕方ない。

 

シルフ「主、我ら召喚獣は既に戦闘準備万端です。」

 

イフリート「小賢しい事はほっとけ!本気で暴れて戦おうぜ!」

 

ラムウ「儂も本気出すぞ!お主も本気で戦うのじゃ!」

 

シヴァ「いつもなら口止めしたいけど、太一の熱い思いに答えるよ!ぐずぐずしないで、早く決断しな!」

 

これだけ召喚獣達が奮起しているんだ、気持ちに答えなきゃ意味が無い。魔理沙と弾幕ごっこした時も記憶が蘇ったから、フランと戦えばバハムートの記憶が目覚めるかもしれない。それに、シルフ、イフリート、シヴァ、ラムウ以外の召喚獣も目覚めて来たからね。

 

太一「......レミリア、紅魔館が壊れないようにして欲しい。フランと本気で勝負するよ。」

 

レミリア「太一って思ったより大馬鹿ね......でも、私もあなたの力を見たいし......いいわよ、思う存分戦いなさい!」

 

太一「ありがとよ......フラン、最初に言っておくぜ。我に挑んだ事を後悔させてあげるよ!」

 

紗椰&半蔵「!?口調が変わった!?」

 

紗椰と半蔵は太一の口調が変わった事に直ぐ気付く。太一は自分の事をいつもなら『僕』と言うが、戦闘の時に限り『我』又は『朕』と言う。

 

太一「ついでにわがまま言うけど、どうせ戦うならエンターテイメントのように派手に戦おうぜ!実況者と観客を取り入れ欲しい。」

 

レミリア&フラン「............」

 

紗椰&半蔵「............」

 

現実の世界では、決闘をする際闘技場でバトルを行う事が多い。更に有名人が決闘をする際、観客を取り入れエンターテイメントを行う。太一の提案に、レミリア達も絶句してしまう。

 

レミリア「わかったわよ......それにしても、あんた何者なの?」

 

太一「朕の異名は閻魔 蓮、その意味を幻想郷、否......全ての者に知らしめる事が、我の望みである。」

 

自分が望む物は目に見えない物で、手にするには過酷な試練が待ち構えいる。そして、この戦いで幻想郷に来た本来の目的を果たす為にもある。

 

フラン「あはは!太一って魔理沙よりも大胆だね!いいよ、壊れるまで遊ぼうよ!」

 

太一「それはこっちの台詞だよ!お前の運命ぶち壊すぜ!」

 

異常な殺気がぶつかり合い、紅魔館全体が凍りつく。正直フランと戦う事は怖いけど、全てを破壊したい衝動が抑えられない。もしかしたら、とんでもない事を言ったかもしれないな。だけど後悔はしてない、この戦いで勝利して、自分が史上最強であると知らしめる......

 

 

 

次回に続く............




キャラメモ

新島 太一は自分の事を『僕』と呼ぶが、戦闘に限り『我』又は『朕』と呼ぶ。その理由は特に意味は無いが、自分こそ最強である事を示す為に使う言葉である。後、女性と勘違いする為、予め男であると伝えるが、女装すると言っても女性と思われてしまう所がキズである。


次回予告


フランと弾幕ごっこで勝負する事になった新島 太一、禁忌の魔神を未だに解放できない太一だが、想像絶する激闘が幻想郷中を巻き起こす。

次回 東方禁忌魔族 破滅の吸血鬼VS終末の竜王

記憶の為に、私は戦う......


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破滅の吸血鬼VS終末の竜王

禁忌の魔神はまだバハムートしか公開してません。紗椰の魔神は予想的中になるかもしれないです。


紅魔館でフランドール・スカーレットと戦う事になった新島 太一、太一の要望は観客と実況者を取り入れて欲しいとの事でレミリアが色々考えている。

 

レミリア「太一はフランと弾幕ごっこする時実況者と観客を取り入れて欲しいって言ってたわね。」

 

太一「それがどうかしたのか?」

 

レミリア「残念ながら実況者は幻想郷にはいないわ......その代わり観客は取り入れる事は可能よ。」

 

太一「そうか......まぁこればかりはしょうがないな......」

 

実況者がいれば弾幕ごっこは盛り上がると思ったけど、幻想郷にいないんじゃしょうがないよね。

 

レミリア「とりあえず場所移動するわよ、二人が思う存分戦える場所にね。」

 

紅魔館から少し離れた場所に、弾幕ごっこが出来る場所があるとレミリアが皆に伝え、この場にいる者はレミリアの後に続いて移動を開始する。

 

 

 

場所移動中......

 

 

 

レミリア「着いたわよ、この場所なら弾幕ごっこしても大丈夫よ。」

 

着いた場所は紅魔館から少し離れた場所で、周りの地形を見るとほとんど障害物が無い。

 

紗椰「半蔵、太一が手出し無用って言ってたけど、本当に危なくなったら魔神を使うわよ。」

 

半蔵「もちろんそのつもりだ。俺も太一が負ける事無いと信じたいけど、万が一になったら助けよう。」

 

紗椰と半蔵はフランの能力は太一以上に強いと感じ、万が一に備え魔神を解放する準備をし、見物する。

 

太一「そろそろ初めようぜ、お前の力を我に見せてみろ。」

 

フラン「太一って思ったより生意気だね、禁忌 グランベリートラップ!!」

太一「!!」

 

 

ドドドドドドドドド!!

 

フランは初っぱなからスペルガードを発動する!

 

 

太一「召喚武装 属性の四重奏!」

 

瞬時にシルフ、イフリート、シヴァ、ラムウの武器を装備し弾幕を避ける!

 

紗椰「凄い!幻想郷に来ても戦闘スタイル覚えてるんだ!」

 

半蔵「太一が扱える召喚獣は数が多過ぎてわからないけど、オリジナルの魔法を繰り出すのも得意だからな。」

 

召喚武装は太一オリジナルの魔法で、多種多様に召喚獣と契約しているからこそ別々の属性を装備する事が出来るのだ。

 

太一「氷結 ダイヤモンド・ダスト!!」

 

シヴァの必殺技をスペルガード代わりに発動する!!だが、

 

ガシャンンン!!

 

太一「ダイヤモンド・ダストが砕けた!?」

 

フラン「面白い技だね!でも全部壊しちゃたよ!!」

 

絶対零度を越えるシヴァの冷気が破壊された......フランの能力はありとあらゆる物を破壊する程度の能力って聞いたけど、本気で戦わないと死ぬかもな......

 

太一「仕方あるまい......天変地異 蒼空月光!!」

 

禁忌魔法の一つ、天変地異を発動する!すると、

 

レミリア「月が、蒼くなっていく!?」

 

咲夜「それだけではありません!空が淡い藍色になっています!」

 

幻想郷の空が藍色に変化した。昔レミリアが紅い空にしたように自分もやってみたけど、成功すると思っていなかったな。こうでもしないと霊夢に気付いてもらえないからね。

 

フラン「凄いね!お姉様と同じ事が出来るんだ!」

 

太一「関心している所悪いけど、そろそろ逃げないと大変な事になるよ。」

 

太一の警告は冗談ではなかった。フランの弾幕を避け続け、次のスペルガードを発動する瞬間、

 

太一「サモンズチェンジ フェニックス!」

 

 

ブォオオオオオオオオ!!

 

逆に召喚獣の能力でフランの弾幕全て燃やし尽くす!

 

フラン「ズルいよ!弾幕全部燃やすなんで酷い!」

 

太一「シヴァが殺られた分、倍返しさせてもらうよ!」

 

藍色の空でフランの弾幕を燃える光景に、幻想郷の住人が騒ぎ初める。

 

モブ住人A「逃げろ~!」

 

モブ住人B「異変だ~!」

 

異変と騒ぐ住人達に、霊夢も気付く。

 

霊夢「空が淡い藍色!?異変だわ!」

 

空の色が変化する事その物がおかしいと考え、直ぐ様紅魔館に向かう。当然魔理沙も気付いているはずと思い、魔理沙に連絡しようとした瞬間、弾幕が霊夢の方向に飛んできた!

 

霊夢「二重結界!」

 

直ぐ様結界で防ぐも、異常な弾幕に気付き初め、

 

霊夢「この弾幕、フランだわ。でもなんで焼かれた跡があるの?」

 

普通弾幕に焼け跡が無いが、異常な光景に度肝を冷やす。

 

魔理沙「霊夢!来てくれたんだな!実は藍色の空を巻き起こしたのレミリアじゃなくて太一なんだよ!」

 

霊夢「どういう事?ちょっと説明して頂戴。」

 

 

魔理沙説明中......

 

 

霊夢「......フランが久々に弾幕ごっこで遊ぶから、どうせなら見物人を追加させたいって事ね......太一って思ったより馬鹿だわ......」

 

魔理沙「もし、太一とフランの邪魔したら殺されるからな......正直度肝冷えるぜ......」

 

既にフランと太一の弾幕ごっこはもう止める事が出来ない。先に力尽きた方が負ける事となっているが、レミリア達もただ見守る事に徹している。

 

太一「召喚武装 斬鉄剣!」

 

フラン「禁忌 レーヴァティン!」

 

カキィンンンン!!

 

弾幕を飛ばしていたフランが接近戦を仕掛け、オーディンの斬鉄剣で対抗する!すると、

 

バキッイイイイイインンンン!!

 

フランのレーヴァティンが真っ二つに折れた......だが次の瞬間、

 

フラン「もうどうなっても知らないよ!禁忌 フォーオブアカインド!!」

 

フランは四体に分身し、

 

フランA「禁忌 カゴメカゴメ!」

 

フランB「禁忌 恋の迷路!」

 

フランC「禁弾 スターボウブレイク!」

 

フラン本体「禁弾 カタディオプトリック!」

 

四つ同時にスペルガードを発動させる!

 

紗椰「半蔵と同じ影分身が使えるの!?」

 

半蔵「影分身なら印を結ぶはずだけど、魔法で分身出来るなんて聞いてないぞ......」

 

紗椰と半蔵が驚いているが、太一は絶望的な状況でも諦めていない。

 

太一「うおおおおおおおお!!」

 

ドカドカドカドカドカドカガガガガガガ!!

 

弾幕を斬鉄剣で弾きまくる!!

 

フラン「いつまで持つかな?早く壊れて欲しいな~!」

 

正直フランの弾幕全てを弾いている訳じゃないけど、このままだといずれ負けてしまう......どうすれば良いんだろう......

 

シルフ「主!オーディンのもう一つの武器を使用してください!オーディンは召喚獣で二つの必殺技を使える召喚獣ですよ!」

 

ありがとうシルフ、熱くなって忘れていたぜ......

 

太一「召喚武装 グングニル!」

 

斬鉄剣からグングニルに切り替え、やり投げを体制に入る。そして、

 

太一「サモンズブレイク 怒濤の光槍!!」

 

グングニルを上空に投げ、無数の光槍が降り注ぐ!!

 

ドガガガガガガガガガガ!!

 

フラン「そんな!?私の分身全部消さないでよ!」

 

四体に分身して言い訳なんて図々しいな......まぁこれで対等に戦えるから少し安心したよ......

 

フラン「これでとどめさしてあげる!QED 495年の波紋!!」

 

自身の周りから無数の弾幕を展開し、太一を確実に倒しにゆく!だが太一もフランがスペルガードを出してくる事を予測し、

 

太一「サモンズブレイク 転生の炎!」

 

フランと同じでは無いが、自身にフェニックスを纏い身を守る!

そしてフランと同じように弾幕を展開する!

 

霊夢「凄い......フランと互角に戦える程太一は強いんだ......」

 

紗椰「太一の能力は召喚獣だけじゃないのよ!相手の能力を記憶し、脳内で創造した物を魔法として使う事が出来るわ!」

 

半蔵「あぁ、実際俺の忍術を記憶して、オリジナルの魔法を使っている所を何度も見てるからな。」

 

太一は霊夢に自分の能力を明かしていたが、ほんの一部に過ぎない。召喚獣を複数契約する場合、大量の魔力が必要だが、魔力が無限にある為、上級魔法を連発で使用する事が可能だ。

 

太一「これでとどめだ!サモンズブレイク 鳳凰烈火!!」

 

フランの弾幕を全て燃やし尽くし、とどめの一撃をいれる!誰もが太一の勝利と思った次の瞬間、

 

グシャン!!!!

 

フェニックスの炎が破壊され、左腕が砕けた......

 

 

太一「あがが............腕が......」

 

 

この光景に見た紗椰と半蔵も言葉を失う......

 

 

紗椰「太一!」

 

半蔵「一瞬で左腕を壊した!?何が起きたんだ!?」

 

なんとか腕は千切れずにずんだが、左腕は完全に使えなくなってしまった。さらに、

 

フラン「モットアソビマショ!ゼンブコワシテアゲルネ!」

 

フランが殺人鬼のように嘲笑っている......

 

太一とフランの弾幕ごっこはもう殺しあいになってしまった。果たして、この戦いに終止符があるのだろうか......

 

 

 

次回に続く............

 




キャラメモ

戦神 オーディン

属性 無属性

太一が契約している召喚獣の一体で、唯一二つの必殺技を持っている。全てを断ち斬る斬鉄剣と、百発百中のグングニルで相手を殲滅する神器があるが、契約を結んだ者でないと扱う事が出来ない。属性の弱点は無い為、オールラウンダーである。


次回予告......


フランと弾幕ごっこで対決していたが、突然フランが狂気に満ちた顔で暴走し初める。果たして太一は、フランの狂気を止める事が出来るのだろうか......

次回 東方禁忌魔族 魔神解放

記憶の為に、私は戦う......





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魔神解放

今回は禁忌の魔神のキャラメモを投稿します。


フランと弾幕ごっこをしていただけなのに、左腕が砕かれた......しかも、今まで出会った相手で尋常じゃない程殺気を感じる。

 

太一「......かろうじて左腕は蘇生可能だな......」

 

フェニックスの羽根を砕かれた部分に当て、左腕を復活させる。

強い相手と戦える事は嬉しいけど、正直に言うと怖い。

 

紗椰「半蔵!口止めされても太一を助けるわよ!」

 

半蔵「わかった!魔神解放するぞ!」

 

太一がいくら強くても、仲間のピンチを見過ごす事は出来ない。

 

紗椰「ノウマクサンマダボダナンナバク×8!」

 

半蔵「無双人竜我叢雲 天涯我孤高神殺!」

 

紗椰と半蔵は魔神解放の呪文を唱え、自身の力を最大限に溜める!その様子にレミリア達は、

 

霊夢「あり得ない霊力だわ!レミリア!この人達異変者なの!?」

 

レミリア「私だって知らないわよ!?太一の仲間だけど、まさか私達以上の能力持ってるなんて思わなかったのよ!」

 

レミリアの言う事は正しい。幻想郷の妖怪にも能力は持っているが、能力の素質その物が根本的に違う。霊夢の『空を飛ぶ程度の能力』この場合ある程度能力が使えると認識する為、完全に使える訳では無いと認識している。

 

太一「紗椰......半蔵......手出しするなって言っただろ......」

 

紗椰「とぼけないで!いくら太一が強くても、今度ばかりは口止めされても許さないんだから!」

 

半蔵「お前はいつも突っ走り過ぎな所があるからな、少しは仲間を頼る事も考えろ!」

 

紗椰も半蔵も僕の事心配していたんだ......まぁいつもの事だけど、レジスタンスの皆にも毎回迷惑かけるのが当たり前だから全然考えなかったな。

 

フラン「アハハハハハ!!オモチャガタクサンアッテタノシイナ!」

 

フランの狂気暴走に紗椰と半蔵は恐怖していると思ったが、微動だにしない。それどころか魔神解放の準備がもう整っている。

 

紗椰「一蓮托生!汝の名は釈迦!」

 

半蔵「超越憑依!汝の名は酒呑童子!」

 

紗椰と半蔵は魔神の名前を叫び、完全解放する!!

 

釈迦「......随分と思春期が荒れているな......」

 

酒呑童子「......久々に血が滾るな......後で血酒が飲みたいぜ......」

 

紗椰と半蔵は人間とは思えない姿と化し、魔神にふさわしい禍々しさを感じる。魔神解放した二人の前にフラン以外全員が恐怖している。

 

霊夢「あれが......禁忌の魔神......」

 

レミリア「とりあえずフランの暴走止めてくれると信じたいけど、万が一の事があったら戦うわよ。」

 

魔神化した紗椰と半蔵はフランに襲い掛かる!

 

フラン「禁忌 レーヴァティン!」

 

紗椰「六道棍弐ノ道!畜生道馬頭観音 正覚湟槃棒!」

 

紗椰は六道棍を金棒に変形させ、フランのレーヴァティンを受け止める!紗椰の攻撃に合わせ半蔵も、

 

半蔵「火遁秘術!大蛇業火!!」

 

背後から灼熱の大蛇でフランに噛みつく!だが、

 

フラン「アツイ!!デモ、コワシテアゲル!」

 

バジュンンンンンン!!

 

 

半蔵「一筋縄ではうまくいないな......」

 

一瞬にして大蛇が爆発し、逆に魔神の能力を破壊した......フランの能力は『ありとあらゆる物を破壊する程度の能力』、フランは無意識に半蔵の魔神を破壊したのだ。半蔵を破壊する事に集中するフランに、

 

紗椰「これ以上破壊させないわ!菩薩粉砕撃!」

 

金棒でフランのレーヴァティンを破壊しに向かう!

 

ボギャンン!!!!

 

フラン「イタイ!コンドワアナタヲコワスネ!」

 

会心の一撃を受けながらフランは踏み込む!

 

紗椰「無駄よ!あなたの動きはもうわかってるのよ!」

 

フラン「ナンデコワレナイノ!?ズルイヨ!」

 

紗椰の魔神、釈迦の能力は未来予知。視覚から微弱な動きを読みとり、相手の動きを完全に予知する事が出来る。さらに神器六道棍の性質を格段に倍増する為、状況に応じて武器の形状を変える事が出来る。

 

半蔵「俺もいる事を忘れているぜ!紫毒手裏剣!」

 

ドスドスドスドスドスドス!!

 

フラン「カラダガ......クルシイ......」

 

半蔵の魔神、酒呑童子の能力は猛毒。その猛毒は全ての生物だけではなく、物質に対しも効果がある千変万化の猛毒である。例え耐毒性の生物がいても、致死量を越える毒を打ち込み、相手を弱られ確実に死に追い込む。

 

半蔵「それ以上動いてみろ、いくら妖怪でも死ぬよ。」

 

フランに撃ち込んだ毒は、動く度に毒が全身に張り巡らす劇毒。血を好む吸血鬼でも、即死に追い込まれる猛毒だ。

 

30秒後......

 

フラン「......アハハハハ!!イタイゲド......ゲンキニナッタ!」

 

信じられない事に酒呑童子の猛毒を破壊していた......

 

フラン「オカエシシテアゲル!」

 

ガシャンンンンン!!!!

 

半蔵「ぐわああああああああ!!」

 

紗椰「半蔵!いやああああああ!!」

 

フランの狂気が更に激しく暴走し、魔神解放した紗椰と半蔵が逆に追い込まれた......

 

太一「紗椰!半蔵!」

 

半蔵「......太一は引っ込んでろ......お前の魔神を解放させる訳にはいかないんだよ......」

 

紗椰「バハムートを解放したら、全てを破壊し尽くすまで暴走するのよ......フランは私達が抑えるから......逃げて......」

 

禁忌の魔神がいる事はわかっているけど、その記憶がうっすらとしか思い出せない......まだだ......頭の中に......何を思い出そうとしている......

 

 

(......やっぱり俺の事忘れていたな......お前は決断するのが遅いんだよ......相棒、久しぶりに暴れようぜ。)

 

 

......何で今まで忘れていたんだろう......バハムートは僕の体内にいる魔神だったな......でも、狂気に満ちたフランに勝てるのか?

 

???「いつまでも悩むんじゃねぇよ、あいつも俺と同じ能力なんだよ。完全解放しないと死ぬぞ。」

 

太一「バハムート......わかったよ、解放するぞ!」

 

もう迷っても仕方ない、フランの狂気はバハムートに似ているけど、バハムートに勝てる相手はこの世には存在しない。

 

ドックン......ドックン......ドックン......ドックン......

 

自分の心音が周りに響く程伝わってくるな、バハムートを解放する前兆はいつもこんな感じだったな。

 

太一「我は汝 汝は我!己が信じた正義の為、あまねく冒涜を省みぬ者よ!たとえ地獄に繋がれてようと、あまねく全てを己で見定める強き意思の力を!全てを破壊し、全てを終わらせる事我の望み!」

 

魔神解放の呪文は一人一人違う、紗椰の場合は釈迦如来の真言を唱え、半蔵の酒呑童子は呪術言語を唱える事で解放する。僕のバハムートは魔神の中でも一番長い呪文だが、そんな事は関係無い!

 

太一「『汝の望みは我の望み!』こい!バハムートおおおおおおおお!!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

藍色の空が濃くなり、月が青色に染まってゆく。それと同時に太一の体から禍々しい黒い炎が渦を巻き、終末の竜王バハムートが今ここに目覚める!

 

紗椰「嘘!?太一が......バハムートを解放した......」

 

半蔵「とりあえず、神頼みしかないな......」

 

バハムートを完全解放した姿に皆が怯える中、

 

太一「ぶち殺す!!!!」

 

 

バジュッンンンンンンンンン!!!!

 

 

バハムートの竜爪でフランを天空に薙ぎ飛ばす!!

 

太一「久々だ!バハムートの必殺技で葬って殺るよ!」

 

もう全てどうでもいい、最大の魔力でフランを倒す!

 

太一「サモンズブレイク!!メガフレアアアアアアアアア!!」

 

 

ドコォオオンンンンンン!!!!

 

 

バハムートのメガフレアがフランに直撃する!!

 

 

フラン「........................」

 

狂気で暴走していたフランも、メガフレアの一撃により暴走は止まった。殺すつもりはなかったけど、もう体が動けない......

 

シルフ「主!大丈夫ですか!?」

 

太一「久しぶりに......本気出したな......シルフ、フランにフェニックスの羽根を頼む............」

 

シルフ「わかりました!後で主も癒します!」

 

フェニックスの羽根は、瀕死の状態でも完全回復することができる為、どんなに重傷でも治す事が出来る。とりあえずこれで、フランは死なずにずんだな。しばらく眠ろう......

 

バタッ!!

 

太一は力尽きたのか、その場で倒れてしまう。

 

レミリア「フラン!フラン大丈夫なの!?」

 

フラン「......あれ?お姉様?何が起きたの?」

 

レミリアはフランを心配するが、フェニックスの羽根で回復されている。狂気が暴走していた事をレミリアはフランに伝え、太一が無事である事を確認する。

 

フラン「また狂気が暴走しちゃったんだ......太一は大丈夫!?」

 

太一「......ZZZ......」

 

シルフ「主なら大丈夫ですよ。癒しの風で回復したので今は寝ています。」

 

シルフの応急処置により、誰も犠牲になる事なく弾幕ごっこを終える事が出来た。太一が回復次第、魔神について詳しく話さなければならない。

太一自身の記憶が何故幻想郷にあるのか?レジスタンスと魔導防衛軍が何故太一に執着しているのか?その時が来るのも、時間の問題であろう............

 

 

 

次回に続く............




紗椰の魔神 釈迦

能力 未来予知

仏教の聖人お釈迦様は、元人間である唯一の魔神。紗椰が仏法術を習得している+神様を信じない事から釈迦は紗椰の体内に宿っている。

魔神解放 釈迦如来の呪文による一蓮托生

魔神を完全解放すると、神器六道棍の性能が倍増され、攻撃力が格段にアップする。


次回予告

弾幕ごっこでフランに勝利をした太一達、狂気の暴走を止める為に魔神解放せざる終えなかったが、太一の魔神だけ紗椰と半蔵が異常な程警戒していたのかがわからない。その真相を知りたいレミリア達は、紗椰と半蔵に問い掛ける。その答えは信じられない物であった......

次回 東方禁忌魔族 家族思い

記憶の為に、私は戦う......


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家族思い

今回のキャラメモは魔神です。


弾幕ごっこで無事勝利する事が太一、途中仲間の助けあったが、フランの狂気を静める事に成功する。

 

太一「............ZZZ............」

 

紗椰「しばらく起きないわね、まぁこの方が助かるわ......」

 

バハムートを解放し、全魔力を使い果たした為太一は熟睡している。禁忌の魔神は尋常じゃない程体力や魔力が消費される為、当然と言ってもいいだろう。

 

霊夢「ところで、あなた達太一の仲間よね?どうやって幻想郷に入って来たの?」

 

半蔵「話すと長くなる......」

 

半蔵説明中............

 

霊夢「......なるほどよくわかったわ......とりあえず太一を探す為に来ただけなのね。でも、結界が破られた時はびっくりしたわ......」

 

半蔵「境界の裂け目を破ったの結界だったんだ......それはすまなかったな。」

 

紗椰と半蔵の目標は太一を見つけ、レジスタンスの基地に帰還する事であったが、幻想郷の住人達は異変と勘違いしていた。丁度半蔵が人里で偵察している時である。

 

レミリア「それにしても、太一がフランと同じ狂気を持っていたなんて驚いたわ。」

 

紗椰「今回は運がよかっただけよ、バハムートは一度解決したら力尽きるまで破壊の限りを尽くすからね......」

 

終末の竜王バハムートは全てを破壊する化身。一度解放したらこの世の全てを破壊し尽くすまで止まらない。バハムートの恐ろしさは、魔導防衛軍とレジスタンスが一番わかっている。

 

紗椰「話が脱線するけど、太一は何故幻想郷にいるの?」

 

霊夢「正確に言うと紫が太一を連れこんだのよ。太一は幻想郷に記憶があるって言っているけど、紫は何も言わなかったわ。」

 

紗椰「記憶ね......何か引っかかるわ......」

 

紗椰が不思議に考える中、半蔵が思いもよらない発現する。

 

半蔵「......霊夢、紫って八雲 紫の事だよな?」

 

霊夢「!?何で幻想郷知らないあなたが知ってるの!?」

 

半蔵「話すと少し長くなるぞ......」

 

半蔵は良く太一が旅した事を毎回聞いているが、幻想郷について太一は色々と調べているが、リーダーの不知火 亮治に幻想郷の事を話すと、何故か亮治は口を開こうとしない所を半蔵は見ている。

 

半蔵「よくリーダーの亮治さんは俺に色々と話しているけど、何故か幻想郷について聞くと絶対に話そうとしないんだよ。俺の予想じゃ、亮治さんは幻想郷の情報を知っている感じなんだよな。」

 

霊夢「レジスタンスのリーダーが幻想郷の事知ってるのね、その人に会う事出来ない?」

 

半蔵「元の世界に戻れるならな......実は帰る方法知らないんだよ。」

 

霊夢「わかったわ、紫、ちょっと出て来て頂戴。」

 

紅魔館に霊夢は紫を呼び出す、すると、

 

紫「ちょっと、いきなり呼び出さないでよ......藍と橙がお買い物から帰ってくる所なのよ。」

 

何も無い場所から境界が開き、紫が姿を現す。

 

紗椰「......半蔵、あなたが見た裂け目ってこれ?」

 

半蔵「......まさか、あんな仕組みだとは知らなかったな......」

 

紗椰も半蔵も紫の能力を見て唖然している。まぁ初めて見るのだからしょうがないよね......

 

紫「あなた達二人は、幻想郷に入り込んだ外来人?」

 

半蔵「あんたが、八雲 紫か?」

 

紗椰「魔神とは違う感じがするけど、人間じゃないって事はわかるわ......」

 

禁忌の魔神を体内に宿すと、相手が能力を持っている事を見抜く事が出来る。太一も霊夢を見た時、直ぐに能力を持っている事を見抜いている為、紗椰も半蔵も見抜く事が可能である。

 

紫「あなた達が来た理由はわかるけど、まだ太一を現実の世界に返す訳にはいかないの。」

 

紗椰「もしかしてあなたも魔導防御軍と同じ太一を拉致して調教するの?」

 

紫「そんな事さすがにしないわよ!私人食い妖怪でも太一には絶対危害を加えないわ!」

 

幻想郷の住人の内、半数が妖怪だか人を襲う事は掟で禁じられている。色々話している内に、

 

太一「............ふぁ~............おはよう~............」

 

ベッドで熟睡していた太一がようやく目覚める。フランと戦闘していた時とは違い、口調も元に戻っている。

 

レミリア「やっと起きたのね!太一が目覚め無いから心配したわよ!」

 

太一「......レミリア?僕、何か皆に心配掛ける事したのかな?」

 

霊夢「太一、もしかしてフランと弾幕ごっこした事覚えてないの?」

 

太一は一度寝るとある程度記憶がリセットされてしまうが、バハムートを使用した事により、疲労困憊で完全に記憶が無い状態になっている。

 

太一「......久しぶりに長く寝たから覚えていないや、それよりお風呂入りたい。」

 

レミリア「本当色々ややこしいわね......咲夜、バスルームに案内して頂戴。」

 

咲夜「かしこまりました、お着替えも用意いたします。」

 

咲夜に案内されるままに、太一はバスルームに移動していく......

その時、

 

フラン「お姉様~、太一は何処にいるの?」

 

レミリア「フランも起きたのね。太一ならお風呂に入っているわよ。」

 

フラン「私、太一と一緒にお風呂入って来る!」

 

太一の居場所を聞いたフランは直ぐ様バスルームに向かう......

 

紗椰「うふふ、フランって太一と似てるわね。」

 

半蔵「自由奔放で、色々わがまま言う所はそっくりだな......」

 

紗椰も半蔵もいつもの太一の姿に微笑み、心配かけていた事を忘れて安心する。

 

紅魔館バスルームにて............

 

 

太一「あぁ......体が気持ちいいな......」

 

巨大な風呂で湯船に浸っている。僕はお風呂好きだけど、こんなに大きいお風呂でのんびり出来ると長湯したくなるな......その時、

 

フラン「太一!お邪魔するよ!」

 

弾幕ごっこで戦ったフランがお風呂に入って来た......僕男なんだけど......滅茶苦茶気まずい......

 

シヴァ「あらあら、太一もずいぶん好かれるわね。」

 

太一「からかうな!いつも風呂の時入って来ないでよ!」

 

シヴァも乗り気だな......後で殺されるから我慢しよう......

 

フラン「大丈夫だよ!フランいつもお風呂の時は良い子だからね。」

 

太一「......わかったよ、とりあえずお互いの裸は見ないようにね......」

 

召喚獣は自分の判断でしまう事出来るけど、今回ばかりは仕方ないな......

 

フラン「ねぇねぇ、太一の事お兄様って呼んでいい?」

 

太一「おいおい、僕がお兄様って......」

 

フラン「いいじゃん、私を助けてくれたんだよ。お兄様って呼びたいな。」

 

僕は家族皆殺されて、誰一人いないから、正直お兄様って呼んでくれるの凄く嬉しい。

 

太一「これからは僕の事をお兄様と呼んでも良いよ。」

 

フラン「本当!?ありがとう!」

 

血の繋がりは無くても、妹がいると安心するな。もしかすると、フランになら僕の秘密を教えてもいいかもしれない。

 

フラン「お兄様、弾幕ってのね時に狂気が暴走しちゃって皆を壊しちゃったけど、大丈夫だった?」

 

太一「平気だよ。まぁ僕も魔神解放して暴走したからな......」

 

フラン「そうなんだ......お兄様も、フランと同じもう一人の自分がいるんだね。」

 

太一「そろそろ上がるよ、のぼせると大変だからな。」

 

長湯したいけど、風呂上がろう......

 

太一「シルフ、癒しの風呂上がり!」

 

シルフ「もう!私の能力をドライヤー扱いしないでください!」

 

長髪だと手入れに時間が掛かるから能力を活用しないと大変なんだよ......とりあえず適当に着替え用意したけど、女物しか無いんだな......

 

太一「うーん、ゴスロリファッションがあるな......試しに着てみるか。」

 

変装で女装した事あるけど、この服着たらガチで女性にしか見えなくなるな。黒いワンピースを着て、長髪をポニーテールにする。すると、

 

シルフ「主!?滅茶苦茶可愛いです!」

 

太一「女物しかなかったからとりあえず着てみた。」

 

バスルームから離れ、とりあえず霊夢達がいる客室に戻る。

 

太一「咲夜~、風呂ありがとね。」

 

咲夜「太一様!?お嬢様が着ている服と同じなのに、凄く綺麗......」

 

霊夢「女装が良く似合う事は知っていたけど、まるでお人形ね......」

 

紗椰「ヤバい......可愛過ぎて頭がパンクした......」

 

もう女物の服着ていても恥ずかしくないな、多分今まで着ていた紳士服全部処分してもいいや......

 

フラン「お兄様可愛い~!お嬢様言葉話してみて!」

 

太一「..................」

 

半蔵「リーダーになんて説明しようか......」

 

弾幕ごっこ終えて、ゴスロリ服が似合い過ぎる太一、今日はこのまま紅魔館でお泊まりする事になるが、今までで一番恥ずかしい思い出が出来てしまった......

 

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

半蔵の魔神 酒呑童子

能力 あらゆる毒を操る能力

酒呑童子の特徴は鬼そのものだが、幻想郷の鬼とは桁違な強さを誇り、どんな生物も殺せる毒を兼ね備えいる為、通称 毒鬼神と恐れられている。戦闘だけではなく、相手を捕らえ自白するまで拷問する事も可能。

魔神解放 半蔵の合言葉で超越憑依

魔神解放で難易度の高い忍術を扱えるだけではなく、相手の毒を吸収する効果が備わる。


次回予告

弾幕ごっこが一段落し、紅魔館でお泊まりする太一達、現実の世界で不知火 亮治が何故幻想郷の事を知っているのか、霊夢達はレジスタンスと魔導防衛軍の関係を探る為に現実の世界に行こうと試みる。

次回 東方禁忌魔族 不安の旋律


記憶の為に、私は戦う............


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不安の旋律

今回はリーダーの不知火 亮治のキャラメモを投稿します。


紅魔館でお泊まりする事になった太一達、フランと仲良くなった太一は、ゴスロリ服で女装した結果、お人形のような可愛さに皆が魅了されてしまう程可愛くなっていた。

 

太一「......ふぁ~......ぽかぽかして眠くなってきた......」

 

紗椰「太一......眠いなら私と一緒に寝ない?膝枕してあげる☆」

 

フラン「ダメ~!お兄様は私と一緒に寝るの!」

 

咲夜「あの~、太一様が混乱してますよ。私が管理します。」

 

可愛いお人形の取り合いのように太一を引っ張り合う。純白に近い白い肌、長い黒髪に赤い瞳、完全に綺麗なお姫様である。

 

半蔵「......とりあえずリーダーに報告だけしておこう......」

 

半蔵は客室から離れ、美鈴と反対の所で亮治に連絡する。

 

亮治「............半蔵か、定期連絡にしては遅かったな。」

 

半蔵「リーダー、途中戦闘に巻き込まれてしまったので、遅くなり申し訳ございません。太一は無事見つける事が出来ました。」

 

亮治「そうだったのか......でも太一を無事見つける事が出来て良かった。本部に帰る事は出来そうか?」

 

半蔵「今は出来そうにもありません、少し説明します。」

 

スマホを通じて、半蔵は幻想郷で起きた出来事を一から話す......

 

亮治「............太一がバハムートを解放すると思わなかったな......半蔵、もうしばらく幻想郷で太一の行動を観察して欲しい。本部に帰還出来る時になった私に直接連絡、定期連絡は楓花に頼む。」

 

半蔵「御意、後程連絡させていただきます......」

 

連絡を終えた半蔵は、紅魔館の客室でお泊まりする。

 

亮治「............はぁ、太一が無事生きていて良かった。だが出来る所なら魔神解放させたくなかったな......」

 

レジスタンスの本部で亮治は太一の事で悩んでいる。太一の魔神バハムートは破壊の化身、完全解放してしまえば世界が滅ぶ程の力を持つ為、封印する方法は今の所無い。

 

???「リーダー、少し休んで下さい。また体を壊したら皆に心配かけますよ。」

 

亮治「......楓花、さっきの会話聞いていたのか......」

 

レジスタンスのオペレーター、伊吹 楓花が亮治を心配するあまり会話を盗み聞きしていた。亮治、楓花も同じく禁忌の魔神を体内に宿している。

 

楓花「太一が無事で良かったけど、リーダーが倒れたら全部水の泡よ!」

 

亮治「わかっている。だけど本来の目的を果たさねば魔導防衛軍に勝てな......ゴホッ!ゴホッ!」

 

楓花「また咳しているわよ!私がリーダーの代わりになるから休んで!」

 

亮治「............すまない、ベッドで休ませてもらう......」

 

楓花は亮治を病室に運び、ベッドに寝かせる。亮治も同じく魔神を体内に宿す者の一人だが、年齢が原因で体の負担が強い。

 

亮治「.........私の体も長く持たないのかもしれない......近い内全員に伝える事にしよう......」

 

亮治は不安を呟きながらもベッドに寝て、疲労で眠りつく......

 

 

 

 

亮治の脳内にある記憶が蘇る......

 

 

 

 

5年前......

 

 

 

亮治「遂にレジスタンスも、後少しで禁忌の魔神が揃うな。」

 

半蔵「そうだな、後一人で魔神が揃い、魔導防衛軍に勝つ事が出来る。」

 

紗椰「勝利したら、皆で祝勝会しましょう!」

 

レジスタンス皆「おぉ!!」

 

 

魔導防衛軍の拠点を半分以上制圧し、亮治率いるレジスタンスは魔神の力で民を救って来た。この勢いのまま魔導防衛軍を倒せば、政権を亮治が握る事が出来る。

 

楓花「リーダー!魔導防衛軍が制圧した拠点を奪いにきたわ!」

 

亮治「わかった!動ける者は出撃だ!」

 

この時魔導防衛軍との戦争はレジスタンスの優先だったが、卑劣な戦いに亮治は憤怒している。

 

モブ敵兵A「とりあえず拠点を取り戻したな......」

 

モブ敵兵B「あぁ、レジスタンスに対抗する為に魔神を宿す者を仲間にしたからな......」

 

太一「..................」

 

この時太一は魔導防衛軍の兵器扱いされていて、自由から程離れた傀儡と同じ状態で、喋る事が不可能である。

 

太一「......頭が痛い......」

 

モブ敵兵C「マズイ!洗脳が解ける!」

 

???「私に任せて、呪縛心(アビス・マインド)!」

 

太一「............レジスタンスを壊す......」

 

モブ敵兵A「良かった。セリーヌ様、ありがとうございます。」

 

セリーヌ「太一が頭痛に反応すると洗脳が解けるからね、あらかじめテストして良かったわ。」

 

魔導防衛軍幹部セリーヌ・ロビンソン、女幹部にしてトップクラスの戦闘力と指揮力を兼ね備える最強の軍人。レジスタンスと互角に並ぶ強者だ。その時、

 

モブ敵兵B「セリーヌ様!レジスタンスが来ました!」

 

セリーヌ「これで魔神を奪還出来るわ!直ちに作戦実行!」

モブ敵兵達「了解!」

 

 

15分後............

 

 

セリーヌ「あらあら、魔神を宿す者が勢揃いね。」

 

半蔵「高飛車な口調、セリーヌ・ロビンソンだな!」

 

セリーヌ「動かないで!この子供の命は無いわよ。」

 

セリーヌは太一を人形扱いするように、亮治達に見せつける。

 

亮治「......わかった、武器を捨てよう......」

 

紗椰「リーダー!」

 

亮治「紗椰!ここは私に任せろ、楓花にも言ってくれ。」

 

紗椰「............お願いします............」

 

亮治は取り乱す事なく冷静に武器を捨て、セリーヌの所に進む。

 

セリーヌ「よろしい、では我々の要求に答えれば、この少年を解放しよう。」

 

亮治「要件はなんだ?」

 

セリーヌ「魔神の力を受け渡す。今いる魔神全部ね。」」

 

亮治「......私の魔神を含めてか......」

 

この場には魔神を宿していない者もいるが、魔神を受け渡す場合、契約を完全に解除しなくてはならない為、正直痛い。

 

亮治「わかった、だが最初に私の魔神を受け渡してからにしてくれ。」

 

セリーヌ「いいでしょう、でも妙な真似したらこの子を殺すわ。」

 

亮治「......汝の名は、アルキメデス・カミネロ......姿を現せ......」

 

だが紗椰は言霊を出せる準備をしていたが、その時、

 

 

バキュンンン!!

 

一発の弾丸が、紗椰の左胸に直撃する。

 

亮治「貴様!約束が違うぞ!」

 

セリーヌ「彼女の能力を考えれば当然じゃない、魔神は頂くわよ......」

 

セリーヌの部下がスナイパーで紗椰は狙撃した事に、亮治は完全にキレた!だがこの時、予想外な事が......

 

太一「............殺す......全て......殺す!!」

 

モブ敵兵A「ぐうああああああああ!!!!」

 

モブ敵兵B「やめてくれええええええ!!!!」

 

紗椰を狙撃したスナイパーを含め、セリーヌの部下を次々焼き殺してゆく。

 

モブ敵兵C「これ以上好きにさせん!」

 

直ぐ様気付いた敵兵士も太一を抑えるが、

 

ボギャンン!!!!

 

 

回し蹴りで首を切断した......

 

太一「......憎い......憎い憎い!この世の全てを皆殺しにしてやる!!」

 

太一の憎悪が爆発し、拠点一面が業火で燃やし尽くされる。

 

太一「......女でも......殺す!何もかも......全て殺す!」

 

セリーヌ「やめて......こないで......」

 

セリーヌは必死に命拾いするが、太一に届かない。怨念の業火が激しくなり、

 

セリーヌ「いやああああああ!!!!」

 

頭を掴んで直に業火を浴びせ燃やし殺してゆく............

 

半蔵「リーダー......もしかしてあいつ、禁忌の魔神を宿しているんじゃないか?」

 

亮治「間違いなく魔神の力だ!今すぐあの子を止めるぞ!」

 

この時、太一自身はバハムートが体内に宿っている事に気付いていないが、憎悪が強く怨念が暴走している。

 

亮治「やむを得ない、森羅万象!汝の名はアルキメデス!」

 

亮治は魔神解放し、辺り一面燃やし尽くしていた業火を一瞬にして鎮火する!

 

太一「............誰であろうと......殺すまで!」

 

だが太一の暴走は止まらない、その時、

 

紗椰「『苦しめ!!』」

 

紗椰の言霊が太一に直撃する!

 

太一「......苦しい......」

 

紗椰「お願いだから辞めて!このままだと全ての人を殺す事になるわよ!」

 

太一「............助けて............」

 

 

バタッ!!

 

 

紗椰は放った事言霊により、太一は絞め落とされた......

 

 

 

2時間後............

 

 

亮治「......ハッ!!!!............夢か......」

 

 

 

昔の出来事が悪夢となり亮治は目を覚ます。

 

 

楓花「リーダー、また悪夢を見たんですね。」

 

亮治「......すまない、また太一が暴走している夢を見た......」

 

楓花「私も太一が暴走している所を何度も見ているけど、最初に会った時が一番酷かったわね......」

 

レジスタンスメンバーで、太一だけが魔神を制御する事が出来ない。その反面、素手や武器による武術、多種多様に召喚獣を操る。オリジナルの魔法を編み出す強さを持っている。

 

楓花「今は半蔵と紗椰が太一を連れ戻す事を信じて待ちましょう。」

 

亮治「そうだな......私もしばらく休もう......」

 

 

亮治は不安を抱えるも、紗椰と半蔵が無事に帰って来る事を願い眠りつく............

 

 

 

その頃幻想郷では......

 

 

太一「......やっと元に戻ったよ。て言うか、何で霊夢達が僕の側から離れないの?」

 

フラン「だってお兄様、お人形みたいに可愛いんだもん!」

 

太一「......この服着るんじゃなかったな......」

 

紅魔館でお泊まりし、太一は完全に元通りに戻った。

 

紗椰「とりあえず、太一が完治して良かったわ。」

 

半蔵「そろそろ俺達も本部に帰ろう。リーダーが心配するからな。」

 

紗椰も半蔵も安心し、本部に帰る準備をする。だが、

 

美鈴「お嬢様大変です!謎の集団が、人里を襲っています!」

 

門番の美鈴がノックしないでレミリア達に知らせる。

 

レミリア「何ですって!相手は誰なの!」

 

美鈴「それが、悪趣味な紋章の集団が、住人を襲っていて、何名か殺されてしまいました......」

 

悪趣味な紋章...........魔導防衛軍の旗印だ......

 

霊夢「異変ね!私が人里行って来るから太一達は待ってなさい!」

 

太一「霊夢、残念だけど魔導防衛軍は僕達が片付ける。邪魔になるから引っ込んで頂戴。」

 

いくら霊夢でも魔導防衛軍が絡んでいるなら戦う。幻想郷じゃ異変と呼ばれていても、レジスタンスにとっては生きるか死ぬかの戦争だから引っ込んでほしい。

 

霊夢「太一!これは私の仕事よ!異変解決に素人が手出しする事は博麗の巫女が許さないわ!」

 

太一「うるさい!魔導防衛軍は僕達レジスタンスが片付ける、いくら霊夢が強くても、一瞬で殺されるよ。」

 

紗椰「私達は魔導防衛軍が卑劣な軍である事を知っている、異変解決なんてレベルじゃ無いわよ。」

 

半蔵「霊夢、これが俺達の答えだ。先に人里に行ってるぞ。」

 

太一、半蔵、紗椰は防衛軍が襲っている人里に向かう......

 

 

 

フラン「お兄様があんな事言うなんて、魔導防衛軍っていう敵が物凄く憎いんだね......私も行って来る!」

 

レミリア「フラン!まったくしょうがないわね!咲夜!行くわよ!」

 

咲夜「わかりました!お嬢様、妹様、私も戦います!」

 

 

幻想郷に突然魔導防衛軍が入り込み、レジスタンスの太一、半蔵、紗椰は防衛軍を倒す為に人里に向かう......異変解決の為に戦う霊夢を足手まといと言った理由が不明のまま、紅魔館のメンバーと霊夢は、太一達の後を追ってゆく.................

 

 

 

 

 

次回に続く............




不知火 亮治

レジスタンスのリーダーであり、魔神を宿す者の中で最年長。これまで数多くの防衛軍と戦ってきたが、仲間が犠牲になる所も、戦えなくなった者達を見てきた為、メンバーの事をいつも気遣いしている。五年前、最後の魔神を仲間にする為に太一を探していたが、あまりの暴走の激しさに、悪夢として蘇る事が多い。

性別 男性 年齢 45歳

能力 不明

禁忌の魔神 アルキメデス・カミネロ

魔神詳細 不明


次回予告


紅魔館でゆっくり休んでいた太一達だが、突如魔導防衛軍が幻想郷に入り込み人里を襲う。霊夢も異変解決の為に動こうとするが、レジスタンスである太一は足手まといとしか思わず霊夢の意見を拒む。幻想郷で魔導防衛軍とどう戦うのか......


次回 東方禁忌魔族 歪みの異変


記憶の為に、私は戦う......




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歪みの異変

今回は新キャラ追加します


魔導防衛軍が幻想郷に突入して来た、霊夢にとっては異変なのかもしれないけど、レジスタンスにとっては最悪の事態だ。

 

半蔵「紗椰、太一、能力全開で戦うぞ。」

 

太一「幻想郷を傷つけるのは嫌いだけど、魔導防衛軍は許さない......」

 

僕は魔導防衛軍に怨みがある。父と母を目の前で殺され、魔導防衛軍に兵器扱いされた憎しみは消えない。

 

霊夢「太一!あなたは幻想郷に来て間もないのよ!異変に介入する事は許さないわよ!」

 

太一「ふざけるな!魔導防衛軍は殺す敵、誰か何を言おうと防衛軍は殺さなければならない相手なんだ!」

記憶を取り戻す為に幻想郷に来たけど、まさか奴らと戦う事になるとは思わなかった。僕達レジスタンスは魔導防衛軍を滅ぼす為に結成されたんだ。誰が何を言おうと戦う、それだけだ。

 

フラン「お兄様!私も手伝うよ!」

 

レミリア「あなた達の事情は知らないけど、幻想郷の異変ならば戦うわ!」

 

太一「レミリア......フラン......」

 

霊夢「異変解決は私専門よ、あなた達が知ってる敵なら協力するわ。」

 

太一「......わかったよ......だけど気をつけろ、魔導防衛軍は雑魚兵士でもそこそこ強い能力を持っている。」

共に人里に向かう事を決め、準備する。その時、

 

???「レミィ、私を置いていくのは失礼よ。」

 

レミリア「ごめんなさいパチュリー、ちょっと色々あって呼ぶの忘れていたわ。」

 

客室にパチュリーが入り込んできた。多分僕の予想ではれっきとした魔法使いだと思う。

 

魔理沙「パチュリーもいたのかよ......」

 

パチュリー「魔理沙、今日は見逃してあげるけど次来たら本貸さないわよ。」

 

太一「......これ以上深入りしない方が身の為だな......」

 

魔理沙とパチュリーの関係は知らない方が良さそうだ......だけどこれだけは言える、パチュリーは僕よりレベルは下だけど熟練の魔法使いだと言う事はわかる。

 

パチュリー「あなた......もしかしてフランと弾幕ごっこしていた太一?女性にしか見えないけど......」

 

太一「そうだよ、でも紹介は後回しだ。まずは防衛軍を完膚なきまで殺してからだ。」

 

パチュリー「わかったわ、私も協力するわよ。」

 

味方が増える事はありがたい、だけどこれだけは言いたい。

 

太一「行く前に一つ言わせて欲しい。死ぬじゃねぇぞ!!」

 

皆「オォ!!」

 

気持ちを一つにし、魔導防衛軍が制圧している人里に向かう......

 

 

15分後......

 

 

敵兵士A「住人ども!変な真似するんじゃねぇぞ!」

 

敵兵士B「動いたら殺すぞ!大人しく従え!」

 

防衛軍の兵士が人里の住人を武器で脅し、殺そうとしている。

 

モブ住人「やめてくれ!俺は家族がいるんだよ!」

 

敵兵士C「関係無い、お前から最初に殺してやるよ。」

 

魔導防衛軍は慈悲など無い、基本殺戮を好む最悪の集団だ。

 

咲夜「......酷い、私が能力で住人を助けます!太一様達はとりあえず暴れてください!」

 

紗椰「その必要は無いわよ、間もなく敵兵士は頭を撃ち抜かれて即死する。」

 

咲夜「?どう言う事ですか?」

 

紗椰は一部釈迦の能力を発動し、未来予知を発動している。

 

5.4.3.2.1......

 

敵兵士C「ぐはっ!!!!」

 

弾丸が脳天を貫通し、敵一名即死!!

 

レミリア「嘘!?私能力使用しているのにわからなかったわよ!」

 

半蔵「当然だ、俺達レジスタンスの中でも絶対必中のスナイパーがいるからな。」

 

霊夢「もしかして、太一達と同じ魔神の力もあるの?」

 

太一「そうだよ。この状況で堂々と撃てる人は楓花だけだ......」

 

レミリアでさえ彼女の存在にすら気付かない。防衛軍兵士から半径約1000メートル離れた所から射撃したからだ。

 

 

人里の森にて......

 

 

楓花「......やっぱり尾行して正解ね。防衛軍兵士見たらとりあえず即死させないと危ないからね。」

 

楓花は人里から1000メートル離れた場所にいて、零撃と言う名のスナイパーライフルで敵兵士を撃ち抜く。

 

楓花「どうやら太一を捜索していた半蔵も紗椰ちゃんもいるわね。でも、変な格好している人達が多いわ......」

 

双眼鏡で位置確認し、再び狙撃体制に入る。

 

紗椰「どうやら敵兵士も楓花の存在に気付いていないようね。この後の行動は、別動隊が報告しに来る。」

 

紗椰の予知は的中した、だが楓花は報告しようとする兵士を、

 

楓花「delicate!」

 

バギュン!!!!

 

ワンショットで即死!だが、

 

楓花「あら?負傷した兵士だった、まぁいいや。」

 

脳天を貫通した兵士が、ボロ雑巾のような姿だった。

 

???「楓花~、あえて生かした敵を殺すなよ~。」

 

楓花「駄目よ、いくら作戦でも魔導防衛軍は確実に殺す相手よ。誠太、まずは太一と合流するんだからね。」

 

誠太「はいはい、まぁオイラもリーダーの作戦に乗りたいけど、上級の奴らじゃ無いから大丈夫かな~。」

 

楓花の共に行動しているのは、太一と同じく魔神を宿す者である。名前は風間 誠太、おとっとりでのんびり口調な喋り方はレジスタンスメンバーでも誠太だけだ。だけど行動力と戦闘は半蔵と同じ位強い。

 

誠太「雑魚兵士は正直殺しても大丈夫だけど、幹部らしき人は現れないね~。だけど誠、太一達がいるのは本当だったんだね~。」

 

楓花「誠太は真面目なのかはっきりしなさないよ!でも行動力は一人前って認めてあげるわ。」

 

楓花は真面目過ぎる所があるのか、ツンデレな性格だ。メンバーに対してもツンデレな部分が激しい為、可愛い。

 

人里に戻る............

 

 

敵兵士A「一端退却だ!セリーヌ様にスナイパーが現れた事を報告しろ!」

 

敵兵士全員「了解!!!」

 

半蔵は地獄耳で兵士の会話を盗み聞きする。すると、

 

半蔵「セリーヌ!?あいつ生きていやがったな!」

 

セリーヌの名前を聞いた瞬間取り乱す。昔太一を救出した時に戦った防衛軍の幹部だ。

 

半蔵「二度と蘇らないようにしてやる......魔神解放するぞ!」

 

太一「落ち着け半蔵!」

 

半蔵「太一、お前は覚えていないかもしれないが、セリーヌ。一度戦って確実に殺した相手なんだ。だからこそ俺が片付ける......」

 

紗椰「半蔵、わかったわ。他の敵は皆で片付けるから任せて!」

 

レミリア「私達、これでも強いのよ!」

 

フラン「大丈夫!太一の敵は壊しまくるね!」

 

魔理沙「異変解決は霊夢だけじゃないんだぜ!」

 

霊夢「太一も惚けて無いで、異変解決するわよ!」

 

............今は言えないけど、心からありがとうって言いたい。

 

太一「皆......いくぞ!」

 

半蔵達「おぉ!!」

 

 

幻想郷で魔導防衛軍との戦いが今、始まる!!

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

伊吹 楓花

体内に魔神を宿す者の一人で、レジスタンス最強のスナイパー。真面目過ぎる性格なのかツンデレが激しく、ギャップ萌えが可愛い。元々魔導防衛軍に所属する事を希望したが、リーダーの不知火 亮治とたまたま外食した事で急遽レジスタンスに加入する。

禁忌の魔神 ???????

能力 全てを透視する瞳

半径5000メートル以内の物体や人物を特定する事が可能で、更に相手がどんな行動をしているのか確認する事が出来る。愛用のスナイパーライフルのスコープは一切使わず、裸眼で敵の急所を撃ち抜く程視力が強い為、半蔵と同じ生まれつき能力持ちの人間である。


次回予告


魔導防衛軍と戦うレジスタンスと異変解決者達、楓花と誠太が別行動している途中、殺したはずのセリーヌが生きていた......連合を結成した太一達は、魔導防衛軍を倒す事が出来るのか?


次回 東方禁忌魔族 激突!幻想郷人里乱闘

記憶の為に、私は戦う......




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激突!幻想郷人里乱闘

調子が良い時は、投稿ペースを早める予定です。ただし、自身の病気により、遅れる事があります。


人里に魔導防衛軍が乱入し、幻想郷は大混乱になっている。何故防衛軍が来たのかわからないけど、このまま生かす訳にはいかない......

 

半蔵「......戦う前に一つ言う事がある。太一と紗椰は知っているが、霊夢達にも重要な事だ。」

 

太一「......なるほど、察しがついたよ。」

 

幻想郷の掟では、異変を起こした者を許すべからずと書いてあったが、おそらく半蔵はスペルカードによる決闘を無視しなければならないと気付いたのだろう。

 

半蔵「......幻想郷じゃスペルカードによる決闘って書いてあったけど、残念だが俺達の世界じゃガチの殺し合いだ。」

 

霊夢「ふざけないで!私、これまで異変解決してきたけど、今まで相手を殺して解決した事無いわよ!」

 

太一「幻想郷じゃそうかもしれないけど、俺達レジスタンスは魔導防衛軍を滅ぼす為に結成された集団だ。」

 

紗椰「甘ったれな気持ちで戦うと、死ぬよ......」

 

魔理沙「............」

 

いつも防衛軍と戦う時は、相手がどんなに辛い状況でも確実に殺す。今まで防衛軍に家族を殺され、全てを奪われた憎しみは残虐に殺す事で怨みを晴らしていた。

 

太一「こんな僕だけど、魔神を宿してからは沢山人殺して来たよ。だけど防衛軍の幹部はかなり強い、生半可な気持ちでいたら負ける。」

 

半蔵「良い機会だ、この際俺達レジスタンスと魔導防衛軍の戦いを見物するんだな。」

 

話している場和じゃ無い、そろそろ戦わないと防衛軍が更に侵略して来る。

 

紗椰「......皆、セリーヌが拠点にしている場所がわかったわ。急ぐわよ!」

 

拠点がわかれば後は壊すだけ、参る!!

 

 

 

防衛軍人里拠点にて......

 

 

 

セリーヌ「遅いわね......そろそろ兵士が連絡するはずなんだけど......」

 

拠点ではセリーヌが部下を待っているが、一向に帰って来ない。当然だ、全ての敵兵士はほぼ楓花と誠太が片付けたからだ。そして、

 

半蔵「雑魚兵士の死体ばっかりだな。」

 

セリーヌの目の前に殺された兵士を投げつける。

 

セリーヌ「半蔵に紗椰!あなた達の仕業だったのね!」

 

半蔵「そうか?だけど半分以上の兵士は脳天ぶち抜かれているぞ。」

 

紗椰「はっきり言って、あなたは幹部の中でも最弱よ。魔神解放しなくても勝てるわ。」

 

幹部のセリーヌに煽りをいれる、防衛軍相手なら怒らせても大丈夫だな。

 

セリーヌ「......へぇ、一度も私と戦った事無い癖に......賭けをしましょう。あなた達のお連れ様と一騎打ちして、あなた達が負けたらこの場で命を捧げる。負けたら好きにしていいわよ。」

 

おいおい、レジスタンスと戦うのが怖くて霊夢達に目を着けたか......まぁいいや、でも誰を選ぶのか慎重に考えないとな......

 

太一「その条件、受けよう。レジスタンス以外なら誰でもいいんだよな?」

 

セリーヌ「太一、紗椰、半蔵以外ならいいわよ。さぁ、誰を選ぶの?」

 

今いるメンバーは、レミリア、フラン、咲夜、パチュリー、霊夢、魔理沙の六人。霊夢か魔理沙に任せてもいいけど、相手の強さを考えるとレミリアかフランが好ましい。

 

セリーヌ「選択は太一が決めるのよ、早くしなさない。」

 

......困ったな、正直な所誰を選ぶか迷っている。誰を選んだらいいのか......

 

霊夢「太一、ここは私がいくわ。異変解決は私の仕事よ。」

 

レミリア「この中で一番強いのは私よ、太一ならわかっているわよね?」

 

魔理沙「太一!迷った時は私を選ぶんだぜ!」

 

フラン「お兄様、迷っているのわかるけど、ここはフランに任せて!相手を壊しても大丈夫だよね!」

 

うーん......四人って意外と迷うな......こんな時は、

 

太一「俺も正直誰にしようか迷っている。だから、召喚獣のコイントスで決めたい。」

 

紗椰と半蔵には教えていないけど、選択に迷った時はコイントスで決めている。表にはシヴァ、裏にはイフリートが描かれている。

 

太一「表か裏を選んで欲しい。恨みっこ無しだよ。」

 

フラン「フランは表!」

 

レミリア「私も表よ。」

 

魔理沙「裏にするぜ。」

 

霊夢「私も裏にする。」

 

意見が割れたな、だけどこれで決める事が出来る。召喚獣達よ、お前の答えを今問い出す!

 

太一「......表だ!フラン、お前に任せるよ。」

 

フラン「私を選んでくれてありがとう!相手を壊して来るね!」

 

よかった......もし裏が出ていたら霊夢を選んでいたけど、自分の直感を信じる事も大事だな。

 

セリーヌ「私の対戦相手は少女?舐められた物ね!」

 

フラン「お姉さん強そうだね!フランが壊れるまで遊んであげる!」

 

魔神と互角に戦えるフランならセリーヌを倒す事が出来る。だけど今回はあくまでも弾幕ごっこじゃ無い、ルールが無いシンプルな殺し合いだ。

 

霊夢「太一!何で私じゃなくてフランを選んだのよ!」

 

太一「霊夢は今まで異変解決した時、感情を捨てて殺した事あるか?」

 

霊夢「............無いわよ......」

 

フランは僕と同じ能力を持っているからこそ、セリーヌを簡単に倒せると信じている。

 

フラン「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

セリーヌ「魔剣!?太一と同じ能力を持っているの!?」

 

セリーヌはフランの力を知らない、だがバハムートと互角に戦える戦闘力がある為、

 

フラン「あははははは!!もっと壊してあげるね!」

 

ガシイイイインン!!

 

セリーヌ「嘘!?防具が壊れかけてる......」

 

レーヴァテインでセリーヌを確実に壊すようにフランは猛攻する!だが、

 

セリーヌ「本気出させてもらうわ!万力斬!!」

 

バキッンン!!

 

一瞬にしてレーヴァテインが折れた......

 

フラン「......そんな!?フランの武器壊さないでよ!」

 

セリーヌは幹部の中で尋常じゃ無い程剛力を兼ね備えていて、硬い鉄柱を折る事も出来る。

 

セリーヌ「これ以上好きにさせないわよ!鋼鐵粉砕!」

 

今度は拳でフランに殴りかかる!だか次の瞬間、

 

バキュンン!!

 

セリーヌ「......あれ?何で胸が貫通してるの?」

 

フラン「フラン何もしてないよ?でも、後少しで壊れそうだね!」

 

セリーヌの左胸が貫通していて、気付いた時には空洞が出来ていた......

 

咲夜「胸が貫通している......妹様にあんな能力があったなんて......」

 

太一「咲夜、胸を貫通させたのフランじゃ無い。恐らくだけど、楓花の仕業だと思う。」

 

無意識に相手の胸を貫通させるならフランにも出来ると思うけど、正確に狙って出来るのは伊吹 楓花しかいない。

 

楓花「......危なかったわね......とりあえずセリーヌの秘めた力を解放させる前に魔神解放して正解ね。」

 

誠太「もう~、楓花は容赦無いね~。おいら真面目なのはいいけど、多分太一達びっくりしてるよ。」

 

太一の推察は当たっていた、楓花が魔神の力でセリーヌの防具ごと銃弾で貫通させていた。レジスタンスメンバーの一人、伊吹 楓花の魔神の名は......

 

楓花「邪殺開眼!汝の名はリュドミラ!!」

 

ロシア最強の女性スナイパー、『リュドミラ・パウリチュンコ』。魔神解放により、相手を弱体化、即死する弾丸を撃ち込む事が出来る。そして、

 

フラン「終わりにするね!ぎゅっとして、ドカ~ン!!」

 

ドゴオオオオオンンンン!!

 

 

 

セリーヌは、木っ端微塵に破壊され、即死した......

 

太一「さすがだなフラン、僕は信じていたよ。」

 

フラン「お兄様!フラン頑張ったよ!」

 

紗椰「まるで兄妹みたいで羨ましいわ。」

 

半蔵「太一は異常なまでに女性の好感度が高いからな......俺、なんとか彼女出来るかな......」

 

魔導防衛軍幹部、セリーヌ・ロビンソン撃破した事で、とりあえず一件落着した。だけど何故防衛軍が幻想郷に入り込んだのかいまいちわからない。

 

霊夢「待って、誰か来るわ。構えて!」

 

太一「構えなくていいよ。レジスタンスのメンバーだよ、先に話してくるよ。」

 

楓花と誠太の元に行く......

 

楓花「太一!皆に心配掛けないでってあれ程言ったのに!今日と言う今日は許さないわよ!」

 

太一「はぁ......だいたいそんな事だと思ったよ。楓花、とりあえず話しを聞いて欲しい。」

 

太一説明中............

 

 

 

誠太「へぇ~、幻想郷って言う世界なんだ。」

 

楓花「あんた、本当に色々と巻き込み過ぎよ......紗椰は半蔵は?」

 

太一「近くにいるよ。それに、幻想郷で良い仲間に出会えたんだ。」

 

楓花と誠太を人里に案内して、霊夢達に会わせないとな。

 

 

 

10分後......

 

 

太一「お待たせ、連れて来たよ。」

 

楓花と誠太が霊夢達の所に寄る。

 

霊夢「あなた達二人も、太一の仲間?」

 

楓花「そうよ、私は伊吹 楓花。」

 

誠太「おいらは風間 誠太。太一達と同じで、魔神を封印しているよ。」

 

楓花と誠太が合流した為、これまでの経緯、僕自身の記憶、今起きている現状を全て話す。

 

 

太一説明中............

 

 

楓花「......一度基地に戻るよ。これ以上リーダーを心配かける訳にいかないわ。」

 

誠太「レジスタンスの本部なら安全だけど、防衛軍がなんで異世界に行けるのか原因を探りたいからね。」

 

とりあえず幻想郷で言う異変の元凶は防衛軍である事がわかるけど、霊夢達を連れて行くべきか決めないと行けないな。

 

紗椰「......霊夢、魔理沙、出来る所なら幻想郷で待って欲しい。行っても足手纏いになる。」

 

霊夢「ふざけないで!私は異変解決が仕事なのよ!幻想郷で起きてる異変を見過ごす事出来ないわ!」

 

魔理沙「そうだぜ!外の世界も気になるけど、一番は何もしない事が嫌いなんだぜ!」

 

仕方ないな......まぁ色々と巻き込み過ぎる僕の事だしね。

 

太一「......わかったよ。レミリア達も着いてくるか?」

 

レミリア「当たり前じゃ無い!あなた達の世界が気になるのもあるけど、退屈が一番嫌いなのよ!」

 

フラン「フランも行く!お兄様の世界行くのが楽しみ!」

 

咲夜「お嬢様と妹様に着いてゆきます。それと、門番の美鈴がサボらないように連れて参ります。」

 

パチュリー「レミィ達が行くなら私も行くわ。」

 

全会一致したな、だけど皆に約束して欲しい事がある。

 

太一「皆、死ぬんじゃねぇぞ。」

 

皆「おぉ!!」

 

 

気持ちを一つにし、幻想郷から現実の世界に戻る............

 

 

 

 

 

その頃レジスタンス本部では............

 

 

楓花「リーダー、太一達を無事基地に帰還する事が出来ます。」

 

亮治「ご苦労だ楓花、とりあえずロビーに案内して待機してもらった欲しい。」

 

楓花「了解しました。ですが、あまり無理をしないでください。」

 

亮治「わかった............」

 

 

楓花が不知火 亮治に太一達を帰還する事が出来る報告を済ませていた。だが、

 

亮治「......幻想郷と言う世界だったな......俺は、いつまで真実を隠さないといかないのであろか......」

 

 

亮治は太一が幻想郷にいた事に着いて、物凄く不安な気持ちを抱いていた......その不安は、果たしてレジスタンスにとって吉と出るか凶と出るか、その結果はいかに............

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

ロシア最強の女性スナイパー リュドミラ・パウリチェンコ

伊吹 楓花が体内に宿している禁忌の魔神、通称『死の女』。楓花は幼い頃から射撃の腕がずば抜けていて、15歳の時には1000メートル離れた場所から的を正確に撃ち抜く技術を身につける事に成功した。

能力 敵を弱体化、又は即死させる能力

スナイパーライフルに相手を弱らせる弱体化魔法や、即死を可能とする弾丸を撃ち放つ事を可能にする。弱体化させた場合、敵の脳内に恐怖を植え付け、最終的には死に至る程で確実に仕留める事が出来る。『撃っていいのは撃たれる覚悟がある者だけだ』並外れた精神力を持たない者には、魔神を解放させる事は出来ない。

魔神解放の合言葉 邪殺開眼


次回予告、


レジスタンス本部に帰還する太一達、異変解決の為に霊夢達を連れるが、リーダーの不知火 亮治が不安な気持ちを抱いたまま落ち着かない。亮治と幻想郷の関係はいったいなんなのか?

次回 東方禁忌魔族 捨てたい過去と守りたい葛藤


記憶の為に、私は戦う......




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消せない過去と守りたい葛藤

活動報告コメント待ちです。それと、サブタイトルとは違う内容になってしまいます。


人里を襲った防衛軍を掃滅し、楓花、誠太と合流する事が出来た。

 

半蔵「皆、準備はいいか?これから本部に戻るぞ。」

 

紗椰「大丈夫よ、最後に本部に帰ったの半年前だけど平気よ。」

 

これから霊夢達をレジスタンスの本部に連れていくが、僕も本部に帰るのは物凄く久しぶりだ。皆僕の事覚えているかな?

 

太一「それじゃ、行くよ。帰還!」

 

ジュバッ!!

 

 

 

レジスタンス本部にて............

 

 

???「お知らせします、魔神者が5名帰還しました。」

 

亮治「やっと戻ったか......太一の問題事はいつも時間が掛かるんだよ......オペレーター、とりあえずロビーに待機させてくれ。」

 

オペレーター「かしこまりました。来訪者もロビーで待機させます。」

 

レジスタンス本部に太一を含む5人の魔神者が帰還する。霊夢達は初めて来た為、

 

魔理沙「なんだここ!?にとりの研究所よりも近未来だぜ!」

 

霊夢「凄いわね、あなた達の世界は謎だらけだわ。」

 

本部その物に驚き興奮している。

 

フラン「お兄様の家、物凄く広いんだね!」

 

太一「ここはロビーだよ、メンバーがいつもここで休憩する場所でもあるんだ。」

 

紗椰「そろそろオペレーターがアナウンスする時間なんだけど、ちょっと遅いわね。」

 

5分後......

 

亮治「あ~あ、魔神者メンバーに通達、司令室に来るように。」

 

レミリア「魔神メンバーって、あなた達だけじゃないの?」

 

半蔵「リーダーや俺達を含めると、12人いる。司令室にいくぞ。」

 

アナウンスの指示に従い、司令室に入る......

 

楓花「リーダー、太一を無事帰還する事に成功しました。」

 

亮治「ご苦労だ楓花、来訪者達も入って来てくれ。」

 

ガチャ......

 

誠太「リーダー、おいら達戻ったよ。他の皆はどこに?」

 

亮治「占拠した拠点の様子を確認しに出掛けている。だけど太一、色々と巻き込むんじゃないよ......」

 

太一「わかってるよ、まぁ紫に幻想郷に連れてこられたって言った方が正しいかな。」

 

亮治「はぁ......お前は自分の行動に自覚を持ってくれ......とりあえず太一は談話室で待機しろ。」

 

太一「わかった。お風呂入ってくるね~。」

 

楓花「もう!人の話を聞きなさいよ!」

 

半蔵「楓花、太一もう風呂場に入ったぞ......」

 

気付いた時には既に遅い、太一は風呂場に直行している。

 

霊夢「私、太一とある程度生活したからわかるけど、マイペース過ぎる行動は世話が妬けるわ......」

 

誠太「まぁとりあえず落ち着いて、おいらが談話室に案内するからそこで休憩しよう。」

 

亮治「誠太、悪いが来訪者達に案内させるの後にして欲しい。色々と聞きたい事がある。」

 

誠太「わかったよ~、話が終わったら声かけて~。」

 

紗椰達四人は談話室に戻り、霊夢達は司令室に残る。

 

美鈴「あの~、私咲夜さんに連れられたのですが、ここって紗椰達が言う本部ですよね?何故私達を残すんですか?」

 

亮治「私が君達に聞きたい事は、幻想郷で太一の行動について教えて欲しい。」

 

霊夢「ちょっと待って、何であなたが幻想郷の事知ってるの?」

 

霊夢は亮治が幻想郷について知ってる事に違和感を持つ。

 

亮治「幻想郷については後で話す、まずは君達の名前を知りたい。」

 

霊夢「わかったわ。私は博麗 霊夢。異変解決者よ。」

 

魔理沙「あたいは霧雨 魔理沙、魔法使いだぜ。」

 

レミリア「紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。」

 

フラン「私はフラン!太一は私のお兄様だよ!」

 

咲夜「メイド長の十六夜 咲夜です。」

 

美鈴「門番の紅 美鈴です。」

 

パチュリー「紅魔館図書館のパチュリー・ノーレッジよ。」

 

ざっくりと自己紹介を終え、本題に移る......

 

亮治「まずは君達を巻き込む事になってすまなかった。魔導防衛軍が幻想郷に入り込むのは想定出来なかった。」

 

レジスタンスは魔導防衛軍を滅ぼす為に結成された軍団であり、己の心を尊重する優しき者だけが所属していて、ざっくりとした内容は太一から説明受けている。

 

亮治「霊夢、私は幻想郷については知ってるが、魔導防衛軍を倒す協力をしてくれるなら答えよう。今答えても、全てが解決する訳では無い、共に協力して欲しい。」

 

霊夢「わかったわ、異変が解決したらしっかり答えてもらうわよ。」

 

霊夢が承諾してくれて良かった。だけど、リーダーが何故幻想郷の事について知ってるのか僕にもわからない。だけど防衛軍と戦う前に、

 

亮治「霊夢、君達も我々と同じ能力者である事はわかるが、戦闘力を知りたい。」

 

レミリア「私、幻想郷じゃ最強の吸血鬼よ!実力を疑うならレジスタンスのメンバーと勝負するわよ!」

 

亮治「ならば魔神者と戦ってもらうぞ。もうすぐメンバーの一人が帰って来るからな。」

 

亮治の言葉は的中した。すると、

 

オペレーター「魔神者一名帰還しました。」

 

亮治「オペレーター、司令室に誘導してくれ。」

 

オペレーター「かしこまりました、司令室にて亮治様がお待ちしています。」

 

???「帰還してリーダーから呼び出し珍しいわ。まぁ面倒な事だと思うけど......」

 

 

3分後............

 

???「リーダー、呼び出しって何?手短に済ませて頂戴。」

 

亮治「......リリカ、司令室に入る前に髪を直してから入ってこいよ......」

 

レジスタンスメンバーの一人、リリカ・ドルトムントが本部に帰還した。彼女も太一達と同じ魔神者である。だが何故かリリカは怒った状態で、

 

リリカ「女湯に太一が入ってたの!混浴じゃないのに何で太一は女湯に堂々と入っているの!?」

 

リリカは任務が終わると必ず風呂に直行するが、太一が風呂に入っている為行く事が出来ない。

 

楓花「また!?今度と言う今度は弾丸を体に埋め込んでやるんだから!」

 

誠太「太一は基本お風呂入る時は絶対女湯なんだよね~、純白に近い白い肌と長い黒髪を男の人に見られたくないからね。」

 

レジスタンスの風呂は男湯、女湯に別れているも太一は必ず女湯に入る。

 

パチュリー「......魔理沙とは違う厄介な事が毎回あるのね......」

 

半蔵「リリカ、もうすぐ太一が風呂から出てくるけど、注意した所で無駄だからな......」

 

10分後............

 

 

太一「ふぅ~さっぱりした~。」

 

皆「!?」

 

僕なんかやらかしたかな~?シルフにこないだ買ったゴスロリ服を着ているだけなんだけど......

 

楓花「......何で女物の服を堂々と着れるのよ......でも、お人形さん見たいで可愛い!」

 

リリカ「楓花が太一にデレた......いつもならキレるのに......」

 

亮治「......これから太一に男物の服はいらないな。」

 

黒い長袖のワンピースに、皆が太一を女として見ている。

 

亮治「......まぁ、これで七人になったから良しとしよう。」

 

本題に戻るが、これから行うのは幻想郷から来た七名と、今いる魔神者七人でバトルシミュレーションを行う。幻想郷では弾幕ごっこによるスペルカード決闘だが、現実の世界は甘ったれた決闘はしない。

 

半蔵「今から霊夢達は俺達と戦ってもらうが、一対一によるバーリトゥードにする。」

 

紗椰「私の世界は戦いにルールはいらないけど、命の奪いにならないようにルールを設定するよ。」

 

弾幕ごっこではスペルカードの制限があるが、弾幕以外の攻撃、己の能力完全解放、ただし相手が気絶、ギブアップ、10カウントで立ち上がれなかった時に勝負を終わりする。

 

レミリア「面白いわね!ちんけな決闘よりも楽しめるわ!」

 

魔理沙「弾幕以外の攻撃ありなんて初めてだぜ!早く初めようぜ!」

 

誠太「とりあえず訓練所に向かおう~、おいら久々に戦うから思い出さないとね~。」

 

亮治「よし、移動をするぞ。」

 

亮治の後に続き、訓練所に向かう............

 

太一「このエレベーターを下りた先が訓練所だ、ちなみに司令室は2階、訓練所は地下1階、本部は10階建ての建物だよ。」

 

咲夜「紅魔館と違ってずいぶんハイテクですね。」

 

半蔵「半分は魔力で動いているけど、リーダーが微調整してくれた物なんだ。」

 

亮治「そろそろ着くぞ。」

 

エレベーターの扉が開くと......

 

美鈴「凄い!これ全部訓練所なんですか!?」

 

紗椰「そうよ、私達の戦闘スタイルに合わせた訓練所、通称ゼノグレンって呼んでるわよ。」

 

魔導防衛軍に対抗する為、地下1階に訓練所を作ったゼノグレンは、メンバーの戦闘力を上げる為ではなく、新しい能力を目覚めさたり、魔神の力を強化する場所でもある。メンバーに合わせて、魔術、武術、陰陽道、忍術、妖術、さまざまな戦闘スタイルに合わせ、個人の力を強くする。

 

亮治「ゼノグレン、バトルアリーナモード!」

 

オペレーター「かしこまりました、ゼノグレンを闘技場に変形します。」

 

ピカァァァァァァ!!!!

 

1分後............

 

亮治「よし、これでバーリトゥードを行える。早速順番を決めるぞ。」

 

闘技場に変形完了した為、戦う順番を決める。とりあえずスマホに今いるメンバーの名前を入れ、幻想郷から来た霊夢達の名前を入れる。そして、

 

幻想郷チーム、

 

博麗 霊夢

 

霧雨 魔理沙

 

レミリア・スカーレット

 

フランドール・スカーレット

 

十六夜 咲夜

 

紅 美鈴

 

パチュリー・ノーレッジ

 

レジスタンスチーム、

 

新島 太一

 

服部 半蔵

 

五條 紗椰

 

伊吹 楓花

 

風間 誠太

 

不知火 亮治

 

リリカ・ドルトムント

 

皆の名前が看板に刻まれ、団体戦方式になった。

 

半蔵「これで準備完了だ。とりあえずチームの席があるからそこで作戦会議を行い、戦う者は名前を宣言し、闘技場に入場する。戦闘力を確かめると言っても、手を抜くんじゃないぞ。」

 

チーム名前が書かれた席に、各々が移動する............

 

 

レジスタンスチームでは、

 

亮治「半蔵の言う通り、訓練でも手加減するな。心を引き締めろ!」

 

レジスタンスメンバー「御意!!」

 

 

幻想郷チームでは、

 

レミリア「久しぶりに本気だせるわ!誰が相手でも負ける気がしないわ!」

 

フラン「フランはお兄様と戦う!お兄様が一番強いからね!」

 

咲夜「能力が分かっているのは、太一、半蔵、紗椰ですね。残りの人達は注意していきましょう。」

 

魔理沙「今度は絶対負けねぇぜ!霊夢も本当は楽しみにしてるんだろ?」

 

霊夢「そんなんじゃないわよ!でも、負けるの嫌いだからね。」

 

パチュリー「私は後半に出るわ、トップバッターは美鈴がいいんじゃないかしら?」

 

美鈴「私が一番最初に戦います!全勝して私の強さを見せつけましょう!」

 

作戦会議が順調に進み、気合いを高める。

 

 

幻想郷チームは、レジスタンスメンバーに勝利することができるのだろうか............

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

風間 誠太

レジスタンスメンバー、魔神者の一人。口調がのんびりでおっとりな性格。楓花とは真逆な性格だが、行動力は人一倍強く、防衛軍からは幽玄の武人として恐れられている。レジスタンス育ちで、魔導防衛軍にあまり恨みを持たないが、リーダーの亮治からマイペースな者こそ魔神者にふさわしいと告げられ、魔神の試練を乗り越え能力を取得する。

能力 全ての武器を操る能力

誠太は近接戦闘のスペシャリストで、素手、武器による武術も免許皆伝以上の強さを持つ。手を叩くと使用したい武器を出現させる事が可能だが、使用出来る武器が多すぎる為、何も考えないで出現させる事が多い。

禁忌の魔神 ????????


次回予告

異変解決の為に魔導防衛軍と戦う霊夢達、だが幻想郷の住人がレジスタンスメンバーと互角に戦えるのかわからない為、バーリトゥードで戦う事にした。レジスタンスメンバーVS幻想郷チーム、果たして勝利の凱歌を浴びるのはどちらだろうか?


次回 東方禁忌魔族 時間無制限バーリトゥード

記憶の為に、私は戦う......



サブタイトルどうりのストーリーになりませんでした......申し訳ございません............


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時間無制限バーリトゥード

しばらくバトルが続きます。


レジスタンスメンバーVS幻想郷チームのバーリトゥードが宣言され、皆闘技場でスタンバイする。幻想郷チームで最初に戦うのは、

 

美鈴「私が最初に戦います!」

 

紅 美鈴がトップバッターで出場する。すると、

 

『幻想郷チーム 先鋒 紅 美鈴』

 

モニターに名前が刻まれた、今回は幻想郷チームが先に宣言した為、次の試合はレジスタンスが先に宣言しなければならない。

 

紗椰「私が相手するわ。一度戦っているから確実に勝てるわよ。」

 

紗椰は紅魔館に来て一度対峙している為、戦闘スタイルを理解している。だが、

 

誠太「紗椰、悪いけどおいらを先に出させてもらえないかな?」

 

誠太が先鋒を勤めたいと紗椰に頼む。

 

紗椰「誠太が自分からお願いするの珍しいね、何か策でもあるの?」

 

誠太「おいらの能力が幻想郷の皆に知られていない、手の内を証すより心理を試す方がより効果なんだね~。」

 

戦いの定石で、手の内を相手に教えない。紗椰の言霊は美鈴達に知られている事を考えると能力を見せていない楓花、誠太、リリカ、亮治が好ましい。

 

亮治「誠太、先陣を頼む。くれぐれも本気で戦え。」

 

レジスタンスチームも先鋒が決まり、モニターに名前が刻まれる。

 

『レジスタンス 先鋒 風間 誠太』

 

オペレーター「両者、闘技場に入ってください。」

 

残ったチームメンバーは、二人の戦いを超高画質モニターで観戦し、応援の体制に入る。闘技場では、

 

美鈴「相手はてっきり紗椰さんと思っていましたけど、レジスタンスの皆さん危険な気を感じますね。」

 

誠太「おいら魔神者の一人だけど、久しぶりに本気だすよ。」

 

二人が戦闘態勢に入った瞬間、

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ............

 

闘技場にギミックが追加された、

 

亮治「この闘技場は色んな仕掛けが追加されている。今回はフィールドにさまざまな武器が投下されるから好きに使ってもいいぞ。」

 

西と東の壁に数多くの種類の武器が用意されているが、誠太にはあまり関係が無い事だ。何故なら、

 

パァン!!

 

誠太「武装 海竜太刀 水鏡!」

 

誠太は手を叩き、海竜太刀 水鏡を瞬時に装備する。だが次の瞬間、

 

ガギイイイイイインンンン!!

 

誠太「......そんな殺気だってると当たらないよ。」

 

美鈴「どうやら、戦闘スタイルは同じ見たいですね......」

 

美鈴が先手必勝で殴り掛かったが、誠太は刀の鞘で防いでいた......

 

誠太「やるね、ヒュゥゥゥゥゥゥ......」

 

美鈴「!?」

 

謎の呼吸音に美鈴は下がる。そして、

 

誠太「水ノ型 第一式 津波斬り!!」

 

ザシュッ!!

 

美鈴「......皮一枚で助かった......」

 

以前太一が妖夢で戦った技を美鈴に浴びせる!この光景に、

 

霊夢「あの技、太一が妖夢に使ってた技よ!なんで同じ技が使えるのよ!?」

 

レミリア「太一って妖夢とも戦っていたのね、でも良く見ると瞬時に技を出すのは太一でも難しいと思うわ。」

 

レミリアの推測は当たっていた、だが美鈴も一方的に攻撃を受けている訳ではない。誠太の攻撃を見切り、

 

美鈴「彩光蓮華掌!!」

 

バコオオオオオオンン!!

 

誠太「ガバッ!?」

 

強烈な一撃を脇腹に叩き込む!

 

咲夜「上手い!僅かな隙を狙ってカウンターが入りました!」

 

パチュリー「美鈴!このまま攻めて!」

 

幻想郷チームも応援に熱が入る!だが、

 

ドガッ!!

 

誠太「地ノ型 第一式 金剛!」

 

咄嗟に美鈴の連続攻撃を防ぐ!

 

美鈴「やりますね!まるで霊夢さん並みの反射神経ですね!」

 

誠太「小技じゃ通用しない見たいだね。おいらそろそろ魔神解放させてもらうよ!」

 

パァンンン!!!!

 

誠太が手を叩いた瞬間、もう一本の刀も出現する!しかもその刀は炎を纏っている。二刀流になった瞬間、両刀を回転させ、

 

誠太「天下無双!!汝の名は宮本武蔵!!」

 

火炎と水流の渦を巻き起こし魔神解放する!!

 

ブォオオオオオオ............

 

美鈴「これが......魔神......」

 

誠太「さぁ、おいらを楽しませてみろよ!」

 

誠太の魔神は史上最強の剣豪宮本武蔵、だが美鈴は気の力を直ぐ様に感知する事が可能。すると、

 

誠太「招来!五輪刀!!」

 

それぞれ水、火、風、地、雷と刻まれた刀が誠太の元に出現する!

五輪刀は、宮本武蔵の五輪の書を元に作られた神器。更に、

 

パァンンン!!

 

フィールドに多種多様の武器が更に追加された!

 

誠太「今の状態じゃ一瞬で殺られるよ。好きな武器選んでいいよ。」

 

美鈴「私に塩を贈っているんですか?そんな誘い乗りませんよ!」

 

美鈴は誠太の誘いに乗らない、だがこればかりはレミリアと咲夜が、

 

レミリア「美鈴!素手で戦っても勝てないわ!あえて相手の誘い乗りなさい!」

 

咲夜「お嬢様の言う通りです!ここは素直に乗りましょう!」

 

これ以上危険と見抜き、美鈴に警告を送る。少し考え、

 

美鈴「この武器を使わせてもらいますよ!」

 

棍棒と青竜刀を装備し、再び構える。すると、

 

カキィン!!

 

刃同時がぶつかり合い、接近戦が激しくなる!すると、

 

ドカッ!

 

美鈴の攻撃が徐々にヒットした!

 

美鈴「まだまだ!破山砲!」

 

ドゴォォォォンンンン!!

 

レミリア「美鈴が勝利する運命が見えてきたわ!」

 

霊夢「ルール無用が仇になったわね、次の試合誰が出るか考え無いとね。」

 

誰もが美鈴が勝利したように見えるが、レジスタンスメンバーは、

 

半蔵「霊夢達は美鈴が勝利したように見えるかもしれないが、誠太の魔神が本領発揮するのはここからなんだよ。」

 

楓花「最初から本気で戦わないのは気にくわないけど、同じ土俵で確実に勝つ事が出来るからそこは評価するわ。」

 

誠太がこの試合に確実に勝利すると信じていた、すると、

 

誠太「あぁ~、楽しいな~。さっきの技滅茶苦茶痛いけど、おいらの魔神スロースターターだから、思う存分暴れていくよ!」

 

吹っ切れた表情で美鈴に襲い掛かる!

 

誠太「火水ノ型 焔渦 嵐舞い!!」

 

激流と灼熱渦の斬撃波で、美鈴を確実に倒しに行く!

 

美鈴「熱い!?炎と水の同時攻撃なんてパチュリー様でも出来ませんよ!」

 

誠太「驚くのはまだ早いよ!」

 

パァンン!!

 

誠太「風雷ノ型 紫電烈風陣!!」

 

ゴロゴロ......ドコォォンンンンンン!!!!

 

美鈴「はぁ......はぁ、まだ諦めません!」

 

誠太「その根性力、太一並みに強いね!」

 

武器を装備している美鈴も、誠太の千変万化の技に何とか食らいつくのに精一杯だ。おまけに手を叩く度武器をチェンジする事が出来る為、

 

パァンン!!

 

誠太「地炎ノ型 岩剛噴火!」

 

美鈴「華符 崩山彩極砲!!」

 

誠太の技に、美鈴はスペルカードで対抗する!

 

ドコォォォンンンン!!

 

誠太「おいらの技を受けてまだ立ってられるなんて凄いね~。」

 

美鈴「紅魔館の門番は誰よりも頑丈なんですよ!そろそろ決着つけましょう!」

 

お互い一歩も引けない状況、おそらく次の一撃で勝負が決まる。

 

太一「僕も近接戦闘は誠太に勝てた事が無い、だけど美鈴はここまで良く頑張ったよ。」

 

リリカ「レジスタンスメンバーでも、太一以上の根性力は初めて見るわ。」

 

亮治「美鈴の根性力、我々も教えてもらったな......」

 

リーダーも美鈴の根性力を高く評価し、根性力を逆に教えてもらい感謝する。幻想郷チームも、

 

咲夜「美鈴がやる気に満ち溢れた表情、初めて見ます。」

 

魔理沙「あんな戦い見せられたら、私も黙っていられないぜ!」

 

レミリア「美鈴!最後まで諦めないで!」

 

誠太と互角に戦う美鈴が格好良く、応援に熱が入る。

 

誠太「ヒュゥゥゥゥゥゥ............」

 

美鈴「ハァァァァァァァ............」

 

お互い深呼吸で気持ちを整理し、構える。次の一撃で、全てが決まる。

 

美鈴「気符! 地龍天龍脚!!」

 

誠太「二天一流奥義 五輪絶刀!!」

 

ガギィィィィィィンンンンンン!!!!!!

 

お互いの最強技がぶつかり合う!そして、

 

誠太「もらったああああああああ!!!!」

 

ドコォォォォォンンンン!!!!

 

最強技のぶつかり合いを制したのは、風間 誠太。美鈴は力尽きたのか、その場で倒れてしまう。

 

美鈴「......すいませんお嬢様、負けてしまいました。」

 

誠太「おいら久しぶりに本気出せたよ。ありがとう美鈴。オペレーター、勝負が着いたよ。」

 

オペレーター「風間 誠太が紅 美鈴をKOしたので、第一試合を終了します。両者、退場して下さい。」

 

戦いが終わった後、美鈴と誠太は握手し、チームの所に戻る。

 

 

紅 美鈴VS風間 誠太

 

 

勝者 風間 誠太......

 

 

幻想郷チームでは......

 

 

美鈴「すいません、勝てませんでした。」

 

咲夜「美鈴、今回はしょうがないわよ。お嬢様もこればかりは予想出来ませんでしたからね。」

 

レミリア「負けたのは悔しいけど、次の試合で勝てば大丈夫よ。美鈴、しばらく休んでなさい。」

 

美鈴「お嬢様......お言葉に甘えて休ませてもらいます。」

 

激しい戦いだった為、美鈴はしばらく医療室で休み事になった。

 

パチュリー「次の試合は何とか勝ちたいわね、でも良い事に私達は後攻よ。」

 

霊夢「そうね、相手がわかるなら有利よね。」

 

フラン「フラン、早くお兄様と戦いたいな~。」

 

魔理沙「太一に勝てるのフランと霊夢だからな。とりあえず出る準備しないと。」

 

レジスタンスチームでは......

 

 

誠太「とりあえず勝つ事出来たけど、しばらく休ませてもらうよ......」

 

美鈴との激闘で立っているのもやっとで、足がふらついている。

 

楓花「誠太をここまで追い詰めるなんて、私も想像しなかったわ。」

 

亮治「誠太、しばらく医療室で休め。後は我々が勝利するから安心しろ。」

 

誠太「ありがとう~。しばらく寝てくる~。」

 

誠太も疲労が蓄積している為、医療室で休む事にした。

 

太一「ところで、次の試合は僕達が先攻だよ。誰にする?」

 

リリカ「私はまだ戦える準備が出来ないわ。準備が出来たら自らいくよ。」

 

半蔵「難しい所だな、太一だけ相手の能力わかっているが、相手チームで厄介な能力を持っているのは誰だ?」

 

太一「咲夜には要注意した方が良い、時を操る能力はメンバーにもいるけど、」

 

皆が迷っている中、

 

紗椰「私が出るわ。仮に時を止められたとしても、言霊は止める事は出来ないからね。」

 

紗椰が自ら第二試合に出ると宣言する。能力が知られていても、言霊は目に見えない攻撃なので、咲夜でも苦戦すると紗椰は考えている。

 

亮治「わかった、紗椰、任せるぞ。」

 

紗椰「それじゃ、いってきます。」

 

『レジスタンスチーム 次鋒 五條 紗椰』

 

紗椰の名前がモニターに刻まれると、

 

魔理沙「紗椰が相手かよ......言霊は厄介なんだぜ......」

 

魔理沙が嫌な表情でうつむいている。

 

咲夜「お嬢様、美鈴の敗北は私が取り返します!」

 

レミリア「わかったわ、咲夜に任せるわ!」

 

『幻想郷チーム 次峰 十六夜 咲夜』

 

オペレーター「両者、闘技場に入って下さい。」

 

 

第二試合、十六夜 咲夜VS五條 紗椰

 

 

この戦いに勝つのはどちらだろうか......

 

 

次回に続く......

 

 

 




キャラメモ

史上最強の剣豪 宮本 武蔵

魔神の一体、風間 誠太が使用する禁忌の魔神。武蔵で有名なのが、巌流島の戦い、九鬼一門との戦い、五輪の書で有名な武蔵だが、今まで魔神の試練に挑んだ者は誰も武蔵に勝てなかった。だが唯一誠太が武蔵に勝利し、無事魔神と契約する事に成功した。

能力 五輪の書を元にした五輪刀

五輪の書では、水ノ巻、火ノ巻、風ノ巻、地ノ巻、空ノ巻があり、それぞれの巻物を刀に変形する。ただし空ノ巻は属性が無い事から、雷属性を追加させる為に空ノ巻に雷を落とし、今は雷ノ巻にしている。なお、太一も剣術を使用する事が出来るが、誠太のように合わせ技を使用する事が不可能。

剣術の型

水ノ型 火ノ型 風ノ型 地ノ型 雷ノ型

太一は誠太から剣術を教えてもらったが、今の所基礎技しか使えない。基礎技は、それぞれの型の第一式から第十式まで。

次回予告

第一試合は風間 誠太の勝利に終わり、レジスタンスチームが一歩リードした。第二試合は十六夜 咲夜VS五條 紗椰の対決になり、この場にいる全員が注目している。言霊を操る紗椰、時を操る咲夜、果たしてこの戦いに勝利するのはどちらだろうか......


次回 東方禁忌魔族 仏法者VS時のメイド長

記憶の為に、私は戦う......


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仏法者VS時のメイド長

まだまだバトルは続きます。


第二試合は十六夜 咲夜VS五條 紗椰の対戦カードになった。幻想郷チームは1敗している為、この戦いに負けてしまうと後が無くなってしまう。タイトルがメイト長→メイド長かと(タイトル名修正報告できないためここにきにゅうさせていただきました。こっちの勘違いであればすいません。)

 

咲夜「お嬢様の為にも、この勝負勝たせてもらいます!」

 

紗椰「その心意気は誉めてあげる。だけど私に勝つ事は不可能よ!」

 

既に火花を散らしている二人だが、

 

紗椰「一蓮托生!汝の名は釈迦!!」

 

戦う前に紗椰は魔神解放し、六道棍を咲夜に向ける!

 

紗椰「六道棍壱ノ道 天道如意観音 十二天斧!!」

 

咲夜「いきなり魔神解放ですか......様子見る必要ありませんね......」

 

六道棍が変形した事により、咲夜はより警戒心を高める。次の瞬間、

 

ガキイッッンン!!!!

 

紗椰「速い!?未来が見えるのになんで!?」

 

咲夜のナイフが襲い掛かる!本来的なら避ける事はずだが、弾く事に精一杯だ。

 

咲夜「どうやら私の能力が、あなたの能力に悪影響していますね。」

 

咲夜自身は気付いているが、紗椰は全く気付いていない。

 

咲夜「私のナイフで、美しい血色を飾りましょう!」

 

ドバババババババババ!!!!

 

紗椰「なんなの!?攻撃が全く読めない!?」

 

ザシュザシュザシュザシュザシュザシュ!!

 

紗椰「もう許さない!六道棍参ノ道 人間道不空羂索観音 金剛独鈷剣!!」

 

斧槍の状態から片手剣に変形し、咲夜のナイフを弾きまくる!!

 

ガキガキガキガキガキガキガキガキンン!!

 

咲夜「!?攻撃が伸びた!?」

 

一瞬の隙を狙った紗椰の一撃がヒットする!

 

紗椰「踏み込みが足らなかったわね......」

 

咲夜「お嬢様が見ている前で、無様な姿を晒す訳にはいきませんから。」

 

一歩も譲らない攻防に、チームメンバーも思わず息を飲んでしまうが、幻想郷チームは安心して見ている。

 

レミリア「この勝負は咲夜の勝利ね。今度の運命はハズレないわ。」

 

魔理沙「未来が読まれているのに凄いぜ......今後本借りるの辞めようかな......」

 

未来予知の能力を持つ紗椰が、咲夜の攻撃が読めない。その事を紗椰本人は気付いていないが、レジスタンスメンバーは薄々気付きはじめる。

 

亮治「......紗椰の未来予知が通用しない理由がわかった。時間を狂わされているんだ。」

 

亮治の推察は当たっていた。未来予知は、常に通常の時間よりも先読みしている状態の為、時を止められたり、遅くなったりすると未来を読む事が不可能になる。

 

半蔵「太一の言う通り、咲夜の能力が厄介と言っていたが、紗椰との相性がここまで最悪だと思わなかったな......」

 

楓花「時間の感覚がわからないとなると、多分負けるかもしれない......でも諦める事だけは許さないよ!」

 

レジスタンスメンバーも、不利な状況に紗椰を心配してしまう。だが状況は中々変わらない、

 

咲夜「どうやらこの勝負、私の勝ちですね。」

 

闘技場の周りには無数のナイフが張り巡らし、咲夜は完全に勝利にひたっている。

 

咲夜「終わりにします。幻世 ザ・ワールド!!」

 

時を止め、ナイフを無数に設置し解除した!だが、

 

咲夜「あれ?ナイフが動かない?」

 

時止めを解除しているのにも関わらず、ナイフがずっと空中に止まったままになっている。

 

紗椰「......ようやくあなたのからくりに気付けたわ。私も少しばかり卑怯な方法で戦わせてもらうわ!」

 

咲夜の能力に気付き、紗椰は言霊で無数のナイフを完全に固定していた!

 

紗椰「オンマリシアソワカ!反鏡射!」

 

固定したナイフを咲夜に目掛けて一斉発射させる!

 

咲夜「ザ・ワールド!」

 

時を止め、自分に向かって来るナイフを全て回避する!

 

咲夜「......危なかった......」

 

一瞬にして返されてしまった為、咲夜は同様している。

 

パチュリー「どういう事!?咲夜と同じ能力者はいないのに、なんでナイフを止める事出来るの!?」

 

魔理沙「紗椰の能力は未来予知のはず......時を止めるのは不可能だぜ?」

 

パチュリーと魔理沙が驚く中、ただ一人は理解している。

 

霊夢「......戦い方が私に似ている......だけどあれは陰陽道と言うより邪法に近いわね......」

 

霊夢は紗椰の戦闘術に違和感を持ち、陰陽道ではないかと気付いたが、卑劣なやり方は邪法であると考えている。

 

魔理沙「霊夢、陰陽道ってなんだぜ?」

 

霊夢「昔、紫と藍から妖怪を退治する為に教えてもらったけど、ここまで卑劣なやり方は正邪に似てるわ。」

 

妖怪退治や異変解決に関わっている霊夢の推察は当たっていた。紗椰は元々近接戦闘が苦手であるが、メンバーの中では一番狡猾な戦い方を好む。

 

紗椰「やっぱり私、堂々と戦うの好みじゃないわ。あなたの時を操る能力に対抗するには、邪道な戦闘術が一番好ましいわ。」

 

咲夜「仏法者って聞きましたけど、昔の私に似てますね......」

 

仏法者と呼ばれる紗椰も、太一と同じ自由奔放な所がいくつかある。ただし、戦闘中は基本相手の戦闘スタイルに合わせず、全てを狂わせ乱す。

 

ビリッ......ビリッ......ビリッ......

 

紗椰は護身札を取り出すと、細かく破き始める。

 

紗椰「天・元・行・躰・神・変・神・通・力!邪法妖術 紅蝶幻花!!」

 

千切った札をばらまき、無数の蝶々が咲夜に襲い掛かる!

 

咲夜「熱い!?霊夢みたいな技だけど、時止めが出来ない!?」

 

紗椰「紅蓮の蝶々に触れた者は、能力を使用する事が出来ないわ。」

 

仏法者と呼ばれる紗椰は、相手の戦いに合わせず自分の土俵に持ち込み狂い乱す。卑怯と呼ばれても当たり前な戦い方だが、咲夜は紗椰の思うがままに翻弄される。

 

咲夜「だったらスペルカードで!幻象 ルナクロック!!」

 

時を止める事が不可能でも、時間の感覚を送らせ紗椰の攻撃を遅くする!

 

紗椰「!?蝶々が、遅い!?」

 

すでに空中に舞っている蝶々達がスローな動きに退化している事に紗椰は後から気づいた......

 

咲夜「致命傷を与える事は出来ませんでしたが、これで時止めが使えるようになりましたね......」

 

紗椰「生意気なメイド長ね......」

 

紗椰の邪法に対して時間を操作する咲夜、お互い一歩も譲らない。

 

亮治「この勝負は持久戦になりそうだな。」

 

半蔵「なんとか致命的なダメージを与える事が出来れば勝てるが、均衡を破る手段はあるのか?」

 

正直な所、技を仕掛けても致命的なダメージはまだ入っていない。敷いて言うなら、咲夜の方が常に能力を使用し続けている為、体力的には紗椰が有利だ。

 

咲夜「幻符 殺人ドール!!」

 

不規則なナイフの嵐が紗椰を襲う!!

 

ドドドドドドドド!!!

 

ザシュッ!

 

咲夜のナイフが紗椰の体を切り裂く!

 

紗椰「嘘!?当てられた?」

 

咲夜「あなたの未来予知、もうわかりますましたよ。」

 

紗椰の未来予知は、相手の行動10秒先を見切るが、それ以上先の未来を見る事が出来ない。負荷を掛け過ぎると、失明する可能性があるからだ。

 

魔理沙「紗椰の未来予知を見切るなんて凄いぜ!このまま一気に勝負だ!」

 

レミリア「そうね。!咲夜!!今すぐ紗椰を行動不可能にしなさい!」

 

レミリアが突然声を荒くし警告する。

 

霊夢「どうしたのレミリア?咲夜が勝利するのは時間の問題なのに、」

 

レミリア「一瞬紗椰の運命覗いたのだけど、あんなに寒気がしたのは初めてだわ......」

 

幻想郷チームでレミリアが寒気する程の恐怖、その予想は咲夜自身にもやってくる......

 

紗椰「......やってくれたわね......本当はこの形態にしたく無いけど、私の捨てた感情を解き放つ時が来たのね......」

 

紗椰は自分が傷付いた事により、感情が揺れている。と言うよりも、感情を抑えている感じだ。

 

太一「来たか......紗椰が捨てた感情が蘇るぞ......」

 

リリカ「紗椰、あまり使い過ぎ無いでね......太一のように暴走したら大変な事になるわ......」

 

紗椰が捨てた感情は、人間が持つ大罪の一つ。その感情は大きくなればなる程強くなり、やがて全てを埋め尽くす。

 

紗椰「私も、人の事言えないわね......もう、私を傷付けたあなたが憎くて仕方ないの......」

 

咲夜「怖い......妹様以上に怖い......」

 

六道棍も感情に合わせて少しずつ変化しているが、今までと違って黒い炎が包み込んでいる......すると、

 

紗椰「六道棍伍ノ道 餓鬼道千手観音 荒神の戦鎌!!」

 

六道棍が憎悪によって禍々しい武器に変化する!

 

魔理沙「巨大な鎌!?仏法者とは思えない武器だせ......」

 

霊夢「まるで紗椰の憎悪ね......もう時期決着が着くわ......」

 

レジスタンスメンバーも、幻想郷チームも、次の一撃で勝負が決まると考え息を飲む......

 

紗椰「とどめよ!!輪廻即滅!!」

 

巨大化した鎌が咲夜に襲い掛かる!!だが次の瞬間、

 

咲夜「ザ・ワールド!!」

 

ピタッ!!!!

 

咲夜「......出来た......時止めを封じられたと思ったけど、出来た!」

 

紗椰によって封じられた時間停止を再び発動する事に成功し、全ての時が止まる!!

 

咲夜「紗椰様、この勝負私の勝ちです。しばらくの間休んでください。傷魂 ソウルスカルプュチア!!」

 

時止めを解除し、無数の斬撃が紗椰を襲う!!

 

紗椰「............ギブアップするわ.....」

 

体力を使い果たした紗椰はギブアップを宣言し、勝負を終わらせた......

 

オペレーター「五條 紗椰がギブアップしたので、十六夜 咲夜の勝利です。」

 

 

 

レジスタンス1勝 幻想郷チーム1勝......

 

 

 

咲夜「......お嬢様......とりあえず勝ちました......」

 

魔理沙「凄いぜ咲夜!あの状態から逆転すると思わなかったぜ!」

 

咲夜の勝利に、幻想郷の仲間達は大喜びしている。当然だ、魔神を持たない咲夜が勝利したからだ。

 

レミリア「咲夜、後は私達に任せなさい。」

 

咲夜「ありがとうございます。しばらく休みますね............」

 

なんとかイーブンに持ち越したが、次の試合は先に幻想郷チームが選らばなければならない為、不利な状態に近い。

 

魔理沙「次は私がいくぜ!勢いを無断にしないからな!」

 

霊夢「ちょっと魔理沙!?まだ決めてないわよ!」

 

気づいた時は既に遅い、闘技場に魔理沙の名前が入力されていた。

 

『幻想郷チーム 三鋒 霧雨 魔理沙』

 

レジスタンスチームでは......

 

 

紗椰「ごめんね......ギブアップするしかなかったわ......」

 

亮治「こればかりはしょうがない、太一のように暴走しなかったから安心した。しばらく休め。」

 

ギブアップした紗椰は自分を責めているが、亮治がギブアップした理由を察し、紗椰をゆっくり休ませる。だが話そうとした瞬間、魔理沙の名前が闘技場に......

 

太一「魔理沙、素人魔法使いがここで出るんだ。誰が行く?」

 

楓花「太一が口悪いなんて珍しいわね。でも、それほど弱いなら私が戦うわ。」

 

僕は魔理沙と戦っているから分かるが、魔法のレベルは素人と同じにしか思えない。だけど、

 

太一「楓花。油断するなよ。素人だけど火力は高いからな。」

 

楓花「大丈夫よ。あんたに心配されなくてもわかってるんだから!」

 

『レジスタンスチーム 三鋒 伊吹 楓花』

 

 

第3試合

 

幻想郷チーム 霧雨 魔理沙VSレジスタンスチーム 伊吹 楓花

 

 

次回に続く......




キャラメモ

五條 紗椰の仏法術は陰陽道であり、邪法と呼ばれる戦闘術を好む。六道棍は全部で六つの形状に組分けられる。

天道如意観音 十二天斧

畜生道馬頭観音 正覚湟槃棒

人間道不空羂索観音 金剛独鈷剣

修羅道十一面観音 七難即滅の盾

餓鬼道千手観音 荒神の戦鎌

地獄道聖観音 ??????

餓鬼道と地獄道は、怨み、憎しみにより解放する為、物凄い負担が掛かる為、あまり使用してはならない。


次回予告

1勝1敗で迎えた第3試合、素人魔法使いと馬鹿にする太一を見返す為に戦う魔理沙、対戦相手はレジスタンス最強の射撃者伊吹 楓花。果たして、この戦いに勝利するのはどちらだろうか......


次回 東方禁忌魔族

盗人魔法使いVS死の射撃者

記憶の為に、私は戦う......



投稿が遅れて申し訳ございません、それと、オリジナルの作品を書くので、投稿ペースが遅くなります......ごめんなさい。


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盗人魔法使いVS死の射撃者

オリジナルを執筆中ですが、禁忌魔族もしっかり投稿します。


幻想郷チームとレジスタンスメンバーはお互いに1勝1敗で迎えた中、第三試合は霧雨 魔理沙VS伊吹 楓花と異常な対戦カードになった。だから魔理沙は楓花が対戦相手である事に違和感を持つ。

 

魔理沙「対戦相手が楓花か、こないだ会った時はスナイパーライフル持っていたはずだけど、何で軍服着てるんだ?」

 

楓花「私はレジスタンスの教官でもあるのよ。あなたの実力がどれ程なのか気になるわ。」

 

楓花は元軍人という肩書きがある為、レジスタンスでも教官として活動している。こないだ魔理沙達に会った時はスナイパーライフルを装備していたが、近接戦闘を行う場合は軍服を着用しないと本気が出せないのもある。

 

楓花「邪殺開眼!汝の名はリュドミラ!!」

 

魔神解放し、ようやく戦闘態勢に入る。

 

魔理沙「先手必勝だぜ!魔符 スターダストレヴァリエ!!」

 

初手から魔理沙はスペルカードを発動する!!だが、

 

楓花「不意打ち上等!」

 

ドガガガガガガガガガ!!

 

サブマシンガンを乱射し、魔理沙の弾幕を回避する!

 

魔理沙「銃捌きすげぇな!咲夜のナイフといい勝負が出来るぜ......」

 

楓花「折角だし、私も魔法を使わせてもらうわ!Veux!!」

 

楓花はサブマシンガンを地面に向け、魔方陣をなぞるように撃つ!

 

楓花「Alchemist!!撃剣!!」

 

呪文を唱えた瞬間、スナイパーライフルに刃が付属させる!

 

パチュリー「あんな方法で錬金術が出来るの!?私でも絶対にしないわ!」

 

レミリア「あんな能力を持っているなんて驚いたわ。多分だけど幻想郷の妖怪より、レジスタンスの方が強いのね.....」

 

パチュリーも自身の魔法を理解しているも、常識はずれな方法に驚いている。楓花は近接戦闘が苦手だが、全てを透視する瞳により、相手の行動を常に先読みする事が出来る。更に、

 

楓花「paletMETAL Wall(鋼の弾丸壁)!!」

 

闘技場に壁を出現させる!

 

魔理沙「途中途中に壁を出して、何がしたいんだ?」

 

不規則に並べたつ壁に、魔理沙が違和感を持つのも当たり前だ。本来壁を出現させる場合、相手を囲うのが当たり前だが、不規則に出現すると、攻撃は当たりにくいし、返ってデメリットが多い。次の瞬間、

 

楓花「forthMAGNUM(四次元の反射弾)!!」

 

楓花は不規則に壁に弾丸を放つ!!

 

魔理沙「そんな攻撃当たる訳ないぜ!!空から攻撃してやるよ!」

 

箒で上空からマジックアイテムで攻撃を仕掛ける!だが、

 

ドキュンン!!

 

楓花「check!!」

 

ドゴォォォォンン!!

 

信じられない方法で魔理沙に弾丸を撃ち込む!!

 

魔理沙「効いたぜ......体が重たい......」

 

弾丸を受けた魔理沙は、魔神の能力により弱体化している。体が重くなった理由は、速度を遅くさせるスロウの効果による物だ。

 

楓花「もう少し弱体化を強くすれば良かったわ、まぁ、あなた程度の魔法使いなんて余裕だわ。」

 

魔理沙「太一と同じくイラっとくるぜ......」

 

教官癖もあるのか、楓花は太一と同じく相手の強さを確め意見を言ってしまう。

 

太一「口が悪いな~、僕もたまに楓花の説教腹立つ事があるんだよ。」

 

リリカ「太一の場合は自由過ぎるから説教するの当たり前じゃない。教官の楓花は欠点を指摘し、そこから皆を育てているの。」

 

スナイパーの教官でもある楓花は、射撃コースを正確に読み解く事が出来る為、不規則な壁があっても光の屈折を利用し相手に弾丸を絶対に撃ち込む。更に跳弾、弾道、弾速の制限を解除する事も可能である。

 

楓花「目には目を、歯には歯を、卑屈な手段には邪道を!魔理沙、大人しく私の弾丸に沈みなさい!」

 

魔理沙「そう簡単にやられるかよ!」

 

魔理沙はマジックアイテムで煙幕を放つ!更に、

 

魔理沙「恋符 マスタースパーク!!」

 

楓花と同じ方法でマスタースパークを壁に当て反射させる!!

 

ドゴォォォォンンンン!!

 

魔理沙「今度は当てたぜ!」

 

今まで攻撃を当てる事が出来なかった魔理沙が、ようやく攻撃を当てる攻撃に成功する。だが、

 

楓花「......やってくれたわね......本当は奥の手使いたくないけど、仕方ないわ......」

 

魔理沙「嘘だろ!?マスタースパーク受けて立ってられるなんて信じられない!」

 

直撃しているのにも関わらず、楓花は表情を崩さず立っていた......ただ普通に直撃していれば、確実に負けていたが、サブマシンガンで錬金術の魔法陣を書いていた。

 

楓花「素人魔法使いさん、あなたに本当の魔術を教えてあげる......dead lost brake!」

 

英語で呪文を唱える理由は、相手に解読されない為であり、楓花特有の魔術でもあるからだ。

 

魔理沙「意味不明な呪文だぜ......図書館にも書いていなかったな......」

 

一見闘技場では魔理沙は壁に隠れていて、楓花は闘技場の中央で呪文を詠唱し続けている。

 

亮治「......楓花、いよいよ魔神武装を使うんだな。」

 

太一「魔神武装?」

 

僕は魔神武装がどんな物なのかわからない。だけどリーダーが震えているって事は物凄い力を秘めているにちがいない......

 

紗椰「魔神を解放した後、自身の体に身に纏うの。ただし魔神を完全制御をする事が条件よ。」

 

魔神を完全制御する事はとても難しいのはわかっているが、メンバーで僕だけ暴走してしまう。バハムートを解放すると自然と全てを破壊したしまう衝動が抑え切れない......

 

半蔵「太一はまだ魔神武装しなくても強い。焦らず強くなればいいんだよ。」

 

リリカ「そうよ!バハムートは無敵の魔神だから大丈夫!」

 

半蔵とリリカに励まされても、なんかしっくりこないな......でも今は楓花の戦いを見届けよう。

 

リュドミラ「楓花、お前の望む欲望はなんだ?」

 

楓花「我、勝利を欲す!!」

 

撃剣を上向きに構えた瞬間、赤色の風が楓花を包み込む!!

 

フラン「お兄様と同じ位の魔力を感じるよ!霊夢!魔理沙が壊れちゃうよ!」

 

霊夢「わかっているけど、闘技場に入る事が出来ないのよ!だからバカ魔理沙が勝つ事を信じるしかないの!」

 

信じられない程の魔力を感じる霊夢もフランも、ただ見守る事しか出来ない。

 

楓花の魔神、リュドミラはロシア最強の女スナイパー。通称死の女(DEATH lady)その魔装の名は、

 

『戦血の白い女神(war Blood・whiteGoddesse)』

 

軍服が紅に染まり、撃剣は禍々しく変形している......

 

楓花「あなたに逃げる場所は無い、大人しく降伏するのよ。」

 

魔理沙「......フランと弾幕ごっこした以来だな......こうなったらスペルカード連発していくぜ!」

 

楓花の警告を聞き入れず、魔理沙は攻撃を仕掛ける!

 

魔理沙「まずはこれだ!彗星 ブレイジングスター!!」

 

楓花「comet・thunderstorm!!」

 

スペルカードに合わせて、楓花は弾丸を暴風雨のように放つ!!

だが、

 

魔理沙「やられるかああああ!!恋心 ダブルスパーク!!」

 

負けじとマスタースパークを双方向から仕掛ける!!

 

バチバチバチバチバチバチバチ!!

 

楓花「生意気ね!grandcrash・thousand!!」

 

闘技場の地面に撃剣を刺突し、土柱で魔理沙を襲う!!

 

ドガガガガガガガガガガガ!!!!

 

パチュリー「魔理沙!お願いだが無理しないで!このままだとあなた死ぬわよ!」

 

霊夢「パチュリー......でも魔理沙は諦めないわ、負けず嫌いな性格は誰にも揺るがないの......」

 

霊夢の言う通り魔理沙は負けず嫌いだ。僕と弾幕ごっこした時もそうだ、召喚獣の攻撃にも怯まない胆力がある。

 

半蔵「そろそろ決着だな、楓花も過剰に負担しているから次の一撃で決めるつもりだ......」

 

リリカ「メンバーの魔装は初めて見たけど、楓花が勝つって信じている......」

 

楓花はレジスタンスの教官でもあり、魔神メンバーでもあるんだ......お互いに一歩も譲らない所は理解出来る......

 

魔理沙「魔砲!ファイナルスパーク!!」

 

先に魔理沙の最強技が発動し、八卦炉から超巨大なレーザーが発射させる!!それに対して楓花は、

 

楓花「absolute・ΩGalaxy!!」

 

撃剣から特大の砲弾を放つ!!

 

ドコォォォォォォォォンンンン!!!!

 

パチュリー「どっちが勝ったの!?魔理沙よね!」

 

レミリア「運命覗いてもわからないわ!」

 

土埃が消え、最強技に打ち勝ったのは............

 

 

魔理沙「..................」

 

楓花「素人魔法使いなんて言って悪かったわ......だけど魔理沙、あなたはまだまだ強くなれる。敗北を胸に刻み、私の事を忘れないでね......」

 

オペレーター「第3試合は、霧雨 魔理沙がノックダウンした為、伊吹 楓花の勝利です。」

 

激闘の末、伊吹 楓花が勝利を手にした......

 

魔理沙「......ちくしょう......負けたぜ......」

 

楓花「いつまで闘技場で寝てるの?チームの元に帰って、ゆっくり休憩してね。」

 

魔理沙も楓花と互角に戦っていたが、楓花が魔神武装で魔理沙に致命傷を与えた事が楓花を勝利に導いた。

 

魔理沙「霊夢......勝てなかった......」

 

霊夢「いつまでも落ち込んでんじゃないわよ!!しばらく控室で休んで!」

 

幻想郷チームは2敗と負け越しの状態の為、圧倒的に劣勢になってしまう。

 

 

レジスタンスチームでは......

 

 

楓花「......素人魔法使いと思っていたけど、魔神武装しなければヤバかったわ............ちょっとの間寝てるね......」

 

楓花は魔神武装による負担で控室に入って睡眠状態になる。当然だ、闘技場が崩壊する程の激闘でノーダメージなどあり得ないからだ。

 

亮治「残るは四人だな。次は誰がいく?」

 

幻想郷チームは霊夢、レミリア、フラン、パチュリーが残っていてる。

 

太一「残っているメンバーを考えると、相手はパチュリーだと思う。僕はパスする。」

 

半蔵「太一が考えている事がわかった。俺が行く。」

 

僕が考えた試合構造は、レミリアVSリリカ、フランVS僕、霊夢VSリーダー、強さ的に互角な事を考えるパチュリーと互角に戦えるのは半蔵が好ましい。

 

リリカ「気をつけて半蔵、楓花と同じ魔神武装を使用せざる終えなくなると思うよ。」

 

半蔵「任せろ、伊賀の忍は誰にも負けないからな。」

 

『第4試合 レジスタンスメンバー 服部 半蔵』

 

 

 

幻想郷チームでは......

 

レミリア「次はパチュリーに任せるわ。」

 

パチュリー「そう言うと思った、魔理沙の敵討ちは私に任せて。」

 

太一の推察通り、パチュリーが出陣する事が確定していた。

 

フラン「パチュリー!頑張って!」

 

パチュリー「フラン、応援ありがとう。終わったプリン食べましょ。」

 

フラン「うん!早く終わらせてね!」

 

『第4試合 幻想郷チーム パチュリー・ノーレッジ』

 

バーリトゥードを制するのは、どっちのチームだろうか............

 

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

伊吹 楓花は遠距離から射撃するのも得意だが、全てを透視する瞳により、どんな状況でも100%弾丸を撃ち込む事が出来る。さらに錬金術もマスターしていて、英語で呪文を唱える事が多い。近接戦闘はあまり得意では無い為、錬金術を使う時は必ず銃に刃を付け加える。

次回予告

魔理沙の激闘を制したのはレジスタンスメンバー伊吹 楓花、レジスタンスは2勝で勝ち越した中、第4試合は半蔵が出陣する。対戦相手は紅魔館の図書館、パチュリー。最古の忍と大魔法使い、果たして、この戦いを制するのはどちらだろうか?

次回 東方禁忌魔族

日本最古の忍VS図書館の大魔法使い

記憶の為に、私は戦う............

投稿遅れてしまいました......すみません............


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日本最古の忍VS図書館の大魔法使い

バーリトゥードは、残り3回です。


第4試合は半蔵VSパチュリーの対戦カードとなり、忍と魔法使いの異色対決になった。

 

半蔵「やっぱり俺の思った通りだな。さっきの素人魔法使いと違って、魔力のオーラがしっかり伝わってくる。」

 

パチュリー「これ以上魔理沙の悪口言わないであげて、いくら太一の仲間でも容赦出来なくなるから。」

 

お互い対戦相手を予測していたのか、始まる前から火花が散ってる。その時、

 

紫「やっぱり外の世界に帰っていたのね。探すの本当に苦労したのよ。」

 

太一「紫!?何で本部にいるんだよ!?」

 

後ろから紫が俺の目の前に姿を表す。いくら何でも本部の場所わかるって信じられないよ......

 

リリカ「あなた誰?レジスタンスのメンバーじゃないわね。」

 

紗椰「これからちょうど始まる所なのに最悪ね......紫、何しに来たの?」

 

多分僕達の力を見たいのもある。目的はハッキリしているけど毎回振り回すから勘弁して欲しいよ......

 

幽々子「外の世界にこんな場所があったのね~、でもこれで魔神の力が見れるのね。」

 

妖夢「はぁ......私まで連れて来る事無いですよね......」

 

太一「幽々子に妖夢も来てたんだ。とりあえず観客席の方に行ってもらえないか?」

 

誠太「太一~、この人達誰?」

 

そっか、幽々子と妖夢はメンバーの事知らないんだ。白玉桜で会って以来連絡しなかったからな。

 

太一「幽々子、妖夢、皆はレジスタンスのメンバーで僕と同じ禁忌の魔神を宿す者達なんだ。これからパチュリーと半蔵が決闘行う所だよ。」

 

幽々子「半蔵って、もしかして忍者の服を着ている人?」

 

紫「そうよ。でも亮治さん。いつまで黙ってる積もりなの?」

 

亮治「............」

 

そういえばリーダーがさっきからずっと無言だ。幻想郷と何かしら関係がある事はわかっていたけど、話したく無い理由はなんだろう?

 

亮治「......バーリトゥードが終わったら全て話す。しばらく待ってくれ。」

 

紫「わかった、終わったら皆に話すのよ。」

 

余程話したくなさそうだな。まぁとりあえず終わったら話って言ってるし、大丈夫かな。

 

 

闘技場に戻る............

 

 

半蔵「いつもは様子見てからだが、最初から魔神を解放させてもらうぞ!」

 

パチュリー「させないわ!火符 アグニエシャイン!」

 

半蔵が魔神解放する前にパチュリーが先制攻撃を仕掛ける!だが、

 

半蔵「水遁 激流障壁の術!」

 

地面から吹き出る水が炎を打ち消す!

 

パチュリー「炎を消されても、回りは注意した方がいいわよ。木符 シルフィホルン!」

 

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

半蔵「風の魔法を利用させてもらう!火遁 竜炎咆哮!」

 

ブォォォォォォォォォォォ!!

 

パチュリーの風魔法を利用し、半蔵は口から竜の如く炎を咆く!

 

妖夢「どうなってるんですか!?人間が口から火を吹くなんてあり得ないですよ!?」

 

幽々子「太一、あなたは能力持っている事はわかるけど、人間とは思えないの。何者なの?」

 

太一「僕達レジスタンスメンバーは魔神者と呼ばれているんだ。こないだレミリア達にも説明した。」

 

妖夢と戦った時は能力を使用しなかったが、魔神の能力は危険過ぎる為、滅多に使用しない。だが相手が互角なら魔神解放し、相手をひれ伏しさせる事が出来る。

 

半蔵「超越憑依!汝の名は酒呑童子!!」

 

パチュリーの強さに対抗する為、半蔵は魔神解放する!!

 

幽々子「あれが、魔神......まるで鬼ね......」

 

幻想郷の妖怪でも鬼はいるが、半蔵の酒呑童子は幻想郷に存在せず、日本古来の鬼である。

 

紫「勇儀、萃香、華扇と違って、鬼神の恐ろしさが伝わって来るわ......」

 

紗椰「半蔵の酒呑童子は千変万化の毒を操る能力よ。不死の能力でも即死させる事も可能よ。」

 

即死させる劇毒、じっくりと陵辱させる遅毒など様々あるが、半蔵の目の前では毒無効の効果も打ち消す事も出来る。

 

パチュリー「魔神は既に対策済みよ!月符 サイレントセレナ!」

 

スペルカードを瞬時に発動し、攻撃の隙を与えない!だが次の瞬間、

 

ドスッ!

 

半蔵の攻撃がパチュリーに当たった!

 

パチュリー「!?当たっただけなのに、この強い痛みは何!?」

 

酒呑童子の毒が体を侵食し、パチュリーは激痛に襲われる!

 

半蔵「痛覚神経を倍増させる毒だ。これで魔法は使えないだろ。」

 

パチュリー「苦しい......だけど、そんな毒は無駄よ!」

 

一瞬にして解毒薬を作り、瞬時に回復する!

 

パチュリー「毒と言えど、解毒すれば問題無いわ!」

 

半蔵「面白い!ならばこの攻撃はどうかな!」

 

半蔵は印を結んだ後、謎の動きでパチュリーを惑わす!

 

魔理沙「なんだ?半蔵の体が蛇のような動きしているぞ!?」

 

半蔵は火遁や水遁の忍術の他に、格闘術も学んでいる。だが普通の格闘術と違う所は、独学で編み出した物であり、誰も予測が出来ない武術と言っても過言では無い。すると、

 

ザシュッッンン!!!!

 

パチュリーの右腕を指で切り裂く!

 

パチュリー「............」

 

あまりの痛みに叫ぶ事が出来ない状態になっている。例え魔法で回復出来たとしても、一度出来た場所は消す事が出来ない。

 

紫「ちょっとやり過ぎよ!もう降参させてあげて!」

 

紫が心配するのもわかるが、パチュリーが降参、気絶するまで勝負は終わらない。

 

亮治「もう勝負は着いたな。そろそろオペレーターに伝えるぞ。」

 

亮治はパチュリーが戦闘不可能と判断し、試合終了の合図を送ろうとする。その時、

 

パチュリー「私はまだ諦めないわよ!勝手に終わらせたら許さないわ!」

 

普段無茶をしないパチュリーが自分の思いを叫ぶ!

 

半蔵「リーダー、出来る所なら勝負をきっちり着けたい。戦いに口を挟むな!忍の誇りを穢したく無いんだよ!」

 

パチュリー「レミィ、私も半蔵と同じよ。勝負は最後まで捨てないわ!」

 

そうだ!途中で終わらせるなんて魔神者として穢れその物だ!半蔵、パチュリー、お前達の気持ち良くわかる。だから遠慮しないで、お互い本気でぶつかれ!

 

亮治「......わかった、しっかり勝負着けろよ。」

 

太一「半蔵!パチュリー!手を抜くんじゃねぇぞ!」

 

こればかりは僕も口出したくなるんだよ。紫、レジスタンスの礼儀は最後まで守らせてもらうよ。

 

半蔵「いくぞ!雷遁秘術 黒雷天狼!!」

 

ワォォォォォォォォンンンン!!

 

狼の化身が黒雷と共にパチュリーに突っ込む!

 

パチュリー「私も本気よ!日符 ロイヤルフレア!!」

 

黒雷の狼に対し、巨大な火の玉が半蔵に襲い掛かる!

 

ガシッッッッ!!

 

信じられない事に、半蔵はパチュリーの魔法を両腕でがっしり受け止める!

 

半蔵「うおおおおおおおおおおおお!!」

 

パチュリー「ロイヤルフレアを受け止めた!?半蔵、あなた本当に人間なの!?」

 

黒雷で火の玉を弱らせる事に成功した為、魔神解放した状態なら受け止める事も可能だ。すると、

 

酒呑童子「相変わらず血が滾る戦いするな......」

 

半蔵「童子、俺も正直太一と同じ馬鹿なのかもしれない。だけどこんなに熱い勝負は久しぶりなんだよ!」

 

酒呑童子が半蔵に自ら声を掛けにきた......魔神が主に声をかける事はとても珍しく、共に生き抜いていく度お互いの気持ちも理解出来るようになる。

 

酒呑童子「半蔵、お前の望む欲は何だ?」

 

童子の台詞に、この場にいる全員が直ぐに反応する。

 

楓花「あの台詞、半蔵も魔装を使うの!?」

 

亮治「驚いたな......人前で魔装を使うなんてあり得ないぞ......」

 

幽々子「私、良くわからないけど、物凄い霊力を感じるわ......」

 

魔神武装は略して魔装と言うが、自分に帰って来る負担は物凄く大きい。恐らく半蔵は、魔神武装で勝負を着けると判断したのだろう。

 

半蔵「我、宵闇を欲す!!」

 

桜の花弁が渦を纏い、魔神武装を解き放つ!!半蔵が纏いし魔装の名は......

 

『復讐者 毒王鬼』

 

額に二本の角を生やし、その姿は鬼と言っても過言では無いだろう......

 

妖夢「幻想郷以外に鬼がいたなんて......私、早く帰りたいです......」

 

亮治「嬢ちゃん、気持ちはわからなくないが見届けてもらいたい。」

 

半蔵もパチュリーも限界を既に越えていて、未知の領域に入り込んでいる。

 

半蔵「次の一撃で決めさせてもらうぞ。俺の最大奥義でな!!」

 

パチュリー「諦めの悪い癖は魔理沙そっくりね......だけどこの勝負は私が勝つ!!」

 

最大の技で勝負を決める二人は、距離を離れて体制を構える。そして、

 

パチュリー「火水木金土符 賢者の石!!」

 

半蔵「禁術 万手毒大蛇!!」

 

同時に大蛇と賢者の石がぶつかり合う!!

 

半蔵「勝つのは、俺だああああああああああ!!」

 

パチュリー「負けない!絶対に勝つんだからああああああ!!」

 

 

勝負に勝ったのは............

 

 

 

 

パチュリー「............」

 

半蔵「............勝ったぞ......オペレーター、試合終了だ......」

 

パチュリーが先に力尽きた為、半蔵の勝利に終わった............

 

オペレーター「第4試合は、服部 半蔵の勝利により、試合終了します......」

 

凄絶な戦いに、半蔵はパチュリーも元に駆け寄り、

 

半蔵「パチュリー、大丈夫か?」

 

パチュリー「......はぁ、はぁ......久しぶりの戦いで全身が痛いわ......休ませて............」

 

半蔵「しょうがないな、俺が医務室まで運んでやるよ。」

 

おんぶしてパチュリーを医務室まで運ぶ。半蔵もなんだかんだ優しいんだよな。

 

亮治「とりあえず後3試合だな。私と、太一、リリカだけだな。」

 

残る試合は後3回、こうなって来ると大将を誰にするか迷ってくる。

 

紫「私、霊夢達の所に行くわ。それじゃね。」

 

太一「わかったよ。その方が助かるよ。」

 

紫は境界を使い霊夢達の元に移動する。すると、

 

リリカ「次の試合は私が出るわ。唯一私だけ能力を明かしていないのもあるけど、吸血鬼がどれ程の強さか確めたいのよ。」

 

亮治「わかった、暴れてこい。」

 

相手のメンバーを確認する事なく闘技場にリリカは準備していた......

 

 

幻想郷チームでは......

 

紫「霊夢~、お邪魔するわよ~。」

 

霊夢「紫!?いつ入って来たのよ!?」

 

紫が乱入した事に皆驚いている。

 

幽々子「太一が言う魔神の力が見たかったのよ。それにしても凄い能力持っていたのね......」

 

妖夢「......私、ついて来た意味ありませんね......」

 

霊夢「幽々子に妖夢まで......まぁしょうがないわ。そのかわり邪魔しないでね。」

 

仲間達と話している霊夢だが、レミリアが目を閉じて何か考えている。

 

フラン「お姉様~、次の試合誰が出るかわかった?」

 

レミリア「残念だけど太一じゃなかったわ。でも、その先からわ運命が見えないのよ。私が出るわ。」

 

第5試合はレミリア自ら出ると宣言し、闘技場に名前を書き込む。すると、

 

『第5試合 レミリア・スカーレットVSリリカ・ドルトムント』

 

レミリア「面白い対決になったわね......まだ能力明かしていないリリカが出るとは思わなかったわ。久しぶりに本気でいくわよ!」

 

既にレジスタンスチームは代表を決めていた為、対戦カードの名前が看板に記されていた......

 

霊夢「リリカと亮治の能力が未だにわからないわね......レミリア、負けるんじゃないわよ!」

 

レミリア「わかってるわよ!紅魔館の主として、必ず勝利するわ!」

 

この戦いに勝利するのはどちらだろうか............

 

 

 

 

魔導防衛軍拠点にて......

 

 

???「......魔神は全部で12体のはずだ......バハムート並みの魔神がもう一体いたのか......」

 

???「この場は一旦退却するしかないね......リーダーに報告よ......」

 

レジスタンスメンバーの魔神者が襲撃に失敗し、退却せざる終えなくなっていた......

 

???「あなた達の魔神と違って、私はバハムートを越える力を持っているわ。防衛軍最高幹部として、絶対バハムートを消滅させるわ。」

 

???「せめて......名前を教えろ......」

 

???「私は魔導防衛軍最高幹部、新島 哀。さようなら、愚かなレジスタンス達。」

 

???「新島って、太一と同じ名字!?」

 

名前を聞いた瞬間、皆が驚く......

 

バーリトゥードで訓練する中、外部で防衛軍の拠点を奪おうとする別動隊のレジスタンスメンバー、この戦いの結末はどうなるのだろうか......

 

 

 

次回に続く......

 

 

 




キャラメモ

服部半蔵は伊賀忍者の100代目頭領であり、歴代最強の鬼忍である。忍術は当たり前として、酒呑童子の能力を利用した格闘術も身につけている。忍術は中距離、遠距離中心の攻撃が多く、この場は十二支の印を結んで発動する。弱点として、紗椰の九字印よりスピードが遅い為隙が出やすい。格闘術は魔神の能力、千変万化の毒を両手の指、両足の指に薬練している。毒の攻撃が薄くなる弱点もあるが、徐々に相手を弱らせる効果がある。更に魔神の力により、指の力と握力が人間の1000倍増加する。

忍術の基礎

火遁 水遁 雷遁 風遁 土遁



次回予告

第5試合はレミリアVSリリカの対戦カードになり、途中から紫、幽々子、妖夢が観戦する為に乱入。現時点でリリカの能力が不明の中、別動隊で動いているレジスタンスメンバーは、襲撃に失敗し退却する。闘技場で勝つのはどちらか?別動隊は無事帰還出来るか?

次回 東方禁忌魔族

運命の吸血鬼VS七色の音楽家

記憶の為に、私は戦う......



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運命の吸血鬼VS七色の音楽家

とりあえず、投稿ペースはゆっくりにします。


バーリトゥード第5試合に突入し、幻想郷チームも最強クラスの妖怪が対戦相手だ。レミリアVSリリカの対戦に、正直震えが止まらない......

 

レミリア「ようやく私の出番ね、あなたがどれ程の実力を持っているのかしら?」

 

リリカ「ずいぶん舐めた事言ってくれるわ......あなたに私の劇場見せてあげる。」

 

現時点でリリカの能力は霊夢達に教えていないからな。でも、リリカの劇場が楽しみだな。

 

リリカ「♪~~♪♪~♪♪」

 

リリカがフルートを吹き出した。毎回劇場を始める時、必ず音を奏でるけど、ファンファーレは毎回違うからいつ聞いても飽きないんだよね。

 

霊夢「プリズムリバー三姉妹と同じ能力?でも霊力や妖力が尋常じゃ無い位高いのは何故?」

 

魔神者は基本的に、魔力、霊力、妖力が強い。だがリリカの場合は音を奏でる以前に強い。多分レミリアは後先考えずに攻めにくるだろう。

 

レミリア「あなたの音楽は綺麗だけど、直ぐに終わらせてあげるわ!レッドマジック!!」

 

リリカの音楽に魅了する事なくレミリアは攻撃を仕掛けた!だがその瞬間、

 

リリカ「旋風の練習曲(エチュード)!!」

 

つむじ風がレミリアの弾幕を受け止め、逆に新たな弾幕としてレミリアに返す!

 

レミリア「弾幕が自分に返ってきた!?」

 

リリカ「舞台に入り込んだわね。さぁ、第一幕を開演いたしましょう!」

 

緩やかな曲調から一気にテンポアップする!

リリカ「今回の演目名は、『彼岸に朽ちる吸血鬼』。主役はレミリア、だけどあなたは朽ちる運命にあるわよ。常闇の夜想曲(ノクターン)!!」

 

曲調が変わった瞬間、舞台に精霊達が華麗に舞う!その時、

 

ドカガガガガガガガガガガ!!

 

レミリア「いやああああああああ!!」

 

突如レミリアは謎の攻撃をもろに受け、悲鳴をあげる!

 

リリカ「まだ序曲は終わっていないわよ。少しずつ、凌辱してあげるわ!」

 

リリカは元々魔法が得意であるが、音楽家の本質を生かし、詠唱と発動を同時に行えるよう全ての楽器に魔神の力と魔力を埋め込んでいる。音色で魔法を奏でる能力は、メンバーの中でもリリカだけ。

 

フラン「凌辱って何?」

 

霊夢「フランはあまり知らない方がいいわよ......」

 

吸血鬼カーミラの映画で見た事あるけど、リリカの魔神はメンバーの中でも最も残酷な魔神と言っても過言では無い。その名は、

 

リリカ「媚峨血晶!!汝の名はエリザベート・バートリー!!」

 

魔神解放した瞬間、リリカはおぞましき吸血鬼に変化した......

 

亮治「はぁ......医務室の用意を頼む......」

 

リーダーがへこたれる理由なんとなくわかる。リリカの魔神は人類史上最悪の殺人鬼であり、殺した内容も拷問による残虐な物ばかりだ。レミリア、僕はレジスタンスメンバーである以上口出しする事は出来ないが、どう乗り越えるのか見てみたい。

 

レミリア「......苦しい......まるで拷問を受けているみたい............」

 

リリカ「じっくり峨って、私好みのおもちゃに仕上げるわ。」

 

エリザベートは処女の血を求め美しさを保っていた吸血鬼、同じ吸血鬼でもレミリアとは対称的だ。

 

レミリア「紅符 スカーレットシュート!!」

 

レミリアの弾幕にリリカは真正面から受ける!!

 

ドゴオオオオオオンンン!!!

 

フラン「やった!お姉様の攻撃が当たった!」

 

霊夢「攻撃は当たったのに、この違和感はなんなの?」

 

先ほどレミリアのスペルカードに、リリカは避ける所か正面から受けにいった事に霊夢は違和感を持つ。

 

太一「......リリカ、魔神武装の為にわざと受けたな......」

 

楓花「......なんとなく予想したけど、吸血鬼が好む血が魔神武装のトリガーね......本当恐ろしいわ......」

 

楓花の予想は確実に的中している。たまにリリカは魔神武装してない状態でも常に拷問器具を装備しているけど、自分の血で取り出していたんだな......

 

エリザベート「リリカ、あなたの欲は私と一緒よね。」

 

リリカ「もちろんよ!我、峨を欲す!」

 

魔神との合言葉で、魔神武装を解放する!

リリカの魔神エリザベート・バートリーの魔神武装、その魔装の名は......

 

『混血の伯爵仮面者(ブラッド・マスカレード)』

 

リリカ「これじゃあどっちが吸血鬼かわからないわね。」

 

レミリア「私も久しぶりに本気で殺るわ!スペルカードルールに退屈していたのよ!」

 

ガギイイイイイインンンン!!

 

レミリア「やるわね!紅蝙蝠 ヴァンピリッシュナイト!!」

 

リリカ「楽曲はまだ終わらせないわ!紅蓮の狂詩曲(ラプソディ)!」

 

大量の蝙蝠と火炎の音撃がぶつかり合う!!

 

バチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!

 

太一「熱っち!!リリカの激しい曲初めて聞くぞ!?」

 

楓花「大人しいリリカが狂詩曲を奏でるなんて珍しいわ......」

 

亮治「音色魔法は奏でる方法によって違うが、あそこまで激しい曲調初めてだな......」

 

リリカは勝負事に本気を持たない、だけど今のリリカは本気でレミリアに勝利する気持ちが強い。何せ毎回勝負事で勝利しか経験していないからな。

 

レミリア「楽しいわ!運命が見えない戦いは最高ね!紅色の幻想郷!!」

 

リリカ「はぁ、はぁ、皆にも本気の姿を見せた事無いわ。だけど負けない!」

 

二人の戦いを見てると、まるでオペラを見える感覚だ。リリカは元音楽家、どんな音も奏でる演奏者だ。毎回どんな時でも飽きさせない曲を奏でてくれる。だけどここまで魂震わせる曲は今まであったかな?多分無いと思う。リリカ、お前の演劇を終幕まで見せてくれ。

 

霊夢「レミリア相手に互角ね......宴会でリリカの生演奏が聞きたいわ。」

 

魔理沙「宴会でじっくり聞きたいぜ。レミリア、絶対勝って霊夢に繋げよ!」

 

幻想郷チームも勝利したい気持ちは同じだ。当然さ、勝負事で負けた事無いからこそ、勝ちたい思いがある!

 

 

観客席にて......

 

 

幽々子「凄いわね......でも紫、太一になんで本当の事話さないの?」

 

紫「幽々子でも言えないわ。太一に盗み聞きされたくないのよ......」

 

紫は幽々子と雑談しながら観戦しているが、秘密にしている事がある。

 

紫「異変以上に危険な秘密なのよ......亮治さんは知っているけど......駄目、これ以上話さないで。」

 

幽々子「......そこまでして秘密を守りたいのね......」

 

少し盗み聞きしたけど、紫とリーダーは何の関係があるんだ?ますます気になるな......

 

妖夢「あの~、亮治さんの事だけでも話してみたらどうですか?少し気楽になれますよ。」

 

紫「妖夢......亮治さんは元幻想郷の住人よ。これ以上は話せないわ。」

 

幽々子「待って、幻想郷の住人って外の世界に出る事出来ないわよ?」

 

幻想郷の住人は、外の世界に行けないはずだよな?リーダーが元幻想郷の住人って聞いた事無いぞ。

 

紫「盗み聞きされると困るから、これ以上言わないわ。太一は勘が鋭いから言えないのよ......」

 

幽々子「わかったわ......今は言わない方がいいわね。私も秘密守るわ。」

 

紫も幽々子も色々大変だな......今は聞かない方がいいかもしれない......

 

闘技場では......

 

リリカ「はぁ......はぁ......ラプソディは思ったより負担が来るわね......」

 

レミリア「もう終幕かしら?そろそろ終わらせるわよ。」

 

レミリアがリリカを確実に追い込んでいた......スペルカードに対抗する為に連続でフルートを奏で続けた為、魔力をかなり消費してしまったからだ。

 

レミリア「リリカ、私はあなたが欲しい。私の眷属になりなさい!」

 

リリカ「お断りよ!レジスタンスは私の家族、眷属なんてただの愚か者よ!」

 

レミリアはリリカを眷属にする気持ちが強いが、リリカは眷属である事を即座に断る。音楽家として活動していたリリカは、魔導防衛軍のスポンサーを受けていたが、自ら魔神を体内に封印した事で自ら防衛軍の元から去った。その後レジスタンスのメンバー募集中のポスターを見つけ、誘い無しにメンバーに加入した。

 

レミリア「折角の誘いを断るのね......あなたの運命は私に負けるのが見えたわ。」

 

リリカ「私の運命は私が決める!鉄の処女(アイアン・メイデン)!」

 

リリカはエリザベートの拷問器具をその場に出現させる!

 

リリカ「状況使いたくない、だけど勝利の為なら私は迷わない!」

 

レミリア「もしかして、その拷問器具で私を倒すの?」

 

リリカの魔神エリザベートの能力はあらゆる拷問器具を液体から出現させる能力で、鉄の処女はエリザベート一番のお気に入り。本来は相手を閉じ込めて串刺しにする道具だが、リリカの場合は全く違う。

 

リリカ「終幕を飾るわ!雷鳴の円舞曲(ワルツ)!流水の幻想曲(ファンタジア)!」

 

拷問器具を楽器に変形させ、二重魔法を発動する!!

 

レミリア「面白いわ!私も最大の技で葬ってあげましょう!!」

 

レミリアもリリカの熱い思いを受け取り、槍を取り出す!!

 

フラン「凄い魔力を感じるよ!でもお姉様が絶対勝つよ!!」

 

咲夜「お嬢様!勝利の運命はもうすぐです!」

 

お互い次の一撃で勝負を決めるんだな......

 

太一「リリカ!お前の終幕を勝利で飾るんだ!」

 

亮治「美しい舞台に勝利で幕を閉じろ!お前なら出来る!!」

 

二人の思いだけじゃない、この場にいる全員が気持ちを一つにして応援する。戦いとは、こんなにも美しい物なんだな......

 

 

ドックン......ドックン......ドックン......ドックン......

 

 

リリカ「終幕!!朱色の断罪砲(レッド・ジャッジメント)!!

 

レミリア「神槍 スピヤ・ザ・グングニル!!」

 

レミリアのグングニルとリリカの断罪砲が同時に放たれる!!

 

 

ドコオオオオオオオオオンンンン!!!!

 

 

激闘に勝利したのは............

 

 

リリカ「............」

 

レミリア「............私の......勝ちね......」

 

オペレーター「第5試合は、レミリアがリリカをノックアウトしたので、幻想郷チームの勝利になります。」

 

幻想郷チームのレミリアが勝利した............

 

リリカ「......負けたわ......でも清々しい......」

 

レミリア「私も疲れたわ。控室で休ませてもらうわ......」

 

お互いの健闘を讃え、レミリアとリリカは沈黙の握手をし、控室に戻ってゆく............

 

レミリア「皆......何とか勝利したわ......」

 

フラン「お姉様カッコいい!次フランが出るね!」

 

ボロボロになった状態のレミリアが、霊夢達の元に戻り色々話す。

 

咲夜「お嬢様、しばらくの間お休みください。私が看病します。」

 

レミリア「咲夜、デザートが食べたいわ。チョコレートパフェ持ってきて。」

 

レミリアは咲夜と共に医務室に入り、しばらくの間治療の為出る事は出来なくなった......

 

霊夢「後2試合ね......フラン、あなたに任せるわ。」

 

フラン「霊夢!フラン行って来るね!」

 

幻想郷チームも残り2人と察した霊夢は、フランに先を譲る......

 

 

レジスタンスメンバーでは............

 

リリカ「ごめん......負けた......」

 

亮治「気にするな、後は太一と私で何とかする。」

 

リリカが負けた事をリーダーは受け止め、しばらくの間休息するように指示した。

 

太一「残った二人が霊夢とフランか......どうする?」

 

亮治「......次は私が行く。大将を任せたぞ......」

 

太一「リーダー、フランに気を付けろ。バハムートと同じ力を持っているからな。」

 

亮治「......任せろ......」

 

リーダーが自ら出陣すると言った瞬間、

 

『第6試合 フランドール・スカーレットVS不知火 亮治』

 

『最終試合 博麗 霊夢VS新島 太一』

 

看板に四人の名前が刻まれ、自動的に最終試合の対戦ガードも刻まれた。

 

フラン「あれ?お兄様じゃないんだ。まぁいいや、壊れるまで遊んであげる!」

 

亮治「勝てない戦いでも、勝利をもぎ取るだけだ......」

 

戦いに勝利するのはどちらのチームだろうか............

 

 

 

レジスタンス別部隊は......

 

 

???「リーダーに何て報告すればいいの?13人目の魔神者が防衛軍の最高幹部である事を......」

 

???「ジャック、お前の気持ちわかるけどよ......今は全員帰還する事を考えよう......」

 

ジャック「わかったわ......零も皆に伝えて......」

 

零「全員帰還し、魔神者全員で会議しよう。」

 

レジスタンスメンバーのジャックと零は、13人目の魔神者がいる事を報告する為、帰還している。

 

ジャック「皆も無事かしら?」

 

零「大丈夫だ......命を大事にする。それが俺らの決まりだからな。」

 

 

ジャックと零は、生きて帰還する事が出来るのだろうか............

 

 

 

 

次回に続く............




キャラメモ

リリカ・ドルトムント

魔神者の一人で、普段はレジスタンスメンバーの音楽家として活動している。普段は音楽を奏でる事が大好きで、毎回レジスタンスの仲間達にコンサートや演劇を見せているリリカだが、魔導防衛軍に関しては憎しみを抱いている。禁忌の魔神を自ら体内に封印した事はメンバーも知っているが、防衛軍は反逆罪として指名手配。人を殺した事無い為、敵兵士の死体を見る事が出来ない。

能力 音色で魔法を操る能力

レジスタンスに加入し、魔法の才能を開花する事に成功した後。自分が大好きな音楽を魔法にする、多種多様の楽器で魔法を発動すると、タイトルに合わせた攻撃が出来る。

禁忌の魔神 エリザベート・バートリー

誕生日 7月19日 女 22歳

※風間 誠太 誕生日 1月9日 24歳

※伊吹 楓花 誕生日 2月22日 21歳

※新島 太一 誕生日 3月30日 18歳

※不知火 亮治 誕生日 11月6日


次回予告

残す試合は後二つ、フランVS亮治、霊夢VS太一、2対3とレジスタンスがリードしている中、幻想郷チームは逆転する事が出来るのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

天の頭脳VS破滅の吸血鬼

記憶の為に、私は戦う......

※が書いてある場所は、キャラメモで書けなかった部分です。


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天の頭脳VS破滅の吸血鬼

魔神者12人がもうすぐ揃います。投稿ペースはゆっくりです。


残す試合は後2試合、副将戦はフランVSリーダーの対戦ガードになった。

 

太一「リーダー、本気で戦わないと殺られるぞ。」

 

フランと一度戦った時は魔神解放して勝利したけど、リーダーがフランと互角に戦えるのか正直わからない所がある。

 

亮治「久々に戦闘するが安心しろ、様子見ずに最初から本気でゆく。」

 

半蔵「俺は紗椰と一度対峙したからわかるが、フランは太一と互角に戦える強さがある。」

 

楓花「嘘!?普通太一と互角に戦えるの私達だけのはずよ!?」

 

そう言いたくなるのもわかる。何せバハムートと同じ能力を生まれつき持っているからな。

 

フラン「お兄様が良かったな~、まぁいいや!壊れるまで遊ぶ事するね!」

 

亮治「嬢ちゃんには礼儀を教えてやらないとな......」

 

フランに対してリーダーは少し怒りのオーラが剥き出している。正直リーダーがあまり戦っている姿を見た事無いからな......

 

フラン「最初からいくよ!禁忌 グランベリートラップ!!」

 

バシュバシュバシュバシュ!!

 

亮治「嬢ちゃん、私も随分なめられた物だな......」

 

フラン「フランの弾幕、何処に行ったの!?」

 

フランのスペルカードが発動して10秒後、突然フランの弾幕が全て消えた......

 

亮治「お返しだ!ミラーバースト!!」

 

ビュイイイイイインンン!!

鏡からレーザーが飛び出し、フランに目掛けて発射する!!

 

ドガァァァァァァァァンンン!!

 

フラン「......危なかった......お兄様以上に厄介だね......」

 

亮治「瞬時にレーザーを破壊したか、まぁいい。私の天文は全ての法則を変える事が出来るからな。」

 

始まって3分位、一歩も譲らない攻防に皆が息を飲んでしまう。

 

誠太「おいら達、現実を見ているのかな?」

 

紗椰「普通あり得ないよ......リーダーと互角なの太一だけのはずよ......」

 

一度リーダーと練習試合をした事があるけど、魔神解放しても勝てなかった。互角に戦えても、気付いたら負けていた。

 

亮治「今度は私からいくぞ!反転(リバース)!!」

 

今度は鏡から弾幕が次々出現する!!

 

フラン「もういいや!ギュッとしてドガ~ン!!」

 

バリイイイインンンン!!

亮治が攻撃している中、フランは自らの能力で鏡を破壊する!

 

亮治「......法則すら破壊するのか......手癖の悪さは太一と同じだな......」

 

フランは世間知らず故に手加減の方法を知らない、だけどリーダーはまだ本気を出していない。正直観察している感じがするんだよな......

 

亮治「どうした嬢ちゃん?私を壊すんじゃ無いのか?」

 

フラン「はぁ......はぁ......」

 

開始からまだ3分位だが、フランが息切れしている。ありとあらゆる物を破壊する能力を持っているが、リーダーとフランの能力を考えると圧倒的に相性が悪い。

 

フラン「禁忌 カゴメカゴメ!!」

 

亮治「無駄だ、リターンザ・ワールド!!」

 

スペルカードを攻撃に使っても防御に使っても直ぐに消えてしまう。

 

レミリア「フランが弾幕ごっこで遊ばれているの初めてだわ......太一、あなたは勝った事あるの?」

 

太一「正直に言うと一度も勝った事が無い。本来の能力と魔神の能力が強すぎるんだよ......」

 

魔神者はお互いの能力を知っているが、リーダーの能力に関するとあまりにも桁違いだ。魔神者不知火 亮治の異名は、『次元の断罪者』その能力は、

 

『全ての法則を変える能力』

 

亮治「どんな攻撃だろうと、私の前では全て無力になる。もう嬢ちゃんの能力は通じ無いよ。」

 

フラン「......強いよ......お兄様、どうしたらいいの?」

 

本来であれば敵チームにアドバイスする事は出来ない、だけどフランは僕をお兄様と呼んでくれる......仕方ない、テレパシーだけで伝わるかどうか試すしかなさそうだ......

 

太一(......フラン、僕のテレパシーが伝わるか?)

 

フラン(......!?お兄様!敵チームなのにどうしてなの?)

 

良かった......何とかバレずに伝える事が出来た......

 

太一(一度しか教えないからしっかり聞くんだ、能力を全開に引き出すんだ。)

 

フラン(そうしたら狂気が暴走するよ!?お兄様他の方法教えてよ!)

 

太一(僕と弾幕ごっこしてくれた時、本気を出してくれた事覚えているか?手を抜かれた相手はずっと後悔するぞ!お互い全開でぶつかり勝負を着ける。負けたとしても清々しい気持ちになれる。後先心配するな、気持ちに応えてやるのが礼儀だぞ。)

 

フラン(......ありがとう、お兄様......)

 

とりあえずフランに伝わったかな......思いっきり暴れてこい......

 

フラン「禁忌 フォーオブアガインド!!」

 

気持ちが吹っ切れたフランは、能力を全開にする!だがリーダーもフランのスペルに反応し、

 

亮治「森羅万象!!汝の名はアルキメデス!!」

 

魔神を完全解放しフランに対抗する!

 

亮治「四人に分身した所で無駄だ!フォーチュン・バインド!!」

 

フラン「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

フランは分身を犠牲にして自身の武器でリーダーに斬り掛かる!!

 

ガシイイイイイインンン!!

 

亮治「小賢しい!!魔槍 ゲイボルク!!」

 

フランのレーヴァテインにリーダーは魔槍ゲイボルクで対抗する!

 

誠太「あの嬢ちゃん凄いな!リーダー相手に互角だよ!?」

 

楓花「私達が魔神解放して互角なのに......太一がお兄様って呼ばれる理由がなんとなくわかるわ......」

 

皆が驚くのも無理は無い、だけど僕は見てみたい。狂気を解放したフランがリーダーに勝つ瞬間を見たい。

 

亮治「......太一、嬢ちゃんにテレパシーで何か呟いたな?私にはわかるぞ。」

 

太一「バレたか......それより自分の心配したらどうなんだい?」

 

フラン「......ウフフフフ......アハハハハハハ!!」

 

亮治「!?バハムートと同じ力!?」

 

フランが狂気を解放した、リーダーはどう受け止める?

 

亮治「やむを得ない......魔神武装!!『全次元の戒律者!!』」

 

魔神武装でフランに対抗するのか......闘技場が壊れるかもしれないな......

 

紫「......亮治さん、相変わらず凄い霊力ね......」

 

霊夢「紫、さっきから亮治さんって呼んでいるけど、彼とどんな関係なの?」

 

紫「亮治さんは元々幻想郷生まれの人間よ。魔神の能力は知らないけど、本来の能力は『全ての法則を乱す能力』よ。」

 

レミリア「何ですって!?そんなに強い能力を持つなら私達知っているはずよ!?」

 

幻想郷で強い能力を持つ者はある程度知られていても当たり前だ。だが何故不知火 亮治が知られていなかったのか?答えは能力により存在を隠す事が出来るからだ。

 

紫「境界の法則を乱して存在を隠す。亮治さんは知らない間に幻想郷から元の世界に帰っていたから私もびっくりしたわ......」

 

相手の能力を原理を法則と捉え乱す。破壊する程度の能力でも、空を飛ぶ程度の能力も源が無くなれば無力になる。フランのスペルカードが消えた理由はリーダーがスペルカードを乱したからだ。

 

フラン「コワレルマデアソビマショ!!」

 

亮治「太一のバハムートと同じ暴虐の力、少し遊ばれてもらうぞ!」

 

ガシイイイイイインンンンン!!!!

 

紗椰「リーダー!!真正面から受けないで!」

 

亮治「安心しろ、アルキメデスの能力で真っ向から迎え撃つ!」

 

魔槍ゲイボルクでフランのレーヴァテインに対抗すると同時に、亮治は詠唱を行う!

 

亮治「目には目を、歯には歯を、天には天を、地には地を!暴虐を破壊する魔槍ゲイボルク!天文の力を我が物に!!」

 

魔槍ゲイボルクにアルキメデスの能力が注がれる!

 

フラン「オニイサマイジョウノマリョク!?フランガコワシテアゲル!!」

 

亮治「いつもはバハムートを鎮める時に使うが、今はバーリトゥードだ。全力でいくぞ!!」

 

お互い、次の一撃で勝負を決める事がその場でわかる。何せ二人の間の魔力や霊力が桁違いに火花を散らしているからだ......

 

フラン「QED!495年の波紋!!」

 

亮治「壊滅!!Galaxyabsolute!!」

 

お互い最強を同時に発動する!!だがその瞬間!

 

亮治「アルキメデスも全開だ!!リミテッドブレイカー!!」

 

最強技を限界突破させ、更に威力をあげる!!

 

ドゴオオオオオオオオオオオオンンンンンンン!!!!

 

 

 

 

 

 

フラン「........................」

 

亮治「久々に全力を出したな............オペレーター、幻想郷チームにフランを引き上げるようにしてくれ。」

 

オペレーター「わかりました、副将戦はフランドール・スカーレットがノックアウトされたので試合を終了します。」

 

最後に制したのはリーダーの不知火 亮治が意地でフランに勝利した。

 

レミリア「フラン!フラン大丈夫!?」

 

フラン「......うーん............」

 

リーダーのゲイボルクを真正面から受けたのか、少し記憶が飛んでしまったかもしれない......

 

太一「大丈夫か?フラン、僕だよ。」

 

フラン「お兄様......フラン、狂気を使っても負けちゃった......」

 

太一「落ち込むのもわかるよ。僕もリーダーに勝った事無いからな。」

 

フラン「そうなんだ...........」

 

敵チームであっても、フランは僕にとって妹みたいな子だ。少しでも安心してくれると助かる。

 

レミリア「フラン、とりあえず私達の元で休みなさい。咲夜やパチュリー達と一緒に見学しましょ。」

 

フラン「うん。フラン疲れたから休むね。」

 

咲夜「妹様、お疲れ様でした。後でお菓子持って来ますよ。」

 

フラン「わーい!咲夜のお菓子食べる!」

 

やっぱりフランはまだまだ子供だな......さてと、僕も準備しないとな......

 

 

レジスタンスチームにて......

 

亮治「ふぅ......久々に本気出したな......」

 

楓花「リーダー!無事に終わったのね!」

 

半蔵「フラン相手に能力全開にすると思わなかったな......医務室に行くか?」

 

亮治「医務室には行かなくても大丈夫だ。ただ、ゲイボルクが粉々に壊れてしまった。」

 

フランとの激闘により、魔槍ゲイボルクが粉々に砕けている。

 

紗椰「狂気を解放した時は正直助けようと思ったわ......」

 

誠太「おいらリーダーの本気久しぶりにみたな。最近防御軍との戦いは殺戮みたいな物だがらな~。」

 

亮治「まぁな。後は太一と霊夢の試合だ。私達は観戦に徹するぞ。」

 

この時点でレジスタンスチームが先に4勝した為、勝負その物は終わったが、一応最後まで事を進めないと気が済まない。

 

リリカ「試合が終われば皆帰って来ると思うし、太一の試合が終わり次第、ゆっくり休みましょ。」

 

亮治「そうだな。」

 

残す試合を終えて、休息を取ろう。ただ僕は幻想郷で霊夢と弾幕ごっこで勝負した事無い、正直な所怖い部分もある。

 

亮治「太一、くれぐれも暴走するんじゃないぞ。」

 

太一「わかっているよ。だけどこれだけは言って置く、勝負に手加減は必要ねぇ。本気で暴れて来るよ!」

 

霊夢の強さは正直わからない、でも一つ言うなら負ける事は嫌だ。本気で暴れて必ず勝つ、それが僕だ......

 

 

幻想郷チームにて......

 

 

魔理沙「霊夢、気をつけろよ。太一は滅茶苦茶強いぜ。」

 

霊夢「大丈夫よ、魔理沙達はゆっくり観戦してて頂戴。」

 

霊夢が戦う準備を整えている。すると、

 

紫「一つ霊夢に言って置きたい事があるわ、博麗の巫女として必ず勝ちなさい。」

 

霊夢「わかってるわよ、異変と考えれば楽勝よ。」

 

紫が霊夢に激励しに来ていた。本人曰く太一と戦う事を余裕と思っている。

 

幽々子「妖夢ちゃんの時はあっさりだったけど、太一の力を見たいからなるべく長く戦ってね~。」

 

妖夢「霊夢、幽々子様の我が儘もお願いします。」

 

霊夢「しょうがないわね......」

 

色々注文が多い幽々子の頼みも渋々受ける霊夢だった......

 

 

 

バーリトゥード最終試合、果たしてどちらが勝つのだろうか......

 

 

 

 

 

レジスタンス別部隊では......

 

零「新島 哀......太一の名字も新島だよな......」

 

ジャック「そうよ......それに、太一と同じ召喚獣を操る能力。だけど召喚獣その物は太一と全く違う、どういう事なの?」

 

魔導防衛軍最高幹部について調べるメンバー二人、すると、

 

???「零、ジャック。負傷したと聞いて合流しに来たぞ。」

 

ジャック「エドワード!拠点は大丈夫なの!?」

 

エドワード「何とか守れた。それより本部に連絡したか?」

 

零「それがよ、応答がオペレーターだけなんだよ......」

 

エドワード「リーダー、緊急事態の時に何やっているんだよ......」

 

現時点本部ではバーリトゥードを行っている為、誰も応答部屋にいない事を知らない。

 

エドワード「後二人も俺の所に合流するからしばらく待機だ。次応答がなかったら本部に直行するぞ。」

 

ジャック&零「御意!」

 

別部隊は本部に帰還する事が出来るのだろうか......

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

不知火 亮治の能力は『全ての法則を乱す能力』元幻想郷の人間である亮治は境界の法則を乱し、幻想郷から存在消していた。相手の能力を法則として捉え、軽く乱すだけで能力の性能が全て変化してしまう。魔神のアルキメデスの能力と兼ね備える事で、天文魔法が更に強化される。

魔神 アルキメデスの能力は天文魔法、主に宇宙や次元を中心とした魔法が多い。

次回予告

バーリトゥード最終試合は霊夢VS太一、レジスタンスチームの勝利は確定しているも、個人的な勝負事はお互い負けたくない。更に別部隊のレジスタンスメンバーは、最高幹部についての情報を調べとんでもない事実を知ってしまう。試合に勝利するのはどちらか?別部隊のメンバーは無事帰還する事が出来るのか?

次回 東方禁忌魔族

博麗の巫女VS終末の竜王 最悪の真実

記憶の為に、私は戦う......



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博麗の巫女VS終末の竜王 最悪の真実

闘技場で最後の試合です。ゆっくりしていってね。


バーリトゥードも残すは後一試合。レジスタンスチームの勝利は確定しているけど、この勝負絶対に勝ちたい。

 

太一「シルフ、準備はいいかい?本気で暴れるから全開で皆の力を使うよ!」

 

シルフ「主、我ら召喚獣を自由に使って下さい。それと、バハムートの暴走だけはやめて下さいね。」

 

太一「わかってるよ。とりあえず暴れてるぜ!」

 

後は霊夢が準備を終えるの待つだけだ。勝利で終わらせてゆっくりお風呂に入りたいからね。

 

霊夢「正直太一の強さは底知れないわね......」

 

魔理沙「霊夢なら大丈夫だせ!そんなに固くなるなよ!」

 

霊夢は魔理沙達に色々とアドバイスされている。

 

紫「私達は亮治さん達と一緒に観戦するわ。くれぐれも怪我しないでね。」

 

霊夢「平気よ、早く終わらせて来るわ。」

 

紫に余裕の表情見せる霊夢も、闘技場にゆっくりと足を運ぶ......

 

 

太一「さぁて、始めるか......!?斬り風円舞!」

 

霊夢「!?結界!」

 

太一のいきなりの不意打ちに霊夢は結界で対応する!

 

霊夢「ちょっと!?いきなり不意打ちする事無いわよ!」

 

太一「悪いな霊夢、お前から神の臭いがするんだよ......」

 

霊夢「太一、あなた口調が可笑しいわよ?でも、太一がその気なら私も本気だすわよ!」

 

闘技場に入る前から戦いは既に始まっている、この勝負必ず勝つ!

 

太一「氷弾 ヘイズブレッド!!」

 

霊夢「霊符 夢想封印 集!!」

 

ドガガガガガガガガガガ!!

シヴァの冷気弾と霊夢のスペルカードが同時にぶつかり合う!

 

半蔵「なんだあの二人!?化物過ぎるぞ......」

 

妖夢「私、太一さんと一回戦ったからわかりますけど、あんな魔法初めてみました......」

 

遠くから観戦している皆が驚きを隠せない......始まってまだ1分過ぎて無いのにも関わらず、ハイレベル過ぎる攻防に息を飲んでしまう。

 

亮治「この戦い見てわかったが、スピードと反射速度は霊夢、パワーと技の多さは太一が上だな。」

 

パチュリー「あの攻防がわかるの!?私どっちが押しているのかわからないわ......」

 

リーダーの解説は正しい、正直な所太一は霊夢にスピード負けしている。シルフの風は本来戦闘用に使われている為、空中飛行は不向きである。

 

太一「シルフの風で牽制する積もりが逆に仇になったな......」

 

霊夢「召喚獣に頼り過ぎじゃないの?」

 

シルフは決して弱い訳では無い、恐らく霊夢は使用する召喚獣の弱点を見抜いているのだろう。

 

太一「召喚獣はまだまだいるぞ!ダイヤモンド・ダスト シヴァ!裁きの雷 ラムウ!」

 

霊夢「その召喚獣はもう知ってるわよ!神技 八方鬼縛陣!」

 

今度は召喚獣を呼び出す前に霊夢がスペルカードで応戦する!その時!

 

ドガッン!!

 

霊夢「痛い!?今のは、素手!?」

 

拳が霊夢の体にヒットする!

 

太一「防がれたのは予定外だけど、こっちの方が僕の本来あるべき戦い方なんだよね!」

 

霊夢「もう許さない!神霊 夢想封印!!」

 

攻撃を受けた霊夢は怒りの夢想封印を太一に目掛けて攻撃する!

 

太一「こっちも本気だ!召喚武装!始皇剣!!」

 

ガギガギガギガギガギガギガギガギンン!!

霊夢の夢想封印を剣と体捌きで全て弾く!

 

太一「弾幕を全て弾かせてもらってぜ。」

 

霊夢「手癖の悪さは魔理沙以上だけど、見たこと無い武術で弾幕を弾くの初めてだわ......」

 

弾幕は本来回避するか結界で防ぐのが当たり前だが、法則を無視した攻略に霊夢は驚きを隠せない。

 

幽々子「召喚獣を超越する能力は改めてわかったわ、だけど戦い始めてから口調が荒いのはなんでなの?」

 

亮治「神に関する種族が原因だな......太一は神殺しの竜王であり、神様その物が大嫌いなんだよ。」

 

楓花「これまで殺した神は99柱、半分以上はバハムートだけど一部の神様は武術で殺しているのよ。」

 

咲夜「神殺しの人間なんて聞いた事がありません......」

 

太一はレジスタンスに加入して以降、次々功績を叩き出した。ただ倒した防衛軍に、神様と契約した者にバハムートが過剰反応し、殺しを嫌う太一が生まれて初めて神殺しを経験してしまった。その為神に関する種族を思うがままに殺している。

 

紗椰「太一は殺しを嫌う性格なのに、魔神がバハムートじゃなければ優しい太一なのに......」

 

半蔵「いつまでも落ち込んじゃねぇ!今は二人の戦いを見届けて、出来る所なら太一の勝利よりも霊夢の勝利を願う!」

 

リリカ「半蔵......もしかしてあなた、太一が甘えん坊で優しい性格に戻す為に霊夢の勝利を望んでいるの?」

 

紫「私も半蔵と同じ気持ちよ、亮治さんから太一の事を色々と教えてもらったからね。」

 

神に使える霊夢が勝利すれば、太一は二度と神殺しをしないと思っている。だが今の状況では霊夢は圧倒的に不利だ、魔法と武術を組み合わせた太一は無双状態と言っても過言ではない。

 

誠太「今見ている感じだと、太一が圧倒的に強いよ。弱点さえわかればいいんだけどな~。」

 

美鈴「太一さんが使用している武術って、太極拳で間違いないですか?足捌きを見ている感じなんとなくわかるんですけど......」

 

亮治「正確に言うと全くの別物だ、基礎だけ学んだら独学で改良するんだよ。」

 

美鈴の言っている事はあながち間違いではない、太極拳をベースに、柔、剛、陰、陽、外。中国拳法の五種属性を全て合成させた拳法、その名は『玄麟神殺拳』と呼ばれている。

 

太一「柔陰!螺旋脚大海嘯!!」

 

霊夢「宝具 陰陽鬼道玉!!」

 

リヴァイアサンの必殺技と巨大な陰陽玉がぶつかり合う!

 

太一「はぁ......はぁ......」

 

霊夢「強い......異変解決よりも疲れるわね......」

 

大技連発して使用すれば、体力のかなり減ってゆく。だが、

 

太一「本当は使いたくないけど、もう抑えられなれねぇ......相棒、解放するぜ!」

 

バハムート「神殺しの時間か?暴れるぜ!」

 

ドックン......ドックン......ドックン!!

 

太一「竜王降臨!!汝の名はバハムート!!」

 

略式方法でバハムートを完全解放する!!

 

霊夢「翼が生えた!?太一、あなたバハムートを解放したわね!」

 

太一「なりふり構わず、ぶちかます!!」

 

バキイイイイイイイインンン!!!!

結界を強引に破壊する!!

 

霊夢「竜を滅する技はあるわ!神技 八方竜殺陣!!」

 

太一「滅殺 フレアブレス!!」

 

ブォォォォォォォォォォ!!!!

霊夢の弾幕を紫炎で焼き尽くす!!その時、

 

太一「ゲホッ!?」

 

霊夢の竜殺陣が複数ヒットする!

 

バハムート「この札は竜殺の属性があるぞ!太一、ぶっつけ本番だが魔神武装するしかない!」

 

太一「魔神武装......」

 

魔神武装は完全制御が可能でなければ出来ない禁忌の魔法だ。暴走を抑えられない僕はどうすれば......

 

シルフ「主、暴走する原因は主自身にあります。バハムートは最強の魔神であるが故に心が弱い、お分かりいただけますか?」

 

太一「心が......弱い......」

 

シルフが言っている意味はわからなくもないけど、毎回バハムートを解放すると理性を保つ事が出来なくなる。

 

バハムート「どうした!?いつまでもぐずぐずしているんじゃねぇ!俺様だって好きで暴走している訳じゃねぇぞ!」

 

太一「!!相棒......」

 

バハムートの口からそんな言葉が出ると思わなかったな......暴走する理由がなんとなくわかったよ、僕と相棒は一心同体なんだ......

 

太一「ありがとうよ、相棒。なんか吹っ切れた、いくぞ!!」

 

バハムート「いい面構えになったな!汝の欲は何だ!」

 

太一「我、破壊と勝利を欲す!!」

 

合言葉を唱えた瞬間、バハムートが完全に姿を表す!

 

レミリア「あれが太一のバハムート!?」

 

亮治「今まで能力しか見てないが、完全体を出すとは思わなかった......」

 

太一は今まで魔神武装を使用した事が無い、気持ちが吹っ切れ、今は迷いが無い。太一が新たに纏いし魔神武装。その名は、

 

『神龍襦袢(シェンロン・ネルガイア)』

 

霊夢「......魔神を自らに纏い新たな力となる。だけど太一、あなたは気付いていない弱点があるわ。」

 

太一「僕に弱点がある?なら証明してみろよ!」

 

太一が霊夢に技を仕掛けた瞬間!

 

バジッッッ!!

 

太一「!?」

 

霊夢「やっぱり、私の思った通りね。」

 

霊夢の足払いに太一は回避出来ず、もろに受ける!

 

魔理沙「太一の弱点を見抜くなんて凄いぜ!」

 

咲夜「あの戦闘で弱点を見つけるなんて不可能ですよ?どうやって見抜いたんですか?」

 

どんな相手でも必ず弱点がある、霊夢は僅な隙を狙い足払いを成功させた。

 

太一「......足払い一発で僕が怯むなんてあり得ない......バハムートを完全解放しているのになんでだ?」

 

バハムート「太一、俺様も気付かなかった......」

 

太一「とりあえず霊夢に一発殴り返す!陰剛 白蛇双爪!」

 

技を切り替え霊夢の拳を狙う!だが、

 

ドガッ!!

 

太一「ゲホッ!!」

 

またしても霊夢のカウンターが炸裂する!

 

霊夢「これ以上攻めても無断よ、お願いたがら諦めて。」

 

太一「諦めるのは嫌いなんだよ......バハムート、あの技使うぞ!」

 

諦める事は一番嫌いだ、最大の技で終わらせてやる......

 

バハムート「太一、俺様の最大技を使うんだな。どうなっても知らねえぞ!」

 

反動なんてかすり傷だ、後で皆になんて言われようと負ける事が嫌いなんだよ!

 

霊夢「もう知らないわよ!!博麗大結界!!」

 

太一「サモンズブレイク!ギガフレアアアアアアアアアアアア!」

 

 

 

 

ドゴオオオオオオォォォォォォォォンンンンンン!!

 

 

半蔵「フランを倒したメガフレアを進化させやがった!いくら霊夢でも耐えられねぇぞ!?」

 

誰もが霊夢の負けを予想していた、バハムートのメガフレアを進化させたギガフレアは、闘技場全体が粉々になる程の威力だが、その時、

 

リリカ「闘技場が崩壊していない!?何が起こったの!?」

 

バハムート最大の技が完全に決まったと思われたが、闘技場が綺麗な状態で残っている。

 

霊夢「............」

 

太一「嘘だろ......ギガフレアを耐えるって化物だろ...........」

 

バハムート最大の技を放った太一はヘロヘロな状態になっていて、霊夢は逆にピンピンしている。

 

紫「......太一を止める為に憑神を使用せざる終えなかったのね。」

 

博麗の巫女は代によって様々な力があるが、霊夢の場合紫は憑神と呼んでいる。

 

霊夢「太一、しばらくの間眠ってね......」

 

太一「!?」

 

ドガアアアアアアアアンンンンンン!!

 

 

次の瞬間、何が起きたのかわからないが気づいたら太一が倒れていた......

 

 

太一「..................」

 

霊夢「はぁ......はぁ......何とか、終わったわ............」

 

激しい戦闘の末に、霊夢がギリギリ勝利する事が出来た。だが太一から受けた傷が深く、ふらふらな状態で仲間達の元でゆく。

 

魔理沙「霊夢!何とか終わったんだな!」

 

霊夢「......魔理沙......しばらく休ませて......」

 

バタッ!!

 

紫「霊夢!?亮治さん!」

 

亮治「わかった、太一も一緒に医務室に連れてゆく。」

 

亮治は二人を抱え、医務室に運んでゆく......

 

紗椰「今回は、霊夢に感謝するわ。リーダーが戻り次第魔神者会議開くわよ。」

 

半蔵「今回は緊急会議だから別部隊を帰還させないといけないからな。楓花、ジャック達に連絡を頼む。」

 

楓花「任せて。それと、幻想郷のにも会議に参加してもらうわ。」

 

太一が治療している間、緊急で魔神者会議を行う事が決定した。理由はいたってシンプルだが、事態が色々と変わってしまった為、全メンバーを集合させる。

 

楓花「別部隊の魔神者に伝令!緊急魔神者会議を行う為、直ちに本部に帰還せよ!」

 

楓花の伝令が、別部隊のジャック達に繋がる............

 

 

その頃ジャック達は......

 

 

零「緊急会議!?本部でも色々トラブルかよ......」

 

ジャック「オペレーターしか繋がらない理由が、まさかの緊急事態だと思わなかったわ......」

 

楓花の緊急伝令がジャストタイミングで伝わっていた。

 

エドワード「楓花の声が荒ぶっているな、俺達よりも深刻な内容だな。ローラとティナは任務を終わらせているから本部にいるといいんだけどな......」

 

エドワードがそう思った矢先、

 

???「零、ジャック、エドワード、今から本部に向かうの?」

 

ジャック「ローラ!って事はティナも?」

 

ローラ「ティナは治療薬をあなた達に届けるからもう直ぐ来るわよ。」

 

待つ事1分......

 

ティナ「遅くなってごめん!治療薬受け取って!」

 

バギーに乗ったティナが目の前に現れる。

 

零「今回色々事件あり過ぎだろ......ティナ、全速力で本部に帰還できるか?」

 

ティナ「3分で行けるわ!ノーブレーキでいくからシートベルト締めな!」

 

ローラ「バギー壊すんじゃないわよ、防衛軍から奪った物質を大切にね!」

 

ジャック達はティナのバギーに乗り、全速力で本部に向かう......

 

 

 

3分後......

 

 

 

オペレーター「魔神者5名がバギーで突っ込んで来ます。」

 

ガシャアアアアンンンン!!

 

誠太「またガラス割り!?帰還する手段は他にもあるよ~......」

 

幽々子「白玉桜より賑やかね、今度欲しいわ~。」

 

ティナ達がバギーでフロントのガラス割りで帰還してきた。

 

亮治「ティナがバギーで突っ込むの今月3回目だぞ!?防衛車から強奪するのはいいけど、毎回突っ込むんじゃ無いぞ!」

 

ティナ「ごめん、ブレーキ壊した。」

 

ローラ「本当なら私が運転すれば良かったわ......」

 

事故になったが何とか魔神者は全員揃う事が出来た為、魔神者会議を行う............

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

太一はあらゆる戦闘術をマスターしているが、僅なながらも弱点がある。本人曰く弱点を克服しているつもりが、スタイルチェンジする時にタイムラグが生まれてしまう。タイムラグを起こさない代わりに歩方で魔法陣を描いているが、見抜かれると意外と回避出来ない。


次回予告

レジスタンスの魔神者が全員集合した、太一はバハムートを使用し過ぎたが為に眠っているが、その間に緊急会議を開く。幻想郷の仲間達に会議参加してもらう理由とは何か?リーダー不知火 亮治が隠して秘密は何なのか?

次回 東方禁忌魔族

魔神円卓会議

記憶の為に、私は戦う。


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魔神円卓会議

魔神者12名揃いました。後にキャラメモで詳細します。


バーリトゥードが無事に終わり、魔神者が全員集合した。太一と霊夢は現在治療中で、姿を現す事が出来ない。

 

零「リーダー、楓花から連絡受けたけど何があったんだ?」

 

亮治「詳しく話すと長くなるが、簡単に言うなら太一の暴走が更に酷くなったと言っておく......」

 

ジャック「私達の内容と同じ位非常事態ね......太一はどうしてるの?」

 

半蔵「今は医務室で寝ている。あの状態じゃ1日起きないと思う。」

 

バハムートの魔神武装による反動と、過剰なまでの魔力消費により完全に回復するには最低でも1週間かかるが、特異体質である太一は回復機能が強い為、1日寝ればほぼ治っている。

 

エドワード「緊急事態なのはわかるけどよ、後ろの連中は誰?」

 

亮治「幻想郷から来た者達だ。互いの自己紹介は会議で話そう。」

 

ローラ「皆!場所移動するよ!」

 

亮治達は紫達を会議室に案内していく......

 

ティナ「所でリーダー、太一がしばらく帰って来なかった理由は何なの?」

 

亮治「会議で全て話す。そろそろ着くぞ。」

 

会議室に入る前に、レジスタンスならではの合言葉がある。

 

亮治『汝の導きを我に示さん 混沌の世を統べるのは人間と成り』

 

合言葉に反応し、会議室の扉が開く......

 

レミリア「円卓の騎士と同じ配置?この部屋どうなってるの?」

 

楓花「普通の会議室と違って、我々魔神者しか入れない仕組みになっているけど、今回はあなた達にも関係する内容もあるから特別使用にしているだけよ。」

 

本来は円卓テーブルに12席だが、太一が不在の為席を余分に多く用意している。

 

オペレーター「魔神者全員にお知らせします。博麗 霊夢が目覚めました。」

 

亮治「会議室に転送してくれ、その方が助かる。」

 

3......2......1......

 

霊夢「あれ?ここは何処?」

 

紫「霊夢!怪我は大丈夫なの!?」

 

霊夢「少し治療すれば大丈夫よ。それより紫達揃って何してるの?」

 

亮治「自己紹介と同時に異変解決の会議を行う。」

 

幻想郷の仲間達全員「!?」

 

亮治の口から異変解決の言葉が出た瞬間、幻想郷から来た紫達全員が驚愕する。

 

紫「皆が驚くのも無理はないわ、亮治さんは元々幻想郷の人間で、自分の存在を消していたのよ。」

 

魔理沙「じゃ何で異変とか知ってるんだ!?普通あり得ないぜ!?」

 

存在の法則として、自分の存在を知られない方法はいくらでもあるが亮治の場合、能力を最大限活用していた為、誰も不知火 亮治に気付く事が出来ない。

 

紫「話は一旦後にて、魔神者皆の名前を教えてくれる?」

 

亮治「私は最後に話すから、まずは半蔵から自己紹介を頼む。」

 

色々こんがらがっても仕方がない、お互いを知る為にそれぞれ自分の名前を言い合う。

 

半蔵「俺は服部 半蔵、忍の里で100代目頭領だ。」

 

紗椰「私は五條 紗椰、邪法の陰陽師並びに占い師もしているわ。」

 

誠太「おいらは風間 誠太、皆の用心棒だよ。」

 

楓花「私は伊吹 楓花よ。レジスタンスの教官として活躍してるね。」

 

リリカ「リリカ・ドルトムント、元々は音楽家で演劇が得意よ。」

 

ジャック「私はジャック・ザ・リッパー、時空の殺人鬼って呼ばれてるの。」

 

零「零 龍李(レイ シャウロン)名字は龍李だがら零と呼んでくれ。」

 

エドワード「俺様はエドワード・ティーチ、大海原の海賊だ!」

 

ローラ「ローラ・アートリア、お嬢って呼ばないでね。」

 

ティナ「ティナ・ライオネル、皆の衣服や車を整備するのが得意よ。」

 

亮治「最後に、私は不知火 亮治。レジスタンス2代目リーダーだ。」

 

太一以外の全員が自己紹介がざっくりと終わった。能力は後から教える予定だが、お互いの名前を知ってからでも遅く無い。

 

霊夢「私は博麗 霊夢。博麗神社の巫女並びに異変解決者よ。」

 

魔理沙「霧雨 魔理沙だぜ!人間の里じゃ白黒魔法使いって呼ばれてるな。」

 

幽々子「白玉桜の亭主、西行寺 幽々子よ。死者の魂を管理してるわ。」

 

妖夢「魂魄 妖夢です。幽々子様の庭師をしています。」

 

レミリア「紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。」

 

フラン「私はフラン!お姉様と同じ吸血鬼だよ!」

 

咲夜「紅魔館のメイド長、十六夜 咲夜です。」

 

美鈴「私、紅 美鈴です。門番やってます。」

 

パチュリー「魔法大図書館のパチュリー・ノーレッジよ、本は貸さないわ。」

 

紫「私が八雲 紫、しばらく太一を預かってごめんね。」

 

霊夢達もざっくりと自己紹介を終える......そしてここから会議の本題に入る。

 

亮治「太一が毎回何かしらトラブル起こすのは仕方ないが、今回ばかりは事態が進み過ぎたと言って置こう。」

 

太一が幻想郷に連れて来られたのは1ヶ月前、その間記憶を巡る為の戦いを行い召喚獣やバハムートを解放した。更にバーリトゥードで魔神武装が可能となり、記憶を呼び戻そうとしている。

 

楓花「私も最初驚いた、リーダーが住んでいた元の世界に太一が生活していたのよ?普通ならあり得ないわ......」

 

零「異なる種族が共同して暮らしている世界があるって聞いた事はあるけどよ、何故太一なんだ?」

 

亮治「太一自身が防衛軍から逃げる為に入り込んだのか、紫に拾われたのかわからないが、太一もまた幻想郷の人間でもあるって言った方がいい。」

 

話が進む事に色々とわからなくなる。太一が幻想郷の人間でもある事に疑問を抱くのもあるが、

 

ジャック「話が逸れるけど、防衛軍の最高幹部が女だった。名前は新島 哀、能力持ちだけどわからなかった。」

 

亮治「..............」

 

リーダーは秘密にしたい事があると、必ず沈黙する癖がある。

 

亮治「皆、今から言う事は太一に絶妙秘密にして欲しい。」

 

エドワード「その顔、ただ事じゃないな......」

 

亮治はポケットから手紙らしき物を取り出し読み上げる。

 

『亮治がこの手紙を呼んでいる頃には私はこの世にいない、太一と哀は私の子供であるが、今思うと禁忌を犯した事に気付けば良かった。新島 平八郎を殺し、しばらく偽装生活していたが、新島 雫に見破られ、私はレジスタンスを結成し、防衛軍を滅ぼす決意をした。だがこの時私は、雫のお腹の中に女の子を妊娠している事を知らなかった。生まれた子供には魔神の血が受け継がれてしまう事を恐れ、幻想郷に逃げ込んだ。幻想郷は毎週1回訪れ、その時美しい女性に出会った。名前は八雲 紫。しばらく交際を続け、紫が男の子を妊娠した。最後に私は禁忌の魔神を太一と哀に受け渡す事を決意し、防衛軍を滅亡させて死ぬ予定だが、魔神を受け渡した瞬間、全ての力が消え無力となった事を知り、自ら命を断つ。時が過ぎたら二人は大人になっているだろう、最後に大切な事を教える。太一のバハムートと、哀のジャンヌダルクを絶対異変や戦争に巻き込まないで欲しい。私の家族に永遠の愛を......閻魔 蓮』

 

紫「......蓮......蓮............どうして私に黙っていたの?私を一人にするなんて......酷すぎるわよ............」

 

亮治「私も蓮の行動に色々言いたい事があるが、彼は常に誰かを守る為に戦う孤高のヒーローだ......せめて死ぬ前に語り合うべきだったな......」

 

紫も亮治も涙が溢れて止まらない、リーダーを受け継ぐ前に遺書を渡され自分が死ぬまで読むなと魔法で封じ込めていたからだ。

 

紗椰「......今は太一に言わない方が良いかもしれないわ......いつもと同じにしていれば大丈夫だけど、太一は勘が鋭いからね。口が滑る事無いようにね。」

 

魔理沙「出来る事はそれくらいか......所よ、咲夜が二人いるのは何故だ?」

 

咲夜が二人いる事に気付いた魔理沙は、敵が変装しているのかと疑問を抱く。

 

咲夜「そういえば、私に似てる人がいますね......」

 

ジャック「私にそっくりだ。メイドの格好してないと区別がわからないわ......」

 

レミリア「本当ね、試しに二人並んで見てちょうだい。」

 

咲夜とジャックは円卓テーブルを離れ、対面に立ち合う。

 

ジャック「鏡を見ている感じね......でも両目が同じ色で羨ましいわ......」

 

ジャックは右目が蒼色、左目は朱色な為、咲夜とジャックの区別は両目の色で判断しないとわかりずらい。その時、

 

オペレーター「お知らせします、太一が起きたので一回通話モードに切り替えます。」

 

亮治「起きるの早いな!?霊夢が起きたの3時間前なのに......とりあえずビデオ通話にしてくれ。」

 

オペレーター「かしこまりました。」

 

円卓テーブルに太一の顔が映るように、ホログラムを起動する。

 

太一「皆~、今何してるの~?」

 

亮治「魔神者会議だ、要求を教えてくれ。」

 

太一「お風呂入りたい。今会議しているから女湯入って大丈夫だよね?」

 

楓花「なんで毎回女湯!?いい加減男湯に入ってよ!」

 

太一「僕の着替えが全部女物しかないんだよ!?誰!?」

 

半蔵「......すまん、リーダーに頼まれて俺が捨てた......」

 

太一の女装姿を写真に撮った半蔵はリーダーに見せ、これから太一には男物の服は無しにする事を決定した。

 

亮治「会議の邪魔しないならいいぞ。後、これからは男の娘とし生活するんだぞ。」

 

太一「肌着も下着も全部女物......僕は男なのに......」

 

リリカ「まぁ、日頃の行いだね。」

 

幽々子「女装した姿が見たいわ~、こないだは何の服着たの?」

 

紗椰「紅魔館でゴスロリ服着てたわ。白い肌に赤色で綺麗な瞳、着せかえ人形見たいで可愛いわよ。」

 

そっか、紗椰は僕のゴスロリ服姿を見てるから覚えているんだ......まぁいいや、汚れた体を洗いたいからな......

 

シルフ「主、新しいゴスロリ服がありますよ。風呂が終わったら着てください。」

 

シヴァ「そうよ。あなたは可愛い男の娘なんだから......」

 

シヴァにシルフもなんで乗り気なんだよ......長風呂にするか......

 

エドワード「太一は相変わらず自由人だな、まぁそれよりこれからどうする?防衛軍の野郎が魔神を持ってるってなると厄介だぞ?」

 

ジャック「私と零で新島 哀と戦ったけど、かすり傷程度しかダメージを与えられなかったわ。」

 

零「おまけに魔神をボロボロにされた、太一のバハムートと同じ位強かったな。」

 

会議に戻り、今度は新島 哀についての情報が飛び交う。ジャックと零は防衛軍の物質を強奪すると同時に情報も盗み予定だったが、突如現れた新島 哀により負傷してしまった事を話す。

 

ティナ「新島 哀についてわかっている事は、能力と強さだけね。リーダーの手紙に書いてあった魔神は使用していたの?」

 

ジャック「残念だけど使用してないわ、ただ魔神者特有の紋章が手の甲に刻まれてる。」

 

ローラ「ジャンヌダルクの能力が不明な以上、拠点に攻撃仕掛けるのは駄目ね。」

 

それから会議を続ける事1時間......

 

亮治「......結論として、これまで制圧した拠点の防衛を引き続き行う。ただし、毎週メンバーチェンジを行い防衛力を強化する。その間別部隊は魔導防衛軍の情報を出来る限り盗む。以上で会議を終了だ。」

 

魔神者「御意!!」

 

亮治が結論を言い、魔神者会議を終了する。

 

紫「幻想郷で会議なんて滅多にしないから新鮮な感じがしたわ。」

 

亮治「今回は緊急会議だが、いつもは3ヶ月に1回行っている。それと、オペレーター。太一は所にいる?」

 

オペレーター「検索します、少々お待ちください。」

 

妖夢「なんか、嫌な予感が......」

 

3分後............

 

オペレーター「太一様は、2分前に風呂から出ています。お着替えが終わって食堂に向かっています。」

 

ローラ「食堂?いつもなら私達の部屋に向かうのに、もしかしてお酒が飲みたいのかな?」

 

幽々子「太一にお酒飲ませないで!酷い目にあったのよ!」

 

ティナ「既に被害者がいたのね......とりあえず食堂に向かうわよ。」

 

幻想郷の仲間達と共に、魔神者全員食堂に向かう。

 

太一「おかしいな~、いつもの酒が無いな~。半蔵が全部飲んだのかな?」

 

亮治「良かった......太一が酒を飲む前で助かった......」

 

太一は丁度酒を探している所だった為、酔っ払ってない。だが太一の女装姿を見ると、

 

幽々子「嘘!?太一ってこんなに可愛いの!?」

 

妖夢「一瞬誰だがわからなくなりますね......」

 

紅魔館で着てたのと違う、黒いゴスロリワンピース姿に皆見とれている。

 

ローラ「太一、もしかして下着も全部?」

 

太一「そうだよ。下半身が少しスースーするのが気になる。」

 

エドワード「まぁまぁ、とりあえず久しぶりに宴でも開くか!」

 

亮治「わかった!息抜きも大事だし、宴会の準備しろ!」

 

最近色々と忙し過ぎた為、リーダーが宴会開く事を決めた。霊夢達も喜ぶと思うけど、これから大変な事になりそうだな......

 

 

 

 

 

次回に続く............




キャラメモ

ジャック・ザ・リッパー

レジスタンスメンバー魔神者の一人、本名を知らない為が、ロンドンを恐怖のどん底に脅し入れた殺人鬼。紅魔館の十六夜 咲夜と見た目がそっくりなので、判断するには瞳の色を見抜かなければならない。生まれつき二色の瞳持つ為、昔は差別を受けていた。だが差別をした人物を殺し過ぎた為、今まで殺した人数は1万人を越える。レジスタンスに加入した後は諜報員として活躍している。

禁忌の魔神 ????????

能力 不明


誕生日 8月11日 性別 女 20歳



次回予告


久しぶりの宴会を開くレジスタンスは、幻想郷から来た霊夢達を歓迎し、レジスタンスは仲間を手に入れた。その頃魔導防衛軍は太一の存在に気付き、即座に行動を移す。防衛軍の目的はなんなのか?

次回 東方禁忌魔族

反乱の宴 哀の願い

記憶の為に、私は戦う......



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反乱の宴 哀の願い

レジスタンスメンバーの詳細をしっかり付け加えます。


エドワードの提案により、久しぶりに宴を開く事が決定した。

 

霊夢「食べ物沢山用意してね!お腹空いたわ!」

 

エドワード「慌てるな、久しぶりの宴でも順次を守るのがポリシーだぞ。」

 

誠太「エド~、とりあえず飯を沢山持ってきたよ~。」

 

メンバーはそれぞれ分担し準備を進めていくが、

 

楓花「ねぇ太一、後で私達の部屋に着なさい。女装姿見たらあなたを着せ替え人形にして遊びたいの!」

 

ジャック「ゴスロリワンピースでもセクシーだね。パジャマ着せたらどうなるかな?」

 

女性メンバーが何故が僕の元から離れようとしない......

 

太一「......皆......やめて......」

 

紗椰「可愛い......子犬みたいでいじめたくなっちゃう!」

 

半蔵「どうした?準備進めないと宴が始まらないぞ。ってお前ら太一の女装姿に目付きがおかしいぞ?」

 

さすがに半蔵も気づいたのか、紗椰達女性メンバーの元に寄る。正直助かった......

 

零「いくら太一が可愛くても、準備サボるんじゃねぇぞ。」

 

楓花「ごめんなさいね、でも宴が終わったら好きにしてもいいよね?」

 

デレデレの楓花が性癖丸出しの状態だと準備にもならないからな......

 

亮治「料理は既に出来てるぞ。リリカ~、舞台の準備出来たか?」

 

リリカ「いいわよ~。その前に皆で一杯乾杯してからコンサート開くわ。」

 

食堂にリリカが特別コンサートを開く為、色々と楽器を用意している。

 

霊夢「宴会の準備見てると、私達とそんなに変わらないわね。」

 

魔理沙「コンサートが楽しみだぜ!早く皆で乾杯しようぜ!」

 

着実に準備を進める事10分......

 

 

亮治「ゴホン!......太一が戻ったのと同時に、我らレジスタンス、GOD slayerの誕生の記念を祝おう!乾杯!」

 

魔神者&幻想郷メンバー「乾杯~!!」

 

リーダーの合図と同時に、皆で一緒に酒を飲む!

 

半蔵「かぁ~!久々に飲み外すの最高だな!」

 

幽々子「本当ね~、にしてもあなた達強い酒が好きね。」

 

誠太「基本おいらも日本酒が好きだがらね~。」

 

誠太達が酒飲んでるなら僕の飲まないとね、後でシヴァの冷気で冷やしてもらおう。

ゴクゴク......ゴクゴク......

 

太一「......ヒック!シヴァ~、頭冷やして~。」

 

シヴァ「酔っぱらうと困るからな。冷やすわよ。」

 

プシュゥゥゥゥゥゥ............

 

太一「あぁ~、気持ちいい......」

 

フラン「お兄様面白い~!頭から湯気が出てるよ!」

 

僕は毎回酔っぱらいにならないように、毎回シヴァに頭を冷やしてもらう為、氷を当てると必ず湯気が出る。

 

妖夢「良かった......酔っぱらいの太一さんは酷かったですから......」

 

ティナ「そうなの!?毎回シヴァで体温冷やしているから気付かなかった......」

 

紫「酔っぱらいの太一は、セクハラ親父よりも酷かったわ......」

 

白玉桜で酔っぱらいの被害者は、妖夢と幽々子だけ。なお酔っ払った事は本人は覚えていないので、何を言っても無駄である。

 

魔理沙「ぶはぁ~!やっぱ酒は欠かせないな~、ピッチを外したら一気に酔ってきたぜ......」

 

エドワード「酔っぱらうの早いな......まぁ、酒で勝てる奴はメンバーでもいないからな。」

 

エドワードは海賊だけあって酒に強く、平均4升飲む。

 

霊夢「幻想郷じゃ滅茶苦茶酒が好きな妖怪がいるわよ。ただし鬼だけどね。」

 

エドワード「幻想郷がどんな世界か知らないけどよ、俺達海賊は酒が大好きだ。」

 

基本幻想郷にいる鬼は酒が強く、酔っぱらっても理性を保っていられる。

 

ローラ「そろそろリリカのコンサートが始まるわよ。」

 

咲夜「コンサートなんて久しぶりですね。前はプリズムリバー三姉妹が人里で野外ライブしていました。」

 

舞台の準備が整い、カーテンが開き初める。だが肝心のリリカがいない、すると、

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ............

 

パチュリー「涼しい......もしかして冷気魔法?」

 

ティナ「違うよ、リリカの演出ギミックよ。」

 

白い輝きの煙が渦を巻き、マジシャンのようにリリカは華麗に参上する!

 

リリカ「我らの劇場にようこそ!お客様の心を盗ませて頂きます!」

 

ワァァァァァァァァァ!!

 

美鈴「魔法の世界に入ってしまいます......」

 

零「毎回演出が派手だからな、今回は何の曲かな?」

 

リリカがこれまで奏でた曲は沢山あるが、毎回オリジナル曲ばかりになってしまう事が多く、最近はカバー曲を奏でる事が多い。その時、

 

リリカ「太一!せっかくだから皆の前で歌ったら?」

 

太一「この格好で歌うの!?スカートが見えちゃうよ!?」

 

リリカ「大丈夫!ロングスカートだから転ばない限り見えないわ。」

 

まさかリリカが僕をステージに上がらせるなんて聞いて無いよ......毎回台本が無い状態だからしょうがないけど。

 

幽々子「太一の歌声、もう一度聞きたいな~。」

 

半蔵「久々に綺麗な歌が聞けるのか!?好きな曲を歌いな!」

 

白玉桜に来た時は思いだし状態だったけど、久しぶりに歌おうかな。

 

♪~♪♪~♪♪♪~♪♪♪(ピアノの音)

 

太一「......涙が、いくつ溢れたのだろう?痛みを、何度、感じただろう♪言葉を、持たずに紡ぐ詩(うた)♪記憶に、眠る、心のレゾリナンス♪」

 

リリカ「青空と地平線、荒野に咲いた望みの花♪受け入れてく、苦しみが、目覚めさせる強さ♪いにしえから、吹く風に、背中を押されたなら♪」

 

太一&リリカ「満ちてゆく、未知へと、さぁ旅立とう!♪......it's so far away!♪描きたいよ。終わりのない、物語の続きを♪暗闇を、彷徨っても、この願いは、光を、抱きしめられる!♪時を越え、ここから~、愛しさ繋ぐ......永遠(とわ)に......」

 

楽園追放エンディングテーマ、イオニアンを皆の前で歌うの初めてだ。いつもはコンサート聞くけど、自分で参加するのも楽しいな。

 

霊夢「プリズムリバー三姉妹の野外ライブ聞くけど、こんなに綺麗な歌声初めて聞いたわ......」

 

魔理沙「ちょっと羨ましいぜ......太一って本当に男なのかわからなくなるな......」

 

フラン「お兄様~!とっても綺麗な歌声だね!もっと聞かせて!」

 

少し間奏で息を整えて、続きを歌わないとな。防衛軍を倒したらリリカと一緒に歌手目指そう。

 

リリカ「足跡、刻んでゆく理由♪あれから、ずっと、追いかけ続けている♪奪いあい、傷つけあう。愚かなる日には帰らない......」

 

太一「胸の奥に、大切な、笑顔があればいい♪途切れたパルス、読みとって♪ノイズの、向こうにいる♪自分と逢うまで、もう、迷わない~!♪」

 

太一&リリカ「starting over!♪伝えたいよ。立ち止まらず、生まれ変わる未来へ♪運命に、負けたくない♪追憶から、聴こえる。確かな鼓動!♪響きあう、場所には~!♪奇跡が宿る......永遠(とわ)に......」

 

太一「幾千もの、瞳が見上げた♪月と星座が♪寄り添う広い♪宙(そら)で♪」

 

リリカ「ひとつひとつの、希望灯せば♪そう、また出逢えるさ♪......so long♪.....」

 

僕は歌っていると、歌詞の世界を魔法で表現したい気持ちがこみ上げる。どんな歌でもそうさ、世界を平和にする魔法でもあるのだから。

 

亮治「太一が歌うなんて本当に久しぶりだな。男である事を忘れてしまう程美しく、子供のような無邪気な心を取り戻してくれるからな。」

 

楓花「あぁ☆可愛い太一が綺麗な歌声!もう我慢できない!」

 

零「おいおい、楓花のデレデレが壊れたぞ。誰か後で頭冷やしてくれ~。」

 

紗椰「大丈夫よ、太一!最後まで歌いきって!」

 

皆、ありがとう。想いを伝える為にも、己の道を歩み続ける!

 

太一&リリカ「it's so far away!♪描きたいよ。終わりのない、物語の、続きを♪暗闇を、彷徨っても♪この願いは、光を、抱きしめられる!♪目に写る、全てを今♪明日へ進む、力にして。時を越え、ここから~♪愛しさ繋ぐ......永遠(とわ)に......」

 

ワァァァァァァァァァ!!!!

 

全力で歌い終わったら、観客全員から拍手の雨が止まらない。

 

ローラ「二人ともお疲れ様!」

 

半蔵「太一~!リリカ~!最高のコンサートだったぞ!」

 

レミリア「今度は幻想郷で披露して欲しいわ!」

 

リリカ「はぁ、はぁ......お客様の心を盗ませて頂きました!相方の太一はヘロヘロで眠くなったのかな?」

 

太一「ふぁ~......ちょっと酔いが廻ってきた。シヴァ~.....」

 

シヴァ「しょうがないな......頭冷やしたらローラに見て貰うんだぞ。」

 

プシュゥゥゥゥ......

 

歌う前に1升飲んだから物凄く頭がぼんやりする......

 

誠太「あちゃ~、酒飲んでいた事忘れているよ~。」

 

ティナ「困ったさんね。ローラ、後で薬を用意してあげて。」

 

ローラ「......ヒック!......薬渡して頂戴、私も酔い覚め飲むから......」

 

エドワード「ガハハハハハハ!!皆揃って酔っ払いか!?じゃもう一杯飲むぞ~!」

 

ボカッ!!

 

楓花「これ以上飲んだら誰が面倒みるの!?エドが限度知らないならしばらく禁酒してもらうよ!」

 

エドワード「......もしかして、俺様以外全員酔っ払っているのか?」

 

リリカ&太一のコンサートで気付かなかったが、ほぼ全員かなりの酒を飲んでいた為、酔っ払っている事を忘れていた。

 

咲夜「私も気付いたら頭が痛いです......すいませんが、ベッドは何処にありますか?」

 

亮治「ゲストルームに案内しよう、オペレーター、紫達を案内してくれ。」

 

オペレーター「かしこまりました、ゲストは全部で10名いるので二部屋用意いたします。」

 

霊夢「じゃあ私と魔理沙、妖夢、紫、幽々子で一緒にするわ。紅魔組で別の部屋に分ければ大丈夫よ。」

 

レミリア「私も霊夢の案に賛成するわ、案内よろしく。」

 

霊夢達はオペレーターの案内に従い、ゲストルームに行く。

 

紗椰「後始末は魔法で何とかなるし、私達も部屋に戻ろう......駄目だ、油断すると酔いが激しくなる......」

 

ローラ「......紗椰も相当飲んだわね......私はさっき酔い覚め飲んだから大丈夫よ。それより太一をどうする?」

 

楓花「もちろん私達の部屋に連れていく!太一で着せ替え遊びがしたいの!」

 

楓花自身気付いていないが、酔っ払っている事を忘れている。

 

妖夢「あの~、さっきから変な発言が目立つんですけど......どうしたんですか?」

 

紗椰「妖夢、悪いけど楓花とチェンジして貰える?この前だけど太一が危ないからお願い!」

 

ジャック「デレデレ状態だけど、完全に酔っ払っている楓花が酷い状態なんだ。幽々子に事情を話すから。」

 

妖夢「わかりました......」

 

太一の安全を確保する為、楓花を妖夢とチェンジする。だけど、

 

楓花「太一は何処~?」

 

ティナ「ちょっと待ってて。」

 

バシッ!

 

楓花「......ZZZ......」

 

ティナ「楓花をゲストルームにぶちこむから、太一をよろしく頼むわ。」

 

ローラ「任せて。太一、私が抱っこしてあげるよ~。」

 

太一「......ふぁ~......」

 

ジャック「赤ちゃん見たいで可愛い......楓花に任せたら泣きじゃくっていたわ......」

 

楽しい宴も、半分以上酔っ払った為、それぞれの個室やゲストルームに戻る。コンサートは10分位だったけど、楓花のデレ状態が危険な為、避難させておくしか無い。

 

幽々子「あれ?妖夢ちゃんは何処?それに何で楓花がいるの?」

 

紫「太一の安全を確保する為に交換させてもらったわ。」

 

詳しい事情を話すと......

 

霊夢「......性癖にも限度があるわ......」

 

魔理沙「酔っ払いにも勘弁して欲しいぜ......」

 

楓花「......ZZZ......」

 

現時点、楓花は酔っ払った影響で爆睡している......その頃安全を確保した太一は、

 

太一「......あれ?僕ステージにいたのに、何で女子部屋に?」

 

ローラ「楓花から安全を確保する為にね、デレ状態じゃ酷い変態よ。」

 

紗椰「大丈夫?まだ酔いが回ってないといいけど、それと面倒だけどパジャマに着替えもらったわ。」

 

妖夢「本当に可愛いですね......一瞬誰?ってなります。」

 

ジャック「赤い瞳に白い肌、日本人形の原形になるわ。」

 

皆が色々話しているけど、もう眠たいよ......

 

ティナ「太一?もしかして眠いの?」

 

太一「......(コクリ)......」

 

もう喋る元気が無い、しばらくの間寝たい......

 

リリカ「ふぅ~......楽器の片付け忘れる所だった~。」

 

紗椰「リリカ、静かにして。太一が寝てるのよ。」

 

ステージを片付けていたリリカが頂戴部屋に戻って来た瞬間、太一はローラ達に囲まれたまま爆睡している。

 

太一「......ZZZ......」

 

妖夢「可愛い寝顔......太一さんって甘えん坊?」

 

ローラ「そうよ、寝る時いつも膝枕なの。」

 

幻想郷にいた時でも、元々の性格は変わらない。泣き虫で甘えん坊な性格は、太一が親との生活が短いのもあるが、記憶も半分無い状態でもあるからだ。

 

 

 

その頃魔導防衛軍は......

 

 

 

哀「......レジスタンスを滅ぼす為に、戦わねばならない。だけど私の力はいったい何?」

 

哀が一人で悩んでいる。ジャック、零と戦闘していた時は半分魔神の能力を使っていたが、本人は気付いていない。

 

???「哀、それは私の能力よ。」

 

哀「誰!?」

 

???「私の名はジャンヌダルク、あなたが契約した魔神よ。」

 

哀「魔神って、レジスタンスと同じ力!?」

 

ジャンヌ「その通り。あなたの欲があれば更なる力が目覚めるわ......」

 

新島 哀の魔神、ジャンヌダルクはバハムートと同じく、魔神者と会話する事が可能。だが哀はあまり欲と言う物が無い。

 

哀「私は欲その物は無いわ、でも何で私にその力があるの?」

 

ジャンヌ「それはあなたが欲望その物を欲しがっているからよ。だけど、決してバハムートに合わないようにして。下手すると、全てが終わるわ。」

 

哀「バハムート?終末の竜王はこの世にいないってママから聞いたけど、何故?」

 

ジャンヌ「私でもわからないけど、世界が終わる事を心に刻んで欲しい。」

 

哀は、ジャンヌダルクの忠告を聞き入れ、バハムートがこの世といる事をしっかりと頭に入れる。

 

哀「......決めたわ......全拠点の防衛軍全員に、レジスタンスの情報と攻撃を仕掛ける。ジャンヌ、皆に伝えて。」

 

ジャンヌ「任せて、拠点にいる皆に知らせるわ......」

 

 

静かに闘志を燃やす哀、果たして、レジスタンスと防衛軍の戦いはどうなるのだろうか............

 

 

 

次回に続く......

 

 




キャラメモ

ティナ・ライオネル

レジスタンスメンバーの一人で、主にメカニックや衣装作りを得意とする。ただし防衛軍からバギーを盗んだ時はだいたいブレーキ壊して窓ガラスを破壊するのかキズ......元々貧困育ちだが、機械を整備する事が得意だったので、レジスタンスに加入してからは戦闘技術を熟練している。なお太一の服は、ティナが特注品として作っている。

能力 ????????

禁忌の魔神 ????????

誕生日 1月19日 年齢 21歳


次回予告

楽しい宴が終わり、魔神者が全員集合出来た。その頃哀は、魔神のジャンヌの意志を考え、レジスタンスを滅ぼす新たな策を生み出す。だが哀と太一はお互い家族である事に気付いていない。果たして、この戦いの結末はどうなるのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

真実を知らぬ聖女と竜王

記憶の為に、私は戦う......

今回は歌詞を使わせてもらいます......


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真実を知らぬ聖女と竜王

前回キャラメモで同じ人物を書いてしまいました......今回は間違えないように男性にします。


楽しい宴が終わり、霊夢達がレジスタンスの仲間になった。仲間は多い程有利になるし、防衛軍を滅ぼす為ならなんでもやる。

 

亮治「......あ~あ......皆~、朝だぞ~。」

 

零「......あかん......昨日の酒が抜けない。」

 

皆かなりの酒を飲んだ為、二日酔い状態の者が多い。

 

誠太「おいらはあまり酒飲んでいないからエドワードを起こしに来るよ。」

 

半蔵「頼む、霊夢達はモーニングコール用意しているから大丈夫だと思う。」

 

エドワード「......俺様は起きているぞ......さっきローラから漢方薬もらって来た。」

 

亮治「残るは太一だけだな。オペレーター、モーニングコールを女性部屋に頼む。」

 

リーダー達男性陣は太一以外全員起きている為、先にミーティングルームに向かう。そして、

 

オペレーター「魔神者にお知らせします。朝になりました、元気よく起きましょう。」

 

モーニングコールがゲストルームにも伝わる。

 

霊夢「朝になったわね。皆、起きるわよ。」

 

魔理沙「モーニングコールって初めてだぜ。楓花、朝だぞ。」

 

楓花「......う~ん......あれ?可愛い太一は何処?」

 

楓花は自分が太一を連れて行ったと勘違いしている。妖夢と入れ替わった事すら気付いていない。

 

紫「太一なら紗椰達の部屋にいるわよ、あなたの酔っ払いが酷くて避難させたわ。」

 

楓花「私、もしかしてそんなに酷かった?」

 

幽々子「そうね~、欲を出したおじさん見たいに酷かったわ......」

 

同じ時にして、紅魔組のゲストルームでは......

 

レミリア「......気持ちのいい朝ね......咲夜、朝食だから皆起こして頂戴。」

 

咲夜「かしこまりました。と言っても、珍しく妹様、パチュリー様、美鈴は先に起きてますよ?」

 

レミリア「嘘!?何で皆早起きなの......」

 

同じ時にして女子部屋では......

 

妖夢「皆様おはようございます。所で太一さんはまだですか?」

 

紗椰「太一は毎回朝起きるの苦手なのよ。」

 

ローラ「朝食の前に見ておく?太一の正しい起こし方。」

 

妖夢は不思議に感じていると思うが、メンバーで朝起きれないのは太一だけ。その為、

 

ジャック「ティナ、太一の歯磨きよろしく。その間着付けの準備するわ。」

 

ティナ「わかった、リリカ~。先に食堂に行っても大丈夫よ~。」

 

リリカ「......ありがと~......ふぁ~......」

 

太一「......ZZZ......」

 

寝ている太一の歯磨きをしっかりするティナ、その間新しい服の準備するジャック、元々寝起きの状態が酷い為、苦肉の策で行う事になった。

 

妖夢「......これ、毎日行うんですか?」

 

紗椰「仕方ないのよ、太一が寝起きの状態で炎を吹くから交代で朝準備しないと焦げるのよ......」

 

5分後......

 

太一「......ふぁ~......おはよ~......」

 

ジャック「起きたね、朝食の時間だよ。」

 

これで全員起きた為、オペレーターのお知らせが来る。

 

オペレーター「皆様、おはようございます。食堂にて、リーダーがお待ちしています。」

 

幻想郷メンバーと魔神者の集合が呼びかかる。太一だけ真実を知らないが、恐らく新島 哀についての事だと思う......

 

亮治「皆、昨日はありがとう!いい宴を開けたよ。」

 

太一「僕も久しぶりだったから嬉しいよ。所で皆を集めた理由は?」

 

亮治「そろそろ防衛軍の拠点を根こそぎ強奪する。」

 

魔神者「!!」

 

リーダーの発言に、場が凍りつく......これまで防衛軍と戦ってきてもう10年が過ぎている。僕はレジスタンスに加入して2年位だけど、何か重要な事があるのか気になる......

 

亮治「驚くのも仕方ないが、魔神者は不老であって不死ではない。気付いていると思うがもう年を老いなくなっている。」

 

リーダーはメンバーで最年長だが、魔神と契約して20年経過しているが、45歳になってから老いなくなった。魔神の種類にもよるが、魔神適正年齢と言う物が、最近の研究でわかった。

 

ジャック「そんな秘密があったのね......でもリーダーが45歳で不老になるの可笑しいわよ?」

 

魔神の契約して不老になる研究は防衛軍でも行われていたが、真実まで到達する事が出来ず中断している。そこでレジスタンス独自で研究した結果、魔神と契約して20年経過すると不老になる事が判明された。だけど気になる事がある。

 

零「防衛軍の拠点を根こそぎ強奪するのはいいけどよ、霊夢達の強さはどれ位だ?」

 

亮治「データにするとこんな感じだ。」

 

リーダーは天文魔法で、霊夢達の能力や強さが書かれたデータが写し出される。

 

エドワード「へぇ......能力の性能は違えど俺様達と互角の強さを持っているのか......」

 

咲夜「私達は戦闘には慣れてます。一度試合をさせて貰って、医務室使う程の激闘が出来ました。」

 

強さを確かめる為にバーリトゥードを行ったけど、データにするとこんな感じなんだ......

 

魔理沙「にとりがいたら再現出来そうだな......」

 

ティナ「バトルAIは私の科学に生かされるからね。」

 

ティナは戦闘が苦手な為、バトルデータを元に自分の戦闘アーマーを制作している。魔神者であっても戦闘が苦手な魔神も存在する。

 

ローラ「紗椰や楓花のように戦闘が得意な魔神や、私やティナのような戦闘が苦手な魔神がいるのよ。」

 

妖夢「そうですか、私と幽々子様、紫様はは試合だけしか見てないですけど、能力だけでも教え貰えませんか?」

 

ジャック「私達はあまり能力を他者に教えない主義なの。」

 

幽々子「そうなのね......でもあなた達の能力見た目でなんとなくわかるわ。」

 

零「逆にその方がいい、常に心理を欠かせないからな。」

 

戦力は強くなければ意味は無い、だけど一つ気になるとするなら全ての拠点を強奪する理由がわからない。

 

半蔵「一つ気になるとするなら本拠地を攻めない理由を問いたい。リーダー、何か狙いでもあるのか?」

 

亮治「魔導防衛軍最高幹部、新島 哀の能力を使わせない為だ。」

 

色々と会議している途中、

 

オペレーター「警報!警報!防衛軍の進行!場所は本部!!」

 

紗椰「なんでこんな時!?」

 

亮治「まさか奴ら、太一の秘密に気づいたのか!?」

 

太一「僕の秘密って何!?まだ皆が僕にわからない秘密を隠しているの!?」

 

リリカ「今はそれより抗戦体制を整える事よ!!獄鋼の交響曲(シンフォニー)!!」

 

レジスタンス本部が鋼鉄の城に変化する!!

 

誠太「霊夢達はおいら達に着いてきて!」

 

エドワード「モタモタしていると砲撃の雨が降って来るぞ!」

 

紫「わかったわ!永夜四重結界!!」

 

バコバコバコバコバコバコバコオオオオオオオオンンンンンン!!

 

幽々子「もうなんなのよ~!?」

 

楓花「落ち着いて!リーダー、抗戦体制に入るから指令室に!」

 

亮治「よし、分散し、我ら本部を守れ!」

 

魔神者「御意!!」

 

各自別れ、リーダーは指令室に、僕達魔神者は城門に向かう!

 

フラン「お兄様何が起きたの!?」

 

太一「防衛軍が本部に攻めて来た!抗戦の準備する!」

 

パチュリー「異変とは桁違いね......」

 

美鈴「私、城門で時間稼ぎます!その間に行って下さい!」

 

咲夜「無茶言わないで!お嬢様を守る事が優先でも、命を捨てないで!」

 

本当は巻き込みたくなかったけど、防衛軍が来た以上仕方ない。だけど美鈴が命を捨てる覚悟見せているのに、どうすれば......

 

誠太「咲夜さん、おいらが一緒に行くよ。用心棒は皆を守る為にあるからね。」

 

零「誠太、俺も行く。美鈴は任せろ!」

 

咲夜「......生きて戻る約束ですよ。死んだ許しません!」

 

零「レジスタンスは死ぬ事を許さない、生き抜く事が義務だからな。約束は守る!」

 

美鈴、誠太、零は防衛軍を足止めする為に城門に向かい、生きて戻る約束を誓っていった......三人の背中には、約束を果たす為のオーラが漂っている......

 

ジャック「......男どもって、本当に馬鹿ね......でも、いつも約束を果たしてくれる。皆も零の言葉を信じて進むのよ!」

 

エドワード「言ってくれるじゃねぇか......まぁ俺様も人の事言えねぇ立場だがな!太一!」

 

太一「各自の抗戦場所に全員転送させるよ!瞬(エラス)!」

 

城門に美鈴、零、誠太。狙撃台に楓花、パチュリー、リリカ、第一関門はエドワード、ジャック、咲夜、中庭に魔理沙、紗椰、半蔵、妖夢、残りのメンバーは指令室に転送する。

 

霊夢「どうなっているの!?急に私達をこの場所に移動させて何のつもり!?」

 

紫「落ち着いて霊夢!亮治さん、何があったの?」

 

亮治「......待て、敵が何か話しかけて来る......」

 

亮治は相手の司令官が、何かを喋っていると感知し、スピーカーシステムを起動する。

 

哀「聞け!レジスタンスの魔神者!私の名は新島 哀、お前達を完全に包囲した!大人しく太一を受け渡せばこの場を引く、さもなくば力付くで殺らせてもらうぞ!」

 

防衛軍最高幹部の新島 哀が太一を引き渡せと取引を持ち掛けて来た。狙いは終末の竜王である事はわかるが、大将自ら出てくる理由がいまいちわからない。

 

幽々子「狙いは太一の身柄ね......どうするの?」

 

亮治「......全員に告ぐ!耳を塞げ!!」

 

レミリア「あなた、何を言っているの?」

 

ローラ「耳を塞いで!聴覚が壊れるわよ!」

 

亮治に言われるがままに、全員耳を塞ぐ。ただ一人を除いて......

 

零「無類力士!!汝の名は雷電為右衛門!!」

 

零だけが魔神解放し、構えを取る!!

 

誠太「美鈴、この場は下がらないとね~。」

 

美鈴「耳を塞ぐって、何するんですか?」

 

零以外全員耳を塞ぎ、城門にいた美鈴と誠太は物陰に隠れる。そして、

 

零「スゥゥゥゥゥゥゥゥ............爆(ゲン)!!」

 

ギィィィィィィィィィィィィンンンンンンンン!!!!

 

強すぎる爆音で敵兵士が半分以上吹き飛ぶ!!

 

ティナ「痛っつぅう......相変わらず凄い奥義ね......」

 

フラン「耳が痛いよ............」

 

亮治「防衛軍には丁度いい挨拶だ。」

 

霊夢「耳を塞げって、何をしたの?」

 

太一「零の奥義だよ。中国拳法の秘伝技って言った方がいいのかな。」

 

零は誠太と同じ近接戦闘に特化した能力だが、超人体質と呼ばれる珍しい人種で、身長よりも体重が重い。零の身長は193cm、対して体重はその100倍。19t以上の体重を兼ね備えている為、素手だけならダイヤモンドを砕く事が出来る。

 

零「......雑魚が何億いても意味が無い......無駄に奥義使ったな......」

 

美鈴「耳鳴りが痛いですけど、一撃で薙ぎ払うなんて凄いですね!」

 

誠太「零の武術は崩鋼紅蓮流、常時剛力状態の零の能力は神速を操る能力を持っているんだ。魔神の雷電と組み合わせる事で、全身の力を完全制御する事が出来るよ~。」

 

防衛軍からは『紅の修羅王』と呼ばれる事から零は自身の怪力と目で追えない速度を身に付け、武術においては亮治を凌ぐ程の実力を持つ。だがその反面、技の反動が強くなってしまう所が弱点。

 

魔理沙「うぅ......耳が痛いぜ......」

 

半蔵「零の崩爆音閃は半径50m以上響くからな、魔神解放しても耳鳴りが病まない......」

 

妖夢「......魔神者って化物だらけですね......」

 

紗椰「零は生まれつき能力を持つ超人体質だから化物って呼ばれていたわ。話はそれくらいにして、準備するわよ!」

 

中庭で敵が来る事を考え、皆臨戦態勢を整える......

 

哀「......思ったより厄介ね、零とジャックを逃がすんじゃなかったわ......」

 

哀は雑魚兵士が全て吹き飛ばされた事を警戒しているが、内心ほくそ笑んでいる。

 

敵兵士「哀様、魔法陣の準備出来ました。」

 

哀「よし......サモンズレギオン!十二宮聖獣の灯火!!」

 

レジスタンス本部に12体の召喚獣が現れる!!

 

ローラ「召喚獣が12体!?何がどうなっているの!?」

 

亮治「......オルレアンの乙女......黄金十二宮召喚獣で太一を封殺するつもりだな......」

 

太一「......リーダー......そこで待って欲しい。僕が哀を殺す......」

 

霊夢「......太一の口調が変わったわ!皆抑えて!」

 

皆が僕を抑えようとする......どうして僕を止める?どうして僕に何もさせないんだ?真実を教えないリーダーが信じられなくなってきた......

 

紫「やめて!これ以上私の家族を奪わないで!」

 

太一「......僕は家族を全て奪われた者だ......邪魔するなら命を消すよ......」

 

ティナ「あんた母親も悲しませるつもり!?どうして殺戮を繰り返すの!?」

 

太一「構わない......僕はもう行く......」

 

皆の耳を傾けたら時間の無駄だ......新島 哀を殺さないと意味が無い......

 

幽々子「......行っちゃった......怨念の気持ちが強すぎるあまり、家族の耳を傾けてくれない......」

 

ローラ「リーダー、太一に秘密を教えるべきだったかもね......母親と妹がいる事を......」

 

亮治「......皆に知らせる......太一を止めてくれ......」

 

家族を全て奪われた怨みが強く、誰の耳も傾けない。真実を隠し続ける事が仇になっているが、過ぎた事はどうにもならない。

 

哀「......太一、今日があなたの命日よ......家族の仇は私が討つ!」

 

太一同じく哀も怨念が強い。お互いが家族だと知らない二人は、真実を知る事が出来るのだろうか......

 

 

 

次回に続く......

 

 

 




キャラメモ

零 龍李(レイ シャウロン)

魔神者の一人で、レジスタンスの番人として活動している。両親がレジスタンスである事から家族経緯で加入するが、超人体質である事から半年間全身の筋肉を百閉状態にする。禁忌の魔神を体内に宿してからはある程度制御する事が出来るようになり、メンバーの皆と関わり合う事が多くなった。太一とは流派が真逆だが、時間が空いた時は一緒に晩酌する。

能力 神速を操る能力

殺人拳法『崩鋼紅蓮流』を皆伝すると同時に習得した能力で、目で追えない速度で移動する事が出来る。両手を圧縮させ、爆音を放つ事が出来るが、反動が強い為魔神解放しないと体が吹き飛んでしまう。

禁忌の魔神 雷電為右衛門

性別 男 誕生日 8月15日 22歳

次回予告

防衛軍最高幹部新島 哀がレジスタンス本部に襲撃。幻想郷から来た霊夢達を戦争に巻き込む事を後悔する亮治だが、太一の怨みが強く、皆の言葉に傾けなくなってしまった。本部の周りには12体の召喚獣、哀と太一は家族である事に気付かないまま戦い続けるが、紫が母親である事すら知らない。防衛軍とレジスタンスの戦いに幕は閉じるのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

全面戦争は終わらない

記憶の為に、私は戦う......



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全面戦争は終わらない

後少しで魔神者のキャラメモが完全します。



防衛軍が本部襲撃して2時間が経過した。周りには12体の召喚獣、しかも太一は怨みが暴走し初めている......

 

亮治「緊急事態だ!太一が哀に近づく前に暴走を阻止しろ!」

 

ティナ「最悪気絶させても構わないわ!私も皆の元に向かうから持ちこたえて!」

 

リーダーの指示が、格場所で待機しているメンバーに伝達される。

 

妖夢「暴走ってなんですか!?私にはさっぱりわかりません!」

 

半蔵「話は後だ!超越憑依!汝の名は酒呑童子!!」

 

紗椰「一蓮托生!汝の名は釈迦!!」

 

半蔵と紗椰は瞬時に魔神解放する!

 

妖夢「太一さんの魔神とは少し違いますね......」

 

魔理沙「問題は太一が所から出て来るかだ。レミリア達にも伝えてくるぜ......」

 

警戒を高め、何処から現れるのか確認しているその時、

 

ローラ「半蔵!太一が中庭に向かったわ!私も魔神解放してそっちと合流する!」

 

半蔵「わかった!妖夢と魔理沙は召喚獣の注意を反らしたら手伝ってくれ!」

 

ローラの伝達が半蔵に伝わって5秒後、太一が通過する!

 

紗椰「太一!『動くな!!』」

 

魔理沙「手伝うぜ!アステロイドベルト!!」

 

妖夢「人符 現世斬!!」

 

半蔵「水遁 流虎銃砲!!」

 

四人による一斉攻撃が太一にヒットする!!

 

太一「......なんのつもりだ?邪魔するならお前達でも容赦しないぞ......」

 

半蔵「落ち着け太一!このままだと家族を殺すことになるぞ!?」

 

紗椰「あなたの家族は生きているのよ!?お願いだから止まってよ!」

 

家族が生きているなんて信じられない、本当は仲間に攻撃したくないけど、怨みを自分で晴らさないと気が済まない......

 

バハムート「......助けてくれ......このままだと......太一に喰われる......」

 

酒呑童子「!?竜王のお前が泣いている?」

 

釈迦「お前が弱音を出すの初めてだ......何が起きているんだ?」

 

魔神者はお互いが解放している時、共鳴し魔神同士で会話する事が可能であるが、バハムートが泣いている事に驚いている。更に、

 

ピギッ......ピギッピギッ......ピギッピギッピギッ......

 

太一「......ガアァァァァァァ!!!」

 

ザシュッンンンン!!!!

 

妖夢「きゃああああああ!!」

 

魔理沙「畜生......切り裂かれた......」

 

四人の体を何らかの方法で切り裂く!!

 

半蔵「......くそったれ......太一を止める事が出来なかった......」

 

紗椰「ごめん......太一を、止めて......」

 

中庭にいる四人は命は奪われていないものの、重傷を負い行動不能になってしまう。

 

レミリア「魔理沙!?何が起きたの!?」

 

魔理沙「......太一が......化物に......」

 

傷痕を見ると、爪の跡がくっきりと残っている。

 

フラン「お兄様......今度はフランが助けるからね。」

 

ローラ「......何これ?竜爪と全く違う傷痕......」

 

ティナ「ローラ、皆の応急処置は私がするからあなたは太一を追って頂戴。」

 

ローラ「任せてティナ。暴れん坊の太一を止めて来るわ。」

 

新たにレミリア、フラン、ローラの三人が太一の暴走を抑える為に加勢し、ジャック達がいる第一関門に向かう......

 

 

亮治「......ジャック、エドワード、半蔵達が行動不能になった。第一関門で暴走を抑えて欲しい......」

 

エドワード「大海強奪!汝の名はメアリー・リード!!」

 

ジャック「真実即滅!汝の名は卑弥呼!!」

 

魔神者二人は既に察しているのか、予め魔神解放して待ち構えている。怨みの感情は常に大きくなり、やがて全てを埋め尽くす業火となる。すると、

 

咲夜「太一様?もしかして、その血塗れ姿ってまさか......」

 

太一「仲間は殺してないよ。その代わり行動を不可能にしただけだ。」

 

半蔵達を行動不能にした太一が目の前に現れる。

 

ジャック「太一、出来る所ならこの場で引いて欲しい。さもないと力強くで止めるわよ......」

 

エドワード「俺様とて仲間同士の争いが一番嫌いだ。ましてや防衛軍の最高幹部はお前の妹だぞ?」

 

太一「......僕に家族はいない......邪魔するな!」

 

仲間は殺さないけど、行動不能にするなら傷つけても構わない。僕は防衛軍を滅ぼす使命があるから......

 

咲夜「仕方ありませんね、ザ・ワールド!!」

 

咲夜の能力で時が停止する!だが、

 

太一「........シィイイイイイイイイ.......」

 

咲夜「白い煙が太一様に纏っている?」

 

時が止まっているのに何故が白い煙が纏っている。そして、

 

太一「......解(リャオ)!!」

 

バリイイイイイイイインンンン!!!!

 

咲夜「そんな!?私の能力が通じないの!?」

 

ジャック「咲夜は下がって!私とエドで止めるわ!」

 

エドワード「歯を食いしばれ!奈落の錨(デストロイ・アンカー)!!」

 

船の錨で太一を殴り飛ばす!!

 

ボギャンンンンンンン!!!!

 

太一「......海の錨、エドワードだな。だが今の僕は無敵だ、この程度痛くも痒くも無い。」

 

真正面から錨を受け、かすり傷程度で済んでいる。だがエドワードは錨にある仕掛けを仕組んでいて、

 

エドワード「そうかな?この錨には猛毒を付着させているぞ。」

 

太一「......なんだ......視界が霞んで来る......」

 

ジャック「お願いだから、もう大人しくして......」

 

猛毒が体に回り初め、ふらふらな状態になっていく。その時、

 

太一「......万能薬(エスナ)!」

 

付着した猛毒を全て打ち消す!

 

太一「危ない......ジャックの嘘に惑わされる所だったな......」

 

ジャック「卑弥呼の能力が通じないわ......このままだと哀と鉢合わせになっちゃう......」

 

エドワード「仕方ない、俺様の切り札で相手の召喚獣を巻き沿いにする。時間稼ぎを頼む!」

 

咲夜「わかりました、時止めが無効でもやれる事を尽くします!」

 

白い煙で時止めを無効にされても、咲夜の能力が完全に無効ではない。空間の時を操り、ジャック、エドワードの速度が上昇する!

 

エドワード「ティナ!太一を防衛軍の召喚獣に引っ張り出す!お前の能力で何とか皆と合流させる事出来るか?」

 

ティナ「難しいわね......魔神で何とか可能だけど......」

 

紫「私の境界で皆を合流させるわ、その間に準備すれば時間を短縮できるわよ。」

 

亮治「すまない紫......ティナ、頼むぞ。」

 

ティナ「物理法則!!汝の名はニコラ・テスラ!!」

 

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ......

 

ローラ「私も魔神解放するわ.....療福天使!!汝の名はナイチンゲール!!」

 

ティナ「準備出来たわ、幽々子!」

 

幽々子「いいわよ、桜符 完全なる墨染めの桜 開花!!」

 

桜吹雪がレジスタンス本部に舞い降りる!!

 

妖夢「幽々子様の弾幕!?もしかして敵がそこまで攻め込んで来たのですか!?」

 

紗椰「違うわ!本部の地形が敵に丸見えにして、太一の暴走を敵の召喚獣ごと止めるつもりだわ!リリカ!楓花!」

 

狙撃台にいる楓花、リリカ、パチュリーも抗戦している事はわかっている。だが暴走を止める為に仕方なく開いたまで。

 

パチュリー「お願い早くして......賢者の石でも太一を抑えられない......」

 

楓花「今までの暴走は何とか抑えたけど、今回ばかりは私も駄目......」

 

リリカ「これ以上は限界よ!太一を止めて!」

 

太一の暴走は止まる処か更に激しくなり、もう人間の姿が保てなくなって来ている。

 

太一「......あぁ......やっと思い出した......失われた記憶が、蘇った......」

 

また忘れていた記憶が蘇った。まさか僕の記憶を消したのがレジスタンスメンバーの皆だとは知らなかったけど、これで防衛軍は全て滅ぼせる......最悪の結末でも、滅ぼせるなら後悔はしない......

 

哀「姿を現したね!太一、今私が楽にしてあげるわ!召喚獣、太一を殺すのよ!」

 

既に太一は本部が地形変更した事を利用し、召喚獣の元にゆっくりと歩いていく。

 

零「リーダー!太一が敵の召喚獣に合流したぞ!」

 

亮治「よし、エド!誠太!お前達の切り札を使え!」

 

美鈴「切り札?」

 

魔神者は必ず魔装を行う時、必ず己の欲を叫ぶが、切り札は自分の欲を完全にさらけ出し、魔法として発動する事が出来る。ただし一度使うと、しばらくの間魔神解放する事も出来なくなる為、躊躇う心を払いのける勇気が必要。

 

エドワード「我、大海を欲す!!アン女王の復讐号(クイーン・アンズリベンジ)!!」

 

錨を地面に刺し、巨大な海賊船が出現する!!

 

美鈴「海賊船!?海が無いのにどうやって出現させるんですか!?」

 

エドワード「誠太!海水を頼むぞ!」

 

誠太「はいよ~。五輪刀!!」

 

誠太もエドワードに合わせ、五輪刀を取り出す!

 

誠太「我、無双を欲す!!五輪刀水ノ巻 海囁嵐!!」

 

城門から大量の海水が溢れだし、地上が海に変化する!!

 

レミリア「これがあなた達の切り札!?でも二人とも顔色が変よ?」

 

半蔵「切り札を使ったんだな......だがこれなら太一の暴走止める事が出来るはず!」

 

フラン「お兄様、お願いだから暴走辞めて!優しいお兄様に戻ってよ!」

 

エドワード「よし......一斉放射!!」

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ!!!!

 

ドゴオオオオオオオオオオオオンンンンンンンン!!!!

 

霊夢「命中したわ!だけど大量の砲撃で太一死んでないわよね?」

 

亮治「その場で太一が倒れているなら大丈夫だ、太一は傷を負わない体質だからな......」

 

誰もが太一の暴走を止められると確信し、倒れている事を願っている。その時、

 

ザシュウウンンンンンンンンンンンン!!!!

 

紫「どうなってるの!?敵の召喚獣が無惨に裂かれているわ!」

 

紗椰「そんな!あの攻撃を回避するなんて不可能よ!?」

 

誰もが太一の暴走を止める事を予測していたが、一瞬にして当たり一面斬撃の痕だらけになっている。

 

太一「......これが僕のあるべき姿か......全てを破壊する怨みの力、存分に使わせてもらうぞ!」

 

既に太一は人間の姿を捨て、全てを喰らい尽くす魔物と化した......長い黒髪は白髪化し、両手の爪は異常に鋭く長い。

 

楓花「嘘......もう私の知ってる太一じゃない......化物よ......」

 

零「......九陰白骨爪......禁忌の武術は俺が全て燃やしたはずなのに......」

 

亮治「私も気付くのが遅かった......すまない紫、太一と哀を殺す事になる......」

 

レジスタンスの魔神者は、太一が暴走する度記憶をリセットさせて来た。だが今までの暴走はバハムートが原因だった為対処が出来たが、怨念の暴走は本人の意志で行動している為、抑える方法は無い。

 

太一「これで終わりにする......さらば、魔導防衛軍!!」

 

太一が爪を振り下ろしたその時!

 

ガギイイイイイイイイイイイインンンンンン!!

 

ジャンヌ「間に合ったわ......」

 

哀「禁忌の魔神!?解放していないのにどうやって?」

 

酒呑童子「説明は後だ、我ら禁忌の魔神全員集合する時が来たと言っておこう。」

 

釈迦「聖女と言えど、焦りは禁物だぜ。」

 

宮本武蔵「今は竜王を止める事を最優先に動くのみ、武士は弱者を助ける為にある!」

 

リュドミラ「竜王を止めない限り、世界を救う事は出来ないわ。」

 

禁忌の魔神全員が解放せずに現れ、太一の攻撃を受け止める。

 

雷電「おらぁ自ら出ると思わなかったなぁ......バハムートの泣き声、零の持っている龍笛と同じ音がするずら。」

 

メアリー「魔神は今まで泣いた事ねぇ、何が起きてるのか検討つかないぞ?」

 

卑弥呼「余も驚いた、嘘と信じたいぞ。」

 

ニコラ「物理法則ですらわからない......言えるのは科学を越えすぎた力、唯一わかるのはそれしかない。」

 

ナイチンゲール「怨みの心は私の力でも癒せない、あの子の涙を流させる事が出来ればいいのだけれど......」

 

アルキメデス「亮治、しばらくの間我ら魔神に任せて欲しい。それまで休め、肉体が死んでしまうと我らも消えてしまうからな。」

 

亮治「アルキメデス......わかった、許せ......」

 

怨念の暴走が止まらない太一に、突如禁忌の魔神全員が集合し、攻撃を止める。何故禁忌の魔神が全員集合したのか、その場にいる全員が理解出来ない。レジスタンス本部で暴走する太一、侵略してきた最高幹部の哀、防衛軍とレジスタンスの戦いはどうなるのだろうか............

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

エドワード・ティーチ

レジスタンスメンバー魔神者の一人、昔は防衛軍にもレジスタンスにも加入せず、大海原の悪魔海賊として知られていたエドワードは、伝説の秘宝を求め深海を探索している途中、防衛軍に海賊船を破壊され大海原を彷徨った過去がある。無人島で流された後、偶然通りかがったローラに救出されレジスタンスに加入する。エドワード本人は気付いていないが、昏睡状態の時に禁忌の魔神を体内に宿していて、破壊された海賊船を深海から呼び戻す事に成功した。

能力 全ての攻撃を弾き返す鋼体

大海原を冒険したエドワードはダイヤモンドよりも硬い肉体を持ち、全ての攻撃を弾き返す事が出来る。防御特化の能力だが、剛力の持ち主である為、肉弾戦には強い。更に錨を地面に置けば、アン女王の復讐号を呼び覚ます事が可能で、ティナの能力と兼ね備えると、空飛ぶ海賊船に変形する。

禁忌の魔神 メアリー・リード


次回予告


太一の暴走を止める為に、禁忌の魔神全員集合し猛攻を阻止した!最高幹部の新島 哀、レジスタンスメンバー全員が驚く中、終末の竜王バハムートが怨念に取り込まれた太一に喰われ尽くそうとされている!何故禁忌の魔神が全員集合したのか?魔神に隠された真実とはいったい何か?

次回 東方禁忌魔族

魂を繋ぐ怨念の涙

記憶の為に、私は戦う............



とりあえず今月投稿する事が出来ました。次回の投稿は9月になります......


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魂を繋ぐ怨念の涙

投稿ペースをまとめる事が難しいです。


怨念で暴走してる太一を止める為に、禁忌の魔神全てが集結した。

 

エリザベート「遅れて悪かったわ、リリカが時間稼ぎしていたから出れなかったわ。」

 

アルキメデス「仕方ない、毎回面倒事になるのは閻魔 蓮が原因だからな......」

 

亮治「?どういう事だ?私は知らんぞ?」

 

毎回面倒事になる原因はバハムートによる暴走だが、閻魔 蓮が原因である事は誰も知らない。

 

バハムート「......ジャンヌ、この際皆に話すしかない......閻魔 蓮の事を全て話す時がきた......」

 

ジャンヌ「いつも暴走するあなたが真実を語るなんて......まぁいいわ。手短に済ませるわよ......」

 

哀「閻魔 蓮って、私と太一のパパよね?何の関係があるの?」

 

閻魔 蓮は太一と哀の父親であるが、母親が違う異母兄妹だ。手紙の内容には禁忌の魔神について記されている事が詳しく書かれていた。哀と太一はその場にいなかった為、真実を知らない状態である。

 

半蔵「俺達はリーダーから閻魔 蓮は伝説の神殺しで世界を救った英雄って聞いているが、それが本当かわからない。」

 

咲夜「一応太一様の時間をある程度止めてきたので、しばらくの間時間稼ぎは出来ます。これ以上被害を拡大させる訳にはいきません......」

 

咲夜の言うとおり、太一の暴走は留まる所を知らない。だが時間停止している為、しばらく動く事は出来ない。

 

楓花「ローラ!リリカとパチュリーの手当てをお願い!」

 

リリカ「はぁ......はぁ......拷問器具を防御壁に使ったけど、魔力使いすぎた......」

 

パチュリー「時間停止状態でも、長く持たないわね......」

 

狙撃台にいたメンバーが指令室に飛び込み、負傷したリリカとパチュリーを楓花は抱き抱えて来た。暴走を押さえる+被害を防ぐ為に過剰負担になってしまい、両腕から出血している。

 

ナイチンゲール「......命に別状は無いけど、しばらくの間能力が使えない状態よ。ローラと一緒に治療しても最低2時間掛かるわ。」

 

ローラ「外はどんな感じ?場合によっては私も戦うしかないけど......」

 

美鈴「太一さんは今の所動いていません......ただ空間に少しずつひび割れが入っています......」

 

怨念の暴走が時間が経過する程強くなり、やがて全てを破壊してしまう。方法も見つからず、何も出来ない。

 

バハムート「時間停止しているなら真実を語る事が出来る。皆、俺とジャンヌの話を聞いて欲しい。」

 

ティナ「時間が無いから手短にね、太一を救う為に全て話して!」

 

真実を語る事で暴走が止まるとは言えないが、話す事で解決策が生まれるかもしれない。可能性が低くても、怨念を止める事さえ出来れば戦争を終わらせる事が出来る。

 

ジャンヌ「......私とバハムートはかつて、閻魔 蓮の魔神だったの。その時は防衛軍と言う組織も、レジスタンスも存在していなかったわ。あの事件が起きなければね......」

 

バハムートとジャンヌダルクは閻魔 蓮の魔神であり、当時は禁忌と呼ばれる程の力は持っていなかった。あの事件が起きるまで............

 

 

 

 

蓮「我が国は今日も平和だな......」

 

太一と哀が生まれる25年前、当時閻魔 蓮は一つの国を統べる王様として活動していた。他国との友好関係は順調で、人々から愛され、誰もが憧れる英雄であった。

 

雫「大王様、少しお休みください。体に毒ですよ。」

 

蓮「気にするな。休む時は決めているから安心しろ。」

 

哀の母親、新島 雫も蓮と共に国を平和を守っていた。神の加護を受けず、蓮と雫の魔法で自然環境を保ち、天然水、農作物は蓮の魔法、医療や精霊は雫の魔法で国を補っていた。いつまでも平和が続く事を願っていたが......

 

雫「蓮!天界から神様の軍隊が来たわ!」

 

蓮「何だと!?人々を避難させて戦うぞ!」

 

天界から天使や神の眷属達が国に侵攻してきた......

 

兵士「国王!民全員避難成功しました!」

 

蓮「よし、戦える者は武器を持て!神々を撃退するんだ!」

 

行動力は人一倍早く、民をシェルターに避難させる準備は済ませていた。雫は、負傷した戦闘兵を治療する医務室を用意し待機している。

 

蓮「我が魔神ジャンヌ、バハムート、しばらく力を借りるぞ!」

 

蓮は二人の魔神で、神々の眷属や天使を次々撃退する!」

 

雫「他の兵士達は皆を避難させて!怪我した者は私が治療するわ!」

 

兵士「女王様、国王様、ありがとうございます!さぁ、早く避難して下さい!」

 

雫は戦う事が嫌いな為、民を避難させる事や怪我した者を治す事を積極的に行っていた。いつも通り戦闘を終わらそうとした瞬間、

 

天使「動くな!さもなければ民を殺す!」

 

神々の眷属である天使が、民を人質にし立て籠っていた。本来あり得ない事だが、侵攻の為に手段を選ばない。この光景を見た蓮は、

 

蓮(......この気持ちは何だ?どす黒く染めていくこの感情は何だ?神は、人を、奪う......許......る......さ......な......い......)

 

感情のブレーキが壊れてしまい、怨みの感情を剥き出しにしてしまう。

 

ザシュンンンンンン!!

 

蓮「......もう安心しろ、全ての神々を滅ぼしにゆく......」

 

市民「国王様......ありがとうございます......」

 

助けられた市民はそのまま避難する事に成功したが、既に怨念に憑かれ直ぐ様殺戮に向かって行った。

 

雫「どうやら市民全員避難できたわね、蓮は?」

 

市民「それが国王様......天使を全て殺しにむかうと......」

 

雫「冗談よね?蓮は誰も殺さないのよ?」

 

雫の不安は的中していた、既に蓮は単独で天界に侵攻し、怨みの力全てを神々にぶつけ、思うがままに殺戮をしていた。

 

蓮「これが......殺戮か......これからは神々を殺して、人類だけの楽園を創る。それまでは、雫とおさらばだ......」

 

その後蓮は3年間、天界や冥界で自分よりも強い神様を次々惨殺し、殺した神の血で禁忌の魔神を誕生させた。当然バハムート、ジャンヌダルクも禁忌の餌食になってしまう......そして今に至る............

 

 

 

バハムート「俺とジャンヌはいつまでも蓮と共に平和に暮らしたかった。だが神殺し以降、禁忌の魔神として我々を奴隷扱いしていた。」

 

ジャンヌ「蓮は自らの命を絶ち、自分の子供が怨みで暴走した時復活出来るように呪いを仕込んだ。太一の体から魔神が出ているから今は平気だけど、魔神を取り込んだら蓮は復活し、世界が終わる......」

 

紫「蓮は、私の子供を殺してでも楽園を築くつもりだったのね......」

 

バハムートとジャンヌが隠された真実を語り終わった。レジスタンスの英雄と知られていた閻魔 蓮。だがそれは偽りの歴史で、全てを破壊する暴虐者とである事がわかった。

 

ジャック「咲夜!あなたの時間停止がもう持たないわよ!」

 

咲夜「そんな!まだ15分よ!?一時間停止させる程の魔力使ったのに......」

 

咲夜の時間停止空間がひび割れ、もうじき破壊されようとしている。バハムートが体内に戻っていない事が幸いだが、このままだと全てが終わってしまう。

 

フラン「......フランがお兄様を止めるよ......同じ能力なら同じ能力で打ち消せばお兄様を救えると思う。」

 

エドワード「嬢ちゃん正気か!?止めるどころかお前まで暴走する事になるぞ!」

 

フラン「お兄様は私の暴走を止めてくれたの!今度はフランが助けるの!」

 

レミリア「フラン......」

 

哀「......私もジャンヌと共に行く。お父さんを倒して、お兄ちゃんを救う!」

 

哀はフランとは初対面だが、誰かを助けたい気持ちは強い。太一と同じ能力を持つフラン、実兄を救いたい哀、原因がわかった今、躊躇う心が消えた。

 

太一「......殺戮......我は神殺しの皇帝なり......」

 

零「蓮の呪いが強くなっている!?急いで止めないと世界が終わるぞ!」

 

霊夢「フラン!狂気を解放して太一を止めて頂戴!」

 

フラン「わかった!サツリクノジカンヨ!」

 

レーヴァテインを解放し、フランは太一に襲い掛かる!

 

太一「......面白れぇ......陰陽 朱雀爪!!」

 

ガシイイイイイイイイインンンン!!

 

フラン「ツヨイ......一撃でレーヴァテインが壊れた......」

 

幽々子「なんて強さなの......これじゃ勝てないわ......」

 

フランの狂気を一撃で遮断させ、愛用の武器を破損させた。だが、

 

紗椰「怨念に憑かれた魂は、神仏の光で打ち消す!フラン!私の六道棍を使って!」

 

紗椰は神器六道棍をフランに受け渡す!

 

フラン「ありがとう!でも、壊しても大丈夫?」

 

紗椰「壊しても構わない!太一を助け出す為なら躊躇う心を捨てるだけよ!」

 

本来的六道棍は仏法者しか仕様出来ないが、武装している状態だと印の効果が半減されてしまう為、託す事を決意したまでだ。

 

紗椰「『六道棍 六ノ道 地獄道聖観音』天照悲哀刀!太一を救う為に、枷を破壊しろ!」

 

フランに受け渡した六道棍が、光輝く大剣に変身する!

 

ティナ「紗椰ちゃん、その武器ってまさか地獄道を解放したの!?」

 

紗椰「私の真言で太一の呪いを消し去る!家族を守る為に、そして新たな仲間の為に!」

 

釈迦「お嬢、準備はいいか?思春期を救うぞ!」

 

紗椰「オンキリダラマヤソワカ!インドヤラハナシラソワカ!!」

 

紗椰の妙法により、釈迦如来の光が太一を包み込む!

 

太一「ギャアアアアアアアア!!」

 

紫「太一から黒い幽体が!?怨念がこんなも強いなんて......」

 

哀「ジャンヌ!憑かれた幽体を燃やして!」

 

ジャンヌ「極光・聖乙女の業火(ラピス・フレゴーラ)!!」

 

ブォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

太一の体から黒い幽体が飛び出し、聖なる炎が怨念を浄化していく!

 

太一「アア......熱い......バハムート......助......け......て.....」

 

バハムート「相棒!もう少しだけ耐えてくれ!」

 

フラン「お兄様!フランがこの手で救ってあげるから頑張って!」

 

紗椰が受け渡した大剣が、黄昏に輝き黒い幽体が太一の体から離れてゆく!

 

亮治「フラン!その大剣で幽体を破壊するんだああああああ!!」

 

フラン「禁忌改!レーヴァインパルス!!」

 

黒い幽体「グォォォォォォォォ!!」

 

フランの一撃により、黒い幽体は太一から完全に離れた!

 

ドサッ!!

 

哀「お兄ちゃん!怨念は消えたよ!」

 

紗椰「何とか間に合ったわね!ローラ!太一を頼むよ!」

 

ローラ「任せなさい!太一を無事家族に合わせるわ!」

 

ローラは太一をお姫様抱っこで医務室に運び、緊急治療を開始する!

 

零「皆!召喚獣は何とか片付けたぞ!」

 

美鈴「今回は門番としての仕事、しっかり出来ました......体がもう持たないです......」

 

誠太「おいら達三人で、何とか本部を守る事出来た。太一は?」

 

亮治「無事だ、ローラが集中治療している。」

 

閻魔 蓮の呪いを消し去り、防衛軍の召喚獣を退治する事に成功した。最高幹部の哀は、レジスタンスを討伐する予定だったが、太一が実兄である事が気になる為、レジスタンスに協力する事になる。

その時、

 

???「辞めろおおおおおお......子供を返せええええええ......」

 

妖夢「どうなってるんですか!?何で幽霊が喋るの!?」

 

楓花「紗椰の光で完全に消し去ったはずなのに......」

 

太一の体に憑いていた幽体がまだ生きていた。閻魔 蓮の強い執念と、己の野望を果たす強欲が突き動かしている......

 

 

 

 

次回に続く......

 

 




キャラメモ

ローラ・アートリア

レジスタンスの魔神者で、女性メンバーでは最年長。主に負傷した仲間や病気を治す医者として活動していて、皆のお姉さん的な存在。ただ家事全般が壊滅的なので、料理を作ると必ず不味いご飯になったり、掃除をすると更に汚部屋になる為、基本家事は紗椰、半蔵、楓花が行う。

能力 千変万化の薬物を調合する能力

ローラは元々能力は持っていないが、医学を研究し続けた結果、ありとあらゆる治療薬を調合できるようになった。万が一戦闘できる者がいなくなった時でも、ティナの戦闘データを元にした戦闘薬も調合している。

禁忌の魔神 フローレンス・ナイチンゲール

誕生日 5月2日 年齢 27歳

※エドワード・ティーチ 年齢26歳 6月13日


次回予告

怨念に憑かれた太一を無事救出する事に成功したが、閻魔 蓮の黒い幽体が未だに消し去る事が出来ない。太一が実兄と知った新島 哀は、防衛軍最高幹部である事を捨てレジスタンスに協力する。外の世界にいる霊夢達も仲間だが、閻魔 蓮を倒し、幻想郷に帰る事が出来るのか?太一は家族と再開出来るのか?

次回 東方禁忌魔族

魔神者の悲恋な願い

記憶の為に、私は戦う............


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魔神者の悲恋な願い

キャラメモは引き続き投稿していきます。


怨念で暴走していた太一を無事救出する事が出来たが、黒い幽体となった閻魔 蓮がまだ生きている。

 

ローラ「......リーダー、太一の治療は完了よ。黒い幽体は?」

 

亮治「まだ生きているが、動きを完全に抑える事に成功した。しばらく霊夢達で見張りを続ける。」

 

ローラ「良かった......とりあえずは安心ね......」

 

黒い幽体となった閻魔 蓮を退治する方法がわかるまで、しばらくの間結界で閉じ込める。

 

フラン「霊夢~、お兄様は無事だよね?」

 

霊夢「治療が終わったから無事だって連絡があったわ、しばらくすれば太一に会えるわ。」

 

半蔵「正直今回ばかりは駄目だと思ったぞ......怨念で暴走したの初めてだったからな......」

 

暴走する主な原因は、バハムートの強大な力を制御する事が出来ない物であったが、暴走を続けている度耐性が付与された。だが怨念の暴走は時間が経過する度強くなり、業火の如く全てを埋め尽くす。

哀「......一つ気になるけど、レジスタンス以外の皆って何者なの?」

 

紗椰「霊夢達は幻想郷と言う世界から来た人達よ。それと、太一のお母さんもいる。」

 

紫は太一の実母。哀の母は雫である為、異母兄妹である事を知らない。

 

紫「哀、あなたにも辛い思いさせてごめんなさいね......蓮の事は、どうか忘れて欲しいの......」

 

ジャンヌ「......まさか太一の母親が生きていると思わなかったわ......私ですら知らなかった......」

 

バハムート「知らなくて当然だ、蓮によって記憶を消されているからな。だが幻想郷に来たおかげで、相棒は少しずつ記憶を取り戻している。」

 

幻想郷に来たのは少し前だが、行動する度記憶が蘇っていく。だが真実を知り、誰も止める事が出来なくなる事を紫は恐れていた。

 

霊夢「はぁ......一時はどうなるかと思ったわ......」

 

紗椰「太一の暴走でボロボロになるの初めてよ......声が掠れて喉が痛い......」

 

フラン「お兄様は何処にいるの!?お願いだから無事でいて!」

 

司令室にいた者以外全員が太一の暴走で怪我をし、ナイチンゲール、ローラ、ティナの治療を受けている者が多い。ましてやフランはバハムートと同じ力を持っている為、太一の事を一番心配している。

 

半蔵「フラン、太一は無事だ。今は医務室でローラが治療している。」

 

フラン「良かった......お兄様に会える?」

 

楓花「今は無理だけど、目覚めたら会えるよ。」

 

狙撃台にいた楓花、リリカ、パチュリーは軽傷だった為、切り札を使ったエドワードと誠太をローラの元に運んでいた。魔神の切り札は強大過ぎるあまり、負担が倍以上で返ってくる。

 

美鈴「少し気になっているのですが、レジスタンスの皆様の目的って何ですか?」

 

妖夢「確かに......幻想郷と関係しているなら目的は必ずあるはずです......」

 

リリカ「目的ね~、正直わからない。」

 

亮治はレジスタンス2代目のリーダーであるが、閻魔 蓮の目的もわからない為、実際の所わからない部分が多い。

 

零「......リーダーの願いは防衛軍との戦争を終わらせて、俺達と平和に暮らしたいんじゃないかな?防衛軍と戦ってる時、いつも浮かない顔している。」

 

ジャック「それは、考えが単純過ぎじゃない?拾われた身の私が言うのも変だけど、もっと凄い野望があると思うわ。」

 

防衛軍が国を統治する、レジスタンスはその統治を認めず争う事は仕方ないの無い事。だがレジスタンス本来の目的はメンバーも知らない、それに今は太一が目覚めるのを皆待っている。

 

魔理沙「なんか聞いていると、幻想郷がまだ平和な世界だと思うぜ。戦争を知らない私が言うのも変だけど、辛い過去持ち過ぎって事はわかる。」

 

幽々子「皆揃って幻想郷に住む事出来ないかしら?私が紫に頼んで来るわよ?」

 

亮治は元幻想郷の人間、太一は紫の息子、哀はその妹、幻想郷に住めば自然と平和になると思うと考えている。

 

半蔵「リーダーを説得させて、皆で幻想郷に住む......その方がいいかもしれないな。」

 

紗椰「そうね......とりあえず全員集合したら話しましょう.....」

 

レミリア「あなた達......」

 

メンバーも幻想郷に住む事を考えるも、太一はまだ目覚めない......

 

 

医務室にて......

 

 

太一「............」

 

ローラ「治療は終わっているのに、どうして目覚めないの?」

 

治療が終わって2時間が経過し、バハムートが体内に戻っても太一は目覚めない。エドワードと誠太は治療が終わり、半蔵達の元に向かっている。

 

亮治「太一は目覚めたか?」

 

ローラ「......駄目、バハムートが体内に戻っても目覚めないわ......」

 

いつもなら暴走した後1時間位で起きるが、何故か目覚めない事にローラは心配している。亮治は、魔術で太一の魂を覗くと、

 

亮治「......信じられない......太一は今三途の川にいるぞ。このままだと太一は死ぬかもしれない......」

 

ティナ「そんな!助ける方法無いの!?」

 

亮治「わからない......太一が自ら目覚める以外わからない......」

 

三途の川で太一が生死を彷徨っている事に、絶望していた。太一自ら目覚めるまで、待つ事しか出来ない自分に後悔している......

 

 

 

三途の川にて............

 

 

太一「......あれ?僕は今まで何を......」

 

???「やっと目覚めたかい?随分長い間寝ていたぞ。」

 

目覚めると、小船に横たわっていた。相当長い時間寝ていたんだな......

 

???「あたいは小野塚 小町。三途の川で死神やっているよ。」

 

太一「僕は新島 太一、幻想郷じゃ終末の竜王と呼ばれているよ。」

 

小町「太一って、噂になってる新島 太一!?でも三途の川に来るって何があったんだ?」

 

小町にこれまでの経緯を説明したいけど、所々覚えていない。とりあえず幻想郷と現実の世界で起きた事を話そう......

 

 

太一説明中......

 

 

小町「......信じられないな......幻想郷にいた人間が外の世界で暮らしているなんて......」

 

太一「紫がちゃんと教えてくれたぞ。それよりこの船何処に向かっているんだ?」

 

小町「これから太一を四季様の元に連れていくんだよ。正直嫌だけどね。」

 

......ちょっと待て。三途の川にいるって事は、今僕は死んでいるのか!?でも魔法やバハムートの能力は使用出来るけど......

 

バハムート(......相棒!聞こえるか!?聞こえるなら話だけ聞いて欲しい!......)

 

バハムートが遠くから叫んでいる......

 

バハムート(......相棒、今お前は三途の川にいる......このまま死神に従えば完全に死んでしまう。方法はわからないが、自力で抜け出して、皆の元に帰ってこいよ.....相棒、これ以上家族を泣かせるんじゃねぇ......)

 

......家族......何故かわからないけど、僕はこのまま死ぬ訳にはいかない......皆の元に帰らないと......

 

太一「小町、僕はこのまま死ぬ訳にはいかない......家族や相棒が待っているんだ。」

 

小町「あんたはもう死んでいるんだよ!ここで暴れたらより罪が重くなるんだよ!?」

 

関係ねぇ......本来なら神に関する種族は殺すけど、女を殺す事は絶対しない。多少壊して元の世界に帰還する!

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ............

 

小町「!?三途の川が、凍り付いている!?」

 

太一「レジスタンスの皆が僕を待っているんだ、破壊して己の道を切り開く!」

 

三途の川を完全に破壊する積もりは無い、バハムートはあくまでも最終手段で、もしこの場で使ったら大変な事になるからな。

 

小町「あたいも時間かけたくないんだよ。また四季様に怒られるの嫌だからね......」

 

太一「仕方ない......サモンズレギオン シヴァ!!」

 

シヴァの絶対零度で、三途の川全体を氷河期にする!!更に、現実の世界に抜け出す境界は開く!

 

小町「紫様の能力使えるの!?太一、あんな何者?」

 

太一「僕は魔神者、神殺しの竜王だ。また会う時までさらばだ!!」

 

シヴァ「太一!哀の声が聞こえる場所に飛び込め!そうすればレジスタンスの皆に会える!」

 

シルフ「主!私達の元に帰りましょう!」

 

シルフ、シヴァ、ありがとう......僕は皆と共に生きる!

 

小町「......四季様になんて説明すればいいのかな......」

 

 

 

 

現実の世界に戻る......

 

 

太一「......ハッ!夢にしてはリアルだったな......」

 

ローラ「目覚めた!もう心配させないでよ!」

 

治療が終わって3時間後、太一はようやく目覚める。

 

太一「三途の川をなんとか抜け出した、ついでに氷河期にしたから死ぬ事はもう無いよ。」

 

亮治「何があったか知らないが、家族が待っているぞ。」

 

ベッドから降り、亮治は太一を紫達がいる場所に案内する。

 

紫「......亮治さん、遅いわ......太一に早く会いたいわ......」

 

哀「お兄ちゃんが死ぬ訳無いのよ!死んだら一緒許さないんだから!」

 

しばらくすると......

 

太一「......ぶぁ~......皆、おはよう。」

 

重傷でボロボロの太一がようやく目覚める。

 

哀「お兄ちゃん!お兄ちゃああああああああんんんんん!!」

 

太一「......哀......母さん......今まで済まなかったな......」

 

紫「20年ぶりに......家族再開ね......何だか涙が止まらないわ......」

 

僕も涙が止まらない......家族が生きている事が奇跡で、何よりも哀が実妹だった事が信じられない......

 

フラン「ようやくお兄様目覚めたね!今までずっと寝てたの?」

 

太一「三途の川で死神にあった、だけど皆の声が聞こえる場所に向かって飛び込んだら目覚める事が出来たかな。」

 

霊夢「死神って、小町に会って説得したの?」

 

小町って幻想郷の住人だったんだ......暴れて氷河期にしたって言ったらヤバい事になるな......

 

太一「魔法で眠らせて自力で脱出した、暴れたら大変な事になるからね。」

 

霊夢「小町の性格利用したのね、てっきり暴れたかと思ってた。」

 

本当の事言える訳無いよ......まぁ事が済んでもしばらく幻想郷に帰る事無いように仕向ければいいや......

 

バハムート「相棒!閻魔 蓮はまだ生きている。早く倒さないとまた怨念に憑かれるぞ!」

 

......?ちょっと待て、暴走していたのか以前の記憶が飛んでいるから現状が良くわからない。誰か詳しく説明して欲しい。

 

紫「多分忘れているから私が説明するわ。」

 

紫説明中......

 

太一「......信じられないな......閻魔 蓮を倒さない限り、平和は来ないって事だな。」

 

哀「そうだよ。私も皆と同じ魔神者だからね、宿命を終わらせる為に戦おう!」

 

亮治「吹っ切れたみたいだな、オペレーター!メンバー全員集合の合図だ!」

 

オペレーター「全魔神者にお知らせします、城門に集合して下さい。」

 

オペレーターのお知らせを聞いたメンバーは、太一が目覚めた事を理解し城門に向かう。すると、

 

エドワード「待ちな!俺様を忘れてるぜ!」

 

誠太「おいらもローラの治療終わったからね、長い因縁を終わらせるよ!」

 

重傷のエドワードと誠太も合流し、共に城門に向かう。

 

ティナ「私も久しぶりに戦闘に出るわ!死ぬんじゃ無いわよ!」

 

ローラ「閻魔 蓮を倒して、平和を取り戻す!」

 

哀「防衛軍とかもう関係無い!お兄ちゃん、一緒に頑張ろ!」

 

レジスタンスのメンバーも、幻想郷の仲間達も僕の家族だ!誰一人失う事なく、平和な世界を取り戻す!

 

太一「幻想郷も、レジスタンスも全部守る!」

 

 

迷う事なく、僕は閻魔 蓮を倒す。父親であろうと、僕は迷わず戦うまでだ............

 

 

 

 

その頃三途の川では......

 

小町「......全然溶けない......これじゃあたいの仕事が出来ないよ......」

 

川全員が凍り付いている為、船を動かす事が出来ず立ち往生している。すると、

 

???「小町!この有り様はいったい何ですか!?」

 

小町「四季様~、聞いて下さい~......」

 

小町は、四季映姫に新島 太一と会った事を全て話す......

 

映姫「......嘘を言っている訳です無いですね......氷河期にした張本人は何処ですか?」

 

小町「逃げられました......あたいも凍っていたので......」

 

映姫「幻想郷中に新島 太一を捜索するように手配します。小町は霊夢の元に行って、異変が起きた事を知らせて下さい。私は紫の元に行き、異変者がいる事を知らせます。」

 

小町「わかりました。何かあったら連絡します。」

 

だがこの時、霊夢や紫達が外の世界にいる事を知らないまま、映姫と小町は行動していた......

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

新島 哀

防衛軍最高幹部にして、太一の実妹。母親は違うも、同じ父親も持っている事を憎み、レジスタンスを滅ぼす事を決める。禁忌の魔神ジャンヌダルクは生まれつき体内に宿しているも、魔神に気づいたのは最近である為、ジャンヌの能力をまだ使いこなせない。哀の母親は新島 雫、太一の育ての親でもあるが、生みの親が違うが、顔立ちが似ている為、区別をつける場合は瞳の色を確認する。哀は青色、太一は赤色で覚える。

能力 召喚獣を操る能力

太一と同じく召喚獣を操る能力だが、契約している召喚獣は全く違う。イフリートやシヴァは魔界の召喚獣だが、哀が使用する召喚獣は天界の召喚獣である為、属性も相性も真逆。

禁忌の魔神 ジャンヌダルク


次回予告

家族再開と同時に、魔神者が全員復活した!残るは全ての元凶閻魔 蓮を倒すのみ!だが幻想郷では別の問題も発生していた!?霊夢達は無事幻想郷に帰還する事が出来るのか?そしてレジスタンスは平和を取り戻す事が出来るのか?

次回 東方禁忌魔族

魔神者結託!幻想郷も異変!?


記憶の為に、私は戦う......


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魔神者結託!幻想郷も異変?

東方禁忌魔族、魔神者13人が揃いました。


幻想郷で三途の川を氷河期にした新島 太一を探す為、小町と映姫は別行動する事になった。小町は博麗神社の元に、映姫はマヨイガに向かっている。だが、

 

小町「......可笑しいな~?いつもなら霊夢は掃除してるか寝てるはずなんだけどな~。」

 

神社にいない為、反応が全く無い。だが別の来訪者が来る。

 

???「誰か思えば小町さんじゃないですか!もしかしてあなたも霊夢さんを探していますか?」

 

小町「そうなんだよ~。文は霊夢が何処に行ったかわかるかい?」

 

文「......実は私、二週間前に神社に訪問したんですけど、霊夢さんがいなかったんですよ。」

 

射命丸 文は、事件が起きる二週間前に霊夢がいるか訪ねた全く反応がなかった為、違和感を抱いている。

 

文「もしかすると、霊夢さんは外の世界にいる可能性が高いですね......小町さんは何の用があって?」

 

小町「三途の川を氷河期にした新島 太一を探している。でも、幻想郷中探しても全く見つからないんだよ。」

 

文「新島 太一って、最近幻想郷で噂になっている謎の人間!?対面してないけど、見た目が女性見たいな人ですか?」

 

文は太一が写っている新聞の一部を小町に渡す。

 

小町「長い黒髪と赤い瞳、新島 太一だ!文、悪いけど一緒に四季様の元に着いていって欲しい。今マヨイガにいるんだよ。」

 

文「......はぁ、でもこれが本当なら物凄いスクープになりますよ。」

 

幻想郷に霊夢がいない事を伝えに、文と小町はマヨイガに向かって飛行する......

 

 

マヨイガにて......

 

 

映姫「......変ですね......式神揃って留守なんてあり得ません......」

 

小町が神社に向かった同じ時間、映姫はマヨイガに到着し声を掛けているも反応が無い。その時、

 

???「藍様~、今日の寺子屋楽しかった~!」

 

藍「橙は元気いっぱいで可愛いね~、沢山お友達作れて安心したよ。」

 

寺子屋帰りの藍と橙がマヨイガに帰宅してきた。

 

映姫「八雲 藍、帰宅して申し訳ないですが、紫は何処にいますか?」

 

藍「紫様ですか?それが、私達もわからないんですよ。」

 

紫は冬眠に入る前は予め藍に伝えるが、今回は伝えるどころか何も言わずに外出している為、外の世界にいる事を全く知らない。すると、

 

小町「四季様~!緊急事態になってます!」

 

文「マヨイガに向かっていると聞いたので、同行させてもらいました。」

 

博麗神社で霊夢を探していた小町が映姫と合流する。

 

映姫「小町、緊急事態って何があったのですか?」

 

小町「それが、霊夢が博麗神社にいないんです......」

 

藍「どういう事だ!?私は何も聞いて無いぞ!」

 

文「......私が説明しますね......」

 

文は二週間前に、霊夢に用事があり一度神社に訪れたが留守だった為、一度帰った事を伝える。

 

映姫「.......どうやら嘘ではありませんね......最後に霊夢を見掛けたのはどれくらい前ですか?」

 

文「私が最後に見た時は、空が蒼く染まった異変を解決し終わった翌日だから、約一ヶ月前です。」

 

藍「一ヶ月前は、紫様が紅魔館に出掛けた日だ。もしかしてその時に外の世界に向かったのかな?」

 

話を進めると、霊夢と紫が幻想郷から外の世界行った経緯が明らかになる。

 

橙「藍様~、紫様の部屋から私達宛ての手紙がありました~。」

 

藍「どれどれ?」

 

橙は、紫が書き残した手紙を藍に渡し、代読させて貰う。

 

『藍、橙、この手紙を読んでいる時は私は外の世界にいるわ。幻想郷の皆に内緒にしていた事だけど、外の世界に元幻想郷の人間と、私の息子と娘を幻想郷に連れて帰る為、霊夢、魔理沙、幽々子、妖夢、レミリア、フラン、咲夜、美鈴、パチュリーと共に行動しているわよ。太一と哀は、私の大切な子供。四季映姫にこの事を内緒にして、太一が映姫を殺しに来る可能性があるわ............』

 

映姫「......紫本人の直筆ですね......外の世界で何が起きているのかわかりませんが、罪を重ね過ぎてますね。」

 

文「私は新島 太一の指名手配紙を撒き散らして仲間達に捜索させます。やれる事をやりましょう!」

 

 

映姫を中心に、新島 太一を探し捕獲する作戦を決行する事になった。だが外の世界にいる事を知らずに行動している事に、誰も気付かない......

 

 

 

 

レジスタンス本部にて......

 

 

亮治「霊夢、私達は閻魔 蓮を倒し異変を解決する。異論はあるか?」

 

霊夢「無いわよ!異変の元凶が解れば怖い者無しよ!」

 

太一の暴走が収まり、哀も魔神者の仲間になった。残すは閻魔 蓮を倒し、異変解決するだけ。

 

半蔵「超越憑依!汝の名は酒呑童子!」

 

紗椰「一蓮托生!汝の名は釈迦!」

 

誠太「天下無双!汝の名は宮本武蔵!」

 

楓花「邪殺開眼!汝の名はリュドミラ!」

 

零「無類力士!汝の名は雷電為右衛門!」

 

ジャック「真実即滅!汝の名は卑弥呼!」

 

エドワード「大海強奪!汝の名はメアリー・リード!」

 

リリカ「媚峨血晶!汝の名はエリザベート・バートリ!」

 

ティナ「物理法則!汝の名はニコラ・テスラ!」

 

ローラ「癒福天使!汝の名はナイチンゲール!」

 

亮治「森羅万象!汝の名はアルキメデス!」

 

太一「竜王降臨!汝の名はバハムート!」

 

哀「聖女極光!汝の名はジャンヌダルク!」

 

全魔神者が完全解放する!!

 

レミリア「......凄い......まるで円卓の騎士団みたい......」

 

バハムート「我らの願いは閻魔 蓮の消滅!」

 

ジャンヌ「憎し因縁を終わらせ、平和を取り戻す!」

 

魔神者の解放と同時に、黒い幽体に変化が......

 

???「......あぁ......ようやく......体が......戻って......来た......」

 

黒い幽体が徐々に人間の形に変化していく......

 

紫「......蓮......生きていたのね......」

 

蓮「300年ぶりに目覚める事が出来た......愛しの紫、その美しい美貌は変わらないな......」

 

紫「ふざけないで!家族を捨てたあなたを許す訳にはいかないわ!」

 

紫は蓮に憎しみを抱いている......当然か、幻想郷と現実の世界を混乱させ、哀の実親雫を殺しているからな。

 

蓮「なんだ......博麗の巫女も来ていたのか......私の復讐に丁度いい......」

 

霊夢「あなたと私は初対面よ?もしかして、私が退治した妖怪であると言いたいの?」

 

蓮「この悔棒を見れば思い出すか?忘れもしない閻魔 蓮だぞ?」

 

蓮は、焼かれた痕が残っている悔棒を見せる。

 

霊夢「.........冒涜の閻魔、退治したのに復活しているとはね......」

 

バハムート「相棒を苦しめたお前は許さない......」

 

太一「落ち着けバハムート、ここで怨みを抱くな。蓮の思うつぼになるよ。」

 

魔神が憎悪を抱く理由はわからなくも無い。自分の父親であろうと、これまでの残虐な行為を見返すと、反吐が出る。

 

ジャンヌ「話を聞く必要は無いわ!聖光槍(ホーリーランス)!!」

 

ジャンヌは槍を取り出し、蓮に目掛け投げる!

 

蓮「......暗黒反射(ダークリバース)!!」

 

ブラックホールで攻撃を消滅させ、逆に反射する!!だが、

 

哀「召喚武装!ホワイトスワン オデット!!」

 

純白のドレスで、蓮のカウンターを無効させる!!更に、

 

太一「召喚武装!ブラックスワン オディール!!」

 

哀とは真逆で、太一は漆黒のドレスを身に纏う!

 

蓮「光の白鳥と闇の黒鳥......やはりあの時に、紫を始末していれば......」

 

太一と哀の召喚獣に、蓮は何故か動揺を隠せない。元々哀も太一と同じ能力であるが、太一は魔界の召喚獣。哀は天界の召喚獣と契約している為、蓮にとって最も厄介な存在である。

 

亮治「蓮、今ならまだ間に合う。レジスタンスと防衛軍の戦いは終わり、新たに平和を築く。私はもう無駄な血を流したくないんだよ......」

 

蓮「平和な世界が出来た所で意味は無い!世界は常に争い続ける、だからこそ殺戮が必要なのだ!!」

 

愚かにも程がある。蓮は平和な世界を築く事は誰も納得出来ないが故に、平和を築くなら殺戮で支配する事しか考えていない。元々レジスタンスを結成した理由は、防衛軍の行動を監視する為に作られた組織で、実際防衛軍を武力で制圧する理由は、力で支配する事を禁じる為であるからだ。

 

半蔵「言葉はもう出せねぇ!水遁秘術 鮫牙津波!!」

 

紗椰「真意浄界急急如律令!!雷凛波撃!!」

 

半蔵と紗椰はこれ以上無礼な発言する蓮に、雷と津波を合わせた忍法と陰陽術で攻撃する!!

 

蓮「グォォォォォ!!魔神ごときが俺を追い詰めるとは......」

 

楓花「私達の苦しみはこんなじゃ無いわよ!即死弾丸一斉放射!」

 

誠太「楓花、おいらも手伝うよ!五輪刀火ノ巻 獄虎炎!!」

 

楓花も誠太も、皆に合わせて己の得意技で追加攻撃を蓮に喰らわせる!

 

ドゴォォォォォンンンンンン!!!!

 

蓮「......なんて力だ......私の罪が招いた結果が、まさか己を苦しめる事になるとはな......」

 

蓮はまだ生きている。元々の能力で防ぐ事は出来ているが、元に魔神を宿していない為に、老化している事をダメージ受けてから気付きはじめる。

 

リリカ「あなたに死は生ぬるいわ。混血の十字架(ブラッド・クロス)!!」

 

零「手伝うぞ。紅蓮流 居合旋脚!!」

 

拷問器具を取り出し、リリカと零は蓮を縛りつける。

 

亮治「蓮、何故お前は殺戮を望む?レジスタンス結成の理由は知っているが、防衛軍と戦争し続ける事は無意味だぞ?」

 

蓮「最終戦争ラグナロクの為。人類を滅ぼし、世界をリセットする為だ......お前達神殺しの人間を無くす為に......」

 

エドワード「......要するに、俺様達同様能力ある人間を始末する為に、企てた事か?」

 

蓮「ご名答。そうすれば、世界は平和になると信じてな......禁忌の魔神は人間を始末する為の兵器として作った物だからな。」

 

蓮の目的は、人類を滅ぼし世界をリセットする事。元々召喚獣だったバハムートを最初に人類を殺す兵器に仕立て上げる事で、1年後には世界がリセットする未来が見えていた。バハムートの破壊する欲望を利用して......

 

ジャック「召喚獣は主に逆らえない、ましてやバハムートは破壊する事が生き甲斐だったからね。でもね、魔神にも心があるのよ!」

 

ティナ「戦う事が出来ない魔神も、機械扱いされる度心が傷つく。自分の子供を傷つけて楽しいの?ふざけないで!」

 

ローラ「リーダーはあなたと違って、能力を差別する事なくレジスタンスを新たに作ったのよ。力で支配するあなたは、すでに孤独なのよ......」

 

これだけ正論をぶつければ蓮もさすがに降参するだろう。蓮の答えを聞きたい。

 

蓮「......私の願いもこれまでか......もう私の体が持たない......最後に、息子と、娘と、妻の姿を見たい......」

 

亮治「わかった。その目にしっかりと焼き付けるんだな。」

 

亮治は、太一、哀、紫を蓮の元に連れてゆき、最後の家族の姿を見せる。

 

紫「......蓮、私はあなたを許す事は出来ないけど、せめて最後は私達の手で葬ってあげる......」

 

蓮「紫、私は映姫の元にはいかない。だからもう家族の元に会う事は無いから安心しろ。それと哀、太一、今まで育てなかった父を許せ......」

 

太一「親父......さらばだ......」

 

哀「永遠に、さようなら......」

 

蓮「慈悲だけは、亮治譲りだな............」

 

もう親父に会う事は無いだろう。だけど過去をやり直す事は出来ない、それでも僕達は生きなければならない。

 

バハムート「長い因縁が終わったな......」

 

ジャンヌ「そうね......これで一つ区切りが着いたわね......」

 

バハムートもジャンヌも安心している。閻魔 蓮との因縁が10年以上続いたからな、よほど苦しい過去を過ごしたからわかる。

 

紫「異変も一段落したし、一度幻想郷に帰りましょう。しばらく結界や異変管理を藍に任せるよう手紙で無茶振りしたからね。」

 

霊夢「多分帰ったら、映姫の説教待っているわね......」

 

魔理沙「とりあえず、白玉桜か紅魔館でお泊まりしようぜ。しばらくすれば閻魔様も忘れると思うぜ。」

 

霊夢達も、色々と悩みを抱えているんだな。僕も哀と一緒に幻想郷に帰るつもりだけど、三途の川を氷河期にした事がバレないようにしばらく哀と一緒に旅をする予定だ。

 

太一「母さん、僕はしばらく哀と一緒に旅したい。幻想郷に帰る前に、やりたい事があるんだ。それに、母さんの能力も使えるからね。」

 

紫「嘘!?境界を操る程度の能力は私だけなのに......」

 

太一「レジスタンス本部と幻想郷の博麗神社に、いつでも往き来できる境界作ったから、これなら輸入出来るし、その方が幻想郷に新たな発展も出来るよ。」

 

幽々子「いいわね!外の世界から新しい食べ物が来るの嬉しいわ!」

 

妖夢「幽々子様......いちいち神社で受け取りするの大変ですよ......」

 

とにかく新しい事に挑戦したくて仕方がないんだな。まぁ僕は哀と共にしばらく旅するから関係無いけど、

 

レミリア「私達も、幻想郷に帰らないとね。フラン、行くわよ......」

 

フラン「お兄様が幻想郷に戻らないって、フランお兄様がいないと寂しいよ......」

 

咲夜「妹様......少し説得が必要ですね。美鈴、パチュリー様と帰宅する準備して頂戴。」

 

美鈴「わかりました。咲夜さんも、なるべく手短にすませてください。」

 

フランは、太一がいないと寂しく、帰りたくないらしい。

 

太一「フラン、僕はいつでも幻想郷に戻れる。寂しいのわかるけど、僕は自由に旅するだけだよ。安心しろ、ちゃんと紅魔館に来るからな。」

 

フラン「......わかった!フランお兄様の約束守る!帰ったらいっぱい遊ぼ!」

 

太一「ありがとよ......ティナ!バイクの整備よろしく!」

 

ティナ「はいはい............本当皆の人気者ね......」

 

フランが約束守ってくれて良かった。同じ能力持つから、自然と僕の事をお兄様って呼びたいのかな......

 

パチュリー「レジスタンスの皆も、気軽に幻想郷に来てね。いつでも歓迎するわ。」

 

半蔵「そうするよ。休暇の時は遊びにいくからな。」

 

幻想郷の皆は、紫が幻想郷に帰れる境界を開き、霊夢達を待っている。

 

紫「亮治さん、また世話になるけど、ちゃんと幻想郷に来てね。」

 

亮治「約束は守る。何かあったら直ぐに助けるよ。」

 

霊夢「皆!もたもたしないで帰るわよ!!」

 

魔理沙「じゃあな!また幻想郷に来いよ!」

 

 

 

 

霊夢達は、紫の境界を通じて幻想郷に帰ってゆく............

 

 

 

亮治「これで......長い因縁が終わったな......太一、哀と一緒に旅すると言ったが、どれくらい旅する予定だ?」

 

太一「1ヶ月位かな。本当は不定期だけど、たまには皆といる時間を作りたいのもあるからね。」

 

哀「お兄ちゃん~!バイクの整備が終わったよ~!」

 

太一「それじゃリーダー、行って来るよ。」

 

決めた事を後戻りするつもりはない、哀と仲を深める旅は楽しいからね。

 

楓花「リーダー!太一と哀ってもう行ったの?」

 

亮治「もうバイクで旅に出たぞ。」

 

楓花「嘘!?折角お人形遊びするつもりだったのに......」

 

零「お前な~......太一がたまに怖がる理由がわかるよ......」

 

ジャック「まぁまぁ、この際飲み会しよ!エドワードが沢山ビール持ってるからね!」

 

誠太「皆~、早く乾杯しよう~!」

 

海賊船から大量のビールと、皆のグラスを誠太とエドワードが運んで来た。

 

エドワード「よし!!ひとまず目的達成で乾杯~!!」

 

皆「乾杯~!!!!」

 

レジスタンスは、閻魔 蓮を倒した記念に、楽しく宴会を開き、朝まで飲み騒ぎ続けた..................

 

 

 

 

 

幻想郷に帰還した霊夢達......

 

 

 

 

霊夢「ふぅ~......幻想郷の空気が恋しいわ......」

 

魔理沙「私は家に帰って研究するぜ。霊夢~、また来るぜ~。」

 

紫「私はマヨイガに帰るわ、藍に全任せ状態にしたからね。」

 

幽々子「妖夢~、帰ってご飯にするわよ~。」

 

妖夢「幽々子様~!私を置いてがないでください~!」

 

全員博麗神社に帰還した後、各々の目的の為に自分の家に帰る。

 

レミリア「幸い今は夜だから焦げなくて済むわ。霊夢、太一が幻想郷に帰ったら直ぐに紅魔館に来るよう伝えて頂戴。」

 

霊夢「フランが太一を待っているのね。大丈夫よ、太一は約束守るから。」

 

咲夜「では、私達は失礼します。」

 

紅魔館メンバーも、自宅に帰り、博麗神社は霊夢だけになった。

 

霊夢「さてと、早く寝て朝早くに掃除しないと......」

 

 

 

翌日............

 

 

 

 

霊夢「......ふぁ~......掃除しないと......」

 

 

 

朝早く、霊夢は神社の掃除に取り掛かる。その時、

 

 

映姫「やっと見つけましたよ!!今まで何処に行ってたのですか!?」

 

 

1ヶ月前から霊夢達を散策していた映姫が、神社の目の前に現れる。

 

霊夢「......何で映姫が神社に来てるのよ......」

 

映姫「その態度は何ですか!?1ヶ月も幻想郷を放置して何様の積もりですか!?さっき紫にも伝えましたが、新島 太一は何処にいます?」

 

霊夢「太一?外の世界で妹と旅しているわ。」

 

映姫「はぁ............あなたがいない間、三途の川が氷河期にされて大変だったのですよ!」

 

映姫は、太一が生死を彷徨った際三途の川に来た事と、氷河期にする程冷気をぶちまけた事を全部伝える............

 

霊夢「......太一が幻想郷に帰らない理由が、まさか三途の川で暴れていたとはね......」

 

映姫「今すぐ太一を幻想郷に連れ戻し、しっかりと罰を与えます!紫に頼んで、太一をこの場所に連れ来てください!」

 

 

 

 

 

霊夢が知らない間、太一が異変起こしていた事が判明し、霊夢は呆れた状態で渋々と引き受ける事になった......太一と哀が自由に旅している中、どう動くのだろうか............

 

 

 

 

 

次回に続く............

 




キャラメモは今回無しです。それと、次回から第2章になります。


次回予告

レジスタンスは無事閻魔 蓮を倒す事に成功したが、幻想郷で太一が異変を起こした事を後から知った霊夢、自由旅を続ける哀と太一は、映姫の怒りに気付く事なく旅を続ける。果たして、太一と哀は無事に旅を終える事が出来るのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

幻想郷の住人と鬼ごっこ

記憶の為に、私は戦う......




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第2章 魔神者逃亡物語
幻想郷の住人と鬼ごっこ


第2章突入です。とりあえず、ゆっくりしていってね。


外の世界から幻想郷に帰還した霊夢達。だが太一が三途の川を氷河期にする異変を起こしていた事が判明し、霊夢は少し考える。

 

霊夢「......多分太一が三途の川を氷河期にした理由、私わかるかもしれない......神殺しの本能と言うべきね......」

 

映姫「新島 太一について、全部話して下さい。」

 

霊夢は渋々、太一の知っている情報を全て話す............

 

映姫「......嘘ではないですね......異変として、太一達魔神者を捕まえます。」

 

霊夢「はぁ......亮治に太一が異変起こした事伝えないと............」

 

外の世界から持ってきたスマホで、霊夢は亮治に連絡する。

 

 

レジスタンス本部にて............

 

 

楓花「平和ね~......太一と哀が旅している間、何も無くて安心するわ。」

 

亮治「そうだな。楓花、電話に出るから外に出て欲しい。」

 

閻魔 蓮を倒して以来、レジスタンスは人々が安心して生活出来るサポートセンターを開き、街の発展を進めていた。

 

亮治「こちらサポートセンター、お困りなあなたに助太刀します。」

 

霊夢「幻想郷でとんでもない事になっているの!」

 

亮治「霊夢か?一旦落ち着いて、事情を説明して欲しい。」

 

霊夢は、太一が幻想郷で異変を起こしていた事を話す...........

 

 

亮治「......要するに、太一が異変起こして閻魔様を怒らせたって事だな。紫は?」

 

霊夢「今映姫が説教してる......私のお願いは、魔神者全員幻想郷に連れて来て欲しいんだけど......」

 

亮治「......閻魔って、四季映姫か......残念だが協力する事は出来ない。神様と関わると、その神様を殺す事になるからな。電話を切るぞ。」

 

ガチャ!

 

霊夢「............異変として、自力で太一を探すしか無いわね......」

 

強制的に電話を切った亮治は、メンバー全員に連絡を取る。自由旅している太一、哀には連絡取らない。

 

楓花「リーダー?誰から電話だったの?」

 

亮治「霊夢だ。今すぐメンバー全員集めて欲しい。太一と哀を除いて。」

 

楓花「わかった。会議を開くのね。」

 

楓花は、オペレーターシステムを通じて、メンバー全員に連絡を取る。

 

 

10分後......

 

 

ローラ「楓花~?仕事中に連絡するって、何か緊急事態でもあるの?」

 

楓花「やっと繋がった!何回も連絡したのに皆出ないってどうなっているの!?」

 

ローラ「ちょっと待て、皆連絡に出ないってどう言う事?」

 

楓花(......ローラには、事情を話すべきね......)

 

楓花は、リーダーと霊夢の会話内容をローラに全て伝える。

 

ローラ「......それ本当なの?太一が厄介事起こして、今幻想郷の皆が私達を探していて、相手は本物の閻魔!?」

 

楓花「ローラ、こう言う時どうしたらいい?厄介事でも私達が狙われる事今までなかったわ!」

 

ローラ「落ち着いて楓花、今出来るとすればバラバラに散って行動する事よ。リーダーにそう伝えて。」

 

ローラの考えは個人で行動し、見つかっても被害を最小限に抑え方法だ。元々太一は逃亡者である為、太一ならどうするか考えている。

 

亮治「ローラか?私だ。楓花から事情を聞いていると思うが、魔神者全員閻魔に狙われている。」

 

ローラ「リーダー、皆に連絡する時は敵の情報収集って事でいい?紫も私達の場所を知られているから早く離れて、太一と哀は自分で何とかすると思う。」

 

亮治「わかった。魔神者全員。逃亡開始するぞ!」

 

ローラ&楓花「御意!!」

 

残りのメンバーには後程連絡し、現状を報告するように全員メールを送る。

 

 

 

マヨイガにて............

 

 

紫「......亮治さんからメールだ......」

 

映姫「紫!私の説教中に何か気になる事でも?」

 

紫「魔神者、不知火 亮治から重要なメッセージがあるのよ?」

 

映姫「私が代読させてもらいます。」

 

映姫は紫のスマホを取り上げ、亮治のメッセージを読む。

 

『紫、太一が異変を起こした事を詫びる。だが四季映姫の命令には従わない、何故なら我らは神殺しの魔神者だからだ。もし四季映姫がこの手紙読んでいるなら、幻想郷に危害を加える積もりは無いが、我々を捕まえるなら異変を起こす。私は元幻想郷の人間だからな。マヨイガに巻物を送ったから、我ら魔神者の名を覚えるといい。』

 

紫「巻物?もしかして、テーブルにある紫色の巻物かしら?」

 

映姫「魔神者の名前が書かれているのですね。見させてもらいます。」

 

巻物には、禁忌の魔神者13人の名前がしっかりと刻まれている、

 

 

終末の竜王 新島 太一

 

悲恋の聖乙女 新島 哀

 

邪法の仏陀 五條 紗椰

 

古の毒王鬼 服部 半蔵

 

即死の射撃者 伊吹 楓花

 

無法者の剣豪 風間 誠太

 

七色の音楽家 リリカ・ドルムント

 

紅の修羅王 零 龍李

 

霧幻の殺戮兵器 ジャック・ザ・リッパー

 

悪魔の海賊王 エドワード・ティーチ

 

魔性の科学者 ティナ・ライオネル

 

虐殺の天使 ローラ・アートリア

 

天地の頭脳 不知火 亮治

 

 

『魔神者は幻想郷と外の世界を往復する事が可能だ。四季映姫、我らを怒らせた事を後悔するが良い。』

 

 

紫「......亮治さん......本当はいけない事なのに、あなたが素敵な殿方にしか見えないわ......」

 

映姫「紫!魔神者の味方をするなら私にも考えがありますよ!」

 

ジャック(......リーダー、案外モテモテだね。私も姿を変えて逃亡しないと......)

 

紫と映姫の会話内容をジャックは盗み聞きし、マヨイガから立ち去ろうとする。その時、

 

バギッ!!

 

小枝を踏んだ音が、響いてしまう......

 

紫「誰!?ちょっと見て来るわ。」

 

ジャック(やらかした......とりあえず何処かに隠れ無いと......)

 

周りを確認し、音を方向に紫は嗅ぎ付ける。だが映姫は、

 

映姫「盗み聞きなど姑息な手段を使いますね。姿を現したらどうですか?」

 

ジャック「......私の能力は通じないみたいね......ならば、真実即滅!汝の名は卑弥呼!!」

 

ジャックは魔神解放し、映姫の目の前に現れる!

 

紫「ジャック?何故あなたが幻想郷にいるの?」

 

ジャック「太一を逃がすのもあるけど、閻魔に従う事が嫌いなんだよね。抵抗するなら魔神武装するよ......」

 

映姫「探す手間が省けました。ジャック・ザ・リッパー、あなたは黒です!」

 

ジャック「......『腕がなければ蹴り殺せ、足がなければ噛み千切れ、肉体がなければ祟り殺せ。』言刃写し!」

 

映姫「!?......何をした?......体が......重い......」

 

紫「もしかして映姫、ジャックの言葉を信じたの?」

 

ジャックの魔神、卑弥呼の能力は『嘘が実現する能力』この能力は、ジャックの口車を完全に信じた時に発動する能力で、嘘がバレたら能力の意味が亡くなってしまう。

 

ジャック「本当なら魔装する予定だけど、閻魔様が正直者で助かったわ。卑弥呼、ありがとう。」

 

卑弥呼「余も閻魔は初めて見たが、少しばかり肝を冷やしたぞ。」

 

ジャック「紫!私達は異変は起こさないけど神様の命令には背く魔神者である事を忘れないで。」

 

ジャックは白霧を発生させ、マヨイガから立ち去ってゆく......

 

映姫「......あれ?体が急に軽くなった......さっきの怠さはいったい......」

 

紫「魔神者は2つ能力を兼ね備えているけど、口車にすっかり乗せられたわね。残念なのはもう一つの能力がわからないまま逃がしてしまった事だわ......」

 

映姫「紫、彼らは間違いなく異変を起こしています。いくらあなたと言えど、今度ばかりは異変解決するまで私も同行します。」

 

紫「......外の世界で魔神者を探索するチームを作るわ。私も異変解決の為に、魔神者と戦うしか無いわ......」

 

紫は渋々映姫の命令に従い、太一達魔神者を捕える事を決めた。実の子供を捕まえる事はしたく無いが、異変である以上仕方ない......

 

 

 

 

ジャック逃亡先にて............

 

 

 

 

ジャック「......エド!情報掴んだわよ!」

 

エドワード「ジャック、危険な任務を良く乗り越えたな。」

 

ジャックはマヨイガから妖怪の山に逃げ込み、エドワードと通話連絡し、紫と映姫の会話内容を伝える。

 

エドワード「......なるほどな......今何処にいる?」

 

ジャック「妖怪の山で潜伏している。エドは?」

 

エドワード「俺様は旧地獄の地霊殿付近で潜伏させてもらっている。スマホに幻想郷のマップインストールして助かったぜ。」

 

ジャック「ティナと半蔵も幻想郷にいるけど、最悪の場合相手を戦闘不能にさせても構わないわ。切るね。」

 

通話を終わらせ、辺りを確認し魔神武装を行う。卑弥呼の魔神武装は半蔵と同じ鬼だが、

 

ジャック「......卑弥呼、この魔装少し布面積が少ないわよ!」

 

卑弥呼「余と違ってお主はスタイルが良いのじゃ!B84 W57 H80、お主のスリーサイズ、後で太一に伝えようか?」

 

ジャック「辞めて!太一が私のスリーサイズ知ったら絶対お風呂一緒に入る事になるから駄目!絶対!」

 

卑弥呼の魔神武装の名は、『日出処鬼巫女』。だが露出面積が多く、ジャックは少し恥ずかしい気持ちになっている......

 

ジャック「まぁ......とりあえず鬼に見えるから、大丈夫よね?」

 

不安な気持ちを抱えるジャックは、渋々行動に移す......

 

 

 

 

旧地獄地霊殿付近にて......

 

 

 

エドワード「......俺様もそろそろ行動しないとな......その前に、酒を調達だな。」

 

エドワードはジャックとは全く違う旧地獄で潜伏生活している。

 

メアリー「エド~、お酒調達もいいけど、あんまり目立つ行動しないでよ。」

 

エドワード「......メアリー、何かとてつもない殺気がする......」

 

旧地獄は妖怪だらけの街で、正直何があるかわからない。楽しみとして、日本酒や焼酎を調達し晩酌しているが、見つからないように野宿している。

 

???「勇儀。外の世界から魔神者が来たって本当なの?さとりが異常に警戒しているの変じゃない?」

 

勇儀「安心しろパルスィ、あたいが必ず守るからな!」

 

パルスィ「その豪快な性格は妬ましいわね!」

 

星熊勇儀と水橋パルスィが、魔神者について雑談している。地底の妖怪については知らないエドワードだが、強い妖怪の情報はある程度スマホで確認している。

 

勇儀「退屈しのぎで一緒にお前と晩酌しているけど、そろそろ本気の死闘が出来るかもな。」

 

パルスィ「勇儀?もしかして、近くに魔神者がいるの?」

 

勇儀「多分な。地底なら思いっきり喧嘩出来るし、さとりが見つけ次第暴れても構わないって許可降りてるぜ。」

 

メアリー「......エド、あなたの事随分噂になっているわよ。」

 

エドワード「勇儀って野郎、俺様と同じ考え持っているな。大海強奪!汝の名はメアリー・リード!」

 

望遠鏡で勇儀とパルスィの行動を観察し、何ヵ所か設置した盗聴器で情報を収集していたが、エドワードは同じ考えを持つ者に、内心興奮していた。当然、

 

エドワード「俺様がこの場所でも有名になっていたんだな。海賊王の血が滾るぜ!」

 

パルスィ「......もしかしてあなた、魔神者の一人!?勇儀ちゃん!この男とてつもない妖力感じるわ!」

 

勇儀「パルスィ、少し離れていろ。あたいこの男と本気で死闘がしたいんだよ......」

 

勇儀とエドワードの間には異常な殺気で、周りの空気が重すぎになっている。二人が今考えている事はただ一つ、本気でぶつかり合える強敵を探していた......

 

???「噂で聞いた魔神者が、まさか地底にいるとは思いませんでした。私は古明地 さとり、悪魔の海賊王 エドワード・ティーチで間違いないですよね?」

 

エドワード「俺様の事知っている?まぁ今はそれより目の前の強敵と死闘だ。嬢ちゃんは乱入者かい?」

 

さとり「私はただの見物人です。敷いて言えば、魔神者がどれ程の強さなのか確かめたい所はありますね。」

 

さとりも魔神者の情報は掴んでいるが、個人的にエドワードが勇儀と互角に戦えるのか気になっている。

 

勇儀「さとり、言っておくけど本気で暴れても問題無いよな?」

 

さとり「大丈夫です。映姫様には魔神者を捕縛すると連絡するので安心して暴れてください。」

 

勇儀「ありがとよ。エドワード、駄目になるまで死合うぜ!!」

 

エドワード「上等だ!海賊王を、舐めるなよ!!」

 

魔神者を捕える事を優先しているさとりだが、エドワードが勇儀とどれ程互角に戦えるのか好奇心を持ち初め、二人は既に戦い始めようとしている............

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 




キャラメモ

ジャックの魔神、卑弥呼の能力は、『信じた嘘が実現する能力』弱点として嘘を見破った瞬間効果が消えてしまう為、能力を発動する前に自分の能力を明かしている。後、魔神卑弥呼はジャックのスリーサイズを少し妬む部分があり、魔神武装は露出多めの衣装にしている。


次回予告

幻想郷で魔神者を捕まえる為、映姫は幻想郷、紫は外の世界で太一達を探索する事に決定した。その頃地底ではエドワードと勇儀がさとりとパルスィが見守る中、死闘を行う。逃げるジャック、死闘を喜ぶエドワード、果たして魔神者は、無事に逃げる事が出来るのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

悪魔の海賊王VS語られる怪力乱神


魔神者は神に逆らう為に存在する............


第2章は少しややこしい設定になります。ちょっと他のネタを必ず使うかもしれません。


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悪魔の海賊王VS語られる怪力乱神

前回はたまたま調子が良かったので日数を開けずに投稿出来ました。今回も、ゆっくりしていってね。


旧地獄の地底で、星熊 勇儀VSエドワード・ティーチの戦いがこれから始まろうとしていている......

 

メアリー「エド、予め魔神解放したのはいいけど......格闘に関して素人よ?何か策はあるの?」

 

エドワード「安心しろメアリー、太一と零のように格闘術は得意じゃなくても、無敵の鋼体で攻撃を全て受け返すだけだ。」

 

エドワードは男性メンバーの中では防御特化の能力だが、怪力も零には負けていない。ただ近接戦闘に関しては皆より劣る部分が多い。

 

勇儀「久しぶりに本気出せるぜ!お前からかかって来いよ!」

 

エドワード「そんじゃ、どうなっても知らねぇぞ!!」

 

 

バゴオオオオオオオオンンンンンン!!

 

エドワードのロシアンフックが炸裂し、勇儀を薙ぎ飛ばす!!

 

パルスィ「勇儀が殴り飛ばされた!?」

 

さとり「凄まじい怪力......勇儀さんと同じ能力じゃなければ出来ませんよ......」

 

最初の位置から10メートル程勇儀を殴り飛ばしたが、エドワードは6割位の力しか出していない。

 

勇儀「......楽しいねぇ!今度はあたいの番だ!!」

 

勇儀も負けじと力任せに右ストレートで鋼体を殴る!!

 

ドコオオオオオオオオンンンンンン!!

 

エドワード「ガバッ!?こいつ、零以上にパワーが強い!鋼体に痛みが少し響くの久しぶりだせ......」

 

勇儀「殴った拳が痛てぇ......久々に強い相手が来て嬉しいぜ!」

 

お互いにあるのは、死闘の喜び。素手による力比べは鬼にとって一番嬉しく、自分より強いのか確めたくなるスリルを味わいたいからだ。

 

エドワード「我『大海』を欲す!メアリー!!」

 

メアリー「魔神武装ね!大海原で暴れな!!」

 

エドワードも勇儀の気持ちに答える為、魔神武装で対抗する!

 

さとり「海水を身に纏う?勇儀さん!気をつけてください!」

 

勇儀「関係ねぇ!相手が強いならなおさら倒すだけだ!」

 

魔神武装の途中で勇儀は襲い掛かる!だが、

 

ガシッ!!

 

エドワード「魔装の途中で割り込む度胸は誉めてやるぜ。だが俺様を倒すにはまだまだ甘いぜ!!」

 

勇儀の拳を受け止め、弾き返す!

 

勇儀「想像以上の怪力だな......お前本当に人間か?」

 

魔神者は人間の姿ではあるが、契約している魔神によっては全く違う種族になる。魔神メアリー・リードと契約しているエドワードは、海神ポセイドン殺しの海賊王。その魔装の名は......

 

『死海の亡霊者(パイレーツ・アンデッド)』

 

パルスィ「......怖い......海賊王の亡霊が憑かれているみたい......」

 

エドワード「勇儀。俺様を本気にさせた事を後悔するぜ。」

 

勇儀「上等だ......喧嘩は鬼の土俵なんだよ!!」

 

ドガドカドガドカドガドカドガドガドガドガドガドガ!!!

 

お互い全ての攻撃を完全フルスイングで殴り合う!!

 

パルスィ「......さとり、霊夢を呼ぶべき?」

 

さとり「勇儀さんが倒れたにします......二人の邪魔をする訳にはいきません......」

 

エドワードも勇儀も、命の奪い合いを楽しんでいる。ただ勇儀が倒れて、魔神者がこれ以上暴れる事は望んでいない。すると、

 

勇儀「光鬼!金剛螺旋!!」

 

殴りで不利と感じた勇儀が強い弾幕を放つ!!

 

エドワード「ゲホッ!?」

 

勇儀「力比べはあたいが上だな!」

 

エドワード「やるな......撃鉄!荒波の薙錨!!」

 

エドワードも攻撃を受けながら錨で叩き飛ばす!!

 

勇儀「......楽しいねぇ......この男、今まで戦った妖怪よりも一番強ぇ!」

 

勇儀はエドワードの強さに喜び、一歩、二歩と近付き、

 

勇儀「四天王奥義!三歩必殺!!」

 

怪力を最大限解放し、エドワードの鋼体を貫き飛ばす!!だが、

 

エドワード「がああああああああああああ!!!!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガ!!

 

自分の両足で地面を抉り、勇儀の必殺技を耐える!!

 

さとり「そんな!?勇儀の必殺を耐えるなんてあり得ない!!」

 

パルスィ「勇儀!これ以上戦ったらあなたが死んじゃうよ!」

 

勇儀「関係ねぇ!強敵に背中を見せる事は、鬼の恥なんだよ!!」

 

エドワード「同じく!今一度最強の一撃をお見舞いするぜ!!」

 

エドワードは腰を低く構え、魔神の能力と己の怪力を最大限に解き放つ為に、溜めている。勇儀の強さを敬意し、魔神武装で最大の技で終わらせる事こそ、海賊王の決意である。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ............

 

両足が血濡れた状態では、移動する事が不可能。だが魔神メアリーの能力は、荒波を操る能力。荒波に竜巻を合わせ、

 

エドワード「死海・荒渦の海神殺し!!(オーケノアス・ゴッドスレイヤー)!!」

 

大海嘯を最大活用した渾身の波乗り拳を勇儀に喰らわす!!

 

エドワード「俺様の全開、喰らいやがれええええええ!!!!」

 

ドゴオオオオオオオオオオオオンンンンンン!!!!

 

 

 

土埃が消えると............

 

 

 

勇儀「..................」

 

 

エドワード「..................」

 

 

バタッッ!!!!

 

エドワードの最大技に、勇儀は相討ちで対抗し、その場に倒れ込んでしまう......

 

 

パルスィ「......勝ったの?勇儀!」

 

さとり「引き分けですね......一緒に地霊殿のベッドに運びましょう......」

 

 

勇儀とエドワードの死闘は15分位で終わり、辺り一面は半壊しまくっていた......

 

 

 

 

地霊殿にて............

 

 

勇儀「......ZZZ............」

 

エドワード「......ZZZ......」

 

???「さとり様、お二人はベッドでまだ寝てます。」

 

さとり「お燐、お手伝いありがとう。二人が目覚めるまで見張り続けて。」

 

お燐「かしこまりました。目覚め次第さとり様の元に連れてきます。」

 

死闘の果てに、勇儀とエドワードはベッドで眠っている。地霊殿には被害は無いが、地底の街や地面は醜い破壊状態で、街の復興に応援要請出している。すると、

 

???「お姉ちゃん!ベッドで勇儀と知らない男の人が寝てるよ!」

 

さとり「こいし、二人はまだ負傷しているので起こさないでください。」

 

古明地 こいしがエドワードに興味津々で、街の復興をそっちのけで地霊殿に帰ってきた。

 

こいし「勇儀と互角に戦った人って魔神者のエドワード・ティーチだよね?」

 

さとり「もしかして、あの戦いを無意識で見ていたのですか?よく怪我せずに帰れましたね......」

 

こいしは被害を避ける為、地霊殿の屋上から見物していた。無意識の能力で、誰もこいしがいる事に気付いていない。

 

エドワード「......あぁ......よく寝たな......」

 

勇儀「......あれ?何でさとりのベッドにいるんだ?」

 

別室で寝ていたエドワードと、さとりのベッドで寝ていた勇儀が目を覚ます。

 

お燐「目覚めましたね、さとり様が待ってますよ。」

 

エドワード「?......とりあえず案内よろしく......」

 

エドワードは、お燐にさとりの部屋まで案内してもらう事にする。

 

勇儀「......さとり、エドワードは何処に?」

 

さとり「もうじきお燐が連れてきます。」

 

5分後......

 

お燐「さとり様~、エドワード様が目覚めました。」

 

さとり「ご苦労様、お燐はこのまま残って私達の話に付き合ってください。」

 

エドワード「勇儀?お前生きていたのか?」

 

勇儀「鬼は簡単に死ねぇからな。」

 

さとり「エドワードさん、あなたの力を見物させてもらいました。早速ですが、あなた達魔神者の目的を教えて下さい。」

 

さとりも四季映姫から魔神者の情報をもらい、見つけ次第捕えるように指令が来ているが、エドワードは事の発端を知らない。

 

エドワード「嬢ちゃん達は魔神者の掟は知らないみたいだな。それと、もう一人この場にいるなら出て来たらどうだい?」

 

さとり「あなた、もしかしてこいしが見えるのですか?」

 

エドワード「こいしちゃんって言う名前なんだ。メアリーが少し後ろを気にしているからなんとなくわかるんだよ。」

 

こいし「お姉ちゃん、無意識でもエドワードには見えるみたい。」

 

こいしは存在を明かさない限り判断する事が出来ないが、禁忌の魔神は無意識の存在や、幽体を直視する事が出来る。

 

メアリー「エド、質問に答えるの?」

 

エドワード「心を読む以上、嘘はつけないからな。」

 

さとり「!?何故私の能力を知っているのですか?」

 

エドワード「なんとなくわかるんだよ。さてと、質問に答えるぞ。」

 

エドワードは防衛軍に捕らえられた時、開き直った状態で暴れまわり、脱走した経験がある。その為尋問された時は、毎回鋼体を生かして敵を殺している。

 

エドワード「俺様達は幻想郷に危害を加えるつもりは無い、ただ神に関する種族は殺す。何故なら神は、全てを奪う存在であり全てを滅ぼす醜き愚か者であるからだ。禁忌の魔神者は、全員神殺しを経験している。」

 

さとり「嘘ではないですね......次に、あなた以外に幻想郷にいる魔神者はいますか?」

 

エドワード「妖怪の山と言う場所にジャックがいる。だけど電話した後移動していると思う。」

 

通話した時は妖怪の山で潜伏している事は知っている、ただしその後の行動がわからないのはエドワードも同じ。

 

さとり「少し心を読むのが難しいですね......魔神を呼び出す事可能ですか?」

 

エドワード「メアリー~、姿出せる?」

 

メアリー「しょうがないわね~......」

 

メアリーは魔装を解除し、姿を現す。

 

勇儀「これが、魔神......初めて見るな......」

 

こいし「このお姉さんも海賊みたいだね!」

 

エドワード「メアリーも俺様と同じ海賊だ。海神ポセイドンと、大海神オーケノアスを殺した事で、荒波を操る事が出来る。」

 

メアリー「海賊は不屈の精神で何度でも蘇える、エドはこれまで何度も死地を乗り越えているからね。」

 

さとり「興味深い話ありがとうございます。エドワードさんはこの後予定ありますか?」

 

エドワード「う~ん............」

 

地底で潜伏生活している内に、酒が尽きた事を思い出したエドワードは、

 

エドワード「酒が飲みたい。旨い酒をたらふく飲みてぇ!」

 

酒がどうしても飲みたい為、本能の叫んでしまう。メンバーの中でエドワードは一番の酒豪で、酔っぱらう事は基本ない。

 

勇儀「それなら任せろ!皆で一緒に飲もうぜ!」

 

エドワード「頼もしいな!言葉に甘えて、朝まで飲ませてもらう!」

 

お燐「私が居酒屋に案内します!さとり様はどうしますか?」

 

さとり「......せっかくですし、こいしも一緒に連れていきます。皆で飲みますか。」

 

こいし「皆で飲もう!」

 

エドワードは、地霊殿メンバーと共に居酒屋で飲み会する事になった。楓花がいない為、羽目を外して飲む事が出来る。

 

 

 

居酒屋に移動............

 

 

 

???「勇儀~!一緒に飲む~?」

 

勇儀「ヤマメ~!さとり達も一緒だけど大丈夫かい?」

 

ヤマメ「いいよ~!」

 

居酒屋にヤマメが一人で晩酌していた為、勇儀は皆で飲む事を提案し、飲み会を開く。

 

パルスィ「あなたの豪快は妬ましいわね!今日は酒飲むつもりないからね!」

 

エドワード「酒は楽しく飲むと美味しいぜ。」

 

こいし「そうだね~!お姉ちゃんも久しぶりに沢山飲もうよ!」

 

さとり「明日は仕事休みですし、久しぶり羽目外して飲みますよ!」

 

ヤマメ「そうなんだ!ってあなた誰?」

 

ヤマメはエドワードと初対面な為、海賊の服に驚いている。

 

エドワード「俺様はエドワード・ティーチ、幻想郷に旨い酒を飲みに来た。」

 

ヤマメ「私黒谷ヤマメ!もしかしてさっき勇儀と戦っていたのあなた?」

 

お燐「ヤマメも見てたの?怪我してない?」

 

ヤマメ「怪我してないよ?アイドルが怪我したら活動出来ないからね。」

 

ヤマメは地底でアイドル活動しているが、あまり知られていない為、知名度が低い。

 

勇儀「んじゃ、皆揃った事だ。乾杯するぞ~!」

 

地霊殿メンバー&エドワード「乾杯~!!」

 

地底の居酒屋で勇儀達と飲むエドワードは、魔神者達には見せない満面の笑みで酒を楽しんでいる。

 

エドワード「旨めぇ~!皆で飲む酒は最高だな!もう一杯おかわりだ!」

 

勇儀「いいねぇ~!あたいもおかわりするぞ!」

 

勇儀とエドワードの共通点は、とにかく酒が大好き。エドワードは主にビールやワインを嗜む事が多いが、日本酒や焼酎を飲む機会が無い。理由は楓花が酒を管理している為、羽目外して飲む事が出来ないからだ。

 

こいし「凄いね~!エドワードっていつも何杯飲んでいるの?」

 

エドワード「さぁな。いつもは楓花に酒管理されてガンガン飲めねぇんだよ。酔っぱらうまで飲みてぇ!」

 

勇儀「その気持ち良くわかるぜ。んじゃもう一杯おかわりだ!」

 

エドワード「俺様もおかわりだ!日本酒追加!」

 

こいし「私も飲む~!」

 

お燐「さとり様、まだいけますか?」

 

さとり「大丈夫~。酔っぱらい始めたからまだ平気だね~。」

 

パルスィ「思ったより酷い酔っ払いになっているわね......」

 

ヤマメ「後で私が送り届けるよ......」

 

飲み会始めて1時間、さとりは出来上がり、エドワードと勇儀はまだまだ飲む。ヤマメとパルスィは、酒豪の二人にドン引きしている......

 

 

 

3時間後............

 

 

勇儀「......うぇ~......酒飲むぜ~......」

 

エドワード「......もう一杯~......まだまだ飲むぞ~......」

 

11本位飲んだエドワードと勇儀もさすがに酔っぱらい始めた。ビール4本、日本酒4本、焼酎3本飲むとさすがに酔っ払って当然だ。

 

メアリー「エド!って酒臭っさ!後始末どうするの!?」

 

エドワード「......ZZZ......」

 

勇儀「久しぶりに羽目外して飲んだ一気に酔いが回ってきた......ZZZ......」

 

ヤマメ「私、勇儀を家まで送り届けるよ。パルスィ、手伝って。」

 

パルスィ「じゃあエドワードはお燐に任せよう......酔いが強くて大丈夫かな......」

 

お燐「さとり様~、エドワードさん重くて運べません......」

 

こいし「私が手伝う~!」

 

さとり「すいませんが、酔っ払い二人をよろしくお願いします......」

 

勇儀には自宅があるが、エドワードは野宿だった為、地霊殿に連れて帰る事にした......

 

 

メアリー「エド~......酔っ払いにも程があるよ~......」

 

エドワード「......ZZZ......」

 

勇儀と死闘を交わし、共に大好きな酒を飲み、エドワードと勇儀は幸せに満ちたまま泥酔した............

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山にて............

 

 

ジャック「エドからメールだ。」

 

ジャックが潜伏生活している途中に、エドワードからメールが届く。

 

 

エドワード『しばらく幻想郷の地底で生活する。一週間後に零と交替するので、ジャックも閻魔に見つからないようにしてくれ。』

 

ジャック「......楓花がいないから絶対酒飲んでいるわね......まぁいいわ。半蔵と合流して作戦を変えないとね。」

 

映姫と紫に追われている以上、思うように行動出来ない......

 

 

 

自由の旅している太一と哀は............

 

 

哀「......涼しい~。バイクで旅するの楽しいね!」

 

太一「僕は良く色々な場所旅しているけど、哀と一緒だから楽しいよ。」

 

ティナが整備したバイク2台で旅を続けている。二人は今、現実の世界で世界の名所を巡り観光や食事を楽しむ。だが四季映姫に追われている事を全く知らない......

 

太一「哀、休憩がてらご飯にするか?僕が奢るよ。」

 

哀「お兄ちゃん優しい!」

 

近くのカフェで休む事を決め、店に入っていく。

 

従業員「いらっしゃいませ!お二人様ですか?」

 

太一「二人だよ。席まで案内してくれ。」

 

哀「美味しそうな匂いがする!早くして!」

 

哀は生まれてから行動が制限されていた為、カフェやレストランとかあまり利用した事が無い。

 

太一「本日の限定ランチを2つ頼む。」

 

従業員「かしこまりました。」

 

毎回カフェを利用する時は、基本平日メニューのランチか、限定メニューを頼む。哀には色々体験させたいからね。

 

従業員「お待たせしました。本日限定の地中海風パスタでございます。」

 

太一&哀「いただきます!」

 

地中海風パスタはリリカの好物だ。最近食べてないからどんな味なのか気になる。

 

哀「美味しいね!トマトとチーズの相性が最高!」

 

太一「本当ならワインを飲みたいよ。この後苺のショートケーキがくるよ?食べる?」

 

哀「食べる!私苺のショートケーキが大好き!」

 

食後のデザートは苺のショートケーキが最高なんだよな......

 

 

20分後............

 

 

太一「お会計頼む。」

 

従業員「17€になります。」

 

太一「30€で。」

 

従業員「13€のおつりです。ありがとうございました。」

 

食事が終わり、再び旅を再開する......

 

哀「この後何処に行く?」

 

太一「試しにドイツに行こうよ。昔お世話になった所があるんだ。」

 

哀「行く!早く行こうよ!」

 

 

自由旅を続ける二人は、無事帰る事が出来るのだろうか............

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

エドワードの魔神メアリー・リードの能力は、『荒波を操る能力』一件シンプルな能力だが、水を自在に操り時には大海嘯を起こす事が出来る。後、エドワードは魔神者の中でも酒豪で、基本的にワインやビールを飲むが、5本以上飲むと楓花に禁酒させる為、メンバー同士の時は4本飲む。



次回予告

太一と哀は自由旅を続けている中、魔神者は未だに幻想郷の皆から追われている。潜伏生活を続けるジャック、エドワード、半蔵、ティナは現実の世界で逃亡している仲間と交替する計画を練る中、魔神者に更なる危険が襲い掛かる!魔神者は無事、逃げきる事が出来るのだろうか?

次回 東方禁忌魔族

恐怖の包囲網

魔神者は神に逆らう為に存在する......




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恐怖の包囲網

色々ネタを折り込みます。ゆっくりしていってね。


妖怪の山でエドワードのメールを受けたジャックは、未だに潜伏生活を続けている。

 

ジャック「人里に向かいたいけど、天狗が偵察している以上動けないわね......」

 

人里で半蔵と合流する予定だが、見つからないで移動する事が困難である為、その場で待機するしか出来ない。

 

文「おかしいですね......さっきから同じ所を何度も繰り返し飛んでいる気がします......」

 

ジャック「......どうやら私の妨害魔法が効いているわね......」

 

潜伏生活する以上、戦闘を避けていかないといずれ捕まってしまう。すると、

 

半蔵「......ジャック、俺の声聞こえるか?」

 

ジャック「半蔵!もしかして私の近くにいるの?」

 

半蔵「正確に言うと地面の下にいる。近くに穴空けるから待っていろ......」

 

半蔵はジャックの声を頼りに人里から穴を掘って妖怪の山に移動して来た。最初に使った穴は既に閉じている為、痕跡を消消している。

 

半蔵「こっちに来て、とりあえず穴に入るんだ。」

 

ジャック「助かったよ.....でも半蔵にしては珍しいわね、何で土竜と同じ方法で移動しているの?」

 

隠密行動において一番重要なのは、敵に存在を知られない事。忍は様々な方法で潜伏する事を得意とするが、五感が尋常に鋭い半蔵は、土の中にいても敵と味方の位置を把握する事が可能である。

 

半蔵「それとジャック、印を解かせてもらうよ。」

 

ジャック「?何するの?」

 

半蔵は自分の指を噛み、ジャックの額に『甲』を血文字で描く。

 

半蔵「これでよし......」

 

ジャック「......!力が元通りになった!半蔵、もしかして私の能力を封印した理由って......」

 

半蔵「お前が甲賀流の抜け忍である事を隠す為だ。本当よ太一が旅に出た後に解く予定だったけど、今は窮地を脱する事が最優先だからな。」

 

ジャックは元甲賀流の忍である事は、メンバーの中で半蔵しか知らない。生まれつき二色の瞳を持つ人間はこの世に存在せず、防衛軍は実験対象としてジャックを抜け忍扱いにさせ、逃亡先の伊賀の里で育ててもらった。

 

ジャック「幻想郷の妖怪達には、少しばかり恐怖を味わってもらうよ......人里まで案内してくれる?

 

半蔵「......承知した。甲賀流の妙技、見せてもらうぞ......」

 

二人は、半蔵が掘った地下トンネルで人里まで降りてゆく......

 

 

 

人里にて............

 

 

魔理沙「駄目だ......全然見つからないぜ。文~!妖怪の山はどうだった?」

 

文「残念ながら見つかりませんでした......痕跡が消えている以上、何も出来ません......」

 

魔理沙と文が別行動しながら魔神者を捜索している。

 

半蔵「......魔理沙と文は、今空を飛んでいるな......ジャック、人里に移動したのはいいけど、何をするつもりだ?」

 

ジャック「一端地中から出て、場合によっては妙技を使う。」

 

地上に出る為穴を空けるジャック、人里で敵が何人いるか確認する......

 

妖夢「魔理沙~、民家を確認したけど誰もいなかったみょん。」

 

魔理沙「妖夢も収穫無しか、一体帰って立て直すしかないぜ。」

 

ジャック(二人が空を飛んでいるけど、妖夢だけ地上にいる......ならば......)

 

ジャックは再び地中に戻り、今度は妖夢の足元まで近付く......そして、

 

ガシッ!

 

妖夢「?気のせいかな?足が引っ掛かるような感じがするけど......」

 

ジャック(甲賀流忍法 同化の術!)

 

妖夢「キャアアアアアアアアアア!!!!」

 

文「妖夢さん!?どうしたんですか!?」

 

魔理沙「地面から腕が生えているぞ!?しかも、鬼の腕!?」

 

魔装した状態で妖夢の両足を掴み、ジャックは握り折ろうとする!

 

映姫「人里で叫び声をあげると迷惑ですよ。!?妖夢!?この状態は一体!?」

 

半蔵「あれが閻魔の四季映姫!水遁秘術 血豪雨!!」

 

半蔵は映姫を存在を確認すると、ジャックの攻撃に合わせ血の雨を降らせる!

 

文「視界が......赤く染まって見ずらい......」

 

ジャック「妖夢、あなたはもう用済みよ!」

 

ボキッ!!

 

妖夢「両足が......痛い......」

 

魔理沙「酷でぇ......握り折られている......」

 

映姫「魔神者の仕業ですね。これ程残酷な事をする魔神者を全員黒です!姿を現しなさい!!」

 

半蔵「魔神武装!酒呑童子!!」

 

酒呑童子「心得た......」

 

半蔵は魔装した状態で映姫達の元に現れる!!

 

魔理沙「半蔵!?その姿は一体......」

 

半蔵「望み通り現れてやったぞ。今宵は血酒が美味しい頂けるぜ。」

 

額に角が二本生え、悪鬼と化した半蔵が魔理沙達の目の前に現れる。更に、

 

文「地面から人間が出て来た!?しかも鬼!?」

 

ジャック「来ないは逃げる事しか出来なかったけど、能力が使えるようになった以上、魔神の恐怖をしっかり味わな!」

 

映姫「ジャック・ザ・リッパー!今度こそ逃がしませんよ!」

 

半蔵とジャックが、異変解決者達と対峙する......ただ以前の姿とは桁外れに違い、ジャックの額に一本角が生えている......

 

半蔵「四季映姫、お前に合うのは初めてだな。今すぐに手を引け、そして二度と俺達達を追いかけるな。そうすれば幻想郷に手出ししないと約束しよう。」

 

映姫「あなた達の悪行は幻想郷に対する冒涜です!いくら脅しと言えど限度があります!」

 

ジャック「言う事に従えば良かったのに、愚か者の閻魔様だね......」

 

魔神者の目的はあくまでも太一の逃亡を助ける事、だが邪魔者がいる場合は最悪始末しても構わないとリーダーから通達が届いている。

 

文「これ以上荒らされるとこっちも困ります!風神木の葉隠れ!!」

 

魔理沙「恋符 マスタースパーク!!」

 

怒りに身を任せ、魔理沙と文はジャックに攻撃を仕掛ける!対するジャックは、

 

ジャック「甲賀流忍法 網蜘蛛縛り!!」

 

両手から大量の糸を放出し、クモの巣で弾幕を防ぐ!更に、

 

半蔵「口寄せ 憑依天狼!!」

 

天狼を口寄せで憑依し、弾幕を喰らい尽くす!!

 

妖夢「狼が、弾幕を食べている!?......駄目......足が動かない......」

 

映姫「こうなったら私自ら審判を下すしかありませんね......魔神者二名に告ぐ!あなた達は黒、よって地獄界に追放する!!」

 

映姫が悔悟の棒でジャックと半蔵に裁きを下す!一度判決を下すと二度と弁解する事が不可能だが、

 

ジャック「.......我『森羅』を欲す!ザ・ワールド!!」

 

ジャックが魔神の切り札を使用し、時が止まる!!

 

ジャック「半蔵......とりあえず目的達成したから......退却するよ......」

 

半蔵「ジャック、あれ程切り札を使うなって忠告したのに何故使った!?」

 

ジャック「一度対峙したからわかるけど......この閻魔、相当危険な能力を持ってる......」

 

時間を停止した事で、今は魔神者しか行動出来ないようになっているが、ジャックは酷く衰弱している。

 

酒呑童子「半蔵......ジャックの本名を言うべき時が来るかもな......」

 

半蔵「それだけは出来ない......ただ心の底から愛しいと思ったのは初めてだ。ジャック、一緒に帰ろう......」

 

時が動き出す前に、半蔵はジャックをお姫様抱っこで映姫達が追いかけてこれない場所まで退却し、現実の世界に帰る準備をする。

 

 

 

10分後............

 

 

 

魔理沙「......!?ジャックがいない!?何が起きたんだ?」

 

魔神者が姿を消した為、時が再び動き始めた。

 

文「......痕跡もありません......どうやって逃げたのでしょうか?」

 

映姫「..........我、『森羅』を欲す......この言葉の意味は一体......」

 

妖夢「ちょっと前に、太一が同じ事を言っていた気がする......我を欲すって何の意味があるのかな?」

 

妖夢はある程度接触がある事から、魔神の言葉に少し違和感を抱いている。

 

魔理沙「一旦永遠亭に行こう。もしかして魔神者が何処にいるかわかるかもしれない......」

 

文「わかりました。映姫様はどうしますか?」

 

映姫「一旦裁判所に戻って、魔神者に関係している者に聞き込みします。本当は治療も必要ですが、閻魔の仕事を休む訳にはいきません。」

 

魔神者は全部で13人、それぞれの能力を考えると一度立て直す事が得策と考え、映姫は閻魔の仕事と同時に異変解決に協力する事を決めた............

 

 

 

永遠亭にて............

 

 

???「参ったわね.......急患が多いと薬の量が間に合わないわ......」

 

???「お師匠様!急患者全員応急措置完了です!」

 

永遠亭も異変の影響で急患者が大量に運ばれていた......

 

文「すいません!永淋先生はいますか!?」

 

永淋「また急患者!?優曇華院、悪いけどお願いするわ。私は急患者の体調の確認したいの。」

 

鈴仙「わかりました!終わったら対応お願いします!」

 

魔神者の影響で、病院は緊急態勢で対応している。

 

魔理沙「鈴仙!妖夢を頼む!」

 

鈴仙「魔理沙!?あなたも酷い怪我してるじゃない!こっち来て!」

 

魔理沙「私は大丈夫だぜ!?......っ」

 

魔神者と戦闘した以上、やせ我慢で永遠亭まで妖夢を文と一緒に運んで来た為、負担が一気に押し寄せて来る。

 

文「私は軽傷で済みましたけど......一旦何が起きているんですか?」

 

鈴仙「急患者は、見たことが無い鬼が現れたと言っています......」

 

永遠亭も、魔神者の影響を受けていた............

 

 

 

 

 

半蔵とジャックは............

 

 

 

 

ジャック「ゲホッ!ゲホッ!切り札使うと全身が痛い......」

 

半蔵「少し休もう。もうじきティナがこっちに来るからな。」

 

負傷したジャックを半蔵が安全地帯まで運んでいた......

 

ティナ「......半蔵!......ジャック!......大丈夫!?」

 

半蔵「ティナ!こっちだ!」

 

先程連絡したティナが、直ぐ様合流する。

 

ジャック「ティナ、治療薬持ってる?」

 

ティナ「あるわよ。二人とも何があったの?」

 

半蔵とジャックは、閻魔と戦った事を説明する......

 

ティナ「......そうだったのね......半蔵、状況はどうなっているの?」

 

半蔵「相手の戦力は大幅に減らしたから、とりあえずは大丈夫だと思う。ただジャックが切り札使ったからしばらく動けない。」

 

ジャック「ごめんね......閻魔の能力がヤバ過ぎて使うしかなかったの......」

 

ティナ「大丈夫だよ。しばらく休んだら現実の世界に帰ろうね。」

 

ジャックは急遽用意したティナのテントでぐっすり寝ている。すると、

 

エドワード「......応答してくれ。俺様だ。」

 

ティナ「エド?2日間連絡無いと思ったら何処で道草してきたの?」

 

エドワードが地霊殿からティナに通話連絡してきた。

 

エドワード「さっき半蔵からジャックが負傷したメールを見て、俺様も半蔵達がいる場所に移動している。それと同時に、リーダーが幻想郷から現実の世界に1日でも早く出るように通達があった。」

 

ティナ「わかった。しばらく囮作戦で連絡しないでごめんね。」

 

エドワード「いいさ。地底で大量の酒が飲めたからな。その代わり楓花に言うなよ?」

 

ティナ「わかった。なるべく早めに合流してね。」

 

幻想郷にいる魔神者四人も、現実の世界で待っている仲間と合流する為に一晩休む............

 

 

 

現実の世界では............

 

 

 

 

亮治「そろそろ別行動しているメンバーから連絡来るはずだな。」

 

楓花「そうだね。半蔵達大丈夫かな?」

 

本部から離れたリーダー亮治と楓花が荒野のコテージで休んでいる。

 

半蔵「......リーダー、応答願う。」

 

亮治「半蔵、定期連絡ありがとう。状況は?」

 

半蔵「これからエドワードと合流して、現実の世界に帰る。それと、ジャックが現時点で負傷している。」

 

楓花「半蔵、少し口調が変よ?」

 

半蔵「......すまない忘れてくれ。ジャックが復帰するまで待って欲しい。」

 

亮治「わかった......半蔵、いずれジャックの本名を明かすつもりか?」

 

半蔵「抜け忍に恋する俺って可笑しいか?いずれにせよ、時は来る。」

 

半蔵は連絡を遮断し、リーダー達が無事である事を確認した。

 

楓花「リーダー、ジャックの本名って何?」

 

亮治「わからない。抜け忍って名前を伏せているから本名知ってるの半蔵だけかもしれない。」

 

抜け忍は自分の名を偽り、生き延びる為に過去の事を忘れ去っているが、唯一半蔵だけジャックの過去を知っている。

 

楓花「太一と哀にこの事を伝えるべきかしら?」

 

亮治「伝えてもいいが、エドワード達が来てからでも大丈夫だろう......」

 

幻想郷にいる魔神者半蔵、ジャック、ティナ、エドワードの無事を祈る事しか出来ないが、既に全面戦争になっている事をまだ知らない............

 

 

 

魔神者別部隊にて............

 

 

紗椰「零、久しぶりに故郷に戻ったけどここなら紫に知られずに済むわね。」

 

零「多分な。ただ問題は紫達が逃亡先を知ってるのかが問題だ。ローラが誠太とリリカの治療さえ終われば何とかなるが......」

 

実は別行動していた紗椰達は、太一が異変を起こした事を隠蔽している疑惑があり、紫達に追いかけてられていた。霊夢はもちろん、幽々子も一緒に行動している。

 

ローラ「二人とも、治療は終わったけど、最低一週間は安静にしないと戦闘に復帰できないわ。」

 

零「そうか......紗椰、しばらく二人で負担を補うしか無い。」

 

紗椰「エドワード達が幻想郷で囮になってくれているけど、後々合流して戦闘態勢を整える予定だからね。」

 

ローラ「仲間を守りながら戦うのは厳しいけど、私達は何度も死地を乗り越えた魔神者。約束として、意地でも死ぬな!これでいい?」

 

紗椰&零「豪!!」

 

 

 

幻想郷VS魔神者の戦いはどうなるのだろうか............

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

ジャック・ザ・リッパーは甲賀の抜け忍で、半蔵とは全く違う忍術を扱う事が出来る。本来の能力は、手に触れた物をガチャつかせる能力で、千切れやすい蜘蛛の糸を頑丈にしたり、逆に鋼鉄な盾を脆くさせる事が出来る。さらに化物体質と呼ばれる力があり、状況に応じて潜伏や妨害、更には暗殺も可能とする特技がある。



次回予告

幻想郷で魔神者が起こした異変は、一般市民も巻き込んでいた。その事を知らないリーダーと楓花は幻想郷にいるエドワード達と合流する事を決めた。太一と哀が旅してもうすぐ1週間が経過する中、紗椰達は異変解決者達に追いかけてられていた!魔神者が神に逆らう本当の理由とは何か?

次回 東方禁忌魔族

不知火 亮治は蓬莱人

魔神者は、神に逆らう為に存在する......



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不知火 亮治は蓬莱人

ちょっと設定が複雑になるかもしれないです。ゆっくりしていってね。



魔神者が幻想郷に異変を起して1週間、お互いに負傷が出る中永遠亭は緊迫状態していた......

 

鈴仙「異変はわかっていますが、魔神者って何者なんですか?」

 

魔理沙「それはだな......」

 

魔理沙は、人里で服部 半蔵とジャック・ザ・リッパーと戦闘した事と、外の世界から来た太一の事を全て話す......

 

鈴仙「......わかりました......お師匠様も異変についてはある程度把握していますが、紫様から巻物を授かっているので確認お願いします。」

 

鈴仙も異変が起きた事は把握しているも、魔神者を全員知っている訳ではない。魔神者の名が記されいる巻物を確認すると、

 

文「見た事が無い鬼となると、妖怪達を苦しめたのは服部 半蔵とジャック・ザ・リッパーですね......でも妖怪相手を殺さず生かしている理由がわかりません......」

 

永琳「魔神者と聞いて、まさか不知火 亮治がいると思わなかったわ......」

 

魔理沙「永琳、魔神者のリーダーを知っているのか!?」

 

患者の対応終えた永琳が姿を現す。

 

永琳「妖夢の様態を確認したけど、歩けるようになるまで2ヶ月程安静にしないと危ないわ。あんな骨折の仕方初めてみるし、魔神の能力が幻想郷にとって最悪の存在と言えるわ。」

 

魔理沙「......やっぱり、戦うしかないのか......」

 

魔理沙は一度外の世界で魔神達と宴会をし、仲を深めた事が今でも頭の中で混乱している。

 

???「永琳、亮治様が生きていて、なおかつ異変を起こした者って本当なの?」

 

???「毒を受けても......亮治に会わせてもらうよ......」

 

永琳「姫様、妹江、あなた達の気持ちもわかるけど......その体で戦ったら本当に死ぬわよ!」

 

魔理沙「?どう言う事だ?太一ならともかく、何で亮治なんだ?」

 

亮治が元幻想郷の住人である事は知っているが、亮治の過去については魔理沙や妖夢は知らない。

 

輝夜「......状況を整理する為に、まずは妖怪の山で起きた事を話すわ。妹江、覚えてる?」

 

妹江「当たり前だろ......たった二人で数千体の妖怪を薙ぎ倒した魔神を忘れる訳ないだろ......」

 

 

 

 

12時間前............

 

 

 

 

妖怪の山では逃亡したジャック・ザ・リッパーの行方を探す為に、妹江も加担していた。

 

妹江「魔神者ってどんな奴だ?」

 

???「見た目が私と同じ鬼らしい。まぁ鬼と戦える奴と会えれば嬉しいけどね。」

 

伊吹 萃香と共にジャックを探す妹江も、魔神者がより危険な存在であると同時に、強敵と戦える闘争心も芽生えている。

 

半蔵「ジャック、お前を危険な目にあわせて済まない。まさか妖怪が捜索すると思わなかったからな。」

 

ジャック「追われ身は慣れっこだよ。能力が使える以上、二人で乗り切るの簡単だから大丈夫。」

 

この時半蔵は人里に降りる途中だったのか、行動する事に戸惑っている。

 

萃香「......近くにいるな......血の臭いがする。」

 

妹江「潜伏して襲い掛かる積もりか?いくら魔神でもそんな事しないと思うぞ。」

 

萃香は敵と見なした相手には容赦しない。その事は酒呑童子を宿す半蔵も薄々気付いている。すると、

 

半蔵「姿を隠しても殺気は隠せない。鬼には稀血で誘き寄せる......」

 

手裏剣に自分の血を滲ませた半蔵は、空に向かって投げ捨てる!

 

妹江「血濡れた手裏剣?いったい誰が......」

 

ジャック「それは私達魔神者の物よ。最も、神の味方をする者は誰であろうと容赦しないけどね。」

 

半蔵が手裏剣を投げた後、ジャックは二人に魔装した状態で現れる。

 

萃香「......私と同じ鬼か?だけど血の臭いからして手裏剣を投げたのはお前じゃない、もう一人いるんだろ?」

 

半蔵「鬼は勘が鋭いな。まぁ俺も鬼である以上、けじめはつけるからな。」

 

四人が対峙し、妖怪の山は既に戦場と化した。するとジャックは、

 

ジャック「あなた達仲間を呼び寄せる積もり?呼び寄せたら、私の能力で皆死ぬわよ......」

 

卑弥呼の能力を発動し、妹江と萃香の心理を揺らす。だが、

 

妹江「はったりでビビる訳無いだろ。不死 フェニックスの尾!」

 

得意の炎でジャックを焼き祓う!!

 

ジャック「......警告を無視したね......あなた達妖怪は、既に毒を受けているわ......」

 

妹江「!?体が......苦しい......」

 

傷一つ受けていない妹江が、ジャックの嘘を信じ猛毒に侵される!

 

半蔵「よし、脱出するぞ!」

 

萃香「待て!鬼のくせに逃げるのか!?」

 

半蔵「面倒な野郎だな......隼眼突き!!」

 

ドスッッ!!!!

 

萃香「!?......何をした!?......」

 

半蔵「千変万化の毒手を受けた気分はどうだ?人間相手なら即死するけど、もうじき投げた手裏剣から猛毒が撒き散らす。ジャック!」

 

ジャック「甲賀流忍法 砂陣の術!!」

 

ジャックは砂嵐で半蔵と共に退却し、同時進行で投げた手裏剣から猛毒を解き放つ!!

 

半蔵「禁術 五月雨千蛇!!」

 

妖怪の山一面に酒呑童子の猛毒を撒き散らし、山にい妖怪達は猛毒に侵され苦し悶える............

 

妹江「畜生............覚えていろ............」

 

萃香「今度......は......絶対............殺す......」

 

 

そして今に至る............

 

 

 

 

妹江「仲間を呼ぼうとした瞬間、毒に侵され何も出来なかった。目覚めたら、他の妖怪達も悶えていた。」

 

魔理沙「なんて事しやがる......映姫も半蔵やジャックの毒に苦しんでいたんだな......」

 

永琳「妹江に侵食された毒は附子だったけど、萃香や他の妖怪は見たこと無い毒に侵されていて治療するのが大変だったわ......」

 

半蔵の毒は千変万化に変化する為、他の者から確認してもわからない。ジャックに関しては『傷を受ければ毒に侵される』の嘘を信じ込ませていた為、無事で済んでいる。

 

輝夜「今度は私ね。不知火 亮治は元幻想郷に住人である事は知っているかもしれないけど、同じ蓬莱人であるのにも関わらず、あんな事件を起こすなんて信じたくなかったわ......」

 

今度は不知火 亮治の過去を語る輝夜、その内容は、あまりも凄絶な過去であった............

 

 

 

 

 

不知火 亮治 幻想郷時代............

 

 

亮治「......姫、私も紫達に認められてほっとしたよ。能力その物は化物だがな。」

 

輝夜「そんな事ないわ。永遠に生きる事はつまらないけど、あなたと一緒なら退屈せずにいられるわ。」

 

30年前、亮治は永遠亭で輝夜達と共に生活し平和に暮らしていた。幻想郷では男性が能力を持つ事は珍しく、『全ての法則を乱す能力』は、蓬莱人の体質までも変えてしまう恐ろしい能力だ。

 

永琳「硬くなり過ぎじゃない?あなたは私達にとって大切な存在よ。」

 

亮治「そうか?まぁ私は平和に暮らすのも楽しいが、時には刺激を求めて危険な旅をしたい。」

 

妹江「蓬莱人は基本死ぬ事ないしな、そう言うの言いと思うぜ。」

 

当時15歳の頃は色々と好奇心が芽生える時期で、危険な冒険をしたいスリルを求め、閻魔 蓮という存在に憧れていた......

 

 

マヨイガにて............

 

 

蓮「こうして色々集めた秘宝を並べると、相関図を見たいだな......」

 

紫「外の世界にいくのはいいけど、危険な事に巻き込むのは駄目よ。」

 

この時は太一と哀が生まれる前で、当時閻魔 蓮は秘宝を集める趣味を持ち、中には魔神が封印された物があり、バハムート以外は秘宝の中で眠っていた。

 

亮治「紫、蓮はいるか?」

 

紫「亮治さん?もしかしてまた冒険の話でも聞きに?」

 

蓮「今度一緒に冒険にいくって話してたな。お茶飲んでゆっくり話しよう。」

 

亮治と蓮は、趣味が同じである事からよく冒険の話をする。

 

蓮「今日は禁忌の魔神が封印されている秘宝について話そう。話が終わったら、軽く冒険しに行くか?」

 

亮治「もちろんだ!憧れの蓮と冒険出来る何て滅多に無いからな!」

 

禁忌の魔神は、今は亮治を含めた13人の体に宿しているが、バハムートとジャンヌダルク以外は秘宝の中に封印されていた。

 

蓮「秘宝の中には、世界の運命が変わってしまうとても強力なパワーがあるんだ。例えるなら、古代三種の神器だ。」

 

亮治「剣、勾玉、鏡。弥生時代の卑弥呼だな!」

 

ジャックの魔神卑弥呼は、草薙剣、八尺勾玉、八坂瓊勾玉の三種で封印されていた。魔神の秘宝は全部で12種類あり、蓮は全ての秘宝を保管している。

 

蓮「鋭いな!折角だし、秘宝の保管場所に案内する。着いてこい!」

 

亮治「ありがとう!色々と教えてくれ!」

 

蓮は集めた秘宝を、紫の境界を操る能力を応用し、独自の結界で守られている保管場所に亮治を案内する。

 

亮治「......凄い......これが今まで集めた秘宝の数々......まるで博物館だ......」

 

蓮「魔神とは関係ない秘宝もあるが、神様に見つからないように結界で隠している。それと、亮治には魔神の秘宝を授けたい。」

 

亮治「!?魔神の秘宝を私に!?何故?」

 

蓮「実はな、禁忌の魔神は神様を殺した呪いがあって、もし誰かの手に渡りでもしたら世界が滅亡してしまう。だが秘宝を処分したら歴史が消える。そこで俺は、能力を持つ人に秘宝を授け、守護神になって欲しい。」

 

この時蓮は、禁忌の魔神で世界を救う計画を立てていて、後に魔神者となる太一達が全世界を支配する統一計画を蓮は実行していた。

 

蓮「全ての法則を乱す能力を持つ不知火 亮治には、魔神アルキメデスの秘宝、賢者の冠を授ける。」

 

亮治が冠を着けた瞬間、

 

アルキメデス「森羅万象の名の元に、汝と我は一つと成らん......」

 

亮治「魔神の言葉が、頭の中に入っていく......」

 

秘宝を身につけた瞬間契約は完了され、不知火 亮治は若くして神殺しの魔神者になった。その後は蓮と火山にゆき、ソロモン王の指輪を手に入れ幻想郷に帰還する。

 

亮治「......迷いの竹林はてゐの落とし穴があるな......ちょっと法則を乱すか。」

 

ボスン!!!!

 

???「ちょっと亮治!法則乱さないでよ!」

 

亮治「落とし穴に引っかかる程バカじゃねぇからな。団子買って来たからこれで気分を紛らわしてくれ。」

 

てゐ「ありがとう!今度は法則乱さないでね!」

 

亮治は蓮と冒険し終わった後、久々に疲れたのかその日は夕食を食べて直ぐに寝る。

 

 

 

5年後............

 

 

輝夜「亮治様!成人おめでとうございます!」

 

鈴仙「永遠亭一同、心より祝福します!」

 

不知火 亮治は成人を迎え、兎達から祝福を受けていた。蓬莱人は老いる事は無いが、亮治は蓬莱人の法則を乱し、成人までは老いるように変えていた為、永琳や妹江にも説明していた。

 

亮治「皆ありがとう、久しぶりに宴を開こう!!」

 

宴会は楽しく開かれていたが、この時閻魔 蓮が幻想郷を巻き込む異変を起こす計画を立てている事を誰も気付いてない......

 

 

4時間後............

 

 

亮治「皆、ちょっと出掛けてくるよ。」

 

永琳「なるべく早めに帰って。姫様が色々心配するから。」

 

亮治は再び蓮に会いにゆくが、この時後の魔神者に秘宝を授け、契約を終わらせていた。そしてこの時、紫は太一を妊娠していた......

 

 

亮治「蓮さん~。いるか?」

 

蓮「丁度いい所に来てくれた!紫を永遠亭に連れてってくれ!俺の子供が妊娠しているんだよ!」

 

亮治「マジで!?蓮さんは?」

 

蓮「ちょっとやり残した事がある。終わったら直ぐに永遠亭に向かう!」

 

蓮は外の世界でもう一人の子供の存在を確認し、ジャンヌダルクを哀に契約させる準備を終わらせに行く途中だった為、時間稼ぎしている。

 

亮治「ちゃんと奥さんの出産には対峙しろよ!」

 

その後、紫は無事永遠亭で太一を出産する事に成功したが、その翌日には哀が生まれ、禁忌の魔神13体を契約させる事に成功し、後に亮治が幻想郷から姿を消し異変が起きるのであった............

 

 

 

現在............

 

 

 

輝夜「冠を持ち帰った時点で気付けば良かったわ。魔神と契約している事に......」

 

文「そんな過去があったんですね......でも今はこれ以上幻想郷に異変を起こす魔神者を倒す事。霊夢さん達が外の世界で逃亡している魔神者を追っています。」

 

妹江「魔神者の特徴として、体の一部に紋章が刻まれている。ジャックは舌に勾玉、半蔵は右肩に桜が刻まれている。」

 

その他の魔神者は、紗椰は額に陰陽玉、誠太は首に刀、楓花は右脚に弾丸、リリカは指にハート、零は背中に稲妻、エドワードは両腕に錨、ティナは腰に太陽、亮治は掌に月、哀は両手の甲に十字架、太一は胸に竜の紋章がある。

 

プルルルルルルル......プルルルルル......

 

霊夢「魔理沙?あなた何処にいるの?」

 

魔理沙「霊夢!今永遠亭にいるけど、何があったんだ?」

 

紫「幽々子が重傷を追っているの!今境界を通してで迷いの竹林にいるからお願い!」

 

魔理沙「わかった!迷いの竹林だな!」

 

外の世界でも魔神者と戦闘していた霊夢達も、痛み分けで退却せざるしかなかった。その事は外の世界にいる魔神者も気付いている............

 

 

 

 

現実の世界にて............

 

 

 

亮治「半蔵、ジャック、ティナ、エドワード、私が魔法でお前達をこの場に呼び寄せるぞ。楓花、少し下がって欲しい。」

 

楓花「?わかった、とりあえず待ってるね。」

 

亮治は両腕で円を描き、幻想郷にいる半蔵達が来れるようにゲートを開く。すると、

 

半蔵「リーダー!どうやって俺達を呼び寄せたんだ!?」

 

亮治「説明は後だ!皆こっちに来い!」

 

紫の境界を乱し、独自の魔法で半蔵達四人を合流させる。

 

ティナ「良かった!紗椰達は?」

 

楓花「別行動しているけど、誠太とリリカが重傷でローラが治療している。」

 

ジャック「リーダー......もう大丈夫なの?」

 

亮治「ジャックも重傷だったのか............」

 

エドワード「囮作戦で俺様も一人で行動していたが、とんでもない鬼がいた。鋼体で何とかなったが、はっきり言って幻想郷の妖怪達は強い。」

 

幻想郷と外の世界で戦闘し続ける魔神者も、三名重傷している為、別行動している紗椰チームのが現状危ない。

 

プルルルルル......プルルルルル......

 

太一「リーダー、僕だよ。」

 

亮治「太一か!?今お前旅をしているはずだよな!?」

 

哀「さっき野宿していたら母さんが現れた。どうする?皆と合流する?」

 

楓花「先に紗椰達と合流して、別行動しているメンバーの戦力が削られているの。」

 

太一「御意。とりあえず、お互い生き抜く事を先決にね。」

 

幻想郷と魔神者の戦いは、何処まで激しさを増すのであるのか............

 

 

 

 

次回に続く............




キャラメモ

禁忌の魔神は、秘宝の中に封印され、契約する前に一度と手に取らなければならない。なお、秘宝と魔神の関係はこのようになる。

酒呑童子の秘宝 童子切 滅殺盃

釈迦の秘宝 風水羅盤 六道棍

宮本武蔵の秘宝 五輪の書 虹の羽衣

リュドミラの秘宝 ドラグノフ狙撃銃 帝国の勲章

アルキメデスの秘宝 賢者の冠 ソロモン王の指輪

卑弥呼の秘宝 草薙剣 八咫鏡 八坂瓊勾玉

メアリー・リードの秘宝 黄金の骸 覇者の息吹

雷電為右衛門の秘宝 稲妻の羽織 横綱の手形

エリザベート・バードリの秘宝 穢れ血の聖杯 ハーメルンの笛

ニコラ・テスラの秘宝 暗闇の書 黒太陽の模型

ナイチンゲールの秘宝 織天使の彫刻 天命の秘薬

ジャンヌダルクの秘宝 百年戦争の戦旗 不滅の剣デュランダル

※バハムートの秘宝は無し。



次回予告

幻想郷VS魔神者の戦いは激化し、妖怪も魔神者も重傷が出る程の状況になって来た。元々太一が三途の川を氷河期にした事がここまで進展すると思わなかった両者、だが紫は魔神者が神に逆らう理由が未だにわからない。魔神者全員が神殺しを経験している本当の理由とは?

次回 東方禁忌魔族

魔神者の悲しい鎮魂歌

魔神者は、神に逆らう為に存在する............



リアルが忙しくなるので、投稿が遅れます......


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魔神者の悲しい鎮魂歌

前の投稿から少し日の間隔が開きます。ゆっくりしていってね。


魔神者と幻想郷の戦いが始まって1週間が過ぎた。お互い負傷者が出る中、兄弟旅している太一と哀が亮治に連絡する。

 

亮治「太一、哀、紫と遭遇してしまった以上幻想郷の者達と戦うしかない。その事実を受け入れて欲しい。」

 

太一「2週間位で旅を終わらせるつもりが、三途の川氷河期事件がここまで広まると思ってなかったからね......」

 

哀「閻魔様を怒らせるお兄ちゃん......まぁ私も言えないけどね。」

 

本来死亡した人間を裁くのは閻魔の仕事だが、太一が起こした行動により死者が彷徨えなくなった。当然幻想郷から追われ身になるのは当たり前だか、魔神者全員を許さない映姫はこれからも追い続けるだろう。

 

太一「追われ身ならもう1つ異変起こしても文句無いな......楓花、僕も幻想郷に往来出来るように母さんの能力持っているんだよ。その間に紗椰達と合流すれば時間稼ぎが出来る。」

 

楓花「......あんた馬鹿!?でも時間稼ぎか......哀はどうするの?」

 

哀「お兄ちゃんと一緒に行動する。万が一捕まる事がないようにね。」

 

これ以上異変を起こすといくら母さんと霊夢でも許しては貰えないだろう。だったら逃亡者と言うレッテルを利用して殺しはしなくても行動不能にさせればメンバーの負担を減らす事が出来る。

 

楓花「騒ぎを起こすなら先に紗椰達と合流して、後は好き勝手幻想郷で暴れて頂戴。」

 

太一「OK~。」

 

本来ならバハムートの使用は禁じているけど、楓花が許可してくれたから思う存分暴れられる。だけどその前に、

 

哀「空間転移の魔法って使えるの?」

 

太一「もちろん使えるよ。ワールドゲートオープン!」

 

扉を出現させ、行き先を紗椰達に設定する!

 

バハムート「相棒、合流しても暴走するなよ。」

 

ジャンヌ「哀、わがままな太一をよろしくね。」

 

哀「大丈夫だよ。お兄ちゃんは優しい王様だよ......」

 

紗椰達と合流する為にゲートを開くと......

 

零「太一!?哀と旅しているはずじゃなかったのか?」

 

空間転移魔法が成功し、紗椰達と合流する事に成功する!

 

太一「紫から逃げると同時に、紗椰達を助けにきた。」

 

哀「お兄ちゃんはたまに嘘言うけど、バハムートのオーラを出しているよ?」

 

紗椰「......太一、哀ちゃん、来てくれてありがとう。早速だけど話に入るわよ。」

 

紗椰は紫達が襲撃に来た事を全て話す......

 

 

 

さかのぼる事2日前............

 

 

 

誠太「おいら達は待機メンバーだけど、いつでも助ける事を忘れないでな。」

 

リリカ「ローラ!特殊治療室の設置終わった?」

 

ローラ「準備OKよ!半蔵達が重傷になる事無いけど、これでいつでも治療が出来るわ。」

 

別行動している紗椰達5人は、幻想郷の住人達と戦う事を想定し、臨時の病院を設置し、ローラがいつでも治療出来る状態にしていた。その時、

 

幽々子「太一と哀を今すぐ連れ出しなさい。下手な真似したら、わかるわよね?」

 

紫「こんな事したくないけど、これ以上異変を悪化させるなら、幻想郷の賢者として裁きを下さないといけなくなるわ。」

 

臨時病院に紫と幽々子が現れた......さらに、

 

霊夢「本当に太一と哀を匿っているなら、あなた達でも容赦しない。博麗の巫女として、異変者を退治するわ!」

 

霊夢の言葉に反応した三人は......

 

誠太「天下無双!汝の名は宮本武蔵!」

 

リリカ「媚峨血晶!汝の名はエリザベート!」

 

ローラ「療福天使!汝の名はナイチンゲール!」

 

魔神解放し、臨戦態勢を整える!

 

紫「交渉決裂ね......力強くでも、太一と哀を捕えるわよ!」

 

誠太「火ノ型 第三式 朱円月!!」

 

リリカ「烈風の四重奏(カルテット)!!」

 

魔神者は幻想郷と決裂する事を決め、己の能力で攻撃する!

 

幽々子「あらあら~。本当は戦うの嫌いだけど、妖夢達のこれからを考えると魔神者は生かして置けないわね......」

 

リリカ「!?何をした......!?体......苦しい......」

 

幽々子の能力により、リリカが突然悶絶する......

 

誠太「その首貰うよ!風ノ型 第七式 荒鷲逆風!!」

 

幽々子「妖夢以上の剣術ね......でも、所詮魔神者は死から逃れる事が出来ないわ......」

 

誠太「あがが......おいらの力が......入らねぇ......」

 

紫「霊夢!今の内に二人を捕えるわよ!」

 

霊夢「夢符 封魔陣!!」

 

霊夢が退散札で誠太とリリカを捕えようとした瞬間!

 

零「紅蓮流 孔雀嵐!!」

 

ドガガガガガガガガガガガガガ!!!!

 

霊夢「太一と同じ事が出来るの!?弾幕をヌンチャクで弾くなんて......」

 

零のヌンチャク連打に合わせ、

 

紗椰「邪法陰陽術 不動明王業火!!」

 

紗椰は幽々子に聖なる業火で焼き尽くす!!

 

幽々子「ギャアアアアアアアアアア!!!!」

 

紫「幽々子!?あなた達いったい何したの!?」

 

ローラ「零、紗椰、一旦逃げるわよ!羽根砂塵!!」

 

隙を突いたローラが、天使の羽根で砂塵を起こし目眩ましする!

 

霊夢「羽根が邪魔で見えない!正邪よりも卑怯な野郎でムカつく!」

 

ナイチンゲールは医療の天使、だがローラの場合敵と見なした場合容赦なく薬品で攻撃するが、

 

ローラ「普通に逃げても意味無いわ!科学式忍法 毒熱地獄!!」

 

撒き散らした羽根を着火させ、薬品を投げ毒ガスを空中に分散させる!

 

紫「ゲホッ!?ゲホッ!?......駄目、目が眩む......」

 

リリカ「ありがとうローラ......まさか私達が、病院使う羽目になるとはね......」

 

誠太「おいら達は......神以外は殺さない......殺すのは神様だけ......」

 

幸いリリカも誠太も重傷で済んだが、リリカは喉が潰れ声を出すのに一苦労で、誠太は両腕の神経が破壊されている。

 

紗椰「ローラの臨時病院が使えないのは痛手ね......これからどうする?」

 

零「避難した後、リーダー達と合流する。誠太とリリカを治療出来る場所までな。」

 

その後魔神者達はローラの臨時病院を廃棄し、別の場所で誠太とリリカを治療した為、充分な療養が出来ず1時間戦えない体になってしまった............そして今に至る。

 

 

哀「......状況は理解したけど、母さん達が本格的に私達を捕える。いや恐らくは始末すると思うわ。」

 

ローラ「現に幽々子だけは重傷にさせる事が出来たけど、せめて後5日間耐えればこっちの物なんだけど......」

 

ナイチンゲールの治療能力を持っても、1日で完全回復する事は至難の業。そこで、

 

太一「追われ身であれば、更なる異変起こしても変わらない。時間稼ぎの為に僕と哀で幻想郷で大暴れしてくる。」

 

零「......さっき楓花が変な伝言送ったのって、太一がまた大暴れする事だったのか......具体的に何するつもりだ?」

 

暴れると言っても、バハムートを暴走させる訳では無い。魔神と召喚獣を使い分け、相手の戦力を削り落とす。これなら理性を失う危険は回避できる。

 

紗椰「良い方法じゃないけど、時間稼ぎなら仕方ないわ......くれぐれも、怨念に取り込まれないようにね。」

 

太一「わかってるよ。一度憑かれた身、同じ過ちは繰り返さない。ワールドゲートオープン!」

 

母さんと対立する事は避けるつもりだったけど、閻魔の四季映姫を排除しなければ平和は訪れない。もし神様の味方をするなら、この世の全てを破壊するまでだ......

 

 

 

 

幻想郷にて............

 

 

永琳「.....命に別状は無いけど、全身大火傷で全治3ヶ月位ね......」

 

霊夢「そう......とりあえず治療よろしく頼むわ。」

 

紗椰の業火で大火傷した幽々子の緊急オペが終わり、命は取り留めた。 だが幻想郷でも魔神者による影響で、何名か負傷している。

 

紫「あなた達にも被害があったのね......異変解決に協力していても、こんな状態じゃ本当に神様が存在しない世界になってしまうわ......」

 

魔理沙「そういえば、半蔵とジャックも映姫が現れた時だけ殺気が剥き出していたぜ?」

 

人里で戦闘時、半蔵とジャックの言動を魔理沙は覚えていた。その事については、他の仲間達も覚えている。

 

映姫「失礼します。紫達は何処にいますか?」

 

紫「映姫?あなた仕事で帰ったはずよ?」

 

映姫「魔神者が神殺しを経験している理由をお伝えに来ました。心して聞きなさい......」

 

映姫は、大量の書物を運び、その場に置く。

 

妖夢「この書物は何ですか?」

 

鈴仙「妖夢!車椅子で動くの慣れても立たないで!」

 

両足首骨折している妖夢が、車椅子を自走で動かし皆の元に寄る。

 

霊夢「他の皆も怪我しているけど、あなた達も魔神者と戦っていたとはね............」

 

妖夢「半蔵とジャックは、鬼よりも恐ろしいみょん......地面と同化するなんてあり得ない......それに、咲夜と同じザ・ワールドを発動して時を止める事が出来るなんて......」

 

文「時を止める際に何処かに触れる様子が見られたのでが、ジャックの能力が未だに不明です。」

 

異変解決者達が会議している中、遠く離れた森では......

 

 

哀「......お兄ちゃん、霊夢達はあそこの病院で会議しているらしいよ。」

 

太一「今なら気付く事ないな。哀、召喚獣の準備頼むぞ。」

 

太一と哀が幻想郷に侵入し、待ち伏せている......

 

 

 

映姫「話しを戻します。魔神者が神殺しを経験している理由は、かつて幻想郷の神であった者を不知火 亮治が殺害しているからです。」

 

魔神者のリーダー不知火 亮治は、幻想郷から逃亡した罪で裁判所に出頭命令が出されていたが、裁判所で別の閻魔を殺害し、法則を乱した事で幻想郷から姿を消した。

 

永琳「後で知った事だけど、亮治は蓬莱人でありながら年齢を老いている。恐らく魔神と契約し、不老になって身分を隠していると思われるわ。」

 

蓬莱人は成人を越えると不老になるが、逃亡の為年齢の法則を変え偽装し閻魔を殺した。当時の裁判長は四季映姫ではなかったものの、神々に対する冒涜を最初に起こしたのは太一ではなく亮治。

 

紫「幻想郷で亮治さんがいなくなった後、三途の川や地獄界が色々と混乱したけど、神様の晒し首を人里に公開していたわ......」

 

妹紅「酷い話しだな......輝夜の許嫁が、闇に堕ちて世界を破壊するなんて信じたくなかったよ......」

 

今では魔神者のリーダーである亮治も、閻魔様に両親を殺されている事から神々を憎み、報復を終わらせた。霊夢達は気付いてないが、

 

哀「サモンズレギオン!暗黒の雲ファムリート!」

 

既に哀が召喚獣を呼び出し、いつでも攻撃出来る準備を整えていた......

 

バハムート「見た事無い召喚獣!ジャンヌ、これが天界の召喚獣か?」

 

ジャンヌ「黄金十二宮星座の召喚獣は、元々は女神アテナの守護神だ。神殺しを果たした時に、私が哀を守る為に契約を成立させた。今は哀が主となり、改めて契約を成立させ能力を得た。太一と同じ事をしたまでね......」

 

太一「お喋りはそこまで、サモンズレギオン!リヴァイアサン!」

 

哀に合わせて太一も召喚獣を呼び出す!すると、

 

文「大変です!幻想郷の空に龍と怪物がいます!」

 

霊夢「私が行くわ!」

 

魔理沙「霊夢、私もいくぜ!」

 

霊夢&魔理沙のコンビで、人里に向かうと......

 

哀「やっぱり来たね。お兄ちゃんも私も覚悟を背負って来た以上、ここであなた達を葬るしかないわね!」

 

既に哀が上空で待ち構え、召喚獣と巨大な魔法陣でいつでも幻想郷に攻撃する脅しを仕掛けている。

 

霊夢「これ以上異変を悪化させるなら、いくら紫の子でも許さないわよ!」

 

魔理沙「待て霊夢!肝心の太一がいないぞ!?」

 

魔理沙はいち早く兄の太一がいない事に気付いているが、上空で何をしているのかわからない。

 

映姫「あなたが、新島 哀ですね......肝心の太一は何処にいますか?」

 

哀「......神が来たね......お兄ちゃん!」

 

太一「四季映姫が来たんだな!幻想郷を大洪水にしてやるよ!」

 

上空でリヴァイアサンとファムリートが魔力を溜め、はち切れんばかりのオーラを解放し、狙いを四季映姫に定める!

 

太一&哀「サモンズブレイク!大海嘯!!」

 

天空から雨ではなく滝が降り、幻想郷は一気に大洪水になってしまう!!

 

太一「僕は決めた、魔神者は神に逆らう為に存在し、我が魔神は全てを駆逐し破壊する!」

 

哀「欲を失った私は『欲』を欲する!全世界を魔神者が統べる世界を築き上げる為に!!」

 

召喚獣によって幻想郷は大洪水になり、妖怪や人間達の死傷者が出てしまった......異変解決者達は、魔神者13人を止める事が出来るのだろうか............

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

新島 哀は黄金十二宮星座の召喚獣を使用する事が出来る他、同じ召喚獣を操る兄新島 太一と共同して使用する事が可能である。ただし条件は、お互い一体の召喚獣を交換する事。暗黒の雲ファムリートは水瓶座の召喚獣で、巨大な水瓶を天空から注ぐようにする事で、大海嘯を起こす事が出来る。



次回予告


魔神者は幻想郷と決別し、戦争を起こす事を決意した。魔神者の目的は幻想郷の神全てを滅ぼすことであり、霊夢達を殺す事ではない。ただあまりの冒涜な行動に霊夢達は激怒し異変者を退治する事を決意する!

次回 東方禁忌魔族

幻想郷大乱戦争

魔神者は、神に逆らう為に存在する......


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幻想郷大乱戦争

多分色々と設定崩壊しています。ゆっくりしていってね。


太一と哀によって幻想郷が大洪水になる事態になり、魔神者は全ての神を滅ぼす事を宣言した。

 

紫「永夜 四重結界!」

 

哀「嘘!?通常の大海嘯を倍化したのに無効化された!?」

 

レミリア「何とか間に合ったわね......魔神者がいずれ幻想郷に災いをもたらす存在になる運命が的中すると思わなかったわ。」

 

いきなりの大洪水に、紅魔館メンバーも霊夢達の助太刀に来た。当然だか今幻想郷にいる魔神者は太一と哀二人だけである為、人数では異変解決者達が勝っている。

 

霊夢「神技 八方鬼縛陣!!」

 

魔理沙「星符 ドラコンメテオ!!」

 

霊夢と魔理沙のスペルカードが魔神者を襲う!!その瞬間!

 

紗椰「真意浄嶽!真言浄界!雷凜凌駕急急如律令!!式神霊術 千雷波!!」

 

零「紅蓮流仙道術 聖獣太極砲!!」

 

バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!

 

ドコオオオオオオオオオオオオンンンンン!!!!

 

藍「紫様!?大丈夫ですか!?」

 

紫「結界が後少し遅ければ危なかったわね......藍、今までは魔神者を生け捕りにする予定だけど、この際殺しても構わないわ。太一と哀は最後に仕留めるわ......」

 

幻想郷に災いを起こし続ける魔神者に、紫は決意し魔神者を生け捕りではなく始末する方向に変えた。実の子供である太一と哀は、自分の手で葬る為、まずは仲間の紗椰と零に矛先を示す。

 

紗椰「太一、哀、時間稼ぎはもう終わったわ。リーダーが魔神者全員集合する事に成功したよ。」

 

零「俺達の目的は神がいない世界を作る事、ただ幻想郷の神は今まで殺した神より物凄く強い。魔神を歴史を繋ぐ為に、戦うぞ!」

 

幻想郷と対立したくなかったけど、この際仕方ない。映姫以外にも神様はいる事はわかっていても、母さんと戦う事になっても魔神者の歴史を終わらせる訳にはいかない。すると、

 

勇儀「地上が随分騒がしいねぇ......派手な喧嘩なら大歓迎だよ!」

 

地底にいた勇儀が人里に現れ、魔神者と対峙する。

 

魔理沙「勇儀!何で人里に来たんだ?」

 

勇儀「地底で酒飲んでいたらいきなり海水が吹き出して来たんだぜ?エドワードがいると思って人里に来たけど、魔神者の力を感じて暴れに来ただけだよ。」

 

零「無類力士!汝の名は雷電為右衛門!!」

 

零は危険を感じたのか、雷電を解放し勇儀に襲い掛かる!

 

零「紅蓮流 斬風絶牙!!」

 

ザシュゥゥゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!

 

勇儀「ゴブッ!?」

 

魔理沙「肘打ちで勇儀が吹っ飛ばされた!?」

 

雷電の能力は怪力無双+力の方向性を自在に変化させる事が出来る為、技の性質に合わせて筋力を変え性能を上げる事が出来る。

 

勇儀「......やってくれるねぇ......素手喧嘩は鬼と土俵だよ!」

 

零「手出しするんじゃねぇぞ!お前達は使命を果たせ!それと、後2時間後にメンバー全員集合出来るぞ。」

 

紗椰「三人の治療が終わったのね!太一!哀!皆が来るまで暴れても構わないわ!」

 

哀「聖女極光!!汝の名はジャンヌダルク!!」

 

魔神解放した哀が、ジャンヌの能力で紫に襲い掛かる!!そこに、

 

鈴仙「幻波!赤眼催眠(マインドブローイング)!!」

 

哀「あれ?魔法が出せない?」

 

鈴仙が哀の波長を乱し、能力を無効化させる!

 

霊夢「宝符 陰陽宝玉!!」

 

魔理沙「彗星 ブレイジンクスター!!」

 

鈴仙に合わせ霊夢&魔理沙のスペルカードが哀に襲い掛かる!

 

ドゴオオオオオオオオオオオオンンンン!!!!

 

鈴仙「さすがにスペルカードを直撃すれば重傷であるはず!」

 

紗椰「それは、どうかしら?」

 

紗椰の発現に戸惑う霊夢達、だがその発言が現実になっている事は誰も想像がしなかった......

 

太一「......助太刀する必要なかったな。哀、一緒に暴れる準備は大丈夫か?」

 

哀「お兄ちゃんが暴れたい気持ち、ジャンヌを解放してようやくわかったよ。新しい力で幻想郷を崩壊させるよ!」

 

哀の両手には十字架の形をした盾が武装され、シスター服にイメージチェンジしている。

 

文「そんな!?スペルカードが直撃したのに全く効いてない!?」

 

哀「これがジャンヌの魔装......試しに感情に身を任せたら変身出来た......」

 

魔神武装するには必ず己の欲望を心から願う事だが哀は欲を持たない。だが欲を『欲』する事で相手の能力と共鳴し、自身の能力を倍化する事が出来る。

 

紫「......悲しいわ......神に逆らい続けるあなた達は何故四季映姫の命を奪おうとするの?」

 

太一「閻魔を殺し、地獄に落ちた者達を救う。そして魔神者が全ての世界を統一する為、厄災と混沌を更に起こさねばならない!」

 

神殺しを続ける理由が今までわからない状態だったけど、神々を滅ぼし魔神者が世界を統べる世の中にする事が僕達の目標になった。閻魔 蓮は完全に独裁者だったけど、魔神者13人で世界を統べる事は悪道とは言わない。

 

映姫「魔神者全員悪行を通り越して邪神と呼ぶしかありませんね......覚悟しなさい!審判 ラストジャッジメント!!」

 

映姫が裁きの審判を下す瞬間!

 

哀「......血が......爆発する程熱い!!......あなたの言葉を聞く度内臓が苦しい!!お兄ちゃん、神様を殺したい気持ちわかったよ......これが、怒りね!!」

 

ブォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!

 

魔理沙「熱っつ!?十字架から紅色の炎が噴火してるぞ!?」

 

バハムート「ジャンヌの能力を開花する事が出来たんだな......相棒に匹敵する程の強さと思ったが、このまま憤怒で暴走し過ぎないとよいが......」

 

禁忌の魔神ジャンヌダルクの能力は、バハムートに匹敵する程の強さだ。だが感情が強くなる度性能は上がり、全てを飲み込む闇と化す諸刃の剣。その能力は、

 

『感情で魔法を生み出す能力』

 

哀の感情は憤怒。その怒りは燃え盛る業火の如く............すると、

 

亮治「......哀、そこまでにしておけ。これ以上異変を強くするんじゃないよ。」

 

紫「亮治さん!?何故あなたが幻想郷にいるの!?」

 

亮治「太一と哀がこれ以上神殺しを起こさない為に来た。神に逆らう魔神者でも幻想郷の神を殺せば我らの目的は全て泡になるからだ。」

 

霊夢「目的?どういう事なの?」

 

哀の暴走を止める為、亮治は単独で幻想郷に飛び込み霊夢達に姿を現す。全ての神を敵として捉えている太一と哀は、その発言に違和感を覚えるも不思議と亮治の発言を受け入れている。

 

亮治「魔神者は神殺しを誇りに生きて来たが、神殺し故に不死の体である。私もこの見た目ではあるが、既に500年は生きている。この蓬莱の薬でな......」

 

輝夜「亮治様......やっぱり飲んでいたのね......私との婚約を忘れ、何故異変を起こした者の味方をするのですか?」

 

亮治「私の苦しみを理解し、共に支えてくれた仲間であり家族であるからだ。」

 

哀「......リーダー......」

 

十字架から業火を吹き出していた哀も、感情が治まり冷静を取り戻す。その時、

 

勇儀「ぐわああああああああああああ!!」

 

勇儀の悲鳴と同時に、あり得ない状況に霊夢達は動揺してしまう......

 

映姫「......鬼が力で負けている?」

 

妖怪の中でも怪力を誇る星熊 勇儀が、零の紅蓮流により力負けてしている。

 

零「力任せの武術なんて紅蓮流の足元に及ばないぜ。紅蓮流 樹木断ち!!」

 

ゴキッッッッッッッッッ!!!!

 

勇儀「両腕が......動かねぇ............」

 

相撲の禁じ手の一つ、閂で勇儀の両腕をあり得ない方向に折った............

 

亮治「お前達、そろそろ本部に戻るぞ。あまり殺し過ぎるのもよくないからな。」

 

紗椰「了解。撤退するわよ!」

 

太一「哀~!燃やし終わったか?」

 

哀「とりあえず森全部燃やし尽くしたよ~!スッキリした!」

 

魔神者達は亮治の号令に合わせ、紫の境界を裂き本部に帰還する。

 

太一「母さん、霊夢、僕達魔神者は自由に生き自由に死す。愛する女の為にね......」

 

紫「太一!哀!お願いだから待って!!」

 

哀「ごめんね......ママ......」

 

裂け目の境界が消え、魔神者達は幻想郷から姿を消した......

 

紫「......どうして神様を嫌うのかしら?折角家族が揃ったのに、何で霊夢以上に辛い思いを背負うの?」

 

数々の異変を解決した霊夢も色々と複雑な気持ちはあるが、家族を失う辛さを実の子供にわからされ、精神が崩壊している紫。だが魔神者の目的は映姫のはずだが、

 

霊夢「外の世界に逃げたのも許さないけど、太一が愛する女って誰?幻想郷の人間じゃないよね?」

 

映姫「謎が深まるばかりですね......でもあの口振りは幻想郷の住人である可能性が高いですね......」

 

異変が悪化する度魔神者の目的がわからなくなる。だが新たにわかった事が太一が愛する女が幻想郷にいる事、素直に自白する者がいない事がわかっても、何故か太一達魔神者を始末せずに異変を解決したい霊夢達である......

 

 

 

 

 

本部にて............

 

 

 

亮治「......魔神者全員集合だな......」

 

楓花「お互い別行動お疲れ様。目的達成まで後少しだけど、気を抜かないで。」

 

誠太「負傷している間ありがとう。おいら達完全に治ったからもう大丈夫だよ。」

 

リリカ「相手の戦力はかなり削ったから大丈夫だと思うけど、問題は霊夢達がどう動くよね......」

 

負傷した三人が完治し、ようやく魔神者が全員集合する。更に別室では、

 

半蔵「ジャック、いや千尋って呼んでも良いか?」

 

ジャック「......?私はジャック・ザ・リッパーよ?その名前は知らないわ。」

 

半蔵「覚えていないか......ジャックの名前より、千尋の名前が似合っているよ......」

 

ジャックの本名は望月 千尋。幼き頃伊賀流忍に忍の里を襲撃され記憶を失った為、名前を思い出せず記憶がほぼ記憶が無い。

 

ジャック「半蔵......私日本人じゃ無いよ?」

 

半蔵「切り札で記憶が少し無くなったのか......でもよ、俺はお前を千尋と呼びたい。」

 

半蔵はジャックに好意を抱いている故に、甲賀流忍者の過去を知ってる。相対する流派の忍だが、ジャック(千尋)事を一番に思っている......

 

紗椰「半蔵~!ジャック~!ホールに集合~!!」

 

ジャック「太一を呼んでくる~。」

 

半蔵「俺は先に行ってるぞ。」

 

紗椰(......ジャック、半蔵の事が好きなんだね......)

 

二人の愛が進展する事を紗椰を察したのか、何も口出ししないまま半蔵とジャックを皆の元に呼び寄せる......

 

 

哀「......お兄ちゃん、愛する女って誰?」

 

太一「あの場で不愉快な考えにする為にその場で言うしかなかっただけだよ。それに僕はまだ成人越えてないぞ?」

 

哀「楓花から聞いたんだけど、酒飲んだって本当?」

 

太一「..................」

 

バレている。まぁ酒飲んだ時はシヴァに冷やしてもらっているから酔っぱらって無いけどね。

 

ティナ「二人とも~、私のセグウェイ乗っていく?」

 

太一「発明凄いな......よろしく頼む......」

 

哀「何これ?どうやって操縦するの?」

 

ティナ「体重移動だよ。試しに体を傾いて。」

 

初めて見るセグウェイに哀は乗ってみたが、

 

哀「ぷるぷるする......」

 

太一「僕がリードするから安心して。」

 

兄妹であるのか、太一と哀は何処かが抜けている所がそっくりなのか、ティナは笑いを堪えている......

 

 

 

本部ホールにて............

 

エドワード「全員集合したな。俺様、半蔵、ジャック、ティナが最初に幻想郷で潜伏生活していたが、ローラ達にも迷惑かけて済まなかった。」

 

ローラ「しょうがないわ......神に逆らう魔神者は、時に災いに耐えなくてはならない。でも相手の戦力をかなり削ったかしばらくは大丈夫だと思う。」

 

亮治「各々過酷な任務を乗り越えてくれてありがとう。休暇出来るようにしておきたいが、いつ紫が境界で攻め混むかわからない為、しばらくは本部で過ごす。」

 

予想していたけど、守りを固めないと一気に攻め混んで来る事考えると仕方ない。目的は果たす事も大事だけど、仲間を失う訳にはいかない。

 

太一「......リーダー、そもそも本来の目的って何?」

 

亮治「......話す時が来たな。心して聞いて欲しい............」

 

 

魔神者の目的とはいったい何なのか?その真実は、あまりにもおぞましき物である事は間違いないだろう..................

 

 

 

次回に続く............

 

 




キャラメモ

魔神ジャンヌダルクの能力は、『感情を具現化する魔法』を兼ね備えその力はバハムートに匹敵する程強い。元々バハムートとジャンヌは閻魔 蓮の魔神であったが、子供の太一と哀に受け継がれた為、魔神は一人一体の契約になっている。更に哀はあまり欲望を抱かない為、欲望を欲する異質な魔神武装である。


次回予告

幻想郷と全面戦争している魔神者達は、本部に戻り対策を整える。紫達と決別した今、魔神者は目的を果たす為に行動に移る。亮治の口から語る魔神者の使命とは?そして神に逆らう本当の理由とは何か?真実が明らかになるつれ全てが混沌と化す......

次回 東方禁忌魔族

世界の柱と歴史を繋ぐ要者

魔神者は、神に逆らう為に存在する............


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世界の柱と歴史を繋ぐ要者

物語も更に続いていきます。ゆっくりして行ってね。


襲撃を終えた魔神者達、哀を含め13人による魔神円卓会議が行われようとしている。

 

亮治「さっき太一に話した魔神者本来の目的について語ろう。世界の柱となり、魔神の歴史を終わらせない為にある。」

 

ローラ「魔神の歴史は聞いた事あるけど、世界の柱って何?」

 

亮治「正確に言うなら、魔神者の存在が無くなれば全ての世界が崩壊し、この世に存在する種族が滅亡してしまう......」

 

口調を聞いていると、リーダーの話は嘘ではないらしい。確証こそないが、体内に宿す魔神が反応している。

 

アルキメデス「いつか亮治の口から話すと思ったが、事態が切迫している以上仕方ない事だろう......」

 

釈迦「魔神にも生命がある。だがこうして紗椰達と共に過ごしているおかげで何とか生きているようなものなんだよ。」

 

ローラ「?契約して30年過ぎたら不老不死になるはずよ?何とか生きているってあなた達にも秘密があるの?」

 

酒呑童子「話すと長くなるが、秘宝に憑いた亡霊と言った方が解りやすいだろう。」

 

簡潔に言うなら、浄化出来ない魂が彷徨い行き場所を無くしている状態のまま保っている。仮に魔神の契約を続けても、秘宝その物が無くなれば魔神も消えてしまう。

 

エリザベート「これまで多くの困難を乗り越えて来たけど、襲撃で殺されかけたのは生まれて初めてだった。最悪秘宝は破壊されずに済んだけど、これ以上戦いは避けたいわ......」

 

武蔵「拙者も同じだ。死を乗り越える経験は何度もあっても、恐怖を感じたのは滅多に無いでござる......」

 

リュドミラ「難しい所だな。楓花にも負担をかけたくないし、出来る所なら自封で終わらせる方が良いね。」

 

秘宝に封印されていた魔神と同じ方法だが、自分自身で封印する事はあまりにも時間がかかる。魔神者13人が幽閉し、存在を残し永遠に眠り続ける事で戦争を終わらせる。争いを避けるにはこの方法が好ましい。

 

雷電「普通の自封では確実に解かれるずら。好ましい方法ではないけど、怨念や恐怖を撒き散らし厄災をもたらせば、魔神の封印を解いてはならないと噂させると思う。」

 

ニコラ「魔神=終末の方式か......だがこれなら誰も犠牲者を出さすに済む。」

 

卑弥呼「問題は太一じゃな......本来の能力を出来る所なら使用したくない......」

 

メアリー「哀と太一は似て非なる能力だからね......感情に身を任せないようにしたいわ......」

 

怨みに憑かれた太一の暴走は、魔神のバハムートでも負担が掛かる為、精神力を鍛えなくてはならない......

 

 

 

別室にて......

 

 

太一「......あぁ......体に染み渡る......」

 

哀「気持ちいい......鍼灸って凄いね......」

 

二人は召喚獣の鍼灸を受け体を癒している。

 

イフリート「経穴に俺の炎を流し込む事で、自然回復を高める効果があるぞ。」

 

シルフ「主は行動し過ぎな所がありますからね。ゆっくり治療を行うのも大事ですよ。」

 

召喚獣は日頃の行動をなんとなく予測しているのか、太一と哀に関してはいつも気に掛けている。

 

ジャンヌ「哀の召喚獣とは随分違うな......他の召喚獣も会話できるのか?」

 

シヴァ「私とラムウ、シルフとイフリートの四体だけよ。まぁ太一の日常生活のサポートする毎日だけどね......」

 

バハムート「相棒は意外と怠け者なんだよ。哀が来てからは少し変わったけどな。」

 

太一は元々行動する事を嫌いな為、基本日常生活のサポートを召喚獣に全部振り回している。その為、

 

太一「シルフ~......眠くなったからベッドに運んで~......」

 

哀「私もお願いするよ~......ふぁ~............」

 

眠気=自分で行動する事が無い。

 

ラムウ「今回はまだ良い方じゃな......今でこそ言えるが、風呂に関しては毎回女湯に入るんじゃよ。」

 

ジャンヌ「......あまり深入りしない方が身の為か......」

 

シヴァ「まぁまぁ、太一は一度寝るとしばらく起きないから安心しろ。」

 

念力で二人を抱え、太一を哀をベッドに運ぶ......

 

 

太一&哀「......ZZZ......」

 

ローラ「二段ベッドで仲良く寝てるわ。今日は静かに過ごせるわね。」

 

マッサージの好転反応により、熟睡している。

 

ナイチンゲール「召喚獣に鍼灸治療教えて正解ね。治療の負担を少しでも抑える事が出来てほっとしたわ。」

 

バハムート「兄妹故に怠け者はそっくりだけとな。だけど最近相棒は怠け者から変わっているんだよ。」

 

会話出来る召喚獣には基本太一はフリーにしていて、戦闘時だけ強制的に枷を発動し己の武器にする。召喚の呼び掛けが無い限り基本自由に行動する事が出来る。

 

ティナ「『太一&哀熟睡中、起こさないでね。』わざわざ注意書きしないで欲しいよ。」

 

リリカ「その方がいいの!太一が毎回女湯を使うの正直嫌だったから、寝てくれると助かる。」

 

零「......毎回太一の文句って女湯に浸かっている事か.....」

 

太一は見た目故に女湯にしか入らない。更に一ヶ月前、男物の服をほとんど処理されてしまった為に、現時点女物の肌着と服しか無い。

 

楓花「はぁ......着せ替え人形遊びがしたいな~......」

 

紗椰「たまに思うけど、楓花って変態なの?」

 

楓花「............」

 

誠太「紗椰、着せ替え人形については触れないでくれ......」

 

個々に秘密を抱えるのは当たり前だ、楓花の原因で太一は男の娘にされている。

 

エドワード「とりあえず体を清めて、いつでも襲撃に備える準備するぞ。後女性陣は太一か寝ている間風呂に入った方がいいぞ。」

 

ジャック「そうだった!エド、太一の見張りよろしく!」

 

女性メンバー全員は、直ぐ様に浴槽に向かう......

 

半蔵「......太一が哀と一緒に寝ていて助かったな......たまに赤ちゃん見たいに泣き出すからな......」

二段ベッドに寝てるが、時間が経過すると必ず女性とベッドに寝る事が当たり前。尚毎回被害に合う事を考え、基本交代で一緒に寝る事が多い。すると、

 

哀「......お兄ちゃん?何で私を抱き締めているの?」

 

太一「......哀......お願いだから......側にいて......僕を......一人にしないで............」

 

哀「......(泣いている?)......泣かないで、皆に甘えたい気持ちわかるよ。」

 

元々寂しがりなのか、基本抱きついて寝る事が多い。メンバーによって対応は様々だが、女装時は楓花が過保護過ぎて逆にきつい。ただ哀は兄妹故に、不思議と落ち着く。

 

太一「......哀......離れないで......いつまでも、一緒にいて......」

 

哀「お兄ちゃん可愛いね......ずっと一緒にいてあげるね......」

 

バハムート「......王とは孤独な存在......相棒、とても悲しい運命を背負わせてすまない......」

 

ジャンヌ「自分を責めなくていいんだよ。哀も同じ思いを背負った事があるからね......」

 

 

兄妹であるからこそ、お互いの辛さを分かち合う事が出来る。終末の竜王と悲恋の聖女、魔神者達に更なる試練が来るかもしれない............

 

 

 

幻想郷にて............

 

 

紫「......私があの時、記憶を消していれば......こんな事にはならなかったわ......」

 

霊夢「後悔しても遅いわよ。異変者の新島 太一達を倒して幻想郷に平和を取り戻す。今は死人がいないだけましだわ......」

 

魔神者の襲撃により人里は荒れ果て、住人達が混乱している。更に、

 

フラン「どうしてお兄様がこんな事するの......同じ気持ちが理解出来る人が何でいなくなるの?フラン、悲しいよ......」

 

様子を見に来たフランも、心が折れ絶望している。

 

魔理沙「終末の竜王バハムート......太一の魔神が危険なのはわかっていても、幻想郷を破滅に追い込むなんて許せねえ......」

 

レミリア「気持ちはわかるわ。だけど運命が見えないし、覗いた瞬間左目は破壊されたわ......」

 

紅魔館組も人里にいた訳ではなかったが、バハムートの能力が影響し、何名が負傷している。

 

紫「あなた達も被害を受けていたのね......」

 

パチュリー「被害を最小限に留める事は出来たけわ。ただ魔神者の情報が信じられない物よ......」

 

パチュリーは紅魔館で太一達が契約している魔神の情報を調べ、その真実を紫達に伝えに来た。

 

パチュリー「私の推測が正しければ、魔神者が統べる世界を創造する為に、自封するつもりかもしれないわ。」

 

魔理沙「自分から封印するなんて、何のメリットがあるんだ?」

 

自封と言う言葉に、紫は映姫にある事を気に掛ける。

 

紫「......映姫、封印されている者に裁きを下す事は出来るの?」

 

映姫「審判は誰でも裁ける訳ではありません。死亡した者が地獄に行くか天国に行くか決めるのは私の仕事です。」

 

紫「......魔神者の目的......自封を行う事で誰にも裁かれず、異変を未解決のまま終わらせる。太一達の目的がこんな形でわかるとは思わなかったわ......」

 

これまで幻想郷に様々な異変が起きたが、未解決で終わった事は一度も無い。そう考えると、魔神者の目的が自ずとわかるようになる。

 

霊夢「自分から封印する方法なんて無いはずよ!?」

 

レミリア「可能よ。魔神者同士で封印を行えば解除方法も知られずに済むの。」

 

自分自身で封印する場合時間が掛かるが、魔神者同士で封印する事で時間短縮し、情報漏洩を防ぐ事が出来る。

 

幽々子「......私も一緒に連れてって貰うわ......妖夢の足を折ったジャックを許さないからね......」

 

紫「幽々子!?その傷だと本当に成仏されるわよ!?」

 

妖夢「止めても無駄ですよ......せめて見届けるだけでもお願い出来ますか?」

 

永遠亭で重傷の幽々子と妖夢が霊夢達と合流する。

 

鈴仙「師匠から許可降りていませんけど、亮治様が関係している以上説得してきました......」

 

霊夢「......死んだら許さないわよ......異変を解決して、皆で宴会開くわよ!!」

 

皆「おう!!」

 

幻想郷異変解決者達も結託し、魔神者を自封を阻止する為に外の世界に出る......

 

 

 

 

現実の世界にて......

 

 

紫「これが太一達の世界......でも肝心の本部がないってどういう事?」

 

魔理沙「夜逃げ見たいに、本部まるごと場所移動したんじゃないか?」

 

亮治は自封を行う為に本部を更地にし、別の場所にアジトを作った為。魔神者はこの場にいない。だが、

 

『我ら魔神者は世界の柱となり、永遠の眠りに着く。禁忌の魔神の歴史は永遠に語り継がれ、全世界の崩壊を防がねばならない。』

 

異変解決者達にメッセージを残し、自封を行う事を堂々と明かしている。すると、

 

亮治「......霊夢達が本部の跡地に来たな......だが準備は整った。魔神者に告ぐ!火時計に火を灯せ!!」

 

巨大な時計塔に火が灯り、時間は午前0:00を示している。

 

妖夢「見て下さい!火時計の炎が少しずつ消えかかっていませんか?」

 

幽々子「本当ね。火時計作って何がしたいのかしら?」

 

妖夢と幽々子が火時計に注目している間に、亮治は場所移動を行い自封に取り掛かる。

 

ティナ「......リーダー、24時間後には皆が封印出来るんだよね。」

 

亮治「安心しろ、最終的には全員クリスタルの像となり永遠の存在になる。ただ順番として、私→ティナ→ローラ→エドワード→リリカ→ジャック→零→楓花→誠太→半蔵→紗椰→哀→太一の順番に封印が完了する。皆、頼む!!」

 

魔神者全員「御意!!我らの栄光の為に!!」

 

魔神者と幻想郷の戦い。異変解決者が勝つのか、魔神者が封印を終わらせるのか、世界を巻き込む異変は、混沌を増やす事になるのだろうか......

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモは今回無しです。

次回予告

魔神者13人全員結託し、自封の為に幻想郷と異変解決者達との戦いに出る!24時間過ぎれば魔神者全員が封印が完了され、異変解決者達に勝利する事が出来るが。霊夢達は自封を阻止する為に魔神者全員と戦う!制限時間は残り24時間!

次回 東方禁忌魔族

戒律の祠に魔神は永遠と成る

魔神者は、神に逆らう為に存在する............


コロナ陽性ですが、何とか更新する事が可能になりました。しばらく投稿はお休みします。


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戒律の祠に魔神者は永遠と成る

前回の投稿からかなり日数が経過しました。ゆっくりしていってね。


魔神者全員結託し、幻想郷から来た異変解決者達に対抗する為に自封に取り掛かる。

 

亮治「全魔神者配置に着け!天文魔法 ノヴァエンド!!」

 

亮治の魔法により、本部が城に変化し、螺旋状の建物が完全する!!

 

妹紅「亮治......今度こそ決着着けないとな......」

 

フラン「こんなお城、フランがギュッとしてドカ~ン!!」

 

フランは自身の能力で破壊しようとした瞬間、

 

紗椰「臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前!!邪法霊術 呪詛返し!!」

 

フラン「苦......し......い......」

 

霊夢「耳を塞いで!呪われるわよ!!」

 

釈迦「容赦無いね~。だけど煩悩にまみれた紗椰、俺は好きだぜ。」

 

紗椰の陰陽術は太一&哀の召喚獣のように多種多様に操れる。本来は真言を唱える事が多いが、状況に合わせ短縮に済ましている。

 

ティナ「さぁて、久々に私も戦闘に出ようかな。物理法則!汝の名はニコラ・テスラ!!」

 

呪詛返しのタイミングと同時にティナは魔神解放し、

 

ティナ「魔神武装!機械超人ΖMAX!!」

 

パワードスーツを装置し、霊夢達の目の前に現れる!!

 

魔理沙「ティナ!?その姿は一体?」

 

ティナ「あなた達を止める為に魔神武装しただけよ。世界を支える魔神者を守る為にね。」

 

ニコラの魔神武装は、科学の力を結集させたパワードスーツ。最大の特徴は四肢から大量の雷を放出し、半径10mに雷粒子の濃度を高める機能がある。

 

ティナ「我流拳法 地雷弾拳!!」

 

美鈴「彩花乱舞 相鏡!!」

 

ガシイイイイイイイインンンン!!

 

美鈴はティナと真逆の動きで対抗し、拳と拳がぶつかり合う!

 

ティナ「人数は不利でも、私達が12時間足止め出来れば十分!我流魔法 ストームプリズン!!」

 

パチュリー「月符 サイレントセレナ!!」

 

ティナの科学魔法に対し、パチュリーも発動に合わせ監獄の効果を無効化する!!

 

永琳「科学でも原本を解明すれば無効化する術は簡単に出来るわ。」

 

ティナ「それはどうかしら?誠太!!」

 

誠太「五輪刀雷ノ巻 神速壁閃!!」

 

雷壁の一閃が霊夢達の攻撃を切断する!!

 

紫「誠太、幽々子の攻撃受けて生きていたのね......」

 

誠太「魔神者の歴史を絶す訳にはいかないからね。切り札をガンガン使わせてもうよ。」

 

五輪刀から属性が吹き出し、殺気に満ちた誠太が威嚇している......

 

フラン「さっきの苦しみを返してあげる!禁忌 レーヴァテイン!」

 

レミリア「神槍 スピア・ザ・グングニル!!」

 

ドゴオオオオオオオオオオンンンン!!

 

 

土埃が払われると............

 

ティナ「超合金スーツも無事ね......太一、ありがとう。」

 

レミリアとフランの必殺技受けて無傷で立っている。

 

妖夢「どうなっているんですか!?普通なら即死する程の威力ですよ!?」

 

ローラ「法則をねじ曲げてしまえばあなた達の能力も無意味になる。太一に大量の治療薬を渡して正解だったわね......」

 

紫「......太一が出てこない理由がわかったわ......受けたダメージを全て太一が庇っている。そうでしょ?」

 

紫の推察は正しく、太一は王室の間で皆のダメージを庇い受けている......

 

 

 

王室の間にて............

 

 

 

太一「......誰か気付いたね......皆の傷が痛む......」

 

紫の推察は当たっている。亮治の能力を使用し、全ての攻撃を自分が受ける法則に変えた為、霊夢達の攻撃は太一が庇い受けている。

 

哀「お兄ちゃん!これ以上庇ったら本当に死んじゃうよ!?」

 

バハムート「哀、口出したい気持ちはわかるぜ。だけど相棒の姿を見て、俺は王を責務を見届ける義務がある。」

 

ジャンヌ「痛みを背負い、民を導き守り貫く。王とは絶望の中に生まれ、一握りの希望を照らす光となる......太一、もうしばらく我慢して......」

 

太一が皆のダメージを庇う理由は一つ、魔神者を世に継がせる事。竜王の強靭な肉体と、鋼の精神力で耐え続けている。

 

太一「......後、45分......皆、持ちこたえてくれ......」

 

リーダーの封印が終わるまでの時間を予測し、ただひたすら耐え続ける。その姿を見届ける魔神、哀、召喚獣達は沈黙を持って応えた......

 

 

 

城門にて............

 

 

 

ティナ「はぁ......はぁ......ダメージこそ無いけど、リーダーの封印が終わらない限り体力が持たないわ......」

 

誠太「踏ん張って!おいら達は意地でも守り抜く使命がある!」

 

霊夢達の攻撃にティナはヘロヘロ、その隙を狙い、

 

フラン「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

妹紅「フェニックス再誕!!」

 

スペルカードで確実に仕留めにかかる!その瞬間、

 

エドワード「大海強奪!汝の名はメアリー・リード!!」

 

魔神解放したエドワードが割り込みでティナ達を守る!!

 

ローラ「エド!?あんた紗椰の所にいるんじゃなかったの!?」

 

エドワード「リーダーの封印時間を短縮してきた。後15分でティナが封印に入れるようにな。」

 

魔神者の封印は最低1時間以上耐えないとならないが、太一が時間も庇う事も可能にした為、15分過ぎれば一人封印が完了するように仕掛けた。

 

レミリア「運命だと後30分のはずよ!?どうやって時間短縮出来るの!?」

 

ティナ「一蓮托生の力は魔神者にとって大切な物。あなた達に理解出来ないわ......」

 

魔神解放の言葉に一蓮托生と叫ぶのは紗椰だが、言葉の本質はメンバー全員の能力に関係ある。

 

咲夜「時を止めれば無意味になる!ザ・ワールド!!」

 

ローラ「させない!アシッドミスト!!」

 

ナイチンゲールの翼に科学薬品を仕込み、雲散霧消で咲夜に毒を当てる!

 

咲夜「!?目が......見えない......」

 

ローラ「科学と医学の力は万物を凌駕するのよ!いまいち致命打は無いけどね......」

 

時を止める効果を先に防ぎ、少しでも封印が進める事が出来るようにしているが、あまり効果が無い。すると、

 

亮治「......ティナ、後5分耐えたら封印に入れ。太一が時間を短縮してくれた。」

 

ティナ「5分後ね。皆、戦闘の場所をロビーに移すわ!」

 

エドワード「俺様に任せろ!大海嘯 リヴァイアサン!!」

 

時間を知ったエドワードは太一から借りたリヴァイアサンを召喚し、地面から海水を発生させる!

 

紫「太一の召喚獣!?哀ならまだしも、他の魔神者がどうして使用しているのよ!」

 

誠太「魔神と召喚獣は別物だけど、法則を乱せばおいら達も使用出来るんだよ。」

 

リーダーの能力で全魔神者召喚獣を使用出来るようになっているが、亮治はほぼ封印は完了し戦闘に参加出来ない状態でいる。その時、

 

幽々子「紫!手伝いに来たわ!」

 

妖夢「怪我も治ったので私も異変解決に参加させてもらいます!」

 

永遠亭で養正していた幽々子と妖夢が霊夢達と合流する。だが、

 

ティナ「我流拳法 紫電双槍!!」

 

エドワード「召喚合技 荒海の海嘯錨(ダイダルウェイブ・アンカー)!!」

 

バゴオオオオオオオオオオンンンンンン!!

 

美鈴「......お嬢様......申し訳......ございません......」

 

パチュリー「強すぎる......レミィ......魔理沙......ごめんね......」

 

エドとティナの必殺技により、パチュリーと美鈴は戦闘不能になってしまう。

 

ローラ「殺しはしないわ。でも二度と立ち上がれないように、能力を排除させてあげる。」

 

妖夢「させません!断命剣 冥想斬!!」

 

誠太「雷ノ型 第三式 鳴神!!」

 

ガキィィィィィィィィンンンン!!

 

妖夢と誠太の刀が交じり合い、刃の音が響き渡る!!

 

ローラ「誠太、フォローありがと。それとティナ、5分経過したから封印に入って大丈夫よ。」

 

ティナ「わかった。柱となり、また会おうね。」

 

誠太「......御意......」

 

不知火 亮治の封印が完了した為、ティナは封印に入る。だが誠太は、何故か片言で返事をする......

 

エドワード「誠太?言葉が震えているぞ?」

 

誠太「......信じたくない......おいらの見間違えだと思いたい......」

 

妖夢「私の剣術に恐れているんですか?お命頂戴しますよ!」

 

誠太「.....地ノ型 第二式 岩烈!!」

 

瞬時に基礎技で対抗するも、誠太は動揺を抑える事が出来ない。

 

リリカ「情けないわね!灼熱の悲歌(エレジー)!!」

 

ブォオオオオオオオオオオ!!

 

幽々子「危なかった......後少しで妖夢が丸焦げになる所よ。」

 

誠太「......その刀......白桜剣と桜観剣だよね......」

 

妖夢「!?白玉桜を知らないあなたが何故知っているのですか!?妖怪ならまだしも、あなたとは初対面ですよ!?」

 

幽々子の言葉も耳にしない誠太、魔神者の中ではあまり感情を出す事はしない。何故か妖夢と対面してからは疑心暗鬼になっている。

 

ローラ「誠太、昔の事思い出さなくていいのよ!過去の事を切り捨てたはずよ!」

 

誠太(......魂魄 妖夢......おいら自身の怨み晴らしで殺した爺さんの名前は魂魄 妖忌......まさか孫娘がいるとは思わなかったな......)

 

魂魄 妖忌は妖夢の祖父、昔誠太が自身の怨み晴らしで殺した爺さんの血縁者である事を理解したのか、嫌な思い出が蘇る。

 

誠太「殺した爺さんが最後にこんな言葉残したってな......孫娘と主を殺すな、その条件の飲むなら私を殺せ......また面倒な怨み、抱えちまったな......」

 

エドワード「怨み晴らしか......昔誠太は裏稼業で生きていた事は知っているけどよ、その妖夢と言う女に何か関係あるのか?」

 

誠太「......最後の仕事で殺した爺さんと同じ刀を持っていたんだよ......殺した爺さんの名は、魂魄 妖忌。」

 

妖夢「!?......お爺様が行方不明になって......未だにわからないままだった理由が......魔神者が殺していた......」

 

幽々子「あの時、油断しなければ誠太を死なせる事が出来たのに......許さない......」

 

霊夢達も未だに信じられない、幻想郷と関わっている者がまだいた事に驚いているが、仲間の家族を殺している真実に、怨恨が沸き上がる......

 

誠太「親友の怨みは晴らせても、己の怨みは消えぬまで......燃え盛る怨みは業火の如く、この世の全てを焼き尽くす!我、怨恨を欲す!」

 

武蔵「お主の欲、心得た......」

 

魔神武装を行う際、必ず己の欲を叫ばなければならない。ただ今の誠太は怨念に染まり過ぎた悪鬼と化け、憎しみの塊になってしまった。本来の魔神武装なら背中に天下無双の文字が刻まれた羽織を背負うが、邪心一連と刻まれている。

 

誠太「......西行寺 幽々子、魂魄 妖夢......この怨み、晴らさせてもらうよ......」

 

 

 

全ての魔神者が封印されるまで残り23時間、果たしてこの戦いに終止符は打たれるのだろうか............

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




次回予告


強き怨恨に染まった誠太は自身の怨み晴らしで幽々子と妖夢を殺す事を決意する。妖忌と誠太の過去に何があったのか?一人自封を完了した魔神者、二名負傷した異変解決者達の戦いはどうなるのか!?

次回 東方禁忌魔族

憎悪の刃 怨恨の業火

魔神者は、神に逆らう為に存在する............


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憎悪の刃 怨恨の業火

コロナ陰性になりました。ただ後遺症が辛い......


城門で誠太と妖夢が怨みを抱き刃を交わす。

 

誠太「風ノ型 第一式 凩風!!」

 

妖夢「修羅剣 現世妄執!!」

 

ガギイイイイイイインン!!

 

家族を殺された怨みと、恋人を殺された怨みのぶつかり合い。いたちごっこにも見えるが、怨みの連鎖は消える事は絶対に無い。

 

妖夢「......何故お爺様を殺したのですか......」

 

誠太「おいらの恋人を殺した者に情けは掛けない......殺した爺さんの約束守る訳無いからな。」

 

一つ一つの言葉に怨み憎しみが強く、感情の制御が効かなくなっている。

 

武蔵「誠太殿!少し落ち着くのだ!」

 

誠太「武蔵、おいらは冷静だよ?いちいち口を挟まないでもらえる?」

 

感情に支配されないか心配する武蔵、実際誠太は怨みの感情が強く、荒い攻撃で妖夢を攻撃する。当然、

 

ザシュンンン!!

 

誠太「へぇ....力こそ無いけど爺さんの剣術は衰え知らずか。」

 

妖夢「後少しで斬れたのに......強すぎる......」

 

斬撃を受けても誠太は怯む事なく五輪刀で迎え撃つ。すると、

 

誠太「『歴剣憑依』巌流!!」

 

五本の刀が一つになり、太刀に変形する!

 

幽々子「桜符 完全なる墨染の桜 開花!!」

 

焦った幽々子は誠太にスペルカードで対抗する!だが、

 

誠太「無ノ型 胡蝶流舞!!」

 

初見の技に焔の如く足さばきで回避する!

 

妖夢「幽々子様のスペルカードを初見で見切るなんて......」

 

ローラ「さすが誠太、闘うずとも経験できる能力は凄いわね。」

 

闘うずして経験する、誠太は相手と対峙した瞬間全ての動きを先読みする事が可能である。『歴剣憑依』は宮本武蔵がこれまで戦った他流派の剣術を融合し、神殺しの剣術を高める効果がある。

 

無法者の剣豪 風間 誠太の魔神武装、その名を『殺刀怨恨』と魔神者と読む......

 

幽々子「......一つ聞かせて、何故あなたは妖忌さんを殺したの?」

 

誠太「......今は亡き恋人、静香の怨みを晴らしたまでだ......それに、おいらが唯一傷を負った相手でもある......」

 

6年前、まだ太一がレジスタンスに加入する前に誠太は裏稼業組として活躍していたが、当時誠太には愛しき人がいた............

 

 

 

 

 

ジャック「誠太、最近かなり怨み晴らしの依頼引き受けているけど休んだ方がいいんじゃない?」

 

誠太「用心棒も最近儲からないんだよ。まぁ掟破りな行動起こさないから安心して。」

 

半蔵「裏稼業の掟も大事だが、元締めの監視も怠るんじゃねぇぞ。」

 

レジスタンスが結成されたのは10年前だが、不知火 亮治が防衛軍暗殺員と結成したのが裏稼業組の半蔵、誠太、ジャックの3人と、

 

???「誠太~、情報掴んで来たよ~。」

 

誠太「ありがとう静香。今日はもう休んで大丈夫だよ。」

 

情報屋の佐久中 静香のメンバーで活動していた。静香はレジスタンスの裏方として働いているが、裏稼業組の元締めとして誠太達の金銭管理もしている。

 

半蔵「そういえば誠太、裏稼業を終えたらお前はどうするんだ?」

 

誠太「静香と結婚する。おいらもそろそろ裏稼業引退して、レジスタンスの教官になろうかな~。」

 

ジャック「そっか~、まぁせいぜい頑張ってね。」

 

静香と交際している事はメンバーも知っているが、裏稼業を終えて結婚する事を決めている事は知らなかった。だがこれで、誠太は手を汚さず金稼ぎが出来る為、幸せの道を歩む事を築くはずだった......

 

 

 

 

1週間後............

 

 

 

 

誠太「はぁ......一般の仕事って大変なんだな~。」

 

楓花「魔神者でも仕事は特別扱いしないの。後少しで終わるから頑張り続けるのよ。」

 

誠太は楓花と同じ教官を目指す為に、裏方の仕事を始めている。すると、

 

静香「......誠太......何処に?......」

 

バタッ!!

 

誠太「......静香?......どけ!おいらの恋人だ!」

 

静香「ごめん誠太......約束......守れなくてごめんね......」

 

静香が重傷の状態で本部に帰還し、誠太は直ぐに医務室に運ぼうとする。だが、

 

静香「誠太......何もしなくていいよ......ただ、このお金で......」

 

誠太「何も言うな!生きる事だけ考えてよ!」

 

自分の傷を確かめ死を悟る静香、

 

静香「......魂魄 妖忌......誠太......お願い........」

 

誠太「............わかったよ............」

 

バゴンッッッッ!!!!

 

楓花「誠太?あんたどうしたの?」

 

誠太「......楓花、リーダーに伝えてくれ......晴らせぬ怨みを晴らす......おいらと、亡き恋人の為に......」

 

 

台パンで拳から血が滲み、誠太は怒りを超え自らの怨みと化し、魂魄 妖忌を殺しに向かう......

 

 

亮治「......本気か誠太?幻想郷に怨み晴らしの相手を殺しにゆくつもりなのか?」

 

誠太「頼み料がある以上、断る訳にはいかないんでね......それに、おいらの静香を殺した報いを受けさせる......」

 

半蔵「個人の怨みに加担するつもりは無い、死んでも知らないぞ......」

 

ジャック「気持ちは分かるけど、手助けは裏稼業において御法度だからね。」

 

生まれ始めて怨みを抱き、魂魄 妖忌を殺しに行く誠太。裏稼業の掟破りを覚悟の上で幻想郷に向かう......

 

 

 

幻想郷にて......

 

 

???「目撃した者をこの手で殺すべきじゃったな......そろそろ白玉桜に帰るか。」

 

魂魄 妖忌が自分の刀を拭き、静香の返り血を拭きとっている。すると、

 

誠太「......見つけたよ......静香の返り血を拭いた気分はどうだい?魂魄 妖忌......」

 

妖忌「!?お主、何故儂の名を知っている?」

 

怨念を抱いた誠太が、妖忌の目の前に現れる。

 

誠太「あんたを殺すよう恋人から頼まれた。他の人ならまだしも、おいらの恋人を斬り殺したお前はこの場で殺す......」

 

妖忌「誰か知らんが、儂を殺すなど浅はかと知れ!」

 

お互い剣士である事から既に抜刀し、間合いを取る。だがこの時誠太は魔神の力を使用した事が無い為、相手の出方を伺う。

 

妖忌「抜刀 獄夜一閃!!」

 

ザシュッッ!!

 

誠太「......その程度の斬撃、おいらには効かないよ!五輪刀 闘魂合真!!」

 

半歩下がりダメージを最小限に抑えた誠太は魔神解放し、異様な構えで妖忌に近く!そして、

 

誠太「五輪刀地ノ巻 鋼剣滅却!!」

 

勢い良く太刀を振り下ろし、妖忌を一刀両断する!!

 

妖忌「剣術の素人に、儂を倒せるはずが......」

 

誠太「気付いた時にはもう遅い......五輪刀地ノ巻は死者の霊も滅却し永遠の死となる。魂滅!!」

 

妖忌の肉体は消え、魂も強制浄化し怨みを晴らす事に成功した誠太。だが、

 

妖忌「......最後に......妖夢......幽々子を......守ってくれ......」

 

誠太「.......戯れ言は無意味だ......まぁ、約束覚える事ないけどね。」

 

遺言だけ残し、完全に消滅した......

 

誠太「静香..........もう苦しむ事は無いよ......」

 

その後の処理を簡単に済ませ、何事もなかったように消え去る......

 

 

 

居城城門にて......

 

 

誠太「......おいらは住人にバレないようリーダーの能力を使い、妖忌にだけ姿を見せ一撃で殺した。だけど、胸にこんな傷跡残らせた自分が悔やむよ。」

 

妖夢「......恋人を殺された怨みはわかります......だけど魂も滅却したあなたは許しません!!」

 

妖忌の行方不明の理由を明かした誠太、だがその内容は妖夢と幽々子にとってあまりにも酷い。本来幻想郷で死んだ者は魂となり冥界に運ばれるか、三途の川を渡る事が多いが、魂を滅却した場合、輪廻転生すら出来なくなる為、存在その物を消し去るからだ。

 

霊夢「妖夢のお爺さんが行方不明になった事は知っているけど、まさか魔神者が犯人だったなんて......」

 

ローラ「リーダーが事前に情報を受け渡しているからこそ、裏稼業の掟を守っただけよ。まぁ私は裏稼業組じゃないけど、一度着いた怨みは泥沼のように残り続けるの。」

 

怨恨は決して消える事は無い。幻想郷に侵入した事ある魔神者は全員ではない、実際亮治が元蓬莱人である事、太一と哀が紫の子供である事等、魔神者全員幻想郷の歴史に絡んでいる事は事実だ。その時、

 

太一「......全ての者に継ぐ......我の言葉に耳を傾けろ......」

 

魔理沙「!?太一の声がする!でも何処にいるんだ?」

 

王室で待機している太一が、居城にいる者全員に語り掛けている。

 

太一「......幻想郷の皆は、魔神者の自封を阻止する為に来ている事は分かる。だがもうこれ以上、血を流さない欲しい......」

 

リリカ「太一......さっきから血の臭いがするけど、あんた私の傷を......」

 

太一「リーダーの能力を借りて、皆が傷つかないよう僕が全て庇った......もうこれ以上、仲間が傷着く姿は見たくないからね......」

 

レミリア「今までの攻撃で魔神者が傷一つ無い理由......全て太一が受けていたの?」

 

エドワード「今すぐ王室に向かうぞ!半蔵達も太一の声聞いているはずだ!」

 

城門にいた者全員、太一がいる王室に移動する......

 

イフリート「......太一、本当に幻想郷の皆を王室に呼び寄せて良かったのか?」

 

太一「はっきり言って自殺行為に過ぎない......だけど、この方法で魔神者が世界を守る存在である事を知って貰うしかないんだよ......」

 

バハムート「相棒......皆が理解出来ない場合はどうする積もりだ?」

 

太一「......その時は、フレアで終わらせる......」

 

哀「お兄ちゃん............」

 

ジャンヌ「その決意......王としての覚悟か......」

 

魔神も太一の覚悟を理解し、言葉を飲む。後は、皆を待ち揃うまで耐えなくてはならない......

 

 

30分後............

 

 

太一「......ようこそ、我は魔神者の王。新島 太一だ......」

 

誠太「太一?その傷、まさか......」

 

哀「......誠太、お兄ちゃんは魔神者だけじゃなくて皆の傷を受けていたんだよ......」

 

王室に着いた者全員は、太一の傷だらけの姿に息を飲んでしまう。さらに、

 

パチュリー「ちょっと待って、太一が座っている玉座の椅子の周りに、12種類の魔法陣が設置されている......」

 

ジャック「その魔法陣は自封、魔神者が世界の救う最後の儀式よ。」

 

12種類の魔法陣円盤は魔神者が自封を行う最後の儀式、既に自封が完了した亮治、そして現在自封中のティナ。魔法陣にはそれぞれ、汝の名が記されている。

 

紫「......幻想郷を襲撃した理由を話してくれたわ......魔神者が世界を守る存在でなければ、幻想郷も滅びてしまう。償いとして、皆の傷を全て庇っている......もうこれ以上言わせないで......太一と哀は......唯一の......家族なのに......」

 

太一「悪い......庇い過ぎて声が出ないんだよ......」

 

半蔵「本当お前って、大馬鹿者だな。」

 

僕は基本痛みを庇う事はないが、幻想郷の皆と生活している内に傷つけたくない仲間であると認識した。悪い癖かもね。

 

咲夜「......一つ聞きたいのですが、何故自封を行うのですか?」

 

紗椰「大きな理由として、あなた達が言う外の世界の神々を確実に滅ぼす為。もう一つは魔神者である私達が救世主になる為よ。」

 

仲間を傷つけたくない太一は、幻想郷から来た霊夢達を王室に呼び出し、魔神者が世界を救う存在である事を語り始める。果たして、この混沌とした戦いを終わらせる事が出来るのだろうか............

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




次回予告

魔神者の王 新島 太一の呼び掛けにより霊夢達との戦いは一時休戦になった。何故魔神者が世界を救う存在なのか?魔神者達の壮絶な過去に霊夢達は何を思うのか?

次回 東方禁忌魔族


絶ちきれぬ過ち


魔神者は、神に逆らう為に存在する......



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絶ちきれぬ過ち

とりあえず気ままに投稿します。ゆっくりしていってね。


太一の呼び掛けにより、魔神者と異変解決者達は全員王室に入り、異常な光景を目にしている......

 

紫「太一、哀......あなた達魔神者には申し訳ないけど、四季映姫を連れて来たわ......」

 

映姫「魔神者の皆様、あなた達を裁きに来ました。」

 

映姫が現れた瞬間、魔神解放し映姫に刃を向ける!

 

零「閻魔っていうよりただの子供じゃないのか?だけど神の気が伝わるし、命を貰うぞ......」

 

勇儀「随分と殺気立っているな。まぁ喧嘩ならあたいが付き合うよ、零。」

 

一度対峙している勇儀は零を強く意識している。幻想郷で乱戦の際、閂で両腕を折られて敗北しリベンジに燃える。

 

紗椰「王室以外なら好き勝手喧嘩しても構わないわ。それと太一、映姫はどうするの?」

 

太一「始末するかは僕が決める。それまでは手出しするな。」

 

ジャック「了解。自封した魔神者はどうするの?」

 

哀「お兄ちゃんは皆の先導者、決断するまで待とうよ。」

 

現時点で太一は魔神者の王、最終的に決断を下し実行するまでは動く事は出来ない。

 

半蔵「......しばらく論争になるな......太一、自封しているティナはどうする?」

 

太一「そのまま自封を続けて貰う。目的を果たす為にね......」

 

本来なら映姫をこの場で始末しなければならないが、自封している以上判断が難しい。

 

映姫「新島 太一。あなたが最初に起こした異変、三途の川を氷河期にしたのは何故ですか?」

 

文字通り映姫の論議が始まったな......まぁ多少嘘を混ぜて、閻魔を始末する手段を考えるか......

 

太一「本来の目的はこの場から去る予定だった。だけど死神を見た瞬間、神殺しの本能が発動した。まぁ相手が女であった以上殺す事は辞めたけどね。」

 

映姫「これまでの行動を見ると、罪の無い神々を無差別に殺し、それを栄誉と讃えるあなた達魔神者は悪道その物です。」

 

バハムート「嬢ちゃんにとってはそうかもしれないが、俺達にとっては神こそこの世を滅ぼす邪悪な存在だ。相棒は人類の為に神を殺し続ける。これからもずっとな......」

 

神殺しを続けても神になりたい訳ではない、全ての神々を滅ぼし人類が世界を創造する。自封する事で全ての神々を滅ぼし、世界を新たに創造する事こそ我らの望みだ。

 

哀「私はお兄ちゃん見たいに神様を殺した事は無い。だけど、お兄ちゃんが神様を憎む気持ちはわかる。何故なら、神は人類に欠点を与え奪う者。だからこそ神様を殺さねばならない存在よ!」

 

映姫「あなた達の考えはあまりに浅はかですね......もはや黒と言う判決は覆らないでしょう......」

 

紗椰「!『吹き飛べ!!』」

 

紗椰の言霊が発動し、四季映姫を吹き飛ばす!!

 

霊夢「ちょっと!閻魔になんて事するのよ!」

 

紗椰「四季映姫の能力を考えて私は言霊を飛ばしただけ。閻魔様に我ら神殺しの鉄槌を降すまでよ!」

 

太一「紗椰、四季映姫を無力化できるなら任せるよ。」

 

紗椰「一蓮托生!汝の名は釈迦!!」

 

魔神解放し、紗椰は印と組むと同時に真言を唱える!

 

紗椰「ナムサツバボツダルマソウギヒヤナマリアバロキティシハラヤボダイサツタハニヤナムバサヤ、ボタイサツバハヤタチヒイヒャラヒャラカヤタチハラジャハヤニソワカ×4!!」

 

映姫「何をしても無駄......い......いやああああああああああ!!!!」

 

四季映姫の悲鳴が王室に響き渡る!!

 

霊夢「あなた達!閻魔に何したの!?」

 

半蔵「簡単に言うなら虚無の状態だ。何も無い空間で永遠に一人取り残される。幻覚を見続けると、簡単に人格を崩壊させる事が出来るんだよ。」

 

強力な呪詛を込めた紗椰の真言は神殺しの呪詛と呼ばれ、現時点では瀕死に近い状態でキープしてるも、使い方次第では呪殺する事も可能である。ちなみに紗椰が唱えている真言は、千手観音妙法と呼ばれる物で、本来は妖怪を浄化する術である。

 

太一「そろそろ頃合いかな。これから映姫の空間に行くよ、その間誰も潜入させないよう頼むね。」

 

半蔵「任せろ。俺達の目的を果たす為にな。」

 

四季映姫がいる虚無の空間に入る理由はただ一つ、神と言う種族が最も愚か者である事を植え付ける為に............

 

 

 

虚無の空間にて............

 

 

 

映姫「......もう何日たったのでしょうか.....ですが私は負けません......」

 

誰も居ない空間に取り残され、人格が崩壊してゆく映姫。まぁ死者に裁きを下す閻魔にはうってつけの拷問だな。

 

太一「そろそろ降参すると思ったけど、まだまだ元気そうだね。」

 

映姫「幻想郷に災いをもたらすあなたを裁くまでは屈服しません!......能力が使えない?」

 

太一「この空間じゃ神様は能力使えないんだよね。僕も使用出来る能力は限られているけど、閻魔様にはなるべく苦しんで貰うよ。」

 

リーダーの法則を乱す能力で多少カバーしているけど、映姫の能力を無力化した以上確実に殺す。いや、壊すと言った方が正しいかもしれない。

 

バハムート「相棒、もしかしたらこの嬢ちゃんが閻魔様か?」

 

太一「そうだよ。バハムート、用が終わったら好きにしていいよ。」

 

万が一の事を考えて魔神解放した状態で虚無空間に入って良かったな。四季映姫の能力は正直恐ろしい、法則を乱す事が難しい以上いつでも殺せる準備をしないとね......

 

映姫「これが新島 太一の魔神.......今まで多くの神々を虐殺を繰り返し、罪亡き命を弄び、何故あなた達は神を憎むのですか!?」

 

太一「......僕達魔神者は人々からも疎外され、神にも見捨てられた存在だ。人は誰しも神になりたいと願うが、時に与え時に奪う愚か者。だからこそ全ての神を根絶やしにしなければならない!」

 

僕はリーダーから仲間達の過去を聞いて、神殺しは魔神者全員経験している事を知った。実際神殺しは名誉でもあるけど、絶ちきれない過ちでもある。

 

バハムート「相棒......正直こんな事言いたくないけど、少しやり過ぎじゃないか?」

 

太一「本来なら拷問はリリカに頼むけど、この閻魔に限っては僕の好きにさせて欲しい。もしかしたら、親父の無念を晴らす事が出来るかもしれない。」

 

僕は魔神者全員で父親である閻魔 蓮を倒し、死に際に誰かの名前を言った事を覚えている。正確な名前はわからないけど、緑髪の閻魔様って事だけは覚えてた。まさか......

 

映姫「悪行を繰り返す魔神者......あなたは鬼人正邪以上に許しがたい存在ですね.......蓮、幻想郷を去ってからも私に対する復讐は変わらなかったのですね......」

 

太一「親父の復讐?......そうか、遺言で緑髪の閻魔様って聞いたけど、まさか四季映姫本人と思わなかったな......」

 

運命とは導く物なのか......親父の復讐相手が四季映姫だったなんてビックリしたな。

 

バハムート「相棒、そろそろ空間を抜け出しな。これ以上いるとお前の能力無くなるぞ。」

 

太一「そうだな。天文魔法 シャドウフレア!」

 

バゴオオオオオオオオンンンン!!

 

紗椰「ちょっと!?合図無しに魔法使わないでよ!」

 

バハムート「悪いな紗椰、神の血が欲しかったんだよ。それと相棒が空間から抜け出すぞ。」

 

紗椰「わかった。オンハビランケンソワカ!!」

 

虚無空間を解除し、先に太一が飛び出す。

 

半蔵「太一、何か情報を掴めたか?」

 

太一「まさかとは思ったけど、親父の復讐相手が四季映姫だったんだよ。時間が間に合わないからフレアをぶち込んで二度と能力が使えない体にした。」

 

後から出て来た四季映姫は、両腕からおびただしい出血に染まっている......

 

魔理沙「......惨い......神様に対して扱い酷過ぎるぜ......」

 

哀「神様にも苦痛を与えないと気が済まないのよ。私、お兄ちゃんと違って神様殺した事無いけど、怨む気持ちは共感できるよ。」

 

本当は哀も神殺しを経験している。だけど真実を知り絶望する事を恐れ記憶をリーダーの能力で書き換えた。

 

ジャック「話が進んでいる所だけど、ティナの自封終わったよ。」

 

ローラ「ごめん皆、自封に入るね......」

 

エドワード「ローラが終わったら俺様か......仲間の為に、命を削る覚悟を持たないとな。」

 

ティナが自封を終え、王室に二人の像が彫刻され紋章が光出す。

 

ローラ「自封に入ると、皆と喋れないの悲しいな......だけど後少しの辛抱よ。リーダー、ティナ、あなた達の元に向かうね......」

 

ナイチンゲールの羽に包まれ、ローラは自封に入る。すると、

 

楓花「ティナが自封終わったけど、神の血を感じるわ......太一、また神殺したの?」

 

見張りをしていた楓花が王室に戻り、映姫に銃口を向ける。

 

太一「殺してはいないけど、シャドウフレアで致命傷を与えた。この閻魔にはリリカ以上の拷問を味わって貰う予定だよ。四季映姫はよ、親父を歪ませた張本人だ。」

 

リリカ「......信じられない......でも太一と哀のお父さんが怨念の塊になった理由が閻魔であるってなんか納得する。」

 

魔神者達は閻魔 蓮が災いの源と考えていた、だけど元凶その物は結局全ての神々。親父の無念は、四季映姫に何も抵抗出来ずに断罪された事だと思う。

 

レミリア「......運命って皮肉ね......父親の仇が本物の閻魔様だったなんて......」

 

フラン「お兄様、お願いだからもう辞めてよ!!これ以上世界を破壊したら、フランがお兄様を壊しちゃうよ!」

 

......フラン、僕には魔神者の王として使命を果たす義務がある......正直な所、親父と同じ過ちを犯してしまうかもしれないけど、だけど王は曲げず、惑わず、逃げず、諦めない。絶望の中で育った仲間達を裏切る訳にはいかないんだよ......

 

半蔵「俺達は自封を終わらせるだけだ。全てが終わったら、もう幻想郷に異変は起こさない。その約束はきっちりと守る。」

 

紫「......異変を起こさない事は感謝するわ......けど、あなた達の自封が終わったとして、幻想郷に危機が訪れるなら許さないわ。」

 

紗椰「いつも通りの日常に戻るだけよ。仮に他の妖怪が異変を起こそうが私達には関係無い。魔神者の邪魔する者は排除するだけ。平和の協定として、魔神者は長い眠りに着く。それだけよ。」

 

長い眠りに着き、今後異変を起こさない為に魔神者の像を各地に設置し、哲学を住人に教える。僕が三途の川を氷河期にした戒めとして......

 

太一「ローラも自封に入った事だし、この際僕達魔神者の過去を教えてあげる。全魔神者が、禁忌を犯した事を全て明かすよ。」

 

ローラの自封も最低1時間位は掛かる。出来る限りの争いはしたく無いし、幻想郷の皆にも納得して欲しいのもある。その為にも、まずは過去を明かし真実を伝えねばならない......

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 




次回予告

魔神者の目的は自封を終え世界を救う。だけどその前に、全魔神者が犯した禁忌の過去を明かさねばならない。リーダー、ティナ、ローラ、エドワード、ジャック、リリカ、楓花、誠太、紗椰、半蔵、哀、我ら魔神者は一蓮托生、己の真実を背けるな。

次回 東方禁忌魔族

禁忌の過去

魔神者は、神に逆らう為に存在する......





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禁忌の過去

投稿ペースがものすごく遅れます......


魔神者13人の内、2人が自封を終わらせる事に成功した。だが全員の自封が終わるまでまだ22時間残っている。

 

太一「幻想郷の皆には僕の過去をある程度まで知ってると思う。だけど、どうして僕達が『魔神者』である理由はまだ教えていないね。」

 

それぞれの過去を全てさらけ出し、魔神者が誕生した真実を伝えねばならない。世界を守る為、そして幻想郷を守る為に......

 

紫「......太一も魔神者も世界を救う為に異変を起こした事は認めるわ。だけど異変を未解決で終わらせる事に関してはどうなの?」

 

半蔵「自封が終われば幻想郷も無事になる。ただし代償として、閻魔の四季映姫の能力は二度と戻る事は無い。」

 

霊夢「神様を憎むのはわかるけど、映姫の能力を奪う事無いじゃない!」

 

本来なら能力を消し去る事はしない、だけど映姫は神の種族閻魔だ。おまけに親父の無念も絡んでいる。

 

哀「私はお兄ちゃんと違ってパパの顔を少しだけしか見ていない。でも、お父さんが閻魔様に苦しい思いを受けた悲しみを無視する事出来ない!」

 

哀は感情が激しくなると魔法が発動し、ジャンヌの炎で映姫の首を締め上げる!

 

映姫「......助......け......て......苦......し......い」

 

紗椰「哀ちゃん落ち着いて!今この場で映姫を殺したら戒めを破る事になるよ!」

 

太一「大丈夫だよ。蓬莱の薬を打ち込んだから簡単に死ぬ事無いさ。」

 

神に対して酷い扱いしかしない理由はただ一つ、魔神者の本能であると同時に親父の復讐を晴らす為でもある。

 

幽々子「......どうしてあなた達は神様に対して憎しみや怨みが強いの?何もそこまでやり過ぎる事無いじゃない!」

 

エドワード「神と言う種族は絶対的な力を持ち、人間に何かしらの欠点を与える愚かな者だ。俺様はその存在を許す訳にはいかないんだよ......」

 

リリカ「私達が神を殺す最大の理由は、人類と言う大切な存在を守る為にある。幻想郷の教育である外の世界の神様は、あなた達のような優しさは持たない者ばかりなのよ......」

 

幻想郷に来てからは神に関する種族がいない事を願っていた。だけど現実は甘く無い、けど幻想郷の神を殺せば家族を殺す事と同じ事になる。すると、

 

バゴオオオオオオオオンンンンンン!!!!

 

零「取り込み中だったらごめんよ。勇儀を倒したから合流するぜ。」

 

上半身裸の零が勇儀を担ぎ上げた状態で王室に入る。

 

魔理沙「幻想郷最強の鬼が......担ぎ上げられてる......」

 

零「殺しはしてないぞ。久々に死闘で本気出した結果さ。」

 

勇儀「............」

 

血塗れ姿の勇儀は気絶したまま返事が無い。鬼であるからこそ無事でいるが、両腕と両足が破壊された状態はあまりにも酷い。

 

ジャック「自封の前なのに無茶するわね......背中の刺青痛くないの?」

 

零「全然平気だ。まぁ幻想郷の皆に阿修羅の刺青を初めて見せる事になったけどな。」

 

妖夢「怖い......太一とは違う恐怖を感じる......」

 

零はヤクザではないが、修羅の道を歩み続ける事を誓い刺青を入れている。殺人拳法紅蓮流の継承者であるからこそ、自ら戒めを作り守り続ける使命がある。

 

太一「神を殺す理由はただ一つ、我ら魔神者が全てを統一する王である事だ。まぁ、それ以前に数えられない程の禁忌を犯し続けた僕達が世界、宇宙を統一すればもう我々に逆らう者が誰もいなくなるからね。」

 

紫「......この世を統べる神が全て消えれば自然に世界は崩壊する。あなた達魔神者が世界の柱になったら独裁者になるわよ?」

 

バハムート「そうでもしなければ神が生き残る。自らを封印し、王の力で神々を滅ぼす。これ以上同じ魔神、相棒達を苦しめたくない。」

 

本来は幻想郷の神を殺さねばならないが、リーダーが幻想郷生まれである事、僕と哀の母親が八雲 紫である事、そして魔神者が幻想郷に色々と関わり過ぎてしまった事。故に閻魔を殺せば逆に世界を滅ぼす事になってしまう。

 

紗椰「分かりやすく言うなら、幻想郷の神を殺さない代わりに私達は自封し戒めを創る。リーダーとティナの像を良く見ると言いわよ。」

 

パチュリー「......天地蓬莱 不知火 亮治......物理万象 ティナ・ライオネル......紋章に文字、あなた達の魔神解放の言葉に似てる......」

 

誠太「おいら達は魔神解放する際に言ってる言葉はあくまでも解放の言葉。禁忌の魔神と完全に一つになる言葉を刻む事で、おいら達自身の力を完全制御する事が出来る。」

 

禁忌の魔神はあくまでも力を一時的に解放する枷である為、完全に制御する事が出来ない。実質太一が魔神解放し、何度が暴走していた為に魔神も苦労している。更に、

 

フラン「そういえばお兄様、右胸に白い花があったの気のせいかな?お風呂上がりの時にチラッって見えたよ。」

 

半蔵「......色々と話す事が多くなるな......俺達魔神者はヤクザ組織と同じように、全員刺青を入れている。」

 

現時点魔導防衛軍は完全に崩壊した為、レジスタンスである魔神者が世界を支配している事なる。だが防衛軍の残党が残っている事や、神を信仰するもの、神に関する種族の生き残り、哀が仲間になってからも色々と問題が残っている。

 

リリカ「結束を強める為に盃を交わし、魔神者の象徴として皆に刺青を入れたの。まぁ私自身の刺青はローラにお願いしたけどね。」

 

本当は刺青を入れる予定はなかったが、魔神者である証を見せる為に龍が如くのような刺青を哀を含め全員入れている。

 

エドワード「そろそろ本題に入るか。俺様様魔神者は神殺しの人間であると同時に、不老不死になってしまった愚か者でもある。まぁ、何度も生死を彷徨い続けた結果だ。何人の神様殺しても変わらないや。」

 

メアリー「エド......魔神者になっても、変わらないんだね......アン、あなたの息子が会いに来るわよ......」

 

 

 

 

 

 

 

 

40年前............

 

 

 

 

 

 

 

悪魔の海賊王 エドワード・ティーチは生まれながらの海賊であり、父親も母親も海賊である。ただ父親はエドワードが生まれて半年後に死亡し、父親を知らないまま育った哀れな子供。だが、

 

エドワード「ママ!俺、強い海賊になりたい!」

 

???「どっかの誰かさんと同じ台詞ね。メアリー!出港準備するよ!」

 

メアリー「野郎ども!冒険の始まりだ!」

 

豪傑海賊団船長のメアリー・リード、そして女海賊最強のアン・ボニーはエドワードの母親であり西洋刀の達人である。

 

エドワード「ママ!船長!今度は何の宝を探すんだ?」

 

アン「......海神ポセイドンの三叉槍、トライデントを手に入れるわ。」

 

トライデントはポセイドンの神器。今まで多くの海賊が挑戦したが、生きて帰った者は未だにいない。豪傑海賊団も何回か挑戦しているが、仲間を犠牲にしてしまった事を後悔し避けていた。

 

メアリー「最近の情報じゃ、神殺しの人間が秘宝を手に入れた者がいるんだ。名前はわからないが、今度こそ手にトライデントを手に入れ、私達が史上最強の海賊なる!」

 

アン「それに、エドワードの誕生日プレゼントを神様の心臓を手に入れたら誰も手出し出来なくなるからね。」

 

当時エドワードは6歳の誕生日を控えていて、海賊団は最高のプレゼントを神宝にする事を考え航海をしている......

 

 

メアリー「......今日の波は荒れてるな......秘宝が眠る場所に嵐来る。神様を越える時が来たんだな。」

 

アン「出来る所ならエドがお眠りしている間に通り抜けたいわね。」

 

神宝トライデントに近づくにつれて荒波が激しくなり、舵取りが困難になってくる。更に、

 

アン「......メアリー、最悪の事態よ......この方角だと嵐に巻き込まれるわ......」

 

メアリー「私の勘が当たると思わなかった......だけどよ、嵐の中に人影が見えるのは何故だ?」

 

嵐の荒波は船乗りにとって最悪の環境だ。だが豪傑海賊団はどんな困難な状況でも諦めず、己の力で宝を手に入れる。その時、

 

船員「船長大変です!海神ポセイドンが攻撃を仕掛けて来ました!」

 

メアリー「野郎ども!大砲を喰らわせてやれ!」

 

アン「面舵いっぱい!放て~!!」

 

側面大砲でポセイドンに砲弾を喰らわす!だが、

 

???「......効かぬ......生ぬるいな......」

 

アン「そんな!クラーケンを殺した闇砲弾が全く通じないなんて!?」

 

メアリー「......ポセイドンは人間と同じ体の構造している。だったら急所に狙い撃ちするんだ!」

 

神とて体の構造は人間と同じ、だがこの決断が仇になる事を知らなかった......

 

ポセイドン「......これまで多くの人間と同じだな。文字通り海の藻屑になるが良い......」

 

トライデントを構えたポセイドンは、大海の渦を発生させ船を奈落に引きずり落とす!

 

アン「メアリー!このままだと船が沈むわよ!」

 

メアリー「取り舵いっぱい!渦を利用して大砲を撃ち込め~!!」

 

闇砲弾をポセイドンに放ったその時、最悪の事故が発生した............

 

バシュンンンンンン!!!!

 

アン「......ヘ?......」

 

アンの胴体が、ポセイドンの攻撃により貫通していた......更に、

 

ポセイドン「......寝ている子供には知らぬまま眠るが良い......母親が待っているぞ......」

 

メアリー「野郎......エドワードも殺す積もりなのか!?」

 

子供であるエドワードにとどめを入れるポセイドン、その瞬間......

 

蓮「サモンズブレイク 凍てつく波動!」

 

大海の渦が氷河期に変化する!

 

ポセイドン「......!貴様は、閻魔 蓮!!」

 

蓮「我の悲願の為に、全ての神を殺しに来た。サモンズブレイク ビッグバン!!」

 

蟹の腕に変形した蓮は、強烈な魔砲で大海ごとポセイドンを撃ち殺す!!

 

 

 

 

ポセイドン「......貴様......いずれ神がいない事を......後悔するぞ......」

 

メアリー「嘘だろ......たった一撃で神殺しした人間がいるなんて......閻魔 蓮、噂以上の強さだ......」

 

メアリーは神殺しを簡単に達成する閻魔 蓮に魅了されているが、

 

アン「......私......もう助からないわ......」

 

重傷のアンは生死の境目まで来ている。更に、

 

エドワード「ママ......助けて......」

 

ポセイドンの波を受けたエドワードも同じく重傷を追っている。

 

メアリー「エド!アン!お願いだから死ぬんじゃねぇよ!」

 

蓮「......我がなんとかしてみせる。魔神幽体!」

 

蓮は幽体離脱をし、二人の体内を調べる。

 

蓮「......本来はしたく無いが、命を助けるには禁忌の魔神と契約せざる終えないな。」

 

メアリー「禁忌の魔神?それはいったい......」

 

蓮「分かりやすく言えば悪魔の血を借りると言えばいいだろう。ただし、二度と人間に戻れなくなる。」

 

メアリー「......畜生......せっかくエドワードの誕生日なのに、アンといつまでも航海する約束果たせないじゃねぇか......二人よ、唯一の家族なんだよ......」

 

当時の神殺しは閻魔 蓮ただ一人だけであり、神殺しの人間がいる事が当たり前の時代ではなかった為、他者を魔神契約させる事をしなかった。

 

蓮「メアリーと言ったな......私の力でお前を魔神し、その子供に魔神契約をして貰う。」

 

メアリー「アンはどうするんだ?」

 

蓮「この子供がいずれ神殺しの海賊王と呼ばれるよう、肉体と魂を一つにする。」

 

メアリー「ふざけるな!アンはエドワードといつまでも一緒に航海すると誓ったんだぞ!?」

 

蓮「......今アンが喋れたらなら、子供の為なら肉体も魂も一つになって航海すると言っている。良く見ろ、アンの顔を......」

 

既にアンに昏睡状態だが、蓮の言葉に反応し涙を流している。

 

メアリー「アン......わかった、私を魔神にしてくれ。それとエドワードに、いつか母親の存在を思い出せるようにして欲しい。」

 

蓮「......我は汝 汝は我......海神殺しの海賊王エドワード・ティーチ、反逆の髑髏を掲げ鋼の肉体で大海を支配せよ!魔神契約、メアリー・リード!!」

 

当時禁忌の魔神その物は存在しておらず、現に閻魔 蓮は多種多様の能力を持ちすぎている事を悩んでいた。いくつか能力を受け渡し、いずれ願いが叶う事を希望に、他の者に託していった。

 

蓮「.....海賊王 エドワード・ティーチ、大人になったら母親の元に会わせる。絶対にな......」

 

メアリー「......エド、豪傑海賊団は不死身だからな......」

 

 

こうしてエドワードは魔神者となり、鋼体の能力と禁忌の魔神と契約し今に至る............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エドワード「......懐かしい思い出だな......メアリーは俺の母ちゃんを知っているけど、実際にあった事ねぇんだよな......」

 

幽々子「妖夢見たいに、肉親がいない魔神者がいたなんて知らなかったわ......」

 

改めてエドワードの過去を知り、色んな意味で完敗した。二人の母親に愛され育ち神殺しをなし得た海賊王。自封が終えた二人も、涙を流している......

 

ジャック「......今度は私の過去を話してあげる。しっかり聞いてね。」

 

 

 

 

全魔神者の知られざる過去、少しずつ明かされる事に幻想郷の異変解決者達はどう受け止めるのか............

 

 

 

 

 

次回に続く......

 

 




全魔神者は結束の為に刺青を入れている。エドワード・ティーチの刺青は背中に髑髏、両腕に炎の刺青。本人曰く己は如何なる困難、死地であろうと必ず乗り越える事を証明する意味を示す。



次回予告


魔神者の過去は人それぞれだ。だが神殺しの宿命に逃れる事は出来ない。エドワードに続けて過去を明かすジャック・ザ・リッパー、殺人鬼に隠された驚愕の真実とは?


次回 東方禁忌魔族


甲賀忍×殺人鬼

魔神者は、神に逆らう為に存在する......


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甲賀忍×殺人鬼

投稿ペースはのんびりいきます。持病もあるのでご了承ください。


魔神者エドワード・ティーチの過去を聞き、海賊の悲しい物語を知った。母親の肉体と、船長の魂が禁忌の魔神である事を自分自身初めて知ったエドワードも、内心涙を流していた。

 

エドワード「......もう時期ローラの封印も終わりそうだな。メアリー、ママ。俺様を、神殺しの魔神者にしてくれて......ありがとう......我が胸に......反逆の髑髏を掲げよ............」

 

2時間後、ローラは自封を終え像となり、エドワードも自封に突入する。

 

半蔵「反逆の髑髏か......海賊の誇り、二人の母親から授かりし慈愛......千尋に少しでも幸せな生活を......」

 

魔神者の過去はお互い共有した事なかったが、半蔵の千尋と言う名に違和感が......

 

咲夜「......半蔵様、千尋と言う女性は誰ですか?」

 

半蔵「............」

 

正直半蔵が沈黙している時は何か秘密を隠している時だ。これまで多くの秘密を抱えてきたけど、今度はどんな秘密なのか気になる。

 

紗椰「そういえば半蔵、ジャックと対面している時いつも目線反らしているの何故?」

 

半蔵「......リーダーにも内緒にしていたが......秘密を言うべきなのかわからない......」

 

忍には多くの秘密を抱えているが、これ程悩む半蔵は今まで見たこと無い。時間が過ぎた時は大体忘れている事多いけど、この悩み方は深刻な物かもしれない。

 

ジャック「半蔵......少し前の事だけど、私の額に『甲』の血文字描いた事、覚えてないと言わせないよ。」

 

半蔵「ジャック、いや望月 千尋......今までお前の記憶を消した事を許してくれ......」

 

ジャック・ザ・リッパーの本名は望月 千尋である事は半蔵とリーダーしか知らず、ジャック自身も知らない。ある程度記憶が消された状態の為本人も違和感を持っている。

 

零「半蔵、ジャックの記憶を消してまで隠したい真実って何だ?魔導防衛軍が滅びている今こそ教えて欲しい。」

 

半蔵「......千尋は伊賀流忍の敵対流派、甲賀流忍の抜け忍だ。故に、俺と同じ親殺しを経験している......」

 

時空の殺人鬼が半蔵と同じ忍一族である事に皆驚愕してしまう。今は魔神者の仲間として受け入れているジャック・ザ・リッパー。だが本名の望月 千尋と言う名と、伊賀忍の敵対流派、甲賀忍の抜け忍である事をこの場にいる皆は初めて知る............

 

 

 

 

 

 

 

 

日本 伊賀の里にて............

 

 

???「半蔵、甲賀一族を後少しで滅ぼす事が出来る。長年続いた宿命を終わらせるぞ。」

 

半蔵「必ず甲賀忍を滅ぼし、親方様、そして我ら伊賀一族の為に使命を果たします。」

 

35年前、伊賀忍と甲賀忍の宿命戦争が続いている中、当時の半蔵は伊賀宗家の若頭として活動していた。忍は当時階級制で統治され、一般兵、隊長、若頭、組長、頭領の順に位が上がり。半蔵は最年少で若頭の地位を得ている。

 

一般兵「親方様!甲賀忍が里に攻撃を仕掛けて来ます!」

 

親方「半蔵、私は他の若頭と共に里を守護する。お前は甲賀忍を始末しろ!」

 

半蔵「御意!!」

 

忍は基本隠密行動を中心とする事が多いが、服部 半蔵は隠れぬ鬼忍の異名を持つ事から戦闘術はトップクラス。だが半蔵が現地に着いた時は、あまりにも異名な光景だった......

 

半蔵「......何が起きているんだ......伊賀忍と甲賀忍が相討ちになる事は当たり前だが、半分以上が首を切り裂かれている......」

 

人間の急所である首が綺麗に両断され、攻めて来たはずの甲賀忍も何名が首だけ両断された死体が転がっている。

 

ジャック「......もしかして見られたかな?まぁどっちにしろ、私があんたを切り裂いてあげる。」

 

半蔵「仲間まで殺す甲賀忍など、俺は許さん!!」

 

ガギィィィィィィンンンン!!

 

忍者刀を抜いた半蔵とジャックがぶつかり合う!!

 

ジャック「この感触、あんた鬼忍ね!」

 

半蔵「俺と対等に戦うには修羅道を歩む覚悟がなければ意味はない!火遁 炎車斬り!!」

 

敵対流派であるからこそ、お互いの忍術は全く違う。すると、

 

 

 

カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ............

 

 

半蔵(何の音だ?甲賀忍の飛び道具とは思えない音だな......)

 

伊賀忍は甲賀忍の飛び道具をある程度把握しているが、聞いた事無い音に違和感を持つ。そして、

 

ジャック「禁忌術 鉄器照射!!」

 

袖から鋼鉄の手裏剣が飛び出し、刃が分裂し半蔵を襲う!!

 

半蔵「なんだそれ!?甲賀忍に繊細な技術があるのか!?」

 

ジャック「奴らと一緒にしないでもらえる!?私はあなた達伊賀忍も甲賀忍も憎き存在なのよ!」

 

半蔵「ちょっと待て、伊賀忍ならともかく甲賀忍も目の敵にしている理由は何故だ?」

 

ジャック=望月 千尋は甲賀の抜け忍である事は現時点で誰も知らない。服部家と望月家には長い因縁があり、ジャック自身名乗る事が嫌いである。

 

半蔵「......お前、望月の末裔か?妙に糸の臭いがする。」

 

ジャック「甲賀流忍術 網蜘蛛刃!!」

 

背中から大量の糸が掃射されると同時に、刃が半蔵を襲う!!

 

半蔵「やっぱりな......だけどそのからくり兵器は甲賀でも伊賀でもねぇ、何処で仕入れた?」

 

ジャック「殺人鬼は即製品よりも特注品を身につけるのよ。事実、この忍術は誰もした事無いからね。」

 

忍術にも様々な種類があるが、巻物を使う古代術もある。ジャックの場合詠唱を省略する為に両腕、両足、背中に術文字を刻み入れ瞬時に発動している。だが、

 

ジャック「!?痛みの感覚が、薄くなってきた......」

 

術文字を体に入れているのか、触覚が消えている事を後から気付いてしまう。

 

半蔵「噂に聞いた事あるが、禁忌 呪詛憑依を使う者がいるとはな。お前、その術で何人殺して来た?」

 

ジャック「さぁね......家族にも憎まれたけど、この禁忌術のお陰で星の数程殺したからもうわからないんだよね。」

 

恵まれた育ちの半蔵とは真逆の千尋、だが殺しをしなければ生活出来なかった事を考えると少し同情してしまう。

 

半蔵「......俺も甲賀の忍を殺した事はある、だけど怨みで人を殺した事は一度もない。死体を見ると切り裂きジャックみたいで吐き気がする。」

 

ジャック「仕事の時はジャック・ザ・リッパーって名乗るけど、私の本名は望月 千尋。忍を滅ぼす殺戮者よ!」

 

ジャックが半蔵の喉元に手裏剣を投げたその時!

 

蓮「サモンズレギオン 聖なる審判アレキサンダー!!」

 

二人の間に召喚獣が出現し、争いを止める!

 

半蔵「何が起きた!?地面を焦がすレーザーは一体......」

 

ジャック「邪魔者がまだいるとは思わなかったよ。先に始末してあげる!」

 

忍の争い関係無い蓮は当然狙われるが、あからさまな攻撃を難なく受け流す。

 

蓮「やれやれ、せっかくの才能を無駄にするのは良くないぜ。お前達二人は神殺しにふさわしい精神力があるからな。」

 

半蔵「神殺し?......噂で聞いた事あるが、閻魔 蓮と言う名前か?」

 

蓮「いかにも、そして私は選ばれし者達を探しに旅している。」

 

現時点で神殺しの能力を他者に渡す事は信じられない話だが、すでにエドワード・ティーチに能力を受け渡して1ヶ月後の為、蓮自身影響無い。

 

ジャック「信用出来ない話だけど、先に半蔵を始末させて頂戴。伊賀忍は憎しみの対象だから。」

 

蓮「両親殺しの影響か、殺戮レベルが錯乱しているな。スウゥゥゥゥゥゥ......忘却!」

 

ジャック「!?......ZZZ.....」

 

額に指を当て、魔力を注入し記憶を忘却させている。この術を解除する方法として、額にその者が最も関わりのある漢字一文字を血で描く事で元に戻る。

 

蓮「半蔵、お前には申し訳ないが、望月 千尋の封印解除の鍵番をお前に任せたい。」

 

半蔵「何故俺なんだ?」

 

蓮「この娘には、平和な生活を送らせたい。魔神者だが、一人の人間である事を教えてあげなければ最悪の殺戮者になってしまう。」

 

千尋は憎しみや怨みの中で育ち過ぎた為に友愛と言う物を知らない、蓮自身神殺しを続けている事も悟っている。だからこそ殺戮者にしない為に枷をつける必要がある。

 

半蔵「......一つ聞く、魔神者は他にもいるのか?」

 

蓮「今は半蔵と千尋を含めて3人しかいないが、いずれ13人の魔神者が揃う。その日まで、千尋を一人の人間として育てて欲しい。」

 

半蔵「......いつか俺が頭領になる予定だったが、里を裏切らねばならないのか......」

 

伊賀忍の若頭である以上、里を裏切る事は許されない。だが里を捨て自由の道を歩む事が出来る。

 

蓮「忍の宿命はあまりにも醜いが、魔神者となれば真の自由を手に入れる事が出来る。里は俺に任せろ。だから千尋と共に逝け、酒呑童子。」

 

半蔵「真の頭領として、俺は成すべき事を果たす。」

 

ジャック「......私......誰?」

 

記憶忘却術で気絶したジャックが目覚め、混乱している。

 

蓮「いつか会う時まで、千尋をよろしく頼む。さらばだ!」

 

半蔵「待ってくれ!俺は......」

 

気づいた時には蓮の姿が消えている。神出鬼没の怪盗のように......

 

ジャック「......ねぇ、変なメモ書きあるよ。」

 

半蔵「参ったな......記憶喪失の千尋をどうすれば......?このメモ書きは一体......」

 

蓮は去り際に、半蔵と千尋にメモ書きした手紙を見る。すると、

 

『服部 半蔵、汝の名は酒呑童子、望月 千尋、汝の名は卑弥呼。合言葉は超越憑依、真実即滅。能力はいずれ解る。』

 

半蔵「そもそも忍に能力つける必要無いと思うけど、何の為になるんだ?」

 

ジャック「わからない。とりあえず野宿しようか。」

 

よくわからないまま二人は野宿する事を決め、疑心暗鬼状態で過ごす............

 

 

 

翌日......

 

 

ジャック「......おはよ......野宿慣れてるけど、変に寝れなかった。」

 

半蔵「俺もだ、しばらく面倒な事になりそうだな......」

 

この日を境目に半蔵も抜け忍と同じ状態になり、神殺しの鬼が二体誕生した瞬間でもあった.....そして今に至る............

 

 

 

現在............

 

 

レミリア「......親にさえ怨まれ、殺戮のまま育ったジャック・ザ・リッパー。私が初めて咲夜と出会った時とほぼ同じね......」

 

半蔵「俺は忍の里を抜けた後、親方と頭領を殺し自由を手に入れた。だが払った代償はあまりにもデカ過ぎた......」

 

伊賀の里を自らの手で破壊してしまった半蔵は今でも仲間を裏切った事を後悔している。だが甲賀の里も滅びた事を知った時は自然と胸を撫で下ろし、争いが無くなった事を安心した。

 

酒呑童子「我も半蔵と千尋には申し訳ない事をした。何百年続いた伊賀と甲賀の戦争を共倒れにするしかなかった。忍耐強いお前でも耐えられない辛さを与えた事を......」

 

ジャック「......私の名前は......ジャック・ザ・リッパー......昔の名前...........」

 

半蔵「もう包み隠す事は出来ないか......ジャック、お前の本名は望月 千尋だ。俺と同じ、忍一族の末裔だ。」

 

ジャック・ザ・リッパー自身、本名を捨てたつもりでいたが半蔵の一言で全てを思い出している。自分が家族に憎まれ、里からも終われ切り裂き殺人鬼の名を借りて生きた事も全て、仲間の魔神者との楽しい思い出もあるが、何よりもショックなのが半蔵が全てを隠していた事である。

 

卑弥呼「余はお主が記憶が戻る事を恐れていた。お主が人間らしい生活を失う事をな......」

 

ジャック「......皆と生活している内に、本名を知らずに済むと思ったのに......半蔵が全て知っている理由が私にはわからない......どうして?同じ魔神者なのになんで真実を隠していたの?」

 

半蔵「己の名を捨てようが、忍一族の血は捨てられないんだよ。魔神者で唯一お前だけ、愛を知らないまま生きて欲しくなかった。千尋、もうお前は抜け忍でも何でも無い。同じ魔神者であり、家族だ。」

 

同じ魔神者であるからこそ、過酷を乗り越え生きてきた。不老不死の哀しみも、神殺しを続けても、魔神者同士誰も傷つける事は絶対しない。

 

ジャック=千尋「......ああああああああああ!!」

 

楓花「ジャックが......泣いている......」

 

子供のように泣きじゃくる千尋を、半蔵は無言で抱き締めている。

 

零「......ジャックの本名を初めて知った。千尋と言う可愛い名前があったんだな......」

 

誠太「おいらも初めてだよ。自分の名前を捨てたい程辛い過去があった事に驚いた......」

 

千尋は感情を取り戻し、殺人鬼の仮面が崩壊した。

 

千尋「......皆、もう自分を少しずつ終わっているんだね。そう言えば、太一って起きてるの?」

 

太一「起きているけど、どうした?」

 

千尋「今後女湯に入るの禁止、寝起きのお着替えは自分でやって頂戴。」

 

哀「......お兄ちゃん?男なのに女湯入っているの?......」

 

ジャックの記憶力が優れ過ぎて余計な一言がどんどん出てくる。哀には知られたくない事を暴露されたな......

 

魔理沙「まぁまぁ落ち着けよ。それより気になるのは、勇儀が未だに目覚めない程戦った零の話を聞きたい。」

 

美鈴「そうですよ!鬼を越えた修羅王の話が聞きたいです!」

 

本来なら勇儀は目覚めているはずだが、まだ気絶した状態を見ると零の強さが桁外れである事が気になる。

 

零「......俺も過去を明かす。まぁ、ゆっくり聞いてくれや......」

 

紅の修羅王 零 龍李が勇儀とどんな死闘を繰り広げられたのか、そして零の過去、今ここで明らかになる............

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 

 




服部 半蔵は背中に鬼、盃、桜の刺青を刻み、対してジャック(望月 千尋)は虎、笹、月の刺青を刻んでいる。元々忍は刺青を入れる事を禁じていたが、抜け忍という立場に追い込まれ無い為に入れた。半蔵は己の魔神酒呑童子の生きざまを表し、対して千尋は自分が憧れた理想の人格を表している。


次回予告

自封を完了した者は現時点で3人、残りの魔神者は次々と己の過去を明かす中、零が勇儀と死闘を繰り広げられた事は魔神者意外知らない。幻想郷最強の鬼を凌駕した紅の修羅王零 龍李、その生い立ちとは一体......

次回 東方禁忌魔族




自封は着実に進んでいる中、死闘を終えた勇儀が未だに目覚め無い。殺人拳法紅蓮流伝承者 零 龍李が鬼を凌駕する程の強さ、そして予想を越えた生い立ちが、今ここで明らかになる......

次回 東方禁忌魔族

阿修羅王の死闘 邪法の釈迦如来

魔神者は、神に逆らう為に存在する............




※ジャック・ザ・リッパーと望月 千尋は同一人物です。


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阿修羅王の死闘 邪法の釈迦如来

投稿ペースは不定期です。ゆっくりしていってね。


自封は着実に進んでいる。現時点幻想郷の者達と戦闘はしてないけど、いつ勃発するかわからない。すると、

 

勇儀「............あれ?......ここは......何処だ?」

 

気絶していた勇儀がようやく目覚める。

 

魔理沙「勇儀!もう大丈夫なのか!?」

 

勇儀「......なんとかな......だけど、体が動かねぇ......」

 

自封を行っている間、勇儀は零と死闘をしていた事は覚えているが、鬼自身の自己再生能力が遮断され身動きできない状態でいる。

 

零「......ようやく目覚めたか勇儀、残念だけどエドワードはもう自封に入ったぞ。」

 

勇儀「そうか......せめて、もう一度エドワードと飲みたかったよ......」

 

エドワードは一度地霊殿で勇儀達と宴会している事もあるが、海賊の荒々しい生きざまに惚れ、勇儀はエドに恋している。

楓花「エドが惚れた女って星熊 勇儀だったんだ。最近日本酒の空瓶が多い理由が意外に恋している事だったのね......」

 

メンバーで一番の酒豪であるエドは多くの酒を足しなんでいるが、自封の1週間前は酷い泥酔状態であった。理由は、勇儀に二度と会えないと知って酒で全てを忘れようとしたからだ。

 

太一「零が勇儀と死闘していたのは3時間位前だけど、どうやって勇儀をボロボロにしたんだ?」

 

零「単純に強かった。今は普通に立っていられるが、ここに来る30分前は全く動けなかった......」

 

 

 

 

 

 

 

さかのぼる事3時間前......

 

 

 

零「......人里以来だな、星熊勇儀......」

 

勇儀「ようやく決着が着く事考えると嬉しいぜ、零......」

 

王室から離れた場所で対峙する二人、人里では零が勝ち逃げした状態だった事からお互い納得していない為、この場で死闘が出来る事に感謝している。

 

勇儀「闘う前に聞きたい事がある。お前達魔神者は、本当に幻想郷を救う為に自封するのか?」

 

零「あぁ。世界の神を滅ぼす為に、そして俺達自身の為に幻想郷を救う。これ以上過ちを犯したくないからな......」

 

魔神者全員神殺しの経験を持つと同時に過ちも犯している。ジャックと半蔵は家族を自らの手で殺し、誠太は妖夢の叔父を怨殺。他のメンバーも色々と罪を重ねている。

 

零「無類力士!汝の名は雷電為右衛門!」

 

上着を脱ぎ捨て、上半身裸になり零は戦闘態勢を構える!

 

勇儀「凄い肉体美だな......背中に何か紋章でもあるのか?」

 

零「紅蓮流の伝承者は、阿修羅の化身を背負う覚悟がなければ意味はない。さぁ、死闘を始めようぜ!」

 

勇儀「そのつもりだよ!」

 

バゴオオオオオオオオオンンンン!!

 

鬼の拳と修羅王の肘が同時にぶつかり合い爆音が響く!

 

勇儀「同じ技が何度も通用すると思うなよ!?って殴った拳が痛てぇ......」

 

零「肘を砕くつもりだったけど、骨が軋むぜ......」

 

斬風絶牙で脳天を狙ったが、勇儀のアッパーカットで相討ちになった。人里で紅蓮流の技を体感している為、同じ技は通用しない。だが次の瞬間、

 

勇儀「鬼符改 金剛螺旋!!」

 

勇儀は怯むどころか強引にラリアットで薙ぎ払う!!

 

零「ガハッ!?エドワードが苦戦する訳だ、パワーだけなら雷電以上だ......」

 

勇儀「どうした!?もっと本気でかかって来な!」

 

雷電「鬼には修羅の力だ!零、踏ん張れ!」

 

零「紅蓮流 昇炎脚!」

 

サマーソルトキックで勇儀の顎を蹴り上げる!

 

雷電「零、大丈夫か?」

 

零「はっきり言って強い......半蔵の酒呑童子やエドワードの鋼体とはまるで違う......」

 

勇儀「楽しいねぇ!だけど零、あたいの方が上手だったな。」

 

現時点で言えば零は圧倒的に不利だ。零の神速と雷電の筋力を持っても打ち負けてしまう。そこで、

 

零「スゥゥゥゥゥ............爆(ゲン)!!」

 

バギィィィィィィンンンンン!!

 

紅蓮流奥義 崩爆音閃で勇儀を突き飛ばす!!

 

勇儀「!?何をした!?」

 

直撃した勇儀には何が起きたか理解不能、気付いていないが零は勇儀の鼓膜を爆音で破ったからだ。だが、

 

零「ガバッ!?」

 

至近距離で放った為、反動で吐血してしまう......

 

雷電「このままではお前さんの命が持たない......魔神武装するずら。」

 

零「やむを得ないか......臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 前 行!仙道術禁忌 阿修羅解放!」

 

九字印を唱え魔神武装を行う!

 

勇儀「九字印なんて大したこと無いぜ!四天王奥義 三歩必殺!」

 

ガシッ!?

 

零「......雷電、ありがとよ.....」

 

渾身の一撃を片手で受け止める!更に、

 

勇儀「拳が、離れねぇ!?」

 

零「紅蓮流奥義 蒼雷返し!」

 

懐から拳を鳩尾に叩き込む!

 

勇儀「ゲボッ!?パワーが......更に強くなった?」

 

零「もう武人とか関係ねぇ......全て死闘で終わらせてやるよ......」

 

魔神武装した零は人間としての人格は消えている。白髪化し、前歯が牙になった姿はまさに鬼を越える修羅。その魔神武装の名は......

 

 

『白羅の紅龍』

 

勇儀「......そう言えば、魔神者に同じ九字印使う奴がいたな......だけど最後の言葉だけ違う気がする。流派でもあるのか?」

 

零「仙道士は天台宗の九字印を使う。紗椰とは正反対なんだよ。」

 

九字印にも種類があるが、紗椰は真言宗の陰陽道を使用している。魔神者同士の対立はあまりないが、家系による対立は魔神者にもある。半蔵と千尋のように......

 

零「......こんな事言うのもなんだが、降参した方が身の為だぞ。」

 

勇儀「今さら退く事出来ないさ。喧嘩で先に降参したら鬼の恥だからな!」

 

警告を聞くどころか押し退ける。これが鬼ならではのプライドのもあるのか、勇儀は決して諦めない。すると、

 

零「もう知らねぇぞ......紅蓮流仙道術 幽幻の白霞!」

 

自身を回転させ、白霧を発生させる!

 

勇儀「......なんだ......視界が、白く......」

 

零「正攻法じゃお前を倒せないからな。少し手段を増やしていくぞ。」

 

紅蓮流はあくまでも殺人武術だが、仙道術になると自身の強化や相手を妨害する魔法になる。本来の仙道術も詠唱を唱える必要があるが、零は詠唱が不可能な為、使用出来る術が限られている。

 

零「もう一つおまけだ!紅蓮流仙道術 黄泉世界 嘆きの怨霊魂!」

 

なんと零はその場を黄泉の世界に変え、死者の魂を解き放つ!

 

勇儀「怨霊は見慣れているんだよ!むしろホームグランドにしてもらってありがとな!」

 

零「勘違いするな、嘆きの怨霊魂はあくまでも俺の力を高める為にあるからな!」

 

地底では怨霊が野放しの無法地帯である為、勇儀は慣れている。だが零の場合、闘った相手を殺し、魂を喰らうもう一つの姿を持っている。当然、

 

ガブガブガブガブ............

 

雷電「零!これ以上魂喰らうとオーバーフローになるぞ!」

 

零「禁忌技を使用するにはオーバーフロー寸前の状態にしないと意味ないんだよ!雷電、歯を食いしばれ!」

 

阿修羅の刺青も今まで以上に赤く染まり、両腕両足には稲妻が浮かび上がる......だが、

 

勇儀「これがお前の本気か......真正面から来なよ!!」

 

逃げる事なく、仁王立ちで迎える!

 

紅蓮流は武術と仙道術の2つの流派があるが、継承出来た者は素手で神殺しを達成した零 龍李のみ......

 

零「紅蓮流禁伝奥義 神殺・暴龍虎乱撃!!」

 

不規則に放たれる拳と脚が同時に勇儀を襲う!!

 

零「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!」

 

ドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガドガ!!

 

勇儀「ガアアアアアアアア!!」

 

勇儀も負けじと連打で対抗する!!だが次の瞬間!

 

ガシッ!

 

零「紅蓮流禁伝奥義 夢幻双砲弾!!」

 

両腕で勇儀を掴み、下から槍を突き刺すように両膝蹴りを喰らわす!

 

零「喰らいやががれええええええええ!!」

 

バゴオオオオオオオオオオオオオオンンンンンン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇儀「..................」

 

零「はぁ......はぁ......倒したぞ......」

 

雷電「終わったか......零、神殺し並みに大変だったな......」

 

四肢を破壊し、喉元も切り裂いた為勇儀は完全に気絶している。

 

零「太一達が、自封を成功する事を願うよ......雷電、お互いありがとな......」

 

雷電「......ごっつぁん!」

 

零「再謝(サイチェン)!」

 

時間にして2時間15分、長い死闘は零 龍李の勝利に終わり、30分程仮眠し、そして今に至る............

 

 

 

 

 

 

 

 

王室にて............

 

 

 

零「......勇儀と随分長い喧嘩だったよ......久しぶりに本気出してすっきりした......」

 

紗椰「......お疲れ様。己の道を最後まで諦めない、あなたの死闘はいつまでも歴史に残るわ......」

 

常人では計り知れない激闘を零 龍李はたった2時間程で鬼の勇儀を倒したのだ。すると、

 

永琳「......ちょっと調べたけど、あなた達魔神者が生身でも普通でいる理由がわかったわ。蓬莱人と人間の混血種である事がわかったわ。」

 

鈴仙「ローラさんの所持品も少し拝見させてもらいました。薬品の調合書を見たのですが、お師匠様の手法に類似しています。」

 

王室を離れていた永遠亭組が合流する。

 

リリカ「知らない間に物色?あなた達も首突っ込む方なのね。」

 

魔理沙「まぁな。魔法書を常に借りているからなんとなくわかるんだよ。」

 

紗椰「......『嘘を吐くな』......」

 

魔理沙「......本当は借りパクしてる......あれ?」

 

言霊は目に見えない為、受けた者も気付かない。

 

映姫「能力さえあれば......私が裁けるのに......」

 

紗椰「忌々しい閻魔ね......釈迦、悪いけど封印解くよ。」

 

釈迦「おいおい、今まで溜め込んだ物出すのか?思春期も随分荒れてるな。」

 

零「封印を解く?......紗椰、お前本来の魔神を解放するのか!?」

 

紗椰「そうよ。自封する前にやるべき事を達成する。じゃなきゃ能力がずっと制限されたままになるわ。」

 

魔神者で能力を制限されている者は皆が知る限り太一のみだが、紗椰が能力を制限している事は誰も知らない。

 

リリカ「太一と哀がリーダーから能力制限されているのは聞いているけど、紗椰が能力制限しているのは聞いた事無いよ。」

 

紗椰「あなた達には聞き慣れていないけど、釈迦とは二重契約しているの。」

 

二重契約は基本召喚獣を複数使用する時にしかしない為、太一と哀以外は知らない。ただし紗椰の場合の二重契約は魔神その物の力を封印する為にある。

 

楓花「本来の魔神はわからないけど、自封の前に解放して大丈夫なの?」

 

太一「自封前に能力を完全解放した状態じゃないと能力が受け継ぐ事が出来なくなるんだよ。」

 

封印された者の能力は、その場の時点で能力の受け継ぎがストップしてしまう。つまり能力を多く保存する為には完全解放した状態でなければ意味が無い。

 

紗椰「釈迦、今まで私を抑えてくれてありがとう。解放するよ。」

 

釈迦「長い思春期時代お疲れ様だな。本来の姿でも、俺は忘れねぇよ。」

 

紗椰「......ナウマリサラバタタキヤテイビヤリサラバモクケイビヤリサラバタタラタ×4!!」

 

 

ビリ......ビリビリビリビリビリビリ............

 

真言を唱える度、紗椰の背中から刺青が浮かび上がる......

 

幽々子「!?この刺青、私が苦痛を受けた幻影にそっくりよ!でも今度は紗椰自身から炎が出ているわ!?」

 

零「刺青が封印を解く鍵になるんだよ。俺が阿修羅の刺青を背負うようにな。」

 

紗椰「不動明王の業火よ!汝の穢れを焼き尽くし、あるべき姿に帰らせたまえ!!」

 

ブオオオオオオオオオオオオ!!!!

 

 

紗椰「一蓮托生!!汝の名は安倍晴明!!」

 

 

 

............魔神釈迦が不動明王の業火に焼かれ、五條 紗椰の本来あるべき魔神となった。その名は日本で神殺しと恐れられた陰陽師、安倍晴明......

 

 

紗椰「......はぁ......ようやく解放されたわ。晴明、1000年間長い封印お疲れ様。」

 

晴明「刺青も随分濃くなったな......紗椰、ようやく願いが叶うんだな。」

 

今までの衣装とは違い、陰陽師の服を身に付けた五條 紗椰からは物凄いオーラが滲み出ている。更に、

 

リリカ「背中の刺青、前より迫力が増している。それに、剣に龍が巻きついている?」

 

哀「刺青って凄いね、お兄ちゃんも刺青あるの?」

 

太一「後で見せるよ。まさかとはいえ、紗椰の刺青が不動明王だと思わなかったな......」

 

邪法の仏陀と呼ばれていた頃とはまるで違う。神殺しの為に陰陽道を貫く姿は不動明王その物だ。

 

紗椰「今度は私が秘密を明かす番だね。しっかり聞いて頂戴。」

 

 

 

魔神者 五條 紗椰の秘密とは?それはまた次回明らかになる............

 

 

 

 

 

 

次回に続く......

 

 

 

 

 

 

 




キャラメモ

五條 紗椰の刺青は不動明王、剣に龍がを巻いているのは倶利伽羅剣といい、龍を背負う事で自身が最強である事を示せる。今までは制御されていた為、扱える陰陽術に限りがあった。だが釈迦から安倍晴明に解放された為、これまで使用出来なかった術も完全に使う事が出来る。


次回予告


五條 紗椰本来の魔神が解放され、幻想郷や魔神者達に緊張が走る。釈迦と契約した理由、そして魔神者女性メンバーの内部事情、異変解決に結びつく事は出来るのだろうか?


次回 東方禁忌魔族


乙女達の魔神心


魔神者は、神に逆らう為に存在する......


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乙女達の魔神心

投稿ペースは不定期です。ゆっくりしていってね。


五條 紗椰の魔神が釈迦から安倍晴明に解放され、神殺しの陰陽師が誕生した。

 

紗椰「この姿でいるのも後少しなんだよね。皆、この際全部真実語ろうよ。」

 

リリカ「そうだね......私達、お互い過去を語る事無かったよね。」

 

魔神者同士、知られたくない過去もある。だが自封が着実に進んでいく度打ち解けていく。

 

魔理沙「少し気になったんだけどさ、魔神者の皆って好きな人いるのか?」

 

楓花「......思えば恋愛話してなかったな~。その前に、太一を寝かせないとね。」

 

千尋「う~ん......麻酔針なら持っているよ。楓花、あんたまさか......」

 

楓花「それ貸して!後で奢るから!」

拳銃を取り出し、麻酔針を錬金術で弾丸に変える!

 

楓花「ごめん太一、お眠りの時間だよ~。」

 

バキュンンンン!!

 

太一「?まだ寝るつもりないよ......なんだ、眠気が...........ZZZZZZ..........」

 

フラン「お兄様が寝ちゃった。寝顔が可愛い......」

 

楓花「これでよし......後は、私好みの服装に......」

 

誠太「おいら達がいるのに、また着せ替え人形遊びかい?」

 

妖夢「宴会で太一さんが嫌がる理由がわかります......でも女装姿綺麗......」

 

哀「おーい......お兄ちゃん完全に寝てるね。お肌が白くてツルツルだよ?本当に女の子?」

 

太一は見た目では女性と勘違いする人が多く、長い黒髪、白肌、赤い瞳、日本人形のような可愛いさがある。

 

太一「......ZZZ.....ZZZ.....」

 

誠太「完全に寝てる。おいらの勘だけど自封する番まで寝るぞ?」

 

楓花「自然に起きるようにするから大丈夫だよ。それに太ちゃんは、特注品の長襦袢が似合うからね。」

 

幽々子「長襦袢?もしかして白玉桜で着ていた物と一緒?」

長襦袢は楓花が太一女装服の自信作で、毎年一着特注品を着せ替えしている。白玉桜で着ていた物は全くの別物の為、楓花は知らない。

 

リリカ「あれ?長襦袢一着多いよ。誰の分?」

 

楓花「哀ちゃんの分よ。折角だし、兄妹揃って着て欲しいの!」

 

咲夜「......後でナイフの雨を当てた方がいいかもしれないですね......」

 

魔神者の中でも性癖丸出しな楓花は、太一が完全睡眠状態の時に必ず女装させるドン引きレベルの趣味を持つ。

 

哀「私は自分で着替えるけど、寝てるお兄ちゃんどうするの?」

 

楓花「私がじっくりと......」

 

紗椰「はぁ......『浮かべ』......」

言霊が発動し、楓花は無重力状態になる。

 

誠太「自業自得だね、おいら一応中立を保っているけどさすがに引くよ。」

 

楓花「2ヶ月位着せ替え人形してないのよ!少しは好きにさせて!」

 

レミリア「欲望の塊ね......」

 

強引に言霊を外し、楓花は太一に近づきお化粧を開始する。その時、

 

哀「着替え終わったよ~。お兄ちゃんは終わった?」

 

長襦袢に着替えた哀が戻って来る。

 

楓花「やっぱり私が見立てた通りね!兄妹なのに瞳の色が真逆なのが珍しいわね。」

 

パチュリー「その事についてだけど、天使と悪魔の関係と同じ事だと思うの。同じ母親でも、育った環境で瞳の色が変わる事は幻想郷でもあり得るわ。」

 

太一「......ふぁ~......眠い......」

 

楓花「あぁ......寝起きも可愛いねぇ~......」

 

半蔵「嘘だろ......女装時間新記録越えてるぞ......」

寝起きの太一は既に長襦袢着用し終えたのか、妙に色気がある。

 

紫「我が子ながら犯罪級の可愛さね......藍が橙を溺愛する理由がなんとなくわかってきた......」

 

哀「綺麗......リリカ、この衣装着せたらどうなるの?」

 

リリカ「!?哀ちゃん、悪い事言わないからその衣装を返して頂戴......」

 

哀はクローゼットから引き出した衣装を持っているが、リリカの顔色からすると訳ありな感じがする。

 

咲夜「一件ただのトレンチコートにしか見えませんよ?ちなみに誰の服ですか?」

 

リリカ「太一の服。でもこの服着ると必ず魔神の一部が出るから極力控えているの。」

 

哀「そうなんだ......でも凄く格好いいのにもったいないよ。試しに試着してもいい?」

 

楓花「駄目!太一はこのまま可愛い方がいいの!」

 

零「お前は性癖丸出しを治すつもりないのか......」

 

太一を着せ替え人形遊びははっきり言って気持ち悪い。楓花の趣味はたまたま太一が女湯から出たゴスロリのドレス姿に魅了され、以降完全睡眠状態時に毎回女装させ、写真に納めている。

 

太一「......ふぁ~......重い......」

 

楓花「嘘!?1時間もしない内に起きた。普通なら1日寝るのになんで?」

 

誠太「......よく見ると、弾丸が溶けているな。」

 

睡眠弾が効いていない訳ではないが、接触前に溶けていた為効果は半減されていた。当然目覚めるのも早い。

 

太一「楓花の仕業だな......長襦袢を着る時はお正月って決めているんだけどね。哀、トレンチコート貸して。」

 

哀「?......まぁいっか。」

 

リリカ「待って!その服は......」

 

時既に遅し、警告したトレンチコートを太一は着る。すると、

 

バサッ!!!!

 

太一「やっぱりこの服こそ、王としてふさわしい。」

 

背中からバハムートの両翼が生え、髪が銀色に染まっていく。

 

楓花「ねぇ太一......さっきの長襦袢、どうしたの?」

 

太一「重いから脱ぎ捨てた。リリカに保管するように頼んでね。」

 

楓花「癒しの一時......返して......」

 

咲夜「限度にも程がありますよ......」

 

紗椰「......私、楓花と長い付き合いだから言えるけど......女装した太一を溺愛する理由は、亡き妹にそっくりなんだよ......」

 

 

 

 

 

 

 

15年前............

 

 

 

 

 

 

 

楓花「紗椰、今月の報酬よ。」

 

紗椰「いつもサービスありがと。まぁ、私と楓花の仲だからね。」

 

伊吹 楓花は魔神者の中で最も金持ち令嬢で、五條 紗椰とは良いパートナーである。

 

楓花「金持ちは人から狙われやすいけど、強さがあれば何とかなるんだけど......結局後始末が面倒なんだよね~。」

 

紗椰「まぁまぁ、他の依頼受けても胸糞対応悪いからね。」

 

依頼内容はだいたい呪殺が多い、だが楓花の依頼は怨霊の成仏と、神に使える従者の呪殺。元々父親が五條家と生まれた時から関わっていた為、楓花と紗椰は幼い時から友達である。

 

紗椰「最後に、雛ちゃんの魔除け払いしないとね。期限が切れないように。」

 

楓花「妹の為に悪いわね。早く終わらせて、お遊びしないと!」

 

伊吹 雛は楓花の妹、だが1ヶ月に1回しか目覚める事の出来ない病気を抱えている為、極悪非道な者から狙われやすい。伊吹家は世界の四天王と呼ばれる程の資産と、家系ならではの魔術者でもある。

 

???「......ふぁ~......お姉ちゃんおはよ~......」

 

楓花「雛ちゃん!1ヶ月に目覚めたね!」

 

雛「私......そんなに寝てた?......覚えてないよ......」

 

雛の病気は眠り姫症候群。珍しい病気の一種で、生まれた時から持っている。

 

紗椰「お遊びの前に、魔除け払いの術を掛けるよ。オンハビランケン イサマエソワカ!」

 

五條家は陰陽道の家系、だが紗椰は陰陽道の禁忌、呪殺で神様を殺して以降はぐれ陰陽師として活動している。

 

楓花「雛、今日は何して遊びたい?」

 

雛「ご飯食べて~、海に行きたい!!」

 

楓花「紗椰~、チップ出すから運転よろしく~。」

 

紗椰「はぁ......わかった。早めに荷物用意してね。」

 

魔神者になる前の楓花は結構わがままで、毎回魔除けの依頼している紗椰も大金を払って色々面倒な事を頼んでいる。面倒な依頼をする場合、チップで50万紗椰に渡す。

 

雛「お姉ちゃん~、今日はどの車にするの?」

 

楓花「久しぶりにポルシェ911に乗るかな。紗椰は外車が好きだからね~。」

 

紗椰「......楓花の財力凄いわね......いっそのこと専属陰陽師で雇って貰うかな......」

 

伊吹家の財力に触れる者は誰もが欲望にまみれる。ただ紗椰は、楓花を親友として信じている為、決して危機に陥れる事はしない。

 

雛「お腹空いた~。美味しいお店知ってる?」

 

紗椰「海に行くならインドカレー食べる?私が案内するよ」

 

楓花「さすが紗椰、頼むよ~。」

 

だがこの時、予期せぬ事が起こる事を誰も知らなかった............

 

 

 

 

30分後............

 

 

紗椰「休日は渋滞ラッシュが面倒ね~......言霊使って吹き飛ばすか!」

 

雛「お腹空いた~。カレー食べたい~。」

 

楓花「紗椰、頼むよ!」

 

口に紋章を浮かせ、言霊を発動しようとした瞬間......

 

 

ドゴオオオオオオオオンンンン!!

 

楓花「!?何!?爆発!?」

 

雛「お姉ちゃん......怖いよ......」

 

謎の爆発に皆警戒するが、紗椰はある予感をしてしまう。

 

チンピラ「伊吹家の財力を奪うぜ!狙うは令嬢伊吹 楓花とその妹だ!」

 

紗椰「あの人間殺して来るから下がって。」

 

陰陽師は遠くの人間を呪詛で殺す事が可能だが、発動する瞬間、

 

チンピラ「対策はばっちりなんだよ!」

 

ナイフを紗椰の喉元を狙い投げ撃つ!

 

紗椰「......声が......出ない......」

 

急所は外れているも、声を出す事が出来ず言霊も呪詛も封殺されてしまう。当然、

 

チンピラ「これで邪魔者はいなくなった。後は伊吹家の連中を始末してやるぜ!」

 

紗椰「逃......げ......て......」

 

楓花と雛は逃げようとするも、爆発が原因で車が動かない。チンピラが少しずつ楓花と雛を捕らえようとした瞬間、

 

半蔵「......この国も、また荒れているな。蓮、お前は人助けはするのか?」

 

蓮「俺にも子供がいる。この光景を見過ごすなんて出来ないな......」

 

千尋「チンピラは私が始末する。真実即滅!汝の名は卑弥呼!」

 

同時魔神者となるメンバーを集めていた閻魔 蓮が偶然目撃し、半蔵と千尋も同行している。

 

エドワード「救出は俺様がやる。大海強奪!汝の名はメアリー・リード!」

 

現時点で魔神解放出来るメンバーは蓮、半蔵、千尋、半蔵、エドワードの五人。何も知らないチンピラは、

 

チンピラ「雛ちゃん、俺と仲良くしようね~。」

 

楓花「辞めてええええええええ!!」

 

千尋「......胸糞悪い人ね、私があなたを殺してあげる......」

 

ザシュッッ!!

 

雛「キャアアアアアアアア!!」

 

エドワード「嬢ちゃん達、俺様が来たから安心しろ。」

 

楓花「......ありがとう......紗椰が危ないの!助けて!」

 

陰陽師の紗椰も重傷だが、半蔵と蓮により救出成功。だが、

 

チンピラ「一人で死ぬ訳にはいかねぇ......道ずれにする......」

 

バギュンン!!!!

 

雛「......へ?......」

 

拳銃を取り出し、楓花の狙い撃ちしたつもりが、銃身がずれ雛の心臓に弾丸が命中してしまう......

 

楓花「雛ちゃん!?あのチンピラは何処にいるの!?」

 

紗椰「落ち着いて楓花!チンピラならもう死んでるのよ!」

 

雛「お姉ちゃん......助......け......て......」

 

バタッ!!

 

エドワード「嬢ちゃんしっかりしろ!俺様がなんとかする!」

 

蓮「エド......残酷な事言うが、この娘の命もう持たないぞ......」

 

魔神の能力でも、心臓が貫通されている以上助ける事が出来ない。その時、

 

紗椰「......楓花と雛を......守らないと......」

 

半蔵「無理に喋るな。今は休んでろ。」

 

重傷の紗椰が目覚め、楓花と雛を心配するが時既に遅し。

 

楓花「雛ちゃん......お願いだから目を覚ましてよ......」

 

蓮「......すまない......子供も、守れなかった......」

 

千尋「............」

 

半蔵「チンピラをソルベになるまで切り裂いたのか......後で体綺麗にしろよ......」

 

襲ったチンピラは千尋により死亡したが、楓花の心はズタズタにされ崩壊している。

 

エドワード「嬢ちゃん、俺様達と同じ魔神者になるか?昔、俺様は閻魔 蓮に救われて禁忌の魔神と契約している。」

 

紗椰「閻魔 蓮、神殺しの人間は本物だったのね......お願いがあるんだけど、楓花にも魔神を渡して貰える?私の親友なの。」

 

蓮「......わかった。自分の形見になる物を取り出して、それに応じて魔神と契約する。」

 

太一と哀以外の魔神者は、大切な形見を儀式に使用し契約している。エドワードは母親のブレスレット、半蔵は伊賀手裏剣、千尋は甲賀の巻物、蓮は妻の指輪を儀式に使用している。

 

楓花「雛ちゃん、あなたの髪飾り、貰うね......」

 

紗椰「......兄さん、仏像を犠牲にする事を許して......」

 

形見を地面に起き、蓮の魔法陣に入り儀式を行う。

 

蓮「私の魔神を受け継ぎ、新たな運命を導かん......我は汝、汝は我......リュドミラ、釈迦、この二人を頼むぞ。」

 

蓮の目的は禁忌の魔神を誰かが受け継ぐ事で、釈迦(後の安倍晴明)とリュドミラを二人に契約させ托生する。

 

蓮「儀式は終わったぞ。いずれにせよ、全魔神を受け継ぎ目的を達成させないとな。私の子供達にも......後は基地だな。」

 

楓花「基地が出来るまで私の家使っていいよ。蓮以外の名前は知らないから軽く教えて。」

 

半蔵「服部 半蔵。伊賀忍の元頭領だ。」

 

千尋「ジャック・ザ・リッパー、本名は言えないけど仲間だよ。よろしく。」

 

エドワード「俺様はエドワード・ティーチ。神殺しの海賊王だ。」

 

後に魔神者の基地で不知火 亮治の元作られるが、しばらくは楓花の豪邸で暮らし、そして今に至る............

 

 

 

 

 

 

 

 

現在............

 

 

 

 

紗椰「......懐かしい話ね......楓花の豪邸、太一と哀に見せたかったな。」

 

楓花「豪邸は正直広すぎたわ。皆で共同生活する方が楽しいもの!」

 

魔神者になってからは楓花は皆のお母さんだ。変な性癖を除いては頼りになるんだけど。

 

太一「自封も残り半分か......藍と橙には母さんと同じ冬眠の時期って教えるかな。」

 

紫「.......自封を終わらせたらどうするの?元の世界に帰る?」

 

哀「わからない......幻想郷に帰るか元の世界に帰るか考えてないんだ。私、お兄ちゃん達と違って知らない事沢山あるから。」

 

半蔵「だけどこれだけは断言できる。自封が終われば異変は解決し、平和な日常が戻る。以上だ。」

 

四季映姫の能力は自封が終了したと同時に返却される。ただし法則を乱して魔神者は四季映姫の能力は通じないようにした為、最低限の事は達成している。

 

霊夢「......もうこれ以上異変起こしたら私が太一達を退治しないといけないけど、幻想郷の掟やぶりを放置したまま終わらせるのは納得できないわ......」

 

リリカ「魔神者は神に逆らう為にある。目的を果たす以上何かしらの置き土産はしないとね。」

 

魔神者の自封は後少し、残された時間で過去を明かす事は出来るのだろうか............

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

楓花の刺青は白蛇が六角形を描き、牡丹の花が開花している。牡丹の花は雛の髪飾りが牡丹であった為、大切な花として背負っている。太一の女装コレクションは200種類以上あるが、寝ている間しか出来ない為、何着か女性陣に譲っている。


次回予告


魔神者の自封は後少しで完了する。先に自封したローラとティナの過去が明かされず、謎に包まれている。自封後は幻想郷に異変を起こさないと断言したが、果たして嘘か真か未だにわからない......

次回 東方禁忌魔族


全知の科学者 殺戮の白天使

魔神者は、神に逆らう為に存在する......




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全知の科学者 殺戮の白天使

だいぶ話の筋が固まってきました。ゆっくりしていってね。


魔神者の過去は次々明らかになり、仲間でさえ知らない事も出てくる。

 

フラン「少し思ったんだけど、リリカは吸血鬼なのに太陽や水が平気なのは何故?」

 

リリカ「正確に言うと私はキメラよ。ローラが言うには5種族の混血があるんだって。その証拠に私の体って普通の人と違うの。」

 

魔神者の中で唯一のキメラであるリリカは、髪色が所々別れている。生まれつき茶髪だが、半分は銀髪。更にエルフの耳、吸血鬼特有の牙、左右の手が逆に着いている。

 

永琳「バラバラの種族が交わっている人間は生まれて初めてよ。でも病気とか大丈夫?」

 

零「ローラとティナのお陰で病原菌も平気だ。実際あの二人は、医者と科学者のコンビだからな。」

 

楓花「ティナに関してはマットサイエンティストな所があるけど......ローラは金持ちなのに謙虚なんだよね。」

 

多くの患者を救うローラは楓花と違い、我が儘な所が無い。おっとりとしたお母さんで、いつも料理を作ってくれる。

 

誠太「太一~、自封の前に何か言われた覚えある?」

 

太一「自封が終わって再び戻った時、誰を好きになるか考えて欲しいって言われたな。20歳になったら恋愛探ししろってね。」

 

哀「お兄ちゃん、見た目が女性か区別つかないから結構モテモテになるんだよね~。もしかして幻想郷の住人でもいいの?」

 

太一「具体的な事は言ってない。幻想郷でも現実でも誰かとデートしろって事らしい。」

 

ローラ曰く、相思相愛な相手を探す事だが、実際恋愛はあまり長続きしなかった。はっきり言って僕は心の底から愛を感じた事は無い。基本僕を好きになった人はだいたいが見た目だし、能力を乱用される事が多かった。

 

零「話が逸れるけど......俺、リリカ、ローラ、ティナとは付き合い長いんだよ。リリカは舞台で、ローラとティナは研究所のボディーガードとして10年以上仕事している。」

 

リリカ「意外でしょ?零の本業を見抜いて私がスカウトしたの。」

 

まだ過去を明かしていないローラとティナの詳細は聞けないと思ったが、意外な繋がりがあった............

 

 

 

 

 

 

 

13年前......

 

 

 

 

ローラ「今日も患者は無事治療完了ね......零、仕事を切り上げていいわよ。」

 

零「ありがとよ。これからオペラ鑑賞だから上がらせてもらうよ。」

 

ティナ「あんた本当にクラシック鑑賞好きね......誰か好きな人でもいるの?」

 

零「リリカ・ドルトムント。新人だけど千変万化の音色を奏でる凄腕の音楽家だ。」

 

地下研究所で、医師ローラと科学者ティナとさりげなく雑談をする零、毎月1日に行われるリリカの舞台を観戦するのが零のルーティンだ。

 

ローラ「そういえば、公演後に役者オーディションを行うって書いてあるけど、零は参加するの?」

 

零「......参加してみるか。もし合格したらどうする?」

 

ティナ「うーん......あなたの肉体を研究する!」

 

ローラ「研究を任せたくないよ......」

 

ティナの探求心は無限大だが、研究を続け過ぎるマットサイエンティストでもある。

 

零「そんじゃ俺行って来るよ。オーディション受かったらしばらく休むぞ~。」

 

 

 

 

 

劇場にて............

 

 

 

 

 

 

 

 

♪♪♪~......

 

 

零「やっぱりクラシックは落ち着くな......心地よい音色をいつまでも聞いていたい......」

 

いつもと同じ劇場で、リリカのコンサートを鑑賞する零。今リリカが創作曲『聖霊の協奏曲』。その時、

 

リリカ(......今回も来たんだ......あの人、後で名前知りたいな......)

 

演奏している時は集中しているリリカだが、毎回零が鑑賞している事に気付いてからずっと気になっている。当然次の行動を予測すると、

 

リリカ「そろそろ間奏に入るタイミングで、あの人は必ず紅茶を飲むんだよね......やっぱりそうだ、貴族育ちなのかな?」

 

零(......どうやら俺の行動を観察しているみたいだな。ちょっと予想外の事するか。)

 

鑑賞するつもりが、心理戦を仕掛ける事になってしまう。だが大胆な行動は避けたいと思い、

 

零「......カードを髪の毛に引っ掻ける事出来るかな?俺の名前を教えてやろう。紅蓮流仙道術 鶴霊憑依!」

 

小さな折り鶴に命を吹き込み、リリカの髪の毛に向かって飛んでいく。すると......

 

リリカ「?髪の毛に折り鶴?『俺の名は零 龍李。コンサートが終わったら話がしたい。』」

 

指揮者「リリカ、演奏に集中するんだ。」

 

リリカ「ごめん......(演奏、終わらせよう......)」

 

指摘され、創作曲を速やかに終わらせ、今日のコンサートに幕を閉じる......

 

 

舞台裏............

 

 

 

 

リリカ「......コンサート中に随分生意気な真似するね。零 龍李、あなたの事は知ってるのよ!」

 

零「まぁ本来お前のコンサートは基本初見者のみ受け付けているけど、ちょっとした事でなんとでもなるんだよね。」

 

リリカ「......あんた裏社会の人間?背中の刺青が丸見えよ。」

 

零「正確に言うなら元会長だ。まぁ今の職場で自由に過ごせるよ。」

 

先ほどの心理戦でリリカも零もお互い気になっている。だが二人には予想外な事が起きていた......

 

ローラ「零も相変わらずだね......昔の職業病で脅すんじゃないよ。」

 

ティナ「オーディション終わった?早速あなたの肉体の解析をしないとね......」

 

リリカ「......もしかして今の職場って、この二人のボディーガード?だったら納得するわ、裏社会専門の医者と違法武器を制作する科学者ってことね......」

 

医師の資格を持つローラだが、裏社会生まれであるが故に表で働く事を諦めた。医師の資格は生き抜く為に習得した手段で、抗争中の組員を助ける闇医者だ。相棒のティナも同じく裏社会生まれ。父親が零が所属していた元ボスで、父亡き後、零が5代目会長として10年間違法武器制作に取り組み続けた。現在は己の研究に没頭し、ローラと共に行動している。

 

ローラ「リリカ・ドルトムント、コンサート中にあなたの髪を解析させてもらったけど、キメラ人間でしょ?」

 

リリカ「!?どうして私の秘密を?」

 

ティナ「正確に言うと私の研究に使わせてもらっただけ。私、閻魔 蓮に憧れているんだよね。」

 

ティナの研究は主に患者から採取しているが、特殊な人間を探し、いつか閻魔 蓮のような神殺しを科学で証明する為に色々採取している。零もその内の一人で、

 

ティナ「毎回コンサートに来ている零もね、キメラ人間と同じよ。零の場合は超人体質だね。」

 

超人体質は通常の筋力よりも倍以上ある人の事を言うが、零の筋力は常人の100倍。ダイヤモンドを素手で砕ける程の剛力を生まれつき備わっている。

 

リリカ「......私とは違うけど、同じ特殊能力があったんだ......」

 

零「毎回コンサート来る度ガードマンに邪魔されるから気絶させていつも入場している。まぁ、そろそろ時間かな......」

 

スマホを取り出し、誰かに通話を掛ける零。すると......

 

蓮「......私だ、ローラは近くにいるのか?」

 

零「一緒にいるぞ。場所はリリカのコンサート会場だ。」

 

蓮「15分後に着く。それまで待っててくれ。」

 

閻魔 蓮に直接電話をしていた事に皆、驚いている。

 

ティナ「今の声、本物の閻魔 蓮!どうしてあなたが蓮様の連絡先を持っているの?」

 

零「ボディーガードの依頼はローラだけじゃ無いんだよ。それと、なんか知らんけど仲間も連れて来るって。」

 

 

15分後......

 

 

 

蓮「よう零~、カジノ場であって以来だな。」

 

零「久しいな、後ろの連中ってもしかして仲間か?」

 

蓮「まぁな。でもこれで4人見つける事が出来たし、私の計画も順調に進んでいる。お前ら、仲間を見つけたぞ。」

 

蓮の一言で、禁忌の魔神と契約した仲間が現れる。

 

エドワード「おいおい、俺様関係者じゃねぇけど大丈夫なのか?」

 

楓花「面倒な事でも文句言わない!早く済ませるよ!」

 

紗椰「我が儘だった楓花が真面目になっている......親友として尊敬するよ。」

 

半蔵「まぁまぁ、用件終わったら晩酌していこうぜ。」

 

千尋「蓮~、いたよ~......」

 

同時の魔神者のメンバーは5人で、蓮はある計画の為に禁忌の魔神と契約出来る者を探している。

 

ローラ「......蓮、その様子だと厄介な頼みらしいね。危険な頼みなら断るよ。」

 

蓮「私はローラ達に危険な依頼はしない、その代わり禁忌の魔神と契約して欲しい。」

 

ティナ「禁忌の魔神!?噂でしか聞いた事なかったけど、本当に存在したんだ!もしかして私も?」

 

エドワード「もちろんだ。ただし、大切な形見を捧げる儀式を行う。」

 

禁忌の魔神と契約する為に、形見を捧げる精神力が伴われる。エドワードは母親の懐中時計、半蔵は頭領の旗印、千尋は古びた短剣、楓花は妹の髪飾り、紗椰は兄の仏像。捧げる物によって魔神も変わっていく。

 

零「......紅蓮流の拳法着を捧げる。ローラはどうする?」

 

ローラ「私はいつも使用する注射器、患者と接する時の形見。」

 

ティナ「私は今までの研究データ、これで禁忌の魔神に会えるのね!」

 

三人は団結し、儀式に行おうとするがリリカは形見を手放す事が長々出来ない。

 

リリカ「出来ない......私は元々孤児だから家族はいないし、形見になる物なんて無いよ......」

 

蓮「キメラ人間の君は家族がいないのか......身に付けている物ならなんでもいいぞ。」

 

キメラ人間のリリカは両親がわからない為、形見になる物が無い。だが、

 

零「俺が言うのも変だが、演奏の時必ず持っているフォークを使用すれば?フォークにしては変な形だけど。」

 

蓮「それは異端者のフォークって言う拷問器具だ。これなら契約を速やかに終わらせる事が出来る。」

 

リリカ「座長からもらった物だけど、とりあえずこれにする。」

 

魔神受け渡し儀式の準備を整え、四人は魔法陣の中に入る。

 

蓮「我は汝 汝は我。神殺しを達成し、新世界の柱となれ。そして人類の楽園を創造せよ......」

 

略式の詠唱だが、魔神の受け渡しは確実に行われる。ローラはナイチンゲール、ティナはニコラ・テスラ、零は雷電為右衛門、リリカはエリザベート・バートリー。この儀式により、蓮はほぼ全ての魔神を受け渡す事に成功する。

 

リリカ「......終わったの?」

 

蓮「終わりだ、それと魔神を解放する場合は必ずある言葉を言うように。ローラは癒福天使、ティナは物理法則、リリカは媚峨血晶、零は無類力士だ。」

 

魔神解放の言葉を考えたのは蓮自身で、一度決定すると完全に固定される。

 

半蔵「そういえば蓮、俺達を禁忌の魔神と契約させて何をするつもりなんだ?」

 

蓮「神様がいない世界を創造する為だ。結構先の話だが、緑髪の閻魔に復讐し、別次元の世界に君達と同じ魔神者を一人連れてこなければならないのと、まだ会わせていない魔神者もいる。」

 

後に太一と哀が半蔵達と同じ魔神者になるが、一番最初に禁忌の魔神を受け渡した不知火 亮治を皆に会わせる為に色々と回りくどい事を重ねている。その理由として、四季映姫に復讐がバレない事、不知火 亮治に同じ仲間の元に連れていく事を確実に成功させる為にある。風間 誠太に関しては不知火 亮治の同じ世界で潜伏生活している為、事情を説明してから連れて来る予定だ。

 

エドワード「蓮、別次元の世界から連れて来る魔神者はどんなやつだ?」

 

蓮「色々訳あり人間だから、合流させたら本人から話させる。まぁ、後はなんとかなるよ。」

 

この時は誰も気付かぬも、太一が八雲 紫の子供、哀が新島 雫の子供、そして二人の父親が閻魔 蓮である事に気付くまで20年以上掛かっていた............

 

 

 

 

 

1ヶ月後............

 

 

 

 

誠太「亮治~......呼び出して何も無いのは退屈だよ~、おいらの性格考えているの?飽きる事が大嫌いなんだよ~。」

 

亮治「まぁ落ち着け。もうじき迎えが来るし、あいつは時間ピッタリに来るからな。」

 

幻想郷の境界付近で待ち合わせしている誠太と亮治、その瞬間、

 

蓮「待たせたな。誠太、亮治、今からお前達に魔神者の基地に案内する。」

 

亮治「時間ピッタリは相変わらずだな、私達の仲間に会いにいこう。」

 

誠太「この人が閻魔 蓮......おいらと同じ幻想郷で手配されているんだ......」

 

蓮「君が風間 誠太だね。話は亮治から聞いている、魂魄 妖忌を殺した魔神者、そして魔神の名前は宮本武蔵。」

 

対面していない誠太の魔神を知ってる理由は、誠太が妖忌を殺した際に、白玉桜で剣豪の魂を刀に納めたからである。その魂を亮治に解析してもらった結果、宮本武蔵の魂である事が判明する。

 

亮治「契約事態は簡単だが、禁忌の魔神にする力を持つのは閻魔 蓮ただ一人。蓮、誠太の魔神に禁忌の力を宿して欲しい。」

 

蓮「任せろ。終わったら、同じ魔神者に会わせるからな。誠太、何か大切な形見はあるか?」

 

誠太「欠かさず持ち歩いている五輪の書がおいらの形見だよ。これでいいのかい?」

 

蓮「宮本武蔵の秘宝があるのはありがたい。これならより強力な禁忌が備わる......」

 

五輪の書は火ノ巻 水ノ巻 風ノ巻 地ノ巻 空ノ巻の五種類。ただ当時は雷ノ巻が存在しなかった為、空ノ巻に雷を宿すように蓮が禁忌を宿していた。

 

蓮「我は汝 汝は我......」※以下省略

 

 

 

儀式は紗椰達と同じ、ただ誠太は予め魔神のベースがあった為に時間を大幅に短縮出来ている。

 

誠太「これが......禁忌の力......」

 

亮治「蓮、これで魔神者は何人だ?」

 

蓮「私を省くと11人だ。でもこれで、計画の一部は終わった。そろそろ仲間とご対面だ。転送!」

 

基地に亮治と誠太を転送し、蓮自身も転送する!

 

楓花「キッパリ時間通りだ......蓮って真面目なんだ......」

 

蓮「ちょうど12人揃ったな。紹介しよう、同じ魔神者の不知火 亮治と風間 誠太だ。」

 

紗椰「五條 紗椰、邪法の陰陽師。」

 

半蔵「服部 半蔵、元伊賀の頭領並びに鬼忍だ。」

 

楓花「伊吹 楓花、伊吹財閥の令嬢、紗椰は私の相棒よ。」

 

エドワード「俺様はエドワード・ティーチ。黒ひげ海賊王とは俺様の事だ。」

 

リリカ「リリカ・ドルトムント、人類唯一のキメラ人間だよ。」

 

千尋「ジャック・ザ・リッパー、本名は望月 千尋だけどジャックって呼んで。」

 

零「零 龍李、元天竜組5代目会長。今はローラとティナのボディーガードだ。」

 

ローラ「ローラ・アートリア、裏社会の専門医師よ。」

 

ティナ「ティナ・ライオネル。違法武器制作者だけど、今は研究者だよ。」

 

魔神者が揃い、世界の柱となる自封まで20年以上経過し、そして今に至る............

 

 

 

 

 

 

 

 

現在......

 

 

 

 

 

 

零「まぁだいたい過去を話したかな。自封となるまでずいぶん時間掛かったな......」

 

誠太「しょうがないよ。おいら達魔神者は神を滅ぼせる唯一の存在だからね。」

 

映姫「閻魔 蓮の復讐を手助けしたあなた達魔神は黒なのに......自封で罪を逃れ私を裁けない閻魔にする......もう......辞めて......」

 

魔神者の過去が明らかになる度、四季映姫は涙が止まらない。自分に対して怨み憎しみが強く、能力が戻らず生き地獄を味わっているからだ。

 

霊夢「太一、哀、お願いだから映姫の能力を返してあげて。私も閻魔は嫌いだけど、あまりにも仕打ちが酷過ぎだと思うよ。」

 

太一「魔神者全員の自分が終わるまでは返さない。魔神者は神に逆らう為に存在し、神を殺す為にある。」

 

全ての魔神者の過去を明かし、自封が終わるまで後少し。

 

リリカ「それじゃ、私も自封に入るね。皆、目覚めたら、待た会いに行くよ。」

 

零「あぁ、太一、哀。達者でな。」

 

楓花「太一は今後は女湯に入らない約束。哀ちゃんはもっと世間を知るんだよ。」

 

誠太「おいらも自封に入るね、もし今度幻想郷の皆に会えるなら、友達として会たいね。」

 

千尋「自封して、いつか皆に生きて会う。過去を振り替える事なく、前に進む事を忘れないで。」

 

半蔵「千尋を愛し、魔神者は皆家族だ。王様がひん曲げしたら喝入れるぞ!」

 

紗椰「準備できたわ......臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前 オンマユキラティソワカ×8......オンマユキラティソワカ!!」

 

 

太一と哀以外全員自封に入り、残る魔神者は二人になった......

 

哀「お兄ちゃん......もう魔神者私達だけになったね......」

 

太一「哀......こうして二人っきりになるのは初めてだな。その顔だと、何かしたい事あるらしいな。」

 

哀「自封の前に、お願いがあるんだけど......私に喧嘩を教えて頂戴......」

 

哀の信じられない発言に皆度肝を抜いてしまう。

 

ジャンヌ「哀、今の発言を取り消した方がいいぞ。何故そこまでしてバカな事をやるんだ?」

 

魔理沙「太一と戦うなんて正気か!?下手したら死ぬぞ!」

 

フラン「そうだよ!お兄様の強さはフランでさえ勝てないんだよ!」

 

霊夢「私は一応勝っているけど、体ボロボロになったよ。それでも?」

 

哀「私さ、お兄ちゃんが色んな女性にモテすぎて嫉妬しているんだよね。見た目の癖して、色んな女性を抱いている事が許せないの。」

 

バハムート「はぁ......太一は男だけど女子校にいた過去を知ってるんだな......」

 

見た目故に女声も出せる為、女子校でも存在が溶け込める程見分けられない。

 

太一「バハムート、なんで僕が女子校育ちである事に知ってるんだよ......」

 

バハムート「生まれた時から一緒にいるんだ。哀、太一に勝ったら女子校の思い出語ってやるよ。信じられない黒歴史もあるぞ。」

 

哀「じゃあ尚更聞いて、晒さないとね!」

 

残る魔神者は太一と哀の二人、自封の前に最後の闘いが幕を開けようとしている......

 

太一「兄妹喧嘩嫌いだけど、秘密を知られたくないんだよね......哀、魔神者の王を決める為にも、生殺を初めようぜ......」

 

哀「お兄ちゃんに勝って、全部過去を明かしてあげるよ!」

 

異変解決の自封まで残り二名......この宿命の対決はどうなるのだろうか............

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 




キャラメモ

ローラは背中に鶴の刺青を背負い、何故か週一、全裸で腕立て伏せを行うのが彼女のポリシーらしい。零とは違うが、肉体美を保つ為に欠かさず行っているらしい。零程では無いが、筋力が常人を越えている為鉄筋コンクリートなら折り曲げる事が可能。

リリカの刺青は背中に十字架と薔薇、吸血鬼の子孫でもある理由を込めていると同時に、太陽を克服した唯一のキメラである事をさす。コンサート終了すると必ずブラッドジュースを飲むのが彼女のルーティングであり、邪魔すると血を吸われてしまう。

ティナの刺青は手首に蝙蝠、背中は蝶々の刺青。昔から動物や昆虫が大好きだったのか、それに似合う刺青をリリカに頼んだ。常人と同じ体格と筋力だが、IQ300の頭脳は誰も打ち破る事は出来ない。

誠太の刺青は四神の一つ朱雀。剣の道に生きる誠太にとって、己の剣術を神殺しにする為に、耐え難い修練を積み重ね、一度死の世界から蘇った事から朱雀の刺青を頼んでいる。


次回予告、



残す魔神者は後二人、自封を終わらせる事で異変は解決し、四季映姫の能力も元に戻る。だが哀は最後に兄新島 太一と喧嘩する事を公言し、黒歴史を暴く為に勝負を仕掛ける。

次回 東方禁忌魔族


最初で最後の兄妹喧嘩


魔神者は、神に逆らう為に存在する......




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最初で最後の兄妹喧嘩

今回は戦闘シーンが多いです。ゆっくりしていってね。




自封の前に、哀がとんでもない我が儘を言うと思わなかった。

 

太一「始める前に約束して欲しい事がある......誰も手出しするんじゃねぇぞ......僕と哀だけの喧嘩だからな......」

 

哀「お母さん達は見守る事だけを許すよ。邪魔したら、幻想郷を破壊するよ。」

 

邪魔される事だけは絶対にあってはならない、だけど僕自身哀に間違った事を教えて過ぎたかもしれない。

 

紫「......脅しだと思うけど、二人の態度を見ると本気のようね。」

 

レミリア「二人の霊力や魔力を感じると、闇に飲み込まれるような気がして寒気が止まらないわ......」

 

同じ神殺しでも桁違いな強さを持つ太一と哀、召喚獣多重契約、唯一違うとすれば神殺しを経験しているのかしてないか。太一は他の魔神者より倍以上の神を殺しているが、哀は一度も神殺しをしないまま魔神者になっている。

 

魔理沙「......お願いだからやめてくれ!異変解決に協力してくれるのはわかるけど、残酷過ぎる光景を見せるんじゃないぜ!映姫が可哀想だと思わないのか!?」

 

哀「『口を閉じて』。」

 

魔理沙「!?(声が、出ない......)」

 

哀に紗椰の言霊を借りて魔理沙には黙ってもらう事にした。

 

幽々子「あの二人を止めたら殺されるわよ......死すら許さない程の殺気を今までみた事が無いわ......」

 

妖夢「幽々子様......この闘い、私達は見届ける事しか出来ないですね......」

 

一度受け入れた事は決して破らない。だからこそ、本気で喧嘩をする............

 

哀「聖女極光!汝の名はジャンヌダルク!!」

 

太一「竜王降臨!汝の名はバハムート!!」

 

魔神解放すると同時に、二人の背中が丸見えになる。だが他の魔神者と違って、刺青が描かれていない。

 

勇儀「変だ......太一と哀に刺青が無い。」

 

一見誰もが刺青が無いと考えてしまうが、太一と哀の場合は炙り出しと同じ方式で刺青を入れている。当然、

 

哀「サモンズレギオン!魔人 ベリアス!!」

 

太一「サモンズレギオン!地獄の火炎 イフリート!!」

 

炎の召喚獣で身体を灼熱状態にする!

 

フラン「お兄様の背中に黄金の龍が現れた!?いつもお姉様だけど格好いいよ!」

 

霊夢「哀の背中はシンプル巨大な花ね......でも花にしては大き過ぎない?」

 

太一の刺青は黄龍。哀の刺青は月下美人。相対する二人の刺青は己の人道が生き写されている......

 

哀&太一「サモンズブレイク!地獄の火炎!!」

 

ドコオオオオオオオオオオンンンンンン!!

 

太一「......お互い、かすり傷程度にしかならないな......」

 

哀「......そうだね......」

 

パチュリー「この二人、化物過ぎる......」

 

同じ属性の召喚獣をぶつけても意味は無い、だったら......

 

太一「.....ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ......」

 

冷気を纏う呼吸で灼熱を浄化する!哀はどうする?

 

哀「......シィイイイイイイイイ........」

 

目には目を、歯には歯を、だけど呼吸音が妙に違う。違う属性なら絶対零度で凍らせるまで!

 

太一「サモンズブレイク!ダイヤモンド・ダスト!!」

 

哀「サモンズブレイク!裁きの雷!!」

 

絶対零度に対して哀は轟雷を放つ!だがこの雷は想像以上に熱い!

 

太一「別々の召喚獣なのに僕と同じ技使うなんて生意気だな!」

 

哀「お兄ちゃんこそ早く諦めたら?女の心を奪い過ぎるのもご法度だよ!」

 

太一「へぇ......ならこれはどうだ!」

 

哀「お兄ちゃんが、隙間に入って消えた!?」

 

哀は知らないけど、僕は八雲 紫の血を持っている。法則を乱す能力で母の能力もコピー出来る事に気付いただけだ。

 

霊夢「紫の能力も使えるの!?このままだと太一が哀を殺すかもしれないよ!?」

 

だけどいつまでも別境界にいる事出来ない、あくまでも瞬間移動に使っているだけ。だが哀は、

 

哀「卑怯な手段ならこっちにもあるよ!ザ・ワールド!!」

 

千尋の切り札、時を止める能力を発動する!

 

哀「私も魔神者よ、法則を乱して女性メンバーの能力はコピーしているの!『現れろ!』」

 

太一「ガバッ!?境界ごと僕を引きずりやがった......」

 

哀「能力をコピーするって大事だね、リーダーの能力に感謝しないとね。」

 

太一「コピーか......能力によっては、災いにもなるんだよ。零直伝 スゥゥゥゥゥゥゥゥ............粉破!!」

 

バギイイイイイイイインンンンンン!!!!

 

勇儀「紅蓮流奥義 崩爆音閃!?至近距離で放つと重傷になるはずだけど大丈夫なのか!?」

 

太一「ぶっつけ本番だけど上手くいったな。しばらく聴覚を封じ込めたぜ。」

 

哀「耳が......痛い......」

 

始まって5分位経過したけど、哀の強さは想像以上だ......

 

哀「これでお互い様......お兄ちゃんもそう思うよね。」

 

太一「今までは死闘の領域で闘っていたけど、ここからは生殺の領域にだよ......バハムート!」

 

バハムート「後悔するなよ?全てを破壊し、神々を滅ぼすぜ!!」

 

自封が完了したらしばらく何も出来なくなる。だからこそ!死ぬ気で喧嘩しなきゃ意味が無い!

 

太一「サモンズブレイク メガフレアアアアアアアアア!!」

 

ジャンヌ「マズイ!バハムートのメガフレアを受けたら破壊されるぞ!?哀!」

 

哀「召喚武装 断罪の暴君ゼムロス!!」

 

召喚獣の一部である蟹鋏を右腕にし、バハムートと同じエネルギーを蓄え、

 

哀「サモンズブレイク ビッグバン!!」

 

ドゴオオオオオオオオオオオオンンンン!!!!

 

 

 

フラン「お兄様の必殺技を、打ち消した......」

 

魔理沙「!やっと声が出るようになった......能力をコピーする事も出来るってチート過ぎるだろ......」

 

土埃が消え二人は姿を現す、だが召喚獣の必殺技を連続使用したのか体に変化が起き始める。

 

太一「......頭に龍角が生えた......それに、黒髪が銀髪に変化している......」

 

哀「背中に天使の翼......両腕に紫色の紋章が広がっている......」

 

幻想郷にいる妖怪特有の身体変化は良くある事だが、魔神者の身体変化は今まで一度も起きた事が無い。

 

ジャンヌ「......!?私の体の一部が、消え欠けている......」

 

バハムート「俺もだ......龍角と、色が薄くなっている......」

 

魔神と契約した者は一心同体だが、契約した人間が魔神化する事は今まで一度も無い。

 

太一「サモンズチェンジ!怪鳥の化身 ガルーダ!!」

 

哀「召喚武装!密告者 シュミハザ!!」

 

続けざまに召喚獣を使い、またしても身体変化してしまう。

 

魔理沙「太一の背中から......龍の翼が生えた......」

 

咲夜「哀様は髪が金髪に......両足に炎が纏っている......」

 

身体変化の激しさは比べ物にならないが、魔神解放した状態で召喚獣を使用している事に二人は気付いていない。だが、

 

太一「そろそろ終わりにするよ......!?また、体が重くなってきた......」

 

哀「お兄ちゃん!?......何で、私も体が......重い......」

 

身体変化の影響なのか、二人とも膝から崩れ落ちる。

 

紫「もうやめて!!あなた達が喧嘩する所をもう見たくないの!異変を解決するなら違う方法にしてよ!」

 

映姫「あなた達魔神者の行いは黒ですが、今ここで死なれては困るんですよ!」

 

魔神者同士の喧嘩は本気どころではなく生殺の領域を越えている。当然、

 

ジャンヌ「二人の喧嘩を止める事、私達が許さないよ!......太一と哀が納得するまでは、絶対に止めない。例え、二人とも死する事でもね......」

 

バハムート「自封した全ての魔神者、この闘いを最後まで見届けたいと願っている。だからこそ、相棒と嬢ちゃんの喧嘩を止める訳にはいかないんだ......」

 

死闘の最中に中断する者は命が無くても許されざる行為である。どちらかが負けを認めるまで終わらない。

 

太一「......もう見た目が人間じゃ無いけど、途中で辞めたら全てが無になる......バハムート......お前の全て、貰うぞ!!」

 

哀「私は生まれてから生命を奪った事無いからわからないけど......お兄ちゃんの歪んだ考え、全部奪ってあげる!!」

 

殺戮をし続けた太一と、誰一人殺さず慈愛を持つ哀。決着が近づく中、またしても二人は召喚技を使用する!

 

哀「サモンズブレイク!ソウルエミット!!」

 

太一「サモンズブレイク!スカイフォール!!」

 

シュミハザとガルーダの必殺技がぶつかり合う!!だが次の瞬間、哀が思わぬ行動に出る!

 

哀「海賊直伝!スケルトンクラッシュ!!」

 

バコオオオオオオオオンンンンンン!!!!

 

太一「ゴブッ!?」

 

勇儀「太一が近づいた瞬間、頭突きで返した......エドワードと同じ事をやりやがった......」

 

霊夢「......鼻血を出したのはマズイわ......いくら魔神者の能力をコピーしても、太一の性格に火を着けたみたいね......」

 

エドワードの性格を真似た頭突きは結構痛い......鋼体を持たない哀だけど、意表を突いた攻撃をすると思わなかった。

 

太一「妹の癖に生意気だな......サモンズブレイク!斬鉄剣 朱円!!」

 

オーディンの必殺技に誠太の五輪刀を合わせて切り刻む!!

 

幽々子「今度は誠太の五輪刀!?あの二人、まるで全ての魔神者を操るようになっているわ......」

 

妖夢「剣術、妖術、魔法、全て二人が互角なら永遠に戦いは終わらないですよ......どうすれば終わるんですか?」

 

紫「......皆下がって、私が境界を遮断させて終わらせるわ......」

 

能力が使用出来ない境界を作れば、二人の喧嘩を終わらせる事が出来る。だが、

 

太一「真意浄嶽 真言浄界!邪法陰陽術 全界破滅札!!」

 

破滅と描かれた護身札を大量に撒き散らす!!

 

紫「!?境界が、遮断された......能力が、使用出来ない......」

 

哀「喧嘩の邪魔は許さないって言ったはずだよ。もうこれ以上怒らせないで!」

 

破滅札は紗椰の陰陽術だが、全てを破壊するバハムートの能力を合わせ、紫の能力を一時的に破壊した。

 

映姫「実の母親に攻撃するなど許せません!あなた達二人は黒です!」

 

哀「禁忌忍術 鬼毒暴風雨!!」

 

映姫「!?いやああああああああああ!!」

 

止めようとした映姫に猛毒の雨を浴びせ、醜い姿になってしまう。

 

太一「......もう無駄に殺したくないんだよ......致死量の一歩手前に済ませたから映姫は死ぬ事は無い、永遠の苦痛だけ返しておく。」

 

バハムート「相棒......神殺しとは違うけど、心が広くなったな......」

 

紫「哀......太一............わかった......もうあなた達の喧嘩は止めないわ......だけどもう終わらせてね、長く......待てないから......」

 

紫の一言で、二人は使用した召喚獣を全て解除する。すると、

 

太一「魔神武装 『神龍王袖』!!」

 

哀「魔神武装 『聖乙女・神殺』!!」

 

魔神者の切り札、魔神武装でこの喧嘩を終わらせる事を決意する。

 

レミリア「今までとは比べ物にならない魔力を感じるわ......下手すると、幻想郷が滅ぶかもしれない......」

 

パチュリー「次の一撃で勝負が決まる......でも、幻想郷や世界が跡形無く崩壊するかもしれない......」

 

二人の間には禁忌の魔力が漂い、この世を圧殺する程の空気に囲まれている。だが、

 

太一「......哀、自封前の最後の会話になるかもしれない......僕は、多くの神や種族を殺してきた。もちろん、防衛軍の奴らや関係の無い者達も含めて多くの殺戮を繰り返して来た......不思議と思うけど、僕が殺戮を繰り返す事を咎めない理由を知りたいんだ。」

 

哀「......はっきり言われるとわからないよ......私は殺しなんて一度もした事無いけど、お兄ちゃんは人類を守る為に神を滅ぼす事を知ってから納得しちゃったんだ。でも本当の事を言うと、種族を滅ぼして何になるの?逆恨みになるだけだと思うよ。」

 

太一「......優しいね......自封終わったら、二度と殺戮をしないと誓うよ......」

 

哀「最後にさ、魔神の文言を一緒に言おう。」

 

自封の恐怖か、不思議と会話してしまう。だがこれで、二人はようやく終わらせる事が出来る。

 

太一&哀「王とは我が道を往く者なり、王とは惑わず、曲げず、諦めぬ者なり......我が道に、横道は存在しない。汝の使命は汝の願い、臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前!!汝の望みは、終末にあり!!」

 

哀はジャンヌの聖剣を取り出し、太一はバハムートのフレアを両拳に握りしめ力を溜める............

 

紫「......幻想郷が統一される前、大きな戦いがあったの......二人を見ていると、神話戦争を見ている感じがするわ......」

 

霊夢「紫......」

 

大きな戦いを思い出した紫は、太一と哀を後押しするようにその場を離れ見届ける。そして............

 

太一「バハムート、全ての異変を破壊し、終わらせるぞ......」

 

バハムート「相棒、お前に全てを預けるぜ......」

 

哀「ジャンヌ、今までありがとうね......」

 

ジャンヌ「気にするな、私はいつまでも一緒だ・思う存分暴れるんだぞ......」

 

お互い覚悟はできた......異変を終わりにする為、最後の喧嘩を終わらせる............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太一「サモンズファイナル!!ゼタフレアアアアアアアアア!!」

 

哀「サモンズファイナル!!エクリプス・セイバーアアアアアア!!」

 

ガシイイイイイイイイイインンンン!!!!

 

バハムート「相棒!!振り切れええええええええ!!!」

 

太一「ガアアアアアアアアアア!!!!」

 

ジャンヌ「哀!今こそ越えるのよ!!」

 

哀「くたばれええええええええええ!!」

 

竜王の咆哮と聖乙女の聖剣が激しくぶつかり合い、城が崩壊してゆく!!

 

霊夢「皆!私の後ろに!!博麗 二重結界!!」

 

紫「永夜 四重結界!!」

 

壮絶な戦いと同時に、使用した事無い必殺技のぶつかり合い......その勝負の結末は......

 

 

 

太一「............」

 

哀「...........」

 

太一の拳が哀の胸に、哀の聖剣が太一の首に当たっていた......

 

太一「......引き分けか......でも、これでいい...........」

 

哀「お兄ちゃん......私の我が儘......ありがとね...........」

 

最後の必殺技は相討ちに終わり、二人は力尽きたのか、ゆっくりと空中から落下してゆく......

 

シルフ「サモンズブレイク!癒しの風!!」

 

体内からシルフが飛び出し、回復の風で太一と哀を包み込む......

 

シヴァ「......良かったわ......これ以上戦いが長引く事が無くて助かった......」

 

イフリート「全く、王様は我が儘だな......だけど、皆の自封を完了させてくれたおかげで動く事が出来た。」

 

ラムウ「我ら召喚獣の役目も果たす事が出来た。太一、哀.....良く頑張ったな......」

 

残りの召喚獣も太一と哀を抱え、玉座に運んでゆく。

 

シルフ「主はもう喋る元気もありません......シヴァ、哀様を主と同じ玉座に座らせてもらっていいですか?」

 

シヴァ「......わかったよ......兄妹で一緒にいる時間を、少しでも増やさないとな......」

 

玉座に太一と哀が座り、バハムートとジャンヌダルクが翼で二人を包み込む......

 

映姫「待ちなさい!自封をするなら私の裁きを受けてからにしなさい!罪を背けるあなた達を許した訳ではないですよ!」

 

イフリート「無駄だ。二人はもう、自封は完了したからな。」

 

自封が終わり、魔神者は像になる。誰からも裁かれず、魂も消える事なく。肉体も永遠に存在し続ける。

 

シルフ「魔神者は神に逆らう存在、でも幻想郷の異変は解決したからもう我ら魔神者は関係無いよ......閻魔が納得しない形で終わらせる事を達成した今、召喚獣の役目は終了したんだよ。そうですよね?お父様......」

 

紫「......お父様?シルフ、あなたまさか......」

 

イフリート「そのまさかだよ。少しの間、時間が欲しい。」

 

 

 

 

魔神者が全員自封が完了した今、幻想郷の異変は解決したと言う召喚獣。だが召喚獣が言うお父様が、まさかの人物であった............

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




キャラメモ

不知火 亮治の刺青は神話の麒麟。蓬莱人生まれの亮治は誰かを傷つける事を嫌うのか、基本的に争いを避けている。だが時に戦いをせざるしかないと決めると、太一と同じように破壊の限りを尽くしてしまうかもしれない為、自らの能力で自己制御している。



次回予告



全ての魔神者が自封を終え、幻想郷の異変は解決した。だが幻想郷の皆は解決の方法に納得がいかないのか、虚しい怒りを抱え込んでしまう。自封が完了した太一と哀を召喚獣が見守る中、お父様と呼ばれる人物は誰なのか不思議だったが、紫が一番知ってる人物が目の前に現れる......


次回 東方禁忌魔族


八雲一家 異母集結


魔神者は、神に逆らう為に存在する......



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八雲一家 異母集結

今回は久しぶりのキャラ出します。ゆっくりしていってね。




太一と哀が自封を終えた後に、シルフがお父様と呼ぶ人物を連れて来た。その人物は、紫と映姫が良く知る者であった......

 

シルフ「お父様......主達が自封を終わらせる事が出来ました......」

 

蓮「ご苦労だったシルフ。息子と娘達に、苦しい思いをさせて済まなかった......」

 

太一と哀の父親である閻魔 蓮が目の前に現れる。そして、

 

紫「......蓮、何しに来たの......用件次第ではあなたを殺す事になるわ......」

 

蓮「異変はもう起こさないよ。俺は映姫に復讐を果たす事が出来た以上、この異変の真実を伝えに来ただけだ。」

 

霊夢「閻魔 蓮、あなたは二度と異変を起こしている以上見逃す事は出来ないわ。真実の内容によっては、あなたを退治しなきゃならない。」

 

一度目の異変は太一が三途の川を氷河期にした事、もう一つは幻想郷を崩壊の危機に陥れた事である。

 

蓮「三途の川は太一が起こした異変だけど、絶対零度の氷河期で時間を稼ぐ事が出来た。儀式の魂を集める為にね。」

 

映姫「儀式、魔神者の自封ですね......裁判前の魂は全て死亡した神族や神、その他の魂は野放し、神殺しを続ける理由は何故ですか?」

 

蓮「魔神者の能力を永遠に保つ為だ。自封したおかげで、魔神者は能力を完全に保持する事が出来た。」

 

魔神者の能力保持は尋常じゃ考えられない程負担が強く、能力を一度解除しなければオーバーフローしてしまうからだ。実際太一は、フランと戦闘した時にバハムートを解放し、能力を使い過ぎた為気絶している。

 

魔理沙「太一がフランを倒した時、能力を使い過ぎて気絶していたんだ......でもよ、禁忌の魔神じゃない召喚獣がどうして喋ったり出来るんだ?」

 

シルフ「私、イフリート、シヴァ、ラムウは元々お父様の召喚獣。それと同時に主を世話役として活動していたからよ。」

 

シヴァ「日常生活は基本的に私とシルフ、勉学は哲学はラムウ、トレーニングや戦闘術はイフリートから学んでいる。」

 

ラムウ「儂ら本来の役目は太一と哀を立派に育て、家族と共に伝説を創造する。だが雫は太一が女性と見分けつかない事を疑問に抱き、同時の防衛軍にDNA検査して貰った。そしたら太一の母親が違う事が判明した。」

 

イフリート「その真実を知った雫は、蓮に秘密した状態で防衛軍の施設に置き去りした。太一は当時6歳、記憶を消され母親の名前がわからなくなった......」

 

太一本人曰く、記憶を消された事も覚えていない。真相を知ってる召喚獣達も、内心傷つきながら太一の面倒を見ていた。そのせいか、闇に憑かれると暴走する癖が出てしまう。

 

紫「私が太一を産んだ日が冬眠の3日前、その事も覚えているの?」

 

蓮「覚えているさ。幻想郷の神を拷問して能力をコピーした後だったからな。本人が一番覚えていると思うよ?」

 

映姫「......思い出させるのも復讐なのですか?私を生き地獄にし、晒し者にさせた事も......」

 

太一を産む前、蓮は神殺しの為に四季映姫を拐って拷問した。ただ蓮自身、単独で閻魔を誘拐する事は難しく、協力者を雇って確実に能力をコピーする作戦を計画していた。

 

霊夢「一時期、四季映姫が行方不明って騒いでいたのはあなたが犯人だったのね......あなた一人でも映姫を誘拐する事は可能だけど、正邪と協力して誘拐したんでしょ?」

 

蓮「察しが良いね。協力者は鬼神正邪。俺が幻想郷を去ってからは知らないけど、自封した魔神者の能力を引き出す特化薬を渡してある。」

 

魔理沙「正邪に魔神者の能力を与えたのか!?そんな事したら幻想郷が滅茶苦茶になるぞ!?」

 

蓮「正邪本人も映姫を憎んでいたのもあるけどよ、協力してくれたおかげで魔神者に必要な能力が揃ったからな。」

 

現時点では正邪が特化薬を使用したかわからないが、蓮は太一と哀以外の魔神者に能力を与える為に映姫を拷問し、能力をコピーした。コピーした能力は五條 紗椰に受け渡し、理由として、言霊の素質をあげるには白黒ハッキリつけるの映姫の力が必要である。

 

咲夜「閻魔 蓮......その他にも幻想郷の者を拷問し、能力をコピーしたのですか?」

 

蓮「拷問や殺しは神、神族のみって決めているからね。幻想郷で拷問を行ったのは四季映姫ただ一人だし、後は俺の世界で他の神を殺して能力を強奪した。理由として、太一の母親が紫である事を知られないようにする為だ。」

 

紫「映姫が永遠亭に来なかった理由、まさかあなたが拷問していたなんて......」

 

本来なら神殺しをする蓮だが、幻想郷の掟を守る事を考え生き地獄を正邪と共に行った。実際四季映姫が行方不明になった事は幻想郷中で騒ぎになっているが、蓮が幻想郷から去っていた為、正邪だけ捕まる型で終息している。

 

蓮「ただ俺自身驚いた事だが、哀が神殺しを経験しないまま魔神者になった事にびっくりした。実際、雫も神殺しに関しては反対だったからな。」

 

紫「哀の母親......ちなみにだけど、哀が産まれた日は太一の後よね?」

 

蓮「太一が産まれた翌日だよ。雫にお叱り受けて、また神殺ししたんだなってね。」

 

本来魔神者は神殺しのはずだが何故哀は神殺しを経験していないのか皆不思議に思う。

 

幽々子「哀が神殺しを経験していない証拠でもあるの?」

 

蓮「証拠として、自封した魔神者の像に水をぶっかけてみろ。人によってそれぞれ違うからな。」

 

パチュリー「私がやる。水符 プリンセスウィンディネ!」

 

13人の魔神者像にパチュリーは水をぶっかける!すると、

 

妖夢「彼岸花が咲きはじめた!でも、人によって数がバラバラですね......」

 

蓮「その彼岸花は今まで殺した神様の数だ。哀以外は皆同じ色だが、数のばらつきはだいたい当たっている。」

 

本来彼岸花は紅色だが、哀だけ淡い蒼色で咲いている。何故なら哀は自ら神殺しを経験した事が一度もなく、魔神ジャンヌが哀も守る為に神殺しの名誉を被ったからだ。

 

レミリア「......彼岸花の数、太一だけ異常に多すぎる......何本か枯れているけど、ほとんど綺麗に保ち過ぎているのは何故?」

 

蓮「神殺の際、肉体だけなら魂は成仏する。だけど太一はバハムートの力で魂も喰らっている。枯れた花は成仏された神、綺麗に保っている花は、未だに苦しめられている神だ......」

 

フラン「一度だけ、お兄様が神殺しした瞬間を見た事あるよ......でも、怖かった......お兄様、神様を見下して笑っていた......」

 

太一は神殺しに関しては一切躊躇せず、より残虐かつ残酷に殺す。本人は自覚していないが、神はこの世の中に存在してはいけないゴミとして捉えている。

 

霊夢「哀の彼岸花、他の魔神者と違って青色な理由はわかるの?」

 

蓮「自分で神殺しをしていないからだ、ジャンヌが神殺しを果たしてその力を哀に渡している。貧弱な哀が生き残れる為に、太一と同じ召喚獣の能力を与えるしかなかった。雫の為にも、太一と哀にはちゃんと生きて欲しかったからな......」

 

紫「新島 雫......蓮、一度だけでいいから哀の母親に会わせて欲しい。」

 

同じ家族なのに唯一会えていないのは新島 雫のみ。現時点で哀の成長した姿を見れていない為、蓮は後悔している。

 

蓮「魂から肉体に呼び寄せる魔法は本来神の血が必要だが、亮治のおかげで一度だけ無条件で使用出来るようになっている。シヴァ、肉体を貸して貰えないか?」

 

シヴァ「......いいよ。ただし自封した太一と哀にも会わせろよ。」

 

蓮「......オン アポキヤパイロシャマカホダラマニハドマジンバラハラバリタンヤウン×6!!」

 

映姫「!?やめて......また私を生き地獄にするの?もうやめて!!」

 

蓮が唱える真言に映姫は恐怖のあまり挙動不審が激しい、一度紗椰に想像絶する地獄を味わった身なのか、苦しみが強くなる。

 

シルフ「どうやら閻魔様は、真言に恐怖していますね。まぁその方が好都合ですね。」

 

幽々子「好都合って、あなた達映姫に対してやり過ぎと思わないの!?私も閻魔様は苦手だけど、復讐にも程があるわ!」

 

蓮「光明真言は本来地獄から魂を呼び寄せる呪詛だが、真言は時に呪殺をする事も出来る。シヴァ、そろそろ肉体が変化するぞ。」

 

シヴァ「雫が舞い降りたな......汝に体を預ける.....」

 

シヴァの肉体が変化し、髪の色が変化していく......

 

雫「......う~ん......寝過ぎたのかな~?」

 

蓮「怠け癖は太一そっくりなのは変わらない......雫、俺だよ。」

 

雫「蓮?今まで何処に?太一と哀は?」

 

蓮「自封して今は像になっている。目的を達成する為にな。」

 

10年ぶりに雫は戻ってきたが、幻想郷の皆がこの場にいる事に気付いてない。

 

紫「あなたが、哀の母親?私は八雲 紫、太一の母親よ......」

 

雫「新島 雫、哀の母親だけど......蓮、この状況はどうなっているの?」

 

 

事の発端やし封に至る待て蓮は一から説明する............

 

 

 

雫「そう......太一も哀も代償を受け終わったって事ね......でも私は悲しいわ、魔神者の皆が生きる為に神殺しをした真実に......」

 

蓮「亮治達の事は許してやって欲しい。それぞれ辛い過去があるし、生き残る為に俺の能力を受け渡した。太一、哀にもね......」

 

話を聞く度、雫は神殺し関しては喜びではなく悲しんでいる。

 

レミリア「?魔神者は神殺しを名誉であるはずなのに、何故悲しむの?」

 

雫「元々私自身神なの。だけど蓮は神様の存在が嫌いで常に神殺しの事を考えていた......私にとって神族は家族同然、その家族が人間に惨殺されてがっかりした......」

 

蓮「俺自身も神殺しに関係しているが、俺は復讐を終わらせる為に殺した。だけど神殺しの瞬間を、雫に見られてしまった......これを機に魔神者を誕生させた。」

 

蓮が神殺しに至る経緯は親友が神に処刑された事。復讐を果たした後は誰も秘密を明かさないと誓ったが、雫が気付かれない場所で目撃していた為、以降神を殺す事を禁じている。

 

雫「私は蓮以外の魔神者が神殺しをした者を排除する為に防衛軍を設立した。でもそれがきっかけで不知火 亮治率いるレジスタンスが結成され、私は一度殺された。」

 

紫「神殺しの原因は蓮自身だったって事ね......ちなみに蓮が殺した神様は何体?」

 

蓮「映姫を外すと24柱、神は体で数えるよりも柱で数える。」

 

自封した魔神者も神殺しは経験しているも、太一以外は全員蓮よりも少ない。彼岸花の数を見るとせいぜい10本位。太一が異常な程殺し過ぎている。すると、

 

バハムート「......自封したまま喋る事を許して欲しい。蓮、雫、覚えていないとは言わせないぞ。」

 

ジャンヌ「家族に顔見せしない愚か者、ちょっとの我が儘ならいいんじゃない?」

 

自封最初何も出来ない状態だが、魔神が喋り始める。

 

蓮「嘘だろ......自封したら最低でも300年は眠り続けるはずだ、何故?」

 

ジャンヌ「魔神者の王は全てを可能にする。故に少しばかり法則を乱した。」

 

雫「アルキメデスと不知火 亮治の能力......もしかして哀と太一も封印が解けるの?」

 

バハムート「まぁ、そうなるな。」

 

自封した場合、誰かが封印の陣に入らない限り解けない。だが亮治の法則を乱す能力で自己的に解封してゆくバハムートとジャンヌダルク。

 

雫「ジャンヌ、せめて哀、太一と話させて......」

 

ジャンヌ「さすがにそれは無理。でも顔だけなら見せる事は出来る。」

 

自封された太一と哀の顔だけ解除し、少しでも雫と蓮の安らぎになる事を願う。

 

蓮「......太一、哀、やっぱり異母兄妹なのに顔つきそっくりだな......哀は童顔で可愛らしい、太一はお人形みたいな綺麗な顔立ちだな......」

 

雫「太一って男だよね?化粧ならまだしも、素っぴんでこの可愛さは信じられない......」

 

喋る事は出来ないが、本当の意味で太一の家族はようやく揃ったと言うべきなのかもしれない。

 

蓮「さて、俺はもう目的果たしたから去るよ。本来なら家族集合を喜ぶ所だけど、異変解決者が許してくれないらしいし、俺がいない方がいいと思う。」

 

紫「蓮......」

 

蓮自身も異変を起こした事を悔やんでいる。目的は四季映姫の復讐と雫と再会する事、達成した以上いる意味が無い。

 

雫「私も時間切れ、召喚獣の肉体借りる時間は限られているからね。サヨナラ、幻想郷の異変解決者達......」

 

蓮「最後に、家族と再会出来た事......誇りに思う......」

 

 

煙に包まれ、蓮と雫はこの場から消え去った............

 

 

 

 

 

映姫「......もう、私の能力は戻らないのですか......」

 

紫「多分......二度と戻らないと思う。でも魔神者からこんな物が送られた。」

 

自封された魔神者は誰か封印の陣を触れない限り解けない、その仕組みの説明書なのか、血濡れの手紙が置かれている。

 

『我らの目的は果たした。不殺の誓いとして四季映姫の能力を自封の儀として使用した。これにより俺達の世界から全ての神が滅び、安寧の世界を守る事が出来た。太一と哀の顔だけ解除したままだが、しばらくすると自封が解けてしまう。結界を作れば永遠に自封は守られる。もし魔神者に会いたくなったら、深夜に来るといい。』

 

霊夢「......後味悪い結末ね。でも幻想郷が平和になった以上、何も出来ないか......」

 

魔理沙「帰ろう......もう疲れたよ......」

 

紫「結界は藍に管理させる。太一達が目覚める事無いように、境界を別次元にするわ......」

 

幽々子「それが一番ね......妖夢、私達も帰るよ。」

 

妖夢「......わかりました......」

 

納得はいかないが、結果的に異変は解決された。本来異変を起こした異変者は博麗の巫女、幻想郷の賢者が決めるも不可能。

 

レミリア「私達も帰るわよ......咲夜、準備して。」

 

咲夜「了解しました......妹様、帰りましょう......」

 

フラン「......深夜になったら、本当に会えるのかな......」

 

パチュリー「わからない.......でも、信じていれば会えると思うよ。」

 

美鈴「そうですよ!信じましょう、大好きな太一様に会えるように......」

 

 

現実の世界と幻想郷を守る為に、そして愛した家族を守る為に、魔神者は神に逆らう存在を示し続ける............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半年後............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「太一が自封して半年か......紫、魔神者は今も眠っているの?」

 

紫「今も眠っているわ。太一と哀だけ顔出ているけど、問題は無いわ。」

 

紫が創った境界で魔神者13人が封印され半年が経過した。未だに深夜になったら会えるメッセージが謎だが、幻想郷は平和な日常を過ごしている。

 

霊夢「掃除の前に正邪を監視してくる。蓮からもらった薬で悪さしていないといいんだけど。」

 

紫「そうね。一番はそれが心配だから任せるわ。」

 

 

 

 

 

魔神者の境界にて............

 

 

 

 

 

 

???「やっと魔神者の像を見つけた......下克上を果たす為にも、力をつけないとな......」

 

自封された魔神者達の前に、一人侵入した者がいる。だがその時、

 

太一「......親父のおかげで助かったな......哀、大丈夫か?」

 

哀「なんとか大丈夫......深夜しか行動出来ないって結構大変だね......」

 

顔だけ封印が解除されていたのか、太一と哀だけ動けるようになっている。

 

太一「......隠れて見物するより出てきたらどうだい?」

 

???「(封印されているはずなのにどうして動けるんだよ)......わかったよ、紫の境界にとんでもない化物がいたから見に来ただけだよ。」

 

哀「あなた、パパが言ってた鬼人正邪だよね?私知ってるよ。」

 

正邪「......噂は本当だったんだな......閻魔 蓮の子供がいるって......」

 

自封した直後、聴覚哀は聴覚だけ残っていた為蓮と雫の会話を聞いている。反対に太一は視覚で内容をイメージしているのか、何となく把握する。

 

正邪「一応確認だけど、姉妹じゃなくて兄妹だよな?」

 

太一「そうだよ。親父からある程度内容知ってるし、用件を聞きたい。」

 

正邪「......今は言えないけど、後日話す。じゃあな......」

 

 

 

 

 

異変は新たに、動き出す............

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 




投稿遅れてすみません......またコロナ陽性になったので投稿期間が空いてしまいました......



次回予告


自封が終わり幻想郷は平和になった。だが魔神者の自封が太一と哀だけ不完全な状態で解かれ深夜のみ行動出来るようになっている。偶然なのか鬼人正邪が魔神者達がいる境界に入り、新たな異変を起こすと考えている。

次回 東方禁忌魔族


弱者の嘆きと悪戯な魔神心


魔神者は、神に逆らう為に存在する......






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第3章 魔神者異変 再来
弱者の嘆きと悪戯な魔神心


今回も呑気に投稿します。ゆっくりしていってね。



正邪が魔神者達が眠る境界に入り、新たな異変を起こすか考えている。

 

哀「確認したいけど、パパから貰った薬はまだ持っているの?」

 

正邪「まだ使用していない。そもそもどんな能力かわからないからな......」

 

太一「薬の数が魔神者と同じ数なら、最低26錠あると思う。」

 

正邪「なんで薬の数わかるんだよ......さとりみたいに心でも読めるのか?」

 

古明地 さとりのように心を読む事は出来ないけど、魔神者は二つの能力を持っている事を考えると親父が渡した薬の数もわかる。

 

哀「そろそろこの場から逃げた方がいいよ。朝になると、動けないから。」

 

太一「魔神の能力を完全に欲しくなったらまた来るといい、今は深夜しか動けないけど、いずれにせよまた会おう......」

 

正邪「......わかったよ......じゃあな......」

 

母さんの能力って結構厄介だが、動ける時間に少しでも出来る事をやっていかないとね。効果は小さいが、自封が解けていく事を信じていくしかない............

 

 

翌日......

 

 

紫「......太一達は今日も冬眠中。でも変ね、哀と手を繋いだままなんて。」

 

マヨイガで紫は魔神者の管理をしているが、微妙な変化に気付いている。

 

藍「紫様、結界のセンサーも異常ないですよ。誰も入った形跡ありません。」

 

紫「はぁ......藍、橙と買い物している間に霊夢に連絡いれておいて。結界を強くしていかないと。」

 

橙「藍様~!油揚げ買って来ましたよ~!」

 

藍「橙~!!」

 

魔神者の自封印が解けないよう結界を強くしたが、結界自身の異常に誰も気付かないまま時が過ぎてゆく............

 

 

 

 

深夜にて............

 

 

 

 

正邪「......今回もバレずに助かったな......太一、哀、来たぞ。」

 

太一「よし......とりあえず誰も入れないように法則を乱してあるから大丈夫だ。」

 

哀「ママも寝ているし、藍も橙も熟睡中だよ。」

 

昨日と同じく、深夜に正邪と合流する。

 

太一「......確認だけど、正邪の目的はなんだ?」

 

正邪「弱小妖怪の下克上って所だ。いつも霊夢や魔理沙に負けてばかりだし、能力でも勝てない自分が悔しいんだよ......」

 

幻想郷で最も多い種族は妖怪、ただし弱肉強食の世界で生きていく故に常に弱者は虐げられる。正邪もその内の一人、

 

哀「パパから正邪の事ある程度聞いているからわかるよ。でも強い能力持っても、結局孤独が生まれるんだ。お兄ちゃんなんか人々に知って貰う為に神様殺し過ぎているからね。神殺しは魔神者の名誉だからね。」

 

正邪「......神を越えた人間がいたなんて信じられない......ちなみに太一や哀以外にも神殺しを経験している人はいるのか?」

 

太一「僕と哀以外の自封している11人、全員神殺しを経験している。」

 

育ち産まれは違えど、魔神者の仲間達と長い時間を過ごしている。紗椰、半蔵、楓花、誠太、千尋(ジャック)、リリカ、エドワード、楓花、ローラ、ティナ、リーダー(亮治)。今は自封で眠っているが、時がきたら封印を解く予定だ。

 

正邪「......太一、哀、魔神者の能力が欲しい。いつまでも弱者のまま終わりたくないからな......」

 

太一「わかった、ただし、親父から貰った薬を全て使用し、30日間逃げ切ったらね。」

 

能力その物を渡すつもりは無いが、親父が殺した神の能力を渡すなら母さんにもバレない。僕や哀程の力は無くても、千尋のように惑わせる技術はあると思う。

 

哀「薬の効果時間は最大で半日。使い方次第で1日まで伸ばせるけど、一気に使用したら後はずっと逃げ続けるしか無くなるよ。どうする?」

 

正邪「......やってやるよ......30日逃げ切って、神さえ恐れる能力を手に入れてやるよ!」

 

太一「決まりか......最後に契約と注意事項だけ説明する。」

 

魔神者が他者と契約する事は滅多にない、まぁ魔神者の目的は結局の所混沌とした世界を好むかもしれない、平和な世界も美しいけど、それだと退屈でつまらない。ならばきっかけを作ればいい。

 

哀「今度会う時は30日後の午前零時だよ。それまでは私達は一切手助けしないし、失敗したら見殺しにする。」

 

太一「26錠の薬には魔神者の能力と魔神の能力がある。一つ一つの能力は教える事は出来ないが、薬に能力者の名前を記してある。帰る前に自封された魔神者を観察するといい。」

 

正邪「......肝に命じるよ。下克上の為にな。」

 

実際の所、正邪は26錠使っても失敗すると思う。不殺を誓っている以上、見殺しにはしたくない。リーダーの能力と釈迦の未来視を見ても正邪は確実に負けてしまう。だからこそ契約を結ばねばならない。

 

太一「正邪、もしも30日後まで逃げる事が難しくなったら藁人形の赤い糸を解くんだ。そうすれば魔神者と同じ能力を速やかに渡す事が出来る。ただし代償を支払って貰うよ。」

 

正邪「本当か!?だけど代償ってなんだ?」

 

哀「あなたを地獄に落とす。死ぬ訳じゃないけど、魔神者と同じ生き地獄を味わう事になる。」

 

天邪鬼でも心理は人間と一緒、だからこそ己の人道を大事にしなければならない。

 

太一「最後に武器を持っていくと良い。魔神者の神器には劣るけど、霊夢や魔理沙を撃退する威力はある。」

 

哀「好きなだけ持ってね。この武器は元々千尋ちゃんと零さんが使っていた武侠武具だよ。」

 

武侠武具は無数に存在しているが、魔神と契約して以降使用する機会が減ってしまった為、倉庫にしまっていた。

 

正邪「私、弾幕ごっこ以外の戦い知らないぞ?どうやって使うんだよ?」

 

太一「それこそ親父から貰った薬を使えばいい。それじゃ、頑張れよ。いずれにせよ、また会おう......」

 

正邪「......弱者がこんな武器使えると思わなかったな......まぁこれで、下克上を達成してやるよ!」

 

そろそろ朝を迎える為、また元の位置に戻らなくてはいけない。だがこれで魔神者側の下準備も終わった。

 

哀「お兄ちゃん~、こっちも準備出来たよ~。」

 

太一「条件は揃った。後は正邪が派手に動き次第、皆の封印を解く。」

 

母さんには悪いけど、魔神者も封印されたままだと退屈だからね............

 

 

 

 

 

 

翌日............

 

 

 

正邪「......蓮から貰った薬26錠、使用方法はそのままカプセルを飲み込む事。太一と哀の名前意外、知らない名前でわからねぇ......」

 

人里から離れた場所で異変計画を考えるが、思うようにいかない。薬の効果時間が半日である事を考えると、続けて使用しない方がいい。

 

???「......へぇ、知らない間にそんな事があったんだ。閻魔 蓮の噂を知っていたけど、まさか八雲 紫に子供がいたなんてね。」

 

魔理沙「今は紫と同じように冬眠しているけど、化物以上の強さと男とは思えない綺麗なんだぜ?太一の写真見る?」

 

アリス「反則以上の可愛さ!白い肌に赤い瞳、これで男の子なんて信じられない......」

 

正邪「......聞き間違いであって欲しい、新島 太一が八雲 紫の息子なのか......」

 

魔理沙とアリスの会話を盗み聞きしている正邪だが、八雲 紫の息子と知った瞬間恐怖してしまう。

 

アリス「一時期幻想郷大変だったけど、ようやく落ち着いて良かったわ......三途の川が氷河期になる、空が淡い青色になる、謎の魔獣が現れるなんて信じられない。」

 

魔理沙「それら全部太一達魔神者が起こした異変なんだよ。謎の魔獣は太一の妹、新島 哀の召喚獣だぜ......三途の川の氷河期と、淡い青色の空は太一の仕業だ。」

 

アリス「紫の子供なのに異変起こして大丈夫なの!?でも異変は解決したんだよね?」

 

魔理沙「解決はしたけど、四季映姫は能力を奪われた。だけど魔神者は二度と異変を起こさない事を誓って自封した、誰かが封印を解かない限りずっと眠ったままだってさ。」

 

この会話が正邪に聞かれている事は二人は知らない。会話が進む度恐怖が強くなる。

 

正邪「......これが本当なら私は幻想郷の頂点、いや神以上の存在になれる!今日は情報集めに専念して、異変を起こすのは近日中にする!」

 

太一に関する情報を手に入れた正邪は、知らぬ合間に去ってゆく......

 

 

 

 

 

人里にて............

 

 

妖夢「はぁ......食糧の買い出し、幽々子様自身でやって欲しいですよ......」

 

鈴仙「なんとなくわかるよ......お師匠様も面倒事は私に任せっきりなんだよね~......」

 

買い物しながら主人の愚痴を喋る妖夢と鈴仙、後ろからこっそりと会話を盗み聞きする正邪の存在に気付いていない。

 

鈴仙「魔神者が自封されて半年経過したけど、生活大丈夫?」

 

妖夢「今は平気。今でも風間 誠太は少し憎いけど、お祖父様が許してくれないと思う。憎しみの剣はいずれ己を壊してしまうってね。」

 

鈴仙「そうなんだ。姫様も少しずつ回復しているよ、亮治さんの事が好きな気持ちは忘れたくないからね。」

 

正邪「......風間 誠太と不知火 亮治、この二人の能力を知る事が出来る......」

 

誠太は妖忌を殺した怨敵、亮治は輝夜の旦那になるはずだった人。だが自封されてから魔神者の存在を忘れていくようになる。

 

妖夢「鈴仙、霊夢から正邪の目撃情報あった?」

 

鈴仙「特に無いよ。まぁ魔神者の能力って幻想郷の脅威だからね、それと妖夢、両手に血豆出来てるよ。」

 

妖夢「属性剣術を試したんだけど、怪我しちゃった......誠太が属性剣術の操る能力、魔神の歴剣憑依は正直憧れちゃう。」

 

鈴仙「わかるよ。亮治様が幻想郷にいた時は天文魔法を見せてくれて、後はてゐの落とし穴の法則を乱して悪戯していたかな。」

 

正邪「......風間 誠太は近接戦闘能力。不知火 亮治は天文魔法とあらゆる法則を乱すか......そろそろこの場を去ろう。」

 

欲しい情報を手に入れた為、正邪はこの場を去る。会話の内容を聞かれた事も知らずに............

 

 

 

 

 

博麗神社にて............

 

 

正邪「一番危険だけど、敵陣地で情報を手に入れるべきだと思う。」

 

魔神者から貰った武侠武具を使い、身を隠しながら会話を盗み聞きしている。

 

霊夢「今日も平和ね......だけど、酔っ払いの鬼がどうして家にいるのよ......」

 

萃香「地底にいても退屈だよ~。半蔵、千尋、エドワードみたい酒豪がいないんだよ~......」

 

勇儀「零と紗椰もいればな~......毎週珍しい酒飲める楽しみがなくなったからな~......」

 

魔神者で一番酒豪のエドワードも自封で眠っている。半蔵と千尋はエドワードには及ばないが酒が好き、零と紗椰は趣味で酒巡りしているのか、機会あれば誰かと飲んでいる。

 

萃香「勇儀ってエドワード、零と喧嘩した事あるんだよね?勝負どうなった?」

 

勇儀「エドワードは引き分けだけど、零には完全に負けた。一瞬だけど、恐怖を感じたな......エドワードに関しては鋼以上に体が固かったし、殴った拳が痛いんだよ。」

 

萃香「なるほどね~......私も一回零やエドワードと喧嘩してみたいな~。」

 

鬼は我が道を往く者、強者がいるなら力でねじ伏せる。だが零 龍李の紅蓮流は修羅王と言わざるおえない......

 

正邪「エドワードは防御特化の能力で、零 龍李は鬼以上の怪力武術って感じかな......後は半蔵、千尋、紗椰の能力を知る事が出来ればいい......」

 

今まで正邪は異変を起こす計画を精密に考えていなかった為、直ぐ失敗してしまう事が多かった。だが今回は魔神者の力を持っている為、異変で下克上を達成する事が出来る。

 

霊夢「萃香こそ大丈夫なの?半蔵と千尋の毒を受けてしばらく寝込んだって聞いているけど。」

 

萃香「半蔵はわかるけど、千尋って誰?」

 

勇儀「ジャック・ザ・リッパーの本名だよ。同じ抜け忍の二人組だったらしい。」

 

萃香「あの二人そうだったんだ......半蔵の毒は死ぬかと思ったけど、ジャックの嘘吐き能力は何故か信じるようになるんだよね~。後は忍法が凄かった。」

 

正邪「服部 半蔵は予想はしたけど、望月 千尋が切り裂きジャックの名前使っていたとはな......後は五條 紗椰の能力だけだな......」

 

リリカ、ティナ、楓花、ローラの情報は後回しにするも、紗椰の能力を盗み聞きしようとした瞬間、

 

霊夢「勇儀と萃香は正邪を見かけた日を覚えてる?閻魔 蓮から魔神者の能力を宿す薬を持っているから早めに退治したいの。」

 

正邪「!?何で薬持っている事がバレているんだよ!?このままだと異変起こす前に奪われる!」

 

バキッ!!!!

 

予想にしなかった霊夢の発現に驚いたのか、小枝を踏んでしまう。

 

霊夢「もし正邪がいるなら、今までの会話聞いている事になるわ......」

 

正邪「仕方ない......この場から逃げるには、武侠武具使ってみるか......」

 

隠れ蓑の状態だが、霊夢と戦闘する事は避けたい正邪は、太一と哀から貰った武侠武具を使用する。傘の根元のレバーを引き、

 

正邪「これでも喰らえ!!」

 

開いた傘から黒い煙幕が飛び出す!!

 

萃香「なんだこれ!?目が、痛い......」

 

正邪「今捕まる訳にはいかないんだよ!じゃあな!」

 

霊夢「ティナの科学兵器!蓮の薬を既に飲んだわね!?」

 

実際は薬を飲んでいない、だが魔神者が使用していた武具によって正邪は欲しい情報を手に入れる事が出来た。

 

正邪「嬉しい誤算が出来て助かった。後29日、逃げ切ってやる!」

 

開いた傘を地面に刺し、

 

正邪「唐傘 旋風独楽!」

 

独楽回しの応用を生かし、傘に乗って逃げ去る!

 

萃香「......ごめん霊夢、正邪逃がしちゃった.....でも、正邪があんな武器持っていたっけ?後、赤い糸付きの藁人形が謎過ぎる......」

 

霊夢「近頃異変が起きるかもしれないわ......備えるわよ!」

 

異変に備える事は出来ても、正邪が魔神者を利用するとなるとまた大変な事になる。仮に異変が起きた場合、魔神者が封印から解放される可能性が高いからだ............

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山、午前零時にて..................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正邪「......とりあえず助かった......太一、来てくれるかな......」

 

武侠武具で博麗神社から逃亡した正邪はスマホを手元に、ある暗号を入力する。

 

太一「......呼んだ?正邪。」

 

正邪「本当に来た............それと太一、何で長襦袢着て女装しているんだ?」

 

太一「話は後にして欲しい。この暗号を送った以上、覚悟は出来たんだね。」

 

正邪が入力した暗号は、『人を呪わば穴二つ』同じ魔神者の五條 紗椰が怨みの相手を呪詛殺しをする際に必ず行われる契約である。

 

哀「お兄ちゃん~、皆の封印解けたよ~。」

 

太一「こっちも準備は整った。正邪、後29日生き残れよ。くれぐれも、藁人形の赤い糸は本当にピンチになった時に解くんだぞ。」

 

正邪「......わかったよ......それまでは貰った薬でなんとかする。」

 

また母さんに怒られるかもしれないけど、やっぱり魔神者は混沌としている世界を好むかもしれない。神に逆らう為に存在するのもあるが、幻想郷で果たしたい事もある以上、暴れさせて貰う.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 

 




お知らせ
次回から新しい章になります。


次回予告

正邪が魔神者の情報を手にいれ新たな異変を起こす計画を実行する時が来た。薬の効果時間は半日、残り29日生き残る事は出来るのか?そして自封した魔神者の目的はなんのか?

次回 東方禁忌魔族


混沌の世界を創造する


魔神者は、神に逆らう為に存在する......


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混沌の世界を創造する

時々投稿期間が空きます。ゆっくりしていってね。


午前零時、正邪は目的の為に魔神者と合流する。

 

太一「その怨み、結構本気らしいね。赤い糸を解いてもいいけど、地獄を味わう事になるよ。」

 

正邪「神殺しの王が言うと説得力強いな......まぁとりあえず、好き勝手暴れさせて貰うよ。」

 

薬は全部で26錠、残り29日生き残れるか心配だが、魔神者自身も元の世界に帰る為に自封を解除した。だけど僕自身幻想郷でやり残した事がある。

 

哀「昨日の様子だと、武侠武具使ったらしいね。」

 

正邪「霊夢から逃げる為に使ったけど、お陰で魔神者がどんな能力持っているか知る事出来たからな......」

 

太一「逃亡の原則をちゃんと理解しているね。感心するよ。」

 

一時期自分が経験しているとはいえ、正邪は逃亡に馴れているなら説明を省く事が出来る。

 

バハムート「相棒、こいつが蓮が話していた天邪鬼かい?」

 

太一「そうだよ。バハムート、姿を現せる?」

 

紫に知られる事なく魔神も封印が解け、今までは体内にずっと留まっていたバハムートも外に出る事が出来る。

 

バハムート「ほぅ......卑弥呼とは違うが邪道を貫く野心が強いな。」

 

正邪「......怖い......いけねぇ、異変起こす前にビビったら負けだ。これが体内に宿っていたなんて信じられないな。」

 

哀「禁忌の魔神とは一蓮托生、そうだよねジャンヌ?」

 

ジャンヌ「その通りだ。だけど哀、あまり感情を露にし過ぎるなよ。制限が上手くなっても本心になれば魔法になってしまうからな。」

 

運命を共にする事で倍以上の力を出す事が出来る。一蓮托生は魔神者の全員に共通する言葉であり、紗椰の魔神解放の言葉も同じである。

 

正邪「太一、私は決めた。赤い糸を解くよ。」

 

太一「後戻りは出来ない、正邪も地獄に落ちるになるけどいいかい?」

 

正邪「もう閻魔から完全に地獄行きって決められているんだ、下克上して私が幻想郷の支配者になる!」

 

藁人形の赤い糸が解き、正邪は魔神者の能力を手に入れた......その時、

 

亮治「兄妹が先に封印解いているとはな、水臭いぞ!」

 

楓花「太一がまた厄介事を起こすかもしれないからね。ちなみに赤い糸を解いたの誰?」

 

正邪「......私だけど......この魔力や霊力はなんだ?魂が恐怖している感覚がする......」

 

半蔵「意外だな......嬢ちゃん、俺や千尋と同じ鬼か?」

 

正邪「私は天邪鬼だ!だけど今はお前達が恐ろしく怖い......」

 

半蔵と千尋は過酷な場所で生き抜いて来た実績がある。鬼忍夫婦となってからはより鬼らしくなっている。

 

千尋「未熟な鬼って感じがする。能力的に卑弥呼と似ているけど、自分が最弱である事を認めないとね。」

 

正邪「最弱だと!?私の能力でひっくり返してやるよ!」

 

千尋「言葉じゃ駄目か......とりあえず魔神者の恐怖を教えてあげる。紗椰!」

 

紗椰「臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前!邪法陰陽術 悪幻の空間!」

 

五條 紗椰の陰陽術は誰も返す事が出来ない。一度映姫を同じ空間に閉じ込め、永遠の苦痛を味わった技でもある。

 

正邪「た......す......け......て......」

 

誠太「紗椰~、天邪鬼に安倍晴明の呪詛吹き掛けて大丈夫なの?魂が消えるかもしれないよ~。」

 

紗椰「拷問程度なら魂消えないから大丈夫。呪詛入れてないし、30分すれば元に戻るよ。」

 

リリカが拷問者を辞めた為、紗椰が陰陽術で相手を拷問し心を折る。元々音楽家である以上、手を汚したくない癖が出始めた事もあり紗椰に任せる事にした。

 

零「拷問はよせ、正邪はまだ魔神者ではないが普通の人間に戻したら意味がなくなるぞ。」

 

ローラ「私が後で治療するから平気平気。太一、例の服リリカが保管しているよ。」

 

太一「助かった......楓花に預けたら女装の服になるからな......」

 

楓花の性癖は度を越えている。毎回女装させられる身になって欲しい......

 

正邪「......太一の女装姿を保管している人って誰?」

 

楓花「私!ゴスロリ姿の太一を見る?」

 

太一「や、め、ろ!厳しさと優しさの境界線が紙一重なのなんとかしてくれよ......」

 

エドワード「まぁ勘弁してやれよ。俺様は禁酒がなければ別にいいんだけど。」

 

リリカ「......太一ごめん。例の服以外全部女物に代えられた......」

 

また男物の服が無くなったのか......まぁ今は仕方ない、本来は自分でお化粧するけど楓花に頼むせざる終えない。

 

ティナ「マシンの整備終わったよ。この後どうする?」

 

零「決まっているだろ、幻想郷で暴れ散らかすぞ!だけど太一が自ら長襦袢を着るとはな。」

 

本来僕は女装を嫌う、だけど今回は契約である以上誰かに化粧を頼むしかない。

 

楓花「太一って本当に肌白いね......ご飯はちゃんと食べてる?睡眠は大丈夫?」

 

太一「平気だよ。今まで誰かに化粧してもらった事無いけど、なんか不思議。癒される感じがする。」

 

楓花「ありがと......私が作った長襦袢、絶対似合うから鏡で見てね。」

 

目を閉じているからわからないけど、自分の女装姿を見るのは初めてかもしれない。

 

楓花「出来たよ。あぁ、愛しの太一がこんなに綺麗になった......」

 

太一「......本当に僕?お姫様みたいにだ......」

 

黒い長襦袢に妖艶な蝶、日本人形以上の綺麗な瞳。自分がこんなに綺麗だと逆に怖い。だけど不思議と落ち着く。

 

ティナ「楓花~、太一の着替え終わった......誰!?お姫様!?」

 

太一「一部僕だよ。まぁこの姿だと別人にしか見えないよね。」

 

リリカ「.......なんか私達より綺麗で腹立つ......」

 

零「楓花の性癖はともかく、太一がここまでお人形みたいになると凄いな......」

 

皆僕の姿に注目しているけど、本来の目的忘れているかもしれないし、一回中断しよう。お姫様姿だけど......

 

哀「物凄く綺麗なお姫様お兄ちゃんに注目は中断して、皆の目的を定めようよ。」

 

助かった......とりあえず正邪の目的は下克上、魔神者の目的は元の世界に帰る事。だけど魔神者自身気になる事もある。

 

エドワード「俺様一つ思ったんだが、改めて魔神者の王を決める為にゲームをしないか?」

 

紗椰「私も思った。一応太一が魔神者の王だけど、契約している魔神も納得していない所はあるね。」

 

魔神者の王は全てを統一する力がある。だが王である以上多くの物を背負わければならない、実際年齢的に考えるとリーダーの亮治が王にふさわしい意見もある。

 

誠太「魔神者の王を決めるなら、各自幻想郷に住んでからにしようよ。この場合おいら達、好敵手として勝負するのはどうかな~?」

 

千尋「面白いルールね。魔神者同時の戦いは嫌いだけど、幻想郷の掟を活用すれば大丈夫かな。」

 

幻想郷の掟を利用するのは気が乗らないけど、犠牲者を出さない方法なら活用させてもらう。母さんには悪いけどね。

 

亮治「決まりだな。だけどその前に正邪はどうする?」

 

ローラ「正邪は一応魔神者だけど王にはなれない。魔神者になって15年以上経過し、なおかつ神殺しを達成している事。」

 

正邪「......神殺しが普通だなんて.....私は魔神者になって良かったのかわからなくなってきた......」

 

魔神者の王位簒奪戦は13人で行う。ルールとしてまず魔神者は幻想郷の各地に住み暮らす事。魔神者同時の同盟や協力は禁止だが、妖怪や妖精の協力は許可する。正邪も一応魔神者だが、協力や同盟する事が出来る。魔神者が自ら降参した場合、その時点で脱落とする。脱落した魔神者は、残りの王位簒奪戦の者に協力、又は同盟を可能とする。最終的に功績、真の強者に王位を得る。

 

半蔵「......こんな感じでルールブックを作ったぞ。異論は無いか?」

 

ティナ「無いよ!魔神者は神に逆らう存在、そして世界を統べる王が誕生した時、新たな道が示される。いつまでも自封の間にいたくないからね。」

 

太一「一応仲間でも、王位簒奪戦は敵同士。だけど僕、皆に言わないといけない事がある。」

 

哀「お兄ちゃん?その様子だととんでもない発言かもしれない......」

 

......本当はいつまでも秘密にしておきたいけど、言わざる終えない状況でもある。

 

太一「僕、ふさわしい女性を見つけたら結婚する。女難の過去を終わりにしたいからね。」

 

楓花「太一が......結婚!?」

 

エドワード「世界が終わりそうな発言だな......リーダー、この事知ってるのか?」

 

亮治「......私は全く知らない......太一って何歳だ?」

 

太一「19歳、まぁ王位簒奪戦が終わった後だけどね。」

 

本音を言うと好きな女性はいない、だけど学生時代に多くの女性と関係を持ちすぎて修羅場になった事がある。交際する女性を考えないとな......

 

リリカ「......まぁとにかく、王位簒奪戦で魔神者の王が決まる。初代神殺し、閻魔 蓮が達成出来なかった唯一の願いだからね。」

 

誠太「正邪は魔神者の王にはなれなくても、それなりに幻想郷の地位を得る事が出来るよ。妖怪は弱肉強食だからね。」

 

正邪「魔神者は言う事が違うな.......まぁいい、今度会う時は敵味方わからないのも面白いし、異変の楽しみが増えるな!」

 

零「本日はこれで解散だ。自封の間に爆弾仕掛けたから、爆発したら王位簒奪戦を開始する。」

 

紗椰「妖怪はともかく、今度会ったら敵同士だからね。バイバイ!」

 

仲間だった魔神者が王位簒奪戦の為に敵になる。あくまでも殺し合いではなく、好敵手として。だからこそ全力で競い、実力で王位を掴む。平和な日常を戻す為に............

 

 

太一「後30分で自封の間は爆発する。母さんには悪いけど、王位の為に付き合ってもらうよ......」

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日............

 

 

 

 

 

 

 

 

藍「紫様!魔神者の像が全部無くなってます!」

 

紫「そんな!?誰も寄せ付けない結界張ったのに!?」

 

魔神者の封印は自ら解く事が出来ない、その説明を知ってる幻想郷の異変解決者は犯人を知っている。

 

霊夢「正邪がよりによって魔神者を異変に巻き込むなんてね......先に魔神者から見つけないと大変な事になるわ!まずは太一、哀を見つけないと......」

 

異変解決者達は正邪が封印を解除したと推察しているが、実際は太一と哀が封印を解除している。深夜に行動している事は紫達は全く知らない......その時、

 

哀「良く寝た~......霊夢達、何してるの?」

 

紫「哀!?あなた大丈夫なの?」

 

ジャンヌ「平気だ。私が保証する。」

 

藍「その様子だとさっきまでマヨイガで寝てましたね?」

 

重要な魔神者が呑気に寝てる事に皆驚いている。

 

霊夢「......正邪は間違い無いとして、魔神者が異変に介入していないといいんだけど、何か知ってる?」

 

哀「何も知らないよ。封印解けたから幻想郷に住むって話をしていた。」

 

紫「......哀が嘘を言う事無いよね......正邪とは無関係なの?」

 

ジャンヌ「自封の間に入り込んだって事しか知らない。哀自身も封印で眠っていたからな。」

 

実際は嘘、正邪には魔神者と同じように能力を手に入れているが、発動条件を正邪には教えていない。実弾が無い拳銃を渡しているだけ、それ以外は何もしてない。

 

霊夢「良かった......で太一や他の魔神者は何処にいるの?」

 

哀「う~ん......全員は知らないけど、紗椰は仏教がある場所、零は道教、エドは酒飲み、リーダーは輝夜に会いに行く、お兄ちゃんは屋敷で昼寝してると思う。」

 

霊夢「紗椰は命蓮寺、零は神霊廟、エドワードは地霊殿、亮治は永遠亭、太一が紅魔館か白玉桜に居るのね......面倒事を起こさないといいんだけど......」

 

異変は既に始まっている事に皆気付かない、魔神者の王位簒奪戦は正邪の異変を利用した形で始まった......

 

 

 

 

 

 

地底にて............

 

 

 

エドワード「......プラン無しで地霊殿に来たが、これからどうする?メアリー、酒場探してくれ。」

 

メアリー「勇儀と飲みたいだけだろ?自分で探しな。」

 

案の定エドワードは地底にいた。だがこの先のプランは何も考えていない。一番は勇儀と酒飲みの予定、だが王位簒奪戦に巻き込んで良いか考えている。その時、

 

お空「あれ?エドワードじゃん!何してるの?」

 

エドワード「お空、さとりに至急会わせて欲しい。」

 

お空「さとり様に会わせて欲しい?とりあえず地霊殿に入っていいよ。」

 

エドワード「助かる。」

 

一度勇儀と喧嘩してから地霊殿に顔パスで入る事が出来るようになっている。

 

お燐「エドワード様!?いきなり地霊殿に来るのは無しですよ!」

 

エドワード「急にすまないお燐、さとりに会わせて欲しい。」

 

お燐「わ、わかりました......さとり様はいつもの部屋にいます。」

 

メアリー「ごめんよ、皆の為にも簒奪戦を勝たないといけないからね。」

 

禁忌の魔神も封印から解放された為、一心同体で行動する事が出来る。王位簒奪戦では魔神者と魔神を合わせて一人になる為、魔神も負ければその時点で脱落になる。

 

さとり「エドワードさん、お久しぶりですね。でもその様子だと複雑な事情ですか?」

 

エドワード「あぁ、今度ばかりはかなり厄介事だ。話を聞いて欲しい。」

 

古明地 さとりに魔神者の王位簒奪戦の事を全て話す............

 

 

 

 

 

さとり「......王を決める為に魔神者が敵同士になった......厄介ですね......」

 

エドワード「異変に巻き込むような形ですまない、しばらくの間地霊殿に住ませてもらえないか?他の魔神者がどう動くのかわからない以上、匿って欲しい。」

 

さとり「......わかりました。私もなるべく協力します。」

 

エドワード「すまない。恩は必ず返す。」

 

 

 

 

幻想郷を舞台に魔神者13人が王位を決める為に簒奪戦争を行う。正邪も魔神者と同じ力を得た今、迷宮回廊のような異変が動き出す............

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 




次回予告

王位簒奪戦の舞台は幻想郷、その真実を知らない霊夢達は他の魔神者を捜索にゆく。だが一方正邪が魔神者と同じ能力を得た事を知らないまま異変解決にゆくが、魔神者の王位を賭けた凄絶な戦争が幕をあげる......王位簒奪の魔神者、残り13人。


次回 東方禁忌魔族

妖怪と魔神者の結託


魔神者の王、神殺しを越えた存在と成る............


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妖怪と魔神者の結託

色々と複雑なストーリーになります。ゆっくりしていってね。


幻想郷を舞台に魔神者の王位簒奪戦が開始された。異変解決者達とは違い、エドワードは地霊殿にいる古明地さとり達と共に結託する。

 

さとり「エドワードさん、私は勇儀さんからある程度魔神者の情報を知ってます。地底の妖怪を集合させた方がいいですか?」

 

エドワード「出来ればそうして欲しい。それと俺様の事はエドでいいぞ。こいしちゃんもね。」

 

こいし「!?私、無意識状態なのに見えるの?」

 

エドワード「魔神との感覚が強くなってから色々と見えるようになったぞ。海賊は仲間を見捨てないからな。」

 

無敵の鋼体を持つと同時にエドワードは触覚を自由に変える事が出来る。魔神と一蓮托生の絆が強くなった為か、幽体も視覚で捕らえる事が出来る。さらに、

 

勇儀「エドワード!地底に帰って来たんだな!」

 

エドワード「勇儀!俺様の愛した女、やっと会えたよ......」

 

勇儀「今まで何してたんだよ!?魔神者が自封されてから退屈だったんだぞ!?」

 

エドワード「その件に関してだが、色々とヤバい事になっている。」

 

王位簒奪戦の状況を勇儀に話す............

 

 

勇儀「......本当らしいな......それで地霊殿に来たって訳か。」

 

エドワード「パルスィ、ヤマメ、地底の妖怪には簒奪戦の事は全て話した。問題は魔神者が誰と結託したのかがわからないままだ。」

 

幻想郷である程度生活しているエドワードは地底以外あまり知らない。だが強さ的に考えるとエド自身は防御特化の能力である。

 

こいし「そういえば......背中に顔の怖い絵を背負った女の人を見かけたよ。命蓮寺に行く途中だったのかな~?」

 

エドワード「......紗椰だ......ちなみに命蓮寺ってどんな所だ?」

 

さとり「わかりやすく言うと、妖怪の仏教寺ですね。たまに宗教の対立でいざこざがありますけど......最近の噂で仏教徒が一人増えたって情報がちらほら耳にします。」

 

エドワード「......間違えない、五條 紗椰だ......」

 

紗椰の陰陽道は真言宗と考えると自然と仏教にたどり着く、寺があるなら入信まではいかないも、協力者として活動する事は可能である。霊夢の的中がある程度当たっていた......さらに、

 

お燐「さとり様、こないだ人里で魔神者が絵を描いていたのですが、物凄く旨すぎて......こちらです......」

さとり「......綺麗......守谷神社から見た景色を水彩画で再現出来るなんて......」

 

メアリー「絵師レベルの魔神者となると、風間 誠太だな。だけど一つ疑問に思う、誠太は何故神社に?」

 

エドワード「たまに酒飲む時、静香の事を話すんだよ。神社と温泉巡りが趣味だったからな。」

 

霊夢が知らない情報を手に入れたエドワード、誠太が意外にも守谷神社付近にいる事が判明した為、王位簒奪戦はあらゆる種族の戦争になるかもしれない............

 

こいし「エド、私偵察に行って来るよ。無茶だと思うけど、地霊殿の為に頑張るよ!」

 

エドワード「本当か!?もし偵察に行くなら俺様が手に入れた神器を持っていけ、役立つぞ。」

 

こいしは半蔵や千尋以上に隠密行動が得意だ。無意識を操る程度の能力ならバレずにやり過ごす事が出来る。ただし魔神者の一部には無意識も確認出来る者が数名、その為、

 

こいし「黒い両刃の短剣と、黄金の銃?」

 

エドワード「元々は蓮の持ち物だけど、神殺しの最中に俺様がこっそり奪ってきた。魔神者に対抗出来る道具は備えた方がいいからな。」

 

海賊王エドワード・ティーチが集めた秘宝は数知れず、その中で黒色の両刃短剣、ダークナイフ。黄金の銃ゴールドスカルは大海の悪魔クラーケンを倒した武器である。

 

メアリー「万が一魔神者と戦闘になった時に使いな。元々神殺しの神器だけど、こいしちゃんなら大丈夫。後、無線機繋げたからそこから情報読み解くよ。」

 

こいし「ありがとう!エド、お姉ちゃん、行って来るね!」

 

さとり「無茶だけしないでね。危険と判断したら逃げて。」

 

魔神者エドワード、チーム地霊殿の妖怪達と結託し作戦を行動する。他の魔神者はどう動くのだろうか............

 

 

 

 

命蓮寺付近にて............

 

 

 

 

紗椰「幻想郷に仏教寺があるって聞いたけど、いまいち場所わからない......」

 

晴明「慌てなくても大丈夫だ。お前さんの思春期は変わらないからな。」

 

結託してくれる妖怪を探す五條 紗椰。魔神が安倍晴明になっても釈迦である事に変わらない為、自然と接している。

 

???「またご主人の宝塔を探す羽目に......明日から自分で探してもらいたいよ......」

 

紗椰「......宝塔?さっき変な物拾ったんだけど、あの子に渡すか。探し物なら持ってるよ~。」

 

???「ご主人の宝塔!ありがとうございます!」

 

晴明「鼠の妖怪か、一応寺の事を聞いておけよ。」

 

道中で拾った物が宝塔である事は知らず、とりあえずナズーリンに渡す。

 

???「あの、お名前を聞いてもよろしいですか?」

 

紗椰「私、五條 紗椰。仏教の寺探しているんだけど、君は?」

 

ナズーリン「私、ナズーリンです。もしかして命蓮寺の入信者ですか?案内しますよ!」

 

紗椰「......入信って訳じゃないけど、まぁいいや......」

 

目的を悟れる事なく、命蓮寺に案内される。紗椰自身は王位簒奪戦に勝つ為に妖怪と結託を結ぶ事を最優先に動く............

 

 

 

命蓮寺にて............

 

 

 

ナズーリン「ご主人~、宝塔ありましたよ~......」

 

???「いつもすいません......?ナズーリン、そちらの方は?」

 

ナズーリン「仏教に入信したい方です。聖様に伝えてください。」

 

紗椰「入信と言うよりもあなた達の仏教を学びに来たの。私は五條 紗椰、よろしく。」

 

星「寅丸星と言います......ナズーリン、その人から離れた方が良いよ。あなた、人間じゃありませんね。」

 

魔神者である事は知らないが、紗椰の危険な妖力に察知したのか警戒心を高める。安倍晴明の力と釈迦の未来視は神殺しの呪詛と言えるからだ。

 

紗椰「戦闘はしたくないの。『固まれ!!』」

 

星「!?体が......動かない......」

 

ナズーリン「主人!あんた何をした!?」

 

言霊は目に見えないが、感知する事は可能だ。魔神解放しなくても、相手の行動を抑える事は出来る。その時、

 

???「やめなさい。これ以上の戦闘は私が許しませんよ。」

 

紗椰「......魔神者と同等の力を持っている......一蓮托生!汝の名は安倍晴明!我が化身は釈迦!」

 

尋常じゃない魔力を感じたのか、紗椰は魔神解放する!

 

???「噂は本当だったのですね......魔神者が幻想郷にいる。あの天狗もたまに仕事しますね。」

 

紗椰「文も酷い言われようね......あなたは私をどうするつもり?返答次第では星みたいになるよ。」

 

ナズーリン「聖様気をつけてください!発した言霊を受けるとその通りになりますよ!」

 

聖「......三途の川を氷河期にした魔神者の名前を知ってるなら見逃します。あなたなら当然知ってますよね?」

 

紗椰「......」

 

紗椰自身太一の名前を教えるか迷っている。だが現在、王位簒奪戦の真っ最中で敵同士。仲間を売らない紗椰だか、

 

紗椰「三途の川を氷河期にしたのは新島 太一、八雲 紫の息子であり、神殺しの竜王。特徴として誰よりも可愛いお人形さん。」

 

晴明「おいおい、太一の名前をあっさり言うのかよ......」

 

聖「紫に子供がいた......信じられない......」

 

あっさりと太一の名前を明かす。邪法の仏陀と呼ばれる以上、ひねくれた事も堂々と行う。

 

???「聖様、大丈夫ですか?魔神者相手に一人では無茶ですよ。」

 

???「そうだよ!私達全員で戦えば勝てる!」

 

聖「一輪、村紗、もう戦いはしません。今は和睦の会話しています。」

 

紗椰「戦うつもりは無いよ。命蓮寺に来た理由は仏教を振り返る為だから。」

 

陰陽師の五條 紗椰は真言宗の仏教徒、神殺しの魔神者が仏教を学ぶ事は本来あり得ないが、釈迦の未来視、安倍晴明の陰陽道を受け継ぐ紗椰は1日真言を唱える事を日課にしている。

 

紗椰「ノウマクサンマダボダナンナバク×8!汝の化身釈迦よ、言葉が出なくても、今一度姿を表せ......」

 

聖「釈迦如来!?神殺しの魔神者、あなた何者?」

 

紗椰「私の名は五條 紗椰。邪法の仏陀であり安倍晴明の血を受け継ぐ者なり。」

 

一輪「凄い......背中の刺青、不動明王と倶利伽羅剣......」

 

村紗「真言全部覚えられないのに......正確に言える人初めて見た......」

 

邪法の仏陀が命蓮寺の妖怪達をひれ伏している。聖白蓮は釈迦のような人をずっと待ち望んでいた。だが紗椰にとって王位簒奪戦の手駒として考えている。すると、

 

紗椰「......オンハビランケンソワカ!私の折り鶴が戻って来た......エドワード、零、リリカが別の場所で結託をしていて、他の魔神者は知らず......聖、あなた達に話さないといけない事がある。」

 

魔神者が王位簒奪戦で争っている事を命蓮寺のメンバーに全て話す。

 

聖「......冒涜にも程がある......幻想郷の秩序を乱す魔神者は許しがたい存在、わかりました。これ以上の暴挙、我々が許しません!」

 

紗椰「警戒すべき相手は零 龍李(レイ・シャウロン)。紅の修羅王の異名を持つ魔神者は道教を嗜み、私と真逆で仙道術の達人よ。」

 

一輪「神霊廟に魔神者が加入したとなると、いつ襲いにくるかわかりませんね......どうします?」

 

村紗「その時はその時!私達で迎え打てばいいよ!」

 

こいし(......エドの予想が当たっていた......次は神霊廟に行こう......)

 

命蓮寺と結託した紗椰の会話全てを聞いたこいし。能力を最大限に活用し、その場から逃げる............

 

 

 

 

 

 

 

 

神霊廟付近にて............

 

 

 

 

 

零「......紅蓮流の拳法だけでは勝てない。仙道術を強化するには道教を改めて学ぶしかない......だけど、ここは何処だ?」

 

さかのぼる事3時間前、零も王位簒奪戦の為に誰かと結託する為に動く。最初に結託したエドワードは古明地 こいしに潜入捜査をさせている。

 

???「お主、もしや噂の魔神者ではないか?背中に怖い紋章が見えるぞ!」

 

零「仙道士にしては随分幼いな......君何歳?」

 

???「太子様の言う通り魔神者は礼儀知らずじゃな!この場で倒して不老不死になるのじゃ!」

 

零(......こいつ、バカだな......)

 

神霊廟の物部布都はチルノ程じゃないが、結構バカである。零自身は太子と言う人物に気になるが、

 

零「多少吹き飛ばしても問題無いか。紅蓮流 地狼拳!!」

 

布都「ぎやああああ!!太子様~!!」

 

零「小技でぶっ飛ぶなんて、弱すぎる......」

 

???「噂通りの実力ね......あなたなら道教を任せてもいいかもしれないね......」

 

幻想郷に疎い零だが、太子と言うのは聖徳太子の事ではないのかと考える。零自身は心を読める訳ではないが、洞察力は鋭い。

 

神子「私が豊聡耳 神子。背中の刺青からして、紅の修羅王 零 龍李だね。」

 

零「......俺の名前を知ってるなら話はありがたい。王位簒奪戦の為に協力して欲しい。」

 

零自身は回りくどい事はしない為、頼み事は素直に自白する。そして王位簒奪戦の情報を詳しく説明すると、

 

神子「......幻想郷を巻き込む竜王に心は無い......零、共に結託しよう。」

 

零「ありがたい!最初の頼みとして、まず俺に道教を教えて欲しい。」

 

紅蓮流の仙道術は拳法と比べると弱い、理由として零の超人体質と道術の相性が最悪であるからだ。道教を学ぶ理由として、仙道とは何か見直す為である。

 

布都「......太子様、この魔神者を見ていると震えが止まりません......屠自古よりも怖い......」

 

???「誰が怖いって?......太子様、もしかして噂の魔神者ですか?」

 

神子「その通りです。零は自ら道教を学ぶ為に神霊廟に来てくれました。零、彼女は蘇我 屠自古です。」

 

屠自古「まぁその......よろしく。」

 

屠自古の種族は亡霊の為足が無い、だが零は屠自古を見つめると、

 

零「種族が亡霊とは可哀想に......道教を学んだら君を人間にする。約束しよう。」

 

屠自古「!?出来もしない約束しないで!冒涜にも程があるぞ!」

 

零「仙道術の禁忌を使えば人間に戻せる。神殺しの魔神者は不可能を可能にする者だ。」

 

本来亡霊を人間に戻す場合、肉体が必要となるが紅蓮流仙道術に素材は必要ない。魔神と契約した方をそのまま応用する事で可能にする。

 

???「背中に阿修羅の刺青、カッコいいわね......」

 

神子「青峨、零に道教を教えてもらえますか?」

 

青峨「任せて。一目惚れした彼に一から教えておかないとね。」

 

零「色気で落とそうって感じか?まぁ面白い、幻想郷の道教を教えてもらいます......」

 

こいし(......とりあえず今日はここまでにしよう......能力使い過ぎるとお姉ちゃん心配するからね......)

 

無意識に潜入している古明地 こいし、神霊廟にいる零に気付かれる事なく地霊殿に帰宅する............

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社にて............

 

 

霊夢「正邪が魔神者の封印を解いた理由がわからない......太一達、何処にいるの?」

 

正邪が異変を起こしているのは確定だが、肝心の魔神者がいない事に疑問を抱いている。その予想が当たったのか、最悪の予感が的中してしまう。

 

哀「......霊夢、魔神者がこれまで集めた神器や秘宝が全部無い。一つ驚いたんだけど、お寺で盗み聞きしている妖怪がエドワードの短剣と銃持っていた。」

 

霊夢「どういう事?魔神者の秘宝をどうして所持しているのかわからない......」

 

この時哀は、王位簒奪戦が幻想郷を巻き込んでいる事に初めて気付いた。嘘を吐くしかないが、心の底で痛みを抱えている。

 

哀「私の秘宝と神器は盗まれて無いけど、各地でレジスタンスを結成しているみたいで不気味過ぎる......」

 

紫「......霊夢、正邪が魔神者を解放して3日たったけど何か変化あった?」

 

霊夢「大きな異変は起きてないんだけど、妖怪が魔神者の武器を所持している事がわかったの。ちなみにその妖怪の特徴は覚えてる?」

 

哀「う~ん、紺色の目玉が閉じていて、笑顔が可愛い少女だった。紗椰の後をずっと着けている感じだったな~。」

 

こいしは無意識に人を執拗に追いかけないが、明らかに尾行している所を哀は確認している。その瞬間、紫はある考えに至る。

 

紫「......考え過ぎだといいのだけれど、魔神者同士で争った事ってあるの?」

 

哀「何度かあるけど、私は同時防衛軍に所属していたから......でも仲間同士で争う場合は王位を決める時ってパパが言ってたかな......」

 

霊夢「......王位を決める......今の魔神者の王は誰?」

 

哀「現時点だとお兄ちゃん。でも封印解除されたから王様はいないよ。」

 

霊夢「......正邪が起こした異変が、魔神者の王位を決める火種を起こしたのね......哀、私と組んで異変解決するよ。そしてあなたが王になって幻想郷を守るのよ!」

 

哀「......わかった......皆をまとめる王様になって、幻想郷を守る!」

 

本心は違うが、誰かが傷つく姿を見たくない。魔神者同士で戦う事になっても............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自封の間にて............

 

 

 

 

 

太一「......皆それぞれの場所で結託しているね。現時点で僕だけ結託してないけど、そろそろ情報が更新されるかな。」

 

バハムート「自分の召喚獣を偵察に出すとは思わなかったな......相棒、このままだと不利になるぞ。」

 

紫はこの時気付いていないが、太一は封印解除された後、自封の間を幻想郷の監視部屋に改良していた。他の魔神者の行動を知る為だが、紫にバレるリスクも高い。すると、

 

シルフ「主、エドワードは地霊殿、紗椰は命蓮寺、零は神霊廟と結託しました。」

 

シヴァ「千尋は正邪と共に行動している。誠太は守矢神社、リリカは紅魔館に向かっているよ。」

 

イフリート「半蔵は幻想郷の天界、ローラは月、亮治は永遠亭にいる。」

 

ラムウ「楓花はお花畑、ティナは妖怪の山に向かった。哀は霊夢と共に異変解決するみたいじゃ。」

 

偵察に出掛けていた召喚獣が戻ってきた。全魔神者の居場所を突き止めたけど、王位簒奪戦が物凄く激しい戦争になるかもしれない。

 

太一「召喚獣の皆、ありがとう。今度は僕が行動する番だ。」

 

太一は誰と結託するのか決めている。魔神者の王位は誰が簒奪するのであろうか............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 




次回予告

魔神者の結託に気付いた霊夢は哀と共に異変解決に出掛ける。だが王位簒奪戦の事を知らないまま行動する中、魔神者同士の戦争が複雑になり、激しい戦いが幕を開けようとしている......誰が魔神者の王になるのか?王位簒奪戦、残りの参加者13名。

次回 東方禁忌魔族



王位簒奪戦 開幕



魔神者の王、神殺しを越えた存在と成る......


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王位簒奪戦 開幕

投稿期間は不定期です。ゆっくりしていってね。




幻想郷に新たな異変、魔神者同士の王位簒奪戦があらゆる種族を捲き込む戦争に発展してしまった。一度開始した以上、止める事は出来ない。

 

太一「バハムート、僕はこれから白玉桜に行く。妖夢と幽々子に王位簒奪戦の事を理解してくれるといいんだけどね......」

 

バハムート「簒奪戦の事は俺がなんとか説得する。相棒の場合は妖夢か幽々子を口説く願望が見えてるぞ。」

 

太一「......楓花には絶対内緒にして......」

 

僕は魔神者の王になったら婚活を始める予定だけど、混乱を利用して幻想郷にいる女性を片っ端から好感度を上げ、両思いになったら交際する。考えると結構ゲスの極みを越えているな......

 

太一「食材はあるから、料理は妖夢に頼もう......」

 

 

人の生命もとても短くて、すべての美しいの瞬間は時の流れに、最後にすべて忘れされる。だが魔神者なった今は人間の生命から外れた存在。だけど僕は、自由に生きる為に戦う............

 

 

 

 

 

 

 

 

白玉桜にて............

 

 

幽々子「妖夢~、夕飯の買い出しお願いね~。」

 

妖夢「は~い。(幻想郷にスマホでもあればいいな......)」

 

白玉桜は冥界にある為人里より少し寒い、だけど助かった事は魔神者の王位簒奪戦を知らない事だ。とりあえず邪魔するか......

 

太一「お~い。妖夢、幽々子居るか?」

 

妖夢「!?その声は、太一さん!?封印されたはずじゃ......」

 

バハムート「話は後だ。とりあえず入るぞ。」

 

幽々子「太一の魔神......確かバハムート?その口調だと厄介事があるみたいね......」

 

白玉桜に入り、妖夢と幽々子に魔神者王位簒奪戦の事情を全て話す............

 

 

 

 

幽々子「......封印を解いたのは正邪だけど、王位を決める為に幻想郷を捲き込むとは思わなかったわ......それとだけど、太一はどうして白玉桜に?」

 

太一「全ての魔神者が幻想郷の各地で結託しているのもあるけど、哀が霊夢と共に異変解決に動いている。」

 

妖夢「哀さんが異変解決を手伝う事は悪い事ではないと思いますけど......何か問題でも?」

 

バハムート「正直に言うと今、魔神者が敵同士だ。それと正邪が魔神者と類似する能力を手に入れている。」

 

王位簒奪戦に名乗りは上げていない正邪だが、千尋と共に行動している為より警戒しなければならない。もう厄介なのが一番有利に動いているのは結託を終えているエドワード、零、紗椰が戦力を整えている事もある。

 

太一「自封を解かれた以上、魔神者の王をもう一度決めなければならない。初代神殺しの魔神者、閻魔 蓮のような過ちを繰り返さない為にもね。でも僕自身は自由気ままにいたからこそ王になる。」

 

幽々子「紫がこの事を聞いたら物凄くショックするわね......これから妖夢は夕食の買い出し行くけど、留守番する?」

 

太一「買い出しは必要ないよ。行く途中で食材沢山持って来た。」

 

妖夢「凄い!人里では買えない魚や具材もありますよ!」

 

僕は料理は基本的に作らない。食材買って誰かに調理してもらう事が当たり前になっている。

 

バハムート(昔と比べるとだいぶ怠け者になったな......料理が出来た相棒が懐かしいぜ......)

 

太一「バハムート?腹減っているの?」

 

バハムート「そんなんじゃねぇよ......相棒は前より怠け者になったからがっかりしたんだよ......」

 

太一「そうかな?腹減った。」

 

妖夢「私が作りますよ。太一さん、ちょっと待っててください。」

 

僕自身料理には口うるさい。だけど今回は口出しはしない、何故なら妖夢の好感度を上げる為もある。

 

太一「幽々子、妖夢が料理作っている間風呂に入っていいか?着替えも貸して欲しい。」

 

幽々子「女性物の和服しかないけど、それでもいいなら入っていいわよ。」

 

太一「......仕方ない......とりあえず入ってくる。」

 

大量の食材を料理するからとりあえず風呂入って体を癒したい。まぁこの時までは............

 

 

 

 

太一「......肌着も全部女物しか無い......学院時代を思い出す........」

 

シヴァ「太一は3年間女子校で過ごしたからな!まぁ細かい事は気にするな!」

 

シルフ「主、こんな時こそ学生時代を思い出すのです!」

 

辞めてくれ。僕は学生時代半分女として生活しなければならなかったけど、本当は少しでも男らしい姿で生活したい。

 

太一「あぁ......風呂はゆっくり浸かるのが落ち着くな......刺青を入れて、少し男らしくなったかな......」

 

バハムート「黄龍の刺青じゃなくて、花の刺青が良いんじゃねぇか?哀と同じ月下美人や牡丹、椿なんか似合うぞ。」

 

イフリート「まぁまぁ、太一は自由気ままが一番だ!好きなように生きるんだぞ!」

 

ラムウ「小さい頃からずっと世話して来たんじゃ、太一こそ王にふさわしい。」

 

召喚獣の皆はやっぱり僕の面倒を色々と見てくれる。だからこそ王位簒奪戦に勝たないとならない。ただ最近は女装メイクに抵抗しなくなってきたのかもしれない。

 

太一「慣れって怖いな。でも風呂に乱入者が来ないようにバリア設置して助かった......シヴァ、化粧手伝って。」

 

シヴァ「しょうがないな......任せろ!」

 

ロングヘアーはちょっと大変だな。王位簒奪戦終わったらカットしよう......

 

 

妖夢「太一さん~。料理出来ましたよ~。」

 

太一「ちょっと良かった。風呂ありがと。」

 

20分位入浴して正解だったな。久しぶりに美味しい料理を堪能させてもらう。

 

太一「......旨い!最近非常食やサバイバル系の物しか食べてなかったから美味しい!おかわり頼む!」

 

幽々子「凄い食欲......私の分も残してね......」

 

妖夢「嬉しい!太一さんの笑顔は本当に綺麗な女の子ですね!」

 

バハムート「相棒は女の子扱いすると機嫌が悪くなるんだけど......飯が美味しいから聴こえてないな。」

 

白米にアジの開き、鯛の刺身にすまし汁。昔僕は料理作っていたらしいけど、逃亡生活や色々と騒動起こし過ぎてサバイバル料理を食べるのが当たり前だったから、口の中に幸せが訪れる。

 

妖夢「おかわり持って来ましたよ。幽々子様の分も食べないでくださいね。」

 

太一「大丈夫、それと妖夢。僕の事は太一でいいよ、その方が気楽だからさ。」

 

妖夢「!......真顔で見詰めないで......恥ずかしい......」

 

王位簒奪戦が行われても、楽しい気持ちを忘れては意味が無い。元々僕は自由人だ、好きなように生きる。

 

幽々子「太一、今日は白玉桜で泊まっていきなさい。紫には内緒にしてあげるからね。」

 

太一「ありがとう。寝る前に暖かいお茶が欲しい。」

 

妖夢「ほうじ茶と玄米茶、どっちにします?」

 

太一「玄米茶を入れて欲しい。」

 

最近寝る時、何故か警戒心を強めてしまう癖がどうにも抜けきれない。少しでも安心して寝れる環境を作るのが僕のポリシーだ。

 

バハムート「見張りは俺と召喚獣で行うから安心しろ。相棒、また明日よろしくな。」

 

太一「おやすみ......ふぁ~............ZZZ......」

 

シルフ「主~、せめて布団まで移動して......念動力で動いている......」

 

妖夢「ひやあああああ!!幽霊みたいで怖い!」

 

ラムウ「安心せい。儂が太一を動かしているからな。」

 

基本は寝室にちゃんと移動するけど、玄米茶飲んで眠くなった。寝落ちした時はいつもラムウかシヴァがサイコキネスで運ぶのが当たり前である。明日は早起きして、体を動かそう............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館にて............

 

 

 

 

リリカ「......駄目だ。太一と哀だけ念音が聞こえない。召喚獣を多種多様に使えるのは本当に厄介ね......咲夜、ゲストルーム貸し切りありがとね。」

 

咲夜「リリカ様の願いならお引き受けしますよ。お嬢様や妹様とは違いますが、唯一太陽を克服している吸血鬼ですからね。」

 

正確に言うとあらゆる種族の血を持つキメラだが、魔神者の中で最も生血を飲んでいるリリカは、吸血鬼と似た境遇にいる。その時、

 

美鈴「お嬢様大変です!鬼人正邪が魔神者と共に攻めてきました!」

 

レミリア「王位簒奪戦が始まったのね!久しぶりに、本気の戦いが出来るのね!だけどおかしい、正邪が魔神者と同じ魔力を持っているはず無い......」

 

この時点で正邪が魔神者になった事は幻想郷の皆は知らない。だが王位簒奪戦に参加ではなく協力者となると話は違う。

 

正邪「千尋、本当にレミリアとフランを倒せるのか?私、魔神解放した事ないぞ?」

 

千尋「下克上するならまず格上の相手を倒し、己の力を示す事。私は魔神者の中じゃ一番弱いけど、今なら王位を奪える能力があるからね。」

 

魔神者と類似する能力を手に入れても、正邪自身が覚悟を決めなければならない。

 

正邪「......やるしかねぇ!この拳銃は相手を倒す為じゃない、魔神を解放するには己に撃ってやるよ!!」

 

美鈴「拳銃にしては小さい......でも何故か太一様に似た気を感じる......」

 

正邪が手にしている拳銃は魔神解放する為の最終試験。自分の命を捨てる覚悟がなければ魔神者になれない。そして正邪は、頭に銃を構え、撃ち抜く!!

 

???「天邪鬼が禁忌の魔神と契約するとはな......まぁ良い、我の名はルシファー。魔王の翼を甦らせよ!!」

 

正邪「天地反逆!汝の名はルシファー!!」

 

初めて魔神解放した正邪だが、尋常じゃない魔力で地面が枯れ始め、空が一瞬にして暗黒に染まってゆく......

 

エリザベート「ルシファー、蓮の魔神をどうして解放出来た!?リリカ、殺るぞ!」

 

リリカ「媚峨血晶!汝の名はエリザベート!!」

 

レミリア「私達も手伝うわ。フラン、いつもなら駄目だけど今回は特別に暴れていいわよ。」

 

フラン「お姉様ありがとう!フラン、千尋と正邪を壊して来る!」

 

紅魔館チームが千尋&正邪に攻め込む瞬間、リリカと千尋の巻物に変化が............

 

千尋「熱!巻物が空に!?」

 

リリカ「私の巻物が燃えている!?どういう事?」

 

魔神者二人の巻物が空中に固定され、赤い炎で燃え続けている......

 

 

 

 

 

同時刻、博麗神社............

 

 

 

 

ジャンヌ「哀!巻物が反応しているぞ!」

 

哀「本当に王位簒奪戦が始まったんだ......魔神者の名が記された不殺の巻物、誰が戦っているの?」

 

正邪以外の魔神者は王位簒奪戦を公平に行う為、自分の名前を含めた不殺の巻物を所持し、戦闘している時はその名が深紅の炎で燃えている。

 

魔理沙「霊夢!紅魔館に正邪いたぜ!」

 

霊夢「早速異変が始まったわね......哀!紅魔館に行くよ!」

 

哀「行く前にこの巻物を見てから方がいいよ。じゃないと返り討ちに会うからね。」

 

不殺の巻物を二人に見せ、リリカと千尋の名が燃えている事を教える。

 

魔理沙「王位簒奪戦の噂は聞いていたけど、正邪が誰と一緒に行動しているのかが判明出来ればいいんだけどな。」

 

哀「正邪は千尋と一緒に行動していると思う。だけど気をつけて、正邪はもう魔神者になっているから。」

 

霊夢「蓮から貰った薬、魔神者になる為の道具だったなんて......」

 

実際は嘘で、蓮から貰った薬は全て太一が回収した後処分している。だが魔神者になった事は事実。その証拠に弾幕以外の物が飛んで来る!

 

哀「避けて!刃が飛んで来るよ!」

 

 

ザシュッッ!!

 

 

 

魔理沙「......危ねぇ......ナイフと手裏剣が飛び散って来た......」

 

哀「千尋の手裏剣だ......でも変、誰かの血が混じっている......」

 

霊夢「レミリア、ちゃんと無事でいてよ......」

 

 

 

 

哀の予感は悪い方向に的中してしまう............

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、紅魔館にて......

 

 

 

 

 

 

レミリア「神槍 スピア・ザ・グンクニル!!」

 

フラン「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

リリカ「紅炎の鎮魂歌(レクイエム)!!」

 

吸血鬼達がひねくれ者コンビに猛攻を仕掛ける!だが次の瞬間、

 

千尋「真実即滅!汝の名は卑弥呼!!」

 

卑弥呼「余の力は真実にする!ザ・ワールド!!」

 

咲夜「そんな嘘が通用する訳無いでしょ!......あれ?能力が使えない......」

 

正邪「サモンズスキル フェザーストーム!!」

 

 

 

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンン!!!!

 

 

 

 

 

 

咲夜「......お嬢様申し訳ありません......能力が、使えません............」

 

美鈴「正邪......尋常じゃない力をどうやって......」

 

 

魔神者になった正邪は咲夜と美鈴を圧倒し、たった一発で吹き飛ばした。だがこの力はルシファーの一部に過ぎない。更に能力が使用出来なくなっている事に違和感を感じている。

 

 

リリカ「やっぱり甲賀の抜け忍は心底嘘つきね......信じた嘘が実現する能力、私自身騙されたわ。あなた本来の能力にね......」

 

千尋「正邪はレミリアとフランの相手頼むよ。リリカ、王位簒奪戦最初の脱落者になってもらうよ!」

 

 

 

魔神者の王位簒奪戦、不殺の巻物が燃え続け、最初に名前が消えるのは果たしてどちらだろうか............

 

 

 

 

 

 

次回に続く..................

 

 

 

 

 

 

 




次回予告

魔神者王位簒奪戦、最初の戦いリリカVS千尋。咲夜と美鈴の能力を無効化した理由がわからないまま戦う紅魔館チーム、魔神者となった正邪は更なる目標を目指し、暴虐に動く。異変解決者と共に行動する哀は霊夢&魔理沙と共に多くの戦いに挑む!果して、この王位簒奪戦は幻想郷にとって脅威か否か............




次回 東方禁忌魔族

キメラの魔神者VS史上最悪の殺人鬼


魔神者の王、神を越えた存在と成る......


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キメラの魔神者VS史上最悪の殺人鬼

呑気に頑張ります。ゆっくりしていってね。


紅魔館上空にて、魔神者リリカ・ドルトムントと望月 千尋が王位簒奪戦で戦っている。リリカはスカーレット姉妹と共闘しているが、新たに魔神者となった鬼人正邪の強さにリリカ達は苦戦する......

 

リリカ「はぁ......はぁ......レミリア、フラン、大丈夫?」

 

レミリア「大丈夫よ。久々に本気で殺し合いが出来るのは嬉しいけど、やっぱり魔神者は化物ね......」

 

フラン「お兄様は強いけど、卑怯な手段は使ってこなかった。正邪が似たような能力持っているの許せない......」

 

正邪の新たな能力は太一、哀と同じ召喚獣を操る能力。ただし発動条件として拳銃で頭を撃ち抜く事。魔力は消費されないが、精神力を削る。

 

正邪「これが魔神の力......脳が持っていかれそうになるな......太一と哀はいつもこの状態で戦っているのかよ......」

 

千尋「弱音を吐いてどうするの?王位簒奪戦じゃ情けは無用だからね......」

 

ルシファー「魔神解放したばかりでは仕方あるまい。だがこの状況で乗りきれば、お前は完全に神殺しで魔神者となれるぞ。」

 

結論から言えば魔神の能力と自身の能力の相性が悪い。正邪の場合ひねくれた力を得意とする為、精神が安定しない。使い分ける器用な感性がなければ太一や哀のような神殺しになれない。

 

正邪「吸血鬼姉妹を戦闘不能にするぜ!サモンズチェンジ スルト!!」

 

パチュリー「炎の巨人は私が対処する!水符 プリンセスウィンデネ!!」

 

急遽パチュリーも助太刀に入る!だが、

 

 

 

プシュゥゥゥゥゥゥ............

 

 

 

正邪「効かないね!その程度の水なら簡単に蒸発するぞ!」

 

パチュリー「......おかしい......本当なら私の魔法で直ぐに倒せるのに何故.........」

 

フラン「パチュリーどいて!禁忌 カゴメカゴメ!!」

 

フランのスペルカードは正邪を襲う!その瞬間、

 

 

 

ザシュザシュザシュザシュザシュザシュンンンンン!!!!

 

 

 

 

二刀流の短剣により全て弾幕を切断させてしまう............

 

 

 

 

千尋「弾幕を仕掛けても無駄だよ。バハムートと同じ能力を見せた以上、私には通用しない!」

 

レミリア「......魔神者の運命が見えない......離れている時は見えたのに............」

 

リリカ「私は別に平気だけど、しいて言うなら離れている時は能力低下していないけど......まさか......」

 

レミリア達も能力が遮断されている違和感にようやく気付き、千尋が何かしらの能力を発動させている事を理解する。

 

卑弥呼「千尋の嘘は真実すらねじ曲げてしまう......余も震えが止まらないぞ......」

 

千尋「オッドアイを破壊されそうになった時は危なかったけど、自封してから能力が強くなった。今の力があれば、太一を越える事が出来る!」

 

魔神者の中で唯一二色の瞳を持つ望月 千尋。朱色の瞳は破矛眼、蒼色の瞳は盾無眼、咲夜の時間停止やパチュリーの魔法を蒼の瞳で無効化し、朱の瞳であらゆる攻撃が自分に反射させる力にレミリア達が気付けるはずが無い。

 

リリカ「......蒼色の瞳で能力を無効化する......でも射程範囲は短い、私の音楽と拷問器具で終わらせる!風雷の狂怒歌(ロック)!!」

 

至近距離の戦いは千尋が有利と判断したリリカ、ギターを取り出し轟音の音楽を響かせる!!

 

千尋「聴覚を壊しにきた!......これじゃ瞳術が使えない......」

 

エリザベート「拷問は痛めつけるだけじゃ無いのよ!!卑弥呼、あなたには私のおもちゃになってもらうわ!」

 

血染めの十字架が、魔神卑弥呼を磔にする!

 

卑弥呼「ぬう......余を引き剥がして勝ち誇るなど......浅はかとしれ......」

 

リリカ「お得意の嘘も卑弥呼無しじゃ無力ね!さぁ、悲鳴を聞かせて頂戴!!ひねくれた天邪鬼もね!」

 

千尋「いやああああああああああ!!!!」

 

卑弥呼の太腿に杭を打ち付けるエリザベート、禁忌の魔神と魔神者は一心同体な為、痛みも自分の体に撃ち込まれる。これこそ吸血鬼エリザベート・バートリーの拷問、そのおぞましさは全てを恐怖に包み込む......だが、

 

正邪「魔神者の癖に情けないぜ!サモンズチェンジ ビスマルク!」

 

 

シュワァァァァァァァァ............

 

 

巨大な鯨はエリザベートの拷問器具を泡で溶かす!

 

フラン「お兄様の真似ばかりしてうざったいよ!全部壊してあげる!!」

 

ルシファー「壊すなら壊すがいい......後で後悔するぞ......」

 

目に映る物を破壊するフランだが、召喚獣をあっさりと破壊させるように仕向ける。当然、

 

フラン「可笑しい......召喚獣は簡単に壊れないのに......ねぇ......凄くムカつく......」

 

レミリア「フラン落ち着いて!所詮正邪は弱小妖怪、嘘に騙されないで!」

 

気づいた時には既に遅い。千尋は相手を騙す為なら己の身を削る度胸があり、正邪のひねくれた行動があれば無双状態。更に、

 

リリカ「どうなっているの......非力な千尋が、拷問器具をねじ曲げている......」

 

千尋「シィィィィィィ............」

 

拷問器具は暴れる程痛みは増す、だが千尋本来の能力を魔神者にも騙す力は、史上最悪の殺人鬼と言ってもおかしくない。

 

 

 

ギィィィィ............バキッッッンンン!!!!

 

 

 

正邪「勇儀や萃香並みの怪力だな......あたしも鬼だけど、想像以上にひねくれ者だ......」

 

千尋「ずいぶん痛い事してくれたね......リリカ、甲賀忍を怒らせた事を後悔させてあげる......」

 

体を捻り、巨大手裏剣を放り投げる体制に構える。一見大振りな構えだが、隙が見当たらない......

 

千尋「卍手裏剣 鷹ノ弾!!」

 

フラン「そんな攻撃、壊してあげる!!」

 

 

ザシュンンンン!!!!!!

 

 

フラン「いやあああああああああ!!!!痛いよおおおおお!!!!」

 

レミリア「腕が再生しない......これが千尋の能力なの......」

 

甲賀産まれの千尋は零程ではないが筋力は強い。中でも投擲能力が強いが、卍手裏剣にちょっとした細工も仕掛けた為、吸血鬼の再生能力を遮断した。千尋本来の能力は『触れた物を神殺化させる能力』普通の石ころを壁を陥没させる弾丸にしたり、武器の形を変化させる事も出来る。

 

リリカ「触れた物を神殺化......これが千尋本来の能力......」

 

千尋「今までは勝負の範疇で本気を出していたけど......この先は生殺の領域だから誰も入るんじゃないよ......」

 

王位簒奪戦に関しては勝負の範疇で戦っても勝つ事は出来ない。ならば生殺の領域で相手を倒さないと後が無くなる............

 

 

 

 

 

 

同時刻、異変解決組では............

 

 

 

 

 

霊夢「......変ね......既に紅魔館に着いているはずなのに、何故か同じ所をぐるぐる回っている感じがする。」

 

魔理沙「言われてみると感じる......哀、何か感じたか?」

 

博麗神社から紅魔館まで遠くはないが、抜け出せない無限ループに囚われている。

 

哀「......リリカの幻惑結界に嵌められたね。でも大丈夫、対処法は怨み晴らしの前提を唱える......」

 

魔神者同士の戦いは基本的に介入は許されない。ましてや裏稼業人の千尋がいる以上、下手に動けない。そこで、

 

哀「ジャンヌ、代わりに唱えてくれる?私が殺人鬼みたいにならないようにしたい。しばらく魂離脱する......」

 

ジャンヌ「殺しを経験したくないんだな......『あの世の地獄とこの世の地獄。されど我が身は天地の間にとどまる者にある。滅神、滅人、晴らせぬ怨み、晴らします......』」

 

裏稼業の掟では金の重さより怨みの重さで人や神を殺すが、感情を捨て、修羅の道を歩む。ローラ、ティナも殺しの領域に入った事はない。だか神殺しに関しては違う。ただ哀は不殺を心がけている為、誰かが死亡する所を見たく無い気持ちが強い。その時、

 

千尋「敵の気配!正邪、召喚した方がいいよ!」

 

正邪「任せろ!サモンズチェンジ ルシファー!!」

 

幻惑結界が崩壊した為、千尋がいち早く異変解決者に気付く。だが哀が来ている事は誰も想定していなかった............

 

霊夢「正邪!今度は逃がさないわよ!」

 

正邪「最悪のタイミングだな......千尋、この場は逃げた方法 がいい。いくら私が魔神者でも能力を奪われる可能性がある!」

 

千尋「本当は逃げたくないけど、仕方ないね......」

 

実際の所異変解決者の目的は哀が王位簒奪戦に勝ち抜き、これ以上幻想郷に異変を起こさないようにする事が最大の目的。そして正邪を魔神者から天邪鬼に戻さなければならない。

 

リリカ「ちょっと待って、何で哀ちゃんがこの場にいるの!?」

 

哀「王位簒奪戦を勝ち抜いて、私が平和な世界を創造する!聖女極光!汝の名はジャンヌダルク!!」

 

自封の影響か、ジャンヌの輝きが増して太陽を焦がすようになっている......当然、

 

レミリア「駄目......力が......入らない............」

 

フラン「助けて......お姉様......」

 

スカーレット姉妹はジャンヌの輝きにより力尽きる。その隙に、

 

正邪「逃げるなら今だ......サモンズチェンジ アトモス!」

 

千尋「火遁 灰陣息吹!!」

 

魔理沙「霊夢!正邪と千尋が逃げ去るぜ!!」

 

時既に遅し、千尋と正邪は紅魔館にいないが......リリカの巻物が焼き尽くされていた............その瞬間、

 

リリカ「最初から......私を脱落させる為だったんだ......」

 

不殺の巻物が一つ燃え尽き、卍手裏剣がリリカの巻物を切断していた......この瞬間、魔神者王位簒奪戦最初の脱落者が決まった......

 

 

 

 

 

 

同時刻、白玉桜にて......

 

 

 

 

太一「最初の脱落者はリリカか......千尋の嘘が、キメラの吸血鬼を倒した......王位簒奪戦も荒れているな......」

 

幽々子「脱落すると、名前の所が赤くなるのね......」

 

シルフ「先ほど紅魔館組のメンバーが、魔神者となった正邪に敗北したそうです。主、我々も動く時です!」

 

正邪の魔神を確かめる為にシルフに偵察を頼んだけど、親父の魔神ルシファーと契約した事が判明した。本当は隠れて動く事は苦手だけど、王位簒奪戦は戦略を立てないと命が持たない。

 

イフリート「しばらく異変解決組は紅魔館にとどまる予定だ。リリカが脱落した事は他の魔神者も知っている以上、俺達も戦うぞ!」

 

太一「慌てないで。臨戦態勢なのわかるけど、今は動くつもりはないよ。」

 

召喚獣の意見は物凄くわかるけど、なるべく戦闘を楽にしておきたい。理由として、幻想郷にいる者を殺したくないのもあるけど、不殺の掟を破るかもしれない。自封の影響で自身の能力が強くなっている。

 

妖夢「太一って普段稽古をするの?私は毎日剣術の稽古するけど、王位簒奪戦ならなおさら戦いの準備しないと意味無いよ!」

 

太一「まぁ大丈夫。魔神者の一人が減った瞬間、既に行動開始している。そろそろ反応が来ると思う......」

 

バハムート「相棒、言いたくねぇけど女誑しにも程があるぞ......」

 

過去に僕は多くの女性と交際し、血濡れのバレンタインを経験している。王位簒奪戦も類似していると考えると、修羅場を利用する戦いが好ましい。

 

シヴァ「太一、予想通り楓花がぶちギレだったぞ。今は風見 幽香と手を組んでいる。」

 

太一「女装姿に一番溺愛する楓花に、妖夢と結婚する予告状を送った。一週間後、白玉桜に攻めて来る。その前に召喚獣の皆、ウォームアップに付き合ってくれ。」

 

僕は魔神者の王、全てを統べる神殺しの竜王だ。我が道を往く者に、迷い心は捨て去る............

 

妖夢「以前白玉桜に来た時は太刀持ってましたよね?ありますか?」

 

太一「あるよ。その代わり、剣術以外の稽古も付き合ってもらうよ!」

 

妖夢「お願いします!」

 

イフリート「俺達も手伝うぞ!気合い入れろよ!!」

 

 

覚悟は決めた。後は。戦うだけだ............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、太陽の畑にて............

 

 

 

 

 

 

楓花「王位簒奪戦、最初に太一を倒してじっくり女装の時間が欲しいな~。その前にお花畑で綺麗な花を探さないとね。」

 

太一の女装姿に合う花を探す楓花、王位簒奪戦を勝ち抜くのもあるが、溺愛する太一を我が物にする野心がある。すると、

 

???「綺麗な花を探しているのかい?私がじっくり教えるよ。」

 

楓花「ありがとう......強い妖力を感じるけど、あなた何者?」

 

幽香「私?風見 幽香、幻想郷で噂になっている魔神者が、私の花畑に用があるのかい?」

 

紫からの通達で、魔神者に要注意して欲しいと様々な種族に声かけている。

 

楓花「私は伊吹 楓花。神殺しの魔神者だけど、本当はお花が好きなお嬢様だよ。」

 

幽香「本当にそうか?噂じゃ、魔神者が妖怪と同盟組んでバチバチ争っている話も人里で聞いたわ。同じ魔神者なら、実力もそれなりにあるんだろ!」

 

 

ガジイイイイイインンンンン!!!!

 

 

幽香の傘を、狙撃銃剣で受け止める!!

 

リュドミラ「強い。楓花、魔神解放するか?」

 

楓花「邪殺開眼!汝の名はリュドミラ!!」

 

幽香「これが魔神者......面白いね!!」

 

魔神解放した状態でも幽香は互角に戦えている。妖怪特有の強さだけなら誰にも劣らない。だがその時、

 

楓花「矢文?スマホがあるのに何故?」

 

太陽の畑に矢文が一つ飛んで来る。幽香はいち早くあけると......

 

幽香「『風見 幽香、私の子供が結婚式を挙げるので招待します。一週間後、白玉桜で魂魄 妖夢と新島 太一の挙式をかねてパーティーを行うので、ぜひ来てください。八雲 紫。』紫にしては綺麗な字だ......」

 

楓花「嘘でしょ......太一が......結婚......許さない......」

 

矢文その物はシヴァが送りつけたが、楓花は手紙の内容に心底ぶちギレている。溺愛する太一が結婚し、我が物ではなくなる辛さは耐えきれない。過去に多くの女性と交際した事は魔神者の間でも知っている。

 

楓花「幽香、私と協力して。太一を倒さないと幻想郷が大変な事になる。」

 

幽香「白玉桜の場所なら私が知ってる。紫の子供だ、本気で暴れに行こう!」

 

結託した楓花と幽香、果たして王位簒奪戦の行方はどうなるのだろうか............

 

 

王位簒奪戦、残り12人............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............




次回予告


伊吹 楓花は風見 幽香と結託し白玉桜に向かい太一を倒しにゆく。異変解決組は紅魔館で王位簒奪戦に敗れたリリカやレミリア達を治療するが、混沌を重ねる異変の結末はどうなるのか?千尋と正邪の行方もまたわからず......


次回 東方禁忌魔族


修羅場を繰り返す女誑し


魔神者の王、神を越えた存在と成る............


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修羅場を繰り返す女誑し

呑気に頑張ります、ゆっくりしていってね。


伊吹 楓花が風見 幽香と結託し、白玉桜に殴り込む計画を立てる。

 

幽香「白玉桜に行く前に、太一の写真持っている?紫と顔そっくりなのか知りたい。」

 

楓花「女装している太一の写真なら沢山あるよ!」

 

太一が長襦袢やゴーストローブ、様々な女装姿の写真を見せる......

 

幽香「本当に紫の息子!?顔立ち綺麗過ぎるし、これが男なんて信じられない.....」

 

楓花「お人形以上に可愛いでしょ!でも太一は女心を弄ぶ女誑し、許せないよ......」

 

幽香「結婚式は一週間後だったよね?乱入してぶち壊す。」

 

新島 太一を倒す計画を練り上げる楓花と幽香、異色コンビが着実に強くなってゆく............

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、異変解決組にて............

 

 

レミリア「......ZZZ.....」

 

フラン「......ZZZ......」

 

リリカ「......ZZZ.....」

 

哀「しばらく寝ていてね......治療が完了して良かった......」

 

王位簒奪戦に敗れた紅魔館メンバーとリリカの治療を終わらせ、一段落する哀、徹夜で治療を続けていた為疲労困憊している。

 

咲夜「......お嬢様達の治療ありがとうございます......足手纏いになった私達が情けないです......」

 

ジャンヌ「その事は気にしなくてもいい、千尋の嘘と正邪の魔神が予想以上に強かった。軽傷とはいえ休息は大事だぞ。」

 

霊夢「正邪が魔神者になった事は確定だけど、どうして王位簒奪戦の名前に乗ってないのかその理由がわからないわ......」

 

神殺しを経験していない正邪は王位簒奪戦に参加出来ない。だが同じひねくれ者の千尋と行動している為、見つける事も難しい。更に、

 

パチュリー「魔神解放する時、自分に拳銃向けて撃ち抜くなんて信じられない......哀、同じ魔神者なら何か共通点があると思うのだけれど......」

 

哀「同じ召喚獣を操る能力だけど性質が違う。私とお兄ちゃんは召喚獣と常に一心同体だけど、正邪は召喚獣を使い捨てカメラみたいに扱っている。本音言いたくないけど、外道にも程がある......ごめん、ちょっと炎が出た。」

 

感情を露にすると魔法が出てしまう癖が治りにくい、怒りは炎、悲しみは暴風雨、ジャンヌ自身の能力がわかっていても哀は制御が出来ない。フランが太一をお兄様と呼ぶ理由がよくわかる、似た者同士だからこそ共感出来る物が多い。

 

ジャンヌ「哀、この場は私に任せろ。徹夜で疲れているからゆっくり休め。」

 

哀「ありがと......咲夜、ゲストルームのベッド借りるよ......おやすみ~............」

 

魔理沙「シスター服の下にパジャマ着てたんだ......紫のだらしなさが見えてくるぜ......」

 

怠け癖は兄妹そっくり、ただし太一はある程度家事全般出来るが、寝坊助、反対に哀は家事全般出来ないが朝はちゃんと起きる事が出来る。

 

霊夢「......レミリア達が回復したら、正邪と千尋を探しに行きましょ......この様子じゃ、時間かかるわね......」

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、白玉桜にて............

 

 

 

 

イフリート「サモンズスキル 猛炎の壁!」

 

妖夢「人符 現世斬!!」

 

王位簒奪戦に向けて召喚獣と共に鍛練している。だが、

 

太一「甘いぜ妖夢、水ノ型 第四式 波風!!」

 

鞭の如く水流の斬撃で捌き返す!!

 

シルフ「主は訓練しなくても強いですね!」

 

妖夢「召喚獣と協力しているのに、太一に勝てなくて悔しい......」

 

太一「少し休もう、集中が途切れている。」

 

鍛練でも僕は手を抜いているわけではない、妖夢のレベルに合わせて見たけど、半人前以下である事が判明した。

 

バハムート「妖夢、はっきり言うと相棒や召喚獣より弱い。剣術に関しては上手い。ただ魔神者と戦うとなると確実に負ける。幽々子なら互角だが、王位簒奪戦じゃ命落とすぞ。」

 

妖夢「はぁ......はぁ......魔神に言われるとショックですね......」

 

太一「魔神者同士の戦いは長期戦、速さ中心の剣術じゃ相性悪い。正確な斬撃でも、力強さが無いね。」

 

バハムートの言う通り、妖夢は召喚獣よりも弱い。王位簒奪戦の真っ只中で生き残るには神殺しの強さが必要。一週間後、楓花の襲撃に備えるには少し厳しい。

 

ラムウ「太一、言われた通り武術の巻物を全て持ってきたぞ。」

 

太一「よし、これを機に妖夢を魔神者並みに強化する。」

 

武術の巻物は自分の戦闘スタイルに迷った時に使う。ただ妖夢の場合、剣術を極めている事が仇になっている為見直すのも時間がかかるかもしれない。

 

妖夢「私、剣術以外は弾幕しか知らないよ?」

 

太一「僕のようにあらゆる魔法、拳法、剣術を融合するのは難しい。今から妖夢に、武術の巻物に描かれいる技、動作、奥義全てを脳内に流し込むよ。『禁術直伝』!」

 

妖夢「!様々な技が頭に......染み込んでゆく......」

 

情報を沢山与えると、人間は何も行動出来なくなる。だけど妖夢に流し込んでいる情報は全ての剣術流派の為、ある程度時間過ぎれば自分の体に馴染ませる事が出来る。

 

バハムート「相棒、ちょっとやり過ぎじゃないか?」

 

太一「大丈夫、後30分すれば無双の領域が広くなるよ。」

 

 

 

 

30分後............

 

 

 

 

 

妖夢「はぁ......はぁ......時が止まったかと思った......」

 

太一「よし、試しに剣舞をして欲しい。」

 

言われるがままに妖夢は刀を抜き、技の動作を確認する。すると、

 

妖夢「体が軽い!しかも今までの剣術とは全く違う!」

 

太一「強さを得るにはプライドを捨て去る。誠太とは違うが、禁断の剣術を習得する事が出来た。これを機に属性剣術も使えるよ。試しに打ち込んでみな。」

 

妖夢「ヒュゥゥゥゥゥ......水ノ型 第一式 津波斬り!」

 

斬撃と同時に強い波が発生する!だが僕自身と比べると小さい、でも素質はある分、鍛えれば汎用性が強くなれる。

 

バハムート「呑み込みが速いな......ただやっぱり斬撃が弱いのが弱点だな。相棒、これに関してはどうにもならねぇぞ。」

 

太一「大丈夫、今日から6日間重力刀で素振りを100回繰り返しやればパワーも強くなる。重さを調節するからちょっと時間掛かるよ。」

 

重力刀は刀自身の重さを自作に変える武器で、重さを10万倍以上にする事で神の肉体を斬り裂く神器になる。

 

妖夢「素振り100回は楽勝ですよ!太一も甘くみないで欲しいみょん!」

 

太一「調節出来た。とりあえず片手で持ってみて。」

 

妖夢「重!?普通の日本刀と変わらないのに何で!?」

 

太一「重さ200倍に調節した。これを1日素振り100回を2セット行って。もし重さが軽くなったら重くしていいよ。」

 

楓花が1週間後に襲撃する前に、妖夢を脅威的に化けさせる必要がある。

 

シヴァ「太一、次の鍛練はどうする?」

 

太一「重さ1万倍の枷を着けて過ごす。魔力の枷も着けて、6日後に外す。召喚獣の皆、僕に鍵をかけて欲しい。」

 

シルフ「わかりました。バハムートも6日後に解放する予定で平気ですか?」

 

太一「もちろん。頼むよ。」

 

強さを得るにはプライドを捨てる。女心を玩んだ事は申し訳ないが、王位の為に僕は戦う............

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、紅魔館にて............

 

 

 

リリカ「......あれ?私、何でベッドに?」

 

哀「やっと目を覚ましたね!3日間ずっと寝ていたんだよ!?」

 

エリザベート「そうだったのか......リリカは、王位簒奪戦に負けたんだな......」

 

不殺の巻物に、リリカ・ドルトムントの名前が消えている。名前が消えた者は王位にふさわしく無いと断定される以上、何も出来ない。

 

レミリア「......正邪の運命を先に見ていたらこんな事にならなかったのに......」

 

フラン「お姉様のせいじゃないよ......右腕は治ったのに毒で痛い......」

 

霊夢「異変解放するには哀が魔神者の王にならないと......でも正邪が魔神者にした者を知りたいわ......」

 

正邪が魔神と契約した事は他の魔神者も知ってる。ただし正確に言うなら太一が正邪を魔神者に引き込んだ事は哀以外全員知らない。

 

パチュリー「哀、あなたを疑うつもり無いけど正邪が千尋以外に接触している魔神者はいないわよね?」

 

哀「......仮に会っていたなら、お兄ちゃんと接触している可能性が高い。多分だけど......」

 

さとりがいない為真実か嘘かはっきりしない。哀自身正邪とある程度接触しているが、一番最初に接触しているのは太一。防衛軍育ちの哀は正義の心が強いが、太一は悪魔の魂その物である。その時、

 

ジャンヌ「ルシファーは元々蓮の魔神......皆伏せろ!」

 

気配を感じたのか、ジャンヌが壁に魔法を放つ!その時、

 

 

ポタ......ポタ......ポタ......

 

 

こいし「......痛い......エドワードの元に......戻らないと......」

 

右脚を掠めたが、出血で侵入した事がバレてしまう。

 

霊夢「こいし!?あなたが神出鬼没なの知ってるけど、王位簒奪戦に関わっているなら白状してもらうわよ!」

 

こいし「いくら霊夢でも言えないよ......なにがなんでも地霊殿に帰らないと......ごめん!」

 

バキュゥゥゥンン!!!!

 

黄金の銃から煙幕が飛び足す!!

 

咲夜「ゲホッゲホッ......催涙ガスが含まれいます!」

 

美鈴「目が......痛い......逃げられる......」

 

隠密行動を得意とするこいしも、ジャンヌに気付かれ地霊殿に逃げ去る。服を千切り右脚に巻きつけなんとか移動可能、そして、

 

魔理沙「......こいしは何処にもいないぞ......しかし黄金の銃持っているの初めて見たぜ......」

 

リリカ「黄金の銃?エドワードの神器を何故?」

 

哀「......私の予想が悪い方向に当たった......地霊殿にいる妖怪はエドワードと結託したらしいね......」

 

全ての魔神者は各地であらゆる種族と結託し、簒奪戦に備えている事はわかっていた。ただ全てを把握してる訳ではないが、次の行き先を決める事が出来た。

 

ジャンヌ「エリザベートはどうする?私達異変解決組は地霊殿に向かう、手助けしてくれるとありがたい。」

 

エリザベート「しばらく様子見たい、まだリリカが復帰出来ない状態だからな......」

 

紅魔館で色々と物議を交わし、次なる戦いに備える。その時こいしは、

 

こいし「助かった......お姉ちゃんに自慢出来るといいな......」

 

 

逃走に成功し、ゆっくりと安堵する............

 

 

 

 

 

 

 

地霊殿にて............

 

 

 

 

さとり「......遅いですね......こいし、早く帰って来て......」

 

エドワード「俺様が神器を持たせたけど、他の魔神者に結託している事がバレるかもしれねぇな......」

 

この時はエドワードの戯れ言と思っていたが、悪い予感が的中してしまう事を考えていない。万が一に備え、海賊船を地下に収納、医務室も追加している。

 

お燐「さとり様!こいし様が帰って来てきました!」

 

こいし「ごめんお姉ちゃん......無茶し過ぎた......」

 

右脚を負傷したままずっと移動していた為、顔色が悪い。

 

エドワード「こいし......俺様の為に、命懸けで頑張ったんだな......辛い思いさせてすまなかった......」

 

こいし「大丈夫だよ......だから情けない顔しないで、海賊は男気が命でしょ?」

 

メアリー「嬢ちゃん......わかった、ただ今は休め。偵察のデータだけ貰うよ。」

 

隠密行動で得た情報をスマホに保存し、皆に共有する。全ての魔神者を知る事が出来なかったが、エドワードにとってありがたい情報が沢山ある。

 

勇儀「エド~、海賊船の手入れ終わったぞ。こいしから情報は何かもらったのか?」

 

エドワード「王位簒奪戦でリリカの名前が消えた、それと他の魔神者が誰と結託しているのか色々と情報がある。」

 

哀は霊夢&魔理沙、零は神霊廟、紗椰は命蓮寺、千尋は正邪と共に行動中、リリカは紅魔館で療養している。

 

メアリー「太一、楓花、誠太、亮治、ローラ、ティナ、半蔵は今の所不明らしい。全部は手に入れる事は出来なかったが、ある程度情報があるのはありがたいな。」

 

エドワード「問題として俺様が地霊殿にいる事がバレている。願わくは、情報得られなかった魔神者が同士討ちしてくれる事を神頼みするしかねぇ......」

 

何気無いエドワードの言葉に同感する者も多い、だがその一言が思う形で予言的中する事は誰も信じなかった............

 

 

 

 

 

 

6日後、白玉桜にて............

 

 

 

 

太一「妖夢、重力刀で鍛練した成果を見せて欲しい。」

 

妖夢「バッチリです!なんなら今の重さ持って見ますか?」

 

あっさりと重力刀を返す。どれ程重くしたのか確かめたい......

 

太一「!?200倍の重さじゃねぇ、1万倍の重さでよく鍛練出来たな......」

 

妖夢「3日程で片手で持てるようになったよ。ただ両手に血豆が出来たけどね。」

 

驚いた......たった6日で弱点を改善出来たのは凄い。これなら王位簒奪戦で魔神者と互角に戦える準備は出来た。すると、

 

幽々子「大変よ!太一から預かった巻物が燃え初めたの!」

 

バハムート「相棒、言うまでもない。戦う時が来たぞ。」

 

予定だと後1日猶予があると思ったけど、楓花が完全に僕を狙いに来たのは間違いない。

 

太一「......幽々子、妖夢、僕ら魔神者の争いに巻き込んですまない。だけどこれだけは言っておく、生き残るには戦う!異論はあるか?」

 

妖夢「ぶっつけ本番は厳しいけど......太一と幽々子様を守る!」

 

幽々子「早く終わらせて、妖夢と太一の挙式考えたいわ~。」

 

おいおい、頭の中能天気過ぎだろ......まぁいい、楓花を王位簒奪戦から脱落させないとね!

 

 

 

 

 

 

 

楓花「......一発銃弾撃ち込んだけど、やっぱり結界張っていたわ......」

 

幽香「ますます太一が気になるけど、久しぶりに本気だすから遅れないでね!」

 

 

 

 

 

修羅場のような王位簒奪戦が、今始まる............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 




次回予告


伊吹 楓花が風見 幽香と共に白玉桜に攻め込んで来た!迎え撃つ太一、妖夢、幽々子は既に待ち構え、新たに習得した禁忌剣術を妖夢は使いこなす事が出来るのか?その頃脱落したリリカの元に哀達異変解決組も合流するが、彼女達はどう行動するのか?地霊殿のエドワードも気になるが、混沌がます王位簒奪戦は底知れない......


次回 東方禁忌魔族


死の射撃者VS終末の竜王


魔神者の王、神を越えた存在となる............


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死の射撃者VS終末の竜王

のんびり頑張ります。ゆっくりしていってね。


白玉桜に攻め込んで来た楓花&幽香、姿こそ見えないけど遠距離から射撃して来ると思う。

 

太一「......楓花以外にもう一人誰かいる。幽々子、妖夢なら知っている妖怪かもしれない。下手に動きたくないな......」

 

幽々子「どうして?バハムートなら平気だと思うのだけれど何故?」

 

バハムート「俺はそこまで万能じゃない。ましてや楓花とリュドミラの姿を見つけるのも難しい。」

 

楓花の狙撃は完全ステルスの為、見つけるのが難しい。スコープ無しで1km離れた場所から撃ち抜く精密度は他の魔神者でも出来ない。

 

妖夢「気配は感じるのにわからない......状況打破するにはどうすればいいの?」

 

太一「対抗するには神器で戦う。今帯刀している2本の刀を神器化するか、神器錬成した新しい武器を使う。ただ二つともリスクが高い....」

 

神器化は耐久性が低い為、攻撃を受けても壊れる可能性が高い。反対に神器錬成する場合は時間が必要になるが、完成すれば耐久性が高い最高の神器になる。

 

イフリート「楓花の銃弾を受けたら俺ら召喚獣も危うい、昔の魔法を覚えているなら話は別だがな。」

 

太一「楓花が知らない召喚獣を使う。サモンズレギオン マリア!」

 

聖母マリアの像が、白玉桜に出現する!

 

楓花「知らない召喚獣が出てきた......聖職者じゃない太一がどうして聖母の像を出せるの?」

 

幽香「太一の能力が謎だな......紫の息子って割に異常な力を感じる......」

 

スナイパーを構える楓花、太一と哀が扱う召喚獣はある程度把握していても、初見の召喚獣は対処出来ない。

 

太一「......穢れし悪魔に救済の鎮魂歌、されど我が魂は混沌の命となり存在する。サモンズスキル 無透の布壁(インビシブル・カーテン)!!」

 

楓花「太一達が、消えた!?」

 

マリアの歌声で太一達の姿が完全に消え、楓花は標的を見失う。

 

幽香「小賢しい真似するね......マスタースパーク!!」

 

傘から極太レーザーが飛び出す!!だが次の瞬間、

 

妖夢「カァァァァァァ........火ノ型 第一式 閃炎輪!!」

 

ザシュゥゥゥゥンンンン!!!!

 

幽香「!?居合い抜きで炎の斬撃!?妖夢がここまで力を上げたのは聞いた事無いぞ......」

 

楓花「誠太の属性剣術を習得している......太一が王位を取り戻す為に手段を選ばなくなったのは厄介だね......」

 

軽傷で抑えたが、一歩間違えば腕一本犠牲になる程の威力は幽香にとって久しぶりかもしれない。

 

リュドミラ「楓花、太一が聖母マリアの像を出現させたのは時間稼ぎだと思う。相手がどんな目眩まし術でも私には通用しない、構わず撃ち続けろ!」

 

楓花「散弾狙撃 プラズマバレット!!」

 

1000m離れた場所から無数の弾丸が襲い掛かる!!

 

 

バリィィィィィンンンンン!!!!

 

幽々子「桜が、傷付いていく......許さない!」

 

太一「幽々子落ち着け!サモンズスキル ルビーの光!」

 

妖夢「暖かい......今まで疲れていたのが全部無くなっていく......」

 

マリアの結界をあっさり破られたのは予想できなかった......魔神者同士の戦いは哀と経験しているけど、能力の相性が僕にとって最悪であるとしか言えない。

 

バハムート「リュドミラに姿眩ましは通用しない。殺るか?」

 

太一「竜王降臨!汝の名はバハムート!!」

 

魔神解放した瞬間、不殺の巻物が激しく燃え盛る!

 

幽々子「太一!預かった巻物が燃えているわよ!」

 

太一「出来れば魔神解放したくなかった......楓花を脱落させて、王位を取り戻す!」

 

妖夢「頭に龍角、背中に翼、尻尾も生えている......」

 

自封が終わってから魔神解放の熟度が強くなり、バハムートの姿に類似してきている。そのおかげで汎用性が広がり色々と対処出来るようになったけど、殺戮の衝動が激しいのが欠点だ。

 

楓花「邪殺開眼!汝の名はリュドミラ!!」

 

幽香「!?腰の巻物が燃えているぞ!どうなっているんだ?」

 

互いに魔神解放した状態で戦闘を開始すると不殺の巻物が燃え、勝敗を決した時は自分の名前が灰になる。公平なルールに従い、各魔神者には情報共有している............

 

 

 

 

 

同時刻、紅魔館にて............

 

 

 

 

 

 

リリカ「体が軽くなったよ。哀、看病ありがとうね。」

 

咲夜「お嬢様と妹様も回復しました。私達こそありがとうございます。」

 

哀「ZZZ......ZZZ......」

 

ジャンヌ「治療終わって10時間以上寝ているな......太一といい爆睡度が強いな......」

 

召喚獣一体分の魔力を消費した哀はベッドで爆睡中......その時、

 

霊夢「哀を起こして!巻物の名前が燃えているの!」

 

ジャンヌ「はぁ......哀、緊急事態だ。冷水をかけるぞ。」

 

哀「!?起こすならスイーツ持って来てよ!って何で霊夢達慌ただしいの?」

 

魔理沙「巻物見て欲しい......予想もしない事が起きてるぜ......」

 

不殺の巻物に、新島 太一と伊吹 楓花の名前が燃えている事を確認する。

 

哀「......お兄ちゃんの行動はいつも急過ぎる......ただ場所が特定出来ないからどうする事も出来ないんだよね......」

 

リリカ「太一は知らないけど、楓花が行きそうな場所はわかる。幻想郷に花畑があるなら、多分その場所に向かうと思う。」

 

霊夢「幽香か幽々子の所ね......他の魔神者も知りたいけど、まずは太一を止めに行くわよ!」

 

エリザベート「レミリア達は休んでろ、魔神者の争いは私達で終わらせる。」

 

紅魔館チームは異変解決組と共闘し、哀を王位に導く為に戦う......

 

 

 

 

 

白玉桜にて............

 

 

 

 

 

太一「サモンズチェンジ ワルキューレ!」

 

楓花「また知らない召喚獣!?これじゃじり貧になるよ......」

 

スナイパーの弾丸を防ぐ為に召喚獣を変えたが、思うように近寄れない。そこに、

 

幽香「盾と槍持ったからって無意味なんだよ!!」

 

ガシィィィィィィィィンンンンン!!

 

太一「生憎だけど、僕は召喚獣達と一蓮托生なんだよ!」

 

幽々子「幽香の一撃を盾で防いだ!?でも太一があんな感情的になるの初めてかもしれない......」

 

僕自身感情的になる事はこれまでに何回もある、でも今は誰かを愛する為に戦う自分がいる。王位その物を渡す訳にはいかない!

 

太一「妖夢!禁忌の剣術を今こそ使う時だ!」

 

妖夢「神殺剣法 竜円舞!!」

 

ステルス射撃する楓花を弾丸を真っ二つに切断する!!

 

楓花「そんな!?魔神者にしか防げない弾丸なのに......弩式 剛弾連射!!」

 

太一「神器錬成!イージスの盾!!」

 

シルフ「アシストします!斬り風円舞!!」

 

暴風と絶対防御の盾を出現させ狙撃を防ぐ、だが次の瞬間、

 

バキュゥゥゥゥゥゥゥゥンンンンンン!!

 

 

太一「ガバッ!?左腕に、風穴が空いた......」

 

楓花「太一がいけないんだよ......私を捨てて他の女に媚びるなんて絶対許さないから......次は右腕を楔撃ちしてあげる!」

 

魔神者と言えど人間と同じ体である事は間違いない。本来狙撃は一撃必殺、だが楓花はあえて急所を外す事で恐怖を植え付ける戦場心理を熟知している。

 

幽々子「太一!お願いだからもうやめて!」

 

太一「引き下がる訳にはいかない!それと、今から行う行動を見ないで欲しい。」

 

妖夢「とりあえずわかった。でも無茶は駄目だよ!」

 

同じ魔神者に禁忌の魔法を使用するのは心が痛い、だけど王位が無くなれば僕自身の存在を示せなくなる。身も心も悪魔に染まるしかない............

 

太一「サモンズチェンジ シヴァ!」

 

楓花「氷の女王は知っているのよ!幽香、そろそろ終わらせるよ!」

 

幽香「渾身の一撃で終わらせてあげる!」

 

この時楓花は、太一がダイヤモンド・ダストを放つ予想していた。だが次の瞬間、

 

太一「禁忌魔術 召喚獣侵食(サモンズ・バイド)!!」

 

シヴァ「太一......その魔法は......」

 

召喚獣の生命を喰らう事は魔法使いにとって許されざる行為、だけど僕は王位を得る為に使用する!

 

楓花「!?どうなっているの......召喚獣の心臓を、喰った!?」

 

太一「準備完了......シヴァ、しばらく命借りるよ!」

 

昔、神を殺す為にあらゆる魔法書物を漁っていた過去を思い出すな。ファンタジー世界では竜、神、悪魔を滅する専用の魔法がある事を知っているけど、代償として自分の肉体が怪物になり、人格が壊れ破壊の限りをつくす化身となる。召喚獣シヴァの異名は『氷の女王』『絶対零度の悪魔』。その名前を我が物にする事こそ禁忌魔術の一つである。

 

太一「『禁忌武装 氷魔滅龍神』世界を絶対零度で凍てつかせる!」

 

幽香「姿が変わった?はったりなら今の内に仕留める!」

 

楓花「待って!迂闊に動いたら大変な事になるよ!」

 

時既に遅し。太一の間合いに入った瞬間、

 

太一「禁忌魔法 氷魔零ノ剛腕!!」

 

バコオオオオオオオオオオンンンンンン!!!!

 

リュドミラ「なんだ今の魔法!?幽香を殴り飛ばしたと同時に氷結させた......」

 

妖夢「凄い......って冥界が半分凍てついている!?」

 

幽々子「三途の川を氷河期にした以上に凄い冷気ね......でも、今までの太一と違って怖い......」

 

シヴァの絶対零度は冥界だけではなく、幻想郷全体に影響を起こしはじめている............

 

 

 

 

 

同じ頃、異変解決組にて............

 

 

魔理沙「寒み~!冥界がいつもより冷たく感じるぜ......」

 

哀「......間違い無い、お兄ちゃんの冷気を感じる......でも変、心底恐怖させる感じする......」

 

霊夢「兄妹ならではって感じだけど、急いで太一を探すわよ!」

 

冥界に突入した哀達異変解決組、白玉桜までまだ距離はあるが、異常な寒さに哀とリリカは太一がいる事に感づく。

 

リリカ「緑髪の女性が氷柱になっているぞ?白玉桜の主人か?」

 

魔理沙「幽香が白玉桜に来る訳、って何で氷柱になっているんだ!?」

 

霊夢「チルノは滅多に白玉桜に来ないけど、この冷気は太一である事は間違いないね......哀、溶かせる?」

 

哀「......駄目、異常な魔法が込められている......」

 

ジャンヌの炎は絶対零度を溶かす事は可能だが、複雑な魔力が込められていると無力化され炎が消えてしまう。

 

太一「......異変解決組が乱入してきたな、おまけにリリカもいる......禁忌魔法 氷魔の激哮!!」

 

リリカ「火炎の旋律!!」

 

 

カキィィィィィィンンンンンン!!!!

 

 

エリザベート「なんだこの魔法は......絶対零度と悪魔を殺す力が込められている......」

 

魔理沙「リリカが魔法を出さなかったら......今頃氷柱になってたかもしれねぇ......」

 

僅かに攻撃を反らしたが、あまりの冷気に凍傷が酷い。更に、

 

楓花「......苦.....し......い......呼吸が......出来ない......」

 

ステルス射撃していた楓花が、寒さと呼吸が出来ないあまり姿を表してしまう。

 

リュドミラ「楓花!不殺の巻物を捨てるんだ!」

 

楓花「せめて太一に一太刀......灼熱弾 インフェルノバレット!」

 

最後の力で太一の脳天に灼熱の弾丸を撃ち込む!だが、

 

太一「......勝負は決した。楓花の名前を消させてもらうよ......サモンズブレイク アブソリュート・エクスキューション!!」

 

シヴァのダイヤモンド・ダストを禁忌魔法にし、絶対零度の世界を創造する!!

 

バハムート「やめろ相棒!これ以上禁忌魔法使うと人格が壊れるぞ!」

 

幽々子「......私に任せて......『亡郷』 亡我郷 自尽!!」

 

太一「......終わった......とりあえず、楓花の名を消す事が出来た......」

 

瞬時に幽々子は太一の心臓に能力を付与した弾幕をぶつけ、氷魔状態を解除する事に成功した。その瞬間、絶対零度の世界が少し溶け初めているが、

 

哀「......遅かった......伊吹 楓花の名前が消えている......」

 

新たに王位簒奪戦の脱落者か決まった為、これ以上戦う事が無くなった。本当異変解決するつもりが無駄足になってしまった......

 

妖夢「良かった.........幽々子様、太一は死んでないよね?」

 

幽々子「蓬莱の薬を飲んだ後があるわ。それと、太一が目覚めたらこの事を内緒にしてね......」

 

 

王位簒奪戦、残り11人。この戦いの真相は究明するのだろうか..................

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃永遠亭にて............

 

 

 

亮治「......リリカ......楓花が脱落者したか......私も戦う時が来るのか、魔神者の中では一番老いてしまったが、太一が本当に王であるのか疑問に思うな......」

 

輝夜「亮治様......蓬莱人の願いを叶える為に、戦いに行かれるのですか?また離ればなれになるのは辛いです......」

 

王位簒奪戦の状況を確認する亮治、現時点で脱落した二人の行方を知りたいが、現実の世界でやり残した研究を永遠亭で行っている。

 

妹紅「なぁ......逆に永遠亭で迎え撃つのはどうだ?亮治が争い事嫌いなのはわかっているけど、いつまでも耐えてばかりだと退屈だぞ。」

 

亮治「その方法も考えた、だがターゲットを絞る必要がある。そろそろ鈴仙から通達が届く頃だがな......」

 

少し前に鈴仙に偵察の依頼を送り、3時間経過している。すると、

 

鈴仙「亮治様!魔神者の居場所を特定しました!」

 

亮治「ご苦労......明日、行動開始するぞ!」

 

不知火 亮治の行動とは何か?加速する王位簒奪戦は混沌なり続いてゆく............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 




次回予告

新島 太一が伊吹 楓花を脱落させ、残る王位簒奪者は11人になった。異変解決組と共に行動する哀は、脱落したリリカを味方に着ける。その頃亮治は永遠亭で謎の研究を進めているが、何故蓬莱人にも関わらず老いていくのか?その疑問を解決する為にある作戦を実行する............


次回 東方禁忌魔族


異次元を越えた頭脳



魔神者の王、神を越えた存在と成る............



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異次元を越えた頭脳

のんびり頑張ります。ゆっくりしていってね。


王位簒奪戦、残りの魔神者11人。永遠亭に住むレジスタンスリーダー不知火 亮治は、黙々と研究を進めている......

 

亮治「自封してしばらく経過したが、能力が付与され新たな力に目覚めている。一番警戒しなければならないのは太一、哀だな......」

 

アルキメデス「考えてみれば、純血の神殺しは世界で二人しかいない。亮治、お前はどうするつもりだ?」

 

亮治「願わくは、太一以外が王位に選ばれて欲しい。その為にも、戦うしか道が無い......蓮がこの構図を見たらどう思うのだろうか......」

 

元々の目的は神殺しを達成し、その者が世界を救う王となる予定だった。亮治は英雄を後世に残す為に、だがまた新たに魔神者になった者がいる以上、誰かが王位にならない限り争いは終わらない。

 

永琳「亮治、こんな事言いたくないけど......王位簒奪戦が始まってから急患者が増えた。あなたはその責任をどうするの?」

 

亮治「最低限の目標は太一を王位から奪う事。私が王となってもいいが、果たしてそれが本当に正しいのかわからない......明日予定として哀、又はローラがいる場所に向かう。」

 

霊夢達も元に行くか、月の都に行くか迷っている中、幻想郷の異変は更に混沌に満ちてゆく............

 

 

 

 

 

 

 

翌日、白玉桜にて............

 

 

 

 

 

哀「......なんとか氷柱を溶かしたけど、お兄ちゃんが一向に目覚めない......バハムート、いい加減お兄ちゃんを覚醒させてよ。」

 

バハムート「残念だがそれは出来ない。俺とて相棒と共に過ごしているが、禁忌以上に許されない事を犯した。今はその罰として、1ヶ月の間冬眠状態に入っている。」

 

楓花と王位簒奪戦を行い、太一は召喚獣の命を喰らい禁忌魔法を使用した。その瞬間は霊夢達は見てないが、妖夢は見ている。その結果、

 

妖夢「......太一があんな事するなんて.......酷い、これが幽々子様だったら耐えられないよ............」

 

イフリート「一応シヴァは無事だが、奴隷扱いした事に恐怖し心が壊れている。俺も太一があんな真似すると信じたくなかったからな......」

 

召喚獣自身も、太一の禁忌魔法の事は知らない。神殺しの掟には、神以外の種族を殺す事は禁じている。実際、防衛軍と争った時は魔神者もある程度生殺与奪を行っていたが小規模で終わっている。閻魔 蓮も召喚獣の命を奪う事はしなかった......

 

太一(......一応生きているけど、死んでいない事はメッセージだけ残して置くか......)

 

シルフ「あ......主の手から文字が......」

 

太一『僕は一応生きている。だが今は禁忌魔法の掟で幽体離脱状態だ。王位を取り戻したら、閻魔の映姫に能力を返す。忠告として、霊夢、魔理沙、哀、僕の邪魔するな。』

 

魔理沙「幽体離脱で魔法だせるって化物だろ......」

 

メッセージは伝える事は出来た。まぁ僕の本命を見切られなくて良かった......

 

リリカ「変だ......神に能力を返すなんて信じられない。ましてや一番神殺ししている太一だぞ?何が目的だ?霊夢、映姫の能力は知っているか?」

 

霊夢「白黒はっきりさせる程度の能力で、一度下した判決は覆らない。私がわかるのはそれくらいだけど......」

 

哀「......可能性として高いのは、コピーが終わって次は始末する。多分だけど......」

 

暴虐の魔神者を止める為に、哀達異変解決者は王位を得る為に戦う............

 

 

 

 

 

 

 

地霊殿にて............

 

 

エドワード「嬉しい誤算だな......太一が楓花を脱落させてくれて助かった。鋼体の弱点を直ぐに見抜くからな......燐ちゃん、ビールおかわり。」

 

お燐「はぁ......飲んべえにも程があるよ......それよりいつ行動するんですか?」

 

メアリー「こいしが戻るまで、それまではエドの好きにさせて欲しい......」

 

樽いっぱいに入ったビールを晩酌するエドワードは古明地 こいしの帰りを待っている。だが、

 

 

プルルルル......プルルルル......

 

エドワード「こいし?俺のスマホに電話するなんて珍しいな......どうした?」

 

こいし「エド、魔神者の居場所わかったけどとんでもない事になった。帰れなくなった......」

 

エドワード「......そっちに向かうか?」

 

こいし「大丈夫、寺子屋に匿ってもらう。先に情報を伝えるよ。」

 

まだ特定していない魔神者の情報と、白玉桜で太一が異変を更に悪化させた事を伝える......

 

エドワード「リーダーは永遠亭、太一は白玉桜、哀は異変解決組と行動中で、脱落したリリカも一緒にいるんだな......わかった、明日寺子屋に向かう。万が一に備えて戦う準備もして欲しい。」

 

こいし「ありがと、後で私にもビール頼むね。」

 

ガチャ............

 

メアリー「エド、戦う時がきたら海賊船を使う話だけど、幻想郷には海が無い。何か策はあるのかい?」

 

エドワード「もう準備は出来ている。燐ちゃん、地霊殿にいる皆を集めて欲しい。さとりも含めて。」

 

お燐「わかりました......」

 

 

10分後............

 

 

 

さとり「エドワード、あなたから呼び出すなんて珍しいですね。何をする予定ですか?」

 

エドワード「さっきこいしから連絡が来た。明日寺子屋で合流した後、王位簒奪戦で魔神者と戦う。」

 

勇儀「あたいは零以外の魔神者は知らないけど、一暴れ出来るならそれでいい。場所は決まっているのか?」

 

メアリー「リーダーがいる永遠亭に乗り込む。まぁ、ド派手な戦争になるな。」

 

海賊の血が略奪の欲を掻き立てる。だがエドワードの計画は少し無謀と思われるが、

 

お空「エド~、核燃料入れたよ~。」

 

お燐「核燃料!?異変を悪化させたらさとり様に責任がいきますよ!?」

 

エドワード「大丈夫だ。俺様の海賊船は、あらゆる環境に対応出来るように改造した!俺様に......任せろ!」

 

船長の服に着替え、錨と布に包まれた巨大な物を背負い取り舵に手をかける。

 

エドワード「野郎ども!出港だ!!」

 

血に餓えた悪魔の海賊王が、王位簒奪の為に幻想郷を略奪しに向かう............

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日............寺子屋にて......

 

 

 

 

 

???「よ~し!今日の授業はこれまで、明日も遅刻しないで来るんだぞ!」

 

チルノ「終わった~!大ちゃん!帰って遊ぼうよ~!」

 

大妖精「チルノちゃん、慧音先生の宿題が先でしょ?また怒られて頭突きだよ。」

 

人里ではいつもの日常に戻っている。ただ王位簒奪戦の影響もあるのか、最近は早めに下校させている。

 

慧音「こいし、昨日は泊まったけど今日はどうする?」

 

こいし「もうすぐお姉ちゃんが迎えが来るよ。先生、先に宿題済ませていい?」

 

慧音「まぁ、チルノより真面目だからいいぞ。」

 

地霊殿メンバーが迎えに来る事は知っている、だが人里で王位簒奪戦の異変が強くなっている事を誰も知らない。すると、

 

大妖精「先生大変です!巨大な海賊船が空飛んでます!!」

 

慧音「王位簒奪戦の影響か......皆は寺子屋に避難しろ!ってこいしがいない?」

 

この時こいしは能力を使ってエド達が待つ海賊船に移動していた。元々隠密行動でスパイ活動した経験を生かし、気付かれないで抜け出す知恵は強い。

 

エドワード「こいし、しばらくの間ご苦労様。この先は、俺様が侵略する!」

 

さとり「私が知らない間に沢山無茶したわね......ここからは一緒に頑張ろ。」

 

こいし「ありがとお姉ちゃん。地霊殿の皆で、王位を簒奪しよ!でもその前に、チルノ、先生、邪魔つもり?」

 

異変の事情は把握しているが、王位簒奪戦は幻想郷全体がバトルフィールドな為、複数の異変が起きる。三日前、太一が禁忌魔法で冥界を半分凍結させたように......

 

エドワード「俺様の野望に楯突くのか......まぁいい、雑魚どもで神器の性能を確認するかな。」

 

チルノ「なんだと!?最強のあたいが倒してやる!」

 

大妖精「チルノ待って!この海賊魔神者だよ!?」

 

馬鹿なのか突っ掛かるチルノは日常風景だが、今回は異変絡みである以上戦うしか道が無い。

 

チルノ「凍符 パーフェクトフリーズ!」

 

エドワード「......お前弱すぎ、神器武装 レオニダスの盾!」

 

巨大な盾で扇ぐと同時にチルノのスペルカードを弾き飛ばす!

 

大妖精「チルノちゃん!逃げて!」

 

勇儀「もう遅い......魔神者の一撃は並大抵の妖怪じゃ無いと即死だからな。」

 

プチュンンンンンンン!!

 

こいし「あ、自機一つ消しちゃった。まぁしょうがないよね......」

 

慧音「......貴様、許さん!」

 

バコオオオオオオンンンン!!!!

 

エドワード「なかなかの頭突きだな......だが俺様には及ばん、海賊は全てを略奪するからな!」

 

大妖精「慧音先生の頭突きが......逆に飛ばされた......」

 

肉弾戦で海賊に挑んだ慧音が逆に弾かれふらついている......すると、

 

妹紅「慧音!助太刀するぞ!」

 

ブオオオオオオオオ!!!!

 

エドワード「大海強奪!汝の名はメアリー・リード!」

 

妹紅「海水の渦で無効化された......亮治!」

 

亮治「七星剣 壊骨斬!!」

 

北斗七星の如く、隕石が降り注ぐ!!

 

さとり「させない!恐怖催眠術!!」

 

ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!

 

エドワード「危ねぇ......レジスタンス最強の魔法使いは鳥肌が立つぜ......」

 

亮治「海賊船で永遠亭に乗り込むつもりか?私は許嫁を守る為に戦うまでだ!」

 

元々幻想郷育ちである以上、異変解決に協力する不知火 亮治。蓬莱山 輝夜が許嫁である事は永遠亭のみ知っている。

 

アルキメデス「女海賊とスパルタの間に生まれた伝説の海賊王......歴史とは素晴らしい物だな。」

 

メアリー「ずいぶん生意気だなアルキメデス......そう言えば亮治は幻想郷生まれの蓬莱人だったよな?だったら真正面から叩き潰してやるよ!」

 

魔神の一言により、不殺の巻物が燃え出した......本来は互いに魔神解放した状態で王位簒奪戦は始まるが、魔法で法則を乱し相手を惑わす。

 

勇儀「ずいぶん卑怯な魔法使いだな......エド、この戦い絶対勝つぞ!」

 

エドワード「俺様も殺戮したい気持ちが強い、地霊殿を守る為に略奪するぜ!」

 

亮治「予定とは大きく外れたが、私自身の為にも殺らねばならない!」

 

 

 

幻想郷の人里で、飛んでもない戦いが幕を開く............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、異変解決組は............

 

 

 

 

 

 

霊夢「......はぁ、肝心の太一が目覚めないんじゃ駄目ね......哀、帰るよ。」

 

哀「ごめん妖夢、異変解決の為に協力ありがと。魔理沙、外は溶けた?」

 

魔理沙「やっと終わったぜ......太一が本当に迷惑かけ過ぎ......」

 

白玉桜で氷結した場所を交代で溶かし、ようやく作業を終えた所だ。

 

妖夢「太一と楓花は白玉桜で管理するから大丈夫。なんとかなるよ。」

 

幽々子「妖夢~、そろそろご飯にするわよ~。」

 

まだ氷柱にいる魔神者二名はいまだに目覚めない、だが次の瞬間......

 

リリカ「哀!不殺の巻物が燃えているぞ!それに、わりと近い所で戦闘している音が聴こえる......」

 

哀「!?今度こそ止めないとマズイね......嘘、戦っているのエドワードとリーダー!?」

 

不知火 亮治とエドワード・ティーチの名が燃えている事を凝視した哀、同じ過ちを繰り返さない為に、異変解決しに向かってゆく............

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く............

 

 

 

 

 

 




次回予告

人里で王位簒奪戦が始まり、エドワード・ティーチと不知火 亮治が激しい闘争を行う。魔神者同士の争いを止める為に異変解決組、霊夢、魔理沙、哀、リリカは果たして間に合うのか?氷柱で眠る新島 太一と伊吹 楓花はいつ目覚めるのか?


次回 東方禁忌魔族

悪魔の海賊王VS蓬莱人の魔法使い With異変解決組



魔神者の王、神を越えた存在となる............


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悪魔の海賊王VS蓬莱人の魔法使い With異変解決組

のんびり頑張ります、ゆっくりしていってね。


新たな王位簒奪戦の対戦カードはエドワードと亮治の二人、珍しい組み合わせでもあるが、幻想郷を巻き込む異変は更に悪化してゆく......

 

亮治「エド、戦う前に聞きたい事がある。何故海賊と同じ略奪を再開した?」

 

エドワード「俺様は己の心を信じて行動する。地霊殿海賊は全者不屈の魂で抗うんだよ。何よりレジスタンスのリーダーを倒す事こそ、海賊の流儀に赴く事だ!」

 

亮治「......お前らしいな......」

 

新たに結成した地霊殿海賊団でも、己の哲学と不屈の魂は揺るがない。その思いは勇儀達も強く、妖怪本来の世界を作ろうと野心がある。

 

輝夜「亮治様の思いを理解しないなんて愚かね......不老不死の魔神者にとって、この王位簒奪戦はあなた達の為でもあるのに......」

 

勇儀「エド、もう話し合いはいらねぇ......殺るか殺られるの戦争に、言葉は必要ねぇんだよ!」

 

鬼に言葉は通用しない。正攻法で殴りに行った瞬間、

 

亮治「はぁ......崩星の波動(メテオ・ウェーブ)!!」

 

掌底に仕込んだ魔法陣で勇儀を弾き飛ばす!!

 

勇儀「!?......体が......再生しねぇ......」

 

妹紅「魔法の法則を乱すだけで相手を確実に破壊する。これが亮治の能力かよ......」

 

エドワード「......地霊殿海賊団に告ぐ、不知火 亮治はタイマンで終わらせる......手出しするんじゃねぇぞ......」

 

仲間のピンチに反応したエドワード、スイッチを切り替え殺気剥き出しの状態になる。

 

メアリー「......エド、アルキメデスの魔法は太一以上に危険だ。お前の鋼体でも耐えきれないぞ。」

 

エドワード「わかっている。だからこそ、この場で神器が役立つんだよ!こいし!」

 

こいし「エド!神器返すね!」

 

少し前に自分の神器を貸したこいしが、エドに向かって黄金の銃ゴールドスカルと黒色の両刃短剣ダークナイフを返す!

 

妹紅「させるかよ!不滅 フェニックスの尾!」

 

すかさずスペルカードで対抗する妹紅、だが......

 

バキュンンンンンンンン!!!

 

妹紅「!?......痛い......声が......出ない......」

 

輝夜「妹紅!あれ?音が......聞こえない......」

 

助太刀しようとした二人を銃で撃ち抜き妹紅は喉、輝夜には耳に弾丸を喰らわせた。本来卑怯な手段を使わないエドワードだが、王位簒奪戦が始まってから荒くれ者になっている......

 

アルキメデス「魔神者以外の者が弾丸を受けると感覚を失う弾丸か......亮治、今こそ魔法を解放する時だ。」

 

亮治「森羅万象!汝の名はアルキメデス!!」

 

エドワード「大海強奪!汝の名はメアリー・リード!!」

 

お互い魔神解放し、不殺の巻物が燃え上がり王位簒奪戦が新たに開始された............

 

 

 

 

 

 

同時刻、白玉桜にて............

 

 

 

 

 

 

哀「......どうして皆争うの?私、悲しくて涙が止まらないよ......」

 

ジャンヌ「エドワードと亮治の名前が燃えると思ってなかったからな。リリカ、場所わかるか?」

 

リリカ「......特定出来た。ただ物凄く目立つ場所で殺り合っているから、乱入したら結構面倒な事になるかも。」

 

白玉桜から人里まではそんなに遠くないが、地霊殿の妖怪と永遠亭の蓬莱人達も混ざっている以上うかつに乱入出来ない状況だ。

 

霊夢「もし人里で戦っているなら容赦しないわ......行くわよ!」

 

魔理沙「よし!そうとなれば話は早いぜ!」

 

異変解決組はいち早く行動する中、

 

リリカ「私は太一と楓花が目覚めるまで見張っている。何かあったら連絡するよ。」

 

哀「わかった。お兄ちゃんが目覚める前に、二人を止めに行って来るね!サモンズレギオン アルテマ!」

 

翼が生え、霊夢&魔理沙と共に人里に向かってゆく。だがこの時、太一と楓花の氷柱が少しずつ溶けている事に誰も気付かないまま、時間が過ぎている事に............

 

太一(......どうやら人里に向かったらしいな、リリカ一人なら逃げる事が出来る。次は太陽の畑に向かうかな。)

 

バハムート(相棒、タイミングは俺が教える。その時が来たら逃げるぞ......)

 

 

 

 

 

 

 

 

人里にて............

 

 

 

亮治「六芒星 雷華の牢獄(ヴォルティス・プリズン)!!」

 

輝夜「蓬莱の樹海!!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

エドワード「こればかりは対処出来ねぇ!お空!!」

 

お空「爆符 メガフレア!!」

 

ドゴオオオオオオオオンンンン!!

 

亮治「八咫烏の妖怪が太一と同じ必殺技を使えるのか!?随分憎たらしい仲間を連れているな!」

 

エドワード「お空ちゃんは太一のバハムートに匹敵する程強いんだよ!あんまり侮辱すると後悔するぜ!」

 

知能こそ少ないが、威力は最強。過去に異変を起こしている物の、『王位簒奪戦で力を存分に使え』.....エドワードの暗示でなりふりかまわず能力を使用している。

 

亮治「核の力なら隕石を落とすまで!流星(スターダスト)!!」

 

小さな流星群がエドワードに襲い掛かる!だが、

 

エドワード「ファランクス・テンペスト!!」

 

レオニダスの盾を竜巻の如く振り回す!!その瞬間、

 

哀「やめてええええええええええ!!!!」

 

ブオオオオオオオオオオオオ!!!!

 

霊夢「これ以上人里を破壊するのは許さないわ!」

 

魔理沙「今回は間に合ったぜ!異変解決組を甘く見るなよ!」

 

ジャンヌダルクの炎が、亮治とエドワードの攻撃を浄化し幻想郷崩壊を防ぐ事に成功した。既に魔神解放状態の哀、当然不殺の巻物は、

 

ジャンヌ「解放した以上退路は無い、亮治とエドワードには脱落させるしかないな......」

 

名前が燃え、乱入した哀を含む三つ巴戦に突入した............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エドワード、亮治、哀の三つ巴戦争の最中、白玉桜にて......

 

 

 

 

 

リリカ「......哀の名前が燃え始めた......願わくは、異変解決組が勝利する事を信じて待っていよう......太一と楓花はどうだ?」

 

幽々子「目覚める予兆は無いわ......でも変ね、太一の周りに文字が浮かんでいるのは何故?」

 

楓花と戦って3日程経過し、未だに目覚める予兆は無い。ただ不気味な事に詠唱文字が少しずつ浮かび、明確な呪文に完成しようとしている。

 

妖夢「幽香様も全然目覚める予兆無いです。そろそろ起きてもいい頃ですよね......暇ですしご飯にしますか?」

 

リリカ「そうだな......飯食べたらもう一度様子を見よう。」

 

目覚めいと判断し、食事休憩を取る事にする。だがこの決断が思いもよらない結末を迎える............

 

太一(......よし、幽々子達は食事に入ったな......)

 

白玉桜である程度過ごしているから、時間の感覚はなんとなく覚える。食事になると妖夢が料理作り、その間幽々子はお菓子を食べている。リリカは音には敏感な為、サイレントで転送すればバレる事はない。

 

バハムート(相棒、次の行き先は決まってのか?)

 

太一(太陽の畑に向かう。まずは幽香を元の場所に戻し、王位簒奪戦は楓花と一緒に行動する。サモンズレギオン アトモス!)

 

ブラックホールを出現させ、音を立てないように楓花と幽香の氷柱を少しずつ念力で移動させ、

 

バハムート(配置完了したぞ、後はどうする?)

 

太一(体を使って......氷柱を倒す!)

 

ガシャアアアアアアアアンンンン!!!!

 

幽々子「妖夢ちゃん大丈夫!?お皿割れちゃったの?」

 

妖夢「私は平気です......!?もしかして......」

 

悪い予感は的中し、急いで保管所に向かうと......

 

リリカ「......遅かった......太一の魔力をもう少し調べるべきだった......」

 

痕跡も消え、溶けた氷柱だけが残っていた............更に、

 

エリザベート「リリカ、最悪な事に哀の名前も燃えている......」

 

リリカ「間に合ったのはいいけど、亮治、エドワード、哀のいずれかが脱落する事になるなんて......人里に向かうよ!」

 

蝙蝠の翼で急ぎ向かうリリカ、魔神者にとって幻想郷は、もはや戦場の一部に過ぎない............

 

 

 

 

 

 

人里に戻って..................

 

 

 

 

 

エドワード「......哀ちゃん、俺様の戦いを邪魔してただで済むと思うなよ......魔神解放して、二人まとめて脱落させるつもりか?」

 

哀「それもあるけど......大切な幻想郷を破壊するのは絶対に許さない!サモンズブレイク 完全アルテマ!!」

 

眩い極光がレーザービームと化し、エドワードに直撃!!だが、

 

亮治「私を忘れてはいけないぞ......五大星 常闇の冷徹!!」

 

霊夢「!二重結界!!」

 

バリイイイイイイイインンンン!!!!

 

三つ巴戦ならではなのか、必殺技同士で打ち消しになってしまう。

 

エドワード「太一と同じ能力なのに、何故か哀ちゃんの召喚獣は魔を感じないだな。だけど海賊は何度でも立ち上がる!ファランクス・プロミネンス!!」

 

鎖に繋いだ盾を、ハンマー投げの如く振り回す!!だが投げた矛先は哀でも亮治ではなく......

 

勇儀「エド!ド派手にぶっ壊すぜ!!」

 

遠心力と回転を倍加させた盾を勇儀がキャッチし、

 

エド&勇儀「合技 鬼神殺しの鉄槌!!」

 

ドゴオオオオオオオオオオンンンン!!!!

 

亮治「......恐ろしい一撃だな......さすがに無傷で乗り切る事は出来ないが、左腕が使い物にならない............」

 

輝夜「亮治様?......いやああああああ!!左腕が......粉々に......」

 

哀「はぁ......はぁ......人里を破壊しないようにバリアを張ったけど、魔力を根こそぎ持っていかれる所だった......」

 

海賊王と怪力乱神の鬼の合わせ技は、人里を半壊させる程の威力。不死の肉体を持つ亮治も、再生出来ない程左腕を負傷している。だが、

 

メアリー「ポセイドンを殺した技でも耐えているなんて信じられない......だけど、アルキメデスもジャンヌも相当なダメージ与えたぞ!ってエド?」

 

エドワード「......ぐはっ!?......技の反動が......強え......」

 

レオニダスの盾を強引に放り投げた反動が予想以上に強く、魔神者随一の鋼体でも反動で全身から血が吹き出てしまう......

 

哀「私が二人を脱落させられるチャンスだ......?リリカから電話?」

 

本来なら絶好の機会で二人を倒す事が出来る。だが、

 

リリカ「大変だ哀!氷柱にいた太一が楓花を連れて逃げた!戦場の中申し訳ないが、急いで合流するぞ!」

 

異変解決者にとって最悪のケースが襲い掛かってしまう......

 

ジャンヌ「正邪が魔神者になってから最悪の出来事が続けざまに起きているな......哀、この場を切り抜けるには二人の内どっちか脱落させるしかないぞ......」

 

哀「......お兄ちゃんがまた逃亡......私、どうすれば......」

 

 

 

三つ巴の王位簒奪戦、先に脱落させる者は誰なのか......哀の決断や如何に............

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太陽の畑にて............

 

 

 

 

 

 

 

太一「とりあえず脱出成功だな......さぁて、これからどうするかな......」

 

 

白玉桜から召喚獣を使用して逃げたけど、これから先は全く考えていない。

 

楓花「......う~ん......あれ?何で太陽の畑に戻ったのかな?」

 

幽香「............」

 

リュドミラ「幽香は気絶したままだ、誰かが助けてくれたのは間違いない。」

 

氷柱で眠っていた楓花が目を覚ました。幽香はまだだけど、これなら話を進める事が出来る。

 

太一「よう楓花、やっと目覚めたな。」

 

楓花「太一!?何であなたが私を助けたの!?って痛い......」

 

太一「色々と話す前に、まずは治療が先だ。その後で僕が全てを話すよ......」

 

 

 

 

 

 

幻想郷を舞台に、混沌をます王位簒奪戦......果たして終幕は訪れるのだろうか..................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く..................

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告


人里の三つ巴戦、哀はエドワードか亮治を脱落させないとならない中、太一が逃亡した事により決断が出来なくなっている。異変解決組として行動する葛藤と後悔、紫自身も太一と哀を心配する中、僕の魔神者が更なる戦争を巻き起こす............



次回 東方禁忌魔族


聖女の決断 真の元凶


魔神者の王、神を越えた存在となる............


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