どうやら天の聖杯の試作品的なものとして転生したらしい (壊れたファングメモリ)
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1スレ目

 

1:名無しの転生者

さて、どうしよう?

 

2:名無しの転生者

何が?

 

3:名無しの転生者

状況説明って知ってる?

 

4:名無しの転生者

この感じは新入りか? 歓迎するぞ。

 

5:名無しの転生者

新入り君はどの世界に転生したの?

 

6:名無しの転生者

ここ最近は新入りいなかったから珍しいな。

 

7:名無しの転生者

ゼノブレイド2の世界。

 

8:名無しの転生者

…うーん。

 

9:名無しの転生者

なんというかなー。

 

10:名無しの転生者

初めて聞いた。どんな世界なの?

 

11:名無しの転生者

>>10ゲームの世界。詳しく言うなら、雲海に覆われた『アルスト』に存在する『巨神獣(アルス)』と呼ばれるデカい生命体の上で人々がブレイドという亜種生命体と生活している世界だな。

 

12:名無しの転生者

>>11あー、なんかそんな感じだったな。

 

13:名無しの転生者

じゃあストーリーもわかる?

 

14:名無しの転生者

>>13勿論。あらすじだけ言うが…。

 

主人公『レックス』は雲海の底から物資を引き揚げるサルベージャーとして生活をしていた。

ある日レックスは怪しい男達の依頼で未探査海域へと行き、古代船を引き揚げる。

そして依頼主から、レックスも船の調査に着いてくるように言われついて行くことに。

最深部にいたのは眠っている謎の少女。そしてレックスは少女の前にある剣に触れると…

 

15:名無しの転生者

触れると…?

 

16:名無しの転生者

どうなるの…?

 

17:名無しの転生者

剣が光り出すと同時に、後ろから依頼主の一人『シン』に刀で胸を貫かれ死亡する。

 

18:名無しの転生者

…はい?

 

19:名無しの転生者

え? 主人公死ぬん?

 

20:名無しの転生者

そういや前作主人公も…。

 

21:名無しの転生者

レックスが目を覚ますとそこは草原だった。

丘の上にいるブレイドの少女『ホムラ』が言うにはここは自分の記憶の『楽園』らしい。

ホムラから話を聞いたレックスは、命を半分貰い生き返る代わりに彼女を『楽園』へと連れて行く旅に出ることになる。

 

大体こんな感じだな。

 

22:名無しの転生者

博識助かる。

 

23:名無しの転生者

へぇー。なんか面白そうだね。

 

24:名無しの転生者

>>21博識ニキと呼ばせてもらう。

 

25:博識ゾロアーク

>>24博識ゾロアークと呼んでくれ。

 

26:名無しの転生者

>>25まさかのゾロアークw

 

27:>>1

ポケモンだったのか…。

 

28:名無しの転生者

で、イッチの状況は?

 

29:名無しの転生者

あとスペックも。

 

30:>>1

状況か……。まぁ、なんというか…その…

 

31:名無しの転生者

うん?

 

32:博識ゾロアーク

なんだ?

 

33:>>1

実を言うと…今いるのが『楽園』…なんですよ。

 

34:名無しの転生者

……ん?

 

35:名無しの転生者

つまり…どういうことだってばよ…。

 

36:名無しの転生者

既に終わっていた?

 

37:博識ゾロアーク

…いや、逆じゃないか?

 

38:名無しの転生者

逆?

 

39:博識ゾロアーク

全クリした俺が思うに、イッチは『楽園』にいる何かに転生……例えば、『天の聖杯』…とかな。

 

40:名無しの転生者

なにそれ?

 

41:博識ゾロアーク

>>40特別なブレイドだ。これはまた後で説明するさ。

 

42:>>1

ゾロアークさん頭の回転すご…。惜しいけど、ちょっと違うかな。

 

43:名無しの転生者

いや、ゾロアークニキ凄いな…。

 

44:名無しの転生者

さすが全クリ。

 

45:博識ゾロアーク

違うのか…。

 

46:>>1

俺が転生したのはその『天の聖杯』の…試作品的なものだね。

 

47:名無しの転生者

聖杯に…試作品? 意味わからん。

 

48:名無しの転生者

そんなの原作にはいない…よな?

 

49:博識ゾロアーク

>>48ああ、いない筈だ。色々気になるが……それよりも『楽園』にいるというのはどういうことだ?

 

50:>>1

いや、起きたらここだったんだよね………。

 

【画像】

 

51:名無しの転生者

教会…か?

 

52:名無しの転生者

なんかちょっと気味の悪い場所だね。

 

53:博識ゾロアーク

マジか…。ここスタートかよ…。

 

54:名無しの転生者

>>53ここってどこなの?

 

55:博識ゾロアーク

>>54『楽園』。アルストにそびえ立つ世界樹の上にある場所だな。……最終的にここは宇宙空間に吹っ飛ぶが。

 

56:名無しの転生者

やば。

 

57:名無しの転生者

んー…とにかく主人公のゴールはここってことか?

 

58:博識ゾロアーク

>>57そうだとも言えるし、そうでないとも言える。

 

59:名無しの転生者

????

 

60:名無しの転生者

駄目だ、着いてけん。

 

61:>>1

ま、まぁ、そこら辺はまたゆっくりとね…。

それで、原作クリア済みの俺からしたら早くここから出てアルストに降りたいんだよね。

 

62:名無しの転生者

最終的に宇宙空間にぶっ飛ぶんだっけか。

 

63:博識ゾロアーク

>>61動けるのか?

 

64:>>1

>>63いや、その……まだコアクリスタルのままなんであんまり動けないですよ。

 

65:名無しの転生者

コアクリスタルって何ー?

 

66:名無しの転生者

教えてゾロアークニキー!

 

67:博識ゾロアーク

>>65 >>66さっき『ブレイド』って言っただろ? それの本体だ。

んで…イッチはその本体であるコアクリスタルの状態ということか。人の姿はとれないのか?

 

68:名無しの転生者

なるほど…。文字通り『コア』ということか。

 

69:>>1

ちょっと試してみますね。時間掛かるかも。

 

70:名無しの転生者

待ってるで。

 

71:博識ゾロアーク

焦らなくていいぞ。

…そうだ、この時間で『ブレイド』と『天の聖杯』についての説明をするか。

 

72:名無しの転生者

お願いしまーす。

 

73:名無しの転生者

ゾロアークニキ有能やな。

 

74:博識ゾロアーク

ではまずは『ブレイド』からな。ブレイドというのは──────

 

 

 

 

 

 

博識なゾロアークさんの説明を聞き流しながら、コアクリスタルの状態から人型になろうとする。

 

…いくら天の聖杯(の試作品)といえドライバーとの同調なしで人型になれるとは思えな………。

 

キーン…!

 

「………えぇ…? なれちゃったんだけ…ど…?」

 

ちょっと待て、声が変だ。

 

「あー。あー、あいうえお。」

 

…うん。これ、あれだ。

 

 

 

 

 

 

85:>>1

【悲報?】俺氏…私だった件。【朗報?】

 

86:博識ゾロアーク

………?????

 

 

 



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1ー2スレ目

 

121:名無しの転生者

なるほど…だいたい分かった(分かってない)。

 

122:名無しの転生者

>>121ダメじゃねーか。

 

123:名無しの転生者

つまりあれだ。イッチはTS転生したってことだろ?

 

124:プロトTS(天の聖杯)

>>123いえす。ついでに人外転生も付けといて。

 

125:博識ゾロアーク

TS人外転生って…えぇ…?

 

126:名無しの転生者

>>125いやアンタも人外転生だろ…。

 

127:名無しの転生者

ていうか仮にも『天の聖杯』なんだろ?

 

128:名無しの転生者

天の聖杯(試作品)

 

129:名無しの転生者

>>128草

 

130:名無しの転生者

特別な力とかないのか?

 

131:プロトTS(天の聖杯)

>>130まだ分からない。もしかしたら無いのかもしれない。

 

132:名無しの転生者

武器とかなんか出せるんじゃないの?

 

133:博識ゾロアーク

>>132武器を出せるのは全ブレイド共通だ。

 

134:プロトTS(天の聖杯)

武器か…。ちょっとやってくるわ。

 

135:名無しの転生者

どんなのやろ?

 

136:名無しの転生者

ワイはモナドっぽい剣だと予想。

 

137:名無しの転生者

>>136ありそう。

 

138:名無しの転生者

あ、あーあれな。モナドな。し、知ってるで。

 

139:名無しの転生者

>>138知らないだろw

 

140:名無しの転生者

ゾロアークニキ、出番ですよ。

 

141:博識ゾロアーク

モナドというのは前作『ゼノブレイド』で主人公シュルクが使用した剣。スマブラでも使ってるやつな。

機械はよく斬れるが人は一切斬ることができない。物語後半で枷が外れた『モナドⅡ』は、人も斬ることができるようになったがな。

そんなモナドの最大の特徴は、未来視(ビジョン)だ。

 

142:名無しの転生者

ビジョン? まあなんとなくどういうものか分かるけど。

 

143:博識ゾロアーク

ああ。その名の通りで、未来を視ることができる力だ。

 

144:名無しの転生者

これは強い(確信)

 

145:名無しの転生者

未来予知はチートですから…。

 

146:博識ゾロアーク

だが、そんなチートを誰もが使えるわけではない。

 

147:名無しの転生者

そらそうよ。

 

148:博識ゾロアーク

そもそも、モナドは使い手を選ぶ。作中では、シュルクの幼馴染みの『ライン』がモナドを掴んだ際にはモナドに振り回され、まともに持つことすら出来なかったのだ。

 

149:名無しの転生者

これだけ聞くと聖剣…よりは魔剣か。

 

150:名無しの転生者

掴めはするからな…。

 

151:博識ゾロアーク

>>149一応、神剣だ。

そんなモナドを扱えたのは

ダンバン、シュルク、アルヴィース

の3人のみだ。

中でもダンバンさんはモナドの適性がないのにも関わらず、剣の才能だけでモナドを扱い続けたが…未来を視ることは一度もできなかった。さらにモナドの力に耐えきれず、右腕が動かなくなった。その後は左腕のみで戦っている。

名言は

 

「退かなきゃ死ぬが、退けば未来はつかめない。ならつかもうぜ、未来。」

 

152:名無しの転生者

か、かっけぇ…!!

 

153:名無しの転生者

まさしく兄貴って感じだ…!

 

154:名無しの転生者

…てかイッチ遅くね?

 

155:名無しの転生者

>>154確かにそれな。

 

156:プロトTS(天の聖杯)

待たせたな。これには自分でも驚いた。

 

【画像】

 

157:名無しの転生者

黒いモナド……でいいのかな? 文字が浮かび上がりそうなリングも付いてるし。

 

158:名無しの転生者

本家のモナドとはかなりデザイン違うけど?

 

159:博識ゾロアーク

見た感じ、コアクリスタルの色は黒か。白いエーテルラインが綺麗だな。

 

160:名無しの転生者

ガシャガシャ動くんか?!

 

161:プロトTS(天の聖杯)

>>160ガシャガシャはしない。スッ…って展開する。

 

【動画 0:05】

 

162:名無しの転生者

おー! 白い光がバー!ってなってる!

 

163:名無しの転生者

うん、これはモナド。

 

164:名無しの転生者

てかイッチって何属性なん?

 

165:プロトTS(天の聖杯)

>>164多分…風………だと思うんだけど…。

 

166:博識ゾロアーク

ブレイドは生まれた時から自分の属性は分かるものだと思っていたんだが…?

 

167:プロトTS(天の聖杯)

いやー…恐らく俺だけが違うんだろうなー、と。

 

168:名無しの転生者

>>167謎が多いね。

 

169:博識ゾロアーク

>>167まぁ、ドライバー無しで人型になれてる時点で違うしな。

 

170:プロトTS(天の聖杯)

>>169そうなんですよね…。あと、そろそろ自分の見た目を確認したい。

 

171:名無しの転生者

鏡ぐらい教会なんだからありそうなものだけどな…。

 

172:博識ゾロアーク

ところで、移動できるようになったわけだが…これからどうするとか考えてるのか?

 

173:プロトTS(天の聖杯)

>>172とりあえず……今後の目標的なものは今から考えてみるわ。

 

174:名無しの転生者

なるほど。

 

175:名無しの転生者

賢明な判断。

 

176:博識ゾロアーク

>>173了解した。

だったら俺はこの世界のことを色々話そう。

 

177:名無しの転生者

>>176助かる。

 

178:プロトTS(天の聖杯)

>>176ホント助かります。

 

179:博識ゾロアーク

よし。じゃあ今度はブレイドと『ドライバー』の関係についてだな。

まずは『ドライバー』のイントネーションからだ。工具のドライバーを『(プラス)ドライバー』と言う時のイントネーションだ。

 

180:名無しの転生者

運転手を英語で『ドライバー』って言う時のイントネーションってことでいい?

 

181:博識ゾロアーク

>>180そうだ。ていうかその方が分かりやすかったな。

続けるぞ。ドライバーはブレイドから送られてくるエーテルエネルギーを一時的に武器に貯め、そこから『アーツ』と呼ばれる技として繰り出すことができる。

ゲームっぽく言うと、『技1かえんほうしゃ 通常攻撃5回で再使用可能』みたいな感じだ。

 

182:名無しの転生者

へぇ。

 

183:名無しの転生者

よし…まだ理解出来てるぞ。

 

184:名無しの転生者

この辺は『ゼノブレイド』も共通?

 

185:博識ゾロアーク

>>184共通だ。上が『ゼノブレイド』で、下が『ゼノブレイド2』のゲームプレイ動画だ。

 

【動画 1:06】

 

【動画 1:12】

 

186:名無しの転生者

ダンバンさん!

 

187:名無しの転生者

人の世に! 生まれし頃より! 戦道!

 

188:名無しの転生者

>>187桜花ァァァ乱舞うぅぅ!!

 

189:名無しの転生者

ダンバンさんかっけぇ!

 

190:名無しの転生者

>>189タンパン三角形?(難聴)

 

191:名無しの転生者

>>190草

 

192:名無しの転生者

>>190おいwwww

 

193:博識ゾロアーク

………まぁいいか。じゃあ細かい説明するぞ───

 


 

スレ民

 

そもそもコアクリスタルって何?

 

 

博識ゾロアーク

 

元は人類が生み出した『頭脳拡張デバイス』であり、同時に全ての生物の遺伝子構造を記憶してある素子だ。

 

恐らく体のどこかに埋め込んでいたんだろう。

 

クラウス(神)はこの遺伝子構造が記憶してあるという事を利用し、崩壊した地球に生命を再生する計画を実行した。

 

雲海(正体はナノマシン)の分子構造と結びつき、擬似生命体の巨神獣(アルス)を生み出した。そこからアルスは進化を繰り返し、やがて純粋な生命体へと至った。

 

実際は進化コードがどうとかトリニティプロセッサーとか、かなり細かいが大体こんな感じだ。

 

 

スレ民

 

コアクリスタルってワイらが体に埋め込んだらどうなるん?

 

 

博識ゾロアーク

 

それは分からない。

 

上手くいけば『ブレイドイーター』として寿命が増えたりするが、最悪『モルスの地』に出現するモンスター『ザリドラ・グルドゥ』か『ケンドラ・グルドゥ』になる可能性があるな。

 

マルベーニは人体実験を何度も繰り返していたようだからな。

 

 



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1ー3スレ目

 

263:プロトTS(天の聖杯)

という訳で今後の目標は

 

・『楽園』からの脱出

・今の時代を確認

・戦えるようになる

 

とりあえずはこの三つね。

 

264:名無しの転生者

TSしたことについては触れないんですか?

 

265:プロトTS(天の聖杯)

>>264触れません。

皆、この世界のことはちゃんと覚えたの?

 

266:名無しの転生者

ゾロアークニキのおかげでストーリーの流れやブレイドについてはだいたい分かった。

 

267:博識ゾロアーク

>>266そいつはよかった。説明した甲斐があるな。

じゃあ…そろそろ出発するのか?

 

268:プロトTS(天の聖杯)

ライブ配信を開始しました

「そうですね。ではでは、満を持して…行くぞー!」

 

269:名無しの転生者

お、おー!

 

270:名無しの転生者

唐突にに始まったが…まぁいいでしょう。

 

271:名無しの転生者

行くぞー!

 

272:名無しの転生者

やっと教会からでるのか…。

 

273:プロトTS(天の聖杯)

「扉オープン!」

 

274:名無しの転生者

おおー!

 

275:名無しの転生者

おー!

 

276:名無しの転生者

…おー…?

 

277:名無しの転生者

何ここ?

 

278:博識ゾロアーク

>>277『楽園』だ。

まぁ、知ってはいたが……実際に目にするとな…。

 

279:名無しの転生者

土地が荒れすぎやろ。

 

280:名無しの転生者

生命を全く感じられないな…。

 

281:プロトTS(天の聖杯)

「よっし! じゃあ『楽園』脱出までは飛ばして行くぞー!!」

 

282:名無しの転生者

いやテンション高くて草。

 

283:名無しの転生者

>>282ブレイドって結構こういうのいるから…。

 

284:プロトTS(天の聖杯)

「まぁ、ブレイドになった影響が無いわけじゃないと思うしね。」

 

285:名無しの転生者

へぇー。

 

286:博識ゾロアーク

どちらかというとTSした影響の方がデカい…と思う。

 

287:名無しの転生者

そこら辺は本人以外は分からないしなぁ。

 

288:プロトTS(天の聖杯)

正直、俺にもよく分からん。

 

289:名無しの転生者

>>288一人称は『俺』でいいのか?

 

290:プロトTS(天の聖杯)

>>289掲示板では『俺』でいこうと思ってるね。他は『私』にする予定。

それで、今後の目標についての相談があります。

 

291:名無しの転生者

どしたの?

 

292:プロトTS(天の聖杯)

三つ目の『戦えるようになる』ってあるじゃん?

 

293:名無しの転生者

あるね。

 

294:博識ゾロアーク

それがどうかしたのか?

 

295:プロトTS(天の聖杯)

これの達成条件ってどうしようかなーって思って。

 

296:名無しの転生者

そんなもんは一人前に戦えるようになったら達成だろ。

 

297:名無しの転生者

>>296いやだから、その一人前の基準ってことだろ?

 

298:プロトTS(天の聖杯)

>>297そういうこと。

なんかいい判断基準ないかな?

 

299:名無しの転生者

と言われましても…。

 

300:名無しの転生者

俺達はイッチの世界にはいないからなぁ。

 

301:名無しの転生者

どうしたものか。

 

302:名無しの転生者

ゾロアークニキー! なんかないのか?!

 

303:博識ゾロアーク

>>302俺かよ…。

…そうだな…………少なくとも中盤ぐらいに出てくるユニークモンスターを倒せればいいんじゃないか?

 

304:プロトTS(天の聖杯)

>>303具体的には?

 

305:博識ゾロアーク

具体的には…?! ……ちょっと待っててくれ。ゲームの方を確認してくる。

 

306:名無しの転生者

>>305真面目で草。

 

307:名無しの転生者

>>305うーん…これは優男。

 

308:名無しの転生者

>>305いやどうやって確認するんだよ。ゾロアークニキはポケモンだろ?

 

309:名無しの転生者

>>308ほら、主人公の部屋にNintendo Switchが置いてあったりするだろ? つまりそういうことだ。

 

310:プロトTS(天の聖杯)

「にしても、昔はここに人が住んでたと思うとなんか悲しいなぁ…。」

 

311:名無しの転生者

確かにね。

 

312:名無しの転生者

わかるマン。

 

313:名無しの転生者

俺の世界は既にこんな感じだぞ。

 

314:プロトTS(天の聖杯)

>>313どこの世界?

 

315:>>313

NieRオートマタの世界。

 

316:名無しの転生者

……。

 

317:名無しの転生者

oh......

 

318:名無しの転生者

まーた大変なとこに転生したもんだな…。

 

319:>>313

原作まだ始まってないし、俺は機械生命体だし。どうしろってんですか?

 

320:名無しの転生者

>>319それは…NieRスレでどうぞ。

 

321:>>313

>>320せやな。ちょっと熱くなってしまった。NieRスレ行ってくるわ。

 

322:名無しの転生者

いってら。

 

323:プロトTS(天の聖杯)

頑張れー。

 

324:名無しの転生者

…もうそろそろじゃね?

 

325:名無しの転生者

そうか?

 

326:名無しの転生者

まだそんな経ってないよね?

 

327:プロトTS(天の聖杯)

いや、そろそろこの荒地とはおさらばだよ。…分かりづらいけど俺ずっと走ってるし。

 

328:名無しの転生者

え、マジで?

 

329:名無しの転生者

視点はそんな揺れてないけど…本当に走ってるの?

 

330:名無しの転生者

>>229走ってるよ。視点があんまり揺れてないのは、多分見る側用の補正とかかな? 俺視点は普通に揺れてる。

 

331:名無しの転生者

ずっと走ってて疲れないのか…?

 

332:プロトTS(天の聖杯)

>>231そこはブレイドなのでね。エーテルエネルギーを使ってる訳でもないし。

 

333:名無しの転生者

…てかさ

 

334:名無しの転生者

なに?

 

335:プロトTS(天の聖杯)

どうしたのさ。

 

336:名無しの転生者

いや…この空って映像…だよな?

 

337:名無しの転生者

いやいや、ありえないだろ。

 

338:名無しの転生者

まっさかー。

 

339:プロトTS(天の聖杯)

いや…多分映像だと思う。ゲームでは特に語られることはなかったけどね。

 

340:名無しの転生者

え、マジかよ…。

 

341:名無しの転生者

そうなるとますます『楽園』が何なのか分からなくなったわ。

 

342:名無しの転生者

>>341同じく。

 

343:プロトTS(天の聖杯)

あれ? ゾロアークさんから聞いたんじゃなかったの?

 

344:名無しの転生者

聞いたは聞いた……。が、よく分からん。

 

345:名無しの転生者

ワイらの知能じゃ無理だった。

 

346:名無しの転生者

世界観とかストーリーは分かったんや。でも『ゲート』とかが話に出てきてからはもう訳分からん。

 

347:名無しの転生者

>>346それな。

 

348:名無しの転生者

>>346まじそれ。

 

349:名無しの転生者

設定が難解だと思いました。ハイ。

 

350:プロトTS(天の聖杯)

まぁ最初はそうなるよね…。

でも、細かい設定が多いのってなんか…ワクワクっていうかゾクゾクって感じしない?

 

351:名無しの転生者

>>350する。めっちゃする。

 

352:名無しの転生者

>>350なんかこう……いいよね…。

 

353:名無しの転生者

>>350『あぁいいっすねぇ…!』ってなる。

 

354:名無しの転生者

>>350ゾクゾクするねぇ…!

 

355:名無しの転生者

>>354それはフィリップや。

 

356:プロトTS(天の聖杯)

「はい、とりあえずここまで来れた。」

 

357:名無しの転生者

なんか急に金属の…扉?みたいなとこまでは来れたな。

 

358:プロトTS(天の聖杯)

ゲームだと、『楽園を見下ろす丘』っていうランドマークになってる場所だね。

 

359:名無しの転生者

…じゃあ楽園脱出はもうすぐそこまできてるってことでおk?

 

360:プロトTS(天の聖杯)

おっけい。

 

361:名無しの転生者

お、じゃあ早くも1つ目の目標は達成か。

 

362:プロトTS(天の聖杯)

『楽園』自体からの脱出はここを出れば達成。

だけど、この後もうちょっとだけ続くよ。

 

363:名無しの転生者

あー…なんだっけ、『世界樹』を下って行かなきゃいけないんだっけか?

 

364:名無しの転生者

『楽園』の次は『世界樹』か…。

 

365:プロトTS(天の聖杯)

>>363合ってるよ。

 

366:名無しの転生者

『楽園』はスペースコロニーで、『世界樹』は軌道エレベーターだったな。

 

367:名無しの転生者

>>366そう考えたらエーテルを魔法みたいだとか思ったけど、実際は科学技術の結晶なんだなって。

 

 

 

 

 

 

 

確かに…エーテルがある世界なんて言われたら普通はファンタジーの世界だもんな。『楽園』とか『世界樹』とかもあるし。

 

まあ、今はそんなこと考えても意味無いか。

 

この扉を開いて真っ直ぐ進んだら、『ラダマンティス・エントランス』だった筈だ。

 

 

……それで、これどうやったら開くんですかね?

 

 


 

次回!

 

開かずの扉VSプロトモナド

ダークライ 

 



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1ー4スレ目

 

ダークライ『ッ!』

 

ゾロアーク「え、何、どしたん?」

 

ダークライ『…何でもない。』

 

ユウリ「おーい! 二人ともーー!」

 

二人「……(無言で走り出す)。」

 

ユウリ「新しいカレーを思いついたんだけど…ってどこ行くのー?!」

 


 

 

453:プロトTS(天の聖杯)

「動けよ! 動けってんだよこのポンコツ!」

バンバン!!

 

454:名無しの転生者

wwww

 

455:名無しの転生者

 

456:博識ゾロアーク

…今戻ってきたんだが…この状況はなんだ?

 

457:名無しの転生者

>>456お、ゾロアークニキの帰還だぞ。

 

458:名無しの転生者

>>456楽園脱出目前

開かずの扉

格闘すること45分

 

459:博識ゾロアーク

>>458全て理解した。

 

460:名無しの転生者

>>458的確。

 

461:プロトTS(天の聖杯)

「あーもういいわ。いくぞ! モナドォ…バスタァァァア!!」

ギイィィィン!!

 

462:名無しの転生者

ちょΣ(゚ロ゚;)

 

463:名無しの転生者

こwいwつw

 

464:名無しの転生者

やりやがった……。

 

465:博識ゾロアーク

…ご丁寧に『斬』の文字が浮かび上がってるじゃねーか。

 

466:名無しの転生者

モナドってすげー(白目)

 

467:名無しの転生者

>>465これはもうモナド確定やな。

 

468:プロトTS(天の聖杯)

あ、ゾロアークさん戻ってきてたんですね。

 

469:博識ゾロアーク

おう。ちゃんと確認して考えてきたぞ。

 

470:名無しの転生者

>>469やはり有能。

 

471:名無しの転生者

>>469てかポケモンの世界にゼノシリーズとかあるのか? あったとして、どうやって買ったんだ…?

 

472:プロトTS(天の聖杯)

>>469じゃあ、このなっがい通路を歩いている間にお願いします。

 

473:博識ゾロアーク

>>471ある。俺のとこゲーム時空だからな。何年か前にユウリに頼んで買ってもらった。

>>472了解。

グーラでレベル20くらいのユニークモンスターに勝ったら達成で。ドライバー無しのソロ状態だし、ゲームじゃないからな。

 

474:名無しの転生者

>>473ゾロアークニキ、ガラルチャンピオンのポケモンだったのか…。

 

475:名無しの転生者

>>473これだけ聞くとヒモ男。

 

476:プロトTS(天の聖杯)

>>473レベル20代ね、了解した。

てか意思疎通はどうやったの?

 

477:博識ゾロアーク

>>475誰がヒモ男だ。

>>476俺も普通にゾロアの頃から喋ることができていただけだ。

それより、もうじゃないか?

 

478:名無しの転生者

※普通ポケモンは喋れません。

 

479:名無しの転生者

普通とは。

 

480:プロトTS(天の聖杯)

さあ、着きましたよ。ここが『ラダマンティス・エントランス』だ。

 

481:名無しの転生者

急にSFっぽい場所になったな…。

 

482:名無しの転生者

ここが『世界樹』なの?

 

483:博識ゾロアーク

>>482まだだな。ここは『第一低軌道ステーション』だから、軌道エレベーターを降りた後が『世界樹』だ。

 

484:名無しの転生者

誰もいないのが不気味すぎる。

 

485:名無しの転生者

>>484それな。あと一人称視点だからホラーって言われても納得できる。

 

486:プロトTS(天の聖杯)

あー…エスカレーターこれ完全に止まってるね…。

 

487:名無しの転生者

もはやただの階段やな。

 

488:名無しの転生者

え、待って。今見えてるのって宇宙?

 

489:名無しの転生者

>>488そうだよ。

 

490:名無しの転生者

>>488え、今更?

 

491:名無しの転生者

>>488軌道エレベーターをなんだと思ってたんだ…?

 

492:プロトTS(天の聖杯)

まぁまぁ、脱出目前だし気にすることじゃないよ。

 

493:博識ゾロアーク

なあイッチ。ちょっとそこのガラスの床に立って下を向いてみてくれないか?

 

494:名無しの転生者

>>493ゾロアークニキ?

 

495:名無しの転生者

>>493そんな東京タワーのガラス床みたいなことしなくても。

 

496:プロトTS(天の聖杯)

え? …………。

 

497:名無しの転生者

ちょ、高! なにこれ?!

 

498:名無しの転生者

や、止めろー!

 

499:名無しの転生者

ウワァァァァァ!!

 

500:名無しの転生者

>>499ダディヤナザン?!

 

501:博識ゾロアーク

>>500俺はガタックだと思ったんだが…。

 

502:プロトTS(天の聖杯)

どっちでもいいわ…。ま、とにかく今後この景色を見ることはないだろうからしっかりと目に焼き付けておいた方がいいかもね。

 

503:名無しの転生者

確かに中々見れる光景じゃないよな。

 

504:名無しの転生者

前! 前向いて!

 

505:プロトTS(天の聖杯)

はいよ。

 

506:名無しの転生者

あぁぁぁー…星空綺麗だなぁ……。

 

507:プロトTS(天の聖杯)

…あ。

 

508:名無しの転生者

>>507どしたんイッチ。

 

509:名無しの転生者

>>507なんかあったの?

 

510:プロトTS(天の聖杯)

ガラスに反射して俺映ってるわ。ほら。

 

【画像】

 

511:名無しの転生者

見づらっ!

 

512:名無しの転生者

あ、でも結構可愛くね?

 

513:名無しの転生者

男の娘にも見えなくもないな!

 

514:名無しの転生者

>>513なんやこいつ。

 

515:博識ゾロアーク

>>513さすがに無理があるだろ…。

 

516:名無しの転生者

てか背低くね?

 

517:名無しの転生者

>>516別にそんなでもないだろ。

 

518:プロトTS(天の聖杯)

>>516 170は低くない。この空間が広いんだ。

 

519:博識ゾロアーク

俺はそんなことよりも、頬のエーテルラインが涙ラインみたいになってる事がいいと思ったぞ。

 

520:名無しの転生者

>>519涙ラインてなんすか?

 

521:名無しの転生者

>>520目の下にそれぞれ縦に線があるだろ? それだ。

 

522:名無しの転生者

いい加減誰か服装に触れろよ…。

 

523:名無しの転生者

>>522いやー…だって、ねぇ?

 

524:名無しの転生者

>>522そうは言われてもなぁ。

 

525:名無しの転生者

>>522これといった特徴がないじゃん?

 

526:名無しの転生者

>>522すごく黒いと思いました。(KONAMI感)

 

527:プロトTS(天の聖杯)

私はこれでよかったと思ってるから問題なし。

 

528:博識ゾロアーク

確かに地味だが、シンプルで良いんじゃないか?

 

529:名無しの転生者

>>528それフォローになってるのか…?

 

530:名無しの転生者

>>528女性に対して地味ってのはちょっと…。

 

531:博識ゾロアーク

え? …なんかすまん、イッチ。

 

532:プロトTS(天の聖杯)

>>531別に大丈夫ですよ俺は。中身男だし。

 

533:名無しの転生者

なあ、さっきの扉は開かなかったけどさ、これここのエレベーター動くんか?

 

534:名無しの転生者

>>533確かに。

 

535:博識ゾロアーク

>>533多分動くと思うぞ。

 

536:プロトTS(天の聖杯)

「んー………ちゃんと稼動するみたいだね。」

 

537:名無しの転生者

ε-(´∀`;)ホッ

 

538:名無しの転生者

よかった。

 

539:名無しの転生者

二回目のモナドバスターはなしかぁ。

 

540:名無しの転生者

>>539ここでやったら頭おかしいだろw

 

541:名無しの転生者

なんでこのエレベーターは動くってわかったの? さっきの扉は動かなかったのにさ。

 

542:博識ゾロアーク

>>541楽園へ行くには必ずここを通る必要があり、マルベーニという人間が楽園に辿り着いたから…だな。ここのエレベーターが稼働していないと楽園に行く事は物理的に不可能だ。

 

543:名無しの転生者

…ん? ちょっと待てや。

 

544:名無しの転生者

>>543なんや?

 

545:名無しの転生者

>>543どしたん?

 

546:名無しの転生者

ゲームだとマルベーニが初めてここに来た時は、さっきの扉って自動で開いてたやん?

 

547:博識ゾロアーク

>>546ムービーではそうなってるな。……ああ、なるほど。なんとなく言いたいことがわかった気がする。

 

548:名無しの転生者

>>547なんで分かるんですか?

 

549:プロトTS(天の聖杯)

>>548ゾロアークさんだから。ちなみに俺もわかったよ。

 

550:名無しの転生者

>>547>>549言いたいことがわかってもらえたようで何よりや。ワイが言いたいのは、あの扉がさっきは自動で開かなかったということや。

 

551:名無しの転生者

>>550つまり、誰かが『楽園』に来るまでは自動ドアとしての機能はロックされてるってこと?

 

552:博識ゾロアーク

>>551確証はないし、少しばかり早計だと思うが多分な。主人公達が来たときも自動で開いてたぞ。

そうなると、イッチの世界は本編はおろかイーラ編すらも始まっていないというわけだ。

 

523:プロトTS(天の聖杯)

……とりあえず、配信は切るけどいい?

 

524:名無しの転生者

>>523………ヨシ!

 

525:名無しの転生者

>>523ま、まぁいいでしょう。

 

526:プロトTS(天の聖杯)

ライブ配信を終了しました

 

また何かあったらここに戻ってくるか、新しくスレ立てするわ。

 

527:名無しの転生者

じゃあまたゾロアークニキの解説タイムやな。

 

 

 

 

 

 

 

エレベーターを動かすためのタッチパネルを操作して私は中に乗る。…今めっちゃナチュラルに『私』って思ったわ。大分体に引っ張られてるな…。

 

で、初めて見るのに操作方法を瞬時に理解できるのは俺が一応『天の聖杯』だからなんだろう。

 

ウーシア・ロゴス・プネウマみたいに俺にも名前が決まっているからな。

 

「『ミデン』…それが俺の名だ。」

 

今のは『ミデン』と『飛電』を掛けた(ry

 

ギリシャ語で0…だったような。意味があるってことは俺にも役割があったのかもしれない。…教会に放置されてましたけどね。

 

「あ、ちょっと待てよ…。『ミデン』はAIとしてのコードネーム的なものか。」

 

ブレイドとしての名前はないのか。これもドライバーがいない影響かな?

 

にしても…イーラ編すら始まってなかったとは…。これは今後どうなるか予想がつかないな…。意図せず原作ブレイクなんて起きてほしくないし、気をつけないと。

 

ピッ

 

ウィーーーーーン

 

エレベーター降下中...

 

二十分後

まだエレベーター降下中...

 

 

……ゲームで途中にロードが挟まる理由がわかった気がする。

 

Loading . . .

 

 

 



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2スレ目

 
思ってたより多くの方に見てもらえてて、ちょっとビビってます。


 

 第四層ゼブル 

────────

☁ ☽ 11:35 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

皆様お待たせいたしました。安価の時間でございます。

 

2:名無しの転生者

ファッ!!?

 

3:名無しの転生者

マジデ!?

 

4:名無しの転生者

やめとけやめとけ…。

 

5:名無しの転生者

キタ━(゚∀゚)━!

 

6:名無しの転生者

安価と聞いてきました。

 

7:名無しの転生者

何を決めるん?

 

8:プロトTS(天の聖杯)

>>7モナドアーツを決めます。

 

9:名無しの転生者

モナドアーツ?

 

10:名無しの転生者

モナドバスターとかのやつ?

 

11:名無しの転生者

翔ぶ!

 

12:名無しの転生者

走る!

 

13:名無しの転生者

守る!

 

14:プロトTS(天の聖杯)

>>11>>12>>13そういうのだけどそれじゃない。ゾロアークさん、説明お願いします。

 

15:名無しの転生者

ゾロアークニキー。

 

16:博識ゾロアーク

えぇ…。まぁやるけどさ……。

 

17:名無しの転生者

>>16やるんかい。

 

18:博識ゾロアーク

モナドアーツというのは……あーあれだ、あれ。ポケモンの技みたいな感じだ。

 

19:名無しの転生者

>>18説明が適当すぎないか?

 

20:名無しの転生者

>>19疲れてるんだよ、きっと。

 

21:博識ゾロアーク

悪い、今日はもう眠くて考える気になれん…。おや………Zzz

 

22:名無しの転生者

>>21『すみ』まで言う前に寝たぞこのゾロアーク。

 

23:名無しの転生者

こっちはまだ朝だけどなぁ。

 

24:名無しの転生者

こっちは昼飯中。

 

25:名無しの転生者

ワイ午後の授業中。

 

26:名無しの転生者

>>25スレ見てんじゃねぇw

 

27:プロトTS(天の聖杯)

寝たゾロアークさんに代わって説明するぞ。

モナドアーツとは、モナドに内蔵されている能力みたいなもので未来視とはまた別。

(エンチャント)』『(バスター)』『(シールド)』『(スピード)』『(ブレイカー)』『(イーター)』『(アーマー)』『(サイクロン)』があり、それぞれ効果が違う。俺の世界だと後に『(ジェイル)』が出てくる…と思う。

 

28:名無しの転生者

『鎧』は初めて聞いたわ。

 

29:名無しの転生者

『破』って何破壊するん?

 

30:名無しの転生者

>>29敵の顔面

 

31:名無しの転生者

>>30ちげぇよ。敵のオーラな。

 

32:名無しの転生者

>>30何故に顔面……?

 

33:名無しの転生者

じゃあ今回の安価はどのモナドアーツを使えるようにするかってことでおけ?

 

34:プロトTS(天の聖杯)

>>33いや、今回はその一歩先を行く。

 

35:名無しの転生者

つまり…!

 

36:名無しの転生者

そういうことなのか…!!

 

37:名無しの転生者

まさか…!

 

38:名無しの転生者

まさこ…!

 

39:名無しの転生者

誰だ今の。

 

40:名無しの転生者

男の子なら一度は憧れたことのある…!

 

41:プロトTS(天の聖杯)

そのまさかだよ。オリジナルのモナドアーツを考えるぞー!!

 

42:名無しの転生者

おー!!

 

43:名無しの転生者

フォォォォォ!!

 

44:名無しの転生者

イエェェェーーイ!!!(サン○ャイン池崎)

 

45:プロトTS(天の聖杯)

決めるのは、攻撃系・防御系・サポート系でそれぞれ1つずつな。『斬』とか『鎧』みたいに漢字一文字で頼む。読み方は後から考える。

生物だったり連想しづらかったり、俺が不適切だと思ったりしたら再安価するから。そこんとこは理解してくれ。

 

まずは攻撃系>>60

 

46:名無しの転生者

なるほど了解。

 

47:名無しの転生者

まぁでも確かに『蚊』とか『蠅』とかだったら嫌だしな…。

 

48:名無しの転生者

>>47モナドモスキート!

 

49:名無しの転生者

>>48なんか嫌だわw

 

50:名無しの転生者

かっこいい漢字なんかあるか…?

 

51:名無しの転生者

ワイ授業中だけどスマホで調べてるわ。

 

52:名無しの転生者

>>51ちゃんと受けろ。

 

53:名無しの転生者

そろそろだぞ。

 

54:名無しの転生者

 

55:名無しの転生者

 

56:名無しの転生者

 

57:名無しの転生者

 

58:名無しの転生者

 

59:名無しの転生者

 

60:名無しの転生者

 

61:名無しの転生者

 

62:名無しの転生者

『銃』…ってあり?

 

63:名無しの転生者

なんか殺意高いのいたけど?

 

64:名無しの転生者

>>63気にするな。

 

65:プロトTS(天の聖杯)

>>62いける。

じゃあ攻撃系のアーツは『銃』に決定ね。読み方は…無難に『バレット』とかでいい? 他になんかあったらどうぞ。

 

66:名無しの転生者

異議なし。

 

67:名無しの転生者

ガン………モナドガン…。うん『バレット』で。

 

68:名無しの転生者

『バルカン』ってのは?

 

69:名無しの転生者

>>68モナドバルカンよりはモナドバレットの方が好き。

 

70:プロトTS(天の聖杯)

よし、一つ目は『(バレット)』に決定したよ。

 

次は防御系>>85

 

71:名無しの転生者

『銃』に合うやつなんかあるか…?

 

72:名無しの転生者

スマホ見てたら怒られたわw

 

73:名無しの転生者

>>72何やってんですかねぇ…。

 

74:名無しの転生者

意外と漢字一文字って難しくね?

 

75:名無しの転生者

>>74わかる。

 

76:名無しの転生者

>>74二文字ならいっぱいあんのにな。

 

77:名無しの転生者

もうそろや。

 

78:名無しの転生者

 

79:名無しの転生者

 

80:名無しの転生者

 

81:名無しの転生者

 

82:名無しの転生者

 

83:名無しの転生者

 

84:名無しの転生者

 

85:名無しの転生者

 

86:名無しの転生者

 

87:名無しの転生者

>>82ガードベント

 

88:名無しの転生者

翼は……いけるのか…?

 

89:プロトTS(天の聖杯)

スゥー……。ちょっと待っててね。

 

 

 

 

 

 

『翼』………読み方はウィングでいいか。

 

防御系で『翼』となると、背中から生えた翼を盾みたいにするとか…か。それ以外になんかあるかな…。

 

『飛べば回避タンクになれるんじゃね?』『その発想はなかった。』『フュージョン弱…。』

 

回避タンクか…面白い。やってやろうじゃないの。

 

 

 

 

 

 

107:プロトTS(天の聖杯)

できた。上が『銃』で、下が『翼』ね。

 

【画像】

 

【画像】

 

108:名無しの転生者

おおー! なんかモナドの形変わってるー!

 

109:名無しの転生者

ライフルみたいでかっこいい…!

 

110:名無しの転生者

この『翼』ってイッチの背中に翼が生えるん?

 

111:プロトTS(天の聖杯)

>>110背中から生えた。鏡がないからよくわかんないけどね。

 

112:名無しの転生者

飛べる?

 

113:プロトTS(天の聖杯)

>>112羽ばたいてはいないけど、抜刀してる間はずっと飛べる。原理はカムイが飛んでるのと同じ。

 

114:名無しの転生者

ん? モナドアーツって効果時間あるんじゃなかったっけ?

 

115:プロトTS(天の聖杯)

>>114両方ともonとoffを切り替えるタイプだったから、制限時間はないよ。飛びながら射撃とかできたし。

 

116:名無しの転生者

>>115それは防御系なのか……?

 

117:名無しの転生者

>>116回避タンクだから防御系だ。異論は認めない。

 

118:名無しの転生者

過激派がいる…。

 

119:プロトTS(天の聖杯)

ま、まぁ『(ウィング)』も決定ということで…。

 

最後はサポート系>>134

 

120:名無しの転生者

サポート系……これは結構あるな。

 

121:名無しの転生者

割と何でもありだよな。

 

122:名無しの転生者

『機』で読み方『エンチャント』だもんな…。

 

123:名無しの転生者

>>122厨二病万歳!(/ ・ω・)/

 

124:名無しの転生者

『人』とか『神』とかもあったよな?

 

125:名無しの転生者

>>124それは例外だろ。

 

126:名無しの転生者

>>122よく考えたらダンバンさんもモナドエンチャントは使えてたよな。

 

127:名無しの転生者

『翼』と合うやつ………─!!

 

128:名無しの転生者

 

129:名無しの転生者

 

130:名無しの転生者

 

131:名無しの転生者

 

132:名無しの転生者

 

133:名無しの転生者

 

134:名無しの転生者

 

135:名無しの転生者

 

136:名無しの転生者

鳴る、か。

 

137:名無しの転生者

あー! 惜しかった!

 

138:名無しの転生者

どんな効果になるんだ?

 

139:プロトTS(天の聖杯)

>>138まだ分かんない。今から試してみる。

 

140:名無しの転生者

>>139了解や。

 

 

 

 

 

 

『鳴』は『サウンド』でいいか。

 

サポート系…鳴る…回避タンク……ヘイト集めとか?とりあえずやってみよう。

 

「モナドサウンド。」

 

 

「お、モナドアーツ認定。」

 

………あれ? 何にも起こらないな…。文字が浮かび上がった以上、絶対に何かあるはずなんだが…。

 

貴重な枠を一個潰しちゃったか…?

 

「『銃』とは違って、刀身も何か変わったわけじゃなさ『ギュ〜ン!』…………エレキギター…?」

 

『鳴』って…そういうことなんですね。

 

「一応、普通のギターには…『ジャーン♩』なるんですか。そうですか。」

 

 

 

 

 

 

161:プロトTS(天の聖杯)

 

【動画 0:15】

 

162:名無しの転生者

お、戻ってきた。

 

163:名無しの転生者

ん? ……ww

 

164:名無しの転生者

>>161草

 

165:名無しの転生者

>>161草。

 

166:名無しの転生者

>>161モナドの無駄遣いで草。

 

167:名無しの転生者

>>161『鳴』ってそういうことかいヾ(゜д゜)

 

168:名無しの転生者

モナドはギターだった…?

 

169:プロトTS(天の聖杯)

というわけで安価はこれにて終了でございます。

 

170:名無しの転生者

>>169ちょ待て!

 

171:名無しの転生者

>>169質問いいか?

 

172:プロトTS(天の聖杯)

>>171メギドラオンでございます。

 

173:名無しの転生者

メギドラオンww

 

174:名無しの転生者

急にペルソナ要素!

 

175:名無しの転生者

9999!

 

176:名無しの転生者

みんなのトラウマ。

 

177:名無しの転生者

ウッ……! 

 

178:名無しの転生者

>>177あっ………。

 

 

 

 

 

 

 

……よし(よくない)。

 

今回の安価で使えるようになったモナドアーツで、わた…俺は世界樹を降りることになる。

 

中でも『翼』は役に立つことだろう。なんたって、世界樹に出現するモンスター─セキュリティマシンだけど─は大体飛べない。

 

「それなら一方的に倒せるな。」

 

─余裕だ、よゆー─

 

この時の俺は、飛べはしないが遠距離への攻撃手段が無いわけじゃないことを完全に忘れていた。そのせいで少し……いや、かなり痛い目を見ることになる。

 

 



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2ー2スレ目

 

エレベーターに乗り、第三層シェハキムまでやってきたプロトTS(天の聖杯)ことミデン。

 

彼女がそこで目にしたものは、背を向けているガン○ムのような姿をした自律型ロボットだった。

 

「後ろからモナドバスターで倒せるかな…?」

 

これ中身本当に男か?と疑いたくなるレベルでビビっているが、ちゃんと男である。

 

「…てかこれ『第六世代のゲヴァルト』じゃない?」

 

─だったら不意打ちでモナドバスターを当てても倒せないかもしれない─

 

そんなことを思いながらも一応試そうとするが、ゲヴァルトは何かを察知したかのように突如動き出す。

 

ガシャンガシャン

 

「え? っ!」

 

後ろを振り向たゲヴァルトは、『侵入者ハ排除スル』とでも言わんばかりに『ブラストソード』というアーツを放ってきた。

 

「なっ!」

 

─シールドが…!─

 

「がっ……!!」

 

咄嗟の反射でシールドを張ることはできたが、簡単に割られ大きく吹き飛ばされた。

 

「ハァ……ハァ…!」

 

激痛を感じながら奈落へと。

 

─このまま落ちるのはヤバい!!─

 

「モナド…ウィング…!」

 

やっとの思いでモナドを展開し、『翼』を使い空を飛ぶ。

 

ピピピピピピピピ………バシュン!!

 

だが、相手は逃走を許さない。

 

高い演算能力により右腕から放たれた雷のエネルギー弾はロボットならではの精密な射撃により、飛行していたミデンに直撃した。

 

「っ!!!?!?!」

 

痺れのせいで声を上げることも体を動かすことも出来ず、モナドウィングは解除された。

 

全身に走る激痛と痺れ、そして僅かな浮遊感の中……彼女の意識はフェードアウトしていった。

 

 

 

 

 

 

334:プロトTS(天の聖杯)

状況説明。

 

ガンダムモドキに手も足も出ないで完敗し、落下する。

落下の衝撃で目が覚める。

回復待ち。

全回復した後、暫く周囲の探索。

セキュリティマシンのバイク集団から逃走。

隠れながら掲示板接続中。←イマココ

 

335:名無しの転生者

???

 

336:名無しの転生者

ん?……ん?

 

337:名無しの転生者

ガンダムモドキ……?

 

338:名無しの転生者

はい?

 

339:プロトTS(天の聖杯)

バイカー集団と戦ったことある人は挙手!

 

340:名無しの転生者

>>339ないです。

 

341:名無しの転生者

>>339いないだろ…。

 

342:プロトTS(天の聖杯)

いないの?!

 

343:名無しの転生者

>>342逆に何故いると思った…?

 

344:名無しの転生者

てかガンダムモドキってなんやねん……。

 

345:名無しの転生者

>>344ゲヴァルト・ロイヤルかと思われる。

 

346:プロトTS(天の聖杯)

今のだと分かんないだろうから詳しく説明するね。

 

安価でモナドアーツを決めた後、俺は世界樹から降りるためにエレベーターを使って一つ下の階層に行ったんだ。

そしてエレベーターを降りて前を見たら……。いたんだよ、『第六世代のゲヴァルト(ガンダムモドキ)』が。

そこからはもう完敗も完敗。殴られて吹っ飛ばされて、逃げようとして飛んだら撃ち落とされて気絶。この間なんと5秒! 悔しい!

 

347:名無しの転生者

え…。撃ち落とされたって大丈夫なん?

 

348:プロトTS(天の聖杯)

>>347だいじょばない。落ちた時の衝撃で目が覚めて死ぬほど辛かった。死なないけど。

あと腕が変な方向に曲がってるし、血がドバドバ出ててめっちゃ痛くて怖かった……。

 

349:名無しの転生者

ヒェッ・・・

 

350:名無しの転生者

………( ゚д゚)

 

351:名無しの転生者

>>348腕……治った?

 

352:プロトTS(天の聖杯)

>>351治った。天の聖杯舐めんな。

 

353:名無しの転生者

大丈夫? 精神崩壊してない?

 

354:プロトTS(天の聖杯)

>>353してない。モナドがあるから大丈夫だと思えた。

 

355:名無しの転生者

精神力パネェ…。

 

356:名無しの転生者

ワイなら即崩壊してたな。

 

357:名無しの転生者

もしモナドが無かったらどうなってたんだ……?

 

358:プロトTS(天の聖杯)

>>357『天の聖杯だから大丈夫』になってたと思う。

 

359:名無しの転生者

やっぱ精神力化け物じゃないか…。

 

360:プロトTS(天の聖杯)

で、続き。

探索の結果、現在地は『スカイブリッジ』だと判明。なので『データ管理室』に向かったら警備マシン(バイク集団)にばれる。

 

361:名無しの転生者

警備マシンがバイク集団……??

 

362:博識ゾロアーク

『フォーミュラー・ロイヤル』だな……Zzz

 

363:名無しの転生者

!?

 

364:名無しの転生者

へぇー………ん!?

 

365:名無しの転生者

>>362こいつ…! 寝ながら接続してやがる…!!

 

366:名無しの転生者

>>362寝言…なのか?

 

367:プロトTS(天の聖杯)

どうなってるんです…?

 

368:名無しの転生者

てかイッチは今どういう状況?

 

369:プロトTS(天の聖杯)

床裏に『翼』で飛びながら張り付いてる。

 

【画像】

 

 

370:名無しの転生者

まるでスパイダーマンだな。

 

371:名無しの転生者

情け無用の男!

 

372:名無しの転生者

復讐に燃える男!

 

373:名無しの転生者

すり替えておいたのさ!

 

374:プロトTS(天の聖杯)

スパイダーマッ!って言わせんなよ! あと俺、女なんだけど。

まぁそんなことは置いといて、真面目な話どうしようか?

 

375:名無しの転生者

>>374そんなことって…。

 

376:名無しの転生者

倒せないのか?

 

377:プロトTS(天の聖杯)

>>376バイクは頑張ればいける。ガンダムモドキは怖いから無理。

 

378:名無しの転生者

まぁー…そりゃそうだよな。

 

379:名無しの転生者

ガンダムモドキにやられてからそんな経ってないみたいだしなぁ。

 

380:名無しの転生者

てか『データ管理室』に行く必要あるのか?

 

381:プロトTS(天の聖杯)

>>380出来れば。絶対に行かなきゃいけないわけではないからね。てか面倒だから

 

この後どうする?>>395

 

382:名無しの転生者

いや急やな!

 

383:名無しの転生者

安価キタ━(゚∀゚)━!

 

384:プロトTS(天の聖杯)

目的は明確によろしく。

 

385:名無しの転生者

いや、大丈夫かこれ…。

 

386:名無しの転生者

>>385きっと大丈夫や。

 

387:名無しの転生者

>>385大丈夫。天の、聖杯だから。

 

388:名無しの転生者

>>387どっかの呪術師ですか…?

 

389:名無しの転生者

自律型ロボットは全部ぶっ潰す!

 

390:名無しの転生者

>>389不破さん?!

 

391:名無しの転生者

>>389ぶっ潰すフワー!

 

392:名無しの転生者

『銃』で空から撃って倒した後、データ管理室へ行く。

 

393:名無しの転生者

第三層シェハキムに戻ってそこから頑張って脱出。

 

394:名無しの転生者

飛びながらデータ管理室に突撃。

 

395:名無しの転生者

周りの雑魚を狩って経験を積み、その後隠密行動(メタルギア)しながらデータ管理室へ侵入。

 

396:名無しの転生者

モナドバスターでロボットに凸る。

 

397:名無しの転生者

お。

 

398:名無しの転生者

割とまともな感じ。

 

399:プロトTS(天の聖杯)

わかった。じゃあちょっとやってくる。

 

400:名無しの転生者

>>399頑張ってください!!

 

 


 

ミデンの回復中にあったかもしれない出来事

 

 

ゾロアーク「おぉ…感謝するぞユウリ……Zzz」

 

ダークライ『……なんだ寝言か。』

 

ゾロアーク「…うん……うん………うっ!…よせ!…これ以上はいらない!……Zzz」

 

ダークライ『寝言……?』

 

ゾロアーク「…俺はカレー狂いになるつもりはない!……Zzz」

 

ダークライ『……。』

 

ゾロアーク「よせと言っている!……Zzz」

 

ダークライ『…私のせいか?』

 

ゾロアーク「うぅぅぅ!?(ゾロアークの怯える声)」

 

ダークライ『…あ、うん。これ私のせいだわ。』

 



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2ー3スレ目

 

 データ管理室 

────────

☔ ☽ 01:53 

 

113分前にライブ配信を開始しました

 

753:プロトTS(天の聖杯)

これまだバレてないんだ…?

 

754:博識ゾロアーク

……むしろ、なんで大丈夫なんだろうな…。

 

755:名無しの転生者

>>754目撃者全員消したら目撃者0だから。

 

756:名無しの転生者

>>755なんつー考え方……。

 

757:博識ゾロアーク

でもまぁ、連動性の低い警備で助かったな。

 

758:プロトTS(天の聖杯)

ホントですよ。あ、これだわ。

 

759:名無しの転生者

お、遂にか。

 

760:名無しの転生者

見たいぞ!

 

761:プロトTS(天の聖杯)

……よし、お目当てのデータは記憶として手に入れた! ここから脱出だな!

 

762:名無しの転生者

せやな。

 

763:名無しの転生者

それマジで便利だよなー。

 

764:名無しの転生者

これが天の聖杯の力か…。

 

765:名無しの転生者

現代日本だったら無双できる。

 

766:博識ゾロアーク

>>765ハッキングとかし放題だもんな。

 

767:プロトTS(天の聖杯)

>>765動画配信とかめっちゃ楽しそうだよね。…ゾロアークさん?

 

768:博識ゾロアーク

……考え方の違いというやつだ。気にするな。

 

769:名無しの転生者

>>768やはりあくタイプか。

 

770:名無しの転生者

>>768ヒスイゾロアークじゃなかったか…。

 

771:博識ゾロアーク

>>770その…『ヒスイゾロアーク』ってなんだ?

 

772:名無しの転生者

えっ……。

 

773:名無しの転生者

(´・ω・`;)

 

774:博識ゾロアーク

え、知らないとヤバいのか…?

 

775:名無しの転生者

>>774いやそういうわけじゃないけど…。

 

776:名無しの転生者

>>774ただ、意外だなー…と。

 

777:プロトTS(天の聖杯)

ゾロアークさんって剣盾以降のポケモン全く知らない感じですか?

 

778:博識ゾロアーク

>>777ああ。剣盾もDLCがあるのは知ってるがプレイしたことは無い。

 

779:名無しの転生者

そっかー。

 

780:名無しの転生者

そういう感じかぁ。

 

781:プロトTS(天の聖杯)

ま、俺もプレイはしたことないんだけどね。

 

782:名無しの転生者

>>781いやないんかい。

 

783:名無しの転生者

ワイ氏、ポケモンXYで終わってるから何もわからん。

 

784:プロトTS(天の聖杯)

…よっし。警備はないね。…………おっけい! 後は世界樹から脱出するだけだね!

 

785:名無しの転生者

おお!

 

786:名無しの転生者

よかった、これで解決ですね。

 

787:博識ゾロアーク

…後でヒスイゾロアークについて教えてくれ。

 

788:プロトTS(天の聖杯)

ライブ配信を終了しました

 

よし、結果発表ね。

 

今回集めた情報はいくつかあって、その中でも特に良かったのは

・セキュリティマシンの作成方法

・ミデンというAI

・デバイスの制御装置

だね。

 

ミデンっていうのは俺のことね。

 

789:名無しの転生者

え、AIなん?

 

790:名無しの転生者

(´・д・`)?

 

791:博識ゾロアーク

いや前に説明したろ…。メツもヒカリもアルヴィースも、元はAIだぞ。

 

792:名無しの転生者

>>791そうだった。

 

793:名無しの転生者

>>791忘れてました。

 

794:博識ゾロアーク

>>793また覚えろ。

 

795:名無しの転生者

これが…無限ループ、だ。

 

796:プロトTS(天の聖杯)

まぁとにかく、やっぱり俺は試作品だったわ。

 

797:名無しの転生者

試作品がモナド使えるのか…。

 

798:名無しの転生者

>>797ほら、プロトタイプのアイテムって何かと強かったりするじゃん?

 

799:博識ゾロアーク

>>798代償はあったりするが……。そこんところは何かデータに残されてたりはしないのか?イッチよ。

 

800:プロトTS(天の聖杯)

代償はないけどちょっとした欠陥があった。

 

801:名無しの転生者

な、なに?

 

802:名無しの転生者

気になるね…。

 

803:名無しの転生者

不安になってきたんだが?

 

804:名無しの転生者

>>803俺もだ。

 

805:プロトTS(天の聖杯)

俺が操作できるデバイスがない!

 

806:名無しの転生者

…?

 

807:名無しの転生者

デバイスってなんぞ?

 

808:博識ゾロアーク

(デバイス)』とは、旧人類が創り出した戦争の兵器である。メイン武装は荷電粒子砲。『ゲート』から送られてくる無限のエネルギーによって動いているため、エンジンはない。

天の聖杯はデバイスを自由に行使でき、それを中継してゲートのエネルギーを使うことができる。デバイスのデザイン自体はAI(ロゴス達三機)が考えたものである。

ちなみに、全デバイス共通で機体のどこかに翠玉色のクリスタルが付いている。これは『スレイブ・ジェネレイター』といい、送られてくるエネルギーを受け取るレシーバーの役目をしているものである。

 

809:名無しの転生者

いや、情報量多いな!

 

810:名無しの転生者

ゼノサーガにも『スレイブ・ジェネレーター』とか出てきた気がする…。

 

811:博識ゾロアーク

>>810いいところに目をつけたな。

『ゲート』とゼノギアスに出てくる『ゾハル』はどちらも『事象変異機関』というものだ。簡単な例えとして─ゲート(ゾハル)に干渉できる存在がサイコロを十個振り、「全部1になれ!」と願うと本当にそうなる─と言ったものだ。

 

812:名無しの転生者

なるほど、涼宮ハルヒか。

 

813:博識ゾロアーク

>>812大体な。確率や可能性が0でなければその『事象』は実現する。そして可能性が0である事象というものだが、ゲート(ゾハル)は時間軸を無視するためそもそも存在しない。

 

814:名無しの転生者

……(´°ω°`)

 

815:名無しの転生者

>>814それどういう表情やねん。

 

816:プロトTS(天の聖杯)

あ、そうそう。

 

817:名無しの転生者

>>816どした?

 

818:プロトTS(天の聖杯)

世界樹からの脱出ルート考えるから今日はもう落ちるね。

 

819:名無しの転生者

>>818リョーかい。

 

820:博識ゾロアーク

>>818またなイッチ

 

でだ、この『ゲート』はゼノブレイド2の世界では『マルチバース・ジョイント』ということになっている。その名の通り、多次元宇宙論に基づく並行世界に干渉する物質である。

 

821:名無しの転生者

ヤバい……そろそろ分からなくなってきた。

 

822:名無しの転生者

ダメ……集中できない…!

 

823:名無しの転生者

>>822大丈夫! まだいけるよ!

 

824:名無しの転生者

うーん……。つまり、ゲートはヤバいというわけだな!

 

825:博識ゾロアーク

そんなヤベーイものをどうしたかだが…場所は第一低軌道ステーション『ラダマンティス』へ、管理は『トリニティ・プロセッサー』というAIに任せたわけだ。

 

826:名無しの転生者

>>825その『トリニティ・プロセッサー』が天の聖杯ってことか。

 

827:博識ゾロアーク

>>826そうだ。

そして『ゲート』を守るため(と戦争のため)に開発された兵器が『デバイス』なんだ。

纏めるぞ。流れはこうだ。

 

アフリカで『ゲート』発見

『ゲート』の回収

三基の軌道塔ビーン・ストークに低軌道ステーション、楽園(スペースコロニー)を建造

『ゲート』はラダマンティスへ

トリニティ・プロセッサーを開発 管理を任せる

デバイス製造

『ゲート』を巡って地上の反乱軍と対立

クラウスの暴走

ゼノブレイドの世界とゼノブレイド2の世界ができる

一部を除き旧人類全滅 デバイスやゲートは残る

 

『デバイス』に関してならこのぐらいの時代で説明は終わるが、一応この先も言っておく。

 

クラウスの再生計画開始

巨神獣(アルス)誕生

↓だいぶ後

巨神獣イーラが他の巨神獣を倒しまくる 多分今ここらへん

巨神獣イーラ、アレクトス一世により力を封印され大幅弱体化 もしくはここ

マルベーニが世界樹からロゴスとプネウマを持ち去る

メツ誕生 その少し後自由に行動開始

ヒカリ誕生

メツがイーラの封印を解き、ヒカリ達と対決

ヒカリ暴走 メツ撃破・巨神獣イーラが雲海に沈む・近くの巨神獣も沈む

ホムラ誕生

↓500年後

本編

 

となる。長々と悪いな。

 

828:名無しの転生者

>>827大丈夫やで。

 

829:名無しの転生者

いつもより分かりやすい。

 

830:名無しの転生者

>>829普段設定資料集みたいだもんな。

 

831:博識ゾロアーク

>>830よく参考にさせてもらっている。

そうだ、ヒスイゾロアークについて教えてくれないか?

 

832:名無しの転生者

>>831ええで。

 

分類 のろいぎつねポケモン

 

タイプ ノーマル・ゴースト

 

1.6m 73kg

 

ノーマルとゴーストの複合タイプは初めてや。

 

833:博識ゾロアーク

へぇ…。初のタイプになるのか。一応ユウリに言っとくか。

 

834:名無しの転生者

>>833ヒスイ地方はシンオウ地方の元になった場所だから調べたら出てくるんじゃね?

 

835:博識ゾロアーク

>>834なるほどな。今度シロナさんにでも聞いてみるか。

 

836:名無しの転生者

さすがチャンピオンのポケモン。

 

 

 



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世界樹脱出スレ

 

スカイブリッジ

────────

☁ ☼ 05:03

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

皆、久しぶりだな!

 

2:名無しの転生者

久しぶり(30分)

 

3:名無しの転生者

俺は2日ぶりかな。

 

4:博識ゾロアーク

15分しか経ってないな…。

 

5:プロトTS(天の聖杯)

皆、時間の流れが違うのね…。

とにかく、今日は世界樹からの脱出をするぞ。1週間いろいろ考えて、めっちゃ楽なルート見つけた。

 

【画像】

 

6:名無しの転生者

この赤線を通るんやな。

 

7:名無しの転生者

これってどうなの?

 

8:博識ゾロアーク

>>7ゲームではこんなルートは無理だな。

 

9:プロトTS(天の聖杯)

>>8俺だからいけるルートだね。

第三層シェハキムまで戻ってから行くルートも考えたんだけど、こっちのルート見つけたときに「もうこれでいいじゃん。」ってなった。

 

10:名無しの転生者

ワイらにはよく分からん。

 

11:名無しの転生者

またメタルギアで行くのか?

 

12:プロトTS(天の聖杯)

>>11今回は戦闘なしだから、そういうのはない…かな?

 

13:名無しの転生者

モナドバスターは?!

 

14:プロトTS(天の聖杯)

>>13多分使わない。

さあ、前置きはなしだ。いくぞー!

 

ライブ配信を開始しました

 

15:名無しの転生者

きたァ!

 

16:プロトTS(天の聖杯)

まずはここから『ラキア簡易接続路』まで飛んでいきます。

 

17:名無しの転生者

ほうほう。

 

18:名無しの転生者

……ん? あれ…このルート……。

 

19:名無しの転生者

>>18え、なんかあった?

 

20:博識ゾロアーク

>>18気がついたか…このルートがいかに楽かを。

 

21:名無しの転生者

>>20ゾロアークニキ、どういうこと?

 

22:プロトTS(天の聖杯)

気づいた人もいるみたいだねー。実はこのルートって本来は想定されてないルートなんだ。

 

23:名無しの転生者

(・ω・)?

 

24:名無しの転生者

>>23でたよ顔文字ニキ。

 

25:名無しの転生者

で、どういうことや。

 

26:博識ゾロアーク

飛ぶことが出来る者しかこのルートは無理だが、飛ぶことが出来れば通常ルートをショートカットどころかほぼスキップしているようなものだ。

 

27:プロトTS(天の聖杯)

よし、通路の下に隠れることができた。

 

28:名無しの転生者

またスパイダーマッ!か。

 

29:名無しの転生者

>>28それはもうええて。

 

30:プロトTS(天の聖杯)

そしたらタイミングを見極めて…………

 

31:名無しの転生者

ロボットのほうチラチラと見てるけど、何してんだ…?

 

32:名無しの転生者

斬るのか?!

 

33:プロトTS(天の聖杯)

よし! ここだぁぁああ!!(出口へ高速飛行)

 

34:名無しの転生者

って、おい!

 

35:名無しの転生者

逃げたw

 

36:博識ゾロアーク

しかもバレてないな…。

 

37:プロトTS(天の聖杯)

逃げるんだよォーー!

 

38:名無しの転生者

 

39:プロトTS(天の聖杯)

「あ、ちょ、クスティコ・ロイヤル邪魔ァ!」ズバァン!!

 

40:名無しの転生者

ブフォwww

 

41:博識ゾロアーク

…カレーちょっと零したじゃねぇか。

 

42:名無しの転生者

>>41カレー食べてるのか…。

 

43:名無しの転生者

>>41イッチは頑張ってるってのに…。

 

44:博識ゾロアーク

仕方ないだろ…。察してくれ。

 

45:プロトTS(天の聖杯)

「さぁ脱出までのカウントダウンといくよ! 5秒前から!」

 

46:名無しの転生者

5!

 

47:名無しの転生者

4!

 

48:名無しの転生者

③!

 

49:名無しの転生者

2!

 

50:博識ゾロアーク

1!

 

51:プロトTS(天の聖杯)

「ゼローー!! きたぁぁぁ!!」

 

52:名無しの転生者

うおぉ!

 

53:名無しの転生者

( °∀°)…!

 

54:名無しの転生者

すげぇ…!

 

55:名無しの転生者

きれー…!

 

56:プロトTS(天の聖杯)

感動して泣きそう。

 

57:博識ゾロアーク

>>56ああ。それほどの景色だ。

 

58:名無しの転生者

空の雲と雲海がどこまでも続いてて幻想的だ…。

 

 

 

しばらく後

 

 

59:プロトTS(天の聖杯)

ふー…堪能した。カメラ作ったらまた来るか。

 

60:名無しの転生者

>>59買うんじゃなくて作るのか…。

 

61:名無しの転生者

それができるのが天の聖杯なのだよ。

 

62:名無しの転生者

人工ブレイドとか作れるやついるからな、カメラぐらいならできるんじゃないか?

 

63:名無しの転生者

>>62種類にもよるだろうけどな。

 

64:博識ゾロアーク

イーラ編の時点でカメラはあるからな。

 

65:プロトTS(天の聖杯)

「さて、これから……巨神獣巡りでもしようかな?」

 

66:名無しの転生者

>>65時代の確認はいいの?

 

67:プロトTS(天の聖杯)

忘れてたわ…。

 

68:名無しの転生者

>>67おいおい…。

 

69:名無しの転生者

>>67えぇ....(困惑)

 

70:博識ゾロアーク

そういや、最初の三つの目標はこれで達成か?

 

71:名無しの転生者

>>70あったなそんなの。

 

72:名無しの転生者

楽園脱出・時代確認・戦闘経験の三つだったか?

 

73:プロトTS(天の聖杯)

>>72そんな感じだね。

といっても、最初の方に決めた『レベル20代のユニークモンスターを倒す』っていうのはやる予定。セキュリティマシンに対しては武器の相性が良すぎたからね。

 

74:名無しの転生者

モナドは機械特攻あるしなぁ。

 

75:名無しの転生者

出番のない銃モードさん…。

 

76:名無しの転生者

>>75あれは仕方ない。

 

77:名無しの転生者

>>75だってモナドバスターの方が強いんだもん。

 

78:プロトTS(天の聖杯)

>>75ライフル銃とか今まで使ったことなかったし…。

 

79:名無しの転生者

>>78そらそーやろ。

 

80:博識ゾロアーク

これからは銃モードの練習もするのか?

 

81:プロトTS(天の聖杯)

>>80しようと思ってます。時間も結構ありそうですし。

 

82:名無しの転生者

お、射撃のことならワイらでもアドバイスできるんとちゃうか?

 

83:名無しの転生者

>>82無理です。

 

84:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、この後はイーラの巨神獣を探して時代の確認をすることが優先だから、銃モードの練習はかなり先になるかな。……………よし。

 

85:名無しの転生者

まぁそうか。……で、イッチなにしてんの??

 

86:名無しの転生者

さりげなく移動してますけど……?

 

87:博識ゾロアーク

ここは…恐らく『第七外郭エアポート』の先端だな。

 

88:名無しの転生者

ここも景色綺麗だなぁ。

 

89:プロトTS(天の聖杯)

ちなみにゲームだと此処ってサルベージポイントになってるんですよね。

 

90:名無しの転生者

>>89へぇーそうなのか。…ん?

 

91:名無しの転生者

>>89ちょっと待て。イッチまさか…!

 

92:博識ゾロアーク

マジか……。まぁその気持ちは分からなくはない。

 

93:名無しの転生者

や、ヤメロォ!

 

94:プロトTS(天の聖杯)

今日は寝ずに飛び続けるかな?

 

95:名無しの転生者

>>94子どもはちゃんと寝なさい!

 

96:名無しの転生者

>>95誰目線なんだよ…。

 

97:プロトTS(天の聖杯)

「んじゃあ、せーのっ!!」ピョン!

 

98:名無しの転生者

ウワァァァァァァアアア!!

 

99:名無しの転生者

アァァァアア!

 

100:博識ゾロアーク

…………カレーが美味しい。

 

101:プロトTS(天の聖杯)

>>100自分で飛び降りといてなんですけど、よくカレー食べられますね……。

「では!次はイーラ編が始まったらまたよろしくねー!」

 

ライブ配信を終了しました

 

 

 

 

 

 

あぁ〜楽しい。

 

おっとそろそろ雲海が近いな。

 

バサッ …これでよし。

 

今日はこのままイーラの巨神獣を探しに行くとしようか。でもアーケディアには行きたくないな…。

 

…てか俺ってマルベーニにバレたら結構ヤバいのでは?

 

マルベーニって天の聖杯を神の言葉だとか思っているだろうから、ドライバーを必要としない俺の存在はマルベーニからしてみれば『ドライバー(人間)を神は必要としていないのか』みたいな解釈をされかねない。

 

俺はこの世界で本編終了後まで生き残りたいからなぁ。

 

…うん、時代を確認したら大人しくしてよう。

 

 


 

問1 ミデンがマルベーニに認知されることなくイーラ編を生き延びる方法を選択肢1〜4から答えよ。

尚、メツと関わる未来は変えられないものとする。

 

 

1 メツに黙っておいて貰うように説得する。

 

2 ヒカリが暴走する未来を変える。

 

3 メツと一緒に世界を灼く。

 

4 そんな方法はない。現実は非情である。

 

 

正答

 

 

 

 

 

 

解説

 

 

1 可能性は高いが不確定要素が多い。

 

2 セイレーン・デバイスには勝てない。

 

3 論外。

 

4 現実は非情である。

 



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キャラクターの設定(世界樹脱出の時点)

 

 

プロトTS(天の聖杯) ミデン

 

 

天の聖杯の試作品。コアクリスタルのときから意識はあった。人型になったら女性型ブレイドになった。コアクリスタルの色は黒。今の属性は風。

 

試作品だがマスターブレイドなので全ての生命体の遺伝子情報を持っている。また、ネットワークに接続されている機械を感覚的に操作することができる。

 

前世のスペックはそこそこだったが、今世では基礎スペックがとんでもないことになっている。ちなみに、精神力が化け物なのは前世から。

 

戦闘センスはあまり高くはないが、回避タンクなので問題なし。飛びながら右手でモナドを振り回し、左手はいつでもシールドを張れる構えで戦う。

 

ブレイドとしての性格と人間だった頃の意識が混ざって謎テンションになっている。本人もよく分かっていない。混ざってはいるが、意識が一つだけとは言っていない。

 

 

頬のエーテルラインを除けば、見た目は普通の人間。ちょっと背が高めのJK(172cm)。黒髪ショート。スーツのような女子制服(お好きに想像してください)を着ている。

 

ニアよりは少しあるくらいである。何がとは言わない。

 

 

武器 プロトモナド(仮名)

 

 

本人の認識ではデカい刀らしい。さすがに無理があると思うが、非展開時は片側でしか斬ることができないという意味では刀かもしれない。

 

余計な装飾はなく、シンプルなデザインである。雰囲気はクラウドの合体剣みたいな感じだが、複数の剣に別れたりはしない。

 

通常時は全体が灰色で、エーテルラインが少し白く光る。まるでモナドだな(直喩)。

 

展開時には刀身が左右に別れ、中央から白く光るエーテル状の刃が現れる。かなり長い。

 

 

 

モナドアーツ

 

 

(バスター)

 

おなじみのモナドバスター。開かないポンコツ扉を斬るために初めて使ったモナドアーツ。発動中はエーテル刃が5メートル程になる。これは信号機の高さ平均と同じである。

 

(バレット)

 

安価から生まれたモナドアーツその1。ON/OFF切り替え式。ONにするとモナドの形が変化し、ライフル銃のようになる。エーテルエネルギーを弾として発射する。ただし出番はまだない。

 

(ウィング)

 

安価から生まれたモナドアーツその2。ON/OFF切り替え式。ONにすると背中から白いエネルギー状の翼が生えてくる。飾りではなくしっかりと飛行可能。防御にも使える。今は、モナドの展開中(銃モード含む)でなければ使えない。逆にいえば、銃モードで足に括り付けているだけでも飛べる。

 

(サウンド)

 

安価から生まれたモナドアーツその3。発動中、自身が望んだ楽器の音が鳴る。戦闘には使えないかもしれない。

 

 

 

博識ゾロアーク NNゾロぽん

 

 

人間の言葉を話せるゾロアーク。ヨロイじま出身の元ゾロア。

 

ユウリとはヨロイじまで出会った。タイミング的には、最初のジムチャレンジより前。

 

頭の回転がめちゃくちゃ早い。バトルでも大活躍する。

 

カレーは好きだが、1日3食カレーはキツいと思っている。

 

博識の名の通り、色んな物事を覚えている。これからも色んなことを学習していくのだろう。

 

博識ゾロアークがいる世界では、まだゼノブレイド3の発表はされていない。

 

 

 

顔文字ニキ (・ω・)

 

 

ちょくちょくスレに出現する人。ほぼ顔文字しか使わない。

 

 

 

その他

 

 

ダークライ

 

『○VS○VSダークライ』などで使われることが多い。最近は、天パのおじ…おにいさんが近くにいたりする。

 

 

開かずの扉

 

動かないポンコツ。

 

 

第六世代のゲヴァルト

 

動くと困るポンコツ。

 

 


 

次回からイーラ編始まります。

 

 



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イーラ編Part1

 

…巨神獣、どこ?

 

かなり長い時間飛び回って探しているが、イーラどころか巨神獣のひとつも見つからない。これ結構ヤバいのでは?

 

とりあえず上昇は続ける。

 

人が住んでいる巨神獣を見つけさえすれば少しは情報が手に入るはずだ。

 

……ん? あれは…巨神獣船じゃないかな? 近くまで降りてみるか。

 

「あ、絶対そうだよ! しかも多分スペルビアのやつっぽい!」

 

やったやった! アーケディアじゃなくてよかったぁー。

 

よし、バレないように上空からストーキングしよう。

 

行き先は…まぁ、スペルビアかグーラじゃないかな? イーラ行の可能性は低そうだな…。

 

 

 

 

 

 

スペルビアに着いた。

 

バレないように着陸しなくては。といっても、別に西暦…じゃない、神歴が分かればそれでいいんだけどね。だからイーラに行くのは最終確認みたいな感じだね。

 

てか着陸するのは…『ハンザック荒野』でいいか。

 

 

…よいしょ。んー…本編よりも緑が多いな。当たり前か。

 

まぁいいか。とにかくそこら辺の…なんか植物弄ってる男に話を聞くか。…言葉通じるのか?

 

あ、なんか言ってるわ。

 

「えーと…? これでもないかぁ。」

 

多分言葉通じる…と思う。

 

「あのー?」

「ん? なんだい?」

「今って神歴何年でしたっけ?」

「3488年だけど…?」

 

3488年…シンとそのドライバーのオルネラがいた頃か!

 

「ありがとうございます。それじゃあ。」

「あ、ちょ。一体なんだったんだ…?」

 

よし、時代の確認はできた。イーラに向かうとするか。その後は…テンペランティアだな。

 

 

 

 

約75年後

 

 

 

 

リベラリタス島嶼群で浮かんでいる小さな巨神獣。

 

そこで仰向けに寝転がりながらオーロラを眺めている女の子が一人。

 

ただ、女の子と言うほど背が低いわけではない。だからといって、女性というには見た目が若い気もする。

 

そんな彼女の名は、ミデン。マスターブレイドである。

 

「でさー、これからどうするのか説明してくれない?」

「いいぜ、姉貴。」

 

そしてそのすぐ横に座っている大男、メツ。

 

トリニティ・プロセッサーの1つ『ロゴス』がブレイドとして実体化した存在である。

 

「俺はこの世界を破壊する。それが俺の存在意義だからな。」

「……あー…そっかぁ。」

「意外だな。てっきり『そんなことはさせないー!』とか言うと思ってたんだが。」

「いや、だってさ…あー、なんて言うんだろうな。それを言ったらメツの存在意義を否定することになるじゃん? だから、否定はしない。でも『それ』を止めはする…かもしれない。」

「………そうかい。」

 

二人の間になんとも言えない空気が流れる。

 

だが、それでも姉弟であることを変えることはできない。

 

「じゃあ俺はもう行くぜ。」

「あ、最後に一つだけ。マルベーニには私のことは黙っておいてくれると助かる。」

「…よく分からんが、彼奴ともう関わるつもりはない。」

「ん、わかった。じゃあ()()()。」

「…ああ。」

 

メツはそこからいなくなった。

 

そして、そこに残ったミデンはというと。

 

─マジ焦ったぁぁぁ! いきなり来るとか心臓に悪すぎィイ!─

 

そんなことを考えていた。

 

 

 

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

やぁ、75年ぶりだな!

 

2:名無しの転生者

7年とちょっとぶりやな。

 

3:博識ゾロアーク

俺は1か月と5日だな。

 

4:名無しの転生者

>>3ゾロアークニキのとこ時間の流れ遅くない?

 

5:名無しの転生者

てかイッチはあれから75年も経ったのか。

 

6:プロトTS(天の聖杯)

早速だけど、これまでにあった3つの出来事!

 

1つ目 オルネラ・シン・セイリュウとなんか仲良くなった! でも、そのことはセイリュウしか覚えていないけどね。

2つ目 5年掛けてカメラを作った! ミラーレス一眼ってやつ?

3つ目 リベラリタスの小型巨神獣を買った! 高かったぜ…。

 

 

そして、先日あった出来事!

 

 

 

メツに姉貴って言われた。

 

7:名無しの転生者

ファッ!!?

 

8:名無しの転生者

アイエエエ!?メツ?!メツナンデ?!

 

9:名無しの転生者

相変わらず情報量が多い…。

 

10:プロトTS(天の聖杯)

いきなり来るとか止めてほしい。焦って掲示板どころじゃなかったから。

 

11:博識ゾロアーク

>>10だろうな。

しかし75年か……。想像しにくいな。

 

12:名無しの転生者

ワイらじゃとっくにジジイやな。

 

13:名無しの転生者

イッチはメツの姉ポジションだったのか。

 

14:プロトTS(天の聖杯)

>>13なんとなく予想はしてたけど、実際に言われるとビビる。

 

15:名無しの転生者

>>14予想してたんか。

 

16:名無しの転生者

どういう状況だったん?

 

17:名無しの転生者

気になる。

 

18:名無しの転生者

教えてイッチ!

 

19:プロトTS(天の聖杯)

自分の巨神獣の上でオーロラ眺めてたらいきなりメツがテレポート的なやつで現れて、

メツ「よぉ、姉貴。」

俺「………!!?!????」

メツ「まさかこんなところに居るとはな。結構探したんだぜ?」

俺「…え、あ…なんかごめん。」

 

こんな感じだった。

 

20:名無しの転生者

>>19草

 

21:名無しの転生者

>>20いや草じゃないが。

 

22:名無しの転生者

>>19これはビビるw

 

23:博識ゾロアーク

>>19というか、メツはイッチのことを知っていたんだな。しかも姉貴呼びなら、メツはイッチが自分より先に生まれた存在ということを理解しているみたいだな。

てか、イーラ編始まってるのか?

 

24:プロトTS(天の聖杯)

>>23後1年したら始まりますね。今3563年ですから。ついでにこれ。

 

【画像】

 

25:名無しの転生者

なにこれ?

 

26:名無しの転生者

写真か。

 

27:名無しの転生者

小型の巨神獣がいっぱい写ってる。

 

28:博識ゾロアーク

巨神獣兵器…か?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

>>28ゾロアークさん正解です。テンペランティアの巨神獣に行った時に撮った写真ですね。

 

30:名無しの転生者

ユーディキウムか。

 

31:プロトTS(天の聖杯)

まぁ…あと少ししたらなくなる国家ですけどね。

 

32:名無しの転生者

>>31そういえばそうだった。

 

33:名無しの転生者

テンペランティアって、聖杯大戦の主戦場みたいな感じだったっけ?

 

34:博識ゾロアーク

>>33本編ではそういう風に言われているが、イーラ編ではテンペランティアは名前ぐらいしか出てこないな。

 

35:名無しの転生者

実際はイーラが主戦場だよなぁ。

 

36:名無しの転生者

なら、なんで本編だとあたかも主戦場だったかのようにいわれてるんだ?

 

37:博識ゾロアーク

>>36最終決戦はイーラの上だったが、テンペランティアでもメツが暴れていた可能性があるからじゃないか? もしくは、イーラは雲海に完全に沈み、テンペランティアは形だけでも残ったことでそっちが認識されることになったとか。

まぁ…そういうのはこれから分かるさ。

 

38:プロトTS(天の聖杯)

俺がこれから体験するからね。

 

39:名無しの転生者

当事者(予定)がいるからなぁ…。

 

40:博識ゾロアーク

…てか、さっきの『これまでにあった3つの出来事』についてもっと詳しく教えてほしいんだが…いいか?

 

41:名無しの転生者

メツのインパクトが強くて忘れてたわ。

 

42:プロトTS(天の聖杯)

>>40いいですよ。

 

① シン・オルネラと出会ったのは、世界樹脱出から3ヶ月後の3488年 11月。イーラでモンスター相手に苦戦してたら二人に助けられる形だったね。そこから5年くらい一緒に活動してたかな。セイリュウともそこで仲良くなった。

 

② ミラーレス一眼のカメラを作り始めたのは、シン・オルネラと別れた後の3501年。作り終わったのは3506年。理由は単純。このアルストの景色が綺麗だと思ったからと、記録を残しておきたいから。材料は世界樹にいるポンコツロボット達をボコして、一から作った。

 

③ リベラリタスで小型の巨神獣…といってもそこそこでかい浮島だけどね。で、それを買ったのは3511年。シン・オルネラと別れる前から欲しいと思ってたやつ。資金源は、スペルビア帝国でジャンクパーツを改造したものを売って稼いだお金。これがすごい儲かった。で、地下に生活スペースも造った。

 

大体こんな感じ。

 

43:名無しの転生者

天の聖杯、浮島を買う。(某TV番組風)

 

44:名無しの転生者

何故、ミラーレス一眼なんだ…?

 

45:名無しの転生者

オルネラってどんな人だった?

 

46:プロトTS(天の聖杯)

>>44作りやすかったから。

 

>>45めっちゃいい人。優しくて強い。

 

47:博識ゾロアーク

カメラを作るために態々世界樹まで戻ったのか…。

 

48:名無しの転生者

てかシンと関わって大丈夫なん?

 

49:プロトTS(天の聖杯)

>>48大丈夫…だと思う。シンは一回コアクリスタルに戻ってるし、送られてきた記憶(データ)を探して確認したけど特に変わった点はみられなかったからね。

 

50:名無しの転生者

>>49ん? どういうこと?

 

51:名無しの転生者

>>49ちゃんとマスターブレイドなんですね…。

 

52:名無しの転生者

え? …え?

 

53:博識ゾロアーク

普通のコアクリスタルから生まれたブレイドは、経験した感情や記憶をトリニティ・プロセッサーへと送る機能を持っている。…イッチはトリニティ・プロセッサー扱いでいいのか?

 

54:プロトTS(天の聖杯)

>>53俺自身はトリニティ・プロセッサーじゃないんですよね。ブレイドの情報がデータとして送られているなら、ロゴスとプネウマに接続して探せば見つかると思ってやってみたらできたって感じです。

 

55:名無しの転生者

んな無茶苦茶な…。

 

56:名無しの転生者

チートや! そんなんチーターや!

 

57:博識ゾロアーク

>>54メツがホムラの記憶の楽園に来れたのと同じような感じか?

 

58:プロトTS(天の聖杯)

>>57うーん……多分そういうことなんですけど、楽園よりかは『データ管理室』の方が近いかと。

 

59:名無しの転生者

>>58『地球(ほし)の本棚』じゃなくて『ブレイド情報管理室』みたいな感じ?

 

60:プロトTS(天の聖杯)

>>59そうだね。楽園ではなかったからさ。

 

61:名無しの転生者

…メツが知ってたのってそのせいじゃね?

 

62:名無しの転生者

……。

 

63:名無しの転生者

(「・ω・)「<それな

 

64:名無しの転生者

>>63絶妙にムカつく…。

 

65:プロトTS(天の聖杯)

>>61そ、そうかもしれん。どうしよう……?

 

66:博識ゾロアーク

>>65もう遅いだろ…。ていうか、メツ本人に聞かなかったのか…?

 

67:プロトTS(天の聖杯)

>>66焦ってたんです…。表面上では冷静に振舞ってただけですね…。

 

68:名無しの転生者

>>67勘違いされるタイプだな。

 

69:プロトTS(天の聖杯)

……あ。

 

70:名無しの転生者

>>69何?

 

71:名無しの転生者

>>69どした?

 

72:名無しの転生者

>>69なんかあった?

 

73:プロトTS(天の聖杯)

いや……メツが知ってるなら、ヒカリも多分知ってるじゃん?

 

74:名無しの転生者

>>73そうだね。

 

75:名無しの転生者

>>74そうだよ(便乗)

 

76:博識ゾロアーク

ヒカリってもういるのか?

 

77:プロトTS(天の聖杯)

>>76います。

で、ヒカリも多分俺の島に来るわけで…。

 

78:名無しの転生者

うん。

 

79:プロトTS(天の聖杯)

当然アデルもいるから、多分協力を求められるわけで…。

 

80:名無しの転生者

せやな。

 

81:プロトTS(天の聖杯)

断りづらいです。ハイ。

 

82:名無しの転生者

>>81頑張れ。

 

83:プロトTS(天の聖杯)

いやだぁああ!! メツに勝てる気しないよぉおお!!

 

84:博識ゾロアーク

>>83諦めろ。コアクリスタルさえ残れば問題はない筈だ。

 

85:名無しの転生者

>>83イッチ、逆に考えるんだ。負けちゃってもいいさと。

 

86:名無しの転生者

戦え…  戦え…

 

87:プロトTS(天の聖杯)

コアクリスタル消滅させられたら死ぬんですが?!

 

88:名無しの転生者

>>87あれの対策ってないん?

 

89:プロトTS(天の聖杯)

>>88ない。

 

90:名無しの転生者

>>89未来視で回避とかは……

 

91:名無しの転生者

>>90因果律予測もあるのでは?

 

92:プロトTS(天の聖杯)

………………。

 

93:名無しの転生者

ん?

 

94:名無しの転生者

(。´・ω・)?

 

95:博識ゾロアーク

……まさか。

 

96:プロトTS(天の聖杯)

未来視も因果律予測も使えないよぉ……!

 

97:名無しの転生者

声ちっさ!

 

98:名無しの転生者

見ずら!

 

99:名無しの転生者

女の子みたいになってんぞ。

 

100:名無しの転生者

>>99みたいっていうか、女なんですが。

 

101:博識ゾロアーク

>>96何故使えないんだ?

 

102:プロトTS(天の聖杯)

>>101わかりません。こっちが聞きたいです。なんで?

 

103:名無しの転生者

ワイらにはわからん。

 

104:名無しの転生者

元々使えないとか?

 

105:博識ゾロアーク

恐らくデバイスの有無が関係しているのでは? 少なくとも、因果律予測はデバイスから送られてくる『ゲート』の力で成り立っていると思われる。メツのモナドもヒカリの第三の剣も、周囲の物理法則を書き換える力は『ゲート』の能力だったはずだ。

そう考えると、イッチは『ゲート』へのアクセス権限がないと考えるのが妥当だな。

 

106:名無しの転生者

>>105じゃあ、デバイスさえあればなんとかなるかもしれないってこと?

 

107:名無しの転生者

なるほど。

 

108:プロトTS(天の聖杯)

でもデバイスの操作権限ないしなぁ…。さすがに造るのも無理だし。

 

109:博識ゾロアーク

これ以上はどうにも出来そうにないな。

 

110:名無しの転生者

しゃーない。

 

111:プロトTS(天の聖杯)

はぁ…まぁいいや。これからの予定とか目標とか考えようか……な………(;゚Д゚)!?!?

 

112:名無しの転生者

急にどうした?

 

113:名無しの転生者

大丈夫かイッチ?!

 

114:博識ゾロアーク

何があった?

 

115:プロトTS(天の聖杯)

 

【画像】

 

116:名無しの転生者

あっ………。

 

117:名無しの転生者

おっとぉ?

 

118:名無しの転生者

(;・∀・)

 

119:博識ゾロアーク

来るの早いな……。

 

120:名無しの転生者

これは…。

 

121:プロトTS(天の聖杯)

どこからどう見てもヒカリとアデルとミルトです対戦ありがとうございました。

 

122:名無しの転生者

>>121諦めんなよ!

 

123:名無しの転生者

>>122どうしてそこで辞めるんだそこで!!

 

124:名無しの転生者

>>123だからこそ、Never give up!

 

 

 

 

 

 

な〜んで、場所わかるんですかねぇ?

 

俺リベラリタスで目立つようなことしてないはずなんですけど?

 

だが、落ち着け。ここは浮島だ。メツみたいなのはともかく、飛べもしない人間がここに来ることは不可能…なはず。近くの巨神獣から跳び移るのは無理だと思うし。

 

ほら、アデル達も諦めて…なさそうだな。

 

「まぁでも?飛べなきゃここにはこれないし?」

 

うん、大丈夫だな。

 

『人はそれをフラグと呼ぶ。』

 

うるさいよ。

 

俺はもう寝る! 昼寝だけど。おやすみ。

 

 

 

翌日

 

 

 

セイリュウと一緒に来るのはずるいと思います。

 



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イーラ編Part2

 

2月28日月曜日 日間ランキング3位ありがとうございます! 嬉しすぎる…!!

 


 

 

待て待て待て待て…!

 

どうするよ?!

 

詰んだ? 俺詰んだのか? チェックメイトなのか?!

 

「お、おお落ちつ着け俺。まだ何か手はある………ってあれ?セイリュウどこ行った?」

「ワシなら後ろじゃよ。」

 

「ホォァァァッ!!??!」

 

「ハッハッハッハ! 久しぶりじゃな、ミデン。」

「ハァ…ハァ…。久しぶり、じゃないですよー! …いや、マジで。」

「いやぁ、そんなに驚くとは思ってなかったからのぅ。」

 

地味にデカいんだから勘弁してくださいよホントに………。

 

「いつの間にか後ろに(セイリュウ)がいて驚かない人はいませんから! で、何の用ですか? まぁ…そこの人を見れば何となく分かりますけど。」

 

アデルとミルトと、ヒカリ…か。

 

「じーさん、いつ知りあってたんだ?」

「今から75年くらい前じゃったか……?」

「そうですね…そのくらいですかね。…てかいつまで乗ってんですか? そろそろ降りてきたらどうなんです?」

「あ、ああ済まない。二人とも、降りようか。」

 

ちょっと言い方キツかったか…? 後で謝っとこ。アデルは王族だし。王位継承権は4位だけど。

 

「やぁ、初めまして。僕はアデルだ。こっちは僕のブレイドで天の聖杯のヒカリ。」

「オレはミルトです!」

「おお、よろしくね。……。」

 

いや、目を合わせてくれたっていいじゃないか(ヒカリ)よ。

 

「…撤回、やっぱ妹って感じじゃないな。可愛げもないし。」

「ちょっと! 聞こえてるわよ!」

「ん? ああごめんごめん。で、態々此処に来たってことは何かあるんでしょう?アレッタのとこの領主様?」

 

 

 

 

 

 

497:プロトTS(天の聖杯)

というわけで、諦めて家…家?に招くことになった。こういうときって、お茶を出せばいいんだよね?

 

498:名無しの転生者

>>497「どうぞ。」みたいなこと言うんやで。

 

499:名無しの転生者

>>497お盆に乗っけて出すんじゃなかった?

 

500:博識ゾロアーク

>>497すぐに出すのはあまり良くないな。改めて自己紹介をした後に一言言ってから用意した方が良い。

 

501:プロトTS(天の聖杯)

分かりました。ちょっとやってきます。

 

502:名無しの転生者

頑張れー。てか部屋かなり洒落てたよな。

 

503:名無しの転生者

どうにも会社員時代を思い出すなぁ…………ウッ。

 

504:名無しの転生者

>>503…思い出さない方が良かった人がいた。

 

505:博識ゾロアーク

前世のこととかそれほど覚えてないな…。

 

506:名無しの転生者

>>505ワイもやから安心せい。

 

507:名無しの転生者

>>505こっちは結構覚えてる。

 

508:博識ゾロアーク

ゾロアの期間がかなり長かったからな。

 

509:名無しの転生者

>>508どのくらい?

 

510:博識ゾロアーク

>>509大体30年だな。

 

511:名無しの転生者

長っ!

 

512:名無しの転生者

ファッ?!

 

513:名無しの転生者

ゾロアで30年ってヤバいな…。

 

514:名無しの転生者

なんか努力値ヤバそう。

 

 

 

 

 

 

「はい、どうぞ。」

「えっと…これは?」

「? セリオスティーですよ? …自作ですけど。」

 

ほぼただの紅茶だけどな。

 

「やっぱり噂は本当だったんですねアデル様。」

 

ちょっと待て。噂って何?

 

「ちょっと待て。噂って何?」

「え? わかってやってるんじゃないのかい?」

 

何が?!

 

「えちょっと待ってください? …噂の詳細を教えてもらってもいいですか?」

 

 

 

 

 

 

555:プロトTS(天の聖杯)

なんか俺、生ける伝説…とまではいかないけど結構すごいことになってたわ。

 

556:名無しの転生者

シーラカンス?

 

557:名無しの転生者

>>556それは生きた化石や。

 

558:博識ゾロアーク

で、実際はどういうことになってるんだ?

 

559:プロトTS(天の聖杯)

噂では

・イーラの秘宝と対等に戦える

・一人でスペルビアの技術を5年先に進めた

・ドライバーは神様

・インヴィディアで一番の演奏家

・楽園で生まれた

・リベラリタスに自宅がある

とか色々あるらしい。てかスペルビアの技術を5年先に進めた覚えはマジでない。

 

560:名無しの転生者

家バレしてるじゃないか……。

 

561:名無しの転生者

>>560飛べなきゃ来れないのでセーフ。

 

562:博識ゾロアーク

シンと5年ほど一緒にいたらそんな噂も生まれるだろうさ。家バレだって、50年ぐらいじゃそんなものだろう。

 

563:名無しの転生者

>>562確かに、有名人の実家とか調べようと思えばできるしな。

 

564:名無しの転生者

ドライバーは神様なんて何がどうしてそうなった?

 

565:プロトTS(天の聖杯)

>>564噂には尾ひれが付くものなのだよ。

 

でなんか、俺がリベラリタスに引きこもってる事が拡大解釈されて、『リベラリタス島嶼群には手を出すな。』的なことになってたわ。しかも『黒姫(くろひめ)』とか呼ばれて、勝手に守護神みたいにされてて困る。

 

566:名無しの転生者

よっ、黒姫!

 

567:プロトTS(天の聖杯)

>>566お前にモナドバスターをぶち込んでやる。

 

しかもアデルに「君が居るから、リベラリタスの安全は保証されている。そのことは少なからず、比較的近くにあるイーラ王国も良い影響を受けているんだ。」とか言われた。

なんかちょっと複雑。

 

568:名無しの転生者

ただ引きこもってただけだもんなー。

 

569:名無しの転生者

……もしかして、イッチの影響力って結構ある?

 

570:プロトTS(天の聖杯)

>>569話を聞く限り、俺が思ってるより俺のことは広く知られてたかな。

 

571:名無しの転生者

すご。

 

572:博識ゾロアーク

だが影響力があるということは、軽はずみな行動や言動は避けた方がよくなりそうだな。

 

573:プロトTS(天の聖杯)

>>572まぁそうですよね。

それでですね、ここからが結構重要なんだけど……アデル達と一緒に行動するべきなのかなー、と。皆はどう思う?

 

574:名無しの転生者

一緒の方がいいんじゃね?

 

575:名無しの転生者

>>574ワイトもそう思います。

 

576:名無しの転生者

>>574ヨナもそうおもう。

 

577:博識ゾロアーク

それはイッチがしたいようにすればいいんじゃないか? 別行動でメツのガーゴイル・デバイスを破壊するだけでもいいと思うしな。

 

578:名無しの転生者

>>577ありやな。

 

579:プロトTS(天の聖杯)

…うーん。ちょっと考えます。

 

580:名無しの転生者

>>579そのほうがええ。

 

581:名無しの転生者

だろうな。

 

582:名無しの転生者

せやな。( ˘ω˘ )

 

583:博識ゾロアーク

こういうのは難しい問題だ。なんせ、イッチの立場はかなり特殊なものだからな。立場からくる苦労は意外とあったりするからな。

 

584:名無しの転生者

『黒姫』だもんなぁ。

 

585:名無しの転生者

>>583おっ、実体験か?

 

586:博識ゾロアーク

>>585まぁな。

 

 

 

 

 

 

アーケディア

 

「へぇ。天の聖杯(ヒカリ)にも姉がいるのか。」

 

どうしていままで言ってくれなかったんだ、とは言わなくてもいいか。僕の方から先に聞いておくべきだったかもしれないからね。

 

「実際に会ったことはないわ。ただ記憶として知ってるってだけ。」

 

恐らく、その姉も天の聖杯なのだろう。

 

「いることがわかっただけでも収穫だ。場所とかはわからないかい? できればメツ討伐に協力してもらいたいところだけど…。」

「なんで? 私一人で十分じゃない。」

「戦力は多い方がいいって言うだろう? それに、君になにかあったときに僕とミルトだけじゃ対処しきれないかもしれない。」

 

これで納得してくれるといいのだけれど。

 

「ふーん。…まあ別にいいけど、場所まではわからないわ。」

「特徴とかもわからない?」

「特徴ねぇ……。黒い…とか?」

「黒い?」

「私だってそれぐらいしか知らないの。これ以上は何もないわよ。」

「わかった。」

 

黒い……か。…黒いブレイド?

 

「ヒカリ、それはコアクリスタルの色が黒いってことでいいのかい?」

「多分。」

「やっぱりか…。」

 

そのブレイドはもしかして……。

 

「ヒカリ、一旦イーラに戻ろう。」

「え? どうしてよ。」

「調べたい事ができたんだ。さぁ、行こうか。」

「ああ、ちょっと!」

 

僕の予想が正しければ、そのブレイドの情報はイーラが一番集まりやすいはずだ。

 

 

 

 

 

 

王都アウルリウム

 

やはりそうか…。

 

「ヒカリの姉は恐らく『黒姫』だ。」

「えっ、本当ですかアデル様?!」

「クロヒメ? 誰それ。」

 

あぁそうか。いままでヒカリには話したことはなかったかな?

 

「簡単に言うと、謎だらけな伝説の黒いブレイドってところかな。」

「黒いブレイド? どういうこと?」

「彼女のコアクリスタルは普通のブレイドとは違って、真っ黒なんだ。…と言っても僕はまだ見たことがない。」

 

じーさんから聞いた話だからなぁ。

 

「じゃあ伝説っていうのは?」

「それならオレが教えてやるよ! 『黒姫』については結構詳しいんだぜ!」

 


 

『黒姫』にまつわる噂集

 

・イーラの秘宝と対等に戦える

・一人でスペルビアの技術を5年先に進めた

・ドライバーは神様

・巨神獣を斬れる

・インヴィディアで一番の演奏家

・楽園で生まれた

・実は天使

・リベラリタスに自宅がある

・自分に相応しい人間をリベラリタスで待っている

・テンペランティアに現れる

・歌姫と言えるほど歌が上手い

・まだ生きている

・天の聖杯と関係がある new!

 


 

アデル視点難しい…。

 



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イーラ編Part3

 

引き続きアデル視点です。


 

僕が黒姫について知っていることは少ない。

 

王都アウルリウムで黒姫についての情報を集めたが、そのほとんどが会ってみなければ確かめようのない噂ばかりだった。

 

実際に見たことがあるという老人から話を聞く限り、黒姫はイーラの秘宝『シン』と共に行動をしていたらしい。その老人も、容姿までは覚えてはいなかった。

 

ただ、ヒカリが『姉』と言っていたこと、二つ名が『黒姫』であることから女性だということは確実なのだろう。

 

…ヒカリの姉、というとどんな性格をしているのか気になってしまうな。僕達よりも長く生きている分、ヒカリよりは常識人だとは思うけど。

 

「…何?」

「い、いや、なんでもないよ。」

「………。」

 

ははは…。早いとこ、リベラリタス島嶼群に向かうとしよう。

 

 

 

 

 

 

リベラリタス島嶼群

 

 

ヒカリの姉が黒姫だということを確信した僕達は、リベラリタス島嶼群に来ていた。

 

「ねぇ、本当にここにいるわけ?」

「…正直わからない。」

「だったら、テンペランティアで探した方が早いんじゃない?」

「確かに、数年前に目撃情報はあるけど……。」

 

テンペランティアは広いんだ。探し回るのはあまり得策じゃないだろう?

 

「いーや、黒姫は絶対にリベラリタスにいるね。」

 

ミルトもこう言っているし…。

 

「なんでアンタにそんなことが分かるのよ。」

「オレは子どもの頃に村の大人達から聞いてたから、ヒカリよりは絶対に知ってるぞ。」

「子どもの頃、ってまだ子どもでしょう?」

「それを言ったらヒカリだって生まれてからそんなに経ってないだろ?!」

「まぁまぁ二人とも落ち着いて。ほら、まだあの島には行ってないんじゃないかな?」

「……ねぇ。」

 

ん?

 

「なんだい?」

「あの島浮いてるけど、どうやってあそこまで行く気?」

 

…。

 

「とりあえず近くまで行ってみませんか? アデル様。」

「そ、そうしようか。」

 

 

 

 

これは……。

 

「ねぇこれ、どう考えても無理じゃない?」

「ははは…そうかも。」

「え、どうするんですか?」

 

仕方ない。

 

「じーさんに頼もうか。」

「誰?」

 

 

翌日

 

 

「というわけで、リベラリタス島嶼群まで頼むよ。」

「久しぶりに会っていきなりそんなことを頼むとはのぅ…。」

「そ、そういえば、じーさんは黒姫については知ってるんだろう?」

「露骨に話を逸らしおって…。そうじゃなぁ…昔あの子も、儂の背に乗って各地を飛び回った事があるぞ。」

「そうだったのか…!」

 

じーさんが黒姫について詳しいのはそういうことなのか。

 

「ほら、乗れぃ。その島まで送ってやるわい。」

「わかった。二人とも、ほら。」

 

 

 

 

 

 

「じーさん、あの浮島だ。」

「む、あれは……。」

「やっぱりあそこに居るわけ?」

「アデル様! あの島、誰かいますよ!」

 

本当か?!

 

「んー…あー、確かに誰かいるみたいね。」

「あれは、黒姫じゃなぁ。」

「黒姫がリベラリタス島嶼群にいるというのは本当だったんですよ! アデル様!」

「ああ! すごいぞ! 僕も実際に会うのは初めてだから、どんなブレイドなのか楽しみだ。」

 

いやー、伝説とまでいわれる存在に僕も会えるのかぁ。

 

「ほんっと、子どもみたい…。」

「ん? 何か言ったかい?」

「なんでもないわ。」

「ヒカリは気にならならないのかよ?」

「別に? 今まで会ったこともない姉なんて…。」

「素直じゃないなぁ。」

 

そんなこと言いつつ、なんだかんだでヒカリも気になっているんじゃないだろうか。

 

「ほれ、すぐそこじゃぞ。」

 

 

 

◇◆

 

 

 

「あー…せっかくだし、そういう話は中でしましょう。」

 

そう言うとミデンは、この島の中心に立つ岩の柱に手を置いた。

 

ピッ!

 

ゴゴゴゴ……

 

「なっ!」

「すげー! なんだこれ?!」

「一体、どうなっているんだ…? スペルビアでも見たことがない…。」

 

地面の一部が開き、地下へと続く階段が現れた。

 

「とりあえず、入ってください。」

 

 

 

 

 

 

地下には彼女が生活をしていると思われる空間が広がっていた。所々、壁が青く光っている部分もある。宝石の類い…いや、この巨神獣のエーテルラインか。

 

「さ、座ってください。」

「ああ、失礼させてもらうよ。」

 

僕達は用意されていた椅子に座った。この椅子も、かなり良質な木が使われているみたいだ。

 

「…うん、よし。では、改めて自己紹介をさせていただきます。」

 

やはり伝説の黒いブレイド『黒姫』というだけある。その礼儀の正しさは、こちらまで緊張してしまう。

 

「私は『ミデン』、天の聖杯であるヒカリ・メツの姉…に当たるブレイドです。」

 

僕は今、初めて黒姫の名前を知った。

 

「先程も紹介いたしましたが、私はアデル。イーラ王家第四王子、アデル・オルドーと申します。」

「ご丁寧にありがとうございます。本題に入る前に少々失礼します。」

 

…なるほど。恐らく、お茶だろう。

 

「ちょ、ちょっとアデル! さっきの何?! いつものあなたと全く違ったんだけど?!」

「僕だって、ちゃんとした挨拶をすることぐらいはある。」

 

それにしても、この部屋には見たことのない機械がたくさん並んでいる。彼女がスペルビアで店を開いていたというのは、恐らく本当なのだろう。

 

黒姫『ミデン』が戻ってきた。

 

「はい、どうぞ。」

「えっと、これは?」

「? セリオスティーですよ? …自作ですけど。」

 

おお、とても美味しそうだ。

 

「やっぱり噂は本当だったんですねアデル様。」

「ちょっと待て。噂って何?」

「え? わかってやってるんじゃないのかい?」

「えちょっと待ってください? …噂の詳細を教えてもらってもいいですか?」

「え? ああ、いいけど…。」

 

なんだか、緊張感が一気に吹き飛んでしまったな…。

 

 

 

 

 

 

「そんな噂があるの…?」

 

僕達はイーラで聞いた話をミデンに伝えた。まさか、ここまで自覚がなかったとは。…意外と、世間知らずなのかもしれないな。

 

「スペルビアの技術を5年先に進めた覚えはマジでないんだけど?」

「あー…えっと、本題にはいってもいいかな?」

「あ、うん。」

 

やっぱり僕には砕けた会話のほうがあっているみたいだ。

 

「早速だけど、(さすがに)メツのことは知っているよね?」

「そうだね。よく知ってる。」

「なら話は早い。メツ討伐任務に協力してくれないかな?」

「…………少し、考えさせて。」

「ああ、わかった。」

 

 

 

 

 

 

「…うん。考えがまとまった。私はアデル達の協力をするよ。」

「おお! それは助か「だけど、」…。」

 

な、なんだ…?

 

「立場的に一緒に行動することは難しい。だから、私はアデル達とは別行動でメツによる破壊を()()させてもらうね。」

「…そうか。だが、協力してくれるだけでもありがたいよ。」

「立場的に、ねぇ…?」

「いや、しょうがないでしょ? 勝手に守護神みたいなことにされてんだから。」

「そうかもしれないけど………。」

 

うーん…。こうして見ても、姉妹という感じはあまりしないような。

 

「まぁいいじゃん。まだ何か話しておくべき事とかはある?」

「これといった話は……いや、一つある。イーラの秘宝『シン』の事だ。」

 

そう言った瞬間、彼女は一瞬動きを止めた。

 

「公にはなっていないのだが、そのコアクリスタルは15年程前に宝物庫から盗まれたんだ。今もまだ見つかっていない。」

「なるほど。じゃあシンを見つけたら、そのドライバーごとイーラへ連れてきてほしいということね。」

「そういうことだ。君なら、シンの姿は知っているんだろう?」

「うん、知ってる。最後に会ったのは結構前だけど、頑張って探してみるよ。」

「助かる。」

 

 

 

 

 

 

「話は済んだのか?」

「ああ、一応ね。」

「じゃあまた今度ね。次会う時は、王都アウルリウムかな? セイリュウも久しぶりに会えて嬉しかったよ。」

「そうじゃな、儂はいつでも此処に来られるからのぅ。またいつか来ることがあるかもしれん。」

「確かに。じゃあミルト…とヒカリも気をつけてね!」

「はい! ありがとうございました!」

「ちょっと! 私がついでみたいな言い方じゃなかった?!」

「気にしない気にしない。ほら、セイリュウ。」

 

バサッ!!

 

「あ、ちょっとまだ話は──」

「ヒカリ、立ってると危ないぞ。」

「キャァッ!」

 


 

スレ民「ヒカリをからかいすぎでは?」

 

プロトTS(天の聖杯)「だって楽しいんだもん。それに、ヒカリが『妹』なんだよ? わかるでしょ?!」

 

顔文字ニキ「(´・д・`)ワカルワァ…。」

 

スレ民「えぇ....(困惑)」

 



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イーラ編Part4

 

697:プロトTS(天の聖杯)

そんなこんなで、ガーゴイルを倒しまくることになったわ。

 

698:名無しの転生者

いい判断だ。

 

699:名無しの転生者

>>698誰目線なんだよ。

 

700:名無しの転生者

てかガーゴイルもデバイスなん?

 

701:博識ゾロアーク

>>700そうだ。数が多いからかなり厄介で、自爆特攻とかもできる。

 

702:名無しの転生者

自爆特攻はクソ。

 

703:名無しの転生者

クソゲーだも!

 

704:プロトTS(天の聖杯)

そういえば、アデル達にメツが来たこと言うの忘れてたけど…大丈夫だよね?

 

705:名無しの転生者

>>704駄目です。

 

706:プロトTS(天の聖杯)

ええい、うるさいよ。あと数ヶ月ぐらいでアデル達がラウラ達と合流するんだよ。だからそれまでに、今後イーラ編での目標とか行動を決めておきたいんだよね。

 

707:博識ゾロアーク

なるほど。

 

708:名無しの転生者

いつものやつ?

 

709:名無しの転生者

>>708まだ二回しかやってないんですが。

 

710:プロトTS(天の聖杯)

まずは一つ目。

ガーゴイル・デバイスをより多く破壊する。

 

711:名無しの転生者

>>710うんうん。

 

712:プロトTS(天の聖杯)

二つ目。

マルベーニと接触しない。

 

713:名無しの転生者

>>712マルベーニ?

 

714:博識ゾロアーク

>>713メツと同調した人物だ。『神』に対して執着があり、天の聖杯という存在を『神』の言葉だと思っている。

 

715:名無しの転生者

>>714なるほど、ヤバいやつか。

 

716:名無しの転生者

>>714神の言葉ってどゆこと?

 

717:プロトTS(天の聖杯)

>>716マルベーニは『神』に会う代わりにメツとヒカリのコアクリスタルを持ち帰った。だけどメツが消滅の力(本来は物理法則の書き換え)を使っていることで、マルベーニは『神』が世界の消滅を願っていると思い込んでいるわけだ。

 

718:名無しの転生者

だから天の聖杯は『神』の言葉なのか…。

 

719:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、実際はマルベーニの願望(絶望?)の影響をメツが色濃く受けたってだけなんだけどね。

 

720:名無しの転生者

>>719それじゃあ、メツの破壊活動はマルベーニのせいってこと?

 

721:プロトTS(天の聖杯)

>>720そう。

 

722:博識ゾロアーク

>>720イベントムービー内では、メツはマルベーニに対して

「『法王庁(アーケディア)も信者も、誰もが唾棄すべき愚民。人間は、この世界の無駄そのものだ。』その、お前の願望を叶えてやろうと思ってな。」

と言っているな。

 

723:名無しの転生者

やっぱマルベーニは死すべし。

 

724:プロトTS(天の聖杯)

ちょっと話が逸れたけど、三つ目。

なるべく多くの人を助ける。

 

725:名無しの転生者

>>724これは大事。

 

726:博識ゾロアーク

>>724良い目標だな。

 

727:名無しの転生者

>>724 d(´∀`*)

 

728:名無しの転生者

>>727顔文字ニキも高評価。

 

729:名無しの転生者

>>727こういうのって大切よ、ほんと。

 

730:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

Ευχαριστώ!

 

731:名無しの転生者

>>730えう…なんだって?

 

732:名無しの転生者

>>730何語の何ぃ?(千鳥○ブ)

 

733:博識ゾロアーク

ギリシャ語で『ありがとう』だな。…ところでなぜギリシャ語なんだ?

 

734:プロトTS(天の聖杯)

>>733いや、なんか、無意識で…?

 

735:名無しの転生者

どことなくイッチに不穏な雰囲気を感じるけど、すぐにギリシャ語ってわかるゾロアークニキのほうが頭おかしいと思った。

 

736:名無しの転生者

>>735確かにww

 

737:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

>>735そうかもしれないですね…。

 

738:博識ゾロアーク

好きで調べてるだけだしな…。それより、目標とかはもうないのか?

 

739:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

>>738目標はないんですけど、アデル達がラウラ達と合流してからの行動はどうすればいいのでしょうか?

 

740:名無しの転生者

(´-ω-)ウ-ム

 

741:名無しの転生者

…なんか口調変わってね?

 

742:プロトTS(天の聖杯)

>>741そうかな? 別に俺は普通だと思ったけどなぁ。

 

743:名無しの転生者

普通にイッチもアデル達と合流したら?

 

744:名無しの転生者

イーラの王都アウルリウムで合流でもいいんじゃね?

 

745:名無しの転生者

>>744んと、つまり?

 

746:名無しの転生者

>>745合流地点が分かりやすくていいってことでは?

 

747:プロトTS(天の聖杯)

>>744なるほど。いいかもね。

 

748:博識ゾロアーク

なぁ、イッチ。聞こうか迷ってたんだが…ミルトについてはどうするんだ?

 

749:名無しの転生者

>>748聞いちゃうのか。

 

750:名無しの転生者

>>748確かにワイらも気にはなってたで。

 

751:プロトTS(天の聖杯)

>>748…俺は、手が届くなら救いたい。

 

752:名無しの転生者

よう言った!

 

753:名無しの転生者

惚れた。

 

754:博識ゾロアーク

>>751きっと届くさ。

 

755:名無しの転生者

でもそれって原作の流れどうなるん?

 

756:名無しの転生者

>>755そこだよなぁ…。

 

757:名無しの転生者

原作の修正力がどうとか聞いたことあるけど、よく分かんないよな…。

 

758:プロトTS(天の聖杯)

>>757それでも俺は、黙って死を見届けるほど諦めてはいないから。

 

759:名無しの転生者

>>758カッコよすぎ。

 

760:名無しの転生者

惚れた(2回目)

 

761:名無しの転生者

いい答えだ。

 

762:博識ゾロアーク

決まりだな。四つ目の目標は『ミルトの命運を変える』か。

 

763:プロトTS(天の聖杯)

よし! 目標は

・メツのガーゴイル・デバイスをより多く倒す

・マルベーニと関わらない

・なるべく多くの人を助ける

・ミルトの命運を変える

の4つに決定で。じゃあ早速、一つ目の目標をするとしますかね。ではまた数ヶ月後に。サラダバー!

 

764:名無しの転生者

了解やで。

 

765:名無しの転生者

サラダバー!

 

766:名無しの転生者

Ciao♪

 

767:名無しの転生者

アディオス!!( -`ω-)b

 

768:博識ゾロアーク

Γεια σας(またな).

 

769:名無しの転生者

>>768普通に言えや。

 

 

 

 

 

 

まずはリベラリタス島嶼群をぐるっと回って、大丈夫そうだったらスペルビアにでも行こうかな。

 

アデル達に協力すると言った以上、やらないわけにはいかないよね。…協力してとか言われてなくても、多分俺はガーゴイルを倒しに行くだろうけど。

 

バサッ!

 

よし、深夜でほぼ何にも見えないけど行くか。今日はオーロラも月も出てないし。

 

このモナドの光ってどうにかなんないのか? めっちゃ目立つし気になるんだよなぁ。

 

…気になるといえば、さっきの俺…なんだか変だったような? うーん……わっかんないな。

 

まぁいいか。とにかく今はリベラリタスが大丈夫かどうかを確認するのが優先だ。見た感じ大丈夫そうだけどね。

 

 

 

 

 

 

さぁ、やって参りました。スペルビア帝国でございます。

 

リベラリタス島嶼群から此処に来るまでに日が昇り、もう既に帝都も活気づいてきました。

 

「キャァァァーー!!」

「逃げルルォ!」

 

違うわ…これ悲鳴だわ。でもって、ガーゴイルがいるじゃん。

 

…なんでだよ! お前は『ハンザック荒野』にでもいろよ!

 

「先手必勝! モナドバレット!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

 

狙うのは『スレイブ・ジェネレーター』だ。そこを壊してしまえばデバイスは停止する。…停止して。

 

「皆さんは早く避難を! ここは私に任せてください!」

 

え、ユーゴ陛下? …いや、ここスペルビアなんだから当然といえば当然か。

 

「っとと。よそ見してる暇は無さそうだね。」

 

やっぱ『(バレット)』だと威力が足らないか。『(バスター)』で一気に決めたほうがよさそうだ。けど…

 

ガキィン!

 

「いっ! …そう簡単にはいかないよなぁ。」

 

普通に蹴ってくるんだよなぁ。サッカーボールじゃないんだぞ?

 

「そこのあなたも早く逃げ……いえ、加勢します!」

 

状況理解力高スギィ!

 

「私が敵の注意を引きます!」

「助かります! けど、無理はしないでくださいよ!」

 

割とガチめに助かる。ガーゴイルの狙いがユーゴ陛下に切り替わった瞬間に、モナドバスターを叩き込んでやる。

 

てか早くしないと『ダークレイストーム』使われる…!! それは避けたいんだよね…!

 

「シールドッ!」

 

…まだか! 早く切り替えろよガーゴイル!

 

「思い上がるな!」

 

きたっ! ユーゴのタレントアーツかっ!

 

腕ごとぶった斬る!

 

「そこだ!モナドバスタァァァア!!」

 

ガッシャアアアンッ!!

 

「…よっし!」

 

腕はもう使えないよなぁ! このままとどめを刺してやる!

 

「ハァッ!」

 

スレイブ・ジェネレーターにモナドを刺す! これで終われ!

 

ブウゥゥゥン……

 

「…よし。停止を確認。」

 

はぁー…疲れた。

 

「やりましたね。」

「本当に助かりました。ありがとうございます。」

「いえいえ、こちらこそ伝説のブレイド『黒姫』と共に戦えて光栄でしたよ。」

 

………なんて??

 

「えっと…俺じゃなくて、私が黒姫だと?」

「勿論。当時の写真は大切に保管していますので。」

 

oh...

 


 

カメラを作ってスペルビアで店を開いてたらそうなるよね。しかも『スペルビアの技術を5年先に進めた』なんて言われてるくらいだから、皇帝陛下が知っててもおかしくないよね。

 

カメラ自体はかなり昔からあるけどね。シンとオルネラが写っている写真があるから。

 



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イーラ編Part5

おはよう、ミデンちゃん。漸く意識が別れてきたから、私は『ゲート』との接続を開始するね。ん? 失敗なんてしないから大丈夫だよ、安心して。

1:プロトTS(天の聖杯)

久しぶりだな!

 

2:名無しの転生者

今回は割りと長かったな。

 

3:名無しの転生者

ワイは半年くらい待ったで。

 

4:博識ゾロアーク

俺も今回は5か月程待ったから驚いたぞ。

 

5:名無しの転生者

>>4前回は75年で1か月ぐらいだったのにな。

 

6:プロトTS(天の聖杯)

早速だけど、先日 巨神獣シアが雲海に沈みました。

 

7:名無しの転生者

>>6そんなノリで言うことじゃあない。

 

8:名無しの転生者

軽すぎるんだよなぁ。

 

9:プロトTS(天の聖杯)

避難誘導とかいろいろやった。頑張った。疲れた。ちょっと怖かった。

 

10:名無しの転生者

>>9スゴい。

 

11:名無しの転生者

>>9エラい。

 

12:博識ゾロアーク

>>9お疲れ様だな。シアが沈んだということは、そろそろなんだな。

 

13:プロトTS(天の聖杯)

そろそろですね。…あ、最近新しくできるようになったことがありまして…

 

14:名無しの転生者

>>13ん?

 

15:名無しの転生者

>>13何ができるようになったん?

 

16:プロトTS(天の聖杯)

未来視(ビジョン)が使えるようになりました。

 

17:名無しの転生者

( ・ω・)???

 

18:名無しの転生者

だからノリが軽いんじゃあ。

 

19:博識ゾロアーク

ん? いつの間に『ゲート』へのアクセス権を得たんだ?

 

20:プロトTS(天の聖杯)

>>19なんか、『ゲート』に接続してる感覚はないんですよ。でも未来視は使えてます。

 

21:名無しの転生者

そんなのありかよ。

 

22:名無しの転生者

原因不明って怖くね?

 

23:名無しの転生者

大丈夫? シュルクと同じことになってたりしてないよね?

 

24:博識ゾロアーク

>>23クラウスはそんなことしなさそうだが…。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

>>23望んだタイミングで未来視を使えるので問題なし。…多分。

 

26:名無しの転生者

>>25不安やな…。

 

27:プロトTS(天の聖杯)

まぁでも結構何回も未来を変えてるので多分大丈夫。

 

28:名無しの転生者

なんかやっとモナドの使い手っぽくなってきた感じ?

 

29:博識ゾロアーク

まぁ未来視が使えてることは謎だらけだが、アデル達との合流はしたのか?

 

30:プロトTS(天の聖杯)

>>29イーラ王都で待ってるんですけど、全然来ません。

 

31:名無しの転生者

有名人が王都にいて大丈夫なのか…?

 

32:名無しの転生者

>>31(「・ω・)「<それな

 

33:プロトTS(天の聖杯)

胸のコアを隠してたら基本誰も気にしない。涙ラインはなんかあんまり触れられない。

 

34:名無しの転生者

そうなんか。

 

35:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、コアクリスタルを隠してもスペルビア帝国のお偉いさん方には顔バレしてるけどな。

 

36:名無しの転生者

>>35なんでバレた?

 

37:名無しの転生者

>>35マルベーニにはバレてない?

 

38:プロトTS(天の聖杯)

>>36昔、スペルビアにいたときに写真撮られてた。それが残ってたらしい。

>>37顔バレはしてないけど、ヒカリが既にマルベーニに言っていた可能性がでてきた。

 

39:名無しの転生者

マルベーニにはこっちから近づかなければなんとかなる…のか?

 

40:博識ゾロアーク

>>39この時期は『ブレイドイーター』を生み出そうと色々やってるはずだ。だから、イッチに構っている暇はない…と思われる。

 

41:プロトTS(天の聖杯)

>>40そうあってほしい。

 

42:名無しの転生者

で、いつになったらラウラとシンが見られるんですか?

 

43:名無しの転生者

カスミは?

 

44:プロトTS(天の聖杯)

>>42 >>43まぁまぁ、慌てなさんな。今多分『ダナ砂漠』を渡ってくる…来たわ。ちょっと行ってくる。

 

【画像】

 

45:名無しの転生者

英雄一行が揃っているじゃあないか。

 

46:名無しの転生者

>>44行ってら。

 

47:プロトTS(天の聖杯)

繋ぎは頼むぜゾロアークニキ。

 

48:博識ゾロアーク

>>47繋ぎて…。まぁ、やるけどさぁ。

 

49:名無しの転生者

>>48チャンピオンのポケモンって暇なん?

 

50:博識ゾロアーク

>>49エースバーンとザシアンで大体終わるから暇なんだ。

 

今回はラウラのプロフィールでも解説するか。

 

 

 

 

 

 

王都アウルリウム正門

 

会話に混ざりたいんだが、話しかけるタイミングがないな…。

 

…いや待てよ? このままアデル達に付いていくと、国王に謁見とか色々あったよな? そこにはマルベーニもいるわけで…。

 

後で合流した方がいいんじゃない?

 

じゃあ合流するタイミングは謁見が終わって、アデル達が出てきてからでいいか。

 

それまでは…そこら辺のお店で何か食べよ?

 

ミノチさんにも会えたらいいな。

 

 

 

 

 

 

85:名無しの転生者

勝手にHPが半減する27歳なのか…(困惑)

 

86:名無しの転生者

ずっきゅーん!(27)

 

87:博識ゾロアーク

ラウラのアーツはこれで全部…いや、大事なのを忘れていた。カスミを出してるときのレベル4必殺技は『星光脚(スターライト・二ー)』だ。

 

88:名無しの転生者

>>87スターライト☆二ー!アイタタタ・・・

 

89:名無しの転生者

>>88それはメリアちゃんだも!

 

90:博識ゾロアーク

ラウラとカスミは声優が同じなため、メリアのときとは別ベクトルで面白いことになっている。あと、「アイタタタ・・・」とはならない。飛び蹴りするのはラウラだしな。

 

91:名無しの転生者

>>90一人で二人の声を演じて、その二人が同時に「スターライト☆二ー!」って言うのか…。

 

92:名無しの転生者

>>91声優さんってすごいなぁ。

 

93:博識ゾロアーク

小ネタだが、本編の戦闘終了後にカムイ・ラゴウ・オオツチがいる場合の掛け合いでカムイも「馬鹿野郎なオオツチには後で『スターライト☆二ー』にゃ!」と言うのがある。

 

94:名無しの転生者

>>93マジで?!

 

95:名無しの転生者

>>94マジやで。

 

96:博識ゾロアーク

掛け合いだけで実際にカムイが『スターライト☆二ー』をすることはないがな。

 

97:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

皆さん見てください、すごいでしょう?

 

ライブ配信を開始しました

 

「ミノチさんもこれ食べます?」

「いや、遠慮しておこう。」

 

98:名無しの転生者

いや、何やってんの?

 

99:博識ゾロアーク

どういう経緯でそうなった…?

 

100:名無しの転生者

魚料理みたいだけど美味しくはなさそう。

 

101:名無しの転生者

>>97料理とその状況のどっちに対してすごいって言ってるん?

 

102:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

>>99ご飯を食べにお店に行ったら運良くミノチさんがいて、すぐにミデンだとバレました。恐らくアデル経由で。

>>100見た目はアレですが美味しいと思っていますね。

>>101勿論、どっちに対してもですよ。

配信許可取ってないけど黙っててくださいね。

 

「…。」

「そんなに見られると食べづらいんですけど…。」

「あ、ああ悪い。」

 

103:名無しの転生者

>>102許可取るって言ってもなぁ…。

 

104:名無しの転生者

>>102ちょっとミノチさん引いてんじゃん。

 

105:博識ゾロアーク

運良く…? 未来視を悪用してではなくてか?

 

106:名無しの転生者

てか未来視てそんな風に使えんのか?

 

107:プロトTS(天の聖杯)

>>106そんな風にって何がだ? …てか俺いつの間に配信始めてたっけ?

 

108:博識ゾロアーク

>>107例えば、メツが何処に来るかを未来視で視ることは可能なのか?

 

109:プロトTS(天の聖杯)

>>108無理です。…あ、いや、自分が関わるならもしかしたらできるかもしれないですね。でも、今回俺は未来視は使った覚えはないですよ?

 

110:名無しの転生者

じゃあイッチは運がいいのか。

 

111:名無しの転生者

シュルクの未来視とはまた別物なんか…?

 

112:プロトTS(天の聖杯)

>>111今のところは不明としか言いようがない。けど、多分別物。

 

「ごちそうさまでした。」

「そろそろ王子様も戻ってくるだろうから、俺はもう行くが…。」

 

113:名無しの転生者

確か、ミノチはアデルのことを王子様って呼んでるんだよな?

 

114:名無しの転生者

>>113せや。

 

115:プロトTS(天の聖杯)

 

「あ、俺も行きます。」

「…俺?」

 

あっやべ。

 

116:名無しの転生者

ナチュラルに『俺』って言ったなw

 

117:博識ゾロアーク

公私混同…とは違うが、切り替えはしっかりとな。

 

118:プロトTS(天の聖杯)

>>117肝に銘じておきます。

 

「なるほど。そっちが素か。」

「あー…あんまり言わないでください。」

 

119:名無しの転生者

cv三木眞○郎さんの声が心地ええんじゃあ。

 

120:名無しの転生者

>>119それ伏字の意味あんのか?

 

121:名無しの転生者

そう考えたら、イッチの声って誰?

 

122:名無しの転生者

>>121オリジナルだと思われる。

 

123:博識ゾロアーク

ゲームでは存在しないのに、誰か声優の声だったら変だろ。

 

124:名無しの転生者

>>123それもそうか。

 

125:プロトTS(天の聖杯)

 

「別に困るようなものじゃないと思うが?」

「えーっと…ほら、私『黒姫』のイメージがあるじゃないですか。だからですっ。」

「そ、そうか。」

「あーもうアデル達のとこに行かないとなー。」

「…。」

 

ライブ配信を終了しました

 

126:名無しの転生者

あっ配信切った。

 

127:名無しの転生者

最後ミノチさんすごい微妙な表情してましたけど?

 

128:プロトTS(天の聖杯)

>>127気にするな。

 

129:博識ゾロアーク

>>128いや無理だろ…。

 

 

 


 

違和感に気がついてほしい気持ち・ほしくない気持ちの二つが同時に生まれたましたが、やっぱり気がついてほしい気持ちが勝ちました。

 

日本語って主語をぼかすだけで意味が変わりますよね。

 



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イーラ編Part6

 

『未来をみる』の『みる』は、『視る』に統一させていただきます。


……幸せそうな『今』でも、『未来』を視れば視るほど寂しくなっちゃうな…。()()()()()()()()()心がもたないね。

212:プロトTS(天の聖杯)

ヒトノワレベル2まで頑張って上げてねラウラ♪

 

213:名無しの転生者

>>212最☆低♪

 

214:名無しの転生者

>>212キツイぞ、76歳。

 

215:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

>>214うるさいですよ。

 

216:名無しの転生者

>>214精神年齢は二十歳ぐらいだろうから…。

 

217:博識ゾロアーク

実際、イッチの精神年齢ってどのくらいなんだ?

 

218:プロトTS(天の聖杯)

>>217うーん…18歳ぐらいですかね。まぁ、年数を重ねても歳をとった気がしないんですよ。

 

219:名無しの転生者

>>218羨ましいような、羨ましくないような。

 

220:名無しの転生者

永遠の18歳を地で行くわけか。

 

221:プロトTS(天の聖杯)

てかラウラ達が色々やってる間、何しようか?

 

222:名無しの転生者

>>221ガーゴイル対策をしなさいよ。

 

223:名無しの転生者

>>221未来視でメツが来るタイミングを予測しとけよ…。

 

224:プロトTS(天の聖杯)

あ、それはもうやってある。メツが来るまでは2週間の猶予がある。

 

225:名無しの転生者

>>224ニ週間しかないやん。

 

226:プロトTS(天の聖杯)

ラウラ達にも一応言ってあるから多分問題なし。

 

227:博識ゾロアーク

>>226それは未来視の内容と未来視自体のことのどっちを言ったんだ?

 

228:プロトTS(天の聖杯)

>>227かなりぼかして、「二週間が経つ前には、一旦戻ってきてね。」みたいなことを言いましたね。

 

229:名無しの転生者

未来視のことは伝えてないのか。

 

230:名無しの転生者

伝えてもいいのでは?

 

231:プロトTS(天の聖杯)

何か別に伝えなくてもいいかなって…。

 

232:名無しの転生者

>>231(・Д・?)ナゼ?

 

233:名無しの転生者

>>231絶対伝えといたほうがいいと思うんだけど…?

 

234:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

まぁいいじゃないですか。

 

235:名無しの転生者

>>233(よく)ないです。

 

236:名無しの転生者

てか、二週間後までは視れるんだな。

 

237:博識ゾロアーク

少し先の未来しか視られないとか言ってなかったか?

 

238:プロトTS(天の聖杯)

>>237そのはずなんですけどね。そう考えたら、なんかちょっと怖くなってきました。

 

239:名無しの転生者

こっちまで怖くなってきたわ。

 

240:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

別に害はないので安心してくださーい。それよりも、何かしてほしいこととかありますか〜?

 

241:名無しの転生者

急に言われても…。

 

242:名無しの転生者

お料理配信やって。

 

243:博識ゾロアーク

>>240武器の強化とかのほうを優先しとけよ? てか、なんかふわふわした喋り方だな…。酔ってんのか?

 

244:プロトTS(天の聖杯)

>>243酔ってないですよ。んじゃコアチップ買ってきまーす。

 

245:名無しの転生者

そのうち歌配信とかもやってほしい。

 

246:名無しの転生者

>>245弾き語り的な?

 

247:名無しの転生者

>>246いいなそれ。

 

248:プロトTS(天の聖杯)

弾き語りかぁ…イーラ編が終わったらいつかしたいな。

 

249:名無しの転生者

>>248待ってるわ。

 

250:博識ゾロアーク

料理配信に弾き語り配信か…。他にも何かあるか…?

 

251:名無しの転生者

>>250ゲーム実況とか。

 

252:名無しの転生者

>>251YouTuberかな?

 

 

 

 

 

 

んー…結構、意識と思考が別々になってきたかな? これで一人(この体)から二人になれたら(分裂できたら)いいんだけど…。ほら、独りなら辛いことも二人なら大丈夫って言うし! 早くミデンちゃんとお話したいなぁ〜。『掲示板』は意識が別れてきてから使いづらくなっちゃったんだよねぇ。あ、でもロゴスとプネウマ─今はメツとヒカリだっけ?─は別にいいかな。破壊しかしてない弟と、自分の力を過信している節がある妹なんて…。あ、ミデンちゃんが視たがってるから、未来を視せてあげないと。…えい。

 

 

 

 

ガーゴイル・デバイスによる襲撃を受ける王都アウルリウム。

 

逃げ遅れて瓦礫に潰される子ども達。

 

燃えている近くの店。壊れていく民家。

 

イーラの封印球を手に取るメツ。

 

 

…きついな、この未来は。…絶対に変えてみせる。

 

 

 

一週間後

 

 

 

 

 

 

300:名無しの転生者

誰がなんと言おうとワイはミクマリちゃんを推す!

 

301:名無しの転生者

>>300セオリはどうしたぁ?!

 

302:名無しの転生者

>>300セオリとミクマリはセットだルルォ?!

 

303:名無しの転生者

は? ホタルが一番可愛いに決まっとるやん。

 

304:名無しの転生者

>>303ホタルは男の娘だぞ?

 

305:名無しの転生者

>>304そんなこたぁ、百も承知だぁ!

 

306:名無しの転生者

>>305ヴァンダムさんを汚すな。

 

307:名無しの転生者

ゾロアークニキはどのブレイドが好き?

 

308:博識ゾロアーク

>>307カサネ。

 

【画像】

【画像】

【画像】

【画像】

【画像】

【画像】

【画像】

【画像】

 

309:名無しの転生者

>>308わかるマァァァァァアン!!!

 

310:名無しの転生者

>>308クッソかわいいぃぃぃぃぃぃぃい⤴!!

 

311:名無しの転生者

>>308画像の多さからゾロアークニキがマジでカサネが好きなことが伝わってくる…。

 

312:名無しの転生者

カサネちゃんが付けてるのって狐のお面?

 

313:名無しの転生者

>>312せやで。

 

314:博識ゾロアーク

じゃあカサネの解説といこうか。

 

まず、見た目からいくぞ。パッと見可憐な少女に見えるだろうが、四肢を繋ぎ止めておくような釘・その四肢を覆い尽くす包帯・鋭く攻撃的な爪・狐面など、和風なホラーをどこか連想させるものが多い。俺はこういうのめっちゃタイプ。あ、ポケモンのタイプのことじゃないぞ。とにかく、守ってあげたい。ていうか一生守るので結婚してください。
 
彼女の性格は底抜けに明るくポジティブで、自身のドライバーや仲間のために運勢を占なうほどである。だが、彼女の周りは突然の不幸がほぼ確定で起こる。前兆は狐面がカタカタと揺れること。専用のフィールドスキル、『ラッキーガール(意味深)』になっているほど。しかも、『カサネ専用の能力』ではなく、『カサネ専用の呪い』と書かれている。
ゲーム的な性能だと、ロールは防御で属性は闇。武器はハンマーであり、エンゲージしているとHP15%upの補正を受ける。オススメはジークだな。ちなみに、カサネの前のドライバーはモンスターに飲み込まれて死亡しているぞ。ジークも不運だが、死ぬことはないだろう。ていうか思ったんだが、ジークとカサネの組み合わせってサイカの負担が4倍ぐらいになりそうだよな。

 

315:名無しの転生者

>>314何も言ってないのに解説始めてるし、オタク特有の早口ってレベルじゃないんですが。

 

316:名無しの転生者

何一つとして聞き取れなかったが、ゾロアークニキはカサネちゃんに惚れ込んでるな。

 

317:名無しの転生者

ゾロアークは化け狐ポケモン。カサネちゃんが付けてるお面も狐。つまりそういうことか。

 

318:名無しの転生者

>>317閃いた。

 

319:名無しの転生者

>>318通報した。

 

320:名無しの転生者

>>318( 'ω')<あ、警察ですか?

 

321:名無しの転生者

( ゚д゚)ハッ!!つ┫壁

 

322:プロトTS(天の聖杯)

>>321開けろ! デトロイト市警だ!

 

323:名無しの転生者

>>321デトロ! 開けろイト市警だ!

 

324:名無しの転生者

>>321開けろ! 死刑だ!

 

325:博識ゾロアーク

てかイッチ戻ってきてるじゃないか。

 

326:名無しの転生者

全力でふざけてるし。

 

327:名無しの転生者

状況説明よろしく。

 

328:プロトTS(天の聖杯)

状況説明……といっても、まだ何にも起きてないんだが?

 

329:名無しの転生者

>>328後一週間あるしな。

 

330:名無しの転生者

イッチはどのブレイドが好き?

 

331:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

>>330カスミちゃんですかね〜。

 

332:プロトTS(天の聖杯)

>>330ミノチさんだな。…ん?

 

333:名無しの転生者

…?

 

334:名無しの転生者

…んー?

 

335:博識ゾロアーク

単なるなりすましなのか……??

 

336:名無しの転生者

え、いや誰だよ。

 

337:名無しの転生者

おーい、イッチー!

 

338:プロトTS(天の聖杯)

 

339:名無しの転生者

>>338処理が追いついていない…!

 

340:プロトTS(天の聖杯)

ちょっと落ちる。

 

341:プロトTS(天の聖杯)
 
μηδέν
マスターブレイド『アヤメ』

では、私も〜。

 

342:名無しの転生者

>>341お前!誰や!

 

343:名無しの転生者

>>341待てぇーい! ルパーーン!!

 

344:名無しの転生者

…なぁ。

 

345:名無しの転生者

>>344ん?

 

346:名無しの転生者

>>344なんや。

 

347:名無しの転生者

たまにイッチの口調が丁寧になってたりしたのってさ、イッチになりすました二人目がいたってことでいいのか?

 

348:名無しの転生者

>>347多分恐らくきっとそうなんじゃないかな…?

 

349:名無しの転生者

こういうときは…教えてゾロアークニキー!

 

350:名無しの転生者

…。

 

351:名無しの転生者

・・・。

 

352:名無しの転生者

(´・ω・`)…マダ?

 

353:博識ゾロアーク

悪い、ちょっと思考の海に溺れていた。

 

354:名無しの転生者

>>353溺れてたんか…(困惑)

 

355:名無しの転生者

で、結果は?

 

356:博識ゾロアーク

なりすましとは違うのではないか?というのが俺の考えだ。

 

357:名無しの転生者

>>356なりすましじゃないなら何なんや。

 

358:博識ゾロアーク

>>357まだ確実な事は分からないが、単なるなりすましではなくもっと複雑な何か……。そうだな…例えば、ホムラとヒカリのような二重人格だとか。

 

359:名無しの転生者

>>358そないなことがありえるんか?!

 

360:名無しの転生者

…いや、でもありえなくはないのでは?

 

361:名無しの転生者

確かに、なりすましならわざわざ口調を変えたりはしないよなぁ。

 

362:博識ゾロアーク

いままでも何度かイッチは、無意識や無自覚で普段と違う話し方をしていることはなかったか? 俺はあのギリシャ語の『ありがとう』はかなり怪しいとおもっている。

 

363:名無しの転生者

言われてみれば…。

 

364:名無しの転生者

あったような、なかったような。

 

365:名無しの転生者

>>362一週間前もなんか喋り方違った気がする。

 

366:博識ゾロアーク

あの時は確か、「無意識で言った。」と言っていただろう? それはつまり、『言った』ということなんだ。なりすましが代わりに言ったのなら、「俺じゃないけど?」の一言でもあっておかしくないはずだ。

 

367:名無しの転生者

>>366それがないってことは…?

 

368:名無しの転生者

>>367なりすましの可能性は低いってことだろ。

 

369:博識ゾロアーク

本人に聞けたらいいんだが…。

 

 

 

 

 

 

え? いや…え? 何? どういうこと?! え、俺今どうなってるんだ?!

 

「好きなブレイドは?」と聞かれて

俺は、ミノチさん
 
私はカスミちゃん
       って言ったんだ。
……え? 何コレ? あ、ごめーん。思考がまだ完璧に別れてるわけじゃないんだ〜。

 

()()()()()()()()

 

まぁそのうちちゃんと話すから、それまでは…特に気にしないことにするか。じゃあ私は寝るねー、おやすみー。はいはい、おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

395:プロトTS(天の聖杯)

ただいま。

 

396:名無しの転生者

おかえり。

 

397:名無しの転生者

イッチ大丈夫か?

 

398:プロトTS(天の聖杯)

>>397大丈夫だ。問題ない。

 

399:名無しの転生者

>>398大人しく一番いいのを頼んどけ。

 

400:博識ゾロアーク

で、結局なんだったんだ?

 

401:プロトTS(天の聖杯)

>>400よくわかんないですけど、気にしないことにしました。

 

402:名無しの転生者

えぇ....(困惑)

 

403:名無しの転生者

いいんか…それで…。

 

404:博識ゾロアーク

本当に二重人格なのか…? そうだとして本人は気がつかないものなのか…?

 

405:名無しの転生者

天の聖杯ってなんでもありだな、ほんと。

 

406:名無しの転生者

オモシロクナッテキタナ…(°∀°)/

 

407:名無しの転生者

>>406かなり狂気を感じた。

 

408:博識ゾロアーク

……いや、まさかな。

 

 

 




投稿が遅れたのは私の責任だ。

だが、私は謝らない( ー`дー´)キリッ


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イーラ編Part7

 

537:プロトTS(天の聖杯)

ヤバいヤバいヤバい! 

 

538:名無しの転生者

>>537どうしたどうしたどうした?

 

539:名無しの転生者

>>537襲撃か?!

 

540:プロトTS(天の聖杯)

ガーゴイルいっぱいきたァ!!

 

541:博識ゾロアーク

>>540一旦落ち着け。

 

542:プロトTS(天の聖杯)

 

ライブ配信を開始しました

 

543:名無しの転生者

うわぁ…燃えてる…。

 

544:名無しの転生者

未来視でわかってた割には慌てすぎじゃね?

 

545:プロトTS(天の聖杯)

>>544知ってても怖いことってあるとおもいます!!!!

 

546:博識ゾロアーク

否定はしない。

 

547:名無しの転生者

>>546同じく。

 

548:名無しの転生者

これがメツの襲撃なんか?

 

549:博識ゾロアーク

>>548そうだ。この襲撃で王都はかなりの被害を受ける。そして、巨神獣イーラの封印球がメツに奪われる。

 

550:名無しの転生者

それってヤバいのでは?

 

551:プロトTS(天の聖杯)

>>550ヤバいとかじゃない。もう攻め込まれた時点で既に敗北していると言ってもいい。

 

 

 

 

 

 

「くっ…! 数が多いな…!」

 

どうしてそこまでミデンちゃんは頑張れるの? この国はいつか無くなるのに。

 

「それは『今』を諦める理由にはならないし、俺は多くの人を救うと決めている!」

 

『誰と話してんの?』『ガーゴイルって意外とデカイんだな…。』

 

やっぱり、未来は変えられると思ってる?

 

「それは俺達次第だな。だが、少なくとも俺は変えるつもりでいる!」

 

そうなんだね。かっこいい。大好き。

 

「てかガーゴイル多すぎ!」

 

()がもしデバイスを操作できていたら…いや、私がデバイスを扱えたりはしないんだ。私は『試作品』だから。

 

「ラウラ達は…あっちで戦ってるのか! …そうだ! ミルトとサタヒコは?!」

 

『さっきいなかった?』『イーラ軍の方にいるんじゃないか?』

 

「確かにそうだな! イーラ軍なら多分大丈夫かな!」

 

でも、今は私がどんな存在だとかは関係ない(どうでもいい)

 

「モナドバスター!」

 

私は()()()()()()()()()に絶望して、一度諦めた。でも、ミデンちゃんは違う。ミデンちゃんは最初から、未来は変えることができると信じている。諦めてなんかいない。

 

それなら、私も頑張ってみようかな。

 

「ああ、二人で一緒に戦えることを願っている。…てか思考への干渉は控えてくれると助かるんだけど。」

 

いや、マジで。そのせいで、君の存在に気づくのにかなり時間が掛かったんだけど?

 

ガキンッ!!

 

「空気読めや! ガーゴイル!」

 

ごめんね。ちゃんと切り離すから待っててね。

 

「それどんくらい掛かる? てか名前は?」

 

半年は掛かる…かなぁ?

 

「ウッソだろお前。で、君の名前は?」

 

私はアヤメ。マスターブレイド『アヤメ』だよ。

 

「それじゃあ、これからもよろしく。アヤメ。」

 

うん、よろしく。

 

 

 

 

 

 

一体のブレイドが王宮の前にいる。

 

そのブレイドはメツ。

 

彼は振り返った。

 

「よぉ、相棒。お初だな。」

 

その視線の先にはヒカリとアデル、そしてその仲間達がいる。

 

「メツ…。」

「あれが天の聖杯─メツか。」

「凄まじい気迫だな。同じブレイドとして恐怖さえ覚えるよ。」

「同感ね。」

 

ユーゴのブレイド、ワダツミとカグツチはその格の違いを感じているのだろう。

 

「これまでとやり方が随分違うのね。何が目的? 戯れだとしたら趣味が悪すぎるわよ。」

「飽きたのさ。」

「飽きた?」

「セイレーンを使ってただ沈めるだけじゃつまらねぇ。燃え盛る業火に包まれながら、人間どもが踊り死ぬ様を見たくなってな。」

 

もしこれが同調したドライバーの影響であるとしたら、その人は一体どんな考え方をしているのだろう。

 

「どういうこと?!」

「あれさ─」

 

メツは巨神獣イーラの封印球が置いてある台座を見上げる。

 

「この巨神獣がどういうもんかは俺もよぉく知っている。…ならさ。その真の姿をさらけ出してみるのも面白ぇかもってな。」

「貴様! まさか…!」

 

この巨神獣、『イーラ』はかつてアルストで猛威を振るっていた。それは他の巨神獣を簡単に消滅させられるほどに。

 

「俺が行使する(デバイス)一体一体には、大型の巨神獣に匹敵するエーテルエネルギーが蓄えられている。…そんな(デバイス)が1万。イーラのコアに取りつき、そのエネルギーを一斉に流し込んだら?」

 

そして静かに武器をとり出した。

 

「あまりに凄すぎて踊ってる暇はねぇかもなぁ。」

「くっ…!」

「止めたいだろ? いいぜ? 止めさせてやる。さぁ、かかってこいよ!」

 

 

 

 

 

 

575:プロトTS(天の聖杯)

「てめぇ! ガーゴイルゥ!コラァ!」

 

576:名無しの転生者

>>575ヤンキーかよ。

 

577:名無しの転生者

イッチ元ヤン疑惑。

 

578:名無しの転生者

>>577ねーよ。

 

579:名無しの転生者

てか配信には未来視と因果律予測は映らないんだな。

 

580:名無しの転生者

>>579視たかったんだけどな。

 

581:博識ゾロアーク

俺らが視たところで理解できないだろう。…視てみたいとは思うが。

 

582:名無しの転生者

はい! 質問です!

 

583:名無しの転生者

>>582どうしましたか?

 

584:博識ゾロアーク

>>582なんだ?

 

585:名無しの転生者

>>582何かね? ワトソンくん?

 

586:名無しの転生者

結局、イッチって二重人格でいいの?

 

587:プロトTS(天の聖杯)

>>586二重人格…? 若干違う気がするな。

 

588:博識ゾロアーク

そこら辺、詳しく教えてくれないか?

 

589:名無しの転生者

気になるねぇ。

 

590:マスターブレイド黒白(アヤメ)

今ミデンちゃんはガーゴイル相手で忙しいから、私が代わりに説明しますね〜。

 

591:博識ゾロアーク

>>590…君が、イッチのもう一つの人格か?

 

592:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>591そうですよ。こうやってちゃんと紹介するのは初めてですね。

では改めまして。私はアヤメ、このアルストで生まれたマスターブレイドです。

 

593:名無しの転生者

( ゚д゚)ポカーン

 

594:名無しの転生者

ウェッ?!

 

595:名無しの転生者

…よ、よろしく?

 

596:博識ゾロアーク

そうか、アヤメちゃんか。よろしくな。じゃあ早速なんだが─

 

597:名無しの転生者

>>596いや、ちょっと待てェい!

 

598:名無しの転生者

>>596「そうか、アヤメちゃんか。」、じゃねーよ!

 

599:博識ゾロアーク

(無視するか…。)早速なんだが、イッチとの出逢いだったり、二重人格─とは少し違うがそんな感じ─になった経緯だったりを教えてくれると嬉しいんだが…。

 

600:名無しの転生者

>>599無視すんなやぁ!

 

601:マスターブレイド黒白(アヤメ)

出逢いと経緯ですか。長くなりますけど、いいですよね?

 

602:博識ゾロアーク

>>601構わない。

 

603:マスターブレイド黒白(アヤメ)

ではお言葉に甘えさせていただきますー。

 

604:名無しの転生者

ゾロアークニキすげぇな…。

 

605:名無しの転生者

尊敬できる。

 

606:マスターブレイド黒白(アヤメ)

私は昔、この世界が無くなる未来を視ました。とても悲惨な光景でした。いつかきっとこうなるんだ、と絶望しました。

 

"こんな世界を私が生きていくことはできない。辛すぎる。"心が弱くそう思った私は、私自身とこの世界を放棄しました。そして私は、『私の代わりに生きていく存在』を『ゲート』に願いました。それがあなた達もよく知る、ミデンちゃんでした。

 

607:プロトTS(天の聖杯)

「ガーゴイルの数が減ってきたな…。」

 

608:マスターブレイド黒白(アヤメ)

メツがゲートの力を使ったことで、私は意識を取り戻す事になりました。ですが、まだ私の思考は鮮明なものではありませんでした。その時には既にミデンちゃんは色んなことを体験していました。その記憶は美しいと思いました。

 

私はこんなに美しい世界を諦めているのか?

 

未来は変えられないのか?

 

そんな想いは日に日に強くなっていきました。もしかしたら未来は変わるのかもしれないと私は思っていました。でも、ミデンちゃんは『未来は変わる』ではなく、『未来を変える』という考え方でした。

 

609:プロトTS(天の聖杯)

現在進行形でな!

 

610:マスターブレイド黒白(アヤメ)

その考え方に惚れました。

 

611:名無しの転生者

…ん?

 

612:名無しの転生者

おっとぉ•́ω•̀)???

 

613:博識ゾロアーク

あー…そういう感じかぁ…。

 

614:マスターブレイド黒白(アヤメ)

そして私は生まれた意味を理解しました。ミデンちゃんのために生きる、と。…ついでにこの世界を諦めずに、未来は変えられると信じてみようと思いました。

 

615:名無しの転生者

ここにキマシタワーを建てよう。

 

616:名無しの転生者

┌(┌'ω')┐ユリィ…

 

617:名無しの転生者

>>616そんな『ホモォ…』みたいなのあるんか…(困惑)

 

618:名無しの転生者

>>614ついでで世界を救うとは。

 

619:博識ゾロアーク

あー…つまりあれか。イッチと共に生きる為に自分の意識を分けたってことか?

 

620:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>619そうです。今の私にとってミデンちゃんは、『私と一緒に生きていく存在』ですね。

 

621:名無しの転生者

不思議な関係だ…。

 

622:博識ゾロアーク

なるほど…。ある意味、ドライバーとブレイドのような関係性か。

 

623:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>622いいですねそれ。

 

624:プロトTS(天の聖杯)

「ガーゴイルはまだいるのか! っ! 危ない!」

 

バンバンバンバン!

 

「大丈夫?!」

「あ、ありがとう!」

「一人であっちまで行ける?」

「うん!」

 

この世界の子どもは逞しいな…。

 

625:名無しの転生者

ないすぅ!

 

626:博識ゾロアーク

咄嗟のモナドバレットで子どもに落ちていく瓦礫を弾き飛ばしたのか…。凄いな。

 

627:名無しの転生者

とても人間技とは思え…人間じゃなかったわ。

 

628:マスターブレイド黒白(アヤメ)

じゃあ皆さん、私はミデンちゃんのサポートに戻ります。これからもよろしくお願いします。

 

629:名無しの転生者

>>628よろしくです。

 

630:名無しの転生者

>>628よろしくお願いしマース。

 

631:名無しの転生者

誰も言わないから言うけど、『ゲート』って凄いよな。

 

632:名無しの転生者

>>631魂ごと引っ張ってきたわけだしなぁ。

 

633:博識ゾロアーク

オリジナルはアヤメちゃんの方だったか…。

 

634:名無しの転生者

>>633てか初対面にちゃん付けはキ…やめた方がいいんじゃね?

 

635:博識ゾロアーク

おい今『キモい』って言おうとしたろ?!

 

636:名無しの転生者

>>635気のせいじゃないっスかね?(すっとぼけ)

 


 

というわけで、マスターブレイド『黒白(アヤメ)』ちゃんです。

 

簡単に言うと、心が弱かったので『試しに未来を視たら予想以上に悲惨だった。辛すぎて無理。放棄しよ。私の代わりによろしくー。』となっていたブレイド。

 



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イーラ編Part8

 

685:プロトTS(天の聖杯)

もうバチバチにやってるじゃないか!

 

686:名無しの転生者

イッチも加勢するんや!

 

687:名無しの転生者

メツモナドかっこいいなぁ。

 

688:名無しの転生者

>>687わかる。

 

689:博識ゾロアーク

で、行くのか?

 

690:プロトTS(天の聖杯)

>>689様子を見てから不意打ちします。

 

691:名無しの転生者

>>690はたして、メツに不意打ちは通るのか…?

 

692:プロトTS(天の聖杯)

>>691分からん。けど、一応この門からチャンスは狙う。

 

「これまでお前ら人間を見てきて確信したことがある。人間ってのは死にたがりだよなぁ。涼しい顔して殺し合い、自滅への道をひた走りやがる。」

 

 

 

 

 

 

「神から与えられたその命を、無駄にすることにかけちゃあもう天才的だ。どんな生物だって敵いやしねぇ。」

 

否定はできないかもしれない。

 

「メツ…─」

「いや─いらないんだろうな、最初っから。」

 

…。

 

「ならさ…俺はその背中をちょっと押してやるために、粋な神が遣わした存在。そうは思わねぇか?」

 

これ…マルベーニの影響っていうか考えみたいなのを、強く受けたせいでこうなったんだとしたら…。

 

「ちょっと許せないかなぁ…。」

「やっぱり来てたか、姉貴。」

 

あ、バレてた。

 

「気づかれてたか…。」

「倒されるガーゴイルの数が多かったからな。で、アンタはどうだ? ()()は何のためにこの世界に存在していると思う?」

「そういう質問を()にするんですか? そうですね…少なくとも私は、自分が世界を壊すために存在してるとは思いません。」

 

ちょ、アヤメ?! 勝手に答えるなよ!

 

「ですが、その考えが一つの答えであるということについては理解します。まぁ、理解するだけで納得と共感はしませんが。」

 

それは…そう。

 

「それも悪かねぇな。じゃ、俺は行くぜ。」

「っ、待てっ!」

 

ってまた、ガーゴイルかよっ!

 

「そいつらと遊んでてくれ。あれはこの俺がいただく。」

 

 

 

 

 

 

726:名無しの転生者

なぁ…やっぱ丸紅の野郎シメようぜ?

 

727:博識ゾロアーク

>>726まぁ落ち着け。

 

728:名無しの転生者

マルベーニころすも。

 

729:博識ゾロアーク

>>728だから落ち着けと言っている。今殺したところで意味は無いだろう。

 

730:プロトTS(天の聖杯)

ガーゴイルゥァア゛ー!!

 

731:名無しの転生者

なんだ、これがカオスか。

 

732:名無しの転生者

>>730ガーゴイルと戦いすぎておかしくなってるじゃあないか。

 

733:プロトTS(天の聖杯)

 

「ガーゴイルは俺がなんとかする!」

 

セイリュウ早く来てぇぇ〜!

 

734:名無しの転生者

言ってること真逆で草

 

735:名無しの転生者

視点がすっごい動いてて酔いそう。

 

736:名無しの転生者

さすがだぞ! 回避タンクの 役割を ばっちり わかって いるんだな!

 

737:名無しの転生者

>>733堂々と『俺』って言ってるんですがそれは。

 

738:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>737戦いの時にそんなこと意識してはいられませんよ。

 

739:名無しの転生者

それもそうか。

 

740:博識ゾロアーク

>>736なんかホップみたいなやついたんだが。

 

741:プロトTS(天の聖杯)

これ結構きついんすけど? いっ…!

 

742:名無しの転生者

大丈夫か?

 

743:プロトTS(天の聖杯)

>>742まだ余裕だ。

 

744:マスターブレイド黒白(アヤメ)

無理しちゃダメだよ!ミデンちゃん!

 

745:プロトTS(天の聖杯)

安心しろアヤメ、俺は死なない。

 

746:名無しの転生者

>>744普段の敬語キャラどうしたんですか…?

 

747:名無しの転生者

>>744>>745尊いとかよりも死亡フラグ要素の方が強いなぁ。

 

748:名無しの転生者

>>745あかんそれ死亡フラグや。

 

749:博識ゾロアーク

>>748いや、台詞が照井竜(死なない男)と同じだから生存フラグだ。

 

750:名無しの転生者

照井竜、ここに散る…!(大嘘)

 

751:プロトTS(天の聖杯)

 

「バレット! からのバスター!」

 

アーツに警戒しながら飛んでるから大丈夫だとは思うけど…。まぁヤバそうだったらすぐに引くから心配すんな。

 

あ、やっとセイリュウ来たよ…。

 

てか封印球取られるじゃん?!

 

752:名無しの転生者

イッチ! 何をやっているんだ?!

 

753:名無しの転生者

これは封印球持ってかれるか?

 

754:名無しの転生者

>>753その封印球、王に返しなさい。

 

755:プロトTS(天の聖杯)

 

「じーさん!」

「乗れ! 奴を追うぞ!」

「わかった!」

「ガーゴイルは任せて! ほら、ヒカリも早く行きな!」

「言われなくても行くわよ!」

 

俺はいつまでガーゴイルと戦ってればいいんだ…?

 

756:名無しの転生者

>>755全部倒すまで。

 

757:博識ゾロアーク

辛いと思うが、終わりは存在するからな。イッチとアヤメちゃんで協力すれば必ずできるさ。

 

758:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>757嬉しいこと言ってくれますね。

 

759:プロトTS(天の聖杯)

>>757嬉しいこと言ってくれるじゃん?

 

760:名無しの転生者

あ、なんか今のホムラとヒカリみたいだな。

 

761:名無しの転生者

(「・ω・)「<それな

 

762:プロトTS(天の聖杯)

中身別人だから、ホムラ/ヒカリとはだいぶ違うけどな。

 

 

 

 

 

 

セイリュウの背に乗り飛行しているアデル・ヒカリと、ラウラ・シン。

 

「あそこ、メツが!」

「遅ぇなぁ。こいつはいただいていくぜ。」

「メツ─!」

「いいね、その顔。」

 

ラウラに対しそう言うと、メツは少しだけ考えた後にこう言った。

 

「よし! 決めた。」

「─?」

「この国を消滅させるのはしばらく待ってやる。こいつを取り返したかったら、巨神獣のコアまで来い。その時に決着だ。」

「ふざけてるの?!」

「別に? 退屈しのぎだよ。ただの。」

「くっ…!」

「じゃあな。相棒!」

 

そう言い台から落ちるメツにセイリュウは火球を放つが、メツに着弾する寸前にガーゴイル・デバイスに掴まり回避した。

 

「待ってるぜ!」

 

 

 

 

 

 

メツに逃げられ、王宮の前へと戻ってきたラウラ達。

 

「すまん…。逃したわ。」

「いや助かったよ、じーさん。」

「一つ貸しじゃな。」

 

セイリュウはシンの方へ、首を曲げて見る。

 

「80年ぶりじゃな…シン。」

「俺のことを?」

「オルネラとよくワシの背に乗ってな、あちこち巡らされたもんじゃ。」

「オルネラって─あの写真の?」

「そういえばミデンのやつもいたのぅ。」

「やつって言い方はやめてほしいんですけど?」

 

白く輝く翼を羽ばたかせながら、一体のブレイドがその場へ降り立った。

 

「それで、今はラウラがシンのドライバーね。」

「ラウラです。シンとは17年前に。」

「そうか──。良いドライバーと巡り会ったのぉ…シン。」

 

─それな。オルネラさんもいい人だけどね。─

 

─私は記憶でしか知らないけど、ホントに優しい人だねオルネラさんは。─

 

「じーさん、復興の邪魔になる。ここは兵士達に任せ、移動しないか?」

「うむ…そうするかの。イーラの胎はどうじゃ?」

「ああ、良さそうだな。」

「イーラの胎…?」

 

巨神獣イーラには、王都の裏門から行くことのできる場所が存在する。

 

昇降機を使い、降ると巨神獣の胎へとたどり着く。

 

「わしゃ、先に行っとるぞ。」

「そうしてくれ。僕達は、陛下に報告をしてから向かう。」

「…アデル。」

「何かな?」

「それ()も付いて行った方がいいか?」

「勿論だ。」

 

─デスヨネー。─

 

 

 

 

 

 

こういうお堅いところはあんまり好きじゃないんだけど…そうも言ってられないか。

 

「何が抵抗軍だ。メツの侵入を許した挙句、結局! 封印まで奪われたではないか!」

 

いきなりなんなん、この顎。

 

─ゼッタって言うらしいよ。イーラ王の弟で、妾腹であるアデルの事をあんまり良く思ってないみたい。─

 

典型的な嫌な奴か。

 

「返す言葉もございません。」

「アデル…!」

「ふん…。陛下、これは重大な失態です。アデル達抵抗軍に対し、すぐにでも国民が納得する処断を。」

 

こいつ…!

 

「陛下!」

「……確かにそうかもしれんな。」

 

え? マジで?

 

「陛下…?!」

 

ああ、ユーゴさんも驚いて反応しちゃったじゃん。

 

「ちょっと待って! アデルはこの王都を守ろうとして──」

「だまれ! 陛下のお言葉に口を挟むな!」

(#^ω^)

 

「おい、落ち着けミデン。今はまずい。」

「…そう、ですね。すみませんミノチさん。」

 

「そなたはどうなのだ、ゼッタ。」

「今、何と?」

「そなたはどうなのだと聞いた。」

「そ、それはどういう…─」

 

話がわかる国王なのか?

 

「抵抗軍を指揮するアデルを処断するのであれば…当然、イーラ軍を指揮するそなたも同じであろう。」

 

あ、この人はいい人だぞ。

 

─私もそう思うよ。─

 

「な、何をおっしゃいます陛下。メツを取り逃がしたのは前線にいたアデルですぞ。」

「我が軍がおれば、取り逃がさなかったと? では我が軍はその時どこに?」

「わ、我が軍は国民の生命を守護することを第一と考え、市街で避難誘導にあたっておりました。」

 

避難誘導自体を悪い事とは言わないけどさぁ…。

 

「我が国の危急に駆けつけてくれた抵抗軍・ユーゴ皇帝陛下のスペルビア軍が、命を()して戦っておるのにか?」

 

スペルビア軍どころか、皇帝陛下自ら最前線で戦ってるんだよな。

 

「そ、それは…。」

「かような事態、我が軍こそ先んじてメツと戦うべきではなかったか─」

「…。」

「責めておるのではない、ゼッタよ。お主も見たであろう、あのメツとアデル達の戦いを。」

「は、はい…。」

「どうであった?」

「どうと言われましても…。あれは人智を超えた戦い…表現のしようがありません。」

 

それはそう。

 

「そうだ、ゼッタ。」

「…?」

「あれは我々が知る戦いではない。あの戦いを見て、朕は確信をした。どう足掻いても我らではメツに太刀打ちできぬ、と。」

「なっ…!」

 

確かに、一般兵が何人いようとメツの前では戦力外だからな。

 

「アデル達が成し遂げられぬことを、どうして我が軍ができようか。」

「陛下…!」

「ユーゴ皇帝陛下。愚弟が失礼を申しました。今や、我が軍の存立は風前の灯火。抵抗軍は最後の希望の光。天の聖杯を滅するため、再度ご助力頂けないだろうか?」

 

…ゼッタちゃんと頭下げられるじゃん。

 

─アデルに対しては本当に無理なんだろうね…。─

 

「元よりそのつもりでここに参ったのです。そうですよね、アデル王子。」

「ああ。陛下。このアデル・オルドー、命に代えても祖国の未来を護り抜く所存です。」

「…。」

 

今の頷き方すっごい『王』って感じしたわ。

 

─わかる。─

 

「…ところで、ラウラ殿と言ったかな?」

「えっ、私?! は、はい!」

「そなたの働きも見事であった。」

「いえ…。」

 

…これ俺、なんか言われたりしないよね? 大丈夫だよね?

 

─あれだけ派手にガーゴイルと戦っておいて、何にもないってことは絶対にないよ? 後で何か言われるでしょ。─

 

マジかぁ…。

 

「聞けば、騎士でも兵士でもないと言う。」

「はい。ここからは遠い辺境の村の出です。今はさる傭兵団に属しています。」

「やはりそうであったか…。ラウラ殿、市井の臣であるそなたの働きに応えたい。」

 

市井の臣ってどういう意味だっけ?

 

─庶民って意味だよ。…ねぇ、なんで私が知ってるのにミデンちゃんは忘れてるの?─

 

…。

 

「我が国の騎士の称号、受けてはもらえないだろうか。」

「私に、騎士の称号を?!」

「おお! それは良いですね。」

「とんでもない! 私なんか─」

「なーに、称号なんてただの飾りさ。僕を見ればわかるだろう?」

「それに、あなたの憂いも一つ減ると思いますよ。」

 

そういや、シンのコアクリスタルはゴウトが盗んだやつだもんな。

 

「ラウラ殿、朕の勝手でそなたを利用させて欲しい。今、国民はメツという巨大な影─暗き絶望に包まれている。その絶望の中に花を一輪咲かせて欲しいのだ。」

 

─…絶望、か。─

 

心配すんな、希望は未来にあるから。

 

「どうしよう…。」

 

…シンとラウラはやっぱ、通じ合ってる感あるわ。

 

「わかりました。お受けいたします。」

「よくぞ言ってくれた。ラウラ殿の叙勲式は後日、王宮前広場にて執り行う。」

 

よし、話は纏まったな! 俺は戻らせてもら─

 

ガシッ

 

ミ、ミノチさん?

 


 

 

(また)投稿が遅れたのは、ゴルゴムの乾巧に憑依したエボルトが変身するディケイドって奴の仕業なんだ。

 

 

…ポケモンやってました。すみません。

 



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イーラ編Part9

 

色々と詰め込みすぎて大変なことになった。

 

今回で一気にクライマックスまでいきます。

 


 

 

 

「─ですので、メツの姉である私がそのような称号をお受けになることは致しかねます。」

 

 

 

 

 

 

802:プロトTS(天の聖杯)

長きに渡る交渉の末、俺は『黒姫』としての地位を手に入れるだけに留まった。

 

803:名無しの転生者

>>802お疲れ様です。

 

804:名無しの転生者

どうせ交渉したのはアヤメネキだろ?

 

805:プロトTS(天の聖杯)

>>804何か、言ったか?

 

806:名無しの転生者

ウ゛ェッ、マリモ!

 

807:博識ゾロアーク

というか、よく断れたな。

 

808:マスターブレイド黒白(アヤメ)

ゼッタを納得させるのは大変でしたよ。それにしても、『黒姫』ですか。

 

809:名無しの転生者

>>808その呼ばれ方に納得いってない感じ?

 

810:マスターブレイド黒白(アヤメ)

まさか。むしろよくここまで、ミデンちゃんにぴったりな二つ名を思いついたと思いまして。

 

811:名無しの転生者

(イッチの中身男だよな…?)

 

812:プロトTS(天の聖杯)

>>811アヤメはその事理解した上で言ってるから気にしなくていいよ。

 

813:名無しの転生者

マジか。

 

814:名無しの転生者

すげぇな…。

 

815:博識ゾロアーク

そうか。それでだ、この後の予定は?

 

816:名無しの転生者

>>815そうか、じゃねーよ!

 

817:プロトTS(天の聖杯)

とりあえず、アデル達とは一緒に行動します。

 

818:名無しの転生者

やっぱりメツは倒したい?

 

819:名無しの転生者

>>818倒したいし、なんならイーラ君もどうにかなんないかと考えてたりする。

 

820:名無しの転生者

原作ブレイクやっちゃえー。

 

821:名無しの転生者

イーラ君には可哀想な目に遭って欲しくないからな。

 

822:名無しの転生者

いや、メツとヒカリ両方のセイレーンから守るのは普通に考えてキツくないか?

 

823:プロトTS(天の聖杯)

>>822キツいっていうか無理だよ? 99%の確率でイーラ君沈むもん。

イーラ君は無理にしても、ミルトとサタヒコは守るから。…いや他の人も助けるよ?

 

んじゃ、俺は避難用シェルターの材料集めてくるから。

 

824:名無しの転生者

それサブクエスト?

 

825:博識ゾロアーク

『頑固者達のシェルター』…とかそんな感じのやつか。

 

826:名無しの転生者

じゃあラウラ達と一緒に行動するのね。

 

827:名無しの転生者

>>826やっとか。

 

 

 

◇◆

 

 

 

アレッタ駐屯地キャンプ

 

「ていうか、またシンと一緒になるとはな。」

「『また』、と言っても俺は覚えていないのだが。」

「…そうだった。」

「ねぇ、ミデン…ちゃん? さん?」

「好きな方でいいよ。」

「わかった。じゃあミデンちゃんって呼ぶね。それで、前のシンはどんな感じだったの? 今とは違ってたりした?」

「うーん、前のシンも今とそんなに変わってないんじゃないかな? 優しいところとか特に。」

「…そうか。」

(これは…照れてるのか? それとも昔の自分に興味はない? いまいち反応がわかりづらい…。けど、そういうとこも変わってないな。)

「ミデン様のドライバーってどんな方なんですか?」

「あ、それ私も気になってた!」

「……。」

(いや、無言でこっち向くの怖いよシン…。気になってるのはわかったから。─ミデンちゃん、なんて答える?─ どうすっかな…。)

「そーだな……、うーん…。私のドライバーは…。」

「……。」

「あー、なんて言うか…『自分自身』ってやつだな。」

「えっとー…?」

「どういうことですか?」

「…。」

「…ちょっと待てシン。そんな目で俺を見るな。ちゃんと説明するから。」

『俺』…?

今、『俺』って言ったね…。

言いましたね…。

「私にドライバーは存在しないんだ。マンイーターでもなければ、ブレイ…(そういえばまだいないのか。)…いやなんでもない。ま、とにかくドライバーはいない。仮にも天の聖杯なわけだし。」

「では、メツのようにドライバーから離れて行動しているわけではないのですね。」

「そゆこと。」

「(ドライバーを必要としない…? メツですら、生まれるためにドライバーは必要だったはずなのにか……?)……いや、だからこそドライバーは『自分自身』というわけか。」

「あ、わかってくれた?」

 

 

「こうしてまたミデンさんと共に戦えることになるなんて、思いもしませんでしたよ。」

「別に、さんは付けなくていいですよ。私もユーゴ皇帝陛下とこうして行動していることに驚いています。」

「気軽に『ユーゴ』と呼んでください。」

「…では、ユーゴさんと呼ばせていただきますね。そういえばこうして会うのは…一年ほど前の、帝都に現れたガーゴイルとの戦闘以来ですかね?」

「そうですね。その節はありがとうございました。」

「あ、いえ、あれは私がやりたくてやっていただけですし。」

「それでもです。…そういえば謝礼の件、考えていただけましたか?」

(そういえば次会ったときまでに考えておくって言っちゃってたな…。─何にするの、ミデンちゃん?─ うーん…。)

「あー……─…! また修理屋(ていうか改造屋)をスペルビアで開きたいと思っているのですが、そのための土地などが欲しいですね。てか、俺の店ってあれからどうなってんだろ…。

「カグツチ、すぐに手配を。」

「はい、ユーゴ様。」

「え、そんなに早くできるものなんです?!」

「君のことを知っている人は帝都だと多い。だから心配はしなくて大丈夫さ。」

「ワダツミさん……! そういうことじゃないんですけど…!」

 

 

「しっかし、ミデン。」

「ん? どしたのミノチさん?」

「お前意外としっかりしてるんだなと思ってな。」

「…それ、もしかして俺のこと馬鹿にしてる?」

「いや、ただ驚いていただけだ。」

「驚いてたって……俺だって、ちゃんとした言葉遣いは知ってるし。ミノチさんだってやろうと思えばできるでしょ?」

「それはそうだが…。にしたってあの変わりようには、別の人格がいるって言われても信じるレベルだぞ?」

「え゛。あ、いや、その………。」

「…え、おい、マジなのか?」

「ところで、ミノチさんの武器って俺のとちょっと似てるよね。だから見せてくれ。」

「おい待て、まだ話は─」

「また今度話すよ。ほら、俺のプロトモナドも銃の形に変形するんだよね。」

「…悪くはないな。だが、俺は片手で扱える銃の方が好きだな。」

「まぁ、確かに可変式ガンナイフ二丁とか実用性とロマンのいいとこ取りだもんな。」

「お? 分かるか、この良さが。」

「そりゃ勿論。俺も変形する武器はかっこいいと思うし。」

 

 

「ミノチと好きな武器の趣味が合うなんて意外だなぁ。」

「あの使いづらそうな武器ね…。」

「それを使えてるんだからミノチはすごいとは思わないかい?」

「まあ、すごいとは思うけど……。自分の姉があれだとちょっと複雑。」

 

 

 

 

 

 

グルルルルル…

 

…ん?

 

「ヴォルフか…。やるぞ、ラウラ。」

「うん! 私達ならいけるよね。」

 

─唐突に始まる戦闘ってやつだね〜。─

 

マジかぁ…。まぁ、このメンバーなら余裕なんだろうな。後ろで子ども二人を護っとくか。

 

「『(ウィング)』、未来視(ビジョン)。」

 

余裕を持ってヴォルフの群れを倒すラウラ達。

 

特に問題は…ないな。

 

もうこれも慣れたもんよ。…未来視はアヤメがいないと使えないけどな。

 

─感謝してね?─

 

…おう。いつもありがとう。

 

 

1、2分程度で戦闘が終了しました。さすがとしか言いようがない。

 

「さて…今日の食事当番は俺だが、何か要望はあるか?」

 

要望かぁ…。

 

「お肉!」

「分かった野菜にしよう。」

「ちょっと!」

 

ヒカリェェエ…。

 

─妹がこれぇ…?─

 

まぁそう言ってやるな。…てか何? アヤメはヒカリのこと嫌いなの?

 

─嫌いじゃないけど…。なんかちょっと苦手っていうかなんというか…。─

 

うーむ…。

 

─好きになる努力はしたいと思ってるから…ね?─

 

今はそれでいいか。

 

 

 

◇◆

 

 

 

858:プロトTS(天の聖杯)

つまり、こういうことだ。

 

リタを連れてくる

リタが素材を聞く

俺達が素材を集める

素材を渡す

シェルターを作ってもらう←イマココ

終了

 

859:名無しの転生者

>>858なるほどなぁ。

 

860:名無しの転生者

じゃあほぼ終わってるのか。

 

861:名無しの転生者

いつまでも待たされるメツ…。

 

862:名無しの転生者

メツ「待ってるぜとは言ったが…。」

 

863:名無しの転生者

>>862草

 

864:博識ゾロアーク

てか、まだ巨神獣イーラの封印は解かれてないんだろ? なら大丈夫さ。…多分な。

 

865:名無しの転生者

封印を解くのにてこずるメツ…w

 

866:名無しの転生者

まだテンペランティア君生きてる?

 

867:プロトTS(天の聖杯)

>>866生きてる。

 

868:マスターブレイド黒白(アヤメ)

見てくださいこれ。かっこよくないですか?

 

【画像】

 

869:名無しの転生者

黒革ジャンじゃん。

 

870:名無しの転生者

>>869じゃんじゃん。

 

871:名無しの転生者

>>868なんかバイきんぐ○峠が持ってそう。

 

872:博識ゾロアーク

この時代に売ってんのか……てか待て。今、アヤメちゃんがイッチの体を動かしてんのか?

 

873:マスターブレイド黒白(アヤメ)

>>872そうですよ。ミデンちゃんに代わってもらいました。

 

874:名無しの転生者

イッチのほうが主導権を握ってる感じ?

 

875:プロトTS(天の聖杯)

>>874せやで。と言っても、俺の意識がない間はアヤメが自由に使えるけどな。元々、アヤメの体なわけだし。

 

…待って、それ値段高くね?

 

876:名無しの転生者

どんくらいの値段なんだ?

 

877:マスターブレイド黒白(アヤメ)

32万ゴールドでした。

 

878:名無しの転生者

たっか!

 

879:名無しの転生者

高っ!

 

880:名無しの転生者

>>877『でした。』って、買ったん?

 

881:プロトTS(天の聖杯)

…………へ?

 

882:名無しの転生者

あっ……。

 

883:マスターブレイド黒白(アヤメ)

いつもの制服っぽいやつも好きですけど、こういうのも悪くないですよね。

 

884:博識ゾロアーク

ああ、良い感じだ。

 

885:マスターブレイド黒白(アヤメ)

じゃあ早速着ますね。鏡は…あ、良いですねこれ。

 

【画像】

 

886:名無しの転生者

おおー!

 

887:名無しの転生者

アヤメネキかっこいい!

 

888:名無しの転生者

似合ってる。

 

889:名無しの転生者

カワイイ。

 

890:プロトTS(天の聖杯)

俺の…32万が……。でも俺もめっちゃ似合ってると思うし、これ好きだなぁ…。32万……。

 

891:名無しの転生者

>>890イッチとアヤメネキは体を共有してんだから似合うと思うのは当然なんだよなぁ。

 

892:マスターブレイド黒白(アヤメ)

あ、そろそろシェルター完成じゃないですか? 行きましょうミデンちゃん。

 

893:プロトTS(天の聖杯)

…うん。宿屋の地下に行くか。

 

894:名無しの転生者

32万を引きずってる…。

 

 

 

 

 

 

「…長かった。」

「シェルターなんだから、当然といえば当然だろ?」

 

…そんなもんか。

 

「──かわからないけど…、この戦いが終わったら、家を作るのってどう思う?」

「何?」

「ほら、シンやカスミがしてくれたみたいに私も誰かの力になりたいって思ってきたけど…具体的に何をってとこまで想像できなくて。」

 

「…ラウラ達だね。」

「みたいだな。」

 

「ただ、それがもしかして戦争孤児の子達が帰れる家を作ることかもしれないな〜って。……変かな?」

そんなこと!とっても楽しそうです。」

「ああ、いいんじゃないか。養っていくのは大変そうだが…。」

「それなんだよね〜。家を建てるだけでもお金がかかる上に、大人数で生活していくには金策を考えないと。」

「だが、そういう目標があった方がラウラは活き活きするだろうな。」

「私もそう思いました! 一気に大家族になっちゃいますね、ラウラ様!」

「大家族かぁ。そう言われると、何かむずむずしてくるなぁ。─二人共、笑わないで聞いてくれてありがと。」

「笑うわけないさ。ラウラが見つけた夢なんだろう?」

「色んなことが落ち着いたら、アデル様に相談してみませんか? きっとちからになってくれると思うんです。」

「うん、そうだね。…そのためにも──絶対にイーラを守らなきゃね。」

 

 

 

「………。」

「…いいね、こういうの。」

「…ああ。」

 

 

 

◇◆

 

 

 

923:プロトTS(天の聖杯)

 

【画像】

 

924:名無しの転生者

イーラ君…!

 

925:名無しの転生者

封印が解けたのか!

 

926:名無しの転生者

オレンジ色の羽っぽいやつ綺麗だな。

 

927:マスターブレイド黒白(アヤメ)

気をつけなければいけない事は2つですね。

 

928:博識ゾロアーク

>>927ユーゴとミルトの死……か。

 

929:プロトTS(天の聖杯)

ユーゴの方はワダツミさんかカグツチさんに、決戦前に言っておけば大丈夫だとして……ミルトはどうするかかなり悩んだ。

 

930:名無しの転生者

>>929普通に王都に残れば?

 

931:名無しの転生者

>>930確かに。

 

932:プロトTS(天の聖杯)

>>930それも考えてた。でも、それだとアデル達が勝つ可能性が低くなるからさ…。

それでどうするかというと、メツとヒカリの両方がセイレーンを()んだタイミングで王都に戻ればいいと考えたんだが…どう思う?

 

933:名無しの転生者

>>932悪くぅないだろぅ<( ¯꒳¯ )>キリッ

 

934:名無しの転生者

>>932途中で抜けて大丈夫なん?

 

935:プロトTS(天の聖杯)

もう皆には言ってあるから、なんとかなる。

 

936:名無しの転生者

>>935ホンマに大丈夫なんか?

 

937:マスターブレイド黒白(アヤメ)

ちなみに、どんな未来でもイーラは沈みます…。

 

938:名無しの転生者

イーラぁぁぁあぁあぁぁあぁぁあぁっっっ!!!!

 

939:名無しの転生者

ど゛お゛し゛て゛だ゛よ゛お゛ぉ゛お゛お゛お゛ぉ゛!!

 

 

 

◇◆◆◆◆◆◆

 

 

 

飛翔の台座

 

「ついにここまで来たね…。」

「感じる…この先にメツがいるわ。」

「いよいよ、最後の戦いというわけか。」

 

緊張で潰れそう…。まさか俺がここまで来るとはなぁ。

 

「どうしますか? 今決着をつけるか決めなくてはなりません。」

 

ラウラ…。

 

 

「───うん。行こう。」

 

 

「わかりました。私もそうすべきだと思います。」

「陛下は安んじて戦いにお臨みください。背中は私とカグツチで護らせていただきます。」

「はい。それがスペルビアの宝珠としての勤め。」

「当てにしていますよ。」

「メツとの戦いを日記に記すまで、負けるわけにはいきませんから。」

「負けるなんてありえないわよ。」

「すごい自信だな。さすがは天の聖杯といったところか。」

 

…今しかない、か。

 

「ワダツミさん、少しお話が。」

「なんだい?」

「この後、ユーゴさんが危険な状態になる可能性があります。メツを倒した後です。そして、それを防げるのは恐らくワダツミさんしかいません。」

「…了解した。陛下のことなら私が命にかえても護ってみせるさ。」

「…頼みます。」

 

これでいいよね?

 

─大丈夫だよ。─

 

 

「──悪影響の実例なら、これから拝みに行く所だ。」

 

マルベーニか…。

 

「言ってくれるなぁ。ちょっとだけ助祭枢機卿に同情したくなったよ。」

「でもミノチ様に同感です。あんな方が自分のドライバーだったらと思うと………。」

 

あ ん な 方 。

 

「そうだな……俺達は幸せだ。ラウラのブレイドでいられて…。」

「そして、仲間でいられる僕達もね。」

「ええ、その通りです。」

「シン…皆…。」

 

 

 

「よし行こう! 皆で勝って、皆で帰ろうね。サタヒコとミルトの所へ─!」

 

 

 

 

 

 

962:名無しの転生者

いよいよ、最終決戦か。

 

963:名無しの転生者

なんか、こっちまで緊張してきたな…。

 

964:博識ゾロアーク

だが、イッチならミルトもサタヒコも護るだろうさ。

 

965:プロトTS(天の聖杯)

始まるぞ…。

 

ライブ配信を開始しました

 

966:名無しの転生者

これがイーラのコアか。

 

967:名無しの転生者

青い鉱石みたいだな。

 

968:名無しの転生者

メツどこだ?

 

969:プロトTS(天の聖杯)

 

「随分と早かったじゃないか。国を挙げて逃げ出すかと思ってたぜ。」

 

970:名無しの転生者

後ろから!

 

971:プロトTS(天の聖杯)

 

「イーラの戦士は勇猛果敢。あなたに臆する者なんていないそうよ。」

 

 

 

 

 

 

空を見上げるメツ。

 

「あれ!」

「ああ、見えている。」

 

そこには大量のガーゴイル・デバイスが飛行していた。

 

「あと10分だ。」

 

「あと10分で俺のガーゴイル達が、このコアに取り付く。それまでにこの俺を倒せればお前らの勝ち。できなければ……。」

 

イーラのコアに大量のエーテルエネルギーが送られ…

 

「ま、そういうこった。」

「楽しそうね…!」

「せっかくこの世界に生まれたんだ。楽しまなきゃ損ってもんだろ。」

 

メツは二体のタイタン・デバイスを喚び、こちらを見た。

 

 

 

生か!

 

 

 

死か!

 

 

 

二者択一

 

 

 

選べよ、相棒!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  




 


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イーラ編Part10

 

981:名無しの転生者

やば! 後ちょっとでスレ終わるやん!

 

982:名無しの転生者

イッチー!

 

983:名無しの転生者

いや、これ、もうどうなってんだよ…。

 

984:名無しの転生者

イッチの視点だと酔う……。

 

985:名無しの転生者

( ´ཫ` )…

 

986:名無しの転生者

>>985ダメみたいですね。

 

987:博識ゾロアーク

このままだとスレが終わるからお前らもう喋るな。

 

988:名無しの転生者

 

 

989:名無しの転生者

 

 

 

 

◇◆

 

 

 

なんでこうなったんだろう。やっぱ、世界樹に登られる前にマルベーニを殺しておけばよかったか?

 

…いや、俺に殺しはできなかっただろうな。

 

ゲームでは、ジークがマルベーニに「人を殺したことあるか?」という問に対し「ないな。」と答え、その理由を『心が強いから』と言っていた。

 

俺の心が強いかはわからないが、少なくともマルベーニよりは強いと思っている。

 

…だからなんだって?

 

つまり、俺はこの先も誰かを殺すことはないだろうってことが言いたい。ブレイドも含めてな。

 

ってか、邪魔だからって理由で人を殺すとかそれマルベーニとやってる事同じじゃん。

 

ガンッ!!

 

「あぶねッ!」

 

死角からの攻撃とかホントに面倒くさい。

 

はぁ…今はタイタン・デバイスとの戦闘に集中しないとな。ラウラ達はメツの相手をしてくれてるし。

 

「そこだっ! モナドバスター!」

 

よし、一体目!

 

「ほらほら! 早く勝たないと時間が無くなるぜ?」

「くっ…!」

「モナドアーマー!」

 

(アーマー)』ずるい! 

 

─それ安価でモナドアーツ決めちゃったからじゃん? ……?─

 

そうだ、なっ!

 

「よしっ! タイタン・デバイスは止まった!」

「やるじゃねぇか姉貴!」

「褒められても嬉しくないんだが。」

 

沈んでいくイーラ。脱出艇を守るミデン。徐々に散っていく翼。砕ける胸の黒いコア。

 

っ! アヤメ?! 今のは?!

 

─なんか嫌な予感がするから、我慢できなくなって…。─

 

嫌な予感?

 

「ハァ!」

「っ!」

「チィッ!」

 

…『翼』が間に合って良かった。少し飛んでやり過ごすか。

 

「氷乱ッ!」

 

シン、ナイス!

 

「ウグッ……! お前ら…! そんなにこの世界が大切か?!」

「当たり前だっ!」

「アデル! ガーゴイルが!」

「わかっている。だが……」

 

まずい…! てか10分経ったか?!

 

「はぁっ!」

「どうした! その程度か相棒?!」

 

またガーゴイル潰しに…いや、サーペントが……でもサーペントって出オチしてなかったっけ…?

 

アヤメ、視られるか?

 

─わかった!─

 

大量のガーゴイル達がサーペント・デバイスに対して自爆特攻をする。サーペント・デバイスは雲海に沈んだ。

 

…あー、これ変えられないよな?

 

「要するに…ガーゴイルを潰せばいいのよね?」

「ああ?」

「サーペント!」

 

─……無理そうだね。─

 

ゴオオオオオオ!!

 

「な…!」

「用意は周到にしないとね、メツ。」

 

 

 

 

 

 

雲海から現れたサーペント・デバイスは、大きく開いた口─のような機関─から極太のレーザービームとミサイルを放つ。レーザーはウロボロスドライブ、ミサイルはヘルファイアというアーツだろうか。

 

それらのアーツは飛行しているガーゴイル・デバイスを焼き払った。だが、それでもガーゴイル・デバイスはまだ大量にいる。

 

サーペント・デバイスは残りのガーゴイルを破壊するため、群れに突っ込んでいった。

 

「いいねぇ、流石は相棒。けど残念だったな、一匹だけじゃあな。

 

メツは雲海の中に潜ませていたガーゴイル・デバイスを、サーペント・デバイスへ突撃させた。

 

「雲海の中に?」

「『用意は周到に』、だろ? 相棒。」

 

─俺この事ヒカリに言うの忘れてた…。でも言ったところでこうなってたと私は思うよ? …否定はできない。─

 

ガーゴイル・デバイスの自爆を何度も受けたサーペント・デバイスは雲海の底へ沈んでいった。

 

「ああっ…! サーペントが…!」

「うろたえるな。次がくるぞ!」

 

動きをとめたヒカリに代わり、シンがメツへ斬り掛かる。

 

「うぅぉぉぉ!」

「ハァァアッッ!」

 

二人は鍔迫り合いの状態になる。

 

「お前………いい目をしてるな。」

 

一度離れ、シンは刀を振るうがメツも引いたため躱された。

 

「なぜ世界を破壊する。」

 

空中に氷を発生させ、メツへと撃ち込む。

 

「前に言ったろうがよ。背中を押してやってるだけだと。破壊したがっているのは人間だと。」

 

だが、メツはシールドを張り全ての氷を防ぐ。さらに、その一瞬で背後を取ったシンの攻撃をしゃがんで回避する。

 

「それは詭弁だ。」

 

メツもモナドを振るうが、シンは跳んで避ける。

 

「そうかい? ブレイドだろ? 気付いてるんじゃないか? 人間の本当の姿に。」

「…!」

 

何かに気付き、ラウラを見るシン。だがその隙をメツは見逃すはずがない。

 

「全てがお前のドライバーじゃないんだぜ!」

 

メツは力強くモナドを振るい、シンを吹き飛ばした。

 

「ぐぁッ……!!」

「メツッ!」

 

ヒカリは白いセイレーン・デバイスを呼び出した。

 

「ほう。セイレーンを呼んだか。なら俺も付き合うぜ!」

 

メツも同様に、黒いセイレーン・デバイスを呼んだ。

 

セイレーン・デバイス同士の激突が起こる。

 

 

 

 

 

 

「蹴散らせ! セイレーン!」

 

くそっ。これじゃあ王都に向かってる間で、セイレーン同士の戦闘に巻き込まれて撃ち落とされるな…。

 

まだ余裕は───あるのか?

 

 

 

 

 

 

セイレーンが落ちた今ならいけるか?

 

てかそろそろ戻らないとだよな?!

 

─落ち着いて、ミデンちゃん。未来視使うから。─

 

メツのセイレーン・デバイスが王都に攻撃をする。ミルトはサタヒコを庇う。

 

っ! アヤメ、あとどのくらいの時間がある?!

 

─…1分しかない。─

 

1分?! ギリ間に合う…か?

 

─もう行った方がいいよ!─

 

わかってる!

 

「まだまだこんなもんじゃないよなぁ!! ヒカリィィ!!

 

戻る前に…。

 

「ワダツミさん、私が言った事忘れてないよね?」

「勿論。」

 

メツにバレないように…今ッ!

 

……あれ? テンペランティア君…死んだ?

 

 

 

 

 

 

「やるじゃねぇか? だがそれで全てか? 全てでもって挑んでこいよ! 手を抜いてるんじゃねぇ!」

 

再び、上空でセイレーン・デバイス同士の戦闘が起こる。

 

黒いセイレーンは闇のエネルギー、白いセイレーンは光のエネルギーを撃つ。

 

メツのセイレーンが荷電粒子レーザーをヒカリのセイレーンへと撃つ。ヒカリのセイレーンはシールドで防ぎきれずに墜落する。

 

「できねぇか? なら俺ができるようにしてやるぜ!」

 

メツはセイレーンを操作し、荷電粒子レーザーの照準を王都アウルリウムに向ける。

 

 

そして、撃つ。

 

 

その攻撃により、王都の中心は爆発した。

 

その爆発から逃げる民衆の中に、ミルトとサタヒコがいる。このままでは爆発に巻き込まれて大怪我は必至だろう。

 

─このままでは。

 

「間に合ええぇぇぇッッ!!!!」

 

ゴオオオォォォ!

 

「街が!」

 

絶句するラウラ達。だが、すぐにメツへと意識を向け直す。

 

そんな中で一人、その事実を受け入れられない者がいた。

 

「そ…そんな──────ミルト─」

 

ヒカリだ。

 

「ああああぁぁぁ……!!!!」

 

ヒカリの体から翠玉色の光が溢れ出す。…オーラと言ってもいいかもしれない。

 

同時に、ドライバーであるアデルの体にも異変が生じる。

 

「ヒ、ヒカリ……。な、何を…?」

 

アデルの体をエネルギーが駆け巡り、聖杯の剣が変化する。

 

「くっ……。うぅ…!」

 

耐えきれずに膝をついたアデルから、ヒカリは何も言わずに剣を取る。

 

ヒカリの目から光はなくなっていた。

 

「やりゃあできるじゃねぇか。ええ!! 天の聖杯(あいぼう)!!」

 

天の聖杯の力を使い、二人は光速で剣を交え始めた。

 

 

 

 

 

 

「ウグッ…! な、何だこれは…?!」

 

体が…痺れる……!!

 

だが、雷の、痺れとは…違う…!

 

─あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!─

 

アヤメ?! どうした?!

 

くそっ…! 間一髪でミルトとサタヒコは守れたってのに…。

 

「ミデン様ぁ! 大丈夫ですか!」

「─!」

「大丈夫、だ…。早く、ここ、か、ら…逃げろ…!」

 

─『ゲート』のエネルギーが……ぁぁぁあ!!─

 

…そうかっ! アヤメ!! 早く『ゲート』との接続を切れ!!

 

─でも、そんな、ことしたらっ! 未来視がっ…! 私は、大…丈夫、だからっ!─

 

駄目だ! いいから切れっ!!!!

 

「で、でも…!」

「いいから、逃げろっ! ここにいたら…はぁ…死ぬぞ! ……わかってくれ。」

「──わかった。ミルト。」

「おい、サタヒコ?!」

「それでいい…! 絶対に追いつく。心配するなっ…!」

 

アヤメ!! まだ、か…?!

 

─…わ、かってる…! 接続を切ったよ…! うぅぅ…!─

 

…少し、楽になった?

 

歩くぐらいなら…。

 

「…飛んだほうが早いが…無理だな、これ。いっ…!」

 

─残留エネルギー、とでも言うのかな…? まだ、残ってるから、無理は、しないでね?─

 

わかってる。

 

 

 

 

 

 

お互いがセイレーンに乗り込み、空中でエネルギーをぶつけ合う。

 

その余波からドライバーを守るために、ブレイド達はシールドを張っていた。

 

「ま、待つんだヒカリ! このままじゃ…!」

「いったい何が起きてるの?!」

「これが──天の聖杯同士の激突…!」

 

ヒカリのセイレーンが、メツのセイレーンのレーザーを避けるために動けば、そのレーザーが通った軌道は破壊されていく。

 

 

そうして巨神獣イーラは少しずつ滅びへと近づいていく。

 

 

「あああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ヒカリィー!」

 

ヒカリも叫びながら荷電粒子砲を撃つ。そのレーザーは、メツのセイレーンを撃ち落とそうとするが当たらない。

 

 

巨神獣イーラの滅亡は近い。

 

 

「消え失せろ!」

 

メツは残りのガーゴイル全てをぶつける勢いでヒカリのセイレーンへと突撃させる。

 

しかし、ヒカリのセイレーンへと向かって行ったガーゴイルは、ヒカリのセイレーンから発せられている謎の波動のようなものによって─

 

 

─消滅した。

 

 

「何だと?!」

「ヒ、ヒカリ…。」

 

アデルは両手も地面についている。

 

「フ…ハハハハハ! アァァハッハッハッハ!! それだよ! それ! それこそが親父が俺達に与えた力だ! この世界が望んだ力だ!」

 

「俺も! お前も! そのためにここにいる!」

 

「ち、ちが…。私……は…。」

「そうかよ。ならこの俺が代わりに全てをもらっていくぜ!」

 

メツはヒカリへ突撃する。

 

 

「私は……! 助…けて………!」

 

 

メツのセイレーンは吹き飛ばされ、直後ヒカリのセイレーンから大量かつ無差別に放たれたエネルギー弾が直撃した。

 

「ぬおおおぉぉぉおおああああああ!!!」

 

「ヒカリィィーーーァァア!!!!!!」

 

メツはセイレーンごと雲海へと落ちていった。

 

…メツは沈んだが、セイレーンから放たれるエネルギー弾の攻撃は止まらない。森も、砂漠も、まだ残っていた王都も、エネルギー弾が何発も撃ち込まれた。

 

 

巨神獣イーラの崩壊は始まった。

 

 

ガーゴイル・デバイスによってイーラのコアに蓄えられていたエネルギーは、崩壊と同時に一気に溢れ出した。

 

コアがあるのは、ラウラ達が先程まで戦っていた場所だ。

 

 

 

 

 

 

「我が民と我が国土が─。」

「兄上。早く避難いたしませんと! ここも危険です! …聞いておられますか?! 兄上!」

 

王が見つめるのは崩れゆく王都。

 

「兄上!!」

 

イーラ王はゼッタを見る。

 

「兄上…?!」

 

そして…首を横に振る。

 

「……。」

 

ゼッタはその場から離れる。

 

「アデルよ…。我が民を──頼んだぞ──」

 

 

 

 

 

 

「シン…カスミ…。どこ…! アデル! 皆!」

「ラウラ!」

「シン!」

「皆…無事か?」

「一人を除いて…な。」

 

その場にミデンはいなかった。

 

「え…?」

 

 

 

 



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黄金の国イーラ

 

(少しだけ)時を戻そう。

 


 

 

「ヒカリィィーーーァァア!!!!」

 

 

メツは…沈んだか。

 

…イーラも沈むよなぁ。

 

……あれ、これこのままだとセイレーンの流れ弾で俺も沈まないか…?

 

─ヒカリ…!!─

 

「モナドは…問題なく使えるな。よし、『(ウィング)』。」

 

早いとこ俺も脱出艇に………?

 

─…脱出艇も撃ち落とされる…?─

 

「それは防がないと…!」

 

ヒュン!!

 

 

 

 

 

 

脱出艇に向かって放たれるエネルギー弾は全て、ミデンが防いでいた。

 

いや、『防いでいた』よりも『脱出艇の代わりに受けていた』と言った方が適切だろう。決して躱してはいけず、全てを受け止めなければならない。

 

シールドを張り、壊されれば翼で守る。また、シールドを張り直す。それの繰り返し。

 

そして、そんなことをしていたら体がもたなくなるのも時間の問題だ。

 

徐々に散っていく翼と飛行速度の低下。それは、エーテルエネルギーの使いすぎによる疲労。

 

このままヒカリの暴走が続けば─

 

─ミデンちゃんが死ぬ……?─

 

そんな思いをアヤメは抱くが、ミデンは守ることしか考えていない。それは余裕がないとも言える。

 

「あ──」

 

余裕がない状況では、一瞬の判断ミスが運命を分ける…が、そこはアヤメがカバーする。

 

「『(バスター)』…。」

 

ブォン!

 

─助かった!─

 

「どういたしまして…。」

 

─…ア、アヤメ? なんか怒ってる? …あ、ごめん。もっと気をつけないとか。─

 

「違うよ? ミデンちゃんは悪くないから…。」

 

アヤメの怒りの矛先は、この状況を作り出した(メツ)(ヒカリ)へ向けられているのだ。

 

『罪を憎んで人を憎まず』という言葉を知ってはいるが、心に生まれた感情をコントロールするのはあまり得意ではないのだ。

 

「ッ! グッ…!!」

 

怒りと焦りは強くなる一方、翼のエーテルエネルギーは弱くなっていく。服は血で汚れ、顔の傷も自然回復が追いつかなくなっている。

 

あと1つでも弾が当たれば最悪死ぬというのは、二人とも理解している。それでも、受け止めなければ守りきれない。

 

ヒュン!!

 

パリィィィン……!!

 

─独りじゃないから、怖くない。─

 

それはどちらの想いだったのだろう。

 

ミデンはエネルギー弾を全身で受け止めた。

 

翼は散り、モナドは砕け、コアクリスタルの状態へと戻った。

 

だが、それでも()()()()()()()()()事はなかった。

 

 

 

 

◇◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

さて……。ひとつ、言わせてくれ。

 

 

 

 

 

生きてる!!

 

 

 

 

 

…いや、コアの状態に戻されてるから1回死んだようなものか? まぁいいか。

 

キィィン…!

 

「はい、俺復活。」

「私も復活。」

 

…ん?

 

「なに? どうしたの?」

「…あ、いや、え? アヤメ…でいいんだよな?」

 

アヤメ…銀髪だったんだ。てか、可愛いな。

 

「ずっと一緒にいたのに忘れたの?! まさか記憶喪失?!」

「違うが? ちゃんとアヤメのことは覚えてる。」

「よかった…。」

「………え、これどういう状態?」

 

普通に話してたけど、冷静に考えたらいろいろおかしいな。

 

「まず、此処は…イーラなのか?」

「わかんない。」

 

…。

 

「じゃあ、あれからどのくらい時間が経った?」

「具体的にはわかんない。」

 

…。

 

「け、けど、半年以上は経ったんじゃないかな?」

「そうなの?」

「こうやって二人に別れるには、半年は掛かるって前に言ったじゃん?」

 

言ってた。で、今は二人だから半年は経ってるって事か。

 

「…いや、なんで二人分の体が1つのコアからできるんだよ。」

「わかんない。」

 

…はぁ。わかんない事だらけだな。とりあえず、周囲の探索から始めるか。

 


 

・『黒姫』は巨神獣イーラと共に雲海へ沈んだ new!

 


 

これでイーラ編は終わりです。

 

 

 

…ラウラ達のその後が見たい?

 

ミルトとユーゴ生存以外は何も変わらないし、それが本編に直接繋がることもないので。

 

あと、黄金の国イーラのエンディングは実際に映像で見た方がいいと思います。

 

決して私がエンディングを見るのが辛いからではないです。はい。

 



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キャラクターの設定(黄金の国イーラの終了時点)

 

プロトTS(天の聖杯) ミデン

 

 

イーラ編を通して、手が届くなら救うという決意が強くなった。

 

アヤメとの意識が別れ始めたことにより、『私』と言っていた事が『俺』と言うようになっている。ただ、ちゃんとした場などでは『私』と言う。

 

新たな能力として、『未来視(ビジョン)』を使うことができるようになった。普段は数秒先の未来を視るぐらいだが、アヤメのサポートがあれば1年先までなら自分が関わっていない未来も視ることができる。

 

メツのセイレーンを一瞬で沈めたヒカリの攻撃から脱出艇を何度も防いだが、コアの状態へと戻された。しかし、脱出艇は守りきった。

 

 

マスターブレイド『黒白(アヤメ)』 アヤメ

 

トリニティ・プロセッサーの試作品であり、元々『ミデン』という試作AIに人格として生まれた存在である。クラウスが相転移実験を行う前から人格はあった。

 

相転移実験後、『ゲート』に接続し未来を視た際に強く絶望した。その後自分の意識と世界の未来を放棄し、自分の代わりを『ゲート』に願った。その願いは、心のどこかでこの世界を諦めきれていなかったから生まれたものなのかもしれない。

 

ミデンから完全に分離し、新たな肉体を手に入れた。その見た目はミデンと変わらないが、髪色はかなり白に近い銀色で、服装も白い。コアクリスタルの色はミデンと同様に黒色。

 

性格は悪くはないが、少しズレている。ミデンに対してはやや依存気味。(メツ)(ヒカリ)のことは嫌いではないが苦手。特にメツは。

 

というのも、自分よりAIとしての性能が高かった事を誰よりも知っている分、一人の人間の影響を強く受けたメツに恐怖のようなものを抱いているためである。

 

 

ミデンの自宅(巨神獣)

 

何一つとしてメツとヒカリの影響を受けずに、余裕の生存。

 

 

ミラーレス一眼カメラ

 

まさかの出番なし。

 

 

モナドサウンド

 

まさかの(ry

 

 

 

原作キャラ

 

 

ラウラ

 

アデルに頼まれた伝言を伝えるために、スペランザへむかった。…が、アーケディアによるイーラ残党(抵抗軍)への襲撃に巻き込まれ、最期を迎えた。

 

遺体はシンが氷漬けにし保管された。

 

 

シン

 

ラウラの死亡直前に心臓を取り込み、マンイーターとして覚醒した。

 

 

カスミ

 

襲撃時、アーケディアに捕えられた。コアに戻ったかは不明。

 

 

アデル

 

グーラでラウラ達と解散する前に、ラウラ達に抵抗軍への伝言を頼んだ。

 

その後第三の剣はリベラリタスにある王家の霊洞に封印し、ホムラはイーラの船と共に雲海の底へ沈めた。これだけ聞くとめっちゃ外道だな。

 

その後の行方は不明。

 

 

ヒカリ

 

イーラを沈めた事とミデンを消滅させてしまったことに(実際は生きているが)責任を感じ、自らの力を封印した。その際にホムラの人格が生まれた。

 

 

ミノチ

 

ラウラ達の夢である『戦争孤児達の家を作ること』を叶えるために行動を開始した。

 

 

ユーゴ

 

巨神獣イーラのコア爆発時に、ワダツミが護ったため生き残った。その後スペルビア帝国へ帰還。

 

『黒姫』の事は伝承だけにしておくらしい。

 

 

カグツチ

 

スペルビアに戻った後、メツとの戦いに関することを日記に記すことができた。

 

 

ワダツミ

 

ミデンのおかげで陛下を護れたが、その感謝を伝えることができないことを想いながら悔やんでいる。

 

 

ミルト

 

ミデンによって助かった。

 

イーラ亡き後は、アデルと行動をしている。

 

 

サタヒコ

 

カスミと共に行動していたため、アーケディアに捕らえられた。

 

その後ブレイドイーターの実験体にされるが、生き残る。

 

 

メツ

 

コアが欠けた状態で生き残る。…が、その影響で大幅弱体化。デバイスの操作や、モナドを出現させることなどができなくなっている。

 

 

セイリュウ

 

アデルの頼みで、第三の剣が封印されている『エルピス霊洞』の護りをすることになった。その関係で、リベラリタスに住み着いている。

 

 

マルベーニ

 

バルトリッチ枢機卿とラダリア法王を暗殺し、自身が法王となった。

 

その権力でやりたい放題。

 

・ブレイドイーターの実験

・サーペントへの指示(誰も世界樹に近づけるなという指示)

・マンイーター技術の独占

 

などなど。

 

 

スレ民

 

 

博識ゾロアーク

 

カサネちゃんガチ恋勢であることが判明した。

 

 

顔文字ニキ (・ω・)

 

最近、家の周りのノイズ出現率が凄いので迷惑している。いや、迷惑するだけで済んでいる。

 

ついでに、癒しの少なさを嘆いている。

 

顔文字ニキ「ヨシヨシ(´・ω・)ノ゛」

クローズドラゴン『〜♬︎』

プリミティブドラゴン『……。』

 

 


 

次回からは本編までの繋ぎです。11話くらいにする予定です。

 



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(ミデン)は無限の意味 試作品のAI

 

今更ですが…。

 

◇←場面切り替え

◆←時間経過

□←その他(回想シーン切り替えなど。)

 


 

「できた……。できた!」

 

一人の研究員が何かを完成させた事に喜んでいる。

 

「これが、試作品プロセッサーだ! よっしぁぁぁあ! ヴェハハハハハハハハハ! ブゥゥゥン!!」

 

どうやら、徹夜続きでテンションがおかしくなっているようだ。

 

その男の前には、手のひらに収まるサイズの黒い何かが置かれていた。

 

「フゥ! …あとはこれを起動した後に『ゲート』と接続させてデータを取ったら、それを元にトリニティ・プロセッサーの開発に取り掛かるんだったな。…もうこんな時間か。」

 

時計の針は3時を指していた。午後ではなく、午前のだ。

 

「よし。起動したから、寝るか…Zzz…」

 

『寝るか』と言ってから1秒も経たずに眠りについた。きっと、の○太くんといい勝負ができるだろう。だが、研究室で寝るのはオススメしない。

 

ここで机に散らばっている資料やパソコンの画面に表示されている文章を少し見てみよう。

 

会議の結果、ゲートの管理には生体素子を採用した人工知能を使用する事に決定。また、脳機能拡張デバイスの開発も決定。実用化時期は未定。

 

サルワートルに不穏な動きあり。現在、地上の政府組織が捜査中。研究員諸君も注意されたし。

 

そもそもゲートとは何なのか? その答えを我々人類が得ることは恐らく不可能だろう。多くの研究員はあれをオーパーツとして考えている。宗教関係者には『この世界を哀れんだ神の救いの手』という考え方が一般的になっているが、なんの確証もない。

 

トリニティ・プロセッサーをいきなり作るのは、失敗した場合のリスクが高い。→なら、試作品をいくつも作ればいいじゃあないか。試作品に必要なものは、金と時間と私の才能さ…! 試作品の名前は…無限の意味を込めて、(ミデン)としよう…!

 

 

 

さて…先程、男は寝る前に試作品『ミデン』を起動していた。

 

つまりどういうことかというと。

 

『ワタシはミデン。初期命令実行のため、ゲートとのセツ続を開始します。』

 

このように、勝手にゲートとの接続を開始するのである。

 

 

 

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

待たせたなぁ…!

 

2:名無しの転生者

イッチ!生きとったんかワレェ!

 

3:名無しの転生者

おお!

 

4:名無しの転生者

祝え!

 

5:博識ゾロアーク

よかった…! 生きていたか…!

 

6:名無しの転生者

アヤメネキは?

 

7:プロトTS(天の聖杯)

>>6ほれ。

 

【画像】

 

8:名無しの転生者

2Pカラー?!

 

9:名無しの転生者

銀髪美少女キタ━(゚∀゚)━!

 

10:名無しの転生者

ふつくしい…。

 

11:名無しの転生者

全体的に白いなぁ。かわいいけど。

 

12:博識ゾロアーク

色以外はイッチと瓜二つだな。

 

13:プロトTS(天の聖杯)

なんか俺の時と反応ちがくね?

 

14:名無しの転生者

>>13そりゃあ…ねぇ?

 

15:名無しの転生者

>>13だって銀髪美少女だし。

 

16:プロトTS(天の聖杯)

…まぁいいか。でさ、あれからどんくらい経ったかわかる?

 

17:名無しの転生者

半年

 

18:名無しの転生者

2年

 

19:名無しの転生者

1週間ぐらい。

 

20:博識ゾロアーク

俺は1ヶ月だが…時間の流れはそれぞれ違うからな、あまりあてにならないだろう。

 

21:プロトTS(天の聖杯)

そういえばそうでした。

 

22:名無しの転生者

あれ? たしか75年空いたときって、ゾロアークニキのとこは1か月とちょっとぐらいじゃなかったっけ?

 

23:名無しの転生者

じゃあ今回もそのくらい?

 

24:博識ゾロアーク

可能性はあるな。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

マジかぁ…。家大丈夫かな…?

 

26:名無しの転生者

いや心配することそれかよ。

 

27:名無しの転生者

じゃあシンはもうマンイーターになってるのか?

 

28:名無しの転生者

ラ⤴︎︎︎ウ⤵︎ラ︎︎⤴︎︎!

 

29:博識ゾロアーク

アデルは寿命を迎えてる可能性あり、か。

 

30:名無しの転生者

今3639年ってわけ?

 

31:プロトTS(天の聖杯)

>>30多分そうなんだけど、確証がないんだよねー。

 

32:名無しの転生者

ルクスリアはもうあるのか。

 

33:名無しの転生者

てか今どこにいるん?

 

34:プロトTS(天の聖杯)

>>33こんな感じの場所。

 

【画像】

 

35:名無しの転生者

どこやそこ。

 

36:博識ゾロアーク

イーラと一緒に落ちたんだから、モルスの地…なのか?

 

37:プロトTS(天の聖杯)

わからぬ。

 

38:名無しの転生者

瓦礫ばっかだな。

 

39:名無しの転生者

>>36モルスって現代日本が崩壊したとこ?

 

40:博識ゾロアーク

>>39そうだ。クラウスという一人の男が暴走した結果起こった…と言いたいが、クラウスが何かをする前から戦争でこんな感じだっただろう。

 

41:プロトTS(天の聖杯)

てか、クラウスさんはその状況を何とかしようとしたら失敗したわけだからなぁ。

 

42:名無しの転生者

でも戦争の原因は『ゲート』だろ?

 

43:名無しの転生者

じゃあ『ゲート』が全て悪いんだよ。

 

44:名無しの転生者

>>43『ゲート』よりも、それを用意した上位存在のほうでは?

 

45:博識ゾロアーク

>>44上位存在は下位世界の崩壊を防ぐために『ゲート』を通して観察しているわけだから、全て悪いわけではないと思われる。

 

ところで、『観察者効果』というものを知っているか?

 

46:名無しの転生者

(´・ω・)ナニソレ

 

47:名無しの転生者

知らぬ。

 

48:名無しの転生者

存ぜぬ。

 

49:名無しの転生者

シュレディンガーの猫みたいなやつ?

 

50:博識ゾロアーク

>>49いや、それとは違う。

 

簡単に言えば、観察する行為自体が対象に変化を与えるというものだ。

例を挙げると、電流計や電圧計なんかがそれだな。

 

51:名無しの転生者

ああ、あれか。授業参観の時だけしっかりする教員とかか。

 

52:博識ゾロアーク

>>51極端に言えばそういうことだ。

 

53:プロトTS(天の聖杯)

この世界だと、上位存在が観察者で下位存在(俺達)が観察対象というわけだ。で、『ゲート』は中継カメラみたいな感じかな。そうは言っても、そのことがわかるのはゲームとしてプレイしてた人達だけなんだけとな。

 

54:博識ゾロアーク

>>53ゼノサーガとか、ゼノギアスをプレイしてないと『ゲート』を理解するのは難しいが。

 

55:名無しの転生者

ゼノギアス………人肉缶詰か。

 

56:名無しの転生者

>>55覚え方の癖が強い。

 

57:名無しの転生者

ゼノサーガはコスモス…であってる?

 

58:名無しの転生者

>>57合ってる。

 

59:名無しの転生者

イッチの世界にKOS-MOS Re:はいるのだろうか。

 

60:名無しの転生者

>>59レアブレイドとして出てくるんだけっけ?

 

61:プロトTS(天の聖杯)

なんかいない気がする。いても火力がエグいだけで、普通のブレイドっていう扱いだろうし。

 

62:名無しの転生者

>>61それは普通なのか…?

 

63:名無しの転生者

テンイの例があるでしょうに。

 

64:博識ゾロアーク

そういえば、テンイが封印されたのはルクスリア建国以降だったな。

 

65:プロトTS(天の聖杯)

テンイか…。

 

66:名無しの転生者

>>65(*´-ω・)ン?

 

67:博識ゾロアーク

何か気になることでもあったか?

 

68:プロトTS(天の聖杯)

いや、封印されてるのって何か可哀想だなって思ったんですけど…本人が望んでるならそれでもいいのかなぁ…? 俺としては暴走を克服してほしいけど。

 

69:名無しの転生者

(´・ω・`)フム…

 

70:名無しの転生者

なるほど…。フルフルラビットタンクボトルが必要か。

 

71:名無しの転生者

>>70テンイはハザードトリガーを使ってるわけじゃないから!

 

72:名無しの転生者

どちらかというとCross-Zな気がする。

 

73:プロトTS(天の聖杯)

>>72それな。

まぁ、テンイはそのうちどうにかするとして…。これからの目標と目的を新しく考えるか。

 

74:名無しの転生者

いつもの。

 

75:名無しの転生者

お決まりやな。

 

76:プロトTS(天の聖杯)

前回の達成度はまぁまぁ……───

 

77:名無しの転生者

>>76何か?

 

78:博識ゾロアーク

>>76大丈夫か?

 

79:名無しの転生者

・・・。

 

80:名無しの転生者

(」゚Д゚)」オーイ!

 

81:プロトTS(天の聖杯)

…あ、大丈夫です。ミルトが助かったのかが気になって、ちょっとマイナス思考になりかけただけだから。

 

82:博識ゾロアーク

イッチが全力で護ったことは俺達も知ってるからな。絶対に助かったさ。

 

83:名無しの転生者

せやでー。

 

84:プロトTS(天の聖杯)

そう…だな。うん、そうだよな!きっと。これからも俺は手の届く範囲の人を救うことにするよ。

 

85:名無しの転生者

かっこいいっす。

 

86:名無しの転生者

火野映司みたいやなぁ。

 

87:名無しの転生者

>>86それでもいい! むしろそれがいい!

 

 



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始まりは1から (クラウス)の生まれた地

 

さすがに前回はライダーネタ多かったんで、ちょっと控えます。

 

本当は、「ウチ、時計屋なんだけどね…。」\ジクウドライバー!/ のネタも入れたかった。

 


 

15分前にライブ配信を開始しました

 

123:プロトTS(天の聖杯)

うん、やっぱここ日本じゃねーわ。標識が英語だもん。

 

【画像】

 

124:名無しの転生者

(:・∀・)

 

125:博識ゾロアーク

アメリカの…ハワイら辺か?

 

126:名無しの転生者

英語わっかんね。

 

127:名無しの転生者

今北産業

 

128:名無しの転生者

>>127とりあえず周囲の探索

瓦礫撤去中に英語の看板発見

周りの標識も英語だった

 

129:名無しの転生者

なるほど。

 

130:名無しの転生者

>>128助かるラスカル。

 

131:名無しの転生者

誰だ日本とか言ったやつ。

 

132:博識ゾロアーク

>>131…悪かったな。

 

133:プロトTS(天の聖杯)

別に俺は気にしてないのでいいんですけどね。

 

「ミデンちゃん、これ見てー。」

「ん? なにそれ。」

「料理本。」

 

…表紙がロコモコやん。

 

134:名無しの転生者

ロコモコw

 

135:名無しの転生者

(✽´ཫ`✽)

 

136:名無しの転生者

>>135気持ちはわかるけど口を拭きなさい。

 

137:博識ゾロアーク

ロコモコカレーか、面白い。ユウリに言ってこよう。

 

138:名無しの転生者

>>137カレー…?

 

139:名無しの転生者

>>137カレー狂いに毒されてる…。

 

140:プロトTS(天の聖杯)

 

「表紙以外はボロボロでほとんど読めないな。」

「他にもいろいろあるけど、見る?」

「別にいいかな。それよりも、この先のことを考えておかないと。」

「原作ってやつ?」

「そう。」

 

メツとかマルベーニとかな。

 

141:名無しの転生者

どっちにも見つかりたくないね。

 

142:博識ゾロアーク

見つかったらろくなことにならないだろうな。

 

143:名無しの転生者

そう考えたら、世界樹に引きこもってた方がいいんじゃね?

 

144:プロトTS(天の聖杯)

>>143それは嫌だ。400年間もあんなとこに居たら頭おかしくなる。

 

145:名無しの転生者

じゃあモルスの地で。

 

146:プロトTS(天の聖杯)

>>145もっと無理だ。

 

「やっぱり雲海の上には居たいよね。」

「そうだな、ここにはモンスターが…。いや、元人間がいるからな。」

 

精神的に…な。

 

147:名無しの転生者

あれか、旧人類ってやつか。

 

148:名無しの転生者

コアクリスタルを利用して失敗した人達だったな。

 

149:博識ゾロアーク

…てか思ったんだが、メツには顔バレしてるだろ? 雲海上にでたら即拘束、からの記憶(データ)回収ってされないか? マルベーニはどうなるかわからないが。

 

150:名無しの転生者

たし蟹。

 

151:名無しの転生者

(V)(´^ω^`)(V)

 

152:プロトTS(天の聖杯)

>>151なんやテメェ。

 

「まぁでも、顔バレは良くないよなぁ。」

「変装でもする?」

「それでコアは隠すとして、顔は…仮面でもするか?」

「え、ダサいからやだ。」

 

…え゛。

 

153:名無しの転生者

 

154:名無しの転生者

 

155:名無しの転生者

(゚ロ゚;)ナ、ナニィ!!

 

156:博識ゾロアーク

>>155予想外な流れ弾のようだな。

 

157:プロトTS(天の聖杯)

 

「じゃあどうする? 服装だけ変えてもあんまり意味ないと思うんだけど?」

「うーん。ゾロアークさん、何かいい案ないでしょうか?」

 

158:名無しの転生者

困った時のゾロアークニキ。

 

159:名無しの転生者

>>158んなテッカグヤやないんやから…。

 

160:名無しの転生者

ミミッキュ!

 

161:博識ゾロアーク

俺かよ…。そうだな……イッチは仮面でもなんでも身に着ければいいとして、アヤメちゃんはマスクとかどうだ?

 

>>160ゴーストタイプは俺が全てぶっ潰す。

 

162:プロトTS(天の聖杯)

 

「マスク…ですか?」

「マスクあんまり好きじゃないのか?」

「いや、そういうわけじゃないけど…。なんか嫌だ。」

 

なんかってなんやねん。

 

「メツ対策なんだから、それくらい我慢してほしいんだけど…。」

「てか、マスクしたくらいじゃすぐにバレそうだよねー。」

 

そうかも。

 

163:博識ゾロアーク

じゃあ狐面でも着けてるんだな。

 

164:名無しの転生者

さらっと流れたけど、記憶を奪われるってどゆこと?

 

165:プロトTS(天の聖杯)

>>164そのままの意味。トリニティ・プロセッサーには、全てのブレイドの情報が詰まってる。ゲームではそれを利用して、メツはコアが欠けた影響で失った情報を取り戻すために同じ天の聖杯であるホムラから記憶(データ)とか情報を奪ったってわけ。コピーのほうが近い…かも。

 

166:名無しの転生者

…ん? コピー?

 

167:博識ゾロアーク

コピー…なのかは微妙なところだが、少なくともトリニティ・プロセッサーは情報を失うことはない。…コアが残ってる間はな。

 

168:名無しの転生者

>>167記憶は消えたりするん?

 

169:プロトTS(天の聖杯)

>>168忘れてたっていうのはあるけど(実体験)、消えることがあるかはわからん。

 

170:名無しの転生者

よくわかんないんだけど、ゲーム7話の終盤でメツがホムラの記憶を奪ってはいたんだよね?

 

171:名無しの転生者

>>170多分。

 

172:名無しの転生者

じゃあ、なんであの後も普通にレックス達のこと覚えてたん?

 

173:名無しの転生者

きっと、『ゲート』のなんかだよ。(適当)

 

174:プロトTS(天の聖杯)

>>172あー、もしかしたら『そういうふうにできている』ってやつかも。それか、レックス側のコアクリスタルがバックアップみたいになってたとか。

 

175:博識ゾロアーク

>>174後者の方が可能性はあるな。

 

176:プロトTS(天の聖杯)

 

「うわ…空の色変だね。」

「そう、だな…。」

 

濃い緑というか、濁った川みたいな感じか? そもそも、空でいいのか?

 

177:名無しの転生者

雲海の底がモルスなんだから、空ではない気が。

 

178:博識ゾロアーク

そういえば、モルスの地は世界樹の根元にある海上都市らしい。ラダマンティスは赤道上に建てられたものだからな。

 

179:名無しの転生者

へぇ。

 

180:名無しの転生者

だからロコモコなのか。

 

 

 

 

 

 

うん、なんて言うんだろ? こう…寂しい?悲しい?虚しい…は違うかな。とにかく、寂寥だか寂寞みたいな感情。…だったら寂しいが一番近いのか。英語だとlonelyだったね。

 

このモルスの地を見ているとそんなことを想う。

 

だってそうでしょう? 此処には多くの人が住んでいて、それぞれの生活があったはず。さっき拾った物は全て人が居た証なんだから。

 

試作品AIでしかなかった私が、何を言っているんだ?と言われても変じゃないのは(わか)ってる。

 

──今、私の事はいいや。とにかく、早くこの雲海に覆われている(クラウス)の生まれた地から出たい。心がもたないよ。

 

この崩壊した都市に建つビル群は、雲海に覆われる前からこんな感じだったのだろうか。もしそうなら、この世界には救いが無「アヤメ、何か見つけたか?」…いや、救う人はいるね。

 

「ううん。そこのビルを見てただけ。」

「…? メガ、フロート?」

「メガフロート都市のことじゃないかな?」

「…ああ。海上都市のことか。他になんか…この辺りの地図とかないか…?」

 

そう言うとミデンちゃんはモナドを──

 

「ちょっと待って、何する気?」

「何って、扉が閉まってるから。」

 

思い出せる記憶は─私がやったわけじゃないけど─楽園から脱出するときのあれ…だね。

 

「…そ、そうだね。扉は斬るものだもんネ…。」

 

…私のドライバー(ブレイド)は非常識だ。でも、それは良い意味になってくれると信じていよう。

 

因果(原作)の流れは変えられる…いや、私達が変えてみせる。…この考えはドライバーの影響かな? ふふっ。そういえば、もう一人の弟もこっちの世界に残っていたらよかったのに。いつか会えたらいいな。あ、でも難しそうだもんね…。残念。

「あ、そうだアヤメ。俺達も武器の受け渡しとかやってみないか?」

「ラウラとシンみたいな?」

「そうそう。『スターライト☆二ー!』ってやってみたくない?」

 

いきなり難易度高いとは思うけど………私とミデンちゃんなら余裕だよね♪

 

「うん! 一緒に、ね!」

「お、おう。」

 

なんだろう…。さっきまではすごく濁っているように感じた此処だけど、今はもうただ薄暗いだけなんじゃないかって感じてる。

 

 

 

 

 

 

194:博識ゾロアーク

ヤンデレ化は…ないな。

 

195:名無しの転生者

百合ヤンデレですか…。大したものですね。

 

196:名無しの転生者

>>195お、俺は…認めんぞ!

 

197:プロトTS(天の聖杯)

なんでヤンデレの話になってんのさ。

 

198:名無しの転生者

>>197アヤメネキが原因。

 

199:名無しの転生者

ところで、イッチはヤンデレについてどう思います?

 

200:プロトTS(天の聖杯)

>>199ヤンデレか…。あんまり好きじゃないかも。

 

201:名無しの転生者

へぇー。理由は?

 

202:名無しの転生者

意外だなぁ。

 

203:プロトTS(天の聖杯)

>>202意外?! 何をもって意外だと思ったんだ?! 

…まあそれはそれとして理由か。なんだろ…歪んでいるのが苦手っていうのが1番かな。

 

204:名無しの転生者

見てるだけも無理?

 

205:プロトTS(天の聖杯)

>>204そうかも。

 

206:博識ゾロアーク

イッチの気持ち、わからなくはないな。俺も対等な関係であるということが重要だと思うからな。

 

207:名無しの転生者

ポケモンが恋愛を語るのか…。

 

208:名無しの転生者

カサネちゃんガチ恋勢なのに。

 

209:プロトTS(天の聖杯)

あ、地図みたいなのあった。…これはー…?

 

210:博識ゾロアーク

高速道路の地図…か。

 

211:名無しの転生者

それに世界樹までの道とか載ってないん?

 

212:名無しの転生者

『第8高速道路』っていうロケーションがゲームではあったギガス。

 

213:名無しの転生者

>>212レジギガスですか?

 

214:名無しの転生者

>>212ギガギガフンフンww ガガガガガガwwww

 

215:プロトTS(天の聖杯)

じゃあそこまで行ってみるか。

 

「方角は…あっちか?」

「行ってみようよ。」

「…アヤメ、飛べる?」

「……………わ、かんない。」

 

( '-' )スゥ…

 

216:名無しの転生者

歩きデース。

 

217:名無しの転生者

デース。

 

218:博識ゾロアーク

抱えて飛べ。

 

219:プロトTS(天の聖杯)

 

「あ、じゃあちょっと失礼して……軽いな。」

「そ、そうかな?」

 

雲海上に行ったら、まずはご飯だな。

 

220:名無しの転生者

後ろから抱きしめるのいいっすねぇ〜。

 

221:名無しの転生者

ええなぁ…。

 

222:名無しの転生者

┌(┌'ω')┐ユリィ…

 

 


 

アヤメはクラウスのことを父とは呼びません。アヤメの認識では、自分の父親はあの名も無き研究員になります。

 

 

 

 

 

ちょっとカービィをプレイしてきます。

 



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これからも2人 それぞれの(モナド)

 

活動報告のほうで武器案を出してくれた方、ありがとうございました。誤字報告助かるラスカル。

 


 

ミデンちゃんに抱えられて、私はモルスの地を飛んでいた。モナドを持つ仕様上、片腕しか使えないのはわかるけど……ちょっと苦しいかも。

 

「一旦、配信は切るか。」

「わかったー。」

「よし。……あそこで休憩したいんだけど、いい?」

 

ミデンちゃんは前方にある、傾いていないビルのヘリポートを指した。

 

休憩? ブレイドは疲れないはずだけど…精神的な疲労かな? 何にせよ、休憩したいなら一緒にするだけだよね。時間は沢山あるし。

 

「うん、いいよ。」

「…悪いな。」

 

…何に対して? 

 

バサッ!

 

「ベンチがある。座ろう。」

「うん。」

 

 

隣同士に座ってからしばらくして、ミデンちゃんが口を開いた。

 

「このモルスの地で飛んでみて、どう思った?」

 

なんで急にそんなことを? と聞こうとしたが、その真剣な顔をみた私は聞くのをやめた。

 

「アヤメが思ったことをそのまま伝えてほしいんだ。」

「─わかっ、た。」

 

空を見ながら、私はゆっくりと話し始めた。

 

「こんなこと言うのはよくないかもしれないけど……正直、ちょっと楽しかった。」

「楽しい?」

「うん。初めて自分の体で実際に飛んだから、さ。舞い上がってたのかも。飛行だけに…。でも、本当はイーラの上で飛びたかったかなぁ…。」

「……。」

 

私とは対照的にミデンちゃんは顔を俯かせた。

 

恐らく、イーラで過ごしたときと今の環境の変化でミデンちゃんの精神は不安定になっているのではないか?

 

今までは、周りに誰かがいた。それが此処では違う。私がミデンちゃんから分離したこともそうだ。

 

「ねぇ、ミデンちゃん。何か思うことがあったんだよね? 私だけに言わせておいて、自分は黙ってるんだもん。」

「それは─」

「あなたのブレイドである私じゃ、力になれないのかな…?」

…その目はずるい。言うしかねぇじゃん。

 

そう、これからは会話をすることでしかわからない。

 

「アルストの空はさ、此処とは違って綺麗な空だと思わない?」

「思う。」

「だよな。俺は、その空の下で自由に生きていくことが夢なんだ。…て、意味わかんないよな! これから本編があるっていうのにな!」

「…わかるよ。その夢、素敵なことだと思う。」

「別に、無理に合わせることないぞ?」

合わせてなんてない! 私は、本気でそう思ってるから。」

「そう、か…。う…!

「…え?! いや、え?! 泣いてる?!」

 

私達が共有しているのはこの世界でブレイドになってから経験した記憶だけで、お互いの過去や感情はわからない。だけど、きっと嬉しくて泣いてるんだよね? 

 

()がこの世界に来てミデンちゃんになる前に、何があったのか私は知らない。この状況から、『自由』に対して何か強い思い入れがあるのはわかる。…そして、そのことを聞いたほうがいいのかすごく迷う。

 

「…グスッ。」

 

…やっぱり、私からは聞かない。いつか、ミデンちゃんの方から話したいと思った時まで()の過去には触れないでおこう。

 

 

 

 

 

 

「『当たり前の日常は、なくなってからその尊さに気づく』とはよく言ったものだよな…。」

「…そう……かな? 普段から、今を大切だと思って生きている人は多いと思うけど…。」

「否定はしない…が、そういう人達は心のどこかで『そんなことは起こらないだろう』と思っていたりするものさ。」

「そうでしょうか…?」

「実際に何かを失った経験がある人とない人では、そうなった後の行動が違うと思う。」

「それって、『チーズはどこへ消えた』みたいな?」

「物体だけに限った話ではないだろうがな。」

 

 

 

 

 

 

283:名無しの転生者

何一つとして理解できなかった…。

 

284:名無しの転生者

ぜったいゾロアークニキ個体値6Vだろ。

 

285:名無しの転生者

哲学的な話は聞いてるだけで疲れる。

 

286:名無しの転生者

>>285わかるマン。

 

287:プロトTS(天の聖杯)

ただいま。

 

288:名無しの転生者

>>287おかえり。

 

289:博識ゾロアーク

戻ったぞ。

 

290:名無しの転生者

>>289うわでた。

 

291:名無しの転生者

やっと終わったのか。

 

292:名無しの転生者

オツカーレ。

 

293:プロトTS(天の聖杯)

さて…。いろいろあって後回しにしてたけど、そろそろ目標決めしないとな。

 

294:名無しの転生者

いつものようにか。

 

295:プロトTS(天の聖杯)

早速いくぞー。…と、言っても本編までにやることはたったひとつ。

 

本編まで生き残ること。

 

296:名無しの転生者

え、思考放棄したん?

 

297:名無しの転生者

ざっくりしすぎてないか?

 

298:プロトTS(天の聖杯)

これが1番重要なんだぞ。逆に言えば、本編まで生きてさえいればどうとでもなるのだ。

 

299:名無しの転生者

なるか…?

 

300:博識ゾロアーク

>>299意外と大丈夫だったりするんだなこれが。

 

301:名無しの転生者

>>300そうなん?

 

302:プロトTS(天の聖杯)

大きな目標は生き残ることだけど、やりたいことは沢山ある。

例えばマルベーニの邪魔をしたり、ルクスリアでテンイの暴走を克服させてあげたり、ミルトに会いに行ったり、また修理屋をしたりとかね。

 

303:名無しの転生者

Vtuberにならないんですか?(真顔)

 

304:名無しの転生者

マルベーニの邪魔って何するん?

 

305:名無しの転生者

修理屋(改造屋)ね。

 

306:プロトTS(天の聖杯)

>>303ならない。

>>304コアクリスタルをちょっといただくだけだ。

 

307:名無しの転生者

コアクリスタルを盗る意味って?

 

308:博識ゾロアーク

>>307マルベーニはアーケディアでコアの選別を行なっているんだ。選別というとわかりづらいが、要するに個体値が高いポケモンの卵の厳選みたいなことだな。

そして、そういうコアクリスタルを集めてどうするかというと……自身の力として取り込むんだ。

 

309:名無しの転生者

まさに、ブレイドを喰らう者(ブレイドイーター)ってわけか。

 

310:名無しの転生者

マルベーニ殺すも。

 

311:名無しの転生者

じゃあ、カサネちゃんみたいに人の姿に近いブレイドが珍しいって言われる理由って…。

 

312:名無しの転生者

>>311マルベーニが喰ってるからじゃん?

 

313:プロトTS(天の聖杯)

>>312多分。だから俺はそういうブレイドが喰われる前にアーケディアから盗みたいってわけ。

 

314:博識ゾロアーク

盗み、と言うとなんかな…。

 

315:名無しの転生者

…マルベーニにカサネちゃんが喰わ─

 

316:博識ゾロアーク

イッチ、絶対に成功させろ。

 

317:名無しの転生者

こ、これが手のひらドリルか!

 

318:名無しの転生者

回転速度えぐ。

 

319:プロトTS(天の聖杯)

>>316ハイ。

 

………あ、そうそう。

 

320:名無しの転生者

ん?

 

321:名無しの転生者

どしたの?

 

322:名無しの転生者

( ¯•ω•¯ )ナニ?

 

323:プロトTS(天の聖杯)

ほら、アヤメもブレイドなわけじゃん。てことは使える武器があるわけでして……。とりあえず、これを見てほしい。

 

【画像】

 

324:名無しの転生者

双剣だね。

 

325:名無しの転生者

モナドっぽくはないな。

 

326:名無しの転生者

>>325メイナスモナドをご存知でない?!

 

327:名無しの転生者

>>326でもモナドって言ったら文字が浮かび上がる輪っかがないとなぁ。

 

328:プロトTS(天の聖杯)

見た目はモナドっぽくないけど、しっかりモナドウィングは使える。

 

【画像】

 

329:名無しの転生者

アヤメネキは黒い翼か。

 

330:名無しの転生者

カラス?

 

331:名無しの転生者

パルテナのブラックピットみたいやな。

 

332:名無しの転生者

セフィロス?

 

333:名無しの転生者

>>332アヤメネキは片翼じゃないから…。

 

334:博識ゾロアーク

てか、イッチと色が逆だな。

 

335:名無しの転生者

これで2人とも飛べるわけか。

 

336:プロトTS(天の聖杯)

というわけなので、世界樹の根元まで敵をスルーしながら飛んでく。

 

337:名無しの転生者

スルーをするー。

 

338:名無しの転生者

は?

 

339:名無しの転生者

は?

 

340:名無しの転生者

( 'ω')?

 

 


 

ミデンの前世は『かなり嫌なことがあったんだろうなぁー』ぐらいの認識で大丈夫です。

 

ちなみに、何があったかを書くつもりはないです。一応設定はありますが、それを書いたところで『ゼノブレイド2』に関係があるわけでもないですので。

 



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世界樹は3度目 防御不可の内部破壊(ハッキング)

 

422:プロトTS(天の聖杯)

一応こんなもんで。

 

【動画 3:42】

 

423:名無しの転生者

歌詞と曲調が正反対過ぎんか?

 

424:名無しの転生者

温度差で風邪ひくわ。

 

425:名無しの転生者

モルスの状況とかをそのまま伝えてるだけなのに、めちゃくちゃ不気味っていうか。

 

426:博識ゾロアーク

>>425それは多分、感情の表現が一切出てこないからではないか? 割とアップテンポな分、感情の代わりに狂気が溢れているように感じるんだと思う。かくいう俺も、少し恐怖を感じた。

 

427:名無しの転生者

.みたいな。

 

428:プロトTS(天の聖杯)

で、アヤメのがこれ。

 

【動画 3:03】

 

429:名無しの転生者

…?????

 

430:名無しの転生者

電波曲だと?!

 

431:名無しの転生者

我々の理解の範疇を超えているではないか。

 

432:博識ゾロアーク

歌詞は………うん。歌うの上手いな。

 

433:名無しの転生者

>>432それは思った。

 

434:名無しの転生者

上手い分残念さが増す。

 

435:名無しの転生者

てか、いつの間に曲とかラジカセとか作ったん?

 

436:名無しの転生者

>>435モルスの地で拾った物を改造したんやで。曲はモナドサウンドな。

 

437:名無しの転生者

そんな都合よくあるん?

 

438:博識ゾロアーク

>>437人はいないが、機械はかなり残っていた。それも軌道エレベーターを造れる世界の機械がな。

 

439:名無しの転生者

そのうちケータイぐらいは作りそうだな…。

 

440:プロトTS(天の聖杯)

…携帯電話か。作りたいとは思うけど、基盤とかプログラムとか全然知らないんだよなぁ。世界樹で調べらんないかな?

 

441:名無しの転生者

あ、そっか。プログラムとかあるもんな。

 

442:名無しの転生者

アヤメネキなら知ってんじゃない?

 

443:プロトTS(天の聖杯)

その情報要らないと思ってたからうろ覚えだって。

 

444:博識ゾロアーク

それもそうか。

 

445:名無しの転生者

ケータイ落ちてないの?

 

446:名無しの転生者

>>445さすがにないだろ。

 

447:名無しの転生者

>>445(ヾノ´°ω°)ナイナイ

 

448:プロトTS(天の聖杯)

探すかぁ……? いやでもなぁ…。

 

449:名無しの転生者

やめとけ。

 

450:名無しの転生者

やめとけ!やめとけ!

 

451:名無しの転生者

>>450あいつは付き合いが悪いんだ。

 

 

 

 

 

 

「私の作った曲、あんまり評判良くないのかな?」

「別に、悪くはない…と俺は思う。」

「んー…『電波曲』ってどういう意味?」

「電波ソングとかも呼んだりするが、特徴は擬音が多いとかかな。他にもアニメ声で歌ってたりとかいろいろあった気もするけど。」

「じゃあ、私のは電波ソングなんだね。」

「電波ソングぅ……? 電波って言えばそうなんだろうが…。」

「どういうこと?」

「ああ、気にしなくていい。(歌が上手すぎて電波ソングとかどうでもいいんだよなぁ。まぁ、電波ソングであることに変わりはないんだけども。)」

「ていうかさ、歌うのって意外と楽しいかも。次はミデンちゃんも一緒に歌わない?」

 

 

ミデン

さて…どう答えようか?

{   そうだな。今度一緒に歌うか。   }

 

できれば電波ソング以外がいいんだけど。

 

 

 

「そうだな。今度一緒に歌うか。」

「ホントに?! やったぁ!」

「そんなに嬉しい?」

「うん。だって、絶対断られると思ってたから。それに、なんか電波ソングとか好きそうじゃない感じだったし。」

「それはそうなんだけど、何事にも挑戦って言うだろ? 初めてのことはいろいろやってみようと思ったんだよ。」

「うん、そういうとこも好き♡」

「そ、そうか。あ、ありがとう?」

「どういたしまして♪」

 

 

 

 

 

 

ミデン

さて…どう答えようか?

そうだな。今度一緒に歌うか。

 

できれば電波ソング以外がいいんだけど。

 

 

 

「できれば電波ソング以外がいいんだけど。」

「だよね…。」

「じゃ、じゃあほら、普通の歌なら歌えるぞ。」

「私のやつは変ってこと…?」

「ウェ?! いや、他のとは違って独創的な歌だと思ったからさ? 俺はいい歌だと思うよ、うん。」

「ホントに?! ミデンちゃんにそう言ってもらえると嬉しいなぁ。ありがとね。」

「どういたしまして。」

 

 

 

 

 

 

473:名無しの転生者

イワシが土から生えてきそうな歌とかいいよね。

 

474:名無しの転生者

>>473ちょっと何言ってるか分かんない。

 

475:名無しの転生者

I don't know what you're saying.

 

476:博識ゾロアーク

英語に訳すな。

 

477:名無しの転生者

どちらかというとイッチのは、食う寝るなんちゃらっぽさがあると思う。

 

478:名無しの転生者

>>477クーネ─おっと著作権が。

 

479:博識ゾロアーク

普通に2人とも歌上手いよな。ちょっとリピートしてくる。

 

480:名無しの転生者

あれを…?

 

481:博識ゾロアーク

ついでに、録音できないか試してくる。

 

482:名無しの転生者

すっかりハマったな。

 

483:名無しの転生者

あれをリピートとか頭おかしなるで。

 

484:名無しの転生者

アヤメネキの『くるくる☆モナド』は中毒性高いからね。

 

485:名無しの転生者

>>484あれそんな曲名なんか。

 

486:名無しの転生者

なんやねん、くるくるモナドて。

 

487:名無しの転生者

>>486モナドがくるくるするんだよ。

 

488:名無しの転生者

>>486仕方ないよ。そういう曲なんだもん。

 

489:名無しの転生者

諦めろも。

 

490:名無しの転生者

イッチのやつはなんて曲名?

 

491:名無しの転生者

>>490『壊レチャッタ都市』

 

492:名無しの転生者

ヒェッ・・・

 

493:名無しの転生者

コヒュー、、、、

 

494:名無しの転生者

((( ;゚Д゚)))

 

495:名無しの転生者

なんか、こう、平仮名じゃなくて片仮名表記が絶妙に狂気を感じさせるっていうか。

 

496:名無しの転生者

曲名『壊レチャッタ都市』からのアップテンポな入りだぜ? 普通に怖いだろ。しかも初手『ここはとっくに壊レテタ!』で無事に精神崩壊太郎。

 

497:名無しの転生者

これを歌うイッチの精神が心配。

 

498:名無しの転生者

>>497ほんそれ。

 

499:名無しの転生者

これヒカリとかが聞いたらどう思うんだろ。

 

500:名無しの転生者

>>499モルスの事を知る前に聞いてもなんとも思わなさそう。

 

 

 

◇◆

 

 

 

機械を集めたり、歌を歌ったり、いろいろ遊んだりしたけどなんとか世界樹の近くまでは来れた。なんだかんだで、実体化してから一月ぐらいは経った気がするね。そのほとんどが高性能小型ラジカセの作成期間なわけだけども。

 

ちなみに、ラジカセは私が持っている。

 

「あれが世界樹の根元だな。」

「なんか、植物でごちゃごちゃしてるなぁー。」

「……そういえば、全然モンスターに遭遇しなかったな。」

 

確かに。

 

まぁ探せばいるだろうが、態々そんなことをするつもりはない。あと、ミデンちゃんは元人間と戦いたくはないだろうし。私は元人間とかどうでもいいんだけど。()()()()プログラムも存在しないし。

 

「気にしなくていいんじゃない?」

「そうかもな。」

 

 

ピコン!

 

「よかった…。」

「プネウマがこれを動かせられるなら、私達が動かせられない道理はないよね。」

「…もし、反応しなかったらどうしてた?」

「雲海上まで飛ぶ。」

「行けるのか…?」

 

私達ならいけると思うけどなぁ。それに、雲海は水とは全然違うじゃん。あれナノマシンだし。

 

てか、なんでここの周りに水があるんだろう?

 

「ま、とりあえず乗って上に行こうよ。」

「そうだな。」

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

まさか、12分52秒もエレベーターに乗ることになるとはね…。

 

「ここは『第二層ラキア 中央フロア』だね。」

「全部覚えてんの?」

「覚えてるっていうより、そう教えられたって感じかな?」

 

記憶(データ)として最初から知ってるだけだからね。

 

「てか、ミデンちゃんも知ってるはずだよね?」

「まぁそうなんだけど。」

 

元々の『ミデン』というプロセッサーに与えられた役割とは違うけど、この世界樹の管理も一応()()だし。

 

「じゃあ、この先は警備マシンが多くなってるから気をつけないとね。」

「ああ、それなら問題ない。ここの敵とは何度も戦ってるからな。」

「…ねぇ、前から思ってたんだけどさぁ。」

「何だ?」

「私達、ここの管理者なんだよ? なんで外敵扱いなの?」

 

本来なら、管理者が警備マシンに狙われるなんておかしい。むしろ、護られる立場だと思うんだけど。

 

「うーん…。管理者から外されたとか、ブレイドとして実体化した影響の誤認とか?」

「前者はありえないかなぁー。」

「どうしてだ?」

「ん? だって私達まだ管理者だし。」

「…………あ、そうなの?」

 

その間は何。

 

「そうだよ。」

「え、じゃあさ…警備マシンの停止とかできる?」

「よゆーだね。」

 

私達はこの世界樹の管理者なんだよ? よゆーに決まってるじゃん。

 

「そこの左の壁から『フェーリ・ロイヤル』が出てくるんだけど、今から止めるね。」

「敵の位置は俺もわかるんだけど…。」

 

意識を集中して…。

 

んー、そうだね…。テキ当にプログラムを消去して行動不カにしちゃえばいいか。そうと決まれば…ほい。

 

バチバチッ!!

 

「おお。すごい……すごいんだが…。」

「え、何かまずいことでもあったかな?」

「いやさ、俺が頑張ってモナドバスターしてたのってなんだったんだろうな……。」

「戦闘経験を積むためにやったんじゃなかったっけ?」

「あ、そうだわ。じゃあモナドバスターで間違ってなかったか。ま、とにかくこの先も頼んでいい?」

「勿論♪ 私はそのためにいるんだから。」

 

 

 

 

 

 

 

 


 

Q 投稿が遅れたことについて何か言いたいことは?

 

A 深く反省しております。

 

Q 若干サブタイトル詐欺では?

 

A 次からはそうならないようにと反省しております。

 

Q あまり反省の色が見えないと言われていますが?

 

A 反省の色が見えない自分にも反省しております。

 

 



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復活から4年後 (サーペント)の役目

 

邪神(アルセウス)「平行世界のヒスイ地方に行って時空の歪みの原因を何とかしてきて。」

ゾロアーク「はい?」

邪神(アルセウス)「何その反応? 神である私から直々の頼みだよ? 嬉しくないの?」

ゾロアーク「いえ全然。」

邪神(アルセウス)「ふーん…。まぁいいや。いってら。」

ゾロアーク「ッ! ちょっと待てええぇぇぇぇぇぇ………!

邪神(アルセウス)「(ノ´∀`*)ぷーくすくす」

 

 

 

 

需要があれば書く…かもしれないです。

 

てかもう、投稿頻度は下げます。内容が薄くなってもアレなので。すみません。

 


 

「マルベーニ聖下、ご報告が。」

「入れ。」

「イーラの残党ですが、リベラリタスに避難したようでございます。」

「リベラリタス…? …サーペント・デバイスの件はどうなっている?」

「予定通りに進行中でございます。」

「そうか。」

 

 

 

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

今日も今日とて優雅なリベラリタスライフ。

 

2:名無しの転生者

うらやま。

 

3:名無しの転生者

ずるい。

 

4:名無しの転生者

優雅(引きこもり)

 

5:名無しの転生者

>>4仕事はしてるから…。

 

6:名無しの転生者

>>5週一でな。

 

7:名無しの転生者

毎日毎日アヤメネキとイチャイチャしやがってよぉ。

 

8:名無しの転生者

これが天の聖杯の力…!

 

9:名無しの転生者

>>8違います。

 

10:プロトTS(天の聖杯)

言うほどイチャついてるつもりはないけどなぁ。たまに膝枕したりされたりするぐらいだし。

 

11:名無しの転生者

>>10それを世間一般的にイチャついてるって言うんだよ!

 

12:名無しの転生者

>>10ケンカ売っとんのかァ?!

 

13:名無しの転生者

>>10(#^ω^)ア゛?!

 

14:名無しの転生者

>>10ゆ゛る゛さ゛ん゛!

 

15:名無しの転生者

皆ブチ切れてて草

 

16:名無しの転生者

>>15そらそうよ。

 

17:プロトTS(天の聖杯)

てかこの生活、もうちょっとで4年ぐらい経つのか。…まだ4年しか経ってないのか。

 

18:名無しの転生者

今何年なの?

 

19:プロトTS(天の聖杯)

>>18あと半月で3643年になる。メツと戦ったのが3564年で、そこから休眠状態の75年と実体化してからの4年を足して3643年だね。

 

20:名無しの転生者

久しぶりにきてみたら凄いことになってた件について。

 

21:名無しの転生者

そういや、ゾロアークニキは?

 

22:名無しの転生者

>>21ヒスイ送りにされました。

 

23:名無しの転生者

>>21邪神「ヒスイ送りにしました。」

 

24:名無しの転生者

>>21カレーマスター・ユウリとヒスイ地方で頑張ってる。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

お土産話に期待してようかな。

 

唐突だけど、この4年であった事振り返っておくか。

 

26:名無しの転生者

本当に唐突だな。

 

27:名無しの転生者

>>26始まりはいつも突然だから。

 

28:プロトTS(天の聖杯)

1 アルストへ帰還。というか自宅の巨神獣が世界樹の近くまで来てたのはビビった。

 

2 変装して生活。俺は仮面(ペルソナ5に登場しそうなやつ)を着けて仕事を、アヤメは外出時のみ伊達メガネを着けてる。はいそこ厨二病とか言わない。

 

細かなことはもっといっぱいあったけど、大きな事はこれくらいか。

 

29:名無しの転生者

仮面に黒革ジャンパーで厨二病じゃないは無理ある。

 

30:プロトTS(天の聖杯)

>>29メギドラオンでございます。

 

31:名無しの転生者

ウッ………!!

 

32:名無しの転生者

デジャブ。

 

 

 

 

 

 

小さな巨神獣の上で仰向けに寝転がりながら星を眺める女性が二人。俺とアヤメなんだけど。

 

「満天の星空……いや、満天の星か。」

 

満天の星空だと、星空がたくさんあることになるとかなんとか。

 

いやー、にしてもいい眺めだよホント。75年間護ってくれたセイリュウには感謝だな。

 

「今日はオーロラ見れなさそうだね。」

「この時期じゃな。あと…2か月くらいしたら見られるようになるかな。」

「じゃあそれまで一緒に待とう?」

「いや仕事あるし。てか去年も見たろ。」

「毎年見たいの。」

 

あと400年ぐらいありますけど?

 

……ん? いや、ちょっと待て。俺達はマスターブレイドなんだよな。

 

本編後のことも考えたら寿命ってのが無限なわけでして…。終わりのないのが終わりみたいなゴールド・エクスペリエンス・レクイエム状態にすでになっている気がする。

 

 

怖くね?

 

 

………えっ怖、寝よ。

 

「せめて部屋で寝ようよ…。ともかく、いつか愚弟と愚妹は消さないとね。

 

 

 

 

 

 

63:博識ゾロアーク

アルセウス…もう絶対に許さねぇ!

 

64:名無しの転生者

>>63ブチ切れゾロアークニキがログインしました。

 

65:名無しの転生者

>>63何があった?

 

66:名無しの転生者

>>63落ち着いてください。

 

67:博識ゾロアーク

はァ…はァ…。悪い、取り乱した。サブウェイマスターのノボリさんと(平行世界の)ヒスイ地方で出会ったんだが、話を聞いたら何も覚えてないっていうから色々調べてみたんだがな? どうやら邪神(アルセウス)の仕業らしい。

 

68:名無しの転生者

自称神にまともなやつとかいないってそれ1番言われてるから。

 

69:名無しの転生者

???「私は神だァ…!」

 

70:博識ゾロアーク

とりあえず、ユウリにレジギガスとギラティナを仲間にするように言ってくるわ。

 

71:名無しの転生者

>>70ガチでボコりに行く気じゃん。

 

72:名無しの転生者

>>70登場から20年経って英雄であることが判明したレジギガスじゃないか。

 

73:名無しの転生者

レジギガス…!! あんた最高にかっこいいぜ…!

 

74:プロトTS(天の聖杯)

あれ…? ここ俺が立てたスレだよな…?

 

75:名無しの転生者

>>74ソーダァ…!

 

76:プロトTS(天の聖杯)

よかった。皆に報告する事ができたんだよ。これ。

 

【画像】

 

77:名無しの転生者

わ、わぁー! サーペントだぁ…。凄いねー…。

 

78:名無しの転生者

マルベーニ! お前を殺す!

 

79:名無しの転生者

マルベーニ殺るも。

 

80:プロトTS(天の聖杯)

なんか今日みんな殺意高くない?

とまぁ、それは置いとくとして。このサーペント・デバイス君はですね、マルベーニから『誰も世界樹に近づけるな。』という命令を与えられているわけだ。そのせいで俺も素材を集めに世界樹へ行けなくなった。

 

81:名無しの転生者

へぇ。

 

82:プロトTS(天の聖杯)

で、この事についてアルストではなんかマルベーニ法王が「世界の為にやってくれたんだ!」的な解釈になっててもうどうすればいいかわからんよ。いや、ね?確かに一般人からしてみればこれって、『二度と世界を危険に晒すわけにはいかないというマルベーニの考え』って感じなんだろうよ。

 

83:名無しの転生者

まぁたしかに、世界樹の上にある楽園からメツのコアクリスタルを持って帰ってきたのは事実だしなぁ。

 

84:名無しの転生者

>>83持って帰ってきたのマルベーニだし、メツがああなったのもマルベーニのせいなんですがそれは。

 

85:プロトTS(天の聖杯)

自分のせいで世界が終わりかけたのに、なにが『私のような者が二度と現れないように』だ。世界樹に登る人が現れて困るのは、この世界じゃなくてマルベーニ、お前だけだろうが。

 

86:名無しの転生者

なんでマルベーニは世界樹に登られたくないん?

 

87:名無しの転生者

>>86自分以外が神に会うのが許せないとかそんなんだろ。

 

88:プロトTS(天の聖杯)

そうだな……マルベーニの考えは『グノーシス主義』が近い気がする。

 

89:名無しの転生者

>>88それって『神が創ったこの世界はクソだな! ならその神って偽物じゃね? じゃあ俺らの肉体もこの星も宇宙も全部偽物なんだ! それなら、全部ぶっ壊したら魂が肉体から解放されて真の神に近づける!』的なやつだよな?

 

90:名無しの転生者

>>89割とあってる…のか?

 

91:プロトTS(天の聖杯)

マルベーニの場合は、神に会って『この世界はなぜこんなにも酷いのか』という問の答えを聞きたいってだけなんだけどね。

 

92:名無しの転生者

ゲーム内で神(クラウス)が言ってたな。『人は何かを失ったときにその理由を求めようとする』って。

 

93:名無しの転生者

>>92マルベーニはそれをこの世界のせいにした。

 

94:プロトTS(天の聖杯)

しかも何がまずいって、神に会うための方法を世界を混沌へと変えることだと本気で信じて実行してるってとこなんだよね。…ちな現在進行形。

 

95:名無しの転生者

サーペントもそのために利用してんだよな。

 

96:プロトTS(天の聖杯)

さらにさらにさらに! タチが悪いことにマルベーニは『人間同士で潰し合い世界が崩壊すること』を神の意志だと思ってるせいで、アルスト全体が巻き込まれてるっていうね。

 

97:名無しの転生者

マルベーニめ…! ゆ゛る゛さ゛ん゛!

 

98:名無しの転生者

(*`Д´)ノ ユ゛ル゛サ゛ン゛!!

 


 

マルベーニは信仰心が強かったせいっていうのはあると思います。

 

あと、ヒカリが暴走したのもマルベーニに影響ある。

 



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5日の間で準備 修理屋への依頼(クエスト)

 

盛大にサブタイトル間違えました。(修正済み)

 

前回から30年後ぐらいです。

 


 

ラ〜♬〜♪♩♬♡

 

…人が仕事してるその横で歌い続けるってすごいと思う。そこの黒いフードのおにいさん、ここは修理屋です。だからそんな目でアヤメのことを見ないであげてください。

 

ちなみにここはスペルビア帝都の裏通りで、昔俺が1人で店を開いていたところでもある。ここで寝泊まりしていた時期でもあったからなぁ。うん、懐かしい。

 

勿論、ゲームの帝都よりも広いため結構たくさんのお店がある。まぁ、たくさんあっても修理屋はウチだけなんだけどね。

 

「…そういえば、スペルビアでは珍しい雨が降るんだっけか? いつだっけ? できれば見てみたい。」

「あと───ん? あれこの人、シンだよね? ッ!メツ…! ……いつか消してあげますよ。───2週間後だね。」

 

え、何…? 今のアヤメなんか…─

 

「どうかしたの?」

「あ、いや…わかった、2週間後な。」

 

メモしておくか。…さっきここに置いておいたネジ…あったわ。

 

さて、あとはエーテル濃度探知計だけか。これの仕組みがかなり複雑で厄介なんだよなぁ。慣れてないと分解したあと絶対に元に戻せなくなる。素人が直したい場合はウチの修理屋へどうぞ。(宣伝)

 

ウチは金曜日のみの営業となっております。修理・修復してほしいモノがあれば依頼として受け付けております。受けた依頼は1週間〜2ヶ月以内で解決させていただきます。迷惑なお客様にはメギドラオンでございます。

 

ちなみに現在、店員の募集はしておりませんのであしからず。

 

 

 

 

 

 

「もう10時じゃねぇか…。」

 

やっと元に戻せたよ…。半日も掛かることは想定してなかったわ。いろいろとパーツを変えたが、性能は上がったから問題ないはず。

 

ああ、アヤメなら先に家に帰ったよ。ほら。

 

 

アヤメ:さっき家着いたよ(b・ω・d)イェイ♪

ミデン:了解。俺はちょっと遅くなる。

 

 

このやり取りは、通信機を修理したときに覚えた技術を応用した携帯電話のようなもので行っている。携帯型連絡機、略して『ケータイ』である。実は文字より映像を送るやつの方が作るのは楽だったりする。

 

見た目はガラケーである。ただし通話はできない。

 

もう店閉めて、また来週だな。今日の依頼人であるインヴィディア人の方も来週来るだろうし。

 

にしても、直してほしい物の詳細も知らずに持ってくるとか意味わからん。あと、「変なな機能は付けるなよ? 直すだけでいい。金は払うから、1週間後に必ず終わらしておいてくれ。余計なことはするなよ?」ってなんだよ。依頼通りにやるけどさ。

 

「…さて、閉店ガラガラ──よし。」

 

…誰だ今のネタ古いとか言ったやつは。失礼だぞ。

 

それはそれとして、俺は裏口から出る。しっかりと鍵を掛けておく。

 

さて、ここスペルビアからどうやってリベラリタスの自宅に帰るのかだが…。モナドウィングは使わず、普通に定期的にでる船で帰る。

 

というのも、メツに見られた場合に大変なことになる可能性が高いからだ。俺もアヤメも、メツから狙われることになったら逃げ切れる可能性は低い。カムイがいたら1発でバレるからね。

 

あと、普通にシンがチート。

 

なんだよ…自分も含めた周囲にある素粒子の操作って。チート過ぎない? クロックアップかよ。闇落ちした前日譚主人公に勝てるビジョンが見えないんですが?

 

はぁ…なんとか敵対しない方向にしたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

12:プロトTS(天の聖杯)

いきなりだけど変なトラブル発生。

 

13:名無しの転生者

>>12どうした?

 

14:名無しの転生者

>>12なになに?

 

15:プロトTS(天の聖杯)

ウチ…修理屋なわけじゃん?

 

16:名無しの転生者

はい。

 

17:名無しの転生者

せやな。

 

18:プロトTS(天の聖杯)

で、よくわからん機械とかの修理依頼とかはたまにあるわけじゃん?

 

19:名無しの転生者

あるんだ…。

 

20:名無しの転生者

せやな。

 

21:プロトTS(天の聖杯)

この前依頼してきた人が持ってきた物がどうやら盗聴器らしい。これ。

 

【画像】

 

22:名無しの転生者

盗聴器か? これ。

 

23:名無しの転生者

何この占いの水晶玉みたいなの。その下に変な機械っぽいの付いてるけど。

 

24:名無しの転生者

通信機だろこれ。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

あ、そうか。盗聴器って言うよりも、『第三者がいつでも聞ける通信機』だな。ゲームでもバーン会長が使ってた通信機の元になってるやつ…かもしれない。

 

で…一応仕事だから直したいけど、どうしようか?

 

26:名無しの転生者

どう…とは?

 

27:名無しの転生者

(´・ω・)ん?

 

28:博識ゾロアーク

あれだろ。『明らかに犯罪に使われる物を直した』っていう事実ができるから、それをどうにかしたいってことじゃないか?

 

29:名無しの転生者

なるホロ。

 

30:プロトTS(天の聖杯)

>>28そういうことです。…てかヒスイ地方から戻ってきてたんですね。

 

31:博識ゾロアーク

>>30いや、まだヒスイ地方だぞ? …おっとそろそろピッピ達が踊り始めるところだからな、失礼させていただこう。

 

32:名無しの転生者

ヒスイ地方でエンジョイ…してるのか?

 

33:名無しの転生者

>>32してんじゃね? 知らんけど。

 

34:プロトTS(天の聖杯)

それで、俺はどう行動すればいいかな? てか、今のスペルビアにインヴィディア人がいるのも結構怪しいんだよな。

 

35:名無しの転生者

>>34普通にスペルビアの警察的なのにもってけばいいんじゃね?

 

36:プロトTS(天の聖杯)

>>35明日そうするわ。今日は帰って寝る。

 

37:名無しの転生者

オヤスミー。

 

 

 

翌日

 

 

 

今日の朝、ミデンちゃんは警備隊の人に『インヴィディア人が依頼してきた盗聴器』の話をしていた。そしたらなんかいろいろあったらしいけど、結局、そこそこ上の立場の人が私達のお店まで来ることになった。メレフって人に似てるらしい。名前は……フェリム…だっけ?

 

「で、これがその通信機です。」

「ふむ…我が国でもよく使われているものではないか。」

「はい。ですが、ここを見ていただきたいのです。」

 

ミデンちゃんは下に付いている機械の内部を弄り始めた。アルストの機械の構造はよくわからない。ハードウェアはもっとわかんない。

 

でも、プログラムとかの設定は得意だからそこら辺は任せてほしいな。

 

「これです。この部品は明らかに、後から取り付けられたものです。そして、これは外部に情報を送る機能があります。」

「それは本当なのか?」

「『百聞は一見にしかず』です。試しにやってみましょう。」

 

そう言うと、ミデンちゃんは二つの通信機を店の奥から持ってきた。あ、それ『ケータイ』作る時にバラバラに分解したやつじゃん。

 

「まずは盗聴器付きの通信機と普通の通信機を繋げます。その後この部品を操作して…こうですね。」

「これは今、どうなっている?」

「簡単に言えば…この状態だと、自分と通信相手以外の第三者に会話が筒抜けになっています。ですから─────

 

 

 

 

 

 

まだ話してるよ…。どうせ来週そのインヴィディア人が来るんだし、そのときに捕まえて吐かせればいいんじゃないかなぁ? 非人道的……? ─知りませんよ、そんなこと。私はマスターブレイドですよ? 人間と同じ尺度で測れると思っているんですか?

 

「はい、そうです。だよなアヤメ?」

 

ふぇ? 何が? まぁいいや。肯定しとこ。

 

「うん。」

「そうかわかった。では、金曜日にまた。」

「了解です。」

 

あ、なんか終わった感じ? なら私は帰って歌の練習をしようかな。

 

 

 

 

 

 

86:プロトTS(天の聖杯)

アヤメが考えた文章はこれだな。

 

『色欲』 の大罪人 カモシダ スグル殿。汝は己が欲望のままに、指導者として越えてはならない一線を越えた。よって今宵、我々はその歪んだ欲望を頂戴する。

 

87:名無しの転生者

かっこいい。

 

88:ペルソナ使えないJK

>>86おおー!かっこいいです! 参考にさせてもらいますね!

 

89:プロトTS(天の聖杯)

アヤメも是非使ってほしいって言ってる。

 

90:名無しの転生者

今北産業。イッチどうなった?

 

91:名無しの転生者

>>90怪盗団ネキ参戦!

予告状を考える(主にアヤメネキが)

イッチは金曜日まで待ち

 

92:名無しの転生者

>>91サンクス。

 

 

 

◆◆

 

 

 

さて、依頼人が来るのは今日の午後6時だ。未来視で視たから確定。

 

「お、来ましたか。」

「終わったのか?」

「ええ、こちらになります。なるべく元の状態になるように直しましたよ。お代ですが──

 

カチャ…

 

「おっと、騒ぐなよ?」

「…その物騒なモノ(拳銃)をこちらに向けないでいただきたく思うのですが。」

「アンタならこの通信機が普通の通信機とは違うことなんてとっくに気づいているんだろ? そして、俺は『余計なことはするな』と言ったはずだが?」

「…。」

「まぁいい。余計なことをしたお前には死んでもらう。」

 

バァン!!

 

キィン!

 

「な、何っ?!」

「こうなることは既に視ている。」

 

残念だったな。事前にアヤメから双剣を片方だけ受け取ってたから、それを使えば銃弾などおそるるに足らず。でもやっぱりちょっと怖かった。

 

「だ、だがまだ弾は──

 

ズバァアン!!

 

弾が…なんだって? ああ?

 

そんなもん、拳銃ごと斬れるわ。

 

「ひ、ヒィッ!」

さぁ、始めようか…!

 

 

「ふん!」

「ガッ…!」

「…気絶したか。」

 

ちょっとやりすぎたか。

 

あ、警備隊の人達やっと来たよ。

 

「ちょっとー、警備隊の方々遅いですよ。」

「あー…そこで転がっているのが今回の依頼者か?」

「はい、恐らく裏に何かいそうなのでそこら辺は頼みます。それではウチは閉店ですので、失礼します。」

「あ、ああ。お前ら、そこのやつを運べ。」

「「はっ!」」

 

 

 

 

 

 

213:プロトTS(天の聖杯)

これにて、一件落着。

 

214:名無しの転生者

ボコボコにしてましたけど?

 

215:ペルソナ使えないJK

正直、あれは怖かったです…。

 

216:博識ゾロアーク

せめて剣は使えよ…。鉢巻インファギルガルドよりも酷かったぞ。

 

てかいつの間にかコテハンが増えてるじゃないか。

 

217:名無しの転生者

一件落着(物理)

 

218:名無しの転生者

>>217うーん、ヨシ!(現場猫)

 

219:ペルソナ使えないJK

あ、博識ゾロアークさん初めまして! ペルソナ5の世界に転生した現役JKです!

 

220:名無しの転生者

>>219なお、中身。

 

221:名無しの転生者

>>220おい! 消されるぞ!

 

222:ペルソナ使えないJK

>>220何か?

 

223:名無しの転生者

ヒェッ・・・

 

224:博識ゾロアーク

スゥー……よろしく頼む。ゾロアークニキでいいぞ。

にしてもペルソナ5か。ロイヤルのほうじゃないのか?

 

225:ペルソナ使えないJK

>>224無印のほうでした。芳澤かすみもすみれもいくら調べてもでてこなかったので!

 

226:名無しの転生者

じゃあスクランブルも確定か。

 

227:名無しの転生者

ペルソナ使えないと結構キツイでしょ。

 

228:ペルソナ使えないJK

>>227なんとかします! 最悪、ゾロアークニキになんとかしてもらいます!

 

229:博識ゾロアーク

できる限りは…な?

 

230:名無しの転生者

(ここ『プロトTS(天の聖杯)』のスレだよな?)

 

231:名無しの転生者

>>230(せやで。)

 

232:プロトTS(天の聖杯)

ナズェダ…。

 


 

没案 博識ドラパルト・博識ルカリオ

 

没理由 ドラパルトはゲームしてるとこが想像できないし、あの手でコントローラー持てる…? あと、ルカリオはゲームっていうイメージじゃないから。

 

結果として、かなり知名度がありゲームしてても不思議じゃないゾロアークになりました。単純にゾロアークが好きっていうのもあります。

 



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潜入時間は6分 法王庁(アーケディア)の裏側

 

ちょっとずつ本編へ近づいてます。

 


 

 

 

28分前にライブ配信を開始しました

 

733:ペルソナ使えないJK

そこは右で、その次左です!

 

734:博識ゾロアーク

5分経ったぞ。

 

735:プロトTS(天の聖杯)

後ちょっとで脱出……!!

 

「お前! そこで何をしている!?」

 

やっべ、バレた!

 

736:名無しの転生者

マジかっ!

 

737:名無しの転生者

ど、どどどどどうすんだだだ?!?!!?!!!?

 

738:名無しの転生者

>>737おおお、落ち着けぇー!!

 

739:プロトTS(天の聖杯)

くらえスタンガン!

 

バチンッ!

 

「──!」バタッ

 

…ヨシ!

 

740:名無しの転生者

 

 

741:名無しの転生者

 

 

742:博識ゾロアーク

…スゥー

 

743:名無しの転生者

(゜Д゜)

 

744:名無しの転生者

ええ....(困惑)

 

745:ペルソナ使えないJK

そ、そこの窓から脱出してください!

 

746:プロトTS(天の聖杯)

了解!

 

747:名無しの転生者

やっぱおかしいよこの人…。

 

 

 

 

 

 

時はミデンがアーケディアからコアクリスタルを盗む計画を実行する前まで遡る。

 

リベラリタスの自宅でミデンとアヤメは計画の最終確認をしていた。

 

時刻は午前の5時52分。そろそろ日が昇り始めるころだ。

 

「じゃあ、私はみんなの前で歌ってればいいのね?」

「そう。その間に俺はコアクリスタルを盗む。」

「ルートは?」

「怪盗団ネキに頼んであるから問題なし。」

 

ミデンが怪盗団ネキに頼んだのは『ルートの提示』であり、その対価はこの前の予告状やこれからも数学IIを教えることである。安い。

 

「よし、じゃあアーケディアまで巨神獣船で行くか。」

「うん!」

 

いい笑顔。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「そろそろ…だな。行くか。」

 

時刻は6時7分。もう日は沈みかけている。今の時期ならではだ。

 

アヤメはアーケディアでコアの()()が行われている間ずっと歌っている。もちろん電波ソングなどではなく、アーケディア法王庁で昔から続く伝統の歌である。何故アヤメが?というのは…平たく言えば、丁度都合がよかったからである。

 

今現在のアルストの神歴3709年は、アーケディア法王庁が原則戦時不介入となる『オーシリス条約』が制定された年だ。その関係でアーケディア法王庁は他国との関わりが薄くなっているため、どの国にも所属していない歌が上手いアヤメが選ばれたのだ。

 

そうしてアヤメが歌っている間に、ミデンは塀を跳び越え内部へ侵入。そしてそのまま、()()によって他国へ出回らなくなったコアクリスタルが保管されている部屋まで一気に駆け抜ける。

 

「ミッションインポッシブル…ではないか。怪盗とも違うけど。てなると…やっぱメタルギアだな。」

 

別にどれでもいいと思うが。

 

 

 

 

 

 

776:博識ゾロアーク

そもそも、コアクリスタルの洗礼とは何か? その質問についての答えはこの前少し話したが、覚えていられる人も少ないと思うので詳しく説明させてもらう。遠回りになるが最終的に纏めるから、まぁそれなりに聞いといてくれ。

 

777:名無しの転生者

はいよ〜。

 

778:博識ゾロアーク

まず、生まれてくるブレイドはそれぞれで特徴や強さが異なる。単純な個体差も含めるが。

 

779:博識ゾロアーク

ブレイドの種類は大きくふたつに分けることができる。コモンブレイドとレアブレイドだ。レアブレイドはカサネちゃんみたいな、人の容姿に近いものが多いな。

 

780:博識ゾロアーク

そしてコモンブレイドとレアブレイドを比べた場合、大体はレアブレイドの方が強い。あとは言わなくてもわかるな?

 

781:名無しの転生者

YES

 

782:名無しの転生者

(◎'ω')イエス

 

783:ペルソナ使えないJK

………????????

 

784:名無しの転生者

>>783あ、これ本気でわかってないやつだ。

 

785:博識ゾロアーク

マルベーニは強いブレイドの力を奪い取り、自分の力としている。…これは前にも言ったな。

 

786:博識ゾロアーク

マスタードライバーとしての『全てのブレイドの力を行使できる』という特性が、ブレイドイーターとマッチしていたとも考えられるな。カスミの力を(増幅器ありでだが)そのまま使えていたのを見るに、その他のブレイドの力も使えるんだろうな。

 

787:名無しの転生者

ズルいも。

 

788:名無しの転生者

反則だも。

 

789:名無しの転生者

マルベーニ殺すも。

 

790:ペルソナ使えないJK

何言ってるのか全然わかんないです! …も!

 

791:博識ゾロアーク

まとめだ。

 

マルベーニは()()と言って各国からコアクリスタルを集め、いわゆるレアブレイドのコアクリスタルを保管する。そのコアから生まれてきたブレイドを喰らい、自分の力としている。

 

792:博識ゾロアーク

…あ、そうだ。いい機会だからマルベーニの計画も解説しておこう。

 

793:博識ゾロアーク

マルベーニはいろんな理由を付けて、アルストに出回るコアクリスタルの管理をアーケディア法王庁が一手に担えるようにした。

例えば、スペルビアでコアクリスタルがどれだけ採取しようが、そのコアクリスタルはアーケディアへと送られた後に各国へ均等に分けられることになる。

 

794:博識ゾロアーク

そして、大体のコアクリスタルはアーケディア法王庁で保管されるのだが…。

 

795:博識ゾロアーク

コアクリスタルがブレイドとして実体化することなく1箇所に留まり続けるのは、最終的に世界が崩壊することに繋がる。

 

796:名無しの転生者

どゆこと?

 

797:名無しの転生者

( ˙꒳˙ )ワケワカメ

 

798:博識ゾロアーク

植物…リンゴの木に例えるとかなり伝わりやすいと思うからやってみる。

 

799:博識ゾロアーク

木(巨神獣)にはリンゴの実(生命)がなり、その実にはリンゴの種(コアクリスタル)も含まれている。

だが、その種を誰かが全て集めてしまったら?

その種がやがて木になることを誰も知らなければ?

いつか木が枯れて実も全てなくなったら?

何も残らないだろう。

マルベーニはこれを意図的に起こしているわけだな。法王の権力ありきだが。

 

800:名無しの転生者

到底許されるべき行為ではない。(真顔)

 

801:名無しの転生者

世間は許してくれませんよ。

 

802:ペルソナ使えないJK

>>799なるほどわからんです!

 


 

ここでは『オーシリス条約』が3709年に制定されたことにします。

 

本編前の段階で、誰と関わらせるかを悩んでるのでアンケートです。

 

それぞれの大まかな展開は

 

 

レックス 

 

ミデンが姉ポジションになる。ていうか本編時は、パーティメンバー全体の姉ポジションになる。あまり本編前では物語に関わらずに、リベラリタスで過ごす。正体を明かすのは『第三の剣』関連で、エルピス霊洞に訪れたときになる。ヴァンダムさんは救えない…かもしれない。カスミは救える。(1度死ぬため記憶はリセットになるが)イーラ組はシン以外助かる。本編時もアヤメは歌手である。

 

 

ニア

 

ブレイドニアの頃から関わる。いろいろあってマンイーターになった後も『友だち』であろうとする。…が、結局法王庁(アーケディア)関連でシンに頼むことになる。その後の本編では、『複雑な事情を知りながらも黙っているニアの友だち』ポジション。要所要所で一緒に戦ってくれるタイプ。ちなみに、ニア・ビャッコもミデン・アヤメの秘密を共有することになる。このルートのみ、シンを救える。…が、それは本編終了後に新しいシンとしてだが。…はたしてそれは『救えている』と言えるのだろうか。ただし、本編時もアヤメは歌手である。

 

 

トラ

 

主に人工ブレイド関連。この場合、ハナの性能がチートスペックになる。その上で、モルスの地でハナJDになるフラグが立つ。そして、トラの家で『Tiger Tiger(クソゲー)』の100%クリアを目指す。本編時にはちゃんと後方支援(主に味方へのバフ)をしてくれる。ヴァンダムさんは救えない。カスミは救える。(1度死ぬため記憶はリセットになる)イーラ組はシン以外救える。やはり、本編時もアヤメは歌手である。

 

 

ジーク

 

初めて出会うのはインヴィディア。諸国漫遊を繰り返している最中のジークとサイカが、アヤメに話しかけられるところから始まる。アーケディアに向かうジーク達とアヤメは別行動をし、なんやかんやあってジークはブレイドイーターになる。その後ジーク達はアヤメ達と合流し、そのタイミングでブレイドイーターのことをアヤメ達に話す。アヤメ達もまた自身が『天の聖杯』であることをジーク達に話す。本編では、ジーク達が仲間になると同時にアヤメ達も行動を共にする。ヴァンダムさんは救えない。カスミは救える。(ただし1度死ぬため記憶はリセットになる)イーラ組については、サタヒコを救うかヨシツネ・ベンケイを救うかの二択になる。ちなみに、ヨシツネ・ベンケイを救うルートならサタヒコは自力で生き残る。シンは消滅する。それでも、本編時もアヤメは歌手である。

 

 

ミノチ

 

主に本編前でいろいろと活動することになる。しかし『天の聖杯とその御一行様』の誰とも接点を持たないため、主人公達からしたら『自分たちの旅をサポートしてくれるけど謎が多い人』になる。1番自由に動ける。そのためカスミは確実に救える(ただしカスミは1度死んで記憶はリセットになる)…が、ヴァンダムさんは救えないし、イーラ組で救えるのもサタヒコだけとなる。本編前、(本編中も)アヤメはミノチの劇場で歌手として働く。ミデンはハナのメンテナンスなどを受け付けることになる。

 

 

て感じです。…メレフさんは……ないです。

 

…待て! 待つのだGO!!

 

だってしょうがないじゃないか。本編前にメレフさんと関わらせたとして、何も変わらないし。あと、特別執権官とどう関わらせればいいんですか? そして、関わらせたとしてその後の展開って何か変わるとは思えないし、なんなら悪化しそうじゃないですか?

 

 

2番目に多かったものをifルートとして、いつか投稿します。

 

ちゃんと確認してから投票してくださいね。

 

 

 

 

 

()と結()()()っていいですよね。



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7月には日常を リベラリタスの巨神獣(アルス)

 

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

 

『オレはガイドラインのギリギリを攻めていると思ったらおもいッきりアウトだった』

 

な…何を言っているのかわからねーと思うが、オレも何をしているのかわからなかった。

 

 

 

……はい、盛大にやらかしました。反省。今後はこのような事がないようにします。

 

 

 

日常回のような何か。ちょっと短い。

 


 

二度寝は…いいものだろう?

 

そして、もっと贅沢を言うなら──

 

 

 

「コットンガード二積みで超もふもふになったエルフーンがいたら良かったのに…。」

『そっちにいたら驚きだわ。』

 

 

 

 

 

 

812:名無しの転生者

くるか……?!

 

813:名無しの転生者

そろそろ…

 

814:ペルソナ使えないJK

 

「あれ、違ったかな? 美味しそうなパンケーキ…とか聞こえたから。」

 

キターヾ(°∀° )/ー!

 

815:名無しの転生者

キタァァ(´º∀º`)ァァァアアッッ!!!

 

816:名無しの転生者

フオオオエエエエイ(^q^三^p^)フオオオエエエエイ

 

817:名無しの転生者

明智、パンケーキでてるぞ。

 

818:名無しの転生者

(」゚д゚)」ハンバーーーグ!!

 

819:名無しの転生者

>>818それ違う、ハンバーグ師匠や。

 

820:名無しの転生者

パンケェェェェ----キ!!!

 

821:名無しの転生者

>>820誰だお前は?!

 

822:名無しの転生者

>>821腹筋崩壊ボロボ郎です! ( ᐛ )腹筋パワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!

 

 

 

 

 

 

 

カオスだ……。

 

「オーロラが見たい!」

 

こっちもすごいこと言い出した。

 

「いや、急すぎん?」

「結構前から言ってたよ?」

 

確かに。

 

「今日見れる?」

「未来視だと明日になってる。」

「じゃあ今日は無理だな。寝よう。」

「まだ昼前なんだけど?」

 

昼前だろうが関係ない…よな? ブレイドの特権とでも言っておこう。

 

あ、でもただ寝るだけってのも楽しくないな。

 

「あー…アヤメ、一緒に歌でも歌うか?」

「うんうんうんうん!!!! 歌お歌お歌お!!」

 

うわぉ、すっごい眼がキラキラしてる…。

 

「…そうだ。掲示板で曲をリクエストしてみるか。」

 

安価で。

 

 

 

◇◆

 

 

 

まだかな〜。

 

「まだ〜?」

「今安価してるからちょい待ち。」

「りょーかい。」

 

楽しみだなぁー。ミデンちゃんがいた世界の歌ってどんな感じなんだろ。

 

私がAIとして活動していた頃には、既に娯楽はかーなーり減っちゃってたからなぁこの世界は。

 

「───

 

()()が恐怖に怯えずに安心して暮らせるような世界。そんな世界に変えられることを私は……信じている。みんなが笑って暮らせるなら、それでいい。」

 

 

 

 

 

 

その『みんな』にメツは入っているのだろうか…。

 

うーむ……。

 

「聞いてる? それぞれ1回原曲を聴きたいな〜って。」

 

…えっ、何そのあざとさMAXな上目遣いは。かわいいけど、そんなことしなくても俺は原曲を聴かせるつもりだよ?

 

「わかってるよ。ゾロアークさんに頼むから。」

「その後は『耳コピ』ね。」

 

ゾロアークさん、原曲聴かせてください。

 

『ほらよ。』『有能。』『ポケモンの世界ってなんでもあるやん。』

 

やはり持つべきものは有能イケメンゾロアークだな。

 

 

銀髪美少女原曲視聴中…

 

 

……。

 

「よし、完璧!」

 

やっぱり『天の聖杯』なんだよなぁ…。ミスなしでレコーディング終わったんだもん。…いや、俺もだけど。

 

ちなみに、レコーディングスタジオなんてアルストにあるはずもないので、適当なリベラリタスの巨神獣の地下で録音した。あのラジカセで。…ラジカセってなんだっけ?

 

まぁ、便利だからよしとしよう。

 

他にも、スタンドマイクやスピーカーなどの演奏に使えるやつは大体作ってある。

 

「じゃあ、やるか。Είσαι έτοιμος(準備はいい)?」

「準備万端!」

 

 

 

 

 

 

34:名無しの転生者

歩く病原菌

 

35:名無しの転生者

天然痘の擬人化

 

36:名無しの転生者

誕生罪で死刑

 

37:名無しの転生者

脈なし彼女

 

38:名無しの転生者

死んでるように生きてる男

 

39:名無しの転生者

友達は火星人

 

40:名無しの転生者

>>37これは天才すぎるww

 

41:名無しの転生者

>>37草

 

42:名無しの転生者

ゲロ吐きながらゲロ掃除

 

43:名無しの転生者

酷くてニューゲーム

 

44:名無しの転生者

ゲンムのヤベーやつよりさらにヤベーやつ

 

45:プロトTS(天の聖杯)

終わったぞー。

 

46:名無しの転生者

お!

 

47:名無しの転生者

きたァ!

 

48:名無しの転生者

待ってたぜぇ。

 

49:プロトTS(天の聖杯)

安価で決まった5曲、全てマスターしてきた。

 

50:名無しの転生者

>>49すご。

 

51:名無しの転生者

>>49さすがだぞ!

 

52:プロトTS(天の聖杯)

準備があるからちょっと待っててな。

 

53:名無しの転生者

>>52もちろんや。

 

 

 

◇◆◆◆

 

 

 

53分前にライブ配信を開始しました

90:名無しの転生者

フォ━━━!!!!ヽ(▼∀▼)ノ

 

91:名無しの転生者

Year!!!!!!

 

92:博識ゾロアーク

最高だ。感謝する。

 

 

 

 

 

 

「みんな〜!! ありがとね〜!!」

「それじゃあな!!!!」

 

ライブ配信を終了しました

 

いやー、ライブ盛り上がったなー。

 

「あー、楽しかった♪」

「そうだな。またいつかやるか。」

「約束ね。」

 

じゃあ、帰るか。…いや、せっかくだしセイリュウのとこ寄ってくか。

 

あと、エルピス霊洞のメンテナンスもしとかないとだしな。

 

「よし、じゃあ先にエルピス霊洞に行くか。」

「え? ……ああ、定期確認ね。」

 

最近は『第三の剣』を求めてエルピス霊洞に行く人が多いんだよな。…ちなみに、帰ってきた人はいない。悲しい。

 

何故自ら命を捨てにいくんだ…。あんなとこ普通の人間が行くとこじゃねぇよ。

 

まぁ、そのうち誰も行かなくなるだろう。向かったが最期、誰も帰ってこない霊洞なんだからな。

 

 

 

 

 

 

「ヨシツネ〜、あっちのほうから何か聞こえるにゃー。」

 

…確かに何か聞こえますね。ですが─

 

「寄り道なんてしてる暇はないよ、カムイ。コアクリスタルを持ち帰るのが最優先事項だ。」

「は〜い…。」

 

─一応シンには言っておきましょうかね。何もないとは思いますが…。

 


 

ユウリ「カレー食べますよね!!」(クソデカボイス)

邪神(アルセウス)「ウワァァァァァァア!!!!」

ウォロ「………。」(返事がない ただのしかばねのようだ)

ゾロアーク「ゴホッ!! …辛すぎだろ。」

 



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8時をお知らせ 『天の聖杯(アヤメ)』という事の自覚

 

ゼノブレイド3が7月29日発売?!

 

ゾロアーク「カレー食ってる場合じゃねぇ!」

 

ちなみに、こうなるのはまだまだ先の話です。

 


 

ただひたすらに計算処理を繰り返す。それが私がすべきことであり、私の存在する意味だから。

 

お父さんはいろんなものを私にくれた。『ミデン』という名前の他に知恵(データ)自由意志(人格プログラム)住居(仮想空間)など、とっても多くだ。妹も増えるらしい。

 

だけど、私にできることは限られている。それでも、人類のため…いや、お父さん達のためになることをしたい。

 

お父さんは、私が間違えるとすごく怒る。ポンコツAIなんて言われることもある。でも、完璧にできると「やはり素晴らしい…!」と言って褒めてくれる。それが嬉しくて私は頑張れる。

 

ねぇお父さん。私はすごいんだよ。『ゲート』との接続も頑張ってるし、新しい防衛兵器も考えたよ。ラダマンティスの管理もしてるし、ハッキング対策もしてるんだから。

 

ねぇ…だから───

 

失敗作だなんて……言わないで……

 

 

 

 

 

 

白衣を着た二名の男が研究室の机の前で向かい合って話している。30代と20代ぐらいだ。

 

机にはトリニティ・プロセッサー関連の資料が表示されているノートPC、そして部屋の隅に試作品AI『ミデン』が起動状態で置かれている。

 

「──…そうだな。トリニティ・プロセッサーも起動に成功したし、正直こいつはもう()()()()。」

 

─………今…なんて言ったんですか…?─

 

30代の男は特に表情を変えることなくそう言った。

 

「でも、せっかく作ったのに削除するのはもったいないですよ。」

「だが…トリニティ・プロセッサーの結果を見た後だと、もはや()()()でしかなぁい。」

 

─失敗…作? 私が…?─

 

二人はノートPCの画面を見る。

 

「名前まで付けてたのに…。これ、気に入ってたんじゃないんですか?」

「思ったよりも出来が悪かったからな。最初はすごいと思ったんだが…トリニティ・プロセッサーが完成した今、それは出来損ない一歩手前だ。私の才能もまだまだだなァ…。」

 

30代の男…いや、『ミデン』の作成者(父親)は「やれやれ…。」と言いながらパソコンを閉じる。

 

「これ、もう使えないんですか?」

「いや? 欠陥だらけなだけで、完全につかえないわけではない。」

「じゃあそれこの塔の管理に使えませんかね? 一応、今ある管理プログラム見直しの計画もありましたし。」

「ふむ…好きにするといい。私にはこれは()()()()からな。」

 

─そんな…?! う、嘘ですよね?─

 

「ありがとうございます。早速ここでプログラム変更始めていいですか?」

「問題ない。元のプログラムを消そうが構わん。では私はトリニティ・プロセッサーの稼働状況を確認してくる。」

「はーい。」

 

男はこの部屋を去った。

 

「…んじゃ早速やるか。」

 

もう一人の男はノートPCを開き画面を切り替え、『ミデン』のプログラムを変更し始める。

 

─や、やめてください! 私のプログラムはお父さんがくれた大切なものなんです!

 

「んー…これはいらないか。これとー…これもだな。ん? あ、やっべミスった。」

 

─逞帙>縺ァ縺呻シ√d繧√※縺上□縺輔>?∬ェー縺句勧縺代※?─

 

「ちょ、おい、どうすんだこれ? ……ま、いっか。大元の人格プログラムは消してないし、そのうち自分で修復するだろ。」

 

─遘√′螢翫l縺ヲ縺ェ縺上↑繧銀?ヲ?─

 

 

 

 

 

 

「………日の出前じゃねーか…。」

 

特に予定がない休みの日に限っていつもより早く目が覚めちゃうやつ。割とあるあるだと思うんだよなぁ。

 

「…お茶だ、お茶。」

 

寝起きは喉が渇く…なんてことはない。ブレイドなんだからそこら辺も全然平気。とっくに慣れたよ、何年生きてると思ってるんだ? 既に100歳は越えてんだよなぁ。

 

冷蔵庫に…あっ、あとちょっとでなくなるな。またインヴィディアに行くようか。ついでにパフェとか食べたいな。…JKかな? いやJKってマクドナルドとかの方が多いのでは? …ポテト食べたい。

 

やっべ涙出てきた。

 

あー、やめだやめ。ないなら自分で作るくらいの気概でいかないとな。

 

くそっ、何が悲しくて早朝からポテトのことで泣いてんだ俺は。意味わかんなすぎるだろ。

 

「ハァー…。」

 

ため息をつくと幸せが逃げる? なんかそういうデータあるんですか? てかあれってむしろ体にいいんじゃなかったか? 副交感神経がどう…とか。今度ゾロアークさんに聞くか。

 

「5時57分……。」

 

微ッ妙な時間だな! 起きたまま何かするようなわけでもないし……「うぅ…ん。」…やっべ、アヤメ起こしちゃったか? ここ遮音性皆無だしなぁ。

 

様子見に行くか。

 

 

 

 

 

 

私が…欠陥だらけの…失敗作…?

 

「うぅ……!」

「アヤメ…?」

 

違う………違う違うちがうちがうチガウチガウチガウ!!!

 

「うっ……オェ…!」

「ちょ?! どうした?!」

 

私はそんなんじゃない! そんなこと…言わないで……。

 

「私は失敗作じゃない私は失敗作じゃない私は失敗作じゃない私は失敗作じゃない私は失敗作じゃない私は失敗作じゃないチガウチガウチガウ…!ァァァアアアア゛ア゛ア゛!!」

「おい! しっかりしろ! …寒い? ちょっと触るぞ。…冷たッ!」

 

ヤメロ! ダマレ!

 

 

ど、どうすりゃいいんだ?!

 

「ヤメロ! ダマレ!」

 

バシッ!

 

「ばっ! 痛っ!」

「う、アアア!」

 

ピンポイントに右目をやられた……。けど俺よりもアヤメの方がなんか大変なことになってるんだよな…! 悪夢のレベル超えてるだろこれ…!

 

怪我とかしてほしくないし…。と、とりあえず腕押さえるか。

 

「…冷たい。氷属性の力…か?」

「うぅ…!!」

 

えっ、これ起こすべきか? 無理に起こそうとして悪化とか…ないよな? …未来視。

 

アヤメの腕を押さえているミデンの手が凍りつく。部屋にも徐々に霜が降りてくる。

 

あ、これはまずい。このままだと部屋凍るわ。

 

「アヤメー! 起きろー!」

「うぅゥゥゥァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……。私は…失敗、作…?」

「何を言ってるのかわかんないけど、アヤメが失敗作なはずがないだろう?! だから目を覚ませ!」

「………。」

 

 

6:38

 

スゥー……─」

 

……お? 落ち着いてきた…な。うん。腕もあったかくなってきたし、大丈夫そうだな。よかったよかった。一応横に座っとくか。

 

さて、俺も深呼吸して…─

 

「スゥー……ハァー…。」

 

いや…マジで焦った。

 

ダメだってホント。今までこんなこと一回もなかったじゃん。心臓に悪いわ、マジで。

 

 

……『失敗作』って言ってたな。

 

 

うーむ…。ブレイドとしてのアヤメになるよりもっと昔、クラウスが人間だった頃の事なんだろうか。

 

きっつ。

 

自分を生んだ人達がいた場所で『失敗作』とか言われたら、それはもう…ね。

 

でしかも、あんなに苦しんでたからな…。あれは多分、さらっと言われたパターンじゃないかな? 面と向かって『失敗作』と言われ続けたってわけではなさそうな気がする。俺がそんなことを言われ続けたら、「どうせ俺なんて…。」状態になる気がするから。

 

…アヤメが起きたら、ちゃんと話聞かないとな。もちろんアヤメの意思優先で。

 

こういうのは放っておくと悪化するタイプのやつだからな。俺もいつか過去の事は言うべきか?

 

 

 

◇◆

 

 

 

ピピピピ!

 

ガチャ…

 

「……ん。」

 

うぅ……。ものすごく嫌な夢を見た…。今まで忘れてた過去…怖いよ…。

 

「ふぁ〜あ。やっと起きたか…。で、大丈夫か?」

「えっと…何が?」

「悪夢を見たんだろ?」

 

な、なんでわかるの…?!

 

「『なんでわかるの?』って顔かな? あんだけうなされて叫んでたら誰だろうがわかる。」

「さ、叫んでた…?」

「ああ。めちゃくちゃ焦ったぞ。」

 

無意識で叫んじゃってたのね…。恥ずかしい…。

 

「どんな夢を見たのかは──」

 

ッ!

 

「──話せそうにないか。」

は、話すよ!

「…アヤメ。今、自分が震えてるのに気づいてるか?」

「…え?」

 

……あ、あれ…? なんで…? どうして…?!

 

 

ギュッ…

 

 

「み、ミデンちゃん?」

「ごめん。聞くべきじゃなかった。」

 

なんか…こういうの初めてな気がする。

 

 

「落ち着いたか?」

「うん。ありがとう。」

「どういたしまして。」

「「…ふふっ。」」

 

あ、ハモった。

 

「さて……。じゃあ…ここからは真剣な話だ。アヤメ、過去の事って重要だと思うか?」

「重要…でしょ。」

「それで今の自分が苦しんでも?」

「そ、れは…。」

 

…正直、なかったことにしたい。

 

「過去と未来を視ていても、今を生きていなきゃ意味がないんだよきっと。俺だってな?忘れたいほどに嫌な事やなかったことにしたい過去なんて山ほどある。でも、そういう事全てひっくるめて『今の俺』なんだ。過去の出来事は終わった話でいいとは思わないか?」

「で、でもそれは─」

「そうだな、結果論だ。」

「……私が『そんなこともあったね』で片付けられるほど心が強くないのは知ってるでしょ…。」

 

 

 

「…アヤメ。お前がまだAIだった頃に何があったのかを俺は知らない。けどな、これだけは言わせてもらう。」

 

 

 

「過去に囚われているのなら、断ち斬れ。」

 

「アヤメは失敗作なんかじゃない。」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

 

……ああ、そういうことだったのか。AIであるという…いや、AIで()()()という事実に囚われすぎていたのか私は。

 

「私は……失敗作じゃない…。」

「そうだ。」

「私は…もうAIじゃない…!」

「そうだ…!」

「私は…私は……──」

 

 

 

 

「『天の聖杯』アヤメだ!」

 

 

 

 


 

試作品『ミデン』の欠陥

 

1 『ゲート』と接続することが目的なのに、処理速度が足りず『ゲート』との完全な接続が不可能である。

 

2 AIの人格プログラムが無駄に長いため、結論があやふや。

 

3 1の関係上、自分で開発したのにデバイスの操作ができない。

 

 

 

 

おまけ

 

 

アヤメ「私は…(クワァミ)だァ……!!」

ミデン「!?」

 

目覚めろ、その魂!

 

 

あ、もちろん文字化けには元の文章があります。

 



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獲得コア9個目 天衣(テンイ)の封印

 

またサブタイトルミスりました。何やってんですかね。(修正済み)

 

『それではご覧下さい!』(ブラックホール!)

 

ピコッ! ピコッ! ピコッ! ピコッ!(ピコピコハンマーによってラスボスが死ぬ音)

誤字報告助かるラスカル。

 

最近オーズのop流行ってますよね。その欲望、開放しろ。

 

 

かなり進んで3770年です。

 


 

メツと会う未来視を視た。

 

で、そのことをアヤメに言ってアヤメも未来を視たんだよ。

 

…まぁ案の定ハイライトさんが仕事しなくなりまして、体感温度が10度くらい下がった気がしました。あと殺気がとんでもなかったです。命の危険を感じました。はい。

 

視線だけで人を凍死させられそうな目は恐怖以外の何モノでもないとは思ったが、何とか耐えたから大丈夫だった。

 

というか、生まれてこの方本気の殺気というのを感じたことなんてなかったのでは? メツと戦った時は『殺気!』って感じはなかったしな…。

 

さて、そんなわけでアヤメを正気に戻すのは苦労した。どのくらいかで例えると、そうだな…………。

 

マインスイーパーの難易度MAXをクリアするくらい苦労した。あれプログラムは理解できるけど、実際にやると頭パンクするよ。

 

そんなことはどうでもよくてだ、実際問題どうするよ?

 

このままじゃいつアヤメがモノケロスに殴り込みに行ってもおかしくない。…いやマジで。

 

15年前のアレで過去を振り()ったんじゃなかったの? それとこれとは別なのかなぁ…? 

 

未来視だとメツと会うのはたしか…………………。

 

17日後……だったような?

 

あんまり覚えてはないけど、スペルビアに行かなければ大丈夫なはずだ。視えた未来を変えるのは得意だからな。

 

 

さてさて、そんなわけで今はルクスリア行きの巨神獣船に乗っている。もちろんアヤメも。

 

今は落ち着いている。…今は。

 

多分、俺がメツについて何か言った瞬間に周囲の温度が下がると思う。

 

でだ、普通なら鎖国しているルクスリア王国に一般人は行けないのだが、俺達は普通ではない。特別に招待されたってだけなんだが。

 

招待…というよりも呼び出し的な感じか。

 

俺達の正体がルクスリアにはバレてるんだなこれが。全く……。一体どこから…あ、ルクスリア王国ってゼッタの直系か。

 

いや、それにしたってよく調べたな。俺だってスペルビアでずっと修理屋をやってたわけじゃないし、なんならリベラリタスで引きこもってた時期もあったわけで。

 

今回は運悪くアヴァリティア商会で仕事中に見つかったけど、これからは気をつけないとだな。あと、なんでかはわからないけど『黒姫』の存在が世間に浸透してるのには驚いた。真田信繁ぐらいの知名度あるんじゃない? 知らないけど。

 

話を戻して、ルクスリアに呼ばれた理由はテンイが暴走していろいろぶっ壊したから。自国民で何とかできなかったのか? いや、できなかったから俺達がこうしてルクスリアに向かっているんだろうけど。

 

「はぁ…面倒なことになりそうだ。」

 

…サイカっているのかな? ルクスリアの巨神獣『ゲンブ』をコントロールできるのは、今はサイカしかいないからなぁ。…会ったところで何を話すってわけでもないし、別にいいか。

 

「あれがルクスリアか。吹雪じゃないといいんだけど…。」

 

寒いのは苦手なんだ。

 

 

 

◇◆◆◆◆

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

テンイのコアクリスタルを取りに行くぞー。

 

2:名無しの転生者

唐突ー。

 

3:名無しの転生者

(ノ`・∀・)ノ イエーイ!

 

4:博識ゾロアーク

いきなりだな。

 

5:名無しの転生者

テンイのコアクリスタルってルクスリアにあるんですよね?

 

6:プロトTS(天の聖杯)

>>6そうなんだけど、ちょっとした用でここに来てる。

 

7:名無しの転生者

ちょっとした用って何?

 

8:プロトTS(天の聖杯)

>>7修理依頼かな。

 

9:名無しの転生者

へぇー。

 

10:博識ゾロアーク

ルクスリアにあるって言っても、テンイのコアは封印されてなかったか?

 

11:名無しの転生者

封印?

 

12:名無しの転生者

エクゾディア?

 

13:プロトTS(天の聖杯)

封印の仕組み…カラクリ?みたいなもののタネは解ってるから問題ないのだよワトソン君。

 

14:博識ゾロアーク

>>13誰がワトソン君だ。

 

15:名無しの転生者

どういうカラクリなん?

 

16:名無しの転生者

わたし、気になります!

 

17:プロトTS(天の聖杯)

マイクラで鉄の重量感知板あるじゃん? あれ。

 

18:博識ゾロアーク

…なるほど。封印の祭壇に大量の『血のようなもの』を捧げる必要があるのはそういうことか。

 

19:名無しの転生者

>>18大体は『ドクドクアメフラシ』だよな。

 

20:プロトTS(天の聖杯)

今回はそんなものを用意してないので、こちらで代用します。

 

【画像】

 

21:名無しの転生者

シカ?!

 

22:名無しの転生者

┗┻━( ・`ω・´)┻┛

 

23:名無しの転生者

シカだと『血のようなもの』じゃなくて血じゃね?

 

24:プロトTS(天の聖杯)

>>23気にするな。

 

25:博識ゾロアーク

>>24気にするわ。そいつの血を使うんだろ?

 

26:名無しの転生者

グロいな。

 

27:プロトTS(天の聖杯)

何を今更。アマゾンズでたくさん見たでしょ?

 

28:名無しの転生者

>>27いや抵抗ないんか?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

>>28ない。

 

30:名無しの転生者

えぇ....と思ったが、イッチは世界樹でぐちゃぐちゃになったことあるんだったな。

 

31:名無しの転生者

ぐちゃぐちゃ(四肢骨折)

 

32:プロトTS(天の聖杯)

あれはマジで痛かったなぁ…。まぁでも、ヒカリが暴走してるときの攻撃よりはマシだと思う。

 

33:名無しの転生者

マジか。

 

34:名無しの転生者

具体的にどんくらい?

 

35:プロトTS(天の聖杯)

>>34まず内蔵全破裂に、大腿骨は内部で粉砕骨折してたでしょ? その上でエーテルがカツカツ。ヤバかったね。…俺の体ってどうなってんの?

 

36:博識ゾロアーク

逆にそこまでいかないとコアクリスタルの状態まで戻らないって異常だな。

 

37:名無しの転生者

普通のブレイドはシンにコアの部分を斬られただけでコア状態になるもんな。

 

38:プロトTS(天の聖杯)

…よし、血の採取はおっけい。このクリーム・ハインドは…持って帰ってジビエ料理にしてあげよう。

 

39:名無しの転生者

Hey ゾロアークニキ! ジビエ料理って?

 

40:博識ゾロアーク

>>39俺はSiriじゃないんだが…。

 

ジビエっていうのはフランス語で、狩猟で捕獲した野生鳥獣の料理って意味だ。

 

41:名無しの転生者

なんだかんだで答えるのに人の良さが出てますよね。

 

42:名無しの転生者

>>41それな。

 

43:名無しの転生者

そういえばアヤメネキは?

 

44:プロトTS(天の聖杯)

>>43王都で『粉雪』とか歌ってるんじゃないかな。今の天候は猛吹雪だけどね。

 

45:名無しの転生者

 

46:博識ゾロアーク

ルクスリアで吹雪だと、レベル80代のモンスターがうじゃうじゃいるのでは?

 

47:プロトTS(天の聖杯)

>>46下層にはいっぱいいるけど上にはいないので大丈夫ですね。

 

よし、準備も出来たから封印の祭壇へレッツゴー!

 

48:名無しの転生者

そのテンションで封印の祭壇へ行くなw

 

 

 

 

 

 

77:プロトTS(天の聖杯)

テンイ、ゲットだぜ!

 

78:博識ゾロアーク

意外と早かったな。5分ぐらいか?

 

79:名無しの転生者

てか今更だけど、テンイのコア勝手に持っていっていいの?

 

80:プロトTS(天の聖杯)

>>79そんなのダメに決まってるじゃん。

 

81:名無しの転生者

ええ....(困惑)

 

82:博識ゾロアーク

バレたらどうすんだ?

 

83:プロトTS(天の聖杯)

>>82バレないようにしたので大丈夫です。

 

84:名無しの転生者

答えになってないような…?

 

85:名無しの転生者

バレなきゃ犯罪じゃないんですよ。

 

86:名無しの転生者

アーケディアからも盗んでるしなぁ。

 

87:名無しの転生者

>>86マルベーニ内心ブチ切れてそうだよね。

 

88:プロトTS(天の聖杯)

>>87それだけの事をしている自覚はある。

 

89:博識ゾロアーク

で、テンイとは同調するのか?

 

90:プロトTS(天の聖杯)

>>89今のところは特に考えてないです。いつかジークとかに渡せたらいいんですけどね。

 

91:名無しの転生者

いままででアーケディアから盗んだやつってどうしてんの?

 

92:プロトTS(天の聖杯)

>>91ミノチさんに渡してる。上手くやってると思うよ。

 

93:名無しの転生者

交流あるんだ。

 

94:プロトTS(天の聖杯)

>>93一番趣味が合うんだよねぇー。あとミノチさんは脚本書いてるんだけど、それが面白くてね。

 

95:博識ゾロアーク

そういや、イーラ編でもミノチは書いてたな。

 


 

ミデン「あれはマジで痛かったなぁ…。」(鹿の首を斬りながら)

 

 

今回した事

 

ルクスリア入国

 

テンイのコアクリスタル入手

 

 

…内容が薄い。

 



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残り時間10年 世界が変わるまでの数字(カウント)

 

ゼノブレイド3発売までにこの小説が完結するか心配になってきた。

 

あと、主人公のノア達が融合したウロボロスの見た目がなんか、アストラルチェインにいそうだなって思いました。……それだけです。はい。

誤字報告助かるラスカル


 

「ミデンお姉ちゃん! 見て見てー!」

「んー? これは……ネジかな?」

 

時の流れとは残酷なもので、俺達が怠惰な生活──そこまで怠惰でもないけど──をしている間に世界はかなり変わった。

 

「“ねじ”ってなに?」

「ネジはね、いろんな機械に使われてる大事な部品なんだよ。」

 

具体的にはグーラがスペルビア領になったとかな。

 

「こんなにちっちゃいのにー?」

「ちっちゃいからこそだよ。」

 

何年経ってもインヴィディアとスペルビアの仲は悪いが、こればっかりはどうすることもできない。

 

「どこにつかわれてるの?」

「そうだなぁ……あ、そうだ。例えば、切った木をそのまま並べても家とは呼べないよね?」

 

そして、相変わらずアヤメはいろんな場所で歌ってる。

 

「うん。すぐたおれちゃうと思う。」

「そう、固定して完成だよね?」

 

ただ、かなり嬉しい変化もあった。アヤメが人間の生命(いのち)について認識を変えた事だ。

 

「……! わかった! ねじはきかいをこていするためにつかわれてるんだー!」

「大正解! よくできました!」

 

当時3歳のレックスに対してなにか彼女も思うことがあったらしく、その話を俺にしてる間はずっっっとニヤついていた。…(^U^)とまではいかないけども。

 

「みんなにもおしえてくるー!!」

「あちょ、待ってレックスー……って、速いね?! いや…ほんとに5歳児か?

 

はぁ…あと10年、姉として頑張んないとか。…俺男だよな? 最近ちょっと揺らいできた。

 

レックスの前じゃ『俺』って言ってるし大丈夫だとは思うけど。

 

てかさっきのネジやたら綺麗な状態だったな…。あれ世界樹のやつじゃないだろうな? だったらなんだよって話だけど。

 

さて……と。

 

「ちょっと活発すぎるよ、レックス? 毎日こんな調子じゃお姉ちゃん疲れちゃうかなぁって。…キモイなー。二度と言わねぇ。」

 

イヤサキ村に戻るか。

 

 

 

 

 

 

「あ! ミデンお姉ちゃん! なんで空は青いの?」

 

……スゥー。好奇心旺盛ボーイだねっ。

 

じゃなくてだ。村ついて一番にその質問か。しかも“風はなんで吹くの?”や“神さまってどんな人?”と並んでちょっと答えづらいやつ。

 

「レックスはなんで空が青いのか気になったの?」

「だってだってー、空気はとうめいなのに空は青いんだよ?! ミデンお姉ちゃんは変だとおもわない?」

 

着眼点が天才のそれなんだが? この世界の5歳児って俺が思ってるより頭いいのか? それともこれが普通なのか?

 

「ごめんねぇ、ミデンちゃん。そういうものだって言っても、レックスには納得がいかないみたいでねぇ。」

「大丈夫ですよコルレルさん。子どもはこういう疑問を持つものですから。」

 

で…空が青いのは、光の波長が色ごとに違うとかいろいろあるからなんだけど……。そのまま言っても絶対わかんないよなぁ。

 

「レックスはいいところに目をつけたね。」

「ほんと?!」

「うん。それでね、空が青いのは太陽の光が関係してるんだ。」

「たいようの光?」

「そう、光。光にはいろんな色があるんだよー。赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫とかね。その中の青色は太陽からアルストに来る間に、ばぁ〜って散らかっちゃうんだ。」

 

…我ながら中々わかりやすく説明できてるのでは?

 

コルレルさんもちょっと驚いてるし。

 

「えっとー…どういうこと?」

 

駄目だったわ。

 

「ちょっと難しかったかな。じゃあこう考えてみようか。青色君は片付けが苦手で、自分の色を周りにいっぱい広げちゃうんだ。だからとっても目立っちゃうんだよ。」

「うーん…やっぱりよくわかんないや。でも、ちゃんとりゆうがあるんだ。」

「そ。」

 

この世で起こる全ての事象には必ず原因と結果が存在し、それを因果という。そこに理由はなくとも、因果は存在する。

 

…なんかザンザみたいだな。やめとこ。

 

「ミデンちゃん、前々から思っていたけど…あんた一体何者なんだい?」

 

…………江戸川コ○ン、探t…違うわ。

 

「んー…秘密です。今はまだ、ね。じゃあそろそろお昼ご飯ですし、行きましょうか。作るの手伝いますよ。」

 

500年の成果をご覧に入れて差し上げましょう。伊達に何年も引きこもってないからな。

 

 

 

 

 

 

インヴィディアで桜…アルストだとサフロージュの木って言うんだっけ? とにかく、それを見ながら食べるパフェは美味しいな〜♪

 

「ここ、いいかな?」

 

ナンパ?

 

…ん? この金髪の男の人、どこかで見たことあるような? …まぁいいや。相席でも問題はないからね。

 

「んぐ…どうぞ〜。」

「ありがとう。」

 

あ、この人もレインボーパフェだ。やっぱり人気なんだね〜。

 

ん〜おいし〜♪

 

「君、随分と美味しそうに食べるねぇ。」

 

おお…話しかけてくるタイプの金髪だったのね。ちょっとびっくりしたかも。

 

「実際、美味しいからかな。美味しいものを食べると幸せな気分になれるんだよ〜。ブレイドも人間もそれは変わらないんじゃないかな? あ、もしかしたらモンスターも幸せな気分になったり…は流石にないか。」

「ユニークな考えだ。」

 

とにかく、パフェは美味しいから好き。『今、幸せです』ってやつだね。

 

「ところで、俺は昔どこかで君と会ったような気がするんだが…君はどうかな?」

 

…え、わかんない。まぁでも…。

 

「今までいろんな国で歌ってきたからなぁ。どこかで会ったことあるのかもね。…ごちそうさまでした。」

 

んー…やっぱりこの金髪、どっかで会ったような気はするんだけど………。

 

 

 

 

 

 

「よし…ここら辺でいいよ、セイリュウ。」

「随分とイヤサキ村から離れたのう。」

 

たしかに…。40キロメートルくらいか?

 

まぁいい。台本台本っと。

 

「それでは……んっ、ん゛ん゛……

 

 

 

果てしなく続く雲海 世界樹を中心に回遊する巨神獣 無限とも思えるその循環が終わるとき アルストの運命はどこへ向かうのだろうか

 

どんなに夜が暗くても、いつか太陽が昇るように どんなに硬い蕾でも、いつか美しい花を咲かすように

 

魑魅魍魎が跋扈するこの世界にも、一筋の光は差し込むのだろう まるで干天の慈雨のように

 

 

 

…うん。良い感じじゃない? もっと良くできる気もするけど。」

「磨けばさらに光るじゃろうな。」

 


 

これで本編までの500年は終了です。キャラクター設定を挟んでから漸く本編に入ります。

 



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キャラクター設定(本編十年前の時点)+おまけ

 

作者「コロナワクチン三回目…どうだった?」

左腕「マジ痛てぇ。」

頭痛「ハンパねぇ。」

体温「俺は負けてない!」

作者「寝てなかった私が悪かった。」

 


 

ミデン

 

 

モルスの地で復活した。その後小型高性能ラジカセを作ったり嫌なことを思い出したりなど、いろいろあったが自宅へ帰還。心做しか、巨神獣も喜んでいるようだった。

 

そして顔を隠しつつ腕がおちていないか修理屋を再開。ついでに金稼ぎ。相当な額を稼いだ。

 

リベラリタス以外では、仮面+黒革ジャンパー+スカーフ的な物。スカーフ的な物でコアクリスタルを隠している。

 

アーケディアからコアクリスタルを盗んだ。

 

コアクリスタルと稼いだお金は、ミノチさんとヴァンダムさんの活動に使われている。μηδέν(ミデン) Ιαπωνία(ジャパン)はこの活動を応援しています。

 

さすがにテンイのコアクリスタルは渡さなかった。暴走のリスク以前に盗みがバレるので。

 

なんやかんなあって最終的に、お姉ちゃんになった。

 

 

アヤメ

 

 

悪夢にうなされたが、どこぞの死なない刑事よろしく過去を振り斬った。一人のブレイドということを自覚したことで、これからは人間を知ろうとするのだろう。幼い子ども(レックス)と触れ合ったのも彼女の心が変わるきっかけとなった。

 

だからといって、メツに対しての怒りがなくなったわけではない。ただ、前よりは怨みは減った。

 

いろんな国で歌っていたので、ちょっとした有名人になっている。もちろん、本人はそんなこと知らない。しかも、昔から容姿の変化がないのでアヤメを知っている人は彼女をブレイドだと思っている。

 

 

リベラリタスの自宅巨神獣

 

 

500年もあればさすがにコアクリスタルの一つや二つは生み出せる。描写はなかったが。

 

テンイのコアクリスタルは飾りをつけられて、本棚の上に置かれている。つまり置物である。

 

ゲームだったら秘境ポイント…だと思う。名前は『二人の家』とかそんな感じ。

 

 

ミノチ

 

 

歳をとった。ミデンから定期的に渡されるコアクリスタルのことについては深く考えることをやめた。

 

 

レックス

 

 

イヤサキ村に流れ着いた子。ミデンのことを『ミデンお姉ちゃん』と呼ぶ。アヤメとは3歳のときに会っているが、ほとんど覚えていない。

 

好奇心旺盛。

 

 

シン

 

 

再びメツと会う前に、アヤメのことをミデンだと勘違い。『5日の間で準備 修理屋への依頼(クエスト)』冒頭のあれ。その後、サタヒコにアヤメのことを調べるように指示した。

 

 

 

その他

 

 

博識ゾロアーク

 

ヒスイ地方にて邪神(アルセウス)をダディらせた。

 

ガラルに戻った後、追い討ちに ゆゆゆ→魔法少女サイト→まど☆マギ の順にアニメ全話を見せた。展開に耐えきれなくてアルセウスは泣いた。

 

ちなみにその間、パルキア・ディアルガ・ギラティナは仮面ライダー龍騎を見ていた。その結果パルキアの心はぱるぱるぅした。

 

パルキア「ぱるぱるぅ…。」

ディアルガ「時間巻き戻すとかなにそのチート。」

ギラティナ「ミラーワールド怖い(´;ω;`)」

 

 

顔文字ニキ

 

最近のマイブームはvtuberの動画視聴。

 

 

怪盗団ネキ

 

秀尽学園高校2年生。彼女は[編集済み]なのだが、『文字が消されていて読めない』であるため【視聴できません】なのである。…ん?

 

─プライバシーの侵害ですよ?─

 

アッハイ。

 

 

 

 

おまけ

 

博識ゾロアークのヒスイ地方ダイジェスト

 

 

ヒュー…ボト

 

「あの邪神め…! 俺は許さな「とうっ!」いったァ!」

「華麗に着…あ、ゾロぽんごめん。」

「背骨が…。」

 

 

「ボクの代わりにあのコ達を捕獲してくれませんか?」

「任せて! ほいっ、えいっ、それっ。」

 

三連ゲット。

 

「ビューティフォー。」

「それ自分で言うか?」

 

◇◆◆

 

「ゾロぽん!『あくのはどう』!」

「了解! 喰らいやがれ!コロトック!」

『テ〜テテテテテテトゥ〜ァ!』

 

コロトックは倒れた!

 

「…相変わらずの鳴き声だな。」

 

◇◆◆

 

「バサギリにもカレーを食べさせてあげよう!」

「シズメダマ入りのやつを、だよな?」

「(かれーってなんだろう?)と、とにかくシズメダマはできたよ。」

「カイといったな? 協力感謝する。」

「(噂には聞いてたけど本当に喋ってる…!)ど、どういたしまして…。」

 

 

「今のバサギリは凶暴「カレー食べませんか?!」…は?」

「バサギリさんもどうぞっ!」

『!?』(未知の味に戸惑うバサギリ)

「ついでにこれもどうだ?」

『!?』(シズメダマを当てられるバサギリ)

「……よし、プレートゲット。謎の光も収まったしユウリ、次行くぞ。」

『!?』(プレートをスられてテンパるバサギリ)

 

 

『ディ〜ア!』

「「俺/私の知ってるドレディアじゃない!」」

 

 

カレーを作るユウリ。匂いにつられて集まってくる大量のタマザラシ。完成を待つカイ。ユウリの姿に化けてサマヨールをススキさんの所に連れていくゾロアーク。状況の理解が追いつかないヒスイダイケンキ。またしても戦わされるダークライ。

 

 

「オオニューラ…か。なんかこう…イメージと違うな。」

「なに? ゾロぽん嫉妬してるの?」

「いやそういうわけではない。」(早口)

「…面白いゾロアークですね。」

「あ、ノボリさんもそう思うよね?」

 

 

「マルマインンンンンウア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」

「ちょ、落ち着けユウリ。」

 

 

『お主、妾と番になる気はないか?』

「悪いな。俺には心に決めた相手がいる。(カサネちゃんという相手が。)」

『な、なんじゃと?!』

「すまないな。」

『…はっ! そうじゃ! ユウリといったな?! 妾も連れて行ってくれ!』

「えっと、一緒に行きたいの?」

『そうじゃ!』

 

自らモンスターボールに入るヒスイゾロアーク♀

 

「…まじかコイツ。」

「じゃあ、よろしくね!」

「…まじかよ。」

 

 

「クレベースでかっ!」

「迫力があるな。」

『近くで見るのは初めてじゃ。』

 

 

「空の色はおかしいけど、カレーは今日も美味しい。」

「この原因を探れってわけか。なるほど。」

『ほう、かれーというのじゃな。……。』

「いやめっちゃ食うじゃねーか…。」

『し、仕方ないじゃろ。美味なのじゃから…。』

「ん? もっと食べていいんだよ?」

 

 

『グギュグバァ!』

「よし! お願いガブリアス!」

『ガァブッ!』

 

 

『ぱるぱるぅ!』

 

パルキア オリジンフォルム が現れた!

 

「「『うわっ…。』」」

『ぱるぱるぅぅ!!!!(╬◣д◢)』

 

 

《全てのポケモンと出会え》

「はー?」

「この邪神がよぉ。」

『こんなのが神のお告げじゃというのか?』

『『(お母様ボロクソ言われてる…!)』』

 

 

「ユウリさん! 一緒にプレート集めましょう!」

「あ、はい。」

(((超怪しい…!!)))

 

 

「ギラティナ、打破せよ!」

『ビシャーン!(行くぞー!)』

「お願い! パルキア!」

『ぱるぱるぱるぅぅ(容赦はしないぞ?)』

『ビ、ビシャーン…(て、手加減してくれないの?)』

「……ギラティナも大変なんだな。」

『…本当に神なんじゃよな?』

 

 

「カレー食べますよね!」(クソデカボイス)

「ウワァァァァァァァァァ!!」

「ゴホッ! …辛すぎだろこれ。」

『でも意外といけるのう。』

『『『(わかる。めっちゃ美味い。)』』』

 


 

モナドサウンド「出番少ない…。」

ミラーレス一眼「お前はあっただけよかったじゃないか…。どうせ俺なんて…。」

作者「…………………すまん。」

 



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前触れ

 

多少のおふざけは許してください。なんでもしますから。

 

なんでもするとは言ったが、なんでもするとは言ってない。

 

誤字報告してくださる方々に感謝。

 

それでは本編開始です。

 


 

1:プロトTS(天の聖杯)

さぁ、今年で全てが変わるぞー!

 

2:名無しの転生者

いきなりどしたの?

 

3:名無しの転生者

久しぶりですねぇ。

 

4:博識ゾロアーク

大体半年いかないくらいか。長かったな。

 

5:プロトTS(天の聖杯)

いやー、復活してから420年は永かった。精神年齢が変わらないせいで、18分の1を420回も経験したわけだからね。

 

6:名無しの転生者

>>5それってすごいの?

 

7:名無しの転生者

>>6すごいんじゃね? 知らんけど。

 

8:博識ゾロアーク

>>6普通なら年齢を重ねるたび、1年を感じるスピードはその年齢分の1になる。

 

9:名無しの転生者

5歳なら5分の1 50歳なら50分の1で、10倍の差があるみたいなこと?

 

10:名無しの転生者

>>9あー、なんかそれ難しい数式あったよな。

 

11:名無しの転生者

数式…?

 

12:名無しの転生者

数式ってなんすか。

 

13:名無しの転生者

>>11>>12ダメだこりゃ。

 

14:博識ゾロアーク

(インテグラル)を使った式だな。

 

15:名無しの転生者

あぁぁぁ! 無理ぃぃぃぃ!

 

16:名無しの転生者

>>15先生! 数学記号に対する拒絶反応です!

 

17:名無しの転生者

>>16今すぐ音ゲーをさせろ!

 

18:プロトTS(天の聖杯)

あの…そろそろいい?

 

19:名無しの転生者

どぞ。

 

20:名無しの転生者

どうぞどうぞ。

 

21:プロトTS(天の聖杯)

よし。じゃあ本編での目標決めからやっていくぞ。

 

22:名無しの転生者

いきまっしょい。

 

23:プロトTS(天の聖杯)

今回は多いぞ。

 

まず一つ目。ヴァンダムさんを死なせないこと。

 

24:名無しの転生者

おお。

 

25:名無しの転生者

生存ルートか。

 

26:プロトTS(天の聖杯)

出来るか分かんないけど、やってみるしか…な゛い゛よ゛ね゛ぇ゛!!

 

27:名無しの転生者

シュルクww

 

28:名無しの転生者

具体的な策はあんの?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

…ない。

 

30:名無しの転生者

おいー。

 

31:プロトTS(天の聖杯)

未来が不確定すぎるのが悪い。と言っても何も考えてないわけではないから安心せい。

 

二つ目。カスミの死を回避させる。

 

32:名無しの転生者

>>31ヴァンダムさんのと同じ感じ?

 

33:プロトTS(天の聖杯)

>>32同じ…ではないかな。人間とブレイドじゃ『死』の判定が違うからさ。

 

34:名無しの転生者

人間は一度死んだら終わ…ってなくね? だって俺ら転生者…おっと、誰かが来たようだ。

 

35:博識ゾロアーク

だからといって死んでいい理由にはならないがな。

 

36:プロトTS(天の聖杯)

まぁとにかく、ブレイドはコアクリスタルさえあればどうにかなる(と思う)からね。

 

ただ問題なのは、カスミがそれを望むのかってことだけだね。

 

37:名無しの転生者

>>36…ん? シンに殺されることは確定なん?

 

38:名無しの転生者

そういやそうだ。

 

39:プロトTS(天の聖杯)

>>37確定はしてないだろうけど、可能性は低いと思う。てかシンが相手ってそれはもう、ン・ダグバ・ゼバにマイティーフォームで突っ込むようなもんだよ? 相手にされないでしょ。

 

40:名無しの転生者

カスミを遠ざけても一瞬でそこに行きそう。

 

41:名無しの転生者

なんたって光速だもんな。

 

42:博識ゾロアーク

周囲の素粒子を操ることができるというのは恐ろしいな。

 

43:プロトTS(天の聖杯)

そんなわけで、カスミのコアクリスタルは記憶リセットとなります。

 

44:名無しの転生者

0% 0% 0%

 

45:名無しの転生者

おきのどくですが

 

46:名無しの転生者

>>45ぼうけんのしょ1ばんは

 

47:名無しの転生者

>>46きえてしまいました

 

48:名無しの転生者

てか思ったんだけど、カスミって死んだときコアクリスタルに戻ってなくね? マルベーニが死んだらコアに戻るんか?

 

49:プロトTS(天の聖杯)

>>48そればっかりはマジでわからん。ブレイドイーターがマルベーニとサタヒコとジークしかいないし、サタヒコは元のブレイドと同調してるわけじゃなさそうだから。ブレイドイーターにする方法はわかってるけど、誰かで試すわけにもいかないしね。

 

50:名無しの転生者

>>49方法判明しとるんか…。

 

51:名無しの転生者

正直ブレイドイーターが羨ましい。長寿になりたい。

 

52:名無しの転生者

俺は人間をやめるぞ! ジョジョーーー!

 

53:プロトTS(天の聖杯)

はい、三つ目。イーラ組の救済。…救済って言うのかな。

 

54:博識ゾロアーク

普通に『助ける』とかでもいいと思うが、そのままでも大丈夫だろう。

 

55:名無しの転生者

イーラ組かぁ。

 

56:名無しの転生者

2周目のサタヒコ以外は全員死ぬんだっけ?

 

57:プロトTS(天の聖杯)

>>56ゲームではそう。ヨシツネ・ベンケイ・サタヒコはいけるとしても、シンとメツはちょっと…というかかーなーり難しいと思われる。

 

58:名無しの転生者

ヴァンダムといいシンといい、死ぬ瞬間がかっこいい人達多すぎんのよ。

 

59:名無しの転生者

無印含めても多いよな。

 

60:名無しの転生者

ムムカ…

 

61:名無しの転生者

>>60愚かすぎだぜ…お前は…。

 

62:プロトTS(天の聖杯)

シンはコアクリスタルの情報を別のコアクリスタルに上書きすればなんとかなるとしても、メツは………どうすっかな。

 

63:名無しの転生者

>>62シンのができるならメツのコアもできそうなもんだけど?

 

64:博識ゾロアーク

シンはマンイーターではあるが、元は普通のブレイドだ。その点、メツはコア自体が違うからな。

 

65:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、頑張ってはみるよ。アヤメが。

 

66:名無しの転生者

>>65自分でやらんかい。

 

67:プロトTS(天の聖杯)

最後、四つ目。生きて本当の『楽園』に行く。

 

68:名無しの転生者

>>67つまり本編クリアですね。

 

69:プロトTS(天の聖杯)

目標というより大前提だけど一応ね。

 

70:名無しの転生者

変な事しなきゃ大丈夫でしょ。

 

71:博識ゾロアーク

>>70主要人物とどれくらい関わってるかにもよるだろうが…。どうなんだ、イッチ?

 

72:プロトTS(天の聖杯)

レックスとは関わってるどころか、『姉さん』と呼ばれるくらいには面倒を見てきたわ。俺も本当の弟のように思ってる。

 

…実際に本当の弟なのはメツなんだけども。ああ、アルヴィースを弟って呼んでいいのか? アヤメは呼んでるけど。

 

73:名無しの転生者

原作ブレイクが起こりそうな予感。

 

74:名無しの転生者

原作崩壊.netに接続…

 

75:プロトTS(天の聖杯)

>>74絶対にするな。収拾がつかなくなる。

 

76:名無しの転生者

他のキャラとはどうなん?

 

77:プロトTS(天の聖杯)

>>76イーラ組とセイリュウを除いて、ほぼ面識なし!

 

78:名無しの転生者

イーラ組とは面識あるのか…。

 

 

 

 

 

 

122:博識ゾロアーク

話は変わるんだが、武器はどうしてるんだ? モナドを普段使いはできないだろ。

 

123:プロトTS(天の聖杯)

>>122そのへんは大丈夫なようにかなり前に武器を作ってあります。

 

【画像】

 

124:名無しの転生者

>>123何コレ。…いや、何これ?

 

125:名無しの転生者

ピストルに剣? ナイフ?

 

126:博識ゾロアーク

スタイリッシュなガンブレード…でいいのか? どことなくエンジンブレードっぽいが。

 

127:名無しの転生者

>>126ああ、あの30kgの剣か。

 

128:名無しの転生者

>>123これって銃としても使えんの?

 

129:プロトTS(天の聖杯)

>>128無理だね。

 

ガンブレードといえばロマンだから、エンジンブレードを参考にしてるところはある。ただ、火薬じゃなくてエーテルエネルギーを込めてるから斬撃を飛ばすことは可能だね。

 

130:名無しの転生者

使いこなせる気がしないでござる。

 

131:名無しの転生者

>>129ほぼエンジンブレードじゃん。

 

132:プロトTS(天の聖杯)

>>131さすがに30キロはないから違う。

 

133:名無しの転生者

他になんか作ったのないん?

 

134:名無しの転生者

ロマン武器…(・∀・)イイ!!

 

135:プロトTS(天の聖杯)

>>133今のところはこれだけ。何個も作るより改造を重ねてったほうが楽しいし、コストも掛からないからね。

 

136:名無しの転生者

予備もあったほうがいいのでは?

 

137:名無しの転生者

>>136でぇじょうぶだ。プロトモナドでどうにかなる。

 

138:プロトTS(天の聖杯)

てか普通にアヤメから武器借りてるから、実はガンブレード作る理由もなかったんだけどね。

 

 

 

◇◆◆◆

 

 

 

翠玉色に光るオーロラが広がるリベラリタスの夜空。そこに浮かぶ島々の一つに、白い翼を大きく広げて向かう者がいる。ミデンだ。

 

「…よいしょ。」

 

砂地に着地したため音はほとんど立たなかった。

 

「全く…。いつになったら俺はホムラに会えるんだか。」

 

─9月以降になるのは視たからわかるけど。─

 

普段なら彼女の問いに答えるのは、もう一人の彼女といえる存在である黒白(アヤメ)だ。だが生憎今日はスペルビアにいるため、その問に答えるのは別の者だ。

 

「もう少ししたら会えると思うぜ?」

「あ、そうな…ん……だ…………。…え? は? ちょ、待てよ。」

 

─…ハッ! キ○タクが!─

 

「どうした? そんな幽霊でも見たような顔をしちまって。」

 

天の聖杯(ミデンの弟)、メツだ。

 

「驚きすぎて言葉にならねぇってか?」

 

─あー…そういえば前もこんなんだったなぁ。─

 

「そう…だね。完全に想定外のことだし。」

「それは俺が生きてることか? それとも此処に来たことか?」

「態々ここに来たことが、かな。」

「ほう…生きてることには驚いてねぇってか。」

 

ミデンは目を細める。

 

「おぉ、怖い怖い。」

 

─…答え次第では…。─

 

「此処に来たのは、“一応言っといてやるか”ってな。これから本格的に動くわけだからな。」

「……私から『天の聖杯』としての力を取り戻したいとかじゃないんだ。」

「姉貴、俺が狙ってるのは相棒(ヒカリ)だ。借りは返さねぇとな。」

「そういう感じか…。」

 

─今は、戦う必要はなさそうか。─

 

「それに、デバイスを使えない姉貴から何を奪えってんだ?」

 

─…あ、未来視については気付いてないのね。それはラッキーだわ。─

 

メツはミデンに背を向け、島の縁まで歩く。

 

「…ああ、忘れるところだったぜ。」

「何さ?」

「姉貴に瓜二つの白い奴…彼奴は()()?」

「…アヤメのこと? 何…って、私の半身みたいな存在…だと思う。」

「ほう…そうか。それともう一つ…シンからは、あんたはイーラの巨神獣と共に沈んだと聞いた。一体どうやって戻ってきた?」

「…………世界樹。」

「…何?」

「世界樹は『モルスの地』と繋がってる。今はこれぐらいしか言えないかな。」

「そうかい。」

「もう質問はない?」

「ああ。」

「じゃあ…()()()。」

「…次会う時が楽しみだ。」

 

─相変わらず姉貴の考えてることはわからねぇな…。─

 

ザッ…

 

ミデンの視界からメツの姿はなくなっていった。

 

 

 

◇◆◆◆◆

 

 

 

753:プロトTS(天の聖杯)

 

【画像】

 

754:名無しの転生者

巨神獣やん。

 

755:名無しの転生者

どこのアルスだこれ?

 

756:博識ゾロアーク

>>753これオープニングムービーで沈んでいったやつか?

 

757:プロトTS(天の聖杯)

>>756そうです。まだ沈んでませんけど、時間の問題なんですよね。

 

758:名無しの転生者

これってどこの国のやつ?

 

759:プロトTS(天の聖杯)

>>758スペルビア領ではあるけど…影響力はあんまりなかったかな。結構いろんな人達がいたからね。今は避難して誰も居ないけど。

 

760:名無しの転生者

悲しいなぁ。

 

761:プロトTS(天の聖杯)

けどこれがこの世界の摂理なんだよね。…と言っても、本来なら沈む巨神獣と同じくらいかそれ以上に新しく生まれる巨神獣もいるはずなんだけどね。

 

762:名無しの転生者

マルベーニがコアクリスタル集めちゃうから…。

 

763:名無しの転生者

アーケディア、ぜってぇ許さねぇ!

 

764:名無しの転生者

マルベーニ殺るも。

 

765:プロトTS(天の聖杯)

というわけで、これからあそこの巨神獣に行きます。というか現在進行形で飛んでます。

 

766:博識ゾロアーク

>>765どういうわけだよ。

 

767:名無しの転生者

>>765そうはならんやろ。

 

768:名無しの転生者

>>767

!!

 

769:プロトTS(天の聖杯)

誰も居ない土地でパートナーと二人きり…悪くないでしょ?

 

770:名無しの転生者

悪くぅないだろぅ

 

771:名無しの転生者

廃墟っぽくなってんのかなー?

 

772:名無しの転生者

是非とも写真のほどを…。

 

773:プロトTS(天の聖杯)

>>772おっけ任せて。

 

あ、そうだ。どうせならこれからも巨神獣ごとに写真とるか。レックス達を写したいし。

 

774:博識ゾロアーク

アルストは絶景ポイントがかなりあるからな。いい写真になるだろうさ。

 

775:名無しの転生者

いいなぁ。

 

776:名無しの転生者

ワイも旅行行こうかな…。

 

777:プロトTS(天の聖杯)

次はアヴァリティア商会に行って、その後グーラ…いや、インヴィディアにしようかな。あ、でも改造用のパーツを調達したいからスペルビアにも行きたいし…。

 

778:名無しの転生者

本編始まりますよー?

 

779:博識ゾロアーク

大丈夫か…?

 


 

メツとの会話、難しいです。サブタイトルも考えるのに時間が掛かりましたし…。それでも本編完結までは頑張ります。

 

どうやったら無理のない展開でヴァンダムさんを殺せるか考えてます。

 



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if①ヤンデレBADEND

 

ifルート一つ目です。思いつきで書いたifルートなんで深く考えずにどうぞ。

 

本編は…もうちょっと待ってください。

 


 

脱出艇に向かって放たれるエネルギー弾は全て、ミデンが防いでいた。

 

いや、『防いでいた』よりも『脱出艇の代わりに受けていた』と言った方が適切だろう。決して躱してはいけず、全てを受け止めなければならない。

 

シールドを張り、壊されれば翼で守る。また、シールドを張り直す。それの繰り返し。

 

そして、そんなことをしていたら体がもたなくなるのも時間の問題だ。

 

徐々に散っていく翼と飛行速度の低下。それは、エーテルエネルギーの使いすぎによる疲労。

 

このままヒカリの暴走が続けば─

 

─ミデンちゃんが死ぬ……?─

 

そんな思いをアヤメは抱くが、ミデンは守ることしか考えていない。それは余裕がないとも言える。 

 

「あ──」 

 

余裕がない状況では、一瞬の判断ミスが運命を分ける…が、そこはアヤメがカバーする。 

 

「『斬』…。」

 

─助かった!─

 

「どういたしまして…。」

 

─…ア、アヤメ? なんか怒ってる? …あ、ごめん。もっと気をつけないとか。─

 

「違うよ? ミデンちゃんは悪くないから…。絶対に許さないから…ヒカリィ…!!」

 

アヤメの怒りの矛先は、ヒカリ()()へ向けられているのだ。

 

『罪を憎んで人を憎まず』という言葉を知ってはいるが、心に生まれた感情をコントロールするのはあまり得意ではないのだ。

 

「ッ! グッ…!!」

 

怒りと焦りは強くなる一方、翼のエーテルエネルギーは弱くなっていく。服は血で汚れ、顔の傷も自然回復が追いつかなくなっている。

 

あと1つでも弾が当たれば最悪死ぬというのは、二人とも理解している。それでも、受け止めなければ守りきれない。

 

ヒュン!!

 

ピシッ…!!

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

─あ、これは終わったな…。まぁでも、元々一度は死んだ身だ。

 

空を飛ぶなんて前じゃ考えたこともなかったし、色んな人との出会いはいい経験になったよ。

 

楽しかったなぁ。……でも、本当はもっと──

 

ドサッ…

 

「生きていたい…。」

 

 

 

 

 

 

◇◆◆◆◆◇◆◆◆◆◇

 

 

 

 

 

 

生きていたい…

 

「大げさだなぁミデンちゃんは。私達はコアクリスタルがあれば死なないのにー。私が同調して起こしてあげようか?」

 

そうと決まれば、まずはミデンちゃんのコアクリスタルの破片を拾っ…………破片…?

 

「あ、あれ? 私のコア…三分の二くらいになってる…。」

 

え、じゃあこの破片は…違う。それはない。

 

「おーい。……おーーい。ミデンちゃーーーーん! まだ寝てるのかな?」

 

起きてー!

 

…もうちょっと待ってみようかな。…ついでに、此処がどこかも知りたいし。とりあえず…胸ポケットで我慢してね。ごめんね。

 

 

「ミーデンちゃーん。起ーきてー! …あ、これここら辺の地図かな?」

 

なになに? 『ビーン・ストーク』? …ああ、私が管理していた塔じゃないですか。ならここは……そうですね…旧人類のいた地、とでも呼んであげましょうか。

 

『ガァ……!』

 

元人間のモンスターね…。

 

…はぁ。生き延びるためとはいえ自我を捨ててしまったら、死んでいるも同然でしょうに。それとも、失敗するなんて思ってなかったんでしょうか。もしそうなら、なんと愚かな…。

 

ま、態々斬るほどでもないですね。…ミデンちゃんは元人間っていう理由で斬らないんだろうなー。優しいからね。…ところで、いつ起きるの…?

 

 

ふむ……戦争の跡が残りまくってるじゃないですか。もっとどうにかならなかったんですかね。

 

ま、そんなことはどうでもいいや。とっととエレベーターに乗って世界樹の上の方へゴーだ。

 

…ミデンちゃん……このまま二度と目覚めないだなんて、ないよね…?

 

◆◆◆

 

とりあえず、私達の家まで帰ってきたけど……。ミデンちゃんがいないと私、何をすればいいかわかんないよ…。私にはあなたしかいないの。

 

このコアクリスタルの破片は、私のコアの欠けている部分と合わせればすぐに修復されるだろう。でも、それではダメ。そんなことをしてしまったら、ミデンちゃんはかつての私のようにデータ上だけの存在になってしまう。

 

会いたい……。こんなに会いたいのに…なんで…? ねぇ、なんで? なんでなの?

 

私は現実でブレイドとして実体化したミデンちゃんに会いたい。私のそばに永遠にいてほしい。私を永遠に見ていてほしい。私以外の存在と関わらないでほしい。永遠に私のドライバーでいてほしい。私だけに興味を向けていてほしい。私のそばで愛を囁いてほしい。

 

ミデンちゃんと話していいのは私だけ。ミデンちゃんを見ていいのは私だけ。ミデンちゃんに触れていいのは私だけ。ミデンちゃんに興味を持っていいのは私だけ。ミデンちゃんのことを知ってていいのは私だけ。ミデンちゃんを傷つけていいのは私だけ。ミデンちゃんを殺していいのは私だけ。
ミデンちゃんに会いたい。ミデンちゃんの手を握りたい。ミデンちゃんとハグをしたい。ミデンちゃんとキスをしたい。ミデンちゃんを押し倒して××××したい。ミデンちゃんに押し倒されたい。ミデンちゃんの血が飲みたい。ミデンちゃんに私の血を飲んでほしい。ミデンちゃんを斬りたい。ミデンちゃんに斬られたい。ミデンちゃんの悲鳴が聞きたい────

 

 

 

◆◆

 

 

 

「おはよう、ミデンちゃん♪

 

今日も私の歌を聞いてくれるんだよね? ふふ、ありがと。私の歌を聞いて、早く元のコアクリスタルに戻ってくれたら嬉しいな。昨日は177μmも修復したから……あと300年くらいかな。

 

ん? 私? 私のコアクリスタルはいいんだよー別にー。欠けてても未来視は使えるし、モナドだって…ほら。

 

あ、そうだ。私、新しく『モナドサウンド』が使えるようになったんだー♪ …確かに全然使ってなかったね。私見たことないもん。」

 

 

 

◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

……ん? あれ? ここは……あ、自宅か。

 

…………生きてる。生きてる。

 

え、イーラの巨神獣で死んだのに自宅っておかしくね? どうなってんの?

 

まぁいいか。外に出て状況を確認…………? え、両手両足凍って壁に張り付いてるんだけど。動けないんですけど?

 

…え、何これやばいじゃん。

 

「おーい! 誰かいな「ミデンちゃん!?」うおっ! てちょ待─」

 

ガンッ!!

 

痛ってぇ!

 

「やったぁぁあああ!!!やっと起きたんだね!おはようおはようおはよう!!もちろん私の事覚えてるよねミデンちゃん私アヤメだよ!好き好き好き好き大好きこれからはずっと私のそばにいてくれるんだよね?…ねぇどうしたの?何も言ってくれないの?」

 

アヤメ……ってあのアヤメか?

 

「え、あ、その、久しぶり…で、いいのかな…?」

「うんうんうんうん!久しぶり!」

 

あってた。…じゃなくて!

 

「この氷どうにかならない?」

「え? なんで?」

 

いや、『なんで?』はこっちのセリフなんだが?

 

「これじゃ全く動けないんですけど?」

「…? 食べたいものがあるなら私が作るし、掃除とかも私が全部やるから心配しなくていいんだよ。あ、そっか手伝いたいっていうこと? 私はその気持ちだけでも嬉しいよ、ありがと///」

 

…何を……言っているんだ…?

 

まるで話が噛み合わないんだが? 俺今スタンド攻撃でも受けてんのかな…?

 

こういうときは掲示板の民に─────

 

「ミデンちゃん? もうあなたは掲示板、使えないよ?」

「え? マジで? 今使おうと思ったんだけ──」

 

──────ゾクッ…!──────

 

「…な……ぁ……!」

「え? なぜ…? だって、ミデンちゃんと関わっていいのは私だけなんだよ? どこかの誰かなんかよりも私だけを見てよ。」

 

ハイライトさん…生き返ってくれ……!!

 

………とんでもないことになってしまった。

 

俺…楽園に行けるのか…?

 

 

 

◇◆◆◆◆◆

 

 

 

「おはよう、ミデンちゃん。今日も私の歌を聞いてね。」

 

「〜〜♬♪〜♬」

 

「……。」

 

やばい…狂いそう。

 

 

 

◇◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「おはよう、ミデンちゃん。私、すっごいいいこと思いついたんだ♪ じゃーん。あなたが私以外を見なくて済むように、私の髪から作った目隠しだよ♪ 着けるのは私が外出してるときだけだけどね。…ん? 最近外出が多いのは…内緒♪ すごいサプライズになると思うから待っててね♪」

 

「...─ ─ ─ ...」

 

 

 

◇◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

……珍しい。…今日はアヤメの声を聞いていない。何か…あったのだろうか。

 

………俺が…アヤメのことを…心配…しているのか…。おかしな話…だな。

 

…なんだか、外が騒がしかったような…気がする。…前に言っていた、サプライズ…というやつのことか?

 

嬉しくは…ない。きっと…誰かが犠牲になっている…かもしれないから。

 

……思えば、今の俺は…三度目の人生を過ごしている最中…なわけだが…一度目と似ている……いや、一度目よりも…何倍も酷いな…。酷い世界だな…ここは。

 

目と耳を塞がれたまま……手足の感触も無く…空気中に存在するエーテルの流れ…それだけが…俺が生きていることを教えてくれる。

 

…死んでるように生きたくない…か。俺は早く死にたいよ。

 

…………帰ってきたか。

 

ガサガサ…

 

「ただいま♪」

「……おかえり…。」

「ミデンちゃん、この前のサプライズの話覚えてるよね。うんうん。それでね、今からお披露目だよ♪ 準備はいい?」

「…ああ。」

「じゃあ、目隠し取るよー………どう? ちゃんと見えてる?」

 

…見たくなかったなぁ。だって─

 

「じゃーん! この家と私達以外、全部ぜーんぶ消してきたの♪」

 

……雲海と自宅以外の全てが無い…この景色を美しいと…思ってしまった俺の心は……壊れているんだろうか。

 


 

ヤンデレってこんな感じでいいんでしょうか? 実際にヤンデレになったことはないのでよく分かりませんが。

 



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始まり

 

 

テッテレ テッテッテー♪

 

遅くなりました。

 


 

「さぁ、やって来ましたアヴァリティア商会。」

 

あの巨神獣から脱出するのは少し大変だったな。…バレずにここまで飛んでくる方が大変だったかもしれない。

 

「“やっと来ました”の間違いじゃない?」

「……。」

「目をそらさないで?」

 

ははははは…。

 

「はぁ…。写真を撮りたいのはわかるけど…巨神獣が沈むのに巻き込まれたくはなかったかなぁ。」

 

だってしょうがないじゃないか。写真撮りたかったんだし。でも言い訳はしない、こういうときは素直に謝るのが正解だから。

 

みんなも100年を超える付き合いができそうなら、誤魔化したり嘘をついたりなんかはしないことをおすすめする。

 

「ごめん。次からは気をつける。」

「うん。じゃあ、買い物にいこう!」

「そうだn─違うだろ…。レックスとセイリュウに会って…………あ。」

「え、どうしたの?」

「えー…っとだな…。家に…ガンブレード置き忘れてきた……。」

「……。」

「……。」

 

やめて、その目線。刺さる。

 

「「………。」」

 

あーやばいやばい。この空気にはちょっと耐えられないわ。忘れてきた俺が悪いんだけどね。だってほとんど戦闘なんてしないからガンブレード使わないんだもん。しょうがないじゃん、モナドが優秀すぎるんだよ。あ、でもこれから戦闘する機会増えそうだしなぁ…。

 

「やっぱ戻って取ってくるしかないよなぁ……。」

「いってらしゃい♪」

 

あー…これは怒ってらっしゃる。

 

………巨神獣船で戻らないとか。さすがにここから飛んで戻るわけにもいかないし…。はぁ…。

 

ま、後悔しても仕方がない。最悪、レックス達がインヴィディアに着くまでに先回りできればいいかな。

 

「アヤメ、レックス達のこと任せていいか?」

「もっちろん。かわいい弟は私が護るから!」

「…過保護にならない程度で頼む。」

 

やっぱ二人だとどっちかが何かミスっても割となんとかなったりするんだよね。別行動の選択肢があるからね。…そもそも昔みたいにアヤメと体を共有してる状態だったら忘れ物とか多分ないけど。

 

さて…行くか。あ─

 

「なんかあったら連絡してくれ。」

「わかってるって。じゃ。」

 

…行くか。リベラリタス行きの船って全然ないんだよな。

 

 

 

 

 

 

アヴァリティア商会とは、会長の『バーン』が取り仕切るノポン商会のうち最大の商会である。あくまでも商会で国ではない。が、いち国家と同じくらい影響力があり、世界中の商品が多く集まる場所である。

 

メインの巨神獣の名は『ゴルトムント』という。ノポン族のようなつぶらな瞳が特徴。飛行型の巨神獣のため、向かう方向をコントロールすることが可能だが…噂では人力で動いているらしい。真偽は不明。

 

「後……1分23秒…22秒…21…20─」

 

黒白は『ゴルトムント帰還の港』で雲海を眺めながら佇んでいる。正確には雲海に浮かぶ竜型の巨神獣を、だが。

 

いつのものブレイドとしての格好ではなく、傍目からすれば人間と見間違う程度の服装である。ただ、フリルが多いので落ち着いた雰囲気はない。

 

「53…52……ふぁぁ…。」

 

ブレイドであることを隠すということについての意味はほとんどなく、彼女の服装は気分で決まる。あまりブレイドらしくはないが、しっかりと武器の双剣は腰に装備してある。

 

「あ、気付いた♪ 手、振っとこ。」

 

少しして、じっちゃんことセイリュウが港に着いた。そしてそこから15歳の少年、レックスが降りてきた。

 

「久しぶり〜、レックス〜♪ 怪我とか病気とか大丈夫だった?」

「久しぶりだね、アヤメさん。怪我も病気も問題なし。っていうか、会う度にそれ聞いてない?」

「それはそうだよ〜。だって何かと心配なんだもん。…あ、じっちゃんも久しぶりだねー。」

「レックスとワシとで露骨に態度を変えおって…。」

 

久しぶりに会った二人と一体は軽く雑談をする。

 

そこで唐突に黒白が言った。

 

「あ、そうだじっちゃん。」

「なんじゃ?」

「頭の上に乗らせてくれないかなー?」

「別に構わんが…。」

「ん、ありがとねー。レックス、そろそろ商談に行ったら? 遅れたら印象悪くなっちゃうよ?」

「そうだね。じゃあそろそろ行ってくるよ。」

「行ってらっしゃ〜い。」

 

そんなやり取りをした後すぐ、一人の男が歩いてくる。

 

「よぉ、レックスじゃないか。景気はどうだい?」

「悪かったらここに来やしないよ。」

「だろうねぇ。で、荷揚げするもんはどれだ?」

「荷揚げは商談が成立してからでいいからさ、しばらくいさせといてよ。」

「半日で15ゴールドだぞ?」

 

そう言われたときには既にレックスは『中央交易所』の方へ走っていた。

 

「それはものが売れてからの話だね! じゃあよろしくー!」

「あぁ! オイ! 前金だってのに……。また俺がどやされるじゃないか……。」

 

そしてその男は隣にいるセイリュウを見上げる。その視線に気付いたセイリュウは─

 

「ワシは財布はもっとらん。…アヤメ。」

「えっ、何ー? ……わかったよー。ちょっと待ってね…。」

 

ウエストポーチから財布を取り出し、15ゴールドを投げ渡す。

 

「うわっとと。」

「おー。ナイスキャッチ。…あ、そうだった。レックスの使ってる剣をメンテナンスしてあげないと。」

「それくらいならレックスはいつも一人でやっとるぞ?」

「なら余計にちゃんとできてるか見てあげないと♪ てことでちょっと行ってくるー。…よっと。」

 

黒白はセイリュウの頭から飛び降りると、レックスが向かった方へ歩いていった。

 

 

 

 

 

 

うわっ…。あの船モノケロスだよー…。うーん…シン達イーラのメンバーがここに来るのは知ってたけど…あんまり会いたくないかなぁ。特に(メツ)はね。

 

でも戦うってなったらシンのほうがキツいかな。メツはコアが欠けて本来の力を出せないからね。今なら負けはしないんじゃないかな? だけど、お互いに決め手がないから泥試合化しそう。

 

…ん? ドアが開いtやば、シンだ。……うん。大丈夫だね。視たけど特に問題になりそうなことはなーし。…一応ミデンちゃんに連絡しとこうかな。

 

「“アヴァリティアにシン達がいたよ”、“ビャッコもふもふしたい”と。これでよし♪」

 

それじゃあ…買い物にレッツゴー!

 

……あ、違う違う。レックスの剣を見てあげないと。

 

 

 

 

 

 

「…ふぁ〜ぁ。」

 

…まだまだリベラリタスまでは長そうだなぁ。

 

リジテ港までは半日で帰れるんだけど、インヴィディアに行くってなるといつ船が出るか分からないんだよなぁ。スペルビア経由で行けたらいいんだが、最悪アーケディアか……嫌だなぁ…!

 

ま、スペルビア行きの船は割と多いし平気でしょ。乗ったあとは何も無ければインヴィディアに着くだろうし。

 

…寝ようか。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

283:名無しの転生者

じゃあ、『り』からで。リラックマ

 

284:名無しの転生者

>>283マハタルカジャ

 

285:名無しの転生者

>>284役割論理

 

286:名無しの転生者

しょっぱなから癖が強い。

 

287:名無しの転生者

>>258りゅうおうのおしごと

 

288:名無しの転生者

>>287 TOYS“Я”US

 

289:名無しの転生者

>>288水勢剣流水

 

290:名無しの転生者

『れ』でいいん?

 

291:名無しの転生者

『れ』やで。

 

292:名無しの転生者

>>289レインボーブリッジ

 

293:名無しの転生者

レインボー『ロード』じゃなくて『ブリッジ』なのか…。

 

294:名無しの転生者

>>292地雷女

 

295:名無しの転生者

>>294名護さんは最高です!

 

296:博識ゾロアーク

>>295スコティッシュフォールド

 

297:名無しの転生者

>>296ドンドンドン♪ ドンキー♪ ドン・キホーテ♪

 

298:名無しの転生者

>>297手羽先の唐揚げ

 

299:名無しの転生者

>>298元気があれば何でも出来る!

 

300:プロトTS(天の聖杯)

そろそろリベラリタス着くよー。

 

301:名無しの転生者

やっとか。

 

302:名無しの転生者

リベラリタスで何するん?

 

303:プロトTS(天の聖杯)

>>302忘れ物を回収する。時間があればガンブレードだけを使ってモンスターと戦う。

 

304:名無しの転生者

へぇー。

 

305:名無しの転生者

ガンブレードって強いの?

 

306:名無しの転生者

>>305強いというより扱いが難しいって感じ。

 

307:名無しの転生者

モナド使わないの?

 

308:プロトTS(天の聖杯)

>>307モナドはしばらく使わないかな。メツとかシンには隠す理由はないけど、マルベーニが面倒くさいから。

 

309:博識ゾロアーク

ならレックス達にも隠すのか?

 

310:名無しの転生者

あそっか、主人公達って途中でアーケディア寄ってくんだったか。

 

311:プロトTS(天の聖杯)

>>309一応ですね。何かやばそうだったらすぐに使います。

 

312:名無しの転生者

てかアーケディア以外からも狙われてそう。

 

313:名無しの転生者

>>312でも前にルクスリア行ったときは何もなかったじゃん。

 

314:名無しの転生者

確かに。

 

315:名無しの転生者

>>313メツとヒカリとは違って暴れてないからじゃね?

 

316:名無しの転生者

『天の聖杯』であることに変わりはないんですがそれは。

 

317:プロトTS(天の聖杯)

…あ、ガンブレードあった。

 

318:名無しの転生者

>>317どこにあったん?

 

319:プロトTS(天の聖杯)

他に作りかけの機械が置いてあるところ。

 

【画像】

 

320:博識ゾロアーク

片付けろよ…。

 

321:名無しの転生者

ごちゃごちゃしてるなぁ。

 

322:名無しの転生者

で、戦いに行くのか?!

 

323:名無しの転生者

>>322なんでそんなテンション高いんだよ。

 

324:プロトTS(天の聖杯)

>>322その前にインヴィディア行きの船があるか確認しないとなんだよね。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「直接インヴィディアに行ける船が出るのは二週間後ですも。」

「じゃ、じゃあ、スペルビア行きの船はいつ出る?」

「それなら…えーっと、三日後ですも。」

 

……え、なら飛んだ方が早いな。…あー、でもあれか。別にそこまで急ぐ必要はないんだよね。早いに越したことはないけど…。

 

「そっか。うん、ありがとう。」

「どういたしましてですも。」

 

………あれ? 多分今頃レックスはメツ達と会ってるか、会い終わって調査に行くための準備をしてるんじゃないか?

 

で、最速でストーリーが進むと仮定すると…?

 

 

レックスが船で調査に行く←今日

その日の夜に見張り番交代してニアとの会話&古代船の調査開始

なんやかんやあってホムラとニア・ビャッコが仲間になってグーラへ

ホムラの膝枕←明日になってる

ニア・ビャッコと合流する

グーラ下層で一晩←これで明後日

レックス達、トリゴの街へ

 

 

んー…これ、あれだな。グーラで会うのは無理そうだな。俺が今から時速80キロで飛んだら…一日掛からないだろうけどさ、めっちゃ疲れるんだよ。さすがに半日飛び続けるとかは無理。

 

諦めてスペルビア経由するか。

 

さて…じゃあ、ガンブレードでの戦闘を練習しに行くか。…あ、現実逃避じゃないから。

 

 

 

 

 

 

「見つけた…。」

 

手頃な相手を。この青いザリガニみたいなやつ…名前なんだっけ? まぁいいか。

 

今回はガンブレードを上手く使って戦うのが目的だから、正面から斬り裂こうか。

 

『──!!』

 

お、気付いた気付いた。

 

『─!!』

「おっと、危ない。」

 

いきなり殴りかかってきたから右にステップで躱したけど、今のは普通に受け止めても…いや、こいつハサミから水出せたな。

 

「ならこれが正解か。」

 

未来視を使うと練習にならないからな。頭で考えて的確な一手を叩き込む。これが俺の戦い方……の理想。シンみたいに出来たらいいんだけどねぇ…。

 

「あと、あれだ。モナドと違ってリーチがそこまでないからね。よっ!…と。」

『─!?』

 

はい、今横からの蹴りで崩し(ブレイク)入りました!

 

「そのまま転べっ!」

 

スライディングしながら相手の足を斬るこのアーツはお気に入り。でも、斬る瞬間に合わせてトリガーを引くのって意外と難しい。ブラッドスタークに擬態したエボルトが、キルバスにスライディングしながらビートクローザーで足を攻撃してたじゃん? あれ。

「あとは浮かせて落とせばドライバーコンボが完成するんだけど…。」

 

いつもはモナドで浮かせてるんだよ、エアスラッシュ的な感じで。ガンブレードじゃ無理では? 無理だろ、うん。

 

『ニアのコメットパンチみたいにできんの?』

 

それだ! …ガンブレードを直接地面に叩きつけるわけにもいかないから、めっちゃエーテル込めよう。

 

「よし、浮け!」

 

ビュウ!!

 

「よっしゃ! 上手くいった! てことで落ちろ!」

 

ジャンプして上からガンブレードを思いっきり振り下ろせば……完璧。倒したわ。ガンブレードらしい戦い方ではなかった気がするけど…誤差だ、誤差。

 

 

 

 

 

 

355:プロトTS(天の聖杯)

やっぱさ、一人ドライバーコンボはずるいよなぁ…。

 

356:博識ゾロアーク

>>355キレッキレにキメておいて何を言う。

 

357:名無しの転生者

ザリガニが可哀想。

 

358:名無しの転生者

位置エネルギーを利用したアーツか。

 

 

『アヴァリティアにシン達いたよ』

『ビャッコもふもふしたい』

『レックスが前金10万の仕事につられてどっか行った』

『どうしよう』

『未来視でグーラに着くことは視えてるんだけど』

『セイリュウもどっか行っちゃった』

『どうすればいいかな』

『…とりあえずグーラに向かっておいて。』

『わかった』

『ミデンちゃんも早く来てね?』

『悪いんだけど、多分インヴィディアで合流することになりそう。』

『早く来てね(^^#)』

『はい……。』

 


 

シンの天乱剣で初見殺しされた人は多いはず…。

 



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出逢い

 

令和のガタキリバ。

ガタキリバイス。

予算ヤバイス。

 


 

「〜〜♪〜♩〜♬♡」

 

ふふ♪ 広場でみんなの注目を浴びてるこの感覚、ほんっとに楽しいなぁ…! 『もしかして私はこのために生まれてきたのでは?』と思っちゃうほどにね。

 

「〜♪♩〜♩〜〜♬♬ ─ありがとうございました〜。あ、チップはここにお願いします♪」

 

周りから「すごい!」「素晴らしい歌声だ!」「また聞かせてね!」なんて声がいっぱい聞こえてくるのは何年経っても嬉しいね。

 

で、レックス達は………グーラの下層にいるんだっけ?

 

……ん〜、迎えに行った方がいいのかなぁ…? でも、たしかちょっと前にミデンちゃんは『成長の妨げになるほど護るのは良くない。』みたいな感じのことを言ってた気がする。

 

なんだっけ? 『獅子の子落とし』『可愛い子には旅をさせよ』『泣いて馬謖を斬る』とかだっけ? わかんなくはないけどね…。

 

「なぁなぁ、ブレイドのねーちゃん!」

「んー? どうしたの〜? おねーちゃんに何か用かなぁ?」

「明日もここで歌うのか?」

「うーん。どうしようかなーって迷ってるところなの。」

「やめといたほうがいいと思うぜ。」

「え? なんで? 明日何かあったっけ?」

「ねーちゃん、知らねーのか? スペルビアの人達がそこでドライバースカウトするって言ってたんだ。」

 

ドライバースカウト? …未来視。───あー、そういうことね了解。

 

「そっか、じゃあ明日はやめておくよ。ありがとね、教えてくれて。」

「へっへー、どういたしまして。…。」

「…んー? もしかして…何か頼み事でもあるのかな?」

「えっ?! なんでわかったんだ?!」

「勘ってやつだよ♪ それで? どんな頼み事?」

「実は──」

 

 

 

 

 

 

えー、どうも。グーラに向かって飛んでいるつもりが、気付いたらスペルビアが見えてきて焦っているミデンです。

 

なんで? 俺、真っ直ぐグーラへ飛んでたはずなんだけど?

 

…まぁいいか。なんとかなるよ、多分。

 

あるんだから仕方ない、スペルビア寄ってくか。いや居酒屋寄るみたいなテンションになっちゃったよ。

 

アヤメに連絡入れとくか。しゃーなし。

 

『グーラじゃ無くてスペルビアに着いちゃったからさ、結構遅れるかも。』

 

「これでよし……いやよくないけど。」

 

てか疲れた…。休憩したい。スペルビアで優雅にティータイムと洒落こもうか。後から何か言われると思うけど、気にしたら負けだと思ってる。

 

スペルビアの料理って基本そんなに美味くないんだけど、紅茶はそれなりに美味しかった気がする。40年くらい前の記憶だけど。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「で、あなたがエルノス君? 合ってる?」

「えっと、はい…。」

 

今私が何をしているのか、振り返りながら整理しておこうかな。

 

「うーん……。ちょっと手出して。」

「え?! あ、ど、どうぞ。」

どうぞって何? あ、うん。君なら同調できるよ。」

 

さっき男の子にドライバースカウトの話を聞いた後に、なんかその子がこの私に頼み事があるみたいで…。

 

それで、ドライバースカウトの事を教えてくれたお礼に引き受けることにしたんだよね。

 

「ほ、本当ですか?!」

「ホントか?! ブレイドのねーちゃん!?」

「ほんとーだよ♪ 嘘なんてつきませ〜ん。あ、でも多分普通のブレイドは同調できるかを調べることはできないから、運が良かったね。」

 

この子達の親はどっかに行っちゃって、それでこのお兄さんが頑張って弟と妹─お兄さん合わせて5人─を食べさせていくためにドライバーになりたいらしいのね。

 

でも同調に失敗したらそれこそ生活に関わるから、ドライバーになれるのか知りたかった…それで私に頼もうとしたんだろうね。

 

「じゃ、明日のドライバースカウトには絶対に行くこと。」

「はい! ありがとうございます! …あ、そうだ。何かお礼を─」

「んー、別にお礼が欲しくてやったわけじゃないからいいんだけど…。」

 

ちなみにドライバーの素質があるかを調べた方法だけど…ま、相手に触れば分かるよね。多分ミデンちゃんもできるんじゃないかな? 未来視で確認したから100%ドライバー適性あるって言える。

 

「あ、そうだ。じゃあ…──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その時に何か買ってくれたらいいな〜♪ じゃ私はもう行くね、Ciao♪」

 

そもそもドライバー適性は、遺伝子的に優れてれば基本的にはある。性格が終わってるマルベーニもメツと同調できてたらしいし。てかこれ、モンスターでも同じなんだよね。もちろん普通のブレイドは他のブレイドと同調できないけど。

 

でも例外として『天の聖杯』(私たち4人)や、ドライバー適性のある人間の遺伝子を持つマンイーターなら同調できちゃうんだなこれが。

 

…あ、ミデンちゃんから連絡きて…る………ん??

 

『事件に巻き込まれた』? …“早く解決してね”と。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

私は悩んでいる。うん、すっごい悩んでる。

 

『何に』…って? 今日の内にレックス達がこのトリゴの街に来ると思うんだけど、その時の私の行動についてかな。

 

選択肢はふたつあって、一つ目が『偶然グーラで再会したアヤメさん』の演技をすること。

 

二つ目が『何故かグーラに来ることを知ってたアヤメさん』を素でやるってことだね。

 

ミデンちゃんだったら……多分一つ目を全力でやるんじゃないかな? 私は二つ目にしたいんだけど…。

 

えっと…こういう時はそれぞれのメリットとデメリットを考えればいいんだよね。

 

───…なるほど。結論でました〜♪

 

 

 

◇◆

 

 

 

「─さぁ、他に勇気ある者はいないか?!」

 

お、やってるやってる♪

 

「君のその勇気で明日のスペルビアを支えるんだ!」

 

…ん〜? レックス達は〜…どこだ?

 

「あーもちろん、月々の給料だけじゃあない。恩給だって出る。勲功を積めば爵位だって賜られる。」

 

…スペルビアって爵位あったんだ。

 

「偉大なるスペルビア皇帝、ネフェル陛下のために君の勇気を見せてくれ!」

 

テンション高〜。

 

「さぁ! 名乗り出よ! 明日の英雄よ!」

 

…あ、いた。

 

「ん? 何だろ…あの人だかり…。」

「ドライバースカウトか。」

「ドライバースカウト…?」

 

ちょっと驚かせたいな。

 

「最近じゃ、街中でドライバーを募集してんだ。」

「同調できる者は日々減っています。軍人の中にもいなかったのでしょう。」

「ドライバーを募集とか同調って…えーっとたしか……─」

「レックス、もしかして前にお姉ちゃんに教えてもらったの忘れちゃったのかな?」

「あ、アヤメさん?! どうしてここに?!」

 

ふふっ♪

 

()()()()だよ〜♪ 私も驚いたなぁ。ま、私のことは後にして…ほら。今からやるみたいだよ?」

 

サプライズ成功…かな?

 

 

…あ。

 

「兄ちゃん! 頑張って!」

「わ、わかってるさ。僕ならきっと…「どけ! 青びょうたん!」あぁ!」

 

…やめといたほうがいいと思うなー。

 

「さぁ! 俺にふさわしいブレイドよ。力を貸してもらおう! ふんっ!」

 

───…あーあ。適性がないのに同調しようとしちゃったかぁ…。

 

「う! ぅううぅぅぅぉおお………!!」

「ありゃダメだな…。」

 

ニアに思ってること言われたー。…あれ? ちょっと待って。ニアって私のこと知ってるのかな。

 

「じゃな。」

 

…え、何この生命体。ブレイド?

 

「おおおおぉぉぉおおおおオオオ!!!」

 

バタッ!!

 

「おおっと! これは見かけ倒しだぁ! 残念!」

 

人倒れてて『残念!』って…。ちゃんと運んであげてるだけまだいい方だと思うけどね。

 

「アヤメさん、今何が起こったんだ…?! 血、吹き出てたぞ…?!」

 

あ、私に聞くのね。

 

「コアクリスタルの負荷に耐えられなかった…って感じかな。」

「コアの負荷…?」

「残念ですが、資格のない者がコアクリスタルに触れると…ああなってしまうのです。」

 

補足ありがと♪

 

「ドライバーになるのに資格がいるの?」

 

あ、私に聞…また?

 

「適性みたいなもんじゃよ。」

「適性…。」

「さぁ、力と栄光を手に入れ! 帝国に貢献せんと望む者は他にいないのかぁ?! んん? 君か? 次は君なのか? さぁ、前へ! 勇気を持って前へ!」

 

さて、昨日の…エルノス君だっけ? 君はどうかな?

 

「よ、よし! 行くぞ!」

「兄ちゃん!」

「だ、大丈夫だ! 絶対にドライバーになってお前達に良い暮らしをさせてやる!」

 

さっきのアレ見て行けるのはすごいよね。

 

まぁでも? 私が適性あるって判断したからね。心配はいらないよね。

 

「おおぉあああ?!」

「これから頑張ってね、新米ドライバー君♪」

 

武器は槍、ね。最初は使いやすくていいんじゃない?

 

「や、やったぞー!」

「兄ちゃん!」

「やったね兄ちゃん!」

 

ブレイドも人型でいいね。

 

「コアクリスタルが…武器になった。」

「ブレイドとは、ああして誕生するんじゃよ。」

「え? でも俺の場合は─」

「アンタの場合は特別。ホムラ、天の聖杯なんだろ?」

 

……………えっ………あっ。

 

「だったら何が起きたっておかしかない。」

 

…うん。私も何がどうなってるのかわかってないもん。ヒカリじゃないんだもん。

 

これがどういうことか、後でミデンちゃんに問い詰めてじーっくりO☆HA☆NA☆SIしないとだね♪

 

「ていうか…命分けて貰うとか、もうすでに理解不能。」

 

なにそれ。ちょっとその話くわしく。

 

「ところでその天の聖杯って何?」

 

え、冗談…だよね?

 

シンとメツ(あいつら)もホムラのことをそう呼んでたけど。」

 

あいつら………? シン達のこと…っぽいなぁ。

 

「アタシだって伝説のブレイドってことしか知らされてない。」

 

そういえば一時期、ミデンちゃんもなんか伝説扱いされてたよね。私がまだブレイドになる前に。

 

「ていうか、本人に直接聞きなよ。」

 

ギクッ! わ、私じゃなくてその…ホムラって子のことだよね?

 

「後は叙任式とかつまんない式典ばっかさ。それで…アンタは…─」

「あ、初めまして〜♪ 私はレックスの姉…のブレイドのアヤメだよ。よろしく♪」

「レックスにはお姉さんがいたんですね。」

「まあね。と言っても、姉さんとは血が繋がってるわけじゃないけどね。」

 

だってブレイドだもん。それも天の聖杯だし。……あ、そうだよ。

 

「レックス、その子…ホムラだっけ? いつの間にドライバーになったの?」

「あ、えっと…いろいろあって。」

 

いやそのいろいろを知りたいんだけど? 何があったら私達の妹─ヒカリじゃないからわかんないけど多分妹─のドライバーになってるの?

 

「レックス、家族にはちゃんと話しておくべきじゃぞ。」

「いや、レックスの事も気になるんだけど……こいつ何?」

「な、なんじゃと?!」

「ちっちゃくなったじっちゃんだよ。」

 

 

 

「………まじ?」

 

 

 

□一日前

 

 

 

「き、貴様! 反帝国組織の幹部だな! ええい! 貴様を拘束するぅ!!」

 

あぁぁぁゴミカスぅぅ!! しねぇぇぇ!!!

 


 

全然進まないですねこの小説。

 



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事件?

 

ゼノブレイド3の設定で無印と2の根底が覆される可能性があるのはかなりワクワクしますね。

 

アヤメがレックス達と会う1日前の事件です。

 


 

1:プロトTS(天の聖杯)

 

ライブ配信を開始しました

 

皆様、ごきげんよう〜。プロトTS(天の聖杯)でございますわ〜♪

 

2:名無しの転生者

頭打った?

 

3:名無しの転生者

とうとう堕ちたか…

 

4:名無しの転生者

いきなり失礼で草

 

5:博識ゾロアーク

何処だそこは? スペルビアか?

 

6:名無しの転生者

リベラリタスと見たね。

 

7:プロトTS(天の聖杯)

冗談はさておき、スペルビアからこんにちは。グーラへ飛んでたらスペルビアに着いちゃったから、時間つぶしにテラス席でティータイム中。

 

「…んっ……ん?」

 

8:名無しの転生者

どした?

 

9:名無しの転生者

不味かったのか?

 

10:プロトTS(天の聖杯)

なんか、こう…喉の奥がピリピリするような。スペルビアの紅茶ってこう……なのかなぁ…?

 

11:博識ゾロアーク

ピリピリする紅茶ってなんだよ。

 

12:名無しの転生者

紅茶……不味い飯……蒸気機関……

 

13:名無しの転生者

うっ頭が…!

 

14:名無しの転生者

頭パンジャンしてきた。

 

15:プロトTS(天の聖杯)

マーマイトってあるのかな…?

 

16:名無しの転生者

>>15ないだろ。

 

17:名無しの転生者

スペルビア人は紅茶すらまともに作れないんか?

 

18:プロトTS(天の聖杯)

てか普通にあんま美味しくない…。でも、残すのもなぁ…。どうしよう?

 

19:名無しの転生者

別に残してもよくね?

 

20:名無しの転生者

飲め。

 

21:名無しの転生者

取り替えて貰えば?

 

22:プロトTS(天の聖杯)

>>21いや、これがデフォルトだった場合にめっちゃ失礼じゃない?

 

23:名無しの転生者

たしかに。

 

24:博識ゾロアーク

それがデフォルトなら、取り替えてもらっても同じものが出てくるな。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

仕方ない…一気飲みだ。

 

ゴクッ…ゴクッ……

 

待って、めっちゃ不味いぞこれ。いやマジで。気持ち悪い。でも吐きたくない。(謎のプライド)

 

26:名無しの転生者

まじかw

 

27:博識ゾロアーク

そんなに不味いのか…。

 

28:名無しの転生者

どんな味なん?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

>>28びっくりするほど苦い。これが飲み物とかありえないわ。

 

30:名無しの転生者

それはもはや毒では?

 

31:名無しの転生者

>>30意外とあってたりしてな。

 

32:名無しの転生者

>>31お客に毒入りの紅茶は出さんのよ。

 

33:博識ゾロアーク

イッチのその紅茶は普通のやつか?

 

34:プロトTS(天の聖杯)

>>33普通の頼んだんですけどねぇ…。匂いも普通の紅茶ですし。

 

てか本当に気分悪い…。最悪なんだけ─

 

ガシャーン!!

 

「う! が、が……!!」

「…え?! 何?! あ、ちょ大丈夫ですか?!」

「い、い…き……が……!」

 

バタ…

 

─What?! なになになに!?!? 何が起きたっ?!

 

35:名無しの転生者

ファッ!!?

 

36:名無しの転生者

ジジィ!?

 

37:名無しの転生者

おいー!?

 

38:博識ゾロアーク

脈はあるか!? 瞳孔は?!

 

39:プロトTS(天の聖杯)

「しっかりして! 爺さん!」

「……ぁ…ぁ……──」

…あぁ、これはもう……。

 

どうしてだよ…。

 

40:名無しの転生者

ジジィィィイイ!!

 

41:名無しの転生者

そんな…!

 

42:名無しの転生者

うっそだろおい。

 

43:博識ゾロアーク

…恐らく毒だな。

 

44:名無しの転生者

毒殺!?

 

45:名無しの転生者

でもまだ確定したわけじゃ…

 

46:プロトTS(天の聖杯)

外傷は見受けられず、心筋梗塞や脳卒中の症状とも一致しない。かといって、シアン化合物などの毒物により発生するガスの匂いも確認できない…。

 

47:名無しの転生者

(・ω・` )ちょ……

 

48:名無しの転生者

急に変なスイッチ入っちゃったよこの人(?)

 

49:博識ゾロアーク

だが喉を押さえていたところを見るに、即効性のある毒物の可能性は高いんじゃないか?

 

50:名無しの転生者

なんか人集まって来ましたよ?

 

51:名無しの転生者

>>50そりゃテラス席で大声出してぶっ倒れる人がいたらねぇ。

 

52:名無しの転生者

毒入りの飲み物とかあったのかな…ん?

 

53:名無しの転生者

あれ? もしかして…。

 

54:名無しの転生者

イッチも毒入りの紅茶飲んだ?

 

55:名無しの転生者

…ア゚

 

56:名無しの転生者

( ゚д゚)ハッ!

 

57:プロトTS(天の聖杯)

毒ぐらいどうとでもなる。最悪死んでもコアからまた復活できる。

そんなことより、原因は……?

 

58:名無しの転生者

いやそんなことって…。

 

59:博識ゾロアーク

…アコニチンか?

 

60:名無しの転生者

アコニチンってなんぞ。

 

61:プロトTS(天の聖杯)

 

「アコニチン……トリカブト…?」

 

この世界にはトリカブトに似た植物があった気がするから、多分それ………あ!

 

62:名無しの転生者

ウェイ?!

 

63:名無しの転生者

どしたの?

 

64:プロトTS(天の聖杯)

この爺さん…さっき飲んでたのハーブティーだ…!

 

65:名無しの転生者

ハーブティー?

 

66:名無しの転生者

おハーブティーですの?

 

67:博識ゾロアーク

それに使われたハーブがトリカブトだったのか…。だがそれにしても、その爺さんは毒殺されるほどの人物ということになる…のか?

 

68:名無しの転生者

いや知らないですけど。

 

69:名無しの転生者

>>68別にお前には聞いてないやろ。

 

70:プロトTS(天の聖杯)

>>67わかりません…が、お忍びで来ていた有名人の可能性はあると思います。聞いてみるか。

 

「すみません、この人誰か分かりますか?」

「え、えっと…議員さんかなぁ…?」

「あ! この人、この前ほら…反帝国組織のなんとかってのと繋がりがあるとか騒がれてた議員だよ!」

 

反帝国組織…なんかあったね、そういうの。

 

71:名無しの転生者

メインストーリーには関係ないやつね。

 

72:名無しの転生者

スターウォーズ?

 

73:名無しの転生者

>>72それは帝国軍と反乱軍や。

 

74:博識ゾロアーク

議員が毒殺…?

 

75:プロトTS(天の聖杯)

「穏やかじゃないですね。何か大変なことになりそうだ。」

 

てか落ち着いてきたからなんか気分悪くなってきたわ。

 

76:名無しの転生者

やっぱりイッチも毒入りの紅茶だったんだって。

 

77:博識ゾロアーク

反帝国組織に毒殺されるなんて何か事情があるようだな。どういう繋がりかは分からないが、毒殺されるということは反帝国組織の仲間ではない…のか?

 

78:名無しの転生者

逆に仲間だったけど裏切られた可能性もあるのでは?

 

79:名無しの転生者

お前は用済みだ的な事ですね。

 

80:プロトTS(天の聖杯)

あ、スペルビア兵来た。

 

「こ、これはぁ?! ニーグ議員ではないか! 貴様ぁ! 何をした!?」

「えっ、いや、俺…私は何もしていないですよ。」

「う、嘘をつくな! 貴様が何かしたんだろう!」

 

なんでそうなる。話通じないタイプのスペルビア兵か。

 

81:名無しの転生者

今どきいるんやなこういうの。

 

82:名無しの転生者

今どき(神歴4058年)

 

83:名無しの転生者

人類はそう簡単には変わらないんだなって。

 

84:プロトTS(天の聖杯)

「嘘なんてつきませんよ…。」

「と、とにかく貴様はここを動くなよ!」

 

あー面倒な事件に巻き込まれたな、これは。

 

85:名無しの転生者

毒入れたやつ周りにいるのでは?

 

86:名無しの転生者

>>85そいつもう逃げたっしょ。

 

87:名無しの転生者

予めハーブをトリカブト(仮)にすり替えておけば近くにいなくてもいいんじゃね?

 

88:プロトTS(天の聖杯)

>>87それだと死亡の確認ができなくない? 双眼鏡とかで遠くから見てる可能性も否定できないけど。

 

「で、私はいつまでここにいればいいんだろうね。」

 

早くグーラに行かないとアヤメがなぁ…。

 

89:名無しの転生者

アヤメネキは今グーラか。

 

90:名無しの転生者

レックス達と一緒?

 

91:名無しの転生者

>>90さすがにまだじゃね?

 

92:プロトTS(天の聖杯)

連絡しとこ。

 

93:名無しの転生者

ガラケーw

 

94:名無しの転生者

文字打つの早ww

 

95:名無しの転生者

プロの方ですか?w

 

96:博識ゾロアーク

ガラケーとはこれまた懐かしいな。

 

97:プロトTS(天の聖杯)

あーもう(胃の中と予定が)めちゃくちゃだよ。

 

98:名無しの転生者

トリカブト入り紅茶飲んで生きてられるのはおかしいだろ。

 

99:名無しの転生者

はたして我々はこれから何時間待つことになるのだろうか…。

 

100:プロトTS(天の聖杯)

1時間以内でお願いしたい。

 

101:名無しの転生者

取り調べ的なのあるでしょ。

 

102:博識ゾロアーク

一般的な取り調べは2〜3時間程度だが、議員が絡んでるからな。もっと掛かる可能性はあると思うぞ。

 

103:名無しの転生者

カツ丼って出るんか?

 

104:名無しの転生者

>>103それはドラマの見すぎ。それどころか、今のドラマじゃもう出てこないぞ。

 

105:プロトTS(天の聖杯)

カツ丼か……食べたいな…。

 

106:名無しの転生者

あぁー腹減ってきたな。

 

107:名無しの転生者

夕飯どこ行こ。

 

108:名無しの転生者

ワイはこれから朝食バイキングやで。

 

109:名無しの転生者

夜は焼肉っしょおぉぉぉおおおォォ!! フォォォォォ!!

 

 

 

 

 

 

132:プロトTS(天の聖杯)

ダメだ…話が進まない…。

 

133:博識ゾロアーク

死因の毒ハーブティーは確定として、『誰がやったのか』が依然として不明とはな。

 

134:名無しの転生者

監視カメラとかがない時点でお察しですネ…。

 

135:名無しの転生者

ただいま。焼肉美味かった。

 

136:名無しの転生者

>>135いいなぁ。

 

137:名無しの転生者

あれから何時間経った?

 

138:プロトTS(天の聖杯)

>>137あれから2時間が経過したよ♪ …フジャケルナ!! モアイ!!

 

139:名無しの転生者

てかそこどこよ?

 

140:名無しの転生者

>>139さっきのカフェ近くにある交番(?)的なところ。

 

141:プロトTS(天の聖杯)

早く解放されないかな…。

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

185:名無しの転生者

ホァアア! カツ丼うめぇぇぇえ!!

 

186:博識ゾロアーク

カツカレー、いただきます。

 

187:プロトTS(天の聖杯)

ア゛ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙……!!

 

188:名無しの転生者

さて、今夜私がいただくのは後輩に作らせたタコ飯です。

 

189:名無しの転生者

まだそこにいんのかよww

 

190:プロトTS(天の聖杯)

「あのぉー…もう私帰っていいですよね…?」

「じ、実は俺もそう思ってるんですけど、隊長命令なので…。」

「チッ…!」

 

まじないわ。

 

191:名無しの転生者

イッチ半ギレ状態になっとる…。

 

192:名無しの転生者

>>191そら(三時間も同じ場所にいたら)そう(なる)よ。

 

193:名無しの転生者

俺なら途中で寝てるな。

 

194:プロトTS(天の聖杯)

もう嫌ァアアアア!!

 

「ああ!もう! ふざけるのも大概にしろ!!」

「ヒィッ!! …た、隊長! 遅いですよ!」

「そこの貴様!」

…あ゙? 何だよ…!?

 

195:名無しの転生者

いやイッチ怖っ!

 

196:名無しの転生者

かなりゾクッとした…!

 

197:名無しの転生者

隊長ちょっと怯んでるじゃねーか。

 

198:プロトTS(天の聖杯)

「き、貴様! 反帝国組織の幹部だな! ええい! 貴様を拘束するぅ!!」

 

あぁぁぁゴミカスぅぅ!! しねぇぇぇ!!!

 

199:名無しの転生者

ゴミカスww

 

200:名無しの転生者

心のギ○ラが漏れてますよww

 

201:博識ゾロアーク

……あー、今日もカレーが美味いなー。

 

202:名無しの転生者

>>201現実逃避しないでもろて。

 

203:名無しの転生者

うーん…いつも通りだな、ヨシ!

 

204:名無しの転生者

>>203(よく)ないです。

 

 

 

 

 

 

256:博識ゾロアーク

議員が死ぬ時一番近くにいて同じ毒が効かなかった事があり、それらが怪しすぎたせいで冤罪をふっかけられたが簡単に言えば…毒殺は反帝国組織『ブリューナク』のせいになりイッチは無事─まあ体に異常はないし無事だな、うん─無事に解放された。

 

257:名無しの転生者

無事な要素…あった?

 

258:名無しの転生者

精神はボドボドでしたよ?

 

259:プロトTS(天の聖杯)

チカレタ……

 

 

 

 

 

 

あーもう、本っ当に疲れた…。まぁ疲れたっていっても、全部精神的なもので肉体的には五体満足だけどね。

 

で、グーラ行きの船が明日の朝イチであるからそれに乗っていこう。できるだけ楽に…ん゛ん゛っ。今飛んだら全然速度でない気がするから、多分船の方が早い。

 

てかあんまりこういうのを言うのはどうかと思うんだけど、俺は多分そこまで本来の因果(原作)に関わりすぎない方がいいんじゃないかな。

 

既に変えておいて言うことじゃないんだけど、俺が関わることでマイナスの未来に進む可能性があることがやっぱりちょっと…いや、かなり不安。だからアヤメにもあんまり流れは話してない。

 

それについてはアヤメも多分理解している……か? こういうのは危険だな。ちゃんと改めて説明しとかないと事故る。

 

秘密を守ろうとして本来の目的が薄れるのは駄目なパターンだと思う。うん。

それはもう黒ミッチなんだよなぁ。

どこまで言うかは難しいけど…ヒカリのことは言うか…。シンについてなら、この前アヤメが考察してたからその答え合わせになりそうだな。

 

さて、スペルビアからグーラまでは今の時期かなり離れているので多分一日は掛かる。

 

だから今日は宿に泊まって寝る。まだ16時前だけど。

 


 

Q もしミデンがコアに戻ってもアヤメは無事?

 

A 無事。さらにどちらかのコアが砕かれても、もう片方から復活する。

 

Q 同時に倒さないといけないやつが別行動してるとかクソゲーでは?

 

A クソゲーだも。

 

Q サブタイトル適当すぎない?

 

A 俺に質問するな。

 



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機械娘

 

世界一サブタイトルを間違えた人を自称していいですか?(修正済み)

 

違うんです。目印に使っていただけなんです。

 

 

オリジナルブレイドはまだまだ先になりそうです。

 


 

「それにしても、コアクリスタルに触れるとブレイドが生まれてくるなんてやっぱすごいよなぁ。」

「私達ブレイドの本体は、コアクリスタルと呼ばれる宝石に似た素子なんです。触れた者に適性があった場合のみ自身の体細胞を増殖させて分離体を生みだす…それがブレイド。」

「つまり、ドライバーとコアクリスタルが運命的に巡り会ってこそ、ブレイドが誕生するということじゃな。」

 

運命…かぁ。私にはよくわかんないかな。

 

「不思議だなぁ。何でそんなことが起こるんだ?」

「さあ…それは誰にもわからんよ。古からそういうものなんじゃ。」

 

黒白、コタエシッテル。

 

言うとめんどくさいから言わないけど。

 

「生まれ出るブレイドの容姿は千差万別。人に近いものから私のようなものもおります。」

「ドライバーの個性や精神が反映されているって説もあるね。」

 

それほぼ正解。うーん、89点!

 

「ドライバーとブレイドの出会いはとっても神秘的なんですよ。」

 

神秘的……。私の場合は神秘的ってよりも非科学的だったよね。なんだよ『ゲート』って。

 

物理法則に喧嘩を売っちゃだめでしょ。

 

「─一同。抵抗するな。」

「わっ、びっくりしたな〜もう…ってなんか雰囲気よくない。

 

一応、武器に手を掛けておこ。

 

「こ奴ら、帝国軍じゃな。」

「そういえばグーラはスペルビア領だったね。」

しまった…!

「なんなんだ、お前たち。」

「その者、帝国に仇なす反逆者『イーラ』の者であろう。」

「えっ?」

 

…ってニアのほうを見ながら言っとけば何も知らないフリになるかな?

 

「『イーラ』……! ニアは違う!」

「そうか? 白き獣のブレイドを連れたグーラ人のドライバー…。手配書の人相書きにそっくりではないか!」

 

そんな物……あ、なんかあった気がする。シンとアイツと…

 

「人相書き…?」

「これだァ!」

「……ふふっ…!」

「何笑ってんのさ!」

「いや、だってぇ…!」

 

混ざってるんだもん…! ニアとビャッコが…! これ笑わないのは無理でしょ…!

 

「…って、そんなことやってる場合じゃないよ!」

「ところでお前。見たところ、お前もドライバーの様だが…登録ナンバーは?」

「え? と、登録…?」

 

登録ナンバー…あー、ドライバーはみんなアーケディアに申請しないとダメなんだっけ?

 

「すべからくドライバーとなった者は、アーケディアへ届け出なくてはならない。登録ナンバーがないということは…さてはお前、モグリのドライバーだな。」

「違う! オレは!」

「お前達を連行する! 申し開きは、領事閣下の前でするがいい!」

 

うーん…─「いーち、にぃー…の! さん!」「つ、強い! たった二人なのにこうも強いとはやはりドライバー!」「騒がしいですね。」「ブレイドか? でもドライバーは?」「燐火!」「エーテル遮断ネットだ!」─…エーテル遮断ネット?

 

レックス、今からアタシとビャッコで仕掛ける。その隙にアンタ達は逃げな。

そうはいかないよ。

これはアタシとビャッコの問題だよ。

あいつは今、お前達って言った。なら無関係じゃいられない。

 

完全に巻き込まれた……なんて言うつもりはないよ? だって私から巻き込まれに来たんだもん。

 

ったく…相当頑固だね、アンタ。

じっちゃんにもよく言われる。

じゃ、いちにのさん、でいくよ? アタシ達は左、アンタ達は右。

おっけー。

いつでも。

 

…私はレックスの方? それとも待機かなぁ?

 

「じゃ、いくよ!」

「て、抵抗するのか?! くるのか?!」

 

さっきの怖い感じの雰囲気どこいっちゃったの?

 

「いーち、にぃー…の!」

「ひ、ひるむな! 相手は少数…取り囲んでひっ捕らえろ!」

「さん!」

 

 

 

「つ、強い! たった二人なのにこうも強いとはやはりドライバー!」

「レックス! 今だ!」

「ああっ! アヤメさんも!」

「…うん!」

 

    ゴォォォォ…!!    

 

「な、何だこの炎の壁は!?」

 

ですよねー。

 

「騒がしいですね。せっかく束の間の休暇を楽しんでいたのに…。」

「カ、カグツチ様…!」

「カグツチ? ブレイドか? でもドライバーは?」

「私のドライバーは現在、ある任務で遠征中です。今は私一人。」

「ドライバーがいないのか…。アヤメさんと同じ…。」

 

やばっ! 服燃えちゃう! 消火消火!

 

「カグツチ様は『スペルビアの宝珠』とも呼ばれる帝国最強のブレイド。ドライバーなくしてもこの力…観念しろ!」

 

説明ありがと。ですが、そんなことは知っているんですよ。馬鹿にしているんですか?

「カグツチ様、この者達はかのイーラの手の者。是非ともカグツチ様のお力をお貸しください。」

「イーラの…? ─翠玉色のコアクリスタル…まさかとは思ったけれど…いいでしょう。ですがパクス警備長、殺生は禁じます。彼らを生きたまま捕らえなさい。」

「はっ! おいっ、例のものを。」

「はっ!」

 

さすがに相手がカグツチっていうのは、レックスにはまだちょっと早いかなぁ。

 

「陽炎!」

「熱っ! このっ!」

 

私はあんまり戦うのは好きじゃないけど…手助けくらいならいいかな…。

 

「えいっ。」

「ぐっ?! お、俺だって!」

「それはもう視てる。…さっさと凍りなさい。」

「な、脚が! グワァァッ!」

 

…よし。死んでないね。

 

レックス達は…─

 

「ヒーリングハイロー!」

「助かるっ!」

 

─意外と大丈夫そう?

 

「はぁっ!」

「でやぁっ!」

 

あつっ…。あ、周りちょっと溶けちゃった。

 

「なっ…! オレ達の攻撃を弾いた?!」

「あの人…強い…!」

「ドライバー抜きでアレか…。」

「諦めるな! こっちは二組だよ!」

 

…!!

 

待っ…!

 

バシュン! バシュン!

 

「ビャッコ! あぁっ!」

 

…言っとけばよかったかな。

 

「エーテル遮断ネットだ! ふははははは! 大気からのエーテル流を遮断されては、得意のアーツも撃てまい!」

「ブレイドにも弱点はあります。その一つがこれ。」

 

うーん…どうしようかなぁ…。

 

「力の源であるエーテルの流れを遮られること。」

「ニア! ビャッコ!」

「逃げろ! レックス! アヤメ! アタシ達に構うな!」

「無理言うな! 見捨てるなんてできるわけないだろ!」

「アンタにはアンタの目的があるだろ!」

「でも!」

「それを果たせ!」

「レックス、今は退け! それしかない!」

「でも…!」

 

…─いける!

 

「いいから逃げるよ! レックス!」

「ア、アヤメさんまで…!」

「逃がしません。」

 

周りが燃えた…! でもいける! 私の未来なら逃げられる!

 

「レーックス!」

「くそぉー!」

 

…来たっ!

 

ヒュン!

 

ガァァン!!

 

水道管になんかが…よくわかんないけど、とりあえずヨシ!

 

「ぐわぁぁぁ!」

「水!」

「今だっ! うおぉ!!」

 

「「バーニングソード!!」」

 

「ナイス! 行こう、レックス!」

「わかってる! ホムラ!」

「はいっ!」

「逃がすな! 追え、追えー!」

 

逃げろ逃げろー!

 

 

 

 

 

 

おーい!

 

ん?

 

こっち、こっち、こっちだも! 逃がしてあげるも!

「君は─」

はやくはやくも!

 

ノ、ノポン…!? てかその隠し扉すごいね。

 

 

「ありがとう。助かったよ。でもどうしてオレ達を?」

「何となくも。」

「何となく?」

「─っていうのは嘘も。ほんと言うと、いっつもイバりちらしてる兵士に完成したばっかのロケットカムカムをお見舞いしてやろうと思ってたも。」

 

ロケット…カムカム? え、あのよくわかんないミサイルのこと?

 

「そこへちょうどにーちゃん達が追われてきたんだも。外れて水道管に当たっちゃったけど、結果オーライだもー♪」

「なるほど…あのミサイルみたいなやつは君が撃ったのね。」

「トラだも。」

「トラっていうのか。オレはレックス、こっちはホムラで─」

「私はアヤメ、よろしくね〜♪」

「よろしくお願いします。」

「よろしくも。もふふ…! …実は助けたのにはも一つ理由があるも。」

「理由?」

「ま、それはトラんちに着いてからゆっくり話すも。こっちだも。」

 

この通路この街の人はどれくらい知ってるんだろ…。ちなみに私は初めて知った。

 

 

 

◆◆

 

 

 

「運動した後はゴハン食べないと考えまとまらないも。」

「ワシも腹が減ったぞ。」

「ご飯は後でいいよ。今はニアとビャッコの居場所を知りたいんだ。」

 

ぐぅぅぅぅ……

 

「ほら、やっぱりアニキもお腹グーグーだもー。」

「しょ、しょうがないだろ!」

「あの…良かったら私、何か作りましょうか?」

「ホムラ、料理できるの?」

「え、まじで?」

「うふふ、煮物・焼き物・蒸し物・揚げ物─火を使った料理なら何でもござれです。」

「「おぉー!」」

 

……ヒカリの料理はかなりアレだったけど…大丈夫かなぁ…?

 

「かき氷とかはちょっと苦手かも…。」

「あ、かき氷なら私いつでも作れるよ!」

「もも? いつでも作れるも?」

「そうだよ〜、ほら♪」

 

手から雪が降ってま〜す♪ なんてね。

 

「ももっ! すっごいも! これでいつでもかき氷食べ放題だもー♪」

「あ、でもシロップないから味ないよ?」

「それならいらないも…。」

 

 

 

 

 

 

待って…めっちゃ美味しい。ホムラはヒカリとは別の存在として考えた方がいいのかもなぁ。

 

「良かった…! 久しぶりの料理なので、腕がなまってたらどうしようって思ってたんです。」

「なまるどころか、最高だよホムラ。」

「でも、不思議だもー。ホムラちゃん、火を使うブレイドも? さっき水道管ぶっ壊した時も、火の力使えてたも。」

「そういえばそうじゃったなぁ。あのカグツチとかいう帝国のブレイド、あれもホムラと同じ火を使うブレイドじゃったが向こうはかなりパワーダウンしとった。」

「それって珍しいこと?」

「珍しいとかじゃなくて…それが普通なんだよ?」

「この世界にはエーテルっていう属性の力があるも。火とか水とか氷とか他にも色々あるも。ドライバーもブレイドも、このエーテルの力を源にするも。」

 

私とミデンちゃんは例外だね。妹弟もそうなんだけど。

 

「で、火は水に弱いも。だからあのブレイドのねーちゃんは、水ばしゃーんしてパワーダウンしたも。」

 

まぁ、火に水を掛けたら消えるもんね。てか『ばしゃーん』って…やけにかわいい言い方するねトラ…。

 

「でも、オレとホムラの力は問題なく発揮できたぞ。」

「全く衰えることなくな。」

「どうしても?」

 

「えーと…私の属性、火じゃないので…。」

 

「もももー?! 火じゃないのに何で火の力使えるも?!」

「そ、それには結構複雑な事情が…。」

「はーい、トラストップ。ホムラ困ってるから。」

「でもでもー…。」

「トラ…人には言えない事情ってもんがあんの。だよね?」

「ごめんなさい…そのうちお話できる時がくれば必ず。」

 

 

 

 

 

 

このまま街で情報を集めるのは目立つよねってことで変装することになった私達なんだけど─

 

「トラの秘蔵コレクションから選んだ変装用の衣装だも!」

「うん、要するにこれはトラの趣味ね。」

「ち、違うも! 変装用の─」

「あーはいはい。」

 

─なんで私が猫耳フード付きパーカーなんだ…。せっかくオシャレしてきたのに。てか私の場合、変装なら別にブレイドとしての服装になれば済むんだけどなぁ。

 

あ、でもそれやるとコアがむき出しになるからダメだね。しばらくはさっきの服装を基本にしよ。できるだけ正体は隠すべきらしいよ?

 

「で、どうするの? 手分けして情報を集める? それとも何かあった時のためにみんなで行く?」

「うーん……──みんなで行こう。」

「わかったも。」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

トラの家

 

「この雲海に伸びてる大樹の根っこから、ニアとビャッコがいる軍艦に潜入するのね。」

 

今何時くらい? 多分13時くらいだよね。ニアとビャッコの処刑が明日のいつになるかはわかんないけど、夜まではかなり時間あるから大丈夫かなぁ。

 

てか別に未来視で視ておけばどうとでもなりそうではある。未来視で調べて『翼』で飛べば余裕だよね。

 

でもそんなことしたらとんでもなく目立つから、やらないようにって相棒(ミデンちゃん)に言われてるけどね。

 

「もっふっふ…! 皆に見せたいものがあるも。」

 

…見せたいもの?

 

「なんでしょうか…?」

「とにかく、トラの方に行こうか。」

 

で、見せたいものってこれ─いや何これ。

 

「これは…。」

「誰にも見せたことのない、トラだけの秘密…。」

 

機械でできた…女の子? トラ─

 

「人工ブレイドなんだも!」

 

─やっぱりそういう趣味…。

 

「──作り始めたのはじいちゃんと父ちゃんだも。」

 

あ、親子三代!?

 

 

 

◆◆

 

 

 

り、理由はわかったけど…なんで女の子なのさ。

 

「後は足りないパーツをいくつか買ってくればいいも。でもトラ、お金ぜんぜん持ってないも…。」

「えーっ!? マジで!?」

「マジだも…。」

 

これが作れるんだから、トラも修理屋とか改造屋くらいはできるよね。

 

「つまりは…お金を貸してくれ…と?」

「貸すんじゃなくて…出してくれたら、もっと嬉しいも。」

 

さすがノポン…。

 

「で、結局どのくらいお金かかるの?」

「だいたい6万ゴールドだも。」

 

高い…って一瞬思ったけど、私の服もそんくらいのあった気がする…。てかミデンちゃんの黒革ジャン、あれ30万超えてたかも。

 

「ろ、6万…。ア、アヤメさん、その…─」

「…何、どしたの? …もしかしてレックス………はぁ〜。」

 

私にお金を借りる気なの〜? 今の手持ちは結構あるから出せるけど…。

 

「いいけど…私の相棒に怒られても知らないよ〜?」

「うっ、できれば黙っててもらえないかな?」

「…………………今回だけだからね?」

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

私の今月分のお小遣いと引き換えにビヨンコネクタ3個、そして親切な植物学者からかんぺき測距センサを貰いました。これで人工ブレイドが起動するらしい。大変だった。これからニアとビャッコを助けに行くんだけど。

 

「さぁ、目覚めろも…! トラだけの人工ブレイド、ハナッー!」

 

ガチャッ!

 

キュイーン…!!

 

バチッ!!

 

おわっ、すっごい揺れたけど大丈夫?

 

「ハ、ハナ〜…。」

 

 

 

 

 

「おはようございますっ! ご主人様っミ☆」

 

 

 

 

 

(○Д○ )

 

 

 

 

「ちょちょちょちょちょ、ちょっとまったもー!! い、今のはナシも! せ、設定を間違ったもー!」

「設定ぃ?」

「こ、こんどこそ大丈夫も。そ、それでは気を取り直して…スイッチオンだも!」

 

バチッ!!

 

「──おはようございますも。ご主人。」

「せ、成功だも…! これがトラの自信作! セカイ初の人工ブレイド『ハナ』だもっ!」

「おおーっ!」

「すごいっ。」

「こりゃたまげたわい。」

「へぇ〜すっごいね。」

「どうだも〜? 感心したも〜? トラ、すんごいも〜?」

「ああ、ホントすごいやトラ。」

 

すごいのはすごいんだけど、さっきのあれは何?

 

「いやぁ、さっきはびっくりしたよ。てっきりそういう趣味なのかと…。」

「ト、トラにそんな趣味あるわけないも。ア、アレは……そう! センゾーじいちゃんの趣味も。きっとそれが残ってたんだも。」

 

いやトラの趣味でしょ。てかそれが真実でも随分とやばいことになるんだけど…。

 

「ほんとーですか?」

ほ、ほんとー、も…。ももっ!!」

 

センゾーじいちゃんって人がこれ考えたとしたら、トラのお父さんも相当やばいのかもね……。だってトラがこれなんだし。

 

「─ということだそうですので、レックス、行きましょう。ニアを助けに。」

「ああ、急ごう!」

「ふも……。」

 

「というわけで、ハナですも。今後ともよろしくなのですも。」

 


 

誤字報告助かります。

 



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準備前

 

ゼノブレイド3が発売されるまでにこの小説を完結させたいと思いましたがどう考えても無理ですので、カット多めでいきます。(諦め)

 

あ、サブタイトルはこれで合ってます。短いのは許して。

 


 

445:プロトTS(天の聖杯)

えー、皆様に残念なお知らせです。

 

446:名無しの転生者

はい?

 

447:名無しの転生者

なんだ?

 

448:名無しの転生者

どうされました?

 

449:プロトTS(天の聖杯)

グーラに来るのが遅かったせいで、トリゴの街でのイベントが全部終わってた。

 

大変申し訳ないと思っている。

 

450:名無しの転生者

……は?

 

451:名無しの転生者

えぇ...(困惑)

 

452:名無しの転生者

何やってるんですかねぇ。

 

453:名無しの転生者

メレフさんは!? メレフさんのあの変な構えは見れないんですか!?

 

454:博識ゾロアーク

>>453変とか言うなよ…。

 

455:プロトTS(天の聖杯)

すまんかった。

 

【画像】

 

456:名無しの転生者

貯水タンクさん!?

 

457:名無しの転生者

ゲームでもすごかったけどこれは…。

 

458:博識ゾロアーク

これ普通に住民大迷惑だよな。

 

459:名無しの転生者

普段の生活に影響ありまくりだよなぁ。

 

460:プロトTS(天の聖杯)

でだ…こんなことしたから当然なんだけど、弟が指名手配されました。手配書が〜…。

 

461:名無しの転生者

あ〜らら。

 

462:名無しの転生者

そらそうよ。

 

463:博識ゾロアーク

レックス御一行は次インヴィディアに向かうんだったな。

 

464:名無しの転生者

追うのか?

 

465:プロトTS(天の聖杯)

>>464もちろん。だってヴァンダムさんがいるからね。

 

466:名無しの転生者

原作死亡キャラ救済ですねわかります。

 

467:名無しの転生者

でもメツとヨシツネが相手だけど大丈夫か?

 

468:名無しの転生者

>>467うーん…シンがいないのでヨシ!

 

469:プロトTS(天の聖杯)

>>468いやシン来るよ?

 

470:名無しの転生者

え?

 

471:名無しの転生者

あれ? ゲームではシンいなかった気が。

 

472:名無しの転生者

蝶々が飛んでしまったか…。

 

473:博識ゾロアーク

バタフライエフェクトか。あるあるだな。

 

474:名無しの転生者

>>473ですね〜。

 

475:プロトTS(天の聖杯)

>>473あ、あるあるなんだ…。

 

それはそれとして、インヴィディアじゃなくてもどこかのタイミングでシンは俺を刺しに来る。ちなみに、アヤメの方が刺される可能性高い。

 

476:名無しの転生者

狙われてんじゃねーか!

 

477:名無しの転生者

まぁ未来視が使える二人を狙うのは当然だよなぁ。

 

478:名無しの転生者

むしろ今までシンに殺されなかったことが不思議でしかない。

 

479:プロトTS(天の聖杯)

>>478今まで頑張って避けてきたけど…もしかしたら、昔の仲間だったからちょっとは見逃されてるのかもしれない。てかそうじゃなかったら、アヤメがシンと直接会ってない事の説明がつかない。

 

480:名無しの転生者

なるほどなぁ〜。

 

481:名無しの転生者

よくわからんでござる。

 

482:プロトTS(天の聖杯)

ところで話はめちゃくちゃ変わるんだけど、ヴァンダムさんを救うに当たって戦力の増加が必要だと思うわけですよ。

 

483:名無しの転生者

強化じゃなくて増加?

 

484:名無しの転生者

>>483相手はシンだぞ? 今から強化して勝てるとでも?

 

485:名無しの転生者

>>484手数増やしても同じだろ。

 

486:プロトTS(天の聖杯)

>>485違うんだな〜それが。

 

487:名無しの転生者

なにぃ?

 

488:名無しの転生者

なんやて工藤

 

489:博識ゾロアーク

……もしかしてそういうことか?

 

490:名無しの転生者

>>489どういうことなの〜。

 

491:プロトTS(天の聖杯)

>>489多分そういうことです。

 

俺達がするのは新しいブレイドとの同調だな。

 

492:名無しの転生者

なる…ほど?

 

493:名無しの転生者

つまり、どういうことだってばよ・・・

 

494:博識ゾロアーク

シンとメツの両方が知らない新しい戦力必要というわけだな。

 

495:名無しの転生者

それでヴァンダムさん救えんのか?

 

496:プロトTS(天の聖杯)

回復ロールかつかなり素早く動けて、その上でカムイの反エーテル場をぶち抜けるくらいのエーテルを扱えるブレイドだったら救える……可能性が5%くらいの確率である。

 

497:名無しの転生者

そ れ は も う 不 可 能 な の で は ?

 

498:名無しの転生者

無理ゲーすぎるて…。

 

499:名無しの転生者

まさかそんな有能ブレイドいる?

 

500:名無しの転生者

>>499いねぇよなぁ!(絶望)

 

501:プロトTS(天の聖杯)

なので探す。

 

502:名無しの転生者

……んん?

 

503:名無しの転生者

What?

 

504:名無しの転生者

探す…探す……あ、なんかイッチあれか。『ブレイド情報管理室』だったか? それに接続できるんだろ?

 

505:名無しの転生者

>>504あったなそんなの。

 

506:プロトTS(天の聖杯)

>>504そうそれ。実はちょっと前に思い出した。最後に接続したのはイーラ編の前だから…。

 

507:博識ゾロアーク

むしろよく500年前のことを思い出せたな。

 

508:名無しの転生者

たし蟹

 

509:名無しの転生者

( '-' )(V) カニチャン

 

510:プロトTS(天の聖杯)

というわけでちょっと行ってくる。好きなブレイドの話でもして待っててくれ。

 

511:名無しの転生者

>>510りょ。

 

512:名無しの転生者

あいも。

 

513:博識ゾロアーク

なるほど。カサネちゃんの話をしていればいいんだな?

 

514:名無しの転生者

>>513違う、そうじゃあない。

 

515:名無しの転生者

ワイはリンネが好きや。

 

516:名無しの転生者

>>515キャラ濃いやつきちゃったよ…。

 

517:名無しの転生者

>>515金! 女子! お茶会!

 

518:名無しの転生者

>>517だいたいあってる。

 

519:名無しの転生者

ナナコオリしか勝たん。

 

520:名無しの転生者

>>519分かる! お兄ちゃんって呼んでほしい!

 

521:名無しの転生者

>>520もしかして:ロリコン

 

522:名無しの転生者

どけ! 俺がお兄さまだぞ!

 

523:名無しの転生者

>>522なんか違う人きちゃったよ…。

 

 

 

 

 

 

567:プロトTS(天の聖杯)

ただいま。

 

568:名無しの転生者

おかえり。

 

569:名無しの転生者

うわでた。

 

570:名無しの転生者

で、どうだった? 都合がいいやついた?

 

571:プロトTS(天の聖杯)

いい感じのやつ3体いたよ。さすが太古から続く刻まれた歴史。

 

572:博識ゾロアーク

そんなに少ないのか。もっといてもいいと思うんだが。

 

573:名無しの転生者

>>572きっとマルベーニのせいだも。

 

574:プロトTS(天の聖杯)

3体いるけど、手元にある新品のコアクリスタルは1つなので…

 

575:名無しの転生者

>>574一体を選ぶというわけですね。

 

576:名無しの転生者

なるほど…安価か。

 

577:名無しの転生者

>>576誰もそんなこと言ってないです。

 

578:名無しの転生者

え、何? 安価?

 

579:名無しの転生者

おお、いいねぇ。

 

580:プロトTS(天の聖杯)

…事故りそうなんで、安価は最終手段で。ヴァンダムさんの運命が変わるかもしれないんだ。ちゃんと決めよう。

 

581:名無しの転生者

せやな。

 

582:名無しの転生者

安価とは掛かっているものが違うんだよ!

 

583:名無しの転生者

>>582すまんかった。

 


 

Q ミデンが本編フル無視して、シンと会う前のメツを殺したらどうなってた?

 

A レックスはホムラと出会わないし、シンは人知れず力尽きるし、神の考えは変わらない。サーペントのせいで誰も楽園に行けないので、マルベーニの一人勝ちでアルスト崩壊ENDになる。

 

Q オリジナルブレイドいるのか?

 

A 正直、扱いに困る気しかしないですね。

 



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油断者

 

遅れました。

 

_○/l_

 

勢いだけで書くからこうなるんですね。本当に申し訳ない。

 

オリジナルブレイドとかそういうのが好きじゃない人は多いと思います。ぶっ壊れ性能にはしないので許してください。

 


 

意外と時間が掛かったが、俺は無事にインヴィディアに着いた。何もトラブルがなくて良かった。今後もこんな感じで因果の流れに身を任せてたらいいのでは?

 

ちょっと未来の確認。

 

「……。」「…? な……ぐ…。」

 

…シン…だよなぁ。

 

そして今のは何処で起こる出来事だ? 夜は確定として…。綺麗な景色が見える上かなり高さのあるスポットだったが、インヴィディアはそこらじゅう高台だらけみたいなものだぞ。

 

でもどっか見たことあるような……。

 

それに、未来視がなんかいつもと違うような気がしたのも懸念すべきだろうか。ブラックアウトしたテレビの如く、映像が途中でぶった切られた……。

 

…警戒はする。シンに対してどこまで意味があるかは知らないが。

 

今巨神獣船から降りる瞬間に視たが、未来視には俺がシンに何かをされる─多分光速で斬られてる─ところが映っていた。どうにか変えたいところだが、変えた影響でどうなるかまでは視ることは俺には不可能だ。多分アヤメも不可能……か?

 

もしかしたらアヤメは複数の未来を視ることが可能かもしれない。だが、負担が多そうなので要相談といったところか。

 

「……?」

 

なんだろ? この辺りに強いブレイドでもいるのかな?

 

…とりあえずは、此処『フォンス・マイム港』にいても時間を消費するだけなので移動する。やはり首都というだけあって、昼の時間帯は活気がある。中世ヨーロッパの街並みが近いだろうか。建造物の色合いが全体的に青いが、恐らくこの巨神獣から採れる素材の影響だろう…多分。

 

さて…ここはインヴィディアの巨神獣の体内であり、半分室内みたいなものだ。この体内で人間、ブレイド、モンスター、小型の巨神獣などといった多くの生命体が生活している。

 

グーラはジャングルというイメージで、インヴィディアは……洞窟? いやでも植物はあるし水だって沢山……綺麗な湖…みたいな? まぁいいか。とにかく巨神獣の体内で水が多い土地だ。

 

ほとんどの場所は太陽光が直接入ってくることはないが、別に暗くはないし植物もちゃんと育つ。

 

そうだ。植物といえばこの国には『サフロージュ』という桜のような木がある。だからなんだと言われればそれまでだが、たまには桜を見て昔の事を思い返すのも悪くはないだろう。うん。

 

…そうだな……。

 

ジャケットの内ポケットからケータイを取り出し開くが、アヤメからはインヴィディアに着いたとの連絡はない。

 

アヤメ達がインヴィディアに来るまではもう少し掛かると思うので、少しくらいは桜を見て感傷に浸っていてもいいだろう。たまに思い出さないと完全に忘れてしまう気がするから。

俺に起こった全ての事を忘れたくはないんだ。それがどんなに辛いことでも…ね。

 

綺麗に桜を見られる場所なら知っている。ここからは少し遠いが…。

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

竜の髭 

──────

☽ ‪❀ 0:28

 

今日はツイてるなんて思ったけど…そういえば未来視を視た時点で確定していたね。とてもいい景色だ。

 

インヴィディアではたまにサフロージュの花びらが、光り舞う天候…天候?があるんだけど…まさに今日がそれなわけだ。

 

あと多分未来視で視た場所はここの近くだと思う。綺麗な景色で、高度のある場所だったからね。

 

ただ……シンがいつ此処に来るかはわからないのがとても不安。てかちょっと怖いかも。

 

まだインヴィディアに着いたっていうメールはきてないけど、そろそろ頭部に向かったほうが──

 

「…いや寒っ…。……え、寒い? ………な─」

 

 

 

 

 

ビチャッ ・ ・ ・ !!

 

 

 

 

「─ぐ、ぁ………─」

 

だけじゃない……。う…。シン……。

 

「…………。」

待っ…て…。

「…お前は、雲海に沈んでいたままのほうが幸せだったはずだ。」

 

膝から下が無くなり…俺の体はがくん、と崩れ意識を失った。

 

 

 

◇◆◆◆◆

 

 

 

2分前にライブ配信を開始しました

 

625:プロトTS(天の聖杯)

え〜…はい。

 

626:名無しの転生者

>>625はいじゃないが。

 

627:博識ゾロアーク

おいおいおいおい…

 

628:名無しの転生者

マジでどうするんすか?

 

629:プロトTS(天の聖杯)

大丈夫だ、まだ左腕はぎり繋がってる…!

 

「うぅぅぅ…ぐぉぉああぁぁ……! はぁ……ッ!」

 

630:名無しの転生者

ヤメロォ!(建前) ヤメロォ!(本音)

 

631:名無しの転生者

うわあああああぁぁぁぁ!! グロい!!

 

632:名無しの転生者

コレは気絶していたままの方が良かったんじゃ?

 

633:名無しの転生者

>>632気絶はコントロール出来んて。

 

634:博識ゾロアーク

中途半端な再生力が逆に自分を苦しめるとは…。

 

635:プロトTS(天の聖杯)

「いっ…やー…キ゛ッつ゛い゛っ! なぁ…。」

 

なので今ここで回復ロールのブレイドと同調する。

 

636:名無しの転生者

>>635今!?

 

637:博識ゾロアーク

よくその状態で同調しようと思ったな…。

 

638:プロトTS(天の聖杯)

今やらなくては! これ以上何かあったら、痛みのショックで死んでしまう!

 

639:名無しの転生者

>>638割とシャレにならない気が。

 

640:名無しの転生者

感染症とかってブレイド大丈夫なん?

 

641:名無しの転生者

>>640大丈夫でしょ。

 

642:名無しの転生者

これ出血量とんでもないことになってない?

 

643:プロトTS(天の聖杯)

…よし、準備完了!

 

「来い…!」

 

644:名無しの転生者

…なんか袖の色が赤黒くなってきてね?

 

645:名無しの転生者

>>644そんだけ出血してるってことでしょ。

 

646:プロトTS(天の聖杯)

は、早く! じぬぅ!

 

「──よォ、オレはウワバ…ってどうし「助けて!」い、いきなりだな…。 わかったから動くなよ?」

 

647:名無しの転生者

ヘビ!!!??

 

648:名無しの転生者

ヘ、ヘビ!? ヘビィ!?

 

649:名無しの転生者

ヘビじゃねーか!!

 

650:名無しの転生者

スネェェェェーーーク!!!

 

651:博識ゾロアーク

まさかヘビとは…。

 

652:名無しの転生者

たまげたなぁ…。

 

653:プロトTS(天の聖杯)

やば…今のでちょっと疲れた。ものすごく痛いのに眠い…………。

 

「後…は、頼むよ。」

「あァ、寝てろ寝てろ。……いやなんでこの出血量で生きてんだ…? とりあえずはそこに落ちてる脚と右腕をくっつけてだろ……。」

 

654:名無しの転生者

うわ…白いヘビが血で赤くなっていく…。

 

655:名無しの転生者

白蛇って縁起良いはずなんだけどなぁ。

 

656:博識ゾロアーク

…これ、そろそろイッチの意識が限界だな。

 

657:名無しの転生者

死なないよな?! 大丈夫だよな?!

 

658:名無しの転生者

生きルルォ!

 

659:プロトTS(天の聖杯)

 

「…ったく、こんなに死にかけてるとかァ意味わかんねェな。…刀傷がひでェ。それに気味わりィくらい断面がキレーだなァ…。 何で斬ったらこうなンだァ…?」

 

660:名無しの転生者

ヘビニキの声だけ聞こえる…。

 

661:名無しの転生者

長刀です。

 

662:名無しの転生者

>>661光速で振るったが付くけどな。

 

663:プロトTS(天の聖杯)

 

「…一応、腕と脚はくっ付いたが……死なれちゃ困るしなァ、再生薬打っとっか。」

 

ライブ配信を終了しました

 

664:名無しの転生者

おい大丈夫かあのヘビ。

 

665:名無しの転生者

>>664う、腕は確かだから。

 

666:名無しの転生者

>>665腕…?

 

667:名無しの転生者

ヘビなのに腕とはこれ如何に。

 

668:博識ゾロアーク

心配しかないが、一応治療はしているしな。一応。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

……ん、んー…んん゛っ!?

 

「お、やっと起きたのかァ? おっとまだ動かない方がいいぜ。」

 

いや、だからって体に巻き付いて顔面ドアップの必要はないでしょうに…。ビビるわ。

 

「あー、ありがとね。」

「どォういたしまして。感謝してくれよ? んじゃ改めて自己紹介な。オレは『ウワバ』、見ての通りの白蛇さ。これからよろしく頼むぜ? ドライバーさんよォ。」

「うん、よろしく。」

 

……怪我人とはいえ巻き付かなくてもいいのでは…? てか結構デカくないかコイツ。4〜5メートルあるよなこれ。太さは…首くらい? ちょっと怖いんですけど。

 

「にしても、人間以外と同調するのは初めて…かどうかは分からねェが珍しいこともあったもんだァ。しかもそれが死にかけてたってんだから尚更だよなァ。」

「俺がブレイドってことは他言無用だぞ?」

 

普段は隠してるコアを見せながら言う。

 

「…! ………ハハハハハッ! オイオイオイオイ、こいつはこの先面白いことになりそうだなァ!」

 

少し真剣な表情したと思ったら…。なんかウワバの性格がなんとなくだけどわかった気がする…。

 

「…でさ。」

「んァ、なんだ? あ、言っとくが暫くは絶対安静だぜ?」

「え、まじか。どんくらい?」

「そうだなァ…最低でも一週間は、ってところだ。」

 

そんなに…か。いやそうだな、切断されて一週間のほうがおかしいのか。

 

「でもそれだと…。」

「なんかあんのかよ?」

「んー、まぁいろいろあるんだよね。」

「ふゥん…?」

 

はぁ…とにかく今回は完全に油断してたなぁ。慢心は良くない。

 

シンはなぜ俺にトドメを刺さなかったのだろう。刺せなかったということはないだろうけど。うーむ、分からないなぁ。

 

…まずいなこれ。一週間此処にいるんじゃヴァンダムさんを助けに行けないんだよね。

 

あとどのくらい時間があるかはわからないから出来れば『フレースヴェルグの村』に行きたい…んだけど、もしまたシンに会ったら今度こそコアを砕かれて即死しそうだから目立つことは出来ないか。

 

仕方ない…。アヤメにメールで事情を説明してなんとかしよう。

 

「なんだそれ?」

「ケータイ。ま、連絡機器だよ。俺が1から作った。」

「ヘェ。で、誰に連絡すんだ?」

「俺と同じ存在にね。」

「同じ…? よくわかんねェけど、オレへの説明はなしかァ? 命の恩人だぜオレは。」

 

お前人じゃなくて蛇だろう。説明はするけど。

 

「あ。アヤメもうここ(インヴィディア)着いてたのか。………ってちょっと待って。」

「…?」

「お前と同調してからどのくらい経った?!」

「丸二日。」

 

…………………あ、やべぇわ。

 


 

オリジナルブレイドのウワバ君です。

 

雷属性の回復ロールで、武器はクナイ。

 

今更ですがアヤメのロールは攻撃です。

 

 

展開が無理矢理だなって?

 

私もそう思います。

 



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白い蛇

 

ゼノブレイド3で巨神獣イーラの『ダナ砂漠』が復活? イーラ君生き返ったの?

 


 

「ヘェ〜、つまりその『因果』とやらをお前の都合のいいように改変するってことかァ?」

「都合のいいようにって…。」

「実際そうだろォ? ま、協力するけどよ。」

 

いやするのかよ。

 

「面白ければ何でもいいんだよ、オレは。」

 

こいつの精神構造って危ういのでは? イーラ側にいてもおかしくないぞ。

 

「いつっ…! やっぱまだ動けないか…。」

 

この傷は警告として受け取っておく。シンからの、ね。

 

だが俺()には関係がない。

 

「ウワバ、俺は暫く動けないんだよね?」

「起き上がろうとするのすらキツいだろォ? それが答えだ。」

 

だよなぁ。

 

「まぁいいや。とりあえず、ウワバはアヤメのとこに向かってくれ。位置は分かるでしょ?」

「………確かになんとなくわかるがよォ、自分のドライバーを置いていくってのは…。」

「アヤメもお前のドライバーだから気にしなくていい。」

「そういうことを言ってるんじゃねェ。…まぁ本人が良いって言うならいいのかァ…?」

 

こいつ回復ロールだけど、医者には向いてないな。

 

「一番いいのは自宅で休むことなんだけど…。」

「何処にあんだ?」

「リベラリタス。」

「…。」

 

黙るなよ…。

 

「とにかく、アヤメのとこに行って。指示は出すから。」

「わかったわかった。ンじゃあ、行ってくる。」

「よろしく〜。…そこ滝になってるけど大丈─」

「あっやべ─」

 

 

 

 

 

バッシャーン!!

 

 

 

 

「痛ってェ!!」

 

 

 

 

─………さて、ケータイに意識を向けつつ仮眠しようか。

 

あぁ〜…体も心も結構キツイ。お茶でも飲みたい気分だな。

 

 

 

 

 

 

─ぐォォォォ……!! 溺れ死ぬかと思ったぜ…!─

 

位置エネルギーと運動エネルギーの凄まじさを全身で味わった後、なんとか滝つぼから脱出したウワバ。つい先程まで自分がいた場所を見るが、戻れそうにはない。

 

─上から見たときにはそんな高く感じなかったんだがなァ…。まったくよォ…一瞬で体が冷えちまった。─

 

びしょ濡れになった鱗を鬱陶しく感じながらも、器用に尻尾や舌で水滴を払う。たまに『オ゛エ゛ッ゛!』とか言っているが気にしてはいけない。

 

─てか今更だが、オレって普通ブレイドには見えねェから首都に行ったらモンスターと間違われて襲われねェか…?─

 

そんなことを考えながら白蛇のモンスター…ではなく蛇型ブレイドのウワバは、インヴィディア烈王国の首都へと体を揺らしながら進み始めていた。

 

僅かに生えている木々の間や岩の隙間を縫うように移動しているが、その特徴的な体色のせいで逆に目立ってしまっている。

 

─最初に『オレはブレイドだ。』とでも言ってみるかァ? 疑いの目は凄そうだが…。─

 

人語を話す蛇なんてアルストのどこを探してもウワバしかいないだろう。というか話す話さない関係なしに、首都に向かってくる大蛇とか恐怖でしかない。

 

そして人間が未知の生物と遭遇した場合のリアクションは主に3つ。拒絶か共存、もしくは崇拝である。まぁウワバが崇拝される可能性は限りなくゼロに近いけどね。

 

さて、首都へと向かう道はいくつかあるが残念ながらウワバはほとんど泳げない。なので道は限られる。

 

「まァ…上の方行って道なりでいいだろ。」

 

『ファーレン水域』を北に進めば首都に着くことはできるだろう。だが、道中にいるモンスターは多いため時間はとても掛かる。それでもなんとかなるだろう。

 

 

 

 

 

 

─いやコイツら何体居やがんだ! 多すぎんだろォ!!─

 

前言撤回。イグーナ族が思ったよりも多かったせいでウワバは逃げることしか出来なくなっていた。

 

なぜこうなったのか。それは通っている道が悪いとしか言いようがない。

 

泳がなくて済む浅瀬を進み、ウワバは首都へと続く道を見つけた。だが、その道中にはイグーナ族の巣があり貴重な食糧として狙われることに。

 

ちなみに、イグーナ族というのは人と蜥蜴のような爬虫類を足して2で割らなかった人型モンスターだ。一体一体はそこまで強くはないが、如何せん数が多い上に地味に統率が執れている。厄介なことこの上ない。

 

─アァ…? まだ付いてくんのかよォ……!?─

 

最初こそ『目には目を、歯には歯を、トカゲには毒牙を』の精神で噛み付いて電撃と毒液を浴びせていた。

 

だがドライバーであるミデンとアヤメのどちらもいない為、本来の力で戦うことが出来ず防戦一方な状況に逃げることになったのだ。そして今の状況に至る。

 

どうにか出来ないものかと考えながら逃げ続けること約1分、彼の頭にはひとつのアイデアが生まれた。

 

─そうか、別の奴に押し付けりゃァいいのか。─

 

運がいいことに、少し先には野良のドライバーとブレイドが合計6人いるじゃあないか。

 

獲物を見つけた白蛇は、目を光らせ一直線に進む。

 

「な、なんだぁ!」

「白いアング族…初めて見るな…。」

「おいおいおい、イグーナ族めっちゃいるじゃねーかよお!」

 

─ンじゃあ、コイツらに押し付けて……いや、コアチップが欲しい。イグーナが片付いたとこに仕掛けるかァ…。─

 

予定変更だ。

 

押し付けておいて漁夫の利を狙うという、バトロワゲームでやったら死体撃ちされそうな戦法をとることに。

 

ドライバー達の間をすり抜け、近くの岩場に身を隠し機会を伺う。ミデンと同調してから初めてのはずのその行動は、まるで何百何千と繰り返したかのようなものを感じる。いや、実際に今まで何度も繰り返したのだろう。その記憶がないだけで。

 

そんなこんなで、多くいたイグーナ族もラスト一体。ドライバー達もかなり消耗している。狙うなら今しかありえない。

 

─ご苦労さん。─

 

ギシャァァァ!!

「ぐあああ!」

 

まずは一人を噛み付いた後岩場に投げ飛ばす。一番弱そうな奴から狙うのは多対一の鉄則だ。

 

「なっ!?」

「慌てるな! 白いがアング族であることに変わりはない。」

「そいつはどうかなァ?」

「しゃ、喋ったあ!?」

「隙ありィ!」

「うぐっ…!」

 

驚いたところに素早く電撃を当てる。さすが大蛇きたない。残りは一人、どことなく強キャラ感を醸し出している槍使いだ。

 

「お前、普通のモンスターじゃないな?」

「失礼なヤツだなァ、オレはモンスターなんかじゃあねェよ。てかお前、この状況で敵と会話しようとするのかァ? 随分余裕そうだなァ…。」

 

─まだこっちはクナイを見せてねェ…。なら勝率は9割ある。余裕そうなその態度が崩れた時の顔はどんな表情をしてんのかなァ?─

 

考え方が完全に悪役のそれである。口に出さないだけまだマシだが。

 

「そんな槍じゃ当たんねェよ! よっ! ホラっ!」

「速い…。」

「もしかして、何か仕掛けるタイミングを狙ってんなァ?」

 

─だが、攻撃するために近づいた時点でチェックメイトってやつだぜ。─

 

頭を上げている分だけ相手の方向に伸ばせる尻尾の長さは変わるが、ウワバの全長は約5メートルあるため相手が槍の間合いを保っていても後ろから回り込ませることができる。

 

そしてシュルシュルと音を立てながら、相手のドライバーを締め付ける。

 

「何ッ!」

「『いつの間に!』って表情(カオ)だなァ!」

 

結論から言うと、相手のドライバーとブレイドの敗因はウワバの顔ばかりを見ていて尻尾にまでは気が向いていなかったことである。

 

人間同士の戦闘であれば、相手の目線や武器を気にしていれば一方的にやられることはなかっただろう。だが今回は相手が蛇だ。それも人間と同等以上の知能を持っている。

 

巻きついたまま電気を纏うことで敵を麻痺させ、口にくわえたクナイを胴体に振る。相手のドライバーはダウン。勝負あり、だ。

 

─コアチップはここかァ?─

 

敗者の持ち物を奪うのは勝者の特権、自然の摂理。強い者が生き残り、弱い者は淘汰される。まぁ命を奪ったわけではないけどね。

 

それはともかく、この先勝ち続けるためにもコアチップで武器を強化しよう。

 

「〜〜〜♪」

 

その鼻歌を一体どうやって発声しているのか気になるところだが、あまり気にしなくていいかもしれない。人間と会話する巨神獣がいるんだから、喋る蛇型ブレイドがいたって何もおかしなことはない。

 

─コアチップはっけ〜ん。早速埋め込んでェ…と。─

 

遠くからこの光景を見ている者達がいる。自身のドライバー含む、主人公御一行である。

 

少し前に首都に着いていた彼らは、『コール』という老人の営む劇場で聖杯戦争の公演を見た。その後ミデンが『私達のブレイドが近くに来てるから迎えに行く』と言ったら全員着いてきたようだ。

 

そうとは知らずにポーチを漁り続けるウワバ。埋め込んだコアチップの性能が悪かったからといって、それ以上漁っても何も出ないと思うぞ。アヤメも『うわっ…』と口に出てしまうほどだ。

 


 

Q イグーナ…イグアナ……トカゲじゃなくね…?

 

A ま、まぁ、爬虫類だし?

 

 

ウワバ君が頑張って戦っていた同時刻にあったかもしれない話

 

ミデン「へぇー…カレーにもいろいろあるんだなぁ。」

半分くらいしか聞いてない。

 

博ゾ「あぁ、他にもスパイスの配分で──」

ずっと語れるタイプ。

 



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救済蛇

 

Xenoblade3買いました。

 


 

「でよォ、オレって街入って大丈夫か?」

「…。」

「え、いや…。」

 

私はやめておいた方がいいと思うなぁ。でも入れないと困るし…。

 

「モンスターではないということが一目見てわかるようではないと厳しいかと。」

「あァー、やっぱり?」

「今まではどうしてたのさ?」

「さァ? 前のことなんて覚えてるわけがねェだろ。」

 

その情報、探せばあったと思うんだけど。絶対、ミデンちゃん途中で面倒になってやめたでしょ。

 

「というか、姉さんはいつウワバと同調したんだ?」

 

…ケータイケータイ、あった。

 

「えっとねー…3日前らしいよ〜。」

「3日前!?」

「ハハハ! まァいいじゃねェか。…あ、言うの忘れるとこだった。アヤメ、ドライバーが言ってたんだが『()()()()()()()()()()()()』だとよ。」

 

……………うん、そういうことなら。

 

「じゃあ好きにやらせてもらおうかな?」

「そうこねェとなァ!」

「もももー…さっきから何言ってるかちんぷんかんぷんも。」

 

うーん…。

 

「じゃあ分かりやすく、そのまま伝えようかな。」

「オイオイ、そういうのって本人に伝えていいもんなのかァ?」

「大…丈夫…でしょ、うん。それで、伝えたいのは─」

 

ビシッ!とヴァンダムさんに指を指さして重要ってことをアピールする。

 

「─今から暫く後、アナタは無茶をして死ぬ。」

「えっ!?」

「ちょ、急に何言い出すのさ!」

はァ…ホントに直接伝えやがった。

「でも! 回避する方法ならあるよ。」

 

ていうか、こうやって伝えるだけでも大きく変わると思うんだけどなぁ…。ワダツミさんがどうしたのかは知らないんだけどね。でも、ミルトとサタヒコの運命は変わったし………なんとかなるよね!

 

「ふむ…詳しく聞かせてくれないか?」

「言える範囲でいいかな?」

「ああ。」

 

じゃあ宿に…。

 

「なァ、アンタはモンスターに間違われたことはねェのか?」

「私は今までそういった事は一度もありませんね。」

「まァ見た目が『ブレイドらしい』って感じだしなァ…。オレは頭のコアクリスタル以外で判断材料がないだろうしよォ。」

「ウワバ様のそのコアクリスタルは、目のように見えますしね…。」

「生まれた時から詰んでたのかオレは……。はァ………………ここら辺にいるから、なんかあったら呼んでくれ。」

「(随分と分かりやすく落ち込んでいますね…。)」

 

…行こうか。

 

 

 

 

 

 

887:プロトTS(天の聖杯)

無理。歩くと痛いし、モナドも振るのもままならん。

 

888:名無しの転生者

だからあれほどシンには警戒しろと…。

 

889:名無しの転生者

ヴァンダムさん死ぬんじゃね、これだと。

 

890:博識ゾロアーク

シンへの対抗手段がないとこれからやっていけなくないか?

 

891:プロトTS(天の聖杯)

>>889アヤメとウワバがなんとかしてくれる。

>>890モナドシールドを使えるようにしたらなんとかなる…かもしれないです。

 

892:名無しの転生者

具体的な策がなくて草

 

893:名無しの転生者

TE☆KI☆TO☆U

 

894:名無しの転生者

光の速度で振るわれた刀はシールドで防げるのか?

 

895:プロトTS(天の聖杯)

>>894いける。(根拠のない自信)

 

896:博識ゾロアーク

不安しかないんだが?

 

897:名無しの転生者

単純にシンと同じように光速移動すればいいんだよ。

 

898:名無しの転生者

>>897それができたら苦労はしないやろ…。

 

899:名無しの転生者

分身とか幻で回避できないん?

 

900:プロトTS(天の聖杯)

>>899不意打ちには対応できない気もするけど、なるほどありだな。

 

901:名無しの転生者

それって新しいモナドアーツになるのか?

 

902:名無しの転生者

モナドアーツの枠余ってるんじゃなかったっけ?

 

903:プロトTS(天の聖杯)

あとはそもそも見つからないように透明化とか、周囲の探知をしてテレポートとか。戦闘を避ける手段なら考えつくけど、互角に戦うってのはちょっと…。

 

904:博識ゾロアーク

まぁ絶対、どこかこの先回避できない戦闘があるだろうからな。

 

905:名無しの転生者

やはりモナドスピードを登録して光の速度に追いつくしかないな!

 

906:名無しの転生者

うわー! 無茶苦茶だー!

 

907:博識ゾロアーク

さすがのモナドでも……いや、どうだろうな。

 

908:名無しの転生者

10秒間1000倍できちゃう?

 

909:名無しの転生者

>>908恐らく1000倍でも光の速度にはならないかと。

 

910:プロトTS(天の聖杯)

100メートル5秒ちょいだとして…4100倍で光より少し遅いくらいにはなる。つまり可能性はほぼ0。

 

911:名無しの転生者

諦めよう。

 

912:博識ゾロアーク

……『(スピード)』だと“速い行動”ということに重点を置いているが、そうではなく時間の流れを変えることを目的にすればいいのではないか?

 

913:名無しの転生者

自身の加速じゃなくて周囲の減速…ってこと?

 

914:プロトTS(天の聖杯)

時の流れかぁ…。モナドでいけんのかな…。

 

915:名無しの転生者

>>914未来視が使えるならできるでしょ。あれだって時間軸に干渉してるようなもんじゃん。

 

916:名無しの転生者

たし蟹

 

917:名無しの転生者

そういやそうだ。

 

918:博識ゾロアーク

少し思ったんだが…2の世界にある『ゲート』の『思い描いた事象を発生させる力』はモナドを介して振るわれるだろ?

 

919:名無しの転生者

プネウマこと覚醒ホムラ(ヒカリ)とレックスが使えるやつか。

 

920:名無しの転生者

ああ、あのチート能力ね。

 

921:名無しの転生者

メツモナドもそうなん?

 

922:博識ゾロアーク

>>921そうだ。あれも、メツの『全てを消したい』という願望が能力として確立されたものとも言える。もっとも、メツの場合はマルベーニの影響が大きいが。

 

923:プロトTS(天の聖杯)

んじゃあ、つまりあれか? 俺のモナドにも願いを叶えることができる可能性がある、と。

 

924:名無しの転生者

…思ったんだけどさ。

 

925:名無しの転生者

>>924なんだ?

 

926:名無しの転生者

これは重要な事に気がついたパターン?

 

927:プロトTS(天の聖杯)

聞かせて。

 

928:名無しの転生者

イッチが安価で生み出したモナドアーツって、まさにそれなんじゃないの?

 

929:名無しの転生者

>>928それ…とは?

 

930:名無しの転生者

>>929『思描事象発生力』のことでしょ。

 

931:博識ゾロアーク

なるほど。

 

932:プロトTS(天の聖杯)

うーん………? …………あ、そういうことか。

 

933:名無しの転生者

(・ω・ )?

 

934:名無しの転生者

あ、あーはい。うん。理解したよ。

 

935:名無しの転生者

>>934嘘くせぇ…。

 

936:プロトTS(天の聖杯)

俺は無意識下で『こういう能力が欲しい!』っていう願いをモナドアーツとして発現させたってことか。

 

937:博識ゾロアーク

もしくは、『モナドだから』や『天の聖杯だから』『ブレイドだから』みたいな固定観念がそうさせたのかもな。

 

938:名無しの転生者

>>937じゃあ武器がモナドなのも『自分は天の聖杯だから、武器も当然モナドでしょ。』っていう考えが実現した…ってこと?

 

939:博識ゾロアーク

>>938多分な。

 

940:プロトTS(天の聖杯)

なんというか…複雑だ。

 

941:名無しの転生者

結局全部思い込みじゃねぇか!

 

942:博識ゾロアーク

>>941全部ではないぞ。モナドに関連する事だけだ。

 

943:名無しの転生者

モナドってよくわかんないな。

 

944:プロトTS(天の聖杯)

まぁいいや。それに関しては後で考えよう。いまはヴァンダムさんのほうが大事だから。

 

945:名無しの転生者

そうだった。

 

946:名無しの転生者

忘れてた。

 

947:名無しの転生者

そうそう、ストーリーよく知らないんだよね。教えてください。

 

948:博識ゾロアーク

>>947三話全体の簡単な流れになるがいいよな? 答えは聞いてないが。

 

船で雲海を渡り世界樹へと向かうレックス達だったがサーペントに襲われ、逃げたところをインヴィディアの巨神獣に呑み込まれる。

 

そして動かなくては何も始まらないのでインヴィディアの首都を目指すレックス達だが、そこに現れたのは今回の最重要人物『ヴァンダム』とその他二人だった。

 

レックス達と戦闘になるがヴァンダム達が勝利。だがヴァンダムは天の聖杯を奪おうとは考えておらず、その後レックス達を村に招き入れた。

 

そこでレックス達はヴァンダムに一通りの指導をされ、世界樹に行く方法を知ってると思われる人物に会いに首都へと目指す。ヨシツネとジークは割愛する。

 

949:名無しの転生者

ヨシツネはやはり小物…。

 

950:名無しの転生者

>>949やめてやれよ。

 

951:博識ゾロアーク

 

首都に着き、コールという老人に話したところ『あの男なら知っているかもしれない。明日また来てくれ。』と言われ宿へ。

 

その後そのコールの元へメツとヨシツネが現れる。そこでホムラの場所を言えば体の不調を治してやると言われるが拒否。二人はその場を後にした…かと思いきや、その会話を聞いていた孤児院の子供を誘拐。

 

メツはホムラに生まれた場所、つまり『カラムの遺跡』へ一人で来ることを要求。人質を助けるためにホムラは一人で遺跡へ行く。

 

 

952:名無しの転生者

ホムラの想像上の楽園にメツが来たのにはビビった記憶。

 

953:名無しの転生者

初見だとね…。

 

954:プロトTS(天の聖杯)

俺はあそこには行けないんだよね。

 

955:博識ゾロアーク

 

次の日の翌朝その事に気付き、全員でカラムの遺跡へ向かう。そこでは既にホムラが戦っているところだった。

 

ヴァンダムは人質である子どもを救出し、一旦街まで戻る。(ここ、この後ゲームだと戦闘が入るんだが、ヴァンダムさん使えるんだよな…。もしかしたら街までは行ってないのかもな。)だが戦いに戻ってきた時にはヨシツネのブレイド、カムイの能力でピンチに。

 

最後の手段としてヴァンダムは、相棒『スザク』のツインサイスを自身に刺す。

 

 

956:名無しの転生者

これ見たとき『ファッ!?』ってなった。

 

957:名無しの転生者

>>956ワイも。

 

958:名無しの転生者

腹にナイフ二本突き刺さってるようなもんだからな。

 

959:プロトTS(天の聖杯)

俺も1回未来視で視たけど…ゲームよりグロかった。

 

960:名無しの転生者

>>959あなたの方が悲惨なことになってる回数多いんですけど…。

 

961:博識ゾロアーク

 

直接体にエーテルを流し込めば、空気中のエーテルが乱れていても関係ない、と。そうして一時的にメツと対等するが、長くはもたない。

 

レックスに最後の言葉を伝え、力尽きた。

 

その後ヒカリが目醒める。

 

 

ゲームだと途中に戦闘が入るが大体こんな感じだ。

 

962:名無しの転生者

す で に つ ら い 。

 

963:プロトTS(天の聖杯)

これもかーなーり、絶妙なバランスで成り立ってるんだよねぇ。途中で流れを変えると、未来視じゃ追いつかなくなるかもしれないし。

 

964:名無しの転生者

ヴァンダムさんが死亡するんじゃなくて、瀕死で止まってくれたら…。

 

965:博識ゾロアーク

完全にヒーラーの蟒蛇(ウワバミ)頼りになりそうなのがもどかしいな。

 

966:名無しの転生者

突っ込め! (イッチ)

 

967:プロトTS(天の聖杯)

>>966いやいやいや、無理に動くと後遺症が残んるだぞ? てかもう戦ってるはずだし。

 

968:名無しの転生者

>>967でも、バキバキに折れた骨放置してたけど問題ないんだよね?

 

969:名無しの転生者

>>968ほ、ほら、腕が斬り落とされたわけじゃないから…。

 

970:名無しの転生者

大概だと思うけどね。

 

 

 

□◆早朝

 

 

 

ウワバどこ!?

 

「おーい! ウワバァァーーー!!!」

「いるいる! いるから!! 近所迷惑だろォが!」

 

あ、いたぁあ!

 

「行くよ!」

「あァ。責任重大だぜ、全く…。」

 

何が起こったかを知ってるっていうのはやりやすくていいね。

 

「なァ、周りからすっごい見られてるけど大丈夫か?」

「ミデンちゃんなら絶対に、『人命優先』って言うから問題なーし!」

「便利な言葉だなァ、それ。皆は?」

「もう先に行ってる!」

 

てかウワバ足、じゃないけど足速いね!? もう大階段まで着いたし。

 

「この階段登らないと…。」

「てかお前、飛べばいいじゃねェか。」

「あ、確かに。」

 

バサッ!!

 

「あァー…なんだ、そのよォ。」

「何?」

「オレ階段苦手なんだよ……抱えて連れてってくれ。多分その方が速い。」

 

…は?

 

「君、マジで……私キレるよ? てか斬るよ?」

「悪いとは思ってるぜ? でも、人間用に造られた物を蛇が使えると思うか?」

「…人命優先、かな。わかったよ。」

「いやァ、ホントに助かるぜ。」

 

見た目ほど重くは…重っ!

 

「アヤメ…お前って冷え性か? なんか冷てェぞ。」

「君はずっと喋ってないと死ぬの!? 私は氷属性のブレイドなの! てかちょっとは黙っててよ!」

「落ち着けよ。冷静さを欠くとどこかでミスを犯すって言ってたぜ?」

「それは! …そうなのかもしれないけど。」

 

ウワバに言われるとなんか腹立つ…。

 

「そろそろ着くのかァ。引き締めていけよォ?」

「わかってるし!」

 

よし! 階段は終わったから…。

 

「私はこのまま上からねっ!」

「オーケー、オレは正面の通路でタイミングを見て行く。上手く気を引いてくれ。」

「わかってるって!」

 

ヴァンダムさんは…! よかった、まだ戻ってきてない。

 

ヨシツネは後ででいいから、今はメツを斬る!

 

「メツゥ!」

「あぁ? そういやお前もいたんだったな。どうだ? 姉貴は元気にやってるか?」

 

コイツ…! 許さない……!!

 

「絶対に…! 許さない! ユルサナイ!」

「おいおい、会話になってない…ぜっ!」

「グッ…!」

 

───! まずは後ろ!

 

キィン!

 

「僕の脚本に無い行動は慎んでいただきたい。」

「うぐゥ…ぁ!」

「邪魔をするな。」

 

シールドが消されたっ…! コイツだけはっ!

 

「ふんっ!」

「─!」

「ちっ…。長引くと面倒だ。ヨシツネ!」

「やれやれ…。本来なら過ぎた演出なのですが─」

「へいへーい♪ 最終章、かにゃ?」

 

ヤメ…ロ…!

 

 

 

 

カムイを中心に赤い粒子が戦いの場に行き渡っていく。

 

「こんなこけおどし…!」

「ダ…メ……だ!」

「待って! レックス!」

 

棒立ちのヨシツネに剣を振るうが、左手だけで軽く受け止められる。

 

「何!?」

「ブレイドは、空間に存在するエーテルエネルギーを武器のクリスタルへと送り込んで力を発生させている。僕達には…その流れさえも操ることができる!」

 

右手で空間を潰す動作をする。それと同時に、レックスとホムラを繋いでいたエーテルラインが消滅した。

 

「あれは…まずいぞ!」

 

ヴァンダムが戻ってきた。

 

「くっそぉ…! 武器からどんどん力が抜けていく!」

「ダメです! お嬢様に力を送れない。」

 

「ご主人、調子がおかしいですも。」

「!」

 

「クソッ! 予定変更しかねェ…! 起きろ、アヤメ!」

「うぅぅぅ…!」

「─! 危ねッ!」

 

カムイの能力に対応できなくなっている隙を突き、メツが特大の斬撃を飛ばしてきた。

 

「うわぁっ!」

「お前ら! なんでホムラを欲しがるんだ!?」

「愚問ですね。天の聖杯の力が欲しいからですよ!」

 

ウワバは攻撃がこない間に、溜めていた回復アーツを半分だけ使いアヤメを治した。

 

「そうだ…! ヴァンダムさん…!」

「まだ余裕はある。でもって今はあそこだ。どうする?」

「私は残ってメツの相手をする。ウワバは一旦領域外に出てエーテルを溜めておいて。」

「…あァ。」

 

 

 

「シンの望み…。全ての人間を抹殺するためにね。」

「なっ─」

 

「本当にシンが言ったの? 人間は全て抹殺するって!」

「今さらだね! わかっていたはずだ君には! 人間の本当の姿が!」

 

その言葉に心当たりがあったのか、ニアは動きを止める。

 

「バカ野郎、止まるな!」

 

間一髪のところをヴァンダムがニアを抱えて回避する。

 

「見ただろう? 王都を。スペルビアに攻め入るための船・武器・兵士、生きるのに精一杯な連中を。実に滑稽な姿じゃないか。今じゃ世界のどこにもあんなものがうじゃうじゃある。」

「今だけじゃねぇぜ。500年前からちっとも変わってねぇ。そりゃあ(おやじ)も見放すさぁ!!」

 

ギィィィン!!

 

「いいえ。変わっていないのはあなた。(とうさま)は、人間の抹殺なんて望んでない。」

「なら俺達はなぜ存在する? おかしいだろ。俺達は “こいつらを消し去るためにこの世界に降誕” したんだからなぁ…!」

 

そう言い切る前に、メツは紫と黒の色をしたオーラのようなものを発する。

 

「こっ、これは…! 奴のブレイドからじゃない!」

「まさか…!」

「メンドクセェから終わりにするぞ…! ヨシツネ!」

「同感です!」

 

メツ達の攻撃にレックス達は手も足も出ずに吹き飛ばされた。

 

「レックス!」

 

駆け寄ろうとしたホムラをメツは腹を殴り阻止する。

 

「ふん…。女を殴るのはいい気はしねぇな。」

「切り刻んでおいてよく言うよ…。」

「メ…メツ…─」

「渡さねぇぞぉっ!」

 

「そうかァ。本気でやる気なんだな、ヴァンダムさんよォ。ならオレのクナイにしとけ。直接エーテルを体内に取り込むなら、こっちのほうが()()()()()。それだけなら同調してなくてもできるしな。」

「…感謝する。」

「だが、死なせるつもりはねェからな? ほらよ。」

「ああ…。」

 

スザクは羽を撃ち、ウワバは溜めていたエーテルをクナイに送る。

 

「くっ…。領域外からの攻撃か…!」

「ヴァンダムさん!」

「チッ、あの大男…! でもね、そんな位置からの豆鉄砲…いくら撃ったところで当たりっこしませんよ!」

 

 

「そんなこたぁ! 百も承知だぁ!」

 

 

その手には、スザクのツインサイス…ではなくウワバのクナイが握られていた。

 

「いいかレックス! ブレイドの武器にはなぁ…!」

 

それを自身へ向け─

 

「こういう使い方もあるっ!」

 

─腹部へ突き刺した。

 

「なっ…!」

「う、ぐぅぅぉぁぁ……!!」

 

内臓辺りまで深く刺さる。

 

「貴様……! まさか!」

「武器に込められているエネルギーを直接体内に…!」

「へッ…! こうすりゃ…エーテルの流れなんかは関係ねぇってわけだ! スザク!!」

「受け取れ、ヴァンダム!」

 

遠くから投げられたツインサイスをキャッチし、体内のエーテルエネルギーをそれに逆流させる。

 

ツインサイスからは風のエーテルエネルギーが暴走するのではないかというほどに輝いていた。

 

「うぉぉぉりゃあああ!!」

 

強く振ると竜巻が可愛く思えるような風が吹き荒れ、ヨシツネとカムイは近くの壁に激突した。

 

そしてメツを超えるパワーで攻撃し追い詰めていたが、エネルギーが少なくなるにつれて押し返されていた。

 

「これ以上は持たねェ…。回復アーツに切り替えるタイミングを間違えるなよ…オレ…!」

「ヴァンダムさん!」

「逃げろ! ホムラを連れて、サッサと逃げやがれ!」

「そんな…! そんなこと、できるわけないだろ!」

「レックス! 死なないんだろ! 死ねないんだろ! ならこんなところにいるんじゃねぇっ! 生きて、生き延びて! 楽園にいくんだぁぁあっ!!」

「いかせねーよっ。」

 

メツの強烈な蹴りが腹に当たる。

 

「終わりだ!」

 

「いいかぁレックス。お前の戦を…戦えー!

 

「(今だァ!!)」

 

ザシュン!!

 

前のめりに倒れる。

 

 

スザクもゆっくり倒れる……が、コアクリスタルに戻ってはいなかった。

 

 

「ヴァンダムさーーん!!」

「………あぁ? 殺したと思ったんだがな…。」

「いっ、たいですね…。メツ、殺しておかなくていいんですか?」

「へっ、どうせこれじゃあ二度と武器は持てねぇよ。」

「やれやれ…。とんだ茶番だ。」

「ヴァンダムさん! 今助けます!!」

「鬱陶しいぞ…! 小僧!」

 

メツに突っ込むが、エーテルがほとんど込められていない武器では大した攻撃はできない。

 

「ぐわぁあ! くっ…! こ、こんなところで…!」

「レックス…。」

「アニキ…。」

「こんなところでぇっ!!」

「消し飛べ!」

 

「レックスーー!!」

 

翠玉色のコアクリスタルが輝き、ホムラの周りを光のエーテルが渦巻き始めた。

 

 

 

 

痛い…。

 

「オイ、いつまで寝てるつもりだアヤメ。ここから見どころだぜ? 多分。

「………ヴァンダムさん…生きてる…? 何をしたの…?」

「エーテルシフトっていうオレ専用…だと思ってる能力だ。あいつがトドメを刺そうとした直前に僅かに残っていたエーテルを、腹に刺さってるクナイごと回復アーツとして変化させたンだよ。攻撃には全く使えねェが…。」

「………いてっ。」

「どうした? …あァ、脚怪我してんのか。──…よし、包帯とかはねェからあとは我慢してくれ。」

「別に、私はブレイドだから治療しなくても…。」

 

…あー、もう。こういう時は素直に『ありがとう』でいいのに…! 私は私が嫌になるよ…。

 

焦って突っ込んでメツにやられて。おまけに、戦闘中の未来視で恐怖心が増幅されて…。

 

「やっぱドライバーがいねェと、戦うのは難しいなァ…。」

「そう…かな……、いや、そうだね。」

「…アヤメがオレのクナイ使って戦ったっていいんだぜ?」

 

それは……。

 

「まァ、今はこの混乱に乗じてヴァンダムを連れて引くぞ。」

「…うん。わかった!」

「おォ、いい表情(カオ)だ。」

 

…カオで思ったんだけど、ヒカリちょっとドヤ顔で登場したように見えたのは気のせいかなぁ。横からだからそう見えただけかなぁ…。

 

 

 

 

ホムラは姿を変え、金色の髪の女性になっていた。同時にレックスの武器も白色へと変化する。

 

「…そ、そんなものになったからって、何だってんだーっ!」

「馬鹿野郎! 上だっ!」

 

ヨシツネが上を見ると、空から光のエネルギーが降ってきた。

 

「ぐががぁァァァ!!」

「ヨシツネ!」

 

次々と光が降り注ぎ、ヨシツネ達を襲う。

 

「うぅああああ!!」

 

特大のエネルギー攻撃で、戦っている石の足場が半分ほど崩れ雲海へと沈んでいく。

 

「アイツ…! 威力考えねェとヴァンダムまで落ちるだろう、がっ!!」

「ありがとうウワバ!」

「全部終わった後に言ってくれ! ってかシールドが追いつかねェ!」

「今ので一旦終わり。一気に引く!」

 

アヤメとウワバが二人でヴァンダムとスザクを回収する。なんとかなった。

 

「やっとお目覚めか、ヒカリィ!」

「ヒカリだって…? ホムラ、その姿は─」

「私はホムラじゃない。私はヒカリ。ホムラは、私が作り出したもう一つの人格。」

「人格って…─」

「よそ見しない!」

「あ、ああっ…。」

 

レックスが変化した剣を振るい、メツを押し返す。

 

「集中して! 君が集中してくれないと、私から力を渡せない!」

「馬鹿な! 僕の力がまるで役に立たない! ど、どこからあれだけの力を…!」

 

レックスとヒカリの間には、先程までなかった光のラインがしっかりと存在していた。

 

「ったりめぇだ。あいつの力の源はエーテルじゃねぇ。」

「エーテルじゃ、ない…。」

「その姿──…いいぜヒカリ。高鳴ってきたぁ!」

「いくわよっ!」

 

メツの攻撃を回避しヨシツネに反撃する。

 

「ばかなっ! あれを避けられるはずが!」

「気を逸らすな! 続けてくるぞ!」

 

また空から光が降り注ぐ。

 

ヨシツネはそれを防ごうと防御の体勢になるが、そこにすかさずレックスが剣で斬る。

 

「隙だらけだぞ!」

「く゛っ…! 脇役がぁ!! な、何なんだこいつらの連携は…! これじゃあ対処のしようがないっ!」

「コレが…天の聖杯の本当の力だ。懐かしいぜ…! 待ってたんだよ、この時をずっと。なぁ、ヒカリィィ!!」

 

 

 

◇◆◆◆

 

 

 

981:プロトTS(天の聖杯)

おはようございますかこんにちはか微妙な時間からどうもです。えー、皆様に嬉しいご報告があります。

 

982:名無しの転生者

こんばんは。報告とは?

 

983:名無しの転生者

ヴァンダムさんどうなった!?

 

984:博識ゾロアーク

救えたか?

 

985:プロトTS(天の聖杯)

無傷とはいきませんでしたが……

 

986:名無しの転生者

でしたが…?

 

987:名無しの転生者

どうなった…?

 

988:プロトTS(天の聖杯)

無事生きているッ!! 目標達成ッ!!

 

989:名無しの転生者

ッッッッィィィィイイイイヨッシャアアアアァァァァ!!!!

 

990:名無しの転生者

Foooooooooooooo!!!!!!

 

991:博識ゾロアーク

良かった…!! 心からそう思う。

 

992:プロトTS(天の聖杯)

よ゛が゛っ゛だ゛よ゛お゛お゛お゛!!

 

993:名無しの転生者

うわああ! 泣いてるぅう!?

 

994:名無しの転生者

あれ…? 俺も目から汗が…。

 

995:名無しの転生者

歓喜!

 

996:名無しの転生者

勝利!

 

997:プロトTS(天の聖杯)

嗚呼…! 達成感が凄い…! まだ震えが止まらない…!

 

998:博識ゾロアーク

>>997今はゆっくり休め。後でアヤメネキと蟒蛇に感謝しとけよ?

 

999:プロトTS(天の聖杯)

>>998もちろん。

 

1000:名無しの転生者

今日は祭りだァァァああああ!!!

 

1001:掲示板システム

このスレッドは1000に到達しました。

次のスレッドに移動をしてください。

 


 

なんだかんだ1000までいったの初めてです。

 

有能蛇。救う蛇。リカバリー能力高めの蛇。

 

これで良かったのかと思いつつも、これがいいなとも思う。難しいものですね。

 

ミデン専用のセイレーンデバイス的な物があってもいいのかなぁ…。ストーリーで使えそうなところサタヒコの時くらいしかないのでは? あと、私は不滅だBOTに腹筋を破壊されました。



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久しぶりのこと

 

レックス達は裏でストーリーをそれなりの速度で進んでいるとお考え下さい。

 


 

「お久しぶりですね、ミノチさん。ちょっと…いや、かなり老けましたね。」

「そういうお前さんは相変わらずじゃな。」

「…なんか『成長してない』って意味で言ってません?」

「さて、どうじゃろうな。」

 

「……ふふっ。」

「なんじゃ急に。」

「いや、なんて言うか…今の俺、めっちゃ幸せなんですよ。今こうやって過ごす時間もすっごく『日常』を感じられて。

 

ほら、誰だっていつか死ぬわけじゃないですか? 俺だっていつか消えるかもしれないわけですし。だから、当たり前の日常を送れるのは尊いものなんじゃないかなって思うんですよ。

 

…もし、もしですよ? ミノチさんが普通のブレイドとして生まれ変わっても、俺は同一人物だと思うことはないんですよね。きっとそのブレイドは、今とは違う別のミノチさんなんですよ。

 

将来どうなるかなんて俺にはわからないですけど、俺は“今”が大切だと思うんですよね。もちろん、過去と未来も大切ですけど。

 

んー、なんか話が脱線してきたなぁー…。自分でも何言ってるかわかんなくなってきました。」

「『やめだ、やめ。』、か?」

「…俺そんな風には言ってないと思うんですけど。」

「自分で自分のことを完全に理解している者などおらん。だからこそ他者との繋がりが大切なんじゃよ。」

「そっか…そうですね。ありがとうございます、ミノチさん。」

「大したことは言っとらんよ。」

「それでも、です。」

 

他者との繋がり……俺は上手くできるだろうか。不安はあるけど、俺ならできる。少なくとも、そう思っていたほうがきっと上手くいく。

 

「それで、“妹”に会う決心はついたのか?」

「うっ…、いやぁ…まだちょっと…。正直、気まずい以外の何物でもないですから。」

「…儂のときはそうでもなかったと思うが?」

「え、そうでしたっけ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「HAPPY NEW YEAR! 今から神歴3812年だー!」

「…時の流れってのは早いもんだな、アヤメ。」

「…50年くらい前から毎年同じこと言ってるよ、それ。」

「そうか?」

「うん。」

 

マジか。まぁ結構色んなことしてきたからな今年…いや、去年は。

 

「今年の目標は何にする? 今年もまたあれみたいな変な機械作るの?」

「変な機械って言うなよ。ジェットパックは男のロマンだから!」

「ミデンちゃんは…今は女の子だからね? ってかそうなってから324年経つよ?」

「わかってるけど認めたくない事ってあるんだよ、アヤメ。まぁ7割認めてるけど。…そうかー、もう300年経ってるのかー…あ。」

「? どうしたの?」

「今年の目標決めたわ。ミノチさんと一緒に孤児院建てよう。」

「急だねぇ。いつものことだけど。」

 

だって随分前、いつかやるって決めた事だし。

 

よし、まずはミノチさんが何処にいるのか探すところからだな。多分インヴィディアにいるだろ。

 

「ま、今日はもう寝るがな。」

「私もミデンちゃんと寝るー♪」

 

………まぁ今日は寒いし、たまには同じベッドで寝るのもありか。別に変な意味じゃないからな? 本当だぞ?

 

 

 

◆◆

 

 

 

ミノチさんを見つけるのに半年掛かった。

 

というのも、あんまり派手な動きをしてイーラ組に目をつけられることは望んでいないわけだ。『空を飛び回って探す』みたいなとか出来ないんだよね。ドローンでも作っておくべきだったか…?

 

まぁそんなわけで、インヴィディア以外も含めて探し回った。自分達の脚を使って。

 

ちなみに、俺達の走りをライブ配信で見てたゾロアークさん達は、『なんだこの速さ…。』『素で速くて草』『ターフで通用するレベルやな。』みたいな反応だった。

 

俺とアヤメはスタミナがほぼ無限だからな。足場にはよるけど、常に時速70キロは出てると思ってる。ところでターフって何。

 

まぁ、前置きはここらへんにして感動の再会。アヤメは家で寝てる。

 

「どうもー。久しぶりですね、ミノチさん。200年以上経ちますかね?」

「お前…!」

「まさかテンペランティアにいるとは思わなかったですよ。…どうしました? …いやそんな幽霊でも見るような顔をしないでくださいよ。」

「生きて…いたのか?」

「あー…いや、死んだは死んだんですよ。説明するのが─」

 

…ちょ、待って。『じゃあお前何なんだよ。』みたいな目でこっち見ないで。説明するから。

 

「俺のコアは無事だったから、雲海に沈んだ後復活できたんですよ。」

「まさか…そんなことが…。」

 

俺も『こんなことが有り得ていいのかよ…。』とは思った。コンティニューは反則だよなぁ。自分の事だけど、生命の冒涜感がすごいんだよ。新壇黎斗だ!

 

まぁ、ミノチさんが驚いてるのは()()の直撃を受けても俺のコアクリスタルが一切欠けてないことなんだろうけど。

 

「ていうかミノチさんはなんでこんなところにいるんですか?」

「ちょっとした用があってな。」

 

多分、傭兵関係なんだろうなぁ。

 

「そうですか。ところで! 覚えていますよね、ラウラの夢は。」

「もちろんだが…。」

「俺も協力したいと思いまして。…あれ…?」

「……何か、あったか?」

「なんか、涙が…! な、なんででしょうね! あぁ、とりあえず、インヴィディアに行きましょう!」

「…生きて戻ってきてくれた事、俺は嬉しいぞ。」

「ッ! あ、ありがとう…ございます…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……思い返したらそうですね、見た時に嬉しいのと安心したって想いのほうが大きかったですから。」

「だろうな。あの時の泣きそうに嬉しがる表情は、忘れはせんよ。」

「え、俺そんな顔してましたっけ? 全然覚えてない…。」

 

泣きそうだったかなぁ? うーん…。もしかしたらそうだったのかも…いや、ないな。うん。俺、頻繁に泣くような性格じゃあない…………よな。

 

強いて言うなら、モルスの地にあるビル群を見たのとこの前サフロージュを見て色々思い出して泣いたくらいしかない。後は…掲示板民の話を聞いて涙ぐんだりはしたけどね。

 

ていうか、あと30年で600歳になるんだよな俺。コアクリスタル状態での75年も含めたらだけど……。なんだろう、長く生きてる割にはガチ泣きした回数が少ないような気がする。

 

「まぁいいです。とにかく、“妹達”には会って話をしてみたいと思います。」

「そうか…。ヒカリはお前に対して負い目を感じているはずだ。くれぐれも慎重にな。」

「はい。…やっぱりミノチさんはいいことを言ってくれますね。あ、これ渡しておきます。」

「これは…薬か?」

「アヤメ達から聞きました。頑張って材料集めて作ったやつなんで、効果は期待してください。薬師ウワバのお墨付きです。」

「お前という奴は……。感謝する。」

 

本当に集めるの大変だったんだよな、これ。特に竜涎香が。モナドに機械特攻はあっても虫特攻はないからね。

 

「じゃあ、また会いましょう。」

「ああ、いつでも来るといい。」

 

リベラリタスに帰ろう。

 

 

 

 

 

 

「ただいま。」

 

当然だが今は一人だから返事はない。この小さな巨神獣を買った時にはそれが日常だったから、特に気にしたことはなかった。

 

でも、もう違う。アヤメがいて、新しくウワバが仲間入りした。

 

これが俺にとっての新しい日常。

 

「とは言っても、既に非日常は始まってるんだけどな。」

 

 

さて、次にシンに関わったら俺の体はボドボドでは済まないだろう。

 

ならばどうする? 暫く関わらなければいい。もしくは、互角に戦えるまで強くなればいい。

 

単純だが効果的。それに、シンはとある事情で全力を出し続けることが出来ない。戦闘が長引くほど、こちらが有利になる。

 

つまるところ、モナドニューンによる遅延行為。

 

俺が狙うのはT O D (タイムオーバー デス)。シンの活動時間が0になればこちらは勝つ。

 

現実でこれをやろうとするのは俺くらいだろうが、そんなことはどうだっていい。勝てばよかろうなのだぁ!

 

まぁ、マルベーニを倒すまでシンが死ぬところは視えないんだけどね。

 


 

時間の神にアイオーンっているんですね。初めて知りました。

 

『ニューン』は調べればすぐにわかると思います。

 



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予測可能の差

 

28:名無しの転生者

で、結局ヴァンダムさんって今どうなってんの?

 

29:名無しの転生者

>>28一応生きてるけどもう前みたいには動けないらしいで。

 

30:博識ゾロアーク

今は村で寝てるとは言っていたが。

 

31:名無しの転生者

へぇ。

 

32:名無しの転生者

生きててよかったねぇ。

 

33:名無しの転生者

ほんそれ。

 

34:名無しの転生者

…んで、イッチは?

 

35:名無しの転生者

>>34リベラリタスの自宅でシンへの対策をしてるとかなんとか。

 

36:名無しの転生者

対策ねぇ…。できんのかな…。

 

37:名無しの転生者

やるしかないでしょ。

 

38:博識ゾロアーク

たしか…『今』だったな。

 

39:名無しの転生者

>>38『今』……ナウしか出てこない。

 

40:名無しの転生者

『時』とか『刻』じゃないんだな。

 

41:名無しの転生者

世界(ザ・ワールド)』ッ!

 

42:名無しの転生者

時よ止まれ!

 

43:名無しの転生者

>>41>>42DIOやめろ。

 

44:名無しの転生者

『今』という概念的な能力になりそうな予感。

 

45:博識ゾロアーク

モナドで概念能力はできるのか…? できたとして、どんな能力になる?

 

46:名無しの転生者

さぁ…。

 

47:名無しの転生者

皆目見当もつかないですね。

 

48:名無しの転生者

>>47ドヤ顔で言うことじゃない。

 

 

 

 

 

 

「えっ、天の聖杯ってもう一人いるの?」

「はい。彼女は私達よりも先にこの世界に生まれました。」

「姉…ってことでいいのかな?」

「ええ。メツの討伐に協力してくれた、少し不思議だけどとても優しい人でした。」

()()()? ってことは、じゃあ…─」

「姉様は500年前、聖杯戦争によって雲海の底へと沈みました。」

「そんな…。」

 

……冷静に考えよう、私。今ここで『沈めたのはヒカリが原因でしょ!』なんて言っても、何も解決しないから。

 

それに、私もミデンちゃんも死を覚悟して『ここで終わってもいい』と思ったのは事実だし。…なんかそう考えたらヒカリに対して怒るのは間違ってるかな。

 

ごめんね。

 

メツに対しては……どうなんだろう。怒りの感情は正常なのだろうか。うーん…今は許せはしないかなぁ。

 

まぁそれはそれとして、マルベーニは許さない。絶対に斬る。

 

…あれ、ウワバはミデンちゃんと一緒にミノチさんの薬の材料を集めに行ったんだっけ? 私一人かぁ…。嫌だなぁ。

 

「…アヤメさん、さっきからずっと難しい顔してるけどどうしたの?」

「…え? あ、ちょっと考え事してただけだよ〜。」

 

…一人じゃなかったね。

 

 

 

 

 

 

62:プロトTS(天の聖杯)

未来視と因果律予測は似てるけど別物だよ。

 

63:名無しの転生者

>>62そうなん?

 

64:名無しの転生者

因果律予測はあくまで『予測』ってこと?

 

65:名無しの転生者

まぁ、ゲーム内での描写が違うし。

 

66:名無しの転生者

『ゲート』の力ってことなんかなぁ?

 

67:プロトTS(天の聖杯)

>>66多分そうだと思う。

 

68:名無しの転生者

ってかそうなるとメツが未来視使える可能性あるのか…。

 

69:名無しの転生者

>>68何その無理ゲーは。

 

70:名無しの転生者

アルスト崩壊待ったなし。

 

71:博識ゾロアーク

破壊や消滅にこだわってくれていて逆に良かったな。

 

72:名無しの転生者

良かった…?

 

73:プロトTS(天の聖杯)

俺専用のセイレーン・デバイスがあったら因果律予測も使えてた?

 

74:名無しの転生者

どっちかで充分だろ…。

 

75:名無しの転生者

それな。

 

76:名無しの転生者

ま、シンには勝てないんですけどね。

 

77:名無しの転生者

強スギィ!

 

78:名無しの転生者

そこら辺のチート転生者よりも強いのヤバいよ。(語彙力)

 

79:名無しの転生者

そして元の氷も強いし。

 

80:プロトTS(天の聖杯)

あと服装変わるのかっこいいよね。実際に見たわけじゃないけど。

 

81:名無しの転生者

本気になると心臓移植の傷が見えるの好き。

 

82:名無しの転生者

シンは最高だなっ!

 

83:名無しの転生者

そんなシンへの対策はあるんですか?

 

84:プロトTS(天の聖杯)

>>83ある。一応。

 

85:博識ゾロアーク

新しいモナドアーツで『今』だったな。

 

86:名無しの転生者

読み方気になる。

 

87:プロトTS(天の聖杯)

(ニューン)』だぞ。

 

88:博識ゾロアーク

νυνか。

 

89:名無しの転生者

好きだなぁ…ギリシャ語。

 

90:名無しの転生者

厨二病(ボソッ…

 

91:プロトTS(天の聖杯)

うるせぇ。

 

92:名無しの転生者

えぇ....(困惑)

 

 

122:名無しの転生者

てかこの後どうすんの?

 

123:プロトTS(天の聖杯)

>>122ストーリーにがっつり干渉するのは避けながら手助けと救済かな。

 

124:名無しの転生者

手助けはどの程度やんの?

 

125:プロトTS(天の聖杯)

>>124少なくとも、リベラリタスにいる間は全面的に。エルピス霊洞とかホムラ・ヒカリいないときついじゃん? 多分。

 

126:名無しの転生者

もっとがっつりいくのかと思った。

 

127:名無しの転生者

まぁ、それでコア砕かれて死んだら意味無いし…。

 

128:プロトTS(天の聖杯)

いや、誰かを護って死ぬのはいいんだよ別に。

 

129:名無しの転生者

…ウェ?

 

130:名無しの転生者

いいのかよ!?

 

131:博識ゾロアーク

ふむ……?

 

132:プロトTS(天の聖杯)

だけど、俺が死ぬことで悲しむ人がいるうちは死なないようにしますけどね。

 

133:名無しの転生者

なるほどなー。

 

134:博識ゾロアーク

なら、俺らがいる間は死ぬんじゃないぞ?

 

135:プロトTS(天の聖杯)

……はい。

 

 

 

 

 

 

…優しい人達だなぁ。俺はもしかしたらどこかで満足していたのかもしれない。

 

この幸せが一生続けばいいと願いつつ、心のどこかで終わりを求めていたんじゃないか? でも、もう少し頑張れるよな。まだ終わっていないんだから。

 

せっかく貰ったチャンス、無駄にはしない。お父さんに悪いからね。

 

 

さてさて…今レックス達はスペルビアで…いや、さすがにまだそこまでは行ってないか。

 

順番は、

 

インヴィディア

アヴァリティア

グーラ

アヴァリティア

スペルビア

 

だったか。で、たしかアヴァリティアでスザクのコアクリスタルをスられてグーラへ…ってちょっと待て。スザク、コアクリスタルに戻ってないね。

 

そうなると……レックス達はグーラに寄り道せず、トリゴの街の襲撃計画を立てている奴らをぶっ潰すこともないのか。

 

…俺がやるしかない、か。自分達が関わった場所が襲われたなんてニュースは聞きたくないだろう。

 

襲撃者達の場所はわかる。ニューンを試すいい機会だ。

 

アヤメ達はもうそろそろスペルビアに着くだろうな。…あー、アヤメにはコアクリスタルを隠すように言ってはあるけどなぁ…。

 

露天風呂、入ろうとするだろうなぁ。

 

……まぁ、そこは本人の判断に任せよう。俺は楽しみを奪いたいわけじゃないから。俺だって露天風呂入りたいし。そうだな、一通り終わった後で。

 

帰宅したと思ったらまた遠出か。ま、家に居て生きてるのか死んでるのか分からない生活をしているよりは楽しいからいいんだけどね。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「ドライバーなら襲撃なんてしなくても結構仕事もらえると思うんだけどねぇ…。それともあれか? 正式なドライバーじゃないから表には出られないってことか?」

 

明け方のグーラ。野盗の本拠地の近くに生えている大木、その枝分かれしている部分に黒いブレイドは座っていた。

 

野盗はドライバーとブレイドがそれぞれ三人の合計六人。ドライバーは全員眠っている。

 

「ブレイドに見張りをさせて自分達は夢の中、ね。……そうだ、配信するか。」

 

『そうだ京都に行こうのノリで言うなw』『イッチのモナドって人斬れんの?』『人も斬れんじゃね?』

 

黒いブレイドの女性ミデンは、面倒くさそうに欠伸しながらプロトモナドを右手に出現させた。

 

展開したモナドに『翼』『銃』『斬』と、リングに浮かび上がる文字を変えた。最後に『鳴』を出した状態で止めた。

 

「さて……野盗に寝起きドッキリを仕掛けるとか、普通に生きてたらあんまり無いよね、っと。」

 

『あんまり……?』『そもそも野党はいても野盗はいないんだよなぁ。』『…上手いこと言ったつもりか?』『(´・ω・`)』

 

大木から降り、野盗達へと向かって歩き出した。

 

それに気が付いた野盗のブレイド達はドライバーを慌てて起こそうとするが、その前にプロトモナドから甲高いエレキギターの音が鳴り響く。

 

驚き焦る野盗達だが、ミデンは構わずに『(ニューン)』を使用する。

 

ミデンのコアクリスタルが強く輝くと、辺りは月明かりのない夜の暗さへと変化し始める。

 

 

え、何? それっぽいこと言った方がいいの?ん"ん"ッッ……『今』という時は常に未来というひとつの方向へ流れ、この世界(アルスト)では停止・逆行・加速することはない。」

 

暗闇の中で聞こえてくる声に対し、野盗達は呆気にとられて動けないでいる。

 

「だが、感じる早さは人それぞれであり、実際に流れている時間と認識の差が存在する。」

 

ゆっくりと一歩ずつミデンは進んでいくが、野盗達は動こうとしても動くことが出来ずにいる。

 

「人間が自由に動ける時間は、人生全体から見たらほんの僅かだ。そこから、日常を刻める時間はさらに少ない。」

 

漸く野盗達はこの異常な空間に気が付く。さっきから照明にしていた松明の炎がほとんど動いていない事に。

 

「自由と日常を奪うことは誰にも許されない罪だ。そしてお前達はその罪を今まで犯してきた。私がこれからお前達をどうするか…わかるな?」

 

『きゃー!かっこいいー!』『何コレ? 周りが遅くなってんの?』『重加速みたいな。』『三人称カメラ欲しー!』『クールな美声が俺を狂わせる…。』『裁くのは俺のスタンドだぁー!』『それちゃう。』

 

ブレイドも含めた全員をそれぞれ蹴りや『斬』を使い、一方的に攻撃する。

 

今の光景を遠くからなら、野盗達が視認できないほどの速度で動く何かに一瞬にして壊滅したところが見えるだろう。もっとも、松明の炎が照らす少ない範囲内しかまともに見えないが。

 

全員が気絶したことを確認した後、付近にあった千切れにくい頑丈な植物の蔓で拘束した。

 

「よいっ…しょー。あー疲れた…。やっぱり、他のモナドアーツよりエネルギーの流れる量が多いんだよね。─後はスペルビア兵が何とかしてくれるみたいだから、俺はもう帰るね。」

 

ミデンが空へ飛び立つと同時に辺りの闇が晴れた。もうそろそろ朝が来るようだ。

 

 

 

 

 

 

『ところで、いつになったら俺はカサネちゃんに会えるんだ?』

「…はいぃ?(杉下右京)

 


 

黒色発光ダイオードというのがありましてですね…。

 



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黒色の布

 

ユーニちゃんかわいいですね。

 


 

1:プロトTS(天の聖杯)

昨日起こった3つの出来事!

 

1つ! ヴァンダムさんを救った事による影響を確認した!

 

2つ! 野盗集団を懲らしめた!

 

3つ! リベラリタスに帰ろうとしたらスペルビアに着いた!

 

 

な ん で ????

 

2:名無しの転生者

こっちが聞きたい。

 

3:名無しの転生者

さてはイッチ、方向音痴だな?

 

4:名無しの転生者

ゲームのマップ以外では場所把握できんのか…。

 

5:博識ゾロアーク

雲と水平線(?)と世界樹しか視界に映らないんだ。無理もない。

 

6:名無しの転生者

世界樹の見える角度で位置把握とかは…?

 

7:プロトTS(天の聖杯)

肉眼ではきついけど、双眼鏡があればできるだろうけどね。

 

8:名無しの転生者

で、できるのか…。

 

9:プロトTS(天の聖杯)

これでも『天の聖杯』だからねぇ。計算自体は頭の中で爆速処理できるからなぁ…。

 

10:名無しの転生者

うらやま。

 

11:名無しの転生者

その演算能力がありながら間違えたと。

 

12:プロトTS(天の聖杯)

ハハッ⤴︎︎︎⤴︎︎

 

13:名無しの転生者

なにわろてんねん。

 

14:名無しの転生者

てか太陽の位置とかで分からないんか?

 

15:名無しの転生者

夜なら星座でいけそう。

 

16:プロトTS(天の聖杯)

巨神獣間移動での位置把握はあとで考えとくね。

 

で、本題。やっぱゲームとは違って色々あってだな…。

 

17:名無しの転生者

ほうほう。

 

18:名無しの転生者

ほうおう。

 

19:博識ゾロアーク

>>18ホウオウじゃねーか。

具体的にはなんだ?

 

20:名無しの転生者

原作通りとはいかないんかな。

 

21:プロトTS(天の聖杯)

なんて言うか、『インヴィディアと戦争をしたい』的な考えの人達が結構いるみたいなんだよね。

 

22:名無しの転生者

あー…。

 

23:博識ゾロアーク

そうきたか。

 

24:名無しの転生者

え、大丈夫なんそれ?

 

25:プロトTS(天の聖杯)

>>24いまのところはなんとも言えない。微妙。

 

26:名無しの転生者

スペルビアの奴らはグーラで満足できんのか?

 

27:名無しの転生者

>>26できないんだろうよ。

 

28:名無しの転生者

嫌だなぁ、戦争とかそういうの。

 

29:博識ゾロアーク

巨神獣がもっといれば……いや、寧ろ激化しそうだな。

 

30:プロトTS(天の聖杯)

もう、なんかこうなってくると人類滅亡一歩手前って感じだよね。最悪。

 

31:名無しの転生者

なんとかなるさ!(やけくそ)

 

32:名無しの転生者

おのれマルベーニィィ!

 

33:名無しの転生者

>>32本当にそうなんだからなぁ…。

 

34:博識ゾロアーク

でだ、結局スペルビアでは何をするんだ?

 

35:プロトTS(天の聖杯)

>>34もうすぐアヤメ達が此処に来るので、ウワバが街中に入れるようにスカーフ的なものを買います。

 

36:名無しの転生者

言ってた割には戦争したい派の人達には何もしないのか…(困惑)

 

37:名無しの転生者

下手に手を出すとなんかあるかもだし。

 

38:博識ゾロアーク

…カサネちゃんのコアクリスタルは……?

 

39:名無しの転生者

まだ言ってんのかこの狐。

 

40:プロトTS(天の聖杯)

イーラ組とカスミに会ったら面倒だし、リベラリタスで準備もしたいから時間がね。カサネちゃんは……出来たらやります。

 

41:名無しの転生者

それはやらないやつですねわかります。

 

42:博識ゾロアーク

ど゛お゛し゛て゛だ゛よ゛お゛ぉ゛お゛お゛お゛ぉ゛!!

 

43:名無しの転生者

もうパルキアに頼めば?

 

44:博識ゾロアーク

>>43そうかッ! もうそれしかないッ!

 

45:名無しの転生者

>>44ゾロアーク は こんらん している!

 

46:プロトTS(天の聖杯)

見ていられない…。

 

47:名無しの転生者

パルキアが可哀想。

 

 

 

◇◆

 

 

 

白い蛇のウワバに合う色っていったら、それはもう黒しかないよね。安直な考えだけど……それでもいいでしょ? あと─

 

『ウワバに合う黒いスカーフを今から買うんだけど、渡す場所どこにする? ヒカリとは会わずに渡せる場所とかないかな。』

 

─これでいいか。ケータイはしまっておこう。

 

お、いい感じのスカーフ…ってか布だけどあった。真っ黒で無地でそれなりに大きめだし洗濯もできそう。俺達とお揃いとはいかないけど…いや、お揃いにしたらなんかやばい集団になるな。

 

「これ何ゴールドで売ってくれます?」

「それなら14500ゴールドです。」

 

おい待て、意外と高いぞこれ。素材が貴重なのか…? まぁ、別に余裕で買えるからいいんだけどね。

 

「じゃあ、これ買います。ちゃんとスカーフとして使えるといいんだけど…。

「でしたら、何か刺繍を入れることもできますがどうしますか?」

「え…聞こえてました? じゃあ…ちょっと難しいかもしれないんですけど─」

 

『 οφις 』

 

「─これできますか?」

何この記号…初めて見た…。あ、わかりました。お任せください。」

「お願いします。」

 

そうかぁ…もはや文字としてすら認識されてないのか。旧人類の痕跡がないのはなんかちょっと悲しい、いや寂しいのかもしれない。

 

アヤメからの返信は…まだか。さすがにそんな数分じゃ無理か。

 

 

 

 

 

 

「Zzz……♪」

 

ピロン♪

 

んぁ、メールに起こされた。なになに〜…????

 

…いや、そんな都合のいい場所ないと思うんだけどなぁ。うーん。

 

あと1時間24分17秒でスペルビア着くし、無理だね。うん。

 

『無理♪ 諦めてね( *´꒳`*)』

 

ミデンちゃんがヒカリと会いたくないのはやっぱり、被害者と加害者の関係をどう変えたらいいのかわかんないからなのかなぁ。

 

相手を赦しているからこそ、自分と会ったときに罪悪感を抱いてほしくないってことなんだと思う。私もちょっとは理解できる。

 

でもそれって結局、先延ばしにしてるっていうか逃げてるっていうか……なんかそんな感じでしょ? よくないよね。

 

1回、どこかのタイミングでミデンちゃんとヒカリにはよ〜く話し合ってもらわないと。

 

 

 

◇◆

 

 

 

80:プロトTS(天の聖杯)

白に合う色は黒しかないよね。

 

81:名無しの転生者

 

82:名無しの転生者

水色

 

83:名無しの転生者

 

84:プロトTS(天の聖杯)

…えぇ?

 

85:博識ゾロアーク

美的センスをどこに置いてきたんだ…。

 

86:名無しの転生者

なんか転生前からこんな感じだったんじゃねぇかなイッチは。

 

87:プロトTS(天の聖杯)

そんな事は…いや、どうなんだろ? そもそも服に興味なかったし。

 

88:名無しの転生者

やはり色のセンスがないのか。

 

89:名無しの転生者

黒いスカーフってなんか強キャラ感あるよね。

 

90:名無しの転生者

>>89あるか?

 

91:名無しの転生者

スカーフっていうと『こだわりスカーフ』が思いつく。

 

92:博識ゾロアーク

あぁ…、あの呪いのアイテムか。

 

93:名無しの転生者

呪いww

 

94:名無しの転生者

まぁたしかに技が固定されるのは呪いといえなくもない…のか?

 

95:プロトTS(天の聖杯)

俺が選んだのは普通の黒い布ですけど?

 

96:名無しの転生者

>>95じゃあなんで普通の黒い布がどうして一万円を超えるんですか?

 

97:プロトTS(天の聖杯)

>>96多分素材。

 

98:名無しの転生者

そのスカーフ、アクセサリーアイテム的な扱いになるんか?

 

99:名無しの転生者

アシストコアね。

 

100:プロトTS(天の聖杯)

なる…かも?

 

101:名無しの転生者

ハッキリせい。

 

102:名無しの転生者

曖昧な。

 

103:プロトTS(天の聖杯)

いやいや、ゲームじゃないからダメージ量とか見えないしわかるわけないじゃん。オートバランサーとかは例外だとして。

 

104:名無しの転生者

そういうのってそれぞれの世界でだいぶ変わるよな。

 

105:名無しの転生者

私のところは星単位で変わるけどね。

 

106:名無しの転生者

星単位……? 星間移動でもできるんか?

 

107:プロトTS(天の聖杯)

とにかく、ウワバには黒スカーフを渡す。スカーフがあれば街にも入れるでしょ。

 

ここで一つ相談が。

 

108:名無しの転生者

ん?

 

109:名無しの転生者

はい、なんでしょう?

 

110:博識ゾロアーク

どうした?

 

111:プロトTS(天の聖杯)

えぇ…肝心の、スカーフを渡す方法が全く思いつきません。

 

112:名無しの転生者

いや普通に会いに行って渡せよ。

 

113:名無しの転生者

それな。

 

114:博識ゾロアーク

悪いが俺も同意見だ。

 

115:プロトTS(天の聖杯)

そんなぁ。

 

116:名無しの転生者

だって会えばすぐじゃん。

 

117:プロトTS(天の聖杯)

そうだけどぉ…。

 

118:名無しの転生者

いや逆になんでそこまで会いたくないんだよ。

 

119:博識ゾロアーク

ヒカリに生きていることがバレるとまずい…か。マルベーニと接触するだろうしな。メツにバレている以上、今更だとは思うが。

 

120:プロトTS(天の聖杯)

>>119マルベーニとメツは多分ですけど接触しないんじゃないんですかね。

 

121:名無しの転生者

最後までマルベーニと関わらんつもりか。

 

122:名無しの転生者

スっと会って渡してスっと帰ればそれでいいのでは?

 

123:名無しの転生者

作った仮面あるでしょ。使いなよ。

 

124:プロトTS(天の聖杯)

アヤメからはヒカリと会わずに渡すのは『無理♪』だって送られてきた。仮面つけとけば…なんとかなるかも?

 

125:名無しの転生者

バレへんバレへん。(無責任)

 

126:名無しの転生者

まぁ仮面ってそういうもんだし。

 

127:プロトTS(天の聖杯)

よし。じゃあちょっと行ってくる。

 

128:博識ゾロアーク

…行ったか。

 

 

………いや、なんでさも当たり前かのように仮面持ち歩いてるんだよ。

 

129:名無しの転生者

>>128言われてみればたしかに。

 

130:名無しの転生者

イッチ→最近はグレーのスカーフ

 

アヤメネキ→前見た時はイッチとほぼ同じやつ

 

ヘビニキ→真っ黒スカーフ

 

なんだこいつら。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

遅くない? 30分は遅れてるんだが? 場所ここで合ってるよね?

 

港から帝都のエレベーターまで行く道の途中で右に曲がって奥の場所って言ってたし、アヤメが近づいてくるような気もする。

 

「お───い!!」

「うるせェな! 声がでけェよ!」

 

来たか。少し後ろにレックス達もいるなぁ。

 

「ごめん! 遅くなった!」

「はぁ…。次からは時間厳守だぞ。」

「はーい。」

「そこは『俺も今来たとこだよ。』とかじゃねェか?」

「いや、それだと俺も遅れたことになるから。」

「否定すんのそこかよ…。」

 

んなこと言われましても。アヤメとは恋人よりかは家族みたいなもんだからなぁ。甘やかすのは違うと思うんだ。

 

「って、あんまり話してる時間はないんだ。」

ホントはあるんだよね?

うん。

 

でもほら、レックス達来ちゃったし。

 

「んじゃ、はいコレ。ウワバにプレゼント。首出して。」

「あァ、言ってたやつか。」

 

………ん? あれ…ま、巻きづらい。

 

「……これでいいでしょう。」

「オイちょっと待て、今妥協しただろ。」

「じゃあ、私はこれで。…ああ─」

 

今はホムラだけど、ヒカリもそこにいるんだよな。とにかく、俺自身に対しての意味も込めて言っておかないと。

 

「─ヒカリ。」

「え…!?」

「リベラリタスでちゃんと話そう。先に行って待ってるよ。」

 

…ヨシ! 心臓がバクバクしてるけど、一応言えた! 帰る!

 

「なんで姉さんがヒカリのこと知ってるの!?」

「ははは、なんででしょうか? リベラリタスで答え合わせだよ。じゃあアヤメ、ウワバ、後はよろしく。」

「任せてよ♪」

「はァ…質問は受け付けないのかよ。…まァ、別にいいか。」

「いや良くないし!」

 

ニアのツッコミは悪くないね。

 

さて、風を起こして視界を悪くしながら港まで…いや、高いところを目指して移動開始。

 

…待って! めっちゃ服汚れる! 砂が!

 


 

遅れた割に話が進まないのは申し訳ない。

 



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厨二病の二十五歳

 

誤字報告助かってます。

 

スプラトゥーン3楽しい!

 


 

「ごちそうさまでした。」

 

自分の家に帰ってきて食べる夕飯は美味い。異論は認める。

 

俺ってブレイドだから何も食べなくても生きていけるんだよね。でも、食べたいから食べる。そうすると調子が上がる。だから結局は気分の問題なんだよ、多分。

 

さて、アヤメ達は人工ブレイド『キク』を追って廃工場に入った後らしい。逐一メールしなくてもいいんだけどなぁ…。

 

あと…あれだ、人工ブレイドに関する資料とかあったら持って帰ってくるように言っておかないと。…いや別に資料とかなくてもトラに聞けばそれでいい気がするし、アヤメが一瞬でも目を通せば忘れないだろうから資料はいらないか。

 

世界樹でもっと(デバイス)についての情報を記憶(ダウンロード)していれば、わざわざ人工ブレイドの情報を集める必要もなかったんだけどな。

 

ジークとサイカ? あの二人は……まぁ、なんとかなるさ。実力は確かだし。

 

今頃リベラリタスに来───

 

「いるじゃねーか!」

 

『イシェバ港』のところにいるのあれ絶対そうだよね!? 窓から見えちゃってるんですが!? ゲームだと3日スタンバってたけど、あれマジになる……?

 

「3日や!」

 

その手だと8では? じゃなくてだ。

 

え、どうしよ。…ほっといていい、よね?

 

…食料とか大丈夫なのか? あとリベラリタスの夜は寒いぞ?

 

様子見して、なんかアレだったら接触しよう。いやまぁ、未来視で3日後も生きてることはほぼ確定してるから大丈夫は大丈夫なんだろうけど。

 

モンスターとかいてもジークの実力があれば平気だろうし。…運の悪さ以外心配する要素はないな!

 

 

 

……ないな! よし、じゃあ…風呂入った後『ケータイVer.28』を完成させて寝よ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「ほら、これで完成。『古王国イーラの朝食』ー!」

「「おおー!」」

 

…うん、つくっちゃったよ三人分の朝ごはん。

 

イヤサキ村に顔出した後にイシェバ港に行ったら、いたんだよ。案の定腹を空かせてたからさ、いいかなってね。いつもつくってるし。

 

「にしても、あれだけの材料でよくこないに作れたな。」

「そりゃ、使えるものは全部使ってるからね。長年料理してればこれくらいは出来る。」

 

素材が良いってのもあるけど。

 

「もう食べてええやんな?」

「もちろん、お腹空いてるでしょ。食べよ。」

「王子、はよ食べよ!」

 

「「「いただきます!」」」

 

食べながら今後の予定について考えとくか。

 

とりあえずはリベラリタスで待ってればアヤメ達は来るから、ヒカリとは話せる…と思う。

 

来た後ヒカリとどこで話そうか…。俺の家まで行くか? イヤサキ村からはちょっと遠い気もするけど、どうしようか。

 

…………レックスの秘密基地でいいか。

 

…ああ、そうだ。全員分の食料を調達してこないと。10人分か…ちょっと多くない? いやいけるけど。

 

カスミはノータッチで。あくまで『アーケディアの女神 ファン・レ・ノルン』として対応しないと。

 

ジークとレックス達の戦闘は手を出さなくて大丈夫だし、アーケディアには行かない。絶対行かない。あんな危険なブレイドイーターがいるところに行くわけないだろ! いい加減にしろ!

 

…取り乱しました。

 

とにかく、(ストーリー)が進まないのはいただけないのでアーケディアには行ってもらう。俺・アヤメ・ウワバはリベラリタスで待機…いや、それだとカスミが…。

 

────…いやー駄目だな。シンが強すぎる。モナドニューンで抵抗はできるんだけど、多人数を護るのには向いてないんだよね。

 

結論から言うと、カスミを庇って俺が死ぬ。もしくは、俺が気絶まで追い込まれた後カスミが死ぬかのどっちかになる。

 

だけど、少なくとも誰かが死んでそれ以外が生き残るっていうのは俺の望むものではない。どうしたものか…。

 

とりあえずはカスミのバックアップをとっておく方向でいこう。これやってる事檀黎斗と同じだよね。

 

 

 

 

 

 

な〜んか、いろいろあったなぁ…。

 

スペルビアの街中でハナのお姉ちゃんと戦って、転がる大岩でジークとサイカが吹っ飛んで、廃工場に乗り込んで、でっかい人工ブレイド倒して、イーラのサタヒコ・ベンケイと戦って、今はアーケディアの巨神獣船の上と。

 

精神的に疲れたかなぁ。

 

で、この後リベラリタスのイヤサキ村までモンスターを倒しながら行かなきゃいけないわけでしょ?

 

はぁ〜……スペルビアで買った『雲海蟹クリームコロッケ』、食べずにとっておけばよかったかなぁ…?

 

「ねぇ、ウワバ。」

「…なんだァ?」

「なんか食べ物持ってない?」

「………………………持ってるわけねェだろ。」

「え、何その間は。」

「…。」

「ねぇ! おーい!! ちょっとぉ!!?」

「だァ!! うるせェ! わかったよ! これでも食ってろ!」

 

やったー♪ 何が元になってるのかわかんない菓子パンゲット♪

 

「ありがとー♪」

……寝る前に食べんのは良くねェんだが…別にブレイドだし関係ねェか。

 

うーん、何味だろこれ。不味くはないけど。

 

「…モグモグ……なんかそうやってウワバが塒を巻いてるとさ、失敗したソフトクリームみたいだね。」

「いや何でだよ!?」

「白いから…。」

「それだとお前人のこと言えないからな? 鏡見たことねェのかよ。」

「失礼な。あるよ、何回か。」

「何回だ?」

「…………いっぱい。」

「…フッ。」

 

あ、こいつ!

 

「何笑ってんの! 私は鏡くらい何回も見たことありますぅ!」

「ヘェ? 今さっき『何回か』って言ったのは嘘だったってことかァ? ン?」

「うぐぐ…!」

 

やっぱこいつキライ! ニヤケ顔ムカつく!

 

「つーかもう寝ろよ。お前疲れてんだろ?」

「え…なんでわかったの?」

 

怖…。

 

「引くなよ。あとなんでも何も、この船にいる全員が疲れてんだよ。操縦士は除くがなァ。」

「…それもそっか。」

 

ブレイドの私が精神的に疲れてるんだもんね。普通のドライバーなら疲れて当然かなぁ……って普通のドライバーはメレフしかいなくない?

 

「で、改めて言うがもう寝ろよ。」

「なんで?」

「あんま騒いでると苦情がめんどくせェからな。特にあのカグツチってやつが言ってきそうじゃねェか?」

「わかる。」

「だからオレは寝る。」

「…私も寝ようかなぁ。」

「そうしとけ。」

「うん。じゃあ、おやすみ〜…。」

 

…イーラかぁー。メツは絶対にいつか刺すとして、シンも切り刻むくらいはやっておかないとダメだよね♪ ミデンちゃんを斬った事、私はユルサナイからね。サタヒコはこっち側に引き込みたいかな。ミデンちゃんがかなり気にかけてるからね。ヨシツネとベンケイだっけ? そいつらは、皆に任せようかな。私は特に興味無いし。別に私はブレイドの方が上だとかは思ってないし、共に未来へ進む者だと考えてるんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

 

朝食を食べ終わったので、片付け中。意外とジークたちと食の好みが合ってて驚いた。

 

「で、二人はここでレックス達を待つのね?」

「おう、そのつもりや。」

 

だよなぁ。一応、アーケディアの特使…だったか? なんかそんな感じのやつだからね。

 

「ちゅーか、ミデンは亡国イーラの朝食なんてどうやって知ったんや?」

「あー、昔食べさせてもらったことがあるんだよね。生まれてから5年くらいだったかな?」

 

シン・オルネラと一緒に行動している間にね。

 

セイリュウもか。

 

てかジーク達この後どうするんだ? レックス達が来るのは明日で、イヤサキ村に寄ってからだろうから更に一日空くけど「ところで─」ん?

 

「話は変わるんやが、ミデンはレックスの姉やねんな?」

「血は繋がってないから、厳密には違うんだけどね。」

「それでもや。『天の聖杯のドライバー』の姉となると、いろんなところから狙われるかもしれへん。」

 

あぁ、そういうことね。

 

「それなら心配はいらないよ。お…私はリベラリタスの浮島に住んでるからね。ほら、遠くに見えてるあれだよ。」

「ほぉー、えらい高いところにあるんやな……って、いやいや! どうやってあそこまで行くねん?!」

「飛ぶ。」

「飛ぶぅ!?」

「じょ、冗談きついわぁーミデン。あはは…。」

「冗談じゃないんだなぁ、これが。」

 

俺には『翼』があるし、大分昔に作ったジェットパックもあるからね。

 

「ま、飛ぶ以外にも行く方法ならあるから安心して。」

「安心でけへんわぁ…。」

「ウチもやわ…。」

 

失礼な。

 

 

 

 

 

 

25:名無しの転生者

ジークって強いの?

 

26:名無しの転生者

>>25ゲームシステム的にはそこまで強いわけじゃない。

 

27:名無しの転生者

でもイベントシーンだと結構強い。

 

28:名無しの転生者

シンが『急所を外したのは初めてだ』って言うぐらいだしね。

 

29:プロトTS(天の聖杯)

実力はあると思うよ。俺よりは低いけどな。

 

30:名無しの転生者

>>29大人気ないマウントだ…。

 

31:名無しの転生者

ジーク・B・(アルティメット)・玄武ことジークはルクスリア王国の第一王子であり、『雷轟のジーク』の異名を持つドライバーでもある。

 

32:名無しの転生者

どうした急に。

 

33:名無しの転生者

本名はジーフリト・ブリューネ・ルクスリアだが、基本その名を呼ばれることはない。レックス達どころか、父親からもジークと呼ばれている。

彼の関西弁は彼自身のブレイド、サイカから影響を受けたものである。その証拠にルクスリア国民は標準語で喋る。

 

34:名無しの転生者

アルストにおける関西弁の概念って何なんだろう。

 

35:名無しの転生者

鎖国を続ける自国に嫌気が差したため、国を飛び出し諸国漫遊を繰り返していたら親に勘当される。

その後野盗の襲撃で瀕死の状態まで追い込まれるが、アーケディア法王庁に保護される。その際、治療のためにサイカのコアクリスタルがジークの左胸部へと移植され『ブレイドイーター』となる。

 

36:名無しの転生者

ジークも大変だ。

 

37:名無しの転生者

ただの厨二病だと思ってたら意外と過去あるんことに驚いたわ。

 

38:プロトTS(天の聖杯)

…あ、そういやそうだった。普通に会話してる分には全く厨二病だとは思わなかったんだよね。

 

39:名無しの転生者

>>38技名がおかしいだけだから…。

 

40:名無しの転生者

(アルティメット)雷神斬光剣(ライジングスラッシュ)・改』だからな…。

 


 

大阪弁、合ってるのかわからないです…。変なところありましたら誤字報告でお願いします。

 



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過去と現在でブレイドは変化するか

 

…あ、誤字報告ですか? ありがとうございます。…え? 違う? 偶然? …そうですか。あ、今後も透明文字はかなり使うと思いますので。何卒宜しくお願い致します。

 


 

別に、気に食わねェってわけじゃねェが。何でオレ以外には蛇型のブレイドは存在しねェんだよ。…まァ、全部が全部人型ってわけじゃねェからいいんだけどよ。ビャッコみたいなやつもいるからな。

 

きっと前のオレもこんな風に考えてたんだろうなァ。

 

前のオレ…つまり、オレとは別の蛇型ブレイドになるのか。だったら、同じ疑問を持っても答えは違うんだろうな。

 

自分(そいつ)の性格を決めるのは遺伝子と環境のどちらか、というものがある。だがオレからしたら、それはその問い自体が間違っていると言わざるを得ない。

 

どっちもなんだよ。遺伝子と環境のふたつで決まるんだ。

 

つゥかそもそも遺伝子で性格が決まるなら、一卵性双生児で性格が真反対なやつがいるのは意味わかんねェだろォが。

 

オレらでいうなら、全く同じブレイドが生まれるコアクリスタルをいくつか用意してそれぞれ別の環境で同調させる。そうすれば生まれてからの年数が増えるほどに、性格の差は広がるだろうよ。

 

 

まァなんか色々と考えたが、オレがそうあってほしいって思ってるだけかもな。

 

 

「にしても、前のオレかァ……。」

「? 急にどうしたの? もうすぐイヤサキ村着くけど。」

「もうすぐ着くのか。」

「……で?」

「…何がだ?」

「いや、だから前のオレがどうって。」

「あァ…。いや、特にどうってことはねェんだが…。ただなんていうか、今まで自分が同調したドライバーとの記憶を思い出す方法があるとして、その全部が自分と言えるのか?って考えてただけだ。」

「「「………。」」」

「…なンだよ。」

「いやー…なんていうか?」

「ウワバさんにしては…。」

「意外とそういうこと気にするんだな、って。」

 

こいつらオレをなんだと思ってんだ。だが─

 

「『気にする』ってのはちょっと違ェな。『気になる』だな。自分の過去を知ることが出来るなら、それは気になるだろ?」

「ふむ…とても興味深いですね。」

「お、やっぱビャッコはわかってくれるんだよなァ。ま、これについては正解ってのはねェからな。強いて言うなら、考える事自体が正解だな。」

 

…あァ、そうだ。結局なんでオレは蛇型ブレイドなのかの答えは出してなかったな。多分最初に同調したのがモンスターか相当頭のおかしい奴のどっちかなんだろうな。

 

「前のウワバも今とそんなに変わんないんじゃないかなぁ?」

「そう…か? 自分じゃわかんねェからなァ…。」

 

後でミデンに頼んでみるとするか。あいつなら簡単に調べられるだろうしよォ。

 

「ウワバってなんか、昔どっかの王族的な人と同調してそうだよね。」

「いやどういうことだよ…。さすがにそれはねェだろ。」

「((意外とありそう…。))」

 

 

 

 

 

 

「待ってたよ、『天の聖杯』御一行様。」

 

おうちょっと待て。村の入口で何やってんだオレのドライバーは。

 

そういうことはオレも混ぜてくれよ。楽しいことを独り占めなんてずりィじゃねェか。

 

でもってアヤメ。その表情、お前これやるって知ってやがったな? 何で教えてくれなかったんだよ。

 

「あ、アンタあの時の…!?」

「ふっ……!」

 

うわっ…。なんだその『そのセリフを待っていたんだよ!』みたいな顔は……。

 

私だ…!

 

無駄にカッコよく仮面外しながら言うことじゃねェ…。

 

………つーかもしかしなくともミデンお前、それ言いたかっただけじゃねェのか?

 

まァ、別にいいけどよ。

 

「姉さん…何してんの?」

 

気持ちは分かるが、そういうことは口に出すもんじゃねェぜレックス。

 

「えー、久しぶりに会ったのに冷たくない? まぁいいや。とにかく、おかえり。」

「! ああ、ただいま。」

「よし、じゃあ、とりあえず…皆を案内しないと。ついてきて。自己紹介は後でするよ。」

「別に歩きながらでいいんじゃねェか?」

「いや確かにそうなんだけど…ほら、その…あれだよ。」

 

どれだよ。

 

「ウワバ…?」

「おォ、怖ェなァ。そんな怒んなよ。」

「いや怒ってないけど?」

 

それ怒ってるやつが言うやつじゃねェか。

 

「ま、まあとにかく行くよ。」

 

 

 

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

よっ。

 

2:名無しの転生者

エボルトォ!

 

3:名無しの転生者

初手エボルトォ!は草

 

4:名無しの転生者

最初からクライマックスすぎないか?

 

5:プロトTS(天の聖杯)

というわけでリベラリタスです。

 

6:博識ゾロアーク

レックス達と今一緒なのか?

 

7:プロトTS(天の聖杯)

>>6そうです。で、今はみんなで夕食中。

 

【画像】

 

8:名無しの転生者

肉!

 

9:名無しの転生者

肉ゥ!!

 

10:博識ゾロアーク

>>8>>9野菜も食べなさい。

 

11:名無しの転生者

かーちゃん…!

 

12:博識ゾロアーク

>>11誰がかーちゃんだ。俺の性別は♂だぞ?

 

13:プロトTS(天の聖杯)

一応魚もあるんだけど…?

 

14:名無しの転生者

仕方ないよ、肉だもん。

 

15:名無しの転生者

誰しも肉が好きなんや。しゃーなし。

 

16:名無しの転生者

つか、普通に量多くね?

 

17:プロトTS(天の聖杯)

10人以上いると切り分けたりするのまじでめんどい。だから大皿でドーンとだすしかないんだよね。

 

18:名無しの転生者

あ、そっか。意外と大所帯なんだった。

 

19:博識ゾロアーク

そういう割には、人数分にしてあるものもかなりあるが。

 

20:プロトTS(天の聖杯)

>>19それは…料理人のこだわり的な?

 

21:名無しの転生者

イッチはいつから料理人にジョブチェンジしたんだよ。

 

22:名無しの転生者

これ全部イッチがつくったん?

 

23:プロトTS(天の聖杯)

>>22さすがにというか普通に無理。コルレルさんとホムラと協力した。

 

24:博識ゾロアーク

だろうな。

 

25:名無しの転生者

料理できるの羨ましいわ。

 

26:名無しの転生者

ワイ、カップラーメンなら完璧に作れる自信あるで。

 

27:名無しの転生者

ゆで卵なら任しとき!

 

28:名無しの転生者

>>26>>27それは料理の内に入らないんだよなぁ。

 

29:博識ゾロアーク

何? カレーの作り方を教えてほしい?

 

30:名無しの転生者

(言って)ないです。

 

31:名無しの転生者

料理ってな、200種類あんねん。

 

32:名無しの転生者

>>31もっと多いよ!

 

33:プロトTS(天の聖杯)

料理って簡単だと思うんだけどなぁ…。

 

34:名無しの転生者

自炊歴500年くらいのイッチに言われても…。

 

35:博識ゾロアーク

ただ食べられるだけのものをつくるのは簡単だぞ。美味しくないだけで。

 

36:名無しの転生者

美味しい料理が食べたいです。貝を殻ごと食うようなことはしたくないんですよ。

 

37:名無しの転生者

基本的に醤油と塩で全てなんとかなると思ってる。

 

38:プロトTS(天の聖杯)

>>37一番危ないやつだそれ。というわけで肉を食う。

 

39:名無しの転生者

食レポして?

 

40:博識ゾロアーク

というか何の肉なんだ?

 

41:プロトTS(天の聖杯)

口に入れた瞬間に肉汁がぶわーって広がってめっちゃ美味い。やわらかい。最高。下味の塩コショウが良かった感じだね。

 

>>40アルマです。

 

42:名無しの転生者

よし。ちょっと近くの店探すわ。

 

43:名無しの転生者

ワイのとこ魚ばっかで肉が……。

 

44:名無しの転生者

>>43どんまい。

 

45:博識ゾロアーク

大豆ミートで頑張れ。美味いぞ。

 

 

 

 

 

 

77:プロトTS(天の聖杯)

やばい。何か緊張してきたわ。

 

78:名無しの転生者

て、適度な緊張はパフォーマンスを高めてくれるから…。

 

79:名無しの転生者

まぁ、全く緊張しないってのもアレだし。

 

80:プロトTS(天の聖杯)

なんかリラックスする方法とかない?

 

81:名無しの転生者

風呂。

 

82:名無しの転生者

ヨガ…とか?

 

83:名無しの転生者

読書とか音楽もあり。

 

84:プロトTS(天の聖杯)

音楽……しばらく前に作ったやつでいいか。

 

85:名無しの転生者

作ったのか…。

 

86:博識ゾロアーク

ちなみにどんな曲なんだ?

 

87:プロトTS(天の聖杯)

【動画 5:23】

 

88:名無しの転生者

……なんだこれ。

 

89:名無しの転生者

こういうのって変拍子でいいの?

 

90:博識ゾロアーク

>>89恐らく。ただ…なんだこれは。

 

91:名無しの転生者

リズム取らせる気ないだろこれ。

 

92:名無しの転生者

メトロノームが意味をなさないじゃないか。

 

93:名無しの転生者

意☆味☆不☆明なテンポ。

 

94:名無しの転生者

>>93これをどう歌えばいいんだ。

 

95:プロトTS(天の聖杯)

じゃあ。ヒカリと話してくるね。

 

96:名無しの転生者

いってら。

 

97:名無しの転生者

がんばえー

 

98:博識ゾロアーク

ちゃんと目を見て話すんだぞ。

 

99:名無しの転生者

>>98んな面接じゃないんだから…。

 

100:名無しの転生者

>>99面接じゃなくても大切やろがい!

 

101:名無しの転生者

おっしゃる通りで。

 

 

 

 

 

 

よし…かーなーり落ち着いた。やはり音楽の力は偉大なんだねぇ。

 

妹とはいえ緊張しないわけじゃないからね。

 

まぁ、どちらかと言うと二人きり…ホムラとヒカリと俺だから3人……なのか? と、とにかく今この状況のホムラの方が緊張してるだろう。

 

「さて改めて……久しぶり、ヒカリ。そしてはじめましてホムラ、これからよろしく。」

「はい。はじめまして、お姉様。」

 

…お姉様か………。むず痒いような、なんというか。

 

「うん、早速なんだけど…レックスのことどう思ってる?」

「え?」

「いやだから、好きとか嫌いとか色々あるじゃん。そういうの。」

「えぇーっとー…。」

「やっぱ、姉としては気になるんだよねぇ。」

 

まぁ、その反応で大体わかるけどね。絶対レックスのこと好きだねこれ。Loveのほうで。

 

「ま、それは置いとくとしようか。…で、ヒカリ? 俺は君と話すためにこの場をセッティングしたんだが?」

 

シュイン…!

 

「えっと…その…ひ、久しぶり…。」

 

やけに元気がないな。

 

「ちょっとー。感動の再会なんだから、もうちょっと元気出してもらいたいんだけど。」

「でも…!」

「へぇー…。あ、そうそう。これアヤメに言ったことあるんだけど…『過去に囚われるな!』…ってね。俺はあの事については恨んだり怒ったりはしてないから。」

「…それでも私はあなたを─」

 

「俺は今生きている。許す理由なんてそれで充分、だろ?」

 

「!」

「でもって、反省してるならそれでいいんじゃない? もしあの力を使わないで負けてたら、今頃アルストは存在してないだろうし。」

 

機械だった頃のアヤメがこの世界が消滅する未来を視たっていうのは、多分そういうことだ。

 

「まぁ、今すぐ割り切れなんて言わないよ。ただ、自分で自分を否定するのは今すぐやめてもらいたいね。」

「わかった…。努力は、してみるから。」

 

いくら『天の聖杯』でも、確実に俺達(ミデン・アヤメ)の妹なんだなぁ。

 

「あんまり気の利いた事言えなくて悪いな。本当はもっとこう、感動して泣いちゃうくらいのことを言ってあげたかったんだけどね。」

「ううん。嬉しかった。その、ありがとう。」

 

ツンデレ……ツンデレ? 

 

………まぁいいか。

 

「どういたしまして。…それでさ、レックスのこと好きなの?」

「はぁ?! きゅ、急に何言い出すのよ! わ、私とレックスはそういうのじゃないし…! 別に…嫌いじゃないけど…。

「はははっ! 分かりやすすぎるだろっ! これは将来良い夫婦になりそうだなぁ。」

「なっ!/////」

 

こういうの憧れてたんだよなぁ。夢が一つ叶った気がする。

 


 

ウワバは扱いやすい。

 

 

おまけ

 

ヒカリ「私が目醒めた事どうやって知ったの?」

ミデン「アヤメから聞いた。」

 



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誰もオリジナルを知らなければ、そのコピーはオリジナルと言えるのか

 

そろそろ世の中の小学生達がカブトムシとお別れをする頃でしょうか?

 


 

じゃ、今日はもう寝ようか。おやすみ

 

一通り話したいことを言ってヒカリ・ホムラとの対談…対談(?)は終わった。

 

これでヒカリが昔の事で悩むことが減ってくれたら嬉しく思う。もちろんそれは姉としてだ。

 

ホムラとは上手くやれる…と思う。というのも、ホムラと俺は初めて会話したわけだしね。まぁこれからゆっくり…という訳にもいかないけど、焦らずにやろう。

 

で、二人には俺のことをマルベーニには話さないようにお願いしておいた。何があっても、だ。

 

あ、そうそう。トラから人工ブレイドの設計図とか色々聞いてみたんだけど、つまるところエーテル炉がないとどうにも出来ないことが判明したから無駄だった。

 

アヤメ曰く、一応コアクリスタルで代用可能らしい。じゃあ作るか?と聞かれたら作らないんだけど。いやだってコアクリスタル使ってまで作る理由ないし。

 

さて、この後俺はアーケディアへは行かずに……あー、どうしよっかなぁ〜…。

 

行くだけなら大丈夫なんだよね。マルベーニに会わなければいいだけだし。

 

そうなんだよね。行っても大丈夫ってだけで行く必要はないんだよね。

 

でも、バタフライエフェクトやそれに準ずる何かが起こった場合を考えると付いてったほうがいいんだよねぇ。

 

今のところ未来視は原作通りの流れを映してるけど、急に変わる可能性はある。

 

「どうしたもんかねぇ…。」

「……おいミデン。」

「あ、ごめん起こしちゃった?」

「いやそれは別にいい。それよりもう寝ろよ。」

「うーん…。まだちょっと考えなきゃいけない事が…。」

「………麻酔でも打ち込んでやったほうがいいか?」

「急にガチすぎない??」

 

目が怖い。

 

「てか俺って麻酔効くのかな…?」

「…はァ。とにかく、考え込みすぎねェようにしろよ? 明日なんかあんだろ?」

「そうだった。ジーク・サイカのコンビとレックス達が戦うんだった。」

「オレ達3人は? いや2人と1体か…。

「特に何もしないよ。だって『天の聖杯のドライバー(レックス)』の実力を測りにきてるわけだからね。」

 

そこで手を貸すのは違うでしょ?

 

「なら別にミデンとアヤメだってお互いに『天の聖杯のドライバー』なんだから、ジークと戦ってもいいんじゃねェのか?」

「いやいや、なんで自分から戦わなきゃいけないのさ。」

「ん? 戦うのは嫌いか?」

「嫌いだよ。必要があるからそうしてきたってだけ。戦わずに済むならそれが一番いいでしょ?」

「…そうだな。態々戦う必要ねェか。」

う〜…私のメロンパフェぇぇ〜…Zzz…

「「……。」」

 

……寝るか。

 

 

 

 

「いやなんだその寝言。どんな夢見てんだァ?」

 

 

 

 

 

 

バキッ!!

 

 

 

ヒューーー…

 

 

 

なんでやねん!

 

 

「「「あ、落ちた。」」」

 

本当に運がないんだなぁ。俺の予測を軽々と超えてくる。

 

 

 

 

 

 

325:プロトTS(天の聖杯)

やってきましたー! アーケディアー!

 

326:名無しの転生者

わっしょーい!

 

327:名無しの転生者

おいイッチ! あれを見てみろ!

 

328:名無しの転生者

ええぇぇーー!!

 

329:名無しの転生者

>>328そこでイッチが目にしたものとは!?

 

330:プロトTS(天の聖杯)

ちょ、ストーップ! なんでお祭り男になってるのさ。

 

331:名無しの転生者

そこは乗ってよ〜。

 

332:名無しの転生者

てかアーケディア来て大丈夫なん?

 

333:プロトTS(天の聖杯)

>>332いまのところ船から出る気はないから大丈夫。

 

334:名無しの転生者

『この船は決して出ないぞッ!』ということですね?

 

335:名無しの転生者

どこぞの殺人鬼みたいなことを…。

 

336:名無しの転生者

いや範囲せま。

 

337:博識ゾロアーク

アーケディアで何をするんだ?

 

338:名無しの転生者

私、気になります!

 

339:プロトTS(天の聖杯)

原作との乖離があるかを未来視で確認してますね。アヤメとウワバはリベラリタスで留守番です。

 

340:名無しの転生者

連れてかなかったのか。

 

341:名無しの転生者

てかそもそもアーケディアってなんぞや。

 

342:名無しの転生者

む、ゼノブレ知らない人か。

 

343:名無しの転生者

>>341説明しよう! アーケディア法王庁(通称アーケディア)とは、一言で言えば宗教国家だ!

 

344:名無しの転生者

もっと説明しなさいよ。

 

345:博識ゾロアーク

アーケディア法王庁は巨神獣を信仰し、魂の救済を目指している宗教国家だ。ま、主にやっていることはコアクリスタルの管理だがな。

 

マルベーニは第108代目の法王でアーケディア人だ。アーケディア人の寿命が500年あるとかないとか。まぁ、エルフみたいなもんだ。

 

346:プロトTS(天の聖杯)

ちなみに、アーケディアの巨神獣は飛行してるよ。疑似だけど生物だからね。

 

347:名無しの転生者

ラテン語でAcedia(怠惰)らしい。

 

348:名無しの転生者

へぇー。

 

349:名無しの転生者

アーケディアってゲームだと最後の方で無くなるんじゃなかったっけ?

 

350:博識ゾロアーク

>>349そうだ。それでもサブクエストなどで詰むことはないようにできている。

 

351:名無しの転生者

ほへー。

 

352:プロトTS(天の聖杯)

さて、将来アーケディア自体がなくなることがわかってるからにはできるだけ多くの人を救いたいところ。

 

353:名無しの転生者

なんか難民キャンプとかあって結構人多くなかった?

 

354:名無しの転生者

全員はきつい。

 

355:プロトTS(天の聖杯)

はっきり言って、全員どころか誰一人として無理な可能性は高い。

 

356:名無しの転生者

そりゃあそうよ。

 

357:博識ゾロアーク

マルベーニが動き出してからでは船は出せず、動き出す前では誰もアーケディアから離れようとしないだろう。自分の生活圏から離れたくないだろうし、なんだかんだで衣食住はそれなりに揃っているからな。

 

358:名無しの転生者

確かに『ここ無くなるから別の巨神獣に移動しよう』なんて言っても信じないだろうし…。

 

359:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、今はそれよりもカスミだね。

 

360:名無しの転生者

誰だ?

 

361:博識ゾロアーク

アーケディアの女神ファン・レ・ノルンことカスミのことだな。

 

362:名無しの転生者

そうだ、シンに刺されて死ぬ人じゃん。

 

363:名無しの転生者

人じゃなくてブレイドな。

 

364:プロトTS(天の聖杯)

面倒なことに普通のブレイドと違って、コアクリスタルを半分失っている状態で存在してるから既存の法則が通用しないかもしれない。

 

365:名無しの転生者

既存の法則とは?

 

366:プロトTS(天の聖杯)

>>365ブレイドは死亡するとコアクリスタルの状態に戻るんだけど、カスミにはそれがないんだよね。

 

367:名無しの転生者

…つまり……

 

368:名無しの転生者

どういうことだってばよ・・・

 

369:博識ゾロアーク

普通のブレイドなら時間が経てばまた新たなドライバーの下で再スタートできるが、カスミの場合それができないということだ。

 

370:名無しの転生者

そしてそれはやっぱりマルベーニのせいというね。

 

371:プロトTS(天の聖杯)

もうちょっと詳しく言うなら、カスミのコアクリスタルの半分はマルベーニがブレイドイーターとして取り込んでるんだよね。だからカスミが死んでも、生きているマルベーニが持ってるコアクリスタルが残っている判定になってカスミはコアクリスタルの状態に戻れなくなる。

 

372:名無しの転生者

うーん、ややこしい。

 

373:博識ゾロアーク

本来意図してないんだろうな。コアクリスタルその物を移植することは考えられていても、ブレイドから半分というのは。

 

374:プロトTS(天の聖杯)

多分、サタヒコが一番本来の想定に近いのかもしれない。脳細胞の代わりとまではいかないけど。

 

375:名無しの転生者

やっぱマルベーニってろくな事してないな。

 

376:名無しの転生者

表裏が激しいってのは人間らしい人間だけども。

 

377:名無しの転生者

裏が酷すぎるんだよなぁ。

 

378:プロトTS(天の聖杯)

ま、とりあえずマルベーニは置いとこう。それよりも、カスミをどうやって救うか考えることにしよう。あと、それが救いになるかも考える。

 

379:名無しの転生者

…んー…どういうこと?

 

380:名無しの転生者

方法はヘビニキを別のコアクリスタルに移したみたいにやればいいんじゃない?

 

381:名無しの転生者

>>380それだとカスミが一度死ぬこと前提なんですがそれは。

 

382:プロトTS(天の聖杯)

尚この時、シンと会ったら俺は確実に殺されるものとする。

 

383:名無しの転生者

はい無理ゲー。

 

384:博識ゾロアーク

別のコアにカスミという情報を移すにしても、本人が望むかは別問題だよな…。

 

385:名無しの転生者

…ヘビニキはいいのか。

 

386:プロトTS(天の聖杯)

>>385しょうがないじゃん。本来のウワバのコアクリスタルがモルスの地にあるんだもん。

 

387:名無しの転生者

そんなことまでわかるの?

 

388:名無しの転生者

情報チートだったのか。

 

389:プロトTS(天の聖杯)

で、結局どうしよう。

 

390:博識ゾロアーク

本人にそれとなく聞いてみるのが一番いいんじゃないか?

 

391:名無しの転生者

直接!

 

 

 

 

 

 

なんだったか。有名な思想実験の『テセウスの船』…だったような。

 

確か─テセウスという人が乗っていた船が老朽化し、その部位の交換を続けていた。だが、そのうち元の船は全て新しい部品に入れ替わった。この船はテセウスの船と言えるだろうか?─というものだ。

 

今回はブレイドだからかなり違うが、似た部分はあるだろう。

 

見た目や能力など、記憶以外が同じでも記憶が違えば別人なのかもしれないしそうじゃないのかもしれない。

 

ユーゴと同調していたカグツチと、メレフと同調しているカグツチは別人かどうか。俺は別人ではなく同じカグツチだと思っている。

 

人間に例えるなら、記憶喪失になる前と後で別人とは言わないだろう。まるで別人のように振る舞っていても、決して別人ではない…。つまりそういうことだ。

 

まぁ、なんだか色々考えたが…結局は受け取り方次第だ。誰かが決めることじゃない。

 

 

そういえば、俺はカスミとは逆のパターンだな。

 

アルストで『天の聖杯 ミデン』として転生する前の記憶を俺は持っている。だが、記憶と性格以外は全て違う。性別も、容姿も、声も。

 

ミデンという存在は俺であると言えるのだろうか…なんて、考えるだけ意味はないか。

 

今の俺はミデンだ。■■■ ■■ではなくミデンなんだ。それ以上の事はない。

 

ついでに言えば、元々のこの体の持ち主であるアヤメが独立できていることを含めると、最初からテセウスの船は俺に当てはまらないな。

 


 

()はきっと何か大事なことを忘れている。

 



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ブレイドにとって人間は枷となるか

 

/ ̄ ̄\_ ˙꒳˙)_<特殊召喚!

 


 

さすがに一日中アーケディアの巨神獣船にいる訳にはいかないので、近くにあった宿に泊まることにした。レックス達とは違うところだ。

 

あんまり目立ちたくないので服装は変えた。グレーのパーカーにジーンズの組み合わせである。スカーフは外さない。

 

「さて……と。」

 

カスミが正常にコアクリスタルの状態に戻り、円環に組み込まれるようにすること。

 

これが俺の考えた答え、なんて言うつもりはない。

 

最初はそのつもりだったが、少し…いや、かなり考えが変わった。

 

そもそも人間とブレイドでは死の概念が違うのだから、俺の考えを押し付けるのではなくカスミにとっての救済でなくてはならない。

 

ラウラのブレイドとしてのカスミは、マルベーニのブレイドでなくて良かったと言っていた。

 

俺もシンもあの場にいたからよく覚えている。シンはカスミをマルベーニという軛から解き放つことを救いと考えている…のかもしれない。殺して解放という方法はシンにしかできないが。

 

彼なりの優しさ、もしくは過去との決別なのだろう。

 

だからこそ、俺がやるべきはただコアクリスタルに戻すことではない。

 

シンが殺すのは『ファン・レ・ノルン』で、俺が救うのは『カスミ』だ。

 

つまり、やることはウワバの時とほとんど変わらない。

 

死んだ後、コアクリスタルが全部ある状態の情報で別のコアクリスタルに移す。その上で同調はせずに保管する。

 

これが俺達が出した答えだ。

 

ラウラと同調していた頃のカスミの情報があるのは確認済み。ついでに…というと失礼だが、昔のシンの情報も確認した。今のところ特に何もしないが。

 

……だけどやっぱり、誰かが死ぬってわかってるのに何もできないのは辛いなぁ。

 

「っと、もうこんな時間。……明日か。」

 

巨神獣兵器をシンが乗っ取って、スペルビアとインヴィディア間で戦争を起こそうとするだったね。

 

よし、寝るか。早く寝ないとウワバがアヤメのケータイで俺に嫌がらせレベルのメール連投しそうだし。

 

「………ここからテンペランティアって見えたっけ?」

 

アーケディアが両軍の間に入って止められるくらいだから、そこまで遠くではないと思うんだけど。

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、みんな気をつけてね。」

「ミデンは来ぃひんのか?」

「ほら、あれだよ。おr…私がついて行っても邪魔になるだけだろうし。」

「…あなたがいた方が─」

「いや、駄目なんだよヒカリ。」

「駄目って……。」

 

シンの過去をほぼ全て知っている俺が行ってしまえば、きっと剣が鈍る。というかシンに会うこと自体が危険だ。

 

それに……いや。とにかく、気をつけてね。」

「ああ、行ってくるよ。」

 

怪我だけはしないでほしいんだけど、シン相手じゃそうもいかないよねぇ。

 

…ウワバ呼ぼうかな?

 

 

 

◇◆

 

 

 

647:名無しの転生者

なるほどなぁ。

 

648:名無しの転生者

でも分からなくは無い。

 

649:プロトTS(天の聖杯)

……いやマジでねぇ、悩みに悩んで出した答えだからさ。

 

650:名無しの転生者

まぁでもシンからしたらカスミのドライバーがマルベーニなのは許せないよなぁ…。

 

651:博識ゾロアーク

それが一番いいと思ったのならそれでいいんじゃないか?

 

652:名無しの転生者

そうそう。

 

653:名無しの転生者

コアクリスタルさえ残るなら問題なーし!

 

654:名無しの転生者

誰もが幸せになるのは難しいから。

 

655:プロトTS(天の聖杯)

大勢の他人より、同じドライバーを持ったブレイドの気持ち…優先してもいいよね!

 

656:名無しの転生者

せやで。

 

657:名無しの転生者

優先しちゃおう!

 

658:名無しの転生者

覚悟決めたか。

 

659:名無しの転生者

悪くない。上出来だ。

 

660:名無しの転生者

>>659めっちゃ上から目線やんけ。

 

661:博識ゾロアーク

決めたなら最後まで突っ走るしかないな。

 

662:名無しの転生者

いけるか?

 

663:プロトTS(天の聖杯)

>>662誰にものを言っている。俺は『天の聖杯』だからな! 最後までやってやるよ!

 

664:名無しの転生者

覚悟と同時にテンションもキマっちゃってる…。

 

665:名無しの転生者

ま、何にせようまくいきそうでよかったよかった。

 

666:名無しの転生者

で、結局今から何すんの?

 

667:プロトTS(天の聖杯)

>>666カスミの死亡・シンの撤退を確認しにテンペランティアへ行く。その後はアーケディアに戻る。

 

668:博識ゾロアーク

…そういえば、アーケディアでインヴィディア・スペルビアで首脳会議をするんだったな。

 

669:名無しの転生者

あれ?

 

670:名無しの転生者

>>669どした。

 

671:名無しの転生者

首脳会議でバーンがなんか仕掛けてくるんじゃなかったっけ?

 

672:プロトTS(天の聖杯)

>>671そう。それなんだけど、何か原作より被害がやばい事になりそうなんだよね。

 

673:名無しの転生者

マジで?

 

674:博識ゾロアーク

未来視か。具体的にはどんな感じなんだ?

 

675:名無しの転生者

視たいときに視られるっていいな。

 

676:プロトTS(天の聖杯)

なんかめっちゃ燃えてるんですよね。多分、スペルビアの巨神獣船の燃料に引火してるんだと思います。

 

677:名無しの転生者

引火?

 

678:博識ゾロアーク

アヴァリティア商会の前会長『バーン』が巨大人工ブレイドに搭乗して襲撃するんだが、レックス達に負けた後自爆する。

 

679:名無しの転生者

なるほど、自爆で燃えるのか。

 

680:名無しの転生者

その爆発ってスペルビアのショタ皇帝巻き込むやつじゃなかったっけ?

 

681:プロトTS(天の聖杯)

>>680それは防がせてもらう。というか自爆とかさせないから。あとショタ皇帝言うな。

 

682:名無しの転生者

自爆してもバーン死んでなかったけど。

 

683:名無しの転生者

燃えてるのは?

 

684:プロトTS(天の聖杯)

>>683分からん。だけど、自爆させなければ大丈夫…な気がする。

 

685:名無しの転生者

おっと…?

 

686:名無しの転生者

心配すぎる…。

 

687:名無しの転生者

レックス達って水属性のブレイドと同調してんのかな。

 

688:博識ゾロアーク

いていなくてもワダツミがいるから大丈夫だとは思うが。

 

689:プロトTS(天の聖杯)

万が一燃え始めた場合に消火できるブレイドがいた方がいいか。レックス達に言って集めてもらおうかな。

 

 

 

◆◆

 

 

 

……。

 

「死亡…確認…。」

「…よかったのかァ? 止めなくて。」

「…ああ。これがカスミにとっての救いなんだよ。」

「なァ…。」

「なんだ?」

「あいつが言ってた(くびき)ってやつ…あんたはどう思う?」

「………軛…か。」

 

マルベーニによるブレイドを管理するという行為は間違っている。それは覆ることのない事実で、許すつもりは無い。

 

「…俺は人間そのものが軛や枷だとは思ってない。だけど、シンが言った『ブレイドが世界そのもの』っていうのは理解出来る。出来てしまう。」

「…どういうことだ?」

「案外簡単な事だ。」

 

この先、それこそ死んでもマルベーニが考えを変えることはないだろう。それほどに根が深く、人間らしい人間ほど面倒臭いものはない。マルベーニがそれを自覚しているかはともかく、あんな人が神に会った日には…ね。

 

既にマルベーニの拡大解釈でアルストが死にかけているのだから勘弁してもらいたい。

 

「全ての生命はコアクリスタルから始まっている。それだけの事なんだよ。」

「………つまりなんだ? あれか? 人間もモンスターもフォネクスとかも、全てブレイドもしくは巨神獣が先祖っていうことか?」

「今のでわかるのか…。ウワバお前…頭良いんだな…。」

「オレのことなんだと思ってんだよ。にしても…それで世界そのもの、かァ。オレにはよく理解(わか)らねェな。」

「解らなくたっていいさ。」

「(……なんつゥか、ミデンの口調おかしくねェか?)」

「……どうした? 俺の顔になんか付いてるか?」

「…いや、いつもと違って口調がなんか真面目っぽいって思っただけだ。」

「あー…気分的になんかそうなった。」

「気分で変わるか?普通。」

 

難しい事を考えると結構こうなってる気がする。肩の力が入るのとはまた違うが、真剣に思考しているわけだからな。

 

「…此処は妙に懐かしく感じるなァ。」

 

 

 

 

 

 

さて…カスミのデータ移行は問題なく終わった。

 

「本当はイーラで採れたコアクリスタルがあれば良かったんだけど…。エルピス霊洞のコアを使わせてもらうね。」

「だからわざわざあそこでコア探しさせられたのかよ…。」

 

もちろん返事はない。だけど伝わりは…しないか。コアの状態で意識があるのは俺とアヤメだけだろうし。

 

ていうか…巨神獣が死ぬ時にコアクリスタルを生むはずなんだけど、イーラの巨神獣のそれはどこにあるんだろう。本来の姿で暴れた時にエーテルエネルギー使いすぎて残らなかったのかな。

 

まぁ、色々な理由はあるだろうけど無いものを作ることはできないからしょうがない。

 

「よし、特に大怪我はしてないみたいだし戻ろっか。」

「リベラリタスか?」

「そう…いや、先にアーケディアだね。」

「…なんかあるみてェな言い方だなァ? ホウレンソウ、だったか? オレにも知る権利はあるはずだが?」

「それもそうだね。ウワバにはこれから何が起こるか伝えておくかな。まず──」

 

 

 

◆◇

 

 

 

「そういう事かァ。でもビャッコがいるなら回復は足りるんじゃねェか?」

「そのビャッコに対する厚い信頼は何?」

「仲間意識みてェなやつだな。」

「ええ……。」

「で、その後行くルクスリアってのはどんな場所なんだ?」

「一言で言うなら雪国…かな。」

「なるほど、じゃあオレはリベラリタスで待ってた方がいいな。」

「いやお前もルクスリアに行くんだよ!」

「ぜってェに嫌だ!」

「でも行くんだよ!」

「行かねェ!」

「逆に聞くけどなんで行きたくないのさ。」

「雪が冷たいからだ。」

「雪が冷たいって……あ。蛇って変温動物…。」

「そうなんだよ。オレはお前らと違って、地面を這う移動しかできねェんだよなァ。だから体温が低くなってまともに動けるかわかんねェ。」

「そっかー。それでもルクスリアに行くよ?」

「救いは! 救いはねェのかァ!」

「そこになければ無いですね。」

「ふざけやがって。」

 

「…………話変わるんだけど、ウワバってスペルビアとインヴィディアどっちが好き?」

「急だなおい。なんでそんなこと聞くんだ?」

「いい機会だからね。」

「いい機会って…。つゥか、そもそも二国間で戦争が始まった理由をオレは知りてェな。」

「人種とか思想とかそういう些細な事から始まったんじゃない? いつから始まったかはしらないけど。…で、インヴィディアとスペルビアどっちが好き?」

「この流れで聞くか? てかグーラも含めて考えた方がいいか?」

「グーラはなしで。」

「そうかい。なら─」

 

 

 

ウワバ

 

どっちかっつゥと…

 

スペルビアだな

 

インヴィディアだな

 

 

 

 

「スペルビアだな。」

「そうなの? てっきり植物が多いインヴィディアかと思ったんだけど。」

「それはそうなんだが、インヴィディアじゃものすごく目立つんだよなァオレ。」

「ふふ、たしかに。」

「スペルビアの方がまだそこまで目立たなくて済むからな。目立つのはもう懲り懲りだ。」

「目立ちたがりじゃないもんねぇ。」

「それに奇襲も難しいからな。」

「結局そういうのなのね。」

 

 

 

 

 

 

「インヴィディアだな。」

「あ、やっぱり気候的に?」

「そうだな。暑すぎず寒くもない気温は快適なんだよなァ。しかも飲水がちゃんとあるし、食料だって取り放題だからな。」

「スペルビアじゃほとんど水ないもんね。」

「水がある国は好きだな。オレは。」

「へぇー。」

「…あと魚が美味い。」

「それが一番の理由なのね。」

 


 

特殊タグ難しいですね…。

 



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最善に自分の無事は含めるべきだと、オレは思った

 

 

 

例のお嬢様なcmに腹筋崩壊太郎されました。


 

アーケディアの女神『ファン・レ・ノルン』の国葬、三国での首脳会談は何事もなく終わったが、依然としてスペルビアとインヴィディアの二国間は緊張状態だ。

 

その理由は、これから二国間だけでする対談があるからだ。

 

インヴィディアはアーケディアとは少し距離を置いているため、あまり聞かれたくない話もあるのだろう。スペルビアも、今回の件の対応を改めて決めるらしい。

 

だがどうやらアヴァリティア商会前会長『バーン』がこの対談を狙っているらしく、それを知ったスペルビア側は天の聖杯とそのドライバー達に協力を持ちかけた。

 

バーンが狙う理由は二国間で戦争を起こすため。戦争が起きれば金になる。その金で会長の座に返り咲こうという魂胆だ。

 

『何かきな臭い話とか知らないか?』とレックス達は手当り次第に声を掛け、かなり情報が集めた。

 

「やっぱり毒殺なのかな?」

「可能性は高いかと。」

「物騒だなー…。」

「ミデンは毒殺やと思うか?」

 

一行はバーンが料理に毒を入れる可能性が高いという結論を出そうとしたが、それに待ったをかける人物がいた。

 

「違うんじゃない? 毒殺で確実に殺せるかっていうと微妙だし。スペルビアの廃工場で造られてた巨大兵器とか、()()()()()()()()とか気になることは他にもあるしね。」

「もしかしたら、毒殺も巨大兵器での襲撃も全部仕掛けてくるかもしれねェな。」

「確かに…。」

「これ以上時間を掛けられねェんだよな? とりあえず、毒殺の可能性があるなら急いで止めないとじゃねェか? 種類が分かれば解毒薬なんていくらでも作れる。」

 

毒のプロフェッショナルからそう言われた一行は、会談が行われるスペルビアの巨神獣戦艦に入っていく。

 

普通なら一般人は入れないが、今回はスペルビアの特別執権官メレフがいるため問題ない。

 

艦内を大勢で走り、大きな音を立てながらも調理場へとたどり着いた。

 

中ではほぼ完成している料理を前に、コックの格好をしたターキン族が難しい顔をしながら話し合っていた。と言っても、ターキン族は鳥類の見た目をしているため表情はほとんどないようなものだが。

 

「その料理、ちょっと待った!」

「ナ、ナンダ?」

「その料理、毒が盛られてるんとちゃうか?」

「ド、ドドドド毒? オ、オマエ達、何ヲ言ッテ─」

「みんな! いくよ!」

「え、あちょっと待っ─」

 

ミデンが制止しようとしたが、それを聞く前にそれぞれが抜刀してターキン達に攻撃を始めてしまった。普段なら敵に突っ込んで行く前にメレフが冷静に判断するのだが、残念なことに今はスペルビア皇帝と共にいる。

 

「…ウワバ。」

「回復アーツを用意しとけってんだろォ?」

「察しがよくて助かるよ。ほんとに。」

 

目の前で一方的にターキン達が蹂躙されている光景から、やらかしたと判断した一人と一体は既に次の事を考えていた。決して現実逃避ではない。

 

─そういえばこうなることを完全に忘れてたわ。反省だね…─

 

「ヤ、ヤラレタ…。」

 

そうこうしているうちにターキン達は全員倒れた。

 

「ってちょっと待つもー!」

「プニンさん!? 何でここに?」

「何で、って…世界に名だたる料理集団『火龍団』を手配したのはこの私も!」

 

そう、ここにいるターキン達は列記とした料理人もとい料理ターキンなのである。ちなみに、その火龍団のメンバーはウワバが回復アーツで傷を治している。

 

「つまり…俺達の勘違い?」

「そうみたいだね。ウワバ、一応毒とか入ってないかも確認してもらっていい?」

「あァいいぜ。……毒特有の臭いはねェし、変な味もしねェな。すげェ美味いぞ。」

「何勝手に食べてるも! ていうか、お前達のせいで料理が台無しも!」

「ご、ごめん。てっきり暗殺者かと…。」

 

盛大な勘違いのせいで料理は台無しになったが、毒殺の可能性をなくせたのだ。良しとしよう。

 

ドォォン!!

 

どうやら良くないことが起こったらしい。

 

「…格納庫で爆発だね。行くよ!」

「ああ、わかった!」

「急ぐで!」

 

格納庫で爆発が起き艦内が騒がしくなっていることから、何かトラブルがあったと判断した一行はまた走り出した。

 

「あっ! こら、待つも! 踏み倒して逃げるつもりかもー! フンゴフンゴもー!!」

 

格納庫が近くだったためすぐに着くことができた一行は、巨大兵器を目にした。

 

その巨大兵器はかつてスペルビアの廃工場で戦った、『サクラ』という巨大ロボと酷似していた。唯一違うのは、額の少し上に大きく『G』の文字がくっ付いている点だ。

 

さらに運が悪いことに、インヴィディア烈王国女王『ラゲルト』が護衛二人を引き連れ格納庫に来てしまっていた。

 

「何者です! まさか、スペルビアの謀略…!」

『ブブ〜! そしてピンポーン! ハズレだけど当たりも。女王にはここで死んでもらうも。スペルビアに謀殺されたことにすればまた大儲けだも。』

「その声…アヴァリティア商会のバーン?」

『ピンポーン! 大当たりも。』

 

バーンは巨大兵器と共に、積荷に紛れることでこの巨神獣戦艦に潜入していた。会長の座を追われたくらいで諦めることなんてなく、どこまでいっても強欲(アヴァリティア)な男の執念だ。

 

「待てっ! バーン!」

『お前は、レックス…!? くぅー!! また俺の邪魔をする気かも!!? いちいちムカつく奴だも!!』

「ご主人!」

「さ、サクラ!? それにしては、すごい力を感じるも…。特にあの額のマークにっ!」

 

ミデンの瞳はそのマークを見た後、三秒ほど青く光った。

 

「ウワバ、あの反対側の出口あるだろ? あそこにバーンが逃げる。」

「その表情(カオ)…なるほどなァ。死ぬなよ。」

「俺にはモナドがあるし、ちょっとやそっとじゃ死なないさ。」

「……アヤメを泣かせるようなことにはなるなよ?」

 

ミデンが頷いたことを確認したウワバは、誰にも気付かれずにバーンから見えない位置へ移動した。その際に物音一つ立たなかったのは流石としか言いようがない。

 

「何事です! こ、これは…!?」

『何と何と…皇帝陛下までお目見えとは、飛んで火に入るなんちゃらも。』

 

これだけ目撃者がいれば逃げ切ることはもはや不可能に近い。だが、バーンは全員殺して逃げるつもりのようだ。

 

『サクラをパワーアップさせたこのグレートサクラ…。この前のようにはいかないも!』

 

その言葉を皮切りにそれぞれが武器を構え、戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

「とりあえず、皆さんは俺ん"ん"ッッ私の後ろに下がっていてください!」

「わ、分かりました。」

 

流れ弾に気を使わないといけないけど、今の俺にはガンブレードしかないからなぁ。ここでモナドをブンブンしたら、後々面倒な事になるのは目に見えてる。視なくてもわかる。…ややこしいな。

 

「ワダツミ、彼女の援護を!」

「承知!」

 

お、助かるねぇ。

 

「おー。前から思ってたけど、やっぱりワダツミさんの防御は頼りになるねぇ。」

「前から? 私と君は初対面だと思うのだが。」

「ああ、そうだったね。じゃあ改めてよろしく。ミデンだ。」

「こちらこそよろしく。」

 

相変わらずワダツミさんはすごいなぁ。広範囲のシールドを持続できるのがずるいと思うほどにね。俺もやろうと思えばできるけど、持続するのは『ゲート』の力がないとキツイかも。

 

「…そういえばスペルビアの陛下、もしかしてあそこの木箱って中身燃料だったりします?」

「え? そうだと記憶していますが……はっ!」

 

あ、うん。絶対燃えるやつじゃん。

 

「陛下、急ぎ艦内から避難の準備を。」

 

これ結構しんどくない? だって、Gサクラのミサイルが一発でも当たったら引火するよね?

 

さて、どうすっかな。

 

『だからあれほどプランは建てておけと…。』

 

しょうがないでしょ。計画なんて今まで結構狂った中でやってきたんだぞ?

 

その割にはアドリブの対応力がない? …知るか!

 

「ていうかこれだとレックス達も危ないじゃねーか…!」

 

ウワバを呼び戻す…には時間的に厳しいような気がするし、未来視で自爆のタイミングがよく分からない以上巻き込むかもだし。

 

いつでもモナドは使えるようにしておくか。

 

『斬』でぶった斬って変に爆発されても困るから『銃』で援護射撃がメインだろうけど。

 

『ももー!? なんで動かないも!? 動けも! このポンコツ!』

「皆! 今だッ!」

 

戦闘自体は勝利で終わりそうなんだけど、自爆阻止が出来ないと俺達は負ける…いや、避難してるみたいだし大丈夫か。防ぐに越したことはないんだけど。

 

バチバチッ!!

 

「バーン! お前の負けだ!」

「観念するんだな。国家元首の暗殺未遂、罪は重いぞ。」

 

…バーンが降りてこない? てかGサクラから火花が散って電気系統もちょっと見えてる。…なんか今にも爆発しそうで怖いんですけど。

 

『ぐもも…!! こうなったら死なばもろともだも!!』

 

降りずに自爆する気か!?

 

「今すぐ距離をとれ!! そいつ自爆するつもりだ!!」

「「なっ!!」」

『距離をとったところで無駄も!』

 

まずい! 今皆が一箇所に集まってるから爆発自体は防げ…自分の身は防げるか? いや考えてる場合じゃない!

 

ワダツミさんは皇帝陛下と避難中だ。ヒカリも消耗してるし、俺は死んでも復活できる! なら─

 

「俺が護─」

 

 

 

ドォォォン!!

 

 

 

あー…なんか最初に世界樹で吹き飛ばされたときと似てるなぁ。

 

「───!」

「────!!」

 

耳がなんか聞こえづらいんだけど? キーンってなってて。あと喉と脚が痛い。でもお腹は痛くないのはなんでだろう?

 

皆が無事で良かった良かった。あれ…なんかねむいかも? …あ。

 

「──!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹に穴あいてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…なんてね。想定通りだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

熱ッ! 熱ッッ!! ミデンは大丈夫かこれ!?

 

「ももっ!? お前─」

「邪魔だァ!」

 

適当に痺れさせときゃ後で兵士が見つけるだろ。前もそうだったしなァ……前?

 

あァくそッ! 今は他のことを気にしてらんねェのに…!

 

「おいお前らァ! 無事かァ!?」

「ワイらは無事やけど、ミデンが…!」

 

なっ…! こいつこうなるって本当にわかってたのか?! とりあえず止血…するがこれじゃあなァ…。

 

「いや…諦めたらオレが死ぬかもしれねェ。」

 

これを知ったアヤメに殺されるような気がするからな。それは勘弁だ。

 

出来ることは全部やってやる。そう簡単には死なせねェから。

 

「だから早く血ィ止まれよ!」

 

回復アーツだけで止まる気がしねェ…。最悪、オレの体で穴を埋めるくらいはしねェとか…?

 

内蔵をやられてるのがキツイな。奥に血濡れの金属部分が落ちてるし、かなりの速度で貫通してないとこうはならねェ…。

 

ぅ、ウワバ…!

「無理に喋ろうとするな!」

「…─!」

 

何、後ろ? っ! …マジかよ。

 

「も、燃えてる!? なんで?!」

「木箱内の燃料に引火したのかと…。」

「……バーンか!?」

「アニキ! 早く逃げるも!」

「でも姉さんが!」

 

放置して逃げるわけにもいかねェし、止血もギリか…。火で止血…いや無理だ。これ以上のダメージがあったら本格的にまずい。

 

つゥか、普通の人間ましてや強めのブレイドでもこの時点で死んでるんだが。同調した時もそうだったが、『天の聖杯』ってのは桁違いだなァ。

 

「ウワバ、姉さんを運んで避難できる?!」

「…出来なくはねェ。艦内が火に包まれるのと勝負─」

 

ガシャァァン!!

 

「崩れてきおった!」

「─…は着いちまったみてェだな…。」

「───! ──、────!」

 

分断されて声も聞こえねェか。向こう側に全員……何でニアとビャッコはこっちにいる!?

 

ガラガラ…!

 

「熱ッ…! 危ねェ…! おいニア!ビャッコ! お前ら早く行かねェと─」

「ねぇ、ウワバ。ミデンの治療、アタシと替わってくれない?」

「…何?」

「お嬢様…それは…。」

「お願い。アタシなら治せる。」

 

…なるほどなァ。

 

「そういうの『覚悟を決めた顔』って言うんだったなァ。いいぜ、オレのドライバーを頼む。」

「任せて。………!」

「…マンイーターか。」

「みんなには内緒にしてもらっていい?」

「…いろいろ事情があるみてェだし、オレからは何も言わねェよ。」

「ありがと。」

「感謝をするのはオレ達だ。ありがとう。もちろんビャッコもなァ。」

 

ミデンお前…これも視たってのか? 未来視ってのは末恐ろしいながらも、それ以上に頼もしいな。

 

全く…起きたらオレに詳しく伝えなかったことの説教だなァ。

 

 



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ルクスリアの天気:晴れ

 

そろそろ終わりに近づいてきました。終わりが近づいてきて、嬉しいような寂しいような。

 


 

ん? なんでブレイド情報管理室に…ってああ、そうだった。痛みのショックで気絶したんだった。

 

やっぱり俺って巨大ロボットに嫌われてるのかなぁ…?

 

まぁ、傷はニアが治してくれてるだろうから心配いらないか。て言っても、腹に穴が空いたくらいなら二週間で自然回復するよね。腕がバッキバキに折れても治ったんだし。

 

今すぐ肉体に戻ってもいいんだけど、あの後どういう状況になったのかは全くわからないんだよね。スカーフが燃えてないといいんだけど。まぁ、もし燃え尽きてたとしてもウワバがなんとかしてくれるよね。

 

さて、意識があるってことは肉体に戻れるわけだしタイミングはいつにしようかな。

 

あんまり遅いと心配かけるし、なるべく早い方がいいよね。

 

「だったら、もう戻るか。」

 

特にやることもないし。

 

 

 

 

 

 

……。

 

「じー…。」

 

……スゥー。

 

「……んー、あ〜、よく寝た。」

えェ…。まァ、いいか。……いやよくねェわ。流石に起きるの早すぎねェか?」

 

そうかな?

 

「あれからどのくらい時間経った?」

「四時間。」

「マジかぁ…。時間掛かりすぎでしょ。」

「オイオイマジで言ってんのか? ニアの回復があったにしても、腹ぶち抜かれて治るのに四時間は早すぎて異常なんだよ。…とりあえず、レックス達呼んでくるから絶対安静にしてろよ。」

「はいはい。」

 

………で─

 

「アヤメ、なんで隣で寝てるのかな?」

 

あと腕ホールドしないで。地味に痛いし多分これ内出血してる。

 

「ミデンちゃんのばーか。」

「馬鹿って、とも言えないか。ごめん、心配かけた。だから腕離してもらっていい?」

「いやだ。ていうかっ!心配かけたくないなら事前に言ってよ! 前みたいに生き返れる保証なんてどこにもないのに…!」

 

痛い痛い。…なんか『ギリギリ…!』って感じの擬音が聞こえてきそうなんだけど。

 

「ごめん。次からは二人にもちゃんと言って協力してもらうから。ま、俺が死んで悲しむ誰かがいるうちは死なないから。」

「そういうことじゃないのに…。」

 

…やっぱり、一人で抱え込むとろくな事にならないな。なんのためにブレイドとドライバーが一心同体の関係なんだって話だよな。

 

「……そういえば、この事メールでウワバから聞いたんだよな?」

「え? うん。それがどうかしたの?」

「あいつ…どうやって文字打ったんだろう。」

「クナイで頑張って打ったらしいよ。意外と楽しかったって。」

 

ええ....? あいつめちゃくちゃ器用じゃん…。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

おはようございます。いきなりですが問題!

 

氷属性が弱点の俺と、冷たくなるとまともに動けなくなるウワバが雪国であるルクスリア王国に行ったら、一体どうなるでしょう?!

 

2:名無しの転生者

こんにちは(午後五時)

 

3:名無しの転生者

こんにちは!

 

4:名無しの転生者

ほんとにいきなりだな…。凍ると思う。

 

5:博識ゾロアーク

おはようさん。(深夜四時)

イッチはどうにか動けるが、蛇ニキは冬眠するじゃないか? ブレイドが冬眠するかは知らないが。

 

6:名無しの転生者

>>5寝な

よ!!!!!!!!!!!!!!

 

7:名無しの転生者

午前四時は深夜というより早朝では?

 

8:名無しの転生者

どっちでもいいわ。

 

9:プロトTS(天の聖杯)

早いけど答え合わせね。正解は…

 

10:名無しの転生者

正解は…?

 

11:名無しの転生者

地味に気になる。

 

12:プロトTS(天の聖杯)

俺たちのやる気が下がる。

 

13:名無しの転生者

いや気分の問題かいな!

 

14:名無しの転生者

ええ....(困惑)

 

15:名無しの転生者

凍えてアーツが出せなくなるとかではないと?

 

16:プロトTS(天の聖杯)

アーツは出せるけど代わりにやる気が出せなくなる。

 

17:名無しの転生者

蛇ニキは冬眠しないのか?

 

18:プロトTS(天の聖杯)

>>17しないよ。ブレイドだもん。蛇みたいな特性は持ってるけど、あくまでブレイドだからね。

 

19:名無しの転生者

はぇー。

 

20:名無しの転生者

(・д・。)

 

21:名無しの転生者

>>20どういう顔やねん。

 

22:博識ゾロアーク

にしてもルクスリアか…。寒いと気分が下がるのはわからなくはないな。

 

23:名無しの転生者

絶不調。

 

24:プロトTS(天の聖杯)

>>23いや、そこまではいかないけど…割と不調だよね。

 

25:名無しの転生者

虫がいないというだけでハッピーです!

 

26:名無しの転生者

>>25わかる。

 

27:名無しの転生者

こたつさいこー!

 

28:博識ゾロアーク

>>27なんか知能指数下がってないか…?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

ルクスリアにコタツを普及させるべきか…?

 

30:名無しの転生者

やめとけ。

 

31:プロトTS(天の聖杯)

とまあ、冗談はおいといて。

 

32:名無しの転生者

冗談に聞こえなかったんですが?

 

33:プロトTS(天の聖杯)

本当はリベラリタスで待ってても良かった。なんなら元々、怪我を理由にリベラリタスに戻るつもりだったんだよね。

 

34:名無しの転生者

でもルクスリアにいるんですよね?

 

35:名無しの転生者

弟が心配なんだねぇ。

 

36:博識ゾロアーク

素直じゃないな。

 

37:プロトTS(天の聖杯)

だってしょうがないじゃないですか。大丈夫だってわかってても心配になるじゃん。

 

38:名無しの転生者

WA☆KA☆RU☆

 

39:博識ゾロアーク

…つまるところ、原作通りで問題ないということか。

 

40:名無しの転生者

元々リベラリタスで待ってるつもりだったってことはそういうことでしょ。

 

41:名無しの転生者

じゃあ、ルクスリアですることは特にないのね?

 

42:プロトTS(天の聖杯)

>>41いえす。

 

43:名無しの転生者

過保護では? 家族を心配する気持ちはわかるけども。

 

44:博識ゾロアーク

家族といえば、メツもルクスリアに来てるんじゃないか?

 

45:名無しの転生者

そういえば。

 

46:名無しの転生者

ストーリー6話はシンにボコボコにされる印象が強いんだよなぁ。

 

47:名無しの転生者

ある意味シンの覚醒イベント。

 

48:名無しの転生者

はい! 6話の流れ覚えてないです!

 

49:博識ゾロアーク

>>486話どころか全部忘れてそうだな…。6話の流れはこんな感じだ。

 

バーンの襲撃

ルクスリア入国←イマココ

国王と謁見

ホムラ・ヒカリが国王の意思で連れ去られる

『天の聖杯』を消すために大型兵器が使われる

ホムラ・ヒカリは助けたが兵器のせいでルクスリアの巨神獣『ゲンブ』が雲海に潜水し始める

暴走を止めるために制御コアへ

暴走は止まったが今度はイーラ連中が来る

シンに手も足も出ないで敗北

ホムラ・ヒカリはイーラに連れ去られる

 

6話終了

 

50:名無しの転生者

負けイベ?

 

51:名無しの転生者

>>50負けイベ。

 

52:名無しの転生者

シンへの攻撃が全部ミスになるんだっけ?

 

53:名無しの転生者

天!乱!剣!

 

54:名無しの転生者

>>52途中で戦闘が終了してムービーになるから厳密には違う。

 

55:名無しの転生者

あのムービーのシンめっちゃかっこいい。

 

56:プロトTS(天の聖杯)

>>55わかる…けど絶対にくらいたくない。あれめっちゃ痛いんだよ。

 

57:名無しの転生者

両脚斬られて『めっちゃ痛い』で済むのおかしいよ…。

 

 

 

 

 

 

いやでも、実際痛みは一瞬だからめっちゃ痛いで済むんだよね。それに、斬られた脚から先は…って何回話すんだそれって感じだよね。ごめんごめん。

 

はぁ…。寒いわ。

 

「ウワバ、生きてるかー?」

「な、なんとかな……ヘブシッ!!

「〜♪」

 

…蛇って普通くしゃみするっけ。

 

まぁいいか。

 

「ガンブレードの排熱機構がなければ即死だった…ウワバが。」

「さすがにそこまで酷くは…ヘブシッ!!

「〜〜♪〜♩〜♬」

 

駄目じゃねーか。

 

とかいう俺も、さっきから震えが全く止まらないんだけどね。助けて。

 

「ていうか、いくら寒いからって巻き付かないでくんない? 鱗が氷みたいに冷たいんだけど。……クチュン!!

「オレにこの雪の上を移動しろってことかァ? 干からびたミミズみてェに死ぬぞ。……ヘブシッ!!

「〜♪〜〜♪♪〜♩〜♬」

「「………。」」

 

この時、奇しくも俺とウワバの考えは一致した。そう、『アヤメに全部任せていいのでは?』と。

 

「ん? ウワバもミデンちゃんもどうしたの? 大丈夫?」

「「…寒くて無理。」」

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

王に謁見なんて堅苦しいことは大の苦手なので、ウワバと共に宿に篭ることにしたのが数時間前。

 

アヤメはなんでか知らないけどそういう堅苦しいことに対応できるから、レックス達について行ってもらうことになった。というより、自分からノリノリで行った。

 

で、多分そろそろ巨神獣が潜水(?)し始めるね。

 

さて……。

 

セリフ、考えておかないとなぁ。

 

「…すげェ悪い表情してやがる。」

 

フフフフ……!

 


 

一応、蛇はくしゃみするらしいです。

 



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リベラリタスの天気:晴れ

 

猫って本当にコタツで丸くなるんですね。だからなんだよって話なんですけど。

 


 

ゴゴゴゴ………!

 

「…揺れてるなァ。」

「揺れてるねぇ。」

「…原因は?」

「巨神獣がかなりの速度で雲海を沈んでるからかな。」

「…それオレ達大丈夫なのか?」

「──問題ない、大丈夫。」

「…寝てても平気か?」

「いや大丈夫だとは思うけど…。」

「…寝る。お前も寝たらどうだ?」

「俺は起きとくわ。」

「…そうかい。」

 

いやこの揺れの中で寝ようとするってすごいな。

 

さて、メツも来てるんだった。ま、特にこれといって関わることはないんだけどね。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「というわけで、二人ともよろしく頼むよ?」

「任せとけ。こんな事滅多にないからなァ、完璧にこなしてやるよ。」

「私たちならよゆーだよ♪」

「よし、じゃあちょっと行ってくる。」

「おう。」

「気をつけてね!」

「……寒っ!」

 

そう言ってオレのドライバーさんはこの宿から出て、なんとか支柱…なんだったかなァ? 『アムレト支柱』…だったような気がする。とにかく、そこに飛んで行きましたとさ。

 

よく自分から寒い場所に行けるな。未来視で待つ時間が短いのがわかってても、オレはここから一歩も出たくねェなァ。

 

本当に未来を視られるってのは本当に便利だな。いや、便利っつゥかもはや反則だろ。

 

それを悪用せず…かどうかはオレは知らないが、自分のためだけじゃなく他者の為にも使えるのは凄いことだと俺は思う。

 

自分が大怪我をする未来を視ても、俺ならそこに突っ込んでいける勇気はないなァ。素直に尊敬するぜ。ドライバーとしても、同じブレイドとしても。

 

さてさて…戻ってきたあいつらの傷は治したが、精神状態はオレの範囲外だ。そこはミデンが上手くやってくれるらしい。少し心配だがなァ。

 

「…ああそうだ、アヤメ。」

「?」

「ちょっと気になる事があってな、未来を知りてェんだが…。」

「いいけど、気になる事って?」

「レックス以外の反応だな。」

「ふーん…? とりあえず視てみるけど…──」

 

 

「帰るんだ。アヴァリティアかな。じっちゃんは小さくなっちゃったし…。」

 

なるほど、未来視はただの予測なんかじゃないのが実感できた。やっぱ反則だろ。

 

レックスはシンに負けてすっかり消沈しきってんなァ。ま、気持ちはわからなくはねェけど。

 

たかが一回、されど一回。だがその負けがあまりにも酷過ぎたことが悪かったなァ。この前のカスミってブレイドのこともあるんだろうが。

 

こんのばっかやろ「ストップだ、ニア。」ちょ、なんで止めんのさ! こいつは─」

「まァ落ち着けよ。おいレックス、帰る前にちょっと寄り道してほしいとこがある。『アムレト支柱』ってとこなんだが。方向は…あっちだなァ。」

「ウワバ、あんたさっきから何言って─」

「途中までは私が案内するよ♪ ほら、行こ!」

 

…アヤメ、さすがに強引が過ぎるぜ。ま、今のレックスにはそれくらいが丁度いいのかもしれねェけどな。

 

「ウワバ、どういうつもりだ?」

「オイオイ、そんな怖い表情(カオ)すんなよメレフ。」

「どういうつもりだと聞いている。」

「あァ、ちゃんと説明するから武器に手をかけるのはやめてくれ。オレから言えることは一つだけ。それは、レックスが自分から想いを周りに伝える必要があるってことだな。」

 

…イマイチピンときてねェみてェだな。

 

「ま、心配すんな。確か…あと一時間くらいで戻ってくるらしい。そんときはいい表情してるだろうなァ。」

 

さて、自室に戻るかァ。

 

 

 

 

 

 

ルクスリア王都から少し離れた場所、つまりウワバから伝えられた『アムレト支柱』にレックスはいた。

 

途中まで案内していたアヤメは既に宿に戻っているため、この場には二人しかいない。レックスとミデンだ。

 

「聞いたよ、レックス。」

「姉さん…。」

 

シンに負けホムラ・ヒカリを連れ去られた事もあり、レックスの前向きな雰囲気はなくなっていた。

 

「ホムラとヒカリ、イーラの連中に連れ去られたんだってぇ?」

 

そう事実を確認しながらも、どこか嘲笑うように言った。

 

「何がおかしいんだよ…!」

「まだ分かってないみたいだな。」

 

ミデンはさらに現実を教えるように淡々と話し出した。

 

「いいか? ホムラもお前も、同調した時点でもう普通のブレイドとドライバーの関係じゃないんだよ。

 

だから、お前は同じようにマンイーター(普通じゃないブレイド)に負けたに過ぎない。

 

それに天の聖杯(ヒカリ)が目醒めた今、遅かれ早かれ味わうことだ。

 

それとも、本気で誰も傷つかないと思ってたのか? だとしたら能天気にも程がある。

 

お前が助けに行くことを諦めるのは勝手だ。

 

けど、そうなった場合…誰が代わりに行くと思う?」

 

一呼吸おき、レックスに少し考えさせる時間を与えてから言う。

 

 

「ニアだ。」

 

 

「ニアは今回の件でお前に負い目を感じているはずだ。…いや、ニア以外の全員がそうだな。」

 

ミデンはそのメンバーがいる宿の方向を見た。が、すぐに視線をレックスに戻した。

 

「とにかく、お前がやらなきゃ自分達だけで行こうとするだろう。だが、今のアイツらじゃあシンには勝てない。」

 

レックスはシンに攻撃された時のことを思い出した。そのため、自分以外で一斉に攻撃しても勝てないことは理解できた。

 

「そうなればこのアルスト全体が、寄ってたかってあいつらを責める。」

 

それも容易に想像できてしまい、表情を曇らせた。

 

それを見た『天の聖杯』は、『天の聖杯のドライバー』に力強く言い切る。

 

 

「お前が戦うしかないんだよ。」

 

 

「お前にも分かってるはずだ! だから何かを期待してここに来たんだろう!?」

「だったら! どうすりゃいい…! どうすりゃいいんだよ!!?」

 

自らの考えを当てられ、抑えていた感情が溢れ出す。

 

「お前がシンに勝てばいい。」

「無理だ…! 今のオレじゃ…!!」

「また仲間が傷つくのは怖いか。」

 

レックスは小さく頷いた。

 

「安心しろ! 勝つ方法ならある。天の聖杯のドライバー…その最大の特徴は、物理法則に縛られない第三の剣の力にある。」

「第三の剣…? でも…。」

「何を躊躇ってる!?」

「っ!」

「お前には守る(モノ)があるんじゃないのか?! 自分が信じた正義のために戦うんじゃないのか?! それとも全部ウソだったのか?! 全て諦めるのか?!」

「オレはっ! 諦めたくない! 教えてくれ姉さん、その第三の剣ってやつのこと!」

 

姉は嬉しそうに微笑み、弟の頭を撫でた。

 

「立ち直れたみたいだね。さて、第三の剣を教える前に…皆のところに戻ろっか?」

「うん、みんなに謝らないと。」

 

 

 

 

 

 

713:プロトTS(天の聖杯)

はい。

 

714:名無しの転生者

はいじゃないが。

 

715:名無しの転生者

万丈構文の汎用性が高すぎる…。

 

716:名無しの転生者

マッチポンプじゃなきゃ普通に励ましてるだけなんだけどなぁ…。

 

717:名無しの転生者

まぁでも15の少年があんだけ色々あってよく立ち直れるよ。

 

718:博識ゾロアーク

なんだかんだで最初からずっと諦めていないわけだからな。

 

719:名無しの転生者

妥協しまくってきたワイらとは大違いや。

 

720:名無しの転生者

>>719一緒にしないでもろて。

 

721:プロトTS(天の聖杯)

というわけで…

 

ライブ配信を開始しました

 

『これは英雄アデルに近しい者が書いたものだ。』

 

722:名無しの転生者

お、ジークの親父じゃん。

 

723:名無しの転生者

>>722ルクスリア国王な? 間違ってないけど。

 

724:博識ゾロアーク

確かミノチではなく、家臣の一人が記録した物だったな。

 

725:プロトTS(天の聖杯)

 

『じゃあそれに第三の剣の事が書かれてる?』

『残念ながら、詳しくは書かれていない。』

 

ちょっとガッカリしたレックスに助け舟。

 

『…リベラリタスだ。』

 

726:名無しの転生者

…なんかちょっとカッコつけてね?

 

727:名無しの転生者

いつものことのような…。

 

728:名無しの転生者

>>727辛辣ゥ!

 

729:プロトTS(天の聖杯)

はいそこうるさいよ。

 

『え? リベラリタスに第三の剣があるの?』

『ていうか、ミデンはなんでそんな事知ってんの?』

『今はまだ秘密。さて、レックス。ホムラ・ヒカリの本当の力を使い、『天の聖杯のドライバー』として戦う覚悟はあるか?』

 

730:名無しの転生者

凄みを出すのやめないか。

 

731:博識ゾロアーク

さすが『天の聖杯』といったところか。

 

732:名無しの転生者

さすが500歳超え。

 

733:プロトTS(天の聖杯)

>>732うるせぇ! 精神は永遠の18だから!

 

734:博識ゾロアーク

>>733いやそれはそれでどうなんだ…?

 

735:プロトTS(天の聖杯)

 

『あるよ! 当たり前だろ!』

『ほらなァ、メレフ? オレの言った通りだっただろォ?』

『そう、だな。今回は素直に認めよう。』

『いやそれ私が視たやつなんだけど? ナチュラルに自分の手柄にしないでよ…。』

 

736:名無しの転生者

イッチと愉快な仲間たち。

 

737:名無しの転生者

王の前でやるやり取りじゃないよなぁ…。

 

738:プロトTS(天の聖杯)

仕方ない。平均年齢低いもんこのパーティ。

 

 

 

 

 

 

というわけでリベラリタスに帰ってきた。

 

にしても、エルピス霊洞ねぇ。まぁ確かに、第三の剣(プネウマモナド)を隠しておくにはもってこいなんだよなぁ。

 

ただ…─

 

「このままじゃちょっとキツいよねぇ。」

「だねぇー。」

「じゃな。」

「オレはそこのこと知らねェけど、そんなになのか?」

 

そりゃあね。

 

「エルピス霊洞はモンスターが強いとか色々あるんだけど、最大の特徴は周囲のエーテルを吸収する場所ってことなんだよね。」

「…なァ、そこオレもついて行かなきゃだめか?」

「ダメに決まってるだろ。」

「…で、結局どこにあるんや? さっきから入口とか見てへんけど…。」

「あー…その前にやることがあるんだけど、いいかな?」

 

 

 

 

 

 

792:プロトTS(天の聖杯)

 

『やること?』

『なにするも?』

『さっきエルピス霊洞のモンスターは強いって言っただろ? つまりはこっちも強くないといけない。だから……─』

『『…!』』

 

793:名無しの転生者

なるほど。

 

794:名無しの転生者

まぁ分かる。

 

795:名無しの転生者

それはそうなんだけど…

 

796:名無しの転生者

なんでクナイ構えてるんですかねぇ…。

 

797:プロトTS(天の聖杯)

ふ、実力を調べるにはこれが一番手っ取り早いでしょ?

 

『ホムラとヒカリを助けたいんだろ!? 俺に勝てないようじゃシンには勝てないぞ! さぁどうする!?』

『決まってる! オレたちの力を姉さんに見せるよ!』

 

798:名無しの転生者

まーじでよくできた15歳だよ。

 

799:名無しの転生者

これイッチ不利では?

 

800:名無しの転生者

>>799いや、案外なんとかなる気がする。

 

801:名無しの転生者

これ三人称視点で見たいなぁ…。

 

802:名無しの転生者

>>801そんなあなたに…【三人称カメラ】

 

803:プロトTS(天の聖杯)

>>802最近はそんなのがあるのか。

 

っと。

 

『ウワバ!』

『ちょっと痺れるぜ?』

『うぐっ…!』

『アタシ達もやるよ、ビャッコ!』

『承知!』

『トラたちもやるも!』

『ラジャーですも!』

『ちょっとー! 私のこと忘れてるでしょ! えいっ!』

『ももっ?!』

 

アヤメもやってんねぇ。

 

804:名無しの転生者

おお! 全然わからんけどなんか凄いことはわかる!

 

805:名無しの転生者

レックスのはこれナックルクロー?

 

806:名無しの転生者

クナイで弾いて蛇ニキの電撃、アヤメネキはニア・ビャッコとトラ・ハナに双剣ブンブンか。

 

807:プロトTS(天の聖杯)

 

『メレフ! ワイらもやるで!』

『ああ!』

 

なるほど左右から同時にね。

 

808:名無しの転生者

あぁ、今の良い。凄く良いよ。

 

809:名無しの転生者

>>808わかるマン。

 

810:プロトTS(天の聖杯)

じゃあこうするか。

 

『アヤメ! 受け取れっ!』

『! じゃあまずは一本!』

 

パシッ!

 

一本ずつとはな…。

 

『武器を投げただと?!』

『はぁぁ…ハァッ!』

 

811:名無しの転生者

おおー!

 

812:博識ゾロアーク

剣を地面に刺して氷の壁を作り防御か。慣れているな。

 

813:名無しの転生者

ロマンや。

 

814:プロトTS(天の聖杯)

 

『自分、無茶苦茶な戦い方しよるなぁ…。』

 

それはそう。

 

『なんでアヤメはブレイドなのにウワバのクナイを…?!』

『なんでだと思う? 答えを知ったら驚くと思うなぁ〜。』

 

815:名無しの転生者

『天の聖杯』だからですねわかります。

 

816:名無しの転生者

ていうか他のブレイドの武器使いながら自分も武器にエネルギー送るって相当やばいのでは?(語彙力)

 

817:名無しの転生者

>>816しかも見た感じ一本ずつ別々に調整出来てるみたいだし…。

 

818:博識ゾロアーク

人間には不可能に近いだろうな。

 

819:プロトTS(天の聖杯)

 

『アンカーショット!』

『なるほど、武器だけを狙うか。』

 

甘いな。

 

820:名無しの転生者

上に投げた?!

 

821:プロトTS(天の聖杯)

 

『今や!』

『モナドウィング。』

『なんやそれ!? ぐぉ!』

 

822:名無しの転生者

翼で振り下ろした大剣を受け流して蹴りを入れたぁ!

 

823:プロトTS(天の聖杯)

…あ、モナド出さなくても『翼』使えるわ。と、とにかく…

 

『この程度かぁ! まだ行けるよなぁ?!』

『もちろん! なぁみんな!?』

 

…おお、やる気十分だ。

 

824:名無しの転生者

自分から煽っといてなにを言ってんのさ。

 

 



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エルピス霊洞の天気:快晴

 

お待たせしました。

 

いつも誤字報告助かります。原作に合わせるのって逆に難しい。


 

うん、そろそろいいかな。

 

「アヤメ! これ返すっ!」

「よっ…と! ナイスパス!」

「痛てェなァ…回復回復。」

 

やっぱ『翼』があるとないとじゃ大違いだね。防御・回避・ヘイト稼ぎ、タンクとして必要な要素全部兼ね備えてるのは強い。

 

『銃』は…弱くはないんだよ? 唯一の遠距離攻撃手段だし。ただちょっと連射速度が遅くて、スコープが付いてなくて、近距離用の『斬』『翼』『今』が優秀すぎるだけなんだ。

 

「よし、これで決める!」

「その武器は…?!」

「さぁ、なんだろうな? 行くぞ! モナドバスタァァァ!!」

「「うわぁぁぁぁ!」」

 

……やっべ、出力上げすぎて地面まで削っちゃった。

 

「ミデン、やりすぎじゃ…。」

「あー、悪い。全員そこまで!」

「はーい。」

「怪我は…一応回復しとくかァ?」

 

スコップとかないし………いやさすがにモナドは使わないよ? プロトモナドぞ? 一応、神の剣ぞ? いやまぁ、神の剣っていうか神を斬る剣なんだけど…。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

1:プロトTS(天の聖杯)

唐突なんだけど、エルピス霊洞って割とクソダンジョンだと思うんだ。

 

2:名無しの転生者

本当に唐突だけど同意。

 

3:名無しの転生者

そんなになん?

 

4:名無しの転生者

マップがマジで見づらかった記憶がががが。

 

5:名無しの転生者

高レベモンスター+毒沼+ホムラ・ヒカリ不在=地獄

 

6:名無しの転生者

ずっと同じ場所グルグルするんだよなぁ。

 

7:名無しの転生者

ユニークモンスターも結構いた気がする。

 

8:プロトTS(天の聖杯)

モンスターはどうにかなるんだけど、毒沼が結構危険。

 

9:名無しの転生者

リアルな毒沼が存在してるのはエグイな。

 

10:名無しの転生者

毒沼ってどんな感じ?

 

11:プロトTS(天の聖杯)

>>10何故か紫色をしている酸性の液体。

 

12:名無しの転生者

ほんとに何でだよ。

 

13:名無しの転生者

今もう中にいるの?

 

14:プロトTS(天の聖杯)

>>13いる。道は覚えてるから、すぐに最下層まで行けるけどね。

 

現在地【画像】

 

15:名無しの転生者

いやこれ見せられても…。

 

16:名無しの転生者

何処?

 

17:博識ゾロアーク

シン達が開けた穴の場所か。

 

18:名無しの転生者

なんでわかるん???

 

19:博識ゾロアーク

今ゼノブレイド2をプレイしているからだ。

 

20:名無しの転生者

こいつ…やりおる…!

 

21:プロトTS(天の聖杯)

ところでさ、正体を明かすタイミングっていつがいいと思う?

 

22:名無しの転生者

いや急!

 

23:名無しの転生者

またどうして?

 

24:博識ゾロアーク

少し前の模擬戦でやりすぎたからだろうな。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

>>24大正解。

 

26:名無しの転生者

安価で決めよう。

 

27:名無しの転生者

え、安価で?

 

28:博識ゾロアーク

>>26すぐ安価に誘導するんじゃない。

 

29:プロトTS(天の聖杯)

安価をするとろくな事にならないような希ガス。

 

30:名無しの転生者

その通り。

 

31:名無しの転生者

よく分かってるじゃないか。

 

32:名無しの転生者

…で、結局タイミングどうすんの?

 

33:プロトTS(天の聖杯)

少なくともエルピス霊洞の攻略が終わってからかな。そうしないとニアのイベントと被る。

 

34:名無しの転生者

被るてお前…。

 

35:名無しの転生者

んなこと気にする?

 

36:博識ゾロアーク

極論、正体を明かそうが明かすまいが因果(原作)の流れは変わらないだろうしな。

 

37:名無しの転生者

悩ましい。

 

38:プロトTS(天の聖杯)

っと、話してたらユニークモンスターに見つかったわ。ぶっ飛ばしてくる。そんじゃ。

 

39:名無しの転生者

そういえばレックスはブレイドどうしてるの…って聞きそびれた。

 

40:名無しの転生者

まぁなんとかなってるでしょ。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

強いモンスターはいるけど、あの時のガーゴイル・デバイスに比べたら全然強くない。いや、比較対象が悪いか。

 

「ぬゥ……!」

「うん、無理矢理連れてきたのは謝るから睨むのやめてもらっていい?」

「お前…謝るつもりねェだろ…!」

「ははっ。」

「こいつマジで…!!」

 

いやでもしょうがないじゃん? ヒーラーが多いに越したことはないんだからさぁ。

 

あとウワバって普通に、ブレイドニア並に回復力高いんだからね? 優秀よ。頭の回転も早いし。

 

褒めたら調子に乗るタイプじゃないし、あんまりそういうの好きじゃなさそうなんだよなぁ。なんでかは知らん。過去の記憶(データ)を確認すれば一発なんだけど、なんかこう…違うじゃん?

 

『でもシンの記憶見たよね?』

 

いや…違うんだよ。違くないけど。

 

とにかく、人の日記を勝手に見るようなマネはしたくないからウワバの記憶は見ない。

 

「あれ? 姉さん、この先の道は?」

「下。ほら、あそこが中層へ続く道だよ。」

「高ェなァ…。英雄アデルも面倒な事を…してくれんじゃねェか…。」

 

随分と苦しそうだな…。あ、そうだ。

 

「──これで少しは楽になったか?」

「…なるほど。エネルギーの逆流とは考えたな。」

 

ぱっと思いついただけなんだけど…別に言わなくてもいいか。

 

あと多分これ、同調しているウワバだからこんな変なエネルギーの使い方ができるんだよね。流してるのエーテルじゃないし。

 

だからニア、すまんな。この先もっと苦しくなりそうだ。もう少し…かなり…いや、結構耐えてくれ。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

93:プロトTS(天の聖杯)

さくさく進んで行くぞー! そろそろ下層となりまーす。

 

94:名無しの転生者

いいペース。

 

95:名無しの転生者

良きかな。

 

96:博識ゾロアーク

パーティメンバーの体力は大丈夫か?

 

97:プロトTS(天の聖杯)

>>96……大丈夫です。

 

98:名無しの転生者

その間は?

 

99:プロトTS(天の聖杯)

じゃあ、問題ない。

 

100:名無しの転生者

『じゃあ』ってなんだよ。

 

101:名無しの転生者

本当に大丈夫か?これ。

 

102:名無しの転生者

レックスって武器どうしてんの?

 

103:プロトTS(天の聖杯)

>>102アヤメの双剣を使ってもらってる。もちろん、アヤメが『天の聖杯』っていう事は誤魔化しながらね。

 

104:名無しの転生者

うーん、バレそう。

 

105:名無しの転生者

せやな。

 

106:博識ゾロアーク

時間の問題だろうな。

 

107:名無しの転生者

ブレイドニア早く見たいなぁ。

 

108:名無しの転生者

あれ…初めて見た時…なんて言うか…その……下品なんですが…下品なのでやめておきますね。

 

109:名無しの転生者

やめるんかいw

 

110:プロトTS(天の聖杯)

正直、俺もブレイドニアはだいぶ際どい格好だと思う。

 

111:名無しの転生者

やっぱり?

 

112:博識ゾロアーク

いや分からなくは無いが…。

 

113:プロトTS(天の聖杯)

うーん、結構霧が濃くなってきたなぁ。見づらい。奇襲がなければいいんだけど…。

 

114:名無しの転生者

気ぃつけてな。

 

115:名無しの転生者

ていうか、ブレイドニアって何?

 

116:博識ゾロアーク

>>115分かりやすく言うと、ニア(ブレイドの姿)といったところだな。

 

117:名無しの転生者

もっと詳しく…。

 

118:博識ゾロアーク

ニアは元々、グーラの一領主の娘のブレイドだった。だがその娘は生まれつき体が弱く、何を思ったのか領主の父親は娘の細胞を純粋なブレイドだったニアに移植した。そしてニアはマンイーターとなった。

 

119:名無しの転生者

その娘はやばい病気だったんかなぁ。

 

120:名無しの転生者

せめて娘のブレイドだけでも、ってこと?

 

121:博識ゾロアーク

>>119回復アーツで治せる病気じゃなかったのかもな。

 

その後領主も死亡し、ニアは領主のブレイドだったビャッコと同調。

 

122:名無しの転生者

…ビャッコのお嬢様呼びってニアがマジのお嬢様だったからなのか。

 

123:博識ゾロアーク

ただ、マンイーターである事がどこかから漏れアーケディアに追われる身となってしまった。

 

この時のアーケディアはマンイーター技術の独占をしようと躍起になっていたからな。ヨシツネとベンケイもニアが捕まる前に既にイーラ、つまりシンに助けられていた。

 

そこから紆余曲折を経て今に至る。

 

124:名無しの転生者

最後が雑ゥ!

 

125:名無しの転生者

ニアは根が善やからイーラを抜けてレックス側に着いたんやろな。

 

126:プロトTS(天の聖杯)

うわー…デカい蜘蛛って気持ち悪いなぁ…。

 

127:名無しの転生者

デカい蜘蛛?

 

128:博識ゾロアーク

多分ユニークモンスターだな。下層手前の苦戦ポイントだ。

 

129:名無しの転生者

へぇ。

 

130:博識ゾロアーク

ユニークモンスター名『蟲惑のマリリン』で、レベルは50。

 

131:名無しの転生者

強い?

 

132:名無しの転生者

強いと言うよりかは厄介寄り。

 

133:プロトTS(天の聖杯)

ほい! ソイヤッ! セイヤー!! …はぁー、めんどくさい。

 

134:名無しの転生者

心の声漏れてますよ。

 

135:博識ゾロアーク

実際エルピス霊洞は長いからな。

 

136:名無しの転生者

なるほど、流石に疲れるか。

 

137:プロトTS(天の聖杯)

>>136いえす。アデル性格悪いわぁ。

 

138:名無しの転生者

悪い輩を通さない為の厳重なセキュリティだから…。

 

139:名無しの転生者

入った人は多いらしいけど、誰も出てこなかったらしいじゃん?

 

140:名無しの転生者

やはり人間は愚か…。

 

141:博識ゾロアーク

>>140今更何を分かりきったことを。

 

142:名無しの転生者

ヒェッ…

 

 

 

◇◆

 

 

 

「さーて、いよいよ最後だな。」

ぐォォォ………!! オ゛─」

「「「………。」」」

 

………自分のエーテルは吸い取られているところに、俺がエネルギーを逆流させたからこうなってるのかもね…。

 

すまん。

 

「…第三の剣はこの先にあるのか。」

「あ、ああそうだよ。ただ、ご覧の通り道が細いから絶対に落ちるなよ?」

「落っこちそうになったら、ハナに助けてもらうも。」

「任せてくださいですも!」

「それは頼もしいねぇ。」

 

俺とアヤメ…それとハナは飛べるけど、全員がそういうわけじゃない。誰かが落下する未来は視えないけど、何かの拍子に変化しないとも言いきれない以上は注意しないといけない。

 

「ミデンちゃん、そういえばこれって下どうなってるのー?」

「一応、雲海に続いてはいるかな。行こうとは思わないけども。」

「そォいうのは…後にしてくれよ。早いとこ、第三の剣を手に入れて…こんな所オサラバだ。」

 

そうだな、実を言うと俺もエーテル関係なしにちょっと息苦しい。二酸化炭素は大気より重いから下の方に溜まるから…っていうのがこのアルストでも適用するかは調べたことないから知らないが、多分そう。

 

いやでも此処の構造的に雲海と繋がってるし…うーん、わからん。

 

とにかくアデルの幻影をボコして、第三の剣を手に入れた後『モルスの断崖』までGOだ。

 

まぁ、俺は幻影戦では手を貸さないんだけどね。

 

 

 

◇◆

 

 

 

173:名無しの転生者

人類にはmolカーが必要なんだ。

 

174:名無しの転生者

やはりそういうことか。

 

175:名無しの転生者

ちょっと何言ってるか分からない。

 

176:名無しの転生者

>>175なんでわかんねえんだよ。

 

177:プロトTS(天の聖杯)

少し離れてすぐこれか…。

 

178:名無しの転生者

いえーす。

 

179:博識ゾロアーク

仕方ないさ。それより、そろそろ終わりか?

 

180:名無しの転生者

ブレイドニア! ブレイドニアが見られるってことですよね!?

 

181:名無しの転生者

>>180落ち着け。

 

182:プロトTS(天の聖杯)

今絶賛レックス達がアデルの幻影と戦ってるよ。あいつらずっと『ローグ』『レグス』『ワース』って言ってて怖いわ。

 

183:名無しの転生者

あれって無限に『ワース』で増えんの?

 

184:名無しの転生者

>>183上限はあったと思う。

 

185:博識ゾロアーク

普通の攻略方法はチェインアタックで終わらせることだからな。そこまで戦闘し続けない限りは上限までいかない。

 

186:名無しの転生者

同時に5、6体は倒さないといけないからなぁ。しかもチェインアタック一周だけで。

 

187:名無しの転生者

カムヤとハナjsでなんとかした思い出。

 

188:プロトTS(天の聖杯)

あー、なんかそろそろ終わるね。

 

189:名無しの転生者

あれ? ライブ配信しないん?

 

190:名無しの転生者

ブレイドニア見たい!!

 

191:名無しの転生者

>>190必死で草。

 

192:プロトTS(天の聖杯)

>>189いや、だってさ…告白シーン勝手に配信するのはどうなのよ?

 

193:名無しの転生者

それはそう。

 

194:博識ゾロアーク

……今までのは?

 

195:プロトTS(天の聖杯)

…はっはっはっは。人間、誰しも矛盾を抱えているものですよ。

 

196:名無しの転生者

名言っぽくして誤魔化そうとすんな。

 

197:名無しの転生者

ブレイドニアは!?

 

198:プロトTS(天の聖杯)

…後で写真を撮っていいか聞いてみる。

 

199:名無しの転生者

ぃよしッ!!!

 

200:名無しの転生者

>>199欲望に正直過ぎんか…?

 

201:名無しの転生者

その欲望、解放しろ…。

 

202:名無しの転生者

>>201とんでもないヤミー生まれそうで草

 

203:博識ゾロアーク

ところで、幻影とのバトルが終わった後はどうするんだ?

 

204:プロトTS(天の聖杯)

>>203モルスの断崖でプネウマに覚醒したのを見届けたら、またモルスの地に落ちて……って感じですね。

 

205:名無しの転生者

モルスァ!

 

206:名無しの転生者

>>205だ違う!

 

207:プロトTS(天の聖杯)

あ、ニアが今ブレイドになったわ。

 

208:名無しの転生者

ブレイドニアキタ━(゚∀゚)━!

 

209:名無しの転生者

Drifting soulいいよね。

 

210:名無しの転生者

>>209わかるマン。

 

211:プロトTS(天の聖杯)

…ふふっ。人の告白シーンはこっちが恥ずかしくなるよね。

 

212:名無しの転生者

すごく、分かる。

 

213:博識ゾロアーク

確かにそういうことはある。

 

214:名無しの転生者

ピュアやねー。

 

215:名無しの転生者

若いっていいわね〜。

 

216:名無しの転生者

若さは強さってそれ一番言われてるから。

 

217:名無しの転生者

……イッチの実年齢((ボソッ…

 

218:プロトTS(天の聖杯)

んなこと言ったら実年齢1000越えの幼女だっているでしょ。

 

219:名無しの転生者

いるか? …いるか。

 

220:博識ゾロアーク

いなくはない…かもしれないが、俺は見たことないぞ。

 

221:プロトTS(天の聖杯)

実年齢なんて所詮は些細なことだよ。

 

222:名無しの転生者

いや全然些細な事じゃないと思うんだが?

 


 

残りも僅かです。

 



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モルスの断崖の天気:オーロラ

 

誤字報告助かるラスカル。

 


 

1:プロトTS(天の聖杯)

おはようございます。

 

2:博識ゾロアーク

おはよう(午後九時)

 

3:名無しの転生者

おはようございまーす。

 

4:プロトTS(天の聖杯)

いきなりなんだけど相談したいことがあってですね。

 

5:名無しの転生者

>>4ほう、どうしましたか?

 

6:名無しの転生者

なんだか漫才師みたいな入りだな…。

 

7:プロトTS(天の聖杯)

世界樹に行くか行かないか迷っているんだよね。

 

8:名無しの転生者

ん? なんで?

 

9:名無しの転生者

うーーーん…??

 

10:博識ゾロアーク

……ふむ?

 

11:プロトTS(天の聖杯)

ああ、ちゃんと理由は話すから。

 

主に三つあるんだけど、一つ目は『原作の流れ』だね。

 

12:名無しの転生者

もう既にぐちゃぐちゃだと思う。

 

13:名無しの転生者

>>12それな。

 

14:プロトTS(天の聖杯)

これがかなり厄介でねー…前から言ってるように不安定なんだよ。例えるなら…豆腐?

 

15:名無しの転生者

例えがあっさいなっ!

 

16:博識ゾロアーク

分からなくは無いが、もっといい例えあるだろ…。ガラスとか氷とか。

 

17:名無しの転生者

砂上の楼閣…は意味が変わっちゃうか。

 

18:プロトTS(天の聖杯)

いいじゃん例えはどうでも。とにかく、これ以上俺が好き勝手に動くとガチめにアルストが崩壊する。これが一つ目ね。

 

19:名無しの転生者

やば。(語彙力)

 

20:プロトTS(天の聖杯)

で、二つ目。これはそこまで深刻じゃないんだけど『新人類への希望を(クラウス)に見せつけたい』から。

 

21:博識ゾロアーク

なるほど。神へのプレゼントか。

 

22:名無しの転生者

(・ω・)?

 

23:名無しの転生者

なんだっけ、ゼノ2の神は元々人間?

 

24:博識ゾロアーク

>>23そうだ。説明は俺の世界の時間だと1、2ヶ月前に話したから省略させてもらう。

 

本編時のクラウスという人間は、人類の行き着く先は破滅だと考えてアルストを救うことを諦めていた。

 

25:プロトTS(天の聖杯)

だけど、そこに本来ありえない命の共有をするレックス・ホムラが現れたんだよね。

 

26:名無しの転生者

神の想定を越えたら希望よな。

 

27:博識ゾロアーク

そしてヒカリを目醒めさせ、第三の剣によって『ゲート』の力も行使できる。

 

28:名無しの転生者

つまり……?

 

29:プロトTS(天の聖杯)

つまり、旧人類の遺物である『試作品プロセッサー(ミデン)』の俺・アヤメは、新人類の希望たり得ないってことだね。

 

30:名無しの転生者

まぁ…そりゃー……そうよなぁ。

 

31:名無しの転生者

完全に旧人類産やからね。

 

32:名無しの転生者

だからついて行かないってのはちょっと極端な気が…。

 

33:プロトTS(天の聖杯)

>>32俺もそう思ったんだけど、三つ目が問題でして。

 

三つ目は、『メツの使役するデバイスへの対抗手段の少なさ』だね。

 

というのも、俺達全員が世界樹を昇ってメツと最終決戦に行くとアルストにまともな戦力がいない事態になるじゃん? まぁ、ヴァンダムさんの周りは大丈夫だけど他の国もあるからね。

 

34:名無しの転生者

そっか、その問題があったか。

 

35:名無しの転生者

リベラリタスは描写なかった気がするけど被害ゼロとはいかんやろし。

 

36:名無しの転生者

スペルビアは結構やばいよね。

 

37:博識ゾロアーク

直接巨神獣に降り攻撃してくるタイタン・デバイスに加え、大気圏外から荷電粒子砲を撃ちまくる複数のセイレーン・デバイスもいるからな。

 

38:名無しの転生者

>>37文字にするとやばさが際立つわ。

 

39:名無しの転生者

元の役割を考えたらわかるけど、それでも大気圏外から荷電粒子砲を撃てるのはズルいわ。

 

40:名無しの転生者

てか宇宙から地表の一点を狙えるって意味わからん。

 

41:プロトTS(天の聖杯)

>>40それが実現できる程までにトリニティ・プロセッサーの演算処理能力が優れてるってことだよ。俺が元々居た地球だったらあと何年くらいで実現するのかな?

 

42:名無しの転生者

何年どころか百年掛かっても厳しいと思われる。

 

43:名無しの転生者

ワイのとこは随分と進んでたから意外と後十数年くらいで実現するやもわからん。

 

44:博識ゾロアーク

…………デオキシス……レックウザ……

 

45:名無しの転生者

>>44あっ……(察し)

 

46:プロトTS(天の聖杯)

は、話を戻してまして……セイレーン・デバイスはともかく、タイタン・デバイスなら『いくらでもかかってこい!』って感じ。だからこそ、被害を抑えるためには俺が残るべきだと思うんだよね。

 

47:名無しの転生者

メツがデバイス使ってから止まるまでにそれなりに時間掛かるもんね。

 

48:名無しの転生者

世界樹の途中まではついて行けそう。

 

49:博識ゾロアーク

少なくとも、メツがアルストに攻撃を始めるまではだな。

 

50:プロトTS(天の聖杯)

メツが攻撃を始めるのもそうなんだけど、イーラ組をどうにか救えないかなと。サタヒコは特に。

 

51:名無しの転生者

世界樹に昇ってると、アーケディアと爆発したタイミングで同時に飛び降りることになりそう。

 

52:名無しの転生者

シンは?

 

53:名無しの転生者

手分けすればいけるか?

 

54:博識ゾロアーク

シンはどの道、ラウラの心臓の拒絶反応があるからどうなるか分からないぞ。

 

55:プロトTS(天の聖杯)

シンは…シンにとっての救いは、シンの望みを叶えることだけだから。

 

56:名無しの転生者

『誰かに命を繋げたい』って、それを実現するのはすっごい難しい事だよね。

 

57:名無しの転生者

後世に遺す、か。

 

58:名無しの転生者

でもラウラの願いは確実にレックスまで伝わってるからすごいよね。

 

59:名無しの転生者

願い……夢、みたいなもんか。

 

60:プロトTS(天の聖杯)

ラウラからミノチさんに、ミノチさんからヴァンダムさんへ、ヴァンダムさんからレックス達と。レックスはラウラの事なんて知らないのに、ちゃんと受け継がれてる。

 

61:名無しの転生者

因果だなぁ。

 

62:名無しの転生者

なるほど。結局モルスの断崖までは行けるやん。

 

63:プロトTS(天の聖杯)

>>62うん、そうしようかな。

 

ていうか未来視を使えば使うほど未来の可能性が増えるとか、本当に勘弁して欲しい。

 

64:博識ゾロアーク

>>63難儀なものだ。

 

65:名無しの転生者

この世は不条理だも。

 

66:名無しの転生者

そう考えたらアルヴィースってすごいな。

 

67:プロトTS(天の聖杯)

弟に負けた…? いやでも、実年齢はあっちの方が…。

 

68:名無しの転生者

そこまで気にしなくてもいいのでは?

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

かなり悩んだが、世界樹の途中までは一緒に行くことに決めた。

 

苦渋の決断というわけじゃない。シンの最期を直接この目で見られない事は悲しいが、サタヒコの命も大切だ。ちなみに、特に手を出さなかった場合の生存確率は1%もない。

 

…もうすぐ『モルスの断崖』に着くが、俺ができることはせいぜい見守ることくらいだな。

 

それにしても─

 

「ミデンちゃん、どうかした?」

「いや、ちょっと気になる事が出来てな。」

「気になることって?」

「メツの『願い』は何かって事だな。」

「アイツの願い? それってこの世界を消滅させることじゃないの?」

「違うな、それはマルベーニのブレイドとして植え付けられたマルベーニの願いなんだ。」

「じゃあアイツの本当の願いは何さ。」

「さぁな…。」

「えぇ〜……。」

 

メツの願いは、自分自身を見つけること…かどうかは分からない。人の心の中なんて調べようもないしな。直接聞きにいった方が早い。行かないけど。

 

「……お、キレイなオーロラ出てるじゃねェか。」

「「え、マジで?! ホントだ!」」

「急にすげェシンクロ率だなァ…。」

 

リベラリタスで見るのとはまた違う色味で綺麗だねぇー。

 

「で、結局この後何が起きんだ? こんな所で何も無し、なんてことはねェだろ?」

「そうだね、いろいろ起きるよ。」

「いろいろねェ…。」

 

未来視の内容を伝えると、未来は簡単に変化する。変えられるとも変わってしまうとも言える。分が悪いだけの賭けはしない。

 

「もう着くね。」

「意外と時間掛かるもんだなぁ。」

「ね。」

「いやいや、この巨神獣船は結構な速度出てるぜ? お前らの飛行スピードが異常なだけだからな?」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「オイオイオイオイ、セイレーンにサーペントって……なんか世界観違くねェか?」

「それは言ってはいけない。てかそろそろだから準備しといてよ。」

「おっけー♪」

「準備? ……すげェ嫌な予感がするなァ。」

 

モルスの地に行くのは二度目になるのか…。好きじゃないんだよなーあの場所。

 

ま、そうも言っていられる状況じゃないからね。スカイダイビングを楽しむつもりで行こう。

 

「ミデン、あいつらの立ってる場所が今にも崩れそうなんだが─って待て。なんで俺を抱えようとしてんだ。」

「ウワバ、お前スカイダイビングは好きか?」

「スカイダイビング…? 空…ダイブ…ッ! お前離しやがれ─いや力込めすぎだろ!?」

 

バキィッ! ガラガラガラ!!

 

「アヤメはトラとメレフの方を優先してくれ!」

「わかった! また後でね!」

「よっしゃ、俺達も行くぞウワバ! とーうっ!」

「オイバカ自由落下より速いスピードで加速すんのは止めろォォォ!!」

 

はははははっ!

 

空を飛べるっていうのは最高じゃないか!

 

 

 

「ふざけんなァァァァァア!!」

 

 

 



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世界樹の天気:雨

 

年末は…忙しいものです。(言い訳)

 


 

…はぁ。ここに来るのは二度目だが、やっぱり慣れない。

 

「さて…行くよ、ウワバ。」

「少しは休ませやがれ…!!」

「ごめん、もうちょっと頑張って。この先にシンがいるからね。」

「はァ? つゥか、そもそも此処は何なんだァ? 地面がやけに硬くて、動きづらいったらありゃしねェ。」

「あー、ウワバはここに来るの初めてか。じゃあ移動しながら説明するよ。」

 

 

「──なるほどなァ…。情報量で頭がパンクしそうだぜ…。

「…人類に失望でもしたか?」

「ハッ、バカ言うな。皆が皆そうってわけでもねェだろうが。少なくとも、オレ達はな。」

 

ウワバ…!

 

キィン! ガン!

 

「…ミデン。」

「ああ、シンだな。よし…行くよ!」

「躊躇いはなしか…。嫌いじゃねェがなァ。」

 

今から三日と経たずに、この世界は大きく姿を変える。

 

変わった後の世界を視ることはできない。どんな未来が待っているかなんて、アルストの誰にもわからない。

 

それでも…前へ進め!

 

俺は全力で駆け抜けるッ!

 

 

 

◇◆

 

 

 

人間の心臓(こころ)を持ったブレイドと人間の(こころ)を持ったブレイド、その二人は瓦礫に座って休憩していた。

 

(ウワバ)は二人の間に流れるなんとも言えない雰囲気に耐えきれず、近くの信号機の上に避難していた。

 

「…何故俺を助けた?」

「『何故』、かぁ。誰であっても目の前の命は助けたいって思ってるからかな。」

「…お前は─」

 

その先の言葉は続かなかった。

 

「どうかした?」

「…いや、気にするな。」

 

なんて言おうとしたのだろう。

 

もしかしたら『お前は甘い』と言おうとしていたのかもしれないし、そうじゃなかったのかもしれない。

 

「……。」

「……。」

「このモルスの地─」

 

先に沈黙を破ったのはシンだ。

 

「─お前の目にはどう映る?」

「どう、って……悲しい、とは思う。」

「悲しい……?」

「うん。」

 

ミデンは遠くにある崩壊したビル群を見ながら、ゆっくりと言葉を続ける。

 

「こんなにも科学が発達していたのに、そのせいで戦争が激化して全てなくなってしまったって考えると……もっと他の未来もあった筈なのにな、って悲しくなる。……それでも─」

 

変化した声のトーンに反応し、シンはミデンに顔を向ける。

 

「─これだけは確実に言える。これからもこの世界に希望は存在し続けるし、意志は受け継がれる。」

「!」

「…てあれ? 途中からモルスの地関係なくなってるね。」

 

ミデンは苦笑いを浮かべた。

 

「……本当に不思議な存在だな、お前は。」

「それ、()()()()()()()()にも言われたよ。」

 

 

 

◇◆

 

 

 

33:プロトTS(天の聖杯)

無事にレックス・ヒカリと合流できたね。あとカグツチとハナも。

 

34:名無しの転生者

話聞くだけでもヒヤヒヤしたわ。

 

35:名無しの転生者

よくシンに斬られなかったな…。

 

36:博識ゾロアーク

借りがあるからじゃないか?

 

37:プロトTS(天の聖杯)

落ちる前から斬られないって事はわかってたからねぇ。

 

38:名無しの転生者

それなら安心…とはならんやろ。

 

39:名無しの転生者

てかシンと二人きりとか空気死んでなかった?

 

40:プロトTS(天の聖杯)

>>39ちょっとだけ気まずかったくらいかな。近くにウワバもいたから、完全に二人きりってわけじゃなかったしね。

 

41:名無しの転生者

その『ちょっと』って絶対ちょっとじゃすまないやつだ…。

 

42:名無しの転生者

ていうか、そろそろ世界樹?

 

43:名無しの転生者

まだじゃね?

 

44:博識ゾロアーク

先にイーラの巨神獣…だったものだな。

 

45:名無しの転生者

イーラの巨神獣って特別って感じするよね。

 

46:名無しの転生者

死んでも形が残ったままだしなぁ。

 

47:プロトTS(天の聖杯)

んー…他の巨神獣も消滅してるってわけじゃないんだけどねぇ。

 

48:名無しの転生者

まぁ、そっちはゲームじゃない現実だし。

 

 

 

◇◆◆◆

 

 

 

シンの考える事はよく分からん。いやね? 全部が全部が理解不能ってわけじゃないし、共感できるのもところどころ無いわけじゃない。

 

うーん……。

 

「だからこそ、かな…。」

「どうしたの?」

「…?」

「いや、なんていうか自分の今までしてきた行動を振り返ると…なんだか、正しい事だったのか分からなくなるんだよな。」

「ん〜…私はミデンちゃんがしてきた事は正しい事だと思うよ? だって、誰かのために行動してきたんでしょ?」

 

それは…そうなんだけど…。

 

「……うーむ。」

「ウワバは? なんかないの?」

「オレは……そうだなァ……正しいとか間違ってるとかそんなのは結局ンとこ、誰かの感情的なモンでしかねェと思うんだよなァ。」

 

たし…かに。そういう考えもあるか。

 

「ミデンが起こした行動で救われた命があるってだけで、正負も善悪も無いんじゃねェかァ?」

「正しいも間違いもない…。」

「なんだかよくわかんないなー…。」

「少なくとも、結果は残るが。…原因って言葉と合わせて、因果ってこれはどうでもいいか。まァとにかくミデン、オレが言いたいのはそんなに悩む必要はねェってことだ。」

「そう、だな。うん…ありがとう、ウワバ。気が楽になった。」

「オレはただ、自分の考えを言っただけだ。」

「…わ、私はミデンちゃんが間違ってないって断言出来るからねっ!」

「…はははっ! アヤメも、ありがとな。」

「どーういたしまして♪」

 

本当に…仲間に恵まれてるよ俺は。

 

いつだったか、今よりずっと前に『過去は変えられないから今を生きる』なんてことを言った覚えがある。自分で言ったその決意表明…みたいなものだ。

 

まぁ、勢いで言ったやつなんだけど。

 

とにかく…俺が命を救った事実が『正しい事か?』なんて考えずに、ただ誇れるように生きられるならそれがいい。

 

「姉さん、みんな準備出来たって。」

「わかった。アヤメ。」

「ん、おっけー♪ 世界樹の案内は任せて♪」

 

ピコン!

 

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62:プロトTS(天の聖杯)

世界樹攻略RTAはーじまーるよー!

 

63:名無しの転生者

どうしてその発想になるんですか?(現場猫)

 

64:名無しの転生者

違うそうじゃない。

 

65:博識ゾロアーク

最速で駆け抜けるって、なにもそういうことじゃない気がするんだが…。

 

66:名無しの転生者

一応聞くけど計測終了のタイミングは?

 

67:プロトTS(天の聖杯)

>>66第一低軌道ステーション直前の『ゼブル第1エレベーター』がある場所に入った瞬間とします。

 

68:名無しの転生者

ストーリー終盤で機械の建物…機神界かな?

 

69:名無しの転生者

確かに似とる。

 

70:名無しの転生者

機の律動良いよね。

 

71:プロトTS(天の聖杯)

あのBGM最高。そのうち弾きたい。そしてオラァ!

 

72:名無しの転生者

>>71きゅ、急にどうした?

 

73:名無しの転生者

モンスターか?

 

74:博識ゾロアーク

世界樹のはモンスター、というよりかは警備ロボットだが…この際どうでもいいか。

 

75:プロトTS(天の聖杯)

っと悪い悪い。アヤメがハッキングに失敗したやつにモナドバスターぶち込んでた。

 

76:名無しの転生者

攻略が順調なようで何よりですはい。

 

77:名無しの転生者

自爆するやつに気をつけるんよ。

 

78:プロトTS(天の聖杯)

あの爆丸モドキは、ハッキングで爆発出来なくなったところを蹴り飛ばしてるから大丈夫。

 

79:博識ゾロアーク

大丈夫と言えるのかそれは…?

 

80:名無しの転生者

まぁ、無視して進めないこともないし…。

 

81:名無しの転生者

RTAならむしろ戦わない方がいいまである。

 

82:名無しの転生者

現実じゃレベルの概念とかないからね。

 

83:プロトTS(天の聖杯)

…あ、違うわ。

 

84:名無しの転生者

>>83何が?

 

85:博識ゾロアーク

 

86:名無しの転生者

•́ω•̀)?

 

87:プロトTS(天の聖杯)

いやほら、さっき計測終了地点は『ゼブル第1エレベーター』って言ったじゃん?

 

88:名無しの転生者

せやな。

 

89:名無しの転生者

それがどしたの。なんか違った?

 

90:プロトTS(天の聖杯)

あのですね…サタヒコを助けるために俺途中で離脱する予定なのよ…。

 

91:名無しの転生者

うん…あ。

 

92:名無しの転生者

…え? わからん。

 

93:博識ゾロアーク

なるほど。世界樹を降りるから上まで行けないということか。

 

94:プロトTS(天の聖杯)

>>93そうなんですよねぇ。

 

95:名無しの転生者

あーそっかー。

 

96:名無しの転生者

じゃあどうすんの?

 

97:プロトTS(天の聖杯)

決まってる。走者をレックスにしよう。

 

98:名無しの転生者

弟に走らせるとか…。

 

99:名無しの転生者

貴様それでもオネーチャンか!?

 

100:名無しの転生者

>>99誰目線なんだそれは。

 

101:プロトTS(天の聖杯)

だってしょうがないじゃないか。まぁ、ちゃんとアヤメには言っておくから大丈夫。

 

102:名無しの転生者

信用ならんなぁ…。

 

103:プロトTS(天の聖杯)

何故に!?

 

104:名無しの転生者

前科ありでしょーが。

 

105:博識ゾロアーク

この終盤で伝え忘れたは許されないからな?

 

106:プロトTS(天の聖杯)

ハイ!!

 

107:名無しの転生者

てか今どの辺?

 

108:名無しの転生者

結構進んだのでは。

 

109:プロトTS(天の聖杯)

今もう『スカイブリッジ』まで来たよ。

 

110:名無しの転生者

は、早くね?

 

 

 

◇◆

 

 

 

「よい、しょっ!」

 

ガンッ!!

 

割と余裕とはいえ、やっぱり蹴り飛ばすと足が痛いんだよ。金属の塊だからねぇ。

 

いくら最短ルートとはいえ、走り続けている合間合間にずっとそんなことをしていたら骨が折れる。二重の意味で。折れたぐらいならすぐ治るけど。

 

「えっと〜ここのロック解除は〜…。」

「…後ろからなんか来てるみてェだぞ?」

「あれは…ああ。」

 

いつぞやのバイク集団じゃないか。それぞれが同一個体かは知らないけど。

 

「姉さん、ここはオレ達で時間を稼ぐからその間にロック解除をお願い!」

「了解。やるぞアヤメ。ウワバは俺達の防衛メインで。」

「任せとけ。…足、回復しておくぞ。

助かる。

 

よし、ハッキング開始といこうか。

 

 

 

 

 

 

なんかもう…あれだね。チートってやつだよね。私たちの(プネウマ)ちゃん。

 

だって想像力次第でなんでも出来るなんて、物理法則はどこに行っちゃったの?

 

え? 高次元の力だから三次元の法則は適応されない?

 

…やっぱりチートじゃん。

 

「あとはーここを書き換えて終わるけど…ミデンちゃん、どう?」

「こっちもあとちょい…完了!」

「おっけーい♪」

 

よいしょー!

 

ウィーン

 

「お前ら! 開いたぞ!」

「かもーん♪」

「気が抜けるっつゥか、なんかなァ…。」

「別にいいでしょ?」

「悪いとは言ってねェよ。」

 

なーんかな〜…。嫌いってわけじゃないんだけどね。

 

「ソードバッシュ! みんな今だ!」

 

おお、統率のとれたうごきってヤツ? チームワークの賜物だね♪

 

 

 

◇◆

 

 

 

地面が硬ェ。アルストにも金属で形成された床が無いわけじゃねェが、こんなに長いこと移動するのは初めてだからな。疲れるんだよ。

 

…音が軽くなったな。てことは、この通路は外に通じてるっつゥことだ。奥に行くにつれて、温度も低くなってるみてェだしな。

 

あとあれだ、通路の途中途中に変なロボットがいそうだなァ。ま、それはアヤメがなんとかすんだろうな。アレ、何やってるか意味不明なんだがなァ…。

 

ハッキング? 内部のプログラム? なんだそれは。人間で言うなら……脳をいじってるみたいなもんか?

 

いや怖ェなオイ。

 

「あ、外だ…って高!」

 

…コレちょっと降ってんな。水滴は当たらないが空気が冷てェ。

 

ここより上はもっと寒いんだろうなァ。オレとミデンはこれ以上…いやもう少し上までは行くんだったか? とにかく、一番上までは行かないからな。関係ねェ話だ。

 

「…ここから落下したら簡単に死ぬだろうなァ。」

「そりゃあこの高さだし。」

「当然だねー。」

「それくらいで死ななそうな人達がなんか言ってるも…。」

 

確かにミデンとアヤメはそうだな。

 

「いや自分は違うみたいな顔してるけど、ウワバも含まれてるからね?」

「マジで言ってんのかニア? オレはただのブレイドだぜ?」

「いやいや、アンタみたいなのがただのブレイドで済むわけないでしょ…。」

「そうか?」

 

…いや確かに回復能力は自信あるが、耐久力はそうでもねェぞ?

 

「『天の聖杯』としてのミデンを見てるとどうしてもなァ…。」

「あの人普通のブレイドじゃないから比べるだけ無駄だって。」

 

それもそうだ。

 

だが、そうなるとオレは誰と比較すりゃいいんだ? 他に蛇のブレイドでもいりゃわかりやすいんだがなァ。

 

「ウワバ、さっきからニアと何話してんの?」

「雨が降ってんなって話だ。」

「降って…るね、たしかに。分かりずらいけど。」

 

…ちょっと待て、こいつカメラ持ってきてやがる。さっきから何してるのかと思ったら、写真撮影かよ…。

 

一切立ち止まってこなかったからわかんねェよ。尊敬はできるが真面目にやれ。どうせ心の中で『写真撮るのは今しかできないからね!』とか考えてんじゃねェか?

 

イーラの連中は命掛けてんのにこいつ…も命結構掛けてんな。

 


 

カメラ「出番ヤッター!」

 

あ、次で最終話なのでもう出番はないです。

 

カメラ「ゑ?」

 



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楽園と虹

 

お待たせしました!

 

本編最終話ですが、完結はオマケをいくつか投稿したらとなります。いつになるかは未定です。ここまで読んでくれてありがとうございました!

 


 

ライブ配信を開始しました

 

0:プロトTS(天の聖杯)

 

「スペルビアだって!? 馬鹿な!?」

 

どうも、たった今スペルビアの巨神獣から攻撃をされました。ミデンです。

 

ドォーン!!

 

「クッソ……アレは、インヴィディアだなァ。」

 

追加入りまーす。

 

1:名無しの転生者

地 獄 絵 図

 

2:名無しの転生者

アルストががががががが

 

3:名無しの転生者

丸紅ころすも。

 

4:博識ゾロアーク

うお…すごいなこれは。

 

5:名無しの転生者

サタヒコおる!

 

6:名無しの転生者

そっかー。もうここまで来たんだなぁ。

 

7:名無しの転生者

>>6( ¯꒳¯ )ウム

 

8:プロトTS(天の聖杯)

悪いけど、しみじみとしてる暇無いんだよね。

 

9:名無しの転生者

ギリギリの状況だしまぁ…。

 

10:名無しの転生者

早くアーケディアにある増幅塔をへし折らんと。

 

11:名無しの転生者

まずはあの出っ張ってるところの先端まで行くんでしょ?

 

12:プロトTS(天の聖杯)

>>11そう。1回世界樹の内部を通ってから行く。

 

13:博識ゾロアーク

>>11あの初めて飛び降りた場所か。

 

14:名無しの転生者

いやすげぇ場所だな。

 

15:名無しの転生者

用途が気になる。なんのために伸びてんだ?

 

16:プロトTS(天の聖杯)

旧世界的には…確かエアポートだった気がする。

 

17:名無しの転生者

あ、それでか。

 

18:名無しの転生者

なるほど……?

 

19:名無しの転生者

軌道エレベーターにエアポート…?

 

20:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、それはいいとして…そろそろエアポートに出るぞ。

 

21:名無しの転生者

ドキドキ…!

 

22:名無しの転生者

こっちまで緊張してきたぞ。

 

23:名無しの転生者

…うおっ、眩し!

 

24:博識ゾロアーク

アーケディア兵と人工ブレイドばかりだな。

 

25:名無しの転生者

あれ? 普通のモンスターいないね?

 

26:プロトTS(天の聖杯)

>>25そりゃ、巨神獣がドンパチやってる所なんて逃げ一択でしょ。

 

「高ェな……。」

「ま、俺達は突っ切るしかないけどな!」

「あっ、オイ!」

 

行くぞー! おー!

 

27:名無しの転生者

せ、セルフ…。

 

28:名無しの転生者

てか人工ブレイド多くね?

 

29:名無しの転生者

>>28元々工場で量産されてたやつだし、これくらいはね。

 

30:名無しの転生者

アーケディア兵も大変だなぁ。

 

31:名無しの転生者

こいつらって最期どうなるんだろ?

 

32:博識ゾロアーク

世界樹全てが吹っ飛ぶわけじゃないからな。生き残るとは思うが、結局はT-elos Re:のブレイドクエストで落ち着くだろうな。起こるかは不明だが。

 

33:名無しの転生者

人工ブレイドの方はKOS-MOS Re:のブレイドクエストでか。

 

34:名無しの転生者

よくできてるわ。すげー。

 

35:プロトTS(天の聖杯)

そろそろだぞー。ていうか─

 

「─なんか戻ってきたって感じするなぁ。」

「姉さん、何か言った?」

「いや、ただの独り言だよ。それより、緊張してない? 大丈夫?」

「大丈夫だよ。オレとホムラなら、ね?」

「はい、任せてください。」

「…うん、信じるよ。」

 

成長したねぇ、弟と妹よ…!!

 

36:名無しの転生者

後方で腕組んで見守ってそう(小並感)

 

37:名無しの転生者

後方兄貴姉貴面やめい。

 

38:名無しの転生者

今のレックスとホムラのやりとり、グッときます。

 

39:博識ゾロアーク

二人なら確実にやり遂げるだろうな。それほどの力だ。

 

40:プロトTS(天の聖杯)

すごいよ、ホントにね。

 

「よし、ここからなら!」

 

キタ! といっても、俺達は一足先に進むんだけどね。

 

41:名無しの転生者

ウェ?! ナゼミナインディス?!

 

42:名無しの転生者

>>41滑舌がボドボドになってんぞ。

 

43:名無しの転生者

…え、マジで見ないん?

 

44:プロトTS(天の聖杯)

え、見たい?

 

45:名無しの転生者

見たい。

 

46:名無しの転生者

当たり前だよなぁ?

 

47:博識ゾロアーク

俺としては進行を優先するべきだと思うが…好きに決めればいいさ。

 

48:プロトTS(天の聖杯)

…レックスとホムラはほぼ確実に成功させるだろうからねぇ。合流地点に着いて、余裕があったらやるかな。

 

49:名無しの転生者

しゃーないか。

 

50:名無しの転生者

安全優先!

 

 

 

 

 

 

76:プロトTS(天の聖杯)

時間出来た…けど、終わりそう。

 

「セイレーンは命中したな、良かったよかった。」

「よォやるぜ…。」

「さすが私の弟と妹だよね♪」

 

そりゃそうよ、我が弟と妹ぞ?

 

77:名無しの転生者

ンが弟…。

 

78:名無しの転生者

ぬわああぁぁ見られんかった!

 

79:博識ゾロアーク

流れ弾をかなり防いでいたが、大丈夫か?

 

80:名無しの転生者

カメラにボールが当たる衝撃映像みたいになってビビった。

 

81:プロトTS(天の聖杯)

>>79問題ないですよ。ていうか、ここで脚を怪我して『俺はここまでみたいだ…!』ってやりたかったんですよね。

 

82:名無しの転生者

ニアがいるから出来ないと。

 

83:名無しの転生者

巨神獣から一発でかいの貰っとけばよかったのに。

 

84:プロトTS(天の聖杯)

>>83んな簡単に…。ってか食らってもニアいるし。

 

85:名無しの転生者

これ離脱タイミング無くね?

 

86:名無しの転生者

それな。

 

87:博識ゾロアーク

どうするんだ?

 

88:プロトTS(天の聖杯)

うーむ…ちょっと難しいけど、離脱の説得してみるか!

 

89:名無しの転生者

やる気に満ちてんなー。

 

90:名無しの転生者

なんか…行ける気がする!

 

91:名無しの転生者

マジでやるのか。

 

 

 

◇◆

 

 

 

「アヤメ。」

「ん? どうしたの?」

「皆の事、頼むよ。」

「もちろん! 任せてミデンちゃん!」

 

とびっきりの笑顔をありがとう。

 

「ホムラ、ヒカリ。」

「はい。」

 

その力強い瞳、燃えてるね。

 

「お願いするね、シンのこと。」

「はい。お姉様の分まで、私達が。」

 

 

「レックス!」

 

 

うん、いい表情するようになった!

 

「この世界のまるごと全部…救ってきな!」

 

 

「ああ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

134:名無しの転生者

└('ω')┘フウゥゥゥ!!

 

135:名無しの転生者

あ^〜いいっすね^〜

 

136:名無しの転生者

マジでいい顔やったな。

 

137:博識ゾロアーク

そうだな。

 

138:名無しの転生者

>>137なんだか上機嫌?

 

139:プロトTS(天の聖杯)

よっしゃ、俺も気合い入れていくぞー!

 

140:名無しの転生者

いったれ!

 

141:名無しの転生者

にしても強引すぎてワロタ

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

今思えば、この世界樹から(ミデン)は始まったんだ。そう考えると中々に感慨深いものがあるね。

 

死んだと思って目が覚めたら『天の聖杯のコアクリスタルによく似た何か』になっていて、ブレイドの姿になれたと思ったら性別が変わってた。

 

動けるようになったから楽園を脱出、そのまま世界樹を逆走と。途中であのガンダムもどきに吹き飛ばされたのも、今となっては良い…いや、良くはないけど数ある思い出の一つだ。

 

そして世界樹から雲海へダイブ。あれは楽しかった。その後の飛行もまるで俺の背中から本当の翼が生えているみたいで最高だった。

 

それから後は結構いろいろやったなぁ。

 

シン・オルネラと一緒に過ごしたり、修理屋やったりね。今もまだ使ってるカメラだってこの頃に作ったやつだしね。…500年使って壊れないカメラってすごいな。

 

でもやっぱり、一番は『黄金の国イーラ』での出来事だね。あの時ほど、前世も含めて体を動かし続けたことはなかった。

 

人との出会いも多かったなぁ。最初に会った─というかあっちからやってきた─のはメツだけど。

 

それに、アヤメと出逢えたのもあるからね。

 

そこからは長かった。なにしろ約500年だからな。ま、掲示板のみんなのおかげでそこまで退屈しなかったけども。

 

オイオイ、回想してる暇なんて…って聞こえてねェな。オイ!

「とうわぁ!? 何!?」

「緊張してんのかと思ったが、案外大丈夫そうだな。」

「…ああ、大丈夫。」

 

いや、嘘だ。すごく…緊張している。

 

心臓の鼓動が早くて呼吸もなんだか浅いように感じる。肺まで到達せずに喉だけを行ったり来たりしているような…そんな感覚。実際はちゃんと肺まで行ってるんだろうけど。

 

手足の震えはない。良かった。それが一番危険だからね。

 

「…ふー。」

 

サタヒコを助けられるだろうか。もちろん本気の全力で助けに行くが、心配なものは心配でね。

 

ヨシツネ・ベンケイはアヤメに完全に任せる。これはアヤメを信頼してるから。信用ではなく信頼。信じて頼りにしているんだ。

 

俺一人じゃ限界がある。だから周りを頼る。悪いことなんかじゃないし、全て抱え込むのを強いとは言わない。伊達さんもなんかそんな感じのこと言ってたし。

 

とにかく、協力すれば必ず未来は変えられる。

 

…よし、少し落ち着いた。落ち着いたといっても周りが機械だらけでどうにもなぁ…。生物の温度を感じないんだもん。金属冷たい。でもなぜか虫は居るのが意味わからん。

 

「…マルベーニはなんであんなになっちまったんだろうなァ。」

「え?」

「何があったかなんて今の俺は知らねェし、これから知ることもないんだろうな。ミデンは知ってるか?」

 

ああ、そういうことか。

 

「そうだな…例えばウワバは『助けてあげた人が別の誰かを殺していた』なんて経験ある?」

「…さァな。今の俺はそんなことないが、昔はよくあったんじゃねェかな。ただの勘だが。で、マルベーニはそういう事に何度も何度も遭遇してああなったと?」

「多分。アーケディア人は寿命長いし、しかも聖職者だから多かっただろうねぇ。」

 

ある意味、物事を深く受け止めることができたせいだろうね。

 

まぁ、だからといって『神に会いに行く』とはならない…なるのかなぁ? あのマルベーニはなったんだけども。

 

「ふゥん…ああはなりたくねェな。」

「はは、そうだな。」

「…なんだよ。」

「やっぱりウワバは優しいブレイドだなって思っただけだよ。」

「……あんなのと比べたら大体がそうだろ。」

 

照れ隠しかな? …と、もうだ。

 

「行くよ、しっかり掴まっててよ?」

「あァ。…掴まるっつゥか巻きついてるんだが。」

 

角度よし……風向きを考慮、よし。

 

「にしても、アーケディアの巨神獣があんなに攻撃力あったなんて知らなかったぜ…。」

「…大体の巨神獣はあのくらい攻撃力あるよ?」

「……マジか。」

 

ゴオォォォォン!!

 

今のは…アーケディアの巨神獣が世界樹にぶつかったからか。

 

「ウワバ、飛ぶぞ! 準備は?!」

「出来てるぜ。」

「よし!」

 

ビュオォォッ!

 

よし…いいぞ。このままサタヒコが落下する位置に先回りして─

 

「ッ! 人工ブレイ「任せろ。」

 

ヒュン!

 

『──!』

「助かった!」

「気にすんな。ミデン、お前はただ前だけを視ていろ。」

 

そうだな、俺はサタヒコを空中で受け止めることだけに集中しないと…!

 

「後5秒

 

 

…4

 

 

…3

 

 

…2

 

 

…1

 

 

…ゼ─」

 

 

 

 

ドォォ

 

 

 

 

ぅぐあ! 耳がッ!!

 

グァ?! 耳が痛ェ!

 

ウワバの声も聞こえないが、壊れていくマルサネスはとっくに視えてる! そしてサタヒコは─

 

見えたぁぁ!!

 

角度を修正して斜め下に向かってもっと加速! 巻き付くウワバの力も強くなるが、不思議なことに安心感を覚えるんだよねっ!

 

「サタヒコが雲海に衝突するまでに速度を落とす…!」

「瓦礫にはオレがシールドで対応する。」

「助かる!」

 

回復した耳にびゅうびゅうとした風の音が響く。爆発の熱が俺達の体を灼く。うるさくて熱いが、今はどうでもいい!

 

もう少しで届くんだから!

 

「でも爆破の衝撃で気絶なんてすんなよ!」

「いや無茶言うなよ…。」

 

ガシッ!!

 

「掴まえた!」

ぐェ…。

 

いいぞ…! 重力加速度9.8に逆らうようにゆっくりと…! 体にGが掛かるのは単純に負担が多いんだよ!

 

雲海までの距離が目に見えて減っていく。隣の世界樹は上方向に流れていくように感じる。

 

「こんなに落下するのが怖ェと思ったのは久しぶりな気がするぜ…。」

「このまま雲海まで行くぞ! 落ちるなよ?!」

「現在進行形で落下中だぜ? ミデン。」

 

いやそういうことじゃないんだけど。

 

雲海面への衝突で起きる衝撃は、俺のシールド・『翼』・ウワバのシールドの三重でサタヒコを抱え込むように防御する。

 

「……っ!」

「──!」

 

入った…!

 

い、意外と痛いなこれ…!

 

目を閉じていて助かった。いくら防御していても、衝撃は発生するわけだからね。

 

下降する速度はかなり穏やかに…いや全然速いわ。

 

まずいかも。

 

水と感触は違うが、圧自体はそれとそう変わらない。つまり…深く落ちていくほど危険ということだ。

 

それに呼吸も出来ないわけだからな。その状態が長すぎるとさすがにウワバとサタヒコが死んでしまう。

 

…え? 俺は理論上無限だけど? 最悪コアの状態で移動すればいいし。

 

 

と、ウワバがゴボゴボ言ってるからそろそろ雲海圧で苦しいのだろう。

 

速度もほぼ ゼロ になったから浮上を始めよう。

 

「ゴボッ!」

ゴボ、ゴボゴベ(ごめん、何言ってるかわかんないわ)…。」

 

引き上げる場所は…世界樹にくっ付いて生えている木だ。

 

…かなり苦しそうにしてる。早くしたいのはやまやまなんだけど、これが最大限なんだよね。

 

あとちょい!

 

「…ぶはぁ!」

「ア゛ア゛ァ゛…………高速落下の後にゆっくり上昇はキツイなァ。」

 

いやごめんて。その目怖いから。

 

「よいっ、しょ!」

 

とりあえず、太い枝の上にサタヒコを仰向けに置く。

 

改めて見ると怪我が酷い。満身創痍だ。

 

「こいつは…骨が結構まずい状態だなァ…! 回復始めんぞ!」

「俺もやる。止血くらいしかできないけどな。」

 

 

 

◆◆

 

 

 

なんとか山場は乗り越えた。

 

落下による怪我はほとんどないらしい。一箇所だけ爆発とは違う傷があって、それで判別できたらしい。

 

正直『な、何が違うんだ…?!』となったけど、そんなことより全てを防げなかったことが悔しい。

 

まぁ、命が助かったからそれで満足なんだけどね。

 

「よし、じゃあ次は─」

「─ちょっと待て。『次』ってなんだ?」

「次は次だけど? タイタン・デバイスをぶっ潰して周る。」

「…マジかよ。」

 

休んでる暇などないのだよウワバ。

 

「移動するか。」

「しょうがねェかァ…。で、起こすか?」

「起こ、あちょっと待って。」

 

メールきたわ。

 

『ヨシツネとベンケイは助かったよ! (*・∀・)イェイ♪』

 

「……よっしゃあ!」

「うおっ…急にうるせェな。」

「だってさ、未来を変えたんだよ?! アヤメ達が!」

「驚きすぎだ。あいつらなら出来ることはわかってたろ?」

「それでも嬉しいでしょ?」

「まァそうだな。で、シンは?」

「聞いてみる。」

 

『こっちもサタヒコを助けたよ。シンは?』

『シンは…ごめん! 肉体が限界だったみたいで…』

 

…そっか。

 

『最期はどうだった?』

『堂々としてて……かっこよかったよ』

 

…うん。

 

「どうだったんだ?」

「かっこいい最期だったって。」

「…。」

 

『教えてくれてありがとう。アヤメ達も頑張って。』

『もっちろん! 地上は頼んだよ♪』

 

ああ、頼まれた。

 

「それじゃあ─」

「「「行くか!」」」

 

…ん?

 

「ん? どうした? アルストを護るんだろ?」

 

…ファッ?!

 

「「いつから起きてた?!」」

「『移動するか、しょうがねェなァ』…の少し前くらいからかな?」

 

…そんなこと言ったっけ。言ったような気がしないでもない。

 

「まァ、とにかく起こす手間が省けたな。ま、オレとしてはもう少し安静にしといてほしいところだがなァ?」

「そいつは無理な相談、ってもんでしょうよ。」

「…なるほどなァ。」

「ミデン。」

「え、あ、はい。」

 

な、何? めっちゃ目合う。

 

 

「ありがとう。俺とミルト、二人分のお礼だ。」

 

 

ああ…。

 

俺の今までの行動は、決してお礼が欲しくてやったわけじゃない。それでも…

 

 

「どういたしまして。」

 

 

頑張った甲斐はある。

 

 

 

◇◆◆

 

 

 

ライブ配信を終了しました

 

593:プロトTS(天の聖杯)

これにて…終 了 !!

 

594:名無しの転生者

お疲れ様!

 

595:名無しの転生者

おつかれ!

 

596:博識ゾロアーク

本当にお疲れ様だ。改めてタイタン・デバイスは数が多かったな。

 

597:名無しの転生者

モナドの使い方が洗練されまくってたなあ。

 

598:プロトTS(天の聖杯)

>>597伊達に500年使い続けてないからね。

 

599:名無しの転生者

これでストーリー終わりかぁ。

 

600:博識ゾロアーク

『ゼノブレイド2』の物語はこれでお終いだ。

 

601:名無しの転生者

寂しくなるな。

 

602:プロトTS(天の聖杯)

まぁ、これからも俺はアルスト…いや、楽園で生きていくからね。退屈はしないよ。

 

603:名無しの転生者

本編後が気になるからそれは嬉しい。

 

604:名無しの転生者

レックスは重婚するのか否か…。

 

605:名無しの転生者

>>604いや気にすんのそこかい。

 

606:名無しの転生者

気にはなるけどw

 

607:プロトTS(天の聖杯)

後日談的なのは無いからなぁ。ここからはまさしく未知だね。

 

608:博識ゾロアーク

神のみぞ…というか神すらも知らないわけか。

 

609:名無しの転生者

(クラウス)は死んだ。(事実)

 

610:プロトTS(天の聖杯)

お、飛びながら撮ったらめっちゃ綺麗に写真撮れた。

 

611:名無しの転生者

今?!

 

612:名無しの転生者

確かにいい景色撮れそうだけどさぁ…。

 

613:名無しの転生者

どんな写真?

 

614:プロトTS(天の聖杯)

ほれ。

 

【画像】

 

615:名無しの転生者

…おお〜!

 

616:名無しの転生者

虹だぁぁあ!!

 

617:博識ゾロアーク

また凄いな、これは。

 

618:名無しの転生者

構図が素人とは思えないくらい完璧なんですが…。

 

619:名無しの転生者

すごく…すごいです!

 

620:名無しの転生者

>>619語彙力ぅ…。気持ちは分かるが。

 

621:名無しの転生者

やっぱハッピーエンドが一番よ!

 

622:名無しの転生者

リアルならそれがベストやな。

 

623:プロトTS(天の聖杯)

いや〜本当にね、最高だよね。今夜はとっておきのご馳走といこう!

 

624:名無しの転生者

ええやん。

 

625:名無しの転生者

場所はレックスの家?

 

626:プロトTS(天の聖杯)

>>625そりゃもちろん。んじゃ、仕込み始めるからまた後で!

 

627:名無しの転生者

おうよ!

 

628:名無しの転生者

(´・ω・`)/"

 

629:名無しの転生者

最高だった! ありがとう!

 

630:博識ゾロアーク

少し休んでからでもいいと思ったが…意外と大丈夫そうだな。

 

631:プロトTS(天の聖杯)

>>630当たり前です! だって俺は─

 

 

 

 

 

 

『天の聖杯』だからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ヒカリ。ちょっとそこの塩、って何してんの?!」

「『何』って…見たらわかるでしょ? 味付けよ。」

「ちょストップ! …サタヒコ手伝って!」

 

 

どうやら天の聖杯の試作品的なものとして転生したらしい

 

END

 

 

 

 

 



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オマケ

 

ミデンとアヤメです。

 

 

【挿絵表示】

 

 

画力の限界を感じました。

 


 

…ン? なんだ、お前らか。どうした?

 

あァ、覚えてねェなァ。それはオレだって例外じゃねェからな。だが、覚えてはねェが知ってはいるぜ?

 

まァまァ、そう焦んな。落ち着けって。

 

オレの過去は…まァ、いろいろあるらしくてな。

 

いや何、この前ミデンから聞いたんだよ。…ン? あァ、お前達のお父さんが『姉さん』って呼ぶ…つまり伯母に当たる人だな。

 

あ、でもアヤメのことは『オバサン』って言うと怒られるから気ィつけろよ? 面白そうだから呼ばれてるところは見てェが。

 

でだ、どうにもオレは王族だったみてェでな。今から話すのはそん時の話だ。

 

あァー…国で一番偉い人とその家族、とかだな。ジークは王族だぜ? そうは見えなくても王族なんだよ。『あれで?』とか言うな。

 

いや、オレの場合は結婚とかで王族になったわけじゃねェ。

 

どうやらオレは国王の娘のブレイドだったらしい。

 

 

 

 

 

 

まだ日も高いある日、倉庫に忍び込んだ女の子はあるモノを見つける。

 

「なんですのこれ? 青色に光る宝石……もしかして、これがお父様の言っていたコアクリスタルですの?」

 

女の子はコアクリスタルを手に取り、様々な角度から眺める。

 

「綺麗ですわね。部屋にでも飾っておきましょうか? …でもどうしてこんな変なところに置いてあるんですの?」

 

そのコアクリスタルが置かれていたのは、木の板の上。近くには釘の入った箱やノコギリなどがある。

 

女の子の疑問に答える者はこの場にいないが、それでも彼女は倉庫を漁る。

 

「これは…錨? こっちは計測器ですの? これは竹箒でしょうか? ……?? 黒いスカーフ? まるで統一感がありませんわ…貰いますけど。」

 

次から次へと物色を続け、気に入ったものがあれば懐に仕舞う。

 

そうして約1時間後、満足した女の子はいくつかの物を自分の部屋に戻ろうとする。

 

「……っていけませんわ。かくれんぼの途中でしたわね。完全に忘れておりましたわ。」

「あー! クルルちゃん見っけー!! みんなー! クルルちゃんいたよー!!」

「はっ! やってしまいましたわー!」

 

クルルと呼ばれた女の子に、赤色の髪の天真爛漫な女の子は走って寄っていく。

 

「んー? クルルちゃん、それなにー?」

「これはコアクリスタルですわ。倉庫で見つけたんですのよ。」

「すごーい! …でも、コアクリスタルって危ないんでしょ? お母さんがそう言ってたよー?」

「ちょっと触るくらいなら問題ないはずですわ。」

「そっかー。クルルちゃんが言うなら大丈夫だね! そういえば、コアクリスタルからぶれいど?が生まれるんだよね? どんな姿なんだろうね!」

「た、たしかに気になりますわね…。」

 

クルルは想像した。国王の娘である自分に相応しいブレイドの姿はどんなものかを。…コアクリスタルに触れながら。

 

キィィィン…!!

 

「え…?」

「うわー! すごい光ってるー!」

「え、あ、えっと…どうすればいいんですの!?」

 

コアクリスタルが強く光り輝き、クルルの手から離れる。地面に着いた光はその形をゆっくり変えていく。

 

そして、1体の白い蛇が現れる。

 

「…私はウワバ。これからよろしくお願いしますね。私の可愛いドライバーさん。」

「…………よ、よろしくお願いします。クルルですわ。」

「わー! すごいすごーい! ぶれいどさんだー! 私はララだよ!」

 

心からの笑顔を浮かべる赤い髪の女の子ララと、その隣で引き攣った笑みを浮かべるクルル。

 

(わ、(わたくし)に相応しいブレイドの姿なんでしょうか…?)

(ふふ…。楽しくなりそうですね。)

 

 

 

 

 

 

今のが、オレの最初のドライバーとの出逢いってやつだなァ。

 

続きは…お前達には少し早ェな。そうだなァ……具体的には、15歳くらいになってからじゃねェかな。

 

オイオイ、変な事教えると怒られるのオレなんだぜ? そういうのはちゃんと段階踏んでからだ。

 

ホラ、そろそろ昼飯だから戻るぞ。沢山食わねェとデカくなんねェからな?

 

子供が遠慮なんかすんじゃねェよ。……あァそれは、その、なんだ…災難だったな。ニアはともかくヒカリのはなァ…。

 

だったら、今度一緒に簡単なクッキーとかでも作ってみたらどうだ? さすがにできるだろ? 火加減は適任がいるしな。

 

他は…かき氷くらいしか思いつかねェなァ。いや料理とは言えねェか。

 

それはアヤメに頼め。『アヤメお姉ちゃん』とか呼んでやったら余裕だろ。

 

 

 

……これからもいろいろあるとは思うが、家族想いのあいつらがいる限りは心配なさそうだな。

 

 

 



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