遥か風に望む (神秘放射ほしい)
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馬耳望風
1.馬耳望風


ゲーム本編開始1年前くらいの想定です。
原神を始めてひと月くらいのぺーぺーですので設定が間違っている可能性が高いです。もしミスがあれば教えてくれると幸いです。


 

 空は青く澄み雲も軽やか、さらさら吹く風は南やや西寄り。この風を辿れば我が故郷に至るのであろうか、男はなんとなくそう考えた。賑やかで美しいあの街を出てそろそろ一ヶ月が経つ。

 

 時は今年の迎仙儀式より三月を置き、日差しも空気も日々を過ごすのにちょうどよい。まさしく旅日和となるこの頃を選んで出発したとおりここ一週間は雨も降ることなく、そもそも大きく天気が崩れることもない穏やかな旅を過ごしていた。

 

 この旅の一応の目的であるモンドに向かうにはあと半分ほどかかり、昨日ごろには望舒旅館について二、三日休憩しているはずだったのだ、予定通りならば。

 

 よき日和をまた仰ぎ見て、男はこう呟くのだ。

 

「どこここ………」

 

 

○○○○

 

 

「いやいや待て、場所だけなら分かるはずだ!一昨日まではしっかりと街道に沿っていたから、おそらく帰離原のどこか……」

 

 なんだけどな……。

 

 璃月のことならだいたい分かると慢心して街道を離れた時点でこうなる運命は決まっていたのだろう。第一にもはや二年も前になる記憶のみで旅をするのが間違っていたのかもしれない。

 

 荷物を持ってくれている相棒は我関せずと草を食み、ぴるぴる揺れる耳を見ていたら少し笑えてきたので、彼には大いに助けられている。

 

「急ぐ旅でもないんだ、ゆっくりいこうや」

 

 方角を確認、北東のずっと向こうにはうっすらとだが大きな影が見えている。ドラゴンスパインを視認できる場所で迷ったのは本当に不幸中の幸いだった。このまま北に歩き続ければまた街道に戻ることができるだろうし、そうでなくとも大きな川に出るはずだ。そうなれば川に沿って進めばいつか望舒旅館に着くだろう。

 

 ちょいちょいと馬の頭を撫でて合図をする。賢いこいつならこれでわかってくれるのだ。手綱を掴んで、自身の()()もしっかりと握り直す。男はまた、えっちらおっちら歩き始めた。

 

 

○○○○

 

 

 少し前の話だ。具体的にはこの遭難の原因とも呼べること。その頃は旅の目的も決めずただふらふらと望舒旅館を目指していただけだった。そんな私が帰離原のあたりに着いたとき、向こうにヒルチャールの集団を見つけたのだ。

 

 近頃アビスの奴らが活発に活動しているのは聞き及んでいた。それに伴いヒルチャールもより人間の生活圏に危害を及ぼすようになってきているということも。

 

 そんな昨今だからか、ヒルチャールを見つけたのはそう珍しくもないと言えるだろう。このあたりは千岩軍の巡回も及びづらい場所だ。

 

 咄嗟に身を屈め背の高い草に隠れる。見える限り5体、おそらく縄張りの偵察や見回りでもしているのだろう。しかし、その程度に5体も割けるというのはいただけない。もとの群れは予想よりもずっと大きいのだろうか。巣を作っている可能性もある。

 

 背負った荷物が音を立てないよう注意しながら槍を引き抜き、身を隠したままヒルチャールを追跡していく。帰路だったのか、そこにはすぐ着いた。

 崖に囲まれるように設営されたその巣には、七つの櫓と二つ大きな小屋がある。見張り台も建てられており、そちらは六方を囲っている。今外に見えるだけで20体ほど、櫓の中にも複数いるだろうし、それよりもあの小屋が気になる。ヒルチャール暴徒やシャーマンがいる可能性が高くなってきた。

 

「むしろこの程度の規模で見つけられたのが幸いか……?」

 

 あと少し置いていれば、手のつけられないほどになっていた可能性もある。ここで壊さなければいけない。

 

 野生動物たちに悪戯されないように、偵察に利用していた大きな木の枝に荷物を置いていく。もしかしたら栗鼠なんかにやられるかもしれないが、そのときはそのときだ。

 

 槍を両手で握り込み、感触を確かめる。悪くない。今日も好調、脚だって言うことを聞いてくれる。

 

 巣の側の崖までにじり寄れば、もうそこにヒルチャールの群れ。やはり飛び降りれない高さではなかった。少し様子を見て、大勢の視線が外れた瞬間に飛び出す。

 

 落下の勢いを乗せた一撃で手前にいたヒルチャールを仕留める。その体を槍に刺したままぶん回し、周囲にいた3体の首を落とす。まだ群れは理解できていない。槍を大きく振り回し、最初に貫いたヒルチャールの体を一番近い見張り台の上に立つ弓兵まで飛ばせば、死体の重さのせいでろくに受身もできず地面にぶつかる。仕留め切れていなくともしばらく行動できないはずだ。

 

 そこでやっと群れが私を認識した。雄叫びを上げ、めいめいに武器を持って駆け寄ってくる。飛び出してきたのは、燃える棍棒を振り回すヒルチャール。篝火から取り出してきたのだろうか、まともに当たればただでは済まない。しかしこちらは槍、間合いに入ったその時に肩を突き棍棒を離させ、怯んだ隙に蹴り飛ばし後続に当てる。

 

 正面から走ってくる2体がそれを避けたことで減速した。その隙間に入り込み、渾身の力を込めて回転攻撃。周囲を吹き飛ばす。

 

 足元に転がっていた燃える棍棒を槍と逆の手で拾いひとつ向こうの見張り台にいる弓兵まで投げ、あわてて避けようとして台から落ちたので脅威は無いと判断し目線だけで素早くあたりを見る。投げた隙を突こうと思ってか、後ろから飛びかかってくるヒルチャールに槍をそのまま思い切り引いて石突で首を打てば獲物越しに伝わる骨を折る感覚。そのまま槍を前に突き出し、正面から近づいてきた石盾を力で打ち上げ隙を作り、穂先の近くをもう片手で握り直して槍を回し柄で殴り飛ばす。

 

 大きく吹き飛んで、小屋に打ち当たって地面に落ちた。その音で事態を察知したのか、中から出てくる二つの巨体と、元素の力を有した姿。

 

 岩盾を構えた方が雄叫びを上げ突進する。盾を前に出しての突進は、単純ながらも相手の攻撃を防ぎつつ巨大な質量と速度を持つという恐るべき攻撃だ。それを見据え、引き付け、引き付け――

 

「そこ!」

 

 大きく斜め前に踏み込むことで槍に速度を与えつつ、盾を利用して相手の視線を切る。そうすることで相手は自分の位置が一瞬わからなくなる。突進は空を流れ、その十分な威力は急には止められない。横を紙一重で抜けるヒルチャール暴徒の首に、踏み込みの勢いのまま槍を突き刺す。

 

 突進の勢いも合わさり槍は一撃で貫いた。ヒルチャール暴徒が倒れたのを見て群れは一瞬動揺し、次の瞬間怒りが爆発した。我先にと襲い来る彼らを()()()()()。それよりも見るべきは――

 

 視界の端で捉えたそれを、全力で後ろに飛び退くことで避ける。地を揺らすほどの力を伴い降ってきた斧は、ヒルチャールを複数踏み潰しながら音を立てて構えられる。その横にはヒルチャールシャーマン、その様子から見るにあれは氷元素を操る類いのようだ。

 

 額に流れる汗を拭い、呼吸をひとつ吐く。これほどの戦闘をしたのは本当に久しぶりだ。かつての感覚で戦っているが、いつボロが出るかわからないというのが正直なところだった。先ほどの岩盾の突進も、踏み込みがあと少し足りていなかったならこちらがやられていた。やはり、衰えている。

 

「落ち着いたら鍛錬し直しだな……」

 

 呟き、見据える。もう相手の油断を突く戦法は使えないだろう。その証拠に大斧は隙なく構えられ、横のシャーマンもいつでも力を行使できるようにしているのが見てとれる。

 

 正面には2体、それと私を囲むようにヒルチャールが備えており、その向こうには弓兵が隙を窺っているようだ。この見覚えのある景色を、今の私が乗り越えることは出来るだろうか。

 

「さあ、来い!」

 

 

……………

 

 

 

「ヒルチャールのくせに元素を操れるの狡くないか」

 

 霜焼けになりそうなほど冷えた手先を篝火で温めながら思わず悪態をついてしまう。巣を無事壊滅させた後、彼らの使っていた火を再利用させてもらった。

 

 やはり少し無理があったのか、身体中に疲労感がすごい。大きな怪我もなく、せいぜいが矢を避け損ね掠めたことと末端がかじかんで暫くまともに動けない程度。あの規模相手にこれなら上等だ。

 

 やっとひと息つけたところで、向こうから騒がしい音が近づいていることに気がついた。これは動物の足音と、ヒルチャールの声だろうか。巣に建てられた見張り台に登って見てみると、走ってくる馬とそれを追いかける2体のヒルチャール。馬も疲れているのか振り切れないほどの速度しか出せていない。

 

 そのまま見ているのも面白くないので側に落ちていたヒルチャールの弓を使って2体の注意をこちらに引きつける。

 

「できれば当たって欲しかったけど、まあしょうがない!」

 

弓の扱いが下手くそなのはかの秘書さんからのお墨付きだ。この状況で、指先も冷えているのに真っ直ぐ矢が飛んだだけでも自分からすれば奇跡と言っていい。すぐ近くに矢が飛んできたことを挑発と受け取ったのか、ヒルチャールが声を上げてこちらに走ってくるので飛び降りて1体倒し、怯んだもう1体も手早く倒す。

 

馬はすぐ向こうの方で荒く息を吐いていた。やはりとても疲れているようだ。よほどの距離を走ったのか、それとも他に焦るような出来事があったのか……。もう少し寄って様子を見ようとして、そこまで近づいて気づいた。この馬、野生ではないようだ。馬具が装着されていないので気づかなかったが、半ばからちぎれたような手綱が下がっている。野生でないなら逃げてきた方向に持ち主がいるかもしれない。急いで荷物を取りに行き馬が来た方向に走れば、馬も後ろからついてきている。

 

 人が馬のそばにいないことはそう多くない。旅の時ならば尚更だろう。この馬の持ち主が旅人だった場合、その状況を推察するのは容易だ。

 

 休憩中に馬を狙われた、何かに襲われ木や崖を登って逃げるため馬を手放した、単純に逃してしまった。旅の最中、命と水の次くらいに大事な財産となるのが馬だ。逃してしまう理由というのはそう無い。だが、この馬の飼い主が唐突に何かに襲われ、馬の手綱をほどく暇が無かったのだとすれば。その後、馬だけ追い回されることになるのならば。

 

 しばらく走ると血の臭いがしたので察してはいた。地に転ぶ数人分の無残な躰、その服装には見覚えが有った。確か、モンドの冒険者協会員が好んで着る旅装だ。少し探って、やはりモンド冒険者協会の証を見つけた。その証と遺髪だけ回収させて貰う。

 

 そのままにしておくこともできないので、簡易的ではあるが埋葬し、旅費には困っていないので金目のものも一緒に埋めておいた。こちらの方がこの人も喜んでくれるだろう。困ったのは、馬のことだ。

 

 人とともに生活した馬が野生に戻ることは難しい。天敵や環境のことを知らず、そもそも人と暮らすように調整されていることも多い。そして馬は群れで暮らす生き物で、たった一頭野に放ったところですぐ死ぬだろう。どうしようかと馬を見つめていると、馬もこちらを見つめてきた。数秒目を合わせた後、なんとなく、語りかけた。

 

「お前、私と一緒に来てくれないか?」

 

 その言葉がわかったのか、ぶわんと鳴いてこちらに寄ってきた。旅の相棒が出来た瞬間であった。

 

 この馬と持ち主への義理立てとして、モンドに向かうことにした。この冒険者の死を伝えるためである。冒険者の荷物から馬具と手綱だけ失敬させてもらった。どうやら休憩中だったらしい。

 

自前の荷物を馬具に括り付け馬に持ってもらい、新しく巻き直した手綱を引いてゆっくり歩く。

 

 この後、数日してやっと迷子と気づくのである。

 

 

○○○○

 

 

 千岩軍を辞めたのはそう珍しい理由でもない。足を深く負傷してしまい、元の通りに動くことができなくなったからだ。そのこと自体は個人的にはあまり惜しくはない。もとより必要に駆られて習得した自分の武に執着はなく、なにより人を守った結果の傷ならば本望で、今後の話のタネにもなろう。

 

 これを深く見たのは自分以外で、それも少なくない数が悔しげな顔をしてくれたのが意外ではあった。上司も部下も心配してくれたし、あの女船長さんだって見舞いに来てくれた。普段から朗々としていて自信に満ちた彼女が寄越してくる心配の目線は失礼ながら笑えてしまった。

 

 彼女とは妙に縁があって知り合った。彼女が船を降りていてかつ自分も仕事が休みのときなどは手合わせなどをよくしたものだ。彼女の心配は、その訓練が出来なくなったこともあるのだろうが。

 

 それはさておき、怪我をした私にできる選択は非常に単純なものであった。つまり、続けるか、辞めるかである。

 

 千岩軍の仕事は多岐にわたるが、その多くは璃月の治安維持に関わるものであるため戦闘や激しい動きというのは多く着いて回る。そんな中を負傷した私がやっていけるかとなると不安があった。それに仲間に迷惑をかけることだってしたくない。

 

 そんな理由があったので、半年ほど前に千岩軍を辞めることにしたのだ。足が治るまでは母と共に過ごした。

 

 千岩軍を辞めるという決断に至ったのは、母の言葉も理由に大きく含まれている。

 

 私が千岩軍に入隊したのは十七の時だ。それから七年勤め今に至る。金のかかる趣味もない私は、最低限生活に必要な分と、些細な貯金を除いた給金の全てを家に送り続けた。学生の道を選んだ妹の学費にも当ててもらうようにと。

 

 その妹も昨年無事卒業し、今ではモンドの方でさる考古学の先生にくっついて助手をやっているらしい。

 

 さて、私が続けまいか迷っている折に母はこう言ってくれたのだ。『妹は卒業し、すでにあなたからの仕送りはもう十分な額になっている』と。それが決定打というわけでもないが、最後の一押しになったのは確かだった。

 

 その翌日、訪ねてきてくれた隊長に辞めるという旨を伝え、そこでもなかなかに悶着はあったが今に至る。

 

「私の経歴といえばこんな感じになります。……あの、今さらですがどうして私のことを……?」

 

「気にしないでいい。ただ我が知りたかっただけだ」

 

 少し前をゆっくり歩きながら話す彼は、少し前に唐突に私の前に現れた。あの感じは元素の力で、このたたずまいから分かる力量を見るにとんでもない実力者ということは窺い知れる。

 

 遭難したと気づいてから北西に歩き続けることしばし。見つけた水場で少し休憩していると、一陣の風とともに彼が目の前に降り立った。驚きと困惑を隠せない私に対し、彼は案内すると一言だけ告げたのだ。

 

 よくわからないが、案内してくれるらしいのだからありがたくしてもらうべきだと判断した。悪意は少しも感じないし、何かを隠している様子こそあるものの恐らく善意からの行動だと思う。

 

 古典でしか見ないような旧い、しかし私でも分かるくらいには仕立ての良い璃月の装衣を纏い、これまた旧い言葉で話す彼はもしかしなくとも常人ではないのだろう。七星の秘書の彼女のように、璃月には仙人と呼ばれる存在がいる事は知っている。彼もそうなのだろうか。

 

「……お前の人生は、楽しいものであったか?」

 

 それまで私の話を聞いて、何かを咀嚼するように考えていた彼がこれまたおもむろに口を開いた。

 

 今度は私が考え込む。楽しいか否かというのは難しいものだ。辛いことだって沢山あった。親しい者の死というものを、もう幾つも見てきている。だが、それ以上に愛すべき者たちと出会えて、幸せな時間を共有してきた。今だってこのように自由に旅すらできている。

 

 ほんの少しの逡巡。しかし私は迷いなく口に出せた。

 

「ただ愉快なものではありませんでした。でも、間違いなく、私は楽しく生きています」

 

 そこでふと彼の顔を見て、なぜかとても懐かしい感覚を覚えた。幸せ、郷愁、慈愛、懐古、悲しみ。それら全てをかき混ぜて、最も濃ゆい部分を取り出したかのような。本当にそれで合っているのかはわからないが、その表情に、私はただ泣きそうになった。

 

 そうか、と一言だけ返した彼は、またゆっくり歩き出した。私もそれに合わせて手綱を引いていく。吹き抜ける風は草花を揺らして、それに乗って枯れ葉と花びらが空を抜けていく。

 

「お前は長物を使うのだな」

 

 それから少し経って、またぽつりと話す。今も私が背負っているこれを見てそう言ったのだろう。

 

「ええ。千岩軍の戦闘は槍を基本としていましたから。それに、まあ……愛着があるんですよ、槍に」

 

 私の武術の起源も槍であった。幼い頃、興味を示した私に父が槍を教えてくれた。父も千岩軍の所属であった。父は私とは比べ物にならないくらいには強かったのだろう。かつてはわからなかったが、ある程度の実力をつけた今ならそう分かる。毎朝、父が庭で構えるあの槍の速さ、強靭な踏み込み、きりりと見据えた視線。

 

 早朝の素振り、型の確認。それを欠かさない父にあやかろうと思い、私もその横でよく槍を見よう見真似で振り回したものだ。それに、父は私と違い元素の力を使えていた。結った髪に「神の目」を提げたあの背中に、私はいつか追いつけるのだろうか。

 

「父は15のときに逝きました。私が千岩軍に行く前に」

 

 病気だとか怪我だとかではなかった。ただ突然に、父は逝った。もしかしたらなにかあったのかもしれないが、あの父のことだ。何かを抱えていたとしてもそれを表に出すことはなかっただろう。

 

「それはもう泣きましたよ。大好きでしたからね、妹と一緒に……。そういえば、母は何か知っているみたいでしたね。葬儀が終わって、妹が寝付くまで一切泣かなかった。気丈に振る舞っていたというより、覚悟ができていたというふうでした」

 

 大人になってみて振り返れば、それは秘密などではなくただのカッコつけなのではないかと私は思う。子に死を告げるなんて弱いところは見せられない!なんて父は言いそうだ。小声でぼやいたその言葉は、どうやら彼にも聞かれてしまったようだ。

 

「…そうだな、我もそう思う。男なんて、幾つになっても格好つけたくて仕様がない。お前の父もきっとそういう男だ」

 

 それまではさわやかな風が吹いていたところに、一際おおきく風が流れてきた。気づけば丘を登りきっていたようで景色が見渡せた。広大な川と草原、向こうに見える大きな巨木とそれに乗るように建つ建物。その下で動く荷馬車や人の影。

 

「見えたぞ。望舒旅館だ」

 

 モンドまで、あと半分だ。

 

 

 

 

 

 

 




私の考えるテイワットはゲームの数倍ほど広くなっています。ご了承ください。


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