スタンド使いの見える日常 (水華)
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原作開始前
1話、覚醒
後半はジョジョ風の言い回しを意識してます。
主人公はエンジェルビーツの立華かなで似の黒髪をイメージしてます。
物心付く頃から、私にはこの世ならざる者たち、”奴等”が見えていて、幼い私はそれが何かも分からずに親や他の子にも当然見えていると思い込んでいました。
母親とお出かけしている時も
『ねぇママあれなあに?』
『ん?電柱がどうかしたの?』
【ミエテル?ミタミタ?】
『ふぇ?』【ミタナ!ミタミタミタミタァァァ】
『うわぁああああん』『えっどうしたの?何処か痛いの?』
保育園で同い年の子と遊ぶ時も
『・・・』
『なにもいないじゃん!』
『ウソはいけないんだぞ』
『そうだ、そうだ』『ウソつきはドロボウだぞ』
『ドロボウ』『ドロボウ』『ドロボウ』
『ちがうもん!ホントにいるもん!』
『や~い、や~いウソつきはあっちにいけ!』
『ホントだもん・・・・・・』
【アソボアソボ】【アツマレ】【コノユビトマァァァ】
やがて成長するに従って”奴等”が、私にしか見えておらず、基本他の人には害が無いと気付いた時には既に遅く、親には気味わるがられ、
『あなた、私どうしたら良いの?あの子おかしな事ばかり言うのよ?』『大丈夫だって、構って欲しいだけさ』『でも、気味が悪くて』『・・・』(ママ、パパ・・・)
同年代の子には嘘つきの子のレッテルを貼られた後でした。
『ウソつきがきたぞ~』『ウソつきがうつる~』『・・・・・・』(ウソじゃない・・・もん)
そして”奴等”は、気付かれる前に
しかし、見えている事に気付かれるとしつこく付きまとわれ、最終的に体に纏わり付いて息苦しく、精神的にもキツい事になります。
ただ不思議と、寝て起きると”奴等”は1匹残らず居なくなっているのです。
しばらく経ってから、偶然にも”奴等”が体内に入っている人を見た時は、顔を青くして自分の体をペタペタ触ったっけ、結局憑依はされて無かったけど・・・苦い思い出です。
その後も無視を続け、反応しちゃた時は目を
そんな日常を過ごしていたのですが、ある日事件は起きました。
病院に行った帰り道、あと少しで家に着くといった所に奴は居ました。
(ヒッ、ナニあれ⁉うぅキモチワルイよ~)
ソイツは大きな体に牛の様な足、背には
何よりも顔が猫なのにライオンの
【グルル、ニャーゴー】ゴゴゴゴゴ
「ママ、このみちヤダ、ほかいこうよ」
「ハァ、またワガママ?いい加減にしなさい、ママを困らせて楽しい?」
「ち、ちがう!けど」
「ほら、行くよ!」
そう言って母親は私の手を取り、奴の、化け物の方に歩き出します。
【?ニャァ・・・】
(おねがい、きづかないで)
母親に手を引かれ、目をギュウと瞑りながら歩きます。
しかし、それを見ていた奴は、目線を私からそらさす、ゆっくりと着いて来ていた事に、この時の私は気付けません。
家に着いて部屋に戻り、ベッドに腰掛けボーっと呆けます。
色々といっぱいいっぱいで思考を放棄していたのですが、時は止まってくれず、流れます。
【ニャーゴー】
「・・・えっ?」
それは、ついさっき聴いた覚えのある鳴き声でした、何かの足音が近付いて来ます。
「ヒッ!?」
ドアを透過して来たのはヤハリ奴でした、
トン、(・・えっ?)
何かに頬を
「い、い、イヤァアアアア!!!」
幸い傷は浅く、後も残って無いのですが、当時の私は手に着いた血を見てパニックをおこし、頭を抱えてまるまる防御姿勢をとります。
その瞬間、私の背より3対の翼が現れ、翼は邪魔だった奴を弾き飛ばして、私を包み込んでくれました。
【ブギャ ゴグルル】
弾かれた奴は威嚇し、距離を詰め、間合いになったタイミングで、後ろ足で立ち上がり前足で翼の繭にスタンピングをしました。
ゴン ゴンガンゴンゴン
連続で足踏みをするも繭を破れません、大きい一撃の為にためた瞬間、バッサァと翼が開き、羽が飛んで奴の体や周囲の家具に突き刺さりました。
【キャイン、キャン コルル】シュゥポ
【ギャァ】
羽の刺さった傷口から何故か出火し、奴は床を転がって羽を外し、消火、少女を
(えっ?)
私は
「いきなり叫んでどうしたの、、、って何してるの!」
「・・・・・・」
その後、火は無事に鎮火しましたが、母親は
・
・
・
孤児院にも”奴等”は存在する、少女は間違って反応しないために表情を消し、口数も少なくしたのだった。
周りの子もそんな少女、本名
少女は孤立していたのだ。
そして1ヶ月後、因縁の相手は再び少女の前に現れる。
その日、少女は施設の中庭で遊んで居る子供達を、離れた物影から眺めていた。
「・・・」
【ニャァニャニャニャニャン!】
(えっ?)
何処からともなく聞こえる、まるで鼻歌を口ずさむ様に歌いながら奴は少女に向かって歩いて来た。
【ニャァニャニャニャニャン!シャーー】
(うそ い いやぁ)
少女の前に現れた奴は、明らかに
ただ、頭だけは以前と変わっていない、3つ目の猫で結合部分の首は角からモフモフしたマフラーの様な毛皮に覆われている。
奴の様子から、リベンジに来たぞ、この顔を覚えているな?俺は強くなった、さぁ戦おうか、そう言っている・・・気がする。
そんな奴が何処で覚えたかシャドウボクシングを
(とりえず、ヘヤににげる!ここからインまでに、みんながいるけど、見えてないしへいきだよね?・・・わたしがへんにおもわれるだけ うん 平気)
少女は多少気落ちしながらも思考が纏まり、自身の部屋に向かって駆け出した!
【ニ? ゴー】ドスドス
それを見た奴も当然逃がさん!と遅れて追いかける。
「わっ!」「へっな ネクラ!」
「いきなり どうしたの⁉」「ナニなに?」
「・・・」
子供達はいきなり飛び込んできた立華天音に驚いたが、次の瞬間、驚愕が消え恐怖に染まった。
【フゥゥニャァ】ビュビュゴ
「「「・・・・」」」
拳を振り回す、場所は子供達の中心、拳に触れてしまった子供達が意識を失い、その場に倒れてしまった。
「「キ キャァァァ!!」」
(うそうそ、イマまで なんともなかった のに なんで)
その後も奴は拳を振るい続けた、またも子供達が犠牲になる、騒ぎを聞いて駆け付けた職員にも奴の拳が貫通、犠牲者を増やした。
傷口は存在しない、肉体にはなんの影響もない、ただし精神にはガッツリ作用していた、効果は大の大人でも意識を保てず失神する。
「う うわー」「に、にげろー」
子供達はパニックに
子供達には奴が見えない、必然、不幸にも奴の方へ逃げてしまい、新たな犠牲者となった子も居た、それ以外の子は無事に院の中や外へと逃げ込めた。
(うぅ、にげなきゃ、でも でも)
少女も当初は、孤児院の中にある自身の部屋に駆け込む気だった、でも、奴は見えない子にも害で有ると分かった、心優しい少女の中で葛藤が生まれる、たとえ知らない子でも犠牲には出来ない、天音は固まった、思考はもうグチャグチャだ、ただ状況は
【ミャァン!】
奴が背中の触腕を倒れている犠牲者の頭へ伸ばしガシと掴む。
ドクッン
大きな鼓動が響く、犠牲者から何かを吸い出す様に触腕がうねる。
「!」(やばい、どうにかしなきゃ)
少女は、これ以上の放置は事態が悪化する一方であると悟った、立華天音よ覚悟を決めろ、さぁやるんだ!と自分に言い聞かせ大きく息を吸い。
「おねがいします、だれかわからないけど まえはきまぐれだったかもだけど、おねがいします!たすけて!!」
【ニャァゴォ】
奴は少女の目の前に立ち、拳を振り上げハンマーの
ゴォォン!
【ニャ?】(良かった、きてくれた)
前回と同じく翼が防いだ、さらに今回は少女からズズズと人型のシルエットが浮き出て来る。
「えっ、だれ?」
【わたしは、あなたの力です】
「ワタシのちから?」
【はい、精神力、気、チャクラ、
「メタトロン?」
【はい、わたし【ブニャ!】っく!】
3対の翼を持つ天使の様な外見をしたメタトロンは、奴の拳による押し込みを、天音を抱えて後ろに跳ぶ事で回避する。
【前回よりも強くなってますね】
「その だいじょうぶ?」
【良い機会ですのでレクチャしましょう、先ずメタトロンはあなたの力で在ることを認識して下さい】
「うん?」
【あなたの力なので気持ちの持ちようでメタトロンは強くも弱くもなります】
「そうなの?」
【ニャァゴォ】【ハァ!】【キャン!?】
再度殴り掛かる奴にメタトロンは無数の羽を飛ばして突き刺す。
【そして、メタトロンのメイン能力は
シュポ【二?】
【
【ニャニャニャ】 オオオオン
奴がいきなり笑い出すと、胴の顔達が一斉に叫ぶ!
すると火が全て吹き飛ばされた。
「キャァ!」
【・・・成る程、対策済みですか、しかし目的は別にあります】
【!ニャニャ!?】
メタトロンが飛ばした羽のナイフは、奴の触腕を切断し犠牲者を解放していた。
【そしてフォトンの使い方は工夫しだいです!】
メタトロンは指を真っ直ぐ伸ばした手からフォトンを放出して即席の剣を作り出し、切り掛かる。
ザシュ!
【ギミャ!】
奴の胴を斜めに切り裂いたが、奴も直ぐに持ち直して拳で
「ゴクリ」
【
両手に断罪の剣を作り出し、3対の翼にもフォトンを纏って強化し突っ込む、奴も迎え撃たんと両拳を脈動させ、エネルギーを集中。
ザン、ギィン、オオオオン
ゴンガン、ギンギンギン
断罪の剣と拳、拳と翼などが何度も衝突する。
何度か断罪の剣が胴を切り付けるが、その都度
ザシュギシ
【なっ!?】【ニヤァ】
何度目かの衝突で左拳を切り裂いたが、それは奴の罠だった、断罪の剣が途中で止まり、再生に巻き込む事で
シュゴォ
勢い良く炎が噴き出すが、奴はそれを無視してフリーの右拳をとどめだとばかり引き絞ったが、放つ前に何故か紙が飛んで来て目を塞ぐ。
【グミャ?】【今です!】
炎で隙間が出来た事で、左拳から剣を引き抜き二刀で切り掛かる。
ザン ザンザンザンザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザン ゴォォ
【ギィミャァ】「あっ!」
念入りに細切れにして、とどめに発火で火炙りにした所でメタトロンは天音の中に戻った。
【ニャァァ~】「えっうそ!?」
身長差も有って、頭部まで斬撃は届いていなかった、それでも首を切り離して逃げるとは思っていなかった為、対処出来ない。
バサッペタ
【二?】バサッバサッペタペタペタ
【ニャ?ニャニャ?ニャー】
「うわぁ・・・」
何処からともなく飛んできた紙が猫頭に纏わりついて紙玉になって圧縮され小さくなり、地面にポトっと落ちたのだった。
パチパチパチ
「えっ?」
突然拍手の音が聞こえて、慌てて振り向くと赤髪でカソックを着た
「少女よ、最後の爪は甘かったが、マァマァ評価出来る
「えっと、ありがとうございます?」
「ふむ、スタンドを使うのは今回が初めてかな?」
「あのスタンドって?」
男は顎に手を当てて思案し、まとまったのか少女に目を向けた。
「わたしは、しがない神父をやって居てね、先程の悪霊や怨霊の祓魔もするのだよ、そして少女が出していた天使がいたが、見えていたかね?」
「は、はい」
「ふむ、その天使、正確には生命力を元に作り出されたパワーある
「そうなんですか?」
「そうだ、そしてスタンドは
神父は
「これが私のスタンド、
「えっ?本、ですか?」
「は、は、はぁ戦えそうには見えないかね?」
「あっすみません」
「気にしなくてもよい、これの能力は戦闘がメインでは無い、因みに私がここに居るのはその能力だが・・・今は良いだろう、さて」
そこまで言うと神父は歩き出し、紙玉を拾った。
そしてケースの中に閉まう。
「私のスタンドは
「へ~」
「さて、神に導かれた私が、子羊たる少女に示せる道は2つ」
真剣な表情で指を2本立てた神父に緊張が走る。
「1つは、このまま日常に戻る道、スタンドの存在を忘れ、見えない振りを続ける。まぁ暴走も考えるとお勧めはしないがね」
「・・・」
「もう1つは、私と共に教会へ行く道、スタンドの制御や祓魔の方法を学べる。まぁ日常が遠くなるし、ここの友達とはお別れだがね」
「・・・・・・」
「さぁどうするかね?」
「教会に行きます」
天音に迷いは無かった、元々孤児院に友達はいないし、”奴等”に対する悩みが解決するなら、他は気にするものなどないのだ。
「そうか、
差し出された手を握り返しながら
「たちばな あまねです、よろしくです」
ToBeContinued
ストリート展開はスパイスガールの初登場シーンを意識してますね。
自身のスタンドが色々教えてくれる親切回です。
スタンドのメタトロンは、パズドラのメタトロンをフレームとしてイメージしてます。
尚、幼少期は12歳前後の見た目まで弱体化付きです。
若干コトミネ・シロウ神父の胡散臭さもブレンドで。
スタンドの
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2話、奴等を学ぶ
独自設定多めです。
神父、赤司は手慣れた様子で後始末に取り掛かっていた、まず何処かに電話を1本入れ、倒れた子供達には
子供達が目を覚ましたタイミングで警察と救急、それに数名の神父が到着して慌ただしく動く、瞬く間に手続きも含めて完了したのだった。
夕方のニュースでは『○○孤児院の近くでガス漏れ事故!児童数名が中毒症状で緊急搬送!』と流れた。
立華天音の生活は
教会1日目
教会の朝は早い、礼拝堂での祈りから始まるのだ、天音はシスターに起こされ連れて来られ、半分寝たまま周りを真似て手を組み祈り・・・に見せ掛けた居眠りをする。
その次は朝礼、その場で改めて自己紹介がなされた。
流石に覚醒していた天音もドキドキしながら無事に顔合わせ出来たのだった。
教会2日目
今日は、教育係りになったシスターのマリーに仕事を教えて貰う、届いた新品のシスター服に袖を通し、生まれ変わった様な新鮮な気持ちにフワフワする、表情は分かり
天音の顔が真っ赤に染まる。
幼い事も有って任されたのは簡単な仕事の為、問題なく覚えられた。
教会3日目
仕事をこなし、空いた時間で教会を探検する事にした。
・・・一通り見て周り、食堂に入ると1人でカレーを食べるシスターと目が合い互いにフリーズ、気が付いたら椅子に座らされカレーが目の前に、食べながらシスター
教会4日目
いつも通りに仕事をしていると大司教の
『教会は慣れたかね?』と聞かれて元気良く『はい!』と答える。
しばし雑談後、『頑張りなさい』と言って去って行ったのだった。
教会5日目
天音はある事に気付く、見ないのだ”奴等”を、不思議に思うもシスターに聞く勇気が持てず、棚上げした。
しかも今日は日曜日で一般の人も含めた礼拝日、シスター達の指示通りにお手伝いする。
一般の人に取り付いてる”奴等”も中には居たが、何故か苦しんでいる様で、大司教様の説法が進むにつれて暴れ、体が透け、最終的に消えて行った。
それを見た天音は感動し、尊敬の眼差しを大司教様に向ける。
礼拝は無事に完了した、初めての事で精神的に疲れ、天音はその日はグッスリ眠る事が出来た。
教会6日目
朝の礼拝に赤司神父が居るのを見付ける、珍しいなと思いつつ祈りを捧げる。
そして仕事に行こうとする天音は赤司神父に呼び止められた。
「久しぶりだな少女よ、教会には慣れたかね?」
「はい、なれました!それとひさしぶりです」
「ふむ、ではそろそろ勉強と行こうか、朝食後にミーティングルームに来なさい」
「はい、分かりました」
朝食を済ませ、天音はミーティングルームに入ると赤司神父は既に来ていて、ホワイトボードの前に立って居た。
「来たか、座りなさい」「はい」
天音が席に着席するのを確認し、『では始める』と開始を宣言する。
「まずは、文字はどれぐらい読めるかね?」
「えっと、ひらがなとカタカナなら・・・」
「分かった、まずはそうだな・・・聞きたい事は有るかね?」
赤司神父にも天音程の幼女を教えた経験は無いため、まずは質問形式で進める事にした。
「う~ん、あっ!ここにヤチュ・・・えっとオバケいないのなんで?」
舌をかみ、少し頬が赤くなるも質問をする、それは昨日気付いた天音が感じていた疑問だった。
「それは神様がこの教会を祝福し、護って下さって居るからだ」
「かみさま?」
「ああ、その通り、偉大なる我らが父の偉光にこの教会は守護されている・・・が、表の理由だな」
「・・・えっ おもて?」
「そう、まぁ信者への建前でな、裏はちゃんとある」
「少女よ、ここはどんな印象かね?」
「えっと、ひろいし大きいです」
「あぁうん、そうだな」
赤司神父は苦笑いし、説明を続けた。
「結論から行こう、計算された配置による神聖なイメージによる信仰の集約だ、ステンドグラスの採光、清い
専門的な説明になり、天音がついて来れていない事に気付いた赤司神父は説明を切り上げた。
「???うん!」
「礼拝堂ではブーストが掛かるから、明るい歌、理想は聖歌だな、を歌うと低級の悪霊程度なら祓魔も可能だ」
「おぉ~」
「さて、次は幽霊、悪霊について話そう、"奴等"は基本的に2種類の発生が有り、1つ目が死者の魂が幽霊となり、さ迷う事で変質した異形、2つ目が人々のマイナスの感情が集積して出来た異形だ」
「なるほど~」コクコク
「・・・分からなければ素直に言いなさい」
「あうぅ、すみません///」
知ったかぶりをした天音だったが、速攻で見破られた。
「まぁ詳しくは追々、今は何となくで良い」
「分かりました」コクリ
「続けよう、教会では"奴等"を種類別に呼ぶ、個人の軽い未練で
赤司神父はホワイトボードを回して、裏に書かれていた文字を天音に見せた。
悪霊の階級
・SS級、評価規格外
・S級、最上級、土地神等信仰ブースト有り
・A級、上級、他の霊を捕食融合
・B級、上級、特殊技を持つ
・C級、中級、異形と化した
・D級、低級、浮遊霊など
・E級、低級、小さいおじさん
「まぁあくまでも目安程度だな、下から弱い順になっていてD級とE
「C級悪霊は中級、色々と異形化している、あぁ人に憑依するのもここだ」
「あっ・・・」(そうなんだ~)
「A級とB級悪霊、これは上級だな、ここからは人に害を成す
ホワイトボードを指し示しながら続ける。
「そうだな、分かり易いのはこの間少女が戦った奴はこの表で、A
「そうなんですか?」
「そうだ、他の悪霊や幽霊を食らって力を付けたのだろう色々と混ざっていたからな、それに絶叫による消火や吸収の能力も確認出来ていた」
「さて、ここからは出会う事は無いだろうから、知識として知っいれば十分、S級の最上級だな、主に信仰によるブーストでこの階級になる為、悪霊と言って良いやら疑問だが、まぁ土地神とか社に
「かみさま?」
「日本の
「最後は定義だけのSS級だ、我らが偉大なる神の敵対者、悪魔の事だ」
「あくま?」
「そう、サタンやルシファー、ベルゼブブとかお
「あくまってホントにいるの?」
「分からん、が、居ないのとも言えんさ」
赤司神父はホワイトボードに文字を書き初めた。
プラスエネルギー
聖別[せいべつ]されたアイテム
スタンド
「さて、悪霊がマイナスの感情、つまりマイナスのエネルギーで出来ているのは、言ったな?それを祓う、つまり
「あっ、スタンド!」
「そうだ、生命力から出来ているスタンドも有効な手段の1つだな、他にも
ホワイトボードの『聖別されたアイテム』の一文をまるで囲ってから説明を続ける。
「聖別の講義は省くが、シスターマリーが専門家だ、今度彼女に話しを聞くと良い」
「えっ!そうなの⁉」
天音はビックリして立ち上がった。
「あぁ、そう言えば言って無かったか?シスターマリー、シスター詩織、あと大司教の来栖様も見える人だ」
「えええぇぇ」
普段動かない表情が崩れる、天音はそれぐらいの衝撃を受けていた。
「ふむ、そろそろ良い時間だ、続きは午後にしよう」
赤司神父はマイペースにそう締め
ToBeContinued
ジョジョ風のスタンド紹介です。
スタンド名:メタトロン(幼少期)
破壊力:C
スピード:B
射程距離:D
持続力:B
精密機動性:A
成長性:A
スタンド名:アカシックレコーズ
破壊力:E
スピード:D
射程距離:A
持続力:E
精密機動性:E
成長性:D
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3話、麻婆豆腐
これを食べると回復率が2.5乗って隠し設定も
いや、ハナちゃんの様な大食いは違うかなって
早めに終わった午前のお勉強、赤司神父は準備が有ると先に行ってしまった為、少女は1度部屋に戻り、食堂へと向かった。
(?なんだろう)
食堂に着くと先に来ていたメンバーが困惑しながら机に置かれたクローシュ、銀色の
「シスター詩織」
「は、はい!」
「確か、今日の準備はあなたではありませんでしたか?」
「えっと・・・・はい」
「これは何です?」
「ち、違うんです!今朝赤司神父に」
『えっと、神父?』
『今日から講義を初めようと思ってね、午後からは君にも頼みたいのだよ、このメモの準備も頼む』
『すみません、昼食の当番でして』
『あぁ気にしなくていい、私から伝えておこう』
『えっと、分かりました』
『うむ』
シスター詩織は今朝の会話を思い出しながら、弁明した。
「どういう事です?赤司神父」
シスターマリーはテーブルに料理を準備している赤司に問い掛けた。
物凄く感じる嫌な予感をつとめて無視しながら・・・
「ん?あぁ、伝えようとは思ったんだがね、せっかくだから少女の歓迎に私が作ろうと思い立ってね」
「「「⁉」」」
(?どうしたんだろう)
苦い顔をする3人に、天音は訳が分からずに首をかしげる。
そんな4人に構わず準備を終えた赤司はクローシュを1つ開けて語りだした。
「やはり、こう言う日はこれに限る」
クローシュの下から出てきたのは、グツグツと煮え
(なんだろう、はじめてだけど・・・おいしそう)
ただ1人、立ち上る湯気に対するイメージが食欲をそそる芳しい香りだった天音はゴクリと唾を飲み込んだ。
「さぁ座ってくれ、私特製の麻婆豆腐を皆で頂こうではないか」
「「「・・・」」」
(?)
天音は迷わず席に座ったが、他のメンバーの足取りは重く、全員が着席するのに心なし時間が掛かっていた。
「で、では、し しゅ、主への 感謝を」
若干頬が引き吊りながらも来栖神父が言うと皆、両手を組んで目を瞑り、祷りをささげる。
(あぁ主よ、なぜこの様な試練を我らに)
(主よ、私の献身が足りないのでしょうか?)
(うぅ、普段サボってゴメンなさ~い、何とかして~)
(わ~どんな味だろう)
そして始まる試練。
「うむ、少々物足りないが、まぁ初めて食べる者も居るしこんなものか、味はどうかね?」
赤司は麻婆豆腐の出来に物足りなさを感じて居るが、主役は異なると考え直して感想を求めた、皆がスプーンを持っては居るが、躊躇ってもいる中、天音は迷わず1口
「!まちなさい!貴女にその危険物は・・・」
それに気付いたシスターマリーは慌てて立ち上がり静止するも間に合わず、パクリと食べてしまった。
マリーの声に気付いた周囲も凝視するなか、天音は目を見開き、小刻みに振るえる。
「ああ何てこと、詩織!水の準備を」
「は、はい、分かりま「おいしい」え?」
「「ん?」」「ほぉう」
天音の呟きに周りがザ・ワールドするなか黙々と食べ続ける。
「うまいかね、じっくり堪能するとよかろう」
「えっマジで⁉」
「だ、大丈夫なの?天音ちゃん?」
「?おいしいですよ」「そ、そう?」
「ははは、さすがの赤司神父も、幼い子にアレの試練は科さんか、いや、疑ってすまないね」
笑いながらも来栖神父も1口食べたが、笑顔で固まり、徐々に顔色が赤く変化、椅子に深く持たれ掛かる様に後ろに倒れてしまった。
「「大司祭!」」「おや?まだ食事中なのに寝るのは行儀が悪いですよ?」
(ヤバい!何時もの奴や、どうするどうする私!考えるのよ何か手は)
(どうしましょう、食べるのはダメ、かといって残すのは神職としてあり得ませんし)
シスター2人は、この試練を回避する方法を思考する、そして明暗を分けたのは。
(そうだ!)
「ねぇ、天音ちゃん、おいしい?」
「?はい、おいしいです」
(詩織?一体なにを)
シスター詩織は残り3分の1になったお皿を見ながら天音に話しかける、天音は素直に感想を言うが、同じ立場のシスターマリーは詩織の行動にいぶかしげだ。
「良かったら、私の分もあげる、実は用事を思い出しちゃって、直ぐに行かないとね。食べてくれると助かるわ」
(なっ!?)
「そうなの?うん、食べる!」
「ありがとう、助かるわ~」(よし!)
シスター詩織はお礼と共に立ち上がり、さっさと退室した、下手に残ると危険と判断したのだ。
(くっ、上手くやったわね詩織!、でも同じ手は天音ちゃんの胃袋的に無理よね 食べるしか無いのね、主よどうか私の喉と胃にご加護を、アーメン)
シスターマリーの記憶はそこで途絶えたのだった、因みに天音は詩織の分も含め2回おかわりをしていた。
・
・
・
食休みを挟んで午後、午前と同じくミーティングルームに集まって勉強が始まった。
「さて、午前は
「とは言っても聖別されたアイテム、聖具や生命エネルギーに同質に呪力など、その種類は多岐に渡るのでな、本日は少女も持つスタンドエネルギーについて話そう」
「はい」
赤司神父はさっそく
「スタンドは、覚えてるかね?」
「はい」
「では、出してみなさい」
(メタトロンさん)
天音は目を瞑って内面に問い掛けると、背後から天使が出現する。
「できました、あのときは、ありがとうです メタトロンさん」
【フフ、久しぶりね天音、なかなか呼んでくれないから寂しかったわ】
「えっと、ゴメンなさい」
【あら、ちょっと意地悪だったわね、気にしないで】
出てきたメタトロンと嬉しそうに話す天音の様子に赤司は興味深そうに観察を続けた。
「あ~ちょっと良いかね?スタンドは守護霊の様に見えるが、厳密にはスタンドエネルギー、力の
「ぎじ?」
「うむ、思い通りに動くラジコンだと思えば良い、普通のスタンドは意思を持たない本体の分身だが・・・確かに意思を持つスタンドの例が無い訳では、完全なヒトガタでは初めて見る」
スタンドに中には独立思考を持ったのも確かに居るが、珍しいのか
【神父、挨拶も無しにその
「おっと、これは失礼、私は
【・・・まぁ良いでしょうメタトロンです】
些か胡散臭い笑顔で挨拶した赤司にジト目を向けつつも、自己紹介は完了した。
「ほぉう、その見た目でその名、
【フフ、さぁどうでしょう?】
「・・・スタンドとして扱っても?」
【勿論、天音が私の
「そうか・・・説明を続けよう、スタンドを動かすエネルギーだが、生命力を原油とすると、スタンドエネルギーはガソリン、スタンドは車の様な関係が分かりやすい
「?」
「あぁすまない」
首をかしげる天音に苦笑いし、方針を変えた。
「座学より、実際に体験した方が良いだろう」
赤司は天音を連れて中庭へ移動する。
・
・
・
「おっ!来たわね、待ってたわ」
中庭にはシスター詩織が待っており、周りには巻き
「準備は出来てるな、少女よ、ここからの実技はシスター詩織が担当する」
「えっと、よろしくおねがいします」
「ええ、よろしく♪」
「それとさっきはありがとう」
「?」
「ううん、何でもない」
耳元でお昼の件についてお礼を述べたが、当然伝わる筈もなく、微笑んでから訂正したのだった。
「さってと、じゃあ始めるね」
「はい」
「改めて、自己紹介すると私も悪霊とか見えちゃうんだけど、天音ちゃんみたいにスタンドは持ってないの」
「じゃあ何を教えるのかって思った?」
「ふふ、私は運動が人より得意でね、体の動かし方をメインに教えるよ~」
そう言って指の間に十字架を挟み、片手に3本ずつ持って構えた。
「じゃぁ基礎を学ぶ為に今の実力を見たいから模擬戦しよっか?」
「えっ?」
「いっくよ~」
その後、手も足も出ずに転がされた天音だったが、最低限の実力を付ける為の日々が始まった。
ToBeContinued
最初はメタトロンは喋らない普通のスタンドで考えてたんですが、やっぱり喋った方が良いかなって思い直しました。
能力的には普通のスタンドと同じく心で動かせるし、半自動でも動く感じです。
そして修行パートはキング・クリムゾ!
時は原作まで吹き飛ぶ。
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原作開始
4話、ス茶葉ックスへ
【ありえないよね】【どうおもう】
【マジウケル】
【【【【ギャハハハ】】】】
(はぁ、私にしか聞こえて無いよね・・・)
私、四谷みこは最近、異形のナニカが見える様になってしまった、初めて見た時は恐怖の余り、固まってしまったが、反応したらヤバいと感じたので無視を続けてる。
【ありえないよね】【どうおもう】
(今日は絶対
それでも何時か反応しそうで怖いし、何か対抗手段は欲しいので数珠を買おうと決めていた。
『次は~○○駅~』
(あっ、次・・・)
【ありえないよね】【どうおもう?】
【ねぇ】【おい】
(・・・)
後ろから聞こえる声、バスを降りる為に押そうと出し掛けた手が止まる。
(私じゃないよね?どうしよう押したいけど・・・)
「ウザイ」ザシュ
【えっ】【ギャアアア】【【【ヒィ‼】】】
(えっ?)
突然聞こえた悲鳴にみこは固まった、後ろの状況は気になるが振り返ったら見えている事がバレてしまう。
ピンポーン
「半分で勘弁してあげる、行って」ザシュ
【うげっ!】【【きゃぁぁ】】
(ひぃ!)
直ぐ隣を通って目の前で外に飛び出して行くナニカが見えた、そしてみこは気付いた。
(うそ、首が2つ無い・・)
少し前に見たナニカは首が4つ有った筈だが、今のナニカは首が2つで、首の有ったところには煙が出ている断面の様な物が見えた気がした。
(ど、どうしよう・・・)
後ろの席には誰か、またはナニカが居るのは分かっている、そして小声だったが女の子の声だった。
『○○駅~○○駅~、足元お気をつけください』
(あっ・・・)
黒髪の女の子が後ろの座席から歩いて行くのが見えて、雰囲気からナニカにも思えなかった為、追い掛ける事に決めたみこはバスから降りる。
(どうしよう、何て言おう・・・)
追い掛けたは良いが、何て話し掛けるかで迷ってしまった。
悩んでいる間に女の子はどんどん離れて行ってしまう、意を決したみこは大きく息を吸い。
「あ、あの、待って!」
「?」
呼び止める事には成功した、振り返った女の子は黒髪に整った
「・・・」
「えっと、その・・・」
緊張で言いよどんでいると、興味も無い為、女の子はまた歩き出そうとしている。
「さっきの見えてましたか!」
「?」
何とか振り向いて貰う事には成功したものの、緊張の余り心臓が破裂しそうな程にドキドキしているのを感じつつ両手を胸の前に重ね、落ち着く様に努める。
「さっき?何の事・・・」
「えっ?」(うそ、見えて無い?あれって聞き間違いだったのかな)
期待していた分、落胆も大きく、それが表情に出ており、金色の瞳が細められているが、みこは気付いていなかった。
「用が無いならもう良い?」
「あっ、その、まっ・・・」
「・・・」
(うぅどうしよう、変に思われるかな、でももしも見える子なら・・・)
女の子がさっきのナニカを見えて無かったら変な子と思われてしまう、しかし、さっきのナニカの首を消したのが、この子なら自分の悩みを聞いて貰えるかもしれない、迷った末、みこの出した結論は。
「その、さっきの首が4つのナニカなんだけど・・・」
「?!」(ふ~ん、見える子なんだ・・・)
先程からオドオドしているみこに呼び止められて、若干イライラしていた女の子、
「ねぇ、それってコギャル?みたいな話し方してた?」
「!うん、そうその ヒュ‼」
天音の問い掛けに勢い良く答えかけたみこは、突如現れて目に右手の指先を向ける存在に気付き、息が止まった。
そして、感情の揺り幅が限界を越え、腰が抜けてその場にへたりこんだ。
「そう見えるのね、ありがとうメタトロン」
【・・・】
メタトロンと呼ばれる、3対の翼を持った天使の様なナニカは非難の目を天音に向けつつも、大人しく天音の中へ消えて行く、そしていまだへたりこんで涙目のみこに手を差し出した。
「ゴメンね、見えるか確かめたかった、立てる?」
「そ、その腰が・・・」(な、なんなのこの子!)
みこは話し掛けた事を
「そう、じゃぁ運んであげる」
「え? ひぃ!」
再度出現した天使にパニックを起こすみこ、それを無視して天音はメタトロンに休める場所へ運ぶ様にお願いする。
【はぁ、分かったわ、貴女も暴れないでね】
(ひぃぃぃうそ
・
・
・
近くの階段に座らせ、落ち着くのを待ちながら軽く自己紹介をする。
「大丈夫?取り敢えず自己紹介、私は
【フフ、よろしくね】
「えっと、四谷みこ です・・・その」
みこの視線は天音の隣に浮遊する天使に向いていた。
(天使なのかな、初めて見た ホントにいたんだ・・・)
先程まではイキナリだった為に気が動転していたが、落ち着いた今では少し感動していた。
「?」
【あぁ私の事が気になってるのかな?】
「その はい、天使様って初めて見たので・・・」
【フフ、詳しくは後でね、天音の守護天使とでも思うと良いわよ】
「?分かりました」
みこの返事に頷いたメタトロンが、天音に目配せする、意図が伝わったのか頷き返して会話を進める。
「説明する、時間大丈夫?」
「・・・あっヤバ!」
慌ててスマホを取り出してSNSを確認すると、ハナから遅れる旨のメッセがあり、安堵のタメ息が漏れる、取り敢えず返事を返して。
「その、友達と待ち合わせしてて」
「そう、その子も見える?」
「いや、ハナは、えっと友達の名前なんだけど、ハナは見えてないです・・・」
「・・・」
【はぁ、天音は相変わらずね~】
「えっと・・・」
表情は分からないが、何となく機嫌が悪くなった天音にみこは戸惑った、横で呆れているメタトロンに助けを求める視線を送ると。
【みこちゃんゴメンなさい、昔色々有ってね、この子見えない人には基本塩対応なのよ】
(それって・・・)
「別に・・・」
苦笑いのメタトロンとそっぽを向く天音にみこは踏み込んだらいけないと思ったので、それ以上は聞かない事にした。
【でも、どうしましょう?その友達と合流しちゃうと話しずらいわね・・・】
「あ、そ、そうですね」
(うぅでもこんなチャンスもう無いかもだし・・・)
「・・・友達来る迄なら」
「え?」
【フフ、その子ってもう着いてるの?】
「えっと、まだみたい」
【遅れそうな感じ?】
「そうだと思います・・・」
【ならその子が来る迄なら話しが出来るわね、取り敢えず合流場所へ行きましょうか・・・】
「!はい、分かりました」
「・・・」
2人と1体は待ち合わせ場所のス茶葉ックスへと向かった。
・
・
・
オーダーした品を受け取ると2人は席に着いた、みこは抹茶ラテ、天音はブレンドコーヒーを飲んで一息つく。
「それで、何聞きたい?」
「その、私最近、霊なのかな・・・奴らが見える様になって分からないけど怖くて、反応したら襲われるんじゃ無いかと」
「・・・」
「友達に憑依しようと纏わり付いていても何も出来なくて」
「・・・・・・」
「それに盛り塩とかしても効果無いし、今日は数珠を買ってみようと思ってたんです、でもそれも効果無かったら・・・」
「・・・・・・・・・」
「お願いします、助けて下さい」
黙って話を聞いていた天音にみこは頭を下げる。
「分かった」
「・・・えっと・・・」
「?」
【もう!ちゃんと言ってあげないと伝わらないわよ】
みこはメタトロンの出現にビクッと反応する、イキナリ目を
そして首をかしげる天音の代わりに、出現したメタトロンが話しを引き継ぐ。
【みこちゃんのお願いを聞くのは良いけど、具体的にどうするかは話を詰めないとね、私達は協力するわよ】
「・・・うぅ、ありがとうございます」
「・・・使って」
天音はショルダーバッグからハンカチを出してみこに渡した。
「ありがとう・・・」
そのまま、落ち着くのを待っていると。
「俺を信じてよ・・・」
「ウソじゃないってば」「うん」
「俺も、愛してるよ」【あいしてる】
(うわぁ、なんか居る・・・)
みこが落ち着いた辺りで、電話をしながらイケメンが入って来て少し離れた席に座ったが、その傍らには髪の長い女型のナニカがいる。
「みこ、こっち見て」「えっ ?」
「ん、視線そのまま聞いて、こっち見て無くても、不意に反応する事がある、だから無視して」
「うん・・・」
気が着くといつの間にかメタトロンも消えて、完全に無視する姿勢だったが。
ピチャ、ヒタ ヒタ
「ハァ~」(来ちゃったか)
(うわ、来た、まって・・・)
どうやらイケメンの方が
【はぁ、仕方ないわね】バサァ
【?!キィィ、ゆうぐんはあああワタサナイからぁぁぁ】
出現したメタトロンが飛ばした羽が足元に刺さり、歩みを止めたナニカが絶叫する。
【えぇ、要らないわ、だから戻りなさい、私に斬らせ無いで】
右手の指を揃えてフォントの剣、
【わたしだけのオオオ】
【そうね、あなた達お似合いよ】
【・・・ホント?】
【もちろんよ、ほら彼に寄り添ってあげなきゃ】
【そうね】ヒタ ヒタ
(た、助かった~)
「ありがとうメタトロン」
「その、ありがとうございます。」
【フフ、どう致しまして】
メタトロンは
そして、入り口に茶髪のショートカット、巨乳が特徴の女の子が入って来た。
「あっ、みこー、おまたせー」
(ハナ!)
「ゴメンね、遅れてー・・・ってだれ!」
「あっえっと・・・」
「・・・」
テーブル席に向かい合って座っている天音に気が付いハナが質問するも、みこは何て答えて良いか迷う。
「その、こちら
「・・・」
(すごい生命エネルギー、でも制御出来て無いし、ホントに見えてない・・・)
【ホント、すごいわね~】
(?)
メタトロンの呟きが聞こえて疑問に思うみこ、ハナに話し掛けられて。
「ふむふむ、それで」「あ、えっと・・・」
「別に、ただ相席に成っただけだから、気にしないで」
「あ そうなんだ~」
【みこちゃん、レシートの裏に連絡先書いたから、取っといてね、返事はしなくて大丈夫だから】
(あっありがとうございます・・・)
「おまたせユウくんっ」
【スキ】【みすてないでー】【いっしょにいこ】【キミしかいないんだ・・】
席を立って、此方に来ようとしていたイケメンに可愛い女の子が話を掛ける、その子にもナニカが大量に
「いま他の子に話しかけようとしてなかった?」
【わたさないから】
「そんなワケないって・・・」【スキだ】
「浮気はダメだよ?」
「もちろん、愛してるよ」
「私も愛してる」
【ユウぐんはわたしのぉぉぉオオオ】
2人と1体は思った。
(((似た者同士・・・)))
ToBeContinued
この後の展開はまだ悩み中です。
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5話、路地裏の先へ
いかん、深夜テンション♪
ス茶葉ックスを出た3人、ハナはせったくだからと誘うも、天音は忙しいと言ってさっさと離れて行くのだった。
そして辿り着いたのは1件の廃墟、元は複数のテナントが入る小さなビルだったが、不審火からの怪奇現象が多発して次々に撤退、取り壊す事に成ったものの、小さな事故が多発して遅々として進んでいなかった。
「・・・」
「えっと、お嬢さんどうしたのかな?」
「依頼の件で来ました」
「えっ!もしかして担当の霊能力者?」
「・・・」コクリ
(まだ子供じゃないか、本当に大丈夫か?)
ビルの前に待って居たスーツのサラリーマンが、今回の依頼者である不動産の営業だったが、天音の見た目で心配されていた。
「この程度、私だけで十分」
「は、はぁ、そうですか・・・」
「始めても?」
「あ、お願いします」「ん」
天音はビルに入り、1階から
【結構居るわね】
「・・・」
【うぅうぅ】【オオオ】【あついあつい】
見渡せば、小さいおじさんをはじめ、大きいおじさん、手足が複数の
「メタトロン」
重なる様に天音の背中から3対の翼を展開し、羽を飛ばす
シュボォォォ
【ギャァァ】【グォォ】
フォトンの火力を調整し、周囲への被害を抑えて、悪霊のみを消滅させて行く。
【お前見えてるぅぅ】【あつい~】
異形が天音の存在に気付いて襲い掛かる。
「
【ギィ】
ザンザン、ザン
【あ、あぁあ?つい~】
天音の右手の甲に重なる様に生えたメタトロンの右手、そこから発生した
そして、『あつい』と言っていた悪霊の顔を斬りつけると同時に後ろに跳んで
その後も
「終わりました・・・」
「えっ もうですか!」
(早すぎないか?お祓いってもっと時間かかるんじゃ、知らんけど・・・)
入り口で待っていた男に報告すると驚いた表情を浮かべて、そして見慣れた
「その、早すぎませんか?いったいどの様な方法で徐霊をなさったのでしょう?」
(はぁ~メタトロンお願い)
【はいはい、いつものね】
顕現したメタトロンは男の首筋を
「えっ⁉」
キョロキョロと辺りを見渡すが、当然誰も居なかった。
「うぉ?!?」
いきなり腕を掴まれて慌てて鞄を手放して手を引いた。
「なっ・・・」
落とした筈の鞄が目の前で浮いていて、男は絶句する。
【フフフ、ゴメンなさいね、やり過ぎちゃったわ】
「はい、まだ足りない?攻撃も見せる?」
「ヒィ!」
鞄をメタトロンから受け取った天音が、男に差し出しながら親切でフォトンを見せるか聞いたつもりが、男には『
「だ だだ、大丈夫です!後日振り込みます、では仕事がこれで!」
「?」【あらあら、フフフ】
そそくさとその場を離れる男に首をかしげる天音、メタトロンは気付いても教える気はなかった。
・
・
・
天音と別れた後、みことハナはドンキに行き、数珠を4つ購入したが、途中で通った路地裏にて黄色い作業着に首に鎖を巻いた『かゆい』と呟くナニカにみこの2つ数珠は弾け飛んだ。
2つはハナにあげていた為、泣きながらその場を離れた。
商店街の一角に占い師の老婆、ゴッドマザーが営業をしていた。
「すみません、強い数珠ありますか」
「すぐ壊れないやつ!」
みことハナの2人は、壊れた数珠の代わりに売ってそうな店に居た老婆に尋ねる。
「あらまあ可愛らしいお客さんだねぇ」
(なんだいガキじゃないか・・・)
「強い数珠ね、今丁度開運パワーのやつがあるんだよ・・・」
(ガキは金にならないし、適当なの3千円ぐらいで売るかね・・・)
棚を探して、見つけた物を渡しながら
「ほれ、強いパワーがギチギチに詰まってるよ」
「着けてもいいですか?」
「もちろん」
パァァン!
腕に着けた瞬間に弾け飛んでしまった。
「あっ・・・また壊れた!」
「あの・・・」
「ああ、ゴムが劣化してたんだね~ごめんよ、今別の出すから・・・」
(いや、違うね・・・うっすら見えるよ黒い
(なんで憑いてくるの・・・)
みこの後ろには、先程のナニカが手をグッパッと握ったり開いたりしていた。
【かゆい】
「お嬢ちゃん最近妙なものが見えたり」
「ないです」
「何かおかしなことが」
「ないです」
「えっなにっ何の」「何でも無いよ」
「でも」「みょーんて見えるかって」
「みょーんって何?」
「めまい的な?」
怯えるハナの質問に、みこは適当に誤魔化した。
(徹底して無視のスタンス、
(ていうか左の子、生命オーラすごいね・・・いや、ホント凄いな・・・)
ハナの生命力に驚くも、ここまで凄かったら見えなくて、引き寄せても影響は無いとそのままにする事にし、見えるみこに同情して、自身の最高傑作を出す事にした。
「安心しな、お嬢ちゃん」
「正真正銘、うちの最高の一品さね、お代はいらん持っていきな!」
パァァァァ
【かゆぃぃぃぃぃぃぃぃっぃぃぃぃぃ】
パァン!
「ちょ、大丈夫おばあちゃん!」
最高の一品が弾け飛んで、ゴッドマザーに直撃し、ハナは慌てて心配、みこは
トストス、シュポ!
【かーゆうう・・・】
(えっ・・・)
みこが振り返るとナニカが燃え上がって、少しずつ消えて行く所でした。
・
・
・
時は少し巻き戻り、早く仕事を終えた天音は、すぐに帰るのもどうかと思い散策する事にした。
(この辺りも低級だけどいる)
(【ええ、多いわね、祓う?】)
(いい、ほっとく・・・)
低級の悪霊は、いくら祓魔してもキリが無いため、基本的には見えないふりでやり過ごしている。
当然、メタトロンと話すのもアウトな為、魂のパスを利用した念話で話している。
(【あら?偶然ねぇ・・・】)
(? どうしたの)
(【フフフ、あれを見て、みこちゃんよ・・・また付きまとわれている様ね】)
「・・・」
視線も先には占い師に対面するみことハナがいた。
その後、しばらく様子を見ていると、どうやら数珠を買おうとしている様だが、最初のはみこの後ろにいる悪霊の圧力で弾け、その後、先程よりも力の籠った一品を渡すも、悪霊が雄叫びをあげると、数瞬の拮抗はしたが、結局弾けている。
(【あらあら、おばあさんの力より少し強めの数珠っぽかったんだけどねぇ】)
「・・・準B級ぐらい?」
(【どうするの?】)
メタトロンの問い掛けに少し考えたが。
「やって・・・」
【フフ、分かったわ・・・
顕現したメタトロンが翼から光る羽を飛ばして突き刺し、一気に燃やして浄化する。
(これって・・・)
みこが辺りを見回すと、天音と傍らに浮遊しているメタトロンをみつける。
「天音ちゃん!とメタトロンさん」
「・・・」
【フフフ、また逢ったわね】
「あっ、ホント天音ちゃんだ!」
ハナも天音に気付いて話し掛ける。
「もう、言ってた用事って終わったの?」
「・・・ん」
【むしろ早く終わっちゃって、暇してたわね】
「!」
メタトロンの呟きはハナには聞こえてない、逆にみこにはハッキリ聞き取れている。
「天音ちゃんも一緒にどう?」
「お!良いねみこ、天音ちゃんも一緒に遊ぼうよ」
「・・・」
【フフフ、せっかくのお誘いです、天音もたまにはね】
微笑みながら諭すメタトロンに折れて、タメ息をひとつ
「はぁ~分かった・・・」
「お~やった~♪」
「じゃあ2人は先行ってて、直ぐ追う」
「えっなんで?別に待ってるよ?」
天音は老婆に話が有った為、みことハナを遠ざけようとしたが、ハナは待つ気で上手く行かなかった。
【ちょっと、そこの老婆と霊関連の話がしたいの、ハナちゃん見えないんでしょ?怖がらせちゃうわよ・・・】
(あぁハナ怖がりだから・・・気になるけど仕方無いよね)
「ほら、ハナ行こ」
「ちょ みこ?」
ハナの背中を押しながらみこはその場を離れた。
「・・・こんにちは」
「・・・あ ああ・・・」
みこ達が十分に離れたのを確認してから、天音はゴッドマザーに話し掛ける、老婆も放心から立直り、
「こっち、見えてる?」
「お前さんも見えるのかい・・・いや、アタシよりハッキリ見えてそうだね」
(隣の白い靄はナニカいるね・・・悪いものじゃ無さそうだが)
【ん~ピントが合ってない様な違和感、ハッキリ見えてないわね】
(そっか・・・)
「私はスタンド使い、聞き覚えは?」
「いや、ないね~ なんだいそりゃ・・・」
「ん、こんな感じで精神エネルギーを具現化する」
天音の指差した先にはメタトロンが手を振っているが、老婆には人型の白い靄が動いている様にしか見えなかった。
「それかい、アタシには白い靄にしか見えないよ・・・」
「この町は他より
「ん?で…モン?」
「・・・
「あぁ・・・知らないね~それに力の限界を感じてね、もう店仕舞いさね・・・」
「そう・・・」
用は済んだと、立ち去ろうとする天音
「お嬢ちゃん、あんた何処の所属だい・・・」
落ち着いた様子や質問から老婆、ゴッドマザーは天音が何処かの
「・・・教会」
「・・・そうかい・・・」
(教会・・・知らないな、キリストのかね~?まぁもう関係ないがね)
「あっ天音ちゃん」
「終わったぁ?、おばあさんと何話してたの~」
「ん・・・内緒」
「え~まぁいいや!じゃぁ行こっか おしり饅頭が待ってるよ~♪」
「おしり?」
「ハナ、落ち着いて」
「プニプニモチモチでとっても美味しいんだよ♪」
「そ そう・・・」
【フフフ、
「はい」
(ハナと居ると落ち着く、それに天音ちゃんとメタトロンさんも良い人?そうでよかっか・・・)
「ん?どうしなの?」
「・・・」
「なんでも無い、行こ」
ToBeContinued
う~ん、原作メンバーの口調とか言い回しトレース出来てるか不安です。
因みに天音ちゃんとメタトロンは完全に開き直って無愛想少女とお姉さん風を意識してます。
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